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平成27年  2月 定例会(第351回) 03月03日−07号




平成27年  2月 定例会(第351回) − 03月03日−07号













平成27年  2月 定例会(第351回)



       第三百五十一回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第七号)

平成二十七年三月三日(火曜日)

  午前十時開議

  午後三時三分散会

      議長                     安藤俊威君

      副議長                    渥美 巖君

出席議員(五十八名)

        第一番                  太田稔郎君

        第二番                  天下みゆき君

        第三番                  三浦一敏君

        第四番                  境 恒春君

        第五番                  堀内周光君

        第六番                  石川利一君

        第七番                  長谷川 敦君

        第八番                  佐々木幸士君

        第九番                  村上智行君

        第十番                  すどう 哲君

       第十一番                  遠藤いく子君

       第十二番                  吉川寛康君

       第十三番                  伊藤和博君

       第十四番                  渡辺忠悦君

       第十五番                  細川雄一君

       第十六番                  高橋伸二君

       第十七番                  菊地恵一君

       第十八番                  寺澤正志君

       第十九番                  只野九十九君

       第二十番                  石川光次郎君

      第二十一番                  外崎浩子君

      第二十二番                  岸田清実君

      第二十四番                  菅原 実君

      第二十五番                  坂下 賢君

      第二十六番                  菅間 進君

      第二十七番                  庄子賢一君

      第二十八番                  川嶋保美君

      第二十九番                  佐藤光樹君

       第三十番                  中島源陽君

      第三十一番                  本木忠一君

      第三十二番                  中山耕一君

      第三十三番                  長谷川洋一君

      第三十四番                  池田憲彦君

      第三十五番                  佐々木征治君

      第三十六番                  安部 孝君

      第三十七番                  皆川章太郎君

      第三十八番                  小野 隆君

      第三十九番                  岩渕義教君

       第四十番                  本多祐一朗君

      第四十一番                  ゆさみゆき君

      第四十二番                  藤原のりすけ君

      第四十三番                  内海 太君

      第四十四番                  坂下やすこ君

      第四十五番                  横田有史君

      第四十六番                  小野寺初正君

      第四十七番                  石橋信勝君

      第四十八番                  齋藤正美君

      第四十九番                  安藤俊威君

       第五十番                  中村 功君

      第五十一番                  渥美 巖君

      第五十二番                  畠山和純君

      第五十三番                  千葉 達君

      第五十四番                  仁田和廣君

      第五十五番                  藤倉知格君

      第五十六番                  相沢光哉君

      第五十七番                  中沢幸男君

      第五十八番                  渡辺和喜君

      第五十九番                  今野隆吉君

欠席議員(一名)

      第二十三番                  佐藤詔雄君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                橋本 潔君

      総務部長                   岡部 敦君

      震災復興・企画部長              山田義輝君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               犬飼 章君

      農林水産部長                 吉田祐幸君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

      総務部秘書課長                平間英博君

      総務部財政課長                齋藤元彦君

    教育委員会

      委員長                    庄子晃子君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   吉田 計君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      委員長                    鎌田 宏君

      警察本部長                  横内 泉君

      総務部長                   吉田邦光君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      委員                     遊佐勘左衛門君

      事務局長                   土井秀逸君

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    議会事務局

      局長                     菅原久吉君

      次長兼総務課長                西條 力君

      議事課長                   菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

      総務課副参事兼課長補佐            菅原 正君

      議事課長補佐                 菅原敏彦君

      政務調査課長補佐               諸星久美子君

      議事課長補佐(班長)             布田惠子君

      議事課長補佐                 菅原 厚君

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    議事日程 第七号

                平成二十七年三月三日(火)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号

第三 一般質問

   〔伊藤和博君、小野隆君、三浦一敏君、相沢光哉君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号

三 日程第三 一般質問

       〔伊藤和博君、小野隆君、三浦一敏君、相沢光哉君〕

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△開議(午前十時)



○議長(安藤俊威君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(安藤俊威君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、四十番本多祐一朗君、四十一番ゆさみゆき君を指名いたします。

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△議第一号議案ないし議第五十七号議案



△議第百五号議案ないし議第百四十二号議案



△報告第一号ないし報告第百十五号・一般質問



○議長(安藤俊威君) 日程第二、議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号を議題とし、これらについての質疑と、日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。十三番伊藤和博君。

    〔十三番 伊藤和博君登壇〕



◆十三番(伊藤和博君) 皆さん、おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、公明党県議団伊藤和博、順次通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。

 大綱の第一番目は、地方創生について質問いたします。

 棒くいの商いというエピソードがあります。売る人がいなくても、棒くいに値段表さえつけておけば、いかに高い品物を並べておいても、買う人はきちんと代金を支払っていく。無人販売所のことですが、後で商人が来て精算すると、ぴたりと勘定が合ったといいます。これは江戸中期、財政難に悩む米沢藩を再建した上杉鷹山の改革の中で生まれた一つの美風と言われるエピソードの一つです。鷹山が米沢藩に入国する際に、灰の中に残った火種を改革の火種になぞらえ、その火種を藩士や領民の心に次々とともし、官民一体の改革をなし遂げていく火種運動は有名です。改革に向けて、鷹山は徹して町や村を歩き、領民と対話し考える。領民はその誠意に打たれ、人々の中に、思いやり、一人を大切にする心、信頼がはぐくまれていったということです。童門冬二が書いた「小説 上杉鷹山」の中で、鷹山と家臣が棒くいの商いを見る場面があります。そのとき、家臣が鷹山に、あなたはつぶれかかった藩を再建しただけでなく、人の心をよみがえらせたのですと語るくだりが印象に残ります。地方創生を進める上で、その担い手が地方議員であり、住民に寄り添って政策を生み出し、魅力ある地域づくりの先頭に立つとの思いで質問をさせていただきます。

 我が国の人口は減少局面に入っています。また、若者の地方からの流出と東京圏への一極集中が進み、首都圏への人口の集中度は、諸外国に比べて圧倒的に高くなっています。このままでは、人口減少を契機に消費市場の縮小、人手不足による産業の衰退などを引き起こす中で、地域のさまざまな社会基盤を維持することも困難な状態に陥ってしまいます。このような状況を踏まえ、政府は昨年十一月に成立した、まち・ひと・しごと創生法に基づき、日本全体の人口減少の展望を示した長期ビジョンと、地方創生のための今後五年間の総合戦略を昨年十二月二十七日に閣議決定しました。更に、都道府県や市町村には、二〇一五年度までに地域の実情を踏まえた地方版総合戦略の策定が努力義務として課せられています。まち・ひと・しごと創生法の主な目的として、第一条の中で、少子高齢化の進展に的確に対応し人口の減少に歯どめをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正するとされています。その上で国民が出産や育児に前向きになれるような制度の整備、地域における社会生活インフラの維持、地域における雇用創出、国と地方自治体の連携などが基本理念として掲げられています。本格的な地方創生のスタートに当たり、どこまでも人に視点を置いて、まずは、五つの分野に重点的に取り組むべきと考えております。

 第一は、地域しごと支援事業です。

 地域に必要とされる人を還流させるため、地域しごと支援センターを整備し、地域の仕事と生活情報を一体的に提供しながら、魅力ある仕事をつくり、必要な人づくりを進めなければなりません。

 第二は、都市と農村の人の交流事業です。

 都市と農村との人の交流を活発化することで、一時滞在から継続的な滞在、場合によっては二地域居住、そして移住・定住へと、人の流れが生まれるものと確信します。仙台市内で、平成二十六年度復興支援員・地域おこし協力隊活動年度末報告会が開催されました。みやぎ復興応援隊は、本年度で三年目を迎え、各地区で進められている取り組みの共有と地域を越えた相互理解を目的として、今回の報告会が開催されました。当日は、復興支援員・地域おこし協力隊導入地区十八地区が参加し、全体では百五十名を超す参加があったということでした。復興応援隊は平成二十五年度県事業で六十八名、市町の事業で二十八名、県事業でもそれぞれが独特なテーマを持ち、活動を行っております。また、宮城県では、援農ボランティアを募集し集落を支援する取り組みや、地域おこし協力隊を推進するなど、さまざまな活動を行っています。取り組みの中でどのような効果があらわれてきたのか、御所見をお伺いいたします。

 また、先日気仙沼を訪れた際には、震災前から五千人を超える人口減があるにもかかわらず、二十五歳から四十四歳までの流入人口がふえているとのお話を伺いました。また、登米に来られている地域おこし協力隊の方にお話を伺う機会がありました。その際に、地域おこし協力隊の約四割の方が女性であり、特に過疎地域では、そのままいい人見つけて定住してほしいとか、補助金を一年で四百万円出てるんだからしっかり仕事してほしいなど、正反対の話などいろいろな声があるそうです。協力隊の人は、ある意味で意欲を持って参加をしております。そこで、自治体と住民、そして協力隊の人との考え方の一致が必要であり、受け入れ側の熱意が必要だということでした。受け入れ市町村の意識の向上など、県としても周辺市町村との連携のあり方、更に地方移住の推進についての現状と今後の方向性について御所見を求めます。

 第三は、大学生等の地方定着の推進です。

 それぞれの地域で必要とする人材を確保するため、地方大学などへの進学、地元企業への就職、更に都市部の大学等から地方企業への就職を促進することが必要です。このため、無利子奨学金の地方創生優先枠の設定や、必要に応じ奨学金返済の免除など大胆な政策を行う必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 第四は、日本版ネウボラの推進です。

 フィンランドでは、子供、家族のための切れ目ない支援体制、いわゆるネウボラが地域の拠点として整備されています。我が国においても、妊娠から子育て期までの包括的な支援として、子育て世代包括支援センターのモデル事業が始まっています。安倍首相は、国会答弁等で、全国で整備していくと明言しております。結婚・出産・子育て・教育の環境整備の現状と今後について、県ではどのような御所見をお持ちか、お伺いいたします。

 第五は、コンパクト・プラス・ネットワークの推進です。

 富山市などの先駆的事例から学びつつ、既存の施設などを有効活用しながら、医療、福祉、商業等の都市機能を町中に誘導するコンパクトシティの形成と地域公共交通ネットワークの再構築を図るべきと考えます。また、中山間地域等においては、商店や診療所など生活サービス施設を一定のエリア内に集め、周辺集落とコミュニティーバスやデマンド交通等のネットワークで結ぶ多世代交流、多機能型の小さな拠点の形成が、人が暮らす持続可能な地域づくりに不可欠と考えます。今後の県としての取り組む方向性をお示しください。

 地方創生はあくまでも地方の自主性が第一です。一方、地方創生を成功させ、よりよいものとしていくためには、国との連携及び国からの支援が不可欠であり、的確な情報支援や人的支援、更に財政的支援を切れ目なく行っていくことが必要です。市町村を支援する立場の県の取り組みをお聞かせください。この地方創生のかぎは、地方が自立につながるよう地域の資源を生かし、責任を持って戦略を推進できるかどうかと言えます。しかし、自治体によっては、計画策定のためのノウハウや人材が不足しているところが少なくありません。政府は、戦略づくりを支援するため、国家公務員や大学研究者などを派遣する制度を設けるとしています。また、地域の事情をよく知るNPO法人や民間団体とも連携していくことも重要になっています。

 まち・ひと・しごとを創生する戦略を立てるための人材の確保について、地域産業の競争力強化や企業誘致への取り組みなどについてどのように考えているかをお伺いいたします。

 大綱の第二番目は、震災復興に関する諸課題について質問いたします。

 東日本大震災から間もなく四年になろうとしています。十四日からは国連防災世界会議が仙台市を会場に開催されます。国連防災世界会議は、国際的な防災戦略について議論する国連主催の会議であり、第一回は一九九四年に横浜で開催、第二回は二〇〇五年に神戸で開催と、二回の会議とも日本で開催されています。第二回会議では、二〇〇五年から二〇一五年までの国際的な防災の取り組み指針である兵庫行動枠組が策定されるなど大きな成果を上げています。会議期間中には、国連加盟国、国際機関、自治体、諸団体など、国内外から延べ四万人以上の参加が見込まれております。そのために会議が開催されることにより、仙台、宮城の魅力を体感していただくとともに、その魅力や復興の状況などの情報を国内外に発信することにより、大きな経済波及効果、交流人口の拡大が期待され、東北復興の後押しにつながります。二月の衆議院代表質問で、公明党の井上幹事長は、仙台市で開催される国連防災世界会議を契機とし、世界の防災関係者が二年に一回程度仙台市に集う仙台会議の開催を提案、安倍首相は、防災の主流化を定着させるため、提案も踏まえ、よく検討したいと応じました。

 県も仙台市と連携し、積極的に誘致等の働きかけを推進すべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 先日は、公明党県議団で気仙沼市を訪れ、漁業協同組合、商工会議所、大島の関係者等からお話を伺いました。その中で、復旧・復興に対する課題について何点かについてお伺いいたしました。

 初めに、事業者の販路拡大の問題であります。

 気仙沼市のみならず沿岸被災地の基幹産業である水産加工業にあっては、被災により一定期間の操業停止を余儀なくされたことなどにより従来の販路を失った業者が多く、加えて原材料価格や燃料費の高騰などが被災事業者の経営を圧迫し、本格的な復興を妨げる要因にもなっており、販路の確保、拡大は重要課題になっています。

 県では、政府が地方創生の一環で打ち出した地域活性化・地域住民生活緊急支援交付金を活用し、観光王国みやぎ旅行券発行事業を打ち出しました。旅行券発券、旅行商品造成販売、宿泊施設予約促進の三項目が想定されています。観光客の入り込みによって、事業者の販路回復の拡大によっての被災地支援、風評、風化を防ぐ大きな効果が見込めます。この中で旅行券発券や宿泊施設の予約促進では、県内の場所や施設をある程度特定することは難しいと思いますが、事業の三分の一と言われる旅行商品の造成では、県の意向を旅行商品に反映することは可能であると考えます。被災地ツアー等を企画し、県外からのお客様に被災地復興の姿を見ていただき、これまでの支援に対する感謝と被災地応援の場にすることも可能だと考えますが、御所見を伺います。

 更に、追加提案で、県産品の販路拡大と需要創出を目指し、県外の消費者向けに割引販売事業を実施する方針を固めました。ふるさと名物商品販売事業として、二から三割の割引クーポン、割り増し商品券の発行などを検討しております。四月までの事業の骨格や対象とする県産品などを固め、七月ごろからの開始を目指しているというふうに伺っておりますが、どのような基準で対象商品を選び、どのぐらいの品目を対象とするのか。現段階での考えと、助成総額八億円を超えているものとなっていますが、経済効果はどのぐらいに試算しているものかをあわせてお伺いいたします。

 宮城ふるさと名物商品販売事業も支援に感謝するとともに、この事業は単年度で二十七年度中の使い切りになると思いますので、スポットによるバーゲンの意味合いが強いと思います。例えば販売事業の一部は県の農水産加工品で在庫のあるものを関係団体等とも連携し、政策的、優先的に販売していくことも県の施策として必要だと考えますが、御所見を求めます。

 また、全国各県でも地方創生予算に基づいて商品券等発売になると思います。宮城県らしさを打ち出して差別化を図らなければこの競争に勝てないと考えますが、取り組みについてお伺いいたします。

 そのほかにも、水産都市活力強化対策支援費、県産品風評対策強化費など、さまざまな取り組みを企画しておりますが、事業効果をどのように考えているかをお伺いいたします。

 次に、中心市街地・商業機能の再生の問題であります。

 気仙沼では、震災前からの比較ですと、用途別有収水量で工業用は二十七年一月で六三・三%、電気の使用状況で二十六年半期、六九・一%の回復状況です。この使用量から見ると、約七割弱の状況です。この状況から見ると、産業の復興は七割程度と見ることができます。例えば気仙沼市の被災した商業者の多くは商店街の再生を望んでいるものの、周囲の居住地域との位置関係や金銭的負担などを懸念する声が強く、土地区画整備など基礎となる復興計画がおくれていることや、仮設店舗の出口戦略の不透明さがそうした懸念を増大させております。こうした商業者の懸念を払拭させなければ、商店街の機能整備は更におくれることとなります。ひいては、新たなまちづくり計画にも大きな影響を与えるものと思います。復興のためのまちづくりに不可欠な要素である商店街の整備については、津波拠点整備事業などで措置されておりますが、商店街の集約化を前提とした、極めて限定的な措置、それぞれの地域によって異なる実態に即した新たなまちづくりを実現し、定住化及び雇用の拡大を図る観点から、それぞれの地域の実情に対応した支援策の弾力的な運用又は見直しが要望されているところであります。県としての御所見をお伺いいたします。

 最後に、気仙沼市大島のまちづくりについてです。

 大島は、大島架橋、防潮堤、そして市によるウエルカムセンターの建設など、それぞれの役割にのっとって作業が進められておりますが、住民にとってはトータル的なビジョンが見えず、市のまちづくり計画のおくれから、復興の進捗のおくれが見られます。まちづくりは市の役割だと思いますが、県としてもさまざまな事業にかかわっている関係から、被災した住民に寄り添いながら市を支援していくことが望まれます。今後の対応について御所見を求めます。

 大綱第三番目の公共施設の長寿命化について質問いたします。特に道路の問題に特化して伺いたいと思います。

 震災後の十一月議会で先輩議員の質問がありました。その際に当時の土木部長は、過去の大規模な地震災害では、沈下や陥没の収束までに数年を要しているとの見解を示し、震災後九月までに三千四百一カ所の路面の沈下や陥没に伴う補修を実施し、更に、路面下空洞の調査を行う旨の答弁をされました。更に、今回、地盤工学会特別シンポジウムの「東日本大震災で発生した宮城県内の路面下空洞の特徴」という論文を見させていただきました。概要では、東日本大震災では大規模な地盤災害が発生した、目に見えない被害でもある路面下空洞も、東日本広域にわたり多数発生し、顕在化した陥没や路面変状が交通不能を来した事象も数多く見られた。宮城県では多数の陥没と路面変状が相次いで確認されたことから、空洞調査を開始し、震災から三年にわたる継続的な調査で次々と空洞が発見し、陥没防止を図ることができた。災害後、路面変状が顕在化しない場合は、空洞への対応はおくれがちになる。しかし、一度発生した空洞は時間経過とともに拡大し、道路陥没に至ると、交通事故や緊急活動及び復旧・復興工事への大きな支障を生じる。したがって、多発する空洞対策は災害後の重要な復旧策の一つになるとあります。この中身に即して質問をしてまいります。

 震災後二年七カ月で千三百九カ所の空洞が発見されておりますが、危険度評価の箇所数と路面下空洞の補修状況、並びに県では今後の調査について県管理道路をどのような計画で実施する予定なのかをお伺いいたします。

 市町村でも調査を開始したところがありますが、県民生活を守る上でも導入されていない自治体へは県はどのような働きかけをするのか、更に、避難優先道路以外の生活道路での実施も望まれているところですが、御所見を伺います。また、あわせて橋梁の調査状況についてもお伺いいたします。

 こういった施設を調査する上で技術力のある業者を選定することが重要だと考えます。多くの自治体では指名競争入札や価格競争入札を採用し、技術力のない企業が入札するなどの実態が明らかになったりしておりますが、宮城県の入札方式についてもお伺いいたします。

 大綱の第四番目、活力ある林業の再生と再生可能エネルギーについて質問いたします。

 林業については、知事は議案の説明の中で、間伐材の供給拡大や木質バイオマスの利用促進や担い手不足対策について触れられました。林業については、戦後造林した人工林が本格的な利用期を迎えており、国内需要を満たす量の森林資源がその活用を待っております。川上と川中、川下の連携を強化し、県産材の安定的な供給体制を構築すべきではないでしょうか。更に、森林資源の循環利用に向けて、間伐のほかコスト面からも有効な皆伐、再造林に対する支援策を強化すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 二十七年度も、活力ある林業の再生に関する事業として、温暖化防止間伐推進費、復興木材供給対策間伐推進費、木質バイオマス活用拠点形成費等を推進することにより、木材並びに環境に配慮した施策を推進することとなっておりますが、未利用間伐材だけでなく、木質バイオマス活用を促すべきと考えます。特に、森林公園などの残材の活用です。私の住まい近くの台原森林公園では、間伐材を残材として森林内に放置をしておるのをよく見かけます。多くの人が訪れる公園です。県では、国や市町村に働きかけてネットワークをつくり、残材の活用の先頭に立つ気概も必要ではないでしょうか。また、県民の森などでは、管理者が違って、県管理以外のところでは遊歩道の入り口にフェンスが張られ、入れないようなところがあり、整備が至らないようなところでは、落ちてくる枝に注意という落枝注意の表示があるところもあります。森林浴などのウオーキングなどに使う遊歩道管理などは県に管理を一体化し、間伐材などは近隣の県スポーツ施設などでエネルギー資源として活用するように施設を改修するなどの方向性を出すことも必要ではないでしょうか。

 いずれにしても、県は、環境税を導入し、多岐にわたる事業を展開し一定の成果をおさめておりますが、県民の認知度はいまだ十分ではなく、環境に対する関心に欠けているのが現状だと思います。もったいないと思っているのは私だけではないと思います。まず、目に見える形で、県が積極的に木質バイオマスを活用してモデル事業を行うことが必要だと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 また、造園業者や果樹園で出る剪定されたものなども、廃棄物ではなく、エネルギー資源として活用できないものかも御見解をお伺いいたします。

 また、生産から調整、出荷までを一気通貫して行う施設の大規模な集積と情報通信技術を活用した高度な環境制御技術を導入するとともに、地域資源を活用したエネルギーを活用する次世代施設園芸拠点が全国九カ所で採択され、宮城県では石巻市北上町で拠点整備を行っていると伺いました。今後のこういった施設の導入計画や木質バイオマスの活用の方向性についてお聞かせください。

 以上で、壇上からの質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 伊藤和博議員の一般質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、地方創生についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、コンパクトシティ形成等に関する県の取り組みの方向性についてのお尋ねにお答えをいたします。

 今後の人口減少と高齢社会の到来を踏まえ、健康で快適な生活環境を実現するとともに、財政及び経済面において持続可能な地域づくりを可能とするためには、医療・福祉施設や、商業施設、住居等のまとまった立地とそれと連携した公共交通ネットワークの確保は大変重要であると考えております。国においては、このような地域づくりを支援するため、都市再生特別措置法の改正により、立地適正化計画の作成を、また、地域公共交通活性化再生法の改正により、地域公共交通網形成計画の作成を市町村に促しており、更には、中山間地域における小さな拠点の整備を支援するための特例措置を盛り込んだ地域再生法の改正を検討していると伺っております。県といたしましては、市町村に対し、国の動向について情報提供を行いながら計画策定の促進に取り組むなど、持続可能な地域づくりに向けて支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、地方創生に関する市町村支援についての御質問にお答えをいたします。

 地方創生の推進に当たっては、特に地方創生の主役である市町村がそれぞれの地域の実情に即した具体的な取り組みを展開していくことが重要であると認識しており、これまで宮城県市町村地方創生連携会議での情報提供などを行ってきております。今後も、県と市町村それぞれの地方創生の取り組みが宮城県全体の地方創生に一体となって寄与することを念頭に置き、市町村との連携会議などを通じて県の総合戦略の策定状況や国の支援策等を随時情報提供するとともに、必要に応じ市町村の具体的な取り組みについて意見交換や助言を行うなど、市町村の総合戦略の策定をしっかりと支援してまいります。

 次に、地域産業の競争力強化や企業誘致の取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 地方における仕事の創生のためには、地域経済の核となる企業の育成や誘致が重要と認識しております。このため、県では、付加価値を生み出す力の高いものづくり産業を重点分野に位置づけ、自動車関連産業や高度電子機械産業などの集積と、これらの地域産業の競争力強化を目指し、企業誘致、産学官連携による技術力の高度化、取引拡大、人材育成等に取り組んでいるところであります。今後とも富県宮城の実現と地方創生に向けて、産業競争力の強化と企業誘致にしっかりと取り組んでまいります。

 次に、大綱二点目、震災復興に関する諸課題についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、防災に関する仙台会議誘致のお尋ねにお答えをいたします。

 東日本大震災の被災地から防災上の貴重な経験や教訓を世界へ積極的に発信することは極めて重要なことと考えております。また、国連防災世界会議仙台開催後における、防災に関する継続的な国際会合については、さきに開催された仙台開催実行委員会の場で、東北大学からフォーラム等の継続的な開催の必要性が述べられ、国会においても議論が行われたと承知をしております。御提案の防災に関する仙台での国際会議については、国において防災上の国際社会への貢献などの議論の中で検討されるものと承知しておりますので、その動向を注視しつつ、仙台市の意向も確認しながら対応を検討してまいります。

 次に、気仙沼市大島のまちづくりについての御質問にお答えをいたします。

 気仙沼市大島については、大島架橋のアクセス道路や防潮堤のほか、観光拠点施設などの事業について、これまで県や市が住民の方々と意見交換会を開催するなど、協議を重ねてきたところであります。しかしながら、これまでの協議では十分な御理解が得られていない事業があり、またそれぞれの事業が密接に関連していることから、県と市が連携して総合的な事業計画の検討を進めることとしております。県といたしましては、大島の復興まちづくりを円滑に進めるためには、住民の方々との合意形成を図ることが重要であると考えていることから、引き続き、気仙沼市と連携を図りながら、意見交換会を継続的に実施するなど丁寧な説明に努め、住民の方々の御理解が得られるように努力をしてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 震災復興・企画部長山田義輝君。

    〔震災復興・企画部長 山田義輝君登壇〕



◎震災復興・企画部長(山田義輝君) 大綱一点目、地方創生についての御質問のうち、復興応援隊などの取り組みの効果についてのお尋ねにお答えいたします。

 復興応援隊や地域おこし協力隊などの活動は、地域の復興や活性化のために外部の人材を活用するものであり、地域行事の開催や地域の情報発信のほか、農林水産業への従事などを通じて地域の復興や自主的活動をサポートする役割を果たしてきたところであります。その結果として、例えば石巻市での活動では、住民参加型ワークショップを通じた復興まちづくり計画への住民ニーズの反映や、住民主導による仮設住宅でのコミュニティー活動の活性化が図られるなど、このようなさまざまな支援活動が復興の推進や住民主体の新たな地域づくりにつながっているものと考えております。

 次に、地域おこし協力隊の受け入れ市町村の意識向上や周辺市町村との連携、移住の推進についての御質問にお答えいたします。

 地域おこし協力隊として活動している隊員の方々は、地域での活動に対し高い志と意欲を持って取り組んでおり、その思いを地域の住民と共有しながら活動に取り組むことで、よりよい地域づくりが達成できるものと考えております。県といたしましては、活動する隊員や受け入れ市町村を対象に、隊員の活動報告や事例紹介などを行う合同活動報告会を開催し、受け入れ市町村における意識の向上や活動地域間の連携を図っております。また、隊員として活動した方の約六割が活動終了後もその地域に定住定着しているという国の調査結果もあり、隊員活動が地方移住の受け皿となっている現状もあることから、県としても、隊員の定住化に向けて国の起業支援制度の活用を促すなど、市町村と連携して地方への移住を積極的に推進してまいります。

 次に、人材確保のための奨学金についての御質問にお答えいたします。

 総務省と文部科学省による地方公共団体と大学等が連携した雇用創出・若者定住策として地方大学等への進学と都市部の大学進学者の還流促進のための奨学金活用策が打ち出されております。この制度は、地方公共団体が指定する分野へ進学した学生に対し、日本学生支援機構が無利子奨学金の優先枠を設定した上で基金を造成し、奨学金返済の際に一定の給付を実施するものです。この基金造成に当たっては、道府県の出捐について特別交付税措置がなされるとされておりますが、地元産業界などからの出捐も前提とすると想定されております。今後、対象とすべき産業分野の特定や造成する基金への負担などについて地元の経済界等と議論をしていく必要があり、県の総合戦略の策定とあわせて検討してまいります。

 次に、市町村における地方創生戦略立案の人材確保への支援についての御質問にお答えいたします。

 まち・ひと・しごと創生に係る人材の確保については、国において、人口五万人以下の市町村を対象に、国家公務員や大学研究者、民間人材を首長の補佐役として派遣する地方創生人材支援制度が創設されております。県内では、五つの市町が応募し、現在国において人材のマッチング作業が行われているところです。また、都道府県や市町村からの相談に対し積極的に支援するための窓口として、国の職員による地方創生コンシェルジュ制度も創設され、宮城県の担当窓口としては十七府省庁から四十人が選定されております。県におきましては、地域復興支援課を市町村の地方創生全般に関する窓口としまして、情報提供や相談へのワンストップ対応を行うほか、市町村の総合戦略策定のための検討組織への県職員の参画なども含め、市町村の地方創生の取り組みを積極的に支援してまいります。

 次に、大綱二点目、震災復興に関する諸課題についての御質問のうち、地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金を活用した商品券の販売などにおいて、我が県らしさを打ち出して差別化を図るべきとのお尋ねにお答えいたします。

 本交付金のうち、地域消費喚起・生活支援型においては、東日本大震災で甚大な被害を受けた観光産業、農林水産業、食品加工業などで全国から新たな需要を創出し、県外からの誘客や失われた販路の回復と地域経済の活性化を目指したいと考えています。全国で同種の取り組みがなされると想定されますことから、事業の実施に際しては、全国に宮城の魅力、宮城らしさ、再生期の宮城などをさまざまな手法で効果的に発信することが重要と考えております。具体的には、魅力あふれる旅行商品やふるさと名物商品の品ぞろえを基本としながら、復興ツーリズムに結びつく旅行商品の造成促進、被災地の復興につながる商品の開発、各種キャンペーンとの連動などもあわせて検討してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱四点目、活力ある林業の再生と再生可能エネルギーについての御質問のうち、県民の森の遊歩道について県に管理を一元化すべきとのお尋ねにお答えいたします。

 県民の森は、県民の森等の設置及び管理に関する条例に基づく県有林と仙台市有林から成る森林公園であり、遊歩道については仙台市有林内も含めて県で管理し、広く県民に開放して多くの方々に利用されております。一方、県民の森として開放している遊歩道以外の作業道等については、利用者の安全確保のため一部立入禁止としております。県といたしましては、森林の所有者である仙台市と連携を図りながら、今後とも県民の憩いの場として県民の森の遊歩道を適切に管理してまいります。

 次に、間伐材等をエネルギー資源として公共施設において活用する方向性を打ち出してはどうかとの御質問にお答えいたします。

 エネルギー資源としての木質バイオマスの利活用は、林業振興を初めとして化石資源の節減や二酸化炭素の排出削減など多くの利点があり、積極的に進めていく必要があるものと認識しております。このため、県では、平成二十四年三月に策定したみやぎ材利用拡大行動計画や、平成二十六年三月に策定した自然エネルギー等の導入促進及び省エネルギーの促進に関する基本的な計画において、公共建築物における木質バイオマスを燃料とした暖房器具などの設置の推進を掲げているところです。これまでのところ、実績はございませんが、今後、公共施設の新設や大規模改修の機会を利用して率先導入に努めてまいります。

 次に、廃棄物をエネルギー資源として有効に活用することについての御質問にお答えいたします。

 廃棄物の再資源化や再利用することに加え、熱や電気などのエネルギー資源として活用することは重要な取り組みであると認識しております。県では、本年度、木工所から排出される木くずを利用してペレットを製造する設備に対して補助を行いましたが、このことにより木くずの処理費用が削減されたほか、廃棄物がペレットというエネルギー源に変わり、資源の有効化が図られることとなりました。また、製造されたペレットは、花卉園芸農家などへの販売が予定されているところです。県といたしましては、今後とも地域に根差した資源を活用しながら、再生可能エネルギーの利活用について積極的に取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱一点目、地方創生についての御質問のうち、子育て世代包括支援センターに関するお尋ねにお答えいたします。

 現在、県内においては、妊娠、出産、子育てに至るまでさまざまな機関が支援を行っておりますが、連携や情報共有は必ずしも十分とは言えない場合があり、身近な場での妊産婦や子育て世帯に対する一貫した支援が必要とされております。このことから、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援のワンストップ拠点となる子育て世代包括支援センター、いわゆる日本版ネウボラが設置され、さまざまなニーズに対する総合的な支援を実施する仕組みが構築されることは、地域の子育て環境の充実に有効であると認識しております。平成二十七年度においては、幾つかの市町が事業を実施する意向を示しているところであり、県といたしましては、今後、市町村と連携を図りながら事業の推進を支援してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱二点目、震災復興に関する諸問題についての御質問のうち、旅行券発行事業での被災地ツアーの企画についての御質問にお答えいたします。

 観光王国みやぎ旅行券発行事業では、御指摘のありました三つの手法で実施する予定です。そのうち、旅行商品造成販売では、旅行業者への補助により県が戦略的に取り組むこととしている復興ツーリズムの商品のほか、温泉や食などのテーマに沿った旅行商品の造成を働きかけてまいります。これにより多くの皆様に被災地を訪れていただくことで、復興支援への感謝とおもてなしの気持ちを伝えるとともに、回復がおくれている沿岸被災地の観光の再生につなげていけるよう、しっかりと取り組んでまいります。

 次に、中心市街地商業機能の再生についての御質問にお答えいたします。

 被災地における商業機能の再生や中心市街地の復興の形は、それぞれの被災状況や住民の意向などによりさまざまであることから、地域の実情に合った支援を受けられることが必要であると認識しております。現在、国では、共同店舗の整備や商店街の復旧を目指す事業者に対して、グループ補助金や津波立地補助金による支援を行うとともに、県では、こうした制度を活用できない事業者の復旧に対して、県単独補助金により支援しているところであり、地域の実情に応じて支援策の選択が可能となっております。県といたしましては、今後ともこれらの支援策の弾力的な運用に努めるとともに、商業機能の再生に取り組む事業者等に対して必要な助言を行うなど、きめ細かな対応を図ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱二点目、震災復興に関する諸課題についての御質問のうち、ふるさと名物商品販売事業の対象商品や経済効果についてのお尋ねにお答えいたします。

 この事業は、インターネット等で県産品の割引販売を行い、県外での販路拡大と県外消費者の需要を取り込むことにより地域経済の活性化を図るものであります。特に、我が県では、震災からの早期復興を推し進めるという視点も大変重要であることから、販売の回復が最もおくれている水産加工業などの被災企業、とりわけ小規模事業者等への配慮も必要と考えております。対象となる商品や品目数については、今後早急に関係団体や民間の有識者等と意見交換を行いながら、事業の効果を最大限発揮できるよう選定基準づくりに努めてまいります。また、経済効果については、現時点で宮城県産業連関表を使って試算すると、約四十億円の経済効果があるものと考えております。

 次に、在庫のある農水産加工品を優先的に販売すべきとの御質問にお答えいたします。

 ふるさと名物商品の対象として、復興のスピードがおくれている食品製造業の商品を優先することは大変重要な考え方だと認識しております。御提案のありました件も含め、今後、対象商品や販売方法について検討するとともに、県内各団体の特色ある取り組みを後押しできる仕組みとなるよう工夫してまいります。

 次に、被災した事業者の販路回復、拡大に関する事業効果についての御質問にお答えいたします。

 県では、これまで水産都市活力強化対策支援事業や県産品風評対策強化事業などを行い、開発した商品の取引成立のほか、大手スーパー、給食事業者、ホテルなどでの販路拡大、企業連携による新しいサプライチェーンの構築など、一定の成果があらわれているところです。来年度は更に、販路開拓と取引拡大に注力することとし、商品開発に関する専門家派遣の拡充、営業専任スタッフの東京、大阪への配置、首都圏での試食商談会開催などの新しい取り組みを展開してまいります。このことにより、これまで以上に事業者の販売力強化と首都圏や関西圏への販路回復、拡大が図られるものと考えております。

 次に、大綱四点目、活力ある林業の再生と再生可能エネルギーについての御質問のうち、県産材の安定的な供給体制の構築についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県の木材生産の約八割は住宅資材用などに利用されていることから、県といたしましても、県内の製材工場や合板工場に県産材を安定的に供給する体制の構築が重要と考えております。これまでの取り組みとして、県産製材品の流通をサポートする、みやぎ材利用センターの設立や合板用県産材供給調整会議における川上から川下までの連携による安定供給体制づくりに支援を行ってまいりました。今後、復興需要により県産材のニーズが一層高まることから、引き続き関係団体等と連携しながら更なる県産材の安定供給に努めてまいります。

 次に、森林資源の循環利用に向けた皆伐、再造林に対する支援策についての御質問にお答えいたします。

 県内においては利用可能な人工林が年々増加していることから、建築やエネルギーなど幅広い用途への活用を促進し木材関連産業の振興につなげていくことが課題となっております。また、森林の二酸化炭素吸収機能の向上により、地球温暖化防止に寄与していく観点から、皆伐とその後の造林を推進し、資源の循環利用を確保していくことが重要であると認識しております。県といたしましては、林業の採算性の悪化から伐採後の再造林が進みにくい現状を重視し、造林コストの削減も可能となる皆伐と再造林の一体的な実施を促進する方策について、国の施策も見据えながら検討してまいります。

 次に、木質バイオマスの活用に向けたネットワークづくりについての御質問にお答えいたします。

 県内で生産される木材は、これまで製材用、合板用、製紙用が主な需要となっておりますが、新たな需要である木質バイオマスの再生可能エネルギーとしての利用に当たっては、需要者と供給者の連携がこれまで以上に重要であると認識しております。今後、地域が安心して木質バイオマス利用に取り組むためには、森林内の未利用間伐材等を効率的に搬出、利用するための仕組みづくりや、木質バイオマス利用施設の導入計画に対応した供給体制の構築が必要となることから、林業関係団体に働きかけ、需要者と供給者とのネットワークづくりを進めてまいります。

 次に、木質バイオマスの活用についての御質問にお答えいたします。

 我が県においては、今年度気仙沼市や大崎市において、木質バイオマスの熱電併給施設や熱利用施設が稼働するなど、再生可能エネルギー利用の機運が高まっております。このような中、石巻市北上地区では、化石燃料の低減を目的の一つとした次世代施設園芸加速化支援事業により、トマトやパプリカを栽培する施設の整備が、地域資源である木質バイオマスや地下水を利用して実施されることとなっております。県といたしましては、これまで、みやぎ環境税を活用した木質バイオマス活用拠点形成事業により、未利用間伐材等を効率的に搬出、利用する仕組みづくりや木質バイオマス活用施設の導入に対して支援を行っているところであります。今後は木質バイオマスの施設園芸への普及について検討を行うとともに、市町村や関係団体等との連携を図りながら、更なる木質バイオマスの利用拡大に取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱三点目、公共施設の長寿命化についての御質問のうち、路面下空洞調査の結果と今後の調査実施計画についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、平成二十六年三月末までに空洞化のおそれのあります県管理道路千二百九十一キロメートルについて調査を実施し、最終的に千三百六十九カ所の異常を確認いたしました。そのうち、危険度評価により陥没被害の可能性のある百五十五カ所を抽出し、特に空洞の大きい二十八カ所について速やかに補修を行ったところであり、今後は、残りの百二十七カ所を含みます約一千キロメートルの区間について、五年程度の経過観察期間を設けて調査を完了する予定としております。

 次に、市町村への働きかけについての御質問にお答えいたします。

 市町村道の路面下空洞調査につきましては、仙台市と白石市が先行して実施していると伺っております。県といたしましては、未実施の市町村に対し、各道路管理者で構成いたします道路メンテナンス会議等を通じて、先行事例の紹介など情報の共有化を図りながら調査の有効性についての意識づけを行い、積極的な実施を働きかけてまいります。

 次に、避難優先道路以外の路面下空洞調査と橋梁点検についての御質問にお答えいたします。

 路面下の沈下や空洞化につきましては、地震により被害を受けた下水道管渠などの地下埋設物のある道路で多数確認されたことから、県では、避難路に限らず交通量の多い路線やこれらの被害実態に基づき、空洞化調査の実施区間を設定しているところであります。また、橋梁点検につきましては、震災以前から定期点検を行ってまいりましたが、震災の発生により、県管理橋梁一千三百七橋を緊急点検し、そのうち被害が認められました五百九十二橋につきまして、災害復旧工事などにより安全対策を行いました。平成二十五年九月に改正されました道路法の施行によりまして、五年に一回の点検が義務化されましたことから、橋長二メートル以上のボックスカルバートを含む千七百五十六橋を対象とした定期点検を今年度から計画的に実施しているところであり、今後とも適切な点検に努めてまいります。

 次に、県の入札方式についての御質問にお答えいたします。

 路面下空洞調査につきましては、レーダー探査など高度で専門的な技術を必要とすることから、他の自治体などでの実績があり高い技術力を有する業者を選定する必要があります。このため、県では、応札者の履行実績や技術力を審査し、業務の履行が可能な業者を選定する総合評価落札方式・条件つき一般競争入札を採用しており、今後とも適正な業者選定に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 十三番伊藤和博君。



◆十三番(伊藤和博君) 御丁寧な答弁ありがとうございました。

 まず初めに、国連防災会議の仙台会議の件でございますけれども、国会でも話題になり、知事の答弁では、東北大等でもシンポジウムをというお話がございました。国の議論の動向を注視しながらというお話でしたけれども、地元としても、本当にそういった歓迎の意向を示すことがそういった国の議論の加速化にもつながると思いますので、知事の取り組みをもう一歩深めていただきたいという思いで再質問をさしていただきます。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 御質問の趣旨は、よくわかりました。国連防災世界会議が終わった後に、二年に一回程度また仙台市で、ダボス会議のように仙台で定期的にこういった会議を開いたらどうだということで、国会でもそういう提案が総理に出され、総理も検討してまいりたいというお話があったということでございます。これはなかなか私が主催する会議ではございませんので、こうしたい、ああしたいということをこの場で申し上げること難しいわけでございますが、先ほど答弁したように、非常に意義はあることだというふうに思っておりますので、国において防災上の国際社会への貢献などの議論の中で、まずは検討していただきたいというふうに思いますし、その動向を見ながら仙台市の意向を確認し、対応を県としても検討してまいりたいというふうに思っております。趣旨は非常によく理解しております。



○議長(安藤俊威君) 十三番伊藤和博君。



◆十三番(伊藤和博君) 次に、地方創生の販路拡大の件でございますけれども、中小零細企業等にも配慮したいという御答弁でございました。また、復興ツーリズム等も地元の意向を確認してという答弁をいただきましたけれども、その地元の意向を聞く機会というのは、県としてはどういうふうなものを考えていらっしゃるのか、御所見をお伺いいたします。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長吉田祐幸君。



◎農林水産部長(吉田祐幸君) ふるさと名物商品販売事業でございますけれども、地域にある名物商品を県外の方に消費拡大させていただくという趣旨でございますので、地域にある名物商品の県外販売の意向をそれぞれ地方の事務所などを通しましてしっかりとお聞きし、プロモーションをし、販売していくような仕組みをつくってまいりたいと考えているところでございます。



○議長(安藤俊威君) 十三番伊藤和博君。



◆十三番(伊藤和博君) 地元の意向を十分に聞いていただきたいと思います。先ほど質問の中でも申し上げましたけれども、気仙沼の復興状況など、そういう水とか電力の使用状況を考えれば、七割程度の復興でしかございませんので、そういったものを踏まえて、現状、どういうところまで手厚く支援ができるのかどうかを県としても本当に丁寧に聞いていただきたいというふうに思います。

 また、次の質問になりますけれども、木質バイオマスの件でございます。先ほど私も質問の中で取り上げた台原の森林公園なんかは目に見えるところで、あそこは営林署の所管になると思いますけれども、そういった公共の自治体、また県とかで管理する森林公園でそういったものが残されているということは、地方公共団体が優先的に使うことがないというふうに目に映ってしまう。山積みになっていて、そこはある意味でいうと作業道路というか遊歩道も設置をされていて優先的に車も入れるようなとこですので、そういったところに残材として多くのエネルギーに変わるものが残されているということは、納税者側の市民の皆さんから見れば不自然なことだというふうに思いますので、特にそういったものについて有効活用することが、例えば公園内だけでも構わないと思うんですけれども、県が音頭をとって国や市町に働きかけるということはできるかどうか、もう一度答弁お願いしたいと思います。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長吉田祐幸君。



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 木質バイオマスでございますが、地域にある利用可能な資源を地域の中で有効活用していくということは、極めて重要な考え方だと思いますので、県としても、各地域の関係者の皆様と話し合いの場などに参加させていただきまして、調整の輪を広げていければよろしいかと考えておりますので、そのように考えて行動さしていただきたいと思っております。



○議長(安藤俊威君) 十三番伊藤和博君。



◆十三番(伊藤和博君) そういったところで、知事答弁、前お伺いしたときなんかは、気仙沼の小さな木質バイオマスの発電して熱を利用する施設が四月にフル稼働になるというふうに伺いましたけれども、仙台圏域にも率先して、まだそういった導入実績がないということでございますので、前向きにもう一度答弁をお願いをしたいと思います。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) こういったようなものは、仙台以外のところでやるものだけではなくて、仙台圏域におきましても当然考えていかなければならないというふうに思っておりますので、県としては積極的にかかわってまいりたいというふうに思います。



○議長(安藤俊威君) 三十八番小野隆君。

    〔三十八番 小野 隆君登壇〕



◆三十八番(小野隆君) おはようございます。ゆうべのテレビからけさの新聞を見ますと、にぎわされているのがラグビーの日本大会でございます。二〇一九年仙台で開催ということで今まで頑張ってきたんですけども、残念ながら、京都それから長崎、そして仙台外れてしまいました。非常に残念なんですけども、これまでスポーツ振興議連あるいは宮城県のラグビー協会の関係でその方に応援をしていた皆さんが数多くありましたので、非常に残念な思いをしてるんだろうなというふうに思っております。通告外でございますけども、知事に、感想なり思いをちょっと一言お願いしたいと思います。

 順次、質問をさしていただきます。

 さて、来週の三月十一日は四回目の、東日本大震災があった日、いわゆるみやぎ鎮魂の日がめぐってまいります。改めて、亡くなられた方、行方不明の方にも心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、大震災で被災されました皆様にお見舞いを申し上げます。

 沿岸部の復興も、やっとかさ上げへの工事も目に見えてまいりました。中心部のまちづくりとにぎわいを早くつくっていかなければなりません。本日は主に商工業の施策について、さまざまな角度から質問をさせていただきます。

 まず最初に、仮設商店街の問題と課題についてお伺いいたします。

 宮城県商工会連合会では、昨年の八月、仮設商店街実態調査を行い、その結果報告を出しました。その目的は、現在設置されている仮設商店街の現状を把握するとともに、本設に向けた問題・課題と県、国等に対する要望事項について、現場の生の声を把握し、今後の復興支援事業の一助とすることにしております。仮設商店街は、沿岸部商工会地区に九商工会地区十五カ所が設置されております。場所については各市町村の状況等により異なりますが、名取市の閖上さいかい市場は新興住宅地に立地し、東松島や亘理、山元町の商店街は仮設住宅と併設をされております。開設された時期は、早いところでは被災から七カ月後のその年の十月に東松島市に設置され、以後翌年三月までは九四%の施設がオープンしたものの、設置場所の確保に時間を要した市町村はオープンまでに一年近く要しました。設置場所の土地所有は、全体の七三・四%が市町村、宮城県で、残りは私有地になっています。また、建物設置者は中小企業基盤整備機構による仮設施設整備事業により建設されましたのが十四カ所、寄附により商工会所有が二カ所となっております。開設年月が平成二十三年十月より翌年平成二十四年の六月に施設をオープンしており、借用設置期間は三年から五年が多く、平成二十七年、二十八年が本設移転を迎えることとなります。仮設商店街ではそれぞれ問題・課題を抱えておりますが、共通する現場の声をまとめて何点か質問をさしていただきます。

 まず、先ほどの建物設置については、商工会が援助や寄附によりみずから建物等を所有している場合は、本設移転の際にはその撤去費用を自己負担しなければならない状況にあります。本設移転に伴い多額の資金が必要であり、加えて撤去費用の負担があるのでは、これからの経営に不安が大きくのしかかってまいります。撤去費用に伴う補助はできないものか、お伺いをいたします。

 仮設店舗は、オープン当初は話題性や被災地見学等の観光客も多く、にぎわいを見せていたものの、年々来客数が減少しているとともに、廃業や個店での本設移転等により空き店舗もふえ、商店街としての魅力も低下するなど厳しい状況にあります。それぞれ仮設商店街では、固定客化を図るためのソフト事業や定期的なイベント事業を展開するなど、地域に密着した商店街活動を実施して努力しているものの、集客イベント経費等での運営資金で苦慮しております。これまでのとおりの集客する事業に対する経費を継続的に支援すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 また、それに関連し、仮設商店街でのイベント企画や運営を担当する人員不足が生じている状況にあります。これまで緊急雇用創出事業等を活用してまいりました。今後も人的支援として緊急雇用創出事業が継続できないか、お伺いをいたします。

 これからの魅力ある商店街、共同店舗の再建に向けた新たな支援策についてお伺いいたします。

 周辺住民の減少、廃業や個店での使用店舗建設などの空き店舗増加により、不足する業種や集客の核となる店舗の入居は、被災事業者以外の一般商業者にも拡大していかなければなりません。共同店舗本設に向けても、設備に対する補助、低利融資などの支援策が必要かと思われますが、どのような施策を考えておられるか、お伺いいたします。

 また、商業機能を高めるために、町外からの中型店、中小企業販売店、創業希望者等の受け入れに対する支援についてはどのように考えておられますか、お伺いをいたします。

 次に、被災地域、市町村により、復興の進捗に格差はあるものの、かさ上げ工事や区画整理事業等で新しいまちづくり整備が始まり、被災事業者は、グループ補助金や津波補助金等を活用しながら新たな商店街を形成するなど、本格的に本設再建に向けスタートするところであります。一方で、グループ補助金のグループが構成できない被災事業者も多数残されております。

 そこで、グループ要件及び共同事業の運用要件の緩和についてお考えをお伺いいたします。

 確かに、宮城県が準備した県単独復旧補助金の商業機能回復支援事業があります。被災施設及び設備の復旧費として、被害程度全壊で補助率四五%、上限が二百七十万円、大規模半壊で補助率三五%、上限が二百十万円であります。使い勝手は大変よいと聞いておりますが、グループ補助金の対象にならない事業者も多く、本設では多額の資金が必要になることから、この補助金の大幅な増額と本設が完成するまでの継続についてお伺いをいたします。

 二重ローンの対策についてお伺いいたします。

 仮設店舗で頑張っている被災事業者の多くは、既存の震災前借入金、そして仮店舗施設の債務、住宅建設に伴う住宅ローンなど多くの負債を抱えながら、今度は本設の事業所再建で、二重ローンどころか三重ローンに陥る可能性もあります。どのような対策が講じられておりますか。また、被災商工業者の相談実績と減免成立の実績についてもお伺いいたします。

 大綱二点、風評被害対策についてお伺いいたします。

 福島原発事故に伴う風評被害による影響は、震災から丸四年を迎えようとしている現在においても、広く大きく各地域のあらゆる産業に打撃を与えております。沿岸部、内陸部を問わず、観光施設や宿泊施設では、いまだ震災前までは回復しておりません。農水産物やそれらの製品では、被災地産というだけで消費者から敬遠されているなど、深刻な状況に陥っております。特に観光については、昨年九月に発生した御嶽山の噴火による蔵王への観光客の減少、ことし春の北陸新幹線金沢までの開通、来年春の北海道函館までの開通など、本県観光へ影響も懸念されることから、来年度はどのような観光客誘致策を考えておられるのか、お伺いいたします。

 我が県は食材王国を標榜し、多くのおいしい食べ物があります。マグロ、すし、牛タン、フカヒレ、ずんだもち、ホヤ、カキ、そして閖上のアカガイ、亘理のイチゴやホッキガイなど、ポスターやパンフレットで宣伝に活用して食の魅力を打ち出せないものか、また、温泉と食材をつないだコースを何通りも設置して誘客を図るべきとの声も聞こえてまいります。食材による観光振興についていかがお考えか、お伺いをいたします。

 また、最近全国的に食べ物周遊列車、いわゆるグルメ列車が運行をし始めております。有名なシェフを乗せて本格的な専用の洋風レストランやその地方の有名な食材を食べながらの旅は、さぞかし楽しいことだと思います。JRとの検討などをしてみる価値はあろうかと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 観光地の現場では、風評被害の早期払拭のため、積極的な安全安心情報発信を図るとともに、現在実施している仙台・宮城観光キャンペーンを毎年継続し、観光客の誘致拡大と国内外へのPR活動を積極に行ってほしいとの要望がありますが、御所見をお伺いいたします。

 被災した食品加工業の中小企業、小規模事業者は、販路の回復は大変難しく、それぞれ販路拡大に向け努力はしているものの、四年が過ぎようとしている現時点でも、多くの事業者は震災前の売り上げに戻ってない状況にあります。このことから、更なる回復、拡大を図るため、被災事業者が需要を見据えた新たな商品、サービスの開発等による商品開発、販売力向上のための取り組みに一層の支援をすべきであり、首都圏等を中心とした販売会、商談会の開催による販路開拓活動の参加機会の拡大と助成制度の支援措置を講じるべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 次年度の当初予算にも首都圏県産品販売拠点機能強化費として、東京アンテナショップの機能強化のための改装と現場人員の増強も計画されておりますが、どのような方針で、そしてどのような点を強化されますか、お伺いをいたします。

 第三点目、外国人技能実習生拡大についてお伺いいたします。

 外国人技能実習制度は、一九九三年、外国人の労働者を実習生として日本に受け入れ、習得した技術を母国の経済発展に役立ててもらうため導入されました。昨年二〇一三年度末の実習生は十五万五千人で、ベトナム、中国からの受け入れが多いようです。そのうち岩手県での受け入れ数は、全業種で五百七人、水産加工を含む食品製造に携わる実習生は二百六十七人であり、宮城県が昨年八月時点での水産加工に働いている実習生の数は二百七十六人となっております。東日本大震災後、沿岸部の水産加工場で慢性化している人手不足の解消に向け、宮城、岩手県は、外国人技能実習生の受け入れ枠を拡大する構造改革特区を国に申請いたしました。本年度内の認定を目指し、特区活用で水産基幹産業の本格的な復興を図ることとしております。認定されれば、年間の受け入れ枠が一社当たり三人から六人に倍増されます。現在実習期間が三年なので、最大で十八人の受け入れが可能となります。該当事業所は従業員五十人以下で、過去に外国人実習生を三年間受け入れた実績のある事業者であることが対象となります。これまで特区は北海道と愛媛で活用実績があり、申請には、派遣国と受け入れる県の輸出入取引の実績が十億円以上であることが条件とされ、岩手県単独では要件を満たすことが難しいため、宮城県との共同申請になったと聞き及んでおります。岩手、宮城両県の水産加工業は震災後の津波で甚大な被害を受け、担い手の減少が加速して、人手不足で生産能力が上がらない、震災前の働き手が内陸に移転してしまったなど、地元雇用の限界を訴える声が多くなってきております。

 そこで、お伺いいたします。

 東日本大震災後、被災地沿岸部の労働力の中心だった女性労働力は、現在どのように推移してきているのか、お伺いいたします。

 被災沿岸部の公共職業安定所管内有効求人倍率は現在どのぐらいなのか。県平均と比べてどうなのか、お伺いをいたします。

 この外国人技能実習生については不正受け入れなど問題・課題が多く、なかなか成果が上がってこなかったのが現状であります。賃金や残業代の不払い、長時間労働、送り出す国の団体が実習生から高額の保証金を取り立てる、そして企業が実習生からパスポートを取り上げて自由を奪うケースなどが起きております。実習制度の見直しを進めてきた法務省と厚生労働省の有識者懇談会の報告書が先月三十日に公表されました。不正な実習生受け入れの罰則を設けるなどの内容になっているようですが、報告書の主な内容についてお伺いをいたします。

 これらを含め、宮城県として改革特区を活用して外国人技能実習制度を含め、被災沿岸部の雇用確保にどのように取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。

 また、ことし一月末に、厚生労働省は、介護分野の労働力確保を目指して、早ければ二〇一六年度中にも外国人技能実習制度の対象職種に介護労働を加える方針を決めました。国家的課題と言える介護労働力不足の窮地をこの外国人実習生頼みだけで乗り切れるのでしょうか。慢性的な介護労働力不足解消にはなるものの、日本語会話の不足、対人関係の仕事であり、途上国への技術移転を目的とする実習制度の趣旨からすれば、労働力確保に偏るのは拡大解釈となり、一方では異論を唱える強い意見もあります。この制度にとどまらず、きちんと育成して長期間働けるようにする仕組みや別制度の検討も必要ではないかと思われますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 二月三日、法務省は、日本で介護福祉士の国家資格を取得した外国人がそのまま日本の介護の現場で長期間働けるように、法整備をする方針を固めたと報道されました。政府は、今国会に提出する出入国管理難民認定法、入管難民法の改正案で、外国人が日本で働きながら暮らすための在留資格の一つに介護を新設し、介護福祉士も高度人材として認定することとしておりますが、この国の動きに当局はどうとらえ評価されておりますか、お伺いをいたします。

 大綱四点目、中小企業、小規模企業の振興策について。

 今年の一月二十九日、東北財務局が昨年十月からことし一月までの東北管内経済情勢報告をまとめ、発表いたしました。東北経済は一部に弱さが見られるが回復しつつあるとし、一昨年から四連続で判断を据え置きました。榎本直樹財務局長は、消費税増税の影響は解消しつつある、政府の経済対策や復興需要を背景に、本格的な景気回復につながることを期待したいと語っております。同じ時期に日本政策金融公庫仙台支店が発表した東北の企業動向調査によると、従業員二十人以上の中小企業の景況感を、業況判断指数DIは前期より八・二ポイント改善し、マイナス二・五ポイントだったと発表しております。日本政策金融公庫仙台支店では、反動減の影響が弱まりつつある中小企業に対し、小規模企業は厳しい局面が続くだろう、企業規模により生じる回復の格差に注目する必要があると説明をしております。国の経済対策アベノミクスは、金融緩和、財政出動、成長戦略を三本の矢として一体的に進めてまいりました。一部、輸出入関連業種、大手企業には浸透していると言われておりますが、地方都市、とりわけ地元の中小企業、小規模事業者、そして沿岸部の商工業者には三本の矢は届いていないのが実情であります。

 そこで、質問ですが、地域における中小企業、小規模企業は、多様な企業活動を行い、地域経済や雇用を支える担い手として、また、まちづくりや営々と受け継がれた伝統行事にも参画し、地域社会の持続的な形成及び維持にも寄与し、大きなそして重要な存在となっております。既に本県においては、富県宮城の推進を図り、県内中小企業、小規模企業者のみならず、地域産業の振興発展に努め、着実に成果があらわれておりますが、将来の地方都市の経済環境が抱える課題はさまざまであり、少子高齢化と人口減少、経済社会圏域の広域化、そして消費者需要の多様化に伴う企業間の競争の激化など、厳しい試練が待ち受けております。

 そこで、地域経済の持続的な発展と地域コミュニティーの形成、維持に対する中小企業、小規模企業の果たす役割をどのように評価され、位置づけられておりますか、お伺いをいたします。

 来年度はどのような中小企業、小規模企業を元気にする施策を盛り込まれたのか、お伺いをいたします。

 この綱の最後に、地域資源を活用した事業活動の促進についてお伺いいたします。例えば、県内で生産された農林水産物を活用した事業活動の促進を図るため、中小企業、小規模企業者による、地域資源を活用した商品の開発などの支援と、また地域が有する自然、景観、歴史、文化などの地域資源を活用した観光、地場産業等の振興に施策を講じるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 最後、大綱五点目、宮城県泉が岳自然の家、今後の活用策についてお伺いいたします。

 泉が岳自然の家は、宮城県のトップを切って昭和四十四年三月一日に開所が行われました。以来四十年間、野外活動や集団宿泊体験などを提供し、社会教育、生涯教育の場として、我が県の青少年の健全育成や生涯学習施策を一層充実される観点で重要な施設として活用されてまいりました。四十年間の利用者数は百十七万六千二百二十八人に上り、特に自然の家主催事業には人気が高く定員を大幅に超える応募者のため、やむを得ず抽せんで選抜ざるを得ない状況にもあったように聞いております。四十年の歴史を顧みますと、特筆すべきは、地元根白石愛林公益会、旧泉町、旧泉市の方々の青少年に寄せる厚い志によってこの青年の家の創設が実現されたことであります。本館建設用地三万三千百三平米、キャンプ場敷地三万三千五十八平米、専用スキー場、グラウンド敷地など、四回にわたり十二万五千九百十八平米、三万八千坪を寄贈、無償貸与され、現在まで継続されております。先祖の代々受け継がれてきた広大な土地を未来を担う青少年のために提供されてきた精神を今後も引き継いでいかなければなりません。

 平成十九年十二月一日、宮城県議会において、第百七十八号議案、自然の家条例の一部を改正する条例が可決され、泉が岳自然の家が廃止決定しました。その際に、附帯意見として、廃止後の建物、施設は可能な限り有効活用すべきであり、仙台市、関係NPO、民間団体等と積極的に協議を重ね、制度、手法を含め幅広く活用方法を検討することとして可決に至りました。

 そこで、閉所されてから七年が経過しており、今や山の上の廃屋となっております。使用しないのであれば、景観上も治安上も心配されておりますので、早急に解体すべきものと考えられますが、いかがかお考えでしょうか。

 解体後の利用計画については、別の施設としての利用又は雪の中を歩くノルディックスキーやクロスカントリースキーの周回コース、そして自然公園、キャンプ場などが考えられますが、利用計画について、これまでの検討されてきた経過をお伺いいたします。

 土地利用の計画上、無償貸与の場合、その利用が終了したときは地権者に返却することの契約上の条項となっているのか、お伺いをいたします。

 以上、一般質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 小野隆議員の一般質問にお答えをいたします。

 まず初めに、ラグビーワールドカップ二〇一九の開催都市決定についての所感でございます。

 残念ながら、昨日アイルランドのダブリンで行われましたワールドカップの理事会において十二の都市が決定をいたしましたが、その中に仙台市が入っておりませんでした。仙台市、また宮城県ラグビー協会関係者の皆様のこれまでの御労苦に心より感謝を申し上げます。正直を申し上げて非常に残念な気持ちでございますが、東北では同じ被災地であります岩手県の釜石市が選ばれたということでございます。釜石の市民の皆様の喜んだ姿が映像に流れまして、あの姿を見てぜひ応援をしてあげたいなという思いでございます。決定した以上は、釜石市が成功するように宮城県としても応援をしてまいりたいというふうに思っております。

 それでは、お答えをいたします。大綱五点でございました。

 まず、大綱二点目、風評被害対策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、来年度の観光客誘致についてのお尋ねにお答えをいたします。

 観光分野での地域間競争が激しくなる中で、危機感を持って県外からの誘客に取り組んでいく必要があると考えております。来年度、県では新たに首都圏のマスコミを活用して観光情報の発信に取り組むほか、中部以西からの誘客を図るため、航空会社と連携した観光キャンペーンを実施いたします。また、これらの取り組みとの相乗効果を高めるため、国の交付金を活用した割引旅行券を発行して我が県への旅行を促すなど、しっかりと観光客の誘致に取り組んでまいります。

 次に、風評払拭と観光キャンペーンの継続についての御質問にお答えをいたします。

 風評の払拭については、県のホームページで正確な情報発信を行うほか、海外に向けた多言語の各種パンフレットの製作や外国人の生の声を収録したPR映像を活用するなど、引き続き粘り強く取り組んでまいります。また、観光キャンペーンについては、平成二十四年度から本年度まで春の観光キャンペーンを実施したことにより、各地域での観光に取り組む体制整備や観光客数の回復に一定の効果があったものと認識をしております。来年度につきましては夏の時期に移行して実施する予定であり、今後も継続して観光キャンペーンに取り組んでまいります。

 次に、大綱三点目、外国人技能実習生拡大についての御質問のうち、被災沿岸部の人材確保についてのお尋ねにお答えをいたします。

 被災沿岸部では人手不足が継続していることから、石巻、気仙沼に設置したサポートセンターに新たにキャリアカウンセラーを常駐配置して、求職者の希望や適性等を踏まえながら、人手不足業種へ誘導するなど人材確保に努めてまいります。これに加え、特に人手不足が深刻である水産加工業への対応として、構造改革特区の活用により、外国人技能実習生の受け入れ枠を拡大し、人材育成を行いながら担い手を確保したいと考えております。あわせて、受け入れに必要な寄宿舎の整備等に対する支援や、通勤が困難な従業員への対応として、事業所等が行う送迎に対する支援を新たに行うこととしております。

 次に、大綱四点目、中小企業、小規模企業振興策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、中小企業、小規模企業が地域に果たす役割に対する評価と来年度の施策についてのお尋ねにお答えをいたします。

 中小・小規模企業は、地域の経済、雇用、コミュニティーの担い手として重要な役割を果たしていると評価をしております。このため、県では、中小企業の振興を重要な政策の一つとして位置づけ、被災事業者の一日も早い復旧・復興を支援するとともに、厳しい環境変化に直面する中小企業の経営安定化や競争力強化、商店街の活性化などに対しましてきめ細かな支援を行ってきたところであります。来年度においては、市町村や商工関係団体との密接な連携のもと、首都圏等における県産品の販路開拓や医療機器産業等の新分野への参入支援、地域商店街の再生支援を初め、中小企業政策に総合的に取り組んでまいります。

 次に、地域資源を活用した地場産業等の振興策についての御質問にお答えをいたします。

 中小企業が我が県の強みである豊かな地域資源を活用していくことは重要であり、県では、これまで特色ある食材や観光資源などの地域資源を活用した農商工連携、六次産業化の推進や観光客の誘客促進などに取り組んでまいりました。このようなことから、今後とも新商品の開発、創業、新事業の創出、取引拡大、人材育成に対する支援など、地域資源活用事業に取り組む中小企業等を積極的に支援することで、地域産業及び中小企業の振興を図ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱三点目、外国人技能実習生拡大についての御質問のうち、介護分野の外国人労働者を育成し、長期間働ける仕組みや別制度の検討をすべきとのお尋ねにお答えいたします。

 外国人介護人材については、言語、文化、生活習慣の違いといった問題などがありますが、まずは日本語を十分に習得した上で、他の職員、サービス利用者やその家族との十分なコミュニケーションが図れれば大きな戦力となることが期待されています。現在検討されている外国人技能実習制度は、帰国後に介護の技能を伝えることを目的としたものであり、働く期間が限られるためサービスの低下や利用者の不安を招かないよう、技能実習生をサポートするなど受け入れ体制を整える必要があると考えております。また、外国人が日本で長く働くことができる制度には、EPAによる介護福祉士候補者の受け入れ制度がありますが、十分に活用されていない状況にあることから、国において更なる活用に向けて制度の見直しが必要であると考えております。加えて、外国人留学生が介護福祉士の資格を取得した場合の在留資格の付与についても、日本で長く働けるようにするための制度の一つとして検討されているものと認識しております。

 次に、介護福祉士の国家資格を取得した外国人が国内の介護現場で長期間働けるよう法整備する国の方針についての御質問にお答えいたします。

 国の外国人介護人材受け入れのあり方に関する検討会の中間報告では、在留資格の対象となる者の範囲について、介護福祉士の国家資格取得を目的として日本の養成施設に留学し、資格を取得した者が適当であることが示されております。資格取得に加えて、介護現場では日本語で他の職員や利用者等と十分にコミュニケーションをとることが重要であり、日本の養成施設の留学生として数年間、生活や学習を行うことから、日本語でのコミュニケーション能力も一定程度見込まれ、介護現場での活躍も期待できるものと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱一点目、仮設商店街の問題と課題についての御質問のうち、仮設店舗の撤去費用についてのお尋ねにお答えいたします。

 商工会が所有する仮設店舗二カ所のうち一カ所は、昨年三月に女川町に移譲されており、現在は牡鹿稲井商工会所有の牡鹿のれん街一カ所となっております。この仮設店舗は、恒久的施設として石巻市に移譲する方向で現在協議が進められていると伺っておりますので、商工会の撤去費用負担は生じないものと考えております。

 次に、イベント経費等の運営資金に対する支援についての御質問にお答えいたします。

 仮設商店街が開催するイベント等は、被災地におけるにぎわいづくりに貢献するものであり、これまで国や県では、補助事業により支援を行ってきているところです。県といたしましては、商店街にぎわい創出支援事業等により、今後ともイベント等に対する支援を継続してまいります。

 次に、緊急雇用創出事業の継続についての御質問にお答えいたします。

 県では、これまで緊急雇用創出事業を活用したがんばる商店街復興支援事業により、仮設商店街が行うイベント事業等に対して人的支援を行ってきたところですが、震災の風化等で来客数が減少しつつあることや、沿岸部でのまちづくりが長期化していることから、今後とも、仮設商店街のにぎわいづくりに向けて必要な支援を継続してまいります。

 次に、共同店舗等に被災者以外の事業者や域外からの店舗等を受け入れる際の支援についての御質問にお答えいたします。

 被災していない事業者が共同店舗に入居する場合でも、国の商業施設等復興整備事業を活用することにより、一定の要件のもと、施設等の整備に対する補助を受けることが可能となっており、県においても、制度活用の前提となる店舗整備計画策定等に対して支援を行っております。また、創業に対する融資や補助のほか、復興特区制度を活用している市町では税の軽減措置が講じられております。

 次に、グループ補助金のグループの組成や共同事業等の要件緩和についての御質問にお答えいたします。

 グループの組成につきましては、小規模なグループであっても既存グループとの連携や一体化により事業効果が認められる場合には、補助対象としているところです。また、共同事業についても、グループの構成等に応じて効果的な内容となるよう、必要に応じて助言を行っているところです。今後とも、事業者からの相談にきめ細かく対応し、一者でも多くの事業者が制度を活用できるよう引き続き支援してまいります。

 次に、県単独の復旧補助金についての御質問にお答えいたします。

 被災市町においては依然として仮設店舗で営業している事業者も数多く存在し、今後復興まちづくりの進展に伴い、本設復旧することが見込まれることから、県単独補助金については引き続き十分な予算を確保してまいります。しかしながら、補助額の増額につきましては、既に補助金を受けている事業者との均衡を図る観点から難しいと考えております。

 次に、二重ローン問題についての御質問にお答えいたします。

 二重ローン問題については、相談窓口である宮城県産業復興相談センターを通じて、宮城産業復興機構や東日本大震災事業者再生支援機構による支援を行っております。これまでの累計実績としては、ことし一月末時点で相談件数は産業復興相談センターが千二百六十六件、東日本大震災事業者再生支援機構が九百六十件、債権買い取りなどの支援件数は、産業復興機構が百二十五件、東日本大震災事業者再生支援機構が二百六十四件となっております。また、震災前の個人の住宅ローンについては、個人債務者の私的整理に関するガイドラインによる債務免除が行われております。

 次に、大綱二点目、風評被害対策についての御質問のうち、食材による観光振興についてのお尋ねにお答えいたします。

 食と温泉は誘客効果が高い観光資源であり、県では、これまでも観光ガイドブックでの特集ページやホームページにおける観光と食の魅力の発信のほか、旅行会社においても、県の観光キャンペーンに合わせて、例えば海鮮料理と温泉を楽しむツアーが実施されるなど、情報発信と誘客に努めてまいりました。今後とも、我が県の食と温泉の魅力を活用して観光振興を図ってまいります。

 次に、食べ物周遊列車についての御質問にお答えいたします。

 JR八戸線で運行され、東北の食材を使用したメニューが楽しめる東北エモーションが予約でほぼ満席になるなど、食べ物と列車を組み合わせた旅は、旅行者にとって非常に魅力的なものであると認識しております。県といたしましては、こうした食べ物周遊列車について、JR等鉄道会社に対し観光キャンペーンなどの時期に合わせた運行を働きかけてまいります。

 次に、大綱三点目、外国人技能実習生拡大についての御質問のうち、被災沿岸部の女性労働力の推移と有効求人倍率についてのお尋ねにお答えいたします。

 雇用保険被保険者数により女性労働者数の推移を見ると、震災直後にハローワーク石巻管内で約三割、気仙沼管内で約五割減少しました。その後石巻では、昨年六月に震災前の水準まで回復したものの、気仙沼では、ことし一月時点でも約一割下回っている状況です。特に水産加工業を含む食料品製造業では、震災前に比べて、石巻で約三割、気仙沼で約四割下回っております。また、ことし一月時点における有効求人倍率は、石巻管内で一・九七倍、気仙沼管内で一・八四倍となっており、県平均の一・四三倍と比較し、いずれも大幅に高い水準となっております。

 次に、国の有識者懇談会の報告書についての御質問にお答えいたします。

 今回公表された報告書では、技能等の習得、移転による国際貢献という外国人技能実習制度の趣旨に沿って管理監督体制の強化を前提に制度を拡充することが基本的な考え方としてまとめられております。具体的には、実習の各段階での技能評価や帰国後のフォローアップ、不適正な団体に対する罰則や名称の公表などに加え、優良な受け入れ機関等に対する受け入れ人数枠の拡大や実習期間の延長などが提言されております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱二点目、風評被害対策についての御質問のうち、首都圏等を中心とした販路の回復、拡大についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、食産業「再生期」スタートダッシュプロジェクト事業などにより、商品開発に関する専門家の派遣や補助を初め、展示商談会や販売会への出展支援、首都圏からのバイヤーを招聘した商談会の開催など、商品開発から商談、販売まで一貫した支援に取り組んでいるところであります。来年度は、食産業ステージアッププロジェクト事業としてこれまでの取り組みを強化することとし、専門家を派遣する企業数を拡大するとともに、新しい取り組みとして首都圏バイヤーを対象とした試食商談会や、バイヤーニーズに対応するカタログを活用した商談会を開催するなど、より積極的に販路回復、拡大に取り組んでまいります。

 次に、東京アンテナショップの機能強化についての御質問にお答えいたします。

 県では、東京アンテナショップ宮城ふるさとプラザを県産品販売や情報発信の拠点として運営しておりますが、震災からの復興に向けて、大消費地である首都圏における販売機能と販路開拓機能の更なる強化が必要であることから、オープン十年目を契機として、店舗のリニューアルとスタッフの増強を行うこととしております。リニューアルの主な内容としましては、二つのフロアにまたがっていた物販部門を一階に集約し、飲食部門を二階へ移設することとしております。これにより効率的な売り場展開等が可能となることから、県産品と地酒を組み合わせた販売や取扱商品の増加などを通じ、入店客数と売り上げの向上を図ってまいります。更に、県産品の企業間マッチングを行う営業専任スタッフを一名から二名に増員するなど、これまで以上に販売促進、販路開拓に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱五点目、泉が岳自然の家、今後の活用策についての御質問のうち、施設の解体についてのお尋ねにお答えいたします。

 旧泉が岳自然の家については、現在本館や体育館等の機械警備を行っており、防犯上の対策をとっているところであります。県としては、本館や体育館について、これまで二度にわたり貸付先の公募を行いましたが、応募者はなく、今後も借用申し込みは期待できないものと考えております。一方、グラウンドについては、これまで仙台市や泉ヶ岳アウトドアスポーツ実行委員会に貸し付けを行うとともに、キャンプ場については、管理棟などの附帯施設とあわせ地元の野外活動団体に貸し付けを行っており、子供たちを中心としたキャンプなどの自然体験学習に利用されております。県教育委員会としましては、このような状況を踏まえ、御指摘のような課題もあることから、建物施設の解体について、キャンプ場等を貸し付けている野外活動団体などの意向も伺いながら、来年度中を目途にその方針を決定してまいりたいと考えております。

 次に、解体後の利用計画についての御質問にお答えいたします。

 県教育委員会では、これまで旧泉が岳自然の家を解体せずに利活用することを前提に、貸付先の公募等を行ってきたところであります。また、仙台市に対しても、旧泉が岳自然の家の建物及びグラウンドの利活用について打診しましたが、仙台市からは、活用しない旨の回答をいただいたところであります。今後建物の取り扱いに関する検討とあわせて、建物を解体した場合の利活用策についても、関係部局等と調整しながら検討してまいります。

 次に、土地の利用が終了したときの契約上の取り扱いについての御質問にお答えいたします。

 旧泉が岳自然の家の敷地のうち、キャンプ場用地及び同用地に附帯する水道施設用地については、県が一般社団法人根白石愛林公益会から無償で借用し、地元の野外活動団体に貸し付けを行っているところであります。同法人との間で締結している土地使用貸借契約書の中では、契約が期間満了等により終了したときは、直ちに同土地の使用を終了して原状回復を行い、同法人に返還するものと定められておりますが、今後、仮にそのような状況が見込まれる場合は、改めて契約者間で協議してまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 三十八番小野隆君。



◆三十八番(小野隆君) 御答弁ありがとうございました。

 先日、閖上のさいかい市場にお伺いをしてまいりました。会長さんともお会いしまして、今の問題点とかいろいろ話をしてまいりました。非常に大変だなというふうな思いで帰ってきたんです。三周年イベントも先週やられて、大分人も集まったということなんですけども、震災の後、三十一社ですか、閖上の方々であそこに美田園七丁目にさいかい市場を建ててこられたと。一緒に閖上に戻ろうということで帰ってきたんですけども、結局はこういう状況になると。町自治体が千五百名の区画整理ですか、世帯数にすれば千世帯ぐらいですから、町内会よりもちょっと大きいぐらいの感じですから。それではどうしても採算が合わないということなので、そこにも行けない。それから、美田園は私有地なんで、そこを買い取るという力もなかなかないということなんで、とにかくその話については余り話が出てこないと、皆さんからですね、どうしようかという。それで非常に困っているんだということで、この前、今五年の契約ですから、三年終わって二年目、その後三年の延長を今お願いしてるんだというようなことなんです。ですから、このままずるずるいくと、いつまでも決まんないという形になるんで、できればコンサル、商業コンサルでも入れて、いろんな各三十一の方々それぞれに問題もありますし、課題も抱えているんで、何とかそのさばきをしてもらいたいなというのが感想でございました。とにかく組合員が高齢者になりまして、後継ぎがいないということでございますんで、金も借りられない。それから資金的にも余裕がないというようなことで、非常に困ってる人が多いものですから、そういう手だてができないものかどうか、最後に聞いて、質問を終わりたいと思います。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 私のところにも、閖上に限らずそのような声は届いております。基本的にはそれぞれの市や町がその窓口ということになりまして、その上で市町を通じて相談がございましたら、県としても真摯に対応いたしますが、県が前面に出ていって、これをいろいろ調整し、いろんな支援をしていくというのは、やはり市町村の頭越しということになりますので。まずは今の例で申し上げますと、名取市さんとよく御相談をしていただきまして、名取市さんの方から相談がありましたならば、県としてもできるだけのことはお手伝いをしたいというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 暫時休憩いたします。

    午後零時休憩

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    午後一時再開



○副議長(渥美巖君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。三番三浦一敏君。

    〔三番 三浦一敏君登壇〕



◆三番(三浦一敏君) 日本共産党県議団を代表し、一般質問を行います。

 安倍首相の第三次政権発足後、初の施政方針演説が行われた二月十二日は、県議会大震災復旧・復興対策調査特別委員会の一員として、宮城県関係国会議員への陳情、意見交換に参加していました。自民党与党議員からも次々と、首相演説で東日本大震災の被災地に触れた時間が最後のわずかであることの不満が出ました。復興がこんなにもおくれ、多くの被災者が仮設住宅等で苦しんでいることへの言及はなく、昨年末、日本を飛び立ち、宇宙での挑戦を続けているはやぶさ2の技術が福島で生まれたことを殊さらに強調し、集中復興期間の延長の言葉もありませんでした。戦後以来の大改革、これが安倍総理の演説キーワードなのです。多くの農業関係者の反対を力で抑え込む農政改革の強行や、原発再稼働、アベノミクスの推進、消費税の増税、社会保障や労働法制の改革、沖縄での米軍新基地建設、憲法問題では解釈改憲と明文改憲の両面で憲法九条を壊していく、いわば大暴走とも言える宣言であります。アベノミクスの考え方は、大企業がもうかれば、そのうち庶民に回ってくるというトリクルダウンです。これは完全に破綻し、アベノミクスがもたらしたのは、景気悪化と格差の拡大だけでありました。

 世界的にベストセラーとなっているトマ・ピケティ著、「21世紀の資本」も、富裕層がより豊かになることによって、その富が滴り落ちるよう全体に行き渡るというトリクルダウンは、結局はそうはならなかったと批判しています。そして、格差をなくすためには、富裕層により重い負担を課すべく累進的な税金をかけるよう提案しています。世界各国の膨大なデータを分析したピケティ氏は、資本主義を解明したマルクスの「資本論」とも不思議な共通点があるのです。知事の施政方針でも、アベノミクスの恩恵は、大企業での実感と中小企業や地方経済では大きな差になっていることを述べていますが、アベノミクスのトリクルダウン論についてどう考えているのか、伺います。

 また、最近の読売の世論調査でも、安倍政権の景気回復を実感していないという答えが七九%にもなっていますが、知事の認識を伺います。

 今国会の最大の焦点となる集団的自衛権行使容認の閣議決定については、自民党重鎮の山崎拓氏や古賀誠氏からも公然と批判が出されています。また、農協改革やTPP推進の西川農水大臣が政治と金で辞任に追い込まれました。西川氏は、私が幾ら説明してもわからない人はわからないと開き直っています。他の閣僚まで疑惑が次々広がりを見せ、改革すべきは安倍内閣そのものと言うべきです。

 知事は、農協改革についてどのような見解を持っているのか、お答えください。

 更に、税務専門誌、「納税通信」二月二日号が、政党はやめるにやめられない麻薬と化した政党助成金をいつまで続けるのかと痛烈に批判しています。支持もしていない政党に国民の税金を勝手に流し込む、憲法違反の政党助成金については直ちに廃止すべきと考えますが、知事の所見を伺います。

 次に、地方創生をめぐる諸問題、特に、平成の広域合併の総括と道州制についてであります。

 そこで、まずは平成の大合併を検証し、広く大きくなった地方自治体が一体どうなったのかをよく分析することが必要かと思います。平成の大合併で、平成十一年、全国に三千二百三十二あった市町村数は、平成二十二年三月三十一日時点で一千七百二十七に減少しました。全国的には十五年目となりますが、私の石巻地方一市六町は、平成十七年に合併してちょうど十年目に当たります。振り返ってみますと、平成の大合併の議論の一つは財政問題で、合併しない自治体は成り立たないという攻撃が国や県によって執拗に行われました。地方交付税をどんどん削減することにより、これでは将来とてもやっていけないと、小さな自治体を合併へと強力に誘導していったのです。石巻は事実上の吸収合併でした。合併すればサービスは高く負担は低くが合い言葉でしたが、そうはなりませんでした。むしろ合併の圧力に屈せず自立の道を選択した小さな自治体の方が、住民本位の行政運営をやっているのであります。

 東日本大震災は、宮城県の市町村合併から六年目に発災しました。石巻でも行政改革の名で何もかも合理化され、旧町ごとの支所の職員がどんどん減り、機能も低下する中で、大震災に見舞われました。私は、周辺部で復興が一番おくれている雄勝や牡鹿に時々足を運んでいます。漁港などの復旧、整備が進み、養殖漁業の一つ一つの浜は元気を取り戻しつつありますが、そのまちの中心となるべき元役場のあったところは、いまだ盛り土さえ進まず、そのままになっていることです。やっと新年度から動き出すところです。雄勝の復興グループは、地域振興課は十五人の職員のうち、たった四、五人で、まちづくり計画の土地買収や住民との調整をすべてこなしているのです。牡鹿も同じような人員配置の中で必死に頑張っているのが実態です。五百五十五平方キロメートルと非常に広くなった石巻の中心部と周辺部の復興は大きな格差になっています。一方、合併しなかった女川町は、あれだけの壊滅的被害を受けながらも、幾つかの課題はあるものの、今急ピッチで復興が進んでいます。また、二町が一緒になった東松島市などは、復興のトップランナーとして注目されています。三・一一を経験し、この壮大な平成合併は、復興の大きなブレーキになっている。雄勝や牡鹿、そして北上の現実を見るとき、広域合併は失敗だったと言わざるを得ない。それが私の実感であります。

 全国の町村会の調査によれば、平成合併の熱気はとっくに冷め、現在の町村の単位でやっていく雰囲気になっています。県単位の枠をなくし、東北道州にして、基礎自治体は人口三十万人ぐらいにすることになれば、石巻、女川、東松島、登米市が全部合併するという規模です。まさに道州制になれば、地方自治体は一層形骸化することは明らかです。

 新年度の施政方針に言及されていませんが、知事は、それでも大阪の橋下市長とともに、道州制を推進するつもりなのか、はっきりお答えください。

 結局のところ、安倍政権が掲げる地方創生は、地方の人口減少や東京一極集中の歯どめを掲げるものの、従来の看板のつけかえだけで何ら新鮮味もないことは明らかだと思うのですが、知事はどう受けとめているのでしょうか。

 ところで、地域の治安のかなめである駐在所や交番についてであります。

 大震災の津波で鮎川の牡鹿駐在所は流され、牡鹿総合支所三階の一部を活用し、仮設駐在所が設置されています。住民や区長会議でも、駐在所の再建を望む声が多く出されています。総合支所や石巻市からも、主要地方道石巻鮎川線沿いの牡鹿中学校前の防集団地への移転新築が強く要望されておりますが、警察本部長に伺いますが、ぜひとも早期の再建を願うものですが、いかがでしょうか。

 また、桃浦駐在所や渡波交番の再建、そして、六人の警察官が配置され東部地域を管轄する湊交番も被災し、遠く離れた開成臨時交番を拠点に湊地区を巡回している状況であります。PTAなどからも早期の再建を望む声が出ておりますが、その辺の見通しについてもあわせて伺います。

 次に、四年目を迎える仮設住宅と復興住宅をめぐる諸問題についてであります。

 まずは、老朽化の仮設住宅の総点検と被災者の健康調査についてでございます。

 現在も石巻市では百三十三カ所の応急仮設住宅に五千八百八十七世帯、一万二千七百四十五人が入居し、民間賃貸住宅も含めれば、九千九百十二世帯、二万三千百二十四人が今の不自由な居住環境で我慢している状況です。国立医薬品食品衛生研究所を中心に、仮設住宅内のカビ汚染実態調査が行われました。二〇一二年から一三年、一四年と、系統的に開成、南境、大森、城内仮設団地などで、数百人規模の集団健診やカビによる健康被害調査などが行われた結果、ぜんそくの有症率と有病率が四人に一人の割合で症状が出ているというものです。この半数は仮設住宅入居後に発症しており、住宅環境が深く関係しているとの報告です。この結果は近く学会でも報告されるようでありますが、住民の健康実態調査を市町と協議し、県全体で対応すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 開成団地に住む樋口さんの話によれば、ぜんそくがひどく、顔がどす黒くはれる状態でしたが、二年前に開成診療所の紹介で相模原病院まで行って再検査をしたところ、カビ発生によるアレルギー性気管支炎とわかり、治療して、今は健康を取り戻しつつあります。建築基準法は、応急仮設建築の使用期限が最長二年三カ月と定めており、これから更に四年、五年と入居することを考えるとき、まさに異常な住環境です。憲法が保障する生存権が長期にわたり侵害されているのです。仮設で絶対死にたくない。これが実感です。立地した地盤や建てたメーカー、換気の仕方などで、仮設住宅の状況はさまざまですが、県が発注したわけですから、室内も含め責任を持って総点検を行い、全面的な改善をすべきと思うがどうか。また、残された仮設住宅と移転した災害公営住宅の被災者の心のケア、コミュニティーをどうサポートしていくのか、両面をにらんだ対応についても伺います。

 一方、復興住宅でございますが、石巻では災害公営住宅は、全部で四千戸が四千五百戸に修正されました。最近、災害公営住宅が当たっても、家賃が七万から八万と高い世帯では自立再建に切りかえ、入居を断っているケース、それから、当たっても、補欠十人目の方に該当者が出る現象も起きています。ですから、いかに自立再建を促していくか、石巻では、新年度から独自の支援を更に拡充します。高層の災害公営住宅の一戸平均二千五百万から三千万円の建築費を考えるとき、自立再建支援金をせめて五百万にすることは最小限の要望であります。去る二月十二日、東北六県の生活協同組合が五十七万人分の国会請願署名を提出し、生活再建支援金最大五百万円の引き上げを求めました。被災者の住宅再建が県政の最重要課題とすれば、再三要望しているように、県独自の住宅支援金を何らかの形で実現するよう改めて強く求めるものですが、お答えください。

 次に、女川原発再稼働など、原発をめぐる諸問題についてでございます。

 発生から四年となる福島原発事故。今も収束の見通しは立たず、またも汚染水が外洋に流出していたことを一年間隠ぺいする事態となっていました。首相は、原発ゼロというわけにはいかない、地元の理解を得ながら再稼働を進めると明言し、国民多数の反対の声に背を向けています。

 そうした中で、再稼働を目指す女川原発、被災した唯一の原発でありますが、二号機の設備点検で記録の不備が四千百八十八件もあったことが明らかになり、更に、一号機や三号機でも同じ不備がありました。保安規定を守り、機器の安全性の記録をきちんと残すことは当たり前で、とんでもないことです。東京電力福島第一原発事故の国会事故調の協力調査員を務めたサイエンスライター、添田孝史さんが、著書の中で、実態を知るにつれ、彼らに原発の運転を任せるのはとても怖いと書いています。震災後も変わらない東北電力の安全軽視の姿勢について、知事の見解を伺います。

 また、原発は、長年、トイレなきマンションと批判され、原発から出る高レベル放射能廃棄物、いわゆる核のごみの最終処分方法が決まっていません。日本学術会議も、現状では最終処分地の選定は困難とし、電力会社による核のごみ対策を再稼働の条件とするよう政府に近く提言するとされています。放射能レベルが十分下がるのには数万年もかかる核のごみを、知事は再稼働判断に加えるのかどうかもあわせて伺います。

 第二に、新しい避難計画・ガイドラインの策定についてであります。

 女川原発の半径三十キロ圏内の七市町が進める事故時の避難計画ですが、最大二十一万人の住民をどうやってUPZ圏外に避難してもらうかということです。市民十五万人を避難させる石巻市は、二月十日に、避難先の二十七市町村との意見交換を自治会館で持ちました。必要な避難所は六百から七百カ所、受け入れ先の自治体からもさまざまな懸念が出されました。最大級の震災のときに、他の自治体の市民を受け入れることができるのか。食料や駐車場はどうするのか。登米市のように、一万人の圏外への避難と石巻市、南三陸町からの一万三千人の受け入れなど大きな矛盾もあります。石巻市の担当者も、避難計画の策定は年度内はとても厳しいと言ってますが、県当局の認識もそれでいいのかどうか。また、季節ごとの風向きや気象状況、昼夜の関係など瞬時の判断に、想定した避難計画は対応できるのかどうか。大型バスの確保と運転手、自家用車の規制と渋滞問題、要介護者や障害者など交通弱者対策を一体のどのように考えているのかも伺います。

 一月二十七日、二十六年度原子力防災訓練が実施され、登米体育館で見学させていただきました。バスで訓練に参加し、避難してきた方は百五十名前後ではないでしょうか。これは訓練ですから、実際には一万数千人が押しかける。一体どういうことになるのでしょう。避難住民のスクリーニングや検査、簡易除染、医療活動にどれだけの時間がかかるのか。内部被曝の可能性があると判断された住民を対象に、移動式ホールボディーカウンターの測定等々でございます。この三十キロ圏外の退域検査ポイントが放射能汚染のおそれがある場合はどうするのかもお答えください。

 去る二月五日、党県議団は、京都府の原発事故計画の策定状況を視察してきました。これによれば、東日本大震災後、原子力防災について、高浜、大飯原発のPAZ、UPZに位置する暫定計画をつくり、SPEEDIの一年間の気象データの十六方位で一番風が強いケースを想定し、避難方向を西南二方面を考えて避難訓練を続けてきたそうです。宮城の場合、風向き、どの方向を想定しているのか、伺います。

 また、これまで党県議団も重視してきた安定沃素剤配布予算がやっと計上されたことは評価しますが、なぜことしになってからなのか、伺います。

 最後に、UPZ圏五市町の首長会議が二月二十日開催されましたが、新聞報道によれば、安全協定等に合意したが、それは原発再稼働容認を意味しないこと、美里町長は、覚書の内容は事前了解に準ずると受けとめると述べていますが、県の認識もそのように受け取ってよろしいのかどうか、お答えください。

 三月十四日から十八日に仙台市で行われる国連世界防災会議のスタディーツアー、被災地公式視察の企画の一つでありますが、参加者を女川原発に案内する計画が発表されています。案内は東北電力がするものの、企画は何と県の経済商工観光部であり、しかも名称が、千年に一度の町づくり、歴史に学んだ女川原発の安全対策と、天まで持ち上げるものであり、あきれて物が言えません。これは直ちに中止すべきではありませんか。

 以上で、壇上での質問といたします。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 三浦一敏議員の一般質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、被災地を忘れ、更に暴走する安倍政権についての御質問にお答えいたします。

 初めに、アベノミクスのトリクルダウン論についてのお尋ねにお答えをいたします。

 アベノミクスは、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢により、デフレからの脱却と富の拡大を目指すものであり、その効果は全国的な倒産件数の減少などにあらわれてきているものと認識をしております。安倍総理は、今国会において、トリクルダウンを期待している政策を行っているわけではないと明確に否定し、給与が上がる状況をつくり、地方の経済力の底上げも行うことがみずからの政策であると明言をしております。今後、安倍政権の賃上げに向けた活動や地方創生を実現する取り組みにより、我が県の経済や中小企業にもその効果が波及し、県民一人一人が幸福を実感し、安心して暮らせるようになることを強く期待をしております。

 次に、景気回復を実感していない方々が多いという世論調査結果についての御質問にお答えをいたします。

 今年度の実質経済成長率は消費税増税の影響でマイナスとなる見込みであるものの、企業収益や雇用賃金が改善する中、緩やかな景気回復基調が続いており、来年度にはプラスに転じるものと見込まれております。一方、最近の世論調査においては、景気回復の実感がないという回答が依然として多く、私も、中小企業、特に沿岸部の被災した企業には景気回復の恩恵は十分届いていないものと感じております。したがいまして、国におきましては、震災復興や地方創生にしっかりと取り組むとともに、各種経済対策の着実な実施を通じまして、更なる雇用の改善や物価上昇を上回る賃上げなどにより、経済の好循環が全国津々浦々にまで行き渡り、すべての県民が景気回復を実感できるよう引き続き万全の対策を講じていただきたいと考えております。

 次に、農協改革についての御質問にお答えいたします。

 先月、政府・与党により農協改革に係る法制度等の骨格が示されましたが、これは、平成二十五年十二月に策定した農林水産業・地域の活力創造プランに基づく強い農林水産業を実現するためのものであると認識をしております。この改革が単なる農協組織の改革に終わることなく、農業者の所得向上、後継者の育成を果たすなど、更に農業者のための農業協同組合となることが重要であると考えております。私としては、農協法の改正にとどまらず、農協が地域の特性を生かした農業・農村振興などを通じて、その機能を十分に果たしていくため、事業、組織の自己改革がより一層推進されるよう、支援をしてまいります。農協は、我が県の農業振興に推進していく上で重要なパートナーであり、地域農業のリーダー役として今後ともその力を発揮しいただくことを期待をしております。

 次に、政党助成金の廃止についての御質問にお答えをいたします。

 政党助成制度は、議会制民主主義における政党の機能の重要性にかんがみ、国が政党に対し助成を行うことにより、政党の政治活動の健全な発達を促進するとともに、民主政治の健全な発展に寄与することを目的に、平成七年から施行された制度であります。政党助成金の廃止の是非につきましては、国会において審議されるべきものと考えております。

 次に、大綱二点目、広域合併の総括と道州制についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、道州制の推進についてのお尋ねにお答えをいたします。

 私は、人口減少等の社会問題やグローバル化の進展などに適切に対応するためには、新しい国のかたちである地方分権型の道州制の導入がぜひとも必要であると考え活動してまいりました。地方分権型の道州制においては、国の内政に関する事務・権限を道州が担うとともに、基礎自治体においては、現在県が有している権限の多くについて移譲を受け、住民に身近な行政分野を総合的に担うこととなり、地域の実情に応じた活性化策を地域みずからが考え、実施可能な真の分権型社会が実現できるものと考えております。この道州制が導入された場合でも、基礎自治体におきましては、合併によらずとも、他の基礎自治体との事務の共同化や道州への事務の委託など、さまざまな手法をみずから選択し、それぞれの地域で必要な住民サービスを提供できるものと考えております。今後も地方自治体や経済団体などの思いを共有する方々と連携をしながら、地方分権型の道州制の導入に向けて行動してまいります。

 次に、地方創生に係る所感についての御質問にお答えをいたします。

 国が地方創生を最重要課題ととらえ、地方からの人口流出と東京一極集中の是正等に取り組むことについては高く評価をしております。国の総合戦略では、企業の地方拠点強化や政府機関の地方移転が盛り込まれているほか、新しいタイプの交付金の創設も検討されることとなっております。今後、国の総合戦略の策定を進め、我々地方がどのような地域にしたいのか、どのようなことをしたいのかを明確にし、その実現に向けて、こうした国の新しい制度、財源を戦略的に活用していくことが大変重要と考えております。その上で、日本が真の地方創生をなし遂げ、人口減少社会を乗り越えて、厳しい国家間の競争の中で更に発展していくためには、国から地方に抜本的に税財源や権限の移譲を進め、東京への一極集中の根幹にある中央集権体制を是正する究極の地方分権の姿であります地方分権型の道州制の導入が不可欠であると考えております。

 次に、大綱四点目、女川原発再稼働の諸問題と広域避難計画についての御質問にお答えいたします。

 初めに、東北電力の安全軽視の姿勢についてのお尋ねにお答えをいたします。

 原子力規制庁が昨年九月に行った保安検査において、女川原子力発電所二号機に係る点検記録に不備があり、保安規定違反と判断されたことから、東北電力は、施設の健全性確認に係る全点検記録の再確認を行っておりました。その結果、約四千件もの記録の不備が判明したものであり、大変遺憾に思っております。県では、昨年、保安規定違反と判断された翌日に、東北電力に対し、環境生活部長から速やかな原因分析と再発防止対策を示すよう要請したところであります。現在、東北電力では原因分析と再発防止対策を取りまとめる作業を行っており、これらについて、原子力規制庁が保安検査で確認することになっております。県としては、保安検査の結果や最終的な再発防止対策がまとまった段階で、その内容を確認し、その対策の確実な実施を求めてまいります。

 次に、安全協定は、原発再稼働の容認を意味するものではなく、また、覚書は事前了承に準ずるものになったと受けとめる首長もいるが、県と同様の認識かとの御質問にお答えをいたします。

 二月二十日に開催されたUPZ首長会議では、東北電力との安全確保に関する協定書案と県の覚書案について協議され、承認されたところであります。五人の首長は、この協定の締結が再稼働を容認するものではない旨を表明しており、県といたしましても、締結が再稼働の是非を判断するものではないと認識をしております。また、UPZ自治体と県との覚書は、立地自治体等の協定に基づく事前協議へ県が回答するに当たり、事前にUPZ自治体にその内容を説明し、意見の提出があった場合は、その意見を付して東北電力に回答することを確認したものであります。このことにより、間接的ではありますが、UPZ自治体は、事前協議の内容に対する意見を東北電力に伝えることができるようになったものと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱四点目、女川原発再稼働の諸問題と広域避難計画についての御質問のうち、高レベル放射性廃棄物の対策を県として再稼働の条件に加えるのかとのお尋ねにお答えいたします。

 日本学術会議において、「高レベル放射性廃棄物の処分に関する政策について」とした提言が検討されており、三月を目途に取りまとめる予定としていることは承知しております。この提言を受け、国が何らかの対応を行う場合には、関係自治体に対して説明があるものと考えております。いずれにしましても、高レベル放射性廃棄物の最終処分問題や原子力発電所の再稼働については、国において総合的に判断されるものと考えております。

 次に、年度内の避難計画策定は困難とする自治体に対する県の認識についての御質問にお答えいたします。

 県では、関係七市町に対し、昨年五月の担当課長会議の場で避難計画の年度内の策定を要請し、避難計画作成ワーキンググループの開催やガイドラインの提示により、関係市町の避難計画策定を支援してまいりました。また、希望する市町に対しましては、原子力規制庁と共催で、避難計画作成の勉強会も開催しております。現在、各市町において避難計画の策定作業を鋭意進めているところですが、作業がおくれぎみの市町があることは承知しております。県といたしましては、国と連携しながら、引き続き、年度内の策定に向けて各市町を支援してまいります。

 次に、瞬時の判断が必要となる原発事故に対し、想定する避難計画で対応できるのかとの御質問にお答えいたします。

 避難計画は、複合災害への対応等さまざまな条件を想定して作成されるものと考えております。しかしながら、防災対策は計画ですべて想定できるものではなく、災害時の現場における状況判断も必要であり、その判断や緊急時対応の助けとなるのが計画であると考えております。県といたしましては、関係市町の避難計画の実効性が向上するよう、引き続き国と連携しながら支援してまいります。

 次に、大型バス等の確保や自家用車の規制、渋滞問題、要介護者や障害者などの交通弱者対策についての御質問にお答えいたします。

 県が示したガイドラインでは、避難対象地域の住民は、乗り合わせを推奨しつつ自家用車での避難を想定しておりますが、避難に当たっては、市町に対し、渋滞を抑制するため、段階的避難を実施することや、あらかじめ住民に避難経路を周知しておくことを求めております。また、自力での避難ができない要介護者等については、自宅から市町等が準備した輸送手段により避難することになると考えております。バス等の確保については、関係市町で必要台数の調達が困難な場合には、県として、国と連携しながら、バス協会との協議等を含め必要な支援を行うこととしております。

 次に、退域検査ポイントで放射能汚染のおそれが生じた場合の対応についての御質問にお答えいたします。

 退域検査ポイントはUPZの圏外に設置することになることから、防護措置が必要となる可能性は低いと考えております。しかしながら、風向き等によって空間放射線量率が一時移転基準を超えるような事態になった場合には、県警本部及び道路管理者等の関係機関と調整を行い、別の避難経路やそこに設置された退域検査ポイントを通過して避難することになります。

 次に、風向きや避難方向の想定についての御質問にお答えいたします。

 県では、原子力防災対策の基礎資料とするため、女川原子力発電所における風向及び風速について調査を行っており、年間を通して最も多い風向は北西又は西北西の風となっていることは承知しております。この風向の場合、放射性物質はすべて海側に流れることとなり、防災訓練の設定としては不適当であることから、震災の前には別の風向を設定し、風下側の住民が避難する訓練を実施しておりました。しかしながら、今年度の防災訓練においては、特定の風向を設定した場合、避難訓練の対象とならない市町が出てくることから、特段の風向設定は行いませんでした。なお、風向の変化により生じた高線量地域の分布等を踏まえた避難経路の決定等の訓練についても、今後、関係市町と検討する必要があると考えております。

 次に、安定沃素剤配布がことしからになったことについての御質問にお答えいたします。

 県では、平成二十五年度に地域防災計画・原子力災害対策編を修正し、PAZ圏住民に対しては事前配布、UPZ圏においては分散配備を行う方針を定め、昨年三月に県が備蓄管理していた安定沃素剤百三十五万丸のうち、三分の一の約四十五万丸を関係七市町に配布し、自治体による備蓄管理を開始しております。女川町、石巻市とは、これまで事前配布を行う際の医師や薬剤師等による住民説明会の実施方法等について調整を進めてまいりましたが、その体制が整う見込みとなったことから、平成二十七年度当初予算に計上したものでございます。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱三点目、四年目を迎える仮設住宅と復興住宅をめぐる諸課題についての御質問のうち、応急仮設住宅入居者の健康調査についてのお尋ねにお答えいたします。

 プレハブ仮設住宅の入居者については、市町と共同で平成二十四年度から健康調査を実施し、体調や病気の有無、病気の種類などを把握するとともに、健康状況が懸念される方を必要な健康支援事業につなげております。また、特定健診、特定保健指導の対象になっていない十八歳から三十九歳までの方々を対象に健診を行っている沿岸十五市町に対して財政的な支援を行っております。県といたしましては、今後も市町と連携して、応急仮設住宅入居者の健康状況の的確な把握と必要な健康支援に努めてまいります。

 次に、室内を含めた総点検と全面的改善の実施についての御質問にお答えいたします。

 プレハブ仮設住宅については、来年度にすべての団地を対象として、住宅の基礎など構造上重要な部分を中心に、必要な点検、補強工事などの対策を実施することとしております。また、室内のふぐあいについては、市町において、県の応急仮設住宅共同施設維持管理等補助金を活用し対応することとしており、石巻市内の仮設住宅におけるカビ発生事例については、昨年九月末までに必要な修繕を終了したところです。今後とも、関係市町と連携し、仮設住宅の適切な維持管理に努めてまいります。

 次に、仮設住宅と災害公営住宅の被災者の心のケアやコミュニティーへの支援についての御質問にお答えいたします。

 仮設住宅においては、入居者が減少する中、高齢者の比率が高まっている状況もあり、引き続きサポートセンターでは見守りや、みやぎ心のケアセンターでの傾聴やカウンセリングなどの取り組みを支援してまいります。また、災害公営住宅等においては、高齢者を中心に、生活環境の変化によるさまざまな影響が懸念されますので、見守りや交流サロンの開催など、地域により支え合い活動に対する市町の取り組みを県としてしっかり支援してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱四点目、女川原発再稼働の諸問題と広域避難計画についての御質問のうち、国連防災世界会議のスタディーツアーについてのお尋ねにお答えいたします。

 国連防災世界会議のスタディーツアーは、会議参加者に被災地を視察していただくことにより、東日本大震災の経験と教訓、復興の状況を発信することを目的に、二十六コースで実施されます。このうち、我が県で企画したツアーの一つでは、女川原発のほか、女川駅周辺の復興の状況や石巻魚市場での放射能検査器による検査体制を視察いただくこととしております。スタディーツアーについては既に申し込みの受け付けを開始している状況であり、適切に実施してまいります。なお、女川原発での説明を行う東北電力に対しては、過去の対策や被災状況等について事実に基づき客観的に説明するよう依頼しております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱三点目、四年目を迎える仮設住宅と復興住宅をめぐる諸課題についての御質問のうち、県独自の住宅再建支援金を実現すべきとのお尋ねにお答えいたします。

 被災者への住宅再建支援につきましては、各市町の財政力等による支援の格差を解消するため、県では東日本大震災復興基金交付金を各市町に交付しており、各市町ではこの交付金を活用し、地域の実情に応じた独自の住宅再建支援の取り組みが進められております。こうしたことから、県独自の支援金制度の創設は考えておりませんが、引き続き、住宅相談会の開催や二重ローン助成制度、県産材利用エコ住宅普及促進事業を実施するとともに、市町独自の支援制度や被災者生活再建支援制度の周知を図り、市町と連携して、被災された方々の住宅の早期再建に向け、取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 警察本部長横内泉君。

    〔警察本部長 横内 泉君登壇〕



◎警察本部長(横内泉君) 大綱二点目、広域合併の総括と道州制についての御質問のうち、牡鹿駐在所の再建についてのお尋ねにお答えいたします。

 牡鹿駐在所は、震災以降、石巻市、牡鹿総合支所の庁舎の一部をお借りして業務を行っておりますが、現在、牡鹿中学校付近で整備を進めている団地内に駐在所庁舎を再建する方針を立て、石巻市と候補地の選定等に係る調整を行っているところであります。今後は、当該団地の整備状況を踏まえながら、駐在所庁舎の再建に向けた所要の作業を着実に進めてまいります。

 次に、桃浦駐在所等の再建についての御質問にお答えをいたします。

 石巻市内の桃浦駐在所、渡波交番及び湊交番も、震災以降、仮設庁舎や臨時交番等により運用している状況にありますが、これらの交番、駐在所につきましては、復興まちづくりの進捗状況や地域環境の変化等を踏まえつつ、適切な治安体制や再建候補地の検討を行っている段階にあります。このため、現時点では、庁舎再建に係る具体的な見通しをお示しすることはできませんが、昨年四月に湊地区の小中学校が再開したことなども踏まえ、地域住民の安全安心に配慮したパトロール活動などを強化しながら、交番等再建に向けた検討を進めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 最後の県警本部長からだけは前向きな答弁がありました。

 それでは、幾つか再質問をいたします。

 まず、知事にお伺いしますが、今焦点の農政改革、農協改革、このことについて、その目的は何でこれをやるのだということに対して、総理は農家の所得をふやすためにやるのだと、知事もそれを期待するかのようなことを今答弁されました。農政改革、農協改革をやれば、どうして農家の所得がふえるというふうになるんでしょうか。ちょっと私にはよくのみ込めないんですが、どうですか、知事。どうしてこれが、農協改革が農家の所得に結びつくのかと、その見通しなんですよ。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今回の改革の趣旨は、まず一つは、農協改革によって、中央会の制度を見直して、そして単協の専門化、健全性を推進し、そして准組合員の利用料の規制のあり方をもう一回検討し直すと、そしてJAグループの自己改革を促すというようなことでございます。農家の自主性を更に重んじることをやりたいと。また、そのためにも、できるだけ少ない農家の数で、担い手が減ってくる中で、収益を上げられるように、大規模化、集約化をして経営力をつけさせるという方針だというふうに私どもは受けとめております。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 米だって規模拡大すればますます大変な状況でしょう。こういう米のも、何の歯どめもないと。だから、実際上、単協の農協組合長さんたちは一斉に談話を出しておったり反発していますが、このことによって、農家の所得をふえるという展望は全然持てないと。だから、むしろ、農協が担っている共同販売とか金融とか共済とかそういうものを、結局アメリカなり大手なり、そういう方向に向けていくというのがこの改革の本質だということだと思いますよ。農家の所得とは全く関係ないというふうに私には見えます。

 それで、今、TPP交渉をずっとやっとるんですが、日本政府は、この聖域としてきた米などの十五品目、これは国会決議でも守らなくちゃならない。これは自民党の公約でもあるし、各党みんな公約にしている。ところが、どんどんどんどんとにかく譲歩に譲歩を重ねて、これが守られないんではないかと。どうも完全ではないんですよ。国民世論もあるし、アメリカの矛盾もある。こういう中では、宮城の農業を一次産業、もちろん、それを中心にして守る責任を持つ知事として、国会決議を守れないような、こういう交渉はうまくないと、国会決議を守れないようでは、交渉をやめるべきじゃないかということは言えないんでしょうか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) TPPにつきましては、確かに負の部分もありますが、それだけではなくて、プラスの部分、非常に日本にとって、日本の輸出がふえるという、そういったプラス効果もございまして、結果として日本全体が豊かになるというような形が私は見えております。そういった意味では、負の部分をできるだけマイナスを小さくするという意味で、三浦議員がおっしゃるような趣旨もよくわかります。その点については、政府に対して、また与党に対して、たびたび私どもも、ぜひしっかりとこの声を聞いてくれということは伝えているつもりでございます。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) だから、そのときに、自分たちが決めた国会決議をやっぱり守りなさいと、順守しろということを言ってほしいんですよ。

 知事は、今回施政方針で、いつも強調しているこの道州制については今回言及されなかったんですが、何かこれ忘れたんですかね。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) お話ししなくても、三浦議員には十分理解していただいていると、そのように感じておりました。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) そういうことは、ずっと知事は変わらないということは、一般質問にも言ってましたからね。

 三月一日付河北新報によれば、共同通信社が全国の首長アンケート、一千七百七十六自治体から、この道州制についてどうかと、賛成は一五%、反対は五〇%と、全国の町村会が猛烈に反対してるわけですよ。知事がどんなに力もうと旗を振ろうと、町村会やなんかの声はこういう現状ですよ。これ、どのように受けとめてますかね。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 道州制は、明治維新以降のやはり最大の自治改革だというふうに思います。恐らく明治維新もアンケートをとれば、反対が五〇%ぐらいだったんじゃないかなというふうに思います。しかし、それを踏み切ったことによって、日本は大きくかじを切って大きく変わったわけです。そういった意味で、地方分権を進めるということであれば、反対の意見があるからやらないではなくて、やはり将来百年後、二百年後の日本を考えてどうするべきかということを判断するのが、私は政治家にとって重要なことだと思っているということであります。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) それは知事の信念だか本に書いてるのはわかるけど、全国の町村会の圧倒的なところがそういうふうに言ってるということは、結局これは道州制度、地方の合併は違うんだって知事は言うけど、これは連動するというふうにみんな見てるんですよ。だから、東北道州とかなんかになれば、結局、二十万、三十万都市の規模に再編されていくと。平成の大合併が非常に実を上げているんならいいよ。今、惨たんたる状況ですよ。みんな悔いてんだから。一部を除いてはね。だから、そういう点で、私は、この道州制と合併は違うのだと言うけど、これは連動するんですよ。だから、そういう点で、知事から見て、地方のそういう広域合併というのも、この地域もそうだが、全国的にどういうふうにこれを見てるのかね。非常に効果が上がってるというふうに見てますか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 平成の大合併につきましては、これもうまくいっている部分とうまくいっていない部分があるのは事実だというふうに思いますけれども、しかし、それぞれ首長さんが一人になって、いろいろ行革等も進めながら、懸命に頑張っておられまして、私は必ずしもすべてを失敗だと言い切るのは言い過ぎではないかなというふうに思っております。ただ、問題である部分につきましては是正をしていかなければなりません。道州制になれば、合併が必ず進むというものでも決してございません。やり方次第だというふうに思ってます。ただし、私が考える道州制と皆さんが考える道州制、一人一人違いますので、そういったことについては、有識者の皆様にそういったことをしっかりと議論をしていただくという、そういう場を設けるべきだと。今、与党の方は、そういった国民会議をつくるための法案というものをつくろうじゃないかという動きをしておりますので、最初からすぐ法案でこういう道州制をというよりも、まずは話し合い、有識者の皆さんがしっかりと議論できるような場を法律でつくっていくということが、私も望ましいのではないかと考えておりまして、その場でしっかり決めていただきたいというふうに思います。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) これは抽象論になるからですが、ぜひ合併による光と影の部分をよく見てほしいと。確かに、知事の施政方針では石巻地方の明るい叙述がありますよ、いっぱい。それと同時に、やはり雄勝とか鮎川の中心地がいかに今苦しんでるかと。それを見てほしいと。非常にそれは石巻が悪いとかなんとかじゃなくて、そういう弊害だということを言いたいんですよ。

 次に移りますが、国立医薬品食品衛生研究所のカビ実態調査について、これはどのように受けとめてますでしょうか。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 石巻のカビアレルギー集団健診の概要ということで私の方でも承知をしておりますが、ただ結果、事由については、まだ未公表の部分もあるというふうに聞いてございます。非常にぜんそくの有症率、有病率が高かったということで承知してございます。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) これについて本格的な調査というのはできるんでしょうか。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) カビの問題につきましては、石巻の方で発生したということもございまして、各市町での状況について聞き取りなどをしてございます。それぞれカビの発生などはありますが、その状況に応じて天井の板を張りかえたりとか、あるいは畳を外したりとかいろいろ対応しておりまして、それによって環境を改善し、そして特に健康被害というものは認められないのではないかというな状況はそれぞれの市町で確認をしているところでございます。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) それで、そういう深刻な実態が一つあるということ、仮設住宅について九億円かけてこれを改修するということなんですが、いわば建築基準法では二年三カ月ですからね。それがとにかく災害救助法の関係で一年、一年をとにかく延ばしていくと。この場合、せっかくやるんだから、内部についても一斉にやったらいかがですか。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 今回の県で実施いたしますのは、長期化するということで、その基礎部分、構造体の部分をしっかりと点検して修繕を行いたいということで実施するものでございます。室内につきましては、やはりその都度都度、その状況に応じてしっかりと対応していくということが必要だと思いますので、これはこれまでも市町とよく連携しながらやっておりますし、今後も取り組んでいきたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 特例によれば、安全上、防火上及び衛生上支障がない状態でないと、延長できないんですよ。だから衛生上のことから言えば、内部の問題だって市町任せではだめですよ。そう思いませんか。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 室内の問題ということでございますが、管理につきましては、やはり住民の身近なところというか、市町の方で管理をしていただくということにしております。ただ、市町にすっかり任せるということではなくて、県としてもいろいろ状況を確認しながら対応していきたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 処置をよろしくお願いします。

 それで、原発の問題なんでございますが、この女川原発、三・一一のときは危機一髪だったというように認識をしておるんですが、違いますか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 何をもって危機一髪なのかわかりませんけれども、確かに津波はかなりぎりぎりのところまで来たという意識は持っております。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 何が危機一髪だったって、それもそうだし、五系統の外部電源のうち、五つのうちの一つしか動かなかった。余震では今度は別なものを、五つのうち一つしか動かなかった。そういう点ではとても自慢できるような内容じゃないから、非常にそういう点では危機感を持って、本当にもし見せるんなら、ちゃんとした、先ほどは公平な説明をするんだと。それは担保できるんですね。そういう方をちゃんと乗せるんですね。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 事実に基づきまして、こういう状況であったということ、そしてそれに呼応してどういう今対応しているんだということはしっかりと説明をしていきたいと。決して隠すようなことはないという形にしたいと思っております。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 原発の避難なんでございますが、先ほどの答弁ですと、一番、風の関係で言うと、北西と西北西で海に流れるということ言って、それ以外のところあれしてするんですが、SPEEDIなどで一番可能性、もちろん陸地の方ですよ、海に流れる方がいいんだから。陸地の部分についてはどういう方向を考えてるんですか。



○副議長(渥美巖君) 環境生活部長佐野好昭君。



◎環境生活部長(佐野好昭君) 先ほど、年間通して一番多い風向きというのは北西又は西北西というお話を申し上げましたが、それ以外の風向きについては、年間を通じていろんなところからもちろん吹くということになっております。

 それで、一つ御説明しておきたいのは、震災前については、放射性物質の放出前にSPEEDIで拡散を予測して、そして避難の可否というものを判断しておりました。しかし、予測結果が現実と異なる可能性がこれはあるということでして、震災後はこれを改めまして、まず、PAZ圏内の方々については、もう風向きに関係なく、施設が、発電所が全面緊急事態になった段階で全員に避難をしていただくということにしております。それから、その段階で、UPZ圏内の方々についてはまず全員屋内退避をしていただくということにしております。屋内退避をしてから、実際にモニタリングをして移動しなければならないと、そういった基準に達した地域を確定してから逃げていただくと、そういうような方に方針を変更をしております。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) いや、だから、風向きの方向に従って避難訓練というのをやってるじゃないですか。この間の登米の方に行ったケースは、何の風を想定したんですか。



○副議長(渥美巖君) 環境生活部長佐野好昭君。



◎環境生活部長(佐野好昭君) 風向きは、今申し上げましたように、一番多いところというようなところを想定すれば海側になります。それから、一方向とかこっちの方向というふうに決めてしまいますと、七市関係市町があるわけですので、そこのところの、全然避難訓練ができないところが出てくるということになりますので、あえていえば、いろんな方向に風向きが行ったというような、そういう状態で避難訓練を行っているということになります。



○副議長(渥美巖君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) いろんな方向というの、それ瞬時に判断しなきゃないんだよ。仙台方面には東北東の風が吹いたときは、こっちさ動いてはだめですからね。防災訓練の防災施設、広域防災のところはみんな真っ暗になると思う。それから、せんだっての登米の方は、南東の風のときはあちらに逃げてはだめですよ。だから、そういうことできちっとした避難訓練といいますか対策をガイドラインをつくるようにやっていただきたい。

 以上でございます。

 終わります。



○副議長(渥美巖君) 五十六番相沢光哉君。

    〔五十六番 相沢光哉君登壇〕



◆五十六番(相沢光哉君) 通告に従い、順次、質問いたします。

 大綱一点目は、指定廃棄物処理問題についてであります。

 本件につきましては、これまでも定例会ごとに同僚議員が何度か取り上げ、本定例会でも中山耕一議員の代表質問、長谷川敦議員の一般質問で、知事の見解を伺っているところです。

 昨年十月十六日、私たち自由民主党・県民会議会派のほぼ三分の二の議員が参加して、指定廃棄物処理施設問題を考える県議の会が発足しました。本県におけるこの案件は、平成二十四年一月成立の放射性物質汚染対処特別措置法及び閣議決定による基本方針によって、宮城、茨城、栃木、群馬、千葉の各五県それぞれに、八千ベクレル超の放射性汚染物質の最終処分場を一カ所ずつ建設するという国の方針が示されたことを受け、数回に及ぶ県内市町村長会議で、栗原市、加美町、大和町の三候補地の中から一カ所、最終処分場の適地を選定していくことに合意するという苦渋の判断の結果、国の詳細調査実施を進めていく手順に入ったところ、加美町挙げての猛反対によって越年、雪解け時期を待つ状況となったという経緯をたどっております。この間、知事は、環境大臣や福島県知事に対し、本県内で一カ所、最終処分場を設置することを前提としながらも、再三にわたって、他県に集約して処分する可能性や福島県に集約すべきとの声があることを伝え、要請してきました。結果として、ともに拒否回答でありましたが、特措法改正、基本方針見直しを目的とする私たち県議の会としましては、その知事の御努力に敬意を表する次第であります。

 これまで、私たちは、栗原市佐藤市長、加美町猪股町長、大和町浅野町長と意見交換の場を設け、県内市町会会長の奥山仙台市長、町村長会会長の鈴木利府町長に対しても、県議の会の運動方針を説明し、御理解をいただいてきました。また、県選出国会議員とも懇談し、法改正、基本方針見直しへの貴重なアドバイスをちょうだいしました。更に、先月十六日には、加美町議会下山議長ら二十名の方々と意見交換の会合を設け、加美町議会議員の方々の地域エゴではない真摯な取り組み姿勢に接し、また、国の基本方針の見直しを強く求める要望書を受け取り、志を同じくする立場から、更なる運動の強化に向けた思いを新たにしたところであります。加美町の実力行使による反対の激しさにまゆをひそめる向きもありましょうが、実際上、加美町の猛反対によって環境省による三候補地の詳細調査が中断のやむなきに至り、膠着状態のまま越年したことは、国、県、関係自治体にとって、ある意味で、この案件を冷静に振り返り、改めて考えてみる時間的余裕を与えたような気がいたします。私自身の率直な感想を述べさせていただければ、この案件は、まさに正当性に大いなる疑問を覚え、かつさまざまな議論も、残念ながらそこはかと漂う空虚さをぬぐえず、災いを処理するに新たな災いを招く愚かしさを感じざるを得ません。

 そこで、指定廃棄物処理問題に関する質問は、正当性の有無と空虚さの印象をベースとして、それぞれの事象を追いながら伺ってまいりたいと思います。

 第一問。東日本大震災によって、東京電力福島第一原発が壊滅的な損害を受け、大量の高・中濃度の放射性汚染物質を福島県内はもとより近隣十二都県に飛散させ、今なお四万七千人を超える福島県民が県外に避難継続していることは、未曽有の自然災害が起因とはいえ、徹底的な安全管理をおろそかにした人災を含む東京電力の罪深い事故であることは論をまちません。第三百五十回の本会議で藤倉知格議員が指摘したように、閣議決定の基本方針には、事故由来の放射性物質は、放出した原子力事業者が一義的な責任を負うことが明記され、特措法にも、同原子力事業者は、国等が実施する施策に協力し、環境汚染への対処に関し誠意を持って必要な措置を講ずべきとされています。しかし、指定廃棄物処理問題において、困難を伴う苦悩を自治体や行政に押しつけ、排出者責任を負うべき東京電力が全く姿も形もあらわさないのは、いかがなものでしょうか。この点に関し、知事はどのように思うのか。また、大震災発生以来、知事は、この案件のみならず、さまざまな事案に関して、これまで東京電力の経営責任者と会ったことがあるのかどうか。あるとすれば、どのような内容であったのか、お尋ねします。

 第二問。翻って、放射性汚染物質処理に関し反対運動を進める団体や政党の中には、短絡的にオールジャパンにおける反原発、脱原発への結論に結びつけようとする意図がよく見られます。しかし、原発問題、特に再稼働の可否については、施設そのものの厳重な安全基準が満たされているかどうか、周辺自治体の防災・減災対策は万全かどうかとともに、世界的なエネルギー資源の需給状況を見据えた国家エネルギー政策上の視点や、地球環境問題を含め、中長期的見地から冷静に判断すべきと思います。これらのことに関し、知事の基本的な見解をお伺いし、あわせて、現在運転を停止している東北電力女川原発の再稼働についてどのようにお考えか、お聞かせ願います。

 第三問。指定廃棄物最終処分場建設にかかわる経緯を見ますと、二つの公平の原則があるようであります。

 一つは、候補地となった三市町に対する国の詳細調査はほぼ同時期に行われることが前提でありますが、調査そのものの受け入れを表明している栗原市、大和町と、調査立ち入りを断固反対している加美町が、今春以降足並みをそろえる状況になることはまずないだろうと思います。まして、昨年末、環境省は特措法の趣旨を受け、調査実施に際して地元関係者の理解を得ながら進める旨の発言を明確にしており、公共・公益の観点から強制執行を行うことが極めて難しい状況から、実質的な進展を見ることは不可能と思われます。更に、詳細調査を受け入れている栗原市、大和町は、万が一にも建設対象地に選定されれば、加美町以上の反対運動を展開して絶対阻止すると息巻いているのですから、岩手・宮城内陸地震の崩落地に近い深山嶽、水道水源特定保全地域の田代岳、王城寺原演習場の着弾地点に近接している下原地区と、適性評価、総合評価の結果とはいえ、国有地だから安易に選定したのではないかと疑われる国の判断の正当性への疑問も加味すれば、県内に最終処分場を建設することは限りなくゼロになることは必定です。

 もう一つの公平の原則は、本県と関東四県に建設を予定している最終処分場は、どこかが先行して建設するのではなく、同時スタート、同時完成のスキームとなるのが基本的事項となっている点であります。しかし、既に、茨城県では一カ所集約でなく分散保管の継続を希望する自治体の意向を環境省が容認する模様と伝えられており、その動きを受けて、栗原市の佐藤市長は、国が分散保管を認めるのなら、一カ所集約という最終処分場建設の前提は崩れる。宮城県市町村長会議も原点に戻って再議論が必要と述べております。

 以上、二つの公平の原則に照らして、変転きわまりない状況変化について、知事の見解を伺います。

 第四問。そもそも特措法と閣議決定による基本方針は、民主党政権下で、放射性汚染物質の拡散の実態と影響がどの程度のものかおぼつかない中で慌しく決められたものであります。当時、内閣の主要閣僚だった本県選出の民主党国会議員は、後日、指定廃棄物最終処分場が福島県を除く五県にそれぞれ建設されるという認識はなかった旨正直に述べたと伝えられております。このことは、御当人の認識不足を非難するのではなく、まさに当時は官邸も所管官庁も混乱の極にあったわけで、正当な判断と決定が下せなかったことはやむを得なかったと思います。しかし、大震災から丸四年がたつ今日、当時考えた方式が適正だったかどうかの検証は当然であり、震災関連法が時限法として一定の経過後に法改正や見直しが組み込まれていることからしても、なるべく感情や思惑を抑え、理性的な判断と大局長期の知恵を絞るべきであります。特措法の改正と基本法見直しの要点は、県内一カ所の最終処分場の建設を仮に原則とうたいつつ、県外に建設する可能性を明記することと、既存の一般廃棄物処理施設又は産業廃棄物処理施設での活用を選択肢に加えること、事故由来廃棄物の形状や内容によって、一カ所集約処理だけではなく分散処理の方法も認めること、そして、指定廃棄物の放射線量基準値の計測を厳格化して、八千ベクレル以下の廃棄物は、前記の一般廃棄物又は産業廃棄物処理施設での処分に回し、極力、放射性物質汚染廃棄物最終処分場という、風評被害を誘発するネーミングの使用を避けることなどを挙げることができます。このことに関し、知事の見解を伺います。

 第五問。一キログラム当たり八千ベクレル超という指定廃棄物の放射能濃度は、セシウム134とセシウム137の合計値であります。物理学的半減期は、セシウム134が二年、セシウム137が三十年と言われ、後者が人間の体内に取り込まれて内部被曝となる場合の生物学的半減期は百十日、実効半減期は約百九日と計算されます。大震災後四年経過していますから、セシウム134は計算上当初の四分の一に減っています。

 宮城県内の事故由来放射性廃棄物は、大多数が稲わらや牛ふん堆肥等の農林業系副産物で、浄水発生土が若干あり、指定、未指定合わせて約六千五十二トン、平成二十六年十二月末でも指定廃棄物の総量は三千三百二十四トンと言われます。市町村別の保管量は全量指定を受けた登米市が約二千二百トンと多く、未指定の保管量を有する栗原市が約九百七十トン、加美町五十トン、大和町ゼロとなっています。このように、県内各地の農家の敷地や空地に保管されている指定廃棄物等は、四年近く野積みの状態や仮設倉庫に押し込まれたままになっており、風評被害の温床になりかねません。しかし、厳密に言って、事故由来廃棄物の全量が八千ベクレル超の指定廃棄物に該当しているのか、あるいは発生当初は八千ベクレル超であったとしても、さきに触れたようにセシウム134の半減期から見て、既に放射能濃度が基準値以下になっている例がかなりあることが予想されます。これら中間保管物に関する周辺住民の健康の保護や、生活環境の保全等の管理責任は国にありますが、国にかわって保管場所に関する調整や支援を行う立場にある県は、これまでどのような対応を行ってきたのか。少なくとも八千ベクレル超の指定廃棄物が実際にどれほどの量があり、経年変化がどうなっているのかの実態について正当に把握しているか、お答えください。

 端的に言って、最終処分場の詳細調査の前に、対象廃棄物の実態に関する詳細調査が必要と思いますが、いかがですか。

 第六問。放射線量の恐怖は目に見えないものだけに、往々にして誇大に増幅されがちです。八千ベクレル超とはいっても、私たちが病院でレントゲン検査を受ける方がはるかに多量の放射線量を浴びていると言われています。だから、最終処分場といっても、実害はないに等しいのではないか、なぜ反対するのかという声も聞こえてきそうですが、日本人には言霊という古来からの概念があり、迷信だと笑い飛ばすわけにいきません。実態があろうがなかろうが、言霊による脅迫観念が現実に事態を悪化させ、悪影響をもたらす例は枚挙にいとまありません。このことは、まさに空虚さがもたらす実害であります。あえて言います。諸悪の根源は、安易に最終処分場というネーミングを、放射能にセンシティブな日本人に提示した安易さとうかつさにあります。風評被害について知事の御所見を伺います。

 大綱二点目、新医学部設置に対する県の対応についてであります。

 昨年九月、東北地方における医学部新設について、文部科学大臣は、宮城県、学校法人東北薬科大学など三団体の中から、五回に及ぶ構想審査会の審査結果に基づき、東北薬科大学が提出していた東北医科薬科大学の構想を選定したことを発表しました。医学部新設は、昭和五十四年の琉球大学以来三十七年ぶりとなり、本県は、東北大学医学部とあわせ、東北地方で初めて複数の医学部を有する県となる一方、県立大学医学部構想で応募した宮城県は、専らの予想に反して採択されませんでした。知事は、当初、国の判断に関して納得しかねる反応を示されたようでしたが、もともと県立大学構想は、申請直前になって、それまで進めていた東北福祉大学、厚生会、栗原市の三者による栗原キャンパス構想が断念に至ったことを受け、わずか二日間で浮上した計画であり、構想自体にさまざまな無理や不備があったことは、当然といえば当然でした。既に決着がついたことをあれこれ述べるのは、古人いわく、「六日のあやめ、十日の菊」とも言うべき無聊さを覚えますが、中央の審査委員の目から見れば、四十年ぶりにつくる医学部のあり方として、他方をよりすぐれていると判断したのでしょうから、そこはもう割り切っていただいていると思います。知事の持ち前の明るさで、県内第二の医学部の誕生と成長に向け、県政最高責任者として陣頭指揮で頑張っていただくことを期待します。

 以下、順次、質問に入ります。

 第一問。文部科学省は、東北医科薬科大学の選定に際して七項目の条件と十八項目の参酌すべき意見を付しています。そして、宮城県を初めとする東北各県、各大学、関連教育病院、地元医療関係者などによる教育運営協議会が設置され、東北六県の医師偏在解消につながる枠組みの確立や、地域医療に支障を来さない教員や医師、看護師の確保、修学資金による東北各県への卒業生の配分と定着策などが協議されてきました。教育運営協議会は、昨日の会合で六回を数え、意見調整に苦労する場面が多々あったと聞いております。本日の朝刊によれば、三月末の大学設置認可申請は予定どおり行えるようですが、主な項目はどうクリアしているのか、協議の経過と結果について概略御説明ください。

 第二問。新医学部の医学生に対し、卒業後十年間県内の指定病院に勤務する条件で、六年間三千万円の修学資金を支給する基金造成に県は八十億円の拠出を決めましたが、東北五県に回る学生枠が少ないとの反対が出、大学側は新たに五名の枠を追加し、宮城県三十名、東北五県で二十五名の修学資金枠五十五名、一般枠四十五名、一学年定員百名となるようです。医師不足解消と医療格差是正のため、やむを得ない制度と思いますが、長期間にわたって複数の関係者間で権利義務関係が続くことから、想定されるさまざまなケースでのトラブルが起こる可能性があります。このことに関し、県当局の関与の範囲はどこまであり、また、権限担保はどのように行使されるのか、お答えください。

 第三問。県内に二医学部の併立が定着したとしても、東北大と東北医科薬科大との調整や協力、補完関係を維持しながら、本県の地域医療計画の推進や医療・介護・福祉の諸課題を解決していくためには、県の役割機能を十分発揮していかなければなりません。更に、当面は新設医学部に対する施設整備等への支援策も必要と考えられ、県としても二医学部体制のもとでの一元化した医師確保対策に関する組織改編が必要と思いますが、知事の御所見を伺います。

 第四問。新医学部の医学生が現場の第一線で活躍するまで、少なくとも十年の年月がかかります。その間も少子高齢化と人口減少は進み、仙台医療圏を除く他医療圏の医師、看護師不足や産科・婦人科など診療科目の偏在はとどまることはないと思います。地域医療の二次、三次医療を担う各地の公的病院の経営環境はますます逼迫することが予想されます。更に、本県には近く拓桃医療療育センターを併設する県立こども病院と循環器・呼吸器病センター、精神医療センター、がんセンターを傘下に持つ地方独立行政法人宮城県立病院機構があり、それぞれ個々事由の状況もさることながら、時代の変化を見据えた本県の医療行政のあり方を中長期の観点で検討すべきではないかと思いますが、知事の御所見を伺います。

 最後に、大綱三点目、教育委員会制度改正と総合教育会議についてであります。

 教育委員会制度は、戦後、GHQの指導下で、教育行政の地方分権化や自主性、独立性を確立するために取り入れられた制度で、その後、数々の紆余曲折を経て、昭和三十一年に従来の教育委員会法が廃止され、現在の地方教育行政の組織及び運営に関する法律のもとでその整備が進められ、今日に至りました。本年四月一日に施行される同法の改正法は、発足以来五十九年ぶりの大幅改正であり、教育の政治的中立性や継続性、安定性を確保しながら、地方教育行政における責任の明確化、迅速な危機管理体制の構築、首長との連携強化を図り、かつ地方に対する国の関与の見直しを図ることが目的とされています。そして、教育委員長と教育長を一本化した新教育長を首長が直接任命することや、すべての地方公共団体に首長と教育長、教育委員で構成する総合教育会議を設け、首長が教育行政に果たす責任と役割を明確にするとともに、首長と教育委員会が一体的な協議、調整をすることにより、両者が教育政策の方向性を共有し、一致して執行に当たることができるとしています。

 今日さまざまな形で課題が山積している教育の現状に新しい風穴をあける試みとして大いに期待する改革案であると考えますが、以下、数点お伺いしてまいります。

 第一問。今回の教育委員会制度改正について、知事、教育長、教育委員長のお考えと抱負、また、疑問、注意点などがあれば率直にお聞かせください。

 第二問。現教育委員としての任期の関係から、宮城県教育委員会が新体制に移行するのはいつからとなりますか。また、他都道府県委員会の移行が年次ごとにどのような数で推移するのか。特に、先頭を切る都道府県委員会はどこなのか、具体的な県名がわかればお示しください。

 第三問。総合教育会議の開催や大綱の策定に関する協議は、当然、新体制移行後となると思いますが、年何回ぐらい開催され、また、大綱はいつごろまでに策定するのですか。また、公表の時期、形はどのようになりますか。

 第四問。教育の政治的中立性は遵守すべき大切なことですが、従来、ややもすると、教職員組合組織などの主張の中に、教育行政等に関する第三者からの意見、批判、提案などや、議会が意見書等の形で採択したものでさえ部外者の不当な干渉であり、中立性への侵害であるとする動きがあったことについて、知事、教育長はどう考えますか。

 第五問。文部科学省作成のQ&Aの中に、教科書採択について、特に政治的中立性の要請が高い事項として、総合教育会議の協議題として取り上げるべきでないとわざわざ例示していますが、個別の教科書選定についての事項であればともかく、教科書採択のあり方など基本的な部分に関してであれば何ら問題はなく、むしろ首長、教育委員との共有認識として協議すべきと思いますが、その真意についてお伺いいたします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 相沢光哉議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、指定廃棄物処理問題についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、東京電力の態度についてのお尋ねにお答えをいたします。

 東京電力においては、福島第一原発の廃炉対策や損害賠償など、事故への対応をしっかりとやっていただくことが、社会的に求められている責務だと考えております。指定廃棄物の処理については、放射性物質汚染対処特措法において、国、地方公共団体と関係原子力事業者、具体的には東京電力との役割分担が決められております。指定廃棄物の処理は国が行い、国はその費用を東京電力に求償することとされておりますので、県といたしましては、東京電力には課せられている責任をしっかりと果たしていただきたいと考えております。

 次に、東京電力の経営責任者への面会状況についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災発生以降、東京電力の代表執行役社長などの経営責任者には、福島第一原子力発電所事故に関して、これまで五回ほどお会いしております。その際、私からは、原発事故に関する迅速かつ確実な損害賠償の実施、汚染水漏えい防止対策の徹底などについて要請をしております。

 次に、原発問題については、中長期的見地から冷静に判断すべきと思うが見解はどうか、また、女川原発の再稼働についてはどうかという御質問にお答えをいたします。

 国は、昨年四月に閣議決定された第四次エネルギー基本計画の中で、原子力発電を重要なベースロード電源と位置づけた一方、再生可能エネルギーの導入等により、原発依存度を可能な限り低減させるという方向性を示しております。この方針のもとでは、原子力発電所の施設の安全性確保と防災対策は不可欠なものと考えております。現在、国は、原子力発電所の新規制基準への適合性審査を行っているところであり、県といたしましても、安全性をしっかりと確認していただくとともに、防災体制の強化にも努めていただきたいと考えております。いずれにいたしましても、女川原子力発電所を初め、原子力発電所の再稼働に関しましては、国において中長期的な観点から総合的に判断されるものと考えております。

 次に、二つの公平の原則に照らした変転きわまりない状況変化についての御質問にお答えいたします。

 三つの市町の詳細調査の実施につきましては、国、県、三つの市町の五者協議において、栗原市長及び大和町長から、三つの市町同時に行うよう要請があったものであります。現在詳細調査は中断しておりますが、国は、雪解けを待って再開すると表明しており、県としても速やかに再開していただきたいと考えております。また、我が県を含む五つの県の指定廃棄物の処理につきましては、国の基本方針において各県で処理することとされておりますが、各県で事情が異なっていることから、処分場建設について五県で歩調を合わせるということは特に決めていないと聞いております。我が県といたしましては、農林業系の汚染廃棄物が県内各地で保管されているという状況も踏まえ、一日も早く処分をしていただきたいと考えております。

 次に、県外処理や分散処理の可能性、計測の厳格化による処分方法の改定などが基本方針の見直しの要点になると思うがどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 県外での集約処理の検討については、国に対し何回か要請をしてまいりましたが、国からは、各県内で処理するという基本方針の見直しは行わないとの考えが示されております。県としては、今後も国への働きかけは続けてまいりますが、これまでの国の対応からはその実現は相当厳しいものと認識をしております。

 次に、分散処理についてでありますが、我が県においては稲わらなど農林業系の保管物が多く、焼却等の減容・安定化の処理を行った上で埋立処理をしていく必要があります。分散処理ということになりますと、今度はその場所ごとに風評が発生し、広範囲に風評被害をもたらすおそれも想定されます。

 次に、汚染廃棄物の計測の厳格化についてですが、指定廃棄物は、一度指定を受ければ減衰により八千ベクレルを下回っても国の責任で処理することとされております。現時点で計測を厳格化し、八千ベクレルを下回ったものについて指定を解除することになれば、市町村において一般廃棄物として処理を進めていただくことになり、市町村の負担が大きくなります。基本方針の見直しにつきましては、これを否定するものではございませんが、これまで申し上げてきた事情も十分に勘案しながら行う必要があるものと考えております。

 次に、最終処分場の名称による風評被害及びその変更についての御質問にお答えをいたします。

 汚染廃棄物の処分施設を建設するということになれば、風評被害の問題は起こる可能性があると考えております。とりわけ、最終処分場という名称がつけば、地元の皆さんが風評被害を大変心配されるという気持ちもよく理解できます。国としては、指定廃棄物の処分を進めるに当たっては、放射性物質により汚染された廃棄物を最終的に封じ込めて安全に処分することを考え、その意味から、このような名称で進めてきたと思いますが、最近では指定廃棄物の処分施設という名称を使うようになっております。将来的に施設ができて、その名称どのようにするかはいまだ検討されておりませんが、風評が生じないような名称としていくことも含めて今後の課題として受けとめております。

 次に、大綱二点目、新医学部設置に対する県の対応についての御質問のうち、我が県の医療行政について中長期的視点で検討すべきとのお尋ねにお答えをいたします。

 我が県の地域医療については、医師不足と地域や診療科による偏在等が課題となっており、今後、少子高齢化や人口減少の急激な進展など社会経済情勢の変化に伴い、地域医療を取り巻く環境は一層厳しさを増していくことが予想されます。国においても、いわゆる二〇二五年問題を見据え、限られた医療や介護の資源を有効に活用し、必要なサービスを確保していくための改革を進めているところであり、昨年六月の医療法改正によって病床機能報告制度が導入され、平成二十七年度以降、県の医療計画において地域医療構想を定めることとされております。この構想には、二〇二五年における医療需要や目指すべき医療提供体制のほか、医療従事者の確保、養成など、構想を実現するための施策を盛り込むこととされており、今年度中に国からガイドラインが示される予定となっております。県としては、その内容を踏まえた上で、地域医療構想の策定に取り組むなど、中長期的な視点から、我が県の地域医療のあり方について検討を進めてまいります。

 次に、大綱三点目、教育委員会制度改正と総合教育会議についての御質問にお答えいたします。

 初めに、今回の制度改正に対する所感と抱負等についてのお尋ねにお答えをいたします。

 新しい教育委員会制度では、知事が議会の同意を得て教育長を直接任命することとなるとともに、新たに設置される総合教育会議を主宰するほか、教育に関する総合的な施策の大綱を策定することとなります。知事が直接的な任命責任を負うとともに、総合教育会議が大綱の策定を通じて知事と教育委員会が互いに協力していくことで、一層民意を踏まえた教育行政を推進していく体制が整うものと考えておりますが、教育委員会が執行機関であることの意義を十分尊重しつつ、今回の制度改正を宮城の教育の更なる充実につなげてまいります。

 次に、総合教育会議の年間開催回数の見込み及び教育行政の大綱について、その策定と公表の時期等についての御質問にお答えをいたします。

 総合教育会議は、首長あるいは教育委員会が協議したい事項ができたときに随時開催されるものであり、開催回数は、自治体の首長と教育委員会の意思によって決められるものとされております。我が県におきましては、年度当初及び次年度の予算編成が本格化する秋ごろに開催することを基本とし、必要に応じて随時開催できるよう教育委員会と調整を進めているところであります。

 次に、大綱の策定時期でありますが、現在のところ、ことし四月下旬ごろに第一回目となる総合教育会議を開催し、教育委員会と協議、調整を行った上で、来年度のできるだけ早い時期に策定したいと考えており、策定後速やかに県議会に御報告いたします。

 次に、教育行政等への意見、批判等と中立性についての御質問にお答えをいたします。

 県教育委員会を含め、県が行うさまざまな取り組みに対して意見や批判、提案などがあることは、自然なことであると考えております。県教育委員会においては、県民からのさまざまな意見等を踏まえつつ、みずからの施策を検討し、よりよい教育を目指して改善につなげていただきたいと考えております。また、新制度下においては、総合教育会議を初めとして、知事が教育について意見表明する機会も多くなることから、幅広くさまざまな角度から意見交換を行い、教育委員会と議論を尽くし、教育の政治的中立性の確保にも十分配慮しつつ、教育行政の更なる充実に努めたいと考えております。

 次に、教科書採択のあり方など基本的部分に関して、首長と教育委員会の共通認識として総合教育会議で協議すべきとの御質問にお答えいたします。

 教科書は、将来を担う子供たちの学習に大きな影響を与えるものと認識しております。そのため、子供たちが使用する教科書の採択に関し、基本的な方針などについて、総合教育会議において教育委員会と協議し、互いに方向性を共有していくことは、教育委員会が教科書採択の具体的な事務を進める上で極めて重要であると考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱一点目、指定廃棄物処理問題についての御質問のうち、指定廃棄物の正確な量や経年変化の実態の把握と実態調査についてのお尋ねにお答えいたします。

 放射性物質汚染廃棄物の量の把握については、国の調査によって、県内各市町村からの回答をもとに県が取りまとめているところです。また、国は、指定廃棄物の指定に当たって、汚染廃棄物の量や濃度を把握しております。指定廃棄物の実態について詳細に調査をすべきとの御指摘ですが、経年変化により汚染廃棄物の濃度が減衰することは想定されますが、一方で、八千ベクレル以下になった廃棄物でも焼却や減容化されることによって、新たに八千ベクレルを超えるものが発生することも想定されます。県内には八千ベクレル以下の農林業系廃棄物が既に多量に存在しており、指定廃棄物の処分施設における埋立容量の算出に当たっては、指定廃棄物の焼却灰に加えて八千ベクレル以下の廃棄物の焼却により発生する灰も加味して試算しております。このようなことから、指定廃棄物の発生量については概算にならざるを得ない状況にあります。いずれにしましても、汚染廃棄物の処理を進めるためには、処理主体を明確にする必要がありますので、いまだ未指定の廃棄物については必要に応じて再測定を行い、指定の手続を進めていただきたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱二点目、新医学部設置に対する県の対応についての御質問のうち、教育運営協議会の経過等についてのお尋ねにお答えいたします。

 東北の各県や大学医学部、医師会などから構成される東北医科薬科大学医学部教育運営協議会は、昨日開催分も含めこれまで六回開催され、協議が重ねられてまいりました。この協議会では、七つの条件への対応等について活発な議論が交わされ、中でも、教員確保策や修学資金制度を活用した医師の確保策などについては、各委員から多くの課題が指摘されたところであります。今後は、最終的に合意に至らず引き続き議論を深めていく必要があるとされた事項を含め、この協議会における議論を踏まえた報告書が国の構想審査会に提出され審査を受けた上で、国が判断することとなります。来年四月に医学部を新設するためには、今月末までに認可申請書を提出する必要があると伺っており、大変厳しいスケジュールではありますが、東北薬科大学においては、今回の医学部新設の目的が実現されるようしっかりと取り組んでいただきたいと考えております。

 次に、修学資金への県の関与の範囲と権限の担保についての御質問にお答えいたします。

 東北薬科大学が提案している修学資金制度のうち、我が県からの拠出金を活用する資金循環型は、大学が医学生に対して資金を貸与するもので、新たに設立する資金の管理・運営法人は、大学側に貸付原資を提供するとともに、卒業後の配置先から貸付返還金に相当する額を回収し、また改めて大学に資金を提供するというものです。したがいまして、県は、管理・運営法人に対する拠出者としての位置づけにあり、関係者間の利害調整に直接携わることはありませんが、今後、拠出に当たって具体的な条件等を取り決めるとともに、役員等として法人の運営に関与し、一定の権限を行使することを想定しているところです。また、この循環型の修学資金を活用した宮城県枠の卒後医師の配置調整やキャリア形成等については、現在実施している政策的医師配置との整合を図りながら、主体的に取り組んでまいります。

 次に、医学部設置後、一元化した医師確保対策のための組織改編が必要ではないかとの御質問にお答えいたします。

 県ではこれまで、深刻さを増す医師不足の解消に向け、自治医科大学卒業医師の県内配置やドクターバンク、ドクターキューピット事業のほか、東北大学や医療機関、医師会、県で構成する宮城県医師育成機構を中心に、医学生修学資金の貸付事業を拡充してまいりました。今後新たな医学部が設置され、修学資金が創設されるに当たっては、従来の取り組みも踏まえた上で、県内における医師確保対策を中長期的な視点から一元的に検討し、それぞれの事業の整合性を確保していく必要があるものと認識しております。このため、県といたしましては、ことし四月に行う組織改編に当たり、従来の医師確保対策をよりきめ細やかに進めるとともに、新しい医学部の卒業生も含めた県内の医療機関勤務医師のキャリア形成支援も十分に考慮した医師配置策を推進していくため、新たに医師確保対策室を設置することとしております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、指定廃棄物処理問題についての御質問のうち、保管場所の調整や支援についてのお尋ねにお答えいたします。

 農林業系の放射性廃棄物のうち、数量が多く、セシウムレベルの高い稲わらについては、関係市町とともに保管場所の選定や調整を行い、必要に応じ住民説明会を開催しながら、九十三カ所の一時保管施設を設置し管理しております。これらの一時保管施設については定期的な巡回を行い、施設の保守管理、周辺の放射線量の測定、環境整備などを実施し、管理を徹底しております。また、登米市、栗原市では一時保管期間を二年としていたため、保管延長説明会を両市とともに開催してまいりました。県といたしましては、今後とも一時保管施設などの適正管理に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 教育委員会委員長庄子晃子君。

    〔教育委員会委員長 庄子晃子君登壇〕



◎教育委員会委員長(庄子晃子君) 大綱三点目、教育委員会制度改正と総合教育会議についての御質問のうち、今回の制度改正に対する所感と抱負等についてのお尋ねにお答えをいたします。

 新しい教育委員会制度では、教育委員長と教育長が一本化され、新教育長が教育委員会の代表者となることにより責任の所在が明確となり、その意義は大きいと考えております。また、知事が主宰する総合教育会議などを通しまして、知事と教育委員会等が互いに地域の教育の課題やあるべき姿を共有し、一体となって、宮城の教育を推し進めていくことができるものと期待しているところでございます。同時に、独立した執行機関として、新教育長に対するチェック機能を果たす機関として、教育委員会がその役割を果たしていくことが重要と考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱三点目、教育委員会制度改正と総合教育会議についての御質問のうち、今回の制度改正に対する所感と抱負等についてのお尋ねにお答えいたします。

 今回の制度改正で、教育委員長と教育長を一本化し、現行の委員長が担っている会議の主宰などの職務と教育長が行っている教育委員会事務局の統括などの職務を新教育長が担うこととなります。このことによって、教育行政の第一義的な責任者が教育長であることが明確になるとともに、その役割と責任が更に重くなるものと認識をしております。一方において、権限が集中することになる教育長に対するチェック機能としての教育委員会の役割も重要であると考えております。知事と教育委員会との関係がこれまで以上に強まることを踏まえて、バランスのとれた教育行政の執行が求められると考えております。

 次に、新体制への移行時期等についての御質問にお答えいたします。

 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律は、ことし四月一日から施行され、我が県においても、改正後の地教行法に基づき、総合教育会議の設置及び大綱の策定を行うこととなります。ただし、新教育長への移行については、附則で経過措置が規定されており、施行日に在任する教育長について、その教育委員としての任期が満了するまでは、現行制度の教育長として在職するものとされ、この間は旧教育長と委員長が併存する形となります。この附則によれば、我が県において新教育長の体制に移るのは平成二十八年四月からとなります。

 なお、他の都道府県における年次ごとの推移については詳細を把握しておりませんが、教育長の委員としての任期という点で見れば、和歌山県が新年度から新教育長の体制になるものと承知しております。

 次に、教育行政等への意見、批判等と中立性についての御質問にお答えいたします。

 県教育委員会が行うさまざまな施策に対して、いろいろな立場から意見や批判、提案などが寄せられており、県教育委員会としては、これらの意見等を真摯に受けとめながら、施策の検証、検討を行い、よりよい教育行政につなげるよう努めているところであります。今後も教育行政の中立性という点に十分留意しながら施策を推進してまいります。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 五十六番相沢光哉君。



◆五十六番(相沢光哉君) 御答弁ありがとうございました。

 時間がございませんので、再質問さしていただきます。

 知事の御答弁で、指定廃棄物処理問題ですが、五県で協調することは決めていないというフレーズがありましたが、五カ所で一緒に建設をするというスキームが崩れれば、仮に宮城県だけ先行してつくるというふうなことになりかねない。このことについてはどう思ってますか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 必ずどこかが当然一番最初になるわけでありますが、宮城県が仮に一番最初ということになれば、そのときには、当然でありますけれども、五県必ず同じような各県で処理をするということは絶対に譲らないんですよということだけは言質はとらないと、できないというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 五十六番相沢光哉君。



◆五十六番(相沢光哉君) それを聞いて安心しました。ただ、このスキームは、国も県も自治体も総にらみの感じ、がんじがらめになっていて、その現実と法律等で決めたことがもう乖離してるんですね。ですから、やはり行政というのは、国民、県民のためにやっていくわけですから、状況の変化に応じて変えるところはどんどん変えていかないと、これはいつまでたっても無責任、先送りのことにしかならない。例えば八千ベクレル以下になったものを焼却をする、一般廃棄物処理場で焼却するということだって、例えば岩手県では既にやってることなんですね。ですから、岩手は今もう問題になってないんですよ。そういうことから考えて、弾力的に法改正あるいは基本法の見直しというものをもっと主張すべきだと思いますが、いかがですか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 宮城県におきましても、八千ベクレル以下のものについては各市町いろいろ協議を今県も調整に入りまして進めておりまして、皆さんそれぞれ処理をしなければならないというふうな意識を持っていただいているというふうに思っております。ただ、八千ベクレル超えについては、これは国が処理をするということになっておりますので、国の考え方によらないといけないということです。その上で主張すべきことを主張しろということで、これは私といたしましても、考え方、求めているものは同じでございまして、早く処理をしたい。できればどっかで一カ所に処理してもらえれば一番いいという思いを持っておりますので、それはずっと伝えていきますけれども、それでも総理までが各県で処理をするということを明言しておりますので、これを覆すのは相当難しいだろうと、現実的には難しいだろうという思いを持っているということを先ほど答弁をさせていただいたということであります。しっかりと言うことは言っていきたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 五十六番相沢光哉君。



◆五十六番(相沢光哉君) 医学部問題について一つだけ。

 医学博士の上昌広氏がおっしゃってるんですが、医師の数とその地域の医学部の数が相関関係にあると。要するに、関西の方が実際に医師が多いという状況でありますから、東北がこのまま六カ所しかないということよりも、一カ所ふえれば東北の全体の医師数がこれからふえていくということなりますので、ぜひ、知事は、今、新しい医学部と医師会、あるいは既存の医学部との関係が大変ぎくしゃくしておりますけども、そういう東北全体の底上げのために、ぜひお立場として頑張っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 私が医学部を提案をしたのは、そういう趣旨です。まさにそういうふうな客観的なデータをもって政府の方に働きかけて一校実現をしたと。結果的には薬科大に決まりましたので、今、県としてもいろんな形でサポートをさしていただいております。医師会が言っておりますのは、ただ医者がふえるから反対ということではなくて、運営協議会で反対されている理由に、特に宮城県なんかは東北大学の先生方がたくさん薬科大に教員として行くと。全体の教員の大体三割から四割近くですね。三割以上が東北大学なので、本当に東北大学のお医者さんがそれだけ行って、逆に医師不足を加速させることにならないのかと。そういうような形で問題があるんじゃないかというようなことをお話しになっておりまして、それは我々も正直を申し上げて、共通の心配、悩み事でございますので、そういうことは我々も県民のために主張さしていただいておりますが、医師会としても、何が何でもへ理屈を言って反対をしているということではありませんので、合理的な部分については納得していただくように我々も強調していきたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○副議長(渥美巖君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時三分散会