議事ロックス -地方議会議事録検索-


宮城県 宮城県

平成27年  2月 定例会(第351回) 02月27日−05号




平成27年  2月 定例会(第351回) − 02月27日−05号













平成27年  2月 定例会(第351回)



       第三百五十一回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第五号)

平成二十七年二月二十七日(金曜日)

  午前十時開議

  午後三時散会

      議長                     安藤俊威君

      副議長                    渥美 巖君

出席議員(五十八名)

        第一番                  太田稔郎君

        第二番                  天下みゆき君

        第三番                  三浦一敏君

        第四番                  境 恒春君

        第五番                  堀内周光君

        第六番                  石川利一君

        第七番                  長谷川 敦君

        第八番                  佐々木幸士君

        第九番                  村上智行君

        第十番                  すどう 哲君

       第十一番                  遠藤いく子君

       第十二番                  吉川寛康君

       第十三番                  伊藤和博君

       第十四番                  渡辺忠悦君

       第十五番                  細川雄一君

       第十六番                  高橋伸二君

       第十七番                  菊地恵一君

       第十八番                  寺澤正志君

       第十九番                  只野九十九君

       第二十番                  石川光次郎君

      第二十一番                  外崎浩子君

      第二十二番                  岸田清実君

      第二十四番                  菅原 実君

      第二十五番                  坂下 賢君

      第二十六番                  菅間 進君

      第二十七番                  庄子賢一君

      第二十八番                  川嶋保美君

      第二十九番                  佐藤光樹君

       第三十番                  中島源陽君

      第三十一番                  本木忠一君

      第三十二番                  中山耕一君

      第三十三番                  長谷川洋一君

      第三十四番                  池田憲彦君

      第三十五番                  佐々木征治君

      第三十六番                  安部 孝君

      第三十七番                  皆川章太郎君

      第三十八番                  小野 隆君

      第三十九番                  岩渕義教君

       第四十番                  本多祐一朗君

      第四十一番                  ゆさみゆき君

      第四十二番                  藤原のりすけ君

      第四十三番                  内海 太君

      第四十四番                  坂下やすこ君

      第四十五番                  横田有史君

      第四十六番                  小野寺初正君

      第四十七番                  石橋信勝君

      第四十八番                  齋藤正美君

      第四十九番                  安藤俊威君

       第五十番                  中村 功君

      第五十一番                  渥美 巖君

      第五十二番                  畠山和純君

      第五十三番                  千葉 達君

      第五十四番                  仁田和廣君

      第五十五番                  藤倉知格君

      第五十六番                  相沢光哉君

      第五十七番                  中沢幸男君

      第五十八番                  渡辺和喜君

      第五十九番                  今野隆吉君

欠席議員(一名)

      第二十三番                  佐藤詔雄君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                橋本 潔君

      総務部長                   岡部 敦君

      震災復興・企画部長              山田義輝君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               犬飼 章君

      農林水産部長                 吉田祐幸君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

      総務部秘書課長                平間英博君

      総務部財政課長                齋藤元彦君

    教育委員会

      委員長                    庄子晃子君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   吉田 計君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      委員長                    鎌田 宏君

      警察本部長                  横内 泉君

      総務部長                   吉田邦光君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      委員                     遊佐勘左衛門君

      事務局長                   土井秀逸君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    議会事務局

      局長                     菅原久吉君

      次長兼総務課長                西條 力君

      議事課長                   菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

      総務課副参事兼課長補佐            菅原 正君

      議事課長補佐                 菅原敏彦君

      政務調査課長補佐               諸星久美子君

      議事課長補佐(班長)             布田惠子君

      議事課長補佐                 菅原 厚君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    議事日程 第五号

              平成二十七年二月二十七日(金)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号

第三 一般質問

   〔長谷川洋一君、太田稔郎君、小野寺初正君、佐々木幸士君〕

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号

三 日程第三 一般質問

       〔長谷川洋一君、太田稔郎君、小野寺初正君、佐々木幸士君〕

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△開議(午前十時)



○議長(安藤俊威君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△会議録署名議員の指名



○議長(安藤俊威君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、三十六番安部孝君、三十七番皆川章太郎君を指名いたします。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△議第一号議案ないし議第五十七号議案



△議第百五号議案ないし議第百四十二号議案



△報告第一号ないし報告第百十五号・一般質問



○議長(安藤俊威君) 日程第二、議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号を議題とし、これらについての質疑と、日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。三十三番長谷川洋一君。

    〔三十三番 長谷川洋一君登壇〕



◆三十三番(長谷川洋一君) ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告をいたしております、地方が、宮城が元気になるための県の施策についての一点に絞り、通算十六回目の一般質問をさせていただきます。

 本日は角田、丸森から傍聴席に多くの方々にお出かけをいただきました。当地域は我が県の最南端に位置し、地域の皆さんは東京に一番近いと言っておりますが、現場では道路網の整備、若者定住、イノシシや放射能問題などが課題であり、例外に漏れず、少子高齢化の進行は顕著であります。傍聴される皆さんは私が無理やり連れてきたのではなく、参加者の皆様が日ごろから問題意識を持っており、村井県政に期待していることのあかしだと感じております。知事は、年頭の記者会見で、一年の抱負を示す恒例の四字熟語を「地宝壮盛」と発表。地方の地、宝石の宝、山本壮一郎氏の壮、隆盛の盛で「地宝壮盛」。地域の宝を見つけ、地域が元気になるよう復興を進めたいと説明されました。私も同感であります。

 それでは、順次質問をしてまいります。

 初めに、地方創生について。

 全国千七百四十一市町村の半数、八百九十六の自治体が消滅可能性都市だとして、人口減少に警鐘を鳴らす増田元総務大臣の著書、「地方消滅」が波紋を広げております。出生率が最も低い東京に若い人が集まり、少子化の負のスパイラルが起きている。これが日本の今の姿。どう地域を存続させるかを考えてほしい。あきらめる必要はないと。創生本部山崎事務局長代理の発言であります。増田氏は、政令指定都市など地方中核都市に地域資源を集中させ、人口流出をとめるダム機能を主張しております。しかし、一方、首都大学東京の山下准教授は、選択と集中こそが地方の切り捨てにつながると発言しています。また、龍谷大学矢作教授は、都市の縮小時代には、都市間同士が協働・連携して役割分担をすること。人にも地域にも限界がある。所有より共有、地域間競争ではない助け合いの関係が強いほど暮らしはよくなると発信しております。

 地方創生の基本的課題は、経済の衰退と人口減少の悪循環からの脱却にあると言われております。地方においては子育て世代が無理なく子供を生み育てるには、それなりの賃金、安定した雇用、地域でのやりがいの三条件を満たす仕事を創造することが重要とされております。地方版総合戦略の基本的方向は、地域が自発的に戦略をつくり、指標を定めて、PDCA、計画、実行、評価、改善を回して目標達成を目指します。地方創生の取り組みは、ことし国の総合戦力を踏まえて本格化いたします。各自治体は総合戦略を策定し、これを国が新型交付金で支援することとしております。今般、平成二十六年度国の補正予算において、総額四千二百億円の地域住民生活支援等緊急支援交付金が予算措置され、そのうち地域消費喚起・生活支援型の二千五百億円と、地方の活性化につなげる地方創生先行型の千七百億円の二種類があり、今定例会において補正予算が追加計上されますが、政府の政策パッケージと地方の政策がかみ合い、交付金が有効に機能するかが問われております。

 国の補正予算による交付金が県及び市町村に交付されますが、期待する効果とその評価について、知事の所見をお伺いいたします。

 各自治体では人口ビジョンと総合戦略を策定するに当たり、具体的施策を計画決定していくときに、県と市町村の施策のすみ分けは当然なされると思いますが、市町村単独では実施困難なもの、あるいは広域的に連携した方が効率的、効果的なことが多々あると思われます。その際の協議、調整、指導は、県がその役割を果たすべきと思いますが、その仕組みや体制について、知事の所見を伺います。

 次に、本県の人口動向について。

 本県の人口は、二〇〇五年国勢調査と二〇一四年との九年間の市町村推計人口の増減を比較してみますと、増加したのは仙台市、名取市、岩沼市、大河原町、利府町、大和町、富谷町、大衡村の八市町村で、それ以外の二十七市町は減少であります。県全体でも三万二千人、一・四%の減です。広域圏別では、仙台都市圏は五万四千人、三・七%の増でありますが、それ以外はすべて減少。仙南圏は七%の減、大崎圏は五・三%の減、栗原圏は一一・九%の減、登米圏は八・八%の減、石巻圏は一二・五%の減、気仙沼・本吉圏は一七・二%の減と、大震災による影響もありますが、地方圏域の人口減少傾向はとまりません。人口は自治体の元気のバロメーターであり、施策展開の基本でもあります。県内の人口動向については我が県としてはどう分析しているのか、また、これらの対策として特に意を用いている主要な施策について、知事の所見をお伺いいたします。

 次に、本県の合計特殊出生率について。

 二〇一三年都道府県の合計特殊出生率、一生に産む子供の平均数については、最高は沖縄の一・九四、第二位は宮崎、第三位は島根、熊本であります。最低は東京の一・一三です。低い方の第二位は京都、第三位は北海道、宮城は第九位の一・三四と、全国順位は下位にあります。このことについては我が県としてどう分析しているのか。また、これらの対策としての主要な施策について知事の所見を伺います。

 次に、婚活支援事業の推進について。

 自称私、婚活推進議員であります。昨年も婚活パーティーを主催いたしました。はっきり言ってなかなか難しいことであります。

 二〇一〇年国勢調査による本県三十歳から三十四歳の三十代前半の未婚率は三八・八%と高く、高い自治体では五割です。三十五歳から三十九歳、三十代後半の未婚率は二七・八%で、高い自治体では四割と晩婚化が進んでおります。内閣府調査によると、婚活支援事業を実施している自治体は四十七都道府県のうち三十一に上ります。今ではもっとふえております。県レベルでは茨城、愛媛や秋田などの積極的な事例が紹介されております。平成二十七年度当初予算では、岩手県が人口減少対策の基本戦略を打ち出し、会員制の結婚支援センターを、山形県でも人口減対策を重視し、各界が連携し結婚を支援するやまがたサポートセンターを設置いたします。県内では、一部の市町村や県内二十九市町村からの負担金で宮城県青年会館に設置したみやぎ青年交流推進センターにおいて婚活事業を行っておりますが、認知度の問題や規模も余り大きくなく、単発的な事業が多く、それぞれに課題もございます。しかし、当センターでは平成六年に開所して二十一年目を迎えますが、これまで約三百組以上の成婚実績を上げております。先日相談員にお話を伺ったところ、各市町村の取り組みも見られますが、婚活のセミナーやパーティーが中心で成果があらわれにくく、やはり一対一のお見合いや親子見合いは成婚率が高いとのことでありました。

 我が県の取り組みについては積極性に欠けると思うがどうか。また、市町村等の婚活事業との連携協力体制を構築し、我が県としても主体的に取り組むべきと思いますが、知事の所見をお伺いいたします。

 東北各県での取り組みについては、秋田県は昨年から結婚支援センターを県内三カ所に開設しており、新年度は岩手県と山形県もセンターを設置する予定であります。我が県でもセンターの設置を検討すべきと思いますが、知事の所見をお伺いいたします。

 次に、みやぎ発展税の活用について。

 地方においては、地方の再生の切り札は企業誘致、あるいはまた地方再生の原動力は製造業や農林水産業であるとして施策を展開してまいりました。我が県でも村井知事のリーダーシップにより、平成二十年度にみやぎ発展税を導入。その財源を活用して県内総生産十兆円を目指す産業振興に取り組んだ結果、二十四年度八兆九千億と過去最高となっており、自動車関連産業などの企業集積が図られ、全国的にも優良事例として紹介されております。

 二十六年度におけるみやぎ発展税の活用施策の主な成果について、知事の所見をお伺いいたします。

 引き続き、県内総生産十兆円と県内産業の早期復旧を目指す産業振興施策と、地震等被害最小限化施策の効果的な活用が望まれております。平成二十七年度当初予算における、みやぎ発展税の主要な活用施策についてお伺いをいたします。

 次に、農業振興について。

 日本の国内総生産、GDPの七割、雇用の八割を支えているのは、サービス産業などのローカル産業であります。これらの大半は地方の中心的産業です。企業誘致、ものづくり産業の育成、農業の活性化もその一つであります。また、今後地方を支えていく三本柱は、年金、雇用、地域産業と表現する学者がおります。地方創生では、持続的な地方の活性化は最重要課題であり、その成長可能分野として第一次産業を取り上げております。農山村は、食料や水資源の供給、環境保全など多面的機能を有し、国の発展に大きく寄与してまいりました。しかしながら、その機能のほとんどは評価されることなく、農山村は、農林業の衰退、雇用機会の減少、加えて昨年の米の概算金下落が追い打ちをかけ、過去最悪の状態であります。そうした厳しい状況にあって現在農業を中心的に支えているのは、認定農業者、集落営農、人・農地プランの担い手経営体等であります。また、被災農地を集団化して法人経営に取り組むなどを含めて、県及び農業団体はしっかりと育成支援していく必要があります。

 我が県農業の最重要課題は何といっても担い手の育成であります。現場における具体的な取り組みと担い手育成のための施策について、知事の所見を伺います。

 我が県農業の振興にとりましては、県内JAグループとの連携強化も必要不可欠と思いますが、その具体的な施策について、知事の所見をお伺いいたします。

 次に、農地中間管理機構について。

 農政改革の柱として動き出した本県の農地中間管理機構による平成二十六年度の貸し出し希望は四百八十ヘクタール。一方、借り受け希望面積は二万二千ヘクタールと、借り受け希望に対して貸し出しは二%程度と、かなり低調であります。貸し出し面積が少ない理由、背景を、農地の出し手は、いざ離農や経営縮小を伴う判断はなかなか決心できないと、小規模農家が貸し出しに二の足を踏んでいます。また、別の関係者は、現場では担い手の育成や農地の出し手の話し合いがようやく本格化したところ、まだ時間がかかると言う。我が県では本年度二千ヘクタールの貸し出し目標を掲げておりますが、二月十日現在三百五十五ヘクタールと、二割弱の実績にとどまっております。

 我が県において目標に対して実績が低い理由と事業の課題や問題点についてお伺いをいたします。

 事業推進に当たっては、農地調整を担当する専門的な人材の確保が必要であること、また、市町村や農協に業務委託する際の予算に不足はないのか。また、中山間地では農地を引き受ける担い手を確保するのも難しい現状で、この場合の受け手となる担い手への支援制度が求められております。我が県の現状と課題及び今後の取り組みについて、知事の所見を伺います。

 次に、国道三四九改良整備の促進について。

 東日本大震災では、沿岸部の道路や鉄道などのインフラは完全に機能不全を起こし、救援活動等にも支障があったことから、県土の横軸のインフラ整備の必要性は強く認識されるようになりました。仙南地方におきましては、平成二十二年九月に、伊具・角田盆地に風穴をあける角田山元トンネル角田山下線が開通し、角田市中心部から常磐自動車道山元インターまで十分程度でアクセスでき、大震災時には沿岸部の支援に活用されました。平成二十四年五月には待望の国道百十三号舘矢間バイパス丸森大橋が開通、平成二十五年四月には大河原町に仙南東部広域農道大谷跨線橋金ケ瀬さくら大橋が開通し、国道四号や東北自動車道ともアクセスでき、加えて、来る三月一日には待望の常磐自動車道が全線開通の運びとなり、関東圏との経済交流等が期待されております。先人の汗と努力の結晶により、当地域の道路事情は百年の大計とも言うべき進展を遂げております。

 しかしながら、丸森町内の一般国道三四九号は、茨城県水戸市から福島県を経由して柴田町白幡の国道四号交差点を結ぶ全長二百五十七キロメートルの路線があります。本県の柴田、角田、丸森の一市二町を通っており、丸森町内では実延長十五キロメートル、未改良区間は約六キロメートルであります。以前、町内の国道百十三号と国道三百四十九号の同時施工はできないとして、国道百十三号を先行したと聞いております。丸森町大張及び耕野地区住民は、この間十九年余り、国道三四九の道路改良の再開を待ち続けてきました。改良整備の必要性としては、本県と福島県相互の避難道路、復興支援道路として、また国道四号や東北自動車道は白石地区に集中し、災害による通行どめの場合は、その迂回路としても重要であります。昨年の大雪では各地で交通が遮断され、白石で観測史上最多の五十七センチを記録し、東北自動車道は通行どめ、JR東北本線は運休、国道四号は通行不能状態となりました。この場合には、福島県伊達市と丸森町をつなぐ国道三四九を迂回する方法であります。県境の通行不能を受けて、阿武隈川沿いの比較的雪の少ない国道三四九号を断続的に通行させましたが、左右合わせて一車線道路のため、車両の交差や除雪に支障を来し、結局通行どめとなりました。昨年の大雪を経験して、改めて国道三四九の改良整備の必要性が熱く語られ、強く要望されております。我が県では、社会資本再生復興計画緊急アクションプランにより、国道三四九号は今般、羽出庭大橋付近の一部改良に着手しますが、全体的な改良計画は予定されておりません。これまでの経過や必要性からも整備は必要不可欠と考えており、これまでも三回、一般質問で取り上げてまいりました。

 国道三四九の改良は、阿武隈川沿いの急峻な山間部を整備する大規模事業であることから、国直轄事業化も視野に入れて国に要望するよう提案してきましたが、これまでの取り組みとその実現性について、知事の所見をお伺いいたします。

 次に、東北放射光施設の誘致について。

 昨年七月十八日、我が県が旗振り役となって東北放射光施設推進協議会が設立されました。産学官が一体となり、科学技術の振興及び活性化並びに東日本大震災からの復旧に貢献する放射光施設の整備に向けて、機運醸成活動の推進と施設利用の理解促進を図り、施設構想の実現を目指すものであります。その共同代表には、村井知事、東北大学里見総長と東北経済連合会高橋会長の三者が就任し、活動を展開しております。先日、二月十日には、仙台市内で産学官による産業利用促進シンポジウムを開催しております。

 国の大型プロジェクトである本施設の誘致は、東北地方にとりましても起死回生の起爆剤ともなり得るビッグチャンスであります。知事のリーダーシップのもと、関係機関とも連携して、ぜひとも空白地区の東北に、そして誘致に手を挙げている地域に誘致されるよう切望するものであります。知事の施設誘致にかける思いと今後の活動及び実現の見通しについて伺います。

 次に、市区町村対抗駅伝の開催について。

 先月、一月十八日に広島県で開催された都道府県対抗男子駅伝において、我が県チームは過去最高順位である準優勝の成績をおさめました。大会の模様はテレビ放映され、箱根駅伝で活躍した村山兄弟の出場もあって、手に汗握る応援は、県民の一体感、元気、感動を生み出しました。

 さて、今回提案する市区町村対抗駅伝は、この都道府県対抗駅伝の市町村対抗版です。中学生、高校生と社会人が男子も女子も一緒になってふるさとのたすきをつなぐ駅伝スタイルです。全国的にもこのような駅伝大会が行われており、東北地方では本県以外のすべての県において開催され、大会の模様はテレビ放映され、新聞でも大々的に取り扱われ、県民の一大イベントとなっております。我が県においては市町村対抗の駅伝は存在しませんが、学校や職場単位等でチーム編成する大会としては、男子の県下駅伝が石巻市で開催され、六十八回を数え、県女子駅伝は大崎市で開催され、三十一回を数えています。

 東日本大震災により平成二十三年度はこの両駅伝の開催が見送られたことから、スポーツのメッカ角田において中心的存在の角田市陸上競技協会では、中学生から社会人までたすきをつなぐことで、地域の元気、活性化を目的にして、第一回みやぎ地域対抗駅伝大会を開催いたしました。現在も継続しております。市区町村対抗駅伝が実現しますと、選手だけではなく、応援やサポーターなど多くの県民が参加することになります。また、生まれ育ったふるさとを応援することで、子供のころから郷土愛がはぐくまれます。中学時代からあこがれの先輩とたすきをつなぐことで、ふるさとへの愛着心や誇りを育て、夢と希望を抱く健全な風土が醸成されます。角田市陸上競技協会では、現在主催しているみやぎ地域対抗駅伝を、近い将来、他県のような市町村対抗駅伝に成長させたいと夢見ております。昨年十二月の第四回大会では、新たに県教育委員会や河北新報社様から後援に御賛同いただき、亘理郡、多賀城、塩釜、石巻などの沿岸部からの参加も得て県内十五地域二十三チームの参加で行われ、石巻市チームが初優勝いたしました。

 東北においては我が県だけが市町村対抗駅伝がありません。東北各県の市町村対抗駅伝は、県や県教育委員会と報道機関が共同開催しております。我が県においても実施に向けて検討に着手すべきではないでしょうか。知事及び教育長の所見をお伺いいたします。

 市区町村対抗駅伝を開催する場合には、見て楽しむスポーツでもあることから、特に報道機関の積極的な支援協力がぜひとも必要であります。本日会場においでの報道機関の皆様方にも、市区町村対抗駅伝大会の意義を御理解賜り、近い将来実現に向けて御検討、御協力くださいますよう、スポーツを通じて元気な宮城をつくるために情熱を傾けている協会関係者の熱い思いを代弁してお願い申し上げる次第であります。

 以上、壇上からの一般質問を終わります。

 御清聴まことにありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 長谷川洋一議員の一般質問にお答えいたします。

 大綱一点、地方が、宮城が元気になるための県の施策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、国の補正予算による交付金の効果とその評価についてのお尋ねにお答えをいたします。

 地方創生は、地方がみずから知恵を出し、汗を流すことに対して国がサポートしていくものであります。今般、国の補正予算で措置されました地方創生先行型の交付金は、地方版総合戦略の策定や地方が取り組む少子化対策、地域特性に応じた産業の振興、地域活性化策等の先行的な実施を担保し、促進するものと認識をしておりますが、我が県としては、雇用の創出や移住・交流の推進などに取り組み、仕事が人を呼ぶ好循環の形成を目指してまいりたいと考えております。

 また、地域消費喚起・生活支援型につきましては、地方公共団体が実施する地域における消費喚起策やこれに直接効果を有する生活支援策に対し国が支援する経済対策でありますが、我が県においては主に域外、県内の市町村においては主に域内の需要を創出し消費を喚起することで、全国から新たな需要を生み出し、県外からの誘客や失われた販路の回復と地域経済の活性化を目指してまいりたいと考えております。県といたしましては、地域の活性化と経済の好循環を確かなものとするため、市町村と一体となってしっかりと取り組んでまいります。

 次に、みやぎ発展税についての御質問にお答えをいたします。

 県では、みやぎ発展税を活用して、富県宮城の実現と災害に強い県土づくりに向けた施策を推進してまいりました。平成二十六年度におきましては、操業を開始した立地企業への奨励金の交付のほか、自動車関連産業への参入支援や産業人材の養成などを総合的に取り組み、主な成果としては、自動車関連の企業集積が進むとともに、進出企業と地元企業との取引が徐々に拡大しているところであります。これまでのみやぎ発展税を活用した取り組みにより、百五十以上の企業が立地し、一万人に迫る雇用が創出されるなど、富県宮城の実現に向けた効果が着実にあらわれており、震災からの産業復興にも貢献してきたと考えております。平成二十七年度の当初予算の主な施策としては、企業誘致、技術力向上や新製品開発といった企業の競争力強化に向けた支援に加え、医療機器産業等の新分野への参入支援などにこれまで以上に力を入れて取り組むとともに、県産品販売拡大に向けたアンテナショップの機能強化を図ってまいります。

 次に、一般国道三百四十九号の改良整備についての御質問にお答えをいたします。

 国道三百四十九号は、宮城、福島両県の広域的な連携を支援する重要な幹線道路でありますが、丸森町大張地区から福島県境までの約六キロメートルの区間につきましては未改良となっております。この区間の抜本的な改良につきましては、地形が急峻で複雑な地質構造を有していることや、トンネルや橋梁などの大規模構造物が連続することに加え、施工に当たっても極めて高度な技術力を要することから、国直轄権限代行事業による整備とするよう国に要望してきたところであります。また、県では、事業化に向けて今年度から現地の地質調査や概略設計などを実施して技術的な課題を整理するとともに、それらの解決に向け、国から助言をいただきながら−−ここがポイントでございますが、国から助言をいただきながら検討を進めているところでございます。県といたしましては、今後とも国直轄権限代行事業による早期の事業化が図られるよう鋭意努力してまいります。

 次に、東北放射光施設の誘致についての御質問にお答えをいたします。

 東北放射光施設は、イノベーション創出の拠点として、学術研究のみならず、新技術や新製品の開発など、産業振興による地域活性化が期待されるものでありますことから、私といたしましても、誘致の実現に向けて全力を尽くす思いであります。今後の見通しといたしましては、国においては新たな放射光施設の設置方針が決定していない状況にありますが、来年度も新たな放射光施設のあり方についての調査検討を続けると伺っており、東北放射光施設の具体化に向けた進展を大いに期待をしているところであります。今後の取り組みについては、まずは昨年東北の産学官が設立をいたしました東北放射光施設推進協議会を中心に施設利用の理解促進を図るためのシンポジウムを開催するなど、設置機運の醸成に努めてまいります。更に、東北大学など関係機関との連携を密にして東北放射光施設構想の詳細な検討を深め、国の動向を見きわめながら、要望活動や具体的な提案を行うなど、東北への誘致に向けた取り組みを引き続き積極的に進めてまいります。

 次に、市区町村対抗駅伝の開催についての御質問にお答えをいたします。

 一月に開催された全国都道府県対抗男子駅伝競走大会においては、我が県チームが過去最高の準優勝というすばらしい成績をおさめ、その走りがテレビを通じて多くの県民に感動と元気を与えてくれました。私も感動をもらった一人であり、改めて駅伝の魅力を実感したところであります。

 御提案のあった市区町村対抗駅伝についてでありますが、現在、県内では角田市陸上競技協会などの主催によるみやぎ地域対抗駅伝が開催されており、駅伝競走を通して市町村の皆様に元気を与えるという意味でも非常に有意義なものと考えております。まずはこの駅伝大会により多くの市町村が参加するよう、県としても応援をしたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 震災復興・企画部長山田義輝君。

    〔震災復興・企画部長 山田義輝君登壇〕



◎震災復興・企画部長(山田義輝君) 大綱一点、地方が、宮城が元気になるための県の施策についての御質問のうち、県と市町村の総合戦略についてのお尋ねにお答えいたします。

 県内各市町村の地方創生の取り組みに関する県の支援については、宮城県市町村地方創生連携会議において情報提供などを行っております。今後も市町村の自主性を十分に尊重しながら、県と市町村それぞれの地方創生の取り組みが宮城県全体の地方創生に一体となって寄与することを念頭に置き、市町村との連携会議以外にも県の総合戦略策定の各段階で市町村と個別に意見交換や助言を行うとともに、必要に応じ市町村間の連携を促すなどしっかりと支援してまいります。

 次に、人口動向の分析とこれに対する主要な施策についての御質問にお答えいたします。

 我が県の人口は、平成十六年一月一日の推計人口二百三十七万二千六百七十五人をピークに減少に転じ、直近の平成二十七年一月一日の推計人口は二百三十二万七千七百二十五人と、ピーク時より約四万五千人減少しております。御指摘のとおり、仙台圏以外すべての圏域で人口減少となっており、ここ十年間で見ますと、仙台圏では約五万四千人増加している一方で、それ以外の圏域は合計で約九万七千人減少している状況にあり、また、仙台圏では自然増減、社会増減ともプラスでありますが、他の六圏域ではどちらもマイナスとなっております。今後、自然増減に関しては、現在策定中のみやぎ子ども・子育て幸福計画第?期を、仮称でございますが、宮城県地方創生総合戦略にしっかりと反映させ、少子化対策を進めてまいります。また仙台圏以外の社会増減対策としては、沿岸被災地における水産加工業等の地域産業の再生と競争力強化や、国内外からの観光の拠点化、内陸部を中心とした自動車産業の集積や産業の競争力強化による新たな産業の創造など、地域の特性や状況に応じた産業振興策を強化するとともに、UIJターン施策の充実により地域への人材流入を促していくこととしております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱一点目、地方が元気になるための県の施策についての御質問のうち、本県の合計特殊出生率の分析とその対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県の合計特殊出生率は平成十七年に一・二四と過去最低を記録し、平成二十五年には一・三四まで回復しておりますが、依然として全国平均を下回っている状況にあります。合計特殊出生率は、学生などの若者を多く抱える大都市において低くなる傾向にありますが、ライフスタイルの変化や晩婚化、晩産化などさまざまな要因が影響しているものと考えております。

 県では、少子化対策を重要課題の一つとして位置づけ、保育所の整備や保育士人材バンクの設置等による子育て環境の充実や、ワーク・ライフ・バランスの推進などに全庁的に取り組んでまいりました。今後とも、現在策定中のみやぎ子ども・子育て幸福計画に基づき、宮城の将来を担う子供の健全な育成と子供を生み育てやすい地域社会づくりを総合的に推進してまいります。

 次に、結婚支援に対する県の取り組みについての御質問にお答えいたします。

 結婚支援につきましては、これまで市町村や各種団体において、地域の実情に応じ、少子化対策や定住促進、農業後継者の確保等の観点から実施されてきており、県としてもさまざまな面から支援を行ってきたところであります。結婚は個人の価値観や意識によるところが大きく、行政としての支援が難しい分野ではありますが、近年の深刻な少子化問題を背景に、国は昨年度、結婚・妊娠・出産・育児に対する切れ目ない支援のため、地域少子化対策強化交付金を創設し、県としてもこの交付金を活用して、高校生を対象とした結婚や子育てに対する前向きな意識をはぐくむための事業などを行ってまいりました。来年度からは、市町村が地域の実情に応じて実施する少子化対策を対象とした県独自の少子化対策支援交付金を設けて、出会い・結婚支援や生み育てやすい環境づくりなどを幅広く支援してまいりたいと考えております。

 次に、結婚支援センターの設置についての御質問にお答えいたします。

 他県が設置している結婚支援センターにおいては、お見合い事業や婚活パーティー、結婚セミナーの開催など、県によってそれぞれ事業が行われております。我が県においては、これまで県内の各種結婚支援事業の情報発信などを行ってきましたが、新たに若者向けのセミナーの開催等により、結婚や子育てに関する意識啓発を図ることとしております。また、一般財団法人宮城県青年会館が運営するみやぎ青年交流推進センターにおいて、パートナー紹介、ふれあいパーティーの開催、市町村と連携した移動結婚相談会等の事業が実施されていると伺っております。県といたしましては、今後、地方創生における地方版総合戦略の策定に向け、人口減少対策を検討していく中で、結婚・妊娠・出産・育児などを支援する有効な施策等について検討してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱一点、地方が、宮城が元気になるための県の施策についての御質問のうち、農業の担い手育成の取り組みと施策についてのお尋ねにお答えいたします。

 農業従事者の減少や高齢化が進展する中、我が県農業の持続的な発展のためには、新規就農者や認定農業者、集落営農組織など、地域農業の担い手の確保・育成が極めて重要であると認識しております。そのため、就農から法人化まで経営の発展段階に応じた支援を実施しているところであります。具体的には、就農を希望する方々に対して県内外での就農相談の実施や、国の青年就農給付金事業などを活用し、新規就農者の確保・育成に努めております。また、就農後には、農業改良普及センターにおいて、地域農業担い手育成支援事業により、経営管理能力向上のための研修や組織化、法人化のための指導などを行っております。更に、経営の高度化や多角化を志向する担い手に対しては、みやぎ産業振興機構と連携し、アグリビジネス・チャレンジ支援事業により、新商品開発や販路拡大に向けた支援なども行っております。県といたしましては、引き続きこれらの取り組みを実施しながら、我が県農業を牽引する担い手の確保・育成に努めてまいります。

 次に、県とJAグループとの連携強化についての御質問にお答えいたします。

 我が県の農業振興に当たっては、これまでJAグループと密接に連携しながら、各種施策を推進してきたところであります。具体的には、県とJAグループ等で構成する宮城県農業再生協議会において、宮城県水田フル活用ビジョンに基づく需要に応じた主食用米の生産や大豆、飼料用米などの作付拡大を推進するほか、稲作農業の体質強化緊急対策や施設園芸の燃油高騰対策などに取り組んでいるところであります。また、JAグループ等と宮城米マーケティング推進機構を初め各種推進協議会を組織し、宮城米やイチゴ、仙台牛などの消費宣伝活動による県産農畜産物の販路拡大を進めております。更には、平成二十九年に我が県で開催される第十一回全国和牛能力共進会宮城大会の成功に向け、JAグループ等と実行委員会を組織し準備を行っているところであります。県といたしましては、今後ともJAグループとの連携を一層強化しながら、農家の所得向上による競争力のある宮城の農業の実現と農村の活性化に向け取り組んでまいります。

 次に、農地中間管理事業の実績が低い理由と事業の課題、問題点についての御質問にお答えいたします。

 農地中間管理事業による今年度末までの集積見込みは四百五十ヘクタール程度であり、目標の二千ヘクタールを下回る状況となっております。これは我が県農業の特徴として兼業農家が多いことや、出し手農家への周知が不十分であったことなどから、従来の農業者間の相対による農作業受委託からの切りかえが進まなかったこと、更には、先祖代々の農地を中間管理事業の受け入れ要件である、相手先を特定せず十年間貸し付けることへの抵抗感が強かったことなどが要因ととらえております。このため、県といたしましては、事業の更なる周知や将来の地域農業のあり方についての話し合いによる出し手と受け手の合意形成を加速するため、県職員みずからも集落における話し合いの場に参画するなど、担い手への農地集積を積極的に進めてまいります。

 次に、事業推進に当たっての本県の現状と課題、今後の取り組みについての御質問にお答えいたします。

 農地中間管理事業の推進に当たっては、農地調整に精通した人材の確保や、十分な予算措置、中山間地域における担い手確保対策などを講じることが大変重要であると認識しております。このため、県では、農地中間管理機構と連携した研修会等を通じて、市町村や農協など関係機関の職員の資質向上を図るほか、機構においては来年度から専門的な知識を有する職員を増員することとしております。また、市町村や農協などへの業務委託費については、今年度は要望どおり措置したところでありますが、来年度以降についても、実績を踏まえ、必要な予算措置を講じてまいります。更に、中山間地域においては、国の新規事業である農地の簡易な基盤整備を実施できる農地耕作条件改善事業の活用や、担い手確保のあり方など地域農業の将来像を徹底的に話し合うことが重要であり、県職員も積極的に参画し、より広域的な視点からのマッチングに努めてまいります。県といたしましては、今後ともこのような取り組みを進めることで、担い手への農地の集約をより一層加速してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱一点、地方が、宮城が元気になるための県の施策についての御質問のうち、市区町村対抗駅伝の開催についてのお尋ねにお答えいたします。

 現在、角田市においてみやぎ地域対抗駅伝が行われており、中学生から社会人まで八区間を男子五名、女子三名でたすきをつなぐ大会として年々参加地域が拡大しております。県教育委員会では、第四回大会となる今年度から後援をしているところであります。

 震災からの復興途上にある我が県の現状を踏まえると、御提案のあったすべての市町村が参加する市区町村対抗駅伝大会を県として直ちに実現することは難しいと考えておりますが、市町村としての一体感の醸成やスポーツを通して元気、感動を発信することなどその意義は大きいものと認識をしており、まずは角田市で開催されている大会の更なる拡大充実に向けて、県教育委員会として応援をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 三十三番長谷川洋一君。



◆三十三番(長谷川洋一君) 御答弁ありがとうございました。

 後ろの応援もありますので、駅伝大会から。角田市の陸協で、こういうことを震災で大変な状況の中で元気を出してもらおうということで、単独の協会が県内に呼びかけてやっているわけであります。四回続けてありまして、なかなかいろんな好評なんですね。そういった意味で、やはりこれはぜひ県レベルで。やってないのは宮城県だけなんですよ。東北各県やってるわけですから。そういったものにぜひ本腰を入れてもらわなきゃないというふうに考えております。これからはこの問題は教育委員会のみじゃなくて、まさに知事が先頭に立ってやっていただきたい。そういうものでありますので、ぜひもう一歩踏み込んで大会実施に向けて検討いただきたいというのが私のお願いなんで、再度お願いしたいと思います。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) きのういろいろ夜になるまで答弁調整をやりました。その中でこの議論もいろいろさしていただきまして、教育長も決してやりたくないということでないんです。非常にその趣旨はいいなと。他県もやっているということで、ぜひ宮城県もやりたいなという思いはあります。ただし、もし県でやるとなると、じゃ、どこでやるんだという話になってしまって、せっかく角田市さんが一生懸命こうしてされているのに、それで角田市さんじゃなくて、長谷川議員が提案があったにもかかわらず、角田じゃない場所でと今度またなったら、これまた何の趣旨かわからなくなってしまう。ということもあり、ぜひ角田市さんでやっておられるやつを更に発展をさせるべきじゃないかと、そういう意味で教育長は答弁したということです。私もそういう教育長の答弁をするのを前提にしゃべったということでありまして、決してやらないということではないんです。ですから、まずは、今角田市の陸協さんでやっておられますこれを応援しながら、それを全県的に広げていって、当然県もいろんな形での協力をしていくことによって、角田でやるという形でやっていった方が、今やっておられる角田市さんが更にやる気が出ていくんじゃないかというような、よかれという思いで答弁をしたということでございますので、ぜひその点は御理解いただきたいということで、しっかりと頑張って応援をしていきたいと思います。そこから県がやるということにしてもいいんじゃないかというふうに思ってます。



○議長(安藤俊威君) 三十三番長谷川洋一君。



◆三十三番(長谷川洋一君) 角田市陸協は、もちろん角田でやるのは最高なんですけど、角田にこだわらないと。宮城県でやっていただけるんならもうどこでもいいと。このぐらいの考え方があるんですよ。それぐらい一生懸命なんです。もちろん角田でやれれば最高なんですけど。ことし、知事あるいは教育長も、今の地域対抗駅伝を一歩二歩前進さしていただくような取り組みをぜひお願いをしておきたいというふうに思います。

 それから国道三百四十九号でありまして、これにつきましては、以前、四・五キロは県でやっていただいたんです。途中で丸森大橋と両方できないと、こういうことで、片方は少し我慢してくれと、こういうことになっているんです。丸森大橋は完成をいたしました。ですから、十九年間、地域の人たちは待っているわけでありまして、あと六キロですが、今の話ですと、去年の大雪で、国の方に問い合わせしたら、そういった話は余り三四九の重要性は認識されておりませんでした。このごろいろいろ話をしてみますと、町あるいは県の方でも、国あるいは地方整備局にいろいろお願いをしていただいてることだからですか、認識が高まっております。ですから、県も一緒になって今回はテーブルについていただいたと、こういうことでありますので、ぜひいろんな形で調査をして、難しい工事のようでありますので、ぜひ国の直轄でお願いしたいなというふうに思います。再度、知事、ひとつお話しをいただきたい。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) この道路の重要性につきましては我々も十分認識をしております。ただ、先ほど答弁したように、非常に大規模な構造物が連続をすると。また、高度な技術を必要だということで、これはやはり国直轄権限代行の事業に該当するんではないかというふうに考えております。地元の国会議員の皆様にも一生懸命汗をかいていただきまして、先ほど答弁したように、国もしっかり助言をしていろいろ協力してくれるようになってまいりましたので、これを更に前に進めていきたいと考えているということであります。できるだけ早く事業化できるように努力をしていきたいと思いますので、ぜひ議会の方の応援もよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。



○議長(安藤俊威君) 三十三番長谷川洋一君。



◆三十三番(長谷川洋一君) 大きな課題となっておりますので、ひとつ全力投球でお願いをいたしたいというふうに思います。

 それから、農業の担い手、まさに宮城県の課題であります。去年の米価下落、更に追い打ちをかけております。そういった中で国も緊急対策ということで、いろんな緊急対策の事業を出してるんです。一月の十九に県内の市町村の担当者会議を開いて、一月十九に会議を開いて、申し込み期限が一月三十、市町村に行ったら市町村で農業者を集めて、一月二十七に会議開いて、申し込み期限が一月三十、こういった国の事業って、どうなんでしょうか。そんなに簡単に国の事業ができるわけないんですね。ぜひこの辺は国の方にもお話をしていただいて、もう少し時間をいただいて取りまとめをいただくようなそういったやり方じゃないと、こういったものはなかなか進まないというふうに思うんです。ぜひこういう要望も上げていただいてやっていただきたい。例えばこれも単年度基金事業でなくて、申し込みが国の予算は二百億、緊急対策ですね。一月三十に申し込み期限を切りましたら、六十億。三割しか使ってないと。こんな話ですので、これではせっかく予算措置したものも生かされてこないと、こういうことでありますので、ぜひこれは部長の方でも国の方に要請をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。もう一度、そのことにつきまして。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長吉田祐幸君。



◎農林水産部長(吉田祐幸君) ただいま御指摘いただいたのは、今回の補正予算に関する稲作農業の体質強化緊急対策事業でございます。二百億円の予算規模でございまして、御指摘のとおり、第一次募集では六十億程度だったということで、宮城県では三・五億円の要望が上がりました。大変時期的にタイトでしたので、市町村からの要望が大変厳しいから、再募集、更には要件の緩和などについて要望を強く受けておりますので、引き続き私どもとしても要望させていただきたいと思っておりますし、コスト低減には大変効果的な事業と考えてございますので、しっかりと実現を図ってまいりたいと考えているところでございます。



○議長(安藤俊威君) 三十三番長谷川洋一君。



◆三十三番(長谷川洋一君) ほかの課題もありますが、しっかりと進めていただきたいというふうに思います。

 本日はありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 一番太田稔郎君。

    〔一番 太田稔郎君登壇〕



◆一番(太田稔郎君) 一番太田稔郎であります。ただいま議長から発言のお許しを得ましたので、さきの通告に従って一般質問を行ってまいります。大綱四点についてお伺いたします。

 初めに、県民の安全安心な暮らしについて伺います。

 心のケアについてです。

 東日本大震災から四年を迎えようとしております。被災し、いまだ仮設住宅にお住まいの方は東北三県で八万人を超えており、被災のつめ跡はいまだに尾を引いているのがうかがい知れします。いっときでも早い平穏な暮らしが求められております。

 ここで、目を向けていかなければならないことがあります。被災した子供たちの心のケアであります。被災し、避難した学校の屋上などから津波を見ていた子供たちの心の傷をケアする体制を構築していかなければなりません。ある小学校の校長先生が、子供たちに笑顔がないと、救いを求めて国際基督教大学の小谷名誉教授にお願いしたと聞いております。小谷先生は、カウンセリングのプロで、小さいときに広島において原爆で被災されており、三十歳まで心の傷で笑顔がなかったと伺っております。みずからの体験から早いケアが必要と訴えておられました。被災地の子供の中には、今も水に対し恐怖がとれていない子供もおり、また被災した子供が復興ソングを聞いてPTSDを起こしたため、聞かせないようにしているという小学校の校長先生のお話もありました。

 教育長に、子供たちの心のケアについて伺います。

 仮設住宅、借り上げ住宅にお住まいの方々に対するケアです。

 仮設住宅では、常駐している職員の方々が毎日一軒一軒声をかけて回っていただいていることに、感謝を申し上げたいと思っております。仮設住宅や借り上げ住宅からいまだに出ることができず、こもっている方々がいると聞いております。こうした方々に声をかけ、社会参加を促す工夫が必要と思われます。社会的孤立を避けて周囲のサポートが得られる生活環境をつくることが不可欠です。また、中には、助けられなかった家族や友人のことを思い、一生背負っていかなければならない、自分だけが生き残ってしまい申しわけないといった、罪の意識に苦しめられている方も多いと聞きます。そのような方に対するケアについてお伺いいたします。

 また、毎日寄り添ってくれている職員、被災者の苦しみを受けとめる余り、大きな荷を背負い込んでいるようであります。耐え切れずにやめていく職員がおり、こうした方々に対するケアを図ることが大切ではないでしょうか。

 次に、消防団員の心のケアです。

 今回の震災では、消防団員の活躍がクローズアップされました。消防団員の心の傷の大きさを考えざるを得ません。自分が助かり仲間が亡くなったという自責の念にかられ、悔いて自死を選んでしまいました。また、行方不明者捜索で多くの傷ついた遺体を見て、夜眠れないという訴えもあります。本人がトラウマ体験に向き合うためには、仲間同士、震災のトラウマ体験をした者同士が自分の気持ちを表にあらわすことが大切だと言われています。こうしたボランティアで働いている消防団員に対するケアをどのように考え、どのように取り組みを強化していくのか、お伺いいたします。

 また、みやぎ心のケアセンターで取り組むと言われておりますが、もっと多くの方々に協力を求める、そうすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 県内の先生方、そして職員、警察官、消防職員のケアについて伺います。

 被災当時、先生や職員、警察官、消防職員が働くのは当たり前というふうに見られておりましたが、その御労苦に対する慰労の気持ちが不十分だったように思います。みずから被災しながらも働く方々が多く、その方々に対するケアも足りていないように感じます。今、地方公務員の精神疾患が二・四倍にふえているのも、この東日本大震災が影響しているのではないでしょうか。被災三県の警察官の四百八人がPTSDの傾向が見られるという報道もあります。消防職員も大震災の現場で活動し、強い精神的ストレスを感じていると言います。その苦しみを抑え込まずに正直に周りに話すことで弱いと思われたくなく、話さないと言います。県職員、先生、市町村職員、警察官、消防職員のケアをどのように行っているのか、お伺いいたします。

 次に、通学路の点検についてお伺いいたします。

 宮城県が指定した土砂災害危険区域は、昨年十二月に、角田、丸森、村田、柴田の九十カ所の土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域が追加され、千四百八十三カ所になります。しかし、県内には八千四百八十二カ所の土砂災害危険区域があると言われております。早い指定と改良が急がれます。この中には小学校の校舎、校庭、プール、児童館、そういうものが土砂災害区域に指定されている中に建っているところもあります。改良が急がれます。こうした指定を行ったことにより、通学路が遊歩道という車の通らない安全なところから交通量の多い県道に移さざるを得ない、そういう状況に追い込まれているところもあります。前回の質問においても、平成二十四年に学校関係者、警察署及び道路管理者などが合同で実施した緊急点検では、県管理道路において百二十一カ所で対策が必要、対策をとった七十九カ所、残り四十二カ所は今後整備とお答えされておりました。土砂災害区域内の学校をどのように把握し、どう指導なされているのか、お伺いいたします。

 通学路の指定の際には、できるだけ歩道のある道路、交通量の少ない場所及び交差点が少ないことなどを考慮しながら指定を行っております。このように歩道から交通量の多い歩道のない県道に通学路を移す状況など、どのようにとらえているのか、お伺いいたします。

 次に、特殊詐欺についてであります。

 昨年の特殊詐欺被害状況は、振り込め詐欺や振り込め類似詐欺の合計が五百五十九億四千万円、恥ずかしいなどで被害を出さないなどを含むと一千億円を超えると言われております。お金をおろす金融機関で防止できたのが五十億円。金融機関の働きがいかに大きいか、わかります。被害に遭った方は、一人になると今も震えがとまらない、自分なら警察に通報できると思ってた、犯人のすきのない言葉に小さな子供を守る母親のようになったなどと話しており、なぜ見抜けなかったのか悔しい、夜も眠れない、憤りは犯人ではなく自分に、まんまと引っかかった私の愚かさから出た、情けないと、自分を責める言葉が続き、自死に至った例もあります。

 この犯罪は、家庭を崩壊させ、自死に至る殺人です。また次の犯罪の資金源となり、ひいては被害の拡大につながります。この犯罪に対する知事、県警本部長の御見解をお伺いいたします。

 大綱二点目です。

 産業の育成・誘致について伺います。

 空港の民営化についてであります。

 平成二十三年十二月、宮城県は、東日本大震災の完全復旧と空港の収益向上への打開策として、仙台空港を民営化する方針を打ち出しました。第三セクターが運営する仙台空港ビル、仙台エアカーゴターミナルの二事業と、国が管理する滑走路、駐機場を一元化し、これらの管理運営を民間企業に委託することで仙台空港の活性化をねらい、三十年後の貨物取扱量五万トンという目標達成に向けて、物流拠点としての機能強化、宮城県の活性化を目指しております。震災復興、投資を考えながら、将来の空港の価値をどのように高めていくのか問われます。今、四グループに絞られたということでありますが、今後の見通しをお伺いいたします。

 空港の民営化に当たって行わなければならないこと、それは誘客事業と言えます。先般、東京大学大学院情報学環田中教授に、被災地域振興のためのインバウンド観光に向けたICT利用という話をしていただきました。宮城の復興に役立ててほしいということで、担当課に資料も提出しておきました。活用していただけると幸いかなと思います。その中で興味を覚えたのが、日本各地の観光地に台湾の方々が多いということ。一緒に見えられた台湾の張さんは小学校の先生。休みのたびに日本に来てブログで発信しているということであります。張さんのブログは台湾で一番になったこともある有名なブロガーで、全国の名所や食べ物などを紹介し、そのブログを見て観光地めぐりをしている方々も多いと話されております。山陰の自治体ではブロガーを招待し、ブログをつくってもらい発信しております。ブロガーによる誘客はいい手段と思いますが、知事の所見をお伺いいたします。

 空港の活性化には、アクセス鉄道のフル回転が欠かせないと思います。現在ある車両をどう生かすかが求められます。アクセス鉄道は仙台空港から仙台まで。これを山形まで延伸する方法、もう一つは、仙台空港から名取駅までのピストン輸送も考えられます。沿線の杜せきのした、美田園のまちづくりが進み、多くの方々が住むようになりました。こうした方々を含む観光客、東北本線、常磐線、阿武隈急行線の乗客をアクセス鉄道に取り組むことによる空港の活性化を行うべきと考えます。知事の所見をお伺いいたします。

 次に、空の駅の建設に向けた働きかけについてです。

 仙台空港が名実ともに東北のゲートウエーとして飛躍するためには、東北を一つにまとめた観光誘致が大切です。更に、防災・減災の視点での復興ツーリズムを加えながら、他地域にはない東北独自の観光ブランドをつくることが重要になってきます。仙台空港の民営化が東北各地に多くの観光客を送り出すというメリットをもたらすという共通理解が必要なのは言うまでもありません。多くのお客が東北から、飛行機のフライト時間の三時間前までには空港周辺に来なくてはなりません。しかし、仙台空港周辺にはバスで待つ場所がないと言われております。東北のブランドを集め、六次産業の商品を並べ、お土産の場所づくり、そういうものが民営化の成功につながるものと思われます。ぜひ仙台空港周辺に空の駅をつくることを提案いたします。知事の見解をお伺いいたします。

 工業団地の造成について伺います。

 仙台空港の西側に名取市が計画している長期総合計画の工業団地予定地があります。国道四号線が走り、JR東北本線館腰駅のすぐそば、空港インターに接続し、地理的には工業立地に最適な場所です。名取市が住みよさランキングの全国十位に入って、愛島台の工業団地も完売しようとしております。新たな工業団地が求められており、企業が求めるニーズを詳細に把握し、このニーズを踏まえることが重要であります。企業が立地を決める際に重要視する条件で、候補地の選定に欠かせない企業の立地ニーズは、従業員の通勤利便性、優秀な労働力の確保の雇用、大都市へのアクセス、高速道路、空港、港湾へのアクセス、排水処理、用水供給、電力供給、高速通信ネットワークのインフラ整備、この条件のよさが企業誘致のポイントであります。こうした点を考慮すると、今、名取市が進めようとしている長期総合計画の工業団地づくりを宮城県、宮城県開発公社と地元で一緒に行い、企業誘致すべきと考えます。工業団地の造成に向けた知事の見解をお伺いいたします。

 次に、ビッグデータによる産業の振興、リスクの検証について伺います。

 自治体に、ビッグデータを用いて社会、経済の問題解決やリスクの削減や業務の付加価値向上を目指す動きが見られます。ビッグデータから、集中的に中心的な会社を支援することにより、周りの会社を引っ張ることがわかっており、そのデータを活用している自治体もあります。また、データから、県道で頻繁に急ブレーキをかける場所を把握し、原因を突きとめ、改良し、事故を大幅に減らした事例などが報告されております。震災復興ICTがその牽引力となって貢献していく上で、ビッグデータの活用により、社会の課題解決力やサービス革新、生産性向上など、経済成長力を更に高めることが重要であると、国においても活用を促しております。先進事例や課題解決にビッグデータを活用し、県民の安心安全に結びつけていかなければなりません。宮城県におけるビッグデータの活用をどのようにしていくのか、お伺いいたします。

 大綱三点目、グループホームについてであります。

 障害者が地域に溶け込み、生活をしていくためには乗り越えなくてはならない課題があります。一つは、知的障害者が果たしてグループホームでやっていけるのかと懸念する、親も含めた地域の固定観念を取り除くことが大切であります。そのためには、このようなグループホームの成功を広く社会に知ってもらうことが必要になります。二つ目は、行政面での整備です。当事者がより豊かで自分らしい生活を送るためには、スタッフの支援は不可欠です。そのような人的資源の必要性を行政側が認識し、きめ細やかなサービスを提供できるシステムの確立を急ぐ必要があります。今、グループホームをつくろうとすると、新年度は満杯、来年度は枠があるかわからない状況。将来的には国でもすべての入所施設はグループホーム型に移行させようとしております。知的障害があっても、地域の一員として自分らしく豊かに暮らせるような社会を実現させることが、完全なノーマライゼーションのためには大変重要でありますが、行政が考えているグループホームづくりと現実にはギャップがあります。知的ハンディキャップを持った方々を行政が温かく見守る必要があるのではないでしょうか。知事の考えをお伺いいたします。

 建て貸し方式のグループホームについてお伺いいたします。

 共同生活援助施設、いわゆるグループホームについては、国では障害者の地域での生活を促しております。しかし、障害者設備整備に係る国庫補助は、消費税の据え置き等の影響で、二十六年度経済対策予算は、使途を制限されたスプリンクラーの整備と耐震整備のみとなってしまいました。宮城県は、多くの事業者から昨年の三倍の助成件数を出そうとしましたが、国の新年度施設整備予算は二十六年度の三割程度となっており、補助事業では建てられない状況です。そこで、障害を持った子の親が土地とグループホームを建てて貸そうとして準備をしております。建て貸し方式ですと、県内では第一号となります。障害を持った子の親がこの子のためにとして蓄えてきたお金を使う。大変悩んだことでしょう。

 知事、こうした建て貸し方式の共同生活援護施設、グループホームを県のモデル事業にしてはいかがでしょうか。お伺いいたします。

 大綱四点目、農業問題についてであります。

 TPPについて伺います。

 環太平洋経済連携協定、いわゆるTPPであります。交渉のかぎを握ると言われた日米二国間の協議で、日本がアメリカ産の主食米の輸入拡大する妥協案を出していると報道がありました。米を関税なしで輸入しているミニマムアクセス枠外に無関税か低関税まで下げる輸入枠を新設するとのことです。最大五万トンと言われております。米はガット・ウルグアイ・ラウンドの国際合意で七十七万トン受け入れております。日米だけでは済みません。オーストラリア、ベトナムなどキロ四十円の米が押し寄せてきます。三十キロ四千二百円ショックが昨年あった中で、このTPPを受け入れる。そうすると、食料基地の宮城県が破壊されてしまいます。四百八十円の豚の関税を数十円まで下げる又はなくすと、これも言っております。今、東北から宮城から畜産が消えようとしております。酪農、肥育豚は名取市で見かけなくなってしまいました。これ以上の衰退があってはいけません。

 食料基地の知事として、TPPの国会決議を遵守することを強く訴えるべきと考えます。知事の所見をお伺いいたします。

 農地中間管理機構について伺います。

 宮城の農地中間管理機構がスタートしました。担い手に全農地の九割を集積しようとしておりますが、一抹の不安がぬぐい切れません。出し手から農地中間管理機構を通し認定農業者等への担い手に農地を預ける、その道筋はわかります。経営を転換する、リタイアする場合の支援が経営転換協力金として支払われます。全農地を十年間以上という要件があり、交付単価は二ヘクタール以下五十万円。今後の生活はどうなるのか心配です。更に、地域に対する支援、地域集積協力金の要件が一定割合の農地が機構に貸し付けられていることとあります。二割から五割以下の貸付時に十アール当たり二万円がこれも二十七年度まで、それ以降は半分まで段階的に引き下げられます。

 ここで、お伺いしますが、先月現在の農地中間管理機構による出し手農地はいかほどになっているんでしょうか。プランを作成し、地域集積協力金の対象となる地域は宮城の中でいかほどあるのでしょうか。全農地十年間貸し出すと、貸し手は宮城の平均一・二ヘクタールで年間六万円の米をもらうだけになり、地域経済の疲弊が懸念されます。こうした点をどのようにとらえているのか、お伺いいたします。

 農業法人について伺います。

 日本の稲作は、戦後、農業機械化によって労働生産性が大幅に上昇しましたが、現在でもその多くは零細な兼業農家によって担われており、収穫面積は一ヘクタール未満の稲作農家が全体の八割を占めています。担い手不足や近年の米価低落により、稲作をやめ、作業を委託する農家がふえてきております。農業法人として雇用型稲作単一経営の問題点として、農閑期の問題があります。つまり、稲作は稲づくりから収穫、乾燥調製までせいぜい七カ月から八カ月、それ以外の期間の労働力をどうするかという問題も出てきます。これは家族経営にもある問題でありますが、他の野菜などの品目を取り入れ加工業を行うなど、そうした解決策もあります。農業法人が人を雇って固定給を支払うとなると、米価が下がったとき、不作のとき、赤字に転落するおそれがあります。農家なら生活費を切り詰めてしのぐという方法をとることができますが、法人経営ではそうはいきません。結局、赤字の分の資金を調達しなければならず、それが累積すれば倒産、解散という事態に陥る可能性があります。もちろん米価が構造的に下がった場合には、地代を下げるという方法もありますが、地域の仲間の生活を今度は切り詰めるということになります。現在のような価格では、法人経営体も稲作経営に対する意欲がそがれてしまいます。若者が今集まって話し合いを続けておりますが、この米価では法人化しても意味がないとためらっている状況にあります。せっかくの若手の後継者を手放すようになってしまいかねません。法人化の支援システムをきちんと構築すべきと考えます。知事の法人化に対する考え方をお伺いいたします。

 以上で、壇上からの質問を終了いたします。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 太田稔郎議員の一般質問にお答えいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、県民の安全安心な暮らしについての御質問のうち、特殊詐欺についてどうとらえているのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 近年県内におきましても、オレオレ詐欺を初めとして金融商品等取引詐欺や架空請求詐欺といった特殊詐欺の被害が急増し、とりわけ高齢者の方々を中心に被害が増加している状況にあります。このような特殊詐欺は、県民の安全安心な暮らしを脅かす極めて許しがたい犯罪行為であると認識をしております。県といたしましては、消費生活センターに寄せられました相談内容に応じて、解決方法のアドバイスや関係機関へのあっせん、紹介を行っているほか、被害の未然防止に向け、高齢者やその見守りを行う民生委員、地域包括支援センターの職員を対象とした出前講座の実施、パネル展や街頭啓発などといった広報啓発に取り組んできたところであります。また、来月発行するみやぎ県政だよりにおきましても、県警本部との連携のもとで、特殊詐欺の被害防止に向けた特集記事を掲載することとしております。今後とも県警本部など関係機関との連携のもとで、被害の防止に向けた取り組みを推進してまいります。

 次に、大綱二点目、産業の育成・誘致活動についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、空港民営化の今後の見通しについてのお尋ねにお答えをいたします。

 県では、空港を核とした地域活性化を図り、創造的復興を実現するため、東北の空のゲートウエーである仙台空港の民営化にいち早く取り組み、民営化に係る制度設計について国に積極的に働きかけてまいりました。その結果、昨年六月に国が公表した仙台空港特定運営事業等募集要項において、運営権者に対し地元自治体等と連携した利用促進策や周辺環境対策の実施が義務化されたところであります。現在、国による選定手続が進められており、国が公表しているスケジュールによりますと、今後競争的対話と第二次審査を経て優先交渉権者を選定し、来年三月には民間の運営権者による空港の一体的な運営が始まる見通しとなっております。県としては、東北全体の発展を牽引する魅力ある空港を目指し、民営化後も運営権者や関係市、経済団体等と連携して仙台空港の活性化に取り組んでまいります。

 次に、ブロガーを活用した誘客活動についての御質問にお答えをいたします。

 国の調査によると、訪日外国人が旅行先の情報を得る手段としては、インターネットで旅行サイト等を活用している方が最も多く、次いで個人のブログを参考にしている方の割合が高くなっております。こうしたことから、ブログ等のソーシャル・ネットワーキング・サービスを活用し、外国人の目線で我が県の魅力や安全安心に関する生の情報を発信することは、外国人観光客の誘客や風評の払拭に非常に有効であると考えております。このため、県では、外国人観光客に対して大きな影響力を持つパワーブロガーを韓国や台湾などから招請し、我が県の観光資源の魅力や風評払拭に向けた正確な情報をブログに掲載していただく取り組みを進めてまいりました。引き続き、こうしたブロガーを活用した情報発信により、海外からの誘客に積極的に取り組んでまいります。

 次に、ビッグデータの活用についての御質問にお答えをいたします。

 ビッグデータの活用について、国では、世界最先端IT国家創造宣言において、革新的な新産業、新サービスの創出をもたらすものとして省庁横断的に推進しております。既に流通業や金融業においてはその活用が進んでいるところでありますが、これまでICT化が余り進んでこなかった農業や医療分野、更には行政事務でも活用されるなど、利用のすそ野が広がっております。県といたしましては、ビッグデータの活用は、産業振興、経済成長や社会課題解決等に有効な手段となり得ると認識をしており、これまではビッグデータの民間活用の普及促進の観点から、県内IT企業、市町村向けのセミナーの開催等を行ってきたところでありますが、今後は、県みずからがビッグデータを県政課題の分析や政策立案等に活用していくことについても検討してまいります。

 なお、来年度、国からの自治体の地方版総合戦略の策定支援として提供される地域経済に関するビッグデータとそれを分析する地域経済分析システムについては、地域に即した課題抽出などを行い、我が県の地方創生に向けた施策の立案及び効果的な推進等に活用してまいります。

 次に、大綱四点目、農業問題についての御質問のうち、TPPについてのお尋ねにお答えをいたします。

 TPPによる我が県の農林水産業に対する影響については、平成二十五年四月に、その試算結果を公表したところであり、農業農村に及ぼす影響は極めて大きいものと受けとめております。このため、県では、TPP協定交渉に関する県議会の意見書も踏まえ、昨年八月と十一月に北海道及び東北各県と共同で緊急要請を行い、更に、ことし一月には我が県単独で国に対し、農林水産業が将来にわたり持続的に発展していけるよう、その再生強化に向けた施策を講じることなどを要望したところであります。今後とも、交渉の動向を注視し、情報の収集に努めながら、引き続き国への要望を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 総務部長岡部敦君。

    〔総務部長 岡部 敦君登壇〕



◎総務部長(岡部敦君) 大綱一点目、県民の安全安心な暮らしについての御質問のうち、消防団員の心のケアに関する取り組みの強化についてのお尋ねにお答えいたします。

 消防団員の心のケアにつきましては、重要な課題であり、長期的な取り組みが必要と考えております。今年度は、市町が行う心のケアの取り組みに対して助言に努めました結果、十二月中旬に石巻市と南三陸町で消防団員向けの研修が実施され、名取市におきましても、来月すべての消防団員を対象に研修が実施される予定になっております。県といたしましては、今後とも継続して被災市町における消防団員の心のケアの取り組みの実情を把握しながら、必要な支援を行ってまいります。

 次に、より多くの方々に協力を求めるべきとの御質問についてでございますが、心のケアの実施には多くの専門家との連携が有効であると考えております。県といたしましては、引き続き、みやぎ心のケアセンターとの連携も図りながら、市町のニーズを踏まえまして、多くの専門家の御協力を得てまいりたいと考えております。

 次に、県職員、市町村職員、消防職員の心のケアについての御質問にお答えいたします。

 震災後、県職員に対しましては健康調査やストレスチェックを実施し、高リスク者と判定された職員にはカウンセリング窓口の活用や医療機関の受診勧奨を行うなど、精神系疾患の早期発見、早期対応に努めております。また、多くの職員が参加できるよう、圏域ごとにメンタルヘルスセミナーを開催し、平成二十六年度は計二十五回実施しておりますほか、必要に応じて職場単位でのセミナーや臨床心理士等の専門家の派遣を行うなど、職員に対するケアの充実を図っております。更に、市町村職員や消防職員に対しましても、各団体において県と同様にメンタルヘルス対策を講じておりますほか、県が実施いたしますセミナーへの参加など、県と連携して職員の心身の健康保持に努めております。

 なお、消防職員につきましては、県消防学校における各種教育訓練課程の中で、いわゆる惨事ストレス対策の教科を設けることにより、職員一人一人に対する注意喚起とケアの充実に取り組んでおりますほか、みやぎ心のケアセンターでも対応いただいているところでございます。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱一点目、県民の安全安心な暮らしについての御質問のうち、震災により家族や友人を失った方々への心のケアについてのお尋ねにお答えいたします。

 震災により御家族などの親しい方を失い深い悲しみを抱えている方々に対しては、心のケアの取り組みを充実させ適切な支援を行うことが重要であると認識しております。被災市町においては、サポートセンターを拠点とした生活支援相談員等による仮設住宅の見守り活動や相談などとともに、心のケアセンターによる関係団体と連携した相談や訪問支援、メンタルヘルスに関する普及啓発など、きめ細やかな心のケアに努めているところです。今後、災害公営住宅等への移行に伴い生活環境の変化による心の問題を抱える方々の増加が懸念されることから、引き続きサポートセンターにおける見守り活動などを行うとともに、心のケアセンターにおいては、関係機関や関係団体と連携して、心のケアが必要な方々の把握に努め、傾聴やカウンセリングを実施し、必要に応じて医療機関を紹介するなど、被災者に対する心のケアの取り組みを充実させてまいります。

 次に、被災者に寄り添う職員に対する心のケアについての御質問にお答えいたします。

 被災者に寄り添う職員については、相談対応における心理的影響や長期にわたる支援活動によって心理的負担が大きくなることから、心のケアが必要であると認識しております。このため、心のケアセンターにおいて、東北大学大学院の寄附講座と連携した職員のメンタルヘルスに関する健康調査や研修、相談を行うとともに、交流会を開催し、支援者の孤立を防ぐなど、職員に対するメンタルヘルスのための支援に取り組んでおります。また、職員の負担の軽減を図るために、心のケアセンター職員が被災市町に出向するなど、現場職員への支援体制を強化しているところです。県といたしましては、心のケア対策は長期にわたって取り組む必要があることから、被災者への心のケア対策を継続していくとともに、被災者を支援する職員に対する取り組みの充実にも努めてまいります。

 次に、大綱三点目、グループホームについての御質問のうち、グループホームに対する県の考え方についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、障害のある方も生きがいを実感しながら社会の一員として尊重され、地域で充実した生活を送ることができる社会を目指し、障害者の在宅生活を支援する環境整備を行うとともに、障害者の自立した生活を実現するグループホームや、重度・高齢の障害者を支援する入所施設等の基盤整備を進めているところです。グループホームについては、自立した生活を実現されている事例や、グループホームの整備によって障害者を温かく見守る地域づくりにつながっている事例を収集し周知するほか、グループホームでの生活に不安を持つ方にあらかじめ体験できる制度の活用を促すなど、グループホームに対する理解が深まり、障害者が地域で自立した生活を送ることができるよう、市町村とも連携を図りながら取り組んでまいります。

 次に、建て貸し方式のグループホームについての御質問にお答えいたします。

 障害者のグループホームの整備形態としては、社会福祉法人などがみずから建物を建築するほか、建物を借り受けて改修する例や、個人が整備した建物を借り受ける例など、さまざまな形態がありますが、補助を行う対象としては、グループホームの事業主体が基本となると考えております。お話のあった事案についても、補助制度の活用も含め円滑に整備が進むよう、御相談に応じてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱二点目、産業の育成・誘致についての御質問のうち、名取市が計画している工業団地についてのお尋ねにお答えいたします。

 企業誘致においては、御指摘のとおり、用地の規模や価格、物流インフラ、生活環境などの希望条件に合った適地を企業に対して提供できることが大切であると認識しております。名取市が計画している工業団地については、こうした好条件を満たしているものの、造成に着手するまでには地権者の了解のほか、都市計画区域の変更、農業振興地域からの除外などさまざまな課題もあり、市からは現時点においていまだ具体的な方針は決まっていないと伺っております。今後、名取市の計画内容が具体的になり、県土地開発公社の関与について要望を受けた場合は、県としても、県全体の工業用地の需給状況や、公社が行っている事業の状況等を踏まえながら、対応について検討してまいります。また、名取市が造成する場合には、造成費用の無利子貸し付けや造成に伴う各種行政手続の迅速化に努めるなど必要な支援を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱四点目、農業問題についての御質問のうち、農地中間管理機構への農地の貸付状況等についてのお尋ねにお答えいたします。

 出し手農家から農地中間管理機構に貸し付けされた農地は、先月末現在で三百五十五ヘクタールとなっており、来月末までには約四百五十ヘクタールが貸し付けされる見込みとなっております。次に、地域集積協力金の対象地域は、既に人・農地プランや経営再開マスタープランを作成している三十市町村の百四十六地域となっております。県といたしましては、県内全市町村においてプランが作成され、県内全域が地域集積協力金の対象となるよう、支援を強化してまいります。

 次に、農地の貸し出しによる地域経済への影響についての御質問にお答えいたします。

 農地中間管理事業は、担い手への農地集積を進めることで、経営の規模拡大によるコスト低減や需要に応じたさまざまな農業生産が可能となるよう、経営基盤を強化し、所得の向上を図ろうとするものであります。このため、県では、地域における話し合いを強化しながら、兼業農家を含めた地域ぐるみによる組織化、法人化の支援や認定農業者、農業法人に対する経営の高度化や多角化に向けた支援を行っているところであります。一方、農村の維持・発展のためには、貸し手を含めた地域住民が水路、農道等の維持管理や農村集落活動に取り組む必要があり、日本型直接支払い制度などにより、これらの活動を支援しております。県といたしましては、このような取り組みを通じて、農家所得が向上し、ひいては地域経済や農村地域の活性化が図られるよう、引き続き、担い手への農地集積を積極的に進めてまいります。

 次に、農業法人化についての御質問にお答えいたします。

 収益性の高い競争力のある農業を実現するためには、土地利用型農業においては、経営規模の拡大や園芸畜産部門の導入、六次産業化など、経営の高度化や多角化を進める必要があります。更に、若者など広く人材を受け入れ、持続的な経営を確立するためにも、農業経営の法人化は重要であると認識しております。このため、法人化を目指す農業者に対して、農業改良普及センターでは、宮城県担い手育成総合支援協議会と連携し、経営ビジョンの明確化と事業計画の作成、法人設立の手続などについて支援を行っているところであります。また、法人設立後は、経営の安定化に向け、みやぎ産業振興機構や六次産業化サポートセンターなどと連携し、経営管理や労務管理、販路拡大などについて支援を行っております。更に来年度からは、経営の高度化や多角化を目指す農業法人に対して、県の農業革新支援専門員が高度な生産技術やICTを活用した経営管理システム導入などの支援を行うこととしております。県といたしましては、これらの支援のノウハウを活用し、経営の発展段階に応じた法人支援を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱二点目、産業の育成・誘致活動についての御質問のうち、在来線沿線の住民等をアクセス鉄道に取り込むことで空港活性化を図るべきとのお尋ねにお答えいたします。

 仙台空港アクセス鉄道は開業から間もなく八周年を迎え、平成二十六年の乗降客数は開業以来最高の三百三十万人となり、累計乗降客数は二千万人を突破いたしました。また、空港利用者が鉄道を利用する割合は年々増加し、空港アクセスの手段としての重要性が高まっている一方、定期利用者も増加し、沿線住民の通勤通学の足として定着しております。これまで、仙台空港鉄道株式会社では、乗客の利便性を高めるため、航空機の到着時刻や名取駅における東北本線上下線の乗りかえ時間を考慮したダイヤの編成なども行ってまいりました。県といたしましては、空港の活性化には空港までのアクセス性の向上が極めて重要であると認識しておりますことから、今後も仙台空港鉄道株式会社や相互乗り入れをしておりますJR東日本と協議しながら、利用者拡大に向けた取り組みを進めてまいります。

 次に、仙台空港周辺に空の駅を整備してはどうかとの御質問にお答えいたします。

 いわゆる空の駅は、空港や空港周辺において地元の物産品などを販売、PRするもので、現在、小松空港や茨城空港などで展開されております。こうした施設は、地元企業や生産者の収益向上、地場産品のブランド発信力強化につながるほか、空港自体が目的地となることにより、新たなにぎわいの場を創出し、空港の価値を高めるものと考えております。現在、仙台空港は、国による優先交渉権者の選定手続が行われておりますが、応募者には、民間の資金やノウハウを生かしながら新たな発想によるイベントの開催や特色あるテナントの充実などにより、空港自体の魅力向上につながる提案を期待しているところでございます。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱一点目、県民の安全安心な暮らしについての御質問のうち、子供たちの心のケアについてのお尋ねにお答えいたします。

 昨年十月に県教育委員会が実施した調査結果では、震災のことを突然思い出して動揺するなど、気になる様子が見られる児童生徒が六百名を超えている状況にあります。このほかにも、表面的には変化がなくても震災のつらい思いを抱えながら学校生活を送っている子供たちが数多くいるものと思われます。震災に対する受けとめ方は一人一人大きく異なっていることから、一番身近にいる教職員が子供の状態を的確に把握しながら対応していかなければなりません。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど専門的な人材も積極的に活用しながら、子供たちの心に寄り添ったケアを進めていく必要があると考えており、今後とも、震災加配教員の重点的な配置を継続するとともに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの確保、研修会を通した教職員の資質の向上等に努め、市町村教育委員会と連携しながらしっかりと取り組んでまいります。

 次に、教職員の心のケアについての御質問にお答えいたします。

 被災児童生徒の指導に携わる教職員の健康管理は、震災からの教育の復興を進めていくためにも大変重要であると認識しております。平成二十五年六月に実施した健康調査の結果では、教職員の約二五%がストレスを強く感じており、県教育委員会では、これまでもメンタルヘルス対策として、個別面談や出張講座、各種セミナー、研修会などを充実させ、教職員の心身のケアに取り組んでまいりました。更に、来年度、第三回目の健康調査を実施することとしており、その結果を分析し、一人一人の心身の健康状態を把握した上で、これまで以上にきめ細かな対応に努めてまいります。

 次に、土砂災害警戒区域内の学校への対応等についての御質問にお答えいたします。

 現在、県教育委員会として把握している県内の土砂災害警戒区域内にある公立小学校は二十九校で、該当する各学校においては、地域の状況に応じ、土砂災害を想定したマニュアルの作成を進めているところであり、避難場所の複数設置や災害警戒情報等の収集方法を盛り込むなど、通学路の変更も含め安全対策に取り組んでいるところであります。県教育委員会では、土砂災害への対応も盛り込んだ防災教育副読本の作成を進めており、昨年度は小学校中学年用を作成し、各市町村教育委員会及び各学校へ配布しております。各学校に対しては、この副読本も活用しながら、防災教育及び安全対策の充実を促しているところであります。今後とも、防災担当機関等と連携を図りながら、円滑な情報伝達や避難等の体制整備、通学路の安全確保など一層の安全対策の充実に向けて、各市町村教育委員会に対し働きかけてまいります。

 次に、土砂災害警戒区域の指定に伴う通学路の見直し等についての御質問にお答えいたします。

 各市町村教育委員会が指定する学校の通学路については、子供たちの安全確保を最優先として、可能な限り交通量の少ない場所等が指定されているものと認識しておりますが、土砂災害警戒区域の指定により、安全を確保するため通学路の見直しが必要となった箇所もあると承知しております。その結果、やむを得ず交通量の多い道路などを指定することとなった学校では、通学路の一層の安全を確保するため、教職員を初め交通指導隊や学校安全ボランティア等の協力を得ながら、登下校時における危険箇所での街頭指導を行うなど、関係者が一体となって安全確保に努めているところであります。県教育委員会としましては、今後も県警察本部や道路管理者との連携を図り、安全対策の充実に努めるとともに、各市町村教育委員会に対して、安全確保の更なる推進を図るよう働きかけてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 警察本部長横内泉君。

    〔警察本部長 横内 泉君登壇〕



◎警察本部長(横内泉君) 大綱一点目、県民の安全安心な暮らしについての御質問のうち、警察官の心のケアについてのお尋ねにお答えいたします。

 県警察におきましては、発災後の早い段階から、警察庁や他県警察から派遣された医療チーム等の支援を受けて、職員に対する惨事ストレス対策を講じてまいりましたが、その後は、県警察がメンタルヘルスの専門相談員として委嘱している精神科医等の専門家を二人から五人に増員し、心のケアの体制を充実しております。また、全職員を対象としたメンタルヘルスの健康調査をこれまでに四回実施し、その結果を踏まえながら、常勤の保健師とメンタルヘルス専門相談員が職員に対する個別面接指導を行って心のケアを図っておりますほか、研修会等を毎年開催し、継続的な対策を講じているところであります。これまでの健康調査でPTSD等を発症した職員は確認されておりませんが、数年経過後に発症することもありますので、心のケアにつきましては長期的なフォローアップが極めて重要であり、今後も継続して職員の心身の状況を確認・把握しながら、必要な対策を行ってまいります。

 次に、特殊詐欺についてどうとらえているのかとの御質問にお答えいたします。

 特殊詐欺は、家族を思う気持ちや社会の諸制度への信頼につけ込み、長年の蓄えを一瞬にして奪うなど、極めて卑劣な犯罪であると認識しております。昨年中の県内における特殊詐欺被害は、認知件数が二百二十八件、被害金額が約十億二千四百万円と、過去最悪の被害額となりました。現在、県警察では、関係機関等と連携した広報啓発活動のほか、民間委託したコールセンターからの電話による注意喚起、特殊詐欺電話撃退装置の貸し出し、金融機関と連携した水際対策等の各種抑止対策を推進しているところであり、議員も言及されておりましたが、金融機関等での声がけによって、昨年中は百十三件、約三億三千二百万円の被害を未然に防止いたしました。また、検挙につきましては、昨年来、首魁を含む十二名を逮捕して東京都内を拠点とする特殊詐欺グループを壊滅したほか、いわゆるだまされたふり作戦により、現金を受け取りにあらわれた犯人八名を逮捕しております。本年四月からは捜査体制を更に拡充することとしており、今後も抑止と検挙の両面において一層対策を強化して、特殊詐欺の撲滅に向け取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 一番太田稔郎君。



◆一番(太田稔郎君) ありがとうございました。

 一つ、教育長から、先ほど子供に寄り添ってということがありましたので、ぜひそこは十分子供たちの思いといいますか、フラッシュバックするような子供が結構いるということですので、注意して見守っていただきたいなというふうに思います。

 それから、県警本部長さん、今お話ありましたけども、私も警察官の方と話し合いの中で一番言われるのは、一般の県民から、警察官は強いよねと言われると、弱みを見せられないんだという話が出ます。においとかいろんなきっかけで当時のことを思い出すというお話をされていました。それが結局PTSDなんですね。ですので、ぜひ言い出せないところ、話せる雰囲気にするというのは、非常に難しいと思うんですけども、ぜひそうした取り組みをやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



○議長(安藤俊威君) 警察本部長横内泉君。



◎警察本部長(横内泉君) 御指摘のとおり、本当にあの悲惨な現場を連日、当時見聞きして、そういった状況を、中にはやはり言い出しにくいという部分もあろうかなと思います。そういうこともありまして、先ほども答弁いたしましたとおり、かなりきめ細かくこれまでも心のケアの対策を講じてますし、また健康調査なども既に四回しております。これからもかなり長期的にフォローアップをしていくということが大事だと思いますので、これまでのところ、先ほど答弁したように、PTSDの、議員御指摘の傾向が見られたという職員はおりましたが、発症というところまでの職員は確認されておりませんが、しかし、まだこれからも長期的に見ていくということが大事だと思いますので、今後もその点は十分注意いたしまして、心のケアに努めてまいりたいというふうに考えております。



○議長(安藤俊威君) 一番太田稔郎君。



◆一番(太田稔郎君) 仮設住宅の心のケアですけども、名取の美田園というところに、東京からボランティアさん、田中先生という方が中心になって毎月入ってきてやっていただいてるんですね。私もそこを見学させていただきましたけども、講義と軽運動をうまくミックスさせてやっている。そして、それを受けた方々のすっきりした顔、あれを繰り返し繰り返しやることが大切なんだなあというのを感じてきました。ぜひそうした面で、まだ心のケアが点になっているんですね。いかに面に広げるかというふうなとこが大事かと思うんですけども、これについてお伺いいたします。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 震災以降、さまざまなボランティア団体ですとかあるいは関係の機関の方々が被災地に入りまして、いろいろと心のケアをしていただいているということで、大変ありがたいというふうに思っております。心のケアセンターにおきましても、関係機関ですとかボランティア団体といろいろ連絡調整をしながら、できるだけ面的にいろんなところで心のケアができるようにという調整をしております。そうしたことについてもしっかりと対応してまいりたいと、そして、できるだけ面的にちゃんと心のケアができるようにということで取り組んでまいりたいというふうに考えております。



○議長(安藤俊威君) 一番太田稔郎君。



◆一番(太田稔郎君) ぜひそこはよろしくお願いをしたいというふうに思います。

 それから、特殊詐欺の件です。先ほど知事から、広報で特集を組むというお話がありました。私らの中で地域の中で話し合いすると、軒並み電話してるんですね。うちにも来た、うちにも来た、うちにも来たと。集中的にその地域にかけているというのがあって、つい自分の子供、孫になっちゃうんですね。そのまま自転車で振り込みというか、銀行に行って、直前でとまった人もいるんですけども、かなりの面でかけてきてます。その中で一番ひっかかるのが、警察からという、絶対信頼されてるところからの電話が一番ぎくっとくるんだそうです。やはりそういうところをきちんと警戒する、そういう仕組みづくりをつくるべきと思いますが、いかがでしょうか。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) こうすれば必ず防げるというものではないと思います。警察、また教育委員会とも連携をしながら、また市町村、民間団体とも協力しながら、いろんな対策をとっていきたいというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 一番太田稔郎君。



◆一番(太田稔郎君) もう一つ、総務部長から十二月でしたか各市町村に通知が入りました。消防団員のケアをきちんとしろという通知だったと思います。それを受けて、多分沿岸部の市町村が動き始まったというふうに理解しますけども、この中で実はやる気のあった若者がやめてしまう原因が心のケアなんですね。心の傷なんです。そういうやめた人の追跡、そういうところが本来一番大事なところかなというふうに思いますけども、一言だけお願いしたいと思います。



○議長(安藤俊威君) 総務部長岡部敦君。



◎総務部長(岡部敦君) その後のフォローというのもなかなか難しい面はあろうかと思いますけども、市町村の方と連携をとって、そういった方々についても心のケアということで十分目配りができるようにということでお話をしていきたいというふうには思っております。



○議長(安藤俊威君) 一番太田稔郎君。



◆一番(太田稔郎君) 最後に、国別の日本に来るお客さんの中で台湾がトップだというのは、この間報道されてました。震災前の二倍になっているということであります。震災では台湾からの多くの支援をいただいたわけでありますけども、きのうも台南市からですか、校長先生というか学校の先生たちが来て、宮城県の調査をしておりました。ぜひここをうまくいかしてほしいというふうに思います。四月に台湾で、タッチ・ザ・ジャパンという台湾史上最大のEXPOジャパンが行われます。ここに知事がトップセールスとしてぜひ乗り込んで、宮城県を売り込んでほしいというふうに思いますけども、いかがなもんでしょう。四月十七日です。タッチ・ザ・ジャパン。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) なかなか一つ一つの行事に合わせて私が行くというのは難しいわけでございますが、五月には台湾に行こうというふうに思っておりまして、そのときにいろんな形で太田議員のおっしゃるような思いを私も受けとめまして、いろんな形で活動してまいりたいというふうに思っております。ちょっとその行事に合わせて四月十七日に行くというのは、今からだとかなり難しいと思います。ちょっとお許しをいただきたいというふうに思います。



○議長(安藤俊威君) 暫時休憩いたします。

    午後零時五分休憩

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    午後一時再開



○副議長(渥美巖君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。四十六番小野寺初正君。

    〔四十六番 小野寺初正君登壇〕



◆四十六番(小野寺初正君) 議長のお許しをいただきましたので、順次、一般質問をさせていただきます。

 東日本大震災から四年が過ぎようとしています。被災された多くの皆様が県内外の仮設住宅などで不自由な生活を余儀なくされており、国の定める集中復興期間五年目に入る本年、早い時期にこれらの方々が自立したもとの生活に一日も早く戻られますよう、全力を尽くしていかなければならないと思うところです。

 今議会に提案されております平成二十七年度当初予算は、アベノミクスによる経済好循環の効果と震災対策等が反映し、一兆四千二百五十九億円と、過去四番目の規模となり、震災復興計画再生期の二年目として、復旧・復興の更なる加速化や医療・福祉と県政の諸課題への積極的に対応する予算として、多様な施策が盛り込まれています。一方、財政の中期見通しでは、平成二十七年度から平成三十年度に歳入歳出のあらゆる努力、基金の取り崩しをしても、なお百八億円の財源不足が生じるとしております。

 そこで、これらの予算を踏まえた今年の抱負、高めの県税収入の設定や、プライマリーバランスの悪化予測を踏まえた今後の県財政運営の見通し、財政健全化に向けた取り組みについて伺います。

 次に、東日本大震災をめぐる課題についてであります。

 一点目は、県外避難者への対応について。

 県外避難者は、現在、七千四百五十八人となっており、長引く避難生活の中で、将来への見通しや健康、生活費などさまざまな不安を抱え、不自由な生活を余儀なくされております。そのような中で、これらの方々に県の支援策として、新たに首都ゾーン及び関西地方へ支援員の強化、それ以外のブロック拠点に、NPO等の支援団体と連携し、避難者を支援する仕組みが設置されたことは喜ばしいことです。

 そこで、数点について伺います。

 一点には、支援活動を担うNPO等の団体について、どのように情報収集を行い、どのような要件のもとに委託業務を行うのか、伺います。

 二点には、避難者へのアンケート調査によれば、それぞれの地で、社会福祉協議会など各種の団体から何らかの支援があるかの問いに対して、三〇%がないと答えており、各県に点在する避難者に対してきめ細かな支援の具体策が望まれます。相談会や交流会がそのセンター機能の所在地も含め各県ごとにどのように開催していくのか、また、定期的な開催、更に、個別の面談機会への対応等についてどのような取り組みを図るのか、伺います。

 三点には、県外避難者のうち、宮城県への帰郷を望んでいる方は、アンケートの実施ごとに減少傾向が見られるものの、全体の三割を超える方が帰郷を希望しており、少なくても県外避難者のうち、一千名を超える方がいると想定されます。帰郷に当たっては、五〇%を超える方が災害公営住宅の入居を希望しております。こうした方々が一日も早く宮城県人となれるよう、災害公営住宅の早期整備完成が待たれます。災害公営住宅については、整備戸数を約一万五千五百戸とし、平成二十六年一月末現在、二千六百九十二戸となっており、平成二十七年度までの完成見込み数は七四%の約一万一千五百戸とし、全戸完成を平成二十九年度末にしております。現時点で一七・四%の完成から推察しますと、とても困難のように思えますが、これらの進捗の見通しについて伺います。

 また、これらの順次完成に伴う入居募集案内は、インターネット等の媒体以外に確実に避難者に情報提供される仕組みがあるのかどうか、現状について伺います。

 四点には、県外避難者の帰郷に当たり、宮城県内の定住をより早く促進するため、市町村における公営住宅の入居募集に当たり、優先入居の仕組みやポイント加算等、県外避難者に配慮、特化した公営住宅の入居策を県として実施すべきと思いますが、所見はどうか、伺います。

 二点目は、食品の販路拡大についてであります。

 福島第一原発事故の影響による風評被害により、震災前に比較し、本県の食産品販売が首都及び関西圏で大きく落ち込んでいる状態が続いており、厳しい現状があることは御案内のとおりであります。こうした対策に向け、本年度予算では、専任スタッフを各事務所に設置して、県産品とバイヤー等のマッチングを進めることや、宮城の魅力発信や魅力体感、PR資材整備事業への予算化が図られています。

 そこで、一点には、震災前に取引のあった既存企業取引について、被災企業と連携する中で、取引の再開、未再開についてどのような現状にあるのか。また、選任スタッフは、卸、小売、通販、飲食業等の売り込みを展開することとなりますが、どのようなスタッフの採用を考え、営業対象数はどのくらいを目標に掲げ、どのように推進していくのか、伺います。

 二点には、交通拠点や情報誌等を活用した食材王国みやぎの情報発信について、具体的には、対象先などどのような取り組みになるのか。また、県外物産展を活用した消費体験については、年間を通じ連続性のある取り組みが求められるが、どのような取り組みを図るのか、所見を伺います。

 三点目は、外国人観光客誘致対策についてであります。

 外国人観光客は、震災前の平成二十二年、十五万九千四百九十人に対し、平成二十五年は七万八千四百人へ大きく落ち込んでおります。仙台空港入国者数も平成二十二年、五万五千三人に対し、平成二十五年は二万八千七百四十人へと減少しており、現状は厳しいものの、仙台での国連防災会議の開催やラグビーワールドカップ仙台開催、東京オリンピック開催等の機会を外国人観光客誘致の追い風にしていきたいものです。一方、国では、訪日外国人が一千万人を突破し、東北を除く北海道、九州、関西圏へは多くの訪日外国人が流れています。今後はこの流れを東日本の仙台、宮城、東北へ呼び込み、仙台、宮城を訪れていただけるような観光戦略が必要と思います。今議会には、インバウンド誘客拡大受入環境整備費等が計上されています。

 そこで、一点には、外国人受け入れ環境の整備については、今回の仙台駅・松島エリアにおける多言語化による誘導・案内板表示や無料公衆無線LAN設置支援は、モデル事業として位置づけておりますが、対象とならない県内のゾーニングにおける各拠点へのこれら事業の推進についてどのように対応していくのか、また、公共施設への多言語標識設置について、現状と今後の取り組みについて伺います。

 二点には、香港等の東アジアからの外国人旅行客が北海道、関西、九州へ流れている要因に、札幌市、北九州市、和歌山県などが世界第二の規模を誇るアジア最大の「香港国際フィルム&TVマーケット」に参加し、映画、ドラマ、ドキュメンタリーといった映像による情報発信、更には、毎年百万人が集まる香港ブックフェアにおいて、漫画、アニメによる積極的なプロモーション活動を行っていることが挙げられます。特に福岡県では、北九州市のフィルムコミッションが映像等の情報発信に積極的に取り組んできており、こうした関係者の努力が福岡県の地の利もあってか、外国人旅行者、二〇一二年当時、二万人であったものが、現在、八万人を超える状況になっております。福岡県は、二〇一四年、「香港国際フィルム&TVマーケット」に初めて参加し、香港の基幹産業である映画やテレビ番組の活用を図るべく、香港事務所を拠点にさまざまな活動を展開しております。ことし二〇一五年三月二十三日から開催される「香港国際フィルム&TVマーケット」には東北から仙台市が初めて参加し、伊藤副市長による講演も企画されています。

 そこで、県として、今後、仙台市や登米市、石巻市等と連携し、石ノ森章太郎氏等のすぐれた漫画、アニメ等を、「香港国際フィルム&TVマーケット」や香港ブックフェアの場を活用し、世界に発信する外国人観光客の取り込みを推進すべきと思いますが、その取り組みについて所見を伺います。

 三点には、仙台には多くの外国人留学生が大学、高校、私立の各種学校に在籍しており、これらの方々を観光人材として取り込み、日本国内や本国に移動、帰郷されても、仙台・宮城のアピールに取り組んでいただけるよう工夫し、外国人観光客誘致につなげてはどうかと思います。国の交付金を活用する外国人旅行客の受け入れ環境サポーター派遣業務等への取り組みの現状と、外国人留学生の国際観光への活用について伺います。

 四点には、外国人観光客受け入れの玄関となる仙台空港への香港−仙台直行便再開への取り組みについてであります。昨年の十一月に、三浦副知事を団長とする仙台空港活性化推進協議会のメンバーとともに、香港の旅行会社、キャセイパシフィック航空会社、LCC、ピーチ本社等を訪問し、仙台・宮城への観光客の誘致、直行便の就航を働きかけてきました。直行便の就航は外国人観光客受け入れにダイレクトに直結し、オリンピックに向かう早い機会に実現したいものです。訪問先で特に印象深かったのは、格安航空会社、ピーチ本社での懇談の際、最大株主であるビクター・チューオーナーが仙台への直行便開設に賛意を示され、仙台での株主役員会の開催等、将来に展望の持てる話がありました。現在、ピーチは仙台−関西国際空港間を往復一万二千円で運航しており、客席はいつも満席で増便の必要性が生じています。私は、近い将来、ピーチによる仙台−関空−香港又は仙台−千歳−香港のイン・アウトの組み合わせ等で運航が可能となるのではと期待を寄せておりますが、香港−仙台の直行便の開設に向けた取り組みについて知事の所見を伺います。

 四点目は、震災遺構の保存活用についてであります。

 震災遺構について、震災の教訓と伝承を後世に伝える責務として、また、次の災害への備えとしての保存と活用が図られる方向にありますことは、知事の英断と国への働きかけのたまものと評価をするものです。私は、これまで兵庫県の阪神・淡路大震災、新潟中越地震等の震災遺構等の調査を行いましたが、その甚大な被害をとどめる遺構は、どの地でも損失し、兵庫県では、神戸港のメリケンパークの一角に岸壁約六十メートル、高架道路の柱の一部と、ほとんど残っていない状態にあります。そうした中で、県内の被災の町や市に防災上の貴重な遺産として、東日本大震災の甚大さを形として長くとどめ置く事業は、意義ある取り組みと言えます。

 そこで、県内の市や町に点在する震災遺構は、現場の各自治体でその保存、活用についてあり方の検討を加えていくものと思われますが、南三陸町防災対策庁舎を除き県としてのかかわりについて、基本的な方針を伺います。

 また、震災の遺構、モニュメントについては、災害の教訓、伝承を伝える重要な資源として、また、減災の観点から積極的な推進が必要と思います。阪神・淡路大震災では、県民、企業等の参画も得て、震災モニュメントが各地域に百五十八カ所にわたり整備され、防災教育に生かされています。本県においても、土木震災遺構の保存、活用の推進、阪神・淡路に見られる各被災地での県民や企業等の参画による震災モニュメント整備について、現状と今後の取り組みについて所見を伺います。

 次は、鳥獣被害防止対策についてであります。

 本県の鳥獣被害は、平成二十四年度で約一億円を超えており、農業者が実害を回避するための非生産行為を考慮すれば、その被害額は二ないし三億円と見込まれます。本県でもイノシシ、ハクビシン、シカ等の鳥獣は確実に増殖しており、山間部等の集落では、その被害に悩まされ、耕作意欲の喪失、また、昨今のある町では住宅地に昼夜、連日のようにイノシシがあらわれ、交通事故に遭遇する方もいるとの実情が聞かされます。こうした現状からその対策に本腰を入れ取り組む必要があり、現状を放置すると、山間部の集落は人の住めない崩壊集落に至る懸念があります。

 そこで、こうした鳥獣被害の深刻さについて、知事の所見を伺います。

 二点には、本県はもとより全国的にも鳥獣生息数が倍増するに対し、狩猟捕獲人員は半減しており、鳥獣の被害が顕著になっている現況から、昨年の五月に鳥獣保護法が改正され、集中的かつ広域的に管理を図る必要があることから、指定管理鳥獣について、都道府県又は国が捕獲等をすることができることとなり、一般社団法人等による認定鳥獣捕獲等事業の創設、狩猟免許及びわな猟の免許の取得年齢が十八歳へ引き下げられる等が図られました。指定管理鳥獣捕獲事業については、国の平成二十六年度補正予算へ計上され、実施される現場の市や町の負担額はゼロ、県は一割の負担、残りは国及び国庫負担となっています。内容は実施計画策定等のモデル事業でありますが、こうした補助金を活用し、本県における鳥獣被害を減少していく取り組みについて所見を伺います。

 三点には、本県においては、第二期宮城県イノシシ保護管理計画やニホンジカ保護管理計画を平成二十五年四月一日から平成二十九年三月三十一日の間として定めています。一方、さきに示しました抜本的な鳥獣捕獲強化対策事業では、国は、平成二十三年度におけるシカ、イノシシ生息頭数四百十万頭を、十年後の平成三十五年度までに半減の二百十万頭にするとの削減計画を示しており、本県においても削減目標を連動させ、早期に抜本的な対策としての鳥獣捕獲強化対策事業の計画策定を急ぐべきと思いますが、所見を伺います。

 四点には、マタギと言われる猟師等一人前の猟師になるには、長期間の経験とよき指導者が必要と言われます。現在、日本における猟師は絶滅寸前にあると関係者から聞かされました。また、猟友会のメンバーは、高齢者が六割を超え、新規のメンバーが少なく、このままでは鳥獣捕獲事業に支障を来すのではと思われます。県では、若い人へ向けた狩猟捕獲講座やハンター育成事業等を実施しているようでありますが、取り組みの現状と成果、今後に向けた取り組みについて伺います。

 また、若い人も含め新たに狩猟免許を取得し狩猟を行うには、銃、わなの購入費を除き、第一種銃猟で約十万円近くかかり、三年ごとの更新で約七万円、わな猟でもそれぞれ約三万円、二万円と経費がかかります。猟師を職業とする人が激減している中で、鳥獣被害防止のための捕獲駆除員を目指す人には、減税と同じようにこれら諸経費の減免が必要不可欠で、抜本的に見直しを行い、狩猟免許を取得できるような環境づくりが必要であり、鳥獣捕獲駆除員を目指す人の各種費用の支援、免許更新者への各種支援や鳥獣駆除、捕獲のすぐれた指導者の認定養成等への取り組みについて所見を伺います。

 五点には、イノシシ対策へは、市や町に鳥獣被害対策地域連絡協議会が結成されておりますが、きめ細かな対応を図るには集落単位での取り組みも必要と思います。県はこれまでモデル事業として二カ所の取り組みを実施したようでありますが、その結果、また今後の集落単位の取り組みについてどうか、伺います。

 また、鳥獣被害対策には、各地域への鳥獣についての知識や歴史、食性、行動等、更に農業とのかかわり等長期間の経験や学習が必要であり、そうした蓄積の上に適切な防除・駆除が推進されるべきことから、専門的に鳥獣にかかわる組織として、県鳥獣被害対策センターを立ち上げるべきと思いますが、所見を伺います。

 次は、共生型福祉施設の課題についてであります。

 共生型福祉施設は、年齢や障害の有無にかかわらず横断的な利用が可能で、身近な場所で地域住民の多様な課題、ニーズに対応するために、さまざまな機能を持ち、地域住民が参加し地域に根差した支え合いを行う施設と言われております。このような施設の原型は富山県の惣万佳代子さん等が設置した「このゆびとーまれ」から発信され、富山方式とも言われています。共生型福祉施設は、地域コミュニティーによる支え合い、多様な地域住民ニーズ、課題の解決、各種サービスとの連携による包括的な支援を目指しており、国では、全国展開に向け、施設設置に当たり被災三県を対象とした東日本大震災の復興特区に指定し、第一号が石巻市に昨年共生型福祉施設ハピネスプラザとして設置されました。しかしながら、設置に当たっては、従来からの障害、高齢、子供等縦割りの基準がそのまま当てはめられ、施設が大型化し、人と人との触れ合いやぬくもり感の喪失が否めず、共生型福祉施設として本来の趣旨とされる地域のニーズや多様なニーズに即した幅広い利用者の受け入れを目的とする施設運営による展開にはほど遠く、共生型と言っても理念のみあって、中身の運用は従来と変わらずの制度設計になっております。

 そこで、数点について伺います。

 一点目は、定員の取り扱いについてであります。

 現在、総合支援法に基づく省令によって、障害者の生活介護を行う場合は、原則二十人以上が規定されており、ただし書きでは、離島や山間過疎地域等では十人以上で可、また、事業者が基準該当生活介護を行う施設として市町村が認めた場合は制限なしとなっております。利用定員の緩和について、さきに示しました現場のニーズや実情を踏まえ、共生型施設の場合は基準を緩和することを国に求め、緩和策については、運営事業全体で利用定員が二十人を超えれば運営条件を満たすよう弾力化し、あわせて、自主事業については、別途法令的に必要とされる運営要件を満たす形で整備できるよう、国へ求めるべきと思いますが、所見を伺います。

 二点目は、送迎加算に係る緩和についてであります。

 通所事業所における利用者の送迎に係って送迎加算が認められています。しかし、その条件は、一日十名以上、週三回以上の利用者送迎が原則となっています。しかし、定員二十人の事業所では利用定員に満たないことが多く見受けられ、精神障害者の施設では欠席が多かったり、自立での通所が可能な人がいることなどから、一日当たり平均して十人以上の利用者送迎が困難な場合が出てきております。こうした実情から、送迎における人数制限は撤廃するよう国へ求めるべきと思いますが、その取り組みについて所見を伺います。

 三点目は、グループホームにおけるスプリンクラー等の設置、改修等への補助金の拡大についてであります。

 グループホームのスプリンクラー設置が平成二十九年度末までに義務づけが課され、施設現場ではその対応が急がれています。また、施設によってはスプリンクラー設置等、防火対策により改修が必要とされる事例も見受けられ、その対応に窮しています。施設利用者の安全確保に向け、事業所における防火体策の整備が早急に可能となるよう、これら事業者への補助金の拡大を図るべきと思いますが、現状と今後の取り組みについて、所見を伺います。

 次は、仙台牛をめぐる課題についてであります。

 東京電力福島第一原子力発電所事故により、県内の肉牛飼養農家を取り巻く現状は、もはや営農が成り立たないほど厳しい経営環境に追い込まれています。繁殖農家の減少は、市場における子牛価格の高騰を生み、その価格は震災前の四十五万円から原発後の今日、六十七万円、また、えさ代は一頭当たり円安の影響によりプラス七万円となり、震災後、一頭当たりの生産費は二十九万円のアップで約百十万円、一方、仙台牛の市場価格は低く、販売後に生産者が手にする取得金額一頭当たり約百万円では明らかに赤字となります。生産すればするほど経営難に陥る構造になり、飼養頭数をふやさないことが当面の経営策となっています。このような中で、今議会には、みやぎの肉用牛イメージアップ事業として二千四百六十万円が計上され、県内事業所との連携による県産牛肉キャンペーンや首都圏での提携店等を活用したフェア等による販売拡大への取り組みが展開される運びにあります。

 そこで、一点には、仙台牛を取り巻く経営環境の現状についてどう受けとめているのか。また、消費拡大には仙台牛取扱店の拡大等が必要であり、特に首都ゾーンでの飲食店では、東北の他県産の取引看板が目立っており、県内及び首都圏での取扱店の現状と今後の販売拡大への取り組みについて、知事の所見を伺います。

 二点には、他県においては、繁殖農家による子牛市場への上場頭数の減少や価格高騰を踏まえ、農家生産体制の安定化に向け、官と農協で和牛繁殖法人を設立する動きが出ております。法人で、母牛を飼育し種つけから子牛の生産、販売までを一貫して担い、現状の肉牛農家所得の減少から所得向上を目指す取り組みでありますが、本県こそ、このような法人の設立が急務なのではと思われますが、所見を伺います。

 三点には、仙台牛のブランド戦略の見直しについてであります。

 農林水産省では、二〇二〇年までに農林水産物、食品等の輸出額一兆円を目指しています。その最大の輸出先として有望視されているのが香港です。香港への畜産の輸出拡大へのキーワードとして、香港財界人のトップは、健康志向がかぎと述べ、香港人は健康を非常に重視している。食べることで健康を脅かすおそれのある牛肉はまず買わない。現在の香港人は、日本では最高級となる霜降り和牛は食べない。輸出をふやそうとすれば、香港人の好む脂肪の少ない赤身肉が一層求められるだろうと話しており、国内外を問わず、今後の牛肉販売の主流は赤身の肉とならざるを得ません。健康志向の赤身の肉と霜降り高級牛のブランド品について、消費拡大の観点から、私は、この議会で海外への仙台牛販売を行うについて、A5、B5はゴールド仙台牛、仙台黒毛和牛はシルバー仙台牛にするとか、ブランドのあり方について見直すことを消費の拡大策として提案いたしました。仙台牛の市場評価は極めて低い、人気が上がらない最大の要因は、ブランド表示にあります。A5、B5が仙台牛とのブランドの格付が余りにも優先し、仙台黒毛和牛の位置づけを仙台牛ではないとするブランド戦略は、結果として、市場にあっては買いにくい、販売にあっては売りにくい牛肉になってしまっております。消費者に受け入れられるよう、ブランド戦略の転換をしない限り、現状は変わらないと思います。仙台牛のブランドの再構築に向け、仙台牛ブランドのあり方を検討する第三者による検討委員会を設置し、この問題に本腰を入れて取り組むべきであると思いますが、知事の所見を伺います。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 小野寺初正議員の一般質問にお答えいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、東日本大震災をめぐる課題についての御質問にお答えいたします。

 初めに、当初予算を踏まえた今後の財政運営についてのお尋ねにお答えいたします。

 来年度当初予算は、復興の進展に伴う災害復旧事業費の減少が見込まれる中、今年度とほぼ同規模を確保し、創造的復興ステップアップ予算の名前のとおり、被災者支援を初めとする復旧・復興の加速化はもとより、公共施設の維持管理や子ども・子育て環境の整備等にも可能な限り予算措置を行っております。また、先日公表した中期的な財政見通しでは、政府の中長期の経済財政に関する資産を前提として、県税収入の伸びを見込んでおり、臨時財政対策債を除くプライマリーバランスにつきましては、公共事業へのキャップ制の導入による通常債の発行抑制等に伴う公債費の減少により、黒字幅は減少していくと推計しております。平成三十年度には、社会保障関係経費の増加を主な理由として百億円を超える財源不足が見込まれるなど、県財政は依然として厳しい状況が続くことから、財政健全化に向けた一層の努力が必要と認識をしております。

 次に、多言語化等の対応についての御質問にお答えいたします。

 外国人観光客を受け入れる上で、多言語案内表示や無料公衆無線LANの設置は不可欠であり、積極的に取り組む必要があると認識しております。こうしたことから、まずは、我が県を訪れる外国人観光客の多くが玄関口として利用しているJR仙台駅と海外での知名度向上の可能性が高い松島湾エリアにおいて、受け入れ環境を面的に整備するため、モデル地域として取り組むこととしたものであります。今後は、本モデル事業の成果も踏まえて、県内の他の有力な観光地域での整備を進めてまいりたいと考えております。また、公共施設における多言語表示については、案内表示などの整備がなかなか進んでいない現状であり、外国人観光客が安心して旅行を楽しんでいただく環境整備が必要と考えております。このことから、まずは実態を正確に把握するため、速やかに調査を行った上で必要なものから順次設置してまいります。

 次に、香港−仙台の直行便の開設に向けた取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 香港−仙台間の直行便については、平成十五年四月まで定期便として運航されておりましたが、近年は、東日本大震災の影響もあり、ゴールデンウィーク等におけるチャーター便の運航にとどまっている状況にあります。昨年十一月に仙台空港国際化利用促進協議会として香港を訪問した際には、現地の政府関係機関や旅行会社から、香港では旅行先としての日本や日本食の人気が高いことから、宮城・東北の観光地や食を積極的にPRすべきであり、また、香港と日本国内の空港間の航空路線にはLCCなど新たな航空会社の参入が続いていることから、幅広く航空会社に働きかけるべきとのアドバイスをいただいたところであります。香港−仙台間の直行便の再開に向けては、こうした香港の方々の意見も十分に生かしながら、官民が一体となって、宮城・東北の魅力を強く発信するとともに、航空会社への働きかけを積極的に行ってまいります。

 次に、市や町に点在する震災遺構への県のかかわり方についての御質問にお答えをいたします。

 震災遺構については、東日本大震災の経験と教訓を後世に伝え、自然災害に対する危機意識や防災意識を醸成する上で極めて効果的なものと考えております。このため、県におきましては、宮城県震災遺構有識者会議を開催し、七つの市町の九つの施設について、震災遺構としての価値や保存の意義等の評価検討を行い、ことし一月には、会議の検討結果を踏まえた県としての考えを各市町にお示しをいたしました。各市町におきましては、この有識者会議や県の意見も参考にしながら、保存の是非や個々の遺構の状況を踏まえた活用方法等について検討されることになるものと考えております。

 次に、大綱二点目、鳥獣被害防止対策についての御質問のうち、鳥獣被害の現状についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県の鳥獣による農作物の被害状況は、イノシシ、ニホンジカを中心に被害地域が拡大し、平成二十五年度では約一億五千万円に迫る被害となっております。県では、これまで、農作物被害防止対策として侵入防止さくの設置や捕獲体制の整備に取り組む市町村を支援するとともに、平成二十五年度にはイノシシとニホンジカの集中捕獲を展開し、約六千五百頭と、実施前の約二倍の頭数を捕獲したところでありますが、依然として生息域は拡大しているのが現状であります。また、近年、人里へのツキノワグマの出没件数は増加傾向にあり、人身被害も毎年数件発生しているほか、牡鹿半島ではニホンジカと車両との衝突事故が毎年四十件を超えるなど、農作物にとどまらず生活環境への被害が及んでいることから、深刻な問題であると認識をしております。県としては、鳥獣被害を軽減させるためには、地域住民を含めた地域での専門的な知識と技術の共有が有効であると考えており、今後とも国の交付金等を活用しながら、市町村や地域と一体となって取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 次に、大綱四点目、仙台牛をめぐる課題についての御質問のうち、仙台牛のブランド再構築に向けた取り組みについてのお尋ねにお答えをいたします。

 仙台牛は、全国唯一、肉質等級が最高ランクのA5、B5のみを対象とする我が県が誇る最高級のブランド牛肉であります。宮城県産牛肉のA5の比率につきましては約四〇%を占め、全国平均の二四%の約二倍であり、年間一万頭以上出荷する生産県の中ではトップの成績となっております。加えて、東京都食肉市場におけるA5規格の単価についても、市場平均を上回って推移しております。また、大手インターネット検索サイトの全国ブランド牛肉ランキングによりますと、全国二百三十銘柄中、仙台牛が第二位となっており、知名度は着実に向上しているものと認識をしております。更に、県内の地域銘柄牛が仙台牛に一本化される中、農協系統外の飼育農家においても仙台牛の認定拡大を図っており、仙台牛の生産頭数が拡大傾向にあります。県としては、これらの知名度の向上や生産頭数が拡大している状況を踏まえ、平成二十九年九月に開催される全国和牛能力共進会宮城大会に向け、全国唯一のプレミアム牛肉である仙台牛の更なるブランド力向上に取り組んでまいります。なお、大会終了後には取り組み結果をまとめ、仙台牛銘柄推進協議会を中心に広く意見を聴取するなど、その後のブランドのあり方に向けた検討も進めたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長山田義輝君。

    〔震災復興・企画部長 山田義輝君登壇〕



◎震災復興・企画部長(山田義輝君) 大綱一点目、東日本大震災をめぐる課題についての御質問のうち、県外避難者の支援活動を担うNPO等の団体に対する委託料要件等についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、これまで、県外避難者の避難先での生活の安定と早期帰郷に向けて、県内の被災市町や避難先の自治体、NPO等の支援団体と連携し、情報提供や相談対応など、さまざまな支援を行ってまいりました。また、来年度からは、避難者が身近なところで帰郷の足がかりとなる情報提供や相談援助等の支援を受けられるよう、全国の各地方ブロック単位に新たな支援拠点を五カ所程度設置したいと考えております。これまでも全国のNPO団体等においては、交流会や相談会の開催など、自主的に支援活動を担っていただいておりますが、今後委託により、それらの支援活動を充実してまいりたいと考えております。このため、委託に際しましては、これまでの活動実績や今後の支援方針等を考慮した上で、具体的に委託団体等を選定してまいりたいと考えております。県といたしましては、引き続き、支援団体等と連携し、宮城県からの避難者が身近な地域できめ細やかな支援が受けられますよう、支援体制の強化に努めてまいります。

 次に、県外避難者支援拠点における相談会や交流会等の開催についての御質問にお答えいたします。

 設置予定の県外避難者支援拠点については、県外避難者支援員を配置する関東と関西地方以外の地域に設置し、常設の相談窓口の開設、交流会、相談会等の定期的な開催等により、きめ細やかな支援体制を更に強化してまいりたいと考えております。また、この支援拠点においては、各地方ブロック内の自治体や社会福祉協議会、NPO団体等の支援団体との連携体制の強化に努めていただき、交流会や個別面談も含めた相談会等についても、ブロック内での各地で開催できるよう配慮してまいります。県といたしましては、新設する各地方ブロックの支援拠点相互の連携や、増員する県外避難者支援員、避難先自治体や県内の被災市町等との連携を更に深め、県外避難者が身近なところで必要な支援が受けられ、一人でも多くの方が一日も早く宮城県に帰郷いただけるよう、その支援に努めてまいります。

 次に、土木震災遺構の保存活用や県民等の参画による震災モニュメントの整備についての御質問にお答えいたします。

 震災モニュメント等の整備については、震災の経験や教訓を後世に伝え、今後の防災・減災につながっていくものとして、市町村や地域住民、民間団体など、さまざまな主体により行われております。県といたしましても、震災モニュメントや公共土木施設に係る震災遺構は、震災の教訓の伝承や減災の取り組みを進める上で大変重要なものと考えていることから、土木震災遺構の保存のほか、津波浸水表示板や津波写真モニュメントの設置などを行う三・一一伝承・減災プロジェクトに取り組んでおり、今後も、広く県民の震災の記憶を伝承し、防災意識の啓発を図るさまざまな取り組みを進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱二点目、鳥獣被害防止対策についての御質問のうち、指定管理鳥獣捕獲等事業補助金を活用して鳥獣被害の減少を図るべきとのお尋ねにお答えいたします。

 ニホンジカ及びイノシシの被害防止対策については、市町村が実施する有害鳥獣捕獲や個体数調整に加え、平成二十三年度からは、県においても、生息域の拡大を抑制するため、個体数調整に取り組んでいるところであります。こうした状況の中、国の平成二十六年度補正予算に指定管理鳥獣捕獲等事業費が計上されたことから、県では、国に対してこの補助事業を要望しており、平成二十七年度当初予算案に実施計画策定のための生息調査等の経費として一千万円と実施計画に基づいた捕獲経費として一千万円、合わせて二千万円を計上しているところであります。来年度は国の補助金も活用し、市町村と連携しながら、ニホンジカ及びイノシシの更なる捕獲促進に取り組んでまいります。

 次に、我が県でも鳥獣捕獲強化対策事業の計画策定を急ぐべきとの御質問にお答えいたします。

 県では、ニホンジカ及びイノシシについて、農林業被害の軽減と人と野生鳥獣とのあつれきの解消を図るため、平成二十四年度に特定鳥獣保護管理計画を策定し、市町村や猟友会等関係機関と連携して保護管理に取り組んでいるところであります。こうした中、県では、鳥獣保護法の改正を踏まえ、ニホンジカ及びイノシシを生息数が著しく増加し又はその生息地の範囲が拡大している鳥獣に位置づけるとともに、国の削減目標を反映させ、ニホンジカについては捕獲目標を上方修正し、また、イノシシについては今回新たに捕獲目標を盛り込んだ計画をこの三月末までに策定することとしております。

 次に、若者を対象としたハンター養成講座等の取り組みの現状と成果、今後の取り組みについての御質問にお答えいたします。

 新人ハンター養成講座については、平成二十五年度から実施しており、これまで四十七人の方が受講し、そのうち三十八人の方が狩猟免許を取得しております。また、受講者の平均年齢は三十五歳であり、特に、若手狩猟者の確保・人材育成に一定の成果があるものと認識しておりますので、来年度以降も継続して実施してまいります。

 次に、有害鳥獣駆除員を目指す人への支援のほか、指導者の認定や養成等に向けた取り組みについての御質問にお答えいたします。

 有害鳥獣駆除員を目指す人への支援については、現在、一部の市町村において、国の鳥獣被害防止総合対策交付金を活用し、狩猟免許試験の初心者講習会受講料を助成しており、この制度を他の市町村にもモデル事例として周知してまいります。また、平成二十七年度税制改正大綱において、狩猟税の更なる減免措置が示されており、この措置が実現した場合、狩猟者の負担はある程度軽減されるものと考えております。現在、指導者の認定や要請の仕組みはございませんが、御指摘のありました狩猟者の確保は喫緊かつ重要な課題であることから、今後、猟友会等関係機関と協議の上、更なる狩猟者の負担軽減策及び指導者の養成等について検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱三点目、共生型福祉施設の課題についての御質問のうち、基準の緩和についてのお尋ねにお答えいたします。

 共生型福祉施設は、高齢、障害、子供の施設をそれぞれ整備することが困難であったり非効率である地域において、一つの拠点で複数のサービスの提供を可能とするもので、各サービスの指定を受ける場合は、制度ごとの基準を満たす必要があります。ただし、高齢者の通所介護と障害者の生活介護を行う場合などに、介護保険の指定を受けた事業所が市町村から基準該当の障害福祉サービス事業として指定を受けることにより、施設の一体的利用や従業員の兼務など、柔軟な対応ができるものと考えております。

 次に、送迎加算の人数要件に関する御質問にお答えいたします。

 障害福祉サービス事業については、平成二十七年度に報酬改定が予定されておりますが、現時点で把握している情報によれば、送迎加算に関しては、現行制度に加え、要件を緩和した加算が新設される見込みとなっております。より弾力的な基準の設定に関する国への要望については、共生型福祉施設の普及状況や実態を踏まえて検討してまいります。

 次に、グループホームにおけるスプリンクラー設備等の防火対策に係る補助金に関する御質問にお答えいたします。

 今回の制度改正により、グループホームの面積にかかわらず障害支援区分が四以上の方が入居者の八割以上である場合にスプリンクラーの設置が義務づけられ、既存の施設でこの要件に該当する場合は、平成二十九年度末までに整備することとされております。これに対応するためのスプリンクラーの整備については、平成二十六年度までは国の交付金を活用して、整備要望のあった事業所に対してはすべて補助対象としてきたところです。平成二十七年度以降については、スプリンクラーの整備が必要な施設が拡大することから、広く周知を図り、国の補助制度を活用して整備を推進していくこととしております。なお、既存の支援制度では事業者の自己負担があることから、国に対し、補助金の拡大について要望してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱一点目、東日本大震災をめぐる課題についての御質問のうち、漫画やアニメ等を活用した外国人観光客の誘致についてのお尋ねにお答えいたします。

 県ではこれまで、石ノ森萬画館を外国人向けの観光PR映像の中で紹介するほか、海外からマスコミ等を招請する際の訪問先としている場合もございます。しかしながら、今後こうした取り組みに加えて、海外でも人気の高い漫画やアニメなどのコンテンツを活用して我が県への誘客に結びつけるためには、どのような内容のコンテンツや活用方法が効果があるのかなどについて分析するとともに、御指摘のありました香港での映像系商談会等への出展などに際しては、コンテンツ所有者への意向の確認や多言語化等への対応が必要になるなど、検討すべき課題があります。こうしたことから、まずは、当該イベントに参加する仙台市とPR成果等について情報交換を行うほか、我が県のPRにつながるコンテンツとして利用可能なものがあるか、調査、検討してまいります。

 次に、外国人旅行客の受入環境サポーター派遣事業の現状と、留学生の外国人観光客誘致への活用についての御質問にお答えいたします。

 外国人観光客誘致のためには、留学生に協力いただき、外国人の視点での情報発信を行うことが有効であると考えております。国では、外国人旅行者受入環境整備サポーター事業として、これまで仙台市や石巻沿岸部などに六十二名の留学生を派遣し、視察や地元関係者との意見交換を行い、その情報がフェースブック等で発信されるなどの成果を上げたと伺っております。また、県では、新たに地方創生先行型の交付金を活用し、留学生を活用した外国人観光客誘致に取り組んでまいりたいと考えております。具体的には、留学生に関心のある観光地を聞いてコースを設定し、年間約百人の留学生を対象にモニターツアーを実施するほか、ツアー参加者に旅行サイトなどへの投稿や旅行会社との意見交換を行っていただき、外国人にとって魅力のある情報発信と旅行商品造成につなげてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、東日本大震災をめぐる課題についての御質問のうち、被災した食品関連企業の現状等についてのお尋ねにお答えいたします。

 取引再開の状況については、国の調査において、売り上げが回復していない最大の要因として既存顧客の喪失が挙げられているほか、企業訪問や現場での意見交換の中でも、生産は回復したが取引が再開できないや、震災後は大手企業の取引がふえ、中小企業は厳しい状況に置かれているといった声が上がっており、販路の回復は喫緊の課題であると考えております。そのため、県では、平成二十四年度から東京アンテナショップに県産品の企業間マッチングを行う営業専任スタッフを一名配置し、昨年度までに一億七千万円を超える取引を成立させております。来年度においては、東京のスタッフを一名から二名に増員し、また、新たに大阪事務所に一名を配置することとしております。スタッフの採用に当たっては、食品流通分野に精通し営業力にたけた人材を求め、その活動目標については、県産食品の紹介件数を年間千五百件に設定するなど、これまで以上に積極的に販路の回復、開拓に取り組んでまいります。

 次に、食材王国みやぎに関する魅力発信についての御質問にお答えいたします。

 県産食材の情報発信については、東北の玄関口である仙台空港や仙台駅、大消費地である首都圏や関西圏での交通拠点においてフラッグやポスターを掲示するとともに、食材に関心の高い主婦層を対象とした情報誌への記事広告掲載やグルメサイト上でのPRなど、あらゆる手法により積極的に取り組んでまいります。また、食材王国みやぎのPRに欠かせない物産展や各種イベントについては、年間を通じ繰り返し実施することで効果が高まりますので、例えば、東京アンテナショップのリニューアルオープンに合わせた池袋駅周辺を巻き込んだPRとホテルなどでの県産食材を利用したフェアの開催、グルメサイト上での宮城フェアの開催など、効果的な事業の実施に努めてまいります。これらのイベントに必要なPR資材については、季節ごとの旬の食材や生産者の顔、多彩な食材を生かした料理などを組み合わせることにより、宮城の食の魅力を最大限印象づけられるよう工夫を凝らしてまいります。

 次に、大綱二点目、鳥獣被害防止対策についての御質問のうち、集落ぐるみ鳥獣被害対策モデル事業についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、イノシシ等による農作物被害を低減させるため、大和町と丸森町にモデル集落を設定し、地域の農業者等みずからが主体となって被害対策が行えるよう、技術の習得などを支援してまいりました。大和町では、集落の被害状況を把握した上で、被害を最小限に抑えるため、住民総出で全長四キロメートルに及ぶワイヤーメッシュさくを設置した結果、被害の発生がなく、自分たちで対策を講じることの重要性が住民に理解されました。また、丸森町では、専門家の指導を受け電気さくの再点検を実施し、更なる改善に努めたほか、電気さくや竹マルチによる実証を行ったところ、被害がなく、今後この技術を導入することになりました。県といたしましては、このモデル事業を継続して実施するとともに、専門的な知識と技術を有した人材の育成と確保に努め、被害防止対策の県内全体への普及を図ってまいります。

 次に、鳥獣被害防止対策の推進体制についての御質問にお答えいたします。

 県では、農作物等の鳥獣被害防止対策を円滑に推進するため、平成二十二年度に農作物等鳥獣被害対策会議を庁内に設置するとともに、地方振興事務所には、市町村や猟友会等で構成する地域連携会議をおいて、被害情報と防止対策の共有化を進めてまいりました。また、市町村等からの専門的な技術指導の要請に十分こたえられる人材を育成するため、国が実施する知識や技術習得研修に農業改良普及センター職員を派遣しているところであります。鳥獣被害対策支援センターの設置による一元的な指導についての御指摘がありましたが、県といたしましては、今後とも関係部局が一体となって国の交付金等を活用し、侵入防止さく等の整備や捕獲活動を強化するとともに、市町村や猟友会、農業共済組合等と連携しながら、農作物等の広域的な被害防止対策の効果を更に高めてまいります。

 次に、大綱四点目、仙台牛をめぐる課題についての御質問のうち、仙台牛を取り巻く現状及び仙台牛取扱店についてのお尋ねにお答えいたします。

 現在の子牛価格は、和牛繁殖農家と飼養頭数の減少により、全国的に高値で推移しており、肥育農家においては、飼料価格の高騰などもあり、生産コストが上昇し厳しい経営環境にあります。このことから、子牛価格高騰の原因である生産頭数の減少に歯どめをかけるため、繁殖雌牛の導入を進めるみやぎの子牛生産基盤復興支援事業を来年度から実施し、生産頭数の増加を図ってまいります。また、仙台牛取扱店及び提供店は、テレビCMなどによる広報宣伝に取り組んだ結果、現在、県内で二百十七店舗、首都圏二百三店舗を含め合計で五百二十七店舗となっており、震災前と比較して六%増加しております。県といたしましては、来年度から仙台牛のPRを目的としたみやぎの肉用牛イメージアップ事業により、県内観光地とタイアップしたキャンペーンを実施するとともに、首都圏への情報発信と認知拡大による新たな販路の開拓を図りながら、更なる取り扱い店、提供店の拡大に努めてまいります。

 次に、和牛繁殖法人の設立に向けた取り組みについての御質問にお答えいたします。

 和牛繁殖農家は、東日本大震災や高齢化などにより小規模経営を中心に廃業が続いており、子牛市場への出荷頭数は、平成二十二年度の一万九千九百四十四頭から、平成二十五年度は一万七千三十一頭と、約三千頭減少しております。繁殖和牛の飼養頭数の維持拡大を図っていくことは、我が県の肉用牛振興にとって極めて重要な課題と認識しており、労働負担の軽減や規模拡大を推進する必要があります。県内の先進的な取り組み事例として、栗原市の和牛繁殖農家七戸が法人を設立し子牛を共同飼育しているほか、加美町では、ことしの稼働に向けて畜産公共事業を活用し、町営牧場に畜舎などの整備を進めております。この牧場は、町、農協で構成されている加美町畜産公社が運営を行い、和牛繁殖農家が牧場に牛を年間を通じて預託することで労働負担が軽減され、管理頭数が減ることから増頭も可能となるものであります。県といたしましては、今後とも、これらの優良事例の普及や国の事業の活用などを通じて、和牛繁殖農家の共同作業の推進や法人化を進め、繁殖和牛の飼養頭数の増加に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、東日本大震災をめぐる課題についての御質問のうち、災害公営住宅整備の進捗の見通しと県外避難者への情報提供の仕組みについてのお尋ねにお答えいたします。

 災害公営住宅の整備につきましては、既に計画戸数一万五千四百八十四戸の約九割に相当する一万三千四百八十七戸の事業に着手しているところであり、引き続き、平成二十九年度までの確実な全戸完成に向け、市町とともに全力で取り組んでまいります。また、県外避難者に対する災害公営住宅の情報提供につきましては、各市町におきまして、広報誌やダイレクトメールなどにより継続して行っているところであり、県におきましても、災害公営住宅入居募集スケジュールなどを掲載したみやぎ復興定期便を毎月送付するほか、みやぎ被災者生活支援ガイドブックを発送し、災害公営住宅の整備状況など、情報の提供に努めているところでございます。

 次に、県外避難者の災害公営住宅への入居についての御質問にお答えいたします。

 各市町におきましては、県外避難者を対象として、被災者に対するアンケート調査や電話での聞き取りなどにより入居意向を確認するなど、県外避難者の円滑な入居にも十分配慮しながら、災害公営住宅の整備を進めているところであります。災害公営住宅への優先入居などを含む入居の仕組みにつきましては、各市町がそれぞれの地域の実情に応じて判断することになっておりますが、県といたしましては、今後とも復興住宅市町村連絡調整会議などを通じまして、災害公営住宅の募集情報などの共有を図りながら、適切な入居に努めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 四十六番小野寺初正君。



◆四十六番(小野寺初正君) いろいろ御答弁をいただきまして、大変ありがとうございました。

 特に、共生型施設の件で一、二点確認をさしていただきたいんですけども。まず一つは、順番逆になりますけれども、送迎加算の問題なんですけども、先ほどの部長の答弁で、柔軟な対応の方向があるというふうに私は受けとめさせていただいたんですけれども、そもそも送迎加算の仕組みは、車に全員乗ろうが、あるいは半分乗ろうが、そういうことではなくて、実際問題としては一人でも事業者としては車で送らなくちゃいけないという。人数が何人乗ったから走るとか走らないという問題じゃなくて、そうした現実の問題として、利用者が一人でもお届けしなくちゃいけないという現実から言えば、国の視点がよくわからないんですけれども。そういうことで人数が何人乗ったとか、あるいは何回行ったとかということではなくて、実際にそういう事業者の利用者が実際走らざるを得ないと、あるいは走って送っていくんだという実態を踏まえて、ぜひとも一人一人に焦点を当てたそうした考え方に立ってもらいたいと。そうしたところから判断を柔軟にしていくということになれば、可能性としてはいい方向に行くのかとは思うんですが、その点だけ現場の事業者のそういう実態を踏まえて検討をいただきたいということを重ねて国の方に申し入れをいただきたいとお願いしたいと思います。

 それから、共生型施設の利用定員の問題は、高齢者のいわゆる通所支援と障害者の生活介護支援と厳格な線が入ってまして、たまたま小規模の、先ほどお話しされました基準該当居宅介護サービスに限っては柔軟に対応するというふうになってまして、共生型と言うからには、居宅介護サービス支援の枠を更に発展させて、その考え方を二十人規模でもそのような視点で制度の運用を図らないと、施設の規模だけが大きくなる、また、そこで伴う人員も多くなるということで、行政コストとしてはむだな方向に行かざるを得ないんじゃないかと思いますので、基準該当介護居宅サービスの考え方を、規模が二十人になってもそこら辺まで発展させていただけるように、国の方に現場の考え方を届けていただければと思いますが、その点についてお伺いします。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 先ほど御答弁いたしましたが、介護保険の方の事業所として、基準該当で障害者のサービスを提供するというやり方もありまして、それだとある程度柔軟にできるということでございますが、確かに共生型福祉施設という中で、できるだけ地域のニーズに応じたサービスを提供するために、少し柔軟にいろいろと制度が変わっていけるようにということで、事業所、今県内には四つ整備されておりますけれども、そちらのお話も聞きながら、国への要望についても考えてまいりたいと思います。



○副議長(渥美巖君) 八番佐々木幸士君。

    〔八番 佐々木幸士君登壇〕



◆八番(佐々木幸士君) 戦後七十年となることし、夏には安倍首相による戦後七十年の首相談話、いわゆる安倍談話が発表されます。戦後五十年の村山談話、六十年の小泉談話とこれまで発表されてきた各談話は、我が国の外交、国際社会での位置づけに今日まで至るまで大きな影響力を持ち続けております。先の大戦に対する深い反省を示し、平和国家として自由と民主主義を守り、首相が掲げる積極的平和主義の理念に基づき、これまで以上に世界の平和と安定に貢献する強い決意を国民へ、そして世界へ新たに示されることを願っております。

 これからの日本が国際社会において果たすべき役割は、国内における内向きな議論だけでは済まされないほど、国際情勢は日々変化している現実も受けとめなければなりません。二人の日本人のとうとい命が失われたISILによる日本人殺害脅迫事件は決して許すことのできない暴挙でありますが、我が国が国際協調の中で果たすべき責任の表裏一体にある。これが国際社会の現実です。今回の事件は、今のままでは国民を守る責務を果たし国の平和を享受することができないという根源的問題を改めて私たちに突きつけた事件でもありました。国の外交、安全保障、経済のすべてが国際社会の枠組みにある中で、これからの日本がなすべきこと、これからの日本のあり方を、戦後七十年の節目に我が国の新たなる強い決意として示すことが、アジアを軸とし、世界を見据えた我が国のこれからの基軸となります。そして、長期政権も見据えられる現在の安倍政権において未来志向の談話が出されることは、国際社会における信用力を更に高めるものとなります。談話に示されるこれからの国家としての思いは、日本にある四十七都道府県の一つとしての宮城県、その県民である私たち一人一人が受けとめ、形にすべき思いとも言えるはずです。この思いへ重ね合うことを願いながら、今宮城がなすべきこと、これからの宮城のあり方を、戦後七十年、この節目に県議会においても大いに議論してまいりたいと考えます。

 知事が掲げる創造的復興は、これからの宮城県の未来につなげる種まきとしての思いがあります。県議会においても建設的な議論で、その種が未来に向かう成長をしっかりと支えなければなりません。そして、震災復興の道を歩む本県には、国内のみならず世界に向けて、その道のりを歩んでいる姿をこれからも発信していかなければならない責任があります。グローバルな視座を持ち、宮城県の今をとらえ、これから進むべき未来へ、みずからの言葉を形としてつなげる覚悟を旨とし、以降、大綱三点についてお伺いしてまいります。

 大綱一点目、震災復興の先を見据えた宮城のこれから。

 初めに、水素社会の実現について。

 二〇一一年三月十一日に発生した東日本大震災では、断絶されたライフラインであるエネルギーのあり方、特に東京電力福島第一原子力発電所事故が我が国のエネルギー事情を大きく変化させました。この変化を起因とする新たなるエネルギー基本計画第四次が二〇一四年四月に閣議決定されております。計画の中では、水素が将来の二次エネルギーの中核として位置づけられ、これまでの家庭用燃料電池、エネファーム、燃料電池自動車の普及や導入支援の取り組みが進められてきたことに加え、今回、水素の安定的な供給を目指し、製造・輸送と貯蔵・利用までを俯瞰し、水素社会の実現に向けた本格的な水素の利活用を目指すロードマップが示されました。二〇一三年六月には、アベノミクス三本目の矢として発表された日本再興戦略においても、家庭用燃料電池、エネファームを二〇三〇年に五百三十万台にまで普及、そして、二〇一五年からの燃料電池自動車導入を世界最速での普及も明確に示され、二〇一五年は、日本における水素元年と呼ばれる年となっております。このような国の動きの中で、知事は、環境に配慮する創造的復興を新たな重点施策に位置づけ、宮城県を東北における水素社会先駆けの地とすることを表明なされたことは高く評価するところであります。知事が思い描く復興の先を見据えた水素社会のビジョンをお聞かせください。

 本県にはトヨタ自動車東日本が立地しております。そのトヨタ自動車が二〇一四年十二月に水素をエネルギー原料として走る世界初となる量産の燃料電池自動車、ミライを販売しました。十年ほど前なら億単位、安くなってもうん千万円とささやかれてきた値段を、ミライは販売価格を七百万円台までにコストダウンし、国の補助金を差し引くと約五百万円で購入できるまでになってきております。また、ホンダや日産自動車も燃料電池車を販売する予定であり、今後の市場拡大が見込まれます。この燃料電池自動車普及に当たっては、燃料である水素の供給場所、つまりは水素ステーションが不可欠であります。しかし、宮城県、更には東北には、まだ一つの計画もないのが現状です。この背景として、水素ステーションの整備費は約五億円程度であり、一億円以下で整備できる一般的なガソリンスタンドと比べると非常に高額になっていますのと、国は水素ステーションの整備費用を最大二分の一まで補助していますが、その対象が東京、名古屋、大阪、福岡の四大都市に限定され、東北、宮城が対象外になっていることが挙げられます。

 本県の一五年度一般会計当初予算の中でも、燃料電池車の普及に向けた官民協働による協議会がことしの四月に設立する予定でありますが、具体的な国への要望等、水素ステーション導入に向けたスケジュールをお聞かせください。

 日本は、水素社会に適した国であるのは言うまでもありません。地熱や水力といった再生可能エネルギーが豊富であり、水資源も豊富な国です。また、これまでは、太陽光発電や風力といった自然環境に左右される再生可能エネルギーは、電気に変換しても電気をためておくことができないという理由から、うまく活用できてない部分がありました。しかし、余った電気で水を電気分解することで水素をつくり、それを貯蔵していくことで、それらをいつでも利活用することが可能になります。

 本県においても、震災復興の歩みの中で、東北大学を中心とした産学官が一体となった先進的なエネルギー技術の研究開発プロジェクトを進めてきているところでありますが、水素をつくる、水素を運ぶ、水素を電気に変えるこの分野は、将来のビジネスチャンスでもあり、研究開発や実証実験プロジェクトをより強化していくべきであると考えますが、御所見をお聞かせください。

 また、これまでの研究開発プロジェクトにおける環境関連新技術開発支援事業で進めてきた燃料電池関連におけるこれまでの取り組みと成果をお伺いします。

 次に、クールジャパン戦略について。

 クールジャパン戦略は、日本の魅力を海外に広めることで経済成長につなげるアベノミクス三本目の矢、成長戦略のこれも重要政策の一つであります。海外において日本ブームを創出し、海外で稼ぎ、獲得したファンを日本に呼び込み、国内消費の促進を図る、三つのステップによる総合戦略です。この分野はサブカルチャーから、地域における伝統文化や食文化、そして観光までと多岐にわたります。外国人観光客を日本に呼び込むことにおいては、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催という追い風もあります。また、二〇一六年に開催するサミットに仙台市が誘致へ名乗りを上げ、県としても仙台市と連携しながら実現に向けて取り組んでいるところです。これが実現すれば、本県への更なる追い風となります。仙台市と同じく誘致に名乗りを上げている新潟市では、県との連携で和食文化をアピールポイントとしております。和食はユネスコの世界遺産にも指定され、世界から見た和食の価値が今改めて見直されているところです。もちろん、和食文化においては、宮城県も他県に負けず誇れるものがあります。また、現在、海外からの観光客の間では、私たちもふだんから食するような地元食材を、より安くよりおいしいものとして、人気のブログやフェースブックなどを通じ、みずから調べ求める傾向にシフトするようです。宮城の旬の季節に食材がとれる喜びは復興のあかしであり、外国人観光客にその食材を食していただくことは、海外への復興のメッセージの発信そのものであります。

 現在、本県では、全国に向けて、食といえば宮城というイメージの確立を目指す食材王国みやぎの取り組みを行っていますが、宮城県版クールジャパン戦略として、食といえば宮城というイメージを世界に向けて発信する食材王国みやぎへ進化させていくべきです。宮城県産食材の海外へのブランド戦略はこれまでも取り組まれておりましたが、購買意欲旺盛な新興国を中心に、海外で稼ぐことを大命題とした戦略へ、より強化すべきであると考えますが、現在の宮城県産食材の販路開拓のサポート等も含め、これまでの海外戦略における具体的な取り組みと今後の考え方についてお伺いします。

 また、日本国内や宮城県においてさまざまな国際イベントが行われる追い風も見据えながら、外国人観光客を呼び込み、受け入れ環境の整備につなげることも重要になります。外国人観光客にとって宮城県の玄関ともなる今後の仙台空港の民営化と周辺開発、そして各地域と連動させた県主導による観光戦略に宮城の食の消費促進を図ることを大きな柱として位置づけしていただきたいと考えますが、今後の考え方もお伺いします。

 クールジャパン戦略の効果も含め、日本への外国人観光客は、昨年、一千三百四十一万人を突破し、年々増加しております。特に東アジア地域からの観光客の増加は顕著な傾向にあります。日本に来る目的としての大きな魅力は、最近では、春節に中華圏観光客が爆買いと称してやっていくことにも象徴される買い物であります。買い物をする環境を整えることは、今後、外国人観光客の呼び込むことの必須要件とも言えます。

 このような中、国では、二〇一五年の税制改正の中に消費税免税店を地方へ拡大させることを方針とし、店舗での免税手続の負担を解消する施策が盛り込まれました。免税品は、これまでの家電や医療品から食料品や飲料にも拡大し、地方の観光地における特産品販売への波及も見込まれることから、国が強化したものです。国の税制改正案には、商店街や物産センターなどの各店舗が入居先に設置された一括カウンターに免税手続を販売委託できる改正案も盛り込まれました。これにより、中小企業や個人事業主などにとっては、免税となることのハードルが下がり、地域ぐるみで商店街などと連動させた観光戦略の支えにもなっていくものと考えます。京都府ではこれを見越し、一五年度当初予算に整備補助費を計上するなど、国の動きをとらえ、いち早くサービス導入に取り組んでおります。官公庁が示す二〇一四年十月時点での宮城県の消費税免税店の店舗数は九十四店となっております。これはその半年前の四月の五十八店であった状態から倍近い店舗数にふえたことも注目はできますが、全国の有名観光地や政令指定都市を抱えるほかの都道府県が軒並み三けた以上の店舗数であることと比較すれば、まだまだ少ない数字であります。宮城県内の免税店の店舗数の現況に対する率直な認識と、目標数値などの設定があれば、お聞かせください。

 また、今後、免税店舗数の拡大を図るためには、京都府の先進事例のような免税手続を委託できる一括カウンター整備補助の施策検討が必要であると考えますが、御所見をお聞かせください。

 大綱二点目、特別支援学校の狭隘化対策とスポーツ環境整備について。

 宮城県教育委員会において、今後十年間の特別支援教育の将来構想が示されました。その中で、知的障害者特別支援学校に在籍する児童生徒数の増加や、通常の学校における発達障害のある児童生徒数の増加により、柔軟で連続性のある多様な学びの場の教育環境整備が求められております。特に、現在、仙台圏域の県立知的障害者特別支援学校である光明、名取、利府の三校の在籍者数は、それぞれ二百人を超える状態が続いているため、高等部校舎やプレハブ校舎の増築等で対応しており、特別支援学校の狭隘化の解消が喫緊の課題であります。障害の有無を超えて児童生徒が交流し、お互いに理解し合い思いやりの心を育てる観点からも、仙台圏域の市町の協力を得ながら、小学校や中学校、高校の余裕教室を活用し、特別支援学校の分校や分教室など、早急に整備すべきであると考えますが、現在の取り組み状況とそのスケジュールをお聞かせください。

 また、特別支援教育の将来構想の中では、狭隘化への対応を図るため、仙台圏域における特別支援学校の新設が挙げられております。特に、仙台市内においては、今後も知的障害の児童生徒数の増加が見込まれる一方、宅地を造成して人口が急増した地域などでは、現在、児童生徒数の減少に伴い、小中学校の統廃合が検討されております。愛知県瀬戸市や長野県須坂市、新潟県十日町市などでは、県立特別支援学校の分教室を市立の小中学校に置いた後、市立の特別支援学校に移行したケースがあります。このような形の特別支援学校の新設のあり方を取り入れ、本県仙台市においても将来的には仙台市立特別支援学校の設置を検討すべきであると考えますが、仙台市との協議や調整を含め、お伺いします。

 次に、知的障害者以外の特別支援学校は、今後、児童生徒数は横ばいか、やや減少することが推測されますことから、一定規模の学習集団の確保を図るため、学科の再編や知的障害をあわせ有する児童生徒のための複数障害部門の併置・併設が示されております。昭和四十年代に建設され、県内の特別支援学校の中では最も古い建物となっております仙台市内の視覚支援学校と聴覚支援学校の建てかえを含めた本県の特別支援学校教育環境整備の進め方と現段階での検討状況もお聞かせください。

 本県では、来年度は北海道・東北ブロックで全国中学校体育大会、平成二十九年度には南東北三県で高校生最大のスポーツの祭典であるインターハイ夏季大会が開催され、本県でもバレーボール女子、サッカー、水泳、相撲、ボート、剣道、弓道、フェンシング、アーチェリー、なぎなた、少林寺拳法の十一競技が行われます。更には、平成三十二年度には東京オリンピック・パラリンピックのサッカー競技が開催予定であります。知事説明要旨の中でも、これまでの復興支援への感謝を示し、復興の姿をアピールする絶好の機会とするためにも、大会会場となるスポーツ施設等の改修や整備を計画的に速やかに進めていく必要があります。このたびの二月補正においても、スポーツ振興基金に総額約三十億円の予算措置はされているところでありますが、具体的な整備計画とその総額見込みをお伺いいたします。

 全中大会やインターハイ、東京オリンピックの宮城県開催の成功に向け、開催の準備はもちろんのことでありますが、選手や指導者の強化も重要なことであります。一五年度当初予算の中でも、スポーツ選手強化対策費やインターハイ選手強化費、そして、宮城夢・復興ジュニアスポーツパワーアップ事業が平成三十年度までの継続事業として、将来、オリンピックや国際大会、国内トップレベル大会での活躍をするための資質を九歳から十二歳のゴールデンエイジの時期に身につけるためのプログラムとするみやぎジュニアトップアスリートアカデミーが行われ、来月三月二十一日にみやぎゴールドジュニアアスリートの認定式が開催されるようであります。本県の競技団体と連携してジュニア層の強化を進められるこれらの事業は大変評価するところであります。まずは国体やインターハイにおいて本県選手が活躍できるように、能力のある選手の発掘と育成、高い指導力を持つ指導者の養成など、しっかりと強化を図っていくことが重要であります。具体的にどのような目標を掲げ、アスリートを育成していくのか、お伺いします。

 また、障害者スポーツのアスリート育成についても御所見をお聞かせください。

 大綱三点目、領土教育の充実と正しい日本地図の活用について。

 折しも一月から二月にかけては、我が国の領土・領海問題に関して地元の意向を反映する行事が続きました。一月十四日には石垣市が定めた尖閣諸島開拓の日、二月七日は政府が定めた北方領土の日であり、本県においても、安藤大会会長のもと、村井知事が出席し、宮城県大河原集会が開催されました。そして、二月二十二日は島根県が条例で定めた竹島の日でもあります。このような式典や集会を通じ国民の理解を促すとともに、学校教育において、領土・領海に関する教育の充実を図ることは大変重要なことであります。

 国は、昨年一月に、教師が学習指導要領の内容を的確に教えるための手引書としての学習指導要領解説書の一部改訂を行いました。改訂された内容の特徴的なところは、領土に関する教育の充実を改めて強調した点にあります。具体的には、中学校社会の地理的分野、歴史的分野、公民的分野において、また、高校の地理歴史編についても、改訂前にはなかった内容として、尖閣諸島は我が国の領土であり、解決すべき領土問題は存在しないこと、そして、北方領土や竹島がロシア連邦と韓国それぞれによって不当に占拠されている現状に触れ、我が国の固有の領土として、ロシア連邦には北方領土の返還を求め、韓国には竹島への不法な占拠に対し累次にわたる抗議をしていることが記述されております。日本の学校教育において、領土・領海の範囲を教えるのは当たり前のことであり、国や郷土を守ってきた先人の努力を通し、自国について深く学ぶ教育を充実させ、正しい知識を学ぶ環境をつくっていくことは大変重要であると考えます。

 これらの改訂を受け、本県においても、これまで述べてきた領土に関する教育の充実の改訂趣旨を各学校教育現場に通知を行い、学習内容の見直しをこれまで行ってきているとは思いますが、領土に関する教育はどのように改訂されたのか、小学校、中学校、高校それぞれ発達段階に応じた学習内容と、その指導方法について具体的にお聞かせください。

 教育現場では、地図全体の縮尺を大きくするために、沖縄や小笠原諸島などの離島が切り張りされた分割地図が使われているケースが多く、我が国の正しい形が非常にわかりづらくなっております。天気予報などで使われている地図も同様です。正しい位置関係がわかる正しい日本地図の配布で、我が国の領土を子供たちに教えていくことは重要なことであります。とりわけ、子供たちは物事を認識するのに頭で理解するよりもイメージで、地図のようなビジュアルで画像として認識する力が高いので、早くから我が国の正しい形を理解してもらうためには非常に有効な手段であります。現在、全国自民党青年局の地方議員が各地方議会で首長や教育委員会に対して、全国の小中高に、日本周辺がすべて正しい位置関係で書き込まれた正しい日本地図を教育教材で普及させる運動を議会で質問するなど働きかけを行っております。本県においても、私たち自民党宮城県連青年部、きょうは傍聴にも来ていただいております白石市、多賀城市、川崎町、大河原町でも取り上げているところであります。これまでの正しい日本地図の全国的な普及は、熊本県を皮切りに東京都、茨城県、岐阜県、島根県などの県立学校全教室に配布、掲示され、本県を含む市町村立学校にも拡大しているところであり、全国的に広がりを見せております。近隣国との関係も把握でき、あるようでない日本全図が示されております正しい日本地図の取り組みを、宮城県としても県立学校全教室や教育施設に配布、掲示し、領土教育の充実を図っていくべきであると提案いたしますが、御所見をお伺いします。

 また、県内の市町村教育委員会に働きかけ、県内の小中学校の全教室にも配布、掲示すべきであると考えますが、教育長の御所見をお伺いします。

 以上で、壇上での質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 佐々木幸士議員の一般質問にお答えいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、復興の先を見据えた宮城のこれからについての御質問にお答えいたします。

 初めに、水素社会のビジョンについてのお尋ねにお答えをいたします。

 水素は、利用段階で二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーであり、エネルギー効率が高く、非常時対応にも効果を発揮できるほか、その利活用に際しては、産業振興の面でも効果が期待されております。我が県としても、積極的に水素エネルギーの利活用に取り組むこととし、平成二十七年度のできるだけ早い時期に、水素エネルギー利活用推進のためのビジョンを策定したいと考えております。具体的な検討は今後進めてまいりますが、現時点では、燃料電池自動車、いわゆるFCVや家庭用燃料電池であるエネファームの普及などにより、環境負荷の少ない地域社会の実現や災害に強いまちづくりなどを目指したいと思っております。

 次に、水素ステーション導入に向けたスケジュールについての御質問にお答えいたします。

 FCVの普及のために必要な水素ステーションの整備には多額の費用を要し、国の補助が必要不可欠となっておりますが、国では、平成二十七年度までに首都圏、中京圏など四大都市圏を中心に百カ所程度の整備を行うとしており、その後の整備方針は明確となっておりません。このため、平成二十八年度以降の対象地域が我が県を含めた東北地方まで拡大されるよう、国に要望してまいります。また、我が県でのFCVの普及や水素ステーションの導入を促進するため、ことし四月にFCV製造事業者、水素供給事業者、行政機関などの関係団体で構成する協議会を設立し、水素ステーション整備時期などについても検討してまいります。

 次に、水産に関する研究開発や実証実験プロジェクトをより強化すべきとの御質問にお答えいたします。

 東日本大震災後、再生可能エネルギーを活用した地域の復興を目指し、東北大学を中心として、東北復興次世代エネルギー研究開発プロジェクトが立ち上がりました。これにより、微細藻類の利活用や温泉熱によるバイナリー発電の実証実験などが行われ、一定の成果が見られているところであります。御指摘のありました水素の活用については、残念ながらこのプロジェクトには入っておりませんが、水素エネルギーの利活用を推進するためには、水素の製造、運搬等の技術開発が不可欠でありますことから、東北大学や研究機関などに水素に関する研究開発が更に進められるよう働きかけてまいります。

 次に、食材王国みやぎの海外戦略についての御質問にお答えいたします。

 県産食材の海外戦略については、御指摘のとおり、食材王国みやぎの地域イメージを前面に出して展開していく必要があると考えております。このため、宮城県食品輸出促進協議会等と連携をいたしまして、海外食品見本市への宮城県ブースの出展や海外スーパーでのフェアを開催し、食材王国みやぎの普及浸透を図るとともに、海外での商談会参加に対する助成や海外バイヤーとの商談会開催などの販路開拓支援を行ってきたところであります。これまでの取り組みによりまして、海外バイヤーとのネットワークが構築され、新たな販路開拓につながるなどの成果があらわれている一方、食材王国みやぎの認知度はまだ不十分であると認識をしております。このことから、これまでの取り組みに加え、購買意欲が旺盛な新興国も視野に入れ、国の輸出拡大戦略に呼応しながら、輸出品目や輸出量の拡大を目指すとともに、県産食材のイメージを強化するため、基幹となる品目を定め、重点的にプロモーションを行うなど、食材王国みやぎの魅力を海外に向けて強力に発信したいと考えております。

 次に、県内の免税店舗数の現況に対する認識と目標数値についての御質問にお答えいたします。

 昨年十月に免税制度が拡充され、すべての品目が免税の対象となり、県内の免税店舗数は、平成二十七年二月二十四日現在、百三十二店舗と、この一年間で二倍以上となりましたが、今後、全国的にも増加していくことが考えられます。こうしたことから、我が県においても、外国人観光客の利便性を向上させるとともに、地方の名産品の消費拡大が図られるよう、免税店舗を更に拡大させる必要があると認識をしております。このため、県といたしましては、免税店の普及拡大に積極的に取り組んでいる民間企業と連携し、まずは来年度中に免税店舗を現在の約二倍となる二百五十店舗とすることを目指し取り組んでまいります。

 次に、大綱二点目、特別支援学校の狭隘化対策とスポーツ環境整備についての御質問のうち、アスリートの育成に向けた具体的な目標及び障害者スポーツのアスリートの育成についてのお尋ねにお答えいたします。

 平成三十四年度までを計画期間とした宮城県スポーツ推進計画では、国体の男女総合十位台の維持や、オリンピック・パラリンピックにおける我が県出身のメダリストの輩出などを目標として掲げております。県教育委員会では、これらの目標達成に向けて、ジュニア期からトップアスリートまでの一貫した強化システムの構築が必要であると考え、みやぎジュニアトップアスリートアカデミーの設置や県体育協会を通じた競技団体などへの強化費の助成、関係団体と連携した指導者研修会を行うなど、オール宮城の力を結集してスポーツ環境の充実に努めております。更に、来年度からは、平成二十九年度のインターハイで一人でも多くの入賞者が出ることを目指し、選手強化に重点を置いた取り組みを進めてまいります。

 また、障害者スポーツのアスリート育成については、我が県では佐藤真海さんというすばらしいお手本があり、それに続く選手の育成が重要であると考えております。この点では、今年度からパラリンピックなどの世界大会を目指す県内選手やチームを対象として奨励金を支給するなどの支援が民間企業より実施されており、今後もアスリート育成を初めとし障害者スポーツの更なる振興に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱一点目、復興の先を見据えた宮城のこれからについての御質問のうち、燃料電池関連の取り組みと成果についてのお尋ねにお答えいたします。

 水素社会の実現に向け、燃料電池など関連技術の研究開発を進めることは重要であると認識しております。県では、環境関連新技術開発支援事業として、産学連携による研究開発を支援してまいりましたが、このうち、燃料電池の技術開発については、平成十八年度に一件の助成を行ったところです。その成果としては、助成対象企業において、ノートパソコンなど小型機器向けの燃料電池用に、水素を吸収し保存する材料の研究を行い、そのすぐれた特性を解明することはできましたが、量産化技術に課題があることから、事業化までには至っておりません。県といたしましては、今後とも燃料電池関連の研究開発について、県内企業のニーズに対応しながらクリーンエネルギー関連の補助事業などを活用し、支援してまいります。

 次に、外国人観光客を呼び込むための受け入れ環境整備と宮城の食の観光戦略での位置づけについての御質問にお答えいたします。

 外国人観光客の受け入れを拡大していくことは、宮城の食を世界に発信し、消費促進を図る観点からも重要と考えております。観光客受け入れの玄関口である仙台空港につきましては、今後決定する空港運営権者と連携して、空港内の物販・飲食機能の充実や、県産食材を活用したメニューの提供などを目指すとともに、観光客にも魅力のある周辺開発を関係自治体と協力しながら、民間事業者等に働きかけてまいります。また、県の観光戦略プランにおいては、食を我が県が誇る重要な観光資源の一つと位置づけ、その魅力の発信に取り組んでいくこととしております。県といたしましては、本プランを踏まえ、宮城の食について、ホームページや観光PR映像での紹介、観光物産展での展示販売などに取り組んできているところですが、今後は、国連防災世界会議など、さまざまな国際イベントの機会も活用しながら、国内外の観光客に対して、宮城の食をより積極的に発信してまいります。

 次に、免税手続販売を委託できる一括カウンターの整備に対する御質問にお答えいたします。

 現在の免税手続は購入した店舗ごとに行う必要がありますが、ことし四月からは、外国人観光客による地域経済の活性化を目的とした税制改正が行われ、一括カウンター方式により免税手続を行うことが可能となります。この制度改正により、店舗を超えて購入金額の合算が可能となり、免税手続もまとめてできるため、利便性が向上し、外国人観光客の拡大と消費額の増加につながることが期待されているところです。このため、県では、一括カウンター方式の整備について、京都府での事例を参考としながら、商工団体等の要望も伺い、補助制度の導入に向けた検討を進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱二点目、特別支援学校の狭隘化対策とスポーツ環境整備についての御質問のうち、特別支援学校の分校等の整備に向けた取り組み等についてのお尋ねにお答えいたします。

 仙台圏域の県立知的障害特別支援学校の狭隘化については、その解消が喫緊の課題であると認識しており、今回策定した宮城県特別支援教育将来構想においても、地域の小中学校、高校等の校舎や余裕教室を活用した分校等の設置について示しております。現在、県立高校の施設活用の可能性について検討を進めるとともに、小中学校の設置者である市町とも調整を行っているところであります。具体の取り組み状況でありますが、高校については、柴田農林高等学校川崎校の施設の一部を活用した岩沼高等学園の分校設置に向けて調整を進めているところであります。また、分教室の設置については、仙台市及び塩竈市から協力の意向が示されたところであります。今後、できるだけ早期の実現に向けて更に関係機関との協議を鋭意進めてまいります。

 次に、特別支援学校の設置について、仙台市との協議や調整を含めてどうかとの御質問にお答えいたします。

 今般策定した将来構想においては、狭隘化への対応として、仙台圏域における特別支援学校の新設について検討する必要があるとしております。現在、地域の小中学校、高校等の施設を活用した分校等の設置について調整を進めているところでありますが、これとあわせて、平成二十八年度の女川高等学園の開設等に伴う児童生徒の動向も見きわめながら、今後、具体的な検討を進めていくこととしております。特別支援学校の狭隘化の問題については、仙台市教育委員会とも協議を続けてきております。これまで、仙台市の御協力により、長命ヶ丘小学校の余裕教室を活用し、光明支援学校の分教室を設置した実績もあり、現在も市立の小中学校の余裕教室の活用について情報提供を受けているところであります。仙台市立の特別支援学校の設置については、仙台市において判断されることと認識しておりますが、県教育委員会としては、まず、県立特別支援学校の分教室の仙台市内への設置についてできるだけ早期に実現できるよう、仙台市教育委員会との協議を加速してまいります。

 次に、視覚支援学校と聴覚支援学校の建てかえを含む特別支援学校の教育環境整備についての御質問にお答えいたします。

 視覚支援学校と聴覚支援学校は、いずれも昭和四十年代に建設され、県内の特別支援学校の中では最も古い建物であり、その建てかえは重要な課題であると認識しております。東日本大震災以降、資材や人件費が高騰しており、学校施設の工事にもさまざまな影響が出ている中ではありますが、児童生徒の教育環境の向上に向け、校舎の改築等について、仙台圏域の県立特別支援学校の狭隘化の現状も考慮しながら検討してまいります。

 次に、スポーツ環境整備に向けた県有体育施設の具体的な整備計画と経費の総額見込みについての御質問にお答えいたします。

 今回のスポーツ施設の改修・整備の予算については、平成二十九年度の南東北インターハイや平成三十二年度の東京オリンピック・パラリンピックの開催も見据えて、県有体育施設の老朽化と長寿命化対策のために、基金に積み増しするものであります。改修等の主なものとして、まず、平成二十九年度のインターハイ開催までに、宮城県総合運動公園の電気、空調の制御装置や監視カメラの更新、ヒルズ県南総合プールの可動床の改修整備などを実施し、平成三十二年度のオリンピックに向けては、ひとめぼれスタジアム宮城の液晶ビジョンや天然芝の更新などを行うこととしております。更に、今後十年間ではセントラルスポーツグランディ21総合プールの設備更新やテニスコートの改修などを順次進めることとしており、県有体育施設の改修・整備に要する費用の総額は、あくまで現時点における概算でありますが、おおよそ六十億円と見込んでおります。我が県の更なるスポーツ振興に向けて、今後、計画的に施設の改修・整備に取り組んでまいります。

 次に、大綱三点目、領土教育の充実と正しい日本地図の活用についての御質問のうち、領土教育について、発達段階に応じた指導方法等についてのお尋ねにお答えいたします。

 日本人としての自覚と誇りを持ち、グローバルに活躍できる人材を育成していくことが求められる中、我が国の領土について正しく理解させることは大変重要であり、学習指導要領解説の一部改訂を受け、各学校では、文部科学省から示された領土問題に関する資料や地図の補助教材を活用するなど、領土に関する授業の一層の充実が図られているものと認識しております。小学校では、高学年の社会科において地図帳や白地図等を活用して我が国の位置と領土を調べさせるなど、具体的に領土をとらえさせる授業を行っております。中学校では、領土だけでなく領海、領空などを一体的に扱うことで、国境が持つ重要性について理解を深めさせるとともに、北方領土と竹島に加え尖閣諸島を取り上げ、地理的な見方や歴史的経緯などのさまざまな視点から指導をしております。高校では、中学校社会科の学習を踏まえ、習得した知識や技能を活用し、その内容を考察したり自分の考えを論述したりすることを通して、領土についての見方や考え方を深めさせるとともに、国際社会に主体的に生きる資質を培う教育を行っているところであります。

 次に、日本周辺の正しい位置関係がわかる正しい日本地図を県立学校や小中学校に配布、掲示し、領土教育の充実を図るべき、また、県内の市町村教育委員会にも働きかけるべきとの御質問にお答えいたします。

 自国の領土を正しく理解する上で地図を効果的に活用することは重要であり、各学校においては、社会科や地理歴史科などの学習の際に、地図を活用しながら理解を深めるよう指導しているところであります。具体的には、教育課程研究集会などの機会をとらえて、領土に関する適切な学習について指導するとともに、日本の国土全域及びその周辺が正しい位置関係であらわされている地図の利活用についての通知を発出し、県立学校及び市町村教育委員会に周知したところであり、引き続き領土教育の充実に努めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 八番佐々木幸士君。



◆八番(佐々木幸士君) 御答弁ありがとうございます。

 まずは、傍聴の同志の方々もおりますんで、領土教育と正しい日本地図の活用について、再質問さしていただきます。

 まず、答弁が通知を出すという話に受け取ったんですけれども、なぜこういう質問をしているかというと、改訂内容が教科書に反映されて領土に関する学習がより明確になるまでは時間が少しかかると思うんです。そこにおける教科書改訂になるまでの期間を改めて確認したいんですけれども。教科書の内容変更はいつごろになるのか、お聞かせください。小学校、中学校、高校に分けてお聞かせ願えればと思います。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 中学校の改訂時期は平成二十八年度というふうに承知をしております。小学校、高校については、小学校は既に改訂をされているところだというふうに理解をしておりますが、今、教科書が新しくなるまでの間ということでの御質問だったというふうに理解をしておりますが、小学校、中学校で使われている地図帳については、既に正しい位置関係が示されたものを利用しているところでございます。



○副議長(渥美巖君) 八番佐々木幸士君。



◆八番(佐々木幸士君) まさに今お話があったとおり、正しい位置関係、資料提供いただいておるんですけれども、確かに小学校の分はしっかりと入った部分が、私、見さしていただきました。中学、高校を含めて、先ほどの答弁、通知を出すと現場のある意味で教師任せになってしまうという現況があるんで、今回、正しい日本地図を活用して、それを教育教材として、ひいては学校の目に入るようなところに掲示をしていただきたいという趣旨で質問をさしていただいているわけで、つまり二十八年度までは、通知を行っても、各教育現場、学校の中では、それぞれ温度差が出てくるのかなと思いますんで、そういった趣旨で私は質問しておりますんで、具体的に配布、掲示がどのようになっていくのか、明確にお答えいただければなと思います。



○副議長(渥美巖君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 県立学校に関して申し上げますと、来年度、各学校に正確な位置が示された地図を配布するということで準備を進めているところでございます。なお、国土地理院の資料ということで、これは無料で実はダウンロードできる形になっておりまして、そういったことで、各学校でもダウンロードして使うことができるということもあわせてお知らせをしているところでございます。市町村教育委員会に対しては、今のような形で通知をこれまでしているところでありまして、まずは、県立学校について来年度、そういったことを取り組みながら、市町村教育委員会に対しても、そういった情報提供、改めてしていきたいと考えております。



○副議長(渥美巖君) 八番佐々木幸士君。



◆八番(佐々木幸士君) 教科書改訂の前までには非常に有効な手段であると思いますんで、県立学校などでは、これから配布、掲示を促して配っていくような部分があると、小中学校はこれからというところもあるんでしょうけども、特に県南地域では特に進んできておる現況も踏まえて全県的に取り組んでいってほしいなと思います。要望にかえさせていただきます。

 次に、大綱一点目の震災復興の先を見据えた水素社会とクールジャパンについて再質問をさしていただければと思っているところでございます。

 水素社会の実現については、知事が肝いりなんで、答弁も全部、知事がしていただきました。水素社会の実現は、この国のみならず、世界の未来の試金石なのかなと思っているところでございます。まだまだ多くの課題があるのは当然でありますし、水素をつくる、ためる、運ぶ、この分野は間違いなくビジネスチャンスになっていくと思いますんで、そこは、東北の水素社会の先駆けの地とする知事としての、ビジョンをお伺いしましたけれども、そこにプラス自動車産業の集積も恐らく知事は淡々と考えておるのかなと思いますけれども、その辺を含めて、もう少し踏み込んだ、もっと将来的な部分も含めて、もう一度お聞かせ願えればなと思います。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今のところ、具体的にこういうタイムスケジュールでこういうことをやるというところまでは至っておりません。まず、いろんな方に集まっていただきまして、お知恵をかりながら、水素社会を実現するためにどうすればいいんだろうかということを協議をしていただきたいというふうに思ってます。そのためにも、実際、車の場合はトヨタさんとホンダさんということで、その会社に行って直接お願いをいたしましたし、水素ステーションをつくるということになれば、JX日鉱日石さんやあるいは岩谷産業さんというところも必要だろうということで、そこも直接会社の方に行きまして、お願いをして入っていただくことにいたしました。その他バス事業者やタクシー事業者等にも入っていただいておりますし、東北電力さんにもお声がけをしております。今、いろんなところにお声がけをして、まずは知恵をかりながら、どうすればいいのかということを組み立てていこうというふうに思っております。いずれにしても、東北だけがおくれるというわけにはいきませんので、東北も四大都市圏に負けないように発展していくためにも、何としてもこの宮城の役割というものをしっかり果たしていきたいというふうに思っているということであります。



○副議長(渥美巖君) 八番佐々木幸士君。



◆八番(佐々木幸士君) 水素社会実現に向けて、これから先が長い話なので、今後また改めて、いろいろ時々で質問してまいりたいと思います。

 喫緊の部分では、私はクールジャパン戦略の方なんですけれども、クールジャパン戦略は、いろんな意味において、その前のビジットジャパンも含めて、日本の経済政策、地域振興政策の中では政府として最大に成功した政策の一つであるものかなと思っております。そこにおいて、海外で稼ぐ、外国人観光客を呼び込んで消費促進を促す、この二つの分野の強化が、私は、これからの地方創生であったり地方経済の再生であったりというときには、このクールジャパン戦略との緊密な連携がかぎになるのかなと思っております。この二つの分野における部分において、いろんな答弁もらったんですけども、県民にはわかりやすくしていくものをつくっていかなきゃない。そのためには、成功事例を海外で稼ぐ部分も一つ二つと堂々と言えるようなものをつくっていただくことと、あとは呼び込む方の部分もなんですけども、恐らく今回の予算で松島の部分調べていくような予算、いろいろ出ておりますけど、そういった成功事例を一つわかりやすいものつくっていくことがまず大事だと思うんで、そこを含めて、いま一度お聞かせ願えればなと思います。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先行事例をつくるということは非常に重要だというふうに思っております。海外で稼ぐ、また海外からどうやって呼び込んでいくんだというようなことを一つ一つつくっていかなきゃいけないと思ってます。ばっと網をかけてやるというよりも、県単位の力ではこうやればこういうふうな成功事例があるんだということをお示しをしたいというふうに思いまして、二十七年度、来年度はそういった個別具体的なものを一つ一つ積み上げていきたいというようなことも配慮しながら予算編成をしたということでございます。



○副議長(渥美巖君) 八番佐々木幸士君。



◆八番(佐々木幸士君) 戦略性を持って地方版クールジャパンと申し上げましたけど、そういった部分で体系的に丁寧に進めていってほしいなという思いがございます。そこにおける今度は外国人観光客を呼び込む方なんですけれども、そこにおいて二〇〇三年、小泉内閣は観光立国を宣言したころは、いわゆるインバウンド、訪れる外国人客は年間五百万です。出ていくアウトバウンドの数は一千六百万。いわゆる大幅な赤字だったんですけれども、昨年の数字を見ると、先ほど申し上げたように一千三百四十一万人で、単月の実績ではあるんですけれども、インバウンドの人数がアウトバウンドの人数を超えたと。四十四年ぶりだそうです。そしてまた、私は、免税店を含めた買い物かという部分で取り上げた数字を調べてみたら、二千五百億円増の爆買いと称する中華圏の皆さん方が来ておるんで、免税店の整備も含めて、東北という観光のパッケージを改めて知事が推進していっていただきたいという思いを最後に申し上げさしていただいて、私の一般質問を終わらさしていただきます。

 ありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 残余の質疑、質問は、三月二日に継続することにいたします。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△散会



○副議長(渥美巖君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 三月二日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時散会