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平成27年  2月 定例会(第351回) 03月02日−06号




平成27年  2月 定例会(第351回) − 03月02日−06号













平成27年  2月 定例会(第351回)



       第三百五十一回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第六号)

平成二十七年三月二日(月曜日)

  午前十時開議

  午後三時七分散会

      議長                     安藤俊威君

      副議長                    渥美 巖君

出席議員(五十八名)

        第一番                  太田稔郎君

        第二番                  天下みゆき君

        第三番                  三浦一敏君

        第四番                  境 恒春君

        第五番                  堀内周光君

        第六番                  石川利一君

        第七番                  長谷川 敦君

        第八番                  佐々木幸士君

        第九番                  村上智行君

        第十番                  すどう 哲君

       第十一番                  遠藤いく子君

       第十二番                  吉川寛康君

       第十三番                  伊藤和博君

       第十四番                  渡辺忠悦君

       第十五番                  細川雄一君

       第十六番                  高橋伸二君

       第十七番                  菊地恵一君

       第十八番                  寺澤正志君

       第十九番                  只野九十九君

       第二十番                  石川光次郎君

      第二十一番                  外崎浩子君

      第二十二番                  岸田清実君

      第二十四番                  菅原 実君

      第二十五番                  坂下 賢君

      第二十六番                  菅間 進君

      第二十七番                  庄子賢一君

      第二十八番                  川嶋保美君

      第二十九番                  佐藤光樹君

       第三十番                  中島源陽君

      第三十一番                  本木忠一君

      第三十二番                  中山耕一君

      第三十三番                  長谷川洋一君

      第三十四番                  池田憲彦君

      第三十五番                  佐々木征治君

      第三十六番                  安部 孝君

      第三十七番                  皆川章太郎君

      第三十八番                  小野 隆君

      第三十九番                  岩渕義教君

       第四十番                  本多祐一朗君

      第四十一番                  ゆさみゆき君

      第四十二番                  藤原のりすけ君

      第四十三番                  内海 太君

      第四十四番                  坂下やすこ君

      第四十五番                  横田有史君

      第四十六番                  小野寺初正君

      第四十七番                  石橋信勝君

      第四十八番                  齋藤正美君

      第四十九番                  安藤俊威君

       第五十番                  中村 功君

      第五十一番                  渥美 巖君

      第五十二番                  畠山和純君

      第五十三番                  千葉 達君

      第五十四番                  仁田和廣君

      第五十五番                  藤倉知格君

      第五十六番                  相沢光哉君

      第五十七番                  中沢幸男君

      第五十八番                  渡辺和喜君

      第五十九番                  今野隆吉君

欠席議員(一名)

      第二十三番                  佐藤詔雄君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                橋本 潔君

      総務部長                   岡部 敦君

      震災復興・企画部長              山田義輝君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               犬飼 章君

      農林水産部長                 吉田祐幸君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

      総務部秘書課長                平間英博君

      総務部財政課長                齋藤元彦君

    教育委員会

      委員長                    庄子晃子君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   吉田 計君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      委員                     相澤博彦君

      警察本部長                  横内 泉君

      総務部長                   吉田邦光君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      委員                     遊佐勘左衛門君

      事務局長                   土井秀逸君

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    議会事務局

      局長                     菅原久吉君

      次長兼総務課長                西條 力君

      議事課長                   菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

      総務課副参事兼課長補佐            菅原 正君

      議事課長補佐                 菅原敏彦君

      政務調査課長補佐               諸星久美子君

      議事課長補佐(班長)             布田惠子君

      議事課長補佐                 菅原 厚君

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    議事日程 第六号

                平成二十七年三月二日(月)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号

第三 一般質問

   〔岸田清実君、中沢幸男君、ゆさみゆき君、石川利一君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第一 議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号

三 日程第三 一般質問

       〔岸田清実君、中沢幸男君、ゆさみゆき君、石川利一君〕

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△開議(午前十時)



○議長(安藤俊威君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(安藤俊威君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、三十八番小野隆君、三十九番岩渕義教君を指名いたします。

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△議第一号議案ないし議第五十七号議案



△議第百五号議案ないし議第百四十二号議案



△報告第一号ないし報告第百十五号・一般質問



○議長(安藤俊威君) 日程第二、議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号を議題とし、これらについての質疑と、日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 二月二十七日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。二十二番岸田清実君。

    〔二十二番 岸田清実君登壇〕



◆二十二番(岸田清実君) 東日本大震災から間もなく満四年が経過しますが、福島県内ではいまだに十二万人が避難生活を余儀なくされ、その多くが福島原発事故によるものです。宮城県内でも、福島第一原発事故由来の放射能による汚染物の処理や除染が課題となっています。原子力災害は、一たん発生すれば影響する範囲は広域であることを改めて思い起こさなければなりません。

 宮城県では、二〇一三年二月及び二〇一四年二月に、地域防災計画原子力災害対策編が改定され、第十三節、避難収容活動体制の整備の項で、関係市町の避難計画策定への支援が位置づけられています。県は、昨年十二月に避難計画「原子力災害」作成ガイドラインを公表し、これに基づき、女川原発から三十キロメートル圏、いわゆるUPZ圏の各市町は、今年度末までに住民の避難計画を策定するため、作業を行っています。対象市町の避難計画策定の進捗状況について、県はどのように把握されているでしょうか。現時点での認識をお示しください。

 避難計画策定に当たって多くの課題があり、それらについて県は適切な支援を行う必要があります。以下、具体的に指摘しながら、知事の所見を伺います。

 住民への情報伝達、広報について伺います。

 ガイドラインでは、迅速かつ的確な住民広報ができる体制を構築しておくこととされています。関係市町がみずからの住民への広報について十分な準備を行う必要がありますが、市町のエリアをまたぐ場合などについて、広報のあり方を示す必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 例えば、鉄道、バスなどの公共交通機関の場合は、その指揮系統に情報提供しなければなりませんし、海上で活動中の漁船、その他への広報については、単独自治体での対応は困難ではないでしょうか、所見を伺います。

 移動手段について伺います。

 県が示したガイドラインでは、住民の避難は基本的に自家用車とし、それが確保できない場合に、国、県又は関係市町が確保した避難用の車両により目的地まで移動するとなっています。ガイドラインには、対象自治体のうち三市町の民間バス保有台数と輸送能力が掲載されていますが、合計二百八十九台、一万二千六十五人です。一方、UPZ圏内の自治体で、民間バス事業者がないところもあります。最大二十一万人の避難が想定され、自力避難が困難となる住民は、昨年十一月の新聞報道によれば、石巻市だけで二万人とされています。同じ新聞報道によれば、県内の貸し切りバスは一千台、四万人分とされています。避難への対応のためには、県バス協会と協定等を結ぶ必要が出てくると思われますが、UPZ圏内自治体が七つになることから、バス協会との協議は県が窓口となって進めることが必要と思いますが、知事の所見を伺います。

 また、原子力災害時の避難者移送の場合には、バス乗務員の安全を確保することが必要となってきますが、どのような準備をされるのか、あわせてお示しください。

 自力で避難手段が確保できない住民は、一時集合場所に集まり、国、県又は関係市町が確保した避難用車両で移動しますが、ガイドラインでは、避難の優先順位が高い者から順に輸送するとされています。自力で避難手段を確保できない住民は要支援者が多く、高齢者、病弱者、障害者など、それぞれにハンディを抱えていることが想定されます。また、災害時の混乱の中での避難であり、あらかじめしっかりした判断と選択の基準が示される必要があるのではないでしょうか。所見をお示しください。

 ガイドラインでは、参考資料として、自治体ごとに避難推奨経路が示され、関係市町は、あらかじめ幾つかの項目について住民等へ周知することとされています。それは、基本的な避難候補経路、退域検査ポイント、すなわち放射能検査をするスクリーニングポイント、避難先自治体及び受付ステーションなどです。県はガイドラインで避難推奨経路を示しているのですから、県が担当する退域検査ポイントについても、設置場所について県の考え方をあらかじめ示すことが必要と考えますが、いかがでしょうか。

 また、現時点で退域検査ポイントは何カ所程度と想定し、そのための職員配置をどのように考えているのか、お示しください。

 県は、平成二十四年三月に、津波避難のための施設整備指針を定め、道路幅員の考え方などを例示しています。そこでは、緊急時には、地震災害による救助活動等における緊急車両や避難者が乗り捨てした車両が路側に停車する中でも車両のすれ違いが可能な幅員を確保することが望ましいとされ、車道部八メートル、歩道部両側計で七メートルの全幅で十五メートルが示されています。県道、国道など、県管理の道路で県が推奨し、実際に避難計画経路となる路線については、道路整備、橋梁の補強など計画的な整備が必要と考えますが、いかがでしょうか。

 中でも、県道二号線は、石巻市の牡鹿半島部から避難するための重要な路線であり、県の避難推奨経路にもなっています。東日本大震災で被災し、現在復旧工事が行われていますが、さきに述べた施設整備指針とはかけ離れています。県が示した指針であり、推奨経路であることから、指針に基づく整備を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 県は、受け入れ自治体の避難所の三割をUPZ圏自治体からの避難者用に割り振ることを基本にガイドラインを作成しました。避難所での生活期間は、福島第一原発事故を振り返っても、相当程度長期にわたることが想定されます。宮城県内での避難所から仮設住宅への入居までの期間を考えても、そのことが指摘できます。鳥取県では、避難所機能・運営基準で、収容基準として、長期避難の場合、避難者一人当たり建物面積として六平米程度、うち有効建物面積三平米程度としています。長期の避難における狭い占有面積は、高齢者の運動機能低下を生むなどの問題点が指摘されています。

 県は、ガイドライン策定時に、避難所一人当たりの広さをどのように想定したのか、一人当たりの広さによる避難者への影響については検討あるいは配慮を行ったのか、それぞれ所見をお示しください。

 最大二十一万人の避難を想定するとなれば、一カ所二百人として、一千カ所もの避難所になります。グランディ21のアリーナなど、県有大規模施設を活用することによって避難所の集約が可能になると考えられますが、いかがでしょうか。

 現在、県有大規模施設で避難所として提供を想定している施設をあわせてお示しください。

 県は、一月に、宮城野原広域防災拠点と連携して災害対策に当たる拠点として、圏域防災拠点を八カ所決定いたしました。大規模災害時に、宮城野原地区広域防災拠点及び市町村の地域防災拠点と相互に補完、連携し、圏域内の市町村を支援するとともに、必要に応じた圏域への支援にも対応するとの役割を与えています。仙台圏では、グランディ21が指定されていますが、さきに指摘した避難時の活用方法があることを考えるとき、原子力災害時あるいは広域避難実施時の圏域拠点の役割を明確にしておく必要があると考えますが、所見をお示しください。

 市町村が指定避難所として県立高校を使用する場合、県教育委員会と協定を結ぶことになりますが、避難先市町村が協定を結んでいない県立高校でも、避難元市町が避難所として活用を希望する場合には利用を可能にすべきと思いますが、知事並びに教育長の所見を伺います。

 東日本大震災でも、避難所生活が長期にわたった際に、二次避難として各地の旅館などへ生活環境改善のための移動を行いました。原子力災害時には避難の長期化が予想されることから同様の措置が必要と考えられます。対象として考えられるのは、県内外の旅館業組合やコンベンションビューローなどですが、個々の自治体がそれぞれに交渉し協定を結ぶのではなく、県が窓口となって取り組みを進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 県外避難について伺います。

 私は、かねてから、島根原発を抱える島根県の例を示しながら、県外避難に向けた県の対応を求めてきました。避難に当たって、当該市町の範囲を超える避難や県外避難については、地域防災計画・原子力災害対策編で、個別の県及び市町村の境界を超えた広域の避難計画の策定が必要な場合においては、国及び県が中心となって、都道府県との調整や市町村との間の調整を図るものとすると記述されています。島根原発を抱える島根県は、福島第一原発事故から七カ月後の二〇一一年十月二十六日に行われた中国地方知事会議で、県域を超えた避難計画策定への協力を各県に依頼し、十一月には、広島県、岡山県、山口県でそれぞれ全市町村を対象にした説明会を開催しました。翌年二月には、島根原発から三十キロ圏内の自治体に県内外の避難先の割り当て案を県から示し、各自治体で避難先との協議調整を行うという手順を踏んでいます。国からの防災指針や作成マニュアルが出る以前の動きであり、島根県原子力安全対策課は、できるところからやっていこうということで始まったと述べています。

 宮城県においても、当該市町に希望を聞きながら、県外避難の具体化を図るべきと考えますが、御所見を伺います。

 ガイドラインでは、園児、児童及び生徒への措置が定められています。各学校では、学校防災マニュアル作成の手引等を参考としながらマニュアルを作成しておくこととされています。また、原則として、園児、児童及び生徒を保護者に引き渡し、帰宅させて避難指示が発令された際には、自宅から避難することとなっていますが、高校の場合は通学範囲が広いことから、このような対応とは異なると考えますが、いかがでしょうか。

 UPZ圏の県立高校の避難マニュアルの策定状況をあわせてお示しください。

 福祉避難所について伺います。

 要配慮者については、基本的に避難先自治体の避難所受付を経て、必要に応じて福祉避難所に移送するとされています。しかし、体力のない要配慮者が避難所に入ることは、一層の衰弱や、場合によっては命にかかわることが予想されます。避難所受付ステーションで避難者の状態を判断し、福祉避難所への収容を選択できるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 風向きとの関係について伺います。

 福島第一原発事故時に最も高い汚染が起きたのは、三月十五日午後の北西方向でした。その日の午前中まで海へ流れていた放射性プルームが、風向きの北西への内陸に向けた変化によって飯館村方面に流れ、最も高い汚染地域を生じさせました。当時、この事実が公表されなかったために、放射性プルームによる汚染の拡大方向に避難が行われ、不必要な被曝を起こしたと指摘されました。風向きは常に一定ではありません。風向きの変化への対応はどのように考えているのか、所見を伺います。

 特に、女川町は栗原市のみが避難先に指定されていますが、その方向に風が流れた場合にはどのような対応をとるのか示す必要があるのではないかと考えますが、所見をお示しください。

 大綱二点目、介護保険について伺います。

 二〇一五年度の介護保険報酬が大幅に引き下げられるとともに、制度が大きく変更されることから、関係者に多くの不安を与えています。特に、介護保険制度を担う事業者は、事業継続が困難にならないかと不安を抱いています。介護保険制度は、スタート以来十五年となり、幾つもの課題を抱えながらも高齢社会を支える制度として定着してきました。この制度と担い手を維持し、利用者にとって後退とならないよう努力していく必要があります。多くは国の判断と制度的改善によらなければなりませんが、県としても課題の認識をしっかり持ち、県としての努力や国への意見反映を行っていく必要があると考えます。以下、具体的な課題について指摘をし、所見を求めます。

 まず、介護保険報酬について伺います。

 来年度の介護保険報酬は、総額で二・二七%のマイナスとなり、〇三年度の二・三%、〇六年度の二・四%減と並ぶ大幅な切り下げとなりました。しかも、これは、介護職員の処遇改善加算の拡充一・六五%と良好なサービスを提供する事業所への加算〇・五六%を加えた上での数値であり、本体だけの削減を見れば、四・四八%もの大幅な減となります。更に、その中でも、基本報酬をとれば、おおむね六%のマイナスとなり、多くの介護事業者の経営を直撃する内容となっています。今回の大幅削減の出発となっているのは、国が行った特養の経営実態調査にあります。その調査によれば、収支差が八・七%、一施設当たりの内部留保が三億円という結果が示されました。在宅サービスの柱である訪問介護では、収支差率が前回五・一%、今回七・四%、厚労省が期待を寄せる小規模多機能型居宅介護は、前回五・九%、今回六・一%、二年半前に始めた定期巡回随時対応型訪問介護看護は〇・九%となっています。しかし、特養の調査は、全国から抽出された施設の調査であり、三月の一カ月間だけの調査となっていることから、実態を正確に反映しているのか、疑問が生じます。全国老人福祉施設協会の調査では、収支差は四%となっており、赤字の施設も二〇%となっています。国の調査は必ずしも現状を正確に反映したものとは言えないと思いますが、どうお考えでしょうか。

 内部留保については、どの施設でも将来の大規模修繕や建てかえに備えているものであり、使途のある積み立てと考えるべきです。このような積み立てがなければ、経年劣化への対応や老朽化による施設更新に対応し、事業を継続することは困難です。内部留保に対する県の所見を伺います。

 将来に備える内部留保を行うためには、一定の収支差を確保しなければなりません。財務省は、八・七%の収支差を取り上げて介護報酬の削減を求めましたが、適正な収支差を県はどの程度と考えるのか、お示しください。

 今回の介護報酬改定は、処遇改善加算などによって基本報酬のマイナスを埋める構造になっています。加算をとるためには、有資格者の加配や研修システムの整備などが必要となり、一法人一施設での対応困難や、都市部と過疎地の地域格差が生じるおそれがあると考えられますが、どうお考えでしょうか。

 これらの課題について、国に対して意見を述べていく必要があると思いますが、所見をお示しください。

 介護現場における人材確保が大きな課題になっており、職員が充足できないためにフル稼働できない施設も出ています。ベビーブーム世代のすべてが後期高齢者となる二〇二五年に向けて、人材確保は大きな課題であります。県では、宮城県人材確保協議会を設置し、三つの部会のもとに今後の取り組みを議論しています。実りある方向性が出ることを期待したいと思います。そのために、幾つかの課題を指摘し、所見を求めるものです。

 昨年十二月に公表された第六期みやぎ高齢者元気プラン中間案では、居宅サービス、施設・居住系サービスなどの平成三十七年度、すなわち二〇二五年のサービス見込み量を算出しています。訪問介護サービスで二〇一五年度比三〇%増、特別養護老人ホームの入居者数は五五%増など、軒並み大幅な増加となっています。現状でも職員不足でフル稼働できない施設があることを考えると、この数字は深刻に受けとめなければなりません。対策を考えるとき、この見込み量を賄う人材はどの程度になるかを明らかにする必要があります。県は、二〇二五年の必要数と不足数をどうとらえているのか、お示しください。

 二〇〇〇年の介護保険スタート前後には、各地に福祉系、リハビリ系などの専門学校、大学が設置され、雇用の受け皿としても注目されました。しかし、介護職に対して、きつい、汚いなどの三K労働のイメージが定着してしまい、家庭で親が子供の進路選択の際に、福祉系を否定するケースが多いと指摘されています。福祉系の学校選択が減り、その学校を卒業しても、他職種へ就職する傾向が強まっています。それを乗り越えていくためには、社会的評価の向上、処遇改善、やりがいの創出をどうつくり出していくかが今後の人材確保のかぎになるのではないでしょうか。株式会社リクルートキャリアで福祉人材のコンサルティング事業を行っている門野友彦氏は、全産業が福祉化していく、そこで働く人の価値が高まると指摘し、介護職の高い社会的役割を指摘しています。更に、職業病と言われる腰痛についても、介護現場よりもパソコン従事者の方が罹患率の高いことをデータで示しています。誤解を解き、こびりついたイメージを払拭していくことが求められています。

 埼玉県では、介護職員しっかり応援プロジェクトをつくり、魅力ある職場づくりの推進、介護職員の給与アップ、介護職のイメージアップをテーマに取り組みを進めています。魅力ある職場づくりとして、離職率が低い事業所や資格取得に積極的な事業所を対象に表彰を行うとともに、すぐれた処遇を行った介護職員や事業所を表彰する制度を設けています。事業所や職員の努力に表彰という評価を行うことで励みになり、他事業所への波及も想定されます。この取り組みを県内で共有することで、全体のレベルアップにもつながっていくのではないでしょうか。本県でも検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 介護職員の確保、定着が進まない要因として、介護職員の給与が低いことが挙げられます。また、職員の資格や能力に応じた給与体系の整備が進んでいないのが現状です。埼玉県では、資格や能力等に応じたモデル給与表を作成し、県所管の六割が導入しています。少なくとも適正な給与体系が導入されることが必要であり、この取り組みも進める必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 イメージアップ活動の一つとして、県内の新人介護職員を一堂に集めて介護職員合同入職式を実施し、二〇一三年度八百人、二〇一四年の四百人が参加しました。知事のあいさつ、知事からのメッセージの新入職員代表への手渡し、介護職員代表による誓いの言葉と式が進められます。仲間がこんなにたくさんいることに励まされ、知事のもとで入職式が行われることで、介護職の重みと期待を感じるとのことです。予算もさほどかからず、知事の日程を一時間とってもらうことでできることであり、ぜひ宮城でも検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 人材確保のためには、今仕事を選択する世代を対象にするだけではなくて、将来職業を選択する世代、すなわち子供たちを含めて体系的な取り組みを進めていく必要があります。静岡県では、小学生を対象に、県事業で親子施設見学、小中高で教育委員会所管の総合の学習で体験学習、中学、高校で福祉人材センターによる福祉職セミナー開催などによって、介護職・施設に接する機会を確保し、子供と親の意識を変えていく取り組みを行っています。更に、高校生、大学生を対象に、ハローワーク、人材センターでの専門相談員によるマッチングなどによって直接の就職対策を行っています。小学生からの体系的な取り組みによって介護職に対するイメージを変えていくことが必要と思いますが、所見を伺います。

 そのためにも、県が中心となって関係機関、部局に主体的に積極的に働きかけていくことが必要だと思いますが、あわせて所見をお示しください。

 宮城県内で雇用の柱の一つとなる介護職場の魅力がしっかりと発信され、県内の若者が県内に定着しつつ、地元を支える力になることは、地域にとっても重要です。その意味でも、これからの取り組みに期待し、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 岸田清実議員の一般質問にお答えいたします。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、原子力災害にかかわる避難計画についての御質問にお答えいたします。

 初めに、UPZ圏の各市町の避難計画策定の進捗状況についてのお尋ねにお答えをいたします。

 県では、関係する七つの市町に対し、昨年五月の担当課長会議の場で、避難計画の年度内の策定を要請をいたしました。六月からは避難計画策定ワーキンググループを開催し、ガイドラインの案を示しながら、十二月に取りまとめるなど、関係市町の避難計画策定を支援してまいりました。現在、各市町において鋭意策定作業を進めているところでありますが、復興事業と並行しての策定作業であることや、避難先自治体との具体的な調整に時間を要していることから、作業がおくれぎみの市町があることは、承知をしております。県といたしましては、国と連携をしながら、引き続き年度内の策定に向けて各市町を支援してまいります。

 次に、県有大規模施設の活用による避難所の集約についての御質問にお答えをいたします。

 原子力災害に係る広域避難時においては、避難先市町村の職員による避難所の速やかな立ち上げが必要になります。また、食料、毛布等の供給など、避難者へのホスピタリティーも考慮する必要がありますことから、既存の地震災害等への対応の枠組みを最大限活用することとし、市町村が設置する避難所を利用することを基本として調整してまいりました。なお、県有大規模施設の活用につきましても検討を行っており、仙台市と調整の上、宮城県民会館を石巻市の避難所として活用することにしております。

 次に、関係市町の希望を聞きながら県外避難の具体化を図るべきとの御質問にお答えをいたします。

 お話のございました島根原子力発電所が立地する島根県におきましては、人口約七十万人のところ、UPZ圏の人口が四十万人と、県人口の半数以上を占める状況となっております。UPZ圏には松江市、出雲市といった大きな市が含まれていることから、県内自治体のみでの避難者受け入れは難しいと判断し、隣接する広島県、岡山県に受け入れをお願いすることになったと伺っております。

 宮城県におきましては、避難者が行政サービス等の面においてできる限り不自由しないように、県内での避難先確保を優先し、幸いなことに、UPZ圏の約二十一万人の避難先を県内に確保することができました。ただし、複合災害発生時におきましては、想定していた避難所が被災する場合も考えられますことから、県内施設での収容が難しい場合の避難者の受け入れについて隣接県に対し協力を依頼をしております。

 次に、大綱二点目、介護保険についての御質問のうち、介護職のイメージアップを図るため、関係機関等に働きかけをすべきとのお尋ねにお答えいたします。

 小中高生など若年層やその保護者に介護や介護現場の魅力を伝え、介護の仕事への理解を深めるための取り組みを継続的に行うことは、将来の担い手の確保に向け、極めて重要であります。そのため、県では、若年層やその保護者向けに若い介護職員による職場体験談を情報誌で紹介するほか、県立高校を対象として、介護職のやりがいと将来性をアピールする冊子の配布や、介護事業所団体が行う職場体験のPRに努めるなどの取り組みを行っております。今後とも、若年層への介護職のイメージアップに向けて関係部局が連携し、積極的に関係機関に働きかけしながら、効果的な取り組みを推進してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 総務部長岡部敦君。

    〔総務部長 岡部 敦君登壇〕



◎総務部長(岡部敦君) 大綱一点目、原子力災害にかかわる避難計画についての御質問のうち、原子力災害時の圏域防災拠点の役割についてのお尋ねにお答えいたします。

 圏域防災拠点は、住民の避難所としてではなく、さまざまな災害などに対応するための防災活動拠点として位置づけ、関係機関と調整してきたところであります。そのため、グランディ21などの圏域防災拠点につきましては、避難所指定がないことなどを確認した上で、原子力災害時にも活用する拠点として確保したものでございまして、その基本的な役割の整理は行われているものと考えてございます。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱一点目、原子力災害にかかわる避難計画についての御質問のうち、市町の区域をまたぐ場合の広報のあり方についてのお尋ねにお答えいたします。

 広域的な広報については、宮城県地域防災計画・原子力災害対策編に定めており、県から報道機関への緊急放送を要請するほか、JR東日本等の公共機関に対しても通報を行うこととしております。また、周辺海域の船舶に対する避難等の指示については、宮城海上保安部が実施することとしており、加えて、漁業無線局を通じて情報提供を行うこととしております。

 次に、関係七市町と県バス協会との協定等の締結についての御質問にお答えいたします。

 避難者の移動手段の確保については、県としても重要な事項であると考えております。バス等の必要台数については、関係市町において避難計画を詰めていく中で明らかとなってきますので、県としても、それらを十分把握した上で、関係市町による車両等の調達が困難な場合には、国と連携しながら、バス協会等との協議を含め必要な支援を行うこととしております。

 次に、避難者移送時におけるバス乗務員の安全確保についての御質問にお答えいたします。

 原子力災害時の住民避難や一時移転を行う際には、バスによる移送も行われますが、乗務員の安全確保は重要と考えております。住民避難活動等に携わるバスの乗務員の方々には、放射線防護に関する正しい知識や防護服の着脱方法などを身につけていただく必要があると考えており、今後、内閣府等が開催する研修に参加していただくことなどを考えております。また、県では、これまで、バス乗務員用の警報器つきポケット線量計や防護服の配備を進めてきたところでありますが、今後、関係市町の避難計画が策定され、具体的なバスの必要台数等が明らかになれば、それに見合った数の装備品を配備していくこととしております。

 次に、自力避難できない住民の避難基準を事前に示すべきとの御質問にお答えいたします。

 自力による避難ができない住民については、一時集合場所に集合し、準備された車両やヘリコプター等により避難することになります。この場合は、輸送一回当たりの定員に限りがあることから、ガイドラインにおいては、避難の優先順位が高い者から輸送するよう基本方針を示しております。この優先順位については、一般的には傷病者、要配慮者が優先されると考えられますが、具体的には、これまでの地震災害時等における対処例などを参考にしながら、現場で判断されるものと考えております。

 次に、退域検査ポイントについての御質問にお答えいたします。

 ガイドラインにおいては、退域検査ポイントの設置場所について、原則としてUPZの外側とし、国及び関係市町等と協議して設置場所について定めることとしております。現在、関係市町においては避難経路を、また、国においては退域時検査に係るマニュアルを検討しているところでございます。県といたしましては、退域検査ポイント候補地点の検討を行っているところであり、関係市町や国の検討結果を踏まえながら、具体的な配置場所や箇所数及び職員配置を定めていくこととしております。

 次に、ガイドライン策定時に一人当たりの面積をどう想定したのか、また、避難所の広さが避難者に及ぼす影響についての御質問にお答えいたします。

 避難先を調整するに当たり、避難先自治体には、所有する避難所の収容能力の三割を目安に避難者の受け入れをお願いしております。避難先自治体においては、地震災害等発生時に住民を受け入れる際の一人当たりの広さと基本的に同様の広さが確保されていると考えており、専有面積が避難者に及ぼす影響について改めて検討は行っておりません。

 なお、避難生活が長期にわたる場合の一人当たりの専有面積については、今後、避難所を運営する市町と意見交換を行ってまいりたいと考えております。

 次に、避難先市町村が協定を結んでいなくても避難元市町村が希望する場合には、県立高校を避難所として利用することを可能にすべきとの御質問にお答えいたします。

 避難者受け入れの初期段階においては、避難所の解錠など、避難先自治体が避難所運営に携わることになることから、避難所の選定に当たっては、避難先自治体の指定避難所を活用することを基本としております。このことから、避難元自治体が避難先自治体において、協定を締結していない県立高校を避難所として希望する場合は、避難先自治体及び県立高校と調整することが必要になると考えております。

 次に、二次避難に係る旅館業組合などとの協定についての御質問にお答えいたします。

 宮城県地域防災計画では、避難所を運営する市町村に対し、住民の避難が長期化した場合には、災害の規模、被災者の避難及び収容状況等にかんがみ、必要に応じて旅館やホテル等への移動を避難者に促すことを求めております。市町村が二次避難を必要とする場合は、県が窓口となってホテル等の調整を行うこととしております。

 次に、要配慮者の福祉避難所への収容についての御質問にお答えいたします。

 ガイドラインでは、要配慮者の福祉避難所への避難の流れについて、基本的には一般の避難所へ避難し、その後、必要に応じて福祉避難所に移送するとしておりますが、住民の状態に応じて、避難所受付ステーションから直接福祉避難所に避難するケースもあるものと考えております。

 次に、原発事故時の風向の変化への対応についての御質問にお答えいたします。

 国の原子力災害対策指針では、基本的に環境中に放射性物質が放出される前の全面緊急事態となった段階で、風向に関係なく、PAZ内については全住民を避難させ、UPZについては全住民をまず屋内退避させることとしております。また、PAZ圏外の地域につきましては、基本的に環境中に放射性物質が放出された後、空間放射線量率が国の定める基準を超えた地域について、順次、避難あるいは一時移転を行うこととしております。

 避難経路については、関係市町は事前にできるだけ複数の避難候補経路を設定することとしており、避難指示又は避難準備の発令が見込まれる段階で、県及び関係市町は、風向の変化等により生じた高線量地域の分布や交通不能地域の状況等を踏まえ、県警察本部及び道路管理者等との関係機関と調整を行い、最善の避難経路を決定し周知を図ることとしております。

 次に、避難先方向に風が流れた場合の対応についての御質問にお答えいたします。

 国の原子力災害対策指針では、あらかじめ重点的に原子力災害に特有な対策を講じておく区域として、原子力発電所からおおむね五キロメートル圏内のPAZと、おおむね三十キロメートル圏内のUPZが定められております。栗原市はその圏外であり、風下となっても防護措置が必要とならない可能性が高いことから、女川町の避難先としております。しかしながら、風向によって避難先自治体において空間放射線量率が一時移転の基準を超えた場合には、他の県内自治体あるいは県外に避難先を割り振ることとしております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱二点目、介護保険についての御質問のうち、特養の経営実態調査についてのお尋ねにお答えいたします。

 介護事業経営実態調査については、国の社会保障審議会介護給付費分科会においても調査対象期間などについての意見があったことから、次期報酬改定に向けて調査設計や集計方法を検討するとの審議報告がなされております。県といたしましては、より実態を反映した調査が実施できるよう、今後、国においてしっかりと検討されることが必要であると考えております。

 次に、特別養護老人ホームの内部留保についての御質問にお答えいたします。

 社会保障審議会福祉部会がまとめた社会福祉法人制度改革に関する報告書においては、内部留保は基本的には事業継続に必要な財産であり、その存在自体が余裕財産を保有していることを意味していないとされております。県といたしましても、内部留保は将来の事業拡大及び災害や施設の老朽化への備えなどに充てられるものであり、施設の適切な運営のために一定の保有は必要なものと認識しております。

 次に、適正な収支差の程度についての御質問にお答えいたします。

 適正な収支差を考えるためには、まず、施設の持続的運営に必要な内部留保の定義を明らかにした上で、施設の種別や規模などを考慮した内部留保の適正な水準を明確にする必要があります。現在、社会福祉法人制度改革において、内部留保の定義の明確化が検討されており、適正な収支差については、こうした検討の動向を踏まえた上での議論が必要であると考えております。

 次に、介護職員の処遇改善加算等についての御質問にお答えいたします。

 今回の報酬改定において拡充された加算制度のうち、有資格者の配置割合を高めることを要件とする加算については、人材の確保が難しい地域において要件を満たすことができない場合が生じると考えております。また、介護職員の処遇改善加算の要件については、資質の向上や労働環境の改善を求めるもので、必ずしも法人規模や地域により左右されるものではないと考えております。県といたしましては、制度の周知を図り、事業所が加算制度を有効活用できるよう促してまいります。

 次に、国に意見を述べるべきとの御質問にお答えします。

 介護保険制度の課題については、今回の報酬改定が事業の運営や職員の処遇改善等に及ぼす影響を注視しながら、関係者の要望、意見などを踏まえ、必要に応じ国に対して要望してまいります。

 次に、介護人材の必要数と不足数についての御質問にお答えいたします。

 継続的に介護人材の確保を図るため、第六期介護保険事業支援計画では、国から示された需給推計ワークシートにより、平成三十七年度の介護人材の需給率を推計し、不足数を埋める具体的な方策に取り組んでいくこととされております。市町村の介護サービス見込み量から推計する需要数は約四万七千人、また、現在の介護職員数をもとに離職者と入職者から推計する供給数は約三万三千人であり、その差である約一万四千人が平成三十七年度の不足数となっております。今回の供給数の推計値は、東日本大震災の影響により、もととなる年度ごとのデータにばらつきが生じていることから、今後、推計値の精査を行いながら取り組みを進めることが必要であると考えております。

 次に、介護事業所等の表彰制度についての御質問にお答えいたします。

 介護職員の離職率が低い事業所や、すぐれた処遇を行った介護職員、事業所等を表彰する制度は、魅力ある職場づくりにつながる有効な取り組みであると考えております。県といたしましては、来年度、人材育成等に取り組み、優良な事業所の認証評価制度の実施に向けて検討を行うこととしており、表彰制度も含め、魅力ある職場づくりを推進する取り組みの導入について検討してまいります。

 次に、資格や能力等に応じたモデル給与表についての御質問にお答えいたします。

 介護職員の確保、定着を図るためには、介護職員の資格や能力に応じた適正な給与体系の導入が効果的であり、介護職員処遇改善加算でも、事業所による職位、職責、職務内容に応じた任用要件と賃金体系の整備を加算要件としております。モデル給与表の作成については、宮城県介護人材確保協議会において、作成後の適正な活用も含め、議論してまいります。

 次に、介護職員の合同入職式についての御質問にお答えいたします。

 他県で実施している合同入職式では、新たに介護職員となった方の激励や仲間づくりの場の提供などが行われており、職場定着の向上や介護業界全体のイメージアップなどにつながる取り組みであると考えております。合同入職式は介護事業所団体等と連携して開催することが効果的であることから、宮城県介護人材確保協議会の場などで協議してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、原子力災害にかかわる避難計画についての御質問のうち、避難経路と津波避難のための施設整備指針についてのお尋ねにお答えいたします。

 原子力災害時における避難推奨経路につきましては、広域避難を前提として、車での円滑な移動が可能であるなど、一定の広域処理機能が確保されている道路を基本に設定したものであります。一方、津波避難のための施設整備指針による避難路につきましては、津波発生時において短時間に安全な地域へ避難できるよう、限られた区間の移動を前提として設定しているものであります。津波避難路につきましては、市町の地域防災計画などに位置づけられた路線に限り適用することとしているため、原子力災害時の避難推奨経路のすべてにこれらの基準を適用することは考えておりません。

 また、県道二号石巻鮎川線につきましては、原子力災害発生時の避難推奨経路に位置づけられているものの、津波避難路に該当する区間が設定されておりませんことから、津波避難のための指針に基づく整備は行っておりませんが、今回の大震災を踏まえまして、線形不良区間の解消や防災集団移転地へのアクセス道路としての道路改良進めているところであり、早期完成に向けて鋭意取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱一点目、原子力災害にかかわる避難計画についての御質問のうち、協定を結んでいない県立高校でも避難元市町が避難所として使用を希望する場合には、県立高校の利用を可能にすべきとのお尋ねにお答えいたします。

 県教育委員会では、東日本大震災の教訓を踏まえ、県立学校が所在する市町と県立学校を避難所として利用することについての基本協定の締結を進めております。原子力災害発生時には、避難元の市町は、避難先の市町村が選定した施設を利用することになっておりますので、避難先市町から所在する県立学校を避難所に選定したいとの意向が示された場合には、学校も交え調整してまいりたいと考えております。

 次に、ガイドラインの内容と高校では対応が異なるのではないか、また、避難マニュアルの策定状況はどうかとの御質問にお答えいたします。

 女川原発から三十キロ圏内にある県立高校は、石巻市に六校、東松島市に二校あり、これらの高校においては、県教育委員会が作成した学校防災マニュアル作成ガイドなどをもとに、原子力災害時の対応を含めた学校防災マニュアルの作成を進めております。御指摘のとおり、保護者に引き渡せない場合も想定されることから、校内での屋内避難の内容を盛り込むなど、整備を図っているところであり、該当するすべての高校において、今年度末までにマニュアルが作成される予定となっております。現在、それぞれの市において、県避難計画作成ガイドラインに即して原子力災害における避難計画の整備が進められているところでありますことから、それらの内容を踏まえ、各高校では更に詳細についてマニュアルの改定を進めることとしております。

 次に、大綱二点目、介護保険についての御質問のうち、介護人材の確保のために、子供のときからの体系的な取り組みにより介護職のイメージアップを図るべきとのお尋ねにお答えいたします。

 県教育委員会では、この四月から新設される登米総合産業高校に県内で初となる福祉科を設置し、介護人材の育成に更に力を入れて取り組むこととしております。小学校の段階での施設見学や、中学校における職場体験、そして具体的な資格取得を目指した高校での学習と、それぞれの発達段階に応じた学習を行うことで、介護や福祉にかかわる仕事の意義や大切さに気づかせ、目的意識を持って学んでいくことができるよう取り組んでまいります。このことにより介護職員に対するイメージも高まるものと考えております。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 二十二番岸田清実君。



◆二十二番(岸田清実君) 幾つか再質問をいたしたいと思います。

 まず、広域避難計画、特に県バス協会との関係についてまず伺いたいと思います。

 先ほどの答弁では、関係市町の避難計画の中で、必要数を把握の上、県バス協会と協議をするということのようにお聞きしましたけれども、これは避難計画が策定された段階で、一時避難所にどのくらいの避難者の想定がされるかということが出てくる中で、必要車両台数が出てくるわけですけれども、それを把握した上で、県として、県バス協会と県が窓口になって協議をする、そういう理解でよろしいですね。



○議長(安藤俊威君) 環境生活部長佐野好昭君。



◎環境生活部長(佐野好昭君) そうしてまいりたいと考えております。



○議長(安藤俊威君) 二十二番岸田清実君。



◆二十二番(岸田清実君) 次に、県外避難について伺いたいと思います。

 知事の御答弁の中で、島根との比較の中で、宮城県内では県内受け入れが可能だと、そのうち、複合災害の場合に県外避難も考えるという答弁でした。二月二十七日の朝日新聞の県内版に、震災の関係の連載が、この間、各首長さんのインタビューが行われてまして、二十七日に登米の布施市長のインタビューが載っておりました。その中で、広域避難計画についても述べられていて、風向きを考えると、もっと被害が広まる可能性もあり、県が策定した避難計画だけでは十分ではないのではないかということが発言をされ、県外避難もシミュレーションしておく必要があるのではないかというふうに、いわばマスコミのインタビューの中で明確に当該首長が意思表示をしているわけですね。これは非常に会議の中でも恐らくさまざまな形で発言がされていたのかなというふうに思いますけれども、こういう形で発信をされているというか、非常に重いことだと思うんですね。ですから、避難計画についても十分検討されるべきではないかというふうに思いますけれども、具体的な形でですね。これについてはどういうふうに考えられているでしょうか。



○議長(安藤俊威君) 環境生活部長佐野好昭君。



◎環境生活部長(佐野好昭君) 知事の答弁で申し述べましたとおり、まずは住民の方に不自由がないようにということで、県内の避難先確保というものを優先をしております。それで確保できるということになれば、それはそれでいいというふうに基本的には考えております。ただ、複合災害の発生時、こういったものについては、避難先の自治体の方で避難所が確保できないというそういう場合が想定されますので、そういう場合については、まずは県内の他の自治体の避難所に割り振りをしたいというふうに考えております。それでも避難所が確保できないという場合について、県外に協力をお願いするというふうに考えております。ただ、そういう場合も可能性としてはありますので、隣接県についてはあらかじめ協力というものをお願いはしております。どこまで具体化するかというのは、今後検討していきたいというふうに考えております。



○議長(安藤俊威君) 二十二番岸田清実君。



◆二十二番(岸田清実君) 市町の首長、あるいは役場、役所というのは、市民と面と向かって説明する責任があるわけですよね。そのときに、アバウトにバックアップとして隣県に話をしてますというだけでは市民に説明できないわけですよ。ですから、被害が拡大した場合の具体的なシミュレーションに基づいて、当該自治体の希望を聞きながら、きちんと具体的な方策を示していくということは、これはそれぞれの首長さんに対してだって必要なことだと思いますよ、改めてこの点について伺います。



○議長(安藤俊威君) 環境生活部長佐野好昭君。



◎環境生活部長(佐野好昭君) そういうお気持ちも理解はできます。ただ、風向きというものについては、これは可能性としては無限にあるわけですね。その無限にある風向きのそれを全部想定して避難先を決めていくと。これもまたちょっと現実的ではないというふうに考えておりますので、それは風向とかあるいはその風向等によって、天候等によって、どこに高線量域が出てくるのかと、そういったことも見ながら現実的にはお願いをしていくと、圏外にお願いをしていくと、そういうことになるんだろうというふうに思ってます。



○議長(安藤俊威君) 二十二番岸田清実君。



◆二十二番(岸田清実君) 無限なんてないんですよ。半分海なんですから。そこはしっかりとやっぱり検討してもらいたいと思いますね。

 最後に、介護保険について伺います。

 先ほどの答弁で、二〇二五年の不足数、今の予測だと一万四千人ということですよね。これはこれから精査していかないとわかりませんけれども、相当本腰を入れて対策をしないと、二〇二五年問題乗り越えられないというふうに思うんですね。ですから、一部局、長寿社会政策課担当だとかそういうことではなくて、県の全体の総力を挙げて取り組むぐらいの決意が必要だと思いますけれども、その辺も課題の重さと取り組みの姿勢について改めて伺いたいと思います。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 人材の確保というは極めて重要でございまして、これにつきましては、私も県政だよりにコラムで書きましたけれども、非常に重要です。また、全く数が足りない。今後、倍ぐらいにふやしていかなければいけないということでございますので、これはもう県だけの力でできませんので、市町村、またいろんな事業者の皆様とも協議をしながら、全力で取り組んでいきたいと思います。

 先ほど、合同入職式というような話ありました。私、きのうレクで初めてそういうのをやっている県があるということも知りましたので、早速検討するようにという指示を出さしていただきまして、我々の考え方、意思を、思いを、働こうという気持ちのある方に伝えていくという、そういう機会をつくるということも極めて重要でございますので、そういった御提案も受けましたので、真摯に前向きに考えていきたいというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 五十七番中沢幸男君。

    〔五十七番 中沢幸男君登壇〕



◆五十七番(中沢幸男君) ことしは戦後七十年、水素社会元年と言われております。東日本大震災から四年の月日が流れ、国が東日本大震災復興基本法に基づく基本方針に定めた集中復興期間、五年の最終年に入ろうとしております。悲惨の一語に尽きるすさまじい被害に見舞われ、命からがら津波の襲来から逃げ、雪が舞い散る中、避難所で凍えながら肩を寄せ合っていた四年前、電話も通じず、電気、ガス、水道も使用できず、道路や鉄道網もずたずた、住まいの多くが流失され、崩壊し、瓦れき化した家屋や店舗、工場の前で茫然自失となったあの日、悪夢の日からただひたすら県民の総力で復旧・復興に邁進してきたこの四年間でした。十二万三千人もの方が家を失い、仮設住宅での居住を余儀なくされましたが、全力で復興に取り組まれた結果、先月末には六万九千人に減り、災害公営住宅の着工件数も目標の約八〇%に達しており、復興庁の住まいの復興工程表によれば、三月末までに約四〇%、六千二百戸が整備される予定と伺っております。

 激減した貿易も、コンテナ貨物取扱量はほぼ震災前の水準に回復し、浸水したターミナルビルやアクセス鉄道の復旧に伴い、仙台空港の乗降客数も、国際線はまだとしても、全体として震災前の一一〇%を超える伸びとなっているようです。この四年間の、村井知事を中心に昼夜を問わず全県職員の御努力、御奮闘に、県民の一人として改めて衷心より深甚なる敬意と感謝を申し上げたいと思います。御苦労さまでした。そして、本当にありがとうございました。まずもって、この四年間の震災復興事業への取り組みについて、知事の感想、今後の震災復興事業にかける村井知事の決意、思いをお伺いいたします。

 来年度は国が定める集中復興期間の最終年に当たりますが、生活面、産業面、多くの分野でまだまだ取り組むべき課題は山積みされております。復興が来年度で完成するのは到底困難ですし、五年間で見込んだ復旧・復興事業費約七兆円では、到底不足することも必至です。現在、集中復興期間の延長を国に要望しているようですが、延長要望は切なる課題なので、全力を挙げてぜひとも実現してもらいたいと思います。延長の見込みはどうなのか。認められるとして、平成二十八年度以降、今後必要な事業費は、国県市町村合わせてどの程度になるのか、お伺いいたします。

 今回、未曾有の災害に対して、初動態勢を初め、災害対応に関する多くの教訓を学びました。しかしながら、こうした教訓は時の流れとともに風化しがちなのも世の常、「天災は忘れたころにやってくる」です。いかにして今回の教訓を後世に伝え、日本一、いや世界一の防災県としていくか。犠牲になられた多くのみたまにこたえる意味でも、防災を学校教育、社会教育にしっかりと組み込むだけでなく、企業や役所の研修にも位置づけ、繰り返し繰り返し教授することで県民の中に定着させる仕掛けが何よりも大切だと思います。こうした仕掛けを考えるに当たって、だれもがわかるような物語も有効な方法のように思います。例えば、稲むらの火物語は大変示唆に富みます。専門家や県民の代表から成る(仮称)稲むらの火委員会を立ち上げ、宮城独自の稲むらの火の物語を県民の総力を挙げ創作して取り組んではと思いますが、いかがでしょうか、見解をお伺いいたします。

 四年を経過しようとする今、こうした震災対応の一層の加速化という課題に加え、震災後を見据えた地域づくりの本格化の検討の必要性も高まりつつあります。今回の震災対応では、通常事業に加え、十兆円近くもの新たな事業を増額しました。とりわけ、雇用の効果や地域経済への普及効果が高い公共事業は、震災前の年間約一千億円台から、震災後は五千億円台から八千億円台と急増し、地域の雇用や経済効果の面で大きなプラスの影響を与えてきました。今後は、今年度事業が五千三百億円をピークに、次年度以降、前年度比で六百億円、三千億円、二千億円と急減していくように、関連の公共事業の減少に伴い、雇用、地域経済に急ブレーキがかかる状況にあります。さきの議会でも質問したとおり、いかにして震災関連事業の減少に伴う地域経済への負の影響を最小限にとどめ、新たな地域づくりにシフトしていくか、ことしはまさにその正念場の一年になります。時あたかも、安倍政権は、昨年から地方創生を国政の最大課題に掲げ、ことしから地方の活性化を強力に推進しようとしております。こうした観点に立って、通告に従い、以下、順次質問をさしていただきます。

 どのような対策なり、対策を検討するに当たっても、基本は足元を見よです。地域経済の現状をしっかりと分析し、見据えた上で対策を講ずることが何よりも大切です。安倍政権は、誕生以来三本の矢というアベノミクスを提唱し推進してきましたが、その実態と評価については前の議会でもお話ししたとおりで、国内経済に影響を与えたのは、約二十兆円に及ぶ大型の公共事業と、昨年四月の消費税増税に対応した住宅、自動車などの大規模な前倒しの消費だったことは明らかです。宮城の場合はこれに加え、大規模な震災関連の公共事業があったことで、地域の雇用や経済に大きなプラスの影響がもたらされました。震災関連の公共事業は、その規模、直接的な効果を見ても、最大かつ決定的な景気要因とあると言っても過言ではなく、これを抜きに今後の地域の経済対策を語るのは難しいと思います。今後震災関連の公共事業は年々大幅に減少することは確実な中にあって、山高ければ谷深しのごとく、地域の雇用や経済にかなりのマイナスの影響を与えることは必至です。前回、当局からは、厳しい状況になるの一般論的な回答にとどまっておりましたが、ここはきっちりと検証しておく必要があります。

 まず、この四年間の大幅な震災関連の公共事業の増加が地域経済や雇用にどの程度効果、影響を与えたのか、それをきちんと分析し検証しておくことが求められておりますが、新たな雇用者はいかほど増加したのか。また、地域経済への効果、影響は実際どの程度であったのか。また、震災関連事業の増額が県財政に及ぼした影響はどうだったのか、具体的にお示しください。

 次に、今後の事業の大幅な減少に伴って起こる地域の雇用面と経済面に与える影響はどの程度なのか、改めてお伺いいたします。

 この十一月に発表された二〇一四年十月から十二月期の国内総生産速報値は、物価変動などの影響を除いた実質GDP成長率では前期比〇・六%、年率換算二・二%の成長と、三期ぶりにプラスになりました。しかしながら、期待していたほどの消費が伸びず、消費税増税以降の低迷基調を覆すほどに至っておりません。県内の消費動向を見ても、昨年の大型小売店販売は四千六百億円と、前年比一・九%、消費税三%の影響を除けば実質マイナスです。登録自動車台数においては、消費税上げの昨年四月から前年比マイナスを続けており、一年を見ても七万一千四百台と、前年比一・四%マイナスと、低迷を続けております。三%の消費増税は夏ぐらいからは反転するはずが、何と何と今日に至っても消費の回復はおくれたままです。原因はどこにあるのか。今後の経済対策を考えるに当たって大変重要な観点です。一つは、増税に備えた大型商品の前倒し購入があったためで、増税前の毎月の小売販売を見れば明らかです。私は、国民の多くは消費税一〇%を前提とした消費行動をとったためではないかと見ていますが、二つ目には、急激な円安で輸入物価の急騰によるもの、毎月の給与実態調査結果から見て明らかなように、給与はさほど上昇しておりません。所得が増加しない中で物価が上昇すれば、消費税と物価上昇で消費が減少するのは火を見るよりも明らかではないでしょうか。今、ガソリン価格は、昨年六月のリッター百六十円をピークに低下し、今は百三十円ほどになっておりますが、消費を回復するためには、消費者の負担を減らすのは当然のことを、今は適度の円高による物価の軽減を求められているのであって、日銀総裁を初め、政権を担当する方々が更なる円安が必要と論じているのは、まさに論外としか言いようがありません。円安イコール輸出増大論は、グローバル化する中にあっては過去の遺物とも指摘したとおりの状況になっていますが、今日の消費の現状を知事はどう見ていますか、見解をお伺いいたします。

 アベノミクス第三の矢、つまり経済成長戦略に関心を寄せる人は少数になって、もはやだれもいないと言いませんけども、少数になってまいりました。限界集落や高齢化など、各地が深刻な人口問題に直面しつつあります。そうした中、解決策として打ち出されたのが地方創生です。今回この政策の論評は差し控えますが、また来た道かとの思いをするのは私だけでしょうか。

 歴代内閣の地域創生政策を振り返ると、竹下内閣の全市町村に一億円を配布したふるさと創生事業、小渕内閣の各家庭に二万円の商品券を配布した地域振興券事業、第一次安倍内閣の頑張る地方応援プログラム、菅内閣の地域自主戦略交付金事業と、地方創生のオンパレード。起債でハード施設を整備させ、後年交付金交付税で面倒を見るという地域振興整備債事業でもありました。地域振興券のように、一時的にせよ地域経済に影響を与えるものもなくはありませんが、経済の低迷の流れを転換させることができなかったばかりか、多くの場合、時間と人とを浪費し、地方が振り回されただけに終わったのが実情ではなかったかと思います。今や人口問題は、地域には差し迫った深刻な課題で、対応は急を要していることは論をまちません。かつてと同じ愚を犯すべきではないし、そんな余裕は果たしてあるのでしょうか。人口増加策は、国が取り組むべき成長戦略の最も基本的でかなめとなる戦略、産めよふやせよを声高に唱えるものではありませんが、人口増加の実現は、国が全力で当たるべき喫緊の重要課題のはず。地方が知恵を出す云々の次元ではありません。国の地方創生の方針に対し、歴代内閣の政策の評価を含め、知事は基本的にどう対処していこうとしているのか、お伺いをいたします。

 経済成長のためには、人口、技術、資源エネルギーが必要です。この構造的な要因にきっちりと対応していかなければ、成長はおぼつきません。とりわけ人口問題が最も重要で、今、少子高齢化が進み、若年労働者の減少と高齢者が急増しています。こうしたことを背景に、国内の需要は構造的に減少しており、ここにメスを入れない限り、地域の発展は難しいと思います。

 今回、地域創生に取り組むに当たっては、この人口問題にどう対処するかがポイント。さまざまな切り口があると思いますが、今の段階で県として考えていることがあればお示しください。

 私が三十数年前から一貫して主張してきた、子供は宝である、よって、だれもが安心して生み育てられる環境整備をと。あるときは、具体例として第二子以下は保育料、授業料を無料化すべきだと提案してまいりました。ここに来て、ようやく国が腰を上げてきたようでありますが。県もこの少子化対策を基本に据えて今回の地方創生に取り組むべきと思いますが、御見解をお伺いいたします。

 この項の終わりに、冒頭に申し上げました水素社会元年のことし、県はどのような取り組みを考えておられるのか、お伺いいたします。

 次に、障害者雇用対策についてを質問します。

 安定した豊かな社会実現のため、障害の有無にかかわらず、すべての人が地域において普通の生活、権利などが保障される環境を整備することが行政に求められています。特に雇用については社会参加のための基本となる活動であり、働くことを通じて社会参加から社会貢献へとつながるものであります。また、少子高齢化の急速な進展により、近い将来、労働力人口の不足が予測されておりますことから、女性や高齢者、障害者など、多様な労働者が参加する全員参加型社会の構築が必要になってまいります。

 近年の本県における障害者雇用状況を見ますと、障害者自身の社会参加への意欲の高まりなどにより、新規求職申し込み数がすごく増加しており、中でも精神障害者の申し込み件数が大幅に増加しているようですし、また、企業においても、障害者雇用に対する理解の促進や障害者の法定雇用率の引き上げなどにより、就職件数も若干ではありますが増加しているとお聞きしておりましたが、先般、企業の障害者雇用率の発表があり、宮城が全国最下位というショッキングな記事を目にして愕然としました。この結果を知事はどのように受けとめ、どのように要因を分析しているのか、お伺いします。

 また、障害者雇用率の改善を図り、最下位から脱出するにはどのように取り組んでいくのかをあわせてお伺いいたします。

 次に、さきの予算特別委員会でも質問しましたが、広域防災拠点整備事業について御質問いたします。

 平成二十四年七月三十一日に国の中央防災会議により公表された防災対策推進検討会議最終報告書でも、確実かつ迅速に被災地に大規模な実動部隊が投入され、広範囲範かつ長期に展開できるような受援体制の充実、強化を図るべきであるとされております。こうしたことからも、大規模災害に効果的に対応するために、みずから行う対策のみでなく、受援力を高める取り組みもまた重要であり、創造的復興の一環として、宮城野原地区に広域防災拠点を整備しようという県の取り組みは、まさに時宜を得たものであり、大いに進めるべきものと私は思います。

 そこで、以下三点について、お伺いをいたします。

 まずは、広域防災拠点を新たに整備するエリアは、JR貨物の仙台貨物ターミナル駅になっております。JR貨物からは、昨年四月に岩切地区を有力な移転先候補として選定し、今後の具体的な検討を進めていくとの報告を受けたのでしたが、JRから何ヘクタールを買い求められたのか、その購入費をお示しください。JR貨物との協議はどこまで進んでいるのか、現在の進捗状況についてもお伺いします。

 次に、岩切地区に仙台貨物ターミナル駅を移転するために必要となる基礎的な調査として、JR貨物は環境アセスメント調査や地質調査を行っているとのことですが、調査結果によって貨物ターミナル駅の建設が困難になるような事態は避けなければならないと思います。現時点の調査結果の概要についてお知らせください。

 最後に、今年度、広域防災拠点の基本設計について検討しているようですが、やはり宮城野原地区に広域防災拠点ができてよかったと言われるようにしなければなりません。災害発生時のみならず、平常時の使い方も含めてどのような施設にしようとしているのか、知事の決意をお聞かせください。

 次に、介護施設のボランティア活用についてをお伺いします。

 高齢社会白書によると、日本の総人口は、平成二十五年十月一日現在で、平成二十三年から三年連続減少しているものの、六十五歳以上の高齢者人口は過去最高となり、高齢化率が二五%を超え、他のどの国も経験したことのない本格的な超高齢社会を迎えております。また、高齢者が増加すれば、その中で介護を必要とする方もふえることになりますため、これに対応するための介護サービス基盤の整備と、これを担う人材の確保が求められています。

 公益財団法人介護労働安定センターが行った平成二十五年度介護労働実態調査結果によると、従業員の過不足状況の問いに対して、五六・五%の事業所が不足感があると回答しており、更に、その六八・三%の事業所で採用が困難であるとされ、介護人材確保の難しさが見てとられます。また、介護労働者に対する調査においては、半数以上の方々が仕事の内容ややりがいに満足している一方で、四五%の方が人手が足りない、本当に不満を感じています。

 先日、あるNPO法人の代表の方とお会いする機会がありました。この法人は、会員の方々がボランティアとして介護施設に行き、入所者への寄り添いや見守り活動を行っており、こうした取り組みを更に広めようと活動している団体であります。外国、特にNPO活動の盛んなアメリカの施設では、多くのボランティアを受け入れ、ボランティアと施設職員とが一緒になって入所者の介護に当たっているそうであります。日本では、合唱団の慰問とか生け花、草取りなどだけで、寄り添いボランティア活動はまだまだ不足していると言います。

 そこで、第一に、介護現場は働きたいと感じている職員がある一方、人手不足で忙しく、かつ身体的にきつい仕事と言われておりますが、諸外国のようにもっとボランティアを活用することはできないのか、所見をお伺いいたします。

 第二に、ボランティアを受け入れる施設側の体制づくりも必要と考えます。ボランティアが活動できる範囲として制度的な制約もあるかと思いますが、県として施設に対し指導する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 第三に、年を召してもみんなが介護を受ける高齢者ばかりとは限りません。元気な高齢者は病弱な老人を介護する、病弱になったら介護してもらう、順送りの社会助け合いの社会が構築されます。こうした元気な高齢者の積極的な活動が必要だと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。

 次に、道徳教育について。

 最近、心が痛む事件が国内外で相次いで起きています。国内では昨年、ことしと悲惨な小学生殺人がありましたし、最近は中学生が。幼児、児童への家庭内虐待は今や日常茶飯事です。国外に目を転じれば、先日、過激派組織、ISIL、イスラム国に拘束された二人の邦人が殺害され、大変な外交問題に発展しただけでなく、日本国民に、世界の宗教問題が抱える対立の深さ、深刻さ、そして安全確保の重要性を強く認識させられました。日本人は、本来和を重んじる民族だったはずです。皆さんよく御存じのとおり、聖徳太子が定めた十七条の憲法の第一条は、和をもってとうとしとなすに始まり、いかに争いを避け、むやみに反抗しないこと、和らいだ心で話し合いに徹すれば、事柄はおのずと道理にかない、何事もなし遂げられると定めております。この十七条憲法に掲げる和の精神こそ、日本社会の理想であり、日本民族の特性であります。かつてこの国の呼び名は、今の日本の前は、大きな和、「だいわ」、「やまと」と呼びました。歴史を振り返れば、国内で多くの戦いもありましたが、和の心は、互助や他人へのいとしみ、自然や弱者への思いやりにつながります。こうした心が、イザヤ・ベンダサンが、かつて日本は安全と水はただだと思っていると評価したくらい、世間にも冠たるすばらしい国家をつくり上げてきました。今この心は揺らいでいるのではないでしょうか。そう感じるのは私だけではないと思います。

 私は、ここで申し上げたいのは、まずはその決めつけではなくて、今、まずやってほしいということは、知事、教育長、この道徳教育をもう一度考えてほしい。

 次に、今回のイスラム国での人質問題に関連して、日本人は和の国に住んでいるせいか、どうも日本のフィルターを通して他国へ多民族を見がちで、今、世界各地で問題となっている宗教対立もなかなか理解できません。グローバル化が進展し、海外との交流も盛んになってきつつありますが、この問題、教育上は、歴史的背景からきちんと教える必要があると思いますが、教育長の御見解をお伺いいたします。

 最近また問題となっておりますインターネットでの有害画像がはんらんしております。警察は、今の現状をどう見ておりますか、そしてどのような取り締まりをしているのか、お伺いいたします。

 最後になりましたが、桜ヶ丘駐在所の交番移行について質問します。

 この件につきましてはさきにも申し上げました。その申し上げた後、国道四号線の北山トンネルを過ぎたところで死亡事故があの後起きたんです。その後検討されたのかどうか、お伺いいたします。

 再度申し上げますが、あの六車線の沿道にドライバー事故を二度と起こさないように交番網を整備いたしたくお願いを申し上げまして、私からの壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 中沢幸男議員の一般質問にお答えいたします。大綱六点ございました。

 まず、大綱一点目、真の地方創生に向けてについての御質問にお答えいたします。

 初めに、この四年間の震災復興事業への取り組みに係る所感と決意についてのお尋ねにお答えをいたします。

 東日本大震災の発生からこの四年間、私は、震災で犠牲となられた方々への思いを胸に、全身全霊を注いで復興への取り組みを進めてまいりました。これまで、日々新たに生じる課題に直面しながらも、一つ一つ乗り越え、県民の皆様と一丸となって復旧・復興に注力した結果、防災集団移転促進事業などでまちづくりが本格化するなど、復興は着実に進んできているものと考えております。その一方で、今なお多数の方々が応急仮設住宅などで不自由な生活を余儀なくされているほか、被災事業者の販路の回復や沿岸被災地で続く人口の流出など、対応の更なる強化が必要な課題もあるところであります。被災者の方々にとってこの四年間という歳月がいかに大変なものであったか、改めてこの意味を真摯に受けとめ、被災者の方々の生活を一日も早く再建し、復興を必ずやなし遂げるべく、今後も全力で取り組んでまいります。

 次に、集中復興期間の延長の見込みについての御質問にお答えいたします。

 集中復興期間の延長と特例的な財政支援の継続等につきましては、今年度から最重点項目として国に要望しておりますほか、東北の被災四県による合同要望や北海道東北地方知事会の提言活動におきましても、その実現を強く求めております。現在のところ、国から明確な方針は示されておりませんが、今般の通常国会において、安倍首相から、平成二十八年度以降も被災者の方々の心に寄り添い、しっかりと対応していくとの答弁があるなど、国においては引き続き被災地の現状を十分御理解いただいているものと考えております。今後とも、県議会の皆様を初め、被災した市町、関係団体等と一体となり、その確実な実現に向け、全力で取り組んでまいります。

 次に、我が県独自の稲むらの火のような物語の創作についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災から得られた防災対策を進める上で、貴重な経験と教訓を後世に伝え、今後も災害に備えることは、未曾有の大災害を経験した私たちの責務であると考えております。そのため、県では、大震災検証記録誌の作成や普及、地域や企業の自主防災組織の育成、防災教育の充実など、多方面から広く後世に伝承する取り組みを行っているところであります。御提案の物語の創作を通じ、県民の皆様に対してわかりやすく、防災・減災に関する意識啓発を図ることは重要な視点であると認識しておりますが、まずは現在実施している取り組みにより、後世に伝えるべき事実や経験、改善点などを県内外にしっかりと発信し、市町村などとも連携を図りながら、更なる防災意識の普及に努めてまいります。

 次に、歴代内閣の類似政策への評価についての御質問にお答えいたします。

 地域活性化については、これまで国等においてさまざまな施策が講じられてきており、我が県においても、仙台北部中核工業団地群などの産業基盤の整備を進めるとともに、人口減少が著しい過疎地域や離島などの条件不利地域の振興や、市町村振興総合補助金などによる各地域の振興を図る取り組みを支援してまいりました。しかしながら、東京圏を初めとした大都市圏への経済、権限、人口の集中、更には、東日本大震災の影響などもあり、沿岸被災地を初めとした仙台圏域以外の地域の人口流出に歯どめをかけるには至っておりません。今後、国の打ち出した施策に追随するのではなく、宮城県としての遠方目標を見定め、その時々の情勢に応じてみずから取り組むべきことに取り組むとともに、国の打ち出す予算、施策をしっかりと活用していくことを基本姿勢とするべきだと考えております。今回国が掲げた地方創生の取り組みについても、受け身ではなく、積極的に活用し、我が県の震災からの復興や宮城の将来ビジョンの実現にも大きく寄与させていきたいと考えております。

 次に、大綱三点目、広域防災拠点整備事業についての御質問にお答えいたします。

 初めに、JR貨物との協議状況についてのお尋ねにお答えいたします。

 広域防災拠点の整備を円滑に進めるためには、仙台貨物ターミナル駅の移転先を速やかに確保する必要があります。このため、昨年五月に、県とJR貨物との共催で、岩切地区の代表者を対象とする説明会を開催し、これを契機に、JR貨物は環境アセスメント等の調査や鉄道施設の基本設計を進めてきたところであります。また、昨年十二月に開催した説明会において、JR貨物から貨物駅の移転スケジュールが示されたところであり、引き続き、鉄道施設設計などの必要な調査設計が進められる予定となっております。このような状況を踏まえ、県といたしましては、平成二十七年度中には宮城野原地区の用地を取得したいと考えており、土地売買契約の締結に向けて具体的な協議を進めるため、JR貨物との間で近日中に用地処理に関する覚書を取り交わすこととしております。宮城野原地区の買収面積につきましては約十七ヘクタールを予定しておりますが、買収金額につきましては、不動産鑑定や覚書に基づくJR貨物との協議を経て決定することとしております。

 次に、広域防災拠点をどのような施設にしようとしているのかとの御質問にお答えをいたします。

 広域防災拠点は、災害発生時には支援部隊が全国から集結する場所であり、市町村等との連携によって、圏域防災拠点や地域防災拠点へと活動範囲を速やかに展開する拠点となるものであります。また、隣接する基幹災害拠点病院と連携することによって、救助された重篤な方々の早期受け入れが可能となるなどの効果も発揮されることを想定しております。一方、平常時には、都市公園として県民の皆様へ憩いの場を提供するとともに、防災訓練や防災教育の場として活用することも視野に入れております。現在、庁内関係部局が連携して、災害発生時のみならず、平常時の使い方も含めて基本設計を進めているところであり、来年度には施設の配置計画を取りまとめたいと考えております。県といたしましては、今後とも、県民並びに議会の皆様の御理解を得ながら、着実に広域防災拠点整備事業を推進してまいります。

 次に、大綱五点目、道徳教育についての御質問のうち、和の心を再び確かなものにするため、まず行動するという前向きな姿勢が大切とのお尋ねにお答えをいたします。

 我が国には人々が道徳を重んじてきた伝統があり、東日本大震災の際にも、被災者の方々が大変な苦難と困難な状況にある中で、思いやりの心や共助の精神を持って秩序ある行動ができたことは、海外の人からも高く評価されたところであります。私たちは、今回の経験も踏まえ、和の心を再認識するとともに、これを大切にし、後世にしっかりと引き継いでいかなければならないと考えております。そのためには、御指摘のとおり、まずみずからが行動することだと考えており、私自身、これからもやれることは率先して取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 総務部長岡部敦君。

    〔総務部長 岡部 敦君登壇〕



◎総務部長(岡部敦君) 大綱一点目、真の地方創生に向けての御質問のうち、震災関連公共事業の増加による県財政への影響についてのお尋ねにお答えいたします。

 震災分の投資的経費につきましては、来年度当初予算におきましても三千八百八十三億円を計上するなど、依然として巨額の規模で推移しておりますが、国庫補助率のかさ上げや震災復興特別交付税など、国の特例的な財政措置により、県財政の悪化は当面は回避できているところでございます。一方で、急激かつ巨額の復興需要の発生は、工事資材、人員の不足を招き、また、住民等との合意形成に時間を要する案件も多く生じさせておりますため、今年度も二千六百七十一億円の震災分の明許繰越額が見込まれるなど、多額の予算繰り越しが避けがたい状況となっております。震災から五年目を迎え、震災分の投資的経費とその繰越額は減少傾向にありますが、引き続き、復興予算の計画的な執行に十分留意いたしますとともに、国に対しましては、集中復興期間後、我が県の復旧・復興が完全になし遂げられるまで、現在の特例的な財政支援が継続されるよう強く求めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 震災復興・企画部長山田義輝君。

    〔震災復興・企画部長 山田義輝君登壇〕



◎震災復興・企画部長(山田義輝君) 大綱一点目、真の地方創生に向けての御質問のうち、平成二十八年度以降に必要となる事業費についてのお尋ねにお答えいたします。

 平成二十八年度以降に必要となる事業費については、国の直轄事業費等は明らかになっていない状況にありますが、県及び市町村の復旧・復興事業費については、昨年六月の時点で約二兆五千億円と見込んだところであります。現在、復興事業の進捗状況等も踏まえ、所要額を更に精査しているところであり、今後、これらを踏まえ、集中復興期間の延長実現に向けて国に対し強く要望してまいりたいと考えております。

 次に、震災関連公共事業の増加による新規雇用者の状況及び地域経済への効果、影響についての御質問にお答えいたします。

 建設業における雇用者の増加については、産業別被保険者数の推移では、平成二十三年二月の約五万三千九百人から、平成二十六年十二月の約七万一千五百人へ、約一万七千六百人の増加となっております。地域経済への効果、影響については、十二月に公表しました宮城県民経済計算によると、平成二十四年度の建設業は、平成二十二年度の約二倍の八千六百四十一億円となっており、県内総生産の平成二十二年度からの伸び率八・三%のうち、五・三%が建設業によるもので、県経済への影響は大きいものと考えております。平成二十五年度については、現在作成をしておりますが、前年度を上回る見通しとなっております。

 次に、震災関連事業の大幅な減少による影響についての御質問にお答えいたします。

 平成七年一月に発生した阪神・淡路大震災の場合、平成七年度の兵庫県のGDPは、復興需要により震災前の水準を上回りましたが、三年目の平成九年には減少に転じ、五年後の平成十一年度には発災前の水準を下回り、その後も長期にわたり低迷が続きました。間もなく、東日本大震災から五年目に入りますが、我が県においても、数年後には復興需要は急速に縮小し、建設業のみならず、県経済全般に大きな影響を及ぼすものと懸念しております。このため、創造的復興や地方創生の取り組みも十二分に活用しながら、自動車産業などの企業の移転、集積や東北放射光施設の誘致なども含め、地域経済に新たな付加価値を生み出す企業、事業の集中育成、大区画化や販路の拡大などによる農林水産業の競争力強化、仙台空港民営化や魅力ある観光資源整備による国内外から観光客の増加などに全力を挙げてまいります。

 次に、今日の消費の現状についての御質問にお答えいたします。

 御指摘のありました消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動や、急激な円安による輸入物価の上昇、実質賃金の低迷などの要因により、個人消費は持ち直しの動きに足踏みが見られております。直近の国の経済統計によれば、民間最終消費支出は、四月から六月期が五・一%減少しているのに対し、七月から九月期及び十月から十二月期がともに〇・三%の増加にとどまっていることから、個人消費は十分に回復している状況ではないと考えております。宮城県においても国と同じ状況にあり、個人消費は持ち直しの動きとなっておりますが、自動車や耐久消費財など一部に弱い動きが見られております。

 次に、地方創生における人口問題への対処と少子化対策についての御質問にお答えいたします。

 国では、昨年十二月に定めたまち・ひと・しごと創生総合戦略の中で、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえることを基本目標に掲げており、少子化対策は、地方創生を進めるに当たって、国全体としての最重要課題の一つであると認識しております。県といたしましても、今年十月をめどに策定を進めております仮称でございますが宮城県地方創生総合戦略に、少子化対策として現在策定中のみやぎ子ども・子育て幸福計画第?期の内容を反映させるとともに、この計画に基づき必要な施策をしっかりと展開していくこととしております。また、仙台圏以外の地域からの人口流出も、県としての最優先課題と認識しており、企業誘致、新事業の育成などの地域産業の振興による質の高い雇用機会の創出や、UIJターン施策の展開による移住の促進など、地域活性化策の強化等に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱一点目、真の地方創生に向けての御質問のうち、水素社会元年と言われることしの取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。

 昨年四月に策定された国のエネルギー基本計画では、水素社会の実現に向けた取り組みの加速化が盛り込まれ、具体的な取り組みとして、四大都市圏での商用水素ステーションの供用開始や、世界で初めてとなる燃料電池自動車の販売など、水素を利活用する動きが本格化してきております。このような動きを踏まえ、我が県におきましても、水素エネルギーの普及促進を図るため、その利活用のためのビジョンを平成二十七年度のできるだけ早い時期に策定することとしております。また、ことし四月には、燃料電池自動車製造事業者、水素供給事業者、行政機関などで構成する協議会を設立し、県内への燃料電池自動車の導入や水素ステーション整備に関する検討を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱四点目、介護施設のボランティア活用についての御質問のうち、諸外国のようにボランティアを活用すべきとのお尋ねにお答えいたします。

 特別養護老人ホームなどの介護施設における職員不足は全国的な課題となっており、県といたしましても、その対策に鋭意取り組んでいるところですが、施設入所者に対する介護サービスの提供はボランティアによることはできず、施設の従業者が入所者の心身の状況に応じて適切な技術をもって行う必要があります。各施設においては、レクリエーションや地域との交流行事の手伝いのほか、話し相手、外出時の同行、食堂内での配膳、下膳など、介護サービス以外の活動を通じて多くの地域住民やボランティアの方に御協力をいただいており、これらの活動は施設職員の負担軽減につながっているものと認識しております。

 次に、ボランティアを受け入れる体制整備についての御質問にお答えいたします。

 介護施設は地域に開かれたものとして運営されるためにも、地域住民やボランティア団体等との連携協力を図っていくことが重要であると認識しております。県といたしましては、施設において地域との交流を進め、ボランティア等と積極的に連携することができるよう、引き続き啓発や指導を通じて受け入れ体制の整備を促進してまいります。

 次に、元気な高齢者を積極的に活用すべきとの御質問にお答えいたします。

 高齢化の進展に伴い、要介護者や認知症高齢者が増加する中、元気な高齢者が心と体の健康を保ちながら、地域社会の一員として地域での支え合いや介護の現場で積極的に活躍できる環境を整備していくことが重要であると認識しております。また、高齢者がこうした社会的役割を持つことで、高齢者自身の生きがいづくりや介護予防にもつながるものと考えております。県といたしましては、宮城県介護人材確保協議会での議論も踏まえながら、元気な高齢者が介護人材として活躍できる契機となる取り組みについて検討することとしております。また、市町村が行う新しい地域支援事業においても、元気な高齢者が生活支援サービスの担い手として活躍することが期待されており、市町村の体制づくりへの支援を通じて高齢者の参加を促進し、地域でともに支え合う社会づくりを進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱二点目、障害者雇用対策についての御質問のうち、県内企業の障害者雇用率についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県の民間企業障害者雇用率が昨年の国の調査で全国最下位になったことは、まことに残念であり大変重く受けとめております。障害者の就職件数は着実に増加しているものの、こうした結果となった理由については、算定対象とならない、他県を本社とする企業や従業員規模五十人未満の企業に比較的多くの障害者が就職したことなどが考えられると、宮城労働局から伺っております。他方で、昨年度、県が実施した調査によれば、障害者に適した業務がないことや、障害者雇用の経験がないことによる不安、支援制度の認知不足といった障害者雇用に対する企業の理解不足や負担感も大きな要因になっていると認識しております。

 次に、障害者雇用率の向上に向けた取り組みについての御質問にお答えいたします。

 県では、昨年度の調査の結果を踏まえ、今年度から障害者雇用アシスト事業を実施し、企業訪問による障害者雇用の助言等を行っております。また、精神障害者の求職者が増加していることから、雇用事例や支援制度などを紹介するセミナーを県内三会場で開催したところです。更に、比較的障害者を雇用しやすいと考えられる法定雇用率達成にわずかに満たない企業や、ことしの四月から新たに障害者雇用納付金制度の対象となる企業等に重点的に普及啓発や助言を行っております。これらの対策により、県内企業の障害者雇用が一層推進されるよう、しっかりと取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱三点目、広域防災拠点整備事業についての御質問のうち、岩切地区における調査結果の概要についてのお尋ねにお答えいたします。

 JR貨物におきましては、昨年七月に環境アセスメント調査と地質調査に着手し、十月には地形測量にも着手したところでございます。環境アセスメント調査につきましては、夏から冬までの三季の調査が完了しており、現時点におきましては特段の配慮が必要な動植物は確認されておらず、また、地質調査や地形測量につきましても、今年度内の作業完了に向けて順調に調査が進捗していると伺っております。これらの調査結果から、現在のところ、仙台貨物ターミナル駅の移転に支障となる結果は得られていないため、JR貨物におきましては、昨年十二月より、具体的な貨物駅及び周辺の道路や水路等の設計を進めていると伺っております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱五点目、道徳教育についての御質問のうち、和の心を再び確かなものにするため、まず行動するという前向きの姿勢が大切とのお尋ねにお答えいたします。

 人を思いやる心は、よりよい社会を築いていく上で基本となるものであると考えております。今回の大震災においては、相手のことを考え、支え合い、助け合っている大人の後ろ姿から、多くの子供たちは、生命の大切さや思いやりの心、感謝の気持ちを持つことの大切さに改めて気づき、自分たちができることに進んで取り組んでおりました。現在でも、子供たちは社会に貢献したいと考え、さまざまな活動に取り組んでいるところであります。このような子供たちの思いを大切にしながら、これまでの歴史の中で継承してきた和の心を学校教育の中ではぐくんでいくよう、私としても努力してまいります。

 次に、グローバル化の進展等を踏まえ、学校教育の場で世界の宗教について的確に教えるべきとの御質問にお答えいたします。

 近年、急速にグローバル化が進む中、宗教や生活様式などの異なる文化を理解し尊重するという、多文化社会で共生する資質や能力、態度の育成が求められております。高校の学習指導要領では、宗教について、生活様式や行動様式など日常生活に深く根差しており、異文化を理解する上で重要な観点であることから、地理歴史科及び公民科で科目の目的に即して扱うこととされております。具体的には、地理歴史科においては、主な宗教の成立や展開などについて考察し、それらの宗教が今日の諸地域における社会や文化の重要な基盤となっていることに気づかせることとしております。また、公民科においては、宗教を含めたさまざまな思想を学ぶことで、生き方、あり方を考えさせるとともに、国際社会における文化や宗教の多様性についての理解を促すこととしており、県教育委員会では、今後も、学習指導要領の趣旨を踏まえ、多文化共生社会における平和で民主的な国家、社会づくりに必要な資質や態度を養う教育を進めてまいります。

 次に、インターネット上の有害画像のはんらんに対し、県教委としてどのような対策をとっているのかとの御質問にお答えいたします。

 近年、インターネットやスマートフォン等の急速な普及により、児童生徒が容易に有害情報を入手し、それをきっかけとして犯罪に巻き込まれる事件が発生するなど深刻な状況にあると認識しております。現代の情報化社会を生きていくためには、インターネットの安全で適切な利用が不可欠であることから、県教育委員会では、児童生徒の発達段階を考慮しながら、必要となる基礎的な知識の習得や情報モラル教育の充実に努めているところであります。具体的には、小中学校では、道徳や社会、総合的な学習の時間などに、ネット社会におけるルールやマナー責任などについて、高校では、教科「情報」の中で、情報モラルやサイバー犯罪の危険性などについて学習しております。また、教員用の資料や授業で使用するDVDを整備しているほか、生徒、保護者を対象とした外部講師による研修会なども開催しているところであります。今後は、インターネットの危険性等について、児童生徒がみずからの問題として考え、学ぶ機会を更に積極的に設けながら、情報化社会の中で主体的に判断し、適切な行動がとれるよう、保護者や関係機関とも十分に連携し取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 警察本部長横内泉君。

    〔警察本部長 横内 泉君登壇〕



◎警察本部長(横内泉君) 大綱五点目、道徳教育についての御質問のうち、子供たちが容易に閲覧できる有害な画像についてのお尋ねにお答えいたします。

 インターネットは、国民生活や社会経済活動に不可欠な社会基盤として定着している反面、インターネット上にわいせつ画像等の有害な情報がはんらんしている現状にあります。県警察では、少年がこういった有害情報に接したり、あるいはインターネットを介した犯罪の被害に遭わないようにするため、本年度は、主に小中学生を対象とした非行防止教室を四百九十校、約十二万人に、また、高校生やその父兄等を対象としたサイバーセキュリティー・カレッジを七十七回、約二万人に実施したほか、携帯電話事業者等に対し、少年がわいせつな画像等にアクセスできないようにフィルタリングの加入を確実に行うよう要請しているところであります。更に、サイバーパトロールを実施して取り締まりを強化しているところであり、昨年は児童ポルノやわいせつ物頒布等六十三件を検挙したほか、既に投稿者の通信記録が消失しているなど、捜査が困難な場合には、サイト管理者等に、わいせつ画像の削除要請を行っております。県警察としましては、今後も、少年をネット上の有害情報や犯罪から守るための施策を推進するとともに、インターネット関連犯罪の取り締まりを強化してまいります。

 次に、大綱六点目、交番設置についての御質問にお答えいたします。

 桜ヶ丘駐在所管内を南北に縦断する県道大衡仙台線につきましては、平成二十四年の全線開通以降、交通量が増加傾向にあり、昨年三月には、議員からも御指摘がございましたが、同沿線上の青葉区北山地内において死亡事故が発生したところであります。このため、県警察では、昨年四月以降、当該県道を中心にパトカー、白バイ等による警戒や指導取り締まりを強化するとともに、桜ヶ丘地区における高齢者や子供対象の交通安全教育等の諸対策を重点的に推進したほか、交通安全協会を初めとした地域住民の皆様におかれましても、街頭監視等に御尽力いただいたところであり、その結果、昨年中における同県道全域で発生した人身交通事故は、全線開通した平成二十四年と比較しましても約二割の減少、とりわけ桜ヶ丘駐在所管内の沿線では三分の一にまで減少したところであります。したがいまして、現在のところ、桜ヶ丘駐在所の勤務体制に大きな問題が生じているとは言いがたいと認識しておりますが、引き続き、桜ヶ丘周辺地域における治安情勢の推移を注視しつつ、情勢の変化に応じた体制の整備を含め、各種対策の推進に努めてまいりますので、御理解いただきますようお願い申し上げます。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 五十七番中沢幸男君。



◆五十七番(中沢幸男君) 本部長、関係者が来てるんですよね。切実なお願いです。どうぞ前向きにお願いいたします。

 以上で終わります。



○議長(安藤俊威君) 暫時休憩いたします。

    午後零時八分休憩

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    午後一時再開



○副議長(渥美巖君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。四十一番ゆさみゆき君。

    〔四十一番 ゆさみゆき君登壇〕



◆四十一番(ゆさみゆき君) 東日本大震災から三月十一日で四年目を迎える県政運営についてお伺いいたします。

 今定例会の初日、知事は二十七年度の県政運営の方針を示され、医学部新設、仙台空港の民営化や広域防災拠点の整備など、だれもが誇りに思える創造的復興をなし遂げると表明されました。知事就任以来、脱官力、県内総生産十兆円を目標にしまして、富県戦略を掲げた村井県政です。しかし、企業誘致で評価される一方、地方自治の本旨である第一条、地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政、自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものに反し、福祉、医療、教育、環境など最も県民に身近な生活に対する政策が不十分であると考えます。現在、県は、子供の貧困率の高さ、男女の賃金格差は解消されていません。とりわけ被災地では、不登校や児童虐待、自死がふえ、所得も含め県民の生活が豊かになったと実感が持てないのが実態です。今、地方人口ビジョンにより地方版総合戦略を策定することになっています。

 そこで、震災復興と地方創生に向けて、提言などを含め質問してまいります。

 私は、これまで述べましたように、地方自治の責務である公共の福祉の増進を基本とし、社会保障を充実して、地域主導型の市町村が主役の県政へ転換すべきと知事に求めてまいりました。これは、地域資源を生かした再生可能エネルギーの利活用、産業振興施策、男女共同参画の推進などにより、実現に近づくと考えています。これまで私の質問に対し、知事は積極的に推進していくとお答えになりました。二十七年度県政運営にどのように反映したのか、お伺いします。

 国際社会に目を向けた東北六県のリーダーシップについてお伺いします。

 藤原議員が述べたように、一月三十日来日した「21世紀の資本」の著者、トマ・ピケティ教授は、アベノミクスに関連し、日本を含む先進国の多くで格差が拡大して、格差拡大自体が経済成長を妨げる、貧困層の子供が十分な教育を受けられなくなると逆に成長を妨げることになると指摘し、また、IMFの専務理事、ラカルド氏は、二十五年まで男女の賃金格差が二五%減らすことができれば、一億人の女性が新たに職を得る。財政支出は雇用創出できる分野に集中投下すべき、労働政策では、職業訓練や幅広い子育て支援、柔軟な働き方ができる職場環境づくりが求められる。NGOや市民活動などのネットワークによる新たな多国間協調主義、マルチラテラリズム、国際社会が困難に打ちかつ唯一の方法であると主張しています。日本においても、今被災地宮城県においても、こうした指摘を受けとめるべきだと考えます。震災復興計画の再生期において、平和主義を基調に、多県間協調主義、これは東北各県が資金を拠出して相互に連携しながら事業を実施することなど、利益を共有し発展していくことを定義として、宮城県を初め東北六県が協働して政策を講じてはどうでしょうか。

 今後展開される医学部新設や仙台空港の民営化、広域防災拠点の整備を初め、農山漁村の資源を生かしたグリーン・ツーリズム、再生可能エネルギーも、多県間協調主義とした六県知事による東北の新たな地域づくり協議会を設置してはどうでしょうか。

 県は、国への要請として、真の分権型国家を実現するために、地方分権型道州制の早期実現を求めています。地方分権型の道州制について市町村会でも意見が分かれており、具体的な道筋も示されず、県民の理解を得ていません。人口減少や超高齢社会の到来など、我が国が直面する困難な課題に立ち向かっていくためには、市町村への権限と財源を移譲し、地域主権による市町村のまちづくりを支援していくことが今必要ではないでしょうか。知事の御見解をお伺いします。

 空港民営化による公益性についてお伺いします。

 JR仙台駅が民営化されて二十八年、内部障害者や高齢者の方から、一昨年より私に、改札前のスペースにいすが一つもない、ぜひいすを設置してほしいという要望がありまして、数度にわたり仙台駅に要望しました。これに対し回答は、ホームレスの方がいすに座り込み、観光の玄関口でイメージが悪くなる。市民から苦情が来たので、設置していないと説明されました。しかし、駅は公共の場所であり、だれに対しても対応すべきです。現在、いすは丸太の木、いす十二個のみです。ホームレスに対しては別の施策をもって対応すべきであり、それをもって、障害がある方、ぐあいの悪い方、高齢者への思いやりサービスがおろそかになってはよいというものではありません。今の仙台駅は、民営化により、収益性、利益性を追求する余り、公益性を忘れているのではないでしょうか。

 今般、仙台空港も民営化され、二次選定が行われています。参加資格の確認手続を行った県としまして、空港の公共性や公益性について、知事はどのように考え検討されたのか、お伺いします。

 次に、県は、県内広域行政の推進や、地域の自己決定・自己責任による地域づくりを目指し、平成二十四年三月に「市町村行財政運営支援方針・震災復興に向けて」を策定し、三年後のことし見直そうとしています。県の地域づくりの取り組みについて、町村職員に意見を聞いてみました。かつて地域振興課では、市町村と県職員が一体になって地域の課題に取り組み、施策を展開してきた。地域復興支援課と改編され、これまでの具体的な取り組みがなくなったと指摘しています。市町村の総合補助金を交付するだけの事業にとどまらず、県内市町村の課題を達成するために、地域住民、行政、NPO等が協働して工夫してまちづくりを進め、県民の幸せ実感をふやすために、課題達成志向に対応するよう、県の役割と県職員の仕事のあり方を見直し、市町村に出向し、市町村を支援するなど必要があると考えます。知事の御見解をお伺いします。

 この支援方針の三年後の見直しについて、これまでの市町村への支援、成果、検証を踏まえ、どのように見直したのか、お伺いします。

 また、地方創生ビジョンの計画策定に向け、市町村の意見、県民のニーズをどのように反映していくのか、お伺いします。

 市町村からの要望への対応についてお伺いします。

 二十六年の六月と九月、市長会の要望について、乳幼児医療費助成の拡充について一向に対応していない。先日の仙台市議会の予算委員会でも取り上げられました。乳幼児医療費助成の拡充は、子育て世代への経済対策、人口減少への対策とともに、若い世代の消費喚起にもつながります。県議会でも請願が上げられております。市長村からの要望も受けとめ、高齢化、少子化に歯どめの施策として、乳幼児医療費助成の拡充についてぜひ実現していただきたく、知事の御決断をお願いいたします。

 次に、東北こころの復興センター構想についてお伺いします。

 私は、一昨年の二月定例会で、今、深刻になっている心の問題−−これは先日、太田議員も取り上げました、東北こころの復興センターを知事に提案いたしました。それは、これから述べる実態調査が深刻だったからです。

 厚生労働省研究班の研究代表者東北大学教授の呉氏が行いました二〇一二年九月から二〇一三年六月、被災地の子供の精神的問題調査の結果、被災三県で二五・六%の子が医療的ケアが必要な状況であることがわかったのです。この調査は、三・一一大震災発生時、宮古、陸前高田、大槌、気仙沼、福島、いわき、南相馬、富岡で保育園に通う三、四、五歳児クラス百七十八人と保護者を調査対象としまして、子供行動チェックリスト、面接調査をしたものですが、一方、被災していない三重県では同様の状況の子は全体の八・五%にとどまり、被災地はその約三倍に達しました。症状としては、めまいや吐き気、頭痛、ののしり、押し黙り、このままケアを受けずにいると、学習や発育に障害が出て、将来の進学や就職などにも影響する可能性があると警告されました。こうした深刻な事態にもかかわらず対応するためです。震災から宮城県の不登校率を見てみますと、二〇一一年には二・九二%、一二年、三・一四%、一三年には三・一七%と、全国で最も高くなっています。宮城学院女子大学に設置されています震災復興心理・教育臨床センターでは、避難所で活躍した高校生男子が三年三カ月後、大学内でフラッシュバック、不登校、退学、統合失調症と診断され、PTSDの診断を受けたことが報告されています。現在、県で行われている心のケアは、心のケアセンター、こども心のケアチーム、国の東日本大震災中央子ども支援センターが閉鎖され、その受け皿として、名取市の精神医療センターの三つの柱で心のケアに当たっています。県で行われている心のケアの対策は、心の傷の進展の予防や対処、治療の支援が絶対的に不足し、ケアに始まりケアに終わっているのが実態です。国でも二十三年十二月二十七日に、被災者の心のケアについて調査し、中長期的な心のケアが必要としていましたが、その後の対策がとられていないのが状況です。その原因としましては、行政や専門職、市民の知識不足、圧倒的専門職のマンパワー不足、専門職同士の対策に関する問題と課題の共有不足、あるいは教育現場の専門職のシステムの構築の欠如などが考えられます。大震災後の心の傷、トラウマ対策の責任者、国際基督教大学名誉教授、小谷氏は、心理臨床に関する国際学会で、東南海トラフ巨大地震や首都圏の大規模地震も予測される今こそ、この東日本大震災の経験を教訓として、個人、集団、組織、社会が抱える課題、問題を直視し、隠れた子供たちの心の傷、トラウマを可視化し、現在から将来に向けて、学びの明確化と検証、臨床と心理教育を同時に行うシステムの構築のために、東北メガ災害心理臨床・教育センターの設置が必要だと提言しています。深刻である心の問題に対応するために、東北こころの復興センター構想を提案し、知事は、国と協議をしていくと御答弁されました。その後、どのように取り組まれ、どのようにお考えになっているでしょうか。

 宮城を初め福島、岩手、被災地の子供の心の復興への対策を講じることは、喫緊の課題です。震災を経験した子供たちが二十年後、宮城の次代を担う大人になります。被災地の心の復興を目指し、私は、改めて、よりグローバルな視点から、東北メガ災害心理臨床教育センター構想を提案いたします。地方創生の復興事業も含め、センターの設置に向けたプロジェクトを立ち上げてはいかがでしょうか。知事の御決断をお願いいたします。

 このセンターは、国の事業として提案し、被災した子供が二十年後まで継続して支援を行うために、センターの費用としてみやぎこども育英募金を充ててはどうでしょうか。

 次に、震災によって発生した虐待、不登校など子供を取り巻く環境は、現在も一層深刻度を増しており、保護者や家族の支援のために思い切った施策を講じることが喫緊の課題です。

 以下、早急な対策を含め、七点、質問してまいります。

 現在、被災地では、支援を行ってきたNPOやNGOの撤退が相次いでいます。このようなときこそ、宮城県として、NGOやNPOの必要な支援について事業継続するための取り組みを検討しなければならないと思います。今年度の子ども・子育て支援について、具体的な取り組みについてお伺いします。

 次に、児童虐待の対策には、地域全体で子供や子育てを支援する必要があります。女性相談員、DV相談、ひとり親家庭支援員を設置するとしていますが、身分が非常勤で単年度の契約になっており、継続的なケアに対応することが困難になります。常勤採用にすることや職員の雇用環境を向上し安定化するなど、人事システム改革が必要です。御見解を伺います。

 次に、里親制度について伺います。

 福岡県では、若年の妊娠等、生後四週間以内の新生児を里親に委託できるよう条件を整備した里親制度の指針を策定すると伺っています。宮城県においても策定することを求めます。

 次に、コンサートの託児事業についてお伺いします。

 現在、宮城県で行われているコンサートは未就学児お断りをしている状況です。山形県等では、コンサートなどの文化事業に際して既に託児事業を実施しており、宮城県においても、子育て中の親、若い世代がコンサートを鑑賞する際、託児事業を実施し、環境整備をすることを早急に求めます。

 続いて、地域包括ケアシステムについてお伺いします。

 高齢者のみならず、子供、障害、介護のサービス拠点とし、その機能を災害公営住宅に付して整備を進めるよう、少子高齢社会にふさわしい住まいの提案をしてまいりました。また、国では、スマートウェルネス住宅等推進モデル事業として、高齢者、障害者、子育て世代の住居の安定確保及び健康維持・増進に資する事業として今後推進するとしています。少子高齢社会の住まい、まちづくりには、地域包括ケアの構築が必要です。そこで、多職種協働連携のサービス拠点として、市町村、事業者、地域の学校や町内会と連携し、そこには、ボランティア、社協、民生委員など、地域福祉の担い手の皆さんも加わり、活動の場をつくり、これが地域の力となって子供や高齢者を支え、地域のコミュニティーにつながると思います。まずは国の補助金を活用し、モデル地域を県内に数カ所実施し、徐々にかつ速やかに広げていくようにお願いしたいと思います。

 次に、共に学ぶ教育推進モデル事業として、障害のある児童生徒が地域の学校で共に学ぶための教育環境等の整備を行うとしています。以前実施したモデル事業の成果が生かされ、子供が地域の学校の中で、友達や地域の支えの中で暮らすことができる政策として期待しています。しかし、県内では、一方では共に学べ、他方ではそれがかなわないという実態は、教育への機会均等とは言えず、障害者差別と言っても過言ではありません。一日も早く県内全域でだれもが共に学べる環境とするための努力をお願いし、今後のロードマップをお伺いしたいと思います。

 次に、県議会の特別委員会では、子供の幸せや健やかな成長を目指して、子ども条例をことしの九月に制定することを目指しています。この条例の制定に当たっては、条例の当事者である子供たち自身が自分たちの抱える問題や課題について語り、条例の理念、内容、政策や制度、子供支援のあり方などについて反映することが大切だと考えています。今月、子ども政策研究会では、被災地の子供たちとの意見交換会を行う予定です。被災地の子供を取り巻く課題を踏まえ、宮城の次代を担う子供の復興について総合的に支援する条例を目指して活動をしております。

 子ども条例制定についての知事、教育長の御見解をお伺いします。

 次に、二月二十四日、西川農水大臣が政治資金問題で辞任し、新年度予算について大変懸念されています。政府は、農協改革について六十年ぶりの改革としていますが、強い農業をつくり農家の所得をふやすのか、全く道筋が見えていません。農業改革は、農家の皆さんの声を聞き、農業自体をどう再生していくのかという本質的な部分の論議をすべきです。戦後一千六百万人であった農業人口が二百万人にまで減少し、昨年秋の米価下落で廃業を検討する農家も多く、農家の皆さんにとって将来の展望は全く開けていない状況です。戸別所得補償を復活させ、セーフティーネットをしっかりつくった上で各地の農業を魅力あるものに変えていく、本質的な改革を進めていくことが必要だと思います。知事は、この事態をどのように受けとめ、国の農業改革についてのお考えをお伺いします。

 震災後の農村の動きとしましては、直売所や農家レストラン等の利用を通じた都市と農村の交流も進んでいます。農家民宿は平成二十五年で十カ所、農漁家レストランは二十五年五十五カ所と、十カ所ぐらいふえています。大崎市鳴子温泉では、昨日、つくり手と食べ手のつながりを見直し、食と農の大切さを伝えているNPO法人鳴子の米プロジェクト、ことしで十回目を迎えます。昨日は講演会などを行い、そしてこの「おむすびや」が東京にオープンして、地域の食、農、温泉をつなげ、未来の観光にもつなげることを目指して活動をしています。こうした取り組みを通じまして、東洋大学の青木教授は、グリーン・ツーリズムは、人間福祉の原点の復帰である。人間としての尊厳、そして営み、価値、東日本大震災で一人一人の希望をつなぐことが必要であると提言しています。二〇〇三年に宮城県議会グリーン・ツーリズム研究会を設立し、グリーン・ツーリズムの可能性を模索し活動を展開してまいりました。活動を通じて、グリーン・ツーリズムの促進により、農山漁村の受け入れにより、交流人口の増大、持続可能な事業の展開、そして、農山漁村の地域づくり、東北各地域の復興、定住へつながることが期待されています。と同時に、世界各国からの受け入れを促進することによって、国と国、文化の違う人、民族を受け入れることによって、一人一人の人間として学んだ文化、お互い理解すること、多様性を認め合い、多文化共生、豊かな社会につながっていくことが期待されます。

 県内のグリーン・ツーリズム実践者が中心となるみやぎグリーン・ツーリズム協議会が誕生して十年目の節目でもあります。最大限に活動への支援策を講じ、みやぎ型グリーン・ツーリズム行動計画の二十八年までの年次計画における取り組み目標を達成するよう積極的に推進すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 また、地元の地域の食の大切さを学び、伝統と文化を継承し、地域づくりにつなげていく取り組みを最大限支援する施策を展開してはどうでしょうか。

 子ども農山漁村交流プロジェクトは、思いやりの心、子供の成長を支える教育活動として、小学校五、六年において、農山漁村で一週間程度の長期宿泊体験を推進するものとして行われてきました。命と心を育てる農山漁村で助け合って生きることを学ぶ場として、子ども農山漁村交流プロジェクトを推進していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 最後に、震災から復興に向け、男女共同参画社会の視点で復興と防災を推進するために、以下、質問してまいります。

 いよいよ第三回国連防災世界会議が三月十四日から仙台市で開かれます。知事は、国連防災会議の国の準備会の会合で、被災地の教訓と知見の一つとして、男女共同参画社会の視点が反映されるよう、仙台市と連携をとりながら働きかけてまいりますと答弁されました。採択予定の新たな行動枠組みの中に、福島原発事故は私たちの暮らしと環境に取り返しのつかない被害を与え続けており、地球の未来のために、原発のない持続可能な社会をつくることを入れ、宮城から世界に発信していただきたく、その後の働きかけと取り組みについて、お伺いいたします。

 震災から復興に向けて、一人一人が暮らしの中で景気回復が実感すること、すべての女性が活躍できる環境を推進するために、県政の運営において、個性あふれる総合戦略を策定する際、あらゆる分野において男女共同参画を主流として事業を推進することを求めます。知事の御見解を伺います。

 国では、全府省が仕事と家庭の両立に向け取り組み指針を策定し、職場づくりを行い、防衛省は、妻の育児休暇を七日間取得できる特別休暇を男性全員がとり、二〇二〇年まで男性職員の育児休業率を一三%にする目標を掲げています。

 県も、仕事と子育ての両立支援の目標を定めてはいかがでしょうか。

 以上、壇上からの質問をこれで終わります。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) ゆさみゆき議員の一般質問にお答えをいたします。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、東日本大震災から四年を迎える県政運営についての御質問にお答えいたします。

 初めに、市町村が主役の県政運営についてのお尋ねにお答えをいたします。

 我が県では、平成十九年三月に策定した宮城の将来ビジョンの県政運営の基本姿勢に、住民に最も近い基礎自治体である市町村がみずからの責任と判断によるまちづくりを一層進めていくことができるよう、県はその取り組みを支援していくことを掲げ、これまで、毎年度の施策、事業に取り組んでまいりました。最近の具体例といたしましては、岩沼市におけるメガソーラーの設置や、気仙沼市におけるバイオマス発電、亘理・山元地区におけるイチゴ団地の取り組みなどへの支援が挙げられますが、このことは復興に係る防災集団移転促進事業や災害公営住宅の整備なども含めて県政全般にわたるものであります。平成二十七年度もこの基本姿勢のもと、引き続き、市町村と十分に協力をしながら、県政運営に当たってまいります。

 次に、六県知事による東北の新たな地域づくり協議会の設置についての御質問にお答えをいたします。

 私は、さまざまな施策を実施するに当たっては、東北全体の地域発展や経済成長に寄与するよう常に心を砕いており、東北各県等との連携を促進することは極めて重要であると考えております。平成十八年五月には、北海道・東北地域の総合的な発展に向けて官民が連携し具体的な施策を検討するとともにその推進を図るため、北海道・東北地方八道県の知事と経済団体の長で構成する北海道・東北未来戦略会議が設立されております。この会議のもとで、経済や観光等、各道県に共通する具体的な課題について連携を進めており、この会議での決議に基づき、平成十九年度には、東北観光推進機構が設立されました。また、具体的なプロジェクトを進めるために、東北ILC推進協議会や東北放射光施設推進協議会などの連携組織も設置されております。昨年十月に開催された北海道東北地方知事会議や北海道・東北未来戦略会議トップセミナーでは、復興や地方創生について活発な議論が交わされたところであり、今後も、この二つの組織などを活用しながら、震災からの復興など、さまざまな分野で広域連携の成果を上げてまいりたいと考えております。

 次に、市町村への権限と財源の移譲等についての御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、これまで市町村の自主・自立性を高めるため、条例による事務処理特例制度や、今年度から導入された地方からの提案募集制度により、権限と財源の移譲に積極的に取り組んできたほか、市町村振興総合補助金などにより、市町村の総意工夫による取り組みを支援してまいりました。今後とも、こうした取り組みを積み重ね、市町村を支援してまいりますが、現行の我が国の行政システムのもとでは、権限と財源の移譲に一定の限界がございます。私が目指す地方分権型の道州制は、国の内政の権限を道州に、現在の県の権限の多くを基礎自治体に移譲するものであり、基礎自治体の主体的なまちづくりを実現するためにも不可欠と考えており、今後も地方分権型の道州制の導入に尽力をしてまいりたいと考えております。

 次に、乳幼児医療費助成の拡充についての御質問にお答えをいたします。

 乳幼児医療費助成制度の拡充につきましては、県内すべての市町村から要望をいただいているところでありますが、年々増加する社会保障関係費への対応が必要となる中、現段階では財源の確保が難しいとの判断から、今議会に提案している来年度予算には計上しておりません。今後とも国に対し新たな子供の医療費助成制度の創設などを要望するとともに、引き続き対応を検討してまいりたいと考えております。

 次に、大綱二点目、震災からの復興への提言についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、来年度の子ども・子育て支援の具体的な取り組みについてのお尋ねにお答えをいたします。

 震災の経験により大きな傷を負った子供やその親にとって、四年が経過しようとする現在も十分な支援が必要であると認識しております。被災地における子供が心身ともに健やかに育つよう、子供の心のケアや遊び場の確保に加え、避難生活の長期化等に伴う子供の健康面への影響など、新たな課題に対応する取り組みに対して、引き続き総合的な支援を実施してまいります。また、小中学校においても、スクールカウンセラーの重点配置、スクールソーシャルワーカーや震災加配教員等の配置の拡充に引き続き努めてまいります。こうした事業は、国の手厚い支援のもとに実施してまいりましたが、今後も十分な財源の確保を求め、教育と福祉の連携を強化してしっかりと対応したいと考えております。更に、ひとり親家庭など支援が必要な家庭に対しましては、今後も継続して相談支援や就労支援などの事業の周知と活用の促進を図ってまいります。

 次に、子ども・子育てに関する条例の制定についての御質問にお答えいたします。

 家庭や地域の子育て力が低下し、子育てに対する不安や負担が増大していると言われるなど、子供を取り巻く環境は大きく変化しております。また、宮城の子供たちは震災を経験し心に深い傷を負うなどしており、このような状況の中、県議会の特別委員会において条例制定に向けて検討されていることは、時宜を得たものであると思います。県では、現在策定中のみやぎ子ども・子育て幸福計画に基づき、宮城の将来を担う子供の健全な育成と子供を生み育てやすい地域社会づくりを総合的に推進していくこととしております。子供が安全かつ健やかに成長していくことは県民すべての願いであり、議員提案によって制定される条例は、その理念や方向性などを県民が共有し、力を合わせ政策を進めていくためのよりどころとなるものと考えております。

 次に、あらゆる分野における男女共同参画を中心に据えた事業の推進についての御質問にお答えをいたします。

 県では、これまで宮城県男女共同参画基本計画に基づき、企業における女性の登用促進や男女ともに働きやすい環境づくりを目指し、女性のチカラを活かす企業認証制度の普及、みやぎ男女共同参画相談室の運営、更には宮城県地域防災計画への男女共同参画の視点の反映など、さまざまな施策、事業に男女共同参画の視点を入れて展開してまいりました。今後少子高齢化が更に進行していく中で、豊かで安心と活力に満ちた地域づくりを進めるためには、あらゆる分野における女性の活躍が不可欠となってまいります。このため、これまで以上に男女共同参画の重要性を認識し、地方創生を含めた県政運営全般において、その視点を踏まえて事業を推進してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 総務部長岡部敦君。

    〔総務部長 岡部 敦君登壇〕



◎総務部長(岡部敦君) 大綱一点目、東日本大震災から四年を迎える県政運営についての御質問のうち、市町村行財政運営支援方針の見直しについてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、これまで市町村行財政運営支援方針を踏まえ、震災からの早期復興と市町村の自主的なまちづくりのため、人的支援や事務の受託等を行ってまいりましたほか、東日本大震災復興交付金等の積極的な活用による後年度の財政負担の軽減や、復興基金等によります市町村独自の取り組みを継続的に支援してまいりました。これまでのところ、これらの支援は一定の成果を上げたものと考えております。この方針につきましては、復興の進捗状況や地方分権改革、市町村の広域行政の進展等を踏まえ、必要な見直しを行うこととしておりましたが、現在のところ集中復興期間終了後の国の支援のあり方が未確定であること、また、市町村においては地方創生の取り組み方針を今後取りまとめる予定であることなどを考慮いたしまして、これらの動向を見きわめた上で、支援方針の見直しについて検討してまいります。

 次に、大綱二点目、震災から復興への提言についての御質問のうち、仕事と家庭の両立支援の目標についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県におきましては、平成十七年三月に宮城県特定事業主行動計画を策定し、職員が子育てを含む家庭生活と仕事を両立できる環境をつくるための取り組みを推進してまいりました。平成二十一年四月には新米パパ子育て参加プロジェクトを開始いたしまして、育児参加計画書の作成、提出によります業務分担の検討や、産後八週間以内の育児休業取得の奨励などにより、男性職員の仕事と子育ての両立を支援してきております。現在、第三期宮城県特定事業主行動計画の策定を進めておりますが、仕事と家庭の両立支援を一層推進いたしますため、男性職員の育児休業取得率につきましては、国を上回る目標を掲げる予定としておりますほか、育児参加休暇など男性職員が取得できる育児に係る特別休暇の取得率を高めることとしております。今後とも、職員のワーク・ライフ・バランスの実現に向けまして、必要となる環境整備に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長山田義輝君。

    〔震災復興・企画部長 山田義輝君登壇〕



◎震災復興・企画部長(山田義輝君) 大綱一点目、東日本大震災から四年目を迎える県政運営についての御質問のうち、市町村の支援についてのお尋ねにお答えいたします。

 魅力あるまちづくりは、担い手となる地域住民、関係団体、行政がそれぞれ責任と役割を果たしながら連携して取り組むことが重要であると考えております。このため、県では、県職員と市町村職員、地域住民等が協働し地域課題の解決に取り組む地域づくり課題研究支援事業を実施するなど、市町村や地域住民と連携したまちづくりを進めております。また、震災後の復興まちづくりにおいては、地域コミュニティーの再生が大きな課題となっており、復興支援専門員の現場訪問による支援のほか、各地域においては、地方振興事務所が中心となって、市町村との問題意識の共有や連携の強化を図っております。今後ともこうした取り組みを通じて職員が率先して市町村に赴き、NPOや民間団体など多様な主体の取り組みとも十分連携を図りながら、それぞれの地域におけるまちづくりを積極的に支援してまいります。

 次に、県の総合戦略への市町村や県民ニーズの反映についての御質問にお答えいたします。

 仮称でございますが宮城県地方創生総合戦略の策定に当たっては、昨年十二月に実施いたしました県民意識調査の中で、人口減少、地方創生に関するアンケート調査を実施したほか、パブリックコメントの実施や、宮城県子ども・子育て会議等の県民連携組織からの意見を踏まえ、外部有識者から成る総合計画審議会における審議を行い、総合戦略に県民の皆様のニーズを反映していくこととしております。更に、総合戦略の策定の過程では、宮城県市町村地方創生連携会議などで市町村と情報交換を行うほか、策定の各段階でも個別に意見交換を行い、各市町村の実情や考えもしっかりと踏まえることとしております。

 次に、大綱二点目、震災から復興への提言についての御質問のうち、第三回国連防災世界会議で採択予定の行動枠組みに、原発のない持続可能な社会をつくる旨の文言を盛り込んでほしいとのお尋ねにお答えいたします。

 持続可能な社会をつくるという視点については、重要な視点でありますが、代替となるエネルギー源が明確となっていない現段階において原子力発電所をすべてなくすということは、安定的な電力供給が困難となるおそれがあり、難しいものと考えておりますことから、第三回世界防災会議で採択予定の行動枠組みに、原発のない持続可能な社会をつくる旨の文言を盛り込むような働きかけは行っておりません。国においては、昨年四月に閣議決定した第四次エネルギー基本計画で、原子力発電を重要なベースロード電源と位置づけた一方、再生可能エネルギーの導入等により、原発依存度を可能な限り低減させるという方向性を示しております。県といたしましても、引き続き再生可能エネルギーの導入を県政の重要課題と位置づけ、環境と経済が両立した持続可能な社会の形成を進めてまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱二点目、震災から復興への提言についての御質問のうち、第三回国連防災世界会議への男女共同参画の視点の提案や働きかけについてのお尋ねにお答えいたします。

 東日本大震災の教訓として、男女のニーズの違い等の男女共同参画の視点に配慮した防災・減災対策や防災及び復興計画の策定など、意思決定の場への女性の参画を推進することの重要性が指摘されたところです。このことを踏まえ、こうした教訓が第三回国連防災世界会議で採択予定の新たな行動枠組みに反映されるよう、我が国の提案内容を検討する国の準備会合の中で働きかけてまいりました。この行動枠組みは、各国政府間の会合を経て策定されますが、女性を初めとする多様な主体の参画について盛り込まれる方向で事前協議が行われていると聞いております。更に、県では、パブリックフォーラムを開催し、男女共同参画の視点での取り組みの重要性について情報発信していくこととしております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱二点目、震災から復興への提言についての御質問のうち、東北こころの復興センター構想についてのお尋ねにお答えいたします。

 平成二十五年二月定例会で御質問のありました東日本心のケアセンターについては、平成二十三年度に国が設置した東日本大震災中央子どもセンターのあり方を検討する中で国と協議し、今年度からは、県として国の補助により子ども支援センター事業を実施しております。震災後の心のケアについては、子供に対しては子ども総合センターや子ども支援センター事業により、大人を中心にみやぎ心のケアセンターにより、市町などの関係機関や関係団体と情報の共有や連携を図りながら取り組んでいるところです。震災による心の問題は長期にわたり、時間とともに子供も大人となっていく中で、心のケアは切れ目なく取り組む必要があります。専門職の人材育成、教育や医療との連携、財源の確保など、さまざまな課題があると認識しており、県として復興に向けたこれからの心のケアの方向性や体制について、育英基金の活用も含め検討を行っております。

 御提案の東北メガ災害心理臨床・教育センターについては、国による設置が望まれるものと考えておりますが、その設置の目的や可能性などについて、県として研究してまいります。

 次に、女性相談員等の採用についての御質問にお答えいたします。

 女性相談員やひとり親家庭支援員などの任用につきましては、法令により、非常勤の職として任用することとされております。県では、非常勤の職については、設置の必要性等を再確認するとともに、幅広い人材を活用するという観点から、任用期間を原則として一会計年度内としておりますが、必要な知識や経験を継続的に発揮していただけるよう、同一人の任用通算期間をおおむね三年程度まで可能とする運用を行っているところであります。女性相談員やひとり親家庭支援員については、その業務の特殊性等を考慮し、特例的に五年までの継続任用を行っているところであり、今後も相談体制の充実に努めてまいります。

 次に、新生児の里親委託についての御質問にお答えいたします。

 福岡県で指針の策定を検討している特別養子縁組を前提とした新生児の里親への委託については、早期の愛着関係の形成による子供の健全な成長及び発達や妊婦が安心して出産できるという観点などから、有効な取り組みであると認識しております。一方、里親へ委託した後に実親の気持ちが変わる場合や、障害又は重度の疾患が明らかになることで里親の養育意欲の低下が起こる場合もあり、関係機関相互の緊密な連携によるきめ細やかな対応が不可欠であります。また、実施に当たっては、関係機関が取り組みについての理解を深めながら支援体制を構築する必要があります。こうしたことから、他県の実施状況など情報収集に努め、子供にとってのよりよい里親委託のあり方について検討してまいります。

 次に、コンサート等の託児事業についての御質問にお答えいたします。

 コンサート鑑賞などの際、保護者が利用できるサービスとしては、一時預かりやファミリーサポートセンターがあります。一時預かりは、育児疲れによる保護者の負担軽減などのため、一時的に保育所等において児童を預かるものであり、また、ファミリーサポートセンターは、児童の預かりの援助を行いたい人と援助を受けたい人の調整を図り、多様なニーズに対応するものです。これらの事業は、ことし四月から実施される子ども・子育て支援新制度において市町村事業に位置づけられ、今後、充実が図られることとされています。県といたしましては、引き続き、新制度による実施主体である市町村と連携し、子育てしやすい環境づくりに取り組んでまいります。

 次に、多職種連携サービス拠点の整備についての御質問にお答えいたします。

 地域包括ケア体制の構築に向け、地域活動を促進するための拠点を設けて、地域の住民、町内会、事業者、民生委員などが連携し、地域コミュニティーづくりを進めることは重要な取り組みであると認識しております。被災地では、災害公営住宅の整備に当たっては、多賀城市の高齢者・コミュニティー支援活動の拠点となる「みんなのリビング」の事例や、子育て、デイサービス、生活支援等の機能を持つ拠点整備の構想があります。県といたしましては、こうした事例を被災地のみならず県内全域に広げていくための方策を、スマートウェルネス住宅等推進モデル事業の事例も参考にしながら、庁内関係課で検討したいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱二点目、震災から復興への提言についての御質問のうち、国の農業対策等についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が国の農業情勢は、担い手の高齢化や耕作放棄地の拡大など、大変厳しい状況にあることから、国では、平成二十五年十二月に農林水産業・地域の活力創造プランを策定し、強い農林水産業の実現に向け、各種改革を進めているところであります。今般の農協改革などもその一環であり、意欲ある農業者や農業関係団体等が精力的な事業展開を図ることにより、農業者の所得向上と農業の成長産業化を実現するためのものであると認識しております。これは、我が県農政の推進方向と同様であり、県では、みやぎ食と農の県民条例基本計画に基づき、競争力のある宮城の農業の実現に向け、各種施策を展開しているところであります。

 なお、基本計画については、東日本大震災や米価下落などの情勢変化も踏まえ、今年度から見直しに着手したところでありますが、見直しに当たっては、農村の活性化の側面も重視しながら、農業者を初め県民の皆様から幅広く意見をお聞きし、新しい計画を策定してまいります。

 次に、グリーン・ツーリズムの推進についての御質問にお答えいたします。

 我が県では、みやぎ型グリーン・ツーリズム第三期行動計画に基づき、実践者の人材育成や情報発信等を基本方向に掲げ、農林漁家民宿開業のための研修会の開催や農林漁家レストランのメニュー開発等を目的としたアドバイザー派遣を行うなど、みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会と連携しながら、都市と農山漁村の交流を推進しております。県といたしましては、当該協議会が実践者の情報交換の場であり、県内外への情報発信の拠点でもあることから、今後とも協議会への運営支援を継続し、連携を強化してまいります。また、協議会は設立十周年を迎えることから、ことしの六月には、宮城県議会グリーン・ツーリズム研究会及び県との三者によるシンポジウムと交流会を開催し、宮城のグリーン・ツーリズムについて積極的に情報発信することとしております。

 次に、食と農の大切さを伝える取り組みの支援についての御質問にお答えいたします。

 グリーン・ツーリズムなどにより、市町村や集落の方々とともに、地域にある食材や風景、伝統、文化の資源を有効に組み合わせて地域内外の方々との情報の受発信を行うことや、体験し学んでいただくことは、食と農の理解浸透及び地域活性化に効果的であると考えております。例えば、議員からお話のありました鳴子の米プロジェクトは、地域が主体的に行動して地域間交流まで効果が及んだ成功事例と認識しております。県といたしましては、このような成功事例が県内に波及できるよう、グリーン・ツーリズム実践者向けにはアドバイザーの派遣のほか、県内外の皆様には、食材王国みやぎ推進パートナーシップ会議の参画者ネットワークなどを活用した情報の受発信や地産地消、食育の普及啓発などを行い、食と農の魅力と大切さを伝える取り組みを支援してまいります。

 次に、子ども農山漁村交流プロジェクトの推進についての御質問にお答えいたします。

 本プロジェクトについては、農山漁村での体験学習が子供たちの生きる力をはぐくむとともに、受け入れ側の農山漁村の活性化も図られることから、県では、平成二十一年十一月に、宮城県子ども農山漁村交流プロジェクト推進協議会を設立し、推進してまいりました。例えば、平成二十年度に受け入れモデル地域となった加美町では、平成二十五年度までの児童生徒の受け入れ実績が延べ約三千七百人となるなど、その成果は確実にあらわれているものと認識しております。しかしながら、東日本大震災以降、沿岸地域の受け入れ体制が十分でない状況でもありますので、その整備状況を踏まえながら、本プロジェクトの推進について検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、東日本大震災から四年を迎える県政運営についての御質問のうち、空港の公共性、公益性についてのお尋ねにお答えいたします。

 空港は、人や物の交流の拠点となる重要な社会基盤であり、だれもが使いやすいユニバーサルデザインが求められる施設であります。仙台空港ビルは、平成七年に空港施設として全国で初めてハートビル法の適用を受けて建設したものであります。誘導サインは文字を大きく明快なデザインとしているほか、視覚障害者用誘導ブロックや手すりの設置など、高齢者、障害者等にも配慮した施設となっております。現在、仙台空港では国による空港運営権者選定の二次審査が始まっているところですが、民営化後におきましても、空港を中心とした地域の活性化はもちろんのこと、これまで以上に空港を訪れるさまざまな利用者の利便性に配慮した施設となるよう、空港運営権者に働きかけてまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱二点目、震災から復興への提言についての御質問のうち、共に学ぶ教育の推進について今後どのように進めていくのかとのお尋ねにお答えいたします。

 今般策定した宮城県特別支援教育将来構想においては、障害の有無によらず、すべての児童生徒の心豊かな生活と共生社会の実現を目指し、柔軟で連続性のある多様な学びの場の中で、一人一人のさまざまな教育的ニーズに応じた適切な教育を展開することを基本的な考え方として掲げております。障害のある子供と障害のない子供が地域の中で共に学ぶことは、共生社会の実現に向けて重要な取り組みの一つであると認識しております。来年度から共に学ぶ教育を更に推進するため新たな取り組みを予定しており、子供たちの一人一人の教育的ニーズに対応するための体制整備を行うとともに、その実践事例の蓄積と普及啓発に努めてまいります。

 次に、子ども条例制定についての見解についての御質問にお答えいたします。

 近年、社会環境やライフスタイルが急速に変化し多様化していることに加え、我が県においては、震災による生活環境の変化が子供たちにもさまざまな影響を及ぼしているものととらえております。県教育委員会としましては、宮城の将来を担う子供たちが安心して健やかに成長できるよう、社会全体で子供の成長を支えていく環境づくりが重要であると認識しております。条例が制定されれば、子ども・子育てに関する理念を広く共有することにより、教育現場も含め地域の多様な主体がともに連携協働して、さまざまな影響を受けやすい子供を守り、子供を育てる社会の実現に資するものになると考えております。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 四十一番ゆさみゆき君。



◆四十一番(ゆさみゆき君) 丁寧な御答弁と前向きな答弁も何点かありました。ありがとうございます。

 知事におかれましては、地方創生の分権自体の考え方についてお伺いします。

 知事は、国の創生事業について地方主権的だというふうに言っておりました。私もそう思います。八割は既存の組みかえ事業、あるいは民主党政権は一括交付金だったんですが、ひもつきになってきました。それを私はとても同感です。しかし、私は、知事が地方分権型の道州制というのはよくわかりません。つまりアクセルとブレーキを踏んでいるような気がするんです。つまり、市町村が求めていないもの、あるいはこの県議会で議論していないものを国へ求めるということは、私は、市町村から見れば、知事が中央集権的ではないかなというふうに思うんです。もし具体的な話をするならば、今、総務部長がおっしゃった財政支援で具体的なことを見直しの検討も出しておくべきだと思うんです。知事のお考えになる地方道州制のイメージとはどんなものなんでしょうか、教えてください。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 私の考える道州制につきましては本に書きましたので、ぜひ本を読んでいただきたいと思うんですけれども。東北六県、東北三県になるか、南東北三県になるか、新潟を入れて七県になるかわかりませんけども、東北が一つの大きな自治体となりまして、そして、国がやっている事業の中でも、国でしかできない事業を除く部分については道や州が担い、そして、今、県が担っている部分のうちの市町村に任せる分については市町村の方にお任せをしていって、広域行政をしていくというようなイメージでございます。簡単に言うとそういうことです。



○副議長(渥美巖君) 四十一番ゆさみゆき君。



◆四十一番(ゆさみゆき君) 私は、その形ですと、結局、市町村の合併が進んでしまい、市町村の自治が非常にまた大変になってしまうというふうに思います。合併して起こっているのは、支所の権限がなくなり、まちづくりが非常に難しいということです。よって、私は、まず、六県知事、それぞれの県単位の独自性を持って多県間協調主義において、まず、県というところをしっかりと対応しながら、協調主義でまちづくりを行っていく、それを提案しています。例えば、医学部新設のことを挙げますと、県がたくさんお金を持っているんだから医師をたくさんこちらがもらうんではなく、患者を中心となって、各皆さんからもお金を集めて、患者を中心となって、医師を派遣する、資源を共有化する、そういった協調主義的なまちづくりを求めてるんではないかというふうに思います。形にとらわれている余り、知事は本当の意味の政策を講じてないんではないかというふうに私は思うんです。いかがですか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今でも、例えばごみ処理の問題であったり下水処理の問題であったり、こういったようなものは、各市町村の圏域を超えて協力してやっているということで、道州制になったら県の仕事を各市町村に分けますが、当然下りてきますが、だから各市町村がすべてやんなきゃいけないということではなくて、自分たちの自治体ではできない分については、周辺の自治体と協力してごみ処理の問題であったり下水の処理の問題と同じような対応をすればできると思っておりまして、決して合併ありきの道州制ではないということは御理解をいただきたいというふうに思います。議員のおっしゃってることもよくわかっておりまして、決して自治体をつぶすというようなことではなくて、自治体のやる気を更に起こすような、そういうような形に持っていくことが私は重要ではないかと考えているということであります。



○副議長(渥美巖君) 四十一番ゆさみゆき君。



◆四十一番(ゆさみゆき君) そうですね、市町村のやる気を起こすためには、ここに市町村会からの要望があります。読みます。乳幼児医療の助成の財政内容、全国最低ランク、ぜひ上乗せをして助成を行ってほしい。こういう声をしっかりと生かすことがまず第一義ではないですか。知事。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 消費税が一〇%になるまで、これについてはいろいろ議論もありますので、よく情勢を見ていきたいというふうに思っております。ただ、市町村が財政が厳しいから乳幼児医療助成のお金をくれというのは、私、ちょっと筋が違うのではないかというふうに思っておりまして、大切なのは、県民のサービス、これがどうなっているのかという、そういう目線で考えるべきだというふうに思っております。また、乳幼児医療についてやや否定的なのは、財源がないということもさることながら、そういった形でいわばばらまき的な政策よりも、本当に弱い人たち、体の弱い人であったり障害を持っている人たちに重点的に予算を投じることが、本来の福祉ではないかというふうに思ってます。そういった意味では、船形コロニーの建設、前の知事は解体をすると、なくしてしまうということだったんですけども、今回、私は、新たにお金を投じて建てかえをしたいというふうな方針を示しております。これは、全く前県政とは違う方針ですけれども、そういったところにお金を注ぐことが本当の福祉ではないかというふうに思っておりますので、優先順位を乳幼児医療と船形コロニーと、どちらを優先順位にするんだということであれば、私はためらわず船形コロニーというふうな言い方をしたいというふうに思ってます。その上で財源に余裕が出てきたならば、そのときには、そういったところにお金を回すことも当然必要なことであるというふうに思っておりますが、今のところはそういった方に優先さしていただいているということでございます。



○副議長(渥美巖君) 四十一番ゆさみゆき君。



◆四十一番(ゆさみゆき君) 福祉の考え方ですけど、船形コロニーの施設にいる人たちが、本当は自分の地域の中で暮らして、そこの地域の中で生きることが本当の福祉の原点ではないでしょうか。それが共に学ぶ教育の原点です。それと乳幼児医療費を比べて福祉の原点というのは、全く知事は、一人一人の人権と尊厳を、その方の選択の余地にあった地域で暮らすことこそが福祉の原点でないでしょうか。大企業にお金を投じて、県民の総生産と県民所得を見ても上がってない、あるいは横ばいだということなんです。つまりは、知事は今の福祉論点は、コロニーをつくること、つくらないこと、これはしっかりと議論しなければなりません。これは、福祉の原点に返って、身近なところに暮らす、それをまずやっていただきたい、それを改正していただきたいと思いますが、いかがですか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 船形コロニーを一例として挙げたわけでございまして、それがすべてではないんですね。ゆさ議員みずから、船形コロニーの入所をされている方であったりその御家族の方にお話を聞いていただきたいというふうに思います。また、それを受け入れとなるー市町村がその受け入れの窓口になりますので、ぜひ市町村にもお話を聞いていただきたいというふうに思います。



○副議長(渥美巖君) 四十一番ゆさみゆき君。



◆四十一番(ゆさみゆき君) 市町村体制に最も力の弱い方に光を差し伸べる、知事がそこをやっていただきたいと思います。

 もう一つ、今回、こころの復興センターについて部長から前向きの答弁がありました。これは、今ある三つの柱を、これまでではなく子供から大人ばらばらにやってたのを、今後、こども育英募金を使って方向性を見出していく、そういった答弁だったと思います。知事、これは子供のケアは、治療を今行っていかなければなりません。知事がおっしゃっている創造的復興、心の復興なくして創造復興なし。これに力を入れていただきたい、そう思います。よって、まず今あるセンターの皆さんの場を共有して、どんなことが必要なのか、そしてあるいは全国、世界から全身全霊をかけて協力したいという声もありますので、これは知事、お願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。知事にお伺いしたいと思います。いかがですか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 部長の答弁、育英基金の活用も含め検討を行うということでありますので、まだ決して前向きということではないんでございますけども、しかし、議員のお話になっている趣旨はよく理解しておりまして、しっかりと心のケアをしていくための対策をとっていけという趣旨だというふうにとらえておりまして、その点についてはしっかりととらえて、検討をしてまいりたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 四十一番ゆさみゆき君。



◆四十一番(ゆさみゆき君) 知事においても、今のままの心のケアでは難しいという認識ですよね。このこころのケアセンター、医療センターは来年度で終わりですので、これは対応していただきたく、大きな力をいただきたいと、もう一回考え方をお伺いしていいですか。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 先ほどお答えしたように、子供に対して震災直後、子供特有の課題もあるということで、子ども総合センターを中心にチームを組んで、ケアをしてまいりましたけれども、時間がたつ中で子供が大人になるということもあって、そして、子ども総合センターも支援者支援の方に軸足を置いているということもございます。そういう時間がたっている中でのいろんな環境の変化がございますので、今後、長期的にやっていくためにどういう体制がいいのかというのを再度検討していきたいというふうな趣旨で先ほどお答えをさせていただきました。心のケアが長期的に必要だということはとてもよく認識してございますので、しっかりとやってまいりたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 四十一番ゆさみゆき君。



◆四十一番(ゆさみゆき君) ぜひ期待しておりますし、多くの支援があると思いますので、よろしくお願いします。

 今、知事と福祉の議論をしましたけども、原点は、生まれたところで育って教育を受ける環境です。共に学ぶ教育、これは前知事からも含めて、私は、地域の実践を通じて感じます。仙台市の特別支援の狭隘化も、仙台市教育委員会が共に学ぶことを進めれば、これは解消できるというふうに私は考えています。そして、親も子供も、地域の友達と一緒に遊び育つ環境、これが重要だと思います。教育長に具体的な取り組み方針と、中高生そして大人まで地域で暮らす環境も含めてお伺いします。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 共に学ぶ教育につきましては、先ほど答弁で申し上げましたとおり、重要な考え方の一つだというふうには思っておりますが、障害のある子供の実態に応じて、一人一人の教育的ニーズに合った教育環境を整備することの方が優先するというふうに考えております。そういった意味で、現在、狭隘化が著しい仙台地区の特別支援学校についても何とかふやしていくような対策を現在検討しているところでございます。理想的には、共に学ぶ環境ができれば理想かもしれないんですが、子供によっては、それを嫌だという子供も間違いなくおるわけでありまして、そういった個々のニーズをしっかり踏まえて、きめ細かな対応をしていくことが特別支援教育の基本であるというふうに認識をしております。



○副議長(渥美巖君) 四十一番ゆさみゆき君。



◆四十一番(ゆさみゆき君) すべての子供の教育的ニーズです。学校の中にそういった環境をつくる。あるいはそのセンター的機能からその学校を支えていく。つまり、教育は、しっかりと子供の目を見てしっかり対応しましょう。子供たちのニーズに合った教育環境をつくっていただきたい、そう思います。

 そして最後に、知事に、男女共同参画推進です。これはずいぶん訴えてきました。国連防災会議の中でしっかりと対応していただきたいというふうに思いますし、避難所運営それぞれのニーズに応じた対応を県政の柱となるようにやっていただきたい、そう思います。このあり方を伺います。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 国連防災会議は主催が国連ですので、なかなか我々の意思をそこに入れるというのは難しいかと思います。また、男女共同参画というのは、これはもう時代の要請でございますので、一緒になっていい社会をつくっていくというのは重要だと思います。ただ、それがすべての柱というのもちょっと行き過ぎかなと思っておりまして、何をやるにしても男女共同参画という視点を忘れることなく、女性の能力を、そして男性の能力をいい形で引き出す、そういう形で政策を進めていきたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 四十一番ゆさみゆき君。



◆四十一番(ゆさみゆき君) 男性のためには、防衛省と一緒に育児とワーク・ライフ・バランス制度をつくってみてはどうでしょうか。知事の御決断をお願いします。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 勉強してみたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 四十一番ゆさみゆき君。



◆四十一番(ゆさみゆき君) 今のは先ほど質問した内容でした。ぜひ御検討をお願いします。

 終わります。



○副議長(渥美巖君) 六番石川利一君。

    〔六番 石川利一君登壇〕



◆六番(石川利一君) 議長のお許しを得ましたので、一般質問を行います。

 ただいま、六番ということで思い出したことがありました。五年後のワールドカップラグビーですけども、きょう決まるということで、ぜひ期待したいと思います。実は六番というのは、私がラグビーやっておりましたときの番号です。

 あの忌まわしい大震災から間もなく丸四年、本当に無念の思いは、亡くなった方、残った我々も同じ思いであります。今、私としましては、四年も過ぎたにもかかわらず、被災そして亡くなった方の思いを背負い頑張っていかなくちゃならないなという気持ちでいっぱいであります。

 さて、確定申告の時期になりました。私もやっておるんですけれども、復興特別所得税の記載漏れに御注意くださいというふうなチラシが税務署にありました。所得税の二・一%上乗せの注意喚起であります。四年ともなると、納税においでになる方も忘れ、そして風化が進むのかなというふうな思いをいたしました。二十七年度は、国の集中復興期間五年の最終年となります。我が県の復興計画十年の前半という節目にあります。復旧・復興の状況はまだまだであります。支援の延長が急務でございます。三月二十二日でしたか、竹下復興大臣が来県され、集中復興期間について、支援は続けると、区切りは必要だというふうに述べておられました。それから、概算要求後に態度を明確にするというような話も仄聞しております。それは改めて査定するということなのかなと思ってしまうわけであります。財源論にならなければいいなというふうな危惧をいたしております。

 そこで、きょう、これから質問いたしますが、私の質問はそんな大きい話じゃなくて、小さい話をさしていただきます。今度の応急仮設住宅の供与期間延長についてというお知らせがありました。応急仮設住宅の特定延長についてであります。

 現在、使用は五年間となっております。今後、被災者の災害公営住宅などの入居が進めば、当然仮設住宅はいずれ不要となってくるわけであります。最終的には、個別の事情により退去がおくれる方が出た場合、特定延長でもって一年延長するということの趣旨のようであります。集中復興期間が五年、仮設住宅使用五年、なぜか五年というのが多いんですが、災害公営住宅入居、建設は確かに見えるようになってまいりました。しかし、まだまだであります。このような時期に出した背景、それから各自治体の裁量、大分あるような話は伺っておりますけれども、そういった運用について伺いたいと思います。

 それから、仮設店舗についてであります。小売あるいは飲食等、狭い地域の密着型の仮設店舗についてであります。

 昨年十月で五十五カ所、商業系では四百四十七事業者、五十五の退去者、これは仮設からの退去者ということでありますが、そのうち三十九が本復旧、いわゆる本業と申しますか、仮設から出て仕事をするという構えた方が三十九ということだそうでありますが、一〇%にも満たない状態であります。仮設の上物、これは中小企業基盤整備機構が設置し、市町に譲渡し、店舗については無償貸し付けというふうになっておるわけであります。いわゆるグループ補助金を使い、各店舗は改装なりなんなりをして営業するというふうになっております。土地は私有地が三十九カ所、市町が借地人となっております。うらやましい限りでありますけれども、女川町では三月にまちびらき、商業施設が秋にはできるということであります。しかしながら、他の地域はまだ決まったというものはなかなか出ておりません。商売の性格を考えますと、観光地は別にして、仮設で得た新たな顧客あるいは旧来からの住民のつながりでもっての需要を期待するかによって、再建すべきか否かを決めていくと判断するということになってくるわけであります。人が住むまちづくりの復興の終着点だと私は思っております。この視点から相談あるいは仮設用地の借り上げなど、更に延長が必要となってくるかと思います。そういった支援を充実強化しなければならないと考えておりますが、いかがでしょうか。

 安倍政権は、地方創生まち・ひと・しごとを掲げております。私は、列島改造論の現代版かなというふうに思っておりますけれども、ぜひそういう期待を持って見守っていきたい、そう思っております。震災まちづくりにも通ずるものであります。ここは、ローカルなミニマムな議論をしていきますけれども、まず、生計を立て、住まい、そしてまちができてくる。震災からの復旧・復興は、雇用を生み、快適な生活環境を提供するものでなければならないというふうに考えております。まちづくりについてでありますが、引っ越しをする場合、我々は、まず新居の生活環境を調べます。学校、病院はあるか、買い物できるか、足はあるか、安全かであります。

 まちの環境について、伺ってまいります。

 地域のシンボルとも言える学校、小中学校でありますけれども、統廃合に係る被災した小学校二十八校、中学校十三校中、小学校は十四、中学校四校が廃校となる見込みだそうであります。現在も間借りや仮設校舎がそれぞれ小学校十二、中学校三と、いまだ残っております。少子化の進む中での震災でありました。これだけの統廃合がされるということは、文部科学省が進めようとしている小中学校の適正配置、さまざまな要件として出されておりますけれども、こういった考え方に基づくものか、お伺いをいたします。

 地域コミュニティーの問題でもあり、また、若者の定住するということの最低の条件かなと私は思っておりますので、お伺いするものであります。

 震災直後は極めて困難な状態にあり、医師を初めとした医療の現場は大変な苦労があったかと思います。診療所についてお伺いいたします。

 公立志津川病院、石巻市立、気仙沼市立病院、いわゆる総合病院のような再建は、県も大分苦労して支援に力を入れてくれたかなというふうに思います。めどがついたと思っておりますけれども、問題は、近くに行ける開業医、診療所、これがあるかどうかであります。現在、紹介状がないということになりますと大きな病院には行けない、そういう仕組みになってしまっております。開業医から紹介してもらえないと大きい病院には行けません。そういう状況もありますので、これからお伺いするわけでありますけれども、被災により閉鎖したり移転して医師不足となった地域はあるのかどうか伺います。新たな無医村、僻地が生じているのではないかと心配しております。また、そのような観点から、地域医療としての被災地対策をどう考えているのか、お伺いをいたします。

 次に、生活用品、食料品等の供給サービスについてであります。

 特に高齢者にとっては足の確保がままならず、宅配サービス利用等は利用があるとは言いながら、大変苦労することになってまいっております。市町の問題と言わず、広域でカバーする仕組みとして、商工会、チラシやスーパー等と連携しシステム化するなど、県としての接着剤の役割、支援する考えはないか、お伺いをいたします。

 名取市、私の住んでいる町であります、人口七万六千人を超えました。残念ながら、警察署はまだありません。私の住むその中の増田西地区という東北本線の西側なんですけれども、一万人を超えております。しかし、残念ながら派出所もありません。そういう状況でありまして、ところが、警察学校は近所にあります。これは安心のかわりというわけにいかないんですね、残念ながら。そんな状態で暮らしております。安全安心の提供、これは大事であります。今回の震災については、県外の警察官にもたくさん皆さんに本当に応援していただき、感謝しております。被災から丸四年になろうとし、直後の状況からすれば、確かに治安も相当落ちついてきております。警察職員の定数が今回、三十七名減員というふうに提案されております。そういった背景を考えまして、今後、応急仮設住宅を離れ、災害公営住宅の方に移られる、新たな住宅団地が生まれてまいります。コミュニティーづくりも大変であります。安全安心なまちづくりは住民の願いでもあります。

 そこで、防犯カメラ、最近、犯罪の検挙に使われるということが目的化してるようなところもありますけれども、そうではなくて、防犯という予防の観点から抑止効果はあるんではないかというふうな点でお伺いをするわけであります。

 県営住宅のエレベーターの中には設置してあるということだそうでありますが、団地敷地の配置として更に安全を確保し、安心して暮らせるような設置者の市町に要請あるいは支援、県で直接設置しても構わんと思うんですけれども、いかがなものでしょうか、お伺いいたします。

 また、被災地には新たな人の交流の場も必要になってまいります。被災住民のコミュニティー、これからまた再構築する必要が出てまいりますけれども、それとまた別に、そこに流入する方々の交流あるいはにぎわい、活気というものも生まれてこなければ再生にはつながっていかないというふうに思います。防災集団移転の事業が進んでまいっております。土地の買い取りが進み、跡地活用も大きな問題となっております。市町の独自性を尊重するというのは当然であります。また一方、独自性というのは、我が宮城県も同じ独自性を持つ必要が当然あるというふうに思っております。それが創造的復興というふうなことで標榜しているのかなというふうに思っております。それと将来性、これからどういうふうに進んでいくのか、こういったものについてのビジョンというものは当然持たれているということで、改めてお伺いをするわけであります。

 また、非居住区が連担するということになってしまったわけであります。仙台空港民営化、これに関連しての調査も当初予算に計上されております。地方創生事業を活用するなど創造的な復興を目指す、そういった企画も当然必要になってくるのではないかと、あわせて伺います。

 空港所在市名取にあっては最大の関心事であります民営化の問題であります。名取市の構想についてお伺いします。

 もともとあったサイクルスポーツセンターというのがあったわけですけれども、これは家族やグループで楽しめる手軽なスポーツ施設であります。従来の海岸沿いのところにあった施設ではなく、むしろ安全な防災集団移転の元地、いわゆる貞山運河を挟んだ地域あたりがいいのではないかなと、私は思っておるんですけれども、これは実は市の事業となっておりまして、県の事業主体じゃないんでとりあえずおいておきまして、現在、河川、漁港の復旧工事が進んでおります。防潮堤も現在、契約案件として上程されております。そういった進捗の中でフィッシャリーナ、これは、震災時に開設直前になっておった施設であります。県の事業等を入れて行った事業なんでありますけれども、残念ながら、津波で全く壊滅状態になっております。海と漁港を生かして整備してにぎわいと交流を生み出していくというふうに考えておりますけれども、いかがでしょうか。ぜひ、被災した状態を見て、何とか力をかしていただければなというふうな思いであります。

 次に、大綱二点目に移ります。

 昨年、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正があり、この四月一日から施行されます。知事、教育委員長、教育長がいらっしゃる中での質問となります。やりにくいところもあるんですけれども、伺います。

 戦後の混乱期から昭和三十一年の地教行法が制定されて約六十年、制度疲労もあるかというふうに思っております。政治家がいろいろ異を唱えての改正であったわけであります。非常に関心を持っておりました。改正の内容は四つポイントがあると思いますが、教育長の責任あるいは権限、首長の関与に集約されると私は考えておりますこのポイントについて伺ってまいります。教育委員会の形骸化と言われて久しいわけであります。制度改正の趣旨について伺ってまいります。

 教育長についてであります。

 教育委員長の権限が教育長に集約されるということであります。そのことによりどう変わるのかということであります。首長が任命し、議会が同意する、これは変わっておりません。教育委員会を総理し代表する教育長の任期は三年、これまで教育委員で委員長であったわけでありますけれども、四年だったわけです。趣旨はどういうことなのか、伺いたいと思います。また、教育委員は変わらず四年であります。教育長との関係はどういうふうになるのか、お伺いをいたします。

 次に、首長についてであります。

 知事の権限でありますが、教育長、教育委員を任命し、議会の同意を得るということはやはり変わりありませんが、総合教育会議が新たに設けられるということであります。首長が招集し、教育委員会の教育長、委員と一緒に教育行政の大綱、重点事項、子供の保護等緊急事態への対応、そういったことについて会議するということであります。会議するということで、決めるというふうには書いてありません。首長の権限はどう付与されたと理解してよいのか、お伺いをいたします。

 教育委員会についてであります。

 教育委員会は行政委員会として存続し、決定権はあるというふうに理解しておりますけれども、そういった中での変わった内容と申しますか、権限という意味でどう変わったことになるんでしょうか、あるいはどう期待されるのか、お伺いをいたします。

 首長としての知事の教育行政についての姿勢について伺います。四月から施行ということですけれども、答えていただければありがたいなというふうに思います。知事の教育行政観、どういうふうに見ておられるかということであります。選挙のときになりますと、我々も割と気楽に教育についてはこうします、子供はどうします、マニフェスト的なものをつくります。平気で書くわけでありますけれども、そういったことについて伺ってまいります。

 教育委員会について、戦後、政治の中立性をタブー視して、関与をどちらかというと排除してきた経過があるわけであります。また一方、学校、教育委員会の危機管理体制などの批判が大分ありました。そして、改正が進んだというふうに理解しておりますけれども、合議制であるという意味の決定機関は変わりないというふうに思っておりますけれども、知事としての新教育委員会をどう認識しているのか、お伺いをいたします。

 次に、知事の方針であります。

 総合教育会議についてであります。

 これは決定機関でもなければ諮問機関でもないというふうになっておるようであります。じゃ、懇談会かというと、そうではないと思うんであります。知事等教育委員会のメンバーが合意すれば、それをお互いに尊重しなければならないというふうになっております。合意すれば尊重するのは当たり前なんでありますけれども、教育委員会として決定されるのは、そういう意味では当然なのかなというふうに思います。そうすると、知事も合意したんだからそちらもそうだと、そうすると、実質ここが決定の場かなというのが普通かなと思うんでありますけれども、どういう認識でおられるか、伺います。

 次に、大綱についてであります。

 現在、宮城県と県教育委員会の連名でもって、県教育庁編集・発行というふうになっております宮城県教育振興基本計画があります。教育基本法に基づくということであります。宮城県教育振興審議会、こちらに諮問をして、そして議会の議決を経て策定したというふうになっております。大綱と基本計画を策定するということのようであります。現在は計画しかありません。その二つの位置づけと申しますか、どういう関係になるのか、あるいは手続、策定時期をどういうふうに考えておられるのか、お伺いしたいと思います。

 次に、志教育についてお伺いをいたします。

 私は、大変これ、大好きというよりもすばらしいというふうに思っております。理念としてもすばらしいと思っておりますので、これはぜひ教育現場での実践を期待したいと思います。これは実践がなければ何の意味もないんですね、教育というのは。そんなことで期待したいと思います。知事のマニフェストでありますけど、私、間違ってないかと思うんですが、幼児教育のところには学ぶ土台づくりというのがあります。小中学校には学力向上というのがあります。そして、小中高校にはキャリア教育というのがありますけれども、志という名称は出てこないんです。それで、私としては、拡大解釈としてはキャリア教育に含まれるのかなというふうに思っておるわけでありますけれども、この大綱には太字で書くべきだなというふうに思っておるんですけれども、いかがなもんでしょうか。

 次に、教育観についてであります。首長の関与というのが、これまでとは違って法的に一定の保証といいますか認められたわけでありますので、伺いたいなというふうに思います。

 私は、伝統文化を伝承するのが人材育成だというふうに自分では思っております。人材育成の一つの考えです。そんなふうに思っております。そういう意味で、大きく言えば、人類の永続繁栄のため、これは生物学的な問題じゃないにしても、日本のための人材養成、小さく言えば、自立、自分で他人に迷惑をかけない、これは親から言われてます。皆さん、多分言われていると思いますが、迷惑をかけずに生きていく。そして少しでも余裕があれば人の役に立つ。そういう人になりなさいと言われたと思うんです。これは宮沢賢治ですね、こうなりますと。そんなことでありまして、私は後者でもいいんじゃないかなというふうな思いをしております。そういう意味で、行政の長という立場でも結構です。あるいは離れて一個人としての思いでもいいと思っております。少なくとも生身の声を私は聞きたいと思っておるわけです。そうでないと、なかなか教育行政というのは、ただ理屈ばかり並べてもしようがないんですね。そんなところがあるもんですから、最後に、知事の、子供さんはもう大きくなっちゃっているかと思います。私ももう孫がおります。失敗したなという反省しかありません。そんな思いで、壇上からの質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 石川利一議員の一般質問にお答えいたします。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、閖上フィッシャリーナの再整備についてのお尋ねにお答えをいたします。

 閖上漁港内にありましたフィッシャリーナは、漁船とその他の船舶との利用調整を図ることを目的に、プレジャーボートやヨットの保管施設として整備をしたものであります。平成二十三年四月から供用を開始する予定としておりましたが、東日本大震災により施設が全壊いたしました。被災後、閖上漁港では、防潮堤や物揚場など漁業活動に直接かかわる施設を優先して復旧整備に取り組んでおり、プレジャーボートなども被災して少なくなっていることから、当該施設につきましては未着手となっております。ただ、フィッシャリーナはにぎわいを創出する効果も期待されますので、再整備の事業手法や財源について、現在、国と調整中であり、前向きに検討してまいります。

 次に、大綱二点目、教育委員会制度についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、知事として新教育委員会をどう認識しているのかとのお尋ねにお答えいたします。

 新しい教育委員会制度では、教育長は、教育委員会の会務を総理し、教育委員会を代表することになり、教育行政の第一義的な責任者となりますが、その教育長を知事が議会の同意を得て直接任命することから、知事の任命責任がより明確になるものと考えております。また、総合教育会議も知事が主催し、教育委員会との協議の機会が多くなることから、これまで以上に知事としての意見を表明することが可能となりますが、教育委員会は今後も独立した執行機関でありますことから、その判断については尊重してまいりたいと考えております。今回の制度改正によって、教育委員会と知事部局とがこれまで以上に互いに協力してよりよい宮城の教育の実現につながるよう努力をしてまいります。

 次に、総合教育会議は実質的に決定の場となると思うがどうかとの御質問にお答えをいたします。

 来年度私が主催する総合教育会議は、知事と教育委員会が互いに対等な執行機関として協議及び調整を行う場であり、調整が整った事項については、知事と教育委員会は、双方ともこれを尊重しながら、法に基づくそれぞれの職務分担に基づき意思決定をし、事務を執行していくことになります。私としては、総合教育会議は、知事と教育委員会が公開の場において教育の目標や方向性などを協議し、認識を共有する場となるものと考えており、このことによって、一層民意を踏まえた教育行政が推進されることを期待をしております。

 次に、教育行政の大綱と教育振興基本計画の位置づけ、策定手続及び策定時期についての御質問にお答えをいたします。

 大綱の策定に関しましては、地方公共団体において既に教育振興基本計画を定めている場合、その中の目標や施策の根本となる方針を大綱と位置づけることができるものとされております。我が県におきましては、平成二十二年三月に教育振興基本計画を策定後、既に四年以上が経過していること、また、東日本大震災の発生等により、我が県の子供や社会を取り巻く環境が大きく変化していることなどを考慮し、現在の教育振興基本計画を土台としつつ、今般の制度改正を踏まえ、総合教育会議において十分協議をしながら、来年度の早い時期に大綱を策定してまいりたいと考えております。更に、その大綱をもとに、宮城の将来ビジョンの改定のタイミングに合わせて、教育振興基本計画の見直しについても着手をしてまいります。

 次に、志教育について、これから策定する教育行政の大綱には強調して記載すべきとの御質問にお答えいたします。

 志教育につきましては、宮城県教育振興基本計画の中で重点的取り組みの一つに位置づけ、小学校から高校までの系統的な教育活動を通じ、社会と自分のかかわり方を考えながら、学校での学びに向かうよう促す教育としてこれまで取り組みを推進してまいりました。御指摘のありましたとおり、大綱におきましても我が県の重要な施策の柱に位置づけ、志教育の更なる推進を図ってまいります。

 次に、私の教育観についての御質問にお答えをいたします。

 人口減少や少子高齢化社会の到来という大きな時代の転換期を迎え、東日本大震災を乗り越え、創造的な復興を目指して歩んでいる我が県にとって何よりも大切なのは、人であります。生まれてよかった、育ってよかった、住んでよかったと思える郷土づくりを目指した取り組みを進めるためには、まず、人を思いやり、人のために役立つことをみずからの喜びと感じるような心を育てることが重要であると考えております。その心があってこそ、学力や体力が大きな意味を持ち、社会に貢献する人となると考えており、学校教育におきましても、このことを大切にして取り組んでいかなければならないと考えております。このことを土台として、これまでの我が国の伝統や文化を継承していくとともに、更なる社会の発展を目指し、学校教育の一層の充実はもとより、生涯を通じたさまざまなステージにおいて、次代の地域社会を支え、未来を創造する人づくりに積極的に取り組んでまいります。特に今回の震災を踏まえ、将来の宮城の発展に向け、家庭、地域、学校で学ぶすべての子供たちが希望と志を持って安心して学べる教育環境の確保に全力を挙げて取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長山田義輝君。

    〔震災復興・企画部長 山田義輝君登壇〕



◎震災復興・企画部長(山田義輝君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、生活用品や食料品等の供給サービスについてのお尋ねにお答えいたします。

 高齢者を初め、日常の買い物が困難な状況にある方々への支援策としては、コミュニティーバス等の交通手段の確保や移動販売、宅配サービスの提供などが考えられますが、これらについては、地元商店の活用や地域の実情に合わせたきめ細やかなニーズへの対応などの観点から、まずは、それぞれの地域において検討されるものと考えております。その上で、個々の地域では解決が難しい課題が生じた場合には、県といたしましても、それぞれのケースに応じた必要な支援のあり方について、国の各種支援制度の活用も含め、市町村と連携しながら検討してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、応急仮設住宅の特定延長についてのお尋ねにお答えいたします。

 現在、県内十四市町で応急仮設住宅の供与期間を五年に延長しておりますが、平成二十七年度末には、沿岸部においても災害公営住宅の整備等がおおむね完了する市町が見込まれ、六年目以降の供与に係る県の考え方を早期に示す必要があることから、先般、これを公表したところです。その中で、被災者の住宅需要に応ずるに足りる適当な住宅が不足する状況がおおむね解消する市町においては供与終了を基本としますが、地域の状況に応じてよりきめ細やかに対応できるよう、特定の要件に該当する方については、供与期間を延長する特定延長の考え方を導入することをお示しいたしました。現在、市町に対して、災害公営住宅整備の進捗など地域の復興状況と、六年目の延長の必要性について意向を確認しているところであり、既に一部の市町では特定延長を実施したい旨を表明しております。県といたしましては、早期に国との供与期間延長の協議に入れるよう、引き続き市町との調整を進めてまいります。

 次に、被災診療所の閉鎖、移転の影響と地域医療における被災地対策についての御質問にお答えいたします。

 我が県では、東日本大震災により、自治体病院など政策医療を担う医療機関のみならず、かかりつけ医療機関などの地域の医療機能が大幅に失われました。県では、被災により休廃止に至った医療機関や診療を再開した医療機関の状況等について調査しておりますが、昨年の九月一日現在で、同じ市町で再開した医療機関の数が休廃止した医療機関の数を上回っており、また、いわゆる無医地区の増加もないと見込まれるなど、地域の医療機能も一定程度回復してきているものと認識しております。現在、県では、地域医療再生臨時特例基金を活用し、主として、民間医療機関である病院や診療所、歯科診療所などの再開、復旧に向けた財政的支援を行っており、今後ともこの事業を継続するなど、被災地における地域医療の充実に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、仮設店舗についてのお尋ねにお答えいたします。

 仮設店舗入居者が本設店舗での復旧を果たすことは、復興まちづくりを推進していく上でも大変重要であると考えておりますが、建てかえ資金の問題、まちづくりや事業の見通しに対する不安など、課題があると認識しております。このため、県では、補助金等による施設復旧の支援に加え、被災商店街の再生に係る市町や商工団体等からの相談に対して、外部専門家や職員の派遣等の支援を行っております。今後は、まちづくりの進捗に合わせて本設復旧に取り組む事業者や商店街がふえていくことが見込まれることから、これまで以上にきめ細かく支援を行ってまいります。

 なお、仮設店舗用地の借り上げ費用につきましては、既に国において復興交付金等による支援措置が講じられているところです。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、防災集団移転促進事業に伴う移転元地の活用と地方創生事業による新たな取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。

 沿岸部では各市町が取得しました移転元地と民有地が混在しているとともに、面積が広大でありますことから、その利活用が課題となっております。これらの土地につきましては、本来、復興まちづくり事業の主体であります市町が地域の実情や将来像を踏まえ、計画を策定した上で利活用を図るものでありますが、県におきましても、市町間の情報共有を図るための意見交換会の開催や、企業立地を促進するための産業用地カルテの作成などにより、土地の利用形態に応じた事業化に向けて、市町を支援しているところであります。移転元地を活用しました復興まちづくりを進める場合には、現在のところ、復興交付金事業が中心となっておりますが、今後、さまざまな事業手法の適用が想定されますことから、地方創生に関する取り組みも視野に入れながら検討してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、被災した小中学校の統廃合等についてのお尋ねにお答えいたします。

 学校は、地域の未来の担い手である子供たちをはぐくむ場であると同時に、まちづくりとも密接に関係しているものと認識しております。被災した小中学校の統廃合は、このようなことを踏まえつつ、震災の影響による児童生徒数の減少や校舎の被災状況等を検討し、設置者である市町村が判断したものと考えております。ことし一月に文部科学省から、小中学校の適正規模、適正配置に関する手引が示されましたが、各市町村においては、これも参酌しつつ、通学距離や地域の事情、そして学校が持つ多様な機能等にも留意しながら、保護者や地域住民の十分な理解と協力を得て適切に対応されるものと考えており、県教育委員会として、必要に応じ助言等を行ってまいります。

 次に、大綱二点目、教育委員会制度についての御質問のうち、教育長の権限、任期及び教育長と教育委員との関係についてのお尋ねにお答えいたします。

 今回の制度改正で、教育委員長と教育長を一本化した新教育長が置かれることにより、教育委員会における責任の所在が不明確であるという従来の課題に対し、教育行政の第一義的な責任者が教育長であることが明確化されることになります。また、教育長の任期が四年から三年に変更される趣旨は、首長との関係において、首長よりも任期を一年短くすることで、首長が任期中に少なくとも一回はみずからが直接教育長を任命できるようになり、任命責任を果たすことができることにあると考えております。教育長と教育委員との関係については、権限と責任が強化された教育長に対し、任期の長い教育委員によるチェック機能を発揮できるという効果があるものと考えております。

 次に、首長の権限についての御質問にお答えいたします。

 新制度において、首長は議会の同意を得て教育長を直接任命する権限を有するほか、総合教育会議の主催、教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱の策定を新たに行うこととなります。これによって、直接的な教育長の任命責任を首長が負うとともに、総合教育会議や大綱の策定を通じて、首長と教育委員会が連帯して教育行政に責任を負う仕組みが整うこととなり、教育行政における首長の役割が明確化されるものと考えております。更に、民意を代表する立場である首長がこれらの役割を担うことによって、地域住民の意向をより一層反映した教育に関する施策の総合的な推進が図られるものと考えております。

 次に、新制度における教育委員会の変更点と期待されることについての御質問にお答えいたします。

 教育長の任命ということはなくなりますが、新制度の施行後においても、教育委員会そのものは引き続き独立した執行機関であり、基本的にその権限は変わらないものであります。今後は、新教育長が教育行政に関し第一義的な権限と責任を有するようになることを踏まえて、教育委員によるチェック機能の強化や会議の透明化などを通じて、教育委員会の審議の一層の活性化と、住民に開かれた教育行政の推進が期待されるものと認識しております。

 次に、教育行政の大綱と教育振興基本計画の位置づけと策定手続及び策定時期についての御質問にお答えいたします。

 御指摘のとおり、我が県の教育振興基本計画は、教育基本法に基づき、国の教育振興基本計画を参酌するとともに、教育振興審議会での議論、教育に関する県民への意識調査、県内七会場での意見聴取会の実施など、幅広い県民の御意見をお聞きし、最終的に県議会で議決をいただき、策定したものであります。来年度の早い段階で大綱が策定されることとなることから、その大綱を踏まえ、教育振興基本計画の見直しに着手いたしますが、現行計画の策定経過と同様の手続を踏みながら、次期計画の策定作業を進めることとなるものと考えております。

 なお、次期計画については、宮城の将来ビジョンとの一体性に配慮して策定してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 警察本部長横内泉君。

    〔警察本部長 横内 泉君登壇〕



◎警察本部長(横内泉君) 大綱一点目、大震災復旧・復興まちづくりについての御質問のうち、防犯カメラの設置についてのお尋ねにお答えいたします。

 防犯カメラは、路上における凶悪事件や子供と女性を対象とした声かけ等の脅威事案が発生している中で、被害の未然防止や犯罪発生時の的確な対応に極めて有効であり、県民の安全安心の更なる向上を図るためには、その整備を促進する必要があると認識しております。現在、県警察では、仙台市を初めとした各自治体への設置要請、商店街等に対する設置拡充に向けた働きかけ、助言、助成金の紹介等を行っております。また、災害公営住宅に関しましては、本年二月、復興住宅市町村連絡調整会議において、防犯カメラの有用性を説明し設置を要請したほか、今後、集団移転を含めた被災地におけるまちづくりに関しましても要請をしていく予定であります。県警察としましては、防犯カメラの整備促進を安全安心なまちづくりにおける重要課題と位置づけ、今後ともプライバシーの保護に十分配意しつつ、防犯カメラの設置運用に関するガイドラインの策定や、財政的支援のあり方を含めた整備促進策を知事部局と検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 六番石川利一君。



◆六番(石川利一君) 答弁、ありがとうございました。

 名取については大変配慮いただいたような気がして感激しております。なかなか進まない復旧・復興なもんですから、何か将来明るいものが見えれば、またそれに引っ張られていい効果が出るのかなというふうに思います。財源を、お金を持ってきて進めていただきたいというふうに思います。

 それで、復興・復旧として、防災集団移転跡利用と申しますか、借り上げしたところの利用、これについてなんですけれども、特に仙台空港民営化という問題があるわけなんですけれども、私も、実は、震災直後、県道の塩釜亘理線、あそこから東側はなかなか復旧・復興難しいんじゃないかという、私の知り合いのほかの人とかと話した記憶があるんです。しかしながら、大区画での土地改良、農地改良ということで進んでいってしまったわけなんですけれども、そういったところについては別なお金が入ったわけなんで、なかなかこれをどうこうするというのは難しい状況になるんだろうなというふうに思うわけなんです。そういった点との調整を含めてこれから調査するということなんですけれども、そういった土地利用について、もう少し何かインパクトのあるものをお持ちであれば、伺いたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 今お話がございましたように、来年度でございますが、仙台空港周辺地域土地利用調査ということで、仙台空港周辺地域の利活用についての調査を実施する予定でございます。津波被害を受けまして人が住めない災害危険区域等の指定もございますので、どういった形で再生ができるかということは、これから調査の中で検討していきたいと思いますが、いずれ仙台空港の民営化と連動した形で土地の利活用が進むように、名取市、岩沼市とともに検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。



○副議長(渥美巖君) 六番石川利一君。



◆六番(石川利一君) こんなことを申し上げるのは、東部道路の方もスマートインターができるというふうなことで、骨組みの方、大分考えてくれているのかなというふうな受け取り方をしてるわけなんです。しかしながら、地元の方はまだついていけないというのか、民営化という意味がなかなかのみ込めないというところあるんでしょうか、民営化によって自分たちにとって何があるんだというふうなところもありますので、土地利用の調査等、あるいは各自治体との意見交換なり、あるいは各団体、業界あるかと思います。そういったところとの意見交換の中で、宮城らしさの新しい拠点として何かつくってもらえばありがたいというふうな気持ちでおりますので、その辺のところを意気込みを込めてもう一度回答願います。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 空港民営化の最大のねらいは、民間の資金、民間の技術力、知恵、こういったようなものをかりて、空港とそして空港周辺を活性化をしようというのがねらいです。現在、四者が手を挙げて二次審査に臨んでおりまして、これから具体的な競争的対話、価格競争ではなくて、どういうものをプレゼンしていくのかということで決まっていきます。そこでどういう周辺整備をするのかというものが見えてくると思いますので、そういったのも見ながら、県が誘導するだけではなくて、そちらの意見を聞きながら、そして我々の考え方もぶつけ合いながらいい形にしていければというふうに思っております。その際には、当然でございますが、地元のいろんな御意見も聞きながらということになっていくと思っております。まずは、主体は事業者、民間の考え方になるべく合わせるような、それを足引っ張ることのないように、我々の意見も入れながら、いいまちづくりができるようにお手伝いをしていきたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 六番石川利一君。



◆六番(石川利一君) そのように地元におりて、そしてある意味では誘導し、そういう刺激を与えるというようなところも当然必要かと思いますので、お願いしたいと思います。

 教育委員会制度についてですけれども、確かに今回の改正は、いろんな意味での妥協の産物というふうに言われております。確かにそんな感じはします。ですけども、教育というのは、もしかするとそんな極端なことはできないということが一つあるんだろうというふうに思っておりまして、それをやり手の解釈の次第といいますか、姿勢の問題だというふうに受けとめておるわけなんです。ですから、今回の改正をある意味では、これまでやってきたことを書いたんじゃないかというふうに受け取るようなレベルに受け取ることもできますし、逆に、知事という首長という名前が法律に書き込まれたと、総合会議というようなものが、よくはっきりしないとこありますけども、できたということもあるわけですんで、これはまさしく運用次第だというふうに思われます。賢明な知事ですから、余りにも教育長を悩ますような話はないんだろうなというふうには思いますが、かといって知事のいろんなところでの自分の発言に責任を持たなくちゃならないということもあるわけですから、その辺のところを二人、壇は右と左で別々になっておりますけれども、親しく意思疎通を図って、うまく運営していただきたいと思います。ひとつ、では教育長からでも伺いますか。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 知事と力を合わせて頑張ります。



○副議長(渥美巖君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○副議長(渥美巖君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時七分散会