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平成27年 11月 定例会(第354回) 12月09日−05号




平成27年 11月 定例会(第354回) − 12月09日−05号













平成27年 11月 定例会(第354回)



       第三百五十四回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第五号)

平成二十七年十二月九日(水曜日)

  午前十時開議

  午後三時十八分散会

      議長                     安部 孝君

      副議長                    長谷川洋一君

出席議員(五十九名)

        第一番                  大内真理君

        第二番                  角野達也君

        第三番                  内藤隆司君

        第四番                  高橋 啓君

        第五番                  鎌田さゆり君

        第六番                  遠藤伸幸君

        第七番                  庄田圭佑君

        第八番                  深谷晃祐君

        第九番                  遠藤隼人君

        第十番                  中嶋 廉君

       第十一番                  福島かずえ君

       第十二番                  天下みゆき君

       第十三番                  三浦一敏君

       第十四番                  佐々木功悦君

       第十五番                  境 恒春君

       第十六番                  太田稔郎君

       第十七番                  横山のぼる君

       第十八番                  渡辺勝幸君

       第十九番                  横山隆光君

       第二十番                  佐々木賢司君

      第二十一番                  守屋守武君

      第二十二番                  石川利一君

      第二十三番                  熊谷義彦君

      第二十四番                  渡辺忠悦君

      第二十五番                  遠藤いく子君

      第二十六番                  すどう 哲君

      第二十七番                  吉川寛康君

      第二十八番                  伊藤和博君

      第二十九番                  長谷川 敦君

       第三十番                  佐々木幸士君

      第三十一番                  村上智行君

      第三十二番                  細川雄一君

      第三十三番                  高橋伸二君

      第三十四番                  菊地恵一君

      第三十五番                  只野九十九君

      第三十六番                  佐々木喜藏君

      第三十七番                  石川光次郎君

      第三十八番                  佐藤光樹君

      第三十九番                  中島源陽君

       第四十番                  岸田清実君

      第四十一番                  菅間 進君

      第四十二番                  坂下 賢君

      第四十三番                  ゆさみゆき君

      第四十四番                  藤原のりすけ君

      第四十五番                  坂下やすこ君

      第四十六番                  庄子賢一君

      第四十七番                  本木忠一君

      第四十八番                  中山耕一君

      第四十九番                  長谷川洋一君

       第五十番                  安部 孝君

      第五十一番                  齋藤正美君

      第五十二番                  安藤俊威君

      第五十三番                  渥美 巖君

      第五十四番                  畠山和純君

      第五十五番                  仁田和廣君

      第五十六番                  藤倉知格君

      第五十七番                  相沢光哉君

      第五十八番                  中沢幸男君

      第五十九番                  渡辺和喜君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   山田義輝君

      震災復興・企画部長              大塚大輔君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

      総務部参事兼秘書課長             平間英博君

      総務部財政課長                齋藤元彦君

    教育委員会

      委員長                    伊藤 均君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   西村晃一君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      警察本部長                  中尾克彦君

      総務部長                   岡崎良則君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      委員                     成田由加里君

      事務局長                   大内 仁君

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    議会事務局

      局長                     西條 力君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      参事兼議事課長                菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

      副参事兼総務課長補佐             菅原 正君

      副参事兼議事課長補佐             川村 満君

      政務調査課副参事兼課長補佐          高橋秀明君

      議事課長補佐(班長)             布田惠子君

      議事課長補佐                 菅原 厚君

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    議事日程 第五号

               平成二十七年十二月九日(水)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第二百六十七号議案ないし議第三百十二号議案、議第三百二十号議案、議第三百二十一号議案、議第三百三十七号議案及び報告第二百五十一号ないし報告第三百四号

第三 一般質問

   〔佐々木賢司君、内藤隆司君、佐々木幸士君、遠藤伸幸君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第二百六十七号議案ないし議第三百十二号議案、議第三百二十号議案、議第三百二十一号議案、議第三百三十七号議案及び報告第二百五十一号ないし報告第三百四号

三 日程第三 一般質問

   〔佐々木賢司君、内藤隆司君、佐々木幸士君、遠藤伸幸君〕

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△開議(午前十時)



○議長(安部孝君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(安部孝君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、九番遠藤隼人君、十番中嶋廉君を指名いたします。

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△議第二百六十七号議案ないし議第三百十二号議案



△議第三百二十号議案・議第三百二十一号議案・議第三百三十七号議案



△報告第二百五十一号ないし報告第三百四号・一般質問



○議長(安部孝君) 日程第二、議第二百六十七号議案ないし議第三百十二号議案、議第三百二十号議案、議第三百二十一号議案、議第三百三十七号議案及び報告第二百五十一号ないし報告第三百四号を議題とし、これらについての質疑と、日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。二十番佐々木賢司君。

    〔二十番 佐々木賢司君登壇〕



◆二十番(佐々木賢司君) 皆さん、おはようございます。一般質問二日目、元気にはつらつに頑張ってやっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 私は、先般の県議会議員選挙におきまして、ずっと宮城で暮らしたいを理念として、大崎選挙区より宮城県議会への道を開いていただきました、自由民主党・県民会議、佐々木賢司であります。安部孝議長より発言の許可をいただきましたので、会派の先輩議員の御指導と御協力、そして御支援をいただいております大崎市民、県民すべての皆様に心から感謝を申し上げ、これから一般質問をさせていただきます。

 大綱一点目、宮城のリーダー像と人材育成についてであります。

 まず、知事就任十年を迎えられた村井知事に対しまして、心からお祝いと敬意を表するところであります。一心不乱に取り組む姿、心打つ言動、率先して行動、常に向上心を持ち続ける、そして笑顔が似合う人間に引かれ、慕い、あこがれを抱かせる人物を私たちのリーダーとして認めるものと私は考えます。県民の豊かな生活、安心安全、成長を第一に、創造的震災復興の加速化を初めとする難題、課題に果敢に挑み続ける村井知事の姿勢は、まさしく私の思う理想のリーダー像に当てはまります。議場にて尊敬する村井知事に直接質問できる立場となりましたので、私の議員活動の初質問は、村井知事が考えるリーダー像についてお伺いいたします。

 次に、橋上駅舎化と東西自由通路の整備が進められていた東北本線JR鹿島台駅が十一月八日から使用が開始されました。新しい駅舎の外壁には、旧鹿島台村、鎌田三之助村長の功績をたたえ、当時陣頭指揮をとって完成させた明治潜穴のレンガアーチをモチーフとしたデザインを取り入れた近代的かつモダン、地元鹿島台を愛する地域住民の思いが詰まった駅舎となりました。整備に当たっては、JR東日本と大崎市、鹿島台地域の住民がアイデアを出し合い、協働で取り組んだということであります。当日はセレモニーが行われ、駅前の空き店舗の外では、つきたてのもちや豚汁が振る舞われ、内部では鉄道にちなんだ曲をリストとしたミニコンサートも行われるなど、地域を挙げての盛大なイベントでありました。実は直前までこの空き店舗内部は大量のごみとほこりにあふれかえっており、とてもイベントで使えるようなスペースではありませんでした。それを鹿島台まちづくり協議会の皆さんが相互扶助の精神とおもてなしの心で憩いの場所として提供するため清掃活動を実施されたようです。地域を愛する住民一人一人の心が地域を動かす典型的な事例とも言えます。また、古川地域では化女沼二千本桜の会、三本木地域では館山公園を復活させる会といった地域ボランティア組織が活動しております。桜の苗木植樹や老木の伐採、草刈り作業や遊歩道への砕石転圧、清掃作業といった、これまで行政が施してきた事業を住民主導で取り組んでいます。ふるさとの風景や色、におい、人の心を次の世代につないでいくという、住民が行政を巻き込んだ地域コミュニティーを構築されていますが、まちづくりは人づくりからという視点から、県として人材育成に注力する姿勢、取り組みが必要不可欠と考えますが、人づくりに対する知事の所見をお伺いいたします。

 また、県では、地域づくり団体相互及び関係行政機関との交流や情報交換を通して地域づくり活動の活性化を図ることを目的としたみやぎ地域づくり団体協議会が平成六年に設立されているとのことですが、協議会に登録されているNPO及び民間団体等が協議会として行っている具体的な活動、県としての具体的な支援の内容、その成果、効果はどのようにとらえているのか、お伺いいたします。

 また、地域で活動されているが現在まで登録されていない団体に対する広報周知を含めた今後の方向性についてお伺いいたします。

 更に、ふるさと宮城を創生するためには、団体支援も必要ではありますが、組織を動かすのは人であります。住民主導のまちづくりを推進し、地域の活性化につなげる未来の宮城を創造する人材を戦略的にリーダーや地域活動を志す県民に対するスタッフ育成、養成を目的とした人材育成プログラムが必要ではないでしょうか。しかし、団体によってはその性質、また特色に違いがあり、一律的なカリキュラムではなく汎用性のある施策が求められますが、これまでの取り組みを含め、所見をお伺いいたします。

 次に、大綱二点目、地域を巻き込む子育てについてであります。

 昨年九月、仙台市内の学校で、いじめを苦にしてとされる痛ましく悲しい事実がことしになってから明るみになりました。本人の御冥福を心からお祈りするとともに、未来輝く子供たちに悲しく苦しい思いをさせない、絶対にさせてはいけない、繰り返してはいけないと、責任ある地域の大人として誓うところです。

 私は、以前、いじめについて保護者と意見交換した際、自分の子供がいじめる側か、いじめられる側のどちらかだったら、いじめる側にいてほしい、いじめられる側だったら命にかかわるものと、真顔で返答されたことがあります。そのとき、いじめる側もいじめられる側も私はどちらも許さないと、なぜその保護者は言えないのか。この保護者の発言は、地域や人間関係の希薄化により、子育てについて相談できる環境になく、内向的な子育てを強いられている現状が表現されたものであります。

 平成二十五年に策定された宮城県いじめ防止基本方針のいじめの防止等に関する基本理念の中で、いじめを受けた児童生徒の生命、心身を保護することが特に重要であることを認識しつつ、県、市町村、学校、地域住民、家庭、その他の関係者の連携のもと、いじめの問題を克服することを目指して行わなければならないとしており、県が実施すべき施策の中でも、宮城県民すべてがかかわり合って目指すべき重要な事柄であると定められております。この理念、実施すべき施策を県内に根づかせることが早急に求められるのではないでしょうか。

 春と秋に行われる全国交通安全運動に倣い、地域を巻き込んで宮城の子供を育てていく覚悟と大人の本気度を、いじめ撲滅県民総ぐるみ運動として制定し、年に数回統一した運動を展開していくことにより、関心と理解をより深められるものと思いますが、知事のいじめ撲滅に対する所見をお伺いいたします。

 宮城県PTA連合会では、いじめをしない子供、いじめのない学校、いじめのない地域を目指し、平成二十五年七月に県内の公立小中学校PTA会長、役員が一堂に会して、いじめゼロ宣言を決議し、いじめ撲滅に対する保護者の決意、本気を示すため、全役員の顔を前面に出したいじめ撲滅ポスターを作成して啓蒙活動に努めています。また、同時に、義務教育課と生涯学習課との三者共同でいじめチェックリストを作成、配布して、継続的にいじめに対する関心を高める活動を推進しています。

 人間の尊厳を否定するいじめは決して許される行為ではありません。いじめを原因とした自死を選択することをとめなければなりません。御承知のとおり、いじめは学校内部の問題ではなく、学校や教師だけで解決できる問題ではありません。今回の事件を踏まえ、いじめ撲滅に対する県としての決意をお伺いいたします。

 また、市町村や他団体、地域住民との情報共有、活動連携が重要となりますが、具体的な実行計画、方向性についてもお伺いいたします。

 更には、大人社会においても、いじめが存在しているとされます。企業や団体へのいじめに対する調査、啓蒙、指導がなされているのか、お伺いいたします。

 また、携帯依存、ネットいじめ、ネット詐欺などのトラブルが多発していることから、総務省は、文部科学省と通信事業者等との連携により、保護者や学校関係者、児童生徒を対象とした啓蒙活動e−ネットキャラバンを推進しています。現在の社会環境において、子供たちに携帯電話を持たせない、使わせないという自粛制限は現実的ではなく、携帯電話、ネット環境の利便性を理解した上で、その裏に潜む危険、はんらんしている誤った情報の識別、その先につながる犯罪を理解し、被害者を生み出さない取り組みがなされています。県の実施すべき施策にも、インターネットを通じて行われている学校裏サイト等を対象としたネットパトロールの実施体制を整備するとされていますが、その現状と、日々進化、悪質に巧妙化しているネット社会への対策、取り組みについてお伺いいたします。

 先月には総務省が平成二十七年度、青少年のインターネットリテラシー指標を発表いたしました。調査結果によると、有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングサービスの認知と意義について理解している青少年の正答率、家庭でスマートフォンやSNSの利用についてルールがある青少年の正答率がともに約七一%という結果で、リテラシーが高いとされています。しかし、認知しているものの利用率は五八%にとどまり、そもそも利用しているかどうか認識していない青少年の回答も存在します。フィルタリングには三つの方式がありますが、子供に安全で有益と思われるサイトにのみアクセス可能とするホワイトリスク方式と、出会い系サイトやアダルトサイトなど子供に有害と思われる特定のカテゴリーに属するサイトへのアクセスを制限するブラックリスト方式のフィルタリングは、子供たちが犯罪や事件に巻き込まれないための有効な手段であります。

 家庭内、保護者のフィルタリングへの理解を更に深めるために、県としての取り組み、事業者から購入者への広報、詳細な説明、強化を促す県として指導が必要と思いますが、いかがでしょうか、所見をお伺いいたします。

 同じく、地域ぐるみで推進すべき、みやぎの協働教育についてお伺いいたします。

 私は、みやぎの協働教育に係る懇話会の委員として昨年七月からことし八月まで務めさせていただきました。県が施策として協働教育を推進してから十年が経過し、市町村への聞き取り調査やアンケート調査を実施して成果と課題を改めて認識したところであります。アンケートの結果から、各市町村教育委員会は、地域の人材を活用し、地域で子供を育てるという協働教育の本質が認知され、理解度も増していると感じるところです。また、地域住民がボランティアとしてかかわることで、これまで培った知識や技能が生かされる場となり、本人の生きがい、やりがいにもつながり、学校、地域住民双方の好循環を生み出しているとも言えます。また、市町村や各教育委員会の方針にしっかりと位置づけられていることは、アンケート結果の考察にもあるように、協働教育推進が浸透しているあらわれと思いますが、一方で、東日本大震災以降、地域コミュニティーが変化し、その再生が課題となっている現状も背景にあり、県内市町村立小中学校四百八校のうち、協働教育担当者を校務分掌に位置づけていない学校が一五・八%、約六十四校、若しくは現在検討中と答えた学校が一二・五%、約五十一校であり、学校側の理解が十分に進んでいるとは言えない状況と考えます。また、校務分掌に位置づけている学校であっても、地域との窓口を担っているのが教頭先生という学校が全体の半数近くを占めており、一般教員と比較して着任年数の短い管理職が地域事情を把握し、住民との信頼関係を構築したころには転勤するケースが多く、結果的に地域住民との関係も一からやり直さなければならず、ボランティアとして参画していた住民の活動意欲も低下し、制度は存在するが事業として成立しない懸念が残ります。協働教育を推進する上で地域住民との密接な連携事業という性質と地域に根差す事業として位置づけるために、管理職への業務依存を見直し、協働教育推進担当職員を配置する必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 担当職員は、教員のほか、県が必要と考える一定の研修教育を受講した地域住民の方にも参画していただき、学校内でコーディネートできる環境整備を県として進めてはいかがでしょうか。高橋教育長の所見をお伺いいたします。

 また、アンケートでは、協働教育を推進するために市町村とともに家庭教育支援、地域活動支援及び学校教育支援の各事業を展開することに対する認知度の結果も出ています。内容まで知らないが事業を行ってることは知っているという回答が四四・八%、約百八十三校です。この数字を教育長はどのようにとらえますでしょうか。私は、ある意味、学校側の関心が低い、理解が深まっていないあらわれではないかと考えます。特に家庭教育支援については、それぞれの家庭が抱える事情が複雑かつ多様という面があり、深く踏み込みにくいことも承知しております。先日、家庭教育支援チームの代表にお話を伺ってきました。学校と私たち地域では協働教育に対する理解がまるっきり反対。これまで実施していた事業も学校の担当者がかわれば時間がとれないことを理由に中止になった事業もある。子育てサポーターやサポーターリーダーから事業提案をしようにも受け付けてもらえない。学校主導の事業になっているという現場の御意見でありました。

 地域活動支援と学校教育支援と比較して、家庭教育支援は入りにくく、学校と行政、住民の共通理解がないと二の足を踏む状態であり、住民が活動しやすい事業環境ではなく、縦割りによる弊害という感も否めず、横断的に推進する計画と姿勢が重要と考えますが、所見をお伺いいたします。

 また、大崎市のように広い面積では、子育てサポーター、サポーターリーダーの絶対数が足りないという指摘もあります。今後、県として人材を育成し推進していくのか、お伺いいたします。

 次に、大綱三点目、歯の健康と体力向上についてであります。

 厚生労働省は六年ごとに調査、公表している歯科疾患実態調査結果を公表していますが、平成十一年と比較して平成二十三年十一月時点で、齲歯、虫歯のある子供五歳から九歳まで、二四・三%が一〇%に減少、十歳から十四歳まで、六九・七%から三四・七%と減少している結果であり、食生活の変化、偏りのため、歯の健康に影響を及ぼす懸念がされる中、歯に対する意識の変化、学校現場での指導成果の一端を感じさせるものであります。県においても、平成二十二年十二月に歯と口腔の健康づくり推進条例を施行し、平成二十三年度から二十九年度までの歯と口腔の健康づくり基本計画を策定し、六つの計画等と整合を図りながら着実に推進していくとなっております。平成二十七年度は調査と評価となっておりますが、現時点においてその進捗状況、これまでの取り組みについてお伺いいたします。

 私は、数年前、中学校の養護教諭とお話しした際、歯の健康について目標を立てて指導した結果、虫歯がある生徒は減少してきたが、虫歯があっても受診しない生徒が減らない事実を伺いました。また、基本計画の現状と課題にもあるように、学童期、思春期は不正咬合等の異常が顕著になる年代です。不正咬合はあごや顔面の正常な発育に支障を来す場合もあり、それがコンプレックスとなって内向的な性格につながることも考えられます。実は私自身も実際に不正咬合であり、虫歯になりやすい子供で、あごが変形して、少なからず劣等感を持っていました。不正咬合は基本的に矯正治療を受けなければ治りません。しかし、程度によっては一年から三年程度治療に要すると言われ、費用も高額であることから家庭への経済的負担となるため、治療を受けられない子供が存在します。県として、経済的に困窮する家庭の子供に限り、歯の矯正治療にかかる費用の一部を助成するお考えはないか、お伺いいたします。

 歯の健康は子供の精神的、肉体的形成に大きく影響します。したがって、子供の体力向上にも関連するものと考えます。教育振興基本計画第二期アクションプランには、健康な体づくりと体力・運動能力の向上を重点的取り組みと位置づけ、児童生徒の運動習慣化を図るための方策として運動、食事の両面から検討し、実施するとしていますが、具体的な取り組み、求める効果についてお伺いいたします。

 平成二十六年度全国体力・運動能力、運動習慣等の調査結果によると、宮城県はシャトルランとソフトボール投げを除く六種目において全国平均又はそれを上回る数値であります。子供たちの遊び環境が変化してきた現在において、外で遊ぶことから学んだ、走る、投げるという行為が減少していることが原因の一つとも考えられますが、そのような環境下であっても年々上昇している結果は評価するところであり、宮城県の子供の成長を喜ぶところでもあります。しかし、少子化に伴う学校の統廃合や社会環境の変化によってスクールバスや家庭の送迎が増加し、子供の基礎的体力が幼児期、小学校低学年で育たない状況であるのも事実です。子供たちの健全な体、強い体は、教育の場でつくることができるのではないでしょうか。三本木町時代、内科医でスポーツドクターであった伊東市男先生は、幼児期の運動習慣づくりを目的として、玄米の入ったダンベルを使ったニギニギ体操を取り入れました。ダンベルの重さは三歳児五十グラム、四歳児百グラムというように年齢によって重量を変え、ほぼ毎日体操を行っています。玄米ダンベルを握り締めながらの運動は体に負荷をかけることになり、握力が高まり、腕の筋力や脚力の向上、姿勢を正しくする効果が得られるもので、続けていくことにより基礎的体力の増進に寄与するものであります。また、ダンベルは各家庭の手づくりで、保護者も一緒に体操することになり、家庭内での親子の会話、きずなを深めるアイテムの一つでもあります。基礎的体力が不足している子供は疲れやすく怪我もしやすい。学力向上が議論の中心とされる今日ですが、子供の年齢に応じた運動の習慣化を推進することにより、学力向上との相乗効果が見込まれると考えますが、いかがでしょうか。これまでの県の取り組み、その効果、今後の方針についてお伺いいたします。

 最後に、大綱四点目、三本木県有地の利活用についてであります。

 十一月十五日午前十時八分、大崎市鳴子温泉地区にて国道百八号線花渕山バイパス開通式がとり行われました。当日は小雨模様の肌寒い日でありましたが、村井知事を初めとする来賓、国土交通省の職員、工事関係者、そしてこの日をだれよりも待ちわびていた大勢の地域住民が集まり、開通を喜び合いました。建設工事中には地すべりが発生するなど、この事業は本当に終着するのだろうかと懸念されたそうですが、大崎市と宮城県、そして国を動かし、早期の竣工を果たせたのは地域住民の熱意だと改めて感じた瞬間でもありました。集まった住民の皆さんは、村井知事だったからできたと口々に話していたのですが、その言葉が私の頭から離れません。

 保健医療福祉中核施設整備用地として取得され、長年にわたり手つかずだった三本木地区の県有地の利活用問題も、昨年七月に早期完成に関する要望書が大崎市ほか地域住民の皆様から提出され、ことし五月に県と大崎市の検討会、三本木地域まちづくり庁内会議が開かれ、いよいよパークゴルフ場整備に向けて動き出したと認識しております−−けさの新聞にも出ておりましたが。これも地域住民の熱意を村井知事が酌み取っていただき、英断された結果であります。心から感謝を申し上げるところです。しかしながら、整備に当たっては、県有地二十九ヘクタールのうち、パークゴルフ場整備には約八ヘクタールであります。残りのエリア約二十一ヘクタールは、東北六県、あるいは新潟を含めた七県をカバーする中核的広域防災拠点として整備されるように国に要望するとされています。国道四号線、三本木スマートインターに近く、県内沿岸部までも約一時間というアクセスとして申し分ありません。防災拠点としては仙台市宮城野区に県として整備されますが、九月に発生した関東・東北豪雨による被害と、いつ来るやわからない自然災害に備えるためにも、県北に広域防災拠点は必要と考えます。このたび勇退されました佐々木征治先生からも大変気がかりな事業として引き継いでおります。地元の懸案事項でありますので、利活用の早期決着を求めるものでありますが、残りエリアの利活用について村井知事の所見をお伺いいたします。また、国への働きかけは現在までにどのように進んでいるのか、お伺いをいたします。

 改めて、会派の先輩議員、大崎市民、宮城県民の皆様に感謝を申し上げ、以上で、壇上からの質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 佐々木賢司議員の一般質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、宮城のリーダー像と人材育成についての御質問にお答えいたします。

 初めに、私の考えるリーダー像についてのお尋ねにお答えをいたします。

 リーダーには、自分が掲げた理念や方針を多くの人に浸透させるため、強い信念を持ち、自分の信じるところを繰り返し伝え、それを実現していく行動力が重要であると考えております。また、私は、職員に対し、仕事をする上で大切なことは、前向きな行動力、明るさ、根性、知恵、職場の風通しであると、機会をとらえて繰り返し伝えております。職員が気概を持ち、元気を出して前向きに仕事をしてもらえるような環境をつくることも、組織運営の観点からリーダーシップとして大切な要素であると考えております。今後も、こうした意識を持ち続け、私が掲げております創造的復興とふるさと宮城の再生を目指し、議員各位の御支援、御協力を賜りながら、県政運営に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、人づくりについての御質問にお答えをいたします。

 地域の抱える課題を住民主体の取り組みにより解決し、まちづくりを進めるためには、地域で活躍できる人材を育成していくことが必要であると考えております。本年十月に策定した宮城県地方創生総合戦略では、みずからの地域を思い、地域で活躍していく人を育成し、支えていく視点を重視しております。各地域でまちづくりに尽力された先人に学び、郷土への誇りと愛着をはぐくみながら、地域の特性や資源を生かした人づくりに努め、あわせて、有為な人材が地域に定着し、活躍できる環境整備を進めてまいります。

 次に、大綱二点目、地域を巻き込む子育てについての御質問にお答えをいたします。

 初めに、いじめ撲滅県民総ぐるみ運動として統一運動を展開してはどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 いじめの問題は、学校、家庭を含めた社会全体で解決していかなければならない課題であると認識しており、平成二十五年十二月には県教育委員会とともに、宮城県いじめ防止基本方針を策定したところであります。この中において、いじめ防止等のための対策が、関係者の連携のもとに、いわば県民総ぐるみで適切に効果的に行われるよう、必要な体制を整備することを盛り込んでおります。これまでに、国、県、市町村などの関係者、関係機関から成る宮城県人権啓発ネットワーク協議会や、宮城県PTA連合会、民間団体等の連携のもとに、いじめゼロ宣言のポスターを作成したり、小中高の児童生徒によるいじめ問題を考えるフォーラムを開催するなど、いじめ防止基本方針の理念を浸透させるとともに、いじめ防止等の対応を進めてきたところであります。今後も、いじめは絶対に許されないという意識を県民一人一人が持ちながら、いじめ問題の根絶に向けて取り組んでいくことが重要であると考えております。

 次に、いじめ撲滅に対する決意についての御質問にお答えをいたします。

 私は、いじめ問題の根絶に向けて、八月に県内の児童生徒に向けたメッセージを出しましたが、人の体と心を傷つけ、学校生活をつらいものにするいじめは、決して許されないことだと考えております。仙台市においていじめによる自死という事案があったことは、極めて残念なことであり、このようなことが二度と起こらないようにするために、知事部局と教育委員会、関係諸機関や団体などがこれまで以上に緊密に連携し、県を挙げていじめ根絶に向けた対策を講じていかなければならないと考えております。

 次に、企業や団体におけるいじめについての御質問にお答えをいたします。

 宮城労働局が昨年度実施した個別労働紛争相談の実績では、相談総数六千三百二十八件のうち、いじめ、嫌がらせに関する相談は千百七十二件と全体の一八・五%を占め、最も多い項目となっております。県としては、労働相談に関する専用の窓口を設けるほか、メンタル面での対人関係に関する相談は精神保健福祉センターで対応するなど、地方機関も含め、各部局において相談窓口を設け、相談者に寄り添った対応に心がけております。特に、いわゆるパワーハラスメントなどの深刻な相談に関しては、内容に応じて、人権相談窓口などの専門的な機関に的確につなぐなど、必要な助言や指導を受けることにより、各職場などで早期に自律的な解決が図られるよう対応しているところであります。更に、問題の発生防止や適切な対処方法については、厚生労働省を中心にセミナーを開催するなど情報提供や指導助言がなされております。

 県といたしましては、今後とも宮城労働局と連携し、労働者が抱える問題解決に取り組むほか、いじめの態様や業種などに応じて、庁内各部局及び他の関係機関とも連携して、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、大綱四点目、三本木県有地の利活用についての御質問にお答えをいたします。

 大崎市三本木地区については、平成二十二年三月に、東北圏域の国土形成計画である東北圏広域地方計画に関連し、国が設立した広域連携部会・取組推進プロジェクトチームにおいて検討され、中核的広域防災拠点の候補地の一つに選ばれました。これを踏まえ、県は、平成二十二年六月に国に対し、県内への中核的広域防災拠点の整備を要望したところであります。また、東日本大震災以降においても、震災の被害や教訓を踏まえ、東北圏域を対象とする中核的広域防災拠点が県内に整備されるよう、平成二十三年四月の国土交通大臣への緊急要望など十回の政府要望を行ってまいりました。

 県といたしましては、国土強靭化基本法を踏まえ、来年三月に改定が予定されている東北圏広域地方計画に新たに中核的広域防災拠点の整備が位置づけられるよう、国と調整を図るとともに、県有地を含む三本木地区への整備について引き続き要望したいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。

    〔震災復興・企画部長 大塚大輔君登壇〕



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 大綱一点目、宮城のリーダー像と人材育成についての御質問のうち、みやぎ地域づくり団体協議会登録団体の活動等についてのお尋ねにお答えいたします。

 みやぎ地域づくり団体協議会は、県内七つの圏域ごとに支部を設置し、会員相互の連携や交流促進の事業を行い、会員の自立的な活動に努めてきており、県はその取り組みを負担金の支出などを通じて側面から支援してまいりました。協議会の具体的な活動としては、先進事例の調査や講演会のほか、会員向け情報誌の発行や会員同士の交流会の開催などを行っており、活動団体間の情報共有やネットワーク化に寄与してきたものと考えております。

 次に、未登録の団体に対する今後の方向性についての御質問にお答えいたします。

 全国的な少子高齢化等の影響もあり、震災前は協議会登録団体の活動は停滞ぎみでありましたが、震災後、ボランティアの方々とも連帯しながら新たに復興支援活動や地域づくり活動に取り組む団体も誕生し、中には、石巻市のISHINOMAKI2・0や気仙沼市のまるオフィスのように、活発な活動により注目を集める団体も出てきております。今後は、改めて協議会の周知に努めるとともに、登録を呼びかけ、なお一層、連携効果が発揮されるよう支援してまいります。

 次に、地域活動を担うリーダー等の養成を目的とした人材育成プログラムについての御質問にお答えいたします。

 まちづくりを担う人づくりにおいては、実践活動を通じ、必要な知識や技能、意欲を高めることが大切であります。特に沿岸部では、復興応援隊や、みやぎ地域復興支援助成金を活用したNPO等の活動などを通じて、地域で活躍する人材が育つことが期待されているところです。今後は、市町村の取り組みや被災地の復興の状況も踏まえながら、人材育成のためのプログラムの検討も含めて実践活動事例の共有や団体間の交流機会の確保などに努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱二点目、地域を巻き込む子育てについての御質問のうち、フィルタリングについて家庭内や保護者の理解を深める取り組みと事業者による広報や説明の強化を促す指導が必要とのお尋ねにお答えいたします。

 県では、青少年のインターネットの安全利用の確保に向けて、ことし三月に青少年健全育成条例を一部改正し、携帯電話事業者及び販売店に対し、契約時の保護者へのフィルタリングサービスの説明義務を課すとともに、保護者についても、青少年がフィルタリングサービスを利用しない場合には、その理由を記載した書面の提出を義務づけております。事業者に対する指導や保護者等の理解を深める取り組みとしては、去る十月の改正条例施行前に、携帯電話事業者に対し、販売店への条例の周知徹底を指導したほか、保護者等を対象としたフォーラムを開催し、また、インターネットの安全利用を呼びかけるパンフレットを県内の全中高生に配布しております。

 県といたしましては、携帯電話事業者と販売店への指導を継続していくとともに、引き続き、県教育委員会、県警察などとも連携し、フィルタリングの更なる普及促進に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱三点目、歯の健康と体力向上についての御質問のうち、宮城県歯と口腔の健康づくり基本計画の取り組みと進捗状況についてのお尋ねにお答えいたします。

 基本計画では、ライフステージごとに取り組みの方向性を定め、歯科口腔保健対策を推進しております。このうち、乳幼児期及び学童期の取り組みとしては、幼稚園や保育所での沸化物洗口の普及を目的としたモデル事業や、学校での歯科保健教育の充実を目的とした歯と口の健康づくりに関する教育教材の作成事業などに取り組んでいるところです。基本計画の進捗状況を評価するため、今年度は、幼児、職域、介護施設等を対象とした歯と口腔の健康に関する調査を行い、来年度には、県民約千二百人を対象とした歯と口腔の健康実態調査を実施することとしております。調査結果については、来年度中に分析を実施し、宮城県歯科保健協議会での審議を経て、評価をしっかりと行い、今後の我が県の歯科保健対策の推進に反映させてまいります。

 次に、歯の矯正治療にかかる費用の助成についての御質問にお答えいたします。

 子供の不正咬合の治療については、成長に影響を及ぼすようなそしゃく障害があるなど医療的な処置が必要と判断される場合には、歯並びやかみ合わせの矯正治療に医療保険が適用されますが、これに該当しない医療保険適用外の治療に対して県が助成を行うことは、難しいものと考えております。永久歯の不正咬合については、乳歯から永久歯に生え変わる前の虫歯予防対策が重要であることから、県といたしましては、妊娠期における歯科保健対策事業や幼児を対象とした沸化物洗口導入事業等を実施しているところです。今後とも、妊娠期や乳幼児期から学童期の歯科保健対策の推進に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱二点目、地域を巻き込む子育てについての御質問のうち、いじめ問題に対する具体的な実行計画と方向性についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、いじめの根絶に向け、宮城県いじめ防止基本方針を策定し、その中で、各学校における行動計画の参考例を示しております。それを踏まえて、各学校では具体的な行動計画となる学校いじめ防止基本方針を策定し、市町村や関係団体、地域住民等との学校外連携の推進をいじめ問題未然防止の視点の一つに掲げ、その実践に努めております。県教育委員会では、これまで指導主事による学校訪問等の機会を通して、具体的ないじめ問題について校内で話し合いを行うとともに、各学校において実情に即した対応がなされているか等の自己点検を促しております。あわせて、いじめ問題の解決のためには、学校外の関係機関等との連携が極めて重要であり、この点も含めて、今後とも各学校においていじめ問題に対して適時適切に対応していくことができるよう、支援を継続してまいります。

 次に、学校裏サイト等を対象としたネットパトロールの実施体制の整備についての御質問にお答えいたします。

 スマートフォンやインターネット利用の急激な普及により、子供たちがコミュニティーサイトを介し心ない書き込みや誹謗中傷を受ける等のネットいじめや、さまざまなトラブルに巻き込まれたり、重大事件の被害者となる事案が発生するなど、深刻な状況にあると認識しております。県教育委員会では、平成二十一年度から県立高校を対象に、新たないじめの温床となっている学校の公式サイト以外のさまざまなサイトについてのネットパトロールを開始し、その後、小中学校、特別支援学校にも拡大し、今年度からは希望する私立学校も対象に加え、ネット被害の未然防止といじめ事案の早期発見に努めているところであります。

 次に、学校における協働教育推進担当職員の配置及びコーディネートできる環境整備についての御質問にお答えいたします。

 学校教育において、保護者や地域の人々とともに子供の成長を支援していくという視点は、学校教育をあずかる管理職にとって不可欠なものと認識しております。その上で協働教育の推進のためには、地域と学校の双方に連携、協働を推進する具体的な窓口が必要であるとの認識のもと、県教育委員会では、研修会の実施などにより、地域や学校において窓口となるコーディネーターを養成しているところであります。今後、協働教育の内容をより充実させていくためにどのような改善策を講じていくべきかということに関しては、議員からの御提案や、さきにみやぎの協働教育に係る懇話会から示された意見書の内容などを踏まえ、更に検討を進めてまいります。また、協働教育担当職員として地域の方に参画してもらうということについては一つの方法であると考えられますが、このことについても、地域の教育資源を学校教育にどのように活用していくかという観点から、検討してまいりたいと考えております。

 次に、協働教育を推進するための事業に対する認知度について、アンケート結果をどうとらえているのかとの御質問にお答えいたします。

 昨年度、県教育委員会が仙台市を除く県内すべての小中学校を対象に実施したみやぎの協働教育に関する調査結果では、協働教育に取り組んでいる学校は約九七%となっており、ほとんどの学校において教育活動の中に協働教育を取り入れているものと認識しております。一方、県教育委員会として行っている協働教育推進総合事業に関しては、認知している割合は約九八%であるものの、そのうち、内容までは知らないが事業を行っていることは知っているという回答は、御指摘のとおり四四・八%となっております。このような結果から、学校現場における協働教育の取り組みが着実に進んでいるものと考えておりますが、県教育委員会としての考え方や取り組みについては更に周知していく必要があると考えており、みやぎの協働教育リーフレットを作成するなど、学校現場での理解を更に深めていくよう努力してまいります。

 次に、家庭教育支援の横断的推進についての御質問にお答えいたします。

 子供たちの健全育成のために家庭教育支援という視点は重要であり、これを進めるに当たっては、学校だけでなく、教育行政や知事部局と連携した取り組みが必要と考えております。県教育委員会では、平成二十二年三月に策定した宮城県教育振興基本計画において、家庭、地域、学校が協働して子供を育てる環境づくりを柱の一つとし、その主な取り組みとして家庭教育支援体制の充実を掲げ、各種施策に取り組んでおります。具体的には、宮城県家庭教育支援チームを編成し、学校の授業参観や就学前健診、入学説明会等の機会をとらえ、積極的に子育て等に関する保護者向けの出前講座を行っているところであります。更に、市町村教育委員会などに対しても、学校と協働した家庭教育支援の先進事例について情報提供を行っているほか、地域における子育てサポーター等の活用について働きかけを行っているところであります。県教育委員会としましては、今後とも、学校、行政、住民が相互に連携した家庭教育支援を積極的に推進してまいります。

 次に、子育てサポーター及びサポーターリーダーの育成等についての御質問にお答えいたします。

 地域において子育て中の親を支援する子育てサポーターやそのリーダーとなる子育てサポーターリーダーについては、平成十六年度からその養成と資質の向上に取り組んでまいりましたが、御指摘のとおり、地域によっては十分な人数が確保されていない状況にあります。このため、県教育委員会では、宮城県家庭教育支援チームを設置し、市町村の子育てサポーターやサポーターリーダーの活動を支援しているほか、各市町村においても家庭教育支援チームが設置され、子育てサポーターやその他の家庭教育支援者が連携して活動を行うことができるよう支援しているところであります。また、平成二十五年度からは県内一カ所で開催していた養成研修を県内五カ所で開催し、多くの方々に参加していただける環境づくりにも努めているところであります。今後とも、市町村との連携を密にしながら子育てサポーター等の養成と活用に努めてまいります。

 次に、大綱三点目、歯の健康と体力向上についての御質問のうち、教育振興基本計画第二期アクションプランの具体的な取り組みと求める効果についてのお尋ねにお答えいたします。

 宮城県教育振興基本計画第二期アクションプランにおいては、健康な体づくりと体力・運動能力の向上を重点的取り組みとしており、食育及び歯の健康に関する取り組みとも関連させながら、心身の健康づくりに取り組んでいるところであります。具体的には、子供たちの体力・運動能力の向上について、その実態の把握を進め、課題解決に向けた研修会等を実施するとともに、子供たちの運動習慣の確立を目指して、各学校の記録をウェブ上で競い合う縄跳び大会の開催等を行っております。また、食育については、各学校において食に関する指導の全体計画を作成し、栄養教諭を中心として学校全体で推進するよう促しております。更に、養護教諭を対象とした歯の健康に特化した研修会を行い、各学校において教員全体が歯の重要性について共通理解を持って指導するよう取り組んでいるところであります。今後とも、心身ともに健康でたくましい児童生徒を育成するために、歯の健康を含めた学校保健や食育にも十分配慮しながら、子供たちの体力・運動能力の向上を目指して取り組んでまいります。

 次に、運動の習慣化を推進することによる体力と学力の向上に向けた県の取り組みについての御質問にお答えいたします。

 学校教育においては、子供たちの生きる力をはぐくむことが最も重要であり、この生きる力を構成する三つの要素である、確かな学力、豊かな心、健やかな体は、相互に深く関連し合っており、子供たちの発達段階に応じて適切に指導していくことが大切であると認識しております。特に、幼児期は、生涯にわたる人間形成の基礎を築く重要な学ぶ土台づくりの時期であることから、県教育委員会としましては、しっかり寝る、きちんと食べる、よく遊ぶことで、健やかによく伸びるを目標としたルルブル運動を展開するなど、子供たちの基本的な生活習慣と体力づくりを目指して取り組みを進めているところであります。今後とも、子供たちの学力と心と体の相互の関連性を踏まえつつ、その基盤である体力、運動能力の向上に向けて取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(安部孝君) 二十番佐々木賢司君。



◆二十番(佐々木賢司君) ありがとうございました。

 いじめの問題、それから歯の健康の問題もそうなんですが、全部関連してるものでありまして、特に、先ほど、なかなかその矯正治療に関する費用は出しにくいということをお話しをいただきましたけれども、いじめの要素というのはさまざまありまして、やっぱりその見た目の問題、家庭の問題さまざまあるんですけれども、矯正を要する歯の問題に関してはいじめの対象となる要因の一つにも挙げられると思うんですから、そして、その歯に関しては遺伝要素が強いということもあって、なかなか通常の治療だけでは解決できない問題もあるもんですから、ぜひとも、今回はなかなか難しいというお返事をいただきましたけれども、今後もう一度検討していただいて、歯の健康に限らず、いじめにもかかわってくる問題ということで、多角的に事情を取り上げていただいて検討していただきたいなというふうに思います。

 一点だけ、お伺いします。

 先ほど、知事の方から答弁いただきましたけれども、三本木の県有地の残りのエリアの課題解決のために国の方に働きかけをしているということでありますが、もう少しこのパークゴルフ場の全体図ももう少し後に出てくるのかなと思ったんですが、けさの新聞で正式にパークゴルフ場の全体図出てきましたけれども、やはりこれをやるに当たって市の方が実際には事業を請け負ってやるというようなことでありますので、きちっと県の方でこれから先も支援をきちっとしていただきたい、厚く支援をしていただきたいというふうに思います。その中で先ほど言ったその残りのエリアの部分で地元の方々のお話、それから前町長のお話もいろいろ聞きながら、やはり防災拠点としての必要性は十分に認識はしているけれども、またそれ以外のもともとその保健という部分に関して三本木町あったわけで、その部分に関しての県有地として進めていたわけであるので、その辺も踏まえていただきたいところではあるけれども、さまざまな方向性で検討してほしいというふうに言われておりますので、その辺も踏まえて、最後にお話しいただきたいと思います。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 三本木の問題につきましては、非常に地域の皆様に長年にわたって御迷惑をかけ続けていた問題でございますから、これは県としても非常に重い問題だというふうに受けとめております。そういったこともありまして、まず、パークゴルフ場をということで大崎市さんに説明をさしていただき、そして大崎市さんも御理解をいただいたということでございます。費用的な負担はすべて我々の方で持つということで御理解をいただいたわけでございます。

 残りの土地についてどう活用するのかということでございますが、福祉関係の施設ということでは、今のこの財政状況から考えましてもなかなかできる問題ではございませんので、そういったことから宮城県のちょうど真ん中、へその部分にある三本木でございますので、東北全体をカバーする防災拠点として適地ではないかということで、今、国の方に働きかけをしているわけでございます。この点については、国もその必要性については一定程度理解をしてくださっているということでエントリーはさしていただいておりますので、引き続き、認めていただけるように努力していくことを約束をしたいというふうに思います。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。

    〔三番 内藤隆司君登壇〕



◆三番(内藤隆司君) 皆さん、おはようございます。日本共産党の内藤隆司でございます。大崎市選出の議員の質問が続きますが、私は自民党籍を持つ方も含めて党派を超えた大きな御支援をいただき、県北で初めての日本共産党の議席を確保させていただきました。これから一般質問をさせていただきますが、その内容は県民の声、地域の声であることを御理解いただき、前向きに御答弁をいただきますようお願いをいたします。

 大綱の第一でありますが、農業と地域経済、県民の暮らしに深刻な打撃を与えかねないTPPの大筋合意についての知事の評価と今後の対応について、特に農業問題を中心に伺います。

 第一に、TPPの大筋合意が国会決議違反であると認識しているかどうか、伺います。

 国会決議では、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物の農林水産物の重要五品目については関税撤廃を認めないとしてます。そして、それが守れないと判断したときは撤退も辞さないものとすると明記をしています。ところが、大筋合意では、最優先すべきこの聖域を守ることができませんでした。米については、アメリカとオーストラリアに無関税の特別輸入枠を当初三年間は五万六千トン、十三年目以降は七万八千四百トン設定いたしました。麦については、事実上の関税であるマークアップを四五%削減。牛肉・豚肉については、関税を大幅に削減。乳製品については、これも特別枠で低関税輸入枠を設定。更に、近年すぐれた食品として注目が高まっているホエーについては関税撤廃であります。甘味資源作物については、加糖調整品に特別枠を設定して関税を撤廃しています。重要五品目の関連品目で関税撤廃率は三〇%になっています。これは明らかな国会決議違反であると思いますが、知事の認識を伺います。

 第二に、TPPに対して国連人権委員会の専門家グループが、貧困問題を深刻化させるなど人権に対する否定的影響を懸念する声明を発表していることについて、知事の所見を伺います。

 ことし六月に発表された声明は、貿易や投資に関する協定が経済の新しい機会を生み出す可能性があるとする一方、健康保護、食品の安全、労働基準に関する基準を引き下げるなど人権の保護に逆行しかねないと指摘し、障害者、高齢者、社会的弱者の権利に悪影響を及ぼす懸念を表明しています。声明では、更に、貿易協定の交渉が秘密裏に行われていることを問題視し、消費者団体や労働組合を含む利害関係者の協議と参加のもとで行うこと、国会議員や国民が賛否を検討できるよう条文を公開すること、人権の保護条項を盛り込むことを勧告しています。この勧告についての知事の見解を伺います。

 とりわけ日本国内においては、利害関係者の協議や参加どころか、あらゆる情報が提供されないまま、大筋合意が進められたこと、野党が憲法五十三条に基づいて国会開会を求めていることを無視する態度をこの勧告との関係でどう評価するのか、伺います。

 第三に、TPPは発効することが決まっているわけではありません。それなのに、TPPを前提とした事後対策が強調されています。しかも、政府の総合的なTPP関連政策大綱を見ても、夢と希望を持った対策とはとても言えません。例えば農産物の輸出ですが、二〇二〇年までの目標を前倒しし達成を目指すものですが、農産物の目標額は一千億円ちょっとであります。農業生産額八兆円のわずか一・二%にすぎません。攻めの農業は看板倒れではないでしょうか。知事の見解を伺います。

 そもそも農業とは、国民の食料を確保するための産業です。四〇%という先進国の中でも最低の食料自給率でありながら、国内向けの農業を軽視し、外国に売れる農業を最優先するという農業のあり方が本当に強い農業だと考えるのか、知事の考えをお聞きいたします。

 第四に、JAは、TPPの大筋合意を批判し反対運動を展開していくことを表明しています。知事は、JAと同じ立場に立って行動すべきと考えますが、見解を伺います。

 第三十八回JA宮城県大会の特別決議では、合意内容は到底容認できるものではないと述べて、政府に対して徹底した検証及び情報開示を通じた国民的議論を行うことを強く求め、安易に批准手続を進めることのないよう運動を展開するとしています。JAの方々と足並みをそろえて安易に批准手続を進めないよう政府に求めるという行動をとるかどうか、伺います。

 大綱第二点、指定廃棄物最終処分場建設について伺います。

 この問題については、昨年三月に宮城県議会が国に対して意見書を提出しています。その内容は、詳細調査については当該自治体及び地域住民の理解を得た上で着手することが大前提であり、事態を悪化することがないよう、三候補地が国有地であることをもって、その前提がないまま調査を強行しないよう求めるものでありました。御承知のように、詳細調査については、加美町が詳細調査の対象となる候補地となるべき場所ではないとして詳細調査を拒否し、今日に至っています。なぜ、加美町を説得できないのか。その最大の問題は、環境省が田代岳を候補地に選定した科学的な根拠を示すことができないことにあります。その上に立って、知事に質問をいたします。

 第一に、この問題についての知事の言動は県議会の意見書に反するものではないかということであります。

 知事は、再三にわたって、田代岳の現地調査を行うよう環境省に働きかけを行ってきたようですが、現地調査の年内着手断念を伝えた副大臣に対して、住民が反対してるからやらないではリーダーシップがないと批判したと報道されています。このような言動は、詳細調査は地元住民の理解が大前提という県議会の意見書に反すると思いますが、知事はどう考えているのか、伺います。

 第二に、市町村長会議には法的拘束力はありません。それなのに、詳細調査を受け入れるよう加美町に強制する根拠はどこにあるのか、伺います。

 昨年八月四日の第七回市町村長会議では、最後に知事が全体の雰囲気として調査を受け入れるべきと判断し、宮城県として詳細調査受け入れを表明いたしました。しかし、この会議の性格は、奥山仙台市長が発言しているように、ここで決めたからといって押しつけるという会議ではありません。ところが、加美町に対しては、決めたことに従わないのはけしからんという対応が目立っていると思います。憲法九十二条で規定されている地方自治の本旨には、住民自治と団体自治の二つの要素があるとされています。言うまでもないことですが、住民自治とは、住民の意思に基づいて行われるということであり、団体自治とは、地方自治体が国から独立した団体であり、みずからの意思と責任のもとでなされるということであります。詳細調査拒否という加美町の態度は、住民の意思に基づいて自治体の意思を明らかにしているものであります。地方自治の本旨に基づく加美町の対応に対して、法的拘束力がない市町村長会議の結果を押しつけようとする態度の法的根拠を説明していただきたいと思います。

 第三に、加美町と環境省の意見交換会では、候補地選定基準の科学的根拠が争点になっています。加美町側が、不適切な基準で選定されており、安全性が確保されていないと主張したのに対し、環境省は、行政上の事情を優先させた旨の発言がありました。候補地選定が安全性最優先でなかったことが明らかになったことは極めて重要であると考えます。安全性を最優先させる科学的根拠を持った選定基準をつくり直すべきと考えますが、知事の見解を伺います。

 あわせて、安全性最優先ではない基準によって選定された候補地は一たん白紙に戻すべきと考えますが、見解を伺います。

 第四に、最終処分場計画は一カ所ずつ建設されるとされた五県すべてで完全に行き詰まっています。茨城県では、分散保管という国の方針とは違う方向の検討がされています。この行き詰まりは、指定廃棄物の処理方針を定めた特措法と基本方針に根本的な問題があるとしか考えられません。現時点で、県知事として特措法と基本方針の見直しを提起することを求めますが、知事の見解を伺います。

 第五に、今緊急に対策が求められているのは、汚染稲わら等の一時保管施設の管理のあり方の改善を図ることであります。私は、大崎市の一時保管施設を見せていただきましたが、周辺から隔離もされず、かぎもかからない場所に詰め込まれておりました。雨水の浸透に対する対策もなく、周囲の放射線測定を定期的に行うこともされていません。一方、栗原市の施設では、近くに人が立ち入れないよう塀に囲まれており、雨水が浸透されない対策が施されています。定期的な放射線測定も行われています。県の職員の方からは、施設内の放射線量が一番高いところは飯館村と同程度と説明がされています。それだけに、しっかりとした管理を行う必要があると思いますが、同じように県が管理する場所でこの管理のあり方の違いはなぜでしょうか、適切に管理されているかどうかの点検が必要だと思いますが、知事の見解を伺います。

 環境省の放射性物質汚染対処特措法施行状況検討会の取りまとめでは、豪雨災害等により浸水のおそれがあることも留意し、一時保管場所の管理の徹底を行う必要があると述べています。環境省でさえ、一時保管場所の管理のあり方の改善が必要と言っているのです。知事の答弁を求めるものであります。

 大綱の第三です。関東・東北豪雨による被害の現状と、河川整備、堤防整備等の抜本的見直し及び被災者支援の充実について伺います。

 第一に、関東・東北豪雨による被害ですが、破堤十一河川二十三カ所、すべて宮城県が管理責任を持つ河川であります。知事は管理者として重く受けとめていると表明し、水防計画や河川維持管理計画の見直しを表明されましたが、これまでの水防計画や河川維持管理計画が不十分であったこと、また、計画どおりに整備が行われていなかったことを率直に認め、その反省の上に立って計画の見直しを図る考えであるかどうか、知事に伺います。

 堤防決壊河川の一つであり、大崎市古川の被害の主要な原因の一つとなった渋井川は、昭和六十二年の水防計画書で堤防決壊の危険が予想される箇所として重要水防区域に指定されています。そして、平成十三年には、一級河川鳴瀬川水系多田川ブロック河川整備計画が策定されましたが、この計画はほとんど実施されてきませんでした。唯一行ってきたのが新大江川の建設ですが、この新大江川はいまだ上流部と接続されていないため、全く機能を果たしていません。堤防決壊の危険性を認識しながら、少なくとも二十八年間にわたって有効な対策がとられてこなかったのであります。この事実は、歴代県政の怠慢以外の何物でもないと思います。新たな整備計画がつくられたとしても、これまでのように放置されてしまうのでは、何にもなりません。確実に実施するという知事の決意を伺いたいと思います。

 第二に、大崎市において今回被害を受けた地域は、農業に従事されてる方が多い地域であります。農業機械や農業施設の被害に対する支援は極めて重要です。激甚災害に指定されたということで、被災農業者向け経営体育成支援事業が適用になりました。農産物の生産に必要な農業用ハウスや畜舎の復旧、農業用機械の再取得、修繕に対して国からは費用の十分の三を上限に助成されることになりました。この助成制度を活用するためには、金融機関からの融資又は地方公共団体による予算の上乗せ措置を受けている必要があります。上乗せを検討している自治体も、県による上乗せを求めています。また、宮城県が上乗せをしないと、この制度を活用できなくなる地域が生まれることになります。県としての上乗せを行うよう強く求めるものです。知事の見解を伺います。

 第三に、三十二の都道府県が国の被災者生活再建支援制度とは別の独自の支援制度をつくっています。災害が頻発している宮城県に独自の支援制度がないのはおかしいと考えます。この問題について、県市長会と県市議会議長会から同じ要望が出されています。文字どおり被災自治体の総意であります。これにこたえることこそ、全体の利益ではないでしょうか。それでも独自支援を行わないというのは、被災者支援に背を向ける姿勢と言わなければなりません。知事の答弁を含めます。

 都道府県独自の制度は、国の支援制度に上乗せを行うもの、国の制度では支援の対象にならない場合の支援を行うものなどがあります。中には、特定の災害のみに対する支援制度をつくっているところもあります。例えば新潟県では平成二十五年七月二十九日からの大雨に対する支援制度、これは床上浸水に三十万円、半壊被害には五十万円が支給されています。滋賀県では、平成二十五年台風十八号被害に対して、床上浸水五十万円、半壊百三十五万円が支給されます。今回の災害では、大きな被害を受けながらほとんど支援を受けられないという方が極めて多いのであります。宮城県においても、関東・東北豪雨に限定した制度であっても創設すべきと考えています。知事の見解を伺います。

 大綱第四点であります。自由に活用可能な資金である一千百八十二億円を福祉の充実のために活用すべきということについて伺います。

 平成二十六年決算時における基金残高は四十六基金四千六百七十八億円であります。昨日の議論の中で、このすべてが自由に使えるお金であるとの誤解があるとの発言がありましたが、これこそ大きな誤解であります。私たちは、県の判断で自由に活用できる基金として、財政調整基金、県債管理基金の一般分、地域整備推進基金の復興事業分と災害復旧分、東日本大震災復興基金、土地基金の現金分、これらを合わせて平成二十七年九月現在の残高は約一千百八十二億円であると主張しています。財政調整基金は約三百億円でありますが、事実上、財政調整基金と同じように、何にでも使える基金が一千百八十二億円もあり、毎年ふえています。この事実については、九月の決算特別委員会で遠藤いく子議員が確認をしています。これらの基金を計画的に取り崩し、福祉を充実させるために活用すべきと考えますが、知事の見解を伺います。

 第二に、これらの積立金の一つである県債管理基金について伺います。

 県債管理基金には総額約八百億円がため込まれていますが、ルール積立金と財源対策債等償還基金、一般積立金に分かれています。ルール積立金は、満期一括返済の県債について償還を確実に行えるようにするものです。財源対策債等償還基金は財源対策債の償還目的の基金です。その他の県債の償還については一般会計で賄い、足りない分は財政調整基金を活用することになっています。一般積立金は、その財政調整基金が足りなくなった場合の穴埋め若しくは繰り上げ償還する場合の財源として活用するということであります。実際には、平成二十二年度以降、取り崩しはなく、利子分だけが積み上げられるという状況になっています。財政調整基金が十分にありますし、繰り上げ償還をするメリットも必要性もないからであります。このような積立金を約二百億円も残しておく必要がありません。真っ先に取り崩して県民のために使うべきお金であると思います。とりわけ県民の強い要求であり、全国最低と批判の強い子供の医療費助成制度の拡充に活用すべきと考えます。知事の見解を伺います。

 子供の医療費助成制度を通院を小学校就学前まで拡充するのに約八億円必要ですが、この一般積立金を活用すれば、安定的に制度を維持することができるのであります。実施するつもりはないか、伺います。

 第三に、ことし六月議会において、知事は、福祉というのは財源の余裕のある範囲で行うものと答弁をいたしました。この答弁は、本当に福祉というものがわかっているのかと疑問に思うものですが、この積立金の残高の問題、県債管理基金の状況を見ると、お金の余裕があっても福祉のためには使わないというのが知事の考えではないかと思ってしまいます。そんなことはないと、県民のことも考えていると、知事の姿勢をぜひ示していただきたいと思います。知事の見解を伺います。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 内藤隆司議員の一般質問にお答えいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、TPPの大筋合意に対する知事の評価と今後の対応についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、国会決議についてのお尋ねにお答えをいたします。

 TPP協定交渉の合意内容については、国全体の産業の育成、国益を大前提とした判断に基づくものであると認識をしております。TPP協定交渉の大筋合意を受けての記者会見において、甘利経済再生担当大臣は、衆参の農林水産委員会の決議をしっかりと受けとめ、重要品目に関するセンシティビティを粘り強く説明し、交渉してきたとの説明を行っており、国会決議と合意内容に係る評価に関しましては、今後の国会における審議動向を注視してまいりたいと考えております。

 次に、国連人権問題の専門家グループの声明及び国内への情報提供についての御質問にお答えをいたします。

 TPPに関しましては多方面からさまざまな声が上がっていることは、承知しております。このため、県としては、地方経済及び国民生活全般に与える影響等について迅速かつ十分な説明を尽くすとともに、広く国民の理解を得ることなどについて国に対し要望してきたところであります。国連人権問題の専門家グループによる声明につきましては、一つの考え方が示されたものと認識しておりますが、国においては、そのような声にも耳を傾けて対応していただきたいと考えております。また、国内への情報提供について、国からは、TPP交渉の過程においては、相手国との信頼関係への配慮等から公表できない情報もあったとの説明がなされておりますが、今後は国会で十分に審議いただくとともに、可能な限り丁寧に国民に対して説明し理解を得る努力をしていただきたいと考えております。

 次に、大綱二点目、指定廃棄物最終処分場建設についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、私の言動が県議会で決議した意見書の趣旨に反するのではないかとのお尋ねにお答えをいたします。

 県議会からの意見書は非常に重いものと受けとめており、また、意見書にもあるように、最終処分場の設置に当たっては地元の自治体の住民の理解を得ることは、大変重要であると考えております。結果として、現地調査ができないまま二度目の越年をすることになりましたが、私は、国の努力が足りなかったのではないかと考えております。一方で、最終処分場はいわゆる迷惑施設であり、住民の方すべての理解を得ることが非常に難しいということも現実であります。意見書でも述べられておりますが、現在県内で一時保管されている指定廃棄物の早期撤去と処分が急務となっております。国には、地元の理解が得られるよう最大限の努力を行うと同時に、我が県の指定廃棄物を一刻も早く処理することが求められているのであり、国に対して取り組みの加速化を求める私の言動は、意見書の趣旨に反しているものではないと考えております。

 次に、市町村長会議の結果を強制しようとする根拠についての御質問にお答えをいたします。

 指定廃棄物の処理は、放射性物質汚染対処特措法において国の責務と規定され、自治体は、国の施策への協力を通じて適切な役割を果たすこととされております。最終処分場の設置については、地元住民や自治体の同意を得るための手続が定められておらず、国がいかに地元の理解を得ながら事業を進めるかという問題であることから、県が現地調査を受け入れるように強制するということはありません。一方で、そもそも指定廃棄物の処理は、だれもができれば処分場は受け入れたくない、しかし、指定廃棄物は一刻も早く処理しなければならないという、解決が非常に難しい問題であることから、県内すべての自治体のトップが市町村長会議で一堂に会し、指定廃棄物の早期処理という目標を県全体で共有しながら合意形成を図ってきたものであります。会議の結果については、各自治体を代表する首長間の尊重すべき約束として非常に重い意味があるものと考えております。

 次に、候補地を一たん白紙に戻し、安全性最優先の科学的根拠を持った選定基準をつくり直すべきとの御質問にお答えをいたします。

 現在の選定手順は、安全性が確保されていることを前提とした上で、指定廃棄物の早期処理が実現できるよう配慮された手順となっており、県といたしましては、それに従って候補地も適切に選定されたものと認識しております。しかしながら、地元の反対により現地調査が再び越年した現状から、国がみずからの方針を実現できるかどうかは不透明な状況にありますので、候補地見直しなどの必要性については、今月十三日に国が開催する予定の市町村長会議において、国や県内自治体の御意見を伺った上で判断してまいりたいと考えております。

 次に、特措法と基本方針の見直しを提起するべきとの御質問にお答えをいたします。

 指定廃棄物の県外での処理が可能となるよう基本方針を見直すことにつきましては、県ではこれまで何度も国に要望してまいりましたが、国は一貫してそのような考えはないとのことでありました。しかしながら、現地調査が再び越年した現状を踏まえ、先ほども申し上げましたように、十三日に開催される予定の市町村長会議において、改めて国の方針や市町村長の御意見を伺い、どうすれば県内の指定廃棄物を一刻も早く安全に処理できるのかという観点から、今後の対応を判断してまいりたいと考えております。

 次に、大綱四点目、財源問題と県債管理基金一般分の活用についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、乳幼児医療費助成制度の拡充についてのお尋ねにお答えをいたします。

 乳幼児医療費助成制度については、本来、社会保障制度の一環として国が責任を持って対応すべきものであると考えており、我が県として、また全国知事会においても、国に対して新たな子供の医療費助成制度を創設するよう強く要望しているところであります。こうした状況を踏まえ、厚生労働省は、ことし九月、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会を立ち上げ、子供の医療費の自己負担のあり方などを検討の上、来年夏ごろを目途に結果を取りまとめることとしております。県といたしましては、こうした国の検討状況を注視してまいりますが、年々増加する社会保障経費への対応が迫られている現状では、対象年齢の引き上げは現時点においては大変厳しいものと考えております。

 次に、県民のことを考え、福祉に財源を振り向けるべきという御質問にお答えいたします。

 私は、社会的に弱い立場にある方々を支えていくことは大変重要であると認識しており、特に本当に困っている方々への支援をしっかりと行い、押し上げていくことが、県の福祉施策のあり方であると考えております。これまで特別養護老人ホームの整備や待機児童の解消などに鋭意取り組んできており、平成二十七年度予算におきましても、保健福祉施策に一番多くの一般財源を充当するなど、積極的に県民の福祉の向上に努めているところであります。今後とも常に県民の皆様の暮らしのことを最優先に考えながら、だれもが安心して暮らせる宮城の実現に向けて全力を尽くしてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 総務部長山田義輝君。

    〔総務部長 山田義輝君登壇〕



◎総務部長(山田義輝君) 大綱三点目、関東・東北豪雨による被害の現状と対策、被災者支援についての御質問のうち、県独自の被災者生活再建支援制度を創設すべきとのお尋ねにお答えいたします。

 被災者生活再建支援制度は、法律に基づく被災者の生活再建の一助とされる全国的な制度であり、その財源は各都道府県からの拠出金と国からの補助で賄われております。県では、今回の浸水による被害実態を踏まえ、国に対し特別な負担により、半壊世帯も同制度の対象となるよう支援範囲の拡大を要望しております。県といたしましては、県単独の被災者生活再建支援制度の拡充は困難と考えておりますので、今後も引き続き、関係市町村と連携し、制度の拡充について国に要望してまいります。

 次に、大綱四点目、財源問題と県債管理基金の一般分についての御質問のうち、基金の計画的な取り崩しによる福祉の充実についてのお尋ねにお答えいたします。

 御指摘のありました五つの基金のうち、財政調整基金及び県債管理基金一般分につきましては、財源不足解消などの財政調整機能を有する基金として管理しております。県財政は依然として厳しい状況にあり、本年二月に公表した平成二十七年度の当初予算ベースの中期的財政見通しでは、構造的な財源不足の影響により、これら二つの基金は、平成三十年度に枯渇すると試算しております。また、地域整備推進基金につきましては震災復旧復興事業や震災関連工事等に、東日本大震災復興基金につきましては被災者・被災事業者等の自己負担の軽減を目的とし、直接的な被災者支援に活用しております。土地基金につきましては、原則として公用又は公共用に供する土地を先行取得する場合に活用しております。

 現在、我が県は復興の途上にあり、復興の進展に伴い新たな財政需要が生じることも想定されますことから、今後とも適時適切な基金の活用も含めた慎重な財政運営を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱一点目、TPPの大筋合意に対する知事の評価と今後の対応についての御質問のうち、総合的なTPP関連政策大綱に掲げられた攻めの農業のあり方についてのお尋ねにお答えいたします。

 政府の総合的なTPP関連政策大綱では、攻めの農業への転換として、次代を担う経営感覚にすぐれた担い手の育成、地域の強みを生かした産地イノベーションの促進、畜産、酪農の収益力強化とともに、農林水産物の輸出拡大、消費者との連携強化による輸入品からの国内市場の奪還、マーケティング力の向上等の展開方法が示されておりますが、これらの方向は、日本農業の課題解決に対応しているものと考えております。県といたしましては、農地集積の加速化や地域資源を生かした六次産業化などの取り組みを推進しておりますが、今後講じられるTPP関連対策を含め、農業の競争力強化と体質の強化に努めてまいります。

 次に、JAの方々と足並みをそろえて行動していくのかとの御質問にお答えいたします。

 TPP協定交渉が大筋合意に至ったことで、今後は参加十二カ国による署名を経て、国会承認の手続に入るものと認識しており、その審議動向について注視してまいります。県といたしましては、TPP協定の大筋合意に関する不安や懸念を踏まえ、ことし十一月に国に対し、迅速かつ十分な説明を尽くすこと、農林漁業者が確実に再生産を図り、持続的な発展ができるよう、万全な対応を行うことなどの要望をしたところであります。今後とも、宮城県農業協同組合中央会を初めとする関係団体との情報交換を継続しながら、農林漁業者の不安払拭に向け、国への要望を行ってまいります。

 次に、大綱二点目、指定廃棄物最終処分場建設についての御質問のうち、汚染稲わらの一時保管施設の管理のあり方についてのお尋ねにお答えいたします。

 汚染稲わらについては、肉牛の出荷制限をいち早く解除するため隔離保管しなければならず、市町村有地を中心に公有地などを集合保管場所として確保し、一時保管施設を設置してまいりました。しかしながら、大崎市など市町村によっては適地がない、地域住民の同意が得られないなどの理由で集合保管場所が確保できず、やむなく農地の敷地等の民有地での保管となっているところもあります。これらの施設の中には、地域によって塀を設置しないなど管理方法に違いが生じておりますが、安全性を確保しつつ、風評被害や地域社会からの孤立を恐れる農家や地域住民の意見を最大限に尊重した結果であります。いずれの一時保管場所についても、定期的な巡回のほか、大雨等異常気象時の巡回により点検整備や放射線量の測定を行っているところであり、今後とも安全性の確認に努めてまいります。

 次に、大綱三点目、関東・東北豪雨による被害の現状と対策、被災者支援についての御質問のうち、被災農業者向け経営体育成支援事業に対する県の上乗せ措置についてのお尋ねにお答えいたします。

 今回発動された被災農業者向け経営体育成支援事業は、被災した農業用施設や機械の再建、修繕に要する費用について、農業協同組合などの金融機関からの融資又は地方公共団体の上乗せ措置を要件に国が十分の三を上限として助成するものであります。今回の発動を受け、県といたしましては、被災された農業者の方々が早期に施設や機械の再建ができるよう、市町村や農業協同組合などと連携しながら、今月二十一日の取りまとめに向けて、事業の要望量調査を行っているところであります。気象災害の対応については、農業共済制度の活用が原則であると認識しており、県の上乗せ措置については、現時点において考えていないところであります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱三点目、関東・東北豪雨による被害の現状と対策、被災者支援についての御質問のうち、水防計画などの見直し及び整備計画の確実な実施についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、これまで洪水予報河川及び水位周知河川を指定し、水防計画に基づき、市町村に対し避難勧告発令の判断目安となる水位などの情報を提供してまいりました。また、適切な河川管理のため、河川維持管理計画に基づき、堤防の点検や河川の流下能力の確保に努めてきたところでございます。しかしながら、このたびの関東・東北豪雨では、県内で初めて大雨特別警報が発表され、短時間かつ局地的な豪雨による記録的な雨量が観測されたことにより、県管理河川で堤防が決壊するなど、甚大な被害が発生したことにつきまして、河川管理者として重く受けとめているところでございます。今回の豪雨を踏まえ、周辺地域の安全が確保されるよう、市町村との協議に基づく指定河川の追加や重要管理区間の見直しなど、年度内を目途に水防計画及び河川維持管理計画を改定してまいります。また、多田川ブロックの河川につきましては、これまでも河川整備計画に基づき築堤や河道掘削を進めてまいりましたが、被災しました河川の災害復旧を早急に進めるとともに、水害常襲河川の解消に向けて、着実に整備を推進してまいります。

 以上でございます。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) 答弁ありがとうございます。

 最初に、TPPの問題でありますけれども、農業者の不安は払拭されていないというのは、昨日、知事も答弁されました。そういう認識をお持ちだと思います。農業に与える影響は本当に大きなものがあるというふうに思います。ただ、国全体の利益だということで、工業製品などはメリットもあると、しかし、そのかわりに農業は切り捨てられるというのでは、やはり農業者は納得しないと思います。その点についてはいかがお考えでしょうか。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) そのとおりだと思います。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) 事後対策ということだけでなくて、やはり今のTPP交渉そのものがこれでいいのかどうか、そういうことの点検がぜひ必要だと思います。そういう立場でぜひ臨んでいただきたいと思います。

 指定廃棄物の問題について伺います。

 確認をいたしたいと思います。県が強制することはないと、詳細調査を県が強制することはないと答弁いただいたと思いますが、そのことを確認したいと思います。よろしくお願いします。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 強制することはないというよりも、強制する権限がないということです。つまり、これは国が事業主体ですから、県はそれに対して県の予算を使って何かやるというものでありませんし、県が決めることではないということです。したがって、私どもが強制する資格は全くございませんし、県が強制しろというようなことも決してないということでございます。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) それでは、市町村長会議の合意であるということでもっても強制はできない。それでよろしいですね。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先ほども答弁いたしましたけれども、市町村長会議というのは、任意の会議ではございましたけれども、すべての県内のトップが集まって決めたものでございますから、その内容は非常に重いというふうに思います。これを国がどう受けとめるかということに尽きるかというふうに思います。したがって、何をもって強制というのかどうかわかりません。言いましたように、これ絶対に皆が賛成するというようなものではございませんので、どういう結論になっても必ず反発が出ますので、そこをどのようなところで落としどころを見つけるのかということが、これからの特に国の、環境省の、環境大臣のリーダーシップによるものだというふうに思います。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) 強制はできないということだと思います。そして、今の国の方針のもとに基づいて行われているこの最終処分場建設ですが、各所で行き詰まっているということについては共通認識だろうと思います。けさの河北でも、今度は栗原で詳細調査を拒否すると、候補地を返上するという動きが広がってまいりました。そういう意味で文字どおり今のままの国の方針でいくということは、もはや限界があるというふうに思っております。その上で、昨日の答弁の中で、今の国の方針以外にほかに方法はないんだと、そういう答弁がありました。ありましたよね。記憶がないですか。そういう話をしたんですよ。ただ、例えば福島で最終処分場が建設されることになりました。立地の状況もよく私わかりませんが、それに賛成とか反対とか言う立場はもちろんありませんけれども、福島の最終処分場の場所は、もともと民有地であったところを国が買い上げて国有地にして、そして最終処分場にするということであります。宮城のように最初から国有地に限定をしてということではないんですね。茨城も質問で言いましたけど、やはり分散保管という方向が出されて初めて解決の道筋が開かれようとしているということだと思います。つまり国の方針とは違う方向を模索したからこそ、福島の場合でも解決の展望が出てきたということだと思うんです。ぜひそのことを認識いただきたいと思いますが、いかがですか。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 福島も国の方針のとおりでございます。国は特措法で、特措法では国がやりますということは書いてます。その後、閣議が行われて、基本方針が定められました。それは域内で処理をするという方針が決まったということです。したがって、出たものは域内で処理をするというのが国の考え方で、福島はそういったことで福島県内で処理をするということを、民有地で国が買い取ったとしてもあるということです。もし、市町村長会議においてそのような結論が出れば国はその方向で考えたと思いますが、市町村長会議において国有地で決めましょうということで皆さん合意をしたので、今その方向で動いているということでございます。また、昨日私は申し上げましたけれども、私個人は、個人というか宮城県としては、市町村長もみんな同じ考え方ですけども、できれば五つの県の指定廃棄物すべて県外に集約をすべきだという考え方を持ってて、今でも私はそのようにお話ししています。当初からそのようにお話をしておりますし、きのうの答弁で分散管理というのも一つの選択肢であるというふうに私は思いますが、現実的には分散管理をするということになりますと、放射能レベルがずっと下がって、安全なレベルまで下がるまでには何百年という時間がかかりますので、それまでずっと分散管理をするということを果たして預かっていただいている地域の皆さんが認めてくださるでしょうか。それも極めて難しいと思いますということです。したがって、そういう意味からは、県内で一カ所の集約で処理をして管理をするというのは合理的なやり方であり、これが市町村長会議の結論であったならば、それを尊重するというのは重要ではないでしょうかという答弁をしたということでございます。何もかも否定しているわけでは決してございませんので、御理解いただきたいと思います。



○議長(安部孝君) 発言者に申し上げます。

 挙手の上、発言を願います。三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) 今御答弁いただきましたが、やはりいろいろな方法が私は考えられると思うんです。福島は国の方針どおりと言いますが、宮城の場合は国有地に限定して場所を選定したわけです。民有地ということももちろん選択肢の中に入るべきだと思いますし、やはり今話が出ました分割の保管、そういう何カ所に分割するかということも含めて、もちろんいろいろあると思いますけれども、そういうことも選択肢にあると思います。知事がおっしゃったように、県外にというのももちろん選択肢だと思います。そういう選択肢をすべて排除しないで再検討するということが求められているんだと思いますし、そうしないと解決の展望が出てこないんじゃないかというふうに思いますが、そういうふうな方向にこれから市町村長会議開くということでもありますし、議論を持っていっていただく、国に対してもそういう要望をするということではいかがでしょうか。

    〔「議長、反問」と呼ぶ者あり〕



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 内藤議員に一つ答弁する前に確認をしておきたいんですけれども、恐らくそのようなことになりますと、相当、更にもっともっと時間がかかる。ここまで来るまでに、内藤議員は御存じだと思いますけれども、相当議論を積み重ねて、市町村長会議を何回もやって積み重ねて、公式、非公式含めて国とのすり合わせも何度もしてここまで持ってきました。これをもう一回リセットボタンを押して、すべてゼロベースから始めると。恐らくまたやると、賛成、反対、意見分かれる。間違いなく分かれますですね。そうなりますと、大崎市内にも指定廃棄物が保管されてます。つまり、大崎市の農家の方たちの軒先にも預かっていただいていている。内藤議員に確認したいのは、大崎市のそうやって預かっている農家の方たちにずっとそういった犠牲を強い続けることが、それはやむなしだと、そうお考えなのかどうかだけちょっと確認をさしていただいた上で、答弁をさせていただきたいと思います。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) 逆に質問されてしまいましたけれども−−はい、いいですよ、お話ししますよ。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。質問を続けてください。



◆三番(内藤隆司君) 早く解決しなきゃいけないという点では一致していると思います。当然です。ただ、今行き詰まっている現状でこのまま押し通すということで解決ができるのかといえば、やはりそれは解決は非常に難しいと思います。ですから、逆に早く解決するという意味でも一たん立ちどまって振り返ってもとに戻るということも私は必要だと思います。一時保管施設の問題については、私今質問でもお話ししました。一定期間になるということも、一定長期になるということも考えなきゃいけない事態だと私は思います。それが何年かはわかりません。二年間という期限はもう過ぎているわけですから。ですから、それだけに一時保管施設の管理を厳重にする地域の住民の理解を得られるようにする、そういうことは私は必要だというふうに思っております。それでよろしいんじゃないでしょうか。

    〔「議長、議事進行」と呼ぶ者あり〕



○議長(安部孝君) ただいま反問中なので、少々お待ちください。

 反問を終了し、これより答弁に入ります。知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先ほどの答弁、御質問戻しますと、今先ほどの御質問は、もう一度リセットボタンを押すということに踏み切ったらどうだということです。これはリセットボタンを押すかどうかという権限は国にあるということです。今度の市町村長会議は恐らくいろんな意見が出ると思います。もう二年もたっていて、全く身動きができないわけでございますので、もう一度リセットボタンを押せという御意見もあろうと思います。それでは困るから、このままやるべきだという意見が出るとも思います。したがって、いろんな意見が出る中で、そして国がそれに対して判断をされればいい。もちろん選択肢は今でもいろいろあると思いますが、私は、早く処理をするということを最優先にすべきだと、そう考えているということでございます。

 以上でございます。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) 早く解決を図ると、処理をしたいと、それは同じ気持ちであります。ただ、今のままではにっちもさっちもいかないというのが事実だと思います。そういう意味で、やはりこれまでの方針を見直すと、そのことで改めて足を踏み出すと、そういう方向で、そういうふうに国に対して強く求めるということこそが、村井知事のリーダーシップではないかというふうに思いますので、ぜひそのことをお願いしたいと思います。

 ちょっと時間もありますので、次の問題に移りたいと思います。

 関東・東北豪雨の問題でありますが、被害に対する知事の反省と決意という言葉をぜひ直接お聞きしたかったんですが、お聞きできますか。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 県管理の河川において被害が出たということは、当然想定を大幅に超えるような雨量であったということはありますが、しかし、そうあったとしても被害が出たということについては、真摯に反省しなければならないというふうに思っております。



○議長(安部孝君) 挙手をお願いします。三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) 宮城県の独自支援の問題でありますけれども、私は、今度の災害についての県の責任をどれだけ強く感じているかということと関連すると思います。県の責任で生まれた被害という、災害という側面が極めて強いのに、県独自には支援をしないということでいいのかと私は強く思っています。ぜひその点を再検討いただきたいと思います。

 時間がありませんので最後ですが、子供の医療費の無料制度の拡充の問題について、厚生労働省が子供医療費医療制度のあり方等に関する検討会を設置しているということは、知事のお話もありました。その議論の中でも子供の医療費助成は全都道府県で実施していると、八割を超える市町村が独自の上乗せをしていると。つまり地方の動きがあの状況をつくっただけです。全国最低の水準であるこの宮城で拡充をするということは、国の制度を大きく後押しすることになると思います。この点でも村井知事のリーダーシップをぜひ発揮していただきたいことをお願いして、質問を終わりたいと思います。

    〔「議長、議事進行」と呼ぶ者あり〕



○議長(安部孝君) 二十五番遠藤いく子君。



◆二十五番(遠藤いく子君) 先ほど知事の反問がありました。それに対して、内藤議員が答えました。この反問とその答える間はカウントしてはならないんです。ですから、いや、反問って言ったの。ですから三分十秒あたりから知事の反問が始まっているはずです。それに対して内藤議員が答えたというのが一分何十秒ぐらい−−一分五十一秒まで内藤議員がこたえていると、ここでですね。ですから、その分に関しては時間をとめてやらなければなりませんので、内藤議員の質問時間は、まだ残っていると思います。



○議長(安部孝君) 暫時休憩をいたします。

    午前十一時五十九分休憩

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    午後零時再開



○議長(安部孝君) 再開をいたします。

 ただいまの二十五番遠藤いく子君の議事進行は、後刻、議会運営委員会において御協議願うことにいたしたいと思いますので、御了承願いたいと思います。後刻、議会運営委員会で御協議願うことにしたいと思いますので、御了承願います。

 暫時休憩をいたします。

    午後零時一分休憩

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    午後一時二十二分再開



○議長(安部孝君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 遠藤いく子君の議事進行発言について申し上げます。

 知事の発言は、内藤隆司君に対する反問と認められますので、質問の持ち時間から除外するものでありました。つきましては、その残時間につき、改めて行います。三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) それでは、改めてお時間をいただきましたので、質問を続けさせていただきます。

 関東・東北豪雨被害に対して県単独の支援を行うことは困難であると考えているという答弁がございました。ただ、その理由については説明がありませんでした。理由をお聞かせください。



○議長(安部孝君) 総務部長山田義輝君。



◎総務部長(山田義輝君) これにつきましては、先ほども答弁申し上げましたとおり、国に対して、その制度の拡大について要望しているということが一つであります。そういう中で県の財政状況を考えますと、これを県単独で実施することは困難であるということでございます。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) お金がないということでありますけれども、先ほども基金の話をいたしましたが、財政調整基金の話をするときには、いざというときのためにこの基金はあるんだと。まさに記録的豪雨であります。このときこういう災害のときこそ、この財政調整基金を使うべきときではないかと思います。財政調整基金の一%も使えば立派な制度ができると思いますので、検討いただきたいと思いますが、よろしくお願いします。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) きのう、菊地恵一議員の御質問にもお答えをいたしましたけれども、現時点においては困難でございますが、岩手・宮城内陸地震のときの栗原市に対する支援、これをちょっとベースに考えてみようではないかということをお話はしております。ただ、今の段階で、どういう制度になるかと、仕組みになるかということについてはお答えはできないということで、状況によっては難しいということになるかもしれませんけれども、そういうことを含めて今検討中であると。しかし、これは大崎市さんがその直接の窓口、住民に対する窓口になりますので、大崎市さんの対応なども見ながら検討を進めていくということでございます。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) この点についてはぜひ前向きに御検討いただきたいと思います。次に、子供の医療費助成制度の支援の拡充ということについてですが、子供の医療費無料化、これの必要性については共通認識だと思いますが、御答弁をいただきたいと思います。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 必要であるということで、現時点において入院費も通院費も全国の都道府県のレベルからすると低いとはいえ、認めているということでございます。



○議長(安部孝君) 三番内藤隆司君。



◆三番(内藤隆司君) 必要性については認識いただきました。先ほどもお話ししたように、全国の市町村がこの制度の充実を図っております。宮城県がその先頭に立つようにお願いを申し上げて、発言を終わります。



○議長(安部孝君) 質疑、質問を継続いたします。三十番佐々木幸士君。

    〔三十番 佐々木幸士君登壇〕



◆三十番(佐々木幸士君) この議場にまた登壇させていただくに当たり、常日ごろよりお支えいただいております皆様への感謝の気持ちと、初めて登壇したときからの変わらぬ思い、その初心を忘れることなく、誠実に謙虚にそして大胆に、これからも県議会議員としての職責を務めていきたいと考えておりますので、村井知事を初め執行部の皆様方、そして先輩議員、同僚議員皆様の御指導、御鞭撻を改めてよろしくお願い申し上げます。

 宮城県政の各施策推進、そしてその是非は、県知事選挙のみならず、私たち県議会議員選挙においても、県民の間において大いに争点として議論されるべきものであると考えます。宮城県が抱える問題や課題は、子育てや教育再生、少子高齢化や地方の過疎化、地域医療や福祉、環境やエネルギー、財政の再建や社会資本整備などなど、持続可能な社会がほころびを見せ、多くの県民が新たなる展望を今このときも望んでおり、先送りすることが許されない喫緊の問題や課題は数多くあります。そして、震災復興に対する現状の是非とこれからの更なる推進、震災復興の先を見据えた宮城のあり方は、このたびの選挙争点の大命題でもありました。しかしながら、平和安全法制など、国政の代理論戦の色合いが濃いものになってしまったことは残念なことでありました。また、仙台市の各区の投票率の結果が三〇%台であったことを初め、県内の多くの選挙区においては四〇%台の投票率となったこの結果を、私たち議員自身は重く受けとめなければならないと考えます。

 私たち議員は、本県の現状を議会という県政の最前線で把握し、政治活動におけるみずからの知見と、多くの皆様との語り合う中でつくり上げる県民の代表者としての声をこの議会に届ける責任があります。宮城県のことは、宮城県民みんなで考え、宮城県民みんなの手で形にする。その先導である県民の代表者が私たち議員であり、英知の結集の場が本議会であると考えます。自分たちの時代は自分たちでつくる。私自身、これまで政治に対する思いや覚悟をこの言葉に込めてまいりましたが、改めてこの言葉を具現化するため、新たなる任期の一回目の一般質問として以降大綱三点についてお伺いしてまいります。

 大綱一点目、みやぎこども育英基金と校庭プレハブ仮設について。

 東日本大震災から四年八カ月が過ぎ、県内においては、災害公営住宅整備や防災集団移転促進事業により恒久的な住宅の確保が図られ、プレハブ仮設住宅から災害公営住宅などへの生活の場の移転がこれから本格化する段階を迎えようとしております。これらに伴い、プレハブ仮設住宅団地の入居率が低下してきており、宮城県としても、プレハブ仮設住宅の集約化の考え方や各市町の集約化が円滑に進むように財政支援も示され、十月現在の集約化の検討状況としては、気仙沼市、名取市、七ヶ浜町、南三陸町の四市町が実施、石巻市、東松島市、山元町、女川町の四市町が検討中であります。今後は、特にプレハブ仮設住宅も順次解消されていくこととなりますが、こうした中でも、学校の校庭に建設したプレハブ仮設住宅に対応し、解消していくことが重要な課題であると考えます。現在の校庭に建設したプレハブ仮設住宅は、石巻市、気仙沼市、東松島市、七ヶ浜町、南三陸町の三市二町、学校数としては二十八校あり、十月末現在二千七百二十八人の入居者がおります。これまで四年以上お住みになり、地域コミュニティーが確立されている事実を承知いたしているところではありますが、入居者皆様の理解への促進を図り、校庭プレハブ仮設住宅の集約化を進め、震災前の日常の学校生活である体育の授業や休み時間の遊び、そしてクラブ活動や部活動が不自由なく取り組める教育環境を取り戻していくことを子供たちのためにも優先していきたいと考えます。復興庁からも、九月末、校庭プレハブ仮設住宅に関する支援策の通達がされておりますが、これを受けた具体的な動きと校庭プレハブ仮設住宅解消に向けた知事の御所見をお伺いします。

 また、被災各市町の災害公営住宅整備や移転先となる仮設住宅等々、入居者皆様への理解を図るには時間も費やしていくことが予想されますが、校庭プレハブ仮設住宅の解消の目標の時期を示していくことは、学校における教育内容や年間計画を立てる意味においても重要であると考えます。県内各市町の校庭プレハブ仮設住宅解消の目標時期をお聞かせください。

 次に、みやぎこども育英基金について。

 全国、全世界からの寄附金によります東日本大震災みやぎこども育英基金の財源として、平成二十七年度現在、一千二十六人の未就学児から大学生までの震災遺児・孤児への支援金、奨学金を行っており、その必要額は約三十四億円に対し、寄附金は約八十九億円を超え、余剰金は約五十五億円を超える見通しであります。先月、宮城県次世代育成支援対策地域協議会、宮城県子ども・子育て会議において、基金の使途拡充の四つの方針である震災遺児孤児を養育している里親などへの支援、被災地の子供たちの心のケアに関する支援、震災の影響が考えられる不登校児童への支援、その他、被災地の子供たちの健全な育成のための支援の四つの方向性が示されたところであります。議員発議であるみやぎ子ども・子育て県民条例を具現化するための貴重な財源として、限られた一般財源の中では予算措置をできなかった事業や、乳幼児から自立した大人になるまでの切れ目のない支援を行う事業などへ今後展開されていくと期待いたしますが、特に幅の広い受けとめ方ができる表現となっている震災の影響が考えられる不登校児童への支援、その他、被災地の子供たちの健全な育成のための支援はどのような事業を想定しているのか。また、四つの方向性における余剰金である約五十五億円の具体的な予算配分額をどのように考えているのか、お聞かせください。

 震災後に行われた平成二十五年度宮城県ひとり親世帯等の実態調査の結果の概要を見ると、震災前からひとり親である家庭と、震災によりひとり親になってしまった家庭における平均世帯年収は、母子家庭一般で二百二十九万円、母子家庭震災で三百二十四万円、父子家庭一般で三百六万円、父子家庭震災で四百三万円と、震災遺児世帯の方が震災前からひとり親世帯の平均年収の方が高く、その額は、先ほども述べたとおり、約百万円高いデータが示されております。そして、ひとり親家庭が抱える問題は、生活支援、子育て支援、就労支援、地域支援など多岐にわたりますが、次世代を担う子供たちが困難な生活状況にあるのは、震災や交通事故や海難事故、病死や自死等の要因によって違いが生まれるものではないのではと考えます。実際、私のところにも、震災前からひとり親家庭の子供が高校や大学に進学しても費用が捻出できないため、あきらめざるを得なかった声をいただいているところであります。ぜひ、このたびのみやぎこども育英基金の使途拡充の施策の中で、震災前からひとり親家庭の子供たちへ対象範囲を広げ、高校や大学に進学したいという意欲のある子供たちへも、震災遺児・孤児同様、中学卒業時二十万円、高校卒業時に六十万円の奨学金を支給すべきであると提案いたしますが、御所見をお伺いします。

 この基金対象範囲の拡充の方針の中で、寄附者の目的に沿った震災遺児・孤児への支援を第一義的考えとしておりましたが、このたび、対象範囲や支援の内容が拡充する方針が示されましたので、これまで機会があるごとに質問してきた交通・海難遺児への教育手当への検討も必要ではないでしょうか。ここ数年の事業予算額は約百八十万円であり、これまでの当初予算書を見ても、必要予算額の内訳は一般財源と寄附金による予算計上であります。一般財源分で充当してきたこの部分をこの基金から繰り入れし、予算編成をする考え方も検討すべきであると考えますが、御所見をお伺いします。

 大綱二点目、震災復興とその先を見据えた社会資本整備について。

 戦後我が国が速やかに復興を果たし、世界の奇跡とまで言われた経済発展をなし遂げたのは、迅速な社会資本整備があってこそ達成されたものであることは紛れもない事実であり、私たちは今なお、日々の生活の中でその恩恵を受けております。しかしながら、平成二十四年十二月、中央自動車道笹子トンネルで天井板落下事故が発生し、九名のとうとい命が犠牲になった事故は、まだ記憶に新しいところであります。高度経済成長期に一斉に建設された道路やトンネル等の社会資本ストックが老朽化時代に本格的に到来したことを告げる出来事でありました。このことは、平成十四年、国の社会資本整備審議会において、今後適切な投資を行い、修繕を行わなければ、近い将来大きな負担が生じると繰り返し警告してきたところでもありましたが、社会資本整備は公共事業であり、長らく続いた政治不信とともに、公共事業そのものが悪であるような風潮が社会情勢としてもあり、更には、国や地方の財政状況から長らく見過ごされたままの時間が続いておりました。また本県は、社会資本の長寿命化対策として、平成十七年度からみやぎ型ストックマネジメントに取り組んできました。新たに整備する施設も含め、公共土木や建築行政全般について長期的な有効活用策を総合的に実践し、行政コストの削減や環境負担の軽減を図るとし、平成十八年四月にみやぎ型ストックマネジメントガイドラインを策定、問題意識や方向性を共有してきました。しかし、平成二十三年の東日本大震災により、地域によっては社会資本そのものが喪失するなど、状況が一変したのは言うまでもありません。これからの宮城を見据えた県全土のグランドデザインとして、本県には部門別に、道路、橋梁、トンネル、舗装、道路付帯物、河川、海岸、ダム、砂防、公園、下水道、県営住宅等の個別計画はありますが、効率的な効果的な維持管理・更新を行うことを目的とし、これらを積み上げた総合計画をつくるべきであります。県民生活や社会経済活動を支える社会資本を次の世代へ継承し、将来負担を先送りさせないことが重要なことであります。今後の維持管理時代へ向けた対策としての総合計画の策定の時期と必要予算額を含めた知事の御所見をお伺いします。

 国においては、平成二十五年十二月、防災・減災等に資する国土強靭化基本法が施行され、国土強靭化基本計画が示されておりますが、震災復興を優先する本県では、震災復興を除く通常事業においては、震災前の水準を大きく下回っているのが現状です。限られた予算の中で、選択と集中によって緊急性や重要性及び投資効果の高い事業へ重点化を進めていることは、現実的な対応として評価できるものであると考えますが、国土強靭化に関する施策による県や市町村事業は、私たち議員にとってはわかりづらい状況であり、県民皆様にとってはなおさらのことであると思います。震災復興を優先させる、そして本県の財政状況に理解をいただく上でも、その透明性は担保されるべきであり、震災復興事業同様に県民の理解を得る努力が必要であると考えます。本県ではまだ国土強靭化地域計画が示されておりませんが、震災復興計画との兼ね合いを含めた国土強靭化地域計画の基本的考えとその策定時期についてもお聞かせください。

 また、これまでも社会資本整備における維持、更新や、そのための点検、調査など国からの財政支援を受けていたと思いますが、国土強靭化基本法の施行以降の国からの財政支援のあり方と具体的な県事業があればお聞かせください。

 平成二十七年九月関東・東北豪雨では、大崎市を初め本県各地において東日本大震災以来の大きな災害となりました。知事説明要旨の中でも、当面応急措置から本格復旧、そして今後の被害防止に至るまで、今議会の補正予算に加え、来年度の当初予算においても必要な経費を計上し、更には、災害に強い県土づくりのため、河川維持管理計画と水防計画を抜本的に見直しすることが示されました。今後の水害対策として、築堤やしゅんせつなどの河道整備や情報提供体制の強化を進められていくと思いますが、河川流域全体で雨水を地中に浸透させたり、一時的に貯留して徐々に流すことにより、下水道や河川に流出する雨水を抑制していく施策も並行して行っていくことが重要であります。宮城県はこれまで、平成四年四月に制定された防災池設置指導要綱をもとに、雨水流域抑制対策として、新たな開発行為を行う場合、一ヘクタール以上の場合には防災調整池を整備する旨の指導がなされておりますが、最近の異常気象によるゲリラ豪雨の頻発や台風の大型化への対応など、気候変動を加味した降雨強度式の算定や、地下式雨水槽の技術開発等に対応して行っているのか。また、この要綱における、先ほど申し上げました開発許可面積の基準、そして浸透能力や放流先を含めた平地部、丘陵部の流出抑制量の基準、構造基準等も含め、今の時代に合った見直しの時期に来ているのではないでしょうか。今年度改訂予定の河川維持管理計画や水防計画同様に抜本的に見直しが必要であると考えますが、御所見をお伺いします。

 国土交通省において、平成十九年三月、浸水被害が頻発する都市における安全の観点から、雨水貯留浸透の事業の連携強化をすることが示されておりますが、これまで復興事業における本県各被災市町の土地区画整理事業や防災集団移転事業、災害公営住宅整備において、雨水貯留浸透事業はしっかり行っているのか、お聞かせください。

 また、県内の浸透力が弱い地域や放流先が河川はんらんのおそれがある流域周辺においては、その地区の浸水被害の軽減のため、縦軸として、国、県、市町村の連携強化をし、宮城県の横軸としては、施設を管理する河川、下水道、道路、公園、住宅、建築、教育委員会等の組織内を横断させ、行政が先導的役割として、流域対策としての雨水貯留浸透事業を含めた総合的な治水対策事業を展開すべきであると考えます。縦軸としての国、県、市町村との連携のあり方や横軸としての組織横断型の県事業のあり方を含め、御所見をお伺いします。

 関東・東北豪雨で発生した太白区羽黒台地区でののり面崩落により、市道鹿野人来田線、旧二百八十六号線の一部区間の通行どめが続いております。本年十二月末まで片側交通での暫定的な供用開始を目指して、現在道路復旧工事を行い、暫定供用後も二車線の全面供用再開に向けた復旧工事が進められていくところであります。このように迂回路である旧二百八十六号線は、いまだ通行どめのため、国道二百八十六号線の山田付近から人来田付近までの交通量が一気にふえ、ただでさえ宮城県の主要渋滞箇所に指定されているこの区間は、更に輪をかけひどい渋滞状況であります。まずは一日も早い旧二百八十六号線の全面供用再開を望むところでありますが、今後新たな交通渋滞解消対策が必要な区間であります。その対策として挙げられるのは、旧二百八十六号線の名取川にかける栗木橋のかけ直しを含めた拡幅工事であります。百万都市仙台と名取市を結ぶ橋としては、車一台しか通れず、片側一方通行の貧弱な橋であります。そして、同じく高速道路における主要渋滞箇所にも指定されております。旧仙台南部道路の仙台南インターから今泉インターまでの四車線化の必要性、片肺である山田インターの改良工事等の要望が寄せられているところでありますが、今後の国道二百八十六号線の山田付近から人来田付近までの交通渋滞解消に向けた必要性に対するお考えとその対策をお聞かせください。

 宮城県の社会資本は、これまでの投資や東日本大震災からの復旧・復興による投資により、一定のストックが築き上げられ、今後も進んでまいります。これらの社会資本ストックは、潜在機能を有する本県の強みとして、震災復興を歩む中でも、民間企業による新たな投資も呼び込んでおります。しかしながら、沿岸部と内陸をつなぐ市町村や、先ほど述べたような市町村をつなぐ橋梁やトンネル、そして、県境を越えた東西軸の道路整備や県境や市町村単位では対応し切れない火山対策や林野火災等への対応などについてはおくれており、本県にとっては改善すべき弱みであると考えます。現在、市町村や県の社会資本が個別に築いている強みが線としてつながらず、十分に生かし切れない状況に今後なるのではないかと考えます。市町村や県境を越えて人や物が集まり、人とまちを結ぶ線づくりが商業、医療、行政等のさまざまな機能の集積も促進させ、地域経済基盤の強化につながり、更に、地域間の連携強化は、防災・減災対策の強化にもつながります。東北地方を牽引する県境整備を含めた宮城県の社会資本整備の考え方を、長所、短所の分析にも踏み込んでいただき、知事の御所見をお伺いします。

 復旧・復興事業は、需要の先食いである側面は否めず、一巡した後は、公共投資が大きく減少することが十分に予想できることです。震災復興における社会資本整備と、その先を見据えた社会資本整備のあり方の検討は、これまで述べてきた社会資本老朽化対策という側面と、更に震災以外にも土砂災害や水害の発生リスクが増大しているため、新たな災害対応としての防災・減災対策の課題解決に対する社会資本整備についての側面も重要な視点であります。みやぎ財政運営戦略の中期的な財政見通しにおいても示されている本県の財政再建が重要な課題である中においても、県土の安全、県民生活の安心を確保する観点からすれば、事業として整理しながらも、今後継続的に取り組んでいかなければならないことであります。戦略的な投資とマネジメントの最適化を図り、県民の理解と地元建設業の協力を得ながらも、国の国土強靭化施策とも連動し、社会資本老朽化対策、気象変動に伴う防災・減災対策を両軸とした、社会情勢や単年度会計である財政事情に左右されない中長期戦略としての宮城県版ニューディール政策の策定を提案いたしますが、御所見をお伺いします

 大綱三点目、高齢化社会に直面する医療、介護のあり方について。

 人口の高齢化の急速な進行により、介護の必要な高齢者の増加、ひとり暮らしの高齢者、高齢者夫婦のみの世帯の増加に対する家庭における介護力の低下は、現在、大きな社会問題となっております。先般、安倍首相から出されたアベノミクス新三本の矢の一つには、安心につながる社会保障としての介護離職ゼロが示されたこともあり、今後、高齢化社会、そして介護問題に対し、さまざまな角度から向き合っていく機運が国を挙げて高まっていくものと期待しているところであります。

 本県では、これまで知事のリーダーシップのもと、介護老人福祉施設拡充による環境整備が進められていることは評価をさしていただきます。施設整備としてハードの部分の拡充を今後更に推進していくためにも、人材の確保とその労働環境の整備、いわゆるソフトの部分を改めて検証する時期に現在あるのではないかと考えます。本県の七十五歳以上の人口は、十年後の平成三十七年には三十八万五千人まで増加し、人口の一七・四%、六十五歳以上の高齢者を含めると県民の三人に一人が高齢者となる試算も出ております。また、平成二十五年度時点の県内における介護職従事者は約二万八千人となっているデータも示されております。

 このような中、日本創成会議において、今から十年後、日本全国で介護サービスを受けられない方々が全国で四十三万人もの介護難民が出現するという驚きの試算が発表されたところでもありますので、介護職の総合的な人材確保対策は、本県においても喫緊の課題であります。十年後の平成三十七年における介護職従事者の数値目標とその実現に向けた計画があれば、具体的にお聞かせください。

 宮城県介護人材確保協議会の設置や宮城県福祉人材センターなどで、人材確保に対する具体的な取り組みも進められておりますが、人材確保と同時に重要なのは、多くの人々が働くことを希望する職場として、仕事に対するやりがいや魅力を感じてもらえるような環境整備の支援、これを両輪で進めていかなければならないと考えます。介護職は社会的必要性とその意義の高さからも、多くの若者が理想を持ちながら就職しますが、現場の現実を知り、離職する若者が少なくありません。高い職業意識を持てるよう、職業としての社会的地位の向上が求められます。

 現在、仕事における専門性と技術の高さを証明するマイスターと呼ばれる資格制度を設けている職業が多くあります。業界によっては、有資格者の有無が契約条件にもなっているような、組織の社会的評価の向上、また、組織内における人事評価に活用させるなど、みずからの仕事に対する誇りにもつながるものとなると考えます。ぜひ、県が主導となって、宮城県版介護職におけるマイスター制度の創設を提案いたしますが、御所見をお伺いします。

 国の介護保険法等の改正により、平成二十七年四月から、指定介護老人福祉施設に入所できる方は、要介護三以上となりました。また、そもそも高齢者がどこで介護されるかを希望する場所として一番に挙げられるのは自宅であることを示す全国データもあります。介護希望者の施設への受け入れについては、要介護三以上という厳密な設定が設けられた中にあっても、入所希望待機者を減らしていくことは、ふえ続けていくペースに合わせるだけでも大変な状況にあると考えます。今後、質の高い在宅医療、在宅介護システムの整備とその拡充がますます必要であり、早急な対応も求められます。このような中で、例えば、要介護二から三に上げない、又は三から二に下げたような事例は、私たちが共有すべき情報として大きな価値があるかと思います。そういった取り組みを行った事例を広く社会に公開されていくことは、社会的な評価を受けた者としての事業者と現場で働いている方々に仕事のやりがいと魅力を与えるものであると考えます。宮城県として、このような介護事業者などしっかりと評価をし、その情報を広く県民に公開すべきであると考えます。

 宮城県版介護職におけるマイスター制度にあわせ、介護事業者等への顕彰制度も提案いたしますが、御所見をお伺いし、壇上からの一般質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 佐々木幸士議員の一般質問にお答えいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、みやぎこども育英基金と校庭プレハブ仮設についての御質問のうち、東日本大震災みやぎこども育英基金の使途拡充での想定事業と具体的な予算配分についてのお尋ねにお答えをいたします。

 育英基金の使途拡充につきましては、とうとい寄附金を被災地に暮らす子供たちのために有効活用できないかと、これまで検討を重ね、今回、四つの拡充の方針を取りまとめたところであります。そのうち不登校児童等への支援については、震災が子供たちにさまざまな影響を与えている中で、被災地の不登校児童生徒の登校支援及び不登校等を未然防止するための相談体制の整備やいじめ、暴力行為等の課題を抱える学校等への支援の拡充、強化のための事業を想定しております。その他、健全な育成のための支援については、今後の被災地の子供たちの状況等に対応した事業を具体的に検討し、実施してまいりたいと考えております。

 また、基金の予算配分については、深刻な心の問題を抱える子供たちへの心のケアに関する支援の規模が大きくなるものと考えておりますが、今後の震災復興に関する国の財源措置の動向等を踏まえ、引き続き検討してまいります。

 次に、大綱二点目、震災復興とその先を見据えた社会資本整備についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、社会資本の効率的、効果的な更新等を行うための総合的な計画の策定についてのお尋ねにお答えをいたします。

 我が県では、公共土木施設など社会資本の長寿命化対策として、平成十八年にみやぎ型ストックマネジメントガイドラインを策定し、従来の事後保全型の管理から予防保全型の管理への転換に取り組んでいるところであります。御指摘のとおり、インフラを含む公共施設等の老朽化対策は全国的にも大きな課題となっており、国は各地方公共団体に対し、今後の公共施設等の管理に係る基本的かつ総合的な方針に関する計画の策定を要請しているところであります。我が県においても、公共施設等の計画的な管理の重要性にかんがみ、現在、道路等のインフラを含む公共施設等を対象に、管理に関する基本的な方針や今後の維持、更新に要する費用の推計等の作業を進めており、来年度の早い時期での策定、公表を行う予定であります。

 次に、国土強靭化地域計画の基本的な考え方や国の財政支援のあり方等についての御質問にお答えをいたします。

 国土強靭化基本法においては、地方公共団体のさまざまな分野の計画等の国土強靭化に関する指針として地域計画を策定することができるとされております。県といたしましては、大規模な災害等が発生しても被害が最小限にとどまり、迅速に回復できる地域社会が構築されるよう、東日本大震災から得られた教訓を踏まえ、震災復興計画との整合性も図りながら、平成二十八年度内を目途に地域計画を策定してまいります。また、国の財政支援については、各省庁所管の施設整備や防災などの補助金等の交付の判断に当たり、一定程度配慮するとされておりますが、その具体的な内容は明らかにされておりません。県においては、国土強靭化の理念を踏まえ、国の支援内容を見きわめながら、今後とも必要となる社会資本整備などに取り組んでまいります。

 次に、宮城県版ニューディール政策の策定についての御質問にお答えをいたします。

 社会資本老朽化対策や防災・減災対策は、安全で安心な県民生活や社会経済活動を支えるためには欠かせないものであり、その実施に当たっては、常に時代の変化や要請を見据え、中長期的な視点から戦略的に取り組む必要があると認識をしております。現在、我が県においては、復興関連事業の実施が最優先であり、いまだ多くの事業が残されておりますことから、社会資本整備等による経済対策については、これらの進捗状況や社会情勢、景気動向、財政事情などを見定めて総合的に判断すべきものであると考えております。

 次に、大綱三点目、高齢化社会に直面する医療、介護のあり方についての御質問のうち、十年後の介護職従事者の数値目標とその実現に向けた計画についてのお尋ねにお答えをいたします。

 介護職員については、十年後の平成三十七年に約四万五千人が必要であり、平成二十五年の約二万八千人に加えて、約一万七千人の職員を新たに確保する必要があると見込まれることから、介護人材確保は、早急かつ長期的に取り組むべき課題であると認識をしております。県といたしましては、みやぎ高齢者元気プランに基づき、若年層から中高年層までの幅広い年齢層への働きかけなど多様な人材の参入促進、キャリアアップ支援等による職員の資質向上、新人職員の交流促進、経営者等のマネジメント力の向上等による労働環境・処遇の改善を三つの柱として、宮城県介護人材確保協議会等と連携し、効果的な人材確保に取り組むこととしております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱一点目、みやぎこども育英基金と校庭プレハブ仮設についての御質問のうち、校庭に設置されたプレハブ仮設住宅解消に向けた具体的な動きについてのお尋ねにお答えいたします。

 学校校庭に建設されたプレハブ仮設住宅の影響により子供たちの教育環境が制限されており、県としても早期に回復する必要があると認識しております。こうした中、国においても、学校校庭にある仮設住宅に関する支援として、代替運動施設への移動支援などが示されたところであり、現在、県及び関係市町において、その活用について検討しているところであります。県といたしましては、今後とも関係市町と連携し、入居者の住宅再建状況や退去推移などを確認しながら、学校校庭に建設された仮設住宅の早期解消に努めてまいります。

 次に、県内各市町の校庭プレハブ仮設住宅の解消の目標時期についての御質問にお答えいたします。

 現在、校庭プレハブ仮設住宅がある県内五市町のうち、七ヶ浜町については平成二十八年度、気仙沼市については平成二十九年度中に解消する見込みであります。また、石巻市、東松島市、南三陸町の三市町については具体的な解消時期が示されておりませんが、現在、各市町においてプレハブ解消に向け検討しているところであります。県といたしましても、引き続き仮設住宅の集約化や解体計画策定について、市町に対して助言を行ってまいります。

 次に、育英基金の使途をひとり親家庭の子供たちへも広げ、奨学金を支給すべきとの御質問にお答えいたします。

 基金の使途拡充に当たっては寄附者の御意向に沿った活用が基本であることから、先月から寄附者への説明を開始しております。その際、多くの寄附者から、時間の経過とともに被災地における支援のニーズが変化することは理解できるので、使途の拡充に賛成であり、震災によってさまざまな影響を受けている子供たちのために活用してほしいとの御意見をいただいたところであります。こうしたことから、県としては、基金の活用目的に震災以前からのひとり親家庭の子供たちへの奨学金支給を加えることは、現時点では難しいものと考えております。

 なお、ひとり親家庭への支援に関する施策につきましては、昨年度策定いたしました第?期新宮城県ひとり親家庭自立促進計画及び今年度策定予定の(仮称)宮城県子どもの貧困対策計画に基づき、より一層推進してまいります。

 次に、大綱三点目、高齢化社会に直面する医療、介護のあり方についての御質問のうち、宮城県版介護職マイスター制度の創設についてのお尋ねにお答えいたします。

 介護の仕事の専門性と技術の高さを示す仕組みについては、国において企業や事業所ごとに個別に行われている職業能力評価に共通の物差しを導入し、仕事へのやりがいや処遇改善につなげる介護プロフェッショナルキャリア段位制度が創設されております。しかし、介護現場において評価業務の負担が大きいことや認定に要する期間が長いことなどの課題があり、平成二十七年度までに認定取得者数二万人の目標に対して十月末現在で八百十一名となっており、国で制度の性格や位置づけなどを見直しているところであります。県といたしましては、国の見直しの状況を注視するとともに、介護事業所における職位、職責、職務内容に応じた任用要件と賃金体系の整備等の促進や、介護職員の意欲や能力に応じたキャリアパスに必要な知識や技術等を身につけるための研修などキャリアアップの仕組みづくりに取り組んでまいります。

 次に、介護事業者等への顕彰制度についての御質問にお答えいたします。

 すぐれた取り組みを行った介護事業者等を的確に評価し、その情報を広く公開することは、介護の現場で働いている方々が仕事のやりがいと魅力を実感できる有効な取り組みであると考えております。御提案のあった介護サービスの質の評価については、現在国で調査研究が行われているところですが、県といたしましては、宮城県介護人材確保協議会において人材育成に取り組む優良な事業者の認証評価制度の実施や事業者の表彰について検討しているところであり、今後とも介護サービスの向上と魅力ある職場づくりを推進してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱二点目、震災復興とその先を見据えた社会資本整備についての御質問のうち、防災調整池設置指導要綱についてのお尋ねにお答えいたします。

 平成四年に策定いたしました防災調整池設置指導要綱では、宅地や工場用地などの開発による河川への流出増加を抑制するための防災調整池について、貯留型防災調整池の設置を原則として指導を行っているところでございます。放流量の算出に用います降雨強度式は平成元年度に作成しており、その後、平成二年や平成六年の豪雨などを踏まえ、平成八年度に改訂し、現在この降雨強度式により防災調整池の設計指導を行っております。頻発しておりますゲリラ豪雨等の異常気象に対応するため、近年の気象データの解析結果を踏まえ、現在降雨強度式の見直しとそれに伴う河川の治水安全度の検証を行っており、防災調整池につきましても、来年度を目途に新しい降雨強度式を採用することとしております。また、貯留型のみならず浸透型防災調整池などの新しい技術開発も進んでおりますことから、雨水貯留浸透技術協会が策定しております技術指針案などを参考に、県の指導要綱の見直しについても検討してまいります。

 次に、雨水貯留浸透事業の復興事業での実施についての御質問にお答えいたします。

 近年の地球温暖化との関連も指摘されております局所的な集中豪雨が我が県でも増加傾向にあり、大量の雨水を河川等へ排除できないことによる浸水被害が発生しております。このため、国土交通省では、総合的な治水対策の一環として、平成十九年度より雨水流出を抑制するまちづくりを目的に、下水道総合対策緊急事業などによる雨水貯留浸透施設の整備を推進しております。復興途上にあります我が県におきましては、被災しました雨水排水施設の復旧を最優先に取り組みますとともに、被災市町では防災集団移転促進事業や被災市街地復興土地区画整理事業などの復興事業におきまして、防災調整池や地下貯留槽などの雨水貯留施設を積極的に整備し、豪雨などによる浸水被害対策を講じているところでございます。各市町におきます復興事業では、雨水浸透施設の活用事例はございませんが、今後も各市町と連携を図りながら、雨水貯留施設を活用した浸水被害対策を進めるとともに、現地の条件や事業者の意向を踏まえながら、雨水浸透施設の整備につきましても検討してまいりたいと考えております。

 次に、総合的な治水対策事業についての御質問にお答えいたします。

 近年の全国的な集中豪雨の多発などによって、浸水被害対策は極めて重要な課題となっており、個々の事業がそれぞれ別々に対処するのではなく、河川や下水道、道路、公園、農地、教育施設などを所管する県庁内の関係部局が一体となって、国や市町村と連携を図っていくことが必要であると認識しております。県では、浸水被害がたびたび発生しております現状を踏まえ、ハード対策の流す、ためる、ソフト対策の備えるが一体となった、みやぎ総合治水モデルの構築に向けて取り組むこととしております。このため、庁内の横断的な連絡会議を設置し、総合的な治水対策の必要性についての合意形成を図るとともに、流域貯留の促進や地域防災力の向上など、具体的な対策を検討してまいります。また、総合的な治水対策を推進するに当たりましては、流域ごとに住民への意見聴取等を行うとともに、国、県、市町村で相互に連携を図りながら、各流域の計画策定に取り組んでまいります。

 次に、国道二百八十六号についての御質問にお答えいたします。

 国道二百八十六号は仙台市と山形市を結ぶ広域的な幹線道路であり、仙台市太白区人来田付近から市内中心部までの区間は、都心部へ向かう他の放射状道路と同様に、朝夕に交通が集中する主要渋滞箇所となっており、ソフト、ハード両面からの総合的な対策が必要であると認識しております。人来田付近から山田付近を含みます区間につきましては、並行する仙台南部道路の建設にあわせまして四車線化工事が完成しておりますことから、更なる現道の改良が難しいものと考えておりますが、仙台南部道路につきましては順調に交通量が伸びておりますことから、現在、NEXCO東日本において、長町インターチェンジから今泉インターチェンジまでの区間の四車線化が検討されていると伺っております。将来的に全線の四車線化と山田インターチェンジへのフル化が図られれば、仙台南部道路全体の交通状況の改善と、国道二百八十六号の渋滞緩和に大きく寄与するものと考えております。県といたしましては、引き続き関係機関と連携を図りながら、渋滞対策に取り組むとともに、仙台南部道路の整備について、国やNEXCO東日本に働きかけてまいります。

 次に、社会資本整備の考え方についての御質問にお答えいたします。

 県では、これまで県土の骨格となる道路、港湾、空港などの基幹的な社会資本整備に取り組んできたところであり、その結果、これらの施設が我が県の産業経済の発展に大きく寄与してきたものであります。今後は、地域固有の資源や多様性を生かしながら、各圏域と仙台都市圏、東北唯一の国際拠点港湾である仙台塩釜港及び仙台空港などとの連携を強めることにより、それぞれの機能を高め合う地域構造を構築していくことが重要であると考えております。一方、東日本大震災におきましては、国道三百四十七号が冬期通行どめであったため、支援物資の輸送などの機能を発揮できなかったこともあり、東北自動車道や三陸自動車道の縦軸とこれらを結ぶみやぎ県北高速幹線道路や県際道路などの横軸で構成する防災道路ネットワークの重要性を強く認識したところでございます。このことを踏まえまして、県境部におきましては、国道百八号花渕山バイパスや、通年通行を目指す国道三百四十七号などの整備を進めてきたところであり、これまで以上に隣県との交流連携強化に大きな役割を果たすものと考えております。県といたしましては、震災からの復興のみならず、東北の持続的発展に大きく寄与する防災道路ネットワークの早期構築に向けて引き続き鋭意取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱一点目、みやぎこども育英基金と校庭プレハブ仮設についての御質問のうち、交通遺児等に対する教育手当の財源についてのお尋ねにお答えいたします。

 交通事故及び海難事故による遺児等に対する交通遺児等教育手当につきましては、昭和四十九年度から行っており、昨年度から新たに月額支給金に加えて一時金を支給できるよう改正したところであります。この財源として東日本大震災みやぎこども育英基金を繰り入れることは、東日本大震災によって被災した子供たちを支援するという基金条例設置の趣旨にかんがみると、現段階では困難なものと考えております。一方において、交通遺児等教育手当については、より手厚い配慮が必要であるという御意見や使途を示した寄附も寄せられているところであります。県としましては、このような皆様の御厚意にこたえるよう、交通遺児等教育手当の制度の運用に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(安部孝君) 三十番佐々木幸士君。



◆三十番(佐々木幸士君) 御答弁ありがとうございます。

 まずは、高齢化社会に直面する医療、介護のあり方について。すぐれた取り組みを行った事業者に対しては認証制度を、顕彰制度というよりは認証制度を検討していく旨の答弁があったかと思いますし、そしてまた、あわせて私が提案した介護職のマイスター事業、国が似たような事業をしながらも、その認定の要件であったり、そういった意味における審査の業務が事業的にも大変なお話をいただいたところでもありますけれども、私は今回の趣旨でさしていただいているのは、職業的に社会的地位の向上が実は一番図られてないのは介護職現場だと思っております。ある一時、建設関係のときに3Kと言われて、そういった方々、技術者を表彰していって、ああいった方を含めて次の担い手がきっちりと、なかなか厳しい状況ですけども、そういった職場をきっちりと社会全体で評価をしていく。こういう取り組みを本県だからこそスタートをしていくべきだと思っておりますので、そこを含めて、先ほど部長からの答弁だったので、知事、同じような認識だと思っておりますけれども、課題は見えてるんで、そこをクリアすれば、私は予算もかからないし、やろうと思えばできる事業だと思うんで、もう一度答弁いただけますでしょうか。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先ほど部長から答弁いたしましたけれども、非常に前向きなすばらしい御提案だというふうに受けとめております。

 介護に携わる人たちの地位を上げていくと。これは社会全体で必要性は十分わかってるんですけども、社会全体で上げていくというのが重要でございまして、県の果たす役割というのは非常に大きいだろうというふうに思っております。宮城県介護人材確保協議会において、人材育成に取り組む優良な事業者の認証評価制度の実施や事業者の表彰について今検討しているところでございますけども、なるべく早く具現化するように、県としても協力して努力していきたいというふうに思っております。



○議長(安部孝君) 三十番佐々木幸士君。



◆三十番(佐々木幸士君) 事業者はもとより、先ほど申し上げた介護職で現場で働いている方々へのマイスター制度、いわゆるそういった方々を事業者と、現場で働いている方々と一緒にセットになってすべきだと思うんで、そこの検討もぜひお願いできればと思っております。

 そしてまた、今回大綱二点目、震災復興とその先を見据えた社会資本整備について。多々、これから私が言わんとしていることは、維持管理時代に突入していく時代であります。そういった意味において、これまでは、先ほども公共事業の、共産党の議員からもやっぱり必要性もあるんだというお話が一部でございましたけれども、そういったことを次の先を見据えた場合、これは与党野党関係なく、いずれは投資をしなければいけない、いずれは修繕しなければいけない問題でございますんで。総合計画はこれからでき、地域整備計画も見直し、いわゆる雨水対策含めてもまた見直し結構いろんな見直し、多分土木部大変な作業量だと思いますけれども。そこは今度戦略的にどう投資をして、いわゆるマネジメントしていくかと。これまでの政治を見た場合、本当に先ほど言ったように社会情勢であったり、財政需要を利用して、その後放置し続けてきた、そのしわ寄せを、私は今だと思ってますんで。またこれを次の世代に将来負担の先送りはできない。そう思ってますんで、だからニューディール政策の提案をさしていただきました。それは事業者にとってみても、そこが総事業費も含めて今回出すという話ございましたけれども、事業者にとっても担い手の育成にもつながっていくんで、どれぐらいのパイがあってどれぐらい平均的に確保されていくんだなと。すべてにおいてWin−Winの関係がつくれると思うんで。いま一度御答弁を聞かせてください。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 事業者の方たち、建設業界等の皆さんとはお話をしておりますと、当然、山、谷というのはあるんですけれども、それが全然見えない。当然、事業者としては谷に合わせて人材の確保等をせざるを得ないんで、今回のような突発的な大きな災害があったときには非常に困るというようなことであります。そういった意味では、長期のスパンを持って、しかも事後保全型ではなくて、予防保全型で早目早目に手を打っていくと。そうすることによって予算を抑えることもできますので、そういった計画をしっかりつくって早目に提示をしてほしい。そうすると、それに準備をして人材育成もできるんだというふうなお話を聞いておりますので、そういった趣旨で、私も土木部長も答弁をさせていただいた次第でございます。



○議長(安部孝君) 三十番佐々木幸士君。



◆三十番(佐々木幸士君) 次に、本当にその時々の財政事情であったり社会情勢に左右されない計画的な予算編成のあり方、総務部長になってくるのかもしれませんけれども、そういったことを次の時代に先送りしない。しなけりゃいけないものをしていくという部分が平準化も含めて、しっかりとした私は計画に基づいた予算編成が必要だと思っているんで、ぜひその辺をきっちりと我々県民にもわかりやすくしていただければなと思っております。

 最後に、みやぎこども育英基金の方についてちょっとお聞かせさしていただくんですけども、この事業メニューが我々に知らしめられる時期がいつなのか。それに伴ういわゆる条例改正とも必要なのか。その辺のところだけ確認をさせてください、



○議長(安部孝君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 現在、来年度に実施したいということでの具体の事業について検討しているところでございますので、来年度の当初予算の方に反映を、全部ではないですけども、来年度実施できるものについては予算に反映させていただきたいということで検討中でございます。また、基金条例につきましては、今、検討中ですが、改正ということになれば、二月の定例会に提案させていただきたいと考えてございます。



○議長(安部孝君) 三十番佐々木幸士君。



◆三十番(佐々木幸士君) 本当に大切な皆さんの浄財でございますんで、経過の説明責任と結果の説明責任をきっちりとしていくことの重要性をかんがみて、貴重な財源しっかりと使っていただければと思います。

 以上で、質問を終わらしていただきます。



○議長(安部孝君) 六番遠藤伸幸君。

    〔六番 遠藤伸幸君登壇〕



◆六番(遠藤伸幸君) 質問に先立ちまして、ごあいさつを申し上げます。

 さきの県議選において、石橋信勝氏の後を受け、青葉選挙区で初当選させていただきました公明党の遠藤伸幸と申します。若輩者ではございますが、県民の皆様の御期待におこたえするため、現場の声を青年らしく直球勝負で訴えさせていただきます。今後、先輩議員の皆様、そして知事を初め執行部の皆様には大変にお世話になりますが、どうぞ御指導、御鞭撻を賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 さて、私が政治の道を志した原点は、間もなく発災から四年九カ月を迎える東日本大震災です。新聞記者として被災地に何度も足を運び、被災された方々のお話を伺う中で、命のとうとさ、その重みを改めて痛感しました。私は、最も甚大な被害を受けた宮城県だからこそ、これからは全国どこよりも命が守られる県にしていきたい、命を大切にする県にしていきたい、そういう思いで県議選に挑戦させていただきました。また、六期二十四年間にわたり一貫して医療・福祉の充実に尽力した石橋信勝氏の後継として、その命を守る政治をしっかりと引き継ぎ、前に進めていきたいと決意しております。この決意のもと、本日は大綱三点にわたり御質問をさせていただきます。

 大綱一点目は、救急医療の充実強化です。

 地域を歩いておりますと、住民の皆様からよく聞くのが救急車の問題です。例えば、救急車が到着したものの、一時間近くも現場から動かなかったという声。また、救急隊員が病院を探すために何度も電話をかけ直しているのを見て、本当にはらはらさせられたなどという声もありました。消防庁の平成二十六年版救急・救助の現況によると、一一九番通報から医療機関に運び込まれるまでの時間は、宮城県は平均四十二・四分で、全国平均三十九・三分を三分上回り、全国ワースト五位の長さとなっております。一方で、富山県や福岡県では平均三十分を切っております。その差は実に十二分以上です。第六次宮城県地域医療計画では、救急医療の課題として真っ先にこの救急搬送時間の問題が挙げられております。そして同計画では、二年後の平成二十九年度末までに搬送時間を全国平均よりも短くするとの数値目標が掲げられております。しかし、搬送時間は年々延び続けており、本県では十年前から平均九分も延びております。この遅延傾向を押しとどめ、県民の救急医療に対する不安を解消していくためには、県がこれまで以上にリーダーシップを発揮し、医療機関や各市町との連携のもと、総合的な対策を強力に推進していくことが不可欠だと考えます。折しも来年四月には、知事の御尽力により、三十七年ぶりとなる医学部新設が実現します。また、来年秋には待望のドクターヘリの運航も予定されております。これを機に、知事には、ぜひ救急医療の充実強化に一段と力を入れていただき、救急医療の先進県宮城を目指していただきたいと心から願うものでございますが、まず、知事に、救急搬送時間の短縮など、本県の救急医療の課題解決に向けた御決意を伺いたいと思います。その上で、具体的な対策について数点提案をさせていただきます。

 第一は、県の救急医療情報システムの抜本的な改善です。

 救急搬送時間の短縮に向けては、救急車の現場待機時間を短くすることが必要です。そのためには、患者の受け入れ先病院の決定をいかに早くできるかがポイントとなります。本県では、受け入れ先病院の決定までに四回以上の照会を要した搬送先選定困難事例は全体の六・六%となっており、全国平均三・四%を大きく上回っている状況です。この病院選定をIT技術を使って効率化しようと導入されているのが、一般財団法人宮城県地域医療情報センターが県の委託を受けて運営している救急医療情報システムです。県内百十七の協力病院に急患の受け入れ可否情報を入力してもらい、救急隊の病院探しに役立ててもらうものです。本県だけでなく、他の都道府県でも同様のシステムが導入されております。ただ、このシステムは、病院の情報がなかなか更新されないことなどから、救急現場では有効に活用されないという状況が長年続いてまいりました。ところが、近年、技術の進歩を受けてこの救急医療情報システムを改良し、搬送時間の短縮に効果を上げるという事例が出てきました。その先駆けとなったのが佐賀県です。同県では救急車へのタブレット端末導入などでシステムを改善した結果、搬送時間を一分短縮させるなど大きな効果を上げました。

 私は、先日、会派会長の庄子賢一議員とともに、この佐賀方式を取り入れた埼玉県の救急医療情報システムを視察してまいりました。埼玉県では、昨年春から県内すべての救急車にアイパッドを配備しています。救急車からアイパッドで各病院の受け入れ可否情報を検索できるだけでなく、救急隊が搬送の実績や病院に照会した結果をアイパッドで入力する仕組みになっていました。これにより、どの病院がいつ救急患者を受け入れたか、また、どの病院がどんな理由で患者の受け入れを断ったかなどという情報がすべてリアルタイムで救急隊と医療機関に共有されておりました。この結果、埼玉では、搬送先選定困難事例がシステム改善前に比べて四割近く減少しました。また、救急医療の実態が見える化された結果、病院側もより積極的に急患を受け入れようという意識に変わってきたとのことです。

 翻って、本県の救急医療情報システムはどうか。実際に見せていただきましたが、本県のシステムは、患者の症状に応じて受け入れ先を検索できるようになるなど、病院情報は年々充実してきたものの、救急隊が情報を入力できるようにはなっていないため、搬送の実態は全くわかりません。また、タブレット端末で閲覧しやすいような最適化もされていませんでした。この救急医療情報システムが救急現場で活用されているかどうかを探るため、私は、仙台市消防局も訪ねてみましたが、県のシステムはほぼ活用していない様子でした。そのかわり、同消防局では、平成二十二年度から独自の病院照会サポートシステムを運用し、埼玉県のように仙台市内全救急車にアイパッドを配備して搬送情報を共有しています。ただこのシステムでは、仙台市の救急隊の動きはわかっても、他の消防の救急隊の動きはわかりません。例えば、名取市消防の救急車が仙台市内の病院に搬送した記録はわかりません。また、仙台市のシステムでは、受け入れ先の病院の情報は余りわからないようになっております。このように、病院照会の効率化を目的としたシステムが県と仙台市で別々に運用されており、非効率を生んでいる実態があります。埼玉県のようになぜ全県内を統一したシステムにしないのかと私は不思議でなりませんでした。県のシステムは、多額の委託費用をかけて維持しており、このままの状態で継続することは納税者の理解が得られないと考えます。先進例を参考に市との連携のもと、抜本的に見直すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 埼玉県では、平成二十五年一月、救急患者が受け入れを三十六回断られ死亡した事故が発生しており、それをきっかけにシステムの改善の検討が始まりました。宮城県ではぜひそのような悲劇が発生する前に改善を急ぐべきと思いますが、知事の御所見を伺います。

 続いて、提案の第二点目は、大人の救急電話相談事業の導入です。

 現在においては、十五歳までの子供を対象にしたこども夜間安心コール事業♯八〇〇〇番を実施しており、好評を博しております。私も二児の親で、何度かこのサービスを利用させていただき、非常に助けられました。この♯八〇〇〇番をぜひ大人や高齢者も対象にしてほしいという声があり、昨年十一月定例会一般質問でも我が党の庄子議員が導入を訴えたところです。この大人版救急電話相談は、香川県や山形県など全国五都県で導入しております。ちなみに私が視察した埼玉県では、昨年十月から♯七〇〇〇番としてスタートさせました。一年間で約二万二千件の相談があり、そのうち七割以上は当日受診の必要がない患者でした。その結果、軽症患者の救急搬送件数が減少したとのことです。本県でも、県民の生命と安心を守るとともに救急車の適正利用を促すためにも、大人版救急電話相談窓口を早急に設置すべきだと考えますが、御所見を伺います。

 次に、提案の第三点目は、心臓突然死を防ぐAEDと応急手当講習の普及促進です。

 AEDは本県でも急速に普及が進みました。累計販売台数は約一万台に達し、人口千人当たりの台数は四・四九台と、東北六県でも上位の方にあると伺っております。しかし、幼稚園などまだ設置が進んでいない施設もありますので、更なる普及が必要です。一方、AEDなどを使った応急手当講習については、本県では平成二十五年の実績で、普通救命講習と上級救命講習の受講者数が人口一万人当たり百五十七人で、全国平均の百十三人を上回っております。しかし、上には上がいて、香川県では人口一万人当たり二百五十八人の受講者となっています。今後も救命率向上のため、AEDの設置や応急手当講習の普及が望まれます。そのために具体策として提案したいのは、県営住宅へのAEDの設置です。県内百一団地九千四十八戸ある県営住宅で、現在AEDを設置しているのはわずか六団地にとどまっています。AEDが設置された団地は、応急手当講習も集会所で積極的に開いているとのことです。県営住宅は高齢化が進んでおり、AEDへのニーズは多いと思います。救命率の向上と応急手当受講者の拡大のために、まずは県営住宅に計画的にAEDを設置していってはどうかと提案しますが、いかがでしょうか。

 次に、第四点目は、三次救急医療体制の拡充についてです。

 本県では昨年七月にみやぎ県南中核病院に救命救急センターが設置され、県内の二次医療圏すべてに三次救急医療機関が整備されました。ただ、仙台市では救命救急センターは三施設あるものの、受け入れ困難のために石巻や仙南地域まで搬送を要している案件もあると地域医療計画でも指摘されており、仙台市内にもう一つ救命救急センターの整備が必要ではないかと考えます。来年四月の医学部新設とともにオープンする東北医科薬科大学附属病院では、今後の計画に救急医療体制の強化が盛り込まれていると伺いました。東北薬科大学病院は既に救急告示病院ですので、将来的には救命救急センターを設置し、三次救急医療機関の役割を担っていただきたいと期待するものです。県として、東北医科薬科大学附属病院に救命救急センターの設置を要請し、必要な支援を行っていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 第五点目は、ドクターヘリについてです。

 公明党県議団が強力に推進してきたドクターヘリがいよいよ来年秋に宮城の空を飛ぶことになります。今後は、ドクターヘリの効果が最大限に発揮されるよう、しっかりと準備を進めることが大切です。県は、ドクターヘリのランデブーポイントを全県で四百カ所程度確保することを目標としています。現在の選定状況はどうでしょうか。

 ランデブーポイントの選定に当たっては、その質にも注意する必要があります。私は八月に山形県のドクターヘリを視察しました。山形県では当初ランデブーポイントとして七百六十二カ所を登録しましたが、学校のグラウンドなど、砂ぼこりが舞う場所はポンプ車による散水が必要で、人的負担や時間的なロスも大きいことがわかり、運航開始後二年でポイントの再評価を行いました。その結果、散水不要で利用できるのは二百六十五カ所で、それ以外のポイントはほぼ利用しなくなったとのことでした。本県でもできるだけ散水の必要がない場所をランデブーポイントとして選んでいく必要があると思いますし、また、現状、砂ぼこりが舞う場所は、可能であればアスファルト舗装や芝生化を図っていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 また、ランデブーポイントの適地の選定については各消防から推薦を受けるとしていますが、より多くのポイントを設置するために、地域住民の声を反映する仕組みも検討してはどうでしょうか。例えば、町内会単位でランデブーポイントの適地について検討してもらい、消防職員でわからない、いい場所があれば消防に推薦してもらうなどの取り組みをしてはどうでしょうか。

 次に、ドクターヘリは、現在、夜間や悪天候時は飛ぶことはできません。ドクターヘリが飛べないときに補完的な役割を果たすのが、ドクターカーです。本県では、仙台市立病院と石巻赤十字病院に導入されておりますが、ドクターヘリの導入とあわせてドクターカーの配備を拡大すべきだと思いますが、いかがですか。

 また、ドクターヘリの岩手、福島、山形三県との広域連携体制構築の必要性は県も十分に御認識だと思いますが、今後、三県とどのように協議を進めていくのか、スケジュールの見通しについてお示しください。

 次に、大綱二点目、いじめ根絶に向けた対策についてです。

 今夏、仙台市立の中学一年生がいじめによってみずから命を絶つという大変に痛ましい事件が明らかになりました。あの震災で、命の大切さ、きずなの大切さを知ったはずの宮城県でこのような悲劇が起きるのは、本当に残念でなりません。もう二度と繰り返してはならないと強く訴えるものです。仙台市を初め岩手県矢巾町、山形県天童市、名古屋市など、最近いじめによる子供の自死が後を絶ちません。相次いでいるせいか、一つ一つの事件に対する報道も小さくなっております。あの平成二十三年十月に起こった滋賀県大津市の中学二年生いじめ自殺事件は全国ニュースで何度も流され、平成二十五年六月のいじめ防止対策推進法の制定につながりましたが、それに比べ、仙台市の事件は、地元マスコミは懸命に報じてくれておりますけれども、全国的には余り取り上げられなかったような気がします。このまま、いじめは起きても仕方がないというような、いじめを深刻視しない風潮になってしまうというのではないかと大変に危機感を抱いております。改めて、私たち政治、行政にかかわる人間は、いじめは絶対に許さない、いじめは重大な人権侵害であり、いじめた側が一〇〇%悪いというメッセージを県民に発信し続けていかなければならないと声を大にして訴えたいと思います。

 ここで、いじめ根絶に向けた村井知事の御決意をお聞かせください。また、知事は、仙台市の事件の発覚当初、いじめ問題は教育委員会任せではだめだ、知事部局としても、警察や県教委と協力して取り組んでいきたいと強調されたとのことですが、再発防止に向けて知事部局としてどのような取り組みを行っていくのかをお示しください。また、県教育委員会としては、事件発覚後、これまでどのような対応をとってきて、今後どのような対策を講じるのか、お聞かせください。また、先日、いじめ問題対策連絡協議会が開催されたと伺っておりますが、どのような議論を行い、どんな方針を決めたのか、明らかにしてください。

 さて、先ほども触れましたが、大津市の事件を受けて、平成二十五年六月にいじめ防止対策推進法が制定されました。同法を受けて、本県では平成二十五年十二月にいじめ防止対策基本方針を策定し、各市町村や各学校も基本方針を決定しております。各学校ではアンケート調査や面談などを通して、いじめの早期発見、早期対応に努めてきました。それにもかかわらず、なぜ仙台で事件が起こってしまったのかを県教委としても深刻に受けとめ、しっかり議論をし、基本方針の見直しも行っていくべきだと思います。仙台のケースでは、遺族の意向を理由に事実の公表が一年近くも伏せられ、市民の間で学校や行政に対する不信が高まりました。遺族の意向にどう対処していくかは非常に難しい問題だと思いますが、今後もちろん起こしてはなりませんが、万が一同様のケースが起こった場合にどう対応されるのか、教育長の見解を伺います。

 その上で、私としては、この際、基本方針の見直しにとどまらず、県民総ぐるみでいじめを許さない体制をつくるために、条例を制定する必要があると考えます。現在のいじめ防止対策推進法は、学校設置者や教職員、保護者の責務については定めていますが、住民や地域、事業者の果たすべき役割については触れられておりません。宮城の未来の宝である子供のことを学校や親任せにせず、地域全体で守るという理念を明確にした県独自の条例を制定するべきだと考えます。そして、学校、家庭、地域が一体となったいじめ見逃しゼロ県民運動を全県的に展開している新潟県のように、いじめ根絶に向けて県を挙げての啓発運動を展開していくべきと考えます。条例制定と県民運動の展開について知事の御所見を伺います。

 次に、具体的な対策について伺います。

 現役の教員の方々にいじめ対策について御意見を伺ったところ、とにかくマンパワーが足りないとおっしゃっていました。先生は、授業だけでなく、事務処理、生徒指導、部活の指導などで多忙をきわめており、なかなか子供一人一人に向き合う時間を確保することが難しいようです。こうした先生の多忙を解消しようと文部科学省が打ち出しているのが、チーム学校という考え方です。何でもかんでも先生任せにせず、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門スタッフや地域の人たちの力をかりて、先生が授業に専念できる体制づくりを進めようという考え方です。本県でもこれまで、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置拡充に取り組んでまいりました。私は、いじめから子供を守る上で特に大きな力を発揮するのは、スクールソーシャルワーカーだと思っております。スクールソーシャルワーカーは、気になる子供がいたら家庭訪問をし、児童相談所や行政機関、警察などと連携して、子供や保護者が抱える問題を解決に導く福祉専門職です。本県では現在、二十二市町の学校に二十七人が配置されており、昨年度までに延べ二千八百十人の児童生徒を支援し、子供の問題解決に効果を発揮しております。経験豊富な教員OBなどを任用して増員を図り、早期に県内すべての小中高校に配置すべきです。県としてスクールソーシャルワーカーを何年までに全校に配置するとの目標を明確に定めて、人材の確保に取り組むべきだと思います。また、まだ三人しかスクールソーシャルワーカーを配置していない仙台市にも増員を促していただきたいと思います。県の方針を伺います。

 次に、大綱第三点目の東日本大震災の風化防止についてです。

 東日本大震災から来年三月で丸五年を迎えます。未来の命を守るために、震災を風化させない努力がこれまで以上に大切です。私は先日、太田昭宏前国土交通大臣に同行して南三陸町を訪問し、南三陸ホテル観洋が平成二十四年二月から運行している語り部バスに乗車しました。バスガイドはみずからも被災者であるホテルのスタッフです。震災直後のことを振り返りながら被災地を案内してくれました。津波によって全壊した町立戸倉小学校の跡地では、校長先生初め教職員の責任ある対応により、学校にいた児童全員が助かったというエピソードを紹介していただきました。同小では、震災二日前の三月九日に起きた地震を受け、避難場所を従来の学校の屋上から裏山へと変更し、翌十日に念のため避難訓練を実施していたため、三・一一当日は子供たち全員がすぐに避難することができたとのことです。先生方の子供の命を守る強い責任感に感動し、ぜひ全国の人にこのエピソードを知ってもらいたいと強く思いました。各地の被災地では、こうした語り部の皆さんが震災の経験、教訓を後世に伝えようと頑張っています。中には愛するお子さんを亡くされたお母さん、お父さんが子供に教わった命の大切さをみんなに伝えていきたいと、深い悲しみから立ち上がって各地で講演をされております。私は、震災の風化を防ぐ上で、語り部の皆さんの存在は大変重要だと思います。その活動は、観光協会やNPO法人などが支援しておりますが、ぜひ末永く活動を続けられるよう、県としてもしっかりバックアップしていくべきだと思いますが、知事のお考えを伺います。

 その上で、具体的な支援のあり方について何点か提案をさせていただきたいと思います。

 まず一つは、県の主催で、宮城県内で活動する語り部の皆さんに集まってもらい、それぞれ活動報告をしてもらうとともに、震災を風化させないために今後必要な取り組みや施策について意見交換をしてもらう場をつくってはどうでしょうか。また、語り部活動の際に使用する参考資料の多言語化や写真や動画を移し出せるタブレット機器導入などへの支援、また、他県に出張する際の交通費の助成などの経済的な支援を検討してはどうかと思います。また、県内や全国の子供たちが語り部に触れる機会をふやしていただきたいと思います。南三陸ホテル観洋のおかみ、阿部憲子さんは、千年に一度の災害は千年に一度の学びの場と常々語っておられますが、私もまさしくそのとおりだと思います。私自身、被災地での取材を通して人生観が変わりました。私は、子供たちに命のとうとさや助け合いの大切さを知ってもらうには、被災地を見て、語り部の生の話を聞いてもらうことが一番よい方法ではないかと思っております。その観点から、修学旅行の誘致をより一層推進していただきたいと思いますし、県内の学校に対しても遠足や総合学習の時間に被災地での学習を積極的に組み込んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 以上、幾つか提案をさせていただきましたが、震災の風化に懸命にあらがってくださっている語り部の皆さんにぜひ県の温かい支援を検討していただければと思います。

 以上をもちまして、壇上からの質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 遠藤伸幸議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、救急医療体制の充実強化についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、我が県の救急医療の課題解決に向けた決意についてのお尋ねにお答えをいたします。

 救急搬送時間は全国的にも長くなる傾向となっておりますが、我が県においても、この十年余りで九分程度長くなっており、搬送時間の短縮を図ることは重要な課題であると認識をしております。救急搬送時間短縮のためには、医療施設の整備や医師の配置等、医療提供体制の整備のみでなく、高齢化を背景とした搬送件数や搬送困難事例の増加等、複合的な問題に対応する必要があると考えております。県といたしましては、第六次地域医療計画に基づき、救急医療体制の強化、救急搬送体制の充実等、各種施策を実施してきたところでありますが、今後、ドクターヘリにつきましても運航を開始し、医療機関や市町村、消防本部等関係機関との連携を更に強化しながら、救急医療体制の一層の充実に努めてまいる所存でございます。

 次に、県営住宅へのAEDの設置についての御質問にお答えをいたします。

 AEDは突然の心停止を起こした方の救命に有効なものであることから、県営住宅においては自動販売機の取扱事業者が設置及び維持管理を行う、AEDつき自動販売機の導入を図り、現在六団地に設置されております。県といたしましては、未設置の県営住宅につきましても、自動販売機の取扱事業者に今後とも積極的に設置を働きかけるなどにより、県営住宅におけるAEDの設置が図れるように取り組んでまいります。このAEDはどこにあるのかなかなかわかりづらいので、自動販売機だとだれでもわかるということもありますので、非常に有効な方法だと思って取り組みたいと思っております。

 次に、ドクターヘリの隣県との広域連携体制構築に向けた協議の進め方とスケジュールについての御質問にお答えをいたします。

 ドクターヘリの広域連携体制の構築に関しましては、県内における出動要請が重複した場合や、県境での重大事故発生時の対応等に効果的であり、その必要性を認識しているところであります。このため、早期の広域連携に係る協定締結に向け、ドクターヘリの運航開始に先立ち、隣県との意見交換等を始めているところでございます。今後は、ドクターヘリの導入に関する他の準備とあわせて、協定内容の検討、通信手段やランデブーポイントの相互確認等の準備作業を進めてまいります。

 次に大綱二点目、いじめ根絶に向けた対策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、いじめ根絶に向けた決意についてのお尋ねにお答えをいたします。

 いじめは人権を侵害する絶対に許すことのできない行為であり、その根絶に向けて、県全体で取り組んでいかなければならない重要な課題であると認識しております。宮城の将来を担う子供たちが安心して学ぶことができる、いじめを許さない学校づくりを進めるため、学校現場だけでなく、知事部局と教育委員会、関係諸機関、地域社会など、子供とかかわるすべての人々が力を合わせ、いじめ問題の根絶に向けて取り組んでいかなければならないと考えております。

 次に、仙台市内で発生したいじめ事件の再発防止に向けた知事部局としての取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 いじめ防止については、知事部局としても、今回の痛ましい事件を受けて、教育委員会と連携、協力しながら取り組みを進めていく必要があると認識しております。今後の取り組みとしては、いじめ問題対策連絡協議会において積極的にいじめ防止に向けた提案、提言を行うとともに、子ども・若者支援相談機関連絡協議会における事例検討等や青少年健全育成県民総ぐるみ運動の中で教育委員会や警察等と連携しながら、学校、家庭、地域が一体となっていじめ防止に取り組む機運の醸成になお一層努めてまいりたいと考えております。

 次に、いじめ根絶に向けた条例の制定と県民運動の展開についての御質問にお答えをいたします。

 我が県では、これまで、青少年の健全な育成に関する基本計画に基づき、いじめを初めとする青少年が抱えるさまざまな問題について、教育、福祉などの関係機関や民間団体がネットワークを形成し、青少年の健やかな成長を社会全体で見守り、支えていく環境づくりを進めてまいりました。今後は、本計画及び平成二十五年に策定いたしました宮城県いじめ防止基本方針を踏まえ、いじめ問題対策連絡協議会等の関係機関によるネットワーク会議等を活用することや、青少年のための宮城県民会議等と連携した青少年健全育成総ぐるみ運動の中での普及啓発などにより、地域社会一体となったいじめ根絶へ向けての取り組みを進めてまいります。

 なお、県独自の条例を制定することにつきましては、まずは各取り組みの進捗と効果を見きわめながら研究を進めてまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 震災復興企画部長大塚大輔君。

    〔震災復興・企画部長 大塚大輔君登壇〕



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 大綱三点目、東日本大震災の風化防止についての御質問のうち、語り部活動に対する経済的な支援についてのお尋ねにお答えいたします。

 震災後、県では、被災地域で活動するNPO等の支援活動継続のための資金を助成するみやぎ地域復興支援助成金を創設し、地域の復興、被災者の自立・生きがいづくり、コミュニティー形成などの幅広い活動に支援を行っております。この助成金では、語り部の活動に利用するパンフレットの多言語化や研修に要する経費などを助成対象としており、震災の風化防止や復興ツーリズム推進の観点から、引き続き支援してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱一点目、救急医療体制の充実強化についての御質問のうち、救急医療情報システムについてのお尋ねにお答えいたします。

 宮城県救急医療情報システムは、医療機関側が対応可能な診療科目や空床情報等を入力し、救急搬送に必要な情報を消防機関に提供するとともに、医療機関も相互に閲覧することができますが、情報更新が一日二回であることなどから、消防機関にとって医療機関の受け入れ可能な状況の変化が把握しづらいことなどが課題となっております。一方、仙台市では、消防機関側が救急搬送の案件が発生した都度、医療機関への搬送・受け入れ状況をタブレット端末等で即時に入力する独自のシステムを採用することにより、直近の搬送状況と医療機関の受け入れ結果を把握しながら、救急搬送を実施していると伺っておりますが、他の消防機関が仙台市内の医療機関へ搬送した記録等の把握などに課題もあると聞いております。県のシステムの改善については、医療機関及び消防機関の双方が情報入力を行う他県の事例等も参考とし、仙台市のシステムと連携を図る際の課題や費用対効果なども整理した上で、今後、県内関係機関の意見もお伺いしながら、より効果的なシステムのあり方について検討していく必要があると考えております。

 次に、大人版救急電話相談について我が県でも早急に設置すべきとの御質問にお答えいたします。

 小児救急電話相談事業である宮城県こども夜間安心コールは、平成十七年度から開始し、現在は深夜帯まで拡大して実施しております。この事業は、夜間における小児の急な病気やけがなどの際に、医師の支援体制のもと看護師等が電話相談に応じ助言等を行うことにより、保護者の不安の軽減や医療機関の適切な受診に寄与してきたところであります。一般向け救急電話相談の設置については、御指摘のありましたとおり、近年他県で事業を実施する事例が見られるところであり、救急搬送の適正利用に与える効果等を分析するなど、更に調査や情報収集等に努め、検討を進めてまいります。

 次に、三次救急医療体制の拡充に向け、東北医科薬科大学附属病院に救命救急センターの設置を要請し、必要な支援を行うべきとの御質問にお答えいたします。

 救命救急センターについては、平成二十六年七月にみやぎ県南中核病院が指定を受けたことにより、現在県内には六つの救命救急センターが設置され、すべての二次医療圏に整備されたところであります。こうした状況を踏まえ、今後の三次救急に関する救急医療体制については、まずは、それぞれの救命救急センターの連携を強化するとともに、二次救急を担う医療機関との役割分担の明確化を図ることが必要であると考えております。その上で、救命救急センターの拡充については、将来的にその必要性を十分に検討した上で判断すべきものと認識しております。

 なお、来年度開設される東北医科薬科大学附属病院については、今後、段階的に機能を強化していくこととされているので、その状況を見きわめてまいります。

 次に、ランデブーポイントの選定状況等についての御質問にお答えいたします。

 ランデブーポイントについては、宮城県全体をカバーできるよう、現在、各消防機関から推薦等を受けた約四百カ所の候補地を対象に、現地調査や施設管理者との協議等を順次進めているところです。候補地の選定に当たっては、離着陸時における砂ぼこり等の影響が極力少ない場所の推薦を消防機関に依頼しているところですが、ドクターヘリの運用開始に当たっては、まずはランデブーポイントを各地域において一定数以上確保する必要があることから、現時点においては、学校のグラウンド等候補地含めて選定作業を進めているところです。ドクターヘリの運航開始後には、その運用状況を精査した上で、必要に応じランデブーポイントの見直しや砂ぼこりへの対策などを検討してまいります。また、ランデブーポイントの選定に当たっては、消防機関のほか市町村にも情報提供の依頼を行っており、地域住民から候補地の推薦があった場合には、市町村を通じて状況を把握し、消防機関等とともに現地調査等を実施してまいります。

 次に、ドクターカーの配備拡大についての御質問にお答えいたします。

 ドクターカーは医療機関が医師を派遣できる緊急車両であり、救命率の向上や予後の改善に効果があるものと認識しております。現在、ドクターカーは、仙台市立病院や石巻赤十字病院など県内三病院に四台が配置されている状況にありますが、配置に当たっては、専用の高規格救急車や同乗する医師を初めとした医療スタッフの確保など、解決すべき課題も多いことから、こうした点も踏まえた上で導入を検討する必要があり、県といたしましても、必要に応じて助言等を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱三点目、東日本大震災の風化防止についての御質問のうち、震災の語り部への県としてのバックアップについてのお尋ねにお答えいたします。

 語り部の活動は、我が県を訪れる方に震災の状況と復興の過程を正確に伝えることにより、防災や減災、更には震災の風化防止の観点から重要であると認識しております。語り部の方々は地域ごとにさまざまな活動に取り組まれており、御指摘のありましたとおり、主に地元の観光協会やNPO団体が実情に合わせた支援を行っているところですが、県では、語り部の活動状況を広く紹介するなど、側面から支援を行っております。具体的には、教育旅行の誘致活動において宮城県教育旅行ガイドブックの中に震災学習特集ページを設け、地域ごとの語り部の活動を掲載するほか、教育旅行の説明会などにおいても紹介するよう努めております。今後とも、震災の風化防止を図るため、語り部の活動にさまざまな支援を続けてまいります。

 次に、県主催で意見交換する場を設けてはどうかとの御質問にお答えいたします。

 語り部の方々の活動支援や情報交換などについては、地域ごとに実情に応じて取り組まれていると伺っております。県では主にみやぎ観光復興支援センターが復興ツーリズムや教育旅行における訪問希望者と語り部の方々とのマッチング調整を図っており、同センターの担当者が定期的に現地に赴き、語り部の方々と情報交換を行い、活動状況等を把握しているところです。こうした取り組みにより得られた情報は、被災市町が加盟しているキャンペーン協議会や県観光連盟のガイドブックにおいて紹介し、活用しているほか、他地域の語り部にも参考となるよう情報提供しております。今後も引き続き、語り部の方々の活動状況などをしっかり把握し、また、他地域の状況を効果的に情報提供することに努めるとともに、地域ごとに意見交換の場を持てるよう促してまいります。

 次に、修学旅行誘致についての御質問にお答えいたします。

 児童生徒の皆さんが被災地である我が県を訪れ、震災当時の様子を知り、復興の過程を見ていただくことは、学びと成長の場としてだけではなく、被災した沿岸部の観光再生と風評払拭、風化防止にも大きな役割を果たすものと考えております。県では、これまで、被災地訪問を希望する学校と受け入れ団体との調整や、被災地での教育旅行の実施に向けた支援を行うなど、修学旅行誘致に努めてまいりました。今後は、時間の経過とともに被災地の訪問希望が減少することも懸念されることから、全国の学校教育関係者、旅行会社に対する説明会やモニターツアーの充実を図るほか、国内のみならず海外、特に台湾においても同様の取り組みを行うなど、引き続き積極的な教育旅行の誘致を図ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱二点目、いじめ根絶に向けた対策についての御質問のうち、県教委として、事件発覚後の対応と今後どのような対策を講じていくのかとのお尋ねにお答えいたします。

 県教育委員会では、仙台市からいじめ自死事案が公表された直後、全市町村教育委員会に対して、いじめ問題への取り組み等を徹底するよう通知するとともに、指導主事が各市町村教育委員会に出向き、通知の趣旨を説明し、臨時校長会等を開くなど、各学校におけるいじめ問題の取り組みを強化するよう直接依頼したところであります。また、市町村教育委員会との教育懇話会においてもいじめ問題について取り上げ、情報と認識の共有を図ったところであります。更に、全小中学校の教頭を対象に問題行動等研修会を開催し、いじめ問題対応に関する研修を行っております。いじめ問題の解決のためには、日々子供たちと接する教員の高い意識が重要であることから、今後も指導主事による学校訪問の際等にいじめ問題に関する話し合いを継続して実施し、各学校の実情に応じた適時適切な対応ができるよう促してまいります。

 次に、いじめ問題対策連絡協議会についての御質問にお答えいたします。

 いじめ問題への対応については、学校内部の取り組みだけでなく、日ごろから関係機関との適切な連携が重要であり、定期的な連絡会議を開催するなど、情報共有体制を構築しておくことが必要であります。宮城県いじめ問題対策連絡協議会は、このような観点から、いじめ防止対策推進法に基づき、学校、教育委員会、児童相談所、法務局、警察、弁護士会等、いじめ問題に取り組む二十二の関係機関、団体で構成され、条例により設置しているものであります。これまでに、いじめ防止に関して各団体が実施している出前講座や相談窓口の一覧を作成し、学校等の関係機関に配布し、各団体が一層の連携を図りながら、支援体制、相談体制の充実に努めていくこととしております。十一月二十四日に開催された今年度二回目の会議では、参加団体から実際に取り扱った事例について情報提供をしてもらいながら、いじめの未然防止といじめ問題への具体的な対応、効果的な連携のあり方などについて協議を行ったところであります。

 次に、今後、万が一同様のケースが発生した場合の対応についての御質問にお答えいたします。

 仙台市においていじめによる自死事案が発生したことについては、極めて残念に思っているところであります。今回の仙台市の公表までの流れについては、御遺族の心情に寄り添った対応であると認識しておりますが、基本的には、いじめによる自死という重大な事案が発生した場合には、関係者に正確な事実を速やかに知らせ、時機を逃さずに必要な支援や指導を行うべきであると考えております。ただし、その際には、被害者と御遺族の尊厳を守りつつ、事実を知らせることについて理解を得られるよう、最大限努力しなければならないと考えております。

 次に、スクールソーシャルワーカーの県内小中高校への配置と仙台市への増員の働きかけについての御質問にお答えいたします。

 スクールソーシャルワーカーについては、年々学校からのニーズも高まっており、配置数を拡充してきているところであります。スクールソーシャルワーカーには、家庭を初め、児童生徒のさまざまな環境に働きかけるなど、専門性が求められることから、有資格者がより適当であると考えておりますが、現時点においてはその確保が難しい状況にあります。そのため、県内の大学にその養成数をふやすよう働きかけるとともに、職域団体等を通じて有資格者を確保するよう努めているところであり、今後とも学校の実情やニーズを踏まえて、必要なスクールソーシャルワーカーを配置したいと考えております。仙台市については市独自の判断でスクールソーシャルワーカーを配置しているところでありますが、ニーズを踏まえた配置がなされるよう、情報の共有を図ってまいります。

 次に、大綱三点目、東日本大震災の風化防止についての御質問のうち、遠足や総合的な学習の時間において被災地での学習を積極的に組み込むべきとのお尋ねにお答えいたします。

 沿岸部の被災地での体験的な学習を通して、命のとうとさや助け合いの大切さ、災害への備えなどについて子供たちに学ばせることは、重要なことだと考えております。県教育委員会では、現在、みやぎの志教育を進めておりますが、子供たちが沿岸部の被災地を訪れ、震災の苦難を乗り越え、復興の歩みを進めている方々から話を伺ったりすることによって、人々の思いや、いざというときにどのように行動すればよいかなどを直接学ぶことができ、復興を担う人づくりの原動力の一つとなると考えております。一方において、大震災によって心の傷を受けている子供も多いことから、この点にも十分に配慮しながら、被災地での体験的な学習の意義を踏まえ、市町村教育委員会と連携して学校に働きかけてまいります。

 以上でございます。



○議長(安部孝君) 六番遠藤伸幸君。



◆六番(遠藤伸幸君) 御答弁ありがとうございます。

 再質問ですが、最初の救急医療情報システムについてはぜひ抜本的な改善をお願いしたいということで、先ほどの御答弁では、まさに抜本的に改善するという方針が示されたのかなというふうに認識しております。埼玉県では、最初にそれなりの改修費用がかかったということですが、ランニングコストは、旧来のシステムに比べて一千万円単位で下がったということもおっしゃっておられました。非常に本県のシステムに比べて洗練されたシステムでございまして、しっかり参考にしていただいて、抜本的に変えていただきたいなというふうに思います。宮城県のシステムは、今一日一回以上の情報入力をしてくれている医療機関が七割ぐらいだとこういうことで、私の認識では結構多いなという、協力してくれてるんだなという認識でしたが、もっともっと救急現場で活用をされるようなシステムにしてくれれば、医療機関の協力も生かされるのかなというふうに思います。埼玉では一日二回の定時入力は一〇〇%医療機関は入力してくれているという状況でございました。改めて、この救急医療情報システムの改善について知事からも御答弁いただきたいというふうに思うんですが、よろしいでしょうか。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) おっしゃるとおりでございまして、その重要性は認識はしておりますけれども、医療機関とそして消防機関の双方がちゃんと情報を入力をしなきゃいけないと。これどうしても人手なってしまっておりますので、人手でないとできないということでございます。いずれにしても、今、先進的な事例を御紹介いただきました。そういった事例をよく勉強いたしまして、一番仙台市がそういったシステムを使うところでございますので、仙台市のシステムと連携を図るということも重要でございましょうから、そういった際の課題も含め、費用対効果も含めまして、よく検討してまいりたいというふうに思います。



○議長(安部孝君) 六番遠藤伸幸君。



◆六番(遠藤伸幸君) 続いて、大人の救急電話相談サービスなんですが、今後先進事例、情報収集に更に取り組んでまいりますという御答弁だったんですけども、昨年十一月定例会の庄子議員の質問にも、情報収集に取り組んでまいりますという御答弁でございまして、この一年間情報収集に取り組まれてきたと思うんですが、どのような知見が得られているのかということをお示しいただきたいというふうに思います。



○議長(安部孝君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大人版救急電話相談実施状況につきまして、各自治体、今実施されています担当者などについていろいろと聞き取りをしているところでございます。状況としては、それぞれの状態ではございますけれども、費用としては、埼玉県などはランニングコストのみということで五千万ぐらいで予算化しているようでございますが、大阪あたりですと二億以上かかっているというふうなところもあるというお話、それから電話相談を実施している中で軽症の患者さんについて救急に回らないという意味では効果が上がっているけれども、全体の中でどの程度効果が上がっているのかということについては、なおいろいろお話を聞いていかなければならない状況にあるなというふうに感じているところでございます。

 以上でございます。



○議長(安部孝君) 六番遠藤伸幸君。



◆六番(遠藤伸幸君) 今、埼玉の例と大阪の例を出していただきましたが、大阪は二十四時間体制でやっていると。埼玉は夜間の数時間のみということで、埼玉のように夜間だけとか、そういう一部でも効果があると思いますので、そういったところから段階的にぜひ導入していっていただければというふうに思います。本県でも救急搬送の件数が十万件近くなってきているという中で、約四割が救急、入院の必要がない軽症患者だったということで、そういった電話相談サービスを通じて、ある程度のトリアージができるような体制を宮城県でもとる必要があるのではないかというふうに思いますので、ぜひ御検討をよろしくお願いしたいというふうに思います。

 最後に、スクールソーシャルワーカーについてですが、配置を今後も拡充していきたいということですが、今回のいじめ問題を受けまして、県としてしっかりと対策をとるんだという姿勢を明確にした方がいいんじゃないかと。今、スクールカウンセラーについては全中学校に配置されているというふうに伺っておりますので、スクールソーシャルワーカーについても宮城県では全校に配置していくんだということを明確に方針として掲げてはどうかというふうに思いますが、御所見をお願いします。



○議長(安部孝君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 今、スクールソーシャルワーカーの全校配置について御意見をちょうだいいたしました。このスクールソーシャルワーカーについては、それぞれの家庭の事情に深く切り込んで子供たちの支援ができるという意味では大変いいシステムだというふうに考えております。一方、いじめの問題につきましては、かなり幅広く学校の中も含めて見ていく必要がございます。そういったことからしますと、スクールソーシャルワーカーがいいのか、あるいは、今はまだ明示されておりませんが、学校の中にいじめ、不登校の担当者を明確にしていって、その人が窓口になって具体的にさまざまな形で指導、支援できるようにしていくのがいいか、さまざまなやり方があるというふうに考えております。いずれにしても、先ほど知事からも発言がありましたように、これは県を挙げて取り組まなければならない重要な課題だと考えておりますので、来年度に向けて更に検討さしていただきたいと考えております。



○議長(安部孝君) 六番遠藤伸幸君。



◆六番(遠藤伸幸君) 全校にぜひ配置していただきたいなということで改めて訴えておきたいというふうに思います。

 とにかく、もう二度とこのようないじめによって子供の命が失われるという事態は絶対にあってはならないということで、本当にこれからもぜひ継続的に、県としてメッセージを発していっていただきたい。質問でも触れさせていただきましたが、最近いじめに対する報道というのも下火になっているような気がしまして、改めて、やっぱりいじめは許さないという姿勢をしっかりととる必要があるというふうに思います。しっかりと命を守り、命を大切にするという姿勢をこれから県がしっかりと示していくことが、震災を風化させないことにつながると私は信じておりますので、ぜひ今後とも、本日提案させていただいたことについて御検討いただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 本日は大変ありがとうございました。



○議長(安部孝君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○議長(安部孝君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時十八分散会