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平成27年  2月 定例会(第351回) 02月26日−04号




平成27年  2月 定例会(第351回) − 02月26日−04号













平成27年  2月 定例会(第351回)



       第三百五十一回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第四号)

平成二十七年二月二十六日(木曜日)

  午前十時開議

  午後三時六分散会

      議長                     安藤俊威君

      副議長                    渥美 巖君

出席議員(五十九名)

        第一番                  太田稔郎君

        第二番                  天下みゆき君

        第三番                  三浦一敏君

        第四番                  境 恒春君

        第五番                  堀内周光君

        第六番                  石川利一君

        第七番                  長谷川 敦君

        第八番                  佐々木幸士君

        第九番                  村上智行君

        第十番                  すどう 哲君

       第十一番                  遠藤いく子君

       第十二番                  吉川寛康君

       第十三番                  伊藤和博君

       第十四番                  渡辺忠悦君

       第十五番                  細川雄一君

       第十六番                  高橋伸二君

       第十七番                  菊地恵一君

       第十八番                  寺澤正志君

       第十九番                  只野九十九君

       第二十番                  石川光次郎君

      第二十一番                  外崎浩子君

      第二十二番                  岸田清実君

      第二十三番                  佐藤詔雄君

      第二十四番                  菅原 実君

      第二十五番                  坂下 賢君

      第二十六番                  菅間 進君

      第二十七番                  庄子賢一君

      第二十八番                  川嶋保美君

      第二十九番                  佐藤光樹君

       第三十番                  中島源陽君

      第三十一番                  本木忠一君

      第三十二番                  中山耕一君

      第三十三番                  長谷川洋一君

      第三十四番                  池田憲彦君

      第三十五番                  佐々木征治君

      第三十六番                  安部 孝君

      第三十七番                  皆川章太郎君

      第三十八番                  小野 隆君

      第三十九番                  岩渕義教君

       第四十番                  本多祐一朗君

      第四十一番                  ゆさみゆき君

      第四十二番                  藤原のりすけ君

      第四十三番                  内海 太君

      第四十四番                  坂下やすこ君

      第四十五番                  横田有史君

      第四十六番                  小野寺初正君

      第四十七番                  石橋信勝君

      第四十八番                  齋藤正美君

      第四十九番                  安藤俊威君

       第五十番                  中村 功君

      第五十一番                  渥美 巖君

      第五十二番                  畠山和純君

      第五十三番                  千葉 達君

      第五十四番                  仁田和廣君

      第五十五番                  藤倉知格君

      第五十六番                  相沢光哉君

      第五十七番                  中沢幸男君

      第五十八番                  渡辺和喜君

      第五十九番                  今野隆吉君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                橋本 潔君

      総務部長                   岡部 敦君

      震災復興・企画部長              山田義輝君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 伊東昭代君

      経済商工観光部長               犬飼 章君

      農林水産部長                 吉田祐幸君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             宮原賢一君

      総務部秘書課長                平間英博君

      総務部財政課長                齋藤元彦君

    教育委員会

      委員長                    庄子晃子君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   吉田 計君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   冨田政則君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      委員                     相澤博彦君

      警察本部長                  横内 泉君

      総務部長                   吉田邦光君

    労働委員会

      事務局長                   武藤伸子君

    監査委員

      委員                     遊佐勘左衛門君

      事務局長                   土井秀逸君

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    議会事務局

      局長                     菅原久吉君

      次長兼総務課長                西條 力君

      議事課長                   菅原幹寛君

      政務調査課長                 泉 洋一君

      総務課副参事兼課長補佐            菅原 正君

      議事課長補佐                 菅原敏彦君

      政務調査課長補佐               諸星久美子君

      議事課長補佐(班長)             布田惠子君

      議事課長補佐                 菅原 厚君

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    議事日程 第四号

              平成二十七年二月二十六日(木)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号

第三 一般質問

   〔境恒春君、長谷川敦君、内海太君、只野九十九君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号

三 日程第三 一般質問

       〔境恒春君、長谷川敦君、内海太君、只野九十九君〕

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△開議(午前十時)



○議長(安藤俊威君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(安藤俊威君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、三十四番池田憲彦君、三十五番佐々木征治君を指名いたします。

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△諸報告



○議長(安藤俊威君) 御報告いたします。

 公安委員会委員長鎌田宏君が本日、三月二日及び三月十八日欠席、公安委員会委員相澤博彦君が代理出席する旨の届け出がありました。

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△議第一号議案ないし議第五十七号議案



△議第百五号議案ないし議第百四十二号議案



△報告第一号ないし報告第百十五号・一般質問



○議長(安藤俊威君) 日程第二、議第一号議案ないし議第五十七号議案及び議第百五号議案ないし議第百四十二号議案並びに報告第一号ないし報告第百十五号を議題とし、これらについての質疑と、日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。四番境恒春君。

    〔四番 境 恒春君登壇〕



◆四番(境恒春君) おはようございます。境恒春でございます。県会議員になりまして初めてのトップバッターを務めさせていただきます。感謝を申し上げながら、通告に従い、大綱九点について一般質問をさせていただきます。

 南三陸町の防災対策庁舎の保存が議論されておりますが、そのモデルとなる広島市の原爆ドームが記念碑として保存されるまでには、何度か取り壊しの危機がありました。特に、広島市の戦災復興計画が軌道に乗り始めた昭和二十六年ごろ、存廃の論議が目立ってきました。それは、サンフランシスコで対日講和条約と日米安保条約が調印され、日本が独立するという戦後史の一大転機に当たる時期のことです。そのころから逆コースという言葉が流行し、平和と民主主義を抑え込みながら軍事力を増強しようとする動きが強まってきました。もう戦争は終わった、独立した日本は負け戦の思い出につながるものを捨て去るべきと、日本を再び戦前・戦中の日本に引き戻そうとする人々の声が次第に大きくなりました。当時の広島市の浜井市長の言葉を紹介いたしますと、市の復興計画を審議するときに、原爆の惨禍を後世に伝えるためにも、このドームは今のまま残すべきであるという意見はかなり強かった。しかしまた、それに強く反対する意見も少なくなかった。その人たちは、真に世界平和を望むなら過去の恨みや憎しみを思い起こさせるようなものは速やかに取り除くべきだというのである。被爆で、かわいい子供たち、最愛の夫や妻、親兄弟など肉親を失った人たちにとっては、ドームの姿は、いつまでも胸をえぐるものである。そんなものは一刻も早く取り壊せという意見も多かった。無理からぬことである。しばらくそのままにしておくことにした。そして、ドーム周辺を対岸の中島につくった平和記念公園と旧西練兵場の中央公園を結ぶ緑地として公園用地に指定しておいた。何と深い言葉でしょうか。今まさに同じことが、この宮城県においても行われようとしております。東日本大震災の津波で職員ら四十三人が犠牲、行方不明となり、保存の是非が議論になっている宮城県南三陸町の防災対策庁舎について、知事は、一月二十八日、南三陸町の佐藤町長に面会し、震災から二十年となる平成四十三年三月十日まで県が同庁舎を保有することを提案いたしました。広島唯一の原爆遺跡である原爆ドームを永久に残すことは広島の責務であるのであれば、紀元前の戦跡トラヤの遺跡、近代戦争の残酷さを示すアウシュビッツ収容所が人類の重要記念物として永久保存されておりますが、もし、南三陸町の防災対策庁舎を保存するのであれば、原爆ドームにも劣らない、幾度も繰り返し訪れた自然の猛威から立ち上がる人々のスタート地点としての記念碑となり得るものと私は確信をいたしております。賛否両論がある中で、知事の保存の決断は、浜井市長の決断と並び得るものでありますが、いささか所信をたださねばならぬ点があります。その点を踏まえまして、以降、大綱九点についてお伺いしてまいります。

 大綱一点、南三陸町の防災対策庁舎県有化についてお伺いいたします。

 知事は、防災対策庁舎維持管理のための初期費用については、町と具体的に詰め、国に必要額を示す形になるとの認識を示しておりますが、まず、震災遺構として保存する際に、国の財政支援を得るためには、地元市町村が国に申請をしなければなりません。県有化の場合、まだ調整が必要ですが、仮に国の支援を得られないことが明らかになった場合は、経費は県が負担することになるのでしょうか、知事にお伺いいたします。

 次に、知事は南三陸町の佐藤町長との会談で、解体を望む町民や遺族への説明は、当面、窓口は町でしてほしいと語っております。町長が遺族の皆さんに約束した防災庁舎解体という方針を県が覆す以上、南三陸町に任せることなく、県が主体となって住民の理解を得るべきであると御提案をいたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 また、知事は、南三陸町の遺族会に対し、遺族の皆さんの気持ちに寄り添い、理解を得るためにも、遺族会との会談の場を設けるべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 大綱二点、県内水産物の消費拡大に向けた取り組みについてお伺いいたします。

 昨年十一月、県内でとれるおいしい水産物や水産加工品を県民の皆様にもっと知ってもらって食べてもらい、県内水産物の消費拡大を図り、復興の加速化につなげることを目的に、県は、毎月第三水曜日をみやぎ水産の日と制定いたしました。これは、水産県宮城として、水曜日の「すい」と第三の「さん」にあやかり、毎月第三水曜日をみやぎ水産の日に決めたとのことです。十一月はカキ、十二月はかまぼこ、一月はタラ、二月はメカジキ、三月はワカメを今月のお勧めに決め、仙台市内や塩竈市内のスーパーでのチラシの配布、仙台市内の幼稚園でのPRイベント、県庁二階食堂「けやき」でのおでんやタラ汁の限定販売、環境生活農林水産委員会委員の皆様によるPR、また、メカジキの水揚げ量日本一を誇る気仙沼市では、先日、気仙沼港に水揚げされた生メカジキを丸ごと一匹使った解体ショーや、切り身の即売会、正解者に二百グラムの中落ちがプレゼントされる重量当てクイズなどがあり、大勢の買い物客でにぎわいを見せました。震災前、宮城県の漁業、養殖業と水産加工業の生産量は、ともに全国二位でしたが、震災による魚市場や船が被災したことで、いずれも五位に後退しております。水揚げや加工業の生産は少しずつ回復傾向にありますが、震災で失った販路についてはいまだ道半ばです。県は、将来は学校給食や事業所の食堂などとも連携し、宮城の水産を支えるうねりを起こしたいとの考えのようですが、みやぎ水産の日を今後より一層定着させるためにどのようにPRをし、周知を図り、県内での事業拡大につなげていくのか、具体的な案をお示しください。

 例えば、毎月第三水曜日ではなく毎週水曜日にすれば、売り出しなどの企画もしやすく買い物客も来やすいことから、毎週水曜日に変更すべきと御提案をいたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 更に、地元気仙沼の三陸新報によりますと、県のコメントとして、テレビなどでPRはする予定だが、イベントなどの計画は未定と報道されております。私は、ラジオ等さまざまな媒体を活用したPR及びイベントを計画し実施すべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。



○議長(安藤俊威君) 暫時休憩いたします。

    午前十時十二分休憩

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    午前十時十三分再開



○議長(安藤俊威君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 ただいま地震がありましたが、電気系統等特に異常はありませんでした。

 質疑、質問を継続いたします。四番境恒春君。



◆四番(境恒春君) では、続けさせていただきます。

 大綱三点、生活保護費プリペイドカード化についてお伺いいたします。

 生活保護の実施機関は、原則として、都道府県知事、市長及び福祉事務所を管理する町村長であります。昨年十二月二十六日、大阪市は、生活保護費の一部についてプリペイドカードで支給する全国初のモデル事業を始めると発表いたしました。この大阪市モデルというのは、利用明細を活用して支出内容を把握してもらうことで、家計の管理を支援するというねらいであります。具体的には、ことし二月から希望者を募り、準備が整い次第開始し、モデル事業の結果を検証し、二〇一六年度から本格導入するという考えです。市保護課によると、支給の対象は飲食や日用品の購入などを目的とする生活扶助費のうち三万円で、二千人程度を想定、カードは三井住友カードが発行し、国内四百五十万店以上で使用可能、市が毎月現金を入金して貸与するとのことです。二〇一三年十二月成立の改正生活保護法では、生計状況の適切な把握が受給者の責務とされ、市がカードの使用日時や店舗名など利用明細を確認し、金銭管理を支援できます。将来的には、一日ごとの利用限度額や特定業種への利用制限を設け、過度な飲酒やギャンブルでの使用を防ぐことも検討しております。私といたしましても、プリペイドカードの導入により、ケースワーカーが家計や金銭の管理の支援を行えて受給者の生活設計に役立てられることからも、本県でも、大阪市同様に生活保護費の一部をプリペイドカードで支給し、将来的には生活保護費すべてをプリペイドカードで支給すべきと御提案をいたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 また、大阪市は、昨年十二月十二日、生活保護費の受給者の親族に市職員がいる場合、受給者への仕送りを職員に求めていく方針を発表いたしました。金額についても独自の目安を定め、橋下徹市長は、職員には自分の家庭もあるだろうが、節約して親族をサポートしてもらうと述べております。昨年七月に施行された改正生活保護法では、生活保護の申請者の親族が扶養できると見られるのに応じない場合、自治体が親族に説明を求めることができるとされていること、行政が調査権限をもって年収や資産などの報告を受給者の親族に求めることができることから、大阪市同様、本県でも、生活保護費の受給者の親族に県職員がいる場合、行政が調査権限をもって受給者への仕送りを職員に求めていくべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 更に、県職員以外の県所管の生活保護費の受給者の親族にも行政が調査権限をもって仕送りの打診を強化すべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 大綱四点、ISIL等に係るテロ対策についてお伺いいたします。

 過激派組織ISIL、いわゆるイスラム国の凶暴さがまたあらわになりました。仙台市出身の後藤健二さんを初め、邦人殺害の画像・映像公開をしただけでなく、拘束していたヨルダン軍パイロットを殺害したとする映像をインターネット上に公開したことで、県内でも波紋が広がっております。知事も、会見において、非常に悔しいという思いと許せないという気持ちが交錯したと強い憤りをあらわにしておりましたが、テロが身近に起きる危険が現実のものとなった今、外務省の規定する危険地域への渡航は後を絶たないことからも、宮城県としての対策も講じていかなければなりません。知事は、同じく会見で、テロは水際で防がなければならないと思っておりまして、宮城県も仙台空港に海外からお越しの方がおられますので、そういったことについては、外務省や国土交通省とよく調整をしながら、早目に情報をとって、問題のある人物を宮城には入れない、日本には入れないというような対応をとっていかなければならないと思っている。そうコメントをしておりましたが、例えば、憲法第二十二条で保障する海外渡航の自由との兼ね合いも視野に入れ、旅券交付の際に、県独自の県知事、警察本部長連名での危険地域への渡航自粛のチラシをお渡しすることを御提案いたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 本県内の領事官等の警護は言うまでもなく、繁華街等の人通りの多い場所でのパトロールなどは当然必要となってきます。

 そこで、警察本部長にお伺いいたしますが、本県警察本部の人員には限りがあり、通常業務もこなさねばならないことから、テロ対策に民間の警備会社等の力をかり進めることを御提案するとともに、県民の皆さんの安全と安心を守るために、今後どのような対策を講じていくのかを知事にお伺いいたします。

 大綱五点、武器等製造法に基づく販売許可についてお伺いいたします。

 昨年七月二十三日、大阪で二十一丁ものライフルや散弾銃が押収され、三十四歳の男が逮捕されました。この事件の問題点は、銃刀法違反容疑で逮捕されたものの、武器等製造法に基づく販売許可を持っているとして対抗をしていたということであります。銃刀法では、けん銃一丁につき許可が必要で、身辺調査や講習などもあります。三年に一度の許可の更新が必要で、精神科などの診断書も必要であり、厳しい法の規制があります。しかし、その点、武器等製造法に基づく販売許可では、講習は不要、身辺調査不要、精神科医などの診断書も不要、許可の更新も不要、更に銃の数も制限なしとなっております。販売許可に対する法律がかなり緩いということが問題であります。

 ここで、武器等製造法第十九条第一項に基づき、猟銃等の販売の事業を行おうとする者は、店舗ごとにその販売する猟銃の種類を定めて、所在地を所管する県知事の許可を受けなければなりませんが、現状の武器等製造法では、販売許可に対する規制が銃刀法に比べて緩く、県民の安全が脅かされる心配があります。まず、武器等製造法に基づく販売許可に対する銃刀法並みの規制強化を国に対し求めるべきと御提案をいたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 更に、国が武器等製造法に基づく販売許可に対する銃刀法並みの規制強化を行うということが難しいのであれば、県が新たに条例を制定し、銃刀法並みの規制をすべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 大綱六点、職員表彰制度についてお伺いいたします。

 宮城県では、職員としての在職期間が二十五年以上で勤務成績が良好な者を対象とし、例年勤労感謝の日の前日である十一月二十二日を基準日として表彰状による表彰を行っております。また、退職時の在職期間が二十年以上二十五年未満の者は、退職時に褒状による表彰を行っております。昨年十月三十日付の河北新報でも掲載されましたが、宮城県が退職する職員への贈呈用に大量の金杯とバッジを公費で購入したと報道されました。県によると、金杯はしんちゅうに金メッキを施し、直径十二センチ、表に県章、裏には贈宮城県と彫られ、在職記念章と呼ばれる県章をかたどったバッジと一緒に年度末に退職者へ渡していたとのことです。震災後の二〇一一年、二〇一二年、二〇一三年の各年度に受け取った職員は、知事部局で計約五百五十人、購入額は金杯が計約百五十六万円で、単価は約二千七百円、在職記念章は計約二十三万円で、単価は三百六十円。県が販売業者と随意契約を結ぶなどして買っていたとのことです。贈呈は、二〇〇八年二月に施行された退職者感謝状贈呈要領に基づきますが、この要領の施行前でも、少なくとも二〇〇二年度以降は、同様に、金杯と在職記念章を贈ってきた経緯があります。県は、二〇〇七年度から、職員の永年勤続表彰時に時計などを渡すことをやめて、表彰状の伝達だけに切りかえております。県人事課によると、時代にそぐわない上、財政が厳しい中、公費で物品を買うことに県民の理解は得られないと考えたと話す一方、在職中の永年勤続表彰の対象者に金品を渡すのはいかがなものかと考えてやめたが、県政に長年貢献した職員の退職時に県が気持ちを示してきたことは、県民に理解をしてもらえると思うと説明。今後の対応については、県が職員向けに公費を使う点を検討すべきで、他県の状況も参考にして、継続をするかどうかを考えたい。そうコメントしております。その後の検討結果について、知事にお伺いいたします。

 更に、河北新報の記事では、宮城県が退職する職員への贈呈用に公費で大量の金杯などを購入した問題で、退職者に贈られたと見られる金杯がインターネットの競売サイト、ヤフーオークションに出品され、落札されていたことがわかりました。退職者が関与している可能性が高く、取材に対し、県は、大変残念だと話をしております。入札は、昨年十月十二日に二百円で始まり、値上がりすることなく、十二月十九日に落札者が決まったと見られます。出品者が県の退職者かどうかは不明ですが、金杯は退職者以外は入手できず、退職者が関与している可能性が高いと認めざるを得ません。退職した県職員が出品したか否かについて、その後、どのような調査が行われたのか、知事にお伺いいたします。

 大綱七点、品種改良によるササニシキブランドの復活についてお伺いいたします。

 ササニシキは、コシヒカリと比較するとアミロース含有量が多いため、相対的にはあっさりしており、すし酢を入れてもべたべたしないことですし職人が好み、すし店によっては、ササニシキ使用をセールスポイントにしているそうです。このため、ササニシキは一般消費者向けより、すし屋への供給が多いのが特徴です。かつてはコシヒカリとともに両横綱と呼ばれた人気品種でしたが、耐倒伏性、いもち病抵抗性に弱く、気象被害も受けやすいという短所があり、平成五年の冷害では大きな被害を出し、その後冷害に強いひとめぼれの作付が広まり、ササニシキは作付を大幅に減らしつつ現在に至っております。コシヒカリと初星との交配から育成が開始をされたひとめぼれは、大冷害で大きな打撃を受けたササニシキからの転換品種として作付面積を伸ばしておりますが、かつてのササニシキには遠く及びません。残念なのは、宮城県古川農業試験場ひとめぼれが、コシヒカリと初星との交配から育成が開始されたコシヒカリの系統であることです。いもち病への抵抗性を高めたささろまんという派生品種もありますが、本県以外ではほとんど栽培されておりません。

 そこで、コシヒカリの系統の品種でないササニシキの系統の品種を開発し、名称を二代目ササニシキとして品種登録することを御提案いたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 また、二代目ササニシキをひとめぼれにかわる新たな奨励品種とすることも御提案いたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 平成二十年には、青森県が開発した品種登録されたばかりのリンゴ二種と観賞用花き三種の登録が取り消された事件があります。この事件の原因は、品種登録後の一カ月以内に登録料計三万円を農林水産省に納付する必要があるにもかかわらず、担当職員が納め忘れたものによります。同品種の再登録は、種苗法上、認められていないということからも、重大な事件であります。

 そこで、本県においても、品種登録において登録が取り消された事例があるのかを知事にお伺いいたします。

 大綱八点、多子世帯子育て支援事業についてお伺いいたします。

 熊本県などでは、子育て支援対策の一環として、子育ての経済的負担の大きい、三人以上の子供を育てている多子世帯を対象に、同世帯の保育料の軽減を行う市町村に助成をし、市町村の取り組みを推進しております。本県でも、熊本県などの他県で実施をされている多子世帯子育て支援事業を行うべきと御提案いたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 また、今まで他県で実施できていたものが本県で実施できていなかった理由を知事にお伺いいたします。

 大綱九点、宮城県警察本部フェンシング部創設についてお伺いいたします。

 警視庁では、昭和四十五年九月に警視庁フェンシング部が発足し、現在に至っております。これまでに、シドニーオリンピックに一名の代表選手を輩出し、現在、十四名で活動しており、リオデジャネイロオリンピック出場に向け、各選手は日々の練習に励んでおります。本県でも、ロンドンオリンピック、男子フルーレ団体で銀メダルを獲得した気仙沼市出身の千田健太選手らフェンシングの有力選手が多数育っておりますが、社会人になってもフェンシングを続けるには、本県で教員として採用されて宮城クラブに所属するなどの道しかありません。

 そこで、本県のフェンシングのすそ野を広げることや、真摯にスポーツに打ち込み、日々の鍛錬により養われた強靭な精神を警察官として生かすためにも、本県警察本部でもフェンシング部を創設すべきと御提案いたしますが、警察本部長の御所見をお伺いいたします。

 また、警視庁では、採用試験の際に、フェンシング等のスポーツの実績がある受験者を優遇する措置も導入をしているそうですが、本県でもスポーツに秀でた方々を優遇するような措置を御提案いたしますが、警察本部長の御所見をお伺いいたします。

 以上で、壇上からの私の質問を終わらせていただきます。

 御清聴まことにありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 境恒春議員の一般質問にお答えいたします。大綱九点ございました。

 まず、大綱一点目、南三陸町の防災対策庁舎県有化についての御質問にお答えいたします。

 初めに、防災対策庁舎県有化に対し国の支援が得られない場合についてのお尋ねにお答えいたします。

 震災遺構については、国が保存の初期費用を支援する方針を示しておりますが、保存するかどうか判断するまでに時間を要する場合、その間に必要となる応急的な修理等に係る費用についても支援の対象とされております。県では、南三陸町防災対策庁舎に係る町の解体方針を一たん保留し、震災発生から二十年間は県有施設として県が維持管理を行うことを町に提案しておりますが、町から了解が得られた場合には、県が復興交付金を活用して応急修理等を行うことができるよう、国に対し柔軟な対応を求めているところであります。国からは、県と町との協議が整った段階で具体的な相談に応じるとの考えが示されていることから、その段階で復興交付金による国の支援が得られるよう、調整してまいりたいと考えております。

 次に、県が主体となって住民の理解を得ること、及び遺族会との会談の場を設けることについての御質問にお答えをいたします。

 南三陸町防災対策庁舎に関する県から町への提案については、現在、町において検討されているところであります。したがいまして、住民や遺族の方々への説明等につきましても、まずは、町としてその必要性や実施のあり方等について判断いただくことになるものと考えております。県といたしましては、町の意向を踏まえ、前向きに対応してまいります。必要だということであれば、前向きに対応してまいります。

 次に、大綱二点目、県内水産物の消費拡大に向けた取り組みについての御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、昨年十一月に制定した毎月第三水曜日のみやぎ水産の日を広く県民に周知することが重要であることから、今後とも、新聞広告、情報番組、ケーブルテレビなど各種媒体を通じた広報、イベントでのPRに努めるほか、子育て世代の女性向けフリーペーパーに水産物を取り入れた簡単レシピを掲載するなど、魚食普及にも取り組んでまいります。一方、県の取り組みだけでは限界もあることから、生産者、産地市場、加工業者、販売店、市町などとの連携を一層強化し、産地ならではの水産物のPRなど、みやぎ水産の日を活用したさまざまな取り組みが発信されるよう働きかけてまいります。

 なお、毎週水曜日に変更すべきとの御提案がありましたが、一度聞いただけで印象に残るよう、水産の「産」を数字の「三」と置きかえて、第三水曜日をみやぎ水産の日として制定したものであり、このまま継続をしてまいりたいと考えております。また、水産関係団体の自主的な取り組みとして、第三水曜日を含む一週間を通したPR活動や、毎週水曜日のPR活動など、さまざまな展開が図られるよう、今後とも、みやぎ水産の日の認知度アップに努めてまいります。

 次に、大綱四点目、ISIL等に係るテロ対策についての御質問のうち、旅券交付時の渡航自粛チラシの配布についてのお尋ねにお答えをいたします。

 海外渡航する方が今回のISILによる法人殺害テロ事件のような被害に巻き込まれないためには、渡航先の治安に関する正確な情報の入手が重要と認識をしております。県では、これまで、旅券交付時に渡航先の情報の確認を促す内容などを記載した宮城のパスポートガイドブックを配布しております。また、窓口に外務省が提供している海外の国や地域の危険情報の掲示などを行っており、事件以降には、シリアなどの危険情報を旅券申請者の目にとまるよう大きく掲示し、注意喚起を行っております。県といたしましては、こうした取り組みに加え、旅券を交付する際に、外務省が退避を勧告している地域などをお知らせするチラシを配布するほか、渡航直前に改めて最新の情報を確認していただくよう、口頭でも注意喚起を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 総務部長岡部敦君。

    〔総務部長 岡部 敦君登壇〕



◎総務部長(岡部敦君) 大綱五点目、武器等製造法に基づく販売許可についての御質問のうち、銃刀法並みに規制を強化すべきとのお尋ねにお答えいたします。

 県におきましては、猟銃等の販売を許可しております十件の事業者に対し、毎年度、立入検査を実施し、猟銃等の年間の販売状況や在庫の保管管理状況等について確認をいたしますとともに、必要な指導を行っているところでございます。また、新たに販売を許可した際などには、その都度、県公安委員会に通報いたしております。県といたしましては、武器等製造法に基づく販売許可の制度が猟銃等の所持や収集のために悪用されることがないよう、引き続き事業者に対する指導の徹底に努めてまいります。更に、銃刀法並みの規制強化につきましては、警察本部等と協議し、必要に応じて国に求めてまいります。

 次に、県が条例を制定し、銃刀法並みに規制すべきとの御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、まずは、事業者への指導を徹底し、国への要望を検討した上でということになりますが、条例による規制強化につきましては、銃刀法が定める規制との整合性を図る必要がございますことから、警察本部など関係機関と十分に協議をしながら検討してまいりたいと考えております。

 次に、大綱六点目、職員表彰制度についての御質問のうち、退職者に対する記念品についてのお尋ねにお答えいたします。

 職員の退職に当たりましては、多くの自治体で同様の表彰制度があり、そのうち記念品の贈呈につきましては、全国十三県で実施されている状況にあります。全国的には実施団体は少ないものの、宮城県におきましては、定年や勤続年数二十年以上の退職者を対象に、長年にわたる県政発展への貢献に対する感謝の意をあらわしますため、県民を代表して贈呈しているものであり、今年度においても実施することといたしております。

 次に、記念品の競売に関する調査についての御質問にお答えいたします。

 記念品の競売につきましては、退職者が関与したことが事実であれば、大変残念な行為でございますが、記念品を受け取った方それぞれ個人の問題としてとらえるべきでありまして、また、調査も難しいものと考えてございます。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱三点目、生活保護費のプリペイドカード化についての御質問のうち、生活保護費の一部をプリペイドカードで支給することについてのお尋ねにお答えいたします。

 生活保護制度は、生活保護法に基づき全国統一した基準で行われており、生活保護費のうち、生活扶助、教育扶助、住宅扶助などについては、原則として金銭で給付されることになっております。生活保護費の一部をプリペイドカードで支給することについては、現行の法律の規定に抵触する可能性があることや、使用できる範囲が限定されるなど課題も多いと考えておりますが、モデル事業を実施する大阪市の状況などを見てまいります。

 次に、生活保護受給者の親族の県職員に仕送りを求めるべきとの御質問にお答えいたします。

 親子など、民法上の扶養義務者による扶養は、生活保護制度に優先されることとなっており、保護の実施機関は、扶養義務者を対象に存否の確認、扶養の可能性や扶養能力の調査を行い、適切な扶養が実現されるよう努めております。ただし、扶養義務者が県職員であるか否かにかかわらず、直接扶養を求める権限は、生活保護法上認められていないところです。

 次に、生活保護受給者の親族に対して仕送りの打診を強化すべきとの御質問にお答えいたします。

 明らかに要保護者を十分扶養することができると思われる扶養義務者については、適切にその責任を果たすべきものと認識しております。生活保護法上、実施機関が直接扶養義務者に扶養を求めることはできませんが、生活保護法の改正により新設された扶養義務者に対する通知、報告徴収の規定を活用するなど、要保護者が扶養義務者から民法上の適切な扶養を受けられるよう、これまで以上に努めてまいります。

 次に、大綱八点目、多子世帯に対する保育料軽減についての御質問にお答えいたします。

 多子世帯の保育料につきましては、国の制度により、同一世帯から二人以上が保育所等を利用している場合、二人目は半額、三人目以降は無償とされております。また、国の制度に加え、独自の助成制度を設けている都道府県があると承知しております。県内でも独自に軽減を行っている市町村が幾つかありますが、対象となる児童や軽減内容、所得制限の有無など、その内容につきましては、地域の実情に応じてそれぞれ実施されているところです。御提案のありました保育料の軽減は、多子世帯に対する支援策の一つと考えますが、市町村によって実情が異なり、また、市町村に新たな負担が生じる場合もあることなどから、市町村との調整や施策の効果についての検討が必要であると考えております。県といたしましては、保育所入所待機児童が多い状況から、その解消に優先的に取り組んできたところであり、今後とも、ことし四月から施行される子ども・子育て支援新制度を着実に実施するなど、子育て支援の充実に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱七点目、品種改良によるササニシキブランドの復活についての御質問のうち、品種登録についてのお尋ねにお答えいたします。

 長い期間をかけて育成した品種を奨励品種として広く県内に普及するためには、品種登録を適切に行うことが非常に重要であると認識しております。県では、新品種や新技術の開発までを各試験研究機関が行い、開発後の品種登録や特許の手続は、新産業振興課で一元的に行っております。そのうち、品種登録は出願から登録まで数年を要することから、出願日等を明記した管理台帳を作成し、事務手続の進捗状況を試験研究機関等にも通知するなど、複数の職員が情報を共有できるシステムとしております。県では、これまで登録が取り消された事例はございませんが、今後とも品種の登録やその更新の手続に誤りが生じないよう、適正な事務の遂行に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱七点目、品種改良によるササニシキブランドの復活についての御質問のうち、ササニシキ系統の品種を開発して二代目ササニシキとして品種登録し、新たな奨励品種にしてはとのお尋ねにお答えいたします。

 我が県を代表する良食味品種のササニシキは、あっさりとした食感があり、特にすし店や日本料理店などのプロの料理人に根強い人気があります。こうした特性を有するササニシキ系統の新たな品種開発については、ササニシキのような食感を持ちながら、耐冷性などの栽培特性にすぐれている東北百九十四号を平成二十四年度に奨励品種として決定し、平成二十七年産から一般栽培を開始することとしております。今後、一般家庭はもちろんのこと、外食産業やホテル、旅館などをターゲットとしながら、普及拡大に努めてまいります。一方、ひとめぼれにかわる奨励品種の育成については、実需者の要望や消費者の嗜好を踏まえ、古川農業試験場が有望な品種候補について現地栽培試験と並行しながら食味分析試験や炊飯特性試験を行うこととしており、次世代の宮城米を牽引する新品種の早期育成に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 警察本部長横内泉君。

    〔警察本部長 横内 泉君登壇〕



◎警察本部長(横内泉君) 大綱四点目、ISIL等に係るテロ対策についての御質問のうち、民間警備会社の活用についてのお尋ねにお答えいたします。

 県警察では、領事館等の重要施設に対して常駐警戒を実施しているほか、これまでも、大規模なイベントや国際会議、更には主要駅、ショッピングモール等において、主催者や施設管理者に自主警備の強化を要請し、警察官と民間の警備員が協力して、警戒警備に当たっております。警察による警戒だけでは限界があるとの議員の御指摘はそのとおりであり、今後も、民間事業者等の御協力を得ながら、警戒警備を実施してまいりたいと考えております。

 次に、今後の対策についての御質問にお答えいたします。

 テロの脅威から県民の安全と安心を守るため、現在、県警察では、テロリストを国内に入れない、拠点をつくらせない、テロを起こさせないという観点から、ただいま申し上げました重要施設等の警戒のほか、国際テロ関係の情報の収集、薬局やホームセンター等の爆発物原料取扱事業者、団体とのネットワークの構築、関係機関との連携による水際対策などを進めているところであり、今後も、テロ情勢に応じて、これらの対策を一層強化してまいります。

 次に、大綱九点目、宮城県警察本部フェンシング部創設についての御質問にお答えいたします。

 初めに、フェンシング部創設についてのお尋ねにお答えします。

 我が県における警察組織の規模や震災復興などのさまざまな課題に直面している現状を考慮しますと、現時点では、特定の運動部を設置し、選手が十分活動できるだけの体制、環境等を整備することは極めて難しいものと認識しております。そのため、県警察として新たにフェンシング部を創設することは困難でありますが、職員が自主的な活動のもと、全国レベルの大会に出場するようなケースが生じた場合は、できる限りの支援を行いたいと考えております。

 次に、採用試験における優遇措置についての御質問にお答えします。

 我が県では、警察官の採用に当たり、各種の試験種目を通じて、その職務に必要な能力判定を行い、真に警察官としてふさわしい資質を有する人材の確保に努めているところでありますが、議員御指摘のとおり、スポーツなどで培われた健全で強靭な精神は、警察官に求められる重要な資質の一つと認識しておりますので、今後、一定のスポーツ経験を加点対象としている全国の採用事例なども参考にしながら、より一層、優秀な人材確保に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 四番境恒春君。



◆四番(境恒春君) 御答弁ありがとうございました。

 それでは、再質問をさしていただきます。

 大綱一点目の、南三陸町の防災庁舎の県有化についてお伺いいたします。

 前段でもお話をいたしましたが、浜井市長は、原爆ドームの保存の際に、みずからが矢面に立って説明責任を人任せにすることなく対応をしております。知事は、解体という南三陸町の決断を覆しております。説明責任は知事にあると考え、県が主体となって住民の理解を得るべきと再度御提案をいたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 現在の所有が町にあるものですから、これに対して県が、言い方は適切ではないかもしれませんが、出しゃばっていくことがいいのかどうかということです。したがって、町のまず考え方というものを聞いた上で、町が一緒に住民説明をするべきだというならばそれに合わせますし、県が矢面に立って住民に説明をしろということであれば、町の協力を得ながら矢面に立って説明することもやぶさかではございませんが、町の所有物でございますので、まずは町としての考え方を示してほしいということを言っているということであります。決して逃げているわけではございませんで、町の意向に合わせて、県としてはできる限りのことをしたいというふうに考えているということであります。



○議長(安藤俊威君) 四番境恒春君。



◆四番(境恒春君) 原爆ドーム保存のために、浜井市長は、反対する立場の人たちに粘り強く説明をしております。知事は、事あるたびに原爆ドームを例に出しておりますので、原爆ドーム保存の裏側も参考にして、知事の持ち味である粘り強さを発揮して遺族会との会談の場を設けて、粘り強く遺族の皆さんに説明するべきではないのかなと私は思いますので、再度、御提案をいたします。知事の御所見をもう一度お伺いいたします。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今、御指摘のあった広島市の場合は、保存するということになってからということでありますので、その時点が震災からの二十年後ということになろうかというふうに思います。したがって、県が所有をして、それから、まだ保存するというわけではなくて、一時棚上げにするという提案でございますので、その後、保存をするということになりましたならば、そのときに改めて反対派の人とひざを交えて話をするべきだというふうに思っておりますが、今は、保存だ、解体だという、いろんな意見ありますが、まずは棚上げにさしてほしいというお願いでございますから、少し広島とは状況が違うかというふうに思っております。しかし、その棚上げするにしても、すぐに解体してくださいという方がおられるのも事実でございますから、その人たちに対して、棚上げをするということに対しての理解を求めていくというのは重要だというふうに思っております。町からそういうお話があれば、県としても真摯に対応したいというふうに思っております。



○議長(安藤俊威君) 四番境恒春君。



◆四番(境恒春君) 大綱六点の職員表彰制度についてお伺いをいたします。

 地方公務員法第三十三条で定義される信用失墜行為というのは、退職した職員へも及ぶものとする説を唱える法学者もおります。ヤフーオークションに出品されたことからも、警察などの捜査機関が調べれば、少なくとも出品者の住所、氏名は判明するものですので、警察などの捜査機関の力をかりるべきではないのかなと御提案をいたしますが、知事の御所見をお伺いいたします。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 決して犯罪行為を行ったわけではなく、自分がもらったものをどなたかに、欲しい方にどうぞということでございますから、また、これが職員が直接やったのか、もしかして職員が自分の子供に渡したものがそれが外に出たのかということもございまして、こういったようなことを追及して調べていくというのは無理があるのではないかということで、部長が答弁したということでございます。県職員OBがそういうことをしたというならば、私としては、私が渡した方であれば、ありがとうございましたという感謝の気持ちを込めてお渡しをしたわけですから、それをそういう形で出されたということに対して、正直残念だなという思いはございますが、しかし、それは個人の自由でございますから、そういう方はそれで仕方がないなというふうに思っております。ただ、いろんな職員と私もひざ詰めでお話ししますと、こういったものは、実は今二十五年の表彰状を渡すときには、昔は時計を渡していた時代もあったんですが、財政が厳しいということで、今一切何も渡してないんです。職員として勤務して、県から感謝の気持ちを込めて渡すものは今それだけということになってございますから、それはせめて渡しても県民の皆様に批判を受けないだろうということで、継続をするということにさしていただいたということでございます。もらう側の考え方というのもあろうかというふうに思いますので、そういったようなこともいろいろ今後も聞きながら、時代の変化に応じて職員の考え方というものも変わってくるかというふうに思いますから、そういうことに時代に応じて、合わせて対応を考えていくということは重要だというふうに思いますが、直ちにやめるということも考えていないということは御理解いただきたいというふうに思います。



○議長(安藤俊威君) 七番長谷川敦君。

    〔七番 長谷川 敦君登壇〕



◆七番(長谷川敦君) 自由民主党・県民会議の長谷川敦です。初質問以来、十三回目、二期目では六回目の登壇の機会をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。よろしくお願いします。

 さて、東日本大震災の発生から、早いもので間もなく四年という時間が経過いたします。未曾有の大災害に対し、この間、知事を先頭に県執行部の皆様は、昼夜を分かたず本県復興のため日夜御奮闘されております。その御努力に対しましては、心から敬意を表しますとともに感謝申し上げます。復興の進捗状況は、災害公営住宅の着手率が八七%以上になったこと、沿岸部の産業基盤も少しずつではありますが、着実に復旧しつつあり、復興へと向かっております。本年は十年間の県震災復興計画の再生期の二年目に当たり、復興が成し遂げられるまでの折り返しの年に当たります。国による集中復興期間の延長がいまだに見通せないことや、さまざまな要因による人材不足、資材、労務費の高騰による入札不調等克服しなければならない課題もありますが、震災からの復興の加速を掲げる本県のリーダーとして、直面する多くの県政課題に対し真摯に向き合い、知事が常々標榜している現場に寄り添う県政であることを切に願うものであります。

 知事初め執行部皆様のなお一層の御奮闘を期待しながら、以下、通告に従いまして、大綱四点について質問をさせていただきます。

 大綱一点目、指定廃棄物最終処分場問題についてお伺いいたします。

 未曾有の被害をもたらし、まさに国難とも言うべき東日本大震災の発生から丸四年が経過しようとしております。この間、震災被害に対する復旧・復興が進められてきてはおりますが、指定廃棄物の最終処分場問題は、事業が全く進まず、暗礁に乗り上げていると言っても過言ではない状況となっております。東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質に汚染された汚染物質を保管する市町村、地域住民は、本当に対策に苦慮している現状にあります。八千ベクレルを超える放射性廃棄物である指定廃棄物の最終処分場建設について、放射性物質汚染対処特措法及び特措法に基づく基本方針により、指定廃棄物の処理は、当該指定廃棄物が排出された都道府県内で行うものとされており、平成二十四年十月二十五日開催の第一回宮城県指定廃棄物処理促進市町村長会議において、国の方針に従い、県内一カ所に絞って建設することが決定されております。また、平成二十六年一月二十日には、第五回の市町村長会議において、栗原市深山岳、加美町田代岳、大和町下原の三カ所を候補地として提示するとともに、地質調査等の詳細調査受け入れを要請しております。その後、詳細調査候補地三市町と環境省、宮城県による五者会議を四回開催し、詳細調査実施に向けた議論が継続されましたが、結論が出せず、七月二十五日、第六回市町村長会議が初めて石原環境大臣出席のもとで開催され、膠着状態となっている候補地問題について、大臣のリーダーシップで進展が期待されましたが、石原大臣は、県内の意見集約を知事に一任する形で要請し、村井知事はこれを受けて、市町村長会議を開催し、県内市町村長の意見を取りまとめ、総意として詳細調査を受け入れると、八月七日、環境大臣に報告しております。このことを受け、八月二十日に井上環境副大臣が村井県知事を伴い候補地の三市町を訪問され、詳細調査の実施と協力要請をお願いしております。候補地内の状況を確認するため、詳細調査のボーリング調査を実施することになり、十月二十四日から三市町同時にボーリング調査に入ろうとしたところ、加美町の反対に遭い、調査が中断しておりましたが、十一月十八日の環境大臣記者会見において、候補地三カ所がいずれも豪雪地帯であることを考慮して、年内の実施を事実上断念し、来年春の雪解けを待って速やかに開始する予定と発言され、事実上とんざした状態となっております。この間、県議会においても、私どもの会派において、会の活動の趣旨として、国が本県を含む五県それぞれに最終処分場の建設をするという根拠になっている放射性物質対処特措法の基本方針の見直しを目指す指定廃棄物処理問題を考える会が立ち上げられ、会派内の趣旨に賛同する二十一名の議員に参加をいただき、昨年十月には最終処分場の候補地とされる三市町の首長との意見交換、十一月には本県選出の自民党所属国会議員との意見交換などの活動を行ってまいりました。また、今月の十六日には、候補地の一つである加美町議会との意見交換も実施されております。これらの活動や地元の声を聞くにつけ、この問題の解決への難しさを感じると同時に解決への糸口を早急に見つけなければ、更に問題解決への道は遠のくという、出口の見えない、やみをさまようような感さえしてまいります。しかしながら、少しでも問題解決に向け行動していかなければ、事態は前に進みません。いまだかつて国内において存在したことのない指定廃棄物最終処分場と名のつく施設を本県初め五カ所に設置するという根拠になっている放射性物質対処特措法の基本方針の見直しという国の高く厳しいハードルですが、越えることができるよう、今後も各方面への働きかけを続けてまいります。

 稲わら等の指定廃棄物を保管している県内の自治体においては、地域住民の心配を一日も早く解消したいとの思いがある中、指定廃棄物最終処分場建設候補地の問題は遅々として進まず、苦慮している実態があります。

 以下、質問してまいります。

 第一点、これまでの環境省の対応は問題を先送りするだけであり、一日も早い指定廃棄物の処理が求められている状況を考えますと、環境省には毅然とした対応をお願いしたいと思うものでありますが、知事の所見をお伺いいたします。

 環境省は、茨城県の指定廃棄物の保管をめぐり、茨城県内四十四市町村にアンケートを行い、二十二市町村が分散保管の継続を選んだと公表し、他県では農家の軒先に保管するなど、保管状態が不安定で保管場所も多い。茨城は、公的管理のもと、安定的に保管されており、保管場所も少ない他県と置かれている環境が大きく違うとして、茨城で地元が分散保管を決めれば認める考えを示しています。しかし、県内一カ所に処理施設を建設を選んだ市町村も十二市町村あり、分散保管は決定ではなく、議論の対象から排除しないということとの見解です。望月環境大臣も、茨城県の分散保管は議論の対象として排除しないということであり、茨城県以外の分散保管継続については、否定的な見解を示し、宮城県の指定廃棄物の分散保管の可能性については、既に市町村長会議で決まった方針でいきたいと、県内一カ所に最終処分場を建設する方針を改めて強調されております。村井知事は、宮城県の分散保管について、茨城県とは全く状況が違うとして、主導権を持つ国が分散保管をやりたいとならない限りあり得ないと発言しておられます。

 そこで、第二点、国が分散保管を認めるのであれば、認める基準は何なのか、環境省にただす必要があるのではないかということとともに、指定廃棄物最終処分場の問題は、候補地三市町だけの問題ではなく、指定廃棄物を抱える県内すべての市町の問題であり、原点に戻り、市町村長会議で議論する必要があると発言する首長もおられることから、分散保管の考え方について、改めて知事の所見をお伺いいたします。

 第三点、知事はこの問題に関しての公式の場での発言は、終始一貫して、基本的に国の方針に従い進めるという姿勢であるととらえる県民の声も少なからず耳にします。行政の推進者であると同時に、県のトップとして県民に寄り添った姿勢で国に対して臨まれるべきであると考えますが、所見をお伺いいたします。

 第四点、本県に存在する指定廃棄物の数量は、昨年の十二月三十一日現在で三千三百二十四トンとされております。放射性物質の物理学的半減期は、セシウム134が約二年で、セシウム137が約三十年とされております。発生から四年が経過しようとしている現在、指定廃棄物から放出される放射線量は相当減衰していると考えられます。セシウム濃度の再測定を実施する若しくは国に働きかけるなどして、指定廃棄物の正確な量を把握し、今後の課題解決への道筋をつけるべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 第五点、最終処分場という我が国で初めての施設が建設されるという地域のイメージダウン、風評被害ははかり知れないものがあると思います。それに対して、受け入れた自治体に対する国からの財政支援は五県で五十億円と聞いております。廃棄物の量によって多寡はあると思いますが、単純に割ると一県当たり十億円です。地域が受けるダメージに対して余りにも少ないと言わざるを得ませんし、国のこの問題に対する姿勢のあらわれではないかとも感じられ、重い判断を迫られる地域に対して配慮を欠いていると思います。このことも候補地の反発を招く一因として考えられますが、現在の詳細調査の候補地に選定されたというだけで、三市町は風評被害に苦しんでおります。風評被害の払拭についての所見をお伺いいたします。

 第六点、風評被害を招く要因として考えられる大きなものは、放射線という目に見えない物質に対する恐怖心が潜在的にあり、更に、正しい知識の啓蒙が不足していると考えられます。私たちが日常的に生活していても、年間二・一ミリシーベルト被曝しており、発がんリスクの要因としては、喫煙や受動喫煙、肥満、野菜不足などの方がはるかに高いという科学的なデータもあります。仮に最終処分場が建設された地域住民に対する健康被害は、実質的に問題がないレベルであるということは論をまちません。放射線に対する正しい知識を啓蒙することは、風評被害の拡大を防ぐことにつながり、県として積極的に策を講じるべきであると考えますが、所見をお伺いいたします。

 大綱二点目、本県における地方創生についてお伺いいたします。

 国において、昨年十一月二十一日に、まち・ひと・しごと創生法が成立し、十一月二十八日に施行されました。十二月二十七日には、まち・ひと・しごと創生長期ビジョン及び同総合戦略が定められました。これにより、政府が重要政策と位置づける地方創生について、都道府県及び市町村は、国の長期ビジョン及び総合戦略を勘案し、人口ビジョン及び地方版総合戦略の策定が努力義務とされました。本県でも推進本部を立ち上げ、県総合戦略の策定に向け、県総合計画審議会の開催、市町村への支援を行うとされております。知事は、初会合で、仙台都市圏以外は人口が減り、高齢化が進んでいる。日本のモデルをつくって、こうすれば日本を創生できるという、そういうものを目指して知恵を出し合いたいと述べております。推進本部では、具体的な対策を盛り込んだ地方創生総合戦略を本年十月までに策定するとされております。国においては、東京一極集中が加速しており、本県においても仙台都市圏への県内他圏域からの人口流入は人口動態を見ても明らかです。この地方から都市への大きな人の流れを変えていくというのは大変なことでもありますが、今やらなければ、今後ますます地方の人口減少は食いとめられないでしょう。長期的に取り組まなければならないと同時に、喫緊の課題でもあります。スピード感を持って取り組まなければならない課題です。私も、地方創生調査特別委員会の一員として、課題の解決に向け努力してまいりたいと考えております。

 以下、質問してまいります。

 第一点、議会の特別委員会で説明を受けた地方創生への基本的な考え方の中で、地域づくりの方向性として、地域経済を支えるような産業がそれぞれの地域で栄え、地域が持続的となるような社会を実現を遠方目標とされておりますが、具体的なイメージ及びその戦略についてはどう考えているのか、お伺いいたします。

 第二点、地方創生の基本的な考え方として、沿岸被災地において水産加工業などの地域産業の再生と競争力強化を進めるとされておりますが、現場では人材確保が非常に厳しい状況にあります。また、一度ほかに奪われた販路の奪回や今後の更なる販路拡大も容易ではないと聞いておりますが、今後の戦略についてお伺いいたします。

 第三点、国内外からの観光の拠点化を進めるとしておりますが、岩手県では、山田線の三陸鉄道への経営移管も踏まえ、平成二十七年度から三陸鉄道を活用した三陸地域の観光戦略を強化していくと聞いております。本県でもそのような動きと連動し、岩手県とタッグを組んで三陸沿岸地域への外国人等観光客の誘致に取り組むべきと考えますが、所見を伺います。

 第四点、内陸部においては、自動車産業の集積促進と東北放射光施設の誘致を掲げておりますが、仙台北部工業団地への工場の立地促進を受け、内陸部での新たな工業用地の整備が必要ではないかと考えますが、それに対する所見と各市町村で整備を進めている工業用地の企業とのマッチング等の支援を各自治体と連携しながら更に進めるべきと考えますが、所見を伺います。

 第五点、私の地元栗原市は、開会中の市議会において、築館地区宮野の、当初は宮城大学医学部移転予定地であった土地にホッケー関連施設を整備することを表明いたしました。栗原市はホッケーに力を入れており、市内それぞれ二校の中学校、高校にホッケー部があり、卒業生にはロンドンオリンピックの女子ホッケーチームの日本代表に選ばれた選手もいます。ここをスポーツ観光拠点としていくためには、ナショナルトレーニングセンターへの指定や地元企業の協力による日本リーグに参加するようなクラブチームの創設が効果的であり、県として積極的に支援すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 大綱三点目、復興工事における資材需給についてお伺いいたします。

 あの東日本大震災から間もなく四年を迎えようとしております。本年は、県震災復興計画の再生期の二年目に当たります。これまでの四年間におきましては、国内外多くの方々の御支援をいただきながら、本県として活用し得る人員、予算などを最大限に投入して、生活基盤の回復や施設の復旧に全力で取り組んできております。災害公営住宅の着手率は、一月末現在で八七%に達し、今後、被災者の仮設住宅から災害公営住宅への生活の場の移動が本格的に始まります。防災集団移転促進事業や土地区画整理事業なども、県内各地で着々と進められております。建設資材対策東北地方連絡会宮城県分会の昨年十一月調査の建設資材の需給見通しについての資料によりますと、主な建設資材のうち、東部地区と気仙沼地区の平成二十八年末までの生コン需給を除けば、アスファルト合材、砕石、捨て石、骨材類、鋼矢板などは、供給可能量が需要量を上回り、全体としての需給バランスはとれているとされております。このことは、震災発生後半年くらいが経過した時点から、建設資材不足を懸念する声が上がり、沿岸部にプラントを新たに四基建設するなどの対策を講じ、更に、県外調達も含めあらゆる対策を講じ、復興工事におくれが生じないよう、官民一体となって取り組んだ成果のあらわれとも言えると思います。

 復興工事における資材需給について、以下、お伺いいたします。

 第一点、復興工事における資材需給の現状に対する認識をお伺いいたします。

 第二点、復興工事における資材供給の状況把握をアンケートで行っていると聞いております。こういった状況をアンケートだけではなく、各事業者に仕事の状況を直接足を運んで確認すべきではないか、現場に寄り添い、生の声をもっと生かしていった方がよいのではないかとの声がありますが、このことに対する所見と今後の改善が必要になってくると考えますが、対策についてお伺いいたします。

 第三点、宮城県内の資材事業者、建設事業者で、当初見込んでいたよりも仕事量が少なくなっているという業者がいるという話を耳にします。例えば、一番不足すると言われていた生コン用の砂や砕石は在庫がふえて生産体制を縮小することも考えている工場もあるとのことです。また、県内に六つある生コン組合のうち、沿岸部に隣接していない内陸部の県北生コン組合や大崎生コン組合は、ほかの組合よりも大幅に仕事が少なく厳しい状況になっています。一方で、沿岸部の組合は、仕事量も多く需給も逼迫しているのが現状です。県として、均衡ある宮城県土の発展のためにも県内の格差是正のための策を講じるべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 第四点、民間業者の適正な管理監督についてであります。

 残念なことではありますが、県の復興工事において、無許可の採石場からの土砂の搬入等が起こりました。公共工事に使用される資材は、通常、資材の承認願を県に申請してから工事が始まりますが、今回のケースでは、県が工事が始まる前に土砂の採取地を把握していたのでしょうか。また、砕石や砂などを供給する県内の業者の現場からは、さまざまな声が上がっております。採石業者など原材料を供給する側として、現状供給力を増大させるためには、まずは開発の部分をどうするかを考えなければいけません。山を確保したり、開発計画をつくったり、許認可の手続を進めたりと、開発には膨大な時間と労力を要します。それに対して、県は、その支援や採石業者の実態をどれだけ把握しているのか、現場の声や要望に真剣になって県の復興をともに担っていくんだという姿勢で耳を傾けているのかなどの民間の声を耳にします。今後、同様の事態を招かないためにも、なお一層、県による適正な管理監督が求められていると考えますが、現状認識と今後の対応策についてお伺いいたします。

 第五点、復興工事に関連して、震災以降、土砂採石場の数がふえているように思うが、現状がどのようになっているのか、お知らせください。

 また、復興工事が終わった後、土砂の出荷が減ると思うが、その跡地保全についてはどのように考えているのでしょうか。先日、石巻市内において、昭和五十年代当初までは採石場だった場所が突然崩落し、グループホームの施設の壁に落石があり、二十センチの穴をあけたという事故がありました。幸いにも人的被害はありませんでしたが、近年ゲリラ豪雨が全国的に頻発しており、本県内でもいつどこで発生するのかの予測は、最新の科学的な知見をもってしても非常に困難とされております。日ごろから、万が一に備える注意喚起をするのはもちろんですが、そのように事業者がいなくなった場合の跡地保全に関しても、許認可権者である県がしっかりと対策を講じるべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 第六点、職人不足や資材や労務単価の高騰は、以前から取り上げられております。資材を調達する場合の海上輸送のコストは、試算によりますと、陸上輸送に比較して現状で着値で二倍以上になると聞いております。更には、本県を初めとする資材の供給不足に伴う資材価格の高騰が、二〇二〇年のオリンピック開催を控える東京や関東を初めとする全国に飛び火しつつあるとの報道もあります。このことによりさまざまな影響が懸念されます。復興に伴う建設工事の設計価格の変更も多くの工事で発生しております。やむを得ないと感じる部分がある一方で、それらのことにより本県の復興がおくれることがあってはなりません。県として建設資材の高騰が実際のものとなっている中で、契約変更や入札不調などをできるだけ避けて、復興工事に与える影響を最小限に抑えるような対策を今までも講じているわけではありますが、改めて、現状認識と今後の見通しについて所見をお伺いいたします。

 第七点、以前の質問でも取り上げましたが、県の事業、特に建設工事において、県内で生産されている資材等の利用促進の取り組みがおくれているため、実質的には本県が草刈り場のような状況になっていることは申し上げました。さまざまな分野で日夜本県復興のために昼夜を分かたず県内で頑張っておられる本県に税金を納めていただいている県内の建設業者に対する更なる支援策、県内の建設資材の更なる利用促進策、本県経済活性化の観点からも、いわば建設資材の地産地消の推進を大いに図るべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 大綱四点目、(仮称)栗原警察署の新設促進についてお伺いいたします。

 治安情勢の変化に的確に対応し、限られた警察力をより合理的かつ効率的に運用して県下全体の治安を維持していくことを目的として、平成十七年五月に、警察署再編整備計画が策定されております。計画では、十年程度を目途として四警察署を二警察署に統合した上、一警察署を新設し、県下二十五警察署を二十四警察署に再編整備するとともに、市町村合併の動向を踏まえて、管轄地域の見直しを図るとされております。県下全体の施設整備計画を踏まえ、早期に整備を必要とする施設を優先させ、再編整備を実施していくことは理解できますが、東日本大震災の発生などもあり、当初予定されていた期間が延期されているところでございます。

 そこで、以下の点についてお伺いいたします。

 第一点、計画策定からおおむね十年が経過しております。この間、平成十八年四月には、小牛田警察署と涌谷警察署の統合により遠田警察署が整備されております。所轄の人口や面積の違いはありますが、二署の統合といった点では、若柳警察署と築館警察署のケースの参考になると思いますが、現在その結果についてどのように評価しているのか、所見をお伺いいたします。

 第二点、栗原市の治安情勢についてお伺いいたします。

 栗原市が誕生して十年が経過しようとしております。自然と四季の移ろいが大変美しく、古きよき日本のたたずまいを残す田園都市であり、かつては事件・事故の少ない安全で安心な地域でありました。しかしながら、昨年中は、高齢者を対象とする特殊詐欺事件や高齢者の交通事故が相次いで発生したと聞いており、治安面での不安が少しずつ広がりつつあるのではないかと感じておるところでございます。

 そこで、近年の栗原市の治安情勢について、県警本部長の認識を伺います。

 第三点、県民が安心して暮らせる安全な社会の実現に向けて警察署の果たす役割は大きく、県民から負託された治安責任を全うしていくためには、必要な組織体制を早急に整備することが必要であると考えます。県警察においては、現在の若柳警察署と築館警察署を統合して新たに栗原警察署を新設する構想を持っていると聞いておりますが、実現に向けた今後の具体的な見通しについてどのように考えているのか、お伺いいたします。

 第四点、治安を維持するためには、治安維持活動の拠点となる警察署の機動力を強化することにより、事件・事故への即応体制を整えて、地域住民の安全と安心を確保することが必要不可欠であると考えます。このことから、人口や交通、治安情勢などを総合的に考慮し、配置場所を決定する必要があると考えます。若柳警察署と築館警察署が配置されている栗原市においては、平成二十九年度からの第二次栗原市総合計画並びに土地利用を計画する国土利用の策定作業が始まったと聞いております。このような中、地元自治体との協議のもとに進められるであろう警察署統合に当たっては、具体的な配置場所の協議が欠かせないと思いますが、その配置場所の見通しについてお伺いいたします。

 以上をもちまして、私の壇上からの質問を終了させていただきます。

 御清聴まことにありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 長谷川敦議員の一般質問にお答えいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、指定廃棄物最終処分場問題についての御質問にお答えいたします。

 初めに、国には毅然とした対応を望むべきとのお尋ねにお答えをいたします。

 県内には農林業系の汚染廃棄物が多く、また分散して保管されており、不安定な状況にありますことから、これらの廃棄物の処理をできる限り早く進める必要があると考えております。県といたしましても、国に対しましては市町村長会議での議論の積み重ねを踏まえ、今後も指定廃棄物の処理を責任を持ってしっかりと進めていただくよう、引き続きしっかりと働きかけてまいります。

 次に、県民に更に寄り添った姿勢で国に臨むべきとの御質問にお答えをいたします。

 我が県では汚染廃棄物の仮保管が長くなってきている状況から、保管にかかわる住民の皆様の負担も大きくなってきております。また一方では、詳細調査候補地となった地域の住民の皆様の思いも理解できるわけであります。どちらも大変苦しい思いをされておられるということは十分承知しておりますが、これらの仮保管された汚染廃棄物は、一日も早く安全に処理することが肝要であり、結局はそれが県民のためになると考えております。県民が日常の生活で不安なく暮らすために、今後も国に対し、汚染廃棄物の処理が進むよう働きかけていくとともに、県としても国や市町村と連携しながら、処理促進に努めてまいります。

 次に、大綱二点目、本県における地方創生についての御質問にお答えいたします。

 初めに、地方創生における遠方目標の具体的なイメージと戦略についてのお尋ねにお答えをいたします。

 私は、地方創生の遠方目標は、それぞれの地域社会が持続的なものとなることだと考えており、そのためには、これまで以上に生まれ育った人や住んでいる人が活躍できる機会にあふれ、国内からも国外からも人を引きつけるような雇用の場が地域にあることが必要だと考えております。国のまち・ひと・しごと創生総合戦略では、このような雇用について、雇用の質という概念を打ち出し、若い世代が地方で安心して働くことができるようになるためには、相応の賃金、安定した雇用形態、やりがいのある仕事といった要件を満たす雇用の場が必要となるとしております。今後、我が県の地方創生を進めるためには、企業の地方移転等による雇用の量の拡大と同時に、中長期的展望のもと、それぞれの地域で高付加価値な産業構造を構築し、質の高い雇用を創出していくことが不可欠であると認識しております。このためには、沿岸被災地における水産加工業の再生、観光拠点づくり、内陸部の自動車産業の集積と産業の創出といった地域の特性を生かした産業振興等を講じるとともに、現段階では、特に、将来の地域経済を支える事業を生み出すことを目指し、起業の促進や、その担い手ともなる人材を呼び込むUIJターン施策を強化していくことが必要であると考えております。

 次に、沿岸被災地における産業の再生戦略についての御質問にお答えをいたします。

 沿岸被災地域は、水産加工業を中心とした水産業が地域の基幹産業となっており、水産加工業を底上げ、成長させることで地域経済の再生を図ることが重要と考えております。このことから、昨年策定した水産基本計画において、水産都市の活力強化を新たな水産業の創造の中核施策に位置づけております。沿岸被災地域の産業を底上げするための戦略としては、水産加工業における先進技術の導入や生産基盤の共同化、集約化、低コスト化など、生産性の向上や高付加価値化によるサプライチェーンの再構築、国際市場も念頭に置いた地域ぐるみのマーケティングの展開などが重要であると考えております。加えて、雇用の安定確保を図るためには、特定分野で国内トップクラスのシェアを目指した地域の中核を担う企業の育成、地域の活性化に資する事業承継の円滑化や、地域に根差した第二創業などを促進することも必要であると考えております。県としては、これら施策を総合的に展開することにより、水産加工業が水産都市の活力を牽引し、地域の基幹産業として、競争力と魅力ある産業に発展できるよう努めてまいります。

 次に、栗原市におけるホッケー競技関連施設整備への支援についての御質問にお答えをいたします。

 栗原市は、オリンピックや各種世界大会で活躍している日本代表選手を輩出するなど、ホッケー競技が盛んであり、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック事前合宿誘致等に向けてホッケー関連施設を整備する動きがあることは先日の新聞でも報道され、承知しているところであります。現在、栗原市議会において、この構想について議論されているとのことであり、まずは栗原市の考えを具体的にお聞きした上で、県としてどのような支援ができるか、検討してまいりたいと思います。

 次に、大綱三点目、復興工事における資材需給についての御質問のうち、我が県経済の活性化の観点からも、建設資材の地産地消の推進を大いに図るべきとのお尋ねにお答えをいたします。

 地産地消の取り組みについては、県でも重要な課題と認識をしており、公共工事におきましても、資材調達はできる限り県内産製品の活用に努めるよう、現場説明書で求めております。更に、県産木材や環境に配慮した宮城グリーン製品について、使用の義務化や努力規定を共通仕様書に明記し、運用しているところであります。今後は、県内産製品の更なる使用の促進を図るため、四月から共通仕様書に県内産製品使用の努力規定を設けるとともに、平成二十七年度中を目途に、市場の競争性、供給能力及び経済性等の確保を前提として、県内産製品の使用を義務づける仕組みの構築に取り組んでまいりたいと思います。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱一点目、指定廃棄物最終処分場問題についての御質問のうち、分散保管に関する国の基準とその考え方についてのお尋ねにお答えいたします。

 茨城県においては、これまでの市町村長会議において、現在の保管場所で保管を継続した上で処理すべきとの意見も出ていたことから、国がアンケート調査を実施し、議論をしている状況でございます。国は、今後一時保管をしている市町と意見交換をしていくこととしており、現時点で分散保管をしていくという方針が決定されたものではないと聞いております。一方、我が県においては、稲わらなど農林業系の保管物が多く、焼却灰など性状が安定したものがほとんどの茨城県とは状況が異なっております。農林業系の保管物の処理は、焼却等の減容・安定化の処理を行った上で処分していく必要があることから、現状のまま分散保管を継続していくことについては、地域の理解を得ることが困難ではないかと考えております。

 次に、セシウム濃度の再測定により指定廃棄物の正確な量の把握をすべきとの御質問にお答えいたします。

 御指摘のとおり、放射性物質に汚染された廃棄物のセシウム濃度は、震災当時に比べ減衰していると考えられます。環境省からは、既に指定された指定廃棄物については、一キログラム当たり八千ベクレル以下になった場合でも国の責任で処理を行うこととしており、また、未指定のものであっても、過去に適切な方法で測定を行っていれば、その結果に基づいて指定を受けることは可能と聞いております。県内には一キログラム当たり八千ベクレルを超えているものの、これまでに指定を受けていないものも多く存在しております。御指摘のありました指定廃棄物の正確な量の把握ということも重要でありますので、必要に応じて再測定や指定の手続を進めていただくよう、国と連携して市町村等に周知してまいります。

 次に、風評被害の払拭についての御質問にお答えいたします。

 風評被害対策については、これまでの市町村長会議の中で、環境省からは施設の安全性のPRやモニタリング情報の公開等により、風評被害の未然防止に万全を尽くすとの説明を受けております。また、実際に風評被害が生じた場合については、国として責任を持って可能な限りの対策を講じていくと聞いております。県といたしましても、風評被害対策については万全を尽くしていただくよう、引き続き国に求めてまいります。

 次に、放射線に対する正しい知識の啓蒙に県として積極的に策を講じるべきとの御質問にお答えいたします。

 風評被害の防止については、放射線の影響を冷静に判断するため、県民一人一人が正しい知識を涵養し、理解できるようにすることが必要であると認識しております。指定廃棄物処分場については、国において施設の安全性を中心に広報しているところですが、この問題に対する関心の度合いも相まって、理解が浸透しているとは言えない現状にあります。県といたしましては、放射能情報サイトみやぎを開設し、放射線等に関する正確な情報をわかりやすく発信するほか、県民を対象にしたセミナーの開催や、県政だよりなどのさまざまな広報媒体を活用し、正しい知識の普及啓発に努めてまいりました。今後ともこれらの取り組みを推進し、県民の放射線、放射能に対する理解が深まるよう努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱二点目、本県における地方創生についての御質問のうち、岩手県と連携した三陸沿岸地域への外国人等観光客誘致についてのお尋ねにお答えいたします。

 観光客入り込み数は、我が県の三陸沿岸地域は震災前の六割程度の回復にとどまっており、岩手県の沿岸地域も八割に満たない状況にあります。県では、岩手県と共同で、来月開催される国連防災世界会議でのエクスカーションを実施するほか、これまで、栗原・登米・気仙沼地域と一関・大船渡地域の共通の観光ガイドブックを作成するなどの事業に取り組んでまいりました。更に、両圏は甚大な津波被害を受け、復興に向けた経験を共有していることや、リアス式海岸の魅力など共通の観光資源を有していることから、これまでの取り組みに加え、復興ツーリズムにおいて、岩手県で既に設置されている協議会との連携や、我が県のことしの夏の観光キャンペーンにおいて、三陸沿岸地域の豊かな海の幸や風光明媚な景観を積極的に発信するなど、岩手県とともに国内外からの誘客にしっかりと取り組んでまいります。

 次に、内陸部での新たな工業用地整備と、市町村と企業とのマッチング支援についての御質問にお答えいたします。

 現在、県内で即時に引き渡し可能な工業団地は十五団地、約百九ヘクタールで、このうち、内陸部は十二団地、約六十五ヘクタールとなっております。更に、内陸部では、栗原市、大崎市、登米市などで工業団地の造成が進み、来年四月までに約五十一ヘクタールの事業用地が新たに確保できる見込みとなっております。このため、企業からの用地需要には当面対処できる状況にあることから、内陸部での新たな工業用地整備については、今後の企業立地状況等を踏まえながら、その必要性を検討してまいります。

 また、企業とのマッチングについては、企業ニーズを踏まえ、市町村が整備した事業用地についても、県から企業に積極的に紹介するとともに、市町村と連携を図りながら企業立地セミナーや合同企業訪問を行うなど、今後とも積極的な誘致活動を展開してまいります。

 次に、大綱三点目、復興工事における資材需給についての御質問のうち、事業者の適正な管理監督に関する現状認識と今後の対応策についてのお尋ねにお答えいたします。

 先般の一連の違法土砂採取が発生した背景には、復旧・復興工事の進展により、採石等の需要が増大したことに伴い、採石法等の規制を正確に理解していない事業者が参入してきたことも一因であると認識しております。このため、県といたしましては、一般社団法人宮城県砕石協会や建設業団体等に対し、関係事業者への許認可制度のより一層の周知徹底を要請するとともに、国や市町村等公共事業の発注者に対しては、土砂の適正な利用について通知し、違反行為の未然防止に努めてまいりました。こうした取り組みに加え、昨年来、違反行為防止強化期間を設け、現地調査や防災ヘリコプターによる巡視等に取り組んでいるほか、県内の許認可関係課と公共事業関係課による庁内会議や県警との連絡会議も立ち上げており、今後とも関係機関と緊密な連携を図りながら、事業者の適正な管理監督に努めてまいります。

 次に、震災遺構の採石場の数の増加の現状についての御質問にお答えいたします。

 県内における採石場の数につきましては、震災以前の平成二十三年二月には百二十五カ所でありましたが、復興需要を背景に、平成二十七年二月二十三日現在では二百五十カ所と倍増しております。

 次に、採石場の跡地保全対策についての御質問にお答えいたします。

 採石場の跡地保全につきましては、採石法に基づき、採取廃止時に立入禁止さくの設置、のり面の崩壊防止等災害対策や緑化対策などを講じるよう、採石事業者に対し義務づけており、跡地保全の状態が安定するまで、点検管理を行うよう指導しているところです。また、採取の廃止から二年間は災害防止のために必要な措置を命ずることができることとなっており、県としても跡地保全状況の監視を強化してまいりたいと考えております。こうした取り組みにより跡地の安全性は確保されるものと考えておりますが、予期せず、廃止後二年以上経過してから危険性が明らかになった場合については、採石事業者に対して保全措置を要請するほか、既に事業者が存在していない場合については、土地所有者に要請するとともに、市町村等とも必要な対応について協議してまいります。県といたしましては、地域住民の安全確保を図るため、今後とも事業者に対する指導を徹底してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱三点目、復興工事における資材需給についての御質問のうち、県工事における無許可採石場からの土砂搬入についてのお尋ねにお答えいたします。

 県工事の購入土の取り扱いに係る確認調査につきましては、昨年七月一日の関係常任委員会で報告させていただきましたが、農業農村整備事業で一件、河川・海岸・砂防事業で七件、計八件の工事において、採石法第三十三条の認可書の写しが提出されていないことが判明しました。これらの工事においては、受注者から材料承諾書は提出されたものの、仕様書による最終計画認可書の写しの提出がなく、監督職員がその確認を十分に行っていなかったなど、双方の認識不足や工事監督体制が不十分な状況にありました。県といたしましては、このようなことを踏まえ、購入土の適正な取り扱いの周知徹底や監督体制の強化など、再発防止に向けた対策を講じたところであり、今後とも復旧・復興工事をしっかりと進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱三点目、復興工事における資材需給についての御質問のうち、現状に対する認識についてのお尋ねにお答えいたします。

 沿岸部における復旧・復興工事につきましては、各地域で工事の発注が進み、これから来年度にかけてピークを迎えるものと見込んでおります。資材需給の状況につきましては、建設資材対策東北地方連絡会で行いました平成二十六年十一月の需給調査結果によりますと、現在は落ちついてはいるものの、平成二十七年度には石巻地区と気仙沼地区において、生コンクリートの需要量が供給量を上回ると予想されております。また、平成二十七年度の下半期には仮設鋼矢板や砂などが逼迫する可能性があります。そのため、本連絡会等を通じて、関係業界との情報共有や需給調整に努めるとともに、状況によって増産を要請するなど、官民一体となって安定供給に努めてまいります。

 次に、復旧・復興工事における資材の需給状況の把握方法やその改善策についての御質問にお答えいたします。

 建設資材の状況把握につきましては、これまでアンケート等の需給調査結果を集計し、建設資材対策東北地方連絡会宮城県分会や、地区連絡会議等で情報共有や需給調整等を行ってまいりました。一方、復旧・復興工事の本格的な発注に伴い、関係団体から、より地域に密着したきめ細かな連絡調整や情報共有が必要であるとの御意見をいただいております。そのため、県では特に生コンクリートの逼迫が予想されます石巻地区及び気仙沼地区において、生コンクリートに関する地区連絡会議を開催し、現場の状況を踏まえたより精度の高い需要情報を提供することにより、資材供給側が万全の態勢を整えることができるよう、調整を行ったところであります。更に、砕石関係につきましても、同様の連絡会議の開催を予定しており、今後も官民一体となって情報共有に努め、建設資材の安定供給に取り組んでまいります。

 次に、生コンクリート供給量の県内の格差是正対策についての御質問にお答えいたします。

 建設資材の調達に関しましては、県内産業の育成や振興のため、県内で生産製造される資材を最大限使用することを基本とし、沿岸部における復旧・復興工事に県内企業が総力を挙げて取り組むこととしております。今後、生コンクリートの需要のピークを迎えた場合には、まず、土木事務所管内での調達を図り、なお不足する場合には周辺地域から調達を行うなど、安定的な供給の確保について国や関係団体と確認しているところであります。今後とも、建設資材の需給情報を共有し、県内調達による安定供給に努め、官民一体となって長期の復旧・復興工事の完成に取り組んでまいります。

 次に、建設資材が高騰していることへの現状認識と今後の見通しについての御質問にお答えいたします。

 建設資材単価につきましては、震災後、毎年上昇を続けてきましたが、今年度に入り、主要資材の単価はほぼ横ばいとなっており、上昇傾向の著しかった軽油などの燃油につきましても、昨年四月並みの水準まで下がっていることから、全体として価格上昇はおさまりつつあると認識しております。県では、従来、主要資材単価の見直しを四半期ごととしておりましたが、震災後の急激な価格変動を踏まえ、毎月見直すことに変更し対応してきたところであります。今後、東京オリンピックへ向けた需要の増加や、沿岸部における工事の本格化などに伴い、資材価格の上昇が想定されますことから、引き続き適正な単価の見直しに努めるとともに、スライド条項の適用などにより、実勢価格を反映した工事価格となるよう取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 警察本部長横内泉君。

    〔警察本部長 横内 泉君登壇〕



◎警察本部長(横内泉君) 大綱四点目、栗原警察署の新設促進についての御質問のうち、小牛田警察署及び涌谷警察署の統合結果についてのお尋ねにお答えいたします。

 遠田警察署の整備により、両警察署に分散していた捜査部門等の専務員が集約され、事件・事故の対処体制や夜間におけるパトロール体制等が一層強化されたものと認識しております。その結果として、遠田警察署管内における刑法犯認知件数は、警察署統合後において五割以上減少しており、警察力の合理的かつ効率的な運用に伴う成果として一定の評価をしているところであります。

 次に、栗原市の治安情勢についての御質問にお答えいたします。

 近年における栗原市内の治安情勢は、事件・事故の発生件数はいずれも減少傾向にあり、とりわけ刑法犯認知件数につきましては、この十年間で六割以上減少しております。一方、議員から御指摘もございましたが、昨年中、県内で多発した特殊詐欺事件が栗原市でも三件発生し、交通事故死者数につきましては前年の二倍の六人に達し、うち四人が高齢者でありました。そのため、事件・事故の総量は減少しておりますものの、依然として住民の不安要因は払拭されておらず、高齢者の方が被害者となる事件・事故等の抑止対策や検挙活動などに一層取り組んでいく必要があると認識しております。

 次に、栗原警察署の設置に係る具体的な見通しについての御質問にお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、限られた体制の中で県民から負託された治安責任を全うしていくためには、警察力を最大限発揮することができる組織体制を整備することが重要であると認識しております。そのため、若柳、築館両警察署を統合して、事件・事故への対処体制等の強化を図ってまいりたいということで計画しているところでありますが、東日本大震災で被災した施設の復旧を優先したことなどにより、当初の計画よりもおくれている状況にあります。現時点では具体的な見通しをお示しすることはできませんが、今後、他の警察施設の整備計画との調整を図りつつ、早期設置に向けて必要な検討を進めてまいります。

 次に、新警察署の設置場所についての御質問にお答えいたします。

 栗原警察署の設置につきましては、計画案策定の段階で、人口、交通、治安情勢などを総合的に考慮し、旧築館町に置くことが妥当であると判断したところであります。現時点において具体的な設置場所は未定でありますが、今後、地元自治体等の関係機関と必要な協議を行うなど、設置場所の早期選定に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(安藤俊威君) 七番長谷川敦君。



◆七番(長谷川敦君) 御答弁ありがとうございました。

 二、三点再質問をさしていただきます。

 指定廃棄物の最終処分場についてでございますけれども、私は、茨城県と宮城県では全く状況が違うということで、国が茨城に対して分散保管を認めるようなことをしたというのは、中身が違っても、国が宮城県と茨城県にしていることが違うというのは、なかなかその一般の方にとっては理解しにくいことだと思うんです。そのことが、今まで五県の中でも一番議論を進めてきた村井知事に対する、何というんですかね、反発というんじゃないですけど、矢面に立たされるようなことになってもいけないし、分散保管が議論の俎上に上ることによって、今現在、宮城県内に置かれている廃棄物がそのままになってしまうんじゃないかというような懸念も引き起こすと思うんですけれども、今までその議論をリードしてきた知事として、今この国の方針に対しどのように考えているのか、お伺いいたします。



○議長(安藤俊威君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 国は、宮城県は県内で一カ所にしなさい、茨城はどうしなさいということではなくて、各県で処理をしなさいという方針は示しておりました。法律に基づいて閣議で決定したということであります。それで宮城県は、民主的に市町村長会議を開いて段階を追って積み上げてきて、県内一カ所ということにしたということであります。したがって、今のところはその方針を堅持しております。ただし、市町村長さん方から他県への集約ということも考えるべきだということがありましたので、それも要望しつつ国の方針に合わせながら足並みをそろえてやっていこうということであります。したがって、もし国が県外にということがあれば別ですけども、県内でということであれば、今言っている三カ所についての詳細調査をやった上で、三カ所とも不適だということになれば、その段階で次のステップにということなります。そこではもしかしたらどういう結論になるかわかりませんが、今のところは、三カ所をまず詳細調査をして、その中で一番適地があればそこにするという方針を堅持しておりますので、その方針に従って粛々と進めていくべきだというのが、県の考え方だということであります。したがって、茨城がこうなったので、県も突然分散保管といったようなことになることは、今のところないというふうに申し上げたいというふうに思います。



○議長(安藤俊威君) 七番長谷川敦君。



◆七番(長谷川敦君) しっかりと県民に寄り添った対応をお願いいたしまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。



○議長(安藤俊威君) 暫時休憩いたします。

    午前十一時五十九分休憩

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    午後一時再開



○副議長(渥美巖君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。四十三番内海太君。

    〔四十三番 内海 太君登壇〕



◆四十三番(内海太君) 私は、通告をいたしておりました二カ件について、若干の意見を申し述べつつ知事の所信をただしたいと思います。

 あの大震災の発生から間もなく四年が過ぎようとしております。改めて、犠牲となられました皆様に謹んで哀悼の誠をささげますとともに、被災された皆さんに心からお見舞いを申し上げ、一日も早くもとの生活が取り戻されるよう祈っております。復興に全力を尽くさなければならないと改めて決意をしているものです。

 この一年間、国内外から多大の御支援と励ましをいただき、感謝申し上げます。その支えにより、ふるさと宮城は復興まちづくりが急ピッチに進められております。困難な中、力強く再生への歩みを進めている人、一方、今なお仮設住宅等で不自由な生活を余儀なくされている方も多くいるなど、復興は道半ばです。新年度は震災復興計画に掲げた再生期の二年に入ります。最近各地で復興まちづくりが進み、JR石巻線は三月、仙石線の完全復旧は五月、三陸道の志津川までの延長、桃生インターまでの四車線化は来年の三月の見通し、常磐道は来月一日に全線開通予定となっております。七月には仙台港背後地に仙台うみの杜水族館が開業し、九月には石巻魚市場が全面稼働、十二月には仙台市営地下鉄東西線も開業するなど、明るいニュースがあすへの希望となっております。県経済も着実に回復している状況が統計にあらわれております。二十四年度の実質県民総生産は八兆九千億を超え、過去最大であり、復興需要にも支えられております。順調な回復基調にあると考えておりますという知事の説明にあるとおりであります。一方、復興がおくれ、産業経済の再建が進まない被災地の状況からその実感はなく、むしろ格差が大きく拡大しているように思えてなりません。知事はどのように認識しているのか、まずお尋ねします。

 県が毎月公表している復興の進捗状況によれば、それぞれの被災市町の復興状況に大きな格差が顕著にあらわれております。特に、住宅の再建や産業の再生等についての実態の調査、原因の分析を進め、不足なところにはできる限り積極的な支援の手を差し伸べることが大事と思われますが、いかがですか。

 知事は、創造的な復興の成果を目に見える形でお示しできるよう、重点施策の具体化を一層図っていくと述べております。これらの施策のうち、広域防災拠点整備について、今後のスケジュール、全体事業費、県内八カ所に選定した各圏域防災拠点との今後の整備方針の位置づけについて。放射光施設及び国際リニアコライダー誘致は東北六県の産学官が力を合わせて取り組んできたところであり、科学者会議では北上山地を候補地と決めたものの、財政負担が多大なため、いまだ国の方針が決まらない状況にある中、これらを打開するために、新年度、知事みずからヨーロッパの研究施設と地域のかかわりや経済効果等について調査すると決意を表明しておりますが、取り組み方策をお尋ねします。

 二酸化炭素を一切排出しない水素エネルギーは究極のクリーンエネルギーと言われ、燃料電池自動車の普及等により利用拡大が予想されます。したがって、自動車産業の一層の振興を図る上で時宜を得た施策であり、今後の進め方についてお尋ねします。

 知事の掲げる創造的な復興の重点施策は、そのほとんどが仙台都市圏に集中し、都市基盤が強化されることによって人口や産業の集積が一層図られると予想されます。一方、それ以外の圏域、とりわけ少子高齢化が進んでいる被災地では復興が進まないため、人口流出が顕著で創造的復興とはかけ離れ、もとに戻すことさえままならぬのが現実です。被災地にも創造的復興の重点施策が展開できるよう望んでやみません。知事の所信をお尋ねいたします。

 一月二十八日、知事は南三陸町を訪れ、佐藤町長に、一月八日、県有識者会議が防災対策庁舎を県内の震災遺構候補の中でも原爆ドームに劣らないインパクトと印象を与える。県内の震災遺構候補の中でも特段に保存する価値があるとして再考を評価する報告書の提出を受け、平成四十三年まで県有化したいと打診しました。本件については、被災後から解体か保存をめぐる町民を二分する議論があったものの、平成二十五年九月、町議会が早期取り壊しを求める陳情書を採択したことを受けて、町長が解体することを表明。それに対して知事は、十月、震災遺構の保存を検討する有識者会議の設置を表明。二十六年十二月に、会議の結論が出るまで解体を凍結していたもので、当初の解体という町の方針に対して、十六年間で保存か解体かを時間をかけて決めてほしい、後世に伝える施設として今ここで拙速に結論を出すのは難しいだろうと考えた。広島の原爆ドームも当初は解体すべきとの意見が多かったが、二十年かけて保存になり、今では原爆の悲惨さを後世に伝える人類の宝であり、庁舎の保存の議論も同様の時間をかけて行うべきとの考えを示したと聞いております。受けた町長は、町としてもどうするかさまざまな角度から検討せざるを得ない。町民の意見を聞く場を設けて検討していきたいと述べております。また、町議会には、一月二十六日、住民有志から庁舎県有化の受け入れを求める請願が提出され、議会審議の行方も焦点の一つになってきます。まず、今回の県有化の提案に当たっての基本的な考え方をお尋ねします。

 結論はできるだけ早い方がいいと思いますが、いつまでを予定しているのか。町の判断は最大保障をされるべきと思いますが、それについてはどうなのか。住民の意見を聞く会には知事も出席すべきと考えますが、その点についてはいかがか。その際、県有地の結論を得た場合は、所有物件は建物だけか。その際、有償と思いますが、財源はどうするのか、お尋ねいたします。

 気仙沼線については、二十三年四月、JR東日本社長が全線鉄路で復旧すると表明され、それを信じておりましたが、いまだ復旧の見通しは示されず、柳津駅から気仙沼駅まで、更に大船渡線の盛駅までBRTで暫定運行されております。震災前、気仙沼から仙台まで直通快速列車で二時間で結ばれておりましたが、現在では、柳津駅でスムーズな乗りかえの場合でも四時間と倍の時間を要しており、仙台までの利用客はほとんどありません。BRT専用線の拡大やダイヤの増便によって、気仙沼−志津川間の通学通勤の足は一応確保されております。沿線住民は、悲願八十年で全線開通した気仙沼線の地域における足として、定時性にすぐれ、大量輸送が図られ、速度も早く安定性が高いとして鉄路による復旧を強く求めております。沿線住民の要望を踏まえ、気仙沼市、南三陸町も、県と連携してこれまで再三に国やJR東日本に要望を重ねてまいりました。議会も同様でございます。昨年二月、復興調整会議で、JR東日本は、ルート移設による復旧費は七百億円もかかり、そのうち三百億円しか自社負担ができず、四百億円は財政支援がなければ見通しが立たないと説明がありました。しかし、現在の鉄道軌道整備法は、黒字会社に財政支援ができないと規定されており、法改正等がなされなければ不可能となります。しからば、県と沿線市町で負担しろと言っても、現在の財政状況からして、四百億円を負担することは無理な話です。最近、議員立法による法改正が準備なされると聞き及んでおります。現状を突破して前進が図られるよう期待しております。

 いずれにいたしましても、昨年の調整会議の提案から一歩も前進せず、デッドロックになっています。このままでは、何らかの打開策を示さなければ、沿線自治体の復興まちづくりがおくれ、取り返しのつかないことになります。現に、大谷海岸防潮堤設置にかかわるまちづくりの議論が前進しておりません。時間がたつにつれて、BRTで十分だという声がふえてくることが予想されます。鉄道の復旧はどうすればいいのか。BRT以外に別の方法があるのか。昨年二月以来、復興調整会議が開かれていないのは大きな問題です。首長レベルの会議に格上げして早急な方策を決めるべきと考えますが、県のこれまでの取り組み、今後の対応、大谷海岸防潮堤に対する考え方をお聞かせ願います。

 今回の大震災の被害の特徴は、沿岸部において地盤沈下による冠水被害が今なお発生していることです。復興まちづくりを推進するには、地盤沈下した土地のかさ上げが必要で、市町では既存の事業を活用して対応しておりますが、さまざまな制約から事業の活用が難しく、かさ上げのめどが立たない箇所が散見されています。特に、沿岸部に点在する都市計画地域に指定されていない漁村集落などにおいては、防災集団移転促進事業により市町が買い取った移転元の住宅地が散在しており、漁港や防潮堤の背後地について一体的な整備のめどが立たないことにより、利活用の計画が達せられず、将来的に未整備のまま土地が荒廃するものと憂慮されます。この点について、本来、国土保全の観点から、国の責任で実施されるべきものと考え、復興交付金を初め各種制度における支援の拡充や運用の弾力化を更に推進されることを望んでやみません。県の取り組みについてお尋ねいたします。

 県は、防潮堤の高さなどを定める海岸保全基本計画の変更案について、住民説明会やパブリックコメントの募集を始めました。当初の計画は、二十五年十二月を予定していたのがおくれたためで、震災後に建設が進められている防潮堤の高さや環境への配慮を反映した内容で、計画といいながらも、現実は、復旧を急いでいる現場からの事実上の追認となっています。説明会では、防潮堤に着手してから計画を変更して法的に問題はないのか、来年度で集中復興期間が終わるので、行政は大急ぎで進めているのではないかという疑問も寄せられたと聞いております。パブリックコメントは二十七日までで、学識者の意見も聞き、六月には新計画を決める段取りとなっています。まず、これらの声にどのようにこたえるのか、お尋ねします。

 昨年十月末時点で、県が管理する海岸二百七十六カ所のうち、三十二カ所が未合意箇所になっています。県は、それぞれの地区において丁寧に住民説明を開催して、合意を図るために努力されていると思いますが、この新計画を決めるまでには全体の合意が得られる見通しなのか。その際、精力的に丁寧な説明を行い、見切り発車することなく、住民同意を原則として計画の策定や工事に当たるべきと考えますが、いかがですか、お伺いいたします。

 中小企業の再建には、中小企業グループ補助金が、これまで二百十七グループ、三千七百九十五事業者に二千三百六十一億円余が当初交付決定され、中小企業の再建に大きな役割を果たしてまいりました。新年度も再予算化された二百五十億円を含め三百六十二億円が計上しております。まず、国の新年度予算四百億円から見ると、これまでの経緯からして百十二億円の新規予算計上は足りない気がします。需要状況から、今後の増額が見込まれているのか。再予算化された事業は、新年度内に完成が見込まれているのか。新年度からは、事業回復が見通せない場合、設備の復旧のほか、新分野への進出や設備状況、販路開拓等、ハード・ソフト両面にわたって使い勝手のよい仕組みとなったことは評価されます。一層の充実と弾力的な運用を求めます。採択事業者の増加に伴い、現在の枠組みに即しては後発グループを組成するのが非常に困難な状況となっており、本制度を活用できない事業者も見受けられます。グループの組成要件は、被災地の実態に即して先発グループに組み込むなどの弾力的な運用がなされることを強く望みます。

 昨年六月実施、十月取りまとめた東北経済局によるグループ補助金交付先アンケートによる東北四県の水産・食品加工業において、売り上げが震災前の水準以上に回復したと回答した業者は一九・四%にとどまっており、販路回復、風評被害対策にしっかり取り組まなければならないという内容になっています。県においても、グループ補助で事業を再開した事業者の実態をよく調査、検証して、今後の対策を打ち出すべきと考えますが、その方策をお示しください。

 これまで沿岸部の産業再生については、地域の実情を踏まえ、経済、観光、労働、農林水産業の各般にわたり、グループ補助金を初めハード・ソフト両面から積極的な支援策を講じており、その成果も上がっております。しかし、ハード面の施設、設備が復旧しても、失った販路を取り戻すことはままならず、しかも、今なお放射能の風評被害を受けております。新年度予算にはそれらに対して多彩なメニューが用意され、事業費も拡大し、意欲のほどを示しております。その中で、水産都市活力強化対策支援費、県産品風評対策強化費、食産業ステージアッププロジェクト推進費、県産品販路開拓支援体制強化費、輸出基幹品目販路開拓費、食の安全確保対策費等の事業には特に力を入れて取り組む決意があらわれています。それぞれ来年度の事業の目標をどう立て、どのような戦略を練っているのか、お尋ねします。

 これまでの事業の検証はどのように行い、その結果を来年度事業にどう反映しているのか、お尋ねします。

 家族経営等の小企業は、補助制度を利用したくてもできません。例えば、経営者が一週間も事業所から離れられないなど問題があります。販路拡大や新商品の開発に当たっては、プロの人材を雇い、現地の県地方振興事務所等に二年から三年常駐配置させ、相談、指導に当たる仕組みをつくることも大切と考えますが、いかがですか。

 除塩を含む農地の復旧は、対象面積一万三千ヘクタールに対し、二十七年一月末現在で着手面積一万一千九百五十ヘクタール、率にして九二%、完成の面積は八二%となっております。新年度は三百ヘクタール、二十八年度は八十ヘクタールを予定。その中で、気仙沼市、南三陸町の農地復旧の状況は、他地域から比べますと、完成率で四六%、県内最低の状況にあります。被災農家やJA関係者からも厳しく指摘されております。私もこれまで本会議や委員会等で繰り返し改善を求めましたが、復旧はなかなか進んでおりません。完成までの今後の工程表をお示しください。

 何とか完成したものの、覆土の品質が悪く、石の除去、粉砕しなければ作付ができず困っており、県も対応を急いでいるようですが、今春の作付に間に合うのか。工事を発注するに当たり、覆土の品質を吟味すべきと思いますが、お尋ねいたします。

 今回、当初予算に、医療施設復興支援費として、医療機関等復旧支援事業三億四千四百万、気仙沼地域医療施設復興事業四十九億七千三百五十九万円、石巻地域医療施設復興事業百三億四千七百五十二万円、仙台地域医療施設復興事業十七億九千二百万円、合計百七十四億五千七百十万八千円が計上され、医療施設復興に並々ならぬ決意を示しております。その主な事業の内容についてまずお伺いします。

 建設コスト高騰対策として、石巻赤十字病院の助成、地域医療連携支援センターへの助成が計上されておりますが、その内容についてもお尋ねします。

 かねてより、気仙沼市立病院五十三億、石巻市立病院六十七億円、合わせて百二十億円について、コスト高騰に対する支援要請を国に働きかけた結果、国の新年度予算に百七十二億円が計上され、国会で審議中のことで、要望どおりの金額が配分されるものと情報も得ておりますが、予算化の時期も含めてお伺いいたします。

 また、ドクターヘリ導入費として四億四千百八万円が計上され、ドクターヘリの運航開始の時期を平成二十八年度中のできるだけ早い時期と決定したドクターヘリ運用調整委員会の決定に基づき、地域医療再生臨時特例基金や国庫補助事業を活用して、基幹病院となる仙台医療センターの格納庫や給油設備等、運航に必要となる関連施設、設備の整備を助成するもので、長年の懸案が実現に向けて大きく前進することを評価します。施設、設備はもとより、関係機関との調整、運航事業者の選定やパイロット等従事者の訓練等、ソフト事業の整備がより慎重かつきめ細かな取り組みが求められますが、スケジュールを含め、今後の取り組みについてお尋ねします。運航時期はぜひ四月からと望むものでありますが、どうですか。運航までの事業費と運航開始後の年間事業費をどのくらい見込んでいるのか、お尋ねいたします。

 去る六日、厚生労働省は、社会保障審議会の分科会を開き、新年度から三年間の介護保険の各サービス料金を決めました。事業者に支払う介護報酬の改定率は全体で二・二七%マイナスとなりました。今回の改定は、在宅介護の質の向上を目指しており、二十四時間訪問介護では、要介護三の場合、一カ月の料金は一万九千百三十六円から一万九千九百九十二円になります。医療の必要性の高い人でも在宅で暮らしやすくするよう、医師や看護師などと連携した報酬加算が新設されたからです。人手不足を解消するため、介護職員の待遇改善のため、賃金に使える報酬加算も充実させ、月一万二千円程度と試算しております。一方、利用率の高い特別養護老人ホームについては、基本料金を六%程度引き下げ、利用者が支払う料金は全体に下がります。八月からは特別養護老人ホームの相部屋代として月額一万四千百円程度を入居者に求め、低所得者は免除するという主な改定内容です。今回の改定に当たって、特養利用者の負担が軽くなるものの、サービスの質が下がるのではないか。小規模事業者等の経営が立ち行かなくなって、地域から撤退してしまうのではと懸念の声も上がっています。今回の改定の一つの目玉である介護職員の待遇改善のための加算措置は評価されるものの、特養等の報酬引き下げによる減収が予想される事業者にとって賃上げが難しいのではとの声も出ております。介護関係職種の昨年十二月時点での有効求人倍率は、全国で二・六八倍もあり、売り手市場の上、低賃金と重労働のイメージから人材確保は難しく、同業者間で優秀な人材の奪い合いも起きています。離職率が高く、全国で約三十万人の介護職員が不足しております。本県でも同じような状況が続き、とりわけ沿岸被災市町では一層深刻な状況で、介護への不安から人口減の一因ともなり、復興の足かせとなっております。

 本県の介護の実態を踏まえた中での今回の介護報酬改定についてどのように評価しているのか、お尋ねします。

 介護職員の不足等により、特別養護老人ホームの入居希望者が四万人も待機を余儀なくされている現実から、職員の処遇の改善は喫緊の課題であり、これまでも再三指摘してまいりましたが、今回の改定で実現できるように期待していますが、どうですか。

 改定作業中の元気プランの内容に施設・在宅介護サービスにどのような影響が及ぶのか、お尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 内海太議員の一般質問にお答えいたします。大変多岐にわたっておりますので簡潔に答弁します。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、大震災からの復旧・復興の加速化の推進と課題への取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 初めに、産業経済再建の格差の拡大についてのお尋ねにお答えをいたします。

 東日本大震災から間もなく四年が経過いたしますが、県内の被災地におきましては、復興に向けた取り組みが一歩一歩着実に進展しつつあり、我が県経済は、復興需要にも支えられ、全体としては回復基調にあるものと認識をしております。一方、特に沿岸地域におきましては、災害公営住宅の整備を初めとしたまちづくりの状況や、被災した商工業者の営業再開の状況等に関して、県全体の進捗よりおくれが見られる地域もあることから、一層の加速化が必要であると考えております。

 次に、放射光施設及び国際リニアコライダーについての御質問にお答えをいたします。

 県では、放射光施設及び国際リニアコライダーの誘致に向けて、東北の関係者と一丸となった活動を展開しておりますが、依然として国の方針が明らかになっていない状況であります。このため、世界三大放射光施設の一つがあります、世界じゅうから研究者が集まるフランスのグルノーブル市と、国際リニアコライダー計画の先行例となっておりますスイスのジュネーブ市の国際研究機関を訪問いたしまして、世界的な研究開発拠点の優位性や地域産業への波及効果などを自分の目と耳で確認したいと考えております。その上で、東北の復興により効果的なものとなりますような方策を検討しながら、東北の未来、ひいては我が国の発展のために必要な施設であることを説得力を持って国などに一層強く働きかけることで、誘致の実現に努めてまいります。

 次に、水素エネルギーの普及促進に向けた今後の進め方についての御質問にお答えをいたします。

 水素は利用段階で二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーであり、我が県におきましても、水素エネルギーの普及促進を図るため、その利活用のためのビジョンを平成二十七年度のできるだけ早い時期に作成することとしております。また、ことし四月には、燃料電池自動車製造事業者、水素供給事業者、行政機関などの関係団体等を構成員とする協議会を設立し、県内への燃料電池自動車への導入や水素ステーション整備に関する検討を行ってまいります。

 次に、被災地における創造的復興の施策展開についての御質問にお答えをいたします。

 創造的復興は、地域経済の活性化や地域社会を取り巻く諸課題を解決する先進的な地域づくりを進め、今後の県勢の発展のみならず、将来の日本のモデルとなることを目指しており、その成果は、仙台圏のみならず、沿岸被災地にも及ぶものと確信をしております。今後も引き続き、創造的復興に鋭意取り組むとともに、地方創生の取り組みも活用しながら、沿岸被災地を初めとした県内のそれぞれの地域が少子高齢化や人口流出を乗り越えて発展していくことができるよう最大限努力してまいります。

 次に、南三陸町防災対策庁舎県有化の提案に当たっての基本的な考え方についての御質問にお答えをいたします。

 南三陸町防災対策庁舎については、宮城県震災遺構有識者会議において、震災を象徴する遺構であり、県内の遺構候補の中でも特段に高い価値があると評価され、更に、拙速に結論を出すのではなく、時間をかけて考えることや、県などの第三者が関与することを検討すべきとの意見がつけ加えられました。この結論を踏まえ、私自身も、南三陸町防災対策庁舎につきましては県として関与していく必要があると考え、また、同庁舎の保存に対する遺族や住民の賛否が分かれている状況を考慮すると、広島の原爆ドームの事例のように、時間をかけて冷静に議論した上で解体か保存かを決めることが望ましいと考えたところであります。こうした考えに基づき、南三陸町に対しまして、庁舎の解体方針を一たん保留し、震災発生から二十年間は県有施設として県が維持管理を行い、その後に改めて町において保存の是非を判断することを提案したものであります。

 次に、公立病院のコスト高騰に対する支援の県の予算化時期についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災により被災した石巻市立病院や気仙沼市立病院の移転新築に係る建設コストの高騰などにつきましては、国の平成二十七年度予算案において、被災地域における地域医療の再生支援として、被災四県合計で百七十二億円が措置されているところでありますが、これは、国が被災県の要望等を受けて、その積算資料の提出を求めた上で、予算化が適当であると認めた金額について計上したものであると伺っております。なお、この金額は、被災県が地域医療再生臨時特例基金の積み増しを行う総額として計上されたものであり、個別の事業に係る具体的な金額についてはまだ示されておりません。県としての予算化の時期につきましては、今後、県内の医療に関する有識者等で構成する地域医療推進委員会に諮った上で、国の平成二十七年度当初予算の成立後、できるだけ速やかに補正予算案を提出し、御審議をいただきたいと考えております。

 次に、ドクターヘリの運航開始時期についての御質問にお答えをいたします。

 運航開始時期につきましては、平成二十六年四月に開催された宮城県ドクターヘリ運用調整委員会において、平成二十八年度中のできるだけ早い時期を目指すことが確認されたところでありますが、これは主に運航委託先で導入するヘリコプターの確保やシミュレーション運航等に時間を要することを勘案したものであります。県としては、両基地病院や運航委託会社と連携しながら、関係機関との調整作業に積極的に取り組むとともに、基地病院における関連施設整備の進捗状況も踏まえながら、できるだけ早い時期の早期の運航開始が実現できるように努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 総務部長岡部敦君。

    〔総務部長 岡部 敦君登壇〕



◎総務部長(岡部敦君) 大綱一点目、大震災からの復旧・復興の加速化の推進と課題への取り組みについての御質問のうち、圏域防災拠点の位置づけについてのお尋ねにお答えいたします。

 圏域防災拠点につきましては、大規模災害時に、広域防災拠点と連携し、圏域内の市町村への応援部隊の活動拠点、支援物資の集積・配送拠点、他圏域への支援拠点としての役割を果たすため確保したものでございます。今後、県におきましては、広域防災拠点の整備スケジュールも勘案しながら、開設基準や運営体制の検討、活動に必要な通信機器などの防災資機材の整備を計画的に進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長山田義輝君。

    〔震災復興・企画部長 山田義輝君登壇〕



◎震災復興・企画部長(山田義輝君) 大綱一点目、大震災からの復旧・復興の加速化の推進と課題への取り組みについての御質問のうち、被災市町の復興の格差への支援についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、県と沿岸十五市町震災復興計画所管部課長会議を開催し、各市町との課題共有を図っているところであります。このほか、住宅再建のための市町支援チームや産業再生の現状・課題見える化シートなどにより、被災市町が抱える課題解決に努めておりますが、今後とも、国への要望なども含め、地域の実情に応じたきめ細やかな支援を行ってまいります。

 次に、南三陸町の結論はいつまでにと考えているのか、及び町の判断は最大限尊重すべきと思うがどうかとの御質問にお答えいたします。

 南三陸町防災対策庁舎についての県の提案に対する町からの回答については、特に県から期限を示すことはしておりません。ただし、震災から約四年が経過し、施設の劣化が進んでいるものと考えられることから、今後の補修等の必要性も考えますと、できるだけ早い方が望ましいと考えております。また、県の提案に対して示される町の判断については最大限尊重してまいります。

 次に、住民の意見聴取の場への知事の出席についての御質問にお答えいたします。

 南三陸町防災対策庁舎に関する県の提案については、現在、町において検討されておりますので、住民の方々の意見を聞く場への知事の出席につきましても、町の意向を踏まえながら前向きに対応してまいります。

 次に、県有化の結論が出た場合に所有する物件についての御質問にお答えいたします。

 南三陸町防災対策庁舎については建物の県有化を考えておりますが、具体的な方法については、県の提案に対する町の了解が得られましたら、町と調整を行ってまいります。

 次に、JR気仙沼線復旧に向けた県のこれまでの取り組みと今後の対応についての御質問にお答えいたします。

 気仙沼線沿線地域の復興には、生活の足として鉄道の復旧が不可欠であり、津波対策等を踏まえた地元自治体の新しいまちづくりと整合を図り、復旧・整備が進められる必要があるものと認識しております。このため、県では、沿線市町と情報交換や認識の共有を図り、沿線市町の意向を踏まえながら、政府要望や宮城県鉄道整備促進期成同盟会の要望活動等を通じて、国に対する公的支援やJR東日本に対する早期復旧の要望を行ってまいりました。

 国が主催する復興調整会議の首長レベルへの格上げについては、気仙沼市が国に提案を行っておりますが、県といたしましては、気仙沼市や関係市町の意向を伺い、必要に応じて国に働きかけてまいります。今後とも、沿線市町と密接な連携を図りながら、気仙沼線の早期復旧に向けて、国やJR東日本に粘り強く要望してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱一点目、大震災からの復旧・復興の加速化の推進と課題への取り組みについての御質問のうち、医療施設復興支援費の主な事業内容についてのお尋ねにお答えいたします。

 医療施設復興支援費については、被災した民間医療機関等の再開、復旧に対して支援する医療機関等復旧支援事業と、気仙沼市立病院、公立志津川病院及び石巻市立病院など、主として被災地の公立病院建設への支援に加え、東北大学病院、仙台医療センター等の機能拡充分などについて支援する各地域の医療施設復興事業を内容としております。

 次に、建設コスト高騰対策の主な内容についての御質問にお答えいたします。

 建設コスト高騰対策については、東日本大震災後の労務単価や建設資材などのコスト高騰に伴い事業費が増加している施設整備事業に対する支援を行うものであります。今回の当初予算には、第二期宮城県地域医療復興計画に掲載されている石巻赤十字病院への支援のほか、名取市休日夜間急患センターや宮城県医師会館の新築に合わせた地域医療連携支援センターの整備等への支援に要する経費を計上したものであります。

 次に、ドクターヘリの運航に係る今後の取り組みについての御質問にお答えいたします。

 ドクターヘリの導入に向けては、これまで仙台医療センターと東北大学病院の二カ所を基地病院とし、運航要領の策定等に加え、昨年には運航委託会社が決定したところです。今後は、ランデブーポイントの選定や出動要請基準の検討などを進めるとともに、運航に必要となるスタッフの訓練を実施していくこととしております。基地病院における関連施設整備については来年度中に完了し、その後、飛行訓練であるシミュレーション運航を行うなど、運航開始に向けた準備に取り組んでまいります。

 次に、ドクターヘリの運航に係る事業費の見込み額についての御質問にお答えいたします。

 ドクターヘリ導入に係る事業費については、運航に必要となる初期経費として、基地病院の格納庫や給油設備等の関連施設整備費のうち、平成二十六年度補正予算で設計費二千七百万円を予算化したほか、平成二十七年度当初予算においては、本体整備費四億四千万円余りを計上しております。また、運航開始後の運営経費としては、国庫補助事業を活用しながら、年間二億一千万円余りの事業費を見込んでいるところであります。

 次に、大綱二点目、介護保険制度の充実についての御質問のうち、介護報酬改定の評価についてのお尋ねにお答えいたします。

 今回の報酬改定については、沿岸被災地を含む人材確保につながる介護職員の処遇改善加算や、中重度の要介護者や認知症高齢者への対応を強化する加算の制度が拡充されたという点では一定の評価ができるものと考えております。一方、基本報酬の減額なので、全体でマイナス二・二七%の改定となったことについては、さまざまな議論を踏まえて国が判断した結果であると認識しておりますが、その影響について注視してまいります。

 次に、介護職員の処遇改善についての御質問にお答えいたします。

 介護職員の処遇改善加算については、更なる資質向上の取り組み、雇用管理の改善、労働環境の改善を進める事業所に対して、更に月額一万二千円相当の賃金改善となる加算制度の拡充が行われました。県といたしましては、制度の周知を図り、加算制度を活用して、事業所みずからが質の向上や労働環境の改善に取り組み、介護職員の処遇改善につながるよう促してまいります。

 次に、みやぎ高齢者元気プランにおける施設・在宅介護サービスへの影響についての御質問にお答えいたします。

 今回の報酬改定による影響ですが、施設・在宅サービス見込み量等については、過去三年間の実績を基本に推計するため影響はないものの、介護保険料については、改定後の介護保険サービス費用をもとに算定するため、増加傾向にあった保険料の伸びが抑えられるものと見込んでおります。県といたしましては、今回の介護報酬改定が介護保険サービスの実態に与える影響について今後の推移を注視してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱一点目、大震災からの復旧・復興の加速化の推進と課題への取り組みについての御質問のうち、グループ補助金の来年度の見込みについてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、来年度の見込みとして、再予算化分については、事業者への調査を踏まえ、約二百五十億円、新規の決定分については、最近の交付実績等を踏まえ、約百十億円と想定して所要額を計上しております。また、国の来年度予算額四百億円については、事業を実施する岩手、宮城、福島の三県の再予算化分を含む需要見込み額に基づき計上されており、必要額はほぼ確保されていると伺っております。

 次に、再予算化された事業の新年度内での完了見込みについての御質問にお答えいたします。

 昨年十一月に県が実施した今後の執行見込み調査の結果、来年度再予算化が必要な事業者は四百八十七者、事業費は約二百四十五億円となりますが、このうち、来年度中に事業を完了する事業者は三百四十二者、事業費は約百六十八億円と見込んでおります。その他の事業者については、土地のかさ上げに時間を要する等の理由により、完了が平成二十八年度以降となる見込みです。

 次に、グループ補助金の一層の充実強化についての御質問にお答えいたします。

 来年度予算では、従前の施設等への復旧では事業の継続や売り上げ回復等が困難な場合には、これにかえて新商品製造ラインへの転換など、新分野需要開拓等を見据えた新たな取り組みについても支援を拡大することとしております。その具体的な内容や認定基準については、現在、国において検討が行われているところですが、県といたしましても、グループ補助金が被災事業者にとって更に使い勝手がよく効果的な支援となるよう国に要望してまいります。

 次に、グループの組成要件の弾力的運用についての御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、地域の実情を踏まえ、小規模なグループであっても、既存グループとの連携や一体化により事業効果が認められる場合には補助対象として認定するなど、弾力的な運用に努めているところです。今後とも、事業者からの相談にきめ細かく対応し、一者でも多くの事業者が事業を活用できるよう、引き続き支援してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、大震災からの復旧・復興の加速化の推進と課題への取り組みについての御質問のうち、販路回復対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 県としましては、職員による企業訪問や現場での意見交換などを随時実施し、復旧状況の把握に努めており、関西圏域の販路や小規模事業者ほど売り上げの回復がおくれていると認識しております。このことから、水産加工品データベースを活用したバイヤーとの商談会などを積極的に展開し、特に関西圏域については、大阪に営業専任スタッフを配置するほか、中央卸売市場や県外企業との連携による商談機会の更なる創出に努めてまいります。また、小規模事業者についても、マーケティング調査や卸売市場などを通じた販路開拓のほか、営業代行の手法も取り入れるなど、きめ細かな支援を行ってまいります。

 次に、販路回復と風評被害対策の目標設定と戦略等についての御質問にお答えいたします。

 甚大な被害を受けた水産加工業を初めとする食品製造業については、平成二十九年度までに、製造品出荷額が震災前の五千七百三十二億円に達することを目標としているところです。このことから、県では、食産業「再生期」スタートダッシュプロジェクト事業などを行い、開発した新商品の取引成立のほか、大手スーパー、給食事業者、ホテルを初めとした首都圏、関西圏への新たな販路拡大など、一定の成果があらわれているところです。しかし、出荷額は震災前の状況に戻っていないことから、来年度は、成約率向上につなげるためのバイヤーニーズに対応するカタログを活用した新たな商談会の開催や、海外市場も視野に入れた販路開拓支援を強化するなど、商品開発から商談、販売まで一貫した支援を戦略的に行ってまいります。

 次に、小規模事業体への販路拡大や新商品開発に対する支援についての御質問にお答えいたします。

 御指摘にありましたとおり、小規模事業者は人的資源に乏しいことから、販路拡大や商品開発に注力できないという課題があることを認識しております。このため、事業者が地元にいながら支援を受けられるよう、商品開発や営業力強化に知見を有する専門家や、販路拡大に当たって企業などとのマッチングを行うコーディネーターの派遣、地域で開催される商談会への補助などを行っております。今後とも、地方振興事務所とともに企業訪問を強化しながら、商品開発にかかわる専門家の派遣強化や営業専任スタッフの増員を図るとともに、成約率の高い商談機会を提供するため、商品をバイヤー向けのカタログに掲載するなど、きめ細やかな支援に努めてまいります。

 次に、農地復旧の今後の工程についての御質問にお答えいたします。

 農地等の復旧については、昨年三月に公表した復旧・復興ロードマップに基づき事業を進めておりますが、農地復旧の完成率は、先月末現在で、県全体八二%に対し、気仙沼市、南三陸町の区域で四六%となっております。なお、気仙沼市、南三陸町における農地復旧は、大津波などにより農地の表土流出や瓦れきの混入など甚大な被害を受けていることや、復旧と農地整備を一体的に行っていることから、時間を要しております。この二つの市町においては、今年度末までに八三%、来年度末までに九〇%の復旧を見込んでおり、平成二十八年度末までに完成することを目標としております。

 次に、現在実施中の農地復旧に係る今春の作付についての御質問にお答えいたします。

 気仙沼市、南三陸町の農地復旧については、津波で流出した表土の確保が必要であることから、近接土取場の山土や他事業から発生する土砂を農地の客土材として利用しております。この客土材の土質状況は、石れきまじりの土砂であることから、農地災害復旧工事においては、石れきの除去や破砕及び土壌改良資材の投入などの対策を講じながら進めているところであり、今春の作付には計画どおり間に合う見込みとなっております。

 次に、工事発注に使用する客土材の品質についての御質問にお答えいたします。

 今後発注する災害復旧工事の客土材については、できるだけ石れきの少ない山土の品質確保に努めるほか、現在実施している石れき破砕や土壌改良資材による対策を行ってまいります。また、東日本大震災農業生産対策交付金の活用による土壌改良資材の対策など、営農再開に向け必要な対策を講じてまいります。県といたしましては、今後とも、地元関係者と十分な調整を図りながら、農地の早期復旧を進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、大震災からの復旧・復興の加速化の推進と課題への取り組みについての御質問のうち、広域防災拠点整備事業の全体スケジュール及び全体事業費についてのお尋ねにお答えいたします。

 広域防災拠点整備事業につきましては、平成二十七年度に宮城野原地区の用地を取得できるよう、JR貨物と精力的に協議を進め、平成三十二年度の供用開始を目指し、鋭意事業を推進してまいります。また、全体事業費につきましては、大規模事業評価におきまして最大約三百億円としたところですが、現在実施しております調査設計業務の中で事業費の精度を高めてまいります。

 次に、大谷海岸の防潮堤に対する考え方についての御質問にお答えいたします。

 大谷海岸につきましては、昨年九月に地元の方々が大谷里海づくり検討委員会を設立しましたことから、県と気仙沼市は、十二月に検討委員会や地元代表の方々に対しまして合同で説明会を開催したところであります。この説明会において、JR気仙沼線と防潮堤をセットバックして砂浜を確保する案や、背後地と国道四十五号及びJR気仙沼線を一体的にかさ上げし、防潮堤を兼用する案などを提示したところでございまして、今後、市が策定いたしますまちづくり計画と調整を図りながら、防潮堤の整備について検討してまいります。

 次に、土地のかさ上げについての御質問にお答えいたします。

 地盤沈下した土地のかさ上げにつきましては国の財政支援の対象となるよう、市町とともに強く国に働きかけてまいりました。その結果、これまでに土地区画整理事業等による土地のかさ上げが認められ、更に、具体的な利活用が見込める産業用地等でかさ上げが必要な場合には、復興交付金の効果促進事業の活用が認められたところでございます。県といたしましては、市町の実情に応じまして土地の利活用が促進されるよう、引き続き市町を支援してまいります。

 次に、海岸保全基本計画の変更に関する住民の疑問の声にどうこたえるかとの御質問にお答えいたします。

 海岸保全基本計画の変更に関する御意見につきましては、地区ごとに開催いたします説明会等におきまして丁寧に回答するとともに、パブリックコメントの内容を整理した上で、県の考え方を広く公表し、御理解をいただけるよう努めてまいります。

 また、計画変更前に防潮堤整備に着手する箇所につきましては、市町のまちづくり計画と調整を図りながら、防潮堤の高さや構造などの考え方をわかりやすく説明し、地域との合意形成を前提として事業に着手するなど、さまざまな御意見に対してもしっかりと対応してまいります。

 次に、新計画の決定までの合意の見通しについての御質問にお答えいたします。

 海岸保全基本計画の変更につきましては、東日本大震災後の新たな知見による防潮堤の高さの考え方や粘り強い構造、環境や利用面への配慮を計画に反映しながら、六月の策定を目標としているところでございます。市町によっては、まちづくり計画等との調整に時間を要する地域もありますが、丁寧な説明を行うなど、可能な限り地域の合意が得られるよう努めてまいります。

 次に、住民同意を原則に計画策定や工事に当たるべきとの御質問にお答えいたします。

 海岸保全基本計画の変更に当たりましては、各地区ごとに丁寧でわかりやすい説明に努めるとともに、住民の皆様からいただいた御意見を適宜、計画に反映することにしており、また、防潮堤の整備に当たりましても、引き続き、地域の合意が得られるよう丁寧な説明を行い、理解が得られた地域から順次、工事に着手しているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 四十三番内海太君。



◆四十三番(内海太君) 質問項目がいっぱいありましたけれど丁寧に答弁いただきまして、ありがとうございました。

 まず、南三陸の防災庁舎ですが、基本的に知事の考え方はわかりました。そこで、特に大事なのは理屈だけの問題でなくて、その必要性の問題でなくて、やっぱり遺族の人たちの心情、とりわけ遺族でも解体してほしいというそういう人たちの心情に、相当意を用いて進めていかなければならないと、そういうふうに思います。そういう観点から、その人たちでも忌憚のない意見交換というのは、町に任せる、基本的には町でやるということはいいんですけど、やっぱり知事もそこに行って、きちんとそこらについての説明をするということも、私は避けて通れないんでないかと、こういうふうに思いますが、その用意があるのかどうか、お尋ねします。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先ほども答弁しましたけれども、やはりこれは町の施設でございますので、県の考え方をお伝えいたしました。結果的に、まだ町として二十年間県に預けるというようなことも決めておりませんので、まずは町の考え方をよく聞いた上で、町の方針が決まって、考え方を聞いた上で、そこで県としてもしっかりと説明をしてほしいということであれば、それはもうその考え方に準じて行動してまいりたいというふうに思っております。



○副議長(渥美巖君) 四十三番内海太君。



◆四十三番(内海太君) ぜひそういうふうに配慮した取り組みをしていただきたいと思います。

 それから、気仙沼線の鉄路での復旧なんですが、これは全くこの一年間、何とかお願いしますということだけで経過してしまったということなんです。そこからもう一歩も前に出ないと。それはもちろん先ほども申し上げましたように、法的な問題が大きくあるわけで、それを乗り越えなければ何とも前に行かないということはわかりますが、それにしても、具体的な相談ということをして、本当に鉄路で復旧できるのか、何年かまではできるのかというようなことも、この沿線住民はこの四年間にそういうふうな、いらいらいらとあきらめにも似た人もあるし、いやそう言ってもこうだと言う人もあるし、そういうところをくみ取って、対策を話し合って、こうしたらこういくと、こうしたらこうやるということを決めていく、そのような会議をぜひ再開してもらって、そこで意見交換して方策を決めてもらいたいと。こういうことを県が率先してそういう場をつくってもらいたいと、こういうふうに思うんですが、いかがですか。



○副議長(渥美巖君) 震災復興・企画部長山田義輝君。



◎震災復興・企画部長(山田義輝君) 御指摘のとおりでございまして、復興調整会議、鉄道局が主催して実施しておりましたのが一年間開催されていない状況であります。これはお話のとおり、黒字の事業者に対しては今回の復興絡みの補助金というものについては対象にならないというところがあって、かつJRの復旧のためには、気仙沼線の復旧のためには七百億円の経費が必要であって、四百億円について丸出しになりますが、これについては国の補助が対象にならないというところから、それをどうするかということでとまっているという状況にありますが、基本的には、各市町と県と意見調整を行いながら、まず、まちづくりに支障がないような対応をするということでJRとともに進めさしていただいておりますけれども、今後の進め方については、気仙沼市長が首長級の会議を開くようにということで国に要請したということもございますので、先ほど答弁さしていただきましたが、関係市町、二市一町ございますので、その意見等を踏まえて、県として取りまとめをしながら、国との対応をどのようにするか考えてまいりたいと考えてございます。



○副議長(渥美巖君) 四十三番内海太君。



◆四十三番(内海太君) 最後に、防潮堤の関係なんですけど、大谷海岸については、ぜひまちづくりとあわせて可能な限り早くその結論を出して進めていただきたいというふうに、これはお願いしておきます。もう一つ、これは漁港海岸なんですけど、浦の浜漁港は、これはなかなか大島架橋の県道の整備と、それから市が計画している復興まちづくりの関係でなかなか進んでいないんですけど、これの打開策はどういうふうに今後進めていくのか、この点についてお伺いします。



○副議長(渥美巖君) 農林水産部長吉田祐幸君。



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 御質問の浦の浜についてでございますが、これまでも大変丁寧に地区におきまして説明をさせていただいてきてございます。さまざまな御意見をちょうだいしているところでございますので、今後ともきめ細かく説明させていただきながら、合意点を図ってまいりたいと考えておるところでございます。



○副議長(渥美巖君) 四十三番内海太君。



◆四十三番(内海太君) ぜひ丁寧な進め方をしていただきたいと思います。

 時間になりましたので、私は終わります。

 ありがとうございます。



○副議長(渥美巖君) 十九番只野九十九君。

    〔十九番 只野九十九君登壇〕



◆十九番(只野九十九君) 議長のお許しを得ましたので質問をさせていただきたいと思います。

 三・一一の東日本大震災からはや四年がたとうとしています。復旧事業も再生期に差しかかっています。全力でとにかく早く復旧・復興事業が完成させることが、県議の一番の使命と心を新たにして、大綱三点について質問をさしていただきたいとます。

 一点目、宮城らしい土地利用型農業について質問をさせていただきたいと思います。

 国は、二〇一四年から、総理の農業に対する強い改革意向、とりわけ産業としての農業をどのように確立するかを中心に、新たな農業・農村改革が一昨年から始まりました。四つの改革、農地中間管理機構の創設、経営所得安定対策の見直し、水田フル活用米政策の見直し、日本型直接支払い制度の創設の実行を政策として挙げております。そして、ことしの二月の中旬には、政府が進めてきました農協の改革案がまとまり、JA全中を抜本的に見直し、法に基づく組織から一般財団法人に転換することとし、地域農業の経営の自由度を高めることとしました。しかし、昨年は、米政策にとって大変厳しい年でありました。作況指数が平年並みだったが米価は大きく下落したほかに、直接支払い交付金は七千五百円と高額となり、大規模農家ほど大きな影響を受けました。とりわけ、米の消費と米の相対取引価格は、昨年の十一月時点で過去最低だったとのことであります。そして、来年度の生産調整においては、主食用米の生産数量目標に加えて、自主的に生産をふやす参考値を新たに示し、飼料用米の作付拡大などを通じ、一五年以降の需給改善をすることとしています。また、農地集積バンクは、三月に関連法が施行され、年内に四十七の都道府県すべてでバンクが立ち上がり、農地の八割を担い手に集めるという政府の目標が示されました。そして、国の農政の中長期的方針となる食料・農業・農村基本計画の議論も始まりました。この基本法の根幹は、国として、食料の安定供給、そして、国土の保全や自然環境・景観の保持という多面的機能の重要性、そして、これらの機能を発揮するための農業の持続的な発展は必要であり、生産と生活の基盤としての農村の振興を図らなければならないなどとうたっています。私も、この基本法の考えはもっともだと考えてます。ただ、産業としての農業、特に稲作を経営の中心に考える土地利用型農業若しくは水田フル活用農業の今後は、特に我が県の農業問題の、ある意味大部分を占めているようにも私には思えます。

 現実、宮城県では、古いデータですが、二十二年の調査で農業経営体数が五万七百四十一であり、そのうち水田を持つ経営体は四万八千六百四十九でありました。県内農家の九五%が水田を有しているという状況であり、平成二十三年度都道府県別田畑整備状況、二十三年度版によると、田と畑の面積では十二万六千二百六十ヘクタールで全国十位でありますが、田の面積だけでは十万千九百ヘクタールで全国四位であります。田の圃場整備率というと、三十アール以上の区画では六五・九で全国十一位ですが、この中で、一ヘクタール以上の区画では二四・七%で全国一位であります。大区画一ヘクタール区画の整備率では全国一位なのであります。米の産出額は、平成二十四年度は八百八十五億円で全国八位であります。農業産出額は全国で二十位の千八百十億円でありますから、どう見ても、我が県の農業は稲づくりが中心で、稲づくりの環境整備に一生懸命な県であります。

 このような状況でありますから、今回の国の掲げた四つの政策を中心とした現政権の農業政策は、まさに稲作中心の宮城が取り組むべき最重要政策のような気がします。国は、現在の減反政策の中で、本年初めて、今までの生産数量目標より更に生産量を自主的に減らす参考値を新たに示し、これを受ける形で、市町村や農協でつくる県農業再生協議会は示された参考値を米価下落要因の在庫量を抑制し、飼料用米などへの転作拡大を更に促すための作付目標とし、各市町村に公表しました。現在、米の在庫量は約二百三十万トン近くあります。そして、米の消費量は年間七百八十万トンぐらいと言われています。また、年間消費量は、消費者の食生活の変化の中で毎年八万トン近く減っていると報告されています。一般論からいっても、在庫がある商品の価格交渉は総じて安値に誘導されます。確立されたブランド米であり、この例外になることはトータルでないと私は思います。ですから、まさに米の需給改善は米価維持の生命線であります。転作を主とする国の掲げた水田フル活用政策の中、我が県の農地圃場整備率は、すなわち汎用田率は全国でトップクラスの県であります。その結果、現在、我が県の大豆の生産量は全国三位の一万四千百トン、作付面積は一万ヘクタールで、北海道に次いで全国二位であります。更に、県では、本年の飼料米の生産面積を前年の二千ヘクタールから二・七倍ふやす五千六百六十ヘクタールの目標を打ち出しました。大豆に限ると、国内の大豆の需要量は三百三万七千トンで、そのうち食用は九十三万二千トン、食用のうち国内産は二十二万九千トンであり、実食者から味のよさなどの品質面が評価され、ほぼ全量が豆腐、煮豆、納豆などの食用向けになっていると聞いています。また、作付面積の八割以上が田作によるとなっていますから、まさに県のある意味、汎用田整備は、このようなところで効果を上げているんだと考えられます。

 そこで、伺います。

 今回示された飼料米の五千七百ヘクタール分、約三万トンの飼料用米の集荷、流通、カントリーエレベーターなどの保管設備などは心配がないのか、お聞かせください。

 現在、飼料用のトウモロコシの輸入量は約一千万トンと聞いているが、このうち幾らほどが飼料用米で、家畜の生育に肉質に影響を与えることなく利用できるものなのか。また、価格的にはどのような状況なのか、お聞かせください。

 とりわけ、食用大豆にしろ飼料米にしろ、需給調整が続く限り、生産は一時的な話ではないので、売り先、出口の確保を具体的な形で考えないと、水田フル活用に道は開けないと思います。現状の県農業において、需給バランス対策は農政の最重要政策であると思うが、県としてはどう考えているか、お聞かせください。

 次に、さきの議会で、県の答弁の中で、県の中山間地の農地が二万ヘクタール以上県内にあると答弁がありました。この農地は、国で言う低コストの米づくりは、地形的に難しいのだと思います。やはり飼料米といっても、低コストで生産するとなれば、中山間地ではなかなか難しいのだと思います。やはり中山間地では食用米の生産に特化すべきだと思います。このことを踏まえて、県全体として需給調整の上、大規模に低コスト対策を作付誘導すべきであると思います。例えば、大豆の栽培では、大崎市、登米市、石巻市に、そして飼料米にしても畜産と米生産の連携、耕畜連携の考えの中で地域を考え、大規模生産を誘導すべきであり、中山間地域では食用米中心の農業のあり方などを考えるべきだと思います。県として、県全体での作付誘導することを考えてみてはと思うが、県の考えをお聞かせください。

 次に、このような最近の農業情勢の中で、国として、農業法人や大規模農家を次の時代の県農業の担い手と考えているようですが、低コストで大規模な農業をやるとすれば、おのずと大規模な農家や農業法人がやるように思いますし、また、その環境の整った地域も県内では限定されているような気もしています。このような状況の中で、先ほども言いました県内大豆の主要な生産地であります登米市では、二、三年前から大規模に転作ができ得る農地の再整備の要望の高まりの中で、農業基盤整備促進事業が各改良区の中で事業化されるようになってまいりました。各改良区とも大規模圃場整備が終了し三十年近くたち、当時の暗渠排水の機能低下が著しく、また、当時の暗渠排水はダブル配管の集水渠方式で各圃場ごとに管理ができず、稲作、更には転作作物の作付には支障を来しております。宮城県は、先ほども言いましたが、圃場整備が日本の中で早く行われ、整備率が高いが、古くもなってきています。ある意味、汎用田としての機能を保てなくなった圃場が数多く他県より出ているはずだと思っています。この事業になれば、農業生産の基盤は整い、地域の組織化、法人化は加速し、経営体の体質強化や新規参入者を含めた多様な担い手が育成できること、農地の有効利用ができ、農家経営の安定につながると思います。この事業の最初のころは、国と改良区の直接のやりとりで事業ができるという使い勝手のよい事業だったと聞いておりました。現在、この事業の県全体の予算はどのくらいあるのか。国や県、各改良区の負担割合、そして、現在県下の改良区事業要望はどのようになっているのか。また、予算と要望件数の割合の中で、事業地区の決定はどのような方法になっているのかをお聞かせください。

 次に、多面的機能支払いについて伺います。

 平成二十六年六月調査によると、県下では、農地維持支払いに八百四十二団体で農振農用地面積の五二%、六万一千九百ヘクタールをカバーしており、資源向上支払いには五百八十五団体が参加しておりますが、資源向上支払い長寿命化については、支援対象を読むと、水路や農道など施設の老朽部分の補修や施設の更新などと書かれていますが、これなどは、現在の改良区の維持工事と重なる部分があるように思います。現在この長寿命化に取り組んでいる団体数は県下では幾らぐらいあるのか。県として予算はどうなっているのか。そして、改良区にとっては、改良区事業の中でこの事業が活用できるならいいという改良区もあると聞いております。県として、この長寿命化事業を含めた多面的機能支払いと改良区の組み合わせについて考えたらよいと思うが、県の考えをお聞かせください。

 最後になりますが、県内の農業法人数は現在四百十二法人あります。登米市七十四、大崎市五十一、栗原市四十四、石巻市四十一と、五〇%近くがこの四市にあります。そして、この法人数のうち百五十八法人、三五%近くが水稲、そして転作作物を主力に生産しております。花卉園芸・野菜、八十三法人、畜産、九十五法人であります。産業としての農業を考えてきた団体であります。今、県も国も、将来の農業の担い手として農業法人を考えているようですが、県として企業の参入なども考えていると思いますが、今ある農業法人同士の更なる合併などを含めた農業法人経営の将来のあり方を県はどう考えているのか。そして、先ほど述べましたが、在庫を抱えたままでは商品値段は高く持っていけないというような考え、人口減少の中、そして農地を委託している人々が多い中で、多面的機能支払いの思想の根拠である、担い手に集中する水路、農道等の管理を地域で支えるという集落農業の考えが、人口減少の中、地域として保てないのではないかという疑問、県内の法人数でわかるとおり、法人は一つの作物しか栽培しないような法人の種類分けになっている中で、宮城の農業法人のあり方を考えるべきだと思うが、県の考えをお聞かせください。

 また、低コスト農業を中山間地では非常に難しく、一律には大規模で低コストの農業をやることはできないこと、現在の形の兼業農家が生産を続けようとする限り、その生産品目は今は稲作が最良であり、大豆などの転作はできないことというようなことを、土地利用型農業比率の高い我が県の農政の問題点としてとらえ、宮城県らしい農業のあり方を現実に合ったものにした方がよいと思うが、知事の所見をお聞かせください。

 大綱二点目、地方における包括ケアシステム体制についてお伺いします。

 日本はかつてない超高齢社会を迎えます。国の発表によると、団塊の世代が二〇二五年にすべて七十五歳以上の後期高齢者になり、その人口は六百五十万人になります。予測では、二〇二五年に六十五歳以上の単独世帯が七百万世帯、夫婦のみの世帯は六百五十万世帯になり、認知症高齢者は七百万に達すると見込まれ、医療や介護のニーズが一気に高まることと予想されます。反面、社会保障制度の支え手となっている現役世代は、少子化で減少しており、このままでは制度そのものが立ち行かなくなるという危惧の中、負担のあり方を年齢別から負担能力別に切りかえ、すべての世代を支援の対象として、すべての世代が能力に応じて支え合える全世代型の社会保障制度、日本モデルの実現を提案し、その政策の柱として地域包括ケア推進システムを確立することを挙げました。地域包括ケアシステムは、団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年を目標に、高齢者が住みなれた地域で暮らし続けることのできるよう、介護、医療、予防、生活支援、住まいのサービスが一体で提供される地域システムであります。しかし、現実には、大都市と町村部では、高齢化の進展状況には大きな地域差が生じており、保険者である市町村や都道府県が地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じてつくり上げていくことが必要であると述べ、国として、地域における在宅医療と介護の連携強化や認知症施策など積極的に支援していく方針だと述べております。しかし、この包括ケアシステムのあり方、システムの構築において、各地域でいろいろな取り組みが始まっていますが、地域においていろいろな課題が出ているとも聞いております。地域包括ケアの運営主体は、前に述べたように、保険者である市町村や都道府県がこのシステムを地域の特性に応じてつくることが必要であるとしていますが、このことは、市役所とか役場とかという考え方でよろしいのでしょうか。それとも、別の病院とか社会福祉協議会などを念頭に入れてるかについてお聞かせください。

 また、運営主体のこととは別に、地域包括ケアシステムの必要性について、ひとしく理解し、必要性を認めるんですが、住民からのオーダーがどうなのかも含め、どのシステムを構築していくかわからないということも聞かれます。このことに対する県と各自治体との話し合いなどがあったのかについてお聞かせください。

 更に、ケアシステムを構築する上で、人口減少の著しい農山村地帯の町では、規模の大小は別として農家が多く、持ち家率が高く、本人は介護やみとりの状況になれば自宅で過ごしたいと望む年代が多いが、人口減少や核家族化の進行により、同居者は、施設入所や病院での療養を望むケースが多くなっている現実があり、このシステムの必要性は認めるが、農山村ではこのシステムは掲げるが現実には難しいという考えもあるが、県の考えをお聞かせください。

 また、このシステムの五つの構成要素の中、介護、医療、予防の問題として介護・リハビリ、医療と介護、保険・予防が専門職により一体的に提供される体制づくりの必要性は理解できるが、在宅診療医師の不足、情報の共有や個人情報の保護など、コアになる人材の不足で実働的な仕組みづくりがわからない、そして介護、医療、予防を担う人材のコーディネートをどこのだれが担うかわからないという声を聞きます。恐らくこのシステムの構築が始まったばかりなのでの問題だと思うが、このことについて、今の状況はどのようにごらんなってるか、お聞かせください。

 次に、介護や看護に必要な在宅バリアフリーについてですが、特にトイレや浴槽などは、経済的に負担が大きくて改築できないことが実情でありますが、このケアシステムを進める上での今の制度を介護やみとりが必要になる前であっても、資金の融資や助成が受けられるようにしたらいいという考えを持っている人がいるようですが、県としての考えをお聞かせください。

 次に、日本は、先ほど述べましたが、単身高齢者のみの世帯が主流になると予想される中で、少子高齢化や財政状況からの国の補助や、介護保険に代表される社会保険制度や介護サービスなどの大幅な拡充を期待するのは恐らく難しくなってきていくはずであります。自分のことは自分でするか、みずからの予算に合わせ、市場サービスを購入するか、費用負担の要らない地域ボランティアなどの充実、定着するような社会システムを構築しなくてはいけないと思われます。全力でこのケアシステムの定着が急がれますが、質問したように、各自治体の担当者から聞くと、何からどのように手をつけていいのかわからないという意見が、とりわけ中山間地の医師不足の地域から聞こえます。県としても、国としても、このシステムの定着がなければいけないという考えはわかりますが、県として、各自治体は今の段階で何から手をつければよいと考えているか、お聞かせください。

 大綱三点目、長沼ダムの完成と迫川の排水調整について伺います。

 平成二十六年五月三十一日、村井知事の出席を仰ぎ、長沼ダム竣工式が長沼フートピア公園で行われました。長沼ダムは、迫川総合開発の一環として、下流域の洪水の防御を図るとともに、周辺耕地への既得用水の供給などを目的として、昭和四十六年に治水ダム事業に採択され、昭和五十年に建設着手し、途中、ダムの目的にレクリエーションを加え、多目的ダムとして整備され、事業が採択されてから四十三年と総工費八百三十四億円という巨費を投じ完成しました。また、事業決定と時を同じくして結成された長沼ダム地権者会も昨年の十二月二十一日に解散総会を行い、まさに長沼ダムは完成しました。長沼ダムは、迫川本川における洪水被害を防御するとともに、ダムに設置された漕艇場は、国体やオリンピックアジア予選などが開催され、国際A級漕艇コースになっております。まさに多目的ダムとして、地元住民にとってはかけがえのない、なくてはならない施設になっております。しかし、この迫川には、洪水対策として昔から排水調整がなされてきました。迫川流域の水防管理者と、そして農業用排水施設等の管理者によって協議会が設置され、流域の土木事務所の所長などは、迫川流域河川の水位が排水調整水位に達し、上昇のおそれがある場合には、水防管理者は速やかに農業排水施設管理者に排水施設の運転を停止するように指示できるという協議会要綱になっておりますが、ダムが完成した今後もこの協議会は存続し、排水調整が行われるのでしょうか、県の考えをお聞かせください。

 次に、登米市鴇波と石巻市脇谷地区にあります国の旧北上川分流施設は、平成十九年に新設完成しましたが、平成二十四年五月五日の出水により、国土交通省が設置している水位観測所ではんらん危険水位若しくははんらん注意推移に達する見込みの中で、水門を二時間半近く全面閉鎖を実施しました。分流地で言うゼロ分流であります。この結果は、各観測地点で水位の低下、二十六センチから四十センチが見られたと報告されています。そして、この報告書は、迫川の水位低減にも寄与したと書かれていますが、県の方ではこのことを速やかに確認できたのか。国の方では迫川の水位低減に寄与したと言っていますが、今回は分流堰の操作規定により水門閉鎖したはずですが、迫川では各農業用排水施設管理者と県の間で排水調整の取り組みをしていますが、国の管理する分流堰の操作には、迫川の状況などは入らないのでしょうか。今は国の農業政策の中で転作を奨励し、冠水したら全滅の危機にある大豆などを大変多くの面積で栽培されています。昔とは農政も改良区も違ってきていますので、この北上川分流堰の操作についてももっといろいろと考える努力を県にお願いしたいが、県の考えをお聞かせください。

 また、この分流堰の操作や長沼ダムの水門操作を今回、三・一一の大震災の中で、各地で発生した地盤沈下の影響は迫川、北上川ではなかったのかについてお知らせください。

 終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 只野九十九議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、宮城らしい土地利用型農業についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、県農業における需給バランス対策についてのお尋ねにお答えをいたします。

 農家所得の向上と競争力の高い宮城の水田農業の実現のためには、水田をフルに活用し、需要に応じた収益性の高い作物の生産など、需要と供給のバランスを見きわめた水田農業政策の推進が重要であると認識をしております。昨年十二月に宮城県農業再生協議会が策定をいたしました平成二十七年度宮城県水田農業推進方針では、大豆や飼料用米など、安定的な需要が見込まれる作物を重視して生産目標を掲げております。また、良質な農産物の生産はもとより、需要拡大に向けた実需者等との連携強化をより一層進めていくこととしております。県としては、今後とも、需給バランスを重視した農産物の安定的な生産に向け、関係機関や団体と一丸となり、米を初め、麦や大豆など、作物ごとに実需者等へのセールス活動を強化するとともに、消費者へのPR活動を積極的に行い、更なる需要の拡大にしっかりと取り組んでまいります。

 次に、水田での栽培品目について、県全体での作付誘導を考えてはどうかとの御質問にお答えをいたします。

 昨年策定した宮城県水田フル活用ビジョンでは、水田農業の基幹作物である主食用米の需給バランスが安定し、農業者が安心して農業経営を行えるよう、需要に応じた主食用米生産を推進するとともに、水田をフルに活用し、収益性の高い作物の目標面積を定めて推進しているところであります。また、県内各地域においても、県ビジョンを踏まえ、それぞれの地域の実情に即した地域水田フル活用ビジョンが策定されており、平たん部での大豆の団地化や中山間地での地域振興作物のソバを重点的に推進する地域が育つなど、特色ある産地づくりが進められております。更に、中山間地においては、大崎市鳴子地域のように、地域ぐるみでの米の生産により、農家の経営安定と地域の活性化に結びついている事例も見られております。県といたしましては、こうした地域の多彩な取り組みを強化するため、経営所得安定対策などの国の支援策を最大限活用して、農業者の所得の確保と競争力のある宮城の水田農業の確立に取り組んでまいります。

 次に、我が県らしい農業のあり方についての御質問にお答えをいたします。

 我が県では、稲作に特化した農業構造からの脱却を目指し、みやぎ食と農の県民条例基本計画において、マーケットインによる収益性の高い競争力のある農業構造の確立を目標に、先進的な担い手の確保、育成や、多様なニーズに対応した水田農業の振興、園芸畜産の拡大などを推進してきたところであります。しかしながら、東日本大震災や国の農政改革、米価下落などのさまざまな情勢変化を踏まえ、今年度、基本計画の見直しに着手したところであります。計画見直しに当たりましては、需要に応じた農業生産を一層加速するほか、地域農業を担う農業法人の育成や相互連携の推進、農地中間管理事業の活用による大規模土地利用型経営体の育成強化や先進的園芸の競争力強化、更には、平たん部や中山間地等立地条件に応じた農業の振興などの視点を盛り込みながら検討してまいります。県としては、基本計画に掲げた宮城の農業の将来像である農業を若者があこがれる魅力ある産業にの実現に向け、しっかりと取り組んでまいります。

 次に、大綱二点目、地方における包括ケアシステム体制についての御質問のうち、地域包括ケアシステムの定着についてのお尋ねにお答えをいたします。

 今回の介護保険制度改正により、すべての市町村は、地域包括ケアシステムの構築に向けて、在宅医療・介護連携の推進、認知症施策の推進及び生活支援サービスの充実強化を柱とする地域支援事業を平成二十九年度又は三十年度から行うこととされており、現在策定中の第六期介護保険事業計画にこれらの内容を盛り込み、計画的に実施体制を整備する必要がございます。そのためには、市町村や地域包括支援センターが中心となり、医師会や医療機関を初め、専門職、関係団体等が顔の見える関係をつくり、地域の課題に対応した体制整備に着手していくことが重要であります。県といたしましては、先行事例の収集や情報提供、研修会や関係機関による連絡会議の開催などを通じて、引き続き市町村の取り組みを支援してまいります。

 次に、大綱三点目、長沼ダムの完成と迫川の排水調整についての御質問のうち、長沼ダム完成後の排水調整についてのお尋ねにお答えをいたします。

 迫川流域沿川では、平成七年度に、河川管理者、市町等の水防管理者及び土地改良区等の農業用排水施設等管理者が、迫川流域水防管理者・農業用排水施設等管理者協議会を設置し、降雨等により洪水の発生が予想される場合に、相互に協力して河川への排水調整を行ってきたところであります。昨年五月の長沼ダムの完成により迫川流域の治水安全度が向上しましたが、迫川本川の若柳地区や支川である夏川の一部区間等において未改修区間があること、計画規模以上の降雨への洪水対策のためには、関係者が協力して排水調整に取り組む必要があることから、今後も協議会を存続し、排水調整を継続すべきであると考えております。

 なお、排水調整水位については、東日本大震災により河川堤防が被災したため、その直後から暫定的に引き下げて運用しておりましたが、河川堤防の災害復旧工事が完了したことに伴い、ことしの四月から従来の水位へ引き上げることとしており、今後は、排水調整を必要とする機会が減少するものと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 保健福祉部長伊東昭代君。

    〔保健福祉部長 伊東昭代君登壇〕



◎保健福祉部長(伊東昭代君) 大綱二点目、地方における包括ケアシステム体制についての御質問のうち、地域包括ケアシステムの運営主体についてのお尋ねにお答えいたします。

 地域包括ケアシステムの構築には、在宅での医療と福祉の連携など、地域のサービスネットワークや地域住民等の参画による地域の支え合い体制の整備が必要であります。このためには、市町村が中心となって、地域の実情に応じ、地域の医師会や医療機関を初め介護サービス事業者や専門職団体、社会福祉協議会、住民団体、NPO法人などの関係団体が連携、協働しながら、それぞれの地域で切れ目のないサービス提供基盤を構築し、高齢者の生活を支えていく必要があるものと考えております。

 次に、地域包括ケアシステムに関する県と各自治体との協議状況についての御質問にお答えいたします。

 地域包括ケアシステム構築に向けた市町村の取り組みは、平成二十七年度からの第六期市町村介護保険事業計画に盛り込むこととされているため、各市町村では計画に基づき、団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年に向けて本格的に取り組んでいくものと認識しております。県といたしましては、市町村の取り組みが円滑に進むよう、これまで市町村長を対象としたセミナーや担当者会議などを開催し、先行事例の情報提供や意見交換を行ってきたほか、圏域ごとの研修会開催や専門職の派遣などを通じて、地域包括ケアシステムの構築に向けた支援を行ってきたところです。

 次に、農山村での地域包括ケアシステム構築についての御質問にお答えいたします。

 高齢者が住みなれた地域で安心して暮らし続けるためには、医療と介護の連携等により、一体化した切れ目のないサービスが提供される地域包括ケアシステムの構築が必要であると認識しております。人口減少が著しい農山村などの地域では、家族の介護力が低下し、医療や介護などの地域資源が限られるという困難さはありますが、全国的には医療機関からの積極的な働きかけにより、住民と専門職等の間で顔の見える関係を築いて、予防から医療、介護まで切れ目のない取り組みを推進している事例や配食サービス等の生活支援など、市町村と住民組織との連携により地域資源の不足を補っている事例が報告されております。こうした事例を踏まえると、地域包括ケアシステムについての理解を深めるための普及啓発や地域の創意工夫により、それぞれの特性に応じた地域包括ケアシステムの構築を進めることが重要であると考えております。

 次に、地域包括ケアシステムの実働的な仕組みづくりや人材のコーディネートの状況についての御質問にお答えいたします。

 実働的な仕組みづくりに当たっては、在宅医療を担う医師を初めとした医療従事者が、医療、介護の連携において中心的役割を担う人材として期待されており、県では研修会の開催等により、在宅医療を担う医師の育成支援を行うほか、多職種連携等に積極的に取り組む医療機関等に対し助成するなど支援をしているところです。また、人材のコーディネートについては、地域課題を把握し解決を図るために、市町村や地域包括支援センターが開催する多職種連携による地域ケア会議において行われ、県では、地域ケア会議への専門職派遣や研修会の開催等により、その充実に努めているところであります。

 次に、住宅のバリアフリー化に係る融資や助成についての御質問にお答えいたします。

 高齢者を対象としたバリアフリー化の支援制度として、介護保険制度の住宅改修では、在宅の要介護者等を対象に、手すりの取りつけ、床の段差の解消、洋式便器への取りかえ等に要する費用について十八万円を限度とした給付があります。また、介護保険以外の制度としては、独立行政法人住宅金融支援機構が、手すりの取りつけ、床の段差の解消、廊下の幅及び居室出入り口の幅の確保等に要する費用として一千万円を上限とする融資を行っており、県でもホームページなどにより周知に努めているところです。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 農林水産部長吉田祐幸君。

    〔農林水産部長 吉田祐幸君登壇〕



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、宮城らしい土地利用型農業についての御質問のうち、飼料用米の集荷や流通、保管設備についてのお尋ねにお答えいたします。

 県や農業関係団体で構成する宮城県農業再生協議会では、需給環境の改善による米価の安定を図るため、需要に応じた主食用米の生産を行うとともに、水田をフルに活用して、飼料用米や大豆の作付を拡大することとしております。県とJA組織が一体となって進める来年度の飼料用米の生産目標は三万トンと、今年度に比べ約二万トンの増加が見込まれております。この保管については、削減が見込まれる主食用米の保管倉庫やカントリーエレベーターを各農協が利活用するほか、全国生産出荷団体による民間倉庫の利用により、円滑な集荷保管体制の整備を進めてまいります。また、流通、販売については、来年度から新たに全国生産出荷団体が生産者より直接買い入れが行えるよう制度が拡充され、販売先が確保されることになりました。県といたしましては、今後とも、関係機関と連携を強化し、生産者が安心して飼料用米の生産に取り組めるよう努めてまいります。

 次に、飼料用米の利用可能量、価格の状況についての御質問にお答えいたします。

 飼料用米の利用については、国の試験研究機関での試験結果を踏まえ、農林水産省が試算したところ、家畜の生育や肉質など畜産物に影響を与えることなく利用できると見込まれる量は全国で約四百五十万トンで、飼料用トウモロコシの輸入量約一千万トンの半分近くを代替できるものとしております。また、トウモロコシの輸入価格は、現在、為替相場が円安となっている影響を受けつつも、豊作による価格低下や原油安による輸送経費の低減で、一キログラム当たり二十五円程度で推移しております。一方、平成二十六年産の飼料用米の取引価格は一キログラム当たり約二十六円と、輸入トウモロコシ価格と同程度となっていることから、今後とも、畜産農家での利用もふえ、畜産農家の経営安定や食料自給率の向上にも寄与するものと考えております。県といたしましては、国の施策や畜産農家の需要動向を見ながら、飼料用米の作付の拡大と畜産農家の利用促進に努めてまいります。

 次に、農業基盤整備促進事業についての御質問にお答えいたします。

 我が県における農業基盤整備促進事業の今年度予算については、平成二十五年度の補正予算を含めまして、三十九地区で十四億二千二百万円となっております。また、事業の負担割合については、定額と定率の助成がありますが、県内で主に取り組まれている暗渠排水整備は、国から十アール当たり十五万円までの定額助成であり、農業水利施設整備などの定率助成は国費五〇%で、残りは地元負担となっております。来年度の事業要望については、土地改良区等の事業量調査を踏まえ、新規地区の緊急性や事業の有効性などの地区評価による総合的な検討を行い、国に対し、五十地区で約十九億円を要望しております。県といたしましては、平成二十七年度新規地区から、県が国への採択申請に関与することとなったことから、今後とも、市町村、土地改良区など関係機関と十分な調整を図りながら計画的な事業推進に努めてまいります。

 次に、多面的機能支払い交付金による長寿命化対策についての御質問にお答えいたします。

 本交付金による長寿命化対策については、地域の慣行として日常の管理を共同で集落が行っている小規模な水路等を対象としており、今年度の取り組み団体数は六十三団体で、県予算額は約二千四百万円、国及び市町村の予算額を含めた団体への交付金額は約九千七百万円となっております。一方で、幹線水路のように管理者が定まっている公共的施設については、土地改良区等の管理者が行うことが基本となっているので、本交付金の対象とはなっておりません。県といたしましては、農業農村の有する多面的機能の継続的な発揮を図るためには、幹線から末端までの水路等の地域資源を一体的に保全していく必要があることから、土地改良区と活動組織の役割分担と連携が不可欠であると認識しております。特に、活動組織が小規模な水路等の長寿命化を図っていくためには、施設の補修などに関する専門的な技術力を持っている土地改良区の支援が必要であることから、今後とも、土地改良区に対して、活動組織への積極的な支援を働きかけてまいります。

 次に、農業法人とその経営の将来のあり方についての御質問にお答えいたします。

 我が県では、農業の担い手が高齢化などにより減少が見込まれる中で、農業法人を地域農業の重要な担い手として位置づけ、その育成に努めているところであります。また、農業法人は、農業生産活動のみならず、集落の維持についても、水路、農道等の維持管理など、農村の環境整備活動において地域住民とともに重要な役割を担っているものと認識しております。農業法人の経営については、震災後に多くの農業法人が設立されましたが、今後、経営の早期安定化に向けた支援や低コスト化などに向けた法人同士の連携を図る必要があると認識しております。このため、県といたしましては、農業改良普及センターによる経営改善計画の策定支援や、中小企業診断士等の専門家派遣、宮城県農業法人協会や日本食農連携機構と連携した法人間のネットワーク化を支援しております。また、農業経営の高度化、多角化を目指す法人に対しては、農地中間管理事業を活用した農地集積による規模拡大や需要に応じた水田フル活用による大豆、飼料用米等の生産拡大、園芸、畜産の導入、六次産業化等を支援しているところであります。今後とも、我が県農業の牽引役である農業法人の育成に向け、しっかりと取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱三点目、長沼ダムの完成と迫川の排水調整についての御質問のうち、迫川の水位低減の確認についてのお尋ねにお答えいたします。

 旧北上川分流施設水門の開閉操作につきましては、旧北上川分流施設操作規則に基づき、国から事前に土木事務所等関係機関に対して連絡されることになっており、平成二十四年五月の出水時に連絡を受けております。また、県では、河川流域情報システムにより、旧北上川合流地点であります迫川の登米市豊里町剣先地点での十分ごとの水位低下についても確認しております。

 次に、分流施設を操作する際に迫川の状況は考慮されないのかとの御質問にお答えいたします。

 旧北上川分流施設の操作につきましては、旧北上川の洪水防御等を目的として、施設管理者であります国が降雨特性や流域内の各河川の水位特性を考慮した操作規則に基づき、石巻市和渕地点のはんらん注意水位を基準として行っております。和渕地点は迫川との合流点から下流に位置しておりますことから、分流施設の操作の際には迫川の状況が反映されております。

 次に、旧北上川分流施設の操作に関する検討についての御質問にお答えいたします。

 国が行います旧北上川分流施設の操作は、石巻市和渕地点における水位を基準に行っておりますが、県といたしましては、分流施設の操作による迫川の水位低下の状況や北上川の水位上昇の状況を検証し、国と情報共有を図るとともに、今後の河川改修の進捗状況を踏まえ、効果的な操作のあり方を検討していただくよう働きかけてまいります。

 次に、震災による地盤沈下の影響についての御質問にお答えいたします。

 東日本大震災によりまして、石巻市渡波の旧北上川河口部で約〇・六メートル、同市北上町の北上川河口部では約〇・七メートルの地盤沈下が確認されたことを踏まえ、現在、国において堤防かさ上げ工事が実施されております。なお、長沼ダムを含みます迫川流域等の上流部につきましては、海面水位の影響を受けない区間であること、堤防と河床が同様に沈下しておりまして、河川の流下能力に影響がないことから、施設の捜査にも支障がないものと判断しているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(渥美巖君) 十九番只野九十九君。



◆十九番(只野九十九君) 丁寧な御答弁ありがとうございます。

 二、三再質問させていただきたいと思います。

 知事は常日ごろ、農業法人の育成と低コスト大規模化の運用を目指すことで、農家の所得を上げるべきだと、宮城県の農業はそうあるべきだというふうに常々言っておりますけれども、今、需給調整の話をしていただきましたけれども、今回の稲作の経営、現在の宮城県の稲作の状況などを見ますと、消費者の消費動向などを見ますと、今からの需給調整というのは、ただ単に需給調整をやればいいというよりも、アグレッシブに、積極的に需給調整をやっていくという気構えに宮城県がならないと、水田の利用を高めていくというよりも、農業全般にかかわる、今までのようにブランド米をつくればいいとかという話と置きかわるように、需給調整を宮城県農政の柱にするんだという積極的な部分がないと、やはり農業をやっていくということについてはなかなか難しいんだというふうに思うんですね。ですから、ただ単に通り一遍の需給調整をしますということじゃなくて、積極的に需給調整であるべき姿というのはどうなのかというところまで追い込んでいかないと、私はだめだというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。



○副議長(渥美巖君) 農林水産部長吉田祐幸君。



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 需給調整についてのお尋ねでございます。

 基本的には、需要に応じた生産体制をどのようにつくっていくのか。これはマーケットインによる生産体制ということで、前回の基本計画以来キーワードとして使わしていただいておるところです。まだまだ深掘りが必要だと思っておりまして、今般のような米価低迷の中にありましても、やはり需要があるものをいかにどのような作目をどこでどのようにつくっていくか、これをきめ細かく各地域での議論を積み上げて、県の方針として進めていきたいと考えておるところでございます。



○副議長(渥美巖君) 十九番只野九十九君。



◆十九番(只野九十九君) 今言った需給調整の話ですけど、需給調整の話をして、先ほど中山間地ではなかなか大規模農業できないというような話、需給調整を一たんやろうと思えば、宮城県の中で、全体でどの部分にどのやつを植えた方が適作で、一番効率かというようなところまで作付誘導のところまで話が及ばないと、本当の意味で需給調整の話にはなっていかないんだと私は思ってんですよ。ですから今、通り一遍のように、消費者がこう望む、九十何万トン大豆の国内消費がある中で、日本の国内では二十三万トンだけしか大豆をつくってないんですよね。ですから、需給調整を積極的にやろうと思えば、このことをベースにして、宮城県の土地利用のあり方、転作のあり方ということについて意見を出さない限り、県の方がそういう概念とか思想を持たない限り、通り一遍の消費者がこういうことを望むからこういうことやりますというのでは、望まなくなったらやめますかという話になっちゃって、それはやっぱりだめなんだと思うんですけど、どうでしょうか。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) おっしゃることはもっともなことだというふうに思います。まず、政府の方針が、議員御存じのとおり、やはり農業についても基本的には市場的に任せようじゃないかというのが、今の政府の考え方です。ただ、それをやると、うまくいくところ、いかないところ出てきて、零細なところほど厳しくなってしまう。したがって、只野議員がおっしゃるような需給調整をしっかりすべきだというのはもっともなことだというふうに思ってます。私は思うんですが、宮城県が、じゃ、ここで何々をつくれと言って、はいわかりましたと、すべてやってくださるわけではありませんので、これは全体を見ながら、しっかり調整をしていかなきゃいけないということと、リスクを分散をしていくということが重要だというふうに私は考えております。水田のフル活用というのは、まさにそのリスクの分散ということに私はつながると思っておりまして、今までは、米をつくれば政府が買ってくれるというところから、だんだん買えなくなってきて、価格が下がってきてということになってきましたので、ここをうまく分散をしなければいけないということで、今、水田のフル活用というところに至っているわけでありますから。そのようなことを、我々が一方的に、市町村やあるいはJAや、あるいは農家の方に押しつけるのではなくて、こういったようなことをよく話をしながら、またいろんな情報をとって、こういったようなものにした方がいいですよということはアドバイスしながらしっかりとサポートしていくというのが、我々の役割だというふうに思っております。おっしゃることはよくわかるんですが、正直を申し上げて、理想はそのとおりなんですが、なかなかこうすればうまくいくという方法というのがすぐに見つからないということも、ぜひ御理解いただきたいというふうに思います。



○副議長(渥美巖君) 十九番只野九十九君。



◆十九番(只野九十九君) 次に、多面的機能支払いの長寿命化についてお話を聞かせていただきたいと思うんですけども、これを長寿命化の多面的機能支払いの資源向上支払い長寿命化の事業に取り組んで事業をやったところと、やらないところで、反当千八百円ぐらいの農家負担金が、農家賦課金が少なくなったという話を聞いてるところがあるんですけれども、こういうことを含めますと、長寿命化の政策そのものを改良区と一体となってやるよりも、改良区そのものの中に預けるとか、もっと一歩踏み込んだようなことを宮城県の中から提案していくとかというふうにしないと、基本的にこの長寿命化のやつ見ると、技術的にも集約農業でやれるという話でもないところはいっぱいあるんですね。ですから、そこのところはグレーゾーンなんで、県の方でよくやって、これは改良区に預けた方が合理的でもっと進むよというような判断を導いていただければ、導いていくというよりもそういう勉強もすることが私は大事だと思うんですけれども、知事は、常々公務員の政策通、政策にも詳しくなっていかなきゃいけないというふうな話するんですけど、政策の根源というのはやはり詰めていかないとだめなんで、そこらあたりについてある程度の課題が、こういう課題があるということで詰めていっていただければと思うんですけど、どうでしょうか。



○副議長(渥美巖君) 農林水産部長吉田祐幸君。



◎農林水産部長(吉田祐幸君) 直接支払いのうちの資源向上支払いのうちの長寿命化ということでございます。これは大分増加しておりまして、平成二十六年度が六十組織ぐらいを想定しておりますが、二十七年度になりますと、百二十組織を超えるくらいの増加率で、二倍程度にふえていくのではないかというふうに見ているところでございます。

 議員御提案の土地改良区との連携の部分でございますけれども、やはり整備の部分とメンテナンスの部分については、制度論上はしっかり分かれて制度設計されているところがございまして、地域の小規模なものについてのメンテ行動については、この多面的機能で取り扱うようにという区分がございまして、現在のところ融合化させることは難しいという解釈をしておりますが、なお、地域においては、土地改良区の皆様の存在感、極めて高いわけですので、連携をしっかりと図っていただくように働きかけてまいりたいと考えておるところでございます。



○副議長(渥美巖君) 十九番只野九十九君。



◆十九番(只野九十九君) 農家の負担金が、賦課金が千八百円何がしという、はっきりはしてないんですけど、このぐらい減ったとかということになれば、それはこのことをベースにして国に働きかけていくというような話も、県の方でやっていただければというふうに思います。

 次に、介護保険制度の見直しの中で、市町村事業のケアシステムの中で、行政支援と市町村事業が同じような部分があるというふうな話をよく聞きまして、このことについてこのことがあるのでなかなか踏み込めない。市町村の中で、相当戸惑っているという話をよく聞くんですね。それと、こんなことを言うのもおかしいんですけれども、NPOとかいろんな事業者というんですけども、地方では、都市部と違ってこのことを育てていくということについて、こっちで考えている計画よりもおくれる、大変だということを温度差として感じるんですね。ですからケアシステムをやるにしても、地域としてやって、私たち現場で見てても、これは大変だなというふうに思うんですよね。市町村事業としてやらしていくにしても大変なんで、そこらあたりについてよく検討していただければというふうに思いますので、一言何か。



○副議長(渥美巖君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 只野議員のいろいろ御質問を聞いておりまして、地域包括ケアシステムというのは、本当に口で言うのは簡単です。机上の上で計算するのは簡単です。要は皆さんで一緒になって介護と福祉と医療を一緒になって頑張っていきましょうと、みんなで頑張りましょうというような制度でございまして、そう口で言うのは簡単なんですが、実際やるとすると、いろんな考え方があり、それぞれの立場があり、それぞれの仕事の役割があるということで、難しい。それをだれかがすべての責任を負ってということもできないというようなことで、そこは非常にあいまいもことしておりますので、今言ったように、市町村が戸惑うような実態になっているんだろうと、行政支援の分と市町村支援の分と、そういったようなことが余りよくわからない部分が、どうしても一つ一つの事業者さんに出ているということで、その辺の調整をするというのは市町村任せではだめだというふうに思っておりますので、県としてもその辺の実態をよく市町村から伺いながら、調整役としてしっかりと汗を流していきたいというふうに思っております。おっしゃることはよくわかっております。



○副議長(渥美巖君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○副議長(渥美巖君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時六分散会