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平成28年  9月 定例会(第357回) 09月29日−06号




平成28年  9月 定例会(第357回) − 09月29日−06号













平成28年  9月 定例会(第357回)



       第三百五十七回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第六号)

平成二十八年九月二十九日(木曜日)

  午前十時開議

  午後二時五十七分散会

      議長                     中山耕一君

      副議長                    長谷川洋一君

出席議員(五十九名)

        第一番                  大内真理君

        第二番                  角野達也君

        第三番                  内藤隆司君

        第四番                  高橋 啓君

        第五番                  鎌田さゆり君

        第六番                  遠藤伸幸君

        第七番                  庄田圭佑君

        第八番                  深谷晃祐君

        第九番                  遠藤隼人君

        第十番                  中嶋 廉君

       第十一番                  福島かずえ君

       第十二番                  天下みゆき君

       第十三番                  三浦一敏君

       第十四番                  佐々木功悦君

       第十五番                  境 恒春君

       第十六番                  太田稔郎君

       第十七番                  横山のぼる君

       第十八番                  渡辺勝幸君

       第十九番                  横山隆光君

       第二十番                  佐々木賢司君

      第二十一番                  守屋守武君

      第二十二番                  石川利一君

      第二十三番                  熊谷義彦君

      第二十四番                  渡辺忠悦君

      第二十五番                  遠藤いく子君

      第二十六番                  すどう 哲君

      第二十七番                  吉川寛康君

      第二十八番                  伊藤和博君

      第二十九番                  長谷川 敦君

       第三十番                  佐々木幸士君

      第三十一番                  村上智行君

      第三十二番                  細川雄一君

      第三十三番                  高橋伸二君

      第三十四番                  菊地恵一君

      第三十五番                  只野九十九君

      第三十六番                  佐々木喜藏君

      第三十七番                  石川光次郎君

      第三十八番                  佐藤光樹君

      第三十九番                  中島源陽君

       第四十番                  岸田清実君

      第四十一番                  菅間 進君

      第四十二番                  坂下 賢君

      第四十三番                  ゆさみゆき君

      第四十四番                  藤原のりすけ君

      第四十五番                  坂下やすこ君

      第四十六番                  庄子賢一君

      第四十七番                  本木忠一君

      第四十八番                  中山耕一君

      第四十九番                  長谷川洋一君

       第五十番                  安部 孝君

      第五十一番                  齋藤正美君

      第五十二番                  安藤俊威君

      第五十三番                  渥美 巖君

      第五十四番                  畠山和純君

      第五十五番                  仁田和廣君

      第五十六番                  藤倉知格君

      第五十七番                  相沢光哉君

      第五十八番                  中沢幸男君

      第五十九番                  渡辺和喜君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    若生正博君

      副知事                    山田義輝君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   大塚大輔君

      震災復興・企画部長              伊東昭代君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 渡辺達美君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             増子友一君

      総務部秘書課長                横田 豊君

      総務部参事兼財政課長             吉田 直君

    教育委員会

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   西村晃一君

    選挙管理委員会

      委員長                    伊東則夫君

      事務局長                   清水裕之君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      警察本部長                  中尾克彦君

      総務部長                   岡崎 晃君

    労働委員会

      事務局長                   正木 毅君

    監査委員

      委員                     工藤鏡子君

      事務局長                   武藤伸子君

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    議会事務局

      局長                     今野 順君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      議事課長                   三浦正博君

      参事兼政務調査課長              大浦 勝君

      総務課副参事兼課長補佐            三浦 理君

      副参事兼議事課長補佐             川村 満君

      政務調査課副参事兼課長補佐          高橋秀明君

      議事課長補佐(班長)             二上秀幸君

      議事課主任主査                齋 真左志君

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    議事日程 第六号

              平成二十八年九月二十九日(木)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第二百二十号議案ないし議第二百三十一号議案、議第二百三十三号議案、議第二百三十八号議案、議第二百三十九号議案及び報告第二百十四号ないし報告第二百八十四号

第三 一般質問

   〔岸田清実君、村上智行君、鎌田さゆり君、吉川寛康君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第二百二十号議案ないし議第二百三十一号議案、議第二百三十三号議案、議第二百三十八号議案、議第二百三十九号議案及び報告第二百十四号ないし報告第二百八十四号

三 日程第三 一般質問

   〔岸田清実君、村上智行君、鎌田さゆり君、吉川寛康君〕

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△開議(午前十時)



○議長(中山耕一君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(中山耕一君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、二番角野達也君、三番内藤隆司君を指名いたします。

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△議第二百二十号議案ないし議第二百三十一号議案



△議第二百三十三号議案



△議第二百三十八号議案



△議第二百三十九号議案



△報告第二百十四号ないし報告第二百八十四号



△一般質問



○議長(中山耕一君) 日程第二、議第二百二十号議案ないし議第二百三十一号議案、議第二百三十三号議案、議第二百三十八号議案、議第二百三十九号議案及び報告第二百十四号ないし報告第二百八十四号を議題とし、これらについての質疑と日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。四十番岸田清実君。

    〔四十番 岸田清実君登壇〕



◆四十番(岸田清実君) 大綱三点について、知事の所見を求めます。

 まず、初めに、県の医療政策について伺います。

 その第一に、国民健康保険の県一元化について伺います。

 昨年の通常国会で医療制度改革法が成立し、二〇一八年度から都道府県が国保の運営に参加することになりました。制度改正が話題となったころは都道府県に全面移管されるイメージが先行していましたが、最終的には都道府県が財政運営に責任を持ち、資格管理、保険料の賦課徴収など、住民と直接関係する業務はそのまま市町村に残されることになりました。日本の健康保険制度は、二〇〇〇年に世界保健機関WHOから総合点で世界一と評価されました。先進国の中でも、民間保険中心の制度もありますし、無保険の国民を多く抱える国も存在します。日本の公的医療保険制度に対する評価は高く、世界トップクラスの長寿国になり、乳児死亡率などの健康指標も首位を占めています。日本の国民皆保険制度は世界に誇れる制度です。しかし、その日本でも、一九五五年ごろまで、農業や自営業者、零細企業従業員を中心に、国民の約三分の一に当たる約三千万人が無保険者で社会問題となっていました。その後、一九五八年に国民健康保険法が制定され、一九六一年に全国の市町村で国民健康保険事業が始まり、だれでも、どこでも、いつでも、保険医療を受けられる体制が確立いたしました。今回の国保制度の改正は制度発足以来と言ってよい大改正であります。二〇一八年度の一元化を控えて、県では市町村と協議しながら準備を進めていると承知しています。国民皆保険制度を支える重要な柱であり、県民の負担や保健、医療サービスの内容に直接かかわる問題であることから、幾つかの点について知事の所見を求めます。

 まず、基本的な考え方について伺います。

 国保制度発足以来の制度変更であることから、場合によってはサービス低下や負担増が発生する懸念があります。移行に当たってはできる限り、現行水準を維持しつつ、ソフトランディングすべきと思いますがいかがでしょうか。

 次に、保険料について伺います。

 県一元化後、県単位の標準保険料と市町村単位、あるいは二次医療圏ごとに保険料が設定されることになります。保険料は県民の負担に直結するものであり、慎重な取り扱いが求められます。県では国保運営連携会議のもとに、財政部会を設置し検討を進めていますが、保険料設定の単位、保険料算定方式についてどのような検討状況になっているかお示しください。

 保険料設定の広域化、算定方式の統一には多くの課題があります。仙台市のように医療資源が集中しているところは受診が容易ですが、過疎地では医療機関へのアクセスが難しく、簡単に受診できません。医療サービスにこのような格差があるまま保険料だけが統一されることは理解を得られません。この点について所見を伺うとともに、保険料設定の広域化、算定方式の統一に関する課題について認識をお示しください。

 収納率について伺います。

 保険料請求に対する収納率は市町村ごとにばらつきがあります。完全収納へ各市町村とも努力していると思いますが、現実はそこまでいきません。国保財源は収納率によって左右されることから、このレベルをどこに設定するかは市町村にとって大きな問題です。過大な設定にならないようにすべきと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 医療政策の第二、地域医療構想について伺います。

 二〇一四年の通常国会で成立した医療介護総合確保推進法により、都道府県が策定することとなったもので、ベビーブーム世代が七十五歳以上の後期高齢者となる二〇二五年に向け、病床の機能分化、連携を進めるために策定するとされています。宮城県では、ことし七月に構想案が医療審議会に諮問されました。その内容について幾つかの課題、問題があると感じますので知事の所見を伺います。

 地域医療構想の各種推計値は国のNDBすなわちレセプト情報・特定健診等情報データベースのデータに基づいて計算されています。NDBは実際の受診に基づくものですが、過疎地での交通アクセスの困難や経済的理由による受診回避など潜在的医療ニーズは反映されていません。また、仙台圏と他圏域との医療提供体制の格差による受診格差も考えられます。国のNDBデータによる推計は、この格差を固定、拡大することになりかねません。県としてこれを補正することが必要になるのではないかと思いますが、どうお考えでしょうか。

 NDBデータは二〇一三年度のものが使用されています。宮城県の医療機関は二〇一一年の東日本大震災で、大きな被害をこうむり、被災自治体からの人口流出も続いています。二〇一三年度はまだ大震災の影響を受けたままの状態であり、それをもとに将来推計を行うのは、特に被災地の医療提供体制の格差を固定化するものにならないでしょうか。県として影響緩和措置が必要と考えますが、いかがでしょうか。

 二〇二五年の必要病床の推計の中で、慢性期の療養病床中、軽度に該当する医療区分一のうち七〇%を在宅に移行する前提で病床数が設定されています。しかし、県自身の調査でも、入院による医療介入が必要なために退院困難が五〇・一%あり、それ以外に社会的理由で退院が困難な患者が三三・五%となっています。社会的入院を解決する社会的環境の整備を進めないまま病床の削減が進むことは介護難民、医療難民を生むことにつながるのではないか、また、在宅に移行した場合の地域での受け皿整備も課題として挙げられると思いますが、この点はどのように解決が担保されるのか、お示しください。

 医療政策の第三に、県立循環器・呼吸器病センターについて伺います。

 県は県立循環器・呼吸器病センターの今後のあり方を検討するため、昨年四月に県北地域基幹病院連携会議を設置し議論を重ねてきました。ことし七月十五日には県が主催して、同センターを会場に地域住民、患者、家族を対象として説明会を行うなど関係する各方面とも協議を重ねてきました。示されている想定スケジュールでは循・呼センターから栗原中央病院に機能を移管する前提で方向性を取りまとめた上で、中期目標、中期計画の変更を県議会で議決し、二〇一七年度に設計に入るとされています。大変重要な時期に差しかかっています。栗原地域の人材、施設などの医療資源の現状、県北地域における大崎市民病院の負担の大きさを考えるときに、機能移管による栗原地域の基幹病院機能強化が必要であることは理解できます。また、結核医療についても、合併症治療ができる基幹病院に結核病棟を置くことが国の指針で示されています。その上で課題を指摘し、所見を求めます。

 まず、結核病棟についてであります。

 現在、県内に結核病棟は三病院六十二床ありますが、刈田、大崎の二病院十二床は休床となっていることから、実質的には循・呼センターの五十床のみとなっています。近年、結核の集団感染のケースもあることから、ゆるがせにできない施設であります。しかも、県内全体を対象とする政策医療であることから、建設はもとより運営についても、県が責任を持つことが必要です。特に、運営についてどのように考えているのか、指定管理あるいは委託など外部にゆだねる場合には県の支援のあり方をどう考えるのか、お示しください。

 スタッフの問題について伺います。

 ベッド数と医療機器が移管されるだけでは機能せず、経験と技術を持った職員が必要です。循・呼センターの機能を栗原中央病院に移管する際には職員の移行もその中に含まれるのか、お示しください。

 循・呼センター及び県立病院機構職員への情報提供は全く不十分であり、瀬峰地区の住民や患者、家族への説明会などの内容が間接的に伝わっているのが現状です。病院機構から労働組合へ情報提供はされていますが、県議会保健福祉常任委員会で配られたペーパーをもとに、当事者能力のない病院機構が情報を伝えているだけで疑問が何ら解消されていません。周りから情報が聞こえてくるだけの状況に職員の不安が広がっています。このままでは経験と技術のある職員が転職してしまうことさえ考えられます。県北地域基幹病院連携会議を設置し、循・呼センターに責任を持つ県が県立病院機構とともに、労働組合に現状と今後の進め方を説明し、疑問と不安を解消する努力が必要だと考えますが、いかがでしょうか。

 循・呼センターは二〇一九年度に機能移管予定とされていますが、それまでの二年余りは循・呼センターとして維持するとされていますが、医師の減少による患者の減少、それに伴う手術、カテーテル検査の減少が生じ、職員の技能保持もままならない現状です。また、医師が二カ月から五カ月の短期で交代の繰り返しとなっており、その度に職員が新しい医師に内容を説明することになり、職員の負担が増しています。機能移管までの間に、循・呼センターを維持するとすれば、これらの問題をどう解決するのかが示されなければなりません。所見を伺います。

 循・呼センターには瀬峰地域の住民はもとより、登米市にも多くの患者がいます。栗原中央病院に機能が統合された場合に、これまでの患者のアクセス確保が課題となりますが、どう考えられているでしょうか。

 ちなみに、同病院を利用している患者の大半は世情を反映して、かなり高齢化が進んでおり、交通弱者と言われる方々であることもつけ加えておきます。バス路線などが、循・呼センターの通院者によって乗車人員数が確保されている面がありますが、機能移転によって乗客数が減少することによる便数減少、路線再編など利便性を損なう事態も考えられます。また、地域経済へもマイナスの影響を与えることになることから、この点への配慮が必要と考えますが、いかがでしょうか。

 あわせて、施設のその後の活用についてはどのように考えるのか、お示しください。

 大綱二点目、広域防災拠点について伺います。

 六月議会で多くの疑問が提起され、今議会でも取得議案に対して、多くの問題提起がされています。しかし、十分解明されたとは言えない、そのように感じております。そのような中で、契約議案が提案されているわけですけれども、大変残念な思いであります。改めて幾つかの指摘を行い、所見を求めます。

 まず、県民の素朴な受けとめ方は二〇一三年の候補地評価で、宮城野原と三本木用地の差が一点であったにもかかわらず、JR貨物に用地取得及び施設補償として約二百四十億円を支払い、県費では百三十七億円を投じる大事業を選択することについての疑問であります。常々知事は県財政の危機を述べ、子供の医療費助成範囲の拡大でも、県内全市町村長からの一致した要望もかたくなに拒み続けてきました。通院について対象年齢を拡大する今回の決断に敬意を表しますが、一方では生活に密着する施策について、財政を理由に除外してきたにもかかわらず、広域防災拠点については評価のわずかの差にもかかわらず、巨額の財政支出を容認することに矛盾があるのではないかと思いますが、知事の所見を求めます。

 広域防災拠点用地近くに、長町利府線断層帯が走っていることは多くの同僚議員から指摘がありました。仙台市議会での質疑では仙台市は同断層帯で地震が発生した場合に、宮城野原地域は液状化の危険性が極めて高いと予想されると答弁しています。このことを考えても、広域防災拠点には不向きと思いますが、いかがでしょうか。

 山形県では活断層付近にある県有施設の調査を行い、該当することが判明した施設は、改築の際に移転することを決定いたしました。活断層付近には施設を置かない判断であります。災害対策に想定外は許されないというのが、東日本大震災の教訓です。少しでもリスクを低減させることを考えれば、宮城野原への広域防災拠点の整備は再検討されるべきと感じますが、いかがでしょうか。

 大綱三点目に、アレルギー問題について伺います。

 七月十日朝、県内の私立幼稚園で、お泊り会の二日目の朝に朝食として出されたパンにより、園児がアナフィラキシーショックとなり、救急車で搬送される事案が発生いたしました。一時は意識、血圧の低下など危険な状態となりましたが、その後回復し大事に至らずに済みました。原因は小麦アレルギーの園児に誤って小麦粉のパンを提供したことでございました。二〇一二年十二月、東京都調布市で学校給食によるアナフィラキシーショックで児童が死亡する痛ましい事故が発生していますが、その繰り返しになりかねないものでありました。幸いにも今回は園児が回復いたしましたが、事案としては深刻に受けとめなければならないものだと思いますが、知事の所見を伺います。

 原因は誤ってアレルゲンの食材を提供したことによりますが、そこに至るまでには幾つもの問題があります。パン購入に当たり、米粉パンと思い込んで成分表示を確認しなかったこと、園に持ち帰ってからも、園児への提供までに教務主任、担任が確認する機会があったにもかかわらず、成分表示を確認しなかったこと、これらはアレルギー対応の基本である成分表示の確認が徹底されていなかったことを示しています。また、原因食材を廃棄してしまっていたために、アナフィラキシーショック発生後に直接原因食材を確認できなかったこと、アナフィラキシーショック発生という緊急時に職員全体の組織的対応が不十分であったことなどが指摘されています。県は、これらの具体的な要因をしっかり分析し、その上に立って、事案の内容の共有化、再発防止に向けた指導を県内の私立幼稚園に徹底すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 食物アレルギーに関する研修会等は学校給食の関係で、県教育委員会主催となり、私立学校、幼稚園などへは、それを県総務部からお知らせするものになっており、私立学校、幼稚園を対象とした食物アレルギー及び緊急時の対応に関する主体的取り組みに不十分さがあったと思いますが、いかがでしょうか。

 今後の強化について、あわせてお示しください。

 文部科学省は東京都調布市での学校給食による児童死亡事故を受けて、二〇一三年五月に学校給食における食物アレルギー対応に関する調査研究協力者会議を設置し、二〇一四年三月に最終報告をまとめ、文部科学省は学校給食における食物アレルギー対応指針として定めました。対応の大原則の第一項に、食物アレルギーを有する児童生徒にも給食を提供する、そのためにも安全性を最優先とする、と掲げられています。アレルギーを持つ子供たちが、他の子供たちと変わらぬ学校生活を送ることができるためには給食を提供するのが原則であり、安全のために、知識と連携と体制を整えていくこととしています。この認識について教育長の所見を求めます。

 このことは義務教育諸学校であれ、幼稚園、保育所であれ、変わりなく同様の取り組みを行っていく必要があると思いますが、知事の所見を求めます。

 所管の違いから、情報の共有、取り組みの連携が必ずしも十分でないと感じます。県教育委員会が二〇一四年三月に改定した食に関する指導・学校給食の手引きには給食でのアレルギー対応が新しい内容となっていますが、私立幼稚園所管部門には提供されていませんでした。情報の共有、取り組みの連携に向けて、所管を超えた庁内の仕組みづくりが必要だと思いますが、いかがでしょうか。

 大綱四点目、野生鳥獣対策について伺います。

 七月十九日、仙台市太白区根岸町の養蜂家宅でハチの巣箱の被害が発生し、姿は見られなかったものの、残された体毛やひっかき傷からクマによるものと断定されました。現場は地下鉄南北線河原町駅、長町一丁目駅から直線でおよそ五百メートルの大年寺山ほかの山林とはつながっていない独立した山林であり、隣接地には住宅地はもとより、保育所、三桜高校、東北工大二ツ沢キャンパス、仙台市野草園などが集中するエリアでもありました。いわば、まちの真ん中にクマが出没したと言っても過言ではありません。これまでクマ対策は中山間地などでの人命はもちろんですが、農業被害対策に重点が置かれてきました。しかし、今回は周辺に畑も田んぼもない住宅地の中にある山林であり、山林を新たに開発した新興団地でもありません。住宅地でのクマ出没に当たっては農業被害対策とは切り離して人命保護を第一、捕獲許可の迅速化、県としての捕獲用具の確保、周辺への警戒告知の徹底などを行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

 緊急時の捕獲許可を市町村に事務委任する制度があり、一市八町一村が事務委任を受けています。一方、仙台市は緊急時だけでは効果が望めないとして、事務委任を受けていません。事務委任範囲の拡大も検討されるべきと考えますが、御所見を伺います。

 野生鳥獣で最も大きな被害が発生しているのは、イノシシです。県はイノシシ管理計画を策定し、二〇一三年を起点として十年後に生息数を四割削減するとして毎年五千六百頭の捕獲目標を立てています。二〇一五年度では市町村が行う有害捕獲と個体数調整の目標五千六百七十六頭に対して実績は三千五百九十頭にとどまっています。これが狩猟を含む全体の実績を押し下げています。目標に達しない原因とその対策をどのように考えているのでしょうか。

 イノシシの被害は二〇一四年以降急激に増加しています。気候温暖化、積雪現象はよく言われますが、数年単位の急激な変化は説明できません。イノシシの子は二歳以上になって被害を発生させることから、東日本大震災の時期に生まれた個体が成長した時期と符合します。福島第一原子力発電所事故の放射能汚染による流通禁止、捕獲者自身の被災などにより狩猟圧力の減少が影響しているのではないかと感じますが、いかがでしょうか。

 国は鳥獣保護法を改正し、指定管理鳥獣について生息数、生息域を減少させる管理の考え方を導入いたしました。その推進のため、捕獲主体の安定的確保へ認定鳥獣捕獲等事業者制度の導入、イノシシなどの指定管理鳥獣について都道府県又は国が認定事業者に委託して捕獲事業を行うことができるといたしました。これまで、猟友会のボランティア的な協力で成り立ってきたものを、継続的、安定的な事業として実施する意味も含まれています。今年度、福島県は一億二千万円、岩手県はシカ対策が中心ですが、一億一千八百万円をそれぞれ予算化しています。国の補助率は三分の二であります。これに対して宮城県はシカ七百万円、イノシシ三百万円の計一千万円にすぎません。制度を有効に活用し、捕獲の担い手確保を推進すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 以上、大綱四点について質問申し上げ、知事並びに御当局の答弁を求めるものでございます。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 岸田清実議員の一般質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、県の医療政策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、国保県一元化への円滑な移行についてのお尋ねにお答えをいたします。

 平成三十年度からの市町村国民健康保険運営の都道府県単位化への円滑な移行に向け、県では国が示しているガイドラインに基づき、保健医療サービスに関する施策や保険料のあり方など国保事業の統一的な方針について、市町村等と協議をしているところであります。県といたしましては、市町村を初めとする被保険者代表など関係者と十分議論を重ね、被保険者に対するサービスの維持、充実を図りつつ、急激な負担増が生じないように努力してまいる所存でございます。

 次に、結核病床の運営についての御質問にお答えをいたします。

 結核医療につきましては、いわゆる感染症法等に基づき、県が責任を持って対応すべきものとされており、循環器・呼吸器病センターは宮城県結核予防計画において、中核的な医療機関に位置づけられております。循環器・呼吸器病センターの機能を移管する場合には、さまざまな運営手法が想定されますが、必要な財政支援等も含め、県が責任をもって対応してまいります。

 次に、大綱二点目、広域防災拠点についての御質問のうち、巨額の財政支出についてのお尋ねにお答えをいたします。

 広域防災拠点については東日本大震災の教訓を踏まえ、自衛隊や既存医療施設と密接に連携した救助活動や既存の交通体系を活用した救援物資等の輸送、更には災害対応に必要な広大なスペースの確保などが可能であり、圧倒的に地理的優位性が高い宮城野原地区に整備することにしたものであります。県といたしましては、今後とも県民並びに議会の皆様の御理解を得ながら、宮城県震災復興計画に定めております災害に強い県土・国土づくりの推進に位置づけられております防災機能の再構築の実現に向け、可能な限りコスト縮減を図りながら、広域防災拠点整備を着実に推進してまいります。

 次に、大綱三点目、アレルギー問題についての御質問のうち、食物アレルギーへの対応については義務教育学校のみならず、幼稚園や保育所でも同様の取り組みが必要と思うがどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 食物アレルギーに対する取り組みの必要性は幼稚園や保育所においても、小中学校と全く同じであり、更に、発達段階や施設の特性に応じた適切な対応が求められることから、教育委員会とともに、学校や関係施設等へ食物アレルギーに対する対策の充実を促していくことが非常に大切であると考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 総務部長大塚大輔君。

    〔総務部長 大塚大輔君登壇〕



◎総務部長(大塚大輔君) 大綱三点目、アレルギー問題についての御質問のうち、県内私立幼稚園で発生したアナフィラキシーショックによる園児の救急搬送事案に対する所見についてのお尋ねにお答えいたします。

 食物アレルギー、特にアナフィラキシーショック発症時においては、その対応のいかんによっては命にかかわる重大な事故につながる可能性があることから、県としても、機会をとらえて指導を行ってきたところですが、今回、幼稚園の安全管理が原因で、このような事案が発生したことについては、大変遺憾であり深刻に受けとめております。

 次に、県内私立幼稚園に対する事案の共有化や再発防止に向けた指導の徹底等についての御質問にお答えいたします。

 今回の事案では御指摘のありました複数の要因から事故が発生したものと考えており、日ごろからの教職員間での情報共有や体制整備、また、緊急時の組織的対応が非常に重要であると認識しております。県といたしましては、今回の事案を受けて、直ちに私立幼稚園を含む各私立学校に対し、改めて食物エネルギー対応に関する安全管理の徹底について通知するとともに、食物アレルギー対応への取り組み状況についてアンケート調査を行っているところです。更に、定期的に行っている各私立学校に対する訪問指導において、新たに食物アレルギー対応マニュアルの作成状況や医師の診断による該当園児等の学校生活管理指導表の提出状況等について確認することとしており、園や学校の現状をよく聞きとりながら、指導の徹底を図ってまいります。

 次に、私立学校、幼稚園に対する食物アレルギーに関する主体的取り組みや今後の対策強化についての御質問にお答えいたします。

 私立学校における食物アレルギー対応については、教育委員会と連携して取り組むことが必要と考えておりますが、これまでも総務部として、逐次、国等が作成したガイドラインや対応指針を通知するなどして、私立学校へ指導を図ってまいりました。今後は新たに私立学校を対象とした研修会を十一月に開催するなど、更なる研修機会の確保に努めるとともに、現在実施しておりますアンケート調査の結果を踏まえ、食物アレルギーを有する園児等について、各私立学校の教職員が共通理解のもと、組織的に対応できる体制づくりを促してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱四点目、野生鳥獣対策についての御質問のうち、住宅地でのクマの出没対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、ツキノワグマ対策において、人命保護を第一と考えており、ツキノワグマが市街地等に出没し、人身被害が発生するおそれがあるなど、緊急な場合は平成二十六年五月に作成したツキノワグマの緊急捕獲許可フロー図により、市町村が速やかに捕獲許可を受け、猟友会及び警察等と連携し捕獲を行っております。また、捕獲用具の確保については、有害鳥獣捕獲に携わる市町村等の利用実態を踏まえながら、その必要性を検討してまいります。

 なお、ツキノワグマ出没に関する注意喚起については地域の事情に詳しい市町村や警察が中心となって実施しており、県では、ことし六月二十四日付で文書により市町村に対し一層の住民への注意喚起を求めたほか、報道機関や県のホームページを通じて、広く県民に出没情報等を提供しているところです。県といたしましては、今後とも市町村や警察等と一層の連携を図りながら、人命保護を最優先にツキノワグマ対策に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、ツキノワグマ捕獲許可に関する事務委任範囲の拡大についての御質問にお答えいたします。

 第二期宮城県ツキノワグマ管理計画において、ツキノワグマは繁殖力が弱く、行動範囲が広いことから、地域単位での個体数管理は適当ではなく、知事が捕獲許可を行うこととし、人畜被害のおそれがあるなどの緊急時における捕獲許可に限り、市町村への権限移譲を進めることとしております。県といたしましては、現在、次期宮城県ツキノワグマ管理計画の策定作業を進めているところであり、事務委任範囲の拡大については、市町村の意向も踏まえながら、必要に応じて検討してまいります。

 次に、イノシシの捕獲目標が達成できない理由と対策についての御質問にお答えいたします。

 イノシシ管理計画において、年間捕獲目標を五千六百頭と定めているところですが、目標を達成できない理由としましては、主に狩猟者の減少、高齢化等によるマンパワーの不足が影響しているものと考えております。このため、県といたしましては、狩猟免許試験の休日開催や試験会場の複数化、わな猟限定試験の開催、新人ハンター養成講座を実施してきたところですが、新たに今年度から有害鳥獣捕獲担い手支援事業等を実施するなど、一層の狩猟者の確保に努めてまいります。

 次に、イノシシ被害の拡大についての御質問にお答えいたします。

 我が県におけるイノシシによる農業被害額が平成二十六年度に急激に増加した理由については、福島第一原発事故によって拡散した放射性物質等の影響により、イノシシ肉の出荷制限指示が出され、狩猟者の意欲が低下したことも一因と考えられますが、ほかにも、狩猟者の減少や高齢化、生息域の拡大などさまざまな要因があるものと認識しております。

 なお、我が県における狩猟によるイノシシの捕獲数は平成二十四年度に若干減少し、その後は以前の水準を保っておりますが、農業被害を減少させるためには、更に捕獲圧を高める必要があると考えております。

 次に、認定鳥獣捕獲等事業者制度を有効に活用し、捕獲の担い手確保を推進すべきとの御質問にお答えいたします。

 認定鳥獣捕獲等事業者制度は、獣の捕獲等に係る安全管理体制や従事者の技能及び知識が一定の基準に適合している法人を知事が認定するものであり、国の補助事業である指定管理鳥獣捕獲等事業は、原則としてこの認定を受けた事業者に実施させることとしております。県では平成二十七年度からイノシシ及びニホンジカの生息域拡大の抑制を主たる目的として、地域を限定の上、指定管理鳥獣捕獲等事業を実施し、市町村事業とのすみ分けを図っているところです。

 なお、福島県と岩手県では、それぞれイノシシやニホンジカが全県的に生息していることから、必要な対応を行っているものと聞いております。県といたしましては、この制度が狩猟従事者の人材育成にも有効な制度であることから、宮城県特定鳥獣保護管理計画検討・評価委員会及び各部会の意見を踏まえながら、今後の指定管理鳥獣捕獲等事業のあり方を検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 大綱一点目、県の医療政策についての御質問のうち、国保県一元化に係る保険料についてのお尋ねにお答えいたします。

 国のガイドラインにおいては、保険料は市町村ごとに設定することを基本としておりますが、地域の実情に応じ、二次医療圏ごと、または都道府県ごとに保険料を統一して設定することも可能としております。現在、我が県におきましては、保険料の設定単位や算定方式等のあり方について、市町村から意見を聞いているところでありますが、県単位や二次医療圏単位での早期の統一設定は難しいとの意見や、将来的には県単位での統一設定を目指すべきとの意見などが示されております。保険料の設定単位や算定方式等のあり方は今回の制度改革においても最も重要なテーマでありますことから、更に市町村等と議論を深めてまいりたいと考えております。

 次に、保険料設定の広域化等についての御質問にお答えいたします。

 保険料の設定に当たっては、受ける医療サービスに見合った保険料負担となるよう配慮することが必要であると認識をしており、県内の医療サービスに地域差がある中で、保険料設定の広域化や算定方式を統一する場合には、被保険者に受け入れられるよう、どのように設定するかが課題であると考えております。

 次に、収納率の設定についての御質問にお答えいたします。

 保険料の収納率の向上は国保の安定的な財政運営の大前提となる大変重要な取り組みであると認識をしております。国保の保険料については、新制度移行に向けて都道府県が収納率目標を定めることとされておりますが、市町村ごとに収納事務の実施方法等に違いがあることから、今後、具体的な内容を市町村と協議をしていくこととしております。

 次に、地域医療構想の推計値の補正についての御質問にお答えいたします。

 地域医療構想における必要病床数等の推計は医療法等で定められた方法によることとなっておりますが、回復期と慢性期の医療需要の推計については地域の意向等も踏まえ、二次医療圏内で完結するという県の考え方に基づき算定をしております。

 次に、震災の影響緩和についての御質問にお答えいたします。

 地域医療構想において、二〇二五年の必要病床数を算定する基礎となっている将来推計人口は、国立社会保障・人口問題研究所の推計値を使用しておりますが、震災により大幅な転出超過が生じた市町村については、二〇二〇年までに被災前の水準に戻ると仮定されていることから、震災による人口流出の影響は緩和されているものと考えております。

 次に、いわゆる社会的入院の解決策についての御質問にお答えいたします。

 県が平成二十七年十二月に実施した療養病床入院患者実態調査においては、患者の状態が安定し医療処置が少ない方のうち、入院による医療介入が不要であるが、退院が困難な患者は全体の三分の一程度となっております。こうした方々に対しては、この病状や家庭の状況等を総合的に勘案しながら、各医療機関や福祉施設等が連携し、患者の状態にふさわしい医療や介護を提供していくことが必要と考えております。地域医療構想の推進に際しては、このような方々の実態等を踏まえながら、慢性期病床や在宅医療等の体制整備に努めてまいります。

 次に、栗原中央病院に機能移管する場合の職員の移行についての御質問にお答えいたします。

 循環器・呼吸器病センターの機能を移管する場合には、特に結核医療について、スタッフの充実が必要であると認識をしております。職員の移行に際しては受け入れ医療機関との間で、その条件や処遇などさまざまな調整事項がありますが、職員の意向を尊重して対応していく必要があると考えております。

 次に、労働組合への説明等についての御質問にお答えいたします。

 循環器・呼吸器病センターの機能移管については、これまで数回にわたり、職員及び労働組合に対して、県立病院機構から説明を行っていると伺っております。今後も県立病院機構を通じて、随時情報提供するほか、必要に応じて県からの説明の機会を設けるなど、職員に不安を与えないよう配慮してまいります。

 次に、医師の減少による職員の負担増等についての御質問にお答えいたします。

 循環器・呼吸器病センターにおいては結核病床の移管が完了するまでの間、循環器系、呼吸器系の医療機能を維持していくことができるよう、職員の負担等にも配慮しながら、医師の確保に努めていくことが必要であると考えております。

 次に、患者のアクセス確保についての御質問にお答えいたします。

 循環器・呼吸器病センターの医療機能を移管する場合には、患者の意向や居住地、通院の利便性等を総合的に勘案し、紹介先医療機関を調整していくこととなります。その際には患者の通院に不都合が生じないよう、市民バスなど通院手段の確保について、関係自治体と協議をしていく必要があると考えております。

 次に、施設の跡地利用についての御質問にお答えいたします。

 機能移管した後の跡地利用については、地域住民の意向等を踏まえ、地域の雇用や経済への波及効果等も考慮し、介護老人保健施設など地域の活性化に資する活用となるよう、県が責任をもって対応することが必要であると考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱二点目、広域防災拠点についての御質問のうち、液状化の危険性についてのお尋ねにお答えいたします。

 仙台市が地震被害想定調査に基づき、平成二十年度に公表いたしましたハザードマップにつきましては、地盤条件や人口、建物の種別、ライフラインなどの社会条件をもとに、地震防災対策の基礎資料や住宅耐震化の促進など防災意識の啓発のため、住民がより身近な問題として意識し、地震に対する日ごろの備えを行っていただくことを目的に作成されたものでございます。その上で仙台市では実際の建築物などを計画する際には、より詳しい地盤調査を行った上で評価することが必要であるとしておりますことから、県では計画地に隣接いたします場所のボーリングデータをもとに、その地盤状況を確認しましたところ、地下水位が低く砂れき層が主体であり、液状化発生の危険性は極めて小さいものと判断したものであり、あわせまして地盤工学を専門とする学識者に意見を伺いましたところ、液状化のおそれはないとの見解をいただいたところでございます。

 次に、活断層のリスク低減の観点から広域防災拠点整備を再検討すべきとの御質問にお答えいたします。

 広域防災拠点の計画地西側約三百五十メートルのところに、長町利府線断層帯が存在していることは承知しておりまして、その整備に当たりましては想定される揺れに備え、主要な施設であります防災センターや資機材倉庫などの建築物について耐震設計を行うとともに、緊急輸送道路の確保など必要な対策を講じることにより、防災拠点としての機能を十分果たすことができるよう、適切に対処してまいります。県といたしましては、今後とも県民並びに議会の皆様の御理解を得ながら、着実に広域防災拠点整備を推進してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱三点目、アレルギー問題についての御質問のうち、安全な給食を提供するための知識と連携体制を整えることについてのお尋ねにお答えいたします。

 学校給食においては、全ての児童生徒が給食時間を安全に、かつ、楽しんで過ごせることが重要であり、食物アレルギーを有する子供たちにも給食を提供することと、そのための安全性の確保を最優先とすることが同時に求められております。このような認識のもと、県教育委員会では担当職員が食物アレルギーの正しい知識と対応について認識を深めるための毎年二回の研修会に加え、管理職、養護教諭、栄養教諭に対しても研修により、職員の資質向上を図ってまいりました。また、昨年二月には食物アレルギーに関する事故防止のための対応ガイド、万が一食物アレルギーを発症した場合の緊急時対応マニュアルを配布して、事故防止及び緊急時対応を進めております。今後とも、学校給食にかかわる全ての関係者が情報を共有しながら、子供たちが安全で楽しい給食をとることができるよう、体制整備に努めていかなければならないと考えております。

 次に、給食のアレルギー対策のための所管を超えた仕組みづくりについての御質問にお答えいたします。

 食物アレルギーを有する子供たちが、安心して給食をとるためには、給食を提供する全ての者がアレルギーについて必要な知識を備えていることが大切であります。このことを踏まえて、県教育委員会では、これまで学校に対して研修等を開催し、周知を図ってきたところでありますが、今後は更に、関係部局との情報共有や連携を図るとともに、連絡会議や合同研修会の開催などに努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(中山耕一君) 四十番岸田清実君。



◆四十番(岸田清実君) 答弁ありがとうございました。

 まず、広域防災拠点について伺います。

 いろんな指摘が六月議会、あるいは今議会でもされております。一つ一つ重要だと思うんですが、県民がどういうふうに受けとめるかということも非常に重要だと思います。先ほど指摘をいたしましたけれども、いろんな、子ども手当は今度拡大ということで英断に敬意を表しますけれども、これまでずっとそれについては財源の問題で、ずっと今まで先送りと言いますか、拒否をしてきたわけです。この評価で一転。これに県費そのもの百三十七億投入をする、非常にギャップがあるというふうに思うんです。先ほどの答弁では県民、議会の理解を得られるようにしていくという答弁でしたけれども、一方では要望について拒否をする、しかし一方、こういうものについては、どんと百三十七億使う、これは非常に県民の理解を求めるときに、大きな課題であると思いますし、私はこういうやり方については批判的な立場ですけれども、この点についてはどういうふうにお考えですか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 乳幼児医療等の施策と今回の防災拠点比較をされましたけれども、根本的な違いは乳幼児医療の場合は起債が打てないと、つまり、一般財源、キャッシュでないと対応できないということです。したがって、非常に財政が厳しいときに毎年繰り出していかなきゃいけない、キャッシュから繰り出していかなきゃいけないということです。これが非常に苦しくなって、当然、ですから財源がなくなってくると、最後は職員給与の懐に手を入れないといけなくなってくるとこういうことです。一方、これは百三十七億、非常に巨額な額であることは私も認めますけれども、起債が打てますので、非常にならすことができますので、負担はかなり軽くなっていくと、その辺は基本的に大きな違いであります。私自身、知事をやりまして十一年もう間もなく終わろうかとしておりますけれども、政策的な、こういった土地の取得だとか箱物というものは、ほとんどやったことはございません。恐らく議員記憶されてるもの、ないんじゃないかなというふうに思います。ドクターヘリぐらいかもしれません。それぐらいしか私やってないんです。したがって、何か、こういうことをやるというのは、そうとう私も悩みましたけれども、しかし、今回の東日本大震災の経験を経て、圏域防災拠点並びに広域防災拠点というものが必要だというふうに強く意識をいたしまして、職員とも何度も議論した上で、このような形にしたということでございますので、ぜひとも御理解を賜ればというふうに思います。



○議長(中山耕一君) 四十番岸田清実君。



◆四十番(岸田清実君) 起債と言っても、ならすとは言っても、県民の税の中から返さなきゃないわけで、そういう県の財源を使うということについては変わりないと思うんです。この点を指摘をしていきたいと思います。

 新聞報道で、宮城球場の移転も考えられると、そのためにもあの土地の確保が必要だという新聞報道がありました。こういうことは庁内で検討されてるっていうことですか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今、Koboスタは全部、維持管理から改修も含めて、楽天にお願いをしておりますけれども、楽天さんからそういう話は一切ございません。



○議長(中山耕一君) 四十番岸田清実君。



◆四十番(岸田清実君) JR貨物のターミナル駅用地を球場の移転先として、庁内でも、検討をあわせてしてるということですか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今のところの段階で、そういう検討はしておりません。



○議長(中山耕一君) 四十番岸田清実君。



◆四十番(岸田清実君) きちんと出すべき情報は、しっかり出してほしいというふうに思います。

 次に、地域医療構想について伺います。

 先ほど特に、NDBデータについて、格差、潜在的な医療ニーズが、ここに反映されていないのではないかという質問だったんですが、答弁としては、二次医療圏で完結ていうような答弁だったように思うんですけれども、要するに潜在的なニーズがあるということについては承知しているんでしょうか。



○議長(中山耕一君) 保健福祉部長渡辺達美君。



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 現在の医療構想の必要病床の計算上は、医療にかかわっているという人のレセプトデータをベースにしているんですが、確かに議員のおっしゃるように交通の事情とか、そういう関係で医療を控えているという方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、今回の医療構想の策定上は数字の明らかな部分で、それをベースとして計算しているということでございまして、潜在的な医療需要の推計と言うのは実際には非常に難しいと思います。



○議長(中山耕一君) 四十番岸田清実君。



◆四十番(岸田清実君) 今、部長答弁で機械的な計算だと言われました。その点については、しっかり踏まえて現実対応していくということを、ぜひ、やってほしいというふうに思います。

 それから、地域医療構想について、もう一点、社会的な原因で入院を継続せざるを得ない、そういう方がいらっしゃるわけで、これをベット数を削減していくというときに、それの受け皿はどうするのかということで医療機関あるいは介護の提供を、整備をしていくということだったんですけれども、ただ、これは今まで努力してきても例えば介護については待機状態なわけで、その一方で療養病床を減らすというときの受け皿をつくるときに、今までも間に合わなかったわけで、療養病床を減らすときに受け皿をつくるっていうことは、一層何か新しい手だてが必要だと思うんです。そのことについてはどういうふうに考えられているんですか。



○議長(中山耕一君) 保健福祉部長渡辺達美君。



◎保健福祉部長(渡辺達美君) そこが、やはり在宅医療の充実とか、そういう部分について非常に課題だと思っておりまして、その点は今までも人材の育成とか、あるいは在宅医療に必要な施設整備とか機器整備について、国の基金等を利用しながらやってきてますが、それを引き続き在宅医療に必要な在宅支援診療所を支援でふやしていくとか、あるいは、在宅医療のドクターの人材育成、それから訪問看護師の育成とか、そういう施設の整備と人材育成セットでやっていくと、あと、やはり医療と介護の連携とか、そういう部分も大切になってまいりますので、医療介護の連携センターとか、そういうところも市町村ごとに整備していくことで対応していくということでございます。



○議長(中山耕一君) 四十番岸田清実君。



◆四十番(岸田清実君) 一つは医療計画というのは県が直接的に持つわけです。ただ、介護事業っていうのは市町村が主体になります。その受け皿を、どういうふうに介護保険事業計画、県で言えば介護保険事業支援計画ですけれども、ここでどういうふうにそれをつくっていくのか、受け皿として整備をしていくのかということが必要になってくるわけです。だから、そういうことについて、市町村が主体の介護保険事業計画に県はどういうふうに受け皿としてコミットしていくのか、ここがきちんと整理されないとだめだと思うんです。時間がないので、そういう指摘をしておきたいと思います。

 最後に、アレルギーについて伺います。

 先ほど、教育長答弁で、所管を超えた仕組みづくりということでお話がありました。ぜひ、お願いしたいと思います。それで、このときに、事務局は教育委員会、スポーツ健康課ということになるんでしょうか、そこはしっかりしてほしいと思うんですが、いかがですか。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 給食に関する手引等はスポーツ健康課が担当してやっておりますので、取りまとめについては、うちの課の方でやっていくことになろうかと思います。



○議長(中山耕一君) 三十一番村上智行君。

    〔三十一番 村上智行君登壇〕



◆三十一番(村上智行君) 自民党・県民会議の村上です。よろしくお願いいたします。

 昨日、二十八年産みやぎの環境保全米試食会に出席をさせていただきました。ひとめぼれはJA栗っこ産、ササニシキはJA古川産、つや姫はJAみやぎ仙南産でありました。JA岩沼はなかったんですが、収穫の喜びとともに大変おいしくいただきました。村井知事はもう新米は食べましたか。JA関係者からは、ことしは作柄も味も申し分なく、多くの皆さんに食べていただきたいとのことでした。二十八年産のひとめぼれの概算金は昨年より千五百円アップの一万一千五百円と二年連続の上昇となっており、生産者にとっては少しはほっとできる収穫の秋になるものと思いますが、みやぎ米が再び競争力を取り戻し、生産者に笑顔が戻るまで私も農業の復興、振興のために今後も力を尽くしてまいります。

 以下、大綱六点について質問させていただきます。

 大綱一点目、復旧・復興の諸課題について。

 八月十四日に岩沼市防災集団移転地の玉浦西地区において初めての夏祭りが、地区内集会所において盛大に開催されました。当日は天気にも恵まれ、朝早くから、住民の皆さんとボランティアの皆さんが会場設営や出店の準備をして、手づくりの温かみのあるお祭り会場となりました。玉浦西地区以外からも多くの住民が集まり、みこしや子供たちによるヨサコイソーラン、そしてカラオケ大会、日が暮れてからは盆踊りへと続き、大いに盛り上がりました。震災から五年半という時間が経過をしましたが、発災直後の避難所、仮設住宅へ移動しても、常に地域再建に向け懸命にコミュニティーの維持に努力をしてきた住民の皆さんの姿を目の当たりにしているだけに、家族で楽しんでいる光景などを見ると、新たなる一歩を踏み出したのだなと実感がわいてまいりました。しかし、外から見れば順調に歩んできたように見える玉浦西地区のまちづくりは、まだまだ始まったばかりと、笑顔で答えてくれたのは、まちづくり協議会の役員の方でした。震災前から比較的地域間の結びつきが強かった玉浦地区でさえ、改めてコミュニティーを形成し、一体感のある地域づくりを実践するのは容易ではないとのことです。そして、震災により沿岸部に災害公営住宅整備事業、防災集団移転促進事業、土地区画整理事業など六百を超える居住区域が整備をされており、それぞれにコミュニティーの再生、形成を進めていかなければなりません。新たなる町において、県として災害公営住宅等において、自治組織が自発的、主体的に取り組む地域コミュニティー再建活動のための資金などを補助することにより、被災地域の生活環境づくりを支援する地域コミュニティー再建支援事業を昨年度より実施しております。平成二十七年度の実績は五市三町で十四件となっており、防災集団移転地や災害公営住宅等の設置状況から見れば、もう少し被災地からのニーズがあり、支援事業として活用されてもいいと思いますが、今年度分も含め、地域コミュニティー再建支援事業について、どのような現状認識と評価をしているのか、お伺いいたします。

 東日本大震災の津波は沿岸部において、家屋や工場、学校や道路を全て流し去りました。そこにあった町や地域としての機能、すなわち行政や経済活動により提供される各種サービスや人のつながりなど、それらの要素により町やコミュニティーが初めて機能するのではないかと、被災地域での活動を通じて、私自身、改めて強く感じております。この地域の財産とも言えるつながり、コミュニティーの再生、形成は安心できる地域社会をつくるためには必要不可欠なものであります。県や市町村といった行政サイドだけでなく、NPOなど各種団体、そして住民が地域の課題をみずから発見し、連携や協働により解決に導いていかなければ、持続可能な地域社会は実現しないのではないでしょうか。今後は従来からの過疎化、高齢化、人口減少などの課題も踏まえてのまちづくりやコミュニティーの形成をしなければならないと考えますが、県としての支援のあり方や方向性についての認識を改めてお伺いいたします。

 次に、農業課題について。

 沿岸部における農業の形は震災をきっかけに、大区画の圃場、大型作業機械の導入、各種施設の整備、津波のため農業用機械などの流出により、個人での経営再開が困難になるなどの要因により、農地集積が進み、農業経営規模も百ヘクタールを超える農業法人もあり、震災後の農業構造は大きく変貌を遂げつつあります。そして、規模のスケールメリットと農地集積により、低コスト化、省力化などにより、収益性や競争力を高めた土地利用型農業のロールモデルとして宮城から始まっております。沿岸部においては先駆的な取り組みが行われておりますが、一方、沿岸部以外の地域においては従来までの支援の枠組みにとどまっているものと思います。沿岸部と内陸部の支援のあり方の現状認識についてお伺いいたします。

 復興交付金事業など、復興関連事業を除いた農業機械や農業施設整備に対して、国庫や県単などの各種補助事業がありますが、補助率は二分の一、三分の一以内となっているのが大半であります。その補助率では当初の設備投資における負担が大きく県や市町村による上乗せ補助の要望があります。現在、本県において財政状況の悪化により、国庫補助事業に対する上乗せ補助は行われておりませんが、本県農業を震災前よりも、競争力と収益性を高めるためにも、より一層の手厚い支援が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。

 震災からここに至るまでの五年半は、農地等の生産基盤の復旧を懸命に取り組んできており、現状では九割以上の農地が復旧をしております。しかし、農地復旧の後に、客土材のふぐあいや石などの混入により耕作に影響が出ている地域もあります。被害を乗り越え、耕作できる喜びが不安になってしまっては本末転倒です。農地復旧の現状についての認識と対応についてお伺いいたします。

 本県農業は、震災からの復興、国の農政改革、TPPなど困難な課題を背負い、大きな岐路に立たされております。そのような状況の中で、みやぎ食と農の県民条例基本計画で目標と掲げる、農業を若者があこがれる魅力ある産業に、を実現するためには従来までの施策を着実に実行するだけではなく、県としての個性や独自性のある農業政策が望まれているはずです。これらについての御所見をお伺いいたします。

 大綱二点目、消防広域化について。

 消防広域化の背景は、近年の都市構造の変化、人口減少などの要因から、小規模な消防本部では一般に財政基盤、人員、施設整備の面で十分でなく、高度な消防サービスの提供にこたえることが難しくなってきており、これらの問題に対応するために、消防本部の広域化が推進されてきております。消防本部が広域化することにより、財政基盤が強化され、高度な設備や施設を備えることができ、人員強化などを図ろうとするものであります。国においても、平成十八年の消防組織法の一部改正、平成二十五年の市町村の消防の広域化に関する基本方針の一部改正を行っております。この改正により、消防の広域化の期限を平成三十年四月まで延長、消防本部の規模の目標もおおむね三十万人以上から地域の実情を考慮することに変更し、平成二十七年には都道府県知事に一層の推進に取り組まれるよう要請をしてきております。一方、本県における消防広域化に向けての対応は、平成二十年の宮城県消防広域化推進計画策定により、県内三ブロックの広域化を推進しておりましたが、実現には至っておりませんでした。そして、平成二十五年の消防広域化に関する一部改正、平成二十七年の知事要請を受け、市町村の消防の広域化に関する基本方針で定める重点地域の指定要件の一つで、今後、十分な消防防災体制が確保できないおそれがある市町村を含む地域に該当することから、平成二十六年十二月に岩沼市、亘理町、山元町が消防広域化重点地域の指定を受けております。重点地域に指定を受けてから岩沼市、亘理地区消防本部においては検討会、幹事会を各四回、延べ二十八回の部会を平成二十七年度に開催をしております。このように重点地域における広域化の議論も深まってきているものと思いますが、現状において協議の状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。

 消防の広域化は、地域の自主的な意思に基づいて行われるべきものですが、県には広域自治体として、関係自治体の調整、情報の提供、その他必要な支援を行うことが求められております。今回の重点地区に指定をされた岩沼市、亘理町、山元町において連絡調整はもとより広域化に伴う財政負担又は事務負担に対する支援などについて、より積極的にその役割を担うことが求められたと思います。今回の消防広域化の協議において、県の担ってきた支援や調整はどのようなことだったのか、改めてお伺いいたします。

 また、特例の財政支援などの措置がされる広域化の推進期限が平成三十年四月となっておりますが、地域の実情などを考慮に入れれば、期間の延長などの要請が必要と考えられますが、御所見をお伺いいたします。

 東日本大震災での教訓や大規模災害等の発生、また、今後の災害リスクの高まりも指摘される状況を踏まえると、広域化の推進による小規模消防本部の体制強化が、これまで以上に必要になってくるものと考えられますが、県として消防広域化に対し、地域の実情を踏まえた具体的な対応が望まれていると思いますが、県としての広域化に対してどのような対応を考えているのか、お伺いいたします。

 大綱三点目、仙台空港周辺活性化について。

 仙台空港南側に位置している岩沼市中坪・荷揚場地区の整備事業は、長年地元の皆さん方は二千五百メートル、三千メートルに滑走路が延伸された当時から、地域活性化の一つとして待ち望んでいた事業であり、七月一日からスタートをした空港民営化によって、より周辺地域にも波及効果が出るものと大変期待をしております。そこで、平成二十八年四月から、県土地開発公社が分譲している仙台空港フロンティアパークは、仙台空港南側に隣接し仙台東道路や仙台塩釜港仙台港区とアクセスもいいことから、多くの企業が関心を寄せていると聞いております。企業誘致などの現状についてお伺いいたします。

 フロンティアパーク分譲と同時に、岩沼市においても、沿岸地区の移転元地を活用した臨空西原産業用地の分譲を始めており、既に複数企業の進出も決定をしております。現状においては空港民営化も呼び水となって更に企業の関心を高めております。そこで、県においては、民営化後における周辺地域の土地利用の課題を整理するための調査をしておりますが、どのような結果になっているのか、お伺いをいたします。

 空港周辺地域では岩沼市が矢野目西地区の開発に向けた取り組みを進めておりますが、県としても周辺地域の活性化に向けた一層の支援策を望む声があり、今後の支援体制についてどのように考えているのか、お伺いいたします。

 また、今年度には県が保有する仙台空港ビル株式会社及び仙台エアカーゴターミナル株式会社の株式を運営権者に譲渡したことに伴う売却収益によって、地域整備基金の空ビル分として十五億九千九百万円の基金造成をしております。今後、基金の活用についてはどのように考えているのか、お伺いをいたします。

 次に、大綱四点目、仙台空港アクセス鉄道について。

 仙台空港アクセス鉄道は、平成十九年三月開業から来年三月で十周年を迎えることになります。ここに至るまでは、開業から一年足らずで予測乗車人員と実乗車人員の著しい乖離により経営が危機的状況に陥り、開業からわずか三年の平成二十二年には再建計画などの改革支援プランの策定、そして平成二十三年三月の東日本大震災による甚大な被害と、さまざまな困難や危機に瀕した十年とも言えるのではないでしょうか。しかしながら、震災後は空港利用者の増加に伴い、平成二十七年度のアクセス鉄道乗降客数は三百三十七万人、一日平均九千二百名となり、開業以来過去最高の乗降客数を記録しており、空港アクセスの手段として定着するとともに、定期利用者が増加するなど沿線住民の通勤、通学の足としても重要な役割を果たしております。アクセス鉄道は、このように本県にとって重要な社会資本であり、将来に向け、安定的な経営が求められております。現状では空港利用客の増加に伴い、乗降客数も順調に推移をしているものと思われますが、鉄道会社の経営状況について、県としてどのような評価をしているのか、お伺いいたします。

 また、以前の改革支援プランの中にも触れられておりましたが、運賃の見直しなど、今後、経営の黒字化に向けた取り組みはどのように考えているのか、お伺いをいたします。

 以前から、アクセス鉄道利用者の更なる拡大を図るためには、仙山線から直接乗り入れが必要と議会の場で何度も言ってきましたが、残念ながら、JR側との調整が困難との理由から実現をしておりません。先月二十四日に山形市で開催された宮城・山形県議会交流議員連盟の意見交換会において、アクセス鉄道の仙山線乗り入れの要望が参加議員から寄せられ、そして、民営化やLCCなど就航もあり、乗り入れを望んでいる山形県民も多いとのことでした。このように、空港民営化により状況は大きく変化をしており、改めて、アクセス鉄道の仙山線乗り入れについて、現状ではどのように考えておられるのか、また、JRとの協議はどのような状況なのか、お伺いいたします。

 大綱五点目、岩沼海浜緑地公園整備について。

 岩沼海浜緑地公園は仙台湾南部の海岸線近くにあり、海岸沿いの豊かな自然環境を活用し、約三十ヘクタールの敷地には、野球場、テニスコート、多目的グランドや芝生広場などのスポーツ施設が充実している北ブロックと、バーベキュー場、大型遊具や築山など、週末には多くの家族連れで大いににぎわっている南ブロックがあります。両ブロックとも震災以前から地元岩沼市民のみならず、県内各地より幅広い世代から利用され、長年親しまれてきた緑地公園であります。しかし、東日本大震災により壊滅的な被害を受けましたが、昨年四月にバーベキュー場や遊具などが設置してある海浜緑地南ブロックが再開をし、以来数多くの来場者でにぎわっており、週末となれば大型遊具で遊ぶ子供たちやバーベキューを楽しむグループで混雑をしております。つい先日、現地を訪れたときにも家族連れを中心ににぎわっておりました。岩沼海浜緑地南ブロックの現状は駐車場の一部が二ノ倉道路改良工事の仮設道路として利用されており、連休ともなれば、駐車場がいっぱいになっております。そして、公園西側の五間掘沿いには護岸工事のために白いフェンスに囲まれており、施設は整備されましたが、以前のような開放感に満ちた状況には少し遠いようにも思えました。そこで、駐車場を含めた南ブロックの全面供用開始の見通しについてお伺いをいたします。

 海浜緑地北ブロックについては、野球場やテニスコート、そして大型遊具を備えた芝生広場などは既に災害復旧工事を完了し、三年前から維持管理はされておりますが、これまで施設の使用はされておりません。先日、海浜緑地北ブロック内の管理棟や避難道路、外構工事の状況や野球場を見てまいりました。開園までは時間がかかるのではないかと率直に感じたところでありました。今現在は、復興交付金で避難道路や避難築山、管理棟などの公園の施設整備を進めておりますが、その状況と再開園の時期について、改めてお伺いいたします。

 沿岸部には震災以前には多様な運動施設があり、子供から大人まで多くの県民に利用されており、岩沼海浜緑地公園も同様でありました。岩沼海浜緑地公園南北ブロック全面再開の折には式典だけでなく、近くには千年希望の丘や集落跡地に羊を放牧し交流の場として取り組みをしている「岩沼ひつじ」があります。そういった団体や地元岩沼と連携し、再開イベントを実施し沿岸部に再び人を呼び込むためにも広く発信することが必要と思いますが、いかがでしょうか。

 最後に、観光振興について。

 これまで広域観光連携の推進には、東北各県においては必要性は認めつつも、自県の利益を優先せざるを得なく、各県や東北観光推進機構のほか、経済団体などが取り組んできましたが不十分であり、結果として東北地方だけがインバウンドの流れに乗りおくれてしまっております。そこで、今年度から宮城を含め東北地方は東日本大震災の影響により大きく落ち込んだ訪日外国人旅行者を回復させ、近年のインバウンド急増の効果を波及させることにより、観光を通じて被災地の復興を加速させるために、東北観光復興交付金事業などがスタートをしております。そして、先月には東北六県の知事、新潟、そして仙台市合同で台湾においてのプロモーションや旅行会社や航空会社を招請することでビジネスチャンスを創出し、ファムトリップや旅行商品開発を行う事業や東北六県が連携をした一体感のあるプロモーションなど、以前とは比較にならない取り組みが今まさに始まっており、東北の観光復興元年にふさわしいスタートが切れたものと感じております。そして、各事業の幹事的役割を宮城県は担っており、広域観光推進の旗振り役でもあります。改めて、広域観光に対する知事の意気込みをお聞かせ願います。

 来月六日から、東北地方への就航が初めてとなるトランスアジア航空が週二便で仙台台北路線を開設し、これまで就航しているエバー航空と六月末に就航したタイガーエアー航空とあわせて、仙台−台北便は毎日就航することにより大きく利便性が向上し、インバウンド獲得に弾みがつくはずです。これからは外国人観光客の満足度を左右すると言われている公衆無線LAN、クレジットカードの決済環境、公共交通機関のわかりやすい案内などの対策は、県のみならず市町村においても必要だと思います。市町村においては人も財源も限りがあります。インバウンド獲得のために、県と県の連携は大きく一歩を踏み出した感はありますが、県と市町村、市町村間の連携は緒についたばかりかと思われますが、県としてどのような認識を持っているのか、伺います。

 また、市町村のインバウンドなどの取り組みについてどのような支援を考えているのか、お伺いいたします。

 次に、インバウンド獲得にとって大きく影響する仙台国際空港についてです。

 空港民営化により、広域的な取り組みやLCCの就航など明るいニュースが連日飛び込んでおり、宮城、東北の観光振興につながり大変喜ばしいことであります。しかし、先月末に国土交通省から、平成二十九年度から地方空港におけるインバウンド獲得に向けた着陸料軽減についての公表があり、中身を見て大変びっくりしているところです。内容は国際旅客定期便の新規就航、増便、国際旅客のチャーター便の着陸料が軽減され、最大で三年間無料となるものです。そして、対象空港はインバウンド客で増加をしている羽田、新千歳、福岡空港を除いた国管理空港並びに共用空港が対象となっております。この着陸料の軽減措置自体は、訪日外国人旅行者が毎年ふえ続けている大都市圏以外の地域にインバウンドを誘導するという事業であり、地域の観光振興の取り組みと呼応すれば、大いに期待が持てるものと考えられます。しかし、七月一日から民間に委託をした仙台空港は対象外であり、民営化により着陸料を自由に設定できることは、仙台国際空港にとっての強みと考えられていたので、会社運営に影響が出るのではと心配をしております。この軽減措置の方針について、さきの報道によると村井知事も大変懸念をされておりますが、今後は国に対してどのような対応を考えているのか、お伺いいたします。

 また、国ができないのならば、県独自の支援策が必要と思いますが、御所見をお伺いいたします。

 以上、壇上から質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございます。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 村上智行議員の一般質問にお答えをいたします。大綱六点ございました。

 まず、大綱一点目、復旧・復興の諸課題についての御質問のうち、まちづくりやコミュニティー形成支援のあり方についてのお尋ねにお答えをいたします。

 少子高齢化が進む中、被災地において生き生きと安心して住み続けることのできる地域を構築していくためには、互いに支え合い、多様な主体による有機的な結びつきにより、ともに課題を解決していくという共助とともに、住民が主体的に地域づくりにかかわっていくことが重要であると考えております。このため県では、コミュニティー支援や人材育成、交流人口の拡大など、将来の地域振興につながる活動を行うNPOや、まちづくり団体等への支援を行うとともに、自治会長等に対する研修、交流会の開催や課題解決のためのアドバイザー派遣も実施しております。今後とも、市町村や社会福祉協議会、NPOなど関係団体と連携、協力しながら、被災地のまちづくりやコミュニティー形成に向けた取り組みを支援してまいります。

 次に、大綱三点目、仙台空港周辺活性化についての御質問のうち、空港周辺地域の活性化と地域整備推進基金の活用についてのお尋ねにお答えをいたします。

 県では昨年八月、空港民営化に伴う周辺地域の活性化に向けて、岩沼市及び名取市と組織する仙台空港周辺地域活性化検討会議を設置し、周辺地域の土地利用の可能性などについて検討を進めてきたところであり、今後も引き続き、まちづくりや企業誘致を積極的に後押ししてまいります。また、地域整備推進基金に積み立てた空港ビル等の株式売却収入については、今年度、空港周辺地域の活性化に向けた調査のほか、スカイジャーニー仙台・宮城キャンペーンなどの航空需要を創出する事業に活用しているところでございます。今後も、空港民営化の効果を最大限発揮できるよう、仙台国際空港株式会社等の意見も聞きながら、仙台空港及び周辺地域の活性化を図る取り組みに有効に活用してまいります。

 次に、大綱四点目、仙台空港アクセス鉄道についての御質問のうち、経営状況に対する評価と黒字化に向けた取り組みについてのお尋ねにお答えをいたします。

 仙台空港アクセス鉄道は、開業から間もなく十周年を迎え、昨年度の乗降客数は開業以来最高の約三百三十七万人を記録するなど、空港へのアクセス手段として、また沿線住民の通勤、通学の足としても、確実に定着してきたところであります。近年はLCCなどの航空旅客や沿線地区の人口の拡大に伴う鉄道乗降客数の増加に加え、仙台空港鉄道株式会社の積極的な営業努力等により、収支は改善しつつありますが、単年度黒字化には至っていないことから、今後も引き続き、更なる収入の拡大と経費削減の努力を継続していく必要があると考えております。

 なお、鉄道会社では、これまでも駅高架下の駐車場利用など資産の有効活用や広告の増収など、営業外収入の拡大に積極的に取り組んできたところであり、県といたしましても、早期の単年度黒字化に向けて、鉄道会社とともに鋭意取り組んでまいります。

 次に、大綱六点目、観光振興についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、広域観光の推進についてのお尋ねにお答えをいたします。

 昨年の東北地方の外国人宿泊者数は、震災前の水準に回復したものの、日本全体に占める割合は約〇・九%にとどまっており、東北が一体となった更なる誘客への取り組みが必要であると強く認識しているところであります。このような中、国においては、ことしを東北観光復興元年と位置づけた上で、三月には明日の日本を支える観光ビジョンを策定いたしました。このビジョンには東北観光復興対策交付金の新設などが盛り込まれたことから、県としては東北各県との連携のもと、当交付金を最大限活用しながら、しっかりと取り組んでまいります。更に先月、私みずからも各県知事とともに台湾トップセールスに参加してまいりましたが、現地の主要な旅行会社などに、宮城、東北をPRし、手ごたえを感じてきたところであります。今後も、東北観光推進機構と密接に連携し、東北各県とともにオール東北による誘客に向けた取り組みを積極的に進めてまいります。

 次に、空港着陸料の軽減措置についての御質問にお答えをいたします。

 地方空港における着陸料軽減措置は、インバウンドの地方誘客に向けた国際線就航促進策の一環として、国土交通省の平成二十九年度予算概算要求に盛り込まれたものであり、国際定期便の新規就航や増便に対する着陸料を国と地方が協調して軽減する内容となっております。本制度の詳細につきましては、現在、国において検討中とのことでありますが、仙台空港の取り扱いにつきましては、私みずから軽減措置の対象とするよう要請し、航空局から前向きに検討するとの回答を得たところであります。

 なお、仙台空港における着陸料の軽減など、航空会社に対するインセンティブにつきましては、仙台国際空港株式会社が主体的に実施するものであり、県といたしましては、空港の利用促進や航空需要喚起の取り組みを積極的に進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 総務部長大塚大輔君。

    〔総務部長 大塚大輔君登壇〕



◎総務部長(大塚大輔君) 大綱二点目、消防広域化についての御質問のうち、重点地域における広域化の協議状況についてのお尋ねにお答えいたします。

 今後の社会情勢の変化に伴う市町村の財政状況等を考慮すると、現行の消防体制を維持することがいずれは困難となり、住民サービスが低下すると懸念されております。更に、大規模災害等に対応するためには、広域的な消防体制の整備が必要であると認識しております。そういったことから、県内で最も小規模な消防本部である岩沼市、亘理町、山元町を消防広域化重点地域に指定いたしました。平成二十七年一月には三市町、岩沼市消防本部、亘理地区消防本部及び県を構成員とした消防広域化検討会を設置し、主に災害活動や救急活動時の出動体制、本部機能統合に係る職員配置、通信指令システム統合に係る経費削減といった事項の調査、研究を行いました。今年度は、課題となっている消防庁舎等の財産に係る更新費用の取り扱い、職員の身分や給与、手当などについて、県及び三市町の副市長、副町長による検討委員会を設置し、詳細な検討を行っております。

 次に、消防広域化協議における県の支援や調整内容と広域化推進期限の延長要請についての御質問にお答えいたします。

 県ではこれまで、先進事例についての情報提供や消防広域化推進アドバイザーの派遣要請などを行い、各関係者に対し、消防広域化に関するイメージや基礎知識を持っていただけるよう支援してまいりました。また、昨年度の消防広域化検討会においては委員として検討に加わったほか、検討資料の提供及び検討内容の取りまとめなどを行いました。今年度は、当事者間のみでは協議が困難な課題について、副市長及び副町長を中心とした検討委員会の場で、県が素案を提示するなどの調整も行っております。この検討会における協議は継続しているところであり、また、平成三十年四月一日までの広域化を実現したものに限られる財政支援措置もあることから、現時点では期限までの広域化の実現を目指してまいります。

 なお、今後の協議の推移によっては国に対して、推進期限の延長等を要請することも視野に入れております。

 次に、県として消防広域化にどう対応するのかとの御質問にお答えいたします。

 消防広域化につきましては、全国的にも進んでいるとは言えない状況です。しかし、消防体制の整備、確立の手段として有効であり、災害発生時における初動体制の強化や現場到着時間の短縮といった住民に対するメリットも大きいと考えております。県といたしましては、重点地域における消防広域化実現に向けて、最優先で取り組んでおりますが、更に、各地域につきましても、十分な消防体制が確保できているか、広域化に対する機運が高まっているかといった観点も踏まえながら、広域化の議論を進めていく必要があると考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 震災復興・企画部長伊東昭代君。

    〔震災復興・企画部長 伊東昭代君登壇〕



◎震災復興・企画部長(伊東昭代君) 大綱一点目、復旧・復興の諸課題についての御質問のうち、コミュニティー再生支援事業の現状認識と評価についてのお尋ねにお答えいたします。

 地域コミュニティー再生支援事業は、自治組織等が自発的に取り組むコミュニティー活動への支援を目的として、平成二十七年度に創設したものです。事業を開始した昨年度は、被災者が災害公営住宅等に入居したものの、自治会の立ち上げに時間を要したことなどにより、実績として五市三町で十四件の利用にとどまりました。災害公営住宅への移転が本格化した今年度は、自治会へ職員が直接説明に赴くなど事業の周知や申請に関するサポートを積極的に行った結果、七市五町で五十一件の交付決定と大幅に増加しております。この事業は住民のニーズに対応し、地域の祭りや防災訓練など多様な取り組みに活用され、地元の方々から評価されており、住民同士の交流や自治会活動の活性化に寄与しているものと考えております。県といたしましては、今後とも市町や民間団体等と連携し、この制度を活用することにより、地域のコミュニティー再生や形成につながるよう支援してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱三点目、仙台空港周辺活性化についての御質問のうち、仙台空港フロンティアパークへの企業誘致等の現状についてのお尋ねにお答えいたします。

 仙台空港フロンティアパークについては、空港に隣接し、国道四号や仙台東部道路、仙台港へのアクセスも容易であるという、すぐれた立地環境等を生かしながら、航空関連企業等を中心に誘致活動を進めており、現在、複数の企業と進出に向けた具体的な折衝を行っているところであります。県といたしましては、空港民営化により全国的に関心を集めているこの機会をとらえ、引き続きこの団地の持つ優位性を積極的にPRするとともに、津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金等の優遇制度を最大限に活用して、空港及び周辺地域の活性化に寄与する産業の立地、集積を推進してまいります。

 次に、大綱六点目、観光振興についての御質問のうち、インバウンド誘客に向けた市町村との連携及び支援についてのお尋ねにお答えいたします。

 インバウンドの更なる誘客を図るためには、県境を越えた広域連携による取り組みが必要であり、今後、東北観光復興対策交付金を活用した東北各県連携による事業が展開されることになっております。一方で、県と市町村、又は市町村間の連携も重要であると認識しており、県では松島湾エリア三市三町と連携しながら、松島湾ダーランド構想を推進し、多言語案内看板の設置などを行っております。また、市町村間の連携では仙南地域において、大河原地方振興事務所を中心とした市町連携による受け入れ体制づくりが進められているほか、隣県市町との連携では登米市及び栗原市が岩手県一関市及び平泉町とともに受け入れ環境整備に向けた取り組みを始めたところであります。県といたしましては、台湾現地サポートデスクや日本政府観光局のノウハウを十分に活用し、市町村の不足している人的資源やネットワークを補完しながら、市町村とともに取り組みを進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱一点目、復旧・復興の諸課題についての御質問のうち、沿岸部と内陸部の支援のあり方についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、沿岸被災地域においては営農再開さえ危ぶまれた状態から、復旧にとどまらない創造的な復興を目指し、国の交付金などを最大限活用し、農業の早期再興に努めてまいりました。あわせて内陸部においても、地域の特性を生かしながら、収益性が高く競争力のある経営体を育成するため、国の補助事業や県単独事業により、生産、加工、流通、販売などの施設、機械の導入を初め担い手への農地集積、六次産業化への取り組み、ICTなど先進技術の導入などを進めてまいりました。その結果、沿岸部を中心に、日本農業のモデルともなりうるような大規模土地利用型経営体や先進的施設園芸経営体が数多く誕生しました。また内陸部においても、例えば、美里町では集落営農組織が農地中間管理事業を活用して農地を集積し、百ヘクタールを超える規模で水稲を初め露地野菜に取り組む事例や、登米市では土地利用型の農業法人が野菜のパウダー加工に取り組む事例など、地域の状況に応じた取り組みが行われているものと認識しております。県といたしましては、沿岸部のみならず、内陸部においても、競争力のある農業の実現に向けて積極的に支援をしてまいります。

 次に、国庫補助事業の上乗せ補助についての御質問にお答えいたします。

 県では農業施設や機械の導入に当たっては、復興関連事業を除いて、強い農業づくり交付金、産地パワーアップ事業や地方創生交付金などの国庫補助事業を積極的に活用することにより、地域農業の振興を図ってまいりました。更に、国庫補助事業の対象とならないものの、地域農業の振興上重要な取り組みに対しては、県単独事業としてアグリビジネス・チャレンジ支援事業や市町村振興総合補助金により、さまざまなニーズに対応した独自の支援を行ってまいりました。県といたしましては、県の独自財源を有効に活用し、地域のニーズに対応した県単独の補助事業により、収益性の高い競争力のある農業の確立に向けて取り組んでまいります。

 次に、農地復旧の現状認識と対応についての御質問にお答えいたします。

 農地復旧に当たっては、津波で流出した表土の確保や地盤沈下等に対応する地盤かさ上げが必要であることから、近隣の土取場の山土や他事業から発生する土砂を客土材として利用しています。この客土材は上質な土質のものを確保するよう努めておりますが、一部の現場において石れきの混入が確認されたことから、石れきの除去や破砕といった対策を行っているところです。農地復旧を施工した事業箇所においては営農再開後においても、石れきの除去や土壌改良など、今後とも地元農家の意向を確認しながら、必要な対策を講じてまいります。

 次に、県として個性や独自性のある農業政策に取り組むべきとの御質問にお答えいたします。

 みやぎ食と農の県民条例基本計画では、農業を若者があこがれる魅力ある産業とするため、競争力を更に強化する産業政策と農村の維持、活性化を図る地域政策をともに推進していくこととしております。計画の実現に向け、産業政策では稲作中心の生産構造からの転換を図るため、法人による規模拡大と地域の雇用創出や新規就農の拡大を図ることとし、園芸生産においては、みやぎの企業的園芸等整備モデル事業や新たなみやぎの園芸産地づくり広域連携事業、畜産においては、みやぎの畜産雇用創出推進事業などを実施しております。また、地域政策では、農業、農村の活性化に向け、農村地域に新しい「人」や「ノウハウ」を導入していくことを目指し、コーディネーターの活用等による地域の将来像についての話し合いを促進するみやぎの農業・農村地域活力支援事業や、従来の補助事業や融資では支援が難しい取り組みを支援するみやぎ食と農のクラウドファンディング支援事業などを始めております。県といたしましては、魅力あるみやぎの農業・農村の実現に向け、引き続き県内各地それぞれが独自の特色を生かし、地域の活力増進につなげる取り組みを積極的に支援していきたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱三点目、仙台空港周辺活性化についての御質問のうち、周辺地域の土地利用調整についてのお尋ねにお答えいたします。

 仙台空港周辺地域は空港民営化を契機として、空港を活用した新たな産業の集積など、今後更なる発展が期待できる地域であると認識しております。このため、県では昨年度から、空港周辺地域における産業集積の実態を把握し、都市計画法の用途や各種法的規制、地形状況や各種インフラの整備状況など、土地利用の可能性を検討するための基礎的な情報を整理してきたところでございます。これらの情報につきましては、岩沼市及び名取市と共有を図り、両市が進める、まちづくりの基礎資料として活用いただいているところでございます。

 次に、仙台空港アクセス鉄道の仙山線乗り入れについての御質問にお答えいたします。

 仙台空港アクセス鉄道のJR各線への乗り入れはアクセス鉄道の利用促進のみならず、仙台空港の拠点性向上に向けても、重要な課題であると認識しております。特に、仙山線への乗り入れにつきましては、平成十九年三月の開業以来、宮城、山形両県が連携してJR東日本などに働きかけてきたところでありますが、所要時間などの課題から、平成十九年の四月から五月にかけて運行されました臨時列車四本にとどまっており、定期運行の実現は難しいものと考えております。県では現在、JR東日本や仙台空港鉄道株式会社、仙台国際空港株式会社とともに、アクセス鉄道の利便性向上の検討を進めているところでありまして、こうした機会をとらえて、仙山線乗り入れの可能性を探るとともに、アクセス鉄道のより一層の利用促進に努めてまいります。

 次に、大綱五点目、岩沼海浜緑地公園整備についての御質問のうち、南ブロックの全面供用開始の見通しについてのお尋ねにお答えいたします。

 岩沼海浜緑地南ブロックにつきましては、南ブロックの避難路として機能する一般県道岩沼海浜緑地線の二の倉橋のかけかえ工事に伴い、駐車場の一部を利用した仮設道路や仮橋が整備され、公園利用者の避難が可能となりましたことから、昨年四月に一部開園したところでございます。公園内の駐車場等の復旧につきましては、仮橋の撤去や五間堀川の災害復旧工事の完了後に実施いたしますことから、南ブロックの全面的な開園は来年の秋を予定しております。

 次に、岩沼海浜緑地北ブロックの整備状況と再開時期についての御質問にお答えいたします。

 岩沼海浜緑地の北ブロックにつきましては、避難路の計画変更や公園内の施設配置の見直しが完了いたしましたことから、昨年六月より、避難築山や駐車場及び避難路等の整備を順次進めてきたところであります。ことし三月からは、管理棟の建築工事を開始したほか、来月には、園内工事の仕上げとなります植栽につきましても着手することとしております。北ブロックにつきましては、全ての公園整備が完了し、あわせまして、公園利用者の避難路となります岩沼市施行の市道相野釜蒲崎線の通行が可能となります来年の三月に全面的に再開園する予定としております。

 次に、岩沼海浜緑地の全面供用開始に際してのイベント実施と情報発信についての御質問にお答えいたします。

 岩沼海浜緑地は雄大な太平洋を望むスポーツ・レクリエーションの場といたしまして、被災前には家族連れやグループなど、岩沼市はもとより県内各地から年間約十九万人の方々が訪れる人気の高い公園でありました。来年三月には北ブロックの再開により、県民の方々が待ち望んでおりました野球場やテニスコートなどの運動施設の利用が可能となり、既に再開されております南ブロックを含めまして、被災前の公園の機能が回復することとなります。このことから、公園再開に向け、改めてホームページや広報紙などにより、広く県民の皆様に周知を図ってまいります。あわせまして、開園時には多くの皆様に御参集いただけるようなイベントの開催につきましても、地元岩沼市や関係者の方々と連携しながら、検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(中山耕一君) 三十一番村上智行君。



◆三十一番(村上智行君) ありがとうございました。

 着陸料に関しましては、やはり民営化になったと言っても七月一日ですから、まだ全くスタートしたばかりで、ほかの空港と比べて競争力があるわけでもないというふうな状況だと思うんです。ですからそこは、しっかりテイクオフできるまでは、知事も一生懸命応援していただければ、そういうふうな方向性を聞いたので安心をいたしました。

 あと、農業の方なんですが、やはり、沿岸部の方と内陸の方、確かにさまざまな事業は展開をして、いろいろやられてはいるんですが、復興交付金事業ですとか、圧倒的に沿岸部の方、もちろん被害も甚大だったんです。被害も甚大だったからこそ、そういうふうな交付金事業などでやってきております。しかしながら、土地利用型農業というのは圃場整備と、そして機械、これをいかに安く導入するか、そこにかかってくるんじゃないのかなと思うんです。ですから、内陸部においても二重農政みたいな感じに今後なってくるんではないのかなと思うんです。二町歩、二ヘクタールの田んぼで、そして、そういう大型機械、なかなかこういった本土、北海道以外では、こういう農業を展開しているとこというのは本当に少ないわけですから。逆に言ったらそれを少し、県の方は交付金事業で、県の方の予算というのは、ある意味使ってないわけですから、その分をいろいろ少し上乗せ、以前はやってたわけですから、そういったイニシャルコストを下げるような努力というのは、いかがかなと思うんです。どうですか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今回、宮城県の農地の一割が被災しましたので、この機会に大規模化、集約化をして、まさに北海道のような農業を目指して、しかも付加価値の高いものをつくろうと、そしてできるだけ皆さんが集まっていただいて、法人化して、少ない人数で農業付加価値の高いもの、利益の上がる農業に変えていく。これは一つのモデルにする、ある意味チャンスだろうと思ってやりました。ただ当然ですけれども、大きくする分、難しい課題も出てくるということでございます。先ほど部長が答弁いたしましたとおり、県の独自財源も有効に活用いたしまして、地域のニーズに対応した県単独の補助事業等によりまして、収益性の高い競争力のある農業、しっかりと育てていくということが大切だと思っておりますので、これで交付金任せで、県が引くということのないように、しっかりとケアしてまいりたいと思います。



○議長(中山耕一君) 三十一番村上智行君。



◆三十一番(村上智行君) 出すところには出さないと。やはり最初は、さっき無料化じゃないですけど着陸料のイニシャルコストを少しでも下げていかないと、今、投資できないんです。三十年の生産調整の問題だったりとか、今、土地利用型農業に対して投資をするというのは本当に難しいんです。そういったものを、県の方でも、経営体の方もしっかり見ながら、出すべきところには上乗せでも出していくべきだろうなと、五〇%じゃなく七割とか、七五%ですとか、八割とか、そういうふうなところは希望なんですが、そういうふうにしていくと、最初のスタートダッシュができると思いますので、答えは要りませんのでよろしくお願いします。

 そして、海浜緑地公園に関してなんですが、これ、ぜひとも野球場、高橋伸二幹事長もいろいろ言っておりました、ナスパのことで。やはり野球場をオープンするとき、後はテニスコート、三年間くらいそのままに寝かせてたわけですから、錦織圭を呼んで来いとは言いませんが、ポケモンGOじゃないんですが、沿岸部に人を呼ぶための、少し六年ぶりの再開になるわけですから、ここは遠藤部長も申年で、ことしで終わりだと思いますので、何とか最後頑張っていただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。



○議長(中山耕一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 開園しますまでは、震災から六年をお待たせしたということになります。大変長い間、皆さんに御不便をおかけいたしましたので、最後はしっかりと取り組んで、皆さんに喜んでいただける緑地公園にしていきたいというふうに思っております。よろしくお願いします。



○議長(中山耕一君) 三十一番村上智行君。

 いろいろ申しましたが、しっかりと取り組んでいただきまして、これからも私も頑張ってまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。

 以上で終わります。ありがとうございました。



○議長(中山耕一君) 暫時休憩いたします。

    午前十一時五十九分休憩

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    午後一時再開



○副議長(長谷川洋一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。五番鎌田さゆり君。

    〔五番 鎌田さゆり君登壇〕



◆五番(鎌田さゆり君) みやぎ県民の声の鎌田さゆりです。相次ぐ台風の被害に遭われている県内外の方々に衷心よりお見舞いを申し上げます。質問の前に、事の重大性にかんがみ、ひとつ述べたいことがございます。漁労長、乗組員が気仙沼等三陸の方々のサンマ漁船第八朝洋丸が混獲の疑いで、臨検のためロシア側に拘束され、国後島にとめ置かれたまま、およそ二週間。全日本海員組合気仙沼支部や御家族に乗組員の安否や食料の状況などの情報が届いていることを願うものであります。

 それでは、質問に入ります。大綱一点目、七北田川等河川整備計画化について伺います。

 昨今の気象変動等に伴い、豪雨、河川のはんらん、決壊など県民の暮らしにダメージをもたらす事態は深刻です。適切な対処を迅速に実施をすることが求められています。本年二月の予算特別委員会では、七北田川の赤生津大橋から七北田ダムまで全域二十四キロの河川整備計画化を進める答弁がございました。長きにわたり要望の声を上げてこられた諸先輩の県議の皆さんたちの行動もあったからこそと敬意を表しますとともに、署名運動に御協力をくださった二千三百四十六名の方々の思いも反映された決定でもあります。御英断、御決断ありがとうございます。そこで伺います。

 一つ、当該河川の整備計画化の進捗状況及び今後のスケジュールをお尋ねします。

 二つ、地域住民への説明はどのような方法で行われるのでしょうか、具体的にお示しください。

 大綱二点目、こども病院初め、子ども・若者支援について伺います。

 子供や若者を取り巻く環境は、貧困と格差が解消されない中、年々厳しい状況にあります。国の経済、金融政策に起因している面は大きく、国が打ち出す方針に責任はあります。ですが国の言いなりになるのではなく、独自性と調整力、事実を正しく見る力を持ち、宮城の未来を担う子供たち、若者たちが希望の持てる地域を築いていきたい意思は、党派、会派を超えて、オール宮城で共有できるものとも考えます。そこで順次質問いたします。

 一つ、地方独立行政法人宮城県立こども病院について、患者さん、親御さん、御家族の方々からの御意見、御要望はどうやって把握し、その声にどのように答えているのでしょうか伺います。

 二つ、こども病院の財務状況及び収益状況はどのような実態にあると認識されていますでしょうか。

 三つ、法規定に基づき、宮城県が拠出している公的資金は幾らでしょうか。

 四つ、医業収益を上げるため、経営陣が汗を流す経営努力と運営費負担金の安定性を両立していかなければならないと思われます。県として、こども病院を支えていく決意を今改めて伺います。

 五つ、児童生徒の孤食の実態の調査は行われていますでしょうか、伺います。

 六つ、若者への支援について、奨学金制度に関連して伺います。

 宮城県内で奨学金制度を利用している大学生は何人でしょうか。それは何人に一人の割合でしょうか、伺います。

 七つ、奨学金返済のパターンとそれぞれの利用人数、大学卒業後就職してからの返済の実像について、本県における調査の有無とまた認識はどうお持ちか伺います。

 八つ、保育士資格を取得するための学費援助の県の負担分が十分の一に減ったことによる差額は幾らでしょうか、伺います。

 九つ、宮城県で働く保育士の給与の実態を数字をもってお示しください。

 十、保育士をふやすために本来なすべきことは、保育士の給与を上げることと考えますが、宮城県としての認識はいかがでしょうか。あわせてその議論はなされていますでしょうか、伺います。

 大綱三点目、適正予算と入札方法について伺います。

 財政上厳しいという表現は、果たしてどれほどの状態なのか。常に聞かされていますと耳なれしてしまい、実感と実像が乖離してしまいがちです。年金基金による株の買い支え。歴史的に見て、異常とも言えるマイナス金利政策。返済不能とも思える膨大な公的債務。その悪影響を大きく受けるのは地方、若者、これでは余りにも理不尽です。そのような中、知事初め各部署におかれましては、予算の適正及び効率性を追求し、好ましい入札となるようさまざまな努力をされていることと拝察をいたします。一方、予算、入札方法の不合理性の認識がなされれば、早急に是正することは看過してはならず、大切なことと考えます。そこで宮城県立高等学校教育用コンピューター賃貸借一式の入札に関連して伺います。

 一つ、ことしの賃貸借更新該当高校の数及びWTO協定に基づき、県内に本社を置く企業に限定しての一般競争入札の開札結果はどうなりましたでしょうか、伺います。

 具体にお示しください。

 二つ、仕様書は、どこ、もしくはだれが作成することと決まっているのでしょうか、伺います。

 三つ、高校によって仕様固め、いわゆる縛りがあることの事実認識はお持ちでしょうか、伺います。

 四つ、仕様固め、縛りの結果、予算が膨らんでいる事実認識はお持ちでしょうか、伺います。

 五つ、教育庁による縛りのない仕様の落札結果と比較をすると、およそ三倍の落札額増となっている事実について、どのように理解、認識していますでしょうか、伺います。

 六つ、仕様固め、縛りの結果、入札可能な企業が限られてしまっている現状の認識はどのようにとらえていますでしょうか、伺います。

 七つ、そもそも、コンピューター等周辺機器賃貸借契約の内容は、授業の方針が先にあって決まるのでしょうか。スペック等機能レベルを優先しているのでしょうか。つまり、高校生の卒業後の進路に実質的につながる授業、そのための賃貸借仕様内容と言えるものか、伺います。

 大綱四点目、県民の住民監査請求権について伺います。

 住民監査請求権は地方自治法にも定められる住民の権利であり、手続、判断、講じられる措置等は当該条文を読めば明らかです。昨年の県議の改選以降、政務活動費に関して市民オンブズマンから住民監査請求が出され、規定の手続にのっとり、監査委員による監査が行われています。まさに法のもとに正しい手続で出された住民監査請求によって判断がなされようとしているさなかの知事の御発言について事実関係等を伺います。

 一つ、地方自治法に基づく住民の監査請求権について、知事はどう認識していらっしゃいますでしょうか、伺います。

 二つ、監査されているさなかの案件について、今月三日、不正支出の事実はなく、全く問題ないとの認識を示し、違法性を否定した発言は事実でしょうか。あわせて、住民監査請求を出した仙台市民オンブズマンについて、共産党の支援を受ける弁護士も中にはいる。自民党をたたくのが、結果的にどの党を利するのかを考えているとの発言は事実でしょうか、伺います。

 三つ、正しくはどう発言なさったのでしょうか、伺います。

 四つ、知事みずからの御発言について、反省はするが撤回はしないとお述べになったことは事実でしょうか、伺います。

 五つ、私は知事の発言が監査委員の監査や判断に圧力になるとは思いません。そのような監査委員は、そもそも監査の任にはつけません。法に基づく市民の権利と監査委員の独立性についての知事の認識が問われていると考えます。先人いわく、過ちて改めざる、これを過ちという。公開の議会の場で撤回をなさった方がベターではないでしょうか、伺います。

 以上、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 鎌田さゆり議員の一般質問にお答えをいたします。時間の割に質問数が多かったので簡潔に答弁いたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、七北田川等河川整備計画化についての御質問にお答えいたします。

 初めに、進捗状況と今後のスケジュールについてのお尋ねにお答えをいたします。

 七北田川につきましては、河口部から七北田ダム上流までの区間を計画の対象として、現在、現状把握と課題の抽出、整備目標の検討を行っており、今後、河川整備計画学識者懇談会を開催し、年度内に計画案を取りまとめることとしております、年度内でございます。

 次に、地域住民への説明方法についての御質問にお答えをいたします。

 河川整備計画の策定に当たっては、河川法に基づき、公聴会の開催やパブリックコメントの実施により、広く住民意見を聞くこととしております。

 なお、公聴会等の実施に当たっては、ホームページや県政だより、仙台市の広報紙等の多様な媒体を活用し、住民の皆様に広く周知してまいります。

 次に、大綱四点目、県民の監査請求権についての御質問にお答えいたします。

 初めに、地方自治法に基づく住民監査請求権の認識についてのお尋ねにお答えをいたします。

 この制度は、住民からの請求に基づき、地方公共団体の執行機関や職員の行う違法、不当な行為等の発生を防止するとともに、これらによって生じる損害賠償等を求めることを通じて、財政面における適正な運営を確保し、住民全体の利益を保護するものと認識をしております。

 次に、違法性を否定した発言の事実と請求人と特定の政党とのつながりを批判した発言の事実についての御質問にお答えをいたします。

 議員の後援会が主催する会合であり、御本人の置かれている立場や心情等を考慮し、お気持ちを代弁するとともに、以前、知り合いの弁護士の方からお聞きした話など述べたものであります。

 次に、発言の正確な内容はどうかとの御質問にお答えいたします。

 議員活動等に伴う公金は決められたルールに基づき支出されるものであり、今回それらに準じて適正な取り扱いがなされていると伺ったことから、お集まりになっていた方々に私の率直な気持ちを申し上げたものであります。

 次に、反省はするが、撤回はしないと発言したのは事実かとの御質問にお答えいたします。

 事実でございます。

 次に、一連の発言について、議会の場で撤回すべきと思うがどうかとの御質問にお答えをいたします。

 私が個人的に発言した内容について言及することも必要でありますが、まずは監査結果の動向に注視するとともに、何よりも大切なことは、県民の皆様に対する説明責任を果たし、県議会の信頼回復に努めていくことであると考えております。今後、議会改革推進会議等における議論なども踏まえ、しっかりと対応してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 総務部長大塚大輔君。

    〔総務部長 大塚大輔君登壇〕



◎総務部長(大塚大輔君) 大綱二点目、こども病院初め、子ども・若者支援についての御質問のうち、県内における奨学金を利用している大学生の数と割合についてのお尋ねにお答えいたします。

 県内大学生の奨学金利用者数については、大学は文部科学省所管であるため、県では状況を把握していないことから、宮城大学の状況について御説明いたします。ことし九月一日現在、民間の奨学金制度を含めて、奨学金を利用している学生数は、大学院を含む宮城大学生一千九百十三人中、八百五十八人となっており、およそ二・二人に一人の割合となっております。

 次に、奨学金返済の実態等に関する調査の有無と認識についての御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、宮城大学における奨学金利用者の返済パターンや就職後の返済実態に関する調査は実施しておりませんが、宮城大学では学生支援として、随時奨学金に関する相談に対応していると聞いております。

 なお、全国的な問題として、奨学金利用者の多くが返済に対する不安を抱いているものと認識しております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 大綱二点目、こども病院初め、子ども・若者支援についての御質問のうち、こども病院への意見、要望の把握方法等についてのお尋ねにお答えいたします。

 こども病院においては、意見箱や患者相談窓口を設け、また、長期入院患者については、連絡帳を通して意見や要望の把握に努めており、改善策等を院内に掲示し、また、連絡帳では対応状況等を記載していると伺っております。

 次に、こども病院の財務と収益の状況についての御質問にお答えいたします。

 平成二十七年度決算は約四億六千七百万円の当期損失となっております。こども病院の経営状況については、平成二十五年度より経常収支比率が一〇〇%未満となっていることから、医業収益の確保、経費の節減等が不可欠なものと認識をしております。

 次に、県からの繰出額についての御質問にお答えいたします。

 こども病院に対する運営費負担金は、平成二十七年度は約三十二億七千二百万円であり、うち総務省基準による負担金は約十四億六千四百万円です。

 次に、医業収益の向上と運営費負担の安定性等についての御質問にお答えいたします。

 こども病院は、政策医療として高度小児医療を担っていることから、外部有識者による評価委員会から経営評価やアドバイスをいただきながら、今後とも必要とされる運営費を負担するなど、安定的な運営が行われるよう支援してまいります。

 次に、保育士修学資金貸付制度に関する県の負担割合減少による差額についての御質問にお答えいたします。

 平成二十八年度当初予算では、保育士修学資金貸付事業の今年度分の経費として約六千四百万円を見込んでおりますが、これまでであれば県負担が約一千六百万円となるところ、今年度からは約六百四十万円となり、負担割合が変わったことによる差額は約一千万円となります。

 次に、保育士の給与実態についての御質問にお答えいたします。

 国の賃金構造基本統計調査によれば、平成二十七年六月時点における我が県の保育士の平均月額給与は二十一万四千百円となっており、全産業平均の三十万七千四百円と比して、約九万三千円の差があります。

 次に、保育士の給与を上げることについての御質問にお答えいたします。

 現場で働く保育士をふやすためには、保育士の給与増を初めとする処遇改善が重要な課題であると認識をしております。保育士の給与は段階的に改善が図られてきたところであり、県としても相応の負担をしてきております。また、ことし六月に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」において、更なる処遇改善が明記されましたので、こうした動向等を踏まえながら、県としての取り組みについて検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱二点目、こども病院初め、子ども・若者支援についての御質問のうち、児童生徒の孤食の実態の調査についてのお尋ねにお答えいたします。

 県教育委員会では、児童生徒の健康実態を踏まえた教育を推進するため、三年に一度、県内児童生徒の健康実態調査を行っております。この中で日ごろの睡眠や食事の様子についての質問項目に、ふだん家では、だれかと一緒に食事をしていますか、という質問を設けることで、孤食の割合を把握しております。

 次に、大綱三点目、適正予算と入札方法についての御質問のうち、県立高校における教育用コンピューター賃貸借の入札について、また該当高校数及び県内本社企業限定の入札結果についてのお尋ねにお答えいたします。

 今年度の高等学校教育用コンピューター賃貸借契約の該当高校の数は十七校でしたが、同一仕様である普通科四校を一件にまとめたことから、契約案件は十四件でありました。このうち予定価格が三千三百万円未満のためWTO案件にならない、県内に本社を置く企業に限定した一般競争入札八件すべてが落札され、契約業者が決定しております。

 次に、仕様書を作成する担当について、また高校による仕様固めの事実認識についての御質問にお答えいたします。

 仕様書は、まず各高校において教育内容に応じた案を作成し、それを踏まえて、主務課である高校教育課において内容を精査し作成しております。各学校の仕様書は、普通科及び専門学科それぞれの生徒が学習を進めていく上で最もよい環境を整備するために、各学校の特色に応じて予算の範囲内で検討した内容となっているものと認識しております。

 次に、仕様固めの結果予算が膨らんでいるのではないか。また、落札額がおよそ三倍となっていることの認識等についての御質問にお答えいたします。

 学校の情報機器については、文部科学省の学習指導要領に基づく各校の教育計画により、専門の学科や教科によって必要な機器を整備することが不可欠であり、それに伴い、予算額も変わってくるものと認識しております。また、落札額については、いずれも一般競争入札による結果であり、金額に差はありますが、適正な競争入札の結果であると認識しております。

 次に、仕様固めの結果、入札可能な企業が限られてしまう現状について、どう認識しているのかとの御質問にお答えいたします。

 仕様書は生徒にとって最もよい学習環境を整備することを念頭に置いて作成しているものであります。専門的な技術を習得する学校では、授業で使用するのに必要な性能を備えた機器を導入することが必要であり、今後更に高度化していく社会に対応する教育を行うためにも、引き続き同様の考え方に沿った機器の整備を進めていくべきものと考えております。

 次に、卒業後の進路につながる授業が行われる前提の契約内容であるのかとの御質問にお答えいたします。

 コンピューター等周辺機器賃貸借契約の内容は、各学校の教育計画に沿って決定しております。特に産業教育を担う各専門高校においては、即戦力となる技術を習得させるため、就職先である企業と同じレベルの機器を使った実践的な授業を行っているほか、各種技能検定や情報処理検定など就職に有利な資格取得を目指しております。例えば、ものづくり企業の現場などでは、コンピューター支援設計システムを使用した作業が求められることから、工業系学科ではほとんどの生徒がこうした学習をしており、就職後はそのスキルを生かして活躍しております。今後も生徒が希望する進路を実現できるよう、各学校で必要となる機器の整備に努めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 御答弁ありがとうございました。再質問させていただきます。

 まず最初に、七北田川等の河川整備計画化に関連してですが、たび重なる大雨による破堤の改修、これは整備計画化とは別に迅速な調査と適宜手当てが必要だというふうに考えますが、そういう解釈でよろしいでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 河川整備計画は河川整備計画として策定しますが、ふだん災害後、河川整備等については計画どおりその中で進めていくということでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) わかりました、ありがとうございます。先日も七北田川、西田中、仙台市泉区になりますが、現場の確認に所管の方々がおいでくださって、しっかり見聞してくださいました。ありがとうございました。現場でしっかり確認していただいて、地域住民の方々がどのようなことを不安に思っているのか、それをしっかりつかんでいただくことが大切だと思いますので、これからもよろしくお願いしたいと思います。河川整備計画化の住民への説明会についてですけれども、先ほど御説明がございました。そこでなんですが、私は、七北田川の河川流域というのは、仙台市内泉区を中心に広く流れてるわけなんですが、仙台市の町なかとは言いませんけれども、泉区の西部地域、根白石地域を中心として馬橋のことについては、昨年の十一月初当選してからもすぐに質問させていただきましたが、その地域の川向かいの方々の日々の暮らしにとっては非常に重要な課題、テーマでありまして、そこの地区は多く人もお住まいでいらっしゃいます。やっと馬橋も仮復旧いたしましたが、やはり人が多く住んでいて、地域の通学それから通勤道路、そういったところに利用しているところに面している川、そこから始めていくことが私は大切ではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 先ほど知事からもお答えいたしましたが、公聴会を開催をさせていただいて、住民の皆様を対象に説明会をさせていただいてます。七北田川は非常に長い河川ですので、対象範囲の住民の皆様多数おいでになるんですが、何回も開きますっていうとなかなか回数が多くなるもんですから、今のところ宮城野区と泉区である程度の人数の方々が集まっていただけるような会場で、公聴会は開催させていただこうとは思ってます。ただ、今お話のように上流側の根白石を含めた地域の皆様がたくさんいらっしゃいますので、実はそのパブリックコメントをいただくときに、それぞれの地区に閲覧場所っていうんですか、計画内容をごらんいただく閲覧場所を設置いたします。それを少しいろいろ仙台市の御意見もいただきながら、また住民の皆さんの御意見もいただきながら、個所を少し配慮させていただいて、より多くの皆さんの御意見が私どもに届くように、また反映できるように配慮させていただければというふうに思っておるところでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 知事とそして部長からの根白石という言葉もございましたので、ぜひその地区の皆様方、なかなかパブリックコメントは正直、現実暮らしの中で活用しづらいところもございますので、地域の暮らしに合った形で皆さんの声を集約していただけるようにお願いをいたしたいと思います。

 続けて再質問いたしますが、こども病院についてです。

 利用者の患者さんや保護者さん、家族の皆さんたちからの御意見をどうやって把握していますかという質問に対して御説明ありましたけれども、正直残念な、あそこに行けばわかるなというような御説明、御回答でちょっと残念でした。実は私、知り合いの入院している中学校二年生の子供さんと一緒に何日間かともに過ごしました。こども病院が拓桃医療療育センターと一緒になって、その開所式には知事もいらっしゃって盛大にお祝いのセレモニーもありました。こども病院に一緒になって、よりすばらしい入院の、これからの健康に向けての生活になっているのかと思いきや、こども病院と一緒になってから一度も土にさわっていない子供さん。それから食事が拓桃のときとは余りにも違い過ぎて、三食おいしくいただけない子供さん。それから、手術をした際に子供さんに付き添って一晩を明かす親御さんが寝るベッドについては、このようないすよりも、もっとシンプルな簡素なものですが、そのいすをつなぎ合わせてその上に布団を敷いて寝ていただくとか、手術室が同じ階にあるのに、途中に新生児の集中治療室があるために、一度階下におりて、そしてまたエレベーターで上がって遠回りをして行くとか、今回の補正ではこども病院の駐車場を新たに買うというようなことも提案なされていますけれども、親御さんたちは駐車場からそのまま病室に行けるようにという要望を拓桃時代からずっとその声を上げていたんですけれども、今回のこども病院ではそれが形として見えていないというようなさまざまな声が寄せられております。上げたら切りがありません。ですので、先ほど収益状況にも触れられていましたけれども、利用されている方々の口伝えに乗っていく病院の状況、サービス、質のいいものがどのように提供されているかというものはとても大切ですので、もっときめ細やかに利用者さん、患者さん、親御さんの声をしっかり聞いていただけないでしょうか、改めて伺います。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今、具体的に御提案をいただきましたけれども、拓桃とこども病院を一つにしまして、もともと別にあったものを一つにくっつけましたので、どうしても狭い場所にくっつけたということもあって、構造的なものでどうしても解消できないものもあろうかというふうに思いますけれども、そうした緒についたばかりなんでいろいろ課題はあろうかと思いますから、そうした声を一つ一つ拾い上げて、課題をつぶしていくということは非常に重要だというふうに思っておりますので、ぜひそういう声、今いただいた意見を早速いろいろ検討させていただきながら、できるもの、できないものあろうかと思いますけれども、次に来られる方に喜んでいただけるような、感謝していただけるような、そういう施設、病院にしていきたいというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 知事ありがとうございました。開所式以来知事その後行かれていますでしょうか。経営陣とはぜひ交流を持っていただければなと思います。今度うんと言っていただけるようにぜひまた行ってください。ありがとうございました。

 続けて奨学金制度です。

 現状は、宮城大学の持っている情報をもとに宮城県として把握しているということがわかりました。それがわかっただけでも、次に進めるかなと思うのですけれど、県内には多くの私立大学もございます。宮城大学の学生さんの数字を見ても、奨学金で大変な思いをされている学生さんたちが非常に多いです。そしてまた、シンポジウムを開催しているNPOの団体ですとか、県内に、市内にも多くいらっしゃいますので、ぜひ若者支援の奨学金制度で就職してからその借金返済のために苦しい思いをするような若者がこの宮城で一人でも減るような、そのような横断的な協議の場、どうしていったらいいかということを考える場を、私はまず実態調査も含めてですけれども、必要だと思いますけれども、もし知事御所見ございましたらお願いいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) なかなかこれは宮城県単独でできる問題でありませんし、なにせ人数が大変な人数で、金額もかなりの金額になりますので、これは国が今いろいろ検討しているようではございますので、その様子などを見ながら、宮城県としてどのようにすればいいのかということをよく考えていきたいというふうに思ってます。ただ、やっぱり私自身は借りたお金は基本的には返すと、これは人間として生きていく上で大前提だというふうに思ってるんです。ただ、いろんな事情で体が病気になったとか、あるいは特別な事情で、けが、病気した、いろいろあろうかと思いますので、そうした人たちをケアをしていくというのは重要なことで、義務だから返せと無理やりヤミ金のように取り立てるというようなことがあってはならないというふうに思ってますが、基本的には借りたお金は返すと、これは人間として非常に重要なことですので、そこは前提に物事は考えていきたいというふうに思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 借りたものは返す、それはほんとにおっしゃるとおりです。ですが今、日本学生支援機構が持っているシステムいろいろ調べますと、理不尽だなと思うような点も、きっと知事も御存じだと思いますけれども、本当に大きな金額にもなりますから県独自にやれる話でもないですが、意気込み、政治家知事の決意としてこれからの宮城で学ぶ学生に対しては、この奨学金制度の負担、なるべく軽減されるようにさまざまな努力をしていくという、そういう決意をまず初めに持つところから始まると思うんですけれども、改めてよろしいですか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 学校卒業して夢を持って社会人になって、そしてその人たちが生活をしっかりしながら、将来に夢を持ちながら、そして借りたものを返していけるようなシステムをつくっていくというのは非常に重要だというふうに思ってます。借りたから必ずしもいついつまでに返さなければならないというものでは決してないというふうには思っております。なるべく、借りた方が負担のないような形にしていくということは、よく考えていきたいと、考えていかなければならないというふうに思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 今後に期待をします。

 続いて保育士についてなんですが、一言で申し上げればこの宮城県で長く定着して保育士として働いていける、そういう環境をつくることの方が私は学費を援助することよりもよっぽど合理的であり、そして実効性があるものだと思うんです。その保育士の給与を先ほど伺ったんですが、全産業に占める割合はおっしゃったとおりなんです。他県を見ますと、東京都それから沖縄県あと千葉県内では流山市ですとか、さまざまな取り組みがなされています。特に保育士さんのお住まいになる住居、ここに対する支援制度が各地で行われておりますけれども、宮城県においてはどうでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長渡辺達美君。



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 宮城県内におきましては流山市のような、そういうふうな保育士の方の宿舎補助に限定したというふうな、そういう事例はまだないということです。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) ありがとうございました、わかりやすかったです。ぜひ家賃補助制度、これネットで開いていただければ、千葉県が非常に今熱いということで紹介されておりますけれども、いわゆるこの家賃補助は市町村が国と一緒に行うものですけれど、千葉県の中で多いと。そして東京都の中では江戸川区がやはり先進的にやっていて、家賃補助制度が継続されているということなんです。だからその市町村が主体となってやるべきものですけれども、県がその旗を振るというかそれを発信するということも一つ私は大切なことではないかなと思いまして伺ったんですが、家賃補助制度、これぜひ宮城県内で各市町村が実施しやすいような環境をつくっていただきたいなと思います。それについてお考えを伺います。

 あわせてなんですけれども、その処遇の改善ということで、沖縄県が正規雇用化の補助金制度というものを創設しております。非常に先進的なこれは事例で、これの方が本当に合理的な有効的な政策だと思うんですが、ここについてこれから検討されるお気持ち、知事よかったらぜひお願いいたします。ございますか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 反問。



○副議長(長谷川洋一君) 反問を許可します。



◎知事(村井嘉浩君) 今の沖縄の件は私承知してなかったんですけど、確認なんですが、正規雇用に対する補助金というのは、これは保育士のみですか。それとも、その他一般の方たち、一般のすべての業種を含めての正規雇用にした場合の補助金制度なんでしょうか。ちょっとその辺わからなかったもんですから。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) お答えします。沖縄県では、非正規雇用の保育士さんの正規雇用化を促進するための補助金制度を施行しているということです。なので沖縄県の独自の補助金制度を設けて、認可保育所を対象として非正規雇用の保育士を正規雇用化して、そして月額六万円の補助金を支給をするということになっておりますので、この定着を更に目指していくというふうな紹介があります。ぜひ御参考にしていただきたいと思いまして紹介いたしました。改めて伺います。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 正直申し上げて、今御紹介いただいたような制度知りませんでした。各県でいろいろなことされているでしょうから、どういった事情なのかよく調べてみたい。まずは調べてみたいというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 反問はよろしいでしょうか。反問は終了してよろしいですか。反問を終了いたします。五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 引き続き継続して追及していきたいと思います。よろしくお願いします。

 続きまして、県立高校の教育用コンピューター賃貸借についてですが、議員の皆様に、そして傍聴席の皆様により御理解をいただくために、前例のない本会議場でのパネル使用につきまして、議会運営委員会において御議論いただきましたことを感謝申し上げます。執行部の皆様には見せてはいけないという決まりだそうですので、執行部の皆様お手元の資料をごらんください。私はこちらに見せて進めていきたいと思います。教育長、まず資料要求に対して、私の担当課に対する資料要求に対して包み隠さず出し惜しみせず、資料をきちんと出してくださいました。それは私は評価に値することと思っています。そのことをまず申し上げたいと思いました。で何ですけれども、皆様、一番最初の資料をごらんいただきたいんですが、一枚目で入札の流れ、業者さんの流れが書いてございます。先ほどの教育長の御答弁では、入札まで、そして開札、落札は正当に好ましい状況で進んでいるという御答弁でしたけれども、六月の特価申請、ここで実は、もう一社に限定されていて、そして入札日、札入れの数日前、二日ぐらい前にメーカーから特価の金額が教えられる。でも教育委員会に出されている予算の見積もりは定価で出ている。こういう実態があるということ、言葉は悪いかもしれませんが、からくりがここにあるという事実は把握してますでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) この業者の流れという資料、きのう夕方ちょうだいしたんですが我々は全くこのことは知りませんし、学校にも確認しましたが、そもそも特価申請なる言葉があること自体も全く知りませんでした。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) この間も常任委員会で申し上げました。入札をする業者さんたちの実態をよく把握した方がよろしいんじゃないでしょうかと。担当課さんにこのままの状況で入札方法、これで進んだら札を入れられる業者さんは一者に限られてしまう。公正な一般競争、そのような入札になかなかなり得ませんよと申し上げました。そのとき御答弁は五者は手を挙げるという御答弁いただきました。でも皆様のお手元に配ってあります、三枚目です。五者手を挙げているところはありません。多くて三者です。ほとんど一者で終わってしまっているところがございます。宮城県は一者での入札も認めておりますから、これは不当だとは言いませんが、金額について改めて申し上げたいのは、皆様の資料の二枚目なんですけれども、宮城県の教育委員会が仕様をつくった、例えば一番の番号の仙台三桜高校ほか三校、ここは落札金額が二千三百七十三万。これ単純計算して一校当たり五百九十三万二千五百円。それに比べて本吉響高校、こちらは一千三百二十三万円です。主なソフトはオフィス総合ソフト。内容的にはほぼ変わりありません。なぜこういう金額差が発生するのか。それを裏づけるのは先ほど私申し上げたことなんです。そこは、御認識はお持ちでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 今の資料もきのうの夕方ちょうだいしました。私もこれ見てサーバー一台多いだけでこんなに金額違うのかなということで改めて確認をさせました。その結果、まず一括発注の方ですが、柴田農林と大河原商業とありますけども、これは柴田農林川崎校普通科です。大河原商業定時制普通科です。いずれも定時制についてのコンピューターの整備でありましたので一括発注ができました。その一括発注による価格の引き下げができた部分はあると思いますが、それにしても差が大きいのでどうなってるんだろうということで確認したところ、まずサーバーが一台と二台ですけども、性能が違います。ハードディスクの容量が普通科の方は二テラバイト、本吉響これ総合学科の高校です。専門学科に極めて近い教育内容やっております。そちらはサーバーが八テラバイト、普通科の四倍の性能のハードディスクの容量を持つサーバー、それを二台入れております。それからタブレットですが、本吉響にはタブレットありませんけれども、中間モニターというのを二人に一台用意しております。この中間モニターというのは、コンピューターを操作するときに先生方が操作しているのをそのモニターに出して、モニターを見ながら二人の生徒がコンピューターの操作ができると、そういうシステムでございます。それが普通科の場合はそういったところまで入ってないということで、ここには書いてないんですが、前に担当課からお示しした細かな仕様の中には入っていたかと思いますけれども、そういったことがございます。それから、これには書いてないんですが、本吉響には大型ディスプレーが二台、これ天井つり下げ型ですけれども、これを整備するということになっております。更に、これもここにはありませんが、授業支援システムというのを本吉響では入れております。これも授業を進めるに当たって生徒たちがいろいろ勉強しやすくなるためのシステムということで、専門学科に近い総合学科ということで入れている。そういったものがいろいろ入ってることによって値段が変わってきている。当然この価格は業者が入札で落とした価格ですから、その価格自体の差もありますけれども、こういった装備の違いもあるということで御理解いただければと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) あらかじめ担当課さんより、私がこれでは札を入れられる、手を挙げられる企業さんが一者になってしまいますよという、そういう見通しを申し上げたときに、いや大丈夫でしょう五者はいきますと。なぜなら大体一校七百万くらいで済むと思うんですとおっしゃいました。それがしっかりあらわれているのが、仙台三桜高校ほか三校なんです。ところが今申し上げた特価申請、ここのところで、まずもう夏の時点で、ことしの入札終わりましたから、もう来年に向けて業者さんは来年更新の学校に対して提案をしてます。もう既に八月終わりました。そして、その提案に基づいて学校側がそれいいねとなると、今度仕様を、学校じゃないんです業者さんがつくっています。仕様書を比べてごらんいただきたいです。はっきりわかります。そしてその仕様に基づいて、今度見積もりが学校から教育委員会に出されると思いますけれども、その見積もりに出てくるのは定価なんです。定価で見積もり出しますけれども、自分だけがその学校とつながりを持ってる業者さんは、そのあとメーカーさんから特価の金額を入札直前に聞くんです。そうすると例えると三十万の特価のものを定価は百万ですから、予算を百万で教育委員会に出します。ところがそのあと特価申請してる業者さんは三十万でメーカーから買うことができる。差額の七〇パーがそのまま売り上げ、結果ラッキーになっちゃうんですよ。この話は私がみずから気づいて調査した話じゃないんです。この業界にいらっしゃる、業界の方がこのままではいけないという良心、あきんどとしての良心の呵責を覚えて情報提供してくださった事案なんです。ここをしっかりこの実態を見つめて、これから先、仕様は教育委員会で統一をする、今さまざまなハイテクなものをおっしゃいましたけれども、その中にあった授業支援システム、そこが実はみそなんです。そこで物すごくメーカーと業者の言い値でもって予算がどんどん膨らんでいってるっていうこと、ぜひ目を配っていただきたいと思います。お考えありましたらお願いします。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) ちょっと誤解があるようなんで御説明申し上げますが、まず見積もりは、学校側が取る見積もりは参考見積もりで、二者以上からとるということになってます。ただそれはあくまで参考であって仕様書をつくって価格の設定をするときは、県のルールに基づいて、定価ではなくて、仕様書それから価格の設定をしております。ですから、定価で見積もりが出てきてそれに合わせて入札をしているということではないということは御理解いただきたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) それでは仕様縛り、仕様固めが発生しないようにチェック機能があるということですか。伺います。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) その仕様縛りというのも初めて聞く言葉なんですけれども、我々としては先ほど申し上げましたように、生徒が学習する上で最もよい、今販売されている機器の中で最もよいものは何なのかということを考えながら仕様書をつくってます。そのときに教育委員会だけではなくて、知事部局の情報のセクションからも意見をもらいながら、これであれば妥当であろうということで、仕様書をつくってるということでありまして、あたかもどっかの業者を排除するがために、仕様をつくっているかのようなお考えであれば、大変な我々からすると誤解でありますので、生徒たちが一番いいものを授業の中で使えるように考えて仕様書をつくってるということだけ、ぜひ御理解いただきたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) すいません、誤解はそちらの方だと思います。私は誤解してないと思いますよ。数字と、この状況からだけ判断してます。具体的にその機器のルーメン、いわゆる光の度合いですね、これなんかを見ますと、プロジェクションマッピング、プロの世界の方々が使うようなもの、ルーメンという表示であらわれていますけれども、それからi7ですか、Coreのi7。i5で統一して、i5以下ならば大丈夫というふうに統一していただければ、その仕様が教育委員会でつくられる仕様で各学校さんでも平等化されれば、私が今こうやってここで申し上げることもないんですけれども、各学校に任せている。学校さんは業者さんからこれいかがでしょうって勧められると、それいいねという形で進んでいるという学校の現場の実態を私は正しく把握なさった方がよろしいんじゃないかなと思うんですが、財政課さん伺いますけれど、いわゆる何かを導入するときに、仕様縛り、仕様固めが発生しないようなチェック機能というのは、宮城県においては、ほかの部局さんではちゃんと機能しているというふうに伺ったんですが、よろしいでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 会計管理者兼出納局長増子友一君。



◎会計管理者兼出納局長(増子友一君) 通常物品を発注するときには、入札執行者におきまして、仕様書を作成するわけですけども、内部においてチェックをしまして、その後各所属の方で競争入札委員会というものがございますので、そこでの審査を経て中身が固まっていくということになります。

    〔「議長、議事進行」と呼ぶ者あり〕



○副議長(長谷川洋一君) 五十二番安藤俊威君。



◆五十二番(安藤俊威君) ただいま再質問する際に鎌田議員のパネル提示の質問の中で資料を掲載することを前提としていない、議事録を読んだときに、後に読んだときに、質問の意味が不明になると思われる点が少なくとも二カ所私は感じられました。議長の手元で議事録を精査し善処されるようにお願いいたします。



○副議長(長谷川洋一君) ただいまの五十二番安藤俊威君の議事進行は、発言内容に関することであります。後刻会議録を精査の上、処置したいと思いますので、御了承願います。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 御答弁ありがとうございました。ただいまのやりとりをお聞きいただいていて、教育委員会さんとの見解の相違もあるかもしれませんけれども、教育委員会さんの主張と、私の調べたものの主張と、比較を今できる状況でしょうか。私は比較をしてみた方がよろしいのではないかなと思いますが、お考えございますか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 知事部局と教育委員会、これ独立して別々ですので基本的には同じ考え方でやってはいますけれども、なかなか担当の方から、会計管理者から教育委員会のことについて言及するというのはちょっと難しいということでお許しをいただきたいというふうに思います。私は、詳細は承知はしておりませんけれども、特に法律に違反するような問題のある行為はないとは信じておりますけれども、疑義が生じているということで御質問あろうかと思いますので、そういう疑義がないように知事部局も教育委員会も県警も含めてですけれども、しっかりと対応していきたいというふうには思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 教育委員会さんは地元の企業さんもこの案件に入札参加できるようにという、そういうお気持ちもあったと思います。それは御説明いただいてます。ですけれども、実際は、実態はそうはなっていないということを重ねて常任委員会でも申し上げましたけれども、重ねてお伝えをしたいと思います。

 続きまして、県民の住民監査請求権について事実関係を再質問させていただきます。

 知事、今月三日の黒川郡域での集会では司会者からはどう御紹介されたのでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 詳しいことは覚えておりませんけれども、「先ほどツールド東北のコースを六十キロ試走してこられた、疲れておられますにもかかわらずわざわざ来てくださった知事でございます。」という、そういう紹介だったと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 少なくとも、御案内状は、来賓宮城県知事村井嘉浩様という御案内状と、それから御自身のスピーチでは、知事の村井ですとおっしゃったかどうかわかりませんけれども、そのような流れで言ったというふうに解釈してよろしいですか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) そのとおりでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 会場は一千人キャパ、それから黒川郡内の四つの町村長さん、各議員さん、団体の長、いわゆる公的な場と想定、考えても自然であるとそういう場所での御発言だというふうに解釈してよろしいですか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) あくまでも後援会の行事でございますので、私的な会合だというふうに思ってます。例えば、私なんかは、私の後援会の会合ときにはマスコミは一切、中に入っていただかないようにしてます。したがって、公的な場だとちゃんとしたところにお諮りしないとマスコミ入れていい、入れて悪いということはできませんけども、私的な会合ではそういうことも自由にできるわけでございまして、そういう意味で私的な会合だというふうに思って、自由に思いをそのまま発言してしまったということでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 当日は、知事は公用車で向かわれましたか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 公用車で向かいました。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) ふだん県議会議員の県政報告会には公務として御出席ですか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) そのあと一つ別の公務入っておりましたので、公務と公務の間に伺ったということでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 今の話を伺ってますと、私的というふうな表現ありますけれども、やはり私は公用車で向かわれて、そして公的な知事のお立場での発言だと私は解釈をいたします。発言について更に確認いたしますが、御答弁くださった発言のその事実関係の根拠、それは何から得ているんでしょうか。オンブズマンの方から直接聞いて確認をされたのでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 私の考えをそのまま述べただけでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) それでは起きている状況から知事が推測して発した言葉ということですか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) そうでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 私の所属するみやぎ県民の声の会派では、直接市民オンブズマンの方を呼んでヒアリングをしてお考えを聞いたりしております。知事のその御推測は事実誤認です。誤った認識のもと、一つの公党に対する誤った表現じゃないでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) オンブズマンに……。ちょっとよく意味がわからないんですけども、私が言ったのは、自民党・県民会議にコンピューターが政務調査費で渡ったと。それについて問題があるということで質問状が出ていますけれども、全く問題ないんじゃないでしょうかということを言って、そのことをわざわざオンブズマンに会って聞く必要って何もないんじゃないかなというふうに思いますけど。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 私伺ったのは、オンブズマンという単語も出して、その行為が一つのどこの党に利するかを考えているという表現は事実でしたかってお聞きしたときの話ですので、オンブズマンに確認したんですかと申し上げたのであります。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) わかりました。よく質問の意味がわかりました。私が言いましたのは、私の知り合いの弁護士の方から教えてもらった話だということで、オンブズマンの皆さんは、共産党を応援している方たちがおられる会合だということで、組織だというふうに知り合いの弁護士から教えていただいたと。そしてその弁護士さんから聞いた話では、そうすることによって、特定の政党を利することになるんじゃないかというふうに聞いておりますというふうに言いました。それはその弁護士から聞いた話をそのまま伝えただけであります。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 聞いた、伝え聞きのお話だということが今わかりました。伝え聞きだということはわかりました、ですけれども、それを知事が御発言がなさったということで、知事の発言として知事の意思として伝わってますので、であれば今ここで、あれはそうじゃないんだと伝わってる方が間違っているんだということをちゃんと訂正をしなければ、事実誤認のまま知事の発言がひとり歩きします。いかがですか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) いやいや、弁護士の方から聞いた話を、それを伝えたというだけでありますので、それが事実かどうか私にはわかりませんけれども、少なくともそういうことを聞いたことを伝えただけですから、別に訂正も何もする必要はないというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 知事、それはないんじゃないですか。聞いた話を言っただけですか。じゃ、記者団に対しても定例会見でそのようにおっしゃってるんでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 記者会見の議事録をもう一回見ていただきたいと思うんですが、恐らくそのことについて質問なかったんじゃないかなと思うんですけどね。その自民党のコンピューターの話ありましたけれども、その辺弁護士の方から聞いた話についての質問でなかったように記憶してますけど。ちょっとよく覚えてませんけど。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) すいません確認必要だと思います。確認していただけますか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 確認はしますけれども、ただ事実、聞いた話をそのまま伝えただけですので、訂正のしようがないので、それを調べたとして、事実そうしゃべってたとしても、それを訂正するつもりはありません。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 反省はするが撤回はしないとおっしゃったのは事実でよろしいんですよね。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) はい。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) それは反省したことにならないんじゃないですか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 公的な立場としての村井嘉浩という立場があるので、今後は発言にはよく注意しなければならないだろうという意味で、反省をしたということでありまして、内容について訂正をする必要はないと。つまり私の真意がちゃんと伝わってなかったとするならば、誤解を招いたということについて今後はよく考えなければならないというふうに話したわけであります。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 事実誤認であって、そして住民監査請求、この権利についても及ぶような発言ですよ。私は撤回すべきだと思います。反省をなさるのであればそれを改めるのが当たり前なことではないでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 見解の相違ですから、これしょうがないですね。私は撤回ということの意味がよくわからないんですね。見解の相違なんですよ、これは。ですから撤回するような性格のものじゃないというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) でも反省をするということは不適切な発言であったということは感じていらっしゃるんですね。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 発言した内容について反省しているのではなくて、そういうふうに誤解を与えたことに対して、やっぱり反省をしなければならないということです。



○副議長(長谷川洋一君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 知事はそうおっしゃいますけれども、私たちにはそのように、県民にはそのように伝わっていません。いませんよ。ですので、知事が誤解を与えたことを反省しているということは伝わっておりませんので、ぜひ先ほどのを御確認いただきたいと思います。これで質問を終わります。



○副議長(長谷川洋一君) 二十七番吉川寛康君。

    〔二十七番 吉川寛康君登壇〕



◆二十七番(吉川寛康君) 先月の台風十号の影響により、岩手県を中心に各地に甚大な被害がもたらされ、多くのとうとい命が犠牲になりました。亡くなられた方々の御冥福を心からお祈りいたしますとともに、被害を受けられた皆様に対しましてお見舞いを申し上げます。

 それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従い大綱四点について順次質問をさせていただきます。

 東日本大震災から五年半が経過し、災害公営住宅の整備を初め防災集団移転事業や土地区画整理事業などの大規模事業が各地において急ピッチで進められ、被災者の生活再建に向け、災害に強い新たなまちづくり事業が力強く進められております。復興公営住宅の整備については、計画戸数約一万六千戸に対し一万九百七十戸が完成、今年度末には九割程度の約一万四千戸が完成する見込みとなっており、防災集団移転事業においても、百九十五の計画地区に対し百七十九地区で造成工事が完了、今年度末には工事完了地区が百八十六地区となる見通しであり、順次住宅建築なども行われ、それぞれの地区において新たなまちとしての再出発が図られる予定となっております。また、今年度は四月に本県への医学部新設、七月に仙台空港民営化などこれまで知事が進めてこられた創造的復興事業も実を結ぶ年となっており、恒久的な地域課題の克服そして将来に向け大きな展望を見出すその大きな第一歩を踏み出しました。急速に進む少子高齢化社会、将来に向け持続可能な発展を見据えた場合、住民サービスとして最もかかわりの深い地域医療の充実を図ることは、安心して生活するために欠くことのできない大きな要素であり、定住者をしっかりと担保しながら移住対策なども考えたとき、必ずや大きなアドバンテージになるものと確信するところであります。また、人口減少が懸念されている昨今、今後の経済発展の大きなキーワードは交流人口の拡大ですので、東北の玄関口として、仙台空港が更にその役割を果たしていくためにも、官民挙げて東北一体となった広域連携の充実強化を更に強力に進めていくことにより、海外も含めより多くの方々にこの東北の地に足を運んでいただく、そして各地の宿泊施設、飲食店、商業店舗など、その恩恵が広く行き渡っていくような高循環な環境をつくっていく必要があります。引き続き強い気概を持って震災からの復興を着実に進めていくとともに、将来の発展に資するさまざまな施策を推し進めながら、復興の先にある活力ある宮城の実現を目指し、力強く前向きに今後の歩みを進めていくことが重要であり、こうした視点に立ち、震災復興と地方創生について、次の三点について御所見をお伺いいたします。

 一点目は、被災市町の今後の復興事業のあり方と県の役割についてお伺いいたします。

 国の集中復興期間が終了し、今年度から一部事業に自治体負担が伴った新たな枠組みにより震災復興事業が進められております。震災以降、大変な混乱から事業の進捗を延ばし現在に至っておりますが、震災当時から業務ボリュームの増大などにより、技術職を中心に慢性的な人員不足が続いております。また、被災規模や新たなまちづくりの地形などの違いにより、各自治体の復興事業の進捗にも時間の経過とともに差となってあらわれてきており、こうした進捗の差の解消に全力を傾注し一日も早い県全体としての復興を進めていくべきと考えます。まずは県内市町の復興状況、復興進捗の現状認識についての御所見をお伺いいたします。

 また、先日、自治体派遣職員の今後について、知事会などを通じた従来のお願いの仕方を原則として平成三十年度までとする知事の考え方が示されましたが、応援元自治体の状況、考え方なども尊重せざるを得ず、やむを得ない判断であり、平成三十年度以降も人的応援を希望する市町に対しては、県のしっかりとしたバックアップ並びに個別的なフォローの強化が必要と考えます。これまで全国各地から物心両面において多くのお力添えをいただいてきましたが、こうした思いにしっかりこたえていくためにも、いま一度、市町の復興事業を進めていく上での課題を県としてもしっかりと共有し、国への働きかけなどを含め市町の復興に向けた取り組みをこれまで以上に県として強力にサポートしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。復興計画の折り返しを迎えた今後の県全体の復興事業に対する知事の決意を改めてお伺いいたします。

 二点目は、一次産業活性化と雇用対策についてお伺いいたします。

 震災により農地や漁港など一次産業従事者の生産現場が大きく被災し、現在も一部地域においては復興に向けた取り組みが継続中であります。本県の基幹産業である農林水産業、とりわけ農業については、沿岸部の農地の大規模な被災からその約九割が回復してきており、農地の集積と大区画化による収益性確保対策なども行われてきてはおりますが、稲作よりも収益性が高いと言われる園芸、花卉栽培や畜産などへの多様な農業形態に更にシフトさせていくことも必要であると考えます。また、就労環境の整備にあわせ、収穫される県産品の販路を積極的に広げていく必要もあり、六次産業化の更なる推進、そして空輸での物流ルート構築による海外への販売戦略などについても、行政として積極的に取り組んでいく必要があると考えます。もうけのないところに就労は生まれませんし、就労のない産業は衰退していくのが必然です。したがって一次産業をより魅力ある産業にし、若い世代の新規就労につなげていくためには、まずは農業の経営の安定化は欠くことのできない大きな要素となります。また、現在、耕作放棄地を利用した新たな農業として、産業用大麻の栽培が注目されつつあります。大麻と聞くと麻薬という負のイメージに直結しがちですが、大麻草は江戸時代には、藍、ベニバナとともに三草と呼ばれ、生活に身近な植物であり、かつては日本全国で栽培されておりました。かつて、戦後の占領政策の中でその取り扱いが大きく制限され、現在では都道府県ごとの免許制となっており、栃木県を初め鳥取県や北海道などの一部地域で栽培が行われており、本県でも栗原市で唯一、正藍染用として栽培が行われております。またここでいう産業用大麻とは一般的な大麻とは違い、品種改良により麻薬成分である向精神作用を持つTHC成分を〇・三%未満の無害なものを対象としております。産業用大麻はそのすべてが有効活用できる植物であり、その用途も広く、繊維としての衣類への活用を初め、抽出で得られる燃料オイル、自動車のボディーや住宅用断熱材、壁材としても活用されており、日本でもこうした用途のほかに夏に大活躍する打ち上げ花火の火薬などにも利用されております。ただし、さきにも述べたように、産業用大麻の栽培は免許制で大きな制約があり、国内での栽培面積が極めて限定的であることから、かつての国産原料だったものが、現在ではそのほとんどを輸入に依存しているという現状は余り知られておりません。産業用大麻は生育が早く、四カ月程度で収穫ができ、大型の農機具や除草剤などの農薬散布も不要で比較的手間がかからず、それでいて収益性が高いことが特徴として挙げられております。県として、土地の更なる有効活用を含め震災後に進めてきた新たな農業・農村モデルに対する現状評価と、そして、こうした産業用大麻の栽培も含めた今後の本県農業の活性化策についての御所見をお伺いしたいと思います。

 三点目は、仙台空港民営化と広域連携についてお伺いいたします。

 去る七月一日、十九カ所の国管理空港の先陣を切って仙台空港が民営化され、新たなスタートを切りました。海外でも成功事例の多い空港の民営化であり、国管理空港としては国内初の民営化の取り組みであったことから、多くの国を初め全国各地からも大きな注目を集めているところでもあり、今後の民営化効果を大いに期待するところであります。一方、今後ほかの国管理空港においても、民営化に向けた取り組みが予定されているとともに、仙台空港よりも規模の大きい空港もその中に含まれていることなどから、仙台空港に向けられるこうした注目のまなざしは、ある程度時限的となることも予想され、また、各航空会社の保有機体数内での就航路線開拓という現実の課題を考えたとき、民営化イコールすべてうまくいくということにはならないことをしっかりと肝に銘じながら、民営化としての効果を一つでも多く享受できるよう、仙台国際空港株式会社との連携についても更に強化し、今後のエアポートセールスなどの取り組みを進めていく必要があると考えております。必然的に民間会社だけでできること、そしてまた民間会社だけではできないことがあります。東北の玄関口仙台空港、これを具現化していくためには、隣県の地方空港との整合性についての課題もありますが、まずは東北各県において、東北の玄関口の必要性その役割としての仙台空港という認識をしっかりと共有していただく必要があり、このことは民間会社だけでは対処できない取り組みでもあります。引き続き村井知事には強いリーダーシップのもと、東北各県知事との広域連携を強力に進めていただき、仙台空港を名実ともに東北の玄関口として確固たるものにしていただきたいと考えておりますが、改めて今後の対応方針についての御所見をお伺いいたします。

 次に、大綱二点目、安全安心な医療、介護制度の充実についてお伺いいたします。

 効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに、地域包括ケアシステムの構築を通じ、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進しながら、持続可能な社会保障制度の確立を図ることを目的に、平成二十六年六月、医療法や介護保険法などの改正案をまとめたいわゆる医療介護総合確保推進法が成立し、その後順次十九の法律が改正されました。この医療介護総合確保推進法の特徴として、団塊の世代が七十五歳以上になる二〇二五年問題への対策として、政府が掲げた地域包括ケアシステムの構築が挙げられ、高齢になっても住みなれた地域で暮らし続けることができ、病気やけがをしても治療を終えたら可能な限り自宅へ戻れるように、医療、介護、看護のそれぞれが連携していくことがその内容となっており、介護保険制度としての今後の対応範囲としては、重度の介護者や療養の必要がある人、認知症がある人などへと少しずつ特化させていくこととしております。このため、介護レベルが軽度の人などへのサービスについては、従来の保険給付から自治体が行う、その地域の実情に即したサービスへと切りかえていくこととしており、各市町村は平成二十九年度までに、予防給付の一部を既存の地域支援事業へ移行することが求められております。将来の安心を担保する上で、介護保険制度を維持していくことは言うまでもなく必要不可欠でありますが、介護保険制度制定から十六年を経た現在、財政的にも制度的にも大きな転換期に差しかかっているように感じます。多くの方々がかかわる介護保険制度ですので、制度改正内容の共有化、負担割合に対する共通理解をしっかりと整理しながら、近い将来には、本法律改正の柱ともいえる地域包括ケアシステムの充実を目指し、元気な方々が主体となって地域全体で支え合う共助体制の充実強化へとつなげていく必要があると考えております。こうした視点に立ち、安全安心な医療、介護制度の充実について、次の三点について御所見をお伺いいたします。

 一点目は、医療介護総合確保推進法に対する各市町村の対応状況についてお伺いいたします。

 さきに述べたとおり、平成二十六年の医療介護総合確保推進法制定により、これまで介護保険制度として取り扱われてきた要支援一、要支援二の方々を対象に給付される全国一律の予防給付から訪問介護と通所介護を外し、そのサービスを市町村で行う地域支援事業に再編することが求められており、全国の各市町村は、平成二十九年度までにその対応を受け入れることが求められております。県内市町村における制度移行の状況と県として本制度改正に懸念する点があれば、まずは御所見をお伺いいたします。

 また、要支援一、要支援二の対象者数の割合については、市町村ごとに多少のばらつきがあると推察しますが、こうした対象者でこれまで訪問介護、通所介護サービスを利用していた方々の制度改正による混乱の有無などについての現状認識についてもあわせてお伺いいたします。

 二点目は、地域包括ケアシステムの充実に向けた地域の担い手支援に対する県のスタンスについてお伺いいたします。

 国の一律の予防給付サービスを市町村の地域支援事業へ移行することにより、市町村としても、今後のサービスの充実、強化が大きな課題となっていくものと推察します。特に、今後ますます高齢化が進展していくため、サービスをゆだねる民間施設、団体などの整備についてもそれぞれの市町村の裁量で進めていくことが求められるため、市町村の対応次第によっては、今後こうした予防給付も含めた地域支援事業に濃淡が生じていくことも危惧されるため、制度移行後も一定期間、その運営状況などについて注視していく必要があると考えます。また、今後の更なるサービス事業所の利用ニーズが高まっていくことも容易に予想され、民間事業所や団体のみならず、今後は地域包括ケアシステムの究極の形として、地域で元気な方々が主体となってサービスに従事する地域ごとの共助システムを市町村に働きかけ、今からその体制整備を図っていくべきと考えますがいかがでしょうか。

 また、各地域においては、社協、日赤奉仕団など多くのボランティア団体がさまざまな共助としての役割を担っておりますが、地域包括ケアシステムの一助となるためには、それなりの専門性、資格を有することになりますので、これまでの単なるボランティアという位置づけではなく、専門家、有資格者を柱にその手伝いとして、こうした地域の方々が有償で責任をもって対応する、ある意味これからの時代に必要と思われる地域単位の有償ボランティア制度として、その仕組みを構築していくのも一つの方法ではないかと考えますがいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 三点目は、介護職員確保策についてお伺いいたします。

 急速な高齢化社会が進展する中、認知症対策と介護支援対策は喫緊の課題であり、特に介護の分野においては介護職員の充足率が低く、大きな課題となっております。介護報酬の引き下げや労働環境などもその原因の一つだと思いますが、団塊の世代が七十五歳以上となり、要介護者が更に増加することが見込まれる二〇二五年には、人手不足の状況は更に悪化し深刻になるとの指摘もされており、国においても介護職員の確保策を強化する方針を示しているところであります。生活していく上で、将来の安全安心に欠かせない介護福祉の充実に資する介護職員の充足率の現状認識と今後の対応方針について御所見をお伺いいたします。

 次に、大綱三点目、次代を担う子供たちの健全育成についてお伺いいたします。

 いつの時代も時代は受け継いでいくものであり、託す側にはその時々において常に責任が伴うものと考えております。未曾有の大震災からの復興途上の中、急速に進展する少子高齢化に伴う社会保障制度の再設計、そして人口減少社会に突入した今後の経済基盤の維持など、現状の社会問題についても当然のことながら、将来への負担を極力解消していく視点で課題解決に当たっていく必要があります。また、これからの時代を受け継いでいく子供たちに対しては、常に心身の健康かつ健全に成長させていく環境を整え、成人を迎え社会で活躍するときには、しっかりとその役割が発揮できるよう、社会全体で温かく育てていくことは極めて重要であります。子供たちは成長途上にあるため、成人に至るまでの全体プロセスから言えばまだ不完全な状態にあるため、保護者のみならず多くの地域の大人が、褒めるべきときはしっかりと褒め、逆に指導すべきときには感情的になることなく、愛情を持ってしかることも、大人への成長過程において、人格形成の観点からも極めて重要であると考えます。核家族化が進み、近所づき合いも希薄化してきている現状において、もう一度こうした時代を受け継いでいくことの意義と重要性を社会全体で再認識する必要があり、子供たちの健全育成に対しては、こうした視点を持ちながら、社会全体でかかわっていく必要があると考えております。こうした認識のもと、次代を担う子供たちの健全育成について、次の三点について御所見をお伺いいたします。

 一点目は、本県教育の充実についてお伺いします。

 子供たちに対する教育を考えたとき、まず考えなければならないのが、学力向上と心身の健全育成であり、しっかりとそのバランスをとることが重要であり、どちらか一方が欠けていても、教育の充実を語る上では好ましい状況とは言えません。小中学生の本県の学力状況は、これまで多くの議員も指摘してきているとおり、全国平均の壁をなかなか越えることができず、現在も鋭意取り組みを進めているところであります。学力向上のかぎは、子供たち自身の勉強に対する集中力と教師の熱意だと考えております。震災後の学校におけるさまざまな環境変化などもありますが、まずは子供たちに対し、勉強に集中させる取り組みが必須であり、それは学校だけで解決できるものでもないことから、保護者も巻き込みながら、子供たちの勉強に対する集中力を高めていく具体の取り組みを進めていくべきと考えます。また教師の側も一人で肩に力を入れ過ぎず、連携する多くの協力者を校内のみならず地域などにも求めていくことで、時間的にも気持ち的にも余裕ができ、本来の教師としての授業に集中できる環境がおのずとつくられていくのではないかと考えます。義務教育課程における学力向上と心身の健全育成の充実に向けた本県の取り組み状況と、積極的に外部に連携、支援を求めていく能動的な学校環境整備の必要性についての御所見をお伺いいたします。

 二点目は、いじめ対策と心身の鍛錬についてお伺いいたします。

 いじめについては、連日報道などでも話題として取り上げられ、今では全国的な大きな社会問題にもなっております。いかなる理由があったとしても、みずから命を絶つといった行為は許されるものではなく、同時にそうした行為に至る状況を改善できなかったことは大きな問題であり、こうした事件を二度と繰り返さないためにも、自死へと向かうこうした行為を未然に防ぐための具体の取り組みが急務であると考えます。本県においても例外ではなく、痛ましいこうした事件も発生しており、事件の検証と再発防止に向けた取り組みは行われているようですが、残念ながら、県内すべての学校に対して、水平展開も含め十分なフォローが図られていないような印象を強く持ちます。また、いじめに対する対策の一つとして、子供たち自身の心身を鍛えることも有効であり、スポーツなどに打ち込ませることも、その大きな特効薬であると考えております。現在小学校ではそれぞれの地域に開設されているスポーツ少年団などへの参加を通じた野球やサッカーを初め、中学校では各種の部活動で汗を流しておりますが、特に中学校の活動においては学校の先生方が指導者となるケースがほとんどであるため、こうした部活動指導がこれまでも学校の先生方の多忙さをきわめる要因の一つとして取り上げられている部分もあり、学校によっては、部活動に対する指導者の指導時間、指導内容が残念ながら低下してきているように感じます。子供たちが将来大人へと成長していく過程の中で、気持ちの強さ、心のたくましさを養うことは必要不可欠であり、その結果として正義感も強まり、いじめの防止に大きく寄与することが期待されるとともに、仮にいじめられる側になったとしても、課題となっているこうした短絡的な行動の回避につながっていくものと考えます。学校での慢性的な多忙さ、時間的な制約といった課題はありますが、こうした次代を担う子供たちに対する部活動を通じた指導充実の必要性と心のたくましい宮城っこを育てていくことの意義についての御所見をお伺いいたします。

 三点目は、地域ぐるみによる子育ての環境の整備についてお伺いいたします。

 いつの時代においても、子育ての基本は家庭にあると考えます。しかしながら、さきにも述べたとおり、近年、核家族化が進展し、近所づき合いの希薄化も顕著になってきており、それに加え、少子化による子育て同世代家庭の減少などにより、若年層の保護者を中心に相談する相手がおらず、子育てに関する悩みを一人で抱え込んでいる人も多くなってきているとの指摘を耳にします。したがって、子育ての基本は家庭としつつも、家庭だけに託すことにも限界が来ており、さまざまな形で支援する体制を整備していく必要があると考えております。これまでも県として、さまざまな地域子育て支援事業などが行われ、親子の交流や子育て相談、援助を行うための拠点整備などに取り組んできておりますが、引き続き、宮城の子供たちの健全育成を進めていく上で、表面化していない多くの子育て相談に関する潜在的ニーズを更にどんどんと拾い集めていく必要があると考えます。また、時代の変化とともに若年層を中心に、地域や社会になかなかなじめない保護者も増加傾向にある印象を受けますが、このことが子供たちの健全育成の阻害要因にもつながっている懸念もあります。したがって、これからの子育てのあるべき環境は家庭のみならず、地域社会との連携が重要であり、そのためにも育てる側の課題があれば気軽に相談を受け、同時に親としてあるべき姿を指導する、そうした専門員の存在が必要であると考えます。そして実施主体は市町村になるかもしれませんが、できればこうした専門員を各行政区単位に配置できれば、さきに述べたような家庭の枠を越えた地域ごとの具体の支援体制にもつながっていくものと考えますがいかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。

 次に、大綱四点目、責任ある今後のエネルギー施策についてお伺いいたします。

 東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故の発生により、多くの被害を出し、現在も事故の収束に向けた取り組みが国策で進められております。この事故を契機に原子力発電所の安全性について、いわゆる三条委員会として、環境省の外局に原子力規制委員会が設置され、事故を教訓とした世界最高水準の安全審査が進められております。震災から五年半が経過し、これまで九州電力川内原子力発電所一、二号機、関西電力高浜原子力発電所三、四号機、四国電力伊方原子力発電所三号機がそれぞれ審査に合格し、このうち、九州電力川内原子力発電所一、二号機と、四国電力伊方原子力発電所三号機がそれぞれ営業運転を開始しております。福島の事故を教訓に再び事故を起こさないためにも、こうした安全性評価の基準の厳格化は必要不可欠であり、技術の有効性を生かし、その恩恵を享受していくためにも、今後とも安全性確保に向けた不断の努力を積み重ねていく必要があります。原子力発電の代替として再生可能エネルギーだけで賄える、あるいは原子力発電所が停止しても必要とされるエネルギーは賄えた、したがって原子力発電は我が国にとって不要であるといったような趣旨の意見を耳にすることもありますが、気象変動や国際情勢変化に伴う燃料調達リスクなどといった、ごく当たり前のさまざまの想定リスクを十分考慮した上で、我が国の経済活動に支障を与えることなく、エネルギーをしっかりと賄い続けることができるかどうかは、政治に携わる者として認識すべき当然の視点であり、技術の可能性を安全という視点で開拓していく努力を行うこともなく、不要と即決する考え方は無責任としか言いようがなく、我が国のエネルギー源として、原子力発電が有効か否かについては、さまざまな知見と根拠ある事実に基づいてしっかりと議論されることが肝要であると考えます。また、エネルギーについては、生活に密接にかかわることであることからも、安全性の確保と同時に供給面での安定性と料金コストの低廉性という二つの要素も同時に追求していく必要があり、今後の原子力発電の是非を問う上でこうした視点を加味していくことは重要であると考えます。資源の乏しい島国である我が国において、今後の経済活動を支えるエネルギー対策として、さきにも述べたように、技術の可能性を安全という視点で開拓していくという考え方の妥当性、そして安全性、安定性、低廉性の三要素の同時達成の視点を加味した国益を考えた検討の必要性について、県としての御所見をお伺いいたします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございます。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 吉川寛康議員の一般質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、震災復興と地方創生についての御質問にお答えいたします。

 初めに、市町の復興の進捗に関する現状認識についてのお尋ねにお答えをいたします。

 震災から五年半が経過し、公共土木施設や農地の復旧、医療機関の再開など、県全体では復興に向けた取り組みが着実に進展しております。しかし、人員不足、被災規模や地形の違いなどに加え、新しいまちづくりの合意形成や用地確保などの難航により、災害公営住宅や漁港施設、海岸保全施設の整備などの事業で、市町の進捗に差が生じていると認識しております。県といたしましては、市町の進捗状況を常に把握し、被災市町に寄り添いながら対応していくことが必要であると思っております。

 次に、復興に向けた市町へのサポートと今後の県全体の復興事業に対する決意についての御質問にお答えをいたします。

 県では、私を初め各部署の職員が被災市町に足しげく赴いて、地域の現状を把握するとともに、県と沿岸十五市町震災復興計画所管部課長会議などを開催するなどして、各市町が抱える課題を共有し、それらの解決に向けて取り組んでまいりました。特に、地域の実情に応じた復興財源の確保に努めたほか、被災市町のマンパワー不足の解消に向け、県職員の派遣や全国からの応援職員の確保など必要な支援を行ってまいりました。被災市町の懸命な取り組みにより、復旧・復興は着実に進んでおりますが、復興まちづくりなどの事業の進捗に差異が生じており、また復興の進展に伴って、地域コミュニティーの再構築、被災事業者の販路回復などの課題もあらわれていることから、それぞれの市町に応じたきめ細やかな支援が必要と認識しております。今後とも、被災者が一日も早く復興を実感していただくことができるよう被災市町を全力で支援するとともに、創造的な復興の取り組みを推し進め、ふるさと宮城の再生と更なる発展に向けて力を尽くしてまいります。

 次に、仙台空港の広域連携についての御質問にお答えをいたします。

 仙台空港は東北で唯一、複数の国際定期路線を有する東北の拠点空港であり、今後更なる拠点性向上を図るためには、仙台国際空港株式会社みずからの取り組みに加え、東北一体となった観光プロモーションなど東北各県の自治体及び経済界の連携した取り組みが不可欠であると認識しております。このため、先月、東北観光推進機構の主催により、私を含め東北各県の知事及び副知事が経済界や観光業界などの関係団体とともに台湾を訪問し、蔡英文総統を初めとする政府関係者や経済界の要人に対するトップセールスを実施してきたところであります。来月には、仙台−台北線に新たな航空会社が就航するなど、今後も仙台空港における国際線の更なる拡充が期待されることから、東北一体となったプロモーションを継続的に実施し、東北の広域観光を促進することにより、仙台空港の拠点性を高め、名実ともに東北の玄関口にふさわしい空港へと発展させてまいります。

 次に、大綱二点目、安全安心な医療・介護制度の充実についての御質問のうち、介護職員充足率についてのお尋ねにお答えをいたします。

 平成二十七年度の介護労働実態調査によりますと、県内で職員の不足を感じている事業所が六割を超えていることや、ことし七月の有効求人倍率が介護関連では約三倍となっていることなどから、介護人材の確保が大きな課題であると認識しております。こうしたことから、県といたしましては、地域医療介護総合確保基金等を活用し、介護職員の合同入職式など、介護職のイメージアップ等による多様な人材の参入促進やキャリアアップ支援等による職員の資質向上、経営者向けセミナーの開催等による労働環境、処遇の改善を三つの柱として、介護人材の確保、定着に取り組んでいるところであり、今後も更に力を注いでまいります。

 次に、大綱四点目、責任ある今後のエネルギー施策についての御質問にお答えいたします。

 エネルギー政策は国の根幹をなす極めて重要な問題であり、国が責任を持って決定すべきものと考えております。平成二十六年四月に閣議決定されました第四次エネルギー基本計画においては、御指摘のありました考え方と同様に、基本的視点として、安定供給、経済効率性、環境への適合及び安全性を確認し、国際的視点と経済成長を加味することとされております。また、原子力発電につきましては、安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源と位置づけつつ、依存度については、可能な限り低減されることとされております。私といたしましては、国がこの計画に基づき、国民生活の安定向上及び経済の維持発展の基礎となるエネルギー施策を総合的に検討し、着実に取り組んでいくことが必要であると考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 大綱二点目、安全安心な医療介護制度の充実についての御質問のうち、市町村の地域支援事業への移行状況等についてのお尋ねにお答えいたします。

 市町村の移行状況については、平成二十七年度に石巻市、白石市、川崎町の三市町が移行しているほか、今年度は九市町、平成二十九年度は二十三市町村が移行する予定となっておりますが、各市町村がスケジュールどおり移行し、早期に充実したサービスを提供することが重要であると考えております。また、既に移行した市町においては、制度改正についての周知や利用者の視点に立った準備を十分に行っていたことなどから、大きな混乱は生じなかったものと認識をしております。新しい地域支援事業への円滑な移行に当たっては、ボランティアやNPOなど多様な主体の協働により、地域全体で支え合う体制づくりが重要と考えており、県といたしましては、引き続き制度の周知に努めるとともに、市町村が抱える個々の課題の解決に向けてしっかりと支援してまいります。

 次に、地域の共助システムの体制整備についての御質問にお答えいたします。

 地域包括ケアシステムの構築に当たっては、互助、共助を生かした体操教室やサロン活動などの介護予防の取り組み等を行いながら、NPO、ボランティアのみならず、地域の元気高齢者など多様な主体が協働して生活支援サービスを提供できる体制を整備していくことが重要であると認識しております。このため県では、昨年十月に宮城県地域支え合い・生活支援推進連絡会議を設立し、市町村へのアドバイザー派遣や圏域別情報交換会、生活支援コーディネーター養成研修、情報誌の発行などの事業を実施しているところであり、引き続き地域の実情に応じた体制整備の支援を着実に行ってまいります。

 次に、地域単位の有償ボランティア制度についての御質問にお答えいたします。

 各市町村においては、多様な主体の協働による生活支援サービスを提供するための体制整備が進められておりますが、地域の互助、共助をベースとした有償ボランティア制度も、高齢者の生活を支える仕組みとして有効であると考えております。県内においても、一部市町村においてポイント制による有償ボランティア制度等が運用されております。県では、今年度有償サービスの立ち上げと運営方法についての研修を二回実施することとしており、有償ボランティア制度の周知と普及に積極的に努めてまいります。

 次に、大綱三点目、次代を担う子供たちの健全育成についての御質問のうち、専門員の配置についてのお尋ねにお答えいたします。

 核家族化の進行や地域とのつながりの希薄化など、子供や子育てを取り巻く社会環境の変容にともない、家庭における子育て機能の低下や子育て中の親の孤独感、不安感の増大等への対応が課題になっております。現在、地域の身近な相談相手として民生委員・児童委員及び主任児童委員が配置されており、学校等と連携しながら地域の児童健全育成活動に取り組んでおります。そのほか各市町村では、親子が気軽に集い子育ての不安や悩みを相談できる相互交流の場として、地域子育て支援センターの整備を進めているところであります。県といたしましては、子供の健やかな育成を支援するため、引き続き市町村と連携し、地域における子育て支援の拠点づくりと人材育成に努めてまいります。また、子供や子育て家庭をめぐるさまざまな問題を地域社会全体の問題として捉え支援するために、子育て支援を進める県民運動を展開し、安心して子供を産み育てることができる地域社会の実現を目指してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱一点目、震災復興と地方創生についての御質問のうち、震災後に進めてきた新たな農業・農村モデルに対する現状評価と今後の活性化策についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、震災後、圃場の大区画化や農地集積による経営の大規模化、先進的な施設園芸の拡大、六次産業化等のアグリビジネスによる高付加価値化など、復旧にとどまらない、創造的な復興による農業、農村の活性化に取り組んでまいりました。その結果、百ヘクタールを超える土地利用型経営体の誕生や、亘理・山元地区、石巻地区における先進的な施設園芸団地の形成、更に、自社生産の小麦や牛乳を使用したバウムクーヘンやヨーグルトの製造に取り組む農業法人もあらわれ、地域における雇用の創出に寄与するなど、復興に向けた取り組みは着実に進んでいるものと認識しております。県といたしましては、今後ともみやぎ食と農の県民条例基本計画に基づき、担い手への農地の利用集積や水田フル活用による大豆、麦、更には園芸作物の推進などにより、農業経営の安定化と更なる農地の有効活用を進め、収益性の高い魅力ある農業の確立に努めてまいります。御提案のありました産業用大麻については、バイオマス資源としての可能性は認められるものの、国は都道府県が行う栽培免許の交付に慎重な取り扱いを求めていることなどから、現時点での栽培普及は難しいと認識しております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱三点目、次代を担う子供たちの健全育成についての御質問のうち、学力向上と心身の健全育成充実に向けた取り組み状況と、能動的な学校環境整備の必要性についてのお尋ねにお答えいたします。

 東日本大震災を乗り越えて、宮城の復興を担う人材を育成するためには、知、徳、体のバランスのとれた人づくりが重要であると考えております。そのためには、学校だけでなく保護者そして地域が一体となって取り組むことが必要であり、県教育委員会では、学び支援コーディネーター等配置事業を行い、学校以外の地域人材を活用した学習支援に市町村教育委員会と連携して取り組んでいるところであります。また、無償で学校の教育活動を支援するみやぎ教育応援団を組織しており、現在、企業、団体二百五十一件、個人四百九十三人に登録いただいております。県教育委員会としましては、学校に対してこうした取り組みの積極的な活用を更に促しながら、子供の健全育成に向けて、学校、家庭、地域が一体となった能動的な学校環境の整備を支援してまいります。

 次に、いじめ対策にはスポーツを通じた心身の鍛錬も有効だと思うが、部活動を通じた指導充実の必要性と心のたくましい児童生徒の育成の意義についての御質問にお答えいたします。

 運動部活動は、スポーツの楽しさや喜びを味わうとともに、困難を乗り越えようとするたくましい心を育てるものであり、また、好ましい人間関係を構築する力を育成することができるものとして、いじめの防止にもつながると考えております。現在、県教育委員会では、運動部活動の指導充実のため、指導者研修会の開催や外部指導者の派遣、地域のスポーツ団体と連携した活動支援のあり方に関する研究等を進めているところであります。一方で、部活動に休養日を設けることは、児童生徒だけでなく指導者自身にとっても必要と考えており、これまでに休養日の設定に関する提言を発出しながら、適切な対応を促してきたところであります。県教育委員会としましては、学校教育の中で部活動が果たす役割を踏まえ、今後とも心身ともにたくましい児童生徒を育成し、いじめを生まない学校づくりにつなげてまいります。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 二十七番吉川寛康君。



◆二十七番(吉川寛康君) 御答弁ありがとうございました。地方創生について再質問させていただきます。

 少子高齢化の進展により、生産年齢人口が減少して今後の労働者人口の減少が大きな課題とされております。こうした中、地方創生を進めていく上で、今後の時代の担い手となる若い人の力、これをどんどん引き出し活躍できる場を創出していくことは極めて重要ではないかと考えております。一昨年五月、全国の約半数の自治体で若い女性が半減し、将来自治体としての存続が危ぶまれるといった将来推計が発表され、衝撃を与えておりましたけれども、本県においても二十三市町村がその対象になるということが指摘されております。こうした若い世代の女性が他県へ出て行ってしまう、これが端的な原因になることだと思いますけれども、今後は女性の出会いの対象である男性も含めてこうした若い世代が出て行くことなく、この宮城の地で出会い、そして居とどまっていただける、こういったことが必要なんだろうなと思っております。そんな中でやはり、一にも二にも重要なのは、こうした若年層の方々がしっかりと雇用に結びつくことが何にとっても重要でありますので、そういった意味では、中学生、高校、大学生と卒業後に就職される際、本県にしっかりと定着できるためにも、やはり正規雇用といったところにもひとつこだわりを持ちながら進めていくべきというふうに考えますけれども、そこら辺についての御所見をお伺いいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) まず一番重要なのは全体のパイを大きくするということだと思います。雇いたいところが出てくれば出てくるほど、人をとらなきゃいけないと。そうすると条件をよくしていかなきゃいけませんので、非正規よりも正規雇用でとらないと、とれないということになってまいりますから、やはり企業誘致等を進めて、また、県内企業の仕事をふやすことをして全体のパイを大きくしていく、これが何よりも重要です。その上でいろんな経済団体に対して、若年者の正規雇用枠を拡大していただくような要請活動を行ったり、あるいは、新規学卒者を含む正社員の希望者と企業に対するマッチング機会、こういった機会をふやしていくということが大切だというふうに思っております。今もやっておりますけれども、更に、今は雇いたいという企業がどんどんふえてきておりますので、この機会に正規職員化を図っていきたいというふうに思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 二十七番吉川寛康君。



◆二十七番(吉川寛康君) 健全育成について一点だけお伺いします。

 志教育、非常に健全育成に重要な取り組みでありますけども、導入から六年たちました。これまでの導入の効果と今後の更なる施策展開の考えがあれば、御所見をお伺いしたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 我が県では、平成二十二年度に宮城の志教育ということでつくってまいりました。震災からの復興とちょうど軌を一にして、復興を担う人づくりということで進めてきたところでございます。児童生徒にみずからと社会との関係をより深く認識させていこうという取り組みですが、これまでに十九市町村で三十七地区を指定して、小中高校、支援学校この垣根を越えて取り組みをして、地域からは大変評価をいただいているところでございます。次の宮城県教育振興基本計画においても、この志教育を施策展開の柱として、社会を構成する一員としての自覚を高め、貢献しようという志を持った人づくりに努めていきたいと考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○副議長(長谷川洋一君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後二時五十七分散会