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平成27年  6月 定例会(第352回) 06月25日−05号




平成27年  6月 定例会(第352回) − 06月25日−05号













平成27年  6月 定例会(第352回)



       第三百五十二回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第五号)

平成二十七年六月二十五日(木曜日)

  午前十時開議

  午後三時十一分散会

      議長                     安藤俊威君

      副議長                    渥美 巖君

出席議員(五十八名)

        第一番                  太田稔郎君

        第二番                  天下みゆき君

        第三番                  三浦一敏君

        第四番                  境 恒春君

        第五番                  堀内周光君

        第六番                  石川利一君

        第七番                  長谷川 敦君

        第八番                  佐々木幸士君

        第九番                  村上智行君

        第十番                  すどう 哲君

       第十一番                  遠藤いく子君

       第十二番                  吉川寛康君

       第十三番                  伊藤和博君

       第十四番                  渡辺忠悦君

       第十五番                  細川雄一君

       第十六番                  高橋伸二君

       第十七番                  菊地恵一君

       第十八番                  寺澤正志君

       第十九番                  只野九十九君

       第二十番                  石川光次郎君

      第二十一番                  外崎浩子君

      第二十二番                  岸田清実君

      第二十三番                  佐藤詔雄君

      第二十四番                  菅原 実君

      第二十五番                  坂下 賢君

      第二十六番                  菅間 進君

      第二十七番                  庄子賢一君

      第二十八番                  川嶋保美君

       第三十番                  中島源陽君

      第三十一番                  本木忠一君

      第三十二番                  中山耕一君

      第三十三番                  長谷川洋一君

      第三十四番                  池田憲彦君

      第三十五番                  佐々木征治君

      第三十六番                  安部 孝君

      第三十七番                  皆川章太郎君

      第三十八番                  小野 隆君

      第三十九番                  岩渕義教君

       第四十番                  本多祐一朗君

      第四十一番                  ゆさみゆき君

      第四十二番                  藤原のりすけ君

      第四十三番                  内海 太君

      第四十四番                  坂下やすこ君

      第四十五番                  横田有史君

      第四十六番                  小野寺初正君

      第四十七番                  石橋信勝君

      第四十八番                  齋藤正美君

      第四十九番                  安藤俊威君

       第五十番                  中村 功君

      第五十一番                  渥美 巖君

      第五十二番                  畠山和純君

      第五十三番                  千葉 達君

      第五十四番                  仁田和廣君

      第五十五番                  藤倉知格君

      第五十六番                  相沢光哉君

      第五十七番                  中沢幸男君

      第五十八番                  渡辺和喜君

      第五十九番                  今野隆吉君

欠席議員(一名)

      第二十九番                  佐藤光樹君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   山田義輝君

      震災復興・企画部長              大塚大輔君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

      総務部参事兼秘書課長             平間英博君

      総務部財政課長                齋藤元彦君

    教育委員会

      委員長                    庄子晃子君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   西村晃一君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      委員長                    猪俣好正君

      警察本部長                  横内 泉君

      総務部長                   岡崎良則君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      委員                     成田由加里君

      事務局長                   大内 仁君

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    議会事務局

      局長                     西條 力君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      参事兼議事課長                菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

      副参事兼総務課長補佐             菅原 正君

      副参事兼議事課長補佐             川村 満君

      政務調査課副参事兼課長補佐          高橋秀明君

      議事課長補佐(班長)             布田惠子君

      議事課長補佐                 菅原 厚君

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    議事日程 第五号

              平成二十七年六月二十五日(木)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第百六十六号議案ないし議第百八十一号議案、議第百八十三号議案ないし議第百八十五号議案、議第百八十七号議案、議第百九十号議案、議第百九十一号議案、議第二百四号議案ないし議第二百八号議案及び報告第百十六号ないし報告第百九十五号

第三 一般質問

   〔畠山和純君、すどう哲君、安部孝君、石橋信勝君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第百六十六号議案ないし議第百八十一号議案、議第百八十三号議案ないし議第百八十五号議案、議第百八十七号議案、議第百九十号議案、議第百九十一号議案、議第二百四号議案ないし議第二百八号議案及び報告第百十六号ないし報告第百九十五号

三 日程第三 一般質問

   〔畠山和純君、すどう哲君、安部孝君、石橋信勝君〕

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△開議(午前十時)



○議長(安藤俊威君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(安藤俊威君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、五十八番渡辺和喜君、五十九番今野隆吉君を指名いたします。

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△議第百六十六号議案ないし議第百八十一号議案



△議第百八十三号議案ないし議第百八十五号議案



△議第百八十七号議案・議第百九十号議案・議第百九十一号議案



△議第二百四号議案ないし議第二百八号議案



△報告第百十六号ないし報告第百九十五号・一般質問



○議長(安藤俊威君) 日程第二、議第百六十六号議案ないし議第百八十一号議案、議第百八十三号議案ないし議第百八十五号議案、議第百八十七号議案、議第百九十号議案、議第百九十一号議案、議第二百四号議案ないし議第二百八号議案及び報告第百十六号ないし報告第百九十五号を議題とし、これらについての質疑と日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。五十二番畠山和純君。

    〔五十二番 畠山和純君登壇〕



◆五十二番(畠山和純君) おはようございます。

 一問目の集中復興期間でありますけれども、このことにつきましては昨日も復興推進会議で六・五兆円の予算枠が正式に決まるなど、一応の決着を見たようであります。議員各位の関心も非常に高くて、既に何人かの議員が取り上げておりまして、質疑が出尽くしたかなという感がしないわけでもないんですけれども、せっかくの機会ですので、若干視点を変えて質問を行ってまいります。重複する部分についてはお許しをいただきたいと思います。

 去る六月十八日、復興庁は、自公与党に対して、二十八年度以降五年間、復興・創生期間の復興事業について、一、事業規模の見込み、二、財源フレームの見直し、三、復興事業の整理と自治体負担を示しました。更に、自民党の第五次提言、例外的な自治体の一部負担についてへの対応として、被災自治体の財源状況へのきめ細かい配慮についての考え方を説明、与党の了承を得ました。その際、市町村事業の防潮堤の自治体負担をゼロにしたこと、これによって気仙沼市や石巻市などの個別の自治体の財政状況への配慮をしたと付言してありました。この方針によると、予測された宮城県の市町村の負担額は、およそ三十億から十九億円と減額になります。ちなみに、宮城県の負担額は約五十二億円と試算されておりました。

 この結果を受けて、村井知事は、国に対して十分に被災地に寄り添ってもらったと感謝の意を表明されました。私も、この結果については一定の評価をいたしますが、ここまでの集中復興期間の延長をめぐる経過を振り返ると、釈然としないのであります。それは、被災自治体がこぞって期間延長の要望をしていたにもかかわらず、国は当初から負担ありきで事を運んだこと。その結果、それでなくとも人手不足で四苦八苦している被災自治体の関係者は、国へ県へと対応に奔走させられ、おくれの目立つ復興事業への手をとめさせ、作業を停滞させ混乱させました。毎日ダンプが行きかい、渋滞と土ぼこりに悩まされ、まだ何も終わっていない被災地で毎日不安を抱えて暮らす住民の方々に要らぬ心配を増幅させたこともあります。更には、住民の命を守る避難に欠かせない道路事業が認められなかったこと、産業再生の基盤である魚市場の建設事業も認められず、依然として数億の財政負担が予測されます。こうしたもろもろのことを考えると、知事のように、よかったよかったと言って手放しで喜べないのであります。

 そして、最も釈然としないのは、この問題に関して示された知事の姿勢であります。去る二月定例議会の総括質疑で、私は質問当日の復興予算をめぐる竹下復興大臣の全額国費負担見直しの記事に対する知事の所感を伺いました。竹下大臣のこの発言報道には、非常な驚きとそして失望を持って受けとめております。現在は地方負担が極めて少ない形で復旧・復興事業が進められておりますが、震災関連予算は極めて大規模でございまして、国の支援がわずかでも縮小されれば、震災により財政力が低下をしております本県及び被災市町、特に小さな自治体ほど影響が大きいということを考えております。県内市町、県議会、市町村議会の皆様と連携を図り、集中復興期間の延長と特例的な財政支援の継続をこれまで以上に強く働きかけてまいりますという答弁でありました。期間延長に向けての決意と関係諸団体と連携しての働きかけを力強く表明されたのであります。

 それ以降、私たちも、我が意を得た思いで、国あるいは党本部への働きかけを重ねてまいりました。しかし、ある日突然、何の前ぶれもなく村井知事は、政府の一部事業費負担の方針を受け入れる旨の表明をされました。それ以降、期間延長を求める私どもに対して、関係者は、宮城県は基本的には一部負担を受け入れる方針ですねと言われ、少々大げさかもしれませんが、返す言葉がなくなってしまったのであります。困惑いたしました。自治体も議会も一緒に足並みをそろえていたのに、なぜ知事だけが方針を変更し、別の方向を向いたのかわかりません。多くの首長が首をかしげておりました。率直に不信感を漏らす首長もおられました。足並みは乱れ、当然その後の要望活動は迫力に欠けるものになり、自治体一部負担ありきでの自治体と国の事業選別の調整という国ベースでの取り組みが行われたのであります。被災地への配慮が十分であったとは、とても思えないのであります。知事の心変わりは一体何だったのでしょうか。なぜみんなで一体となって取り組むことができなかったのでしょうか、伺います。

 少々のあつれきがあってもどんどん進んでいく。例えば水産特区、海岸防潮堤、防災拠点の事業推進に見られた知事の政治手法の一端が今回も感じられました。言うまでもなく、速やかな復興の実現にはすべての関係者の一体となった取り組みが、特に大震災への意識が風化してきた今、特に必要であります。知事の断定的な前のめりの姿勢は、事業の進捗にとってマイナスになることがあると思います。一体感を持って事に当たる、環境を整えてチーム宮城をまとめあげることにもっとリーダーシップを発揮していただきたいと考えます。知事の所見を伺います。

 県民の意向もまとまっていない道州制や、大きな成果が期待される空港民営化なども、東北各県との広域連携を図ったり、仙台市、県内市町村との連携を強化したり、もっと大きな力を結集すべきと考えております。

 先ごろ発表された県の中期的な財政見通しでは、平成三十年度での基金の枯渇と百八億円の財源不足が見込まれるという厳しい財政見通しが示されました。今回の十分負担し得る額と知事は表明されておりました、およそ五十億円についての財政運営への影響はどうなりますか。知事は全く問題ないと考えておられるのか、伺います。

 一部負担を受け入れ、更に適切な事業執行に努めるとの意向も示されました。多額の県費が投入される宮城野原防災拠点事業は、いまだ防災拠点としての事業評価もされないまま、事業化に向けた取り組みがどんどん進んでおります。丁寧な説明を尽くしたいとのことでもあります。例えば、三本木保健福祉医療中核施設用地に同様の施設を建設した場合と対比する形での事業評価を行っていただきたいと考えます。財政的、機能的に宮城野原の優位性が客観的に証明されれば、建設への必然性が納得できます。懸念、不信を持たずに事業の進捗が図られると考えます。対応について伺います。

 先ほど申し上げました、三月の復興大臣の自立発言は、被災地にぐさりと刺さりました。更に大臣は、先ほど申し上げました、六月十八日の会合の後の記者会見で、負担を求めることの理由を問われ、必死のギアをもう一段上げてほしいと発言をしております。翌日十九日の記者会見でその真意を問われ、まだまだ必死にやれると思います。人間必死になれば、まだまだ必死になれると私は思いますと答弁いたしました。これはある通信社が配信しておりました。私にとっては、とても信じがたい、とても悲しい思いであります。余りにもひどい話なので知事の感想は求めませんが、こういったことが復興大臣から答弁されるということについては、非常に遺憾の意を表したいと存じます。

 次の質問に移ります。フラップゲートの活用について。

 県内の多くの海岸防潮堤は、地域住民の合意を得て、建設とその準備に取り組んでいるようですが、まだ合意に至ってないところも数カ所あり、交渉は難航しているようであります。いずれも住民の高さへの抵抗感、景観や漁港機能が損なわれることへの危惧の念が強い地域であります。私は、こうした硬直状態の打開策として、景観に配慮でき、従来より漁港機能を充実できるフラップゲートの活用を提案してまいりました。県は、気仙沼内湾に計画される堤防の余裕高に見合う、高さ一メートルの搭載型フラップゲート以外の設置については受け入れを拒んできました。その理由は、去る二月議会では、ゲートが大型になるということ、作動の確実性や大型車両の通行に対する耐久性など、今後検討すべき課題があるという見解が示されました。採用される予定のフラップゲート分の高さを高くすることについては、技術的には確証を持てる段階ではない、技術的には難しいという議会答弁がありました。

 ことしになってから、私は、会派の調査研修で開発メーカーの本社に赴き、ゲートの実証実験などを確認してまいりました。先月末の特別委員会では、南海トラフでの津波対策としてフラップゲートの採用を決めた徳島県を訪ね、それまでの経過や事業評価について調査を行ってまいりました。今回の津波では、陸閘水門を閉めに行った消防団員が犠牲になりました。電源が落ちて作動しなかった箇所もありました。そうした状況のもと、今後の南海トラフ地震によって高い確率で津波の襲来が予測される徳島県では、従来の陸閘に比べ、より安全性の高い陸閘の開発の必要性を痛感したそうであります。さまざまな実験と専門家による検証を重ね、従来構造の陸閘より安全性にすぐれ、漁港機能を損ねないフラップゲートの採用に踏み切りました。我が県とは全く異なった判断がなされたわけであります。今年度は、浅川漁港への設置が予定されております。この三月には、徳島県の事業に先駆けて、国土交通省四国地方整備局那賀川河川事務所では、今後三十年以内の発生確率七〇%程度と高い確率で発生が予測される南海トラフ巨大地震に備えるため、津波、高潮に備える、人の操作を必要とせず、無動力で起立、防水するカウンターウエイト式フラップ構造、いわゆるフラップゲートの陸閘を派川那珂川右岸に配置しました。配置された陸閘は、高さ三メートル、幅十五メートルで、本構造のゲートとしては日本最大級となります。事業費はおよそ二億一千五百万であります。現在、徳島県以外の他県でも採用に向けた動きがあるようです。本県のフラップゲートの対応について、改めて伺ってまいります。

 徳島県では、この事業に関する事業評価委員会である陸こう閉鎖方法新技術評価委員会を開きました。委員会では、視点を既設陸閘と比べ同等以上の機能があればよいと考え、十二項目にわたっての新技術の評価が行われました。きょうは、この十二項目それぞれについて我が県の評価、見解を求めます。その上でフラップゲートの採用についての見解を伺います。

 評価委員会は、評価項目、評価の方法、評価の目安、新技術の仕様・実証実験結果、総合判定となっておりまして、二重マルがすぐれている、マルが同等、バツが劣るであります。一番、波力に対する強度。これは既設陸閘と対比、静水圧で設計、総合評価はマルであります。二番、部材の腐食に対する耐久性。既設陸閘と対比、これは二重マルがついておりました。三番、越流後の引き波による作用。これは既設陸閘と対比、マルの評価であります。四番、構造上の耐震性。既設陸閘と対比、これはマル。五番、閉鎖の適応性。これについては二重マルがついておりました。閉鎖に要する時間。これについても二重マルがついております。七番、手動操作。既設陸閘と対比、これはマルであります。常時開放時の安全性。これについてもマルであります。自動閉鎖時の避難者への安全対策。これもマルであります。十番、設置における施工性。これについてはマルであります。十一番、製作・設置コスト。これについてはマルになっておりました。十二番、ライフサイクルコスト。陸閘電動化と対比、これは十一番と十二番は、既存の電動化の陸閘よりは、フラップゲートの方が経費が安くなるという結果が出ております。以上であります。

 ここでは、景観上の配慮や漁港機能などの評価を行われておりませんが、常時開放で大きな効果があると思います。評価では十二項目すべてが対等あるいはすぐれているということで、バツは一点もありません。安全性でも、既設型より高い評価であります。採用すれば海岸防潮堤の形状に多くのバリエーションが期待できます。景観への配慮が期待できることから、円満な住民合意に近づき、課題の解決に一歩前進して事業の進捗が図られると考えます。合理的で柔軟な幅広い活用を検討すべきと考えますが、知事の御所見をお聞かせください。

 水産業の振興と新規就業支援策について伺います。

 いわゆる人口減社会の到来、このことが、私たちが暮らす地域社会の課題として大きくのしかかっております。今後解決しなければならない最重要の政治課題であることは衆目の一致するところであると考えます。総合的な戦略が求められている中、国は昨年十二月、まち・ひと・しごと創生長期ビジョン、まち・ひと・しごと創生総合戦略を閣議決定しました。そのことを踏まえ、この六月十五日、県は、宮城県地方創生総合戦略の中間案を発表しました。地域社会の存続にとって極めて重要な計画と注目をしております。この中で、いわゆるUIJターンによる定住・移住対策の推進が特記されております。

 ここでは、移住・定住に欠かせない新規就業対策の現状について取り上げてみます。きっかけは、学生時代に震災ボランティアで被災地の支援活動に入った若者たちが一人、二人と、学校を卒業してから気仙沼市あるいは南三陸町に移り住んでおり、定住をしている人たちがいます。実数はわかりませんが、かなりの人数になると思われます。現在、こちらで結婚したり、臨時雇用の支援員であったり、地元企業のアルバイトをしながら、新しいふるさと再生、まちづくりのお手伝いに積極的に参加をしております。復興事業の進捗に大きな力を発揮してもらっております。新しい若い力の活躍は素早く新鮮で、地域社会の大きな活力となっております。彼らの明るい屈託のない笑顔に私たちは勇気と元気をもらい、まちの未来に明るい兆しを見出しております。大変喜ばしい事態となっております。課題は、将来の生活を維持していく事業の創出や安定した雇用の確保であります。こうした若者の活動をしっかりとサポートできる仕組みをつくることこそが、地方創生を実現させる大きな一つの大切な施策であると考えます。現在は、例えば、地域の基幹産業である水産業に従事しようとしても、県は何の支援策も持ち合わせておりません。新規に事業を立ち上げようとしても、何の実績もない彼らにはハードルの高いメニューしかありません。十分な支援策が見当たらないのであります。それでも、彼らは地域の人たちと交流し、信頼関係をつくりながら、住まいの確保、拠点を構えて、自立への試行を続けております。彼らが安心して定住するため、あるいは永住するための環境を整えることが、地方への移住促進が更に進むものと考えます。もちろん、地元での就職を望む若者の雇用確保にもしっかりと取り組みながら、既に活動する新しい市民への特別の配慮を提案いたします。知事の現状認識について、所感をお聞かせください。

 総合戦略や復興計画でも取り上げている地場産品の高度化や交流人口をふやす新しい滞在型の観光産業など、新しい視点で地域資源の開発をしてもらいたいと考えます。この際、新しく企業を立案あるいは事業化を図りたいと考える二十代、三十代の既に移住してきた新しい市民、更にはUIJターンでこれから地元、地方へ移住を考えている若者を対象にした、仮称でありますが、みやぎ未来基金のような事業を創設すべきと考えております。知事の積極的な対応を期待をして、考えをお聞かせください。

 また、今回は関連して、特に農林水産業への新規就労者への支援事業についての施策を調査、取りまとめてみました。その結果、農業関係の就労支援事業は、国事業が青年就農給付金など計四事業であります。県事業では、みやぎ農業未来塾開催事業、就農支援資金償還事業など七事業であります。林業は、国事業で林業担い手確保事業など五事業、県事業で森林整備担い手対策基金事業など三事業であります。水産業については、国の漁業復興担い手確保支援事業のただ一件でありました。県事業は、漁業生産安定化支援事業、新規就業者確保支援事業など、わずか三事業であります。しかも、予算措置のある事業は、ただ一つでありまして、沿岸漁業担い手活動促進事業であり、新年度予算は何と二百四十五万六千円でありました。事業内容は、情報発信のためのパンフレット、みやぎの水産業の発行であり、具体的な支援策は実質皆無なのであります。農業関係の事業と事業費とは全く比べることのできない、水産業はまさに四面楚歌な状況に置かれていると感じました。

 更に、県の総合戦略、第五章、基本目標・具体的施策では、具体的施策の(二)人材還流、人口育成及び雇用対策のうち、?農林水産業における新規就業者への総合支援では、新規就農希望者に対する就農相談、就農啓発活動の実施や就農関連情報交換会議の開催等により、青年農業者の育成・確保を図りますと表記されております。水産関係については、個別の記載が全くないのであります。ひど過ぎます。まずは農林水産業、バランスのとれた施策の展開を求めます。

 知事のこの現状への認識を伺います。総合戦略の見直しを含め、今後の対応について伺います。

 地方創生事業の展開は、地方のそれぞれの地域間競争、知恵比べでもあります。自治体の力量が問われます。他県の例を見ると、島根県などではUIターン促進の施策が既にあります。県外在住のUIターン希望者が一定期間、産業体験を行う場合に、滞在に要する経費の一部を助成する産業体験事業を農林水産業、伝統工芸、介護分野に対して行っておりました。産業体験者助成金、助成期間、三カ月から一年。助成内容は、体験者、月十二万円。親子連れ体験助成金、中学生以下の子供を同伴し産業体験を行う方に対して助成する、月三万円。しまね産業体験による体験者の受け入れを行う者に対して助成。助成内容は月三万円と、そんなふうに事業が実施されております。そのほか、新規漁業者確保・育成事業も実施しております。漁業体験教室も実施しております。漁業就業者育成センターの設置もあり、新規自営漁業者育成事業では、新規就農者の定着促進を図るため、漁業・漁村体験、指導業者による技術習得体験を支援しております。指導者に対する謝金五万円、月ごとであります。研修教材費二十二万円と、きめ細かい支援事業が実施されているのであります。

 こうした他県の事業展開も参考にしながら、UIターンの促進と、水産業の人材確保による産業振興を図るための具体的なきめ細やかな支援事業を検討すべきと考えます。対応について伺います。

 二十四年度より県外から新規にマグロ漁船に乗り組みを希望してきた方々は、既に六十名を超しました。定着率はおよそ七割、既に海技免状を取得した船員もいます。今や、マグロ漁業の存続に欠かせない存在になっております。この事業は、国の漁業復興担い手確保支援事業や気仙沼市の独自の支援事業を活用して運営され、ことしも継続されております。こうした事業にも残念ながら県の支援がありません。新しく県民となった皆さんです。国、市と協調した手厚い支援体制を求めますが、いかがでしょうか。現在のところ、漁船漁業に対しての新規就労支援策は、唯一この国の施策一つであります。来年度の事業継続も求めておりますが、これに対する見通しについてはいかがでしょうか。お聞かせください。

 ここ数年、沖合で操業する小型漁船も乗組員不足で悩んでおります。外国人技能実習生の乗船を考えているようですが、ふなれで対応には苦慮しているようであります。相談や研修の受け入れ体制を早急に備える必要があります。実態を調査の上、至急対応することを求めます。外国人技能実習生が乗船できる漁業種類に季節ごとに漁法を変える兼業船も対象にすべきであります。国への働きかけを要請して、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 畠山和純議員の一般質問にお答えいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、集中復興期間についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、復興事業に対する自治体負担についてのお尋ねにお答えをいたします。

 私は、三月に復興大臣から自治体負担の導入の考え方が示された際には、大きな衝撃を受け、早速、被災市町の首長との意見交換の場を設けて直接意見を伺うなど、危機意識を共有しながら繰り返し要望してまいりました。五月二十六日に開催された復興推進委員会の発言の冒頭において、被災地の実情を無視して集中復興期間を打ち切り、地方負担を求めることは被災地の感覚と大きくずれており、まことに遺憾であると申し上げましたが、今日まで集中復興期間を延長すべきとの基本的考え方が揺らいだことはありません。しかし、主張の相入れない相手との交渉事でありましたので、県民がこうむる不利益を最小化すべきとの立場で、時々の情勢に応じて総合的な見地から判断が必要でありました。最終的にはこれなら受け入れ可能と判断するに至りましたが、県内被災市町の首長や岩手、福島両県知事におきましても、こうした認識はおおむね共通しているものと受けとめております。県といたしましては、今後とも被災自治体と連携を図るとともに、被災者の目線に立って生活再建やまちづくり、産業再生などのあらゆる分野において力強く復興を推進してまいります。

 次に、復興に一体感を持って当たるようリーダーシップを発揮すべきとの御質問にお答えをいたします。

 震災からの速やかな復興を実現していくためには、市町村や関係団体等を初め、多くの方々の御理解をいただきながら、復興に向けた取り組みを進めていくことが最も重要であると考えております。そのためには、反対意見や少数意見等にも十分配慮し、真摯に耳を傾けていくとともに、どのようにすれば全体の利益になるかを常に考えながら、関係者との意見交換等を一つ一つ積み重ね、全体として合意を形成していくことが肝要と考えております。私は、このような考え方に基づき、さまざまな課題に取り組んでまいりましたが、今後とも、県内の市町村や東北各県、民間団体等との連携を一層強化し、関係者等の御理解と御協力をいただきながら、復興が更に加速化するよう、私自身が先頭に立って取り組んでまいります。

 次に、新たな県負担が財政運営に及ぼす影響についての御質問にお答えをいたします。

 ことし二月に公表した中期的な財政見通しは、平成二十七年度当初予算をもとに、一定の仮定のもとで推計したものでありますが、社会保障関係経費の増加等により、平成三十年度に百億円を超える財源が不足する見通しとなり、県財政は依然として厳しい状況が続くと認識をしております。今後、国による自治体負担の導入により、県の財政運営は一層厳しいものになると見込まれておりますが、引き続き、みやぎ財政運営戦略に掲げるさまざまな財源確保対策を確実に実行するとともに、予算調製や執行の過程で更なる歳入確保、歳出抑制に取り組んでまいります。また、国は自治体負担の導入に当たりまして、適債性のある事業につきましては、資金手当てのための地方債の発行を認める考えを示しております。県といたしましては、この点も踏まえまして、見込まれる財源不足の解消に努め、震災からの復旧・復興にしっかりと取り組んでまいります。

 次に、大綱二点目、フラップゲートの活用についての御質問のうち、フラップゲートの採用についてのお尋ねにお答えをいたします。

 現在、徳島県では、段階的な地震・津波対策として、避難時間の確保に必要な既存防潮堤のかさ上げや陸閘の改築等の施設整備が優先的に進められております。今回のフラップゲートを採用した実証実験も、南海トラフ巨大地震等による津波到達時間内に閉鎖作業を行うことのできない既存の陸閘について、新技術により自動化することを目的に行われたものと伺っております。これに対し、現在、我が県が進めております防潮堤に設置をいたします陸閘は、電動化や自動化等により津波到達前に確実に閉鎖することを前提としていることから、徳島県が行った陸こう閉鎖技術評価委員会の評価結果をそのまま採用することは難しいものと考えております。

 フラップゲートは人為的な操作を伴わずに無動力で起立する点が大きな特徴ですが、障害物等がゲートの起立を妨げる危険性や、津波到達時まで開いているため避難行動に影響を与えるおそれがあるなど、安全性や確実性の観点から解決すべき課題が多く、現時点で採用することは非常に難しいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。

    〔震災復興・企画部長 大塚大輔君登壇〕



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 大綱三点目、水産業の振興と新規就業支援策についての御質問のうち、移住・定住に関する現状認識と、(仮称)みやぎ未来基金の創設についてのお尋ねにお答えいたします。

 震災時のボランティア活動などを契機として我が県に移住され、地域に刺激と活力をもたらしている方々がいらっしゃることは伺っており、地域においては貴重な存在となっているものと認識しております。

 我が県への移住・定住を推進していく上では、安心して移住していただける環境を整えることにより、移住先としての魅力を高めていくことが重要であると考えております。このため、地方創生に係る交付金を活用し、移住・定住推進事業の予算規模を約二百倍に拡充しており、今年度から東京、仙台にみやぎ移住サポートセンターを開設して、移住希望者への情報提供、相談体制や専用ホームページやPRパンフレットによる情報発信の体制を整えるとともに、関係業界団体も含めた官民連携組織も立ち上げ、県を挙げた移住推進戦略の策定を予定しております。今後、各部局の関連施策も有機的に連携させ、水産業へのUIターンも含めた移住促進のための取り組みを強化してまいります。

 また、現在、御提案のありました移住者支援のための基金の創設の予定はございませんが、移住者の受け入れ体制の整備の中で、課題の一つとして研究してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱二点目、フラップゲートの活用についての御質問のうち、徳島県の新技術評価への見解についてのお尋ねにお答えいたします。

 初めに、御質問のありました徳島県陸こう閉鎖技術評価委員会による評価結果は、徳島県南部の日和佐港海岸に現存する横引き陸閘をフラップゲートに置きかえた結果を直接比較したものでありますが、その詳細は不明であるため、我が県では一般的な横引きゲートタイプの陸閘と、それをフラップゲート化した場合を想定して見解を述べさしていただきます。

 まず、項目一、波力に対する強度については、陸閘もフラップゲートも静水圧で設計することから、徳島県と同様に同等と判断しております。項目二、部材の腐食に対する耐久性については、耐食性にすぐれるアルミニウム合金やステンレス鋼材を主要部材として使用していることから、同等と判断しております。項目三、越流後の引き波による作用については、陸閘は越流後の引き波による作用は考慮しておらず、同列には扱えないものと考えております。項目四、構造上の耐震性については、我が県と同等の設計水平震度で設計されていることから、同等と判断しております。項目五、閉鎖の適応性については、我が県においては津波が到達する前に確実に閉鎖することとしており、同等と判断しております。項目六、閉鎖に要する時間については、電動化や自動化等により津波到達前に閉鎖することとしており、同等と考えております。項目七、手動操作の操作性については、基本的にゲートの規模や構造によって異なるものと考えております。項目八、常時開放時の安全性については、いずれも段差を設けないことは可能であり、同等と判断しております。項目九、自動閉鎖時の避難者への安全対策については、徳島県では津波の到達までに閉鎖作業が間に合わないため自動閉鎖しないとしておりますが、我が県ではこのような事象を想定しておらず、比較は困難と考えております。またフラップゲートについて、津波の浸水直前まで開口部を避難路として利用できるとしておりますが、我が県としては避難行動に影響するおそれがあると考えております。項目十、設置における施工性については、特殊な作業を必要としないことから、徳島県と同様、同等と判断しております。項目十一、製作・設置コストについては、現場条件や設置規模により異なることから、一概には比較できないものと考えております。項目十二、ライフサイクルコストについては、徳島県の算定根拠が不明であることから評価はできませんが、フラップゲートは無動力で維持管理経費の低減が期待できる一方、動作確認の頻度を高めて管理する必要があり、既存陸閘より点検費用がかさむおそれがあると考えております。

 次に、大綱三点目、水産業の振興と新規就業支援策についての御質問のうち、水産業における人材確保の施策展開についてのお尋ねにお答えいたします。

 地方創生を実現するためには、地域経済を支える産業がそれぞれの地域で栄えていくことが重要で、農林水産業のいずれの分野においても競争力を強化するとともに、次代を担う人材や後継者の確保育成に向けた施策が重要であると認識しております。水産業への新規就業支援に係る事業は、国、県とも少ないものの、毎年、仙台での漁業就業支援フェアの開催や、県漁協、ハローワークなどとの連携により、震災後の年間新規就業者数は平均すると四十三人で、震災前の約二倍となっております。しかしながら、依然として六十歳以上の漁業従事者が五〇%以上を占めるなど、高齢化が進んでいることから、昨年策定した水産業の振興に関する基本的な計画の重点施策として、強い経営体の育成と後継者対策の強化を掲げております。今後は、新規就業啓発活動や漁業研修の受け入れ体制の整備など、漁業協同組合や関係機関と連携して取り組み、これまで以上に新規就業者の確保育成に努めてまいります。

 宮城県地方創生総合戦略につきましては、最終案の策定に向け、農林水産業に関する取り組みの充実について検討を行ってまいります。

 次に、UIターン促進と水産業の人材確保についての御質問にお答えいたします。

 水産業の人材確保については、国の復興支援事業が新規就業者の居住費等も助成対象となるなど充実しており、これらを活用して震災後約百七十名の新規就業者が確保されております。宮城県地方創生総合戦略(中間案)においては、UIJターンを目指す方々への支援の視点も含めて、農林水産業を担う人材、後継者の育成確保について明記しておりますので、競争力と魅力のある水産業の構築のための新規就業者も含めた担い手の確保育成について、総合戦略最終案に向け支援策を検討してまいります。

 次に、マグロ漁船の乗組員対策についての御質問にお答えします。

 遠洋・沖合漁業を取り巻く環境は、国際的な漁業規制や魚価の低迷、漁船の老朽化などにより厳しい状況にありますが、マグロはえ縄漁業は、水産都市気仙沼を支える重要な漁業であり、存続が不可欠であります。そのためには、収益性の高い操業体制への転換を図ることとあわせ、不足している乗組員の確保が重要であると認識しております。

 このような中、乗組員対策については、国や市の支援事業の活用や、宮城県北部船主協会による積極的な情報発信などにより大きな成果を上げております。このことから、県といたしましては、収益性の改善や代船建造に資するがんばる漁業の二期目の実施に向けて計画策定などについて支援してまいります。また、国の漁業復興担い手確保支援事業は今年度が事業終期となっておりますが、乗組員確保に有効なことから、次年度以降も継続されるよう、関係団体と連携して国に働きかけてまいります。

 次に、小型漁船への外国人技能実習生の受け入れについての御質問にお答えいたします。

 沿岸漁業における外国人技能実習生の受け入れは、管理団体として漁業協同組合が認められるなど整備されており、我が県では、既に定置網漁業及び底びき網漁業において、インドネシアから四十八人を受け入れている状況にあります。現在、受け入れが可能となる漁業は九漁業種に限定されておりますが、沿岸漁業者からは、複数漁業の兼業やサンマ漁業の受け入れの対象とするよう要望があります。このことから、県といたしましては、沿岸漁業の実態に合わせた実習が可能となるよう、対象漁業種の拡大を国や関係機関に要望するほか、これまで以上に外国人技能実習生の受け入れが可能となるよう、関係団体に働きかけてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、集中復興期間についての御質問のうち、宮城野原広域防災拠点についてのお尋ねにお答えいたします。

 県の広域防災拠点につきましては、国に整備を要望しております大崎市三本木地区の中核的広域防災拠点と連携を図るものとして位置づけ、その場所につきましては、圧倒的に地理的優位性の高い宮城野原地区を選定したものでございます。事業の推進に当たりましては、有識者会議による議論やパブリックコメント、更には市町村の意見を踏まえて基本構想・計画を策定し、この基本構想・計画をもとにした整備計画に関しましては、大規模事業評価において費用対効果の検証に加え、事業の必要性、事業実施場所の妥当性、周辺環境への影響などを総合的に評価した上で進めているものでございます。現在、庁内関係部局が連携して、災害発生時のみならず、平常時の使い方も含めて基本設計を進めているところであり、施設の配置計画や全体事業費がまとまり次第、改めて議会に説明させていただきたいと考えております。

 県といたしましては、今後とも、県民並びに議会の皆様の御理解を得ながら、着実に広域防災拠点整備事業を推進してまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 五十二番畠山和純君。



◆五十二番(畠山和純君) 海岸防潮堤に関して、これを設置するときは、さまざまな方法を検討して住民合意を図りたいと、そもそもが当初そういうふうなお話だった。いろんな可能性を探りたいという。それで、今、知事は、フラップの上に物が置いてたら閉まらなくなってしまうよという話あったけれども、陸閘のあいたところにパンクしたトラックあったら、この陸閘どうなりますか。閉まんないでしょう。こんなこと、フラップゲートのゲートの上に物を置かなければいい。知事はいつも科学的な根拠を示してもらいたいと言うので、国の見解を求めて、県の見解を求めてきたわけですよ。そして何よりも、住民の皆さんが、少しでも景観に配慮してほしい、少しでも機能性をとってほしいという、そういう強い要望がある。最近気仙沼市でも、フラップゲートの活用について、内湾に引き続いて、これをぜひ自分たちとしては推進したいという思いなんです。経費的にもあらあらの計算だけれども、そんなに大きなお金がかかるとは思わない、差があるとは思わないんです。それで今、農林部長からメンテナンスのかえってお金がかかるんじゃないかという。既存陸閘よりははるかにかかりません。非常に簡単な構造で、一年に一回きちっと簡単にふたをあけて中を点検すれば、それで十分済むようになってるんです。それで自動化の陸閘の方がいろんな部品を交換したりして、コストがどんどんかかっていく。だから、経済性にもすぐれているんですよ。もう一度再考できませんか。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 実証実験されて、そういった報告も出ているようでありますけれども、ただ我々といたしましては、技術が確立をしております陸閘をまず採用さしていただくということは、安全性を考える意味で非常に重要ではないかというふうに思ってます。フラップゲートも確かにそういう面があろうかと思いまして、我々、気仙沼において一部、余裕高の部分についてフラップゲートを採用さしていただくということもいたしました。これについてもコンクリートで固めた方がよりいいのではないかという意見もありましたけれども、余裕高の分であるからいいだろうということで、私もゴーサインを送ったということでございます。津波でありますので、当然ですけれども、船が流れてきたりあるいは漁網が流れてきたり、いろんなものが海から流れてくるわけでございますので、フラップゲートの中で一部でもその機能しないものがあれば、そこですべての機能が役割を果たさなくなってしまうということもありますので、そういった意味からは、まずはコンクリートである程度固めた上で陸閘という技術が確立しているものを採用するのが、今ベストだというふうに思っているということでございます。



○議長(安藤俊威君) 五十二番畠山和純君。



◆五十二番(畠山和純君) 納得できません。リスクの確実性は陸閘でも同じなんですよ。いろいろおっしゃったけれども。だから、そういったものすべてを考えて、国は採用したんだと思いますよ。それを何で今宮城県ができないかって。今までの答弁と全然違うじゃないですか。そして何よりもこの安全リスクは私は住民が判断すればいいと思ってますよ。住民の皆さんにこういう状況なんだよということを説明して、住民の皆さんがぜひこれでお願いしたいということであれば、県はやっぱり前向きに取り組むべきと思いますよ。これは承知できません。再答弁願います。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) ここに至るまでまだ一部合意に至ってないところもありますけれども、大部分は、もうほとんどと言っていいぐらいでありますけれども、地元との合意ができた上で建築にかかっているということでございますので、畠山議員が納得できないということは、今の御質問で趣旨からよくわかりましたけれども、ぜひこの方向で進めさしていただきたいというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 五十二番畠山和純君。



◆五十二番(畠山和純君) 去年まではこの技術は住民に示してないんですよ。このような、ことし徳島で国がきちんと事業化をした。徳島県でも事業化をした。こういったことを踏まえて、いろいろものを考えていくんですよ。新しい技術じゃないですか。だって国の津波設計に関してだってこれは暫定的なものなんだと、それで新しい技術が開発されたら、それに従っていろいろな考え方を変えなさいというのが、国の津波に対する対策の基本じゃないですか。何でこれができなくて、そんなにこう頑固になって、公共、本当にみんながいいと言っているのに、何でできないんですか。今言ってる理由なんか、理由にならないですよ。住民意思についてはどう思いますか。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先ほど部長答弁いたしましたけれども、徳島は陸閘でどうしても間に合わないといったようなそういった特殊な事情があって、そのような対応をとったというふうに私は聞いておりまして、私は、今の段階では徳島県が採用されたといいましても、このやり方が一番安全ということを考えますと、ベストなやり方ではないかなというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 五十二番畠山和純君。



◆五十二番(畠山和純君) 避難に問題があると言うけれども、既存陸閘では時間がかかるんですよ。それで、フラップゲートは津波が来たら閉まる。そこまでの時間は、逃げおくれた人を助ける時間に使えるわけですよ。有効性あるじゃないですか。越流した波が戻ってくるときも、粘り強い構造のやつは、この前質問取り上げたけども、浸水深ふやすんですよ。だけど、フラップゲートはすぐ水が引きますから、二次災害、三次災害も防げると、そういう点もあるんです。ですから、今知事の答弁もらったけれども、これは私は承知できないし、何よりも承知できないのは、住民の意思の尊重というものを何でそこまで知事が抑えつけて、それはできませんて、そういうふうなことですよ。これだけの科学的な公のものがあってもできないということにはとても納得できません。これは、住民の皆さんや市の方とまた相談しながら、県と協議をしていきたいと思います。

 きょうは、これで終わります。



○議長(安藤俊威君) 十番すどう哲君。

    〔十番 すどう 哲君登壇〕



◆十番(すどう哲君) 改革みやぎのすどうです。大綱三点について一般質問を行います。

 まず最初に、蔵王山噴火警報解除に伴う今後の課題についてであります。

 昨年九月の長野、岐阜県境の御嶽山噴火の大惨事、活発な噴火が続く桜島、日本有数の観光地である箱根山の火口周辺警報、五月二十九日の鹿児島県口永良部島新岳での爆発的噴火、最新では浅間山警戒レベル引き上げ、そして本格的な観光シーズンを前に出された蔵王山火口周辺警報と、まさに突如活発化した火山活動により、地元自治体や観光業者、更には地域経済に大きな打撃を与えています。

 さて、蔵王山は、二十七年四月十三日の午後一時三十分、仙台管区気象台から噴火警報が発表され、御釜周辺の想定火口域からおおむね一・二キロの範囲の立ち入りを制限してから解除まで二カ月に及びました。この間、自治体の要望も受け、県では、安全対策の強化や相談窓口の開設、新たな低金利での融資制度での対応、更にはエコーラインの通行を賽の磧ゲートまでの延長、遠刈田、青根、峩々の各温泉に宿泊代補助事業の特別枠での支援表明と、更には、今回の補正予算での蔵王観光緊急対策費など、風評被害の払拭や観光客誘致、更には安全対策にと、意見交換での地元の関係者の意向も踏まえ、しっかりとしかもスピーディーに取り組んでこられたことに対し、知事初め県当局の皆様には敬意を表するものでありますし、その対応を高く評価する一人でもあります。一方、地元自治体の蔵王町、川崎町でも緊急の補正予算を組み、安全確保や風評被害対策に知恵を絞り、イベントによる観光客誘致等に取り組み、関係者の不安と被害を最小限に抑えるべく、総力を挙げ対策を講じてきました。活火山を抱える自治体は、観光や温泉の恵みと噴火の脅威は、まさに宿命とはいえ隣り合わせであります。これから夏休みや紅葉、そしてスキーシーズンを迎える蔵王山。火山性地震や微動の鎮静化で、待望の警戒警報が六月十六日に解除され一安心ですが、再び観光客でにぎわうためには、観光の大動脈である蔵王町と上山市を結ぶ全長二十六キロの蔵王エコーラインや、山頂のレストハウスに至る蔵王ハイラインの早期全線開通が不可欠でありましたが、六月二十二日、知事も出席され盛大に開通式が行われ、車両通行が可能となりました。

 そこで、蔵王エコーライン、ハイラインの全線開通に伴う観光客等への安全面での課題と、警報発令からこれまでの一連の対応について、知事の所見を伺います。

 火山噴火の最大の課題は、山や温泉街を訪れる人と地域住民の安全確保、それと風評被害への対策であります。とりわけ今回の蔵王山は、予約キャンセルや予約の見送りなど風評被害が関係者の深刻な問題であります。蔵王町の発表では、警報発令後一カ月で八千六百人分、うち五月の連休前後に四千五百人の宿泊キャンセルが発生したことが明らかになりました。このことは川崎町も同様で大変厳しい状況かと推察しますが、意外なことに宿泊客キャンセルの大半が県内のお客さんという結果は、ある意味極めて残念なことでもありますが、このことについての知事の所感をお伺いします。

 知事御自身も地元観光業者を応援しようと、去る九月九日に地元との意見交換会の後、プライベートで峩々温泉に、また関係職員の方々も遠刈田温泉にそれぞれ宿泊されたと聞いております。さぞ感謝されたことと思われます。我々議員も、八月十二、十三日に、山形県議会との交流議員連盟の会をことしは遠刈田で開催すべく現在準備が進められております。

 また、去る六月十七日には、天皇皇后両陛下が戦後七十年の節目を迎え、太平洋戦争の激戦地となったパラオ共和国を御訪問されたことがきっかけとなり、国内でパラオ共和国とゆかりのある蔵王町北原尾地区を御訪問されました。蔵王町では、日の丸の小旗を手にした大勢の町民のお出迎えを初め、御訪問の歓迎ムードに沸き、久々に町民の方々の笑顔と元気な姿を見ることができました。地元の方々は蔵王噴火警報で苦悩な日々を送っていただけに、この時期の両陛下の御訪問にさぞ元気と勇気をいただいたものと推察しているところでありますが、知事の所感をお伺いします。

 さて、六月は待望のボーナスの時期であります。公務員のことしのボーナスはわずかながら前年を上回るとも言われております。どうか、知事を筆頭に、県幹部の皆さん、そして職員の皆さんには、ぜひともこの夏、遠刈田、青根、峩々温泉の方に率先して足を向けていただき、震災復興事業での心身の疲れをいやしていただくとともに、警戒警報で客離れなど厳しい状況が続いた温泉街に元気をお与えいただけないでしょうか。インパクトのある今後の風評払拭にもつながると考えますが、知事、いかがですか。

 ところで、私は、平成二十五年九月の議会で、蔵王山の噴火について防災マップの見直しや対策について急ぐべきと警鐘を鳴らしました。当時の答弁は、減災・防災を計画し、策定するとのことでしたが、しかし、依然として蔵王山の噴火に備えた国や自治体の取り組むべきハード対策がおくれていることがこれまで指摘されてきました。蔵王町が避難計画を策定するなど一部動きは見られますが、全体としての緊急減災計画や砂防計画の策定はほとんど手つかずと指摘されています。この十八日に初会合が開かれた蔵王山火山噴火緊急減災対策砂防計画検討委員会の中で、噴火被害を最小限に抑える方法を協議していると聞きますが、避難計画策定、松川等の川の拡幅や河川改修を伴う恒久対策や緊急対策、更には噴石、降灰への対策など、噴火に備えた早急なハード対策の取り組みについてお伺いします。

 また、蔵王山には噴火警戒レベルが導入されていないようでありますが、防災対応の観点から導入を急ぐべきと考えますが、あわせてお伺いします。

 蔵王山は松島に次ぐ県内有数の観光地であり、県経済はもとより、地域経済、雇用を支える極めて重要な観光資源であることは御案内のとおりであります。地元の蔵王町、川崎町の観光業者や関連事業所は、若手の経営者たちが観光客の再確保、風評被害の払拭、蔵王観光のあり方などなど、さまざまな課題に知恵を出し合い懸命に努力を重ねております。今回の補正予算の七千七百万円は、そのことにこたえる内容も含まれていると認識しますが、引き続き、県として地元自治体や関係者と連携し、より効果的な支援を強く望むところでありますが、見解をお伺いします。

 また、蔵王山風評払拭対策としての宿泊代補助事業等の実施が予定されている五千万円の特別枠の支援は、地元温泉街にとって心強い限りであり、落ち込んでいた観光客回復に弾みがつくものと大いに期待するところでもあります。みやぎ旅行券同様、一人一泊一万円を上限に最大五割の補助を検討されているようでありますが、この事業の実施時期とおおむね何人程度の宿泊者数を見込んでいるのか。また、イメージアップや情報発信、更には誘客促進の強化についての具体的内容についても、改めてお伺いします。

 栗原市では、宮城内陸地震、東日本大震災からの復興と地域活性化を目指し、栗駒山麓ジオパーク構想が平成二十四年ごろより本格的に議論され、ことし四月に、日本ジオパークネットワークに加盟申請し、いよいよ九月に認定発表を待つに至りました。認定が決定すれば、観光はもとより、地域振興に弾みがつくものと大いに期待されるところです。このジオパーク構想は、既に東北で五つの地域が指定を受け、更に今後五つの地域が指定を目指していると聞きます。その一地域が栗駒山山ろくであり、蔵王山もかねてから指定を目指し計画を進めていたと推察しますが、新たな蔵王山観光の魅力を引き出す、そのための方策に対し県としての支援も不可欠と考えますが、蔵王ジオパーク構想の進捗状況と県の支援について伺います。

 ところで、知事からのオファーを受けたことをきっかけに開催される、人気グループ嵐の復興支援コンサートが運営会社と県の共催で、九月十九日から二十三日に四公演、ひとめぼれスタジアムで開催することが発表されました。一公演当たり五万人、計二十万人の来場者を予想し、直接効果が約五十七億円、波及効果が三十六億円、計九十三億円の経済効果の期待が持たれ、あわせて地元の名産や伝統文化などとコラボするコーナーも特設するなど、シルバーウイークとも重なり、もしかすると百万人以上の人が集まるのではと見ている人もいるようであります。嵐の人気はまさにけた外れで、公演が発表された翌日から会場周辺ホテルに予約が殺到し、仙台市や宮城のホテルがあっという間に満室になったという声が多く上がっているとも聞きます。

 知事、嵐コンサートの特需、何とか地方に、とりわけ蔵王山噴火警報で苦しんだ遠刈田、青根、峩々の温泉地や、震災の被災地に誘導する策はとれないものでしょうか。ぜひとも一度御検討願うところでありますが、見解をお伺いします。

 蔵王山は幸い噴火警報は解除されましたが、長期的に見ると火山活動が高まった状態にあるため、今後も活動の推移に注意が必要であり、いつまた発令が出るか事態は予断を許さないと考えます。今回のように先行きが見えない中、解除が長引けば長引くほど観光被害が増大し、地元観光関連業者の方々は経営難に直面することが懸念されます。今回の教訓を生かし、安全対策と風評被害払拭のPRや正しい情報発信など、引き続き、関係町村と連携し、有事も想定した万全の対策を構築していただくことをお願いし、この質問を終わります。

 次に、激増する労働災害による死傷者の減少対策についてであります。

 東日本大震災で被災した我が県とお隣岩手、福島の三県で、労働災害による昨年一月から十二月の死傷者は五千八百六十四人と、平成二十二年対比で一三%増、死亡者は、岩手二十六人、福島三十人、我が県は二十人の計七十六人と、二十二年の確定値より三一%と激増し、震災後最悪の発生件数となったことが報道されました。また、産業別に見ると、死傷者数では、建設業が千百八十八人と二十二年対比で五六%と最も多く、死亡者数でも十年比の二倍を超す二十七人で、以下、運輸交通業が十七人、製造業が九人と続いており、確定値では更にふえることが被災三県で懸念されています。一方、我が県を見ると、死傷、死亡災害は、長期的には減少傾向で推移してきましたが、平成二十四年には死傷者数二千六百二十三人と大幅にふえました。このことはまさに、東日本大震災の復旧・復興工事の増加に伴い、建設業の災害が急増したことが最大の要因であると推察するところであります。

 このことから、宮城労働局では、災害復旧・復興工事における労働災害防止対策を最重点に、工事発注者や建設事業者、団体など関係機関と一体となり、みやぎ復旧・復興工事ゼロ災運動や、集中的に建設工事現場に対する監督指導を実施するなど、労働災害防止対策の徹底に努め、その結果、死傷者数は、二十五年が二千五百八十人、二十六年が二千五百十人とやや減少し、一定の成果が得られたと考えますが、しかし、ことしに入り、昨年を上回るペースで事故が発生しているなど、依然として労働災害発生状況は高水準で推移し、今後更なる増加が危惧されるところでもあり、激増する防災事故について知事の所見を伺います。

 震災復興工事の本格化で、とりわけ建設業は人手不足による経験の浅い作業員がふえたこと、また、工事責任者が複数の現場をかけ持ち、管理が行き届かないことや、厳しい工期設定、長時間労働が労働災害につながる要因とも言われ、今後一層の安全管理指導の強化が急務であります。復興特需で工事件数自体がふえたから事故が多いでは、安全対策や防止対策が甘いと言わざるを得ません。このことは、発注者である県としても、施工業者には労働安全衛生法やその他関連法案に基づき安全管理計画書を提出させ、請負工事の安全施工を求めていると思われます。

 県は、現状を踏まえ、本年度から未然防止に向けた対策強化の一環として、元請業者を対象とした研修を下請にまで拡充するとのことでありますが、その主な内容と、現場でどのように施工業者への安全管理の徹底を図っているのか、事故防止策についてお伺いします。

 宮城労働局等が行った平成二十六年十二月一日から十九日までの間、集中的に建設現場に対する監督指導を実施したところ、百三十九の現場のうち七十二の現場、実に五二%で労働安全衛生法違反が発覚したとのことであります。更には、国や県、市町村が発注する工事の法令違反率も四〇%を超え、安全基準を満たさない現場も多いと聞きますが、県として違反業者に、事故の未然防止と再発防止、ひいては人命の安全確保の観点から、行政処分等も含めた厳しい対応も求められると考えますが、現状と労働環境の整備改善に向けた取り組みについてお伺いします。

 また、工期や資材の手当てに十分配慮した発注条件の緩和も肝要と考えますが、あわせてお伺いします。

 更に、工事車両激増によるトラック事故も憂慮されますが、現状とその対策についてもお伺いします。

 岩手県沿岸部でも、建設業の労災死傷者は震災前に比べ二倍にふえたとの新聞報道もありました。復旧・復興工事の増加に伴う労災事故は深刻な問題であります。施工業者の元請はもとより、下請業者や作業にかかわるすべての業者への安全管理の徹底も不可欠であります。県としても指導や安全パトロールを一層強め、労働災害死傷者減少にしっかりと取り組んでいただくことをお願いし、この綱を終わります。

 最後に、学校における心肺蘇生等の応急手当て、救命処置にかかわる実習の実施と学校管理下での熱中症対策についてであります。

 けがや病気の中で最も重篤で緊急を要するのは、何といっても心臓や呼吸がとまってしまったときであります。こんな症状の人の命を救うために、そばに居合わせた人ができる応急手当て、救命処置が極めて大事であります。傷病者の命を救い、社会復帰に導くために必要となる一連の四つの行いが救命の連鎖と言われています。その一翼を担う行為が、現場に居合わせた人により行われる心肺蘇生や自動体外式除細動器、AED使用の電気ショック療法であります。救急自動車の現場到着時間が長くなる傾向や、消防の広域化、あるいは道路事情による車の渋滞などにより、救急車の到着するまで全国平均で八分かかると言われ、この間手をこまねいていては、助かる命も助けられないことにもなります。救急隊の到着を待つことなく、早く実施することでの社会復帰率は、電気ショックが実施されなかった場合の一七・九%に対し、電気ショックを行った場合は約二倍の三八・二%、また、応急手当てを行わなかった場合の生存率が一〇%に対し、行った場合は二五%と、まさに心肺停止状態の患者は時間との勝負であります。傷病者の命を救うために、いち早いAEDの使用が有効であり、助かる可能性が大きくなることは論をまたないところであります。

 このような現状を踏まえ、心肺蘇生及び自動体外式除細動器装着による応急手当ての指導は、地域社会はもとより、とりわけ教育現場でもその必要性はますます求められると考えますが、教育長の見解と、我が県の幼稚園、保育所、更には小学校、中学校、高等学校でのAEDの設置状況と、教職員、児童生徒に対する心肺蘇生及びAEDの応急手当実習の実施についての現状と今後の対応についてお伺いします。

 文部科学省と消防庁の見解によると、自動体外式除細動器いわゆるAEDの使用については、平成十六年に非医療従事者の使用が認められてから十年が経過しました。この間、中学校、高等学校の学習指導要領にもAEDにかかわる記載が盛り込まれるなど普及の必要性が求められ、ほぼすべての学校においてAEDを用いた講習も広く実施されてきたとのことであります。しかしながら、いまだ学校管理下で発生した重大事故において、心肺蘇生及びAEDの装着が行われなかったことにより、児童生徒が死亡するという事案が発生しております。特に、応急手当ての講習実施率が七二%と比較的低い高等学校を中心に、これから社会に出て応急手当てをみずから行う場面に居合わせる可能性が高くなる生徒に対する講習、実習を受ける機会の更なる充実が必要であるとの考えから、両省庁は、心肺蘇生等の応急手当てに係る実習の実施に連携して更なる取り組みを推進することとし、各都道府県教育委員会や私立高校を初め関係団体等に、平成二十六年八月に実習の実施についての依頼書が出されました。県教委は、この依頼書に基づき関係者にどう通知し、どのように対応されたのか、各学校でのその後の取り組みも含め、お伺いします。

 一方、教育現場での応急手当ての普及、啓発には、教職員等の応急手当普及員の資格取得も肝要であると考えますが、資格者の現状と学校安全推進事業の活用による今後の取り組みについても伺います。

 ことし一月、部活中の熱中症で重い障害が残った事故が控訴審判決で学校側の過失として兵庫県に二億四千万の賠償命令が下された、驚くべき報道がありました。釈迦に説法ですが、熱中症は高温環境下で体内の水分や塩分のバランスが崩れた脱水症や体温の調整機能が破綻して発症する臓器障害の総称で、特に子供は体の水分量も多く体温調節機能も未発達なため、大人以上に注意が必要とされています。最近は室内で起こる脱水症も増加しているとのことでもあります。

 地球温暖化やヒートアイランド現象などの影響で夏場の高温日数が増加しており、これから気温や湿度が上昇する夏に向けて、注意喚起と予防対策をしっかり講じることが求められると考えますが、本県のこれまでの取り組みと、教育長の見解をお伺いします。

 学校管理下における熱中症の全国の発生状況を見ますと、平成二十五年度で五千二百六十二件、そのうち中学校、高等学校が約九割となっております。二年前と比較しても全体で六百件の増加となっており、死亡事故も十五年間で四十件を超えるなど、看過できない事態であります。

 我が県の学校管理下での発生状況と、部活動等に対する管理体制の見直しや新たな仕組みづくりなど、熱中症対策への今後の取り組みについて、お伺いします。

 国でも、七月を熱中症予防強化期間に定め、注意喚起を呼びかけていますが、熱中症の正しい知識習得や体調の変化に気をつけるなど、子供たちへの指導の徹底も含め、熱中症による健康被害防止に取り組んでいただくことを強く求めるところであります。

 文部科学省では、小中高の教員が段階的に応じて身につけるべき能力を示した育成指標の検討や、十年に一度講習を修了しないと免許が失効する教員免許更新制を二〇〇九年度から導入するなど、より教員の資質能力を高める考え方を示しております。応急手当ての実施や熱中症、けがを予防するためには、先生方のある程度の医科学知識も不可欠であり、知識がないと、現場でその対策に苦慮し、適切な対応に戸惑うことなどで重大な事故につながることなども懸念されます。そのことを含め、教員の能力を高める考えやねらいは理解するところでありますが、一方では現場の先生方を初め、教育委員会や自治体の果たすべき役割や負担がますます多くなることも考えられますが、これらのことについて、教育長の見解を最後にお伺いし、壇上での質問を終わります。

 ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) すどう哲議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、蔵王山噴火警報解除に伴う今後の課題についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、観光客への安全面の課題についてのお尋ねにお答えをいたします。

 蔵王山山頂には県内外から毎年約四十五万人もの観光客、登山客が訪れております。これまで県では、昨年九月末の御嶽山噴火を契機に、観光客、登山客の安全確保を図るため、十月には蔵王レストハウスや各避難小屋に注意喚起ポスターを掲示したほか、ヘルメット、飲料水及び防じんマスク等を配備いたしました。また、蔵王山山頂付近は電波が弱く、携帯電話等による災害情報の受信が困難となる場合がありますことから、今後、蔵王レストハウスにサイレン、拡声器を整備してまいりたいと考えております。更に、ヘルメット等を追加配備するとともに、防災倉庫の設置などハード面に加え、従業員による避難訓練などソフト面の対策を講じ、観光客、登山客の安全確保に努めてまいります。

 次に、天皇皇后両陛下による蔵王町への御訪問についての御質問にお答えをいたします。

 今回の行幸啓では、蔵王山の火口周辺警報の発令を受け、地元観光産業等に大きな影響が出ている白石市や蔵王町を御訪問され、多くの方々が歓迎のお出迎えをされました。天皇皇后両陛下による御訪問は、地域の皆様に大きな喜びと希望を与えてくださるものであり、大きな励みになるものと考えております。また、蔵王山周辺観光地の風評被害の払拭等にも寄与するものと期待をしております。

 次に、知事や県職員には率先して蔵王周辺に足を運んでほしいと思うがどうかとの御質問にお答えをいたします。

 警報発令後、蔵王周辺の温泉地が厳しい状況にありますことから、私自身もプライベートで宿泊してまいりましたが、多くの職員が既に観光や宿泊で蔵王山周辺を訪れていると聞いております。これまでも、職員に対しては蔵王町及び川崎町にできるだけ足を運ぶよう、庁内イントラネットを活用するなどして周知してきたところでありますが、今後とも引き続き呼びかけてまいりたいと考えております。

 次に、嵐コンサート特需の地方への誘導策についての御質問にお答えをいたします。

 人気アイドルグループ嵐のコンサートが九月に開催されることが発表されて以降、仙台市内を中心に宿泊施設の予約がとりにくくなっていると報道されており、県外から多くの方々が我が県を訪れ、宿泊し、消費が拡大することから、県内の広い地域に波及効果が想定されております。このため、県といたしましては、夏の観光キャンペーンの取り組みやホームページ等を活用し県内の観光情報を発信するとともに、コンサート会場において、訪れた方々に対して蔵王周辺や被災地を含めた観光情報を発信し、県内各地を訪れていただけるよう努めてまいります。

 次に、大綱二点目、激増する労働災害による死傷者対策についての御質問のうち、労災事故についてのお尋ねにお答えをいたします。

 我が県における労働災害は、東日本大震災後、年間二千五百人を超える高い水準で推移しており、そのうち建設業における労働災害は、平成二十四年の五百二十七人をピークに、昨年まで四百人を超える状況が続いております。このことについては極めて憂慮すべき事態であると認識しており、県では、宮城労働局と連携を図りながら、労働災害防止対策を進めているところであります。労働災害は、被災者本人はもとより、その家族、企業等に多くの損害と不利益をもたらすものであるとともに、復興におくれを生じさせることから、今後、沿岸部で本格化するWTO工事を含む各種大型工事を初め、県が発注するすべての工事に対して事故防止対策を徹底してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 総務部長山田義輝君。

    〔総務部長 山田義輝君登壇〕



◎総務部長(山田義輝君) 大綱一点目、蔵王山噴火警報解除に伴う今後の課題についての御質問のうち、警報発令からこれまでの一連の対応についてのお尋ねにお答えいたします。

 宮城、山形両県で構成する蔵王山火山防災協議会では、四月十三日の噴火警報発令を受けて、観光客や登山客の安全を確保するため、協議会で定めた防災対応策に基づき、想定火口域からおおむね一・二キロメートルの範囲の道路や登山道の通行規制を行い、速やかに注意看板を設置いたしました。その後火山性地震の活動が低下したことから、気象台からの助言に基づき噴火警報解除を想定した防災対応策を検討するため、六月二日に臨時の協議会を開催しました。協議会では、観光客の安全を確保するため、警報解除後も想定火口域内への立ち入りを原則禁止とし、その規制範囲や注意看板設置箇所について定め、六月十六日の噴火警報解除と同時に速やかに防災対策を講じたものであります。

 次に、噴火警戒レベルの導入を急ぐべきとのお尋ねにお答えいたします。

 噴火警報レベルは、火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲と、防災関係機関や住民等のとるべき防災対応を五段階に区分して発表する指標とされ、気象庁が全国の三十火山で運用を行っております。現在、県、気象台、防災関係機関などで構成する蔵王山火山防災協議会において、来年度の導入を目標に、噴火警戒レベル導入の前提となります避難計画など防災対応策の取りまとめを進めております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。

    〔震災復興・企画部長 大塚大輔君登壇〕



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 大綱一点目、蔵王山噴火警報解除に伴う今後の課題についての御質問のうち、蔵王山におけるジオパーク構想の進捗状況と県の支援についてのお尋ねにお答えいたします。

 蔵王山におけるジオパーク構想につきましては、蔵王町が平成二十五年十一月に提唱し検討を行っているものであります。現在は火山活動の活発化への対策に最優先で取り組んでいるため、今後、防災・減災体制の整備の推移を踏まえ、ジオパーク認定に向けて取り組みを強化する方針であると伺っております。ジオパークと名乗るためには、今後、日本ジオパーク委員会による審査、認定を受ける必要があり、そのためには、まずは地域において、市町村や商工会、観光協会などが連携して協議会などの活動主体を設置し、活動実績を積み重ねていくことが必要とされております。ジオパークは、自然の地形や景観を生かした防災教育や学術研究、観光など多面的な活用により地域の活性化に資するものであることから、県といたしましては、関係市町の意向を踏まえながら必要な支援を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、蔵王山噴火警報解除に伴う今後の課題についての御質問のうち、宿泊客のキャンセルについてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、警報発令後、ホームページにおいて、蔵王町及び川崎町の宿泊施設や観光施設が想定火口域から離れており、安全であることを発信してまいりました。更に、両町においても、新聞やテレビ、ラジオ等を活用した正確な情報発信により風評の払拭に努めてまいりましたが、キャンセルの大半が県内のお客様であったということは、大変残念なことと考えております。このため県では、今後更に両町と連携の上、新聞やテレビを活用し風評払拭に努め、蔵王周辺への誘客を積極的に促進してまいります。

 次に、地方自治体や関係者と連携した、より効果的な支援についての御質問にお答えいたします。

 警報発令後、県や蔵王町、川崎町においては、各種媒体を活用し風評の払拭に努めてまいりましたが、今月二十二日に蔵王エコーラインも開通したことから、今後は更なる情報の発信や誘客のための取り組みが必要であると考えております。県といたしましては、五月九日に、蔵王町と川崎町で開催した知事と地元の若手経営者を含めた観光関係者の方々との意見交換会でいただいた意見も参考にしながら、マスコミを活用したPRや温泉スタンプラリーの実施、蔵王ハイライン通行料の無料化、更には観光王国みやぎ旅行券での蔵王枠の創設などを行い、両町の観光客の回復に向けて強力に支援してまいります。

 次に、宿泊代助成の特別枠支援と誘客促進の強化についての御質問にお答えいたします。

 噴火警報が発令された蔵王山周辺への誘客対策の一つとして、観光王国みやぎ旅行券発行事業の財源から五千万円を蔵王枠として確保し、旅行商品への補助を行うこととしております。宿泊者数はおおむね八千泊を想定しており、販売開始時期は、今般警報発令が解除されたことから、地元の意向にできるだけ沿って決定したいと考えております。

 蔵王山周辺のイメージアップ策としては、今月二十一日に新聞広告として、蔵王町、川崎町の観光情報を掲載したほか、今後、宮城、山形両県で観光CMをテレビ放送するなど、積極的にマスコミを活用して情報発信を行います。更に、山形県とも連携した情報発信にも取り組むとともに、新たに実施するスタンプラリーでは、両町に宿泊した方々を対象に抽せんで地元の名産品を提供するなど、引き続き両町とも緊密に連携して誘客にしっかりと取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、蔵王山噴火警報解除に伴う今後の課題についての御質問のうち、避難計画の策定やハード対策の取り組み状況についてのお尋ねにお答えいたします。

 蔵王山の避難計画につきましては、減災計画のマスタープランである蔵王山火山噴火緊急減災対策砂防計画に示された被害想定に基づき、蔵王町と川崎町において策定が進められており、県では技術的な支援などを行っております。また、このマスタープランを受け、県では具体的なハード対策の行動計画を策定するため、国や関係市町で構成する宮城県蔵王山噴火対策砂防計画検討会を今月設置したところでございます。現在、松川において実施しております火山噴火の泥流対策となります築堤や河道掘削などを積極的に推進するとともに、検討会では、仮設堤防の設置や堰堤の除石などの対策を今年度中に取りまとめ、順次実施していくこととしております。また、迅速な避難誘導のための監視カメラや土石流検知装置などの監視機器につきましては、国と連携を図りながら年内の設置を目指してまいります。

 次に、大綱二点目、激増する労働災害による死傷者対策についての御質問のうち、事故防止対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、県発注工事における安全管理の徹底を図るため、年度ごとに重点事項を設けた県工事事故防止対策事業計画を策定し、各種対策を実施してきたところでございます。震災以降は、工事の大型化に伴い、下請業者や経験年数の浅い労働者の労働災害が増加していることから、今年度の計画におきましては、研修機会の拡充を重点事項として取り組むこととしております。このため、県が主催いたします安全管理講習会や各地区労働災害防止連絡会議の研修において、元請業者に加え、下請業者や新規就業者へも参加を呼びかけるなど、研修機会の拡充を図ることとしております。また、工事現場の安全点検につきましては、近年の事故発生傾向を踏まえ、崩壊・倒壊災害の防止及び建設機械・クレーン等災害の防止に重点を置きまして、工事現場において研修の成果が反映されるよう指導を徹底してまいります。

 次に、違反業者への対応と労働環境の整備改善に向けた取り組みについての御質問にお答えいたします。

 県では、労働災害の未然防止と再発防止及び人命の安全確保の観点から、不適切な安全管理により生じた労働災害に対しては、建設業法に基づく行政処分や県工事への入札参加に係る指名停止措置などの厳しい対応で臨んでおります。法令違反業者に対する近年の主な対応の状況につきましては、平成二十二年度から昨年度までの五年間におきまして、建設業法に基づく指示処分を九業者、指名停止措置を七業者に対して行っております。また、労働災害の防止の徹底を図るためには、労働環境の整備と改善に向けた取り組みについても重要であると考えておりまして、厚生労働省から公表されております事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針や、県が作成した監督員のための安全衛生管理の手引に則しまして、作業環境の管理、作業方法の改善、安全点検の徹底などの労働環境の改善に向けた指導に努めているところでございます。

 次に、労働災害防止に配慮した発注要件の緩和についての御質問にお答えいたします。

 労働災害の防止を図るためには、適切な工期設定についても重要であると考えております。このため、債務負担行為を活用した複数年の工期設定や、資機材の手配のための準備期間として最大六十日間を仕様書に明示した上で工期を定めるなど、請負業者が工期内に適切に施工することが可能となるよう配慮しているところでございます。また、昨年六月に改正された公共工事の品質確保の促進に関する法律において、適切な工期の設定が発注者の責務として位置づけられましたことから、今後とも、現場の実情を踏まえた発注要件の設定に取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱三点目、学校における心肺蘇生等の応急手当てに係る実習の実施と学校管理下での熱中症対策についての御質問のうち、心肺蘇生とAED装着による応急手当ての指導について教育現場でも必要だと思うがどうか。また、AED設置状況及び今後の対応等についてのお尋ねにお答えいたします。

 平成二十五年度末現在の文部科学省の調査結果では、ほぼすべての公立、私立小中高等学校にAEDが設置されておりますが、幼稚園ではまだ約六五%が未設置となっております。AEDを用いた応急手当て実習については、児童生徒を対象とした実習の実施率では幼稚園が一六%、小学校が二六%、中学校が六五%、高校が六六%であり、教職員を対象とした実習の実施率は全学校の八一%となっております。

 県教育委員会としましては、心肺蘇生法やAEDによる応急手当ての実習は非常に重要であると考えており、児童生徒及び教職員の実習実施率の更なる向上に向けて、県立学校や市町村教育委員会、関係機関などに積極的に働きかけてまいります。

 次に、昨年八月の国からの依頼を受けての県教委の対応についての御質問にお答えいたします。

 県教育委員会では、国からの通知を踏まえ、生徒が講習を受ける機会の充実を図るなど、応急手当て実習を計画的に実施するよう、各学校に対して通知したところであります。県内の市町村教育委員会においては、市内の学校で体育の授業において水泳指導が始まる前に、すべての教師に普通救命講習の受講を義務づけたり、町内の小学校の防災訓練において心肺蘇生法の訓練を新たに盛り込んだ学校も出てきているところであります。今後とも、市町村教育委員会や関係機関と連携して、心肺蘇生法等の応急手当ての実習がより一層充実した内容で実施されるよう努めてまいります。

 次に、教育現場での資格者の現状と学校安全推進事業の活用についての御質問にお答えいたします。

 御指摘の応急手当普及員の資格については、消防署が主催する研修に三日間延べ二十四時間参加することで得られるものと理解しておりますが、県内の教職員における有資格者数については把握していないところであります。学校現場においては、それぞれの学校が策定した学校安全計画に基づき、地域内の消防機関や日本赤十字社などの協力も得ながら、応急手当て等に関して必要な研修を実施しているものと承知しております。県教育委員会としましても、文部科学省の学校安全推進事業を活用し、県内すべての学校安全担当者を招集して研修会を開催しており、心肺蘇生法等を含め学校安全に係るすべての領域にわたって実施しているところであります。今後も、こうした国の事業も活用しながら、引き続き教職員の資質向上に努めてまいりたいと考えております。

 次に、我が県の熱中症予防対策についての御質問にお答えいたします。

 県教育委員会としましては、熱中症予防を含めた学校における事故防止について、五月二十二日付で市町村教育委員会及び県立学校に通知しており、各学校においては、文部科学省が作成したDVDや日本スポーツ振興センターが作成したパンフレットなどの各種資料を活用して、熱中症予防の取り組みを進めているところであります。今後ますます熱中症が発生しやすい時期を迎えることから、関係部局及び各市町村教育委員会等と連携を図りながら、熱中症予防に努めてまいります。

 次に、学校管理下における熱中症の発生状況及び今後の取り組みについての御質問にお答えいたします。

 我が県における学校管理下での熱中症の発生状況でありますが、日本スポーツ振興センターで承認された件数では、二十四年度百十三件、二十五年度八十二件、二十六年度百四件となっております。熱中症対策について、県教育委員会では、環境省から毎年発行される熱中症環境保健マニュアルを県立高校及び市町村立の小中高等学校に配布し、各学校において適切な熱中症対策をとるよう通知しております。各学校においては、このマニュアル等を活用しながら、部活動を初めとする学校教育活動における熱中症の予防策を講じるとともに、熱中症の症状が見られた場合には速やかに必要な措置をとることとしております。今後とも、児童生徒の健康面を第一に、学校におけるさまざまな活動の中で、熱中症予防について市町村教育委員会と連携して取り組んでまいります。

 次に、教員の資質能力を高める必要があり、教育委員会や自治体の役割がますます大きくなると思うがどうかとの御質問にお答えいたします。

 児童生徒の命にかかわる応急手当てや熱中症、けがの予防には、しっかりとした危機管理のもと、必要となる対策を講じ、学校として適切に対応できるよう備えておくことが重要であります。これまでも県教育委員会や各学校において、事故対応や応急手当てに関した教員の研修を行ってきており、また、児童生徒に対する適切な応急手当てを行うための学校の環境整備を各教育委員会で実施をしてきたところであります。今後とも、学校現場における事故の未然防止に向けて、県教育委員会として、市町村教育委員会や関係機関と協力しながら取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 警察本部長横内泉君。

    〔警察本部長 横内 泉君登壇〕



◎警察本部長(横内泉君) 大綱二点目、激増する労働災害による死傷者対策についての御質問のうち、工事車両による交通事故の現状と対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 震災復興事業の進捗に伴い、被災地を中心に大型車両の交通量が増加し、場所によっては震災前の二倍から三倍に増加しており、震災前は年間三十件台でありましたダンプカーが関係する交通事故も震災後は年間五十件台と、約一・五倍に増加しております。

 県警察では、震災に伴う緊急増員を受け、特別出向者等を被災地を管轄する警察署や交通機動隊に配置し、交通安全の確保等に当たらせておりますほか、本年四月、交通機動隊に沿岸分駐隊を新設し、白バイ等による警戒活動を強化しているところであります。

 また、復興関連事業に携わるJVに働きかけ、ダンプカーに交通安全イメージカラーの黄色い旗を掲出させる「復興の喜色い旗なびかせ運動」を展開しているほか、ダンプカー運転手を対象とした交通安全講習会を開催したり、各地区ごとに結成されている安全対策協議会等への積極的な参画を呼びかけるなど、各種交通事故防止対策を講じているところであります。

 本年はダンプカーの交通事故が昨年同時期に比べて七割近く減少するなど、一定の成果があらわれておりますが、今後とも、JVを初めとする関係機関、団体と連携しながら、工事車両の交通事故防止に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 十番すどう哲君。



◆十番(すどう哲君) 答弁どうもありがとうございました。

 二十二日のエコーライン、ハイラインの開通の日、たまたま私も当日、現地に足を運びまして現場をつぶさに見さしていただきました。あの日はお天気は比較的恵まれた方だと思われまして、山頂付近少しガスはかかっていましたが、すばらしい蔵王連峰そして御釜を望むことができました。久々に蔵王山で感動もしてまいりました。それとあわせて、何事もなかったかのように、多くの観光者あるいは登山者で大変まさににぎわっておりました。本当に喜ばしい限りでもありました。

 今後の課題については、先ほど来いろいろお話を申し上げましたけれども、何といってもこれ以上風評被害を出さないこと、更には、観光客や地域の方々の安全を確保すること、このことに尽きるだろうと考えます。とりわけ噴火に備えたハード面の一連の対策、このこともまさに一朝一夕にできる事業ではございませんので、関係者の会議等では、来年の三月までに計画を策定するということでございますけれども、速やかに次のステップへの対応、これを求めるところでございますけれども、いかがでしょうか。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 今年度中にハード対策の部分については取りまとめを予定しておりますが、今御指摘のように、対策ができて行うということではなくて、順次できることから着手していきたいというふうに考えております。そういったものを策定した後には、着実に計画が履行できるように予算等も考慮しながら、実施していきたいというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 十番すどう哲君。



◆十番(すどう哲君) 次に、最近広域観光の重要性が広くうたわれてきておりますけれども、そういった意味で今後の蔵王山を中心としたあの地域の更なる地域の活性化、あるいは振興のためには、私は、蔵王ジオパーク、これを何としても実現することが大事だろうというふうに考えております。伺うところ、やや進捗におくれが出ているか、あるいは余り進んでないのか、その辺もちょっと定かではありませんけれども、いずれにしてもこれは自治体だけではどうにもならない大きな事業でありますので、山形県とも歩調を合わせ、県も積極的に引き続き力強く後押しをしていただくことを求めるところでございますが、いかがでしょうか。



○議長(安藤俊威君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 蔵王山ジオパークについてのお尋ねでございますが、蔵王町が平成二十五年の十一月にこうした構想を打ち出して着手したというのは、先ほど答弁したとおりでございますが、その後、昨年二十六年の十一月に第二十二回蔵王サミットというのが開かれていたようなんですけど、その場では、火山活動の高まりから、防災・減災を優先する方針で関係市町で一致したということで、まずはそういう状態に一たんなったということでございます。今般蔵王山で警報も解除されて、こういうことになったわけでございますので、引き続き、ちょっと町の検討の再開等の状況も踏まえて、県でどういった支援ができるのかということも考えてまいりたいと思っております。



○議長(安藤俊威君) 十番すどう哲君。



◆十番(すどう哲君) 嵐の人気ですね、すさまじい人気だというふうに言われてますけども、この人気の秘密は、知事、何だと思われますか、嵐の。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) やはり、若くてそして明るいキャラクターで、通常のアイドルのイメージをちょっと超えて、時々このバラエティーの笑いをとるような、そういうところもありまして、まずいろんな意味で、特定の若い人、若い女の子だけに好かれるのではなくて、割とお年を召された方からも人気がある、まさに国民的なアイドルというのにふさわしいアイドルだというふうに思います。うちの女房なんかも大好きだと言ってました。



○議長(安藤俊威君) 十番すどう哲君。



◆十番(すどう哲君) まさに、私もこの年になって、あれだけあのグループが人気あるとは、今回初めて知りました、実は。曲目もよくわからなかったんですけれども、「GUTS!」とか「A・RA・SHI」という曲、そしてあの踊りもすばらしいんだそうですね。歌ってよし、踊ってよし。すばらしいグループだし、特徴的にはグループの中で特別極端に人気のある人がいるわけでもないんですね。トータルでの人気なんですね。まさにおっしゃるとおり、そういった状況であります。そういったことも踏まえて、ぜひ、嵐の復興特需、地方に最大限生かしていただくように、特段の御配慮をお願いを申し上げて終わりたいと思います。

 ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 暫時休憩いたします。

    午前十一時五十六分休憩

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    午後一時再開



○副議長(渥美巖君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。三十六番安部孝君。

    〔三十六番 安部 孝君登壇〕



◆三十六番(安部孝君) 先日、山形県のあるボランティア団体より案内状をいただき、音楽会、コンサート行ってまいりました。コンサートの収益金は、塩竈市にある被災した障害者施設等に義援金として送られました。震災時より継続してコンサートを開き、義援金を送り続けています。また、私の関係するボランティア団体は、来月、子供たちに防災教育セミナーを開催する予定です。福島県相馬市の子供たちを松島町に招き、海の恐ろしさ、海の楽しさを知ってもらいながら、元気づける企画であります。

 震災から四年三カ月余りが経過し、震災の記憶が消えていく中、震災の記憶を次世代につないで行き風化させない努力が必要です。本県におきましても、更に復旧・復興に力を入れ、県議会も執行部とともにチームワークよく全員野球をしなければならないと思っております。

 以下、大綱三点につきまして一般質問をしてまいります。

 宮城県の観光施策についてであります。

 本県は、平成二十六年一月に第三期みやぎ観光戦略プランをつくりました。基本理念は、宮城の観光の創造的復興と更なる飛躍へであり、基本方針は、沿岸部の観光復興と交流人口の拡大による地域の活性化としております。具体的な取り組みとしては、沿岸部の観光資源の再生と積極的な誘客、外国人観光客の回復、LCC就航や仙台空港民営化等を契機とした、東北が一体となった広域観光の充実、観光消費効果の高い県外等からの誘客強化、観光資源の魅力の向上と観光客受け入れ体制の整備拡充を掲げております。計画期間・目標として、平成二十九年度まで、観光客入り込み数六千七百万人、うち沿岸部気仙沼・石巻地域の観光客入り込み数八百五万人、宿泊観光客数九百万人、うち沿岸部六十万人、外国人観光客宿泊者数十六万人、観光消費額六千億円となっております。

 以下、質問をしてまいります。

 第一点は、宮城県の観光統計の最新の数値状況はどうか、お伺いをいたします。

 第二点目、松島水族館が五月十日に閉館し、八十八年の歴史に幕を閉じました。現在、解体が進んでおります。土地を所有する県としてこの跡地をどのように利活用していくのか、方針と今後の見通しについてお伺いいたします。

 第三点目、岩手・宮城内陸地震から七年が経過しました。栗駒山ろくの観光客は、かつて百二十万人おりましたが、平成二十六年度には四十三万人にとどまっております。蔵王の山は火口周辺警報解除になり、エコーラインもこの二十二日に開通しましたが、いまだ観光に対する危機感は強いものがあります。県は、栗駒観光及び蔵王観光についてどんな対策、振興策を考えているのか、お伺いいたします。

 大綱第二点目は、東北放射光施設の誘致についてであります。

 村井知事の選挙公約でもあります放射光施設誘致について、宮城県は、平成二十六年七月に東北放射光施設推進協議会を設立しました。同年八月には、宮城県、東北大学、東北経済連合会の共同代表者三者によります文部科学大臣あての要望書を提出しております。平成二十七年七月には、来場者約二百人を集めての産業利用促進シンポジウムを開催しております。予算面におきましては、平成二十六年度二月補正で、放射光施設県内企業利用促進事業として四百万円を計上しております。

 そこで、質問をいたします。

 これまでの活動の成果はどうであったのか。問題、課題は何であるのか、今後どういった取り組み、戦略を考えているのか、お伺いをいたします。

 大綱三点目は、県政の諸課題についてであります。

 第一点目は、グランディ21の整備等についてであります。

 本県は、平成二十五年三月に宮城県スポーツ推進計画をつくりました。理念は、スポーツを通じて活力ときずなのある宮城をつくろうであります。施策の柱は、生涯にわたるスポーツ活動の推進、競技向上に向けたスポーツ活動の推進、スポーツ活動を支えるための環境づくりの充実であります。

 この施策を推進するため、以下、質問をいたします。

 第一点目は、利府町にありますグランディ21の施設整備についてであります。グランディ内の駐車場は、試合、イベント終了後、大変混雑します。施設内の駐車場同士を結ぶ動線の確保が必要です。また、グランディ周辺の旧塩釜吉岡線の利府町道について、四車線化を含め拡張工事を行い、整備すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 第二点目は、利府町花園地区にあります宮城県サッカー場についてであります。このサッカー場は平成元年に供用され、駐車場も少なく、老朽化が心配されております。全面的なリニューアルが求められております。この機会に、グランディ21の敷地内に移転をし、グランディ21内のスタジアムと整合性を図り、サッカー競技の充実を図るべきと思いますが、いかがでしょうか。

 第三点目は、東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせて、グランディ21で行われるサッカーの予選リーグは何試合になるのか。また、オリンピック対策の重点項目及び進捗状況をお伺いいたします。

 更に、グランディ21の電気・空調工事、監視カメラ工事、液晶ビジョン更新工事などの整備に約六十億円以上かかると聞いております。財源対策を含め有効に利用されるためにどう対応していくのか、御所見をお伺いいたします。

 県政の諸課題の第二点目は、支援学校高等学園についてであります。

 宮城県立支援学校小牛田高等学園は昭和六十三年に、岩沼高等学園は平成十三年に開園し、女川高等学園は平成二十八年に開園が予定されております。これらの高等学園には、軽い知的障害を有する生徒が通っております。高等学園の定員は一学級八人となっており、小牛田高等学園は三学級で二十四人、岩沼高等学園は五学級で四十人、来年度開校する女川高等学園については三学級で二十四人を予定しており、それぞれに寄宿舎が設置されています。

 質問の第一点目、小牛田高等学園はプールが使用できず、寄宿舎も老朽化が進んでおります。他の二つの学園との施設整備の格差が生じない対策をとるべきと思いますが、所見をお伺いいたします。

 第二点目は、高等学園に入学できない生徒が支援学校の高等部に入学することにより、学校の狭隘化や学校運営等に問題が生じております。今後の取り組みについてのお考えをお示しください。

 第三点目は、支援学校高等学園は今後増設の予定があるのか、今後の方針についてお伺いをいたします。

 県政の諸課題の第三点目は、医学部新設についてであります。

 東北薬科大学の医学部設置許可申請が現在進行中です。構想審査会は、書類審査、実地審査を行い、六月末ごろに補正申請書を提出し、八月末には許可が出るスケジュールと聞いております。本県も医師確保対策室を設置し、東北薬科大と連携協力して取り組んでいることは評価したいと思います。

 以下、質問をいたします。

 第一点目は、東北六県全体の医師偏在解消、仙台への医師の集中にならない方策についてどう考えているのか。

 第二点目は、総合診療医養成のための教員や医師、看護師等の確保についてどう対応していくのか。また、教育体制、環境整備についてどう取り組むのか、所見をお伺いいたします。

 第三点目は、東北地域医療支援修学資金についてであります。本県の財政支援及び他県への働きかけ等、協力体制確立のためのお考えをお伺いいたします。

 県政の諸課題の第四点目は、本県の警察活動についてであります。

 本県の刑法犯の認知件数は、平成二十二年二万四千六百十四件、平成二十六年一万八千六百三十件と、年々減少傾向にあります。重要犯罪の検挙人数は四十五人、検挙率八七%と高く、全国十四位でありますが、刑法犯全体の検挙率は三〇%台でここ数年推移しております。県内のドメスティックバイオレンス、DVの認知件数は、平成二十二年千三百四十八件、平成二十六年二千二百五十四件と増加傾向にあり、人口十万人当たりで全国ワースト一位になっております。オレオレ詐欺、還付金詐欺等の特殊詐欺の認知件数は、平成二十五年百三十一件、被害金額約五・四億円、平成二十六年二百二十五件、被害総額約十・二億円になっております。ことしは五月現在で百四十三件、被害総額約四億円と、昨年同期比で約二倍、全国ワースト十位になっております。これらの状況を踏まえ、本県の警察活動、体制強化等についての御所見をお伺いいたします。

 県政の諸課題の最後は、防災教育等についてであります。

 防災教育について、本県は、平成二十四年十月に、みやぎ学校安全基本指針に基づき、地域の特色や各学校の特性に応じ、各学校の設置条件等を反映した独自のマニュアルの作成と改善や地域との連携による防災体制の強化を進めることとしております。また、平成二十八年四月より多賀城高校に災害科学科が新設され、命と暮らしを守る未来の創造者を育てるとしております。危機対策課においては、地域の防災・減災活動で中心的役割を担う人材育成が目的で、県主催の講習会を一日受講で防災指導員として認定される制度があります。現在、四千名以上の方が認定され、平成二十九年までに約九千名にする予定になっております。

 そこで、以下、質問をいたします。

 第一点目は、防災教育の体制と取り組みについての考えと、特に地域との連携協力をどうするのかについて所見をお伺いいたします。

 第二点目は、多賀城高校の災害科学科新設に伴い、地域との連携協力、進学と進路、県内外高校とのネットワークづくりについてどう取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

 第三点目は、県のアンケート調査によれば、震災時安否確認や避難誘導に当たった県防災指導員が二割程度にとどまっていたということですが、今後の対応策、体制づくりについてお伺いいたします。

 以上、壇上からの質問を終了いたします。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 安部孝議員の一般質問にお答えいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱二点目、東北放射光施設についての御質問にお答えいたします。

 これまでの活動の成果といたしましては、東北の産学官で設立した東北放射光施設推進協議会を中心に、共同代表による国への要望活動を初め、シンポジウムや東北各県でのセミナーの開催等を通じ、放射光施設に対する理解が広がるとともに、東北が一丸となって誘致実現を目指していることを強く国にアピールできたものと考えております。

 この施設整備の課題は多額の費用の確保でありますが、私自身、国等との協議を通じ、復興事業のあり方が変わる中で、復興財源による整備が困難となり、また、東京オリンピックを控え、国としても財源の確保が大変厳しい状況となっているなど、現在の社会情勢においては、早期の施設整備が難しいことがわかってまいりました。このような状況を踏まえ、今後の取り組み方針として、中長期的な視点を持ち、国において次世代放射光施設の整備方針が示されるなど、機運が高まった際に、速やかに東北への誘致活動ができるよう、情報の収集と共有、機運づくりのための啓発活動を実施していくことを、去る六月十二日の協議会で産学官の合意が図られたところであります。

 県といたしましても、国として整備するよう要望を継続しながら、国の整備方針が出された段階で積極的な誘致活動を行えるよう、国の動向を注視し、情報収集活動等に努めてまいります。

 次に、大綱三点目、県政の諸課題についての御質問にお答えいたします。

 初めに、東北六県全体の医師偏在解消と仙台への医師集中を避けるための方策についてのお尋ねにお答えいたします。

 昨年九月に東北薬科大学の構想が選定された際に国から付された七つの条件には、東北各県や大学医学部、医師会などの関係者から構成される東北医科薬科大学医学部教育運営協議会を設置するとともに、東北六県全体の医師偏在解消につなげる枠組みを確立し、仙台への医師集中とならないようにすることなどが掲げられております。このことについて、東北薬科大学からは、入学定員百人のうち東北六県に五十五人の入試枠を設け、修学資金貸付によって卒後の定着を図ることや、各県ごとに地域医療ネットワーク病院を配置して、医師や学生を派遣しながら、地域滞在型の医療教育を展開するなどの方策が示されているところであります。

 県としては、宮城県医師育成機構などと連携しながら、卒後医師を県内各圏域の医療機関に適切に配置するシステムの構築に向けた検討を進めるとともに、新設される医学部が真に東北全体のために貢献する医学部となるよう、教育運営協議会などを通じて、しっかりと対応してまいります。

 次に、総合診療医養成のための教員等の確保や教育体制、環境整備の取り組みについての御質問にお答えいたします。

 東北薬科大学においては、国の基本方針に従い、地域住民の健康維持・増進に貢献し、災害医療にも対応できる総合診療医を養成する医学部の新設を目指しております。そのための教員、医師、看護師等については、教育運営協議会で定めた教員等の公募及び選考に関する基準などに基づき、東北地方の地域医療を担う医師の育成に使命感を持つすぐれた人材を確保することとされております。県では、教育運営協議会において、引き抜きなどにより地域医療に影響を及ぼすことがないようにすることや、地域滞在型の医療教育を実践する場となる地域医療ネットワーク病院の拡充等について意見を述べてきたところであります。また、教育体制や環境の整備については、東北薬科大学の医学部新設に伴う施設整備等に対する補助金を交付するほか、石巻市と登米市に設置される予定の地域医療教育サテライトセンターに関する連携調整、更には、来春の第一期入学生となる受験生や将来の学生確保のための広報活動など、さまざまな支援の取り組みを進めてまいります。

 次に、東北地域医療支援修学資金に係る本県の財政支援や他県への働きかけ等の考え方についての御質問にお答えいたします。

 東北薬科大学では、我が県が中心となって拠出する資金を活用する資金循環型のA方式と、宮城以外の各県の既存の貸付金に大学が独自で貸付金を上乗せする資金費消型のB方式という二つの制度を実施することとしております。県としては、資金循環型の修学資金制度のために必要な財政支援を行うとともに、当該資金の管理運用を行う法人の設立や、卒後に勤務する医療機関との連携体制の構築などについて支援するため、具体的な制度設計の協議を行っているところであります。また、どちらの修学資金制度も東北各県の合意形成と協力体制の確立が不可欠でありますことから、今後とも、教育運営協議会などの場を活用して情報の共有と連携を密にするよう努めてまいりますとともに、知事会などさまざまな場面を通じて必要な協力を要請してまいるつもりであります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 総務部長山田義輝君。

    〔総務部長 山田義輝君登壇〕



◎総務部長(山田義輝君) 大綱三点目、県政の諸課題についての御質問のうち、宮城県防災指導員に関する今後の対応と体制づくりについてのお尋ねにお答えいたします。

 防災指導員は、震災対策推進条例に基づき、自主防災組織などの防災活動において中心的役割を担っていただくことを目的に平成二十一年度から養成しており、平成二十六年度末現在で約四千人となっております。しかしながら、県の調査によれば、東日本大震災時に防災指導員が活動していたとする割合は二割にとどまり、活動していたかどうかわからないとする回答が五割であったことから、防災指導員の活動としては必ずしも十分ではなかったものと認識しております。今後も、引き続き市町村と連携を図りながら防災指導員の養成に努め、既に防災指導員である方にはフォローアップ講習などで、スキルアップを図りながら、防災指導員に対し、自主防災組織活動への積極的な参加などを働きかけるとともに、防災指導員の活動の場となる自主防災組織の組織率の向上を一層推進してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。

    〔震災復興・企画部長 大塚大輔君登壇〕



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 大綱三点目、県政の諸課題についての御質問のうち、東京オリンピック開催におけるサッカー競技の試合数及び重点項目等についてのお尋ねにお答えします。

 東京オリンピック・パラリンピック大会は、被災地にとって、東日本大震災からの復興の姿を世界に発信する絶好の機会になるものと考えております。ひとめぼれスタジアム宮城におけるサッカー競技の試合数など、具体的な内容については現時点では決定されておりません。また、オリンピック対策の重点項目についてでありますが、県においては、昨年度全庁的な推進本部を設置し、今年度はPR用のホームページの立ち上げを含め各種広報媒体を活用した機運醸成や、県内市町村における事前キャンプ誘致の支援に重点的に取り組むこととしております。大会が開催される二〇二〇年は宮城県震災復興計画の最終年に当たることから、大会に関連したさまざまな取り組みが復興に資するものとなるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、宮城県の観光施策についての御質問のうち、最新の観光統計についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県の観光客入り込み数は、昨年の県観光統計の速報値で五千七百二十二万人で、前年比百五十三万人、二・七%の増加となり、震災前の九割まで着実に回復しております。しかしながら、沿岸部の気仙沼・石巻圏域では四百八十三万人で、前年比十三万人、二・七%の増加となっているものの、震災前の六割にとどまり、厳しい状況が続いております。宿泊観光客数は八百六十二万人で、前年比二十四万人、二・八%の減少となり、復興需要の影響から、震災前より大きく増加していた宿泊者数は、平成二十四年をピークに減少傾向にあります。沿岸部では五十二万人となり、前年比一万六千人、三・二%増加したものの、震災前の六割にとどまっております。観光消費額は四千二百五十三億円で、前年比二十九億円の増加となり、震災前の約八割まで回復しております。外国人延べ宿泊者数は、国の統計によりますが、約十万人で、前年比約二万人、二七・一%増加したものの、原発の風評などの影響で、震災前の約六割にとどまっております。

 次に、松島水族館跡地の利活用についての御質問にお答えいたします。

 松島水族館は、年間三十万人が訪れる重要な観光資源であり、その跡地利用については、さまざまな面から慎重な検討が必要と考えております。これまで県では、松島町や地元観光関係者の意向を確認するとともに、法規制などの調査を行ってまいりました。当該跡地は、文化財保護法、都市公園法及び自然公園法等により、例えば、高さ十メートルを超える建物の建築が規制されるなど、整備できる施設が限られるほか、地元の意向も多様であるなどの課題があります。県といたしましては、まずは地元の意見や意向が集約されることが重要であると考えており、改めて松島町としての考え方を伺うとともに、有識者の意見を参考にしながら、跡地利用の方向性や事業実施主体のあり方などについて、今年度中に意向の集約を図ってまいりたいと考えております

 次に、栗駒観光及び蔵王観光の回復策、振興策についての御質問にお答えいたします。

 栗駒山ろくの観光客は岩手・宮城内陸地震により大きく落ち込んだことから、県ではDCや観光キャンペーンにおいても、栗駒山ろくの魅力を発信してきたほか、栗原市でも、テレビなどのメディアを積極的に活用し、誘客に努めてまいりました。この結果、昨年の観光客入り込み数では、栗原市全体で岩手・宮城内陸地震前の八割程度まで回復してきておりますが、栗駒山ろくでの入り込み数は依然一割程度と厳しい状況にあり、更なる取り組みの強化が必要であります。こうしたことから、県では、七月から開催する夏の観光キャンペーンにおいても、さまざまな媒体により栗駒山や伊豆沼などの情報を発信するほか、北部地方振興事務所栗原地域事務所において情報誌の活用やモニターツアーを実施することとしており、今後も、栗原市との連携を密に図り、観光客の回復に取り組んでまいります。また、蔵王観光の振興については、今月二十一日からマスコミを活用したPRを始めたほか、温泉スタンプラリーの実施や、七月末までの蔵王ハイライン通行料の無料化、更には、観光王国みやぎ旅行券に蔵王枠を創設するなど、蔵王町、川崎町及び山形県とも連携を図りながら、誘客に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱三点目、県政の諸課題についての御質問のうち、利府町道の拡張整備についてのお尋ねにお答えいたします。

 グランディ21周辺の道路網につきましては、既に、仙台北部道路の利府しらかし台インターチェンジや、泉方面へのアクセスとなる石積トンネルを含む県道塩釜吉岡線などの整備が完了しております。利府町道高島線及び沢乙一号線につきましては、現況交通量が道路構造令に規定する四車線化を図る基準に満たないことから、利府町からは現在のところ大規模な改良計画はないと伺っておりますが、右折レーンが設置されていないことにより渋滞が発生しております高島交差点につきましては、今年度から交差点改良に着手する予定となっております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱三点目、県政の諸課題についての御質問のうち、グランディ21内の駐車場の混雑を緩和するため、駐車場同士を結ぶ動線を確保してはどうかとのお尋ねにお答えいたします。

 グランディ21におけるイベント時の交通混雑の緩和につきましては、これまでも、指定管理者である宮城県スポーツ振興財団やイベント会社、警察等とともに、シャトルバスの増便や交通誘導員の増員などの改善に取り組んできており、昨年開催された大型イベント時においては特に大きな混乱もなく、一定の評価がされております。今後とも、イベント開催時等の混雑緩和のため、引き続きさまざまな工夫を行うとともに、御提案のありましたグランディ21内の駐車場間の動線の確保については、費用対効果等も含めて可能性を検討してまいりたいと考えております。

 次に、県サッカー場のグランディ21内への移転についての御質問にお答えいたします。

 利府町にある県サッカー場は平成元年に供用を開始した施設で、平成二十二年度に、三面あるグラウンドのうち、一面を人工芝化するなどの改修を加えたところであります。本施設は、平成三十二年に開催される東京オリンピックサッカー競技の練習会場となることが想定されることから、残り二面の天然芝グラウンドの張りかえや施設全体の改修等を進める計画としております。そのため、当面は県サッカー場の移転は難しいものと考えておりますが、今後、施設の老朽化が更に進んだ場合には、県サッカー場の移転も含め、さまざまな可能性を検討してまいりたいと考えております。

 次に、グランディ21の改修工事への財源を含めた対応についての御質問にお答えいたします。

 グランディ21を含めた県有体育施設は、平成十三年に開催されたみやぎ国体に向けて改修整備された施設であり、老朽化が進んでいることから、施設の修繕整備に要する費用として、昨年度、スポーツ振興基金に三十億円の積み増しをしたところであります。また、グランディ21を含めた県有体育施設全体の改修費用は、現時点における概算でおおよそ六十億円と見込んでおります。特に、グランディ21については、ひとめぼれスタジアム宮城が東京オリンピックのサッカー競技会場に予定されていることから、今後示される施設基準に合わせたさまざまな改修を求められることが想定され、そのための財源の確保が必要になると考えております。これまでも、東京オリンピック組織委員会や国に対して費用負担を要望してきたところでありますが、今後とも強く要望を継続してまいりたいと考えております。

 次に、小牛田高等学園の施設整備についての御質問にお答えいたします。

 小牛田高等学園のプールや寄宿舎等の改修については重要な課題であると認識しております。一方において、県内の特別支援学校全体の老朽化対策も大きな課題となっており、学校施設の建てかえを含めた教育環境の整備については、平成二十七年二月に策定した宮城県特別支援教育将来構想を踏まえながら検討を進めてまいります。

 なお、児童生徒の安全や日常生活に直ちに支障を生じるような施設のふぐあいがある場合については、速やかに対応してまいります。

 次に、支援学校高等部入学生徒数の増加による狭隘化などの問題への今後の取り組みについての御質問にお答えいたします。

 知的障害を対象とした県立特別支援学校の狭隘化については喫緊の課題であると認識しております。県教育委員会では、この課題の解決を図るため、地域の小中学校、高校等の校舎や余裕教室を活用した分校等の設置について、関係市町と調整を進め、狭隘化の解消に向け、取り組んできているところであります。早期の実現に向けて関係機関と更に協議を進め、可能なところから具体の対策に取り組んでまいります。

 次に、支援学校高等学園の増設についての御質問にお答えいたします。

 特別支援学校高等学園の定員については、今年度、小牛田高等学園の定員をふやしたほか、平成二十八年度には女川高等学園が開校予定であり、あわせて柴田農林高等学校川崎校の施設を活用し、岩沼高等学園の分校を設置することで、現在調整を進めているところであります。今後の高等学園の増設等については、両校の開設等に伴う生徒の動向も見きわめながら、具体的な検討を進めてまいります。

 次に、防災教育の体制と取り組み及び地域との連携協力の方向性についての御質問にお答えいたします。

 防災教育の推進体制を整備するため、県教育委員会では、平成二十四年度からすべての公立学校に防災主任を置き、地域の拠点となる小中学校に防災担当主幹教諭を配置しております。各学校においては、日ごろから管轄の消防署や警察署等の関係機関と連携を図るとともに、小中学校では地域と合同で避難訓練を実施するなど、地域との連携を図りながら防災教育を進めているところであります。このような地域との協力体制をより一層効果的なものとするため、県教育委員会では、気象台を初め、庁内外の関係部署を構成員とする県防災教育推進ネットワーク会議を開催するとともに、各教育事務所単位での防災教育推進ネットワーク会議及び市町村単位での防災担当者会議を開催し、地域や関係機関等との緊密な連携を図る体制づくりを進めているところであります。

 次に、多賀城高校災害科学科新設に伴う地域との連携等についての御質問にお答えいたします。

 多賀城高校災害科学科については、防災教育を県内外に広げるパイロットスクールとしての役割を担うため、来年四月の開設に向けて、東北大学を初めとする関係機関と連携しながら準備を進めております。地域との連携協力については、これまでも多賀城市の総合防災訓練に参加するなど、地域と連携した取り組みを行っておりますが、今後も多賀城市を初め近隣の市町と防災に関する行事を開催するなど、地域と連携した防災教育の取り組みを展開することとしております。

 また、卒業後の主な進路については、高校段階での学習内容を踏まえ、更に上級学校で学習を深めていくことを想定しており、今後、国内外で発生する災害から一人でも多くの命と暮らしを守っていくための人づくりを進めてまいります。

 また、県内外の高校とのネットワークづくりについては、防災に関する交流事業等を通して県内の高校との交流を図るほか、既に防災系学科を設置している兵庫県立舞子高校を初め、被災地である岩手、福島両県の高校とも交流の機会を持つなど、県内外の高校とも連携していくこととしております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 警察本部長横内泉君。

    〔警察本部長 横内 泉君登壇〕



◎警察本部長(横内泉君) 大綱三点目、県政の諸課題についての御質問のうち、本県の警察活動についてのお尋ねにお答えいたします。

 県内の治安情勢は、議員からもるる御指摘ございましたが、刑法犯認知件数が十三年連続で減少しているものの、DV、ストーカー、児童虐待など、人身の安全を脅かす事案や高齢者をねらった特殊詐欺が急増しているなど、県民が安全安心を実感しているとは言いがたい状況にあり、刑法犯の検挙率も三〇%程度にとどまっております。このため、この春、警察本部に、DVなど人身の安全を脅かす事案への対応を一元的に行う県民安全対策課を新設し、きめ細やかで的確な対処により、人命にかかわる事態の未然防止に努めておりますほか、特殊詐欺対策室を設置するなど、抑止と検挙の両面で特殊詐欺対策を強化し、金融機関等水際での被害防止や犯行アジトの摘発などで徐々に成果を上げつつあります。また、昨年、性犯罪特別捜査隊を設置し、性犯罪捜査体制の強化を図るなどした結果、本年五月末の重要犯罪の検挙率は、これも議員からございましたが、約八七%に上昇いたしました。

 県警察としましては、震災復興に伴う諸課題が山積する中、限られた体制で、これら増大する事案に的確に対応するため、捜査力の更なる向上を図るとともに、できる限り効率的かつ重点的な警察力の運用に努め、県民の安全安心の確保に全力を挙げてまいります。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) 御答弁ありがとうございました。

 一点目は、観光施策についてでありますけど、今、観光統計の数字をいただきました。目標値をならしますと、観光の入り込み数は八十万人ぐらい。まだまだこの時点で足りないと。あるいは沿岸部は百万人だと、宿泊は三十万人だというくらい、この時期では足りない計算になります。外国人の観光客だけが大体追いついてきたのかなということで、これは知事御存じのとおり、インバウンドの効果というのは相当ありますね。日本に今千三百万人以上来ているという状況の中で、オリンピック時には二千万人を超えると言われてますが、残念ながら東北に来てるのは、そのうち五十万足らずと、現在で。ですから、これはインバウンドを積極的に取り入れてということは、入り込み数のアップにつながるということと、それから、先ほどもいろいろありましたけど、蔵王と栗駒、これは大変な観光地でありますので、この取り組みをしっかりなさるということが大事だと思います。部長、いかがですか、この辺の対応策については。



○副議長(渥美巖君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 例えば、観光客の入り込み数は平成二十九年に六千七百万人を目指しているわけでございます。現在の段階で、なお、もう一つ取り組みの強化が必要という認識を持っておるところでございまして、このために四つのポイントを掲げて実施してまいりたいと思っておりました。一つは、夏のキャンペーンで海と山をテーマにした入り込みの更なる強化、それから二つ目は、仙台空港の民営化がございますので、新たに航空会社と連携しました観光キャンペーン、三つ目は、沿岸部への観光支援策の強化、四つ目は、インバウンド対策、この四つをポイントにして実施してまいりたいと考えてございます。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) 県の観光課でもインバウンド対策は予算もつけていただいて、一個一個、ただスピードは要りますね。ですから、ここは今のスピードを二倍三倍にするといった取り組みをぜひお願いしたいと思っております。

 次は、松島水族館の跡地の話で、既に仙台うみの杜水族館の話題で持ち切りで、松島水族館の跡地が忘れられた雰囲気ではありますけれども、今解体がされてます。県としては、土地の所有者でもありますので、この解体時期をいつの時点で完了ということにしているのか。一部に全部解体ですよというのと、一部残したいといった意見もあるんだけれども、今、県とのやりとりの中ではどのレベルになってるか、お答えください。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 六月十五日から解体に着手いたしまして、十月末までに解体を完了したいと思っております。今言われた一部残すというのは大きな屋根だと思うんですけども、これについてはまだ残す残さないという結論が出ていないというふうに伺っております。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) 少し時間もあるでしょうから、ここも早急に結論づけなければいけないということはおわかりのとおりだと思います。知事もおわかりのとおり、村井知事が知事に就任して、松島湾の原風景、縄文時代から変わってない松島の風景は世界遺産に値するということで宮城県手挙げたんだけど、残念ながら落選ということでございました。その後、松島町も含めて世界で最も美しい湾クラブ、これもお聞きだと思いますけれども、昨年、松島町が登録を完了したと。実は富山県もことし、世界で最も美しい湾クラブに、これは富山県の県が中心になってクラブに加盟したということでございます。昨年、松島湾ダーランド構想ということで、多賀城から東松島まで三市三町、これは広域で考えましょうということで、私も大変評価はしております。松島につきましては、知事御存じかどうかわからないけれども、ミシュランの景観三つ星、ミシュラン、フランスですね。そこでも認定されてるという場所でございますので、松島湾の魅力というのがすごいものがあるということであります。でありますから、ここの復旧・復興の観光の施策を重視するのであれば、この鑑定はぜひ大事にしていただきたいということと、あと瑞巌寺の大改修が始まってて、いろいろと少しずつ進んでおります。津波を受けたことによる津波防災緑地公園ということの整備も、これはすべて平成三十年に整うんです。ですから、この水族館の跡地も含めて最終的なターゲットの時期はここに集中するわけでございますので、瑞巌寺なり防災公園の整備もあわせて取り込むということが大事だと思うんです。

 そういった中で、今、県が考えているさまざまな分野、三市三町、それから自治体、大学、民間、地元松島町に限らず、広い意見を県が主導して検討会をつくりながら、早急に答えを出すというのが求められております。この辺、知事、御所見はいかがでしょうか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 宮城県にとりまして、松島を中心とする松島エリアは観光の拠点でございまして、ここをどうするかというのは極めて重要です。今御指摘のありましたように、瑞巌寺の大改修が終わるときを見越して、そこに集約するような形で、公園の防災緑地化というのを含めて行っていきたいというふうに思っております。その際には、地元の皆さんと一緒になっていろいろお話し合いをして進めていかなければならないというふうに考えてございます。現在、松島公園津波防災緑地調整会議等も開催しておりまして、そういったようなものも活用しながら、タイミングよくすべてがまとまるようにしてまいりたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) 先ほど、部長の方から、今年度中に跡地利用についてのスキームなり方針を出すということなので、急ぎながら、皆さんの意見を集約して、いいもののプランニングをしていただきたいと、これ強く要望しておきたいと思います。

 次、放射光施設についてであります。

 知事の答弁を見ますと、六月の協議会の中で、簡単に言えば少し中長期的になると。財源の問題もこれあり、オリンピックのこともあるということで、国の方も厳しい御見解を示したのかなということは理解するわけでありますけれども、この間、知事は台湾の方に行かれて、台湾の方のTPSですか、放射光施設ごらんなったということで、まず、感想と所感をお伺いします。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 視察をしてまいりました。我々が目指しているちょうど三GeVのエネルギー帯の放射光施設でございました。日本にはない施設でございます。まだ完成はしておりませんでしたけれども、ほぼ完成しているというような状況で、詳しいお話を聞かせていただきました。非常に魅力のある施設でございまして、研究者のみならず企業の方も使われる予定だということで、中には日本の企業、製薬会社が使いたいというふうに手を挙げてきているということがありましたので、日本でつくる意義はあるだろうなというふうに思いました。また、つくばにあります日本の研究施設の技術を使ってその施設をつくっているということで、まさに、台湾にはつくりますけれども、日本の技術を使ってこういった施設をつくるということでありましたので、日本で十分つくることができるだろうということもわかりました。ただ、財源は、台湾の場合は台湾政府がすべて持ったということでございまして、その点につきましては日本とやや違うなという気持ちも持ちましたけれども、ぜひ実現をさせたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) 残念ながらフランスの方には行かないということで新聞報道にはなっておりますけれども、これは放射光の施設の重要性とか必要性というのは多分認識されてるところでは、我々と同じだと思います。

 もともとこの話が出てきたのを振り返りますと、実は国立大学の先生方が平成二十四年に東北放射光の推進会議をつくって、こういったすばらしいものを、震災の復興に合わせて研究者グループが新聞発表したと。丸森なり、あるいは松島なり大郷なりが動いてきて、他の自治体も動いてきた経過があります。大体、研究というのは、知見のある学者が誘導していくというのはよくあることで、スプリングエイトも実はそうです。国がやるんじゃなくて、それを考えていた学者、研究の方々が先導的にやっていたと。あるいは国立の博物館なんかも結構そういう例があるわけでございまして、ここは学者の知見を大事にしながら、東北の経済界なり、東北の発展、宮城の発展のために本当に必要だという部分のスタンスであるならば、ここは国の見解が多少厳しくても、中長期なんということじゃなくて、知事が任期中の間で何かこうアクションをしっかり起こして、その中で議論していく。あるいは結論を得るような方策をつくらないと、知事の公約でもあったわけですから、あのときは大分県民も期待した部分が多いところがありますので、もうちょっと詰めた戦略と戦術を考えていただきたいなと思っております。嵐が来ると、先ほど九十三億円の経済波及効果と言ったんだけど、この放射光は十年間で三千二百億円ですから、けたが違うし、あと雇用も一万三千人生むと言われてるんですから。これは東北大学の林山先生が試算しているわけで、でたらめな数字じゃないと思うんで、その辺の施設の重要性とあるべき姿にとっては、宮城県にとって必要なものだと思いますけれども、知事の所見をお伺いします。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) その必要性につきましては、安部議員と全く同じ認識でございます。アクションを起こせということでございました。この推進協議会は解散したわけではございませんで、中長期的な立場に立って情報収集し、情報を共有して、また、お金集めも、東北大学の先生でなければなかなかどこから金出してもらえるかわかりませんので、東北大学の先生方に御指導いただきながら、我々も協力をして、すぐに取りかかれるような金集めの対策もとっていこうということで合意しておりますので、アクションは起こしながら、継続して誘致運動してまいりたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) 知事の情熱と、あと優秀な県庁官僚であれば、お金の工面というのはすぐできますよ。県立の医学部つくるとき、三日間で知事は判断をして、四百億円の財政シミュレーションをつくったわけですから。ここはやる気だと思います。我々も超党派の議連をつくってます、放射光の。早速、早稲田さんと高田さんを呼んで勉強会やると。我々も後押しする用意はできてるし、政府に対する要望もずっと強烈に続けていきたいと思うんで、ここで知事がモチベーション下がっちゃうと、皆が下がっちゃうんで、ここは自分の任期中にやるという決意の中でやっていただきたいことを強く要望しておきます。

 それから、グランディ21の整備のことでございます。九月の嵐のコンサートというのは、実は楽天とオリックスの試合もあるんですね、この時期、九月何日。それからベガルタと湘南ベルマーレもあると。それから学会医学系もあるということで、この九月十九から九月二十三はすごい忙しい時期になるんです。経済効果だけで言えば大いにいいんだけど、地元ではアクセスどうするんだとか、混雑どうするんだということで、嵐どこじゃなく大嵐、大荒れコンサート。こんなふうになって、いろいろとやっている状況なんだけど、この嵐に関係して入場者数は二十万人だけど、県の収益って幾らになるの。あとアクセス対策はどうすんのということなんだけど、どっち、教育長の方。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 嵐のコンサートでございますが、県の収益という御質問に直接のお答えかどうかわからないんですが、既に公表している数字でございますが、経済効果としては、我々で試算しているものとして、公演の入場料であるとか交通費、飲食費やグッズ購入等による直接効果が五十七億円、それから直接効果から生ずる波及効果ということで三十六億円、合わせて九十三億円を見込んでいるということでございます。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) 後で収益のことについては、でも、FC会員のチケットって一枚八千五百円だから相当の金額になるんで、県の収益がそれに合わせてどうなるかというのは後で教えていただきたいと思います。嵐も大事なんですけど、地元でもセンダイシロップという大変有名なユニットがありますんで、ぜひ応援していただきたいなと思っております。

 それから、グランディ21の周辺総合対策ということで利府町の方から要望が上がってます。それから先ほど部長がおっしゃった高島線、これは昔、旧吉岡線、土木部の見解とすれば、しらかし台のインターがあるからスマートインターはだめだよと。二市三町の首長がいろいろと要望してた。これもだめだと。何々もだめだと。だめだ、だめだ、だめだと言ったら、みんなだめになっちゃうわけですよ。我々があの場所を見てて、しらかしインターのたった目の前に見える二百メートルに車が行かないで渋滞になっているということは御存じだと思うし、今言った高島線等含めて一車線でございます。石積の方から来る、富谷から来る路線も蛇行型の県道になっているということなので、ここは先ほど言った駐車場同士の動線も含めて周辺の道路状況をオリンピックまでに何とかしてあげないと、今のままで嵐が来たときは本当に大変になると思います。あるいは、もともと本来はスタジアム利用で人が来る施設にしなければいけないということにもなりますので、ここは利府町の強い要望でもありますので、その辺の御見解は、遠藤部長ですか、お願いいたします。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 今の町道をもう一度県道にとか、あとグランディの裏の今の塩釜吉岡線の線形をより直線的にという要望を受けまして、実は私ども用地交渉をやった経緯がありますが、残念ながら、地元の方の反対がありまして、なかなか進まなかったという経緯があります。そういったことも踏まえながら、オリンピックに向けて総合的に判断させていただきたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) 部長の今の答弁は額面どおり実はできませんよ。地元の反対だけじゃないですよ。そこは言わないで、次の課題にしておきたいと思いますから、総合周辺対策はぜひ考えていただきたいと思います。

 それから、小牛田高等学園、現場も見させていただいて、なぜプールが使えないのかというのは不思議でしょうがない。それから、小牛田高等学園というのは、ほかの学校は産業技術科ということなんだけど、なぜか普通科の位置づけをしているという。この辺の編成のミスマッチがないのかなということもあるので、もう一度その辺の、なぜプールは改修できないのか。寄宿舎も古くなっていると、体育館もそうだよ、そこの施設格差について危機感がないのかどうかということも知りたいんで、再度答弁をいただきます。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 今お話のありましたように、プール、寄宿舎等老朽化が進んでおりまして、改修が必要だというふうに考えてはおりますが、先ほども答弁で申し上げましたように、県全体の支援学校についての改修が必要な時期になっておりまして、どうしても、そういった中で考えざるを得ないというところがございます。小牛田高等学園については、木工室の方の改修は今年度中にやるということで現在進めているところでありまして、財政的に余裕があれば早くやっていきたいとは思っておりますが、そういった状況だということで御理解いただきたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) 最終的には財源の話になるんだけど、私は、教育委員会の教育予算の使い方が極めて効率よく合理的に使われているとは思わない。例えば、何とか高校に五十億円新設とか、それから中高一貫で何十億円とか、そういったお金がぼんぼんぼんぼん大きく使われていて、本当に現場で今必要な部分のところにお金が配分になってない。あと、これ何でそのときつけたのと言うとき、それを明確に説明する人がいない。この辺の教育委員会の上限がある中での意味はわかるんだけど、お金の使い方、回し方が、ちょっとへたくそね。これをやってたら、ずっと今言った小さなプールなんていうのは、寄宿舎なんていうのは、その何十億円に比べたら大したことない。それは、教育長、ぜひ考えていただきたいと思うよ。教育施設から言われたことしかやりませんから、仕組みを考えるのはあなた方なんで、ぜひお考えを示して、うまいお金を使い方していただきたいと思います。

 それから、医学部新設なんだけど、対策室がうまくやってくれているということは評価します。問題は、修学資金のB型の方式、皆さんちょっとわかりにくいかもしれないけど、三千万のうち千五百万は薬科大が立て、残りの千五百万については、ほかの他県の修学資金を使って合計三千万円にするという仕組みですよ。これは修学資金を使わない傾向があるんだってね。借りないんだって、学生が。それは金持ちなのか数が減ってるのかわかんないけど。それを使ってもらうということは、例えば青森だ秋田に子供たち行くことになるから、そこは宮城県として薬科大をプッシュしてあげて、あるいはトップセールスもしていただきながら、事務レベルでうまくやっていただきながら、他県の協力をもらうということが必要だと思うんですけれども、これは、どなた。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) これは東北のためということでスタートしたものでありますので、当然、東北の他県にも協力をしてもらうということは重要だというふうに思っております。私も、知事等にお会いしたときには、そういうお話をしようと思っておりますが、主体は大学ということでありますので、当然、自分の方からも東北の方に回って、各県回って要請をするということも非常に重要なことだというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) 他県の方にもよろしくお願いしていただきたいと思います。

 警察活動で一点だけ本部長にお伺いしたいんだけど、警察車両にETCつけてますよね、ETC。私、全部警察車両ってついてると思ったら、あに図らんや、全部はついてないんだね。警察車両って何台あるんですか。そこをETCの搭載状況を教えてください。



○副議長(渥美巖君) 警察本部長横内泉君。



◎警察本部長(横内泉君) 警察車両四輪車の全部で千七十一台ございますが、そのうち、ETCが搭載されているのは二百四十六台でございます。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) そうですね、二百四十六台なんですよ。ということは二五%ぐらいかな。これは私とすれば、全部までいかなくていいのかもしれないけど、刑法犯の関係で捜査であるとかという部分について、特に警察車両はETCの搭載率を高めるという部分が必要だと思うんだけど、今後の取り組みとかお考えについて御所見をお伺いいたします。



○副議長(渥美巖君) 警察本部長横内泉君。



◎警察本部長(横内泉君) ETC、今、四分の一ぐらいの車両にしかついてないわけでございますが、今の議員から御指摘もありましたように、特に捜査等で大変急を要する場合等、ETCがついていた方が便利でございます。また、スマートICが県内でもできてきてますけど、あそこはETCがないと出入りもできないというようなこともございますので、県警でも、捜査車両を主に今後も整備を図っていきたいというふうに考えております。大体毎年、二十台、三十台程度整備しておりますんで、特に御指摘のあった捜査用車両についてはその必要性が高いと思いますので、重点的に整備をしていきたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 三十六番安部孝君。



◆三十六番(安部孝君) オレオレ詐欺についても、宮城県が異常に−−二、三日の新聞でもおばあちゃんが一千万円以上とられているというような記事が載っておりました。これはテレビの効果とかラジオの効果もあると思うんで、常にインターネットなんて開きませんから、高齢者は。だから、耳で聞こえる体制とか目で見える体制をぜひつくっていただきたいということと、それから詐欺防止の電話機もあるんだってね。そういうのも台数が今八十台ぐらいしかないということで、それもふやすということがあっていいかなと思うんで、ぜひ検討できることは何でもやりましょうということでお願いしたいと思います。

 最後に、防災指導員と災害科学科の関係で、多賀城高校に何か資格を取らせる制度、教育長、考えたらどうだろう。防災指導員とか、あとは上のレベルの防災士であるとか、そういったものを子供にとらせていくと。多賀城というのは地元の進学校でもあるので、そういった部分に柔軟にこなせる子供たちがいるかと思います。

 最後に、御所見をお伺いして終わりたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 今、御提案のありました防災指導員とか防災士とか、そういった資格の取得についても、費用のこともありますので、学校と一緒に考えていきたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 四十七番石橋信勝君。

    〔四十七番 石橋信勝君登壇〕



◆四十七番(石橋信勝君) 皆様、こんにちは。公明党県議団の石橋信勝です。ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告に基づき、私は、当面する県政の課題について、大綱四点にわたり一般質問をさせていただきます。

 大綱第一点は、東日本大震災からの復旧・復興加速化への課題についてであります。

 東日本大震災の日から早くも四年三カ月余の月日がたちましたが、被災地では、今なお六万人を超す多くの被災者の皆様が仮設住宅等で厳しい生活を余儀なくされておられます。被災者の皆様が一日も早く、災害公営住宅など、恒久的な住宅に落ちつき、普通の当たり前の生活を取り戻すことができるよう、復興を一段と加速化させなければならないと決意を新たにしております。

 そこで、まず、復興の現段階における課題について数点お伺いをいたします。

 第一は、今年度で終了する集中復興期間後の平成二十八年度から始まる復興創生期間に係る事業費の地元自治体の負担問題についてであります。

 政府は、事業費の一部負担を自治体に求める方針を決めましたが、復興道半ばの被災地では到底受け入れられるものではございません。宮城県議会も今議会の冒頭で、東日本大震災に関する特例的な財政支援の継続を求める意見書を採択し、復興庁に要請したところであります。復旧・復興をスピード感を持って加速度的に推進するためには、全額国庫負担で行うのは当然のことではないかと思います。政府も、地元自治体の要請を受け入れ、平成二十八年度以降の復旧・復興事業費に対する自治体の負担は、県事業で五十億円程度、市町村事業で二十億円程度、合計七十億円程度に落ちつくことになったようであります。

 知事は、地元負担について、できるだけ国に押し戻していきたいと語っておられました。今日までの度重なる折衝を通し、国に相当部分押し戻すことができたのではないかと私は一定の評価をさせていただいておりますが、まだかなり残っている部分もあるようでございます。今後、国に対し、地元負担の更なる軽減についてどのように働きかけていくのか、お伺いをいたします。

 また、そのためにも、事業内容を精査し、事業の必要性を徹底的に検証した上で、負担の軽減をしっかりと求めていってはどうかと考えるものでありますが、いかがでしょうか。あわせて知事の御所見をお伺いをいたします。

 第二は、在宅被災者への支援策についてであります。

 先日、一般社団法人チーム王冠の伊藤健哉代表理事の案内で、大震災で被災した家屋に住んでいる石巻市内の御家庭を訪問し、暮らしの現状を詳細に視察をさせていただきました。仮設住宅や民間賃貸借り上げ住宅ではなく、被災した自宅を改修して住んでいる、いわゆる在宅被災者と呼ばれる方々の暮らしの実情は想像以上に厳しく、支援の手が余り行き届いていないことが改めて確認されました。このような在宅被災者の皆様がどの程度おられるのでしょうか。県では、これまで調査をされたことがあるのでしょうか。チーム王冠が震災一年後に石巻市で調査をしたところ、一万二千世帯に上ったとのことでありますが、県内の被災地全体となると、もっと多くの方々がおられるのではないかと予想をされます。県として、このような在宅被災者がどの程度おられるのか。暮らしの状況や健康状態、更には、今後の生活再建の見通しなども含めて実態を直ちに調査をし、適切な支援策を講じるべきだと思うのでありますが、いかがでしょうか。知事の御見解をお伺いをいたします。

 第三は、仮設住宅等からの退去困難者への支援策についてであります。

 被災地では、災害公営住宅等の完成に伴い、経済的な理由などで転居したくてもなかなか転居できない人たち、いわゆる退去困難者が出てくることが予想されております。わずかな年金で暮らしている人たちは、転居に必要なお金の準備さえできなかったり、災害公営住宅入居後の生活設計が成り立たなかったりする人もいるようであります。このような生活困窮者の皆様をどう支え、どう支援していくのかという点が大きな課題となっております。既に、県も、そのための支援策として、七月一日には仙台市内に被災者転居支援センターを設置し対応しようとしておりますが、支援対象者は何世帯程度おり、どのような支援策を講じようとしてのでしょうか。私は、住宅の転居支援にとどまらず、転居後の生活全般にわたる支援も含めて、お一人お一人の身に寄り添ってきめの細かい支援策を講じていくべきではないかと強く訴えるものでありますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。

 第四は、被災地の子供の心のケアの課題であります。

 東日本大震災から四年三カ月がたち、被災地の子供たちも、震災直後に見られた精神的な諸症状もかなり落ちついてきているようには思われますが、それでもPTSD、心的外傷後ストレス障害となり、今でも生活をする上で支障のある子供も少なくないようであります。文部科学省が三年前に行った調査によると、PTSDが疑われる子供の割合は、宮城県で七人に一人、一四%に上ったとのことであります。一方、厚生労働省の研究班が昨年三月に発表した調査では、PTSDの症状があった子供は実に三四%に上ったとのことです。

 宮城県教育委員会では、平成二十五年二月、児童生徒の心の回復や健全な成長を支えていくために、震災後における子供の心のケアのためにという小冊子を作成し、この課題に取り組んでおられます。学校、家庭、教育機関が連携協力し、心のケアについて継続して支援の手を差し伸べてもらいたいと期待するものであります。子供の心のケアとその対策について、教育長の御見解をお伺いをいたします。

 特に、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等の専門家の大幅な増員を図ると同時に、専門家が少ないことを考えると、学校の先生を対象とした研修を充実強化し、先生方に日常的に対応してもらえるようにすることも必要ではないかと思いますが、あわせて、教育長の御見解をお伺いをいたします。

 大綱第二点目の質問は、宮城県版地方創生の取り組みについてであります。

 私は、先日、JR東京駅の近くにオープンしました総務省の移住・交流情報ガーデンを視察をしてきました。このガーデンは大きなビルの一階に整備をされており、各県の情報コーナーが並び、この中で各県のイベントも開催できるようになっております。無論、本県のコーナーもありましたが、県のパンフレットが申しわけ程度に展示をされているだけで、少し残念な思いがいたしました。その後、JR有楽町駅前にある特定非営利活動法人ふるさと回帰支援センターにも伺いましたが、ここには本県のブースすらなく、とても寂しい思いをしたのであります。

 県では、現在、県庁内に移住サポートセンターの看板を掲げ、移住促進の各種施策を推進しようとしておりますが、県内外のサポートセンターの設置場所や規模についてどう考えておられるのか、お知らせください。

 私は、移住交流ガーデンやふるさと回帰センターなど、多くの移住希望者が立ち寄る場所には本県のコーナーを設置し、充実した内容の展示やイベントの開催などを積極的に展開すべきではないかと提案をいたしますが、いかがでしょうか。御見解をお伺いをいたします。

 また、近くリニューアルオープンをする東京池袋にある宮城県のアンテナショップにも移住サポートセンターを整備してはどうかと思いますが、あわせて御見解をお伺いをいたします。

 更に、それぞれの移住サポートセンターには専門の相談員を配置し、対応してほしいと願わずにはおれません。私が視察した東京有楽町にある高知県のアンテナショップには、観光、仕事、住まい、暮らし、農業など、高知県のあらゆる情報に精通したコンシェルジュと呼ばれる女性の専門相談員を配置し、相談に来られる皆様の思いにワンストップでこたえることができるようになっております。高知の事例などを参考に相談に来られた方が宮城に移住してみたいなと思われるような窓口にぜひしてもらいたいと願うものでありますが、御見解をお伺いをいたします。以上が第一の質問です。

 第二は、離島の活性化、振興対策についてであります。

 周知のとおり、本県には大島、網地島、田代島、出島、江島、寒風沢島、野々島、桂島、朴島の九つの風光明媚なすばらしい島があり、現在その島々に四千十八人の方々が住んでおられます。東日本大震災では九島とも大きな被害を受けましたが、災害公営住宅の整備など、復旧・復興の各事業が急ピッチで進んでおります。私は、この離島の島々を単に復旧・復興でもとの姿に戻すのではなく、にぎわいのある夢とロマンの薫る豊かな宝の島にできないものかと考えております。というのも、今では、全国的に有名になりました島根県海上町にある隠岐の島の事例が頭から離れないからであります。

 隠岐の島は日本の本土から六十キロメートルも離れている離島で、今から十数年ほど前は、人口減少、産業の衰退などで、町は財政再建団体になるのではないかと危惧されていた超過疎の町であったのでありますが、二〇〇二年以降、町を挙げて行財政改革、少子化対策、水産業の活性化など、各種の施策を推進。その結果、県外からの移住者も増加し、今では町の財政状況も好転するなど、活気のある島になっているとのことであります。特に教育面では、統廃合のおそれすらあった隠岐島前高校は、島留学制度を取り入れるなど魅力ある高校づくりを推進した結果、県外からの入学者もふえ、今では学級増を果たすまでになっており、全国から注目されております。島根県と海上町の連携協力のもとで、町は大きくよみがえったとのことであります。もちろん、宮城と島根を単純に比較することはできませんが、本県としても、この海上町の事例を他山の石とし、我が県ならではの離島活性化への挑戦をして、九島を宝の島にしてはどうでしょうか。

 県では、復興支援員制度や地域コミュニティー再生支援事業を活用し、離島の復興を図っていこうとしているようでありますが、市町との連携を強化し、今こそ九島の活性化対策を強力に推進してもらいたいと願うものでありますが、知事の御見解をお伺いをいたします。

 また、今年度から正式に小中一貫校としてスタートした浦戸小・中学校に、島の外から通学をする児童生徒をふやそうとする試みをもう一歩充実をさせて、多くの児童生徒が自然豊かな環境の中で伸び伸びと勉強にいそしめることを誇りにできるような学校にすることはできないものでありましょうか。また、島民の悲願であった架橋の整備が実現することになった出島の活性化と架橋整備の県の支援策についてもお伺いをいたします。

 更には、大島架橋の一年でも早い整備を望む島民に、県はどうこたえようとされているのか、お伺いをいたします。

 第三は、青葉城の復元など、観光対策について質問をいたします。

 杜の都仙台には、青葉城址、土井晩翠の晩翠草堂、魯迅之碑など、観光の資源がたくさんあります。これらの観光資源をもっと生かし、宮城・仙台に観光客を呼べるようにしなければならないと私は常々考えております。実は、私が転勤を命じられ、東京から初めてこの仙台に来たとき、上司が青葉城に行こうと連れていってくれたことがあります。私は、大阪城や名古屋城のような天守閣のある城を想像していたのでありますが、そこには伊達政宗の騎馬像と資料館がある程度で、天守閣はなかったのであります。あれ、城はないんだと、大きなカルチャーショックを受けたことをつい昨日のように思い出すのです。それでも、青葉城址から一望した広瀬川流れる仙台平野の景観のすばらしさに感動したことは、今も忘れられないよき思い出となっております。まさしくさとう宗幸さんの青葉城恋唄に表現されているとおりであります。もし、ここに城があれば、もっと多くの人に来てもらえるのではないかと思いつつ、今日に至っているのであります。

 青葉城のあり方をめぐっては、天守閣の存在の有無や史実に基づく復元論など、さまざまな議論のあることは承知をしております。がしかし、私としては、これからの宮城・仙台の将来を展望するとき、ここには小さくてもよいので天守閣をつくり、宮城・仙台の大きな観光のスポットにしてはどうかと思うのでありますが、いかがでしょうか。知事の御見解をお伺いをいたします。

 また、青葉通りにある土井晩翠の晩翠草堂については、土井晩翠記念館として整備し、その周りに物産館や大駐車場もつくるなど、観光資源として大いに生かすことができるのではないかと思うものであります。更に、仙台市博物館の敷地にある魯迅之碑も含め、現在存在する観光資源を有効に生かし、この宮城・仙台を東北地方の観光の通過点としてではなく、滞在地とすることを訴えるものでありますが、いかがでしょうか。知事の前向きの御答弁に期待をするものあります。

 大綱の第三点目の質問は、発達障害児・者への支援策についてであります。

 発達障害児・者の課題について、私は平成十九年十月四日の第三百十五回定例県議会で取り上げ、県当局に早期発見、早期対応など、さまざまな施策を提案し、その実現を求めました。以来今日まで八年の間に、発達障害児・者をめぐる状況も大きく変化をしてきており、発達障害という障害の存在も多くの皆様に知られるようになってきたと思いますが、ここで、改めて、発達障害児・者をめぐる課題を取り上げ、支援策の速やかな実現を県当局に求めておきたいと思います。

 第一は、発達障害児・者への本県の支援体制の構築についてであります。

 言うまでもなく、発達障害の課題は、関係機関が保健、医療、福祉、教育、労働など多岐にわたっており、こうした各機関の連携協力のもと、切れ目のない支援体制の構築が必要不可欠となっていることであります。本県としても、平成十七年の発達障害者支援法の成立を受けて今日まで、支援体制の構築に御努力をされてこられたことと思います。ことしは法施行十年目の節目に当たる年でもあり、この際、これまでの支援体制や各種施策について、どこに課題があり、どう改めていけばよいのか、また、新たに必要な施策は何かなど多角的に検討し、次の十年への新しい総合的な支援体制と各種施策の構築を図っていくべきではないかと考えるものでありますが、いかがでしょうか。

 また、そのために、県庁内に発達障害者支援検討委員会をつくり、県や市町村の関係機関の代表や学識経験者はもとより、当事者やその家族の代表、NPO法人など、支援機関の代表も入って多角的に検討すべきだと思いますが、それぞれ御見解をお伺いをいたします。

 第二に、発達障害者支援体制の構築やその推進に関して県が果たすべき役割についてであります。

 県は、まず、県内の各圏域、市町村でどのような支援体制をつくり、どのような施策を講じているのかという実態の把握を行うことが大切ではないかと考えております。例えば、家族支援として、家族の対応力向上のためにどのような施策を講じているのか、また、当事者の適応力向上のために何を行っているのか、障害者の親の会は整備をされているのか、どのような活動をしているのかなどについて実態の調査をしてはどうかと提案をするものでありますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。

 私は、県の役割の一つとして、市町村や事業者などのバックアップを行ったり、困難事例に対応することが挙げられると思います。そのために、国でも打ち出している発達障害者地域支援マネジャーを新たに採用し、対応すべきではないかと訴えるものでありますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。

 こうした試みは、既に長野県や東京都など幾つかの都府県で実施をしており、市町村支援や困難事例への対応などで大きな役割を果たしており、それら先進県の事例も参考にして実施してはどうかと思いますが、いかがでしょうか、あわせて御見解をお伺いをいたします。

 第三は、早期発見、早期対応についてお伺いをいたします。

 現在、乳幼児健診としては、一歳半健診、三歳児健診、そして小学校入学前の就学前健診が行われておりますが、発達障害の場合、一歳半健診や三歳児健診では見過ごされやすく、就学前に発見されることが多いようであります。就学前健診でも発見されず、小学生や中学生の段階になって、学校の先生によって初めて発見される児童が多いことも事実であります。発達障害は早く発見できればできるほど、対人関係の適応力も身につけていくことができると言われており、早期発見、早期対応は切実な課題となっているのであります。本県としても、市町村と連携し、五歳児健診をぜひ実施すべきだと訴えるものでありますが、御見解をお伺いをいたします。

 一方、保育所、幼稚園にも働きかけ、就学前の段階で、発達障害者を抱えている子供を把握できるようにしてはどうか。そのために、発達障害に関する知識のある巡回支援専門員を派遣し、早期発見、早期対応の助言をしてもらうようにしてはどうでしょうか。また、保育士、幼稚園教諭を対象とした研修も必要ではないでしょうか。それぞれお伺いをいたします。

 更に大切なことは、小学校や中学校の義務教育を行う学校の先生と養護教諭、特別支援学校に在籍する先生を対象とする研修の充実強化であります。今後どのように推進しようとしているのか、お伺いをいたします。

 第四は、就労支援についてであります。

 発達障害を抱えている人でも、乳幼児期から成人期に至るまで切れ目のない適切な支援を受けると、就労も可能と言われており、現に一般企業に勤めている方もたくさんおられます。佐賀県では、就労支援コーディネーターが働きたいと考えている障害者と企業のつなぎ役として活動しており、大きな成果を上げていると聞いております。また、佐賀県では、県庁内で県の業務を材料として就労訓練、生活訓練を行っているとのことであります。本県でもこのような事例を参考に、発達障害者就労支援のための施策を強力に講じるべきだと思いますが、いかがでしょうか、御見解をお伺いをいたします。

 一方、大学生については、学生の日常生活から就職に至るまでの個別の支援体制の構築が求められております。文部科学省も、今年度、障害のある学生が学びやすい大学づくりを進めようと、支援策の指針を初めてつくることを決めたと聞いております。ちなみに、校内に障害学生支援室を立ち上げ、就学支援から就職支援に至るまで、一人一人の学生に応じた適切な支援を行っている大学もあると伺っておりますが、公立大学法人宮城大学ではどのような支援策を講じているのでしょうか。また、講じようと考えているのでしょうか。更に、宮城大学に発達障害者の方がおられるのかどうか、実態を調査すると同時に、全国の大学のモデルとなるような先進的な支援策を講じてほしいと願うものでありますが、いかがでしょうか。それぞれ御所見をお伺いをいたします。

 大綱四点目の質問は、命輝く福祉県・宮城構築のための具体的な課題についてであります。

 第一は、(仮称)杜の都総合文化ホールの整備について質問をいたします。

 御案内のとおり、宮城県民会館とその近くにある仙台市民会館は、いずれも建築から長い年月が経過し、老朽化が進み、建てかえるべき時期を迎えております。県民会館は東日本大震災でも大きな被害を受け、修繕のため一年三カ月も休館を余儀なくされたのであり、今後も維持管理のために莫大な費用を要することになるのではないかと危惧されております。

 私は、仙台市に働きかけ、仙台市と一緒になって、この県民会館と市民会館の二つの施設を一つにし、(仮称)杜の都総合文化ホールとして整備をしてはどうかと提案をするものであります。かつて、近代文学館は、県と仙台市が連携し、仙台市青葉区台原の森林公園の隣接地につくられました。今では県民、市民になじみ深い文化芸術の象徴的な施設として広く活用されていることは、周知のとおりであります。

 平成二十五年十二月五日に行われた県議会本会議の席上、知事は、文化芸術ホールの整備を提案した私の質問に対しまして、改めて県民会館のあり方を検討するべきと考えていると答弁されておられます。その後の検討状況も踏まえて、知事は、この新ホール建設という私の提案についていかがお考えでしょうか、御見解をお伺いをいたします。

 第二の質問は、犬猫殺処分ゼロへの挑戦についてであります。

 私は、平成二十二年十月四日の九月定例県議会本会議の席上、熊本市の事例を提示しながら、本県が犬猫殺処分ゼロ件宣言をして、ゼロに向けて施策を展開するよう強く求めました。あの日から五年近くがたち、本県の犬猫殺処分の件数は、当時と比べるとかなり減少してきたことは事実であり、この間の担当職員の皆様の御努力に心より敬意を表するものであります。しかしながら、いまだに多くの犬猫が殺処分されていることもこれまた残念ではありますが、事実であります。

 言うまでもなく、犬も猫も人間と同じ生き物であり、その命は尊重されなければなりません。神奈川県では、このほど平成二十六年度に収容した犬と猫の殺処分ゼロを達成したと発表しております。本県としても、このような自治体の事例を参考にして、犬猫殺処分ゼロを一日も早く達成すべきではないかと訴えるものであります。県としての殺処分ゼロへの見通しとそのための施策の展開についてどう考えておられるのか、お伺いをいたします。

 第三は、夜間中学校の開設についてであります。

 経済的な事情などで中学校に通うことができなかった人が通う夜間中学校の存在が、今改めて注目を集めるようになっております。そもそも夜間中学校は、第二次世界大戦終了前後の混乱期に、経済的に貧しく学校に行きたくても行けなかった子供を対象につくられたものでありますが、社会が安定するにつれて減少していったのであります。ところが、最近、外国から帰国をし、日本語教育を学ぶ帰国子女や、不登校、引きこもりの子供の増加に伴い、この夜間中学校の存在が見直されつつあるのです。現在、夜間中学校は全国八都府県に三十一校あり、千八百四十九人の人が通っておりますが、残念ながら、本県には一校もありません。文部科学省では、昨年、全都道府県に最低一校以上を設置する方針を打ち出し、今年度予算にも夜間中学校の拡充に向けての予算を盛り込んでおります。

 そこで、県として、このような夜間中学校の入学を希望する人がどの程度おられるのか、実態調査をしてみてはいかがでしょうか。ちなみに、小学校を卒業していない十五歳以上の人は、全国には約十二万八千人いると言われておりますが、本県には何人ぐらいおられるのでしょうか。また、海外から帰国した子供の人数は、県内に何人ぐらいおられるのでしょうか、あわせてお伺いをいたします。

 私は、教育の機会均等という点からも、希望する皆様のために、夜間中学校の門戸は開いておくべきであると提案をするものでありますが、夜間中学校の開設についてどのように考えておられるのでしょうか、教育長の御見解をお伺いをいたします。

 以上をもちまして、私の壇上での質問を終わらせていただきます。

 御清聴まことにありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 石橋信勝議員の一般質問にお答えいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、在宅被災者支援など、復旧・復興加速化への課題についての御質問にお答えいたします。

 初めに、復興事業費の地元負担の軽減についてのお尋ねにお答えをいたします。

 今月二十二日の復興大臣と岩手、宮城、福島の三県知事との会談において、被災三県では新たな復興事業費の枠組みについて了承したところであります。しかしながら、現時点では、緊急雇用創出事業など、今後の方針が明らかになっていないものもあり、また、今後の復興の進捗に応じて新たな課題に対応するための事業が必要になってくるものと予想されます。このため、県といたしましては、被災者や被災自治体のニーズに的確に対応するため、常に被災者の視点に立って復興事業の内容を精査するとともに、被災自治体との連携をこれまで以上に深めながら、国に対し支援制度の継続や柔軟な制度設計などを求めてまいります。

 次に、在宅被災者への支援策についての御質問にお答えいたします。

 災害救助法における被災者支援は避難所に対する支援が前提とされておりますが、国からの通知に基づき、弾力的な運用により、東日本大震災では避難所以外に避難している被災者も対象とされたため、同法の適用に基づく支援が可能となりました。このため、市町村においては、やむを得ない理由により在宅での避難を余儀なくされた被災者等の把握に努め、食料や物資等の提供が行われてきたところであります。基本的には、住宅の応急修理や被災者生活再建支援金の支給等の被災者に対する支援は、被災の程度に応じて必要とされる水準の支援が行われており、在宅で不自由な生活をしている被災者の方々を含め、一日でも早く生活再建が果たせるよう、市町と連携をしながら、適切な支援を進めることが重要と認識しております。県としては、引き続き、各市町におけるコミュニティーの再生や健康調査の実施等を支援するとともに、みやぎ被災者生活支援ガイドブックを配布するなど、関係機関が実施する各種支援制度等のきめ細やかな周知に努めてまいります。

 次に、大綱二点目、宮城版地方創生の取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 初めに、浦戸小・中学校における通学者をふやす試みについてのお尋ねにお答えをいたします。

 塩竈市立浦戸小・中学校は、国の特認校制度を活用し、学区を設定せず児童生徒を受け入れており、現在は、児童生徒の約九割が島外からの通学者となっているとのことであります。また、島の豊かな自然環境を生かした体験学習や地域を題材とした演劇活動への取り組み等、特色ある教育活動が展開され、小学一年生から中学三年生までがそれぞれにしっかりとみずからの役割を果たしながら充実した学校生活を送っていると伺っております。更に、子供たちと地域住民の交流も活発で、学校が地域コミュニティーの核として島の活性化にも寄与していると聞いております。子供たちの学びの場として、また、離島振興の観点からも、このような特認校制度を活用した小中一貫教育における先進的な取り組みは意義が大きいものととらえており、今後とも成果を見守ってまいりたいと考えております。

 次に、出島の活性化と架橋整備への県の支援策についての御質問にお答えいたします。

 出島架橋は、出島地区の豊かな漁業資源の活用や観光産業の振興等、島の活性化に大きく寄与することから、女川町では町事業として取り組むこととし、今年度、社会資本整備総合交付金事業に新規採択され、事業が大きく動き出すこととなりました。架橋の事業化に向けては、女川町との合同による出島架橋連絡調整会議を昨年度設置し、計画の素案策定の段階から支援しており、引き続き架橋の早期実現に向けて、各種調査等の技術的支援や架橋工事の受託など、女川町を全面的に支援してまいります。更に、架橋整備を契機として地域の活性化を図るためには、出島の更なる魅力の発信を行い、交流人口をふやすことが重要であると考えておりますことから、このような取り組みに対しましても支援に努めてまいります。

 次に、大島架橋の整備促進についての御質問にお答えいたします。

 大島架橋事業については、大島の救急医療や災害時の緊急体制の確保及び地域振興を目的に事業に取り組んでおりましたが、東日本大震災で大島地区が孤立するなど、架橋の必要性が一層高まったことから、取りつけ道路を津波に対して、より安全性の高いルートに変更した上で事業を進めてまいりました。県ではこれまで工事を着実に推進するため、大規模構造物に先行着手し、昨年九月までに五つのトンネルをすべて貫通させるとともに、十一月には大島架橋の本体工事に着手するなど、計画的に事業の進捗を図ってきたところであります。大島架橋は、気仙沼地域の復興や地域経済産業の発展に大きく寄与することから、県としては、平成三十年度の完成を目指し、引き続き、鋭意事業を推進してまいります。

 次に、青葉城址に天守閣を整備し、宮城・仙台の大きな観光スポットにしてはどうかとの御質問にお答えいたします。

 青葉城址は、仙台城跡として国指定史跡となっており、管理団体である仙台市において調査検討がなされ、残念ながら、当時の建物については建築図面等が不十分であることなどから、建物復元にかかわる史跡の現状変更手続を進めることは困難と仙台市において判断していると伺っております。その上で、仙台城跡については、仙台市が歴史を踏まえた観光の拠点化を目指し、本丸跡の中心施設となる大広間の表示やガイダンス施設を設置するなどの事業を行い、今後も青葉山公園整備として更に計画を進め、仙台の歴史文化の発信をしていくと伺っております。県としては、このような仙台市の取り組みを踏まえ、文化財活用の観点から適切な助言を行いながら支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、大綱四点目、命輝く福祉県・宮城の構築についての御質問のうち、(仮称)杜の都総合文化ホールの整備について、検討状況も踏まえてどうかとのお尋ねにお答えいたします。

 宮城県民会館の整備のあり方については、他県事例の調査など継続して検討を行ってきたところでありますが、厳しい財政状況を初めとして解決すべき課題が山積している状況は変わっておりません。こうした中、仙台市では今年度新たに音楽ホール等の整備検討のための基礎調査を行うと伺っておりますので、県としては、その内容も踏まえながら、御提案のありました仙台市との連携による整備の可能性について選択肢の一つとして検討を進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 総務部長山田義輝君。

    〔総務部長 山田義輝君登壇〕



◎総務部長(山田義輝君) 大綱三点目、発達障害児・者の支援策についての御質問のうち、宮城大学での障害のある学生への対応についてのお尋ねにお答えいたします。

 宮城大学では、平成二十四年度に健康支援センターを新たに設置し、キャリア開発センターと連携しながら、障害のある学生を含む全学生への学修支援を初め、大学生活や就職に関する支援等を組織的に行っております。その中で障害者向けのインターンシップを希望する学生に対しては、キャリア開発センターが情報提供を含め支援を行うなどの対応を行っております。平成二十六年度からは、学生相談室のカウンセラーを大和、太白の両キャンパスに専任で配置し、更に学生相談室及び保健室の開室日時をふやすことで、障害のある学生の状況に応じた適切な支援ができるよう体制の拡充を図ったところです。

 また、障害者差別解消法が来年四月に施行されることから、文部科学省が示す予定の指針を参考としながら、就学時や大学生活時などにおける対応要領等を策定していくこととしております。

 次に、宮城大学における発達障害の方の実態調査と支援策についての御質問にお答えいたします。

 宮城大学では、入学時において、心理的な不安や悩み、不満、葛藤などを検査するUPI調査を実施するとともに、通院や投薬等の状況について、健康に関する届け出を徴するなどの方法により、学生の心身の状況の把握に努めております。また、障害のある学生への支援策については、大学において文部科学省が示す予定の指針を踏まえ検討することとしておりますので、県といたしましても的確な支援策となるよう働きかけてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。

    〔震災復興・企画部長 大塚大輔君登壇〕



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) 大綱二点目、宮城版地方創生の取り組みについての御質問のうち、県内外のサポートセンターの設置場所と規模についてのお尋ねにお答えいたします。

 県外にお住まいの方々の我が県への移住を推進するため、移住者の求める情報を収集し、特に首都圏にお住まいの方々に宮城県への移住を強力に働きかける体制を拡充することとしております。具体的には、七月末までに仙台と東京にサポートセンターを開設し、それぞれに常時二名又は三名程度の相談員を配置することとしております。仙台のセンターでは、窓口対応のほか、県内の各市町村や関係団体と連携して仕事や暮らしに関する情報の掘り起こしと収集を行い、東京のセンターでは、生活情報や求人情報の提供や相談対応、首都圏の大学を訪問しての広報活動など、きめ細やかに対応してまいります。

 次に、多くの移住希望者が立ち寄る場所での我が県のコーナー設置やイベント等の積極的開催についての御質問にお答えいたします。

 一人でも多くの方の我が県への移住を実現するためには、みやぎ移住サポートセンターでの相談対応や情報提供を初め、できるだけ多くの情報発信のチャンネルを用意することが重要であると考えております。このため、現在、県内市町村の暮らしの情報や宮城の魅力などを掲載したパンフレットやリーフレットを作成しており、御指摘のありました移住・交流情報ガーデンやふるさと回帰支援センターにこのパンフレット等を配架し、展示の充実を図ってまいります。また、同センターを初めとする全国的な地方移住推進団体の主催するイベントに参加するほか、県主催による移住・交流イベントを首都圏で実施するなど、多くの方々に宮城の魅力を発信し、宮城への移住に興味と関心を持っていただけるよう取り組んでまいります。

 次に、東京アンテナショップでの移住サポートセンター整備についての御質問にお答えいたします。

 宮城の物産をお求めの方々が数多く訪れる宮城ふるさとプラザは、特産品や観光情報などのPRにとどまらず、首都圏にお住まいの方々に我が県への移住を働きかけていく上で重要なスポットであると考えております。一方で、移住相談窓口を設置するに当たっては、相談者のプライバシーを保護するため、一定程度のスペースが必要となることなどから、宮城ふるさとプラザ内にサポートセンターを設置することは困難でありますが、リーフレット、パンフレットの配架や所在地の掲示を行うなど、サポートセンターへの誘導を図る仕組みを整えてまいります。

 次に、サポートセンターの窓口についての御質問にお答えいたします。

 移住・定住に関する相談窓口においては、我が県の仕事や暮らしの情報を熟知した上で、相談者の希望や疑問に対してきめ細やかに対応していくことが求められております。七月末に開設予定のみやぎ移住サポートセンターの窓口には専従の相談員を配置することとしておりますが、相談員には、キャリアカウンセリングのスキルに加え、我が県の産業構造、雇用情勢、生活情報などの地域情報への知識と理解を深めるための研修を実施してまいります。県といたしましては、豊かな自然や歴史、文化、更には暮らし方など、宮城の魅力を相談者にアピールして、我が県への興味を持っていただき、移住への関心の高まりに応じて、丁寧な個別支援を行うことで、一人でも多くの移住につなげてまいります。

 次に、離島活性化対策の強力な推進についての御質問にお答えいたします。

 我が県ならではの離島活性化への挑戦をしてはどうかとの御提案がございましたが、例えば塩竈市の寒風沢島におきましては、地元の寒風沢米を使った日本酒づくりを始めており、NPO団体と住民が協働して産業の振興に取り組んでおります。また、寒風沢島と桂島では、塩竈市が整備する体験型滞在施設の(仮称)ステイ・ステーションを活用し、漁業、農業の担い手育成や定住の仕組みづくりに取り組んでいるところであります。そのほか、石巻市の網地島においては、島おこしや交流人口拡大のため、児童養護施設の子供たちを招待する「網地島ふるさと楽好」等が開催されており、子供たちの心のふるさとづくりに取り組んでおります。

 県といたしましては、このような地域の資源を生かした住民と多様な主体による取り組みが活発化していくよう、離島活性化支援事業による活動支援や、復興支援員制度などの人的支援を行っているところですが、今後も関係市町と緊密な連携を図りながら、離島の振興に積極的に取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱四点目、命輝く福祉県・宮城の構築についての御質問のうち、犬猫の殺処分ゼロへの見通しと施策の展開についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、殺処分数の削減に向け、平成十九年度に動物愛護管理推進計画を策定し、犬猫の引き取りを有料にしたほか、譲渡推進のため、保健所ホームページの充実や、動物愛護団体との協働を進めてまいりました。更に、昨年度から、飼い主のいない猫への不妊去勢手術の助成事業を導入するとともに、譲渡動物へのワクチン接種を行うなど、引き取り数を減らし、譲渡数をふやす取り組みを進めているところでございます。これらの取り組みの結果、平成二十六年度の殺処分数は、平成十九年度に比べて七割減少しております。今後の見通しを明確に示すことは困難でありますが、県といたしましては、他自治体の先行事例なども研究しながら、関係団体と連携し、飼い主の意識の向上、引き取り数の削減、譲渡の推進などの施策の実施により、殺処分数をゼロに近づけるよう努力してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱一点目、在宅被災者支援など、復旧・復興加速化の課題についての御質問のうち、応急仮設住宅からの退去に向けて支援が必要な世帯数と転居後も含めた支援策についてのお尋ねにお答えいたします。

 応急仮設住宅の供用期間終了に伴い支援が必要となる世帯数について、平成二十七年度は千二百件程度を見込んでおります。このため、県では、新たな住まいの確保等を支援する宮城県被災者転居支援センターを七月に設置し、転居先物件の確保支援や市町から提供される自力での再建が困難な入居者の情報等に基づき戸別訪問による相談支援を行うほか、支援対象者の転居後の生活を見据え、各世帯が抱える課題に応じた福祉サービス等につなげていくこととしております。県といたしましては、各世帯の実情に沿ったより細やかな支援策を講じることにより、安心して生活できる環境に移行できるよう支援してまいります。

 次に、大綱三点目、発達障害児・者の支援策についての御質問のうち、今後の支援体制等の構築と検討委員会の設置についてのお尋ねにお答えいたします。

 発達障害については、早期発見、早期支援により、療育から教育、そして就労へと、乳幼児期から成人期までのライフステージに応じた切れ目のない一貫した支援が必要であると認識しております。県や市町村においては、それぞれのライフステージに応じてさまざまな支援を行っており、また、発達障害者支援センターえくぼにおいては、総合的な相談支援などを行っております。しかしながら、支援機関相互の連携が十分に図られていないこと、地域における支援体制の未整備、発達障害者支援センターえくぼの支援機能の強化などが課題となっております。このため、県では、今年度、学識経験者、障害福祉サービス事業所、親の会、県内市町村、関係部局及び機関で構成する検討会を設置し、発達障害児・者に対する地域における支援体制の整備、関係機関の連携などについて検討することとしており、一層の連携協働体制の構築に取り組んでまいります。

 次に、発達障害児・者支援体制の実態調査と発達障害者地域支援マネジャーについての御質問にお答えいたします。

 県では、昨年度、モデルとして石巻圏域を対象に、支援機関に対するニーズ調査を実施いたしました。今年度、県が設置する検討会においても、各圏域や市町村等における支援の実態把握に努めてまいります。また、発達障害者地域支援マネジャーについては、この検討会において、各圏域の実情等に応じた地域支援体制の整備や連携のあり方を協議する中で検討してまいります。

 次に、五歳児健診の実施についての御質問にお答えいたします。

 現在、母子保健法上に規定されている乳幼児健康診査は、市町村が実施する一歳六カ月健診及び三歳児健診となっております。これらの法定健診に加えて、県では、各保健所において、発達障害児や発達障害が疑われる子供に対する相談や訓練指導、臨床心理士、言語聴覚士等の派遣を行うなど、専門的な支援を実施してまいりました。発達障害に関しては、早期発見、早期対応が大変重要であると認識しており、そのためにどのような施策が有効であるのか、五歳児健診も含め、県内市町村の意見等を踏まえながら更に検討してまいります。

 次に、就労支援についての御質問にお答えいたします。

 発達障害者の就労については、その特性に応じた適切な支援が必要であると認識しております。我が県では、障害者雇用を推進するために、就業支援員が県内企業を訪問し助言を行うほか、企業から得た障害者雇用の予定に関する情報を労働局等の支援機関に提供するなどの橋渡しを行っております。また、発達障害者も対象として、県庁内に障害者を職場体験の実習生として受け入れ、一般就労につなげるなどの取り組みも行っております。県といたしましては、他県の先進的な事例も参考にしながら、今後とも発達障害者への就労支援の充実に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱二点目、宮城版地方創生の取り組みについての御質問のうち、晩翠草堂等の整備についてのお尋ねにお答えいたします。

 晩翠草堂は、詩人、英文学者として活躍し、昭和二十四年に初めて仙台市名誉市民となった土井晩翠の旧邸跡であり、年間約一万人が訪れる魅力ある観光資源の一つであると認識しており、観光パンフレットやホームページ等で紹介しております。県内外の観光客が訪れるスポットとして大切な場所であると考えておりますが、当該施設は仙台市が管理運営していることから、議員の御提案の御趣旨を踏まえて、仙台市と相談してまいりたいと考えております。

 次に、現存する観光資源を生かし、宮城・仙台を観光の滞在地にすべきとの御質問にお答えいたします。

 仙台市内にある歴史や由緒ある施設を有機的に組み合わせ観光資源としてPRすることは、大変重要であると認識しております。このため県では、インバウンドにも有効な魯迅之碑と魯迅が学んだ東北大学の階段教室を組み合わせた広報や、晩翠草堂や市内の施設を結んでいるるーぷる仙台、そして、新たに開館する仙台うみの杜水族館などを組み合わせて積極的にPRすることで、多彩な観光資源を有効に結びつけ、更なる滞在型観光の向上に結びつけてまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱一点目、在宅被災者支援など復旧・復興加速化の課題についての御質問のうち、児童生徒の心のケアとその対策等についてのお尋ねにお答えいたします。

 児童生徒の心のケアについては、大震災からの時間の経過とともに、家庭・生活環境が複雑化し、生活ストレスによる心の問題の増加も懸念され、長期的、継続的な対応が必要であると考えております。小中高の校種間での確実な引き継ぎを初め、専門医等の関係機関との緊密な連携も重要であり、県教育委員会としては、今後ともスクールカウンセラーの配置を継続するとともに、家庭や学校、保健福祉機関とのネットワーク構築を行うスクールソーシャルワーカー配置の拡充に取り組んでまいります。また、教員の研修については、これまでも教員の教職経験に応じた研修や、保健機関と連携を図りながら学校の実情に応じた研修などを行っております。特に、養護教諭については、平成二十四年度から兵庫教育大学大学院に派遣し、阪神・淡路大震災からの知見も取り入れながら、心の問題への対応能力の養成に取り組んでおります。今後も、長期的な視点に立ち、児童生徒の心のケアに関する教員の研修がより実効性のあるものとなるよう努めてまいります。

 次に、大綱三点目、発達障害児・者の支援策についての御質問のうち、就学前の段階で、発達障害児を把握できるようにしてはどうかとのお尋ねにお答えいたします。

 発達障害のある子供たちについては、できるだけ早期に実態を把握し、個別の支援をしていくことが重要であると認識しております。そのため、県教育委員会では、平成二十三年度から発達障害早期支援事業を行っており、市町村からの要請に応じて、一歳六カ月児健診や三歳児健診時に、臨床心理士や学校の特別支援教育コーディネーターを派遣し、子供の実態に応じた支援に関する相談に当たるとともに、必要な助言を行っております。今後とも市町村との連携を密にし、本事業を推進してまいります。

 次に、保育士や幼稚園教諭を対象にした研修についての御質問にお答えいたします。

 現在、県立特別支援学校においては、地域の保育所や幼稚園における特別支援教育に関するさまざまな相談に対応するとともに、要請に応じて、保育士や幼稚園教諭を対象とした研修会を開催し、資質の向上を図っているところであります。今後とも、特別支援学校のセンター的機能を発揮しながら、保育所や幼稚園における研修の充実を図ってまいります。

 次に、教職員の研修の充実強化と今後の推進についての御質問にお答えいたします。

 障害のある児童生徒が通常の学級に在籍し、障害のない児童生徒とともに学習する場合など、発達障害を含めたさまざまな教育的ニーズに応じた適切な教育を展開する学校づくりが求められております。県教育委員会では、これまでも、すべての学校種、職種を対象として、初任のうちから特別支援教育に関する研修の中で発達障害に関する内容に触れるなど、各種の研修を実施してきております。特に、特別支援学校の教員には、発達障害のある児童生徒の理解に関する研修などを手厚く行っており、それを踏まえて、小中学校に対しても、特別支援学校からの助言に基づく指導の充実を図っております。今後は、どの学校、学級にも発達障害のある児童生徒が在籍する可能性があるという意識を教員一人一人が持つことが必要であります。そのため、教員の発達障害に対する認識を更に高めるとともに、適切に指導できる専門性を身につけるための取り組みを進めてまいります。

 次に、大綱四点目、命輝く福祉県・宮城の構築についての御質問のうち、夜間中学校の入学希望者を実態調査をしてはどうかとのお尋ねにお答えいたします。

 昨年九月に実施した国の実態調査では、一般の方からの夜間中学校設置の問い合わせについて、県内の全市町村において該当なしとの回答でありましたが、新聞報道によると、昨年十一月、仙台において自主夜間中学が開設されたとのことであり、夜間中学の潜在的なニーズは一定程度あるものと思われます。県として実態調査を実施することは難しいと考えておりますが、国において、今年度、夜間中学校を紹介するリーフレットを作成配布し、潜在的なニーズを持った方々への広報を強化する予定となっております。県教育委員会としましては、まず、国の動向を注視しながら、市町村と連携し、ニーズの把握に努めてまいります。

 次に、小学校を卒業していない十五歳以上の人数と海外から帰国した子供の人数についての御質問にお答えいたします。

 我が県の十五歳以上の未就学者は、平成二十二年の国勢調査によると、千六百四十六人であり、また、いわゆる帰国子女は、平成二十六年度の学校基本調査によると、四十一人であります。

 次に、希望者のために夜間中学校を開設すべきとの御質問にお答えいたします。

 さまざまな理由で義務教育を未修了のまま学齢を超過した方々に対して就学機会を確保することは重要であると考えております。県教育委員会では、このような方々も含め、学校で学びたいという方々に学習機会を提供するため、田尻さくら高校、貞山高校、東松島高校の三校において、社会人等を科目履修生等として受け入れ、新たな学びの場を設けております。まずは、現在行っているこのような制度について広く周知し、学習を希望する方々に対して情報提供するとともに、国の動向や民間の取り組みを注視しつつ、市町村教育委員会と連携して夜間中学校のあり方について研究してまいります。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 四十七番石橋信勝君。



◆四十七番(石橋信勝君) 知事初め各部の部長様たちから大変丁寧な御答弁いただきました。ありがとうございます。

 その中で、在宅被災者の問題について知事から答弁をいただいたんですが、在宅被災者というのは好んでみずからが在宅被災者になったわけではなくて、避難所に行こうとしたんだけれども、避難所がいっぱいでやむなく自宅に戻ってほしいとまで言われて自宅に戻った人たちもいらっしゃるし、あるいは高齢だったり障害者の方々を持っていたり、さまざまな理由があって在宅被災者になっているという状況があって今日まで来てるようなんですけども、この中で、特に、先日あのあたりをずっと視察をさせていただいた折に、本当に家が壊れかかってる中で、玄関も閉まらないというような状況の家もまだありましたし、その実態というのは想像している以上のものがあったわけで、先ほど答弁にはなかったんですが、実情、実態どの程度の人たちが在宅被災者としていらっしゃるのかということについては、これは市町村とも連携していただいて結構なんですが、宮城県内に−−石巻では先ほど言ったチーム王冠が調べて、大体一万二千世帯ぐらいいるんじゃないかというお話だったんですけども、全県的にはもっと多いんじゃないのかというふうに想像されるんですけれども、その実情、実態というのをきちっと把握を私はすべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長大塚大輔君。



◎震災復興・企画部長(大塚大輔君) こちらのいわゆる在宅被災者の方についてなんですけど、震災直後は、その市町村窓口となって、災害救助法に基づく住宅の応急修理制度でありますとか、被災者生活再建支援法に基づく被災者生活再建支援金の給付等々行われて、一応制度的な対応はされているということでございます。ただ、その後、議員御指摘のように、それぞれの御事情があって、不都合を抱えていらっしゃる方々、いろんなニーズがあると思っております。いろんな実態があると思われますので、在宅被災者の定義というか基準の置き方によっていろんなアプローチがあるかと思うんで、なかなかそこは一概にこうすべきということはなかなか打ち出しにくいところなんですが、市町村ともそこはしっかりと連携して、いろんな声がもしあるということであれば、市町村の声も拾いながら、県としての対応も考えていくということだと思っております。



○副議長(渥美巖君) 四十七番石橋信勝君。



◆四十七番(石橋信勝君) 災害対策基本法、これは二〇一三年に改正をされて、その中の八十六条の七では、努力規定のように努めなければならないとなってますが、そういった実情、実態に対してもきちっと県としても把握をすべきではないかなというふうに私はそう思ってまして、ぜひこの点についても引き続き検討をしていただいて、きちっとした実情、実態を把握をしてもらいたいと強く要望しておきたいと思います。

 終わります。ありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○副議長(渥美巖君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時十一分散会