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平成27年 11月 定例会(第354回) 12月08日−04号




平成27年 11月 定例会(第354回) − 12月08日−04号













平成27年 11月 定例会(第354回)



       第三百五十四回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第四号)

平成二十七年十二月八日(火曜日)

  午前十時開議

  午後二時四十三分散会

      議長                     安部 孝君

      副議長                    長谷川洋一君

出席議員(五十九名)

        第一番                  大内真理君

        第二番                  角野達也君

        第三番                  内藤隆司君

        第四番                  高橋 啓君

        第五番                  鎌田さゆり君

        第六番                  遠藤伸幸君

        第七番                  庄田圭佑君

        第八番                  深谷晃祐君

        第九番                  遠藤隼人君

        第十番                  中嶋 廉君

       第十一番                  福島かずえ君

       第十二番                  天下みゆき君

       第十三番                  三浦一敏君

       第十四番                  佐々木功悦君

       第十五番                  境 恒春君

       第十六番                  太田稔郎君

       第十七番                  横山のぼる君

       第十八番                  渡辺勝幸君

       第十九番                  横山隆光君

       第二十番                  佐々木賢司君

      第二十一番                  守屋守武君

      第二十二番                  石川利一君

      第二十三番                  熊谷義彦君

      第二十四番                  渡辺忠悦君

      第二十五番                  遠藤いく子君

      第二十六番                  すどう 哲君

      第二十七番                  吉川寛康君

      第二十八番                  伊藤和博君

      第二十九番                  長谷川 敦君

       第三十番                  佐々木幸士君

      第三十一番                  村上智行君

      第三十二番                  細川雄一君

      第三十三番                  高橋伸二君

      第三十四番                  菊地恵一君

      第三十五番                  只野九十九君

      第三十六番                  佐々木喜藏君

      第三十七番                  石川光次郎君

      第三十八番                  佐藤光樹君

      第三十九番                  中島源陽君

       第四十番                  岸田清実君

      第四十一番                  菅間 進君

      第四十二番                  坂下 賢君

      第四十三番                  ゆさみゆき君

      第四十四番                  藤原のりすけ君

      第四十五番                  坂下やすこ君

      第四十六番                  庄子賢一君

      第四十七番                  本木忠一君

      第四十八番                  中山耕一君

      第四十九番                  長谷川洋一君

       第五十番                  安部 孝君

      第五十一番                  齋藤正美君

      第五十二番                  安藤俊威君

      第五十三番                  渥美 巖君

      第五十四番                  畠山和純君

      第五十五番                  仁田和廣君

      第五十六番                  藤倉知格君

      第五十七番                  相沢光哉君

      第五十八番                  中沢幸男君

      第五十九番                  渡辺和喜君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   山田義輝君

      震災復興・企画部長              大塚大輔君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

      総務部参事兼秘書課長             平間英博君

      総務部財政課長                齋藤元彦君

    教育委員会

      委員長                    伊藤 均君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   西村晃一君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      警察本部長                  中尾克彦君

      総務部長                   岡崎良則君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      委員                     成田由加里君

      事務局長                   大内 仁君

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    議会事務局

      局長                     西條 力君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      参事兼議事課長                菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

      副参事兼総務課長補佐             菅原 正君

      副参事兼議事課長補佐             川村 満君

      政務調査課副参事兼課長補佐          高橋秀明君

      議事課長補佐(班長)             布田惠子君

      議事課長補佐                 菅原 厚君

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    議事日程 第四号

               平成二十七年十二月八日(火)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第二百六十七号議案ないし議第三百十二号議案、議第三百二十号議案、議第三百二十一号議案、議第三百三十七号議案及び報告第二百五十一号ないし報告第三百四号

第三 一般質問

   〔菊地恵一君、村上智行君、高橋啓君、守屋守武君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第二百六十七号議案ないし議第三百十二号議案、議第三百二十号議案、議第三百二十一号議案、議第三百三十七号議案及び報告第二百五十一号ないし報告第三百四号

三 日程第三 一般質問

   〔菊地恵一君、村上智行君、高橋啓君、守屋守武君〕

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△開議(午前十時)



○議長(安部孝君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(安部孝君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、七番庄田圭佑君、八番深谷晃祐君を指名いたします。

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△議第二百六十七号議案ないし議第三百十二号議案



△議第三百二十号議案・議第三百二十一号議案・議第三百三十七号議案



△報告第二百五十一号ないし報告第三百四号・一般質問



○議長(安部孝君) 日程第二、議第二百六十七号議案ないし議第三百十二号議案、議第三百二十号議案、議第三百二十一号議案、議第三百三十七号議案及び報告第二百五十一号ないし報告第三百四号を議題といたします。

 地方公務員法第五条第二項の規定により、関係議案について県人事委員会の意見を求めましたところ、お手元に配布のとおり意見が提出されました。

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                           宮人委第235号

                         平成27年12月7日

 宮城県議会議長 安部 孝殿

                          宮城県人事委員会

                           委員長 小川竹男

           条例案に対する意見について

 平成27年11月30日付け宮議第323号で意見を求められた条例案に対する意見については、下記のとおりです。

                 記

「議第272号議案 職員の退職管理に関する条例」

 この条例案は,地方公務員法(昭和25年法律第261号)の一部改正に伴い施行される職員の退職管理に関する規定に基づき,所要の事項を定めるものであり,適当と認めます。

「議第277号議案 行政不服審査法の施行に伴う関係条例の整理等に関する条例」

 この条例中第1条,第2条及び第4条については,新たな行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行に伴い,人事行政の運営等の状況の公表に関する条例,職員の給与に関する条例及び職員の退職手当に関する条例について,規定の整理を行うものであり,適当と認めます。

「議第278号議案 職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例」

 この条例案は,本委員会がさきに行った「職員の給与等に関する報告及び給与に関する勧告」に沿ったものであり,適当と認めます。

「議第279号議案 職員等の旅費に関する条例の一部を改正する条例」

 この条例案は,一般職の職員等の内国旅行に係る車賃の額について所要の改正を行うほか,船員法(昭和22年法律第100号)の一部改正に伴い,船員に係る旅費の特例について所要の改正を行うものであり,適当と認めます。

「議第280号議案 特別職の職員の給与並びに旅費及び費用弁償に関する条例及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例附則第四項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧県教育委員会教育長の給与,勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部を改正する条例」

 この条例案中第3条は,教育委員会教育長の期末手当の支給割合について,所要の改正を行うものであり,適当と認めます。

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○議長(安部孝君) ただいま議題となっております各号議案についての質疑と、日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 質疑、質問は、順序に従い許します。三十四番菊地恵一君。

    〔三十四番 菊地恵一君登壇〕



◆三十四番(菊地恵一君) おはようございます。自由民主党・県民会議の菊地恵一です。本日から改選後初めての議会の一般質問がスタートいたしますが、今回、私は、その最初の質問者として登壇させていただくことになりました。今回当選された各議員は、それぞれに地域の県民の皆様の思いと期待を背負って当選した方々であり、私もその一員として心新たに活動してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 それではまず大綱に従って一番目、丸十年を迎えた村井県政と今後の展望について質問を行います。

 去る十一月十三日に私どもが県議会議員として新しい任期を迎えましたが、一方、村井嘉浩知事も、十一月二十日に、平成十七年十月、四十五歳で初当選以来、名実ともに県政のトップとして就任丸十年を迎えましたことを改めてお祝いを申し上げたいと思います。一口に十年と言っても、この歳月はさまざまな出来事が県政を取り巻いてまいりました。東京エレクトロンやセントラル自動車が相次いで県内に工場進出を果たし、更に、みやぎ発展税を導入するなどして大きな成果を上げ、ものづくり産業を軸として富県宮城、富県戦略に邁進する一方、平成二十年六月には岩手・宮城内陸地震が発生、そして平成二十一年の知事再選を経た二十三年三月には東日本大震災が発生するなど、県民にとっても知事にとっても、歴史的な大きな試練が発生した十年でもありました。

 しかしながら、村井知事は、その卓越したリーダーシップと明るい笑顔を武器として県政に当たり、それらを乗り越えたことは、多くの県民が認めるところでもあります。実は平成十九年に県議選初当選である私は、県議会議員時代の村井知事とお会いしたことがありませんでした。当時、私は自民党籍を持つ旧古川市の市議会議員ではありましたが、古川市には自民党の大物の県議会議員がおりまして、県政も自民党県連の活動もすべてその議員を通じて事足りていたために、仙台に来る必要もなかったものですから、村井嘉浩県議会議員にお目にかかる機会もなかったわけでございます。

 しかしながら、前浅野知事の、福祉は重視をするものの経済は二の次という政策運営には、商工関係出身の議員として大きな疑問を感じており、一方、県の経済を発展させて、そのことで県政運営を担おうとする村井知事の政治姿勢には大いに共鳴をし、最初の選挙から全力で応援をしてまいりました。そして、平成十八年秋に、自民党の関係者の方から、村井知事を支援する立場として県議会を目指しませんかとのお薦めをいただき、大崎市議会議員の職を辞して、十九年の県議選へと立候補、関係皆様のおかげで当選をさせていただき、以降、村井知事を支援する議員団の一員として、これまで八年半の間活動をさせていただいてまいりました。

 私が県議当選後初めてお会いした知事は、まさに私が思っていたとおり、あるいはそれ以上にすばらしい若き知事であり、また、政治家でありながら経済人としての素質も持たれ、まさに富県戦略の具現化に本領を発揮されてまいりました。

 さて、今回の県議会議員選挙等で十七名の一期生の議員が当選され、この議場におるわけでございますけれども、改めて村井知事の政治姿勢やその思いを皆様にも御理解をいただくために、何点か質問させていただきます。

 まず第一に、富県宮城、富県戦略に基づいて実績を上げてきたこれまでのものづくり産業の集積や、あるいは反対の声もあったものの、今や違和感を感じることもない、みやぎ発展税の導入とその効果など、知事としてこの十年間の県政運営に当たられてきてどのような所感をお持ちになり、また手ごたえを感じていらっしゃいますでしょうか。

 更に、東日本大震災以降は、創造的復興を目標に掲げて陣頭指揮をとられ、関係皆様と必死に県の復興に取り組んでこられました。想定外とされる歴史的な大災害からの復興ということで、本当にさまざまな問題や課題が次々と生じる中で、紆余曲折を経ながら進んでまいりましたが、震災から四年九カ月を経た現時点で、これまでその経過をどのようにとらえていらっしゃいますでしょうか。また、創造的復興の進捗状況と今後の見通しについてもお伺いをいたします。

 また、知事は松下政経塾の御出身でもあり、経営の神様である松下幸之助翁を師と仰がれているとお聞きをいたします。私は、松下政経塾関係者の方々のお話を何回か聞いた程度の経験しかありませんけれども、政経塾といっても経済的な視点からの教えも多く、恐らく村井知事は、松下政経塾出身者の中でも、あの松下幸之助翁の経営的な考えを身につけられたことがこれまでの県政運営の基本にあるのではないかと推察をいたしますが、いかがでしょうか。

 そして、常に全体の利益を考える、あるいは宮城県という中小企業の社長になったつもりで何でも自分でやるようにしているという村井知事のスタンスにも共鳴するところが大であるわけですが、それらに込められた知事の思いを御披瀝ください。

 一方、十年の施策を通じて、知事自身として反省する件も幾らかはあったと思いますが、どうぞその点につきましてもあわせてお願いいたします。

 さて、丸十年が経て、村井知事も三期目を折り返したわけでございますけれども、報道によれば、創造的復興の完成を目指し、当然次の任期も視野に入っているとのことでした。私もその点はまさにそのとおりだと期待を申し上げているところでございますけれども、きょうのところはそのことはそのこととしてとめ置き、今後の具体的展望について何点か具体的な質問を続けます。

 まずは、これまで議会などで何回か取り上げられてきた東北への燃料電池車の普及を目指すプランについてですが、今回の補正予算にトヨタ自動車のFCV、ミライ二台の購入費約一千八百万が計上されております。既に採用が決まっている本田のクラリティフューエルセルと合わせてFCV市場を競い合う二大メーカーの威信をかけた量産初のその車を一気に三台調達するわけで、全国的にもこのことは非常に話題性が高いと思われます。この三台の具体的な活用やその効果、更に、FCVへの水素供給に向けて、県が本格的な商用水素ステーションの整備促進や水素関連産業誘致について取り組んでいこうとする施策について、その見通しについてお尋ねをいたします。

 また、仙台空港の民営化について、経営に当たる特定目的会社仙台国際空港株式会社も決定し、来年七月一日の開始が待たれるわけでございますけれども、知事はかねてより仙台空港を東北のゲートウエーにすると表明をされております。そのための一つの方策として、九州地方や中部・北陸地方で取り組まれておりますように、東北も一体として広域観光に取り組んでいくことがますます必要と思われます。これは、国内からの観光客はもとより、インバウンドにより外国人観光客の誘致も重要となりますが、この点については具体的にどうお考えでしょうか。

 仙台空港株式会社の提案によれば、国内初め東アジア各地など四時間圏内の直行便の誘致を目指しているとのことですが、そうなると、具体的には中国、香港、台湾、韓国、そしてもう少し遠くベトナム、シンガポール等がターゲットになるかと思います。現在民間サイドでも、東北六県のバス事業者等が外国人向けの高速バスの共通フリーパスの検討を始めたり、日本旅館協会東北支部連合会がインバウンドの誘致や受け入れ体制の整備に力を入れ始めたりとした、そういった動きがスタートしているようです。このようなとき、東北六県を一つにまとめ上げるという課題に対して、村井知事のリーダーシップに期待するところでもありますが、何せほかの県にもそれぞれ知事がおられ、総論賛成各論反対がこれまでの実情でありました。九州の広域観光に大きな力を発揮してきたのは九州観光推進機構であり、あるいは西鉄を初めとした地域内のバス会社でもあり、またJR西日本でもあり、JR九州でもあります。

 六月の議会でも御提案を申し上げましたが、この際、仙台空港の民営化を一つのタイミングとして官民の東北の六県にわたる組織を持つ団体、例えば東北経済連合会や東北観光推進機構、そして東北六県商工会議所連合会などの団体と連携を図りながら、東北各県との広域な関係の構築を目指していくことが大きな推進力となる可能性を秘めていると思いますが、それらの団体に東北の一体化を託し、それを県が側面から支援するという仕組みをつくらないと、なかなか前に進まないような気がいたします。ぜひ何らかの方針をお示しいただきたく、御所見をお伺いいたします。

 次に、大綱二点目、平成二十七年九月、関東・東北豪雨による被害への対応について質問を続けます。

 平成二十七年九月十日夜から十一日にかけて東北を襲った記録的な豪雨は、私の地元でもある大崎市古川、特に西荒井と呼ばれる地域においても大きな被害が発生しました。幸いにも大崎市では人命の被害はなかったものの、栗原市ではお二人の方が亡くなっており、改めて御冥福をお祈り申し上げる次第です。

 さて、最初の避難準備情報がエリアメールで送信をされてきたのは、十一日の午前二時三十二分、三本木地域と岩出山地域、鳴子温泉地域へのものでした。更に次が午前三時十五分に、三本木の鳴瀬川が避難判断水位を十二センチメートル超過したとの避難勧告、そして四時二十七分に、古川全地域と松山全地域、鹿島台地域、田尻地域の一部に避難準備情報が送信されました。私、以前の自宅は三日町という大崎市役所のすぐ近くにありましたが、東日本大震災で被災をし、現在は穂波という地区へと移転をしておりますが、その穂波の中心を新大江川という県管理の河川が流れており、この川も鳴瀬川へとつながっております。さすがにこれだけのエリアメールが送信されてくるのはただごとではないと、自宅から外に出て、そのまま新大江川を南側の下流に下っていって渋井川が見渡せる地点まで向かうと、付近に若干の浸水はあったものの、まだ大事には至っていないという状況でした。更に、メールにあった市街地区の避難所を回り、避難状況を確認した上、再び五時三十分に渋井川の現場に戻ってみると、既に大人のひざぐらいまでの水が浸水をしており、渋井川の堤防が決壊したらしいとの情報が入りました。更に、地域内の避難所でもありました大崎市立古川第五小学校の状況を確認して、再度現場に戻った六時三十分ごろには、大人の胸のあたりまでの水があふれており、もう人の力ではどうしようもなく、消防隊や消防団によるボート、そして自衛隊のヘリコプターなどで住民の避難が行われ、私もそのお手伝いをしながら、夜には避難所を回って状況の確認をしておりました。翌十二日になりますと、渋井川の決壊現場でも復旧作業が早急に進められて水も引き、多くの住民の方々が自宅に戻られて、被災の後片づけを始めておられました。その十二日には、夏の全国高校野球選手権大会で準優勝した仙台育英学園高校野球部の三年生が早速大崎市を訪れ、住民の後片づけを手伝ってくれ、甲子園を沸かせたメンバーの訪問を住民も喜んで迎えてくれましたし、それを皮切りに連日多くのボランティアの方々が大崎に支援をしていただきました。また、十三日には、村井知事も早速渋井川の現地視察においでをいただき、代行して緊急復旧工事を行っていた東北地方整備局から説明を受けられるとともに、避難所となっている古川第五小学校も訪問されました。その後も後片づけを手伝ってまいりましたが、少し時間がたつと、渋井川が県管理の河川だったこともあり、被災者の皆様からの非難が県議会議員である私たちにも注がれ、随分と厳しい言葉も発せられてまいりました。もちろん寝ているところ、気づいたら窓の外は水浸しだったり、極端な話、突然まくら元まで水が来ていたりという恐怖を味わい、命の危険を感じ、更に、後片づけに困惑している被災住民の方々にとっては無理からぬこととは思います。

 そこで、お伺いをいたしますが、まず、県管理河川という意味の確認です。知事は地元にお越しいただいたときも、また、三十日の知事説明でも、県が管理する河川で甚大な被害が発生したことについては、管理者として重く受けとめていると話されておりました。自然災害とはいえ、その県管理河川の堤防が決壊して大きな被害が発生したという現実に向けて、管理者としての県のこれまでの対応と今後の取り組みについてお尋ねをいたします。

 また、今回の災害の第一義の原因は、発達した積乱雲が停滞するという線状降水帯が多数発生したことによる、観測史上一位を更新する記録的な豪雨によるものであり、直接的には本流の多田川から支流の渋井川にミスが逆流するバックウオーターと呼ばれる逆流現象が発生し、堤防内部に多くの川の水が浸透したことによって強度が限界に達して決壊したものとされております。去る十月二日に、平成二十七年九月関東・東北豪雨により被災した河川管理施設等の設計検討会が設置され、渋井川の被災のメカニズムと復旧方法の検討に助言をいただくとのことでしたが、渋井川の被災の原因について、現時点ではどのようにとらえられているのでしょうか。あわせて、復旧方法についても検討が重ねられているようですが、その内容について方向性は決定されたのでしょうか。そして、この二つの案件については、ぜひ地元で説明会を開催していただきたいとの強い要望を住民の皆様からいただいております。ぜひとも形式的なものではなくて、開催時間や会場、周知方法などを御検討の上、多くの皆様に御参加をいただき、詳しく御説明いただけるような説明会の実施をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、今回の豪雨の被害を踏まえて、県は、県管理河川のはんらんに備えたソフトとハードの二つの計画、具体的には、避難情報に関する水防計画と河川維持管理計画を大幅に見直しし、改訂するとされております。それぞれについてどのような方針で改訂がなされるのか、それについてお尋ねをいたします。

 更に、実は堤防が決壊したのは渋井川だけではなくて、名蓋川という川も堤防が決壊し、更に、幸いにも大きな決壊には至らなかったものの、ぎりぎりまで堤防が削られ、木流しで辛うじて防げた箇所や小さな決壊箇所も発生しており、今回の豪雨災害を契機に多田川水系の渋井川、名蓋川、渋川などもそれぞれに被害を受けております。この水系全体の点検とそれに合わせた対応が必要と考えます。大きな費用を要するものとは思われますが、現実に災害が発生した河川への対応になりますので、どのような対応をお考えなのか、これについてお尋ねをいたしたいと思います。

 更にもう一つのポイントは、支障木や堆積土砂の件です。これまで私の地元でも渋井川や新大江川、あるいは田尻川などについて要望が出されており、その時々の予算の状況内で対応していただきました。また、あとはすぐに水害に至る状況ではないので、予算が準備されてから対応しますのでお時間をいただきたいとのことがたびたびございました。しかしながら、この九月の豪雨災害を経た今では、そのようにはいかないものと思われます。今後、県管理河川における支障木や堆積土砂への対応が重要な課題であるものと思われますが、その点についてどのような対応を予定されているのかをお尋ねいたします。

 ところで、十一月五日、大崎市から知事あてに今回の豪雨災害に係る要望書が提出をされ、過日その回答が示されたと伺いました。その中で、特に被災者の方々からの大きな要望は、被災した家屋に係る補助であり、制度としては国の災害救助法による応急修理制度や被災者生活支援金の支給があるものの、その適用の要件などで対象にならない被災者が多くおり、大崎市単独の住宅等災害復旧事業によって補助を行うこととしております。しかし、最近の住宅は、高気密住宅や耐震化された住宅がふえており、それらの住宅は地震には強いものの、水害の場合は、数十センチの床上浸水でも、その補修には多額の費用が必要となり、被災者は、これらの再建に非常に苦慮している状況です。今回の場合、何とか県からの支援をいただけないものかとの声が大きく上がっております。心情的な部分からの意味も込めて、何らかの形で県の支援をお願いしたいところですが、どのようにお考えでしょうか。

 関連して、この床上浸水の被害の度合いの判定は、今申し上げたとおり、柱ではなく壁で家を支え、更にその壁に高気密の断熱加工がされている現在の主流の住宅には全くそぐわない状況となっており、実際に被害をこうむった県として、その判定基準の変更、緩和を強く国に訴えていただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 大綱三番目、仙台牛などの課題と展望について質問を続けます。

 第十一回全国和牛能力共進会の開催も二年後に迫り、さまざまな準備作業も進んでまいりましたが、一方、子牛やその牛の値段もかなりの高水準に達しており、それを最終消費者への価格に転嫁しにくく、大変な状況であるとも伺っております。

 そこで、まずは現在の和牛全体を取り巻く現状と、特に仙台牛の需要と供給を含めた状況がどのようなものなのか。更に、その課題となるべき点についてお示しをいただきたいと思います。また、現時点での全共に向けた和牛飼育の状況と大会成績に向けた展望についても御所見を伺います。

 一方、最近、仙台牛について一つの課題があることに気づかされました。それは、仙台牛と仙台黒毛和牛の取り扱いについてです。周知のように、最高級和牛を目指してきた仙台牛は、A5、B5の牛のみでありますが、その次のレベルとなるA4、A3、B4、B3そしてC5を仙台黒毛和牛として売り出しております。確かに、消費者の好みによっては、脂肪分の少ない牛肉の方が好みという方もいらっしゃいます。しかしながら、最高級和牛としてのレベルを保ち続ける仙台牛と仙台黒毛和牛とは別な種類の牛肉として取り扱うのが妥当ではないかと思います。と申しますのは、先日、とある飲食店で、お店のスタッフの方の仙台牛のランチがありますがのお勧めのままに注文して食べてみたところ、やはり仙台牛とは違う食感で違和感を感じ、改めてメニューを確認したところ、仙台黒毛和牛と明記はされていましたので、状況を理解することができました。しかしながら、これが精肉店の店先や飲食店でスタッフが明確に説明できなかった場合、仙台牛を知っている人には当然仙台牛とは違うと気づかれる方もいらっしゃるでしょうし、一方、初めて食べる方が仙台牛だと思って仙台黒毛和牛を食べ、それを仙台牛だと理解されてしまったのでは、これまで大事に苦労しながら育ててきた仙台牛のブランドイメージが崩れてしまう可能性も否定できません。もちろん仙台牛も仙台黒毛和牛もそれぞれにすばらしく、おいしい和牛であることは間違いのないところですが、この場合は明らかに違う名称で販売すべきものだったのであろうと考えます。一例を示せば、米沢牛と山形牛で区別をしているように、仙台牛と宮城黒毛和牛のような区別です。そして、どちらもおいしいのですが、サシの状態への消費者の好みの差で区別し、その好みの違いに合わせてプロモーションを行っていくべきではないでしょうか。もしそのことが難しいと考えるならば、これまで以上に両者を区別できることをしっかり実施するとともに、指定店、提供店のスタッフの方々にも仙台牛と仙台黒毛和牛の違いを徹底し、両者の違いをしっかりと明確にお客様に説明し、それぞれお好みに応じてファンとなっていただけるような仕組みづくりが絶対に必要であると考えますが、いかがでしょうか、お尋ねをいたします。

 大綱四点目、宮城県産米の販売戦略について質問を行います。

 この秋、宮城県産米のPRにおいて、二十年ぶりとなるタレントを起用してのCMが話題を呼んでおります。私は余りテレビは見ないので、テレビのCMはまだ見ておりませんけれども、東北新幹線の車内誌であるトランヴェールにて拝見し、これまでは正直余り効果的とは言えないかもしれない誌面とも思いつつ、議会でも質問をしてきた身としては、有名タレントを起用した誌面、多少なりとも消費者にしっかりと訴えられるだろうというだけでも、ちょっとしたうれしい驚きでした。

 いろいろ伺ってみたところ、今回のこのプロモーションは、ひとめぼれ生誕二十五周年を記念して、宮城県米穀周年供給需要拡大推進協議会とJAグループの協力のもとに実施されているとのことです。その実施内容と次年度以降のプロモーションの見通しについてお尋ねをするとともに、今回の事業で、首都圏などで新たな宮城米の需要も創出されたと伺いますが、その状況についてもお尋ねをいたします。

 また、宮城県では環境保全米を一番の売りにしてプロモーションしておりますが、実は東北の各県は食味ランキングにおける特Aをメーンにしている例が多く見られます。確かに環境保全米というそのカテゴリーも重要かと思いますが、一般の消費者にとっては、私もいろいろな場面で消費者の皆様に伺ってみておりますが、食味ランキングの特Aという訴えの方が、よりお米のおいしさを喚起し購買意欲がそそられるとのお話をちょうだいしております。関係者にしてみれば宮城県産ひとめぼれそしてササニシキがおいしいということは常識かもしれませんが、大消費地である首都圏の消費者にはそれが十分に認知されているという明らかな証拠はなく、私は伺った限りでも、ひとめぼれは栃木産や福島産なども有名です。今回のごはんマネジャーでやっと宮城県産米の認識が大きく広まるであろうことが期待されますが、それは県産米のおいしさも当然としながら、起用されたタレントの方の魅力も大きかったと思われます。だからこそ、更に特Aのおいしさを求めて改めて発信していくことが必要と思いますが、御所見を伺います。

 更に、ささ結についてであります。

 これは、大崎市と地元JA、更に関係者が大崎の米・ささ結ブランドコンソーシアムを立ち上げてデビューをさせ、プロモーションを行っているお米ですが、もともとは宮城県が力を注いで品種改良を行ってきたササニシキ系の新品種、東北百九十四号であり、既に平成二十二年から関係者の皆様に食味や食感を試していただくなど話題となってきたお米でもあります。このささ結については、六月の議会でも同僚の中島議員から質問がありましたが、余り熱のこもった答弁はいただけておりませんでした。しかしながら、この秋のデビュー戦を含めて、マスコミが各県から続々登場する新種の中で、宮城の新品種として位置づけたこともあり、関係者からも大きな注目を集め、実際に高価格米として取引されるなど、このお米をめぐる状況は大きく変化していることと思われます。更に、三菱電機の高級炊飯器の銘柄米芳醇炊きメニューに、ひとめぼれ、ササニシキと並んでメニューに採用されるなど、宮城県産米の主流の一角を占める可能性があるお米ではないかと注目をしております。

 そこで、まず宮城県が力を注いで育成してきた東北百九十四号のデビューに当たり、県が中心となったメジャーデビューがかなわなかったのかについて、その背景と状況をお伺いするとともに、大崎市が中心となってのデビューではありながら、これだけ首都圏で注目を集めていることからして、県としても今後のプロモーションに何らかの支援ができないものなのか。更に、今、地域によっては異なる商標や東北百九十四号の品種名のままで販売している状況をかんがみて、改めて、ささ結の生産方法と名称を統一して県主導で一層の販売戦略を進めるというお考えはないかということについてお尋ねをいたします。

 この綱の最後に、さきの知事説明の中で、現在古川農業試験場において、ひとめぼれやササニシキに並ぶ新品種の育成に取り組んでおり、平成三十年度を目標に宮城の新たなブランド米デビューに向けて準備を進めているとの説明がありました。聞くところによれば、低アミロースのコシヒカリ系の品種のようのですが、その育成の状況と、それがいよいよデビューをする際のプロモーションにどのように取り組む準備を想定されているのかについてお尋ねをいたします。

 これまで何回も指摘、そして御提案をしてきたように、山形県はつや姫を開発する際に、品種育成部門のある同じ農業試験場の中に販売促進担当のセクションを設置して開発と販促を並行して進めてきて、つや姫の華々しいデビューを実現した実績があります。宮城県において品種改良と農産品販促の担当課が異なることは重々承知しておりますが、そのような山形の成功事例があることも心におとめをいただき、多様な新品種が次々と登場してくるという現状の中で、県産米が勝ち抜いていくためにもしっかりと取り組んでいただけますよう期待を込めて質問をさせていただいた次第です。

 最後に、五番目、国内、海外に向けての宮城県のプロモーションについてでございます。

 まずは、来年三月二十六日の北海道新幹線の開業を控えて、北海道の南部への宮城県の観光や物産のプロモーションについてどのように取り組むかでございますが、この秋に逆に北海道南部の観光や食を紹介するイベントとして、函館・みなみ北海道グルメパークin仙台や北海道日高・胆振地域の八人の市長、町長による、北海道新幹線×nittan地域戦略会議観光PRイベントなどが開催をされました。これは当然北海道新幹線の開通を見越して、これまで四時間程度だった所要時間が最短二・五時間に大幅短縮される中、仙台、宮城県からも多くの観光客を呼び込もうとのプロモーションであります。所要時間が短縮されるのはもちろん逆方向でも当然でありますので、これまで比較的時間がかかった北海道南部の皆様に宮城県への来県を促すという新たな戦略も当然に必要だという認識は、関係者皆様がお持ちのことと思います。実際に鉄道であれば現在函館−札幌間は三時間四十分ほどかかっておりますので、時間的には函館からすれば札幌より仙台が近くなることになり、これは仙台、宮城にとっても大きなエポックメイキングな出来事であり大きなチャンスでもあります。この点について、県はどうとらえ、これまでどのようなプロモーションを行ってきたのでしょうか。また、旅館・ホテルやその他の観光関係団体とどのように連携をしてきたのでしょうか。更に、開通直前、開通後に向けても、どのようにプロモーションを実施する予定なのかについてお尋ねをいたします。

 一方、海外に目を向けますと、ベトナムへの取り組みに期待が寄せられます。この秋には、一つは、宮城県ベトナム等ビジネスアドバイザリーデスクが設置され、ベトナムなどでの事業展開に係る各種相談や現地における販路開拓及び進出準備等の支援を行っていると伺っており、私の地元の企業でも早速利用させていただいております。また、もう一つは、平成二十七年度ベトナム宮城県産品マーケティング支援事業であり、これは平成二十七年十月にベトナムのハノイ市にオープンしたイオンモール・ロンビエン内に、県内に事業所を所有する企業でベトナムで販売できる宮城県産農林水産物等加工食品あるいは菓子類、また伝統工芸品、並びに県内事業者が製造する小型の家庭用品などを展示販売して、ベトナムへの県内企業の進出、販路拡大を図る事業として実施をされております。

 今回、これらのベトナムを対象とした事業を県が実施されることになった背景についてお尋ねをいたしますとともに、議会として、昨年五月に実施をしたベトナムへの海外視察調査の結果も大きな要因ではなかったか。特にイオンモール役員とのパイプを持つ議員がおり、そのことで、ベトナム、ホーチミン市にオープンしたベトナム一号店となるイオンモール・タンフーセラドンに、東日本大震災からの宮城県の産業復興に関連して、県産品の販路拡大のお願いと調査にお伺いをしたことが、今回のイオンモール・ロンビエンへの事業につながったとも関係者から伺っておりますが、御所見をお尋ねいたします。

 また、二つの事業ともに来年三月までの実施期間であり、まだまだ継続中でございますけれども、現段階での事業効果の概要をお伺いをするとともに、この後、県とベトナムの連携についてどのように当局が見通しているかについてお尋ねし、壇上からの質問とさせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 菊地恵一議員の一般質問にお答えをいたします。大綱五点ございました。

 まず、大綱一点目、村井県政の十年と今後の展望についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、これまでの県政運営の所感と手ごたえについてのお尋ねにお答えをいたします。

 私は、知事就任後、宮城の将来ビジョンを策定し、しっかりとした経済基盤を築くことにより、福祉や教育、社会資本整備などへの取り組みをより着実に進めていくため、富県宮城の実現を政策推進の基本方向の第一の柱として位置づけ、その実現を目指してまいりました。これまでさまざまな意見がある中で導入を決断したみやぎ発展税を活用し、自動車関連産業などの誘致、集積に努めてきたところであり、震災を経て、我が県を取り巻く環境が厳しい状況にありながらも、着実にものづくり産業の拠点化が進み、一人当たりの県民所得も、私の就任当時の三十二位から二十七位へと上昇しております。県内の企業活動が全般的に好調であることは県税の増収にもあらわれており、私といたしましては、これまでの取り組みについて非常に大きな手ごたえを感じております。こうした富県戦略の実現に向けた取り組みとともに、安心と活力に満ちた地域社会づくりや、人と自然が調和した安全な県土づくりに向けた取り組みをあわせて推進し、引き続き、私が先頭に立って将来ビジョンの実現を目指してまいりたいと考えております。

 次に、震災復興の経過と創造的復興の進捗状況についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災からの復旧・復興に当たりましては、被災者の生活再建や地域経済の再生等を最優先課題として全身全霊で取り組んでまいりました。この結果、県内各地で防災集団移転促進事業や被災地復興土地区画整理事業、災害公営住宅の整備など、まちづくりが進展しているほか、学校や保育所等がほぼ復旧し、病院などにつきましても、保健・医療・福祉の拠点である南三陸病院・総合ケアセンター南三陸が先日完成するなど、震災からの復興は着実に進んできているものと認識しております。また、復旧にとどまらない抜本的な再構築に向けましては、仙台空港の民営化や医学部の新設など、これまでの取り組みが着実に実を結びつつある状況となっております。一方、県外避難者を含め、今なお五万人を超える方々が仮設住宅等で不自由な生活を余儀なくされており、引き続き県民の皆様の意向をしっかりと受けとめながら、復興の更なる加速化に努めていくことが必要と考えております。時間の経過とともに課題は日々変化していくことから、今後とも常に挑戦する気概を持ち、先進的な地域づくりを進め、県勢の発展のみならず将来の日本のモデルとなるよう、創造的復興の実現に向けて取り組んでまいります。

 次に、松下幸之助氏の経営的な考えが県政運営の基本にあるのではないかとの御質問にお答えをいたします。

 私の県政運営の原点には、松下政経塾をおつくりになった松下幸之助氏の経営哲学である繁栄によって平和と幸福を−−PHPでございますが、との思いが込められております。この教えのもと、まずはしっかりとした経済基盤を築き、富の循環を創出し、共存共栄で社会全体が繁栄していくことで、県民の皆様が平和と幸福を実感し、安心して暮らせる宮城が実現できるものと考え、県政運営の基本理念である「富県共創 活力とやすらぎの邦づくり」を策定いたしました。現在、我が県の最優先課題は震災からの復興でありますが、このピンチを大きなチャンスととらえ、震災がなければなし遂げることができなかった新しい日本のモデルを見据えた創造的復興の実現を目指すとともに、五十年後、百年後のあるべき姿を念頭に、何事にも果敢にチャレンジ、挑戦し、平和と幸福を実感できる富県宮城の実現に向け、全身全霊で取り組んでまいります。

 次に、私の政治スタンスについての御質問にお答えをいたします。

 政治家として物事を判断し行動する際には、常に全体の利益を念頭に置くことが何より大切であると考えております。つまり、自分にとって損か得かではなく、多くの県民にとって豊かさにつながるものなのかどうかという視点で政策を決定し、実行していくことが最も肝要であります。また、企画から製造、販売に至るまで一人で何役もこなし、何か問題が生じたときにはすべての責任を負わなければならない中小企業の社長のような気概を持ってみずから行動をしていくことが私の心構えでありまして、信念としているところであります。

 次に、十年間で反省すべき点があったのではないかとの御質問にお答えをいたします。

 私の尊敬する松下幸之助氏は、世の中の一切が対立しつつ調和している、決して事なかれ主義に陥ってはならないと話しております。そのため、さまざまな問題や課題がありましても、これが自然な姿だという考えのもと、この十年間取り組んでまいりました。これまでも震災復興に伴う新たな制度の創設を掲げた際、事業関係者の方々と対立することもございました。そのとき、私は、今はお互いが正しいことを主張し対立しているだけであり、この後には必ず調和が待っているととらえ、県全体の利益を考え、みずからの信念に従い行動し、その実現に向け取り組んでまいりました。しかしながら、政策形成過程や意思決定などに対しさまざまな御意見等も寄せられましたことから、反省すべきところはしっかり反省をいたしまして、これまで以上に県民の皆様の声に真摯に耳を傾け、引き続き、衆知を集める県政運営に努めてまいりたいと考えております。毎日寝るとき、反省しております。

 次に、燃料電池自動車の具体的な活用策とその効果、商用水素ステーションの整備や水素関連産業誘致に向けた施策の見通しについての御質問にお答えをいたします。

 今年度内に導入を予定している燃料電池自動車、いわゆるFCVについては、市町村等への貸し出しや県民を対象とした試乗会などで活用し、多くの方々にFCVを実際に見て触れて乗っていただくことで、県内における水素エネルギーへの理解が一層進むことを期待をしております。また、FCVの普及には商用水素ステーションが不可欠であることから、できるだけ早期に県内に整備されるよう、引き続き国や関係事業者との協議を精力的に進め、県においても必要な支援を検討してまいります。更に、水素関連産業の誘致については、ことし六月に策定したみやぎ水素エネルギー利活用推進ビジョンにおいて、水素エネルギー産業等応援プロジェクトの一つに位置づけており、大学等との勉強会の開催や、水素エネルギー利活用に関するニーズ調査の実施等とあわせ、今後しっかりと取り組んでまいります。

 次に、大綱二点目、平成二十七年九月関東・東北豪雨被害への対策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、河川管理者としての県の対応と今後の取り組みについてのお尋ねにお答えをいたします。

 今回の豪雨により、県管理の百河川四百九十六カ所が被災し、このうち十一河川二十三カ所で堤防が決壊するなど甚大な被害が発生しており、河川管理の重要性を再認識したところであります。県では、決壊箇所などにおいて直ちに応急復旧工事に着手し、特に被害の大きかった渋井川については、国の支援をいただきながら九月十六日までに工事を完了し、すべての箇所でおおむね九月末までに工事を完了いたしました。被災した河川については、被災後直ちに詳細調査や設計に取り組み、現在本格的な復旧に向けて、国の災害査定を受けているところであり、査定決定後は速やかに工事に着手し、周辺地域の一日も早い安全確保を目指してまいります。

 次に、被災した家屋に対する県補助についての御質問にお答えをいたします。

 平成二十七年九月関東・東北豪雨において、県内では、大崎市が被災者生活再建支援法の適用となりました。この制度では、住家が全壊又は大規模半壊の世帯を支援金の支給対象としておりますが、今回の豪雨災害で浸水被害を受けても、支給対象とならない世帯が多くありました。そのため県では、今回の浸水による被害実態を踏まえ、半壊世帯も同制度の対象となるよう、支援の対象となる範囲の拡大を国に要望しております。また、今回の豪雨による被害実態や大崎市が行う支援内容を踏まえながら、県の支援について、その必要性も含めて検討してまいりたいと考えております。

 次に、大綱三点目、仙台牛等の課題と展望についての御質問のうち、仙台牛と仙台黒毛和牛のプロモーションについてのお尋ねにお答えをいたします。

 仙台牛は、肉質等級が最高ランクのA5、B5のみを対象とする、我が県が誇る全国屈指の最高級ブランド牛肉であります。仙台牛銘柄推進協議会の会長として、仙台牛の集いへの参加やテレビ局の番組に出演するなど、私みずからが先頭に立って、仙台牛の銘柄確立を進めております。また今年度から、みやぎの肉用牛イメージアップ事業により、最高級牛肉の仙台牛と仙台黒毛和牛の等級の違いを正確に伝達するよう、販売店からさまざまな意見を聞いた上で、各種リーフレット、冊子などを作成し、幅広くPRしております。更に、飲食店でのフェアや仙台牛駅弁コンテストを開催し、優秀作品は既に仙台駅で販売されているほか、仙台黒毛和牛を使ったおもてなし料理を提供する宿泊キャンペーンを実施するなど、仙台牛と仙台黒毛和牛のそれぞれの認知度は確実に向上しているものと考えております。今後もあらゆる機会をとらえ、消費者の皆様に対して強力に仙台牛や仙台黒毛和牛のおいしさをアピールしてまいります。

 次に、大綱五点目、国内、海外に向けての宮城県のプロモーションについての御質問のうち、ベトナムを対象とした事業を県が実施することになった背景についてのお尋ねにお答えをいたします。

 昨年三月に策定した第三期のみやぎ国際戦略プランでは、将来的な有望市場と見込める東南アジアを重点地域の一つとしております。その中でも、特に中間層が拡大しつつあり、親日国でもあるベトナムを新たな市場ととらえ、今年度から、県産品の輸出拡大のためのマーケティング支援事業とビジネスアドバイザリー事業を実施したところであります。ベトナムでの事業につきましては、議会の海外視察調査を参考として、先行投資的に事業を行うことや販売の品目、方法などに留意することとし、更に調査、検討を進め実施にこぎつけたところであります。特に、マーケティング支援事業につきましては、視察での働きかけやイオンモールの役員にパイプを持つ議員の御尽力により、イオンモールから協力が得られたことが大きかったものと考えております。今後もさまざまな機会を通して、御支援、御指導を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 総務部長山田義輝君。

    〔総務部長 山田義輝君登壇〕



◎総務部長(山田義輝君) 大綱二点目、平成二十七年九月、関東・東北豪雨被害への対策についての御質問のうち、被災した家屋の被害認定基準の変更、緩和についてのお尋ねにお答えいたします。

 水害による住宅被害の認定については、平成十六年の内閣府通知により、浸水が低位であっても、床材、壁材、断熱材などに吸収による膨張等が発生した場合、損傷として取り扱うことができるなど、被害認定基準の弾力的な運用が可能となったほか、その後も、国において随時見直しが行われております。県としては、被災自治体と連携を図りながら、被害状況に応じたよりきめ細やかな認定ができるよう、被害認定基準の弾力的な運用について、さまざまな機会をとらえて国に働きかけてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、村井県政の十年と今後の展望についての御質問のうち、仙台空港を東北のゲートウエーにするため、外国人観光客の誘致策をどう考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。

 訪日外国人観光客が過去最高を記録している中、東北地方の外国人観光客延べ宿泊客数は震災前の約七割にとどまっており、東北だけが依然厳しい状況にあります。このため県では、仙台空港を利用する国内観光客向けには、新たに航空会社と連携した航空キャンペーンを実施し、インバウンド向けには、海外での観光プロモーションやブロガーなどの招請事業を実施しております。今後、空港民営化を契機とし、仙台空港を東北のゲートウエーと位置づけ、インバウンドの誘客拡大を図っていくため、仙台国際空港株式会社ともしっかりと連携するほか、東北観光推進機構や東北各県と一体となって、東北ならではの観光資源の磨き上げや日本の奥の院・東北探訪ルートの構築などに努めてまいりたいと考えております。

 次に、東北六県にわたる組織を持つ団体と連携しながら広域的な関係の構築を目指すべきとの御質問にお答えいたします。

 東北観光の認知度向上と国内外からの観光客誘致を図るため、平成十九年度に設立された東北観光推進機構に対し、東北各県や仙台市、民間団体が負担金を拠出するほか、職員を派遣するなど、官民が一体となり広域観光の事業に取り組んでまいりました。特にインバウンドについては、機構を中心に東北各県と連携して海外の旅行博で観光プロモーションを行っているほか、海外のマスコミや旅行業者などの関係者を東北に招請する事業を展開しております。また、国内最大級の旅行博覧会であるツーリズムEXPOジャパンでは、機構と東北各県などが共同でブースを設置し、東北として情報発信を行っております。県としては、今後とも、東北観光推進機構や東北各県、東北経済連合会に加え、JR東日本との連携を更に深めるほか、韓国などからのインバウンドの誘客に取り組む東北六県商工会議所連合会などとも協力してまいります。今後は、東北が誇る桜や祭り、酒蔵などの観光資源を生かし、東北が更に一体となった観光振興に積極的に取り組んでまいります。

 次に、大綱五点目、国内、海外に向けての宮城県のプロモーションについての御質問のうち、新幹線開通による北海道南部からの来県を促す取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。

 北海道新幹線は来年三月に開通が予定され、新函館北斗駅と仙台駅が約二時間三十分で結ばれることから、我が県と北海道道南地域との交流が盛んになることが想定されます。これまで県では、仙台市やJR北海道と連携し、札幌や函館を中心に、中学校を対象とした教育旅行の誘致活動を行っております。また、東京、北海道と一体となって実施する上海・大連広域連携商談会や招請事業等においては、北海道新幹線を利用したルートの提案などを行っており、北海道新幹線を活用した誘客につながるものと期待しております。いずれの事業においても、宿泊施設や観光関係団体の関係者に現地に同行いただき、招請の際には受け入れに協力していただくなど、官民一体となった取り組みを展開しております。県といたしましては、今後も引き続き、観光関係事業者等と連携を図り、北海道からの誘客を図ってまいります。

 次に、新幹線開通直前や開通後のプロモーションについての御質問にお答えいたします。

 現在、北海道からの誘客については、教育旅行の誘致を中心に実施してまいりましたが、北海道新幹線の開通により、今後は一般観光客に向けたプロモーションも必要になるものと認識しております。そのため県では、これまでの間、教育旅行の誘致に加え、上海・大連広域連携商談会において、函館イン仙台アウトなど、北海道新幹線を活用する具体的な企画商品の造成を北海道と一体となり、現地旅行者などに要請してまいりました。今後は、来年実施する仙台・宮城「伊達な旅」夏キャンペーンに向けた観光キャラバンを来年六月に函館で実施する予定としているほか、今年度から新たに取り組んでいる航空会社と連携した観光キャンペーン、スカイジャーニー仙台・宮城では、来年度、札幌路線も対象とし、現地での観光プロモーションの実施を検討しております。また、JRなどとの連携やマスコミの活用のほか、現地で開催されるイベントなどあらゆる機会をとらえて我が県の観光を広くPRし、誘客に努めてまいります。

 次に、ベトナムでの事業効果と連携の見通しについての御質問にお答えいたします。

 マーケティング支援事業については、現在九品目が販売されており、今後順次商品が追加され、来年三月までに四十から五十品目程度が販売されることとなっております。また、ビジネスアドバイザリー事業についても、現在七社が利用を開始しているところです。ベトナムという新たな地域においてこれらの事業を開始することで、関心のある事業者が取り組みを始めることができました。しかしながら、ベトナムには通関業務やマーケットの動向など不透明なところもあり、今後とも試行錯誤しながら進めていかざるを得ませんが、成果を上げられるようしっかりと取り組んでまいります。特に通関業務に関しては、私が去る十月にお会いした駐日ベトナム大使から、TPPの合意を受けて、今後手続の透明化、迅速化が進んでいくと伺っており、このような点も踏まえて進めていきたいと考えております。なお、連携の見通しについては、県内のクリーニング事業者が現地進出と技能実習生の受け入れで成功している事例もあり、今後ベトナムとは多方面での経済交流が期待されていることから、事業者の事業展開に資するよう関係機関との連携構築に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱三点目、仙台牛等の課題と展望についての御質問のうち、仙台牛の需要と供給を含めた和牛全体を取り巻く現状と課題についてのお尋ねにお答えいたします。

 和牛については、東日本大震災や繁殖農家の高齢化などにより、小規模経営を中心に廃業が進んでおり、子牛市場への出荷頭数が減少している一方、和牛肥育農家においては、堅調な枝肉相場を反映し、素牛導入意欲が高くなっております。このため、和牛の需要と供給の関係から子牛価格が高騰している状況にあります。仙台牛については、県内の各地域にあった銘柄が統一され年々生産頭数が拡大し、現在では年間約七千頭となり、前沢牛などの生産頭数が減少傾向の銘柄に比較し、格段に優位な状況となっております。今後、和牛の堅調な需要にこたえるため、生産拡大を図ってまいります。県といたしましては、これらの課題に対応するため、畜産クラスター事業などの各種事業を活用し、担い手の育成や畜舎の整備を初め、優良雌牛の導入支援を実施するなど、肉用牛生産基盤の整備を図ってまいります。

 次に、全国和牛能力共進会宮城大会に向けた飼育状況と大会成績の展望についての御質問にお答えいたします。

 実行委員会では、日本一獲得に向けて、生産者や関係機関により出品対策部会を設置し、昨年五月に出品対策基本計画を定め、取り組んできております。出品候補牛の生産に向けては、昨年十一月から好平茂号や勝洋号などの優秀な県有種雄牛により、約一千頭の雌牛に対して指定交配を実施し、前回長崎大会に向けた頭数の約五倍の候補牛の生産が見込まれており、多数の候補牛の中からより優秀な出品牛を選抜することが可能となりました。ことし九月からは候補牛が順調に生産されてきており、実行委員会が作成した飼養管理マニュアルに従い、育成に万全を期すとともに、生産者の調教技術の向上にも努めてまいります。こうした取り組みを生産者と関係機関が一丸となり今後とも着実に進めることが、必ずや全共宮城大会での日本一獲得に結びつくものと考えております。

 次に、大綱四点目、宮城県産米の販売戦略についての御質問のうち、現在実施しているプロモーション活動についてのお尋ねにお答えいたします。

 この活動は、全国農業協同組合連合会宮城県本部などが国の補助事業を活用して実施しているものであり、SMAPの香取慎吾さんをイメージキャラクターに起用し、関東地域などの大消費地を中心に、テレビCMや小売店でのポスター掲出、県産品が当たる新米キャンペーン、流通業者等への宮城米説明会などを展開しております。こうした活動によって、全農宮城県本部などの集荷団体と米穀卸売業者等を結ぶ宮城米の契約数量や消費者向けのネット販売も例年を上回るペースで着実に推移していると考えております。来年度以降については、今回の事業効果を踏まえて、全農宮城県本部が中心となり実施内容を検討していくこととしておりますが、県としても、こうした関係団体の取り組みと連携しながら、宮城県米づくり推進本部で策定する生産・流通・販売戦略の基本方針に基づいて、宮城米の宣伝活動をより積極的に展開してまいります。

 次に、宮城県産ひとめぼれの特Aのおいしさを発信すべきとの御質問にお答えいたします。

 近年、全国各地で良質米の開発が進む中、日本穀物検定協会が毎年実施する食味ランキングにおいて、平成二十六年産米については、全国二十五道府県の四十二銘柄が特A評価を受けるまでになっており、これまでのおいしさに加えて、他県産米とは違った付加価値を打ち出すことも必要となってきております。宮城米については、ひとめぼれとつや姫が特Aとなり、特にひとめぼれは、平成四年以降、冷害であった平成五年と十五年を除いてすべての年で特Aであり、継続して最高の評価をいただいております。このため、長年にわたり特Aの評価を受けている宮城米の強みを積極的に発信するとともに、農薬や化学肥料の節減など、環境に配慮した環境保全米の取り組みについても、さまざまな機会をとらえて、宮城米の魅力としてPRをしてまいります。

 次に、ささ結についての御質問にお答えいたします。

 ささ結として販売されている品種名東北百九十四号は、ササニシキの食味、食感を持ち、耐冷性などの強化を目指して育成した品種ですが、栽培法や炊飯の仕方により食味に差が出ることから、この品種の特徴を最大限に引き出せる生産者と炊飯技術を持ったプロ料理人など、実需者が連携して取り組む品種として、平成二十五年に奨励品種に採用いたしました。このため、それぞれの販売者等が独自にイメージに沿った名称をつけることができるよう、品種名をあえて育成系統番号といたしました。他県産米についても、地域ごとに独自のネーミングで売り出す動きがあり、こうした販売戦略は、品種の特性を考慮し、流通量の限られた地域ブランド米の創出に有効であると認識しております。県といたしましては、東北百九十四号については、統一した名称によるプロモーション活動ではなく、大崎市のささ結など、地域ブランド米の取り組みとして支援をしてまいります。

 次に、新たなブランド米の育成状況とデビュー時におけるプロモーションについての御質問にお答えいたします。

 新たな品種の育成状況については、低アミロース系でひとめぼれより粘りの強い東北二百十号が現在、現地栽培試験四年目を迎えており、今年度末の主要農作物品種審査会を経て、県の奨励品種として採用される予定であります。また、デビュー時におけるプロモーションの準備状況については、東北二百十号の市場における優位性や目指すべき方向性を明確にするため、米の流通動向や消費地における販売実態、米穀店のニーズ等に関する調査を行っており、その結果を踏まえながら、販売戦略を構築することとしております。県といたしましては、我が県主力品種であるひとめぼれ、あっさりした食味が持ち味のササニシキに加え、もっちりとした東北二百十号のブランド化に取り組み、これらを県産米の三本柱として位置づけ、多様化するニーズに的確に対応しながら、宮城米の評価向上と売れる米づくりに取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱二点目、平成二十七年九月関東・東北豪雨被害への対策についての御質問のうち、渋井川の被災原因、復旧方法及び地元説明会の開催についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、河川や土質の専門知識を有する有識者から成る被災した河川管理施設等の設計検討会を設置し、これまで三回の会議を開催してまいりました。この検討会による御意見を踏まえ、現地でのボーリング調査や掘削調査を実施した結果、決壊原因につきましては、多田川の水位上昇に伴い、支川である渋井川の水位も上昇し、堤防内へ河川の水が浸透したことにより堤体の土砂の一部が流出し決壊に至った、いわゆる浸透破壊によるものと判明いたしました。この決壊原因を踏まえまして、復旧工法につきましては、河川の水が堤防内に浸透しないよう、のり面を被覆するとともに、浸透した水を速やかに排出するための対策工を実施し、あわせて堤防天端の舗装も行うこととしております。

 今回の復旧につきましては、被災箇所のみならず、堤防の脆弱な箇所も含めた一連区間での復旧を行うこととしており、今後の豪雨などでも決壊することのないように、堤防の強靭化を図ってまいります。地元の皆様には、今回の被災原因や復旧工法、今後の工事スケジュールなどにつきまして、丁寧に説明していかなければならないと考えており、大崎市と調整の上、早期に説明会を開催してまいります。

 次に、水防計画及び河川維持管理計画の見直しについての御質問にお答えいたします。

 県では、洪水予報河川及び水位周知河川を指定し、水防計画に基づき、市町村に対し避難勧告発令の判断目安となる水位の情報などを提供してまいりましたが、今回の豪雨によりまして指定河川以外の河川でも被害が発生したことから、現在全県的に指定河川の追加などの見直しに着手しております。見直しに当たりましては、避難勧告の発生主体であります市町村の意見や要望を十分聞く必要があるため、先月、意見交換会を開催し、県の基本方針に対する御意見を伺ったところでございます。今後市町村と個別に協議を進め、人口や資産の集積状況、今回の豪雨を含む過去の洪水被害などを総合的に勘案した上で追加する指定河川を決定し、年度内を目途に水防計画に反映してまいります。また、県では、平成二十一年四月に河川維持管理計画を策定し、重点管理区間や河川パトロールの頻度などを定め、河川の効率的な維持管理に努めてまいりましたが、今回の豪雨被害を踏まえ、重点管理区間やパトロール頻度を見直すこととしております。見直しに当たりましては、これまでの目視点検による堤防の変状の確認に加え、堤防高の測定や土質調査を行うことにより、危険箇所を確実に把握するなど、河川流域の安心と安全の実現に向けて鋭意取り組んでまいります。

 次に、多田川水系全体の点検とそれを踏まえた対応についての御質問にお答えいたします。

 今回の豪雨災害を踏まえ、県では統一的な手法に基づく堤防状況の把握や破堤の未然防止を目的といたしまして、堤防点検の手順や地質調査の方法等を具体的に記載した河川堤防点検マニュアルを策定いたしました。このマニュアルに基づき、決壊しました渋井川など多田川水系のすべての河川を対象として今年度中に詳細な点検を実施することとしており、緊急性や重要度に応じまして、脆弱な堤防の補強や高さが不足する箇所のかさ上げなど、順次必要な対策を講じてまいります。

 次に、今回の豪雨を踏まえた支障木や堆積土砂への対応についての御質問にお答えいたします。

 県ではこれまでも、災害の未然防止のため、重点管理区間を定め、優先順位をつけて支障木の伐採や堆積土砂の撤去を計画的に実施し、河川の流下能力の確保に努めてまいりました。現在、各河川の現況や維持管理の状況等をまとめた支障木マップ及び堆積土砂マップの整備に取り組んでおり、平成二十八年度末までにそれぞれのマップを取りまとめ、より適切な管理を進めることとしております。今回の豪雨によりまして、支障木や堆積土砂が原因となって越水や堤防の決壊に至った河川につきましては、今年度内に緊急的に対応するとともに、今後は可能な限り必要な予算を確保しながら、適切な維持管理に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(安部孝君) 三十四番菊地恵一君。



◆三十四番(菊地恵一君) 御丁寧に御答弁いただきまして、ありがとうございます。川のことにつきましては、どうぞ今の経過に従ってよろしくお願いをしたいと思います。

 県の家屋に対する補助についてなんですけども、国に要望書しながら制度の変更ということなんですけれども、例えば、義援金とかも含めて、被災した人たちはすぐにでも幾らでも支援が欲しいんですね、見えるものとして。そのあたりのところ、義援金の配分を含めて何とかならないものかなということで、もう一度お尋ねいたします。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 義援金につきましては、今月中にしっかり配分をして、皆様のお手元に届くようにしたいというふうに考えてございます。問題は、その他の被災者生活再建支援法の適用にならなかった部分について、県独自の支援が何らかの形でできないのかというお話だと思います。これにつきましては、当然ですけれども、一回やりますと、特例が前例になってしまうということもあり、県の財政を考えると、なかなか難しいんでございますが、東日本大震災は、ちょっとこれ本当、特例中の特例でございますので、これをベースには考えられませんが、今、岩手・宮城内陸地震で栗原に対してどういう支援をして、それを栗原がどのような活用したかというようなことをよく研究してみろという指示をしておりますので、それは、過去も前例としてはございますので、それをベースに、被災者の支援をどのようにすればいいのかということを考えたいというふうに思います。ただ、県から直接被災者にというのは難しいと思いますので、先ほど答弁いたしましたとおり、大崎市がどういう支援をするのかというのを見た上で、それに何らかの形で呼応できないのかということを考えていきたいというふうに考えております。今の段階ではその程度しかお答えはできないということであります。



○議長(安部孝君) 三十一番村上智行君。

    〔三十一番 村上智行君登壇〕



◆三十一番(村上智行君) さきの県議会選挙におきまして多くの皆様の御支援をいただき、県議会のこの場に再び立つことができ、身の引き締まる思いであります。そして、責任の重さを改めて実感しております。今後も、ふるさと宮城、岩沼、玉浦の復興を一日でも早くなし遂げ、持続可能な地域社会を次世代につなぐために全力で取り組んでまいります。同僚議員の皆様には引き続き温かい御指導を賜りますようよろしくお願い申し上げ、そして、村井知事初め執行部の皆様、改めてよろしくお願いいたします。

 以上、申し上げまして、大綱四点について一般質問をさせていただきます。

 大綱一点目、仙台空港民営化について。

 現在、我が国では、政府が国民の生活の基盤となるインフラに対して積極的に民間に経営を委託する方向性を打ち出し、平成二十三年には、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の改正により、公共施設等の運営権を民間事業者に付与する制度、いわゆるコンセッション方式が導入され、効率的な運営、維持管理を実現すべく議論がなされております。中でも空港経営改革は大きな課題の一つに挙げられ、各空港の運営を民間事業者に委託することで、民間の創意工夫と資金の活用により空港経営の効率化を図り、航空会社や利用者のニーズにこたえることで、路線、便数の拡大を図るなど良好なサービスの提供を確保し、地域経済発展など、さまざまな面からの効果が期待をされております。そして、空港の整備、運営は、従来から国、地方公共団体が主に担っており、空港に関する施設は、戦後の急速な経済成長やそれに伴う航空需要の増大に対応し、新規整備拡張に重点を置くものでありました。しかし、現在では人口減少、少子高齢化が進む中、かつてのような国内航空需要の増加が見込めない上、航空自由化・オープンスカイや、LCC・格安航空会社の登場などにより、航空市場の競争はますます激化しております。そして、受け手となる空港についても、こうした環境の変化にうまく対応し、内外の航空需要を取り込むために従来の発想、手法では、もはや十分な成果を期待できなくなり、一層の効率的な経営が強く求められるようになっておりました。そのような背景からと、東日本大震災からの創造的な復興の一つとして仙台空港の民営化を村井知事が掲げ、強力な働きかけにより、一昨年の平成二十五年六月に民活空港運営法が成立し、国管理空港の中で仙台空港が日本初の民営化空港として今まさに飛び立とうとしております。同時に、仙台空港の民営化によって空港及び空港周辺地域の活性化が推進され、内外の交流人口の拡大により東北地方の活性化が図られるなど、当初の目的に沿っていかに進められるかが、国のこれからの空港経営の行く末を決定すると言っても過言ではありません。そのことを踏まえ、以下八点について質問いたします。

 一、公共施設等運営権制度コンセッション方式を活用して行われる全国で十九ある国管理空港の第一号として大いに注目を浴びている仙台空港民営化事業も、九月に優先交渉権者として東急前田豊通グループに決定し、十月には提案概要や審査講評などの公表もされております。この民営化にかかわる選定過程と今回の結果についての知事の所感をお伺いいたします。

 二つ目、仙台空港は来年七月から管制塔機能を除き、航空保安施設の運営、騒音等航空機運航に伴う障害防止など、他のすべてを運営会社が管理する日本初の民間管理空港としてスタートしていきますが、今日まで県が担ってきた仙台空港や周辺自治体との関係性や関与は、民営化によってどのように変化をするものと考えているのか、お伺いいたします。

 三点目、県が平成二十五年七月に設立し、これまで四回のサポーター会議を国交省航空局長などの講師による基調講演やLCCの経営者、旅行会社など、航空業界、観光、物流業界など、幅広い分野からのパネルディスカッションが行われておりました。民営化が決定した現状において、仙台空港六百万人・五万トン実現サポーター会議の今後の位置づけと展開をどのように考えているのか、お伺いいたします。

 今回の選定された運営権者である東急前田豊通グループの提案概要には、五年後の二〇二〇年度には、旅客者数四百十万人、貨物量など一万トン、三十年後の二〇四四年度には五百五十万人、二・五万トンと明記をされております。従来から県が掲げている旅客者数六百万人、貨物量など五万トンという目標と違っておりますが、今後どちらかに統一するなど、変更する考えはお持ちなのか、お伺いいたします。

 五点目、国全体で過去最高の訪日外国人観光客数を記録しておりますが、東北地方を訪れる外国人の延べ宿泊者数は震災前に比べ三割減少したままで、外国人観光客の回復は本県にとっても大きな課題であります。そして、訪日外国人客を呼び込むために、東北観光推進機構が提案している広域観光周遊ルートである日本の奥の院・東北探訪ルートを成功に導くためにも、空の玄関口となる仙台空港に国際路線の直行便を今後どうやってふやすかが大きなかぎになると考えております。従来まで、国内、国際線就航路線拡大に対して、県独自のインセンティブなど支援策を実施しておりませんでしたが、民営化を契機に路線拡大を図るためにも、県としての航空会社及び現地旅行会社への一定のインセンティブの付与が必要と考えられますが、御所見をお伺いいたします。

 また、仙台空港国際化利用促進協議会などが果たしてきたエアポートセールス等は民営化後にはどのようになるのか、お伺いいたします。

 六点目、空港民営化に伴い、第三セクターである仙台空港ビル及びエアカーゴターミナルの株式が今年度中には運営事業者に譲渡され、それに伴い約五十七億円が各株主に支払われますが、県分としてはどれくらいの金額になるのかお示しください。また、県分の譲渡金は、空港周辺の開発等を目的とした基金にしてはどうか、御所見をお伺いいたします。

 空港周辺活性化について、現在、岩沼市中坪・荷揚場地区に県土地開発公社が工業用地の造成工事を行っております。来年の四月には、仙台空港フロンティアパークとして分譲開始予定となっております。仙台空港に隣接をし、東部自動車道や仙台港とのアクセスもよく、多くの企業も関心を寄せていると聞いておりますが、誘致等の現状はどのようになっているのか、お伺いいたします。

 八点目、民営化に合わせるように、空港周辺においてはさまざまな動きがあります。岩沼市においても、市民発意で中坪地区南側の矢野目西地区の開発に関する協議が進められており、そのような状況を受け、岩沼市としても市街化区域編入を目指して取り組みを始めたようであります。このような動きをより確実にし、空港民営化を契機に一層の企業誘致、空港周辺地域活性化に弾みをつけるためにも、県としても、岩沼市や周辺住民と一緒になって、空港周辺地域への企業誘致やさまざまな支援策を推進すべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 また、空港利用者を一層増加させる方策の一つとして、地震・津波防災ミュージアム施設などを、空港東側に設置をしている千年希望の丘地内や矢野目西地区に誘致してはどうか、お伺いをいたします。

 次に、宮城の農業振興についてお尋ねをいたします。

 日本には誇るべき国柄があります。息を飲むほど美しい田園風景。日本には、朝早く起きて汗を流して田畑を耕し、水を分かち合いながら、五穀豊穣を祈る伝統があります。自助自立を基本としながら、不幸にしてだれかが病に倒れれば村の人たちがみんなで助け合う農村文化、という二〇一三年三月十五日の安倍総理の参加表明からTPP参加交渉は始まりました。私は四年前にもTPPについて質問をし、第一次産業はGDPの約一・五%でしかありませんが、資源が乏しい我が国において、貴重な再生可能な資源の一つであり、そこから生み出される生産物は、食品加工や流通を初め、農村地域、地域の商店街、環境保全など多方面にわたり波及効果を生み出しており、一次産業を守ることは国を守ることにつながると、反対の立場から述べております。しかしながら、農業者や農業団体の反発や不安をよそに、二年半に及ぶ参加交渉から、十月五日、米国アトランタで開催されていた閣僚会議で、環太平洋戦略的経済連携協定、TPP協定の大筋合意に至っております。今回のTPP協定については、参加交渉での情報提供が全くないままの大筋合意により、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物の重要五品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすることや、十年を超える期間をかけた段階的な関税撤廃も認めないことなど、衆参農林水産委員会によるTPP決議の採択、そして、宮城県議会においても、平成二十二年十一月定例会から五回にわたり、大津波による甚大な被害、風評被害などから復旧・復興道半ばにある本県にとって農林水産業の復興に甚大な影響が及ぶことになるなど、TPP協定交渉に関する意見書を採択しております。そのようなことを踏まえて、十月五日のTPP交渉大筋合意について、知事はどのような評価をしているのか、お伺いいたします。

 また、衆参両院の農林水産委員会の決議にも記されている引き続き再生産可能となるように、若しくは聖域の確保を最優先すると言えるのか、県としての見解をお伺いいたします。

 大筋合意を受けて国内対策を実施する前に、JA宮城中央会など農業者団体の多くは、合意内容の検証と情報開示、そして農業者を初め国民的議論を求めております。私は、当然のことであり、本県においては壊滅的な被害から懸命に復旧・復興、農業再生のために尽力をされてきた現場の声であると重く受けとめなければなりません。今回の大筋合意に対して不安や戸惑いを抱える生産者、JAを初めとする農業者団体などとどのように向き合い、どのような対応を考えているのか、お伺いいたします。

 県は、平成二十五年四月に、TPPにより関税撤廃した場合、本県農業への影響について、国の試算方法に準じて試算を行っており、農産物で七百七十億円、林産物三十四億円、水産物で二百二十七億円、合計千三十一億円の影響額になっておりました。この場合は、関税すべて即時撤退、追加的な対策を計算に入れない仮定で試算をしており、米の四百二十八億円、牛肉百三十七億円、豚肉九十二億円と衝撃的な数字になっておりましたが、今回の大筋合意により関税削減や段階的撤廃にはなってはおりますが、さまざまな分野に大きく影響が出るものと容易に想定されます。そして、大筋合意を受け、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物の重要五品目への特別輸入枠の設定や段階的関税削減、撤廃や輸出農産品の関税撤廃なども公表されており、これらの条件のもとでの本県の農業に対してどのような影響が出るものと想定しているのか。また、県として、影響額の試算は行っているのか、お伺いいたします。

 更に、見直しが進められている第二期みやぎ食と農の県民条例基本計画にTPP関連についてはどのように反映されるのか、お伺いいたします。

 次に、沿岸部においては、東日本大震災による津波のため農業用機械等の流出により、個人での経営再開が困難になるなどの要因により、農地集積が進み、大規模経営の農業生産法人などが沿岸部を中心に増加をしております。先月発表された二〇一五年農業センサスの速報値からも、沿岸部、内陸部ともに経営規模の拡大が進んでおり、今後もこの傾向は続くものと考えられますが、県は、農業経営体の変化についてどのような認識を持っているのか、お伺いいたします。

 また、農業生産法人等においても、経営規模の増加により経営が劇的に変化せざるを得なくなってきております。そして、万が一にも経営に行き詰まることになれば、規模の大きさから、地域営農に対し深刻な影響を及ぼすことになると懸念され、一刻も早く安定的な農業経営への道筋をつけることが大切であります。そのようなことからも、大規模農業経営体に対する各種支援策を一層強化すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、新規就農者確保、農業者育成事業についてお伺いいたします。

 県内の新規就農者数は、平成二十二年度から初めて百名を超え、平成二十四年度からは百七十名台で推移しております。増加の要因としては、農業法人の雇用の増大によるものが多く、平成二十五年度は、新規就農者百七十九名中百三十名が雇用就農者、平成二十六年度は百七十名中百二名が雇用就農者となっており、震災以前までと比べ就農形態が大きく変化をしております。このような状況を踏まえ、新規就農者確保・育成支援についてどのように考えているのか、お伺いいたします。

 そして、変化に対応した農業経営者育成も重要であり、今後の宮城の農業をリードする意欲とすぐれた経営感覚を兼ね備えた担い手を育成、支援し、人材力強化対策をより一層進め、宮城の農業を力強く持続可能な農業構造にしなければなりません。本県においても、平成二十四年度から地域農業の活性化、復興支援、農業界を担うリーダーの育成、農業における新たな価値創造といった目的のもとに、みやぎ農業経営塾を開催するなど取り組んでおりましたが、人材育成や地域の担い手発掘などの観点からどのような成果があったのか、また、今後の展開についてお伺いいたします。

 次に、農地中間管理事業、農地集積バンクの取り組みについてお伺いいたします。

 平成二十五年に発表された日本再興戦略の中で、農林水産業の競争力を強化するという観点から、農業においては農地を最大限効率的に活用できるようにするなど、生産現場を強化し、担い手への農地集積・集約や耕作放棄地の解消を加速化し、農地のフル活用、生産コストの削減を目指しております。そのことを受け、昨年度から各都道府県に農地中間管理機構を設置し、本県においても、みやぎ農業振興公社が農地中間管理機構として担い手への農地集積を推進し、農業経営の規模拡大、利用する農地の集団化、農業への新規参入の促進を図っていくことになっております。本県農業の生産性の向上と競争力の強化を図るため、担い手が利用する農用地の面積割合を、平成二十二年時の四五・六%からおおむね平成三十五年度には九〇%とすることを目標としております。そして、平成二十七年度の集積目標は四千五百六十ヘクタールとされておりますが、十一月時点においての農地中間管理機構実績として、平成二十六年度実績と二十七年度受け付けの累積を合わせても千九百四十九ヘクタールとなっており、今年度の集積目標を達成するには厳しい状況にあると思いますが、農地中間管理機構の状況についてお伺いいたします。

 また、全国的に農地中間管理機構の問題点として、以前までの農地保有合理化法人とさほど変化がなく、地域農業のディベロッパーとして十分機能していない、現地で農地集積の調整を行う担当者が少ないなど、さまざまな要因により、今後農地の貸し手供給不足が生じ、参入者に対し農地の提供ができなくなるのではと指摘がなされておりますが、本県において、昨年度、今年度を通じての課題をどのように考えているのか、お伺いいたします。

 次に、財政運営について。

 国は、ことし六月に、平成二十八年度から平成三十二年度までを東日本大震災からの復興・創生期間と位置づけ、被災者支援や住宅再建などのため、五年間で六兆五千億程度の事業費を充てる新たな枠組みを決定しております。平成二十三年度から二十七年度までの集中復興期間に計上した二十五兆五千億と合わせ、平成三十二年度までの総事業費は三十二兆円程度となっております。このように今年度で集中復興期間が終了し、平成二十八年度からの五年間は新たなフレームとして復興・創生期間に入ることになりますが、震災発生後から今日に至るまでの財政運営を振り返り、また検証をして、どのような所感を持っているのか、お伺いいたします。

 次に、東日本大震災から復旧・復興を一日でも早くなし遂げるため、震災復興計画に上げている事業の着実な実施、そして安全安心な県民生活を維持するための年金・医療・介護など、社会保障関連施策を充実することがより一層求められております。しかしながら、毎年増大する社会保障関連経費に対応するための財源確保や、安定した財政運営を維持していくためには、その時々の財政状況を踏まえ、適切な対応が当然ながら必要であります。そして、各種基金の活用も健全財政を維持していく上で必要な要素であり、経済事情の著しい変動等により財源が著しく不足する場合において、当該不足額を埋めるための財源に充てるときや、災害により生じた経費の財源又は災害により生じた減収を埋めるための財源に充てるときなど、さまざまな状況に対応するためにも、財政調整機能を有する基金においては、一定水準の残高は必要であります。そのようなことから、平成二十六年度決算において標準財政規模の約一割の四百九十六億円の財政調整関係基金残高になっており、おおむね安定的な財政運営が見込める水準にあると言えます。しかしながら、今年度をベースに中期的な財政見通しを試算した結果、平成三十年度には財政調整関係基金が枯渇し、なおかつ百八億円の財源不足が生ずる結果が出ております。現状では安定水準にあるとはいえ、不断の事務事業の見直しなど、行財政改革の推進が必要なのは言うまでもありません。そして、災害復旧工事や復興交付金事業等の震災関連事業がマンパワーや建設資材不足などにより、年度内の執行が完了せずに翌年度に約四千億円を超える事業が繰り越す事態となり、見かけ上、地域整備推進基金などの積み上がりを生じております。このことは毎年の決算総括で以前から指摘をしておりますが、一向に改善の兆しが見られないのは財政の構造的な問題と言えるのか、御所見をお伺いします。

 また、震災以降、財政調整機能を有する財政調整基金の積み増しや、東日本大震災復興基金などの震災関連基金の創設などにより、県が管理をする基金の残高はふえておりますが、実際に活用可能な額との乖離が大きくなっているのも事実であります。一部において、すべての基金残高が自由に活用できるなどの誤解を招いておりますので、今後は、各種基金の設置目的、活用方法を広く県民に周知させることが必要と思いますが、どのように考えているのか、お伺いいたします。

 最後に、放射光施設誘致について。

 十二月三日に東北大が主催をした、新しい東北を拓く放射光計画と題し、市民公開講座が開催され、会場は市民の皆さんを初め大学関係者や企業等の出席者で満員になっており、関心の高さと期待の大きさを改めて認識したところであります。放射光施設とは、強力なエックス線の光、放射光を使用し、学術研究、産業技術開発を行う先端基盤の施設で、産業の国際競争力向上のみならず、地域産業の振興にも大いに貢献しております。そして、放射光施設をめぐる現状は、国内最先端の放射光施設であるスプリングエイトの建設から二十年が経過し、その間、新たな放射光施設の整備は行われず、もはや国内では最新設備を活用した技術開発が行えない状況になりつつあるとも言えます。そのような背景からも、東北放射光計画、SLiT‐Jの建設実現を学術、産業界から多く求められております。そして、放射光施設に対するニーズは幅広い分野にわたっており、国内最大の放射光施設のスプリングエイトでは、産業利用の割合が二〇%を超えており、毎年百八十社、二千六百人の研究者や技術者が利用しております。このように生産誘発効果や雇用創出効果等も大いに期待ができ、東北地方、宮城に誘致したならば、産官学連携のもとに復興計画にもある、次世代を担う新たな産業の集積、振興、グローバルな産業エリアの創出とグローバルビジネスの展開の実現に大きく近づくことになります。創造的な復興の実現に向けた取り組みの一つでもあり、東日本大震災で被災をした宮城の復興と再生、そして発展の象徴となるものと考えられております。しかしながら、昨年発足した東北放射光施設推進協議会の動きを見てみますと、今年度の活動は昨年度と比べ低調になっており、誘致に向けての熱意や可能性について低下しているのではと心配をしておりますが、施設誘致について、現段階において国との協議はどのような状況にあるのか、お伺いいたします。

 今後は、復興集中期間が終了し、特例的な財政支援を行う復興予算が期待できない中において、来年度以降は県としてどのような方針を持って施設誘致活動を進めていくのか、お伺いいたします。

 以上で、壇上からの質問を終了させていただきます。

 御清聴まことにありがとうございます。



○議長(安部孝君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 村上智行議員の一般質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、仙台空港民営化についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、民営化にかかわる選定過程と結果についてのお尋ねにお答えいたします。

 今回の国の選定手続においては、各応募者から民間の英知を結集したすぐれた提案がなされるなど、非常に高いレベルでの競争が展開されたものと受けとめております。この選定過程では、国の審査委員会において、仙台空港の将来イメージや基本コンセプトのほか、具体的な設備投資や収支計画及びその実現可能性等について厳正かつ公正な審査が行われ、そのうち最も高い評価を得た東急前田豊通グループが優先交渉権者に選定されたものと認識しております。国の発表資料によりますと、同グループの提案では、東北で航空旅客に最も選ばれ、最重要な貨物拠点となる空港の実現や東北ブランドの発信など、宮城のみならず東北全体の発展に貢献する取り組みのほか、航空会社の拠点化等を促進する積極的な設備投資が計画されており、県といたしましても、今後の仙台空港の更なる活性化に大いに期待をしているところであります。全国に先駆けて空港民営化に取り組んでまいりました我が県といたしましては、今後、仙台空港を民営化の成功モデルとして全国に誇れる空港へと発展させ、宮城のみならず広く東北全体に経済効果を波及させていきたいと考えております。

 次に、仙台空港六百万人・五万トン実現サポーター会議の今後の位置づけと展開についての御質問にお答えをいたします。

 このサポーター会議は、地域にとって望ましい空港民営化に向けた機運醸成を目的に設立したものであります。これまでの会合を通じて、民営化手続の最新情報を提供するとともに、空港を核とした地域活性化の先進事例を紹介してまいりました。この結果、サポーター数は当初の想定を大きく上回る三百二十者になったほか、運営権者の事業提案には、空港での東北ブランド発信や空港からの交通網の充実など、会合で取り上げた活性化策が盛り込まれました。また、来月二十七日には、サポーターの皆様への民営化実現の報告と運営権者と地域の一体的な連携を再確認する趣旨から、第五回目の会合を開催予定であり、この会合をもってサポーター会議は当初の役割を全うできるものと考えております。来月の二十七日でございます。したがいまして、今後は、運営権者と十分に協議をしながら、空港の安定的な運営と持続的な成長を力強く後押しする新たなサポート体制の構築に取り組んでまいります。

 次に、乗降客数と貨物取扱量の目標についての御質問にお答えいたします。

 東急前田豊通グループの提案概要における三十年後の目標値五百五十万人・二万五千トンは、国の選定手続に際し、独自の調査に基づき、みずからの経営努力で実現可能な数字として算出したものと考えております。一方、県の掲げた目標は、地域と運営権者が連携、協力して空港振興に取り組むことにより達成しようとするものであり、今後も六百万人・五万トンの実現に向け、運営権者とともに、地域と一体となって空港の利用促進及び航空需要の創出等に取り組んでまいります。

 次に、大綱二点目、宮城の農業振興についての御質問のうち、TPP交渉大筋合意の評価についてのお尋ねにお答えをいたします。

 TPP協定交渉の合意内容については、国全体の産業の育成、国益を前提とした判断に基づくものであると認識しており、国会決議と合意内容に係る評価に関しましては、今後の国会における審議動向を注視してまいりたいと考えております。一方、我が県の基幹的な産業である農林水産業については、懸念、不安の声が寄せられていることも事実であり、私も農業者の不安は払拭されていない状況にあると認識をしております。このため、ことし十一月には、私みずからが国に対し迅速かつ十分な説明を尽くすこと、農林漁業者が確実に再生産を図り持続的な発展ができるよう万全な対応を行うことなどを要望したところであります。県といたしましては、我が県の農業を将来にわたり持続発展させるため、引き続き、経営規模の拡大や先進技術の導入、経営の高度化や多角化を進め、収益性の高い競争力のある農業の実現を目指してまいります。

 次に、大綱三点目、財政運営についての御質問のうち、震災発生後から今日に至るまでの財政運営についてのお尋ねにお答えをいたします。

 東日本大震災は未曾有の大災害であり、我が県を初めとする被災自治体に甚大な被害をもたらし、財政基盤が脆弱な被災自治体が独力で震災からの復旧・復興に取り組むことは極めて困難な状況でありました。そのような中で、国は平成二十三年度から五年間を集中復興期間と位置づけて、復旧・復興に必要な財源を確保するとともに、国庫補助率のかさ上げや補助対象範囲の拡大、東日本大震災復興交付金や震災復興特別交付税の創設、各種基金の積み増しのための交付金の増額などの特例的な財政支援措置を講じ、これにより、被災自治体は実質的にほぼ負担なく復旧・復興事業を推進することが可能となっているところであります。このように被災直後は我が県の財政運営も困難に直面することが危惧されましたが、国により手厚い特例的な財政支援措置がとられた結果、今日まではおおむね安定した財政運営が図られているものと考えております。

 次に、大綱四点目、東北放射光施設誘致についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、現段階における国との協議状況についてのお尋ねにお答えをいたします。

 放射光施設の誘致については、昨年度、我が県の呼びかけにより、東北放射光施設推進協議会を設立し、復興予算等の活用も含め、国策としての実現を求めてまいりました。今年度、復興財源のあり方が変わり、国においても東京オリンピックを控え、財源確保が厳しい状況であることが判明したことから、推進協議会の今後の取り組み方針として、中長期的な視点から国の整備方針が示されるなど機運が高まった際に速やかに東北への誘致活動ができるよう、情報の収集と共有、機運づくりのための啓発活動を実施していくことで合意が図られるところであります。現時点においては、東北大学を中心に、国及び産業界の意向について情報収集している段階であり、県といたしましては、今後とも、東北大学及び東北経済連合会と連携し、誘致実現を目指してまいります。

 次に、来年度以降は県としてどのような方針で誘致活動を進めていくのかとの御質問にお答えをいたします。

 国の財源確保が厳しい現在の社会情勢においては、早期の施設整備が難しい状況に変わりはないものと認識しております。県といたしましては、推進協議会と歩調を合わせて粘り強く誘致活動に取り組むとともに、東北大学及び東北経済連合会との連携を密にしながら、実現に向けた新たな方策を検討してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 総務部長山田義輝君。

    〔総務部長 山田義輝君登壇〕



◎総務部長(山田義輝君) 大綱三点目、財政運営についての御質問のうち、基金の積み上がりについてのお尋ねにお答えいたします。

 東日本大震災以降、災害復旧工事や震災関連事業等において、人手や資材の不足などにより、多くの事業で年度内に事業を完了することができず、多額の予算を繰り越している状況にあり、また、繰り越し予算は補正が行えないことから、決算において多額の不用が生じております。この結果、実質収支が膨らむとともに、国庫や震災復興特別交付税等の復興財源の返還・精算分や翌年度以降の財源として活用する分が地域整備推進基金等の基金に積み上がっており、今回の震災特有の問題であると考えております。今後、復興関連事業の落ちつきに伴い事業が進捗し、予算繰り越しの減少や震災復興特別交付税の精算が進むことなどにより、基金の積み上がりは解消されるものと見込んでおります。また、震災関連の各種基金の状況につきましては、活用方法や活用実績等を県のホームページで紹介しているところですが、よりわかりやすい工夫を検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱二点目、宮城の農業振興についての御質問のうち、生産者や農業者団体への対応についてのお尋ねにお答えいたします。

 TPP協定大筋合意後、政府は、総合的なTPP関連政策大綱の中で、攻めの農業への転換や経営安定のための対策を講じることとしておりますが、その具体的な手法やその規模、財源などはいまだ示されておらず、農業者の不安は払拭されていない状況にあると認識しております。このため、今後の対応に当たっては、農業者や農業団体から広く意見を聞き、現場の声として受けとめ、国に対し具体の対策へ反映していくよう強く要請をしていく必要があると考えております。このようなことから、先般、宮城県農業協同組合中央会、全国農業協同組合連合会宮城県本部などの県内農業者団体を交え、TPP協定大筋合意に係る情報交換会を開催し、今後の対応について情報の共有化を図ったところであります。県といたしましては、今後とも、県内の農業者団体等との情報交換の機会を重ねながら現場の声を十分把握し、必要な対策を国へ要望するなど、農業者の不安の解消に努めてまいります。

 次に、大筋合意に伴う我が県農業への影響及びみやぎ食と農の県民条例基本計画への反映についての御質問にお答えいたします。

 今回の大筋合意の内容や政府の対応方針等について、国から逐次情報提供がなされておりますが、国による具体的な影響試算結果を初めとする影響分析が公表されていない現時点において、我が県農業への影響について正確に分析判断することは困難な状況にあると考えております。しかしながら、合意内容から国産の牛肉、豚肉の価格低下、米や生乳の需給バランスの悪化などが想定されますことから、年内に公表が予定されている国の経済効果分析結果を踏まえ、我が県における影響額の試算を検討してまいります。また、現在見直しを行っているみやぎ食と農の県民条例基本計画では、経営感覚にすぐれた担い手の育成、農地集積の加速化、水田フル活用による収益性の高い作物への転換など、農業の競争力強化と体質の強化に取り組んでいくこととしており、政府が総合的なTPP関連政策大綱で示した体質強化対策の方向性と合致したものとなっております。県といたしましては、来年秋に示される予定である国の具体策を踏まえながら、今後更に必要となる施策の重点化を図るなど柔軟に対応し、我が県農業の持続的な発展に努めてまいります。

 次に、農業経営体の変化についての認識と大規模農業経営体に対する支援策の強化についての御質問にお答えいたします。

 県内の農業経営体は農地集積などによる経営規模の拡大傾向が今後も続くとともに、これら経営体が法人化し、雇用を取り入れて経営の高度化、多角化を図り、中核的な担い手として我が県農業を牽引していくものと期待しております。震災以降、沿岸部を中心に大規模な農業法人の設立が大幅に増加しておりますが、法人化に伴う組織運営や経営管理、規模拡大、新品目導入に伴う雇用や労務管理など、マネジメント能力の向上が重要な課題であると認識しております。県といたしましては、このような課題に対応するため、農業革新支援専門員や先進的園芸経営体支援チームを設置し、民間の支援機関などと連携しながら、高度な先進技術や省力化技術の導入、大規模経営に対応した管理能力向上など、今後の経営体の目標となるような農業法人の支援に取り組んでいるところであります。今後、その支援により得られた成果の普及を図るとともに、特に、設立後間もない法人に対してきめ細かな支援を行うなど、法人経営の早期安定化に重点的に取り組み、大規模経営体の支援を強化してまいります。

 次に、新規就労者の確保、育成と人材育成や地域の担い手発掘についての御質問にお答えいたします。

 新規就農者の確保、育成については、みやぎ食と農の県民条例基本計画の中で、年間百三十人の新規就農者確保を目標に掲げ、その実現に向けた支援を実施しており、震災後は雇用就農者が増加しているところであります。雇用就農者については、将来は独立した経営者や法人等での次世代の経営者となることも期待されることから、農業インターンシップ制度の利用のほか、農業法人への就農を促進する被災地域農業法人等復興促進事業や、新規就業者に対する実践的な研修を支援する農の雇用事業などの活用により、円滑な就農や研修の実施を支援しております。更に、雇用の受け皿となる農業法人の経営強化の支援も実施し、我が県農業を担う優秀な人材の確保に努めているところであります。人材育成や地域の担い手発掘については、地域農業の活性化や、我が県農業を担う次世代リーダーの育成が必要であると認識していることから、みやぎ農業経営塾やみやぎ産業振興機構と連携したアグリビジネス実践講座などを実施しております。みやぎ農業経営塾などを開講して以来、両講座で約百人が食・農ビジネスの経営者として必要な知識を身につけ、地域のリーダーを目指し、それぞれ特徴のある活動を行っているところであります。県といたしましては、我が県農業の持続的な発展に向け、引き続き関係機関と連携し、地域農業を牽引するさまざまな人材の確保やすぐれた経営感覚を備えた農業経営者の育成に努めてまいります。

 次に、農地中間管理機構の現状と課題についての御質問にお答えいたします。

 農地中間管理事業による農地集積面積については、昨年度で四百五十ヘクタール、今年度は今月末までに約千五百ヘクタールとなる見込みであります。今後、来年度の水稲作付に向けて各地で集落座談会が開催されることから、引き続き市町村や農業協同組合などと連携しながら、地域の話し合いの場を積極的に活用し、目標の達成に向けて取り組んでまいります。また、これまで農地中間管理事業を推進してきた中で、農地の貸し手不足が課題とされておりますが、これは、地域農業の将来像について、農業者間の話し合いが合意に至っていない地域も多いためと認識しております。このため、農地中間管理機構では、今年度から地域コーディネーターを七名配置し、モデル地区を中心とした話し合いの場の誘導のほか、農地の貸し手の掘り起こしや、借り手とのマッチングなどの取り組みを強化してきたところであります。県といたしましては、引き続き農地中間管理機構や関係機関と連携し、事業の一層の周知を進めるとともに、人・農地プランの作成や方針などについて、地域における徹底的な話し合いが進むよう支援を行いながら、担い手への農地集積を推進してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安部孝君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、仙台空港民営化についての御質問のうち、これまで県が担ってきた、空港や周辺自治体との関係性についてのお尋ねにお答えいたします。

 これまで県では周辺自治体とともに、エアポートセールスを初めとする空港の利用促進に向けた取り組みや周辺対策など、仙台空港の活性化に積極的に取り組んでまいりました。民営化後の空港運営は運営権者がみずからの責任で行うこととなりますが、運営権者からは、地域と一体となった空港の利用促進や広域観光への取り組みなどを期待されているところであります。このため県といたしましては、民営化後も引き続き、仙台空港及び周辺地域の発展に向けて、地元自治体や経済界などと運営権者との連携体制を構築するなど、積極的にかかわってまいります。

 次に、航空会社等へのインセンティブについての御質問にお答えいたします。

 航空会社等への就航意欲喚起に向けたインセンティブにつきましては、民営化後は、空港運営権者の判断により、着陸料の減免などさまざまな施策が実施されていくものと認識しております。県では、この取り組みを後押しするためにも、継続した需要喚起を行うことが最も重要であると考えており、今後も空港利用促進に向けたPR等を積極的に行ってまいります。

 次に、民営化後のエアポートセールスへの対応についての御質問にお答えいたします。

 民営化後のエアポートセールスは運営権者が主体的に行うこととなりますが、より効果的なセールスとするためには、地元自治体や経済界などと連携した取り組みが重要であると認識しております。そのため、民営化後におきましても、運営権者が取り組みますエアポートセールスの戦略を踏まえながら、運営権者と仙台空港国際化利用促進協議会等との役割分担を明確にし、これまで以上に実効性のあるエアポートセールスを展開してまいりたいと考えております。

 次に、空港ビル及びエアカーゴターミナルの株式譲渡代金についての御質問にお答えいたします。

 仙台空港ビル等の株式譲渡代金の総額は五十六億八千七百五十万円でありますが、株式譲渡契約が現時点で完了しておりませんことから、宮城県分も含めまして個別の金額につきましては公表を差し控えさしていただいておりますので、何とぞ御理解願います。また、譲渡代金の取り扱いにつきましては、仙台空港及び周辺地域の活性化への活用に向けて、基金化も含めまして今後検討してまいりたいと考えております。

 次に、仙台空港フロンティアパークの企業誘致の現状についての御質問にお答えいたします。

 岩沼市中坪・荷揚場地区で調整が進められております仙台空港フロンティアパークにつきましては、現在、空港に隣接いたします特性を生かしながら、航空関連の企業を中心に積極的な誘致活動を進めており、既に複数の企業と進出に向けて具体的な調整を行っているところであります。県といたしましては、空港民営化を契機といたしまして、これまで以上に岩沼市と連携を図りながら、空港及び周辺地域の活性化に寄与する企業を誘致してまいりたいと考えております。

 次に、空港周辺地域への企業誘致や支援策についての御質問にお答えいたします。

 仙台空港周辺地域は、空港を活用した新たな産業の集積など、今後更なる発展が期待できる地域であると認識しております。このため、県では、空港周辺地域における産業集積の実態を把握し、都市計画法の用途や各種法的規制を踏まえ、民営化後における土地利用の課題を整理するための調査を進めているところであり、今後、この調査結果を岩沼市及び名取市と共有するとともに、地域で取り組む企業誘致を積極的に後押ししてまいりたいと考えております。

 次に、空港周辺地域への施設誘致についての御質問にお答えいたします。

 民営化後の仙台空港の発展を見据えますと、近接しております千年希望の丘や矢野目西地区は、空港を活性化し、新たなにぎわいを創出することが可能な地域であると認識しております。県といたしましては、空港利用促進の観点から、今まで以上に連携を強化し、地元自治体が進めております誘致活動に協力してまいります。

 以上でございます。



○議長(安部孝君) 三十一番村上智行君。



◆三十一番(村上智行君) 空港について再質問させていただきます。

 インセンティブの件なんですが、今まで県というのは余り積極的にその路線の開拓というかそういったものにインセンティブはやってこなかったように私は記憶しておりますが、やはり今度民営化になってきて、仙台国際空港というふうに名前が変わるのかどうかわかりませんが、ホノルル便がなくなったりですとか、ついこの間は、若生副知事も台湾の方に行かれてて、その直後に減便になったりですとか、やはり国際線でかなり苦戦をしているなというふうな現状を、これは民営化になったからといって、急激に変わるわけでありますので、そこは最初が肝心だと思いますので、県として今まで踏み込まなかったこういった領域にも私はぜひとも入っていくべきだと思っております。その件、一点お聞かせ願いたいと思います。



◎知事(村井嘉浩君) 空港民営化の最大のメリットは、今まで着陸料が決められていたと、全国一律だったと。したがって、航空会社としては、誘致するためには差別化を図れないので、そのために、インセンティブ、何らかの形でサポートして補助金をくれというのが今までのやり方だったんですね。それでは、県民の税金をどんどん注ぎ込まないと飛行機を誘致できないということで、今回の法律を変えていただいて、民営化によって少なくとも仙台空港は空港全体で利益が上がった分を着陸料の軽減に充てることができるようになったわけです。それがこの民営化法の最大のメリットであり、我々が手を挙げた最大の理由であります。したがいまして、そこでまた、県がそこでインセンティブをということで、航空会社に補助金を出すようであれば、今度は運営権者が経営努力をしなくなってしまうということもありますので、まずは自分で汗をかいていただいて、空港の空ビル内やあるいはその前にある駐車場等で利益を上げて、その分を着陸料の軽減に充てていただくように最大限努力をしていただきたいと思います。ただ、県としてもいろんな支援をしていこうというふうに思っておりまして、例えば住民対策ですね。運航時間を延長しようとするならば、恐らく住民の皆さんとのいろんな話し合いをしていかなければならないと思いますので、そういった支援は県として会社に対して積極的にしていこうというふうに思っておりますので、いい関係をやろうと思ってますが、少なくてもインセンティブという形で税金を投入するということはちょっと、今回の手を挙げた最大の私の趣旨、理由でございますので、その点は御理解をいただきたいというふうに思います。



○議長(安部孝君) 三十一番村上智行君。



◆三十一番(村上智行君) そこは理解をいたしました。それでは、やはり今言った時間延長ですとか、きょうは空港周辺の住民の皆さんも傍聴に来ております。民営化を期待している声は本当に大きいんです、矢野目西ですとか。これから次世代につなぐためにも、県としてより一層、力をというか協力して企業誘致ですか、さまざまな面で一緒になって、取り組んでいただきたいと思います。

 そのことを申し上げまして、私の一般質問を終了させていただきます。

 ありがとうございました。



○議長(安部孝君) 暫時休憩いたします。

    午後零時四分休憩

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    午後一時再開



○副議長(長谷川洋一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。四番高橋啓君。

    〔四番 高橋 啓君登壇〕



◆四番(高橋啓君) それでは、議長よりお許しをいただきましたので、質問をさしていただきます。みやぎ県民の声、高橋啓でございます。よろしくお願いをいたします。

 こうして宮城県議会の壇上に立って、大きな感慨が心によみがえってまいります。平成二十三年三月十一日に発生しました東日本大震災であります。行方不明者を含め一万八千人を超す犠牲者、想像を絶する被害、多くの方々がその後の人生を変えることになりました。苦難の道を歩かざるを得なくなった方々、いまだに避難を続けておられる皆さんに衷心よりお見舞いを申し上げるものでございます。

 そして、今、その復興への思いに大きな影を落としているのが放射性廃棄物の問題であります。人類史上余り例のない問題に直面して、まさに正しい方法を選択したのか、時がたつにつれ、その対処法しかなかったのか、安全安心な解決法なのか、大きな疑問を抱かざるを得ないのであります。私は、町の総務課長としてその仕事を終えようと考えておりました。しかし、この問題に直面し、その選定過程やその後の環境省とのやりとりの中で、大きな不信と疑問に襲われ、そのことは加美郡民の共有するものとなり、この場に立つこととなったものであります。本日は、多くの地元の皆さんも知事の一言一句に耳を傾けております。どうか加美郡民も宮城県民の一員であることを改めて確認をさせていただきたいと思うのであります。

 放射能の問題は、人間が携わっている以上、必ず事故は起こります。そのことを前提に物事を考えていかなければなりません。福島第一原発事故がそのことを証明しているのであります。最悪の事故を予想して、いかに被害を少なくするか。このことを第一に考えていかなければなりません。そのような観点から質問をさせていただきます。また、昨今、異常気象が頻繁に発生しております。このことによる被害を未然に防ぐための早急な取り組みが必要です。この二カ件について質問を行います。

 それでは、最初に、河川整備計画の状況について伺います。

 ことしの九月九日から十一日にかけて、関東、東北の各地で観測史上最高を記録する激しい豪雨に見舞われ、大崎市で渋井川の堤防が決壊するなどの県内でも河川の破堤や越水が相次ぎ、広範囲で浸水する事態となりました。県が管理する河川でも被害がありました。これを受けまして、二点について質問をいたします。

 最初に、災害対応状況について。

 県内でも河川のはんらんで浸水被害が発生し、県として、防災計画や水防計画に基づき、関係市町村と連絡して災害対応に当たることになっていると思いますが、状況はどうだったのか、伺います。

 次に、河川整備計画の状況について。

 県は、知事管理区間の河川整備計画を立てておりますが、特に今回被害が多かった鳴瀬川水系河川整備計画というものがあります。その内容は、河川計画の基本的な考え方、流域及び概要、現状と課題、目標、整備の実施に関する事項等が計画されています。この計画に基づいて実行されているのかどうか、状況について伺います。

 次に、大綱二点目、指定廃棄物最終処分場建設の方向性について伺います。この問題は、本会議においても再三にわたり議員の皆様が質問をされており、知事も県政の重要課題として位置づけておられ、その方向性について間違いないよう質問をさせていただきます。

 東京電力福島第一原子力発電所事故で発生した指定廃棄物の最終処分場建設問題については、これまで、環境省が開催した市町村長会議において、候補地の選定手順や手法、提示方法等が提案され、平成二十六年一月二十日、栗原市の深山嶽、加美町の田代岳及び大和町の下原の三カ所を詳細調査候補地として示されました。しかし、候補地選定はあくまでも環境省等が設定した評価項目等を機械的に当てはめたものであり、選定に当たり当該候補地が抱える地域特性や事情が十分に配慮されておりません。候補地の三カ所はいずれも水源地にあり、その下流域では、飲料水や農業用水として広く利用されており、候補地に選定されたことで既に深刻な風評被害が生じております。候補地の提示以来、三自治体においては処分場設置に反対する住民運動が活発化し、当該三市町議会における処分場建設に反対する意見書の可決や特別委員会の設置のほか、行政区長会や農協を初めとする各種団体等では次々と反対決議及び白紙撤回を求める署名活動が行われています。本来、この問題の本質は、原発事故を起こした東京電力と国の責任に属するものであります。一方、本県の各自治体には現在、放射性物質に汚染された稲わら、牧草等の指定廃棄物が大量に一時保管され続けていることから、これら指定廃棄物等の早期撤去と処分が急務となっており、一日も早い解決が望まれています。環境省は、三候補地の詳細調査の結果を踏まえて、最終的に候補地を一カ所に絞り込み、正式に公表するとしていますが、処分場設置に住民は強い不安とさまざまな懸念を抱いており、現段階では三自治体は足並みをそろえることもできず、詳細調査に着手できるような状況ではありません。よって、国においては、詳細調査については、当該自治体及び地域住民の理解を得た上で着手することが大前提であり、事態を悪化させることのないよう、三候補地が国有地であることをもって、その前提がないまま調査を強行しないよう強く要望いたします。これは平成二十六年三月二十日に、本宮城県議会議長から衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、環境大臣、復興大臣あてに提出されたものであります。この議会議員全員の思いと意見について、知事はどう受けとめておられるか、伺います。

 次に、関連して六点について質問いたします。

 最初に、現在の指定廃棄物の量と濃度について。

 事故以来四年九カ月が経過し、現在の県内の指定廃棄物の量と濃度は当時と比較してどうなっているのか、伺います。

 次に、導入時期の検討について。

 当初、処分場導入時期において、処分の方法やその設置による住民への影響の議論がなされたのか。また、設置場所を国有地としたことにより、行政手続を優先させて、本来の安全性への検討がされていないことが混乱を招いている原因と述べられていますが、見解を伺います。

 次に、候補地の現状とその安全性について。

 三候補地ともその一帯が明らかに自然災害の発生する素因を有する地すべり地域であり、今後、地震等で誘因された場合、災害が発生するおそれのある場所であることが事前調査で解明されています。除外すべき箇所であると思いますが、見解を伺います。

 次に、水道水源特定保全地域について。

 県が平成二十二年二月に指定した水道水源特定保全地域内に候補地田代岳が指定されていますが、県の考え方について見解を伺います。

 次に、被害の想定について。

 実害や風評被害はどのように想定されているのか、また、その補償はどのように考えているのか、見解を伺います。

 最後に、安全安心な処分方法への方向修正について。

 県内の放射性の指定廃棄物及び一般廃棄物について、最終処分場を建設して処理する方法と、放射能の特性を勘案し、安全に一定期間国が分散管理保管し、特別措置法の改正とその基本指針の見直し後、処分する方法とで比較し、より県民が安全安心して暮らせる処分方法に方向修正することが必要であると思いますが、見解をお伺いします。

 以上、壇上から質問させていただき、よろしく御理解ある回答をお願いを申し上げます。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 高橋啓議員の一般質問にお答えをいたします。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、河川整備計画の状況についての御質問のうち、関東・東北豪雨の際における県の対応状況についてのお尋ねにお答えをいたします。

 県では、災害対策に万全を期すため、大雨警報の発表を受け、九月九日午前四時二十五分から警戒配備体制をしいていましたが、十一日午前一時四十五分に大和町長から自衛隊による人命救助要請を受け、特別警戒配備体制に移行しました。同日午前三時二十分に大雨特別警報が発表されたこと、広範囲に浸水被害が発生していることが確認されたことなどから、県災害対策本部を設置し、迅速な救助活動を進めるため、午前八時三十分に災害対策本部会議を開催いたしました。自治体によって避難勧告等の発令時間に差異はございましたが、県では、大雨特別警報発表前から被害情報の収集に努め、各市町村に対して、河川水位情報のほか防災気象情報や土砂災害警戒情報等の提供を行うとともに、早目の避難勧告等の発令を促し、災害対応を迅速に行うよう周知、喚起を行いました。また、水防団による水防活動に加え、自衛隊や県警察、各消防本部の県内広域応援による救助活動等も迅速に実施されたところでございます。

 次に、大綱二点目、指定廃棄物最終処分場建設の方向性についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、宮城県議会の意見書をどう受けとめているのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 県議会からの意見書は非常に重いものと考えており、最終処分場の設置に当たって地元の自治体や住民の理解を得ることは大変重要でありますので、国には意見書の趣旨をしっかりと受けとめ、地元の理解を得る努力をしていただきたいと考えております。一方で、最終処分場はいわゆる迷惑施設であり、住民の方すべての理解を得ることが非常に難しいということも現実であります。意見書でも述べられておりますが、私は、この問題で最も重要なことは、既に県内各地に存在し一時保管されている指定廃棄物をどうすれば一刻も早く処理できるかということであり、何年かかっても処分場ができさえすればよいという問題ではないと考えております。国には、地元の理解が得られるよう最大限に努力を行うと同時に、リーダーシップを発揮して早期処理を実現することの両方が求められていると考えております。

 次に、処分場設置方針決定の際の処分方法や住民への影響、安全性の検討に関する議論についての御質問にお答えをいたします。

 国は、指定廃棄物を最終処分場で処分することや、施設の構造及び維持管理の方針などについて、国が設置した指定廃棄物処分等有識者会議等の場で議論した上で決定しており、また、指定廃棄物の処分による周辺環境や住民への影響につきましては、追加被曝線量を年間一ミリシーベルト以下とすることが安全性確保の目安とされました。

 次に、候補地の選定手順については、安全な処分に万全を期すべく、避けるべき地域をあらかじめ除外することや、詳細調査を実施して専門家による安全性の評価を行うことなどを前提とした上で、国が責任を持って速やかな施設整備を行うために、利用可能な国有地の中から候補地を選定することを基本としてきたものと認識しております。

 なお、候補地の選定手順については、市町村長会議において国が安全性の検討を経た案を説明し、それに市町村長の意見を反映させるというプロセスを経て合意形成が図られてきたものでございます。

 次に、処分場建設による実害や風評被害に関する御質問にお答えをいたします。

 国が計画している施設は、何重もの安全対策を施した遮断型最終処分場となっており、適切な維持管理、モニタリングを実施することによって、廃棄物に含まれる放射性セシウム等が漏れ出すことを防止できるものとされております。したがいまして、処分場から放射性物質が拡散するリスクは極めて小さいものと考えられ、このまま一時保管を継続することによるリスクよりも格段に低くなるものと考えております。一方で、感情的な側面や放射性物質による影響についての誤解などから、施設への不安や風評被害が発生してしまうおそれがあることも否定できない事実であります。このため、国に対し引き続き放射線、放射能に関する正しい理解の促進や風評被害対策に万全を尽くすよう求めるとともに、万が一処分場設置による実害が生じた場合や風評被害が生じた場合には、国として責任を持って対処するよう求めてまいります。

 次に、県民が安全に安心して暮らせる処分方法に方針転換すべきとの御質問にお答えをいたします。

 現在の国の方針は、我が県に存在するどの最終処分場よりも厳重な安全対策が施された施設を国が新たに設置し、責任を持って長期的に管理するというものであり、これが実現されれば、早期に指定廃棄物の安全な処理が進展するものと考えております。しかしながら、地元の反対により現地調査が再び越年した現状から、国が方針どおりに進められるかどうかは不透明な状況にあります。県といたしましては、今月十三日に国が開催いたします予定の市町村長会議において、国の方針や市町村長の御意見を伺い、どうすれば県内の指定廃棄物等を一刻も早く安全に処理できるかという観点から、今後の対応を判断してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱二点目、指定廃棄物最終処分場建設の方向性についての御質問のうち、指定廃棄物の量と濃度についてのお尋ねにお答えいたします。

 指定廃棄物の指定は、保管者からの申請等により国がその都度行っており、先月二十日までに国が指定した宮城県内の指定廃棄物の数量は約三千四百トンであります。これらの放射性セシウム濃度については指定を行う時点で国が確認しており、ほとんどが一キログラム当たり三万ベクレル以下であったと伺っております。現時点の放射性セシウム濃度は時間の経過とともに減衰しているものと想定されており、現在、国において、宮城県内の指定廃棄物の現状を把握するため、放射性セシウム濃度の再測定が行われているところであります。

 次に、三候補地とも地すべり地域であり、除外されるべきとの御質問にお答えいたします。

 三カ所の候補地は、市町村長会議の場で合意形成してきた選定手順では、地すべり地域として除外されるべき地域には該当しておりませんが、一方で、地すべりが発生する危険性が高い土地であるとの御指摘があることも承知しております。候補地の安全性をしっかりと確認することは大変重要であると認識しておりますので、選定手順に基づき、詳細調査によるデータの収集や、指定廃棄物処分等有識者会議での専門家の評価を受けることにより、候補地の安全性が科学的に確認された上で、候補地としての適否が判断される必要があるものと考えております。

 次に、候補地が水道水源特定保全地域に指定されていることに対する県の考え方についての御質問にお答えいたします。

 ふるさと宮城の水循環保全条例は、健全な水循環の総合的な保全を目的としており、事業者に対しては、その事業活動に関し水循環への負荷の低減に努めるよう求めております。国は、今回の指定廃棄物最終処分場の設置に当たって、水源に影響を及ぼさないように配慮することとしており、候補地の選定において水利点からの距離を評価項目とするほか、水を排出しない遮断型構造の施設とし、モニタリングも徹底していくなど適切な管理を行っていく方針を示しております。このようなことから、県といたしましては、処分場の設置は地域の水循環には影響しないものと考えておりますが、条例で指定されている地域に設置する場合には、条例の趣旨を踏まえて事業を実施していただきたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、河川整備計画の状況についての御質問のうち、鳴瀬川水系河川整備計画の進捗状況についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、昭和六十一年八月や平成二年九月、平成九年六月などの豪雨によるたび重なる水害を踏まえ、平成十三年に鳴瀬川水系多田川ブロック河川整備計画を、平成二十年に鳴瀬川水系河川整備計画を策定しております。大江川におきましては、これまで急激な都市化の進む大崎市穂波地区の古川南土地区画整理事業とあわせて新大江川の整備を進めており、善川、竹林川、味明川におきましても、下流の国管理河川との調整を図りながら、河川整備計画に基づき、築堤や河道掘削を進めてまいりました。今回の豪雨を踏まえ、被災しました河川の災害復旧を早急に実施するとともに、水害常襲河川の解消に向けて、善川等において災害対策等緊急事業推進費や河川等災害関連事業費を活用するなど、必要な予算の確保に努めながら、着実に鳴瀬川水系の河川整備を推進してまいります。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 四番高橋啓君。



◆四番(高橋啓君) ありがとうございました。

 それでは、再質問をさせていただきたいと思います。

 最初に、災害対応状況についてなんですけども、私の地域においても、河川計画に掲載されている多くの河川があります。中でも名蓋川それから深川では、平成二十四年五月の豪雨災害でも浸水被害が発生し、多額の被害を地域にもたらしました。その傷もいえないうちに今回また同様の被害が発生いたしました。二十四年度の災害につきましては、被災調査や河川計画を検討し、対策を行うという県の回答を得ていましたが、なかなか実行まで行かなかった。今回の被害については、このたび年度内を目途に維持管理計画と水防計画を見直し、今後五年間で水害常襲河川を解消し、県民や市町村に情報の提供を充実していくという方針を打ち出していただきましたので、引き続き、河川管理計画の実行をよろしくお願いを申し上げます。

 次に、河川整備計画ですが、河川改修には膨大な費用と年月がかかることはわかります。平成十三年に策定された多田川ブロック河川整備計画が進んでいれば、今回の渋井川の決壊もある程度防げたかもしれません。ただ、これだけは難しい判断が必要だったかもしれません。計画があっても進まない、進められないのは、費用が伴うもので、限られた予算の中でいかに今後の災害を予測し、防ぐための施策を作成して、安全安心な県土づくりに引き続き努めるということですので、今後ともよろしくお願い申し上げて、次の質問に移らさしていただきます。−−答弁よろしくお願いいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 御指摘のとおり、河川改修については、さまざまな計画に基づいて進めてきたところでございますが、予算上の制約もあった中で、どうしても御指摘のとおりの進捗状況だったというふうに状況としてはなっております。今回の災害を受けまして、今年度の補正予算から平成三十二年度までの予算といたしまして約百億円ほどの予算を確保しながら、鋭意河川整備の方を進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 四番高橋啓君。



◆四番(高橋啓君) 引き続きよろしくお願いを申し上げます。

 それでは、指定廃棄物最終処分場の方向性について伺います。

 最初に、意見書につきましては知事の考えをお聞きいたしました。本議会も環境省も知事も、地域の理解を得て進めることで、改めて確認をさしていただきました。

 次に、現在の廃棄物の量との濃度の状況について質問をいたします。

 先ほど国の状況について御説明をいただきましたが、県管理の施設につきましては説明がございませんでした。県の方も管理して、きちっと把握していると思いますけども、わかればよろしくお願いいたします。

 それから、四年九カ月が経過して、放射能の半減期の特性から計算できるセシウムの濃度、確実に下がっていると思われます。空間線量から換算推計値であらわせば、四年経過した後に最初の数値からすると計算上は六〇%まで下がっております。ただし、実際に測定した箇所によれば三〇%まで下がっておりました。倍下がっておりました。放射線量は確実に減衰していると思いますが、現状を把握して、放射性廃棄物を国と事業者が責任を持ってかつ安全に、八千ベクレル以下も含めて責任を持って処分していただきたい。これはみんなの願いだと思います。特措法を改正し、処分できるようにすべきと考えますが、見解をお願い申し上げます。



○副議長(長谷川洋一君) 環境生活部長佐野好昭君。



◎環境生活部長(佐野好昭君) まず、指定廃棄物以外の放射性廃棄物の濃度の関係でございますけれども、八千ベクレル以上であっても未指定のものというものもございます。これにつきましては、国の方が各市町村の方に、市町村で把握している濃度がどうなのかという照会をして把握しているという状況でございまして、県として独自に測定をしているという状況ではございません。最終処分場の規模、これについては未指定のものも含めた形で国の方で規模の設計なりをしておりますので、もしそういうもので必要だということであれば、国に対して必要に応じて、指定しているもの以外の未指定の分の八千ベクレル以上の放射性廃棄物に汚染された稲わら等についても測定していただきたいというふうに要望はしていきたいと思っております。

 それから、八千ベクレル以下を含めて国の方で処分をしていただきたいということでございますが、現実的に、今、八千ベクレル超のもののほかに、八千ベクレル以下についても確かに県内では処理が進んでいないという現状にあります。そういった中で、国に対して要望をしていくということには、それは県としても同じ気持ちではありますが、いずれ八千ベクレル以下のものも国の方で処分するということになれば、そちらの方についても、例えば焼却施設をどうするのかとか、どこに埋め立てするのかと、そういったことについては、同じような課題が生じてくるものというふうに考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 四番高橋啓君。



◆四番(高橋啓君) なかなか難しいところは出てくるやに思うんですけども、次にちょっと関連しておりますので進ませていただきます。

 次に、導入時期の検討についての質問さしていただきました。

 最初に、放射性廃棄物処理の前提とされるものは何かと、住民生活に支障を及ぼさないよう安全に処理することだと思います。これが大前提だと思います。これまでの議論は、安全性よりも早急な処分を優先してきた嫌いがあり、その結果、土地の取得のない国有地を選定して進めてきたと思われます。二十二項目の選定基準を定めて候補地の絞り込みを進めてきましたが、その中で安全性に関する基準、二つのみでございます。三十度以上の傾斜地、ここは除く、地すべり地域は除くという基準がありました。ところが、選定されたのは三候補地とも水源地で地すべり地域でした。その結果についてどう思うか、見解をお願いいたします。

 あわせて、先ほどの……。



○副議長(長谷川洋一君) 四番高橋啓君、質問者は一問一答形式でお願いいたします。



◆四番(高橋啓君) じゃ、よろしくお願いいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) その件につきましては、市町村長会議において、こういうルールでやろうということを話し合って、国から提案があって、それをみんなで話し合った上でいろんな意見を入れて決めたということであります。水源地である、地すべり地域であるというのは、それぞれ三候補地とも同じようなことをおっしゃっておりますけれども、これを本当に、水源地で環境に及ぼす影響があるのか、地すべり地域であるのかということを詳細調査で調査をしようというふうにしているということです。したがって、選定をしたのは、国有地の中でやりましょうというのを市町村長会議の中でそのようなルールを決めようということで、加美町長も入っている中でそのようなルールを決めて、そして候補地が決まったと。決まった途端に、これは地すべり地域だから、あるいは水源地だからと言われても、これを調べるための詳細調査であるということでありますので、まず調査をしていただいて、その調査をしている中でそれぞれの主張をして、こういうところがあるということを言いながら、そして三カ所とも不適であれば、その時点でもう一度どうするのかということを話し合うというのが、これは市町村長会議を経たルールではないかと私は考えているということでございます。ただし、加美町長に対してはそのようなことを言いますが、加美町民の方がそのようなことに対して納得していないということについては当然でありますけれども、住民として当然の主張だというふうに思っておりますので、その点については、地元の皆さんの厳しい御意見というのは真摯に受けとめなければならないと考えておりまして、それは国に対して何度もちゃんとした説明をするべきだ、あるいは一軒一軒歩いて、住民の皆さんに話をすべきではないですかということを私は何度も国の方に環境省に話をしているということであります。

 また、ちょっと質問の趣旨とはずれますけれども、私といたしましても、きょうは住民の方が来られてますから、はっきり申し上げますが、県内につくりたいわけではなくて、できれば五つの県この問題抱えていますので、五つの県ともあわせてどこかに県外に、どこの県かはわかりませんけれども、どこかの県に集約をするというのがベストな案だということは、私もそのように考えておりました。それはこの問題が起こってから当時の民主党政権のときから、私はずうっと何度も何度も、政権交代なって、自民党政権になったときにも、公式にも非公式にも、県外に集約する方がいいですよということは言ってます。今でも言ってます。今でもそう思ってます。ただし、環境省がそのような方針を変えない以上は、これは早く処理をするということを一義に考える、これがやはり宮城県知事としての務めだと考えているということであります。ぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 四番高橋啓君。



◆四番(高橋啓君) 今の質問に関連して、候補地の現状とその安全性についてなんですけども、先日行われました第一回の環境省と加美町の有識者を交えた意見交換会で、環境省の担当部長、候補地の選定では、安全性よりも行政手続を優先したと述べております。こういった処分場を建設する場合は、脊梁山脈、要は奥羽山脈です、や水源上流部には設置しない。これが原則です。今回はそれを破り、リスクよりも場所を優先したものであります。更に、第二回意見交換会においては、地質学の東北大学の大槻名誉教授が現地を踏査して意見を述べられておりました。結論として、安全性にかかわる有効な指標は、地すべり地形箇所それから勾配三十度以上の傾斜地の二つだけで、地すべり地域内にあっても−−環境省の意見です、真上でなければよいという環境省の判断は誤りである。地すべりの素因が備わっている地域では、将来発生する確率が高いと評価すべきである。三候補地のいずれも川上、風上にあり、地すべり密集地帯にあるので、不適切であると。不適切な方法で抽出された三候補地の詳細調査は無意味、むだであると述べられておりました。既存の文献を参考に、三候補地を地すべり面積占有率というのがあります。これは地すべりによってできた地形が占める面積の割合で、地すべりの起こりやすさの指標であります。そして危険度をあらわすものです。その指標で考えると、東北で最も安定しているのは、常磐線沿いの丘陵地になります。そこと比較して、大和町の候補地については二百三十倍危険であると、加美町の候補地は百二十倍危険であると、栗原市の候補地は百倍危険であるという評価されております。被害リスクを想定して進めるべきと判断しますが、見解をお伺いをいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) そのような主張をされることは、私は、権利として当然あるというふうに思います。ただし、そういうお話をされて、そしてまた、国側は国側でいろんな方を立てて検証をして、その上で加美町が不適であれば、それはもう一度、大和になるかもしれないし、栗原になるかもしれないし、あるいは三カ所とも不適になるかもしれない。それをまず調査をするために、詳細調査、現地調査も含めてやった上で、そのときに、その加美町の主張をどんどんされるべきだと私は思います。一歩も中に入ってはならぬと、入らずにそれではだめだというのであれば、何のために市町村長会議からずっと積み上げてきたのかということが意味がなくなってしまいますので、私は、それほど間違った主張をしてないんじゃないかなと。国も考え方、言いたいことはたくさんあるでしょうから、その意見をぶつかり合う場をしっかりと設けるべきだというふうに思います。実際栗原の場合は、詳細調査はやむなし、ただし詳細調査をやる中に自分たちが主張する研究者を入れてくれと、そして研究者を入れて、調査をするときにしっかり立ち会わせてくれ、そしてその場で現地でいろんな指示、こうやって調べてくれということを言うので、それを調べた上で検証して、三カ所を比較してくれというような主張をされていました。それはもっともだというふうに思うんですけども、一歩も立ち入ってはならぬということであれば、これはいいのか悪いのかということを検証すらさせないということでありますので、それはちょっと無理があるのではないかと私は思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 四番高橋啓君、再質問は簡潔にお願いいたします。



◆四番(高橋啓君) 詳細調査については、明らかにそれは不適だという原因が明確な場合は、当然候補地に選定されるべきではないと、前提の段階でのお話ですので、それは判断していただきたいというふうに思います。

 それから、被害の想定について若干お尋ねいたします。

 知事が、先月の二十四日の新聞記事なんですけども、反対する地元住民と気持ちは一緒だということと、ただ、全体の利益を考えて決めるのが私の信条というふうに述べられておりました。指定廃棄物が分散保管されている現状は放置できないということも述べられておりました。全体の利益について、全体の利益のためには一部の利益は仕方がないというふうになります。しかし、これを進めることで処分施設が県内にできることとなれば、全体の不利益につながるというふうになると思います。県内全体風評にさらされることになるのは必定でございます。しかも、上流域の水源域に施設をつくってしまえば、下流域への影響は免れません。産業分野への影響、とりわけ農業分野への影響や食品企業への影響は至極。さまざまな形で風評被害の影響が発生し、全体の利益という知事の考えと反対の結果になるのではないでしょうか。実際、既に実害が出ている例があります。有機栽培米を出荷している複数の農家からは、候補地に名前が上がっただけで取引先から納入を断られたという連絡をいただきました。また、先般から申し上げた農協米の出荷も、関東、関西の取引業者から決まれば取引はできない旨の連絡は既にきております。また、企業についても事例は紹介できませんが、こういった状況で既に起きています。三市町を代表して加美町が反対しているようにとられますが、他の市町も建設には反対と明言しております。もし、候補地に決まれば加美町以上に反対するとも述べておられます。県内に設置が決まれば、被害はその流域だけでなく、県全体に影響を及ぼすものです。県内で生産される農産物は県内産として出荷されます。例えば関東、関西に出荷されるお米は、県内どこで生産されても、宮城米として評価され出荷されます。影響は県内全体に及びます。他の生産物も同様です。放射性廃棄物処分場がある県の生産物として取り扱われることになります。その補償は大変になると思います。どのようにお考えか、お伺いいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 風評被害につきましては、これはどのような影響が出るかということは、この段階でどうなるということを私は申し上げることはできませんが、しかし、少なくとも福島県で今度指定廃棄物の処分場を受け入れるということを表明をされました。それによって、福島のものが、福島県全体の農林水産物がどのような影響が出るかということは注意深く見守る必要があるだろうというふうに思っております。今のところは、発表があってから福島の農林水産物が価格が急激に下落したというような話は聞いてはいないということでございます。今後どうなるのか、その辺はしっかりと見届けたいというふうに思っております。

 それから、施設について不安を持たれる方、住民の皆さんに詳しい説明を環境省としてないのが問題だというふうに私思いますけれども、私は素人ですから詳しいことはわかりませんけれども、大変厚いコンクリートで固められた遮断型の施設でございまして、当然雨が一滴も入らないような仕組みになってございます。したがいまして、地盤が問題がなければ地すべりだという主張がありますので、その点については詳細調査しなければいけませんけれども、地盤が安定していれば、これはもう水源に影響を及ぼすことはまずないだろうというふうに思っております。

 それからもう一つ、地元の意向はいいのかということなんですけれども、それは、そんなことはないんですけれども、ただ、今は分散管理してますね。そこで農家の方たちが大変迷惑こうむっているんです。その人たちもう既に風評被害のおそれを感じておられるということです。したがって、じゃ、その処分場をつくる住民の意思は大切だけど、今分散管理している農家の方たちの意思は無視していいのかというと、これはそうではない。したがって、私といたしましては、そういった全体を考えてるということです。しかも、先ほどの高橋議員の御質問を聞いておりましたら、分散管理をすることの方がリスクが少ないというようなお話がありました。だんだん半減期が来て放射能のレベルが下がっていくんだ。したがって、その段階で一般廃棄物という形にできるんじゃないかなと。そういう考え方も確かにあることはあります。しかし、今、放射能の中で稲わら等で入っておりますのは一番多いのがセシウムでございます。セシウムの一三四と一三七というのがあります。一三四というのは半減期が二年ですから、この二年の分が半分ぐらいありますから、一気にがーっと下がるんです。ところが、残りの一三七というものが半減期が三十年ですから、これが半減期になるまで物すごく時間がかかってしまいます。したがいまして、高橋議員が言うように、全部の指定廃棄物が八千ベクレル以下の指定廃棄物以下の基準になるまでには恐らく六十年、九十年という時間がかかってしまう可能性があるということです。それまでだれが保管をするのか。結局、また保管をするときに同じ問題が起こるということです。それから、八千ベクレルを切ったら、一般廃棄物として、じゃ、処分できるのかということなんですけれども、これを燃やしてまた八千ベクレルを超えると、それが指定廃棄物になってしまいます。燃やすと、物すごく濃度が高まるんです。したがって、少しの指定廃棄物を燃やすためには、大量の一般の廃棄物、ごみが必要だということになりますので、三千トン以上の指定廃棄物が仮に、仮にですよ、高橋議員が言うように八千ベクレルを切ったといたしましても、それを全部一般廃棄物として処理するためには物すごい年月がかかってしまう。数十年かかってしまうということです。その間、まただれかが管理をしなきゃいけないということでございます。その管理をするところ、分散管理のままだと預かっている農家の方たちに迷惑をかけてしまうということなんです。

 したがって、私といたしましても、これだけ地元の皆さん、三つの市町住民の皆さんが反対されている中で、国に呼応してこのような発言をするというのは正直つらい気持ちがありまして、きょうおこしの皆さんには大変申しわけないとおわびをしなきゃいけないというふうに思っておりますが、私としても、もうほかに方法がない。したがって、国に対して厳しいことを言っておりますけれども、これしか今のところは、国がこうすると言っている以上は、これしか選択肢がないんだということは、ぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 四番高橋啓君。



◆四番(高橋啓君) 一問一答なんで、まとめて質問をさしていただきますけども、農産物の廃棄物の種類、例えば、浄水発生土や稲わら等は指定廃棄物は比較的きちっと保管、管理をされておりまして、安定しております。むしろ、八千ベクレル以下の指定されていない、自治体で処理しなければならない牧草等が野ざらしで保管をされておりまして、大変不安定な状態になっています。今後これらをきちっと保管すべきと思いますが、放射能の特性を見きわめて、減衰する特性を勘案して処理すること、これは大変私は重要だと思っております。減衰してから処理する方が安全です。決して、焼却して濃度を上げるべきではないと考えております。その間はきちっと建屋の中に指定廃棄物も一般廃棄物も国費で国の費用で保管すべきと考えております。

 今、福島では、廃棄物を処理する焼却施設の建設が進められております。事業費二千七百億円、十六基建設予定です。既に稼働しているものもありますし、大小ありますが平均すると一基百七十億円、解体と設置まで入れると二百七十億という金額になります。県内に予定している処分場も同じで、これは一、二年で解体されます。そこに埋立処分をされるものです。その後、それを百年、二百年と管理していかなければならない。国の計画です。たとえ百年といたしましても、管理費は膨大であります。少なく見積もっても四百億はかかると試算できます。では、分散保管の費用につきましては、仮に五十カ所設置、保管となれば、一カ所一億ぐらいの建物で五十億という金額が試算できると思いますけども、きちっと保管・管理して、安全な数値まで下がって土に戻せる、戻す処理をしていくこともできます。二百ベクレル以下になれば土に戻せます。環境省は、時間のない中で、福島で進めている焼却埋立処分方式を五県にそのまま当てはめております。指定廃棄物の量と濃度に合わせて処分方法も検討すべきであり、それがより安全安心な方法であれば、皆さんも納得して耐えて協力できるものとなりましょう。これは百年、二百年と続く重大な問題です。間違った判断をしてはならないし、急いで判断してはならないと私は思います。

 住民の方々は、私たちのふるさとを汚さないでほしい、美しいふるさとを次の世代に残したい、その一心だけです。我々加美郡民は、最終処分場建設に全員が反対を訴えております。県全体を考えて、県内への建設はすべきではありません。もしそうでないとするならば、最終処分場の是非を県民に問うべきであると考えます。今月十三日に市町村長会議が開かれる予定と聞いております。よく方向性を検討していただき、市町村長の多くの意見に耳を傾けていただきたいと思います。

 最後に、結論といたしまして、現状を白紙に戻し、県内の放射性の指定廃棄物及び一般廃棄物は、中期一定期間、国が管理・保管をし、特別措置法の改正とその基本方針の見直し後、処分を進めるべきと考えます。ぜひ、県民の立場に立って、環境省との安全な処理方法に対する意見交換を実施していただき、県民が納得する方法で処理してくださるようお願いし、知事から最後に見解をいただき、私の質問を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) それも一つの考え方だと思いまして、否定するわけではありませんが、少なくとも二百ベクレル以下になるまでには数百年、すべてのものが二百ベクレル以下になるまでには数百年かかると思います。それまで分散で保管していてくれと言って、はい、わかりましたと皆さん言ってくださるかどうかということも考えなければいけないだろうというふうに思います。今度の市町村長会議では、私としてこういうふうに答えを持っていくというふうな今考えはございませんで、市町村長さん方が二年待たされて、どういう思いを持っているのか、ストレートに国に対してぶつけていただきたいと思ってますし、私も一自治体のトップとして参加をさしていただきまして、国に対して私の考え方はしっかり伝えたいというふうに思っております。その上で、私が決めることではなく国が決めることですから、それらのいろんな意見を聞いて、国が賢明な判断、決断をしていただきたいと思います。私は必ず言いたいと思っておりますのは、この問題は分散管理しても、反発が出ます。そして、集中して一カ所で処分場をつくる、複数で二カ所でもいいと思うんですけども、処分場つくるとなったら、反発を受けます。県外に持っていくとなれば、県外の受け入れ先が反発をすると。どのような選択肢をとっても、必ず大きな反発が出る問題ですので、これは政治のリーダーシップなしには、官僚にお任せでは解決できない問題ですから、これはもう政権の命運をかけるくらいの覚悟で取り組んでほしいということは強く訴えたいというふうに思っております。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。

    〔二十一番 守屋守武君登壇〕



◆二十一番(守屋守武君) 決して若くはない新人の守屋でございます。私自身は、震災復興について現場で取り組んでまいりました。今年度で終了する集中復興期間、そしてまた二十八年度からの復興・創生期間。しかし、被災地におきましては、復興に区切りはございません。村井知事は、同会派の菊地議員の答弁で、最優先課題は復興であり、創造的復興を旨として進めるとお答えになりました。まさにこのことがこれからの課題でございます。震災復興関連を中心に通告に従って質問をいたしますので、よろしくお願いをいたします。

 まず、震災から四年九カ月となる現時点における復興の現状について伺います。

 震災から四年九カ月が経過し、復興への地域格差が顕著になってまいりました。現在なお応急仮設住宅の民間賃貸住宅又はプレハブ入居者それぞれが二万二千八百五十人、プレハブの方が二万六千八百人、合わせて四万九千六百五十人の方が再建を待っている現状でございます。各被災自治体も全力で対応しております。ここは、変わらぬ支援体制をお願いをするところでございます。また、産業の再生においては、再建加工場の人の不足が深刻な状況でございます。過日水産加工業宿舎整備の補助金が出されましたことは、大変大きな力になっております。今後は、全体的なインフラ整備ということになりますが、肝心の防潮堤は、国、県、市町で被災の大きな石巻以北の進捗が思わしくございません。集中復興期間終了後の事業展開に不安要素がないわけではございませんから、これからもしっかりと対応していかなくてはなりません。今回の震災復興事業は、地域合意を基本として考え方を進めてまいりました。区画整理事業、防災集団移転事業、災害公営住宅整備事業、海岸整備事業など取り組んでまいりました。おくれるほど合意時点の考えと現状対応に変化が出てくるのも無理はございません。被災地がなお大きなストレスを感じていることも事実でございます。このような全体状況をとらえ、被災地宮城県がよい形の復興を果たしていく大事な時期に差しかかっておりますから、知事の復興への取り組みと富県宮城再生への決意を伺います。

 次に、震災復興の現状と県の役割について伺います。

 被災地の復興事業調整についてでございます。海岸整備事業の取り組み方についてお伺いをします。

 海岸防潮堤は、地域合意の中で、L1対応の整備を基本とし、関連事業と整合性を図りながら進められております。今回の津波被害を教訓に、漁港エリアへの進入路は以前は陸閘でしたが、スロープでの乗り越しタイプを基本とし、災害に強い地域づくりを進めております。今回の防潮堤の構造は、海岸線にあった小さな桟橋や船着き場などの漁業施設が主要な漁港に集約をされ、それに伴って、生産者も以前より大きな機械や車両を使用するようになり、防潮堤背後の道路は産業道路としての役割が強くなります。現状は自治体の震災復旧事業での復旧整備なので、車がすれ違うこともできない幅員三メートル程度の道路復旧となっております。ぜひとも県と市が協議をして復旧・復興に取り組むべきではないでしょうか、伺いをいたします。

 次に、各種復興事業と個人及び企業等の再生と再建について伺います。

 グループ補助事業を受けて再建した事業者が、市街地区画整理事業、低地ゾーンのかさ上げ事業及び漁港区域内の整備事業において発生した立ち退きに対し、再建のための条件が合わないことから、本体事業のおくれになっております。グループ補助は中小企業庁、立ち退き補償は国土交通省、再建補償は水産庁となっており、それぞれ所管する制度適用で対応しておりますし、補助を出す機関が立場上上位になっておりますから、末端の窓口である市町に判断をゆだねられても難しい状況でございます。現在自治体を経由して各省庁に方針整理を要望しておりますが、地方任せが解決しない状況でございます。筋から行くと、復興庁において方針整理を図っていくべきと考えます。事業者にとって返還や補助減額の要否及びその額のいかんは資金調達計画に大きな影響があるため、自己資金調達のための金融機関融資等に支障が生じ、返還等の判断ができるまで代替工場整備に着手できない支障が生じております。加えて、事業者が代替整備に着手できないと用地収用がおくれ、公共工事着手に支障が生じ、復興の更なるおくれとなっているのです。県としては、グループ補助の窓口でもあり、上級省庁との折衝、そして被災事業者に不利益にならないように、連携をとって復興事業がおくれることのないように進めていただきたいと思います。これらについての対応をお伺いをいたします。

 次に、緊急雇用創出事業回収不能債権についてお伺いをいたします。

 緊急雇用創出事業回収不能債権への支援に係る気仙沼市、登米市及び美里町による宮城県への要望が十一月十八日に出されました。これは株式会社DIOジャパンが震災後にコールセンターを相次いで開設し、緊急雇用創出事業を活用した人材育成事業を自治体から受託して事業を展開しておりましたが、DIO社と関係子会社は先月までに破産の手続が完了していることから、東北を中心に十九市町が被害に遭い、不適正な支出等は十八市町で総額四億五百万ほどに上ります。このうち宮城県では、気仙沼市が約二千九百三十六万、登米市が約八千五十六万、美里町が約一千六百十三万円となっております。平成二十六年度事業業務委託の概算払いの過払いも含めると、気仙沼市が約五千二百八十三万円、登米市が約九千九百七十万円、美里町が約四千百四万円となっております。気仙沼市の場合を見ると、平成二十六年度業務委託費の概算払いが二千三百四十七万六千八百六十六円の過払いで、平成二十四年度及び二十五年度の緊急雇用創出事業実施上の不適正事案分の委託費二千九百三十六万百二十八円が返還対象とされました。市では、県からの委託費を一般財源で精算・返還しており、近々、県から不適正事案分の返還請求が見込まれており、合わせて五千二百八十三万六千九百九十四円の損害をこうむる状況に陥っております。要望に関する回答は、今後岩手県、福島県と連携して国に救済策を要望していくことと、県として支援のあり方を検討していくとのことでございました。県からの紹介で立地をした経緯もあり、県においては主体性を持って救済策を講じるべきと考えますが、いかがでしょうか、回答を求めます。

 次に、県における少年スポーツ振興の取り組みについてお伺いをいたします。

 二〇一二年のロンドンオリンピックでは、フェンシング競技で宮城県出身の淡路卓、千田健太、菅原千恵子の三選手が日本を大きく沸かせました。気仙沼においてもフェンシングのスポーツ少年団への入団者が急増いたしました。いよいよ二〇二〇年には東京オリンピックでございます。下村前文科大臣は、東京一極集中を加速させることなく、スポーツと文化の祭典とすることによって、全国津々浦々、今までの伝統行事などを含めて活性化することによって、世界じゅうの人々を日本の文化で魅了すると話しております。安倍総理は、東日本大震災の被災地については、復興五輪として大会が復興の後押しとなり、見事に復興をなし遂げた姿を世界に向けて発信すると話しております。県では、このオリンピック、そして、その前年に開催されるラグビーワールドカップに対してどのような対応を考えておられますか、伺います。

 また、このようなスポーツの盛り上がりが、少年スポーツ振興の中でスポーツをするきっかけづくりにも最も有効でございます。国のスポーツ基本計画では、成人の週一回以上のスポーツ実施率が六五%程度、週三回以上の実施率を三〇%程度となることを目標としておりますが、宮城県は週一回の実施率が三八・四%となっております。スポーツの実施率を上げることは介護予防策であり、医療費削減にもつながることとして、高齢化社会への必須課題となっております。生涯スポーツの入り口を担っているのは、少年時代のスポーツとの出会いであります。まさにその窓口はスポーツ少年団でありますが、平成十五年には団員登録が約三万人あったのですが、今は二万五千人弱となっております。このようなことから、スポーツ少年団への運営補助、又は学校部活動を含む少年スポーツ振興策について伺ってまいります。

 以上、四カ件でございます。どうぞ御回答の方、よろしくお願いをいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 守屋守武議員の一般質問にお答えいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、震災から四年九カ月となる現時点における復興状況についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災の壊滅的な被害からの復旧・復興に当たりましては、被災者の生活再建や地域経済の再生等を最優先課題として全力で取り組んでまいりました。この結果、防災集団移転促進事業や被災地復興土地区画整理事業、災害公営住宅の整備など、まちづくりが本格化したほか、JR仙石線の全面復旧、三陸自動車道の四車線化など、震災からの復興は着実に進んできているものと認識しております。一方、今なお約五万人の方々が仮設住宅等で不自由な生活を余儀なくされているほか、被災事業者の早期復旧や失われた販路の回復など、産業の再生に向けた課題も残されている状況にあり、復興の更なる加速化に努めていくことが必要と考えております。時間の経過とともに被災地を取り巻く状況は日々変化していることから、今後とも、被災市町の課題や被災者の思いをしっかりと受けとめ、被災地に寄り添いながら、復旧・復興を着実に推進していくとともに、創造的復興に向けた取り組みをあわせて進めていくことにより、富県宮城の実現を目指してまいります。

 次に、大綱二点目、震災復興の現状と県の役割についての御質問のうち、グループ補助金等における関係省庁との調整についてのお尋ねにお答えをいたします。

 グループ補助金の交付を受けて建物などを復旧した後に、公共事業などにより立ち退きを求められた事業者については、事前に財産処分の承認を得た上で代替施設を整備するなど、一定の条件を満たす場合には補助金の返還を免除しております。しかしながら、御指摘のありました事業者のように、復旧事業であるグループ補助金と代替施設の整備に利用する補助事業の所管が異なる省庁である場合、補助金返還などの取り扱いについて関係機関による調整に時間を要し、代替施設計画や土地区画整理事業の進捗に影響を及ぼしている事例が生じていることは承知をしております。県といたしましては、この問題解決に向け、それぞれの所管省庁の見解を踏まえて対応する必要があることから、地元市町と個別の課題の認識を共有し、現在、関係省庁に必要な働きかけを行っているところであります。今後とも、復旧・復興におくれが生じないよう、地元市町や関係機関と連絡を密にし、早期の課題解決のため、県として必要な対応を行ってまいりたいと考えております。

 次に、大綱四点目、県における少年スポーツ振興の取り組みについての御質問のうち、オリンピック及びラグビーワールドカップへの対応についてのお尋ねにお答えをいたします。

 二〇二〇年東京オリンピック大会は、被災地にとり、東日本大震災から復興する姿を世界に発信する絶好の機会であり、地域経済の活性化、スポーツを通じた教育や健康づくりにもつながるものと考えております。このため、県としては昨年度全庁的な推進本部を設置し、県内市町村における事前キャンプ誘致の支援やジュニアの競技力向上に努めるとともに、ひとめぼれスタジアム宮城において開催が予定されているサッカー競技の受け入れに向け、組織委員会や東京都等との調整を進めております。また、ことし開催されましたラグビーワールドカップイングランド大会での日本代表の活躍により、二〇一九年日本大会への関心が高まっていることから、キャンプ地誘致などに興味を示す市町村があれば、その動きを支援してまいります。今後とも、県内市町村や関係団体などと連携し、両大会が子供たちの夢や希望につながり、世界からの復興支援への感謝の気持ちを伝えられるよう取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱三点目、緊急雇用創出事業回収不能再建についての御質問にお答えいたします。

 緊急雇用創出事業を活用し、全国的にコールセンター事業を展開していた株式会社DIOジャパン及び関連子会社による不適正事案について、厚生労働省の調査結果では、全国十件十八市町で確認され、返還対象額は約四億五百万円となっております。このうち、我が県では、気仙沼市、登米市及び美里町で不適正事案が確認され、返還対象額は三市町合計で約一億二千六百万円となっております。この不適正な支出額については、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律などの法令に基づき、DIOジャパン又は関連子会社は市町村、市町村は県に、県は国に、それぞれ返還することが求められます。しかしながら、DIOジャパン及び関連子会社は破産により残余財産がなく、結果として三市町が同社から返還を受けることは見込めない状況となっております。このため県では、これまで数度にわたり国に対して特段の配慮を求めてまいりましたが、法令に基づく義務であることから返還は避けられない状況となっており、その返還期限については、基金事業終了後の平成二十九年度末となっております。このようなことから、県としては、我が県同様に返還額が大きい福島県や岩手県の状況を確認しながら、引き続き、国に対し猶予などの配慮を求めていくとともに、三市町の意見を伺いながら、可能な支援策についての検討を進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱二点目、震災復興の現状と県の役割についての御質問のうち、海岸整備事業の取り組み方についてのお尋ねにお答えいたします。

 県が進める防潮堤については、レベル1津波に対応した高さでの整備を基本とし、市町が定める復興まちづくり計画と調整を図りながら、地域の景観や環境に配慮し、鋭意事業を推進しているところであります。漁港区域にある防潮堤背後の道路の拡幅については、道路管理者である市町が利用実態や道路全体の計画に基づき行う判断を踏まえ、県として必要な調整や協力を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱四点目、県における少年スポーツ振興の取り組みについての御質問のうち、団員の減少を踏まえたスポーツ少年団への運営補助や、学校部活動を含めた少年スポーツ振興策についてのお尋ねにお答えいたします。

 少年スポーツの振興については、県内のスポーツ少年団を初め各競技団体、総合型地域スポーツクラブ等のそれぞれの団体において御尽力いただいております。特に、スポーツ少年団においては、ことし八月に全国の代表が一堂に会する全国スポーツ少年大会が大崎市を会場に盛大に開催されるなど、活発な活動が展開されております。現在、県としてスポーツ少年団活動に対する直接的な運営補助は行っておりませんが、市町村体育協会や総合型地域スポーツクラブによるスポーツ教室や講演会、指導者養成のための研修会の開催等について支援を行っているところであります。運動部活動に対する振興策としては、外部指導者の活用や県内のスポーツ指導者を対象とした研修会などを実施しております。県教育委員会としましては、少年時代にスポーツに出会う機会をふやすことは、我が県の復興を支える子供たちの健全育成にとって大変重要であると認識しており、少子化が進む中でも、子供たちがスポーツに親しむことができるよう、今後とも、県内スポーツ関係団体や市町村教育委員会と連携を図りながら、少年スポーツの振興を図ってまいります。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) ありがとうございました。

 再質問させていただきたいというふうに思います。

 まず、海岸防潮堤背後の道路整備に関してでございます。

 ただいまの回答であれば既にこのような三メートルの道路などというのは存在をしないということになるのでありまして、現状は市の所管又は県の所管、それぞれが合意をもらったところは、単純に自分たちの事業範囲、守備範囲の中で進めてきている。したがって、そのあたりのことに関しては、そっちは市のこと、こっちは県のこと、そっちは国のことという、これが実は被災地の復興の現状でございます。知事が再三申し上げるように、創造的復興という形の中では防潮堤をつくることが目的ではございませんから、安全なところでしっかりとした産業の再生に取り組むというところが大事なのであります。したがって、例えば前出しにする防潮堤が三メーター多く前に出すだけで、三メーター後ろに普通に敷地が出るんです。ただ、今までのやり方でいきますと、旧来の防潮堤の位置をのり尻として縁石が組まれている。お互いに市も町も県もそこのすり合わせをしていない。したがって、合意を得るときの説明の中では、後ろの道路は使うようになるよ。事業が集約されるから大きい車が通るようになるんだよ。だから、ここはすれ違えるような道路にしてくださいね。いう話を出されていても、いざこの設計が終わって、しばらく皆さんがどうなるんだろうと思って見ていると、実際仕上がりはこうですよという話。これでは創造的な復興にならないんです、知事。一例を申し上げましたが、こういったところがこれから仕上がりが見えてくることによって、地域住民の方々は、図面、平面図で見てもわかんないわけですから、ここのところは丁寧に市町それから県が中心になってしっかりとした説明をして、地域の実情に合った、これから持続可能な産業が継続されるような取り組みをするべきだと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 防潮堤を整備するときは、当然、防潮堤ありきではなくて、後ろにある、背後に何があるかということが前提です。したがって、背後に守るべきものがないときは防潮堤をつくらないという選択をとっております。そういった意味では、まずはまちづくりありきでございまして、まちづくりを市町の皆さんが、住民の皆さんとよく話し合った上でこういうまちづくりをするということを前提に、それに合った防潮堤をしているということであります。したがいまして、道路につきましても、まちづくりに極めて関連するものでございますので、基本的にはちゃんと話し合って道路整備もできているかと思いますが、今、議員が御指摘になったところも、そういったところも恐らくあるんだろうというふうに思いますので、そういったようなことにつきましては個別に対応してまいりたいと思いますので、御指摘を、この場でなくて結構かと思いますけども、御指摘をいただければ、県としても必要な対応はとっていきたい、とっていくことをお約束したいというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) ありがとうございます。

 今一例を申し上げました。実は現場の職員の皆さん一生懸命頑張っておりまして、いろいろ工夫をしていただいてるんですが、何せ制度が、例えば現状だと腹づけにするとか何とかといういろんなことがあるんです。こういったところにつきまして、じゃ、担当者、職員にお話をするとどうなのかというと、それぞれの担当者はやはり自分たちの判断範囲を超えられないんです。ここが一番の問題だと思います。ぜひ部長さん初め、そういったところが解消できるような取り組みをしていただきたい。そういうことでございますので、今、知事お話しになりましたように、そのことをしっかりと踏まえた政策を実施をしていただきたい、対応していただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

 次に、このグループ補助に関してでございます。

 ちょっと面倒くさい課題を挙げたんです、ここは。ただ、ここは中企庁、それから水産庁、それから国土交通省、これらの絡みのあるところ、又は業種だとか、ここのところのはざまがここもまた大変なんですよ。それでここ何が必要かというと、調整が必要なんです。でも、知事、調整というのは、例えば末端の力のないところというのは調整できないですよね。何事もそうなんですよ。頭を下げなければならないところ、この制度ではここがちょっとかぶってしまってできませんよというところ、下から幾らお願いしても、上の人たちは、私たちは制度執行する側としてこうでなければだめなんだという話をするんです。当たり前だと思うんですよ。だからこそ、県という立場の中で、いろんな補助を仲介する立場の中で調整をすることが必要なんです。弱者には調整は無理なんですよ。したがって、要は地方任せになっていると、時間の経過とともに、しょうがないんだなという思いの中で事業実施に踏み切ってしまうということが一番懸念をされます。今、ちょうどその時期になっておりますから、ここのところもちゃんとした形で県が役割を果たしていただく、おらほに来たら相談に乗りますよと、気軽にここに来てくださいというようなことが私は必要なんだと思います。そのようなことに対する取り組みについては、県が主体的に国に対して話をする又は自治体の話を聞く、住民の話を聞く、そういったことが調整の役割を果たすと思いますので、その点についてぜひ取り組んでいただきたいんですが、どのような考え方で進めていただけるか、御回答をお願いいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 守屋議員の答弁調整をきのう夜やっておりまして、私もちょっと質問の趣旨がよくわからなかったものですから、部長に詳しい説明を求めました。話は、恐らく議員の皆さんほとんどよくわからないかと思うんですけども、説明いたしますと、グループ補助金を使って、もとあった場所に工場を建てたと。今度新たにかさ上げをして土地ができたので、移転をしてもらった。当然移転補償が出る。そして、今度は水産庁のお金を使って工場を建てた。そうすると、かなりお金をもらい過ぎてしまうので、どっかに返さなきゃいけない。水産庁に返そうとすると、水産庁は、規定どおり払ったから受け取れない。グループ補助金を出した中企庁の方も、ちゃんと払ってるから受け取れない。結局お金を返せじゃなくて、お金を受け取れないという問題になってるということで、どこに返せばいいんだという、非常に変な話になってるんですね。今の守屋議員の話は、困ってるんで、県がそれでちゃんと間に入れということなんですけども、これなかなか国の金の問題なので、県にもらえるんだったら幾らでも首突っ込めるですけども、残念ながらそういうわけにいかないと。今我々としては、それを復興庁、これはもうジャッジは復興庁しかできないだろうということで、今復興庁の方にお願いをしております。したがって、国任せで何もやらないのではなくて、やっぱりジャッジ役をちゃんと決めなきゃいけませんので、こういう問題があるということを議員から御指摘をいただいておりますから、それは、国の方にちゃんとやって、まずは、我々がジャッジするのではなくて、ジャッジ役をちゃんと決めるという役割を今一生懸命果たしているということでございますので、もう少しお時間をいただければというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 事業の内容まで説明いただきまして、ありがとうございます。私の方で資料出させていただいてましたが、ただ、知事、それは一例なんですよ。だれも手をつけられないから、今出したんです、そのことは。だから、質問の中でお話をしましたように、本来復興庁が調整をしなきゃいけないんです。これを復興庁もやれてないので、こういったことに関しては、県の方からしっかり話をしていただきたいんです。このほかにも、グループ補助で再建をして、違う形で移転をしなきゃならない。そういったことについては、逆に今度は返還金を出しなさいというのもあるんです。例えば、グループ補助で再建をしたけども、そこは後から区画整理事業であればまだ収用事業になるからいいんですが、例えばそこはくぼみになるところ、違う事業をかけて、道路が高くなるのでかさ上げをするというところがあります。でも、それは個人のところのかさ上げについては自己都合と言われるんです。したがって、その人は解体をしてまた建てなきゃならないのに、自己資金でやらなきゃいけない。したがって、いや私はなかなかここの事業については、すぐには合意ができない。したがって、そこはかさ上げがなかなかできない。話すといっぱい出てきますけども、こういったことがたくさんあるから進まないんです。それを担当のところだけではなくて、何であそこの事業が進まないのということをしっかり共有をして実はこの震災復興当たっていただかないと、言葉ではいろいろなことをしゃべりますが、進まないんですよ。ここが大事なところなんです。今これからはよりきめ細やかに職員の皆さんもやってます。だけど、判断をだれがするかというところが問題なんです、判断を。そこが大事なところなんです。みんな多分現状はわかってきていると。この事業これで進まないんだとわかっているので、だれかが判断をしてくれないといけない。知事、その辺をしっかり指示をしていただきたいんですよ。各部長さん方、多分内容わかってると思いますよ。だけど、こいつおらほでそこまで言うべき問題でないなって引いてるんです。どこかが音頭をとらないといけないので、そのことにつきましてはしっかりとした対応をお願いをしたいというふうに思います。それは、そのような形で取り組んでください。よろしくお願いします。

 緊急雇用創出事業についてでございます。これも行き場所がないですよね。元出しが国でありますから、国の方が補助金の要綱に従って、規定に合わなければ返してくれという話を単純に言ってきているんです。県が仲介して、三浦副知事お立ち会いのもと、気仙沼市の方でも当然こういった事業、震災の当時いただければ、被災者の生活の再建につながりますから、まさに、国、県が一生懸命推していただいた事業ということで受けさせていただきました。結末がこのようになったことは、なかなか今の段階でその当時知るよしもございませんから、なかなか難しいなと思いますが、先ほどのいろんな事業が自己負担が伴うところが実は結構あるということを含めて、今回この緊急創出事業の要は支出といいますか、こういったことが出てまいりますと、本来復興に使っていかなければならない部分のところがここに吸い上げられてしまう。非常に私たちとすれば、こういったところについては、やはり被災地の方々、気仙沼、登米それから美里の方々が新しいしっかりとした形の補助、例えば県がここまで面倒見てくれるんだよというようなものをつかみ取っていただきたい。私らとすればそれが一番の願いでございます。ここのところは国から、出元が国ということがあって、先ほどの答弁内容だと思いますが、しっかりとした力を入れて、県内の被災した、被害をこうむった二市一町が安心できるような回答をいただきたい、そのように思いますが、いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) DIOジャパンへの補助金の問題でございまして、DIOジャパンが会社がだめになってしまいましたので、これは問題、不適正な支出だから補助金を返せということで、気仙沼市、登米市そして美里町の方で、返還しなければいけない状況に追い込まれているということでございます。これについては、県も、市や町の主張よくわかりますので、国に対したびたび返還額が大きい福島県、岩手県の状況も確認しながら、猶予をしていただけないでしょうかといったような配慮を国に何度も何度も求めておりますが、これ宮城県だけでなくて十県、十八の市町でこれ同じ問題ありまして、返還の対象額が全部で四億円を超えているということです。そのうち宮城県が一億二千六百万ということでございますので、宮城県内だけの問題ではないので、私の力だけでできる問題でありませんけれども、主張としては私どももよくわかりますし、十分同情できる内容で、実際この市や町が事前にチェックできたかというと、恐らくだれがやってもチェックできなかったというふうに思いますので、その辺の事情はしっかりとお伝えをしていきたいというふうに思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 知事、まさにそのとおりなんですよ。この平成二十三年の震災で二十四年にこの該当会社DIOジャパンを例えば調査できるかという話は実際にはないんですね。したがって、これを紹介してきたところ、厚労省でしたか、こういったところも含めまして、やはり本来、そちら側の国側の考え方、手の差し伸べ方というのも私は責任があるんだというふうに思うんですよ。ここのところをしっかりとお話しをいただいて、ここでの答弁が二市一町にとっては大変大きなどうなるんだろうというのが一番大きな不安でございますから、知事、または被災した県、被害を被った県の方々がしっかりと足並みをそろえて、この課題に関しては、紹介した側がしっかりとそこは本来責任とるべきなんじゃないのかという話を出していただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 続きまして、県における少年スポーツ振興ということで、東京オリンピック−−両方ですかね、東京オリンピックとそれからこのラグビーのワールドカップ−−ラグビーのワールドカップ、仙台市が受けなかったんですね。大変残念でありまして。ラグビー大変盛り上がりましたけども、観光客誘致が三割なかなか戻ってないということを含めますと、今回のワールドカップの誘致に関して大きな力になるんだというふうに思ってるんです。東京都の舛添知事も、最初余りそんなに興味がなかったらしいですが、最近、大変自分が中心になってこれをやるみたいな話をオリンピックとかワールドカップ言ってるようであります。時代の流れというのが私はあるんだというふうに思うんです。こういった世界の一流選手を見ることができる、お世話をすることができる、こういった環境の中でスポーツ振興というのが大きく図られるし、子供たちの中にも非常に大きく意識づけになるんだというふうに思っておるんです。ここは主体性を持って取り組むというところが必要なんです。だれかが声を上げたから何かをしようではなくて、県はやる気なんだぞと。村井知事はやる気なんだよと。こういうところが大事なんですよ。おれはやる気だけど、お金出さないよと、単純にこういう話はだめなんです。ここは腹をくくりまして、実は今、全国の中ではこの誘致とかこれを応援、選手をどうサポートするかということに関して、非常にもう熱が入ってるんです。乗りおくれてはいけないと思います。安倍総理がこの被災地での受け入れ、受け方、これが震災復興の大変大きな力になるし、そして世界に対してありがとうを返す場所なんだというふうに明示してるわけでございますから、ここについては村井知事がしっかりとした方針を主体的な方針をお示しをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) オリンピック、またワールドカップのキャンプ地の誘致、これは非常に有意義だというふうに、先ほど答弁したとおりでございます。実際そして私自身が東京都庁にあります、オリンピックの準備委員会の方に訪問もいたしましたし、そして村田の町長さんと一緒にライフル協会の会長さんのところに競技会自身をやらしてほしいというお願いも行きました。そういったようなことも実際やってはいるんですけれども、これは受け入れるのはやはり市町村ということになりますので、市町村やあるいは各競技団体の意思というものを最優先にしなきゃいけないというふうに思ってます。したがって、私は、市町村長さんには一緒にやりましょうと、そして競技団体にもいろいろ誘致しましょうという話はさせていただいておりますし、これからも積極的に働きかけてまいりたいというふうに思います。その中で、やる気のあるところと一緒になってやっていくということです。ただし、何もかも県の財源でということにはならないというふうに思いますので、それは応分の負担をみんなでし合いながら協力して盛り上げていって、そして先ほど言ったように、震災の御礼を世界に向けて発信できればというふうに思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) しっかりやるぞという意思表明というとらえ方でよろしいんですか。何か少し歯切れの悪いような。知事、予算を出すか出さないかじゃないんですよ、今の段階では。今の段階で大事なのは、知事がやるぞと言うことなんです。これが大事なんですよ。そうすると、これから今からみんなが基金を集めるかもしれない。そういったことが大事なんですよ。まず知事のやる気というところが、この宮城そして東北の窓でありますからね、ここをしっかりと方向性を決めることだと思いますので、やるぞということでよろしいですか。もう一回確認をします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) しっかりとやらせていただきたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) ありがとうございます。決意表明をいただきました。

 スポーツ少年団の件についてでございます。

 いろんな流れを含めましても、少年スポーツの導入というところが、スポーツをするきっかけになるんだと思います。例えばスポーツをしないでいて四十、五十になってメタボだから運動しなさいとよく言う。この中にも多くおられるのかな。そうすると、急にスポーツをするのではなくて、じゃ、歩きましょうかとか、そういった形なんですよ。これ健康のために体を動かさなければならないという使命感に駆られてやる。スポーツというのは、楽しみながら体を動かして健康を持続するということであります。したがって、国の方ではこういった目標を定めて、ぜひ多くの人が健康になってほしいんだということなんです。だから、何かをする際に、子供たちのところがスポーツの入り口になるんだというふうに思いますから、ここのところの補助といいますか、スポーツ少年団、だんだん少子化の中で団員数減っております。あわせて、団員数が減るのが少子化という課題の中ではわかりやすいんですが、登録率も悪い、下がってきてるんです。これは東北六県の中では多分五番目か六番目ということになります。それは、人口の多い仙台市などは多様な選択肢があるということも事実ございますから、一概には話できませんが、そういったことも含めながら、しっかりとした少年スポーツ振興を図るということが、将来のいろんな形の中では今大事なんではないかというふうに思いますが、そこら辺のところのてこ入れといいますか、そういったことをしっかりとしていただきたいと思いますが、教育長、いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 今議員から御意見ありましたように、少年の段階でスポーツの楽しさを十分理解して、そして大人になっていくということが、健康寿命を延ばすことにもつながっていくものというふうに認識をしております。そういった中で、小学校、中学校時代にスポーツ少年団、あるいは民間のさまざまなスポーツクラブ、あるいは中学校の運動部活動、そういったところで体を動かす楽しさを身につけていくことが重要だと考えております。県としましては、今話題になりました二〇一九年のラグビーワールドカップ、そして二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックもありまして、こういったことが子供たちのスポーツに対する関心、意識を高めていくことになるだろうというふうに考えております。一方において、少子化によること、それからスマートフォン等の普及がなかなか子供を屋外に出さない状況も一方においてあるものというふうに考えておりますので、そういったことを踏まえながら、スポーツ関係団体の皆様といろいろ知恵を出し合って、子供たちがスポーツできるような環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 最後の再質となりますが、スポーツ少年団の方では、指導者の育成も含めて、地域活動への貢献、それからスポーツというよりは人づくりを進めていく、人格形成の基本をつくっていきましょう、そういうことを旨としております。したがって、いろんな講習会などをやっておりますが、やはり登録団員が少なくなると運営が大変だということになります。今運営については、各子供たちの登録費の中で賄われているという現状がございます。今後ますます人が少なくなるということ、これは想定できることでありますから、ただいま教育長お話しのように、ここの入り口が大変重要だという意識とともに、しっかりとした補助をお願いをしたいというふうに思います。ここのところが一番大事だと思いますが、これを最後の質問にしたいと思いますが、いかがでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) スポーツ少年団における指導者の役割ということは、子供たちの人格形成上極めて重要な役割があるというふうに考えております。現在の県内の指導者の皆様には、そういった意味で大変大きな役割を担っていただいておることを改めて感謝を申し上げたいと思います。その一方で、登録人数が減っていること、そして運営が困難にだんだんなってきているということについても理解をしているところでございますが、だからといって直ちに運営費補助を県費を使ってやれるかということになりますと、これはもう少し検討、研究しないと、難しいところがあろうかと思います。財政的な補助以外の部分でどういった形で支援ができるか、知恵を絞ってまいりたいと考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 最後にありがとうございましたと言おうと思ったんですが、なかなか言えないですね。課題を共有をいただきながら、私たちも一概に何かということではないんです。最初例えば人的な部分、またいろんな形のことができるんだと思います。そういった中で少しずつ出していただくことを考えていただきながら、これからのスポーツ少年団活動又は県民のスポーツ活動率の向上を含めまして、我々も取り組んでまいりたいと思いますので、知事の大きな表明もございましたから、そういったことを力にしながら、これからのスポーツ振興を図ってまいりたいと思います。

 どうもありがとうございました。終わります。



○副議長(長谷川洋一君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○副議長(長谷川洋一君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後二時四十三分散会