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平成24年  6月 定例会(第337回) 06月28日−06号




平成24年  6月 定例会(第337回) − 06月28日−06号













平成24年  6月 定例会(第337回)



       第三百三十七回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第六号)

平成二十四年六月二十八日(木曜日)

  午前十時開議

  午後三時散会

      議長                     中村 功君

      副議長                    佐々木征治君

出席議員(五十九名)

        第一番                  太田稔郎君

        第二番                  天下みゆき君

        第三番                  三浦一敏君

        第四番                  境 恒春君

        第五番                  堀内周光君

        第六番                  石川利一君

        第七番                  長谷川 敦君

        第八番                  佐々木幸士君

        第九番                  村上智行君

        第十番                  すどう 哲君

       第十一番                  遠藤いく子君

       第十二番                  吉川寛康君

       第十三番                  伊藤和博君

       第十四番                  渡辺忠悦君

       第十五番                  細川雄一君

       第十六番                  高橋伸二君

       第十七番                  菊地恵一君

       第十八番                  寺澤正志君

       第十九番                  只野九十九君

       第二十番                  石川光次郎君

      第二十一番                  外崎浩子君

      第二十二番                  岸田清実君

      第二十三番                  佐藤詔雄君

      第二十四番                  菅原 実君

      第二十五番                  坂下 賢君

      第二十六番                  菅間 進君

      第二十七番                  庄子賢一君

      第二十八番                  川嶋保美君

      第二十九番                  佐藤光樹君

       第三十番                  中島源陽君

      第三十一番                  本木忠一君

      第三十二番                  中山耕一君

      第三十三番                  長谷川洋一君

      第三十四番                  池田憲彦君

      第三十五番                  佐々木征治君

      第三十六番                  安部 孝君

      第三十七番                  皆川章太郎君

      第三十八番                  小野 隆君

      第三十九番                  岩渕義教君

       第四十番                  本多祐一朗君

      第四十一番                  ゆさみゆき君

      第四十二番                  藤原のりすけ君

      第四十三番                  内海 太君

      第四十四番                  坂下やすこ君

      第四十五番                  横田有史君

      第四十六番                  小野寺初正君

      第四十七番                  石橋信勝君

      第四十八番                  齋藤正美君

      第四十九番                  安藤俊威君

       第五十番                  中村 功君

      第五十一番                  渥美 巖君

      第五十二番                  畠山和純君

      第五十三番                  千葉 達君

      第五十四番                  仁田和廣君

      第五十五番                  藤倉知格君

      第五十六番                  相沢光哉君

      第五十七番                  中沢幸男君

      第五十八番                  渡辺和喜君

      第五十九番                  今野隆吉君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                伊藤直司君

      総務部長                   上仮屋 尚君

      震災復興・企画部長              伊藤和彦君

      環境生活部長                 本木 隆君

      保健福祉部長                 岡部 敦君

      経済商工観光部長               河端章好君

      農林水産部長                 山田義輝君

      土木部長                   橋本 潔君

      会計管理者兼出納局長             小野寺好男君

      総務部秘書課長                西條 力君

      総務部財政課長                池田敬之君

    教育委員会

      委員長                    勅使瓦正樹君

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   伊東昭代君

    選挙管理委員会

      委員長                    菊地光輝君

      事務局長                   伊藤哲也君

    人事委員会

      委員長                    高橋俊一君

      事務局長                   宮原賢一君

    公安委員会

      委員長                    中村孝也君

      警察本部長                  森田幸典君

      総務部長                   山村英次君

    労働委員会

      事務局長                   保理昭泰君

    監査委員

      委員                     工藤鏡子君

      事務局長                   千葉裕一君

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    議会事務局

      局長                     佐々木昭男君

      次長兼総務課長                秋山政己君

      議事課長                   菅原幹寛君

      政務調査課長                 濱田 毅君

      総務課副参事兼課長補佐            三浦正博君

      議事課副参事兼課長補佐            片倉邦夫君

      政務調査課長補佐               大泉美津子君

      議事課長補佐(班長)             渋谷敏彦君

      議事課主幹                  布田惠子君

      議事課主幹                  高橋 仁君

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    議事日程 第六号

              平成二十四年六月二十八日(木)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第百六十九号議案 公安委員会委員の任命につき同意を求めることについて

第三 議第百三十五号議案ないし議第百四十七号議案及び議第百五十三号議案並びに報告第七号ないし報告第十号

第四 一般質問

   〔渥美 巖君、吉川寛康君、相沢光哉君、今野隆吉君〕

第五 議第百五十四号議案 財産の取得について(空間放射線量率測定装置(固定型モニタリングポスト等)一式)

第六 議第百五十五号議案 財産の取得について(放射能測定装置(ヨウ化ナトリウム(タリウム)式ガンマ線スペクトル測定装置)三十四式)

第七 議第百五十六号議案 財産の取得について(凍結防止剤散布車四台)

第八 議第百五十七号議案 工事請負契約の締結について(鮪立漁港岸壁等災害復旧工事)

第九 議第百五十八号議案 工事請負契約の締結について(泊(歌津)漁港防波堤等災害復旧工事)

第十 議第百五十九号議案 工事請負契約の締結について(志津川漁港防波堤災害復旧工事)

第十一 議第百六十号議案 工事請負契約の締結について(福貴浦漁港物揚場等災害復旧工事)

第十二 議第百六十一号議案 工事請負契約の締結について(桃ノ浦漁港防波堤等災害復旧工事)

第十三 議第百六十二号議案 工事請負契約の締結について(閖上漁港護岸災害復旧工事)

第十四 議第百六十三号議案 工事請負契約の締結について(気仙沼漁港岸壁等災害復旧工事)

第十五 議第百六十四号議案 工事請負契約の締結について(石巻港防波堤災害復旧工事)

第十六 議第百六十五号議案 工事請負契約の締結について(石巻港防潮堤等災害復旧工事)

第十七 議第百六十六号議案 工事請負契約の締結について(石巻港廃棄物埋立護岸工事)

第十八 議第百六十七号議案 工事請負契約の締結について(女川港防波堤災害復旧工事)

第十九 議第百六十八号議案 工事請負契約の締結について(気仙沼港岸壁災害復旧工事)

第二十 請願

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 議第百六十九号議案

三 日程第三 議第百三十五号議案ないし議第百四十七号議案及び議第百五十三号議案並びに報告第七号ないし報告第十号

四 日程第四 一般質問

   〔渥美 巖君、吉川寛康君、相沢光哉君、今野隆吉君〕

五 日程第五ないし日程第十九 議第百五十四号議案ないし議第百六十八号議案

六 日程第二十 請願

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△開議(午前十時)



○副議長(佐々木征治君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○副議長(佐々木征治君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、一番太田稔郎君、二番天下みゆき君を指名いたします。

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△諸報告



○副議長(佐々木征治君) 御報告いたします。

 お手元に配布のとおり、繰越計算書の一部に正誤がありました。

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△議第百六十九号議案



○副議長(佐々木征治君) 日程第二、議第百六十九号議案、公安委員会委員の任命につき同意を求めることについてを議題といたします。

 知事から、追加提出議案の提案理由の説明を求めます。知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) ただいま追加上程されました議第百六十九号議案は、七月十日で任期満了となります公安委員会委員の畠山英子さんを再任することについて御同意を得ようとするものであります。

 何とぞ御同意を賜りますようお願い申し上げます。



○副議長(佐々木征治君) これより質疑に入ります。

 質疑はありませんか。−−質疑なしと認めます。

 お諮りいたします。

 本案につきましては、委員会の審査を省略することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(佐々木征治君) 御異議なしと認めます。

 よって、委員会の審査を省略することに決定いたしました。

 これより採決いたします。

 本案について同意することに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(佐々木征治君) 御異議なしと認めます。

 よって、同意することに決定いたしました。

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△議第百三十五号議案ないし議第百四十七号議案



△議第百五十三号議案



△報告第七号ないし報告第十号



△一般質問



○副議長(佐々木征治君) 日程第三、議第百三十五号議案ないし議第百四十七号議案及び議第百五十三号議案並びに報告第七号ないし報告第十号を議題とし、これらについての質疑と、日程第四、一般質問とをあわせて行います。

 前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。五十一番渥美巖君。

    〔五十一番 渥美 巖君登壇〕



◆五十一番(渥美巖君) 議長のお許しを得ましたので、さきに通告しておりました大綱三件について質問いたします。

 初めに、大綱一件目、東日本大震災の復旧・復興について伺います。

 悪夢の三月十一日から一年と三カ月が過ぎました。

 陣頭指揮で頑張っておられる村井知事初め、寝食を忘れ、被災地、被災者の立場に立って職務に当たっておられます職員皆様に心から敬意を表するものであります。

 県はことしを復興元年と位置づけており、震災関係予算も一兆四百十三億円という膨大なものになっており、被災住民の要望にある程度こたえられると思いますが、被災地の県議として、被災住民の皆様の考え方を踏まえ、以下五点について伺います。

 まず、県の人事について質問いたします。

 千年に一度とか六百年に一度とかという東日本大震災で壊滅的な被害を受けた宮城県、その復旧・復興は、まさに第一線の現場で働いている県職員の肩にかかっております。

 そのような中で、県の職員の人事異動、昨年は四月と七月に行われ、ことしは例年並みの規模で四月に行われましたが、県内最大の被災地石巻地方の公所長は、ほとんど入れかわっております。もちろん退職者補充などの異動は当然であり、より優秀な人材を送り込んでいる。しっかり事務引き継ぎを行っているので仕事には支障ないと、問われれば答えると思いますが、ことしは復興元年、国等の調査、視察団に対し県として説明するとき、当時のリアルな実体験を交えた真に迫る説明をし、国の制度改正等を求めつつ、県民のための予算を獲得していくことが大事であると思いますが、いかがでしょうか。

 五月末に、石巻地方の県議と二市一町の首長と幹部職員、更には県地方機関公所長による石巻地方政策調整会議が開催されたとき感じましたが、震災から一年三カ月しかたたないのに、震災時勤務していた公所長はほとんどおりませんでした。また、先日の特別委員会防災ネットワーク専門部会で石巻合庁や女川町役場を視察しましたが、女川町では説明した企画課長も防災係長も異動していないので、当時の状況を大変わかりやすく体験を交えて説明し、県に対する指摘・要望も明快なものでありました。

 教員の人事異動で被災地の児童生徒に配慮すべきとのことなどがある中で、本県の職員人事、被災地の早期復旧・復興を初め被災市や町の実態を考慮して、公所長の三割ぐらいは、県の集中復興期間となる三年ないし四年、異動しない方法をとれなかったのか、また、そのような懸念なり心配は無用なのか、お伺いいたします。

 次に、石巻港西部地区に位置する大曲地区の石巻港臨港地区への編入について伺います。

 復旧施策が着実に進めば次は復興であり、復興は何といっても働く場所の確保であり、企業の立地であります。

 今回の震災で、県が管理する重要港湾石巻港の公共、単独等の災害復旧費は約三百三十億円となっており、石巻地方としては最大の働く場所である石巻港の早期復旧と企業の再開が待ち望まれております。石巻港は、ことし特定重要港湾仙台塩釜港に統合され、新たに統合港湾の港湾計画が国の交通政策審議会で承認されるものと思います。

 私は、このたびの震災で大曲地区の環境が大きく変わったので、石巻港活性化のために、国の審議会に提出する統合港湾計画の中に、県として、石巻港の西部に位置する大曲浜地域を、企業が立地可能な臨港地区に組み入れた計画も一緒に提出すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 これまでの作業の流れからしてできないのであれば、県として、復興特別地域への指定も含め何らかの形で被災地の声を、要望をかなえてやるために最大限の努力をすべきと思います。

 大曲浜地区は、石巻港の建設時から港湾拡張に協力してきており、東松島市としても、震災で離職した方々の生活再建と被災地における安定的な雇用創出の観点から、石巻港西部地区に位置する大曲浜地区を企業が立地可能な臨港地区に指定してほしいと県に要望を提出しております。新たな港湾背後地を高い経費をかけないで生み出すことができると思いますので、港湾特別会計による用地造成事業の可能性も含めてお伺いいたします。

 次に、被災者生活支援対策事業としての地域コミュニティーの施設等再建支援について伺います。

 今回の地震・津波により、地域の集会所や集落のコミュニティーの場として長年利用されてきた鎮守、神社等の多くが被災し、再建や修繕には多額の金がかかり、施設を所有管理する集落や自治会等は、被災した自宅の復旧だけでも大変で、集会や神社等の復旧には手が回らないのが現状であります。被災住民の集会の場がなくなり、地域コミュニティーが崩壊しかかっておることが大変心配です。政教分離の関係がありますが、県として知恵を出し、市町と協議し、何らかの支援をすべきだと思います。

 新潟県では、中越大震災復興基金で集会所や鎮守、神社等の再建支援を行っておりますので、本県の地域コミュニティー施設等の再建支援について伺います。

 次に、防災集団移転事業に係る税額控除について伺います。

 東日本大震災により被災した沿岸部から内陸部へ防災集団移転事業が計画されておりますが、移転対象用地の買い上げについては、税法上の土地収用法が該当しないため、五千万円控除は適用されず、震災特例法による二千万円の控除はありますが、用地交渉が進まないところもあります。

 防災集団移転事業は、土地所有者の意思に関係なく市や町が防災集団移転の住宅用地として整備するもので、私は、収用による事業執行と何ら変わらないものと思っております。被災者が安定した生活をするためには、まず恒久的な住宅の早期整備が必要であり、その用地取得を円滑に進めるためには、防災集団移転事業の取得用地を土地収用事業と同様の事業として五千万円の税額控除が認められるよう、早期に税額控除の拡大を強力に国に働きかけるべきと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。

 大綱一件目の最後として、中小企業等グループ補助金について伺います。

 中小企業等グループ施設等復旧整備事業は、県内被災中小企業者にとってまことにありがたい制度で、被災地域の経済、雇用に大きな役割を果たすものと思われます。県としても、この事業を復旧支援の中核的事業と位置づけ重点的に取り組み、昨年度は六十五グループ、七百九十七億円の県の補助を受け、一千百九十六億円の助成を行っております。その多くは商工会議所が取りまとめたものであり、沿岸部の商工会では被災したこともあり、事業内容を含め会員への周知が徹底できず、ことしになって初めて制度を知った被災商工会員もあるようであります。県として、被災中小企業者への周知徹底方向は万全だったのか、伺います。

 平成二十四年度分の五月末締め切りの第五次募集は、百四十七グループ、要望額は一千四百四十一億円。その財源内訳は、国費として九百六十億円、県費四百八十一億円となっております。今定例会で百六十五億円追加され、当初予算と合わせると事業費ベースで三百十五億円。財源は国費二百十億円、県費百五億円となっておりますが、要望額と比較すると約二割しか計上されておりません。国の昨年の予算額は、一次、二次補正等を合わせて一千五百億円となっておりますが、ことしは当初で五百億円に激減しております。事業の平等性や他県の要望額を考えると、今後、国の大幅な予算の追加が必要です。

 県として申請していた被災中小企業者への額の決定を含め、どのように対応していくのか、お伺いいたします。

 大綱二件目、JR仙石線の運行改善、早期全線開通と柳ノ目新駅設置について伺います。

 私はこの問題ずっと追いかけておりますんで、聞き上手にもなって、明快なお答えをいただきたいと思っております。

 宮城県の交通ネットワークを初め、県東部沿岸の交通のかなめであるJR仙石線は、県都仙台市と県下第二の市である石巻市を結ぶ朝夕大変混み合う通勤通学線区と、日本三景松島の観光線区という性格を有しながら、仙台湾地区の新産業都市を縦断し、石巻地方の産業振興、経済及び県土の均衡ある発展を促進する上で大変重要な役割を担っております。

 そのような中で、昨年の東日本大震災により仙石線の電車は野蒜地域で被災し、車両は津波で押し流され、くの字になった写真が報道写真集に掲載されました。

 JR側としては、乗客の安全のため、陸前大塚−陸前小野の区間の線路を内陸部に移設すると決定し、復旧の先行は仙台−高城間、石巻−矢本間、その後、矢本から陸前小野まで延長されました。不通区間の陸前小野から高城間については、バス代行で矢本−松島海岸間が運行されておりますが、震災前と比較すると倍近い時間がかかり、生活のためやむなく住居を移さざるを得ない人も出ており、石巻市や東松島市では人口減少が大きな問題になっております。

 現在、矢本−石巻間はディーゼル車により一日十九往復ありますが、ことし三月、矢本−陸前小野間の線路が復旧したにもかかわらず、運行は午前の上りは一本で、石巻発五時三十五分、矢本五時五十分、小野着が五時五十六分で、折り返しの下りは、陸前小野発が六時一分、矢本が六時八分、石巻着六時二十三分の一本です。午後の運行は三本ありまして、一日四往復しかありません。せっかく三月十七日、矢本−陸前小野駅間が復旧したにもかかわらず、旧鳴瀬町の石巻の学校に通う高校生や通勤者はほとんど利用しにくい運行ダイヤになっております。県として、JRに対し運行ダイヤの改善を要望すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 あわせて、時間がかかるバス代行運行についても、ダイヤ改善にあわせ、現在の矢本−松島海岸間から陸前小野−松島海岸間に変更されれば、トータルとして石巻−仙台間の時間短縮につながるものと思いますが、利用者サイドに立った運行改善について伺います。

 次に、仙石線の早期全線開通について伺います。

 この件については、昨年十一月の第三百三十四回定例会で質問いたしましたが、知事からは県の財政支援について具体の答弁は得られない中で、ことし二月、石巻市長、東松島市長が東日本旅客鉄道株式会社に出向き、清野社長に早期全線開通を要望しております。私も同道いたしましたが、野蒜地区内陸部へのルート変更に伴う諸手続と用地買収等に一年半、工事には盛り土の養生期間も含め二年かかり、合わせて三年半の期間を要するとの見通しを示されましたが、私は、三年半は長過ぎる、かかり過ぎると思います。その中で一年半の期間を見ている用地買収等については、県や市が公共性の高いJRに協力し、期間の短縮を図るべきと思います。

 仙石線の早期全線開通は、県や沿線市町を初め利用者にとっても喫緊の課題であり、二カ月前に、東松島市では、職員不足の中でも新しいルートの用地買収等の代行を決定しておりますが、県でできる支援策について伺います。

 また、JRが行う野蒜地区の内陸部移転の安全対策に、県の財政支援として復興交付金等の支援を検討してみるとの答弁もありましたが、その後の検討結果について伺います。

 次に、柳ノ目新駅設置について伺います。

 石巻広域圏における交通の利便性の向上と周辺市町の都市化の進展に対処するため、大規模駐車場を有するパークアンドライド型の新駅を柳ノ目地区に整備することを目的に、(仮称)柳ノ目駅設置基本構想を矢本町が平成十二年度、県の支援を受け策定しましたが、新駅設置に向けた推進体制や新駅周辺の地域開発等、鉄道事業者との協議、調整の課題が抽出し、その後は具体的な進展はありませんでした。しかし、昨年三月の震災で石巻市の釜地区、大街道地区、南浜地区などは津波で甚大な被害を受け、石巻市がこれらの地域の方々の集団移転用地として、東松島市赤井地区に隣接する石巻市立蛇田中学校西側に約八十八ヘクタール、戸数にして約二千戸の防災集団移転計画を発表しましたし、東松島市においても柳ノ目地区の新市街地整備を検討しております。

 石巻市の計画地の南に位置する柳ノ目新駅設置が再びクローズアップされ、集団移転予定者からも、柳ノ目の駅はどうなっているのですかと聞かれております。私は、村井知事就任初議会で、パークアンドライド型の(仮称)柳ノ目駅設置に対する県の支援を質問しておりましたが、知事には前向きな御答弁をいただいておりましたので、この機会を逃してはならないと、首長や柳ノ目駅設置促進期成同盟会役員、JR関係者などとも意見交換しております。本日も関係者の皆様が傍聴に来てくれております。

 東日本大震災で県内最大の被災市である石巻市と東松島市が連携して進める新しいまちづくりには、仙石線を活用した核となる駅が必要であり、それを実現するには、JR等関係するすべての機関の協力と国の力強い支援が必要です。パークアンドライド方式の新駅設置に対する県の支援とJRへの働きかけについて伺います。

 大綱三件目、震災で水没した県石巻合同庁舎の移転について伺います。

 県では地域に根差した効率的行政運営を行うため、部局ごとに地域の行政機関をまとめた広域圏ごとの県行政推進の拠点が合同庁舎であり、大河原、仙台、大崎、栗原、登米、石巻、気仙沼、南三陸の八カ所となっております。

 昨年の東日本大震災では、沿岸部に位置する石巻、気仙沼、南三陸の合同庁舎が津波で被災し、気仙沼と南三陸は安全な地域での仮設庁舎に移って業務を遂行しておりますが、石巻合同庁舎は一階部分一・六メートルも水没し、約六十センチも地盤沈下した現在、もとの建物に戻って業務を行っていることに対し、何ら問題はないのでしょうか。石巻合同庁舎については、昭和四十三年十一月竣工で、ことしで四十四年となり、県内合同庁舎の中では一番古い建物です。高齢者等が利用するエレベーター設備もない五階建てであり、駐車スペースも狭隘で、以前から他地域への移転計画がありました。県は、移転候補地として、土地区画整理事業が計画されていた石巻市の水押地区を選定し、平成五年十二月議会の議決を得て用地取得、その後地質調査等の予算計上ありましたが、私は建設場所として、北上川に囲まれた水押地区の水害や液状化の心配、袋小路の地形で開発に伴う波及効果が少ないこと、慢性的な交通渋滞の問題、用地取得した当時と今では人口の流れも市町村合併で行政環境も大きく変わっていること、高速道路のインターやJR駅から遠くなることなどを問題視して、建設場所に問題はないのかと再三質問してまいりました。県も厳しい財政状況に加えて、本庁と地方機関の役割分担などの組織体制のあり方等検討事項があるとして、水押地区への移転事業着手には至っておりませんでした。昨年の震災を踏まえ、県石巻合同庁舎の建設場所について、その後どのように検討されたのか、伺います。

 石巻合同庁舎は、津波により非常用発電施設設備や防災無線電話も水没したため使用不能、公用車も四十台中三十八台が水没、職員の自家用車もほとんど使用不能となり、それぞれの所管の被害把握も、管内市や町の被害情報収集も、県の災害対策本部との連絡もとれず、県合同庁舎としての初動態勢や任務が四日間ほどほとんどとれない実態が、先日の特別委員会の調査で明らかになりましたが、当時の状況とその後の対策について伺います。

 周期的に高い確率で発生すると言われている宮城県沖地震が東日本大震災の津波を引き起こしたあの地震なのか、いまだ定かでない中で、地震や津波等の災害に対し、しっかりした備えが必要であると思います。防災の拠点でもあるべき石巻合同庁舎は地盤沈下もあり、近年多発する集中豪雨による周辺道路の冠水が常に心配です。高潮や台風等による水害の影響の少ない地域で次に来ると言われておる宮城県沖地震や津波から守られ、いざというときに十分初動態勢がとれ、合同庁舎としての任務が果たせる安全な場所に移すべきと、決断のときが来ていると思いますが、知事いかがでしょうか、伺います。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 渥美巖議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、東日本大震災の復旧・復興についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、国に制度改正等を求めつつ必要な予算を確保するためには、震災当時の実体験を交えた真に迫る説明が重要になると思うがどうかとの御質問にお答えをいたします。

 復旧・復興を着実に推進するためには、国を初めとする関係機関等に対して、市町村の被災状況や抱える課題、住民ニーズ等を的確に伝え、十分な理解をいただくことが必要であり、実体験を交えた説明は、みずからの体験に基づいており、説得力のある効果的な手法の一つと考えます。このため、こうした体験を職員個人にとどめることなく組織として共有し、人事異動があっても発災当時の状況を的確に説明できるよう共有、継承していくことが、復旧・復興を推進する上で大きな力になるものと考えております。

 県といたしましては、今後とも早期の復旧・復興に向け、国等の十分な理解が得られるよう、組織が一体となって本県の実情等を的確に伝えてまいります。

 次に、公所長の一部を固定できなかったのか、また、異動することに懸念はないのかとの御質問にお答えをいたします。

 被災から一年がたち、復旧・復興が急がれる中、四月の人事異動については、全県的な復旧・復興の迅速かつ円滑な推進を最重点課題としてとらえ、全庁的な視点に立って必要な異動を実施したところであります。こうした中、各公所長については、復旧・復興事業の進捗状況や所管市町村の抱える課題、所属職員の体制、各公所長の経験、能力等を踏まえ、適任者を配置いたしました。なお、石巻圏域を所管する知事部局十三公所のうち、八人の公所長が異動しておりますが、このうち五人は前任者の退職に伴うものであります。

 また、被災地の公所長が異動することの懸念につきましては、各公所内における情報共有はもとより、本庁と地方機関との連携を図りながら県全体として組織的に対応しており、支障はないものと考えております。今後とも、復興計画等の着実な推進が図られるよう、復旧・復興に重点を置いた人事配置等に努めてまいります。

 次に、石巻港大曲浜地域の臨港地区への組み入れ、及び港湾背後地の用地造成事業の実施可能性についての御質問にお答えをいたします。

 石巻港につきましては、仙台塩釜港及び松島港との一体化の早期実現に向け、現在、国土交通省と港湾区域の統合について鋭意協議を進めているところであります。

 石巻港大曲浜地域を臨港地区に位置づけることにつきましては、石巻港の臨港地区内にすでに造成済みで未利用の工業用地があることや、臨港地区の指定により大曲浜地域へ立地できる企業が港湾関連企業に制限されるなどを考慮した上で、その事業手法について検討を行う必要があると考えております。現在、東松島市においては、防災集団移転促進事業などを活用し、大曲浜地区の被災住民の方々を安全な地域に移転していただく計画としております。また、その跡地につきましては、土地区画整理事業により工業用地として再生させ、隣接する石巻港臨港地区との一体的な活用を検討していると伺っております。

 県といたしましては、東松島市のまちづくりを引き続き支援するとともに、企業の立地が促進されるよう最大限努力をしてまいります。

 次に、大綱二点目、JR仙石線の運行改善、早期全線開通と柳ノ目新駅設置についての御質問にお答えいたします。

 初めに、石巻駅から陸前小野駅間の運行ダイヤの改善をJRに要望すべきと思うがどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 仙石線は沿線地域住民の方々の重要な生活の足であるとともに、仙台圏域と石巻圏域を結ぶ産業・経済や観光振興にとっても必要不可欠な路線であり、石巻地域の復旧・復興を推進するためには、仙石線の早期復旧が大変重要であると認識をしております。

 このため、県ではことし三月の矢本駅から陸前小野駅間の運転再開以降、JR東日本に対して再三にわたり増便の申し入れを行ってまいりました。しかしながら、JR東日本からは、仙石線は東日本大震災により大きな被害を受けた信号設備がまだ復旧していないため、途中駅での列車の行き違いが不可能なことから、これ以上の増便ができず、当該区間は一日四往復の運行をせざるを得ないと伺っております。

 県といたしましては、利用者の利便性向上のため、早期に信号設備を復旧し、石巻駅から陸前小野駅間において震災前と同等の便数を確保するよう、JR東日本に対し、引き続き要望してまいります。

 次に、現在、矢本駅から松島海岸駅間で運行されている代行バスの所要時間を短縮するよう改善すべきとの御質問にお答えいたします。

 代行バスの陸前小野駅発着についてもJR東日本に働きかけてまいりましたが、陸前小野駅前が狭隘で大型バス数台が回転できるスペースがないため、現状では、引き続き矢本駅からの運行になっております。

 御指摘のとおり、代行バスの運行区間が短縮されることにより定時性と速達性が向上し、利用者の負担も軽減すると考えられることから、矢本駅から陸前小野駅間の列車増便とともに代行バスの運行区間の短縮につきましても、地元東松島市の協力を得ながら引き続き働きかけを行ってまいります。

 次に、柳ノ目新駅設置に対する県の支援とJRへの働きかけについての御質問にお答えをいたします。

 柳ノ目新駅設置につきましては、従来から、柳ノ目駅設置促進期成同盟会が中心となって、JR東日本に対し継続して要望活動を行ってきた経緯がございます。

 県といたしましても、旧矢本町の(仮称)柳ノ目駅基本構想策定に対する支援のほか、宮城県鉄道整備促進期成同盟会では、毎年JR東日本に対し要望してまいりました。

 御指摘のとおり、新駅設置には、新規利用客の見込みなどの幾つかの課題があり、実現には至っておりませんが、石巻市蛇田地区への防災集団移転事業や被災した石巻市立病院の石巻駅前への移転計画など新たな需要も見込まれます。新駅設置は石巻地域の復興の大きな弾みになると考えられますことから、宮城県鉄道整備促進期成同盟会の活動を通じ、引き続きJR東日本に要望してまいります。

 また、これまでもお答えしておりますとおり、広域的な利用が可能なパークアンドライド方式の新駅の設置には、県の交通政策のモデル的な位置づけになると考えられますので、構想が具体化した場合には、県としても必要な支援を検討してまいります。

 次に、大綱三点目、石巻合同庁舎の移転についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、被災した合同庁舎を改修し、業務を継続していることについてのお尋ねにお答えをいたします。

 地震及び津波の直撃により壊滅的な被害を受けた気仙沼及び南三陸合同庁舎につきましては、庁舎機能を果たすことができなくなったため、仮設庁舎を建設し、業務を行っております。一方、石巻合同庁舎につきましては、浸水はしたものの被災後の調査の結果、建物の構造体の補強のほか内装や庁舎設備を改修することにより、当面は問題なく使用可能であることが判明をいたしましたため、早急に庁舎機能の復旧を行い、業務を継続することといたしました。また、浸水対策として、これまで一階部分に配置されていた執務室を職員が常駐しない会議室等に変更し、高層階に配置するなど、できる限りの対策を講じたところであります。

 次に、石巻合同庁舎建設場所に係る震災後の検討状況についての御質問にお答えをいたします。

 石巻合同庁舎は、御指摘のとおり、もともと老朽化していたところへの今回の地震・津波浸水により、非常用電源の喪失など甚大な被害を受けたため、情報収集などの初動態勢に大きな支障を生じたところであります。また、移転用地として取得していた水押地区、現在の大橋地区は今回の津波で浸水しましたが、現在、この用地は石巻市の仮設住宅用地として使用されているところであります。このようなことから、震災以降、改めて、石巻合同庁舎整備計画の見直しを進めておりまして、現在、建設場所についてさまざまな観点から検討しているところであります。

 次に、石巻合同庁舎の震災当時の状況とその後の防災対策についての御質問にお答えをいたします。

 お尋ねにありましたとおり、震災から四日間は合同庁舎自体が津波の影響で孤立し、停電の中、一時避難されてきた地域住民約三百人に対する水や食料の確保、けが人等の搬出手配などに追われました。また、防災行政無線などの通信手段が寸断されたことにより、被害状況等の情報収集を一台の衛星携帯電話だけで行わなければならないなど、大変厳しい状況にありました。

 震災以降の防災対策といたしましては、電源確保対策として非常用発電設備の基礎をかさ上げして更新したほか、備蓄物資の高層階への移設も進めております。また、市町村に赴く初動派遣職員には、通信手段の確保のため衛星携帯電話を持参させるよう制度を改め、市町村数分の衛星携帯電話を合同庁舎に配備することとしております。

 次に、石巻合同庁舎の安全な場所への移転についての御質問にお答えをいたします。

 合同庁舎の整備に当たっては、災害発生時にもその庁舎機能を維持し、地域の防災拠点として復旧・復興に迅速な対応ができることが大変重要であると考えております。

 このような観点から、整備時期や候補地の検討を進めているところではありますが、県の庁舎建てかえにつきましては国庫補助の対象にならないということもありまして、最終的には、財政状況等も見据えながら判断する必要があると考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 震災復興・企画部長伊藤和彦君。

    〔震災復興・企画部長 伊藤和彦君登壇〕



◎震災復興・企画部長(伊藤和彦君) 大綱一点目、東日本大震災の復旧・復興についての御質問のうち、地域コミュニティー施設等の再建支援についてのお尋ねにお答えいたします。

 被災者生活の復興の過程では、住民相互の助け合い、支え合いの基盤となる地域コミュニティーの再生が極めて重要であり、地域の集会所や神社等は、住民相互の話し合いの場や地域活動の場として大きな役割を果たしていると認識しております。

 新潟県では、集会所としての鎮守や神社等の再建支援を行っており、その手法は、行政ではなく財団法人が管理する震災復興基金を活用したものと承知しております。

 我が県といたしましては、集会所の整備は、地域コミュニティーの再生・維持の観点から重要でありますので、被災市町と連携し、防災集団移転促進事業や災害復旧事業等の活用を通じて支援を行ってまいりますが、神社等については、地域住民の心のよりどころとしてなくてはならない存在であることは理解はしているものの、政教分離の原則などから、再建支援については、なかなか難しいものと認識しております。

 次に、大綱二点目、JR仙石線の運行改善、早期全線開通と柳ノ目新駅設置についての御質問のうち、JR仙石線の復旧までの期間を短縮するための県の支援策についてのお尋ねにお答えいたします。

 県は、これまで、東日本大震災で大きな被害を受け運休が続いているJR各線の早期復旧に向けて、沿線市町のまちづくり計画策定への支援や関係機関との円滑な調整への支援を行うとともに、JR東日本や国への要望活動を行ってまいりました。また、東松島市においては、限られた職員の中で復旧事業のスピードアップを図るため、民間事業者を活用した新たな発注方式を導入することとされておるため、県といたしましても、関係機関との連携を図りながら、その実現に向けて必要な支援を行い、復旧事業の促進を図ってまいります。

 次に、仙石線の内陸部移転に関する復興交付金の効果促進事業等による財政支援の検討結果はどうかとの御質問にお答えいたします。

 鉄道軌道整備法に基づく災害復旧事業においては、黒字基調であるJR東日本への支援はできないこととされております。このため、被災したJR各線の早期復旧のためのJR東日本への支援策として、東日本大震災復興交付金の活用を検討いたしましたが、国は企業の資産形成につながる事業は対象外としており、現段階では、JR東日本への直接の支援は認められておりません。

 したがいまして、県及び市では、土地区画整備事業などにおいて鉄道用地も一体として造成工事を行うことにより、復旧事業のスピードアップを図ることとしております。また、効果促進事業についても、JR東日本への直接の支援は認められていないため、市では駅前周辺施設の整備などへの活用を検討しているところであります。

 県といたしましては、JR東日本が沿線市町のまちづくりに合わせて鉄道のルート変更を行う場合に、現状での復旧に比べて増加する事業費については国が支援するよう繰り返し求めております。この要望は今月十九日にも行ったところであり、今後とも国に対し、JR東日本への支援については引き続き要望してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 経済商工観光部長河端章好君。

    〔経済商工観光部長 河端章好君登壇〕



◎経済商工観光部長(河端章好君) 大綱一点目、東日本大震災の復旧・復興についての御質問のうち、中小企業等グループ補助金の被災中小企業者への周知についてのお尋ねにお答えいたします。

 昨年度から実施しているいわゆるグループ補助金の募集に当たっては、県のホームページに掲載するとともに、各市町村、商工会議所、商工会のほか、県内の関連する産業支援団体などに通知し、所属会員等への周知を依頼してきたところでございます。また、本事業を適切に進めていくためには、事業者にその制度内容を十分に理解していただく必要があることから、各圏域で説明会を開催し、事業者に直接説明する場を設けるなどの対応を行ってまいりました。更に、今年度の事業実施に向けては、各団体等からの個別の要請に基づき、職員を派遣して事業内容の理解促進に努めたほか、国や関係機関と連携しながら、沿岸部の商工会議所、商工会等を直接訪問して相談に対応するなど、県としてできる限りの周知に努めてきたところでございます。

 次に、国に対する予算の増額要望と今回の申請に対する補助金額の決定についての御質問にお答えいたします。

 グループ補助金につきましては、被災企業に対する復旧支援の中核的な事業と位置づけておりますが、今回の募集におきましても、予算額を大幅に超える要望が事業者から出されており、被災企業からの期待に十分にこたえ切れない状況にございます。

 このため、県といたしましては、六月十九日の政府要望において、知事が経済産業省等に対し本事業の予算の拡充及び継続的な実施について強く申し入れを行っておりますが、今後とも、国に対してあらゆる機会をとらえて要望を重ね、本事業の予算の確保に努めてまいります。

 また、今回の第五次募集における補助金額の決定につきましては、グループの復興事業計画の認定を行った後、事業者から提出される交付申請内容を精査し、基本的には所定の補助率で補助金額を決定する予定でございます。

 私からは、以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 土木部長橋本潔君。

    〔土木部長 橋本 潔君登壇〕



◎土木部長(橋本潔君) 大綱一点目、東日本大震災の復旧・復興についての御質問のうち、防災集団移転事業に係る税法上の特別控除についてのお尋ねにお答えいたします。

 防災集団移転事業による移転先の用地を地方公共団体に譲渡した場合の租税特別措置法に基づく特別控除につきましては、土地収用対象事業と同様に五千万円に拡充するよう、国に対して要望してきたところであります。現在、国と協議を進めているところでありますが、防災集団移転促進事業では、施行者である被災市町が移転先の用地を任意に設定できるため、土地収用対象事業の場合のように必要となる土地が限定されていないとの理由から、現時点まで実現には至っておりません。

 県といたしましては、防災集団移転促進事業の用地買収を円滑に推進する上で五千万円の特別控除が必要であると認識してございますので、その実現に向けて、引き続き関係市町と連携し、国に対して強力に働きかけてまいります。

 以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 五十一番渥美巖君。



◆五十一番(渥美巖君) 御答弁いただきましたが、再質問させていただきます。

 まず初めに、大綱一件目で中小企業等グループ補助金について伺いますが、私の感じでは、一次、二次、三次の要望額については、どちらかというと商工会の方は少なかったような気がしております。商工会議所とか多かったわけですね。そういう面で、周知がなかなかできなかったのかなということで質問いたしておりました。

 それは、そういうことでいいんですが、国の中小企業等のグループ補助金、これは実は、今後も引き続き要望していくということになっておりますが、非常に、これ難しいところがあると思います。二十三年度の当初では、当初予算計上がなかったんですが、五月の一次補正で百五十五億、そして七月の二次補正で百億、十月の予備費充当で一千二百四十九億、大体一千五百億円出しておりますが、二十四年度は当初で五百億円あります。繰越明許も二十六億ほどありますが、しかし、先日、中小企業庁に問い合わせたところ、今年度は当初に計上しておりますから、今後の、昨年のような一次なり二次なりの補正については確約できないですよという話も出てきております。こういうことでは、とんでもないことになりますんで、私は、知事が先日十九日にも要望しておりますが、岩手、福島等々関係知事さん等と、それから被災している管内の経済会、商工会そういう方たちと一緒になって、強力な増額運動を展開していかないと大変不公平が生ずると思いますが、知事の決意のほど、まず伺います。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 私も同じ問題意識を持っております。

 先般、要望に行ったときには、国会の関係で大臣にはお会いできませんで、経産副大臣にお会いをいたしました。経産省としては同じ問題意識を持っていてくれると。問題は、やはり財務省が首を縦に振ってくれるかどうかだというような話でございました。

 そういうこともありますので、引き続き、やはり予算の確保をしなければ、皆さん必要性は十分認識してますので、そこを一点に絞って、できましたならば来週月曜日にもう一度、国の方に行って要望活動してこようというふうに思っております。



○副議長(佐々木征治君) 五十一番渥美巖君。



◆五十一番(渥美巖君) それ非常に大きな問題になりますんで、早くもらった人はいいんですが、後に申請した人はだめだったということでは問題あります。

 そういう中できのう、実はグループ補助金の事業認定、これは県が基本的には行うことになっておりまして、中小企業グループ代表に認定内示、示していると思いますが。個々の数字は要りません。内示総額、基本的には予算計上額三百十五億円ありますが、それを含めて幾ら内示してますか、県内の。



○副議長(佐々木征治君) 経済商工観光部長河端章好君。



◎経済商工観光部長(河端章好君) 御指摘のように、昨日の夕方にグループの代表に電話連絡させていただいております。

 グループ数は二十三グループになってございまして、内示額につきましては、まだ具体的にこれから精査して申請とかありますので、ちょっと申し上げられませんけども、予算の範囲内で内示しているということでございます。



○副議長(佐々木征治君) 五十一番渥美巖君。



◆五十一番(渥美巖君) 内示というのは、基本的には数字が出てくるわけで、大体それが三百億とかそのぐらいは言って何も問題ないと思いますよ、いかがですか。



○副議長(佐々木征治君) 経済商工観光部長河端章好君。



◎経済商工観光部長(河端章好君) 二百九十億強ということでございます。



○副議長(佐々木征治君) 五十一番渥美巖君。



◆五十一番(渥美巖君) 予算の範囲内で二百九十億強あります。それで了解しました。

 しかし、これは全体の二割ですよね、要望額の。そうすると残りの八割について、今後どうする考えでいるのか。その人たちに、八割の人たちに、あなたは今回漏れましたって通知してますか。



○副議長(佐々木征治君) 経済商工観光部長河端章好君。



◎経済商工観光部長(河端章好君) 採択に至らなかった団体、グループにつきましても、その旨を通知する予定でございます。



○副議長(佐々木征治君) 五十一番渥美巖君。



◆五十一番(渥美巖君) 知事、これはしっかりと、まあ内容が悪いからというところもあるかも、内容というか書き方の問題とかいろいろあると思います。

 そういうことで、しっかりと支援して。これをつくらないと地方の雇用、経済、なかなか守っていけないので、ぜひ、今後の方向性、その人たちの声も十分後ろにして、国に当たっていただきたいと思っておりますので、ひとつその辺については、よろしくお願いいたします。

 次に、大曲浜地区の臨港区域の編入なんですが、これ五十五ヘクタール、大曲浜地区あるんですが。知事からは、都市計画関係で工業用地の方が、市でそういう計画持っていると。私は、それはそれで結構なんです。そういうことに対して、しっかりと審議してもらえばいいんですが、例えば臨港区域に入れるとなると、国の港湾審議会というのが、まさに五年に一回とかになるんで、毎年のような地方審議会とは違う。そうしますと、その決定が決まらないと、なかなか変更入らなくて、その土地がいつまでも棚ざらしになってしまう。

 私は逆に、もし、そうであれば、都市計画の中で工業用地とするんであれば、県の都市計画の審議会の中で早急にその方針に沿って進めてほしいと思いますが、いかがでしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 土木部長橋本潔君。



◎土木部長(橋本潔君) 今、港湾区域の統合と統合港湾の港湾計画の策定を、承認等も含めて並行して進めております。

 議員の御指摘のとおり、ちょっとその辺については検討をさせていただきたいと思いますが、臨港地域に入れるということは非常に、これまで石巻港の敷地も減らしてきた経緯、あるいは港湾関連企業の進出の状況等も踏まえると、五十五ヘクタールを更にふやすというのはなかなか難しいかなと思いますが、仙台港と同様な関係で、臨港地区と仙台港背後地があるような関係が、石巻港にもできればいいのかなと思っておりますんで、その辺を踏まえていろいろ検討させていただきます。



○副議長(佐々木征治君) 五十一番渥美巖君。



◆五十一番(渥美巖君) 仙台特定重要港湾に今回編入するんですよ。私は、その時点で一発で入れていったらいいんじゃないかというのが……。しかし、それはなかなか事務方で厳しいということがあったんで別な方法、何らかの方法で、要するに働く場所をしっかりつくるというのが大前提なんですよ。物をつくらないで企業は来ませんので、ぜひ、そういうことに関する考え方。今、空いてるからつくらなくたっていいんだという発想はいかがでしょうか、知事。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先ほど答弁したことの繰り返しになりますが、臨港地区に位置づけると、逆に港湾関連企業に制限されてしまうと。五十五ヘクタールというところに、既にあります雲雀野のところに、まだ土地が余ってる状況で、ある程度業種が限定されるよりも、その他のいろんな企業が誘致できるようにした方がいいというようなことで、通常の工業用地として使った方がいいんじゃないかというふうに先ほど答弁をいたしました。東松島市もその方向で検討されてるということであります。そのような形で、できるだけ早く進むようにお手伝いをしていくというのは当然のことでありますので、この点につきましては前向きに努力してまいりたいと、このように思います。



○副議長(佐々木征治君) 五十一番渥美巖君。



◆五十一番(渥美巖君) 市の方での都市計画に入るんであれば、それはそれで結構ですんで、ぜひ、それの方向について、後ろから押してほしいなと思っております。

 それから仙石線について、復興交付金等の支援は、なかなか国が、鉄道軌道整備法の問題で黒字のJRには出せないということはわかっておりますが、そこで、実は大塚駅の周辺、あそこは建設、本来であれば県の管理する海岸でしょうけど、今回、JRの方に海岸のかさ上げ工事を要請しているわけですよ。JRとしては、そのために二キロなり何キロの海岸を、後ろの県道を守るため、そして後ろの集落を守るために、もちろん線路を守るためもあります。そういうことを考えますと、私は、そもそもあそこは県の海岸、護岸のかさ上げとしてやることが、結果的にはJRについてもそれはうれしいことなんですよ。その分JRとしては、事業のスピードアップの方に回せるんで。県がやれるものは県でやるという方針はいかがでしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 土木部長橋本潔君。



◎土木部長(橋本潔君) JR仙石線の鉄道ルートの変更に伴う海岸堤防の整備につきましては、昨年度からJR東日本と協議をしてまいりました。

 鉄道事業に必要な施設としまして、本来はJRが所管する海岸堤防の復旧についてはJRが実施するのが原則でございますが、県として何らかの支援ができないかということを検討した結果、内陸側に鉄道ルートが変更される区間の海岸堤防につきまして、三百メートルほどございます。その延長につきましては、県に所管がえを行いまして、社会資本整備総合交付金の復旧・復興枠を活用して復旧することで国の了解を得たところでありますので、県でその部分についてはしっかりとやっていきたいと思っております。



○副議長(佐々木征治君) 五十一番渥美巖君。



◆五十一番(渥美巖君) 今、三百メートルというのは、それは市街地の県道とか住民を守る場所の地域でしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 土木部長橋本潔君。



◎土木部長(橋本潔君) 陸前大塚駅の前後九百メートルほどありまして、六百メートル区間は鉄道と一緒にある海岸で、そこから内陸部にJRのルートが移っていきます。そこから耕地とか農地とか、あるいは県道を守るような区間が三百メートル。その区間は県に所管がえをして、県で事業を復旧事業をやっていくということでございます。



○副議長(佐々木征治君) 五十一番渥美巖君。



◆五十一番(渥美巖君) 要するにJRが内陸部に行きますから、JRとしては、そこは守る必要なくなったわけですよ。本来、あそこの地域、大塚の後ろに県道ありますし、そして住民があるところは大塚駅のすぐ北側なんですよね。本来、そこの線路部分を県がやることについて、私はそんなに問題ないんじゃないかなと思うんで、その分を考えられなかったのかなということでございました。

 それは、今、説明、一生懸命働いている部長が言うもんですから了解しておきます。

 そういう中で、実は石巻地方の人事だけでなく、例えば瓦れき担当してきた県の人事。瓦れき担当してた例えばプロポーザル事業で四千百三十六億円の事業をやっているそこの担当部長がかわってるんですよね。そういうところをもう少し継続性を考えたら、人事異動というのはもう少しうまくやれないのかなと私思っておりますが、いかがでしょうか。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今回の人事は、そういうことも本当に最大限配慮したつもりでございますが、やはり、どうしても団塊の世代の人たちが大量に退職をされるということもあり、また、それぞれの職員の個々の事情もございまして、こういった形になりました。

 しかし、議員のおっしゃってることはよくわかっておりますので、なるべく事業に差し障りのないように配慮しながら、また、職員の将来性ということも考えながら、全体を俯瞰して、しっかりとした人事配置に努めてまいりたいと、このように思っております。



○副議長(佐々木征治君) 十二番吉川寛康君。

    〔十二番 吉川寛康君登壇〕



◆十二番(吉川寛康君) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、大綱二点について、順次質問をさせていただきます。

 大綱一点目は、震災からの復旧・復興対策についてお伺いします。

 我が国の観測史上最大を記録した東北地方・太平洋沖地震並びにその直後に襲来した大津波の発生により、本県を含め東北地方沿岸部を中心に壊滅的な被害がもたらされました。本県だけでも被害総額が九・一兆円を超え、震災関連死でお亡くなりになられた方々も含めると一万人を超えるとうとい命が犠牲となり、今もなお千五百十四名の方々が行方不明となっております。また、住みなれた生活環境を初め、経済・産業、医療・福祉、教育などなど、さまざまな分野においても極めて深刻な被害を受けました。まさに未曾有の非常事態であり、震災でお亡くなりになられた方々のためにも、残された我々一人一人が強い覚悟を持ってこの震災を乗り越え、あすの元気な宮城を全力で再構築していかなければなりません。

 震災から一年三カ月が経過し、震災対応も復旧から復興へと軸足を移しながら、着実に復興計画に沿った対応が進められてきておりますが、復興事業のボリューム感、スピード感において、まだまだ本来期待されていた力強さには欠く状況にあると思います。復興元年としてスタートした今年度も約三カ月が経過し、当初予算の範囲の中での震災対応には着手できているものの、被災地ニーズに対する国の認識のずれなどから、復興交付金事業の期待された予算化が三月の第一回目の通知時点でつまずき、今年度の復興事業の進捗に大きな影響を与えております。その後、第二回目となる復興交付金の通知が先月示され、申請額の一・八倍もの交付通知となりましたが、震災対応は時間との勝負であり、この間の三カ月間の時間の空白は簡単に埋めることができるものではないと考えております。したがって、今回の通知結果に甘んじることなく、県としてこの進捗のおくれを今後カバーしていく必要があり、また、平成三十二年までの長期的な復興期間を考慮し、もっともっと現場主義の視点に立ったスピード感ある復興施策につながっていくよう、刻一刻と変化する被災地の実情とニーズを、今後とも国に対しより一層強く働きかけていく必要があると考えます。また、復興事業に際し、技術職員を初め各市町職員のマンパワー不足が顕著になっており、こうした課題に対しても県がその仲介役として、国との調整も含め、より頼れる存在にならなければなりません。

 このように、財政面、制度面における国との調整並びに被災市町とのこれまで以上の緊密な連携も含め、村井知事を先頭に県としての更なる主体性の発揮が強く求められており、我々議員も責任ある復興の当事者の一人として、今後の対応に意を用いていかなければならないと考えております。

 こうした認識に立ち、次の六点についてお伺いします。

 一点目は、復興元年としてスタートした本年度の現時点での震災復興の進捗に関する知事の所見についてお伺いいたします。

 震災復興計画を昨年十月に策定し、当初予算に復興予算を盛り込み、平成二十四年度がスタートしました。復興元年の位置づけにふさわしく、各種復興施策が目に見える形で力強く推し進められていくことを、多くの県民並びにこれまで御支援いただいた多くの世界各国、全国各地の方々に期待されていると思います。

 しかしながら、さきにも述べたとおり、ことし三月までの復興庁との復興交付金事業の調整がうまく進まなかったことなどもあり、当初の想定から現時点での復興事業の進捗におくれが出ているものと推察します。さきの第二回目となる復興交付金事業の通知において、申請額の一・八倍もの予算措置が示されたところでありますが、残念ながら申請する側と予算措置する側の認識のずれが今回も見受けられたような印象を受けます。被災自治体と国との連携のよしあしは、復興そのものにも大きな影響を与えかねません。今後、中長期的な復興事業を進めていく上でも、こうした国との認識のずれは早期に是正していかなければならないと考えます。

 復興元年として今年度がスタートし、早いもので三カ月が経過しようとしておりますが、現時点における震災復興の進捗に関して、知事の率直な御所見をお伺いいたします。

 また、今後、復興計画に沿って将来の元気な宮城を実現していくためには、今後、中長期的な膨大な復興予算が必要となります。必要となる財源規模からしてその大部分を国に依存せざるを得ないことになりますが、一方で、全体に占める割合はごくわずかかもしれませんが、県税収入を初めとした自主財源の割合を高めていくことへの努力も怠ってはならないと考えます。近い将来、財政調整基金も大幅に減少し枯渇する懸念もされていることから、震災対応を着実に進めていく一方で、緊縮型予算となった本年度の通常分予算で対応する各種施策についても、県経済の発展、そして、自主財源の向上に資する取り組みとなるよう、従来以上に結果にこだわった取り組みを進めていくべきと考えますがいかがでしょうか、御所見をお伺いたします。

 二点目は、震災復興に対する県内全体の当事者意識高揚の必要性についてお伺いいたします。

 震災から一年三カ月が経過し、県内各地において状況は、刻一刻と変化してきております。それに伴って被災地においては、住民ニーズも変化しております。こうした被災地の状況を常に念頭に置きながら、現場主義の視点に立った迅速な対応が求められておりますが、被災者にとってその窓口となる各市町の職員の人手不足は否めず、各種復興施策を進めていく上で、制度上の規制や事務処理量の増大などさまざまな場面で、被災市町のマンパワー不足に拍車をかける形となっております。

 こうした中でしっかりと震災復興を遂げていくためには、こうした課題を解消していくことは当然のことでありますが、次の二つの視点もまた重要であり、しっかりと対処していかなければならないと考えております。その一つが時間的経過に伴う課題意識の風化への対応、もう一つが復興施策に対する行政を初めとした民間地域のより主体性の高まる環境の構築であります。震災ボランティアのように直接復興事業に携わることができない人であっても、震災復興への関心を高めていただき、農林水産物を初めとした県内産品の消費拡大への協力や義援金募金など、日常的なかかわりの中からでも広く震災復興に貢献いただくことができます。したがって、こうした日常生活の中でのかかわりなどを積極的にPRし、県内における震災対応に関する関心をより高めていくための広報活動の充実強化が必要であると考えます。そして、こうした震災復興に対する間接的な取り組みも含め、県内全体での震災復興に向けたベクトルを一つにしていくことが求められており、こうしたさまざまな形での復興に対する当事者意識の輪を広げていくことが重要であると考えます。また、今回の震災を教訓とした県民総ぐるみによる実効性ある防災対策の再構築を県が主体となって取り組んでいくことも、結果として、多くの県民とともにさまざまな実務を通じて震災対策への関心を風化させずに維持できるものと考えます。

 震災から復興を遂げていくためには財源の確保も重要ですが、何より大きなポイントは人の力の結集だと思います。より多くの力の結集こそが今後の復興には必要不可欠であると考えておりますが、こうした震災復興に対する県内全体の当事者意識高揚の必要性についての御所見をお伺いいたします。

 また、時間の経過とともに被災地の状況も変化してきており、これまで一連の震災対応を考察し、場合によっては、多少の軌道修正も含め、コストを意識した今後の最適な震災対応を考える必要がある時期に差しかかっていると思います。

 その一つが瓦れき処理です。これだけ社会問題となりながらも、ごく最近まで他自治体の支援がなかなか具現化できず、処理の進捗が思うように進んでいない現状にありましたが、処理のスピード化を考える一方で、被災地だからこそ震災特区としての瓦れきの処理基準そのものの見直しを求めていくべきと考えます。今月八日に環境省から、震災瓦れきの一部造成地などへの活用策が示されましたが、自然木丸太の埋設処理を可能とする内容となっておりますけれども、造成後の立入制限管理が条件であることなど、残念ながら処理を検討していく上で実効性に欠く内容になっていると思います。

 したがって、改めて、実効性の高い瓦れきの処理基準緩和を強く国に求め、焼却処理量を大幅に軽減し、コスト低減と処理のスピードアップ化を図るとともに、今後の土地の盛り土や道路のかさ上げ、そして、現在、議連で検討を行っている森の防潮堤の事業に対して、資源として有効利用が図られるよう、直接埋設処理の対象範囲拡大を図っていくべきと考えますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 三点目は、二世帯、三世帯同居による住環境整備の有効性についてお伺いいたします。

 今回の震災で県内だけでも四十五万戸を超える住家屋被害を受けました。今後、二万二千戸の応急仮設住宅から、一万五千戸程度の恒久的な住環境を整備していくことになりますが、多くの世帯においては、各種制度などを利用し、多額の自己負担を伴った自力再建を図っていくことになります。

 震災により自宅が被災した方々の中には、実家あるいは息子、娘夫婦宅への同居を考えた人も少なくなく、ただし、残念ながら間取りなどの居住スペースの制約等で同居をあきらめたという話も伺います。極力負担をかけずに生活再建を進めていくことは、今後の住環境整備の大きなポイントになると考えております。したがって、震災前の世帯構成そのままでの住まいの確保だけではなく、自己負担の抑制が可能な既存住宅の増改築などによる二世帯、三世帯同居での生活再建策も今後の住環境整備の選択肢の一つとして整備されるべきと考えます。また、震災を機に、かつて当たり前だった三世帯同居を推進することで、これまでも大きな問題として指摘されてきております待機児童の問題や、子育てにより共働きが制約されることなどによる世帯収入減少の問題、各種要因による子育て不安に起因した出生率低下の問題、子供たちの道徳心低下の問題などなど、現代社会におけるさまざまな課題に対しても大きな改善が期待できるものと考えます。

 こうした核家族化が進んだことによる現代社会の課題をも同時に解消し得る三世帯同居について、大規模な住環境整備を行っていく今だからこそ、行政主導で推進すべきと考えますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 四点目は、雇用対策についてお伺いいたします。

 ことし三月の高等学校新卒者の就職内定率が四月十九日に宮城労働局から発表され、前年同月比一一・二ポイント増加の九七・八%と、昨年と比較し大幅に改善をされ、平成五年以来の高い水準になったことが示されました。その内訳を見てみると、県外への就職は、就職者数が前年同月比で三六・二ポイントも増加したにもかかわらず、就職内定率も九九・二%と、就職内定率も大幅に増加しております。しかしながら、県内への就職に関しては、就職内定率が九七・二%と、前年同月比で一三ポイントも高い水準にはあるものの、求職者数が震災の影響もあり、一〇・二ポイント、三百四十六名も減少しており、また、肝心の就職内定者数そのものも三・七ポイントの微増にとどまっております。したがって、こうした実情をしっかりと受けとめ、現状に満足することなく、あすの宮城を担う高等学校新卒者の県内への就職環境の整備を今後ともしっかり進めていく必要があると考えます。

 また、先月二十九日、厚生労働省より、ことし四月の有効求人倍率が発表され、本県は一・〇四と五年ぶりに一倍を超え、雇用環境の改善が図られたと大きく報じられました。しかし、これも仙台市が一・〇八と数値の引き上げの要因となっており、地域別に見れば、被災地である石巻市が〇・七七、塩竈市が〇・六八、気仙沼市が〇・六〇と、まだまだ満足できる状況に至っていないのが実情であります。

 県内被災企業の再建、そして県内経済の回復は、今後の宮城の発展に必要不可欠でありますが、県として、今後の雇用対策、とりわけ県内就職環境の整備に関する現状評価と今後の対応方針について御所見をお伺いいたします。

 五点目は、今後の生活支援についてお伺いします。

 応急仮設住宅、各種義援金、見舞い金の支給など、これまで被災者の生活再建を後押しするさまざまな施策が行われてきており、現在では、今後の恒久的な対策となる集団移転や復興住宅建設に向けた検討にも着手し、費用負担面での不安はあるものの、被災者にとって、将来に向けた今後の生活イメージが少しずつ描けるようになってきているものと推察します。

 このように生活の基本となる衣食住にかかわる対策、それを担保し得る就労環境の整備等については、一連の震災復興施策の中でも主要事業として展開されてきておりますが、今後は、更に、生活にかかわるさまざまな課題への対応が求められてくるものと思われます。

 その一つとして、震災で大規模に被災したお墓の修復があります。

 震災から一年三カ月が経過し、生活再建と同時にお墓の修繕を行った御家庭も見受けられますが、大規模に被災した地域においては、残念ながらまだまだ手つかずの状況が続いております。あと一カ月半もすると、震災から二回目のお盆の季節がやってまいります。祖先を敬い供養をすることは日本人として当たり前のことであり、こうした祖先を敬う習慣そのものが生活の一部でもあります。したがって、今後、生活再建に一定のめどがついた段階で、被災した多くの方々にとって、お墓の修繕などが大きな課題になってくるものと考えます。こうした生活の一部として多くの方々が対応を余儀なくされる課題に対しても、行政として何らかの支援策を検討していく必要があると考えますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 六点目は、震災復興シンボルの必要性についてお伺いいたします。

 明治四十五年、当時のアメリカのタフト大統領夫人の希望に沿って、園芸試験場で改良された病気に強い桜の苗木六千四十本が、日米友好のあかしとして、尾崎東京市長よりアメリカへ寄贈されました。アメリカの首都ワシントンDCのポトマック湖畔にその桜の苗木は植樹され、今も元気に成長を続け注目を集めております。また、満開を迎える毎年三月末から四月の初めごろには、現地で盛大に桜まつりが開催され、多くの市民、観光客が訪れるなど、今やワシントン市民にとってなくてはならない名所の一つになっております。

 この桜が寄贈されてからことしでちょうど百年目を迎え、本年三月三十一日には、東京において、外務省主催により日米桜フェスティバルが開催され、桜寄贈植樹百周年を祝うとともに、日米間の交流やその歴史についてより多くの方々が理解と関心を深めることとなりました。その席上、在日米国大使館のカート・トン首席公使は、ジョン・ルース大使の代理としてあいさつを行い、ワシントンに送られた桜の木は、日米間の強いきずなを示す象徴である旨述べるとともに、桜の木の返礼としてアメリカが三千本のハナミズキを今後日本に贈る予定であることが紹介をされました。百年前の桜の寄贈後の大正四年にも、アメリカ側から感謝の印として贈られているこのハナミズキは、返礼という花言葉を持ち、アメリカで最も愛される木の一つであるようであります。

 昨年、震災時に、仙台空港の早期復旧を初め離島を含めた減災各地において、米軍のトモダチ作戦により早期救援をいただいた本県だからこそ、このハナミズキを引き受け植樹し、大切に育てていくことが震災復旧に対する感謝の気持ちとして、そして、今後のアメリカとの友好のあかしとして広く内外に発信することができ、また、本県における今後の震災復興のシンボルの一つにもなると考えます。そして、現在、民営化が検討されております仙台空港の今後を考えていく上でも、アメリカとの新規就航路線の開拓や、米国人観光客の更なる誘客にも大いに寄与することが期待されます。

 外交上の施策ではありますが、まずは本県がこのハナミズキ受け入れに強い意思を示すことが、その実現のスタートだと考えますが、いかがでしょうか。桜寄贈百周年の返礼として計画されているこのハナミズキ受け入れに関する知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、大綱二点目、次代を担う子供たちに対する施策についてお伺いいたします。

 平成十八年十二月の教育基本法改正に基づき、本県においても、平成二十二年三月に、十カ年を計画期間とする宮城県教育振興基本計画が策定され、十一項目から成る重点的取り組みが示されました。また、平成二十二年度から四カ年を期間とする具体のアクションプランも示され、本年度はその三年目であり、本県の高い志を持った心身ともに健やかな宮城の子供たちを今後もしっかりと育て、その道筋を確かなものにしていく上でも、重要な時期を迎えていると思います。

 この教育振興基本計画の目玉の一つが志教育の推進でありますが、小学校から高等学校までの期間を通じ、勤労観や社会性を養い、将来の社会人としての生き方に主体的な探求を促すことを目的としております。幼少期から社会人としての生き方に主体性を養わせるこうした取り組みは極めて重要であり、教育は百年の大計とも言われるとおり、しっかりと将来を見据えたこうした教育施策が徹底されることを大いに期待するところであります。

 そこで、次の三点についてお伺いいたします。

 一点目は、教育長の所信についてお伺いいたします。

 さきに述べたとおり、志教育の推進を本県教育振興の大きな柱として取り組んでいるところでありますが、本県の教育環境の現状評価と今後の本県教育の振興に向けた意気込みについて教育長の御所見をお伺いいたします。

 二点目は、学力、体力向上対策についてお伺いいたします。

 全国的に学力低下の傾向が顕著になり、これに歯どめをかけるべく学習指導要領の改正や子供たちへの学習意欲の向上に向けた対策など、これまで国あるいは各自治体の教育委員会などでさまざまな対応が行われてきております。しかしながら、基礎知識についてはある程度フォローされてきたものの、応用力においてはいまだ判断力や表現力が十分に身についていないなどの課題が指摘されてきております。

 こうした状況を勘案し、平成十九年度より、義務教育の質を保障する観点から、すべての児童生徒の学習到達度を把握・検証し、各学校における教育指導の改善・充実を図ることを目的に、小学校六年生、中学校三年生を対象に、全国的な学力調査を実施することとなり、今日に至っております。昨年度は東日本大震災の影響などにより実施を見送られましたが、本県のこれまでの結果を考察してみると、中学校三年生においては、調査を始めた平成十九年度は、国語、数学ともに基礎的、応用的すべての問題が全国平均を下回る結果となりましたが、その後、平成二十年度から二十二年度は、数学の基礎的問題を除けばすべて全国平均を上回る結果となり、一定の改善が確認できます。しかしながら、小学校六年生に関しては、平成十九年度から平成二十一年度までは、国語と算数の基礎的、応用的問題すべてが全国平均を下回る結果となり、平成二十二年度も国語は改善されたものの、算数は依然として基礎的、応用的問題のどちらも全国平均を下回る結果が続いており、何と四年連続そういう状況が続いている状況にあります。本県において大変大きな課題だと思っております。

 こうした中、去る四月十七日に、今年度分の学力調査が実施されたところでありますが、小学校六年生の算数の課題が長期化傾向にあることをこれまでどのように分析し、こうした課題の改善に教育現場でどのように対処されてきたのか、改善に向けた具体の取り組み経緯なども含め御所見をお伺いいたします。

 また、被災地では震災以降、臨時校舎へのバス通学、放課後の遊び場の制約などにより、子供たちの歩行数が大幅に減少しているとの指摘があります。一昨年前の全国の小学校五年生、中学校二年生を対象に実施された全国体力・運動能力、運動習慣等調査の調査結果においても、本県は、小学校五年生で二十メートルシャトルランと立ち幅跳びが二年連続で全国平均を下回り、その差が拡大する傾向にあることが課題として指摘されておりました。

 次代を担う本県の子供たちの健やかな成長を図っていく上でも、体力や運動能力の向上は重要であり、しっかりと対応していかなければなりませんが、本県の子供たちの体力、運動能力の現状並びに今後の向上対策などについても、あわせて御所見をお伺いいたします。

 三点目は、震災孤児・遺児対策についてお伺いします。

 県内において、この震災により両親を亡くした震災孤児が百三十五名、父親あるいは母親のどちらかを亡くした震災遺児が九百名とかなりの数に上っております。こうした震災で親を失った子供たちに対し、心のケアも含め、生活の安定、将来の進路選択が保障されるよう中長期的な視点で対応していくことは、行政としての責務であり、財源も含めしっかりと中長期的な対応を図っていかなければなりません。

 また、懸念されることの一つに、心のケアがあります。震災により心に受けたストレスは、必ずしも直ちに自覚症状として表面化するとは限らず、自覚がないまま心に潜在しているケースも少なからず存在すると言われております。震災直後から、本県においても専門医などで構成する子どもの心ケアチームによる巡回相談などを行ってきておりますが、こうした表面化していない子供たちの潜在的ストレスを中長期的な視点でケアしていくこうした取り組みは極めて重要と考えます。

 一方、個人情報保護法の兼ね合いもあり、こうした子供たちに対する対応窓口は、県内五カ所の児童相談所にほぼ一任されている状況にありますが、圏域ごとに対応する子供たちの数にもばらつきがあり、児童相談所の職員数も限られていることから、被災した子供たち一人一人に寄り添ったきめの細やかな対応を図っていく上で十分な体制になっていないものと推察します。法律を無視するつもりはありませんが、個人情報保護法がこうした被災した子供たちに対するトータルケアの障害になり得るのであれば、それは本末転倒であり、子供たちのことを第一に考え、現状できることはここまでと線引きすることなく、民間の力を最大限活用した、よりきめの細やかな対応を積極的に行い、体制強化を図っていくべきと考えます。

 県の主要施策にも掲げられているとおり、今後の宮城の将来を担う子供たちの対応は決しておろそかにしてはならないと考えております。こうした大変厳しい状況を迎えている今だからこそ、これまでの対応に加えて何ができるかを真剣に考え、各種団体とも積極的に連携を図りながら、外部の力を積極的に取り入れた宮城方式の新たな支援体制を創出するなど、心の触れ合いに主眼を置いた、被災した子供たち一人一人の今後の確かな成長をしっかりとサポートしていくための環境づくりが今、求められていると思いますが、いかがでしょうか。

 被災児童とその家族に対する心の触れ合いに主眼を置いた、こうしたフォロー体制の環境整備の必要性について、御所見をお伺いいたします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 吉川寛康議員の一般質問にお答えいたします。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、震災からの復旧・復興対策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、復興元年である今年度の現時点での震災復興の進捗についてのお尋ねにお答えをいたします。

 東日本大震災の発生から一年三カ月が経過し、この間、復旧・復興への取り組みを懸命に進めてまいりました。現段階では、生活や産業に関する基幹インフラ等の復旧は着実に進んでいるものと認識をしております。

 しかしながら、本格的な復興に向けた動きは緒についたばかりであり、被災者が安心して暮らせる地域づくりを図る上で、生活の再建、雇用の創出などの山積するさまざまな課題に、スピード感を持って、被災市町とともに全力で取り組んでいかなければならないと考えております。

 こうした取り組みを的確に進め、一日も早い復興を果たすためには、復興交付金を初めとする財源支援に加え、税制上の特例や各種の規制緩和措置、一層の人的支援など、長期にわたる国の支援が必要不可欠であると考えております。

 今後とも、市町や国と緊密に連携しながら、震災からの復興に向け邁進してまいります。

 次に、通常予算で行う各種施策につきましても、経済発展を促し自主財源の向上に資するよう、結果を重視した取り組みを行うべきとの御質問にお答えをいたします。

 長期にわたる復興を着実になし遂げるには、国の財政支援措置の継続とともに、県財政の持続性の確保と強い財政基盤が必要不可欠であります。

 したがって、御指摘のような産業の早期復興と更なる振興によって県内経済を発展させ税収の増加を図るといった自主財源の確保、充実の観点は、一層重要性を増しており、今後とも、こうした観点を踏まえつつ、初期の施策効果が得られるよう、全庁一丸となって取り組んでまいります。

 次に、震災復興に対する県の全体的な当事者意識高揚の必要性についての御質問にお答えをいたします。

 平成二十四年度を復興元年と位置づけ、広く県土に復興のつち音が響くように取り組むに当たり、地域によって被災状況は異なるものの、県全体が一つになり、当事者意識を持って互いに連携しつつ、復興に臨むことが極めて重要であると考えております。震災復興計画におきましても、県民一人一人が復興への役割を自覚し主体となるとともに、連携、共助の精神を共有し、きずなという人と人との結びつきを核として取り組むことを基本的な考え方として掲げております。

 県といたしましては、被災地の状況や復興に取り組む方々の姿をマスコミを初め多様な手段を用いて積極的に情報発信を行い、被災地の実情を理解いただき、また、今般の震災を教訓として新たに構築する防災体制においては、これまで以上に住民参加の考え方を盛り込むなど、県民の皆様との意識の共有を図ってまいります。これらの取り組みを通して、この震災の被害の大きさと悲惨さを風化させることなく、復興に向かって総力を挙げて進んでまいりたいと考えております。

 次に、瓦れきの処理基準の緩和を国に求めることについての御質問にお答えをいたします。

 国においては、膨大な量の災害廃棄物の迅速な処理を進めるため、公共工事における災害廃棄物由来の再生資材の活用について、その考え方を先月示したところであります。具体的には、有害物質を含まないこと、ガスの発生など生活環境保全上の支障を生じるおそれがないこと、構造上の安全性等に問題がないことなど一定の要件を満たすことにより、津波堆積物、陶磁器くずなどについて公共工事の盛り土材として活用できることとされております。

 県といたしましては、災害廃棄物の処理に当たり、積極的に再生利用を進めていくべきであるものと考えておりまして、今般示されましたこの考え方に基づき、適切に処理を進めてまいりたいと考えております。

 次に、複数世帯同居の推進についての御質問にお答えをいたします。

 複数世帯同居の推進につきましては、全国的な少子高齢化や人口減少はもちろんのこと、個人の価値感の多様化や核家族化など、現代社会が有するさまざまな課題の解決に向けた手法の一つであると考えております。県といたしましては、まずは単身世帯用から多人数世帯用等のさまざまなニーズに対応した災害公営住宅の整備を、市町村と連携して全力で取り組んでまいります。

 なお、今回被災された方々の住宅の自力再建に当たっては、住宅金融支援機構の災害復興住宅融資において、被災者が実家や子供の家に同居するために増築等をする場合も低利融資の対象としておりますことから、複数世帯同居推進の一助として、今後とも住宅金融支援機構と連携を図りながら、制度の周知と利用促進に努めてまいります。

 次に、雇用対策についての御質問にお答えをいたします。

 我が県の雇用対策については、震災後、雇用関連基金を活用し、主に緊急的、短期的な雇用を創出するとともに、安定的な雇用の創出にも取り組んでまいりました。しかし、沿岸地域では有効求人倍率は低く、業種、職種間の隔たりにより雇用のミスマッチが発生し、失業者の再就職が進んでいないことから、安定的な雇用を確保するための対策が急務であると考えております。

 このため、県では、今後ともグループ補助金や金融支援などの産業政策と雇用対策を一体的に展開し、被災企業の一日も早い事業再開と安定的な雇用機会の創出に全力で取り組んでまいります。

 また、新規高卒者の就職状況については、県内就職は非常に厳しいとの危機感から、県外就職も視野に入れた取り組みにより高い就職内定率になったものでありますが、ことしは昨年より多くの高校生が県内就職を希望しており、一方で、企業の求人動向は不透明でありますことから、楽観できないものと考えております。このため一人でも多くの高校生が県内での就職ができるよう、事業復興型雇用創出助成金を活用し、求人の確保を図るとともに、被災地域に配慮した合同就職面接会や新規に合同企業説明会を開催するなど、きめ細かな支援に取り組んでまいります。

 次に、米国からのハナミズキの寄贈と我が県での受け入れについての御質問にお答えをいたします。

 昨年三月の東日本大震災に際して、米国には、米軍による大規模な支援活動、いわゆるトモダチ作戦により仙台空港の早期復旧を初め大変多くの支援活動を行っていただきました。その米国からは、駐日米国大使館を通じて、宮城県、岩手県及び福島県の被災三県に対して、三年以内に合計千本のハナミズキを寄贈する予定があると連絡を受けました。米国から被災県である我が県にハナミズキが寄贈されることは、同盟国である米国との永続的な友好や震災復興の象徴となるものであり、歓迎すべきことであると考えております。このため、県の機関及び市町村に対して受け入れの意向を打診しましたところ、約三百本の受け入れ希望がありましたことから、宮城県としての受け入れ希望を米国大使館に既に伝えているところであります。被災三県で千本でございますので、宮城県分三百本決まったということであります。今後は、被災地での土地利用計画やハナミズキの特性、植樹の時期などを考慮し、県内市町村や関係機関と調整しながら、受け入れを進めてまいりたいと考えております。

 次に、大綱二点目、次代を担う子供たちに対する施策についての御質問のうち、被災児童とその家族に対する心の触れ合いに主眼を置いた支援体制整備の必要性についてのお尋ねにお答えをいたします。

 震災で親を亡くした子供やその御家族に対しましては、総合的な支援が必要と認識しており、これまでも児童相談所の職員が御家庭を訪問し、心のケアを含め各種相談に対応してきたほか、必要に応じて児童精神科の医師が医療的なケアに当たるなど、きめ細かな対応に努めてきたところであります。また、こうした子供たちが安定した生活を送り、希望する進路選択を実現できるよう、東日本大震災みやぎ子ども育英募金を活用し、子供たちが大学生になるまで奨学金等を給付していくこととしております。これらの取り組みに加え、県里親連合会の御協力をいただき、里親サロンや研修会、ふれあいキャンプの開催など交流の機会を設けてきたほか、支援活動を展開している民間団体等とも相互の取り組みについて情報を共有し、連携した支援に努めてきたところであります。

 子供たちが将来に向けて希望を持って成長していくためには、これらの支援を長期間にわたって推進していくことが重要と認識しており、市町村や学校等の関係機関に加え、民間団体等との連携を強化し、こうした支援の輪が更に広がり、被災した子供やその御家庭を地域社会全体で支えていけるよう取り組みを進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 震災復興・企画部長伊藤和彦君。

    〔震災復興・企画部長 伊藤和彦君登壇〕



◎震災復興・企画部長(伊藤和彦君) 大綱一点目、震災からの復旧・復興対策についての御質問のうち、お墓の修繕等、被災者の生活の一部にかかわる課題についての所見はどうかとのお尋ねにお答えいたします。

 御指摘のあったお墓の修繕等については、昨年六月に墓地の復旧に要する経費に対する国庫支出金交付制度の創設を要望いたしましたが、国からは、墓地の価格は永代使用権等が個人に付与されていること、及び墓石の倒壊では公衆衛生上の問題が生じないため制度の創設は困難との回答がございました。

 県としましては、お墓に被害を受けた被災者の心情については察するに余りありますが、仮設住宅等に居住している被災者の住宅や雇用の確保、地域産業の再生等について優先的に取り組んでまいりたいと考えており、お墓の修繕等については、まずは各種義援金や見舞い金等を活用していただきたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱二点目、次代を担う子供たちに対する施策についての御質問のうち、本県教育環境の現状評価と今後の教育振興に向けた意気込みについてのお尋ねにお答えいたします。

 県教育委員会では、平成二十二年度からの十年間を計画期間とした宮城県教育振興基本計画に基づき、志教育の推進を初めとする各種施策を進めてまいりました。

 しかしながら、東日本大震災の発生により県内全域で学校が被害を受け、特に沿岸部の学校を中心に仮設校舎への移転や他校施設の利用を余儀なくされ、また、子供たちの生活の土台となる家庭や地域も被災により大きな痛手を受けており、現在の我が県の教育環境は非常に厳しい状況にあるものと認識しております。

 こうした中で、子供たちが命の大切さや人のために生きること、人と人とのきずなの重要性などを改めて見詰め直す契機となった今回の震災の経験を生かし、みずからが社会で果たすべき役割を考えさせ、夢や目標に向かって主体的に生きる姿勢をはぐくむ志教育の更なる充実を図っていくことが、極めて重要であると考えております。

 県教育委員会といたしましては、県内のすべての子供たちが夢と志を持って安心して学べる教育環境を確保するため、被災した教育施設の早期復旧、心のケアや就学支援等に最優先で取り組むとともに、志教育を一層推進して、ふるさと宮城の復興を担う人づくりに全力を尽くしてまいります。

 次に、全国学力・学習状況調査における小学六年生の算数の課題についての御質問にお答えいたします。

 小学六年生の算数の平均正答率については、基礎的な力は全国平均に近づきつつあるものの、活用する力については全国平均との差がある状況が続いております。そのため、各学校では、習熟度に応じた学習や反復学習の充実に努めつつ、校内研究において特に算数を多く取り上げ、指導方法の改善に努めてきたところであります。

 県教育委員会といたしましても、学力調査の結果を踏まえて平成二十年度から学力向上チームを設置し、同じ小中学校を複数回訪問して授業力向上の支援を行ってきております。更に、平成二十三年度からは、家庭での学習の一助となるように、県教育委員会が作成した算数などの問題集をホームページに掲載し、周知に努めてまいりました。

 今後とも、各市町村教育委員会との連携を深めながら各学校の課題解決を支援し、算数を初め各教科の学力向上に向けて継続して取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、本県の子供たちの体力、運動能力の現状と今後の能力向上策についての御質問にお答えいたします。

 我が県の児童生徒の体力、運動能力は、全国と同様に昭和六十年頃をピークとして低下傾向が続いており、全国平均に及ばない種目も多くございます。近年、低下に歯どめ傾向がうかがえる種目もあったものの、今回の震災によって、特に沿岸部では運動する場所が制限されるなど、体力、運動能力への影響が懸念されるところであります。

 県教育委員会といたしましては、狭い場所や校舎内でも可能な運動種目について教職員の研修会等で紹介するとともに、事例集を作成し、各学校に配布することとしているなど、児童生徒の運動不足の解消に向けた取り組みを現在進めているところであります。

 子供の体力、運動能力の向上は、長期的にも重要な課題であると認識しており、今年度策定予定の県スポーツ推進計画の中においても、健康な体づくり、遊ぶ機会の創出、学校体育の充実などを基本方向として位置づけ、重点的に取り組んでいくこととしており、現在、有識者の意見も参考にしながら具体的計画の策定作業を進めているところであります。

 以上でございます。



○副議長(佐々木征治君) 十二番吉川寛康君。



◆十二番(吉川寛康君) 御答弁ありがとうございました。

 復興財源に関連して再質問させていただきたいと思います。

 復興計画に沿った各種事業を今後行っていく上で必要となる財源規模、膨大なわけでございまして、そういった意味では大部分を国に依存せざるを得ないということは、先ほどの御質問のとおりでございます。こうした中で、県税収入を初めとした自主財源の割合を高めていくといった方向性につきましては、先ほど知事の方から前向きな御答弁をいただきました。

 今後、中長期的な復興を進めていく上で、今、第二回目の復興交付金事業などは大幅に拡充された予算づけがされていて安心されているところですけども、今後しっかりと同じように担保されるかどうかというのは全く不透明な中で、場合によっては、今後の復興事業の予算のことについて、地方の側からも予算の捻出、財源の捻出について、国に強く求める場もあってもいいんではないかなと思っております。

 その一つが、二月ぐらいでしょうか、新聞でも話題となりましたけれども、休眠預貯金の有効活用といったものも一つかと思っております。国の成長ファイナンス推進会議で、こうした金融機関で十年以上出し入れのない、いわゆる休眠預貯金、この一部を雇用創出でありますとか、あるいは新たな産業育成といった企業の支援に、いわゆる日本の経済の成長戦略に活用できるかどうかといった検討に入っているというふうに伺っておりますけれども、残念ながら、現時点でその後の会議の進捗なり結論なり、そういったものが全く見てとれない状況になっております。

 こうしたデフレが続いてお金がない中で、財源が必要とする今この状況の中で、GDPの拡大にも全く寄与しないこうした休眠預貯金の扱いを、GDP拡大に資する財源投資として検討するということは有効なこととだと思いますし、また、検討の中で、震災対応の中でも、例えば経済性の投資的要素があるようなものについては地方の方にもこれが使えるというふうに、その領域を拡大することについても、地方の側から訴えていくことも必要なのかなと思っております。今回、主婦連合会仙台支部からも、こうした休眠預貯金の活用について国に求める要望書が県の方に出されているというふうに伺っております。そういった意味では、地方への投資財源としても期待できる休眠預貯金の有効活用策についての知事の御所見をお伺いしたいと思います。



○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 休眠預貯金の活用につきましては、私も一つの方法だと思っております。

 先進国では、韓国やイギリスなどでも、既に休眠預貯金の活用というものを取り入れておりますし、日本におきましても、藤村官房長官がことしの二月であったかと思いますが、この金を活用することによって、企業の経済活動等に使って、成長マネーとして使ったらどうだというようなお話がありました。非常に私も興味を持っているということでございます。

 ただ、課題といたしましては、国民の理解が必要だということ、また、金融機関の理解と協力が必要だということもありますので、超えなければならないハードルがあるのも事実でございます。国の検討状況というものを興味深く見てまいりたいと思いますし、意見を求められたならば、一つの方法ではないかということを私の方からもしっかりと訴えていきたいというふうに思っております。



○副議長(佐々木征治君) 暫時休憩いたします。

    午前十一時五十四分休憩

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    午後一時再開



○議長(中村功君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。五十六番相沢光哉君。

    〔五十六番 相沢光哉君登壇〕



◆五十六番(相沢光哉君) 通告に従い、質問いたします。

 大綱一点目は、いのちを守る森の防潮堤についてであります。

 東日本大震災から、はや一年三カ月が過ぎました。あの未曾有の大災害から今日まで、国、地方を挙げて、復旧・復興に向け懸命の努力を重ねてきておりますが、大津波の被害が甚大だった沿岸部は一メートル前後の地盤沈下によって、広範囲なかさ上げを実施しないと従前の機能が回復せず、地域産業再建への道筋は依然として不透明であります。

 また、発災当初、県内発生量千八百二十万トン、うち県受託分一千百七万トンと見込まれた震災瓦れきは、一年を経過して、その推定量が大幅に圧縮され、県受託分は、四百三十一万トン減の六百七十六万トンとなり、広域処理による焼却を加えると、予定どおり平成二十六年三月末までにすべての震災瓦れきの処理は完了する見通しとなるようであります。しかし、総額五千億円に及ぶ巨費を投じての焼却処理というスキーム、発災後一年での処理量が全体のわずか一二%台であったという処理スピードのおくれ、瓦れきの山の放置による被災住民へのさまざまな悪影響、広域処理が誘発した放射能汚染をめぐる住民感情のあつれきと風評被害の拡大などを考えますと、阪神大震災のときと大きく変わった今回の震災瓦れきの処理方式が本当に正しかったのかどうか、大いに疑問を感じるところであります。

 一方、大津波対策として、国土交通省によって打ち出された海岸堤防の整備事業は、東日本大震災クラスの巨大津波は頻度は高くないとし、頻度の高い津波、例えば、明治、昭和の両三陸津波やチリ津波を防ぐ対策として、仙台湾平野部では最高七・二メートル、三陸沿岸部では最高十一・四メートルのコンクリート製の堤防を築くとされており、今回、引き波によって堤防基部が破壊された教訓から、海側と同じく、陸側も同程度の仕様で幅広く強固なものにするようであります。そのため、断面図では、頂上部幅四メートル、底辺部幅約四十メートルの多大な構造物が、あたかも万里の長城のごとく太平洋に面する我が宮城県の海岸沿いに連なることになります。七・二メートル、十一・四メートルという高さは、樹木の高さであれば何ら違和感はありませんが、人工構造物が城壁のように高くそびえ立ち、海も海岸線もふさいでしまう存在となれば、景観上はもとより、海と陸の自然環境を一変させ、海で生計を立てる漁師は難渋し、砂浜で波とたわむれる子供たちの姿は見られなくなることでしょう。

 本県の海岸堤防・護岸延長は約百六十キロメートルと言われます。これまでも十メートル以上の防波堤が設置されていた港はありましたが、今回の大震災ですべて破壊され尽くされました。今後、国交省が進める海岸堤防を多重防御の一環として必要とする地域はあって当然でしょうが、すべて自然の猛威に対して人工物で対抗するという発想はいかがなものでしょうか。

 私が横浜国立大学名誉教授、宮脇昭氏のいのちを守る森の防潮堤の理論と実践を知ったのは、震災から半年後ごろ、地元紙に投稿された輪王寺住職、日置道隆氏のコラムを読んだのがきっかけでした。土地本来の樹木で緑の防潮堤を瓦れきを有効活用し、自然と共生という内容は、一読して合点がいくだけでなく、胸が震える感動を覚えました。改選後の県議会で賛同者が広がり、二月議会では、今野隆吉議員、藤倉知格議員が一般質問で取り上げました。そして、二月議会最終日の三月十六日、政策議連としてはこれまでに例がなかったと思いますが、全会派全議員の参加をいただき、いのちを守る森の防潮堤推進議員連盟が発足いたしました。改めて、満場の議員諸兄に心から感謝申し上げます。

 議連発足後、復興庁、環境省、国土交通省、林野庁等への陳情活動、宮脇昭氏を招いての研修会開催、国会議員有志との意見交換会、岩沼市での千年希望の丘植樹会への参加、日本会議を通じての与野党国会議員への働きかけなどを積極的に行った結果、いのちを守る森の防潮堤のコンセプトが広く理解され始めました。もとより、提唱者である宮脇昭氏のエネルギッシュな御努力が強く功を奏したものですが、三月中旬に、野田総理、細野環境大臣が相次いで、防潮林などの基盤に瓦れきを活用することを認めたいと前向きな発言をいたしました。そして、六月八日、環境省廃棄物・リサイクル対策部がそれまで埋め立てに使ってはいけないと厳しく禁止してきた木質瓦れきのうち、流木、倒木等の丸太を一定条件のもとで、防潮堤の基盤材として埋め立てに使ってもよいと認める画期的な判断を同省通知で示しました。この一連の国、省庁の動きは、明らかに被災県である本県民の要望を酌み取ったものであり、我田引水の批判は出るかもしれませんが、宮城県議会五十九名全員で行ってきた運動がそれなりの役割を果たした成果と見ることができると思います。しかし、一山越えればまた一山で、震災瓦れきを活用して、いのちを守る森の防潮堤を推進していくためには、防潮堤の壁より厚い行政の壁、法律の壁、予算の壁を乗り越えていかなければなりません。

 そこで、以下、数点、重要な課題について、気合いを込めて知事にお伺いしてまいります。

 第一点。いのちを守る森の防潮堤構想のポイントは、災害廃棄物の瓦れきを焼かずに盛り土の基盤材として使っていくことにあります。現実には、コンクリートがらと、今般一定条件で使用が認められた丸太類が中心となると思われますが、さきに触れたように、総処理量が大幅に減少している中で、従来どおりの焼却処理、あるいは可燃系のリサイクルの数量を保持する方向であるならば、最終処分場での埋立処分ではなく、盛り土基盤材としての埋め立てに回せる瓦れきはどのぐらいあるのか、種類ごとの数量の見込みをお示しください。

 第二点。沿岸部の防潮堤基盤材として特定の場所が選定され、瓦れきの埋め立てが始められるとした場合、当然これまでのスキームを変更する必要が生じますが、事業主体が、一つ、市町の場合、二つ、県の場合、それぞれのケースでどのような行政手続や事務事業の見直しが想定されますか。また、その際、支障となりやすい要素はどんなものが考えられますか。

 第三点。広域処理量は、当初の三百五十四万トンから二百二十七万トン減って百二十七万トンと見込まれております。さきに北九州市が石巻市の瓦れき七万トンを八月から受け入れることを正式表明いたしました。西日本の自治体で初の受け入れであります。

 毎日瓦れきの山と直面している石巻市民の苦悩を一日でも早く解消することができればとの思いは痛いほどわかり、ありがたいと思いますが、迅速な処理という方法論で言えば、丸一カ月おいて八月からという広域処理のテンポはもっと早くならないのでしょうか。また、国が負担するからといって、多額の輸送費をかけることは、強い批判があります。放射能への安全性はしっかり確保されているのに、一部プロ市民の動きもあるのかどうかよくわかりませんが、市民の風評被害、健康被害への懸念の伝播は極めて強いものがあります。

 県は、依然として広域処理が必要な状況に変わりないとしていますが、瓦れきの山を一日も早くなくすことと広域処理を進めることが、唯一正当かつ有効な選択肢であるとは現状からはとても思えないのであります。むしろ、原点に立ち返って、瓦れきを迅速に処理するためには、有害物質を除去した地球資源の瓦れきを盛り土の基盤材として埋め立て、自然の森をつくりながら、焼かずに自然に返す方法こそ正論であると思います。

 広域処理については、立場立場と時間的経緯の中で一刀両断の結論を下すことは難しいことではありますが、知事は、現状と今後の展望を考えて、なるべく早い時期に、域内での迅速な処理の確保を前提に広域処理の見直しを表明すべきと考えますが、いかがですか。

 第四点。いのちを守る森の防潮堤は、その土地に潜在的に自生してきたタブノキやシイノキなどの広葉樹の苗木を植え、植物自身の成長力によって密生した森を維持管理費をかけずにつくり上げていくことに特徴があります。一方、国は、海岸堤防の整備を極力推進する姿勢にあり、特に仙台市から山元町にかけての太平洋岸は国直轄事業で取り組む方針であります。知事は、ぜひ沿岸自治体の首長と早急に協議して、海岸堤防と森の防潮堤づくりが機能補完を図れるよう、例えば、双方の利点を生かす(仮称)ハイブリッド工法の検討を進めてはどうかと考えますが、いかがですか。

 現在、東北において森の防潮堤のコンセプトを生かそうとしている自治体は、岩沼市の千年希望の丘と岩手県大槌町の鎮魂の森の二つであります。民間では、トヨタ自動車は十五年前からトヨタの森づくりを進め、横浜ゴムは千年の杜プロジェクトで国内外十八の生産拠点に五十万本の苗木を植えております。東日本大震災で最大の被害を受けた本県の知事として、せっかく国が宮脇プロジェクトに理解を示しつつある今日、ぜひ積極果敢にソフト防潮堤の整備に取り組んでいただきたいと思います。御決意をお聞かせください。

 第五点。環境省廃棄物・リサイクル対策部の最新の指針は、自然木、木くず等の造成地での活用を認める画期的なものでありますが、一方、後段で、埋立丸太等が腐朽によってガスを発生したり、不同沈下や陥没するおそれがあるとして、公園緑地への利用者の立入禁止を求めています。宮脇氏は、木質瓦れきを埋めたことによるメタンガス発生は机上の理論で、ゆっくり分解される木質資源は有機肥料であり、根がすき間部分に伸び酸素を吸収していくので、全く問題がない。陥没もほとんど無視していいと述べています。

 そこで、伺います。

 一体、ガス発生や不同沈下、陥没はどのような科学的知見に基づくのか、国にその根拠を求めてほしいと思います。

 また、利用者の立入禁止は官僚の筆が滑り過ぎた表現であり、せいぜい注意喚起程度の範囲にとどめるべきと思いますので、しかるべき機会に照会を求めて再確認を願います。

 第六点。森の防潮堤は、コンクリートの防潮堤が津波をはね返すことをコンセプトにしたハードな完全防災であるのに対し、津波を完全に防ぐことはできないが、そのパワーを減少させて、減災を旨とするソフトな防災であります。つまり、土木工学的な構造計算に基づく人工構造物ではありません。強固な人工構造物は、一見頼りがいがあるように見えますが、それが物の見事に裏切られたのが、今回の大震災です。自然は脅威だからといって、すべてシャットアウトすることはできません。一方、自然は人類に恩恵を与えてくれます。海は、荒ぶる海であると同時に、豊かな恵みの海でもあるからです。そして、これまで日本では、鎮守の森を神の鎮まる聖域として大切にしてきました。自然との共生を図りながら防災を考えていく。生きているものの命を守り、亡き人々の鎮魂を祈る。日本古来の考え方に立脚したいのちを守る森の防潮堤構想は、我が国が、我が宮城県が世界に発信できる世界モデルの一つになると思います。

 宮脇昭氏は、近く天皇陛下の御進講に臨まれると聞いております。生態学にお詳しい陛下が森の防潮堤のお話に耳を傾けられる。おそれ多いことではありますが、どんなにか大御心の琴線に触れられることでありましょうか。

 被災県からの発信として知事の役割は極めて大きいものがあります。これまでの既成概念や法律や制度を超え、村井知事が、このような時代だからこそ、日本を変え、世界を変えていただきたいと心から切望いたします。

 十九世紀のイギリスの詩人で、近代詩の先駆者と言われるジェラード・ホプキンズは、このように語っています。

 「私のなすことが私である。私はそのために生まれてきたのだ。」

 改めて、いのちを守る森の防潮堤について、知事の思慮深く勇気あふれる御答弁をお聞かせ願いたいと思います。

 次に、大綱二点目、地域医療と自治体病院のあり方について伺います。

 ここ十数年来、宮城県の地域医療は、医師の絶対数不足と医師の地域偏在、診療科偏在によって、仙台医療圏とそれ以外の医療圏との格差がますます進み、医療の過疎化の弊害が深刻な状況でありましたが、昨年の東日本大震災で、沿岸部の代表的な公的病院である石巻市立病院や志津川病院の壊滅的な被害が加わり、本県の地域医療崩壊は取り返しのつかない事態に追い込まれていると言って過言ではありません。医師不足、診療科の偏在は、地域住民が医療保険料を同じように支払っているのに、都市部と同等の医療を受けられないことを意味し、それは、死亡率の地域差となってはっきりあらわれています。例えば、平成二十年のデータで、周産期死亡率では、仙台医療圏が出産一千人に対し三・六であるのに、登米医療圏は六・五、乳児死亡率でも、仙台医療圏が出産一千人に対し一・九であるのに、栗原医療圏は四・六という状況であります。県内には十八の運営主体による二十九の自治体病院がありますが、仙台市を除くすべての自治体病院は医師不足に悩んでいます。公的病院は、僻地医療や救急医療など不採算の政策医療が多いため、どうしても赤字体質になります。医師一人当たりの病院医業収入が年間約一億円前後と言われている状況から、医師不足は即座に医業収入減につながり、経費節減が福利厚生費や諸手当の削減を生み、医師が去り、看護師がやめ、残った人たちが過重労働を課せられ、燃え尽き症候群の悪循環に陥ります。

 県は、これまでもこれら自治体病院の苦しい経営をサポートするため、医師を県職員として採用して自治体病院に派遣する宮城県ドクターバンク事業や地域医療医師登録紹介事業、ドクターキューピットと言われる医学部学生への修学資金貸付制度など、あの手この手の支援策を講じていますが、どうしても対症療法的なもので、十分なものとはなっておりません。また、県は、平成二十五年から五年間の第六次宮城県地域医療計画を策定中ですが、大震災後の第二期地域医療再生計画や地域医療復興計画の策定や目標設定などふくそうする状況の中で、どこまでこれらの重い課題への打開策を打ち出せるものか、不透明の感を否めません。

 このようなとき、宮城県対がん協会会長で元県病院事業管理者、宮城県医療顧問の久道茂氏が、「地域医療をどう復興させるか−医師の地域偏在の解消策−」提案という提言を小冊子にまとめられました。私自身、昨年秋に直接その構想を聞いて、大変有意義な提案と感じましたので、ここで簡単にその内容を御紹介いたします。

 久道プランによれば、県内の各自治体が同じ地域で診療科を重複させたり医師の取り合いをしたり、必要なときに迅速な応援体制がとれないのは、運営組織が別々であるからであるので、仙台市立病院と県立病院を除く二十八の自治体病院を統合し、一つの運営主体、(仮称)地方独立行政法人宮城県自治体病院機構として一元化させ、機構理事長のもとで、人事、医師の派遣、患者の移送、高額医療機械の拠点化、医薬品や資材購入の一元化、自治体負担金の平準化など、スケールメリットと合理化を追求することによって、医師不足と診療科偏在の解消を確実に図るとしております。また、各自治体を代表する知事、首長との緊密な連携体制のもとで、東北大学医学部、県医師会等との協議機関を設けるなど、民主的かつ効率的な機構運営によって諸課題の解決と事業円滑化に努め、地域医療と県民福祉の向上に益することができるものとしております。

 そこで、お伺いします。

 第一問。知事は、(仮称)地方独立行政法人宮城県自治体病院機構の構想をどう評価されますか。また、その実現を図るとしたら、どのようなステップで検討を重ね、何年ぐらいの目標と考えますか。

 第二問。この種の従来の枠組みを大きく変更し、県と各市町、各自治体間の利害調整を大胆に進めていくことは、さまざまな抵抗や問題が噴出するものと思われます。しかし、このまま地方の格差が進み、地域医療がにっちもさっちもいかなくなる前に抜本的な組織改編を促すことは、知事としての重要な仕事であり役割であろうと思います。久道プランを一つのひな形に、県として、各自治体と一体になって具体的な検討に踏み込む意思決定を期待いたしますが、いかがですか。

 第三問。国は、既に国立大学や国立病院の独立法人化や独立法人機構への組織がえを行っています。本件に関し、厚生労働省の見解や他都道府県の状況などがわかれば、お示しください。

 第四問。被災地の病院から医師や看護師が外部や県外に流出している深刻な状況にあると聞いております。そのようなことを防ぐためにも新しい仕組みをつくる必要があると思いますが、被災自治体病院の現状はどうなっているか、具体的にお示しください。

 最後に、大綱三点目、慶長遣欧使節四百年記念事業について伺います。

 来年二〇一三年は、仙台藩主伊達政宗公が支倉常長と宣教師ルイス・ソテロを大使として、遠くスペイン国王とローマ教皇のもとに慶長遣欧使節を派遣した慶長十八年、一六一三年から数えちょうど四百年に当たります。足かけ七年余りの歳月を費やした支倉常長の懸命の努力は、ミッションとしては不成功に終わりましたが、太平洋を少なくとも二往復したガレオン船サン・ファン・バウティスタ号を建造させ、ノビスパニア、スペイン、ローマに宣教師派遣と通商を迫った奥州王伊達政宗公の豪胆な構想力と実行力、そして、外交、内政両面を駆使した周到な知謀戦略は、四百年たっても色あせないスケールの大きさと国際性を語りかけています。

 東日本大震災があって改めて認識させられたのは、遣欧使節派遣の二年前の慶長十六年、一六一一年に、今回の震災と同様の慶長大津波が仙台藩の沿岸部を襲い、甚大な被害を及ぼしたことです。そして、その直後に、政宗公の命により、後の貞山堀につながる木曳堀の建設が始まり、更に、後藤寿安、川村孫兵衛による北上川河口のつけかえ工事によって石巻港建設という、現代で言う復興工事が着手されていったという経緯をたどります。このように、四百年前の慶長遣欧使節は、大震災を乗り越える沿岸部整備のプロジェクトと軌を一にして行われたとも考えられ、四百年記念事業の今日的意義が一層深められるものと思います。

 そこで、数点お伺いいたします。

 第一に、月の浦出帆の十月二十八日を中心に明年から開始される慶長遣欧使節四百年記念事業は、メキシコ、スペイン、フランス、イタリアなど世界各国との歴史的関連の広がりの大きさや、震災復興と観光振興の多角的な特色を生かす意味で、本県における一大キャンペーン事業と位置づけ、一過性の記念式典にとどまらない事業内容と予算規模で臨むべきと考えますが、知事の御所見をお聞かせください。また、現在、計画されている記念事業があれば、主なものをお示しください。

 第二に、仙台市博物館所蔵の慶長遣欧使節関係資料などの国宝は、ユネスコ世界記憶遺産へ登録申請を行っていると聞いております。その見通しと、新たに設けられる世界記憶遺産制度についてお聞かせください。

 第三に、拠点となるサン・ファン館は、昨年の大震災で係留していたサン・ファン・バウチスタ号のマストが破損するなど、施設の損壊が大きかったが、現状の修復はどこまで進んでいるのか。施設全体のリニューアルはどのように考えているのか、お示しください。

 第四に、来年は仙台・宮城デスティネーションキャンペーンが行われますが、四百年記念事業とのコラボレーションはどのように図られるのか、お伺いします。

 第五に、慶長遣欧使節の物語は、史実をたどってみても、日本人がヨーロッパと本格的なつながりを持った初めての歴史的事象であります。展開された世界各国の舞台、政宗、常長を初めとする登場人物は極めてドラマチックで、戦国時代から鎖国への転換期にひときわ光彩を放つ存在であります。本県ゆかりのNHK大河ドラマ「独眼流政宗」、「樅の木は残った」に続くすぐれた題材として、知事を先頭に、その実現を図る運動を展開すべきと考えます。知事の御所見をお伺いします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴まことにありがとうございました。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 相沢光哉議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、いのちを守る森の防潮堤についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、広域処理の見直しについてのお尋ねにお答えをいたします。

 県では、災害廃棄物について、これまで県内処理の拡大に努めてきたところであります。しかしながら、今回発生した量が余りにも膨大であったことから、平成二十六年三月までに処理を完了するためには、仮設焼却炉をフル稼働いたしましても、可燃性廃棄物すべてを県内で焼却することは困難であります。また、再生利用につきましては、県内の受け入れ先が限られていること、埋立処分については、県内の処分場の容量に余裕がないことから、県内のみでは処理を完結できない状況であります。このため、処理対象量の見直し後におきましても、依然として百十四万トンの広域処理をお願いしていかざるを得ない状況となっております。今後とも、復興資材としての再生利用を図りながら、県内処理の拡大に努めるとともに、国と連携して広域処理も進め、円滑な処理に全力を尽くしてまいりたいと考えております。

 次に、海岸堤防と森の防潮堤の双方の利点を生かす工法の検討を進めてはどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 国が仙台湾南部海岸で整備をいたします第一線の海岸堤防は、対象とする津波外力を確実に防御できる強度を有することや、所定の高さを維持するために、不等沈下が生じないことなど、長期にわたって海岸堤防としての機能が維持できる性能と品質を有することが不可欠であります。このため、国が施行します海岸堤防では、盛り土構造に加え、コンクリートブロックで被膜するなどによりまして、設計の対象とする津波はもとより、それ以上の津波が来たとしても、壊れにくい、粘り強い構造とすることとしているところであります。

 県といたしましては、コンクリートがらや津波堆積物につきまして、海岸堤防背後の多重防御や緊急の避難場所ともなります海浜緑地公園や防災緑地におきまして、市町とともに、復興資材として可能な限り活用することを検討してまいりたいと考えております。

 次に、積極果敢に森の防潮堤の整備に取り組むべきとの御質問にお答えをいたします。

 海岸部の森林、いわゆる海岸防災林の復旧・再生につきましては、仙台湾南部は、国直轄事業により整備することとなっております。その手法につきましては、宮脇昭氏を初めさまざまな方々や団体等から御提案をいただいているところでありますが、国におきましては、これらを踏まえまして、「みどりのきずな」再生プロジェクト構想により、海岸防災林を復旧・再生することとしております。その整備につきましては、森の防潮堤の概念を取り入れ、分別、無害化された再生瓦れきの活用を初め、地元住民、NPOや企業と連携した植樹活動、更には、在来広葉樹の植栽等の取り組みもなされることとなっております。県の整備をいたします海岸防災につきましても、国の方式にならって進めてまいりたいと考えております。

 次に、木くずの活用による陥没等の科学的根拠についての御質問にお答えをいたします。

 木くずの腐朽によるガス発生、不同沈下、陥没等の可能性について、環境省に対し科学的知見の提供を要請したところ、国土交通省がまとめました東日本大震災からの復興に係る公園緑地整備に関する技術的指針を踏まえたものとの回答がございました。また、自然木の丸太の埋設箇所における立入禁止措置につきましては、不同沈下、陥没等の危険性があることを考慮し、管理者が安全性に留意し、個々の状況に応じて対応願いたいという見解でありました。これを踏まえまして、埋設箇所における具体的措置につきましては、事業主体が適切に判断することになるものと考えております。

 次に、いのちを守る森の防潮堤構想についての御質問にお答えをいたします。

 議員から、イギリスの詩人、ジェラード・ホプキンズの言葉、私のなすことが私である、私はそのために生きてきたのだを御紹介をいただきました。私の場合は、衆知を集めて私のなすことが私であると考えております。

 今回の大津波対策は、津波防御の第一線堤防として、防潮堤の復旧、その背後には、森の防潮堤の概念を取り入れた、より強い海岸防災林や防災緑地づくり、更に第二線堤としての道路、鉄路等のかさ上げ、ソフトとしての住民避難システムの確立など、衆知を集めた先進的な多重防御による防災対策を考えております。これらを宮城モデルとして世界にぜひ発信したいと考えております。

 次に、大綱二点目、地域医療と自治体病院のあり方についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、県内自治体病院の運営一体化を目指す機構設立構想についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県が抱える医師不足、地域や診療科による偏在などの現状認識及び課題の整理につきましては、私も同様に問題意識を持っております。また、それらの課題解決に向け、御提案のありました県内自治体病院の運営一体化を目指す機構の設立は一つの有効な選択肢であると認識をしております。仮に、今後この構想の実現を図るとすれば、まずは関係自治体の長や病院長など関係者の意見を聞くところから始まると思われますが、これだけ大規模な自治体病院の統合は全国でも例がなく、市町村合併と同様、若しくはそれ以上の時間と労力を要することになるだろうというのが、私の率直な第一印象でございます。

 次に、地域医療が行き詰まる前に機構設立に向けた具体的検討に踏み込むべきとの御質問にお答えをいたします。

 機構設立構想の実現までの道のりにおきましては、自治体の負担や累積赤字の解消、職員の身分の取り扱いなど、関係者との調整が必要となる課題も多々あるものと認識をしております。医師確保に向けた新たな取り組みといたしましては、東北大学、医師会、医療機関、県の四者で昨年二月に設立した宮城県医師育成機構の中で、医師のキャリア形成支援等を行いながら、医師の招聘・定着を促進する取り組みを進めております。

 県といたしましては、ドクターバンク事業や医学生修学資金貸付などの医師確保対策を一層強化してまいりますが、一方で、御提案の機構設立構想につきましても、関連する協議会などで関係者の意見聴取や類似事例の研究を行いたいと考えております。

 次に、大綱三点目、慶長遣欧使節四百年記念事業についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、県として一過性の式典にとどまらない内容と予算規模で実施に臨むべきと思うがどうか。また、現時点で計画されている記念事業の内容はどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 来年十月、慶長遣欧使節が石巻市月の浦を出帆してから四百年の節目を迎えることから、県としては、慶長遣欧使節の歴史的な偉業を国内外に広く発信しPRするため、慶長遣欧使節船協会や石巻市などの関係団体と連携しながら各種事業を効果的に展開してまいりたいと考えております。このため、慶長遣欧使節四百年記念事業を実施するための実行委員会をことしの秋をめどに立ち上げる予定としております。事業内容や予算規模等につきましては、その中で具体的に検討してまいります。

 また、現時点で計画をされている記念事業としては、仙台市が行うオペラ「遠い帆」の公演や、慶長遣欧使節船出帆四百年をテーマとした地方自治法施行六十周年記念硬貨の発行などがございます。

 次に、NHK大河ドラマの採用に向けた運動を展開すべきと思うがどうかとの御質問にお答えをいたします。

 NHK大河ドラマへの採用は、慶長遣欧使節の歴史的な偉業を後世に伝えるための絶好の機会であり、また、地域のイメージアップや観光客の誘致につながるなど、地域経済へ及ぼす効果は極めて大きいと認識をしております。

 平成十九年三月、NHK本社を私自身が訪れた際、橋本会長にお会いし、慶長遣欧使節四百年記念に合わせて大河ドラマへの採用をお願いをいたしましたが、会長からは、なかなかハードルが高いですねというお話を伺っております。今後は、現状を分析し、採用の可能性を含めて対応策を検討してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 環境生活部長本木隆君。

    〔環境生活部長 本木 隆君登壇〕



◎環境生活部長(本木隆君) 大綱一点目、いのちを守る森の防潮堤についての御質問のうち、盛り土基盤材として活用できる瓦れきの量についてのお尋ねにお答えをいたします。

 先般、県が受託している災害廃棄物の処理対象量の見直しを行ったところ、再生利用可能な資材の量は、コンクリートがらで約二百万トン、アスファルトがらで約五万トン、土砂で約五十万トンとなっております。これらについては、いずれも災害廃棄物処理の委託者である市町が土地のかさ上げ材や道路の路盤材などの復興資材として活用するということを予定しております。また、今回環境省から盛り土材としての考え方が示された丸太についてですが、一次仮置き場と二次仮置き場にそれぞれ分別、集積されておりますが、現時点では約六万五千立方メートルほどとなっております。

 次に、瓦れきを防潮堤に活用する場合の手続等についての御質問にお答えをいたします。

 コンクリートがらや丸太などにつきましては、破砕やチップ化などの中間処理を行い、道路のかさ上げ材や合板原料などとしてその全量を再生利用する計画としております。廃棄物に該当しない再生資材として防潮堤の基盤材に活用する場合は、まずは処理の委託元である市町の意向を優先し、事業主体の意向も踏まえながら、関係者が参加する災害廃棄物処理推進連絡協議会などを通じて調整をするということになります。また、具体の活用に際しましては、有害物質を含まないこと、公共工事の事業主体が定める構造・耐力上の安全性など構造物が求める品質であることなどの要素を満たす再生資材を供給するということが条件となります。

 次に、大綱三点目、慶長遣欧使節四百年記念事業についての御質問のうち、慶長使節船ミュージアムの修復の現状と進捗及び施設全体の再建をどう考えているのかというお尋ねにお答えをいたします。

 慶長使節船ミュージアムについては、東日本大震災により、展示施設や復元船に甚大な被害を受けたため、現在は休館とさせていただいております。県といたしましては、慶長遣欧使節四百年の節目を迎える来年十月に合わせて施設を再開するため、現在復旧工事に全力を挙げて取り組んでいるところであります。

 また、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の製材会社から寄贈された木材が今月二十一日に到着したことから、今後、復元船のマストの修復に向けた作業も早急に進めることとしております。

 なお、施設全体の再建については、展示施設の一部をオープンテラス式にすることとしていますが、それ以外は原状への復旧を基本として進める方針でございます。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。

    〔保健福祉部長 岡部 敦君登壇〕



◎保健福祉部長(岡部敦君) 大綱二点目、地域医療と自治体病院のあり方についての御質問のうち、機構構想に対する国の見解等についてのお尋ねにお答えいたします。

 国では、公立病院改革プランにおいて再編ネットワーク化を推進し、地域医療再生臨時特例交付金の交付条件に病院の統合・再編を盛り込むなど、これまでも公立病院の経営効率化に関する見解を示しておりますが、御提案のありました構想につきましては、今後、情報収集も含めまして意見を伺ってまいりたいと考えております。

 また、全県的な規模のものはございませんが、他県における類似の事例といたしましては、山形県と酒田市が共同で独立行政法人を設立いたしました日本海総合病院や、滋賀県においては、国立病院機構と市の役割分担のもとに一体的に運営する東近江総合医療センターなどの事例があると承知してございます。

 次に、医師や看護師の流出など、被災地の自治体病院の現状についての御質問にお答えいたします。

 東日本大震災により、特に沿岸部の地域におきましては、津波により多くの病院、診療所が大きな被害を受け、数多くの医療従事者が働く場を失いました。中でも、地域医療の中核を担っておりました石巻市立病院や公立志津川病院は、病院が全壊し、多くの医療従事者が他病院への移籍等を余儀なくされておりまして、数年後、各病院が再建する時点で必要な医療スタッフが確保できるかにつきましては、関係者一同危機感を持っております。今後の対策としましては、地域医療再生基金を活用した医療人材の流出防止対策のほか、宮城県医師育成機構でのキャリア形成支援を通じた医師の招聘・定着の取り組みの強化や、被災地で働く場を失った医療従事者を雇用しまして、再教育の上、被災地の医療機関に配置することなどを柱といたしました東北大学の総合地域医療研修センタープロジェクトなどを通じまして、医療人材の確保、流出防止に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 経済商工観光部長河端章好君。

    〔経済商工観光部長 河端章好君登壇〕



◎経済商工観光部長(河端章好君) 大綱三点目、慶長遣欧使節四百年記念事業についての御質問のうち、デスティネーションキャンペーンとの協働に係るお尋ねにお答えいたします。

 来年四月から六月に開催する仙台・宮城デスティネーションキャンペーンでは、県の大きな魅力の一つである伊達政宗公ゆかりの文化も大いに発信することとしてございます。県といたしましては、来年開催予定の慶長遣欧使節四百年記念事業とも協働し、使節団の偉業などについても積極的な情報発信やPRに取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 教育長高橋仁君。

    〔教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育長(高橋仁君) 大綱三点目、慶長遣欧使節四百年記念事業についての御質問のうち、仙台市博物館所蔵の慶長遣欧使節関係資料について、ユネスコの世界記憶遺産への登録の見通しと制度の内容についてのお尋ねにお答えいたします。

 慶長遣欧使節関係資料につきましては、平成二十三年五月に、日本ユネスコ国内委員会ユネスコ記憶遺産選考委員会が推薦を決定し、ことし三月に我が国とスペインが共同でユネスコに推薦しております。現在審査中でありますが、仙台市博物館に伺ったところでは、平成二十五年五月に登録される見通しであるとのことであります。

 世界記憶遺産は、世界遺産、無形文化遺産とともにユネスコが主催する事業で、一九九二年に開始されております。世界の重要な記憶遺産の保護と振興を目的とした事業で、歴史的人物の直筆の文書や書籍、写真などを対象としております。登録物件は二年ごとに選考され、各国からの推薦は、一回につき二件までとされております。これまでフランスの人権宣言やゲーテの直筆文学作品など百九十三件が登録されており、昨年、筑豊炭田の記録画が我が国で初めて登録されております。

 以上でございます。



○議長(中村功君) 五十六番相沢光哉君。



◆五十六番(相沢光哉君) 御答弁ありがとうございました。

 知事、ホプキンズの言葉を引用して、衆知を集めてなすことが私の仕事であると、こういう御回答でしたけども、衆知を集め何を採択するかは、やはりトップである知事なんですね。ですから、防潮堤のことについては、国においてとか国の方針にならってという、必ずこう前置きが出てくる感じがしておりまして、県が積極的に本当に取り組んでいくというところが何かにじみ出てこないんですよね。ですから、制度的にいろいろ問題があるのは重々承知をしておりますけれども、長いスパンで考えたときに、ここでやっておかなければならないという思い、そして、岩沼市では既に千年希望の丘を着手してるわけですから、これについてもう一度知事の積極的な御発言をいただきたいと思います。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 相沢議員の本当に熱い思いはよく理解しているつもりでございます。趣旨もよくわかっております。ただ、どうしてもこの法律の範囲内で我々は行動しなけりゃいけないと。また、国の支援をいただく以上、国のお金を使う以上、国の考え方というのをよく聞きながらやっていかなければいけないという、そのはざまで非常に私も苦しんでいるということでございます。

 先ほど答弁いたしましたとおり、まずは、やはり堤防というものはしっかりと決められたルールどおりやった上で、その後ろ側に、なるべく相沢議員の思いのこもったような形で防災林等整備ができるように今後とも努力をしていきたいと、このように思っております。



○議長(中村功君) 五十六番相沢光哉君。



◆五十六番(相沢光哉君) ぜひよろしくお願いします。

 それから、広域処理、なお百十四万トンがあるということですが、これはいろいろ北九州との約束もあるとは思いますが、大変住民からいろんなクレームが出てる状況から見ると、東北あるいは東京、あるいは茨城あたりまでの近間のところでお願いしていくというふうなことでよいのではないのかと思いますが、いかがですか。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 既に受け入れを表明してくださった決まったところにつきましては、予定どおりお願いをしたいと思っておりますが、今後につきましては、なるべく近間で、税金をむだ遣いしないように効率的に処理できるように努めてまいりたいと思いますし、まず何よりも県内処理を進めていくということを最優先に考えていきたいと考えております。



○議長(中村功君) 五十九番今野隆吉君。

    〔五十九番 今野隆吉君登壇〕



◆五十九番(今野隆吉君) 一般質問最後となりました。どうぞよろしくお願いいたします。

 通告に従いまして、質問いたします。

 まず初めに、災害時の緊急事態と憲法改正についてであります。

 我が国が主権を回復して六十周年、我が自民党は、独立国家としての日本国憲法改正草案をことし四月発表いたしました。保利自民党憲法改正推進本部長の話を参考に質問いたします。

 現行憲法は、連合国側の強い意思で作成され、当時の我が国の状況からかんがみれば、反論ができず、受けざるを得なかったと思います。平成十七年、小泉内閣で新憲法草案を作成。平成十九年、安倍内閣で憲法改正の手続である憲法改正国民投票法が成立いたしました。戦後の占領体制から脱却し、日本らしい自主憲法とするため、現行憲法の前文から補則まですべての条項を見直し、全体で十一章百十カ条から成る日本国憲法改正草案を発表したのであります。

 特に、第九章、緊急事態は、昨年十二月、県議会で意見書が採択され、自民党も本格的に取り組んだたまものであります。外部からの武力攻勢、地震などによる大規模な自然災害などの法律で定める緊急事態において、内閣総理大臣が緊急事態を宣言し、これに伴う措置を行えることを規定してあります。東日本大震災や福島原発事故では、緊急事態における我が国の対応力の限界が明らかになるとともに、国民の生命、財産を守ることが、国の最大の責務であると改めて認識されたわけであります。この草案に明確に位置づけられたことについて、知事の御所見をお伺いいたします。

 関東大震災の際は、物価の上昇や資材不足に故意に陥れた者は犯罪者として罰せられました。東日本大震災では、応急仮設住宅や瓦れき処理を見ても、血税を膨大に使い放題、多額の輸送費をかけ北九州まで運んで処理するありさまであります。地元から出た瓦れきは地元で処理するのが、廃掃法の意味であります。いのちを守る森の防潮堤に利用すべきことは当然なのであります。

 次に、宮城県地域医療復興計画についてお伺いいたします。

 県の第二期地域医療再生計画及び地域医療復興計画について質問します。

 地域医療推進委員会のことし二月開催の資料を見れば、地域医療再生計画百八十七億円、再生基金百二十億円、復興計画七百四十四億円、再生基金三百九十四億円、計九百三十一億円、基金五百十四億円という膨大な規模になっております。各計画の事業費の精査はどう行われたのか、お伺いいたします。

 気仙沼市立病院の四百十五床から三百四十床に減床し、移転新築予算は百九十三億円、基金九十六億円について疑義があります。建築費の坪単価はどうか。病院のほか、看護学校、医師住宅などの計画などは今回の事業費に含まれているのかどうなのか、お伺いいたします。設計費は事業費の何%として計上されているのかもあわせてお伺いいたします。開設準備などに要するコンサルタント料は一億三千万円計上されておりますが、その妥当性、有効性はどうか。什器備品二億七千億円、IT機器十二億九千億円と、予算額も過大だと思いますが、適当な額だと認識しているのか、お伺いいたします。

 公立志津川病院の新築についてお伺いいたします。新築規模は未定であります。未定なのに、震災前と同じ規模で百二十六床を想定した場合の事業総額、面積単価としての計画計上額は過大なのであります。医療機器や設備関係の事業費も過大だと思います。最新の高額な検査機器や放射線治療機器などを導入する予定はあるのかどうか、お伺いいたします。

 石巻市立病院であります。こちらも二百六床、基金九十億円、二百六床で九十億円とは、余りにもアバウトではないでしょうか。石巻赤十字病院と機能分担することで、高額な医療機器も限られてくると思いますが、何を導入するのかなど予算組み立てに疑問がありますので、お伺いいたします。計画に計上された移転新築費用は余りにも莫大です。お伺いいたします。

 仙台医療圏でも、東北大学病院機能強化新中央病棟一万六千平米増築で六十五億円、基金二十億円の妥当性はいかがでしょうか。また、仙台社会保険病院の透析治療二億円、基金一億円と、どれを見ましても常識を超えた投資額ですが、いかがでしょうか。投資額について、現在の入札方法では安価にならないのが、過去のこども病院新設時に苦い経験をしたことでありませんか。更なる交渉力と精査が必要と思いますが、お考えをお伺いいたします。

 見積もりなどの査定に当たっては、民間医療機関で活躍する専門家の協力を得るべきと思いますが、いかがでしょうか。

 国庫補助金も県費も、税金に頼るものであります。現状のような計画額の算定方法を継続することには疑問があります。後世への債務を極力残さないよう努力するのが、現世代の我々の責務なのであります。低価格で高品質な医療の普及を目指すために、コスト削減に向けた早急な対策が必要と思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 医療従事者の育成事業として十八億円、基金十四億円を予算計上。東北大学病院などへの補助でありますが、果たして内容は人員育成に対して本当に有効であると考えられるか疑問であります。いかがでしょうか。

 地域医療研修センター、四億五千万。大災害時の高度救急訓練のために、艮陵会館の改修。シミュレーションセンターの整備。医療手技訓練センター兼手術訓練用動物飼育棟の設置に三億円。臨床研修医宿泊施設の設置に二億六千万。乳幼児在宅移行支援・人材育成センターの運営に四億円。東北大学への寄附講座の設置に内科分一億円。このように、東北大学に余りにも偏った大半が予算措置されております。本来、県内唯一の医師養成機関である国立大学法人という法人がリーダーとなり、自己投資によって行う部分のほとんどを再生予算にすりかえているのではないでしょうか。宮城県唯一であるからこそ、困っている県内の医療機関へ率先して医師派遣するのは当然のことであります。古くからもさまざまな補助金を実施してきましたが、効果はあったのか、知事にお伺いいたします。

 過去三年間に何名の医師を他県から招聘できて、また、補助金で養成できた医師が県内に残り、どの程度働いているのかなどについての成果もお伺いいたします。

 そもそも、このような交付金が国民、県民の税金で賄われているものであるからこそ、過去は有効であったのか。また、今回の案件も予算として適切なのか精査する必要があると考えるが、いかがでしょうか。

 過去の経過を見ても、東北大ばかりに頼っていても、医師確保はできないのであります。だからこそ、先般は、東北六県市長会で、医学部設置が議決されました。昨日は、県内町村長会議でも、医学部新設の要望が全会一致で承認されているわけであります。医学部の新設に向けて国に強く要望すべきと思いますが、いかがでしょうか、知事にお伺いいたします。

 次に、血液透析と腎移植による医療費の削減についてお伺いいたします。

 宮城県医療費適正化計画は、住民の健康の保持の推進と医療の効率的な提供の推進を柱に医療費の見直しを行うということでありますが、対策としては、平成二十四年度に、在院日数短縮を実現し、年間医療費の目標を六千八百九十億円として、九十一億円の削減を行うが、実際のところの効果と進捗はいかがか、お伺いいたします。

 平成二十五年に実績評価をしますが、計画実現は可能なのでしょうか、お伺いいたします。

 全国的な啓発運動であります。宮城県は達成できなかったのでは、収拾がつかないと心配するのは私だけではないと思います。予防医学の推進と早期発見による医療費増加防止策は評価しますが、罹患した後の改善策も更に強く講じる必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 医療費の削減案の一つとして以前から申し上げている人工透析療法の評価を行うべきであります。実際に国民総医療費三十三兆円の中で二兆円を占有していることを再認識すべきだと思います。国の値に比例させて単純計算すると、宮城県医療費適正化計画による予測の県医療費を六千九百八十六億円とした場合、約四百二十億円が人工透析療法に費やされている計算が成り立つのであります。適正化による削減目標費用九十一億円の実に四・六倍であります。この数値が意味するところは、県医療費削減に大きな貢献ができる可能性があるのであります。

 即効性のある一つの提案について述べましたが、その他、計画外でも着目すべき点がたくさんあると思えて仕方がないのであります。なぜそこに切り込まないのか、理解ができません。別の言い方をしますと、百人の透析患者さんが移植で改善できると、年間六億円の医療費削減が可能なのであります。同じ方が翌年も透析不要ということは、二年で十二億円の縮小となるのであります。しかし、現状では、毎年、新規人工透析患者が増加する一方であり、それに伴い、県医療費の増加を助長して、適正化により減少した数値を逆に引き上げてしまう悪影響を起こしていると思います。県としてはどのように考えているのか、お伺いいたします。

 在院日数短縮で縛り、社会的入院の患者さんは半強制的に退院させられ、施設に移動させてまで適正化させた数値を無意味にしているのではありませんか。県民に対しても説明できないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 さきの議会でも、腎疾患治療についてのさまざまな質問をしてきましたが、その後の県の取り組みも教えていただきたいと思います。

 移植治療に関する理解を求める広報などが増加したとは感じません。講演会などの啓発活動はどうなっているのでしょうか。

 また、他県の情報など積極的に入手して活用し、宮城県と比較するなりの行動はされているのでしょうか。取り組みが全く見えてこないのはなぜなのか、お伺いいたします。

 財団法人日本臓器ネットワークの資料によりますと、六六%で、腎臓移植が最も多いのです。実際、宮城県の移植希望登録者数は百六十四人で、今のシステムでは、この方々は、移植手術を受ける可能性はまずゼロに近いのであります。日本移植学会の資料では、生体移植が八二・三%と、大半を占めております。県として、よりよい医療の選択が可能な環境整備の支援を行い、人工透析療法の減少と相乗効果による医療費の適正化を図るためにも、生体移植の推進を目標に掲げるべきと思うが、いかがでしょうか、知事の考えをお伺いいたします。

 最後になりますが、県民が健康に生活するための支援をする上では、医療費の削減に取り組まなければなりませんけれども、その具体の取り組みを伺いたいと思います。いかがですか、お伺いいたします。

 次に、入浴施設におけるレジオネラ菌の集団感染についてお伺いいたします。

 公衆浴場における衛生等管理要領によれば、近年の入浴施設では温水の節約を行うため、ろ過器を中心とする設備、温水を再利用するため一時的に貯留をするタンク及びそれの設備をつなぐ配管を伴い、複雑な循環系を構成することが多くなっております。温泉水を利用する設備、湯を豊富に見せるための演出や露天ぶろ、ジャグジーや打たせ湯の設置など、さまざまな工夫により入浴者を楽しませる設備が附帯されるようになってきました。

 これまでのレジオネラ菌の発生事例を踏まえますと、これら設備の衛生管理、構造設備上の措置を十分行う必要があります。温泉水などを利用する施設で一時的に湯を貯留する設備を設けると、それが微生物に汚染されやすいのであります。しかも、その菌体表面に生産された生物膜によって外界からの不利な条件から保護されているため、浴槽水を消毒するだけでは、レジオネラ属菌などの微生物の繁殖を防げることができません。そのため、浴槽水の消毒のみならず、常にその支持体となっている生物膜の発生を防止し、生物膜の形成を認めたならば直ちにそれを除去することが必要なのであります。ジャグジーや打たせ湯などは、エアロゾルを発生させます。レジオネラ属菌感染の原因となりやすいのであります。連日使用している浴槽水でジャクジーなどの使用を控えたり、打たせ湯などで再利用させた浴槽水の使用を控えるなど、汚染された湯水によるレジオネラ菌の感染の機会を減らすことが必要であると要領で定められております。

 法令遵守と清掃が基本であります。基準どおりに県保健所は検査しているのかどうか、まずお伺いいたします。

 長野県環境保全研究所では、環境には我々が把握できない多くの微生物が互いに均衡を保って生息しており、特定の微生物だけが増殖することはありません。レジオネラ属菌は、環境由来の微生物です。人間が生活に必要な水を上水道や下水道をつくってタンクにため、空調や温水の循環システムをつくったことで、人間みずからが呼び込んだ病原菌ですと発表されております。

 循環式浴槽の砂ろ過装置の清掃はどうですか。かけ流しは安全と言われておりますが、循環式と大差はありません。なぜだと思われますか。塩素剤の使用はどうか、お伺いいたします。集団感染防止の立場から、検査の徹底を図るべきと思いますが、いかがでしょうか。

 以上、壇上からの質問を終わらさせていただきます。

 ありがとうございました。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 今野隆吉議員の一般質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、災害時の緊急事態と憲法改正についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、自民党の憲法改正草案に緊急事態における措置等が明確に位置づけられたことについてはどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 東日本大震災では、政府は、災害対策基本法に基づき、発災当日速やかに緊急災害対策本部を設置いたしました。また、発災翌日の午前六時には、宮城県庁に緊急災害現地対策本部を設置し、自衛隊等による救助・救出、支援物資の調達・輸送など、各省庁と調整し対応をしていただきました。

 しかしながら、東日本大震災のような大規模災害時にあっては、総理大臣に対応調整や予算措置の権限を持たせ、人命救助、支援物資搬送、瓦れき撤去などに対処すれば、より迅速な対応がなされたのではないかと感じているところであります。このため、先日、国に対し、緊急事態基本法の早期制定を強く要望いたしました。憲法を改正するか、新法を制定するか、いずれにいたしましても、目指すべきは、国民の生命及び財産を守るということであります。今後もより一層適切な対応が可能となる制度の創設を引き続き国に求めてまいりたいと思います。

 次に、大綱二点目、宮城県地域医療復興計画についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、第二期地域医療再生計画と地域医療復興計画の事業費についてのお尋ねにお答えをいたします。

 地域医療の再生・復興に向け策定をいたしました二つの計画につきましては、平成二十二、二十三年度に、国の補正予算で措置された地域医療再生臨時特例交付金を財源として、医療に関する有識者二十人で構成する地域医療推進委員会において七回にわたる議論を重ね策定をいたしました。計画案の策定に当たっては、県内すべての市町村及び医療関係者から事業提案を求め、提案された事業の中から、国の交付金の交付条件を踏まえた上で、各事業の必要性を精査し、対象事業及び基金充当額を決定しております。

 次に、計画額の算定方法及びコスト削減に向けた対策についての御質問にお答えをいたします。

 地域医療復興計画等の進行管理に当たっては、財源が公金であり、適正な価格での事業執行を行いながら、良質な医療復興に向けた不断の努力が必要であることは、御指摘のとおりでありますので、今後とも、各事業主体の事業の検討内容や執行状況について適正に管理をしてまいります。

 次に、医学部新設に向けた取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 東北各県は医師不足が深刻な地域であり、特に被災地の地域医療の復興に当たっては、医師不足の解消が喫緊の課題であると認識をしております。我が県では、これまで東北大学に医師を育成していただいておりますが、東北大学は、高度先進医療の研究から地域医療の人材育成までの幅広い分野を担っていることから、その負担軽減のためにも、地域医療に軸足を置いた医学部の新設が望ましいと考えております。そのため、今月十九日には、平成二十五年度政府予算の概算要求に向けて、重点要望の一つとして、医学部新設等を強く要望したところであります。現在、国の検討会の論点整理では、医学部新設の是非について両論併記となっており、また、日本医師会などから反対の意見が出されていることも承知しておりますが、県といたしましては、医師不足の解消に向けて、地域の実情なども説明しながら、今後とも国へ働きかけを行ってまいりたいと考えております。

 次に、大綱三点目、血液透析と腎移植による医療費の削減についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、罹患後の医療費に関する改善策についてのお尋ねにお答えをいたします。

 医療費適正化計画は、県民の健康の保持の推進と医療の効率的な提供の推進を柱とし、各種目標値の達成により医療費を抑制しようとするものでありますが、罹患後の医療費については、主に医療の効率的な提供により取り組むこととなります。今年度は、昨年五月に策定した中間評価の結果を踏まえ、次期計画の策定作業を行いますが、今後は、受診の適正化や平均在院日数の短縮などの取り組みを引き続き強化するとともに、同じく今年度に策定する第六次地域医療計画で重点項目とされる在宅医療の推進についても、より一層取り組みを強めてまいります。

 次に、医療費の削減に向けた具体の取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。

 現行の医療適正化計画は本年度が最終年度となっていることから、今年度内に五年間の次期計画を策定することとしております。次期計画策定に当たっては、間もなく各都道府県に示されます国の基本方針を踏まえ、学識経験者や医療関係者、医療を受ける立場の代表等で組織する医療費適正化計画策定懇話会を設置し、昨年五月に実施した中間評価の結果も検証しながら、検討を行ってまいります。

 県といたしましては、県民の生活や医療の質の向上を図りながら、引き続き、医療費の適正化に取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 環境生活部長本木隆君。

    〔環境生活部長 本木 隆君登壇〕



◎環境生活部長(本木隆君) 大綱四点目、入浴施設におけるレジオネラ菌の集団感染についての御質問のうち、入浴施設の設置基準の検査についてのお尋ねにお答えをいたします。

 入浴施設である公衆浴場及び旅館については、保健所の環境衛生監視員が営業許可及び立入検査の際、県条例等で定めている施設設備の基準が満たされていることを確認しております。また、一日に百人以上が利用する大型入浴施設、循環式ろ過装置使用施設、エアロゾル発生設備設置施設、薬湯使用施設又は露天ぶろ設置施設を重点監視施設として定め、年に一回以上の立入検査を行っております。

 なお、立入検査時には、浴槽水の自主検査記録等の確認を行うとともに、レジオネラ属菌、大腸菌群、有機物及び濁度の四項目について行政検査を実施しております。

 次に、入浴施設における循環式浴槽の砂ろ過装置の清掃と塩素剤使用状況、かけ流しと循環式との違い、そして、検査体制に関する御質問にお答えいたします。

 循環式ろ過装置の清掃につきましては、配管を含めて一週間に一回以上の洗浄と塩素剤を使用した消毒を行うよう指導し、立入検査時に確認しております。また、浴槽水のレジオネラ属菌対策には塩素剤が有効であるため、浴槽水中の残留塩素濃度を一リットル当たり〇・二ミリグラム以上の適切な濃度を保つよう指導しております。また、かけ流しであっても、適切な衛生管理が行われていない場合、配管や湯だまりなどで菌が増殖するため、危険性が高まるものと考えております。

 更に、集団感染の防止については、浴槽水中の残留塩素濃度の維持管理や、施設の洗浄、消毒が適切に行われているかを行政検査で確認することに加え、営業者の自主検査による管理を徹底することなどにより、今後とも入浴施設の衛生管理に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。

    〔保健福祉部長 岡部 敦君登壇〕



◎保健福祉部長(岡部敦君) 大綱二点目、宮城県地域医療復興計画についての御質問のうち、気仙沼市立病院の移転新築についての建築費が過大ではないかとのお尋ねにお答えいたします。

 気仙沼市立病院につきましては、建築工事費の一平方メートル当たりの単価が約二十八万円で、普通交付税で措置されます病院事業債の対象となる上限単価三十万円の範囲内となっているところでございます。また、病院の施設整備費につきましては、設計費を含んだ建物の建設費のみを地域医療再生基金による補助対象としておりますことから、本体工事以外に計画されている看護学校や医師住宅は対象外となってございます。

 次に、気仙沼市立病院の設計費についての御質問にお答えいたします。

 全体事業費のうち、病院本体の建築工事費に占める設計費の割合は約三%となっておりまして、他の自治体病院の水準と比較いたしましても、おおむね妥当な範囲内と認識しているところでございます。

 次に、気仙沼市立病院の開設準備等に要するコンサルタント料の妥当性や有効性についての御質問にお答えいたします。

 事業費の中に開院準備費としてコンサルタント費用が計上されてございますが、地域医療再生基金による補助対象外というふうになってございます

 次に、気仙沼市立病院の什器備品やIT機器の予算額についての御質問にお答えいたします。

 設備整備費につきましては、診療に不可欠な医療機器の整備費が補助対象経費となるわけでございますが、事業費の中に計上されてございます什器備品とIT機器の整備費につきましてはその時点で詳細が未確定なため、地域医療再生基金による補助対象外というふうな状況になってございます。

 次に、公立志津川病院の新築について建築費が過大ではないかとの御質問にお答えいたします。

 公立志津川病院につきましては、昨年年九月にまとめました地域医療復興の方向性の中でも、その再建の必要性を明記してございますが、計画策定時点におきましては、立地場所、規模、機能等が未確定の状況でございましたので、一平方メートル当たりの建築単価を普通交付税で措置されます病院事業債の対象となります上限三十万円と想定いたしまして、震災前と同じ規模に復旧する前提で試算をした数値を計上させていただいているということでございます。

 次に、公立志津川病院の医療機器や設備の導入に関する御質問にお答えいたします。

 先ほども申し上げましたとおり、計画策定時点におきましては、再建する病院の規模、機能等が未確定の状況でございましたので、医療機器につきましては、不足を生じない範囲ということで計上させていただいております。したがいまして、医療機器等の整備につきましては、今後の町におきます検討の内容について、逐次、改めまして精査していくことといたしております。

 次に、石巻市立病院の移転新築費用についての御質問にお答えいたします。

 石巻市立病院につきましても、公立志津川病院と同様の理由によりまして、震災前と同規模に復旧した前提で試算した数値を計上しているわけでございます。したがいまして、建築整備費及び医療機器の整備費につきましては、今後の市におきます検討の内容に応じて改めて精査をしてまいります。

 次に東北大学病院の増築及び社会保険病院の透析治療への投資額についての御質問にお答えいたします。

 東北大学病院の中央診療棟整備につきましては、大規模災害時における中枢を担う医療機関として、災害に強い病院機能の整備を目的といたしておりますが、精査の結果、提案のありました事業内容のうち、対象経費を施設整備費のみに限定いたしますとともに、補助率も三分の一に圧縮して盛り込んだものでございます。

 また、仙台社会保険病院につきましては、震災前から計画しておりました移転新築の総事業費は対象外といたしてございますけれども、震災の経験を踏まえまして、大規模災害時の透析医療に対応するための施設及び設備整備費といたしまして、当初計画から仕様を若干拡充することとした部分に限定いたしまして計画に盛り込んだというものでございます。

 次に、見積もり等の査定に当たりまして、民間医療機関の専門家の協力を得るべきとの御質問にお答えいたします。

 今回策定いたしました二つの計画につきましては、事業主体の多くは自治体病院や公的病院でありますことから、多くの事業は適正価格により執行されていくものと認識しておりますが、計画上、一部民間病院の事業も含まれますことから、今後必要に応じて専門職員の意見も聴した上で、各事業主体の事業の検討内容や執行状況などにつきましても適正な進行管理に努めてまいります。

 次に、医療従事者の育成事業についての御質問にお答えいたします。

 東北大学におきましては、東日本大震災を機に、被災地の医療人材の受け入れと高度医療人としての再教育、及び新たな災害医療学の確立と地域・災害医療に携わる人材の育成という二つの目的を掲げまして、総合地域医療研修センタープロジェクトを進めております。今回、第二期地域医療再生計画に盛り込みました地域医療研修センターの追加整備や医療手技訓練センターの整備につきましては、いずれも東北大学が進めますプロジェクトの中心となる地域開放型の研修施設でございます。被災地で職を失いました医療人を雇用いたしまして、再教育の上、被災地の医療機関に配置するなど、被災地の医療機関と連携しながら、地域医療における人的交流・循環を図るものでございまして、人材の流出防止や医療の質的向上に極めて有効な取り組みと期待されているものでございます。また、両施設につきましては、医師を初めとした県内医療従事者のキャリア形成や女性医師の復職支援の観点からも、その効果が期待されているものでございます。

 このほか、東北大学からの派遣の実績等についてもあわせて御質問がございました。

 例えば、今般の再生基金等でも行っております寄附講座でございますけれども、救急の講座におきましては、石巻赤十字病院の救命救急センターの開設に合わせまして専門医師を養成していただきまして、既に二名医師を配置していただいているほか、周産期の講座におきましても、大崎、気仙沼各市立病院、あるいは県南中核病院への配置、石巻赤十字病院への一名増員というふうなことで、不足しております周産期の医師を配置していただいているというふうなところでございます。また、結核病床は、県内で唯一循呼センターが行っているところでございますが、医師不足に悩まされているところでございます。感染症の講座におきましても、循呼センターに一名医師を配置していただいているというような状況でございまして、そのほか、精神科の救急の状況とか、さまざまな点で東北大学の協力をいただいているところでございます。発災直後から被災地にもたくさんの医師を派遣していただいておりまして、現在も後方支援病院も含めまして多くの医師を応援に派遣していただいているというふうな状況でございます。

 次に、大綱三点目、血液透析と腎移植による医療費の削減についての御質問のうち、医療費適正化計画の取り組みの効果等についてのお尋ねにお答えいたします。

 医療費適正化計画に掲げました目標値のうち、平均在院日数につきましては、二十四年度末の目標値二十七・六日に対しまして、昨年五月の中間評価時には二十七・八日でございましたけれども、直近の数値では二十七・三日と、既に目標を達成している状況でございます。

 年間医療費につきましては、計画策定時に推計いたしました平成二十年度の六千六十五億円が、国の調査による確定値で六千九億円となってございますが、都道府県別の国民医療費データは三年に一回の公表となってございますことから、平成二十三年度の数値はまだ把握できていない状況でございます。

 医療費適正化計画につきましては、平成二十五年度に目標の達成状況に関する調査分析を行いまして、計画の実績に関する評価を行う予定となってございます。目標の中には、平均在院日数のように既に目標を達成したものもございますが、昨年五月に行った中間評価の時点におきましては、特定健康診査の実施率など、項目によってはその進捗に幅が見られるところでございます。県といたしましては、目標の達成に向けまして、引き続き、医療費適正化計画に基づいた各種施策への取り組みを進めてまいります。

 次に、人工透析療法の評価と費用についての御質問にお答えいたします。

 医療費適正化計画には、国の基本方針に基づく目標に、我が県独自の目標として、糖尿病有病者推定数減少率などを超えておりまして、計画終了の翌年度である平成二十五年度に、人工透析医療費も含めた医療費全体の適正化についての取り組みの検証を行うことといたしております。

 また、平成二十二年度の国民健康保険及び後期高齢者医療における人工透析等の特定疾病に係る医療費は約二百十七億円と、国民健康保険と後期高齢者の総医療費の約五%を占めておりますことから、その削減に向けた取り組みも必要と認識しているところでございます。

 次に、新規人工透析の増加による医療費の増加についての御質問にお答えをいたします。

 財団法人宮城県腎臓協会によります人工透析患者実態調査報告によりますと、宮城県の人工透析患者数は引き続き年々増加はしておりますが、その伸び率、増加数は鈍化傾向にございます。

 県といたしましては、医療費適正化計画に基づき、県民が生活習慣の改善や健康づくりにより病気になることを防ぎますほか、病気の早期発見・早期治療による重症化の防止など、そういった取り組みも推進いたしまして、医療費の適正化に一層努めてまいります。

 次に、腎疾患治療への取り組みについての御質問にお答えいたします。その後の取り組みについてはどうかという御質問でございます。

 東日本大震災の際、在宅腹膜透析患者のほとんどの方が透析医療を維持確保できましたことを踏まえまして、二月に策定いたしました第二期地域医療再生計画におきまして、在宅透析医療の推進を事業化いたしております。町内に透析施設がない川崎町をモデル地域といたしまして、国保川崎病院との連携のもとに、東北大学病院の在宅透析支援スタッフを派遣いたしまして、在宅透析の普及を推進しているところでございます。また、腎機能障害の判定に有効なクレアチニン検査の実施が平成二十三年度は二十三市町村でございましたが、いろいろ御指摘もありまして、特定健康診査等追加健診支援事業によります助成によりまして、今年度は三十二の市町村で実施されることとなってございます。

 次に、腎移植に関する啓発活動の取り組みについての御質問にお答えいたします。

 県といたしましては、臓器提供と移植医療への理解を深めますため、宮城県臓器移植コーディネーターによる院内コーディネーター研修会や移植専門医及び腎移植の実績が顕著な東京都や愛知県から講師をお招きいたしまして、みずからの腎移植に関する体験をもとにした講演をしていただくなど、腎移植を中心とした臓器移植フォーラムを開催してきております。また、日本臨床腎移植学会に職員を派遣いたしまして、腎移植に関する情報収集にも努めてございます。更に、腎移植広報専用のリーフレットを作成いたしまして、県内の透析医療機関等を通じ透析患者等に配布をしてまいりました。

 今後も、引き続き学会等で得た知識や情報をもとに、研修会、フォーラム及びリーフレット等について、より一層内容を充実させまして、腎移植の推進を図ってまいりたいと考えてございます。

 次に、腎疾患治療について、腎臓の生体移植の推進を目標に掲げるべきではないかとの御質問にお答えいたします。

 生体移植につきましては、国が策定いたしました臓器の移植に関する法律の運用に関する指針におきまして、やむを得ない場合に例外として実施されるものであると規定されておりまして、提供者の自由意思に基づくものでございますことから、腎臓の生体移植の推進を目標に掲げることにつきましては難しいところがあるというふうには思ってございますが、献腎移植数が極めて限られている現状にもございますので、腎移植の実施手法として生体移植があるということにつきまして、今後とも啓発に努めてまいりたいというふうに思ってございます。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) 御答弁どうもありがとうございました。

 地域医療推進委員会二十名でありますが、私から見ますと、メンバー、御用委員のように見えてならないわけであります。先進県であります山形県とか、あるいは県立病院がたくさんあります岩手県のような先進県の方も委員に入れて情報をいただくというような形の中で進めるべきだと思いますが、いかがですか。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。



◎保健福祉部長(岡部敦君) 地域医療推進ということで、宮城県内のというふうなことでもございまして、現状におきましては、学識経験者のほか、主立った病院の先生方に入っていただいているというふうなことでございますけども、今後いろいろ委員会の方の御意見などもいただきまして、より大所高所で御意見をいただくというふうなことにつきましても、御意見を求めて議論をしていきたいというふうには思っております。



○議長(中村功君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) 地域医療推進委員会はそれでいいと思うんですが、新たに他県の情報をとるためのそういう情報交換の場をつくってやるべきだと思うんです。私は、この気仙沼の百九十三億円だとか南三陸だとかいろいろ志津川病院などの予算を見てもらったんですよ。先進県の先生方に見てもらったんですよ。そうしますと、半分でできるというんですね。ですから、そういう情報を入れるということが大事で、内輪だけでやるというのは、こういう膨大な、でたらめな予算措置だと言われるぐらい大変なんですよ。瓦れき処理もそうですし、応急仮設住宅も、国からのやつというのは、つかみ金で来ちゃっているんですよ、みな。ですから、国に対して強くこういうむだ金を使わないように、その場合には犯罪行為だと。逮捕者出るぐらいのことをやるぐらいでやらないと、この復興というのはむだな金だけはどんどん使われている。こういう中央のスーパー官僚の悪さですから、この辺をやっぱり徹底すべきだと思います。

 次に、私は、東北大学寄附講座というのは、今の答弁ですと、一億円のお金というのは、紹介手数料じゃないですか、そうすると。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。



◎保健福祉部長(岡部敦君) 実際の実績、成果として、人員配置なり医師不足ということを中心にいろいろ寄附講座を設けまして、人材を養成していただいておりますので、その成果ということで端的な成果があらわれるのは、そういった養成された人材が直接地域のそれぞれ担っております病院に配置されるというのが成果ということなりますので、御紹介を申し上げたところでございます。

 当然ながら、地域の中で救急なり周産期なり、感染症問題とか、さまざまな問題がございますので、そういったところに寄与できる人材ということを今後とも必要とされておりますので、積極的に養成していただきたいというふうな趣旨でやらせていただいているものでございます。



○議長(中村功君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) これは内科の寄附講座で一億円ですよ。そのほかに小児科で寄附講座、八千万円ですよ、これもやはりもう少し精査すべきだと思います。私は、こういうような紹介手数料のようなやり方ではなくて、もっと本当に研究してもらうという、そういうのが大事だと思います。

 次に、透析と腎移植についての方にかわりますが、医療費適正化計画でせっかく削減したのに、透析の方で今度その分を食べていくという、そういうような減らしたのにその意味が全然効果があらわれないという、こういうことで、私は、生体移植にどんどん進めるべきだと思っているんですが、いかがですか。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。



◎保健福祉部長(岡部敦君) 透析につきまして、伸び率は鈍化しているというふうなことがありますけれども、やはり全体の医療費からすれば、人工透析の医療費については、国民健康保険とか老人医療費も見ますと、ふえているということには間違いないということでございます。その分、適正化として抑制をした分を食ってしまっているというふうなことは、議員の御指摘のような状況にはなっているのかなというふうには思っております。そのためにも、できるだけ透析の必要のない状況をつくっていくというふうなことが必要でございますので、生体移植ということは最後の手段としてあるかもしれませんけれども、その前段から慢性腎不全にならないように、生活習慣病とか健康づくり、そういったところからきちっとやっていかないと、すそ野が広がっていかないということもありますので、我々としては、そういったところも含めて対応させていただきたいというふうに思っております。



○議長(中村功君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) そのとおりなんですね。私自身、弁当持ってきてんですよ、今。もう血糖値は正常ですよ。クレアチニンも正常ですよ。薬使ってません。今、糖質制限食というのはどんどんどんどん出ています。うどんでも、ハムまで糖質ゼロのハムが出てるんですよ。健康促進法、法律改正してからメーカーがそのような商品を開発しているわけですから、糖尿病にならないようにしようと厚生省がやっているわけですよ。だから、もうクレアチニン下がっていますし、つまりは私は、インシュリンは今打っていません。こんな元気になっているんですよ。なのに、なぜそれを県行政が積極的に取り組めないのか、ちょっと聞かせください。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。



◎保健福祉部長(岡部敦君) 議員が元気になられたというのは、生体移植ということで移植をされて、結局、根治をされる状況になったというふうな状況であるということは承知してございます。ただ、先ほど申し上げましたとおり、臓器移植に関する法律の運用指針の中でも、それはやむを得ない場合の例外であるというふうな規定で、特にドナーの場合については、任意であって、強制は決してしてはならないというふうなこととか、あくまで自由意思であるというふうなことがかなり厳しい要件といいますか、そういったことで示されておりますので、生体移植を行政としてどんどんやりなさいというのはなかなかちょっと言うには難しい面があるというふうなことは、先ほど申し上げさせていただいたところでございます。

 ただ、これまでの御指摘のように、生体移植なりがあるんだよということについて、患者さん方にも十分知られていないというふうな状況があるということは、私どもも認識しておりますので、そういったことにつきましては、より効果的な方法で積極的に啓発、啓蒙をしていきたいというふうに思っております。



○議長(中村功君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) ちょっとごちゃまぜ。糖尿病というのは、私のような食事療法によって、お金かかりません。薬もインシュリン注射も要らないんです。糖質さえとらなければ、もう糖尿病は治るんですよ。そして、それによって合併症が出るから、透析患者になっちゃうんですよ。糖尿病減らせばいいんですから。そうすると、糖質制限食食べれば、そういうお店がどんどんこの辺出てんですよ、今、お店が。電力ビルの一階にもありますよ。エスパルの地下にもありますよ、そういう店。エスパル、それからホテル、あそこにもありますから。東京なんかは一流ホテル全部入っています。何で行政がそれを進めないのかということですよ。そして、私の生体移植とこれはまた別なんです。それによって元気になっているのではなくて、私は糖質制限でもって元気になってんです。糖尿病は治っているんです、糖尿病が。そういうことで、別ですからね、話は。そういうことでございます。

 それで、今の東北大学のように古い体質の病院ですと、どうしても注射させて、食わせて、インシュリン打たせているんですよ。そうでなくて、私は、医師確保するにも、古い体質から……。

 そういうことで、やっぱり医師確保対策というのは、何度も今までもいろんな大学にいろんな補助金出したりしてやってきたんですが、いまだに市町村では苦労していらっしゃいます。そんなことで、東北市長会も同じです。そしてまた、町村会も、医師不足というのは完全に東北大学にだけ頼ってはだめだということから、昨日、ああいうふうに全会一致で可決しているわけですから、そういうことでもう少し県も取り組みを積極的にやっていただきたいと思います。いかがですか。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先ほど答弁したとおりでございまして、私も全く同じ意見でございます。医師不足を解消するというような視点で、医学部の新設も含め、努力をしていきたいというふうに思っております。

 また、先ほどからおっしゃっている糖質を制限をする食事をいろんなところに普及をするというのも大変重要な視点でございますので、どういうふうな形にすればいいのか、いろいろ検討してまいりたいと思います。



○議長(中村功君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) それで、移植、宮城県内でやんないで、県外に行って移植しようとする方がいっぱいいらっしゃるんですが、人数確認していますか。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。



◎保健福祉部長(岡部敦君) 県内におきましては、おおむねでございますけども二十件ぐらいでございまして、そのうち、献腎移植が一、二件、そのほかは生体移植というふうな状況は確認してございますけども、県外でというところまではちょっと把握はしていない状況でございます。



○議長(中村功君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) 県外に行って移植してる方非常に多いんですよ。私自身もそうです。

 仙台市内というか、宮城県は、どうしても透析するときに、移植と選択肢が二つあるということを患者さんに説明しないで、すぐ透析ってやっちゃうんですよ。これがいけないんです。選択肢をやはり病院側が患者さんに出して家族と相談してきてくださいというようなことをやれば、私なんかは透析しないで、移植ですぐやれたわけですから、そういうように、今の医療は間違っています。すぐ透析です。もうかるからです。医療費削減もですけれども、透析の診療報酬、要するに、薬価基準なども見直すように国に要望すべきですよ。そうすれば透析患者減りますから。今微増、ふえてないような話だったんですが、透析患者。亡くなった人は五百人。そして、透析患者は新規導入者が五百人ぐらいがいるんですから。その辺、どうです。



○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。



◎保健福祉部長(岡部敦君) 私先ほど答弁いたしましたのは、増加数が少しずつ減ってきている。平成十九年ですと二百六十八人とかふえているんですが、直近ですと六十八人の増とか、そういうふうにふえる数は少しずつ抑制されてきているというふうなことを申し上げたところでございます。

 なお、人工透析の診療報酬につきましては、平成十四年ぐらいから何回か適正化ということで、診療報酬の点数も引き下げられてございます。今後ともそういった観点をいろいろ注視しまして、必要なときにはしっかりと国の方にも申し上げていきたいというふうには思っております。



○議長(中村功君) 五十九番今野隆吉君。



◆五十九番(今野隆吉君) 死亡とそれから透析新規導入者というのは、数字で今度出してください。

 それから、県外に行って医療を受けてる方、透析でなくて移植をされてる方というのは、更生医療というのはこれは市町村で出すわけですから、どこの病院に行っているというのはわかるんですよ。私は四国の宇和島病院です。今は東京の江戸川に変わって、こちらで受けているわけですけど、全部市町村でわかってるんです、どこに行っているか。ですから、それを市町村にちょっと問いかけして、アンケートとればすぐわかりますから。そういうことをやっていただきたいと思います。要望しておきます。

 終わります。



○議長(中村功君) 以上をもって、質疑、質問を終結いたします。

 お諮りいたします。

 ただいま議題となっております各号議案中、議第百三十五号議案ないし議第百三十七号議案及び議第百五十三号議案につきましては、予算特別委員会に付託いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中村功君) 御異議なしと認めます。

 よって、さように決定いたしました。

 残余の各号議案は、お手元に配布の議案付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。

……………………………………………………………………………………………

    議案付託表

    第三百三十七回宮城県議会(六月定例会)平成二十四年六月二十八日



議案番号
件名
提出年月日
委員会


議第百三十五号議案
平成二十四年度宮城県一般会計補正予算
二四・六・一五
予算特別


議第百三十六号議案
平成二十四年度宮城県水道用水供給事業会計補正予算

予算特別


議第百三十七号議案
平成二十四年度宮城県地域整備事業会計補正予算

予算特別


議第百三十八号議案
職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

総務企画


議第百三十九号議案
宮城県県税条例の一部を改正する条例

総務企画


議第百四十号議案
県税減免条例の一部を改正する条例

総務企画


議第百四十一号議案
地方拠点都市地域の拠点地区における県税の特例に関する条例の一部を改正する条例

総務企画


議第百四十二号議案
事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例

総務企画


議第百四十三号議案
廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行条例の一部を改正する条例

環境生活農林水産


議第百四十四号議案
宅地建物取引業法施行条例の一部を改正する条例

建設企業


議第百四十五号議案
県道の路線認定について(石巻北インター線)

建設企業


議第百四十六号議案
和解及び損害賠償の額の決定について

経済商工観光


議第百四十七号議案
財産の取得について(仙台塩釜港仙台港区埠(ふ)頭用地)

建設企業


議第百五十三号議案
平成二十四年度宮城県一般会計補正予算
二四・六・二五
予算特別



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△議第百五十四号議案ないし議第百六十八号議案



○議長(中村功君) 日程第五ないし日程第十九、議第百五十四号議案ないし議第百六十八号議案を一括して議題といたします。

 知事から、追加提出議案の提案理由の説明を求めます。知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 提出議案の概要を御説明申し上げます。

 議第百五十四号議案ないし議第百五十六号議案は、財産の取得について、議第百五十七号議案ないし議第百六十八号議案は、工事請負契約の締結について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであります。

 何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。



○議長(中村功君) これより質疑に入ります。

 質疑はありませんか。−−質疑なしと認めます。

 ただいま議題となっております各号議案は、お手元に配布の議案付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。

……………………………………………………………………………………………

    議案付託表

    第三百三十七回宮城県議会(六月定例会)平成二十四年六月二十八日



議案番号
件名
提出年月日
委員会


議第百五十四号議案
財産の取得について(空間放射線量率測定装置(固定型モニタリングポスト等)一式)
二四・六・二八
環境生活農林水産


議第百五十五号議案
財産の取得について(放射能測定装置(ヨウ化ナトリウム(タリウム)式ガンマ線スペクトル測定装置)三十四式)

環境生活農林水産


議第百五十六号議案
財産の取得について(凍結防止剤散布車四台)

建設企業


議第百五十七号議案
工事請負契約の締結について(鮪立漁港岸壁等災害復旧工事)

環境生活農林水産


議第百五十八号議案
工事請負契約の締結について(泊(歌津)漁港防波堤等災害復旧工事)

環境生活農林水産


議第百五十九号議案
工事請負契約の締結について(志津川漁港防波堤災害復旧工事)

環境生活農林水産


議第百六十号議案
工事請負契約の締結について(福貴浦漁港物揚場等災害復旧工事)

環境生活農林水産


議第百六十一号議案
工事請負契約の締結について(桃ノ浦漁港防波堤等災害復旧工事)

環境生活農林水産


議第百六十二号議案
工事請負契約の締結について(閖上漁港護岸災害復旧工事)

環境生活農林水産


議第百六十三号議案
工事請負契約の締結について(気仙沼漁港岸壁等災害復旧工事)

環境生活農林水産


議第百六十四号議案
工事請負契約の締結について(石巻港防波堤災害復旧工事)

建設企業


議第百六十五号議案
工事請負契約の締結について(石巻港防潮堤等災害復旧工事)

建設企業


議第百六十六号議案
工事請負契約の締結について(石巻港廃棄物埋立護岸工事)

建設企業


議第百六十七号議案
工事請負契約の締結について(女川港防波堤災害復旧工事)

建設企業


議第百六十八号議案
工事請負契約の締結について(気仙沼港岸壁災害復旧工事)

建設企業



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△請願



○議長(中村功君) 日程第二十、請願を議題といたします。

 お手元に配布の文書表のとおり、請願三カ件が提出されております。

 所管の委員会に付託いたします。

 なお、お手元に配布の文書表のとおり、請願一カ件の撤回がありました。

……………………………………………………………………………………………

    請願文書表

    第三百三十七回宮城県議会(六月定例会)平成二十四年六月二十八日



請願番号
要旨
請願者名
紹介議員
受理年月日
所管委員会


三三七の一
私学助成制度を拡充し、学費の公私間格差を是正することをもとめる意見書の提出について
仙台市青葉区柏木一ー二ー四五
 宮城県私学助成をすすめる会
     代表委員 松野 豊
藤原のりすけ・本多祐一朗
横田有史
二四・六・二五
総務企画


三三七の二
子どもたちと妊産婦を放射能から守るための体制の確立を求めることについて
丸森町筆甫字細田一〇三ー一三
 子どもたちと妊産婦を放射能から守る宮城県連絡会
       代表 太田茂樹
長谷川洋一・藤原のりすけ
小野寺初正・佐藤詔雄
横田有史・堀内周光
二四・六・二五
保健福祉


三三七の三
東日本大震災被災者の介護保険利用者負担減額・免除認定証の継続に関する意見書の提出を求めることについて
仙台市青葉区本町二ー一ー二九
仙台本町ホンマビル四F
 宮城県保険医協会
      理事長 北村龍男
           外四名
坂下 賢・岩渕義教
横田有史・堀内周光
二四・六・二六
保健福祉



……………………………………………………………………………………………

    請願の撤回文書表

    第三百三十七回宮城県議会(六月定例会)平成二十四年六月二十八日



請願番号
要旨
所管委員会
摘要


三三五の四
子どもたちと妊産婦を放射能から守るための体制の確立を求めることについて
保健福祉
請願者からの撤回申し出による



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△休会の決定



○議長(中村功君) お諮りいたします。

 委員会審査のため、明日から七月五日まで七日間本会議を休会とし、七月六日再開することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中村功君) 御異議なしと認めます。

 よって、明日から七月五日まで七日間本会議を休会とし、七月六日再開することに決定いたしました。

 なお、ただいま御出席の諸君には改めて通知いたしませんから、御了承願います。

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△散会



○議長(中村功君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 七月六日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時散会