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平成28年  2月 定例会(第355回) 02月29日−06号




平成28年  2月 定例会(第355回) − 02月29日−06号













平成28年  2月 定例会(第355回)



       第三百五十五回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第六号)

平成二十八年二月二十九日(月曜日)

  午前十時開議

  午後三時六分散会

      議長                     安部 孝君

      副議長                    長谷川洋一君

出席議員(五十九名)

        第一番                  大内真理君

        第二番                  角野達也君

        第三番                  内藤隆司君

        第四番                  高橋 啓君

        第五番                  鎌田さゆり君

        第六番                  遠藤伸幸君

        第七番                  庄田圭佑君

        第八番                  深谷晃祐君

        第九番                  遠藤隼人君

        第十番                  中嶋 廉君

       第十一番                  福島かずえ君

       第十二番                  天下みゆき君

       第十三番                  三浦一敏君

       第十四番                  佐々木功悦君

       第十五番                  境 恒春君

       第十六番                  太田稔郎君

       第十七番                  横山のぼる君

       第十八番                  渡辺勝幸君

       第十九番                  横山隆光君

       第二十番                  佐々木賢司君

      第二十一番                  守屋守武君

      第二十二番                  石川利一君

      第二十三番                  熊谷義彦君

      第二十四番                  渡辺忠悦君

      第二十五番                  遠藤いく子君

      第二十六番                  すどう 哲君

      第二十七番                  吉川寛康君

      第二十八番                  伊藤和博君

      第二十九番                  長谷川 敦君

       第三十番                  佐々木幸士君

      第三十一番                  村上智行君

      第三十二番                  細川雄一君

      第三十三番                  高橋伸二君

      第三十四番                  菊地恵一君

      第三十五番                  只野九十九君

      第三十六番                  佐々木喜藏君

      第三十七番                  石川光次郎君

      第三十八番                  佐藤光樹君

      第三十九番                  中島源陽君

       第四十番                  岸田清実君

      第四十一番                  菅間 進君

      第四十二番                  坂下 賢君

      第四十三番                  ゆさみゆき君

      第四十四番                  藤原のりすけ君

      第四十五番                  坂下やすこ君

      第四十六番                  庄子賢一君

      第四十七番                  本木忠一君

      第四十八番                  中山耕一君

      第四十九番                  長谷川洋一君

       第五十番                  安部 孝君

      第五十一番                  齋藤正美君

      第五十二番                  安藤俊威君

      第五十三番                  渥美 巖君

      第五十四番                  畠山和純君

      第五十五番                  仁田和廣君

      第五十六番                  藤倉知格君

      第五十七番                  相沢光哉君

      第五十八番                  中沢幸男君

      第五十九番                  渡辺和喜君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   山田義輝君

      震災復興・企画部長              大塚大輔君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

      総務部参事兼秘書課長             平間英博君

      総務部財政課長                齋藤元彦君

    教育委員会

      委員長                    伊藤 均君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   西村晃一君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      委員長                    猪俣好正君

      警察本部長                  中尾克彦君

      総務部長                   岡崎良則君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      委員                     工藤鏡子君

      事務局長                   大内 仁君

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    議会事務局

      局長                     西條 力君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      参事兼議事課長                菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

      副参事兼総務課長補佐             菅原 正君

      副参事兼議事課長補佐             川村 満君

      議事課長補佐(班長)             布田惠子君

      議事課長補佐                 菅原 厚君

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    議事日程 第六号

              平成二十八年二月二十九日(月)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第一号議案ないし議第五十三号議案及び議第百二十一号議案ないし議第百五十五号議案並びに報告第一号ないし報告第百四十四号

第三 一般質問

   〔熊谷義彦君、齋藤正美君、太田稔郎君、石川利一君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第一号議案ないし議第五十三号議案及び議第百二十一号議案ないし議第百五十五号議案並びに報告第一号ないし報告第百四十四号

三 日程第三 一般質問

       〔熊谷義彦君、齋藤正美君、太田稔郎君、石川利一君〕

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△開議(午前十時)



○議長(安部孝君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(安部孝君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、二十七番吉川寛康君、二十八番伊藤和博君を指名いたします。

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△議第一号議案ないし議第五十三号議案



△議第百二十一号議案ないし議第百五十五号議案



△報告第一号ないし報告第百四十四号・一般質問



○議長(安部孝君) 日程第二、議第一号議案ないし議第五十三号議案及び議第百二十一号議案ないし議第百五十五号議案並びに報告第一号ないし報告第百四十四号を議題とし、これらについての質疑と、日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 二月二十六日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。二十三番熊谷義彦君。

    〔二十三番 熊谷義彦君登壇〕



◆二十三番(熊谷義彦君) おはようございます。熊谷義彦でございます。四年ぶりの登壇でございますが、よろしくお願いを申し上げます。

 一般質問に入らせていただきます。

 焼却処分による最終処分場設置の問題は、絶対にやってはいけないとの立場から一般質問を行います。

 根拠のない風評被害もひどいわけでありますが、それ以上に放射能問題を風化させられることはなお怖いと思います。福島原発事故による大量の事故廃棄物が、本来あるべき遮へいも施されずにむき出しの状態で放置をされています。過日、福島原発周辺を視察をしたときにも、さまざまな方からお話を聞き、福島の復旧、再生の困難さを改めて知ると同時に、今なお、事故後の原発から放射能が飛散している状況に大きな怒りを覚えました。県内に今なお、放射能が飛散しているのではないかと思われます。爆発時と比べ飛散量、濃度が低下しているから大丈夫、安心ですとの言説は大きな誤りだと思います。これ以上の空間への放射能の飛散を減らすことが極めて重要だと思われます。福島原発の現状をどのようにとらえて、どのように国へ要望しているんでしょうか、まずお伺いをいたします。

 私は、事故による放射能汚染、運転によって生じた各種の核廃棄物問題からしても、これ以上の廃棄物を生じさせないためにも、原発の再稼働は認められないと考えますが、知事はどのようにお考えでしょうか。県民の方々は、今なお原発安全神話を信じているとお考えでしょうか、お聞かせをください。

 今回はサイト外放出汚染について中心的に知事の考えをお聞きをいたします。

 私は、この議論をする上で大前提にあるのが、東京電力、国の責任と謝罪だと考えています。いまだ原因の究明、責任の所在も不明確の中で、国、東京電力の謝罪もないことは大変残念であり、情けない思いをしています。福島原発から放出、排出された放射能、それによって生じた放射能汚染物は、明確に東京電力の所有物としてとらえるべきであります。しかしながら、東京電力は所有物ではないとする無主物論が裁判で主張され、あいまいに推移をしてきています。知事は、無主物論も含めて、こうした状況をどのようにお考えでしょうか。あわせて、知事のところには、いつ東京電力の誰がお詫びにこられたのでしょうか、知事のところにお詫びに来たとしても、県民にお詫びをしたことにはなりません。県民にお詫びをする方法は幾らでもあります。知事は、東京電力に対し、明白な責任の所在と謝罪を求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。岩渕前県会議員への答弁のように所有物責任をあいまいにした答弁では理解も納得もできるものではありません。お尋ねをいたします。

 また、今回の原発事故にかかわり知事、県当局は余りにも危機意識が欠如し、対応がおくれてしまったのではないでしょうか。県民の不安に寄り添った判断ができなかったのではないでしょうか。

 第一に、危険情報の伝達のおくれと対応だったと思います。民間企業が危険情報を伝えても、県からの情報は入ってきませんでした。

 第二に、損害賠償請求問題を含めた県民への相談対応の問題です。現在の賠償状況を見ると、私たちの税金と電力料金の一部から支払われるという奇妙な事態になってきています。これまで、県は、賠償は民民の問題だから行政は介入できないとして県民への対応は遅れてしまいました。岩渕前県議への答弁では、側面から支援と知事は答弁をしていますが、何ゆえに積極的に支援できなかったのでしょうか。

 第三に、代替牧草供給に見られるように、賠償請求を見据えて県内統一対応がとれなかったことに大きな問題があります。

 第四に、汚染物の保管管理問題です。県も市町村も大変な御苦労をされてきたことは重々に承知をいたします。しかしながら、現在の保管状況を見れば極めて残念な状況にあります。知事は、今回の原発事故から何を学び、何を教訓として考え、忘れてはいけないこととして、どのように伝えていくのでしょうか、お尋ねをいたします。

 被曝することによって、私たち人間を含めた動植物、生物、環境に大きな被害を与えてしまった低線量被曝についても、学説が一定の結論を得ていない。学説が一定していない場合は最悪の事態を想定して対応を検討し、施策を講じることが必要と思われます。どのようにお考えでしょうか。

 次に、八千ベクレル以下汚染物は市町村での焼却を求められていますが、私は、今回の焼却処分はすべきではないとの思いから、以下質問をいたします。

 一つ、クリアランスレベルをダブル基準にしていることに問題はないとしているのでしょうか。八千ベクレルとした根拠は一体何なのでしょうか。原子炉等規制法では、百ベクレル以下の放射能汚染物についてのみ、通常の産業廃棄物として処分可能としています。

 一つ、混焼を求め八千ベクレルを超えない焼却灰を求めていますが、放射能の絶対量、最終処分場の絶対量ですが放射能の絶対量は減らないと思いますが、いかがでしょうか。焼却灰が仮に八千ベクレルを超えた場合は指定廃棄物扱いになるんでしょうか。

 一つ、市町村所有の焼却施設は、放射性汚染物を焼却することは法的にも前提したものではありません。一般廃棄物焼却施設、最終処分場を設置するとなれば、市町村は多大な労力を費やして住民説明を行い、住民合意を得ています。放射能汚染物の市町村焼却では、これまでの市町村の努力をないがしろにし、今後の行政対応を難しくすることになります。混焼し希釈されることによって安全ですでは、だれも信用しないことは明らかであります。焼却した場合、バグフィルターの濃度及び部品がどの程度汚染されると判断をしているんでしょうか。その汚染された機材について、その処理はどうするのでしょうか。その根拠と知事の見解をお聞かせください。

 廃棄物処理法では放射性物質に汚染されたものは取り扱わないとされています。しかし、特措法で例外規定と読み返してだめなものを良いとしてしまうのでは、全く法への信頼性を損なうものでしかありません。すべての放射性汚染物は廃棄物処理法を遵守し、一般廃棄物と同様の扱いはしないことを明確にしなければなりません。混焼して薄めれば何でもできるのでは、法制度への信頼性を失い、無視することは許されないと思います。緊急事態、危機的状況にあっては、超法規でできるとの解釈は誤っていると思いますが、知事の見解を求めます。

 次に、指定廃棄物を焼却した場合について、以下質問をいたします。

 焼却灰は三十倍以上になると思われますが、仮に三十万ベクレル程度の焼却灰を想定した場合、この濃度は高レベル廃棄物、低レベル廃棄物どちらの基準になるのでしょうか。岩渕前県議への答弁では基準がないとの答弁でしたが、福島原発事故前においては、十万ベクレルを超える核廃棄物の収容については、青森六ヶ所村の低レベル放射性廃棄物埋設センターを指定していました。明確な基準がない中で、管理方法が異なるのでは、信頼を得ることにはなりません。事故を想定していないがための脱法的な状況は許すことはできません。事故前の基準と対応に則して対処すべきですが、知事の見解を求めます。

 一つ、焼却施設及び処分場、保管管理施設も放射性管理施設とすべきですが、今回の焼却及び保管施設の場合なぜに放射性管理区域としないのでしょうか。

 一つ、バグフィルターで放射能が九九%以上捕捉できるとの考えもあるようですが、どこでの実証実験での結果なのでしょうか。一方で、六〇%程度との説もありますが、余りにも違い過ぎであります。バグフィルター捕捉率及び他の部品の汚染度がどの程度になると想定しているのでしょうか、高い濃度で汚染された各部品の処理はどのようにするのでしょうか、お尋ねをいたします。

 バグフィルターを使っても一〇〇%セシウムを捕捉することは不可能であることは判明しています。空中に飛散されるセシウムの量は少ないから、住民は我慢しなさいということでしょうか、お尋ねをいたします。

 次に、焼却した焼却灰を福島ではコンクリートで固形化しますが、宮城では固形化しない、フレコンバッグに入れるだけです。なぜでしょうか。一方、保管管理施設はコンクリートで囲おうとしています。コンクリートの耐用年数、耐震基準を明らかにしてください。フレコンバッグの耐久年数も明示してください。

 一つ、県内三候補地ともに豪雪地帯であり、二十四時間一年中管理することは可能だと考えているのでしょうか、管理は委託しないで国の直轄管理と考えていいのでしょうか。

 一つ、汚染者負担原則からしても、東京電力が責任を果たそうとしないのが不合理であります。搬出から焼却処分への過程において、事故が生じた場合の責任と補償について見解を求めておきます。

 次に、焼却処分にかかわる安全協定についてですが、当然、住民合意の上で安全協定を結ぶことが必要ですが、安全協定の当事者をどのように考えているのでしょうか、首長だけが合意すれば推進できると考えているのでしょうか、お聞かせをください。

 汚染者は東京電力ですが、原子力規制機関も監督責任を負うべきですし、原発を推進してきた学者の方々も同罪だと思いますが、知事はどのように考えているでしょうか。同様に原発推進に協力をしてきた各自治体、議会も拒否権を有していたことからして同罪と思いますが、いかがでしょうか。

 一つ、最大の被害者は、汚染させられた住民であり、被害者が汚染の責任を押しつけられることは余りにも理不尽と思いますが、知事はどのようにお考えでしょうか、お答えをいただきます。

 新聞によれば、茨城では、分散保管を前提に指定廃棄物が八千ベクレル以下となれば、指定を解除し、各市町村が一般廃棄物として処分、十年後には指定廃棄物が三千六百四十三トンから〇・六トンに減ると推計、とあります。また、指定廃棄物のコンクリートでつくられた施設で保管する安全対策を求める、と報道をされています。県内の最終処分が困難である以上、分散保管は一歩前進だとも私は思います。知事は、分散保管に賛成なのでしょうか、反対なのでしょうか、茨城方式についてどのように評価をしているのでしょうか。

 次に、分散保管をできるとする法的根拠は何なのでしょうか。保管後、十年たって、大幅に自然減衰するとの科学的根拠は、何なのでしょうか。

 一つ、宮城県内での指定廃棄物は全体として幾らになるのでしょうか。環境省指定、未指定、今後の見通しも含めて、お知らせください。

 指定および解除は、国と自治体との協議とされていますが、これ以降国に申請する指定廃棄物はどのように判断をされるのでしょうか。現在、保管している栗原においては、県が厳重に管理していますが、国が現在の放射線量を個々に測定するとのことなのでしょうか、発災時、国、県、市町村が指定したものは指定廃棄物とすべきであります。また、今後、出現する汚染物については、測定の上、国の責任で対応すべきものと思います。

 次に、宮城でも、茨城と同様に、焼却しないでのコンクリート施設保管をすべきではないでしょうか。

 一つ、分散保管、指定解除を持って国と東京電力の責任を免除するとの意見も見え隠れをいたしますが、処分方法を科学的、合理的に明示するのは、国、東京電力の責任です。市町村に責任転嫁することはあってはならないと思います。

 次に、知事は、国の方針が出れば異論を唱えることなく、その方向に沿って汗を流すと報道をされていますが、県民の側に寄り添う発言とは思えません。国の誤りを正し、科学的見地に立って県民の利益を守ってこその知事ではないのか、年頭あいさつでの、仕事はみずからつくるべき、難しい仕事はねらえ、との知事の思いをみずから体現すべきではないのか。

 一つ、一時保管施設等での火災について、国の指針に基づいて各消防本部において対応基準を定めと答弁していますが、具体的に緊急時に何をどうしろとの指針が出ているのか全く不明であります。緊急時の避難、消火について具体的に答弁願います。

 次に、県内三候補地選定における疑問についてお聞きをいたします。岩渕前県議への答弁では、三候補地について、安全性について自然災害からの影響を受けにくい候補地と設置の安全性からして幾重にも安全性に配慮した内容だと評価をしていますが、今でも変わりはないのでしょうか。土砂崩れの危険性、活断層があって現地を見ても、選定に何らの問題もなかったとの考えなのでしょうか、お尋ねをいたします。

 また、三候補地公表以前に環境省と県が協議をしているわけでありますが、国が示した判断のデータは、何十年前のものだと理解をしているんでしょうか、なぜ最新のデータが活用されなかったのか、お聞かせをください。

 一つ、三候補地返上、指定廃棄物再調査を受け、県主催の市町村長会議で意見を集約をするとのことですが、県は国に何を求め、市町村長会議に県として何を提起するのかが不明確であります。

 一つ、特措法見直しの立場に立つのであれば、早急に法的課題を明らかにし、関係都県知事会議を開き、問題点の共有と、法改正へと進むことが必要と思いますが、いかがでしょうか。

 一つ、知事も、県外にとは言っているが福島にとは言っていないと発言をしていますが、私も、現時点では、福島などでの処分は不可能であると考えています。その理由として、一つ、福島県民への同意が困難であること。一つ、国が帰還できない地域を特定しないこと。一つ、多くの被災地の解体を含めた復旧ができていないこと。一つ、福島県内の汚染物処分についても、住民合意がなされていないこと。一つ、東京電力の福島県以外とした場合でも、住民合意をとることの困難性。一つ、青森においても搬入を認めないことなどを考えても、県外での焼却、保管処理は大変難しいと考えています。どこでどのように処理しようと大前提になるのが住民合意であり、それを無視することは絶対にあってはならないと思います。以下、そのことを踏まえて、私の提案をさせていただきます。

 指定廃棄物以外も含めて、国及び東京電力の責任で、科学的な方法での汚染物の処理をすること。

 一つ、焼却処分は自然減衰と比較しても、更に困難性をまし、住民の理解、納得を得られないことから、取りやめること。一つ、保管状況を精査し、住民の理解を経て早急に安全策を講じた集中管理を行うこと。最低でも、指定廃棄物については、栗原レベルまで水準を引き上げること。一つ、汚染箇所の、山、ダム、湖、河川、河口などについて早急に調査し、対策を講じること。一つ、原発事故に伴う被災地での帰還が困難な地域については、移住支援を含めた被災者支援制度を拡充すること。一つ、国の財政支援のもと、民間、公的機関の研究を最大限強化し、放射能対策研究を進めること。一つ、損害賠償について早急なる支払いを求めるとともに、福島限定の制度を拡大し、被害者の実情、要望を十分に集約し、完全なる補償を行うこと。被害者が泣きを見ないよう全面的に県が支援すること。一つ、健康被害を想定し、長期にわたる検査制度を福島以外も含めて、制度化すること。一つ、原発災害関連死についても調査し対応すること。

 県は、東北電力の株主であることから、女川原発再稼働へのキャンペーンを取りやめさせること。一つ、被災都県の知事会議を開き、問題の共有化を図り、法律の改定、又は新法の制定を求めること。一つ、当面の安全策を講じる上から暫定的に、市町村ごとの分散保管を図ること。当然のごとく、現時点での最善の科学的根拠に基づき最大の安全策を講じたコンクリート建屋の中で保管すること。私も含めて、県外での処分も県内での焼却処分も大変難しい八方ふさがりとの感を持ってると思います。知事も、もしかすると同様かとも思います。こうした状況にあっても、排出者責任、原発推進責任を前提にして、現時点でとり得る最善の策をとるべきだと思います。私は、生体保管を前提にして、ペレット状態にして、厳重にコンクリート建屋の中でドラム缶で暫定的に保管することを求めます。当然、公有地を前提に市町村ごと、圏域ごとに指定廃棄物以下も含めて保管すべきと考えます。有機物を分解しないので、ペレット状態にしても放射能濃度が上がらないと言われております。生体保管、ペレット化はドラム缶でのコンクリート建屋での保管が現時点で選択上正しいとしても、特定場所を示しての住民合意を得ることの困難性については十分十二分に私も理解できます。難しいことに挑戦とはまさにこの問題を含みます。単に保管するのではなく、国の財政支出を受け、科学的、物理的に最善の策によって、分散保管をせざるを得ないとの共通認識に立てないのでしょうか、お尋ねをいたします。県としての責任を持っての暫定保管を強く求めます。

 最後に、原発から生じる高レベル放射性廃棄物について、政府は公募方式から、国主導で処分地を選ぶ方式に転換をしています。年内にも処分に適した有望地を示すとの報道もなされております。知事は知事と市町村の意見を聞いて尊重すべきは当然ですが、知事が拒否すれば、立地は困難と言われています。報道によれば、十九道府県で既に受け入れない、拒否との報道がなされております。宮城は、マスコミへの回答では、留保となっていますが、何ゆえに回答しないのか。どのような状況判断をしているのか。明確に受け入れないとなぜ言えないのか、お答えをいただきたいというふうに思います。

 以上、四年ぶりの一般質問を壇上からさせていただきましたが、明確な丁寧な答弁を求めて、壇上からの一般質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 熊谷義彦議員の一般質問にお答えいたします。大変多岐にわたっておりますので、少し早口で簡潔に答弁いたします。

 大綱一点目、放射能問題についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、福島第一原発の現状と国への要望についてのお尋ねにお答えをいたします。

 東京電力福島第一原子力発電所では、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップに基づき、周辺環境等への安全確保を最優先に、飛散防止剤散布などの放射性物質への対策を講じながら、廃炉に向けた作業が進められており、放射性物質の放出量についても放出管理の目標数値を下回っていることが確認されております。

 しかしながら、廃炉までの道のりは長く、今後もさまざまな対策が必要になるものと認識しておりますので、県としても、国が前面に出て対策を講じるとともに、東京電力に対しまして強く指導するよう継続して要望してまいります。

 次に、原発の再稼働と安全神話に関する認識についての御質問にお答えをいたします。

 原子力発電所の再稼働については、エネルギー政策における中長期的な観点から、国において総合的に判断されるべきものと考えております。また、国は、原子力発電所において、過酷事故は起こり得ないという、いわゆる安全神話については、エネルギー基本計画において決別するとしております。県といたしましても、原子力災害は起こり得るものであるとの前提で、防災対策の推進に努めているところであり、この認識は、県民の皆様も同様ではないかと思います。

 次に、東京電力からの謝罪などについての御質問にお答えをいたします。

 原発事故後の平成二十三年九月に東京電力の副社長が来庁し、原発事故により県民が受けた被害に対する謝罪がありました。また、私が東京電力本社を訪問した際にも、会長や社長から謝罪があったほか、原発事故被害対策のために設置したみやぎ県民会議の場において、関係団体の責任者や自治体の長に対して、副社長から謝罪がありました。原発事故により放出された放射性物質の所有権については、県は判断する立場にありませんが、東京電力には、原因者としての立場をしっかりと認識し、安全かつ着実に廃炉、汚染水対策を進めるとともに、事故の被害者に対し、十分な賠償を一日も早く行うことを継続して求めてまいりたいと考えております。

 次に、原発事故からの教訓についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災がこれまで経験したことがない未曽有の大災害であり、広範囲に被害が及び、さまざまな事象への対応が必要となりました。こうした中、今回の原発事故対応においては、的確な状況把握や情報伝達のおくれなど十分ではなかった点があったと認識をしております。これらを踏まえ、原子力発電所立地県である我が県においては、ふだんからあらゆる可能性を探り、防災対策を講じることが重要であることを改めて認識したところであり、危機管理の必要性、重要性を広く後世にも伝えていくべきであると考えております。

 次に、原子力規制機関や原発を推進してきた学者などの責任についての御質問にお答えをいたします。

 福島第一原子力発電所事故前の規制基準は、地震や津波等の大規模な自然災害の対策が不十分であったことなどが指摘されたことから、新たに、専門的知見に基づき中立公正な立場で、独立して職権を行使する原子力規制委員会が設置され、新規制基準が制定されたものと認識をしております。また、日本原子力学会及び日本保全学会では、原子力安全国際シンポジウム声明の中で、学術的専門家集団として、東京電力福島第一原子力発電所の事故を真摯に反省し、技術的なサポートを継続し、信頼回復に努めると宣言したことは承知しております。なお、原子力政策は、国のエネルギー政策の一環として進められてきたものであり、原子力発電所で発生した事故そのものの責任は、自治体の首長や議会には問えないものと考えております。

 次に、汚染の責任が住民に押しつけられることは理不尽ではないかとの御質問にお答えをいたします。

 福島第一原子力発電所の事故による汚染の責任は、一義的には汚染原因者である東京電力にありますが、これまで原子力政策を推進してきた国も、その社会的責任にかんがみ、汚染への対処に関し、大きな責任を担うこととされております。指定廃棄物の処理については、国が行うこととされておりますので、現在でも続いている汚染による県民生活への影響を一刻も早く払拭するため、国には、住民に責任を押しつけることなく、最後まで責任を持って取り組んでいただきたいと考えております。

 次に、分散保管への賛否と茨城方式への評価についての御質問にお答えをいたします。

 茨城県では、今月四日に開催された会議において、現地保管を継続しつつ、放射能濃度が下がったものから段階的に既存の処分場等で処理する方針が確認されたと伺っております。一方、我が県には稲わらなどの性状が不安定な廃棄物が多いことから、茨城県の方式をそのまま我が県に当てはめることは難しいものと考えておりますが、まずは市町村長会議を開催し、忌憚のない御意見を伺う必要があると考えております。また、他県の方針への直接の評価は控えさせていただきますが、地元の自治体にとっては苦渋の決断であったのではないかと思います。

 次に、国と東京電力は市町村に責任転嫁せず、処分方法を科学的、合理的に明示すべきとの御質問にお答えをいたします。

 指定廃棄物の処理責任はあくまで国にあり、また、国が現在検討している指定解除の制度は、一時保管者や解除後に処理責任を負うものとの間で協議が整うことを前提として解除を行うものと伺っておりますので、仮に制度ができたとしても、一方的に処理責任が市町村に移ることはないものと考えております。しかしながら、国が処理責任を果たせないまま時間が経過しておりますので、国は、市町村に負担を押しつけることなく、安全かつ合理的に廃棄物の処理が終了するまで、責任を果たしていくことが必要であると考えております。

 次に、知事は国の誤りをただし、県民の利益を守るべきとの御質問にお答えをいたします。

 私はこれまで、指定廃棄物の処理について、県民全体の利益を考えながら国に対して発言してまいりました。しかし、指定廃棄物の処理をどのような方法で行うかの決定権は国にあります。既に、一時保管されている皆様に約束した二年を大幅にすぎ、処分場の建設が膠着状態に陥っている現状において、国の方針に反対するだけでは処理の長期化を招いてしまうおそれがあります。むしろ、国の方針を踏まえつつ、県内市町村との調整役として汗をかくことにより、少しでも早く実際の処理が進むよう努力することが、県民の利益にかなうものと考えております。

 次に、県主催の市町村長会議についての御質問にお答えをいたします。

 次の市町村長会議では、今回、国から示された新たな方針を説明し、未指定の高濃度の廃棄物や八千ベクレル以下の汚染廃棄物も含め、どのように処理を進めていくべきかについて、まずは忌憚のない御意見を伺うことになるものと考えております。会議では、さまざまな御意見をいただくことになると思いますが、県といたしましては、県議会の御意見も踏まえながら、早期に廃棄物の処理が進むよう議論を重ねてまいりたいと考えております。

 次に、関係する都県知事と問題点を共有し、特措法改正を目指すべきとの御質問にお答えをいたします。

 指定廃棄物を有する十二都県では、置かれている立場や状況がそれぞれ異なりますので、特措法についての問題点を共有することは難しいのではないかと考えておりますが、今後とも、必要に応じて、他県との情報交換に努めてまいりたいと考えております。なお、特措法の見直しについては、現時点では、仮に求めたとしても、実現する可能性は低いものと考えておりますが、今回、国から新しい方針が示されましたので、まずは、近く開催する予定の市町村長会議で率直な意見交換を行ってまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 総務部長山田義輝君。

    〔総務部長 山田義輝君登壇〕



◎総務部長(山田義輝君) 大綱一点、放射能問題についての御質問のうち、一時保管施設での火災発生時の対応についてのお尋ねにお答えいたします。

 放射性物質事故時の対応については、平成二十三年三月に国から各消防本部に対してスタート!RI119消防職員のための放射性物質事故対応の基礎知識が示されております。その中で、消火活動に当たり、消防警戒区域を設定し、部外者の立ち入りを制限するとともに、住民等の安全確保を図るため、関係機関と連携しながら、火災の概要、住民への被曝、避難や屋内避難の必要性の有無などを重点的に広報することとされております。なお、火災現場では放射線測定を行いながら、消防隊員の被曝を避けるための装備の着装など、隊員の安全管理を徹底した上で活動することとされております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱一点、放射能問題についての御質問のうち、放射性物質放出の責任についてのお尋ねにお答えいたします。

 東京電力は、放射性物質汚染対処特措法及びその基本方針により、福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境汚染について必要な措置を講ずることとされており、免責はされておりません。なお、放射性物質の所有権をめぐる解釈は、司法において判断していただきたいと考えておりますが、所有権の有無にかかわらず、東京電力は、原発事故により放射性物質を放出した原因者として、廃炉、汚染水対策や、損害賠償などについて、しっかりと責任を果たしていただきたいと考えております。

 次に、八千ベクレルの基準の根拠とクリアランスレベルのダブル基準の問題点についての御質問にお答えいたします。

 八千ベクレルの基準は、廃棄物を安全に処理するための基準として、通常の処理方法でも、周辺住民、作業員ともに、その追加被曝線量が一年間で一ミリシーベルト以下となるよう、放射性物質汚染対処特措法に基づいて定められたものであります。一方、原子炉等規制法に基づく百ベクレルの基準は、廃棄物を安全に再利用できる基準であり、運転を終了した原子力発電所の解体で発生したコンクリートなどの廃棄物を一般社会で安全に再利用するための、いわゆるクリアランスレベルとして定められたものです。したがいまして、この二つの基準値は、設定した目的がそれぞれ異なるものであることから、クリアランスレベルをダブル基準にしているものではないと考えております。

 次に、混焼による放射能の量と焼却灰の取り扱いについての御質問にお答えいたします。

 一般的に放射性セシウムは、時間の経過とともにベータ線などの放射線を放出しながら減衰していき、安定した物質に変化します。焼却によって減衰するものではないため、一般ごみと混焼することで放射能濃度は希釈されるものの、セシウムの量自体は減少しないものと考えられます。なお、焼却灰の放射能濃度が八千ベクレルを超えた場合には、指定廃棄物となります。

 次に、焼却した場合のバグフィルター等の汚染の程度や処理方法等についての御質問にお答えいたします。

 放射能に汚染された廃棄物を焼却した場合、放射性セシウムは大部分がばいじんの中に移行しますので、ばいじんが付着する炉の内壁やバグフィルターなどが汚染されることになります。汚染の程度は、焼却する廃棄物の放射能濃度、数量及び炉の燃焼方式によって異なりますが、バグフィルターで捕捉されたばいじんは、定期的に払い落とされる仕組みとなっておりますので、バグフィルター自体の汚染の程度は、さほど高くないものと考えております。なお、汚染されたバグフィルター等の部品は、メンテナンス等の時点における放射能濃度により、産業廃棄物又は指定廃棄物として適正に処理されることとなります。

 次に、放射性廃棄物は廃棄物処理法の趣旨にのっとって処理すべきであり、超法規的な処理は誤りではないかとの御質問にお答えいたします。

 福島第一原子力発電所の事故は、原子力発電所の敷地内に大量の放射性物質が放出されて、その汚染が問題となった我が国で初めてのケースであり、我が県を含む広い範囲で汚染された土壌や廃棄物が大量に発生いたしました。これらの処理を進めるには、新たな法制度が必要となったため、事故由来放射性物質による環境汚染からの影響を速やかに低減することを目的として、特別措置法が制定されたものと認識しております。

 次に、三十万ベクレル程度の焼却灰についての御質問にお答えいたします。

 高レベル放射性廃棄物とは、使用済み燃料の再処理により発生した残存物を固形化したものを指すと言われており、それ以外の原子力発電所等から生じる放射性廃棄物が低レベル放射性廃棄物と言われております。これらの廃棄物については、原子炉等規制法及び特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律による規制を受けますが、いずれにしましても、原子力発電所等に由来する廃棄物に限定されており、指定廃棄物は規制の対象とはされておりません。したがいまして、八千ベクレルを超える焼却灰については、放射性物質汚染対処特措法にのっとって処理することとなります。

 次に、焼却施設や処分場にも放射線管理区域を設定すべきとの御質問にお答えいたします。

 国は、汚染廃棄物等の処理に従事する労働者を放射線被曝から守るために、電離放射線障害防止規則を改正するとともに、新たに事故由来廃棄物等処分業務に従事する労働者の放射線障害防止のためのガイドラインを策定しました。このガイドラインでは、焼却施設や埋立処分場において、空間放射線量が毎時二・五マイクロシーベルトを超えるおそれのある区域などを管理区域に設定することとしております。したがいまして、管理区域が設定されるかどうかについては、今後焼却施設等が設置される際に、空間放射線量などを測定し判断されることとなります。

 次に、バグフィルターによる放射性物質の捕捉率についての御質問にお答えいたします。

 バグフィルターによる放射性物質の捕捉の実証実験については、バグフィルターを備えた福島県内の一般廃棄物焼却施設及び環境省の実証事業において行ったものと伺っております。その結果によれば、バグフィルターの放射性物質の除去率は、おおむね九九・九%以上となっており、極めて高いものと考えております。

 次に、バグフィルターでセシウムを一〇〇%捕捉することが不可能であるのに、住民は我慢せよと考えているのかとの御質問にお答えいたします。

 先ほども述べましたが、国の実証事業によれば、バグフィルターによる放射性セシウムの除去率は九九・九%以上とされており、また、排ガスの測定実績でも、煙突部分は排ガス中のセシウムは検出下限値以下となっておりますので、住民への影響は極めて少ないものと考えております。

 次に、福島県と埋設の形態が異なる理由とフレコンバッグの耐用年数及びコンクリートの耐用年数と耐震基準についての御質問にお答えいたします。

 福島県内の十万ベクレル以下の指定廃棄物については、既存の管理型処分場において埋め立て処分する計画であり、雨水による地下水汚染対策に万全を期す必要があるため、焼却灰等をコンクリート固形化した上で埋め立てるものと聞いております。フレキシブルコンテナの一般的な耐用年数は三年から五年程度と考えられますが、我が県で計画されている最終処分場は遮断型処分場であり、雨水との接触はありませんので、埋め立ての際にコンクリート固形化を行う必要がないと判断されております。なお、施設本体は鉄筋コンクリート構造物で、百年以上の耐久性を備え、当該地において想定される最大級の地震に対しても、倒壊、崩壊しない構造で建設する計画と聞いております。

 次に、国による処分場の管理方法についての御質問にお答えいたします。

 現在計画されている最終処分場の管理方法については、国の職員が常駐し、定期的な点検、診断の実施、必要に応じた補修、敷地周辺の空間放射線量率や地下水の水質測定など、何重もの安全対策を講じると聞いております。なお、管理方法の具体的な内容は、処分場建設とあわせて定められるものと考えております。

 次に、事故が発生した場合の責任と補償について、また、東京電力の事故が発生した場合の責任と補償についての御質問にお答えいたします。

 指定廃棄物の処理については、特措法において、国が責任を持って行うこととされておりますので、適切に管理されることになると思いますが、万が一事故が起こった場合の責任補償については、事案ごとに国において対応されるものと考えております。

 次に、安全協定を結ぶことが必要であり、その当事者についてどうか、更に、首長だけが合意すれば推進できるのかとの御質問にお答えいたします。

 我が県における指定廃棄物の最終処分場建設に当たっての安全協定締結の必要性及びその相手方等については、国の判断となりますが、建設地の首長及び住民への十分な説明と理解は、重要なことであると考えております。

 次に、分散保管の法的根拠と、大幅な自然減衰の科学的根拠についての御質問にお答えいたします。

 分散保管できるとの法的根拠については、茨城県では、当初から濃度の比較的低い指定廃棄物が多いため、時間の経過により八千ベクレルを下回ったものから段階的に既存の処分場で処理することとしたものであり、指定解除の手続は必要ですが、基本的には、現行の特措法や基本方針等の枠組み内での取り扱いとなっております。また、保管後十年で大幅に自然減衰するとの科学根拠については、国が公表した資料によると、セシウムの物理的半減期により経過年数に応じた放射性セシウム濃度を推計したものとなっております。

 次に、県内の指定廃棄物の全体量についての御質問にお答えいたします。

 先月二十日時点における県内の指定廃棄物の数量は約三千四百トンとなっております。また、我が県における八千ベクレルを超える廃棄物の量は、未指定のものも含め、合計で約六千トンになると見込んでおりました。一方、国から、指定を解除する制度を新たに設ける考えが示されたことや、八千ベクレル以下の牧草等の焼却により、新たに指定廃棄物が発生する可能性もあることから、全体量は、現時点では予測できないものと考えております。

 次に、今後国に申請する指定廃棄物の取り扱いについての御質問にお答えいたします。

 未指定の廃棄物の取り扱いについては、これまで国から、過去に適切な方法で八千ベクレルを超えていたことが確認されていれば、その結果に基づいて指定を受けることが可能と伺ってきたところです。しかし、国は今回、未指定の廃棄物についても現在の放射能濃度を測定することを検討しており、また、指定を解除する制度を新たに設ける考えも示したことから、栗原市内の未指定の廃棄物の取り扱いも含め、改めて国の方針を確認する必要があるものと考えております。

 次に、我が県もコンクリート施設で分散保管を継続すべきとの御質問にお答えいたします。

 我が県の指定廃棄物には、性状が不安定な稲わらなどの農林業系廃棄物が多く、大部分が焼却灰など性状が安定したものである茨城県とは状況が大きく異なっております。加えて、農林業系廃棄物が県内各地域で分散して一時保管されていることから、現状の一時保管状態のままで、指定廃棄物をすべてコンクリート施設を設けて保管することは難しいものと考えています。

 次に、県内三候補地のリスクへの評価と土砂崩れや活断層の影響についての御質問にお答えいたします。

 お話のありました以前の答弁での最終処分場の安全性についての評価は、候補地の選定手順や施設の構造などの全般的な評価であり、三候補地の具体のリスクについて評価したものではございません。また、国は、ボーリング調査を初めとする詳細調査を実施し、有識者会議で候補地の安全性について評価を行うこととしておりますので、この手順によって三候補地の土砂崩れの危険性や活断層などについての安全性が確認されることになるものと認識しております。

 次に、国が候補地選定に使用したデータについての御質問にお答えいたします。

 国は、候補地選定に当たり、既存の知見で地図情報として全国的に整備され、一律に評価できるデータを採用するという基本的な考え方を示し、市町村長会議で合意されてきたところです。地すべり、斜面崩壊など九つの評価項目につき、それぞれどのデータを使用して評価するのかについては、平成二十五年十一月の第四回市町村長会議で示された宮城県における候補地の選定手法において明示されております。時点が古いデータが含まれていたという御指摘があることは承知しておりますが、国は、最新の知見や候補地特有のデータがある場合には、詳細調査の中で把握し、有識者会議で評価を受ける予定と伺っております。

 次に、科学的な最善の策として分散保管すべきとの御質問にお答えいたします。

 我が県の指定廃棄物を今後どのように処理していくべきかについては、再測定結果を踏まえた国の方針が示されましたので、市町村長の御意見をよく伺いながら、国の方針との調整を図ってまいりたいと考えております。なお、我が県の場合、汚染稲わらの量が多く、高濃度で未指定の廃棄物もあることから、一時保管を継続するという選択には課題が多いものと認識しております。減容、安定化の方法としては、国により安全性が確認されているバグフィルターを備えた焼却炉で焼却することが最も有力な選択肢となりますが、ペレット化なども含め、市町村より御意見をいただきながら、必要に応じ、国に提案してまいりたいと考えております。

 次に、高レベル放射性廃棄物の処分地受け入れの調査に関する御質問にお答えいたします。

 高レベル放射性廃棄物の最終処分地については、昨年五月に特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針が改定され、国が前面に立って、科学的有望地を提示するなどの取り組みを行うこととしております。現在、国のワーキンググループにおいて科学的有望地の選定基準の議論がなされている最中であり、国からは詳細な説明がない状況でありますので、我が県に最終処分地受け入れの申し入れがあるとの仮定に立った今回のマスコミからの質問については、現時点では、回答できないとしたものです。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱一点、放射能問題についての御質問のうち、低線量被曝の健康に対する影響についてのお尋ねにお答えいたします。

 東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射線によるに健康影響と健康調査の必要性については、平成二十四年二月に宮城県健康影響に関する有識者会議により科学的、医学的な観点からは、健康への悪影響は考えられず、健康調査の必要性はないとの判断が示されており、平成二十六年十二月に国の専門家会議が公表した中間取りまとめの内容などからも、その判断を変更する状況にはないものと考えております。県としては、今後も、放射線に関する正しい知識の普及啓発などにより、県民の不安解消に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(安部孝君) 二十三番熊谷義彦君。



◆二十三番(熊谷義彦君) 知事、この問題の処理の方法をどのようにするのかという大前提を私は先ほど申し上げたんです。いわゆるきちんとしたまず謝罪をしなさいと。所有者責任とか何かっていうのは裁判で決着をつけるというのが理屈ではあるんです。ただ、一方で、東京電力は損害賠償請求に応じて十分ではないにしろ、対応している。その前提になるのがやっぱりきちんとした謝罪だと思うんです。知事のところに来たとか、知事が行ったところに行っておわびをされたとか、そういうことではなくて宮城県知事として、東京電力に何らかの形で、県民に対して謝罪をしなさいと。そういうことをきちんと言うのが私は、知事の責任ではないのかなというふうに私は思います。というのは、過日、私も東京電力の仙台営業所というのか、そちらの方とお会いをしました。議論をする前に東京電力はきちんと謝罪をしなさいということを私は申し上げました。それから議論がスタートだというお話を申し上げましたが、知事の考えはどうですか。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 東京電力の会長、社長また副社長、地元の責任者の方には、会う度に厳しい申し入れをいたしました。そして、県民に対して、しっかりと謝罪をするべきだということは伝えております。先ほども言ったように、このようなときにマスコミのいる前で申しわけありませんでしたというおわびをしております。メディアを通じて、県民に対してそれは伝わっているというふうに思いますが、なお足りないという気持ちもよくわかりますので、今後とも、そういった面会するような機会がありましたならば、厳しいことをしっかりと申し上げたいというふうに思います。



○議長(安部孝君) 二十三番熊谷義彦君。



◆二十三番(熊谷義彦君) 伊東部長、健康調査の件だけれども、御存じのように福島で甲状腺がんの子供たちがどんどんどんどん出てます。当初はそういうことは想定をしてない、心配なしと福島でも言ってたんです、しかしながら、予想以上に出現をしてきたということで、確かに、福島でも原発事故の原因説はとってはいないんですが、しかしながら甲状腺の子供たちが、がん患者がふえている事実はだれも隠せない。宮城県で何らの、検討委員会で一定の結論を出したのはわかってます。それでも福島の状況を見ても、今でもやらなくてもいいんだということに私はなるんですかと聞いてるんです、もう一回答弁願います。



○議長(安部孝君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) この二月に福島県で公表いたしました県民健康調査の中間取りまとめ、最終案ということで、いろいろ調査をした結果、評価ということで取りまとめがされております。そうした中で、基本的には統計学優位性を持って確認できるほどの健康影響が認められるレベルではないという評価、そしてその甲状腺検査につきましても、甲状腺がんの発見について将来的に臨床診断されたり死に結びついたりすることがないがんも多数診断している可能性ですとか、地域別の発見率の差がないとか、そういうことで放射線の影響とは考えにくいという評価がなされているところでございます。なお今後も甲状腺検査を福島県で継続していくということでございますので、そういう状況についてはよく隣県として見ていかなければならないと思っております。一方で、県の有識者会議の中でも甲状腺検査を実施すると、症状が出ていない子供たちに実施することの悪影響といいますか、そういうことについても指摘されておりますので、そういったいろんな国のレベルでも有識者の方々が協議をしているという状況でございますので、宮城県としてもそういう状況をよく見て、対応してまいりたいと考えております。



○議長(安部孝君) 二十三番熊谷義彦君。



◆二十三番(熊谷義彦君) 総務部長、万が一、事故起きた時の消火活動についてなんだけども避難させます、消防団員の方々の安全を守ります、そんなのは当たり前なんです。一たん消すにしても、水で消せば汚染水になるんです、当然のごとく。そして、火事になれば煙が出て、風が舞うんです。そういう万が一のときは危険な状況に陥るということを、私も含めて地元の方々も消防の方々も心配をしてるんです。だから、一日も早く、私はこの問題について、栗原では防火シートだったかな、あれできちんとやってもらったから大変ありがたいと思ってるんです。だけども栗原以外のところはそういう施策はまだ講じられていない。万が一のときは大変危険な状況におかれてくる。だからこそ、きちんとした管理方法をすべきだ。当然のことなんです。火事が出れば煙で放射能が回ってしまうんだ、どうしますか。



○議長(安部孝君) 総務部長山田義輝君。



◎総務部長(山田義輝君) お話のとおり一次保管施設が火事になった場合についてはその火事の対応ということがございますけれども、火事にならないような対策というものが非常に重要だというふうに考えておりますので、これまでも適切な保管場所の設定とか建屋内での保管に努めているわけでございます。これについては、事故を防ぐという意味でも一刻も早く、実際の処理が進むことが大事だと考えておりますので、そんなに時間がかかるということであれば、保管方法の強化等について国に求めていくということも検討して参りたいというふうに考えております。



○議長(安部孝君) 二十三番熊谷義彦君。



◆二十三番(熊谷義彦君) 部長、時間かかるのわかってるでしょう。仮に知事、仮にきょうここで最終処分場がここだって決まっても、仮に決まっても焼却の建物つくって焼却するまで三年かかるんです。三年間は今の状態のまま少なくとも置かれるんです。そんなこと誰だってわかってるじゃないですか。それをわかっていて火事が出ないようにします。ふざけないでくれと、きちんとした保管をしますって何で答弁できないの。



○議長(安部孝君) 総務部長山田義輝君。



◎総務部長(山田義輝君) 一時保管については、きちんとした保管ということについては、これまで努めてきているところでありまして、そのような不足するところについては、保管のあり方については検討すべき点は検討していかなければならないというふうには思ってございます。



○議長(安部孝君) 二十三番熊谷義彦君。



◆二十三番(熊谷義彦君) きちんと何回も言うように栗原は皆さんのおかげで、きちんと防火シートやってもらって、安全策が向上したと私も思ってんです。大変ありがたいと思っているんです、だからさっきも言ったように最低でも栗原レベルまで引き上げていただけませんかと。一時保管についてそのことも含めてお話をしたんです。知事いかがですか。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 市町村長会議を開きましていろいろ御意見を伺おうと思ってますが、防火シートで保管をするということになると当然、長期間保管をするということの意思表示にもなります。まずは、処理方針をきちっと決めた上で、その上で考えていくということが重要だというふうに思っております。当然、住民の皆さんに不安を感じさせないようにすることは重要でございます。保管をされている市町村の御意見をまず聞かなきゃいけない、県がこうするということは御案内のとおり、指定廃棄物につきましては国が責任を負ってやるということなっていて、そして今、保管は市町村がやっておりますので、県が何々をするということを私の方で意思決定をすることはできないということであります。したがって、市町村長の意見を聞きながらその中で、そういった御意見も出てくれば、当然、そういった方向で検討していく、ですからやらないというわけでもないんですが、私の方で県の方でやるんだというようなことを、ここで意思表示することはできないという、その点は御理解いただきたいというふうに、おっしゃってることはよくわかります。



○議長(安部孝君) 二十三番熊谷義彦。



◆二十三番(熊谷義彦君) ぜひ現状のある状況をきちんと確認をして、現状の中で安全に保管できる最善、現時点での最善策は何かということはぜひ検討してもらいたいと私は思います。私も県内いろんなところ見て、何とかならないのかな、大変な苦労してるのは、私もわかります。苦労していても、現状のままでいいという認識には立っていないと思うんです。共通理解だと思うんです、だからそこのところはきちんと正していただきたいというふうに思います。それで知事、この問題で何で私は焼却にこだわるのと、焼却すれば例えば私も今お話ししましたが、一万ベクレルの稲わらを仮に燃やせば三十万ベクレルになるのは大体みんなわかってます。一万ベクレルであれば自然減衰だけで、百年あればクリアランスレベルまで到達する、三十万ベクレルがクリアランスレベルになれば、二百年ぐらいかかるんです。そんなに何で自然減衰と比較をした場合でも、焼却処分に何でこだわんなきゃいけないのと、バグフィルターの問題、バグフィルターも京都大学で実証実験やったんです。あれは、セシウムの捕捉率じゃないんです。鮫川村でも実証実験やったの、福島の鮫川村でもやった時は爆発事故起こして、とんでもないことで。情報公開請求やっても黒塗りのものしか出てこない。知事、私が言った暫定保管、これはぜひ検討していただきたい、そのことだけ答弁してください。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今も暫定保管の状態が続いているわけでございまして処理を早くするということを前提に出しながら、いろいろ考えていきます。市町村長も皆そんなような考え方でありますので、その上で一時的に暫定保管を継続しなきゃいけないということはそのとおりだと思いますが、おっしゃったように、焼却施設をつくらないでずっと暫定的に置いておくんだと、置きっ放しにするんだということについては、これはやはり国がそういう方針で示さない限りは難しいということであります。そういう意見も出てくるかと思いますので、いろいろまず意見を聞いた上で国と調整して、県としての考え方というのはまた市町村長会議を開いてお示しをして、前に進めていきたいというふうに思っております。



○議長(安部孝君) 五十一番齋藤正美君。

    〔五十一番 齋藤正美君登壇〕



◆五十一番(齋藤正美君) 通告に従い、順次質問をさせていただきます。

 まず初めに、有機農業の推進について、お伺いいたします。

 有機農業とは、農業形態の一つであります。有機農法、有機栽培、オーガニック農法などとも呼ばれます。日本語の有機農業は、一九七一年に農協の役員の一楽照雄氏が考案いたしました。しかしながらこのとき既に、日本の農業政策は、手段を選ばない食糧増産の路線を歩んでおり、日本の農業のほとんどが農薬と化学肥料の洗礼を受けていました。多くの農民は、化学肥料による農作物の生育のすばらしさに驚嘆し、化学合成農薬の効能に歓喜し、バラ色の未来がもたらされると信じ切っているような状況でありました。有機農業が誕生したとき、日本の農村から有機農業の基盤は失われておりました。一楽氏は経済合理主義によって推進されていた農業の近代化に対して疑問を持ち、近代農業は、農薬や化学肥料の毒性の問題だけでなく、農民の生活基盤を破壊する思想そのものが人間社会や自然生態系の存続を危機に落とし入れかねないと考え、経済の領域を超えたあるべき姿の農業、豊かな地力と多様な生態系に支えられた土壌から生み出された健康的で食味のいい食べ物を通して、自立した生産者と消費者が密接に結びつき、それにより地域の社会や文化の発展と、安定した永続的で幸福な生活の実現を図ることを目指し、こうした社会全体の大きな変革の基礎となる農業のあり方を有機農業と名づけました。同時にこうした社会運動の母体として一九七一年に日本有機農業研究会を設立し、同研究会を農業者、消費者、研究者や行政が同じテーブルに着いて対話する核として位置づけました。以降、有機農業という言葉は、徐々に日本に広まりましたが、農薬や化学肥料を支持する人が大多数を占める状況の中で、当初、一楽さん方の試みは、困難を極め、集落の共同体から排除されることもしばしばあったそうであります。

 一九八〇年代に入りますと、経済優先主義による環境破壊はだれの目にも明らかになってきたため、先駆的な有機農業者と消費者たちの努力は、ようやく徐々に認められるようになっていきました。一九八七年に有機米の公認、特別栽培米、一九九一年に有機栽培のガイドラインが制定されました。その一年前頃から有機農業と減農薬農業の研究が始まり、一九九二年に農林水産省が新しい食料・農業・農村政策の方向、新政策の中で生態系と調和した持続可能な環境保全型農業を提唱しました。このような歴史、経緯を踏まえ、平成十八年、有機農業の推進に関する法律が制定されました。この有機農業の推進に関する法律において、有機農業は、農業の自然循環機能を大きく増進し、農業生産に由来する環境への負荷を低減するものであるとされております。有機農業推進法に基づき、平成十九年四月に初めて策定、公表された有機農業の推進に関する基本的な方針は、我が国の農業における有機農業の役割を明確にするとともに、各種の関連施策を総合的かつ計画的に講じていく基となりました。その結果、我が国における有機農業の取り組みはわずかながらも増加傾向を示し、有機農業により生産される農産物に対する需要や、新たに有機農業に取り組もうとする者の数も増大しつつあります。こうした傾向を適切に助長することの重要性にかんがみ、農業者、その他の関係者及び消費者の協力を得ながら、有機農業の推進に関する各種の関連施策を実施するものとあります。

 そこで本県における有機農業の取り組みについて、何点かお伺いいたします。

 本県における有機JASと有機農業の位置づけはどうなのか、お伺いいたします。

 次に、有機農業の取り組み面積とその内訳、取り組み面積の推移について、お伺いいたします。

 また、面積の推移に関する所感をお聞かせください。

 農業者が有機農業に容易に従事することができるよう地域の気象条件、土壌条件等に適合した技術体系の確立、普及するための取り組みへの支援を強化するとともに、有機農業取り組みを対象とする各種支援施策を充実し、その積極的な活用を図ることが必要であり、また、先進的な有機農業者による就農相談や研修受け入れの拡大、新規就農者の経営計画の作成の支援が必要でありますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、農業者その他の関係者が有機農業により生産される農産物の流通又は販売に積極的に取り組むことができるようにするための取り組みの推進についてはどうでしょうか、お伺いいたします。

 消費者の需要を踏まえ、有機農業により生産される生産量、流通量を増加させ、当該農産物を消費者が容易に入手できるように多様な販売機会を設けることが重要であります。このため、有機農業により生産される農産物の生産の拡大に努めるとともに、有機農業者、流通業者、販売業者、実需者及び消費者の間で当該農産物の生産、流通、販売又は消費に関する情報の受発信を支援することが必要であります。更に、有機農業により生産される農産物の生産及び消費の拡大に伴い、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律、つまり昭和二十五年法律第百七十五号のJAS法に基づく有機農産物の表示への理解の増進を図るとともに、有機農産物等の適正な表示を確保することにより、消費者の有機農産物に対する信頼を確保することが必要でありますがどう取り組み、推進しているのか、お伺いいたします。

 最後に、有機農業の推進及び普及目標についてであります。

 有機農業の拡大についてでありますが、有機農業の一層の拡大を図るため、おおむね平成三十年度までに、現在〇・四%程度と見込まれる我が国の耕地面積に占める有機農業の取り組み面積の割合を倍増一%にさせるとの国の基本方針で述べておりますが、本県における有機農業の取り組み面積の拡大についてどう取り組まれるのか、お伺いいたします。

 また、現時点における本県の有機農業取り組み面積は、全国的には、どのような位置におられるのか、お伺いいたします。

 今後の有機農業は、地域の気象や土壌特性等を踏まえ、地域ごとに導入が可能な技術の体系化を進めることが重要であり、おおむね三十年度までに、都道府県において主要な作物を対象に安定的な品質、収量を確保できるよう有機農業の技術体系を確立すると国の基本方針にあり、これらを確実なものにするため、地域の普及指導センターや試験研究機関等に有機農業に専門的知見のある農業革新支援専門員その他の普及指導員を計画的に配置し、地域の先進的な有機農業者との連携を活用して普及指導活動を強化するなど、有機農業に関する普及指導体制を整備することとし、おおむね、平成三十年度までに整備率一〇〇%とすると述べております。かなりハードルが高いと思いますがいかがでしょうか、お伺いいたします。

 これまでいろいろ述べてまいりましたが、本県は、あの東日本大震災の影響で有機農業を取り巻く環境は厳しいながらも、県当局は国の基本的な方針に基づき鋭意取り組んできたとは思いますが、今後とも更なる御尽力をお願いする次第であります。

 次に、安定沃素剤の配布について、お伺いいたします。

 福島第一原子力発電所の事故以降、国は、原子力発電所事故発生時の防災対策の枠組みを大きく見直しました。新しい枠組みでは、過酷事故による影響を想定し、原子力災害対策重点区域を三十キロメートルまで拡大するとともに、原子力発電所により近い五キロメートル圏、いわゆるPAZの住民は放射性物質の放射前に避難を開始することとされており、その際、国から指示があった場合は速やかに安定沃素剤を服用することとしています。この安定沃素剤とは、放射能を持たない沃素で、ヨウ化カリウムなどを含む錠剤であります。放射性物質の中でも、放射性沃素は人体に取り込まれると甲状腺に集まる性質があり、数年から数十年後に甲状腺がん等を発症させる可能性がありますが、この対策として、安定沃素剤を事前に服用することで、甲状腺へ放射性沃素が取り込まれることを抑制することができるとされております。そこでお伺いいたしますが、県として、PAZにおける安定沃素剤の事前配布の必要性について、どのように考えているのか、お伺いをいたします。

 ほかの原子力発電所立地道県では、既に事前配布が行われている地区があると聞いております。他の原子力発電所立地道県の事前配布実施状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。

 また、本県でのPAZ内住民に対する事前配布の見通しはどうなっているのか、お答えください。

 一方、安定沃素剤は、医療用の医薬品でもあり、その取り扱いには注意が必要であります。

 福島第一原子力発電所の事故後に、原子力規制委員会が策定した原子力災害対策指針においても、事前配布に当たっては、医師がしっかりと説明を行った上で配布することを原則としております。このため、安定沃素剤を住民に配布するに当たっては、安定沃素剤の予防効果や副作用などを説明するための医師等の協力が不可欠と考えますが、医療関係者との調整の状況についてどうなるのか、お伺いいたします。

 一月十四日の河北新報の記事によれば、関係市町は、事前配布するに当たって解決しなければならない課題があるとして配布に慎重な姿勢を崩していないとあります。具体的に記事では、住民が誤飲して副作用が出た場合の責任の所在や五キロ圏内に通勤、通学する圏外住民への配布、また、住民が亡くなったときにどのように回収するのかといった課題を挙げておりますが、これらの課題について、県としてどのように考えているのか、お伺いいたします。

 安定沃素剤の事前配布は、基本的にPAZの住民が対象となりますが、この地域では現在も復興事業が行われているところであり、これから転入者がふえていく地域でもあります。そのため、住民の転出入はもとより出生、死亡時などにおける配布状況の管理は適切に行っていく必要があるものと考えます。安定沃素剤を事前配布した後の対応はどのように行っていくというのか、お伺いいたします。

 次に、大綱三点目、全国消防操法大会の開催を初めとする消防団を取り巻く課題について、お伺いいたします。

 身近な地域の守り役として昔から火事や大雨などの災害への対応に当たるとともに、地域コミュニティーにおいても大切な役割を果たしてきましたのが消防団であります。

 平成二十三年三月十一日、東日本大震災が発生し、すべてが混乱した状況において、自衛隊、海上保安部、警察、緊急消防援助隊を初めとする広域消防など行政機関が懸命の救助活動や緊急の復旧活動に従事されたことは今も心の中に残っております。更に、そうした中において、最も目を引いたのは消防団の活動でありました。地震直後に一斉に招集され、自分の家族の安否もわからないままに地域住民の避難誘導に従事され、多くの人の命を救ったのであります。また、行方不明者の捜索活動にも従事され、震災後の一カ月間は我が家にも戻らずに捜索活動に明け暮れた消防団員もいるとのことでありました。そのような悲惨な状況であり、多くの消防団員の方々も津波にのまれ命を絶たれたとても悲しい現実でもありました。

 まずは、知事、東日本大震災における消防団活動についてどのような所感を持たれているのか、お伺いいたします。

 このように地域の守り神であります消防団員は、農業や漁業に従事する自営業者が減り、サラリーマンがふえたことに伴い、年々高齢化と団員減少の一途をたどっております。宮城県でも被災前の平成二十二年四月一日時点で二万一千六百八十一人いた消防団員が、昨年四月一日には、二万人を割り一万九千九百六人となり、昨年の基準数二万三千二百七十六人に対し八五・五二%の充足率であります。特に東日本大震災以降、石巻市や女川町の減少は著しく二割近くも減少しております。みずからの命、みずからの地域を自分たちで守るという防災、減災の基本が、地域のきずなの薄まりとともに消防団員が減少していることは、まことに危機的な状況を迎えていると言っても過言ではありません。消防団は市町村が所管するものでありますが、その市町村を総括する県の役割は極めて重要であると言えます。これまでもさまざまな対策をとられてきたとは思いますが、数字に見える成果が出ておりません。県ではこれまでとは違う角度から検証を行い、どのようにすれば消防団が活性化できるのか真剣に考え、消防団員の減少対策についてゼロベースから取り組むべきだと思いますがどうお考えでしょうか、お伺いいたします。

 本県では全国和牛能力共進会が平成二十九年に仙台市宮城野区の夢メッセにて開催されます。また、震災復興計画が終了する平成三十二年ごろには全国豊かな海づくり大会を開催する意向を知事は示しております。被災地の復興を間近で見てもらうことができるこの二つのイベントを開催することについては、私も大いに賛成するところであります。それに加えてもう一つ、我が県での開催を提案したいイベントは全国消防操法大会であります。全国の消防団員の消防技術の向上と士気の高揚を図るとともに、消防活動の充実発展に寄与するために二年に一回、主に、東京都や横浜市で開催されているのが、全国消防操法大会であります。そのような中、平成十八年度には、あの忌まわしい阪神・淡路大震災から十一年目、第二十回大会が兵庫県で開催され、大きな感動を与えたそうであります。ことしは長野県での開催と伺っております。この消防操法大会は、全国和牛能力共進会や全国豊かな海づくり大会と趣をこととする点が一つあります。それは災害の最前線で活躍する全国消防団員が集う点であります。東日本大震災で最前線で活動された消防団の仲間がイベントに集まり消防技術を競うものであります。まさに全国の消防団の皆様にも、この東日本大震災の被災地から、復興そして津波の怖さを後世に残している伝承の取り組みを生で見て触れて体験していただきたいのであります。このことは、全国の皆様への感謝の意味と災害予防の観点から大変重要な意義があると思うのですが、いかがでしょうか。

 震災復興計画が終了する平成三十二年度以降を目途として、主催する日本消防協会など関係機関と調整を図りながら全国消防操法大会の開催誘致に向けて知事の前向きな表明をお伺いいたします。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 齋藤正美議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、有機農業の推進についての御質問のうち、我が県における有機JASと有機農業の位置づけについてのお尋ねにお答えをいたします。

 有機JASは、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律いわゆるJAS法に基づく有機食品の認証制度であり、有機農産物などの生産方法についての基準を定め、この基準を満たすものだけに有機JASマークを表示し、流通することができます。我が県では、科学的に合成された農薬や肥料を使用しない農業を有機農業としており、この中には有機JASの基準で行われる農業も含まれております。県では、有機農業については、平成二十一年十月にみやぎの有機農業推進計画を策定し、更に、有機農業を含む、農薬、化学肥料を低減した環境保全型農業については、みやぎ食と農の県民条例基本計画において、我が県農業を特徴づける環境に優しい農業としてJAグループとともに推進しております。

 次に、大綱二点目、安定沃素剤の配布についての御質問のうち、PAZにおける安定沃素剤の事前配布の必要性についてのお尋ねにお答えをいたします。

 原子力発電所事故発生時においては、放射性沃素が放出される可能性がありますが、安定沃素剤を服用することにより、内部被曝を低減させることができます。原子力災害対策指針では、発電所の事故が全面緊急事態に至った場合、原子力災害対策重点区域のうち、おおむね五キロメートル圏内のいわゆるPAZ内の方々は、直ちに避難することになることから、あらかじめ安定沃素剤を事前配布することとされております。県では、現在、おおむね三十キロメートル圏内のいわゆるUPZ内の方々の分も含め、百三十一万丸、百三十一万錠と言ってもいいと思いますが、百三十一万丸の安定沃素剤を準備備蓄しているところであります。県といたしましては、原子力発電所事故発生時において、避難が必要となる場合には、安定沃素剤の服用が、住民の内部被曝を防ぐために、重要、不可欠なものと考えており、早期にPAZ内の住民に事前配布を行う必要があるものと考えております。

 次に、大綱三点目、全国消防操法大会開催などについての御質問にお答えをいたします。

 初めに、東日本大震災における消防団活動についてのお尋ねにお答えをいたします。

 消防団員は、東日本大震災の発災直後には、我が身の危険を顧みず、水門や陸閘の閉鎖作業を行ったり、地域住民の避難誘導に当たられました。不幸にしてお亡くなりになられた方も多くいらっしゃったことは、痛恨の極みであり、改めて哀悼の意を表したいと思います。また、行方不明者の捜索活動と並行して、瓦れきの撤去を献身的に行うなど、その活動は県民の誇りであり、このような消防団員の活動につきましては、この大震災を風化させないためにも、後世に語り継いでいかなければならないと考えております。

 次に、全国消防操法大会を開催する意義及び我が県への誘致についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災において、最大の応援をいただいた本県といたしましては、甚大な被害から復興した姿を、全国の消防団員の皆様にごらんいただくことで、これまでの支援への感謝の気持ちやこれを広く内外に示すことにもなり、大変意義深いものと考えております。つきましては、本県の震災復興の進捗状況を見きわめながら、開催について検討してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 総務部長山田義輝君。

    〔総務部長 山田義輝君登壇〕



◎総務部長(山田義輝君) 大綱三点目、全国消防操法大会開催などについての御質問のうち、消防団員の減少対策についてゼロベースで取り組むべきとのお尋ねにお答えいたします。

 県では、これまで、消防団活動への協力企業に対し、表彰や優遇措置を講じるなど、消防団員が消防団活動に参加しやすい環境整備等に努めてまいりました。また、東日本大震災の経験からも、みずからの地域を自分たちで守るという県民一人一人の防災減災意識の醸成を図ることが大変重要であると認識しています。県といたしましては、災害対策基本法に定める地区防災計画の策定を通じて、消防団の存在を再認識していただくことも団員減少の抑制につながるものと考えております。更に、先進事例の取り組みを参考とするなどさまざまな手法を用いて、消防団員確保や消防団の装備の充実、教育訓練など、必要な支援に引き続き市町村と連携を図りながら取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱二点目、安定沃素剤の配布についての御質問のうち、他の原子力発電所立地道県における事前配布の状況及び我が県のPAZ内住民に対する事前配布の見通しについてのお尋ねにお答えいたします。

 まず、他道県における配布の状況でありますが、原子力発電所が立地している十三道県のうち、事前配布を実施しているのは、北海道、茨城県、新潟県などの八道県となっております。なお、原子力発電所立地県に隣接する京都府、長崎県においても事前配布が行われております。

 次に、事前配布の見通しでありますが、県では、これまで、関係自治体である女川町及び石巻市と安定沃素剤の事前配布に向け、住民説明会の開催、保健所及び市町の保健師等の協力及び配布の方法等について調整を進めてまいりました。県といたしましては、事前配布に向けたPAZ内の住民への説明会をなるべく早く実施し、来年度の早い時期までに、安定沃素剤の事前配布が完了するよう、女川町及び石巻市を支援してまいります。

 次に、医療関係者との調整状況についての御質問にお答えいたします。

 医薬品である安定沃素剤の配布に当たっては、地元の医師等の医療関係者の理解と協力が不可欠なことから、県では、今年度当初から、医師会や薬剤師会等を訪問し、安定沃素剤の事前配布を実施することについて説明し、協力をお願いしてきたところでございます。これを受け、地元の医師会及び薬剤師会では、安定沃素剤についての理解を深めるための研修会を、会員向けに開催していただいております。実際に安定沃素剤を配布する際には、保健所長等の医師が説明を行いますが、今後も地元の医師会及び薬剤師会等の協力をいただきながら、女川町及び石巻市と連携し、医療関係者との調整を十分に図ってまいります。

 次に、誤飲による副作用などの課題についての御質問にお答えいたします。

 安定沃素剤は、国の指示に基づき服用するものであり、指示によらない服用や誤飲により副作用が生じた場合は、一般的な医薬品と同様に、服用した方の責任とされております。このため、県では、誤飲を防止するよう、専用保管容器を準備し、目立つ表示で指示があってから服用することの注意書きを記載しております。また、PAZ内への通勤、通学者への事前配布のあり方や住民が亡くなった場合の回収方法などの課題もありますが、原子力災害時の住民等の内部被曝の防止を第一に考えた上で、対象者や市町の負担が極力少ない方法を、女川町及び石巻市と一緒に考えてまいります。

 次に、安定沃素剤を事前配布した後の対応についての御質問にお答えいたします。

 安定沃素剤の使用期限は三年となっていることから、基本的に三年ごとに対象となるすべての住民等に再配布を行う必要があります。加えて、牡鹿半島部では、現在、住宅の自力再建や災害公営住宅の工事が進められているところであり、当面の間は、住民の異動が多く見込まれます。このため、安定沃素剤の配布状況を適切に管理するためには、住民の転出入などの異動を把握し、確実に配布、回収等ができる体制づくりが必要となります。県といたしましては、女川町及び石巻市の意見を伺いながら配布回収管理システムを構築するなど、両市町を支援してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱一点目、有機農業の推進についての御質問のうち、有機農業の取り組み面積と推移についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県における有機農業の取り組み面積の推移につきましては、平成二十二年度の六百四十八ヘクタールをピークに、その後は横ばいから減少傾向にあり、平成二十六年度の取り組み面積は、有機JASが三百六十ヘクタール、農薬、化学肥料不使用栽培が百七十四ヘクタールで、合計五百三十四ヘクタールとなっております。減少した理由といたしましては、有機農業は、病害虫防除や除草などに手間がかかり、収量や品質が不安定であることから面積の拡大が困難であることに加え、東京電力福島第一原発事故による放射能汚染を心配する一部の顧客が、離れていったことも影響しているものと考えております。

 次に、有機農業に取り組む農業者への支援策についての御質問にお答えいたします。

 有機農業は、高度な栽培技術と相当な労働時間を要することに加え、農産物の収量及び品質が安定しないというリスクが大きいことから、取り組みに当たっては、知識と経験を含めて、十分な準備が必要であると認識しております。このため、農業改良普及センターでは、有機農業に取り組む農業者に対しては、試験研究機関において実証、開発された技術の普及や情報の提供を行っております。特に、有機農業で新規就農を希望する方に対しては、営農前に現場で技術習得を行うことが非常に重要であることから、有機農業に取り組んでいる先進農業者の紹介や研修先のあっせんなどの支援を行っております。

 次に、多様な販売機会の提供や適正な表示についての御質問にお答えいたします。

 有機農産物については、生産者みずからが顧客との信頼関係構築による販売を希望する場合が多いことから、生産者と消費者の結びつきを強化する取り組みへの支援が必要であると考えております。このため、県では、生産者や購入先を掲載したみやぎの有機農産物等購入ガイドブックを作成し、県内の消費者、実需者などに配布するとともに、生産者と流通業者及び有機農産物販売店とが意見を交換する場として、食材マッチングフェアなどを開催し、販売機会の拡大に努めております。また、県では、みやぎの環境にやさしい農産物認証・表示制度において、有機農業を初めとした栽培法に応じた適正な表示を行うほか、認証制度を紹介したパンフレットを作成し、広く消費者に周知しながら、信頼の確保を図っているところであります。県といたしましては、これらの取り組みを行いながら、有機農産物の販路拡大や消費者の信頼の確保に努めてまいります。

 次に、我が県の有機農業の全国での位置と、取り組み面積の拡大についての御質問にお答えいたします。

 全国の有機農業の取り組み面積についての統計資料はございませんが、公表されている有機JASの平成二十六年における取り組み面積では、我が県は全国第六位となっております。有機農業の取り組み面積の拡大につきましては、収量や品質が不安定であるという課題もあることから、みやぎの有機農業推進計画において、農薬や肥料を低減する環境保全型農業の取り組みを進めながら、有機農業に段階的に移行させていくこととしております。

 次に、有機農業に関する普及指導体制についての御質問にお答えいたします。

 国の方針では、都道府県の普及指導体制整備率を一〇〇%にすることが目標に掲げられておりますが、我が県では、今年度から農業振興課に有機農業を含めた環境保全型農業を担当する農業革新支援専門員を配置するとともに、県内九カ所すべての農業改良普及センターにも担当普及指導員を置き、支援体制を整備したところであります。県といたしましては、国や県の試験研究機関で実証、開発された技術の普及に努めるとともに、先進的農業者や市町村、農業関係団体とも連携しながら、有機農業に取り組む農業者のニーズに応じた支援を行うなど、有機農業を含めた環境保全型農業を推進してまいります。

 以上でございます。



○議長(安部孝君) 五十一番齋藤正美君。



◆五十一番(齋藤正美君) 答弁ありがとうございました。

 まず初めに、知事、全国消防操法大会について再度お伺いいたします。

 この全国消防操法大会、実は私、地区団の懇談会に行ったとき団長さんから強い要請があったんです。結局、兵庫県では大震災から十一年目に開催したけどすばらしかったと。宮城県でもやって全国の消防団の皆さんに今の状況、復興後の状況、しっかりと見届けてもらいたい、見てもらいたい。我々も協力するから何とか開催するように知事に申し出てくれというお話がございました。なるほど、私も全国消防操法大会の意義、非常に重要であり、この宮城県は復興から創造の県土の状況を全国の方々に、そして全国の防災活動第一線で頑張っている消防団の皆様方にしっかりと見ていただいて、そしてそのことが、我々心一つにして全国へ発信する大きな力になるんではないかなと、そのように思っております。もちろん大会を開催するに当たっては宮城県の調整というか負担というのが伴うかと思います。でありますけども、ことしは長野県で開催、二年後三十年あたりに震災復興計画終了前、先ほどは三十二年以降あたりでもいいんじゃないかみたいな話はしました。それは私の一つの考えでありましたが、できれば少しでも早く二十八年度は長野であります。次は宮城だよというふうな形で知事の英断を期待してお願いして答弁をお願いしたいと思います。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先ほども答弁いたしましたけれども、全国の消防団の皆様には、本当にいろんな形で御支援をいただいておりまして宮城県の消防団の皆さん頑張ったのも当然のことでありますけれども、そういう感謝の気持ちも込めまして開催をするということ非常に重要だというふうに思っております。二年ごとであります。昨日確認しましたら大体全国から一万人の方がお越しになるということでございますので、受け入れ態勢かなりしっかりと整備をしていかなければならないというふうに思っております。主催をするのが全国消防協会ということでございますので、三十年、二十八年に開催して二年ごとですから三十年、三十二年ということなりますので三十年に開催できるのか、三十二年に開催できるのか、これは先方の御意向も確認しなければいけませんが、開催する方向で検討していきたいというふうに思ってます。手挙げ方式だというふうに聞いておりますので、まず、手を挙げて三十年できんのか、三十二年できんのかということを確認して早いうちからしっかりやりたいと思います、また、受け入れ態勢が準備ができるのかというものを考えながら手を挙げていきたいというふうに思います。



○議長(安部孝君) 五十一番齋藤正美君。



◆五十一番(齋藤正美君) 知事の御英断に感謝です。そして、三十年度何とか開催できるように、より頑張っていただきたいなと思います。

 次に、有機農業の関係でございますけども、流通加工業者等実需者の意識、これは国の調査ですけども、条件があえば有機農産物を取り扱えたという方々が六四%程度存在しているという、こういうデータがあるんです。それで有機農業者等実需者のマッチングを大いに国でも推進しておりますし、本県においてマッチングが平成二十五年度にも開催され、そののちにも開催されていると聞いておりますが、その開催状況、そして商談内容がどうなっているのか、ちょっとお伺いいたします。



○議長(安部孝君) 農林水産部長後藤康宏君。



◎農林水産部長(後藤康宏君) 有機農業の推進のためには、生産者の努力ももちろん重要でございますが、それをいかに取り扱っていただくか、消費者のもとに届けていただくかということが重要であります。その点で実需者の方に数多く取り扱っていただくということが重要であるというふうに考えております。宮城の食材マッチングフェアというものを開催をいたしまして、そこに来場者としましては、実需者の方に限ったことではございませんが、四百名ほどの来場が昨年十一月に開催した場合もございました。その中にも有機農業者の方が、参加をされて活発な商談が行われていたところでございます。成約件数まだちょっと把握の途中でございまして、正確な数字は申し上げられませんが、大分その一次産品に対する実需者の方々のニーズが高いということは、把握はできたところでございます。それから、直接マッチングフェアということではございませんが先ほど申し上げました購入ガイドブックも発行しておりまして、それに生産者の直接の連絡先等記入し、より生産者と実需者が結びつきやすい環境をつくるということで取り扱ってございますので、これからもそういったフェア等を開催して、実需者、消費者の方々がより一層、入手しやすい状況つくっていきたいというふうに考えております。



○議長(安部孝君) 五十一番齋藤正美君。



◆五十一番(齋藤正美君) 後藤部長、有機農業の推進、これをもっともっと力入れることが復興後における宮城の農業の新たな創造の姿だと思うんで、このこともしっかりとこれからも大いに頑張っていただきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 次に、PAZへの安定沃素剤の関係ですが、現時点でつかんでるこのPAZの配布予定世帯数とか人数はどのくらいなんでしょうか、おわかりでしょうか。



○議長(安部孝君) 環境生活部長佐野好昭君。



◎環境生活部長(佐野好昭君) 対象世帯数、人口、人数ということでございますけども、女川町、石巻市ともに世帯数としては約三百世帯、人数としては、それぞれ七百人前後ということでございます。



○議長(安部孝君) 五十一番齋藤正美君。



◆五十一番(齋藤正美君) あと部長、錠剤なもんですから、乳幼児対策、例えばシロップだとかゼリーだとか対応すると思うんですが、その辺の対策はどうなってますでしょうか。



○議長(安部孝君) 環境生活部長佐野好昭君。



◎環境生活部長(佐野好昭君) 乳幼児、三歳未満の方は、粉末材の安定沃素剤ということを服用するということになるんですけども、水やシロップ、こういったものに溶かしてからの服用ということになりますので事前配布ということには適しておりません。したがいまして三歳未満の方は、避難行動要支援者ということでPAZ圏内の全住民が避難する全面緊急事態より早い段階での避難をすると、家族の方と避難すると、そういったことになります。



○議長(安部孝君) 五十一番齋藤正美君。



◆五十一番(齋藤正美君) 安定沃素剤配布したにしても使うことのないようにしっかりと安全に、安全性を高めてくることが大事だなと思いますけど、それと地域の方々は、やはり安定沃素剤、早く配布して欲しいという方々が結構おられますので、今後とも何とか年度内に安定沃素剤配布できるような体制をつくっていただきたいのですが、思いはどうでしょうか。



○議長(安部孝君) 環境生活部長佐野好昭君。



◎環境生活部長(佐野好昭君) 今も、本当に現在進行形で女川町、石巻市さんと事前説明会、そういったものの開催に向けて調整を続けているところですので、一日も早く事前配布を開始したいと考えております。



○議長(安部孝君) 五十一番齋藤正美君。



◆五十一番(齋藤正美君) どうぞよろしくお願いします。知事、実は過日、JRの復興担当の方とお会いした際に、仙台−女川の直通の列車を早く走らせてくれよというような話をしましたら、そのとき返ってきた言葉が、もちろんですと。そこで言った言葉が村井知事から重々言われてますんで、近々その方向で発表になりますから、今後ともよろしくと言われました。その時ちょっと熱くなりました。いい意味で。それだけ一生懸命我々の思いを多くの方々に発信してくれているんだなと。知事としての熱意あふれる対応、感謝いたします。これからも頑張っていただきたいし、もう一つ、女川町に天皇皇后両陛下が行幸啓されるそうでありますが、知事が以前から言っていたように、この宮城の被災地で、天皇皇后両陛下が来てないのは、女川だけなんで何とか頼みますというのが、何とか通じて今回来ることになりました。実は昨日は厳重体制ひかれてるんで電話が入りました。きょう天皇皇后両陛下来るんですかと、違うよと、これは訓練ですよと言ったんですけども、そのような中、多くの方々が期待しております。このことについても感謝申し上げ、まず健康第一にこの宮城の復興そして復興から創造のまちづくり、全国に発信する第一人者として大いに今後とも敏腕を振るっていただきたいなと思います。そのことをお願いして一言の御礼と申しますか、この場で、この本会議場での御礼をさせていただきます。

 ありがとうございます。終わります。



○議長(安部孝君) 暫時休憩いたします。

    午前十一時五十四分休憩

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    午後一時再開



○副議長(長谷川洋一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。十六番太田稔郎君。

    〔十六番 太田稔郎君登壇〕



◆十六番(太田稔郎君) 十六番太田稔郎です。東日本大震災から五年を迎えようとしております。この震災において全国で一万五千八百九十四人が亡くなり、いまだ二千五百六十二人が行方不明であります。一刻でも早く御家族のもとに帰れるようにしなければなりません。被災し、いまだ応急仮設住宅にお住まいの方々は四万五千五百人を超えており、被災のつめ跡がいまだに尾を引いているということがうかがい知れます。一日でも早い平穏な暮らしが求められております。こうした中で、議長のお許しを得ましたので、通告に従って大綱三点について一般質問を行います。

 初めに、TPPが宮城の農業に及ぼす影響について質問をしてまいります。

 東北六県の描く影響額について伺います。

 TPP参加国十二カ国は昨年十月に大筋合意し、二月四日に協定文に署名し、合意内容が確定しました。発効に向け各国の手続が始まります。しかしながら、協定内容への国民的理解も依然として不十分であり不透明であります。更に、農産物関税に係る再協議規定が存在するなど、将来の不安材料が盛り込まれており、課題も多く見られます。

 こうした中で、東北六県は、各県の農林水産物への影響について試算し、それぞれ発表しております。福島県は震災前と比較し三十二億四千万円、岩手県は七十三億円、青森県は五十八億四千万円、秋田県は四十億円、山形県は公表せず、宮城県は七十八億円としました。この中で国の試算に基づきとなっておりますが、この数値をどのようにとらえているのか、知事にお伺いいたします。

 次に、宮城県の考える影響について伺います。

 宮城県は、TPPの影響額を七十八億円と試算しました。これは農林水産省の計算式に当てはめただけで、米の影響額はゼロとしております。

 TPPで、米はアメリカとオーストラリアに七万八千トンの国別枠が設定されており、輸入義務のないSBS方式、売買同時入札ですが、枠数量が三年中二年満たないと、輸入差益、マークアップの下限値が引き下がることがわかってきました。宮城県では米の影響をどのようにとらえているのか、お伺いいたします。

 国は輸入量と同量の国産米を備蓄に回すから影響はないと言っております。ならば、輸入米を備蓄に回すべきであって、国産米を備蓄に回し市場に出ないようにするなど、ばかげた政策には賛同できません。宮城県として、国に対し、輸入米を備蓄に回し、国産米を市場に出すよう働きかけるべきであります。知事の考えをお伺いいたします。

 輸入米は、外食などで国産米と競合し、業務用米でも価格戦争になります。安い輸入米が外食や中食に及ぼす影響ははかり知れません。何を根拠に米が影響のないゼロにしたのか、お伺いしたいと思います。

 地域経済に及ぼす影響について伺います。

 TPPの国内対策は不可欠であります。今回の対策の補正予算を見ると、主要事業は地域の中心経営体と言われる認定農業者や法人などに限定されており、TPPの影響を受ける高齢農家や小規模農家、兼業農家が切り捨てられているように見受けられます。高齢農家や小規模農家は、地域の環境整備や地域経済を支えてきた方々であり、これからもそうした役割をお願いしていかなければなりません。TPP対策を理由に、地域を支えてきた多様な農家が切り捨てられることがあってはいけません。こうした多様な農家が地域経済を支え、集落を形成してきました。これらの農家が離農という形で農業を離れると、地域経済が崩壊してしまいます。こうした多様な農家の対策をどのように講じてまいるのか、知事にお伺いいたします。

 マスコミのとらえ方について伺います。

 東京新聞社の社説に、争いと格差の克服をと題して、自由な経済活動を放任すれば、弱者は追い込まれ、経済格差は拡大して、対立が生まれると述べております。また、TPPのもう一つの顔、それは経済のブロック化、保護主義への傾斜という危険な顔だとも記されております。更に、社説だけでなくて総合面でも、農業や食の安全に対する懸念も記載しておりました。こうした東京の新聞が、食、弱者という表現でTPPを論じております。ほかにも、中日新聞社、南日本新聞社、北海道新聞社などが懸念を示しており、とりわけ我が県の河北新報社は社説で、農業・農村、引いては地域に及ぼす影響ははかり知れない。容認しがたく、残念というほかないと報道しております。価格下落を防げなければ、農家の経営は圧迫され、後継者不足、耕作放棄地の拡大が更に進むおそれがあると新潟新報が報じております。こうした地方紙の報道をどのように見ていられるのか、お伺いいたします。

 次に、担い手の育成について伺います。

 平成二十四年度の農業白書は、現状を構造改革の大きな節目としております。農家の高齢化や耕作放棄地の増加を受け、新規就農者の育成確保が大きな課題ではないでしょうか。農業従事者の六〇%は六十五歳以上で、四十歳代以下は一〇%、世代間の格差が大きく、若者の数、いわゆる担い手が極端に少ない状況です。特に稲作は最も高齢化が進み、平均年齢は六十九・九歳となっており、地域営農の担い手育成が急務であります。法人化が急がれておりますが、でき上がった法人の高齢化が大きな課題になっており、担い手の育成に力を入れるべきと考えますが、知事の考えをお伺いいたします。

 中山間地の農業応援事業について伺います。

 今回のTPPで一番影響を受けるのは畜産業と中山間地の方々と言われております。中山間地は、耕地面積、生産額、農家戸数、農業就業者数で全国の四割を占めると言われております。肉用牛や狭い中での米の生産等、食料の安定供給上重要な位置にあります。更に、中山間地は食料の生産機能に加え、ダム機能、水源涵養、洪水防止、土壌侵食、土砂崩壊防止など、公益的機能を保っております。その公益的機能は年間四兆円に達していると公表されております。その中山間地が、担い手不足、基盤整備のおくれ、高齢化、耕作放棄地、そしてTPP、農地バンクに脅かされております。このような中において、秋田県では、元気な中山間農業応援事業をおこし、八十億円の基金を昨年から中山間地に特化して応援事業を始めました。稲作関連機械、園芸作物のパイプハウス、管理機、畑作栽培整備、直売所、農産加工用機械などあらゆるものが可能な補助金です。中山間地の大切さがわかる補助、こういう補助により地域は活性化していくと思われます。このような中山間地を応援する補助金の創設を行っていくべきと考えますが、知事の考えをお伺いいたします。

 大綱二点目、子供の不登校、いじめ、体力づくり、心のケア、貧困について伺います。

 不登校の出現率についてであります。

 平成二十三年から二十六年にかけて小学校では〇・三四%、〇・三七%、〇・四%、〇・四一%、中学校では二・九二%、三・一四%、三・一七%、三・三七%と右肩上がりの状態が続いており、特に中学校では、二十四年度と二十五年度、四十七都道府県で二年連続ワーストとなっております。二十六年のワーストは逃れたものの、宮城県史上最悪の数字になってしまいました。児童生徒が将来の自立に向けて基礎的な学習や社会性を学ぶ機会が失われてしまうおそれがあります。中学生の不登校割合は全国的に高どまりになっており、我が県においては、東日本大震災以来、更に深刻さを増しております。宮城県の不登校出現率は東日本大震災以前から高いものがあり、根本的な問題が潜んでいるのではないでしょうか。この不登校出現率と対策について、知事と教育長にお伺いいたします。

 いじめについて伺います。

 二〇一五年に宮城県警に寄せられたいじめの件数は四十五件だったと聞いております。特に仙台のいじめによる自死で大きく取り上げられるようになりました。子供の様子を察知、問題行動を連携して改善していく取り組みが重要に思われます。学校だけの解決でなく、地域の多くの方々を学校に入れて連携を図ることが大切ではないでしょうか。教育の基本計画では地域と家庭との連携をうたっておりますが、なかなか連携が進んでいないように見受けられます。地域との連携を図るべきと考えますが、教育長、そして、県警本部長の考えをお伺いいたします。

 小学校の体力・運動能力テストの結果と運動不足について伺います。

 悉皆調査を行った小学校五年生の体力合計点は、男子は、平成二十五年度が三十六位、二十六年度が四十位と、全国の下位に低迷しております。女子は、二十五年度が三十二位、二十六年度が三十三位と、こちらも下位に低迷しています。反復横跳び、シャトルラン、立ち幅跳び、ボール投げなどは、軒並み震災前の二十二年より落ちております。運動習慣においても、一週間の運動量が一時間に満たない小学校五年生男女とも全国平均をより大きく上回っております。一週間で一時間の運動ということは、一日十分も動いてないということです。また、平成二十五年度は小学校五年生の男子の一割、女子の二四・二%が週一時間以内の運動という驚くべき結果が示されております。遊び方やスポーツの楽しさを教えることにより、子供の体力低下の歯どめになってくるのではないでしょうか。健康と体力づくりの問題としてとらえていかなければなりません。この結果と運動不足について、知事と教育長にお伺いいたします。

 スポーツ少年団に加入を勧め、遊びと仲間や仲間をふやし、運動できる環境をつくるべきと考えます。スポーツ少年団は、多くの青少年にスポーツの喜びを与え、スポーツを通して青少年の心と体をはぐくんでおります。そして、スポーツで人々をつなぎ、地域づくりに貢献し、家庭の会話をふやし、感動を与えてくれます。更に、学校の先生が取り組みにくい、一人の子に付き添って指導を行うことが、監督、コーチ、地域の指導者、保護者などででき、子供たちの運動の底上げができてきます。こうした指導は、気の長い指導ということが根底にあります。スポーツは小さいときに、楽しさを教えること、できる達成感を教えることにより、取り組む姿勢が違ってきます。そして、体で覚えたプレーは、言葉を超えたコミュニケーションツールとして世界の人々をつないでいきます。宮城県の二〇一五年の年少人口、いわゆるゼロ歳から十四歳までの人口は二十八万七千七百六十四人、二〇三五年には三〇%減の二十万五千人、二〇四〇年には九万人減の十九万二千人と、中学生以下の人口がどんどん減ってきます。学校と地域の連携により、子供たちを運動できる環境、総合型スポーツクラブやスポーツ少年団に加入させ活動できる環境を整えることが大切ではないでしょうか。教育長の考えをお伺いいたします。

 子供の心のケアについて伺います。

 県内において、未就学児を含め五百一名の子供たちが犠牲になり、千七百七十八人の子供たちが親を亡くしております。大震災で家を流され、仮設や借り上げ住宅で過ごす子供たちには、精神的に傷つき、メンタルヘルスが必要な子供たちもおります。被災した子供たちに起きていること、家、親や兄弟、祖父母、友達を失い、仕事のために離れて暮らす親など、子供たちの孤独な時間がふえております。仮設での生活も長期にわたり、壁も薄く、隣の声も聞こえる中、家庭での学習時間が少なくなり、授業についていけない児童など、震災で傷ついた子供たちには精神的なストレスが蓄積しております。その大きな心の負担がいろんな形で心の健康障害を生じさせると言います。特に、子供にとって不安や悩みを表現することが難しく、子供が無意識、そして意識的にサインを送っても、気づかないことが多くあります。子供たちの大きな心のけがを手当てしなければなりません。えてして、子供が問題行動を起こしてから気づくことがありますが、日ごろの生活の中で気づき、対応することが大切と思われます。教育長の考えをお伺いいたします。

 子供の貧困対策について伺います。

 全国の貧困世帯と言われる世帯は、平成四年は三百八十五万世帯、平成九年は四百六十五万世帯、平成十九年七百五十二万世帯とふえております。こうした中で、平成二十六年七月に発表された厚生労働省の国民生活基礎調査で、子供の貧困率は一六・三%と過去最悪を更新しました。実に六人に一人の子供が相対的貧困状態にあります。特にひとり親家庭の半分以上が貧困状態にあり、先進国の中で最悪の水準です。ユニセフのレポートでも、日本の貧困の深さを示す貧困ギャップは増加しており、状況が悪化していると指摘しております。少子化で子供の数が減少しているにもかかわらず、生活保護以下の収入で暮らす子育て世帯が平成四年七十万世帯だったのが、平成二十四年には百四十七万世帯と、過去二十年で倍増しております。ひとり親家庭が孤立せず、支援し、地域社会で応援する仕組みをどのように構築なさろうとしているのか、お伺いいたします。

 食事つきの学習支援の子ども食堂が各地に広がっております。ボランティアの方々が料理をつくり、食事をとれない子供たちに食事を出す子ども食堂です。学校や地域で孤立し、深刻な貧困状態にある子供は、なかなか子ども食堂にやってこないと言います。待っているだけではだめで、地域の方々が家を回り、公園で何度も何度も声をかけ、ようやく来るようになり、一度来ると、我が家のように通うことができるようになると言います。笑顔が戻り、人と人のきずなができ上がると言われております。こうした民間の取り組みを支援していくべきと考えます。知事の考えをお伺いいたします。

 大綱三点目、障害者の福祉政策について伺います。

 障害者に対する相互理解についてであります。

 障害のある方々が地域で暮らすためには、周辺地域の方々から障害のある方々に対する正しい理解と認識を持ってもらうことが大切だと思います。しかしながら、まだまだ安心して暮らせる状況にありません。地域の方々と障害のある人が地域社会で生活するためには、それぞれが持つ心の壁を取り除き、障害のある方への理解を深め、積極的に地域社会活動に参加してもらう環境をつくり出し、相互理解のもとで地域社会の中で生活していくことが大切であります。二〇一四年二月に、日本が国連・障害者権利条約の批准国となって定期的に国連からチェックを受けるようになりましたが、国際水準に照らし合わせても立ちおくれている分野もあります。相互理解を深める政策をどのように施策なされるのか、お伺いいたします。

 障害者の地域における暮らしについて伺います。

 条約、法令上も明記されていた障害者の地域における暮らしについて伺います。

 障害者権利条約の中にも、障害者がどこでだれと生活するかを選択する機会を有する、地域社会における生活及び地域社会の包容を支援しとうたっています。障害者基本法でも総合支援法でも、どこでもだれとでも生活することができる選択の機会が確保され、他の人々と共生することを妨げられないと規定されております。しかしながら、現実は違っており、まだまだ地域において生活する困難さは壁が高く、障害者の選択肢は限定されております。県として、障害者の社会参加、社会生活をどのように推進していくのか、お伺いいたします。

 障害者雇用率の全国最下位からの脱却について伺います。

 企業の障害者雇用率が二年連続で全国最下位という不名誉な結果が発表されました。県内企業の障害者雇用率は、法定雇用率二%に対し、二〇一四年は一・七四、昨年は一・七九という結果です。法定雇用率達成企業割合は、一四年が四五・七、四十一位、一五年が四六・六%、四十二位と、順位を下げました。県内の企業の半数に満たない状況です。ワーストからの脱出に向け、宮城労働局とタッグを組んで、知事が労働局長と一緒に企業を訪問し要請活動を行おうとしております。全国最下位からの脱却に向けた新たな四つの取り組みについて伺います。

 障害者の賃金について伺います。

 障害者の賃金は、雇用の幅を広げるということで、最低賃金以下でも雇用することができるよう、特別に認められた法律がつくられております。最低賃金減額特例制度があります。最低賃金の減額の許可については、減額の特例許可申請書を作成し、労働基準監督署長を経由して宮城労働局長に提出する必要があります。障害者の労働の場をふやしていくための取り組みとしての特例ということでありましょうが、これでは余りにも障害者を差別する仕組みを行政がつくっているようにしか見えません。四月から、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が施行されます。こうした特例を国が認めるならば、その差額を国と県で補てんする必要が生じてくるのではないでしょうか。知事に障害者の賃金に関してお伺いいたします。

 障害者の自立について伺います。

 最低賃金減額特例があって、障害者の雇用は間違いなく拡大したと言われております。雇用がふえた一方で、この制度の問題点も指摘されております。特例が認められて賃金が五百円に満たない方々もおり、雇用の拡大になっても自立につながらない状況です。重度の障害を持った方は、賃金ではなく工賃として扱い、全国の平均が時給八十三円で、賃金でなくなっており、更に自立に結びつかなくなっております。自立するためには、事業者、障害者、県や市町が知恵を出し合うことが必要と思われますが、知事のお考えをお伺いし、壇上からの一般質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 太田稔郎議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、TPPが日本の農業に及ぼす影響についての御質問のうち、影響額試算についてのお尋ねにお答えをいたします。

 さきに公表した影響額七十八億円につきましては、関税削減分を生産減少額とするほか、国の講じる国内対策の効果を踏まえ、国の試算結果に基づき算出したものでありますが、生産物価額の低下など一定の影響が出る可能性もあると認識をしております。我が県の基幹的な産業である農林水産業については、生産物の価格低迷、担い手の減少、高齢化などさまざまな課題を抱えているところであり、TPPによる影響を最小限にとどめ、現場の不安や懸念を払拭するためにも、農林水産業の体質強化を図る必要があると考えております。

 次に、大綱二点目、子供の不登校、いじめ、体力づくり、貧困についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、子供の不登校対策についてのお尋ねにお答えをいたします。

 我が県において不登校出現率が高い状況が続いていることは、大変憂慮すべきことと認識しております。不登校の要因については県教育委員会において更に分析を続けていくことと思いますが、東日本大震災の影響も依然として少なくないものと考えております。将来の宮城を担うすべての子供たちが健全に成長し、社会的に自立していくことが重要であることから、不登校に悩む子供を一人でも減らしていくために、県といたしましても、これまで以上に教育委員会と力を合わせ、関係部局が一緒になって、不登校対策に取り組んでまいります。

 次に、小学生の体力低下についての御質問にお答えをいたします。

 復興を担う子供たちの能力や創造力を最大限に引き出すためには、たくましく健やかな体の育成が重要であり、体力は、豊かな心や確かな学力とともに、人づくりの基盤であると考えております。我が県の子供たちの体力・運動能力が全国と比べて低い状態にあり、子供たちが遊びや運動をする時間が減少していることについては、私も大変心配をしております。また、健康な体は、食べて運動して十分な睡眠をとるという生活サイクルの中ではぐくまれていくものであり、体力と密接に関係しております。このことから、家庭が中心となって子供たちの基本的な生活習慣を身につけさせるとともに、学校と地域や関係団体等が連携しながら、運動の楽しさを実感できるような取り組みを展開していかなければならないと考えております。

 次に、大綱三点目、障害者の福祉政策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、障害者に対する相互理解についてのお尋ねにお答えをいたします。

 我が県では、みやぎ障害者プランにおいて、だれもが生きがいを実感しながら、ともに充実した生活を送ることができる地域社会づくりを基本理念に掲げ、障害のある人とない人の相互理解の促進に取り組んでおります。県としては、障害のある人とない人が触れ合う機会を持つことで、だれもがともに暮らす地域社会の一員であり、相互に助け合うことが大切であるという意識を広げていくことが重要であると考えております。今後も、出前講座などによる相互理解について啓発、広報活動を一層推進するとともに、子供や高齢者も含めて、障害のある人もない人も垣根なくともに過ごす交流の場をつくることや、手話通訳者、ボランティアなどを育成し、ともに活動する機会をふやすことなどにより、相互理解が深まるように努めてまいります。

 次に、障害者の社会参加や地域での暮らしについての御質問にお答えをいたします。

 障害者権利条約などが定める、障害のある人がどこでだれと生活するかについて選択の機会の確保は、障害者が地域で自立した生活を送る上での基本であると認識をしております。そのため、県では、障害者の意思を尊重しながら、地域における生活の場や活動の場を確保するとともに、生活支援や就労支援等を推進しているところであります。来年度は、相談体制の確保やグループホームを初めとする地域生活の拠点となる場の整備をこれまで以上に推し進めることとしており、障害者が地域において自立した生活を安心して送ることができるよう、地域生活支援体制の構築に力を入れてまいります。

 次に、障害者雇用率の全国最下位からの脱却に向けた取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 県内の民間企業の雇用障害者数は六年連続で過去最高を更新しておりますが、障害者雇用率は全国最下位となっております。雇用している数はずっと過去最高を記録しているんですけれども、それでも、障害者雇用率は全国最下位ということであります。その脱出に向け、宮城労働局と共同で、みやぎ障害者雇用改善推進計画を策定いたしました。この計画では、ことしの障害者雇用率を直近の全国平均である一・八八%以上、法定雇用率達成企業割合を五〇%以上とすることを目標と掲げました。新たな四つの取り組みといたしましては、私と宮城労働局長による県内主要企業への訪問を初め、県と労働局職員による従業員三百人以上の企業百九十五社に対する雇用要請や、定期的な連絡会議による情報共有を行っているほか、合同就職面接会を新たに四月にも開催することとしております。これらの取り組みなどにより、一人でも多くの障害者の雇用が実現され全国最下位から脱出できるよう、私自身もあらゆる機会をとらえ、企業に働きかけを行うなど、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。

 次に、障害者の自立についての御質問にお答えをいたします。

 障害者が地域で経済的に自立した生活を送るためには、就労支援とともに、賃金や工賃の水準が向上するように支援していく必要があります。そのためには、企業や就労支援事業所などの事業者は、障害特性に適した業務を創出するなど就労環境の整備に取り組み、障害者は、訓練を受けることにより、職場で必要とされる能力を開発、向上させることが重要であります。このような取り組みを関係機関が積極的に支援することによって、全体として事業者の収益の改善、ひいては障害者の賃金、工賃の向上につながるものと考えております。県といたしましても、事業者や当事者等の意見を聞き、より有効な方策について検討しながら、国や市町村等関係機関とも連携して支援を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱二点目、子供の不登校、いじめ、体力づくり、貧困についての御質問のうち、ひとり親家庭を支援する仕組みづくりについてのお尋ねにお答えいたします。

 現在、県においては、第三期新宮城県ひとり親家庭自立促進計画に基づき、ひとり親家庭が孤立せずに必要とする支援に適切につながるよう、各保健福祉事務所にひとり親家庭支援員を配置し、相談事業や就業支援、経済的支援等に取り組んでおります。また、ひとり親家庭を含めたすべての家庭が安心して子供を育てることができる地域社会の実現を目指して、子育て支援を進める県民運動を展開し、地域全体で子育てを支える機運の醸成に取り組んでおります。国においては、昨年十二月に、ひとり親家庭を社会全体で応援する仕組みの構築などを盛り込んだ、すべての子供の安心と希望の実現プロジェクトを決定しており、県としては、国の施策の動向も踏まえ、市町村や関係機関と連携しながら、ひとり親家庭が地域で孤立しないよう、必要な支援体制の整備に努めてまいります。

 次に、子ども食堂についての御質問にお答えいたします。

 子ども食堂は、経済的理由や家庭の事情などにより十分食事がとれない子供に対し、食事や居場所の提供、学習支援等を行っており、子供の貧困対策として有効な取り組みであると認識しております。県内では、石巻市において、NPO法人が昨年十一月に県内初の子ども食堂を開設しており、また、新たに実施の意向を示す団体も出てきております。県としましては、子供の貧困対策計画案の中で、ひとり親家庭や生活困窮世帯の子供の居場所づくりに関する支援策にも位置づけており、来年度は、先進事例の調査を行うとともに、県内の子ども食堂実施団体の実態を把握し、必要な支援について検討を行うほか、この取り組みが県内でも広がるよう、啓発や新たな実施団体の掘り起こしにも努めてまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱三点目、障害者の福祉政策についての御質問のうち、障害者に対する最低賃金減額特例制度についてのお尋ねにお答えいたします。

 障害者の最低賃金の減額特例制度は、精神又は身体の障害により著しく労働能力が低い方に一般労働者に適用される最低賃金をそのまま適用すると、雇用の機会が失われるおそれがあることから、最低賃金法に基づき、国の許可により、最低賃金額を減額するものであります。この減額特例については、申請により即時に認められるものではなく、労働基準監督署において労働能力や職務の内容、成果、経験等を個別に勘案し、業務の遂行に直接支障を与えることが明白である場合や、支障の程度が著しいと認める場合のみ、支障の範囲内で減額を許可することとされており、差別する仕組みとは言えないと考えております。障害者の賃金のあり方については、障害者年金などの社会保障制度を含め、総合的な観点から国において検討されるべきものと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱一点目、TPPが宮城の農業に及ぼす影響についての御質問のうち、TPPにおける米の影響及び備蓄米についてのお尋ねにお答えいたします。

 米については、現行の国家貿易制度と関税率が維持されたことや、国別輸入枠が設定されたものの、この輸入量に相当する国産米を政府が備蓄米として買い入れることから、国において影響額をゼロと見込んでおります。県では、この結果に基づいて、影響額については国と同様のゼロとしておりますが、あわせて品目別の影響評価も行っており、国内における米の需要量の減少を踏まえると、中長期的には輸入米と国産業務用米との競合による価格低下が懸念されることから、消費ニーズに的確に対応した米づくりと更なる生産コストの低減が必要であると考えております。また、米の備蓄につきましては、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律において、米の供給が不足する事態に備え、政府が必要な数量の国内産米穀を買い入れて在庫として保有し、機動的に運営することとされております。県といたしましては、この制度の趣旨を踏まえて、米の備蓄については国産米を基本として、国において適切に運営されるべきものと考えております。

 次に、高齢農家や小規模農家など多様な農家の対策についての御質問にお答えいたします。

 持続可能な農業・農村を築いていくためには、農業を産業として強くする産業政策とともに、農村の有する多面的機能や地域資源を生かしつつ、さまざまな方法で農業・農村の維持、活性化を図る地域政策を展開することが必要であると考えております。このため、県では、小規模農家などを集約しながら、地域経済の活性化を支える農産物直売施設など、コミュニティービジネスの活動支援に努めているところです。また、高齢農家や小規模農家を含めた地域住民による、水路、農道などの維持管理や農村景観の保全などの取り組みや活動を支援しているところであります。このような取り組みにより、高齢者や小規模農家を含めさまざまな担い手が活躍する農業・農村の構築を図ってまいります。

 次に、地方紙のTPPに対する報道についての御質問にお答えいたします。

 TPP協定については、大筋合意以降、合意内容について農林漁業者などから不安、懸念の声が寄せられているところであり、御指摘のありました地方紙の報道については、こうした声も踏まえたものととらえております。このため、国では、昨年十一月にTPPの影響に関する国民の不安を払拭する政策などの目標を明らかにした総合的なTPP関連政策大綱を策定したほか、農林水産業の体質強化策を盛り込んだ補正予算の編成、都道府県別説明会の開催など、各種施策を講じてきているところです。県といたしましても、こうした施策を積極的に活用しながら、農林漁業者などの不安や懸念の払拭に努めてまいります。

 次に、担い手の育成についての御質問にお答えいたします。

 我が県農業の持続的な発展のためには、地域農業の担い手の確保、育成が重要であり、県では、みやぎ食と農の県民条例基本計画の中で、年間百三十人の新規就農者確保を目標に掲げ、その実現に向けた支援を実施しております。具体的には、就農希望者に対する県内外での就農相談や、農業大学校における農業教育の実施、農業改良普及センターにおける技術や経営の指導など、さまざまな担い手の円滑な就農に向けた支援を行っております。また、震災後は農業法人が数多く設立され、雇用就農希望者も増加していることから、農の雇用事業などを活用した円滑な就農支援とあわせて、雇用の受け皿となる法人の経営基盤強化に向けた取り組みも支援しているところです。この結果、雇用就農を含む新規就農者数は、平成二十四年度以降は百七十人台を確保しております。県といたしましては、今後ともこのような取り組みを進めながら、担い手の確保、育成にしっかりと取り組んでまいります。

 次に、中山間地域の農業に対する支援策についての御質問にお答えいたします。

 中山間地域は担い手の減少や耕作放棄地の拡大などが進んでおりますが、農業生産活動による県土の保全や水源涵養など、多面的な機能を有し、重要な役割を担っております。このため、県においては、中山間地域等直接支払交付金事業により、農業生産を維持するための活動を支援するとともに、基盤整備や農業施設等に対する補助については、市町村振興総合補助金などにより支援しております。更に、県といたしましては、新たに地方創生交付金を活用した事業の創設などにより、都市と農村との交流促進を図るほか、地域資源を生かした六次産業化を推進してまいります。今後とも、中山間地域のニーズを把握しながら、必要な対策を検討し、中山間地域における農業の持続的な発展と活力ある農村の構築を図ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱二点目、子供の不登校、いじめ、体力づくり、貧困についての御質問のうち、子供の不登校対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県において不登校の問題は長年の課題となっており、その解決には学校だけでなく、家庭や地域、そして行政が総ぐるみで取り組んでいかなければならないと認識しております。これまでの不登校対策は、さまざまな機関のサポートを受けながらも、学校が中心となって行ってきており、学校以外の相談、支援機関としては、いわゆるけやき教室が市町村等で設置されてきたところであります。現状においてはこのような対応だけでは十分にサポートし切れない不登校児童生徒も多く、これまで以上に家庭への支援に力点を置いた対策が必要であると考えております。県教育委員会としましては、この点を踏まえて、市町村と連携しながら、不登校の未然防止の取り組みとともに不登校対策を進めてまいります。

 次に、いじめ問題の改善に向けて地域との連携を図るべきとの御質問にお答えいたします。

 いじめ問題は、学校、家庭を含めた地域社会全体で解決していかなければならない課題であり、平成二十五年に策定した宮城県いじめ防止基本方針においても、その対策を地域ぐるみで適切かつ効果的に行う体制整備の推進について盛り込んでいるところであります。これまでに、国、県、市町村等の関係者や関係機関から成る宮城県人権啓発ネットワーク協議会の開催や、宮城県PTA連合会等がいじめ「ゼロ」宣言のポスターを作成し周知するなど、いじめ防止等の対応を進めてきたところであります。一方において、子供たちがいじめに向かわないよう、人と適切にかかわる力や思いやる心を育てていくことも重要であり、そのためにも多くの地域の方々が子供たちに直接かかわっていくことが必要であると考えております。今後とも、いじめのない学校づくりを目指して、各学校と地域の連携が推進されるよう努めてまいります。

 次に、小学生の体力低下についての御質問にお答えいたします。

 我が県の子供たちの体力、運動能力が全国に比べて低く、運動時間も少ないということについては、大きな課題であると捉えております。そのため、県教育委員会では、特に小学校段階での体力づくりが重要であるとの考えから、平成二十六年度から県内の小学校を対象としてWebなわ跳び広場の取り組みを行っております。この取り組みに参加している小学校では体力の向上が見られており、学校全体で具体的な取り組みを行うよう、今後とも促してまいります。体力づくりは健康づくりにもつながるものであり、健康増進の観点からも、各学校において、運動する楽しさを更に味わわせるような体育の授業の一層の工夫や、家庭と連携して、食事、睡眠、運動の大切さを理解させる健康教育の充実のために、引き続き市町村教育委員会と連携して取り組んでまいります。

 次に、スポーツ少年団などへの加入促進についての御質問にお答えいたします。

 スポーツ少年団においては、これまでも各地域において、子供たちが幼少期からスポーツに親しみ、スポーツを通して健全な心と体を育成する活動を行っていただいております。県教育委員会としましても、平成二十五年三月に策定した宮城県スポーツ推進計画において、子供向けのリーフレットを作成し、学校以外のスポーツ教室やクラブ活動への参加を促しているところであります。子供たちが自由に遊ぶ環境が減っている中で、スポーツ少年団などの地域スポーツ活動は、子供たちが学校とは異なる活動を通して心と体をはぐくむことができる大切な学習の場でもあることから、今後とも関係団体等と連携しながら活性化に向けた環境整備に努めてまいります。

 次に、子供の心のケアについて日ごろの生活の中で状況を把握し、対応することが大切との御質問にお答えいたします。

 県教育委員会では、震災により子供たちが大きな心の傷を受けていることを踏まえ、国の支援を受けて教員の加配をするとともに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門的な人材の積極的活用を図るなど、きめ細かな心のケアに努めているところであります。その中でも特に日ごろの学校生活において、一番身近にいる教員が子供の心の微妙な変化をしっかり感じてとり、的確に把握しサポートしていくことが最も重要であると考えております。今後とも、この点を踏まえて、市町村教育委員会や関係部局と連携を図りながら、一人一人の子供の心に寄り添った対応に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 警察本部長中尾克彦君。

    〔警察本部長 中尾克彦君登壇〕



◎警察本部長(中尾克彦君) 大綱二点目、子供の不登校、いじめ、体力づくり、貧困についての御質問のうち、いじめ問題への対応について、子供の様子や問題行動を察知する取り組みとして地域との連携を図るべきと思うがどうかとのお尋ねにお答えいたします。

 県警察におきましては、いじめの問題等を把握するための取り組みとしては、いじめ一一〇番や少年相談窓口を設置し、被害少年、保護者、学校、教育委員会又はいじめを見聞きした地域の方から相談等の受理に努めております。また、いじめ防止を図るための地域との連携として、少年警察ボランティアなどと協力し、児童生徒の規範意識の醸成に向けた非行防止教室等を開催しているところであります。今後とも、学校や保護者、地域などと連携を図りながら、いじめ問題等への適切な対応に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 十六番太田稔郎君。



◆十六番(太田稔郎君) 答弁ありがとうございました。

 一つは、TPPの試算の件です。隣の福島県で東京大学に試算を依頼したところ、四百二十一億円の影響が出るという試算が出されています。肉用牛で九十七億円、それから豚が七十七億円、米で五十三億円の影響が出るという試算が出されました。先ほど部長からも出た中で、国内産米でないと備蓄できない。それは制度上そうなっています。ただ、宮城県として国に対して、備蓄米を輸入米を備蓄したらいかがですかと提案はできると思うんです。その提案をして、国内産米を市場に回すということを宮城県として訴えていくべきと思うんですけども、知事のお考えをお聞かせください。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 総量としては変わらないわけですから、主張としては間違っていないと思います。この問題は宮城だけの問題ではなくて、日本全体の問題でありますので、まずは一番の農畜産県の塊であります北海道東北地方知事会等で、そういった問題提起をしてまいりたいというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 二十六番太田稔郎君。



◆十六番(太田稔郎君) ぜひ取り組んでいただきたいというふうに思います。

 それから、中山間地なんですけども、秋田県の取り組みのすばらしいところは、一人でも、補助が出るというとこなんです。宮城県も中山間地の国からの補助事業あるんですけども、まだグループをつくらないとできないというような条件があるもんですから、その辺、部長、一人でもできるような形、山間地に行けば行くほど多くの人たちがそろってるかというと決してそうでないんです。その辺の把握をお聞かせいただきたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 農林水産部長後藤康宏君。



◎農林水産部長(後藤康宏君) 中山間地域での農業への取り組みにつきましては、我が県の農業においても重要だというふうに認識をしております。ただ一方では、個別的な個人個人への支援をどこまで差し上げるかという点については、政策判断として考えなければならない点があろうかなというふうに考えております。基盤整備等については先ほども申し上げましたが、市町村総合補助金などに盛り込みながら、市町村において御判断をいただいて使っていただけるというふうになっておりますし、中山間地域の取り組みを個人個人で進めるのか、それとも地域として進めるのかというところで十分御検討いただいて、その中で選択された方向について我々も支援していきたいというふうに考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 十六番太田稔郎君。



◆十六番(太田稔郎君) 中山間地、川上、ここが崩れてしまうと、都会で住んでいる方々、水害、そういうところまで影響していくものですから、ぜひ、その中山間地を大事大事に育てていただきたいなというふうに思います。

 それから、子供の貧困対策です。先ほどお話あったように、子供たちが食事がなかなかとれない。ひとり親の子供が一人で食べている。そういう状況が結構地域の中にあると。本当にこの子食べてんのというような状況にあるもんですから、先ほど部長から、調査をしやっていくというお話出てました。ただ、この辺の仕組みとして、宮城県は手挙げ方式なんだということが出されております。地域の中で本当に必要なところ、そういうところに手当てできる、そういうシステムにしていくべきと思うんですけど、いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 子ども食堂につきましては、先ほども御答弁申し上げましたけれども、昨年の十一月から県内でそういう動きが出てきているという状況でございます。県といたしましても、まだまだ子ども食堂を実施する上での課題ですとか、県としてどのようなところを支援したらいいのかということを、いろいろお話を聞きながら、その政策について考えていかなければならないと思っておりますので、まずそういう調査、検討をさせていただいて、その上で有効な支援策を講じてまいりたいと考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 十六番太田稔郎君。



◆十六番(太田稔郎君) 教育長にお聞きします。

 先ほど、スポーツ少年団の話出したんですけども、教育長も、以前、卓球で子供たちを指導した学生時代の思い出があろうかというふうに思います。議員の中にもスポーツ少年団の今もって指導している方々がいるんです。ということは、上級生と下級生をきちんと面倒見れる、そういうふうな環境がつくれるということなんです。これは、そうするといじめ対策にもつながっていくし、やはり思いやる心がそこに発生してくるということが非常に大切なのかなというふうに思うんです。こうした面で、一言、教育委員会の方から、いじめも含めて上級生、子供たちと一緒に運動するといいよという呼びかけをすべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 今、議員からお話がありましたように、スポーツ少年団の活動については、子供たち同士で人間関係を学ぶという意味でも、単にスポーツだけではなくて、そういった大変大きな教育的な効果があるというふうに考えております。そういったことも踏まえて、さきに出したスポーツ振興基本計画の中でも、子供向けのリーフレットも用意して、その中に、いろんなスポーツの活動について学校以外の活動についても紹介をしたところでございます。今後とも、そういったスポーツ少年団を初めとしてさまざまなスポーツの子供向けのサークル、クラブ活動がありますので、そういったところを機会をとらえて積極的に活用していくことのよさを県の教育委員会からも発信していきたいと考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 十六番太田稔郎君。



◆十六番(太田稔郎君) 知事にお伺いいたします。

 先ほど、福祉の方で、グループホームを含め地域の中で過ごすよう一生懸命努力するというお話でありました。本当に力強い言葉だなと思います。ただ、グループホームをつくりたいという人たちが非常に多い中で、枠が狭いという問題があるんです。地域の中で子供の親がつくる、そういう場面もグループホームをつくって早く住まわせたいという思いがある親たちもいるんです。そういうところにも宮城方式としてぜひ支援していただければいいのかなというふうに思いますけど、いかがでしょううか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 私は、障害者の皆様が地域で生活するためにもグループホーム極めて重要だというふうに思っているんです。やりたいという人がいて、国の方に申請をして優先順位つけてたんです。ところが、今年度突然がばっと予算切られてしまって、整備ができなくなってしまって、今年度一件、今回は補正で二件ということで三件しかできませんでした。ということもあって、こんなことをしてたら需要と供給がどんどん離れていってしまいますので、バランスよくとれませんので、来年度の二十八年度、今御議論いただいておりますこの当初予算では、県の一般財源も入れまして、十二件何としてもやりたいというふうに考えてございます。一般財源も入れることになりますけれども、私といたしましては、極めてこれは優先順位が高いだろうというふうに思いますし、国の方には大臣に直接会って、こういった障害者に対する予算を削るということは、まさに厚生労働省としてあってはならないことだということだということを申し上げました。高齢者や子供の手当というのは非常に重要なんですけども、そこだけに目が行って、本当に弱い人たちに光が当たらないというのは、本当の本来の福祉ではないというふうに思いますので、そういったところは県として必死で補っていきたいというふうに思っております。



◆十六番(太田稔郎君) 私が話したのは、グループホームをつくろうとしてもそういう枠があってとれない。そのために、親が建てて法人に貸そうという姿が今出てきてる。ぜひそれらを県として支援していただければなというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 答弁いたします。御提案いただいた内容がどういったものなのかちょっと私今承知しておりませんので、よく研究をしてみたいというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 十六番太田稔郎君。



◆十六番(太田稔郎君) 最後に、賃金です。

 先ほどお話しした減額制度、あれで減額された夫婦が生活保護よりも低い給料、所得でやってる人たちがいるんです。その方々が減額されなければ普通の生活ができる。この制度はもう五十年以上たっている制度ですから、ちょっと見直しをする必要があろうかというふうに思うんです。ぜひとも県としてこれらの見直し、今後、国の方に訴えていただきたいと思うんですけども、知事の答弁をお伺いいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) おっしゃるとおりだというふうに思いますので、しっかりと国の方に申し上げていきたいというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 二十二番石川利一君。

    〔二十二番 石川利一君登壇〕



◆二十二番(石川利一君) 議長のお許しを得ましたので、一般質問をいたします。

 早いものであと十一日ですか、震災から丸五年、亡くなられた方々に哀悼の意をささげますとともに、残された遺族、被災者の皆様の生活を考えますと、本当にねぎらいの言葉を申し上げたいと思います。

 宮城県震災復興計画十年の折り返しになってまいりました。復旧期三年が過ぎ、再生期四年の三年目ということであります。発展期三年の五年を残すことになってきたわけであります。進捗は被災市町によってさまざま皆様御案内のとおりでありますけれども、事業化という意味ではほぼ出そろったのではないかと。そういった意味で、中間での評価があってもいい。そして、今さら可能な修正というのはなかなか厳しいかとは思いますけれども、やはり被災住民のために考える時期にあるのではないかというふうに思っております。数十年から百数十年に一度の津波対応、L1あるいは何百年か先のL2、こういった安全対策がなされたわけでありますけども、百年後の防潮堤を思い浮かべながら、以下伺いたいと思います。

 まず、評価についてであります。安全安心の確保という点から二点伺います。

 避難道路等についてであります。

 いわゆるL1、L2、この対応大分進んでいるかと思いますが、私は、逃げるが勝ちだというふうに思っております。幾ら防潮堤、あるいはいろんな壁をつくっても、やはり、避難道路、避難場所というものが必ずや必要であります。避難についての基本的な考え方とここまでの進捗を伺いたいと思います。

 次に、居住地の再建についてであります。

 北から南へと高台移転、そして職住分離から南の方に参りますと多重防御という方針に基づき進められてまいりました。市町それぞれであります。居住地の再建としてとらえた場合の進捗評価を伺いますが、いかがでしょうか。

 次に、農水産業の再生につきましてお伺いいたします。

 水産業は漁獲量としては大分回復してきたとみていいと思います。養殖、加工業の製造販売、これはまだまだ苦戦をしております。水田の大区画化、大分進んでおります。作付はもうかなり、一〇〇%近くになりつつあるかと思いますけれども、産業としての農業についてもあわせて伺います。

 被災住民の定住についてであります。

 平成二十七年国勢調査速報値が公表され、震災前との増減が明らかになりました。県全体としては、五年前の比較でありますと約一万四千人の減少。震災における死者行方不明者の数が一万二千人弱であります。これを差し引きますと、二千人程度の減少ということになるかと思います。県外からの流入が多かったのではないかと。これは、その前の国調の比較からすれば、減少が減ったのかなという意味合いであります。市町の被災地に限った場合、被災の規模、再建の手法、スピードによってまた異なってまいります。集団移転、現地再建評価はかなり難しいのではないかとは承知しますけれども、どの程度行政主導、いわゆる公共事業によって県内に定住が見込まれるのか、お伺いをいたします。

 これは、被災住民の支援は、もちろんであります。コミュニティー形成、まちづくりに直結し、費用対効果の検証につながるんではないかというふうな思いであるからであります。まちづくりにつきまして、朝日新聞がこの二月十六日から「東日本大震災五年 首長に聞く」と題しての連載がありました。まちづくりは市町が主役、県のかかわりはやはりサブ的な性格かなとは思いますけれども、私の地元、名取市長の閖上地区についての記事がありましたので、それを引用させていただきたいと思います。将来の土地利用についてであります。二千人の居住人口の七割が災害公営住宅。高齢者が多く、持続可能かということでありますけれども、それに対して、実は、事業区域に市が買った土地が結構ある。復興が一段落したら新しい人が住めるよう利用計画をつくる、というコメントが載っております。そもそも年金暮らしの高齢者が七割なんていうことになりますと、コミュニティーが形成され、持続するということが果たして可能なものか大変心配をしております。いかがでしょうか。

 また、これは区画整理事業終了後に、改めて若い世代の定住を目指すというふうに聞こえてしまうわけでありますけれども、果たしてそんなことなんでしょうかという疑問で、まちづくりというのは一体ではないかというふうな思いで伺います。

 次に名取市は被災地で人口増が目立つということであります。これは被災地は、当然に人口減になっている中でという意味合いでありますけれども、津波被害は名取市の人口の一割、市内には売れずに残った住宅団地があって、被災者の受け皿になった。宮城や東北人口流出を食いとめるダムの役割を担える。仙台圏は富谷など北は飽和状態だ、県に都市計画の戦略はあるのか、名取のひとり勝ちは許さないという空気だというふうに述べているわけであります。ダムの意味するところとか空気とかいうのはちょっとわかりませんけれども、仙台と空港の間にあり、名取は気候温暖という地の利があります。またその周辺の自治体もあわせまして、居住環境は非常によろしいと、最適だというふうに私は思っております。県全体の発展の観点からどう位置づけるのか、お伺いをいたします。

 まちづくりについてでありますけれども、これは記事なんですが、住宅団地の人口が伸びる一方、かつて港町として最もにぎわった閖上の復興は取り残され、人口は五千人から二千人に減るという記事であります。噂によりますとその半分の千人ぐらいしか戻らないとかいろいろあります。かつては保育所、幼稚園、小学校、中学校と全部そろっておったわけでありますけれども、震災の復興という意味では、小中一貫校としての学校のみが建設されるようであります。新入生はここ二年、数人ぐらいの入学生しかございません。私の本当に生まれ育ったふるさとなんでありますけれども、山が迫った北部沿岸と違い、平野部のかさ上げはやっぱりちょっと異様な感じがいたします。少しでも住民には戻ってほしいという願いであります。ほかの地域では、もう既に学校の統廃合が進められ、そして新しいコミュニティーの形成に向かっております。かかわってきた県として、名取、又その他の市町それぞれの復興をどのような思いで見ているのか中間の評価ではありますけれども、伺いをいたします。

 次に、創造的復興について伺ってまいります。

 宮城県としての創造的復興を目指すということは、被災地のみならず、三十五市町村に行政サービス、福祉の向上をもたらすものでなければなりません。医学部の新設、空港民営化あるいは宮城野原広域防災拠点、七圏域の防災拠点の整備、こういったものは、そういった県民全体の福祉向上につながるだろうというふうに考えております。また、将来性が期待される水素エネルギーの利活用に対する取り組みというものは、やはり先見性に富んでいると私は賛意を表するものであります。発展税を充てるということでありますが、これからは環境税について伺ってまいります。

 二十八年度から五年間延長した環境税であります。充当している事業について、将来性、森林保全利活用の観点から伺ってまいります。

 まず、二十七年度までの実績であります。五年間での税収、みやぎグリーン戦略プランの森林保全育成、木材資源利活用充当、そういった額の見込みと全体の二酸化炭素削減量、その目標達成率はどれほどでありましょうか。わかりやすく説明願いたいと思います。

 新みやぎグリーン戦略でありますが、これはこれからの五カ年の枠組みでありまして、八十億ありますという見込みです。県実施分六十四億、市町村十六億円の五カ年計画であります。県にあっては四つの視点で分類されております。また、宮城県地方創生総合戦略、林業の成長産業化の三本の矢というふうな位置づけで掲げられております。非常に私も賛成であります。森林保全について伺います。

 森林国日本の貴重な循環資源として見直されてきております、木材の利活用であります。環境対策、二酸化炭素削減の根幹をなすものであります。捨てることなくすべて資源として使えます。そのためにも、保全、下刈りをする、あるいは間伐等の管理が欠かせない。その担い手も必要であります。このような業務は営林団体がなすべきかもしれません。本来の役割、役目と申しますか、みずからのことであります。しかしながら、森林の役割、効能、そういったものを考えたときに、担い手育成、ノウハウ継承のためにも、積極的に環境税を充てて支援するべきであるというふうに考えるわけでありますが、いかがでしょうか。

 また、宮城県林業公社、一昨年でしたか債権放棄が相当なされたわけであります。身軽になっております。組織を拝見しますと、ちょっと申しわけないけどもちょっと頭でっかちかなというふうな感じはするわけでありますが、その頭と金を林業再生のためにぜひ使ってほしいと思いますが、いかがなものでしょうか。

 次に、CLTについて伺いをいたします。

 この二日に宮城県CLT等普及推進協議会が関係団体加盟のもとに発足しております。非住居系−−業務用ですね、の建築資材としての直交集成板、縦横、縦横で圧縮するもんでしょうね、これがあるわけであります。欧州製品との価格差が大分、三倍、四倍開いているようにというふうなことのようでありますが、本県は、国内で十一番目の設立ということであります。国外あるいは他県との競争、これは大変熾烈になるんだろうというふうに思います。その勝つための生産体制とか、取り組みについて伺いをいたします。

 次に、CNFであります。

 これは、セルロースナノファイバーというものなんであります。最近テレビなんかでいろいろ話題になりました。東京大学の磯貝教授が開発されたということのようであります。日本製紙の岩国工場では、経産省の支援で量産化に取り組んでいると、あるいはほかの製紙会社とかケミカル系の会社でも研究開発進んでるということであります。軽量なんですね、鉄の何倍も強度があるということです。実は原料が、これは植物繊維であります。身近な原料なのであります。車体からフィルムまでできるということで、非常に幅広い用途が期待されます。そういったことで、水素エネルギーの次の問題、課題として将来を見込んで取り組む考えはないか、伺いをいたします。まさに、現実味のある新産業分野であるというふうに私は思っております。

 次に、IR誘致について伺います。

 いわゆるカジノ法、成立はしておりません。IRを仙台空港民営化、地方創生、大震災復興の御旗にして取り組むという考えはないかどうかであります。先日、名取岩沼広域連携協議会という商工団体の勉強会がありました。私もなんですが、やっぱりどこかカジノにはアレルギーがありますので、少しそこをちょっと置いといて、IR全体としての、地元の賛同も得られると思いますので、そういった取り組みを行うのはいかがかなと思いまして、お伺いをいたします。

 次に、二〇二五年問題、大綱二点目です。

 私は団塊の世代、戦後最大の出生数を誇る世代であります。金の卵、日本経済を支えたんじゃないかしらというふうに思っております。又、片や消費者として非常に役割を担ってまいりました。金の卵などと言われた時代から、今現在は残念ながら、斎場の建設とかあるいはその経営を後押しするような立場に近づきつつあります。そんな中で質問をしていきます。

 高齢者社会の認識、役割についてであります。

 少子高齢化社会と言われて久しいわけでありますが、別に少子と高齢化は関係ありません。社会保障制度として、高齢化は確実に到来するいわば負の財産であります。しかし、世代をつなぐ役割は経済活動を終えてもあるのではないかというふうに思っております。どう認識してるのか伺います。

 高齢者富裕論というのもあります。マクロな世代間の富の偏在を言うのではないかと思っております。高齢者が子供でなく、孫の育児の金銭的支援ということを申し上げているんであろうと思います。生前贈与を優遇して世代間の財産移転をうながし、消費に回ればこれはこんなにいいことはないということであります。いかがでしょうか。

 次に、子育て支援についてであります。

 人間というのは、おばあさんが子育てにかかわります。おじいさんは余りかかわりません。猿の一部を除いて人間だけなんだそうです。核家族、母子・父子家庭がふえる中、地域のおばあさんが協力する。そしてそういった当たり前のよきならわしになればいいなというふうに思うわけであります。またおじいさんはどちらかといえば子供が社会、外の空気に触れるというようなところでかかわっていったらいいんではないかなというふうに思うわけであります。ともにそれぞれ分担して取り組んでいくということがいいのではないかなと。行政としてもさまざまな取り組みはしていると思いますが、当たり前の家族社会になっていければというふうに考えております。いかがでしょうか。

 次に、高齢者数は将来的に予測は相当可能なわけなんであります。減らすわけにはいかないもんですから、相当の問題が出る。これが二〇二五年問題だということになるわけです。いずれ、在宅で家族を見守るか、あるいは時間が解決するのかわかりませんが、特別養護老人ホームに問題をあてて質問してまいります。

 施設の確保であります。

 特別養護老人ホームの入所希望者についてでありますけれども、これは平成二十六年のデータのようであります。待機者は一万三千人余りいらっしゃるということです。かなりの数です。以前にも質問いたしましたけれども、知事からは十年はふえるというふうな答弁があったと記憶しております。しからば、二〇二五年には待機ゼロになり解消するのかと。そのためには実際の人数、何人分の施設整備が必要になるというふうにお考えか伺います。

 施設整備支援についてであります。

 社会福祉法人富裕論というのが一時ありました。これは内部留保資金があると、隠し金があるわけじゃないんでしょうけども、そういう金があるということです。全体としての資金に余裕があるととても思えないんですけれども、建てかえあるいは再建資金があるというところまではいってないんじゃないというふうな私の認識であります。手厚く補助してきたのは、これまでやったのは全くそのとおりであります。しかし、民間的経営を期待してた制度にはまだなってなかったんじゃないかなというふうに私は思っております。既存の施設を建てかえて、更に施設をふやしていかなければなりません。新設は当然でありますが、改築にも支援が必要であり、待機が続き、ずっと続いて、そして死して後やむなんていうことにならないように考えていただきたいというふうに思いまして、質問をいたします。

 人材育成についてであります。

 高齢者虐待、これ子供虐待よりもひどくなっているんじゃないかという不安、心配を持っております。家庭内虐待、家族のケアですね、その中でも起こっております。殺傷まで起こっているようであります。また、施設の密室の中で虐待を超えた殺人事件も起きたばかりであります。人材育成は喫緊の課題であるというふうな認識を持っております。私の知っている施設によれば、職員の一〇%が毎年やめていくそうであります。数でいきますと二十人ぐらいになります。そういう状態が毎年繰り返されるということでありまして、新たに一〇%が採用されるということになります。もっといい処遇の、いい施設に行きたいという方、これはある意味ではもっともな話なんです。我々だってもっとましな処遇のいいところがあったらそっちに行きたいというふうに思うのは当たり前のことなんであります。そういった中で、介護報酬、一つは国が定めた一つの基準に基づいた収入の中でやりくりするという仕組みの中でありますから、抜本的に解決するためには、介護報酬の何らかの改訂というものがともなってまいります。それが今度は逆に、国民に負担を強いるということになれば、その調整が非常に難しいという問題になってくるわけなんです。そこでなかなか財布のひもがかたい県におかれまして、単独で手当てをするなんてこと考えられないかなと。それで、少しでもあの世に行く、ついの住みかをほっとして住めるようにできないかなということで、お伺いをいたします。

 ちなみに私申し上げた、社会福祉法人の給与水準は中ほどなんです。それで実際今回引き上げられました報酬、引き上げられたことになってる報酬ですか、介護給与、そちらの方よりはもっと高いところにある法人です。そういったところでもさまざまな問題を抱えております。

 川崎市の有料老人ホームの殺人事件。

 容疑者は本当に若い。私らからするとおにいちゃんですね、残念ながら私の子供みたいなものですよ。それでこの被害者の方が親ですよ。子供というよりも孫に近いですかね、加害者は。そんなことでえらいショックを受けました。なんでそこまでやんなくちゃなんないんだと、私には信じられません。ということで、本来は適格性というのが何のプロでも必ずあるはずではあると思いますけれども、この介護というのはまたちょっと、私は普通の適格性とは違うんじゃないかというふうに思っております。それは置いて、資格取得に介護技術あるいは感情の人、感情を持った人間を相手にするわけですからちょっと違うんですね。その辺のところを、資格取る時の実技研修とそういったものも必要でしょうし、また現場に入っても、更に磨かなくちゃならないものがあるんではないかというふうに思います。実際にはどのような研修を行っていくのか、伺いをいたします。

 若い世代の若い方々、経験が浅いんですね。やっぱりどちらかというと若いとそのときは熱はあるけどもなかなか難しい。今の方のようなすごい常に熱を持ってる方というのはなかなか大変なんです。そういったことで、ぜひその実技の研修あるいはその経験、体験、こういったものを継承させるための必要性というものは大きいんじゃないかというふうに思うわけです。そこで、介護の職場の環境というのが一番大きい問題ではないかというふうに思います。天性の介護職というような方はまずいないんだろうと私は思っております。いないと言った方がいいと思います。現場では多かれ少なかれ虐待はあります。私の知り合いのところも見てるとだいぶいい環境にはあるんです。しかし、やっぱり職員の話を聞きますと入所されてる方との関係ですからいろいろあります。ですからまったくないなんていうことは誰も言えませんという話。そういうことを前提にして、職場環境をつくっていかなくちゃならない。そのためのチームとしての補完、あるいはそれによる環境づくり、こういったものが必要であります。経験豊かなリーダーというものは欠かせないというふうに思っております。そういった環境づくりなり養成というものが、県としてもやっぱり必要だと思うんです。任せっきりにしないで、ぜひ力を入れていただきたいと思います。それのお願いと内容を伺いまして、壇上からの質問といたします。

 ありがとうございました。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 石川利一議員の一般質問にお答えをいたします。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問にお答えをいたします。

 初めに、津波避難の基本的考え方と避難道路や避難場所の進捗についてのお尋ねにお答えをいたします。

 津波避難の基本は、一刻も早く高台などへ退避し安全を確保することであります。そのため県といたしましては、市町とともに避難計画の作成や避難訓練の実施を通じた体制づくりを進めるとともに、自分の命は自分で守るという意識を醸成してまいります。また避難道路については、市町が定めた震災復興計画に位置づけ、県、市町において七路線、七カ所の完成分を含め、百二十三路線、百三十一カ所で事業を進めており、事業費ベースで約四〇%の進捗率となっております。避難場所については、平成二十五年の災害対策基本法の改正により、災害の種別ごとに避難場所を指定することとされ、現在、沿岸十五市町において、学校や高台など七百八十七カ所が津波災害用の避難場所に指定されております。今後も復興まちづくりの進展とともに、避難道路の整備や避難場所の指定が進むものと考えております。

 次に、住宅再建の公共事業が県内定住人口に与える効果についての御質問にお答えをいたします。

 復興まちづくりについては被災の状況等に対応し、防災集団移転促進事業や被災市街地復興土地区画整理事業、災害公営住宅等の整備に取り組んでおり、これらの公共事業により県全体では二万六千世帯程度の定住が見込まれております。時間の経過とともに、被災者を取り巻く状況も変化しており、一部には計画の見直し等も生じておりますが、県といたしましては、仮設住宅等にお住まいの方々が地元で安心して定住できるよう、相談窓口を設置するなど支援に努めているところであります。今後とも、被災者の方々の一日も早い安定した暮らしの実現に向けて、しっかりと取り組んでまいります。

 次に、名取市と他の市町の復興をどう見ているのかとの御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災から間もなく五年が経過いたしますが、各市町においては被災の規模等により、まちづくりなどの進捗に差が見られる状況にあり、復興に向けた取り組みを更に加速していくことが必要と考えております。名取市の閖上地区においては、現在、被災市街地復興土地区画整理事業や防災集団移転促進事業が平成二十九年度の完成を目指して進められているほか、災害公営住宅も昨年十二月に着工されております。今後とも、被災市町が抱える課題や被災者の思いをしっかりと受けとめ、地域コミュニティーの再生支援等も進めながら、復興の更なる加速化に向けて全力で取り組んでまいります。

 次に、統合型リゾート施設についての御質問にお答えをいたします。

 カジノを含む統合型リゾートの誘致については、観光客の増加のほか、ビジネス面でもいわゆるMICEの開催などにつながることから、地域経済を活性化する一つの手段であると認識しております。一方で、周辺の治安悪化や青少年に対する悪影響なども懸念されることから、カジノの誘致は地元住民を初め、県民の合意のもとに進められるべきものと考えております。被災された方々が生活再建の途上にある中で、広く理解を得ることは難しいと考えており、県といたしましては、現在のところカジノを含む統合型リゾートの誘致に取り組む予定はございません。このことから、まずは地域産業の復旧・復興への支援や、新たな企業立地による産業集積の促進、更には東北を含む広域観光の推進による交流人口の拡大などにより、富県宮城の実現、地域経済の活性化を図ってまいりたいと考えております。

 次に大綱二点目、二〇二五年問題についての御質問のうち、高齢者の役割についてのお尋ねにお答えをいたします。

 我が国の高齢者人口は平成五十七年までふえ続け、医療・介護などの社会保障費の増大が見込まれますが、一方では、第一線を退いた後も積極的に社会参加できる人材がふえるというプラス面もあると考えております。多世代が協働するさまざまな地域活動や、広く社会貢献活動などを通じて、高齢者が豊富な知識や経験などを次の世代につなげていくことは重要な役割であると考えており、生涯現役で生き生きと活躍していただくことを期待をしております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。

    〔震災復興・企画部長 大塚大輔君登壇〕



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、国勢調査速報値の本県の人口減少についてのお尋ねにお答えいたします。

 今回の人口減少の状況を見ますと、さきの震災でお亡くなりになられた方、行方不明になられている方、また県外に避難されている方を合わせると、震災の影響により約一万八千人の減少となっております。更に、少子高齢化などによる自然減が五年間で約二万人となっていることから、これらをあわせると人口減少は約三万八千人となります。一方、復興需要や企業誘致、福島県や岩手県からの避難、外国人の転入等の要素による社会増が約二万四千人あることから、結果として約一万四千人の減少にとどまったものと見ることができます。

 次に、大綱二点目、二〇二五年問題についての御質問のうち、生前贈与についてのお尋ねにお答えいたします。

 国においては、高齢者の保有資産の若年世代への早期移転を図るため、贈与税について、従来からの相続時精算課税制度や住宅取得等資金の非課税措置に加え、平成二十五年からは一人一千五百万円までの教育資金の非課税措置、平成二十七年からは一人一千万円までの結婚・子育て資金の非課税措置を創設しております。生前贈与の拡大は若年世代の消費増加や子育て支援に一定の効果があると理解しておりますが、一方で、資産格差の固定化を助長するとの指摘もありますことから、そのバランスを考慮していくことが肝要であると考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、環境税の五年間の収入及びみやぎグリーン戦略に掲げた森林保全育成と木材資源利活用への充当見込み額などについてのお尋ねにお答えいたします。

 平成二十三年度に導入したみやぎ環境税については、地球温暖化防止や森林機能の強化など、喫緊に解決しなければならない環境課題を解決するため、さまざまな環境施策に活用させていただいているところでございます。みやぎ環境税の五年間の税収は約七十六億五千万円を見込んでおり、そのうち、みやぎグリーン戦略プランにおける森林保全育成に約十三億四千万円、木材資源利活用には約十三億九千万円を充当することとしております。また、戦略プランでは、五年間の二酸化炭素削減予定量として約三十五万六千トンを掲げておりますが、現時点ではその約九八%に当たる約三十四万七千トンを見込んでおります。この削減量は、家庭生活における国民一人当たりの年間排出量が約二・三トンですので、約十五万人分に相当するものとなります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱二点目、二〇二五年問題についての御質問のうち、高齢者による子育て支援についてのお尋ねにお答えいたします。

 核家族化や地域のつながりの希薄化により、子育て機能が低下する中で問題を抱え込んでしまう子育て家庭に対して、人生の豊かな経験や知識を持った高齢者がかかわりを持つことは大変に意義深いものと認識しております。県では市町村や企業、団体、個人など子育て家庭を取り巻くすべての人たちで子育てを応援する社会環境の整備のため、子育て支援を進める県民運動を展開してまいりました。各地域においては、子供の預かり事業に多くの高齢者が携わっていることや、高齢者と子供との交流事業が定着してきていることなどから、県としては引き続き地域の子育て支援の担い手として、高齢者の方々に活躍していただけるよう、地域全体へ子育て支援の輪を広げる活動を推進してまいります。

 次に、特別養護老人ホームの整備についての御質問にお答えいたします。

 県では現在、第六期みやぎ高齢者元気プランに基づき、特別養護老人ホームの入所希望者のうち、優先的に入所が必要と考えられる在宅で、要介護三以上の方の待機解消を目指し、三年間で一千五百四十二床を目標に整備を推進しているところです。国では、今般、特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなどの介護サービス基盤について、全国で約十二万人分の前倒しや上乗せを行い、約五十万人分以上を整備することで、二〇二〇年代初頭までに介護離職者をなくすとともに、特別養護老人ホームの入所待機者を解消することを目指すこととしました。県といたしましては、引き続き優先待機者の解消に向けて取り組むとともに、ことし秋ごろに介護ニーズの新たな調査手法を国が示す予定であることから、二〇二五年のサービス見込み量については、次期の介護保険事業支援計画を策定する中で推計してまいります。

 次に、特別養護老人ホームの改築に対する支援についての御質問にお答えいたします。

 県では、これまで施設をふやすことに重点を置き、新規整備や増設整備を対象とした助成を行ってまいりました。昭和四十年代から設置が始まった県内の広域型特別養護老人ホームでは、開設から相当の期間が経過し、老朽化が進んでいるものも見られるようになっております。このことから、広域型特別養護老人ホームを対象とした県の補助事業については、平成二十八年度から対象範囲を拡大し、既存の施設を改築する場合にも整備費用を助成することとしております。

 次に、介護報酬の抜本的改善についての御質問にお答えいたします。

 介護職員の賃金改善は職員の定着を図る上で重要な要素の一つであり、平成二十七年度の報酬改訂において、処遇改善加算の拡充が行われ、県内の約九割の事業者に適用されております。介護職員の処遇など、介護保険サービスの提供に必要な費用については、介護保険制度の中で負担することとなっており、県としては、介護サービス事業者が加算制度を有効活用できるよう、引き続きその周知を図ってまいります。また今回の処遇改善加算については、対象が介護職員に限られるなどの課題もあることから、他の都道府県と連携して、国に対して必要な要望を行ってまいります。

 次に、介護職の研修についての御質問にお答えいたします。

 介護職の資格取得に際しては介護職員初任者研修や、国家資格である介護福祉士のカリキュラムにおいて、コミュニケーション技術や生活支援技術などを習得することになっております。また、介護現場での実践を支援するため、宮城県老人福祉施設協議会や宮城県介護福祉士会など介護関係団体のほか、宮城県介護研修センターなどにおいて、おおむね三年未満の新任職員向けに職員としての心構えや具体の事例に即した体験型の技術習得などに関する研修を行っているところであります。今後とも、介護技術や人との接し方など研修内容を充実し、経験が少ない介護職員の資質向上を図ってまいります。

 次に、介護職場の環境づくりについての御質問にお答えいたします。

 介護の現場における虐待の発生要因として、教育、知識、介護技術等に関する問題が最も多く、次いで、職員のストレスや感情コントロールの問題、虐待を行った職員の性格や資質の問題などが挙げられております。昨年度、宮城県介護人材確保協議会において、介護関係団体が実施している研修を調査したところ、介護スキルに関する研修が積極的に行われている一方で、チームケアやコミュニケーションに関する研修が不足していることがわかりました。そのため、今年度から五年以内の中堅介護職員を対象に、チームケアと人材育成の実践方法などを習得するリーダー養成研修を実施しているところであり、今後とも、経験豊かなリーダーの養成を通して職場での環境づくりにしっかりと取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、セルロースナノファイバーについてのお尋ねにお答えいたします。

 セルロースナノファイバーは、紙の原料であるパルプを髪の毛の太さの一万分の一程度まで解きほぐした超極細繊維で、植物由来のため環境負荷が少なく、また鉄よりも軽くて強いなどの多くの特徴を有しており、さまざまな用途への可能性を秘めた次世代の新素材であると認識しております。現在、国においても、セルロースナノファイバーの実用化に向けた取り組みを推進しており、国の研究機関や学術機関、企業などにおいて量産化や自動車部品、化粧品、食品添加剤などへの幅広い応用を目指した研究開発が進められております。我が県はセルロースナノファイバーの供給側となる製紙企業や、東北大学を初めとした学術機関が集積し、高いポテンシャルを有しておりますことから、県といたしましては、産学官の連携プロジェクト推進や産業誘致に向け前向きに取り組んでまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、農業、水産業の再生についてのお尋ねにお答えいたします。

 震災から五年が経過し、水産業については生産基盤は着実に復旧しつつあるものの、復興に向けて販売面など多くの課題があると認識しております。このことから、養殖業については経営の安定化や収益性の高い生産体制の構築を図るほか、水産加工業については、協業の促進、新商品開発や海外も視野に入れた販路の開拓など、総合的な支援を強化してまいります。

 農業については、農地や農業用施設などの生産基盤は約九割が復旧しており、水稲や麦、大豆、野菜などの作付も再開され、沿岸部を中心として百ヘクタール規模の土地利用型法人や先進的技術を導入した大規模な施設園芸法人が誕生しております。このため県では、新たに設立された法人などの経営の安定化に向けた支援を行うほか、担い手への農地集積による規模拡大や農地の効率的利用、水田フル活用による園芸など、収益性の高い作物への転換等を推進してまいります。県といたしましては、このような取り組みを着実に実施し、競争力と魅力のある農業、水産業の再生、復興に努めてまいります。

 次に、森林保全のための担い手育成などに環境税を充てるべきとの御質問にお答えいたします。

 県では、みやぎ環境税を活用した温暖化防止森林づくり担い手確保事業により、間伐等の集約化施業を促進する技術者の育成や新規就業者支援を行ってまいりました。今後は、林業採算性の低下や担い手の高齢化、減少などにより放置される森林の増加が懸念されることから、地域の森林現況を把握し森林整備を森林所有者に働きかける、地域森林再生マネジメント推進事業や、伐採から植栽までを一貫して行う温暖化防止森林更新推進事業などを新たに実施します。また、より高いレベルでの森林経営のあかしとなる森林認証取得を目指す森林所有者などを支援することとしております。これらの事業にみやぎ環境税を活用し、低コストで環境に配慮した森林整備を実践できる担い手の育成、確保を図ってまいりたいと考えております。更に、農林水産業担い手対策基金などを活用し、新規就業者の確保や技術者の育成などに引き続き取り組み、森林の多面的機能の維持強化に向けて、森林整備を着実に進めてまいりたいと考えております。

 次に、林業公社は、知識や資金をこれまで以上に林業再生のために活用すべきとの御質問にお答えいたします。

 林業公社は、平成二十五年の特定調停成立後、再建計画に基づき、間伐材の販売拡充や新たな受託収入の確保による収益性の向上など、より一層の経営改善に取り組んでいるところです。また、林業公社においては、地域の林業再生に向け、森林の集約化による間伐を積極的に進めているほか、県の指導のもと、分収林伐採後に植林されず放置される森林の解消に向けた新しい仕組みを検討しているところです。県といたしましては、林業公社がこれまで培ってきた森林整備のノウハウを最大限生かし、間伐推進や再造林などの面で地域の林業再生にこれまで以上に貢献できるよう支援してまいります。

 次に、直交集成板、いわゆるCLTの取り組みについての御質問にお答えいたします。

 CLTの県内での普及推進を図るため、県が県産木材の生産やCLTの製造と設計、施工に関係する六団体に働きかけ、このたび県内の森林組合や木材加工、建築設計、建設など七十九の企業、団体等の賛同を得て、宮城県CLT等普及推進協議会が設立されました。この協議会は、県内におけるCLTの普及や生産体制づくりの中核を担い、我が県林業の成長産業化を牽引する組織として今後の活躍が期待されます。生産体制については、既に石巻市の製材、合板企業が県の技術支援を受けながらCLTの試作に取り組んでいることから、県では今後、協議会が進める需要創出等の取り組みとCLT製造企業が十分連携できるよう支援し、国内外の競争に対応できる生産体制の構築を推進してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、居住地の再建の進捗状況とその評価についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、震災復興計画において、高台移転、職住分離、多重防御を基本とした災害に強いまちづくり宮城モデルの構築を復興の柱としており、各市町におきましてはこの考え方を踏まえ、復興まちづくりを精力的に進めているところであります。お尋ねの居住地の再建につきましては、復興庁の住まいの復興工程表によりますと、ことしの三月末までに、防災集団移転促進事業、土地区画整理事業等によって整備される宅地につきましては、全体計画約一万四百区画に対しまして、五一%に当たる約五千三百区画の供給が予定されており、災害公営住宅につきましては、全体計画約一万六千戸に対しまして、六二%に当たります約一万戸の完成が予定されておりますが、被災者の方々が一日も早く、安心安全な暮らしを取り戻すためには、更なる事業の加速化が必要であると認識しているところでございます。また、被災の程度、住民との合意形成、事業用地の取得などさまざまな要因によりまして、市町間で事業の進捗に差が生じていますことから、県ではこうした状況を踏まえ、市町ヒアリング等を通じて課題を整理、分析し、支援方針を策定した上で、土木部市町支援チーム等による指導、助言を行うなど、市町の復興を力強く支援してまいります。

 次に、名取市閖上地区の新しいまちづくりについての御質問にお答えいたします。

 名取市閖上地区は、平成二十六年十月から工事に着手いたしましたが、その後造成盛り土工事が順調に進み、災害公営住宅の建設も着手されるなど、精力的に工事が行われております。名取市では現在、地元の方々や有識者の参画も得ながら、地域活性化のための意見交換を行っており、高齢者の占める割合の高い被災者のみならず、これから住まいを求める若者世代を加えたコミュニティーを大切にするようなまちづくりの提案もなされているところであります。また、同市におきましては、今後基盤整備と並行してまちづくりを具体的に進めるに当たって、市が所有しております土地の活用も視野に入れながら、閖上地区が将来にわたり、にぎわいと活力のあるまちとなるよう、鋭意検討中と伺っております。県といたしましては、閖上地区の復興が一日も早くなし遂げられるよう、名取市に対し適切に指導、助言してまいります。

 次に、県の都市計画における位置づけについての御質問にお答えいたします。

 名取市は仙台市を中心とする仙台都市圏にあり、その社会的条件や生活圏、人口、土地利用などから、単独の都市計画ではなく、周辺市町村と一体となった仙塩広域都市計画区域の構成市町村として位置づけてきたところであります。県では、仙塩広域都市計画については、震災の影響を踏まえた都市計画マスタープランの定期見直しを行うこととし、来年度から本格的な作業に着手することとしております。当該区域内では、名取市のように人口が増加しております市町村もありますが、広域都市計画全体では、将来的には人口減少の傾向は否めないものと認識しております。今後無秩序な市街地拡大の抑制や既成市街地の有効活用及び公共交通の利便性が高い地区への都市機能の集約などが、広域都市計画区域全体の調和のとれたまちづくりのために重要な要素であると認識しており、名取市においても、この広域的な観点から都市の将来像を見定めていく必要があると考えております。県では今後、平成二十七年国勢調査の詳細な結果に基づく人口動向も踏まえ、市町村と十分な意見交換を行いながら、仙塩広域都市計画区域全体として持続可能なまちづくりを目指してまいります。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 二十二番石川利一君。



◆二十二番(石川利一君) ありがとうございました。いろいろあるんですけれども、大震災は復興のまちづくりというのはもうほとんど、計画あるいは実施、事業化のレベルでは終わったような段階におそらくあると思います。これからいかに金をつぎ込んで早く終わらせるかということと、いかにして利用、計画どおりやってもらうかというところに、多分重点は移っているんだろうというふうに思っております。それはそれとしても計画の段階と実際事業化して、そしてそれが整備されていざ入居というところまでいくとどうしてもこの、落ちこぼれというと変ですけど、違った方々の事情が生じるということで、それが山元とか仙台にはもうあらわれてるということになるんだろう思うんです。そういう意味で一生懸命努力してそしてやって、さあどうぞという段階で、そう思ったように人口が予定どおり入らなかったということはある程度やむを得ないんだろうと思うんですが、それは極力減らすというのがやはり税金の使い方としては当然のことというふうに受けとめております。そういう意味で、私は何度も被災地として国から相当の支援、金をもらうということではあるんですけども、やはりこれはもとは国民、我々のお金ですね。そういった意味で非常にありがたく思って、そしてむだ遣いはしないようにというような意味でいろいろ質問してきたわけですけれども、この段階で少しでもむだな金がもし出そうだということであれば、それをまた違った意味で復旧じゃなくて、復興の方に回すようなことも考えていかなくちゃならないんでないかなというふうに思っておりますが、そういった国への働きかけと申しますか、そういった可能性としてはどういうふうにお考えか、お伺いしたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 災害公営住宅等整備をいたしましても、予定よりも思ったよりも入居が進まないといったような場合も既に出てきております。これは税金のむだ遣いであったのではないかと言われたら、否定はなかなかできないわけで−−言いわけはいくらでもできますけど、できないわけでございます。それを次のステップ、復興あるいはまちづくりというものに結びつけていかなければならないというふうに思っております。既に幾つかの自治体では、そういったようなところを更に再募集をかけて、全県に広げてかけて、それでも入居がない場合は一般の方もというような、そういうような手続も既に始まっております。私どもといたしましてもせっかくつくったものがむだに終わって、本当の税金のむだ遣いであった、空室でむだであったというようなことのないようにやはり地域の発展に資するような活用にするように応援をしていきたいというふうに思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 二十二番石川利一君。



◆二十二番(石川利一君) ぜひ、我々も被災地としまして、皆さんのおかげでこのようになりましたと、胸を張ってごらんくださいと言えるように取り組んでいきたいという気持ちは同じだというふうに思っております。ぜひそういう意味で少しでもお金が余裕というか、動かせる弾力性があるものであれば、知事の言う創造的復興という、言葉にふさわしい使い道というものを考えていくべきだというふうに思っております。そういう意味で、私は、ちょっと遅きに失したんですが、こういう大震災があった場合は復旧という国の制度って言いますか、原状回復という発想ではだめなんだろうと私は思っております。そういう意味でここまで来てるもんですから、少しでもそういった意味合いで新しい、リニューアルするようなところにつながっていくような金の使い方というのはやっぱり、我々に課せられた責任だろうというふうに思います。その点、改めてお伺いします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今回の復興は、私が一番やはり恐れたのは現状にただ戻すだけの復旧に終わってしまうのではないかということでした。震災直後に阪神・淡路大震災の状況を調べましたならば、基本的にはいたところに、同じ場所に住み続けていただくというのが方針でございました。今回は津波で全部やられてますので、また、五十年、百年すると大きな津波が来る可能性が十分ありますので、この際は安全な場所に、新たな場所にまちづくりをと。そしてせっかくつくるんでありましたならば、スマートシティといったような考え方も取り入れたらどうだろうかと、そして働く場は近くで、そしてそれもなるべく逃げる道をしっかり避難路をつくって、あるいは避難場所をつくって、防潮堤をつくって、時間を稼いで安全に仕事をしてもらえるような、そういう環境にしようということで、国の方に最初、冒頭ですね、復興構想会議で働きかけてそれが結果的に実ったということでございます。そういった意味では今回の復興は、今までの従来の大きな震災があったときの復興とは、国として違う対応をしてくれたと思って、私は感謝をしているところでございます。まだ復興途上でございますのでこれを更に加速させて、結果的にはこれで沿岸部が元気になったと言ってもらえるようにしていくのが我々の役割だというふうに思っておりますので、更に知恵を出して市町村と一緒になって頑張っていきたいというふうに思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 二十二番石川利一君。



◆二十二番(石川利一君) よろしくお願いいたします。最後に三浦副知事、ご苦労様でした。一言言っておかないとね。ご苦労様でした。

 それでは最後に、先日仙台国際空港ビルの岩井社長さんとお会いすることがありました。話を伺いましたら、肝心なことは言いませんけれども、教育に関係した、いわば教育をキーワードにしたような展開の話が結構来ますということだったもんですからその辺のところについて、一言お伺いしたいと思います。教育長、お願いします。



○副議長(長谷川洋一君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 仙台空港、民営化されるということで便数もいろいろな形でふえてくると思います。ここでも答弁さしていただきましたけれども、若いうちにいろいろなところ、海外も含めて大いに仙台空港を使って高校生たちが飛び立てるように支援をしてまいりたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○副議長(長谷川洋一君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

  明日の議事日程は、追って配布いたします。

  本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時六分散会