議事ロックス -地方議会議事録検索-


宮城県 宮城県

平成24年  2月 定例会(第335回) 02月23日−02号




平成24年  2月 定例会(第335回) − 02月23日−02号













平成24年  2月 定例会(第335回)



       第三百三十五回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第二号)

平成二十四年二月二十三日(木曜日)

  午前十時開議

  午後二時十八分散会

      議長                     中村 功君

      副議長                    佐々木征治君

出席議員(五十九名)

        第一番                  太田稔郎君

        第二番                  天下みゆき君

        第三番                  三浦一敏君

        第四番                  境 恒春君

        第五番                  堀内周光君

        第六番                  石川利一君

        第七番                  長谷川 敦君

        第八番                  佐々木幸士君

        第九番                  村上智行君

        第十番                  すどう 哲君

       第十一番                  遠藤いく子君

       第十二番                  吉川寛康君

       第十三番                  伊藤和博君

       第十四番                  渡辺忠悦君

       第十五番                  細川雄一君

       第十六番                  高橋伸二君

       第十七番                  菊地恵一君

       第十八番                  寺澤正志君

       第十九番                  只野九十九君

       第二十番                  石川光次郎君

      第二十一番                  外崎浩子君

      第二十二番                  岸田清実君

      第二十三番                  佐藤詔雄君

      第二十四番                  菅原 実君

      第二十五番                  坂下 賢君

      第二十六番                  菅間 進君

      第二十七番                  庄子賢一君

      第二十八番                  川嶋保美君

      第二十九番                  佐藤光樹君

       第三十番                  中島源陽君

      第三十一番                  本木忠一君

      第三十二番                  中山耕一君

      第三十三番                  長谷川洋一君

      第三十四番                  池田憲彦君

      第三十五番                  佐々木征治君

      第三十六番                  安部 孝君

      第三十七番                  皆川章太郎君

      第三十八番                  小野 隆君

      第三十九番                  岩渕義教君

       第四十番                  本多祐一朗君

      第四十一番                  ゆさみゆき君

      第四十二番                  藤原のりすけ君

      第四十三番                  内海 太君

      第四十四番                  坂下やすこ君

      第四十五番                  横田有史君

      第四十六番                  小野寺初正君

      第四十七番                  石橋信勝君

      第四十八番                  齋藤正美君

      第四十九番                  安藤俊威君

       第五十番                  中村 功君

      第五十一番                  渥美 巖君

      第五十二番                  畠山和純君

      第五十三番                  千葉 達君

      第五十四番                  仁田和廣君

      第五十五番                  藤倉知格君

      第五十六番                  相沢光哉君

      第五十七番                  中沢幸男君

      第五十八番                  渡辺和喜君

      第五十九番                  今野隆吉君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    三浦秀一君

      副知事                    若生正博君

      公営企業管理者                伊藤直司君

      総務部長                   今野純一君

      震災復興・企画部長              伊藤和彦君

      環境生活部長                 小泉 保君

      保健福祉部長                 岡部 敦君

      経済商工観光部長               河端章好君

      農林水産部長                 千葉宇京君

      土木部長                   橋本 潔君

      総務部秘書課長                小林 裕君

      総務部財政課長                池田敬之君

    教育委員会

      委員長                    勅使瓦正樹君

      教育長                    小林伸一君

      教育次長                   伊東昭代君

    選挙管理委員会

      委員長                    佐藤健一君

      事務局長                   渡辺達美君

    人事委員会

      委員長                    高橋俊一君

      事務局長                   今野光則君

    公安委員会

      委員長                    檜山公夫君

      警察本部長                  森田幸典君

      総務部長                   尾形正人君

    労働委員会

      事務局長                   保理昭泰君

    監査委員

      委員                     遊佐勘左衛門君

      事務局長                   千葉裕一君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    議会事務局

      局長                     佐々木昭男君

      次長兼総務課長                西條公美君

      議事課長                   畑 正芳君

      政務調査課長                 沼倉敏郎君

      総務課副参事兼課長補佐            三浦正博君

      議事課長補佐                 片倉邦夫君

      議事課長補佐(班長)             渋谷敏彦君

      議事課主幹                  布田惠子君

      議事課主幹                  高橋 仁君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    議事日程 第二号

              平成二十四年二月二十三日(木)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 議第一号議案ないし議第五十二号議案

第三 議第五十三号議案 平成二十三年度宮城県一般会計補正予算

第四 議第五十四号議案 平成二十三年度宮城県公債費特別会計補正予算

第五 議第五十五号議案 平成二十三年度宮城県母子寡婦福祉資金特別会計補正予算

第六 議第五十六号議案 平成二十三年度宮城県小規模企業者等設備導入資金特別会計補正予算

第七 議第五十七号議案 平成二十三年度宮城県農業改良資金特別会計補正予算

第八 議第五十八号議案 平成二十三年度宮城県沿岸漁業改善資金特別会計補正予算

第九 議第五十九号議案 平成二十三年度宮城県林業・木材産業改善資金特別会計補正予算

第十 議第六十号議案 平成二十三年度宮城県県有林特別会計補正予算

第十一 議第六十一号議案 平成二十三年度宮城県土地取得特別会計補正予算

第十二 議第六十二号議案 平成二十三年度宮城県土地区画整理事業特別会計補正予算

第十三 議第六十三号議案 平成二十三年度宮城県流域下水道事業特別会計補正予算

第十四 議第六十四号議案 平成二十三年度宮城県港湾整備事業特別会計補正予算

第十五 議第六十五号議案 平成二十三年度宮城県水道用水供給事業会計補正予算

第十六 議第六十六号議案 平成二十三年度宮城県工業用水道事業会計補正予算

第十七 議第六十七号議案 平成二十三年度宮城県地域整備事業会計補正予算

第十八 議第六十八号議案 復興産業集積区域における県税の課税免除に関する条例

第十九 議第六十九号議案 東日本大震災復興基金条例の一部を改正する条例

第二十 議第七十号議案 地域環境保全特別基金条例の一部を改正する条例

第二十一 議第七十一号議案 県立自然公園条例の一部を改正する条例

第二十二 議第七十二号議案 食品衛生取締条例等の一部を改正する条例

第二十三 議第七十三号議案 消費者行政活性化基金条例の一部を改正する条例

第二十四 議第七十四号議案 地域医療再生臨時特例基金条例の一部を改正する条例

第二十五 議第七十五号議案 子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例基金条例の一部を改正する条例

第二十六 議第七十六号議案 東日本大震災みやぎこども育英基金条例の一部を改正する条例

第二十七 議第七十七号議案 妊婦健康診査臨時特例基金条例の一部を改正する条例

第二十八 議第七十八号議案 社会福祉施設等耐震化等臨時特例基金条例の一部を改正する条例

第二十九 議第七十九号議案 宮城県中小企業振興機械類貸与に関する条例の一部を改正する条例

第三十 議第八十号議案 損失補償契約に係る回収納付金を受け取る権利の放棄に関する条例の一部を改正する条例

第三十一 議第八十一号議案 みやぎ観光創造県民条例の一部を改正する条例

第三十二 議第八十二号議案 国営土地改良事業負担金等徴収条例の一部を改正する条例

第三十三 議第八十三号議案 森林整備地域活動支援基金条例の一部を改正する条例

第三十四 議第八十四号議案 高等学校授業料減免事業等支援臨時特例基金条例の一部を改正する条例

第三十五 議第八十五号議案 国際化基盤整備推進基金条例を廃止する条例

第三十六 議第八十六号議案 公平委員会の事務の受託の廃止について

第三十七 議第八十七号議案 訴えの提起について

第三十八 議第八十八号議案 和解及び損害賠償の額の決定について

第三十九 議第八十九号議案 出資について(社団法人宮城県農業公社)

第四十 議第九十号議案 宮城県道路公社による有料道路事業の実施の変更に関し同意することについて

第四十一 議第九十一号議案 財産の処分について(宮城海外研修員会館)

第四十二 議第九十二号議案 工事請負契約の締結について(仙塩流域下水道仙塩浄化センター汚泥焼却施設機械設備災害復旧工事)

第四十三 議第九十三号議案 工事請負契約の締結について(阿武隈川下流流域下水道県南浄化センター下水汚泥燃料化施設災害復旧工事)

第四十四 議第九十四号議案 権利の放棄について

第四十五 議第九十五号議案 平成二十三年度市町村受益負担金について

第四十六 議第九十六号議案 平成二十三年度流域下水道事業受益負担金の変更について

第四十七 議第九十七号議案 専決処分の承認を求めることについて(控訴の提起)

第四十八 報告第一号 専決処分の報告について(和解及び損害賠償の額の決定)

第四十九 報告第二号 専決処分の報告について(県営住宅の明渡請求等に係る訴えの提起)

第五十 報告第三号 専決処分の報告について(交通事故に係る和解及び損害賠償の額の決定)

第五十一 一般質問(代表)

   〔皆川章太郎君、坂下 賢君〕

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二ないし日程第五十 議第一号議案ないし議第五十二号議案、議第五十三号議案ないし議第九十七号議案及び報告第一号ないし報告第三号

三 日程第五十一 一般質問(代表)

   〔皆川章太郎君、坂下 賢君〕

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△開議(午前十時)



○議長(中村功君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△会議録署名議員の指名



○議長(中村功君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、二十一番外崎浩子君、二十二番岸田清実君を指名いたします。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△諸報告



○議長(中村功君) 御報告いたします。

 会計管理者兼出納局長三野宮斗史君が本日欠席する旨の届け出がありました。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△議第一号議案ないし議第五十二号議案



△議第五十三号議案ないし議第九十七号議案



△報告第一号ないし報告第三号



△一般質問(代表)



○議長(中村功君) 日程第二ないし日程第五十、議第一号議案ないし議第五十二号議案、議第五十三号議案ないし議第九十七号議案及び報告第一号ないし報告第三号を一括して議題といたします。

 知事から追加提出議案の提案理由の説明を求めます。知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) ただいま追加上程されました平成二十三年度一般会計補正予算案を初め提出議案の概要を御説明申し上げます。

 東日本大震災の発生から一年がたとうとしておりますが、本県にとりましては、まさしく厳しい試練の一年間でありました。

 本年度の県政運営に当たりましては、被災者の生活支援を初めとした復旧・復興の取り組みを重点的に推進するため、幾度にもわたり多額の補正予算を編成し、その円滑な推進に努めてきたところでありますが、それも議員各位の御尽力、御協力があってのことと、厚く感謝申し上げる次第であります。

 この一年間を振り返りますと、被災者の生活再建、災害廃棄物の処理、道路、港湾、漁港等の復旧、更には中小企業等の経営再開への支援など、官民が力を合わせ、総力を挙げて取り組んできた結果、復旧・復興は着実に進みつつあります。しかしながら、生活再建のめどが立ち、復旧・復興を身近に感じられる方ばかりではなく、多くの方が、今なお肉親等が行方不明のままで気持ちの整理がつかず、また、復旧・復興の進みぐあいにもどかしさを感じる日々を過ごされております。今議会の開会日に申し上げましたとおり、県といたしましては、そうした被災者の皆様が将来への不安を少しでもなくし、前向きな気持ちを持って生活できるようきめ細かな支援を講じながら、一日でも早い復旧・復興がなし遂げられるよう努めてまいります。

 今年度の財政運営は、震災の影響による県税収入等の大きな落ち込みに加え、復旧・復興事業に係る県負担額が多額に上りましたが、こうした負担に対する国の財政支援措置が講じられたことから、県債残高の急激な増加が避けられ、また、震災対応のために取り崩した財政調整基金等についてもある程度の残高を確保できる見通しとなりました。

 このような情勢を踏まえ、今回の補正予算案では、国の補正予算へ対応するとともに、復旧・復興事業を初めとする歳出予算の執行額や歳入予算の確定に伴う計数整理等を行ったところであります。

 補正予算案の主な内容ですが、初めに、国の補正予算に基づき交付される財源を活用し、既に設置している基金を拡充する施策についてであります。

 まず、地球温暖化対策に関する取り組み及び災害廃棄物の処理等を実施するため地域環境保全特別基金へ積み立てを行うとともに、その基金を活用して市町村の災害廃棄物処理に対する助成を行います。また、被災地域における医療提供体制を整備するため地域医療再生臨時特例基金へ追加の積み立てを行い、仙台地域における救急医療体制整備等への助成を行うとともに、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例基金へ積み立てて本年度の事業実施分への助成を増額するほか、来年度の事業実施の財源として活用いたします。更に、被災児童生徒等の就学支援及び経済的に修学困難な高校生の教育機会の確保のため、高等学校授業料減免事業等支援臨時特例基金へ積み立てを行い、私立学校の授業料等の減免などに対する支援を行います。

 これらのほか、子育て支援対策臨時特例基金や緊急雇用創出事業臨時特例基金、新しい公共支援基金などの各種基金への積み立てを行い、平成二十四年度以降の事業実施の財源として活用いたします。

 次に、震災からの復旧・復興に関する事業についてでありますが、水産加工業協同組合等の水産物加工流通共同利用施設の復旧・整備への助成を拡充するほか、三陸縦貫自動車道の整備促進や河川堤防のかさ上げ及び排水対策を進めるとともに、漁港施設の復旧や漁港施設用地のかさ上げ等の災害復旧事業の進捗を図ってまいります。あわせて、被災地域におけるバイオマス発電施設や熱供給施設等の整備への支援を行い、木質系瓦れきや未利用間伐材等の利用を促進してまいります。

 また、医療機関相互のネットワーク整備への助成を行い、県内どこでも安心して医療が受けられる体制の構築に取り組んでまいります。

 このほか、震災により親を亡くした子供たちのために、これまでお寄せいただいた御好意を東日本大震災みやぎこども育英基金に追加して積み立てるほか、次年度以降の被災者支援や公共施設の整備等を推進するため、国内外の方々から寄せられました寄附金や復興宝くじの収益金等の一部を東日本大震災復興基金及び地域整備推進基金へ積み立て、今後の復旧・復興に有効に活用してまいります。

 以上、補正予算案の主な内容について御説明申し上げましたが、今回の補正額は、一般会計で五百九十三億七千五百余万円の増額、総計では四百三十七億五百余万円の増額となります。財源としては、地方交付税一千百二十三億五千余万円、国庫支出金六百八十九億四千八百余万円、寄附金二百十四億九千九百余万円などを追加する一方、県税二百三十九億円、県債千二十億三千八百余万円などを減額しております。この結果、今年度の予算規模は、一般会計で二兆三千八百三十八億九千六百余万円、総計で二兆七千二百六十億八千余万円となります。

 予算外議案については、条例議案十八件、条例外議案十二件を提案しておりますが、そのうち主なものについて概要を御説明申し上げます。

 まず、条例議案でありますが、議第六十八号議案は、東日本大震災からの復興に向けた取り組みを推進するため、県税の課税免除に関し必要な事項を定めようとするもの、議第七十号議案、議第七十四号議案及び議第八十四号議案は、基金の設置目的を変更若しくは追加するとともに失効期日を延長しようとするもの、議第七十三号議案、議第七十五号議案ないし議第七十八号議案及び議第八十三号議案は、基金の失効期日を延長しようとするもの、議第八十五号議案は、国際化基盤整備推進基金の全額取り崩しに伴い、条例を廃止しようとするものであります。

 次に、条例外議案でありますが、議第八十六号議案は、公平委員会の事務の受託の廃止について、議第八十七号議案は、大気常時監視自動計測器製造業者の談合に係る損害賠償を求める訴えの提起について、議第八十八号議案は、学校施設の管理瑕疵による事故に係る和解及び損害賠償の額の決定について、議第八十九号議案は、社団法人宮城県農業公社に対する出資について、議第九十二号議案及び議第九十三号議案は、工事請負契約の締結について、議第九十四号議案は、権利の放棄について、議第九十五号議案及び議第九十六号議案は、市町村の受益負担金について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであります。また、議第九十七号議案は、損害賠償請求事件に係る控訴の提起について専決処分を行いましたので、その承認をお願いしようとするものであります。

 以上をもちまして、提出議案に係る概要の説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。



○議長(中村功君) 補正予算案に係る各部局長説明要旨は、お手元に配布のとおりであります。

 ただいま議題となっております各号議案についての質疑と日程第五十一、一般質問とをあわせて行います。

 質疑、質問は、順序に従い許します。三十七番皆川章太郎君。

    〔三十七番 皆川章太郎君登壇〕



◆三十七番(皆川章太郎君) 自由民主党・県民会議の皆川章太郎でございます。通告に従いまして、会派を代表し、質問をいたします。

 東日本大震災から間もなく一年を迎えようといたしております。改めて、この震災で犠牲になられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様にお見舞いと一層の御健勝をお祈りするものでございます。

 いまだに現地に立ちますと、言葉を失います。一家団らんの楽しい平和な家庭の日々の営み、地域のコミュニティー、長きにわたり先人先輩が営々と築き上げたすべてのものを震災は一瞬に奪い去ってしまいました。復旧が進んでいるとはいえ、今でも被災地に立ちますと、どんなに偉い人でも、どのような肩書きを持つ人でも、自然の猛威の前には皆無であり、無力感に打ちのめされます。

 先日、仙台宮城野区において「ハッピーバースデー3・11」という写真展を見てまいりました。多くのとうとい命が失われたその日、被災地ではそれでも新たな命が生まれていました。駐車場での出産、浸水する病院、停電や寒さとの闘い、陣痛の最中に地震が発生し、あわてて病院を飛び出し、車の中で出産した家族。主催者側は、過去を一切持たない子供ほど未来を強く感じさせるものはなく、その小さな姿に希望を託したい。そして、この子供たちの小さな瞳に未来を思いながら、あすの宮城、あすの日本を考えるきっかけになることを願っていると語っておりました。一枚一枚の写真の背景を察するに、込み上げてくるものを抑え切れませんでした。

 震災から一年、人には、私たちには、被災地及び被災者に対しての思いやり、そして心、愛があります。発災直後から、県内はもとより、全国、世界各国から義援金を初めとして多くのボランティア活動の皆さん、心温まる御支援を賜り、今でも継続されております。すべての方々に感謝の気持ちでいっぱいでありますとともに、何としても被災された皆様が一日でも早く復旧・復興を果たすために、私たち議会は一丸となって取り組んでいかなければならないと思います。なぜなら、震災により八カ月間任期が延長され、昨年十一月十三日に行われた県議会議員選挙において五十九名が当選し、現在の議会が構成されましたが、私を含め、全員が震災対策の復旧・復興を公約に掲げていたからであります。

 このようなことから、私たちは、特別委員会の設置に当たりましても、震災対策に特化した専門部会を全会派一致で賛成し、構成いたしました。したがいまして、議員として職責を果たし、県民の期待にこたえるためには、主義主張はいろいろあれども、震災対策について、議会は心を一つにし、全力で取り組んでいかなければならないと思います。この点につきましては、知事自身も私たちと同じだと思います。

 あるマスコミは、県議会議員選挙の投票日に、仙台周辺複数の投票所において出口調査を行いました。その際、村井知事の震災対策についての評価も問うております。その村井知事に関する調査結果は、満足、やや満足、若干の温度差はあるにせよ、何と九一%の方々が好意的であるとの結果でありました。村井知事は明るいキャラクターを持ち、万人向けといいますか、老若男女、とにかく好かれるお人柄で、選挙に例えれば、めっぽう強いタイプであります。五十一歳の若い知事が、県政に、災害対策に一生懸命奔走し、必死に取り組んでいる姿に、人は心を打たれたのであろうと思います。

 しかしながら、現在、県を、そして特に被災地を取り巻く状況は、難問山積みです。震災対策の課題は多く、今まで以上にスピード感が要求され、住居の問題、失業給付金の期限切れ問題、職場、雇用がなく収入がない状態等々、また、被害の差はあれども、岩手県との復旧度合いの比較等、挙げたら切りがないくらいです。とにかく、ことしは目に見える結果を出していかなければなりません。協調、団結、県民の融和を大切にしている村井知事、知事として、和をもって事に当たることはもちろんでありますが、震災対策のように、ここ一番、何としても前に進まなければならないときには、思い切った判断がとても大事であります。県民の和を大切にし、さまざまな意見を聞き、そして決断、英断を下す。知事の県政運営、震災復旧・復興対策には、和の中の決断が強く求められており、私は、この和の中の決断を実行していく強さこそが、ことしの知事のとるべき姿の真骨頂だろうと思います。今後の難しい県政運営、震災対策について、知事の心構えをお聞かせください。

 まさに、六百年に一度の国難であります。それにしても、民主党内閣における震災復興対策が、財務省の財源確保が障害となり、おくれておりました。当初から、震災復興がかなり遅いという批判がありました。この進まなかった理由を、前総務大臣が月刊誌で、野田総理が当時財務大臣であったとき、こんなやりとりがなされたと書いております。政治家が何かを主張すると、すぐに官僚が財源はどうしますかと必ず聞いてくる。そのきわめつけが東日本大震災でした。復興を一日でも早く進めなければならないのに、財源をどうするかが優先されてしまう。復旧・復興は、直ちに借金してでも取り組まなければならないので、国債を発行して対応すべきではないのかと事あるごとに強く主張してきましたが、当時の野田財務大臣は、役所の意のとおり明確な財源がないのに予算を組むのは無責任と、絶対譲りませんでした。こうしたやりとりを震災直後からの四月からずうっと続いており、復興のための補正予算がおくれた本当の理由はそこにありますと述べておりました。

 非常時だからこそ建設国債でも発行し復旧事業をなすべきなのに、そして一日も早くスピード感を持って対応すべき時期にこのような状態であったとは、とても残念でなりません。知事はこの一年を振り返ると、どのような思いなのでしょうか。災害対策等、政策面並びにじだんだを踏むような思いが数多くあったと推察されますが、特に印象的なこと、今後の取り組む決意などをお聞かせください。

 次に、新年度予算、財政について何点かお伺いいたします。

 村井知事は、宮城の復興と発展のためにスタートの年にするという意味を込め、二〇一一年度当初予算案を復興元年スタートダッシュ予算と命名し、議会に提案しました。

 一般会計の総額は一兆六千八百二十二億円です。平成二十四年度は、震災復興計画で復旧期の二年目として位置づけられており、東日本大震災の復旧・復興事業が初めて当初予算から計上されることになります。被災地が一日も早く復旧・復興を果たし、すべての県民が安心して生活できる環境をとり戻していくためにも、復旧・復興事業に積極的かつ大胆に取り組むことが最優先であります。

 そこでまず、スピード感を持って復旧・復興事業を実施するために、当初予算編成に当たってどのような方針で臨んだのか、お伺いします。

 また、予算規模は前年度のほぼ倍増になっていますが、どのような特徴を持つ予算となっているのでしょうか。

 更に、全体として満足できる予算規模や復旧・復興事業が十分確保できたのかを含めてお答え願いたいと思います。

 国では、東日本大震災の復興費用を管理する特別会計が創設されることになり、その予算規模は総額三兆七千七百五十四億円、そのうち復興費用として三兆二千五百億円が計上され、この中には、本県が国に要望してきた財政支援措置も、震災復興特別交付金や震災復興交付金として含まれております。また、復興施策の司令塔となるべき復興庁が発足し、その出先機関である仙台復興局、更に、石巻、気仙沼の支所も既に業務を開始しており、復興特区や復興交付金の関連業務など、幅広く自治体支援に当たることになりました。更に、地域における創意工夫を生かして実施される復興の取り組みを推進する目的で復興特区制度が創設され、本県でも先日、民間投資促進特区が認定を受け、有効的活用が期待されているところであります。

 そこで、来年度の大震災関連経費として、国で予算化された財政支援措置に対してどのような所感を持っているのか、まずお伺いをいたします。

 復興を進めるに当たって、復興財源の確保とともに、県債残高の急増による財政状況の急激な悪化も懸念されます。県債残高が右肩上がりで増加していることは震災前からの課題であり、我が会派の同僚議員も、再三再四このことを指摘をしてきたところであります。この要因が地方交付税の振りかえである臨時財政対策債の増加であったにしても、これは紛れもなく県の借金でありますので、将来の償還財源の確実な確保が必要とされるものです。この県債残高は、普通会計の二十二年度決算では、一兆五千億円を突破し、増加に歯どめがかかっていない状態となっており、そこに今回の大震災が発生してしまったわけでございます。

 震災発生後、初期の時点では、一日も早い復旧に向け、極端な言い方をすれば、財源など考えずに復旧事業を執行すべきだったのだと私は痛感をいたしております。時間を取り戻すことはできませんが、最もスピード感が必要なときに、前首相の政権居座りも重なり、復興のための補正予算編成が大きく停滞し、結果的に復興予算の成立がおくれにおくれ年末になってしまったことは、返す返すも残念でなりません。今後、復興事業を推進する中で、県債残高の見通しやその課題についてどのような認識を持ち、どう対応していくのか、知事の考えをお聞かせください。

 次に、大綱第二点目です。災害対策の重点課題であります被災者の住まいと生活再建、雇用の確保、そして放射能問題についてお尋ねいたします。

 知事は先般の記者会見で、震災関連費は、被災者の住まいと産業創造、雇用の確保に全力で取り組み、一日でも早く安心した生活を取り戻せるように最大限努力すると表明いたしました。被災された方々はもちろんですが、県民の思いは、一日も早い復旧・復興であり、そして最も望むことは、仮設住宅から一日でも早く安定した住居に移り、そして失われた職場が産業創造により雇用が再開され、結果として収入を得て、またもとのように生活ができ、気兼ねなく安心して暮らせることだろうと思うのであります。

 働くところがなく、収入がないところには、人は住みません。将来に希望を見出せるようにするためには、その大前提となる産業構築、まちづくりに関連するさまざまな基盤整備を滞りなく進捗させていかなければならないのであります。応急的な対策から比重を移し、恒久的な対策に本腰を入れて取り組んでいく、まさに復興元年の意味するところは、そこにあると思うのであります。

 まずは、生活を営む上において最も基本的なことである安定した住居と雇用の創出について知事の認識と決意のほどをお聞かせください。

 新しいまちづくりを円滑に進め、被災者が強く望んでいる事業所の再開と住宅の確保を早期に実現していくためには、さまざまな問題があると思います。中でも住宅に関して言えば、建築制限等により移転が必要となる事業所や住宅の従前地の買い上げと移転を伴わないものを含めた、いわゆる二重ローンの対策が十分に機能するかどうかがポイントになると思います。個人版私的整理ガイドラインによる救済策が昨年八月に導入されて以降、資産の大半を手放さなければならないという条件が厳し過ぎ、申請件数が全く伸びませんでした。このようなことから、ガイドラインの運営委員会は、債権整理後の手元残金の上限を五百万円とする要件緩和策を打ち出しております。相前後して、県においては、一月二十三日から震災前の住宅ローンの五年間の利子相当額を五十万円限度で補助する制度の申請の受け付けを開始しております。

 そこで、県として、補助制度の条件見直し、また、制度の申請状況と今後の見通しをあわせてお聞かせください。

 東日本大震災で、人と人とのつながり、互いに支え合うことの大切さを県民一人一人が肌身で感じました。だからといって、個々人の思いなど被災市町にゆだねるだけでなく、県の地域振興策として、総合的な地域コミュニティーの維持と再構築のための支援策が今こそ必要と考えております。被災者の生活再建と新しいまちづくりに関する多くの課題を克服し、円滑に事業が進み実行されるために、県の被災者生活支援実施本部ではどのような議論が今日までなされ、その対応策、施策の検討が行われてきたのか、経緯、経過も含め、お聞かせください。

 次に、放射能問題についてお尋ねをいたします。

 この問題について、県民が日常生活を送る上で大変大きな不安を抱いておりますし、会派内でも非常に関心が高く、詳細につきましては、あすからの一般質問でも多くの議員から取り上げられることになっております。しかしながら、宮城県が単独でこの課題を解決することは困難でありますが、今日までこうした不安を抱いている状況に対処するために、県議会も県も一体となり、今日まで国に、東京電力に、放射能の補償交渉を含め対応してまいりました。その中でも、きょうは二点についてお尋ねします。

 まず、除染の問題についてお聞きいたします。

 重点地域として県内九市町が指定されましたが、大気中には区割りはありませんので、重点地域はもちろんのこと、それ以外の市町村に対して、どのように今後調査・対応し、支援していくのか、まず知事の考えをお聞かせください。

 次に、学校給食等、食品の検査体制の強化並びに乳幼児、児童生徒の安全安心の健康面での管理、原発事故による被害への補償についてであります。

 本県の酪農、畜産、牛肉や原木シイタケはいまだに出荷制限をされておりますし、風評被害もまだまだ収束されておりません。広範囲にわたる放射能の影響被害について、福島原発事故対策みやぎ県民会議で検討しているわけでありますが、この県民会議が今まで果たしている役割、現在までのこの事故補償に対する請求の内容及び検討状況を、そして今後この補償交渉を含め、原発対策にどのような戦略なり戦術をもって対応していくのか、知事の考えをお聞かせください。

 この問題については大変重要であり、かつ難問でありますので、県民会議として、会派としてしっかりと取り組み、いろいろな広範な分野への影響に対する対策を今後も国や東京電力に対し補償交渉を中心に粘り強く講じてまいりたいと思っております。

 次に、大綱三点目として、宮城の一次産業の礎となる農業基盤及び水産業基盤整備についてお尋ねをいたします。

 大震災は甚大な被害をもたらしました。その中で、農林水産関係分は、一兆二千二百八十六億円の被害が積み上がっております。その中でも、農業関係は五千四百四十三億円、水産関係分は六千八百五十九億円と特に顕著となっており、本県の基幹産業として、農業、水産業の復興が大変待たれるところであります。

 初めに、農業についてでありますが、農業生産の再開には、その生産基盤がしっかりと復旧していなければ、農地も、必要な水も、とても供給はできないのであります。そのようなことから、県は、昨年末に大震災で被害を受けた農地や排水ポンプ場、農業用施設の復旧・復興のロードマップを公表いたしました。

 私は、このロードマップを確かなものとしていくために、次のような課題と対応策をしっかりと強い決意で取り組むべきだという立場から質問をいたします。

 まず、震災による復旧・復興の全体事業量はどのようになっているのか、そして、原則三年で災害復旧事業が進むことになりますが、その事業量や事業費の内容はどうなのかということをお聞かせください。

 また、単なる復旧ではなく、農業の再構築という県の震災復興計画に照らし合わせ、将来構想への圃場整備など、事業ニーズは市町村からどれだけ想定されているのか、県の考えをお聞かせください。

 第二点目は、津波被害面積は我が県のおよそ十分の一、すなわち水田面積の一〇%ですが、残り九〇%の農地を有する内陸部のように比較的震災影響の少ない地域では、用排水ポンプ場のストックマネジメント事業、新たな事業ニーズも考えられます。このように、津波地域と関係しない地域での事業ニーズは依然異なるものの、その要望に沿って、県土の均衡ある発展のため、どのような方法でバランスをとっていくのか、県の考えもあわせてお聞かせください。

 次に、三点目です。こういう震災の大変な時期に、農業農家に希望を与え、一日でも早く営農の再開を目指すことはとても大切なことであります。農地の瓦れき処理、除塩、農地復旧と、営農再開までには復旧工事が段階的に処理されなければなりません。現段階では、平成二十四年の営農可能なのが全復旧工事対象面積の四〇%、全面積が営農可能になるのに三年かかるとするならば、沿岸部の被災の度合いが大きいところでは、平成二十三年の作付不能から丸三年待たなければならないことになります。このような状態では、農業を離れる、離農する農家も出てきますので、ここは何としてもスピード感を持った復旧が望まれるものであります。知事の考えをお聞かせください。

 次に、水産業についてお尋ねいたします。

 水産業も甚大な被害をこうむっております。そうした状況から復旧・復興を果たしていくためには、漁港施設の復旧と水産物加工・流通施設の復旧を特に急がなければなりません。県では、これまでの補正予算や平成二十四年度の当初予算での措置を講じておりますが、その予算によりどの程度事業が進捗し、また復旧のめどはいつごろになると見込んでいるのか、その点をお尋ねいたします。とにかく復旧・復興に必死で取り組んでいる漁業、漁港施設の関係者皆様があすへの希望を失うことのないよう、復旧・復興のスケジュールを示すことがとても大切だと思います。知事の考えをお聞かせください。

 五番目として、以上申し上げてまいりましたが、公共土木施設の整備や農業基盤、水産基盤の整備を速やかに進めていくためには、マンパワーの確保を図る必要があります。

 県では、平成十年度以後、公共事業を見直し、減少させております。当然、それに伴い土木部や農林水産部の技術職員の数もかなり減少し、あわせて受注者である建設業においても、事業者数及び従業員数ともかなり減少いたしております。このような状況では、未曽有の大震災からの復旧・復興を一定期間で進めていくのは相当困難なものと思われます。新年度の通常予算と災害復旧・復興予算と、これまでの数倍にも匹敵する事業費をどのように進めていくのか、知事の考えをお聞かせください。

 大綱四点目です。今後の社会資本整備に関する質問をいたします。

 県は、公共土木施設等に関する県と市町村の災害査定の結果を公表し、その査定決定額は八千七百八十億円にも及んでおります。一方、まちづくりの関連復興事業費は、津波被災十五市町では一兆円をはるかに超えるものと言われております。国は、復興のシンボルとして、三陸縦貫自動車道を中心とする復興道路事業を実施することとしており、岩手、宮城、福島の三県で、今後十年間に一兆円を超える建設事業費を投入すると聞いております。更に、復興特区法も成立したことにより、いよいよ復興に向けた歩みが加速されていくものと考えます。

 このような中で、一日も早い復旧や復興をなし遂げるためにまず優先させなければならないのが、公共土木施設を中心とする社会基盤の整備であります。社会基盤の復旧なくしては、生活、産業、福祉等々、あらゆる分野を総合した真の復興はなし得ず、一日でも早く県土全体の安全度を高めるためにも、公共土木施設を中心とする災害復旧を急がなければならないと思います。

 このような立場から、三点、知事に考えをお聞かせいただきたいと思います。

 まず初めに、県土の安全性を確保し、悲惨な状況を二度と繰り返さないためにも、復興期間十年の間において、公共土木施設を中心とした災害復旧事業をどのような考えに基づいて進めようとしているのか、お聞かせ願います。

 二点目は、人材の確保と同時に、今後、集中的、大量に発生する発注契約に至る事務手続を効率的に進める対応策であります。この事業の受け手側になる本県の建設業者への受注機会の確保を前提としつつも、絶対的に不足が予想される受注者や技術者を確保するためにも、建設企業体といった仕組みの積極的活用や、現場における技術者の配置条件の緩和策等、従来の枠組みを超えた大胆な対応が必要と思います。

 県でもいろいろこの問題については対策をし、発表しておりますけれども、あわせて、復旧事業の推進に加え、市町村支援という、これまた県として重要な責務を担っているわけです。このように、あらゆる面で創意工夫がとても大切なことと思いますが、県としての考えをお聞かせください。

 今回の震災を契機として、本県の沿岸部と内陸部についてですが、被災地である太平洋側と日本海側との連携の重要性が再認識されたと私は思っております。東西連携の象徴となる道路ネットワークの形成、そして連携が私は喫緊の課題であると強く思います。

 例えば、特に重要な課題地域としては、石巻と新庄を結ぶ高規格道路、そして、長年の懸案でありました大崎市、加美町、そして山形の尾花沢市、酒田を結ぶ県境道路の三百四十七号線の通年通行確保の問題、そして今般、加速度的に整備が促進されることになっております三陸縦貫自動車道と東北道を結ぶ宮城県北幹線道路の早期開通を目指すべきと考えますが、これらの路線整備に関する県の考えと見通しをお伺いいたします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴まことにありがとうございました。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 皆川章太郎議員の代表質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、私の県政運営と新年度予算についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、今後の県政運営、震災対策への心構え及びこの一年で特に印象的なことや思いなどについてのお尋ねにお答えをいたします。

 東日本大震災の復旧・復興に当たりましては、発災直後から数限りない場面でさまざまな決断を行い、実行に移してまいりました。即断即決を求められる場面も多々ありましたが、私といたしましては、市町村とも緊密な連携をとりながら、県民の思いや和を大切にし、復旧・復興の先頭に立つことを基本としてまいりました。現在、国の本格的な補正予算や復興特区制度などが手当てされ、復興庁が発足するなど、我が県の本格的な復興に向けた条件が整ってまいりましたが、引き続き積極果敢に復旧・復興に取り組んでまいりたいと考えております。

 また、この一年を振り返りますと、新しい制度や思い切った手法が可能となる財源措置や規制の緩和を繰り返し国に提言し、国や関係者の皆様の御尽力により実現できたことが特に印象に残っております。今後とも、市町村や国、県民や企業、団体の皆様と力を合わせて、スピード感を持って一日も早い復旧・復興をなし遂げてまいる所存でございます。

 次に、当初予算編成に当たり、どんな方針で臨んだのかとの御質問にお答えをいたします。

 昨年十月に来年度当初予算の編成方針を定めたところでありますが、震災への対応は一刻の猶予も許されないことから、国の制度や支援を最大限活用するとともに独自の財源もできる限り積極的に活用して、震災復興計画に掲げた施策を重点的かつ積極的に予算化する方針といたしました。

 また、予算の特徴としては、震災対応分を積極的に予算化した一方で、通常分につきましては徹底的な見直しにより緊縮型とし、限られた財源をできるだけ震災対応に優先的に配分したところであります。これにより、今後、国や市町村との調整を待って追加で対応する復興交付金事業などを除いては、震災復興計画の推進に必要な予算は、おおむね確保できたものと考えております。

 次に、国で予算化された財政支援措置に対する所感についての御質問にお答えをいたします。

 今年度、特別立法や国の補正予算で創設された復興交付金や震災復興特別交付税などの手厚い財政支援措置は、来年度においても継続されることとなりました。国が被災地の要望を聞き入れてくれたものと大変感謝をしております。

 また、国の財政支援措置が当初予算にどう反映されているかとのお尋ねについてでありますが、来年度の当初予算は、国の手厚い財政支援措置により、今年度当初予算に比べて、国庫支出金が四・五倍の三千五百九十三億円、地方交付税が一・八倍の三千三百六十八億円と、いずれも大きくふえております。その一方で、これだけ大きな震災対応予算を編成したにもかかわらず、来年度については、県債の発行を抑えることができ、これまで心配していた県債残高の激増といった事態は、当面は回避されたところであります。今後は、こうした手厚い財政支援措置が平成二十五年度以降においても引き続き継続されるよう国に求めてまいります。

 次に、復興事業を推進する上での県債残高の見通しや課題に対する認識と対応についての御質問にお答えをいたします。

 阪神・淡路大震災など、過去の大震災においては、被災地方公共団体は、震災からの復旧・復興事業を実施する上で多額の地方債発行を余儀なくされ、後年度の公債費負担が財政運営上の課題となってきたところもあり、東日本大震災からの復興に当たっても、同様の事態に陥ることを、我が県を初めとする被災地方公共団体は大変懸念をしておりました。しかし、過去の事例とは異なり、今回は震災復興特別交付税等の措置により、当面はその懸念は払拭され、復旧・復興事業の実施による県債残高の急増は、回避できる見通しであります。ただし、平成二十五年度以降の財政支援措置はいまだ不明な点もありますことから、今後の県債残高の見通しは、国の財政支援措置の継続に大きく左右されるものと認識をしております。将来負担の増大を回避し、財政運営の持続性を確保しながら、必要な復旧・復興事業を円滑に実施するためには、震災対応に係る財政支援措置の継続と総額の確保が不可欠であることから、国に対する働きかけなど、必要な対応をしっかり行ってまいりたいと考えております。

 次に、大綱二点目、東日本大震災復旧・復興対策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、安定した住居と雇用の創出についての認識と決意はどうかとの御質問にお答えをいたします。

 安定した住居の確保につきましては、被災者の方々の生活再建に向けた最重要課題であると認識をしております。住宅再建については、昨年の十二月に宮城県復興住宅計画を策定し、災害公営住宅を平成二十七年度までの五年間に一万二千戸整備するなどの目標を掲げ、推進することとしております。災害公営住宅の整備については、被災市町において建設用地の確保やマンパワー不足などの課題がありますことから、その一部を市町にかわって県が整備することとし、来年度当初予算案におきましては千三百五十戸分の設計費と千百五十戸分の工事費として約七十三億円を計上しております。また、土木部に復興住宅整備室を新設し、より迅速な整備を進めることといたしました。事業の推進に当たっては、これまで以上に被災市町や民間事業者と連携を図りながら、早期の復興住宅整備に向け、全力で取り組んでまいります。

 次に、安定した雇用の創出については、被災された方々が将来に希望を見出し、安心して暮らしていただくため、住居とともに、より安定した雇用の確保が不可欠であり、緊急的に短期的な雇用創出することに加え、中長期的な雇用創出していくことが大変重要であると認識をしております。

 深刻化する被災地での雇用問題の抜本的な改善に向けましては、産業の再生が急務であり、県では、これまでも中小企業等グループ補助金を初めとする国の支援制度の活用や県独自の補助、融資制度の創設などにより、被災企業等の事業再開に向けた取り組みを支援し、失われた職場の回復に努めてきたところであります。今後は、更にこうした復興支援策と連動して、雇用面から支援を行う事業復興型雇用創出事業なども活用し、より安定した雇用の創出を図ってまいります。

 また、これまで富県宮城の実現に向け積極的に推進してきた企業誘致につきましても、民間投資促進特区なども活用しながら、より一層力を注ぎ、自動車関連産業や高度電子機械産業などに加え、クリーンエネルギー関連産業などの次代を担う新たな産業の育成振興などを図るとともに、被災地における地元企業の育成も推進し、将来のより安定した雇用の創出に鋭意取り組んでまいります。

 次に、県における住宅の二重ローン対策についての御質問にお答えをいたします。

 二重ローン対策として県が実施している住宅再建支援制度については、補助金の一括交付や住宅金融支援機構の親孝行ローンなど、被災者の親族が債務者となる場合も対象とし、高齢者にも配慮した利用しやすい制度としておりますので、現時点での見直しは考えておりません。

 また、制度の利用状況につきましては、一月二十三日の受け付けから昨日までに、八十件の補助申請を受理しております。今後、住宅の自力再建の進捗に合わせて申請件数も増加すると考えており、来年度までに四千件、二十億円の事業費を見込んでおります。今後とも、被災者の利用促進に向けて、市町村と連携を図りながら、制度の周知に努めてまいります。

 次に、被災者生活支援実施本部についてのお尋ねにお答えをいたします。

 被災された方々の生活の場が避難所から応急仮設住宅等へと移行する中、新たな課題に対応しながら、県の支援施策を効果的に実施していくため、平成二十三年十二月一日付で、宮城県震災復興本部の中に被災者生活支援実施本部を設置いたしました。この実施本部は、これまで三回開催しておりますが、被災された方々の生活環境の改善が図られるよう、応急仮設住宅の寒さ対策や心のケアなどの具体的な支援策の実施等について情報共有や検討を行っております。

 また、被災された方々への支援施策を取りまとめたみやぎ被災者生活支援ガイドブックを作成し、応急仮設住宅等に住まわれている方々に配布したところであります。

 更に、今後新しいまちづくりを進めていく上で重要となる地域コミュニティーの維持や再構築についても、実施本部において市町の取り組みの実情や課題を的確に把握するとともに、それらを踏まえた効果的な対応策が講じられるようしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、汚染状況重点調査地域とそれ以外の市町村に対する支援についての御質問にお答えをいたします。

 放射性物質汚染対処特措法に基づく汚染状況重点調査地域に指定された八つの市町に対しては、昨年十二月に編成した除染支援チームが中心となって、計画策定や除染の実施に係る技術的な指導や助言など、市町の要請にも応じ、きめ細かな支援を行っております。

 また、他の市町村においても、マイクロホットスポットと呼ばれる局所的に線量が高い箇所が見受けられますので、放射線の測定機器の貸与や県が委嘱する除染アドバイザーの派遣、更には住民が取り組む簡易な線量低減対策のパンフレットの作成など、積極的に支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、東京電力福島第一原子力発電所事故対策みやぎ県民会議における損害賠償請求の検討状況等についての御質問にお答えをいたします。

 福島第一原子力発電所事故による損害賠償については、県内JAグループが牧草や牛肉等農林産物の生産者に係る損害賠償請求を進めており、それ以外の損害については、みやぎ県民会議が中心となって検討を進めているところでございます。県民会議においては、昨年末に、県と市町村がともに被害対策に要した経費を東京電力に対して損害賠償請求いたしました。また、民間事業者等の損害賠償請求を支援するため、みやぎ県民会議に損害賠償請求ワーキンググループを設置し、一月に被害状況調査を実施したほか、二月二十日には、仙台弁護士会及びJA宮城中央会の協力を得て、県内の民間団体等に対する研修会を実施したところでございます。今後とも、県民会議を中心に民間団体等に対する研修会や法律相談会の開催等による支援を積極的に進めるとともに、国と東京電力に対して、我が県のすべての損害を賠償の対象として認め、賠償が迅速になされるよう強く求めてまいります。

 次に、大綱三点目、宮城の農業と水産業についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、震災による復旧・復興の事業量や事業費の内容と圃場整備などの事業ニーズについてのお尋ねにお答えをいたします。

 このたびの東日本大震災による災害査定については、農地・農業用施設全体で二千四百四十九件、一千百六十億円となっており、これに基づき農地等災害復旧事業を進めてまいります。主なものとしては、除塩を含む農地の復旧が一万三千ヘクタール、排水機場等の農業用施設が四十七カ所、農地海岸が十八キロメートルとなっております。また、津波被災農地のうち、約六千ヘクタールについては、単なる原形復旧にとどまらない大区画化などの圃場整備を国営及び県営事業で実施するよう、八つの市町から要請されております。

 県といたしましては、東日本大震災復興交付金などを活用しながら、震災前以上に我が県の農業・農村が振興していると実感できるような地域農業の再構築を図ってまいります。

 次に、津波地域とそれ以外の地域における農業基盤整備の対応についての御質問にお答えをいたします。

 昨年十月に策定したみやぎの農業・農村復興計画において、今後の農業基盤整備については、津波被災地域における早期の営農再開に向けた農地等災害復旧事業や災害に関連する地区などを最優先に進めるとともに、津波被害を受けていない内陸地域においても、農業生産力の維持拡大を図ることとしております。このため、県といたしましては、津波被災地域の災害復旧事業と内陸地域における農業水利施設ストックマネジメントなどの農業農村整備事業が両立できるよう、農業基盤整備に関する事業管理計画を通じて、地元関係機関と相談しながら計画的な事業推進に努めてまいります。

 次に、スピード感を持った農地の復旧が必要との御質問にお答えをいたします。

 甚大な被災区域で営農していた農家の中には、農地が復旧されるまでの間に営農意欲を失う方が出てくることが懸念されます。このため、県は、東日本大震災早期営農再開支援センターを立ち上げ、営農相談を行ったほか、被災農家経営再開支援事業を活用し、営農意欲の維持と農地の管理について支援をしております。更に、復旧に相当な期間を要することから、被災農家が明確な目標を立てられるように、復旧の工程表を示したところであります。

 県といたしましては、今後も市町や関係機関と一体となり、一日も早い営農再開に向けて、農地・農業用施設の復旧を進めてまいります。

 次に、漁港施設と水産物加工流通施設の復旧状況についての御質問にお答えをいたします。

 まず、県営漁港の災害復旧事業費は、平成二十三年度補正予算と平成二十四年度当初予算で総額約一千二百億円を措置することとしており、これにより、災害復旧費全体の約七割の進捗が見込まれます。また、災害復旧工事の実施については、拠点漁港六十港は平成二十五年度までの完了を、その他の漁港については平成二十七年度までの完了を目指して復旧に取り組むこととしております。

 次に、水産物加工流通施設の復旧については、これまで産地魚市場の早期水揚げに必要な機器の整備や仮設魚市場の設置、冷凍冷蔵施設の修繕及び本格復旧に対して支援を行っております。その結果、昨年十二月末時点での復旧状況は、県全体で製氷能力は約六割まで回復したものの、冷凍能力は約二割、冷蔵能力は約四割となっております。

 今後は施設の修繕、整備が本格化することから、魚市場の水揚げや冷凍冷蔵能力は、来年度中に震災前の五割以上に回復するものと見込んでおります。これらの復旧復興事業を着実に進めることにより、宮城県水産業復興プランに示した復旧期と再生期の七年間で震災以前の状態に戻すこととしております。

 次に、復旧・復興事業におけるマンパワーの確保と今後の進め方についての御質問にお答えをいたします。

 県の技術職員の確保については、各都道府県から職員を派遣していただいているところであり、平成二十四年度においても引き続き全国知事会や関係省庁を通じて派遣を要請するとともに、土木職の任期付職員の採用を予定しているところであります。また、こうした人員の確保策に加え、職員の適正配置や監督員補助業務を一部外注するなど、業務量の増加に対する執行体制の整備を図っているところであります。

 復旧・復興工事においては、地元建設業者への受注機会の拡大と地域雇用の確保を優先して進めることとしており、建設業者における労働者や技術者の確保については、設計における交通費や宿泊に要する経費の上乗せ及び実勢に即した設計労務単価の改定、主任技術者の選任要件の緩和など、必要な措置を講じてまいります。いずれにいたしましても、復旧・復興工事を円滑に推進するため、執行体制の整備に柔軟かつ積極的に取り組んでまいります。

 次に、大綱四点目、社会資本整備についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、災害復旧事業の進め方についてのお尋ねにお答えをいたします。

 県では、復興期間十年間における住宅社会資本整備のあり方を示した宮城県社会資本再生・復興計画において、公共土木施設の災害復旧事業を緊急施設復旧プロジェクトとして位置づけ、整備を促進していくこととしております。

 公共土木施設の復旧に当たっては、ことし二月に策定した東日本大震災公共土木施設等復旧方針に基づき進めることとしており、特に、沿岸部においては、比較的発生頻度の高い津波に対応した施設復旧を行った上で、これを上回る大津波に対しても、壊滅的な施設被害を回避する粘り強い構造形式とするなど、単なる原形復旧にとどまることなく、抜本的な再構築を図ることとしております。

 なお、公共土木施設の災害復旧については、おおむね三年で終えることとしておりますが、沿岸部のまちづくりと調整が必要な施設については五年で完了を図り、大震災からの復興を先導してまいります。

 次に、集中的、大量に発生する発注事務の効率的な対応策についてどうかとの御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災による災害復旧工事について、今後の発注量は過去に例のない規模となりますことから、一刻も早い復旧・復興や地域の経済活性化に向け、県内企業の力を活用しながら事業を推進していくことが重要であると考えております。このため、市町村に対する災害復旧事業等への技術や業務支援を行うとともに、昨年六月に、手続の簡素化、迅速化や地元企業の受注機会拡大等を図るための制度改正を行ったほか、昨年末には、地方機関の発注権限の見直しや事務所の所在地条件の緩和等を行っております。

 更に、御指摘のありました共同企業体の活用や技術者の配置要件の緩和等については、国、被災三県、仙台市、関係業界団体等で構成する復旧・復興事業の施工確保に関する連絡会議においても検討しているところであり、この結果を踏まえた方針に直ちに対応できるよう準備を進めているところであります。

 今後とも、市町村への支援はもとより、円滑な施工確保や地域の経済活性化を図るため、効率的な発注・契約に努め、復旧・復興に最大限の努力をしてまいります。

 次に、県内外の東西連携の象徴となる道路ネットワークの形成についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災を契機に、復興道路として整備が進められることとなった三陸縦貫自動車道の整備効果をより高めるためにも、広域的な連携を支援する防災道路ネットワークの整備は早急に進める必要があると認識をしております。

 石巻新庄道路については、地域高規格道路の候補路線から計画路線への格上げを引き続き国に強く要望してまいります。

 また、山形県に通ずる国道三百四十七号については、加美町の宇津野工区と柳瀞工区の整備を推進し、今後五年を目途に通年通行を図ってまいります。

 更に、宮城県北高速幹線道路については、三陸縦貫自動車道の登米インターチェンジから登米市中田町石森までの第二期区間の事業が復興支援道路として採択されました。登米市中田町石森から迫町北方舟橋までの区間や栗原市築館加倉から東北縦貫自動車道までの区間におきましても事業化に向けた検討を進めており、三陸縦貫自動車道の進捗に合わせて整備を推進してまいります。

 以上でございます。



○議長(中村功君) 三十七番皆川章太郎君。



◆三十七番(皆川章太郎君) 御丁寧な答弁ありがとうございました。

 今後の県政運営について、知事の姿勢について再質問いたします。

 知事は、今度著書を出版して、あす発売ということでありますけれども、今後の震災対策、また今後の宮城県の将来像をしっかりと思い浮かべているようでありますし、また、「復興に命をかける」という表題のようであります。そして、知事は、十六日の議会開会日に、今後五十年後、百年後、時が経過した後、振り返ったときに、今の宮城県がこんなに発展してるのは、その原点は平成二十四年だったなと思われるようにやりたい。いわゆる歴史に判断をゆだねたい、またそういうふうに思われるように頑張りたいという表明がありました。知事ね、これで男が一たん震災対策に命をかけると、命をかけるということであるとともに、歴史的に判断をゆだねるということは大変重いことなんです。

 そしてまた、言葉はもちろん大事でありますけれども、一番何といっても大事なのは、腹を据えてかかるということですね。腹を据えてかかれば、これは、総理候補ベストテンにも入っている人ですから、何としてもこの大震災から宮城県を立ち直らせるのだという、そういう思いだと思いますけれども、最後に、その点について改めて決意をお聞かせください。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今、議員がるるお話になりましたとおり、当初予算でも私の決意を述べました。私たちは、今、被災者の皆様のケアをしっかりしていくということがまず最優先ではございますが、同時に、これから生まれてくる子供たちのための宮城県をつくっていくという大きな責務を担っているわけであります。これから生まれてくる、将来、我々が死んでからこの宮城を守ってくれる人たちが後で評価をしてくれるような県土を、まさに命をかけてしっかりと皆様とともにつくっていきたいと、このように思っております。



○議長(中村功君) 暫時休憩いたします。

    午前十一時十八分休憩

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    午後一時再開



○議長(中村功君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。二十五番坂下賢君。

    〔二十五番 坂下 賢君登壇〕



◆二十五番(坂下賢君) 改革みやぎを代表して質問をいたします。

 未曾有の大災害と言われた東日本大震災発災から間もなく一年がたとうとしております。マグニチュード九、最大震度七の大地震が我が県を襲い、最大で二十メートルから三十メートルとも言われた巨大津波が我が県のほとんどの海岸線に押し寄せ、市街地や集落、浜を壊滅的な状況に陥らせるものとなってしまいました。

 発災翌日、私が地元石巻で目にしたものは、中心部へと続く幹線道路がすっかりと水没し、通行不能となっていたこと。自衛隊がボートで二階などに取り残された人たちを救助する姿。周辺の中学校や小学校にひしめき合うように寄り添い、避難してきた住民の人たち。連絡をとろうにもその手段もなく、八方ふさがりの状態だった自分自身の姿でありました。翌々日の夕方、やっと市内中心部から水が一部引いたとの情報により、自宅へ向かいましたが、その道すがら、市内中心部ではおびただしい数の瓦れきや車が折り重なっている様子や、大型の漁船が何そうも陸に打ち上げられ、道路をふさぐ状態となっている姿を目の当たりにしたときは、正直言ってこの町は、これから立ち直ることが本当にできるのだろうかという気持ちが頭をよぎったのでした。

 しかしながら、国、県、市の対応が遅いと言われながらも、全国から多くのボランティアが駆けつけ、多くの義援金や支援物資が集まり、そして、何よりも被災者を初め、県民の方々がそれぞれの立場で頑張ってきたことが、復興への道筋をつけてきたと言っても過言ではない、まさに人間の力の結晶が支えた一年と言えるのではないでしょうか。

 県立石巻工業高校が二十一世紀枠で春の選抜甲子園大会に出場が決まったのは、実力はさることながら、まさにそうした活動が認められたことであり、喜ばしい限りであります。

 村井知事は、震災後一年たって、現在、どのような所感をお持ちになっているのか、まずお聞きいたします。

 現在、国では、四次にわたる補正予算で、学校や道路整備、二重ローン対策、瓦れき処理や被災者の生活支援、東電の原発事故による補償費、中小企業協業化や農林水産業復興支援、除染や復興交付金など、審議中の二〇一二年度予算と合わせれば、政府が試算した復興予算、五年で十九兆を超える勢いとなっております。

 野田総理は、復興費用に天井はないと発言しており、その発言に呼応するかのごとく、村井知事も、宮城県新年度予算について復興元年スタートダッシュ予算としております。

 復興にかける野田総理の姿勢について知事はどう評価されているのか、率直にお聞かせください。

 先般、待望されていた復興庁が創設され、県内には仙台市に局が設置され、また、石巻市、気仙沼市にそれぞれ支所が設置されました。復興庁創設の目的として、復興特区の申請認定や復興交付金の配分をワンストップで行い、各省庁の縦割りを排除することが挙げられております。そのためにも復興庁設置法に、復興庁のトップは総理とし、復興相は他の省庁の閣僚に勧告する権限を与えるなど、ただ単に要望を各省庁に取り次ぐだけの機関とならないように位置づけられております。県は、今後、市町とともに復興庁と強固にスクラムを組んで、被災地の状況を訴え、復興施策実現を図っていかなくてはなりませんが、その取り組みについてどう進めていくのか、お聞かせください。

 また、復興庁創設とともに発足する復興推進委員会は、復興の進みぐあいを監視し、総理に意見を述べることもできるとされ、そのメンバーに被災県知事として村井知事も入っておりますが、知事はこの委員会でどのような発言をしていかれるのか、お聞かせください。

 次に、復興特区について伺います。

 宮城県では民間投資促進特区、岩手県では保健・医療・福祉特区がそれぞれ認定を受けております。このうち宮城県の民間投資促進特区では、特に、津波浸水被災地の集積区域に進出した企業には法人税が五年間免除されるなど優遇措置があり、再生を目指す既存企業にも一定の税額控除が認められるなど特例措置を設けております。更に、固定資産税や不動産取得税、法人事業税など地方税も交付税措置されることによって免除が可能となり、企業進出や既存企業再建促進に拍車がかかり、新たな産業集積や雇用につなげていくことが期待をされております。知事は、今後、この特区制度を活用して、自動車や高度電子機械など八つのものづくり産業関連企業への告知と売り込みを図っていかなくてはなりませんが、どのように展開していくおつもりでしょうか、戦略をお示しください。

 また、県は、対象業種を観光や情報通信、農業、商業にも広げるとしておりますが、今後のスケジュールについてどう進めていくおつもりか、お聞かせください。

 最大の被災県として、住宅の整備や高台移転、商店街の再生など土地利用の再編も重要度を帯びております。知事は、復興まちづくり推進特区、農業・農村モデル創出特区、交流ネットワーク復興・強化特区、その他、クリーンエネルギーや医療・福祉、教育、水産等の特区について構想を示しております。

 私は、漁業者の理解が得られない水産業復興特区については反対の立場であり、論外でありますが、その他、今後の我が県の特区戦略についてお示しください。

 新たな特区創設のための民間からの提案など受け入れや協議の体制はどうなっているのか、そして、広く県民の声を聞くため、どのような手法をとっていくのでしょうか、お聞かせください。

 ものづくり大国と言われた我が国も、特に、輸出産業では異常なくらいの円高や、人件費の安い海外への生産拠点の流出、電力不足などにより大きな打撃を受けております。産学官連携を活用し、企業の技術力アップを目指すことが必要でありますが、我が県の取り組みについてお知らせください。

 次に、復興交付金について伺います。

 国の三次補正による一兆九千億の復興交付金について伺います。

 一月末で締め切られた第一弾申請分として、宮城県では県分四百億、仙台市分六百二十億、石巻市分三百九十三億など二千三十二億円が提出されております。当初は、自由度が高い、使い勝手がよいといううたい文句であったのが、緊急性を要し、熟度の高いものを優先するという国の方針により、事業計画づくりが間に合わなかった面もあるという点においては、残念な感がいたします。この復興交付金こそが防災集団移転や災害復興住宅の建設、そのための区画整理事業の推進など、今、被災者から最も求められている事業に充てられるものと思いますが、国土交通省など五省四十事業による基幹事業と、より自由度が高いと言われる効果促進事業を合わせて、県と県内市町村で五百四十二の事業が今回申請されております。国は、早い者勝ちの分捕り合戦のようなことはないと言っておりますが、熟度の高い計画を次回期限の三月末までに早期に事業計画を出していくことが必要と思いますが、市町村とも連動した計画づくりを県としてどう進めていこうとしているのか、伺います。

 また、復興特区の計画づくりや効果促進事業を最大限に基幹事業に関連づけさせ、より自由度の高い計画を策定していくために、震災復興・企画部が有識者や外部機関、シンクタンクなどと協議できる仕組みをつくっていくことについてはいかがでしょうか、伺います。

 次に、宮城の将来ビジョンと震災復興計画について伺います。

 宮城県では、宮城の将来ビジョンと震災復興計画を中期的な実施計画として統合するとしております。計画期間は平成二十三年度から平成二十五年度までの復旧期に当たる三年間としており、その合体した全体計画では七百六十五事業、四兆一千八百六十七億円とされ、また、個別の震災復興実施計画によると、五百十三事業、三兆八千七十九億円と総事業費を打ち出しております。

 まず、予算の確保について進め方をどう図っていくのか、伺います。また、目標値については各部内でどのような検討がなされ、策定されたのか、伺います。

 知事は、会見でここ二、三年が大事だと発言し、復旧期における宮城の将来ビジョン・震災復興実施計画の中に七つの柱を三十三の取り組みに当てはめていったものと考えられますが、震災前、震災後の状況の変化の中で、宮城の将来ビジョンが震災復興計画とリンクする部分について、二つの計画を重ね合わせ整合性を図っていくことが重要と考えます。

 知事は、復興しながら宮城の将来像に進んでいくことで方向性は同じであり、整合性も図れるとおっしゃっておりましたが、一方では、富県戦略に掲げた県内総生産十兆円の目標については、次期行動計画で時期を延ばすよう見直さざるを得ないと発言しております。実施計画も三年ごとに見直し、策定していくこととなると伺っておりますが、震災からの復興が何よりも重要な点であることを考えると、事業の優先度も復興にシフトしたものとしなくてはならない現状がございます。県として、宮城の将来ビジョンと震災復興計画の整合性についてどう図っていくのか、伺います。

 また、知事マニフェストとの関連について伺います。

 今回、宮城の将来ビジョンと震災復興計画の実施計画統合により、知事マニフェストで幾つかの見直しが施されております。いずれも前回の行動計画見直しからリーマン・ショックや東日本大震災の影響で目標数値が見直しされたものもございましたが、知事任期も残すところ一年半ということで、本来であれば、マニフェスト実現に向け二期目の集大成に取りかかる時期に差しかかってきておりますが、まずは復旧・復興優先ということが言われております。しかしながら、急を要するものとして、特別養護老人ホームの自宅待機者ゼロや保育所の待機児童ゼロなどが挙げられております。

 被災地では、特に、特別養護老人ホームで全壊八施設、半壊七施設であり、そのうち七施設がいまだに再開できておりません。現在では、他施設に定員を超えた状態で入居せざるを得ない状況であったり、他県施設に入居しながらしのいでいる状況もあるとお聞きしております。平成二十四年度当初予算では、前年から倍に予算増額し、新たに五百六十六床整備することが措置されており、平成二十六年度までに九千二百七十二床とする目標が挙げられております。昨年七月に行った調査によれば、介護度三以上で自宅待機している入居希望者は二千九百二十八人で、病院や老健施設などでの待機者も合わせれば七千六百名の待機者となります。施設建設がまだまだ追いつかない状況でありますが、今後は、施設増床とともに介護予防の充実や在宅介護の充実が急務であります。県の施策についてお示しください。

 また、保育所の待機児童ゼロについて伺います。震災により、県内の保育所が十八施設全壊となっております。安心こども基金などで施設整備が続けられておりますが、待機児童ゼロにはほど遠い状況であります。平成二十五年度待機児童数は、実施計画もゼロを目標に挙げておりますが、施設復旧がまだ間に合っていないことや潜在的な待機者などを考えれば、現実には待機児童ゼロとは言いがたい部分もあると思いますが、いかがでしょうか、伺います。

 次に、我が県の震災廃棄物処理について伺います。

 震災による我が県の廃棄物発生量は千八百二十万トンと推計され、通常処理の二十三年分と言われております。県内四ブロックで三年かけて処理をする計画がスタートしておりますが、市町から県委託分千二百万トンのうち、二七%県外処理を要請せざるを得ない状況となっております。現在では、宮城県分については東京都や山形県などが一部引き受けを実施いただいておりますが、放射性物質を含んでいることもあり、なかなか広がっていかないのが現状であります。放射性物質については、人体に影響のないほんのわずかな量と言われておりますが、東電の原発事故の影響で他県の理解が得られていないのが実情であります。

 現在まで、我が県議会も正副議長と復旧・復興対策特別委員会正副委員長が手分けしながら各都道府県議会に赴いております。そこでは、執行部、自治体、国への働きかけなど協力要請及び依頼をしており、いずれも一定の理解が示されております。県内被災地にも自治体の視察団も訪れていただき、石川県輪島市や神奈川県では震災廃棄物の受け入れを表明していただいておりますが、いずれも一部住民などからの強い反発があると伺っております。引き受け側の自治体や住民の理解を得るまでにはハードルが非常に高いのが実情であります。今回の議会と特別委員会訪問先である石川県や富山県では、環境省による自治体議員や職員への震災廃棄物の広域処理に関する説明会を開催し、受け入れに対する理解を深め、機運の醸成にも努めていただいております。今後は、我が県の状況を県外の自治体に数多く知ってもらい、理解を得ることが肝要であります。

 まず、国に対して一定の基準をつくるよう強力に要請を行うとともに、県組織を挙げて他県自治体に広域処理を要請していかなくてはなりませんが、現在の取り組み状況についてお答えください。

 また、震災廃棄物処理の現状を切実に訴える映像作成やメディアへの告知など、働きかけを行うことも必要と思いますが、いかがでしょうか。

 知事も発言しているとおり、県内での自助努力も必要ですが、我が県の震災廃棄物の減量化や再利用について現状についてお示しください。

 次に、放射性物質の除染についてでありますが、県では、国が指定した汚染状況重点調査地域八市町のうち、石巻市を除く七市町について四月より除染作業を進める方針を示しております。除染の方法については各市町で実施計画を策定することとなっておりますが、県としてどのような方法が適当と考えているのでしょうか、手法についてお示しください。

 隣の福島県では、除去した汚染土壌の仮置き場が決まらず、計画がほとんど進んでいない自治体が二十六市町村中二十三市町村であり、厳しい状況となっております。我が県でも同じことが起こり得る可能性がありますが、県として市町とどのようにかかわり合い、協議し、計画を進めていくのでしょうか。

 また、石巻市については、今後どのような予定で計画を進めていくのか、県としてどうかかわり、協議、連携していくのか、お答えください。

 また、先日行われた第七回東北知事サミットにおいて、震災廃棄物の処理について六県が連携していくことを確認したと報じられておりますが、今後どのように連携を深めていくのか、お示しください。

 村井知事は、今後の宮城県について、復旧にとどまらない抜本的な再構築が必要だ。十年、二十年先を見据えた先進的なまちづくりを目指したいと熱い思いを述べられておりましたが、具体にどういうまちづくりを思い描いていらっしゃるのか、お聞かせください。

 次に、水産業復興について伺います。

 大震災の影響をもろに受けたのが水産加工品出荷額の減少であります。平成二十一年度二千七百五十四億円に対して、平成二十三年度推計値は四百二十億円と大きく落ち込んでおります。平成二十五年度目標値千四百二億円で、知事マニフェスト三千百億円を大きく割り込んでおります。水産県宮城を掲げる我が県の復興は、水産の復興なくしてあり得ないと言っても過言ではないと思いますが、被災地では、グループ補助により水産加工業もこれから再始動がようやく見込まれております。しかしながら、地盤沈下した土地のかさ上げや冷凍冷蔵、加工、残滓処理などの集積がこれからの課題となっております。既に再開している企業のかさ上げをどうするのか。津波に対する防除はどうするのか。一たん解雇した従業員をどう確保するのか。他地域への相次ぐ企業流出など、課題は山積しております。これまで沿岸部の雇用面でも水産加工業は大きく下支えをしており、早期の復旧・復興が望まれております。遅くとも震災復興計画期間内には、知事の目標とする三千百億円まで引き上げていくことが待望されておりますが、今後の復旧・復興策についてお示しください。

 我が県の主力生産品や水揚げのうち、震災による影響で、養殖カキ九割減、ワカメ七割減、ノリ八割減、サンマ七割減などを初め、生産量や水揚げ量が大きく落ち込んでおります。サンマやサメなどは、北海道や千葉など他道県漁協へ水揚げせざるを得ない状況もあり、漁港施設や養殖施設の早期の復旧が叫ばれております。県では、震災復興計画において、県内百四十二漁港機能の集約・再編化の方針を打ち立てており、気仙沼、志津川、女川、石巻、塩釜の主要五漁港を水産業集積拠点として位置づけ、漁港施設や漁市場、漁港背後地を一体的に整備し、関連施設の整備や再建支援に取り組むことや、その他県内主要漁協を沿岸漁港拠点として整備すること、沿岸漁業、養殖業の生産力の再生、向上に取り組むことが記されております。

 県は、昨年十二月に拠点化する六十漁港と拠点化以外の漁港八十二港について選定結果を発表しております。この選定に当たって、県漁協、市町、漁業者との話し合いや説明が十分でなかったとの指摘があり、選定漏れした気仙沼市の小鯖漁港関係者に県が説明会を開催し、その席上で県幹部が釈明し、陳謝するという一幕があったことが報告されております。知事は、水産業復興特区のときの唐突な構想発言で、県漁協はおろか全漁連とも対立し、多くの漁業者を憤慨させた反省が足りなかったのではという感もいたしますが、いかがでしょうか、知事の所感を伺います。

 また、六十港については一三年度まで、八十二港については一五年度まで、すべて復旧及び復興するとしておりますが、どこの漁港をどう優先させていくのか、工事業者や人員の確保をどう図っていくのか、伺います。

 次に、アワビの稚貝が激減している件について伺います。

 県の調査によりますと、津波の影響で県沿岸部では約九割のアワビの稚貝が激減していることがわかっております。県では、親貝の漁獲量調整を呼びかけ、県漁協各支所では規制しているところもあると聞いておりますが、栽培漁業の中でも、今の時期、大きな収入減となってしまうことが危惧されておりますが、実態はどうなっているのでしょうか。また、県の種苗確保について方策をお示しください。

 ある漁業関係者に話を伺ったところ、津波の影響もあるけれど、近年、密漁が横行していることが大きな原因だとおっしゃっておりましたが、我が県の密漁対策についてお示しください。

 また、浜で負担している密漁対策費が、津波による漁の激減により、その負担が漁業者に重くのしかかっていることを切々と訴えておりましたが、漁業者の費用負担軽減のための県のとり得る方策についてお聞かせください。震災で被災した漁船、全国約二万五千隻のうち、我が県では、約半数の一万二千隻が被災をしております。現在、県内で稼働している漁船は二千四百五十隻で、新年度に新たに二千四百隻確保がされる見通しとなっております。今後、速やかに漁船を確保していくために、造船所を復旧・復興、充実していくことが求められておりますが、県の漁船確保策についてお示しください。

 我が県漁業の復興・再生に欠かせないものは、今後の漁業のあり方にかかっているということは言うまでもないことと思います。漁業者みずからが知恵を出し合い、一口オーナー制度など資金を募り、後継者育成や体験学習、食育など幅広く事業展開を模索している事業体も出ております。とるだけの漁業ではなく、協業化や生産組合などの取り組みを進化させ、漁協とも連携しながら、生産、加工、販売など六次産業化へと誘導し、バックアップしていくことが求められておりますが、県の取り組みについてお聞かせください。

 次に、学校の安全安心について伺います。

 このことについては、昨年の六月定例会一般質問や九月定例会予算総括質疑でも県教育長の取り組みをただしてまいりました。今後の学校の安全安心を確保していくために、今回の各学校の震災対応を検証することが大事という指摘に対して、教育長は、災害の実態調査に着手し、新たな防災教育策定の指針に反映させることを明言しております。

 震災で児童七十四名、教職員十名の犠牲及び行方不明者が生じた石巻市立大川小学校では、今でも警察関係者や遺族による捜索が続けられております。これまで市教育委員会や学校関係者からは、三度にわたって遺族に対して説明会が行われております。この説明会でさまざまな事実が浮かび上がっております。学校が作成した危機管理マニュアルに具体の避難場所が明記されていなかったなど災害マニュアルの不備、市教委として教職員の災害に適切に対応する能力の向上への対応が不十分だったことによる危機意識の低さ、学校と地域が一体となった防災体制が確立されていなかったことによる安全軽視などが市教委から要因として説明されております。また、保護者への緊急時の引き渡し訓練をやっていなかったこと、引き渡しに使う防災用児童カードが更新されていなかったこと、生存教諭が遺族や校長にあてた当日の様子を記載した文書を七カ月半も公文書として公表がされていなかったことなどが明らかになっており、市教委では、初めて遺族に対して謝罪をし、天災とともに、学校管理下で起きた人災の面もあることを認めております。市教委では、マニュアルの見直しや防災教育の充実などの取り組みと調査・説明と行方不明者の捜索要請を続行することなどの方針が示されております。

 私は、こうした一連の流れの中、遺族のやりきれない気持ち、学校当局に対する不信をぬぐえずにいるのは、多くの子供たちが犠牲となった悲しみだけでなく、市教委や学校当局が遺族と親身にそして速やかに向き合うその努力が足りなかったのではないかという感がいたします。県は、県内学校の新たな防災指針や災害マニュアルを策定する方針を示しておりますが、こうした大川小学校を初めとする各学校の震災当日の行動や災害マニュアルが適切だったのかどうか、市町教委だけに任せるのではなく、県教委としてしっかりと検証する必要があると思いますが、教育長の所感をお聞かせください。

 知事や教育長は、大川小学校を初め県内学校に赴き、親身に親族の生の声を聞くなどし、防災教育を充実させていくべきと思いますが、所感をお聞かせください。

 次に、県道釜谷大須雄勝線整備について伺います。

 県では、震災復興計画の土木建築部門として宮城県社会資本再生復興計画を策定しております。主要プロジェクトとして緊急施設復旧、災害施設復旧が挙げられており、復旧期に整備する方針が示されております。震災で大きく被災した県道釜谷大須雄勝線のうち、釜谷−尾崎間はいまだ仮復旧の状態で、安全に車の走行ができない状態となっており、そのことにより、電信柱を立てることもできない電気の未通区間となっており、一日も早い整備が望まれております。また、長年、地図上は点線で示されていた未開通部分である尾崎−名振間についても、防災道路ネットワーク整備プロジェクトに該当し、防災道路及び集落の孤立を防ぐ地域間道路としてその整備の必要性が高まっております。県は早期に事業着手すべきと思いますが、整備方針について伺います。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 坂下賢議員の代表質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、東日本大震災についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、震災後一年の私の所感についてのお尋ねにお答えいたします。

 発災直後におきましては、救助活動や物資の確保、ライフラインの復旧、次いで、道路等の交通インフラや応急仮設住宅の整備、緊急的な雇用の確保など、さまざまな対応に追われた一年でありましたが、各方面からの御支援と県民の皆様お一人お一人の御尽力により、一歩一歩着実に復旧・復興への取り組みを進めることができたものと感じております。

 平成二十四年度は復興元年であります。将来に不安を抱えながら応急仮設住宅などで仮住まいをされている被災者の方々への生活支援や被災企業の再建を初めとした多様な雇用の場の創出、更に、災害公営住宅の整備による恒久的な住宅の確保など、引き続き、国や市町村と連携し、県民の皆様と一丸となって復興の実現に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 次に、復興にかける野田総理の姿勢についての御質問にお答えをいたします。

 今回の大震災は、まさに未曾有の国難であり、被災地域の復興は国の全面的な支援なしには果たし得ないことから、国に対し特別な財政措置などを強く求めてまいりました。その結果、昨年十一月に復興の根幹をなす公共事業を実施するための第三次補正予算が成立し、十二月には東日本大震災復興特別区域法等重要法案が成立するなど、復旧・復興に向けた着実な取り組みが進展するものと感謝しているところであります。一方で、災害瓦れきの処理や復興に携わる職員の確保、東京電力福島第一原子力発電所事故への対応など課題が山積しておりますことから、国においては早急に対応策を講じていただきたいと考えております。野田総理におかれましては、被災地の声をしっかりと受けとめていただき、一日も早い復興の実現のため、強力なリーダーシップを発揮していただきたいと期待をしております。

 次に、復興庁との連携についての御質問にお答えをいたします。

 復興庁の役割は、被災地に寄り添い、要望をワンストップで受けとめ、省庁の縦割りを乗り越え迅速に対応することとされており、その役割をしっかりと果たしていただくことを期待するものであります。今後、県といたしましては、復興特区、復興交付金事業及び復興整備計画が着実に推進されるよう市町村と共同で復興庁と緊密に連携してまいります。

 次に、復興推進委員会での発言についての御質問にお答えをいたします。

 この委員会は、大震災からの復旧・復興の取り組みについてのチェックと提言の機能を担うものとされています。私は、被災地宮城県の具体的な復興の状況と課題を国にしっかりと伝え、国において適時適切に対応策が講じられるよう積極的に発言してまいりたいと考えております。

 次に、民間投資促進特区を活用した企業誘致の戦略についての御質問にお答えをいたします。

 民間投資促進特区については、一月二十七日に全国初の計画の認定申請を行い、岩手県の保健・医療・福祉復興推進計画と並び、二月九日に第一号として内閣総理大臣から認定をいただきました。計画の策定に当たっては、雇用の場の創出などを目的に、企業の投資促進を図る観点から税制上の特例措置を受けられるよう、自動車関連産業や食品関連産業など、我が県の強みを生かした業種に加え、震災からの復興において、今後、成長が期待できる分野の産業集積にも積極的に取り組むため、医療・健康関連産業などの次世代を担う新たな業種を戦略的に選定いたしました。県といたしましては、この特区が地域経済の復興や多様な雇用機会の創出につながるよう最大限活用してまいりたいと考えております。

 具体的には、市町村と十分に連携し、各種セミナーや誘致活動においてこの特区を活用した我が県への投資を県内企業も含め積極的に呼びかけるなど、我が県の優位性を広く紹介しながら取り組んでまいります。

 次に、復興特区の今後のスケジュールについての御質問にお答えをいたします。

 ものづくり産業に続き、現在、他の業種についても、市町村と協議しつつ復興推進計画の策定を進めており、情報サービス産業について、既に国と事前協議を行っております。

 また、農業については仙台市において、観光業については塩竈市において、それぞれ単独で申請がなされ、商業については石巻市が国と事前協議を行っております。

 県といたしましては、各市町村の計画策定を支援するとともに、その他の特区制度の活用についても、市町村と協議しつつ、引き続き検討してまいります。

 なお、こうした税制上の優遇措置を活用するための特区に加え、手続の規制や規制の特例を活用するための特区として、薬局等の設置基準の緩和などを内容とする保健・医療・福祉特区や工場敷地の緑地率の緩和を可能とする特区につきましても、国と事前協議を行っております。

 次に、今後の特区戦略についてどうかとの御質問にお答えいたします。

 復興特区法に盛り込まれました規制・制度の特例や税制上の優遇措置については、迅速な復興を図るために最大限活用していくこととしております。また、これまで国に提案したものの、復興特区法に盛り込まれなかった特例措置については、引き続き、個別の規制内容等を精査し、積極的に国に提案を起こしてまいります。

 次に、新たな特区提案の受け入れ体制などについてはどうかとの御質問にお答えをいたします。

 復興特区法では、新たな規制の特例等を受けて事業を実施しようとする民間事業者等が新たな特例措置の提案や地域協議会の設置を県や市町村に対して要請することができることとされております。このように民間事業者等の意見の反映や協議体制の確保について、制度上、一定の配慮がなされておりますので、そうした提案がなされた場合には、適切に対応し、復興特区制度の活用を進めてまいります。

 次に、産学官連携による企業の技術力アップについての御質問にお答えをいたします。

 震災による被害に加え、ものづくり産業を取り巻く環境が厳しさを増す中で、産学官の連携による企業の技術力向上は不可欠であると認識しております。我が県では、産業技術総合センターを中心に、学術機関や産業支援組織などで構成するKCみやぎ推進ネットワークを活用するなど、産学官連携による企業の技術力向上に取り組んできております。これまで、自動車産業においては、産業技術総合センターと県内企業などで共同開発した製品が県内に進出した大手企業に採用されたほか、高度電子機械産業においては、東北大学の世界的な研究が大手企業の研究所や生産拠点の誘致に結びつくなど、産学官連携の取り組みが県内産業の振興や企業の技術力向上に貢献してきております。今後、クリーンエネルギー・省エネルギー関連新商品の実用化に向けた支援を行うほか、東北大学において新設した災害復興申請研究機構が行う最新機器の貸し出しや地元企業への試作品発注などのプロジェクトとの連携を一層密にしながら、地域企業の更なる競争力強化に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 次に、復興交付金について、市町村と連動した計画づくりをどう進めていくのかとの御質問にお答えをいたします。

 復興交付金事業計画は、被災市町村が県と緊密に連携をとりながら作成し、国に提出することとしております。したがって、各被災市町村の復興計画及び県の震災復興計画との整合を図りながら市町村と一体となって早期に事業計画づくりを進め、制度を最大限活用してまいりたいと考えております。一方で、復興交付金は、被災地方公共団体にとって使い勝手のよい一括交付金として創設されたものの、国の各省庁が細部にわたって関与するなど、交付金本来の理念が制度や運用に十分反映されていないとの意見もあるところであり、各市町村との連携した早期の事業化とあわせて制度や運用の改善を国に強く求めていく必要があると考えております。

 次に、自由度の高い計画策定のため、有識者などと協議できる仕組みをつくるべきとの御質問にお答えをいたします。

 復興推進計画については、復興特区法において、民間からの提案を踏まえた計画策定の手続が制度化されていることから、必要に応じて、こうした制度を活用して幅広い意見の反映に努めてまいりたいと考えております。また、交付金事業計画は、復興交付金の対象となる基幹事業及び効果促進事業から構成されているものですが、効果促進事業については基幹事業との関連性が厳しく求められている現状にあることから、まずは市町村と共同してその自由度の拡大に向けて国に強く働きかけてまいります。

 次に、宮城の将来ビジョンと震災復興計画についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、予算の確保と実施計画の目標値の設定についてのお尋ねにお答えをいたします。

 宮城の将来ビジョン・震災復興実施計画案については、復旧にとどまらず、更に発展した宮城を再構築する上で効果的と考える事業を掲載しており、これらの事業を計画どおり実施していくためには、我が県の通常の財政規模を大幅に上回る多額の財源の確保が必要となります。このため、県においては、徹底した復興事業へのシフト、重点化を図りつつ、復興交付金や震災復興特別交付税など、国の手厚い財源支援措置が計画期間中において継続されるよう国に強く求め、必要な予算の確保に努めてまいります。また、目標指標については、宮城の将来ビジョン・震災復興実施計画案では、三十三の取り組みごとに百二十七の目標指標を改めて設定するとともに、震災復興実施計画の部分では、災害公営住宅の整備戸数など五十の目標指標を新たに設定いたしました。その設定に当たっては、復興の進捗度を的確に把握でき、県民にわかりやすい指標を選定するなどの方針のもと、各担当部局において検討を行い、宮城の将来ビジョン推進本部会議や宮城県震災復興本部会議での議論を経て設定したところであります。

 次に、宮城の将来ビジョンと震災復興計画の整合性についての御質問にお答えをいたします。

 宮城県震災復興計画の策定により、宮城の将来ビジョンと復興計画の二つの長期計画が併存する形となっております。しかしながら、復興計画は、宮城の将来ビジョンに掲げました将来の姿を震災を乗り越えながらも実現すべき目標としており、二つの計画の目指すところは同一であります。このため、二つの長期計画の整合性を図り、実施計画は一つのものとして県民の皆様にわかりやすい形で県の取り組む施策の全体像をお示ししたところであります。計画期間である平成二十三年度から二十五年度までの復旧期においては、震災からの復旧・復興に向けた取り組みを重点的に進めてまいりますが、今後とも、宮城の将来ビジョンと震災復興計画の事業の整合性を図りながら、県としての政策・施策展開に万全を期してまいります。

 次に、マニフェストに掲げた特別養護老人ホームの整備と介護予防や在宅介護の充実に向けた取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 特別養護老人ホームの整備については、平成二十四年度では広域型の特養整備の予算をほぼ倍増して、全体で五百六十六床の整備を予定しており、これにより、平成二十一年度からの合計で二千二百九十床が整備され、平成二十五年度までに二千二百床を整備するという目標を一年前倒しで達成する見通しとなっております。また、現在策定している第五期みやぎ高齢者元気プランにおいても、被災した施設の早期復旧を強力に支援するほか、増加傾向の続く待機者の解消に向けて、引き続き、施設整備を進めることとしております。県といたしましては、高齢者が地域で自分らしい生活を安心して送れる社会を基本理念に、地域包括支援センターを核とした地域全体での介護予防の推進や、小規模多機能型居宅介護などの住みなれた地域で柔軟に対応する地域密着型サービスの充実を促進しながら、地域包括ケア体制の実現に向けた取り組みを進めてまいります。

 次に、保育所入所待機児童解消についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災では多くの保育所が被災したところであり、現在、国の災害復旧に加え、県の復興基金による設置者負担軽減のためのかさ上げ助成を行うなど、早期の復旧支援に努めているところであります。また、宮城県の待機児童数については、平成二十三年四月現時点で八百四十一人となっておりますが、今年度中の保育所整備により六百七十五人の定員増加が見込まれているところであります。一方、国の第四次補正予算がさきに成立し、安心こども基金については、期限の延長と基金の積み増しが決定したところであり、この基金を活用し、平成二十四年度においても更なる保育所整備を進め、来年度中に千百人ほどの受け入れ枠の拡大を目指すこととしております。今後とも市町村との連携を強化し、保育所の早期復旧に努めるほか、待機児童の解消に向け、全力で取り組んでまいります。

 次に、震災廃棄物処理についての御質問のうち、県外処理の取り組み状況についてのお尋ねにお答えをいたします。

 災害廃棄物の処理については、これまで、国に対して他県の自治体が安心して受けられるよう、放射性物質に関する情報提供、受け入れ側自治体との積極的な調整など、指導的な役割を機会あるごとに強くお願いし、国においては、大臣を先頭に積極的に自治体への働きかけを強化しているところであります。

 県議会におかれましては、多忙な中、正副議長、大震災復旧・復興対策調査特別委員会委員長・副委員長が直接、各都道府県議会に要請を行っていただき、全国都道府県議会議長会では政府に対する緊急要請を全会一致で決議するなど、広域処理に向けた御支援、御協力を賜り、心から感謝を申し上げます。

 県では、現在、県外の自治体に幹部が出向くなど鋭意、調整を進めるとともに、広域処理について広く理解をしていただくためのDVDも制作中であります。また、二次仮置き場の中間処理プラントにおいては徹底したリサイクルと軽量化を図り、県外処理量を極力減らすよう特定業務共同企業体に対して強く要請しているところであります。今後とも広域処理が円滑に進むよう全力で取り組んでまいります。

 次に、除染の方法についての御質問にお答えをいたします。

 除染の手法については、環境省の除染関係ガイドラインにおいてその概要が提示されているところでありますが、除染実施計画の策定に当たりましては、地域の実情や住民の意向を十分に踏まえた上で具体的な手法等を定めることとなります。県といたしましては、福島県で先行して実施されている除染の状況や環境審議会の放射能対策専門委員及び除染アドバイザーの意見を参考にしながら、適切な方法について市町への指導、助言を行ってまいります。

 次に、除去した汚染土壌の仮置き場の設置等、県と市町とのかかわりと計画の推進についての御質問にお答えをいたします。

 除染の推進に当たりましては、除染土壌の問題も含め、計画の策定から実施に至るまで地域住民の合意形成が欠かせないものと認識をしております。したがいまして、仮置き場の確保も含め、地域住民の理解を得て除染が円滑に進むよう、市町と一体となって取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、石巻市の今後の予定と県のかかわりについての御質問にお答えをいたします。

 石巻市では、牡鹿半島及び金華山の一部において、文部科学省が実施した航空機モニタリング調査の結果では、時間当たり〇・二三マイクロシーベルトを若干超える放射線量となっております。県といたしましては、放射線量の測定など市が行う住民の不安解消に向けた取り組みに対し、積極的に支援をしてまいります。

 次に、東北六県の連携に関する御質問にお答えをいたします。

 二月七日に開催された第七回東北サミットにおいて、宮城県の災害廃棄物の量が膨大で、広域処理への御理解と御支援を強く訴えたところでございます。東北各県の知事からは、受け入れへの御協力と、連携して全国の自治体に理解を求めていくことについて合意をいただきました。山形県を初め東北各県には、発災当初から災害廃棄物の処理に御支援・御協力をいただいているところでありますが、引き続き、受け入れに関する協議を進めることとしております。更に、全国の自治体で広域処理の機運が醸成され、災害廃棄物の受け入れが進むよう東北各県と連携を強めてまいります。

 次に、先進的なまちづくりとは具体的にどのようなものを思い描いているのかという御質問にお答えをいたします。

 まちづくりに関しましては、沿岸部を中心に、高台移転や多重防御などにより従来のあり方とは抜本的に異なる、災害に強く安心して暮らせるまちを実現することが目指すべき姿であります。また、人口減少、少子高齢化、環境保全などの現代社会の諸課題にも対応するため、持続的なコミュニティーの構築やエコタウンなどの自然・再生エネルギーを活用したまちづくりを同時に進めていくことも重要であります。更に、震災以前よりも発展する、活力ある宮城の創造を目指し、新たな産業の集積・振興や水産業集積地域の形成、農地の合理的な利活用に向けたゾーニングなど、産業振興の面からのまちづくりも目指してまいりたいと考えております。

 次に、大綱二点目、水産業振興についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、水産加工業に対する今後の復旧・復興策についてのお尋ねにお答えをいたします。

 我が県沿岸部の基幹産業である水産加工業は、水産都市を復興させるためにも大変重要な産業であると認識しております。県といたしましては、これまで共同利用施設復旧支援事業やグループ補助金等を活用し、早期の事業再開に対し支援をしております。今後も漁港施設機能強化事業による土地のかさ上げもあわせて実施しながら、引き続き、本格復旧に向けた支援を継続してまいります。更に、漁業を中心とした産業の集積、高度化を進め、ブランド化、六次産業化、産学官の連携強化などの取り組みや輸出などの販路拡大により競争力と魅力ある水産業を形成し、計画期間内に目標が達成できるよう努めてまいります。

 次に、拠点漁港の選定における漁業者への説明と漁港復旧についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、拠点漁港の選定における漁業者への説明についてのお尋ねにお答えをいたします。

 漁港機能の集約再編については、市町や宮城県漁協にもその必要性を御理解いただきながら進めてきたと認識しておりますが、拠点漁港の具体的な選定や漁港分類上の名称などについては、漁業者の方々への説明が必ずしも十分でなかった面もあると考えております。このことから、今後の漁港整備の方向を定める水産基盤の復旧・復興を図るための地区計画の策定に当たっては、一月以降、担当職員が現地に出向き、直接漁業者の方々から要望を聞き取り、現在、これに基づく計画策定作業を行っているところであります。

 次に、漁港復旧についての御質問にお答えをいたします。

 漁港の災害復旧工事については、気仙沼漁港等の五つの水産業集積拠点漁港及び離島四漁協に渡波漁港を加えた十の漁港を最優先に復旧することとしております。あわせて、その他の漁港についても緊急性等を踏まえ、順次、復旧に取り組んでまいります。工事業者の確保については、県内の業者の発注を基本に据えながら、工事の技術的難度により入札参加資格を県外業者まで拡大し、対応してまいります。

 また、職員の確保については、引き続き、全国知事会や関係省庁を通じて派遣要望を行っているほか、任期付職員を採用するなど、適切な工事の執行に努めてまいります。

 次に、アワビ稚貝の減少による親貝の漁獲規制の実態と種苗確保策についての御質問にお答えをいたします。

 今回の津波の影響により、アワビ稚貝の減耗が指摘されており、将来的なアワビ資源の大幅な減少が懸念されております。こうしたことから、宮城県漁協では、天然での産卵が十分行われるよう、親貝を保護する目的で、今期のアワビ漁の中止や操業回数の削減を行うなど、アワビ資源の永続的な利用に向けた資源管理の取り組みを行ったところであります。その結果、漁業者にとって大きな収入源であるアワビ漁の生産額は、近年の三割程度にとどまっております。また、アワビ資源の維持、増大にとって不可欠な放流種苗の確保については、我が県のアワビ種苗生産施設が被災し、壊滅したことから、当面、他の道県から種苗を確保し、放流を継続していきたいと考えております。

 次に、密漁対策についての御質問にお答えをいたします。

 アワビの密漁は、年々、悪質巧妙、広域化する傾向にあります。こうした中、我が県においては、これまで海上保安部、県警本部、県及び漁協の監視船等の連携による夜間取り締まりパトロール体制を構築するとともに、流通まで視野を広げた取り締まりの強化などの対策を講じてまいりました。しかしながら、東日本大震災により漁協の監視船や監視所が被災したことから、官民連携の監視体制の再構築が急がれております。このことから、県といたしましては、関係機関との連携のもと、密漁船の動向把握や監視パトロールを強化するほか、漁業者の負担軽減に努めながら監視船などの早期復旧整備を進め、今後とも密漁対策の充実強化を図ってまいります。

 次に、漁船確保対策についての御質問にお答えをいたします。

 御指摘のとおり、速やかに漁船を確保していくためには、新たな漁船の建造や被災漁船の修繕等を担う造船場等の早期復旧が重要であります。このことから、県といたしましては、グループ補助金のほか、県独自の沿岸漁業復興施設整備事業により造船所等の早期復旧を支援しております。なお、造船メーカーの供給体制などが課題となっていた五トン未満の小型漁船については、県漁協と連携し、造船メーカーに対して体制整備を働きかけた結果、現在、毎月百隻以上の供給が可能となっております。

 次に、六次産業化に向けた県の取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 水産業の復興に当たっては、震災前以上に発展することができるよう、単なる原形復旧ではなく、新たな水産業の創造を目指して経営体の見直し等に取り組んでいくことが重要と考えております。このことから、県といたしましては、県漁協との連携のもと、現在、協業化や生産組合の設立に向けた指導、助言をしております。このような経営体を将来の水産業を支える担い手として育成するためには、六次産業化の取り組みなども重要と考えることから、産地水産業強化支援事業などを活用して、異業種連携やブランド化が図られるよう支援をしてまいります。

 次に、大綱三点目、学校の安全安心についての御質問のうち、遺族の生の声を聞いた上で防災教育の充実についてのお尋ねにお答えをいたします。

 今回の大震災により多くの児童生徒が犠牲となられたことにつきまして、御遺族の皆様の御心痛を思うと痛恨の極みであり、心から御冥福をお祈り申し上げる次第でございます。

 先日、大震災で子供を亡くされた保護者の方から直接お話を伺う機会があり、その悲しみの深さを改めて感じたところであります。二度とこのような悲惨な事態を招かないようにすることが必要であり、教育委員会においては、今回の大震災から多くの教訓を学び取り、市町村教育委員会とも連携して、今後、しっかりと防災教育に取り組んでほしいと考えております。

 次に、大綱四点目、県道釜谷大須雄勝線の整備についての御質問にお答えをいたします。

 県道釜谷大須雄勝線の釜谷−尾崎間は、尾崎地区への唯一のアクセス道路となる重要な路線であり、既に応急復旧として道路のかさ上げを行っております。本路線の本格的な整備については、現在、当地区で計画されている防災集団移転促進事業や農地・河川海岸の復旧計画と調整を図りながら、早期に進めてまいります。また、今回の大震災を踏まえ、災害時において集落が孤立することがないよう十分に配慮することが必要であると認識したところであります。尾崎−名振間については、周辺地域における復興まちづくりの状況などを踏まえながら、どのような整備が可能か、検討を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中村功君) 教育長小林伸一君。

    〔教育長 小林伸一君登壇〕



◎教育長(小林伸一君) 大綱三点目、学校の安全安心についての御質問のうち、県教育委員会としての検証の必要性及び防災教育の充実についてのお尋ねにお答えいたします。

 今回の大震災の教訓を今後の防災教育に生かし、子供たちに伝えていくことは、県教育委員会としての大きな使命であると考えております。そのため、県教育委員会では、現在、福島県、岩手県及び文部科学省と連携したアンケート調査を実施しているところであります。具体的には、地震・津波による被害の多少にかかわらず、幼稚園を含む三県すべての学校を対象として、地震・津波による被害状況、危機管理マニュアルの有無、内容、防災教育や避難訓練の実施状況、そして、それらが今回の大震災において有効であったか、どのような課題、反省点があったかなど多岐にわたる調査を行っており、我が県では一千百六校で実施しております。県教育委員会では、このアンケートの調査結果を踏まえ、学校現場の声も聞きながら学校安全に関する新たな指針を策定するとともに、学校において中心的な役割を担う防災主任を配置するなどして防災教育の充実を図ってまいります。

 以上でございます。



○議長(中村功君) 二十五番坂下賢君。



◆二十五番(坂下賢君) 御答弁いただきまして、ありがとうございます。

 まず、震災廃棄物の処理について伺っていきたいと思います。

 県全体で千八百二十万トンと、これは通常の二十三年分というふうにも言われておりまして、そのうち大体三百二十四万トン、一七・八%、これを県外にお願いをしたいということで今やっているんですが、大部分、千五百万トン弱、これは県内で処理をしなくてはいけないということなんですが、県内で処理した分、焼却等をして最終処分をするときに、小鶴沢等ございますけれど、埋立処分だとか最終処理、これが、要するに現状で間に合うのかどうか、そうしたシミュレートなどはしているのかどうか、まず伺っておきたいと思います。



○議長(中村功君) 環境生活部長小泉保君。



◎環境生活部長(小泉保君) 現在、最終処分に向けてのシミュレーションは進めてございまして、現在、県内の全体での残余容量は、あくまでも計算でございますが六十三年分ございまして、そういうふうな点を十分考慮して、可能な限り協力を得ながら最終処分を進めていきたいというふうに考えております。



○議長(中村功君) 二十五番坂下賢君。



◆二十五番(坂下賢君) 県の方では、県内市町村等で協議会をつくるというような方針等も示されております。それから今回、四ブロックに分けて処理をしていくということなんですが、報道によりますと、ブロックの垣根を越えて全体で処理をし合うというようなことも検討しているということも聞いておりますが、今、小泉部長さんのお話ですと、今シミュレーション中だということなんですが、県内で処理するという焼却灰を、これもまた県外に持っていかざるを得ないという状況が非常に心配されるんですが、それについてはいかがですか。



○議長(中村功君) 環境生活部長小泉保君。



◎環境生活部長(小泉保君) 今回の広域処理については、特に石巻地区の発生量が大変多いというふうなことで、これまで県外での処理をお願いしているところでございます。今、お願いしている件については、要するに中間処理部分というふうなことでございまして、月曜日、知事が記者会見でお話し申し上げたのは、中間処理部分をほかの県に持っていかないで、なるべく現在の二次処理のプラントで余力が出ればそこで融通し合いながら処理していく形が一番いいんじゃないかと。そういうふうなための組織づくりに着手したいというふうな話でございます。焼却灰そのものについても、一部外に持っていく予定には現在してございますが、その部分についても可能な限り県内部で処理できるように、市町村とも十分調整してまいりたいというふうに考えております。



○議長(中村功君) 二十五番坂下賢君。



◆二十五番(坂下賢君) できるだけ県内で処分をするということは、これは全くそのとおりだと私も思いますが、しかし、知事もおっしゃっているとおり、他県に比べてもかなり膨大な量だということもございます。これは、他県の協力というものも並行してこれは行っていかないと、とても処理し切れるものではないんじゃないかなと、そんな気がいたしております。先ほどDVDですか、そうしたものはつくっておりますというようなお話もございました。ぜひそれと同時に、メディア等も活用しながら、知事が前面に出て宮城のそうした現状を訴えるというようなことも必要なんじゃないかと思うんですが、知事に伺っておきたいと思います。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 県議会でも議長・副議長又は特別委員会委員長・副委員長がみずから歩いて他県の議会にお願いをしていただきました。人任せではだめだと思っておりまして、私も、いろんな場を通じて直接お願いするように努力をしてまいりたいと思います。



○議長(中村功君) 二十五番坂下賢君。



◆二十五番(坂下賢君) 続きまして、学校の安全安心について伺ってまいりたいと思います。

 教育長の御答弁ですと、検証についてアンケート調査を、文科省あるいは福島、岩手と共同でやってると。一千百六校実施というようなお話もございましたが、アンケートといいましても、これは紙切れ一枚で−−一枚か二枚かわかりませんけど、それだけで果たして状況というのが把握ができるのかどうか。質問でも申し上げておりますが、現場に足を踏み入れて生の声を聞くと。知事にもお聞きしたんですが、これは教育庁の所管ではありますけれど、大事な宮城県の将来を担う子供たち、あるいは、犠牲となった父兄の方々の声を聞いて、心の病というかそういうものもぜひ聞いてあげるというのは必要だと思うんです。教育長と知事に再度伺っておきますけれど、まずアンケート調査、それだけでいいのかどうか、それと現場に足を踏み入れるということに対して、そして意見交換などするということに対してどうなのか、伺いたいと思います。



○議長(中村功君) 教育長小林伸一君。



◎教育長(小林伸一君) 県教育委員会の立場といたしましては、県内の各学校全体の状況がどうだったのかということを把握をいたしまして、その上で、必要に応じて個別の学校の状況を確認をしていくと。その際に、必要があれば、各学校の現場にも当然、足を運ぶということになるわけであります。それから、そういったアンケートとは別に、今までも各学校に私ども教育委員会の幹部が個別的にお邪魔をして、各学校の校長なり教員と話をしているというふうなことはございます。



○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 先ほどの教育長の答弁では、宮城県だけではなくて、被災三県、岩手、福島そして文部科学省と共通して同じフォーマットでアンケートを行うということでございますので、客観的に宮城の状況がどうだったかということを把握するのには、最適な方法の一つであろうというふうに思ってます。しかし、あわせて、いろんな御意見を直接出向いていって聞くというのも重要なことでございまして、今、教育長から話ありましたが、私自身も教育委員会の業務を阻害することのないように配慮しながら、しっかりと皆様の意見を、これは県民の声ですので、しっかりと聞く努力をしてまいりたいというふうに思います。



○議長(中村功君) 二十五番坂下賢君。



◆二十五番(坂下賢君) ぜひ、今申していただいたことを実現していただくことを御祈念など申し上げながら、私の代表質問、終わりたいと思います。

 ありがとうございました。



○議長(中村功君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△散会



○議長(中村功君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後二時十八分散会