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平成27年  9月 予算特別委員会(2) 09月18日−01号




平成27年  9月 予算特別委員会(2) − 09月18日−01号













平成27年  9月 予算特別委員会(2)



            予算特別委員会会議録

                              (第一号)

平成二十七年九月十八日(金曜日)

  午前十時開会

  午後四時八分散会

      委員長                    長谷川洋一君

      副委員長                   菅原 実君

出席(五十九名)

      委員                     境 恒春君

      委員                     堀内周光君

      委員                     太田稔郎君

      委員                     天下みゆき君

      委員                     石川利一君

      委員                     長谷川 敦君

      委員                     佐々木幸士君

      委員                     村上智行君

      委員                     吉川寛康君

      委員                     渡辺忠悦君

      委員                     すどう 哲君

      委員                     三浦一敏君

      委員                     伊藤和博君

      委員                     細川雄一君

      委員                     高橋伸二君

      委員                     菊地恵一君

      委員                     寺澤正志君

      委員                     只野九十九君

      委員                     岸田清実君

      委員                     佐藤詔雄君

      委員                     菅原 実君

      委員                     遠藤いく子君

      委員                     庄子賢一君

      委員                     石川光次郎君

      委員                     外崎浩子君

      委員                     川嶋保美君

      委員                     佐藤光樹君

      委員                     中島源陽君

      委員                     本木忠一君

      委員                     中山耕一君

      委員                     岩渕義教君

      委員                     坂下 賢君

      委員                     菅間 進君

      委員                     横田有史君

      委員                     小野寺初正君

      委員                     長谷川洋一君

      委員                     池田憲彦君

      委員                     佐々木征治君

      委員                     安部 孝君

      委員                     皆川章太郎君

      委員                     小野 隆君

      委員                     安藤俊威君

      委員                     本多祐一朗君

      委員                     齋藤正美君

      委員                     ゆさみゆき君

      委員                     藤原のりすけ君

      委員                     石橋信勝君

      委員                     中村 功君

      委員                     渥美 巌君

      委員                     畠山和純君

      委員                     千葉 達君

      委員                     仁田和廣君

      委員                     藤倉知格君

      委員                     相沢光哉君

      委員                     内海 太君

      委員                     坂下やすこ君

      委員                     中沢幸男君

      委員                     渡辺和喜君

欠席(一名)

      委員                     今野隆吉君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   山田義輝君

      震災復興・企画部長              大塚大輔君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

    教育委員会

      教育長                    高橋 仁君

    選挙管理委員会

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      警察本部長                  中尾克彦君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      事務局長                   大内 仁君

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    議会事務局

      局長                     西條 力君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      参事兼議事課長                菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

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    予算特別委員会日程

                      平成27年9月18日(金)

                      午前10時

 1 会議録署名委員の指名

 2 審査日程

 3 議第226号議案及び議第227号議案

   総括質疑

   ? 自由民主党・県民会議

   ? 改革みやぎ

   ? 自由民主党・県民会議

   ? 社民党県議団

   ? 公明党県議団

   ? 日本共産党宮城県会議員団

   ? 無所属の会

   ? 21世紀クラブ

   ? 最速復興県民の会

   ? 維新の党

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△開会(午前十時)



○(長谷川洋一委員長) ただいまから予算特別委員会を開会いたします。

 本日の日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名委員の指名



○(長谷川洋一委員長) 会議録署名委員の指名を行います。

 庄子賢一委員と外崎浩子委員を指名いたします。

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△審査日程



○(長谷川洋一委員長) 審査日程を議題といたします。

 本定例会における予算特別委員会の審査日程については、お手元に配布のとおりとすることに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○(長谷川洋一委員長) 御異議なしと認めます。

 よって、そのように決定いたします。

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    予算特別委員会審査日程

                        (平成27年9月定例会)




曜日
会議


午前
午後


9月18日

予算特別委員会(総括質疑)


9月24日

予算分科会


9月25日

(常任委員会)


9月28日

(常任委員会)
予算特別委員会(主査報告・採決)



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△議第二百二十六号議案・議第二百二十七号議案(総括質疑)



○(長谷川洋一委員長) 本委員会に付託されました議第二百二十六号議案及び議第二百二十七号議案を議題といたします。

 これより総括質疑を行います。

 質疑は一問一答方式とし、答弁時間を含めてお手元に配布のとおりの質疑時間の範囲内で行うことといたします。

 また、関連質疑については、同一会派内で会派の質疑時間の範囲内で認めることといたします。

 なお、質疑は中央の質疑者席で行うこととし、次の質疑者は、待機席でお待ち願います。

 ただいまから自由民主党・県民会議の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて七十分です。畠山和純委員。



◆(畠山和純委員) おはようございます。

 先ごろの豪雨被害、百億円を超して更にふえるというふうな予測がされております。大変大きな災害だったと思います。お亡くなりになった方々の御冥福と被災された皆様方に心よりお見舞いを申し上げます。

 そして昨夜来の雨は、県内、所によっては激しくなっていて追い打ちをかけているようでありますけれども、二次災害も心配されると思います。万全の対応を求めたいと思います。

 そして更に、昨日、チリの方で大地震があったということで、またしてもこのチリ津波の心配がされております。全国的に数十センチ程度の津波はもう既に襲来しているようでありますけれども、注意報はいまだ継続されているんではないのかなと思います。被害が心配されるところでは、特に私どもの地域では大震災で壊滅的な被害を沿岸でこうむりまして、その施設がやっと直ってきた。そして今はちょうどカキが出荷をする直前でありまして、養殖した真心込めて育ててきたカキが大きくなって、今待っているところであります。この津波の被害が、頭の中にこの前の大津波のことが皆さん思い出されるようで、けさ未明から、私ども地域では漁民の皆さんが不安を抱えながら厳戒態勢で様子をうかがっているようであります。今のところ海上の施設に異常は見られないとのことでありますけれども、県下の現状はどうなっているのか、今後の注意報の見通し等について把握している状況がありましたら、お知らせいただきたいと思います。



◎(山田義輝総務部長) 津波注意報関係でございますけど、昨日、南米チリ中部沖で発生した地震に伴いまして、きょうの午前三時に津波注意報が発表されております。その状況でございますけれども、最新の情報で、仙台港で八時四十分に二十センチ、石巻市鮎川で九時八分に二十センチがそれぞれ観測されているという状況でございます。現在も津波注意報継続されておりますので、津波被害などについては、現在鋭意その確認調査中でございまして、引き続き情報収集を進めてまいりたいと考えております。



◆(畠山和純委員) 津波は、たとえ五十センチでも一メーターでも、陸上に上がってこなくても、養殖いかだは流されてしまうようなそういう影響もありますので、なお注意深く事態を見守っていただきまして、万全の体制でお願いをしたいというふうに思います。

 それでは、質疑に移ります。

 今回の総括質疑は、主に海岸防潮堤の建設に伴う、その維持管理体制の確立についてを取り上げようとずっと準備をしておったんですけれども、その最中に先般の豪雨被害がありました。そのことを伝える九月十三日の河北新報の記事の中で、県管理河川の管理について知事から反省の弁が述べられました。まさに危機管理の大切さを痛感させられる災害だったなと思います。その中の渋井川の水位観測計が故障のまま二年間放置されていたというふうなことも報じられました。そして、県財政が厳しいことが原因に挙げられております。これは看過できない発言であったというふうに私は思っております。県民の安心安全を確保する防災に関する基本的な対応が財政状況で左右されることなど、決してあってはならないことであります。更に、我々は、震災の後、県民の安心安全の確保が最重要な政策だと万全の対策を約束してきたわけであります。その我が県において全く基本的な対応ができていなかったということであります。このことを少し、例えば水位観測計の管理マニュアルというんですか操作規則というもの、そういうものは存在したのかどうかということを伺います。



◎(遠藤信哉土木部長) 水位観測計につきましては、テレメーター計というリアルタイムでオンラインで情報が入ってくるものがあります。これはインターネット等で公開ができる水位観測局なんですが、もう一つ、渋井川の場合のように、自記の観測局があって、これは定期的にそのデータをとりに行ってデータを収集するという水位局なんですが、今回渋井川の場合はそういう局なんですが、そういったものに対する、どの間隔でデータをとりに行くかとか、そういうものについての我々の中での一つの規則というか決まりというものはあって、そこで運用をさしていただいているということでございます。



◆(畠山和純委員) いえ、そうでなくて、例えば故障があるとかないとか、それはその時点でないとわからないということですか。定期的に検査をするとか監視体制があるということではない。



◎(遠藤信哉土木部長) 河川パトロールの際にそれぞれ水位局の点検も行うことにしておりますが、基本的に故障が発生するときというのはランダムに発生しますんで、テレメーター局でありますと、そのデータが県庁の方に入ってこなかった瞬間に故障してるというのがわかりますので、すぐ調べにまいります。ただ、自記局の場合ですと、とりに行ったときにやっと、壊れたかどうか故障してるかどうかというのがわかりますんで、それはちょっとタイムラグがどうしても出てくるということがあるということでございます。



◆(畠山和純委員) そうすると、規則的な運用のマニュアルみたいなものは存在してないということになりますね。



◎(遠藤信哉土木部長) 結局、テレメーター計の管理については、定期的に点検をするというのも決まっていますし、マニュアルという形なのかどうかは別にしまして、少なくとも河川パトロールであったり、定期的な点検というものを常に位置づけてますから、その中で故障なりそういったものを発見するというような状況だと思います。



◆(畠山和純委員) それで、ちょっとよくわからなかったのが、これが、故障が二年前にもうわかっていたのか、それとも今回初めてわかったのか。これはどっちですか。



◎(遠藤信哉土木部長) 渋井川の水位局につきましては、平成二十五年十月に故障が判明しております。



◆(畠山和純委員) 先ほども申しましたけれども、安心安全の、例えば豪雨災害というんですか、最近の異常気象、これは非常に目立っておりますね。全国各地でそういう災害が頻繁に起こっている時期でありまして、この水位観測計、これが二十五年の十月に故障がわかっていて、そのまま放置されたということになるわけですね。その原因は、やはり財政状況ということに、本当こういうことなんでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 実は確認いたしましたところ、渋井川の水位計以外に五つ、五カ所故障しているということが既にわかっております。ことし中に修理をするという予定でありましたが、間に合わなかったということでございます。財政が厳しいからやらなかったのかということですが、それも一つ要因ではありますが、今、職員のエネルギーを震災復興にすべて集中していたということもあり、どうしても後手後手に回ってしまいました。これについては、言いわけできないということで、大変深く反省をしておりまして、部長には直ちにこの五カ所、改修するようにという指示を出さしていただいた次第でございます。ただ、今回の渋井川の水位計は、先ほど部長が言いましたように、自記水位計といいまして、自分で記する記録の記、みずから記録する水位計、すなわち見に行かないと、だれかが見に行かないと水位がわからないというものでございます。この水位計は、目的は、整備計画の設定や見直しに反映するためにデータを集めるためのものでございますので、リアルタイムにデータをとって避難活動に利用されるものではないということでございますので、テレメーターの水位計ではなく、そういう将来のために、見る、記録としてとるための水位計であったということで、ちょっと優先順位を下げてしまったということもあるということございます。ただ、言いわけはできませんので、今後こういうことのないように、水位計の故障等があれば直ちに改修するように努めてまいりたいというふうに思います。



◆(畠山和純委員) わかりました。実はこのことは、この後の水門・陸閘の管理、そういったことにも密接につながってくるような気がしたものですから、冒頭取り上げました。やっぱりこれについては行政執行上に大きな瑕疵があったというふうに思います。知事の方から改善の方向性が示されましたので、よろしくお願いしたいと思います。

 よく言われますのが、防潮堤建設に関しては、その後ずっと五十年も百年も高額な維持管理費がかかるわけであります。それが管理をする地方自治体の財政負担に大きな影響を与えるのではないかということを心配する声もあります。昨年の海岸基本法の改正では、修理修繕の必要性が法律の中に盛り込まれました。維持管理の財源について国が責任を持って対応すると考えていいのかどうか、財政状況が悪化したとして、これが減額される可能性というものはないのか、過剰な負担にはならないのか、その辺についての見解を求めます。



◎(村井嘉浩知事) 海岸保全施設の維持管理費用につきましては、各海岸管理者が負担をしておりまして、県が管理する建設海岸につきましても、県が負担をするということになるわけであります。建設を進めております防潮堤は、コンクリート構造が主体となっておりまして、今回の津波の教訓を受けて、非常に粘り強い、後ろにもぐっと伸ばしたような、内陸にも伸ばしたような粘り強い構造としておりますことから、基本的には従来よりも維持管理はかからない施設になっているというふうに考えております。日常点検等を適切に実施をいたしましたならば、施設の変化をいち早く発見し、小まめに補修をしますと維持管理費が更にかからなくなりますので、そういった形で維持管理がかからないように努力をしてまいりたいというふうに思っております。いずれにいたしましても、当然防潮堤をたくさん建設をいたしますと、その分の管理経費はかかるようになりますけれども、計画的にやることによって、県財政に大きな穴があかないようにしてまいりたいといふうに思っております。



◆(畠山和純委員) 小まめな維持管理ということでありますけれども、さきに指摘いたしました、要するに防災対策、数が非常に多いし、範囲も非常に多いです。そうすると、人手も余計かかっていくということで、これを維持していくということも非常に難しい局面もあるのかなというふうには思いますけれども、ぜひ万全の体制をとっていただくということをお願いしたいというふうに思います。

 それから、海岸法の改正で、いろいろな仕組みが変わって修正がありまして、例えば、海岸防潮堤には、漁港や港湾機能を十分に発揮させるための水門・陸閘の建設が予定されておりますが、国は、海岸管理者がより安全かつ適切に水門・陸閘を管理運営をしていくための検討を行い、平成二十七年の四月に、津波、高潮対策における水門・陸閘等管理システムガイドラインを改定いたしました。それぞれの自治体は、そのガイドラインに従って操作規則の策定をしなければなりません。それにもかかわらず、我が県では、いまだ市町との協議も始まっておりません。進捗状況と今後の対応、協議の仕組みについて、伺います。



◎(遠藤信哉土木部長) 昨年の六月に改正海岸法が公布されまして、十二月から、海岸管理者に水門・陸閘等の操作規則の策定が義務づけられたところでございます。法の施行を受けまして、県では、国が示しております操作規則のモデル例というのがございます。それを参考に各海岸管理者の共通事項を整理しておりまして、今のところ、県内統一の規則を制定することとしております。現在その県内統一の規則の案の内容を庁内の関係各課で検討しておりまして、最終案につきましては、ことし年内中にまとめていくという予定でおります。規則策定に当たりましては、法律上、その策定の前に事前に関係市町村長の意見を聴取しなければならないというふうになっておりますので、最終案確定後、関係する沿岸の市町への説明を行いまして、その意見を聴取いたしまして、それを踏まえ、規則を制定していきたいということでございます。



◆(畠山和純委員) 現在予定されている水門・陸閘の数、総数ですね、手動、自動、遠隔合わせて県内で幾つあるか。



◎(遠藤信哉土木部長) ただいま港湾管理者それから建設海岸、漁港管理者含めまして、各市町及び関係利用者と調整を行っているとこでして、まだ確定している数字ではないんですが、現在のところ、四百五十ほどが陸閘・水門に該当してくるだろうというふうに見ております。



◆(畠山和純委員) 指針がまだ決まっていないままに、陸閘の設置が決まっているわけですね。それについてはどういった管理体制を念頭に設置が決まったのか。何でこれが問題かと言いますと、海岸施設については、海岸基本法で計画を策定してからつくりなさいというふうな海岸法ありますよね。だけど、我が県は、海岸基本法の基本計画を策定しないままに海岸防潮堤つくってきたわけですよ。これもこういった管理体制というんですか、それがまだ定まっていないままに陸閘の設置が決まっているという、こういう手順について少し疑問があります。そういった手順については、どういう認識でいるのか、伺います。



◎(遠藤信哉土木部長) まず、県では、これまで関係する市町と協議を重ねながら、まず既設の水門や陸閘の統廃合を進めまして、常時ふさいでおくというか、閉めておく状態のものと、利用上は常にあいてはいるんですが非常時のときに閉めるというような、いろんなそういう内訳を決めまして、その整備方針、管理体制検討してきております。御指摘のように、海岸保全基本計画との関連性で申し上げますと、今回、東日本大震災がありまして、どうしても早急に防潮堤の復旧それから整備を進める必要があったということから、まず、水門と陸閘については、その位置、構造について、関係する市町、そして利用者と協議をしながら決めてきたというのがございます。それを受けまして、これからの制定いたします県内統一の操作規則に基づきまして、水門・陸閘の管理に関する協議、それから個別の協定締結について、市町それから関係者との意見を聞きながら進めていくというのが、我々の今の段取りでございます。



◆(畠山和純委員) 同じように被災した福島、岩手は、二十四年に既に海岸基本法を策定して、それに基づいてつくってきてるんですよね。何で我が県だけそういうふうなことができなかったのか。



◎(遠藤信哉土木部長) 我が県の場合は、北は三陸沿岸、南は仙台湾という二つのパターンがございまして、福島県、それから岩手県両方と調整をとりながら進めなければならないということと、海岸保全基本計画策定に当たりましては、関係市町村長の意見をしっかり聴取をするという手続を踏みました。そういった意味で、両県とちょっと事情を違っていたということと、関係市町村長との意見、それからその合意形成において時間を要した部分があったということで、両県に比べて海岸保全基本計画の策定に時間を要したということでございます。



◆(畠山和純委員) この管理システムの整備を検討する場合ということで、国のガイドラインの中には、管理対象とする水門・陸閘等の統廃合や運用方式を検討し、体制の設備改善を含めて総合的に検討評価を行い、地域に応じた管理システムの改善案を定め、必要な設備の選定、設計を行うものとするというふうにありますね。ガイドラインのコンセプトとしては、地域の実情に柔軟に対応する、地域がみずから水門・陸閘等の現状を把握し評価を行うことを支援する。地域がみずから考える改善策を作成することを支援する。これがコンセプトとして表されております。先ほど進捗状況を伺ったんだけれども、私は、それが十分に行われていないんではないのかなというふうに思っております。それは市町に確認しますと、いや、そういうことについての協議はまだありませんよというふうな状況であります。要するに言いたいことは、ボトムアップがされていないなという感じ、これ何でもそうなんだけれども、そういうふうな宮城行政のあり方というふうに考えられると思いますけれども、そういう認識はありますか。



◎(遠藤信哉土木部長) どの局面で市町村の皆さんの御意見を我々聴取しているか、また協議しているかというのは、いろいろ出てくると思います。今のところ、畠山委員おっしゃった市町村との協議がまだ行われてないという部分は、多分、県内統一の規則の最終案を取りまとめてから関係市町村長の意見を聞くということにしておりますので、ちょっと直前の段階に今いるというふうに御理解いただければと思います。



◆(畠山和純委員) そういう説明ならそれでいいんだけれども、所管課が分かれてるんだよね、漁港にしろ港湾にしろ。ある課では、このガイドラインの存在知らなかったからね。知らないでどうやって検討してんのかなって、私はちょっと遺憾に思いましたよ。

 それでは、フラップゲートについて伺います。

 東日本大震災では、大津波で水門・陸閘等は全部破壊されました。水門閉めに行った多くの消防団員の犠牲もあったわけであります。その中で、今回四百幾つかの陸閘等が計画されるわけでありますけれども、今回の震災の結果、どのように受けとめて検証したのか。それで、水門・陸閘の設置というものを決めたその背景について伺います。



◎(後藤康宏農林水産部長) 東日本大震災時の水門・陸閘操作者の方々、特に消防団員の方々が亡くなられた、犠牲になられたということについては、数多くの方が亡くなられたという認識は持ってございますが、それを踏まえまして、従前のような水門・陸閘操作を行うこと、それは困難だろうというふうな認識に基づいて、今回それぞれの防潮堤における陸閘・水門の整理をしてきてると。先ほど土木部長からも申し上げましたように、統合したり、できるだけ数を減らしたりということで対応するということで考えてございます。そしてまた、水門・陸閘の操作を行う場合には、津波高潮対策における水門・陸閘等管理システムガイドラインに従いまして、津波到達時間内に十分な退避時間を確保するなど、操作者の安全確保を最優先にするというところを基本スタンスにしてございます。このため、陸閘については、先ほども申し上げました統廃合、それからの乗り越し道路という形で陸閘を少なくする等の設置によりまして、電動化それから直接操作を行うことが困難な場合にはまた遠隔化や自動化ということで人手をかけないで対応するような方策も考えているところでございます。



◆(畠山和純委員) この陸閘の持つ課題としては、今、部長おっしゃったけれども、だれが閉めにいくのか。どういう手順で閉めるのか。それから陸閘自体を自動化したときに果たして本当に閉まるのか。どういうふうなシステムで遠隔装置をつけるのかといういろいろな課題があるのかなというふうに思ってます。これでその課題を一つ一つ考えてみて、改善をして、陸閘として使われようとしているのが、私はフラップゲートだというふうに思っております。このフラップゲートの採用について、この前の議会で私が提案したんですけれども、これは一蹴されました。まだ安全性が確立されていない等々の理由であります。ガイドラインを策定する時期にちょうどフラップゲートは採用されておりますので、このガイドラインの中には出てこないわけですけれども、動力を使わない。人が要らない。その中で、開閉、津波が来たら閉まる防潮堤があるんであれば、それの安全性が確認されるんであれば、デメリットというものはいろいろ解消されるわけですね。その採用も検討されるべきかなというふうに思っております。さっき陸閘の部長いろいろお話あったんだけれども、操作機能における手法の比較と言うが、これは国が示されたガイドラインの中にもありまして、遠隔の手動操作とそれから自動操作、これについてのデメリットとしては、ランニングコストがかかる。それから警報設備等を十分に整備する必要がある。それから陸閘・閘門等の周辺状況のためにカメラ等を設置しなくてはいけない。遠隔操作ができない場合にはバックアップ体制が必要だ。こういうふうな課題も列挙されておるわけでありますね。こういった課題を解決できるのがフラップゲートになるわけであります。県としては、自動操作、こういったものに対するデメリットに対しての評価というものをどういうふうに考えているか、ちょっと伺います。



◎(後藤康宏農林水産部長) 今委員おっしゃったように、従来の横引きゲート方式については、基本的には現地に行く必要がある場合には被災の危険があると。それから電動化、遠隔化の場合には、維持管理の経費が必要になることがございます。そういう点がデメリットになるのではないかというふうに考えてございます。



◆(畠山和純委員) いろいろな要素が加わって閉まらないという可能性というものもありますよね。私がフラップゲートを提案したときに、県の部長の答弁は、要するに、閉まらない確率が非常に想定されるということでありますね。同じように、陸閘の方、横引きにおいてもそういうことは想定されるわけですよね。その辺についてはどういうふうに考えてますか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 横引きゲートにつきましては、津波が来る前に確実に閉扉できる。これは人手による操作、それからこれまでの実績等により電動化した形でも十分に対応できているという実績等によりまして、津波に対する安全性、閉まることということで安全性、効率性は十分に確保されているのではないかというふうに考えております。



◆(畠山和純委員) だけど、この前の津波のときに犠牲者出てるんですよ。それから、陸閘は全部閉まったんですか。予定どおりに閉まって、ちゃんと機能したんですか。これ全基ですか。これは証明できますか。



◎(後藤康宏農林水産部長) その点に関する具体的な検証はできておりません。



◆(畠山和純委員) どこからその安全性が出てくるんですか。実証実験じゃなくて、実際に津波が来たんです、知事。そのときにどういう状況であったか。私が見た限りでは、全部壊れてる、私が見た沿岸はですよ。何がそれが検証されて、安全性が担保されているのかということに非常に疑問があるわけですよ。それから、今度の操作員の閉めに行くというこの退避行動ということが定まってまして、安全を優先すると。操作員の安全、これは当然ですね。水門を閉じないまま逃げ帰ることもあり得るということも法律の中に想定されているんですよ。それは、知事、前に、そういうことはあってはいけないという、万が一でもあってはいけないので、これは採用できないというように知事答弁されたんだけれども、そういう可能性もこのガイドラインの中に示されているわけですよ。ですから、今の計画がこれは万全の体制で安全が確立されているということは、とても言えないような状況なんですよ。そう思いませんか。



◎(村井嘉浩知事) もちろん通常はあいている空間をいざというときに閉じるということでございますので、何があるかわからないと言われたら、そのとおりだというふうに思います。ただ、残念ながら、今回の津波はL2津波でございましたので、恐らく私は大部分、すべてだと思っておりますけれども、閉まっていたとしても、あれだけの津波で、沿岸部破壊されましたので、それがそのまま形が残ってないものも多々ありますのでちゃんと閉まったかどうかということを検証するのは不可能であるということは、御理解をいただきたいというふうに思います。もちろんメリット、デメリットいろいろあろうかと思いますけれども、我々といたしましては、今最善の策ということでこの方式をとらしていただいておりまして、ぜひとも御理解をいただきたいというふうに思います。



◆(畠山和純委員) 絶対的な安全性は保てないけれども、これが最良方法だということに理解しますけれども、私も完璧にこれはできるということはあり得ないと思っているんですよ。その中で最善の方法をとるということは、それで結構だと思うんだけれども、その中でフラップゲートの採用が一蹴されたわけですよ。しかし、これはいろいろと実験を繰り返して、京都大学であるとか名古屋大学であるとかそういう研究者も入って、これの安全性が確立されたということで採用が決まったわけですね。ただ問題もあるとは私も思っております。ここで申し上げたいことは、このフラップゲートも一つの陸閘あるいは堤防といいますか、水門のかわりといいますか、そういったものとして採用する、採択をする選択肢の一つとして検討できないのかなというふうに考えております。というのは、私もいろいろ、この前も京都大学行きまして実験装置を見させてもらいました。それで、私はそっちの方は専門家でありませんのでよくわかりませんけれども、かなり行き届いているんではないのかなというふうに思ったわけです。これを採用することによって何がメリットがあるかと言いますと、人手が要らないということです。人の安全性は担保できるということ。それで維持管理の必要性が低いということです。設置費用も遠隔装置なんかよりはかなり安く済むということなんですね。それから故障の頻度が非常に少ないということ、さっきの水位計じゃないですけども、施設設備が多ければ多いほど故障の確率は高くなってくるわけですね。ですから、そういった意味ではいろいろな改良点があって、千回以上の実験を繰り返して、上に重たい物を置いたり砂の中に埋もれさせたりというのも含めて千回以上の実験繰り返して、上がんなかったことは一回もなかったそうであります。ですから、そういったことをぜひ検証してもらいたいなというふうに思います。ここでは、フラップゲートの採用を検討するということを第三者機関、例えば東北大学の防災研究所ですか、そういったところも加えて、ぜひ検討していただきたいと思うんだけれども、その辺についてはどうですか。



◎(村井嘉浩知事) 実際、畠山委員がそのようにおっしゃっているということで、土木部長に徳島の方まで視察に行かせました。部長もその効果については十分認められると。ただ、徳島県におきましても採用しておりますけれども、ここはもう絶対人がほとんどいないというところで、とてもそこの操作、陸閘を閉めに行く余裕が全然とれないというようなところだけやってるということで、基本的には陸閘を採用をしているということございました。

 今の御質問に答えるとするならば、そういった例もございますので、今後、こういったようなことしっかりと検証するような形で、採用に向けていろいろ検討するということは、私はあっていいと思います。ただし、今回の震災復興に限っては、復興予算の時期というものが決められておりますので、これについては既定路線で淡々粛々とぜひやらしていただきたいということだけお願いしておきたいというふうに思います。



◆(畠山和純委員) 国の方では、普通の海岸整備の方法、それから震災対応として実施された例もあるので、これについては認めますみたいなことは言ってましたよ。だから、知事、今、今回の震災の方に対応できないという話だったけれども、期間内で短時間で判断すれば十分できると思いますので、これはぜひ考えてください。

 それから、この災害については、特に気仙沼市におきましては、さっき私が言ったような懸案事項ですね、一番は、だれを現場操作員にするかということなんですね。これがどうしても決められないということなんです。消防団員は、大勢の犠牲者があったものですから、もう閉めに行かないということです。農林水産部長からは、いろいろな到達時間等々を勘案して現場操作員を閉めに行かせますという話なんだけれども、受ける人いないと思いますよ。津波警報が鳴って、二十分ぐらい後に到達しますと。閉め終わるまで十五分で帰ってきてください。じゃ、あなた、あれ閉めに行ってください。はい、私が行きますと言う人、私、いないと思う。だからこの辺については、ですから私は市町との協議をしたかしないかというのは何で聞いたかというと、そういうこと全然聞いてないわけでしょう。聞いてなくて、県はこういうふうな現場操作員を派遣しますという方針を立ててるわけですよ。これじゃ、ガイドラインを市町と協議してつくるということにならない。そういう問題があるということをどういうふうに考えるのかな。部長、どうですか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 現場操作員の方に必ず行っていただくことを前提に、今、陸閘の設置を検討しているということではなくて、操作者につきましては、市町と今後協議を進めることにしておりまして、そこで操作者の方々が行きにくい条件等があるということであれば、そこは遠隔化、自動化等についての検討を行うということにして今後対応していきたいというふうに考えております。



◆(畠山和純委員) この前フラップゲートで、遠藤部長は、例えば豪雨があったときにはふたが浮いてしまうとか、それから、何か重たいものがあったらフラップゲート閉まらなくなるんじゃないかなと。例えば遠隔装置つけますね。豪雨があって雷が鳴ってますよね。遠隔ききますか。テレビカメラで監視できますか。そういうデメリットをどういうふうに検証するかということなんですよ。知事は今回の震災対応ではできないと言ったけれども、こういうことが検証されてないんですよ、今。これが安全だというふうになってるんですよ。私が今指摘してること一つ一つ、これは国も指摘してるんですよ。メーカーの方も指摘してるんです、こういう課題がありますよということを。それをどうやって改善するかということで、新しい技術が改善されていくわけですよ。だから、もっと私は安心安全のためにも積極的に検討すべきだと思いますよ。

 それで、これを気仙沼市が検討始めたんですけども、それはそのことに対して答えがないからなんですよ。第一種漁港において、知事おっしゃったように、背景、地勢とか、第一種漁港ですから小さい陸閘もあって、背景にはもうだれもいないよという場所もあるわけですけれども、そういったところには採用したいなというふうなことを今検討を始めているようでありますけれども、第一種漁港は管理者が市長になります。市町の判断でこれを採用すると決めた場合には、県の見解はどういうふうになりますか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 市町の漁港管理者におきまして、それぞれ地域の実情に応じて、海岸法などに基づいて適切に判断するということになろうかというふうに考えておりますが、県におきましては、技術的な助言など必要な支援をしていきたいというふうに考えております。



◆(畠山和純委員) 基本的には、市の判断を尊重するということでよろしいですね。



◎(後藤康宏農林水産部長) それでよろしいかと思います。ただ、技術的な指導、助言はさしていただきたいというふうに考えております。



◆(畠山和純委員) 国の方では、技術的な支援のほかに、莫大な高額な費用がかかる場合はだめですよというような、そういう見解は示しております。市の方の判断では最大限尊重されるということでありますから、これは十分な検討。それでそのことで、これは私からの提案なんだけれども、このフラップゲートを開発したメーカーには、実験途中で使っているいろんな施設が今あるんですよ。この施設を気仙沼市に持ってきて、例えば十二月、一月、二月、この厳寒期に水を張ってみて、本当に張りついて動かなくなるのかどうかというのは、実証実験なんかできると思うんですよ。それから、いろいろとPVなんかで紹介された、障害物を載せてこちらから水を流してやる、それでも浮くかとかという、こういうこともできると思うんです、現地で。ですから、これをメーカーの方の協力をもらって、ぜひ、早急に気仙沼に持ってきていただいて、そういう実証実験を行うということを提案したいんだけれども、どうでしょう。



◎(村井嘉浩知事) なかなか民間企業にこういう目的でというようなことで県からお願いをするというのは、難しい状況だというふうに思っております。そういう企業が自主的に自分の意思でそういう実験をやるということで市の方と調整をされて来られるということについては、我々としてそれやっていけないということは申し上げられませんが、宮城県として、今それを採用するという予定がない中で、そういった実験をお願いをするというのは難しいというふうに思います。



◆(畠山和純委員) もう絶対に採用しませんという意思が出てきてるんだけれども、やっぱりおかしいですよ。知事、それで今おっしゃって、民間の方の主導があって、それに市が一緒に実証実験やりましょう、その場合はだめだということは言わないという。私はぜひ一緒に実証に参加をしてもらいたいと思うんですよ。その件もできませんか。よそから見てるわけですか。



◎(遠藤信哉土木部長) 今、知事がお答えいたしましたように、メーカーの方でそういった条件をクリアするための実験をされるということについては、我々もしっかりとその部分については注目しながら、どういった形でその課題がクリアしていくかというのを見きわめていきたいというふうに思っております。



◆(畠山和純委員) わかりました。それでは、これは市の方ともいろいろ協議をしていただいて、早急に結論を出していただきたい。県の方もまさか目をつぶって、私は見ませんということはないと思いますので、ぜひ積極的に参加をしていただいて。知事、これ採用する予定はないと言うんだけれども、さっき言ったように、検証されていないんですよ、こっちも。私もこれが本当にいい、こっちの方が完全にいいですよということは私自身もわからない。ですから、そういうことをやっぱりもう少し積極的にやっていくということが、私はこの後の水門管理にもいろいろな問題を残さないで済むんじゃないのかなと思ってますので、ぜひその辺は十分に検討していただきたいと思います。

 このフラップゲートには二つの種類がありまして、今話をしましたのはいわゆる埋設型といいまして、地面というか岸壁に置かれるものであります。これにも二つのタイプありますけれども、大きく分けると、あとは土台がありまして、現在気仙沼市で広告されております、気仙沼市の内湾に設置されるフラップゲート、これは搭載型といいます。この二つの種類がありまして、今話したのは埋設型の方の話なんですけれども。この搭載型の方は、これは気仙沼の内湾、高い防潮堤に囲まれては困るという市民の声にこたえて、余裕高の一メーターに限ってこのフラップゲートの採用を認めましょうという、知事のある意味、英断があったのかなというふうに思いまして、この点だけは評価をしていきたいなとは思うんですけれども。堤防の内側を若干かさ上げするもんですから、行ったり来たりするときに、このフラップゲートがありますと、堤防が腰高ぐらいになります。だから景観がぱっとこう開けていくわけですね。これは大きな効果があると思いますので。これについては搭載型と違って、先ほど言ったような安全性というものはある程度確立されているのかなというふうに思っております。

 それで、きょうは、この内湾に続くのが市場の方に行く通りが港町というところがあります。この港町は、気仙沼に行かれた方はよくおわかりになると思いますけれども、今の時期になりますと、全国からのカツオ船、それからサンマ船、それから世界の海へ、漁場へ行く遠洋マグロ船がずっと係船する岸壁があるところでありまして、この景色は我々気仙沼市民の誇りにもなっております。この景観をどうしても残したいというのが港町地域住民の大きな声でありまして、そこにフラップゲートを採用できないかという話でございます。これは海岸法の中でも、それぞれ漁港の特徴ということがありまして、景観を保全しなさい、そういったことも重要な視点として書かれているわけでありますので、まずもってこれのフラップゲート、まずは内湾と同様のフラップゲートができるかどうか。それから、もう一つ要望したいのは、やはり腰高ぐらいで景観が開けていくような高さを調整できないのか、この辺について伺います。



◎(後藤康宏農林水産部長) 内湾地区の魚町の防潮堤につきましては、気仙沼市の顔としまして観光、景観、それから住みやすさということで背後の区画整理事業なども行われるということも考慮しまして、内湾に限った対応として余裕高一メートルのフラップゲート採用をしまして、気仙沼市はそれとあわせて造成高を更にかさ上げするということで英断をしていただいたというふうに考えてございます。一方、港町につきましては、県から提示さしていただいている計画としましては、防潮堤沿いに遊歩道の併設、それから、海を見通せるアクリル製窓の配置などによりまして、観光やなりわいの特徴のある地域との調整を図りたいということで、観光や祭りに配慮した計画を提案さしていただいているつもりでございますので、これからも、港町の特徴に配慮した防潮堤の計画となりますように、地域住民の方々、市さんと話し合いを進めていきたいというふうに考えてございます。



◆(畠山和純委員) 既に防潮堤ができたところがあります。気仙沼湾の商工岸壁から先の方なんですけれども、あそこにもアクリル板入ってるんです。とてもじゃないけど、景観なんか望めませんよ。こういうのぞき窓みたいなの。そばへ行ってこうやって見ないと何も見えないんです。こういうもので景観を保全するという。それでアクリルを使用する堤防をつくるということを私以前提案したんだけれども、これも、土木部長、遠藤さんは認めなかったんだけれども、何で今になってそういうのが採用されてくるわけ。



◎(遠藤信哉土木部長) アクリル板につきましてはいろんな設置の仕方がある中で、例えば防潮堤の上部につけて眺望が見やすくなるようにというところとか、今回の気仙沼のように防潮堤をくり抜きまして、その中にアクリル板を入れてのぞき窓みたいにするというのがありました。ただそのときも、実質的にその津波が押し寄せてきたときに、コンクリート構造物とアクリル板との異質構造物との関係の中で、津波の波力に対してちゃんと耐え得るかどうかというその確認がまだできなかったということで申し上げたということでございます。その後メーカーの方でも、コンクリート構造物とアクリル板の接続部分での強度の確保とかそういったものが証明されてきたということで、のぞき窓方式にはしておりますが、これはあくまでも地元の皆さんが要望されたということを受けて、そういったものを設置させていただいているということでございます。



◆(畠山和純委員) だったら地元の要望があればアクリル製の堤防でも大丈夫だということ。



◎(遠藤信哉土木部長) その辺が構造的なものを立証をされた上でのことですので、すべてアクリル板でその津波の体力に耐えれるかということについては、また別な議論だと思います。



◆(畠山和純委員) 釜石なんか採用されてるよね。だから、国等も認めていると思うんだけれども、その辺についてはどうですか。



◎(遠藤信哉土木部長) たしか釜石の方も、のぞき窓的な大きさではなくて多少大きな形にはなってますが、全面的なアクリル板ではないというふうに承知しております。



◆(畠山和純委員) アクリル板にしろ、もしそれが内湾の方がよくて、こっちがだめですよという説明がなかなか我々はつかない。それがまず一つ。それから、陸閘はまだまだ不確実ですよという話があったんだけれども、搭載型にしていけば、その安全性というものはかなり担保できるよということでの採用なんですね。ですから、陸閘の数を少しふやして、そこの展望が開けるようにするとかということも選択肢の中に入れて、住民との話し合いに挑んでもらいたいと思うんだけど、そこはどうでしょう。



◎(後藤康宏農林水産部長) 景観の確保、それから魚市場の機能確保という観点から、陸閘の位置、数等については協議をする対象にできるかなというふうに考えます。



◆(畠山和純委員) わかりました−−わかりましたって、全部了解するわけじゃないですからね。そういうことも選択肢としていろいろ採用できるということでありますから、これは地域の人たちとまたいろいろ相談をさせてもらいたいと思います。

 その中でこれも以前に取り上げた課題なんだけれども、余裕高というものについて懸念がどうしても消えません。それは十五メーターの高さの堤防も一メーターの余裕高なんです。五メーターの高さの堤防も一メーターの余裕高なんです。震災の前の堤防をつくるときは、三メーターの高さの堤防に二十センチの余裕高とかそれから一メーターの余裕高で、各地で全部違うんです。それが何でここだけ一律一メーターなのかということなんです。何でこの質問するかといいますと、この余裕高の分というのは、設計高で安全性を担保された上に更に重ねてやるものですから、もう少し柔軟に考えて、例えば、大島の浦の浜でありますとかそれから浦戸諸島でありますとか、そういったところで高さをどうしても気にする皆さん多いところについては再検討できないのかなというふうに思ってるんですけども、それについてはどうですか。



◎(遠藤信哉土木部長) たまたま昨日チリで地震が発生いたしまして、津波が来るということになります。例えば遠くで地震が発生した場合には、こちらの地盤が動いてはおりませんので、押し寄せてく津波は津波だけということになります。そういたしますと、例えば昭和三十五年のときのチリ地震津波を参考にしますと、遠地津波ということでそれを参考にしてますので、地盤沈下という考慮をしてなかったというのは当時ございます。しかしながら、平成二十三年三月十一日の東日本大震災では最大一メートル近くの地盤の沈下を起こした状況があります。これは地震によって地盤が沈下したと。ですので、今回は、平成二十三年九月、宮城県沿岸現地連絡調整会議という、関係機関が集まっていろいろそういう構造基準を決定する会議の中で、余裕高を一メートルとしましょうということを決定してます。これは改めて申し上げるまでもありませんが、さまざまな要因を考慮した上で一メートルと決定さしていただいたということです。



◆(畠山和純委員) 地盤沈下も考慮してということでありますけれども、それであれば、地盤沈下が戻ってきて五十センチ高くなったとこは下げてもいいわけだよね。何でそうならないの。



◎(遠藤信哉土木部長) 私の身長百七十センチなんですが、この立っているところの高さが変われば私の身長上がるんですが、防潮堤の高さは百七十センチって決めますと、立っている地面が上がろうが下がろうがその高さは変わらないというのが、絶対的な高さです。ですから、仮に地盤が隆起したとしても、防潮堤の高さの部分については不変であるということですので、地盤が防潮堤の高さを超えてしまえばあれですけども、今のところそういったことも認められておりませんので、そういう高さで設定さしていただいているということでございます。



◆(畠山和純委員) だけど、危険性というのは、実質的な高さで決まってくるわけでしょう。絶対性と相対性というの、何かよくわかんないんだけれども。だって、この高さがあって波が来るから危険なんだよと言っているのが、高くなったら危険性がなくなるじゃない。



◎(遠藤信哉土木部長) 例えば、もともと隆起する前の高さに対して五メートルの防潮堤をつくる、これは余裕高込みで考えていただければいいんですが、五メートルが、五十センチ地盤が隆起しましたら、つくる防潮堤の高さを四メートル五十にして、頭の高さを同じするという形になるということです。



◆(畠山和純委員) よくわからないんで、この話をしたんでは時間がなくなってしまいますから。ただ、これは国土地理院が近々これの測定をするような話も伺ってますのでね。やはり、県の見解、国の見解はそうかもわからないけれども、やはり地域住民の皆さんの声をどうやって反映するかということをもう少し真剣に考えてもらいたいという意味での質問でありますので、ぜひ適切な対応をしていただきたいと思います。

 それでは、水門・陸閘の関係終わりまして、被災した海岸の治山事業について伺います。

 これは、海岸については海岸基本法があって、その中で復旧とかそれから施設の整備されるわけですけれども、林野庁が所管する海岸については、全く別の計画で、治山計画の中で組み込まれているわけであります。今回の津波で海岸の海岸保安林でありますとかそういったところが津波をかぶりまして、二年、三年たって木が枯れてくるんですね。枯れた木が根こそぎ倒れて、がけ地になっているわけです。その箇所が結構な数がありまして、まず、部長、ここいら辺の認識といいますか、どういった箇所に何カ所そういう場所があるかということは把握しているかどうか、伺います。



◎(後藤康宏農林水産部長) 現在、海岸林のがけ崩れが発生し、立木など海に流れ出しているような地区としましては、唐桑の鮪立地区、それから大島の横沼地区、南三陸町の歌津の寄木地区などにあるということで確認をしております。



◆(畠山和純委員) その中で整備計画の中に組み込まれているものと、整備計画を要請している箇所があるんですね。その整備計画に要請をしている箇所については、いつ工事ができるかということが全く見当がついていないんですよ。これは把握してますか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 工事の実施につきましては、背後にある人家や市道への影響等治山事業の採択要件を満たしたところから事業化に向けて取り組んでいるところでございまして、それぞれの箇所については、ちょっと今資料を持ち合わせておりません。



◆(畠山和純委員) これは、質問の前に地方振興事務所の方にきちっと申し入れて、資料を持ってますからね。それはやっぱり総括の前に部長はきちっと把握してください。

 それから、今答弁ありましたように、知事、何が問題かといいますと、様子を見ますということなんですよ。要するに緊急性がないんですね。人家が後ろにあるわけでないんです。人が住んでるわけないんですね。そのまま放置しておいても人命に影響はないということなんです。だけれども、そうやって放置をしていると、当たり前のことなんだけれども、がけ地はどんどん広がっていくんですよ。それから木がどんどん倒れてくるんです。これが漁場を壊して、それからそういったものをあと片づけ、所管に行きますと、この木はどうするの、所有者が処分してください、そういう話なんですよ。だから、津波被害でこうむったそういうふうな状況を、個人が一生懸命公共の力をかりないでやれるということは難しいですね。市町の方では、漁民が集めたものを市町が処理するよというふうなことなんで、ルールが決まってないんですね。がけ地にあれしてるのはまだいいんだけれども、流れ出して大木が海を漂流したりするんです。じゃ、だれの責任でやるということなんですね。漁民に対する負担が非常に多いんです。ひとつ、まずこういったものの、災害で出てきた津波堆積物と同じようなもの、これの処理についてのルールをきちっとつくっていただきたいということと、このがけ地をそのままほっとくもので、さっき言いましたように、どんどん漁場が汚れて、アワビの開口にアワビが見えないとかというような現象があるんです。それと、どんどん広がっていきますから、これは小さいうちに手を打った方が結果的には経費かからないんですよ。ですから、それを早急に計画化をして手を打っていかないと、どんどんどんどん侵食していきますよ。これを放置させておくということは非常に遺憾なことだと思いますけれども、どうですか。



◎(村井嘉浩知事) 当然のことですけれども、治山事業につきましては、まずは人家や公共施設等の保全を対象に公益上重要な箇所から優先的にやっておりますけれども、今おっしゃったように、早いうちに手を打たないと、後々になると余計に人手もお金もかかるということになります。今の御指摘を受けまして、現状を把握されておられます市町とよく協議の上、必要に応じて対策を早目にとっていきたいというふうに考えます。



◆(畠山和純委員) 災害でとっていただかないと、市町の負担が非常に大きくなるということもあると思うんです。その辺についてはどういうふうに処理されていくのかな。



◎(後藤康宏農林水産部長) 災害でということであれば、ほかの災害の対応事業と同じように市町村からの被害報告を受けて、そこから調査をして、国へ事業申請をしてということで対応することになろうかと考えます。



◆(畠山和純委員) 知事の方から、早期に対応したいということでありますから、やはり傷口は小さいうちにやっぱりくえてしまうということは非常に大事なことだと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

 漁港整備について伺います。

 これは時間もありませんので簡単に伺いますけれども、先ほどの地盤の隆起で、どこの浜に行っても、岸壁が上がって乗り降りできない、荷物が上げられないということで、でき上がった岸壁をつくり直すということはなかなか難しいのでタラップでということで、これは十分対応していただいてました。もう一つ、船引場、これが地面が上がって、今、部長おっしゃったように上がっちゃったんです。海岸の先端が上がってしまって、船が引けないんですよ。これを再度、災害をとってという協議が必要になってくる。またこれも時間がかかるんですよ。ですから、こういうものは一連の復旧作業の中に組み込んでいただいて、そういう現象のあったところはすぐ公費が入れられるように仕組みを変えるべきだと思うんです。これについてはどうでしょう。



◎(後藤康宏農林水産部長) 被災・沈下した船揚場につきましては、震災前の高さまで原形復旧するということで順次工事に着手してきておりましたが、委員おっしゃるように、地盤隆起によりまして、とめ壁が高くなっている現象がある、漁港があるというふうなことは十分認識しております。未着手の船揚場につきましては、復旧高を見直しまして工事に着手をするということで対応いたしますし、また、既に完成したところにつきましては、現在災害復旧工事等で対応が可能か調整をさしていただいております。今委員おっしゃったように、一つの工事の中でということができるかどうかはちょっと難しいかもしれませんけれども、別な災害復旧工事等の対応で可能かどうか、いずれ国と調整をしている状況でございます。



◆(畠山和純委員) これも数が非常に多いんですよ。南三陸町にしても、気仙沼市にしても。ですから、これは財政的な背景というのもありますので、しっかり国と対応していただきたいと。我々も国に対しては要望していきたいと思いますので、これはぜひお願いをしたいと思います。

 それから、防災拠点と運動公園であります。きょう防災公園が宮城野原がいいか悪いかという話はしません。そういうふうなことではなくて−−いや、おかしいですよ、三百億もお金かけて何でああいうのつくるのか。共産党さんの意見に私は全く賛成なんですけれども。この点だけですよ。

 それで、この宮城野原、きょう取り上げたのは、あそこに運動公園ができ上がるということです。前にもちょっと取り上げたんだけれども、これの行政評価の便益評価では、仙台市が公園機能としては八〇何%の便益ですよということなんです。要するに地方には何の恩恵もないわけですよ。気仙沼市にも今度地域防災拠点が西高校にできるわけです。その一体の計画の中で、地域防災拠点もスポーツ公園、運動公園、運動施設というものを検討してもらいたいということなんです。これは具体的に言いますと、以前より地域から要望があります四百メートルの公式トラックです、これを整備できないかということであります。何でかと言いますと、公式トラックがないもんですから、みんな一関の方へインターハイとか予選行ってるんです。他県の施設をお借りしてやっているということであります。ですから、こちらの方の計画がこういうふうに進むのであれば一体的に地域の防災の拠点も整備していただきたいということなんだけれども、これについての見解を伺います。



◎(山田義輝総務部長) 圏域の防災拠点につきましては、大規模な災害時に既存の公共施設、これを県が市町などの各施設管理者からお借りして使用するというものでございます。したがいまして、既に整備された施設を現状のまま防災の拠点として活用するものでございますので、公園整備等によるスポーツ施設の整備充実ということについては想定をさしていただいておりません。



◆(畠山和純委員) 仙台一極集中の見本みたいなものですよ、この宮城野原。また反対の理由が一つふえたわけですが、これはもう改めて議論してまいります。

 最後であります。移住・定住政策のことなんで一点だけであります。

 実は総務企画委員会でこれの視察に行った折に、週刊誌、週刊文春だったんですけれども、この中に資料あるかと思いますけれども、新潟県の知事の写真がありまして、全面広告がありました。これは新潟県の事業として、アグリビジネスを中山間地で新潟県でやりたい人については最大五百万円を県が支援しますということです。ことしは千六百万円が予算化されまして、三つの応募があったそうであります。県と受け入れの農業の公社ですか、そことのやり取りで、三者がこれに従事したという。私これを見て、非常にすばらしいなと思ったんですよ。県が具体的な定住支援策を予算化して事業化をしている。それを全国に向けて発信していくということです。ですから、こういった工夫が宮城県でもっとあってもいいんではないのかなというふうに思いました。この辺についてどういうふうに考えておられるか、よろしくどうぞ。



◎(大塚大輔震災復興・企画部長) 移住・定住の推進についての御質問でございますが、この件について、まずは先般、みやぎ移住サポートセンター、こちらを立ち上げております。今議会でもこちらの利用実績が余り上がってないんじゃないかという御指摘もいただいておりますので、まずはそのPRをしっかり行って実績を上げたいというふうに考えておるところでございます。その上で、委員から御指摘いただいた移住者に対する支援の仕組み、移住するに当たって先立つものがないために、宮城の地において生活の立ち上げであるとかビジネスの立ち上げであるとか本当にできるのかなと不安になって、移住をちゅうちょしてしまうと、そういうこともあろうかと思いますので、そういった方々の背中を押すための支援の仕組みというのはあってもいいかと思います。

 御指摘いただいたような新潟県の事例も含めまして、ほかの県もいろんな事業を展開しているようでございますので、そういったものも参考にしながら、県として必要な支援策の充実を図り、首都圏等から我が県への人の流れをつくってまいりたいと、このように考えております。



◆(畠山和純委員) PRの仕方も考えていただきたいなと思うんです。例えば、都市の山手線ですか、その中の中づり広告の中にこういう事業を紹介するとか、この週刊誌は非常に目につきました。全面広告がありましたので。その辺を御提案、要請いたしまして私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○(長谷川洋一委員長) 続いて、改革みやぎの質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて三十五分です。ゆさみゆき委員。



◆(ゆさみゆき委員) それでは、改革みやぎを代表しまして、質疑をさせていただきます。

 冒頭、台風十八号又は十九号によります大雨の影響が懸念されます。現場に当たっておられる県職員の皆様、そして被害に遭われた皆様に心から御冥福をお祈りいたしますとともに、一日も早い復旧を願いたいと思います。

 今畠山和純委員からもありましたように、水位計の問題、あるいは自治体の住民への避難勧告の問題、特に私が危惧されますのが、保健福祉部所管の高齢者、障害者、児童福祉施設、医療保健施設の土砂災害危険区域、これは百五十六カ所に及ぶ早急な対策が必要です。九月補正ということもございますが、早急にこれは対策を講じるべきであり、又は臨時議会等でも予算化すべきであると思いますが、まず知事のお考えをお伺いします。



◎(山田義輝総務部長) お話ありましたとおり、台風十八号豪雨によりまして、具体的に甚大な被害が発生して、その復旧急がれるということでございまして、全力で対応をさせていただいているところでございますので、それに関連する予算等につきましては、例えば渋井川の応急復旧など、公共土木施設等の応急復旧等については、災害復旧費の既決予算等で対応をする方針でございます。また、本格復旧については、国の災害査定を経る必要があるということでございますので、本議会ではなくて、十一月議会以降に補正予算を計上して対応することになると認識をさしていただいております。いずれにしても、被災地の一刻も早い復旧に向けて全力で取り組んでまいります。



◆(ゆさみゆき委員) 知事、ぜひ、もちろん国の激甚災害あるいは災害の指定もあるというふうに考えてはおりますが、ぜひ、県単予算でも全力で対応していただきたい、そういう決意をまずいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 応急復旧、それから被災者支援につきましては、県の既決の財源を使ってしっかり対応してまいりたいと思います。それで本格復旧につきましては、十一月予算で予算編成、予算計上するという予定にしております。しっかり対応します。



◆(ゆさみゆき委員) しっかりした答弁をいただきました。ありがとうございます。

 今回九月補正なんですけれども、これは六月補正の一号、そして九月補正は二号、今回再生期における予算編成です。今、被災地においては、知事も御存じのとおり、きのうの新聞を見てみますと、保護者の生活再建が進んでいなく、子供たちが金銭的な影響で進学をあきらめたりする貧困の固定化につながるおそれがあるなど、子供たちがこの貧困の影響によって教育の環境の影響もある。そしてまた、残念ながらきのう参議院で安保関連法案が強行採決したことによりまして、落胆や憤りの気持ちが広がっています。そんな中、知事は今回の議会の冒頭で、復興は全力で進んでいる、種は実を結ぶという言葉に対して、議会は、何だか私だけでしょうか、白けたような空気があったんですね。知事は、確かに医学部新設、これは私も賛同しております。そしてさまざまな、空港の民営化、これは前原元大臣が企画したことで、民主党の政策を具現化していただいていることに感謝いたします。しかし、どうも被災地の本当の現状を知事は実感しているのだろうかというのが気になります。そこで数量的に見てみますと、県民の満足度調査では、より暮らしに直結する事業の県民の満足度が低いです。知事、もちろん前に進むことも大切。しかし今必要なのは生活再建。一人一人の幸せをつくる戦略ではないでしょうか。どう受けとめてますか、伺います。



◎(村井嘉浩知事) 昨年十二月に実施いたしました県民意識調査では、未来を担う子どもたちへの支援や上下水道などのライフラインの整備などの取り組みについて満足度が高くなってる一方、雇用の維持確保や、沿岸市町を初めとするまちの再構築、被災者の生活環境の確保など、被災者の生活再建とかかわりが強いと思われる取り組みについて不満の割合が高い傾向となっております。四年半が経過をいたしましたが、復興は着実に進展しているとはいえ、被災者の皆様の満足度が高まっていないということは真摯に反省をしなければならないというふうに思っております。しっかりと皆様の声に耳を傾けて、皆さんに満足していただけるような復興を目指してまいりたいというふうに思います。



◆(ゆさみゆき委員) そうですね。そのためには、やはり県民のニーズを反映する予算編成でなければなりません。特に必要な事務事業の見直しなんですが、以前は私ども県議会に事務事業の見直しというのを出していただいて、県民にさらしていただきました。しかし、近年は内部だけで検討している。必要な事業、必要じゃない事業。もう一つ最近は、三浦副知事が御担当していらっしゃる、寄附を集めているこども育英募金も、あれはどうなったんですか、どう使われてるですかという言葉があります。私は、最近の県政運営の中で、予算編成に第三者の意見をお聞きするということがわかるんですが、それが反映されているのか、客観性が非常に不足している。それが満足度につながっていないんではないかという指摘をしたいと思いますが、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 復興事業の推進に際しましては、県民の意向を十分に把握するとともに、やはり外部有識者などの第三者の意見をしっかり聞いて、客観的な指標による分析も必要だというふうに思っております。このため、政策評価・施策評価においては、県民意識調査の結果や政策評価手法の達成状況等を分析した上で、外部有識者で組織する行政評価委員会から御意見をいただき、その結果を評価に反映するなど、客観的な透明性の確保を図っておりました。また、これは当然でありますけれども、いろんなツールを使って県民にお知らせをし、議会の皆様にもお知らせをしているということでございます。まだまだ県民にやってることが伝わってないということであれば、より伝わるように努力をしてまいりたいというふうに思います。



◆(ゆさみゆき委員) できれば三浦副知事にもお答えいただきたいです。たくさんの浄財をいただいてます。そのお金を客観的な形としてどのように皆さんにやるか、ぜひ三浦副知事のお言葉を聞きたいです。よろしくお願いします。



◎(三浦秀一副知事) 先ほど知事が申し上げたとおりでございますが、いずれにいたしましても、この基金については、たくさんの方々の思いと意思が入っております。そういった方々の思いとか意思、そして委員が申し上げましたように、第三者のお話も十分聞きながらいろいろな仕組み考えられればいいなと思っております。



◆(ゆさみゆき委員) 復興の再生期です。もちろん、私は、知事が一生懸命やってることは評価をさせていただいておりますが、そろそろ富県戦略ですね。ずっと私は知事と二十年間ここにいます。知事は十年間です。同期でしたね。そこから始まりました。富県戦略によって十兆円は、八兆円しかまだいってないし、県民所得が上がっているのは確かなんですけれども、やはりまだまだ実感は広がっていなくて、二百万以下の貧困家庭、非常にこれ大きいというのも確かです。ここで、知事、復興の富県戦略の方向性については、私は想像的復興というのはどうしてもハード事業になっているのではないか。それから、医療から福祉への人間の復興への転換をし、生活再建を充実した心と地域の復興へ転換すべきではないか。転換というのは基軸を人間の復興に置くということです。産業の利益、これも大切。しかし、その利益が福祉に回ってるかというと、まだまだその転換はなってないということで、富県戦略の軸を人間の復興にかえてはどうかということで予算編成をしたらいいんではないかと思いますが、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) この四年半は、沿岸部を中心にインフラが破壊をされましたので、それを復興する、復旧するということを最優先にやってまいりましたから、どうしてもハード中心にならざるを得なかったという部分は御理解いただきたいと思います。ただ、これからはいろんな各種基金等を使いまして、ソフト事業、特に今おっしゃいましたけれども、人間の復興、心と地域の復興、こういったようなことに力を入れていかなければならないというふうに思っております。ただ、先ほども言いましたように、まだまだ県民意識調査、先ほど御指摘のあった県民意識調査で雇用の維持確保、こういったようなことについて、被災者の皆様の満足度を得られていないということもございます。やはり自分で自立していただくためには、自分で働いてお金を稼げるような社会をつくっていかなければならないと思っておりますので、富県宮城を目指しつつ、あわせて、今ハード整備からだんだんソフト充実の方向にシフトしていくという形になっていこうかというふうに思っております。



◆(ゆさみゆき委員) 暮らしの実感というのを県民の皆様に復興期には与えていただきたいと思います。一つ、経済的指標の考え方なんですが、知事。今まで、企業誘致をして利益を利潤を生むというよりも、環境省は来年度から砂浜や河川など自然環境を経済価値を試算とすること、あるいは自分がだれかと一緒にいることや幸せだったという幸せ指標も経済の指標に引くという新たな価値基準を持っておりますので、ぜひ宮城県知事にはそうしていただきたいと思います。

 では、基金事業についてお伺いいたします。

 今、村井は基金事業もしっかりやっていくという方向を示しましたが、具体的にお伺いします。

 補正予算における基金の繰入金の補正は、今回十八億六千八百七十万円です。この基金の取り崩しによる効果的な事業を実施するためには、計画的に事業をしなければなりません。しかし、議会に対しましても総務部長は説明をするだけで、基金の目的や考え方、これなかなかわかりにくいです。積み増しすることで使い勝手はいいんですが、より県民に見える化すべきである。それが県民の利益にもつながる。これは見える化をどのように考えていますでしょうか、伺います。



◎(山田義輝総務部長) 予算案の内容について、これを県民の方々にわかりやすく説明すると、これは大変重要なことであるというふうに認識をさしていただいております。そのため、予算案の説明については御案内のとおりですが、議案書、予算に関する説明書、それから各課別の歳出予算概要のほかに記者発表資料も作成さしていただきまして、その内容についてはホームページできちんと公表して、議会、報道機関、そして県民の方々へ可能な限りわかりやすく説明をさしていただいているところでございます。更に、基金の繰入金の計上をする場合でございますが、所管の委員会において、充当事業、充当額について説明をさしていただいておりますが、今後、お話のような基金の目的、基金充当の考え方も含めて、なお一層わかりやすい説明になるように努めてまいりたいというふうに考えてございます。



◆(ゆさみゆき委員) ぜひ努力をして充実した基金の使い方にしていただきたいと思います。

 復興交付金、各種基金についてなんですが、これは皆さん御存じのとおり、市町村ヒアリングを通じて事業は国に提案すること、地域整備推進基金は県単事業として復旧・復興を行う事業、そして東日本大震災復興基金は、被災者事業の負担軽減として補助を行うこと。この基金を効果的に実施するためには、今県政で運営の宮城将来ビジョン、これは上位計画です。そして、宮城県の震災復興計画、宮城県はこれを並列した計画になっている。そしてあわせて最近は地方創生と、三つの計画を今推進しています。これは復興予算なのか一般予算なのか。そして、どこがどう進行管理しているか。非常に、今回の予算編成で調べましたが、担当部署と進行管理が見えにくくなっています。これもきちっと機動的にあるいは県民にしっかりと説明する進行管理も必要ではないでしょうか。この辺はどうですか。



◎(大塚大輔震災復興・企画部長) 宮城の将来ビジョンと震災復興計画と、そして今議会で議決いただいたら地方創生の総合戦略、今後この三つのビジョン、戦略等が並存するような形になるわけでございますが、これらについてはその下部計画になる実施計画、これを統合して策定することといたしておりまして、具体的な事業の実施に当たっては、優先度を明らかにしながら、施策の目標や効果等を踏まえて、より実効性の高い取り組みを推進していくということで考えております。県政の最重要課題は、震災からの復興でありまして、事業の実施に際しては、東日本大震災復興交付金基金等の特定目的基金に加え、国の地方創生交付金など、各種の支援制度等も有効に活用し、限られた財源で最大の事業効果が上がるように取り組んでまいりたいと考えております。



◆(ゆさみゆき委員) 震災復興計画、昔は企画部、まちづくりを行っているのと、震災復興がくっついてしまいまして、吉田部長はいらっしゃいますか。吉田部長は、前、私、まちづくりで非常にお世話になりまして、県職員が一緒になって地域づくりをした経験ある方です。それが今、震災復興とくっついていると。市町村から見ると、地域づくりの企画はどこでやるんだということがあったりするんです。今、震災復興なので企画部と震災復興がくっついてしまって、どういうふうに地域づくりをするかというのが、宮城県は不明確だという、市町村から、私、まちづくりやってる人間からもあります。よって、将来ビジョン担当部長さん、将来ビジョンは企画ですね、なので非常に見えにくいので、その辺を進行管理と予算の配置、しっかりとしていただきたいというふうに思います。そこで一つ、そのためには、今回予算ですから予算要求が必要です。最近、私は、宮城県政を見ていると、県単予算の積極的な運用、これが非常に少ないと思っています。なぜかということで調べました。これは皆さんに提示されてる資料なんですが、予算要求要領というのがあります。これは各部各課が予算要求をする資料なんですけれども、例えば、人事課におきましては、人事については人事課の協議済みであること。例えば、東日本大震災復興公共事業以外では、その他に必要と認められる政策的事業は、通常予算要求範囲内で要求することが困難であるとして、事前に財政課と協議したもの及び財政課にあらかじめ指定されたものに限る。つまり事前主義、県庁は、企業でもそうなんですけど、各課で要求したものを財政課に上げていく。しかし、財政課に上がらないと予算は日を見ないということは、知事が私ども民主党に言った復興庁は査定庁というように、今の財政課は、昔ながらの査定庁になってるんじゃないかというふうに私は思ってるんです。ですから、もっとしっかりと予算を基金を使って、査定庁にならないように積極的に県単予算を使うこと、これが私はシステムとして必要ではないですか。知事、どうですか。



◎(村井嘉浩知事) もちろん伸び伸びと幾らでも予算使いなさいと言いたいんですけれども、残念ながら本当に財政厳しくて、そんな余裕ございませんで、私は財政課には非常に厳しくチェックをしなさいと言ってます。ほかの財政課以外には、思い切っていろんな提案をしなさいと、矛盾してるようなことを言ってるんですけども。当然ずっと上がってきて、最後はもう当然部長同士でも話し合いがつかずに、もめるわけです。そこで私のところで大岡裁定が下るわけです。でもそれが、皆さん信じられないかも知れませんけど、億単位のお金とかじゃなくて二百万円とか三百万円と、そういうところで両部長の折り合いがつかずに私のところに上がってくるということも多々あります。それぐらい宮城県は、財政については、お金の使い道については厳しくやっているということで一面評価をしていただきたいと思います。ただ、御指摘のとおり、それによって職員が萎縮してしまって、お金がないから何もやらないということになっていけないと、私はそれは浅野知事には厳しく指摘しておりました。だからお金がないからやれないというふうになってしまうと、みんな内向きになってしまって消極的になってしまいますから。そうしないようにしながらも、しかし、財政規律を守っていかなければいけないという、その両面をしっかり図っていきたいというふうに思います。したがって、財政課には厳しくやる。財政課以外には伸び伸びやれと、こういうようなことを言っているということでございます。



◆(ゆさみゆき委員) 私だったら、厳しくではなく、まず優しく、しっかりと何が必要かということをやります、県民の立場に立って。しかし、知事そうは言っても、なぜ、防災拠点には三百億の予算がすぐつくのかというのは私はとても疑問なんです。それは、ほかの事業には厳しく、自分には優しい村井知事。そして、それは三百億の使い道がまずわからないこと一つ。そしてかつ一極集中はリスクを負います。活断層も長町活断層もあり、調査をしてません。そして、一極集中が壊れたら、そこは大変なことになり、リスク分散の時代に、石巻ですとか、中核都市、大崎や石巻、中核都市の発展を支えなきゃいけないのが県政なんですが、そこに拠点を置きながら防災拠点があるのわかります。なので村井知事だけ莫大な予算を使うのは、やはり県職員でも私でもおかしいなと思います。やっぱりきちっと、そこは防災拠点に対する住民への説明、必要性、今やはり不十分だと思いますが、その点はどうですか。



◎(村井嘉浩知事) 防災拠点については、私の独断でやったわけではなくて、県庁でいろいろ議論をして、そして、国の方にも調整をして、復興予算も入れていただけるということになって、そして、ここに至ったということございまして、決して私が勝手にやったわけではないということはまず御理解いただきたいと思います。今おっしゃったように、何をやるにしてもしっかりといろんな形で情報を出して、そして皆さんの御意見をいただきながら、御批判も受けながら、進めていくということは重要だと思ってます。この防災拠点に限らず、宮城県全体のことを考えながら、しっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。



◆(ゆさみゆき委員) 防災拠点は大型公共事業です。必要に応じては見直しもかけつつ、JRとの協議もありますので、それは弾力的に柔軟的に対応することも検討してますか。



◎(村井嘉浩知事) 具体的内容、だんだん書いてはおりますけれども、まだ時間ございますので、弾力的柔軟に対応したいというふうに思ってます。



◆(ゆさみゆき委員) では次に、震災復興の記憶風化防止対策費についてお伺いします。

 南三陸町の防災庁舎の一時保存、これは県の方向性、私も賛同するものであります。被災地ではさまざまな思いの方がおります。そして一方で、今、被災地では当時のことを語り始めた方がいます。震災の記憶を風化する防止とともに、今必要な同時に心の復興というのが必要です。冒頭申し上げましたように、子供の心の復興、これは急務です。今、東日本大震災みやぎ子供の支援センターは今年度いっぱいで閉鎖されることになりまして、しっかりと子供の心のケア、そして心の復興をすることが必要です。この防止対策と同時に予算化すべきと思いますが、いかがでしょうか。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 被災した子供の心のケアにつきましては、中長期的に取り組んでいく必要があるというふうに考えております。震災から五年目という中で、震災当時から状況も変わっていると、子供たちも成長してきているということで、成長過程に応じて、子供から大人へ一貫した切れ目のない支援体制をつくっていくということが今後に向けて必要だということで、現在保健福祉部の被災者生活支援調整会議というところにワーキンググループを設置いたしまして、これまで各機関で取り組んできた活動内容を踏まえながら、今後どういうような体制、そして事業内容でやっていくかということを検討しているところでございますので、その検討を進めてその検討結果を踏まえて、来年度の当初予算に向けて反映をさせていきたいというふうに考えております。



◆(ゆさみゆき委員) 教育長もうなずいておりましたが、心の復興というのは非常に重要です。宮城県地方創生戦略の最終案としましては、心のケアにきめ細かく対応していくと提示しておりますので、やはり、知事が先ほど言った人間の復興を中心に置く心の復興こそということで、戦略の大きな柱として、この乳幼児時期のセンターが廃止されることは非常に問題なんですね。総合的に子供から大人の心のケア、復興へとしっかりとした対策を講じること、補正予算でもしっかりと組んでいくこと、それを提起したいと思いますが、いかがでしょうか。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 東日本大震災みやぎこども支援センターについて、今どうしても三つというかいろんなところで当初子供たちにどう対応していくかということで、いろんなアプローチをしてきたんですが、やはり今後どういうような体制でいくかということは今検討中ということでございますので、お話のあったように、乳幼児、震災後に生まれた子供たちについてもやはりいろいろと影響が出てきているという話も聞いておりますので、そこも含めた形でしっかり対応できるようなことを検討して、やはりなかなか補正というよりは来年度当初に向けて検討していきたいと思っております。



◆(ゆさみゆき委員) ぜひ、これは知事に本当にしっかりと心の復興、ケアから復興へということもありますので、ぜひ被災地の皆さんに向けて決意を述べていただきたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) これから間違いなく真の復興はやはり心の復興だというふうに思いますので、物ができて形ができたから終わりではなくて、そこに魂が入らなければならないと思ってますので、被災者の皆様の真の笑顔が戻るまで頑張ってまいりたいというふうに思っております。



◆(ゆさみゆき委員) では、障害者福祉施設の整備支援費についてお伺いいたします。

 今、障害者雇用率、これは全国で最下位になりました。これはとても残念なことです。今回、船形コロニーの建てかえに当たりまして調査費として一千三百四十万円が提案されています。先日、船形コロニーに行ってまいりました。すべて見てまいりました。正直言って私は、十年間、四十八年から建ってる施設なんですが、時間がとまった感じです。ぜひ、知事、船形コロニーは前知事が解体宣言したことでございます。しかし、今の社会は、障害者が一人一人の人生を地域の中で暮らすこと、これは知事が障害者プランでお話ししていることです。センター機能というのもございますけれども、障害福祉の方向性を知事は今どのように進めていきたいお考えなのか、まず伺います。



◎(村井嘉浩知事) みやぎ障害者プランでは、地域生活移行の推進や就労促進と所得の向上等を重点施策と位置づけて取り組んでおります。これらの方針に沿って、これまで施設入所者の地域生活移行を積極的に進めておりますが、重度の障害者などの生活の場となるグループホームなどの不足や、地域で充実した生活を送るために重要な要素であります就労の場の確保等が課題となっております。重度の障害者などの生活の場となるグループホームが不足、それからあとは就労の場がないということです。また、在宅障害者の高齢化、また親が亡くなった後の地域生活の維持等に対する不安が顕在化しております。県としては、地域の社会資源を最大限に活用し、障害者の生活を地域全体で支えるシステムの実現を目指すとともに、重度又は最重度の障害者及び医療的ケアや介護を必要とする障害者などが安心して暮らせる入所施設を整備していく必要があると考えております。今後とも、だれもが生きがいを実感しながら、ともに充実した生活を送ることができる地域社会づくりに取り組んでまいりたいと、このように考えております。



◆(ゆさみゆき委員) あり方検討では、現地に三百人というふうに建てかえを計画しています。報告書を隅から隅まで読んでみますと、その策定に当たっては、障害者福祉者関係だけで検討されていること。社会資源や医療資源等不十分であること。一番問題なのは二十九年の障害福祉計画のビジョンが示されていないこと。よって、この総合的に勘案して建設計画そのものを見直し検討する調査費であるべきだと思います。その案として、船形コロニーには、仙台市に五十一人、仙台圏域四十七人、県南十三人、栗原二十一人、大崎圏域四十二人、石巻二十四人、登米五人。どんな重い障害があっても地域の中で生活できる環境を整備すること、そしてまた、地方創生の計画では、共生型福祉施設のモデル事業を各圏域でつくる、こういった地域移行の政策に転換すること。それが私は地方創生の本当の意味で、まちづくりでどんな障害があっても、地域の中で暮らす環境をつくる、このまず計画の見直しと、この提案についてのお考えを伺います。



◎(伊東昭代保健福祉部長) まず検討会の報告の中では、現地建てかえということもあるんじゃないかという御意見はありますけど、まだそこということでもございませんし、あと、定員につきましても、段階的に整備していくのも必要だというふうなお話もございまして、そこも三百人ということではなっておりませんので、まずお話をしたいと思います。この検討に当たっては、船形コロニーが老朽化してきているということで、入所利用者の生活環境が悪化しているということがございます。また、そういう関係から昨年度いろいろとあり方検討会で検討いただいたと。そういう中で、やはり施設の建てかえが必要であるという意見が出されています。その検討会では、セーフティーネット機能、これはこれまでも民間の施設でなかなか処遇が難しい方々を入所していただくということでのセーフティーネット機能、それからバックアップ機能、民間で何かあったときにバックアップ機能、それからコーディネートの機能ということで、いろんな資源をつないでいくというコーディネートの機能を確保した施設として整備していくことが必要という意見が出されております。プランということでございましたが、今のみやぎ障害者プランにおいても、県立の障害者施設は、県全体のセーフティーネット機能として運営していくことが必要というようなことは示しているところでございますし、先ほど知事からもお話ししたように、今後も、重度化したあるいは高齢化した障害者の方々に安心して生活していただく場が必要だと、入所施設が必要だということについては、今後もそのとおりだと思います。なので、船形コロニーの建てかえについては、今後も検討を更に進めていきたいというふうに考えております。御提案というかお話がございました共生型の福祉施設のモデル事業の話でございますけれども、今お話ししたように、船形コロニーは、県立施設として、県全体を見ながらの拠点的な施設として整備をしていくということになりますので、単に入所施設を建てかえるのではなくて、時期を見ながらの機能を発揮できるような施設ということです。あわせて、地域においては、障害があっても地域で生活してことができる環境の整備に取り組むというのが大変重要だというふうに考えておりまして、そのためには多様な社会資源を整備していくということは望ましいと思います。宮城県は全国に先駆けて実施しておりました共生型グループホーム、今、十二ございますけれども、それですとか、あるいは今回地方創生の取り組みの一つとして先行的に事業化しております多機能型福祉拠点、また第四期障害福祉計画、今回作成しました計画において整備を進めることとしている地域生活支援拠点という、これらの整備促進につきまして、市町村とともに検討しながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。



◆(ゆさみゆき委員) そうすると、今回の調査費はそこに建てかえというか、全体の仕組みをつくることと、それからどんな機能を検討するかという調査も含まれていることであって、あくまでもそれは計画の前提ではないということですね。それを確認していきたいと思います。



◎(伊東昭代保健福祉部長) これまで、あり方検討会、そしてこの整備の検討会の中でいろいろな御意見をいただいておりまして、どういった機能を担っていく施設がいいのかというようなことをいろいろと、あるいはどういうふうに整備していったらいいのかについても御意見はいただいているところですが、なかなか私どもは技術的なというか図面的にどういうふうに整備していくのか、そのときにどのぐらいお金がかかっていくのかとか、そういうものについて調査、専門家の方に委託して調査をして、それらもあわせながら、基本構想というか、全体的にどういう施設をつくっていくかということをまとめていきたいという、今回お願いしております予算につきましては、その調査費ということでございます。



◆(ゆさみゆき委員) 知事、障害福祉政策は、やはり最も、この間の答弁では、大変な人に福祉をというのがあったのですが、その人たちの人生を地域の中で、宮城県がそれぞれの地域の中で生きていく環境をつくることも大切だと思います。ぜひ船形コロニーについても、そういった理念のもとに考えていただきたいと思います。最後に知事のお考えを聞いて、終わりにしたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 最後ということなんで、一分十五秒お話しさしていただきますけれども、地域移行というのは非常に重要だと思ってまして、県も必ずしも一カ所にすべてを集約ということではなく、今までも、できるだけ退所していただき、地域に行っていただけるように促してきました。しかし、私も、船形コロニー、知事になったときに、解体宣言とめるということがあって、一回行きまして、いろいろお話聞きましたけど、御家族の皆さんとしては、だんだん自分が年をとってきて、自分が死んでしまった後に、この子供たち、兄弟がどうなるのかということを非常に心配されていて、ぜひ、しっかりと県で責任を持って最後まで面倒見てくれと言われました。また、浅野さんのときに一回外に出ていただいた方がまた船形コロニーに戻ってきているということもあるということです。したがって、地域に戻せばそれですべてがバラ色かというと、決してそうでもない場合も多々あるということもありますので、まずは、入所者の皆様のお気持ち等も聞きながら、また外に出すということは当然市町村にも御負担をおかけしますので、そういった全体のことをよく見ながら私としては判断をしていかなければならないというふうに思っております。

 以上でございます。



○(長谷川洋一委員長) ここで休憩いたします。

 再開は午後一時といたします。

    午前十一時四十八分休憩

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    午後一時再開



○(菅原実副委員長) 予算特別委員会を再開いたします。

 休憩前に引き続き、総括質疑を継続します。

 自由民主党・県民会議の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて六十五分です。佐藤光樹委員。



◆(佐藤光樹委員) ここ三回続けてこの場に立たさしていただいております。決して望んだわけではございませんけれども、高橋伸二政調会長からぜひやってくれということでございまして、この四回の議会はすべて登壇をさせていただいて、御質問、御質疑させていただいているところでございます。

 先日、集中豪雨が発生をいたしました。私ども自由民主党宮城県連でも、先週の土曜日の日に、会長以下、国会議員、県会議員、そして地元の先生方と一緒に現場を拝見させていただいたところでございます。まだ被害総額がはっきりしてないところもございますけれども、百十億円を超える現時点で被害が出たということでございますし、百億円を超える被害というものは、一九九四年の九・二二の被害以来ということで、大変大きな被害をもたらしてしまったと。また、一番大切な人命がお亡くなりになられているということでございますし、心から御遺族にお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げさせていただくところでございます。自民党でも今一生懸命、県連挙げてこれらの対応をしっかりやりましょうと、当たり前ですけれども御相談をさせていただいておりますし、県議会でも、自民党・県民会議の中山会長を初め三役の皆様方が中心になって、これからどう対応していくかということを、県当局の皆様方と連携をとらさしていただきながら対応さしていただいておりますので、しっかりと私どもも取り組んでいかなきゃいけないなと思っております。

 また、本日もチリ地震に伴う津波ということで、朝、塩釜でも三時だったと思いますけれども警報が鳴りました。市役所の職員の皆様初め関係する機関の皆様方が、昨日よりだと思いますけれども、一生懸命準備をされて、その対応に当たられておりました。本当に頭が下がる思いでございますし、県当局の関係する部署の皆様方は、同じような対応をされてたと思います。大した被害が出ないことを祈りつつ、通告させていただいております大綱三点について御質疑させていただきたいと思います。

 残念ながら、集中豪雨によって多大なる被害を受けた常総市の方でも、空き巣被害等々、いないお宅に泥棒が入って、弱っているところにまたひどい仕打ちを与えるというような卑劣な犯罪が横行しております。これは東日本大震災で被災をした私どもも、同じような状況の中で、外国人の窃盗団が入ってきた、また、泥棒が留守のお宅に入っていって金品等々を盗んでいった、これは本当に許しがたい犯罪でございます。ぜひ、県警察の皆様方が中心になって、逆に地域の我々もそういう厳しい目をしっかりと地域の隅々まで見張らせるということも必要だと思っておりますので、ぜひその点に関しましても、県警本部長初め関係する皆様方の御努力に心から御期待をするところでございます。

 早速ではございますけれども、特殊詐欺被害防止対策費についてお伺いをいたします。

 その前に、二百三十二万人余りの安全な暮らしを守る宮城県警のトップとして、中尾克彦県警本部長が八月七日に着任の会見を開かれました。宮城県警の捜査二課長に就任以来、二十三年ぶりにこの宮城の地にお帰りになったということだと思いますけれども、まずは、四千三百人余の宮城県警察のトップとしての抱負をお聞かせください。



◎(中尾克彦警察本部長) 大変恐縮でございます。治安を守るという責任を感じますとともに、歴史、自然、人々ともにすばらしい宮城県であり、東北唯一の政令市を有する県の警察本部長として勤務できることを大変名誉に感じております。宮城県民二百三十二万人の安全安心の確保のために、その治安維持に万全を期していきたいというふうに思っております。

 しかし、残念ながら、ここで一言謝罪の言葉を言わせていただかなければいけません。本県警察官が、山形県内の旅館において、女性脱衣所から女性客の所持品を盗んだとして、昨日、山形県警察に逮捕されるという事案が発生いたしました。警察官としてあるまじき行為でまことに遺憾でございまして、被害者や県民の皆様に深くおわびを申し上げます。今後、山形県警察の捜査結果を踏まえた上で厳正に対処いたしますとともに、再発防止に努め、県民の皆様の信頼回復に全力を尽くしてまいりたいというふうに思います。



◆(佐藤光樹委員) 本当は、この場で決意を聞いて、一生懸命頑張ってほしいという激励をしようと思ったら、何かおわびもついちゃって、何て言っていいかわからないですけれども、綱紀粛正、組織のトップとして四千三百人余の職員の方をまとめるというのは本当に大変なことだと思いますけれども、県民の安全を守っている警察としてしっかりと取り組んでいただければなと思うところでございます。

 着任会見で、歴史と自然、人情に恵まれた宮城で再び勤務できて名誉を感じるとともに、身の引き締まる思い、被災県の警察として引き続き行方不明者の捜索、被災地の安全対策に取り組みたいと述べておられます。横内前本部長も、不明者の帰りを待つ家族の思いを胸に、工夫を凝らして捜索を続けていくと決意を述べられていらっしゃいました。行方不明者の捜索への決意についてお聞かせください。



◎(中尾克彦警察本部長) 東日本大震災では、いまだ千二百人を超える方々が行方不明になっておられます。震災から四年半が経過し、捜索をめぐる情勢は厳しさを増しております。また、御遺体の発見も難しくなっておりますけれども、県警察といたしましては、一人でも多くの行方不明者を御家族のもとに帰したいという思いがございます。現在、最後の未捜索地域であります石巻市長面地域の捜索に力を入れておりますけれども、今後とも行方不明者の捜索につきましては、御家族の要望を踏まえ、関係自治体や関係機関と連携し、創意工夫を凝らしながら実施していきたいというふうに考えております。



◆(佐藤光樹委員) 大震災以降、宮城県警のトップとして御就任された本部長初め職員の皆様方、一人でも多くの行方不明者の方の発見に御尽力いただいております。今なお千二百四十一名の方が行方不明者として載ってございます。何とか皆様方に今のところはすがるしかないのかなというところもあります。ぜひとも大変な仕事というか、気持ちの上でも大変なことだと思いますけれども、ぜひ御遺族の方に御遺体をというのか見つけてさしあげてお帰りになっていただくように努力をしていただきたいと、これは心からのお願いでございます。

 今回、九月補正で、特殊詐欺被害防止対策費として千二百十一万円余が計上されてございます。二〇一四年の特殊詐欺の被害額が過去最悪の五百五十九億四千万円を記録しております。二〇〇九年に約九十五億八千万円まで減少いたしましたが、件数自体は十年前から減っておりますが、一件当たりの被害額が大幅にふえております。被害者の七八・八%が六十五歳以上であったと。形態別には、オレオレ詐欺、還付金詐欺、金融商品詐欺の三類型が全体の六九・八%を占めております。被害防止に向けた啓発などの予算ということでございますけれども、具体的にこの予算の中身についてお聞かせをいただきたいと存じます。



◎(中尾克彦警察本部長) 本補正で提出している事業は、これまで国の交付金等を活用して実施した対策のうち、一定の効果が認められました不審電話対策録音装置の貸し出し、コールセンターからの電話による注意喚起のほか、新たに県民全体に対してテレビCMによる広報啓発を実施し、幅広く被害防止を呼びかけるものでございます。今回の事業は、消費者庁の地方消費者行政推進交付金を全額充当する事業でございます。



◆(佐藤光樹委員) この不審電話対策録音装置一台、一万四千五百八十円、税込みで。それの二十五台分ということでございますけれども、この程度で足りるのかどうかなというのがちょっと自然に思ったんですけれども、その辺については。



◎(中尾克彦警察本部長) 昨年度、同じ交付金を利用しまして八十五台を既にもう導入済みでございます。それで、この不審電話対策装置でございますけれども、単に配布すればよいというものではなくて、警察官が配布する前に説明し、また、その後の契約というものをする必要がございまして、それなりに人的手当てが必要なものですから、運用台数に限界があるということで、この台数でとどめているということでございます。



◆(佐藤光樹委員) わかりました。特殊詐欺とは正直何ぞやというふうに思っておりました。というのも、犯人は、こういう犯罪を犯す人たちは、とにかく次から次へといろんなアイデアを出して、もっと違うところに使えばいいと思いますけれども、いろんな手口を考えて犯罪に走っている現状がございます。今までは不特定の方に対して対面することなく電話やファクス、メールを使って行う詐欺のことで、振り込め詐欺と振り込め類似詐欺に分けられるということでございます。振り込め詐欺は、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、還付金詐欺などで、振り込め類似詐欺は、金融商品等取引名目の詐欺や異性との交際あっせん名目の詐欺などで、詐欺という犯罪は、従来は対面をして金品をだまし取る手口でありましたけれども、相手に対面をしない振り込め詐欺や振り込め類似詐欺は、従来型とは異なる特殊な詐欺とされていることから特殊詐欺と言われていると。

 そこで、中尾本部長も着任会見で重視したい施策として、被害が増加傾向にある特殊詐欺対策を挙げていらっしゃいますが、県内の特殊詐欺の被害認知状況とその特徴についてお知らせください。



◎(中尾克彦警察本部長) 本年八月末における県内の特殊詐欺の認知状況は、被害件数が二百二十二件、前年同期比百九件増、被害金額は約六億六千三十九万円、前年同期比千二百八万円増となっております。特徴といたしましては、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、還付金等詐欺の増加が顕著でございまして、被害者の約八割の方が六十五歳以上の高齢者の方というふうになっております。



◆(佐藤光樹委員) やはり高齢者の方の被害がほとんどであります。高齢者に対する被害防止意識の醸成がかぎになると思っておりますが、その対策についてもお伺いをいたします。



◎(中尾克彦警察本部長) 高齢者に対する対策といたしましては、警察官が個々の高齢者のお宅を訪問する巡回活動や高齢者の会合での講話をすると、あるいはまた高齢者関係機関や団体と連携して広報啓発活動をすると、それからまた、委託事業によりまして、高齢者宅訪問事業をやりまして、個々の高齢者に注意喚起をしていくなどの事業を行っております。



◆(佐藤光樹委員) こういったさまざまな形に変化をしてきていると思う特殊詐欺でございますけれども、これは隣近所又は町内、極端に言えば県民総ぐるみでこういった犯罪を防ぐための対策をしなければならないと思っております。ただ、私どもも、この人たちが行う犯罪の手口についてはなかなかついていけないところもありますし、意識を持っておかないと、本当に次から次へと手をかえ品をかえということでやってきますので、ぜひそういった手口について周知をするということが非常に大切なのかなというふうに思っております。その手口等々を私どもが知ることで未然に防げるものも多くなるだろうなと思いますけれども、その点についてはいかがでございますか。



◎(中尾克彦警察本部長) 被害に遭った方々の多くは特殊詐欺についての認識を有しておりまして、被害に遭わないという自信があったというふうにお答えになっておられます。特殊詐欺はだれしもが被害に遭う可能性がありまして、手口等を知るということが被害防止に効果があるというふうに思われます。引き続き、具体的手口等を一層周知する努力を続けていきたいというふうに考えております。



◆(佐藤光樹委員) いろんな事例が時の経過とともに、新たな手口として犯罪として出てまいりますので、その辺、いろんな機会を通じて私どもにもお知らせをいただければなというふうに思います。こういった犯罪を防ぐ、特に御高齢者の方々を巻き込む犯罪を防ぐためには、警察のみならず、役所や金融機関を初めとする関係機関や団体などとの情報共有や連携の強化が一層重要になってくると思っております。その辺の連携についての現況についてお知らせをください。



◎(中尾克彦警察本部長) 特殊詐欺に関しましては、行政機関、金融機関、宅配事業者、高齢者団体等各業界団体を集めました対策会議を開催し、県警察から被害状況や犯行手口の情報提供等を行いまして、それぞれの分野における被害防止のための連携を図っているところでございます。特に、金融機関に対しましては、被害認知後、間隙を置かず、電子メール等により犯行手口を通報するなど、一層の連携強化に努めているところでございます。これにより、本年八月末現在で被害を阻止できた金額は約三億七千万円となっているところでございます。



◆(佐藤光樹委員) つい七月三十一日の日も、そういった関係する団体と会議を持たれたというのを資料で拝見をいたしました。先日もコンビニエンスストアとかにもATMがあります。買い物してたら、そのレジのところでもオレオレ詐欺に対する防止の言葉というのがお客さんに見えるように掲載をしてあったと。何気ないこういった取り組みが物すごく重要になってくるのだと思いますし、最近では、宅配便を使って金を送れというふうな手口がふえてきているということでございます。こういった状況は振り込め詐欺よりも多額の現金が被害として遭っているということでございます。とにかく宅急便でお金を送れというのは、それだけでもう詐欺だと思えというふうに警察署でも告知をしているようでございますし、多額の現金が送れるということで、この現金送付型というんですか、これが急増で高額なお金が被害に遭っていると。これがふえているのが大変心配だなというふうに思いますし、金融機関、コンビニ等々の声がけというのが物すごく重要になっております。ただ、犯人もそういった状況を見越して、こういった形での現金送付型に変わってきていると、手口がですね。ですから、その辺は物すごく心配ですし、空き室をうまく使って、その周辺で犯人が待っていて、宅急便なりで荷物が送られてきたら、これは私のですと言って受け取る手口も最近出始めたということでございます。どんどんどんどん変わってきている手口に対して、しっかりと取り組みをしていただきますようにお願いをいたします。

 ことしの一月に、今かわられたか定かでございませんが、警察庁の長官が、日本が超高齢化社会で個人資産が高齢者世帯に集中する実態をやみ社会が突いた点で深刻だと指摘をしております。金融機関に対し、多額の預貯金を引き出す高齢者への声がけと通報の徹底を要請、だまされた場合でも犯人に金が渡る前で食いとめることに重点を置くと発言をされております。また、ことしの四月からは、犯人を知っている、隣の部屋があやしいといった通報を匿名で受け付け、これらの取り組みで、宮城県警でも犯行拠点の摘発に実績を上げていると仄聞いたしましたが、どういう制度で、実績はどうなのか、お知らせください。



◎(中尾克彦警察本部長) 委員から御質問の制度は、国が行っている、国民からの匿名により情報を受け取る匿名通報事業、匿名通報ダイヤルと呼ばれる制度となります。本年四月に対象犯罪に特殊詐欺が組み込まれたところですが、これまで本県では、同制度による特殊詐欺に関する情報はございません。しかしながら、本年五月、東京都内アジトで融資保証名下の特殊詐欺を敢行していた犯行グループ八名、更に警視庁等との合同により、東京都内四カ所のアジトで特殊詐欺を敢行していた四十名を一斉に検挙するなど、検挙についてはこれまで実行犯二十五名を検挙し、前年一年間の検挙人員を上回ったところでございます。本県における特殊詐欺の発生が増加する中、同制度による情報提供があった場合には積極的に活用するなど、今後とも検挙活動の強化に努めてまいりたいと考えております。



◆(佐藤光樹委員) 周辺に厳しい目があるということが非常に大切だと思います。これは有力情報に十万円ということみたいでございますけれども、こういったことで、逆にそういった被害を少しでも防げるのであれば、こういった取り組みは非常に有効なのではないかなというふうに思っているところでございます。

 この項目の最後に、架空請求の手口においては、スマートフォンの急激な普及により、十代後半からの被害者が多発をいたしております。自分はだまされないと思っている若い世代から被害に遭っている。教育現場での架空請求詐欺などの抑止、防止啓発のための事業はどのようになっているか、お伺いをいたします。



◎(中尾克彦警察本部長) 県内の本年八月末における架空請求詐欺被害は五十件でございまして、うち少年の被害は三件と全体で六%を占めております。少年が架空請求詐欺などの被害に遭わないように、また、特殊詐欺に受け子などとして加担しないように、事例等を挙げながら、それぞれの年代に応じた非行防止教室等において広報、啓発を行っておりますけれども、今後とも努力してまいりたいというふうに思っております。



◆(佐藤光樹委員) 私もこのような架空請求名目でとてつもない金額請求に来た記憶がございます。ただ、決してそういうのを見てたわけじゃございませんけれども、警察にもそのときは御相談させていただきながら対応したと。多分それが一度や二度じゃなくて結構な回数そういった思いもしております。今スマートフォン等々はもう小学生、中学生、高校生等々の若い人たちが使いこなしてるという側面がありますが、逆に言えば、そういった人たちが使いこなせていると思っている部分を突っ込んでくる場合もあるだろうと思いますし、被害に遭いやすいと。可能性としては確率的にはそういうふうにもなってくるだろうなというふうに思っております。警察でもさまざまな取り組みをしてきたと思いますけれども、これ、学校教育の観点からもしそういう取り組みで何かしている面があれば、教えていただければなと思います。



◎(高橋仁教育長) スマートフォンが急激に普及しているということで、こういった架空請求詐欺などのネット犯罪に巻き込まれる可能性が高くなっているというふうに認識をしております。このようなことから、今、本部長からもお話がありましたが、警察、あるいは消費生活センターなど関係機関と連携しながら、生徒を対象にしたネット被害未然防止講演会などを学校では行っているところでございます。具体的に架空請求詐欺とかワンクリック詐欺など、そういった事例を用いまして、注意点等を喚起しているところでございます。また、県の教育委員会としては、県内すべての中高生に、サイバー犯罪への注意喚起、それから相談機関を記入しましたカードを配布して、犯罪の未然防止に取り組んでいるところでございます。今後も更に注意喚起を促してまいりたいと考えております。



◆(佐藤光樹委員) 警察、また教育長、しっかりと連携をして、こういったことに若い世代の皆様方が被害に遭わないように取り組みを強化していただければなと思うところでございます。

 続きまして、水産加工業人材確保支援費についてお伺いをいたします。

 東日本大震災で甚大な被害を受けた水産加工業は、グループ化補助金等により約七割の企業が復旧したものの、風評被害や販路喪失に加え、人材不足が課題となっております。水産加工業復興のためには、復旧した生産能力を最大限活用するために人材確保が不可欠であることから、一件当たり二千万円を上限に従業員宿舎整備費用の半分、当初で二億円の予算を計上し、七月二十二日に交付企業が決まったとのことでございますが、その状況と今回の追加に至った経緯についてお聞かせください。



◎(村井嘉浩知事) 水産加工業の人材不足は深刻でございまして、有効求人倍率も依然として二から三倍と極めて高い数字となっております。このことから、人手不足の解消を図るため、今年度から外国人技能実習生を含む従業員宿舎の修繕整備等に係る費用の一部を助成する当該事業を創設し、各地区で説明会を開催した上で、今年度の五月末から募集をいたしました。その結果、気仙沼市、石巻市、女川町、南三陸町の二十三社から予算額を上回る約三億円の応募があり、十五社について交付決定をしたところであります。今回、不採択となった事業者や応募に至らなかった事業者に加え、当該補助のかさ上げ補助を実施する市町からも年度内での追加要望があったため、水産加工業の人材確保を促進する観点から補正予算を計上したものでございます。



◆(佐藤光樹委員) この件につきましては、もう大分前から議会の方でも議論がなされてきておりました。今回、この件に関しまして気仙沼、また石巻の方でも四分の一、一千万円を上限に助成をするということでございまして、事業者負担を四分の一に軽減をする助成制度も気仙沼や石巻、また、今ほかの自治体でも検討しているということでございます。ただ一つ、これはいいアイデアだなと思ったのが、人手不足を解消するためにということなんですけれども、大船渡の水産会社の方でトヨタの改善、これはもう大分前から有名なトヨタの取り組みでございますけれども、改善を社団法人中部産業連盟の指導を受けて徹底して作業効率を上げており、この水産会社で、一部人手不足をカバーしている取り組みがあるということでございます。この取り組みをしたことによって、森下水産というところなんですけれども、トレー置き場、サンマの加工ラインなんですけれども、トレー置き場を変えただけで一時間の生産量が二百五十キロから三百キロに向上したという実例があります。また、から揚げの粉をつけすぎを防止するために、毎日の使用量を従業員が見える場所に掲示をしたと。このことによって使用量が五%減るなどコストダウンもできたという取り組みが新聞の方に掲載をされておりました。人員を確保するということもこれは大事なことでございますけれども、その違う角度から見た場合に、こういった取り組みをすることで人手の軽減が図れる部分があるのだなあと思って感心をしたところでございます。こういった取り組みを考えるということも重要な視点だと思いますけど、いかがでございますか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 今回、沿岸の津波被害を受けました水産加工事業者においては、さまざまな設備を新しくして新しい生産工程等に取り組んでおります。しかし、今委員おっしゃったように、人材不足によってなかなか効率が上がらないというところがございます。それで、作業工程を設備の更新等に合わせて行っていくというのは非常に重要な取り組みだと思っておりまして、我々の方でも、今後、そういった改善運動に取り組むように、事業者とともに対応していきたいというふうに考えております。



◆(佐藤光樹委員) 風評被害等々によって販路が喪失をして、また円安と同時に原材料が高騰して、大変な思いを今水産や水産加工業に携わる皆様方がその立場にいらっしゃいます。それで人手が足らないということでございまして、なかなか思うように復旧なり復興が進んでいないんだなあということを違う面から感じさせられたところでございます。石巻の方でも今後、少しでも負担を軽減をするということで、さまざまな設備の省力化について助成金を出されるということでございますし、先日、練り業界の皆様方とお話をしたときも、この苦しい状態に今何が必要ですかというお話を聞いてみたら、起爆剤が欲しいということをおっしゃっていらっしゃいました。このままいくと、本当に宮城の水産、水産加工が大変な厳しい状態におりますけれども、かなり厳しい状態になっていくと思っております。その業界の中では、この企業はある程度安定しているだろうという企業までも、安定した物流ができない等々の被害というか状況に悩まされておりまして、私どもも大変心配しております。ぜひきめ細かい地域地域の状況をしっかりと聞いていただいて、私どもも、そのお声をしっかりと聞いて皆様方にお伝えをする仕事をしっかりとさせていただきたいなと思っておりますので、これまで以上にきめ細かい情報のとり方又は状況の知り方を組織挙げてやっていただきたいなと思うところでございます。

 時間も迫ってきましたので、この綱のもう一つ、外国人の実習生の件についてお伺いをいたします。県内の水産加工業における外国人の雇用状況についてお聞かせください。



◎(後藤康宏農林水産部長) 県内の水産加工業者におきましては、実習生の技術習得と経営の安定を図るため、外国人技能実習制度を活用しまして、震災前は中国やインドネシアから約五百四十人を受け入れてまいりました。震災によって一時中断しておりましたが、その後再開をし、新たに国としてベトナムなどからも受け入れまして、震災前の約六〇%に当たる三百二十人までということで回復をしてきてございます。

 なお、まだ人材不足が深刻な中でございますので、外国人技能実習生の受け入れ枠の拡大などが必要だということで、県といたしましては、構造改革特区を活用しまして国の方に申請し、受け入れ人数を一回三人から六人の枠に拡大するということで、岩手県と宮城県とで認められたところでございまして、塩竈市においても四企業がそれを活用するという状況になってございます。また、今、技能実習制度の見直しが国会において審議されておりまして、法制度の改正により期間の延長なども検討されておりますので、そこも有効に活用しながら、人材不足への対応に努めていきたいと考えております。



◆(佐藤光樹委員) 一歩ずつ一歩ずつ復旧に向けた取り組みを会社を経営されている皆様方がなされております。そのたびに一歩、一つのことをクリアした後に、また次から次へと諸課題が襲ってきているというのが今の状況だと思います。ですから、私どももそういった状況を、先ほども申し上げましたけれども、しっかりと現場を回って、皆様方のお声を拝聴させていただきながら、少しでも水産宮城のために改善するための努力をし続けてまいりたいと思っておりますので、村井知事初め県当局の皆様方の更なる御協力を心から念じまして、私の質問にかえさせていただきます。

 同級生の石川議員に代わります。よろしくお願いします。



○(菅原実副委員長) 石川光次郎委員。



◆(石川光次郎委員) 宮城野区の石川光次郎でございます。同級生の佐藤光樹議員の後を受けまして、残り三十分、総括質疑をやらさしていただきたいというふうに思います。

 あの震災から四年半が経過したわけであります。改めまして、亡くなられましたみたまに御冥福をお祈りしますとともに、被災されました皆様方にお見舞いを申し上げる次第であります。

 また、ちょうどあした、私の地元でありますけれども、宮城野区の町内会が解散します。大きな津波被災を受けて、危険区域ということで、今まで住んでた地区に住まいができない皆様方の町内会でありますけれども、被災以来、避難所生活、そして仮設住宅、また自力再建されてる方も何人かいらっしゃるわけでありますけれども。この町内会は非常に団結が強い町内会でありまして、仮設住宅でばらばらになられてからも、毎月一回町内会で集まりを持ちまして、いろんな情報交換をされながらやってきたわけであります。そういった中で、町内会を解散せざるを得ないという部分は本当に苦しい悔しい思いであるわけでありますけれども、これもまた新たな新しい生活の第一歩だという思いの中で、祝福をする部分も持ってやらなければいけないなというふうに思っております。そういった中では一日も早い復興というものをなし遂げていくために、執行部、そして議会両輪となって今後も頑張ってまいらなければいけないという気持ちを新たにしているところでございます。きょうは震災関連の方は質疑しませんけれども、総括質疑をやらさしていただきたいと思います。

 それでは、初めに、障害者支援施設体制整備費について伺ってまいりたいと思います。

 今回の九月補正予算において、障害者支援施設体制整備費として一千三百四十万円計上されており、船形コロニー建てかえに向けた調査費とのことでありますけれども、その概要、中身について、またスケジュールも含めてお示しをいただきたいと思います。



◎(伊東昭代保健福祉部長) この障害者支援施設体制整備費でございますが、当初予算で船形コロニー施設整備検討会の開催経費を見込んでございましたが、この検討会の議論を進める過程で技術面での調査が必要となったということから、今回建築・設計に関する専門家に委託をいたしまして、技術的な面から建てかえに係る調査を行いたいというものでございます。具体的には、建てかえ場所の適否、建物の規模や配置、事業工程、概算工事費等について調査検討を委託する予定としております。

 なお、今後のスケジュールということでございますけれども、検討会、今検討をしていただいて、ある程度まとまってきているところがございます。それと今回の委託による調査結果を踏まえまして、船形コロニーの建てかえに係る基本構想というのを策定してまいりたいと思います。その中で、今後のスケジュールについても具体に検討してまいりたいと思います。



◆(石川光次郎委員) 船形コロニーは昭和四十八年に障害者支援施設として設置され、現在、昭和四十八年設立のはちくら園は平成十八年三月末に、昭和五十二年設立のセルプふながたは平成十九年三月末に閉鎖されましたが、おおくら園、かまくら園の三棟の居住棟が利用されております。このうち最も古い居住棟でありますおおくら園は、昭和四十九年の設立であり、建築されてから約四十年が経過しております。施設・設備の老朽化や、それらに伴うふぐあいが生じてきていることは理解するところでありますけれども、今般、建てかえを進めていくに当たり、その背景について県の認識をお示しください。



◎(村井嘉浩知事) 委員御指摘のとおり、昭和四十八年に設置されました船形コロニーは、施設・設備の老朽化に伴うふぐあいが発生しておりまして、入所利用者の日常生活や入所希望者の受け入れ等に影響が生じております。また、入所利用者の障害の重度化、高齢化も進んでおりまして、障害の状況に対応した施設・設備の整備が必要であります。一方、障害児、子供の入所施設、宮城県の啓佑学園がございますが、ここに現在十八歳以上の方もかなりおられます。この十八歳以上の方たちは、児童福祉法の改正に伴い、出なければならないということになりまして、その受け入れ先を求めなければならない。それは船形コロニーしかないということでございます。こうした状況を踏まえまして、昨年度、施設のあり方検討会を設置し、県立施設のあり方について検討を行ったところ、老朽化している船形コロニーの建てかえとあわせて、啓佑学園の十八歳以上の入所利用者の受け入れ先の選択肢の一つとして整備を行う方向で検討を進めるということになったわけであります。



◆(石川光次郎委員) その県立障害者入所施設のあり方検討会の検討結果を受け、船形コロニー施設整備検討会が設置され、建てかえに向け、外部有識者を交えて多方面より意見を聞き、検討が行われてきたということでありますけれども、船形コロニーを取り巻く現状と、また、抱えている課題について、県はどのように認識しているか、お示しをいただきたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 先ほども一部お話しいたしましたが、県全域のセーフティーネットの役割を果たす施設として、従来から、重度又は最重度の障害者を中心に受け入れてまいりました。現在は地域での生活が難しいとされる重度又は最重度の障害者の割合が増加し、入所期間の長期化、そして入所利用者の高齢化が進んでおります。また、船形コロニーからグループホームなどの地域生活に移行した方の中には、高齢化や障害の重度化などによりまして、また戻ってこられるという事例も出てまいりました。そのほか、胃ろうや喀たん吸引等の医療的ケアや介護を必要とする入所者も増加をしているということでございますので、喫緊の課題になっているということでございます。



◆(石川光次郎委員) 船形コロニーが担うべき又は期待される役割、また求められる機能として県全域の、今お話ありましたけれども、セーフティーネット、またいざというときの県内の民間施設のバックアップ機能、地域の社会資源をコーディネートするなどのセンター機能が求められると思いますけれども、県の考え方をお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 県立障害児者入所施設のあり方につきましては、昨年度から有識者等から成る検討会を開催し検討してまいりました。その検討の中で、船形コロニーは、県立施設として、在宅や民間施設での生活が困難な方を受け入れ、安心して生活できる場を提供するなどのセーフティーネットの役割や、在宅や民間施設で生活している方が疾病や障害の重度化により一時的に受け入れて専門的な支援を行うなどのバックアップ機能を担うほか、民間との連携や情報共有を図りながら地域の社会資源をつなぐなどのコーディネート役を担う必要があるとの意見が出されております。県としては、こうした意見を踏まえまして、その役割や機能をしっかりと担える拠点施設として船形コロニーを整備できるよう、基本構想を策定してまいりたいと考えております。



◆(石川光次郎委員) 今般の建てかえを進めていくに当たり、船形コロニーの将来目指すべき姿として、単に建物を建てかえるというハード面だけではなくて、しっかりとした充実した支援を提供するなどのソフト面の改善が望まれていると思いますけれども、県の考え方をお聞かせください。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 船形コロニーの建てかえに当たりましては、検討会において、入所利用者の高齢化や障害の重度化に対応して健康や医療に関する支援の充実、利用者の状況や障害特性に合わせた生活支援及び日中活動支援の充実が必要という意見が出されております。また、入所利用者、そしてその御家族等が不安を感じることがないよう、職員の確保や人材育成に力を入れていくことも必要であるという意見もございます。更に、地域との交流や連携が図られる開かれた施設とするための仕組みを検討し、実現を目指していく必要があるという御意見もございます。これらの検討会での意見を踏まえまして、充実した支援を提供するためのソフト面の整備の方向性につきましても、基本構想の中に盛り込んでまいりたいと考えております。



◆(石川光次郎委員) この体制整備に当たりまして、船形コロニーをより充実した施設とするために外部有識者の意見を聞くことも大切でありますけれども、利用者家族、いわゆる育成会の皆様方や現場職員の意見、要望というものも重要だと思います。今、県の考え方、それぞれお伺いはしたわけでありますけれども、入所者の方というのはなかなか現状を表現できないわけでありまして、また、先ほど答弁の中にもありましたけれども、親の方々がだんだん高齢化が進んでまいっておりまして、将来に対する不安というのを物すごく大きく抱えているわけであります。今回、検討会等でさまざまな検討がなされて進んでいる部分がなかなかそちら側にも伝わらないという部分の中で、不安を抱えている親御さんたちからも我々の方にも声が届いてくるわけでありまして、そういった中では、せっかくすばらしいものに生まれ変わるようにしていこうという部分なんでありますけれども、そういった中で先が見えないという中で、大変な不安を感じておりますし、また、その不安が増長しますと不信感になっていったりもするわけでありまして、そういったところはとても重要だと思いますので、こういった親の会の人たち、また職員の人たちの意見、要望というのはどのように吸い上げていくのか、ちょっと考え方をお聞かせください。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 昨年度開催いたしましたあり方検討会、そして今年度開催しておりました船形コロニー施設整備検討会には、船形コロニーの育成会、そして船形コロニーの職員も参加いただいているところでございます。今年度、船形コロニーの利用者の御家族や職員に対してアンケートを実施いたしまして、建てかえに向けた意見や、現在の支援に対する御意見をいただいているところでございます。今後、船形コロニーの建てかえに向けて基本構想を策定することとしておりますが、その策定に当たっては、利用者の御家族や現場の職員に対して検討会の内容を説明し、意見をお伺いして、その基本構想の検討に反映させてまいりたいと考えております。



◆(石川光次郎委員) ぜひそのようにお願いしたいと思います。

 新しいスタートの機会でございますので、皆さんが建てかわって新しく生まれ変わってよかったと思えるようなそんな施設、また、県内のセンター機能という中で、こういった福祉の分野の中において船形コロニーが果たすべき役割というものをしっかりと発揮できるような形で進めていただきたいと思いますので、要望としておきたいというふうに思います。

 それでは次に、県民の安心安全を支えるインフラ整備について伺ってまいりたいと思います。

 先週の十日から十一日にかけて東北地方や関東地方を襲った記録的な豪雨は、宮城、茨城、栃木の三県を中心に大きな被害をもたらしました。本県におきましては、制度開始以来、東北では初めてとなる大雨特別警報が発令され、仙台市の泉ケ岳では二十四時間雨量二百九十三ミリを記録するなど、県内各地で観測史上最大の降雨となり、県内陸部を中心に、川のはんらんやがけ崩れなどが相次ぎました。中でも栗原市では、三迫川や熊川周辺で軽自動車が流されるなどして、残念なことに、お二人の方がお亡くなりになりました。犠牲になられた方々に衷心よりお悔やみを申し上げますとともに、御冥福をお祈りをいたします。県内では、十一河川二十一カ所において堤防が決壊し、特に大崎市では、渋井川の破堤により古川西新井、古川稲葉の両地区が浸水し、一時は約四百世帯、一千二百人が孤立する事態となりました。更に、大和町では、吉田川がはんらんし、町役場が孤立、仙台市においても、泉区の七北田川で越水するなど、県内全域で五百棟を超える家屋が床上浸水、床下浸水は一千棟を超えるなど、住家にも大きな被害が発生いたしました。

 我々、先ほど佐藤議員もお話ししてましたが、自由民主党宮城県連におきましても、九月十一日当日に、平成二十七年九月十一日大雨災害対策本部を立ち上げ、十二日、十三日の両日、富谷町、大和町、大崎市鹿島台、古川西新井、松島町、大郷町、栗原市、仙台市泉区根白石など、被災現場に赴き、首長さんや地域の皆様方から現況説明、要望などを伺ってまいりました。一日も早い復旧・復興のため力を尽くしてまいらなければならならないと改めて感じたところでもあります。

 そこで、また、あの日から一週間が経過しましたけれども、今なお避難所での不自由な生活を余儀なくされている方がいらっしゃいます。被災された皆様方に改めましてお見舞いを申し上げるところであります。今回の豪雨による水害の光景を目の当たりにして改めて河川災害の恐ろしさを痛感したのは、私だけではないと思います。近年、地球規模での気候変動等により、これまでよりも多頻度で大規模な洪水が発生する可能性があるとの指摘もなされており、県民の安全で安心な暮らしを守るためには、河川を初めとする公共インフラの安全性の確保が極めて重要となってまいります。

 そこで、まず、河川整備についてお伺いをしてまいります。

 まず最初に、今回の九月補正予算において河川事業費が十一億七百万円増額計上されておりますが、その内容と本県の河川改修事業の進捗状況についてお聞かせをください。



◎(遠藤信哉土木部長) 今回の補正予算の内容でございますが、ゲリラ豪雨などで多発しております局部的な河川のはんらん等を防止するために改良を実施いたしまして、今後の適正な河川管理につなげていこうというものでございます。それによりまして、本県の河川整備状況でございますが、とりあえず今のところ平成二十六年度末で三六・五%というふうになっております。



◆(石川光次郎委員) 本県では昭和二十二年のカスリン台風、二十三年のアイオン台風、昭和六十一年八・五豪雨等、水害との闘いの歴史の中で、着々と河川整備が進められてきました。東日本大震災では想定を超える地震動により、沿岸部ばかりでなく内陸部の河川堤防なども甚大な被害を受け、治水安全度が著しく低下したと思います。一日も早い治水安全度の回復向上が求められると思いますが、現在、県が進めている河川整備の基本方針について、改めてお伺いいたします。

 また、今回の記録的豪雨を経験して、それら見直すべき部分も出てきているのではないかと思いますけれども、そのあたりのこともお聞かせいただきたいというふうに思います。



◎(遠藤信哉土木部長) 本県の河川整備につきましては、宮城県社会資本再生・復興計画に基づきまして、東日本大震災によりまして被災いたしました河川施設の災害復旧を早急に進めますとともに、ダム、それから河川堤防などのハード整備と、洪水情報の提供などのソフト施策の両面から、上下流一体となった総合的な治水対策を推進しているところでございます。県河川の事業計画となります見える川づくり計画というのを策定いたしまして、広く県民の皆様に公表もしているところでございます。現在、近年の気象データの解析結果を踏まえまして、治水安全度の検証を進めておりましたが、今回、多くの河川におきまして被害が生じましたことから、新たなデータも含めまして包括的に検証を行いまして、各河川の被災状況、それから整備の状況を調査しながら、整備計画の見直しを行ってまいりたいというふうに考えております。



◆(石川光次郎委員) ぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。

 河川の治水安全度は、上流域から下流域まで流域全体で安全度の向上を図る必要があると思いますが、河川堤防などのハードの整備には長い期間と多額の費用を要します。もちろん河川整備は着実に進めていく必要がありますが、ハードのみによる対応は限界があり、河川堤防が被災することを前提に、いざというときに命を守るソフト対策、いわゆる避難体制の構築が極めて重要であると考えますが、水害から県民の安全安心を確保するために、県民に対する適時的確な情報発信と市町村との連携した避難体制の再構築が必要と思いますが、県の認識と取り組みについてお伺いをいたします。



◎(村井嘉浩知事) まず、情報発信についてでありますけれども、県は、水防計画書に基づきまして、県管理二十四河川について、関係市町村の避難勧告等の発令判断の目安となる避難判断水位等の情報を適切に提供しております。また、水位情報については、必要に応じ、報道機関の協力も得ながら県民への周知を行うとともに、インターネット上でリアルタイムの水位情報を公表しております。県としても、今回の災害における情報伝達方式について検証するとともに、市町村が適時的確に避難勧告等の発令判断ができるよう、市町村との連絡を密にしてまいりたいと思います。

 また、市町村との連携でございますが、避難勧告等の発令や避難誘導、避難所開設・管理運営など、住民等の避難体制づくりは、災害対策基本法で市町村長の責務となっておりまして、具体的には市町村の地域防災計画に定めることとなっております。県としては、ガイドラインに基づきまして、すべての市町村が水害や土砂災害など、災害ごとの避難勧告等の発令基準を早期に作成するよう指導するなど、市町村による体制づくりへの助言を行っております。また、災害が発生した際には、避難勧告等の発令を初めとした避難体制の迅速な運用を支援することとしております。具体的には、河川水位情報のほか、水防警報、気象台から発表されます防災気象情報や、県と気象台が共同で発表しております土砂災害情報などを防災ファクスやMIDORI、インターネットなどで市町村などに的確に提供し、更に大規模な被害が予測される場合には、早期の避難勧告等の発令を促すといったような助言を行っているということでございます。空振りを恐れず、積極的にそういったようなものを早目早目に情報提供するということが重要だと考えております。



◆(石川光次郎委員) ぜひその辺は市町村と連携しながら進めていただきたいというふうに思います。

 先週の水害の場合も、夜中、真っ暗な真夜中に、どんどんどんどん雨量がふえてきてという中で、自分たちの目で確かめられない、周りがどのようになっているかわからないという中で、大変な不安を抱えながら、どのように行動していけばいいかというような部分が多くあろうと思います。県民の命を守ることを第一優先にしていただいて、そういった取り組みを今後も進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 続きまして、午前中も議論ありましたけれども、県では百九カ所に水位観測計を設置しておりまして、河川改修計画の基礎データ収集等に活用されているほか、このデータを避難体制に活用している市町村もあると伺っておりますが、観測点の中には水位変動をリアルタイムで監視できない観測点もあると伺っております。今回の豪雨の経験を踏まえれば、リアルタイムで監視できない観測点についても必要に応じてテレメーター化を図るなど、避難情報にも十分活用できるよう、水位観測体制を見直すべきと思いますが、県の考え方をお聞かせください。



◎(遠藤信哉土木部長) リアルタイムで水位を観測できます八十九局のテレメーター水位計、それから自記水位局、それが二十ありまして、百九でございます。テレメーター水位局のデータは、宮城県の河川流域情報システムを通じましてインターネットで公開しております。今回の豪雨におきましては、このリアルタイムの水位観測が、仙台市、名取市、角田市などで住民の避難行動に非常に役に立ったという実績がございます。そういったことから、御指摘のとおり、今後はテレメーター水位局の増設、移行等を含めまして、有効な水位観測体制を構築してまいりたいと考えております。



◆(石川光次郎委員) ぜひお願いしてまいりたいと思います。

 今回の豪雨を経験して、河川管理の重要性を改めて認識させられたと思いますが、県における河川維持管理費及び管理体制の現状はどのようになっているのか、お伺いをいたします。

 また、今回の豪雨による被災を踏まえ、管理体制を見直す必要があるのではないかと思いますが、県の考え方をお聞かせください。



◎(遠藤信哉土木部長) 河川の維持管理費につきましては、堤防除草、それから支障木伐採などで十三億円というふうになっております。また、平成二十一年度に策定いたしました河川維持管理計画に基づきまして、河川パトロール、管理施設の点検などを行っておりますほか、各河川の堆積土砂マップとか支障木伐採マップというものをつくりまして取り組んでいるところでございます。しかし、今回の豪雨によりまして、河川堤防等多く決壊等ありましたので、この被災状況を検証しながら、年度内に河川維持管理計画の見直しを行っていきたいというふうに考えております。



◆(石川光次郎委員) 最近、このゲリラ豪雨が増しているという中で、対応、対策というのは一日も早くしていただきたいというふうにも思っておりますし、先ほども申し上げましたけれども、県民の命を守るためにも、そういった対策、また対応という部分を迅速に進めていただければというふうに思ってる次第であります。

 次に、県民の安全と安心を支える河川や砂防施設等、公共インフラの維持管理費の予算編成方針について、財政当局としてどのようにお考えでしょうか。更に、全国的に頻発する豪雨等を踏まえ、河川や砂防施設等の維持管理費について、今後、より重点的に予算配分すべきと思いますが、あわせてお伺いをいたします。



◎(山田義輝総務部長) 公共インフラにつきましては、計画的かつ適切に維持補修、管理をしていくことが重要であるというふうに認識をいたしております。このため、今年度の当初予算でも公共事業予算に新たに維持補修枠というものを設定さしていただきまして、公共インフラの維持補修に要する予算の確保を図ったところでございます。来年度以降につきましても同様に対応する方針でございまして、河川、砂防施設等を初めとした公共インフラの維持管理費を適切に予算化をいたしまして、県民の安全と安心を確保するよう努めてまいります。



◆(石川光次郎委員) わかりましたとはなかなか言いづらいんですけど。こういった大きな災害を経験したわけでありますので、重点的配分という中で進めていただけるようによろしくお願いしたいと思います。

 何度も申し上げますけれども、県民の生命、財産を守るために必要不可欠な部分はしっかりと対応をしていただかなければいけないというふうに思っておりますので、今後も、県庁一丸となって、これに当たっていただくことを御期待を申し上げまして、私の質問を終わらさせていただきます。

 ありがとうございました。



○(菅原実副委員長) 続いて、社民党県議団の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて二十分です。佐藤詔雄委員。



◆(佐藤詔雄委員) 委員長からお許しをいただきましたので、暫時の間、こちら側の質問に耳を傾けていただければと、このように思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 東日本大震災、更には過日の豪雨によって大変な被害に遭われた御遺族の皆さん、そして、くどいようですが、被害に遭われた皆様方に心からお見舞いを申し上げる次第であります。

 まず、平成二十六年四月、農業振興公社が農地の中間的な受け皿である農地中間機構として業務を開始をいたしましてから一年を経過をしたわけでありますので、若干それらの課題について質問をいたしてまいります。

 まず、一番目は、農地中間管理事業の推進に関する基本方針では、平成三十五年度における担い手への農地集積率を九割とすることが目標として掲げられています。平成二十六年度までの農地集積の実績、及びそのうち農地中間管理事業を含む借り入れの実績と、それぞれの目標の達成状況について伺います。



◎(後藤康宏農林水産部長) 農地中間管理事業の推進に関する基本方針では、目標とする平成三十五年度までの担い手への集積面積を県内耕地面積約十三万ヘクタールの九〇%として十一万七千ヘクタールといたしまして、そのうち農地中間管理事業等による貸借契約での集積面積は五万八千三百ヘクタールとしてございます。昨年度末時点の担い手への集積面積につきましては六万三千四百ヘクタールでございまして、達成率五四%、うち農地中間管理事業等での貸借契約による集積面積は一万八千三百九十二ヘクタールで、達成率は三二%となってございます。



◆(佐藤詔雄委員) 今、それぞれ数字でのお答えがあったわけでありますけれども、問題は、今の答弁にあったような状況に現在あるのかどうかというのが、一つは問題だろうというふうに思っております。なぜかといえば、田んぼや畑、これらの状況によってはかなり進んでないという、こういう状況にもあるわけでありまして、現在、今言われたような状況が果たして目標の何%であるのかどうかも含めて、お伺いをいたします。



◎(後藤康宏農林水産部長) 先ほど申し上げましたように、全面積の九〇%に当たる約十一万七千ヘクタールを集積面積といたしておりますので、現在まで二十六年度末までの六万三千四百ヘクタールということになりますと、全体の五四%に当たる集積が行われているというふうに考えてございます。



◆(佐藤詔雄委員) 現時点において、二十七年度の目標達成の見込みはどうなのか、あわせて伺います。



◎(後藤康宏農林水産部長) 現在は農地中間管理事業を活用いたしまして、毎年度の目標でございます四千六百六十ヘクタールという目標値に達するように、各事務所、それからJAさん、各市町村と協力して行っております。昨年度の目標に対しましても、実績としては厳しかった状況でございますが、今年度、目標に対しまして到達するように努力していきたいというふうに考えてございます。



◆(佐藤詔雄委員) あわせて伺いますが、機構集積協力金の増額要因は、あわせてどうなんでしょう。



◎(後藤康宏農林水産部長) 機構集積協力金につきましては、地域へ交付いたします地域集積協力金、それから農地の出し手に交付いたします経営転換協力金、耕作者集積協力金の三種類となってございます。今回の増額は、昨年度から開始しました事業が開始されて間もなかったということで、当初予算編成時より農地中間管理事業の農業者への浸透によりまして事業に取り組む地域が増加したこと、それから高齢化などにより、農業経営をリタイアする方々の事業活用が進んだことによりまして、市町村からの地域集積協力金それから経営転換協力金の要望額が増加したため、必要額を増額するものでございます。



◆(佐藤詔雄委員) 四月十六日に開催されました宮城県農地集積推進本部地方推進本部合同会議におきまして、本年度の集積目標である四千五百六十ヘクタールの実現に向けて、地域集積協力金により、候補地域の早期取りまとめと迅速な取り組みを進めるなど、五項目の取り組みを推進するとしておりますが、現在、具体的にどのように取り組んでおられるのか、伺います。



◎(村井嘉浩知事) 今年度の集積目標達成に向けて取り組む重点五項目でございますが、一番、各地方推進本部が中心となった関係機関との連携強化、二つ目、地域の話し合い等への支援、三つ目、地域コーディネーターの配置による取り組み強化、四つ目、機構集積協力金の円滑な手続、五つ目、事務処理の迅速化であります。具体的な取り組みといたしましては、県の各地方振興事務所、地域事務所単位に設置しております地方推進本部において、市町村や農業協同組合等をメンバーとした推進会議を開催し、情報共有を図るとともに、集約への事業説明や話し合いへの支援を行っております。更に、ことし五月には、各地方推進本部単位に地域コーディネーターを七名配置し、モデル地区を中心に機構事業の活用を働きかけております。また、各地方推進本部単位に機構集積協力金を仮配分し、早期の取りまとめを促進しているほか、今年度からは、県の農用地利用配分計画の認可を毎月実施し、市町村等における事務処理の迅速化を図っているところでございます。



◆(佐藤詔雄委員) 次に、経営転換協力金、耕作者集積協力金については、有効に活用するために、どのような工夫を行っておるのか、伺います。



◎(後藤康宏農林水産部長) 経営転換協力金は、高齢のため農業経営をリタイアする農業者や規模を縮小する農業者に対して交付する協力金でございます。耕作者集積協力金は、農地中間管理機構が借り入れている農地に隣接する農地を機構に貸し出す農業者に対して交付する協力金でございます。これらの協力金を有効に活用して、農地の出し手の確保と農地の集約を促進をしまして、事業を円滑に進めていきたいというふうに考えておりますが、そのため、昨年度は地方推進本部を中心に地域の農業者の実情を熟知しております市町村や農業協同組合の関係機関と連携して、事業の説明会など、周知徹底を図ってございます。個人個人に情報、この仕組みが行き渡るようにということで周知を行ってございます。更に、今年度から地域コーディネーターが直接地域に入りまして、協力金の周知を行い、そのほか、県政だよりへの制度概要の掲載、そして、宮城の農地集積バンク通信ということでさまざまな取り組み事例などを掲載しました誌面を定期発行いたしまして、制度の浸透を図っているところでございます。



◆(佐藤詔雄委員) 集積目標を達成するためには、借り入れだけではなくて、所有や農作業受託も推進する必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 担い手への農地集積につきましては、農地中間管理事業を中心とした借入農地に加えまして、今委員おっしゃいました自己所有農地の拡大、それから作業受委託ということも含めて集積を図っていくということにしてございます。集積を図っていく中で、農地中間管理事業を最大限活用していくことといたしておりますが、担い手に対しましては、農地中間管理事業の特例でございます農地売買等事業の活用などで自己の所有農地の拡大を支援しているところでございます。また、法人化に至らない集落営農組織、それから任意団体等が中心的な担い手となっている地域におきましては、依然、農作業受委託による農地の集積も有効なことから、その導入なども推進してございまして、地域の実情に応じた手法を選択しながら、三種類の手法を合わせて集積を進めていきたいというふうに考えてございます。



◆(佐藤詔雄委員) 次に、河川事業について伺います。

 九月補正予算の中で、本来国庫補助事業であるわけでありますが、今回は県単で松川の火山砂防事業費が含まれていると聞いておりますが、その事業期間や施設の設備内容などの全体計画はどのようになってらっしゃるのでしょうか。



◎(遠藤信哉土木部長) 松川火山砂防事業についてでございますが、蔵王町総合運動公園から遠刈田温泉小妻坂に至る約五・四キロメートル区間を事業区間といたしまして、全体事業費七十九億九千万円で、平成十五年から事業に着手いたしまして、平成三十二年度までの完成を目指しております。主な施設といたしましては、護岸工約五・四キロメートル、床固工−−川の底を固める工が二基、帯工−−横に帯をつくりまして水の減勢工を行う帯工十九基を整備いたしまして、渓流の保全を図ろうとしているものでございます。



◆(佐藤詔雄委員) 全体計画と比較をした現在の事業の進捗状況等に対する事業評価に対する感想を伺いたいと思います。



◎(遠藤信哉土木部長) 昨年度までの事業費ベースの進捗率は四四%となっておりまして、おおむね計画どおりに進捗しているというふうに見ております。先ほど申し上げました平成三十二年度までの完成を目指しまして、鋭意事業を進めてまいります。



◆(佐藤詔雄委員) 松川の火山砂防事業費には今回約四千万の補正予算が組まれていると伺っておりますが、増額の要因というのは何なんでしょう。



◎(遠藤信哉土木部長) 蔵王山におきましては四月十三日に噴火警報が発令されまして、地域の観光に大きな影響を及ぼしたところでございます。また、五月に国が策定いたしました蔵王山火山噴火緊急減災対策砂防計画におきまして、噴火によりまして発生します火山泥流は、松川を流下するというふうに指摘されております。したがって、松川の流下能力を向上させなければならないということがございまして、今回、松川におきまして著しく河道を阻害しております立木、それから砂防堰堤にあります堆積土砂の撤去を行うために増額をさしていただいたということでございます。



◆(佐藤詔雄委員) 二十七年度の事業の進捗状況、更には、来年度以降の事業の見込みはどうなのか、あわせて伺います。



◎(遠藤信哉土木部長) 今年度におきましては、遠刈田温泉地区での測量設計、それから用地補償を進めますとともに、曲竹地区というところがございます。そこの河道掘削を十一月の完成を目指して実施してまいります。また、来年度以降につきましては、農道弁天橋から町道下八山橋までの区間におきまして、約一・九キロメートルですが、護岸工、床固工十三基、帯工五基を整備する予定でございます。



◆(佐藤詔雄委員) 質問しなかったんですが、事前に説明をいただきまして、ありがとうございました。

 用地補償の問題でちょっとあったわけでありますが、これは問題があるというふうに地域では伺っておりましたが、進んでいるということなので、大変結構だろうというふうに思います。こういったことは、事業を進めるためには必ずといっていいほど生じる問題でございまして、これまでの知識や経験というものを生かしていただきながら、ひとつ今後とも全力を挙げて進めていただければと、このように思っておりますが、よろしいでしょうか。



◎(遠藤信哉土木部長) 事業地内には、実は筆界未定の土地、それから多人数の共有地、未相続の土地がございます。まだ合意に至っていない補償物件もあるということで、事業の推進に当たりましては、その課題解消が最も重要であると認識しております。したがいまして、相続人の調査、それから現地立ち会いを精力的に進めまして、丁寧な説明による補償交渉を行いながら、早期の問題解決に取り組んでまいりたいと考えております。



◆(佐藤詔雄委員) 用地補償に問題があった場合は、その場から上流の方を実施をするとかいろんな方法あると思うんですね。ですから、少しでも早く完成をさせる。先ほど言われた完成年次まで仕上げるという、そういった決意であれば、ぜひそういったことも含めて実施をしていただければなと、このように思っております。

 蔵王山の火山活動が活発化いたしましてから、地元では松川の堤防のかさ上げ等々がよく話題になっております。いわゆる補強工事でありますが、対策の強化が求められておるわけでありますけれども、現在の検討状況についてはどのような状況になっているのか、伺います。



◎(村井嘉浩知事) 五月に国が策定いたしました蔵王山火山噴火緊急減災対策砂防計画を受け、県は、噴火対策の行動計画を策定するため、国や関係市町で構成いたします宮城県蔵王山噴火対策砂防計画検討会を六月に設置をし、具体的な対策について検討しております。今年度中には取りまとめ、順次実施をしていく予定としております。現在、蔵王山の噴火対策としても効果的な松川火山砂防事業を推進していくとともに、更に、砂防堰堤の堆積土砂撤去や河道内の立木伐採等を実施してまいりたいと思います。



◆(佐藤詔雄委員) 最後になりますが、蔵王山は六月十六日に噴火警報が解除されておるわけであります。しかしながら、警報解除後も想定火口域内では火山活動のおそれがあることから、蔵王山火山防災協議会では、観光客の安全確保に万全を期すため、当分の間、想定火口域の立ち入りは原則として禁止をしております。こうした状況を踏まえ、松川火山砂防事業の全体計画を見直して、早急な事業の推進を図る必要があると思いますが、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) まずは沿岸部、被災した東日本大震災による甚大な被害から一日も早い復旧・復興を推進するため、沿岸部を重点的に予算化、そして人の配置をしておりますけれども、内陸部の松川火山砂防事業のような住民の安全安心を確保するための事業が着実に推進できるように配慮していくというのは極めて重要だというふうに思っております。

 恐らく佐藤委員におかれましては、これが最後の御質問になろうかと思いますので、お住まいの蔵王が安心した町となり、住民が安心して過ごせるようにしっかりと努力していくことをお約束をしてまいりたいというふうに思います。

 どうもありがとうございました。



◆(佐藤詔雄委員) 今、知事から言われたように、私自身最後の議会となります。議員の皆様初め、知事、執行部の皆さん、ぜひ健康に留意をされまして、安全安心な県土づくりのために御努力を賜りますように心からお願いを申し上げ、質問を終わります。

 ありがとうございました。



○(菅原実副委員長) ここで休憩をいたします。

 再開は午後三時といたします。

    午後二時二十八分休憩

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    午後三時再開



○(長谷川洋一委員長) 予算特別委員会を再開いたします。

 休憩前に引き続き、総括質疑を継続します。

 公明党県議団の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて二十分です。石橋信勝委員。



◆(石橋信勝委員) 公明党県議団の石橋信勝です。質問に先立ち、一言ごあいさつ申し上げます。

 私は、今議会をもちまして、県議会議員を勇退さしていただくことになりました。

 平成三年より今日まで、六期二十四年余にわたり、村井嘉浩知事初め執行部の皆様、また県庁職員の皆様には、さまざまな面で議員活動をお支えいただき、おかげさまで元気に県議会議員としての責務を全うさせていただくことができ、心から感謝と御礼を申し上げる次第であります。また、先輩、同僚の各議員の皆様には、長年にわたり心温まる御厚情を賜り、おかげさまで充実した議員生活を送らせていただくことができました。この席をおかりし、改めて、心より感謝と御礼を申し上げます。皆様、本当にありがとうございました。

 それでは、質問に移らせていただきます。質問の順序を少し変えさせていただき、三番目の被災地の健康支援のあり方についてを最初に質問さしていただきますことをお許しいただきたいと存じます。

 被災地の健康支援事業についてお伺いをいたします。

 東日本大震災から四年半がたち、被災をされた方々の健康の維持が大きな課題となっております。県御当局も、健康調査や特定健診の推進など、さまざまな施策を展開されてきたことは周知のとおりでございます。ただ、残念なことは、こうした施策の大半は、仮設住宅や民間借り上げ賃貸住宅、災害公営住宅に住んでおられる被災者を対象として行われており、それも大変大事なことであることは言うまでもありませんが、さまざまな事情があって自宅で生活をされている、いわゆる在宅被災者が対象となっていないということであります。

 私は、去る六月二十五日に行われた宮城県議会本会議の席上、在宅被災者への支援策について質問させていただきました。村井知事はこの私の質問に対し、各市町におけるコミュニティーの再生や健康調査の実施等を支援すると明言されておられます。しかしながら、今回の補正予算案で事業費の積立金が上積みされて計上されている介護基盤緊急整備等臨時特例基金造成費でも、在宅被災者の方々の健康調査は対象外となっているようであり、まことに遺憾と言う以外にありません。

 私は、自宅で不自由な生活を余儀なくされている在宅被災者の方々も含めて、被災者の皆様の健康調査を実施し、健康支援を推進すべきであると強く訴えるものでありますが、いかがでしょうか、知事の御見解をお伺いいたします。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 在宅被災者の健康調査につきましては、これまでにほとんどの沿岸市町で実施しておりまして、その結果によって個々の被災者の状況に応じた健康支援のフォローを行っております。その中には、県としても調査集計状況確認について支援を行っているところもございます。県では、市町と定期的に情報交換を行っておりまして、その意向を踏まえて、被災者健康支援事業を拡充しております。例えば今年度、これらは在宅被災者の方も対象としております被災者健康支援事業につきまして歯周疾患検診及び保健指導を追加したところでございます。今後とも市町と緊密に連携いたしまして、状況をよく伺いながら、きめの細かい支援を行ってまいりたいと考えております。



◆(石橋信勝委員) 確かに一部行われてるんですが、いわゆる健康調査と言われるものは、これは対象外ということで行われておりません。市と町によっては一部行ってるところもございます、独自にですね。県としてそういったことをリードできるような施策にぜひしてもらいたい。これは要望しておきたいと思います。

 次に、ドクターヘリ導入の支援費についてでございます。

 ドクターヘリ導入の時期についてお伺いをいたします。

 村井知事は、ドクターヘリ導入の時期について、これまで平成二十八年度中のなるべく早い時期に導入すると答弁をされてきましたが、いまだに二十八年の何月に導入するのかはっきりした時期の明示をされたことはありません。ドクターヘリの基地病院が決まり、ヘリコプターの待機する場所も決定し、準備は順調に進んでいるように思います。したがって、もうそろそろ二十八年の何月に導入すると、導入の時期を明確にし、それを目標に着実に準備を進めていった方がよいのではないかと私はそう思うんですが、いかがでしょうか、村井知事の御見解をお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) ドクターヘリの導入につきましては、知事になりましてから、石橋委員からたびたび導入について質問をされ、そして要請をされてまいりました。導入するという決断に至りましたのも、そういった後押しがあったからでありまして、心より感謝を申し上げたいというふうに思います。

 運航開始時期につきましては、昨年度開催されました宮城県ドクターヘリ運用調整委員会において、二十八年度中のできるだけ早い時期とすることが確認をされました。これはヘリポートや格納庫等の関連施設の整備や運航委託先における機体の準備、ランデブーポイントの選定、飛行訓練であるシミュレーションの運航等、必要とされる運航開始に向けた準備に要する時間を考慮したものであります。これらは運航開始時期に影響を与えるものでありますが、順調でございますが、順調に推移した場合には、来年の今ごろ、来年の秋ごろには運航が開始できるものと見込まれております。あくまでも順調にいった場合ということでございますが、一年後をめどに導入したいというふうに思っております。



◆(石橋信勝委員) 来年の秋ごろということでございますが、ぜひ少しでも早く導入をしてもらいたいと強く要望しておきたいと思います。

 次に、ドクターヘリの広域運航の件についてお伺いをいたします。

 現在、東北地方では、青森、秋田、岩手の三県、山形、福島、新潟の三県、山形、秋田の二県、福島、茨城の二県で広域連携の協定を結び、お互いに助け合っております。本県でも、気仙沼、栗原、登米の各市などは、岩手県の基地局から百キロ圏内に入っており、岩手県との間で広域連携をすることができれば、大いに助けられることになるのではないかと思います。一方、丸森、山元、七ヶ宿の各町、角田、白石の両市など、県南の地域は、福島県の基地局から近いので、広域連携が実施されると助かることになると思います。山形県の場合は基地局から百キロ圏内に本県の多くの地域が含まれますので、広域連携はより大きな効果があると思います。実は先日、岩手、福島、山形各県のドクターヘリ担当の所管課にお伺いをし、三県とも本県との広域連携に関心を持ち、前向きに取り組んでいこうという考えのあることを確認することができました。したがって、広域連携については、今のうちから、岩手、福島、山形の三県の担当者と話し合い、本県のドクターヘリ導入後なるべく早く協定を結び、スムーズに実施できるよう推進してもらいたい。こう思うものでございますが、いかがでしょうか、御見解をお伺いいたします。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 県境での事故発生時や、県内における出動要請が重複した場合への対応等における広域連携の必要性につきましては、十分認識しているところでございます。県といたしましては、近隣県との連携を進めていくためにも、その前提となるランデブーポイントの選定等を早急に進めてまいりたいと考えております。



◆(石橋信勝委員) なるべく早く広域連携の協定が結ばれるよう、要望しておきたいと思います。

 次に、ドクターヘリの夜間運航についてお伺いいたします。

 先日の本会議で、ドクターヘリの夜間運航について、保健福祉部長は仁田議員の質問に対しまして、人員の体制であるとか離着陸場の照明施設などの関係で、今後の検討課題にすると答弁をされましたが、私は大変残念に思った次第であります。

 本県は、ドクターヘリ導入そのものが東北六県の中では一番最後となる県であり、それだけに、せめて夜間運航だけでも他県に先んじて実施し、先進県になってほしいと強く願うものでありますが、この件について知事の御見解をお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 夜間運航、ナイトフライは、私、飛行機に乗ってたのでよくわかるんですけども、正直非常に難しいです。まず、日中は雲が見えるんですけれども、夜は雲が見えません。当然、道路も何も見えません。明かりしか見えないんです。飛んでいって急に雲の中にすぽーんと入ったら、本当に怖い思いをします。したがって、気象状況がなかなか把握しづらい。仙台、宮城なんかの場合は、夏場なんかでも海の方から霧が流れてくるんですね。そういったこともございますので、特に山間地あるいは離島といったようなところは、非常に技術的に難しいというふうに思います。ただ、今ヘリの性能もよくなっておりますので、そういったようなものを見ながら、可能性を探っていきたいと思いますが、ただ、ヘリが出ていってから途中で引き返してしまいますと、結果的には、車での搬送がおくれてしまうということになりますので、相当天気のいいときじゃないと難しいかもしれません。これはいずれ研究をしていかなければならないと思いますが、直ちにドクターヘリが入ったらすぐやりますというような、まだそのような状況にはないと。まずは導入して、推移を見ながら逐次検討を進めていきたいというふうに思っております。



◆(石橋信勝委員) 夜間運航はなかなか難しいということは、私も十分承知はしているところでございます。であれば、夜間運航が実施できるようになるまでの間、例えば東京都が実施しようとしている防災ヘリをドクターヘリ的に活用するような方法を検討してはどうかと、こう考えるものであります。東京都では、消防庁が立川市に基地を整備し、伊豆大島の救急搬送二十四時間体制で実施中です。私も以前、実は立川市の基地を視察して、本当に消防ヘリがずらっと並んでいる壮観な姿を見て感動したことを覚えてるんですが、そういう消防ヘリを活用しながら、そういう夜間の運航もできないものかというふうに感じたのであります。

 本県でも、防災ヘリをドクターヘリ的に活用し、夜間の救急搬送を行えるようにしてはどうでしょうか。とりわけ、大島とか桂島など離島の救急には大いに役立つことになると思いますが、いかがでしょうか。そもそも、県内には夜間照明装置があり、夜間運航が可能な離着陸場は何カ所程度あるのでしょうか、また今後造成しようという考えがあるのでしょうか、あわせてお伺いをいたします。



◎(村井嘉浩知事) ヘリを夜間運航するためには、計器飛行に熟達した操縦士を複数人配置することが求められます。お話の東京都など四団体の消防防災ヘリは、この条件を備えておりますので、救急搬送が二十四時間可能となっております。本県の防災ヘリは、この条件を備えておりません。したがって、基本的には夜間の救急搬送はできないわけであります。また、防災ヘリの主な役割は、救助、それから空中消火などの活動をすることでありまして、高度な救急処置を可能とする機器を備えていないことから、医師を搭乗させるドクターヘリ的な活用は困難だと考えてございます。今までそういった実績もないわけではございませんけれども、ドクターを搭乗させずに患者を搬送したケースしかないということでございます。

 次に、夜間運航に可能な離着陸場は何カ所ぐらいあるのかということですが、県内に夜間照明設備のある離着陸場は、東北大学病院屋上など五カ所ございます。今後気仙沼市の市立病院のヘリポートでも夜間照明設備も整備される予定となってございますので、そういう意味では気仙沼からピックアップしてこちらに、あるいは気仙沼の方にということは可能になってくるということでございます。



◆(石橋信勝委員) ところで、公明党県議団がかつてドクターヘリの視察でお伺いをしました長崎県、ここ長崎県では、五島列島などの離島については、自衛隊のヘリコプターを活用しております。これは昼間だけではなく夜間の運航にも使われており、離島の皆様から喜ばれているのであります。

 かつて私は本会議で、陸上自衛隊の苦竹駐屯地の一角にある自衛隊仙台病院を、自衛隊員だけでなく民間の方にも開放し、治療が受けられる病院にしてはどうかと、こういうふうに提案をし、自衛隊出身の村井知事に自衛隊に働きかけてもらいたいと、こう強く要請し、恐らくはそういうことをしていただいたおかげであろうかと思います。仙台の自衛隊病院は昨年四月一日から民間への開放実現をして、近辺の市民の皆様から大変喜ばれておりまして、知事に感謝をしているところでございます。今度はぜひ、自衛隊出身の村井知事に自衛隊側と話し合っていただいて、自衛隊のヘリを本県の救急医療対策として活用できるようにしてもらいたい、こういうふうに願うものでありますが、知事、どうでしょうか。一度自衛隊の側と話し合ってそういう形に持っていけないか。防災ヘリはだめ、ドクターヘリもだめということであれば、当面自衛隊ヘリを活用してそういう方向に持っていってはどうかと、こう強く願うものですけども、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 他のヘリコプターとの連携につきましては、宮城県ドクターヘリ運航要領におきまして、宮城県防災ヘリコプター、仙台市消防ヘリコプター、宮城県警察航空隊ヘリコプターとの協力体制の構築を定めておりまして、自衛隊との連携の可能性につきましても、今後は検討してまいりたいというふうに思っております。



◆(石橋信勝委員) ぜひ検討をしていただきたいと思います。そして、自衛隊の方に強く働きかけていただきたいと要請をしておきたいと思います。

 なお、渥美巖副議長の方から、先ほど航空自衛隊松島基地にある松島救難隊がヘリコプターを活用し、人命救助に大きな役割を果たしていると、こういうふうにお聞きをいたしました。この救難隊をドクターヘリ的に活用できないものかと私は思った次第であります。あわせて御検討いただければと思います。よろしくお願いしたいと思います。

 さて、次に、ランデブーポイントの拡充についてでございます。

 ドクターヘリが着陸をし、救急搬送の皆様と合流する地点であるランデブーポイントについて、保健福祉部長は先日の仁田議員の質問に対しまして、県内に五百カ所程度になると答弁をされておられました。ランデブーポイントは多ければ多いほど患者さんの搬送時間が短縮されるということになりますので、更に拡充していってもらいたいと強く要望しておきたいと思います。

 ところで、現在進めておられるランデブーポイントで夜間照明装置があり、夜間の運航も可能な離着陸場は何カ所程度あるんでしょうか、お伺いをいたします。

 私は、将来に備えて、できるだけ多くのランデブーポイントに夜間照明装置の整備を図っておくべきだと考えるものですが、いかがでしょうか。



◎(伊東昭代保健福祉部長) ドクターヘリのランデブーポイントにつきましては、防災ヘリコプターの離着陸場を中心に選定していくこととしておりますが、夜間照明施設を備えているランデブーポイントの数として現在確実に想定できるのは、防災ヘリコプターの離着陸場のうち夜間照明施設を有する四カ所ということでございます。今いろいろと検討中なので、夜間照明施設を備えている数ということで、今お答えができないということでございます。

 夜間照明施設のあるランデブーポイントの今後の増設ということにつきましては、運航開始後の課題ということで、ドクターヘリの夜間運航とあわせて検討していきたいというふうに考えております。



◆(石橋信勝委員) ぜひ拡充、夜間照明もつけていただけるようなランデブーポイントの増設を強く要望しておきたいと思います。

 次に、特殊詐欺被害防止対策の充実強化についてお伺いをいたします。

 周知のとおり、一時期おさまっていたかに見えた振り込め詐欺など特殊詐欺事件による被害者が最近急増しております。被害の認知件数と被害額は、平成二十六年の一年間でそれぞれ二百二十五件、十億一千万円弱で、前年比で一・七一倍、一・八七倍と倍増の勢いでふえており、今年度も七月末現在で既に昨年同期比で約二倍の認知件数となっており、深刻な事態が続いております。このため、宮城県警察本部もこの事態を重視し、不審電話対策録音装置の無料貸し出し、詐欺にだまされないように電話で呼びかけるコールセンター事業、金融機関との連携の未然防止など、さまざまな対策を実施してこられましたが、依然として変わらない状況が続いており、今こそ、更なる対策の強化が求められております。また、県御当局も警察と連携し、本格的な対策を講じていかなければならないと私は思うのであります。

 そこで、特殊詐欺被害防止対策の充実強化について数点お伺いいたします。

 第一は、未然防止策の一つである自動録音装置の貸与の拡充です。この自動録音装置は、電話をかけてきた相手の声が録音されるため、万一相手が振り込め詐欺を行おうと電話をかけてきても、それを抑止する効果があると言われております。現に、この録音装置の貸し出しを行っている自治体では、録音装置を設置した家庭には電話がかかってきても未然に防ぐことができるという効果があることも実証されております。本県では、昨年八十五台、今年二十五台、この補正予算に追加配備されるということになっておりますが、被害が予想される高齢者世帯のわずか一%程度に配備されるだけにすぎません。これでは余りにも少ないのではないでしょうか。特殊詐欺撃退装置として効果があることが実証されているのであれば、貸し出し台数を大幅にふやすべきではないかと私はそう思うんですが、いかがでしょうか、直接の所管である警察本部長の御見解をお伺いすると同時に、全国の自治体では自治体が貸し出しするところもあり、知事、県としても、大幅に設置台数がふえるよう、予算化を図るべきではないかと思いますが、いかがでしょうか、御見解をお伺いいたします。



◎(中尾克彦警察本部長) 不審電話対策録音装置についての御質問でございますが、委員も御指摘のように、昨年八十五台を整備し、今回の補正予算におきましては二十五台の整備ということでお願いしているところでございます。この不審電話対策録音装置についてですが、高齢者のところにただ配備すればよいというものではなくて、配備する前にいろいろ有用性について御説明をし、設置をし、その後のケアもしなければならないということで、それなりに警察官の負担がございまして、適切な運用ができる台数には限度があると、そういうことから、被害が集中している仙台市内に重点的に設置するということで、今回は二十五台ということで要求させていただいたものでございます。ただし、今後の運用体制を見ましてまた更に増強が必要であれば、それは考えていきたいというふうに考えております。



◆(石橋信勝委員) この問題、いろんな自治体、地域住民あるいは地元の事業者あるいは県警連携してやる必要があると思いますので、私は、条例をつくってきちっとした対応をした方がよいと思いますが、いかがでございますか。



◎(村井嘉浩知事) この振り込め詐欺の対策として、それに絞った条例というのはなかなか難しいかもしれませんけれども、犯罪を未然に防ぐという観点から、今回も薬物関係の危険ドラッグですか関連の条例も出されております。そのような形で、県警とそして議会の皆様としっかりと連絡調整をとりながら、犯罪を防ぐというものの中にこの振り込め詐欺というものも位置づけて対策を考えていきたいと、そういう経過の中で、条例というものが出てくれば、果敢にチャレンジしていきたいというふうに思っております。

 石橋議員に対する答弁はこれが最後ということになります。本当に長い間お世話になりました。福祉の石橋ということでずっと頑張っておられましたので、その意を受けて、私も福祉の村井と言われるように頑張ってまいりたいというふうに思います。



○(長谷川洋一委員長) 続いて、日本共産党宮城県会議員団の質疑を行います。

 なお、質疑時間は答弁を含めて二十分です。天下みゆき委員。



◆(天下みゆき委員) 日本共産党宮城県会議員団の天下みゆきです。

 最初に、水産加工業の復興について伺います。

 被災地の水産加工業者は、施設の復旧は進みつつある一方で、売り上げが震災前の水準に戻らず苦戦しており、販路の確保と風評被害、人材不足などが課題となっております。人材確保について、従業員宿舎整備事業については同僚議員から質疑がありました。

 ところで、従業員通勤確保支援事業についてですが、実績がゼロとなっています。その理由についてお答えください。



◎(後藤康宏農林水産部長) 従業員通勤確保支援事業につきましては、仮設住宅などの遠隔地から円滑に従業員を確保するために必要な車両等、通勤手段の整備について支援する事業でございまして、地元組合等からの要望を踏まえ創設したものでございます。従業員確保にはより効果があり、多くの事業者から要望のございました宿舎整備事業の実施を現在のところ優先させてございまして、通勤確保支援事業の公募には至っておらず、実績がゼロとなってございます。また、一部の組合から、地元の状況によろうとは思いますが、複数企業の従業員を同じ車両で送迎することはなかなか難しい点もあるというようなお話もいただいておりますが、従業員確保のための有効な事業であることから、できるだけ早く公募さしていただきたいと考えております。



◆(天下みゆき委員) その一部の声をお伺いいたしますと、現場の実態や要望を改めてきちんと把握をして、事業実施主体を事業者にするなど、利用できる制度にしていくことも考えていく必要があるかと思いますが、いかがですか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 点在する各地域からさまざまな企業に勤務される従業員方を送迎するためには、組合員である企業の意向を踏まえた上で、水産加工業協同組合等が車両を運行することが効果的であるというふうに考えております。しかしながら、今、委員御指摘のような地元の声もあり、事業実施に当たり、課題も示されているところでございますので、今後とも組合の意見を聴取しまして、必要に応じて事業の見直しなどを図り、公募していきたいというふうに考えております。



◆(天下みゆき委員) 次に、販路の回復についてです。

 国が補助金を出して復興水産加工業販路回復促進センターが設置され、平成二十七年度は、被災五県を対象に九億五千百万円が予算化をされました。アドバイザーの個別指導を踏まえて、販路回復のために必要な新商品開発や加工機器の整備などに要する費用が三分の二以内で補助される水産加工業販路回復取り組み支援事業が行われ、今年度は六月二十六日の締め切りで公募されました。まだ応募数や交付決定数などは公表できないとのことでしたが、予算いっぱいの執行になると伺っています。この事業は、販路の回復に苦戦している水産加工業者の皆さんにとってありがたい事業だと思いますが、現場の業者の方々に情報が十分に伝わっていないようです。今後もこの事業を更に拡充して継続するよう国に要請をすること、また県として、事業の周知を図り、小規模事業者もチャレンジできるよう、申請書類の簡素化や寄り添った支援を求めます。お答えください。



◎(村井嘉浩知事) 当該事業の拡充等来年度以降の継続につきましては、既に国に対して要望いたしました。その結果、来年度予算の概算要求−−まだ概算要求でございますけれども、概算要求では十八億円が要求されておりまして、今年度の約二倍となっております。県といたしましても、事業の有用性は、天下委員と同じで十分認識しておりまして、四月の当初から、宮城県水産物流通対策協議会や関係組合を通じまして当該事業の周知に努めたほか、グループ補助金の説明会などさまざまな機会をとらえ、活用を進めてきたところであります。しかしながら、情報がしっかり伝わっていないという御指摘でございますので、更に、周知を図っていくよう努力したいと思います。当該事業の実施に当たっては、国が設置した復興水産販路回復アドバイザーによる個別指導が条件となっておりまして、申請事務手続につきましても、指導・助言が受けられることになっております。更に国に支援要請があれば、各種補助事業の活用を紹介する水産業復興支援コーディネーターを派遣し、丁寧な支援に努めていきたいと、このように考えております。



◆(天下みゆき委員) しっかりお願いしたいと思います。

 関連して、中小零細業者の復興について伺います。

 昨年の十一月定例会の私の一般質問で、経済商工観光部長は、仮設店舗の本設復興に向けて、県の商業機能回復支援事業やグループ補助金、共同店舗への補助事業などでしっかりと支援するとお答えになりました。ところが、この間、塩竈市の仮設店舗が五月末で終了となり、それぞれ新しい出発をしましたが、実は県の商業機能回復支援事業を活用しようとしていた方が活用できずに困っています。問題は事業費二百万円以上の縛りです。皆さん、二分の一の自己負担も重いので、できるだけ切り詰めて内装などの改修を行って移行しました。その結果、事業費が二百万円以下となり、補助の対象外となりました。仮設店舗の方は家族で商売をしている零細業者の方が多く、二百万円以下でも資金準備には苦労しています。商業機能回復支援事業の事業費二百万円以上の縛りを外すことを求めます。財源である復興基金は二百七十七億円ありますので、そのほんの一部を使えば可能です。いかがですか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 下限基準でございますが、商業機能回復支援事業は、グループ補助金などの補助制度の支援を受けることが難しい事業者の方などの事業再開を支援するものでございまして、これまで二千七百件を支援してきたところでございます。この下限額、上限額についてでございますけども、被害の規模が大きくて復旧に多額の費用を要する事業者の皆様を、限られた財源の中でできるだけ多く支援するために設定させていただいたものでございます。これまでもさまざまな制度改善しておりまして、補助対象業種の拡大や、仮設から出て本格復旧する場合にも補助対象に加えるなどの改善を図ってきたところでございますが、補助金の限度額の変更につきましては、既に補助金を受けていらっしゃる事業者、あるいは全額自己負担で復旧した事業者との均衡を図る観点から、限度額については現行どおりと考えているところでございます。また、今後、沿岸部のまちづくりの進展に伴いまして、この補助事業を新たに活用される事業者が見込まれますことから、現時点では限度額の変更は考えておらないというところでございます。



◆(天下みゆき委員) 結果として中小、特に零細が何の支援もないという状況になってます。これに対して、石巻市は、独自に二百万円以下の事業者に二分の一補助を行ってまして、四年間で五百九十七件、四億七千三百万円の交付決定と大変好評です。同じ宮城県の被災者で事業規模や市町村の違いで支援がないのは、逆に不公平です。今後仮設店舗の本設移行が本格化するに当たり、中小・零細業者にも切れ目なく支援できる制度に改善することを求めます。何としても御検討ください。今答えなくても結構ですので、御検討ください。

 次に、地域医療構想策定について伺います。

 地域医療構想調整会議の運営費として五百四十四万四千円が補正予算に計上されました。この会議は、宮城県が地域医療構想を策定するに当たり、医療審議会のもとに地域医療構想策定懇話会を設け、そのもとに、構想区域ごとに学識経験者や医療関係者、医療保険者等による協議の場として設置するものです。宮城県は四つの医療圏域でそれぞれ地域医療構想調整会議を行うとし、来年度半ばに構想を策定するとしています。

 さて、九月二日に、第一回宮城県地域医療構想策定懇話会が開催され、厚労省のガイドラインに基づいた県の二〇二五年の必要病床数の推計が示されました。この推計から想定される課題について順次伺います。

 まず、現在の総病床数二万六百九床が二〇二五年には千八百床から二千床、約一割削減される推計です。一方で、高齢化の進展で、医療需要は一日当たり九千三百人もふえると推計しているのに、逆に大幅なベッド削減はあり得ないことだと思いますが、いかがですか。



◎(伊東昭代保健福祉部長) この地域医療構想でございますが、今後いよいよ医療需要が増大する二〇二五年に向けて、限られた医療資源を有効に活用しながら、質の高い効率的な医療提供体制を構築するために策定するというものでございます。この医療提供体制の構築には、病床機能の分化と連携を一層推進していくことが必要だということで、この構想で、将来の必要病床数を医療圏別、病床機能別に推計することとしておりまして、その推計に当たっては、レセプトデータをもとに、入院基本料を除いた診療報酬の出来高点数によって四つの病床機能に分けて推計することとされております。ですので、病床機能報告制度による機能別病床数につきましては、これは医療機関が病床の機能をみずから判断して報告したものですので、比較する際には十分に注意する必要があるというものでございます。この地域医療構想につきましては、こうしたレセプトデータをもととした推計をベースとして、各医療機関の自主的な取り組み等により将来あるべき医療提供体制の実現を図っていくというものでございますので、病床の削減を目的としているものではないということでございます。地域医療構想なかなか説明が難しいものですから、細かくなって申しわけございません。



◆(天下みゆき委員) 具体的な質問にはお答えになってないと思いますので、次の点で答えていただきたいと思います。

 これの機能別で見ますと、高度急性期が約九百床、急性期が約四千八百床、慢性期が約五百床弱削減、一方で、回復期が約四千五百床の増加の推計となっています。

 そこで、お聞きしますが、高度急性期と急性期合わせると五千七百床も減らすという推計です。今でも大変な救急患者の受け入れ病院の確保に更に支障を来したり、ベッド待ちで容体が悪化したりするなど、命にかかわる事態になると思いますが、いかがですか。また、回復期病床は四倍にふやす計算ですが、リハビリ専門員についてだけ確保の見通しがあるのか、お答えください。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 先ほど申しましたように、昨年から始まった病床機能報告制度による機能別病床数と今回の推計を比較しますと、ちょっと趣旨が違うとか調査方法が違いますので、それを十分注意しなければならないということがございます。国が示しました算定方法によって、二〇二五年の高度急性期と急性期を合わせた必要病床数を推計いたしますと、八千七百床から八千八百七十床程度になります。この計算方法で、ことし四月一日現在の高度急性期と急性期を合わせた病床数を推計いたしますと、七千七百床程度になりますので、高度急性期と急性期の必要病床数は、現在を上回る結果となっているということでございます。足りない状況ということになるということでございます。



◆(天下みゆき委員) その計算にはまやかしがあると思うんです。要するに、レセプトデータで出していますので、そういった状況になっています。しかし、一方で、現在の各医療機関の人たちからすれば、申請をした届け出た病床数がどうなるのかということでございますし、レセプトデータですので、お医者さんがいなくて稼働していないベッドとか、そういう部分は加味されておりません。なので、その数字がひとり歩きしていったときに、逆に、結果として見れば、今から見ればベッドが減るというこの認識をしっかりまず押さえていただきたいと思います。結果ですが、慢性期も結果として若干減る数字になるんですが、今でも療養病床は山形と並んで全国一の低さを争っているんです。長期療養が必要な皆さんの転院先を探すのに苦労している家族がたくさんいます。むしろ療養病床はふやしていただきたい。あと、在宅患者がこの計算だと七千人ふえて、二万五千八百人になるという推計です。在宅医療は、介護者がいないと成り立ちません。ひとり暮らしの高齢者の老老世帯がふえている中で、介護者は確保できるのか。特に在宅医療を担う医師の見込み、このあたりについてお答えください。簡単にお願いします。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 県民の方々が安心して医療を受けるためには、在宅医療ですとか介護保険施設等のサービス提供体制の充実が図られた上で、必要な病床数を確保していくということが重要であると考えてます。なので、療養病床も回復期を担うところもございますし、慢性期を担うところもあるんですけれども、その病床が必要がないということを言っているということではございません。在宅患者が大幅にふえるということに対しての、それを担う方々の確保の見通しということでございますけれども、やはり在宅の方々を支えていくためには、介護に関しても必要なサービス提供体制の充実が必要と、そしてその介護人材の確保を図っていかなければなりませんし、在宅医療を担う医療従事者につきましても、現在も在宅医療に取り組む医師を対象とした研修などして、地域に根差した医師の確保をやっておりますし、看護師についても、訪問看護について養成に向けた講習会などをやっております。ただ、今お話ししたように、数字の上で必要数が今の段階でどの程度というのは見えておりませんので、いずれ確保についてしっかり取り組んでいくということで考えております。



◆(天下みゆき委員) 先ほど部長もおっしゃいましたように、レセプトデータに基づいて機械的に計算したものです。国の地域医療構想の策定のねらいという点では、私は、医療費抑制のためにベッド数を削減し、入院から在宅へ誘導するもので、医療難民、介護難民を生み出して、地域医療の崩壊につながりかねません。病床削減ありきの計画はやめて、県民の命と健康を守るために必要な医療を確保し、地域医療の充実を図る構想にすべきと考えますが、知事、お答えください。



◎(村井嘉浩知事) 私も、まさにそのようになればいいなというふうに思います。ただ、医療費がどんどんどんどん累増していく中で、どこまでも青天井というわけにはいかないというのも、これも大変現実として受けとめる必要があるというふうに思っております。

 地域医療構想は病床削減を目的としたものではなくて、団塊の世代が後期高齢者となる二〇二五年に向けて、医療需要の増加に適切に対応するため、病床機能の分化、連携を進め、質が高く効率的な医療提供体制の構築を目指すのでありまして、急性期から回復期、在宅医療に至るまで、それぞれの地域の実情に即した構想として策定をしてまいりたいというふうに考えてございます。やはりある程度客観的なデータも必要ですので、レセプトデータに基づくというのもこれも一つの基準として必要だと思いますが、それのみによるというのもよろしくないと思いますので、天下委員はその道のプロでございますので、いろいろ御指導いただければというふうに思います。



◆(天下みゆき委員) 知事は、この間こだわって医学部新設進めてまいりました。東日本大震災で更に深刻となった宮城の医師不足を改善して、被災地や地方でも安心して医療を受けられる宮城県をつくっていくためということで、知事も頑張ってきたんだと思います。その原点を堅持して、ゆめゆめ医師や看護師が足りなくて現在稼働できていない、そして今でも基準病床を下回っている地方の医療機関のベッドを減らすということはありませんよね。この点についてお答えください。



◎(村井嘉浩知事) 当然、宮城県としては、なるべくならば病床は減らしたくないという思いは持ってます。当然そういう医療機関も減らしたくないという思いを持っているんですね。県民の方も減らしてほしくないとみんな思ってます。皆さんそういう思いなんですが、しかし、ただいたずらに病床をふやしていけばいいということではなくて、効率的に効果的に、これからどんどん物すごい勢いでふえていく高齢者医療に対してどう対応していくのかということを総合的に考えていかなければならない。もちろん地域で在宅で治療を受けられるような仕組みをつくっていくというのも非常に重要だと思っておりますので、今、私の力で病床を減らさないということは申し上げられませんが、必要な病床数は確保するというお約束はしたいというふうに思います。必要な病床数は確保するということでございます。



◆(天下みゆき委員) その必要なということを、地域の住民や市町村も入れて、医療関係者だけじゃなくて、しっかりとそういった声も反映した構想にする必要があって、その仕組みをつくっていく必要があると思いますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 当然、宮城県だけが決めることではなくて、市町村や医療関係者や福祉関係者、いろんな人たちの御意見を聞きながら、しっかりと構想を立ててまいりたいというふうに思っております。



○(長谷川洋一委員長) 続いて、無所属の会の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて十五分です。菅間進委員。



◆(菅間進委員) 特殊詐欺被害防止対策費についてのみ、お聞かせください。お尋ねいたします。

 もう既に二人の委員が触れておりますが、おかげさまで、一部重複するぐらいで、別なところで質問を予定しておりましたので、ほっとしておりますが、一部重なります。特に認知件数と特徴については、佐藤光樹委員が既に聞いておりますが、改めて、県内の特殊詐欺被害認知状況の八月末現在と全国の認知状況について、どうなっているか、お尋ねいたします。



◎(中尾克彦警察本部長) 本年八月末現在における県内の特殊詐欺の認知状況は、被害件数が二百二十二件、前年同期比百九件増、被害金額は約六億六千三十九万円、前年同期比千二百万円増となっております。一方、全国では本年七月末の統計でございますが、被害件数が八千百六十四件、前年同期比八百七十五件増、被害金額は約二百七十八億五千万円、前年同期比三十六億二千万円減というふうになっております。



◆(菅間進委員) 宮城県では八月末現在で増と、件数から被害金額から増ということで、全国のやつは七月末しか出てないので、八月末どうなっているのかちょっとわかりかねますが、七月末では宮城県でも減っていたので、もしかすると全国でも減っているのかもしれないという状況で、決して激減している状況じゃないというふうに見込まれます。

 それで、全体として増加傾向にあるんだろうという私認識持ってるわけですけど、宮城県と全国の傾向についてどう分析していらっしゃるのか、お尋ねいたします。



◎(中尾克彦警察本部長) 先ほども委員御指摘ありましたように、まだ正確なところはありませんけれども、本県増加に転じたということで、大変憂慮すべき状況にあるというふうに考えております。増加傾向にある手口は、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、還付金詐欺でありまして、これらで被害件数全体の八割を占め、全国でも同様の傾向にございます。



◆(菅間進委員) 次に、今回の対策費による、事業の内容についても既に御案内というかお答えいただいてますのでこれは省略して、期待する効果について改めてお尋ねしたいと思います。



◎(中尾克彦警察本部長) 今回の事業でございますけれども、先ほど申し上げました不審電話対策録音装置の貸し出し、コールセンターの電話からの注意喚起というのは、これまでに一定の効果が認められております。新たに、今回、テレビCMによる広報啓発というものを入れておりますけれども、これは幅広く、特にお昼の時間帯の高齢者の方々が在宅する時間帯にCMをするというもので、それなりの効果を期待しているところでございます。



◆(菅間進委員) 幅広くテレビCMで見ていただければ、ある程度、啓蒙されるということだと思いますけど、被害者の多くは、先ほどからのいろいろ答弁でも、高齢者がほとんどです。そういった中で、被害者なのに親族から冷たい目にさらされたり、羞恥心や生活困窮から自殺するケースが起きているともお聞きしますが、どう把握していらっしゃるか、お尋ねいたします。



◎(中尾克彦警察本部長) 被害者の自死に関しましては、本県では直接の原因としては把握してございません。



◆(菅間進委員) ある記事を読みまして、高齢者をねらい撃ちする外道犯罪ということで、犯罪に外道も常道もないと思いますけど、外道犯罪ということで、これは先ほど佐藤光樹委員からも指摘がありましたけど、ある意味では、自分たちが将来受け取るであろう年金は、今の若者ですね、今の高齢者の受給水準から大幅に下がることは確実だと、そんな世代間格差に対する不満も、ある意味では、高齢者世代の被害について冷ややかな部分があるのではないかという、これは推測ですけども、そういった見方。そしてまた、全体として、どうせ頭が悪いから詐欺にひっかかったんだろう、自己責任だと。老人はお金をたんまりと蓄えているんだから、多少はいいんじゃないかというふうな、幾らかそういった目も残念ながらあることも事実だと思うんです。そういった中で、やはり、ようやく蓄えて老後の生活にというものが、五百万、一千万、人によっては一千五百万ということで、ぼーんととられて、あとは国民年金だけで生活するとなったら大変なことだと思うんです。そういった中で、先ほど自殺のするケースは把握してないということですけれど、生活困窮というのは当然見込まれるわけです。推測できるわけです。そういった意味で、突然飛びますけど、性的被害者のケアと同じように、こういった特殊詐欺の被害者のケアも大変大事だというふうに思うわけでありますが、現在はどうなっているのか、お尋ねしたい。



◎(中尾克彦警察本部長) 県警察におきましては、被害を認知した際に、捜査員が被害者の心境に配意しながら、被害者本人はもとより家族を含め、必要な助言等を行っていますほか、県や市の関係機関と連携して、被害者からの相談に対応しております。また、消費者保護活動の行う団体の被害回復に向けた活動への協力も検討しているところでございます。



◆(菅間進委員) 県警さんも一生懸命頑張って対応はしているわけでありますが、警察だけではなかなか大変じゃないかなと私は思っておりますが、改めて、知事にお尋ねしますが、この高齢者をねらう、先ほど外道犯罪というふうなことを話しましたけど、についての所感をお聞かせいただきたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 県内におきましても、オレオレ詐欺を初めとして金融商品等取引詐欺や架空請求詐欺といった極めて巧妙な手口による被害が急増しております。中でも特に六十歳以上の方々の被害が全体の八割を超えているということでございまして、大変深刻な状況でございます。私の知り合いの方も被害に遭って、それから認知症になった方おられまして、それがショックで、精神的なショックで。このような特殊詐欺は、家族を心配する気持ちや不安を利用するなど本当に卑劣で、かつ県民の安全安心な暮らしを脅かす極めて許しがたい犯罪行為であるというふうに思います。私どもも、何としてもこれは逮捕に至るように協力しなきゃいけないというふうに思っております。



◆(菅間進委員) 私先ほど触れましたけど、知事部局として被害者ケアについて県警と連携する必要がまずあるんじゃないかと思いますが、それについて、先ほどは金融機関等についての連携はあるというふうに、県警さん自身が防ぐ意味であるわけですけど、起こった後の被害者のケアについて必要があると思いますけど、どうなってるのか、どう思われるのか、お尋ねいたします。



◎(村井嘉浩知事) 特殊詐欺被害に遭われた方々は、財産的被害とともに大きな精神的ダメージを負うことになります。県といたしましては、被害に遭われた方から、消費生活センターに相談が寄せられた場合に、更なる被害の未然防止に向けた助言、次のまた犯罪に巻き込まれないようにするという助言、それから警察等への誘導−−警察にお連れをするということです、とともに、必要に応じて、こころの健康に関する相談窓口への案内を行っているところであります。財産的被害の回復に向けた消費者保護活動を行う団体等の情報提供や、福祉関係機関等を初めとするこころの健康に関する相談窓口の情報を県警本部とともに共有するなど、引き続き連携を図っていきたいというふうに考えております。



◆(菅間進委員) 一定程度って失礼な言い方ですけど、ケアをある程度連携してやってるということをお聞きしまして、ほっとしましたけど。ぜひ、プライバシーの問題があるというふうに県警さんおっしゃってましたけど、やっていく必要があるんだろうとというふうに思います。宮城県内では直接的にそれで自死に至ったケースはないというふうにお聞きしましたけれど、かなりのショックだと思うんです。ぜひ推進方お願いしたいと思います。

 それで、被害に遭った後にそういうことは必要なんだけど、被害防止について、県警さん頑張ってますけど、それだけじゃ足りないんだろうということで、知事部局としての対策は今どうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 県としての被害防止対策についてでございますが、消費生活センター等に寄せられた相談に対しまして、対処方法についてのアドバイスや、警察への情報提供を行いますほか、パネル展や県警本部と連携してのみやぎ県政だよりへの記事掲載などの広報活動、街頭啓発の実施などにより、注意喚起を行ってきているところでございます。また、特に被害に遭いやすい高齢者につきましては、本人やその見守りを行う民生委員、地域包括支援センターの職員を対象とした出前講座を実施するなどして、被害の未然防止に努めているところでございます。



◆(菅間進委員) やっていただいているということですけど、より力を入れていくべきだろうというふうに私は思いますので、先ほども天下委員、いわゆる医療関係についての話の中で、知事が二〇二五年の団塊の世代の後期高齢者にということで、二〇二五年度問題ということはもう目に見えているわけで、団塊の世代の高齢化によってますますいわゆる高齢者人口がふえていくわけで、この特殊詐欺被害の対象者がかなりふえていくということであります。もちろんそれに対していろいろと予防策というかどんどんやっていくことはやっていくわけですけど、間違いなく、言葉よくないけどマーケットとしては非常に大きくなるわけでありまして、そういったところで大きな社会問題化する課題と私は受けとめています。ぜひ地域主権、地方からの発信ということで、この特殊詐欺被害防止に対して、石橋議員、条例ということもありましたけど、宮城県の独自のより進んだ形での詐欺防止県民運動及びケア体制をつくるべきと思いますが、どうでしょうか、知事の所見をお尋ねいたします。



◎(村井嘉浩知事) 今後も特殊詐欺被害の手口は多様化、高度化することが予想されます。また、団塊の世代の高齢化により高齢化人口の増加が見込まれることから、特殊詐欺の被害の増加が懸念されるところでございます。こうした状況に対応していくためには、県、県警はもちろんのこと、市町村、専門的知識を有する団体・機関、消費者団体、地域などがそれぞれの役割を果たしながら、県全体で特殊詐欺の未然防止と、被害回復等を含めた被害者への支援に取り組んでいく必要があるというふうに考えてございます。県としては、現在策定中の第三期の消費者施策推進基本計画におきまして、これまで以上に関係機関との連携を強化することとしておりまして、これを通じて、特殊詐欺被害の防止に向けた県全体の機運の醸成を図るとともに、被害者のケアの充実に努めていきたいと考えてございます。まずは、第三期の消費者施策推進基本計画、これの策定まで、もう少しお時間をいただければというふうに思います。



◆(菅間進委員) 通告した内容は終えたんですけど、最後に、八月末に青葉区の老人クラブ連合会で青葉はつらつ明朗祭というものがございました。仙台市議会議員または青葉区の選出の県会議員出席した中で、オレオレ詐欺というか、そのことについての県警の担当者の話もございました。消防局は、別な県でやっぱりいると高齢者の方々にいろいろと説明してたんですけど、アピールの仕方が大変努力してるんだけど、ちょっと県警さんのかた過ぎて、ちょっとアピール力が足りなかった。担当者の努力はわかります。ぜひそういった面についても御努力いただくようにお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。



○(長谷川洋一委員長) 続いて、21世紀クラブの質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて五分です。吉川寛康委員。



◆(吉川寛康委員) 通告に従いまして、特別養護老人ホーム建設費についてお伺いいたします。

 少子高齢化が急速に進展する中、平成二十六年度版高齢社会白書によると、全国における今年度末の高齢者六十五歳以上の人口割合、いわゆる高齢化率は二六・八%、二十五年後の二〇四〇年には三六・一%に達すると推定されております。また、国立社会保障・人口問題研究所推計値によると、本県の今年度末の高齢化率は二五・七%、二十五年後の二〇四〇年には三六・二%と、ほぼ全国平均と同じ変化を示すことが予想されております。また、本県における要支援、要介護認定者数も増加の一途をたどっており、平成二十五年実績で十万三千四百六十九人、六十五歳以上の高齢者全体に占める割合は一八・六%となっており、今後も増加していくことが予想されているとともに、その内訳として、単身高齢者世帯数も増加の一途をたどっていくことが予想されております。

 こうした中、ことし三月に、今年度から平成二十九年度までの三カ年を計画期間とする第六期みやぎ高齢者元気プランが示され、団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年を見据え、地域での支え合いも含めた充実した地域包括ケア体制の整備に向けた取り組みが行われているところであります。

 今回、補正予算で特別養護老人ホーム建設費一千百五十万円が追加計上されており、施設整備への助成を行うこととなっております。今年度当初予算の中で、特別養護老人ホーム整備費として五億三千五百五十万円が計上されており、一カ所の整備を行う計画と伺っておりましたが、今回の補正予算も含め、県内の特別養護老人ホームの整備状況と希望者の入所状況についての御所見をお伺いいたします。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 特別養護老人ホームにつきましては、みやぎ高齢者元気プランに基づき、平成二十六年度末までに採択ベースで延べ一万五百六十二床の整備が図られたところでありまして、整備はおおむね順調に進んでいるものと認識してございます。また、今年度初年度といたします第六期みやぎ高齢者元気プランの策定に当たって実施いたしました入所希望者実数調査では、平成二十六年四月一日現在で、県が優先的入所が必要な方というふうに位置づけております在宅で要介護三以上の方が三千百五十一人でございました。この優先待機者数から調査時点で既に整備に着手済みであった千七百六床差し引いた千四百四十五床、これを上回る千五百四十二床を整備目標といたしまして計画的な整備を進め、引き続き、優先待機者の解消を図っていくということとしております。

 なお、今回の補正予算につきましては、今年度整備予定している施設に併設されるショートステイ居室十床につきまして、予算編成時には整備内容が確定していなかったために追加して助成をすると、整備を進めていただくということでございます。



◆(吉川寛康委員) 昨年三月の厚労省が発表しました特別養護老人ホームの入所申し込み者の状況によると、全国で約五十二万四千人が入所申し込みを行っており、そのうち入所の必要性が高い要介護三以上で在宅の方の入所申し込み者は約十五万三千人となっており、恐らく最新のデータで拾い直すともう少しふえてるんだろうというふうに思っております。本県でも昨年四月時点での特別養護老人ホーム入所希望者は一万三千七百三十三人であり、そのうち要介護三以上で在宅の方で入所希望の方は、先ほど御答弁いただきましたとおり、三千百五十一人となっており、高齢化社会の進展に伴い、今後しばらくこうした入所希望者数は増加傾向になっていくものと考えます。また、認知症高齢者対策も勘案すると、今後の高齢者対策としては、特別養護老人ホームのみならず、グループホームや療養型医療施設等の居住型サービス基盤の充実など、幅広い受け入れ体制の整備を計画的に行っていく必要があると考えます。

 特別養護老人ホーム整備を初めとした県としての、認知症高齢者を含めた介護支援対策の対応方針と今後の見通しについて御所見をお伺いします。



◎(村井嘉浩知事) 二〇二五年には認知症の高齢者が十三万人から十四万になると言われています。したがいまして、特別養護老人ホームだけではとても受け入れできないということでございまして、例えば認知症高齢者のグループホーム又は在宅でいろんな形で介護をしていくということが重要でございます。高齢者の皆様が住みなれた地域で安心して暮らし続けることができるように、市町村の意向をまず酌みながら、今言ったようないろんな施設を絡み合わせてしっかりと整備を進めてまいると、それが方針でございます。

 以上でございます。



○(長谷川洋一委員長) 続いて、最速復興県民の会の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて五分です。齋藤正美委員。



◆(齋藤正美委員) 水産加工業における人材確保対策についてお伺いいたします。

 震災から四年半が経過し、沿岸地域の基幹産業であります水産加工については、魚市場の整備や冷凍冷蔵施設の整備が進む中、多くの企業がグループ補助金などを活用して着実に復旧しつつあると認識をしております。しかしながら、販路の開拓はもとより、整備した機械が稼働できないほど人材が不足している状況にあります。そこで、従業員寄宿舎の整備を支援することを目的とした水産加工業人材確保支援事業は、人材確保の一助になると考えられます。当該事業の活用状況と事業の継続等についてお伺いいたします。



◎(後藤康宏農林水産部長) 水産加工業における施設の復旧は着実に進んでいるものの、販路の回復とあわせまして、人材確保が深刻な問題となっているという認識は委員と、同じでございます。このことから、人材不足の解消を図るため、寄宿舎の整備等に係る当該支援事業を創設しまして、本年度募集いたしましたところ、二十三社から応募があり、このうち十五社について交付決定をさせていただきました。既に、来年度以降に加工場などの施設整備が完了する事業者から事業の継続要望も多数寄せられてございますし、本年度も追加募集ということで、今回補正予算も上げさせていただきました。沿岸地域の基幹産業である水産加工業の人材確保を促進する観点から、事業の継続に努めてまいりたいというふうに考えております。



◆(齋藤正美委員) 県のその取り組みに敬意を表します。本当によろしくお願いします。

 また、必要な人材を確保するためには、ハローワークなどと連携した求職ニーズの掘り起こしはもとより、インターンシップなどを通じて企業とのマッチングなど、就職支援を強化する必要があると思いますが、これについてはいかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 県では、ハローワークなど関係機関と連携をいたしまして、水産加工事業者を含めた合同企業説明会を開催いたしまして、マッチング支援に取り組んでいるところでございます。また、石巻市など沿岸の三つの市に設置いたしました就職サポートセンターにおいて、適性職種診断−−どの職種が向いているかという診断やカウンセリングを行うとともに、個別企業見学会を実施いたしまして、求職ニーズの掘り起こしを今必死でやっているということでございます。更に、今年度は東部地方振興事務所におきまして、石巻地域産業人材育成・定着推進会議というものを立ち上げまして、石巻地域の高校生の人材育成及び定着対策に係る支援策の検討を行うこととしております。具体的な話ですけれども、具体的には、水産加工業を初めとする経営者とそして高等学校の進路指導教員に参画をしていただきまして、各学校のキャリア教育の実施状況を把握するとともに、インターンシップなど受け入れ可能企業を掘り起こすこととしております。引き続き関係機関との連携を密にいたしまして、水産加工業における人材確保の強化に努めていかなければならないというふうに考えております。今非常に景気がいいものですから、高校生、就職先非常に順調でありますけれども、ついこの間までは極めて悪い状況でございました。またいずれ景気は落ちついてきて、復興特需が終わると落ちついてくるというふうに考えてございますので、そのときのために今からしっかりとした対策をとっておかなければいけないと、今のように景気状況がよくて就職状況がいいときにこそ、しっかりと対応をとるべきだということで、このような形で、企業と、そして国の機関であるハローワーク、そして我々地方振興事務所等協力して、石巻市も協力してこのような今仕組みで就職支援の掘り起こしを懸命にやっているということでございます。県外に出さないように、宮城県内にとどまるように、これは地方創生の基本的な考え方でございますので、そのためにも、他県から人を呼ぶだけじゃなくて、外に出さないような支援をしっかりとしてまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。



◆(齋藤正美委員) 本当に前向きな取り組みに敬意を表します。本当によろしくお願いします。

 更に、一つの例ですけど、他県の大学生がインターンシップで来て、そのまま就職という形も見えてきております。このことも非常にありがたいことでありまして、これから県として更に強化していただきたいと思います。

 以上で、終わります。



○(長谷川洋一委員長) 続いて、維新の党の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて五分です。境恒春委員。



◆(境恒春委員) 維新の党の境恒春です。以降、大綱二点について質問をさしていただきます。

 大綱一点、震災の記憶風化防止対策費についてお伺いいたします。

 東日本大震災の津波で職員ら四十三人が犠牲になった南三陸町の防災対策庁舎をめぐり、九月一日、村井知事と佐藤南三陸町長は、震災から二十年後の平成四十三年三月十日まで庁舎を県有施設とする協定を結びました。佐藤町長は、締結式後に報道陣の取材に、残すべき震災遺構だとの認識を示し、知事は、震災遺構として残すか残さないかを冷静に判断する期間を設けることができると県有化の意義を強調いたしました。この協定は、所有権の移転が長期間にわたるため、首長が交代しても引き継がれるよう、庁舎の管理方法などを明文化して残すのが目的であり、本協定には、劣化防止の費用や維持管理の責任は県が負い、町は献花台及び慰霊のための施設の維持管理を行うことなどを盛り込んでおります。

 今回の九月補正には、図面の作成及び保存方法の検討、つまりは維持管理方法の検討も含まれます。本協定には、町は献花台及び慰霊のための施設の維持管理を行うと定めてありますが、献花台及び慰霊のための施設を県が建設する計画があるのでしょうか、知事にお伺いいたします。加えて、献花台及び慰霊のための施設を県が建設をする計画がないのであれば、津波で犠牲になられた職員の鎮魂のためにも、県が建設すべきと御提案をいたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 旧南三陸町の防災対策庁舎には現在も慰霊のために多くの方々が訪れており、献花台は、南三陸町の職員やボランティア団体の皆様が清掃等を行っておられます。

 今回の補正予算は、旧南三陸町防災対策庁舎本体の一時保存に向けた調査や設計に要する経費を計上したものでございます。献花台及び慰霊のための施設の設置につきましては、県と町双方が必要性を認識しておりますが、町の復興祈念公園整備事業との調整や財源確保の課題などもあることから、今後、設置主体も含め、そのあり方について、南三陸町や復興庁と協議を進めていく必要があるというふうに思っております。町の方から献花台は自分のところでというようなことであれば、それはもうそちらを優先したいと、何が何でも県がということではないというふうに思ってまして、まずは建物と、あとは人が入ってけがをしないようにしっかりとしたさくを設置するようにしてまいりたいというふうに思っております。



◆(境恒春委員) 知事は、佐藤町長と、震災から二十年後の平成四十三年三月十日まで庁舎を県有施設とする協定を結びましたが、南三陸町と県はその後も保存についての協議をしていくことになります。

 そこで、これだけの予算をかけて県有化をして保存するのですから、これは定期的な協議の場というのが必要なんじゃないかなと私は考えます。今後どの程度の定期的な協議をするのか、その計画について、知事の考えをお伺いいたします。

 また、私は、遺族会も同席をした協議の場となることを御提案いたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 当然、県の施設が町の公園の中にあるわけですから、いろいろ話し合う場はつくらなきゃいけないと思いますけれども、何カ月置きとか何年置きとかいうことではなくて、必要の都度それはもちろん協議を行いたいというふうに思っております。今の時点では、この期間ごとやるというような話は今のところしていないと。当面は、設置までにいろいろ話し合いをしなきゃいけませんので、担当者同士、また私と町長と、いろいろ話し合う機会は多々出てくるだろうというふうに思っております。

 それから、遺族会も入れてということでございますが、これはまずは二十年間は県が保存するということになってますので、まず、その中で、遺族の皆様をぜひ入れるべきだという町の方のお考えがあれば、それはもう一緒になって話し合いをしてもいいと思いますが、遺族の方の中に賛成の方もいて反対の方もおられますので、そうした方たちが冷静に判断できるまでの期間ということでこの期間をとりましたので、そういうふうな形で何が何でも入れなきゃいけないというものでは決してないだろうというふうに思っております。



○(長谷川洋一委員長) 以上をもって、総括質疑を終了いたします。

 議第二百二十六号議案及び議第二百二十七号議案については、九月二十四日木曜日午前十時より各分科会を開催し、審査いたしますので、よろしくお願いいたします。

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△散会



○(長谷川洋一委員長) 次回の予算特別委員会は九月二十八日月曜日に開催をいたしますので、御了承願います。

 本日の予算特別委員会は、これをもって散会いたします。

    午後四時八分散会