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平成25年 11月 定例会(第344回) 12月02日−03号




平成25年 11月 定例会(第344回) − 12月02日−03号













平成25年 11月 定例会(第344回)



    第三百四十四回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第三号)

平成二十五年十二月二日(月曜日)

  午前十時開議

  午後二時四十二分散会

      議長                     中村 功君

      副議長                    佐々木征治君

出席議員(五十九名)

        第一番                  太田稔郎君

        第二番                  天下みゆき君

        第三番                  三浦一敏君

        第四番                  境 恒春君

        第五番                  堀内周光君

        第六番                  石川利一君

        第七番                  長谷川 敦君

        第八番                  佐々木幸士君

        第九番                  村上智行君

        第十番                  すどう 哲君

       第十一番                  遠藤いく子君

       第十二番                  吉川寛康君

       第十三番                  伊藤和博君

       第十四番                  渡辺忠悦君

       第十五番                  細川雄一君

       第十六番                  高橋伸二君

       第十七番                  菊地恵一君

       第十八番                  寺澤正志君

       第十九番                  只野九十九君

       第二十番                  石川光次郎君

      第二十一番                  外崎浩子君

      第二十二番                  岸田清実君

      第二十三番                  佐藤詔雄君

      第二十四番                  菅原 実君

      第二十五番                  坂下 賢君

      第二十六番                  菅間 進君

      第二十七番                  庄子賢一君

      第二十八番                  川嶋保美君

      第二十九番                  佐藤光樹君

       第三十番                  中島源陽君

      第三十一番                  本木忠一君

      第三十二番                  中山耕一君

      第三十三番                  長谷川洋一君

      第三十四番                  池田憲彦君

      第三十五番                  佐々木征治君

      第三十六番                  安部 孝君

      第三十七番                  皆川章太郎君

      第三十八番                  小野 隆君

      第三十九番                  岩渕義教君

       第四十番                  本多祐一朗君

      第四十一番                  ゆさみゆき君

      第四十二番                  藤原のりすけ君

      第四十三番                  内海 太君

      第四十四番                  坂下やすこ君

      第四十五番                  横田有史君

      第四十六番                  小野寺初正君

      第四十七番                  石橋信勝君

      第四十八番                  齋藤正美君

      第四十九番                  安藤俊威君

       第五十番                  中村 功君

      第五十一番                  渥美 巖君

      第五十二番                  畠山和純君

      第五十三番                  千葉 達君

      第五十四番                  仁田和廣君

      第五十五番                  藤倉知格君

      第五十六番                  相沢光哉君

      第五十七番                  中沢幸男君

      第五十八番                  渡辺和喜君

      第五十九番                  今野隆吉君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                橋本 潔君

      総務部長                   上仮屋 尚君

      震災復興・企画部長              伊藤和彦君

      環境生活部長                 本木 隆君

      保健福祉部長                 岡部 敦君

      経済商工観光部長               犬飼 章君

      農林水産部長                 山田義輝君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             吉田祐幸君

      総務部秘書課長                西條 力君

      総務部参事兼財政課長             伊藤哲也君

    教育委員会

      委員長                    庄子晃子君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   安住順一君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   齋藤元彦君

    人事委員会

      委員長                    高橋俊一君

      事務局長                   宮原賢一君

    公安委員会

      委員長                    猪俣好正君

      警察本部長                  横内 泉君

      総務部長                   横山利春君

    労働委員会

      事務局長                   谷関邦康君

    監査委員

      委員                     工藤鏡子君

      事務局長                   及川公一君

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    議会事務局

      局長                     菅原久吉君

      次長兼総務課長                秋山政己君

      議事課長                   菅原幹寛君

      政務調査課長                 濱田 毅君

      総務課副参事兼課長補佐            菅原 正君

      議事課長補佐                 菅原敏彦君

      政務調査課長補佐               諸星久美子君

      議事課長補佐(班長)             布田惠子君

      議事課長補佐                 菅原 厚君

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    議事日程 第三号

平成二十五年十二月二日(月)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第二百五十九号議案ないし議第二百九十一号議案、議第二百九十三号議案ないし議第三百二号議案、議第三百十二号議案、議第三百十三号議案及び報告第百号ないし報告第百九号

第三 一般質問

    〔仁田和廣君、伊藤和博君、中島源陽君、三浦一敏君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第二百五十九号議案ないし議第二百九十一号議案、議第二百九十三号議案ないし議第三百二号議案、議第三百十二号議案、議第三百十三号議案及び報告第百号ないし報告第百九号

三 日程第三 一般質問

    〔仁田和廣君、伊藤和博君、中島源陽君、三浦一敏君〕

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△開議(午前十時)



○議長(中村功君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(中村功君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、五十一番渥美巖君、五十二番畠山和純君を指名いたします。

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△議第二百五十九号議案ないし議第二百九十一号議案



△議第二百九十三号議案ないし議第三百二号議案



△議第三百十二号議案・議第三百十三号議案



△報告第百号ないし報告第百九号・一般質問



○議長(中村功君) 日程第二、議第二百五十九号議案ないし議第二百九十一号議案議第二百九十三号議案ないし議第三百二号議案、議第三百十二号議案、議第三百十三号議案及び報告第百号ないし報告第百九号を議題といたします。

 御報告いたします。

 地方公務員法第五条第二項の規定により、関係議案について県人事委員会の意見を求めましたところ、お手元に配布のとおり意見が提出されました。

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                           宮人委第219号

                        平成25年11月27日

 宮城県議会議長 中村 功 殿

                    宮城県人事委員会

                      委員長  高橋俊一

           条例案に対する意見について

 平成25年11月22日付け宮議第380号で意見を求められた条例案に対する意見については,下記のとおりです。

                 記

「議第266号議案 職員の高齢者部分休業に関する条例の一部を改正する条例」

 この条例案は,地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(平成25年法律第44号)における地方公務員法(昭和25年法律第261号)の一部改正に伴い所要の改正を行うものであり,適当と認めます。

「議第267号議案 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」

 この条例案は,大規模災害からの復興に関する法律(平成25年法律第55号)の施行に伴い所要の改正を行うもの,また,宮城県職員互助会等が財団法人から一般財団法人に移行したことに伴い規定の整理を行うものであり,適当と認めます。

「議第268号議案 特別職の職員の給与並びに旅費及び費用弁償に関する条例及び県教育委員会教育長の給与,勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部を改正する条例」

 この条例案中第2条は,教育長の退職手当の支給方法を知事等の退職手当の支給方法と同様に改正するものであり,適当と認めます。

「議第269号議案 職員の特殊勤務手当に関する条例及び宮城県飲酒運転根絶に関する条例の一部を改正する条例」

 この条例案中第1条は,道路交通法(昭和35年法律第105号)の一部改正に伴い所要の改正を行うものであり,適当と認めます。

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○議長(中村功君) ただいま議題となっております各号議案についての質疑と日程第三、一般質問とをあわせて行います。

 質疑、質問は、順序に従い許します。五十四番仁田和廣君。

    〔五十四番 仁田和廣君登壇〕



◆五十四番(仁田和廣君) おはようございます。通告に従い、一般質問させていただきます。

 さて、知事、三期目、立派な成績での御当選、本当におめでとうございました。一期、二期の実績と三期目の知事のマニフェスト、そして創造的な復興が県民から大いに評価されたものと思っております。

 私は、この創造的な復興で、地元多賀城市、砂押川の復興を挙げることができるなと思っております。震災の次の日、私は砂押川の川辺に、ほとんどもう壊された護岸、そして物すごい水があふれてる状況におりました。この復興どうなるのかなと。そして、いよいよ復興のときに提言をいたしました。少し護岸を高くし、五十から七十、そして護岸をもうちょっと堅固にすべきだろうという提案をいたしました。ところが、案の定、仙台土木及び土木部、また復興局あたりでは、原形復興が基本ですよということで、なかなかのれませんでした。しかし、恐らく知事からの支援もあったのでしょう、五十から護岸を高くし、そして強度は、玄人に計算させますと約倍になったと。川底を掘りながら、あの辺の住民、鶴ケ谷、栄の住民は大変に喜んでおりまして、私は、知事の考えてる創造的な復興の大いなる具現化だと思いますけれども、その辺、知事どうお考えですか。

 私は、六月二十九日に名取市の閖上を訪問させていただきました。都市計画審議会でのことであります。一時間ほど前に私は着きました。そうしましたら、地元のNPOの方々、特に全国から震災復興ボランティアがいっぱいおいでになっておりました。その方々に感謝を申し上げながらNPOの役員とお話をしておりました。そうしましたら、そこに中学生と小学生のお子さんを持つお母さんと話をすることができました。あの震災から二年三カ月過ぎても、まだうちの子供たちの心の不安定さが残ってるんです。海を見ると怖い。また、お風呂にも一人で入れない。そういう状況の報告がありました。

 ところで、教育長、今、震災から二年九カ月、不登校がふえている。また、そういうダメージを受けた心のケアは、県教育委員会としてどのような政策をとっているか、具体的に報告を願いたいと思います。

 また、県警本部長、私は震災当時、文教警察委員会に所属をしておりました。そのときに県警の新任の職員の皆さんが県警と自治消防では約一万人に近い方の遺体の収容、また救助作業をやったわけですから、そのときにちょっとお伺いをしましたら、その状況が余りにも悲惨で、食事ものどを通らない。また一方、消防の関係では、そのダメージで、ボランティアですけれども、隊をやめざるを得ない、そういう傾向もあるようですけれども、県警察、当時は、本部長に私が聞きましたら、警視庁から約百人に及ぶ方々を招請をし、そのケアに当たるということでありましたけれども、その後、どのようになっておるか、報告を願いたいなと思います。

 高台復興、進まない理由の中に私は二つ挙げられると思います。一つは、土地の買い上げ問題であります。御案内のように、震災から二回目の本会議で私は質問をいたしました。土地の買い上げ価格を低くしないで、震災前の状況のような買い上げ価格提示できないかと。そうしましたら、一部の人は不公平になるとか、なかなか国の方針がそういうふうになってないから難しいんだと。しかし、市町村では、皆さん御案内のように、住めないゾーン、レッドゾーンを決めて、もうほとんど土地の価格ないぐらいの状況まで落としてるわけです。しかし、高台の一方を考えてみますと、結構高い金額が出ております。当時、新しいお家ですとローンも残ってます。その方々が七割の買い上げ価格、ローン残ってて、高台に移動できますか。知事、どうですか。これは不公平でも何でもないんです。震災を受けるというのは当然、受けたくて受けたわけじゃありませんから、その辺の調整はすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

 また、聞くところによると、震災の時点で住まいをしてない方々、その分の買い上げはできないと。私、復興局行ってまいりました。そうしましたら、こんな話が出ました。沿岸エリアに投機目的で買っておられる方、その分は救済できる。それは当然でしょう。しかし、たまたまその時点で住んでなくて、住所もほかに、例えば介護施設に移したり、親戚のところに移した、その方々の分も買い上げられないわけです。住民税や固定資産税はがっちり取っていて、そういうふうなことでありました。また、ゾーン設定がありますから、ほとんど買い上げなければ、ただ同然の土地になります。その辺は、例えば過去五年なり十年なり住んでおる、その実績を見て買い上げに応じる、そのようなことはできないでしょうか。知事、いかがですか。

 次に、グループ補助です。

 御案内のこのグループ補助、民主党の先生方おられますけれども、大変にいい補助制度だと思います。過去には、国費なり税金から個人の資産形成にはほとんど使っちゃだめだというのが、自民党の考え方でありましたけれども、その枠を超えました。しかし、今は第九次まで来ております。その中で、問題点が二つあります。一つは、先般、知事応対していただきましたけれども、二市三町の首長がおいでになったときに、グループ化できないところ、ですから、ここの商店街の人たちはみんなここなんです。その方々も、グループ化をできないんだけれども、何とか救済できないか。グループ補助金というのは、グループをつくることが目的じゃありません。みんなで連携することによって、活性化を図りながら早い復旧を求める、これがグループ補助の根幹なんだ。ですから、グループを組めないところ、また今第九次までで残念ながら乗れないところ、その辺も、知事、入れるべきだと思います。また、あれは中小企業庁からだと思うんですけれども、突然、せっかく県の職員も、特にグループ補助関係の方々、一生懸命頑張ってるんです。ところが、突然復興をやってしまったことに関しては一切、今度は乗れないんだと突如あらわれました。これは第六次のころだと思いますけれども。私は、地域の方々からの要望があったり、従業員から要望があり、また社長の考え方、また地域への思いがあれば、みずからの金を出して復興に寄与する、これは当然のことなんです。ですから、その件は急にそういうふうな法律の変更というのは甚だ勝手でよくない。そのように思いますけれども、知事、こういうとき怒るときはばしっと怒って、国に発信をしてください。

 それから、六月定例会、医師会、歯科医師会、薬剤師会への補助金、これが公表されました。議会での承認も得ました。しかし、よく考えてみますと、総額三十五億の基金で、三師会すべての方々が救えるかどうだか、私は大変疑問に思ってるんです。というのは、私の地元で歯科医師をなさっている方がおられます。低いところで、結局、今回の津波でもう診療所から何から全部持っていかれました。その方が高台に土地を求め、そして、高台で開業するときに、特に医療機器、知事も御存じだと思うんですけれども、ドイツ製とか結構高価なんですね。そういうものを一式そろえると、一億どころか二億もかかるわけです。トータルで三十五億しかない。保健福祉部でちょっとお話を聞いたら、総額が足りなくなったら、三分の二の補助じゃなく、それの半分ぐらいの補助にするか、いろいろ考えねばならないということです。ところが、今回の震災で、三師会が果たした役割、地域医療、被災のときのこれをほとんど担ってやってくれたんです。そして、私はグループ補助のときも、三師会何とか対応できないか、いろいろ厚労省なり問い合わせをしましたけれども、残念ながら乗れませんでした。ですから、今回の制度、これ国からの支援もあるはずなんですけれども、基金の額をもっと高くして、そして上限を設けず、三分の二ぐらいの補助をする、その辺、知事、がっちりと言明をしてもらいたいなと思います。これが一問目です。

 次、二問目、ドクターヘリであります。

 本年二月の定例会で、知事は、ドクターヘリ導入しますと決断をされました。県民ひとしく、またドクターヘリを望んでいる方々がえらい大喜びであったことに変わりはありません。私は、先日、八戸市民病院のドクターヘリ基地、盛岡にある岩手医科大学附属病院ドクターヘリ基地をのぞいてまいりました。研修をさせていただきました。八戸に着きましたら、ドクター、パイロット、そして管理者とおられました。ドクターと控室でいろいろお話をしましたら、ドクターが誇らしげに−−この方は東北大出身ですけれども、誇らしげにお話をしておりました。青森県でこの五年間のドクターヘリの運用で約七十人の重篤な患者を救ったということであります。重篤な患者というのは、皆さん御案内のように、心肺停止状態であったり、出血多量であったり、ヘリが行かなければ、またドクター、看護師が行かなければ、もう幽明境を異にしている、命がなくなっている方々であります。その方を救った、またその控室の壁面にはファクスそれから手紙、患者さんの、私は全部読ませていただきましたけれども、大変な感謝の言葉でありました。やっぱり知事、決断して、これはよかった、そのように思います。その感想はいかがでしょうか。

 次に、私は、十一月定例会に質問させていただきましたときに、宮城方式を提言いたしました。まず、一つは、宮城県内を三十分以内で結ぶ。これは物理的に、知事、可能なんです。次には、夜間とそれから若干の荒天時これもやるべきだと。夜間の件について、実はお隣の仙台市、東京都、愛媛県だと思いますけれども、夜間飛行を国交省から認められてるんです。ですから、宮城県内オールヘリの格好で夜間飛行も申請をすべきだと思います。いずれまた、ヘリのパイロットに聞いてもしかりであります。事前にヘリポートを見せてもらって空中線の状況、それから、照明があれば、確実にそれは難しくない。皆様、覚えておられますか。例の震災のときに、夜九時ころ霞目の知事の元の仲間のヘリの部隊の方々が飛び上がっていただいて、中野中学校で百何人、それもずぶぬれの方々を救済したんです。これは夜間なんです。ですから、その辺も当然、重篤になる罹災を受ける人たちというのは夜昼待たないわけですから、また、悪天候のとき、物すごい悪天候、これはできません。また、二次災害をなくすために、途中でいわば一度飛び立っても危ないなと、急激な天候変化があったら帰る。そのぐらいの気持ちがなければなりません。ですから、まず大前提として二次被害をなくす。それでも、例えば離島の方々、遠方の方々、大変な重篤な方々にしてみれば、ヘリだけが頼りなんです、夜、天候悪化のとき。ですから、このときも一応そういうルールを決めといて出すべきときは出す、これは必要なことだと思いますけれども、いかがでしょうか。

 また、早々やらなければならないのは、例えば青森県、岩手県、宮城県、福島県、この沿岸四県との協定であります。同じような津波、L2というのは、千年に一度ですから、しかしL1であっても被害は大きいわけですから、そのときに被害の少ないところの県から、被害の多いところに出動して救済をする、また隣県も必要です。隣県、岩手県、山形県、福島、宮城そして秋田県もしかりでしょう。この、隣県との協定を結び、例えば、たまたまそのときに宮城県が出動してヘリがないときには、ほかの県から救援をもらう、その辺のことも絶対私はやるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

 また、ドクターからはいろいろ提言がありました。一つは、ドクター及び看護師の熟練度だそうです。現場に着いて、ドクターヘリの機器を使いながら、また、現場ですぐ診察をするわけですから、そのときに看護師の協力がこれは不可欠です。実は、私の兄は東北大で医者をしてまして、彼は心臓の手術をしょっちゅうやってました。そのときに、心臓の手術の時間の短縮と成功率の高さは、周りの看護師の雰囲気だと、やってくれる。ですから、ドクターが次は何を使うかというのを目線で合図すると熟練の看護師は用意をしてるんだそうです。メスとか何でも。ですから、その辺の熟練をびしっと運航前にやるというのは大変大事なことではないでしょうか。私は八戸の後に、盛岡、岩手医科大学附属病院ドクターヘリ基地訪ねました。このヘリ基地はすばらしい。約総額で格納庫は三億円かかったそうですけれども、もちろんシャッターは自動で、またヘリが格納庫に格納されているときに、台車に乗ってるんです。出動となれば自動シャッターで開いて、そこにパイロットとドクター、看護師が乗れば、外に出ればすぐ飛び上がれる。これ、知事、改めて担当の部でもいいですから一度行って見てください。すばらしいです。よくドクター、パイロットは、その出動のときは慌ててるわけですから、例えば、雪道ですと滑ってしまったり、ヘリが外にあれば、もちろんヘリの知事はプロだから、雪が積もってればそれをとんなきゃない。そういうのが必要ないわけです。今後整備するにはあのような方向性ぐらいはなければならないんではないでしょうか。また、両方のドクターから言われたことは、定期検査のときに機種が変わったり、中身の医療機器が変わるというのは大変なことだと。ですから、導入に当たっては、そういう定期検査のときも一貫性のあるような導入の方法も、これ大事なことではないでしょうか。

 もう一つ、基地のつくり方のときに、盛岡の県では、地下に約十五キロの燃料のタンクがあります。このタンクというのは、例えば宮城県のように震災が多いときには、そこを十五キロと言わず、二十キロなり三十キロ置いとけば、ほかの防災ヘリ、いろんなヘリの震災のときの基地になるわけですから、地下にそれぐらいの備蓄を、ジェット燃料のようなことではなく、意外と引火も少ない安全な燃料だそうでありますから、その辺も踏まえて多くを備蓄をし、例えば災害のときにその基地を使う、その辺の考えを知事、出してはいかがでしょうか。

 また、例えば今、気仙沼地区、医療ヘリが動きました。宮城でドクターヘリがやってから、私は二機目も必要ということで後で述べるんですけれども、私は沖縄県の例を思い出しました。沖縄県は当初那覇に一機入れました。ところが、北の国頭村まで網羅できない。それで、国頭村の人たちがドクターとか、法人いろんな人たちが出て、自前でやろうということで実は動かしたわけです。ところが、資金の面で相当厳しくなって一度とめました。しかし、またボランティア、いろんな方々から寄附をいただいて動いております。多分、気仙沼のNPOの医療ヘリも、その辺厳しい運営をされているのではないかなと思います。宮城のドクターヘリが入る前に、また入ってからも、二機目が入る前にその辺の支援は当然考えるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

 先日、私は北部の首長さんとお会いすることができました。今、二年後に市民病院を建設するようでありますけれども、その中で伺っておるのは、二機目はうちの方でぜひ入れたいと。知事、御案内のように、宮城県民はひとしく医療の保護を受ける権利を皆持ってるわけです。ですから、例えば仙台圏のように医療関係が充実しているところはもちろんいいです。しかしまだまだそこに及ばない。このドクターヘリは、そういう意味では、大変に医療事情をプラスにする大変いい施策があるわけです。ですから、二機目、必ず約束をしていただいて、一機目も入んないうちにと言われるかもしれない。しかし、県民の要望はそんなものではありませんから、どうですか、知事。

 以上、壇上から質問いたしました。知事の公約にある創造的な、また誠意ある県民への対応として、御答弁を願います。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 仁田和廣議員の一般質問にお答えいたします。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、震災復興についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、創造的な復興についてのお尋ねにお答えをいたします。

 甚大な被害をもたらしました東日本大震災からの復興に当たりましては、復旧にとどまらない抜本的な再構築を基本理念に掲げ、復興の取り組みを進めており、現代社会や地域を取り巻く諸課題を解決する先進的な地域づくりを目指しております。

 御紹介のありました砂押川につきましては、被災状況を踏まえて、原形復旧にとどまることなく、堤防の強化と基準等に基づき、可能な範囲で堤防を高くすることにより、津波や洪水に対する安全性が将来まで確保できるように事業を進めているところであります。私は、創造的な復興を果たすために、こうした砂押川の取り組みを含め、仙台空港の民営化による空港と周辺地域の活性化、宮城野原広域防災拠点構想、深刻な医師不足を解決するための医学部の新設、農地の大区画化などによる先進的な農業、水産特区、スマートシティの形成などの取り組みを実現をしてまいりたいと考えております。これらの事業を推進することにより、総合的な復興をなし遂げ、国内外に誇れる壊滅的な被害からの復興モデルを構築してまいります。

 次に、グループ補助金についての御質問のうち、グループ組成の支援についてのお尋ねにお答えいたします。

 グループ補助金は、第九次募集までに百九十グループが認定され、三千五百四十七者が約二千二百五十億円の交付決定を受けております。これまでに多くのグループが認定を受けていることから、当該グループに参画しなかった事業者が新たにグループを組成して認定要件を満たすことは難しい状況にあると認識をしております。このため、公募の都度、特別相談期間を設けているほか、事業者からの相談に随時応じ、認定要件等の説明やグループ組成の考え方などを丁寧に助言しております。この中で、自力でグループを組成できない事業者に対しては、県が把握している各地域のグループ組成に向けた動きについて情報提供することや、既に認定されたグループ構成員とともにグループを組成する方法があることも助言するなど、事業者のマッチングに向けたできる限りの支援を行っているところであります。県としては、今後も事業者からの相談にきめ細かく対応し、一者でも多くの事業者が本事業を活用できるよう、引き続き支援をしてまいります。

 次に、国に対する遡及適用の要望についての御質問にお答えをいたします。

 グループ補助金の遡及適用につきましては、被災事業者の早期復旧、事業再開を後押しするため、例外的に認められてきたところであります。こうした中、今年度からは、震災後二年が経過し、内陸部を中心に一定程度復旧が進んできたことを踏まえ、特に復旧がおくれている沿岸市町において、これから本格的に復旧に着手する事業者を重点的に支援するため、国による制度の見直しが行われたものであります。昨年度までに一定程度の支援が行われていることや、制度の見直し後、既に三回の募集が実施されている状況を踏まえますと、遡及適用の再開を国に求めることは難しいものと考えております。県としては、既に復旧事業に着手した事業者に対しましては、遡及適用が可能な県単独の補助金や制度融資等を活用して支援してまいります。また、一部の施設や設備を仮復旧した後に土地のかさ上げのめどがついたことなどの理由により、今後、追加で施設や設備の復旧を行う場合には、今後着手する部分についてグループ補助金を活用できることから、希望する事業者に対しましては支援を行ってまいります。

 次に、大綱二点目、ドクターヘリの導入についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、ドクターヘリ導入の感想についてでございます。

 仁田議員、また石橋議員を初め公明党の議員団の皆様方から、私が知事になりましてからずっと一貫してドクターヘリの導入について強い御要望がありました。また、県民の皆さんからもたくさんの要望をいただいてきたわけでございます。今回、財政的な手当ても何とかなるということで、ドクターヘリの導入を踏み切りました。基地病院も決定をいたしましたので、実りのあるものにしていけるように最大限努力してまいりたいと、このように考えております。

 次に、ドクターヘリの運航方式についてのお尋ねにお答えいたします。

 まず、県内を三十分以内に結ぶことにつきましては、仙台市内の二病院を基地病院にしたことから、県内のほとんどのエリアについては、基地病院から三十分以内で現場に到着することが可能と考えております。また、夜間や荒天時の飛行につきましては、運航面での安全性を担保するため、操縦士の訓練やランデブーポイントにおける照明施設の整備等解決すべき課題がありますことから、ドクターヘリ導入懇話会や今後基地病院において設置されますドクターヘリ運航調整委員会の中で検討してまいります。

 次に、太平洋沿岸部の東北各県との連携の強化についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災では、他県のドクターヘリが被災地域において救護活動を行うなど、大きな役割を果たしたことから、我が県におけるドクターヘリの運用を検討する上でも、太平洋沿岸の東北各県との連携はもとより、国内における大規模災害時の応援要請への対応について検討が必要であると認識をしております。

 次に、隣接県との協定の締結についての御質問にお答えをいたします。

 ドクターヘリの広域連携については、青森、秋田、岩手の三県がことし四月から広域連携を試行的に開始し、山形、福島、新潟の三県もことし十月に広域連携の協定を締結し運用を開始しております。県境での事故等の対応には、隣接県との連携協力が不可欠と認識しておりますが、先行する広域連携の事例では、他県への出動要請基準の見直しなど検討すべき課題も出ていると伺っておりますので、今後、こうした状況も分析しながら、ドクターヘリの導入準備とあわせて、広域連携のあり方について検討してまいります。

 次に、ドクターヘリの二機目の導入についての御質問にお答えいたします。

 ドクターヘリ事業につきましては、今後運航要領の作成や運航委託会社の選定、格納庫、給油設備の整備等を行うなど、導入に向けたさまざまな準備を進めることとしております。県といたしましては、まずは、仙台市内の二病院を基地病院とするドクターヘリの導入に全力を注ぎ、その運用実績等を踏まえた上で、追加導入の必要性について検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。

    〔保健福祉部長 岡部 敦君登壇〕



◎保健福祉部長(岡部敦君) 大綱一点目、震災復興についての御質問のうち、医療機関への補助についてのお尋ねにお答えいたします。

 被災いたしました施設復旧等への医療機関等の機能回復支援費につきましては、平成二十三年度及び平成二十四年度の助成制度を活用してもなお多額の自己負担額を抱える医療機関等に対し追加支援をいたしますために、これまでの補助金の交付実績や昨年度行いました意向調査結果を踏まえまして、さきの六月補正予算で約三十五億円を追加措置したところでございます。現在、医療機関等からの交付申請の取りまとめを行っているところでございますが、おおむね予算の範囲内で支援できる見込みとなってございます。

 次に、大綱二点目、ドクターヘリの導入についての御質問のうち、従事する熟練した医師や看護師の確保についてのお尋ねにお答えいたします。

 ドクターヘリには救急医療に従事する医師及び看護師が搭乗いたしますが、搭乗に当たりましては、救急現場やドクターヘリ内で行う医療行為の特殊性、無線を使用しての消防機関等との情報伝達、更には安全対策やヘリコプターの構造に関する知識、技能等を得ることが必要となりますことから、基地病院におきまして、ドクターヘリの運航開始までの間に、専門的研修によりまして必要な知識、技能等を獲得いたしますとともに、ドクターヘリへの搭乗訓練や症例検討などにより、搭乗する医療スタッフを養成確保していくことといたしております。

 次に、定期検査でも機種変更を伴わないヘリコプターの導入についての御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、ヘリコプターの定期検査で使用機種が変更されることにより、搭乗する医師や看護師の機内での医療行為等に支障を来すことがないよう、運航会社が定期点検時でも同一の機種を用意できることが望ましいと考えておりますが、仮に機種の変更が生じる場合がありましても、可能な限り類似機種を確保するほか、事前研修等の運用面での工夫などによりまして、機内での医療行為等に支障を来すことのない措置が講じられますよう、基地病院等と協議を進めてまいります。

 次に、機能的な格納庫等の整備についての御質問にお答えいたします。

 格納庫や給油設備の整備につきましては、宮城県ドクターヘリ導入懇話会におきまして、仙台医療センターに整備すべきとの意見が取りまとめられ、ことし九月に開催されました宮城県救急医療協議会において、その方針が決定されたところでございます。今後、格納庫等の整備に当たりましては、ヘリの出入庫や給油が容易に行えるよう、他県の整備状況を参考にしつつ、整備主体となります仙台医療センター等と協議を進めてまいります。

 次に、既に医療用ヘリコプターを導入しているNPO法人に対する支援についての御質問にお答えいたします。

 気仙沼地域を中心に活動をいたしますNPO法人オールラウンドヘリコプターは、気仙沼市立本吉病院及び石巻赤十字病院と医療用多目的ヘリコプターの利活用に関する協定を結んだところでございまして、今後、これら病院間での患者や医療資機材の搬送による地域医療等への貢献を期待しているところでございます。これらの活動に当たりましては、災害支援活動を行います公益社団法人シビックフォースからの資金提供を受け、事業費を確保しておりますほか、国の補助事業の活用や寄附金の募集などによりまして、法人みずからが財源を確保し、活動するというふうに伺っております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、震災復興についての御質問のうち、東日本大震災により被災した土地の買い上げ価格についてのお尋ねにお答えいたします。

 土地の買い取り価格につきましては、被災した地域の土地につきましても、不動産鑑定評価により、契約締結時における取引価格をもとに算定することとしております。価格の算定に当たりましては、震災に伴う土地の需要の変化や災害危険区域の指定に伴う建築制限等による効用価値の減少、震災後のインフラなどの復旧や復興計画等による効用価値の回復などを考慮し総合的に判断することとしております。被災市町が実施いたします防災集団移転促進事業におきましても、不動産鑑定評価を行って買い取り価格を算定することになりますが、例えば、被災した土地を被災前の価格で買い取ることとした場合には、被災市町の財政負担を伴うことや、他の公共事業での用地取得に支障を来すことなど懸念されますので、被災前価格での買い取りは困難と考えております。

 なお、被災者の方々の住宅建設が早期に可能となるよう、低廉な借地料などにより移転先の土地を提供することを計画している市町もありますことから、県といたしましても、一日も早く復興まちづくりが進むよう、これらの市町の取り組みを支援してまいります。

 次に、震災当時に居住していなかった方々の救済措置についての御質問にお答えいたします。

 防災集団移転促進事業は、災害などにより居住に適当でなくなった区域から住居の移転を促進するものであり、震災当時にその区域に居住していた方々を対象として実施しております。居住の実態につきましては、罹災証明や住民票などによる確認のほか、病気入院や介護老人保健施設への入所等によりまして一時的に不在であった場合でも、以前に住んでいた住居に戻る予定の有無などを考慮し、各市町が判断しているところでございます。したがいまして、震災当時における居住の実態が確認されない方々につきましては買い取りの対象とはなりませんが、県といたしましては、居住実態の確認につきまして市町間での取り扱いに差が生じることのないよう、関係市町と調整を図ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱一点目、心のケアについての御質問のうち、不登校への対処等についてのお尋ねにお答えいたします。

 不登校問題については、ことし八月に公表された学校基本調査結果において、中学校における出現率が全国で最も高くなるなど、喫緊の課題であると認識しております。今年度は不登校児童生徒の追跡調査を実施し、不登校の要因等の分析を行い、その結果を踏まえて、県内四カ所で全小中学校長等を対象に緊急会議を開催し、共通の認識のもとで、不登校の未然防止や早期発見、早期対応等への取り組みを学校の実情に応じて進めております。今回の大震災は子供たちの心にさまざまな形で影響を与えており、突然泣き出す子供や授業に集中できない子供が見られるなど、子供たちの心のケアが大変重要であると考えております。県教育委員会といたしましては、震災被害の大きかった地域の学校に加配教員やスクールカウンセラーを重点的に配置したほか、スクールソーシャルワーカーの拡充を図り、個別のケースに対応するよう努めております。引き続き、市町村教育委員会や関係部局と連携を図り、さまざまな場面で子供の心に配慮した教育活動を進めるよう促してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 警察本部長横内泉君。

    〔警察本部長 横内 泉君登壇〕



◎警察本部長(横内泉君) 大綱一点目、震災復興についての御質問のうち、警察官の心のケアについてのお尋ねにお答えいたします。

 県警察においては、発災後の早い段階から、警察庁や他県警察から派遣された医療チーム等の支援を受けて、惨事ストレス対策を講じておりましたが、その後においては、県警察がメンタルヘルス専門相談員として委嘱している精神科医等の専門家を二人から五人に増員して、メンタルヘルスケア体制を充実させるとともに、職員に対するアンケート調査を三回実施し、それらの結果も踏まえながら、県警察常勤の保健師とメンタルヘルス専門相談員が講師となった研修会を開催したり、職員や所属の要望に応じて個別面接を実施するなど、継続的な対策を講じているところであります。震災時の惨事ストレスに伴う心のケアにつきましては、長期的なフォローアップが極めて重要であると考えており、今後も継続して職員の心身の状況を確認しながら、必要な諸対策を実施していくこととしております。

 以上でございます。



○議長(中村功君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) まず、教育長にお伺いいたします。

 阪神・淡路のときも、心にダメージを持ったり、そういういろんな奇異的な行動が始まったりというのが多いんだそうです。先ほどの会議を開く等々だけでは、私は、なかなかそういうものまで、そういう方々までの救済にはならないなと思います。できればより専門な、実は私の地元の多賀城にその専門家がおりまして、その当時、多賀城市の教育委員会はその方々に、何人かおられた中で動員をしていただいたケアがあるそうでございますから、いろいろもうちょっと生きた、そういう施策をやらないと、突然奇異な声を出したり、いろんなことが起きるそうですから、その辺、大事ことですから、もう一度答弁をお願いします。



○議長(中村功君) 教育長高橋仁君。



◎教育長(高橋仁君) 今、議員からお話がありましたように、子供たちの心のケア、個別への対応が極めて重要だというふうに考えております。そういった点で、スクールカウンセラーを多く配置するとともに、今御紹介のありましたような、外部の専門家の方の登用をしていろいろアドバイスをいただくと、そういった取り組みも進めているところでございます。今後もそういった点に十分配慮しながら、各事業を進めてまいります。



○議長(中村功君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) 土木部長、土地の買い上げの問題だけれども、震災に遭われた方々というのは、当然好んで受けてんじゃないですよ。なおさら市町村がレッドゾーンなり、それから住んではだめなゾーンをわざわざ設定してるわけで、それで住んでないと買い上げができなかったり、価格が限りなく下落してるわけです。その辺の救済はやらなければ、本来の復興につながりませんよ。どうですか。



○議長(中村功君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 仁田議員御指摘のとおり、皆さん好んで被災に遭われているわけではないということは事実ですが、そういったことを踏まえながら、防災集団移転促進事業などで措置をとらせていただいた内容につきましては、基本的に自立再建をしていただくのが基本なんですが、例えば、ままならない方につきましては、借地を用意をさせていただいて、お借りいただいて再建していただくというような方法もございます。いわば、その土地を売って土地を買って再建される方もいらっしゃいますが、そうでない方に対しても制度上担保させていただいておりますし、先ほどお答え申し上げましたように、安い借地料で提供するような市町村も出てまいりましたので、私どもとしてはそういったことを後押しさせていただきながら、復興が進むように支援してまいりたいというふうに思っております。



○議長(中村功君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) うちの地元もそうなんだけれども、被災をされた方々というのは、敷地二百坪の中に建坪百坪ぐらいの家に住んでた方々が多いんです。その方々に安い借地を提供しますからということでは、だめなんですよ。やっぱり永久的に坪数は小さくなっても何とか買える手段をやらなければ、そして町とかそういうところが簡単に設定をしちゃったわけだから、やっぱりそれについての責任は、地方自治法ちょっと調べたら責任はないんだそうです、だからそれはそれやっていいと。しかし、現実に困ってる方々が多いわけです。何とかもうちょっと前向きに進めないといけませんね。

 それから、知事、二機目について、この間もちょっと会ったときに、二機目も先生言うんですかなんて心配してたようだけれども、青森県の七十人の重篤な患者の救済、宮城でさきの大震災で大勢の方、有能な方々が亡くなったから、私はあのときも提唱したんだけれども、宮城県として命を大事にする、また医療圏ごとに医療格差をなくすのは、このドクターヘリが最適なんですよ。ですから、一機目で検討しているのに二機目がない、僕はそんな議論は、特に保健福祉部の医療関係のスタッフはすばらしいスタッフ多いから、二機でも三機でも堂々と検討できる状態にあると思うんで、やっぱり早い時期に県民に、青森のように。また、三十分以内で結べるといっても、心肺停止状態の場合には、限度が三十分なんです。もっと最寄りのところから飛べるように。特に島の方々のドクターヘリに関する意気込みはすごいんですよ。島で夜間に、特に荒天時に病気になってしまったら、朝まで待ってなきゃないんです。県民ひとしく医療サービスを得る権利、これは皆持ってるはずですから、その辺、もうちょっと考えるべきだと思いますけれど、どうですか、知事。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 仁田議員の意気込みは、ひしひしと伝わってまいります。しかし、先ほど答弁しましたように、まだ一機目について導入をするということが決まった段階、基地病院が決まったという段階、格納庫が決まったという段階でございますので、これからその一機目の導入に向けてクリアしなければならない課題も山積をしております。それを導入をして、その後どういう課題があるのか、実績があるのかということをよく検証した上で、二機目というものも検討していかなければならないというふうに思っております。当然、青森との比較がございましたけれども、二機を入れている県はまだほとんどないという状況と、あと宮城の地形、また病院の配置状況、こういったようなものも勘案しながら、よく検討していくべき問題だというふうに思っております。



○議長(中村功君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) 三十五億で、医師会、歯科医師会、薬剤師会、これは間に合うと、私は、まだまだ、当時、最初にその三師会に向けた、いわば県の補助があるよと、相当少ない額だったようだけれども、あれを知ってる会員の方々ほとんどいなかったんですよ。私は、医師会、歯科医師会、塩釜地区のには必ず出てますけれども聞きますと、そういう補助あったんですか。ですから、県として周知徹底を図り、また今回のは上限ないんでしょう。その辺も、先ほどちょっと言いましたけれども、歯科医師、二億四、五千万かかってるんですよ、一カ所で。もとに戻す。ドイツの機器類は物すごく高い。日本の機器を使ってくれということではないんだけれども、いずれそれが実情なんでね。やっぱり三十五億の枠からオーバーした分の予定ぐらいは組んでてくださいね。それを途中で三分の二補助を二分の一にするとか三分の一にする、そんなみっともない施策はやるもんじゃないですよ。どうですか。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。



◎保健福祉部長(岡部敦君) 三十五億は追加措置ということで六月にやらせていただいておりますけども、第二期の再生計画の分で、当初被災三県十五億ずつということで、被災規模が非常に大きい宮城県に対しても同じような額しか配分されなかったということで、追加で十億を第二期の再生計画から充当させていただいて、更に三十五億ということでございますので、総額六十億を超えるような額というような状況になっておりまして、それによって、他県とほぼ同じような手当てができるという状況になっております。できるだけ申請漏れとか周知が行き渡らないということのないようにということで、私もいろんな会合の席とか、例えば学会でいろいろお話をさせていただくときとかに、執拗に漏れのないようにということはお願いしてきておりますので、その上で需要の見込みを聴取させていただいておりますけれども、それによりますと、大体これまで補助した残りの自己負担の三分の二というふうな、そういったところは大丈夫確保できるというふうな状況になってございますので、状況をしっかりと確認しながら補助させていただきたいというふうに思っております。



○議長(中村功君) 五十四番仁田和廣君。



◆五十四番(仁田和廣君) 知事と保健福祉部長、ぜひ盛岡の岩手医科大附属病院の基地一度見られた方がいい。私は驚きました。よくドクターとかパイロットも、雪道だと滑ったりいろんなこともあるそうです。宮城県だって冬季にはそういうことがあり得るわけだから、一度、現場を視察していただいて、報告をいただければ幸いだと思います。頑張ってくださいね。

 どうも、ありがとうございました。

 質問終わります。



○議長(中村功君) 十三番伊藤和博君。

    〔十三番 伊藤和博君登壇〕



◆十三番(伊藤和博君) おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、公明党県議団、伊藤和博、通告に従い、一般質問をさせていただきます。

 村井知事には、三選目の御当選、改めてお祝い申し上げます。おめでとうございました。

 大綱一点目、知事の三期目は復興計画の再生期に当たる大事な四年間になります。三期目を迎えた知事の政治姿勢についてお伺いしてまいります。

 東日本大震災から間もなく二年と九カ月が過ぎようとしています。今なお多くの皆様は、仮設住宅での困難な生活を強いられ、被災者の生活再建、産業の再生や原子力発電所の事故により農林水産物や観光に対する風評被害を初め多くの深刻な問題が発生しております。知事は、本年度最終年を迎える宮城県震災復興計画の復興期に果たすべき重点事項の進捗状況をどのように考えているか、お伺いいたします。特に、原子力災害等への対応については、汚染稲わら等を初め大変な状況にあると思いますので、あわせて知事の御所見をお伺いいたします。

 知事は、今議会の知事説明の中で、三期目の県政運営に当たっては、東日本大震災からの創造的復興を最優先課題として取り組むことを宣言され、知事選挙を通じての公約実現に全力を尽くしながら、宮城の将来への展望を切り開くことを約束されました。具体的な政策の方向性については、宮城県震災復興計画における迅速な震災復興、産業経済の安定的な成長、安心して暮らせる宮城、美しく安全な県土の形成の四つの政策推進の基本方針にのっとり、復興にとどまらない抜本的な再構築に向けた取り組みを具体化して復興の更なる加速化を推進するとともに、社会経済情勢の変化等にも柔軟に対応しながら、宮城の将来ビジョンの将来像の達成に必要なその他の事業についても着実に実施してまいりますとしております。

 その前提として、私は、包括ケアシステムのお話をお聞きした石巻市の開成包括ケアセンターの長先生の問題意識の一端を御紹介させていただきます。なぜなら、政策を遂行する上で大切なことは、どのような理念に裏打ちされているかだと思われるからであります。先生は、本来の医者の役割を確認すると、医者は、医療することや病気を治すことではない。法律によると医療と保健をつかさどる公衆衛生の向上と増進に寄与し、国民の健康的な生活を確保するとあるそうです。基本的には、社会格差は健康格差に浸透する、それをいかになくしていくのか、問題意識の根底にあるとのことです。健康を確保するのが医者の役割。格差が健康を阻害するのだから、格差を是正するのも医者の役目。社会的排除、社会から排除されることにより貧困に陥る。教育を受けられない方がおられる。社会関係からも排除される。そういう方が非常にふえている。労働市場からも排除される。労働形態が変わっていることが原因の一つとされ、そういったことが健康を阻害している原因の一つになっているとのことでした。医学的データによると、所得の低い人がうつ病になる。うつ病になりやすい人が所得が低いのではなく、所得が低いから、うつ病になる。引きこもりの高齢者の割合は貧しい人が高い。一例を出すと、タイタニック号の死亡率というのも、高所得の方と低所得の方では死亡率が全然違っていて、経済、社会的要因が非常に健康状態に影響しているそうです。社会的に孤立している人は、社会的ネットワークから外れ、死亡率が高いことがわかっている。友達の多い人は長生きします。これは明らかに有効性の高いデータだというのです。健康の問題というのは非常に幅がある。生き方、暮らし方というのは非常に大きな問題です。地域の再生、組織や地域における信頼やつながりの強さみたいなもの、最近だと、きずなということ、きずなの強いところは豊かな社会だと言われています。日本の健康状態がよいのは、地域のつながりが強いからだとも言われております。信頼感、連帯感の乏しい組織は、ストレスを高めて健康に悪い。格差がないときよりも、格差があるときの方が健康の格差が生まれやすい。復興のあり方もいかに底辺になる人を支えるかが最優先されるべきだと思うと、お話を聞き、感動するとともに、政治にかかわる一人として、自分自身への戒めにも聞こえました。

 知事は、政策を執行する宮城県のトップリーダーとして、どういった心情でこの三期目の四年間を迎えるか、率直な心情をお聞かせください。

 なお、具体的な項目については、以下のとおり質問してまいります。

 大綱二点目、宮城野原広域防災拠点整備事業についてお伺いいたします。

 本県において、輸送上の利便性、中心市街地との近接性や本県唯一の基幹災害拠点病院が隣接していることなどを考慮し、県全体をカバーする広域防災拠点を仙台市宮城野原地区に整備することとし、関係機関と連携して事業を進めていると認識をしております。その要因として立地の特性は、一つ目は、既存医療施設と連携した災害活動が可能、二つ目は、自衛隊による災害救助等との連携が可能、三つ目は、既存の交通体系を活用した救援物資や緊急搬送等が可能、四つ目には、災害対応のための広大なスペースの確保が可能という四点が挙げられています。

 県では、第一回の宮城県広域防災拠点整備検討会議が六月二十五日に開催されてから、第五回の会議が十一月二十日に行われ、それまで有意義な議論が展開され、十二月中には最終の報告書の取りまとめがされることと思われます。更には、パブリックコメントを経て、本年度中には宮城県の基本構想が取りまとめされると伺っております。

 私ども公明党県議団として、十一月に東京湾臨海部基幹的広域防災拠点と兵庫県広域防災センターを視察してまいりました。それぞれ東日本大震災の際には緊急救援物資を送り出していただいたところです。視察に伺った国土交通省首都圏臨海防災センターの東京湾臨海部基幹的広域防災拠点である東扇島地区は約十五・八ヘクタールの敷地を有し、川崎の臨海部の港湾機能を生かした緊急物資輸送拠点として機能が期待されています。また、平常時には環境に配慮した海と緑が触れ合う緑地として市民に提供されております。また、兵庫県広域防災センターは、災害時には、兵庫県の全県域をカバーする広域防災拠点として、三木総合防災公園と一体となって消防、警察、自衛隊などの災害要員の活動拠点となり、競技場には救援のための資機材や被災地で必要となる食料、毛布、仮設トイレなどを備蓄しております。これらの広域防災拠点の機能として、広域支援部隊等の活動要員の一時集結やベースキャンプ機能を果たす支援部隊コアベースキャンプ、防災ヘリポート、災害医療活動の支援機能を果たす医療支援スペース、備蓄物資の効果的供給機能を果たす物資備蓄倉庫、救援物資の中継、分配機能を果たす物資輸送中継基地、ボランティア活動拠点等の役割が求められます。これらの視察の結果も踏まえながら、順次質問をいたします。

 一つには、広域防災拠点の安全性の面です。今回の大震災は、三陸沖を震源として津波を初めとする多大な被害を及ぼしました。しかし、地震は今回のような海溝型だけではなく、直下型地震もあります。宮城野原近くには利府長町活断層が走っていますが、この影響についてはどのように考え、安全性は担保されるか、お伺いいたします。

 次に、場所は市街地に近接し、交通アクセスもよいと認識しております。その中で、輸送手段としての貨物線を利用した鉄道輸送も大きな要因となると思いますが、JR貨物との協議はあるかをお伺いいたします。コンテナ輸送が主力となっている現在、私自身としては、引き込み線が確保してあるということが望ましいし、鉄道という輸送手段が確保されると思います。

 広域防災拠点は使われずに越したことはありません。しかし、万全の体制をしくべきことも言うまでもありません。その上で、平常時の運用が課題になると思います。普段は一般市民にも開放し、憩いの空間の提供等さまざまなことが考えられると思います。防災教育にも活用している事例やスポーツ施設などで利用しています。また、陸上競技施設に備蓄倉庫を併設もしていました。県としても、備蓄倉庫としてのスタジアムの活用や荷さばき場としての屋根つき施設の整備、更には、平常時の防災拠点の防災教育への活用等についての考えをお示しください。

 兵庫県は、県消防学校を併設し、防災拠点と防災教育との併任の形をとっており、効率的な配置をしておりました。国の配置は最小限の配置で非常時に別な人員が任務につくということでしたが、人員の配置の効率的な運用についてもお聞かせください。

 更に、県内一カ所で県内全域の救援物資の供給を担うのには、無理があると思います。兵庫県には三木広域防災拠点のほかに、西播磨、但馬、淡路島、阪神南、丹波と五カ所を設けてネットワーク化しています。宮城県としても、将来的にはこのような広域防災拠点ネットワークの構築が必要だと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、自衛隊による災害救助等との連携が可能が宮城野原選定の一つに入っておりますが、自衛隊仙台病院の役割も大きなものと考えております。自衛隊仙台病院は、防衛省が設置する病院で、自衛隊関係者の診療や健康管理が主な任務になっており、医師十四人、歯科医師二人体制で十二の診療科目に対応し、病床数は百五十床を備えております。東日本大震災時には、一九七一年の開院以来初めて自衛隊関係者以外を受け入れ、三月中に約一千二百人を治療しました。被災者の受け入れ数は、市内主要病院の中で二番目に多かったと関係者が話しておりました。自衛隊病院のすごいと感じたところは、発災直後、病棟が大きな被害を受けたにもかかわらず、救急車での応急処置や応急救護所の展開を行い、翌日には応急救護所の既設や野外病室の開設を行いました。更には、四月七日の余震で手術不能になった手術室の機能を補てんするために、メディカモバイルシステムを備えた移動式医療システムを設置することができたことでした。また、自衛隊仙台病院は、保険医療機関化に向けた手続を進めており、来年四月からは平時も一般市民を受け入れ、地域医療の充実に貢献するとの意気込みを話しておりました。

 震災時などでは一般開放され、多くの市民の皆さんに広く親しめられるようになり、更に、多発外傷など外科的処置が必要な場合が多く、応急用資機材を備蓄している自衛隊病院をどのように認識し、協力連携体制を想定しているかをお示しください。

 大綱三点目、地域包括ケアの取り組みについてお伺いいたします。

 石巻市の次世代型包括支援システムは、復興庁で掲げる新しい東北創造に向けてということで、更なる復興の加速化に取り組むとともに、震災復興の中で我が国や世界のモデルとなる新しい東北の創造を目指す事業に位置づけられております。八月に石巻市に開所された開成包括ケアセンターは、被災地の医療、介護、福祉等の分野を連携して対応する拠点であります。復興大臣も、これからの超高齢化社会に向けての包括支援という意味で、新しい東北の創造につながる先導的モデルとして期待をされておりますし、また、安倍総理大臣も視察をされました。ここで掲げる次世代地域包括システムとは、高齢者が元気で地域社会に参加し、自立的、快活に暮らし続けられる生涯現役型社会に向けたコミュニティーケアシステムを整備することと位置づけられております。

 まず、この復興庁の事業で、石巻市の開成包括ケアセンターで進められる事業に対してどのような御所見をお持ちかをお伺いいたします。

 センター長である長先生の考えと、現場を歩いて伺ったことをベースに質問をしてまいります。

 今後、被災した地域では、阪神大震災以降見られたように、健康問題が深刻になるのは間違いありません。この中で、医療から保健、介護、福祉、地域づくりで健康問題を医療化しないことが重要になります。ここで行政との連携が重要になってまいります。また、総合診断医、家庭のスキルアップが重要になります。このような医療者の育成や医療拠点の整備にどのように取り組まれるかをお聞きいたします。

 仮設住宅では、入居する高齢者、障害者等の心身の健康悪化、若年入居者の引きこもりや生活不活発病の増加を踏まえ、今後の災害公営住宅や防災集団移転事業の造成団地などに地域包括サポートセンターを設置し、仮設住宅等から出た後の被災者の心身のケアを二十四時間対応の在宅医療、看護、介護等の他職種連携システムを構築する必要があります。ここで県と市町の役割分担が必要とされます。県としても積極的にかかわるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 地域包括ケア石巻モデルとして、現在の開成地区約二千戸から、いずれは旧市街地、要支援、高齢独居などの被災者限定の夜間・休日の時間外対応へ、日本初のかかりつけ患者さん以外の二十四時間包括ケアになっていくとのことです。二十四時間の包括医療、ケアに石巻で取り組むには、被災者への安心を提供する機能や救急搬送や孤独死の減少、仮設住宅の集約化に際し、二十四時間ケアつき仮設住宅があると便利など、大きな意義があると思います。このような事業は、他の地域でも行うべきであると思いますが、ほかの地域への広がりについて、県の取り組みとその問題点について御所見を伺います。

 地域包括ケアシステムは、介護、医療、予防という専門的なサービスと、その前提としての住まいと生活支援、福祉サービスが相互に関係し連携しながら在宅生活を支えています。更に今後は、二〇二五年までは高齢者のひとり暮らしや高齢者のみの世帯がより一層増加することが見込まれます。自助、互助の概念や求められる範囲、役割が新しい形になってくることも想定されます。都市部では強い互助を期待することが難しい一方、民間サービス市場が大きく、自助によるサービス購入が可能になります。都市部以外の地域では民間市場が限定的になりますので、互助の役割は大きくなっていくことが必要になります。少子高齢化や財政状況から、共助、公助の大幅な拡充を期待することは難しく、自助、互助の果たすべき役割が大きくなることを意識した取り組みが必要になってまいります。更に、地域包括のケアシステムの構築、運営で中心的な役割、介護保険だけではカバーし切れない部分についても、さまざまな財源、方法で問題解決を図ることや、潜在的な地域資源を発見し、互助を含めて地域包括ケアシステムに取り組んでいくことが重要になります。介護保険事業計画は、県の策定する高齢者居住安定確保計画や医療計画などとの整合性の確保も重要になります。

 このようなことも踏まえ、地域包括ケアシステムにおいて県が取り組むべき方向性をお示しください。震災を経験し、繰り返されるであろう震災からの復興について、更に高齢社会に対応する被災地から発信するシステムは、宮城県の創造的復興のシンボルになっていくと思われます。

 大綱四点目、松島湾の水質浄化対策事業についてお伺いいたします。

 先日、塩竈市で開催された全国アマモサミット2013inみやぎに参加してまいりました。全国から多くの参加者が集い、有意義な催し物でした。実行委員長のあいさつの中で、日本三景の一つ松島湾は、多くの島々により波浪が守られ、縄文の時代よりアマモが群生し海藻類、貝類、魚類など豊富に海の食材が存在することによって、多くの民が集落をつくって生活していたことが確認されています。長い時間を経た現代に至っても、多くの魚類、ノリ、カキ、昆布、ワカメなど多くの栄養分にあふれた海産物の宝庫と呼ばれておりました。しかしながら、このたびの東日本大震災により松島湾のアマモ場は壊滅的に流失しており、松島湾における底質、水質及び生物環境に大きな環境の悪化が心配されております。アマモ場は、海水及び海底を浄化し、魚の産卵場所であったり、隠れ場であったり、特に幼稚魚の育成の場として重要な役割を果たす海のゆりかごと言われております。アマモ場の流失は、海岸漁業へ与える影響が甚大とされ、日本三景松島の自然保護保持の面からも、一刻も早いアマモ場の再生が急務とされていますと訴えられておりました。

 私も、十九年の十一月定例会等で一般質問をさせていただきました。松島湾の浄化対策については、平成六年から平成十七年にかけて松島湾リフレッシュ事業として、下水道の整備やしゅんせつ、覆砂等の総合的な水質保全事業が行われ、継続して環境モニタリングが実施されています。平成十八年には、松島湾リフレッシュ事業評価懇談会から事業評価を示され、日本三景松島の水環境及び生態系の安定を図るためには、今後とも負荷削減対策と環境保全対策に取り組むべきであるとの提言を示されました。その後も、さまざまな対応が図られてまいりました。しかしながら、継続して実施されているモニタリング調査では、水質は改善されつつあるものの、A類型環境基準は達成されておりませんし、震災後一年間は、モニタリング調査もできない状況でした。

 東日本大震災後の生態系の変化についてと新たな松島湾リフレッシュ事業の必要性をお伺いいたします。

 更に、平成十四年から平成十六年に行われた海藻活用水質浄化事業の成果についてもお示しください。

 また、鳴瀬川流域水循環計画が行われ、結果が出ていると思います。この計画の中で、高城川、貞山運河、東名運河のしゅんせつが行われることになっております。しかし、震災の影響で、例えば東名運河はこの春に通水されましたが、しゅんせつされずに残っていた津波堆積物であるヘドロの流入等も懸念されておりました。また、震災後は、仙塩浄化センターが被災した影響で、貞山運河から出る地域で異常値が出るなどのこともありました。その影響はどのようだったかをお示しください。

 また、昨年の松島湾では、猛暑と少雨の影響で約七割のカキが死滅し、震災から再建途上の漁業者に大きな打撃を与えました。環境悪化が影響したものなのか、御所見と対応策があるのかをお伺いいたします。

 また、観光振興の面からもお伺いします。

 広島県では、個性と魅力ある風景づくりを目指した水の都ひろしま構想が進められております。国の都市再生プロジェクトにも選定され、今後、水辺空間へのにぎわい施設の設置や民間開放が実施されております。面としてとらえた快適で潤いのあるまちづくりがそこに点在する観光資源の魅力を高め、全体として大きな観光資源になっていくものと考えます。

 松島湾を取り巻く市町や点在する島々と一体化を図れば、更に魅力は向上すると思います。ハード基盤の整備を行うとともに、単にスポット的な施設整備にとどまるのではなく、松島湾全体の魅力を高めようとするような取り組みを関係自治体と協力しながら進めることが重要だと考えます。観光資源の強化と魅力ある観光資源の創造に向けた取り組みについてお聞かせください。

 また、アマモ再生会議等の市民活動の広がりも再生のための大事な運動になりますので、行政としての支援のあり方をどのように考えているのかもお伺いいたします。

 広島の取り組みを視察させていただいた折に、水辺の再生のために、石炭灰造粒物によるハイビーズを使った事業箇所も見てまいりました、ヘドロや藻場の再生等に有用なものだと感じてまいりました。県は、このような事業についても認識しているかどうかをお伺いいたします。

 以上で、壇上からの質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 伊藤和博議員の一般質問にお答えいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、私の政治姿勢についての御質問にお答えいたします。

 初めに、重点事項の進捗状況についてのお尋ねにお答えをいたします。

 東日本大震災による壊滅的な被害からの復旧・復興に当たりましては、新たに制度化された財源や特区制度などを最大限生かしながら、被災者の生活再建や地域経済の立て直しなどを重点的に推進してまいりました。この結果、災害廃棄物の今年度内の処理完了のめどが立ち、防災集団移転や災害公営住宅の整備につきましても一歩一歩進んできております。しかしながら、いまだに十万人弱の被災者が応急仮設住宅等での不自由な生活を余儀なくされており、再生期においては、被災された方々の生活の場の再建や日常生活への支援、被災地の産業の再生と雇用の場の確保などについて、被災者の立場に立ち、被災市町に最大限の支援を行いながら、一層スピードアップをしていかなければならないと認識しております。

 次に、原子力災害等への対応についての御質問にお答えをいたします。

 福島第一原子力発電所事故への対応につきましては、東京電力福島第一原子力発電所事故被害対策実施計画に基づき、これまで、放射線、放射能の測定体制を県内全市町村に整備するとともに、県内の八つの市町の汚染状況重点調査地域を中心に除染を進めております。

 また、風評被害につきましては、関係機関と一体となって国に対して粘り強く要望を重ねた結果、平成二十五年一月に県産農林水産物のほとんどが損害賠償の対象として認められたところであります。

 なお、汚染稲わらや牧草の処理、指定廃棄物に係る最終処分場建設などの喫緊の課題もありますので、引き続きその解決に向け全力で取り組んでまいります。

 次に、三期目を迎える心情についての御質問にお答えいたします。

 これからの四年間は宮城県震災復興計画の再生期に当たり、本県の復興を進め、宮城の将来への展望を切り開いていくために極めて重要な時期であります。県政を預かる者といたしましては、宮城の将来ビジョンの将来像である県民一人一人が美しく安全な県土にはぐくまれ、産業経済の安定的な成長により幸福を実感し、安心して暮らせる宮城が実現できるよう取り組んでいくことが大切と考えております。特に被災された方々が一日も早く被災前と同じように自立して生活できるよう、まちづくりや住まいの確保などの生活の場の再建や、被災された方々への日常生活への支援、被災地の産業再生と雇用の場の確保を最優先の課題としてしっかりと取り組んでいかなければならないとの思いを強くしております。

 次に、大綱二点目、宮城野原広域防災拠点整備事業についての御質問にお答えいたします。

 初めに、利府長町活断層の広域防災拠点への影響についてのお尋ねにお答えをいたします。

 活断層に関し、国土地理院の資料では、活断層の活動間隔は一般的に約千年から数万年と言われており、一般的な公共施設の寿命から見ると非常に長く、活断層があるというだけでは直ちに危険とは言えないとされております。一方で、同資料においては、防災上、公共施設の建設等に当たり、災害時に緊急の救護・救援の拠点となる病院、学校、役場などは、断層変位による建物の破断で破壊されたり機能低下しないように耐震設計を行うなど配慮するとされております。県といたしましては、施設整備の際にこの点に留意しているところであり、現在検討している広域防災拠点整備におきましても適切に対応してまいります。

 次に、貨物線を利用した鉄道輸送について、JR貨物との協議はどうかとの御質問にお答えいたします。

 貨物鉄道は大量で効率的な物資輸送を可能とするものであり、広域防災拠点を整備するに当たりましても隣接する貨物線を活用することができれば、災害時において有効な手段となるものと認識しております。このようなことから、今後、広域防災拠点を整備していくに当たり、災害時の貨物線の活用について、日本貨物鉄道株式会社など関係者と協議し、検討してまいりたいと考えております。

 次に、宮城球場の活用や屋根つき施設の整備、平常時の防災教育への活用についての御質問にお答えいたします。

 宮城野原地区における広域防災拠点につきましては、災害発生時に速やかにその機能を発揮させる上で、オープンスペースとして利用することが必要でありますことから、公園や緑地とすることを想定しております。県では、災害時に必要とされる食料や生活物資については流通備蓄によることを基本とし、また、救援物資は原則として現地に直送するよう手配することとしておりますことなどから、御提案のありました備蓄倉庫としての宮城球場の活用や屋根つき施設の整備につきましては、現段階では想定しておりませんが、災害時の広域防災拠点の具体的な運用につきましては、今後十分に検討してまいりたいと考えております。

 また、防災教育への活用につきましては、多くの県民が訪れる宮城野原地区の立地条件を生かし、例えば子供たちを対象とした体験型イベント等による防災教育や防災情報の提供の場とするほか、多様な主体による防災訓練の場とするなど、県民の防災、減災意識の普及・啓発に資する活用について検討してまいります。

 次に、本県広域防災拠点における人員配置の効率的な運用についての御質問にお答えをいたします。

 宮城野原広域防災拠点につきましては、その主な役割として、災害時には市町村の地域防災拠点を支援し、全国からの応援部隊のためのベースキャンプのほか、現地調整や救援物資の一時的な集配等の機能を担い、平常時には都市公園として県民に広く御利用いただくことなどを想定しております。そのため、整備事業の進捗状況を踏まえ、他県や国の平常時の管理方法や非常時の運用状況等を参考としながら、県災害対策本部事務局等からの人員の派遣など、広域防災拠点の効果的、効率的な運用が確保できる体制の整備について、具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、広域防災拠点ネットワークの構築についての御質問にお答えいたします。

 県内全域の救援物資の供給などについては、広域防災拠点を中心として、既存の県有施設や市町村有施設などの複数拠点との機能補完、相互連携によるネットワークのもと、全県的な防災体制を構築する必要があると考えております。このような考えのもと、県有施設や市町村の地域防災拠点などについては、災害の規模や状況に応じた物資の集積、集配拠点などの役割を位置づけるとともに、発災後、被災地のニーズが刻々と変化することも考慮した運用のあり方や広域防災拠点との連携体制を構築することが求められます。今後とも、県民や市町村の御意見を十分に伺いながら、広域防災拠点と地域防災拠点の整備及び確保とその効果的な連携体制の構築に向けて積極的に取り組んでまいります。

 次に、大綱三点目、地域包括ケアの取り組みについての御質問のうち、県が取り組むべき方向性についてのお尋ねにお答えをいたします。

 地域包括ケアの推進に当たっては、在宅での医療と福祉の連携や地域の支え合い体制の整備が必要であるとともに、地域住民を初めとしたさまざまな主体による参画が不可欠であります。現在、被災地では多職種連携による健康支援や見守りなどの取り組みが行われており、災害公営住宅移行後も地域で支える体制として構築しながら、地域包括ケア体制につなげ、モデルとして全県に広げていく必要があります。県といたしましては、地域包括支援センターや医療機関の状況調査を行い、各地域の課題や取り組み事例を整理するほか、部局横断の地域包括ケア推進庁内連絡会議を立ち上げ、医療と介護の多職種連携やコミュニティーの再構築などの取り組みの方向性や官民の関係機関による推進組織の立ち上げなどの全県的な地域包括ケア体制構築の進め方の検討に着手したところであります。今後とも、第六期介護保険事業計画の策定に向けて、庁内はもとより、市町村や関係機関と連携しながら取り組みを進めてまいります。

 次に、大綱四点目、松島湾の水質浄化対策事業についての御質問のうち、東日本大震災後の生態系の変化と新たな松島湾リフレッシュ事業の必要性についてのお尋ねにお答えをいたします。

 県では、松島湾リフレッシュ事業評価懇談会の事業評価を受け、松島湾の水質、底質、植物プランクトンのモニタリングを継続しておりました。しかし、東日本大震災の影響で休止を余儀なくされ、昨年度から底生生物の調査を含めたモニタリングを再開したばかりであり、現時点で震災後の生態系の変化について評価できる状況ではございません。引き続き、水質や底生生物のモニタリングを行い、あわせて海藻などの植生調査の実施についても新たに検討し、生態系の変化の早期把握に努めてまいりたいと考えております。その結果を踏まえ、しゅんせつ、作澪等の事業の必要性について判断してまいります。しゅんせつというのは全部さらうこと、作澪というのは溝を掘るようなことだそうであります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 環境生活部長本木隆君。

    〔環境生活部長 本木 隆君登壇〕



◎環境生活部長(本木隆君) 大綱四点目、松島湾の水質浄化対策事業についての御質問のうち、海藻活用水質浄化事業の成果についてのお尋ねにお答えをいたします。

 平成十四年度から十六年度の研究事業においては、海藻を活用した水質改善と多様な生態系の保全を目的としてアカモクの藻場における浄化機能の検証を行ったほか、アカモクを食材とした食品の安全性等の分析を行いました。その結果、窒素分の高い吸収能力により藻場の水質浄化機能が確認できたとともに、食品としても安全で高機能であるという評価を得ました。これを踏まえ、食品としての製品化が一部実現しましたが、アカモクの藻場の造成については、関係者の理解が得られないことから、事業の実現は図られませんでした。

 次に、震災後における東名運河からの津波堆積物流入と仙塩浄化センターの被災による水質影響についての御質問にお答えいたします。

 東名運河の水門については、東松島市や地元漁業関係者と協議の上、試験開門の結果を踏まえながら、ことし五月二十九日に通水したところでございます。その前後における水質の測定においては、大きな変化は見られておりません。一方で、仙塩浄化センターが被災したことにより、貞山運河から出る水域である松島湾奥部の測定点で水質が悪化いたしました。しかし、浄化センターの復旧にあわせて水質が改善し、完全復旧後は、当該測定点の水質は震災前と同じレベルとなっております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。

    〔保健福祉部長 岡部 敦君登壇〕



◎保健福祉部長(岡部敦君) 大綱二点目、宮城野原広域防災拠点整備事業についての御質問のうち、自衛隊病院についてのお尋ねにお答えいたします。

 自衛隊仙台病院につきましては、これまでも公立刈田綜合病院への宿直医師の派遣を初めとして、地域医療に御理解と御協力をいただいているところでございまして、また、東日本大震災発災直後は、多数の患者受け入れや機動力を生かして外部からの接近が困難な被災地での医療支援など、積極的に御協力をいただいたところでございます。県といたしましては、今後、災害医療への対応を中心に、自衛隊仙台病院との協力、連携体制につきまして、協力いただけるところから前向きに検討をしてまいります。

 次に、大綱三点目、地域包括ケアの取り組みについての御質問のうち、石巻市の開成包括ケアセンターで進められる事業についてのお尋ねにお答えいたします。

 石巻市では、復興庁の新しい東北先導モデル事業に、被災者を最後のお一人まで支える次世代型地域包括ケアの推進を提案し、事業採択されたところであります。十月には、官民で組織いたします石巻市に地域包括ケア推進協議会を立ち上げ、地域包括ケアシステム推進のための事業計画を策定いたしますほか、開成、南境地域の仮設団地を拠点に、二十四時間医療、看護体制の構築に向けまして、医師、看護師、地域包括支援センター職員等の専門職だけでなく、仮設住宅の自治会や民生委員など、地域住民を巻き込んだ形のモデル事業を進めてございます。県といたしましては、この取り組みが在宅医療と福祉の連携や地域包括支援センター間の連携調整の一つのモデルとして大きな成果が得られるよう期待しております。

 次に、医療者の育成や医療拠点の整備についての御質問にお答えいたします。

 現在、被災地におきましては、関係機関が連携した健康支援や見守りの取り組みが行われており、災害公営住宅等への移行後も地域を支える地域包括ケア体制につなげることといたしております。このため、県といたしましては、多職種連携による地域ケア会議等を地域包括ケアの中核的な仕組みとして位置づけ、関係機関の連携体制の整備を進めますとともに、在宅医療の担い手となる人材育成や医療拠点の整備のために、昨年度に国のモデル事業でございます在宅医療連携拠点事業を行い、更に、今年度は第三期地域医療再生計画におきまして、在宅医療連携推進事業に取り組んでいるところでございます。

 次に、被災地での多職種連携システム構築に関する県と市町の役割分担についての御質問にお答えいたします。

 被災地のサポート体制につきましては、地域の実情が異なりますことから、基本的には市町村が各種支援の役割を担い、県は市町村への専門職派遣や先進事例の紹介などのサポートを行う役割を担ってございます。石巻市の取り組みに対しましても、国の基金を活用し、サポートセンターや開成包括ケアセンターの設置、運営に対する支援を行いますほか、市が設置した石巻市地域包括ケア推進協議会への参加、地域ケア会議への専門職の派遣などを行っておりまして、今後とも市が行う多職種連携システムの構築を積極的に支援してまいります。

 次に、石巻市の取り組みを他の地域に広げてはどうかとの御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、地域包括ケア体制を県内各地で構築できるよう、石巻市の取り組み等をモデルとして全県に広げていく必要があると認識しており、第三期地域医療再生計画事業として、多職種連携の体制整備を図る取り組み等を行う事業者に対し支援を行っておりますほか、全県的に関係施設の調査、分析を行い、共通課題の抽出や各地域での今後の展開方法等の対応策を検討していくこととしてございます。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 経済商工観光部長犬飼章君。

    〔経済商工観光部長 犬飼 章君登壇〕



◎経済商工観光部長(犬飼章君) 大綱四点目、松島湾の水質浄化対策事業についての御質問のうち、松島湾全体の観光資源の強化と創造に向けた取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。

 松島湾に点在するさまざまな資源をハード整備とソフト展開の両面から有機的に結びつけ、関係自治体が連携して面的に魅力ある地域づくりに取り組むことは、松島の観光振興を図る上で大変重要であると認識しております。これまで、県では、県立自然公園松島の整備に努めるとともに、関係市町と連携し、松島湾岸を巡るバスの旅を実施したほか、松島湾を一体的に扱った観光情報誌の発行などソフト面の取り組みも実施してまいりました。しかしながら、これまでの取り組みは、統一的な整備構想や誘客プランに基づいたものではなく、単に既存の観光資源をつないだもので一体感に乏しいことから、湾全体のストーリー性や日本三景松島を超える新たなテーマ性のある取り組みが求められております。このため、県といたしましては、関係市町とともに、松尾芭蕉ゆかりの地を巡る旅の提案や共通案内板の整備など、歴史や文化をストーリー性のあるものに磨き上げ、観光資源の強化に取り組みます。また、今回の津波を契機として、その安全性が歴史的にも再評価された松島の地形を生かし、防災や減災をテーマとした新たな観光ルートの構築など、魅力ある観光資源の創造に取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 農林水産部長山田義輝君。

    〔農林水産部長 山田義輝君登壇〕



◎農林水産部長(山田義輝君) 大綱四点目、松島湾の水質浄化対策事業についての御質問のうち、昨年、松島湾で生じたカキの死滅と環境の関係及び対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 カキは、産卵期に当たる夏場に水温や塩分が高い状態が続くと産卵障害等でへい死することが知られており、昨年の死滅は、夏場における長期間の高水温が主な原因と考えております。このことから、高水温へい死への対応など、カキ養殖の安定化に向けた調査研究を地元の生産者及び国の研究機関とも連携しつつ実施しております。

 次に、アマモ再生会議等の市民運動への支援についての御質問にお答えいたします。

 松島湾のアマモ場の減少を憂慮した塩竈市民有志や研究者などが、松島湾アマモ場再生会議を設立し各種の取り組みが行われております。また、全国アマモサミット2013inみやぎの開催など、その活動の広がりを含めて、こうした市民運動は大変重要であると認識しております。松島湾のアマモ場再生については、国土交通省東北地方整備局が事務局となっている松島湾の海域環境復興を考える検討会で具体的な取り組みが実施されており、この検討会には、松島湾アマモ場再生会議、関係市町などとともに県も参画しております。今後ともこうした場を通じて情報共有等を図るとともに、必要な支援を行ってまいります。

 次に、水辺の再生のための石炭灰造粒物を活用した事業についての御質問にお答えいたします。

 御質問のありました石炭灰造粒物は、火力発電に伴う廃棄物を原料としたものですが、これを使用した事業については、我が県における使用実績などの詳細は承知してはおりません。

 なお、松島湾は特別名勝に指定されており、水質環境の改善のために何らかの底質改良等の必要が生じた場合には、その景観にも配慮しつつ施工方法、経済性やその効果及び周辺の養殖漁場など、水産動植物に対する影響などを含めて慎重に検討する必要があると考えております。

 以上でございます。



○議長(中村功君) 十三番伊藤和博君。



◆十三番(伊藤和博君) 御丁寧な御答弁ありがとうございました。

 また、知事の心情的な部分を聞かせていただいて、一日でも早く被災者の皆さんの生活支援、生活復興というお話をいただきました。

 また、放射能の問題、きょうの河北新報にも取り上げられておりましたとおり、蔵王等でも牧草の焼却、本来ですと一般廃棄物の扱いで市町が取り扱う問題でしょうけれども、やはりカラスの被害とかがあってああいった状況になったときに、更に、そういった被害に対する県の支援も必要かと思いますけれども、知事のお考えをもう一度お聞かせください。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 八千ベクレル以下の廃棄物につきましては、これはやはり市町村が責任を持って処理をしていくというのは重要だというふうに思います。しかしながら、市町村任せであってはならない部分もございますので、県としてできるだけお手伝いをしようと思いまして、今、県の担当者が市町村回りながら具体的な課題解決に向けて調整をさせていただいているということでございます。指定廃棄物とあわせて、八千ベクレル以下の一般廃棄物につきましてもしっかりと処理ができるように、県としてもサポートしてまいりたいというふうに思います。



○議長(中村功君) 十三番伊藤和博君。



◆十三番(伊藤和博君) 今、八千ベクレル以下の問題についてお話がありました。やはり、焼却して集約されたときに八千ベクレルを超える可能性があるということもございますので、八千ベクレルを超える処分場についてもなかなか決まらないのが現状だと思いますけれども、早期に決めていただければというふうに思いますが、その現状についてお伺いします。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 前回の市町村長会議におきまして、国から、次回の会議において複数カ所候補地を提示をしたいと、その上で、地質調査をし最終的に一つに絞り込んでいくということでございました。県内一カ所ということで、これにつきましては市町村、合意をしたものと私ども受けとめております。それ以降については何の情報も今入っておりませんが、いずれにしても複数カ所出た段階で、その市町村は相当混乱するというふうに思いますので、我々は市町村の立場に立ちつつ、しかし、一カ所決めなければいけないわけでございますので、国の立場もそんたくをしながら、しっかりと間に入って調整をしていこうというふうに思ってます。必ずこれは県内一カ所設置をするという意気込みで、かたい決意で臨んでまいりたいというふうに思っております。当然、住民の皆さんから強い反発が出ることも予想されます。その際には、県内の残りの市町村とまた県が一緒になって、住民の皆様の説得に当たりたいと思っておりまして、決してその名前が出た市町村だけの責任で、国と市町村だけの問題として対応することはないようにしたいというふうに思っております。



○議長(中村功君) 十三番伊藤和博君。



◆十三番(伊藤和博君) 大切な問題ですので、よろしくお願いをしたいと思います。

 次に、宮城野原の広域防災拠点整備事業についてお伺いをしたいと思います。

 そういった皆さんからいただく支援物資と、直送と流通備蓄というお話もございましたけれども、やはり県一カ所に送りたいという、東日本大震災の場合もそういった事例が多々あったかと思います。その中で、震災当時は雪も降っておりましたし、そういったことを踏まえますと、同じような条件で言いますと、私は東扇島の国道交通省の施設の方が近いと思いますけれども、現場を伺った際には、ある程度屋根がついたような荷さばき場が必要であるというようなお話をいただきました。一時的にせよそういった物資の仕分けが必要な際には、例えば簡単な屋根つきのテニス場でも結構ですし、そういった何らかの施設が特にこの東北地方においては必要ではないかというふうに考えますが、お考えをお聞かせください。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) おっしゃることはよく理解ができるわけでございます。御提案のありました、まず宮城球場を備蓄倉庫として活用すると、あるいは屋根つき施設の整備を何らか形で、テニスコートという御提案がありましたけれども、これについては、今まだそういったところにまで至ってはおりませんけれども、今後、災害時の広域防災拠点の運用を考えていく上でいろいろ検討していかなければならない大きな課題の一つだというふうには認識をしております。もう少しお時間をいただきたいと思います。



○議長(中村功君) 十三番伊藤和博君。



◆十三番(伊藤和博君) 前向きな御検討をお願いをしたいと思います。

 また、震災時には自衛隊の苦竹の東北方面総監部に沿岸部から多くのヘリコプターが来て、自衛隊の仙台病院でとりあえずとか簡単な治療はそこで行われたというふうに聞いておりますので、十分な連携を御要望をして、私の質問を終わらさせていただきます。

 ありがとうございました。



○議長(中村功君) 暫時休憩いたします。

    午前十一時五十三分休憩

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    午後一時一分再開



○副議長(佐々木征治君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。三十番中島源陽君。

    〔三十番 中島源陽君登壇〕



◆三十番(中島源陽君) 先日の日曜日、私も集落の農地・水の草刈り作業に参加してきました。集落の十四軒より、それぞれが草刈り機械を持って集まり、午前中いっぱい一緒に汗を流しました。休憩していたときに、ある方が、この人数でこの集落を守っていかなければいけないんだなあとしみじみ話していました。それは、田んぼや農地そのものと、集落としての支え合う機能のどちらも意味していたのだと思います。

 昭和四十年代以降、順次、トラクター、田植え機、コンバインなどが農作業の主役となり、それまでのまさに集落全員総出での共同農作業が年々薄れ、今ではほぼ農家個別完結する時代となっていますが、地域としての結びつきは、集落営農や農村環境維持のための共同活動、そして、さまざまなコミュニティー活動を通して保たれてきました。そうした意味において、農村には、農業という生産的経済活動の現場と、支え合う中で生きていくという生活の現場という二つの意味があるのだと思います。更には、農村における農業も生活も、地域ごとの地勢や自然環境が違うように、極めて多様であります。それゆえに、私は、平地、中山間地、山間地という地勢の違いや、農業経営の規模又は農業形態にかかわることなく、農業を続けたいと思う人が続けることができる農業、だれもが住み続けたいと思える農村が理想であると思っています。知事の掲げる農業については、今般の選挙公約によれば、大規模化と六次産業化を大きく掲げているところでありますが、その先にどのような農村を描いているのか、お示しをいただきたいと思います。

 また、昨今、水田農業を左右する大きな農政転換が議論され、大きな方向性が定まった状況にあります。農村現場においては、農政転換の全容とその影響、そして、その先にある農業・農村の姿が見えてこないことから大きな不安を感じているところであります。特に、今般の農業政策論議については、余りに経済優先の視点に支配されているのではないかと感じているのは私だけでないと思います。もちろん農業も産業でありますから、経営として成り立つことは当然求められるわけでありますが、農業経営だけが成り立てば農村が成り立つのかといえば、それもまた一面のみの偏った議論であります。それゆえに、農業を論ずるにおいては、その先にどんな農村を描くのかという視点が欠かせないと思います。明治時代の農林大臣石黒忠篤が、農業が食料生産だけなら食料を輸入すればよい、そうでないからこそ守らねばならないと述べたとされていますが、まさに今の時代にも通じる理念であります。

 そのような中で、私が今回の農政転換の一番の課題と考えている点は、将来的に国として主食たる米に関してどう責任を果たしていくのかということであります。国民の食料に対する国の責務という観点において、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律によれば、政府は米穀の需給及び価格の安定を図るため、米穀の需給の的確な見通しを策定し、これに基づき整合性を持って米穀の需給の均衡を図るための生産調整の円滑な推進を行うとの趣旨が記されています。私は、主要食料の安定的確保は、法律にあるからという形式的な国の責務ではなく、国家の最大責務として位置づけられる、国民の命と財産を守るという根源的な責務に属するものと考えます。

 知事は、今般の農政転換と、本県農業・農村に与える影響についてどのようにお考えでしょうか。また、米を代表とする主要食料に対する国の責務についてもどのようにお考えでしょうか、所見をお伺いいたします。

 現在、米の直接支払い交付金と連動するものの、生産調整に参加するかしないかは、農家自身の選択によって判断されており、国の強制によって行われているものではありません。農政転換の方針によれば、五年後をめどに、行政による生産数量目標に頼らずとも、国が策定する需給見通し等を踏まえつつ、生産者や集荷業者、団体が中心となって、円滑に需給に応じた生産が行える状況となるよう、行政、生産者団体、現場が一体となって取り組むとあります。つまり、需給に応じた生産ができるようにするという方向性は変わらないのですが、国としては直接の立場から間接の立場へと一歩後退しようという意図が見えるわけであります。村井知事は、十一月二十一日、林農林水産大臣に対して、国の農業政策への要望書を手渡しているところでありますが、その中で、米の生産調整については、過剰生産による米価の下落を招かないよう、引き続き、米の需給バランスに配慮した十分な経過措置及び激変緩和措置を講じることを求めていますが、国の責任に関しては言及していません。私は、主要食料に対する国の責任という観点から、やはり米については直接的に国が生産数量目標を示し、それに基づいて農家が自主的に判断していくという制度環境を維持していくべきと思いますが、知事のお考えをお聞きいたします。

 また、民主党政権下で始められた米の直接支払い交付金に関しては、その単価を半額の十アール当たり七千五百円とし、平成二十九年までの時限措置とすることで決着が図られたところであります。水田農業経営の岩盤対策として一定の評価を得ていた政策であり、現実に農家所得の一部をなしていました。もちろんこの金額の減少だけをもって農家所得が減少するというよりは、今回の農政転換全体の中で農家所得構造がどう変わり、結果的に所得総額がどう変わるのかという点が大切なのだと思います。

 国は幾つかの例示をして、転換後には所得がふえる試算を示しています。しかし、そこには余りに大きな不確実要素が含まれています。第一に、米価が一定と仮定している点です。第二に、日本型直接支払いの金額すべてが個人の収入に計上されていますが、現実は作業日当分の収入しかないという点です。第三に、飼料用米における水田活用直接支払い交付金の単価を上限の十万五千円にしている点です。第四に、不作付地への飼料用米を一定面積作付する前提としている点です。第五に、大規模農家や集落営農を前提としている点です。以上、現場視点で見れば、すべてにおいて好条件だけを前提としたときの最大収入であり、多くの農家が希望と安心を感じるには余りに現実的ではありません。

 県としては、より現実的なシミュレーションに基づき、政府に対しては現場目線での問題提起を行うとともに、県内農家に対しては営農計画の再構築に向けたきめ細やかな情報提供をしていくべきと思いますが、この点に関しての県としての所見と取り組みをお聞きいたします。

 次に、一連の農政転換の中で飼料用米の生産を拡大することについては、水田として活用するという意味においては大いに歓迎すべきところでありますが、余りに課題が多いのも現実であります。まずもって、来年作付を考えた場合の飼料用専用種の種の確保が難しいものと考えます。また、作業体系としても、専用種用の保管する倉庫、乾燥調製施設等、単年で準備できるものではありません。県内では、加美よつば農協の専用種対応のカントリーエレベーターがあるのみで、極めてその環境整備は不十分であります。また、たとえ来年は一般米を飼料用米に充てたとしても、出口対策としての販売先の問題もあります。本県としては、こうした状況を踏まえ、飼料用米の普及拡大に対して相当の対策を講じていかなければならないと思いますが、その取り組みについて伺います。

 更には、これまでの転作振興の中で本県では大豆が定着してきており、今では全国でも北海道に次ぐ生産地で九千ヘクタールほどが作付されており、ブロックローテーションなどの地域農業の一つの形を確立している現状にあります。特に、先日、県内最大の大豆生産を誇る古川農協にお邪魔した際には、この大豆生産の仕組みが壊れるのではないかと大きな不安を抱いておりました。本県としては、転作作物として定着してきた大豆についても、これまで同様又はそれ以上の生産、そして所得が確保できるよう支援を拡充すべきと考えますが、所見を伺います。

 現在も多くの地域で行われている農地・水保全活動は、新たに創設される日本型直接支払い制度として、資源向上支払いと農地維持支払いに再構築されてスタートするようでありますが、今もってその詳細は示されていない段階であります。国土の一部としての農地を守るという視点、又は環境支払いという視点を踏まえれば、全額国費で賄うべきという知事の要請は当然のことと思います。私は、農地の持つ環境貢献を考えれば、中山間直接支払いのように、面積に応じて個別農家に直接支払いするという概念も制度の中に組み込まれるべきと考えますが、知事はいかがお考えでしょうか。

 また、来年度以降における資源向上支払いと農地維持支払いに対する本県としての取り組み見通しと課題、現時点における県としての考え方をお聞きいたします。

 先ほども指摘しました飼料用米のカントリーエレベーターの整備も大きな問題でありますが、こうした農政の転換にかかわらず、米の乾燥調製を担うカントリーエレベーターの整備は、今後の本県農業の維持には欠かせない条件と思っています。現在、就農者平均年齢が六十五歳を超えていると言われる時代であり、地域農業を守るという視点、大規模化を進めるという視点、いずれにしても、この乾燥調製施設の果たす役割は大きくなっていくものと思います。県内では、仙台市内二カ所、大崎管内十一カ所、栗原市内五カ所、登米市内七カ所、石巻管内五カ所、計三十カ所整備されています。受益面積の合計は一万五千ヘクタールほどであり、県内水稲作付面積七万五千ヘクタールほどの約二〇%を担っている状況にあります。今後、就農者の年齢は加速度的に高齢化していくことは確実であり、農作業の集約化は不可欠と考えます。しかしながら、カントリーエレベーターの整備には強い農業づくり交付金での補助があるものの、十億円規模の事業費に対して半額の補助では、単位農協にとっての負担が余りに大きく、事業実施に踏み切れないのが現実です。県としても国への要請も含め、さまざまな支援の可能性を結集し、地域の要望に応じた整備が図れるよう取り組むべきと思いますが、所見を伺います。

 今後、農政の転換にかかわらず、農業法人経営や集落営農経営を拡大していくべきことは当然でありますが、私は、農業の原点は、個別であり、家族にあると思っています。この原点を着実に生み育てていかないと、その先にある農業法人や集落営農も維持拡大していかないのではないかと思っています。また、昨今、話題となっている農地中間管理機構を規定する法律に人・農地プランが位置づけられることになり、第一に、地域の話し合いで認められた担い手に農地集約されることが方向づけられたことは、農村現場としては一定の評価をしたいと思います。しかしながら、そもそもの担い手が存在しなくなっては、農業も農村も崩壊しかねません。そうした意味においても、担い手の育成はこれまで以上に力を入れるべき課題であります。しかしながら、支援制度の現状としては、個人就農者に対しては資金融資の支援はあっても、直接補助は基本的にはありません。本県でも数年前に廃止されて以来、個人就農者に対する補助はなくなっています。しかしながら、ここまで高齢化が進んだ現状や担い手不足をかんがみれば、個人の資産形成とはならないリース方式等を含めて新たな個人就農者への支援メニューを再構築すべきではないかと思いますが、知事の所見を伺います。

 この綱の最後に、東北百九十四号の普及拡大について伺います。

 先日、山形市内のビジネスホテルの朝食時、お米のジャーの前には、このごはんは山形県産のつや姫ですとさりげなく表示されていました。確実に目に入り、意識の中につや姫という単語がすり込まれたなあと思いました。このさりげない日常の積み重ねが最大の情報発信ではないかと思いましたが、一方、本県に思いをはせたときには、まだまだ本県産米に対する発信活動には大いに余地があると思いました。

 そのような中で、本県では東北百九十四号が新たな奨励品種となり、正式な名称を同じく東北百九十四号としていよいよ本格的に売り出していくべきときであります。大崎市では、先んじて東北百九十四号の愛称を募集し、商標登録をして、おすし屋さんとの連携も進める中で大いに売り出していこうと、その取り組みを加速させています。特に米政策が大きく変わろうとしていることを踏まえ、本県として、ササニシキ系としては極めて貴重な東北百九十四号をターゲットを明確にした戦略のもとに、ひとめぼれ、ササニシキとは一味違った存在として、その普及拡大を図るべきと考えますが、今後の県としての取り組み方針をお伺いいたします。

 次に、大綱二点、第十一回全国和牛能力共進会宮城大会についてであります。

 第十一回全国和牛能力共進会宮城大会の会場が夢メッセみやぎに決定し、いよいよ大会成功に向けた取り組みが本格的になってくるものと思います。私も大いに期待しているところであり、子牛市場に行くたびに、生産現場の皆さんの熱い思いが日に日に増してきているように感じています。

 そのような中、四十八万人を超える来場者で大成功となった長崎大会を超えたいという思いから、改めて長崎大会の開催要綱を振り返りました。

 まずは、開催の基本方針であります。第一に、長崎県の和牛振興、長崎和牛のブランドを確立する、第二に、長崎県のPR、長崎県の豊富な食材や歴史ある文化を発信する、第三に、長崎県の活性化、長崎県民全体の活気を促すとの三つの方針を掲げていました。つまり、和牛の振興は、基本方針の第一の絶対的要素でありますが、その視野の広さと戦略性、そして、県全体で生かそうとする意気込みが明快に位置づけられていたということであります。特に、長崎大会より開催場所が消費地を意識した場所となり、開催の意義自体に変化がもたらされたと言われており、つまり、これまでの生産者による生産者のための全国大会という意味合いから、生産者と関係者による生産者と消費者のための全国大会という位置づけに変わってきているのだと思います。まして、宮城大会は夢メッセみやぎがメーン会場ですから、県内外の生産者、消費者はもちろん、一般観光客の方々を意識しないわけにはいきません。そうした意味において、本共進会を本県で開催するということは、共進会の競技において成果を得ることは最大のミッションであることは当然でありますが、大会全体の考え方としては、畜産分野だけの視点にとどまることなく、宮城の魅力をどう発信するのか、食材王国たる農産物をどう発信するのか、宮城の魅力をどう観光していただくのか、宮城の子供たちにどう参加してもらうのか、又は海外からはどう誘客するのか、この機会にどう仙台牛の輸出を図るのか、そして、県全体としての経済にどう開催効果をもたらすのかなどなど、考えれば切りがないほどの戦略が必要となります。更には、本県にとっては、開催の平成二十九年は東日本大震災から六年数カ月を経ている時期であり、その時点における創造的復興の現実の姿を全国の皆様にお伝えするという特別な意味もあると思います。私は、そうした多くの思いを込めた開催基本方針となることを期待しています。知事は、この開催基本方針に関していかがお考えでしょうか、所見をお伺いいたします。

 また、私は、長崎県開催で経済波及効果百十億円とも言われる成果を見たときに、そして、農業情勢が不透明さを増している昨今の状況を考えたときに、四年後の和牛の全国大会に多くの夢を託すことができるとすれば、それは投資をはるかに超える大きな財産を本県に残し、知事の掲げる創造的復興の大きな推進力になるのではないかとの考えに立っています。基本どおりの全国大会を本県で開催しましたという消極的な開催ではなく、ありとあらゆる可能性を追求した欲張りな全国大会と言われる方が、開催した成果ははるかに大きいと思います。先ほどの開催基本方針の考え方で示したように、あらゆる可能性を追求することによって、県としてもさまざまな関係部署における事業として位置づけることも可能ではないかと考えます。

 大会開催に向けて、生産者、関係者、そして県を挙げて、まずは排除の論理ではなく、前向きに知恵を出し合って大きな夢を描いていただきたいと思います。また、その実現の可能性を探っていただきたいと思います。知事の大きな夢に向けた熱い思いを伺いたいと思います。

 次に、大綱三点、感性をはぐくむ教育の推進についてであります。

 先日、秋田県東成瀬村立東成瀬小学校を訪問させていただきました。玄関を入ると教室から、たくさんの、はい、はいとの声が聞こえてきました。とても活気のある授業だなと思いました。秋田県は、全国学力・学習状況調査において、平成十九年に始まって以来六回目となることしも全国トップレベルであり、六年連続その状況を維持しています。学力調査は、主に知識に関する問題とされるA教科と、主に活用に関する問題とされるB教科があります。秋田県では、小学校六年生については国語Aは正答率七一・七%で、全国平均より九%上回っています。国語Bは正答率五九・一%ですが、全国平均よりも九・七%上回っています。算数Aも正答率八二・八%で、全国平均より五・六%を上回っており、算数Bは六七・一%で、全国平均よりも八・七%上回っています。この傾向は中学三年生の調査でも同じであります。このように、秋田県は、小中学校ともに全教科の平均正答率で全国平均を五ポイント以上上回っています。特にB教科の方がA教科よりも全国平均との差が開いていることは、理解力や思考力、想像力の点で秀でていることを示しているのだと思います。

 当日、突然の訪問にもかかわらず、校長先生の御配慮で、その日に予定されていた指導主事訪問による公開授業を見学させていただきました。二十人ほどの五年生に二人の先生がついての算数の授業でした。台形の面積を求める公式を学ぶ授業でしたが、極めて周到に準備された内容で、子供たちも単純に公式を暗記するということでなく、その正解を導き出すための方法が幾つかあるということを前の授業で発見していて、幾つかの方法によって正解を求め、最後にすべてに通じる決まり事としての公式にたどり着いていました。子供たちは、台形の面積を求める公式を教えられたというよりは、みんなで発見していたという授業であったと思います。まずは、この周到に準備されている授業そのものに、学力日本一の一つのポイントがあると思いました。また、授業の最後の数分間を活用して、授業の振り返りということで、今の授業の感想を話す場面が設定されており、話す子供にとっても聞く子供たちにとっても極めて貴重な取り組みと思いました。

 また、授業の前後に、校長先生に校内を案内していただいたのですが、校内の至るところにもそのポイントがありました。幾つかを紹介したいと思います。一つ目は、廊下や階段に所狭しと作文発表の掲示があります。二つ目は、同じように廊下や階段に校長先生と教頭先生、担任の先生が推薦する子供のノートを「いちおし」と評価して提示しています。三つ目は、同じように廊下や階段に図書室の本がテーマ性を踏まえて子供たちが興味をわきやすいように展示してあります。秋田県では小中学生の読書量は全国トップレベルとなっています。四つ目は、算数チャレンジピックと称して廊下の壁に問題を置いておき、子供たちが自由にとって解答を考えてくるコーナーがあります。などなど子供たちがやらされるのではなく自然に取り組みたくなるような環境、そして、子供たちの勉強の成果がしっかりと評価される環境にあふれていました。

 また、隣の建物が小学校の通路でつながっていて、時折、小学生が放課後に保育所側に行って読み聞かせや遊び相手をしているそうで、保育所と小学校の連携交流が日常的にあるということでした。

 また、村としては、感性を豊かにする教育に力を入れていて、各分野の一流の方を招いて子供たちに一流を体験してもらう場をつくっているとのことでした。

 更に、東成瀬村教育長さんが、ふだんから心の機微のわかる人を育ててほしいと話しておられるそうで、まさに感じる心と感じる力に目を向けた教育を追求しているのだと思いました。

 ここまで、私が東成瀬小学校を訪問した際に見たことを感じたことなどを紹介しましたが、本当に多くの示唆をいただいた思いであります。東成瀬小学校の姿に対する教育長の所感をお聞かせいただきたいと思います。

 玄関の壁に、校長先生自慢の、「心の花を咲かせよう 夢の木」と書いた大きな木があります。木の幹の上側に、子供たちが自分の将来の夢を書いて花のように張っています。私は幾つかの夢を書いたカードを見て、大きな感動を覚えました。ある男の子は、人に感謝されるような警察官になりたい、そして、ある女の子は、人に喜んでもらえるような美容師さんになりたいと、将来の夢を書いていました。多くの子供たちが人に感謝される、人に喜んでもらえるなどの他者との関係を意識した夢を書いていました。そうした思いは、自分以外の存在に対する感じる力や感じる心があってこそ生まれるものであり、このような心の土台こそが、みずから学習しようという主体的思考の根源になっているのではないかと思いました。東成瀬小学校の事例を踏まえると、読書の推進、芸術活動の推進、異年齢交流の推進、授業最後の振り返りなどなど、実は直接的には点数という学力にはあらわれにくい分野を極めて大切にしていることが、結果としての学力向上につながっていると言えるのではないでしょうか。

 また、最後に校長室で話しているときに、静かにドアを半分だけあけて、部屋の中を見てお客さんがいることに気づき、校長先生とお話しができないことを理解して、また静かにドアを閉めた子供の残念そうな顔がとても印象的で、子供たちの心の土台が着実に育っていることを確信しました。

 そうした意味において、本県では志教育を柱にして教育を推進しているところでありますが、志教育の土台として、感じる心と感じる力が必要とされているのではないでしょうか。子供自身のあらゆる可能性を引き出し、育てていくという視点で感性をはぐくむことを日常の中で意識した教育を推進すべきと思いますが、教育長の所見を伺います。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 ありがとうございました。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 中島源陽議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、農政転換と本県農業・農村の展望についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、今後の農村の姿をどのように思い描いているのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 私は、選挙公約に掲げた農業の大規模化や高度化、六次産業化の推進については、高度に整備された農地で新しい技術を導入し、大規模土地利用型農業の実践や施設園芸の団地的な取り組み、畜産の生産拡大、民間資本を導入した多角的なアグリビジネスの推進等を行うものであります。こうした取り組みにより農業所得が向上し、地域コミュニティーが保たれ、あわせて都市と農村の交流が行われることで、農村が活性化し、魅力と活力にあふれる農村社会が実現できるものと考えております。今後も農業の競争力強化を図り、魅力ある農業・農村の構築を進めてまいります。

 次に、今般の農政転換と本県の農業・農村に与える影響についての御質問にお答えいたします。

 国が方針を示した農政転換は、生産者や集荷業者、団体が、みずからの経営判断や販売戦略に基づき、需要に応じた米生産を進めるとともに、飼料用米、麦、大豆などの生産振興により、水田をフル活用し、攻めの農林水産業への転換を図ろうとするものであります。県としては、我が県農業・農村への影響を検証し、生産現場が混乱しないよう関係機関、団体と十分に連携しながら、圃場の大区画化や多様な作物の生産拡大、農業経営体の規模拡大や法人化を推進し、農業経営の安定と競争力の高い宮城の農業・農村の実現を図ってまいります。

 次に、主要食料に対する国の責務についての御質問にお答えいたします。

 米は、国民生活にとって欠かすことのできない最も基礎的な食料でありますことから、米を代表とする主要食料の確保は国として当然の責務であると考えております。

 次に、生産調整に係る国の制度維持についての御質問にお答えをいたします。

 米の生産調整は、平成二十二年度から実質的に選択制となり、農業者の選択と判断により自由に作付が可能な仕組みとなっております。また、この制度は、助成金措置により需給の安定を図り、急激な米価変動を抑制する効果がある反面、意欲のある担い手の規模拡大が進まないなどの課題もあるとの指摘を受けております。今回の見直しでは、国は生産数量目標の配分にかわって需給見通しなどを提示し、生産者や集荷業者、団体が自主的な経営判断や販売戦略に基づき需要に見合った米生産を行うことを目指しているものであります。県といたしましては、生産者や集荷業者、団体が中心となって行う新たな需給調整が円滑に機能するよう、関係機関や団体と十分に連携しながら支援をしてまいります。

 次に、大綱二点目、第十一回全国和牛能力共進会宮城大会についての御質問にお答えいたします。

 初めに、開催基本方針についてのお尋ねにお答えをいたします。

 平成二十九年九月に開催される第十一回全国和牛能力共進会宮城大会は、夢メッセみやぎを会場に、県内外から多くの来場者を見込んでおります。実行委員会では現在基本方針を検討中でありますが、生産者中心の大会から、県内外の多くの方々に御来場いただける大会にしてまいりたいと考えております。基本方針の一つの柱としては、上位入賞により、我が県の和牛改良の確かな道筋を示すとともに、仙台牛のブランド力向上を目指し、我が県の和牛振興を図ることとしております。二つ目は、宮城の復興の姿を県内外に示し、御支援いただいた多くの方々に感謝の気持ちを伝えることとしております。三つ目は、食材王国みやぎを全国へ発信するとともに、伝統、文化、物産等を紹介し、地域資源を生かした情報発信の場にすることとしております。また、おもてなしの心を持って、全国から来場される皆様に観光地のPRや我が県の魅力を紹介するなど、県内に活気を与える大会にすることとしております。今後とも、実行委員会で詳細な検討を重ね、基本方針を策定してまいりたいと考えております。

 次に、大会開催に向けた思いについての御質問にお答えいたします。

 昨年十月に開催された長崎大会を私も視察し、長崎県民が一体となった大会に熱い思いを感じました。また、次回開催県知事として、閉会式において、宮城大会は震災復興の息吹を感じていただけるようなすばらしい大会とする旨の引き受け宣言をしてまいりました。全国和牛能力共進会は五年に一度開催される我が国最大の大会であり、仙台牛のブランド力の向上を初め、我が県の和牛振興に大いに寄与するものと考えております。更に、県内外からも多数の来場者が見込まれ、高い経済効果が期待されることから、生産者や農業団体、市町村等の関係機関はもとより、県庁内の観光、物産、教育等の関係各部署が緊密に連携して、我が県の魅力を最大限PRする場にしたいと考えております。また、宮城大会が開催される平成二十九年は、震災復興計画再生期から発展期への橋渡しの時期であり、大会を成功させることで、我が県の創造的復興の状況を全国の皆様に示し、あわせて感謝の気持ちをお伝えすることができるものと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 農林水産部長山田義輝君。

    〔農林水産部長 山田義輝君登壇〕



◎農林水産部長(山田義輝君) 大綱一点目、農政転換と本県農業・農村の展望についての御質問のうち、国の営農試算と県内農家への営農計画再構築に向けてのお尋ねにお答えいたします。

 国の示した営農モデルは、個別経営体について示しているものではなく、集落におけるモデル的なシミュレーションであります。県といたしましては、現実的な営農形態別の試算が必要と考えておりますので、地域の実情や経営形態に沿ったシミュレーションを行い、その結果や新しい農業政策について、市町村や農業協同組合等と連携し、周知を図ってまいります。また、農家自身が今回の農政転換に対応した営農計画を策定できるよう、農業改良普及センターを通じてきめ細かく支援してまいります。

 次に、飼料用米の生産拡大についての御質問にお答えいたします。

 飼料用米の生産拡大に向けては、国の制度見直しにより、農家の生産努力を反映する数量払いの導入や、多収性専用品種を作付することで、手厚い支援が受けられる仕組みとなっております。農家の所得を確保するためには、多収性専用品種を積極的に導入するべきですが、種子の不足や主食用米へ混入するリスクもあることから、導入に当たっては、飼料用米生産の団地化など、現場における生産体制の整備を図りながら進めるべきものと考えております。県内で生産された飼料用米の多くは県内に工場を持つ配合飼料メーカーに供給されており、今後、更なる需要拡大を図るため、これらの実需者との連携強化に努めてまいりたいと考えております。

 また、県畜産試験場において肉用牛等に対する給与試験を実施しておりますが、配合飼料の一部を飼料用米に代替できる結果が確認されており、今後の地域内での利用拡大に向け推進を図ってまいります。県といたしましては、関係機関や団体等と十分に連携しながら、こうした取り組みを推進し、生産の拡大に向け支援してまいります。

 次に、大豆の生産支援についての御質問にお答えいたします。

 我が県では、大豆を水田転作の重要な作物として位置づけ、作付を推進しており、全国第二位の作付面積となっております。国による今回の見直しでは、畑作物の直接支払い交付金における大豆の交付単価が引き上げられ、主食用米の収入減少を補うものとして、更なる生産拡大が期待されております。このためには、品質や収量の向上がより一層重要になるものと考えております。県といたしましては、紫斑病に強い新たな奨励品種、あきみやびの普及拡大を図るとともに、湿害を軽減できるうね立て同時播種などの新技術の積極的な導入や雑草対策など、基本技術を徹底することで、実需者ニーズに対応した高品質大豆の生産振興に努めてまいります。

 次に、日本型直接支払いの制度設計と、来年度以降の取り組み等についての御質問にお答えいたします。

 現在、国が示している日本型直接支払い制度は、先般、農林水産業・地域の活力創造本部で正式決定され、資源向上支払い及び農地維持支払いの両事業が実施される見込みとなっております。この制度については、地域内の農業者が共同で取り組む地域活動のコストに着目した新たな制度で、現行の農地・水保全管理支払いの枠組みを踏襲した制度設計になるものと見込まれており、農地面積に応じて農家に直接支払いするという概念が採用されることは難しいのではないかと考えております。また、来年度以降の取り組み等については、現在、農地・水保全管理支払いの第二期対策を実施していることから、我が県における農地の多面的機能の発揮が今後とも継続して図られるよう、両事業について、市町村の意向を踏まえながら対応したいと考えております。国に対しましては、引き続き、具体的な事業内容の早期提示と全額国費による財政措置を要望してまいります。

 次に、カントリーエレベーターの導入支援についての御質問にお答えいたします。

 カントリーエレベーターについては、稲作経営の大規模化、低コスト化に向けた拠点施設として重要な役割を果たしているものと認識しております。一方、カントリーエレベーターの導入に当たっては、国庫補助事業の強い農業づくり交付金を活用できますが、建設費が多額となることや、効率的な運営が行われるかどうかの課題があります。このため、建設費の負担軽減に向けては、補助要件の改善などを国へ要望するとともに、効率的な運営に向け、刈り取り作業を行う組織の育成や新たな利用者の開拓などを支援してまいります。

 次に、新たな個人就農者への支援メニューを再構築すべきではないかとの御質問にお答えいたします。

 個人就農者に対する補助については、国の経営体育成支援事業により、人・農地プランに位置づけられた経営体に対して、施設整備等の支援を行っております。我が県においても、市町村振興総合補助金により、農業協同組合などが実施主体となり、個人就農者への機械や施設等のリースを行っております。県といたしましては、今後とも市町村や農業協同組合などの関係機関と連携し、個人就農者を含む多様な担い手に対し、施設整備などの支援を行ってまいります。なお、事業の実施に当たっては、経営計画の策定や栽培技術が重要なことから、農業改良普及センターを中心にその指導に取り組んでまいります。

 次に、東北百九十四号の今後の取り組み方針についての御質問にお答えいたします。

 東北百九十四号については、すし店や日本料理店などのプロの料理人に利用されることを想定して開発された品種であります。したがいまして、外食産業やホテル、旅館などの特定の実需者をターゲットとして重点的にPRを行うことにより、販路の拡大を図ることとしております。種子については、現在、平成二十七年からの本格的な作付に向け増殖を行っているところであり、今後は、生産者と実需者の契約栽培による生産を拡大するため、実需者ニーズに対応した高品質で良食味な東北百九十四号の生産振興を図ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱三点目、感性をはぐくむ教育の推進についての御質問のうち、東成瀬小学校の姿についてのお尋ねにお答えいたします。

 美しいものを美しいと感じたり、相手を思いやったりする、感じる心や感じる力については、教科の学習を初めとする学校での生活のみならず、家庭での生活を含めたすべての営みの中で、学校と家庭、地域とが協力してはぐくんでいかなければならない重要な資質であると認識しております。東成瀬小学校の教育については、児童の能力を引き出すための授業づくりや学習環境づくりが、感性の育成に配慮しつつ、意図的、計画的に学校経営の中に盛り込まれており、我が県における志教育の推進に大いに参考となる取り組みであるととらえております。

 次に、感性をはぐくむことを意識した教育を推進すべきではないかとの御質問にお答えいたします。

 感じる心や感じる力などの感性は、他者との関係を大切にしようとする意識につながる心の土台であり、志教育の根幹をなすものであると認識しております。すべての教師が一人一人の子供をよく観察し、よいところを見つけ、励ますことを指導の中心に置くことによって、子供たちの感性も高まっていくと考えており、この点を踏まえて、志教育の取り組みを進めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 三十番中島源陽君。



◆三十番(中島源陽君) 答弁ありがとうございました。

 ある識者のコメントに、農業政策を中山間を中心にして考えることはできないというコメントがあって、農業政策を考えるときに、もちろん競争力を高めること、これは大きなポイントであることは当然私も思うわけでありますが、でも政策として、一番、実は光を当ててほしいのは、一番、要は条件の悪いところ、立場の弱いところに光を当てるべきだと、私はそのことをぜひ知事にしっかり目を向けてほしいというふうに思いますが、その点についてだけ一点お願いします。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) そのとおりだと思います。先般、林大臣にお会いしたときにも、基本的な方向は間違ってないと思いますと言いました。しかし、これによって零細な農家、こちらに大きなダメージを受けてしまって、結局零細の農家を切り捨てる形で農政を発展させるということであってはならないというお話をいたしました。中山間地は非常にいいお米が、私は実際ごちそうになってますし、私は、応援して、頑張って、そして、みんなで応援をすれば非常に中山間地も農業も発展する可能性は十分あるというふうに思っておりますので、そういったところにもしっかり光を当てる、そういった農政を目指していくべきだと思います。県は、少なくともその考え方でしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。



○副議長(佐々木征治君) 三番三浦一敏君。

    〔三番 三浦一敏君登壇〕



◆三番(三浦一敏君) 急変する米・農業政策について、前者と一部重なりますが、お許しいただきます。

 環太平洋連携協定、TPP交渉が大詰めを迎え、十二月上旬にシンガポールで開く閣僚会議が山場となります。例外なき関税撤廃が原則のTPP交渉に参加すべきでないと、日本共産党と農業者や消費者ら広範な国民が主張してきたことの正当性が浮き彫りになっています。安倍政権は、米国の圧力を前に、自由化率を九五%近くまで引き上げたとされます。米など重要五項目の関税を仮に残した場合は九三・五%となることから、政府は既に五項目の自由化にも踏み込んでいるのです。農家一戸当たりの耕作面積が日本の百倍の米国、一千五百倍の豪州などと公正な競争などできるはずがありません。自給率は政府試算でも三九%から二七%に大きく落ち込みます。交渉に聖域など存在せず、何もかも秘密で国益に反するTPP交渉は、今からでも脱会すべきです。TPP参加絶対反対を公約に当選した自民党国会議員の責任はまことに重大と言わざるを得ません。一方、国内においては、TPP妥結を先取りするような政府、自民、公明による米政策見直しの議論が急ピッチで進められています。半世紀近く続いてきた米の生産調整、いわゆる減反政策を五年後をめどに廃止するなどとした戦後農政の大転換とも言うべき事態です。これは生産現場からの声ではなく、政府の産業競争力会議などを通じた財界の意向に沿ったものです。民主党政権が農家への戸別所得補償制度の一環として、二〇一〇年に導入した減反補助金、つまり、生産調整、減反に参加した農家に作付面積十アール当たり一万五千円を支給するものですが、これは国全体で二〇一三年度の予算は一千六百十三億円であります。私の地元、石巻管内のこれまでの定額補助金は、八千ヘクタール十一億円ですが、来年度一反当たり三分の一の五千円でしたが、これでは農家の不満が大きいと、自民、公明の協議で七千五百円で決着しました。浮いたお金が少なくなった結果、二〇一四年度に導入する農地保全の新たな交付金・直接支払い制度で、支給の半分を地方自治体に負担させるなどという、とんでもない検討がなされているとのことです。日本の食料と環境を守るため、まじめに頑張ってきた農業者、特に再建への一歩を踏み出した被災農家を不安に陥れるものであり、農民をばかにするなとの怒りの声が巻き起こっています。

 そこで、以下、具体的に伺います。

 今後の展望と対策を示さないままの唐突なこの減反廃止方針を知事は容認できるのかどうか、伺います。

 減反調整機能がなくなり、助成交付金が半減し、五年後に廃止されれば、米をつくる自由は担保されるものの、米価は更に下落し、逆に農地の荒廃が進むのではないか。予測できないこの事態に県はどのように対応しているのか。知事は、被災した農地を活用し大規模化を強調していますが、小規模農家だけでなく大規模農家も今でさえ大変なのに、ますます採算がとれないのではないか。作付規模における分岐点はあるのか。有機米でブランド化に成功した産地や大手流通とタイアップする大きな農業法人などを除けば、すべて四苦八苦の状況になるおそれはないか。専門家の指摘するように、政府は、大規模化や企業参入を推進する農業版アベノミクスを進めようとしている。この一環として、農地中間管理機構なるものの国会審議が十九日から始まり、決定されれば、来年早々にも各県に設置されようとしている。仮にこの機構が設置されても、農地移動の受け手と出し手の管理をだれがやるのか。土地改良区がやっている水管理の問題、農地を管理する農業委員会の役割、そして、実際の農業・農地の担い手となっているJAなどと十分協議調整を図るべきと思うがどうか。農業予算が年々削減され、村井知事になってからも、二〇〇六年度決算ベースで見て七百二十八億円、二〇一一年度当初ベースで見て四百三十五億円、正確に言えば決算ベースでは震災予算が加わり、六百二十八億円となりますが、通常ベースとしては大きく減少しているのが実態であります。以前、農業関連の補助事業に対して、国は二分の一、県は十分の一、市町は十分の一だったものが、今では県の十分の一のかさ上げがなくなっています。この復活を図り、農業振興に力を入れるべきと思うがどうか。若い農業後継者をどう育成していくのか。宮城県としての独自の対策を伺います。

 去る十一月十六日、私たち日本共産党議員団は、穏やかな日和の中、船をチャーターし、浦戸諸島の現地調査を行ってきました。住民から出された意見・要望を踏まえ、また、十一月二十日に、塩竈市長及び市議会議長に出された浦戸五島の区長さんの連名の要望書も踏まえ、以下、三点を伺います。

 桂島漁港は、震災時、漁港とは反対の太平洋側から島を横断してきた津波によって被害を大きくした。これまでなかったところに、今回のTP四・三メートルの防潮堤の新設は余りに高く、敷地も狭いので、逆にそこがプール状態になる心配があり、地元ではせいぜい一・二から一・五メートル程度に修正してもらいたいとの住民の声ですが、いかがでしょうか。

 石浜でも、震災前のTP二・八メートルの高さだったものがTP四・三メートルにすることに、集まった区長さんや住民からは、高過ぎる、むしろ海の中の防波堤を高くしてほしい、防潮堤をこんなに高くすると生活の妨げになるとの声がありました。計画の変更を求めるものですが、いかがでしょうか。

 また、野々島や寒風沢など市管理漁港もあるが、総じて浦戸振興推進協議会が要望しているように、太平洋に面した海岸の防潮堤は推進していただき、松島湾内に面した区画の防潮堤計画高について強く再考をお願いするため、浦戸地区住民の総意として宮城県に対し署名を添えて要望するとあります。この声に率直にこたえ、計画を是正すべきと思うが、どうでしょうか。

 先日の先議で議論した防潮堤とは別に、浦戸の四つの無人島に二十億円もかけて損壊箇所も少ないのに防潮堤をつくることは、国費のむだではないか。農地保全の復旧工事として災害査定されたと聞くが、実態をきちんと調査したのかどうか、脱法性がないのかどうか、伺います。

 私は、今回の一般質問で石巻港背後地の工業用水門対策を取り上げたのは、産業界の長年の悲願であり、これは夢ではなく、県の決断によっては実現可能なテーマだからであります。この工業用水については、平成十四年に自民党の石巻選出の県会議員も取り上げたことがあります。石巻港は昭和三十五年に着手し、四十二年に第一船が入港以来、莫大な国費、県費をかけて整備を行い、東日本の有数な物流拠点港、国際拠点港、仙台塩釜港石巻港区として位置づけられました。東日本大震災では、西の魚市場、水産加工団地とともに、東の石巻港周辺は多大な被害を受けましたが、関係者の御努力で復旧は急ピッチで進んでいるところです。震災前の工業港背後地に集積している木材関連、食品、肥料、鉄鋼、造船等は二百社を数え、三千九百四人の雇用を維持していました。その中でも、日本製紙クループは、石巻工場を拠点として位置づけて復興を果たしました。石巻港背後地が県有地として造成され、売り出されてから数十年、最初に進出した企業に聞きますと、昭和四十四年と言います。その当時の記録によれば、県は数年後には工業用水を導入するとの約束で、企業進出を決めたとのことです。一般の上水道の二倍近い水道を多量に使用する企業にとりましては、年間の水道料の負担が大変であります。そのため、地下水を掘ったり貞山運河から引くなど、自力で設備をしましたが、大震災後は地盤が下がり、塩分が多く使用できない事態なのです。全国の国際拠点港湾などの背後地に工業用水を持っていない地域が一体あるのかどうか私は知りませんが、雲雀野の新しい県有地への企業進出を考えるとき、県としてこの工業用水の導入を真剣に対応すべきと思います。

 先日、石巻、東松島選出の県会議員全員と日本製紙幹部との懇談がありました。興味深い意見交換となりました。私は、そこで、一日四十五万トンの水利権を工業用水として利用している日本製紙が高い上水道で苦しんでいる背後地の企業のために、その一部を分流して利用させてもらえないかと質問しました。何と、藤崎工場長は、それは可能であります。クリアしなければならない課題はありますがと、前向きな回答でした。今、工業港背後地全体での水道使用料は一日三千トン、月九万トンと想定されます。日本製紙が実際にどれだけ工業用水を使用しているかにもよりますが、その一から二%程度の活用で十番賄えることになります。先回りして国交省国土保全局にも問い合わせましたが、水利権の枠の中であれば、それは可能とのことです。ぜひ、宮城県が不可能にも思えたこの一点の光明に着目し、国や市、そして関係企業と調整を行い、長年の課題を解決すべきと提案するものですが、知事の決意を伺います。

 最後に、被災者の救援・復興に関連して伺います。

 復興公営住宅などへの入居移転費用とプレハブ仮設住宅集約化に伴う移転費用の負担についてであります。おくれている復興公営住宅ではありますが、いずれ入居が本格化する石巻市は、仮設住民の要望を受け、民間賃貸住宅も含め引っ越し代一世帯十万円を支給することになりました。県も市町への補助を考えるべきではないでしょうか。また、復興公営住宅への移転や民有地の返却等に伴い、プレハブ仮設住宅の集約化が必要となるでしょう。その際に生じる業者委託、これも約一戸約十万円の移転費用について、現在、災害救助費で維持管理経費が認められていないとのことですが、各自治体はその財源に苦慮しており、早急に国に対し対策を図るべきと思うが、いかがでしょうか。

 次に、石巻市立病院の再建に伴う補助金の増額についてであります。

 石巻市立病院は、石巻駅前に平成二十六年度着工、平成二十八年夏にオープンの予定で進められています。ところが、御承知のように、資材価格や人件費の高騰という社会的条件が重なり、更に来年四月からの消費税増税で、病院本体の建設費及び医療機器に係る九十億円の事業費が約十億円近くふえることが懸念されています。被災し、ゼロからのスタートとなることから、増額分の対応も県地域医療復興事業補助金として補てんされるよう石巻から強く要望されておりますが、この辺の見通しについて前向きな御答弁を求めます。

 また、医師、看護師確保についても、県の具体的な援助をお願いするものでありますが、あわせてお答えください。

 最後に、仮設やみなし仮設で三年目の寒い年末年始を迎える被災者に対し心温まる対応を求める立場から、質問いたします。

 さきの九月議会でも取り上げられた仮設の方々の健康の実態調査ですが、来年二月までかからないと集約がまとまらないとのことですが、これは県担当部の怠慢ではないか。一刻も早く報告して実態に見合うきめ細かい対応を市町と一体でやるべきと思うが、いかがでしょうか。

 県議会の全会一致の被災者医療の免除復活の願いを放置したままの知事や県当局の責任はまことに重大であります。来年度も継続する岩手県では、津波被災者の生活弱者に対し、一世帯五千円の福祉灯油を三年連続で今年度も実施するとのことですが、宮城県も遅まきながら温かい対応を求めたいと思いますが、いかがでしょう。

 また、新しい防災集団移転に対し、実際、自力再建で土地を応募する人が予想より少ない状況にあります。土地代や建築費などがままならないので悩んでいるのが実際です。仙台市は、住宅の自力再建に百万円助成することとなりました。財政力の大変な市町では、やりたくてもできない事情があります。自力再建を促進するためにも、岩手に学び、県として独自の助成を図るべきと思うがどうか、以上を聞いて、壇上からの質問といたします。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 三浦一敏議員の一般質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、急変する米・農業政策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、国の減反廃止方針についてのお尋ねにお答えいたします。

 米の生産調整は、これまで四十年以上にわたり農政の根幹をなす政策として取り組まれてまいりました。この政策は、過剰米の発生防止等により急激な米価変動を抑制し、農業者が安心して生産が行える環境を構築するとともに、需要に応じた生産量を確保することで国民に安定的に食料を供給するといった重要な役割を果たしてまいりました。その反面、担い手の規模拡大が進まず、経営体の競争力強化などの課題があったことから、今回の政策転換はそれらを解決するために行われたものと認識をしております。しかしながら、政策の急激な転換は我が県農業への影響が大きいものと認識しており、私みずから林農林水産大臣にお会いし、米の需給バランスに配慮した十分な経過措置や激変緩和措置などを要望してきたところであります。県としては、生産現場が混乱しないよう農業者へ適切な情報提供を行うとともに、必要な施策を講じるなど、しっかりと取り組んでまいります。

 次に、国の米政策見直しに伴い、変化する事態への対応についての御質問にお答えいたします。

 我が県では、これまで売れる米づくりや実需者ニーズに対応した麦、大豆の団地化を推進し、近年では飼料用米やホールクロップサイレージなどの米対応の転作に取り組んでまいりました。その結果、需給調整が有効に機能し、米価の安定や農地の有効活用が図られたものと認識しております。今回の見直しにつきましても、米価の安定や水田のフル活用を目指しているものであり、国が策定する需給見通し等を踏まえながら、五年後をめどに生産者や集荷業者、団体が中心となって円滑に需要に応じた生産が行えるよう、行政、生産者団体、現場が一体となって取り組むとしております。県としましては、今後とも関係機関や団体と十分に協議し、新たに構築しようとしている需給調整体制への移行が円滑に進むよう積極的に支援をしてまいります。

 次に、大綱三点目、石巻工業港背後地の工業用水対策についての御質問にお答えいたします。

 仙台塩釜港石巻港区は、製紙、製鋼、木材、合板などの企業が立地しており、安定的な用水の確保は、これらの企業活動にとって必要と考えております。石巻港区における今後の工業用水の供給に向けては、これを必要とする企業の進出動向や水利権の確保の可能性などを見きわめる必要があり、工業用水の施設整備に係る採算性の確保など、解決しなければならない課題もありますことから、現時点では事業化できる状況にはないと考えております。県としては、国や地元自治体、関係企業と情報交換を行うなど、用水の確保について調整を図ってまいりたいと考えております。日本製紙の工場長の話もありましたので、いろいろお話は確認してみたいと考えております。

 次に、大綱四点目、被災者の救援・復旧に関連しての御質問のうち、被災者医療費免除に関する請願についてのお尋ねにお答えをいたします。

 被災者医療の免除については、県議会の請願採択を踏まえ、国への要望活動を行ってまいりました。去る十一月二十五日の参議院決算委員会において、県選出議員からの質疑に対し、総理や関係大臣からは、被災地からの声は聞いているので気持ちはわかるが、今まで起こった災害との公平性も考慮せざるを得ないとの答弁があったものの、財務副大臣からは、現場の実情に合わせ、運用等の見直しについて厚生労働省と協議してまいりたいとの答弁もありました。県としては、今後の国の動向を注視してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 保健福祉部長岡部敦君。

    〔保健福祉部長 岡部 敦君登壇〕



◎保健福祉部長(岡部敦君) 大綱四点目、被災者の救援・復旧に関連しての御質問のうち、復興公営住宅等への移転費用及びプレハブ仮設住宅の集約化に伴う移転費用についてのお尋ねにお答えいたします。

 災害救助法におきましては、応急仮設住宅への入居後は救助を必要とする状況は解消されたというふうにされておりますことから、応急仮設住宅から恒久的な住宅への転居につきましては対象となっていないところでございます。また、プレハブ仮設住宅の集約化に伴う移転費用につきましては、応急仮設住宅間の移転でありますことから、災害救助費の対象とするよう国に要望してきておりまして、国も何らかの支援の必要性を認めておりまして、現在、NPO等の民間活力による支援につきまして調整しているところでございます。来年度におきましては、一定程度の恒久的な住宅の整備が見込まれまして、それに応じた集約化も想定されますことから、引き続き、国や市町村、NPOなどとの協議を進めてまいります。

 次に、石巻市立病院の再建についての御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、石巻市立病院の建設費につきまして、地域医療再生臨時特例基金から九十億円の財政支援を行いますほか、夜間急患センターや(仮称)雄勝地区医療施設等につきましても七億四千万円の財政支援を行うこととしております。県内の復旧・復興事業等に要する経費の増嵩が続いておりますことから、引き続き国に対しまして財政支援を要請してまいります。

 また、医療人材の確保につきましても、地域医療再生臨時特例基金を活用いたしました医療人材の確保、流出防止のための支援を引き続き行ってまいりますほか、ドクターバンク事業、自治医科大学卒業医師派遣事業等によりまして最大限の支援に努めてまいります。

 次に、応急仮設住宅等入居者健康調査の結果についての御質問にお答えいたします。

 今年度のプレハブ応急仮設住宅入居者健康調査につきましては、市町の希望に基づき、九月上旬から十一月上旬にかけまして調査票を配布し、間もなく回収作業が終了する見込みとなっております。現在、回答内容のデータ入力作業を並行して進めてございますが、約三万九千人を対象にした大規模な調査でございますことから、入力及び集計には二カ月以上の期間を要し、調査結果が最終的にまとまるのは来年二月を予定しているところでございます。なお、回収した調査票や入力済みのデータにつきましては、順次、市町に送付いたしまして、市町では、これに基づき、健康状態が懸念される方々への訪問などを開始しているところでございまして、県といたしましても緊密に連携いたしまして、必要な支援を行ってまいります。

 次に、福祉灯油についての御質問にお答えいたします。

 福祉灯油につきましては、平成十九年度に、原油価格高騰対策の一環といたしまして、地方公共団体の特別交付税措置を踏まえ、市町村の低所得者等を対象とした灯油購入費助成に対して財政支援を行ったものでございます。生活困窮世帯に対する物価高騰対策等につきましては、国民のセーフティーネットといたしまして国が打ち出すべきものと認識してございます。今後の対応につきましては、原油価格の動向や市町村の意向を踏まえつつ、国への働きかけを検討してまいりたいと思っております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 農林水産部長山田義輝君。

    〔農林水産部長 山田義輝君登壇〕



◎農林水産部長(山田義輝君) 大綱一点目、急変する米・農業政策についての御質問のうち、制度の見直しに伴う農業経営への影響についてのお尋ねにお答えいたします。

 国では、今回の見直しにより、米の直接支払い交付金の交付単価を来年度から半減するとともに、平成三十年度には廃止することを決定しております。このことにより所得は減少することになりますが、これを補うため、過剰となっている主食用米にかえ、水田をフル活用し、麦や大豆、飼料用米等を拡大することで、従来と同程度の所得確保を図ることとしております。県といたしましては、農業経営の安定化を図るため、農地の有効活用を図り、多様な作物の生産拡大を進めるとともに、農地集積による規模拡大や集落営農の組織化、法人化を推進することにより、低コスト化や加工・流通等の六次産業化に取り組む経営体を育成してまいります。

 次に、農地中間管理機構についての御質問にお答えいたします。

 農地中間管理機構に関する法律案については現在開会中の臨時国会で審議されておりますが、この法案において、機構は、農用地利用配分計画を定めることで、農地の受け手と出し手の調整を行うことになります。また、機構は、農地の管理や流動化に関する実績を持つ市町村、農業委員会、土地改良区、農業協同組合等との関係機関と十分な連携を図ることとされており、このことにより地域の実情を反映し、従来よりも効率的な農地の利活用を目指すものとなっております。県といたしましては、農地中間管理機構が農地集積に有効な役割を果たすことができるよう、引き続き国に対して要望するとともに、関係機関と十分に協議調整を図りながら体制の整備を進めてまいります。

 次に、農業関連の補助事業についての御質問にお答えいたします。

 県では、農業を若者があこがれる魅力ある産業にするため、これまでも国庫補助事業を最大限活用しながら県単独事業も組み合わせ、経営規模の拡大や施設・機械の導入による低コスト化、六次産業化やアグリビジネスの推進による付加価値の向上など、収益性の高い農業の実現に向け積極的に取り組んでまいりました。こうした中、東日本大震災が発生し、農地、用排水機場や園芸施設、畜舎等の生産基盤施設を初め、流通、加工等の関連施設に甚大な被害が発生いたしました。このため、県は、一刻も早い復旧・復興はもとより、新たな時代の農業・農村のモデルを構築するため、東日本大震災復興交付金や東日本大震災農業生産対策交付金等を活用するほか、県単独の宮城県農業生産早期復興対策事業を創設するなど、平成二十五年度の農林水産部の九月現計予算といたしまして千七百九十億円余を計上し、早期復興と農業者の負担軽減に努めているところであります。県といたしましては、宮城県の農業・農村が将来にわたり魅力あふれるものとなるよう引き続き必要な予算を確保し、積極的に支援してまいります。

 次に、若い農業後継者の育成に向けた県の独自対策についての御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、将来の我が県農業の担い手である若い農業後継者の確保、育成は極めて重要な課題であると認識しており、国の施策と我が県独自の施策を組み合わせて体系的な支援策を講じているところであります。国においては、経営が不安定な営農開始初期に給付する青年就農給付金により、新規就農者の増加を図っております。我が県においては、更に独自の就農支援策として、宮城県青年農業者等育成センターに指定している公益社団法人みやぎ農業振興公社と連携し、先輩農業者との交流や奨学金の支給、先進農家等で研修を行う就農研修資金の償還を一部免除するなどの施策を講じております。こうした施策の効果もあり、我が県の新規就農者数はここ数年増加しており、昨年度調査では百七十二人と、平成二十年度に比べて倍増しております。今後とも、我が県農業を支える青年農業者の確保、育成を図るため、こうした取り組みを重点的にかつ体系的に実施してまいります。

 次に、大綱二点目、高過ぎる防潮堤についての御質問のうち、桂島漁港の防潮堤を低くしてほしいとの住民の声についてのお尋ねにお答えをいたします。

 桂島漁港の防潮堤の整備については、現在、住民の方から高さを低くしてほしいとの要望があることは承知しております。桂島漁港の防潮堤は、東松島市洲崎から七ヶ浜町代ヶ崎までの松島湾を一つの地域海岸として基本計画堤防高をTPプラス四・三メートルとしているものです。一つの地域海岸で一定の安全水準を確保するためには、地域海岸内の堤防の高さを統一して整備する必要があり、レベル1津波に対して人命や住民財産を確実に保護するという観点から、基本計画堤防高に基づき、確実に整備を進めていく必要があると考えております。県といたしましては、関係市と連携を図りながら、引き続き、地域の皆様の理解を得ることに最大限の努力を払ってまいります。

 次に、塩竈市浦戸の無人島での防潮堤復旧工事についての御質問にお答えいたします。

 防潮堤は、沈下や損壊により、津波や高潮等に対する安全度が低下し、適正な機能を有していない状況にあることから、このまま放置した場合に堤防の被害が拡大し、背後農地を初め、周辺で営まれている養殖業や特別名勝松島の景観にも悪影響を及ぼす危険性があるため、復旧する必要があります。このようなことから、防潮堤復旧については、塩竈市の意向も踏まえ、施設の被災状況等の現地調査を行った上で、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法に基づく災害復旧事業として国へ申請し、査定決定を受けたものであり、適正なものと判断しております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱二点目、高過ぎる防潮堤についての御質問のうち、石浜地区の防潮堤の計画についてのお尋ねにお答えいたします。

 石浜地区の防潮堤につきましても、桂島漁港の防潮堤と同様に、海岸堤防高を下げてほしいとの御意見があることは承知しておりますが、人命や住民財産を確実に保護するという観点から、基本計画堤防高に基づき整備を進めていく必要があると考えているところでございます。県といたしましては、引き続き、関係住民の方々に御理解をいただけるよう、今後とも誠意を持って取り組んでまいります。

 次に、浦戸振興推進協議会の要望にこたえ、堤防計画高を是正すべきとの御質問にお答えいたします。

 松島湾内の本土側の海岸につきましては、島嶼群の影響により津波の減水効果が認められるため、海岸堤防高につきましては余裕高を除いた高さを採用しているところであります。他方、浦戸諸島につきましては、津波に対して天然の防波堤となっており、外洋からの津波の直撃を受けることから、今次津波においても甚大な被害が生じたことを踏まえ、島内を同一海岸としてレベル1堤防高を採用することとしたものでございます。県といたしましては、浦戸諸島においてさまざまな御意見があるということも承知しておりますので、引き続き、計画への理解が得られますよう誠意を持って対応してまいります。

 次に、大綱四点目、被災者の救援・復旧に関連してについての御質問のうち、住宅再建の助成についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、各市町の財政力等による支援の格差を解消するため、既に東日本大震災復興基金交付金を交付しているところでございます。各市町ではこの交付金を活用し、地域の実情に応じた取り組みが進められておりますことから、新たな独自助成制度の創設は難しいものと考えております。県といたしましては、引き続き、二重ローン助成制度を実施するとともに、市町独自の支援制度や被災者生活再建支援制度の周知を図り、市町と連携して、被災された方々の住宅の早期の再建に向け取り組んでまいります。

 以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 答弁ありがとうございました。

 それでは、激変する米・農業問題について伺います。

 減反見直しが提起されてからわずか一カ月での結論ということで、これは余りに拙速ではないかなというふうに思うんですが、知事の率直な御意見はいかがでしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 拙速という表現が適切かどうかわかりませんけれども、我々も、まだ現時点においても詳しい詳細な制度設計というものが示されておりませんで、我々も不安も持っているのは事実でございます。しかし、国が決めて、もう予算を確定して動き出したら、これは成功するように全力で応援していかなければならないと思ってますし、何といいましても、現場の農家の方たちがこれによって困ると、苦しむということのないように頑張りたいと思います。農家の皆さんの代弁者として、しっかりと国に対しては物を申していこうというふうに思っています。



○副議長(佐々木征治君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) それで、十四年度産米、これは米の生産目標が今年度よりも一万八千トン減少しまして、三十六万トンぐらいになるわけなんですね。四・八%ほど減るわけでして、これが二〇〇四年度以降最大の減少率となるわけでございます。減反廃止を打ち出す一方、来年は更に生産調整で減反を押しつけると、こういうことに知事は矛盾を感じませんでしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 農林水産部長山田義輝君。



◎農林水産部長(山田義輝君) 生産数量目標の減少につきましては、お話のとおりでございまして、平成二十五年産で比較いたしまして、二十六年産、宮城県で約五%減少ということで配分がなされたということ、これ自体については、被災を受けた宮城県にとっては非常に厳しいというふうに我々も認識をいたしております。ただ、来年度はこういう形で、将来的には減反をなくすという中で、生産数量目標が設定されたということでありますので、我々としては、これに基づいて現実的に、既に宮城県の農業再生協議会総会というようなところで、これをどのように来年度各市町で配分をして実施していくかということは協議をしておりまして、この中で主食用米以外の実需者ニーズに対応した麦、大豆の作付、その確保と拡大というようなことで、あわせて団地化とか低コスト化を図りながら、備蓄米とか加工用米とか飼料用米等の作付を推進していくと、このような取り組みを進める中で、新たな実需に対応した生産を農家が実施していくということで、五年後減反廃止という、そういうことになっておりますが、今後、行政と農業者団体ときちんと連携しながら、そういう方向も見据えて減反に対応してまいりたいというふうに思ってございます。



○副議長(佐々木征治君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 矛盾は共有できると思うんですね。米価の変動なんですが、変動もあると。それから、この飼料米の補助金を拡充すると言っても、先が不透明なので、飼料用米の需要が本当にふえるのかどうか、その辺の見通しはいかがでしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 農林水産部長山田義輝君。



◎農林水産部長(山田義輝君) 飼料用米につきましては、お話のとおり、きちんとした需要がなければ作付をしても実際のところは売り先がないというようなこともございますし、現実問題としては、種子がないという問題もございます。そういうさまざまな問題を抱えているというふうには私どもも理解しておりますので、今後、そういう方向を進める中で、実需者をどのように確保していくか。それから生産の現場での課題をどうクリアしていくか。これは来年度からもう始まりますので、農業者団体等ときちんと協議しながら、県としても、必要な対応策を検討しながら進めていきたいというふうに思ってございます。



○副議長(佐々木征治君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 大変この辺は現場では不透明だという声が出されております。

 それで、知事に伺いますが、知事のマニフェスト、農業どころを見ますと、二十九年度までに農業生産高二千億円にすると。それから二十九年度までに年間販売額を一億円以上の農業法人の数を百二十、十億円以上の大規模農業法人の数を十にするというふうに出していますが、この辺の根拠はいかがでしょうか。どういうふうな根拠でしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今、手元にデータがありませんので、詳細なことはお話しできませんけれども、復興計画をつくる中で、農業につきましても農政につきましても復興計画をつくっております。その中で試算をして出したものでございます。ただ、当然ですけれども、国のこういった農政の転換というものはあの時点では想定はできませんでしたので、そういったようなものは逐次見直しをすると。しかし、マニフェストに掲げたわけでございますので、しっかりと目標達成できるように努力をしてまいりたいと思います。



○副議長(佐々木征治君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 農業予算をふやしてほしいということの中で、先ほどカントリーエレベーターの話が出ましたけど、十九年度、東松島でカントリーエレベーターを八億円でつくった。この当時、国が二分の一、県は補助金ゼロなのね。そして、市が努力して七%出したと、だから、結構これはJAの負担になっているわけ。今度、北上のカントリーエレベーターの地域に行ってきましたが、そこは国の予算とか、あるいはヤマト財団の復興の寄附金とかで、これ全部一〇〇%公的資金が入りました。そういった点からすると、やはりカントリーエレベーターの問題がこれからも重要だという場合、県の二分の一の補助金を出せるような状況にしないと、これは削りっ放しになっているということですよ。そういうことを関係者から私聞いて、なるほどなというふうに思ったんですが、こういうことについて、先ほど中島議員の質問に対して、そのことについては国にいろいろ要求していくんだと言ってましたけど、国は二分の一出してるんだから、県として、前にはそういうちゃんと二分の一出して、国は、四分の一出したんだから、それをちゃんと出せるような対策をとらないとだめなんじゃないでしょうか。そういうことをやらないと農業所得をふやすとかなんとかと言ったって、具体策がないじゃないですか。ならないんじゃないですか。いかがでしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 農林水産部長山田義輝君。



◎農林水産部長(山田義輝君) 農業予算の減少について先ほど御指摘をいただいたところでございますが、具体的には、大きなものは農地費の普通建設事業というものが整備が進みまして減っていって、国直轄事業負担金が減っているというようなものが実際のところは内部としては多いという状況にございまして、県としては、そういう中での必要な農業関係予算を確保さしていただきながら進めているというふうに思ってございます。一部、従前実施していた十分の一の補助というものを縮減したというのはございますけれども、県といたしましては、要は財源を有効に活用しながらどういう農業施策が一番重要かということで予算措置をさしていただいておりますし、農林水産部としてはそういう観点で、カントリーエレベーターという問題を取り上げていただきましたけれども、それについても国庫を活用しながら、適正な整備を推進をしているというようなことでございまして、トータルといたしまして、今後とも農業の今回の転換に対応できるような施策は今後とも私どもとしては進めさしていただきたいというふうに思ってございます。



○副議長(佐々木征治君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 今の部長の答弁でははっきりしないんだね。だから、やっぱりカントリーエレベーターだけ言ってんじゃないんだよ。それはあらゆる補助事業が、国のとにかく補助金がほとんどなくなっていると。それに見習って市町もやってない。それが農業関係者とかJAの負担になっているわけですよ。同じカントリーエレベーターでも、公的資金がたまたまこの震災で全部一〇〇でなったところと。例えばJAそのものが運営主体のところが自己負担でかなり何億とあれしたところ。実際には利用料にこれはね返るわけだから、だから稼働率にもいろいろ差が出てくるわけですよ。そういうことについて、知事、前向きな答弁ができないんですかね。それはだって何も矛盾、ないというか、財源には限りがあるとは言うものの、やっぱりこれは矛盾点だから、それを是正していくというふうに私は検討してほしいなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) カントリーエレベーターが非常に重要な施設であるということは私も認識はしております。しかし、カントリーエレベーター等のそういった支援をすればすべてがうまくいくということでもこれまた決してありません。あくまでやはりつくり過ぎてしまうと価格が下がると。また、つくっても、いいものをつくらないと、価格が上がらないということでございますので、その辺のバランスもよく考えていかなければいけないと思っております。少なくとも、今からこれから客観的に考えて、今まで以上に米をどんどんつくらなければならないような農業に変わっていくというようなことは、この国の中においては人口が減ってますので、極めて難しいというふうに思います。したがって、カントリーエレベーターといったようなものをどんどん整備していくようなインセンティブを設けるということよりも、私は、担い手が少なくなっていく中で、農業が永続的にいくような施策に誘導していくということの方が私は重要ではないかと思います。そういったこととあわせて、財政的な問題でどうしても県の財源が限りがあるということもあり、このような形をとっているということでございます。三浦議員がおっしゃってることも、私は、一つ正しい方向だとは思いますけれども、そういった事情から優先順位を考え、このような形をとっているということでございます。



○副議長(佐々木征治君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) だから、それはカントリーエレベーターのことだけ言ってんじゃないの。ただ、たまたまのわかりやすい事例からそれを言ってんの。だから、農業予算をもっと充実させるということが必要でないかということを言ってるわけです。

 中間管理機構については、県議会にはいつころ提案されるんでしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 農林水産部長山田義輝君。



◎農林水産部長(山田義輝君) 中間管理機構については、現在、国会において審議をされているところでございますので、その結果を踏まえて中間管理機構の設立について議案を御提出できるのは、早くて二月議会かなというふうに認識をいたしております。



○副議長(佐々木征治君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) この事業の円滑な運営、やはりこの法人をどうするかということについては、農業関係者、JAなんかと十分協議すべきと思いますが、いかがでしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 時間的な制約はございますけれども、しっかりと協議をしてまいりたいと思います。



○副議長(佐々木征治君) 三番三浦一敏君。



◆三番(三浦一敏君) 幾つかの議論があるんですが、ちょっと体調が悪いんで、時間残しますので、終了したいと思います。

 それで、ただ、最後に一点、日本製紙の問題提起につきましては、具体的な提案をいたしまして、ボールは投げましたから、それについて、これは新しい局面の話なんですよ。独自に持ってくる取水権とかなんかの制約できないから。それについて、ぜひ、県が中に調整に入ってやっていただきたいというふうに申し上げます。

 それから、防潮堤問題についても、もうその一点張りではだめですからね。とにかくもうそういうやっぱり皆さんの声を聞いて対応しなくちゃならないんじゃないかと。きょうの新聞に気仙沼の大島の事例も載っていて、県のスタンスは少し変わったのかなというような希望を持たせますが、それらも含めて、やっぱりもっと真摯に対応していただきたいということを申し上げて、終わりたいと思います。



○副議長(佐々木征治君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

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△散会



○副議長(佐々木征治君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後二時四十二分散会