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平成27年  9月 決算特別委員会 09月29日−02号




平成27年  9月 決算特別委員会 − 09月29日−02号













平成27年  9月 決算特別委員会



            決算特別委員会会議録

                              (第二号)

平成二十七年九月二十九日(火曜日)

  午前十時開会

  午後四時四十五分散会

      委員長                    川嶋保美君

      副委員長                   すどう 哲君

出席(五十七名)

      委員                     境 恒春君

      委員                     堀内周光君

      委員                     太田稔郎君

      委員                     天下みゆき君

      委員                     石川利一君

      委員                     長谷川 敦君

      委員                     佐々木幸士君

      委員                     村上智行君

      委員                     吉川寛康君

      委員                     渡辺忠悦君

      委員                     すどう 哲君

      委員                     三浦一敏君

      委員                     伊藤和博君

      委員                     細川雄一君

      委員                     高橋伸二君

      委員                     菊地恵一君

      委員                     寺澤正志君

      委員                     只野九十九君

      委員                     岸田清実君

      委員                     佐藤詔雄君

      委員                     菅原 実君

      委員                     遠藤いく子君

      委員                     庄子賢一君

      委員                     石川光次郎君

      委員                     外崎浩子君

      委員                     川嶋保美君

      委員                     佐藤光樹君

      委員                     中島源陽君

      委員                     本木忠一君

      委員                     中山耕一君

      委員                     岩渕義教君

      委員                     坂下 賢君

      委員                     菅間 進君

      委員                     横田有史君

      委員                     小野寺初正君

      委員                     長谷川洋一君

      委員                     池田憲彦君

      委員                     佐々木征治君

      委員                     皆川章太郎君

      委員                     小野 隆君

      委員                     安藤俊威君

      委員                     本多祐一朗君

      委員                     齋藤正美君

      委員                     藤原のりすけ君

      委員                     石橋信勝君

      委員                     中村 功君

      委員                     渥美 巌君

      委員                     畠山和純君

      委員                     千葉 達君

      委員                     仁田和廣君

      委員                     藤倉知格君

      委員                     相沢光哉君

      委員                     内海 太君

      委員                     坂下やすこ君

      委員                     中沢幸男君

      委員                     渡辺和喜君

      委員                     今野隆吉君

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 説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   山田義輝君

      震災復興・企画部長              大塚大輔君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

    教育委員会

      教育長                    高橋 仁君

    選挙管理委員会

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      警察本部長                  中尾克彦君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      委員                     安部孝君

      委員                     ゆさみゆき君

      委員                     工藤鏡子君

      委員                     成田由加里君

      事務局長                   大内 仁君

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    議会事務局

      局長                     西條 力君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      参事兼議事課長                菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

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    決算特別委員会日程

                      平成27年9月29日(火)

                      午前10時

 1 会議録署名委員の指名

 2 審査日程

 3 議第261号議案ないし議第264号議案

   総括質疑

   ? 自由民主党・県民会議

   ? 改革みやぎ

   ? 自由民主党・県民会議

   ? 社民党県議団

   ? 公明党県議団

   ? 自由民主党・県民会議

   ? 日本共産党宮城県会議員団

   ? 無所属の会

   ? 21世紀クラブ

   ? 最速復興県民の会

   ? 維新の党

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△開会(午前十時)



○(川嶋保美委員長) ただいまから決算特別委員会を開会いたします。

 本日の日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名委員の指名



○(川嶋保美委員長) 会議録署名委員の指名を行います。

 石川光次郎委員と外崎浩子委員を指名いたします。

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△審査日程



○(川嶋保美委員長) 審査日程を議題といたします。

 決算特別委員会の審査日程については、お手元に配布のとおりとすることに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ声あり〕



○(川嶋保美委員長) 御異議なしと認めます。

 よって、そのように決定いたします。

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    決算特別委員会審査日程

                        (平成27年9月定例会)



月日
曜日
会議


午前
午後


9月29日

決算特別委員会
(総括質疑)


9月30日

決算分科会


10月1日

決算分科会


10月2日

決算分科会


10月5日

決算特別委員会
(主査報告・採決)
(本会議)



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△議第二百六十一号議案ないし議第二百六十四号議案(総括質疑)



○(川嶋保美委員長) 本委員会に付託されました議第二百六十一号議案ないし議第二百六十四号議案を議題といたします。

 これより総括質疑を行います。

 質疑は一問一答方式とし、答弁を含めてお手元に配布のとおり質疑時間の範囲内で行うことといたします。

 また、関連質疑については、同一会派内で会派の質疑時間の範囲内で認めることといたします。

 なお、質疑は中央の質疑者席で行うこととし、次の質疑者は、待機席でお待ち願います。

 ただいまから自由民主党・県民会議の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて六十分です。村上智行委員。



◆(村上智行委員) おはようございます。自民党・県民会議の村上です。

 まず初めに、台風十八号に伴い関東・東北豪雨により犠牲になられた方々、そして被災に遭われた皆様方に御冥福とお見舞いを申し上げさせていただきます。

 そして、今回、決算四年連続でこの場に立たせていただいております。三年間は最初の復旧期、そして二十六年度決算に関しましては再生期の一年目ということで、四年連続させてもらったので、より建設的な質疑ができればなと思っております。

 そして、冒頭なんですが、きのうはオリンピックで五種目が候補種目として決まり、二〇二〇年東京オリンピック、そういった中で、大いに盛り上がっていくのではないのかなと思っております。そして、シルバーウイークにおきましては、二十万人を超える嵐のファンの皆さんがこの宮城の地に結集をしたと。そして、そのシルバーウイークの日なんですが、私もさまざまな活動をさせていただいているときに、岩沼からも大勢の皆さんがスーツケースを持って駅から利府のひとめぼれスタジアムの方に向かったんだなというふうなことがあり、やはり岩沼においても経済波及効果があったんだなということを実感させていただきました。そして、ツイッターを見れば、村井知事ありがとうというふうなツイートが数多くありまして、嵐、村井知事と検索をすれば、本当にそういった意味では村井知事の最大の功績なのかなというふうな、そして、ファンの皆さんは、また呼んでほしいと、嵐のメンバーがまた来るんであれば、村井知事に言ってねと、そういうふうなこともありましたので、今、東北というのは、ほかの地域から比べれば、インバウンド、外国人の観光客ですとかそういった少ない中に震災前を上回っておりません。ですから、知事のそういったトップセールスマンとしての姿勢というのをどんどん出していっていただければなと思います。そういったことを申し述べながら、それでは、建設的な質疑に入らさせていただきたいと思います。

 まず初めに、平成二十六年度財政運営について、再生期一年目の平成二十六年度一般会計及び特別会計の歳入決算額は一兆八千三百四億一千三百万円で、前年比一千七百九十七億三千四百万円の減、歳出決算額は一兆六千八百四十八億三千七百万円、一千六百四十億四千二百万円の減となっております。歳入歳出とも昨年度と比べ減少しておりますが、依然、膨大な決算額になっております。このように、再生期一年目となる平成二十六年度決算をどのように評価しているのか、お伺いいたします。また、どのような点に留意し財政運営に当たられたのかをあわせてお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 震災復興計画の再生期の初年度となりました平成二十六年度は、復旧・復興を加速化すべく、国の特例的な財政支援措置や県の独自財源を最大限に活用し、震災復興計画に掲げる施策を積極的に実施し、復興への歩みを着実に進めてきた結果、決算では、歳入、歳出とも前年度からは縮小したものの、依然として巨額の規模となりました。また、財政運営に当たっては、県政の最重要課題である震災からの復旧・復興をなし遂げるため、震災復興計画に掲げた施策の早期実現を可能とする財政運営を目指し、通常分については徹底的な見直しを行うとともに、震災対応分へのシフト及びその財源確保に最大限努めてまいりました。更に、先行取得用地の買い戻しや公共施設の老朽化対策、外郭団体の経営健全化など、長年にわたり財政運営上の懸案事項とされてきた課題につきまして、財政負担を最小限にとどめる方策を講じることもできました。しかしながら、復旧・復興の完遂にはなお期間を要し、復旧・復興の過程で生じる新たな課題への対応等も求められるため、今後の財政運営は引き続き予断を許さない状況にあると、このように認識をしております。



◆(村上智行委員) さまざまな面で留意をしながら財政運営に当たられたということが、いろいろな数字からもうかがえるところであります。そして、あわせて、今回の二十六年度の決算審査意見書、監査委員の方から提出されております意見書の方の中におきまして、二十六年度のこういった歳入、歳出、県債及び基金の状況の意見書というのの一文があります。そして、二十六年度は健全な財政運営に努められたいという言葉で締められております。そして、平成二十五年度の同じ決算の審査意見書、監査委員が出されております意見書の中には、二十五年度はなお予断を許さない状況にある財政運営について、更に適切に対応されたいというふうな形で締められております。この言葉から見ても、二十六年度は、ある一定の健全度が保たれているのかなというふうな判断をして、監査委員なんかはしているのかなと思いますが、そのあたりはどういう観点からこういう文言の変化に至ったのか、そのあたりを教えていただければと思います。



◎(工藤鏡子監査委員) お答えさせていただきます。

 昨年度に比べまして、平成二十六年度におきましては、委員がおっしゃったように、一般会計の実質収支の黒字が約百十一億円増加したということ、それから県債の残高が約二百五十億円減少しているということ、それから財政調整基金及び県債管理基金の合計残高が約五十六億円増加しているということ、それから第四点といたしましては、健全化判断比率などの指標がやや好転しているということ、こういうことなどを踏まえまして表現を若干変えたものでございます。

 以上でございます。



◆(村上智行委員) 工藤監査委員、ありがとうございました。突然の質問だったんですが。そういうふうな中でも、やはりさまざまな指標、これから質問していくんですが、そういったものがあり、健全というか、ある意味、財政の健全化はある一定の水準でキープされているのかなというふうな一面もあると言えるはずだと思います。

 そして、次に移ります。

 平成二十六年度の実質収支額は三百九十二億四千百二十三万円、昨年度比百十億五千三百八十九万円の増となっており、震災復興特別交付税や国庫支出金等の過交付分が含まれていることを理解をしておりますが、震災後、最大額となった要因と内訳をお伺いいたします。



◎(山田義輝総務部長) 御指摘のとおりでございますが、二十六年度の実質収支につきましては、前年度から約百十一億円増加いたしまして、約三百九十二億円となりまして、過去最大の実質収支額となっております。その内容、内訳でございますが、八割以上が震災分に占められているということでございまして、ほとんどが予算で補正することができない繰越予算から生じているということなど、震災復興事業の進捗が実質収支額に大きな影響を及ぼしているというふうに認識をいたしております。その実質収支の内訳でございますが、繰越予算における東日本大震災復興交付金基金繰入金の不用額が実質収支全体の七五%に当たる二百九十四億円でございます。それから、繰越予算における震災復興特別交付税の過交付分が実質収支全体の九%に当たる三十七億円などとなってございます。

 今後、国庫及び震災復興特別交付税の過交付分は地域整備推進基金の方へ、それから基金繰入金の不用額は各所定の基金へ積み立て、積み戻しを行う予定といたしてございます。



◆(村上智行委員) 三百九十二億って巨額です。これは後、ルール積み等々で基金の方に積んでいかなくてはならないと。今の七五%、復興交付金事業ですとかそういったもので、いろいろ不用額になったもので積み上がっていくと。これ過交付分ですとか、実質どの程度の実質収支になっているのか、そういったものを全部差っ引いて、どの程度の実質収支になっているのかを改めてお伺いいたします。



◎(山田義輝総務部長) 全体の三百九十二のうち、今申し上げましたような震災関係分で三百三十六億円程度になりますので、通常分の実質収支という意味では約五十六億と、通常年と余り変わらないというふうに認識をいたしております。



◆(村上智行委員) これはもうずっと、決算を通じて今までもそうなんですが、三年間を通じて、やはり復興特交の過交付分ですとか不用額ですとか、そのあたりが巨額になっており、必ずこの実質収支の方は数字的には大きいんです。二十三年度は二百七十五億円、二十四年度は三百五億円で、二十五年度は二百八十二億、そして、三百九十二億と、そういうふうな数字だけがひとり歩きをしているというのは、何度も何度も指摘をさせていただきました。実質五十六億円、そして、過交付分ですとかそういったものが、監査委員の意見書の中にもそうなんですが、やはり広く県民の皆さんにきちんと伝わるように説明をしてほしいと。これはホームページだけでもなく、いろいろ工夫をしていかなくてはならないのかなと思うんですが、そのあたり、どうお考えですか。



◎(山田義輝総務部長) お話のとおりでございまして、震災があった関連上、いろんな特別な財政措置がされている関係上もあり、それから、財政制度上の繰り越しの限りもあるということもあり、こういう状況になっているわけでございますので、そういうところも含めまして、震災分の特殊な部分とそれ以外の部分ということを明確にこれはあらゆる機会、いろんなところでこれはお示しをさせていただいて、御理解いただくようにしてまいりたいというふうに思います。



◆(村上智行委員) 冒頭質問したように、さまざまな税収が伸びてきたりですとかいろいろ県債残高減ったりですとか、後で述べますが、監査委員の方も言ってました、好転してきている。そういうふうな状況を見ていくと、実質収支の金額というのは、過交付分があると言っても、これは随分積み上がってんじゃないかというふうな物の見方というか、見る方もいらっしゃいますので、そのあたりの基金の状況というのは、かなり数字だけを見れば巨額になっておりますので、これはもちろん財政調整基金も含めてなんですが、そのあたりは丁寧な説明というのも今後継続してやっていただきたいと思います。

 そしてまた、次に移ります。

 財政調整機能を持つ基金は、財政調整基金と県債管理基金の一般分となっており、平成二十六年度末で四百九十六億円となっておりますが、基金残高水準に対してどのような認識を持っているのか、お伺いいたします。また、財政調整機能として、標準財政規模の一割規模の残高があれば安定的な運営が可能とされておりますが、御見解をお伺いいたします。



◎(山田義輝総務部長) 財政調整基金と県債管理基金の一般分ということでございまして、その二十六年度末の残高につきましては、御指摘のとおり、約四百九十六億円でございます。これは震災前に比べますとやや増加してはおりますが、二十六年度は二十五年度に比べて四十四億円の減でありまして、それから二十七年度の当初予算ベースでの中期的な財政見通しを公表しておりますが、それによれば、構造的な財源不足の影響で、平成三十年度には枯渇するという試算になっているということでございます。全般的には、我が県、復興の途上でございますので、その過程で今後新たなニーズが発生することも当然想定されますし、加えまして、御案内のとおり、来年度からは一部の事業で自治体負担が導入されるということでございまして、今以上の取り崩しを余儀なくされる可能性もありまして、今後とも慎重な財政運営をしなければならないものと認識をいたしてございます。それから、基金残高の適正水準についてはさまざまな見方ございますが、我が県の基金残高、現在標準財政規模二十六年度末で一〇・一%でございます。復興の途上なので、なかなかこの額が妥当なのかどうかということ、考え方いろいろでありますが、一〇%ということで、現時点ではおおむね妥当な水準と言ってもよいのかということは認識はいたしておりますが、その運用につきましては、今後も、その時々の財政状況を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えてございます。



◆(村上智行委員) 一割というのは、そうすれば不測の状況にも何とか対応できる水準であるのかなというふうに思いますが、一割を財政調整機能として、基金で一割を持っている他の自治体ございますか。確かに一割、これは巨額です。宮城で言うと四千九百、二十六年度で言うと、標準財政規模というのは四千九百四十一億円なってます。やはりそういうふうな金額で、今でちょうど一〇%、一割。これが平成十八年度ですと、財政調整基金で四十億程度の金額だったんです。ですから、今で言う、ほとんど十分の一くらいの金額で震災前まではやってきたと、綱渡りの財政運営をしてきたとも言えると思います。ここで、私言いたいのは、この一〇%というのは、ほかの自治体と比べてもちょっと突出してる金額に当たるはずです、これは。ですが、今、宮城というのは、後で経済動向の方でも述べますが、国の方の名目とも実質とも経済成長率は宮城の方が全国平均に比べれば高いです。これは、日銀の調査によっても出てきておるんですが、やはり上ったものは必ず下がっていきますんで、その上がる幅だけ大きければ大きいほど、下がったときの反動というのは大きく出てくるはずでありますので、財調に関する一〇%というのは何とかキープをして、私は、復興需要で上がって、後で一段落してきたときに、落ち込んだときの財政出動に関してきちんと備えておくということは、これは必要なことだと思っておりますので、そのあたりの、さまざまな意見が出てくるはずです、財調に関してこの一〇%、四百億からの積み上がっている機能に対しての金額に対する要望が多々出てくると思いますが、今後のことを考えると、これをしっかりキープしていかないといけないと思いますが、そのあたりは、知事ですとか、どのようにお考えですか。部長ですか。



◎(山田義輝総務部長) 先ほども申し上げました中期見通しでは、三十年度には枯渇するという試算でございまして、今の財政制度のもとにおいては、構造的な財源不足というのがずっと続くということを考えておりますし、それからお話のとおり、景気動向というものがどうなるか、これはなかなか見通せない状況にあって、今後とも持続可能な県政運営を推進していくために、このような財政調整基金等の一定の水準は必ず確保できるように、財政運営をしっかり進めていかなければならないというふうに思ってございます。



◆(村上智行委員) これはやはり不断の行革ですとかさまざまな事務事業の見直しですとかそういったものもあわせてやることは当然であります。震災対応もそうなんですが、長期にわたってさまざまな被災自治体そして被災者の支援を継続的にやっていくためには、しっかりとした財政基盤がなければ、私は対応できないと思います。いつでも国に対してこれをしてくれ、あれをしてくれじゃなくて、県の中でもしっかりとそこは守っていかなくてはならないと思っております。

 次に移ります。

 決算剰余金の中には、震災復興特別交付税の後年度の精算に備えて地域整備推進基金に積み立てを行っておりますが、復旧・復興事業の進捗により精算も進んでいるものと思うが、精算に係る分の基金残高が増加しているが、どういった理由によるものなのか、お伺いいたします。



◎(山田義輝総務部長) お話の震災復興に係る国庫補助金それから震災復興特別交付税の過交付分につきまして、後年度の精算に備えまして、地域整備推進基金に管理区分を設けて積み立てておりまして、二十六年度末で残高六百三十五億円ということで、前年度比では七十六億円増加になってございます。増加する要因でございますが、復興関連事業の請差、あるいは事業完了等により発生する震災復興特別交付税の不用分について、これは判明の都度、基金に積み立てられているのに対しまして、事業の精算手続とそれに伴う取り崩しの方は基本的には翌年度以降になるので、基金の積み立てと精算に伴う基金の取り崩しに年度間でタイムラグが生じるということでございまして、現時点では、積立額が取り崩し額を上回って、基金残高が増加しているということでございます。長期的に見ますと、今後、復興関連事業の落ちつきに伴いまして積み立てが減少するとともに、逆に、事業の精算の方は進みますので、取り崩し額が増加するということで、基金残高は今後減少していく方向にあるものというふうに考えてございます。



◆(村上智行委員) もちろん、タイムラグが生ずるというのは理解しておりますが、四年目ですよね、震災からの四年目で、この金額が二十三年で三百十一億、二十四年で三百三十八億、そして平成二十五年で五百五十八億、ことしが六百三十五億円というふうな残高になってきていると。普通で言えば、だんだん復旧・復興工事の方が進んでいくので、このあたりもある一定の水準でとまっていくんではないのかなというふうに思うんですが、そのあたり、いろいろな状況があり、こういうふうに積み上がっていってるんだろうなと思いますが、この数字もすごく巨額になっておりまして、地域整備基金の方の金額も六百三十億円を超していると。そして、二十七年度もそのような同水準で推移するというふうに見られておりますので、このあたりも、いろんな積み上げというか、全体像を大きく見せている一つの要因ではないのかなというふうに思っております。

 それでは、次に移ります。

 平成二十六年度の不用額は、過去最大となった平成二十三年度の一千五百五億円に次ぐ千四百九十六億円となっておりますが、主な要因をお伺いいたします。また、内訳としてどういった事業があるのか、お伺いいたします。



◎(宮原賢一会計管理者兼出納局長) お答えいたします。

 不用額につきましては、平成二十三年度から二十五年度まで減少してきておりましたが、二十六年度におきましては、前年度からの繰越事業につきまして、当初予定していた期間内に事業完了が見込めないことから、やむを得ず一たん事業を打ち切ったものが相当数あったということもありまして、一時的に増加をいたしたものと認識しております。主な事業でございますが、不用額の大きな事業としては、河川等の災害復旧事業、これが三百九十億円、それから中小企業等施設災害復旧支援事業、これが二百九十五億円、更に街路事業が百八十二億円、道路改築事業で百八十一億円などが主な内容となっております。なお、これらの事業につきましては、必要性ですとか進捗状況に応じまして、再予算化を図っていくこととしております。

 以上でございます。



◆(村上智行委員) 不用額の方も、本当にもう一千億くらいの不用額と言われても、最初はびっくりしましたけど、毎年毎年決算やってますと、当然のごとく出てくるもんですから、普通のことになってくるんですよ。繰越事業の補正って組めませんので、あとは事業できなければ不用で落としていくしかないもんですから、このあたりも財政法上の問題といえば問題だと思うんです。予算はつくけど、そして、事業の実施ができないので翌年度に繰り越しになって、そして繰り越しになれば、それで補正はできませんので、繰越予算に関して、そういった面でこういうふうな巨額な不用額というのが毎年毎年出てくるというふうになっております。このことが全く改善されてないという、ある意味、制度上の問題と思うんですが、ずっとこの四年間、一千五百億からの不用額というのはずっと続いてるわけです、前後しているんですが。こういったままでいいんでしょうか。そして、制度ですとかそういったものに対して、国に対して何らかの働きかけなどもなさったのか、そのあたり、ちょっとお伺いさせていただきます。



◎(山田義輝総務部長) 基本的に財政法上というか地方自治法等の問題によりまして、繰越予算につきましては明許事項ということで、その繰り越しそのものは補正はできませんし、それ以上の繰り越しはできないということになっているわけでございまして、これについては、国の方に、この取り扱いについては震災復興という状況を踏まえて何らかの改善措置を願ったというところは、国に対して要望してきたというところであります。その中で、その対応として繰越予算についての繰り越しの手続の簡素化とか、それから事故繰りのものについて早期に再予算化を図るとかの改善を図っていただいたというところがございまして、今制度的にこのように巨額な不用額が出てしまうというところは、残念ながら改善されておりませんけれども、予算の執行上については、ある程度要望を認めていただいたという状況にあります。今後も、必要あれば、この改正についての要望はしてまいりたいというふうに思ってございます。



◆(村上智行委員) ことしでも一千五百億くらいの不用額です、そして、今回一般会計で言うと一兆七千億弱の歳出でありましたから、もう本当に一割近いんです。こういった状況が続いていくというのは、ある意味、健全ではないなというふうに思います。というのは、さまざまな繰越事業、入札不調ですとかいろんな諸事情があります。しかしながら、そういったひっくるめて、毎回言うんですが、これは通常の財政運営ではないんだというふうな、それを通常枠に押し込めていくので、財政上のさまざまな煩雑さも事務手続も出てきているはずだと思っております。そういった面で、明繰り、事故繰りの簡素化ですとかそういった図ってもらったのはいいんですが、根本的なところが変わってないんだなというふうなところもありますので、今後も、こういったところは、いろんな意味での話題提供じゃないですけど、さまざまな災害があった際のいろんな財政運営上で教訓となっていくはずでありますので、そういったこともしっかりと国に対して要望していただきたいなと思っております。

 ちょっと似通った質問になりますが、次に入ります。

 不用額は平成二十三年度一千五百五億円、二十四年度一千三百十六億円、平成二十五年度一千二百三十億円と推移をしておりますが、内容においては、どのように変化をしているのか。今年度は一千四百九十六億円ですが、この内容について、不用額の全体像、この四年間を見て、どのように変化しているのか、お伺いいたします。



◎(宮原賢一会計管理者兼出納局長) 不用額の中身の変化の状況ということでお答えをいたしますけれども、震災直後の平成二十三年度を見ますと、東日本大震災復興交付金の交付がこれが要望額を大幅に下回ったということがございまして、当初予定していた基金への積み立てができなかったこと、あるいは、中小企業など被災事業者の皆さんの資金需要にこたえるということで用意いたしました中小企業安定資金、これがなかなか貸し付けが伸びなかったといったことが非常に大きな理由になっております。二十四年度につきましては、これは二十三年度から明許繰り越ししておりました漁港施設、それから港湾施設等の災害復旧事業などで、資材価格の高騰ですとか人手不足、こういったことで入札不調が相次ぎました。このために年度内の契約ができずに事故繰り越しもできず、そのまま不用額で出したというのが二十四年度の状況でございます。二十五年度につきましては、主に河川等の災害復旧それから道路改築、中小企業等施設災害復旧支援事業、こういった事業につきまして年度内の事業完了が不可能だということがございまして、やむを得ず事業を打ち切ったということで不用額としたものが大半を占めております。

 以上のように、御指摘ございましたように、言ってみれば財源手当てのタイムラグですとか入札不調、事業のやむを得ぬ打ち切りとかこういったことで、年度ごとに内容といいますか不用額が生じた原因というのが変化をしてきているというのが状況でございます。



◆(村上智行委員) 次にいきます。

 平成二十七年度の明許繰越額は二千六百二十一億円、事故繰越額は四百九十五億円、ともに平成二十六年度は平成二十五年度と比べ約二〇%減少しておりますが、繰越事業にどのような変化があるのか、お伺いいたします。



◎(宮原賢一会計管理者兼出納局長) まず明許繰越額でございますが、これが前年度と比べて減少した主な要因といいますのは、二十五年度までに災害廃棄物処理事業が終了いたしました。これによりまして、衛生費関係で二百五十五億円が減少したこと、それから中小企業等いわゆるグループ化補助金ですけど、これが計画どおり進んだこと、商工費で約三百億が減少したと、それから道路改築事業ですとか街路事業などの事業進捗が本格化をいたしまして、このために土木費関係で二百十四億円、こうした理由によりまして、前年度との比較で明許繰越額が減少いたしております。それから、事故繰越額につきましては、これも中小企業等グループ施設、いわゆるグループ補助金ですけど、この事業が計画どおり進んだということもございまして、商工費での事故繰りが二百二十四億円ほど減少したというのが状況でございます。



◆(村上智行委員) 事故繰り四百九十五億円、これがあとは二十七年度の方に移行しているわけでございますが、このあたりの見通しというのはどのようになっているんですか。わかりますか−−いいです。後でお伺いいたします。

 次なんですが、平成二十五年度に繰り越しとなった事故繰越額は五百八十七億円になっており、その中で平成二十六年度に二百二十八億円が不用となっておりますが、どのような要因になるものか、また、この不用となった、また再予算化等といった対応はどのようになっているのか、お伺いいたします。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 事故繰越額の不用額二百二十八億円の主なものでございますが、グループ補助金の約二百十五億円ということになってございます。この要因でございますが、多くは、土地のかさ上げや土地区画整理事業などによる移転先用地の確保が未了となっておりますことや、建設作業員の不足、更には資機材の調達に日数を要するということなどから年度内に事業が完了できず、不用額となったものでございます。そのほかは額の確定に伴う執行残ということになります。一方で、事業が完了できなかった事業者につきましては、平成二十七年度におきまして改めて必要な予算を確保し、百八十四億円の再交付決定をしておるところでございまして、事業継続を希望するすべての事業者が引き続き復旧できるよう取り組んでおるところでございます。



◆(村上智行委員) ここのところも毎回指摘をしているんですが、さまざまな事情によって不用となってしまって、事故繰りの事故繰りというのはできませんので、そしてあとは、後年度に再予算化、そのあたりはスムーズに対応して、やはりその状況に応じてしっかり対応していただきたいと思います。

 次に移ります。

 県税収入が昨年比七・三%増の二千七百四億円になっておりますが、その要因は何か、お伺いいたします。また、平成二十六年度には消費増税もあり、その反動で消費が落ち込むことが懸念されておりましたが、県経済における影響はどうであったのか、お伺いいたします。



◎(山田義輝総務部長) 平成二十六年度県税収入でございますが、前年度決算額は百八十五億円上回って二千七百四億円となったところでございます。主な増要因でございますけれども、まずは個人県民税で課税人員あるいは課税所得の増加によりまして三十二億円増、それから法人事業税が企業業績の回復によりまして五十億円それぞれ増収になりました。それから地方消費税の税率引き上げがございましたので、その関連で百二億円の増ということで、全体で百八十五億円の増になったというふうでございます。それで、消費税の引き上げによる県経済への影響でございますが、税率の引き上げに伴いまして駆け込み需要とその反動の影響は出ていたというふうに見ておりますが、基調的には、消費税率引き上げ後は、個人消費、一部弱い動きが見られましたが、全体としては震災からの回復が緩やかに続いている状況の中での税収になったものというふうに思ってございます。



◆(村上智行委員) 震災のときの平成二十三年度で言えば、県税収入というのは二千六十億というふうな落ち込みでありました。そこから見ていけば、二千七百億というふうな水準まで回復をしてきているというふうな見方もすることができます。まず、日本全体で見ていけば、消費増税に伴う駆け込み需要によって、二十六年度というのはかなり反動減というのがありました。宮城においてこれはあったにしても、復興需要がそれをカバーしたというふうなことになっていくのではないのかなと思っております。そういった意味では、宮城の方の経済というのは底がたいというかそういうふうな状況でもあるのではないのかなというふうに言えると思います。

 次に移ります。

 今後の県税収の見通しをお伺いいたします。また、地方消費税と社会保障関連経費との関連はどのようになっているのか、お伺いいたします。



◎(山田義輝総務部長) 県税の収入でございますけども、本議会に増額補正の予算を計上しておりますが、法人二税において税収増がほぼ確実になったという状況がありまして、予算を認めていただいた後は二千八百六十億円の予算ということでございます。ということで、現在のところ堅調に推移している状況にはあるというふうに考えておりますけれども、今後につきましては、やはり景気動向等どうなるかしっかりと見ていって精査していくことが必要だというふうに考えてございます。それから、地方消費税の引き上げ分の税収でございますが、二十六年度決算で四十六億五千百万円でございました。これにつきましては、全額、年金、医療、介護、子育ての社会保障四経費その他の社会保障施策に要する経費にすべて充てているところでございます。



◆(村上智行委員) 社会保障関連経費、どれくらいの水準で増加しているのか、お伺いいたします。



◎(山田義輝総務部長) この四経費のとらまえ方が変わってきたんですが、二十六年度では、社会保障四経費全体で要した経費を約一千億というふうに見ておりまして、これは毎年度数十から数百で増加をするんではないかというふうに考えてございます。



◆(村上智行委員) 数十から数百ですと随分幅があるもんですから、よく知事がさまざまなところで、社会保障関連経費の方で毎年毎年増加分があるので、財源のないものに対していろいろな財政出動の要望があってもなかなか難しいんだというふうな、必ず出てくるもんですから、そのあたり、具体的に二十五年度と二十六年度と比べてどの程度ふえたのか、ちょっと数字的に教えていただければと思います。



◎(山田義輝総務部長) 社会保障四経費というものの算出のやり方が、消費税の増税分ということをこれに充てるということがあって、二十六年度分からこの金額の計算をしております。その前はこういうふうな形ではなかったんですが、過去の経験からしますとやはり、数十億の毎年−−はい、済みません、百億と言うと何百億もあるということになりますので、やはり百億程度増加をしているというのが状況でございます。



◆(村上智行委員) 毎年百億近く増加していくというのは大変なことだと思います。これ毎年毎年恒常的に出ていくわけですから、これでは財政上は大丈夫なんですか。



◎(山田義輝総務部長) 社会保障関係経費がふえていくということについては、長期見通しでも我々見通しを立てまして、そういう中で宮城の財政戦略というものを立てて、必要な収入の確保、それから歳出の削減ということをしながら進めているとともに、国に対しては、基本的には地方税財政制度、それから地方の一般財源総額、その確保をお願いをしていくと、国の方にお願いするとともに、自助努力をしながら、安定的な財政運営できるように、それから必要な政策実施できるように財政運営を行ってまいりたいというふうに考えてございます。



◆(村上智行委員) 先ほど財政調整機能を有する基金ということで、一〇%あれでも、五百億弱、でも百億ずつふえていったら、五年で枯渇するんですよね、社会保障費のやつで。これは、地方公共団体では賄うことはできないですよね。高齢化がどんどん進んでいって、社会保障費に対するこれから支出というのはふえてくるのは、これは火を見るより明らかでありますので、そのあたり自助努力ももちろん必要ではあるんですが、県の税収といっても、ことし二千九百億弱になっても、これは大変な状況が出てくるんだということは、これはしっかりと皆さんにお伝えをしていくことが必要だと思うんです。先ほど、基金が積み上がっていっているのはこういう理由からなんですと、あとはこの社会保障に関連する経費もこれくらい上がっていくんですということは、これは県民に対してきちんと情報を開示して説明をしていくことが必要だと思いますが、いかがでしょうか。



◎(山田義輝総務部長) その辺につきまして、毎年決算の状況、それから予算の際には中期財政見通しというような形でお示しを申し上げながら、どのような経費でどうふえて、先ほども申し上げましたが、財政調整基金が今積み上がって四百億超えておりますが、三十年度には枯渇すると、このまま状況続ければということでお示ししておりますが、なお一層その辺理解をしていただくように、その公表の仕方なり説明の仕方なり工夫をしてまいりたいというふうに思います。



◆(村上智行委員) 本当に工夫してください。従来どおり余り変わってないんです、この三年間。ですから、再生期でもありますので、ほかの自治体の手本というか見本になるわけでもありますので、そういったことはやっていただきたいと思います。

 次に移ります。

 平成二十六年度決算では、県債残高が昭和四十四年度の調査開始後初めて減少に転じましたが、その要因は何か、お伺いいたします。また、今後の見通しはどのように考えておられるのか、お伺いいたします。



◎(山田義輝総務部長) お話のとおりでございまして、普通会計の決算見込み県債残高でございますけれども、一兆六千二百十二億円ということでございまして、前年度比で二百六十二億円の減少となりまして、四十四年以来初めての県債の残高が減少となりました。減少に転じた要因としましては、県債の新規発行分において、臨時財政対策債、この発行がふえたわけではございますが、一方、国の予算等貸付金債、大幅に減少いたしましたことによりまして、前年度比で三百四十九億円減少して六百七十三億円になったというのが一つで、その一方で、公債費の方は、償還計画に基づきます元金償還金が前年度比で百八億円増で九百三十五億円となったことによるものでございます。今後については、先ほど申し上げた中期的な財政見通しでは減少を見込んでいますが、あくまで機械的な計算でございますので、今後も将来負担の軽減のために交付税措置のない県債の発行等を極力抑制するなど、県債残高の減少に努めてまいりたいと考えてございます。



◆(村上智行委員) 私も県議になりまして九年目、震災の影響で延長しておりますので。その前は市議会議員をやっておりまして、市債ですとか県債というのはずっと伸び続けるんだろうなというふうに思ってたんです。なかなか、バブルのころというか高度成長期も知りませんし、バブルのころももちろんそういったときもこういった場にはおりませんでしたので、その後ですから、ふえていくんだなというふうにずっと思い続けておったんですが、ここに来て、これはすごいことだなと、昭和四十四年というと、僕、四十三年生まれなものですから、一歳のときですから、これは村井知事の行政手腕、財政運営手腕がすばらしいからなんでしょうか、どうなんでしょうか。知事、どうぞ。



◎(村井嘉浩知事) 決して行政手腕があったからということではございませんけれども、国のそういった予算等貸付金債の大幅な減少といったような、そういった要因もあり、また、計画どおり元金を償還ができたというようなことがありまして、その結果、このような結果になりました。そのようなことからこのような結果になったということでございます。他の外的な要因もありましたので、自助努力によって、このような状況が続くように頑張っていきたいというふうに思っております。



◆(村上智行委員) 財政健全化が最終的な目的ではないんですが、県民の生活ですとかさまざまな課題を解決していくためには、しっかりとした財政基盤、財政運営というのが求められるのは、これは至極当然でありますので、こういった状況というのを一年でも長く続けられるように、財政当局としては不断の努力を続けていただきたいと思います。

 そして、財政運営についての最後の質問なんですが、震災から四年半が経過をし、財政運営上からも、震災対応分と通常分の割合にも変化が出てくるものと思われますが、今回の東日本大震災における財政運営上のさまざまな経験は、他の自治体にとっても教訓となるものと考えられます。財政関連の震災の記録をするようなものを作成すべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。



◎(山田義輝総務部長) お話のとおりでございまして、この東日本大震災、我が県では財政運営においても多くの困難に直面をいたしたところであります。その際、阪神・淡路大震災など、これまで発生しました大災害時の対応が大変参考になったというふうに認識をいたしております。御指摘のとおり、今後大きな災害が発生したときに、これまでの震災の経験をもとに、東日本大震災における我が県の経験も教訓として大いに参考になるのではないかというふうに認識しております。そういうことから、これまでも予算編成のたびに記者発表資料をきちんと公表するなど情報提供を行ってまいりましたが、今後、全国の自治体の参考となるように、震災における財政運営上の経験を取りまとめて整理し、記録として残していくことも検討してまいりたいと考えてございます。



◆(村上智行委員) これはさまざまな復旧・復興工事等もございますが、自治体の中でどのような運営をしていくのか、財政運営、やはりそれがないと、財源の裏づけがないと動けないということもこれは事実でありますので、私も神戸の方の大震災の方の兵庫県の財政の動きなども参考にさせてもらいながら、質問をさせてもらった記憶があります、この四年間を通じて。そういった面からも、さまざまな課題というのはあるんですよね。復興基金に関しても、今回は取り崩し型、神戸においては運用型、さまざまな違いもあります。これはやはりきちんとした検証も必要でしょうし、いろんな面で本当にこれは後世の皆さんにとっていい教訓になると思っておりますので、ぜひともやっていただきたいと思います。

 次に移ります。

 次は、県経済の動向について。宮城県の産業構造は、従来から全国に比べ第二次産業が低く、第一次及び第三次産業が高い割合を示しておりましたが、震災後、復興需要の高まりにより、建設関連を中心に伸びており、第二次産業の割合が高くなっております。そして、本県の平成二十五年度の経済成長率は名目で三・一%、実質三・五%となっており、全国平均と比べ大きく伸長しておりますが、今後は復旧・復興事業の経過的な状況も落ちつくものと考えられます。そういった県経済変化の内容を見きわめ、今後の姿を見据えた経済振興策が極めて重要になってくるものと思います。そのようなことから、今後の県経済の動向についてどのような認識を持っているのか、お伺いをいたします。



◎(村井嘉浩知事) 県経済は、平成二十三年度に震災の影響により県内総生産がマイナス成長となりましたが、平成二十四、二十五年度は、復興特需、復興需要にも支えられ、全国平均を上回るプラス成長となり、今年度も緩やかな回復基調にあると認識をしております。今後、復興の進展に伴いまして、当然ですが、公共投資や住宅投資等が徐々に減少するなど、経済活動は平時に戻ってくると考えております。また、海外での経済減速など、我が国を取り巻く経済情勢も厳しくなっておりまして、その影響についても注視していかなければならないと考えております。県としては、復興需要が落ちついても経済が持続的に成長できるよう、ものづくり産業の集積促進、農林水産業を初めとする地域産業の競争力の強化、空港の民営化やインバウンド促進による交流人口の拡大などに取り組んでいきたいというふうに考えてございます。基本的な考え方といたしましては、震災前からずっと取り組んでおりますように、産業構造を徐々に二次産業を大きくしていって、一次産業から三次産業のバランスをしっかりとっていくということと、定住人口がどうしても減っていきますので、交流人口でそれを補うような施策を努めてやっていくということが重要ではないかというふうに考えております。

 以上でございます。



◆(村上智行委員) 復興需要が一段落してくれば、先ほども言いましたが、必ず経済動向というのは緩やかに下がっていくのではないのかと。それをカバーしていくものが、次の創造的復興、種をまいてそして芽を出して、その落ち込みはきちっと補っていくということが本当に必要だと思っておりますが、そのあたりは、本当にこれから正念場なんではないのかなと思います。決算を通じて見ててもそうなんですが、まだまだ巨額の不用額ですとかそういう繰り越しもございますが、ステージが本当に変わってきております、復旧事業から復興工事の方というふうに。予算の方もこれが減ってきておりますし、そういった中で、今後落ち込みを最小限に、出口戦略というかそのあたりはしっかりやっていかなくてはいけないと思っておりますし、ここ宮城県の経済動向というか、これは銀行さんの方のデータなんですが、貸出金利というのが四十七都道府県で一番低いんですよ、地銀等の方なんですが。これはどうしてそういうふうな状況になっているのかお聞きしてもよろしいですか。



◎(村井嘉浩知事) 客観的なデータでちょっと今持ち合わせておりませんので、これ推測になりますけれども、かなり需要があって、そして恐らくいろんな金融機関が、特に東北の金融機関が、今、宮城には需要があるということでどんどん出店してくれますから、そういう意味で競争原理が働いて、金利を下げて、そして利益幅は少なくとも量で利益を確保できるというようなことから競争原理が働いた結果、金利が低く抑えられているのだというふうに推測をしております。



◆(村上智行委員) やはり支店経済なんですよ、仙台というのは。さまざまな企業が県内の方に進出してきて、それに合わせて他県の方の金融機関も一緒に来ると。そういった中で金利の中の金融機関同士の競争が出てきているかなと、それはいいのかどうなのかというのは、これからちょっと調べていかなくてはいけないんですが、そういうふうな支店経済というふうなところが、震災後なんですが、顕在化しているというか、よりはっきりしてきたのではないのかなというふうなことも言えるのではないかと思います。そういったことからも、しっかりとした今後の経済動向というのは見ていかなくてはならないと思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

 それで最後に、地域整備事業について、アクセルについて、周辺地域の開発等に伴う企業住民ニーズの多様化に対応した施設の運営を検討する必要があると企業会計決算審査意見書で指摘をされております。今後のアクセルの運営についてどのように考えているのか、お伺いいたします。



◎(犬飼章公営企業管理者) アクセルの今後の運営についてでございまずが、アクセルが仙台港のにぎわい創出をビジネス、文化の両面から支援することを目的に、文化活動を支援する一、二階の交流ゾーンと、港湾業務機能を支援する三階から五階の業務ゾーンで構成する港湾ビルとして整備いたしまして、平成十二年三月にオープンしておりますが、東日本大震災からの災害復旧を機に、交流ゾーンが夢メッセみやぎ西館として昨年七月にリニューアルオープンいたしております。現在企業局が所管する三階から五階の業務ゾーンにつきましては、供用開始から十五年が経過し、賃貸オフィスの居住性の維持、向上が求められておりますこととともに、震災時に多くの方がアクセルに避難したことから、避難場所としての整備も求められております。一方、経済商工観光部に所管がえいたしました夢メッセみやぎ西館については、仙台港周辺がアウトレットモールや水族館の立地により新たなにぎわいを見せている中で、引き続き、交流ゾーンとしての利用促進を図る必要があります。このことから、企業局といたしましては、老朽化した設備の更新や入居者からの要望の強い設備の改善を図るなど、オフィス環境の充実に努め、現在八〇%台の入居率を更に高めていくとともに、津波避難ビルとしての整備については、年度内の指定に向け、仙台市と調整を進めてまいります。また、アクセル周辺のにぎわいの創出や夢メッセみやぎ西館の利用促進に資するため、地域全体の中で回遊性が高まるよう、関係機関や立地企業などと連携して積極的に検討してまいります。



◆(村上智行委員) 今度、仙台空港民営化となりますので、やはりこういったFAZの計画上これはつくった施設でありますので、本当に活用してください。ことし三月に亡くなったシンガポール建国の父、リー・クアンユーは、島国の経済レベルはその国の港湾や空港のレベルを超えることはできないと言っておりますので、そのことを念頭に置きながら、これからもこういった仙台港そして空港に扱っていただきたいと思います。

 以上で、終わります。



○(川嶋保美委員長) 続いて、改革みやぎの質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて三十五分です。坂下やすこ委員。



◆(坂下やすこ委員) 平成二十六年度決算について、改革みやぎを代表して、六期目最後の質問をさせていただきます。

 平成二十六年度は、宮城県の震災復興計画においては、再生期の初年度と位置づけられております。これまでの県、市町村を初め、関係各位の震災からの復旧・復興に向いた御努力には敬意を表するものであります。再生期初年度の決算である平成二十六年度決算について、知事は、防災集団移転を予定する百九十五地区すべてでの造成着手や災害公営住宅五千三百戸の完成、グループ補助金による三千事業者の整備完了、企業集積の着実な進展などを実績として挙げておられます。しかし、例えば、災害公営住宅についてはいまだ一万戸を超える住宅が未完成であり、グループ補助金についても七百社を超える事業者が未完成というものも、また事実であります。これでは、再生期の一年目が終わっても、まだまだ復旧もおぼつかないということになるのではないかと思いますけれども、その認識についてお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 東日本大震災による壊滅的な被害からの復旧・復興に当たっては、被災者の生活再建や地域経済の再生等を最優先課題として取り組んでまいりました。その結果、県内各地でまちづくりが進展し、学校、保育所、医療関連の施設等は、ほぼ復旧するなど、多くの方々が落ちついた暮らしを取り戻しつつございます。また、三千を超える事業者がグループ補助金を活用して復旧しているほか、全面供用開始を果たした石巻の魚市場の水揚げが震災前に迫るなど、地域経済の復興も着実に進んでいると考えております。その一方で、なお多くの方々が応急仮設住宅での避難をされてるなど不自由な生活を余儀なくされておりまして、コミュニティーの再生も含めさまざまな課題があるのは事実でございます。今後とも、これらの課題を一つ一つ乗り越えてやっていかなければならないと考えてございまして、すべてがうまくいっているとは決して思っておりません。反省をするべきところは反省をしたいと思っております。



◆(坂下やすこ委員) 被災者のためにも、住宅や産業施設の復旧に関する取り組みはもっともっと加速していくべきだと思いますけれども、いかがですか。



◎(遠藤信哉土木部長) 私から、被災者のための住宅復旧に関する取り組みの加速化についてお答えいたします。

 被災者の生活再建に向けましては、恒久的な住宅の早期確保が最重要課題でありまして、特に災害公営住宅につきましては、自力再建の困難な方が一日でも早く安心して生活できるよう、鋭意整備を進めてきたところでございます。ことし八月末現在で、計画戸数約一万六千戸のうち約八八%に当たります一万四千二十戸が事業に着手しておりまして、そのうち約四五%に当たります七千百三戸が完成しております。また、今年度末には約一万戸が完成する予定でありまして、今後も着実に整備が進んでいくという見込みを持っております。県といたしましては、平成二十九年度までの全戸完成に向けまして、引き続き、国、関係機関等との連携を図るとともに、土木部市町支援チームを通じまして市町を支援するなど、整備の加速化に取り組んでまいります。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 産業施設の復旧に関してでございますが、グループ補助金に関しましては、平成二十六年度末現在で約八〇%の完了率になってございます。一方で、七百六十八事業者が完了してないわけでございますので、繰り越しや再交付に係る必要な予算を確保し、事業の継続を図っておるところでございます。産業施設の復旧に向けて、加速的な取り組みが必要不可欠と認識してございますので、被災事業者の要望を踏まえまして、国に対して制度の柔軟な対応をこれまでも求めてきた結果、資材価格等の高騰対策や新分野事業への取り組みに対する支援が実現するなど、ニーズに沿った制度の運用が図られてきておるところでもございます。今後とも、必要な予算の確保を要望いたしまして、できる限り早期の復旧が図られるよう取り組んでまいります。



◆(坂下やすこ委員) 知事もおっしゃいましたけれども、必ずしもすべてがうまくいっているわけではないと、そういうお話でしたけれども、特に暮らしの部分です。それが平成二十九年にやっと完成する見込みであるということで、暮らしの部分が一番おくれているということに関して、前にも私は、プレ協との災害協定において、仮設住宅の値段とかそういったことなんかもお話をさせていただきましたけれども、いろいろな意味でこういった災害が起きたときに備えとして各市町村で、できればプレ協に頼ることのない、そういった住宅をつくっていけるようなシステムとかそういったようなことも考えて、例えば、他の議員さんもおっしゃいましたけど、住田町でまだ住み続けていられるような、安くて、そして安心してずっとそのまま災害公営住宅としても住み続けていけるようなそういう住宅もつくったわけですから、そういうものも参考にした、反省というか検証というのも今後に向けて必要なのではないかと思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 東日本大震災のときには、そういった備えを全くしておりませんでした。あれだけの多くの被災者が一遍に出ましたので、そういったことを考えてる暇がないということでプレ協にお任せをいたしましたけれども、今おっしゃったようなことは、今後はしっかりと考えておかなければならない課題だと思っております。例えば女川町の方では、コンテナのプレハブを持ってきました。組み立ててすぐつくりました。これはちょっと時間かかったんですけど、結果的には、非常にいい建築物ができたというふうに思っておりまして、今度は解体したら、また別のところに持っていくことができるということでありますから、そういったようなことをよく検討してまいりたいと思います。ただ、これは宮城県だけで完結する問題ではなくて、やはり日本全体で考える問題ですので、知事会等でも提案をしながら、日本全体の問題として柔軟に対応できるような、そういった仕組みを構築していくというのは非常に重要だろうというふうに考えております。



◆(坂下やすこ委員) ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 それでは次にいきます。

 不用額についてです。震災後に急増した一般会計の不用額は、復旧が進むにつれて徐々に縮小してきたが、平成二十六年度決算では千四百九十六億円余と、一転して増加し、平成二十五年度の不用額を二百六十五億円も上回ることになりました。復旧期の三年を終えて再生期に入り、歳出予算の総額も平成二十五年度から一割以上の減額となっている中での不用額の増加は、復興の停滞とも受け取れないか、その要因をどうとらえているのか、お伺いいたします。



◎(宮原賢一会計管理者兼出納局長) まず、歳出予算の総額が一割以上減となった主な要因でございますけど、これは平成二十五年、前年度に、災害等廃棄物処理事業、いわゆる瓦れき処理が終了いたしました。この分の影響が千七百億円。この分ががさっと減ったということでございます。そしてその一方で、不用額の増加につきましては、前年度、二十五年度からの繰越事業が当初予定していた期間内に終わらないということで、やむを得ず一たん打ち切った。これは再予算化ということを前提にしておりますけども、そういったものが相当あったということで、一時的に増加したというふうにとらえております。

 なお、土木関連の道路橋梁整備費ですとか住宅建設、あるいは災害復旧等の事業費は増加をしておりまして、復旧・復興事業は、全体として順調に進んでいるのではないかというふうに見ております。



◆(坂下やすこ委員) 今回は、商工費、そして土木費の不用額が多くなっているようですけれども、縮減に向けてどのような改善策を講じられたのか、お伺いします。



◎(村井嘉浩知事) 商工費、土木費の不用額についての改善です。

 商工費に係る不用額三百八億なんですが、内訳はグループ補助金が二百九十五億と圧倒的に多いということです。このうち約五十億については、額の確定などに伴う執行残、そして残りの二百四十五億は、事業繰越年度を過ぎてなお完了できない事業に関するものであります。ただ、繰り越したものについては、できなかったものにつきましては不用額になりますが、翌年度に改めて予算措置をして再交付をいたしたいというふうに思っております。要因は、土地のかさ上げ、区画整理等のそういった準備ができなかったというような、そういった理由によるものであります。グループ化補助金等の不用額の縮減に向けてでありますが、これら産業基盤整備の進捗をまず図るということが重要です。また、二十六年度には、資材高騰の影響が大きい事業者への運用改善、更に二十七年度には、従前施設の復旧では事業再開や売り上げ回復が困難な事業者に対しての運用改善等の措置を講じたところでございます。

 次に、土木でございますが、土木費につきましては、復旧・復興事業の進捗に伴いまして、過去最大規模となる二千四百三十二億円を計上いたしました。土木部では、多額の予算を円滑に執行するために、用地の補償総合技術業務など、外部委託の活用による用地取得の加速化、それから工事発注ロットの大型化、発注体制の強化などによりまして事業進捗を図りまして、不用額の縮減に努めてまいりましたが、復興まちづくりとの調整や業務用地の取得に時間を要したことから、不用額を計上するということになってしまいました。先ほど御紹介したそういった対策をより強化することによって、不用額の縮減に努めていけるものではないかというふうに考えております。頑張りたいと思います。



◆(坂下やすこ委員) 財政調整基金及び県債管理基金の合計期末残高は、前年度から五十六億円増加し千百億円を超える高水準となっている、その理由は何ですか。



◎(山田義輝総務部長) お話のとおり、財政調整基金と県債管理基金の合計残高一千百九億円でございます。内訳でございますが、財政調整基金が三百億円、県債管理基金八百九億円でございまして、合計残高が前年度比五十七億円の増加でございます。内訳を詳細を見ますと、財政調整基金につきましては、年度間の財源調整のために取り崩しをしましたことによりまして、残高についてはこちらの方は四十四億円減少しております。一方で、県債管理基金の方でございますが、これは地方債の満期一括償還のために備えた積立分を積み立てる、要はルール分と言っておりますが、ルールにのっとった積み立てによりまして百一億円増加ということでありまして、財政調整機能を有している部分に限定した基金残高としては二十六年度末で四百九十七億円で、前年度比では四十四億円の減少となっております。ルール分の増加によるものが大きいということでございます。



◆(坂下やすこ委員) 各基金の期末残高を前年度の比較で見ますと、文化振興基金は二十五億円など大幅にふえておりますけれども、それはどういうことなんでしょうか。



◎(佐野好昭環境生活部長) 県では、復興事業と並行しまして、中長期的な視点で公共施設等の長寿命化を図るため、維持補修工事等を的確に実施し、財政負担の軽減、平準化を図ることとしております。宮城県民会館や宮城県美術館などの県有文化施設についても、施設、設備の老朽化が進んでおり、今後の修繕や長寿命化を計画的に行うための経費として、文化振興基金に二十五億円の積み増しを行ったものでございます。なお、県有文化施設の維持補修費用につきましては、今後十年間で約四十億円を見込んでいるところでございます。



◆(坂下やすこ委員) 東日本大震災復興基金や東日本大震災復興交付基金を積極的に活用するのはもちろんですけれども、復旧・復興を更に加速化する上では、そのほかの基金への積み増しは最小限にとどめ、例えば住宅や産業の復旧のほか、女性や子供、中小企業などを対象としたきめ細かな施策を充実するための財源として積極的に活用することも考えるべきと思いますけれども、いかがですか。



◎(山田義輝総務部長) 復旧・復興の加速、これをしていくためには、国の財政支援も最大限に活用しながら、限られた財源、有効活用していく必要があると認識しております。基金の活用もその一つでありまして、これまでも復興基金あるいは復興交付金基金など活用して復旧・復興事業を推進してまいりました。今後も、さまざまな財源を活用し、一層きめ細やかな施策の充実に努めまして、被災地の復旧・復興に全力で取り組んでまいりたいと考えてございます。



◆(坂下やすこ委員) 先ほど村上議員はある程度とっておいた方がいいという話だったんですけれども、使えるものは暮らしに使った方がいいと、そういう意味で申し上げました。どうなんでしょう、もう一回教えてください。



◎(山田義輝総務部長) 財政運営につきましては、やはり長期の見通しを立てながら、政策的な優先順位を立てて実行をしてまいりたいというふうに考えておりますので、もちろん考え方としては、きめ細やかに施策を充実して復旧・復興に全力で取り組んでいくという基本姿勢でございまして、あとは長期の財政の見通しに基づきながら、適切に財源を活用して施策を実行していくということで進めてまいりたいと考えてございます。



◆(坂下やすこ委員) 収入未済の方に移ります。

 収入未済額は、前年度から一割以上縮減をされておりますけれども、まだ二千百七十七億円余もございます。国庫支出金の収入未済が大きく、やむを得ない部分もあるようですが、グループ補助金の返還金の収入未済など、問題と思われるものも散見されるようになってきているのが気がかりです。平成二十六年度決算におけるグループ補助金の収入未済は具体にはどのようなものか、また回収の見通しはどうか、お示しください。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) グループ補助金でございますが、収入未済額が約百四十億円でございます。そのうち、国庫支出金に係るものが約百三十三億円、補助金の返還金に係る収入未済が約六億円ということになってございます。国庫支出金につきましては、前年度と比べますと三百七十億円程度減少しておるところでございます。一方、補助金返還金に係る収入未済でございますが、平成二十五年度に生じた返還金でございます。これは補助金の不正受給及び事業遂行命令違反によりまして交付決定を取り消すとともに、既に支払った補助金につきまして返還命令を行ったわけでございますが、収入未済となっているものでございます。これまで四度の督促を実施したり、納付指導を行っておるところでございますが、納付実績はない状況でございます。今後とも、引き続き、納付指導を行い、国などとも対応について相談をし、早期の回収が図られるよう取り組んでまいりたいと考えてございます。



◆(坂下やすこ委員) 今の件については何件、お幾らなんでしょうか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 今の件でございますが、件数は一件でございまして、六億二千万でございます。



◆(坂下やすこ委員) 未曽有の大震災の中で書類も流され、いろんな意味で条件が整わなかったとかいろんなことがあったところで、しかし一方で、被災者に寄り添った復旧・復興を進める上で、このグループ補助金を余り要件を厳しくするということも、被災者にとっては厳しかったと。そうした中で、補助金執行の適正化に向けて最大限の努力をされてきたというふうにも思います。補助金のこの適正執行のためにどのような改善策というものを当局では講じられたのか、お伺いをいたします。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) グループ補助金の交付決定者に対しましては、法令等の遵守につきまして文書で周知を図ったほか、説明会などで周知を図ってきておるところでございます。また、履行検査でございますが、原則として複数の職員で行うことといたしまして、補助対象設備などの現物確認を厳正に行うなど、県によるチェック体制や方法について見直しを行っておるところでございます。更に、事業が完了した事業者につきましても、随時、再確認を行うなど、今後とも、不正受給の再発防止を図り、補助金の適正執行を確保してまいりたいと考えてございます。



◆(坂下やすこ委員) 例えば、県北の方で避難路が確定をしていたという場所に、結局、被災に遭いまして、そこでお店を営業してたんですけど、被災に遭いまして、そこがグループ補助金で直したと。その後、避難路に当たっているから、それ返してくださいというようなことで困ってらっしゃるとかいうような、そういう実に悩ましい例などもあるようですけれども、できれば救済の道があるような相談窓口の拡大とか、いろいろな広報をしていただきたいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 今のような事例ですと、公共事業などの補助事業者の責めに帰することできないよう事由によりましてやむを得ず施設の取り壊しなど行うような事例があった場合には、同等以上の代替施設を整備する場合には、返還金を求めずに承認しているという事例も過去にございます。できるだけ柔軟に対応できますよう相談を受けまして、取り組みさせていただきたいと考えてございます。



◆(坂下やすこ委員) 高等学校等育英奨学資金貸付金償還金の収入未済額、平成二十五年度に比べ、たった一年で一・五倍と急増しております。困難な状況に置かれた子供たちに過大な負担を負わせることはあってはならないと思いますが、急増の原因と今後の対応についてはいかがでしょうか。



◎(高橋仁教育長) 御質問のありました高等学校等育英奨学資金貸付金償還金の収入未済額が平成二十六年度において前年度の約一・五倍になっている原因でありますが、平成十七年度の県への移管当初の時期に貸し付けを行った生徒たちが大学等を卒業し、返還の時期を迎えたことで、返還対象者及びその額が急増しているということによるものでございます。現在、卒業後も一定程度の収入が得られるまで返還を猶予するなどの配慮を行っているところでありますが、返還対象者に対しては、今後も引き続き、本人や保証人に対して文書等で粘り強く納付を働きかけ、収入未済額の縮減に努めてまいります。



◆(坂下やすこ委員) 次にいきます。

 平成二十六年度決算審査意見書では、特に配慮すべき事項として東日本大震災からの復旧・復興を掲げ、被災者の生活再建、産業の再生と雇用の場の確保、教育環境の維持向上、保健・医療・福祉の充実、各種社会資本整備などを迅速かつ計画的に進めていくことを強く求めております。特に被災者の生活再建、雇用の確保、教育環境の維持向上、保健・医療・福祉の充実などは、県民にとって切実な課題だと思いますが、平成二十六年度までの取り組みで見えてきた課題は何か。また、その課題の解決に向け、どう取り組むのか、聞いてまいります。

 監査意見書では、震災からの時の経過とともに、PTSDや不登校など心の問題が顕在化しつつあり、その解決に向け、教育・医療・福祉の連携による子供から大人までの切れ目ない支援の継続が必要であると指摘しています。県としてこの課題にどう取り組むのか、お伺いいたします。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 震災後の心のケアにつきましては、子供に対しては主に子ども総合センターや子ども支援センター事業により、そして大人に対してはみやぎ心のケアセンターが中心となって、市町などの関係機関、関係団体と情報共有や連携を図りながら取り組んできたところでございます。震災による心の問題は長期にわたってまいります。時間とともに子供も大人となっていく中で、心のケアは切れ目なく取り組む必要があると考えております。こうした子供から大人まで切れ目のない支援を継続するためには、専門職の確保や更なる教育・医療・福祉の連携など、さまざまな課題があることから、現在、庁内の関係部署や関係団体等によるワーキンググループを設置いたしまして、今後の心のケアの方向性や具体的な支援体制、関係団体との連携のあり方などについて検討を進めているところでございまして、今後もしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。



◆(坂下やすこ委員) さきの文教警察委員会の方でも発表されましたけれども、県内でも小学校の暴力行為というものが急増しまして、小中学校の不登校も増加したとの報道もあります。平成二十六年度の施策評価でも、豊かな心と健やかな体の育成の項目は、ややおくれているとの評価です。平成二十六年度の県の取り組みの反省点は何か、それをどのように改善したのか、子供たちへの震災の影響についてどうとらえ、どう対応してきたのか、あわせてお伺いします。



◎(高橋仁教育長) 御指摘のあった評価につきましては、指標としている不登校の在籍者比率が中学校で二年連続全国ワーストになるなど、深刻な状況を反映したものであると認識をしております。県教育委員会としては、スクールカウンセラーの全校配置、スクールソーシャルワーカーや訪問指導員の拡充など、さまざまな不登校対策に努めてまいりましたが、外部機関との連携不足や未然防止の取り組みに課題が見られたことから、ことし二月、有識者等で構成した不登校対策推進協議会を立ち上げ、保健福祉部局との連携強化や、中一での不登校の解消に向けた取り組みの提言等をリーフレットにまとめ、その徹底を図っているところであります。また、昨年九月には、不登校となった子供を対象とした追跡調査を実施したところであり、今年度も調査を継続し、不登校の要因や個別対応について分析を進めているところであります。不登校については、震災がきっかけとなったケースも含めて、一人一人大きく背景が異なっていることから、一番身近にいる教職員が子供の状態を的確に把握しながら対応していくとともに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど専門的な人材も積極的に活用しながら、子供たちの心に寄り添ったケアを進めていくよう、学校現場に働きかけているところでございます。



◆(坂下やすこ委員) 文教警察でもいろいろ課題というか議論になったんですけれども、子供たちに対して一番身近に接する先生ですね、その先生が忙し過ぎて、なかなか子供たちに寄り添った教育できないんじゃないだろうかと。そういった意味ではもうちょっと少人数で子供たちをもっと見られるようにした方がいいんじゃないかといろいろ言われておりますけれども、その辺に対する教育長の見解を改めてお伺いします



◎(高橋仁教育長) 子供たちと直接向き合う先生方がその子供たちに接する時間をより多くとれるようにしなければならないということは、大きな課題であるというふうに認識をしております。そのために、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーなど、学校以外のスタッフをできるだけ多く学校現場に取り入れることによって、そういった時間もふやしていくようにこれまでも取り組んできているところでありますが、今後ともそういったことで努力を続けていきたいと考えております。



◆(坂下やすこ委員) スクールソーシャルワーカーとかスクールカウンセラーですね、学校に常駐ではないんですよね。そういう意味では、やっぱり身近な大人ですね、その方が一緒にできればいられて、それでケアできた方が一番いいんではないのかなと。その辺は、教育長は同じ考えでいいんですよね。できればふえてもらった方がいいと。



◎(高橋仁教育長) 先ほどちょっと申し上げないでしまいましたが、そういった意味で、本務である教員の数も重要でありますので、これまでも国に対して震災復興加配ということで要望し、二百人を超える加配を現在もちょうだいしているところであります。これについてもぜひ継続して、全体として教員の数をしっかり確保して、子供たちの個別対応に当たっていきたいと考えております。



◆(坂下やすこ委員) 昨年度も仮設住宅やみなし仮設住宅の住民たちのPTSD対策、職員のPTSD対策について伺いましたけれども、平成二十六年度はどう取り組んだのか、また一年たってどう改善されたのか、お伺いします。



◎(村井嘉浩知事) 応急仮設住宅等の入居者のPTSDなどの心のケアは非常に重要だというふうに考えてございます。平成二十六年度も、前年度に引き続きまして、市町村と共同で応急仮設住宅等の入居者に対して、心の健康状態を含む健康調査をまず実施をいたしまして、支援を必要とされてる方の把握を行いました。調査の結果を見ますと、何かのきっかけで災害を思い出して気持ちが動揺することがあると回答した方の割合は年々減少しております。しかし、一方、眠れないと回答した方や、不安、抑うつ症状の示す方の割合が横ばいになっていることから、今後もやはりケアは必要だろうと考えております。また、職員につきましても、同様に、かなり精神的なストレスを感じている職員が出ているのは事実でございます。県は、二十五年度に引き続きまして、全職員を対象としてストレスチェックを実施をいたしました。その結果、リスクの高い職員の割合は全体の約二割ということです。全職員を対象に、私は何かストレスチェックはできないそうで、私以外の職員全員やりました。私もストレス感じてるんですけど、私はやってくれなかったですね。このため、各圏域でメンタルヘルスケアセミナーを開催して、セルフケアを啓発するとともに、カウンセリングの窓口等活用を促したということでございます。職員につきましても、これからも復興の仕事をしっかりしていただかなければなりませんので、他県から来てくださっている職員も含めて、また一時的に働いてくださっている職員の方も含めて、しっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。



◆(坂下やすこ委員) 知り合いの被災者の方も、震災以来睡眠薬を飲まないと寝られないという方が多数いらっしゃいます。また、毎日毎日アルコール飲んでるような生活になって、それがまたDVにつながっているというような、そういうちょっと悲しい報告もいただいております。

 ぜひ少しでも早い復興、暮らしの復興に向けて、村井知事にも頑張っていただきたいと思いまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。



○(川嶋保美委員長) ここで休憩いたします。

 再開は午後一時といたします。

    午前十一時三十九分休憩

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    午後一時再開



○(すどう哲副委員長) 決算特別委員会を再開いたします。

 休憩前に引き続き、総括質疑を継続します。

 自由民主党・県民会議の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて六十分です。長谷川洋一委員。





◆(長谷川洋一委員) 自由民主党・県民会議の長谷川洋一です。よろしくお願いをいたします。

 先般、台風十八号大雨により被災された方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。

 外、天気もいいので、元気に頑張ってやりたいなと思ってます。

 通告をいたしております大綱四点について質疑をしてまいります。

 大綱第一、決算から見た県財政の課題等について。

 私が平成十五年県会議員になった当時、決算認定議案審査は十一月定例会でありました。その後、決算認定議案は、平成十九年度分について平成二十年度から九月定例会に繰り上げ本格実施されました。九月定例会への前倒しは、議会からの強い要望もあって、当局が決断をされました。最大の理由は、決算を審議するとともに次年度当初予算に反映すること、私は理解をいたしております。決算議会における決算総括質疑は、決算分科会、常任委員会などの審議内容、当局では施策及び事業の立案と、次年度の予算編成にどのように反映されているのか、お伺いをいたします。



◎(村井嘉浩知事) 私が県会議員になった平成七年のころは、一月だったですね、決算ですね。それがだんだん前倒しになってきたということ、いい傾向だなと思ってます。これ以上早くは勘弁していただきたいと思ってますけど。まず、皆様方からいただいた御意見につきましては、当然真摯に受けとめなければならないと思っております。具体的には、決算に関する御意見や行政評価の結果等を踏まえまして、政策・財政会議等開催します。そして、翌年度の政策財政運営の基本的な方針を十月末までに決定をいたしまして、その方針に基づいて、具体的な予算編成作業の中で施策や事業のあり方を精査し、二月までに翌年度の予算案を取りまとめるということにしております。したがいまして、今回賜りました御意見につきましても、その政策・財政会議等にしっかり反映させまして、十月末までに基本的な方針を定めたいと、このように考えております。



◆(長谷川洋一委員) ここ二、三年、決算議会で議論されたものが新年度予算なりにどの程度反映されているのか、調べてみてと言いました。よく調べたら、何か余り大きいのはないのかなということで、残念な思いもしたわけでありますけども、それぞれの課題というものがあります。それぞれ当局が考える必要課題、我々が議会で要望する地方の要望、あるいは要求課題と、いわゆる二つの課題があるんだろうというふうに思います。ぜひバランスよく我々のいろんな議論をぜひ新年度の予算に反映していただきたいということを要望さしていただきます。

 毎定例会の予算案の概要説明があります。震災対応の予算編成の状況を震災の平成二十二年度以降の震災対応予算額、これを会計年度ごと、会計区分ごと、予算が明示されております。非常に参考になっております。しかし、決算資料には震災対応予算額に対する決算額の記載がないんですね。決算額の金額は、県民も求めているんではないかな。将来的にも、東日本大震災の実態がつかめるというふうにも思うんです。ぜひ、こういったことがわかるような決算の際に数字が出てくるといいなというふうに思うんですが、それがないということについてはどうなのか、お伺いをいたします。



◎(宮原賢一会計管理者兼出納局長) 現在の財務会計の事務処理なんですが、予算の配当段階で、残念ながら震災分と通常分という区分がされておりません。また、仮に区分された状態にあったとしても、現在の財務会計システムで、これを入力して処理することができない状況にございます。このため、震災分を新たに出すとしますと、すべての出納整理が終わった後で、各部のお手をかりて全部手作業で集計せざるを得ないということがございます。以上のことから、現在では、震災対応分について数字を出しておらないということでございます。



◆(長谷川洋一委員) 手作業でやらないと今の財務会計のシステムの中では無理だと、こういうことでありますが、こういうことが、予算に対して決算、そういうものが震災分どのくらいだったのかということを把握すべきだなというふうな思いもいたしておりますので、例えば手作業であったとしても、あるいは一定の時間が経過をして少しタイムラグがあったとしても、いずれ出してもらうようなことについてはどうなのか、その点についてお伺いします。



◎(宮原賢一会計管理者兼出納局長) 現在のところ、先ほど申し上げましたような理由で、震災対応分の金額についての取りまとめを行っておりません。この現状で手作業をさせるということは相当な負担を伴うものでございますので、今のところ、私の方としては難しいなと思っております。ただ、震災についての金額、確かに必要性についてはあると思いますが、それにつきましては普通会計決算の中で大まかな金額を出しておりますので、そちらの方で対応についておつかみをいただければというふうに考えております。



◆(長谷川洋一委員) 時間外が膨大にかかってくるのもまた新たな問題ということもありますので、次の機会にもまた話をしてまいりたいというふうに思いますので、ぜひこの辺御検討いただきたいなというふうに思います。

 平成七年一月の阪神・淡路大震災、兵庫県は約十兆円の被害がありました。創造的復興の名のもとに、十カ年のフェニックス計画、事業費総額十七兆円を策定し、各種の事業を進め、最終的には十六兆三千億の総事業費だったというふうに聞いております。東日本大震災での本県の被害総額、九兆円を超えておりますが、県の震災復興計画の事業費にとどまらない県内市町村、公的関係団体等の復興事業費など調査をして、この東日本大震災の公共的な事業全体像を把握すべきではないかというふうに思うのですが、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 県の復興関係経費、事業費としては九・一兆円というのを見込んでおりまして、委員御指摘のとおりです。県では、道路、港湾、漁港などの復旧事業や災害公営住宅の整備、被災した商工業者の営業状況、それから医療施設や保育所等の復旧状況などについて、市町村のほかに民間事業者も含めましてヒアリングを行いまして、復旧・復興の進捗状況を毎月十一日に更新し、発表するということにしております。細部、詳細にというとなかなか難しいんですけども、大まかなつかみはわかるということです。今後、事業の進捗や新たな課題への対応等によりまして、復旧・復興事業費の変動が見込まれますことから、市町村等と協力をしながら、事業費の調査を継続するとともに、関係団体の復興状況の把握に努め、早期の復興に向けて取り組んでまいりたいと考えております。



◆(長谷川洋一委員) この全体像というのを把握しておくことも、今後のいろんな意味での参考になるというふうに思いますので、一定の時間の中でまとまったときに、ぜひ議会にもお示しをしていただきまして、御説明をいただければというふうに思います。

 次に、復興交付金であります。

 東日本大震災では、各種制度のはざまにあるハード、ソフト復興事業を、量的あるいは質的、制度的に補完するための取り崩し型の復興交付金ということが認められました。二十三年度交付は六百六十六億円、県と市町村が半分ずつ分けました。二十四年度交付については七百九億円、住宅再建のための市町村に交付ということで大きくは二つの交付金が来ております。二十三年度分の県、市町村のそれぞれ三百三十億ずつに配分したものの、現在までの住宅対策あるいは生活対策、産業対策、教育対策、その他の事業ということに大ざっぱに区分したときに、どういった事業にどの程度今使われているのか、あるいは、それぞれの市町村なりがまだ残金としてどのぐらいあるのかどうか、その辺をお聞きしたいというふうに思います。



◎(山田義輝総務部長) 東日本大震災の復興基金でございますが、県では、二十三年度の特別交付税以外にクウェート国からの支援金あるいは寄附金、ふるさと納税なども積み立てておりまして、平成二十六年度の決算ベースでこれまで約一千六百五十六億円積み立てております。県の執行状況ですが、市町村交付金の約一千五十八億円を除いて五百九十八億円になりますが、そのうち約二百六十三億円を取り崩しまして、震災からの復旧・復興事業を実施しておりまして、執行率はしたがいまして四四%でございます。内訳としては、住宅対策を含む被災者の生活支援に三十一億円、生活産業対策といたしまして、農林水産業支援に七十二億円、商工業支援に百四十億円、教育支援に十九億円活用しているところでございます。また、市町村に対しましては、六百六十億円の特別交付税のうち三百三十億円について、二十四年の五月までに全市町村に対して交付しております。執行状況につきましては、県の要綱で定めました分野ごとに把握しておりますが、二十六年度末までで、住宅対策を含む被災者生活支援に五十八億円、地域コミュニティー支援に三億円、地域産業支援に四十二億円、防災対策支援に十億円、その他の支援に十一億円で、総額で約二十四億円が執行されまして、約三九%の執行率となってございます。今後、引き続き、基金を活用して被災者の生活再建等の支援を継続いたしますとともに、各市町村においては、この交付金を有効に活用して、地域の実情に応じたきめ細かい事業に充当していただきたいと考えているところでございます。



◆(長谷川洋一委員) この基金、阪神・淡路なんかは制度的に中身が違うんですけど、有効に使われたと。一番の成果は何かといえば、阪神・淡路はこの復興基金を活用できたということが言われております。そういった中、取り崩し型の基金をこうやって配分をされて使っておりますので、今聞くと、県は四四%の執行率ということで、四年数カ月ということからすれば、十カ年の中ではいいあんばいの数字かなというふうにも思うんですけども、ただ、震災直後、もろもろの早い段階の手当てというのが被災者にとっては大きな力になるんではないかというふうに思いますので、この辺もいろんないい事業を前向きに取り組んでいただく必要があるんじゃないかなと、こんなふうに思ってます。

 一方、市町村は三九%の執行ということで、大分残しているんです。いろいろ調べていっても、一〇〇%使っている市町村もあれば、ほとんど一〇%、二〇%しか使っていない市町村、それぞれ仕事の量もあって大変な時期なので、この辺まで目が届かなくて、有効な手だてが必要でありながら、なかなかその辺がわかっていない、やれないという実情もあると思うんです。ですから、私はこういうときに市町村の担当レベルに例えば集まってもらって、どんなことでどういうふうに使ってどう有効に使われているのか、そういった会合もたまには開いて意見交換をすることも、この交付金の意味がとてもあるんではないかなと、こんなふうに思うのですが、この点についてはいかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) いろいろ情報交換するというのは必要なんですけれども、県として市町村のお金の使い方について口を挟むということは、基本的には自治の独立という面からあってはならないというふうに思っております。しかしながら、どういう自治体がどういう施策をやって、どういうふうにお金の使い方をしたかというのは、そういう情報交換につきましては、いろいろこれから集めて提供していくというようなことはやっていきたいというふうに思っております。



◆(長谷川洋一委員) 情報交換の場をぜひ持っていただきたいなというふうには思います。

 次に、二十四年度交付の七百九億円、住宅再建ということで交付されたこの効果、あるいは執行状況はいかがでしょうか。



◎(山田義輝総務部長) 住宅再建支援分の特別交付税七百九億円でございまして、県においては十九億円上積みをいたしまして、総額で七百二十八億円を復興基金交付金として、二十五年の八月までに沿岸の十五市町に対して交付をしたところでございます。それで執行状況でございますが、平成二十六年度末までで二百六十八億円が執行されまして、約三七%の執行率でございますが、二十七年度末までには五百十五億円が執行されて、約七一%の執行率となる見込みでございます。



◆(長谷川洋一委員) 住宅再建という目的があっての交付ですので、できるだけ速やかに交付されるようになればいいなと、これは市町村の御判断もあるわけでありますが、よろしくお願いをいたしたいなというふうに思っております。

 次に、一般会計の款別決算ということで、県税につきましては、県税の増収に伴ってもろもろ、前年度比較二百十四億円の交付税は減です。それから一方、県税については百八十四億円の増と、こういうことでいい方向に向かっているのかなというふうには思っておりますが、基準財政収入額のうちの地方税部分、これ標準税率七五%算入されます。それはそれでいいんですけども、この七五%に抑えられておりまして、残り二五%は自主財源になっているんです。自主財源になりますので、県の方での努力、もろもろ経済状況もありますが、税収部分がふえますと、もちろん県にとってのメリットといいますか、頑張った分が自分のとこに戻ってくるというふうなシステムになっているわけでありまして、この頑張った分の二五%というのは金額的にはどのような数字になるのかなと興味を持ったので、お伺いします。



◎(山田義輝総務部長) お話のとおり、地方交付税の算定においては、標準税収入額から基準財政収入額に算定された額を除いたものがいわゆる留保財源でございまして、平成二十五年度は約五百六十七億円でございましたが、平成二十六年度は前年度より四十一億円ふえまして約六百八億円でございます。そのうち地方税が前年度から二十億円増で約四百九十八億円、地方法人特別譲与税が十九億円増の約九十八億円、地方特例交付金が九億円増の約十七億円という内訳になってございます。



◆(長谷川洋一委員) 使い勝手がいい自主財源がふえるということは、とてもこれからの執行する上でもいいことだなというふうに思っております。

 県税に係る収入未済額ということで、県税につきましては、二十二年度から毎年確実に未済額が減っております。九十三億、八十一億、七十億、六十三億、五十三億と、毎年未済額が減っている。このことにつきましてどのように分析をしているのか、伺います。



◎(山田義輝総務部長) 平成二十三年度と平成二十四年度につきましては、震災の影響による課税額の減少、それから処分停止の増加などによりまして、収入未済額が減少したところでございます。平成二十五年度からは県税滞納額縮減対策三カ年計画を策定いたしまして、これに基づきまして、収入未済額の約八割を占めます個人県民税を重点税目と定めまして、市町村への積極的な支援や、市町村と連携した縮減対策を実施してまいりました。具体的には、従前から実施しております地方税滞納整理機構による集中的な滞納整理のほか、新たに各県税事務所に市町村支援チームを配置いたしまして、中長期計画の作成支援、あるいは全市町村による特別徴収義務者の一斉指定などの取り組みを行ったところでございます。個人県民税以外でも従前からの取り組みを更に徹底しまして、差し押さえ徴収を強化するとともに、捜索による財産の差し押さえやタイヤロックなどの滞納処分を実施したところでございまして、これらの取り組みが収入未済額の縮減につながったものと考えてございます。今後も個人県民税を重点に、市町村と更なる連携・協働を図りながら、収入未済額の縮減に努めてまいりたいと考えてございます。



◆(長谷川洋一委員) いろんな取り組みをして、収入未済額、未納がふえないようにとか減らしている方向はとてもいいことであります。なお、回答に給与所得者の個人住民税を特別徴収義務者の呼びかけを特に仙台圏あたりで積極的にしていただきまして、給料から個人県民税を特別徴収するシステムについて特に取り組んでもらった結果、この県税の収入に結びついてるのかなというふうに思います。

 次の問題は答えてもらったので飛ばします。

 次に、台風十八号大雨等による災害について。

 気象庁は、名称を平成二十七年九月関東・東北豪雨という名称にいたしました。記録的な大雨となり、仙台管区気象台、地元の丸森町筆甫観測所の降雨量、観測史上最大の五百七十三ミリを記録いたしました。平年の降水量の約千二百ミリの半分が六日間で降ったということで大変な被害であります。大雨による土砂崩れ、道路、河川災害、農業施設、農作物被害等、そのつめ跡は大きく、国、県、市町村においてそれぞれ全力を挙げて、早期の復旧に努められるようお願いをいたします。

 本県が管理する一級河川二百二十五本、総延長千七百八十六キロメートル、二級河川は六十九本で、総延長三百四十四キロメートルであります。平成二十六年度の本県の事務費を除く河川管理費は十二億二千六百万です。日ごろ私の地元住民からの要望は、一番が道路整備です。二番は河川の整備です。河川は、堤防の新設、河道の土砂払い、支障木伐採などであります。そこに今回の記録的な大雨に遭いまして、被害防止にも限界がありました。現場を歩いてみて、河川整備対策ももっとしっかり講じていれば被害を減らすことが可能だったなと、こういうふうに思ったところであります。県では、平成二十四年度、河川の維持管理計画を立てて事業を実施しております。二十六度決算、堆積土砂撤去が四億七千九百万、支障木伐採が一億五千五百万、トータル六億三千万ほどであります。土木部の担当課で今後の必要額について試算をしていただきました。堆積土砂撤去が二十五億円、支障木伐採が約十八億円、トータル四十三億の必要と、こういうことでありまして、現在の計画で堆積土砂撤去を五年、支障木伐採を八年で予定をされております。今回の県内各地で河川の決壊、洪水などによる大きな被害を受けました。災害の未然防止のためにも、緊急的かつ効果的に対処すべき最重要な事業であるというふうに私は考えております。計画検討期間の前倒し、そして平成二十八年度当初予算への増額措置について、知事の所見をお伺いします。



◎(遠藤信哉土木部長) 河川の維持管理についてでございますが、県では、これまで平成二十一年度に策定いたしました河川維持管理計画に基づきまして、河川パトロール、管理施設の点検などを行いますとともに、支障木の伐採、河道掘削を実施してまいりました。また、平成二十六年度からは、各河川の堆積土砂マップ、支障木伐採マップを作成いたしまして、管理履歴の蓄積による効果的な河川管理にも取り組んできたところでございます。

 なお、県管理河川の堤防除草、支障木伐採などに要します維持管理費につきましては、平成二十二年度は約八億円でございます。昨年度はお話ありました十二億円、そして今年度は十三億円と増額をしております。

 今回の豪雨によりまして、河川堤防の決壊等により、河川管理の重要性を再認識したところでございますので、被災状況を検証、検討を加えまして、年度内に河川維持管理計画の見直しを行いますとともに、可能な限りの予算を確保しながら、適切な維持管理に努めてまいります。



◆(長谷川洋一委員) 今年度見直しをして、できるだけの予算措置を講じたいと、こういうことでありますので、私の質問に対する答えは確実に実りあるものになるんだというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。それでよろしいですか。



◎(遠藤信哉土木部長) 極力努力をしてまいります。



◆(長谷川洋一委員) 次に、社会資本整備総合交付金、俗に言う社総交、社総交という交付金でありますが、これは国が二十二年度にばらばらでやっていた事業を一本化して、国の予算で約二・二兆円でスタートいたしました。二十五年度にはこれを社総交の本体部分と同じ枠内なんですが防災安全交付金という二つに分けました。いずれにしましてもトータルは約二兆円ということで進んできました。ただし、二十七年、ことし県への社総交の国の内示を聞きますと、対前年六割程度。国は同じなんですよ。国は二兆円なんです、二十五から二十七。なのに二十七年度、ことしが県に対しては六割程度ということで大幅に減額になったと。このことが、私、意味わからないんですが、これまで個々の事業でやってきて社総交一本化したんですが、それぞれ進行管理をしてきて、年次計画で事業を進めてきた。そういった事情が特に大きな事業であればあるわけなんです。それがここに来て一気にこういったふうに社総交が四割減、六割にとどまってしまうということは、今までやってきた事業におくれが生じてくる。そういったところは、地方にとってはまさに道路、河川、これはインフラとしてぜひとも必要な部分でありますし、そんな膨大な金ではなくとも、これが地域にとってとても大切な事業でありますが、この点について、この二十七年度大幅に減った、あるいは今後に向けてもそういった状況では非常に困るわけでありまして、この点について知事なりの所見をお伺いします。



◎(遠藤信哉土木部長) 県では、これまで社会資本整備総合交付金、それから防災・安全交付金を活用いたしまして、道路、河川、港湾、下水道などの基幹的なインフラの整備を推進してまいりました。御指摘の社会資本整備総合交付金と防災安全交付金を合わせました全体の予算額で見ますと、ここ数年、実は横ばい傾向にございまして、社会資本整備総合交付金の減額分は実は防災・安全交付金で増額されたという結果になっております。これは国土強靭化に向けた防災・減災対策、それから加速いたしますインフラの老朽化に対応するため、特に本県の場合においては、防災・安全交付金に予算が重点配分されたというふうに認識しているところでございます。我が県の安全で安心な県土基盤の整備、それから持続可能な地域づくりのためには、今後も引き続き社会資本整備総合交付金等による基幹的インフラの整備が必要であります。そういうふうに認識しておりますので、引き続き必要な予算の確保に向け、国に強く働きかけていきますとともに、今後の事業展開に当たりましては、事業箇所の重点化等を行いまして、効率的、効果的な事業推進を進めてまいりたいというふうに考えております。



◆(長谷川洋一委員) 大規模事業で進められている道路改良が国の補助金の増減によって大幅に変わってしまうということからすると、せっかく地元説明会を開いて、ああ、あの五年でできるんだな、十年でできるんだというものが、あっという間にそれがおくれていくわけです。そうなると何だったろうかなということになりますので、これは一定程度、県の方でもそういった事業についてはしっかりと進行管理、そんなに大きな増減がないようにひとつ進めてもらいたいなということで要望しておきます。

 それから次に、県債であります。

 二十六年度末、一兆七千五百十八億円ということで臨財債はふえましたが、公共事業債、一般単独事業債が減少し、結果的には二百四十九億九千八百万円の減と、こういうことで、東日本大震災復旧・復興に伴って県債残高はふえていくのかな、こういうふうにやむを得ないのかな、こんなふうに思っていたところでありますが、増加し続けていた県債残高が今回減少いたしました。知事の初めての知事選あたりの公約は、プライマリーバランスの黒字化ということを挙げていたように記憶しております。これが実現したということになるんだろうというふうに思いますが、この点についてどうか、伺います。



◎(村井嘉浩知事) 実は昨年度以前も、一般会計ベースで、臨財債を除けばプライマリーバランスはずっと黒字化で、元金ベースも元利ベースも黒字でありました。したがって、臨財債がなければ、うちはずっと黒字ですよと言ったんですけども、今回は臨財債も含めても黒字化になったということで、それはまさに本当の借金が減ったということになりますから、そういった意味では画期的なことでありました。先ほども答弁いたしましたけれども、他の自治体にお貸しをするための貸付金のために県が借金をする、国の予算等貸付金債、これが大幅に減少したというようなことがあったり、あるいは、我々しっかりと予定どおりお金を返しているということもあって、結果的には臨財債も含めて黒字になったということです。しかしこれは県の独自の努力だけではなくて、外的要因もかなりございますので、今後は外的要因に頼らず、本当の自分の力でこういったような状態が続くように努力をしていきたいというふうに思っております。



◆(長谷川洋一委員) 地方交付税の身がわり財源と言われる臨時財政対策債、増加の一途でありまして、二十六年度末現在高五千四百四十六億円ということになっております。これにつきましては、後年度の確実な交付税措置につきまして懸念する声もあるわけであります。県では、二十六年度、県の臨時財政対策債について、償還分が九十六億七千八百万償還をいたしております。この額に対して交付税措置は満額されるという話でありますので、しからば、この額に対してどのぐらい交付税措置されたのかということをお伺いします。



◎(山田義輝総務部長) 二十六年度の臨時財政対策債の償還額については、御指摘のありましたとおり、元金償還金が約九十七億円ですが、満期時に一括で償還するのに備えた県債管理基金に独自に積み立てを行っている分も含めますと、合わせて元利合計で約百九十億円になります。一方で、臨時財政対策債の償還費に係る地方交付税措置につきましては、これは発行可能額を基礎として標準的な償還条件に基づいて元利償還金が理論的に算出されておりまして、平成二十六年度でその額は約二百五十一億円措置されているところでございます。



◆(長谷川洋一委員) ということは満額措置されているという理解でよろしいですか。



◎(山田義輝総務部長) はい。



◆(長谷川洋一委員) 次に、大綱第二、地方創生の実現について。

 二十六年十二月、県民意識調査で、地方創生を実現するために最も優先すべき事項ということで調査をいたしました。一番は、若い世代の経済的安定、二番は、企業の地方拠点化、地方採用・就労の拡大、三、四番、時間の関係で飛ばして、五番は、子ども・子育ての支援の充実、六番は、妊娠、出産、子育てまでの切れ目ない支援というところが、いずれ皆さんの頭にもあるところだというふうに思います。特に若い世代の経済的安定というのが断トツに挙げられております。知事の所感、そしてまた、県として取り組みどんなものがあるのか、お伺いをいたします。



◎(村井嘉浩知事) 地方創生というのは、子供を生み育てやすくして人口をふやすように努力をする。そして、東京に流出していた、関東圏に流出していた人たちを流出しないようにする。そして関東圏にいる人たちをひっぱがしてこちらに持ってくると。これがまさに地方創生であります。そのためには、子供を生んで育てることを考えましても、出ていかないようにするためにも、ひっぱがすためにも、いわゆる雇用というのが何よりも重要だというふうに考えてます。そういうことからも、富県宮城ということを進めながら、復興特需に限らず、復興特需がおさまってきたときにも雇用がずっと継続するようにしていくということが重要だと思っております。そのための具体的な施策でございますけれども、雇用対策として、県では、新規学卒者に対して、宮城労働局など関係機関と連携いたしまして、正社員の採用を予定している企業との就職面接会を開催するなど、まずマッチング支援を行うということ。また、就職した方に対しましては、職場定着向けの支援事業によりセミナーや交流会を開催し、早期離職の防止に取り組むということ。マッチング、そしてやめないようにする。そして、離職者や就職未決定者の若者の求職者に対しましては、みやぎジョブカフェのほか、さまざまな職業訓練の機会を設けまして、正社員として就職できるように支援をすると。働いてない人、職場が見つからない人は、まず見つけるようにお手伝いをする、力をつけてもらうようにする。更に、正社員化に向けた取り組みとしては、中小企業人材確保等相談支援事業によりまして、企業に対して専門家を派遣し、国の助成制度の活用や、正社員化のメリットなどの助言を行って、正社員化に向けた機運の醸成に努めているということでございます。いろんなことをやりながら、マッチング、そしてやめないように、やめた人をまた就職できるように、スキルを上げるように、そういった支援を継続してやっていきたいというふうに考えてます。



◆(長谷川洋一委員) 正規の職員になってもらうという仕掛けが一番大切かなというふうに思います。残念ながら、平成二十四年の就業構造基本調査で、本県の十五歳以上の就業者、働いている人は百十五万八千人おりますが、正規は五一・一%、非正規が三九・三ということなんです。非正規の三九・三というのは、全国で悪い方の十一番目と、こういうことでありまして、震災の影響もあったりしましてなかなか難しいというふうには思います。それから、若い人たちに聞くと、都会でなくてもいいから田舎でほどほどの給料の正職員で結婚して子供を産める、そういったところが欲しいというのが私に聞かれるお話でありますので、ぜひ、こういう地域での持続可能な社会というものに特に意を用いて進んでいただきたいということであります。まだまだ質問がありますので、前に進まさしていただきたいというふうに思います。

 次に、東北放射光の誘致ということで、若干、知事、少しトーンダウンしてるんではないかと、こういったお話もあるわけであります。この施設は、当地方にとっては重要な施設、東北地域を日本だけでなく世界の研究開発の中心につくり変えられるような施設、アメリカのシリコンバレー、有名でありますが、発展の基盤は何と放射光施設だったということは有名な話であります。本年四月から兵庫県のスプリングエイト副センター長の高田昌樹教授が、東北大学総長特別補佐として東北放射光の推進室において活動を開始しました。先生いわく、スプリングエイトは融資したときに関西財界が六十億円を用意しました。ですから、私も、東北はもちろん、日本の大企業からの資金援助という形が要請されるんであれば回って歩きますよと、こういった力強いお話もいただきました。東北放射光施設の誘致については、建設資金、運転資金の確保、要請するそのような組織体制、そういったものをつくられて、一番お金がない文部科学省では、国立競技場の問題とか学校の先生の給料の問題、いろいろありまして、なかなか大変なんでありますが、ぜひ、そういったところにアクションを起こしていくためにも、地元の熱意というものは私は必要なんだろうというふうに思います。そういった意味で、東北放射光推進協議会会長村井知事、それから東北大総長、高橋経済連合会長さんの共同代表でありますので、ここで重点的に検討すべきというふうに思いますが、知事の取り組み方針を伺いします。



◎(村井嘉浩知事) トーンダウンはしておりますけれども、熱意は本当に持ち続けております。といいますのは、正直申し上げますと、私ども放射光の必要性は十分わかっていて、そして東北大学の先生方が非常に熱心になって、また企業からもそういうニーズがあるということで、非常におもしろいと。ただ、かなりお金がかかります。三百億、恐らく今なら四百億円以上かかると思います。したがって、復興予算でやれないかなと思って、最初アプローチしました。それは難しいと。今度は、地方創生の予算でやれないかなと思ったら、難しいと。今年度から来年度の予算を国の方でいろいろする中で、時間的な制約があるので、宮城県として二百億円ぐらいは準備できますでしょうかというお話があったということです。これは余りにも急な話ですし、経済界に、今六十億というお話ありましたけれども、更にすごいお金で、宮城県としても今非常に財政的にかなり大変な中で、これをすぐにぽんと出せるような余裕はないということで、一たんちょっと立ちどまらしてほしいというお話をしたということでございます。したがって、経済界の皆様とも東北大学とも継続的に話はしていきまして、ずっと探っていきたいというふうに思ってます。国がやると言ったときには恐らく地域間競争になるというふうに思いますので、県としても努力しようと思います。スプリングエイトのときも、実は過去の歴史いろいろ調べてみたら、宮城県も手を挙げたらしいです。今の第一北部工業団地、第二北部工業団地、あのあたりにどうですかというお話をしたらしいですが、やはりお金の出せる出せないというようなことがあって、負けてしまったということもありますし、スーパーコンピューター「京」もお金の問題で負けてしまった。だからそういったときに、地元の経済界がどれくらい力を発揮するのかということも大切だと思ってますので、我々も努力はします。しかし、すべて県の力でというのはなかなか難しいということは御理解をいただきたいというふうに思います。



◆(長谷川洋一委員) 相当価値のあるものなので、財界もそういった出すというくらいの意気込みは思っているんだろうというふうに高田先生が言ってましたので、ぜひその辺を御検討いただきたいというふうに思います。村井知事の言う創造的復興のまさにシンボルとして立派に歴史に残るようなものでありますので、今後とも頭に入れていただきまして、活動をお願いしたいというふうに思います。

 次に、私、自称婚活推進議員であります。シリーズでやっておりまして、今般、東北各県の婚活支援事業を調査してみました。青森県、決算額四千万。秋田県、四千五百万、決算額。二十七年度秋田は、予算五千万。岩手県、二十六は余りやってない、二十七、五千二百万。山形県が決算で三千六百万、二十七年度は六千九百万。福島県も余りやってなくて、九百万、ただし二十七年度三千七百万と。このように各県で我が県よりも積極的、本格的、私と同じように婚活支援事業に取り組んでおります。二十六年度の取り組み、県の方でも一部事業化をしておりますが、この点についてお伺いいたします。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 平成二十六年度は、高校生等を対象にピアカウンセリング手法など用いまして、結婚や子育てに対する意識をはぐくむための健康教育事業、そして市町村主催の結婚、子育てに関する講演会等への講師の派遣ですとか、市町村や各団体の結婚支援事業についてホームページによって情報提供などを行ってまいりました。平成二十七年度につきましては、今年度については各市町村が行う独自の取り組みを支援するということで、新たに少子化対策支援市町村交付金というのを創設いたしまして、この交付金を活用した今六つの市町で結婚相談や婚活イベントなどに取り組んでいるところでございます。また、現在、県といたしましては、国の交付金を活用いたしまして、学生のプロジェクトチームの企画によって、同世代に対して結婚や子育てに対する知識、魅力を発信する事業というのに取り組んでいるところでございます。



◆(長谷川洋一委員) 東北各県が、先ほど調査した内容をお知らせしましたが、ほとんどが婚活事業はまさに県レベルでの行政の守備範囲ということになったなと、こんなふうに思ってますし、地方創生の中でもこの点は特に注意をして留意されて、これはいいんじゃないかというふうな号令もかかっております。ぜひ取り組んでもらいたいんですが、本県も、ほかでやっているわけでないのがもう宮城ということなので、この本格的な出会いサポートセンター、そういった事業はぜひとも実施をしてもらいたいなということで考えております。市町村で単独でやってるんですけど器が小さ過ぎる。あるいは二年前に少し成功したんですが、角田市で東北初めてのお見合い大作戦、TBS。おかげさまで男性二十五人、女性は全国から北海道、沖縄まで五十七人参加して、結婚五組されまして、打率は二割、まあまあいいのかなというふうに思っておりますので、今出会いが少ないというのが一番でありますので、これはもうまさに県でやる事業だというふうに私は思っておりますので、この点について、知事、ひとつ明快なお答えをお願いします。



◎(村井嘉浩知事) 重要性は十分認識しております。晩婚化や非婚化による少子化の進行に対しましては、正直、私も非常に大きな危機感を持っております。恥ずかしい話なんですけど、私も、娘二人、年ごろなんですけど、まだ全然結婚する気もなくて、人のこと言う前に自分の子供を結婚させなきゃいけないなと、私自身も自分の家庭の中においても危機感を持っているというような状況です。したがって、非常に社会的な問題だということでありまして、人ごとではないという認識を持ってます。

 宮城県としては、他県の先行事例、今御紹介いただきましたけれども、他県の先行事例や、県内で長年にわたり結婚支援の活動実績のあるいろんな団体ございますから、そういった取り組みを参考にしながら、我が県の結婚支援事業の具体化を今検討しております。例えば、宮城県の青年会館でそういったようなふれあいパーティーなんかされてまして、なかなか我々のような大人が出て行ったら若い人たち参加しづらいでしょうから、そういった青年会館と一緒にその力をうまく活用さしていただいて、その取り組みを更に大きくするといったような取り組みできないかということを、今、来年度に向けて検討を指示をしているというところでございます。



◆(長谷川洋一委員) 検討しているということですから、前に進んでいる。ぜひ大幅に他県よりおくれることのないよう実施されるよう望みたいというふうに思います。

 次に、ちょっと飛ばしまして、介護人材についてということで、新聞記事を見たときに、我が県の介護職員の充足率が何と全国最下位の六九%に二〇二五年なるということで公表され、びっくりしたところです。この点について所見をお伺いします。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 介護職員の充足率につきましては、供給数の推計値において、推計の基礎としたデータに震災の年に調査できなかった十四の市町のデータが入っていなかったということで平均して低い数値になったために、全国最下位になったというふうにとらえておりますが、介護職員の不足というのは、喫緊かつ中長期的な課題であると認識しております。今後数値の精査を行いながら、介護人材確保の取り組みを進めることが必要だというふうに考えております。



◆(長谷川洋一委員) しっかりと進めていただきたいと思いますが、何せマンパワー不足、これは簡単にできるものではありません。それを解消するためには、例えば各圏域に高等学校に看護科、あるいは介護科とか、そういうところで養成をしていく。例えば私の近くの白石の高校に看護科ありますけど、四十人卒業したときに、宮城県内に残るのは十人、それ以外の三十人は関東圏と、例えばこういった状況にあるわけでありますので、こういった教育機関というところでの取り組みも一つの方法かなと、こういうふうに思うんですが、知事及び教育長の所見をお伺いします。



◎(村井嘉浩知事) 現在、県内で看護師を養成している高校は、白石高校看護科に専攻科を設置し、五年一貫で教育をしております。また、介護福祉士につきましては、迫桜高校と今年度開校した登米総合産業高校において養成をしております。一方、看護師、介護福祉士等の確保につきましては、専門学校や大学等で学ぶ学生に対する就学資金貸付事業初めとした各種施策を推進しております。新たに看護科や介護科を高校に設置することにつきましては、各種施策の進捗状況を総合的に勘案しながら検討してまいりたいと、このように考えております。



◎(高橋仁教育長) 看護師の養成につきましては、高度化、多様化する医療の発展に伴う資格取得に必要な単位数の増加等により、高校三年間の教育課程では間に合わず、国の指定基準を満たす施設、設備、専任教員の配置等を行った上で、白石高校に二年間の専攻科を設置し、五年一貫教育での養成を行っているところでございます。新たに看護科を設置することについては、看護師不足に対する県の各種施策との整合性を図りながら考えていかなければならないところでありますけれども、現状においても、専任教員や実習施設の確保が極めて困難な状況でありますことから、まずは、現在設置している白石高校看護科の充実に努めてまいりたいと考えております。また、介護科につきましては、現在設置している迫桜高校及び今年度開設した登米総合産業高校における取り組み状況や今後の志願倍率、卒業生の就職状況などを勘案しながら、更なる設置について検討してまいりたいと考えております。



◆(長谷川洋一委員) そういった取り組みをぜひもう少し吟味をしていただいて、一歩でも前に進めるような形でお願いしたいなというふうに思います。

 大綱第三の本県農業の振興についてということで、先般の新聞の社説にもありましたけども、農業分野の新規就農者が増加傾向と、こういうことであります。平成になりまして百人未満でしたが、ここ最近ふえております。二十四年度からは三年続けて百七十人台ということで、とても頑張ってきているなというふうに思っております。本県の農業産出額といいますと、米は全国六位、乳牛が全国九位、肉牛は全国五位と農業県でもあります。まさにこれから地域農業を背負っていく人材、地域創生の一端を担う期待のまさに新人というふうに思っております。こういった人たちに対する相談体制、支援措置についてお伺いします。



◎(後藤康宏農林水産部長) 我が県の新規就農者に対する相談体制としましては、各農業改良普及センターによる市町村や農協と連携した就農相談、それから農業振興公社と連携しました毎月の就農相談会などを実施してございます。

 それから次に、新規就農者に対する具体的な支援策といたしましては、就農前には、農業大学校における農業教育の実施、それから、国の青年就農給付金事業を活用しまして、先進農家等での技術の習得に向けた研修を行ってございます。また、就農後には、各農業改良普及センターによる技術や経営の指導とあわせまして、地域農業担い手育成支援事業などにより、経営管理能力向上のための研修や法人化に関する指導など、地域農業の担い手となる新規就農者の確保、育成に取り組んでいる状況でございます。



◆(長谷川洋一委員) 新人は手をかけて育てていけば立派に育っていくと私は思っておりますので、皆さんとともども頑張ってまいりたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 攻めの農業実践緊急対策事業ということで、国のこれはお金が県の方に積み上がっております。二十六年度から来まして、二十七年度二カ年で使って、余れば返すという制度であります。ちなみに宮城県は十二億六千七百万交付されておりまして、今現在、八億二百万、六三%を使ってございます。ちなみに青森県はちょっと低いんですが三〇%台、秋田は八六%、岩手は七〇%、福島は八九%と、一生懸命、これから担う人たちを育てております。この承認率が東北の中でも低い方に位置しているんですが、余ったら返さなきゃないんです。もったいない話なんです。ぜひこの辺につきまして、今後の追い込みの追加承認というところもあるのではないかと思いますが、これにつきましてお伺いします。



◎(後藤康宏農林水産部長) この攻めの農業実践緊急対策事業の承認につきまして、現在その追加の事業要望について、計画承認に向けまして、事業主体と計画内容の精査を行っている案件がございます。これらを加えますと約八割の計画承認率となります。更に、今後追加の要望調査を行うこととしておりますので、水田フル活用に向けまして、本事業を有効に活用できるように努めていきたいというふうに考えております。



◆(長谷川洋一委員) 承認率上がっているんで、なお、できるだけ一〇〇%に限りなく近づくように御努力をお願いしたいというふうに思います。

 それから、今回の豪雨によりまして、JAグループから集中豪雨災害対策の要請が知事及び県議会議長になされました。激甚災害の早期指定等々五点要請されております。この点につきまして、今の段階で結構ですので、県の所感についてお伺いします。



◎(後藤康宏農林水産部長) JAグループ宮城県対策本部本部長から提出されました五点の要望に関してございますが、今回いただきました御要請につきましては、我が県の基幹産業である農業の生産基盤の復旧と農家の生活再建を図っていく上で極めて重要な事項であるというふうに認識してございます。既に県におきましては、排水機場等の農業用施設の復旧に全力で取り組んでおりまして、それから、被災された方々の経営再建に向けて、資金の円滑な融資や既往債務の償還猶予等についても関係金融機関や市町村に要請をしているところでございます。県では、激甚災害の早期指定や既存の制度では対応が難しい金融緩和措置等についても国に要望して、その実現に向け働きかけていきたいというふうに考えてございます。



◆(長谷川洋一委員) しっかりと進めていただきたいというふうに思います。ただ、共済制度なんかがない畜産で言えば、飼料作物の再生産あるいは牧草地を泥まみれになって使えないという状況もあります。この点につきましては先般の常任委員会の方でお話をさしていただきましたので、万全な体制で取り組んでいただきまして、二十九年度の全共なんかにも影響のないよう、元気が出るような対策をひとつお願いをいたしたいというふうに思います。

 最後に、原発事故に係る放射能問題ということで、特に、私、自称イノシシ議員、猪突猛進なんですけど、イノシシ、何と二十五、二十六、二年間で、角田、丸森で一万頭捕獲しています。大変な被害になっております。特に、県としてもこの点についていろいろ対策を講じられていると思いますが、その点につきましてお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 県は、農産物を野生鳥獣から守るため、国の鳥獣被害防止総合対策交付金事業を活用いたしまして、いろんな施策をとっております。具体的には、さくをつくるといったことや、あるいは一頭一頭捕獲をして埋設をするといったようなことを今やってるということであります。この辺は非常に重要でございまして、今後はもう少し、今猟師さんが非常に少なくなっているということでありますので、猟師さんの不足をどのような形で補っていくのかということを今ちょっと県庁全体で考えるということを言ってますので、少しお時間をいただきたいと思います。



○(すどう哲副委員長) 続いて、社民党県議団の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて二十分です。岩渕義教委員。



◆(岩渕義教委員) 平成七年、一九九五年に議員として、二十年間、お世話になってまいりました。この決算総括質疑が知事を初め執行部の皆さんとの最後のキャッチボールとなりました。大変立場は違えども、県政発展に携わることができましたことに、とても感謝をいたしております。改めて、執行部の皆さん方に感謝を申し上げながら、総括質疑を社民党の県議団を代表して務めさしていただきたいと思います。

 まず、第一点目は、震災復興・再生についてでございます。

 東日本大震災の発生から三年間の厳しい復旧期の事業を終えて、平成二十六年度から四年間の再生期を迎え、本格的な被災地、被害者の生活再建、産業の再建の実を結ぶために必要であった復興予算を、当初五年間での十九兆円から復興の加速化を図るために、六兆円上積みして復興の後押しを図られてまいりました。その一方で、復興の加速化とは裏腹に、被災県の市町村にとっては、用地取得の難航やマンパワー不足、資材不足と高騰、入札不調などによって、計画はおくれて煩雑さが増し、そのしわ寄せは被災者の生活再建、安心して暮らせる良好な生活環境、雇用問題、人口流出問題や、自治体職員の疲労度が増すなど、姿がよく見えなくなってしまっていることにつながってしまう心配がありました。再生期の初年度の取り組みについて、知事の御所見をまずお聞かせをいただきたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 再生期の初年度である昨年度におきましては、政策推進の基本方向に基づき、迅速な震災復興に向けて、被災市町とともに、復旧・復興に全力を尽くしてまいりました。この結果、防災集団移転促進事業や被災市街地復興土地区画整理事業、災害公営住宅の整備によるまちづくりが本格化するなど、震災からの復興は着実に進んでまいりました。また、復旧にとどまらない抜本的な再構築に向けましては、これまでの取り組みにより、仙台空港の民営化や医学部の新設などが実現する運びとなりました。一方、各市町においては、被災の規模や新たなまちづくりに関する合意形成の事情等も異なっておりまして、被災者の生活再建や産業再生など、さまざまな課題が日々生じているものと考えております。今後とも、これらの課題の解決に向けまして、被災市町の支援に努めていくとともに、発展期を見据えて、創造的な復興の実現を目指してまいりたいと考えております。



◆(岩渕義教委員) 次に、被災生活が長期化をしてまいりますと、被災者の心身の健康状態がバランスを崩して、住まいや人づき合いの変化、それに心が追いつかないで、引きこもりやうつ症状などの増加傾向にあることを聞いております。県は、被災市町と連携をしながら、健康の保持増進を図るために、心のケアセンターなどで、被災者に目配りをする側の職員の負担が重くなっているということも報告を受けているわけでございますが、まず、その現状と課題についてお伺いをしたいと思います。



◎(伊東昭代保健福祉部長) みやぎ心のケアセンターで実施をいたしました仮設住宅のサポートセンター職員などの支援者に対する健康調査では、支援者自身が被災していることによる影響に加えまして、休養の不足などの職場環境や被災者への対応による心理的負担などの影響によって、メンタルヘルスが悪化している職員も見られているところでございます。また、支援の長期化とともに、相談件数の増加や相談内容の深刻化、複雑化によりまして、支援者が対応に苦慮しているほか、仮設住宅での支援に加えまして、災害公営住宅への支援体制の整備が必要となるなど、支援対象の拡大や業務の増大と支援者の疲弊というものが課題として挙げられております。このことからも、今後もみやぎ心のケアセンターを中心に、支援者のメンタルヘルスへの支援を継続していく必要があると考えております。



◆(岩渕義教委員) そこで、平成二十四年の七月に実施をされました宮城県の全職員四千六百六十二人の健康調査の回答を見ますと、県職員の一割、約四百六十三人が、過労、燃え尽き症候群、メンタル面の不調を示していることがわかりました。そこで、復興・再生に向けての被災地の職員や災害支援のため派遣をされた職員が働き続けられる環境の整備が重要と警鐘が訴えられているわけです。言うまでもなく、自治体からの豊富な行政経験を有する職員派遣による支援なしには復興はなし遂げられない必須の条件と、そういう実情にあることは承知をされているところだと思います。また、被災した沿岸五市町の任期付職員の募集を始めたとの報道が先日されておりました。被災自治体における震災復興に対応した職員の確保策、派遣職員を含めた職場の健康状態、メンタルヘルス対策も含めた働き続けられる労働環境の整備について、現状と取り組み課題について、お聞かせをいただきたいと思います。



◎(山田義輝総務部長) まず、職員の確保策でございます。県では、これまで四百八十九人の任期付職員を採用してきております。それから全国の自治体から延べ千七百四十一人の職員を受け入れるなどいたしまして、マンパワーの確保に努めているところでございます。また、被災の市町に対しましても、復旧・復興業務等に従事する職員の派遣、あるいは土木、保健師など八つの職種の任期付職員を派遣して、復旧・復興の加速化を図っております。しかしながら、ピークを迎える復旧・復興事業にすべて対応できる職員数が確保できないでいることも事実でございますし、また、全国からの応援につきましても、四年半を経過してだんだんと風化して、その協力が得られにくい状況になっているということもありますので、今年度は、被災三県合同による全国訪問要請に加えまして、被災自治体視察事業など新たな取り組みを展開してきているところですが、今後とも県としてはその確保に向けまして、鋭意努めてまいりたいと考えてございます。

 次に、メンタルヘルス対策も含めた働き続けられる労働環境の整備ということでございますが、派遣職員を含めた職員の健康管理につきましては、定期健康診断や人間ドック等によりまして、健康維持に努めているところでございます。健診で精密検査が必要と診断された職員の割合でございますが、震災後の平成二十三年度で三四・八%でございましたが、年々減少しておりまして、平成二十六年度は二九・一%と、三〇%を切ったところでございます。

 また、メンタルヘルス対策につきましても、派遣職員を含め全職員を対象としてストレスチェックを二十五年度から実施しております。平成二十六年度で、リスクが高いと判定された職員の割合は二一・九%でございまして、全国でも被災自治体等八十三団体で実施しておりますが、その平均が二四・三%でございますので、それよりは低い状況でございました。リスクが高い職員の割合が高い職場には臨床心理士を派遣したり、所属単位でセミナーを開催するなど支援策を講じまして、一般職員や管理・監督者向けのメンタルヘルスセミナーも圏域ごとに実施するなど、職員が参加しやすい環境を整備し、今後とも一層労働環境の整備に努めてまいりたいと考えてございます。



◆(岩渕義教委員) 震災の復興・再生、ぜひ今年度も全力を挙げて取り組んでいただきたいと、このように思います。

 次に、安全安心の防災体制について。

 まず、一点目は、昨年の八月二十日未明に広島での大量の土砂が住宅街を襲って、七十五名のとうとい人命と家屋を一瞬のうちに奪われ、この山津波は、東日本大震災での大津波を思い出され、安全安心、信頼の確保は何よりも優先と、大切であることを改めて思い知らされたのが、一年前の大災害でございました。本県としても、土砂災害の起きる危険性のある土砂災害の危険箇所八千四百八十二カ所とも言われております。詳しい調査への取り組み、警戒区域指定への取り組み、避難勧告のマニュアルの見直しを含めた再点検と、マニュアルを持っていない自治体へのマニュアル作成支援の取り組み、住民への日ごろの心構えと準備など、防災対策の取り組みがどうなっているのか、改めてお聞かせをいただきたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) まず、土砂災害警戒区域指定への取り組みでございますけれども、委員御指摘のとおり、危険箇所八千四百八十二カ所の基礎調査につきましては、平成十三年度から着手をいたしまして、昨年度までに二千四百四十四カ所の調査を完了いたしました。今後、平成三十一年度までの完了を目指したいというふうに考えてございます。あと四年かかります。土砂災害警戒区域等の指定につきましては、平成十七年度から着手をしておりまして、現在までに二千十三カ所指定しております。昨年度は広島県で発生した土砂災害を契機に、早期指定に努めまして七百二十六カ所を指定いたしました。今年度は、要配慮者利用施設−−福祉施設等です、を有する危険箇所を指定完了させるとともに、残る箇所につきましても引き続き指定の推進に努めてまいりたいと思っております。今後の指定に当たっては、保全人家が多く、土砂災害による被害が大きくなることが想定されるランク?の箇所で未指定の千八百六十二カ所、これが優先をさせなければならない箇所だというふうに考えております。

 次に、市町村への支援です。避難勧告等の発令基準につきましては、ほとんどの市町村で作成されておりますが、平成二十六年四月、平成二十七年八月に、過去の土砂災害などを教訓に、国の避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインが改定されておりまして、県といたしましては、早期の見直しを市町村に働きかけております。また、市町村の避難勧告等の運用にあたっては、最悪の事態を想定し、空振りを恐れず、早目早目に発令を行うよう助言もさしていただいております。県としては、市町村と連携を図りながら、避難勧告時等に住民みずからが安全を確保するため、防災訓練等を通じてあらかじめ避難経路や避難所を把握するとともに、災害時には、気象台や市町村が発表する災害情報等を、ラジオやテレビに加えまして、緊急速報メール等により正しく迅速に把握し、避難することなどの防災対応策を普及啓発しているというところでございます。



◆(岩渕義教委員) 今月の十日から十一日にかけて、関東・東北豪雨、記録的な大雨をもたらして、私の住んでいる大崎市の渋井川で堤防が決壊をして、大変大きな被害が起きてしまいました。翌十二日の日にようやく現地に入ることができまして、橋の上から見ました姿は、大変津波が襲ってきたような、そのようなことをトラウマのように思い出された風景でございます。近年、集中豪雨やたび重なる台風の上陸、各地で大規模な風水害が発生しており、特に局地的な豪雨によって影響を受けやすい中小河川で甚大な災害が発生をしています。そこで、国交省や都道府県は、航空レーザ測量を活用した治水安全度評価によって、治水対策の推進、こういう危険がこの地域にあるということを住民に周知徹底を図るために公表されております。その中で、今回決壊した渋井川が含まれる鳴瀬川水系の治水安全度評価索引図というものが私も今持っておりますが、この水系の渋井川の安全評価は、三十年に一度の大雨、十年から三十年の間に一度降る大雨、渋井川の安全評価は、十年に一度程度発生すると推定されている降雨にまだ未対応の区間と評価をされて、いわば私の理解としているところは、十年に一回程度の大雨、豪雨でも危ない河川は渋井川ですよというふうに私自身は理解をしているわけですが、県管理の河川の防災対策をきちんととっておれば、こんなに国が閣議決定で激甚災害を指定をする動きが今出ておるわけでございますが、その激甚災害に及ばなかったのではないかというふうに私は思っているわけでございまして、この点について県はどのように思っているのか、お聞かせをいただきたいと思います。



◎(遠藤信哉土木部長) 御指摘のとおり、国と県におきましては、局地的な豪雨の影響を受けやすい中小河川の治水対策と危機管理対応のために、平成二十年度に航空レーザ測量を活用した治水安全度評価を行いまして公表しております。県が管理いたします中小河川は、十年に一度程度発生すると想定されている降雨に未対応の河川が多数存在いたしますことから、計画的に河川整備を進めるとともに、河川流域情報システムMIRAIの整備や、水防対応力の向上など、ハード、ソフト面、両面から防災対策を推進してきたところでございます。しかしながら、今回の豪雨による災害を受けまして、被災状況や情報伝達状況しっかり検証しなくてはならないというふうに考えております。その検証をするとともに、市町村とも情報を共有いたしまして、より有効な防災対策の検討を進めてまいりたいと考えております。



◆(岩渕義教委員) 五月の末に鳴瀬川水系の期成同盟会の総会があった際に、国の河川の担当者があいさつの中で、宮城の堤防はほとんどが土盛築堤の堤防だと、非常にそれも老朽化をしていると、よって補強、監視は急がなければならないというふうに言われたのを、これがいみじくも出たのかなというふうに思っております。したがって、中小河川の安全度向上のために、土盛築堤の堤防の老朽化対策、監視、点検、補強などの事業見直し、これが重要と思いますが、知事の所見をお伺いします。



◎(村井嘉浩知事) 大変重要な御指摘だと受けとめます。県では、三百二十四の河川、総延長二千百三十キロメートルでございます、これを管理しております。県の河川管理施設については、平成二十一年度に策定をいたしました河川維持管理計画に基づき、河川パトロールや河川施設の点検などを行ってまいりました。今回の豪雨によって多くの河川において被害が生じましたことから、事業計画の見直しや護岸整備など、洪水への強化対策の検討及び河川維持管理計画の見直しをしっかりと行いまして、計画的な整備と適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。

 岩渕委員におかれましては、本当に二十年間、私と政治家の歩み一緒でございまして、長い間本当にいろいろ御指導ありがとうございました。今承った御意見をしっかり肝に銘じまして、二度とこのようなことのないように、しっかりと努めてまいりたいというふうに思います。

 ありがとうございました。



○(すどう哲副委員長) 続いて、公明党県議団の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて二十分です。小野寺初正委員。



◆(小野寺初正委員) 公明党県議団を代表して質問をさせていただきます。

 私も、平成七年以来、本当に長い間、知事及び執行部の皆様、また職員の皆様に大変お世話になりまして、ありがとうございました。また、折に触れて議員の皆様にもお世話になりまして、この場をかりて御礼申し上げます。大変ありがとうございました。

 では、質問に入らせていただきます。

 質問の第一は、洪水対策についてであります。

 さきの台風十八号によりお亡くなりになりました方々にお悔やみを申し上げますとともに、被災を受けられました皆様に心からお見舞いを申し上げます。去る十一日、公明党として、国会議員とともに、大崎市、大和町等の被災地を視察してきました。大崎市の渋井川では避難指示が出ず、住民はみずからの判断で家の二階に避難をせざるを得ませんでした。

 そこで、一点、平成二十五年六月の災害対策基本法の改正により、住民や首長へ洪水時における情報提供の充実がうたわれ、二十六年以降その取り組みが推進され、充実を図ることになっていました。今回決壊した渋井川の場合、首長から避難判断に係る事前の相談や県からの情報提供、助言がなかったのかどうか。また、避難勧告には、その前提となる危険水位等の情報が不可欠でありますが、計画に明記されていない浸水想定区域外であっても、河川管理者として、独自の情報収集の体制に基づく首長への助言等、可能な仕組みについてはどのような取り組みであったのか、あわせて伺います。



◎(山田義輝総務部長) 私から、渋井川についての事前の首長からの相談とか県からの情報提供、助言ということについてお答えします。

 県におきましては、今回の豪雨災害において、午前三時二十分に県内全域に大雨特別警報が発表されましたことから、速やかに県内の全市町村に伝達するとともに、災害に対する厳重警戒と避難勧告等を含めた災害対応を迅速に行うよう、繰り返し周知・喚起したところでございますが、今回、豪雨災害に当たりまして、大崎市から避難勧告等の発令について事前の相談はなかったところでございます。



◎(遠藤信哉土木部長) 私からは、河川管理者として、首長への助言等についての取り組みはどうだったかということについてお答え申し上げます。

 御案内のとおり、各市町村におきましては、その区域における洪水等の被害防止のために、水防団の出動命令など水防全般の事務を担っていただいております。県では、洪水予報河川、三河川ございますが、それと水位周知河川、二十一河川ございます、その二十四河川につきまして危険水位を設定いたしまして、宮城県河川流域情報システムによりましてリアルタイムで観測しております水位データを公表するとともに、関係市町村に対しまして、避難勧告等の発令判断の目安となる水位の情報を提供しているところでございます。テレメーター水位局、そのほか、八十九局設置しておりまして、洪水予報及び水位周知河川以外の河川におきましても、避難勧告の参考となりますリアルタイムでの水位情報を提供しておるところでございます。

 なお、過去の降雨それから浸水状況を解析いたしまして、各河川の浸水想定区域図の作成にも取り組んでおりまして、これまで、各市町村では、平成二十一年度まで関係する市町村すべて洪水ハザードマップを作成するなど、洪水時における避難行動の円滑化や住民の防災意識の高揚を図ってきたということでございます。県及び市町村、そういうふうに取り組んでまいりました。



◆(小野寺初正委員) 二点、平常時や洪水時の対応として、避難勧告等の判断・伝達マニュアル等の作成は、市や町において、洪水の際の安全で迅速な避難の実現を目的とし、地域の特性に応じた避難対策の推進を図れるよう、県が支援することを目的としています。市や町で策定されるだけでなく、情報の二重性を確保し、住民避難が適切に実現するよう、他県では県みずからが作成しています。宮城県が作成していない理由、今回の被災を機に策定すべきと思いますが、その取り組みについて伺います。



◎(山田義輝総務部長) 水害に係る避難勧告等の発令基準、それから避難勧告等の内容とそれから周知方法、それから避難誘導等のマニュアルでございますけど、我が県では、作成対象の二十五市町で既に策定はしているところでございますが、そのもとになります国において策定している避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインというものが、近年の災害を教訓にいたしまして、国において二十六年の四月と二十七年八月に改定をしているところであります。この新たなガイドラインは、水害の場合の避難勧告等の発令の判断の目安をどうするかとか、それから判断基準を定量的にかつわかりやすい指標で示されているというようなところもあります。それから、具体的に大雨警報が出たような場合等にどのような体制をとるかなども市町村の防災体制の考え方、例示しながら具体的に示しておりまして、更には、避難が必要となる災害と避難方法を災害・避難カードを導入して、避難行動に住民が移れるようにしてもらうような仕組みも提案等がなされておりまして、県としては、市町すべてにおいて、この新たなガイドラインに即したマニュアルの見直しを早急に行うことが必要であるというふうに認識しているところでございます。現在この見直しを各市町において作業を進めているところでございますので、県としては、引き続き、速やかな見直しについて働きかけてまいりたいというふうに考えているという状況でございます。



◆(小野寺初正委員) 県自体がつくるということは考えていないというふうに答弁では感じました。私は、先ほど情報の二重性というのを話したんですけれども、県独自の市町村の助言という際にはきちっとするというのが規程に入ってまして、ぜひ、県みずからも規定すべきだなと、そんなふうに思っております。

 三点、国や県がしている洪水予報河川や周知河川は中流から下流に限られ、上流部の枝川については、平常時、洪水時において対応する規程やマニュアルが存在していない。今回の被災を機に、全上流域の調査を行い、洪水時における住民への的確な避難指示が可能となるよう、実態に応じ上流域も水位周知河川に指定するべきと思いますが、その取り組みについて伺います。



◎(村井嘉浩知事) 県といたしましては、今回の災害を受け、洪水予報河川及び水位周知河川の指定につきましては、全県的に見直しをしたいと考えております。見直しを検討する際には、避難勧告等の発令主体であり水防管理団体でもあります市町村の意見や要望を聞きながら、今回の豪雨における対応等を検証してまいりたいと思います。また、見直しに当たりましては、地域の人口や資産の集積状況、今回の豪雨を含めた過去の洪水被害の規模などを総合的に勘案し、学識経験者や関係機関で構成される水防協議会での意見を踏まえながら、洪水被害を最小限に抑えられるよう検討を行ってまいりたいと思います。その中では、当然、上流域につきましても検討の範囲内に入っているものと、このように認識していただいていいと思います。



◆(小野寺初正委員) 二点は、救急救命の対応についてです。

 一点、県における救急搬送の人員は、東日本大震災の平成二十三年を除き、全国と同様に例年増加しております。平成二十五年では約八万九千人、二十六年の資料がちょっとありません。搬送時間も毎年増加、二十五年では前年と同じく全国四十二位、所要時間は四十二・四分となっています。平成二十六年度における搬送時間短縮に向け、どう取り組んだのか、伺います。



◎(村井嘉浩知事) 県では、救急搬送時間の短縮のために、傷病者の状況に応じた搬送先医療機関等を定める救急搬送実施基準を平成二十三年六月に策定をし、運用をしております。平成二十六年度に更なる救急搬送時間短縮のために実態調査を行った結果、受け入れに時間を要するもののうち、搬送件数の多い疾患として、整形外科系、消化器系、脳疾患系、また傷病者別では、精神疾患がある者や高齢者が多いことが判明をいたしました。これを踏まえまして、今年度は、救急搬送実施基準検討会におきまして、整形外科や精神科の専門部会を立ち上げまして、実施基準に医療機関リストを加えるなどの具体的な見直しを行いました。引き続き、救急搬送時間の更なる短縮に向け取り組んでまいりたいと思います。

 更に、救急搬送患者を受け入れた初期救急医療機関へのお金の助成や、あるいは精神疾患や認知症等受け入れ選定が困難となる患者を受け入れた医療機関への助成、県民に対して、救急医療の適切な利用や救急搬送に対する正しい理解を深めるための普及啓発等を行っているほか、ドクターヘリの早期導入に向けその準備を進めているというところであります。



◆(小野寺初正委員) 二点、搬送先での受け入れ拒否による転送は、二十六年度七百二十件であります。その理由は、処置困難や専門外等であります。転送をなくし、速やかな搬送を可能とする方策として、平成二十一年に消防庁の救急安心センターモデル事業がスタートしています。奈良県では、同年度からモデル事業を行い、救急相談から救急受け入れ医療機関情報の提供、救急出動要請までを一体的に担い、平成二十四年からは救急医療管制システムを構築し、救急搬送ルールを搭載した電子端末を救急車と各消防本部に配備、現場の救急隊が端末に患者情報を入力すると、症状、緊急度、重症度に応じて対応可能な医療機関を選定し、受け入れを要請するもので、現在、全消防本部での実施が図られ、搬送時間の短縮に挑んでいます。医療機関による円滑な受け入れを可能とするよう、こうした事業への所見と、実現への取り組み等について伺います。



◎(山田義輝総務部長) 住民の方が救急自動車を呼ぶべきか否か迷う場合の不安にこたえる救急の相談窓口を設置するということで、救急安心センターモデル事業、これは二十一年度、大阪、奈良、愛知県が取り組んだというふうに承知をしております。その事業の報告書によれば、この事業では、救急搬送件数の減少という直接的な効果は見られなかったということではありましたが、軽症者の搬送割合とか一一九番に通報される緊急通報以外の件数、及び救急医療機関への時間外受診者数の減少が見られて、救急需要対策の一環として有効な事業であったということが明らかになったという報告がなされてございます。県といたしましては、県民に向けた医療機関受診等に関する電話案内サービスとして、休日・夜間の診療案内と宮城県こども夜間安心コールを提供しているほか、救急車の適正利用の呼びかけも行っているところでございますが、引き続き、他県のこのような取り組み状況の把握などに努めまして、円滑な救急搬送の実現に向けて検討を行ってまいりたいと考えてございます。



◆(小野寺初正委員) 三点、人工心肺装置PCPSを設置している県内医療機関の心肺停止患者受け入れ数は、六医療機関で平成二十六年、九百七十人、そのうち蘇生医療が実施された方は六十一人になっています。一般に心肺停止患者と救命救急活動は、その対応の迅速さにより効果に大きな差があると言われています。そこで、一層の救命蘇生に向け、一つには、通報のおくれや救急隊の到達までの時間に、目撃者による心臓マッサージ処置が行われるよう、県民への心肺蘇生法の講習等に目標を立て、計画的に取り組むべきと思いますがどうか、伺います。



◎(山田義輝総務部長) AEDの利用、心肺蘇生を含む救急講習会を県内の各消防本部において、住民を対象として実施をしているところでございまして、平成二十五年度の実績で二千五十六回で三万六千九百九人の方が受講されております。今後とも、各消防本部における応急手当ての普及啓発活動を積極的に展開されていくよう、必要な助言に努めてまいりたいというふうに考えてございます。



◆(小野寺初正委員) 質問の趣旨は、対人口比何%か、到達目標に向かって毎日進んでいくような、そういう形でぜひ管理をお願いしたいと、そういうことでよろしくお願いしたいと思います。

 二つには、メディカルコントロール協議会の指導のもと、一般救急隊員までを対象とした除細動装置等の指導等に係る救命措置に効果が認められています。本県における実施の現状はどうか。また、自動体外式除細動器の普及は、小学校学区に何台とか目標を立て整備すべきと思うが、進捗状況とあわせ伺います。



◎(山田義輝総務部長) 最初に、除細動装置の指導等の実施の現況についてお答えいたします。

 県内の消防職員については、新規採用時に県の消防学校において、除細動を初めといたします応急処置について教育訓練をすべて受けているということでございます。また、各消防本部で消防隊員に対しましては、除細動を初めとする応急措置について日常的に訓練が行われておりまして、これに基づいて日々の救急業務に当たっているということでございます。



◎(伊東昭代保健福祉部長) AEDについてでございますが、国においてこの設置についてのガイドラインというのを作成しておりまして、県では、その周知に努めるほか、AEDの有用性そして使用方法について普及啓発をやっているところでございます。そのガイドラインにおきましては、AEDの設置が推奨される施設の例としては、駅とか空港とかデパートなどなどです。比較的規模の大きな公共施設など挙げておりまして、現在、県内全体で約一万台の配置ということで整備が進んでいるところでございます。また、平成二十五年度末現在の文部科学省の調査結果によりますと、県内ほぼすべての公立、私立小中高等学校にAEDが設置されているという状況にございます。



◆(小野寺初正委員) 三つには、救命率向上への取り組みとして、県内全救急隊への救命士の配置、県内全医療圏の救命救急センターやドクターカーの配置が不可欠と思いますが、取り組みについて伺います。



◎(山田義輝総務部長) すべての消防隊に救急救命士一名配置される体制づくりということで推進しておりまして、二十六年の四月一日現在で、県内で九十二隊でありますが、そのうち九十隊で三百六十五人の救急救命士が配置されておりまして、九七・八%の率となっておりますので、今後ともすべての救急隊に救急救命士が配置されるよう助言をしてまいりたいと考えてございます。



◎(伊東昭代保健福祉部長) 救命救急センターへのドクターカーの配置でございますが、現在県内四医療圏のうち、仙南医療圏、仙台医療圏、石巻・登米・気仙沼医療圏の三医療圏で導入されている状況でございます。ドクターカーの配置に当たりましては、専用の高規格の救急車や同乗する医療スタッフの確保などの課題があり、導入の検討に際しましては、必要に応じて助言等を行ってまいりたいと考えております。



◆(小野寺初正委員) 第三点には、国内及び海外観光客誘致対策についてであります。

 平成二十六年度は首都ゾーン等へ仙台・宮城伊達な旅春キャンペーン全国キャラバンの展開や、航空会社と連携した中部以西の誘客活動、海外へは台湾、韓国、香港、中国へプロモーション、旅行会社等の招致、台湾からの修学旅行誘致等の活動を行いましたが、首都ゾーン以西では、キャンペーンの認知度が低い、誘客効果は県全体で効果が上がってない等が指摘されています。また、海外展開では、台湾からの修学旅行が実現する効果が上がっています。国内外への宮城の売り込みについて、今後どのように新たな展開を図っていくのか、伺いたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 宮城県は、大体震災前と比較いたしますと、二十六年度の観光客入り込み数は、震災前の九三%まで回復しております。しかし、残念ながら、外国人の旅行者の宿泊者数がまだ六割程度、千三百五十万人日本に来たと言ってますが、宿泊数だけ見ると、宮城県に来てお泊まりになるのは〇・二五%程度で、非常に低いということです。

 まず、そこで、できるだけ宮城県のPRを外にしなければいけないと考えておりまして、今、東京首都圏を中心にテレビ番組を持っております。そこで、みやぎ絆大使でもあります中村雅俊さんにずっと、五分間づつですけれども毎週テレビに出ていただいて、宮城のPRをしていただきます。また、国際の旅行博には、極力、我々も出ていってPRをするように努めております。また、あわせて、仙台空港の民営化をぜひ活用させていただこうと思っております。

 小野寺初正委員におかれましては、宮城日本香港協会の会長を長く務めていただいておりまして、特に香港というのも非常に魅力のある市場だというふうに思っておりますので、裕福な方が多い香港からたくさんのお客様に来ていただけるように、引き続き、空港の民営化を中心に頑張っていきたいというふうに思っておりますので、今後とも、引退なされましても、いろいろ御支援、御指導のほど、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 長年御苦労さまでございました。ありがとうございました。



○(すどう哲副委員長) ここで休憩いたします。

 再開は午後三時十分といたします。

    午後二時四十四分休憩

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    午後三時十分再開



○(川嶋保美委員長) 決算特別委員会を再開いたします。

 休憩前に引き続き、総括質疑を継続します。

 自由民主党・県民会議の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて四十分です。高橋伸二委員。



◆(高橋伸二委員) 皆さん、こんにちは。自民党・県民会議の高橋伸二でございます。決算の総括質疑の時間をいただきましたので、午前中、村上委員のような建設的な議論はできないかもしれませんけれども、しかし、私なりにしっかりと務めてまいりたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。

 まず一番最初でございますけれども、今回の豪雨災害でお亡くなりになられた皆さんには心からの哀悼の誠をささげたいと思いますし、被災された皆さんにはお見舞いを申し上げるところでございます。一日も早い復旧のために、県といたしましてもしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、最初の県財政の現状と今後の見通しということでございますが、平成二十六年度の決算に当たり、昨年度を振り返っていただいて、十分な成果が上がったもの、あるいはやや反省しなくてはならないのではないかというような点がさまざまあると思いますけれども、知事にとって昨年一年間はどのような年だと総括できるのか、お伺いしたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 平成二十六年度は、宮城県震災復興計画に掲げた再生期のスタートの年でありました。これまでの復旧・復興の進捗状況を踏まえ、個別の課題に的確に対応していくとともに、復興のスピードアップを図り、一日も早い復興の実現を目指して取り組みを進めてまいりました。この結果、防災集団移転促進事業や被災市街地復興土地区画整理事業、災害公営住宅の整備によるまちづくりが本格化したほか、仙石線は全面復旧し、三陸自動車道の四車線化が進展するなど、震災からの復興は着実に進んできていると認識をしております。また、復旧にとどまらない抜本的な再構築に向けましては、今後の県勢の発展のみならず、将来の日本のモデルとなるように進めてまいりました、これまでの取り組みにより、仙台空港の民営化や医学部の新設等が実現する運びとなりました。その一方で、農産物や水産加工品等の販路の回復、雇用のミスマッチ、コミュニティーの再生や心のケアなど、さまざまな課題も生じております。今後とも、被災市町と連携し、被災者の生活再建やまちづくり、産業再生など、復旧・復興に全力で取り組むとともに、発展期を見据え、創造的復興の実現を目指してまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) 二十七年度、今年度以降もしっかりと取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 監査委員に伺いたいと思いますけれども、決算審査意見書を拝見いたしました。さまざま意見が記されておりましたけれども、平成二十六年度の決算審査を行った上での所感を伺いたいと思いますので、お願いします。



◎(工藤鏡子監査委員) 平成二十六年度は、宮城県震災復興計画における再生期の初年度として復旧・復興事業に重点的に取り組まれた年と認識しております。決算審査においては、各種数値は適正なものと認められましたが、財務会計の一部において改善を要するものがあり、具体的な措置を求めているところでございます。本県財政状況については、県税収入は震災前の水準まで回復しつつあるものの、厳しい状況が続いています。このため、再生期における事業を確実に実施する上でも、引き続き歳入の確保及び効果的、効率的な歳出執行を図り、財政再生団体への転落回避のための取り組みを継続していただきたく、また、財政状況を県民にわかりやすく説明していただきたいと思っております。また、そのためにも事務事業の適正化が必要であり、内部統制システムの更なる充実に努めていただきたいと考えているところでございます。



◆(高橋伸二委員) 決算審査の意見書、引き続いてでありますけれども、本県の財政状況は、震災前の水準まで回復しつつある一方で、経常収支比率が九〇%台後半の高い水準で厳しい状況が続いている。また、集中復興期間終了後の復旧・復興事業に対する地方の財政負担という新たな問題については、国の基本的な考え方は決定したものの、個々の事業レベルにおいてはなお不明な点もあり、平成二十八年度以降の財政に与える影響が懸念されるなどとも記されておりますけれども、厳しい財政事情の中で、しかし、最大の県の事業の効果を上げていかなければならないというふうにも考えております。今後の取り組みについて伺いたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 御指摘のとおり、我が県は厳しい財政状況が続いておりまして、更に震災後は震災からの復旧・復興が県政の最優先課題となったことから、全力で復旧・復興に取り組みながらも、財政の健全性を維持するという難しいかじ取りを強いられております。このため、復旧・復興事業につきましては、国の財政支援を最大限に活用しつつ、可能な限り財源をシフトして推進するとともに、通常事業につきましては、真に必要な事業を厳選をしてまいりました。今後は復旧・復興事業の一部に地方負担が導入されることが決まるなど、我が県の財政は更に厳しさを増すことが見込まれることから、引き続き、復旧・復興事業に財源を集中させるとともに、みやぎ財政運営戦略に掲げる歳入確保・歳出抑制策を着実に進め、限られた財源で最大の事業効果を上げられるよう取り組んでまいりたいというふうに思っております。



◆(高橋伸二委員) 厳しい財政事情、これは共有している部分でありますけれども、しかし、その中でもしっかりと効果を上げるような事業をつくり上げていかなくてはならないというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 大綱の二番でありますけれども、竹の内産業廃棄物最終処分場についてでございます。地元のテーマではありますけれども、私か、すどう委員が言わないと風化してしまうなというふうなところもありますので、今回改めて取り上げることにいたしました。

 先般の台風十八号の大雨によって、処分場入り口付近は、これは目測でありますけれども、目で見た感じ一メートル程度の冠水だったというふうに思います。ちょうど車が水没してまして、その車の窓の高さ、大体そんなもんかなというふうな感じでありますけれども、近くを流れる荒川の水位が上がったために、そのような状況が起こったというふうに思われますけれども、そうはいっても、たびたびこのような、処分場の入り口付近は冠水したりするわけでありますが、今回、処分場の管理体制については問題がなかったのかどうなのか、まずお伺いいたします。



◎(佐野好昭環境生活部長) 九月十一日に現地を確認しましたところ、お話ありましたように、冠水したのは処分場の入り口付近でありまして、場内ののり面の崩壊やモニタリング機器への浸水など、管理体制に影響を及ぼすような被害はございませんでした。また、九月十四日に、場内浸透水、放流水、周辺地下水を採水し分析を実施しているところでございます。現時点で、場内浸透水、周辺地下水の鉛、砒素につきましては環境基準を満足しているという結果が出ており、その他の検査項目についてはまだ分析中でございます。



◆(高橋伸二委員) 次の項目にもかかったのかというふうに思いますけれども、あれだけ大雨が降るということになりますと、雨水が処分場に浸透して、その水が外部に流れ出してしまうのではないかというような私の素人考えでありますけれども、先日の大雨によってはそのような有害物質が外部に流出したということについては、まだ確認できていないということなんでしょうか、ちょっと伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 先ほど申しましたように、今分析中ということで、一部に結果は出てるんですけど、結果が出た分については環境基準を満足しているということですが、その他のものについてはまだ分析中でございます。



◆(高橋伸二委員) ガスが浸透水を伴って噴出する事象が過去において繰り返されている、観測井戸でございますけれども、観測井戸を通じてそのような事象が繰り返されておりました。その噴出防止工事も行われたわけでありますけれども、その終了後においても、なお浸透水が噴出しているというふうにも伺っております。地域住民の皆さんにとっては大変な不安な材料ということになるんだろうと思いますが、このことについての環境に対する影響と対応策について伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 観測井戸周辺の地下にガスだまりがありまして、モニタリングのために採水を行う際、たまっているガスが管内に誘引され、管の内外に圧力差が生じることによって噴出事象が発生していると想定されます。このガスの圧力を抜くために昨年度噴出防止工事を実施しましたが、思うような効果が得られず、再び噴出する事象が発生していることは遺憾と考えております。平成二十二年度に実施した調査結果では、噴出されるガスの主成分はメタンでございまして、また、処分場敷地境界において二十四時間連続測定している硫化水素については、平成二十一年度以降、管理目標値とした〇・〇二ppmを超える値は検出されておらず、周辺環境への影響はないものと考えております。なお、ガスだまりを完全に解消することは困難であるため、当面ガスの影響を受けにくい近くの井戸に採水地点を変更し、様子を見ていくということで、村田町竹の内地区産廃処分場生活環境影響調査評価委員会からの了解を得ているところでございます。



◆(高橋伸二委員) 砒素や鉛が観測されているというお話もございました。評価委員会の中では、自然由来によるものという説明をされていると聞いております。しかし、処分場内は深く掘削されていて、もともとの土が処分場の中には存在しないはずで、自然由来という説明には納得いかないというそのような意見もあるというふうにも伺っております。このことについて、環境への影響はどの程度か。また、地域住民の不安を解消し、理解を深めていただくための対応策はどのように考えているのか、伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 定期的なモニタリング結果では、処分場の内外を問わず、同程度の砒素、鉛が検出されているところでございます。場内の砒素、鉛につきましては、自然由来かどうかというのは不明でございますが、仮に場外の砒素や鉛が場内から流出したものだとしますと、溶解性のものが検出されることになりますが、それらは検出されておりません。更に、廃棄物の影響を受けない処分場外の上流地点においても、同程度の濃度の砒素、鉛が検出されているということでございます。このようなことから、場外で検出されている砒素や鉛は、場内から流出したものではなく、また、自然界に存在するレベルでありますので、環境への影響はないと考えております。今後とも、評価委員会における専門的見地からの議論等を踏まえ、その内容を住民の方にもわかりやすく提供し、理解を深められるように努力してまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) 何よりも、地域住民の皆さんの安全安心をしっかりと確保していくということが一番求められるんだろうというふうに思います。ただいま部長からは説明をしていくというお話をいただきましたけれども、しっかりと対応をいただきたいというふうに思います。

 続きましては、前回の評価委員会の中で指摘されていた件でありますけれども、検出されている数値が平成二十二年十一月や二十三年十月など、時折高く出てきている。これはダイオキシンでありますけれども、これについても住民にとっては不安材料の一つだというふうに考えられます。この検出されているダイオキシンについてはどのように対応しているのか、伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 処分場内の一部の観測井戸で環境基準を超えるダイオキシン類が検出されておりますが、その組成を分析したところ、焼却物由来のものと考えられます。一方、処分場外の周辺井戸からもダイオキシン類は検出されておりますが、こちらの組成は農薬由来のものと考えられて、処分場内から流出したものではございませんので、周辺環境への影響はないものというふうに考えております。



◆(高橋伸二委員) ダイオキシンと聞くと、皆さんびっくりしちゃうというところもあろうかと思います。そういった中身の説明をこれについても丁寧に行っていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 支障除去対策工事が完了して以降、産廃処分場からの悪臭や健康被害などについては、今のところ報告はないというふうに私も伺っております。この支障除去対策が一定程度有効に機能しているということが、このことから推測できるというふうに思っております。地域住民の安心を確保する、先ほども申し上げましたけれども、安心を確保していくという上においては、正確な情報を発信することも非常に重要だと考えております。

 そこで、現在行っているモニタリングの実施結果及び処分場全体の維持管理状況について伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 県では、行政代執行により、大気調査、水質調査、硫化水素連続調査等のモニタリング調査を実施しております。モニタリングの調査結果につきましては、評価委員会において審議をいただいておりますが、浸透水の水質などに課題を残す状況にはありますものの、処分場に起因する周辺生活環境への影響は極めて小さいものというふうに判断されております。維持管理につきましては、職員と委託業者が毎週巡回し、ガス処理施設や観測井戸などの点検を行うなど、適切な管理に努めているところでございます。今後も、生活環境への影響及び処分場の状況を把握するための定期的なモニタリング調査と維持管理を継続して実施してまいります。



◆(高橋伸二委員) 引き続き、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 行政代執行に係る経費についてでございますけれども、以前にも質疑、質問を複数回行ってきておりますけれども、しかし、その回収額については決して順調に推移しているとは言いがたい状況にあると考えております。最近の経費の回収への取り組み状況とその成果、そして今後の見通しについて伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 平成二十四年度以降、毎年度財産調査を実施して、県内在住の者には自宅訪問するなど、粘り強く納付折衝を継続してきており、平成二十六年度にも新たに納付に応じる者が出てまいりました。しかしながら、財産がない者も多く、回収には非常に苦慮しているという状況でございます。差し押さえ及び納付折衝の結果として、平成二十六年度末時点で合計約百五十九万円を回収したところでありますが、行政代執行に係る経費の未納額は約五億四千五百万円となっております。今後も引き続き、財産調査や納付交渉、差し押さえ等の可能な手段を駆使して回収に努めてまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) これは、納めるべきものを納めない、納付するべきものをしないという状況にあるわけでありまして、しかも、まだまだ五億以上のお金が残ってるということであります。たとえ一円でも多く回収できるようなこれからの努力もぜひしていただきたいというふうに思います。何ともこれは腹立たしい限りでございますので、ぜひ引き続き強化していただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 平成二十五年九月の議会の一般質問で、産業廃棄物最終処分場、この竹の内ですね、における太陽光発電事業について提案をしておりました。当時の答弁は、太陽光発電事業は有力な跡地利用方法であるが、いまだその段階には至っていないという当時の部長答弁だったというふうに思います。支障除去対策による多機能性覆土部分を除いた部分だけでもかなりの発電パネル設置面積が確保できるのではないかというふうに考えられます。全体が七万平米でありますけれども、そのうちの多機能性覆土を行っているところが一割未満というような状況でありまして、その条件のいいところを仮に半分だとしても、三万平米、これに太陽光発電をやると、二メガぐらいできるということですね。ですので、今の二十七円の買い取り価格でいっても、年間七千万円ぐらいは売り上げられるというような、ざっくりと試算もちょっと伺ってまいりましたけれども、この件についてですけれども、検討の余地、今までどのような検討をなされたのか、あるいはこれからの検討の余地がやはりどうしても必要なのではないかというふうに考えておりますけれども、これについて伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 処分場は、まだ現時点では、廃棄物処理法に基づいて定められた最終処分の廃止基準を満たしていないという状況でございまして、また、産廃特措法の適用を受けて支障除去対策を継続しているというところでございます。今後の土地利用のあり方については、処分場の安定化の状況等を見ながら、御提案のありました太陽光発電事業を含め、土地利用の可能性を見きわめた上で、地権者や村田町など地元の方々とともに検討してまいりたいと考えております。

 なお、処分場の推定埋立面積は約八万七千平方メートルで、このうち多機能性覆土の施工面積は約六千六百平方メートルではございますが、施工範囲は場内の広範囲に点在をしているため、土地利用に当たっては、詳細な検討が必要になるという状況でございます。



◆(高橋伸二委員) ぜひ将来、土地利用、今すぐというのはなかなか難しいという話でありますけれども、将来の土地利用を見据えた検討を少しずつでも始めていただく。そして、そのことを今このようなことを考えているんだということが地元の方々にも伝わっていくと、また処分場に対する見方、県の取り組む姿勢に対する見方もまた変わってくるのではないかというふうに思いますので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。

 続きまして、次の項目に行きたいと思います。有害鳥獣対策であります。

 先ほど少し長谷川洋一委員がイノシシ議員なんていう話をしておりましたけれども、私がその第二号みたいな形になるのかなというふうに思いますが、東日本大震災によりまして、東京電力福島第一原子力発電所、福島第一原発の事故による放射性物質の影響により捕獲されたイノシシ、これは出荷制限がかかっているために食肉にはできないでいます。そして、その半数以上が捕獲者よって山野に埋められているという話でございます。大きな穴を、これはあくまで手掘りなんだそうでありますけれども、手掘り作業、これは非常な重労働、しかも、そのまま埋めるわけでありますので、衛生上も問題があり、適切に処理されているとはなかなか言えないのではないかというふうに思いますが、これについて県としてはどうとらえているのか、伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 今お話がありましたように、県内で捕獲されたイノシシ、大変ふえております。有害鳥獣捕獲、個体数調整、狩猟を合わせますと、平成二十二年度から平成二十四年度までは年間約二千頭でありましたが、平成二十五年度は五千三百頭、平成二十六年度は約四千九百頭と、大幅に増加しているという状況でございます。捕獲したイノシシは、焼却施設を利用できる一部の地域を除いて、ほとんどの地域で埋設処理をしていると聞いております。

 県では、ことし四月に改定しました第二期宮城県イノシシ管理計画において、平成三十五年度まで毎年五千六百頭を捕獲する目標としており、埋設場所の確保や適切な処理は重要な課題であるというふうに認識をしております。



◆(高橋伸二委員) 村田町と川崎町、仙南地域でありますけれども、捕獲物の埋設場、埋没場というのでしょうか、埋め立てる場所がありますけれども、悪臭やハエの大量繁殖などでの課題がありまして、地域住民からはこれは改善できないのかという要望もなされているとも伺っております。県としてはどのような認識でいるのか、伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 村田町はイノシシの埋設場所として、また川崎町はイノシシを含め捕獲したすべての野生鳥獣の埋設場所として町有地を提供しております。それぞれの町からは、埋設場からの悪臭やハエの発生等を防ぐため、穴を深く掘り、埋設後は消石灰をまくよう指導しているというふうに聞いております。しかし、今後もイノシシの捕獲頭数は増加するものと想定されますことから、適正な管理が行われるよう状況の把握に努めるとともに、必要に応じて国の交付金を活用するなど、関係市町村への支援を検討してまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) 蔵王町においては、処理場というのでしょうか、とったイノシシなどを処理する場所が稼働していて、白石市においても今建設中というようなお話を伺っております。しかし、そのほかの地域においては、山野において処理される場合が多いとも聞いておりまして、最終処分−−焼却施設でありますけれども−−する施設が現在は角田市に限られているという状況にもあると聞いています。関係者からは、焼却場の必要性が強く訴えられておりますけれども、これについてどうか、伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) お話ありましたように、現在、仙南地域において捕獲したイノシシを焼却処理できる施設は角田衛生センターに限られていますことから、今後イノシシの捕獲頭数の増加に対応した有害鳥獣対策を推進していくためには、新たな焼却施設の導入も有効な方策の一つと考えられます。焼却施設の導入には、設置費用や場所の選定など解決すべき課題も多いわけですが、全国の市町村の中には、国の補助金等を活用し焼却施設を導入した事例もありますことから、関係市町村の要望を踏まえながら支援をしてまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) イノシシの肉は現在出荷停止されている状況にありますけれども、規制値を超えない個体も大分多くなっているというふうにも伺っております。この個体の検査をそれぞれすることによって、国に対して出荷停止の解除を求めたらどうかというような意見もありますけれども、これについてはどのような見解か、伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 現在、国から認められております放射性物質の全頭検査によるイノシシ肉の出荷制限指示の解除は、栃木県や茨城県が策定した出荷検査方針に基づき管理されるイノシシ肉についてのみとなっております。栃木県等々の出荷検査方針は、食肉加工施設でイノシシ肉の全頭検査を行い、放射性セシウムが基準以下の場合は出荷し、基準を超えた場合は廃棄するというものでございます。現在、我が県におきましては、この出荷検査方針に合致するようなイノシシ肉の食肉加工施設はございませんで、また新たに建設することは、採算面等から現実的ではないと考えられるため、これらの県と同様の全頭検査による出荷制限指示の解除は難しいものというふうに考えております。



◆(高橋伸二委員) 出荷できる状況になると、原発事故以前は一頭数万円で取引がなされていたというようなお話も伺っておりまして、そのことによって狩猟者の意欲もわいてくるというふうにも考えられます。全頭検査ができないとすれば、何かの方法がないかなというふうにも考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 捕獲に対する費用弁償は一頭八千円ということでありますけれども、わなの設置や見回り、捕獲したイノシシの処分などの経費を考慮すると、よくいってとんとんぐらい、赤字になるケースが多いというふうに伺っております。狩猟者の善意に頼るしかない状況、このような状況にありますけれども、これについてはどうか、伺いたいと思います。



◎(後藤康宏農林水産部長) 有害鳥獣の捕獲や追い払い、見回り活動に対しましては、平成二十一年度から国の鳥獣被害防止総合対策交付金事業によりまして、人件費補助が行われてございます。更に、平成二十四年度から、国は、イノシシ等の捕獲強化を目的に、鳥獣被害防止緊急捕獲等対策事業を創設しまして、一頭当たり八千円を上限として支援を行っております。県としましては、国の鳥獣被害防止総合対策交付金事業による人件費補助を各市町村において活用していただくことによりまして狩猟者の負担が小さくなることから、市町村に対しまして交付金利用を働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。



◆(高橋伸二委員) 仙南地域におきましては、昨年一昨年と、それぞれ三千二百頭余りのイノシシを捕獲していると、これは猟友会関係者から伺った話であります。先ほどの長谷川委員とちょっと数字が違うんですけれども、出どこが多分違うんだと思いますが、猟友会関係ではそのように認識しているということでございます。ことしも同じような捕獲頭数の状況だとすれば、個体数は減少しているということにはならないんだろうということであります。今後、更なる対策の強化、これが必要と考えられますが、この対策強化についてはどうか、伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 県では、イノシシの年間の捕獲努力目標、先ほども申し上げましたが、五千六百頭と定め、この目標達成に向けて、引き続き、国の交付金を活用し、市町村が実施する有害鳥獣捕獲などの取り組みを支援してまいりたいと考えております。また、昨年度から実施しております、狩猟で捕獲したイノシシ一頭当たり五千円を支給する狩猟捕獲促進事業等により、更なる捕獲促進に取り組んでまいります。更に、今年度は国の指定管理鳥獣捕獲等事業を活用し、県内全域におけるイノシシの生息密度や生息分布など、より詳細な調査を行うこととしており、その結果等も踏まえ、適正な個体数の管理に努めてまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) これは特に農業者にとってはまさに深刻な問題になっておりまして、ぜひ対策の強化、引き続き取り組んでいただきたいと思います。

 次の項目に移ります。県道河川の維持管理でありますけれども、先般の台風十八号により、河川の堤防決壊等で甚大な被害が県内でも起きました。その復旧を一日も早く完了しなくてはならないわけでありますが、今後起こり得る豪雨災害を予防するために、その対策を順次進める必要がございます。しかし、厳しい県財政との関係から、予算確保がやはり課題なんだというふうに思います。県民の生命と財産を守るために必要不可欠な事業でもありますけれども、今後のその取り組みについて伺いたいと思います。



◎(遠藤信哉土木部長) 今回の豪雨で県が管理しております河川施設でございますが、現時点で百三河川、五百四カ所が被災しております。今後は早急に調査、設計を行いまして速やかに本格復旧工事に着手いたしまして、一日も早い完成を目指してまいります。また、県ではこれまで宮城県社会資本再生・復興計画に基づきまして、東日本大震災により被災いたしました河川施設の災害復旧を早急に進めてまいりましたが、ダムや河川堤防等のハード整備とともに、洪水情報の提供などのソフト施策の両面から、上下流一体となった総合的な治水対策を推進してまいりました。しかし、一方、今回の被害を踏まえまして、河川整備に関する事業計画の見直しによりまして効率的な河川整備を行いますとともに、河川維持管理計画などの見直しを実施いたしまして可能な限り予算を確保しながら適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) ごく地元の話を二つなんですけれども、県道の道路改良、住民の理解なくしてこれは進めないということであります。用地交渉もその大きなものだと考えておりますけれども、大河原蔵王線、用地交渉難航していると聞いております。二十六年度は適正に事業執行されたのかどうか、伺いたいと思います。



◎(遠藤信哉土木部長) 御指摘の一般県道蔵王大河原線は、蔵王町と大河原町を結びまして全線約九キロメートルございます。平成十七年度から約六・四キロメートルの改良事業、実施いたしまして完了しております。未改良となっております約二・六キロメートルのうち、大河原町の蔵王町境から金ケ瀬区間を新寺工区として着手いたしまして、七百八十メートルの区間では、逆に用地交渉が難航しておりまして着手できないことから、そこを除いて今事業を進めているところでございます。蔵王町境の五百六十メートル区間と金ケ瀬側の千二百六十メートル区間については、平成二十四年度より工事に着手しておりまして、御指摘の二十六年度は事業費約一億一千七百万円で、金ケ瀬側の区間における排水工、それから盛り土工の工事を実施したところでございます。まずは用地取得を完了した区間から工事を進めまして、早急に事業効果を図っていきたいというふうに考えております。



◆(高橋伸二委員) 地域の住民は、一日も早い道路の改良、これをまさに待ち望んでいるというような状況でありますけれども、今ある道路、現道は、幅員が狭い上に路面もかなり傷んでいる状況になっております。こちら現道の維持管理費用もかさむような状況になっておりますけれども、このような状況を解消していくためには、新しい道路をつくるということなんだと思いますけれども、場合によっては一歩踏み込んだ用地確保の対応が必要となってくるというふうに考えてもおりますし、もうそろそろそのような手段に出てもよろしいのではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。



◎(遠藤信哉土木部長) 先ほど申し上げました用地買収が難航しております区間、お一人おりまして、最終的には、隣接する方含めまして十名ほど立ち入りができないということになっております。まずはやはり地域の皆様の意向を確認しながら、協力を得ながら、粘り強く用地交渉を重ねて用地取得をしてまいりたいと考えておりますが、御指摘のように、どうしてもなかなかその用地取得がままならないという場合におきましては、土地収用法の適用も視野に入れながら進めてまいりたいというふうに考えております。



◆(高橋伸二委員) 地域住民は、何度も言いますけれども、一刻も早い完成をまさに待ち望んでいる。私ども柴田郡大河原側ももっともなんですけれども、蔵王町の方々もまさに生活道路ということになりますので、ぜひよろしく取り組んでいただきたいというふうに思います。

 以上で、質疑を終わります。どうもありがとうございました。



○(川嶋保美委員長) 続いて、日本共産党宮城県会議員団の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて二十分です。遠藤いく子委員。



◆(遠藤いく子委員) 日本共産党の遠藤いく子です。

 初めに、基金問題の現状と課題について伺います。

 平成二十六年度基金残高は四千六百七十八億円ですが、目的別基金もありますので、県の判断で何にでも使うことが可能な基金としては、財政調整基金、県債管理基金一般分、地域整備推進基金の復興事業分と復旧事業分、東日本大震災復興基金、土地基金の現金分です。これら五基金の平成二十六年度末の残高は合計一千百四十九億円ですが、直近の九月末見込みでは一千百八十二億円、今年度に入り更に残高がふえていますが、これは間違いないでしょうか。



◎(山田義輝総務部長) 議員御指摘の五つの基金の平成二十六年度末の現在高が一千百四十九億円で、九月末の現金ベースの合計額が一千百八十二億円、間違いございません。



◆(遠藤いく子委員) 私は、被災県にあって、そういうふうに何でも使える基金が一千億円をはるかに超えて、しかも今年度もふえている。これは大変重大なことだと思います。県内の切実な声に耳を傾けて、子供医療費対象年齢の拡充や、三十五人学級の小中学校全学年実現や災害公営住宅の家賃低減措置対象の拡大、家賃補助制度の創設、返還不要の奨学金制度を創設することや、県独自に被災者生活再建支援制度をつくること、そして県管理河川の正常な水位計を整備するとか、県民本位に活用すべきであるということを強く求めております。

 次に移ります。広域防災拠点整備についてです。決算では、整備事業として一億四千二百八十五万円計上されておりました。

 初めに、宮城野原を広域防災拠点とする場合の懸念すべき課題について伺います。

 宮城野原は常に渋滞している幹線道路が一本のみであって、物資の中継拠点として相当の車両が集中して激しい渋滞が予想されますが、これはどのように考えているでしょうか。



◎(遠藤信哉土木部長) 宮城野原地区の広域防災拠点につきましては、まず広域防災拠点の周辺に仙台市道がございますが、その仙台市道を経由いたしまして、直近に、第一次緊急輸送道路であります国道四十五号がございます。また、同じく第二次緊急輸送道路であります一般県道荒浜原町線、いわゆる産業道路がございます。また仙台市道の元寺小路福室線、これは自衛隊の前を通っている道路でございますが、それら二次の緊急輸送道路でありまして、速やかにそれらにアクセスすることが可能となっております。このため、災害の発生時には、そういった緊急輸送道路に優先的にその通行が確保されます。輸送するための車が通行するために。そういった意味で、救援物資等の集積を円滑に行うことが可能であるというふうに見ております。



◆(遠藤いく子委員) 市街地に拠点をつくる場合は、交通の確保というのは絶対なわけです。震災のときを例えば想定すれば、道路が現存してあって普通に通行できるという前提で必ずしも考えてはならないわけです。しかも、ここに関しては長町−利府断層があると。しかも国の方針の中でも、道路周辺の建物の耐震化だとか、倒れて道路がふさがるというようなことはあってはならないというようなわけで、市街地で拠点をつくるということで考えれば、宮城野原は私は最も不向きだというふうに思います。

 それから、災害拠点病院の問題なんですけれども、東日本大震災のときに災害コーディネーターが関与した患者搬送は、受け入れ医療機関で見れば大学病院百十九人、石巻日赤二十二人、仙台医療センター十一人、仙台赤十字病院十一人、その他県内三十五人、県外百四十八人となっています。これは災害コーディネーターが関与した部分ですが、仙台医療センターの受け入れは必ずしも多くありません。知事は、仙台医療センターという災害拠点病院が隣接していることが宮城野原の優位と言っていますが、仙台医療センターは基幹災害拠点病院であって、災害医療を行う拠点病院を支援するもので、必ず広域防災拠点に隣接する必要があるのかと。私は、そこはないという場合も想定できるというふうに思いますが、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 宮城野原地区の広域防災拠点につきましては、宮城県広域防災拠点基本構想計画において、災害時における傷病者の広域搬送拠点、いわゆるSCUの候補地として位置づけております。このSCUといいますのは、災害時において被災地内の傷病者を被災地以外の医療機関等に搬送するために、被災地内の空港等に患者搬送拠点として設置される臨時医療施設ということでございます。このため、広域防災拠点の基本設計に当たりましては、東日本大震災において災害派遣医療チーム、いわゆるDMATとして活動された方々からの御意見を踏まえまして、災害時に医療活動を行う広場等のSCU関連施設を配置しているところであり、災害医療コーディネーターなどの関係者からは一定の評価をいただいております。基幹災害拠点病院については、災害拠点病院が有する診療機能等を更に強化し、災害医療に関して県の中心的な役割を果たすこととされておりますことから、広域防災拠点が基幹災害拠点病院である仙台医療センターと隣接することによって、災害医療においてより効果的な医療機関との連携が可能であると考えております。必ずしも隣り合わせなければならないというものでありませんけれども、近ければ近いほどいいということだろうというふうに思います。



◆(遠藤いく子委員) 以前、ここの席から知事とやりとりしたのが、兵庫県の広域防災拠点の問題でした。兵庫県では医療機関は隣接しておりません。災害医療のネットワークをつくる仕組みをつくるということが大切なのだというふうに言われておりますので、地理的に優位というのは一つの側面であっても決定づける要因にはならないと私は考えます。

 先ほどのSCUに関連して知事の答弁ありましたので伺いますが、東日本大震災のときは、面積百四十六ヘクタールのグランディ21が活用されて、ヘリコプター十七機、輸送車百五十一台など集結して役割を果たしました。我が党の横田議員への本会議答弁で、傷病者の域外搬送拠点機能の充実強化、物資輸送中継拠点の整備など、グランディでは難があるような答弁で、宮城野原に決定したと述べられたように私は聞きました。しかし、SCU、域外搬送拠点は広域搬送のため、飛行機との関連で指定するものですから、震災時も今も、仙台空港、自衛隊霞の目駐屯地、松島基地の三拠点というのが現在の指定の状況です。グランディ21を使ったから、何かそれが使用上SCUとして難があったというものではないということが一つ。それから、物資輸送中継拠点とするには、トラックが入れる倉庫、フォークリフトなどが必要だということなんですけど、グランディを物資中継拠点にできなかったのは倉庫などがなかったというのなら、倉庫つくればいいだけじゃないですか。そういうことだと思います。ですから、私は、グランディが絶対だと言ってるんではありませんが、グランディ21が役割を果たしたという実際のことを踏まえれば、宮城野原に三百億円も投入する構想では、県民の理解は得られないと思います。グランディ21構想も含めて検討すれば、多額の投資を必要としないさまざまな方式、岩手方式なども可能になります。ですから、宮城野原構想は、基本設計とか環境アセスなどで予算既に出してありますけれども、一たん立ちどまって見直すべきではないのかと、そのことを伺います。



◎(村井嘉浩知事) 東日本大震災時には、広域防災拠点が存在せず、グランディ21を利用せざるを得ませんでしたが、支援部隊の集結、宿営場所やヘリコプターの中継基地としての役割は果たしたものと認識しております。したがって、非常に有効に活用できたというふうに思っております。しかしながら、救援物資の輸送や傷病者の広域搬送に活用できなかったわけであります。その対応能力や広域的な連携の面では、当然、さまざまな課題もございました。県ではこうした東日本大震災の教訓を踏まえまして、傷病者の域外搬送拠点機能や、広域支援部隊の一時集結場所、ベースキャンプ用地、更には支援物資の輸送・中継拠点などの機能を有する広域防災拠点の必要性を強く認識したことから、圧倒的に位置的優位性の高い宮城野原地区を広域防災拠点の計画地としたものでございます。確かに有効ではあると思いますけど、やはりグランディまでなかなか車で行かないと行けないという問題もございました。そういった意味では、仙台の中心地にあった方がより効果があるということでございまして、決してグランディ21が何もかもだめだと、全くだめだということでございませんが、よりベター、ベストであるということでございますので、ぜひ力強く前に進めさせていただきたいと、このように思います。



◆(遠藤いく子委員) いや、震災が仙台のまちの真ん中で起きるから近いとかいう話じゃないでしょう。実際に災害がどこで起きるかというのは、それは沿岸であったり、内陸であったりいろいろするわけです。ですから、そことのかかわりで、アクセスがどうであるのかということも含めて、別にグランディが遠いというのは、県庁からは遠いかもしれませんが、実際に災害が起きるというときの想定では、十分さまざまな役割を果たすことができるということと、それだけじゃなくて、だからグランディが絶対だと言ってるんじゃなくて、検討が不十分なんですよ。だから県民の中で三百億円使ってあそこを買い取って移転補償をやってどうするんだということについては今も非常に意見があるということを、県民の理解を経ずに何となく進んでいくというのは、私はあってはならないということです。

 次に、若者の雇用創出について伺います。

 昨年度の県民意識調査によれば、県が優先すべき課題のトップは、既に皆さん言っておられますが、若い世代の経済的安定、地方採用、就労の拡大、更に子ども・子育て支援の充実と妊娠・出産・子育ての切れ目のない支援などとなっています。この願いにこたえることこそ、宮城県の喫緊の課題だと思います。雇用の全般的傾向は、働く人の三人に一人、若者や女性は二人に一人が非正規であり、そのほとんどが年収二百万円以下に置かれていることです。宮城県も例外ではありません。これに対して東京都が毎年五千人、三年間で一万五千人を非正規から正規にするため、正社員化転換の独自の補助金、それから三十五歳未満の若者を正社員として雇い入れた場合の独自の助成など、一年間二十五億円を予算化したということでした。平成二十六年度決算年度において、宮城県は正社員に転換する県の独自施策というのを持っていたのでしょうか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 県の正規雇用化のための施策でございますが、新規学卒者と企業との就職面接会の開催や、みやぎジョブカフェにおける若年求職者を対象としたキャリアカウンセリング、各種セミナーなどの開催に取り組んできたところでございます。また、宮城労働局と連携いたしまして国が平成二十六年度から新たに実施しております正社員化実現キャンペーンの周知のほか、キャリアアップ助成金や若者応援宣言事業の周知及び浸透に努めてきたところでございます。あわせまして、沿岸部では、特に、安定した雇用として新たに従業員を雇用した場合に事業復興型雇用創出助成金を支給してきたところでもございます。今年度からは新たな取り組みといたしまして、中小企業人材確保等相談支援事業によりまして、専門家の派遣や助言を行いまして、正社員化に向けた更なる機運の醸成に努めておりまして、引き続き、関係機関と連携しながら、若い世代の経済的な安定が図られるよう取り組んでまいります。



◆(遠藤いく子委員) 部長がお話しされたことにいろいろ取り組んでいますということは、それはあるでしょう。ですけれども、一番大事なのは、正規雇用に転換するというところに直接支援ができないのかと。東京都の例を見ればそれなんですよ。例えば国の事業で正規雇用転換のキャリアアップ助成金がありますが、そういうものが一人有期雇用から正規にした場合、中小企業の場合ですけど、一人当たり五十万とか、有期から無期、期限のない雇用にしたときに二十万とか、そういう制度が例えばあるんです。それに対して、県なり独自に、助成上限人数はありますけれども、それに上乗せして直接正規化を促進すると、こういうことをやらないと、本当の意味で若者たちの正規雇用を拡大できないのではないかと。これ、どうでしょうか、やれませんか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 国のキャリアアップ助成金に上乗せするような形で東京都は取り組んでおるところでございますけれども、本県でキャリアアップ助成金などにつきましては、私ども二百名を超える実績が出ておると聞き及んでおるところでございます。そういった成果の事業を踏まえるとともに、事業復興型雇用創出助成金につきましては、本県で特にオリジナルな支援事例になっておるわけでございますから、このような事例の分析などを経て検討させていただきたいと思っておるところでございます。



◆(遠藤いく子委員) 部長さん、検討するのね。御返事いいです。検討するということを少なくともこの耳で聞きました。

 それで、平成二十六年度決算で全体的に見て既にお話ありましたが、県債残高が初めて減額になったりとか、それから土地基金ですけれども、県税の伸びなどで一般会計への予算計上が可能になったということで、土地基金はすべて現金化されました。それだけ一般会計が上向きになっているということなんです。ですから、宮城県はお金がないわけではないので、検討する場合に当たっては、雇用に取り組むその心をしっかりと持って企業を支援すればやがて回ってくるだろうじゃなくて、やっていただきたいと思います。

 最後ですが、県職員のことについて伺います。

 私たちの調べ、苦労して調べたんですけど、二十六年度末で宮城県職員の正規職員二万七千六百二十五人、それから非正規、あるいは臨時の職員などが三千八百三十三人、県庁職員の一二%が非正規という状況だというふうに受けとめました。県みずからが正規雇用の拡大に取り組むということは、若い世代の経済的安定に資する県の責務だと思いますが、これはいかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 私の基本的な考え方は、国もそうですけども、自治体もできるだけ小さな行政体にして、そして、民間の活力で地域を元気にする。雇用につきましても、基本的には、外の力をうまく活用してということです。決して県職員になっていただきたくないということではなくて、それはやっぱり試験がありますから、試験を受けていただいて合格をして入っていただければいいと思います。ただ、非常勤職員もちゃんとした仕事があって、専門的な知識が必要であったり、データ入力であったり、その必要な仕事に応じてやっていただいておりまして、また、仕事についても満足してやっていただけるように努力をしておりますので、その点については御理解いただきたいというふうに思います。



○(川嶋保美委員長) 続いて、無所属の会の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて十五分です。堀内周光委員。



◆(堀内周光委員) まず初めに、財政運営についてお尋ねいたします。

 宮城県の財政状況は、経常収支比率が九〇%台後半の高い水準で厳しい状況が続いており、徹底した歳入確保策が求められております。歳入確保策に関しまして、個人県民税とともに、県税の柱とされている法人県民税と法人事業税の法人二税についてお尋ねいたします。

 事業者登録がされている法人が申告期限を過ぎても申告書を提出しなければ不申告法人一覧表に記載されますが、不申告法人の調査は徹底されておりますでしょうか。不申告法人については、課税期間の五年以内に実態を調査し把握しないと課税できなくなるので、計画的な調査が必要です。不申告法人の調査の現状について、お尋ねいたします。



◎(山田義輝総務部長) 法人二税につきましては、原則として法人税をもとに課税標準額を算出することになりますので、国税と連携を密にして対応をしているところでございます。不申告法人の調査につきましては、法人税の申告状況の確認を行うほか、現地調査などにより法人の実態把握に努めているところでございます。また、調査の結果、申告が必要な法人については、申告書の提出を促しているということでございます。二十六年度の調査においては、法人税の申告状況の確認によるもので四百三十二件、現地調査によるもので百九十五件で、このうち五百十九件について申告書の提出を促したところでございまして、今後とも計画的に実情の把握を実施してまいります。



◆(堀内周光委員) 法人二税に関しまして、未登録法人の調査方法と現状についてお尋ねいたします。法人が設立された場合には、法務局の設立登記によって把握できますが、他県に本店がある法人の場合、県内で営業所として営業活動を行っているにもかかわらず未届けの場合には、課税漏れとなるケースがあります。未登録法人の調査状況はどうなっているのか、全業種調査をしているのか、毎年何件の未登録法人を発見しているのか、お尋ねいたします。

 また、未登録法人を把握した場合は、間違いなく登録をしているのか、登録漏れはないのかもお尋ねいたします。



◎(山田義輝総務部長) 未登録法人でございますが、これについては随時、業種にかかわらず、法務局の調査やビルのテナントの調査等を行いまして、登録が必要な法人に対しましては、届け出書の提出を促しているところでございます。例年百数十件の法人に対しまして届け出書の提出を促しているところでございまして、平成二十六年度におきましても、百二十二件の法人に対して提出を促したところでございます。

 なお、これらの未登録の法人につきましては、届け出書の提出の有無にかかわらず、課税対象として登録を行っているところでございます。



◆(堀内周光委員) 相当数の未登録業者の存在も考えられますので、課税の公平性の確保の観点からも、未登録法人の調査を強化徹底していただきますようお願いいたします。

 次に、私も会社を経営するようになってから、税理士さんに、地方自治体には帳簿と言われるものは現金出納帳しかないという話を聞いたときには驚きましたが、二〇一四年の五月、今後の地方公会計の整備促進についての総務大臣通知が出され、発生主義による本格的な複式簿記を導入して、事業別、施設別のコスト分析も可能な決算書類を二〇一五年度から二〇一七年度までの三年間に統一的な基準による財務諸表、貸借対照表、行政コスト計算書、資金収支計算書、純資産変動計算書を作成しなければならないことになりましたが、宮城県のこれに対する準備状況をまずはお尋ねいたします。



◎(山田義輝総務部長) お話の地方公会計の整備でございますが、本年の一月二十三日付の総務大臣通知によりまして、統一的な基準によります財務書類等を原則として平成二十七年度から平成二十九年度までの三年間で作成するようにということで要請をされているところでございます。我が県では、平成二十九年度に公表いたします平成二十八年度決算分から統一的な基準による財務書類等を作成、公表する予定といたしております。この二十九年度の新公会計の公表に向けまして、今年度は固定資産台帳の整備や新公会計に関する情報収集、整理などを行い、平成二十八年度には、財務会計システム等の関係するシステムの改修など必要な環境整備を行うことといたしてございます。



◆(堀内周光委員) 公会計制度の導入により、県の財政状況のよしあしの把握、施設の進みぐあいの把握などができるようになりますが、現時点で、県公共施設の維持修繕コストをどのように見ているのでしょうか。直近三カ年の県有施設と都市基盤施設の維持修繕コストの年平均額をお尋ねいたします。また、今後二十年や三十年の長期での将来推計があれば、それらの累計金額もお尋ねいたします。



◎(村井嘉浩知事) 県有施設と都市基盤施設の維持修繕に係る年平均額につきましては、例えば県庁舎及び合同庁舎では約十二億円、高等学校や県営住宅等の主要な公共用施設で約六十三億円、道路管理関係で約四十四億円、河川管理関係で約十三億円、農業水利施設等で約十二億円となっております。現行の会計上、多岐にわたる県有施設等の維持修繕コストを含めた管理に関する情報を共有する仕組みにはなっていないため、全体額については把握はできません。公共施設やインフラなど、いわゆる社会資本については、全国的にも老朽化の進行が指摘されておりまして、今後それらの修繕、更新等に要する経費は一段と増加することが見込まれております。このため、本県では、現在、施設全体の状況を把握し、長期的な視点を持って更新、長寿命化などを計画的に行い、財政負担の軽減、平準化に資するための公共施設等総合管理計画を平成二十八年度を目途に策定中でございまして、その中で、県有施設等の維持修繕及び更新等に要する中長期的な経費の見込み、将来推計について精査、検討する予定としております。もう少しお待ちください。



◆(堀内周光委員) 県道のネーミングライツについてですが、七年ほど前に新潟県が県道ネーミングライツを日本初の道路に対するネーミングライツとして募集をしたにもかかわらず、応募がなかったということがありますが、それは条件が厳しかったからだと思われます。その際の条件は、年額一千万以上、十年以上の契約、当該道路固有の歴史や文化を考慮したものという条件ですが、これでは地元の中小企業や小規模企業はとてもではありませんが参加ができません。宮城県議会では、議員発議条例の中小企業・小規模企業の振興に関する条例を可決しましたし、ぜひ、中小企業はもちろん、小規模企業でも参加できるハードルを下げて、できるだけ多くの県道にネーミングライツを実施することで収入をふやすとともに、そういうかかわりを通じて民間企業にもより県政や財政問題に関心を持ってもらうことが必要だと思いますが、知事の所見をお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 公共施設のネーミングライツは、宮城県は他県よりも積極的だと思ってます。また、協力してくださる企業も他県よりもたくさんあるというふうに思ってます。そこで、野球場だとかあるいは県管理のダム、公園、こういったようなものでネーミングライツ、積極的に導入してきました。道路につきましても検討を指示して、土木部内でいろいろ検討したわけですが、やはり問題があるだろうということになって、やめたということです。問題は何かというと、まずやはり道路ですから、だれもがわかる名前でないとだめだと。これが名前が更新時期のたびに命名権者がかわって道路名が変わってしまうと。そうすると混乱をしてしまう。そういったことで事故につながってしまうのではないかといったようなことであったり、本来の路線名により道路網上での位置や目的地をあらわす機能がまた一たん失われてしまうというようなものがあって、リスクの方が大きいだろうということで、道路についてはやめようと。ただほかのものについてはなるべく積極的にやりたいというふうに考えてます。



◆(堀内周光委員) 県債についてですが、財政健全化への取り組みの更なる推進が必要な状況であります。国が交付税措置するとしている臨時財政対策債などを含めた県債全体の年度末現在高は一兆七千五百十八億円になっていますが、国が臨財債分を将来確実に補てんするという保障がないのでやはり注意が必要で、適切な目標数値が必要だと思います。宮城県の財政健全化の数値目標と根拠をお尋ねいたします。



◎(村井嘉浩知事) 県財政の健全化に向けて、昨年二月にみやぎ財政運営戦略を策定し、歳入歳出の両面にわたる徹底した財源確保対策と、優先度に応じた重点的な予算措置を行う方針を示しました。この戦略の中で、財政健全化の数値目標は設定はしておりませんが、二つの達成指標を設定をしております。一つ目は、実質公債費比率、将来負担比率の安定化でありまして、国が定める健全化判断比率の改善、安定化に努めることといたしました。二つ目は、プライマリーバランスの黒字安定化でございまして、その時点で必要とされる政策的経費等をその時点の県税収入等でどれだけ賄えているのかを示すプライマリーバランスについて、黒字で安定推移を実現することとしております。今後も、この二つの達成指標を実現するため、不断の努力を継続してまいりたいというふうに考えております。



◆(堀内周光委員) 次に、県の海外事務所についてお尋ねいたします。

 海外事務所の維持には人件費を含めて高額な経費がかかっておりますが、高額な経費に見合う成果を報告する必要があると思います。宮城県の産業政策における海外戦略についてと県の海外事務所設置による成果についてお尋ねいたします。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 県の海外事務所でございますが、ソウルと大連に設置してございまして、海外の販路開拓拡大や観光振興に向けまして重要な役割を果たしていると考えておるわけでございます。ソウル事務所につきましては、関係機関などとの人的関係の強化に努めてきたほか、フードウイークコリアなどの商談会を通しまして販路開拓を着実に実施してきたほか、韓国旅行業協会の会員企業やマスコミの招聘事業などを通しまして、観光客の回復に寄与してきたと考えておるところでございます。大連事務所につきましては、県内企業が最も多く進出している地域でございますので、県内の金融機関から出向しておる職員の協力を得ながら、進出企業に対しサポートを行っておりますほか、県内企業への現地情報の提供、商談会などを通しまして、設備関連において県内企業とのマッチングが成立したり、これまで県内の水産加工業者の現地法人の設立などの成果を上げておるところでございます。このように一定の成果が得られるものと認識してございますので、今後とも効果的、効率的な事務所運営に努めてまいりたいと考えてございます。



◆(堀内周光委員) 他の地方自治体では、自治体派遣で海外に出向する人は本人の希望を重視しているところが多いようですが、海外事務所での仕事の効果を高めるには、該当する国で通用する語学力が必要なはずです。海外事務所は自己研さんの場ではありません。宮城県は財政が厳しいわけですから、職員の自己研さんのために派遣する余裕はないはずです。

 そこで、お尋ねいたしますが、宮城県の海外事務所に派遣される職員の基準、特に語学面の基準についてお示しください。また、過去三代で結構ですので、派遣された職員の語学力を示すものをお示しください。



◎(山田義輝総務部長) 県の海外事務所でございますが、韓国及び中国での県内企業の活動あるいは宮城県の観光PR、観光客の誘致など、経済交流を促進するための重要な役割を担っているところでございます。したがいまして、派遣する職員につきましては、これまでその職員が培ってきた業務の経験のほか、本業務で必要となる調整力や折衝力、それに職員本人の意欲などを総合的に勘案して決定をしているところでございます。語学面については特に基準は設けておりませんが、派遣する前に日常生活及び業務に必要な語学力を身につけるための研修を受講させているところでございますし、また、派遣先である公益財団法人宮城県国際経済振興協会が日本語も堪能な現地のスタッフを配置をして対応しているところでございます。なお、これまで派遣した職員の語学力を示すものはございませんが、いずれの職員も海外での生活及び派遣先の業務を支障なく行っていたというふうに考えてございます。



○(川嶋保美委員長) 続いて、21世紀クラブの質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて五分です。吉川寛康委員。



◆(吉川寛康委員) 子どもを生み育てやすい環境づくりについてお伺いいたします。

 過日示されました宮城の将来ビジョン及び宮城県震災復興計画・成果と評価においても、子どもを生み育てやすい環境づくりは、主要施策十四項目の中の一つとして掲げられておりますが、平成二十六年度の評価結果を見ると、ややおくれているという内容でございました。私が記憶している限り、平成二十三年度以降、ずっと同じ結果であるような感じはしておりますけれども、地方創生を進めていく上でもその改善が強く望まれていると思います。特に合計特殊出生率の低い本県の現状を考慮すると、ワークライフバランスの定着促進は、次代を担う子供を安心して生み育てやすい環境づくりを進めていく上で克服しなければならない必須条件であり成果が上がるよう、その対策に更に注力する必要があります。まずはこのワークライフバランスの定着促進に関するこれまでの取り組み状況と現状の課題、今後の見通しについての御所見をお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) ワークライフバランスは非常に重要だというふうに思っております。子育てと仕事の両立でございますので、極めて重要です。県の取り組みとしては、子育てに合わせた勤務時間の設定や在宅勤務など、柔軟な働き方の導入を検討している企業を支援するため、社会保険労務士を派遣する事業を実施しているほか、広く企業や県民への普及啓発を図るため、シンポジウムやワークショップを開催をしております。課題といたしましては、まだ、ワークライフバランスという言葉やその内容について、働いている方もまた事業主も十分に理解をされていないということでございます。このため、県としては、国がつくりましたくるみんマーク認定制度、こういったようなものの普及、このくるみんマーク自体が余りよく皆さん御存じないので、くるみんマークをPRして余り意味があるのかという御意見もあろうと思いますけども、しかし、そういったようなことを国がやっておりますので、県としても一生懸命PRをしたり、若者応援企業宣言などを活用しながら、こういった趣旨をしっかりと啓発するように努力をしてまいりたいというふうに思っております。



◆(吉川寛康委員) ワークライフバランスの定着促進のバロメーターが、目標指標に掲げられている育児休暇の取得だろうと思っております。本県としても自治体や経済界の代表等で七月にイクボス宣言を行い、組織トップの率先行動などにより、意識改革を進めているところであり、特に男性の育児休業取得向上を初めとして今後の効果が期待されているところでございます。平成二十六年度は四・三%でありました男性の育児休業取得率、これが平成二十九年度目標として六%として取り組みを進めておりますけれども、目標達成に向けた今後の対応方針についての御所見をお伺いいたします。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 男性の育児休業取得率、全国平均が二・三%でございますが、四・三%で、まだ低い割合というところでございます。昨年実施したワークライフバランス実態調査では、休業を取得しない理由といたしまして、会社そのものに制度がない、また、業務の都合、前例がないなどの要因が挙げられておりまして、なかなか育児休業取得の理解が進まない状況があるところでございます。このため、県といたしましては、国と連携いたしまして制度の趣旨を周知啓発するとともに、仕事と子育ての両立への取り組みなどについてしっかりと支援をしてまいりたいと考えてございます。



◆(吉川寛康委員) 子育て支援につきましては、家族単位を基本としながらも、今後は、地域全体で支える環境の構築が必要であると考えております。今後、みやぎ教育応援団への登録拡大を図っていくなどの対応方針が示されておりますけれども、こうした取り組みを進めつつ、やはり協働の対象として地域をより充実させ、市町村とも連携を図りながら有意義な対応となるよう、財政面も含め今後更に強化した取り組みを行っていくべきと考えますけれども、御所見をお伺いいたします。



◎(高橋仁教育長) 子供の健全育成のために地域の教育力が不可欠であり、県教育委員会としても各種の事業を展開し、市町村において地域の実情に応じた取り組みができるよう支援しているところであります。更に、地域には個人や企業、団体などさまざまな形で教育に参画可能な教育資源があり、これらをみやぎ教育応援団として県教育委員会で集約し、学校や子供会などの地域の組織で活用できるシステムづくりを積極的に進めております。今後とも、みやぎ教育応援団のメンバーをふやし、地域の教育力を高めるとともに、市町村と連携して、国の事業も最大限に活用しながら、協働教育の充実に努めてまいります。



○(川嶋保美委員長) 続いて、最速復興県民の会の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて五分です。齋藤正美委員。



◆(齋藤正美委員) 男女共同参画社会におけるワークライフバランスの取り組みについてお伺いいたします。

 今後少子高齢化が更に進行していく中で、豊かで安心と活力に満ちた地域づくりを進めるためには、あらゆる分野における女性の活躍推進が不可欠であり、これまで以上に男女共同参画の重要性を認識し、女性も男性も能力の発揮しやすい環境づくりなどを進めていくことが急務であると考えます。男女共同参画、とりわけ女性の活躍を促進していくためには、ワークライフバランスの取り組みを進めていくことが重要であると考えますが、県はどのような取り組みを行ってきたのか、お伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 女性の活躍による地域経済の活性化やさまざまな地域課題の解決へ期待が高まっている中、女性の登用促進やワークライフバランスの推進などにより、女性が持てる力を存分に発揮できる環境を整備することが重要であると認識をしております。県ではこれまで宮城県男女共同参画基本計画に基づき、企業等における女性の登用促進やワークライフバランスを踏まえた男女ともに働きやすい職場環境づくりに向けて、女性の力を生かす企業認証制度を実施してまいりました。また、女性を対象としたキャリアアップとワークライフバランスについて考えるセミナーや企業経営者向けのワークショップを開催するなど、普及啓発に努めているところであります。



◆(齋藤正美委員) 宮城県内におけるワークライフバランスの先進的な取り組みをしている会社、事業所はあるのでしょうか。あるとすれば、どのような取り組みをしているのか。また、その取り組みを県内の事業所へ啓発してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。



◎(佐野好昭環境生活部長) 女性の活躍促進やワークライフバランスの推進について県内の企業、事業所への普及を図るには、身近な企業等の先進的な取り組みを広めることが極めて有効であると考えております。県では、平成二十一年度から女性のチカラを活かす企業の認証を受けている企業等のうち、積極的な取り組みを行っている企業等について、いきいき男女・にこにこ子育て応援企業知事表彰を行っているところでございます。昨年度受賞した企業は、社内報等で仕事と家庭の両立支援制度の内容や育児休業を取得した男性職員の体験談を紹介し、性別にかかわらず制度を利用しやすいよう普及啓発を積極的に行うなど、ほかの企業等の参考になるすぐれた取り組みを実施されておりました。こうした取り組みについては、平成二十七年二月に実施した女性のチカラは企業のチカラ普及推進シンポジウムの席上で知事表彰を実施したほか、県のホームページへの取り組みの掲載等により、普及啓発を図ってきたところでございますが、今年度は、好事例をまとめたパンフレットを作成、配布し、更に普及を図ってまいりたいと考えております。



◆(齋藤正美委員) 宮城県地方創生総合戦略では、ワークライフバランスの実現について述べております。取り組みの推進に当たっては、県だけではなく、市町村、企業など経済団体を巻き込んだ展開をしていくべきと思いますが、いかがでしょうか。



◎(佐野好昭環境生活部長) 御指摘のとおり、女性の活躍の促進やワークライフバランスの取り組みを推進していくためには、経済団体を初めさまざまな主体と連携し、全県的な機運を醸成することにより、各企業等でのすそ野の広い取り組みにつなげていくことが重要であると考えております。このため、ことし六月に、みやぎの女性活躍促進連携会議を経済団体及び関係団体等十六団体で設立し、女性が活躍しやすい環境の整備を連携協力して実施していくことといたしました。七月には、キックオフイベントとして、企業の経営者等を対象としたシンポジウムを開催するとともに、ワークライフバランスの推進などを盛り込んだキックオフ宣言を設立団体で実施いたしました。今年度は更に、県内の企業及び従業員を対象とした女性活躍の状況と阻害要因等についての実態調査を実施することとしております。地方創生の実現に向けて、ワークライフバランスの推進はますます必要になっていると認識しており、この実態調査と平成二十六年度に実施したワークライフバランス実態調査の結果を踏まえて、より効果的な取り組みを実施してまいりたいと考えております。



○(川嶋保美委員長) 続いて、維新の党の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて五分です。境恒春委員。



◆(境恒春委員) 維新の党の境恒春です。大綱三点についてお伺いをいたします。

 大綱一点、平成二十六年度県税に関する調についてお伺いいたします。

 不納欠損処分とは、歳入徴収額を調定したものの、何らかの理由で徴収が行えず、今後も徴収の見込みが立たないため、地方自治体がその徴収をあきらめることであります。平成二十六年度の不納欠損額は五億九千五百三十一万四千五百九十四円となっております。そこで、不納欠損の内訳である、滞納処分の停止、執行停止後即時欠損及び消滅時効の件数について、また、時効の中断の対応をせずに消滅時効になった件数について、知事にお伺いいたします。



◎(山田義輝総務部長) 平成二十六年度の県税の不納欠損件数は、全体で一万八千三百七十六件となっております。その内訳でございますが、滞納処分の執行停止によるものが二千七百十一件、即時欠損によるものが三千百七十七件、消滅時効によるものが一万二千四百八十八件となってございます。この消滅時効のうち九四%は個人県民税でございますので、これについては市町村が徴収をしているため、詳細は残念ながらつかめておりませんが、時効は、督促や一部納付などによって中断することから、時効の中断をせずに消滅時効となったものは基本的にはないものと考えてございます。



◆(境恒春委員) 今日の厳しい経済情勢の中で納税されてる県民の皆さんの立場としましては、不信感また不公平感というのを感じると同時に、納得のいかない面や行政の努力が足りない、そういった指摘というのをこれは真摯に受けとめなければならない、私はそう思っております。福岡県の福智町では、不納欠損についてのおわびと今後の徴収についてと題して、町の広報で町長が謝罪をしております。私が申し上げたいのは、知事に謝罪をしてほしいということではもちろんなくて、知事は今後どのような対策、そして対応を考えているのか。また、県民の皆さんに対してどのような説明をすべきとお考えなのか、お伺いをしたいと思います。



◎(山田義輝総務部長) 不納欠損につきましては、基本的には、滞納者についての財産の調査なりしっかりと実施した上で、納税すべき財産がないとか、あるいは会社であれば破産をしているとか、倒産をしていると、そういう状況において初めて実施をさしていただいているものでございまして、県の収入未済額についても毎年度減少をしていっているという状況でございまして、しかしながら、これについては全部一〇〇%取るということが負担の公平ということからは重要なことであると基本的には考えてございますので、今後とも不納欠損額の減少に向けて最大限の努力をしていきたいというふうに思ってございます。



◆(境恒春委員) よろしくお願いいたします。

 大綱二点です。平成二十六年度基金に関する調に係る県庁舎等整備基金について、お伺いをいたします。

 県庁舎等整備基金について、平成二十六年度中の執行がなく、六百五十五万四千六百五十六円の基金の積み増しをしております。ことしに入り陳情にこられた気仙沼市民の方から、行政庁舎や議会庁舎の外壁を外から見ると、さびついて、色がはげた箇所が目立ち、屋上も劣化が進んでいるように見える、そういった声がありました。外壁及び屋上等の劣化について、私は、県の顔と言える庁舎の劣化は県民の嫌悪感や県職員の士気低下につながるものと考えられますが、劣化改善の対策などについて、知事の御所見をお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 劣化を未然に防ぐというのは非常に重要なことでございます。そのため、外壁等につきまして定期的に検査をして、劣化のぐあいをしっかり判断をしながら修繕をすることしております。今後とも、庁舎利用者の安全安心を確保することは大変重要でございますので、中長期的かつ予防的な観点に立った庁舎の老朽化対策に取り組んでまいりたいと考えております。以上です。



○(川嶋保美委員長) 以上をもって、総括質疑を終了いたします。

 議第二百六十一号議案ないし議第二百六十四号議案については、明日午前十時より各分科会を開催し、審査いたしますので、よろしくお願いをいたします。

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△散会



○(川嶋保美委員長) 次回の決算特別委員会は十月五日月曜日に開催いたしますので、御了承願います。

 本日の決算特別委員会は、これをもって散会いたします。

    午後四時四十五分散会