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宮城県 宮城県

平成27年  9月 定例会(第353回) 09月15日−05号




平成27年  9月 定例会(第353回) − 09月15日−05号













平成27年  9月 定例会(第353回)



       第三百五十三回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第五号)

平成二十七年九月十五日(火曜日)

  午前十時一分開議

  午後四時二十五分散会

      議長                     安藤俊威君

      副議長                    渥美 巖君

出席議員(五十九名)

        第一番                  太田稔郎君

        第二番                  天下みゆき君

        第三番                  三浦一敏君

        第四番                  境 恒春君

        第五番                  堀内周光君

        第六番                  石川利一君

        第七番                  長谷川 敦君

        第八番                  佐々木幸士君

        第九番                  村上智行君

        第十番                  すどう 哲君

       第十一番                  遠藤いく子君

       第十二番                  吉川寛康君

       第十三番                  伊藤和博君

       第十四番                  渡辺忠悦君

       第十五番                  細川雄一君

       第十六番                  高橋伸二君

       第十七番                  菊地恵一君

       第十八番                  寺澤正志君

       第十九番                  只野九十九君

       第二十番                  石川光次郎君

      第二十一番                  外崎浩子君

      第二十二番                  岸田清実君

      第二十三番                  佐藤詔雄君

      第二十四番                  菅原 実君

      第二十五番                  坂下 賢君

      第二十六番                  菅間 進君

      第二十七番                  庄子賢一君

      第二十八番                  川嶋保美君

      第二十九番                  佐藤光樹君

       第三十番                  中島源陽君

      第三十一番                  本木忠一君

      第三十二番                  中山耕一君

      第三十三番                  長谷川洋一君

      第三十四番                  池田憲彦君

      第三十五番                  佐々木征治君

      第三十六番                  安部 孝君

      第三十七番                  皆川章太郎君

      第三十八番                  小野 隆君

      第三十九番                  岩渕義教君

       第四十番                  本多祐一朗君

      第四十一番                  ゆさみゆき君

      第四十二番                  藤原のりすけ君

      第四十三番                  内海 太君

      第四十四番                  坂下やすこ君

      第四十五番                  横田有史君

      第四十六番                  小野寺初正君

      第四十七番                  石橋信勝君

      第四十八番                  齋藤正美君

      第四十九番                  安藤俊威君

       第五十番                  中村 功君

      第五十一番                  渥美 巖君

      第五十二番                  畠山和純君

      第五十三番                  千葉 達君

      第五十四番                  仁田和廣君

      第五十五番                  藤倉知格君

      第五十六番                  相沢光哉君

      第五十七番                  中沢幸男君

      第五十八番                  渡辺和喜君

      第五十九番                  今野隆吉君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   山田義輝君

      震災復興・企画部長              大塚大輔君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

      総務部参事兼秘書課長             平間英博君

      総務部財政課長                齋藤元彦君

    教育委員会

      委員長                    庄子晃子君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   西村晃一君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      警察本部長                  中尾克彦君

      総務部長                   岡崎良則君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      委員                     工藤鏡子君

      事務局長                   大内 仁君

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    議会事務局

      局長                     西條 力君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      参事兼議事課長                菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

      副参事兼総務課長補佐             菅原 正君

      副参事兼議事課長補佐             川村 満君

      政務調査課副参事兼課長補佐          高橋秀明君

      議事課長補佐(班長)             布田惠子君

      議事課長補佐                 菅原 厚君

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    議事日程 第五号

               平成二十七年九月十五日(火)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第二百二十六号議案ないし議第二百三十号議案、議第二百三十二号議案ないし議第二百三十五号議案、議第二百三十七号議案、議第二百四十四号議案ないし議第二百四十六号議案及び報告第百九十六号ないし報告第二百四十八号

第三 一般質問

   〔中村功君、今野隆吉君、内海太君、長谷川敦君、仁田和廣君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第二百二十六号議案ないし議第二百三十号議案、議第二百三十二号議案ないし議第二百三十五号議案、議第二百三十七号議案、議第二百四十四号議案ないし議第二百四十六号議案及び報告第百九十六号ないし報告第二百四十八号

三 日程第三 一般質問

   〔中村功君、今野隆吉君、内海太君、長谷川敦君、仁田和廣君〕

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△開議(午前十時一分)



○議長(安藤俊威君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(安藤俊威君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、十六番高橋伸二君、十七番菊地恵一君を指名いたします。

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△議第二百二十六号議案ないし議第二百三十号議案



△議第二百三十二号議案ないし議第二百三十五号議案



△議第二百三十七号議案



△議第二百四十四号議案ないし議第二百四十六号議案



△報告第百九十六号ないし報告第二百四十八号・一般質問



○議長(安藤俊威君) 日程第二、議第二百二十六号議案ないし議第二百三十号議案、議第二百三十二号議案ないし議第二百三十五号議案、議第二百三十七号議案、議第二百四十四号議案ないし議第二百四十六号議案及び報告第百九十六号ないし報告第二百四十八号を議題とし、これらについての質疑と、日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。五十番中村功君。

    〔五十番 中村 功君登壇〕



◆五十番(中村功君) 質問に入ります前に、お盆以降の天候不順により圃場の状態の悪化、それに伴う刈り取りのおくれによる米の品質の低下が予想される中、豪雨により本県も甚大な被害に見舞われました。犠牲となられた方々に心より哀悼の意を表するとともに、一日も早い復興を望むところでございます。

 特に、収穫を目前にして水稲の被害は大きなものがあり、一日も早く被害状況の把握と、農業共済制度を初めとするさまざまな支援救済策の迅速かつ的確な対応を求めるものであります。

 通告に従い、大綱二点について順次質問をいたします。

 まず、宮城の企業誘致と中小企業の振興についてお伺いをいたします。

 知事は、就任以来、一貫して本県の産業振興策に取り組まれ、我が国を代表、先導する数々の企業の誘致をなし遂げ、本県産業の姿、形を大きく変えることに成功したと言っても過言ではないと思います。夢を語るだけの前県政とは打って変わって、まさしく夢をつかんだ、夢を実現した村井県政と高く評価をし、その努力に心から敬意を表するものであります。この大きな宮城県の飛躍のときに、議員という立場で県政にかかわり立ち会うことができましたことは、まさに私の喜びとするところであります。

 本県は、東日本大震災において極めて甚大な被害を受けました。現在、県震災復興計画に掲げた再生期二年目に入りました。幾多の困難を乗り越え、復旧・復興を力強く進めていく上で、これらの企業誘致における大きな成功体験が本県にとって大変に大きな支えとなっていることもまた見逃せない事実であります。精神的な支えはもちろんでありますが、集積した企業の存在そのものが復旧・復興のスピードを加速させ、大きな広がりを持たせていると言っても過言ではありません。まさに企業の集積は力であります。地域社会の充実発展を推進する力であり、さまざまな困難な地域課題に対処していく上で大きな支えとなるものであります。本県の企業誘致に対する現時点での基本的な方針、戦略について、改めてお伺いいたします。

 更に、最近の動向について、これは明らかにできない部分もあろうかと思いますが、可能な範囲でお示しいただけるものがあればお伺いをいたします。

 また、いろんな機会に市町村長であったり県民の方々から指摘をされるのでありますが、どうしても、企業誘致の成果が仙台圏北部地域に偏っているのではないかということであります。用地の問題を初めとしてさまざまな課題もあるんだとは思いますが、しかしながら、本県が県全体として発展していくため、すなわち、仙台圏以外の各圏域が居住、生産、消費の場として力強く健全に歩んでいけるようにするためには、一次産業ももちろんありますけれども、同時に各圏域に企業の集積をしっかりと図っていくことが不可欠であろうと思うのであります。そのために何が課題であるのか、どういう方向で解決していこうとしているのか、現状の分析と戦略について具体的にお示しをいただきたいと思います。

 次に、中小企業の振興についてであります。

 一口に中小企業と言っても、規模、内容はさまざまであり、その大部分は大変に難しい経営を強いられております。本県の場合は、そこに東日本大震災という特殊な要素も加わりました。アベノミクス効果が決して地方においては実感されていない中で、円安、原材料高、販路の喪失、雇用のミスマッチなど多くのマイナス要因がありながらも、低金利や大小さまざまの補助制度、二重債務の買い取りなどによって辛うじて踏みとどまっているというのが現状ではないかと思われます。こうした中で本議会はさきの定例会において、議員提案により中小企業・小規模企業の振興に関する条例を可決、成立させました。今後、条例に基づき体系的、具体的な施策が明らかにされてくるものと大きな期待を持っておりますが、昨今の非常に不安定な経済状況を踏まえ、まずもって、中小企業・小規模企業に対し、宮城県はこの方向を目指してぶれることなく力強く邁進しますという断固としたメッセージを発することが必要と思いますが、知事の決意をお伺いいたします。

 さて、本県の中小企業の中で大きなウエートを占めるのが、食品加工業であります。生産設備の多くを失いながら、企業の懸命な努力により、また、グループ補助制度や各種の融資制度などを活用することで復興をなし遂げつつあります。しかしながら、全体として見ると、一度失われた販路は容易には回復せず、生産設備の多くがその能力を遊ばせている事実もあります。工場が被災を免れた食品製造業においても、風評被害の影響はまだ根強く残っているとも言われております。やはりもっと本腰を入れて、販路を拡大、開拓するための取り組みが必要なのではないでしょうか。確かに、県の事業でも、企業、団体の御支援をいただいて、バイヤーや消費者に対する展示会、商談会は数多く行われ、それぞれに成果を上げているようであります。こうした地道な取り組みはしっかりと継続しなければならないものであります。震災から何年経過したからとか、あるいは事業を始めて三年、五年継続したからというようなことで途絶えさせれば、それまでに積み上げた成果は簡単に失われてしまいます。水産加工品にしても、農産加工品にしても、毎年数多くの新製品が開発され、市場のそして消費者の厳しい評価にさらされます。しかし、その生産企業の多くは、決して十分な体力と販路開拓のノウハウを持っているわけではありません。これらに対し、地道にしっかりと支援をする取り組みを継続し、主力となるエース級の商品を数多く育て上げることが必要だと思います。本県には、既に笹かま、牛タン、萩の月、白松がモナカなど立派なエース級の商品が存在いたします。こういった力のある商品が本県の食品加工業を牽引し、また、観光客の誘致にも大きな役割を果たしていることは言うまでもありません。そのような魅力的な商品を代価を払って購入するとき、消費者の心にあるのは満足感であります。その積み重ねこそが、宮城というブランドをつくり上げていくのだと思います。この意味で、十周年を迎えた池袋のアンテナショップがより充実してリニューアルオープンしたことは、非常に高く評価されるべきであります。年間延べ七十万人の入店客に、宮城県と宮城県産品を認知していただく経済効果、宣伝効果ははかり知れないものがあります。

 こうしたことを考えますと、初めに申し上げましたように、販路の拡大を継続的に戦略的に支援していくことが中小食品加工業の再興のかぎとなり、それがひいてはと宮城の魅力と認知度を高め、観光客の増加にも結びつくのだと思っております。知事の御所見をお伺いいたします。

 大綱二点目、宮城の農業農村振興についてお伺いをいたします。

 ことしの水稲の作柄は春先の好天、そして空梅雨となった六月、七月の熱い天候により、八月十五日現在の作柄概況はやや良となっております。しかしながら、豊作を素直に喜べないのが、現在の稲作を初めとする農業の状況であります。昨年も作況指数一〇五の豊作にもかかわらず、米の概算金が前年より大幅に下がり、また、二十七年産米の概算金については、去る十日、全農みやぎから公表され、昨年よりは上がったものの、依然として稲作は厳しい経営を強いられており、営農意欲の低下が心配されます。米の消費が減少し在庫が拡大するなど、需給の緩和がその要因でありますが、米の需給調整は国の重要な責務であるにもかかわらず、効果的に機能しているとは言いがたいのが現状であります。

 また、TPP交渉においては、七月末にハワイで十二カ国閣僚会合が開かれ、大筋合意までには至らなかったものの、新聞、テレビ等によれば、米については新たに無税輸入枠が設定され、牛肉と豚肉については段階的な関税の引き下げとセーフガードの発動がほぼ決定したかのような内容であります。国会で決議をされました、米を初めとする重要五品目については、関税撤廃から除外するという約束が無視された交渉結果とならないのか、大変心配をしているところであります。また、これまでの交渉の経過が政府から正式に国民に明らかにされなかったことに対しても不満が高まっております。我々が交渉の経過を知るのは、新聞、テレビだけであります。政府対策本部では、交渉の情報をすべてつまびらかにすると日本が不利な状況になるからと説明しておりますが、これでは生産者や関係者、国民不在の交渉と言わざるを得ません。

 更には、農協法と農業委員会法が六十年ぶりに改正されました。平成二十六年六月に改定された国の農林水産業・地域の活力創造プランでは、今後十年間で日本の農業農村の所得について一層の向上を図るとしており、両法の改正はこの一環であると説明をいたしております。現在の農協や農業委員会の姿がこのままでいいとは決して思ってはおりませんが、法律改正がなぜ農業農村の所得向上につながるのか、国の十分な説明もなく、生産者を初め、関係者も理解に苦しむ内容となっております。これらの状況を見るにつけ、私は、国民の生命維持に最も必要な食料を生産する農業の振興と生活の場である農村の振興に当たっては、生産者はもとより、国民にきちんと説明をし、納得してもらうことが必要であると常々思っているところであります。

 また、昨年度から始まった農地中間管理事業でありますが、事業の目的は、認定農業者等の担い手に農地を集積し、農業の競争力を強くすることであります。農地集積を初め生産体制を強化することが目的の構造政策は、これまでも農業経営基盤強化促進法や農地保有合理化事業などを通じ推進してきたところであります。本県では、これらの事業成果により、毎年担い手への農地の集積は、県内の農地面積約十二万ヘクタールに対し、毎年約一千ヘクタール、率にして一%ずつ着実に進んできたところであります。しかしながら、農地中間管理事業では、本県の場合、約五〇%の農地集積率を毎年四%ずつ加速的に進め、十年間で九〇%にまで集積するという目標を掲げております。また、機構集積協力金として、農地集積に係る多額の奨励予算も措置したところであります。しかしながら、昨年度、中間管理機構が担い手に貸し付けた面積は四百五十ヘクタールで、貸し付け目標面積二千ヘクタールの約二〇%の達成率となっております。この原因はいろいろ言われておりますが、私が思うのは、最も基本的な生産資源である農地の流動化については時間がかかり、多額の予算をつぎ込んでもすぐには解決しないことは、農政の長い歴史が証明をしており、生産現場を十分に把握をした上での施策の構築であったとは言いがたい状況ではなかったでしょうか。

 そこで、お伺いいたします。

 我が国の主要な食料供給県の知事として、こうした一連の農業施策や貿易交渉のあり方を見るにつけ、生産者不在、国民への説明不足という状況についてどのように認識をし、これらの改善に向け国に対しどのような働きかけをしてきたのか。あるいは今後どのように働きかけていくのかをお伺いをいたします。

 さて、今年度はみやぎ食と農の県民条例第二期基本計画の見直しの時期であり、現在、産業振興審議会農業部会を中心に審議中と伺っております。思い返せば、この計画の裏づけとなる、みやぎ食と農の県民条例は、平成十二年六月定例会において議員提案として県議会に提出されたものでありますが、条例を制定するまで農業農村振興対策特別委員会において議論を重ね、この特別委員会では不肖私が委員長を務めさせていただきました。当時は、国においては三十八年ぶりに農業基本法が改正され、農業農村の持つ多面的機能の発揮や国内生産と輸入を組み合わせた食料の安定供給など、国の農業農村の方向性が示された時期でありました。全国有数の食料生産県である本県としても、国の動きに呼応するとともに、農業農村の振興に向け、県独自の条例が必要であるという声が多方面から沸き上がりました。また、当時、県庁の農政部、水産林業部、商工労働部の三部が統合して産業経済部となったことにより、農という字が消えるとともに、農業農村振興を初め一次産業が後退してしまうのではという危惧の声が生産者はもとより、関係団体、更には消費者からも聞こえてきた時期でもありました。特別委員会では、会派を超えて、あすの宮城の農業農村振興のため熱心な意見を闘わせ、また、岐阜県の岐阜県民食料確保計画や大分県の新農業振興計画、全国で最初の条例を制定した北海道の農業農村振興条例などについて、制定にかかわった関係者と意見交換を行いました。北海道での調査を終えた帰りの飛行機で、間もなく仙台空港というアナウンスで窓の下を見たときに、眼下には、私の地元であり先祖代々受け継がれてきた箟岳山と周辺の水田が見渡されました。私としては、太古から引き継がれてきたこの農地を今後とも未来永劫きちんと残していかなければと、強く心に誓ったことを鮮明に記憶をいたしております。

 特別対策委員会の議論では、農業や農村の視点はもちろん大事であるが、それだけだと農業者や関係者だけのものにしかならない。もっと幅広く県民に理解をされ、また、関心を持ってもらえる条例にしたいという意見を委員皆さんが持っておられ、県民に安全で安心できる食料を供給すること、県食料自給率を推進指標にすること、県民の食料は、全部ではないにしても、できる限り供給するために、主要品目の生産を拡大を図ることなどの基本的な方向を示し、そしてこれらの施策展開が農業の振興につながるという結論を得て、食をキーワードに、県民と農業者が共通理解のもとに一緒になって振興するという観点から、当初案の農業農村振興条例から一歩進んで、みやぎ食と農の県民条例という名称に決定をいたしました。そして、当時の委員各位はもとより、他の議員の御支援、御協力もあり、北海道に続いて全国で二番目となる条例を全会一致で制定できました。また、この条例に掲げた目標を達成するため、県民との共通理解に基づき、おおむね十年後を目標とする食と農の県民条例基本計画を条例制定の翌年の平成十三年十月に策定いたしております。基本計画は、五年後の十七年度に中間見直しを行った後、現行の基本計画である第二期計画を東日本大震災直前の平成二十三年三月に策定をいたしております。平成十三年度に策定した基本計画では、農業のグローバル化や産地間競争の激化の中で、農業県としての地位を確固たるものとするため、従来とは異なった視点と手法により、新たな食と農へのチャレンジが必要との基本的な考え方から、大胆な意識改革と発想の転換を促すための五つの構造改革を提唱いたしております。その五つとは、プロダクトアウト型農業からマーケットイン型農業への転換。生活者や食関連産業など顧客需要を見きわめたマーケティング戦略の展開。技術革新、新しい経営創造にチャレンジする農業経営体の育成。競争力のあるアグリビジネスの展開。美しい、住みよい農村空間の形成とコミュニティービジネスなどによる農村の活性化であります。また、平成二十三年策定の第二期計画では、農業を若者があこがれる魅力ある産業にするという将来像を掲げ、このためには、収入の拡大、他産業との連携など多様な経営の展開、自然環境や生態系との一体感や消費者とのつながりなど、やりがいのある実感を掲げております。

 そこで、お伺いをいたします。

 この五つの構造改革や食と農の目指す将来像の実現に向け、安全で安心できる食料の安定供給を初めとする施策推進方向のもと、農業産出額、県内農産物の生産目標、担い手の育成、農村の多面的機能の発揮などについて推進指標を定め、各種施策を推進してきていますが、策定時からこれまでのそれぞれの指標の到達状況と施策推進の成果についてどのように評価をされているのか、お伺いをいたします。

 次に、基本計画に基づく施策展開に当たっては、米に偏ってきた本県農業から脱却するため、つくったものを売るだけの農業から、顧客の多様な需要を見きわめたマーケットインの発想や、二十一世紀型農業のキーワードである食の安全安心や環境時代を生き抜く技術革新に裏打ちされた経営の創造、また、食と農の距離を接近させるみやぎ型アグリビジネスの拡大、更には雇用を創出し、農村の活性化に寄与できるコミュニティービジネスの視点など、従来とは違った観点から、農業者や関係団体等を支援してきたと思いますが、こうした発想の転換と意識改革が農業者にどの程度まで浸透したと考えるのか、お伺いをいたします。

 更に、前に述べましたように、農業農村の振興に当たって今最も重要なことは、生産者を初め、関係者、県民の食と農業農村に対する理解と支持であります。食と農の県民条例基本計画策定後十四年間を経過しておりますが、残念ながら基本計画の目指す方向については、県民はもとより、農業関係者においても十分に理解されているとは言いがたい状況であります。食と農の重要性が高まり、また、これまで以上に農業農村を取り巻く環境が厳しくなっている今日、農業者、県民団体、行政がそれぞれの責務を果たすことで、基本計画に定める指標を達成することができるものと考えております。

 本県では、平成二十九年に全国和牛能力共進会が開催されることになっておりますが、本県開催に至るまでには、生産者や関係団体、県議会などが一体となった粘り強い誘致活動がありました。共進会では日本一の獲得を目指すとともに、東日本大震災の復興支援への感謝、そして古来から培ってきた我が県の食、文化、歴史、観光などを県内外に発信するため、関係者が一丸となって技術の研さんやPR活動に取り組んでいるところであります。マスコットキャラクターも決定し、去る七日には、二年後の開幕に向け総決起イベントも開催されるなど、共進会成功に向けての熱気が日一日と高まってきております。

 こうした例に見られるように、今後の農業農村の振興においても、農業者、関係者、県民が一体となったみやぎ食と農の県民運動の展開を提唱いたしますが、知事の所見をお伺いいたします。

 基本計画の見直しは、今後、パブリックコメントなどを県民から広く集め、進めるようでありますが、冒頭申し上げましたように、米の需給状況が緩和傾向にあり、また、TPP交渉による本県主要農産物への影響、更には、農協、農業委員会改革など、農業農村を取り巻く環境が一層厳しさを増すなど激動の状況下で、今回の食と農の県民条例基本計画第二期計画の見直しに当たってのポイントをどこに置くのか、今後五年間の本県農業農村の振興方向について、どの点に重点を置いて振興しようとするのか、知事の考えをお伺いいたします。

 以上、五期二十年間務めました県議会議員として最後の質問をさせていただきました。この二十年間を振り返りますと、さまざまな思いが脳裏をかすめ、至らないこと、反省することも多々ありましたが、その都度、議員各位を初め、村井知事並びに執行部の皆様方の御支援、御指導により、何とか今日まで職務を全うすることができました。現在は、老兵は死なず、ただ消え去るのみの心境であります。

 皆様方の今後ますますの御活躍と宮城県の更なる発展を心からお祈り申し上げ、質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 中村功議員の一般質問にお答えをいたします。大綱二点ございました。

 まず大綱一点目、企業誘致と中小企業の振興についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、企業誘致に対する現時点での基本的な方針と戦略等についてのお尋ねにお答えをいたします。

 富県宮城の実現に当たっては、将来にわたり我が県経済が自律的に発展できるよう、国内外の経済環境の変化に左右されない、足腰の強い産業構造の構築が必要であります。このため企業誘致においては、既に一定の集積がある高度電子機械産業や食品関連産業を初め、地域の強みを生かしながら、多くの地元企業との取引拡大が期待され、経済波及効果の高い自動車関連産業のほか、将来の成長が見込まれる航空宇宙関連産業や健康医療関連産業など、八業種を重点分野として位置づけており、みやぎ企業立地奨励金などの各種優遇制度や、我が県が持つ立地環境、住生活環境等の強みを生かしながら戦略的な企業誘致に引き続き取り組んでまいります。

 また、企業誘致の最近の動向としては、プラスチック容器製造のコバヤシや、太陽光パネルメーカーのソーラーフロンティアに始まり、自動車部品製造の中外、自動車用ゴム製品製造の豊田合成東日本、海鮮せんべい製造のスギ製菓など、各種分野にわたる有力企業の立地が決定し、我が県の産業に広がりと厚みが増すものと相当の手ごたえを感じております。

 なお、現在折衝中の企業についてお話しすることは困難でありますが、内陸部におきましては自動車産業や高度電子機械産業、沿岸部においては食品関連産業を中心に引き合いが来ており、今後とも誘致重点八分野の産業集積に向けて努力をしてまいりたいと考えてございます。

 先ほども涌谷の新町長さんが企業誘致関係で御相談に来られました。ぜひ内陸部、涌谷の方にも企業が来るように頑張ってまいりたいというふうに思っております。

 次に、販路拡大への継続的な支援による中小食品加工業の振興についての御質問にお答えをいたします。

 議員からお話のありましたように、中小の食品加工業の販路拡大を継続的に支援していくことが我が県の魅力と認知度を高め、観光客の増加にもつながるものと認識をしております。このため、県では、食産業ステージアッププロジェクト事業を実施し、商品開発や営業力強化に係る専門家の派遣、事業者が取り組む魅力的な商品づくりや販路開拓活動への補助、県内外のバイヤーを招聘した商談会の開催など、商品開発から商談、販売まで一貫した支援に取り組んでいるところであります。また、首都圏での県産品の販売拡大を図るため、七月に東京アンテナショップをリニューアルするとともに今年度から県内事業者を首都圏企業に紹介する営業専任スタッフを二名に増員するなど、東京アンテナショップを拠点に販路拡大に取り組んでおります。更に、関西地区での販路拡大を図るため、今年度から営業専任スタッフを大阪事務所に一名配置いたしました。今後とも、これらの支援を継続的に実施しながら、中小食品加工業の販路拡大に努めてまいります。

 次に、大綱二点目、宮城の農業農村振興についての御質問にお答えいたします。

 初めに、農業施策や貿易交渉の国への働きかけについてのお尋ねにお答えをいたします。

 国の農政改革や貿易交渉においては、国民全体に十分な情報提供や説明を行い、理解を得た上で推進することが大前提であると認識しております。このため、県では、県単独や北海道東北地方知事会、全国知事会などにおいて、国に対し、農地中間管理事業や経営所得安定対策などの施策について、地域の実情を反映した内容の拡充や財源の確保を図るよう要望を行っております。また、貿易交渉に関しては、国民に十分な説明を行い、その理解を得るとともに、一次産業に与える影響を最小限にできるよう慎重に検討し、将来にわたり持続的に発展していけるよう、その対応を強く要望してまいりました。県といたしましては、今後ともさまざまな機会を通して地域の実情を十分に国に伝えながら、生産現場の実態に即した対応がなされるよう引き続き要望してまいりたいと考えております。

 次に、農業者の意識改革についての御質問にお答えをいたします。

 みやぎ食と農の県民条例基本計画では、競争力のある農業経営を実現するため、マーケットインの考え方を取り入れたものであり、県では、みやぎ産業振興機構などの関係機関と連携しながら、農業者に対する研修や専門家派遣といった支援を行ってまいりました。その結果、現在販売金額一億円以上のアグリビジネス経営体が百一まで増加し、先進的経営体として我が県農業を牽引しております。また、六次産業化の取り組みも拡大しており、特に女性農業者が起業する件数は、平成二十五年度末で三百九十一と全国トップレベルとなったほか、農産物直売所の推定売上額も、平成二十六年度では八十八億円と年々増加しております。更に、東日本大震災を契機に、大規模な土地利用型や施設園芸の経営体が誕生し、設立当初からマーケットインを意識した経営を行うなど、発想の転換と意識改革が着実に浸透してきているものと考えております。しかしながら、いまだプロダクトアウト型の経営にとどまっている農業者もいることから、今後とも関係団体と連携をしながら、経営管理やマーケティング能力の向上を目指した支援を行っていく必要があるものと考えております。県といたしましては、農業者の意識改革が更に浸透するよう、引き続き支援を強化してまいります。

 次に、みやぎ食と農の県民運動の展開についての御質問にお答えをいたします。

 我が県の農業農村の振興のためには、農業者、関係者、県民、行政が一体となり施策を推進していくことが重要でありますことから、基本計画に掲げる目標の実現に向けては、農業者を初め、県民の方々の理解を十分得ながら取り組むこととしております。このため、県では、これまで、みやぎ食の安全安心県民総参加運動や、食材王国みやぎ推進パートナーシップ会議を通じた地産地消の運動を展開してきました。また、農業者と消費者が交流し、我が県の農業農村への理解を深めることを目的として開催しております、みやぎまるごとフェスティバルも恒例の場として定着してきており、毎年十万人を超える県民の方々が来場されております。更に、平成二十九年度に開催される全国和牛能力共進会宮城大会においても、関係者が一体となって畜産振興を進めるとともに、県内外からの多くの来場者の方々に、畜産を初めとした農業農村を幅広くPRすることとしております。県といたしましては、今後とも多くの県民が参画できるような取り組みや機会を設け、幅広い支援と支持を得ながら、我が県の農業農村の振興に努めてまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、企業誘致と中小企業の振興についての御質問のうち、企業誘致の成果が偏っているのではないかとのお尋ねにお答えいたします。

 進出する企業は、立地検討に当たり、経営方針を踏まえながら投資コストの抑制、インフラなどの立地環境のよい用地の確保、速やかな事業の進捗、人材の確保など、さまざまな要素を総合的に判断するものと認識しております。このため、企業に対しては、用地の規模や価格、物流インフラ、生活環境などの希望条件に合った適地を県内全域から選定し、関係市町村と連携して誘致に取り組んでいるところですが、希望にかなう適地を提案できる市町村が限られているといった課題があります。こうした課題解決に向け、県では、市町村の事業用地確保を後押しするため、用地造成費用の無利子貸付制度を設けているほか、県内各地の空き物件情報を収集して企業側に紹介しております。この結果、誘致受け入れ場所の現状にかんがみれば、石巻市、白石市、角田市、登米市、栗原市、丸森町、亘理町、色麻町に企業が進出するなど、県北から県南までバランスのとれた立地が進んでおります。県といたしましては、今後とも市町村と連携して、県内各地域への企業誘致を進めてまいります。

 次に、中小企業・小規模企業の振興に対する決意についての御質問にお答えいたします。

 県内の企業数のほとんどを占めている中小企業には県全体の従業員の八五%が従事しており、中小企業は我が県の産業活力の源泉であるとともに、地域のまちづくりなど、地域社会の活性化や県民生活の向上を図る上で重要な役割を果たしているものと認識しております。しかしながら、円安による原材料価格の高騰、求人増による人材確保難、東日本大震災の被災からの本格復旧のおくれや販路の喪失などにより、多くの中小企業は非常に厳しい経営環境に置かれているところです。こうした中で条例が制定されましたことはまことに時宜にかなったものであり、議員各位の御努力に敬意を表するものであります。

 今後の我が県の産業の活性化や地域社会の発展のためには、中小企業・小規模企業の持続的発展や成長が不可欠となります。県といたしましては、条例に基づく基本計画を年度内に策定し、中小企業の経営革新、事業の創出、新技術、新商品開発の促進、将来を見据えた人材の育成確保、国内外における販路拡大などの振興策を商工会等の中小企業支援団体や研究機関、金融機関等との連携を強化しながら、しっかりと取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱二点目、宮城の農業農村振興についての御質問のうち、指標と施策の成果に対する評価についてのお尋ねにお答えいたします。

 みやぎ食と農の県民条例基本計画では、施策の進捗管理と検証を行うため、推進指標を設定しており、第一期計画では、三十五指標のうち約六割がおおむね目標を達成いたしました。第二期計画では、三十八指標のうち約七割が中間目標に到達する見込みであります。

 主な指標のうち、農業の担い手に関する指標については、平成二十六年度における認定農業者は六千百三十八人、農業法人は四百五十三法人、年間新規就農者は百七十五人、アグリビジネス経営体は百一経営体と、いずれも目標を達成する見込みとなっております。これは県と関係機関が連携し、農業者に対し経営の発展段階に応じた切れ目のない支援を行った成果があらわれたものと考えております。多面的機能の発揮に関する指標については、地域住民の協働活動による農地等の保全面積割合が平成二十六年度で七割を超え、目標を達成しております。これは市町村と連携し、農村集落へ多面的機能支払制度などの説明や集落単位の活動組織設立の支援を行った成果があらわれたものと認識しております。

 また、議員からお話のありました、農業産出額や農産物の生産目標については、東日本大震災や農産物価格低迷などの影響により、目標を下回っている状況にありますが、第二期計画後半において目標の達成に向けて、しっかりと取り組んでまいります。

 次に、計画の見直しに向けたポイントと農業農村の振興に向けた重点項目についての御質問にお答えいたします。

 今回の計画見直しに当たっては、震災後に発生した放射性物質対策を含めた食の安全安心の取り組み強化、人口減少社会に対応した担い手の育成確保、経営体の競争力強化、中山間地域等農村の集落機能の活性化などにポイントを置いて検討を行っているところであります。今後五年間の重点事項といたしまして、計画的な放射性物質検査による農畜産物の安全確保、農地中間管理事業を活用した担い手への農地集積、水田フル活用による収益性の高い作物への転換、六次産業化の推進による経営の多角化や高度化などの取り組みを強化してまいります。

 また、都市と農村の交流促進、中山間・沿岸地域への食関連企業などの誘致、近年広域化、深刻化している野生鳥獣による農作物被害対策など、農村の活性化に向けた取り組みも強化してまいります。

 県といたしましては、このような取り組みにより、農業を若者があこがれる魅力ある産業とするため、収益性の高い農業構造の実現と活力ある農村を構築してまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 五十番中村功君。



◆五十番(中村功君) 大変丁寧なそしてまた具体的な答弁ありがとうございました。

 今答弁されましたことの実現に向けて更に努力をいただきますようにお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 五十九番今野隆吉君。

    〔五十九番 今野隆吉君登壇〕



◆五十九番(今野隆吉君) 議長よりお許しをいただきましたので、一般質問に入らさせていただきます。

 先般の豪雨で、地元七北田川を抱えているものですから、馬場橋やらあるいは上谷刈の八木沢堤防の決壊、あるいは野村地区におきましてもけさほど決壊した連絡が入りまして、六時ごろ河川課に連絡しましたところ、当直の方が出てくださいまして、すぐに対応していただいて、仙台土木事務所、本当に、今回の震災で県のそういう担当職員の夜泊まり込みでやってる姿を十日、十一日、拝見させていただきまして、県民が安心して生活できるように配慮していただき、心より感謝申し上げます。ちょっと私も体が不調なものですから、言葉が出ませんけれども、お許し願います。また、今回お亡くなりになりました方々に対しましても、哀悼の意を表したいと思います。

 それでは、私、この約三十年近い議員生活、昭和五十八年当選して以来の、いろいろ議会で感じました思いを初めに述べさせていただきたいと思います。

 私は昭和五十八年の当選以来、県会議員として議会活動を続けてまいりましたが、このたび、次期選挙には立候補せず、今期限りで引退することを決意させていただきました。この間、山本壮一郎知事に始まり、村井嘉浩知事までの四人の知事による県政を、時に励まし、時に厳しく批判をし、県議会議員としての務めを果たしてきたつもりでありますが、今改めて振り返ってみると、まだまだ取り組むべき課題は山積みしております。真っ先に思い出されますのは、やはり、二〇一一年の三月十一日に発生した東日本大震災であります。私自身、政治の原点は命であるという心構えで県政に取り組んでまいりましたが、多くの大切な命が奪われた現実に、無力感に襲われずにはいられませんでした。それでも私はみずからを奮い立たせて、県民の皆様のために、微力ではありますが力を尽くしてきたつもりであります。正直なところ、慢性腎不全によって人工透析を繰り返す日々を送ることになった私自身、初めて命の大切さを身にしみました。そして、長女から腎臓の提供を受け、今こうして議場に立てる幸せをかみしめております。今の私は、まさに生かされている命なのかもしれません。それゆえに、宮城県の医療体制の向上に向けて、もっともっと県議会議員として取り組むべき課題はたくさんあると思いますが、あとの仕事は、同僚議員の皆さん、そして、私に続く新しい世代の皆さんに託したいと思います。

 また、この間、県職員の皆さんに御礼を申し上げます。時に厳しい質問や資料の提供を求めるなど御苦労をおかけしたかもしれませんが、すべては県民の皆さんのためと、お許しを願いたいと思います。

 そして、村井知事、村井県政は、東日本大震災とともに、宮城県の歴史、いや日本の歴史に残るものと思います。後世の人たちの評価に耐える県政となるよう、まず、何よりも復興に向けて引き続き頑張っていただきたいと思います。村井知事のリーダーシップは常に必要とされています。知事の道州制に対する意気込みは高く評価しますが、部下である職員には、まだよく理解されていないようにも思います。他に負けないように職員を育てることも大事ではないかと思います。

 最後になりますが、私を県議会に送ってくださった県民の皆さんに心から御礼を申し上げさしていただきます。まだまだ皆さんのためにやるべき仕事がある中で引退することをどうかお許しください。そして、私を支えてくれた家族と事務所のスタッフにも感謝しなければなりません。ありがとう。

 県会議員としての議会活動からは引退しますが、これからは一人の県民として、政治の原点は命であるをモットーに、宮城県政をしっかりとチェックするとともに、政治活動を続けてまいりたいと存じます。

 県会議員としての最後の一般質問を始めさせていただきます。

 通告に従いまして、重粒子線がん治療装置についてお伺いいたします。

 私の議会中で最もまた思い出に残る一つには、旧石器捏造事件にあります。これは、フランス考古学者で共立女子大学非常勤講師の竹岡先生からの一本の電話でありました。面識のない二人が会うために、東京プリンスホテルのロビーでお互いに週刊誌を持ってそこで会おうという約束で、お会いしたわけであります。そのとき、竹岡先生が話した言葉は、宮城県の考古学は全滅ですよ。そんな話を受けまして、私は、その実態を聞いたときに、そのずさんさに驚かざるを得なかったのであります。以来十年間、県議会でこの問題に取り組んでまいりました。そして、二〇〇〇年十一月五日付の毎日新聞で旧石器捏造事件をスクープして、毎日新聞は日本新聞協会賞を受賞したのであります。当時のNPO法人東北旧石器文化研究所は解散し、やみに葬られました。あれほど騒がれた理事長は、現在、私学幼稚園連合会の某委員長をしているありさまです。県民の税金をむだ遣いしながら、その精査はいまだに行われておりません。

 また、今回、読売新聞が日本新聞協会賞を受賞いたしました。それは、群馬大学病院での腹腔鏡手術をめぐる一連の特集であります。昨年十一月十四日付、腹腔鏡手術後八人死亡、同一医師が執刀と、トップ記事で報道されました。更に、十二月二十二日付、群馬大学病院肝切除で、開腹手術でも十人死亡、同じ医師と報道されました。今、医療の世界は競って先端医療に取り組む陰で、医の倫理が失われております。このことが浮き彫りになったのであります。厚生労働省への報告では、院内の倫理審査を受けていなかった点、遺族に対してインフォームド・コンセント−−説明と同意であります、が徹底していなかった点、費用は保険診療として処理していたため、より医療ミスが拡大したようであります。また、千葉県がんセンターでも患者の死亡が相次いでいることが発覚し、検証しているのが実態であります。

 宮城県では、この群馬大学病院や千葉県がんセンターの事件をどう受けとめ、院内での対策と検証はどうか、お伺いいたします。

 「衛生統計年報」平成二十五年度版では、主な死因別を見ると、県内の死亡者数のうち、悪性新生物、つまりがんでありますが、による死亡数の総数は六千五百四十人であります。読売新聞の宮城県立がんセンター総長の記事によれば、がん拠点病院は県内に六医療機関あり、平成二十五年度実績で、がんの手術件数は六千七百件、化学療法−−抗がん剤であります、は、延べ患者数一万百四十九人、放射線治療は延べ患者数三千七百六人であると記載されています。がん治療には、手術、抗がん剤治療、放射線治療が一般的でありますが、東北では唯一、南東北がん陽子線治療センターで陽子線治療を行っております。陽子線がん治療は、正常組織の障害を減らすことができます。大きな腫瘍に強い放射線を照射でき、放射線に弱い気管の近くにあるがん細胞にも照射でき、がんの種類によっては、仕事や日常生活を続けながら、外来で治療が可能なのであります。また、高齢者の体に負担が少なくした治療が可能なのであります。

 県立がんセンターは一般的な放射線治療だが、この南東北の病院のがん陽子線治療をどう評価しているか、まずお伺いいたします。

 県立がんセンターの放射線治療エックス線、ガンマ線は、がん病巣に達するまでに身体の表面に近い正常細胞にもかなりの影響を与える一方、がん病巣のところでは減弱し、本来の効果を十分発揮できないという弱点があり、時代おくれと言えば失礼だろうか、お伺いいたします。

 宮城県立がんセンターは、東北地方で唯一がん専門のセンターであるために、東京以北から青森まで患者さんが利用されております。最低でも、陽子線治療が可能な装置を設置すべきと思うが、いかがでしょうか。

 更に進化したがん治療用医療装置がありますが、それは、超先進医療の重粒子線がん治療装置であります。山形大学医学部附属病院の次世代重粒子線照射装置は、本年一月に政府予算が決定され、平成二十七年度から三十年度の四年計画で、整備費総額百五十億円でスタートしました。国の予算と山形大学の財政融資資金から借り入れをして、山形県、山形市、県内市町村からの資金支援と民間企業や個人の寄附金で賄うとのことであります。地元民間から約四十億円の資金支援を目標に、平成二十七年度は建物と装置の設計を委託し、その後、装置製作や建物施工工事に着手して、平成二十八年度から三十年度にかけて、装置の調整や消防、医療法などの官公庁許認可を経て、平成三十一年十月、診療を開始するとのことであります。全国の重粒子線がん治療装置は、現在、稼働中のものが四施設、建設中が一施設あります。建設中の施設は、山形大学、沖縄県、大阪府の三カ所であります。

 重粒子がん治療装置は、超伝導回転ガントリーの導入によって、三百六十度の任意の方向からの重粒子線の照射が可能になったのであります。つまり、一カ所集中してピンポイントで行うことができます。超伝導回転ガントリーの導入は、放射線医学総合研究所に次ぎ、世界で二番目とのことであります。よって、従来型装置の固定方向照射方式に比べて患者の身体的負担が軽減され、がん患者へのよりよい正確な治療が可能になったのであります。

 県立がんセンターに重粒子がん治療装置を導入して、県民患者の治療はもちろんでありますが、仙台空港民営化の空港を活用した海外の富裕層を呼び込む手段としていかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。

 次に、復興支援の医学部新設についてお伺いいたします。

 医師不足の東日本震災復興支援として村井知事が安倍晋三首相に要望して、このたび、東北薬科大学に医学部新設が特例で認可されたのは御案内のとおりであります。もともと東北は人口当たりの医師不足だけでなく、地域の医師偏在や診療科目の偏在などがあり、震災で更に顕著になったのであります。医学生の負担軽減のため、県と東北薬科大学は、卒業生の勤務地を被災を受けた東北地方の指定された地域医療機関に十年程度勤務すれば、修学資金の返済を全額免除するとなっております。特に医師の足りない産婦人科や小児科、麻酔科については、県の医療機関に勤務した場合、二年短縮して八年とし、その三診療科の学生を養成して診療科の偏在解消に努めると、知事は今月九日の講演会で述べておりますが、その詳細についてお伺いいたします。

 修学資金制度について、奨学金の資金拠出額が県は八十億円と多い。宮城県出身で占められてしまうんではないか等の新たな偏在が起きるとの心配が起きておりますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 採用予定の教員百七十四人は、東北の病院からは引き抜かないことが条件となっておりますが、東北大学六十四人を含む東北地方から百三十四人の採用の問題はどうなのか、お伺いいたします。

 また、文部科学省と厚生省との連携は十分なのか、知事に所見をお伺いいたします。

 医師の地域偏在、診療科偏在は、医師が勤務地や診療科を自由に選択が可能なため起きたのであるから、現行制度を改め、病院全体を再編すべきと思うが、いかがでしょうか、お伺いいたします。

 岩手県のように、県内の自治体病院を県が引き取って県立病院として大改革をすれば、地域医療の充実や医師の偏在解消、診療科目の適正配置が可能になるが、知事の御所見をお伺いいたします。

 千葉県成田市では、国家戦略特区の枠組みで、国際医療福祉大学と新しいキャンパスを京成電鉄公津の杜の駅前に八十二番目の医学部として新設されたことが、今月四日の市議会一般質問で、市長は、医師や看護師不足を改善し、地域医療の崩壊を食いとめたいと医学部新設を明らかにされました。内閣府によれば、国際的に活躍できる医師の養成を目指した教育を行い、英語による授業を実施するほか、すべての学生が海外での臨床実習を十分経験できるようにするとなっております。成田市と教職員の募集で競合する場合も起きるのではないかと危惧するが、県は積極的に東北薬科大学に対して関与すべきでありますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。

 最後に、今月三日、厚生労働省は、平成二十六年度の都道府県別概算医療費を発表されました。それによると、宮城県の医療費は総額六千八百九十四億で、うち医科入院費は二千六百一億円、医科入院外が二千三百七十四億円、歯科四百六十九億円、調剤千四百三十億円、訪問看護療養二十億円で、医科入院外と調剤を合わせた医療費は三千八百四億円になっております。国民医療費は、患者負担と保険給付で前年度より七千億円ふえて、初めて四十兆円を超えました。平成二十六年に医療機関に支払われた医療費が三十九兆九千五百五十六億円で、宮城県分は六千八百九十四億円で十二年連続過去最高を更新しました。この現状をどう認識しているのか、その対策についてもお伺いいたします。

 また、高齢化で治療を受ける人がふえているため、一人当たりの医療費は七十五歳以上、二十五年度九十二万七千円、二十六年度九十三万一千円と、前年比で〇・五%ふえております。高齢化で現役世代の保険料や税金の負担がふえており、効率的制度の見直しが必要でありますが、宮城県の現状と対策についてお伺いいたします。

 県の総医療費のうち、医科入院二千六百一億円と、医科入院外二千三百七十四億円の診療科目別の医療費についてお伺いいたします。

 医科入院外と調剤を合わせた医療費三千八百四億円の現状と対策についてお伺いいたします。

 更に、価格の安いジェネリックの利用拡大対策はどのように推進しているのかについてもお伺いいたします。

 更に、お金がかからない医療への転換が必要であります。それには、統合医療を推進し、予防医学、エコ医療、セルフケアが重要でありますが、国民医療費四十兆円に対する知事の所感をお伺いいたします。

 メタボリックシンドロームは日本一で、解消対策として、糖質制限の有効性を積極的に活用したメニューを県庁職員食堂に導入すると聞くが、進捗状況はどうなのか、お伺いいたします。

 また、メタボ健診など、特定健診の医療費抑制効果を検証する健診データが約三千七百六十万件が診療報酬明細データと合致せず、検証ができないことが、会計検査院の調査で判明しました。県は、生活習慣病予防対策費などを活用しているが、特定健診など影響は出ないのか、お伺いいたします。

 以上、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 今野隆吉議員の一般質問にお答えいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱二点目、復興支援の医学部新設についての御質問にお答えいたします。

 初めに、医師不足の顕著な診療科の修学資金の義務年限を短縮することについてのお尋ねにお答えをいたします。

 先月三十一日、東北薬科大学の医学部設置が国から認可され、三十七年ぶりとなる新医学部が来年四月に誕生することになりました。震災からの復興や東北地方の医師不足解消等のために特例的に認められたという趣旨を踏まえて、県といたしましても、東北薬科大学と共同で資金循環型の修学資金制度の創設等に向けた準備を進めているところであります。この資金循環型の修学資金は、入学定員百人のうち、我が県の枠として三十人を上限に貸し付けを行い、卒業後の一定期間、県が指定する医療機関への勤務を義務づけることを想定しておりますが、各診療科の中でも特に医師不足が深刻とされる産婦人科や小児科、麻酔科等の専門医を目指す医学生については、修学資金の義務年限を短縮することによって、これら特定診療科への誘導を図ろうというものであります。産婦人科や小児科等の医師を確保することは、少子化対策としても喫緊の課題であり、義務年限短縮による一定の効果が期待されることから、現在、東北薬科大学と検討を進めているところでございます。

 次に、修学資金の活用が我が県に集中して新たな偏在が起きるとの懸念についての御質問にお答えをいたします。

 東北薬科大学の新設医学部における修学資金制度では、入学定員百人のうち、我が県は三十人、東北五県は五人ずつで計二十五人、合わせて五十五人に対して貸し付けを行うこととされております。我が県の三十人については、卒業後の一定期間、医師不足が深刻な各圏域の自治体病院等に優先的に配置することを想定した場合の必要数として設定したものでありますが、各県においても、それぞれ必要とする医師数を確保するために展開している独自の対策に加えて、新設医学部の卒後医師の配置を位置づけることとなるため、今回の修学資金制度に基づく医師配置数だけをもって新たな医師の偏在を引き起こすものではないと認識をしております。

 なお、東北薬科大学においては、入学定員の配置等について、各県の状況に応じて今後とも柔軟に対応していくことは可能であるとの見解を示しているところであります。

 次に、東北地方から多数の医師を採用することについて問題はないのかとの御質問にお答えいたします。

 今回の医学部新設における医師等の確保に際しましては、引き抜き等で地域医療に支障を来さないような方策を講じることが、国の基本方針に明示されております。したがいまして、東北薬科大学においては、採用応募者に対して所属長の同意書を添付させるなど、当該医療機関における診療体制に支障がないよう、一定の配慮がなされておりますが、東北大学を初め東北地方からの採用者が多いことは、後任補充等の間接的な影響を含め、全体的に見れば、地域医療に支障を来す懸念がないとは言い切れないものと考えております。県といたしましては、今後とも、地域医療への影響について注視するとともに、仮に何らかの影響が生じた場合には的確に対応するよう求めてまいります。

 次に、文部科学省と厚生労働省との連携についての御質問にお答えいたします。

 今回の医学部新設に係る基本方針が復興庁、文部科学省、厚生労働省の三省庁合意に基づくものであり、延べ七回開催された東北医科薬科大学医学部教育運営協議会にも各省庁から出席するなど、連携のもとで進められてきたものと考えております。

 次に、大綱三点目、国民医療費の超四十兆円についての御質問にお答えいたします。

 初めに、平成二十六年度の医療費が四十兆円に迫り、宮城県分は過去最高となったことに関する認識と対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が国は、国民皆保険のもと、だれもが安心して医療を受けることができる医療制度を実現し、世界最高レベルの平均寿命と保健医療水準を達成してまいりました。一方で、厚生労働省が発表した平成二十六年度の医療費の動向によれば、我が国の医療費は約四十兆円、本県においても六千八百九十四億円となっており、高齢者人口の増加とともに、医療費が増加しているものと認識しております。国においては、病床機能報告制度の導入や二〇二五年に目指すべき医療提供体制に関する地域医療構想の策定を推進し、更に医療費適正化計画の見直しを含む法改正を行うなど、効率的かつ質の高い保健医療制度の構築に向けた政策を本格化させております。県といたしましても、これら一連の改革の動きを踏まえ、将来にわたる医療費の適正化を図りつつ、良質な医療が適切に提供される体制の確立を目指し、病床機能の分化や連携、在宅医療の推進、医療と介護の連携強化など、限られた医療資源を有効に活用する施策を推進してまいります。

 次に、後発医薬品の利用拡大対策の推進についての御質問にお答えいたします。

 後発医薬品については、ことし六月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針二〇一五において、その数量シェアを平成三十二年度末までに八〇%以上にするという目標が示されたところであります。県では、後発医薬品の使用拡大を促進するため、医師会や保険者等との連絡会議や医療関係者を対象としたシンポジウムを開催し、後発医薬品の有効性や安全性について認識を深めていただくとともに、県民に対しては、各種イベント等を通じ、普及啓発に努めてきたところであります。加えて、市町村等の保険者では、後発医薬品に切りかえた場合の自己負担額の差額をお知らせする取り組みを実施しており、県といたしましても、財政支援を行っているところであります。こうした取り組みなどにより、ことし三月末時点の我が県の後発医薬品の数量シェアは六〇・六%と、前年同月から七ポイント以上の伸びを見せております。今後も関係機関と連携し、医療費の一層の削減に向けて、県民の後発医薬品、ジェネリックに対する理解促進向上と使用促進を図ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 総務部長山田義輝君。

    〔総務部長 山田義輝君登壇〕



◎総務部長(山田義輝君) 大綱三点目、国民医療費の超四十兆円についての御質問のうち、糖質制限の有効性を生かしたメニューの県庁食堂への導入についてのお尋ねにお答えいたします。

 現在、県では、行政庁舎二階食堂において糖質の低い食材や調味料等を使って糖質を制限したメニューの提供を始めることで、食堂事業者と鋭意調整を進めております。提供に当たっては、メニューを選択する際の参考として、糖質減メニュー等の表記を掲示することとしており、現在、十月からの提供を目指して、食堂事業者において、レシピや工程、食材の確認等の準備を進めているところでございます。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱一点目、重粒子線がん治療装置についての御質問のうち、群馬大病院の腹腔鏡手術事件をがんセンターとしてどう受けとめ、院内で対策と検証をどう行ったのかとのお尋ねにお答えいたします。

 がんセンターにおいては、腹腔鏡を用いた手術を胃と大腸では実施しておりますが、群馬大病院の医療事故に見られた肝臓や膵臓の手術は実施しておりません。がんセンターでは、群馬大病院の医療事故について、高度医療の信頼性を損なう大変残念な事例であり、組織的な取り組みやガバナンスのあり方に問題があったと受けとめております。具体的な対応策としては、医師個人の責任にゆだねるのではなく、組織的な対応に主眼を置くことを再確認し、万一死亡事案等が発生した場合は、これまでと同様に、院内の医療安全管理委員会が原因の調査及び究明を適切に実施することとしております。また、群馬大病院の医療事故を契機として、新たな手術手法を用いるときには必ず倫理審査委員会に諮ることを、院内の会議で確認したと伺っております。

 次に、がん陽子線治療への評価についての御質問にお答えいたします。

 陽子線治療につきましては、東北の一カ所を含め、国内の十医療機関において実施されていると承知しております。がん治療においては、がんの部位、ステージ及びがん種ごとに、どのような方法が最も有効であるかを検討した上で治療を行うものであり、陽子線治療は、症例によって有効な治療であるものと認識しております。

 次に、エックス線等の放射線治療については時代おくれの治療法ではないのかとの御質問にお答えいたします。

 がんセンターでは、平成二十五年十月から強度変調放射線治療にCT装置を加えたトモセラピーを導入しております。これはコンピューターを使用して放射線の方向や強度を変調させ、正常組織への線量を抑えつつ、腫瘍部分に集中して放射線を照射できる手法であり、十分な効果をもたらす最先端の治療法であると認識しております。

 次に、がんセンターに陽子線治療を行うための装置を導入すべきとの御質問にお答えいたします。

 陽子線治療装置の特徴は、病巣に集中して放射線治療を行える点にありますが、がんセンターが導入したトモセラピーも、エックス線を活用しながら、同様に腫瘍部分に集中して放射線を照射できる装置であるとされています。各放射線装置の優位性についてはそれぞれの学会等で検討がなされており、がんセンターにおいても、その動向と症例の蓄積を見きわめながら、どのような装置を整備すべきかについて引き続き検討されることとなります。

 次に、がんセンターに重粒子がん治療装置を導入し、県内患者にとどまらず、海外の富裕層を呼び込んではどうかとの御質問にお答えいたします。

 重粒子線治療につきましては、国内の四医療機関に設置され、東北では、山形大学医学部による設置計画が進行しております。がんセンターが加盟している東北がんネットワークにおいては、患者がお住まいの地域にかかわらず、山形大学医学部の重粒子線治療装置などを利用することができる広域がん放射線治療ネットワークが構築されており、この装置は、東北全体で多くの方に利用されるものと認識しております。がんセンターへの重粒子線がん治療装置の導入については、山形大学医学部が整備する装置の国内外の利用状況等を踏まえながら、慎重に検討していくことが必要であると考えております。

 次に、大綱二点目、復興支援の医学部設置についての御質問のうち、現行制度の改正による病院再編や、自治体病院の県立化による医師の適正配置等についてのお尋ねにお答えいたします。

 地方の自治体病院や診療所等における勤務医確保や、医師不足の深刻な診療科の医師数の増加については、国において、その解消のために制度改正を含めた実効性のある対策を講じるべきであると考えており、機会をとらえて国に要望を行っているところであります。県といたしましては、これまで、自治医科大学卒業医師の配置や医学生修学資金等貸付事業のほか、全国から医師を募集するドクターバンク事業などに取り組んでまいりました。更に、平成二十九年度からの実施が予定されている専門医の育成、認定に関する新たな制度の創設にあわせ、修学資金の償還免除条件と専門医資格の取得を両立させるようなキャリア形成支援を図りながら、県内各地域の医療機関へ必要な医師の配置が可能となるシステムの構築に向けて検討を進めているところであります。こうした取り組みに加え、新設される医学部の卒後医師もこのシステムに位置づけることにより、現在の自治体病院と県立病院の枠組みや役割を維持しながら、医師の地域や診療科による偏在を解消し、地域の医療機関に対して適切に医師を配置できるように努めてまいります。

 次に、他県における医学部新設と教職員の募集において競合した場合、県として積極的に東北薬科大学に関与すべきと思うがどうかとの御質問にお答えいたします。

 千葉県成田市における医学部新設構想は、世界最高水準の国際医療拠点をつくるという国家戦略特区の趣旨に基づき、国際的な医療人材を育成するものであり、東北薬科大学とは、設置の目的や医学部の性格が根本的に異なり、募集に係る教職員の資質等にも違いがあるものと認識しております。また、開学時期は、東北薬科大学が来年四月、成田市における医学部は平成二十九年四月とされているとともに、成田市の医学部新設に係る国の方針においても、教員等の確保に際し、特に東北地方の医学部新設への影響に十分に配慮することが明示されていることから、教職員の募集に関し競合等が生じる懸念はそれほど大きくないのではないかと考えているところです。県といたしましては、東北薬科大学の新設医学部が東北の地域医療に貢献する医師を育成するという使命を果たしていけるよう、今後ともしっかりと取り組んでまいります。

 次に、大綱三点目、国民医療費の超四十兆円についての御質問のうち、高齢化に伴う現役世代の負担増に対する制度の見直しについてのお尋ねにお答えいたします。

 七十五歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度の財源については、税が五割、現役世代からの支援金が四割、高齢者の保険料が一割という負担割合が法律で定められております。県内の後期高齢者一人当たりの概算医療費は、平成二十五年度、二十六年度とも約八十二万八千円で、ほぼ同額であり、全国平均を下回っておりますが、今後、高齢化の更なる進展に伴い、医療費の伸びが見込まれており、税や支援金の負担も増していくこととなります。このため、県では、第二期宮城県医療費適正化計画を策定し、県民の健康の保持増進や医療の効率的な提供の推進に取り組んでいるところです。また、国では、国保において健康増進や重症化予防の取り組み状況などに応じて交付金を配分する保険者努力支援制度を創設することとしており、県といたしましても、市町村と連携し、この制度を活用しながら、医療費の適正化や保険財政の安定化に努めてまいりたいと考えております。

 次に、医科入院と医科入院外の診療科目別の医療費と、医科入院外と調剤を合わせた医療費の現状と対策についての御質問にお答えいたします。

 国が毎年公表する概算医療費の年度集計結果には、県別の医科入院と医科入院外に係るそれぞれの診療科目別の内訳が示されておりません。また、病院の医療費については、診療科目別ではなく、施設ごとにまとめて集計され、診療所の医療費についても、複数の診療科を標榜する診療所の場合には、すべての医療費が一つの登録診療科目の医療費として集計されることとなっております。このため、平成二十六年度の県の総医療費について、診療科目別の正確な医療費を把握することはできませんが、県で把握することができる国民健康保険制度と後期高齢者医療制度に係る平成二十六年度の診療所の医療費を診療科別に集計いたしました。医科入院の医療費は七十一億六千八百万円であり、内科三十三億七千百万円、循環器科十五億五千五百万円、眼科七億七千八百万円の順となっております。医科入院外の医療費は八百八十八億五千七百万円であり、内科五百二十億九千九百万円、眼科八十六億七千六百万円、整形外科八十五億六千四百万円の順となっております。また、医科入院外と調剤を合わせた医療費については、その伸び率が二%であり、全国計の一・六%をやや上回る状況となっております。

 県といたしましては、第二期宮城県医療費適正化計画に基づき、生活習慣の改善や健康づくりによる病気の予防のほか、後発医薬品の使用促進などを図っているところであり、今後とも、医療費のデータを分析しながら、継続して医療費適正化の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、国民医療費が四十兆円に達する現状についての御質問にお答えいたします。

 少子高齢化が進展する中、医療費が増大し続けることは、負担と給付のバランスや社会保障制度の持続可能性などの観点から懸念すべき状況であると認識しております。県といたしましては、地域医療構想の策定後、第三期の宮城県医療費適正化計画を策定することとなりますが、引き続き、生活習慣の改善等による病気の予防や早期発見・早期治療など、県民の健康の保持と在宅医療の推進や後発医薬品の使用促進など、医療の効率的な提供という方向性のもと、地域医療構想との整合性を十分に図りながら、医療費の適正化に向けて積極的に取り組んでまいります。

 次に、医療費抑制効果の検証に国のデータを活用できないことについての御質問にお答えいたします。

 県では、メタボリックシンドローム該当者や予備軍の減少を図るため、特定健診や特定保健指導のデータを活用して現状の把握に努め、県民の生活習慣改善に向けた取り組みを進めているところです。今回、会計検査院の調査で不備が判明した厚生労働省のシステムは、特定健診のデータと診療報酬明細書のデータを照合することで、特定健診による医療費抑制効果を検証しようとするものです。このような検証は、我が県の生活習慣病予防対策を効果的に進める上でも重要であることから、今後の国の対応を注視するとともに、県として、特定健診のデータを活用したメタボ対策に更に取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) 御答弁ありがとうございました。

 十三日の日曜日の日経の医学部経営削減という大きな、政府で今現在検討していまして、その中で、私は文科省と厚生省との関係です、知事が答弁あったんですが、この辺をはっきりと、これからいろいろ膨張するために削減するという記事だと思うんですが、検討に入るんですか。これは知事の方に情報としてどの辺まで入っているのか、お伺いいたします。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 私も、その情報は新聞で得ただけでございます。ただ、今回の東北薬科大学さんの認可がおりる際の条件として、将来、定数減にしっかりと対応できるようにしなさいということでございましたので、当然我々といたしましては、東北大学も含めまして、いずれ定数が減になっていくだろうというような予測はしていたということでございます。今百人が百三十五人だったでしょうか、東北大学定数ふえておりますが、これも一時的なものというふうに思っておりまして、いずれは定数がもとに戻っていくものだというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) 県内で病死やらあるいは老衰等で亡くなっている方は、年間、平成二十六年度の数字ですが二万二千八百五十四名亡くなっておるんです。そのうち六千五百四十人が悪性の新生物、がんで亡くなってんです。これをどうとらえていらっしゃいますか、お伺いいたします。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) がんによって亡くなられる方が非常に多い状況が続いているということを重要視いたしまして、県としてもがんに対する対策ということで取り組んでいるところでございます。計画についても策定いたしまして、早期発見から治療までということで総合的に取り組んでいるという状況でございます。



○議長(安藤俊威君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) 亡くなっている方が二万二千、老衰とかあるいは事故死を引きますと二万人が亡くなってんです、この病気で。これもう少し真剣に考えないと、三・一一東日本大震災で一万人ですから。年間二万人亡くなってる、この大きな数字をどのようにとらえていますか。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) これにつきましては、国においても非常にがん対策に力を入れていかなければいけないということで、がん対策基本法というのが成立いたしまして、宮城県でもがん対策推進計画というものを策定をしてございます。これは平成二十五年三月に第二期として計画を策定してございます。重点的にがん対策に取り組んでいくということで、いろんな御意見を聞きながら、まずがん検診の受診率を高めていくとか、あるいはがん診療機能を強化していくということで総合的に取り組んでいるところでございます。



○議長(安藤俊威君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) 今現在がんセンターで行っている放射線治療は非常によくなって、治るがんはふえております。しかしながら、治った後の障害が大きな問題となっておりまして、亡くなっていくと。せっかくがんが治ったのに、副作用で亡くなっていってんですよ。ですから、私は、重粒子治療はこの障害を受け入れれるわけですから、従来の放射線治療は効果がないがんでも、この重粒子を有効に活用できるんです。ですから、県内にも重粒子線の治療装置は必要でないかと思うんですが、改めて、知事にお伺いします。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 重粒子線が非常に効果があるということ私も承知をしております。東北大学の先生も重粒子線を置きたいという思いを持っておられまして、県としても国の方といろいろ調整した経緯はございましたが、結果的には総合的な判断として、山形県にということになったわけでございます。ただ重粒子線の一つ大きな課題といたしましては、保険適用外になってございますので、かなりお金に余裕のある方でないと、なかなか治療を受けれないということがございます。そういったこともあって、がんセンターの方にはガンマナイフを入れて、保険適用でどなたでも受けられるものをまずやはり県民のためということで導入さしていただきました。将来的な課題として、重粒子線というものが保険適用になる可能性も十分ございますので、しっかりと、今野先生のそういった御質問を受けまして、将来の検討課題とさせていただきたいと、頭の中にしっかり入れておきたいというふうに思います。



○議長(安藤俊威君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) 重粒子線というのはピンポイントでやるんです。今のがんセンターはびやっと射つというんです。ですから、正常な細胞までやられちゃうんで、やはり、六千五百人亡くなってるんですから、各県もそうなんですから、純粋に山形にあっただけでなく各県におかないとだめなんです、これは。そうすれば、自費でなくて高額医療費になって保険がきくようになりますんで、その辺、最後にお伺いします。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) これから、今野議員の最後の御質問でございますので、しっかりと重く受けとめながら、よく東北の他の県知事さんとも話を進めていきたいというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 暫時休憩いたします。

    午前十一時四十七分休憩

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    午後一時一分再開



○副議長(渥美巖君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。四十三番内海太君。

    〔四十三番 内海 太君登壇〕



◆四十三番(内海太君) 私は、通告をいたしておりました二カ件について、若干の意見を申し述べつつ、当局の所信をただしたいと思います。

 先週末、台風十八号による記録的な豪雨により、茨城県を初め北関東各県、宮城県を中心に、東北各県が甚大な被害を受けました。人的被害は、宮城県の二人を含め死亡七人。倒壊や床上・床下浸水による家屋、農地及び農作物の被害は甚大。河川の決壊、道路流出、がけ崩れ、上下水道、電気通信施設等のインフラにも多大な被害を与え、現在、懸命に復旧作業が進められております。本県においても、大崎、栗原、仙台市、大和町等で甚大な被害をこうむりました。

 改めて、犠牲となられた皆様に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞い申し上げます。

 県を初め、各防災機関、自治体の昼夜を分かたず救助・復旧作業に取り組んでこられましたことに深く感謝申し上げます。台風シーズンでありますので、一日も早く応急復旧を進めるとともに、激甚災害の指定を受け、本格的な復旧されるよう強く望みます。今回の災害は想定を上回る豪雨によるものですが、堤防が決壊するまで、避難勧告を出さなかった自治体、欠陥を指摘された河川堤防をそのままに放置したことや、水位観測計が故障のまま放置されていたことなど、県の河川管理上の問題点も指摘されております。車を運転中に激流に流され犠牲となられた二人の走った道路の交通規制はどうだったのかも指摘されております。今回の災害をあらゆる面から検証し、次の災害に備えることは重要です。

 東日本大震災からはや四年半が過ぎました。改めて犠牲となられた皆様に謹んで哀悼の誠をささげますとともに、被災された皆さんに心からお見舞いを申し上げます。一日も早くもとの生活を取り戻されるよう祈っております。復興の加速になお一層全力を傾注しなければと決意するものです。ことしも引き続き国内外から多大の御支援と励ましをいただき感謝申し上げます。その支えにより、ふるさと宮城は、復興は急ピッチに進められております。困難な中、力強く歩みを前に進めている人、しかし一方では今なお仮設住宅等で不自由な生活を余儀なくされてる方も多く、復興は、道半ばです。被災地に住んで、毎日、被災者の皆さんと向き合っている一人として、胸の痛む思いです。今年度は震災復興計画に掲げた再生期の二年目に入りました。ここに来て、被災自治体間でも復興の進捗状況に大きな格差が生じており、その原因を詳しく分析して、支援の手を差し伸べ、ことしこそ、確かな手ごたえが感じられる復興の年になるよう望んでやみません。

 質問の第一は、知事の政治姿勢についてであります。

 公職選挙法の改正により、来年の参議院議員選挙から、選挙権年齢が十八歳に引き下げられました。喜ばしい限りであり、新有権者がその一票を確実に行使されるよう、環境をつくることも大事であります。それには選挙で選ばれる者や政党がいかに有権者に信頼される政治行政を推進するかにかかっておりますが、今日、若年齢層の投票率の低さを見るにつけて心配でなりません。学校教育における有権者教育も重要になってまいります。

 まず、十八歳に引き下げられた選挙権年齢についての所感をお尋ねいたします。学校教育における有権者教育をどのように進めていくのか、お尋ねします。

 このことによって、成人年齢の引き下げはどこまでするかという問題が大きくクローズアップされ、民法改正によって、大人を十八歳以下とする検討が与野党や政府内で行われております。九月二日、自民党の成人年齢に関する特命委員会で、飲酒、喫煙も十八歳から認めるべきとの提言案は、健康や教育への影響が大きく、多くの委員の反対があり、提言案をつくり直すことになりました。これは、選挙権年齢が十八歳以上という世界の流れに沿って、憲法上の成年だけを見切り発車で引き下げたもので、そのために、民法や未成年者の飲酒、喫煙を禁じる法律などの成年をどうするかが置き去りにされていることが問題と言えます。この点について、知事及び学校教育を所管とする教育長の所感をお尋ねいたします。

 国会では、政府が提案した安全保障三法案が審議されています。この法案は、先の大戦の反省に立って、再び戦争をしないと誓って制定した平和憲法のもとに貫いてきた専守防衛の原則から、戦争のできる国へと百八十度転換する大問題の法案です。六月四日、衆議院憲法審査会で、自民党など各党推薦で参考人招致された著名な憲法学者三人全員が、集団自衛権を行使可能とする安保法案はいずれも違憲と断じ、法案の撤回を主張しました。集団自衛権行使を認める新三要件は、憲法解釈を便宜的、意図的に変更するものであり、政府の統治を憲法に基づき行う原理である立憲主義に反するものです。国会審議を重ねるたびに、違憲問題、新三要件、後方支援、グレーゾーン等について問題点が明らかにされ、国民世論も、わかりにくいが八〇%を超え、本国会成立反対は八〇%、法案反対が賛成の二倍の六〇%となっており、国会周辺や地方でも、男女を問わず若者から戦争経験者まで全国的な安保法案反対のうねりが広がっており、当宮城県でも集会やデモ行進の街頭行動が毎日行われております。

 本議会では賛成少数で否決され、残念でしたが、県内自治体においては、安保法制反対や慎重審議を求める意見書が、栗原市、登米市、村田町、名取市、美里町、蔵王町、涌谷町、大崎市で議決されております。全国の憲法学者の多くが反対の行動を起こし、内閣法制局長官経験者、元最高裁長官も違憲の発言をしています。日弁連は、組織を挙げて違憲法案に反対の運動をしており、県内でも日常的に取り組んでいるなど、本県でも全国と同様の世論となっております。

 参議院の審議が大詰めを迎えておりますが、政府・与党は、国民の反対や疑問に耳をかさず、国会審議でも答弁は迷走を続け、法案の問題点が明らかになって、もはや撤回するしかないにもかかわらず、衆議院と同様の強行採決をもくろんでおります。私は、良識の府である参議院において徹底審議の上、廃案となりますことを願っております。

 県民の中には、あの大震災で命をかけて救助・救援に当たった自衛隊員が戦場で命の危険にさらされてはならないという声も広がっています。安保法案に対する知事の所見と県民の声をどのように受けとめているか、お尋ねいたします。

 質問の第二は、東日本大震災からの復興の加速化についてであります。

 八月三十一日、気仙沼市本吉町の大谷地区住民でつくる大谷地区振興会連絡協議会と大谷里海づくり検討委員会のメンバーは、防潮堤を内側に移し、砂浜を最大限確保するため、国道四十五号を兼用堤にすること、後背地もかさ上げして、海側にある道の駅大谷海岸を移転させることなど、八項目について気仙沼市長に要望書を提出しました。これに対して、菅原市長は、国道四十五号の兼用堤は、国が難色を示すが、県と一緒に要望して実現させないと、住民の要望に賛同しました。一方、原形復旧としたはまなす海洋館下の防潮堤については、国、県には認められないとして別の方策が必要との認識を示したと聞き及びました。これまでに、私は、本件について一般質問や所管委員会で、県の対応について何回かただしてまいりました。旧防潮堤は、林野庁所管となっており、砂浜も確保すると防潮林が消滅するため、国交省への所管がえを前提に計画を進め、砂浜を確保するため、単独でセットバックする案を提示しておりました。しかし、理解が得られず、国道四十五号と背後地盤のかさ上げを含めた計画案が求められておりました。国交省は、市のまちづくり計画が示されない限り、国道四十五号のかさ上げの可能性の可否については明言できないとの方針のため、デットロックの状態である旨の答弁を繰り返しておりました。昨年十二月、地元の若者を中心とした大谷里海づくり検討委員会が発足、大谷海岸海水浴場と道の駅大谷海岸を地域の核としたまちづくりを進めたいとして精力的に検討を重ね、さきに述べた八項目によるまちづくりの具体案を策定しました。大谷地区において震災前以上の地域の活性化を目指し、将来の地域の存続をかけて取り組んだ情熱に敬意を表するものであります。検討委員会の芳賀会長は、甚大な被害があった大谷地区をよくしようという皆の思いが形になった。要望を一つでも多く実現したいと語っております。私も同感であります。今後の対応策は国道四十五号兼用堤について国道管理者との協議、鉄路復旧を断念してBRTで復旧すると明らかにしているJRとの調整、まちづくり計画の事業化の可能性について、市との連携を図っていくことが大切と考えますが、今回の地元提案に対する評価と今後の対応策について所信をお尋ねいたします。

 大島島民の長年の悲願であった大島架橋は、大震災の影響で事業の推進が大幅におくれるものと心配しておりましたが、大島が長期間にわたり孤立したことを踏まえ、改めて命の橋としての役割が大きく評価され、気仙沼市の復興のシンボルとして位置づけられ、本土側、架橋本体、大島側の工事も順調に推進され、二十七年度末では、波板工区五七・八%、大島工区が七〇・一%となっています。二十七年度末では、交付金、補助事業とも復興枠の対象となり、県負担はゼロという財源の裏づけがあったことが幸いしました。ところが、今年度になって、波板工区の事業の変更に伴い、事業費が当初の四十億から一・六倍の六十四億となり、現在、県の大規模評価委員会に再評価を諮問しております。その調書によれば、道路幅員十メートルから十・五メートル、設計速度五十キロから六十キロ、計画交通量一日三千五百台を四千百台から五千五百台としております。本工事費が労務費、資材単価の高騰により八・六億円増、用地費及び補償費が十四・一億円増で、これは補償物件の増、補償単価の上昇によるもので、事業採択時から四年半経過した被災地の状況から見ればやむを得ないと考えます。ただ、完成年度が三十年度に見直されたことによって、三十年度全線供用開始に間に合うのかという心配があります。今後の事業推進についてお伺いいたします。

 二十五年九月に発注済みの架橋本体工事の進捗状況はいかがですか。大島側の終点となる磯草浦ノ浜地区は、防潮堤の高さや県道のルートをめぐり住民合意が進まず、心配でなりません。現状の状況と今後の方策についてお尋ねいたします。

 浪板工区のように大島工区についても、今後事業や事業費の見直しが考えられるか、お尋ねいたします。

 四年半の歳月が経過した被災地では、つち音も高く復興へと前進が図られ、各地からうれしい情報が多く寄せられるようになり、また、訪問をするたびに町の様子が大きく変わっていることに驚くことが多くなって、インフラや復興まちづくりが着実に進捗していることが実感できます。しかし、今なお約五万七千人の方々が仮設住宅で不自由な生活を余儀なくされており、復興はいまだ道半ばです。特に、自治体間の格差が大きく拡大しているのは問題です。無論、被災地の被災の大きさ、用地の問題、資材の不足高騰、人手不足等、多くの要因のためとは理解しつつも、住んでいるところによって余りにも大きな格差が生じていることは、不平等、不公平であり、看過できません。特に災害公営住宅、防災集団移転、土地区画整理事業、宅地再建に係わる事業が顕著になっております。災害公営住宅について、例えば、亘理町や岩沼市が一〇〇%の完成率、一方、一〇%台の気仙沼市、名取市、南三陸町、七ヶ浜町であり、極端に格差が広がっております。一〇%台の自治体のおくれの原因、年度ごとの見通し、県の支援策についてお尋ねいたします。

 三陸道の整備促進は沿岸住民の悲願であり、これまで沿線挙げて運動してまいりました。東日本大震災で寸断された大動脈国道四十五号が機能麻痺、救助・救援、復旧活動に大きな支障を来したこと、一方、供用開始していた三陸道路の果たした役割が改めて評価され、二十三年十一月、三陸沿岸の復興のリーディングプロジェクトとして、三つの道路を一路線、三陸沿岸道として全線が事業化されました。以来、復興予算を投入し、順調に事業が進められ、今年度末、登米志津川道路、登米東和ICから(仮称)志津川ICの開通を皮切りに、歌津本吉道路(仮称)歌津北ICから(仮称)本吉IC、本吉気仙沼道路二期、気仙沼道路(仮称)気仙沼港ICから(仮称)唐桑南ICの十九・三キロを除いて、三十一年度までに開通予定となっています。災害や急病から命を守るハイウエーとして、復興の加速、物流のスピード化、観光客の誘致等、地域の振興に大きな期待となっており、当面未公表区間の一日も早い公表が望まれますが、いかがですか。

 気仙沼市を初め地元住民から要望が強い、(仮称)大谷ICから(仮称)気仙沼IC間に(仮称)階上ICの設置については、これまでも国交省に再三にわたり要望しており、実現に向けた感触が得られておりますが、確実に実施されるよう、更なる取り組みの強化が求められますが、いかがですか。

 三十一年度開通予定の(仮称)気仙沼ICから(仮称)気仙沼港IC、未公表の(仮称)気仙沼港ICから(仮称)唐桑南ICまでのうち、気仙沼湾横断橋の終点となる(仮称)大島ICまでの開通を大島架橋の供用開始となる平成三十年度に同時に開通となるよう、前倒しできればと考えてます。そうなれば、大島架橋のアクセスの利便性が一層高まり、投資効果が大いに期待されますが、いかがですか、三点についてお尋ねいたします。

 去る七月二十三日、気仙沼市長を会長とする気仙沼高等技術専門校存続を求める会が、二十八年度を初年度とする県職業能力開発計画及び県立高等技術専門校整備運営プランの見直しに当たっては同校の存続を明記されたい、地域の実態に即した学科設置の検討について県に要望。対応に当たった県経済商工観光部の宮川次長は、審議会で検討するが、地域の人材育成の場として重要であり、廃止は考えていないと答えたと聞いております。また、県はプラン改定に当たり、八月二十七日第一回審議会を開き、東日本大震災からの復興をより確実なものとするため、本プランの計画期間内は気仙沼を含む現五校体制を維持する、地元の若者が地域に貢献できる人材の育成、社会や雇用情勢の変化に柔軟に対応しながら、施設内訓練科の新設、再編を行うなどの基本方針を示しており、時宜を得た基本計画と評価いたします。これらの一連の県の方針を踏まえれば、気仙沼校の存続は図れることは間違いないと考えてよいのか、また、地域の実情に合った訓練科目の新設等も十分検討されることを望みますが、いかがですか、お尋ねいたします。

 JR東日本は、七月、JR気仙沼線、大船渡線の復旧について、沿線自治体首長会議において、代替運行しているBRTの継続による本格復旧することを提案しました。両線にかかわる気仙沼市長を除く気仙沼線、登米市長、南三陸町長、大船渡線、大船渡市長、陸前高田市長は、鉄路での復旧は、費用負担、まちづくりが一層おくれるなどの理由から、さまざまな課題があるものの、BRTの復旧の提案を受け入れることとしました。アクセスの利便性、きめ細かいルート設定、専用道の割合をふやすこと、特急、急行の運行、終着の延長等、それぞれの市町が住民の意見集約を行い、次期会議に提案すると聞いております。気仙沼市は、JRが民間企業である以上、提案は重く受けとめている。しかし、BRT継続だけでは了承できない。大量輸送できる鉄路が担っていた地域振興や観光振興機能回復で新たな施設等、ハード、ソフト両面の取り組み、三陸沿岸道での高速バスの運行等、JRに求めていく。沿線は復興まちづくりが着実に進んでおり、市民の意見をJRとの協議へ反映させながら、年内に決着させたいと述べております。JR東日本の提案に対する各首長の考え方が明らかにされました。まずは、今回の提案をどのように評価しているか。また、今後は、沿線市町との十分な連携のもとに対応されることを望んでやまないのですが、所信をお尋ねいたします。

 これまで私は、気仙沼−一ノ関経由の仙台直通列車の往復を求めております。期成同盟会はこれまで何回も取り組んでまいりましたが、残念ながら実を結んでおりません。これらの状況を考えると、気仙沼−一ノ関−仙台間の直通列車の価値は大きいと考えます。その実現に一層努力してほしいのですが、いかがですか、お尋ねいたします。

 去る二月議会の一般質問において、一月末時点の農地の復旧は平均八二%に対して、気仙沼市、南三陸町四六%と極端に低く、農家やJA関係者から何回も厳しく指摘されております。これまでも一般質問や委員会で取り上げ、当局に改善を迫ってまいりました。年度内に八三%、二十七年度末で九〇%、二十八年度まで完成するとの答弁がありました。しかし、八月末現在で県全体で八七%となっているのにかかわらず、八三%予定に対して六三%と低迷していることは理解できず、まことに遺憾であります。おくれている理由は何か、サバ読みの見通しではなく、確実性のある見通しを示されたいのですが、いかがですか。

 また、何とか復旧したものの、農地の復旧の工事の品質が悪いとの指摘を受けており、これも問題であります。竣工検査等現場でしっかりやられていのか、お尋ねいたします。

 県内の産業は、グループ補助金を初めとする各種支援施策が継続的に実施され、復興に向けて着実な歩みを進めております。しかし一方で、施設、設備が復興しても休業中に失った販路を取り戻すことは難しく、また、今なお放射能の風評被害が再建に大きな足かせとなっております。人手不足も深刻で、生産も回復できないというトリプルパンチに遭ってる水産、食品加工の現状で、約八〇%の事業者が震災前の売上水準に達してないという現状があります。過日、NHKの特集番組でも報道されております。私の地元の状況も同様であります。加工団地も整備され、これから続々と再建される事業者のことを考えますと、心配でなりません。県は、これまでも、特に新年度から多彩なメニューを用意し、事業費を増額して意欲のほどを示しております。水産都市活力強化対策支援費、県産品風評対策強化費、食産業ステージアッププロジェクト推進費、県産品販路開拓支援体制強化費、輸出基幹品目販路開拓費、食の安全確保対策費等の事業費に力を入れて取り組む決意があらわれております。評価するものです。これまでの取り組みの成果として、販路確保対策、新商品の開発に具体的にどうだったのか、また、費用対効果は十分だったのか、その検証状況をまずお伺いいたします。

 グループ補助金や各種制度を利用した事業者の販売状況の調査も必要と思いますが、いかがですか。その結果を次年度以降の施策に反映することが重要です。家族経営等の小規模企業は、これらの支援制度を利用したくもできないのが現実です。被災地の振興事務所に常駐体制をとり、身近で日常的に相談、指導に当たる仕組みをつくることがより実効が上がると考えますが、いかがでありますか、お伺いして、私の質問を終わります。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 内海太議員の一般質問にお答えをいたします。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、知事の政治姿勢についての御質問にお答えいたします。

 初めに、選挙権年齢の引き下げについてのお尋ねにお答えいたします。

 選挙権年齢の十八歳への引き下げについては、公職選挙法等の一部を改正する法律において、六月十九日に公布されております。今回の改正は、男女の選挙権年齢が二十歳に引き下げられて以来七十年ぶりのものであり、来年夏に予定されている参議院議員通常選挙からの適用が確実視されているところであります。今回、選挙権年齢が十八歳に引き下げられることにより、若年層の政治への関心や政治参加意識、ひいては、民主主義に対する満足感によい影響をもたらすものと期待をしております。また、若年層に広く政治への参加を促すことは、民主主義の発展にとっても意義のあることだと考えております。

 次に、成人年齢引き下げの全体的な議論を先送りしていたことが問題ではないかとの御質問にお答えいたします。

 選挙権年齢の引き下げについては、国において法制審議会の答申を踏まえ、民法の成年年齢と一致することが望ましいが、理論的には可能であるとの判断に立ち、公職選挙法の改正が行われたものであります。全体的に成年年齢を引き下げる場合、二百本を超える法律の改正が必要とされており、その効果が期待される分野がある反面、マイナスの影響が懸念される分野もあります。したがいまして、成年年齢の引き下げについては、国民の理解と納得を前提に議論を進めていく必要があるものと考えております。

 次に、飲酒や喫煙の年齢制限の引き下げについての御質問にお答えいたします。

 飲酒による健康への影響としては、若年者に多い急性アルコール中毒や過度の飲酒による生活習慣病のリスクの上昇、更に、アルコール依存症が指摘されております。また、若年者の喫煙は、健康への影響があるほか、より高度なニコチン依存症に陥りやすいことや、喫煙以外の薬物依存の入り口となることなどが指摘されております。年齢制限の引き下げの検討に当たっては、飲酒や喫煙が健康に与える影響を勘案しながら、慎重に議論がなされることが重要であると考えております。

 次に、安全保障関連法案についてどうかとの御質問にお答えいたします。

 安全保障においては、政府が常に国民の生命と安全を守り通すことのできる態勢を構築していくことが重要であり、そのための法整備の必要性については理解できるものであります。一方で、県内において、今回の法案に関し反対集会等が行われていることは承知しております。国会においては、賛成、反対それぞれの意見に真摯に耳を傾け、しっかりと審議し、判断していただきたいと考えております。

 次に、大綱二点目、東日本大震災からの復興の加速化についての御質問にお答えいたします。

 初めに、大谷地区の要望に対する評価と今後の対応についてのお尋ねにお答えいたします。

 大谷地区については、地元の若い世代がみずからまちづくり計画を立てるために、大谷里海づくり検討委員会を立ち上げ、十二回に及ぶ会合を重ねたと伺っております。先般、気仙沼市に対し、具体的な計画が記載された要望書が提出されましたが、レベル1津波対応の高さを前提とした国道等のかさ上げについては、県の計画内容がおおむね反映され、また、道の駅や避難路の整備などは、観光やにぎわい、防災・減災などを意識したものと受けとめております。気仙沼市からは、この計画に基づき、関係機関と調整を進めていくと伺っており、県といたしましては、国道や背後地のかさ上げ等の事業化について、市を支援していくこととしております。また、要望書にある広い砂浜の確保と砂の流出防止のため、まちづくり計画に合わせ、防潮堤の護岸と人工リーフの整備を進めてまいります。

 次に、JR東日本からの復旧の提案に対する県の評価についての御質問にお答えいたします。

 気仙沼線及び大船渡線をBRTにより本格復旧するJR東日本の提案につきましては、利用者の需要等に応じて運行ルートや運行頻度を柔軟に設定できるBRTの特性や復興まちづくりの進捗等の地域の実情を踏まえ、鉄道事業者として、BRTが復興の加速化や地域振興に貢献できる持続可能な交通手段であると判断されたものと認識をしております。

 次に、JR東日本の復旧提案に対する市町との十分な連携のもとでの対応についての御質問にお答えいたします。

 地域交通の整備に当たりましては、沿線市町の復興まちづくりとの整合を十分に図り、基幹交通を軸とした利便性の高い交通ネットワークを形成することが必要であります。このようなことから、県といたしましては、気仙沼線の復旧について、沿線市町と連携を図りながら、交通基盤の整備に当たっての課題の整理等について調整を進めてきたところであります。今後とも、まちづくりの促進や観光振興などによる地域活性化が図られるよう、沿線市町の考え方や意向等を尊重しながら、円滑な合意形成に向けて必要な調整と役割を果たしてまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。

    〔震災復興・企画部長 大塚大輔君登壇〕



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 大綱二点目、東日本大震災からの復興の加速化についての御質問のうち、気仙沼から一ノ関を経由した仙台直通列車の運行についてのお尋ねにお答えいたします。

 JR大船渡線を活用した一ノ関経由の直通列車の運行については、震災前に気仙沼線で運行されていた直通列車の機能回復を要望する地域の声を踏まえ、宮城県鉄道整備促進期成同盟会において、JR東日本に対して要望活動を行ってまいりました。これに対し、JR東日本からは、大船渡線を利用した場合には、運行距離が長く時間を要することや、以前の気仙沼線直通列車の利用状況などから、運行は困難であるとの回答がなされておりますが、県といたしましては、地域の要請なども踏まえ、引き続き要望を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇)



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱二点目、東日本大震災からの復興の加速化についての御質問のうち、気仙沼高等技術専門校についてのお尋ねにお答えいたします。

 県内五カ所に設置されている県立高等技術専門校は、これまで、県内のものづくりの生産現場を支える多くの人材を輩出してきたところであります。また、東日本大震災後は、被災地の復興に向けて、離職者等を対象とした訓練の実施による雇用のセーフティーネットの確保や、地域産業を支える人材育成、若年者の地元定着などの面で、より重要な役割を担っているところです。このため、来年度からの五カ年を対象とした新たな県立高等技術専門校整備・運営プランの策定に当たっては、気仙沼校を含む現行の五校体制の維持を基本的方向とし、宮城県職業能力開発審議会などの意見も伺いながら、地域のニーズを踏まえた科目の見直しなどを検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱二点目、東日本大震災からの復興の加速化についての御質問のうち、農地復旧についてのお尋ねにお答えいたします。

 気仙沼市、南三陸町における農地復旧については、大津波等により農地が甚大な被害を受けたことから、災害復旧事業と復興交付金を活用した農地整備事業を一体的に行っているとともに、狭い区域の中で他事業との調整を行いながら工事を進める必要があるため、他の地域と比較して進捗がおくれている状況にあります。現在、防災集団移転促進事業の残土受け入れなど、他事業との調整が整ってきており、ことし八月末現在の完成率は六三%まで進み、一月末現在と比較して一七ポイントの上昇となっております。ことし三月に改定した農地・農業用施設等の復旧復興ロードマップでは、気仙沼市、南三陸町における農地復旧に関して、今年度末までに九八%、平成二十八年度末までにはすべて完成するという目標を掲げており、今後、地元関係者や他事業との調整に一層努めることにより、目標達成は可能であると考えております。

 次に、農地復旧工事の品質についての御質問にお答えいたします。

 気仙沼市、南三陸町の農地復旧については、津波で流出した表土の確保が必要であることから、近接土取場の山土や他事業から発生する土砂を農地の客土材として利用しております。この客土材の土質は石れきまじりの土砂であったことから、農地災害復旧工事においては、石れきの除去や破砕、土壌改良資材の投入といった対策を行い、監督職員が現場を確認した上で、地元農家には農地を一時的に使用していただいているところもあり、今後、営農に支障がある区域については、必要な対策をしっかり講じてまいります。

 なお、今後使用する客土材については、道路事業等で発生する良質な残土を活用するなど、より一層の品質確保に努め、農地の早期復旧を進めてまいります。

 次に、販路確保対策等の成果と検証についての御質問にお答えいたします。

 震災から四年半が経過し、水産や食品加工業の生産基盤は着実に復旧しているものの、販路開拓や新商品開発が最重要課題と認識し、水産都市活力強化対策支援事業や食産業ステージアッププロジェクトなどの事業を展開してまいりました。その結果、震災後から平成二十六年度までに、新商品開発への補助五十九件の中から、金華サバやホヤを原料とした商品開発が開始され、また、県内外で開催した商談会では六百件を超える取引が成立するなど、着実にその成果が上がっているものと考えております。今年度はこうした取り組みに加え、首都圏バイヤーを対象とした試食商談会の開催や、東京アンテナショップのリニューアルに合わせた首都圏PRの強化、県産品を売り込む営業スタッフの首都圏での増員と関西圏への新設、更には、ベトナムやマレーシアへの水産物の輸出促進支援を開始するなど、商品開発から商談、販売までの一貫した支援体制を一段と強化して取り組んでおります。販路確保対策等の費用対効果については、こうした今年度の取り組みも考慮して適切に検証したいと考えております。

 次に、生産販売状況の調査についての御質問にお答えいたします。

 県といたしましても、グループ補助金や各種補助制度を利用した事業者の生産販売状況の調査は必要不可欠であると考えております。現在、このための調査は、経済産業省、全国水産加工業協同組合連合会など各種機関が実施し、復興の目安となる生産、販売状況や経営課題などが公表されております。県といたしましては、広域かつ定期的な調査を実施している経済産業省と連携し、事前に調査項目の調整を行うなど、復旧状況等の全体把握に努めることとしております。また、地域ごとに復旧状況も異なることから、職員による企業訪問や現場での意見交換なども随時実施し、より具体的な状況把握にも努め、販路開拓など、次年度の施策に生かしているところであります。

 次に、小規模事業者への相談・指導体制についての御質問にお答えいたします。

 御指摘のありましたとおり、小規模な事業者ほど人手不足などにより売り上げの回復がおくれている状況にあると認識しております。このため県といたしましては、地方振興事務所における相談・指導機能を十分に発揮し、事業者ごとの課題や意向を酌み取るよう積極的に企業訪問も実施しております。加えて、事業者が地元にいながら支援を受けられるよう、各種補助事業の活用を支援する復興支援コーディネーターの派遣や、地元で開催される商談会への補助なども実施しております。更に、商品開発にかかわる専門家の派遣や営業代行の手法を取り入れた販路開拓、バイヤー向けカタログの活用による商談機会の創出など、小規模事業者の売り上げ向上が図られるよう、きめ細かな支援も実施してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱二点目、東日本大震災からの復興の加速化についての御質問のうち、大島架橋の平成三十年度供用開始に向けた浪板工区の事業進捗の見通しについてのお尋ねにお答えいたします。

 大島架橋事業につきましては、大島の救急医療や災害時の緊急体制の確保及び地域振興を目的に事業に取り組んでおり、(仮称)大島インターチェンジを境に国道四十五号までを波板工区、浦の浜地区までを大島工区として工事を進めているところであります。浪板工区につきましては、気仙沼市が進めております防災集団移転促進事業と調整を図りながら、そのアクセス道路となる区間を優先して工事に着手するなど、計画的に事業の進捗を図っているところであります。また、工事が未着手の区間におきましては、今年度末に完成する予定の防災集団移転団地等へ移転される方々の用地買収が完了した箇所から計画的に道路改良工事に着手することとしており、平成三十年度の供用を目指し、鋭意事業を推進してまいります。

 次に、大島架橋本体工事の進捗状況についての御質問にお答えいたします。

 大島架橋本体の下部工工事につきましては、昨年十一月から本格的に工事に着手しており、掘削工事はおおむね完了し、橋台コンクリート打設の準備を行っているところであります。また、上部工につきましては、けたの製作を行っており、あわせて、架設に向けた関係機関との協議を実施しているところであります。大島架橋本体につきましては、平成二十九年度にけたの架設を完了し、その後、橋面舗装や照明工事を行う予定であり、平成三十年度の完成を目指し、鋭意事業を推進してまいります。

 次に、磯草、浦の浜地区の現状と今後の方策についての御質問にお答えいたします。

 大島の磯草、浦の浜地区につきましては、地元住民等からの要望を踏まえ、ことし六月に、合意形成に向けた協議を行う場として、浦の浜・磯草地区懇談会が設置され、これまで三回の話し合いが行われました。九月五日に開催された第三回懇談会では、防潮堤の配置を見直した津波シミュレーションに基づく新たな防潮堤計画に加え、計画道路背後の窪地対策や、避難機能を有する取りつけ道路の検討結果について説明を行ったところであります。懇談会では、計画道路に対する一定の理解は得られましたものの、防潮堤計画につきましては理解が得られませんでしたが一方、防潮堤の高さをめぐる議論だけに終始することによって全体の復興が進まなくなることを懸念する意見もありました。県といたしましては、引き続き丁寧な説明に努め、防潮堤、道路及び観光拠点施設を関連づけた将来像をイメージできるような平面図などを提示しながら懇談会での議論を深め、早期に合意形成が図られるよう取り組んでまいります。

 次に、大島工区の事業見直しについての御質問にお答えいたします。

 大島工区につきましては、事業を着実に推進するため、先行して大規模構造物の工事に着手し、昨年九月までに五つのトンネルすべてを貫通させ、十一月には大島架橋の本体工事に着手するなど、計画的に事業の推進を図ってきたところであります。現在、大規模構造物の工事進捗に合わせて、順次、道路改良工事に着手し、当初計画どおりに事業を進めており、今後とも予定どおりに工事が進むよう鋭意取り組んでまいります。

 次に、災害公営住宅整備の見通しについての御質問にお答えいたします。

 災害公営住宅の整備につきましては、地域の実情に精通した市町が事業主体となって鋭意進めており、ことし七月末の時点で完成戸数が約六千七百戸となるなど、着実に整備が進んでおりますが、被災の状況や用地の確保、造成に時間を要したことなどにより、完成率が一〇%台となっている市町もございます。これらの市町におきましても用地は一〇〇%確保済みでありまして、七ヶ浜町ではことしじゅうに全戸が完成するなど、県全体では今年度末までに約一万戸の完成を見込んでおります。また、平成二十八年度末までには、南三陸町で全戸、気仙沼市で九割以上、名取市で約六割が完成する予定であり、今後は目に見えて整備が進むものと見込んでおります。県といたしましては、平成二十九年度までの全戸完成に向け、引き続き、国や関係機関等との連携を図るとともに、土木部市町支援チームなどを通じて、最大限市町を支援してまいります。

 次に、三陸道の開通見通しについての御質問にお答えいたします。

 復興のリーディングプロジェクトとして加速的に整備が進められております三陸縦貫自動車道につきましては、来年度からの復興・創生期間におきましても、引き続き、全額国費によって整備が行われることが決定しており、更なる事業の進捗が期待されております。国においては、これまでも、事業の進捗状況を考慮しながら、供用のめどが立った区間から供用予定時期を公表しており、ことし五月には、新たに歌津本吉道路の一部区間、気仙沼道路の一部区間及び唐桑高田道路について公表されたところでございます。供用予定時期の公表は、震災からの復興に鋭意取り組んでいる地元自治体や地域住民にとっても大きな励みとなり、復興に一段と弾みがつきますことから、県といたしましては、一日も早い全線開通に向けて取り組んでまいります。

 次に、(仮称)階上インターチェンジについての御質問にお答えいたします。

 階上インターチェンジにつきましては、気仙沼市が国に対し、大谷インターチェンジと気仙沼インターチェンジとの中間付近に追加インターチェンジとして設置するよう要望していると伺っております。県といたしましては、気仙沼市の意向などを確認しながら適切に対応してまいりたいと考えております。

 次に、(仮称)大島インターチェンジの供用時期についての御質問にお答えいたします。

 現時点におきまして、気仙沼港インターチェンジから大島インターチェンジまでの供用予定時期は国からは示されておりませんが、国との間では、県道大島浪板線の進捗状況などを踏まえながら、事業調整を行っているところでございます。

 なお、県道大島浪板線は、大島インターチェンジのアクセス道路としての役割はもとより、近接する防災集団移転地で生活再建される地域住民にとっての生活道路でもあることから、県では、早期の供用開始を目指し、鋭意整備を推進しているところであります。県道大島浪板線と大島インターチェンジが同時期に開通すれば大きな相乗効果が期待されますことから、県といたしましては、大島インターチェンジの早期完成に向けて、引き続き国に対して働きかけてまいります。

 私からは、以上でございます



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱一点目、知事の政治姿勢についての御質問のうち、学校教育における有権者教育についてのお尋ねにお答えいたします。

 選挙権は、民主主義を構成する基本的かつ重要な権利の一つであります。このことを踏まえ、選挙権年齢が満十八歳に引き下げられたことの意義を学校教育においても十分に理解させていくことが重要であると認識しております。今般の改正により、来年の夏以降、高校生の中に有権者が存在するようになりますが、高校における指導はもとより、小中学校においても、発達段階に応じ、自分と社会とのかかわりについて理解させ、主体的に社会のことについて考え、判断する力を育てていくことが必要と考えており、小中学校における社会科や高等学校における公民科などの授業を初め、学校教育のさまざまな場面を活用しながら、主権者教育について取り組んでまいります。

 次に、飲酒、喫煙の年齢引き下げについての御質問にお答えいたします。

 選挙権年齢の引き下げと、飲酒、喫煙年齢を引き下げるべきかどうかについては、別に論じる必要があると考えております。現在、法律上、飲酒、喫煙が二十歳未満の者に対し禁止されていることを踏まえ、各学校において、子供たちの健康への影響なども含めて、保護者の理解と協力を得ながら指導しているところであります。仮に飲酒、喫煙年齢が十八歳まで引き下げられることになれば、高校の現場において、一部に飲酒、喫煙が可能な生徒が存在することとなり、これまでのような一律の指導が困難となります。子供たちの健康や発育への悪影響を考え合わせると、飲酒、喫煙年齢の引き下げについては、慎重な議論が必要であると考えております。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 四十三番内海太君。



◆四十三番(内海太君) 丁寧な答弁ありがとうございました。

 冒頭申し上げた台風十八号による宮城県内の豪雨被害について、若干私は指摘をしておりましたけど、できればこれについて答弁があれば、お願いします。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) まずは人命救助ということを最優先にやっておりましたが、残念ながら、二名の方がお亡くなりになりました。まずは応急復旧をやった後、本復旧をしながら、被災者の皆様の生活再建というところに移っていくというふうに思っております。東日本大震災を経験した宮城県でありますので、迅速に対応していかなければならないというふうに思っております。しっかりと意を強くして頑張ってまいりたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 四十三番内海太君。



◆四十三番(内海太君) 激甚災害の件についてはどうなのか。それから、ぜひこの際、これはいつでも言ってることなんですが、きちっとその時その時の指摘された件について検証して、次期に備えるということをやっていただきたいと。

 以上です。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今回は相当広域で指定されるというふうに思っておりまして、茨城、栃木が指定されると思います。当然、宮城県もその対象になるだろうというふうに思っておりますので、そういった形で調整をしていきたいと思います。また、今回の被害をしっかりと検証しながら、指摘されたことを検証しながら、次の災害に備えてまいりたいというふうに思います。



○副議長(渥美巖君) 七番長谷川敦君。

    〔七番 長谷川敦君登壇〕



◆七番(長谷川敦君) 自由民主党・県民会議の長谷川敦です。初質問以来通算十四回目、二期目では七回目の登壇の機会をいただきましたことを心より感謝を申し上げます。よろしくお願いいたします。

 九月十一日の台風十八号による記録的豪雨により、栗原市内で二名のとうとい人命が失われました。御冥福をお祈りするとともに、被災されたすべての皆様に心からお見舞いを申し上げます。また、災害発生以来、懸命な救助活動、復旧作業に当たられている各関係の皆様には感謝申し上げます。

 一方では、九月四日には、地元栗原市で二年にわたり準備を進めていた栗駒山ろくジオパーク構想がジオパーク認定され、観光客の誘致による地域の活性化が大いに期待されております。今後、県においても更なる御支援をお願い申し上げます。

 さて、東日本大震災の発生から早いもので四年半という時間が経過いたしました。未曾有の大災害に対し、この間、知事を先頭に県執行部の皆様は、昼夜を分かたず、本県復興のため、日夜御奮闘をされております。その御努力に対しましては心から敬意をあらわしますとともに、感謝申し上げます。復興の進捗状況は、災害公営住宅の着手率が八八%以上になったこと、完成が四二%以上になったことなど、沿岸部の産業基盤も少しずつではありますが着実に復旧しつつあり、復興へと向かっております。

 本年は、十年間の県震災復興計画の再生期の二年目に当たり、復興がなし遂げられるまでの折り返しの年に当たります。震災の記憶の風化によるさまざまな影響や、いまだ見通せない本県産水産物の販路の拡大、さまざまな要因による人材不足、資材、労務費の高騰による入札不調等、克服しなければならない課題もありますが、震災からの復興の加速を掲げ、本県のリーダーとして、直面する多くの県政課題に対し真摯に向き合っている知事を初めとする執行部皆様のなお一層の御奮闘を期待しながら、以下、通告に従いまして、大綱五点について質問をさせていただきます。

 大綱一点目、指定廃棄物最終処分場問題についてお伺いいたします。

 未曾有の被害をもたらし、まさに国難とも言うべき東日本大震災の発生から四年半が経過いたしました。この間、復旧・復興が進められてきてはおりますが、指定廃棄物の最終処分場問題は、先が見通せずに事態が進まず、暗礁に乗り上げていると言っても過言ではない状況になっています。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質に汚染された汚染物質を保管する市町村、地域住民は、本当に対策に苦慮している現状にあります。保管期間が長引けば長引くほど、地域住民の皆さんにとっては精神的な負担が大きくなっているという声も耳にします。

 この問題の大前提として、八千ベクレルを超える放射性廃棄物である指定廃棄物の最終処分場建設について、放射性物質汚染対処特措法及び特措法に基づく基本方針により、指定廃棄物の処理は、当該廃棄物が排出された都道府県内で行うものとするとされており、平成二十四年十月二十五日開催の第一回宮城県指定廃棄物処理促進市町村長会議において、国の方針に従い、県内一カ所に絞って建設することが決定されております。平成二十六年一月二十日には、第五回の市町村長会議において、栗原市深山獄、加美町田代岳、大和町下原の三カ所を候補地として提示するとともに、地質調査等の詳細調査受け入れを要請しております。

 その後、さまざまな経緯を経て、知事のリーダーシップのもとで市町村長会議を開催し、県内市町村長の意見を取りまとめ、総意として詳細調査を受け入れると国に報告しております。このことを受け、国は候補地内の状況を確認するため、十月二十四日から三市町同時にボーリング調査に入ろうとしたところ、加美町の反対に遭い、調査が中断し、候補地三カ所がいずれも豪雪地帯であることを考慮して、年内の実施を事実上断念いたしました。

 その後、直近の動きでは、環境省は八月二十八日、宮城県内三候補地の現地調査のため、栗原市、大和町、加美町を訪れ、職員が午前、午後の二回にわたり現地入りを試みましたが、加美町で住民の激しい抵抗に遭い、作業着手を見合わせました。週明けの三十一日、二十八日に続き、栗原市、加美町、大和町の三候補地を訪れましたが、加美町で再び住民の猛抗議を受け、着手を見合わせました。宮城県内三候補地で現地調査を再開したい環境省が作業着手できない現状に、知事は三十一日の定例記者会見で質問に答え、環境省は、市町村長会議で決まったルールに従い候補地を選び、適地かどうか現地に入って調べようとしている。不適地だと言うなら、堂々と調査を受け、不適地と証明すればいいと指摘されております。道をふさいで実力行使をするのはよくない。合法的なやり方として法的に訴えるべきだと強調しました。加美町の対応について質問されると、知事は、現地に入って測量すればどちらの主張が正しいかわかると反論し、多くの県民や首長も同じ意見だと思う。現実的な対応をお願いしたいと理解を求める発言をしております。事態打開に向けて県として対応するかどうかについては、あくまでも国の事業で、力のない我々から口を挟むことがあってはならない。国からサポートが必要だと話があれば全力で応援するが、現時点ではないと述べ、環境省の動きを見守る考えを示しております。指定廃棄物を保管している県内の自治体においては、地域住民の心配を一日も早く解消したいとの思いがある中、指定廃棄物最終処分場建設候補地の問題は遅々として進まず、苦慮している実態があります。それらを踏まえて、以下、質問してまいります。

 第一点、一日も早い指定廃棄物の処理が求められている状況であり、これ以上の問題の先延ばしはよくないと考えております。国に対しては一貫して毅然とした対応を求めてきた知事ですが、これまでの環境省の対応についての知事の所見をお伺いいたします。

 第二点、環境省は、茨城県の指定廃棄物の保管をめぐり、地元が分散保管を決めれば認めるとの考えを示しております。知事は、宮城県の分散保管について、稲わらなど農林業系の保管物が多く、焼却灰など性状が安定しているものがほとんどの茨城県とは全く状況が違うとして、否定的な見解を示しております。現時点での分散保管の考え方について、改めて、知事の所見をお伺いいたします。

 第三点、環境省が候補地の三市町同時の現地詳細調査に入れない現状で、加美町と環境省では、専門家を交えた意見交換会を実施しようという話も出ていると聞いております。いたずらに時間をかけてはいられない状況の中で、このことに対する所見と、開催されるのであれば、その会へのイメージと適切なタイミングはいつなのか、また、県としてどのようにかかわっていくのか、所見をお伺いいたします。

 第四点、本県に存在する指定廃棄物の数量は、昨年の十二月三十一日現在で三千三百二十四トンとされております。放射性物質の物理学的半減期は、セシウム134が約二年で、セシウム137が約三十年とされております。発生から四年半が経過をしている現在、指定廃棄物から放出される放射線量は相当減衰していると考えられます。セシウム濃度の再測定を実施する若しくは国に働きかけるなどして、指定廃棄物の正確な量を把握し、今後の課題解決への道筋をつけるべきと二月定例会で質問した際には、必要に応じて再測定や指定の手続を進めていただくよう、国と連携し、市町村等に周知していくとの答弁でしたが、その後、再測定に関してどのようになっているのか、お伺いいたします。

 第五点、最終処分場という我が国で初めての施設が建設されるという地域のイメージダウン、風評被害ははかり知れないものがあると思います。それに対して受け入れた自治体に対する国からの財政支援は、五県で五十億円と聞いております。廃棄物の量によって多寡はあると思いますが、単純に割ると一件当たり十億円です。地域が受けるダメージに対して余りにも少ないと言わざるを得ませんし、国のこの問題に対する姿勢のあらわれではないかとも感じられ、重い判断を迫られる地域に対して配慮を欠いていると思います。このことも候補地の反発を招く一因として考えられますが、現在でも詳細調査の候補地に選定されたということで、三市町は風評被害に苦しんでおります。風評被害の払拭についての所見を改めてお伺いいたします。

 第六点、風評被害を招く要因として考えられる大きなものは、放射線という目に見えない物質に対する恐怖心が潜在的にあり、更に、正しい知識の啓蒙が不足していると考えられます。私たちが日常的に生活していても、年間二・一ミリシーベルトは被曝しており、発がんリスクの要因としては、喫煙や受動喫煙、肥満、野菜不足などの方がはるかに高いという科学的なデータもあります。仮に最終処分場が建設された地域住民に対する健康被害は実質的に問題がないレベルであると思います。放射線に対する正しい知識を啓蒙することは、風評被害の拡大を防ぐことにつながり、県として積極的に策を講じるべきであるとの二月定例会の質問に対しては、あらゆる広告媒体を活用し、県民の理解が深まるよう努めていくとの答弁でしたが、その後の取り組み状況について所見をお伺いいたします。

 大綱二点目、医療福祉の課題についてお伺いいたします。

 みやぎ医療福祉情報ネットワーク、通称MMWINについてお伺いいたします。

 四年半前東日本大震災が発生し、患者カルテ等重要な医療情報が喪失し、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病など慢性疾患の患者に適切な治療ができず、多くの県民の命が危険にさらされる事態が生じました。もともと高齢化が進み、医療過疎地であった地域が被災地となり、医師や医療資源等の不足などの地域医療の課題が改めて浮き彫りになりました。更には、災害に伴う医療情報などの喪失への対応、ICTを活用したバックアップ体制の構築という新しい課題も浮き彫りになり、早急な対応が求められております。九月十一日の豪雨災害では、吉田川のはんらんにより、県内の医療機関では、大和町の公立黒川病院が床上浸水の被害に遭い、診療が不可能な状態に陥りました。医療の面においても、災害への備えは緊急の課題であります。地域医療の復興に当たり大切なのは、今後、大地震や津波により医療施設が失われるような事態が起こっても、患者カルテ等重要な医療福祉情報が守られ、適切な診断と投薬によって合併症などにならぬよう整備されたICT地域医療連携システムです。平成二十三年十一月十五日、県内の医療機関、団体、大学の関係者により、みやぎ医療福祉情報ネットワーク、通称MMWINという地域医療連携システムが生まれました。県地域医療再生計画及び地域医療復興計画では、官民の全面的な協力体制のもとで、大幅な医療機関の再編と連携、ICTの活用などに積極的に取り組むことで、我が国における先進的な地域医療モデルの構築を目指すとあります。この県が支援するMMWINによる医療福祉情報ネットワークの整備では、県内四百六十五カ所の病院、診療所などの医療機関、薬局、介護施設などが組織の壁を超えて情報を共有するという日本最大の医療福祉ネットワークであり、全国に先駆けたすばらしいシステムであると思います。今年度においても、県内の中核十四病院のバックアップシステムの構築や機能充実のため、約十億円の補助金が議会で承認されています。一方で、課題もあるようです。協議会の中期計画を見ると、今後も四から八億円の整備維持運営費がかかる上に、医療関係者が必須機能としている画像連携システムを追加するために、更に四・六億円もの開発費を要すると聞いております。かかる費用の割には、加盟施設数四百六十五、情報同意患者数六千八百五人、システム利用登録職員数二千三百六十一人と、正直、普及と利活用に関しては満足できるレベルには達していないようです。厚生労働省の資料には、健康・医療・介護分野においてICT化が課題解決のためのツールとして適切に応用されれば、社会資源を有効に活用し、より質の高いサービス提供の実現に資することができるものと期待されております。全国に先駆けたMMWINによる情報ネットワークの構築は、被災地としての教訓を生かした有意義な取り組みであり、地域医療の課題解決に向け大変大きな意義があると思います。それらを踏まえて、以下、質問してまいります。

 第一点、県として、MMWINの普及推進、更なる利活用の促進のためにどのような策を講じてきたのか、また、今後の施策展開の方向性についてお伺いいたします。

 第二点、県内全域でのネットワーク整備が完了し、今後は、医療圏ごとの対応から、異なる医療圏間あるいは県内全域での連携が望まれます。また、遠隔医療の推進や今後の地域包括ケアシステムを見据えた更なる医療・介護・福祉の連携などが望まれるところでありますが、今後のネットワークの活用や連携のあり方について御所見をお伺いいたします。

 第三点、震災の教訓を生かし、県民の命を守るという意味においても、MMWINの更なるシステムの充実、強化を図っていくべきであると考えます。それを進めるに当たり、国の財政的な支援は欠かせないものでありますが、国に対して積極的に働きかけるべきだと考えますが、所見をお伺いいたします。

 第四点、今後このMMWINは、医療ビッグデータとして活用され、具体的にはがんや脳卒中、心筋梗塞などの発症メカニズムの解明、認知症等の予防策などが見つかれば、予防医学への道が開かれ、ふえ続ける医療費などの社会保障経費の抑制にもつながり、長寿安心社会の実現に貢献できる可能性を大いに秘めていると思いますが、所見をお伺いいたします。

 第五点、医療ビックデータを活用した医療ICT産業は、新しいビジネス機会を生み出し、産業として今後大いに可能性が広がってくると考えます。産業育成に力を注ぎ、医療企業群が本県に集積し、県の主産業となるような可能性もあると考えますが、医療ICT産業の集積に向けた県のこれまでの取り組みと今後の方向性についてお伺いいたします。

 大綱三点目、教育行政をめぐる課題についてお伺いいたします。

 本県では、情報化、国際化という時代の大きな潮流や、高校生の興味、関心、進路意識の多様化、少子高齢化による地域の生徒数の減少と学校規模の縮小に対応するため、平成十三年に県立高校将来構想を策定し、時代の要請に対応した高校づくりを推進し、高校教育改革や整備、改編に取り組んでまいりました。その結果、総合学科の特色ある学科の設置や中高一貫校、昼夜間開講型単位高校等々、さまざまな教育ニーズにこたえるさまざまな学科、学校が設置され、平成二十二年四月からはすべての県立高校が共学化されるなど、各種の取り組みが進められてきたところであります。また、平成二十二年三月には新県立高校将来構想が策定され、高校教育における人づくりとして、主体的に生き抜く力と人とかかわる力に焦点を当てており、そのため、学力の向上とキャリア教育の充実を推進するとともに、それを支えるための地域ニーズにこたえる高校づくりと教育環境の充実、学校経営の改善などに重点的に取り組むとしているところであります。

 これら県立高校将来構想の取り組みの中で、平成十七年四月一日には、県内三つの高等学校、気仙沼、角田、築館高等学校が男女共学校として新たにスタートしたところであります。そのうちの一つ、宮城県築館高等学校は、旧宮城県築館高等学校と旧宮城県築館女子高等学校が統合しスタートした学校であります。統合前の両校には長年の歴史があり、県内外で活躍する人材を多数輩出していたという歴史を有しておりました。その築館高等学校の教育環境、特に第二グラウンドについてでありますが、旧築館高等学校は、栗原市築館の市街地の中に立地する学校でありました。よって、校庭が狭隘であるということから、平成三年二月に、約三キロメートル離れた栗原市築館字照越地内に土地を求め、同校の第二グラウンドとして整備が行われ、使用されてきたという経緯がありました。平成十七年、築館女子高等学校との統合により、新校舎は更に北に三キロメートルのところにあった旧築館女子高等学校に移ったわけであります。しかし、第二グラウンドはそのままの位置で、統合後は学校からの距離が約六キロメートルと、統合前の約二倍の距離となってしまいました。同校生徒は、市街地の北端から南端へと移動し使用するという状況下に置かれ、同校生徒の安心安全が懸念されているという状況になっております。栗原市においては、国道四号築館バイパスやみやぎ県北高規格道路の整備のほか、第二グラウンドに隣接する三峰工業団地の整備が進むなどしており、同校校舎と第二グラウンドとの往来には、交通量の増加に伴う交通安全の問題が非常に懸念されております。平成十三年に策定された県立高校将来構想では、時代の要請に対応した高校づくりを推進し、高校教育改革や整備、改編とうたわれ、また平成二十二年策定された新県立高等学校将来構想でも、地域ニーズにこたえる高校づくりと教育環境の充実、学校経営の改善とうたわれております。地域ニーズにこたえる高校づくりと教育環境の充実として築館高校第二グラウンドの移設を考えるとき、現在では、栗原市はスポーツパーク計画の策定が協議されておりますが、栗原市のスポーツパーク計画の候補地の一つとしている現校舎・校庭の隣接地に移設する方法、また、独自の土地への移設する方法などが考えられますが、県として六キロメートルも離れた築館高校の第二グラウンドを移設し、同校生徒の安全安心を確保するという課題は喫緊の課題であるととらえることから、その対応についての所見をお伺いいたします。

 大綱四点目、復興を加速させる公共インフラの整備についてお伺いいたします。

 今回の大震災ほど、道路の果たすべき役割として、命ということを強く意識させられたことはありませんでした。道路は、救援活動や支援物資の緊急輸送を支えただけではなく、三陸縦貫自動車道や仙台東部道路は、津波に対する堤防的な役割も果たし、市街地そして地域住民を救う、まさに命の道であったことは記憶に新しいところであります。今後、まだまだおくれている道路の整備に当たっては、地震、津波等の災害に対する道路整備を強力かつ計画的にそして迅速に推進することが必要であることを強く認識させられています。みやぎ県北高速幹線道路は、東北地方における物流の大動脈であります東北縦貫自動車道から、東日本大震災の復興道路として加速的な整備が予定されております三陸縦貫自動車道までを結び、県北各地域の東西連携を強化し、産業振興、文化交流、地域開発等を図る目的に計画された大切な東西交通軸であります。東日本大震災の復興支援道路に位置づけられ、登米市の中田工区、栗原市の築館工区ともに、ことし着工され、早期の全線開通が待ち望まれているところです。全線が開通した場合には、県北部において大きく地域の振興につながることが期待されております。今後も国の支援を大いに期待するところであり、みやぎ県北高速幹線道路の整備や復興に大きく寄与するとともに、災害時には内陸と沿岸を結ぶ命をつなぐ支援の道になるものであります。東日本大震災からの復興のためにも、早期の整備を望むことから、以下の点について知事の考えをお伺いいたします。

 第一点、復興支援道路に位置づけられているみやぎ県北高速幹線道路の必要性、重要性について知事の所見をお伺いいたします。

 第二点、三陸縦貫自動車道の登米インターチェンジから登米市迫町北方までの佐沼工区、中田工区の工事の進捗状況と今後の見通しについてお伺いいたします。

 第三点、築館工区の進捗状況と今後の見通しについてお伺いいたします。

 第四点、築館工区は、東北縦貫自動車道を橋梁で越えて国道四号築館バイパスに接続する計画となっております。現在、国道四号築館バイパスは、栗原市志波姫の国道三百九十八号接続部から栗原市築館宮野の市道栗原中央大橋接続部までの工事が進められており、本年度内の開通予定と聞いております。開通すれば、栗原市築館の国道四号の慢性的な交通渋滞も大きく解消されることが期待されております。市道接続部から栗原市築館富野の国道四号との合流部まではいまだ計画段階であり、付近から歴史的価値のある入ノ沢遺跡が発見されたという話も聞いております。現段階での国道四号築館バイパス工事の見通しについてお伺いいたします。

 大綱第五点目、第十一回全国和牛能力共進会についてお伺いいたします。

 全国和牛能力共進会は、全国から選抜された約五百頭が和牛改良の成果と肉質を競う全国規模の和牛品評会であり、この大会の審査結果は、今後の和牛ブランドに大きく影響することから、それぞれの威信をかけた大切な大会であります。五年に一度開催される、いわば和牛のオリンピックとも呼ばれております。三年前の前回、長崎県で開催された第十回和牛能力共進会において、議会の和牛議連の一員として現地を訪問し、本県出品者を激励いたしました。この中で、共進会に臨む本県を含む全国代表者の和牛にかける熱い情熱を肌で感じるとともに、一般消費者への肉用牛のよさをPRするさまざまなイベントに触れてまいりました。あれから三年がたち、早いもので、第十一回全国和牛能力共進会宮城大会は、いよいよ再来年に迫ってまいりました。本県開催のため、県を中心に、関係機関や団体と連携して実行委員会を設立し、大イベントの成功に向け鋭意取り組んでおられることと思います。先日、開催予定地の夢メッセみやぎで開催されました決起大会には、県内の畜産関係者を初めとする多くの出席者で会場は熱気にあふれていました。「獲るぞ 全共日本一」というスローガンは、知事みずから考案されたものだと聞き、知事の並々ならぬ畜産振興にかける意気込みが伝わり、うれしい気持ちになりました。また、大会マスコットキャラクターの牛政宗も初登場し、大いに会場を盛り上げていました。二年後の大会で本県産牛が日本一をとることを願いつつ、畜産の振興を更に図っていくという観点から、以下の点について知事の考えをお伺いいたします。

 第一点、現在二年後に迫ったこの大会運営の成功に向けて、実行委員会でのこれまでの取り組み状況と今後の予定はどのようになっているのか、お伺いいたします。

 第二点、第十回全国和牛能力共進会長崎県大会において、宮城県は出品第四区の三位を初め、第二区並びに第三区の五位など、過去最高のすばらしい成績をおさめました。ちなみに、第三区で五位に輝いた出品者は、栗原市金成の方です。第十一回宮城全共において更なる上を目指し、全国一位を獲得するためには、この経験をもとに、更に優秀な牛づくりの対策が必要であると思われますが、これまでの取り組みと、大会までの大事な今後二年間はどのような生産者への対策を講じていくのか、所見をお伺いいたします。

 第三点、また、出品牛の品質向上対策を着実に実行するためには、牛づくり等の生産対策に加え、生産者や関係する人々全体の意識高揚を図っていく人づくりが重要と考えますが、その推進方策についてお伺いいたします。

 第四点、全国和牛能力共進会は、来場者が三十九万人と見込まれており、仙台牛ブランドや本県の食、観光、物産、歴史文化を全国に発信する絶好の機会であると考えますが、具体的な取り組みについてお伺いいたします。

 以上をもちまして、私の壇上からの質問を終了させていただきます。

 御清聴まことにありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 長谷川敦議員の一般質問にお答えいたします。大綱五点ございました。

 まず、大綱一点目、指定廃棄物最終処分場問題についての御質問にお答えいたします。

 初めに、これまでの国の対応についてのお尋ねにお答えいたします。

 現在、県内各地で保管されている指定廃棄物は、稲わらなどの性状が不安定なものが多く、早急に安全な処理を行う必要があります。国は、現地調査の再開に向けてさまざまな努力を行ってきたと認識しておりますが、結果としていまだに調査を再開できていない状況は、指定廃棄物の処理が先延ばしになっているものであり、遺憾であります。震災から既に四年半が経過しているわけでありますので、国には一日も早く安全な処理が実施できるよう、しっかりと進めていただきたいと考えております。

 次に、分散保管に対する現時点の考え方についての御質問にお答えいたします。

 茨城県では、市町村へのアンケート調査を行った結果、指定廃棄物を一時保管している十四市町村のうち、半数が一時保管の継続を希望したことを受け、国において対応を検討している状況と伺っております。しかしながら、国は、茨城県と我が県を含めた五県に処分場を設置するという方針について、現時点においては変更しておりません。我が県の指定廃棄物は、稲わらなど性状が不安定なものが多いことから、焼却などにより減容化、安定化させない限り、長期間にわたって安全に保管していくことは困難であると認識しております。県といたしましては、放射性物質による影響をできる限り低減させ、県民がより安全に生活できる環境を整えるためには、このまま分散保管を継続するのではなく、国が処分場を設置して早期に処分を行うべきだと考えております。

 次に、地元と国の意見交換会についての御質問にお答えいたします。

 専門家を交えた意見交換会については、現在国と町の間で開催に向けた調整が行われていると伺っております。意見交換会の開催は、地元の理解を得る上で意義があるものと考えておりますが、現地調査が中断したまま一年近くが経過している状況ですので、なるべく早い時期に建設的な意見交換が行われることを期待しております。

 なお、県の関与については、国や町から要請があれば積極的に対応したいと考えております。

 次に、大綱五点目、第十一回全国和牛能力共進会についての御質問にお答えいたします。

 初めに、実行委員会のこれまでの取り組み状況と今後の予定についてのお尋ねにお答えいたします。

 本大会は、五年に一度開催される我が国最大の肉用牛イベントであり、全国で唯一最高等級のみを対象とする仙台牛を全国に広める絶好の機会でもあると考えております。実行委員会では、これまで、構成団体の意見を伺いながら、平成二十五年には会場や開催時期を決定したほか、昨年大会実施のベースとなる基本計画を策定するなど、準備を進めてまいりました。今後は、この基本計画に基づき、会場レイアウトや催事等を具体的に調整していくほか、宿泊や交通輸送対策につきましても、より詳細に検討を進めてまいります。加えて、マスコットキャラクター牛政宗を活用し、さまざまなイベントに参加するなど、県内外に大会の周知を図るとともに、機運を醸成するため、大会一年前にはプレ全共を開催することとしております。県といたしましては、大会の成功に加えて、これを契機とした仙台牛のブランド力向上と我が県の和牛振興に向け、引き続き実行委員会とともに、準備に万全を期してまいります。

 次に、仙台牛ブランドや我が県の観光等を全国に発信する取り組みについての御質問にお答えいたします。

 全共宮城大会の会場では、仙台牛の試食コーナーを設けるほか、市町村とも連携し、PRエリアやイベントステージを設置することとしております。加えて、来県されるお客様には観光モデルコースを提案するなど、県内の隅々まで誘客を促し、会場の内外で皆様に楽しんでいただきながら、宮城の魅力をより知っていただきたいと考えております。また、会場内には震災復興エリアを設け、東日本大震災からの復興と支援への感謝の気持ちをお伝えしたいと考えております。県といたしましては、全共宮城大会の開催による効果が県内すべての市町村に波及し、我が県の魅力を全国に発信する大きな契機となるよう、市町村や関係団体との連携を強化し、しっかりと準備を進めてまいります。

 「獲るぞ 全共日本一」、しっかり頑張ってまいりたいと思います。私が発案をいたしました。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。

    〔震災復興・企画部長 大塚大輔君登壇〕



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 大綱二点目、医療福祉の課題についての御質問のうち、ビッグデータを活用した医療ICT産業についてのお尋ねにお答えいたします。

 医療分野のICT化の推進には、医療情報のデータベース化とその情報を連携させる基盤の構築が不可欠でしたが、近年国のデジタル化の取り組みや我が県のMMWINなどの推進により、医療ビッグデータの利用拡大のための条件が整いつつあります。我が県では、企業誘致重点戦略において重点分野の一つとして、医療・健康関連産業を掲げ、ICT分野に関しては、情報通信関連企業立地促進奨励金を活用しながら、誘致活動を行ってまいりました。今後、医療ビッグデータの活用により、新しい医療機器や医療システム、介護や健康産業を含めた新しいサービスの可能性が広がると考えられることから、市場規模や我が県の産業特性との関連も踏まえ、医療ICT産業の集積に向け、積極的に取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱一点目、指定廃棄物最終処分場問題についての御質問のうち、放射性物質濃度の再測定についてのお尋ねにお答えいたします。

 国は、指定廃棄物の放射能濃度の減衰傾向については計算上把握が可能だが、指定廃棄物がどのような状況になっているか把握することは重要だとして、現在、一時保管者に協力を要請しつつ、再測定に関する作業に着手したところであります。

 なお、放射能の減衰にかかわらず、一度指定廃棄物となったものは、市町村の負担がふえないよう、あくまで国の責任において処理していただきたいと考えております。

 次に、風評被害の払拭についての御質問にお答えいたします。

 風評被害対策について、国は、施設の安全性のPRやモニタリング情報の公開等により、風評被害の未然防止に万全を尽くすこととしており、ことし四月と五月には、指定廃棄物に対する県民の理解を深めるためのフォーラムの開催や新聞広告の掲載などを行ってきたところであります。また、実際に風評被害が生じた場合については、国として責任を持って可能な限りの対策を講じていくと伺っておりますので、県といたしましても、風評被害対策については、財政支援も含め、万全を尽くすよう国に求めてまいります。

 次に、県民の理解を深めるための取り組み状況についての御質問にお答えいたします。

 風評被害の防止については、御指摘がありましたように、県民一人一人が放射線に対する正しい知識を持ち、放射線の影響について冷静に判断していただくことが重要であると認識しております。県といたしましては、今年度も、放射能情報サイトみやぎなどのさまざまな広報媒体を活用し、放射線等に関する正しい知識の普及啓発に努めるとともに、県内の空間放射線量率など、最新のデータを迅速に公表しております。また、放射線に詳しい専門家を講師としたセミナーの開催などを予定しております。今後もこうした取り組みを継続するとともに、県民からの要望にきめ細やかに対応し、県民の放射線、放射能に対する理解がより一層深まるよう努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱二点目、医療福祉の課題についての御質問のうち、みやぎ医療福祉情報ネットワークの普及促進策と今後の施策展開の方向性についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県では、東日本大震災の教訓を踏まえ、診療情報の喪失を防ぐバックアップ体制を構築すること等を目的として、一般社団法人である協議会が事業主体となり、医療情報の電子化を図るみやぎ医療福祉情報ネットワーク、通称MMWINの構築を進めており、昨年度までに計画していたシステム本体の整備を終えたところであります。この間、このシステムを普及し利活用の促進を図るために、協議会では、事業の進捗に合わせて、ホームページの開設や、新聞、ラジオ等の広報媒体を活用した事業の周知を初め、医療関係者等を対象とした研修会で講演を行うなど、さまざまなPR活動を行ってきたところであり、県としては、これらの活動に対する支援を継続的に実施してまいりました。今後は、このネットワークへ参加する施設や患者数の増加を図ることが最も重要な取り組みとなることから、より一層のPR活動を行っていく必要があり、県としても積極的に支援してまいります。

 次に、今後のネットワークの活用や連携のあり方についての御質問にお答えいたします。

 県内全域でのシステム整備が終了したことにより、ネットワークに参加している施設間では診療情報等の共有が図られ、重複した検査や投薬等の行為が回避されることとなります。また、県内のどの医療機関でも、より高度な医療を実施している中核的な病院と連携することが可能となり、遠隔地にあっても質の高い医療を提供する基盤が構築されることから、今後はこのシステムの利用によって、限られた医療資源の効果的、効率的な活用を図っていくことが重要になると認識しております。更に、このネットワークは、医療・介護・福祉など多職種にわたる関係者の相互連携を可能とするものであることから、医療機関のみならず、薬局や介護施設等にも積極的に参加を呼びかけており、現在県が推進している地域包括ケアシステムの構築にも大きく貢献するシステムとして活用が図られるべきものであると考えております。

 次に、MMWINの更なる充実強化と国への財政的支援の働きかけについての御質問にお答えいたします。

 みやぎ医療福祉情報ネットワーク事業については、基本となるシステムの構築は終了していることから、今後は、参加施設等の更なる拡大を進め、ネットワークの着実な運営を図ることが課題であると考えております。既存システムの補完や改善等については、その必要性や費用対効果などを十分に検討した上で実施すべきものと考えますが、その際には、医療福祉情報のICT化を医療政策の柱として推進している国に対し、できる限りの財政的支援措置が講じられるよう、県としても積極的に働きかけてまいりたいと考えております。

 次に、MMWINの医療ビッグデータとしての活用についての御質問にお答えいたします。

 MMWINの個人情報の管理については、加入者の承諾が得られた場合に限り、倫理審査委員会の審査を経た上で利用許可がなされる仕組みとなっており、相応の制限が設けられているところであります。今後、MMWINに参加する施設や患者などの利用者が拡大すると、ネットワークに蓄積される医療福祉情報も増大することから、疾病の発症や予防に関する知見の進歩にも一定の貢献ができる可能性はありますが、蓄積された情報を匿名化された統計データとして活用することなどについては、個人情報保護法との整合性を図りながら、今後の事業活動の進捗の中で検討される必要があるものと認識しております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱五点目、第十一回全国和牛能力共進会についての御質問のうち、全共宮城大会に向けたこれまでの牛づくりへの取り組みと今後の対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 実行委員会では、日本一獲得に向けて、生産者や関係機関による出品対策部会を設置し前回大会の経験を踏まえて対策に取り組んでおります。これまでの取り組みとして、種牛の部では、茂洋号産子を初めとする優良な繁殖雌牛の保留対策を推進し、これらを含めた県内トップレベルの雌牛に対して、我が県の基幹種雄牛である好平茂号及び勝洋号などの指定交配を実施いたしました。今後は、出品候補牛の生産者とともに調教や飼養管理技術の向上などに積極的に取り組んでまいります。また、肉牛の部では、通常出荷より六カ月早い生後月齢二十四カ月未満という条件で肥育牛の審査が行われることから、この対策として、平成二十五年十二月から取り組んでいる早期肥育技術確立試験を継続して実施してまいります。今後とも、生産者に対しましては、候補牛を最良な状態で全共宮城大会へ出品できるよう、関係機関とともに指導してまいります。

 次に、生産者や関係者の意識高揚を図る人づくりについての御質問にお答えいたします。

 本大会に向けて生産者や関係者が一丸となって出品技術の向上や改良意欲増進に取り組み、それを次代を担う後継者、地域を牽引する技術者の養成につなげていく人づくりは重要であると認識しております。このため、実行委員会では、生産者の飼養管理技術向上や調教技術習得のため、日本一連覇をなし遂げた宮崎県から講師を招き、出品技術向上研修会を開催しております。また、例年、県共進会では、生産者交流会が開催されており、年々改良に向けた意識が高まっております。このほか、農業協同組合や県の職員が技術のレベルアップを図り、県内各地域で積極的に生産者指導に当たることとしております。今後とも、現地指導や研修会等を通じ、全共に向けた人づくりを推進するとともに、宮城大会を契機として、我が県の和牛生産基盤を確固たるものにするよう取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱四点目、復興を加速させる公共インフラの整備についての御質問のうち、みやぎ県北高速幹線道路の必要性、重要性についてのお尋ねにお答えいたします。

 みやぎ県北高速幹線道路は、全体延長約二十四キロメートルの地域高規格道路で、栗原圏域と登米圏域の地域間交流を強化するとともに、富県宮城の実現に向けて、県北地域全体の物流機能や連携を支える重要な路線であり、栗原市加倉から登米市北方間の八・九キロメートルにつきましては、平成二十三年度に供用を開始しております。更に、東日本大震災では、三陸自動車道などの沿岸部の縦軸とともに、内陸部と沿岸部を東西に結ぶ幹線道路が有効に機能し、広域連携を支える東西交通軸の重要性を改めて認識したことから、本路線を復興支援道路として位置づけ、中田、佐沼、築館の三工区について重点的に整備を進めているところであります。県といたしましては、東日本大震災からの復興に向けたリーディングプロジェクトとして、早期完成に向けて引き続き鋭意事業を推進してまいります。

 次に、佐沼工区と中田工区の進捗状況と今後の見通しについての御質問にお答えいたします。

 佐沼工区につきましては、第?期区間として平成二十五年度より事業に着手し、現在、用地取得を鋭意進めているところであり、今年度から工事の施行を宮城県道路公社へ委託し、確実な事業の推進を図ることとしております。また、中田工区につきましては、第?期区間として平成二十三年度に事業に着手し、現在、全区間にわたり地盤改良や道路盛り土、橋梁などの工事を進めており、平成二十九年度の完成を目指し鋭意事業に取り組んでおります。

 次に、築館工区の進捗状況と今後の見通しについての御質問にお答えいたします。

 築館工区につきましては、第?期区間として平成二十五年度より事業に着手し、本年七月には安全祈願祭が開催されるなど、事業採択から約二年の短期間で工事に着手したところであります。現在は地盤改良工事や橋梁下部工などを施工中で、更に、今年度下半期においては、東北縦貫自動車道にかかる横断橋の下部工に着手する予定となっており、今後も、早期の完成を目指し鋭意事業の進捗を図ってまいります。

 次に、国道四号築館バイパスについての御質問にお答えいたします。

 国道四号築館バイパスは、栗原市街地の交通混雑の緩和などを目的とした、栗原市築館赤坂から築館城生野までの延長七キロメートルの国直轄によるバイパス事業であり、平成二十四年度までに起点部から国道三百九十八号交差点部までの四・一キロメートル区間が供用されております。現在、三百九十八号交差点部から栗原市立中央病院のアクセス道路である市道栗原中央線との交差点部までの七百メートル区間の工事が進められており、今年度中に供用される予定となっております。工事に未着手であります二・二キロメートル区間につきましては、終点部の城生野入の沢地区において、昨年度に埋蔵文化財の発掘調査を実施したところ、重要な遺構や出土品が発見されたことから、現在遺跡の取り扱いについて、国、県、市で調整を行っているところであります。県といたしましては、できる限り早期に調整を終え、築館バイパスが一日も早く全線開通されるよう、国や栗原市と連携を図ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱三点目、築館高等学校の第二グラウンドの移設についての御質問にお答えいたします。

 築館高等学校の第二グラウンドと校舎との往来時における生徒の交通安全確保等への対応については、重要な課題であると認識しております。このため、栗原市が現在スポーツパーク計画の候補地の一つとして検討している築館高等学校の隣接地に同校の第二グラウンドを移設することができれば、この課題が解決されることから、平成二十七年六月に、栗原市長に対して、スポーツパーク計画の策定に際して特段の配慮をしていただきたい旨の要請を行いました。県教育委員会としましては、生徒の生命、安全にかかわることでありますことから、できるだけ早期の実現を希望しており、今後とも栗原市に働きかけていきたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 七番長谷川敦君。



◆七番(長谷川敦君) 御答弁ありがとうございました。

 何点か再質問をさしていただきます。

 今回の台風十八号の豪雨被害についてですけれども、激甚災害指定というものは、全国規模の災害を指定する本激と、市町村単位で指定する極激というものが中央防災会議で判断されるわけでございますけれども、県として、この激甚災害の指定の見通しというのはどのように考えているのか、お伺いいたします。



○副議長(渥美巖君) 総務部長山田義輝君。



◎総務部長(山田義輝君) 現在、激甚災害の指定の前提となります被害額の算定を鋭意進めさせているところでございますが、同様に、栃木県、それから茨城県におきましても、その作業を同様に進めている状況にあるというふうに伺ってございます。したがいまして、現段階では被害見込み額が明確となってございません。そのため指定の見込みについて明確にまだ申し上げられる状況にはございません。いずれにいたしましても、被害額の確定を急ぎまして、速やかに国に報告できるよう準備を進めてまいりたいと考えてございます。



○副議長(渥美巖君) 七番長谷川敦君。



◆七番(長谷川敦君) 今回の豪雨被害は、夜中に非常に雨が降り続いて、緊急大雨警報が出されて、朝方に避難指示、避難勧告というものが出されて被害が出たわけですけれども、この夜中の避難勧告指示の出し方というのは非常に難しいと思うんです。夜ですし、ふだん皆さん寝てるわけですから、テレビ見てる方もいらっしゃらない。あんなに雨音が強いと、防災無線もなかなか聞こえないといった状況があるわけでございますけれども、特に河川がもう既に近くに住んでて増水されてる方は、避難を勧告しても外に出たら巻き込まれるというような危険性もあると思いますので、避難勧告の出すタイミングと出し方というのは非常に難しいと思うんですけれども、今回の災害の教訓を受けて、市や町に直接避難勧告を指示を出す市や町に対して県としてどのような支援というか、今後、指導というか改善点があるのか、現時点での認識をお示しいただきたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 総務部長山田義輝君。



◎総務部長(山田義輝君) 基本的には国において避難勧告等の伝達判断マニュアル作成ガイドラインというものがございますが、これに基づきまして、早期の避難勧告等の発令、あるいは夜間とか荒天時には同じ建物の二階に避難する垂直避難というものを行うということについて具体的に助言、指導を行っているところでございますが、今回の豪雨災害においては、一部自治体で、住民への避難勧告等の発令のおくれとか情報伝達の不備があったというふうに認識しておりますので、改めて、大規模な災害が想定される場合におきましては、各首長、最悪の事態を想定していただいて、空振りを恐れず、早目早目に避難勧告などの発令を行っていただくよう、継続的に助言、指導を行ってまいりたいというふうに考えてございます。



○副議長(渥美巖君) 七番長谷川敦君。



◆七番(長谷川敦君) ぜひ県民の皆さんの命を守るということを第一に改善すべきは改善し、市町の方に御指導をいただきたいと思います。

 次に、長時間同じ場所で雨が降り続いて、県内でも大崎市の渋井川で三カ所、栗原市の二迫川で二カ所、芋埣川、善光寺川でも河川堤防が破堤したところがあります。破堤には至らなくても、相当今回の雨でダメージを受けている河川というのは多くあると思うんです。もちろん今応急的な復旧が進められているわけでございますけれども、昨今の気象状況を見ると、どこで短時間に集中的に雨が降るかわからない状況があるわけでございますので、河川整備のあり方というものも、そういった昨今の気象状況をかんがみて検討すべきであると思うんですけれども、現在のところの検討状況についてお聞かせください。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 今回の豪雨によりまして、現在が、県内五十八河川の百二十九カ所で被害が発生しておりまして、今応急対策を実施しております。応急対策に引き続きまして本格復旧工事に取りかかりまして、とにかく一日も早い完成を目指していきたいと思っています。現在、近年の気象データの解析結果を踏まえまして、治水安全度の検証を進めておったところでございますが、今回、多くの河川におきまして被害が出ましたことから、新たな今回のデータも含めまして検証を行いまして、各河川の被災状況、それから整備の現状を調査いたしまして、整備計画の見直しを検討してまいりたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 七番長谷川敦君。



◆七番(長谷川敦君) よろしくお願いします。栗原市内においては長沼ダムが完成したおかげで今回、栗原市内の被害の拡大防止に大きな役割を果たしたと思います。しかしながら、迫川の上流部では堤防の越流や決壊が三十二カ所に及び、栗原市内は床上浸水百九棟、床下浸水百七十三棟という被害が出ております。迫川上流の河川整備についての決意を最後にお伺いいたします。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 御指摘のとおり、長沼ダム、昨年の五月に完成いたしまして、今回の雨で初めて洪水が流入いたしまして、長沼ダムの洪水調節機能が発揮されました。その結果、迫川の水位が低下いたしまして、下流域の被害の低減に寄与したということです。今御指摘の上流部でございますが、若柳地区の狭窄部の掘削工事を今進めております。また、あと二迫川などでも工事を進めておりますので、早期に迫川上流域の洪水被害の軽減を図るための工事を推進してまいりたいと考えております。



○副議長(渥美巖君) 暫時休憩いたします。

    午後二時五十九分休憩

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    午後三時三十分再開



○議長(安藤俊威君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。五十四番仁田和廣君。

    〔五十四番 仁田和廣君登壇〕



◆五十四番(仁田和廣君) 通告に従い、大綱四点、一般質問をさせていただきます。

 大綱第一点目、先般、私が最も尊敬いたします台湾の李登輝元総統が来日をされました。ほんの短期間だったようでありますけれども、まず、東京で国会議員を前に堂々たる、尖閣諸島は日本の固有の領土であるというお話をされました。私が台北を訪問した折にも、同じような、慰安婦はいない、尖閣は日本の固有の領土だということでお話をされました。その後、松島町の瑞巌寺を訪問されました。その間、日台宮城親善協会相沢会長を初め、多くの役員の皆様、心からお世話をいただきました。ありがとうございました。その晩に歓迎夕食会があったようでございます。

 知事、尖閣の話は出したかどうだか含めて、また、台湾からは約二百四十億に及ぶ義援金をいただいて、被災者がどれだけ力強く思ったか、その辺の御礼、また尖閣、竹島についてはどのような考えをお持ちか、お伺いをしたいと思います。

 二点目、私は先般、七ヶ浜、多賀城の仮設住宅約千二百戸を訪問させていただきました。一、二年前から見ると大分笑顔が戻ってきたなというのが実感でありますけれども、まだ問題はいっぱいあります。私は、当初、復興住宅に関しては、三階、四階のアパート、マンション方式よりも、個々の小さなおうちでも自宅を持てるような、実はいい例があります。それは、仙台市が第二次世界大戦の折、焼夷弾等で焼け出された皆様に、青葉山のふもとに追廻住宅というのをつくりました。その追廻住宅がまさしく今回の復旧・復興では、大きな指針になったのではないかなと思います。今、もう既に八割近く復興住宅が進んでおりますけれども、その辺もどのようにお考えか。

 また、御案内のように、今、孤独死、自殺が大変叫ばれております。高いビルですとかぎを閉めて閉じこもってしまったり、そういう傾向が出ております。先般、私は、七ヶ浜町の復興仮設住宅で十人ほどの皆さんが夕方お話し合いをしておりました。そのテーマはコミュニティーの維持でありました。せっかく四年半もこのように寝食をともにしながら苦楽をともにしながら一緒にいたけれども、今後は皆ばらばらだと。仁田さん、どうしらいいんだろうと、私も回答にしあぐねたわけですけれども、しかし、定期的に皆さんでお会いをする、そういうのは大変いいことではないかなと私は思いますんで、その辺は言わせていただきました。

 いずれにしても、復興真っ最中であります。そういう意味ではこの大震災起きてから、知事初め執行部の皆さんが大変御活躍をされたわけでございまして、改めてその御苦労に深い敬意を表し、また同僚の皆さんも各地区で大変な活躍をされました。一日も早く復興を受けた皆様が、今回の復興を、そして被災を受けた皆様の笑顔が戻るのが私の夢であります。

 次に、防潮堤。先ほども内海議員のお話の中にありました。実は七ヶ浜町菖蒲田浜に防潮堤、六メートルを超える防潮堤があります。そこの真ん前で、先般、七ヶ浜フェスタが開かれました。約三千人に及ぶ若人が七ヶ浜を訪れてくれ、それは宮城のみならず福島県からも大勢来てました。私は、七ヶ浜の未来というのはこういうものがあるのかなと。ただ言いたいのは、防潮堤の高さどうのこうのではありません。現状のL1の高さを維持しながら、七ヶ浜町ではあれを階段式にしてるんです。その前面にステージ、そして砂浜と。そこで、例えばいろんな方が出演をし、大喝采を受けながらの利用も大変いい方向だなと思いました。今後、防潮堤をつくる場合、そのような高度な、また地元の皆さんのお話も聞きながら進めてはいかがかなと思いますけれどもいかがでしょうか。単に道路、防波堤、防潮堤が完成をしても、この復興、終わるわけではありません。

 グループ補助が今民間企業を勇気づける大きな後押しの材料になっております。今十四次、十五次と進んでおります。その中でまず問題点があるのは、十四次、十五次になっても、なかなかグループ化ができない。そういうのがあるわけでございまして、復興予算も、いよいよ地元負担どうのこうのと叫ばれる。多分そろそろこの復興事業自体も終えんを迎える。そうなったときに、民間のそういう方々を元気づけるために、グループを組めない方々をいかにするか、今のポイントでは大変私は大事だと思います。

 それからもう一つは、先ほども議論になってました創造的な復興であります。今、急に中小企業庁、農林水産省から言われているのは、復興に関しては原形復旧だということであります。しかし、原形復旧では現状でももうだめなわけでありまして、先般、NHKのテレビに岩手の加工業者のお話が出てました。あの震災で一度、大事な得意先をなくして、そして、今後は原形復旧のみで、製品は日進月歩なんですと、そういう意味では新しい機械も入れなければならない。そのような状況でありますから、原形復旧ではなく、より進んだ創造的な復興、今からでも私は国に働きかけるのは遅くないと思っております。

 先般、中小企業庁を訪ねさせていただきました。長官とお会いをする機会があり、いろいろお話をしております。今、東日本大震災の復旧・復興が我々の大きな望みなんです。何かあればぜひお話をしてください。私はその時、すかさず創造的な復興を言いました。財務省とのちょっとかかわりもあるようですけれども、いずれ宮城県から声を出さなければ創造的な復興は進みませんので、ぜひ、知事、その辺も頑張っていただきたいなと思います。

 次に、第三点、ドクターヘリであります。

 知事のすばらしい英断でドクターヘリがいよいよ二十八年四月には入ります。私は、あらゆる機会を通じて、県民の皆さんにこのドクターヘリの有効性、そして、来年から入るんですよと言うと、もうほとんどの方が期待をいたしますということ、当初からスムーズに運航ができるようにというお話でありました。ドクターヘリが先進的に行われているのは釧路のドクターヘリ基地。あそこは第三次救急は釧路市民病院しかありませんから。またその基地を利用しながら、ドクターの運航会社、管理会社、そして、ドクターの養成、看護師の養成含めた、また、大事なのは釧路の場合には当初三百六十回、一年目で出動したんです。しかし、その後二年目からは運航が確実になってからは六百回を超しております。あの霧の天候不順なところで、それですから一日に極端な話、四、五回も出動してんのかなということです。ですから、そういうものを考えると、当初から、例えばランデブーポイント、それから各市町村にドクターヘリの基地をつくる。基地自体もグラウンドの端の方にヘリのマークをつけ、若干の照明をすれば成り立つわけですから、その辺も市町村を応援をしながら、最初からスムーズに入れるような方向を考えるべきだと思いますが、いかがです。

 私は、このドクターヘリの導入の際に、実は塩釜の桂島の方々とお話をすることができました。島ですと夜間に重篤な患者が出たとしても、次の日の朝まで命の保障がない。本土に来れないんです。ですから待たざるを得ない。そういう状況で大変なんだという話がありました。それで思い立ったのがドクターヘリであります。例えば二十四時間の運航、これを提言させていただきました。お隣の仙台市、あそことそれから日本国内にも防災ヘリで二十四時間運航されているのがあるんです。もちろん、知事が経験した自衛隊は二十四時間運航ですけれども。それも踏まえて、何とか二十四時間運航できるようなことに運動すべきではないでしょうか。知事、いかがですか。

 それから二点目は、天候の悪いときの出動であります。

 もちろん天候よくて出動しても、天候が悪化すれば戻る勇気もこれも必要であります。二次災害は決して起こしてはなりません。その二次災害、ただ、こういう例もあります。皆さん御記憶にある、あの三・一一大震災の折に、夕方発災をして、一度気象が大変、雪が降ったり風が強くなったり、もうヘリが出動できる状況ではありませんでした。しかし、夜八時過ぎに天候がよくなり、その後の救済活動が大変進んだわけでございまして、ぜひともそういう意味では、天候等々だけではなく考えるべきじゃないでしょうか。

 また、県内三十分以内に結ぶというのも私は提言をさしていただきました。御案内のように、宮城県は縦長の県であります。中央の仙台に基地、医療センター、大学病院ができたとしても、多分気仙沼、山元まで行くのには、残念ながら一機では届きません。しかし、私は釧路で学ばせていただきました。ドクターヘリの燃油は、灯油プラスガソリンちょっと入った程度の、余り揮発性のない危険なものじゃないようなんです。ですから、当面はドラム二本ぐらい備蓄をしておけば、あそこの場合には知床半島まで網羅してるんです。それは手前の町にドラム二本ぐらいの備蓄をしておいて、それで足を延ばしてるわけですから、当面はそういう考えもいかがなもんでしょうか。

 いろいろお話しさせていただきましたけれども、当初から十二分な活動ができるドクターヘリ、私は、県民皆さん望んでいるなと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。なおさらドクターヘリが導入をされて、もう一機だけでは、さっきのドラムの話をしましたけれども、実は県北のある首長さん、第三次救急の病院を持っているとこなんですけれども、ぜひ二機目はうちの方でお願いしたいと。どこかっていえば、菊地君笑っているからまさしくそのとおりです。そういうところで二機目を。ですから、これは、あえて言いますけれども、宮城県民はひとしく医療サービスを受ける権利を有しておりますから、どちらがドクターヘリ行けて片方は行けてない。このようなことではならないと思いますので、二機目も十二分に考えていただきたいなと思いますので、いかがですか、知事、うなずいてるから大丈夫なんでしょうね。

 次に、第四点目、仙台空港、仙台港の件であります。

 おかげさまで仙台空港やっとの思いで民間の方の選定が決まり、いよいよスタートいたします。しかし、よく考えてみますと、仙台空港は三千メートル滑走路一本しかない。千二百メートル、これはジャンボとか大型の旅客機では使えませんから、事実一本しかないんです。私の友人でパイロットがおります。彼に聞きますと、仙台空港ぐらい風の向きが変わると降りにくいところはないんだという話であります。せっかくLCCなりいろんなものを今多角的に入れようとしているときに、滑走路一本ではどうにもなりません。北米、どこを見ても六本、八本です。ヨーロッパも、例えばロッテルダム六本、全世界の通用する飛行場は、滑走路がもう一本、二本なんてのはまさしく日本のポピュラーなサイズでして、その辺も踏まえてどうですか、知事。

 先般、私は、国交省の出先であります塩釜工事事務所の幹部とお会いをすることができました。後ほど仙台港についてはお話をしますけれども、仙台空港についてもそういうお話はいかがですかと言いましたら、宮城県一生懸命やってもらえば、国に働きかけてもらえば、我々もやります。せっかく民営化されて、これで終わりではないわけです。ですから、私から言わせると、まず滑走路、それからターミナルビルです。例えばフランスに行けばシャルル・ド・ゴール、ロンドン・ヒースロー、物すごいターミナルビルです。中ではイベントはやる、何でもやれる。そういうでかいところばり言うと、知事、ちょっと縮こまるようですけれども。いずれ民営化をした最初の突破口をつくったのは、紛れもない全国で、知事、初めてなんです。そうしたらその後に待ち受けているのが、やっぱりターミナルビル等々の設置だと私は思います。先般、我々の特別委員会、村上委員長のもとに沖縄に行ってまいりました。それで、沖縄ではもう既にハブ空港としての役割を果たそうと一生懸命です。沖縄の地産品、活魚を含めてその日に集荷したのはもう次の日の朝に香港、シンガポールあたりでマーケットに並ぶということであります。知事、御案内のように、宮城には、活魚、生鮮野菜、果物いっぱいあるわけですから、今後、知事の言う五万トン・六百万人を成就するためには、そういう大きなものに結んでいかなければならないと思うんです。知事、真剣に見てますから大丈夫だと思いますが。いずれターミナルビルにしろ滑走路にしろ、そういう方向が大変大事ではないかなと思います。

 また、一方、私の持論であります仙台港仙台港区です。ここは残念ながら、先般も私伺いましたら、港湾事務所。今、二十二、三万TEUだそうです。コンテナ一個の換算をしますと。ところがお隣の釜山は千五百万TEU、プラス今年度の予算で約八千億またかけてるんです。三千万TEUにしようとして頑張っております。余りにも違い過ぎて、実は私は釜山港に三十年ほど前に行きました。岸壁だらけで、本当に港湾自体も港湾と言えるような代物じゃなかったんです。それがそういうことですから、これもまた、さきほどの国交省の出先じゃありませんけれども、国と話をしながら、日本は国策で私はこのコンテナについては間違ったなと思っております。アメリカもしかりです。中国とか東南アジアの方に、はるかコンテナについてはもう離されるような状態であります。少なくても百万TEUぐらいを望むべきだと思いますけれども、土木部長、どうですか。後で答えてください。いずれ見てびっくりです。あの釜山港はオールオートメ化といいますか、女の人三人ぐらいでコンテナの積み下ろし全部やってるんですよ。ですから、仙台港自身もそれに追いつき追い越せ、知事の言う十兆円戦略というのは、これは大きな仙台港は役割を果たすのではないかなと思います。

 また、その折、ENEOS及び東北電力を訪問させていただきました。ENEOSは今三十万トンのタンカーをダイレクトに中東から迎え入れたいということで願っております。しかし、三十万トンの船のドラフトは約水深二十メートル必要なんです。今、現実は十七メートルですから。ただ、掘り込み港湾ですから、フィヨルドのようにがっちり固まってるとこじゃないので、私は可能だと思います。沖防、新北防波堤のあたりは直轄がやるはずですので、ぜひ国と連携をとりながら、三十万トンタンカーをダイレクトに仙台港に入れられるようにすべきだと思います。またENEOSでは、今二十万トンタンカーで世界にいろんなものを輸出をしようとしております、製品を。その場合に港から入ってきて方向転換が必要なわけです。その余裕もないわけですから、その辺も踏まえて、港湾のつくり方、もうちょっと進歩させるべきだと思います。

 また、東北電力、今LNG盛んに入れております。あのLNGの船も今までは二百五十メートルぐらいの船が三百メートル、三百五十と、一体で運ぶ量が多ければそれだけ単価安くなるわけですから。その辺も踏まえて、プライベートバースになかなか公的なお金を出せないというのはよくわかります。しかし、それで動けば、どれだけ十兆円戦略含めた大変なプラスになるかというのはこれは言わなくてもわかっているわけでございます。

 今までずっと、るる何かお金を出すことばっかしお話をしました。今度は生む方法をお話しします。仙台市なんです、相手は。神奈川県の横浜、川崎は政令指定都市として既に港湾の管理者全部やっております。なぜ仙台市かといいますと、今私固定資産税を調べますと、年に七十億から八十億、あの仙台港のエリアで仙台市に入ってるんです。ところが、仙台市は一般会計しかありません。港湾会計がない。支出するところがないわけですから、ぜひとも、将来の港湾管理も含めて、仙台市と胸襟を開きながら、将来的には仙台の方が予想されているように予算規模すべて大きくなるので、それも踏まえて、胸襟を開いて、タックスペイヤーは当然行政サービスを受けるための納税をしてるわけですから。その辺、前にもこれは一度しゃべってますから、その後の経過をお聞きをしたいなと思います。

 いずれにいたしましても、この大震災、改めてですけれども、四年半が過ぎました。亡くなられた皆様に心から哀悼の意を表しますとともに、改めてお見舞いを申し上げ、その被災を受けた皆さんが笑顔が戻る。これは皆さんとともに、私の政治的な大きな目標でありますから。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 仁田和廣議員の一般質問にお答えいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、李登輝氏訪日についての御質問にお答えいたします。

 初めに、李登輝元総統による尖閣諸島は日本固有の領土であるとの発言に関して、尖閣諸島、また竹島は日本固有の領土と、そういうふうに知事は考えているのかという御質問でございました。

 李登輝元総統の主張につきましては、歴史的な背景なども踏まえ、正しい理解のもと御発言されているものであり、私も日本固有の領土であると考えております。もちろん当然のことでありますが、竹島につきましても日本の固有の領土だと考えております。

 なお、これらにつきましては、政府において今後とも自国の考え方をしっかりと主張し、譲ることなく取り組んでいくべき問題であると考えております。

 次に、李登輝元総統が御来県された際の歓迎夕食会におけるあいさつの内容についての御質問にお答えをいたします。

 ことし七月、李登輝元総統が来日され、我が県へは八年ぶり二回目の御訪問となりました。今回の御来県では松島の瑞巌寺を再訪され、宮城県日台親善協会を中心に建立されました李登輝元総統御夫婦の句碑を視察されたほか、岩沼市の千年希望の丘で献花をされました。七月二十五日に開催いたしました歓迎夕食会では、県民を代表し、東日本大震災に際しまして台湾の皆様からいただいた多大なる御支援に対し改めて感謝の気持ちをお伝えするとともに、我が県の復興状況を御報告いたしました。また、我が県と台湾の間には、エバー航空の仙台−台北直行便が運航していることや、震災後に落ち込んだ観光客も回復しつつあることなどを御説明し、李登輝元総統の二度目の奥の細道訪問により、より多くの台湾の皆様が宮城の歴史、文化に興味を持ち来県されることへの期待を述べさせていただきました。今後はこの特別なきずなをもとに、教育旅行の促進など、我が県と台湾における人と人との交流や経済交流をより一層推進してまいりたいと考えております。

 次に、大綱二点目、震災復興の諸問題についての御質問のうち、復興住宅における住民相互のコミュニケーションづくりについてのお尋ねにお答えをいたします。

 今後、応急仮設住宅から災害公営住宅への入居が本格化する中で、高齢者の単身世帯等支援を要する方が多く入居することなどから、住民の方々がコミュニケーションを図り、入居者が孤立することなく、互いに支え合う地域をつくっていくことが重要であると考えております。県といたしましては、被災市町と連携し、夏祭り等の交流イベントやサロン活動など、住民の方々が集う取り組みを支援するほか、見守り活動や地域コミュニティーの再構築につきましても、引き続き支援をしてまいります。

 次に、大綱四点目、仙台空港、仙台塩釜港の発展についての御質問のうち、仙台塩釜港仙台港区の拠点化と、コンテナ貨物取扱量増加の取り組みについてのお尋ねにお答えをいたします。

 仙台港区の取扱貨物量は、震災で一時的に大きく落ち込んだものの、官民一丸となって復旧・復興に取り組んだ結果、順調に回復し、昨年は過去最高となる四千七万トンとなり、また、コンテナ貨物取扱量は二十一万TEUを超え、過去最高記録いたしました平成二十二年の九九%の水準まで回復したところでございます。ことしも、昨日確認いたしましたら、大体中国の景気があれだけ落ち込んでいるにもかかわらず、ほぼ昨年と同じぐらいということでございますのでいい兆候だと思っております。現在、平成三十年代後半にコンテナ貨物取扱量三十三万TEUとしている港湾計画上の目標の早期実現を目指し、高砂コンテナターミナル拡張や高松岸壁などの港湾整備、北米に近いという地理的優位性を生かした国際コンテナ航路の新規開拓など、東北の拠点港湾としての機能強化を進めております。県といたしましては、今後とも貨物取扱機能を向上させるための港湾整備や、新たな荷主や貨物の掘り起こしに重点を置いたポートセールスに取り組み、東北地方の国際物流拠点としての港づくりを鋭意推進してまいりたいと考えております。百万トンになるまでに、まず三十三万TEUを通過をして、その次に五十万、六十万といって将来的には百万を目指してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱三点目、ドクターヘリについての御質問のうち、医師や看護師などの養成やランデブーポイントの確保についてのお尋ねにお答えいたします。

 ドクターヘリに搭乗する医療従事者については、一般的な救命救急に関する専門技能のほか、飛行する機内で医療行為を行う特殊性から、気圧変化や振動、騒音等が発生する状況下での技術が必要になるとともに、医療行為以外でも、無線を使用した消防機関等との情報伝達を行う技能や、ヘリコプターの構造に関する一定の知識等についても習得する必要があります。このため、基地病院において、ドクターヘリの運航開始までの間に専門的研修により必要な知識や技能等を習得するとともに、シミュレーション運航などにより、搭乗する医療スタッフを養成確保していくこととしております。

 また、運航に必要となるランデブーポイントについては、各消防本部から推薦を受けた適地について現地調査中であり、宮城県全体をカバーできるよう、約五百カ所程度を目標として選定作業を進めているところであります。

 次に、ドクターヘリの運航方式についての御質問にお答えいたします。

 まず、県内を三十分以内で結ぶことについては、基地病院選定の際に、県内各地域への到着に要する時間等の検証を十分に行った上で、仙台市内の病院を基地病院と決定しており、県内のほぼ全域が基地病院から三十分以内に到着できる範囲内にあるものと考えております。天候不順時においては、搬送患者の安全性を最優先させるべきであることから、国の認可を受けた規定に基づき、運航スタッフが気象条件等を適切に判断し対応することとなります。また、夜間飛行については、運航面での安全性を確実に担保するため、ランデブーポイントにおける照明施設の整備や、機体における必要な装備の導入、医療スタッフの確保、各種訓練等、より多くの解決すべき事項があることから、運航開始後の課題として検討してまいります。

 次に、二機目のドクターヘリを導入してはどうかとの御質問にお答えいたします。

 ドクターヘリについては、現在、一機目の運航開始に向けて、格納庫やヘリポート等の整備、ランデブーポイントの選定、出動要請基準の検討、医療スタッフの養成等、さまざまな準備を進めているところであります。県といたしましては、まずは仙台医療センター及び東北大学病院の二病院を基地病院とするドクターヘリの運航開始に向けて全力を注ぎ、運航開始後に一定期間の運用実績等を十分に検証した上で、二機目のドクターヘリ導入の必要性について検討してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱二点目、震災復興の諸問題についての御質問のうち、グループ補助金のグループ化についてのお尋ねにお答えいたします。

 グループ補助金については、これまで十四次の募集まで行い、多くのグループが認定を受けていることから、新たに事業者がグループを組成することは徐々に困難になってきていると認識しております。このため、公募の都度、特別相談期間を設けるなどして、復興事業計画の申請に向けた事業者のさまざまな相談に対し、認定要件やグループ組成の考え方などを丁寧に説明してまいりました。また、グループの組成が困難な事業者についても、地域のグループ化に向けた動きや、既存のグループに関する情報提供を行うなど、グループの組成ができるよう、きめ細やかに対応するとともに、既に認定されたグループ構成員に加えてグループを組成する方法もあることを助言してきたところです。更に、制度開始当初と比較すると、グループの構成事業者数についても柔軟に対応し、少数の事業者でも認定されるよう配慮しております。今後も引き続き、国や商工団体の協力も仰ぎながら、一者でも多くの事業者が本事業を活用できるよう支援を行ってまいります。

 次に、グループ補助金の支援対象に関する御質問にお答えいたします。

 グループ補助金については、御指摘のとおり、震災前の施設、設備などに復旧することを原則としております。被災された事業者は、長期間の事業停止による販路喪失や従業員不足などの影響を受けて、事業再開や売り上げ回復が困難な状況もあると認識しております。このため、グループ補助金においては、今年度から、従前の施設などへの復旧のほか、復旧費用の範囲内において、新商品製造ラインへの転換、あるいは新商品・新サービス開発などや業種転換も可能となるような新分野事業の実施についても支援対象としたところです。この制度拡充を活用し、今年度一回目となる第十四次の公募においては、早速九者が新分野事業に取り組むことが決定しております。県といたしましても、今後、多くの事業者が事業再開や売り上げの回復などを果たし、地域経済の更なる復興に結びつくよう支援してまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱二点目、震災復興の諸問題についての御質問のうち、災害公営住宅の整備についてのお尋ねにお答えいたします。

 災害公営住宅につきましては、これまで各市町が主体となり、被災者の意向を十分に把握した上で、市町の被災状況や地域の実情に応じ、計画されている約一万六千戸のすべてで整備方針が決定され、戸建て・長屋方式及び集合住宅形式での整備が進められております。このうち、戸建て・長屋形式の住宅につきましては、土地の制約のある市町もある中、二十の市町におきまして約四千戸の整備が既に進められております。戸建て災害公営住宅の個人所有につきましては、制度上、公営住宅として維持管理する必要がないこと、耐用年限の六分の一を経過していること、譲渡の対価が適正であることなどの要件を満たすことにより、土地を含めた譲渡が可能となっております。各市町におきましては、こうした条件を踏まえて、災害公営住宅の譲渡について検討されるものと考えており、県といたしましては、市町の意向に応じて必要な支援を行ってまいります。

 次に、防潮堤の整備についての御質問にお答えいたします。

 防潮堤の整備に当たりましては、住民の方々の意見を取り入れるとともに、整備位置や構造につきましては、地域の景観、環境等も考慮し、復興まちづくり計画との整合を図りながら進めてきたところであります。菖蒲田海岸などは、海水浴やイベント会場として利活用されておりますことから、防潮堤ののり面を階段護岸といたしまして、利用者に配慮した構造としております。また、州崎海岸などでは、背後の道路をかさ上げいたしまして海の眺望を確保するなど、海岸により親しみを感じることができる計画としております。また、防潮堤の建設により影響を受ける動植物につきましては、有識者の助言を得て移植するなど、環境保全に努めており、自然に触れ合える場としての活用にも配慮しております。

 県といたしましては、今後とも、地域住民や海岸利用団体、市町などの関係機関と話し合いを進めながら、必要に応じ人々が集える場としての機能確保についても意識し、防潮堤の整備を進めてまいります。

 次に、大綱四点目、仙台空港、仙台塩釜港の発展についての御質問のうち、仙台空港の滑走路の増設についてのお尋ねにお答えいたします。

 現在、仙台空港におきましては、国による滑走路等の施設管理のもと、風向きに応じて離発着の方向を変えるなど、安全な航空機の運航が確保されているものと認識しております。滑走路の増設につきましては、現在手続が進められております仙台空港の民営化後も、国がその必要性を判断した上で直轄事業として行うこととなっておりますことから、県といたしましては、空港の実情や利用上の課題などを踏まえつつ、関係自治体と協議しながら対応してまいりたいというふうに考えております。

 次に、ターミナルビルの増築についての御質問にお答えいたします。

 民営化後の仙台空港は、運営権者が国の選定手続においてみずからが提案いたしました三十年間の事業計画や設備投資計画に基づき運営することとなっており、ターミナルビルの増改築につきましては、運営権者が今後の旅客や貨物の需要動向を踏まえながら適切に実施していくこととなります。県といたしましては、運営権者によるターミナルなどの施設整備が円滑に実施されるよう支援を行うとともに、施設が有効に活用されるよう、運営権者と連携しながら空港の利用促進に積極的に取り組んでまいります。

 次に、企業の所有する岸壁や航路の整備についての御質問にお答えいたします。

 仙台港区は東北におけるエネルギーの供給拠点として大変重要な役割を果たしており、これまでも港内に立地するエネルギー関連企業がみずから整備いたします大型係留施設につきまして適宜港湾計画に位置づけるなど、企業の意向を十分踏まえて対応してきたところでございます。今後も引き続き立地企業の意向や整備計画を確認しながら、適切な役割分担のもと、必要に応じて港湾計画の変更や国など関係機関との調整などを行ってまいります。

 次に、仙台市の港湾管理への参画についての御質問にお答えいたします。

 現在、仙台市におきましては、東日本大震災からの復旧・復興に向けて全力で取り組んでおり、仙台港区周辺の復興まちづくりにもようやく着手した段階でございますから、現時点におきまして仙台塩釜港の整備に係る費用や港湾の管理に参画していただくということは難しいかなというふうに考えております。仙台塩釜港は我が県にとって重要な物流拠点であり、仙台市を初め各市町や港湾利用者の方々ともともに、管理のあり方の検討や官民一体となったポートセールスなどを進めてきたところであります。今後とも引き続き関係者との連携を密にしながら、東北地方唯一の国際拠点港湾として更なる発展が遂げられるよう積極的に取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) グループ補助、四分の三が終わったとしても、今、高度化スキーム四分の一があるわけでございまして、このスキームは二十年、これは貸し出す金でありまして、二十年償還、五年据え置き、無利子という、これから高金利時代を迎えるときに大変有効な方策だと思いますけれども、残念ながら今のところは一〇%前後しか利用されてないわけでして、ぜひその高度化スキームにより、企業は生き物ですから、その都度いい条件になればどんどん将来二十年後もお金が返せるということになりますので、その辺の考え方ちょっとお伺いいたします。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 高度化スキームは、グループ補助金と同時に使いますと、手持ちが全くなくてもまずは事業が開始できるという非常に便利のいい制度でありますが、非常に審査が厳しいということもあって、時間がかかるということもあります。また、今までおつき合いのある金融機関から全くお金を借りないというのも大変だというのもあって、今後のつき合いもあるということで、事業者が高度化スキームを使わずに、他の金融機関等からお金を借りるというような事例が多く見られているようであります。しかし、もう少し簡素化することによって借りやすくするというのも重要だというふうに思っております。その辺は我々としてもなるべく柔軟に対応できるように、国と調整をしてまいりたいというふうに思っておりますが、お金を貸すわけでありますので、貸し倒れになると、また今度何やってんだという、これまた問題になりますから、だれにでもどうぞというわけにもなかなかならないということは御理解をいただきたいというふうに思います。



○議長(安藤俊威君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) できるだけ県としても、それから機構でも、その貸し出しの有効性を見て協力するという姿勢は、今知事答弁されたとおりですので、それで頑張ってください。

 また、せっかく空港民営化をされ、もちろん仙台空港も含めて滑走路についてもあるわけですけれども、せっかく全国で初めてこの民営化、知事が風穴あけたわけですから、その後には、例えば滑走路の使用料のみならず、また、ターミナルビルの全体の使用も膨らませていかないと、せっかく期待を持ってあらわれた方々に失礼だと思うし、そういう動きもやってますよっていうのは、今後の大変なアピールになると思うんですけれどもいかがですか、部長何か。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 現在、国の方で運営権者の選定手続が進められておりまして、優先交渉権者まで決定いたしました。実は民営化する大きな目的は、航空の旅客をふやすとともに、ターミナルビル等の利用率をいかに上げていくかということもありまして、いずれの応募者というんですか、応募された方々からも魅力ある御提案をいただいております。そういった意味では、仁田議員御提案のようなターミナルビルの魅力アップですね、また、若しくは増強という部分については十分期待できるんではないかなというふうに考えております。



○議長(安藤俊威君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) 実は私、ライフワークのように仙台港お話をしております。仙台港の沖防、新北防波堤のときの私は漁協の組合長でありまして、漁業補償に直接かかわりました。もちろん漁業補償の額でもやむを得ないなということにもなったのも一つなんですけれども、宮城県がそのために発展をするんだったら漁業権の改廃はしょうがないなということが結論なんです。ですから、先ほど言ってるようなコンテナ船の百万TEU、それからダイレクトに三十万トンぐらいの船を入れられるような整備をしてほしいなと言ってるわけです。もう一言どうですか。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 間違いなく仙台港、特に仙台港区、これから発展させていかなければならないという我々使命があると思ってます。そういう意味では、企業の皆様と連携しながら、いかに更に発展できていくかということも模索いたしますし、当然、コンテナの三十三万TEUの次のステップをにらみながら、どう展開していくかということについても検討を進めてまいりたいというふうに考えております。



○議長(安藤俊威君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) 前向きで、それでも百万TEUまでいかない。多分、部長、知事も御存じだと思うんですけれども、上海は三千万TEUですからね。それからシンガポール、香港も物すごい量なんです。古くは平清盛の時代から物流をやれば、その国は繁栄をするわけです、貿易を含めて。ですから、知事の言う十兆円戦略をいかに早く成就するかは、僕はこれにかかっていると思うんだけど、どうですか、知事。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) いろんな経済指標がございますけれども、物流の物の動きというのは、そのままストレートに反映されるもんでございますので、おっしゃったように、そういった貨物量等の上昇ないままに、そういった目標、十兆円といった大きな目標は達成することは不可能だというふうに思います。そういった意味でも高い目標を掲げて努力はしていきたいというふうに思っておりますが、当然、そのためには港湾の整備も必要になってまいります。費用対効果というものも考えていかなければなりませんので、財政厳しいこともございますし、国もあれもこれもということはなかなかやってくださいませんので、その辺は伸び率をしっかり確保しながら整備をするということで、国の方にも調整をしていきたいというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) ドクターヘリですけれども、きょうは何となく伊東部長の答弁の中で、二機目可能性あるようなふうに僕は受け取ったんですけれども。地域的には例えばさっき言いました大崎、首長が大変これを望んでいるんです。そのドクターヘリの有効性を、釧路に行きましたときにはドクターヘリ基地の中にドクターの控室がありました、看護師さんの。その中には、御礼のファクス、手紙がうず高く積んでありました。あれを見ると、もう一機ぜひ必要になるのかなと思うんですけれど、もう一度どうですか。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先ほど保健福祉部長は、まずはというふうな言い方して、まずは一機目を導入してということで、二機目導入しますということは一言もお話ししなかったというふうに思います。まずは一機を入れてみて、それから様子を見なければならないと思っておりますし、宮城県の地形が他の県と違って非常に平らなところがずっとございます。平らでございますので、そういう意味では、まずは一機で相当程度カバーできるのではないかということ。それから、岩手県や福島県や山形県には今ありますが、宮城県にはなかったということで、相互協力できないという環境ございましたが、他県とのドクターヘリとの協力を結ぶことによって、宮城県で二機、三機と持つというよりも、ほかの県との連携をとりながら相互に協力をし合ってカバーし合っていくということをしながら、それでも足りなければ二機目、三機目ということを考えていくということが重要ではないかなというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) 知事はヘリのプロですから、どんどん後退してくるとまずいと思うんで、さっき部長の答弁を求めたんですけれど。いずれ北海道はもう四機なんです。青森が三機。その連携、例えば大災害が起きたときに、もちろん防災ヘリがありますけれども、このドクターヘリというのは、御案内のように、お医者さん、看護師さん乗ってきますから、大変な医療活動のプラスなんです。ですから、その辺も踏まえると、部長の方がいい。また知事、後退するんではうまくないんで。ぜひ二機目もちょっと考えてくだい。どうですか。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 仁田議員の熱い思いはよくわかりました。ただ、今まだ一機目も入ってない段階で二機目というのは拙速であろうかというふうに思いますので、まず一機目入れて、他県ともよく調整しながら、運航状況を見ながら、よく検討してまいりたいというふうに思います。



○議長(安藤俊威君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) 大分前向きな答弁あるんですけれども、ドクターヘリだけはちょっと後退している。部長、仙台港の役割、土木部長だよ。仙台港というのは、相当、例えばヨーロッパ航路、今度北極海が抜けるとこちらに仙台港に着くんです。それからサンフランシスコから大圏コースとるとアリューシャン列島かすめてくると仙台港なんです。そういうプレゼンスから見ると、決して釜山港には負けてられないんです。どうですか、もう一回、意気込み。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 気持ちとしては、釜山港に負けずにコンテナの誘致、航路の誘致に努力してまいりたいと思います。



○議長(安藤俊威君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) インセンティブ、釜山は物すごいインセンティブを与えるんですよ。近くの例えばコンテナ置き場を無料にしたり。ですから、その辺も踏まえ、背後地のコンテナの置き場所も踏まえて、どんどん進めてください。いいですか。知事、もう一言。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 努力してまいりたいというふうに思います。



○議長(安藤俊威君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○議長(安藤俊威君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後四時二十五分散会