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平成28年  6月 定例会(第356回) 06月27日−05号




平成28年  6月 定例会(第356回) − 06月27日−05号













平成28年  6月 定例会(第356回)



       第三百五十六回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第五号)

平成二十八年六月二十七日(月曜日)

  午前十時開議

  午後二時五十三分散会

      議長                     中山耕一君

      副議長                    長谷川洋一君

出席議員(五十九名)

        第一番                  大内真理君

        第二番                  角野達也君

        第三番                  内藤隆司君

        第四番                  高橋 啓君

        第五番                  鎌田さゆり君

        第六番                  遠藤伸幸君

        第七番                  庄田圭佑君

        第八番                  深谷晃祐君

        第九番                  遠藤隼人君

        第十番                  中嶋 廉君

       第十一番                  福島かずえ君

       第十二番                  天下みゆき君

       第十三番                  三浦一敏君

       第十四番                  佐々木功悦君

       第十五番                  境 恒春君

       第十六番                  太田稔郎君

       第十七番                  横山のぼる君

       第十八番                  渡辺勝幸君

       第十九番                  横山隆光君

       第二十番                  佐々木賢司君

      第二十一番                  守屋守武君

      第二十二番                  石川利一君

      第二十三番                  熊谷義彦君

      第二十四番                  渡辺忠悦君

      第二十五番                  遠藤いく子君

      第二十六番                  すどう 哲君

      第二十七番                  吉川寛康君

      第二十八番                  伊藤和博君

      第二十九番                  長谷川 敦君

       第三十番                  佐々木幸士君

      第三十一番                  村上智行君

      第三十二番                  細川雄一君

      第三十三番                  高橋伸二君

      第三十四番                  菊地恵一君

      第三十五番                  只野九十九君

      第三十六番                  佐々木喜藏君

      第三十七番                  石川光次郎君

      第三十八番                  佐藤光樹君

      第三十九番                  中島源陽君

       第四十番                  岸田清実君

      第四十一番                  菅間 進君

      第四十二番                  坂下 賢君

      第四十三番                  ゆさみゆき君

      第四十四番                  藤原のりすけ君

      第四十五番                  坂下やすこ君

      第四十六番                  庄子賢一君

      第四十七番                  本木忠一君

      第四十八番                  中山耕一君

      第四十九番                  長谷川洋一君

       第五十番                  安部 孝君

      第五十一番                  齋藤正美君

      第五十二番                  安藤俊威君

      第五十三番                  渥美 巖君

      第五十四番                  畠山和純君

      第五十五番                  仁田和廣君

      第五十六番                  藤倉知格君

      第五十七番                  相沢光哉君

      第五十八番                  中沢幸男君

      第五十九番                  渡辺和喜君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    若生正博君

      副知事                    山田義輝君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   大塚大輔君

      震災復興・企画部長              伊東昭代君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 渡辺達美君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             増子友一君

      総務部秘書課長                横田 豊君

      総務部参事兼財政課長             吉田 直君

    教育委員会

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   西村晃一君

    選挙管理委員会

      委員長                    伊東則夫君

      事務局長                   清水裕之君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      警察本部長                  中尾克彦君

      総務部長                   岡崎 晃君

    労働委員会

      事務局長                   正木 毅君

    監査委員

      委員                     成田由加里君

      事務局長                   武藤伸子君

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    議会事務局

      局長                     今野 順君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      議事課長                   三浦正博君

      参事兼政務調査課長              大浦 勝君

      総務課副参事兼課長補佐            三浦 理君

      副参事兼議事課長補佐             川村 満君

      政務調査課副参事兼課長補佐          高橋秀明君

      議事課長補佐(班長)             二上秀幸君

      議事課主任主査                齋 真左志君

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    議事日程 第五号

              平成二十八年六月二十七日(月)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第百六十八号議案ないし議第百八十九号議案、議第百九十二号議案、議第二百三号議案ないし議第二百六号議案及び報告第百四十五号ないし報告第二百十三号

第三 一般質問

   〔守屋守武君、渡辺忠悦君、本木忠一君、坂下やすこ君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第百六十八号議案ないし議第百八十九号議案、議第百九十二号議案、議第二百三号議案ないし議第二百六号議案及び報告第百四十五号ないし報告第二百十三号

三 日程第三 一般質問

   〔守屋守武君、渡辺忠悦君、本木忠一君、坂下やすこ君〕

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△開議(午前十時)



○議長(中山耕一君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(中山耕一君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、四十一番菅間進君、四十二番坂下賢君を指名いたします。

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△議第百六十八号議案ないし議第百八十九号議案



△議第百九十二号議案



△議第二百三号議案ないし議第二百六号議案



△報告第百四十五号ないし報告第二百十三号



△一般質問



○議長(中山耕一君) 日程第二、議第百六十八号議案ないし議第百八十九号議案、議第百九十二号議案、議第二百三号議案ないし議第二百六号議案及び報告第百四十五号ないし報告第二百十三号を議題とし、これらについての質疑と日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 六月二十四日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。二十一番守屋守武君。

    〔二十一番 守屋守武君登壇〕



◆二十一番(守屋守武君) おはようございます。自由民主党・県民会議の守屋守武でございます。

 冒頭に、熊本の方々には地震に続き、大雨での被害が深刻なようでございます。心からお見舞いを申し上げ、一日も早い復興を願うものでございます。参議院選挙が加熱してまいりました、いいことですね。本日の一般質問は、きょうの天気のように晴れ晴れとした回答を期待しながら臨むものでございます。さわやかが似合う知事には期待するところでございますので、よろしくお願いをいたします。

 通告に従いまして、大綱五項目を質問させていただきます。

 まず、大綱第一点、効果促進事業の有効活用について伺います。

 復興事業で損傷した道路の補修についてでございます。この案件については、前回も質問させていただきました。前回の内容は原因者特定できるものは対応しているとのことで、角田市の事例を伺ったところでございます。しかし複数事業が混在しそれぞれ事業が終了してしまうと対象業者が現場を離れてしまうことになりますから、事前に何らかの対応策をとっていかなければならないと考えております。ことしの四月に復興庁から復興交付金効果促進事業の活用について示され、一番目に復旧・復興事業により損壊した道路舗装の補修として、復旧・復興工事に伴う大型工事車両の通行量増加により一部市町村道に舗装の損壊が確認され、安全な通行確保のための補修の必要性が生じている。これを踏まえ国関連の各種復旧・復興事業に起因する市町村道の損壊の補修費用について、復興交付金でまとめて支援すると示されました。大変ありがたいことと感謝しつつページをめくっていきますと、基幹事業の工事の加速と題して、復旧・復興工事に伴う大型工事車両の通行量増加により損壊した市町村道の舗装の補修について下記のaからeのすべてを満たす場合に同一路線で一回限り、効果促進事業により対応としております。aからeとは下記のとおりでございます。a、震災後に生じた道路舗装の損壊であること。b、幹線となる市町村道であること(区画道路は対象外とする)c、復興交付金の基幹事業と関連があること(周辺で市街地整備が行われ、当該市街地周辺の環境整備を促進するものであることなど)としております。d、国関連の復旧・復興事業に伴う大型工事車両の交通量が舗装計画交通量を超えていたこと。e、補修の時期、方法、補修後の維持管理の方法等が適切であることとなっております。防潮堤工事は基幹事業ではなく国関連の復旧事業であります。これから本格的に事業が始まってきます。また、海岸復旧工事も基幹事業ではございません。このようなことから詳細な部分になると、復旧・復興事業による損壊なのに自治体の単費による修繕になりかねないのではないかと不安になります。被災自治体全体の課題でありますから、県でしっかりと対応いただきたいので、そのことについて伺います。

 (二)復興の進捗に即し状況変化に対応した活用ということで伺います。

 今回復興交付金の運用についてはかなり柔軟化していると理解します。この中で一括配分の見直しも示され、県への一括配分の創設をされて三県で百二十五億を配分とのことでございます。また、ポジティブリストの廃止では、ポジティブリストを廃止し内訳書を提出することで、自治体の判断による幅広い事業実施を可能とすると示されました。注釈としては一括配分の対象基幹事業の追加等については、今後の使用状況を踏まえて検討とされております。平成二十六年度末時点で配分した約千四百五十億円のうち、使途が決まっているものは約九百億円、執行額は約三百六十億円にとどまっております。このような状況をとらえて漁村、漁港の多くを抱える規模の小さな自治体は、震災直後からマンパワー不足により各種復興事業の活用に対応し切れてなかったこともあり、海岸から避難道等が計画されていないケースが出てきております。十分なヒアリングをして救済できるように取り組むべきであると思いますので、知事の所見を伺います。

 これらのケースは主体が各被災自治体であり、県としては間接的な要素が大きいのですが、平成二十七年度までの集中復興期間が終わり、平成二十八年度からは創生期間として新規の事業は認められないということになっておりますから、ぜひ県から取りこぼしの分の救済の意味でも対応いただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 大綱二、宮城県地域コミュニティ再生支援事業の効果的な運用について伺います。

 災害公営住宅の整備状況は、平成二十八年五月末時点で計画戸数一万五千九百十九戸に対し進捗率は六四・六%となっております。また、防災集団移転事業は十四市町の百九十五地区の計画に対し百六十八地区で住宅着手しており進捗率は八六・二%となっております。生活の再建があと少しというところまで来ました。まだのところもほとんどが今年度中に完成するものと考えられ、新たな住居地域が姿をあらわし始めてきました。再建する地域やその方針はそれぞれの自治体によって異なりますが、災害公営住宅の整備はできるだけ防災集団移転と併設若しくは既存の住居地域と隣接した形で計画しております。これは災害時等において地区内で自助、共助が可能な環境を整備することを念頭に取り組んできたからであります。いよいよ防災集団移転での住宅再建、災害公営住宅での生活の再生が始まりましたが、ここで課題になってくるのがコミュニティー環境の醸成であります。仮設住宅では皆さんがともに助け合って生活をしてきましたが、再建した地域でまた新たな仲間づくりをしていかなければならず、仮設と違って個々の生活にウエートを置いた環境になりますから、コミュニティーをつくるのがなかなか進まないのが現状です。そこで宮城県では、地域コミュニティ再生支援事業を創設して対応してきましたが、昨年はまだ防集、災害公営等が進んでおらず利用が少なかったのですが、今年度からが本格的なコミュニティー再生の対応ということになります。そこで宮城県では、まず課題は新たな防災集団移転地や災害公営住宅団地に移転してきた方々と、既存の自治会の方々の融和が難しいということです。そのために既存の自治会に入らず独自の区域として防災集団移転区域や災害公営区域の方々で会をつくりたいとの要望も来ております。このことは場合によっては、既存の自治会を分断するようなことにもなりかねないことから、今回の事業を有効に活用していかなければならないと感じております。そこで現在のコミュニティ支援事業のテキストでは、防集や災害公営などの新たな住人を受け入れることでの制度利用となっておりますが、受け入れることを前提とした既存自治会の活用方法に関しても支援の対象としていくことが必要です。現行では支援事業で見ていただけないようですが、新たな地域構成のための事業等に関して積極的にヒアリングして、制度利用が多くなるように対応していただきたいのですが、知事の所見を伺います。

 大綱三点目、海岸復旧工事の地盤隆起対策と持続可能な沿岸漁業の環境整備についてお伺いをいたします。

 県議会水産議員連盟、渥美巖委員長でございますが、今月の八日、九日で長崎の五島列島に視察に行ってまいりました。大変な強行軍でございましたが、いい視察ができたと思っております。視察内容は大きく二点、ほかに一点ございます。

 一点目は、日本で初めての浮体式の洋上風力発電所、はえんかぜの視察であります。

 環境省が二〇一〇年から二〇一五年度に五島列島で実施した実証事業の後を受けて五島市で三月二十六日から崎山沖二メガワット浮体式洋上風力発電所の営業運転を開始したものであり、最大二メガワットの電力供給ができます。一方、風力発電に代表される海洋再生可能エネルギー普及のためには、発電した電力を余すことなく利用することが重要で、その対策として余剰電力から水素を生成、貯蔵し化石燃料の代替として、地域で利用する方法が有効な手段として考えられております。そこで、余剰電力から生成した水素の活用方法の実証事例として、小型船舶のモデル船を制作して実証をしたところであり、これが水素船であります。五島市では二〇一四年に再生可能エネルギー基本構想を策定し、洋上風力発電を中心に二〇三〇年度の再生可能エネルギーの導入量を二〇一二年度の約三十倍に拡大する目標を掲げ、電力自給率一〇〇%以上の「エネルギーのしま」を目指しております。宮城県でもみやぎ水素エネルギー利活用推進ビジョンを持って、多様なエネルギー源の確保を図り、災害対応、環境負荷の軽減などに取り組んでいるところでありますが、洋上風力発電事業に対する取り組みも企画してみることが必要ではないでしょうか伺います。

 二点目は、マグロ養殖でございます。

 五島列島は国内有数のマグロ養殖基地となっており、平成二十七年の生産量は九百十七トンで、長崎県の水揚げ量の三分の一弱を占めるまでになっております。五島周辺海域はマグロの幼魚ヨコワ、養殖用種苗がとれることとマグロ養殖を行う上で、恵まれた養殖環境にあることから、大手企業が参入して地元漁業組合に参加し大学等との連携も含めてクロマグロの一大養殖基地を目指しております。漁船漁業の基地を多く有する宮城県にとって、大手企業によるマグロの養殖事業が安定したマグロ資源の確保と市場流通により大きなシェアを占めていくことを想定しなければなりません。これらの現状をどのように把握し対応していくのか伺います。

 今回の目玉として三点目の浮桟橋の活用についてでございます。

 これは当初の視察項目には入ってなかったのですが、私たちが訪れた福江島の崎山漁港、そして三井楽漁港にはハイブリッド型浮桟橋が設置されておりました。大きくは二種類あり、一つは橋を渡した浮桟橋、これがハイブリッド型と称しているもので、底の部分が鋼製でその他は鉄筋コンクリート製となっております。もう一つは、堤防や物揚げ場に抱き合わせて設置するタイプのものでした。長崎県では有明の干潟でも有名なように干満の差が大きく、通常でも三メートル、大きいときは五メートルぐらいとのことです。また、どの地域でも高齢化が進んでいることに加え、機械作業にウエートを置いた環境整備をすることで持続的な漁業生産力の確保を図っているとのことでございます。被災地の復旧工事は早いところでは震災の年に着手しており、もとの状態に戻すことを基本としましたから、壊れた部分の改修とあわせて地盤沈下分のかさ上げが行われているところでございます。災害の現状対策としては普通のことですが、地盤沈下は想定外であったし、逆に戻って隆起することも想定外、いうなればそれが災害と言わざるを得ません。したがって、復旧の早かったところほど物揚げ場等の高さが震災以前より高くなり作業に支障を来しているのが現状です。今後も隆起し続ける可能性があることを考慮すると、それぞれの港の状況にもよりますが、浮桟橋での対応をとるべきではないでしょうか。知事の所見を伺います。

 大綱四項目目、宮城県施設保有漁業協同組合の共同利用漁船等復旧支援事業対策事業の財産の取り扱いについてをお伺いをいたします。

 この補助事業は、東日本大震災により東北地方及び関東地方の太平洋側を中心に水産関係に壊滅的な被害が生じ、特に漁業生産の根幹である漁船や地域の基幹産業である定置網が多数甚大な被害を受けました。このため、漁業者が収入を得るために必要不可欠な漁船や定置網等の漁具を早急に復旧させるための事業で、震災の年、二十三年にすぐ対応をいたしております。宮城県ではこの事業主体は震災後に設立をした施設保有漁業協同組合であり、県内には北部、中部、南部の三組合で対応し、この事業により取得した漁船等の財産の処分制限期間についてはFRP船が五年、綱船が十二年となっております。問題は補助事業で取得した財産処分の取り扱いについてであります。処分制限期間終了後、事業主体から漁業者に漁船を譲渡する場合、事業主体には大きな法人税、漁業者には所得税が課税されます。施設保有漁業協同組合は利益を生まない組合でございますから、法人税を課税されるとその分については、漁業者負担にならざるを得ない状況があり、六分の一負担を支払っている漁業者にしてみると、それ以上の負担は想定しておらないところでございます。県でも、宮城県漁協、水産庁と協議を続けているところですが、再生の糸口が見え始めた漁業者に対する更なる負担とならないように、支援体制をより強力に進めていただきたいのですが、知事の所見を伺います。

 五番目でございます。

 ラグビーワールドカップ2019キャンプ地の受け入れについての県の支援策についてお伺いをします。

 ことし三月二日、二〇一九年ラグビーワールドカップ日本大会の開催十二都市が決定いたしました。三都市が選外となり、残念ながら仙台の仙台スタジアムもその一つであります。ワールドカップ組織委員会は、東日本大震災の被災地で開催することは震災からの復興を世界にアピールする最大の機会ととらえ交渉してきましたが、費用その他の面で調整がつかず残念な結果となりました。かつて日本選手権七連覇を達成した北の鉄人、新日鉄釜石のホームグラウンドである釜石市が選ばれたことは大いに歓迎すべきところでございます。宮城県としても大会成功に協力体制をとるべきと思います。そこで、大会参加チームのキャンプ地として宮城県内で立候補しているのは石巻市、また仙台市も大会会場では選外となりましたが、キャンプ地誘致に動いていただきたいと思っております。御存じのとおり、ことしのラグビーワールドカップイングランド大会では、日本は南アフリカを破るという歴史的な勝利を上げ、予選グループBでは日本を含む南アフリカ、スコットランドの三チームが三勝一敗で並びましたが、ポイント差で決勝リーグに上がれませんでした。大きな感動を残したワールドカップでした。この大会の経済効果は二十二億から二十七億ポンド、つまり約三千六百億から四千百億円くらいあったと報告されております。また大会の年だけではなく、それ以前から海外からの視察や親善試合等で多くのチームや関係者、ファンが訪日することから、経済、観光の面でも大きな効果が見込まれます。大きな経済効果と国際交流の活性化、観光需要の増加は地方創生戦略としても有効ですしスポーツ振興にもつながり、ホストシティーだけではなく、県はもとより被災地復興に大きく貢献するものと思います。キャンプ地の応募開始はことし八月一日から始まり、十二月二十二日で締め切る流れになっており、二〇一七年夏以降にキャンプ候補地の選定となります。宮城県として県内キャンプ地の候補地を目指している自治体と連携をして支援体制をとっていただきたいのですが、知事の所見を伺います。

 以上、大綱五項目について質問させていただきました。答弁の方よろしくお願いいたします。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 守屋守武議員の一般質問にお答えをいたします。大綱五点ございました。

 まず、大綱一点目、効果促進事業の有効活用の御質問にお答えをいたします。

 初めに、復興事業で損傷した道路の補修についてのお尋ねにお答えをいたします。

 復旧・復興事業による市町村道の路面損傷につきましては、復興庁から原因となる事業発注者が修繕のための経費を復興事業費に計上することで対応するという枠組みが示されておりましたが、原因となる事業を特定する確認事務の負担が大きく、特定作業が進まないことや、既に工事が終了した場合には原因者の負担が困難となるなど、円滑に補修が進められないという課題がございました。そのため今般、沿岸市町において復興交付金の基幹事業に関連があることなどの条件を満たせば、みずからの効果促進事業を活用して補修をすることが国から認められたところであります。これを受け県では、市町がこの制度を有効に活用できるよう、申請資料の作成方法について国と協議を重ねた結果、おおむね了解を得られたことから、今後、市町への周知を図ることにしております。

 なお、今回示された制度でも内陸の市町の土取場周辺の路面損傷や基幹事業と関連のない防潮堤工事などによる損傷につきましては対象となっておらず、これまでどおり原因者に負担を求める以外には方法がないなどの課題が残っております。このため県といたしましては、復旧・復興事業により損傷した道路全箇所の補修ができるよう、原因者負担方式の事務負担の軽減や効果促進事業の要件の緩和などにつきまして、引き続き国に強く要望してまいりたいと考えております。

 次に、復興の進捗に即した市町村支援についての御質問にお答えをいたします。

 県ではこれまで被災市町の要望を集約し、一括配分の柔軟な運用を国に求めてまいりました。これを受けて国におきましては、一事業当たりの事業費の上限撤廃、効果促進事業の活用促進に向けたパッケージの作成など、一括配分の使い勝手の向上が図られたところであります。しかしながら、被災市町では現場のニーズとして一括配分を活用する具体的な要望があるにもかかわらず、国との協議が整っていないものがあるのも事実であります。これらは復興の加速化にとって重要な課題であると考えておりますので、県といたしましても引き続き一層柔軟な制度運用について国に対し強く働きかけてまいります。

 次に、大綱三点目、海岸復旧工事の地盤隆起対策と持続可能な沿岸漁業の環境整備についての御質問のうち、洋上風力発電事業についてのお尋ねにお答えをいたします。

 県では、再生可能エネルギー等の導入促進に関する基本計画や水素エネルギーの利活用推進ビジョンを策定し、多様なエネルギーの導入等により、エネルギーの自給率を高め、低炭素社会への取り組みを進めることとしております。洋上風力発電につきましては、我が県では、漁業者等関係者との調整に十分な配慮が必要であることや、震災後は海岸保全施設や漁港、港湾施設の復旧・復興に最優先で取り組んできたことなどから検討が進んでこなかったものと考えておりますが、洋上風力を初めとする海洋エネルギーは、有力な再生可能エネルギーであると認識しております。このため、今後洋上風力発電等の導入につきまして、長崎県を初め他県の事例も参考としながら、今年度内に関係者による研究会を設置し、その可能性を探るとともに機運の醸成及び課題解決等のための環境整備を図ることができるよう準備を進めてまいります。

 次に、大綱五点目、ラグビーワールドカップ2019キャンプ地の受け入れについての県支援策の御質問にお答えをいたします。

 ラグビーワールドカップについては、昨年秋のイングランド大会において、我が県出身の二選手を含む日本チームが大いに活躍したことで人気が高まっており、二〇一九年の日本開催が心待ちにされております。開催地である釜石市を初め、我が県にとっても東日本大震災から復興している姿を全世界に発信できる機会と考えております。現時点では、石巻市がキャンプ地の誘致を表明しておりますが、我が県への誘致が実現すれば、スポーツ振興や地域経済の活性化が図られ、県民に元気と活力を与えてくれるものと期待をしております。県としては、これまで大会組織委員会と自治体をつなぐ形で市町村への情報提供をしてまいりましたが、来月には誘致条件の詳細や費用負担、今後のスケジュール等が示されるものと考えており、引き続きキャンプ地誘致を希望する自治体を支援してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 震災復興・企画部長伊東昭代君。

    〔震災復興・企画部長 伊東昭代君登壇〕



◎震災復興・企画部長(伊東昭代君) 大綱二点目、地域コミュニティ再生支援事業の効果的な運用についての御質問にお答えいたします。

 地域コミュニティ再生支援事業については、災害公営住宅等に入居した新しい住民同士や、編入先となっている既存自治会の住民との融和を図り、自主的なコミュニティーづくりにつながる取り組みを積極的に支援するため創設したものであります。より多くの自治会の方々にこの事業を利用していただくため、料理教室などの住民同士の交流事業や地域イベントの開催、震災伝承の取り組みなど広範囲な事業を支援対象としており、補助率も最大十割としているところです。また昨年は自治会の要望により概算払金額の限度額引き上げや補助下限額の引き下げを行うなど更に使いやすい見直しを行っております。県といたしましては、今後もこの事業を有効に活用していただくため、現地に赴き、制度の周知や個別相談にきめ細かに対応するとともに、自治会等の意向を十分に踏まえながら、地域における新しいコミュニティー形成に向けて柔軟な制度運用に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱三点目、海岸復旧工事の地盤隆起対策と持続可能な沿岸漁業の環境整備についての御質問のうち、マグロ養殖の現状と対応についてのお尋ねにお答えいたします。

 国内で行われているマグロ養殖はクロマグロの幼魚であるヨコワを捕獲し蓄養する手法で開始され、現在長崎県を中心に九州、西日本地域において生産が行われており、平成二十七年度の生産量は約一万五千トンとなっております。しかしながら、マグロ養殖は水温、水質、地形条件などにより限られた地域でしかできないことから経営体はふえておらず、天然種苗についてもクロマグロ資源の問題から、生けすへの入れ込み尾数が厳しく制限されており、今後、生産量が大幅に増加する可能性は少ないものと考えております。一方、現在養殖マグロの生産は、国内のマグロ供給量全体の四%程度にとどまっているものの、量販店や回転ずし等で需要が多いことから、県としましても、今後ともその動向を注視してまいります。加えて、マグロ漁業を初めとする遠洋漁業を取り巻く環境は、国際的な漁業規制や魚価の低迷などにより、厳しい状況にあることから収益性の高い操業体制への転換や水揚げ物のブランド化、輸出促進などの取り組みを進め、持続的、安定的な漁業経営が確立されるよう努めてまいります。

 次に、浮桟橋での対応についての御質問にお答えいたします。

 東日本大震災で被災、沈下した漁港の岸壁等の復旧においては、御指摘のように地盤隆起が起因し、高くて使いにくいとの御意見をいただいている漁港もございます。このため、利用者の御意見をお聞きしながら、計画高さを下げるなどの対応や漁業者の安全な昇降が可能となるよう、タラップを設置するなどの対策を進めているところです。また、国においては、地盤隆起対策としての災害査定制度が制定されたことから、地盤隆起災害として採択条件を満たす、隆起が著しい漁港において岸壁などの陸揚げ施設のかさ下げ復旧を実施することとしております。お尋ねの浮桟橋につきましては、我が県では、気仙沼漁港や鮎川漁港など漁船以外の旅客船等が利用する特定目的岸壁において設置しておりますが、陸揚げ施設では主に九州地方など干満差の大きい漁港を中心に設置されているものと承知しております。地盤隆起対策につきましては、災害復旧事業による対策を基本としておりますが、浮桟橋につきましては、今後の整備計画を策定する中で利用者の御意見を十分お聞きしながら、作業効率や就労環境等の改善策の一つとして整備手法も含めて検討してまいります。

 次に、大綱四点目、宮城県施設保有漁業協同組合の共同利用漁船等復旧支援対策事業の財産の取り扱いについての御質問にお答えいたします。

 震災により、我が県沿岸漁業地域は壊滅的な被害を受け、沿岸漁業の早期再開を図るため、施設保有漁業協同組合などの漁業団体が事業主体となり、平成二十三年度から共同利用漁船等復旧支援対策事業などを活用し、漁船の復旧整備に取り組んでまいりました。この結果、現在九六%、約八千六百隻まで復旧が進み、このうち約三千六百隻については当該補助事業を活用しております。補助事業で整備した漁船は五年間の処分制限期間終了後、漁業協同組合から漁業者に譲渡することが可能となりますが、県といたしましては、水産庁や関係漁業協同組合と連携し、被災した漁業者及び漁業協同組合の負担軽減が図られるよう、処分制限期間終了後の再リースなどの手法も含め検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(中山耕一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) それではちょっと、再質問をさせていただきます。

 まず、復興で傷んだ道路の関係であります。知事御答弁のようにこのテキストを見ますと、何でもできるような書き方を一部してるんです。国の復旧・復興事業という書き方をしながら、内容的にはピックアップできないところがあるということになってます。あわせまして、今五年と三カ月を経過して、地方自治体も道路の、市道、町道の再生の年度計画をつくっていかなければなりません。そういったことを考えるとここの方針としてまだ先のことになりますから、今どう対応していってくれるのかということを知事も国の方に要望するとお話になっておりますが、この事業については自治体がやっていかなきゃならないんだけども、やっぱり県が課題としてしっかりと国の方に押し込んでいく必要があると思うんです。ですからこの予算が確保されて初めて何カ所ぐらいあって、これはそういう事業で対応していきますよということがこの段階でヒアリングをして聞いていかないと、私は後からになって救済できないものが出てくるんではないかと、そのように心配をしてるんです、今の段階では。ですからここのところをその事情をしっかりとつかみ取った上で、この後に発生するであろう予算に対する担保をしっかり取るべきだというふうに思いますので、この点は再度国の方にしっかりとしたバックデータはいっぱいありますから、その辺を集めてやる必要があるというふうに思います。

 その点が一つと、同じような事案でありますので(二)の方も質問をさせていただきますと、小さな自治体では震災直後からマンパワー不足だったんですよ。漁集事業は早い段階で終了してます。通常だと漁集事業で避難路は見れるんですよね。でも、何でここに避難路がついてないのというところが今結構出てきてるんですよ。こういったところを今回の効果促進の方で実際にはまだ使い切れてない。そして、このことはある意味では新たな事業費はつかないんですから、この効果促進を飛ばしわざにしながら、これも自治体への需要を確認する必要があると思います、再度。それでないとちょっと救済し切れないんではないかというふうに思っておりますので、その点についていかがでしょうか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 効果促進事業につきましては、今回の東日本大震災で初めて出てきた制度だということであります。交付金ということでありますので、我々として物すごく使い勝手のいい、まさに一括交付だというふうに我々思っていたんですけれども、残念ながらいろいろ手足が縛られているというのが事実でございます。ここまで持ってくるのにも相当国とのやりとりがございました。道路損傷につきましては高木大臣に直に会いまして、この実情をこんこんと説明をして、それ説明してからでも半年以上かかってやっとここまで制度を変えてもらったということでございます。おっしゃるとおりでございまして、更にデータを持って、先ほど私も問題点と指摘をいたしましたけれども、そういったことを更にしっかりとデータを持って国に当たっていきたいと思いますし、避難路等にもっと使い勝手のいいように、市町村に寄り添った形での制度改正をするように頑張ってまいりたいというふうに思っております。おっしゃるとおりだというふうに思います。



○議長(中山耕一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 知事ありがとうございます。それで、早い段階で私は聞き取りをしていただきたいと思うんです。自治体の方に。それ全部が救済できるわけではないんですよ。ただ、事業関連の中で取りこぼしがある部分が多々あります。このことに対して聞き取りをして、そうすると国に対してもその話しっかりできると思いますので、そのことをお願いいたします。

 大綱の二点目に入ります。

 地域コミュニティの再生事業は大変期待をするところでありますので、部長、ひとつ頑張ってやっていただきたいんですが。これはちょっと困っているのは、ある程度の大きさのところに、防災集団移転が入ったり災害公営住宅が入ったりする。そうすると、先ほど部長の答弁も自主的なコミュニティーづくりという話が冒頭に来るんです。自主的なコミュニティーづくりをするときに何が困るかというと、私らは受け入れるその自治体、要は部落とかそういうところの会長さんに、ここで今まで既存の住宅が八十戸あった、そこに百戸ぐらいの新たな人たちが来る。この人たちをどういうふうに、例えば一緒にやるんですかというときに既存の自治会の方々うんと不安なんですよ。それがこういう区域の中の真ん中辺に来ると、そうするとこっちとこっち分かれちゃうんですよ。この人たち、防集が特に強いですが、ファミリーが中心ですからね。私たちだけで組ませろって話をしてきたりするんです。ぼくらは違うよっていう話をしてるんですよ。あくまでも地域としてお互い自助共助していきましょう、災害公営は冒頭の文書で話したようにお一人とか高齢者の方多いですから、もともとの既存の自治会であったりそれから防集と抱き合わせして、いろんな場合の自助共助が成り立つような環境にしましょうということを配慮してやってます。そのときにこれが自主的にあんたたちだけでやりなさい。私もいろいろお世話をしたんですよ。大学の先生なんかも入れて、防災集団移転が前向きに動くように随分と支援をしました。そしたらもうその人たち固まっちゃって、おれたちだけでやらせろと言うんですね、町中に入ってね。それはあたりの自治体と全然乖離しちゃうんですよ。それで、やっぱり持続的なものの流れを考えたときに、私はこの支援事業はいろんなケースがあると思います。離れてあるこういった場合にはそれは単独での自主性をどんどん切り出していく。ただコミュニティーづくりということを考えたときの既存の地域との融合ということをしっかりとテーマに挙げてやってほしいんですよ。その既存の自治体がいろんなお祭りをこれからやっていきますよと計画したときに、まだそこに何軒かしか来てないからそれはこの事業で認められませんというんですよね。それでね、私たちからするともともと受け入れるところがきちっといろんな計画を出してこんなことやっていきますよということを、入ってくる方々にお示しをしながら、常に情報を共有しながらやっていかなければならないんではないかというふうに思ってるんです。結構何でもできるように書いてありますけど、書かないことはできないと言いますからね。書かないことはできないと言うんですよ。これは、今ちょっと障害になってますから、その辺の考え方をしっかりと示していただきたいんですが、お願いします。



○議長(中山耕一君) 震災復興・企画部長伊東昭代君。



◎震災復興・企画部長(伊東昭代君) この事業は、地域の自治会に申請いただくということで、なれてないところもあるかということで自治会の方に訪問して御説明したり、あるいは申請前に下書き段階でちょっと見せていただいて、書き方についてもアドバイスをしたりというようなことでやってきたところではあるのですけれども、今議員の話をお伺いするとそれをしっかり徹底していくことと、やはりその自治会の御事情というか、その地域の状況というものをよく酌み取りながら、この事業の目的でありますコミュニティーの再構築というものにどう活用していただけるかということも一緒に考えていくというのが大事だと思いますので、しっかりお話を聞きながら進めてまいりたいと思います。



○議長(中山耕一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 部長のような人が窓口にいればいいんですよ。窓口にいる人はやはり制度運用するんですよ、それが行政の方々の仕事だから。部長のように裁量権があるとそれができる。それをきちっと庁内で共通意識を持って何のためにこの人が来たんだ、その人がピント外れてる場合も多々あるんですよ。だけど考えてみてください、自治会のお世話なんかしたくないんだから、みんな。当番で回ってきて自治会長やって、そのときにちょうど防災集団移転が来たとか災害公営住宅、大変だなという話なんですよ。この人たちを何とか前向きにしながら、ふだんよりも回数が二倍も三倍も打ち合わせをしなきゃならないところをサポートしないといけない。目的に見合ったような形にしてあげないといけないんですよ。ぜひ部長、そういうことで気仙沼にもおいでいただいてお話を聞く機会があれば、私以上に畠山先生が接待しますから、いいですか部長、これからが勝負ですからその辺のところをしっかりとかんがみて、地方で本当に来る人、最初に聞くとこの人何言ってるんだろうという感じで来るんですから、それではだめなのでそこをしっかりとサポートいただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

 三項目目になりますが、海岸復旧の件に関しましてなんですが、環境整備のことに関して知事ありがとうございます。研究会を設置して前向きにいろんなエネルギーのことやるということで、それはよろしくお願いをしたいと思います。

 それからマグロの件も了解をいたしました。注視しながら、要は沿岸漁業の基地がありますこの県内、しっかりとしたサポート策もとっていただきたいというふうに思いますので、それもよろしくお願いをしたいと思います。

 それで浮桟橋の件なんですが、これ長崎では地元の造船所に発注してるんですよ。本体は大体一億二千万ぐらい、設置も含めて一億六千万ぐらいなんです。そうすると今回の震災対応の隆起をした気仙沼なんかだと、変動数一番大きいので七十四センチになってます、今の段階でです。それで私などは今回とらえたいいチャンスだなと思うのは、高齢化が進んで、仕事上での事故とかそういったことをなくすためにも将来浮桟橋になっていくんではないかというふうに思うんですよ。この政策としてこれは必要なんではないかというふうに思うんです。今すぐできるかどうかはわからないけれども、例えば先ほど出たかさ下げ復旧です。かさ下げ復旧をするんであれば部長、これは絶対浮桟橋で対応した方がいいですよ。三十センチはつるんですかコンクリート、そういう話になるんですよね。だったら上がったの下がったの関係なく、安全に作業ができる浮桟橋にするとフォークも入れるしトラックも入れるんですよ。これは県の政策として、相当沿岸漁業で漁業者が頑張っています、そのことを考えるとそんな無理なことではないと思うんですがいかがでしょうか。



○議長(中山耕一君) 農林水産部長後藤康宏君。



◎農林水産部長(後藤康宏君) 浮桟橋の手法を全く否定しているわけではなく、今後の整備計画の中で検討していきたいというお答えを申し上げました。現在その浮桟橋の整備をする事業手法、事業として二種類ほどあるようでございますけれども、その中でもその岸壁をかさ下げする場合との経済比較を行うというような要件がついてございます。更に先ほど申し上げましたのは、災害復旧事業として今度新しく制度化されて、まもなくその査定制度も実施運用されますので、それらと見比べながら今後、効果的な手法を検討していきたいというふうに考えてございます。



○議長(中山耕一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 部長、わかります、考え方。さっき私、窓口の対策、部長さんにお願いしたけど、これは生きた政策をとらないといけないんですよ。先を見越した政策として浮桟橋をやった方がいいわけですから、そのときにかさ下げと経済比較をするというよりは、だってつくってきて置けばセッティングができるんですよ。かさ下げはその場所使用できなくなるんですから。そのことも含めて、作文が多分上手でしょうからしっかりとした案を知事に出して、知事がこれでいこうという政策的に考えればいいんですよね、知事ね、お願いしますね、知事、確認します。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 効果がどの程度あるのかと、私も素人ですのでよく勉強してみたいと思います。その上で当然限られた財源でもありますので、費用対効果を考えながらやるということも当然のことであります。今お話を聞く限りにおいては、非常に効果があるというふうに思いますが、設置をする場所がどうなるのか、それによって当然海にせり出すわけですから、それによっての御不便をかけることがあるのかないのか、こういったようなことをよくまず勉強させていただきたいというふうに思います。おっしゃってることはよく理解できました。



○議長(中山耕一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 知事、勉強すれば勉強するほど浮桟橋一番いいとなりますからどんどん勉強してください。

 それから、大綱の四点目、施設保有漁協に関して漁業者に絶対に負担がいかないようにしっかり対応いただきたいと思います。リース事業ではないですからね。利用者負担金という形ですから、部長そこ間違いないように、そこ改めて確認します。



○議長(中山耕一君) 農林水産部長後藤康宏君。



◎農林水産部長(後藤康宏君) この負担が生じると想定すると相当な漁業者に負担が回っていきますので、そこを基本にしながら負担が生じない手法として具体的に取り得るものを考えていきたいということで、再リースというふうに申し上げましたが、今の取り扱いの方法をリースと呼んでるもんですから、再リースという呼び方をしましたが、現状で使用料を負担しているものがなくなることもありますので、その点も踏まえながら、負担が生じないように検討していきたいというふうに考えます。



○議長(中山耕一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) よろしくお願いします。五項目のラグビーワールドカップなんですが、この間のスッコトランド戦、天覧試合負けちゃいましたね、残念でした。あの試合の前に実は各開催地の知事とか代表が集まって会議をして、私もそこに行かせてもらいました。各県の知事一生懸命でした。村井知事、どうですか。このことの取り組み、その答弁をもう一度意気込みをお聞かせください。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) ラグビーのワールドカップにつきましては宮城県での開催はございませんけれども、キャンプ地誘致という一つの目標がありますので、よく市町村の意見を聞きながらサポートしていきたいというふうに思っております。



◆二十一番(守屋守武君) リーダーシップを期待します。以上で終わります。



○議長(中山耕一君) 二十四番渡辺忠悦君。

    〔二十四番 渡辺忠悦君登壇〕



◆二十四番(渡辺忠悦君) おはようございます。議長のお許しをいただきましたので通告に従い、大綱二点について一般質問を行います。同僚議員の質問と若干重なるところもございますけれども、角度を変えて質問いたします。

 大綱一点、林業振興について。

 去る三月二十九日に森林・林業・林産業活性化宮城県議会議員連盟の県内調査が行われました。まず、登米市で森林の管理や実際の作業、津山の木材市場、小径木加工の様子、その後石巻市で未利用間伐材、松くい虫被害材、伐根等を畜産敷料やバイオマス燃料に再利用している状況、更には、住宅メーカーでのCLTの試作ハウス、山元から最終消費までの流れを一通り調査をいたしました。改めて森林、林業の流通や近年の機械化により効率化された作業を再認識したところでございます。登米市に入っていただき感謝をいたしておるところでございます。登米市は農産業だけでなくて、旧東和町、津山町、登米町を中心に森林面積約二万二千三百ヘクタール、市面積の四一%であり、林業もまた大切な産業であります。一方、我が県の森林面積は、県土の五七%で四十一万八千ヘクタールあり、人工林については三十六年生以上の樹林が八割に達しております。資源として重要な時期になってきておると考えます。県としても、みやぎの森林・林業の将来ビジョンやみやぎ材利用拡大行動計画などに基づき、各種施策、各事業などを実施中であります。林業振興が改めて地方創生に寄与できるのではとの考えで、以下、順次質問いたします。

 森林の主な機能といたしましては言い古された事柄でありますが、水源涵養、土砂災害防止、土壌保全、快適空間、保健、レクリエーション、文化、生物多様性保全、地域環境保全機能に大別されますが、それぞれ単独に存在するわけでなく、それぞれ相関関係にあると考えます。水源涵養機能は下層植生とともに樹木の根が発達することにより、水を蓄えるすき間に富んだ浸透、保水能力の高い土壌を有する森林であって、必要に応じて浸透水を貯留する機能がある森林とありますが、みやぎ森林・林業の将来ビジョンでは、森林の立地条件や社会のニーズに応じて森林を三つのタイプに分けております。そのうち水土保全林では、整備の方向として樹齢の高い森林、広葉樹導入を含めた複層林への誘導とありますが、その進捗と今後の進め方についてお伺いいたします。

 また、下層植生の育成には下刈りや枝打ち等も大切と考えておりますが、現場ではこれらの取り組みに対しもう少し助成をしてほしいなどの声がありますが、いかがでしょうか。

 次に、日本農業新聞によりますと、平成二十七年に外国資本に買収された全国の森林面積は、四道県で六十七ヘクタールであったとの報道がありました。これは林野庁の調査によるものですが、このほかに日本の外資系企業が三百四十一ヘクタールの森林を取得したとの調査結果もあります。現行の森林法では外国資本による森林を含む水源地域の森林取得を防ぐことはできません。既に十七道県が森林を含む水源地域の土地取得に事前届け出を義務づけるよう条例を定めたと聞いておりますが、ここは境議員と若干重なりますので角度を変えまして、県内において外国資本及び日本の外資系企業による森林買収の状況又は実績があるのかどうかお伺いいたします。

 また、売買実績があるとすれば、どのような所感をお持ちでしょうかお伺いいたします。

 次に、保安林は国有林の地域別の森林計画及び民有林の地域森林計画に基づいて新規指定を進めていると認識しております。その機能は水源の涵養や災害の防備など多岐にわたっておりますが、その計画期間は民有林の宮城南部森林計画区は平成三十八年三月三十一日であり、宮城北部森林計画区は、平成三十六年三月三十一日であります。進捗についてどうなっているのかお伺いいたします。

 また、保健、レクリエーション機能が体験できる場として、登米市には登米森林公園があります。コテージ五棟、オートキャンプサイト十五台分、炊事棟、トイレ棟、管理棟。この施設は独立行政法人森林総合研究所など専門家により脈拍数の減少や副交感神経活動の活発化などいやしの効果が認められ、県内で初めて森林セラピー基地に認定されているとのことです。町からは少しアクセスが悪いように感じますが、子供向けの木製遊具もあり、トレッキングを楽しんだりのんびりした時間を過ごせる場所で、国内外を問わず都市に住む多くの方々が求め望んでいる施設と考えますが県ではこのような施設に対してどう評価をしているのでしょうか。また、今後どのように進めていくべきと考えているのかお伺いいたします。

 県民参加の森づくりとして生活に潤いを与えてくれる緑の重要性に対する認識の高まりや家庭や地域の緑化を推進し、一層の緑化思想の普及と緑豊かな生活空間をつくるため、県では、わたしたちの森づくり事業や、みやぎの里山林協働再生支援事業、森林・山村多面的機能発揮対策交付金事業など、種々の事業が積極的に展開されていると認識をしております。登米市でもムラタの森等で市民によく知られております。しかし、県民や民間企業等による参加型の森づくりが重要であり、今後とも参加団体を増加させるための施策が大切と考えますが、いかがでしょうかお伺いいたします。

 次に、地球環境保全機能に関して、二酸化炭素の吸収、炭素の固定、酸素の供給、蒸発散作用による地球環境の調節なども森林の大切な機能とされております。まず、二酸化炭素をクレジットとして取引される、J‐クレジット制度についてお伺いいたします。

 県内では県を初め、登米市、林業公社など六団体が取り組んでおります。平成二十八年三月三十一日現在、県内の取得数は九千二百二十、二酸化炭素トン、うち販売量は四千百六十二、二酸化炭素トン、販売残量五千五十八、二酸化炭素トンであります。県の取得した分は完売となっておりますが、我が登米市の取得分などでは半分も販売できておりません。販売は取得者の努力かもしれませんが、県はどのような販売の手助けをしていく考えなのかお伺いいたします。

 私はこの仕組みを大変評価しておりますが、県内の民有林二十八万六千ヘクタール中、全県の認証面積は四百五十九ヘクタールで、〇・一七%の認証率です。森林組合等にもっと働きかけをするなど、認証面積をふやすとともに、販売も含めて積極的にPRをすべきと考えますがいかがでしょうか。

 次に、平成二十七年度版のみやぎの森林・林業のすがたによりますと、二酸化炭素吸収量や酸素供給量を初めとする公益的な評価は県土の約六割を占める森林が県民の生活に欠かせない機能を有しており、市場経済では評価されない価値を仮に貨幣換算してみると一兆六百七十六億円で、県民一人当たり約四十五万円の一年間の恩恵となるとあります。この数字の大小については、見方が分かれるかもしれませんが、私は、森林機能の維持、増進が必要であり、そのためにはこれまで以上に林家等山元へ手厚い支援が必要と考えますがいかがでしょうか。

 また、現在の恩恵を維持するためには、県民へのアピールと理解、そして税のより多くの投下が必要ではないかと考えますがいかがでしょうか。

 次に、木質バイオマスは再生可能エネルギーの中でただ一つ炭素を含んでいる木を伐採し燃やしてエネルギーとして使っても、その分また植林すれば大気中の二酸化炭素のバランスを壊すことがない、いわゆるカーボンニュートラルな資源であります。木質バイオマスは私たちの世代、我が地方などでは、考えてみればなじみのないものではありません。子供時代は食事の用意にまきをたき、暖をとるのに炭を使った日常の普通の生活様式でした。それが昭和三十年代後半から石油やガスが入ってきて生活様式ががらりと変わったのであります。近年になり木質バイオマス発電を初めとして、種々エネルギーとして再び使われ出しました。みやぎ森林・林業の将来ビジョンの中でも木質系バイオマス利用の促進とありますが、このビジョンは、平成二十年度から平成二十九年度までであり、十年後に目指す姿として、一、林地残材、製材工場の端材の効率的な集荷利用システム。二、使用済みのキノコ栽培培地の再利用や木炭、竹の新たな用途開発。三、企業等の連帯による木質バイオマスの利活用などとあります。気仙沼市のバイオマス発電のいいニュースもあります。東日本大震災による影響もありましたが、木質バイオマスの利用について、みやぎの森林・林業の将来ビジョンの目標達成に向けた進捗はどうなっているのでしょうか。また、林活議連で登米市の現地を視察した際には利活用できそうな残材を見受けましたが、県としての御認識はいかがでしょうか。

 前にも同僚議員が質問をいたしましたが、真庭市にあります、地元業者でつくった真庭バイオマス発電は昨年四月より本格稼働を始め、発電出力十メガワットの設備であり、燃料は八五%を地域から調達し、これにより約百六十人分の雇用創出効果があると言われております。このプラントはチップにして燃焼し水蒸気でタービンを回すタイプであり、技術的にも確立されたものと伺いました。原料の集め方は原料工場とストックヤードがあり、一トン四千五百円から六千円ぐらいの買い取りとなると聞いております。県内で産出される残材、端材の量はどれぐらいになるのでしょうか。そして、むだのない利活用のためには、どのような施設の規模や集荷範囲が適当と考えているのかお伺いいたします。

 一方、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度いわゆるFITにより、木質バイオマス発電が相次ぎ計画稼働され、ことし三月二十一日の日本経済新聞によりますと、製紙用パルプが不足になり、価格が高騰する場面も関西では出始めたという記事がありました。それにつれチップ用の国産丸太価格も若干強含みとなり、私は山元にとってはいい傾向だと考えますが県の認識はいかがでしょうか、お伺いいたします。

 次に、木質バイオマス利用は発電だけに限らず、従来私どもがなじんできたボイラー、ストーブとしての使い方がもっと研究もされ、利用されるべきと考えます。南三陸町で農業用ハウスに使っておりますボイラーは、燃焼室上部から酸素を供給するタイプで、燃焼時間を自由にコントロールできるすぐれものと聞いております。また、登米市の農家はペレットボイラーをハウスの暖房用としております。おのおの利点、特徴があると考えますが、どのような認識をお持ちでしょうか。今後どのように進めようとしているのでしょうか。

 また、昭和三十年代に石油、ガスの使用が盛んになり木質エネルギーの利活用が生活から見えなくなってきましたが、ここに来て再び木質バイオマスが注目されてきました。県としても、木質バイオマスボイラーへの誘導と普及にもっと力を入れるべきと考えますがいかがでしょうか。

 次に、エネルギー統計調査によりますと、平成二十五年度における県内電力需要の合計は百四十億キロワットアワーであり、ガソリンは百三十二万キロリットル、灯油六十五万キロリットル、軽油百二万キロリットルの需要がありました。仮に電気料を十九・八円キロワットアワーとすると、県内電気料金の総計は約二千八百億円と試算されます。同じくガソリンでは千九百五十四億円、軽油では千三百六億円、灯油では五百九十九億円と試算され、このほかガスもありますが、電気、石油類エネルギーとして合計約五千八百八十五億円を支出しております。私はこのような大きな市場であるエネルギーの一部を県内のバイオマスで代替できたら、地方創生に大きく寄与する産業になり得ると考えております。あらゆる知恵を出して誘導すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 ことし五月二十四日に新たな森林・林業基本計画が閣議決定されました。県でも、みやぎ森林・林業の将来ビジョンでは十年後に目指す姿として、平成十七年度の木材供給量五十万立方メートル、木材産出額四十七億円を平成二十五年度に七十六万立方メートル、同七十三億円とする目標としていましたが、実績はいかがだったのでしょうか。また、目標値との乖離があるとすれば、その要因は何だとお考えなのかお伺いいたします。

 次に、県の用途別素材生産量の推移は、昭和時代は製材用が主流でしたが、平成十年度以降は右肩下がりになり、チップ用もじり貧で平成十四年度ごろから合板用がふえてきております。このような状況を踏まえ、製材用、チップ用、合板用の原材料として今後も同じような樹種構成でいいと考えているのか伺います。

 あわせて、特性が同じとしても、より大きな年間増量が期待できること、また、バイオマス用の燃料としての面も期待できる特性を持った樹種にシフトすべきと考えておりますが、いかがでしょうかお伺いいたします。

 近年集成材を柱やはりなどに使用する例が見受けられますが、登米市内の声として、県産材、登米市産材などの集成材を使いたいのだが、つくっているところがない旨の声があり、登米市以外でも同じような状況があると考えますが、県としてこのような状況をどう認識されているのでしょうか。

 また、このような声にこたえ、県産材の利用拡大を図るため県内に工場を数カ所育成するなり誘致してはと考えますがいかがでしょうか。

 次に、CLTについてお伺いいたします。

 林活議連で石巻市内の住宅メーカーにおいてCLTでつくった試作ハウスを見てまいりました。また日刊建設新聞によると、県内におけるCLTの普及促進を目指し、ことし二月二日に宮城県CLT等普及推進協議会が発足しております。そのときの知事祝辞は世帯数の減少で住宅等が減る中、木材の需要は今後非住宅分野に求められる。新たな木材製品の開発が進められる中で、CLTは大きな将来性を秘めている。普及が進めば、林業、木材産業にとどまらない波及効果を期待されるとありました。CLTは住宅にはむいていないとの意見もありますが、その特徴、特性、経済性をどう評価しているのでしょうか。また、県産材の利用拡大の上で課題の一つであります、公共施設への率先利用についてはどうお考えかをお伺いいたします。

 林業においても農業と同様に若者の参入が少なく、担い手不足が木材供給量を左右する状況にあります。そのような中で兼業的な労働力でありますが現在注目されている自伐林家の役割が大きいものと考えますが、県としてどう評価をしていますか。更に私は、木材供給量を維持、拡大するための一方策として自伐林家を組織化し、設備の共同利用の方向性を示すべきと考えますがいかがでしょうか、お伺いいたします。

 大綱二点目、地域の諸課題について。

 去る五月二十三日登米市長を初め市議会の皆様が県北高規格道路について、知事へ御要望にお見えになりました。県北高規格道路は知事を初め県御当局の御努力で復興支援道路として位置づけられ、現在着々と進捗しております。私は大変評価をいたしておりますが、しかし一部区間に現道を使用する計画となっており、復興支援道路としての機能性に難があるとの御要望でありました。私も同様の考えを持っており、今後も県として国へ十分な活動を積極的に行っていただき、復興支援道路として十分な機能を備えた、災害時に役立つ道路として整備すべきと考えますがいかがでしょうか。

 次に、昨年九月十一日のゲリラ豪雨により被災された大崎市の復旧の様子を建設企業常任委員会で視察をいたしました。改めて昨今のゲリラ的豪雨には従来の防災に新たな視点や対策が必要ではないかと考えております。そこで、市町村で作成している洪水ハザードマップについてお伺いいたします。

 河川は国、県で管理しておりますが、ゲリラ豪雨があった場合に、水系毎にどのような影響が出てくるのかのシミュレーションは当然なされていると思います。その結果は、県と市町村とで有機的な連携体制のもと、現在の洪水ハザードマップに反映されていると考えてよろしいのでしょうか、お伺いいたします。

 次に移ります。一部の米小売業者の中には主食用米がタイトになってきているとの話があります。米政策により多用途米、飼料用米などへの転換が進む中で、平成二十七年度産の主食用米は現行方式になって初めて過剰作付が解消されるなど、主食用米の流通は需給バランスが均衡してきていると聞いております。需給バランスの均衡は再生可能な米生産、持続的な水田農業の維持発展のために必要な価格形成を図るものとして重要であると私は考えます。一方で米はもともと相場制をつくりやすい傾向にあると言われております。流通の監視をしっかりとしておく必要がありますが、小売からの品薄感が強いと外国からの輸入などという流れになることも十分考えられます。流通の現況をどう認識しているのかをお伺いいたします。

 また、平成三十年産米から国による生産数量目標の配分が廃止されます。そのことを踏まえ、米の生産、流通の課題と今後の対応についてもあわせてお伺いいたします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 渡辺忠悦議員の一般質問にお答えをいたします。大綱二点ございました。

 大綱一点目、林業振興についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、水土保全林の整備の進捗と今後の進め方や下刈り等への更なる助成についてのお尋ねにお答えをいたします。

 水源の涵養、山地災害の防止を重視する水土保全林のうち、長伐期に誘導する森林につきましては、みやぎ森林・林業の将来ビジョンの計画開始年度である平成二十年度から昨年度までの八年間の実績で約八千六百ヘクタール増加しております。また、複層林への誘導につきましても、再造林面積全体の約二割に当たる二百四十五ヘクタールが整備されており、着実に水土保全のための森林が造成されております。県といたしましては、今後も森林所有者の意向を踏まえながら、水土保全の機能を発揮できる多様な森林へ誘導してまいりたいと考えております。また、複層林化に向けた下層木の育成に必要な下刈り等への助成につきましては、事業主体からのニーズにこたえられるよう、国に対して十分な財政措置を要望するなど、財源確保に努めてまいります。

 次に、県民や企業等による森づくりへの参加団体を増加させる施策についての御質問にお答えをいたします。

 県民や企業等による参加型の森づくりは、地域の方々に森林の大切さを伝え、森林保全や緑化推進を図る上で大変重要な施策であると認識をしております。そのため県では、県有林を森づくり活動の場所として提供する、わたしたちの森づくり事業や一般民有林等を紹介する、みやぎの里山林協働再生支援事業などを実施し、その推進を図っているところであります。また、津波で失われた海岸防災林の再生につきましても、みやぎ海岸林再生みんなの森林づくり活動により、NGOや企業等を初めとする多くの県民の皆様に御協力をいただきながら進めているところであります。今後もこのような取り組みに参加していただく団体や県民の皆様の増加を図るため、県ホームページでの告知やマスコミ等を通じて事業の広報に努めるなど積極的に情報を発信し、県民参加の森づくりを推進してまいりたいと考えております。

 次に、森林機能の維持、増進に向けた支援や県民理解を醸成する取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 県ではこれまで、森林の有する公益的機能を持続的に発揮するため、国の補助事業のほか、みやぎ環境税を活用した県独自の補助事業などにより、森林整備を行う森林所有者等に対し支援を行ってきたところであります。私たちの生活にさまざまな恩恵をもたらす森林は県民共有の財産でありますことから、その機能の維持、増進に向けた森林整備を県民全体で支えていくことによって県民参加の森づくり活動などにより、引き続き理解を深めていただくよう努めてまいります。また、森林吸収源対策等を着実に推進していくためには、これまで以上の森林整備が必要でありますことから、国に対して財政措置の充実等につきましても要望を行ってまいります。

 次に、CLTについての御質問にお答えをいたします。

 CLTは部材となる板の層を互いに直交するように積層接着した木質パネルであり、建築に使用した場合にはそれ自体が高い強度を持つ構造部材となるため、木造でありながら鉄筋コンクリート建築のような工法が可能となり、既に欧州ではホテルやマンションなどのビル建築で使用されております。また鉄筋コンクリートに比べ、建物の軽量化が可能なことや、工期の短縮、高い耐火、断熱性能などその特徴、特性から木造建築の可能性を広げる材料であると評価をしております。一方、経済性につきましては、国内での本格的な量産化が実現しておらず、現時点では他の材料に比べ割高となっております。こうした中、宮城県CLT等普及推進協議会では、今後モデル施工を重ねて設計、施工に関するノウハウの蓄積や施工コストの分析を行うこととしており、収集したデータ等の公表を通じて県内での普及を図ることとしております。県といたしましても、同協議会との連携を図りながら、CLTの優位性を生かせる公共施設などでの率先利用を進めてまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱一点目、林業振興についての御質問のうち、外国資本及び外資系企業による森林買収の状況と県の考え方についてのお尋ねにお答えいたします。

 外国資本及び外資系企業による森林買収については、平成二十三年の森林法の改正に伴う届け出制の施行により把握できるようになりましたが、これまでのところ県内における買収の事例は確認されておりません。

 次に、保安林新規指定の進捗状況についての御質問にお答えいたします。

 保安林の新規指定については、宮城南部、北部地域森林計画において五年ごとに十年の計画を策定し実行しております。宮城南部地域森林計画における昨年度までの前計画では、計画面積四百八ヘクタールに対し、指定面積五百七ヘクタールとなっており、今年度が初年度となる現計画においても着実に進めてまいりたいと考えております。また、宮城北部地域森林計画については、開始から五年目となる平成三十年度までの計画面積七百三十五ヘクタールに対し、昨年度末時点での指定済みである百十四ヘクタールに、林野庁に指定申請済みの四百八十ヘクタールを加えると、五百九十四ヘクタールとなり、計画面積の約八割となることからおおむね順調であると考えております。水源涵養や災害防備等の公益的機能を高度に発揮する森林については、地域にとって非常に重要なものであることから、今後も地域森林計画に基づき計画的に保安林指定を進めてまいります。

 次に、森林公園施設の評価と今後の展開についての御質問にお答えいたします。

 県内には、登米市の登米森林公園のほか、仙台市、利府町及び富谷町にまたがる県民の森や、大衡村の昭和万葉の森などの森林公園が、県及び市町村等によって各地に整備され、県民が四季折々の森林と触れ合うことができるレクリエーション施設として利用されております。これらの森林公園は人々に心身のいやしや安らぎの場を提供するほか、自然に親しみ、森林と人とのかかわりを学ぶ場となるなど、県民にとってかけがえのない財産であると認識しております。県といたしましては、みやぎ環境税なども活用し、こういった森林の保健、文化、レクリエーションなどの多面的機能が高度に発揮されるよう努めてまいります。

 次に、J‐クレジットの販売支援及び認証面積の増加に係る取り組みについての御質問にお答えいたします。

 県では、これまでもJ‐クレジットに取り組んでいる団体を支援するため、環境イベントへの共同出展やホームページ、広報誌への掲載などにより全国への普及PRを実施してまいりました。また、ことし二月には登米市等と連携し、津山名産の木工芸品に登米市の認証クレジットを付加し、東京都の宮城ふるさとプラザで展示販売する新しい試みなどを実施した結果、平成二十七年度の販売量は登米市のクレジットを中心に大きく増加し、前年度の六倍以上の実績となりました。県といたしましては、今後とも関係団体と連携し、これらの取り組みによる販売支援の強化を図るとともに、制度の認知度向上に取り組むなど認証面積の増加に努めてまいります。

 次に、木質バイオマス利用に関するビジョンの進捗と残材の利活用についての御質問にお答えいたします。

 県では、木質バイオマス利用の促進に向け、未利用となっている林地残材の効率的な収集、運搬への経費支援を行ってきております。この結果、平成二十六年度の木質バイオマスの利用率は目標値の八五%の達成率となっており、みやぎ森林・林業の将来ビジョンの進捗についてはおおむね順調と認識しております。一方、森林内に散在する林地残材は従来の伐採、搬出の手法では効率的な収集、運搬が難しく、採算が合わないため放置されている状況にあります。県といたしましては、更なる搬出、利用量の増大を図りたいと考えており、引き続き、最大の課題となっている搬出コストの縮減に向け、集材方法の工夫などについて、林業事業体と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、県内で算出される残材、端材の量及び施設規模と集荷範囲についての御質問にお答えいたします。

 平成二十六年の木材統計などから、県内の残材、端材の量を推計すると、間伐や主伐に伴い発生する林地残材は年間約三十五万立方メートルで、その多くが未利用となっているものと思われます。また、製材工場や合板工場から発生する端材は年間約三十万立方メートルで、これらのほとんどが自社用ボイラーの燃料や製紙用原料などに利用されているものと推察されます。次に、バイオマスボイラー施設の規模や集荷範囲については、地域の条件などによりさまざまな考えがありますが、気仙沼市の事例では、林業事業体からの集荷に加え、自伐林家から地域通貨を用いて林地残材を買い取るシステムを構築し、市内を集荷範囲として燃料の安定調達と地域への経済波及効果を実現しております。県といたしましては、気仙沼市の取り組みのようにエネルギーの地産地消を基本として、地域の資源を有効に活用できる施設の規模と輸送コストが過大とならないような集荷範囲が妥当と考えております。

 次に、チップ用の国産丸太価格についての御質問にお答えいたします。

 我が国の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度は、調達燃料の種類で買い取り価格を区分している点が最大の特徴でありますが、その結果、買い取り価格が高い未利用木材に需要が集中する傾向があります。これにより同じ低質木材を原料とする製紙需要との競合を招いており、木質バイオマス発電プラントの稼働に伴いチップ用の丸太価格は全国各地で上昇しており、我が県でも他県業者の買付などにより影響があらわれております。県といたしましては、県内の需給バランスに大きく影響を及ぼすことのない範囲での上昇は望ましいことと考えております。

 次に、木質バイオマスボイラーについての御質問にお答えいたします。

 木質バイオマスボイラーは工場や発電所などで使われる大規模なものから、温浴施設の加温や給湯用で使われる中小規模のものまでさまざまな種類があり、使用する燃料の形状によって、まき、木質チップ、ペレットのタイプに分類されます。木質バイオマスボイラーの導入に当たってはそれぞれのタイプにより、設備経費や得られる熱量、必要なスペースなど、利点や特徴が異なることから、利用の目的に応じて適切な規格、性能のものを選定することが重要と考えております。県といたしましては、重油、灯油、ガスなどの燃料から木質バイオマス燃料に変えることで、燃料費の削減や二酸化炭素の排出削減に貢献できるものと考えており、これまでにも森林整備加速化・林業再生事業などにより、木材加工工場や農業施設への木質バイオマスボイラーの導入を支援してまいりました。今後とも、更なるエネルギーの地産地消の取り組み拡大に向け、木質バイオマスボイラーの導入を促進してまいります。

 次に、バイオマスによるエネルギー需要の代替についての御質問にお答えいたします。

 エネルギー需要の一部をバイオマスで代替する動きは、スウェーデンやオーストリアなど欧州諸国で盛んであり、燃焼プラントから複数の建物に配管を通し、蒸気や温水を送って暖房などを行う地域熱供給に木質バイオマスが多く利用されております。一方国内では、木質バイオマスを利用した地域熱供給については、ほとんど例がありませんでしたが、県内においては、平成二十四年から気仙沼市で木質バイオマスによる熱電併給事業が始まるなど、木質バイオマスによる化石燃料代替の新しい動きも出てきております。県といたしましては、地域の未利用資源をエネルギーとして利用することで、新しい産業や雇用が生まれ、地方創生にも大きく貢献できるものと考えており、引き続き、みやぎ環境税を活用した木質バイオマス広域利用モデル形成事業などによる取り組みを進めてまいります。

 次に、みやぎ森林・林業の将来ビジョンの目標値についての御質問にお答えいたします。

 我が県の平成二十五年度の木材供給量は、目標七十六万立方メートルに対して四十七万立方メートルと六二%の実績で、木材産出額は目標七十三億円に対して三十六億円と四九%の実績となっております。この要因としては、リーマン・ショックを境に住宅着工戸数が大幅に落ち込み、あわせて木材需要も大幅に減少したことや、東日本大震災の津波により沿岸部に立地していた製材工場や合板工場、製紙工場などが被災し、完全復旧するまでに時間を要したことなどが挙げられます。更に、広葉樹の利用については、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で、キノコ原木としての利用が制限されたことも計画と乖離した要因となっております。県といたしましては、平成二十九年度に見直す予定の次期、みやぎ森林・林業の将来ビジョンの中で、CLTやバイオマスなどの新しい木材需要も見据えた目標を設定してまいりたいと考えております。

 次に、県内森林の樹種構成についての御質問にお答えいたします。

 平成二十六年の我が県の用途別素材生産量は、合板用が約五割、製材用が約三割、チップ用が約二割となっており、生産量全体の樹種構成では約八割が杉となっております。現在、我が県木材の主な需要先である合板業界では、今後の住宅着工戸数の減少を見据え、構造用合板からコンクリート型枠用合板への生産転換を進めておりますが、型枠用合板の生産拡大に伴い、より強度のあるカラマツの買い取り量をふやしており、この傾向は今後も続くものと予想されます。このため県といたしましても、現在の樹種構成を変える必要性は認識しており、昨年から国や関係機関と連携し、合板業界の品目転換に対応するカラマツ造林に関する検討を始めたところです。また、林業技術総合センターにおいては、すぐれた特性を持つエリートツリーの導入や収穫までの期間が短く、バイオマスなどの需要にも対応可能な我が県に適した早生樹導入の検討を始めております。

 次に、地元産集成材についての御質問にお答えいたします。

 県内において、住宅のはり材などに他県産集成材が使用され、一部の工務店等に地元産集成材を求める声があることは承知しております。これまで県内に集成材産業の立地が実現しなかった理由としては、集成材用の丸太が合板用丸太と競合することや、カラマツやヒノキなどの集成材に適した樹種が少ないことなどが考えられます。しかし、今後においては木造住宅における県産材の利用推進や木造建築の可能性を拡大する上でも、集成材工場とその部材となるラミナ製造工場の新設は必要であると認識しており、県内企業の新規参入と県外からの誘致の双方を視野に入れ、可能性を検討してまいります。

 次に、自伐林家の評価と組織化及び設備の共同利用等の方向性についての御質問にお答えいたします。

 主に自家労働により伐採行う森林所有者、いわゆる自伐林家については、林業の担い手が不足している中、県では、森づくりを支える新しい担い手として大いに期待しているところです。そのため県では、平成二十七年度から自伐林家の技術向上を図る取り組みを進めてきたところですが、自伐林家は林業としての経営基盤が脆弱であることから、今年度から搬出機材の貸し出しに向けた検討を始めるなど、組織化や設備の共同利用の取り組みを積極的に支援し、地域の木材供給量の維持、拡大につながるよう努めてまいります。

 次に、大綱二点目、地域の諸課題についての御質問のうち、主食用米の流通に対する現状認識と今後の米の生産、流通の課題と対応についてのお尋ねにお答えいたします。

 主食用米の流通状況については、平成二十七年産米において初めて生産数量目標が達成され、需給バランスは均衡に近づきつつありますが、なお平成二十八年六月末の民間在庫量は二百七万トンが見込まれており、適正在庫量である二百万トンをやや上回る状況にあります。このことから、現状では市場には十分な量の主食用米が供給されていると認識しておりますが、低価格帯の米については品薄感が出てきている状況もあると承知しております。また、国による生産数量目標の配分が廃止される平成三十年産米以降の対応につきましては、他県における過剰生産等により米の需給がゆるむおそれもあることから、国全体の需給調整に国が関与するよう要請をしております。更に、米の産地間競争がより一層激化すると見込まれることから、県としましては、平成三十年に新品種東北二百十号を戦略的に導入し、主力品種であるひとめぼれ、ササニシキとともに、県産米の三本柱とする新宮城米ブランド戦略を展開することにより、消費者や実需者のさまざまなニーズに対応した売れる宮城米づくりを積極的に推進してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱二点目、地域の諸課題についての御質問のうち、県北高速幹線道路のお尋ねにお答えいたします。

 みやぎ県北高速幹線道路は、全体延長約二十四キロメートルの地域高規格道路として計画しており、栗原市加倉から登米市北方間の約八・九キロメートル区間につきましては既に供用しており、現在は、被災地の早期復興を支援する復興支援道路として、中田、佐沼、築館の三工区約十キロメートルにつきまして、事業に着手しているところであります。計画区間のうち国道三百九十八号北方バイパスの現道利用となっております、約四キロメートル区間などにつきましては、地域高規格道路に準じた機能が確保されておりますことからも、まずは復興支援道路としての効果を早期に発現させるため、三つの工区の完成、供用を最優先に進めているところでございます。一方北方バイパスの現道利用区間につきましては、歩行者や自転車なども利用しており、交通安全上の課題があると認識しておりますことから、県といたしましては、自動車専用道路としての連続性を確保するため、国に相談しながら事業化の可能性を探ってまいります。

 次に、ゲリラ豪雨発生時のシミュレーション等についての御質問にお答えいたします。

 県では、洪水予報河川及び水位周知河川に指定しております二十八河川につきまして、河川整備の基本となります、降雨によって河川がはんらんした場合に想定される浸水区域をシミュレーションにより求め、その結果を洪水浸水想定区域図として公表し、関係市町村に提供しております。県内二十九の市町村では、国や県が提供いたします洪水浸水想定区域図をもとに、はんらん時の避難の方向や避難場所、情報の伝達方法などを記載した洪水ハザードマップを作成しており、地域防災計画や水防計画に反映させているところであります。

 なお、平成二十七年度に水防法が改正されまして、想定し得る最大規模の降雨を前提とした浸水想定区域図の作成が必要となりましたことから、今年度より迫川などの規模の大きい河川から作成を進めることとしております。県といたしましては、今後とも関係市町村と連携を図りながら、洪水ハザードマップが住民の円滑かつ迅速な避難につながるよう必要な情報の提供に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(中山耕一君) 二十四番渡辺忠悦君。



◆二十四番(渡辺忠悦君) 御答弁ありがとうございました。再質問いたします。

 初日の横山議員の答弁に農林部長が供給量が五十万立米程度で推移しておりますが、需要は百万以上の宮城県の木材のバランスだというふうなことであります。これは、いろいろな今までの蓄積というか流れがあるんだろうというふうに考えますけれども、この見方を変えれば供給に倍以上の伸びしろがあるというふうにも考えられますけれども、または何らかの供給の方に問題があるのか。その辺はどのように認識をしていらっしゃいますか、お伺いいたします。



○議長(中山耕一君) 農林水産部長後藤康宏君。



◎農林水産部長(後藤康宏君) 需要と供給の差についてですが、使用の用途に置きまして、製材用、チップ用に係る県産材の利用割合が高くなっておりますが、一方合板需要に対する県産材割合が低く、この部分の差分が他県産を主にして賄われているというふうな状況でございます。現在県においては豊富な資源量が確保されてございますが、それを森林所有者が効果的に需要に見合った生産量を上げるために人材の確保、それから森林作業の効率化、機械化などを図りまして供給量をふやしていくことが必要ではないかとそういう認識を持っておりますので、業界と共有をしてこれから努めていきたいというふうに考えてございます。



○議長(中山耕一君) 二十四番渡辺忠悦君。



◆二十四番(渡辺忠悦君) 供給量といいますか、需要の拡大の一つとして実は登米市で災害公営住宅を建設するに当たり、森林組合、工務店等で協議会をつくって事業を推進いたしました。これは、地元の製材所、地元の大工さん、設備屋さん、電気屋さん、ありとあらゆる地元の職方が入って災害公営住宅を進めた経緯がございます。このものの考え方は、県産材の利用拡大には一つのモデル的な、利活用するためにモデル的な政策というか、プロジェクトだったんではないかなというふうに思っておりますけれども、これについてどのような認識をお持ちでしょうか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) きのうレクチャーのときにいろいろ部長から報告を受けましたけれども、登米市さんでは、登米市木造災害公営住宅建設推進協議会というものをつくられまして、三十二棟の木造の災害公営住宅が建設されて、そのうちの約八割が登米市産材を使われたということでございます。非常にすばらしいというふうに思います。また、同様の取り組みが石巻市など四市三町においても行われておりまして、県産材の利用の拡大に非常に貢献をしていただいております。そういったこともあって、県産材の価格がやや持ち直しているというようなこともございますので、やはり需要があって供給が成り立つんだなという、改めてそれの証左だというふうに思った次第でございます。地域材を使用した地域版住宅の建設というのは、地産地消の木材利用を進めていく上で極めて有効でございますので、今後ともこのような形で一般住宅に広がっていくように、県としても努力をしていきたいというふうに思います。そういったようなものにみやぎ環境税なんかを充てることも有効ではないかと考えております。



○議長(中山耕一君) 二十四番渡辺忠悦君。



◆二十四番(渡辺忠悦君) ありがとうございます。バイオマスボイラーがなかなか普及しないという一つの原因は、私は価格が高いんだろうというふうに考えております。例えば、登米市でビニールハウスの暖房としてペレットのボイラーで暖房をやっておりますけれども、重油ボイラーの三倍ぐらいの機械のお金だと、ボイラーのお金だというふうなことであります。そういうふうなことでもぜひ手当てをしていただいて普及拡大に努めていただければと思います。一言お願いします。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) みやぎ環境税を活用して木質バイオマス広域利用モデル形成事業といったようなものをやっております。また国の支援事業も活用いたしまして木質バイオマスボイラーの導入をぜひ進めていきたいと、聞いたらペレットストーブ、一番安い自分で手で組めるやつでも三十万ぐらいするそうで、かなり高いと。自動的に組めるような形になると更に高くなってくると、なかなか一般の方は買えないと思いますので、なるべく導入が進むように御支援していきたいというふうに思っております。



○議長(中山耕一君) 暫時休憩いたします。

    午前十一時四十八分休憩

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    午後一時再開



○副議長(長谷川洋一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。四十七番本木忠一君。

    〔四十七番 本木忠一君登壇〕



◆四十七番(本木忠一君) 議長のお許しをいただき、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

 かの大震災から五年有余が経過、鎮魂への祈りと復興への誓いを織りなす六回目の夏を迎えました。JR石巻線仙石線の全線運行再開、石巻魚市場の全面供用開始、女川、石巻のまち開き、命の道とも言える三陸道の延伸、南三陸町魚市場の落成などなど、ようやくにして復興の歩む姿が目に見えてきたとはいえ、五年が経過してなお、応急仮設住宅等で避難生活を余儀なくされている三万五千人余りの被災者の存在、まして災害復興住宅の供給状況は、石巻市で二千六百十八戸、五八・二%、気仙沼市で七百八十九戸、三七%、南三陸町で二百五十八戸、三五%、女川町で二百九十五戸、三三・九%というありさまであり、復興が最終盤となった仙台市では、四十九団地約三千二百戸の災害復興住宅はほぼ完成し、約一千五百戸のプレハブ仮設住宅は秋にも全廃されるとのこと、まさしく最低限の生活環境の確保という点においても、復旧のスピード感はいかんともしがたく、まして復興道半ばの石巻市では新蛇田地区が三陸道のインターチェンジ、大型商業施設等に隣接するなど、四年後には五千人規模の街として再起動しうる見通しに比べ、同じ市内でも合併町の雄勝地区は、人口も震災前四千三百人余りが四分の一にまで激減するなど、地方消滅の事態を招来し、五年を経て、それぞれの復興現場の進捗状況や将来の見通しには雲泥の差が生じ、まさに復興格差は拡大して行き、被災地はせっぱ詰まった時間との闘いの渦中にあると言っても過言ではありません。

 私自身、大いなる反省を踏まえつつ検証するならば、市町村合併によって簡素で効率的な行政体、住民自治の発揚は期待されていたにもかかわらず、果たして地域社会、コミュニティーと行政体ガバメントの相互補完関係が十分に機能していたのか、甚だ疑問と思料せざるを得ず、合併あるいは災害などで地域のガバメントがなくなれば、コミュニティーは存在せず、裏返せば自治体なしにコミュニティーは存在しないということをこの大震災において、旧雄勝町の現状推移を見るにつけ現実のこととして受けとめざるを得ず、想定外の大災害に見舞われたとはいえ、果たして市町村合併がよかったのか否か、もし合併していなかったらほとんどの住民が出ていかざるを得ないような雄勝地区の復興計画となったであろうかと、暗たんたる思いを抱かざるを得ないのであります。市町村合併によって旧町の行政と住民の信託、信頼、あるいは距離感が希薄化したことは紛れもない事実であり、五年という歳月が過ぎた時点では、復興過程におけるガバメントの不在は深刻な影響をもたらしていることが顕在化していると言わざるを得ず、改めて、最初は大半の住民が雄勝に残りたいと言いつつ、八割の人たちが高台移転に加わらないまま旧雄勝町を後にし、内陸部へと移動、されど合併石巻市全体としては、市内での移動ゆえに統計上転出入にはならず、表面化せぬまま合併が覆い隠す地方消滅、確実に旧雄勝町は消滅を強いられていると断言せざるを得ないのであります。雄勝町役場と雄勝総合支所の違いは同じ役所であって、ガバメントの存在、不存在という点で、住民が戻らないまちづくり、高台移転を最優先でつくられた復興計画という住民不在の計画が、急がねばならない震災復旧・復興の名のもとで推し進められ、雄勝町役場というガバメントの消滅が、雄勝地区のコミュニティーを消滅へと導いた帰結と言っても過言ではないのであります。

 事ほどさように同じ津波被災地とはいえ、復興格差が拡大するのみで、改めて相も変わらぬ各省縦割り行政、国交省や農林水産省など五省の四十事業に限定されたままの復興事業の仕組みであり、全体像を見渡したまちづくりが求められているにもかかわらず、復興庁が優先順位をつけるでもなく、窓口化しつつあるのは何をかいわんやの感を禁じ得ず、確かに津波被災地は過疎地域で、過疎地の復興の難しさを再認識せざるを得ないのも事実であり、極端に申し上げれば、地方創生と地方消滅のはざまであえぐ津波被災地、いや応ない時計を早回りさせたような人口減少、伴う税収減の危機など将来不安、よってグループ補助金等かつてない手法で産業再生を後押しし、復興・創生期間においてもハード面からソフト面への充実にギアチェンジした感もあるが、つまりは道路や防潮堤といった外科手術から、体質改善等への移行という意図は見え見えながらも、果たして効果は余りに限定的と言わざるを得ず、よって震災復興と地方創生、まさに表裏一体の政策課題という視点で申し上げれば、石破茂地方創生大臣が、やりっ放しの行政、頼りっぱなしの民間、無関心の市民のどれか一つでも当てはまれば失敗すると語気を強めて地方創生を語るのであれば、そのことは復興においても同じ理屈で、どちらも失敗したツケは住民に背負わされるのであれば、中央集権的な手法を転換し、県や市町村に権限や財源を渡すべきであり、その責任を住民が覚悟して負うためにも権限、財源は身近な自治体になければならないのは必定であります。創生期において、なおさら創造的復興の担い手は、身近な自治体である以上、財源の自由裁量権を認めることこそ肝要と思われます。拙速に策定した計画ゆえにか仮設住宅の撤去、集約化、災害公営住宅の建設のおくれとはや空室、高齢化、防集事業の空き区画、移転土地の土地利用、あるいは居住人口が少ないかさ上げ地の土地区画整理事業などなど、さまざまな問題をはらみながら復興集中期間が終わりを告げ、拙速に進めてきたツケはこれからの被災地の暮らしとその次の世代に重くのしかかっていくであろうことは、想像にかたくないと断言せざるを得ません。

 改めて村井知事に所見を求めるものですが、津波被災地の現状をどのように受けとめているのか。五年が経過、集中復興期間を経ての検証はいかなるものなのか。何に問題があり、どこでボタンのかけ違いがあったのかも含め問うものであります。

 また、被災自治体の自由裁量権なくして、復興・創生は不可能と思われますが、権限財源の移譲を強く求めるつもりはありやなしや、見解を問うものであります。

 まして、震災被災地における地方消滅は復興加速化政策において、人為的にもたらされているとすれば、翻って平成の大合併の功罪もまた検討せねばならぬと考えますがいかがか。

 更には、復興の現状はまさしく地方消滅と地方創生の最前線にあるとすれば、被災地の自立再生に何が求められていると思われるか、示唆願いたいと存じます。

 ゆえに、知事言うところの創造的復興についてもつけ加えて問うものですが、東北医科薬科大学が四月に新たなスタートを切り、将来において地域医療の担い手が輩出されることを期待するものであり、また、仙台空港民営化もソウル線の毎日運航、台北線の大幅拡充など矢継ぎ早に朗報が届き、東北発展を牽引する魅力ある空港として、一層の充実が図られるかに思われますが、広域防災拠点については、詰まるところ平時は仙台市民による公園利用が主となり、既存の宮城野原公園との一体的運用も含め、大規模イベント利用等を想定していることが徐々に明らかとなりました。まして、一万平米余の広大なグランドを二面、そして芝生広場など、都市公園そのものの整備内容と言わざるを得ず、防災拠点として支援物資の集積あるいは搬送等も含めて、市内中心地であるがゆえに、交通の利便性は決して良好とは言えず、災害時における仙台市民の避難場所として唯一広大な公園機能が果たされるほかないと思われますが、費用対効果、そして圏域防災拠点との連携も含め、納得のいく説明を求めるものであります。

 更には、政宗がはぐくんだ伊達の文化が、日本遺産として認定されましたが、震災において甚大な被害を受けたサン・ファン・バウティスタ号の修繕、そして以後の維持管理も含め、有形無形の県民財産として、万全の対応をすべきと思料いたしますが、御所見を伺うしだいであります。

 また、再三にわたって提言をいたしていますが、石巻市南浜地区に国民、県民が追悼と鎮魂及び津波被害の伝承を行う場として、国営復興祈念施設を整備することとなりましたが、追悼、鎮魂そして記録、教訓、伝承の場としていかに発信力を持たせるかがキーポイントであり、地震、津波、地盤沈下、まさしく複合災害という点でいえば東日本大震災は特異な姿を見せているだけに、津波襲来の状況をしっかりと記録し、次世代に伝承し、疑似体験も含め学びの場として活用することこそ大切な要件と思料するがゆえに、防災教育の拠点としての施設整備は不可欠と申し上げ、見解を問うものであります。

 よもや、広域防災拠点である宮城野原エリアに施設整備しようなどとは、つゆほどにも考えていないと思われますが、あわせて御所見をお伺いします。

 次に、引き続き重ねて教育再生についてお伺いをいたします。

 まずは、学力向上策についてでありますが、宮城の子供たちの学力は正答率の低さ、無解答率の高さなど低迷状態をたどり、その間、学校現場、教育委員会における危機感の欠如はいかんともしがたく、平成二十七年の学力調査においても、その域を脱していない状況は愕然とするのみであります。私はこれまでPDCAサイクルの確立、よって本年四月に実施された全国学力テストにおいて、八月の公表を待つまでもなく、早急に自校採点をし、各児童生徒の改善に努めることはもとより、教員みずからの教育指導等の改善に取り組むべきと再三にわたって希求してきましたが、どのような状況かお知らせ願いたい。

 同じく県学力テストも小五、中二を対象として、本年四月二十六日に実施されましたが、その結果、検証改善策はいつごろまでに公表されるのでしょうか。これまた、この時点において公表していないとすれば、何をか言わんやの感を禁じ得ないのですが、問うものであります。

 更に、多様な教育、授業の展開も含め土曜授業の実施については、どのような状況か、お知らせ願いたい。

 はてまた、近々の教職員の健康調査についてもお知らせ願いたいのですが、以前にもお示ししたとおり、この一年で仕事について楽しいこと、うれしいことを感じたことがないと回答した教職員三千五十六名、全体の二〇%を占めるという衝撃的な数字を目の当たりにし、その際の教育長答弁は昼も夜も子供たちのために頑張ってきて、バーンアウトしているという方も少なからずいるのではと最大限の擁護をされ、追い討ちをかけられたように新たな衝撃を受けたことは、きのうのことのように私の脳裏に刻まれているのですが、その後、教育の最前線で働く教職員の士気向上は改善されたのでしょうか。子供たちの落ちこぼれの前に、先生の落ちこぼれがないように積極的にサポートする、何よりも当たり前のことを当たり前にやっているかどうかがポイントで、まして多忙、業務量の増大などの理由で体調が悪い、ストレスを感じるなどとは論外であり、その点で先生方の生活指導等も含め、どのように対応しているのか、伺う次第であります。

 二点目、教科書採択問題についてですが、昨年発覚した小中学校の教科書謝礼問題では、教員に検定中の教科書を見せ、謝礼として金品を提供したのは不公平な取引方法に当たるおそれがあるとして、東京書籍など九社に警告がなされ、はてまた、学校ごとに教科書を選ぶことのできる高校において、大修館書店の英語教科書を採用した高校に大量の問題集を無償提供していた問題が明るみとなり、教科書業界と教員の癒着構造が改めて浮き彫りとなりました。宮城県においても、四十二件、四十二名が検査申請本を閲覧の上、謝礼を受け取ったとして、個別情報が文科省から寄せられ、調査の結果、教科書採択には影響がなかったことを確認したものの、厳重な注意喚起と指導がなされたとのこと、私はこの重大な事案はかつてより、恒常的に秘密裏とはいえ、学校現場においても十分周知されていた行為ではなかったかと懸念を抱く者の一人ですが、調査結果を踏まえて丁寧に説明願いたい。

 私どもは、平成二十五年十月、各出版社の歴史、公民の記述を比較し、公平な視点という意味でも点数化するよう県教委に求め、請願を採択した経緯の中で、遅まきながら選定資料を作成し、よって仙台二華中及び古川黎明中の県立二中学が育鵬社の歴史教科書を採用いたしました。自虐史観、階級闘争史観の東京書籍の歴史教科書が長年にわたって使用されてきた事実からすれば、一歩前進の感を抱くものでありますが、すぐさま宮教組は戦争する国づくりを急ぐ安倍政権の広報誌として県内三十五市町村教委に慎重審議を求める要請書を提出するなど、教育現場を政治闘争化しようとする行為は断じて許されるものではなく、教科書謝礼問題とあわせ、今まで暗闇の中で行われてきた教科書採択のあり方が徐々に白日のもとにさらされたことを可としつつ、育鵬社教科書の採用の経緯、警告を受けた教科書会社への今後の対応も含め、そして慎重審議を要望した宮教組の教育への政治介入行為に対しなど、あわせて御所見を求めるものであります。

 三点目、県立高校への介護福祉学科の設置についてでありますが、既に栗原市の県立迫桜高校、登米市の県立登米総合産業高校、私立は仙台市の明成高校において介護福祉士養成のための学科が設置されておりますが、御存じのとおり、超高齢化社会において高齢福祉はもとより介護の需要は右肩上がりで推移し、よって介護の現場では、人材払底の様相を呈していることは紛れもない事実であります。

 私は常々、介護を論ずる際、社会保障全体の政策や制度、国民経済、労働市場の課題としてのみ分析されていることに違和感を抱き続けていた一人でありますが、介護のあり方も含め、個々の課題を日本人、日本の文化の視点に立って俯瞰することができないものかと、漠とした思いを抱いていました。私は、物心ついたころ祖父母、そして母方の祖父母も健在で、どちらからもかわいがってもらった記憶が鮮明に残っており、小学生の低学年のとき実家の祖父母が他界し、同居していた祖父母も私が大学生のとき相次いで亡くなりましたが、その時々において、すべての人にひとしく訪れる老い、病、そして死の重みをつくづく実感させられました。畑仕事に精を出していたおじいさんがいつしか箸をうまく使えぬようになったとき、トイレまで我慢できず失禁したときのばつの悪そうなおばあさんの顔、両親がそして祖父母が存在することは、特に農村部に生まれ育った私にとっては、ごく当然の家族の形態であり、病気で入退院を繰り返し、老いが進み、そしてみとりのときを迎えるまでの日常を自然の成り行きのごとく受けとめていたような気がします。

 されど、今日の現実的問題は多様化する家族の形態、そして、さまざまな理由により親族の死を実感できる機会が減っていることも事実であり、死に関して経験不足の介護従事者が少なくない中で、一人一人の人生の最終現場を静かに力強く支えてあげるべき責任が介護従事者に求められている以上、そのような体験、そして学びを学校において、社会において、つまりは病院や施設で実地で経験を積むしかないとすれば、現状においていかんともしがたい家族形態の多様性のもとでは、小学生段階から施設等への訪問、あるいは副読本等を利用しての高齢社会のありよう、介護福祉の実態等を少なくとも体験させ、教育することもまた必要ではないかと思料するものであります。よって、志を持って福祉介護の道を選択することは、されど3Kと言われる介護の現場ゆえのギャップを取り除くことは、超高齢社会において社会保障において、介護職員の人材確保という国家的命題としてとらえることは、大切な視点と申し上げざるを得ません。ゆえに、専門学校あるいは大学、短大等介護福祉養成校が仙台に集中していることとあわせ、地域ごとに県立高校に介護福祉学科を設置することは、まさしく時代の要請と考えますがいかがでしょうか、御所見をいただきたいと存じます。

 ある学校の先生が進路指導で、介護の仕事につくのはやめた方がよい、あるいは最後の選択にしろなどと、ごく一部とはいえ、そのような指導がなされている実態は看過できず、介護を実感できる学校教育のあり方を徹底して模索することこそ肝要と思われますが、問うものであります。

 四点目、大川小惨事についてでありますが、全校生徒百八名のうち七十四名が死亡、行方不明となった大惨事が起きた大川小学校、遺族の親たちは、真相の究明と正確な記録を求めたにもかかわらず、事故調査委員会は空白の五十分の解明はなされぬまま救える命を救えなかったことへの核心部分には全く触れず、真相にたどり着けぬどころか新たな深い溝を築いてしまい、平成二十六年三月、遺族側の訴訟という最悪の事態を招来したことは残念至極と言わざるを得ません。

 少なくとも学校側の津波に対する危機意識の欠如、学校防災における取り組みの不備は明々白々であり、当時不在だった校長の安全管理、リーダーシップに問題があったことなどが再三指摘されていたにもかかわらず、問うこともなく検証することもなく、放置し、かばい、あげくに早期退職させて事済むとでも思っているんでしょうか。大川小惨事を検証せずして、我が県の防災教育は語れないという気持ちを共有できないのであるとすれば、何をか言わんやであります。教育長は、防災教育の取り組みに全力を注ぐとともに、遺族の心のケアに傾注したいと言うのみで、それがいかに空虚で、無責任な発言であるかを自分自身でよく理解しているのではないですか。私は、自然災害、あの津波によって甚大な被害、そしてとうとい犠牲を出したがゆえに、大川小惨事を加害者なき被害事件と当初から言い続け、されど学校管理下における唯一の大惨事ゆえに、教育委員会、行政がしっかりと誠実に非を認め、謝罪を尽くすことこそが肝要だと再三申し上げたにもかかわらず、市教育委員会は、被災現場の確認、聞き取り調査をするたびに、証言のそご、食い違いを指摘されるたびに説明は変遷を繰り返し、貴重な情報で厳正に管理されるべきメモを廃棄したりと全くもってこの責任感の欠如は、一体どこから来るのか得体のしれぬ恐ろしささえ抱かざるを得ないのであります。まずは、あれから五年三カ月、真相究明に市教委並びに県教委はどれだけの努力を果たしてきたのか、よもや係争案件であるゆえに、特段の調査などしていないなどとは申すまいが、教育行政の歴史において前例のない大惨事が真相の究明すらなされないとすれば、教育行政において最低最悪、異常な事態と指摘せざるを得ないのでありますが、かくして訴訟案件の当事者であるがゆえに期待はせぬものの遺族の心のケアなるものの成果は今なお進行中とは思いますが、いかなる状況かお知らせ願いたいと同時に、間もなく結審という状況において訴訟の経過を説明していただきたいと存じます。

 更には、判決内容にかかわらず、遺族に対して真相を伝え、学校管理下におけるこの大惨事に対する謝罪を明確に行うことを切望する次第でありますが、見解を問うものであります。

 以上、壇上より多岐にわたる質問でありました。御清聴ありがとうございました。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 本木忠一議員の一般質問にお答えをいたします。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、震災復興と地方創生についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、被災地の現状と集中復興期間を経過しての検証についてのお尋ねにお答えをいたします。

 震災から五年が経過し、防災集団移転促進事業や災害公営住宅整備事業など復興まちづくりは着実に進んできております。一方、現在も、県外避難者を含め約四万人の方々が仮設住宅等での生活を余儀なくされているほか、コミュニティーの再生や被災事業者の販路回復など、復興の進展に伴いさまざまな問題が出てきており、復興の進捗状況も地域によって差が生じております。これまでの五年を振り返りますと、当初、復興交付金の使途や事業費に制約があるなど、国との協議にかなりの時間と労力を要しました。また、集中復興期間に膨大な事業が集中したため、マンパワー不足や資材の高騰などにより、多くの入札不調が発生しました。これらの問題が、各市町の復興の進捗に影響を与えたものと考えておりますが、県では、現状に沿った制度や運用となるよう国に働きかけるとともに、積算単価の見直しなどに取り組み、改善に努めてきたところであります。今後とも、各市町の復興の進捗を踏まえ、それぞれの問題に真摯に向き合って解決してまいりたいと考えております。

 次に、権限と財源の移譲を強く求めてはどうかとの御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災は、国家的な危機であることから、国が東日本大震災復興基本法等を定め、政府を挙げて取り組み、特に莫大な財源が確保されたことは、復旧・復興の大きな力となっております。一方、本格的な復興まちづくりにおいては、被災地のニーズに応じた迅速かつ、きめ細かな対応が不可欠であることから、地方に権限や財源が大幅に移譲されることが必要であると考えております。県としては、被災地の実情を踏まえた復興を進めるために、引き続き必要な財源確保と権限移譲、柔軟な制度運用を国に対し、しっかりと要望するとともに、一日でも早く被災者が安心した暮らしを取り戻せるよう、被災市町と力を合わせまして、復興の加速化を図ってまいりたいと思います。

 次に、市町村合併の検証についての御質問にお答えをいたします。

 合併した市町におきましては、行政コストの縮減や専門的人材の育成、広域的なまちづくりの推進など、効果が発揮されている一方で、支所や職員等の集約、再編に伴い、住民の声が届きにくくなったという課題も顕在化していると認識をしております。合併の検証に際しましては、当事者である合併市町の主体的な評価が大切と考えておりますが、現時点では、合併市町の多くが震災により甚大な被害を受け、他の自治体からの応援を受けながら、復興に向け全力で取り組んでいる状況にあるため、合併の検証のための体制を整えることは難しいものと認識しております。したがいまして、合併建設計画の実施状況や震災への対応等を含めた詳細な検証につきましては、今後の復興の進捗状況を踏まえつつ、合併市町の御意向も聞きながら進めてまいりたいと思います。

 次に、被災地の自立再生についての御質問にお答えをいたします。

 被災地が再生を果たし自立するためには、各市町が復興の取り組みを通じて、それぞれの地域資源を生かした産業と雇用を生み出し、そこに暮らす方々が安心して生活できる環境を整えることなどにより、持続的な社会を築いていくことが大変重要であると考えております。県としては、昨年度策定した地方創生総合戦略に基づき、被災市町との緊密な連携のもと、地方創生の取り組みを着実に推進するとともに、人口減少に歯どめをかけ、活力ある地域となるよう、それぞれの現状を十分把握しながら、きめ細やかに被災地の再生、自立を支援してまいります。

 次に、サン・ファン・バウティスタ号の修繕について、維持管理も含め有形無形の県民財産として、万全の対応をすべきとの御質問にお答えをいたします。

 慶長使節船復元船サン・ファン・バウティスタは、平成五年に建造されて以来、長きにわたり全国でも珍しい大型洋式木造帆船として県民に親しまれており、また、支倉常長ら慶長遣欧使節の偉業を後世に伝えるための重要なシンボルとなってきました。しかし、建造から既に二十三年が経過し、また東日本大震災では大津波の直撃も受けたことから、船体の腐朽、腐って朽ち落ちるということですけども、腐朽は相当進んでおり、昨年度に県で実施した調査では必要強度が著しく低下しているため危険性が非常に高い、あと五年は持たないと報告されたところであります。また、修繕に当たって、高齢化等により知識と技術を持った船大工の確保が極めて困難であること、主要構造部材である肋骨の腐朽が著しく、船体構造上、全面的な修繕は困難であること、修繕時に船の自重で崩壊する可能性があることなど、深刻な課題が提示されました。県では、ドックなどの周辺施設も含め、当該調査で提案された維持管理検討案の実現性や経済性をさまざまな面から精査するとともに、関係者や有識者の御意見を広くいただきながら、今後のサン・ファン・バウティスタ号のあり方について検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、石巻市南浜地区に整備される国営復興祈念施設についての御質問にお答えいたします。

 石巻南浜津波復興祈念公園は、国や石巻市と連携を図りながら、昨年度までに基本設計を策定したところであります。また、防災教育の拠点機能を備えた地震・津波防災ミュージアムを国において宮城県内に整備するよう、平成二十四年度から継続して政府要望を行っているところでございます。現在、国から設置場所も含め、整備の意向は示されていない状況でありますが、今後とも設置に向けて、粘り強く要望を続けてまいります。

 なお、県として宮城野原地区に防災教育の拠点として、施設整備を行う計画はございません。御安心ください。

 次に、大綱二点目、教育再生についての御質問のうち、地域ごとに県立高校に介護福祉学科を設置することは、時代の要請と思うがどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 現在、県内では介護福祉士の受験資格が取得できる迫桜高校及び登米総合産業高校のほか、従来のホームヘルパー二級に相当する介護職員初任者研修の認定資格が取得できる県立高校が七校ございます。そして、介護、福祉に関する人材の育成を行っております。七校でございます。また、これらの高校以外でも介護施設におけるインターンシップを取り入れるなど、生徒の介護や福祉への興味、関心を高める取り組みを行っており、介護施設への就職にもつながっているところであります。今後ますます少子高齢化が進む中、地域を支える人材の育成と確保の観点から、福祉、介護サービス分野を専門的に学ぶ場は重要であると考えており、各地域において介護分野の担い手の育成が行われるよう、生徒や地域のニーズを踏まえて検討してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、震災復興と地方創生の御質問のうち、広域防災拠点についてのお尋ねにお答えいたします。

 広域防災拠点につきましては、都市公園事業として整備しますことから、国土交通省の大規模公園費用対効果分析手法マニュアルにより費用便益比を算出し、平成二十六年二月には大規模事業評価の答申において事業を実施することが適切であると判断されたものでございます。また計画地は、大規模災害時における支援部隊の集結や物資の集積に当たり、複数のルートによりアクセスが可能であることから、広域防災拠点の機能を十分発揮することができるものと考えており、仙台市の指定広域避難場所であります既存の宮城野原公園と明確に役割を区分しております。あわせまして、圏域防災拠点につきましては、広域防災拠点と緊密に連携し、圏域内の市町村が行う防災活動を強力的に支援することとしており、現在、開設運営マニュアルや通信機器等防災資機材の整備を進めているところでございます。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱二点目、教育再生についての御質問のうち、全国学力テストにおける取り組みの改善状況についてのお尋ねにお答えいたします。

 各学校において、全国学力調査と独自の学力調査を連動させたPDCAサイクルを構築し教育指導の改善に生かすことは、学力向上を目指す上で有効な手法であると考えております。この取り組みを支援するため、平成二十六年度から継続的に学力調査活用研修会を開催し、すべての小中学校の研究主任等に対して、児童生徒とともに自校採点に取り組むなどの具体的な方法を周知するとともに、その実践を働きかけてまいりました。平成二十七年度においては、学力調査の分析結果を具体的な教育指導の改善に反映していると回答した学校は九割を超えておりますが、学力調査は、児童生徒の学習と教師の指導、双方の改善に結びつけることが最も重要なことであることから、このことを踏まえた自校採点等の取り組みの推進を更に働きかけてまいります。

 次に、県学力テストの結果、検証、改善策はいつごろまでに公表するのかとの御質問にお答えいたします。

 今年度実施した県学力・学習状況調査の結果については、六月末までには各学校、各市町村教育委員会へ通知することとしており、七月中旬には、県全体の概況を速報値として公表する予定であります。調査結果に基づいて、各学校における指導改善が進められるよう促すとともに、県教育委員会においても、大学教授や教員等で構成する宮城県検証改善委員会を七月に開催し、詳細な分析結果や事業改善の提言等を報告書として取りまとめ、九月中に各学校と各市町村教育委員会に配布することとしております。県教育委員会としましては、報告書の活用を促すとともに、指導主事の学校訪問の際に事業改善の要点を教員に指導するなど、市町村教育委員会と連携し、児童生徒の更なる学力向上に取り組んでまいります。

 次に、多様な教育や授業展開も含め、土曜授業の実施状況はどうかとの御質問にお答えいたします。

 各学校においては、土曜日の教育活動として、学校の実情や地域の特性に応じ、さまざまな取り組みが展開されております。教育課程に位置づけられた土曜授業は、塩竈市で行われており、一方、土曜学習については、昨年度、気仙沼市や登米市等の九つの市町において、地域の方から郷土史や文化を体験的に学ぶ学習会等が開催されております。

 次に、教職員の健康調査の結果への対応状況についての御質問にお答えいたします。

 平成二十七年六月に実施した第三回教職員健康調査において、「この一年間仕事に関して楽しい・うれしいと感じたことがない。」と回答した教職員は二千六百人で、全体の一六・四%でありました。平成二十五年調査と比較しますと四百五十六人、二・六ポイント減少しており、改善傾向にはあると考えておりますが、引き続きセミナーや研修会等を開催し、心身の健康管理の大切さへの意識づけを図っていくとともに、医師による面接指導や臨床心理士等による相談も実施してまいります。また、教職員への校内での支援体制については、チーム学校という考えのもと、専門性を持つ人材を積極的に活用するなど、サポート体制の強化にも努めているところであります。今後とも、教職員がやりがいや喜びを持って仕事に取り組んでいけるよう、教職員の心身の健康状態の把握とケアに努めてまいります。

 次に、教科書採択における謝礼問題について、調査結果を含め実態はどうかとの御質問にお答えいたします。

 今回の事案については、調査の結果、教科書採択そのものへの影響はなかったと判断されるものの、教科書採択制度に対する信頼を揺るがしかねない事態を招くとともに、教職員の服務にも疑念を生じさせた重大な問題であり、我が県においてこの事案が発生したことは極めて遺憾であります。今回の問題が発生した背景には、教科書会社との関係に対する、学校や教職員の認識の甘さがあったと考えております。県教育委員会としましては、今回の問題を踏まえ、すべての教職員に対して教科書検定や採択に関する法令の遵守等について、市町村教育委員会と連携し指導を徹底してまいります。

 次に、県立中学校の教科書採用の経緯、教科書会社への対応等についての御質問にお答えいたします。

 県立中学校の平成二十八年度使用教科書については、教科書の採択に関する基本方針及び採択基準を踏まえ、教科用図書採択選定資料や各学校の研究調査等を参考にして、県教育委員会の各委員による綿密な調査研究と慎重なる審議を経て、昨年八月に採択いたしました。社会科歴史的分野の教科書については、県立中学校に共通するグローバル人材の育成という方針を踏まえ、その基盤となる我が国の歴史と文化の学習に関して、多くの人物を取り上げ、豊富な資料とともに詳しく記述している点等を評価し、育鵬社のものを採択したところであります。また、今回、教科書採択に関する問題が明らかになり、公正取引委員会から教科書会社九社に警告との報道がありましたが、このことを教訓として、今後、教科書採択において疑念を持たれることのないよう、採択にかかわるものすべてのものが、改めて襟を正さなければならないと考えております。あわせて、教科書採択までのプロセスにおいて、教科書発行者に限らず、外部からの働きかけに左右されることなく、採択権者がみずからの権限と責任において、公正かつ適正に採択することができるよう、県教育委員会として引き続き努力してまいります。

 次に、介護を実感できる学校教育のあり方を徹底して模索すべきとの御質問にお答えいたします。

 この春、高校を卒業して介護の仕事についた者は百九十九名で、就職者全体の約四%であり、このほかにも介護関係の専門学校や大学に進んだ生徒も数多くおります。高齢化社会の中で介護を担う人材の育成は大変重要な課題であり、学校現場では、こうした介護職につこうとする生徒を支援していくことが必要であると考えております。県教育委員会では、現在、志教育の一環として、勤労観、職業観をはぐくむインターンシップを推奨しておりますが、昨年度実施した五十二校のうち、三十五校が介護事業所で実施しているところであります。今後も、生徒や地域のニーズを踏まえつつ、各学校で介護の重要性を実感できるような取り組みを進めてまいります。

 次に、石巻市立大川小学校の御遺族に対する心のケアへの対応状況についての御質問にお答えいたします。

 県教育委員会では、平成二十六年四月から石巻市教育委員会が御遺族への心のケアの取り組みとして実施している震災心のサポート事業を全面的に支援し、指導主事二名、臨床心理士五名等を派遣し、活動を行ってきているところであります。これまでの二年間で御自宅への訪問を初め、電話や石巻市役所内に設置した震災心の支援室での来室相談、御遺族の交流行事等の活動を継続してまいりました。利用されている御遺族との信頼関係も構築されてきており、現在、大川小学校の御遺族の約七割の皆様と連絡がとれている状況であります。県教育委員会としましては、今後も石巻市教育委員会と連携して、この取り組みを続け御遺族の気持ちに寄り添った対応に努めてまいります。

 次に、訴訟の経過についての御質問にお答えいたします。

 大川小学校の事故に関する訴訟は、東日本大震災に伴う津波で大川小学校の児童が亡くなったのは、当時の避難方法や事前の安全管理体制に問題があったとして、十九家族の御遺族が国家賠償法等に基づき、学校の設置管理者である石巻市を提訴したものであり、県も教職員の給与負担者として、石巻市と連帯して賠償を求められているものであります。平成二十六年三月十日に原告より訴訟が提起され、これまで二回の証人尋問を含む八回にわたる口頭弁論及び裁判所による現地見分が行われております。今後、六月二十九日に九回目の口頭弁論が行われて結審し、判決期日が言い渡される予定となっております。

 次に、遺族に対して真相を伝え、学校管理下における事案に対する謝罪を明確に行うことを切望するが、見解はどうかとの御質問にお答えいたします。

 学校管理下において、今回の事故が発生したことについては、痛恨のきわみであり、極めて重く受けとめているところであります。事故については、原因の究明と再発防止を目的とした大川小学校事故検証委員会による最終報告が取りまとめられており、県教育委員会として、これ以上の検証は困難であると考えておりますが、現在、係争中の裁判において、原告の御遺族側からの情報提供の求めに際しては、被告となっている石巻市教育委員会とともに、誠実な対応に努めてきたところであります。県教育委員会としましては、今回の事故を厳しい教訓として、二度とこのような事故がないよう、防災教育の充実と防災管理体制の構築等に全力で取り組んでまいります。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 四十七番本木忠一君。



◆四十七番(本木忠一君) 御答弁ありがとうございました。

 復興と地方創生のはざまであえいでいるのが、被災自治体、被災住民の現状であります。そういった中で、一般論で話をいたしますが、地方創生はどちらかというと上から目線で物事が進められていると。私どもからすれば、やはり被災した自治体の集落を原点として、この集落をどのように再生していくのかという視点で、下から積み上げていくような形で地方創生を図っていかなければ、まして震災復興で甚大な被害を受けた過疎地域でもあるだけに、容易なことではないと思いますけれども、その点、知事もう一度御決意をいただきたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 地方創生自体は、そのねらいは地域がそれぞれの独自性を出して、ある意味競い合いながら、その地方活性化させていくということだと思うんですけれども、どうしても最初から上から、国の方から一定の方向性が示されて、それに合わせて我々も計画をつくっていっているという点では、おっしゃるとおりだというふうに思います。それでは、地域が本来の元気を取り戻すというのはなかなか難しいというふうに思っておりますので、我々といたしましては、当然、市町村と協力しながらでございますけれども、それぞれの地域が、特に大きな被災を受けたそれぞれの地域の住民の皆様が、やる気が出て主体的にそれぞれ地域の活性化を図っていただけるような、その取り組みを促していけるようにしていきたいというふうに思ってます。



○副議長(長谷川洋一君) 四十七番本木忠一君。



◆四十七番(本木忠一君) 創造的復興というふうなことで、知事先頭に将来を見据えて施策を展開していることを可としながらも、創造的復興のやはり担い手は被災した自治体であるべきだなと、地元の過疎で悩む自治体が、まさに創造的な復興の担い手であるべきだなというふうに私は思っています。そういった点でいえば、知事と被災自治体が常に連携をとりながら、心を一つにして物事を進めていくと、がんがんと知事がもうリーダーシップを発揮して引き上げていくというよりも、地についた創造的な復興、これは非常に大事ではないかなと思っています。その点でいうと、防災拠点、広大な面積で仙台市に拠点化するというふうなことでありますが、仙台市との協議の資料などを見ておりますと、要は都市公園の機能整備だというふうにも思わざるを得ない部分があるんですね。というのも、先ほど遠藤部長も言葉少なに答弁しておりましたが、例えば、一万平米のグランドを二面つくるとか、芝生広場をつくるとか、これは相当な費用がかかるわけですよ。復興事業でやるからとはいえ、それでは翻って圏域防災拠点として地域を担うであろう、例えば気仙沼で言えば気仙沼西高校の跡地ですね。あるいは石巻で言えば総合運動公園地内、ここが圏域の防災拠点になるということでありますけれども、気仙沼も石巻も甚大な被害を受けた地域でありまして、例えば、陸上競技大会開くことが不可能であります。中体連ともなると、一関や利府に朝早くに出かけていかなければならないと。こういった現状であるとすれば、広域防災拠点に、仙台のこの中心場所にこれだけの費用をかけてつくるのであれば、気仙沼西高校跡地の防災拠点に陸上競技場を県でつくってあげるとか、石巻総合運動公園地内に陸上競技場、これまでにない、例えば屋根つきの陸上競技場をつくるとか、仙台にこれだけのお金を投資するのであれば、簡単なことではないかなと思うんですが、知事いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 目的は、仙台市内に都市公園として、そこに競技場を整備するのが目的でやってるわけでございませんで、宮城県全体の防災機能を高めるという意味から、あそこは適地だと思って考えております。もちろん、石巻や気仙沼といったところで、被災したところで運動する場がないというのは事実でございますので、その点について、なかなかそういったものを県が整備するというのは、なかなか簡単にいきませんけれども、それぞれの気仙沼市や石巻市で整備をしようというものについて、県としてお手伝いをすることは当然必要なことだというふうに思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 四十七番本木忠一君。



◆四十七番(本木忠一君) そのようにかわされるんではないかなと思ったんですが、子供たち生徒たちへの思いをはせたならば、教育長、気仙沼や石巻、地方都市にしっかりとした多目的に利用できる陸上競技場をこの際だから圏域防災拠点事業とあわせて、整備をすると、逆に教育長から知事にお願いするという姿勢はどうですか。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 今、知事の答弁にもございましたが、それぞれ気仙沼市、石巻市の考えもよくお聞きしながら、どういった形で応援できるか、一緒に考えていきたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 四十七番本木忠一君。



◆四十七番(本木忠一君) よけいな答弁を求めてしまいました。もう少し教育長らしい子供たち生徒たちに、根差した御答弁をいただくのかなと思って、残念でなりません。

 それでは、教育の問題について再質問をさせていただきます。

 まず、学力向上策でありますが、常に申し上げてるように、同じ教科書で同じ時間帯で同じレベルの先生が教えているにもかかわらず、全国平均より常に下回っているというこの現状、これに対する危機感が、私はやはり少なからず本当にないのではないかというふうに思わざるを得ないんですが、教育長。今までどおり誠実に取り組んでいく、あるいは授業力を高めていくということの答弁の繰り返しでは、いつまでたっても宮城県の学力向上は、所期の目的を達成できないと思うんですが、いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) この学力については、なかなか各学校現場にも努力してもらってはいるんですが、成果として出てきてないという現状で、大変心苦しく思っております。先ほどの答弁で申し上げましたが、活用の研修会等を二十六年度から始めていて、より具体的な取り組みについて、各学校にお願いをしているところでありますので、もう少しこれをしっかりと継続していきたいと思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 四十七番本木忠一君。



◆四十七番(本木忠一君) 教育長には再三にわたって、お願いをしている部分もあるので、どうか教育委員会挙げて学力向上策、対応していただきたいなと思いますけれども、教職員の問題というと甚だ恐縮でありますが、やはり二千数百名の方々が、いまだ一年間でうれしいこと、楽しいことを感じたことがないと、これは異常としか申し上げられないんですが、二年前、三年前に健康調査をしたときと同じ方々が、このような、これ無記名でしょうから、なかなか難しい判断とは思いますが、継続してそういう先生方が存在するということなんでしょうか。これ士気にも影響しますので、こういった先生方が、子供たちが好きだから、志を持って子供たちと一緒に頑張っていこうと、それが学校の教育現場ですよ、まさに。そうでないとすれば、非常に悲しい現実だと思いますので、その点についてお伺いをしたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 本県の教師は、全員教師になったときには、今、議員からお話のあった志を持っていたというふうに思っております。それが現在において、二千六百人、そういった思いを一年間しなかったということであれば、これはやはり我々としては、重大な問題だというふうに考えて具体的な対応をしなければならないと思っています。ことしは、知事からも教員に対してのエールを文書で出していただきました。そういったことも含めて、さまざまな手法を講じて、先生方がやりがいがあって、やりがいのある仕事につけるように我々としても全力で頑張ってまいります。



○副議長(長谷川洋一君) 四十七番本木忠一君。



◆四十七番(本木忠一君) よろしくお願いをいたしまして、私の質問を終わらさせていただきます。



○副議長(長谷川洋一君) 四十五番坂下やすこ君。

    〔四十五番 坂下やすこ君登壇〕



◆四十五番(坂下やすこ君) このたび、熊本地震で犠牲になられた方々、そして被災された方々、その方々に心からのお見舞いと御冥福をお祈り申し上げ、七期目一回目の質問とさせていただきたいと思います。県民の声の坂下やすこでございます。

 通告に従い、順次質問させていただきます。

 未曾有の被害をもたらした東日本大震災からはや五年三カ月経過し、宮城県震災復興計画十年の折り返しの年であり、被災地の復旧・復興をなし遂げるための期間は、残すところ五年となっております。被災を受けた沿岸部においては、これまで、常磐自動車道の全線開通や三陸縦貫自動車道の四車線化、多賀城インターチェンジなどの供用、JR仙石線の全線開通、また、国が代行事業により整備を進めてきた仙台湾南部海岸の防潮堤の完成、更には市町が進めている復興まちづくりにおいても、岩沼市の玉浦西地区や女川町の商業エリアのまち開きが行われるなど、一部復旧・復興の姿が目に見えるようになってまいりました。しかしながら、沿岸部を歩いてみますと、災害復旧やまちづくりに関する工事が盛んに行われているものの、特に沿岸北部においては当初予定していたスケジュールから大幅におくれている箇所があり、五年を経過してもいまだ約二万人の方々がプレハブ仮設住宅での生活を余儀なくされ、民間賃貸借り上げ住宅などにお住まいの方を含めると、現在約三万五千人を超える方々が、いまだに応急仮設住宅に入居している状況にあります。このことは、宮城県が昨年度実施した県民意識調査結果を見ましても、道路、港湾、海岸、河川などの基盤整備や沿岸市町を始めとする、まちの再構築に関する不満足度は依然として沿岸部において三〇%を超えており、宮城県震災復興計画に基づく取り組みの中で最も不満足度が高いことからも、まだまだ復旧・復興が計画どおりに進んでいないことが明らかと言えましょう。

 このような状況を踏まえ、大綱一点目、東日本大震災から五年経過を踏まえた災害復旧・復興事業の諸課題について伺います。

 初めに、災害復旧事業の進捗状況などについてです。

 当初県では、災害復旧事業について平成二十九年度完了を目標に進めるとしておりましたが、一部の箇所については、地元住民との合意形成や関係機関などの調整などに時間を要しているなどにより、いまだ工事の発注できない箇所もあるとともに工事に着手しても一時中止をせざるを得ない工事もあり、計画どおりに進んでおらず、全箇所完成が平成三十二年度になると聞いております。沿岸部の復興まちづくりを加速的に進めていくためには、まず、まちづくりの基盤となる道路、橋梁、河川、海岸、港湾などの公共土木施設の復旧事業や復興事業の早期完了が重要であると考えますが、現在の公共土木施設の進捗状況と今後の見通しについて、お聞かせください。

 また、公共土木施設の災害復旧事業や復興事業のおくれは、先ほど申し上げたとおり、まちづくりなど関連事業との調整や地域住民との合意形成などに時間を要しているほか、職員の恒常的なマンパワー不足、取得用地が膨大であることに加え、取得地相続が未了や地権者が不明であるなど、用地取得が計画どおりに進んでないことが一因ではないかと考えておりますが、現在の復旧・復興事業における用地の取得状況について、お聞かせください。

 また、地権者の方々に対し丁寧に説明し理解を得ながら、進めていく必要があると考えますが、現状において用地取得上の課題及び用地取得を加速的に進めるためにどのように対応していくのか、お聞かせください。

 次に、仙台塩釜港仙台港区の復旧・復興状況についてであります。

 東北唯一の国際拠点港湾である仙台塩釜港は、本県のみならず東北の産業を支える国際海上物流拠点として、重要な役割を果たしております。東日本大震災の発災以来、県を初め国、港湾関係者や立地企業など官民一丸となって、港湾機能の回復に取り組んできた結果、仙台港区の昨年のコンテナ取扱量は二十二万五千TEUと過去最高を記録し、コンテナ定期航路数も十八航路とこちらも過去最高と伺っております。

 そこで、以下二点について質問いたします。

 初めに、仙台港区が港湾機能を十分に発揮するためには、早期の災害復旧のみならず、今回の被災教訓を生かした、災害に強い港湾機能の強化が求められますが、そういった観点での仙台港区の復旧・復興状況はどのように進んでいるのでしょうか。

 また、塩釜港仙台港区においては、今後もコンテナ貨物取扱量の増加が期待される一方で、既にコンテナヤードの狭隘化も生じているやに聞いておりますが、コンテナヤードの隣接地には仙台新港と呼ばれる有名なサーフポイント、また、国指定の鳥獣保護区蒲生干潟もあります。四十数年前、私も仙台新港を利用した一人であり、多くの県民に愛されている場所であります。こうした状況を踏まえ、港湾周辺用地の利活用などを含めた今後の仙台港のあり方について、幅広く検討すべきと思いますがどうでしょうか、伺います。

 次に、七北田川河口部蒲生干潟の防潮堤整備について伺います。

 七北田川河口部に位置する蒲生干潟は、平成二十三年三月十一日に発生した東日本大震災の地盤沈下や巨大津波により、震災直後、砂浜が大きく波に侵食され、海岸砂丘や干潟が海域化するなど被害が発生し、特に波打ち際近くに位置したクロマツ植林やハマヒルガオなどの植生が壊滅的な被害を受けました。その後、大震災からの時間の経過とともに、海岸砂丘は砂の堆積により回復しハマヒルガオなどの砂丘植生の拡大、シロチドリなどの飛来、繁殖が確認されるなど、大震災前にはほど遠いところではありますが、貴重な自然環境が戻りつつあります。一方、蒲生干潟の背後地は、仙台塩釜港仙台港区の開港と同時期に市街化区域として住宅や業務系の土地利用が図られた地域でありましたが、東日本大震災後においては、仙台市の土地区画整理事業により、土地利用の効率化が図られる計画となっています。そのような中、県では背後のまちづくりなどを踏まえ七北田川の河川堤防と一体となって河口部蒲生干潟において、防潮堤の整備を計画しておりますが、これまでの地域住民との説明会や自然保護団体から蒲生干潟を保全するよう要望が出されているところです。そこで、七北田川河口部の河川災害復旧事業において、蒲生干潟の保全にどのように配慮し計画しているのか、お聞かせください。

 また、復旧計画の策定に当たり、地域住民などの理解をどのように得たのか、また、今後の見通しについてお聞かせください。

 次に、市町の復興のまちづくりの現状について伺います。

 東日本大震災により、県や市町、そして多くの県民が全力で住まいの復興に取り組み、被災市町のあちらこちらでまちびらきの話が聞こえてくるようになりました。また、応急仮設住宅から恒久的な住宅への入居も進みつつあるところです。各市町が建設している災害公営住宅については、平成二十八年五月末では完成戸数が一万戸を突破し平成三十年度中にはすべて完成する予定と聞いております。しかしその一方で、先ほど申し上げたとおり、いまだ多くの被災者が応急仮設住宅での不自由な生活を余儀なくされており、住まいの確保に見通しが立たないまま不安な日々を過ごしているのも現実です。

 そこでお尋ねしますが、高台移転など恒久的な住まいの確保に向けた防災集団移転促進事業、土地区画整理事業などの整備について、被災市町の現在の取り組み状況と今後の見通しについてお聞かせください。

 また、震災から六年目を迎え、被災市町では働く場の確保、地元産業の再生及び恒久的な住まいの確保のための復興まちづくりの根幹となる都市基盤の整備を進めているところですが、その進捗状況に差が生じているのではないかと感じております。地域全体で復興まちづくりを進めていくためには、国や県が、関係市町へ的確に支援を行っていく必要があると考えております。その中で、県が果たすべき役割は非常に多いと感じておりますが、進捗がおくれている被災市町における主な要因と県の被災市町に対する支援について、今後の取り組みをお伺いいたします。

 大綱二点目、応急仮設住宅の解消等についてお伺いします。

 東日本大震災の発生から五年三カ月余りがたちました。この間、被災された方の生活のよりどころとなる住宅の確保については、自宅再建や災害公営住宅への入居などが徐々に進んできているものの、県内ではまだ多くの方が仮設住宅での不便な暮らしを余儀なくされています。阪神・淡路大震災では、震災発生から五年三カ月の時点では、災害公営住宅のすべてが完成していました。一方、宮城県では、この五月で一万戸を超える戸数が完成しましたが、それでも計画戸数である一万六千戸の六四%でしかありません。沿岸部での高台造成やかさ上げ工事の必要性など阪神・淡路との違いはありますが、恒久的な住まいである災害公営住宅の整備のおくれは、仮設住宅の解消が進まない要因であったと思います。原則二年間とされている仮設住宅への入居期間は何度も延長が繰り返されてきました。被災された方の生活再建を進めるためにも、仮設住宅の解消は最優先の課題であると思います。県内のプレハブ仮設住宅、みなし仮設住宅には先ほども申し上げたとおり、約三万五千人の方がお住まいになっている現状、更にいまだ多くの方が、仮設住宅から出るに出られないという現状を知事はどのようにお考えでしょうか、改めてお伺いします。

 さて、被災された方の住宅再建が進むにつれて、プレハブ仮設住宅には空き室が目立つようになりました。空き室がふえると維持管理が非効率になるだけでなく、コミュニティーの維持が難しくなり、防犯上の問題も出てきます。また、仮設住宅は学校のグラウンドや民有地に建てられているケースもあり、特に民有地では土地の所有者から土地の返却が求められているものもあります。このため、市町の中には、仮設住宅の集約化を検討するところも出てきており、例えば石巻市では、現在被災者が入居する百三十三の仮設住宅団地を今後二十四団地に集約するとの報道がなされています。また、山元町、東松島市、女川町などでも仮設住宅を集約化する方針を打ち出しているとのことであります。

 しかし、集約化に当たって考慮しなければならないのは、仮設住宅で暮らす方の多くが高齢者であるということです。県が平成二十七年度に行ったプレハブ仮設入居者への健康調査では、六十五歳以上の高齢者の割合は四一・七%、六十五歳以上のひとり暮らしが全世帯に占める割合は二二・七%となっており、高齢化率や独居率は高い水準にあります。集約化によって、仮設住宅の高齢化率、独居率がますます高まることが懸念されますが、県では、高齢者の見守りについてどのような対応をなされるのでしょうか、お伺いします。

 また、集約された先で孤立死などの悲劇を生まないよう、自治会組織など新たなコミュニティー構築が不可欠と思いますが、そのための支援策についてもお伺いします。

 報道によれば、宮城県では仮設に入居されている世帯の一割が、住宅の再建方針が決められないでいる、そうした方々は制度のはざまで今後どうやって住宅の再建をすればいいのか、その青写真をかけないでいるとのことです。また、被災した市町間の差が大きく、例えば多賀城市では住宅再建未定世帯数がゼロなのに対して、県内で最も多い石巻市では、依然として千百十九もの世帯で再建方法が未定となっているとのことです。仮設住宅の供与期間については、石巻市、名取市、女川町で六年目から七年目に一律延長されていますが、これら三つの市町には、再建方法が進められないでいる入居者の方々が多くいらっしゃいます。こうした方々は、それぞれにさまざまな御事情があって、住宅再建方法をどうしようか決めかねていることと思いますが、時間がたてばたつほどより状況が難しくなるではないかと考えます。住宅再建の見通しが立てられない方々が多くいる状況では、仮設住宅の集約も解消も進まないと思いますが、県では今後、仮設住宅に入居している住宅再建が未定の世帯に対して、具体的にどのような対応をお考えでしょうか、お伺いいたします。

 また、仮設住宅の供用期間について再延長の可能性はあるのでしょうか、その見通しについてお伺いいたします。

 また、県では仮設住宅の供与を受けた高齢者などの世帯が、県内の民間賃貸住宅に入居する場合に、その貸し主に対して家賃一カ月分を支給する宮城県民間賃貸住宅提供促進奨励金制度を平成二十七年度から始めていますが、その支給実績はどれくらいなのでしょうか。具体的な数字についてお示しください。また、一年間制度を運用した結果として、その改善点などはないのかあわせて伺います。

 次に、プレハブ仮設住宅の有効活用についてお伺いします。

 今後プレハブ仮設住宅から、退去が進むと、その解体も本格化してくるものと思われますが、プレハブ仮設住宅の中には、まだまだ使えるようなものもあり、ただ単純にすべてのものを解体してしまうのは、いかにももったいないのではないかという声も聞きます。また、こうしたまだ使えるものの再利用は、廃棄物の縮減にも非常に有効だと考えます。そこで、お伺いしますが、県では、プレハブ仮設住宅について、何か具体的な有効利用策をお考えでしょうか。これまでに別の目的、用途で有効活用した事例などがありましたら、あわせてお示しください。

 この質問の最後に、再三、私が議会で取り上げたプレハブ仮設住宅の戸上がりの価格についてお示しください。また、この方式による課題、反省があればお示しください。

 大綱三点目、石巻南浜津波復興祈念公園整備について伺います。

 あの震災から五年三カ月余の月日が流れましたが、私の生まれ育った石巻市では旧北上川河口周辺でも日和大橋を多くの工事車両が往来し、新門脇地区土地区画整理事業やかさ上げ道路、そして河川や海岸の堤防など、さまざまな整備事業が進み、新しいまちづくりが着手されております。その一方で、あたかも発災から時がとまってしまったかのような、いまだ手つかずのまま草原と化した場所があります。その場所こそが、犠牲者への追悼と鎮魂の場、更には被災の実情と教訓を後世に伝承する場として、石巻南浜津波復興祈念公園が計画されている南浜地区であります。かつての南浜地区は、住居のほか商店や工場など多くの人々の生活が営まれてきた場所であり、発災前に住まわれていた方々のたくさんの思い出や住みなれた街の記憶が今なお鮮明に脳裏に焼きついている方も多くいらっしゃいます。このような場所がこれからどのように整備され、そして市民、県民の憩いの場となっていくのか、関心を寄せているのは私だけではないでしょう。そこでお尋ねします。

 石巻南浜津波復興祈念公園整備の検討段階では、市民フォーラムやパブリックコメントなどを開催し、公園整備に寄せる多数の市民の意見や要望が出されたと思いますが、これらの意見などに対して、どのように対応されてきたのか伺います。

 次に、石巻市では南浜地区の宅地について防災集団移転促進事業による土地の買い取りを実施していますが、事業用地や未利用地などは買い取りの対象外になっていると伺っております。その結果、モザイク状に残された土地についてどのように対応するのかお聞かせください。

 また、平成二十八年三月には、有識者委員会が開催され、基本設計がまとまり具体的なデザインも公表されたとのことですが、石巻南浜津波復興祈念公園の今後のスケジュールについても伺います。

 この石巻南浜津波復興祈念公園の基本計画は、国、県、石巻市の三者が共同して進められていますが、公園の整備段階において、それぞれが担う役割はどうなっているかを伺います。

 以上で、壇上からの私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 坂下やすこ議員の一般質問にお答えいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、東日本大震災五年経過後の諸課題についての御質問のうち、進捗がおくれている被災市町の主な要因と、県の今後の取り組みについてのお尋ねにお答えをいたします。

 これまで被災市町では、復興まちづくり事業を精力的に進めてきたところでありますが、被災の程度、住民との合意形成、事業用地の確保や時間経過に伴う住民意向の変化など、さまざまな要因によって事業の進捗に差が生じている状況にあります。県では、こうした状況を踏まえ、市町へのヒアリング等を通じて課題を整理、分析し、復興期間終了後も見据えた支援方針を策定した上で、土木部市町支援チーム等による助言や市町職員を対象とした勉強会の開催による情報提供など、復興まちづくりの一層の加速化に向けて取り組んでいるところであります。現在、それぞれの市町において、復興まちづくり事業が着実に進められておりますが、個別に抱えている課題もありますことから、県といたしましては、引き続き、復興まちづくり事業の進捗状況を把握しながら、被災市町を積極的に支援してまいります。

 次に、大綱二点目、仮設住宅の集約化等についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、仮設住宅集約化に伴う高齢者の見守りと新たなコミュニティー構築への支援についてのお尋ねにお答えをいたします。

 仮設住宅の集約化に伴い、高齢化率や独居率の高まりにより、さまざまな課題が発生することが懸念されます。このため、県といたしましては、これまで行ってまいりました見守り活動を継続するとともに、被災市町が仮設住宅等サポートセンターに配置している生活支援相談員を対象とした各種研修の充実を図り、複雑化、多様化する課題への対応のための支援を行ってまいります。また、地域住民同士の支え合いが重要でありますことから、住民相互の交流促進を図るためのサロン活動など、地域コミュニティーの再構築に向けた取り組みについて、今後とも被災市町と連携しながら支援をしてまいります。

 次に、プレハブ仮設住宅の有効活用についての御質問にお答えをいたします。

 供与終了したプレハブ仮設住宅につきましては、廃棄物の縮減の観点からも再利用を検討しており、平成二十七年四月から自治体や公益性のある団体などへの無償譲渡を開始しているところであります。現在、県におきましても、庁内で長期利用が可能なプレハブ仮設住宅の有効活用について検討しており、市町村に対しましても、ことし五月の市町村長会議の場において私から有効活用を呼びかけたところであります。今後は、東日本大震災で被災した企業などへの譲渡も検討してまいります。また、有効活用した事例につきましては、南三陸町において町で整備したプレハブ仮設住宅を定住促進住宅に利用したほか、医療法人や社会福祉法人に無償譲渡し、地域の診療所や福祉施設の倉庫などに活用されております。

 次に、大綱三点目、南浜復興公園整備についての御質問のうち、市民フォーラムやパブリックコメントの意見等への対応についてのお尋ねにお答えをいたします。

 石巻南浜津波復興祈念公園の計画検討に当たっては、基本構想から基本設計策定までの間に、県民アンケートや南浜地区の元住民の方々などとの意見交換会を実施したほか、市民フォーラムや市民説明会を開催するとともに、パブリックコメントについても二回実施し、きめ細かく市民、県民の意見や要望を伺ってまいりました。また、基本設計時には地域の方々と協働して、公園の利活用を検討する計画検討協議会を四回開催したほか、市民説明会も開催してまいりました。こうした機会を通じて得られた意見等については、整備計画や設計の検討を行う石巻市南浜地区復興祈念公園有識者委員会において逐次報告をするとともに、空間構成やデザインへの参考とさせていただいております。具体的には、地域の歴史及びかつての周辺環境の伝承や市民、県民が主体となった公園にすべきとの意見を踏まえ、かつての街の記憶となる街路網を残すことや浜と自然とのかかわりを踏まえた湿地環境の再生のほか、多様な主体による参画、協働の場を設けることなどについて、反映させてきたところであります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 大綱二点目、仮設住宅の集約化等についての御質問のうち、応急仮設住宅の現状についてのお尋ねにお答えいたします。

 震災から五年三カ月を経過した現在においても、まだ多くの被災者が仮設住宅の生活を余儀なくされており、県としては、被災者の住宅再建が被災者支援の最重点課題と認識をしております。今後とも、住宅再建が決まっていない被災者に対し、恒久的住宅への転居支援など市町と連携し対応してまいります。

 次に、住宅再建方針が未定の仮設住宅入居者に対する対応及び仮設住宅供与期間の再延長の可能性についての御質問にお答えいたします。

 県としましては、入居世帯個々の再建計画について、市町とともに把握し必要な支援を行うことが重要であると考えております。再建計画が未定で自力では居住先の確保が困難な入居者の方々に対しましては、昨年七月に設置した被災者転居支援センターなどを通じて、引き続き入居者の住宅再建を支援してまいります。

 また、仮設住宅供与期間の再延長については、各市町の災害公営住宅などの整備が現在の供与期間内に完了するかどうかを見きわめ、各市町の意向を踏まえ、国と協議しながら決定してまいります。

 次に、宮城県民間賃貸住宅提供促進奨励金の実績等についての御質問にお答えいたします。

 平成二十八年六月二十四日までの支給実績は二十九件、百三十四万二千円の支給額となっております。支給件数が想定よりも少ないことから、県としましては、引き続きホームページを始めとした各種広報や不動産関係団体への周知などにより制度活用の促進を図ってまいります。

 次に、プレハブ仮設住宅の価格と建設に際しての課題についての御質問にお答えいたします。

 県内のプレハブ仮設住宅の価格については、当初の建築工事における整地やインフラ整備に加え、寒さ対策として追加工事を実施した結果、一戸当たり平均約七百三十万円となっております。東日本大震災においては、被災地域が広範囲であり、県としては、迅速な住宅の供与が最優先にすべき目標であったことから、災害時の協定に基づきプレハブ建築協会に一括依頼したものであります。しかしながら、プレハブ仮設住宅の建設に当たっては、地元企業を活用し地元経済の活性化や雇用の確保を図る必要があることも十分理解しております。県といたしましては、今後、他県の建設例も参考にしながら、災害の規模などに応じ、地元企業を活用できるよう、災害時におけるプレハブ仮設住宅の建設の仕方について検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、東日本大震災五年経過後の諸課題の御質問のうち、沿岸部における公共土木施設の復旧事業の進捗状況と今後の見通しについてのお尋ねにお答えいたします。

 東日本大震災により被災いたしました県が管理いたします公共土木施設の災害復旧事業につきましては、現在二千三百十カ所のうち二千二百六十七カ所に着手し、このうち千九百八十八カ所が完成しております。一方、沿岸部におきましては千五百二カ所のうち千百八十一カ所が完成しておりますが、河川堤防や海岸防潮堤の工事など大規模な工事が多く、また、地元との合意形成や関係機関との調整、用地買収などに時間を要していることから、金額ベースの完成率が約一五%にとどまっており、現在、工事のピークを迎えているところであります。こうした状況を踏まえ、県では、これまで平成二十九年度完成を予定しておりました災害復旧事業の一部箇所において、事業期間の見直しを行ったところであり、現時点では全体の約一・五%に当たります三十五カ所が平成三十年度以降に完成する予定となり、全箇所の完成は平成三十二年度になる見込みとなっております。公共土木施設は、沿岸市町の復興まちづくりや安全で安心な暮らしを支える重要な社会基盤でありますことから、引き続き、市町や関係機関と連携を強化し、一日も早い完成に向けしっかりと取り組んでまいります。

 次に、用地取得の状況、課題及び促進のための対応策についての御質問にお答えいたします。

 復旧・復興事業における用地取得が必要な対象箇所は二百八十四カ所、一万二千四百八十五筆となっており、現時点では六六・八%に当たります八千三百四十三筆の取得を完了しておりますが、今後、取得が難しい用地も含め、更に、約四千筆の土地の取得が必要であります。用地取得の課題といたしましては、用地取得を要する筆数が震災前の十数年分に相当することに加え、相続手続未了地、多数共有地、境界不確定地、関係者の所在不明地など取得困難な用地が多数存在していることがあります。これら膨大な用地取得を促進するため、自治法派遣職員を含め、用地職員を震災前の約二・五倍の百三十二名に増員し、加えて用地補償総合技術業務などの用地取得業務の外部委託を積極的に活用しております。更に、多数相続や多数共有地などにつきましては、文書による用地交渉、土地所有者や相続人が不明な場合には、財産管理制度を活用するなど、さまざまな手法により用地取得を推進しており、今後とも、適切かつ効率的に用地の取得の促進を図ってまいります。

 次に、仙台塩釜港仙台港区の復旧・復興の進捗状況についての御質問にお答えいたします。

 東日本大震災により被災しました仙台港区の港湾施設につきましては、四十九カ所すべてにおいて復旧工事に着手しており、四十七カ所で復旧を完了しております。そのうち、岸壁及び物揚げ場につきましては、平成二十六年度までにすべて復旧し、被災前の機能を回復しているところであります。また、今回の被災を踏まえ、数十年から百数十年に一度発生する津波に対応した防潮堤につきましては、平成三十年度の完成を目指して鋭意整備を進めております。更に、コンテナや完成自動車などが流出し、背後の市街地にも被害が拡大したことから、津波漂流物対策施設の整備を進めており、平成二十九年度までの完成を目指しております。今後も、残る被災箇所の早期復旧を進めるとともに、災害に強い港湾機能の強化に努めてまいります。

 次に、仙台港区の周辺用地の利活用等についての御質問にお答えいたします。

 仙台港区は東北地方の経済活動を支える物流拠点としての機能強化が望まれる一方で、レクリエーション等による憩いの空間の形成や干潟等の自然環境との調和が求められております。そのため、仙台港区の現港湾計画につきましては、さまざまな県民ニーズを反映するため、港湾関係者や自然保護団体、マリンスポーツ団体などから構成されます明日の仙台塩釜港を考える県民懇談会を開催し、さまざまな御意見を取り入れて策定したところでございます。今後とも、港湾計画の策定や港湾整備に当たりましては、幅広く御意見を伺いながら進めてまいります。

 次に、七北田川河口部蒲生干潟の防潮堤整備についての御質問にお答えいたします。

 蒲生干潟の河川堤防につきましては、当初、被災前の位置に復旧する計画でありましたが、その後、干潟の汽水環境が回復しつつあったことから、仙台市が堤防背後で施行いたします土地区画整理事業と調整し、堤防を内陸側に最大で八十メートル移動することといたしました。計画の見直しに当たりましては、堤防の位置や構造等につきまして地域の皆様に説明を行いますとともに、環境に対する配慮につきましては、関係団体等との意見交換を重ね、提案のありました覆土による堤防の緑化や野鳥の採餌に配慮した施工時間を採用するなど、計画等に反映することとしております。ことし二月に契約いたしました堤防復旧工事につきましては、環境アドバイザーの方々などから意見をいただき、周辺環境に配慮して施工することとしており、引き続き地域の皆様に丁寧な説明を行いながら、事業の一層の推進に努めてまいります。

 次に、防災集団移転促進事業等の現状と今後の見通しについての御質問にお答えいたします。

 被災市町では、東日本大震災により被災された方々の住まいの確保を最優先に取り組んできており、計画されております防災集団移転促進事業百九十五地区、土地区画整理事業二十七地区のすべてにおいて工事に着手しております。現在、市町では、これらの事業を精力的に進めており、防災集団移転促進事業、土地区画整理事業等によって整備される宅地につきましては、ことし三月末時点で、全体計画約九千七百区画に対しまして、五五%に当たります約五千三百区画が既に供用されており、今年度末までに、八一%に当たります約七千九百区画、平成二十九年度末までに九八%に当たります約九千五百区画が供給される見込みとなっております。県といたしましては、一日も早く被災されました方々が仮設住宅から恒久的な住まいに移られ、安全で安心した生活を取り戻せるよう、市町とともに積極的に取り組んでまいります。

 次に、大綱三点目、南浜復興公園整備についての御質問のうち、モザイク状に残る土地についてのお尋ねにお答えいたします。

 公園用地予定地であります南浜地区では、石巻市において防災集団移転促進事業による移転元地の買い取りが進められており、平成二十八年五月末現在で、対象地の約八割まで契約を終了していると伺っております。防災集団移転促進事業における買い取り対象外の土地につきましては、今年度以降、県及び石巻市が公園事業により土地を取得する予定としており、モザイク状に土地が残るような状況は生じないものと考えております。

 次に、今後の整備スケジュールについての御質問にお答えいたします。

 今年度は、ことし三月に策定いたしました基本設計に基づきまして、実施設計を取りまとめますとともに、公園区域の都市計画決定や用地取得を進め、年度内には工事に着手したいと考えております。県といたしましては、発災から十年の節目を迎えます平成三十二年度の開園に向け公園整備を鋭意進めてまいります。

 次に、整備段階における国、県、石巻市の担う役割についての御質問にお答えいたします。

 石巻南浜津波復興祈念公園につきましては、共通の基本理念と基本方針に基づき、国では東日本大震災による犠牲者への追悼と鎮魂のための式典、教訓の伝承活動、復興への強い意志の発信を担う公園の中核的空間となる国営追悼・祈念施設を整備することとしております。県は、公園利用者等の一次避難地となります避難築山などの整備に加えまして、松原の再生を行うこととしております。石巻市では、運動やレクリエーションなど市民の多様なニーズを考慮した広場などの整備を行うこととしております。県といたしましては、公園全体の一体的な整備が図られるよう、引き続き、国や石巻市と緊密に連携し、着実に事業を推進してまいります。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 四十五番坂下やすこ君。



◆四十五番(坂下やすこ君) ありがとうございます。南浜地区の国立追悼祈念公園市民説明会についてなんですけれども、何回もいろいろ市民を巻き込んで有識者とか、いろいろ巻き込んで説明会をやったというふうにおっしゃってるんですけれども、私が聞いた、そちらに参加されてる方の御意見だと市民側への配慮の欠如、例えば、いまだ行方不明者がいるにもかかわらず、資金不足を理由に重機などを使った捜索がまったく行われていない。これほかのところでは結構行われているところありますよね。それから、国、県、市が進めている計画や進め方に対して賛同している、あるいは受け入れている方々からの要望は極めて閉鎖的な議論でもって計画に組み込まれている一方で、それ以外の要望は組み込まれにくい状態にあるとか。遺族や対価が発生するとはいえ、半ば強制的に土地を追われる方々への配慮が欠けているとか。そういった、ちょっと厳しい御意見出てるんですけれども、いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 行方不明者の捜索というのは、これは当然継続してやらなきゃいけませんけれども、相当落ちついてきているということもありまして、なかなか大がかりな捜索というのは、これから難しいということは、ぜひ御理解いただきたいというふうに思っております。

 先ほども答弁いたしましたとおり、計画の検討に当たって基本構想から基本設計策定までの間にアンケートをとったり、または、元住民の方々との意見交換を実施したり、あるいは市民フォーラム、市民説明会を開催すると、パブリックコメントも二回実施するということで、我々としては、できる限りのことをやってきたつもりでございます。更に、いろんな御要望がありましたならば、我々のところにお寄せいただきまして、そうした声をできるだけ反映したいというふうに思っておりますが、一定のプロセスはしっかりととったというふうに認識をしているところでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 四十五番坂下やすこ君。



◆四十五番(坂下やすこ君) これ確か三十八・二ヘクタールですか。国と県と市とありますけど、それぞれどういう分かれ方になってるか教えてください。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 全体で三十八・八ヘクタール、今のところ予定しております。国の追悼祈念施設となりますエリアが、ちょうど十ヘクタールを予定しております。これがこの公園の中核をなすということになります。県のエリアですが、その国のエリアを取り囲むような形で二十二・二ヘクタールを予定しております。築山とか湿地の再生を行うということです。もう一つ石巻市が実施いたしますのは十六・六ヘクタール、これを足して三十八・八なんですが、石巻市は多目的広場とか、そういったものを整備しながら、市民の方のスポーツ、レクリエーションの場として整備していくということで、全体三十八・八ヘクタールで一つの形にさせていただくというふうに予定しております。



○副議長(長谷川洋一君) 四十五番坂下やすこ君。



◆四十五番(坂下やすこ君) この基本設計見ておりますと築山とかありまして、それ県の部分なんですね。それで復興交付金ですか、それを使ってやりますと防災のための事業ということで復興交付金を使うことができて、それで四十億円と、県はその予算でやるということだと思うんですけれども、県の津波防災ラインですか、あちらによりますと、南境地区っていうのは、L1津波とか来るとすっかりもう津波で浸水してしまうんですよ。今、津波は徒歩で五百メートルぐらいで逃げられるところに行くということになってるんですけれども、それでいきますと、あそこに一つだけあるっていうのはそこにさわらないんですかね。危機対策課などでは、それは好ましくないというような考え方をしてるようなんですけど、その辺はいかがなんでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) この南浜の公園の北側に、いわゆる高盛り土の道路ができまして、南浜の南側と北側で災害危険区域っていうんですか、人が住んでいていいところとそうじゃないところが分かれて、南浜の公園は、災害危険区域の中に存在するということになります。ですから、高盛り土道路から内側の方々はレベル2の津波が来ても、浸水深も二メートル未満ということで、安全性がある程度確保されるだろうということなんですが、南浜公園にいらっしゃる方々が避難行動を起こすときには、その高盛り土道路を越えて、日和山の方に逃げるか、この築山に避難されるということになりますので、そういった避難行動を、これからしっかりと皆様にお知らせをしていくということになると思います。



○副議長(長谷川洋一君) 四十五番坂下やすこ君。



◆四十五番(坂下やすこ君) 県で要は築山に上れば安心だということは、これは県が責任を持つとそういうことになると思っていいわけなんでしょうか。それだけ、ちょっと確認しておきます。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 先ほど申し上げましたように、この復興祈念施設の県営の部分というのは、先ほどの二十二・二ヘクタールで、県が責任を持って管理をするということになりますので、築山も同様の責任が発生すると考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 四十五番坂下やすこ君。



◆四十五番(坂下やすこ君) しつこいようですけれども、五百メートル、結構池が周りを迂回するようにあるんですよね。そうすると、行くのが大変なんじゃないかなと五百メートルじゃ行けないんじゃないかなという感じもしますんで、いろいろその辺のところも工夫していただきたいなというふうにも思っております。いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 先ほどもお答えしましたが、公園の中での、それぞれ活動されている方々の位置関係から、津波が襲来したときにどういう避難行動をとっていただくかということを考えなければならないと考えております。基本的に公園の中にいらっしゃる場合には五百メートルほどの距離は発生しないんですが、先ほどの高盛り土道路を越えて避難していただくなり、いろんな避難行動ありますので、そういったことを総合的に構築していきたいというふうに考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 四十五番坂下やすこ君。



◆四十五番(坂下やすこ君) 最後に鎮魂、非常に大切なことだと思います。そちらで亡くなられた方を本当に悼むと。ただその一方で、その場所を使って市民がこれからのことを将来に向けて、いろいろ例えばスポーツをしたりとか、そういうことなどもこれからいろいろ考えられると思いますので、あくまで基本的なデザインなので、これからまたそういう前向きな検討をよろしくお願い申し上げて私の質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございます。



○副議長(長谷川洋一君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○副議長(長谷川洋一君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後二時五十三分散会