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岩手県 陸前高田市

平成20年  第3回 定例会 09月09日−一般質問−02号




平成20年  第3回 定例会 − 09月09日−一般質問−02号







平成20年  第3回 定例会





議事日程第2号

             平成20年9月9日(火曜日)午前10時開議

日程第1  一般質問

本日の会議に付した事件
   〜議事日程第2号に同じ〜

出 席 議 員(20人)
  議 長  西 條   廣 君          副議長  伊 藤 明 彦 君
  1 番  菅 原   悟 君          2 番  松 田 信 之 君
  3 番  米 澤 政 敏 君          4 番  大 坪 涼 子 君
  5 番  清 水 幸 男 君          6 番  菅 野 広 紀 君
  7 番  藤 倉 泰 治 君          8 番  佐 藤 信 一 君
  9 番  千 田 勝 治 君          10番  菅 野   稔 君
  11番  佐 竹   強 君          12番  福 田 利 喜 君
  13番  及 川 修 一 君          14番  及 川 一 郎 君
  15番  荒 木 眞 幸 君          16番  菅 野 日出男 君
  17番  小 松   眞 君          18番  熊 谷 賢 一 君

欠 席 議 員(0人)

説明のため出席した者
  市     長  中 里 長 門 君      副  市  長  戸 羽   太 君
  教 育 委 員 長  村 上 サ キ 君      教  育  長  伊 藤   壽 君

  監 査 委 員  伊 藤 恒 雄 君      企 画 部 長  伊 藤 光 高 君
                          兼企画政策課長
                          兼企業立地雇用対策室長
                          兼行革推進室長

  総 務 部 長  臼 井 佐 一 君      民 生 部 長  畠 山 政 平 君
  兼 総 務 課 長                 兼健康推進課長
  兼 選 管書記長

  産 業 部 長  菅 野 正 明 君      建 設 部 長  及 川 賢 一 君
  兼 農 林 課 長                 兼 建 設 課 長
                          兼幹線道路対策室長

  会 計 管 理 者  細 川 文 規 君      消  防  長  村 上 直 光 君
  兼 会 計 課 長

  教 育 次 長  菊 池 満 夫 君      財 政 課 長  白 川 光 一 君
  兼生涯学習課長

  税 務 課 長  鈴 木 康 文 君      防 災 対策室長  大 坂 幹 夫 君

  市 民 環境課長  菅 野 直 人 君      福 祉 事務所長  清 水 久 也 君
                          兼地域包括支援
                          セ ン ター所長

  水 産 課 長  須 賀 佐重喜 君      商 工 観光課長  蒲 生 琢 磨 君
  都 市 計画課長  佐々木   誠 君      水 道 事業所長  菅 原   秀 君
  学 校 教育課長  大久保 裕 明 君      農 委 事務局長  佐々木 公 一 君

  監 査 事務局長  佐 藤 次 郎 君      消 防 本部次長  岩 ?   亮 君
                          兼 消 防 署 長

職務のため出席した議会事務局の職員
  事 務 局 長  中 井   力        局 長 補 佐  千 葉 徳 次
  書     記  村 上 正 一





    午前10時00分 開   議



○議長(西條廣君) これより本日の会議を開きます。

  出席議員は全員であります。



○議長(西條廣君) これより議事に入ります。

  本日の日程は、あらかじめお手元に配布いたしました議事日程第2号によります。





△日程第1 一般質問



○議長(西條廣君) 日程第1、一般質問を行います。

  順次質問を許します。

  13番、及川修一君。

    (13番 及川修一君登壇)



◆13番(及川修一君) 一般質問をします。

  首相の辞任という衝撃的なニュースが飛び込んできて1週間が経過しました。国の無責任な国政運営、落ちつきのない国会、国民には極めて迷惑なことです。どなたが国の頂点に立たれても、その根本が変わっていないのですから、このようなことを繰り返すのは自明の理であります。戦後から立ち直り、国民が汗水を流し勝ち取った日本という国、そのことが当たり前となった今、落ちつかない国となったのは、その額に汗することを忘れた私たちへの戒めのようでもあります。この国をつくってきたのは、肩書きのついた偉い方々ではなく、国民一人一人、特にも地方の力であったこと、それがおざなりにされていることをもっと中央は認識すべきで、地方を軽視することで失敗してきた歴史に学んでほしいものです。

  さて、まるで梅雨のような今年の夏は、入り込み数の減少という残念な結果を残し、本市の観光産業に大きな影響を与えました。天候に左右される本市の観光産業の弱点をまざまざと知らされる結果となってしまい、残念であるとともに、それをなりわいとする市民が安心して暮らすことのできるしっかりとした観光行政のあり方を見詰め直す必要を感じさせられました。

  さて、私は今議会で国において50パーセントを目指すとされる農産物の自給率向上のため頑張っている本市のモデル的農業形態を追い求める方々、それを下支えする組織の皆様への応援の意味で2項目、市民には欠くことのできない体育文化施設のあり方について1項目質問します。

  まず初めに、市内各地の新しい農業の試みについて質問します。私は、本市においてカーボンニュートラルへの取組が遅いと感じていました。以前の質問で同僚議員からもご指摘のあったことで、その内容は飯米としての本市の米はどうしてもこの時期のやませなどの影響を受けやすいことなどを考えると、遊休農地の活用などの点からも、エネルギー作物として作付したほうがよいのではという趣旨であったと記憶しています。

  欧米では、エネルギー作物として栽培された、または余剰に生産されたナタネ、ヒマワリ種子や大豆から食用油にせず、その粗油を原料としてメチルエステルを合成しています。これは、二酸化炭素排出量削減を第一に、それに生産者への補助を目的としたものです。海外では、国の助成や副産物の商品化などで燃料製造会社の運営が成り立つシステムができているのです。

  残念ながら、食用植物油の中で原料から国産なのは米油だけで、食用ナタネ油の原料種子はほとんどが海外からの輸入に頼っている現状です。今の世界の紛争の根本は、いまだに化石燃料と食の奪い合いであることはどなたも認めるところだと思います。それに絡んでの投機マネーなどという実体からかけ離れた経済行動、そして繰り返されるくだらない殺りく、一日も早くそのことから抜け出すためにも新エネルギーの開発、そのための循環型社会の創造が望まれます。

  さて、本市でもそのような時代の流れの中、過日循環型社会の構築を目指し、「けせん菜の花エコネット」の設立がなりましたが、これは遊休農地の活用やバイオディーゼル燃料製造など、現代社会の求めに合ったものだと思いますが、市としての取組と課題は何なのかであります。

  聞くところによると、そもそも本市のバイオディーゼル燃料製造は、社会福祉法人の青松館が中心となり、学校給食センターの廃油などを利用して行われていたようですが、県などの指導、助言もあり、新しい機械設備を行ってから軌道に乗り出したとのことでした。菜の花から製油をし、それが食用油に、その廃油をバイオディーゼル燃料にという、小さいながらも循環型社会のモデルであります。私なりにこのことの課題を考えるとき、生ごみの堆肥化などに代表されるこれまでの類似する事業のほとんどがいつしか消え去り、あれはどうなったのだろうということになるのが常でありました。そこで、この事業も継続させることが肝要であり、そのためには産業にしていくことが重要であります。

  しかし、この取組は、青松館だけはなく、そのほかの福祉施設の方々も巻き込んでのことでありますので、長い目で見ていくことが大切であります。そして、エコネットができた途端に県の指導がなくなったりという無責任は許されないことですから、当局も縦割りでない後押しが必要となると思われることから、最後まで支援してほしいと思いますが、どうでしょう、答弁を求めます。

  関連しますが、本市の温暖な気候を利用して、内陸で雪解けする前に本市の遊休地の至るところで菜の花が咲いたなら、それを観賞しに来市する観光客もふえるのではないかと期待しますが、いかがでしょう。冒頭でも述べましたが、天候に左右される夏型観光の限界からなかなか脱却し切れない本市観光行政の目玉ともなると思うのです。

  そこで、本市最大の遊休地、小友浦干拓であります。埋め立ても相当進んでおり、その使途が注目されているわけですが、これまではまず埋め立てをすることが目的であったようにも思われます。しかし、そのことでの問題があらわれ始めています。これまで箱根山から出る水が小友浦干拓に流れ込んでいました。しかし、埋め立てが進み、行き場を失ったその水が三日市付近の生活を脅かしています。具体的には、側溝がのみ切れない水のため、床下などに浸水したり、干拓周囲の大きな側溝に亀裂が入ったりと地域住民は不安を隠せないでいます。様々な観点から、そろそろ24ヘクタールの遊休地の行き先を真剣に考えなくてはならない時期に来ています。以前当局では、干拓の使途について地元中心の方々に集まってもらい、会を設けて検討したいという話もあったと記憶していますが、どうなったのでしょう。

  さて、同僚議員が小友町の懇談会において提言した話に、私は興味と賛意を持って小友浦干拓をけせん菜の花プロジェクトに組み入れ、資源循環のサイクルの構築とあわせ、温暖な気候を生かし、春先の観光資源としても活用できると思うがどうかを伺うものです。

  菜の花は、一般に連作障害の出る植物だそうですので、24ヘクタールもある遊休地をローテーションを組み、障害の出ないように工夫して栽培すればと思います。小友浦干拓は、本市の大切な広田湾と隣り合わせですから、そこからとれる水産物に直接または間接の被害の出ない使途が求められることから、幾ら雇用の場といっても企業の誘致もそのことに注意を払う必要が出てくると予想されます。そこで、菜の花栽培などはそのような心配のないものと思われますので、最適ではないでしょうか。

  先ほどの質問とも重複しますが、ドイツではいつかは資源枯渇する化石燃料の代替エネルギーの開発に1970年代から取り組んでいます。このことは、資源に乏しい日本でこそ特に欠くことのできない命題です。バイオディーゼル燃料の生成のための菜の花栽培、本市一つぐらいの自治体の面積では、ほんの一握りかもしれませんが、二次的効果、つまりは観光客誘致や視察の受入れなど、交流人口増が見込まれると考えられます。このことにより、本市の様々な施設への波及効果も期待できると思うのです。全国各地で菜の花プロジェクトに取り組む自治体が増えているようですが、三陸海岸の青い海に菜の花、いいではないですか。

  次に、小友町では地域一体インゲン栽培が行われ、一定の成果が見られています。課題として、農業者の確保や価格の高騰する肥料、農業機械の購入などが挙げられると思いますが、それらへの具体的支援は考えているのか伺うものです。

  まず、そもそもこの事業は、大規模な農業経営を目指すというよりは、小さな単位の農地で手仕事で、わずかでも確実な収益の上がるものという考えであるようです。この仕事に従事している人の多くは、高齢者や障害者などで、社会的弱者であり、その方々のいわゆる“ほまじ稼ぎ”であります。1次産業の成功の条件として販路の確保がありますが、幸い地域の製あん所で、あんの材料として全品買い上げをしていただいているようで、ありがたいことです。

  そこで、行政に期待する支援についてですが、本市には残念ながら家畜の堆肥などの安価な肥料がありません。以前小友町で試みられた生ごみを生成しての堆肥づくりが続いていればと残念でなりません。何かインゲン栽培に役立つ肥料の確保ができないものか検討していただきたいが、どうでしょう。

  また、この事業に携わる方々からお聞きしたところ、肥料をまく機械があればなということでした。規模を大きく集約的にとの試みもあるようですが、小友の場合のそれは先ほど述べたとおり小規模な農業経営が前提ですので、その経営者も何か所にも点在することになります。そこで、それぞれが数十万円もする機械を持つということは、極めて非効率と言えます。一つの機械を使い回しするということができれば、小さな投資で収益が上がると思うのですが、それへの適切かつ有効な支援をすべきと考えますが、いかがでしょう、答弁を求めるものであります。

  次に、農業振興に取り組む水利組合の役割について伺います。私が今回この質問をするきっかけとなったのは、私の住む小友町の水利組合の役員の方々の中に、高齢を押して地域の農地保全のために献身的に働く方がおられ、その姿に日常的に触れるにつけ、そのことへの敬意と感謝の気持ちからであります。

  市内の水利組合員は、農産物の自給率向上、遊休農地の解消などのため、農地の保全に努力をされており、その内容は計画通水、側溝の清掃、農地周辺の除草、災害のパトロール、道路愛護組合の手の及ばない市道、農道の管理など、多岐に及んでいるのですが、例えば組合からの求めにこたえる敷砂利の供給も十分とは言えません。以前は10トン車で砂利の供給がされていたものが、今は求めの半分にも満たない現状であります。私が感じることは、市道と農道の区別がつきにくい市内の道路は、市民にとってはその区別などどうでもいいことで、自分たちがその保全に努めようとするとき、この部分は農林課、この部分は建設課などという区分けをされ、戸惑っているのです。せっかくの地域住民の市内の道路への思いがなえてしまうこともしばしばで、その先頭に立つ水利組合の役員の方々などは大変なご苦労があるようです。このような現状について当局はどうとらえているか、答弁を求めるものであります。

  さて、水利組合では、市内各所に点在するため池の管理も行っており、年2回の草刈りなどの保全を行っています。以前のため池は、春先から夏にかけての田んぼへの水の補給が役割で、秋になると水を抜いて次の年を迎えるものでした。よって、土砂の堆積なども今のようではなく、簡単に管理できました。しかし、今のため池の水の多くは、農業用水としてだけではなく、防火用水としても期待され、一年じゅう水のあることが求められています。せめて数年に一度くらいは堆積する泥のしゅんせつなどを年次計画などで行っていただきたいが、どうでしょう。

  加えて、その周辺は子供たちの危険箇所にもなっておるにもかかわらず、防護さくなども十分でないことに、当局としてどのような認識を持っているのでしょう。そのようなことまで任せている現状についての当局の考えを重ねて伺うものです。

  農業の担い手不足の解消や農地保全の一つの手段として、水利組合員の方の中には、農地・水・環境保全向上対策という制度を考えておられる方もいます。この制度は、農地、水、環境の良好な保全と、その質的向上を図ることを通じて、地域の振興に資するため、地域ぐるみで効果の高い共同活動と農業者ぐるみでの先進的な営農活動を一体的かつ総合的に支援する目的で実施するとしたものです。しかし、この制度は同じような農地保全の制度である中山間地直接支払いと比較して、個々に金銭の配分がないこと、実施期間が19年度から23年度までの5か年であり、その途中年度から制度を導入するとその先の恩典が受けられないなどの欠点があるようです。また、この制度の形も自治体によって異なるようで、お隣宮城と岩手でも差があるようですが、もっと柔軟に適用できないものかと思うものです。

  そもそもこのような制度の導入を模索する方々の思いは、これまで申し上げてきたように国や自治体の言う自給率の向上を図りたい、増え続ける遊休農地の保全をしたいということを真摯にとらえ、その施策遂行に一役買いたいと思う一方、そのことに取り組むべき方々の農業離れ、そして高齢化という現実に直面するにつけ、できるだけ効率のよい農地保全を行っていきたいという思いからくるものと理解できます。当局は、この制度にとどまらず、様々な制度の紹介など、積極的な支援を強く望みます。前向きな答弁を求めるものです。

  最後に、市民体育館の改修について伺います。市民体育館は、昭和50年の建築から30年以上が経過し、屋根や壁や窓など、至るところから雨漏りがしている現状であります。また、床はひずみが生じ、危険なところも見られるようになっています。早期の改修が必要だと思われますが、その可能性についてお伺いします。

  本市の市民体育館や周辺の文化施設は、建設当時教育施設の集約ということで、視察の対象としての来市も相当多く、画期的なものでした。また、体育館の建設計画に当たっては、その多機能化を図るため、様々な工夫がされていたようです。例えばステージは合唱その他にも利用できるようにと、普通の体育館のものとは比べ物にならない広さが確保されていますが、聞くところによると、あれは卓球場としての登録であるとのこと、将来を見越しての建設当時の苦労がしのばれます。おかげさまで、これまで数多くの催し物が開催されてきました。市民体育館は、これからも本市にとって必要不可欠なものであることは、どなたも異論のないことでしょう。その意味では、当局でも改修の時期にあることは我々に指摘されるまでもないとお考えかもしれませんが、我々にも市民からの要望として、度々ご意見が寄せられることが多く、重ねて大規模改修の必要性を強く訴えるものです。

  また、改修された際には、その有効な使途もあわせて考えていただきたいのです。国体などが開催されるにもかかわらず、その競技の誘致もされないのは極めて寂しいと思っているのは私だけではないようです。できるだけ早期の改修と、その使途について改めて考えていただきたいのですが、明快な答弁を求めます。

  次に、市民体育館は災害のときの避難所ともなると思われますが、それ自体が近い将来訪れるとされる大地震や災害に耐えられるのか不安ですが、現時点での信頼度についてどのような認識を持っているのでしょうか、お尋ねします。

  最近のゲリラ豪雨に代表されるような異常気象は、どんな災害をもたらすか予想できかねるものです。いつ、どのようなことがあろうと、被災した場合の避難場所は、学校を初めとする体育館が充てられるのは、これまでの災害の報道などで常識のようになっているようです。もしその体育館自体が危険箇所となっているなどとすれば、大変な問題であります。そんな観点で、早期に耐震調査をされるべきと考えます。本年度の予算に計上されているようですが、その調査はいつごろを予定しているのか、どのような内容なのか答弁を求めるものであります。

  以上申し上げ、産業の育成と市民の安心な生活のための当局の横断的な施策遂行を願い、質問を終わります。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎市長(中里長門君) 議長。



○議長(西條廣君) 市長。

    (市長 中里長門君登壇)



◎市長(中里長門君) 及川修一議員のご質問のうち、私からは「市内各地の新しい農業の試み」についてお答えいたします。

  初めに、「けせん菜の花エコネット」についてでありますが、近年地球温暖化対策など環境問題への関心の高まりから、資源循環型の地域づくりを目指す菜の花プロジェクトの取組が全国各地に広がっております。菜の花プロジェクトとは、菜の花栽培、ナタネ油の搾油や利活用、廃食油の回収、BDFの精製及び利活用などを連携させ、各地域における資源循環サイクルの構築を目指す取組であり、単なる環境対策にとどまらず、農地の活用、食油やエネルギーの地産地消、地域づくり、地域おこし、景観形成、観光利用、障がい者、高齢者福祉など幅広い分野にわたる取組となっております。

  気仙地域においては、既に菜の花栽培、廃食油の回収及び石けんの製造、BDFの生成及び利活用などが関係機関、団体において自発的に取り組まれておりましたが、それぞれ個別の取組であり、体系的な資源循環サイクルの構築や関係機関、団体間の連携は特段意識されてこなかったところであります。

  このようなことから、昨年度大船渡地方振興局では気仙版の菜の花プロジェクトに向けて、ワーキンググループによる検討や先進地視察の実施など、事業化の検討を進めてきたところであります。同時に、広く地域住民に浸透、定着を図るため、関係機関、団体間の連携を強化し、ネットワークの組織化を進めることとし、先般栽培関係者、市民団体、食品販売業者、BDF関係者、障がい福祉関係者、行政機関を構成員とした「けせん菜の花エコネット」を設立したところであります。

  今年度は、菜の花栽培普及事業として、実証圃の設置や栽培技術向上のための研修会、ナタネ油を使った料理の試食会開催のほか、エコライフ推進事業として、廃食油回収可能量の調査、先進地研修等の事業が計画されているところであります。市といたしましては、関係部署が連携を図り、関係団体と情報を共有しながら、資源循環サイクルの構築に向け、支援をしてまいりたいと考えているところであります。

  次に、小友浦干拓地を菜の花プロジェクトに組み入れてはどうかについてでありますが、プロジェクトが目指している循環型社会の構築の中では、それぞれの役割を明確にし、ネットワークでつなぐことから、栽培から収穫、さらには乾燥、搾油、その後の再利用までの大きなサイクルを考える必要があります。栽培部門においては、農地の利活用を図る重要な目的がありますが、小友浦の用地は既に地目変更を行い、農地からは除外している状況となっております。

  通行する方々や地域の方々の目を楽しませ、地域景観の形成を図るための景観作物としては有望な素材であり、早春の一面の菜の花の開花は、観光資源としての可能性を秘めているものではありますが、資源を生かす観光産業として考えた場合、これをどのように収入に結びつけるか、また、小友浦干拓地の埋め立てした土壌で栽培が可能かなどの様々な諸課題もあることから、難しいものと考えているところであります。今後小友浦干拓地の具体的な利用計画が生じた際には、地元の方々の意向も踏まえながら対応することとしており、それまでの間は適切な管理に努めてまいりたいと考えているところであります。

  次に、小友町のインゲン栽培についてでありますが、現在、大船渡地方振興局農林部の事業において、白あんの原料となる大手亡という種類の白インゲンの試験栽培が住田町の種山地区と当市の小友地区で行われております。この事業は、大船渡市の大手菓子メーカーの地元産の原料で和菓子を製造したいとの希望にこたえる形で平成18年度から試験栽培が行われております。平成19年度、20年度の2か年間は、県の地域振興推進費を活用し、種山地区においては建設業者を中心とした任意団体に委託し、大規模圃場を活用した大型機械利用型の栽培、小友地区においては地元農家が小規模な農地を活用した栽培システムの構築を目指した栽培実証が進められております。

  大手亡は、主産地である北海道においても10アール当たり240キログラム程度の収穫量であり、数十ヘクタール規模の大規模栽培でなければ採算が難しいと言われていることから、小友地区においてはできるだけ経費をかけないで収入を得られるよう、小規模農家や高齢者などが個々に手作業の栽培を行い、地域の中核農家が集出荷を行うシステムの構築を目指し、地域の高齢者組織や障がい者施設とも連携を図りながら事業を展開しているところであります。平成19年度は、約50アールで栽培が行われ、約500キログラムの収穫となり、目標の10アール当たり150キログラムの収量には届かなかったものの、肥料や土壌などの栽培条件を実証する面において、一定の成果があったところであります。

  なお、肥料については基本的に無肥料とし、地力のみでの栽培を目指しているところでありますが、共同使用の農業用機械や耕畜連携による肥料の必要性などの諸課題もあるように伺っているところでありますので、市といたしましては地産地消の面や、遊休農地活用のための作物としてどのような支援が必要か、県や農業改良普及センターなど関係機関と連携しながら、今後検討をしてまいりたいと考えているところであります。

  以上をもちまして答弁といたします。なお、その他のご質問につきましては、担当部長から答弁いたさせますので、ご了承願います。



◎産業部長(菅野正明君) 議長。



○議長(西條廣君) 産業部長。

    (産業部長 菅野正明君登壇)



◎産業部長(菅野正明君) 「農業振興に取り組む水利組合の役割」につきまして、命により産業部長からお答えいたします。

  初めに、水利組合の評価と直面する課題についてでありますが、議員ご案内のとおり市内には農地や水路、農道などの農業用施設を統括的に管理している土地改良区のほか、水田の給排水など水利の維持管理を主な目的とする水利組合が組織され、組合員が協力しながら水路の清掃や除草などの適切な管理活動を行っているところであります。水利組合は、生産活動を行う農家など水利の受益者で組織され、ボランティア的に地域の水利秩序の維持管理を行っていることに対しまして、深く感謝を申し上げるところであります。

  市においては、水利組合に対し、工事が必要となった場合の事業や、資材、砂利の提供などを行っておりますが、限られた予算の中でありますので、十分な提供とはなっていない状況であります。また、組合員の高齢化や後継者不足など、取り巻く環境の変化により、組織運営や共同作業が大変厳しい状況と認識しておりますが、今後とも水利組合と話し合いを持ちながら、受益を受ける皆さんが共同で農業用施設の維持管理が行えるよう、市においても支援してまいりたいと考えているところであります。

  次に、ため池の管理についてでありますが、当市には条例により設置しているため池が74か所あります。ため池を初めとした農業用施設は、農業利用のみならず、防火用水など多面的利用がなされ、管理については受益者の中からため池看守員を委嘱し、災害時などの安全点検、草刈りなどの通常管理作業を行っていただいており、その看守員として水利組合にもお願いしているところであります。これまで事故もなく良好な管理をしていただいているところでありますが、子供の事故などの報道がなされている状況下において、当市のため池につきましても、防護さく、注意看板等の設備が十分とは言えない状況がありますので、定期的なパトロールを行い、看守員とも協議しながら安全施設の設置などの対応を検討してまいりたいと考えているところであります。

  次に、農地・水・環境保全向上対策についてでありますが、農地や農業用施設の適切な保全とあわせて、施設の長寿命化や環境の保全に地域ぐるみで取り組む共同活動への支援を目的として、平成19年度から平成23年度までの5年間の期間で農地・水・環境保全向上対策事業が実施されているところであります。平成18年度の募集時には、市内の数団体が関心を示しておりましたが、地域住民や自治会、PTAなど非農家を含めた新たな組織をつくる必要があること、中山間地域等直接支払いのような個人配分がないことなどから、本市においては横田町の金成及び横田中央の2組織で事業が行われているところであります。この事業では、様々な地方裁量が認められており、各県単位で要件の緩和などが可能となっております。国の基準では、10アール当たり水田で4,400円、畑で2,800円の交付金でありますが、岩手県と山形県などにおきましては、交付対象面積を実際の2分の1とするかわりに必須の活動項目を3割程度に緩和させたところであり、その点において議員ご指摘の宮城県との違いが生じているところであります。

  なお、途中加入につきましては、5年間の活動が必須条件であり、平成24年度以降の補助事業の終了後も5年に満たない年数分を独自に活動しなければならないことから、難しい状況と考えますが、途中加入の希望がある場合には活動組織と協議を行いながら、国や県に対しまして要望を行ってまいりたいと考えているところであります。

  以上をもちまして答弁といたします。



◎教育次長(菊池満夫君) 議長。



○議長(西條廣君) 教育次長。

    (教育次長 菊池満夫君登壇)



◎教育次長(菊池満夫君) 「市民体育館の改修」につきまして、命により教育次長からお答えいたします。

  市民体育館は、市民のスポーツ、レクリエーションの場として、また、社会教育施設を一団地として集約した体育文化センター構想の中核施設として昭和49年に着工し、昭和51年1月に完成、オープンしたものであります。以来、本市の屋内スポーツ競技の中心的な体育施設として、年間約4万人もの方々から利用されております。

  利用の状況を見ますと、小中学生から高校生、一般までの各種スポーツ教室の開催や練習会場としての利用、そして岩手県大会や気仙地区大会などの会場として利用され、さらにはバレーボール競技など実業団チームの試合が開催され、全国レベルの試合なども行われております。また、全国太鼓フェスティバルや剣豪千葉周作顕彰少年剣道錬成大会の開催、歳末助け合いやチャリティーショーなどのイベントでの利用も多くなされ、過去にはウィーン少年合唱団の公演やNHK「のど自慢」の会場としても利用されているところであります。さらには、市民芸術祭の絵画や書道、生け花などの展示部門の会場としての利用など、芸術文化面にも大きく寄与しているところであります。

  しかしながら、建築後32年が経過し、議員ご指摘のとおり、屋根、外壁、窓枠が劣化し、雨漏り箇所も増えております。さらに、主競技場のフロア全体にゆがみや床面の傷が目立ち、バレーボールやバスケットボール競技などの公式競技の開催にも支障が出ているところであります。そのほか機械設備や電気設備等も老朽化していることから、早急な改修が求められております。これまでは、部分的な改修や維持補修を行い対応してまいりましたが、フロアの全面改修や窓枠サッシの更新、壁面改修など抜本的な改修が必要であると思っており、早急に大規模改修に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

  次に、有効な使途を考えてほしいとのことでありますが、現在考えている改修は既存施設内での改修であり、増築等による新たな機能の付加は考えていないところであります。しかしながら、既存の施設の中で公式競技が開催可能なフロアのラインの線引きなど、できる範囲内での配慮を行ってまいりたいと考えております。また、イベントや芸術文化活動など各種団体の積極的な利活用をお願いしたいと思っております。

  次に、耐震対策についてお答えいたします。議員ご案内のとおり、市民体育館は市防災計画におきまして、津波や河川決壊時における第1次及び第2次避難場所に指定されており、市内で一番の収容能力のある避難所となっております。さらには、災害対策本部の高田地区本部にもなっております。また、多数の者が利用する一定規模以上の建築物で、耐震化を促進する必要性が高い特定建築物にもリストアップされており、耐震対策が求められているところであります。

  現時点での信頼度についてのご質問でありますが、市民体育館は昭和51年のオープン以来、これまで宮城県沖地震や本年6月に発生した岩手・宮城内陸地震など数多くの地震があったところですが、幸いにも市民体育館については大きな地震被害は受けていないところであります。しかしながら、施設も老朽化しており、さらに今後予測されている宮城県沖地震に対応するため、平成20年度当初予算におきまして耐震診断調査費を措置したところであります。耐震診断調査につきましては、8月中旬に入札を行い、先般業者と委託契約を締結したところであり、10月中には耐震調査結果が出ることになっております。この調査結果を踏まえながら、市民体育館の大規模改修とともに、地震対策のための補強工事を実施したいと考えているところであります。

  以上をもちまして答弁といたします。



◆13番(及川修一君) 議長。13番、及川修一。



○議長(西條廣君) 13番、及川修一君。



◆13番(及川修一君) 幾つか再質問をさせていただきます。

  すべてのことは市役所の中の横断的な話し合いの中で進めていただきたいということを前提に申し上げさせていただきますが、まず、本市のような小規模な農家の多い自治体で、農家の方々がそれぞれ高額な農機具を所有することはまず非効率だということは先ほど申し上げたとおりでありますけれども、地域内でできる限り共同で使い回しができるような、そういうシステムを導入している、そういう事例はないのかどうか。そして、もしなくても、本市独自にそういうことができれば、本市のような小さいところでは農業経営がもっと楽になるのではないかなと思うわけですが、そのことについて一つお伺いします。

  それから、農地・水・環境保全向上対策という制度があるわけですけれども、これは先ほど申し上げたとおり、農地を保全して後継者を育成しというような、その方々の思いでありますので、別にこの制度にこだわるものではないわけでありますので、これに代わる、その都度新しい何か方法ができてくるものかなと思いますので、注意深くそれを見詰めて、積極的にそのことをそのような方々にお知らせをお願いしたいと思うわけですが、いかがでしょうか。

  それから、アップルロードが建設途中で放置された状態になっておりまして、明らかに土が流れて側溝が埋まっている、それを一生懸命スコップを持って水利組合の方々がしゅんせつをされているという姿を今朝もまざまざとこの目で見させていただいたわけであります。県との中に入って建設課の方々には、昨日も早朝から来ていただいて、そのことを一生懸命後押しをしていただいていることも承知はしているわけでありますけれども、こういう苦労についてどのような思いを持っているのか。そして、アップルロードの現状、あのように荒れて、そして水利組合その他の地域の農業にご迷惑をかけているという現状についての認識をお伺いしたいということを再質問とさせていただきます。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎産業部長(菅野正明君) 議長。



○議長(西條廣君) 産業部長。



◎産業部長(菅野正明君) 農業機械の使い回しにつきまして、産業部長からお答えをいたします。

  地域で農業機械等を共同で使っている事例はないかという内容でございますが、農業機械につきましては様々な補助事業があるわけでございますが、コンバインであるとかトラクターであるとか、例えば5人以上の組合をつくって農業に従事するというような場合については、国の補助事業がございます。市内でも何組合か、それを利用しまして農機具の購入を行っているところでございます。

  それから、農地・水・環境保全向上対策にかわる事業についてでございますが、これについては、代わるといいますか、今のところ中山間地域等直接支払制度があるわけですが、そのほかについては今ないと思われますけれども、これからそういう事業が出た場合、県あるいは振興局とも様々それに代わるような事業があるかないか、それを確認しながら、もしあれば地元に行って説明をしながら取り組んでまいりたいと考えております。

  それから、水利組合に対する苦労についてどう思っているかという内容でございますが、先ほども申し上げましたけれども、草刈りから農道、市道以外の例えば線路敷まで含めまして、地元の方々には本当に非常にご苦労をおかけしているということで、市としてもできるだけそれにこたえたいというふうに思っているわけですが、なかなか先ほども申し上げましたが、予算等の関係もありまして、十分な提供はできない状況が続いているわけでございますが、今後ともできるだけそれにこたえるように努めてまいりたいと思っております。

  以上で答弁といたします。



◆13番(及川修一君) 議長。13番、及川修一。



○議長(西條廣君) 13番、及川修一君。



◆13番(及川修一君) 再々質問をさせていただきます。

  最後に申しわけございません、市長に答弁をお願いしたいのですけれども、ただ今私が質問をしたことに、例えば「けせん菜の花エコネット」については福祉事務所とか市民環境課とかというところが担当部署であり、それからあとの二つは農林課というようなことであったり、先ほどの敷砂利の件でも市道であるから建設課である、それから農道であるから農林課であるというような、そういうことは言葉は適切ではないかもしれませんが、市民にとってはどうでもいいことで、役所でそれをやっていただきたい、それからそれを何とか努力していただきたいという思いであります。

  それで、これを解決するにはやっぱり行政そのものがもっと横断的に、縦割りでない行政が求められると思うのです。それで、市長が言われる自立ということを目指すのであれば、そういうことをまず手をつけなくてはならないことではないのかなと私には思えてならないわけですが、そういった考え方について、根本的な考え方について最後に市長にお伺いするものです。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎市長(中里長門君) 議長。



○議長(西條廣君) 市長。

    (市長 中里長門君登壇)



◎市長(中里長門君) 及川修一議員の再々質問にお答えをいたします。

  行政は、それぞれ部課で所掌事務を定めて、日常的に行政執行しているわけでございますが、ご指摘のように最近は住民ニーズに伴って部課横断的な事業、あるいはそのニーズというのが非常に高まってきておりまして、行政としてもそうした形で横断的な取組を一層効率的に進めていかなければいけない、そういう局面にあるというふうに思っているところでございまして、実際は部課に分かれておりますが、例えば農道の敷砂利等についても日常的に建設課等々と協議をしながらやっているとか、部課を超えた連携協議をしながら行政執行をしているというふうに思っております。場合によっては、副市長を中心にして、部課を超えて調整会議等々を行って意思決定をしていく、意思統一をしていく。あるいは大きな問題では政策会議等を開催をして、全庁的な意見交換をしながら決定をしていく、そういうシステムをつくっているところでございますが、市民の皆さんに、そうした菜の花プロジェクトなども本当に多くの部課にかかわっておりますから、より連携を強めて、効率的にできるようなことに、これまで以上に意を用いていかなければいけないだろう、このように思っているところでございます。

  そういう意味では、今機構改革等の議論もしているわけでございますが、システムとしてどういう形でそれら横断的な取組が盛り込まれるかどうかというのは、これからの議論になりますが、当然そうしたことも十分に頭に置いて、これからの組織のあり方、行政のあり方というものも考えていかなければいけないだろうと思っておりまして、大変重要なご指摘をいただいたというふうに思っているところでございます。



○議長(西條廣君) この際、暫時休憩いたします。休憩時間は十分程度といたします。

    午前10時49分 休   憩

    午前10時59分 再   開



○議長(西條廣君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

  一般質問を継続いたします。

  2番、松田信之君。

     (2番 松田信之君登壇)



◆2番(松田信之君) 9月の定例会に当たりまして一般質問を行います。

  まず初めに、今後の市政運営について伺います。当市を取り巻く状況は、人口の流出、基幹産業の不振と後継者不足、内陸部との地域格差の拡大など課題が山積となっています。加えて急速な少子高齢化の進展、国の改革に伴う厳しい財政状況、その中現在、合併か自立かの岐路にあります。そして、このたび市内の有志が出された大船渡市との合併協議会設置についての直接請求は、議会に付議するとの回答を受けました。

  明治22年、町村制が施行、気仙郡高田町と気仙郡竹駒村を皮切りに幾つかの村が成立しました。そして、昭和30年、3つの町と5つの村が合併し、陸前高田市が誕生いたしました。以来、市制53年を迎えております。まさに半世紀を経た今日、再び合併か否かという重い課題に直面しております。こうした状況の中、合併を特定課題とし、市内11地区で行われた市政懇談会は、その出席者の合計は760人余り、約2万700人の有権者の3パーセント程度にとどまったとされておりますが、総じてその多くの声は当面単独市を望む声と言われております。

  今回国が推進するいわゆる平成の合併は、地方行政における最大の財政改革、最大の経費節減をねらいとしたものであり、行政組織をスリム化することが最大の目的とされております。これら地方における自治体の財政改革、経費節減、行政組織のスリム化は、合併という手段なくして本当になし得ないものか否か、十分に説明する必要があるものと考えます。現在の状況として、従来から住田町を含めた気仙地域は、経済活動はもとより広範な分野にわたり深いかかわりを持つものであり、将来気仙は一つとし、現実2市1町という枠の中で進められている広域行政があります。また、気仙3市町の諸課題及び将来についての調査検討が行われている組織もあり、作業の進行過程にありながら合併のみ2市先行とは、その状況に甚だ合わぬものがあると考えます。

  市内の有志の方々が大船渡市の合併協議会設置に向け直接請求したことは、一つのルールであり、否定はしないものの、合併だけは同じテーブルに着くことを外され、声もかけられない自治体の心情は大変複雑な思いであろうと察するものであります。直接請求なる行為は、合併にかかわる当市の将来を二分する最重要課題であるがゆえに、単に論議に一石を投じたとするものであれば、合併という論議に浅く未成熟、また多くの民意として新法期限内に合併する世論に至っていないことからも、甚だ拙速と言わざるを得ないと考えます。

  明治20年のいわゆる明治の大合併、そして昭和30年の昭和の大合併は、特にも地方における自治体の公教育の運営や管理を効率的に行うため、行政組織体を太く強固にした、いわゆるプラスの作業であったと考えます。しかし、今回の国が進める平成の合併は、行財政改革を促すための行政組織体の簡素化、スリム化が目的、以前の合併とは質の異なるマイナスの作業と考えます。よって、市民に恩恵のある合併とは考えにくいものがあります。また、自治体自ら行うべき行政の改革を合併という手段にゆだねるだけでよいのかという疑問が残ります。言いかえれば、行政の財政改革や経費節減が進まないとすれば、行政の責任の一言と言えます。

  ましてやまちづくりは始まったばかり。やるべきことをした上での合併であれば、気仙は一つとする将来の合併など広域的な合併を否定するものではありません。合併新法が平成22年3月末で失効するという背景や、合併すると過大な財政支援が受けられるような、何か誤解を招きかねない特例や優遇措置という言葉に決して惑わされることなく、今はこれからの地方自治のあり方、陸前高田市というまちのあり方を真摯に論議し、まちづくりをすべきと考えます。合併新法の期限が切れないうちとする駆け込み合併や、機が熟さず環境が整わない先行合併などは、目前の小利を得んとする余り、市民の方々の大信を失うおそれがあります。

  また、2市を先行し、気仙を割った形で合併協議会なるテーブルに着く行為は、気仙は一つとしてきた人々の気持ちを将来にわたり壊すこと、気仙は一つではないかのような足元の乱れを内外に示すことは、気仙全体の利益を損ねるものであります。そして、政治的なダメージになるものと考えます。ましてや一部の人で構成され、市民の手の届かない密室的な合併協議会なるものは、合併をするかしないかといった論議から始まるとはするものの、そのほとんどは合併に向けた合併推進の協議の場になるものと考えます。いわば合併協議会なるものは、合併へのパスポート、今市民の多くの方々が望むことは、今の生活が少しでも良くなることであり、合併にあらず。その民意に背くことなく、よって先行合併に向けた合併協議会設置などに対しては、極めて慎重に判断する上からも、その必要はないものと考えます。以上、合併をする世論になっておらず、すべきはまちづくりという観点から、以下何点か伺います。

  第1点として、合併を特定課題としたさきの市政懇談会での市民の声をどのように受け止め評価しているのか。また、圧倒的多数の声なき声をどのように判断するのか伺います。

  第2点として、まちづくりとの関係からも今後の行政組織体のあり方についてどのように協議、検討したのか。また、今後どのような市役所づくりをしていくのか伺います。

  第3点として、庁内で進められている行革は、市民の方々にその効果が見えにくいとの声があります。民間の目線や民間の財政的状況なども含め、どのような認識の上で今後取り組んでいくのか。また、行革の行き着く先は何なのかを示すべきと考えますが、どうか。

  第4点として、現在、市総合計画後期計画の中間年であります。計画は着実に推進しているとはいうものの、当面自立を訴えるのであれば、それに向けた新たな総合計画の作成などに着手していく必要があります。市長は自立に向けた具体的で新たなまちづくりビジョンの提案を行うなど、市民の方々にわかりやすく、希望や勇気が持てる施策を示すことが肝要と思いますが、考えを伺います。

  次に、定住、移住支援施策について伺います。将来の人口の見通しを見ますと、気仙の人口は20年後は5万6,000人、50年後には約4万人に減少すると国立社会保障・人口問題研究所が推計として出されております。また、岩手県及び気仙地域の人口の推移として、県の人口移動報告年報などにも、県外転出はほぼ横ばい、県内転入者数は減少が続き、人口の社会減が拡大していると報告されております。急激な人口減は、産業にも教育にも社会全般に大きな影響を与えるものと考えます。

  そうした状況の中、最近の報道などによれば、首都圏などに的を絞った岩手県の定住促進策が成果を上げていると聞きます。県庁内に定住、移住相談窓口となる定住交流担当課を設置するなど、他県に先駆けた環境整備が功を奏し、隣県の青森、秋田両県を大きく引き離しているとのことであります。岩手県への定住、移住が高まっている要因は、受け入れる各自治体の環境整備とともに、それを全国に紹介する総務省の定住交流サイトによるインターネットなどによる効果が大きいとされております。県や花巻市、一関市、遠野市などのホームページへの問い合わせは、何度も全国1位を記録するなど、きめ細かな情報発信が好感を持たれているとしています。定住、移住支援は、人口減に対する重要な施策の一つ、そこで本市の状況なり考えを伺います。

  第1点として、本市のホームページへの問い合わせなどを含め、市外、県外からの定住、移住状況はどのようになっているのか伺います。

  第2点として、移住、定住の動機やきっかけは、ホームページなどへのアクセスが大きいとされております。空き家、空き地など生活情報はもちろん、本市の魅力が満載されたきめ細かな情報発信が肝要と考えますが、ホームページのあり方はどうか伺います。

  第3点として、本市の移住支援施策として新規就農や起業、住居奨励金に至るまで、規則、条例を講じて支援に努めているところでありますが、さらに移住や定住にこたえられる環境整備が必要と考えます。現在の支援施策の拡大や見直しを図る考えがないか伺います。

  定住や移住となれば、個人としては生活や人生をかけるもの、企業となれば社運をかけるものと考えます。これから来ていただく人に、来ていただく企業に、陸前高田市に行きたいと、来てよかったと言わせたいまちづくりを強く希望し、一般質問を終わります。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎市長(中里長門君) 議長。



○議長(西條廣君) 市長。

     (市長 中里長門君登壇)



◎市長(中里長門君) 松田信之議員のご質問のうち、私からは今後の市政運営につきましてお答えをいたします。

  初めに、市町村合併に係る市政懇談会の意見の受け止め方についてでありますが、市町村合併に係る特定課題の市政懇談会を6月26日から市内11地区で開催し、延べ763人の市民の参加をいただき、208件のご意見をちょうだいしたところであります。なお、この度の懇談会においては、合併についての結論を出すのではなく、自由な立場から様々なご意見をちょうだいすることとし、また、市の考えを押しつけることのないよう配慮をしながら開催をいたしたところであります。

  その内容をお知らせしますと、合併のメリット、デメリットについてのご質問が最も多く、また、わかりやすく示してほしいとの要望も多くありました。次に、行財政改革など財政に関する質問や意見が多く、合併への姿勢に対する意見も多くなっております。そのうち合併のメリット、デメリットについては、国、県でも検証を進めている段階であり、明確な検証が得られていないこと、また、合併した市町においても設定される条件や立場などにより評価が異なり、なかなか理解するのが難しいところから、一般論を紹介したところであります。行財政改革など財政については、将来を見通す上で欠かせない条件であり、財政問題への関心の高さがうかがえました。また、単独、合併の選択についての発言件数の割合は、単独または合併反対の意見が新法期限内での合併を促進すべきの意見より多いと感じております。そのほかには住田町を含めた気仙2市1町での検討を望む声や、気仙沼市、一関市など気仙地区の枠を超えた合併の枠組みを望む声が寄せられたところであります。

  市のこれまでの当面は単独市の基本的な考え方も説明させていただきましたが、総体的には当面は単独市を望む意見が多いと受け止めたところであります。また、今回の懇談会では伺うことができなかった市民からのご意見等につきましては、市ホームページに市政懇談会のてんまつや資料を掲載しておりますので、今後も市長直送便や市長と語ろう明日のたかたなどの制度の活用などにより、多くのご意見を寄せていただきたいと思います。

  次に、今後の行政組織体のあり方についてでありますが、地方自治は住民の責任とその負担によって運営される以上、常に能率的かつ効率的に処理されなければならないところであり、最少の経費で最大の効果を上げることが強く要請されているところであります。このようなこと等から、当市におきましては行政組織機構の見直しを行うため、5月に副市長を委員長とした市行政事務改善委員会を設置したところであります。これまでの間、行政事務改善委員会に二つの分科会を設け、この分科会において行政組織機構の有効性、効率性、経済性等に加え、限りある行政資源の中で最大の効果を上げることを目指しながら、鋭意検討を重ねているところであります。今後さらに検討を重ね、行政改革の視点に基づいた行政組織機構の改革と、市民の視点、立場に立った行政組織機構の構築に努めてまいりたいと考えているところであります。

  また、今後どのような市役所づくりをしていくのかについてでありますが、まちづくりの戦略本部として、今後とも行政改革等の施策の取組と連携しながら、総合計画に掲げる都市像の実現と市民の負託にこたえ得る体制の整備に努めてまいりたいと考えているところであります。

  次に、今後の行革の進め方と最終的な目的につきましてお答えをいたします。本市では、平成17年度から平成23年度までの6年間を改革期間とする行財政改革プログラムを策定し、行財政改革に取り組むとともに、平成17年度から事務事業評価を導入し、事務事業の取捨選択を行いながら、収支不均衡の解消に取り組んでいるところであります。行財政改革プログラムによる効果は、決算額との単純比較の概算で申しますと、平成17年度から平成19年度までの3か年で約21億円の効果を上げているところであります。削減の主なものは、人件費や事業の縮小などでありますが、削減だけに限らず、必要な事業への配分や新規の事業にも導入しているところでありますが、削減幅のほうが多いところから、効果としてあらわれにくいものと思われます。今後重点施策別の効果額等について、庁内の行財政改革推進本部において検証を行い、その結果を市民の皆さんに公表してまいりたいと考えております。

  行財政改革の推進に当たっては、できるだけ民間への外部委託も検討しながら、効率的な運営に努めてきたところでありますが、今後も市民の生活に直結する施策に予算の重点配分を行うなど、住民サービスを低下させることがないよう、引き続き行財政改革に取り組んでまいりたいと考えております。なお、行財政改革の最終的な目的は、将来においても健全な財政基盤を確立し、市民が安心して暮らせるまちづくりを構築することであります。これまでの行革効果等を検証しながら、今後もこれまでの取組を継続してまいります。

  次に、新たな総合計画の着手についてですが、現在の市総合計画後期基本計画は、合併を想定せず、市民の皆様からいただいた多くのご意見を基に、平成22年度を目標年次とし、平成18年5月に策定したものであり、これまで「健康で安全、安心な社会の創出」、「豊かな社会環境の創出」、「地域社会を支える元気産業の振興」、「幸せを支える人」、「地域づくりの実現」をまちづくりの4つの基本方向とし、「健康、環境、創造」をキーワードに3つの戦略プロジェクトと地域別計画のもとに連携、協働を図りながら、「健康で文化の薫る海浜・交流都市」を目指す施策の展開を行ってまいりました。

  この後期基本計画の策定に当たりましては、当市が抱えている若年層を中心とした人口流出、基幹産業における後継者不足、内陸部との地域格差の拡大、少子高齢化の進展、厳しい財政状況など、環境の変化や数多くの課題に対応し、恵み豊かな自然と長年培われた歴史文化などの地域特性を生かしながら、市民が主役のまちづくりを推進していくために策定した計画であります。この後期計画は、今年度が計画の中間年となっていることから、各課におけるすべての事務事業の進捗状況を把握するために、中間点検を実施しているところであります。

  平成23年度からは、新たな総合計画の下でまちづくりを推進していくことになりますが、新計画の策定に当たっては、前計画の結果を様々な角度から分析、検証し、変革期にある社会情勢などに対応しながら、市民とともに自立のためのまちづくりに取り組んでまいりたいと考えているところであります。

  以上で答弁といたします。その他の質問につきましては、担当部長から答弁いたさせますので、ご了承願います。



◎企画部長(伊藤光高君) 議長。



○議長(西條廣君) 企画部長。

    (企画部長 伊藤光高君登壇)



◎企画部長(伊藤光高君) 定住、移住支援施策について、命により企画部長よりお答えいたします。

  初めに、定住、移住に関する問い合わせ及び移住の状況についてでありますが、定住、移住の生活は都会に住む人たちが地方に居住する場所を持ち、あるいは都会と地域を行き来するなどして、それぞれの場所を仕事や余暇、趣味などのために使い分け、地方では地元の人たちとの交流を楽しみながら自然を満喫するといったようなライフスタイルとして、近年全国的に需要が高まっております。

  岩手県においても、県、市町村、民間団体によるいわて定住・交流促進連絡協議会を一昨年12月に設立し、いわて定住・交流体験ツアーを企画するなどの取組を進めております。気仙地区においても、昨年の3月2日に気仙地区定住・交流推進連絡会議を大船渡地方振興局と2市1町で立ち上げ、気仙地区での暮らしを紹介した気仙新聞を東京などの関東圏に在住する気仙地区出身者へ送付するなどの取組をしているところであります。

  本市においては、定住人口、交流人口の増加による地域活性化への貢献等の効果が大きいと判断し、支援施策に積極的に取り組んでいるところであります。取組の内容としましては、市のホームページに定住、移住希望者に対する情報コーナーを設け、市の概要、住まいの情報、保健やスポーツの施設及び各種支援制度の紹介をしているところであります。市のホームページへのアクセス数は、定住、移住に限定したカウントをしておりませんので、正確な数字は持ち合わせておりませんが、総務省で運営している交流居住ポータルサイトというホームページにおきましては、本市のページで1年間に約1,600件のアクセスがありました。このようなアクセス件数は、本市のような恵まれた自然環境を有し、かつ農地等のお世話が得られる条件等を求めて、ホームページを見比べている方が多数いると考えられるところであります。今後は、市の直接運営するホームページでのアクセスカウンターの設置や、議員ご提案の空き家、空き地情報につきましても掲載を検討してまいりたいと考えております。

  次に、現在の支援施策の拡大や見直しについてでありますが、定住、移住をされる方にとって、どこに住むのか、あるいは企業としてどこに進出するかは、まさに大きな決断そのものであると思われます。そのような観点から考えますと、支援施策の充実は必要不可欠なものと認識しております。その中にあって、本市の支援施策では総合営農指導センターを活用した新規就農相談などの支援を実施しており、その結果、これまで県外から農業研修を経て就農された方が1名、現在農業研修中の方が1名、センターでの就農相談を経て就農された方が県外の方が1名、盛岡、北上市など県内の方が3名となっております。こうした取組は、他市には見られない本市独自の取組でありますが、今後はこのような支援制度についても的確なニーズ把握を行い、よりよい制度運営が行われるよう、適宜拡充を検討してまいりたいと考えているところであります。

  以上で答弁といたします。



◆2番(松田信之君) 議長。2番、松田信之。



○議長(西條廣君) 2番、松田信之君。



◆2番(松田信之君) 合併については、続く議員の質問も多くあろうと思いますので、あえていたしませんけれども、私は定住、移住支援施策について再質問させていただきます。

  今の答弁でありますと、当市の市外とか県外からの定住とか移住の実態数というのですか、そういうのは余り把握していないということだと思いますけれども、一つの情報によりますと岩手県への18年度、19年度の定住、移住という実数という報告が、この資料によりますと18年度は866人、そして19年度は、昨年度は991人の方が岩手県に定住、移住をしているという報告が一つの例としてあります。大変大きな数だと私は思っております。

  そして、どの経由でその方々が来ているかという分析なのですけれども、これを見ますと、やっぱり県や公共職業安定所、つまりハローワーク、そういった形での紹介での定住、移住ということになっているようです。

  でも、その前段にあるきっかけや動機は、今も話しましたホームページなどのそういう問い合わせなどによるものが大きいと言われております。ですから、先ほど答弁なさっていましたけれども、やはり当市のホームページを再度見直すということではなくて、実際陸前高田市がどのように表現されているのかとか、そのアクセスを利用なさる方が本当に必要な情報が流されているのかとか、そういったことが大切なのではないかと私は思うのです。

  そういった目線で、空き家、空き地などはもとより、市有地とか、あるいは遊休地とか、そういった利用すべき土地なんかも柔軟に有効活用するなど、もうちょっと、本当に人が人生をかけて当市に来るのであれば、それにこたえられるような環境整備をしていただきたいと、私は強くそう思うわけです。考えを伺います。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎企画部長(伊藤光高君) 議長。



○議長(西條廣君) 企画部長。



◎企画部長(伊藤光高君) 再質問の定住、移住につきまして、企画部長からお答えいたします。

  先ほどの岩手県の実数紹介がありましたけれども、当市のホームページは岩手県のホームページともリンクし、それから国のホームページともリンクをいたしております。三つのホームページがそれぞれ相談をしながら構成をしているという組立てになっておりますので、この3者が連携することによって、より効果が上がっているととらえております。これが大事だととらえております。

  先ほどの岩手県の実数の中には、先ほど陸前高田市に農業の関係で移住なされた方も紹介いたしましたが、その数字も含まれていると思っております。

  それから、ホームページをもう少し工夫して、より効果の上がる方法ということでございますが、これらについてはなお検討していきたいと思いますが、さきの地元の新聞に陸前高田市で就農された方が紹介されておりました。こういうことが非常に大事だろうと思います。移住されて来た方々が移住してよかったという効果が得られるように支援をし、その効果を紹介していくということも大事だろうと思いますので、現在移住されている方の様子もホームページに掲載するのも一つの案かなと思います。様々な試みをしながら、ホームページを高めていきたいと考えております。

  以上で答弁といたします。



○議長(西條廣君) 次に、3番、米澤政敏君。

    (3番 米澤政敏君登壇)



◆3番(米澤政敏君) 9月定例会に当たり、一般質問をいたします。

  まずは、さきに登壇いたしました同僚議員と質問が重複する部分があるかと思いますが、ご了承のほどお願いを申し上げます。

  去る7月3日、市内の有志5人が中里市長に対し1,462人の有効署名を添え、市民の声として取り上げてほしいと、当市と大船渡市との合併協議会設置を求め、直接請求がなされました。請求書では、地域間競争が激化する中、地域力を高め、働く場所を確保するためにも産業振興の強化を図る必要がある、合併は両市の発展に大きく役立つとしており、有志の代表者は同時に新法期限内の合併に向け両市議会でぜひ検討してほしい、気仙が一つになる合併が理想であり、住田町民もぜひ話し合ってもらいたいと話したとの報道がありました。

  このこともありますが、本市では以前から計画のあったように、米崎地区を皮切りに市内11地区で市町村合併をテーマに市政懇談会が開催されたところであります。その懇談会においては、市の担当職員が説明に当たり、合併の必要性については地方分権の推進、少子高齢化の進展、広域的な行政需要の増大、行政改革の推進等を図るため、基礎自治体である市町村の規模や能力の充実、行財政基盤の強化が必要となっていることが背景にあることを解説し、合併による効果と懸念される内容については、気仙地域広域行政等研究会が昨年まとめた報告書を参考に説明をしたところであります。

  その効果として、サービスの高度化と住民の利便性向上、広域的な観点に立った新しいまちづくりの実現、行財政基盤の強化と行政の効率化等を挙げ、一方懸念される事項として公共投資が中心地に集中し、周辺部は投資が少なくなって地域間格差が生じる、地域の歴史や文化、伝統などが失われる、旧市町村の産業構造に違いがあることから、これまでの産業振興策が維持されず、継続的な施策とならないなどとしたところであり、以上のことを踏まえ、平成17年度から取り組んでいる行財政改革プログラムに基づき、市職員数の削減や人件費の抑制を初め、事務事業評価による歳出削減に努めている実績を説明をしたところでございます。ここで今後も行財政改革を推進することにより、単独市としてのまちづくりは可能と強調した後、参加者との意見交換をしたわけであります。

  報道によると、各会場とも市民の意向は将来的な合併に異論を唱える人はいなかったものの、会場によっては慎重派と推進派の温度差が見られ、総じて当面単独市を望む意見が目立ったとされており、最終的な合併の是非については、市民アンケートか住民投票でとの要望が多かったと報じられておりました。

  そこで、お伺いいたします。市長は11か所の市政懇談会を通じて、市民の意向をどのようにとらえられたのでしょうか。

  私は、昨年の市長選において、当面単独市を掲げて中里市長が再選されていることからも、市民の意向は既に集約されているものと考えており、この度の合併論議は唐突な感がしてなりません。また、さきの3月定例会の市長による所信表明において、「ともに考え、ともに決定、ともに行動」、このキャッチコピーの下、協働のまちづくりを力強く宣言しておることからも、今は大船渡市との合併よりも、引き続き行財政改革に取り組み、財政の立て直しを図り、市総合計画後期5か年計画を推進し、陸前高田らしいまちづくりのために努めるべきと思いますが、いかがでしょうか。

  さらに、合併推進論を標榜しておられる方々は、合併協議会は合併の是非を協議する場であり、協議会の設置はすぐに合併を進めるものではなく、議論を高める場とするものと認識をしておられるようですが、いかがなものかと私は思っております。確かに総務省の資料においても、合併協議会は合併の是非も協議会において協議することができるとしておりますが、本当にそうなのでしょうか。過去の協議会の協議内容を改めると、そのほとんどは当該市町村の合併に向けた条件のすり合わせであり、新市の名称や庁舎の位置といったもの等の合併基本計画や合併協定書を取りまとめる場であり、まさに合併を前提に話し合うのが合併協議会であると私は思いますが、市長はこの合併協議会をどのような場ととらえているのか明確にお示しください。

  また、過日大船渡市長より合併協議会の設置を付議する旨の回答があったわけでありますが、両市議会の議決結果にかかわらず、今回の合併協議会の設置問題は、今後の住田を含む気仙2市1町のあり方を考える良い機会ととらえ、信頼関係をより高め、広域連携を深めるため、3首長で改めてテーブルに着く必要があると思いますが、いかがでしょうか。

  次に、小中学校等の教育施設に対する耐震補強改修工事に関してお伺いいたします。今年は、中国における四川省大地震を初め、岩手・宮城内陸地震、岩手北部地震が相次ぎ、各地で甚大な被害が続いたことは皆様ご案内のとおりであります。当市においては、2回の地震における被害は幸いにして重大なものとはなりませんでしたが、市当局に届いているだけで一般住宅被害250万円、非住宅200万円の合わせて450万円、路面の亀裂や石積みの崩落等の土木被害8件、合わせて2,250万円となっており、そのほか届けられなかったものも含めると結構な被害があったものと推察できます。特にも四川省大地震で、学校の崩壊により、想像を絶する多数の死傷者が発生しましたが、このことは決して他人事ではなく、テレビを見ながら震えがとまらなかったのを記憶しております。

  これらのことから、国では地震防災対策特別措置法を改正し、従来2分の1であった耐震改修工事の補助率を3分の2とかさ上げをしたところであります。また、さらに地方交付税を特別に措置することで、自治体の財政負担は工事費全体の約1割で済むようになったと言われているとお聞きしております。この措置は、平成20年度から平成24年度までの5か年の時限措置とするものであることはご案内のとおりであります。いずれ各地において耐震化が進まぬ理由は、財政問題だけではなく、平成の大合併による市町村統合で耐震化計画策定などの事務が遅れている地方自治体が少なくないと言われております。

  また、多くの自治体が少子化による学校の統廃合問題を抱えていることも見逃せません。統廃合するかもしれない学校に何千万もの予算を投入することはできないという教育委員会の本音の部分があるのではないかと言われております。しかし、子供たちがいるときに学校の建物が崩壊すれば、より甚大な被害が出ることは四川大地震を見ても明らかであり、大人の事情で子供たちの安全が脅かされる状況を放置してはならないと強く考えるわけであります。私は、何度か減災、防災の観点から幾つかの質問をさせていただいておりますが、明日に起こっても不思議ではない宮城県沖地震とその津波から子供たちを守るために、幾つか質問をさせていただきます。

  当市において対象となる建物は、昭和56年以前の建築物で、市内では20棟が該当していると聞いております。耐震診断には1次診断と2次診断があるわけですが、耐震改修工事へ向けてのそれら対象となっている建物の耐震計画と、耐震診断の現況とその進捗状況をお聞かせください。いずれ改修の補助率が3分の2にかさ上げされている5か年のうちに、耐震改修工事を順次、優先順位の下、計画的に進めるべきと思いますが、いかがでしょうか。この機会を千載一遇のチャンスととらえ、推進すべきと考えておりますが、いかがなものでしょうか。

  また、市長の公約と記憶している小中学校のトイレの水洗化の状況についてもお聞かせください。これらについては、年次計画の下、順調に進んできているともお聞きしておりますが、これまでの成果とあわせて、残っている学校の計画を改めてお示しください。そして、耐震化及びその補強改修工事にあわせながら早急に推進すべきと思いますが、いかがでしょうか。

  また、少子高齢化の現況を見るとき、学校の耐震化やその補強改修工事は、学校の統廃合を含む適正化計画も検討すべき案件ではないかと考えるものであります。文部科学省では、小中学校の統廃合を推進するとしております。しかし、少子化の進行により、児童生徒数が急減しているにもかかわらず、学校数は余り大きく減少していないと言われております。当市においても、既に様々な検討がなされていると思いますが、学校規模が小さいと子供一人一人に目が行き届き、丁寧な指導が行える反面、クラス替えなどができないことから、子供同士の関係が固定化し、何か問題が起きるとこじれやすいという面があると言われています。また、運動会などの行事やクラブ活動なども停滞しがちで、小規模校の子供は優しいけれども、積極性に欠けるなどの指摘もあります。

  ただ、実際の問題として、学校統廃合は地域の実情により大きな困難を伴うことが多く、そう簡単なことではありません。子供の通学が不便になることはもとより、安全の確保、母校がなくなることに対する保護者や住民の反発など、問題は山積しています。統廃合を進めたいが、反対が強くてできないというところが多くあると聞くとき、このことについてはやみくもに推進すべきではなく、地域住民の思いを尊重すべきであり、同時に保護者の方々の考えをも考慮すべきであり、重大かつ微妙な問題であると思いますが、これまでの適正化検討委員会の経過と現況及び今後の耐震補強改修工事とのすり合わせ、整合性をどのようにお考えか明確にお示しください。どんなに子供が少なくなっても、安心、安全な学校を用意するということも義務教育における国と地方自治体の責務であるとも言えます。大事なのは、大人の事情ではなく、子供の教育なのではないでしょうか。

  いずれ私たちの、地域の、陸前高田市の将来を担う大事な大事な宝物である子供たちの命と健康を守るため、一層の努力とご配慮のあらんことを祈り、質問を終わります。



○議長(西條廣君) この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。

    午前11時48分 休   憩

    午後 1時00分 再   開



○議長(西條廣君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

  一般質問を継続いたします。

  3番、米澤政敏君の質問に対する答弁を求めます。当局。



◎市長(中里長門君) 議長。



○議長(西條廣君) 市長。

    (市長 中里長門君登壇)



◎市長(中里長門君) 米澤政敏議員のご質問のうち、私からは「大船渡市との合併」についてお答えいたします。

  初めに、市政懇談会における市民の意向についてでありますが、市町村合併を特定課題とする市政懇談会は、去る6月26日から7月11日まで11地区の会場において開催したところ、市民763人のご参加をいただき、様々なご質問、ご意見を承りました。これまでの地区コミュニティ推進協議会の開催による地域課題の市政懇談会よりも、各地区とも参加者が多く、市町村合併に関する市民の関心の高さを実感したところであります。

  懇談会の進め方といたしましては、初めに市がスライドと資料を用いまして40分程度の説明を行った後に、意見の交換を行ったところであります。懇談の前提といたしまして、会場にて賛否を問うて集計を行うものではなく、忌憚のないご意見を賜りたいとの考えから、自由なご発言をいただいたものであります。

  その内容といたしましては、当面単独を望む声や、合併反対、また合併を推進すべき、さらには合併をするとすれば住田町を含めた気仙2市1町が望ましい等の様々な意見が出されたところであります。これまでの市の基本的な考え方も説明させていただきましたが、総体的には当面は単独市を望む意見が多いと受け止めたところであります。しかし、限られた時間での懇談でもありましたので、今後においても市民の皆様からのご意見をちょうだいしたいと考えております。なお、市政懇談会の各会場での会議録につきましては、陸前高田市のホームページにも掲載しておりますので、参考にしていただきたいと思います。

  次に、今後も単独市による陸前高田らしいまちづくりについてでありますが、議員ご紹介のとおり、私は昨年の市長選挙において当面単独市を掲げて再選させていただきました。ある意味においては、単独市の賛同を得たものとも考えておりますが、さらに広くご意見をいただくために、さきに述べさせていただきましたように市政懇談会を開催し、また、ご意見を聞く機会を設けてまいったところであります。今後においては、合併新法に基づく直接請求により、合併協議会の設立に係る議案をしかるべき時期に提出することとなり、議員各位のご判断をいただくところとなりますが、今後とも自立を基盤として策定されました市総合計画後期基本計画の成果ある実行を図ってまいりたいと考えているところであります。

  次に、法律に基づく合併協議会についてでありますが、合併協議会は地方自治法第252条の2第1項及び合併新法第3条第1項の規定に基づき設置されるものでありますので、法の定めるところ及び解釈について申し上げます。合併新法第3条において、合併協議会の任務は、「合併市町村の円滑な運営の確保及び均衡ある発展を図るための基本的な計画」である「合併市町村基本計画の作成」及び「その他市町村の合併に関する協議」とされております。ここでいうその他市町村の合併に関する協議とは、合併するとすれば編入合併か新設合併か、合併の期日や事務所の位置はどうするか等、法律上、事実上を問わず合併に伴って相互に協議をすることが適当であると考えられる事項について協議をするものであり、合併を行うべきか否かの協議も含まれていると解されております。

  このようなことから、合併協議会の設置イコール合併を行うことではなく、合併協議会においては合併の可否も含めて合併の諸条件を協議し、決定していくものとされております。

  次に、今後気仙2市1町の広域連携をさらに深めるため、3首長の協議の必要性についてでありますが、申すまでもなく、現代社会においては合併をするしないにかかわらず、個人のライフスタイルの多様性や社会の複雑化に伴い、環境、医療、保健、福祉及び産業等々において、広域的な対応を必要とする課題が増えております。これらの課題に対応するためには、古くからの歴史的なつながりのある気仙2市1町が一体となって克服する必要がありまして、これまでも連携の下、課題解決に取り組んできたところでありますが、今後もより一層の協力関係が必要であると認識をしておりますので、できるだけ話合いの機会を多くしてまいりたいと考えているところであります。

  以上をもちまして答弁といたします。



◎教育長(伊藤壽君) 議長。



○議長(西條廣君) 教育長。

    (教育長 伊藤壽君登壇)



◎教育長(伊藤壽君) 「小中学校等の教育施設に対する耐震診断及び補強工事」につきまして、教育長からお答えいたします。

  最初に、耐震診断と耐震化の状況についてでありますが、耐震診断が必要な対象施設は、旧建築基準法が適用された昭和56年以前に建築した建物となっており、平成20年3月末現在、市内18小中学校のうち耐震診断が必要な施設は12校20棟になっております。このうち平成19年度までに第1次診断を終えた棟数は、9校14棟になっております。平成20年度においては、上期に2校3棟の耐震診断業務を発注済みであり、下期には2校2棟の耐震診断を予定しております。その結果、平成20年度末には19棟が耐震診断を終え、実施率は95パーセントになると見込んでいるところであります。残る1校1棟につきましては、平成21年度上期までには実施し、12校20棟すべて第1次診断を終えたいと考えているところであります。

  耐震診断の結果についてでありますが、これまでに終えた12校14棟のうち4校5棟の一部におきまして、耐震壁やスチールづくりのブレースの増設により耐震補強が必要という判定がなされているところであります。これまで行ってきた診断は、第1次診断であり、構造計算書と建物の柱や壁の断面形状などから算定されたものであります。国の補助事業を導入して耐震補強工事を実施するためには、耐震第2次診断や耐力度調査等を行う必要があることから、今年度下期に第1次診断で耐震補強が必要とされた4校5棟と1次診断を省略して2次診断を行う1校2棟の計5校7棟の耐震第2次診断を実施したいと考えているところであります。なお、平成20年4月現在の耐震化率は58.5パーセントとなっております。

  次に、補助率がかさ上げされる5か年での推進についてでありますが、地震防災対策特別措置法が改正され、平成20年度から平成22年度までに行う耐震補強に対する補助率が現行の2分の1から3分の2に、改築に対する補助率が3分の1から2分の1にかさ上げされ、さらに2年延長が想定されております。このことから、今年度実施する第2次診断結果を基に、平成21年度から計画的な施設の改修や耐震補強対策を講じ、安全、安心な学校づくりに努めたいと考えているところであります。

  次に、トイレの水洗化についてでありますが、これまで小中学校の衛生設備改修事業につきましては1年1校を目途に実施しており、今年度は小友小学校の衛生設備改修工事を発注するための事務を進めているところであります。残る4小学校の整備につきましても、21年度以降に事業化の検討を進め、快適な衛生環境の改善に努めてまいりたいと考えているところであります。

  次に、小中学校適正規模化検討委員会についてお答えいたします。陸前高田市適正規模化検討委員会は、保護者、コミュニティ推進協議会、学校関係者、各種団体、一般公募委員、そして行政関係者、合わせて21名を委員に委嘱し、昨年度12月から2回の会議を開催しております。その検討委員会の中で、具体的な検討をする専門部会をさらに立ち上げ、市全体における小中学校のシミュレーション等も含め、具体的に検討を加えているところであります。耐震化計画との整合性についてでありますが、耐震化につきましては今年度実施する第2次診断の調査結果が出た後、耐震化計画を作成することにしておりますので、相互の計画との整合性についても勘案しながら推進してまいりたいと考えております。

  以上をもちまして答弁といたします。



◆3番(米澤政敏君) 議長。3番、米澤政敏。



○議長(西條廣君) 3番、米澤政敏君。



◆3番(米澤政敏君) 合併問題の部分でありますが、この間11か所で市政懇談会が開催され、当面単独市という市民の意見が多かったということでございました。また、私個人としてもいろいろ多くの市民との触れ合い、意見交換の中で、議会だけでの最終判断、議決が、要するに今回大船渡市から回答が来たということで議会に付議されるわけでありますが、そこにおける議会の議決結果がいかようになろうとも、本来議会制民主主義を否定するものではありませんけれども、最終的な判断はぜひ市民アンケートとか住民投票で行ってほしいという多くの市民の意見がありました。

  そこで、そういった市民の考え方に対しまして、どのような見解をお持ちか、まず1点お伺いしたいと思います。

  それから、学校の耐震化の問題でありますが、学校の規模適正化検討委員会の経緯、今後の考え方も大体わかりましたけれども、それとは別に市P連の懇話会が先日開催されたという新聞報道があったわけでございますが、その中では特にも小規模小学校の父母のほうから、切実な問題として統廃合を進めていくように要望が相次いだとの記事がありました。私は、本来であれば、そういった小規模の、特にも小学校のそういった地域の父母、それから地域住民からは非常に推進する意味で障害となるような意見が多くなされるのではないかなと勝手に推測をしていたわけですが、それとは相異なった形で、今回は逆にそういった地域のほうから推進してほしいというような要望があったという報道を見まして、ここの懇談会のそういった動き、意見に対しまして、教育委員会としてはどのように受け止めているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎市長(中里長門君) 議長。



○議長(西條廣君) 市長。

     (市長 中里長門君登壇)



◎市長(中里長門君) 米澤政敏議員の再質問にお答えをいたします。

  合併協議会の設置議案が付議される予定になっているわけですが、それとかかわって住民アンケートとか住民投票の可能性といいますか、そういうご質問でございますが、この議会において設置議案が否決された場合は、合併特例法に基づきまして、さらに直接請求をする法の規定がございます。これは、やるかやらないかは別ですが、そういう規定がございまして、そのような選択肢があるわけでございます。

  可決された場合は、これは議会のご意思ですから、合併協議会が設置をされることになるわけでございますが、合併協議会が設置をされて、いろんな合併計画等が協議をされていくいずれかの段階で、その合併協議の内容等について、やはり何らかの形で、また、幅広く住民の意見を聞く、そういうこともこれは仮定ですが、先の話ですが、それは留意していかなければならないだろうと思っているところでございます。



◎学校教育課長(大久保裕明君) 議長。



○議長(西條廣君) 学校教育課長。



◎学校教育課長(大久保裕明君) 市PTAの懇談会の意見についてどのように考えているかということにつきまして、学校教育課長からお答えをいたします。

  議員ご案内のとおり、先日8月29日、市PTA連合会が主催するPTA懇話会がございました。そのときの懇話の中身が学校の適正規模化に関することを主とした懇話会でございました。その中では各学校のPTAの代表者の方にお集まりいただいて、その会議に参加して、各保護者と意見を交換したというような懇話会でございます。

  その内容は、新聞等で報道がされましたが、意見としては適正規模化に賛同いただけるご意見も出たという結果でございました。当教育委員会といたしましては、検討委員会等で今後の適正規模化に関する方向づけをしながら、その中でこういう懇話会での話の内容を参考にさせていただきながら、今後の検討委員会の方向づけは、参考にするということで取り扱いをさせていただきたいと考えております。

  以上で答弁といたします。



◆3番(米澤政敏君) 議長。3番、米澤政敏。



○議長(西條廣君) 3番、米澤政敏君。



◆3番(米澤政敏君) ただ今の耐震補強問題と絡めた学校の適正規模の問題をご答弁いただいたわけですが、さきに行われた市P連の懇話会による地域父母からの統廃合を推進していただきたいという要望を大変力強く当局としては受け止めていただいて、耐震補強工事も改修工事も5か年のその時限の中で統廃合問題を含めた形で、ぜひ計画化にのせていただきたいと思いますが、改めてもう一度その辺の考え方をお聞きいたします。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎学校教育課長(大久保裕明君) 議長。



○議長(西條廣君) 学校教育課長。



◎学校教育課長(大久保裕明君) 今後の統廃合に向けてについて、学校教育課長からお答えをいたします。

  前回行われました市PTA連合会の懇話会、それからこの後の適正規模化に向けた案を作成いたしまして、その後には地域での説明会というのも考えております。その中で、やはり大変微妙な問題となり、いろいろ皆様方にもご理解、そしてわかっていただかなければいけないことがたくさんありますので、そういうところをクリアしながら検討する資料を作成し、また、それに今回のPTAのご意見等も含めて検討をさせていただく資料にまとめさせていただいて、今後の適正規模化を推進させていただきたいと考えております。

  以上で答弁といたします。



○議長(西條廣君) 次に、1番、菅原悟君。

     (1番 菅原悟君登壇)



◆1番(菅原悟君) 9月定例会に当たり、通告に従い一般質問を行います。

  初めに、現在大きな社会問題となっている燃料価格の高騰について、本市の基幹産業である農林水産業と市民生活への当局の対応策について伺います。歴史的な原油、燃料の高騰は、国民生活に多大な影響を与えていることは、だれもが苦悩と苦痛を強いられている昨今であります。

  さて、全国漁業協同組合連合会など主要17漁業団体が今年7月15日、全国で一斉休漁を行い、国内の漁船約20万隻のほとんどが参加し、当市においても漁家数にして1,540戸の皆さんが同様の行動に至ったと聞いておりますが、関西方面の一部漁協では1週間継続し、漁業者による事実上のストライキが行われ、東京では漁業経営危機突破全国漁民大会において、政府与党に対して燃料費の補助などの対策を求める決議が採択されており、漁船の燃料に使うA重油や軽油の価格がこの5年間で3倍に高騰し、現在では燃料代がコスト全体の3割から4割を占めるという状況で、漁業経営を圧迫し続けていることはご案内のとおりであります。

  また、この燃料価格高騰に苦しんでいるのは漁業者のみならず、農林業を仕事の糧としている皆さんも同様であり、先月下旬には県内の農協の代表などが県庁を訪れ、燃料高騰で厳しい経営を強いられているとして、来年度の予算編成に緊急の支援対策を盛り込むよう要請してきたとの報道がなされ、要請書の内容としては、燃料の値上がりによって負担が大きくなっている農家への緊急支援として、無利息の融資制度を設けてほしい旨の内容でありました。これに対して県は、影響を最小限にとどめるため適切に対処したいとし、当面既にある融資制度を活用しての支援ということでありましたが、これは非常に消極的な回答であると感じたのは私だけではないと思います。

  こうした中、農水省では原油高に伴う燃料価格の高騰で打撃を受けている漁業関係者に対して、総額80億円の燃料費増加分の最大9割を補てんする緊急支援策を発表しましたが、この支援策は漁に使う電球のワット数を下げたり、漁場に向かう船の速度を落とすなどして、燃料使用料を前年より1割以上減らす操業計画の策定が条件であるとの報道がなされておりましたが、果たして当市の漁業関係者の方たちのように養殖業を主としている形態にも有益で即した制度であることを願うものであります。

  さて、先般県内の自治体として初めて田野畑村が村内の漁業者に対し、本年4月から来年3月末までに購入した漁船用や昆布乾燥用の燃料費を1リットル当たり10円の割合で直接補てんするとの方針が決定されました。また、宮城県においては、6地方公共団体が独自の補助制度を決定しております。お隣の気仙沼市においては、本年9月から来年3月までの間、漁船用燃料油として購入したA重油または軽油に対して、漁船1隻当たり1リットルにつき1円の補助を決定しているところであります。

  そして、同じく沿岸に位置する石巻市においては、既に昨年の12月に石巻市原油高騰対策本部を設置し、漁業者対象に気仙沼市同様の補助のほかに庁舎内に相談窓口を設け、既存の各種融資制度についての市民に周知徹底を図り、生活困窮世帯への灯油購入助成、いわゆる福祉灯油事業のみならず、中小企業者、農林漁業者対象の市制度融資の支援策を積極的に講じております。このほかに漁業者への燃料費補てんは、塩釜市、東松島市、女川町、七ケ浜町が実施の発表を行っておりますことはご承知のことと存じます。当市の近隣に位置し、同じ三陸海岸の太平洋に面した都市として、漁業者への厚いいたわりに敬服するとともに、本当に漁業を基幹産業と考えているものと認識させられた次第であります。

  こうした中、先月政府与党が農業分野へも燃油高騰分の一部を直接補てんする方向で検討に入ったという報道がなされ、なぜ漁業だけと疑問視されていましたが、多くの農業者の皆さんがほっと胸をなでおろしたところと思われます。

  さて、当市との近隣の地方自治体が、国からの経済対策が発表、そして実行なされる前に、独自の発想と理念において、各自治体が基幹産業と位置づけしている産業に対して、早急な支援対応策を講じておりますが、当市としては基幹産業である農林水産業に対して、現在の燃油価格高騰対策としてどのように講じる考えなのかを伺います。

  初めに、当市では1,540戸の漁業にて生計を立てておられる方々がいらっしゃいます。この方たちは、全国に誇れる岩手陸前高田広田湾産のカキ、ホタテ、ワカメの生産者であり、高級食材のウニ、アワビ、そして近年は高級すしネタとしてエゾイシカゲガイの生産に力を入れるなど、当市の基幹産業者として努力を惜しまず働いておられます。また、毎年大阪の青果市場において高値で取引されている陸前高田産リンゴなど、温暖な当市の地の利によって栽培された農作物の生産を生活の糧としている方々も当市の基幹産業を担っておられます。そして、気仙杉ブランドとして需要の多い建築資材の杉材の生産、高品質の木炭や干しシイタケ等の特用林産物による林業者も当市の基幹産業を支えております。

  そこで伺いますが、市当局として現在の燃油価格高騰にかかわる当市の基幹産業である農林水産業の喫緊の経営状況をどこまで把握しているのかを伺います。

  次に、さきに紹介した各自治体のように、当市の基幹産業として位置づけしている農林水産業者への市独自の救済支援策を講じる考えはあるのかを伺います。

  また、さきに紹介した石巻市のように、当市において原油高騰対策本部なる部署を設置し、基幹産業に従事なさる方にかかわらず、生活困窮者対策、中小企業者対策などを講じ、当市において原油価格高騰にかかわる市民、そして市内商工業者支援の融資制度などを金融機関と連携し、対処する必要があるのではと思いますが、どうかを伺います。

  さて、この夏日本じゅうが4年に1度のオリンピックに感動し、歓喜した暑い夏も過ぎ去り、あと2か月も経過するかしないうちに火のぬくもりが恋しい時期が到来いたします。現在の原油価格を勘案いたしますと、もちろん各店ばらつきはありますが、灯油の価格にして、昨年の価格と比べて18リットル1缶で約800円の高値となっており、所得は上昇せずに冬の生活必需品である灯油は、昨年の1.5倍以上の価格になるのではと言われております。昨年、当市では福祉灯油事業を行い、支給対象となられた市民の方々は本当に喜んでおられました。

  そこで、ただ今申したように、昨年より1.5倍以上となるやもしれない灯油価格ではありますが、今年も昨年同様に福祉灯油事業が行われる見通しはあるのかを伺います。ぜひとも市民の不安にこたえる実効性のある対策を打ち出していただきたいと思います。

  次に、準用河川沼田川、通称沼田沼の改修事業について伺います。景勝高田松原に隣接した米崎町沼田地区に広がる通称沼田沼は、昭和35年のチリ地震津波襲来時までは子供たちが泳ぎ回り、ウナギ、ハゼ、ボラ等が生息し、河川は周辺住民の生活用水としても利用されるほど、とてもきれいな河川でありました。しかしながら、近年の生活様式の急速な変化と津波防波堤構築による水流の変容及び海草類の河口からの流入と腐敗、そして沼田地区及び松峰団地の約160世帯からの生活雑排水の流入、農業の発展とそれらに伴う有機物や農薬の流入等の複合原因によって発生する悪臭が周辺住民、住居まで大きな影響を及ぼし続けている次第であります。

  今日までの経緯、経過をたどりますと、昭和63年に沼の地権者数名のうちお一人より改修の検討を要望する申し出が市当局になされました。平成2年には、当時の米崎漁業協同組合により、沼の埋め立て及び浄化の陳情がなされております。平成6年には、市政懇談会にて地域住民の方から沼の浄化について要望がなされました。平成7年には、沼の地権者の1名の方から請願が提出され、同年6月には沼田部落会より沼の悪臭除去及び浄化についてとの内容にて議会に陳情されております。

  ここまでの要望、請願、陳情があり、市当局では平成8年沼田川に係る河川、池沼等の調査を行ったとの記録がされておりますが、その後の進展が見られないことから、平成12年1月に沼田部落会では市長に面談の機会をいただき、直接陳情書を提出いたしております。その後、市当局は即座に浄化対策に係る補助対象事業の検討をし、改修事業計画を沼田部落会へ説明されており、同年より沼の水質調査を実施しながら浄化対策に努めていきたいとの市当局の考えでありました。

  その後2回ほど市当局から事業計画の説明と沼に生い茂ったアシの除草、海からの浮遊物あるいは海草類の流入を防ぐ防除ネットの設置等の手段を講じていたようでありますが、平成16年以降は部落会として市政懇談会ごとに要望しているものの、具体的な進展が見られない現状であります。水質調査の結果では、汚染された水とは言えないとのことではありますが、アシを除草し、焼却することで浄化の効果があるとも言われております。しかし、堆積したヘドロがかなりの量であり、悪臭対策にはほとんど効果がなく、地域住民は行政の力なくして抜本的な解決にならないと懇願している現状であります。沼田沼は、高田松原とも非常に近く位置していることから、県内外の観光客も多数往来する道路等に面していることから、景観面からも早急な改修が必要と思われます。

  それでは伺いますが、市当局は市政懇談会の度に沼田沼の地区住民から出されていた改修要望に対して、なぜ平成15年の防除ネット設置後は具体的な計画を進めてこなかったのであるかを伺います。

  次に、市長は市総合計画後期基本計画に米崎地域計画として浜田川や沼田川を活用した水辺空間整備を挙げておりますが、平成9年に準用河川として指定を受けた沼田川であることから、浄化対策補助対象事業としての構想と思われますが、見通しはどうか。また、それとは別建ての考えによる水辺空間整備であるならばお聞かせ願います。

  次に、聞くところによりますれば、沼田沼用地を8割から9割ほど市では買収済みであると聞いておりますが、一時期沼田沼を埋め立てし、緑地公園としての構想があったと記憶しておりますが、買収した用地を今後どのような構想で活用するのかを伺います。

  さきに述べたように、沼が汚染された最大の要因は生活雑排水の流入によるものと推察され、沼田沼は広田湾へ直結している沼でもあることを最重要視しなければならないとの観点から、沼田、松峰両地区の下水道整備を早期に行う必要があると思われますが、当局の考えを伺います。

  「健康で文化の薫る海浜・交流都市」を目指す当市にとって、環境、健康、そして景観の面からも非常に重要な案件と思われますが、いかがか答弁を求めます。

  以上申し上げ、私の一般質問を終わります。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎市長(中里長門君) 議長。



○議長(西條廣君) 市長。

     (市長 中里長門君登壇)



◎市長(中里長門君) 菅原悟議員のご質問のうち、私からは「燃料価格の高騰対策」につきましてお答えいたします。

  初めに、農林水産業の経営状況についてでありますが、燃油価格はこの1年間でA重油及び軽油が1.4倍ほどに上昇し、あわせて原油価格の高騰による資材等の値上がりもあり、これらに伴う生産コストは施設園芸や林業の素材生産部門においては、前年比で5パーセントから10パーセント、漁船漁業におきましては約30パーセント上昇しており、本市の農林水産業経営に大きな影響を及ぼしているところであります。これまで水産業につきましては、岩手県が平成17年度に作成した漁業種類ごとの燃油消費量削減を主眼とした工程表を基に、漁業者が省エネ等に取り組むに当たっての指標となる強い漁業経営の確立に向けて、それぞれの地域において実情に応じた様々な取組を中長期的に実施してきたところであります。

  また、本年1月には農業、林業、水産業の分野ごとに関係機関、団体と連携した対策会議を設置し、施設園芸における省エネ生産技術の普及や農林業における軽油引取税の免税制度の周知徹底、漁船漁業における省エネ操業のための技術情報の提供、各種制度資金の紹介等、様々な対策を実施してきたところであります。本市における農林水産業に携わる方々の個々の経営状況につきましては、把握しかねておりますが、大変厳しい状況となっているものと考えております。

  こうした中におきまして、本年7月15日には漁業団体による全国一斉休漁と国に対する要望行動が行われ、マスコミ等に大きく取り上げられたところであります。また、国におきましては同月29日に燃油費増加分に着目した新たな実証事業を盛り込んだ燃油高騰水産業緊急対策事業を示したところでもあります。これらの事業につきましては、現在県漁連や広田湾漁協におきまして、制度導入に向けた具体的な取組が進められているところであります。

  しかしながら、本制度は養殖漁業、採介藻漁業が主な漁業形態となっている本市漁業者にとって、対象となりにくい内容となっておりますが、当該補助事業への認可申請に当たっては、できるだけ多くの漁業者が該当となるように、事務支援を行いながら事業主体となっている県漁連、さらには全漁連に対して広田湾漁協と連携を図りながら、強く働き掛けを行ってまいりたいと考えているところであります。

  次に、市独自の救済支援策についてでありますが、気仙沼市が全国に先駆けて漁船の燃油であるA重油の購入費への助成事業を実施しており、県内では唯一田野畑村において漁家への燃油購入費補助に加えて、畜産、シイタケ農家へも助成事業を実施しております。このほかにも水産物の市場への水揚げ額に対する補助金など、自治体独自の救済支援策が講じられておりますが、全国的には宮城県を中心とした自治体数か所での実施となっております。このことは、カツオ、マグロ漁業、北太平洋サンマ漁業、イカ釣り漁業などの漁船漁業が主な生業となっている市町村が多い状況となっております。本市におきましては、当面、国の緊急対策事業による燃油費増加分に着目した実証事業の推進や、省エネに取り組む事業者が受けられる無利子融資の拡充等の活用普及に積極的に努めてまいりたいと考えております。

  また、議員ご案内のとおり去る9月2日に本市におきまして岩手県知事への統一県要望を行ったところでありますが、引き続き国、県に対しまして、農林水産資源の安定供給を図るために、国際原油市場の規制を含んだ抜本的な原油価格の安定化に対しての対策や、農林水産業を初めとする各種産業の実情に応じた財政的支援など、燃油価格高騰対策の充実強化を要望してまいりたいと考えているところであります。

  次に、原油対策本部の設置と融資制度の検討についてでありますが、市独自の原油対策本部については、今のところ設置の考えはありませんが、過日国の総合経済対策が発表されたところであり、国や県の行う各種施策や取組を積極的に活用すべく情報収集に努めるとともに、必要に応じて庁内会議を設定しながら対応してまいりたいと考えているところであります。

  基幹産業以外の産業への融資制度についてでありますが、市の現行制度においては、特に中小企業者の方が必要な資金の融資を受けた場合に、資金利子や信用保証料の補給を行っているところであります。昨年10月から信用保証制度の改正に伴って、県制度と連携した制度に移行しておりますが、昨年同期と比べて新規件数が増えているところであり、さらに制度利用の周知に努めてまいりたいと考えております。

  また、県においては補給対象の拡大を図る新たな事業資金の創設が検討されているところでありますが、いずれにいたしましても中小企業者の資金繰り等の支援については、県制度と連携した活用を検討するとともに、原油高騰対策に係る国や県の融資制度についても、市のホームページ等で情報提供してまいりたいと考えているところであります。

  次に、福祉灯油事業を行う見通しについてでありますが、昨年度実施いたしました福祉灯油支援事業につきましては、原油価格の急激な高騰に伴う緊急対策として、低所得の高齢者や障がい者等、世帯の経済的負担の軽減を図るため実施したものであります。今年の灯油価格につきましては、9月時点の市の契約単価で1リットル当たり129円90銭となっており、昨年9月と比較いたしますと金額で44円90銭、52.8パーセント、福祉灯油支給事業を実施いたしました今年1月とでは28円90銭で28.6パーセントの上昇となっているところであります。

  このような状況下にあって、全国市長会でも過日原油価格高騰対策の充実に関する緊急要望書を国に提出し、住民の安全で安心できる生活が確保できるよう積極的な措置を求めているところであります。灯油価格の高騰は、特にも冬期間の市民生活に多大な影響を及ぼすことから、今後の灯油価格や国、県の動向等を注意深く見守りながら、その支援対策について検討してまいりたいと考えているところであります。

  以上をもちまして答弁といたします。なお、その他のご質問につきましては、担当部長から答弁いたさせますので、ご了承願います。



◎建設部長(及川賢一君) 議長。



○議長(西條廣君) 建設部長。

    (建設部長 及川賢一君登壇)



◎建設部長(及川賢一君) 菅原悟議員のご質問のうち、「準用河川沼田川の改修」につきまして、命により建設部長からお答えいたします。

  最初に、平成15年に防除ネットを設置後、具体的な進展、計画がないのはなぜかについてでありますが、沼田川につきましては平成9年に沼田沼を含めた河川延長1,100メートルについて、準用河川として県から指定を受けたところであります。指定後の平成13年度において、河川浄化に係る準用河川沼田川河川改修計画を策定するに当たり地元説明会を開催し、地域の皆様方からの要望や意見等の集約をしたところであります。平成14年度にこの河川改修計画がまとまりましたことから、改めて地元説明会を開催して計画の概要について説明したところであります。その際に、実行が可能なものから順次手がけてほしいとの要望が出され、平成15年度に海草防除ネットを設置したところであります。

  また、河川の浄化対策工事につきましては、多額の工事費が見込まれますことから、補助事業を前提とした事業の推進を図っていきたいとの考えで、これまでも河川、環境部門など窓口を広げて県の指導を仰いできているところですが、現在のところ県にかかわる補助事業メニューがなく、事業実施に至っていないところであります。これからも一刻も早い補助対象事業化に向け、県に働き掛けをしてまいりたいと考えており、事業実施までの間は地域の皆様のご協力を得ながら環境保全に努めてまいりたいと考えているところであります。

  次に、市総合計画後期基本計画に沼田川の水辺空間整備とあるが、その内容と見通しはどうかについてでありますが、本市における後期基本計画の米崎地域計画では、浜田川や沼田川の豊かな自然を水辺空間、地域資源としてとらえ、まちづくりの方策を示したところであります。この地域計画では、各地区のコミュニティを単位として地域ごとに特色あるまちづくりを進めることとしており、米崎地区における沼田川周辺の整備につきましては、準用河川沼田川河川改修計画を核として整備を進めてまいりたいと考えているところであります。

  次に、買収済みの沼田川用地は以前から構想のあった緑地公園としての活用を考えているのか、また、ほかの構想があるのかについてでありますが、既に買収しております用地につきましては、平成14年度に策定した準用河川沼田川河川改修計画に基づいた用地の取得事業であり、計画に沿った事業用地として活用するための先行取得であります。この用地につきましては、平成18年度において税法上の特例が受けられる公有地の拡大に関する法律の規定に基づき、土地所有者との買い取り協議が調った区域内土地の一部を先行取得したところであります。いずれにしましても、沼田川を浄化し、良好な水質を維持管理していく基本方針には変わりはなく、今後とも県に対して一刻も早い時期の河川浄化の補助対象事業化に向けた働き掛けをし、あわせて地域の皆様と話し合いを持ちながら事業の推進を図ってまいりたいと考えているところであります。

  次に、沼田、松峰地区の下水道整備についてでありますが、現在、本市の公共下水道事業は、平成4年度より事業に着手して以来、古川沼や広田湾を取り巻く市街地を中心に整備を進め、生活環境の改善と公共用水域の水質保全に努めてきたところであります。その整備状況は、平成20年3月現在で全体計画の60パーセントが整備されており、その水洗化率は68.4パーセントになっているところであります。平成18年度には、事業認可区域を拡大し、今年度から気仙町長部地区の工事に着手し、平成23年度までに整備することとして事業の推進を図っているところであります。そして、その事業認可区域の整備が完了した後に、引き続き高田町和野地区の事業に着手できるよう、平成22年度中に新たな事業認可区域の変更申請を計画しているところであります。米崎町沼田、松峰地区につきましては、以前より全体計画に組み込まれており、沼田川の水質保全、水辺環境の改善を図る上からも、公共下水道全体計画の中で検討してまいりたいと考えております。

  以上をもちまして答弁といたします。



◆1番(菅原悟君) 議長。1番、菅原悟。



○議長(西條廣君) 1番、菅原悟君。



◆1番(菅原悟君) 再質問させていただきます。

  まず最初に、燃料価格の高騰対策の関連でございますが、基幹産業はそのとおり農林水産業、市長先ほどご答弁いただきましたとおり、一生懸命考えて支援していきたいとのご回答をいただきましたが、基幹産業のほかの商工業についての対応をもう少しじっくりしていただきたいといいますか、融資制度に関しましては先ほど保証料の補給とか、利子補給とか考えていらっしゃるということでございますが、例えば現在燃料高騰に係る中小企業の経営状況、非常に難しいと思いますが、一番の商工会とか、そちらとの連携をとっていただきまして、また、高田市の金融機関と指定されております岩手銀行さんなどとの情報も密にしていただきまして、市の融資制度のほうも積極的に、先ほど市長おっしゃった保証料及び利子補給も含めまして、力を入れてやっていただければなと思いますが、まず中小企業の経営状況など現在把握されているのかどうか、そちらをお伺いいたします。

  続きまして、その支援策でございますが、全国的に隣の宮城県もそうですが、岩手県内では田野畑村も、漁業に対しては一生懸命どこの地方自治体もやっているようでございますが、農業者に対してももう少し力を入れていただければなというふうに思っておりますが、例えば陸前高田市の農業は、そのとおり大規模な農業者はいらっしゃらないわけでございますが、グループ経営なさっている農業者は結構いらっしゃるみたいですが、個々の農業者ではなくて、グループ単位で経営をなさっている方々ともう少し連携を深めていただきまして、市独自のグループ経営なさっている方たちへの支援はできないものか、もしお考えがありましたらお伺いいたします。

  続きまして、沼田沼の改修の件でございますが、国、県の補助事業がうまく見えてこないということで、早急な対応は難しいということでございますが、中里市長さんが就任なさる前の菅野市長さんのころから、これは部落として市政懇談会でももちろんお話ししてきましたし、先ほど私質問の中で直接陳情したというのは、実は菅野市長さんのときでございました。その後防除ネットを設置していただいたり、いろいろ市のほうではやっていただいておるみたいですが、もう少し具体的な対応がなければ、本当に地域住民は行政にしていただかないと改修はままならないと。また、アシとか雑草が生い茂っておりまして、景観面にもよくないということもございますので、補助事業としてつける前に、例えばアシの除草とか、沼近辺の簡単な整備で構いませんから、定期的にやれる、主としてやっていただけることはできないのか、そちらのほうをまず伺いたいと思います。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎商工観光課長(蒲生琢磨君) 議長。



○議長(西條廣君) 商工観光課長。



◎商工観光課長(蒲生琢磨君) 市内の商工業の経営状況を把握しているかということに関しまして、商工観光課長からお答えいたします。

  経営状況については、昨年度でしたか、県のほうで卸売小売業の統計が発表されまして、市内の経営はかなり厳しい状況になっているということは把握してございます。

  また、それにかかわって、先ほど市長の答弁にもありましたが、県制度との連携ということで、県にも様々原油高騰の対策の関連の融資制度はありますけれども、市の制度では特に県の小口事業資金、それからいわて起業家育成資金とか、あるいは国のセーフティー保証関係の様々な原油高騰の融資制度が新たに創設されておりますけれども、市の補給制度につきましては、そういった信用保証料については全額市が保証していますし、それから貸付利率についても国とか県の対策制度融資よりも制度がかなり有利に利用できるということで、市のホームページとか、そういったものでもこれからも周知してまいりたいと考えているところであります。

  以上で答弁といたします。



◎産業部長(菅野正明君) 議長。



○議長(西條廣君) 産業部長。



◎産業部長(菅野正明君) 農業者に対する支援策につきまして、産業部長からお答えをいたします。

  グループ経営を行っている農業者に対してというお話でございますが、アグリランド高田の場合を申し上げますと、このアグリランド高田につきましては、農協、それから農業改良普及センター、それから県、そして市町も入りまして、経営支援会議というものを設けております。こういった経営支援会議の中で、今後の原油の高騰等に伴う対策をどのようにしたらいいかについて今後検討していきたいなというふうにも考えているところでございます。

  それから、一般の農家の方々に対する支援として、県のほうでも様々な相談窓口、あるいは低利な融資制度を設けてございます。そのほかにも軽油引取税、ご案内のとおり、これは道路の整備に充てられた目的税でございますけれども、こういった農業機械の軽油については道路を使用しないということで、県知事から承認をもらえば免税扱いになるということですので、これらの制度を有効に使うように市内の農業者の方々に対しても指導を行っているところでございます。

  以上で答弁といたします。



◎建設部長(及川賢一君) 議長。



○議長(西條廣君) 建設部長。



◎建設部長(及川賢一君) アシの除去と周辺環境整備につきまして、建設部長よりお答えいたします。

  議員ご案内のとおり沼田川につきましては、今現在この長く続いている天候不順のため、アシ等が繁茂しているところでございます。一方では、この用地内ではまだ買収しかねている部分があるわけでございます。その辺を勘案しながら、今後とも地域の方々とお話し合いをしながら、どのような方法で対応していったらいいか、それを含めて検討してまいりたいと考えているところでございます。

  以上をもちまして答弁といたします。



◆1番(菅原悟君) 議長。1番、菅原悟。



○議長(西條廣君) 1番、菅原悟君。



◆1番(菅原悟君) 再々質問させていただきます。市長にご答弁いただきたいのですが、先ほど申しましたとおりこの沼田沼の関係は、再三部落会といたしまして、市政懇談会の場でお願いしている案件でございますし、先ほど申しましたとおり、前市長さんでございますが、直接陳情しております経緯もありまして、ぜひとも行政と市民との信頼関係の意味もございますので、先ほど前向きに補助がついたらこの事業をしていきたいというようなご回答もいただきましたが、市長ご本人からもいま一度積極的なご回答をいただければと思いますので、よろしくお願いします。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎市長(中里長門君) 議長。



○議長(西條廣君) 市長。

    (市長 中里長門君登壇)



◎市長(中里長門君) 菅原悟議員の再々質問にお答えをいたします。

  沼田川の整備は、本当に地域にとって長年の願いであるということは十分承知をしておりまして、私も議員時代に悪臭対策ということで現地を視察させていただいたりということで、前々からの懸案の課題というふうに受け止めておりまして、ある程度の改修計画の案といいますか、そういうものも地元に説明をしたという経緯もありまして、早く実現をしなければいけないというふうに思っておりますが、いずれこの事業を実施するには、かなりのヘドロのしゅんせつ等もあって、あるいは河道設置等々もありまして、多額の事業費がかかるということで、とてもこれは市の単独の予算では手がつけられないということで、何とか県に事業実施のための支援をこれまで強く求めてきたところでございますが、いまだ見込みが立っていないということで、地域の皆様方には大変ご不便をおかけをしているというふうに思っておりますが、いずれ何とかあの地域の環境整備はしていかなければいけないというふうに思っておりますので、引き続き県に強力にお願いをしてまいりたいというふうに思っておりますし、また、幸い地元の県議さんもおられますので、強力なお力添えをいただきながら事業確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。



○議長(西條廣君) この際、暫時休憩いたします。休憩時間は十分程度といたします。

    午後 2時06分 休   憩

    午後 2時15分 再   開



○議長(西條廣君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

  一般質問を継続いたします。

  16番、菅野日出男君。

    (16番 菅野日出男君登壇)



◆16番(菅野日出男君) 今期定例会に当たり、通告に従いまして2項目について一般質問をいたします。

  なお、さきに登壇しました2人の同僚議員と質問内容が一部重複する点がありますので、ご了承願います。

  まず第1に、合併問題に対する市政運営についてをお伺いいたします。この度市内有志5人による大船渡市との合併協議会設置に向けて、去る7月3日に中里市長に直接請求をしたことを契機に、本市の合併論議がこれまで以上に高まってきているところであります。有志5人は、合併に対する一つの風穴をあけたことは事実でありまして、一定の評価はすべきものと思っております。各位ご承知のとおり、その一つの背景には国の特例や優遇措置が得られる合併新法が平成22年3月末で失効することによるものとしております。したがいまして、期限内合併を目指すならば、この秋ごろまでの合併協の設置は欠かせない状況となっているのが現状でありまして、どうせいずれ合併するのであれば、優遇措置が得られる期限内にまず大船渡市との先行合併をというものであります。

  このような現状の中で、合併問題につきましては、これまでにも私を含めまして何人かの同僚議員の質問に対しての市長の答弁は、一貫して当面は単独市でいくという旨の答弁が多いわけであります。ただ、当面単独市でいくということは、裏を返せばいつかは合併をするという見方もあるわけであります。特にも市長は、今回の合併協設置の動きや国の特例や優遇措置が得られる合併新法が平成22年3月末で失効することと、ましてやその期限後にいつかは合併するにしても、もう合併に関する国の支援が受けられないことは十二分に承知の上であります。それらを踏まえながらも、なおかつ市長は当面単独市でいくという考えは、あらゆる事柄を総合的に判断しながら、いささかも変えていないのであります。今回の動きに関しても、今日まで合併に関するその考え方、向かう先はまさに微動だにしないところであります。今後の議論の高まりの中で、市長の考え方に変化は出てくるのでしょうか。

  加えて、今回の動きの中で市民の意向を把握しようとして、市内11地区で市政懇談会を開催して、市民の声を聞いて歩いたことは各位ご承知のとおりであります。いろいろな意見等が出た中で、やはり気仙は一つとの考え方から、将来的な合併に異論を唱える人は少なかったものの、市民の反応は総じて当面は単独市を望む声が目立ったと伺っております。このことからも、私はたとえ市民総参加の中での意見ではなかったとしても、各地区での市政懇談会での反応は重く受け止めるべきと思うのであります。合併は、最終的には地域住民の合意により決定することが原則であることはだれしもが認識しているところであります。以上の事柄を踏まえまして、次の3点についてお伺いをいたします。

  1点目として、当面単独市でも、合併するにしても、この先どんなまちになるのか、負担はどうなるのかなど具体的な姿が見えてこない現状において、本市が今後も自立を志向するのであれば、当面ではなく、覚悟を持って市民に自立のための具体的な方向と施策を打ち出すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

  2点目として、最終的な合併の是非については、市民アンケートか住民投票でとの要望も多かったと聞いております。このことからも、市民の間には、まだ合併新法に関する理解が深まっておらず、合併するとすれば吸収合併なのか、対等合併なのか、あるいは対等合併と吸収合併はどう違うかなど、まだまだ現段階では判断できない人も多いと伺っております。まさにわからないほうが多いのが現状であると思われます。したがいまして、少なくとも市民にもう少し合併のメリット、デメリットなどわかりやすいよう、判断材料となるような資料を提供すべきと思いますが、いかがでしょうか。

  次に、3点目としては、どうせ合併するならば、国の支援がある期限内に合併して、まちづくりを進めるべきとの声もある中で、市民には人口の減少と停滞する地域経済に対する危機意識があり、もう自治体の財政規模を大きくする以外に残る道はないという考え方も多いと聞いております。それに伴いまして、公共事業や各種の大型プロジェクト、あるいは開発公社事業など、従来型の事業を積極的に取り入れて地域を活性化するという考え方もありますが、どうでしょうか。以上3点についてお尋ねをいたします。

  次に、2項目として、地域課題への対応策についてお伺いをいたします。これまで、そして今後においても市政の重要課題として産業の振興、若者の定着に伴う雇用の場の確保、少子高齢化対策、あるいは人口減少への歯止め対策等が位置づけられていることはご案内のとおりであります。もっともこれらの諸課題につきましては、どの問題についてもそう簡単に抜本的な解決ができるものではないことは承知いたしているところであります。これまでにもこれらの対応については、意を用いて取り組んできているところではありますが、その対策が目に見えた成果といいますか、余り功を奏していないのが現状であります。その中でも特に農林水産業の振興策については、生産者への支援策、産業団体との連携など、その取組については若干の前進があり、明るい見通しの一つにもなっております。しかしながら、これらについても担い手の確保がこれまた新たな課題として浮上してきているところであります。特にも本市の基幹産業における所得の向上を図る上では、産業の振興と雇用の場の確保が不可欠であります。これについては、常に連携した対応策が強く求められてくるのであります。

  そこで、1点目としてお伺いいたします。一連の連携した対応策から企業立地雇用対策室を設置して対応しておりますが、その活動の実態と今後の見通しについてお伺いいたします。

  次に、2点目として、アンケートがすべてとは言わないが、一つの目安として毎年行われている新成人のアンケートの中で、将来は陸前高田市に住み、ここで働きたい、働く場をつくってほしいというような、いわゆる雇用の場の確保について触れられております。つまり若者は卒業と同時に一たんは都会のほうへ流出するが、やがてUターンする若者も結構多いと聞いております。したがいまして、若者の都会への流出を少しでも食い止めるためにも、今後とも地域への定着対策にも力を注ぐべきと思いますが、今後どのような対策を講じようとしているのかをお伺いいたしまして、以上2点、2項目について私の一般質問を終了いたします。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎市長(中里長門君) 議長。



○議長(西條廣君) 市長。

    (市長 中里長門君登壇)



◎市長(中里長門君) 菅野日出男議員のご質問のうち、私からは「地域課題への対応策」についてお答えいたします。

  まず、企業立地雇用対策室の取組についてお答えいたします。日本経済は、輸出、雇用情勢が弱含みであり、企業収益は減少、設備投資、個人消費はおおむね横ばいとされています。先行きについては、弱い動きが続くと見られ、アメリカ経済や原油価格の動向等による下ぶれするリスクが存在するとされております。岩手県内に目を移しますと、自動車や半導体関連を中心に持ち直しの動きが続いているとされてきましたが、トヨタ自動車が原油の高騰や個人消費の低迷により、世界生産販売計画を下方修正するなど、厳しさが見えてきていると認識しております。市内の企業におきましては、こうした厳しい経済情勢の中でも、昨年度から工場や施設の増設等が続いており、けせんプレカット事業協同組合高田工場の加工場の増設や、株式会社高根精工岩手工場増設の第2期工事が完了しているとのことから、産業振興、雇用確保の意味からも、非常に喜ばしいことと感じております。

  市では、陸前高田市企業立地奨励条例に基づいた奨励金の支援はもちろん、雇用の確保などについても積極的に支援してまいりたいと考えております。また、昨年4月から市の企画部内に設置した企業立地雇用対策室を中心として、様々な企業誘致の活動を展開しており、企業ネットワークいわて2008東京や企業訪問などにより、情報交換、情報収集に努めてきたところです。新規企業の誘致については、今のところ新たな動きはないものの、東北地方への自動車、半導体関連産業の集積が進むと考えられているところから、今後におきましても岩手県東京事務所や企業立地推進課の地域担当者と連携を密にした企業誘致の取組を積極的に進めるとともに、食関連企業や製造業を中心とした企業の立地、既存企業の増設等に向けた取組を強化してまいりたいと考えているところでございます。

  次に、地域への定着対策についてでありますが、若者の地域への定着については、新規の企業誘致や増設等による雇用の拡大はもちろんですが、まず地域内、市内の企業についての相互理解や人材育成が必要であると認識しているところです。議員ご案内のとおり、本年2月1日に設立した気仙地域産業活性化協議会では、気仙地域の基本計画の中で、地域に根差した食産業、豊富な山林資源を活用した木材産業、港湾を活用した関連産業を集積業種として取組を進めることとしております。その中でも当市におきましては、広田湾の水産物や気候風土を生かした農産物などの豊富な地域資源を活用し、1次産業と連携しながら、食及び食産業をキーワードとした当地域ならではの企業誘致を第一とし、それに加え、北上川流域や宮城県北地域へ集積する産業に関連する企業の情報収集等にも努めてまいりたいと考えております。

  協議会の取組といたしまして、今年度は人材養成等事業を計画し、去る9月1日に開催した食品の安全・安心製造技術講座の食品添加物についての講演会や、翌日から2日間にわたり開催した食品マーケティング能力開発セミナーなど、食品製造業に携わる人材養成に取り組んだところでございます。今後におきましても、ものづくりスキルアップ講座や貿易実務セミナーなど様々な事業を予定しているところから、大船渡地方振興局と気仙2市1町、商工団体等が連携をして取組を進め、高校生を含む若者を対象とした人材育成にも意を用いてまいります。

  市におきましては、平成8年度から若年層の雇用拡大と市内定着を図るため、人口定住増加対策推進事業として、企業雇用拡大奨励金の交付を行っております。これは、市内に住所を有する新規学卒者を6か月以上継続して雇用した事業主に対して、雇用1名につき10万円を交付する制度であり、現在、支給対象年齢を26歳未満としていることから、今後上限年齢の見直しなど制度の拡充についても検討してまいりたいと考えております。

  以上をもちまして答弁といたします。なお、その他のご質問につきましては、副市長から答弁いたさせますので、ご了承願います。



◎副市長(戸羽太君) 議長。



○議長(西條廣君) 副市長。

    (副市長 戸羽太君登壇)



◎副市長(戸羽太君) 「合併問題に対する市政運営」につきまして、命により副市長からお答えをいたします。

  初めに、市の今後の具体的な方向と施策についてでありますが、本市においては中里市政においても市総合計画基本構想を継続し、合併のいかんにかかわらず、「健康で文化の薫る海浜・交流都市」の創造を市民とともに進めてまいりました。平成18年には、環境の変化や新たな課題に対応しながら、恵み豊かな自然と長年培われてきた歴史、文化などのすぐれた地域特性を生かし、市民が主役のまちづくりをさらに進めていくために、市総合計画後期基本計画を多くの市民の参画をいただきながら策定したところであります。

  こうした中、国、県の指導による市町村合併の動きが活発化し、本市においても議論が進められてきたところであります。市町村合併は、地域住民の総意によるところが大前提でありますところから、先般市町村合併を特定課題とし、市政懇談会を開催させていただき、市民のご意見を伺ったところ、総体的には当面は単独市を望む意見が多いと受け止めたところであります。

  なお、住民発議による合併協議会の設置請求が出され、大船渡市長から議会へ付議する旨の回答があったことにより、合併協議会の設置については市議会議員の皆様の判断によりますが、当面は単独市を継続しながら市民の皆様と築き上げてきた郷土をより発展させるため、現在の総合計画を基本とし、加えるべきものは加え、見直すべきものは見直し、優しさと活気に満ちた陸前高田市を構築してまいりたいと考えております。

  次に、わかりやすい判断材料となる資料を提供すべきと思うがどうかについてでありますが、市町村合併の置かれた状況は、国の地方分権の推進、地方交付税制度の改正、補助金、負担金の削減など、いわゆる三位一体改革の実行など、大変理解しにくいものとなっております。また、合併のメリット、デメリットについては、旧法、新法による合併から日が浅いこともあり、現在国の段階においても検証が進められているところから、明快な検証結果が示しにくい状況となっております。

  さらに、メリット、デメリットは、条件の設定やそれぞれの環境によって異なり、また、受け止め方によっても様々であるところから、市政懇談会において資料等を用いて説明をさせていただきましたが、その内容は一般論にとどまったところであります。今後においては、機会がありましたなら、よりわかりやすい資料の提供に努めたいと考えております。なお、この度の市政懇談会のてんまつや資料を市ホームページに掲載しておりますので、ご活用願いたいと思っております。

  次に、公共事業や各種の大型プロジェクト、開発公社事業など従来型の事業で地域を活性化する考えはどうかについてでありますが、厳しい財政事情を反映し、国は平成20年度予算編成の基本方針において、地方においても国の取組と歩調を合わせ、人件費、投資的経費、一般行政経費の各分野にわたり、厳しく抑制を図り、安定的な財政運営に必要となる地方税、地方交付税等の一般財源の総額を確保することを求めているところであります。特に投資的経費につきましては、公共事業関係費は前年度比3.1パーセント減とされたところであります。このことから、公共事業の拡大や各種の大型プロジェクト導入は難しい状況にありますが、議員ご指摘のとおり、市政懇談会においても産業の活性化、雇用の場の確保については多くの要望があったところであります。このことを重く受け止め、厳しい財政状況ではありますが、産業の活性化には特に意を用いてまいりたいと考えております。

  昨年から地域振興策として企業立地雇用対策室を設け、本市の基幹産業である第1次産業と関連した企業の誘致を第一に考え、独自の取組を進めているところであり、また、県においては県北と沿岸の振興を図るため、振興対策室を設けておりますので、県とも連携を強化しながら産業振興策を講じてまいりたいと考えておりますので、ご理解とご支援をお願いいたします。

  以上をもちまして答弁といたします。



◆16番(菅野日出男君) 議長。16番、菅野日出男。



○議長(西條廣君) 16番、菅野日出男君。



◆16番(菅野日出男君) 若干再質問をいたします。

  まず、合併問題についてでございますが、先ほど来話しましたとおり、当面単独市ということは、いつかは機会をとらえて合併するということにとらえた場合、今後の流れの中で合併する相手はどこここと今は、その時期にならないとわからないと思いますけれども、一応現段階では、県等が進めております、どうせやるのであれば住田を含めた2市1町と理解していいのでしょうかどうか、それを1点お聞きします。

  それからもう一つは、これまで合併にかわる一つの方法として、本市も気仙広域連合議会に加入しているわけですが、これについてはまるきり観点が違うので、合併論議について話したこともないわけですが、例えば対県要望でも何でも、せっかく気仙地区の課題として県等に要望する場合、やっぱり何かの機会をとらえて、直ちに決議機関ではないのですけれども、せっかく集まっている中ではそういう話も持ち出し、論議してもいいと思いますが、それは不可能なのでしょうか、可能なのでしょうか、その点1点。

  あとは、雇用の地域課題への対応でございますが、若者が一たん都会に流出しても、その何パーセントかは必ずUターンしてくるという現状において、やはり今後は難しいながらも雇用の場の確保に伴ったUターン対策といいますか、それらについては何か若者の関心を先取りするような企画のようなものを考えてもいいと思いますが、その点の若者のUターンに対する取組はどのように考えているか、その点お伺いします。



○議長(西條廣君) 当局答弁。



◎市長(中里長門君) 議長。



○議長(西條廣君) 市長。

    (市長 中里長門君登壇)



◎市長(中里長門君) 菅野日出男議員の再質問にお答えをいたします。

  合併について現段階ではどのような考えかという趣旨のご質問でございましたが、市としては現段階では当面単独市として自立を目指して今鋭意頑張っているということでございます。しかしながら、先々の合併というものを全く否定をしているという立場ではございませんで、これまでもいろいろ述べてまいりましたように、もし合併する、そういう環境が整い、そういう機が熟す状況になれば、まず一番の基礎的な枠組みとしては、県も構想で示している気仙2市1町だろうというふうに思っているところでございます。

  それから、気仙地区議員協議会等での議論ということでございますが、これは私ども当局から議員協議会での議論のあり方に言及することも失礼かと思いますので、それは議員の皆様方でご判断をいただく問題かと、このように思っておりますが、私ども気仙2市1町の首長としては、もう既に広域行政いろいろやっていますから、できるだけこれは連携を密にして協議の場を設けていかなければいけないなと思っているところでございます。

  また、Uターンする場合は、今までもUターン奨励金等々で支援をしてきているところでございますが、いろんな事情でふるさとにUターンをして職を求めたいという方々が何とかそういう思いが実現できるように、いろんな形でこれからもっと支援できる方策はないのか、いろいろ検討もしながら進めてまいりたいと考えております。



○議長(西條廣君) 以上で16番、菅野日出男君の一般質問を終わります。



○議長(西條廣君) この際、お諮りいたします。

  本日の会議はこの程度で延会することとし、明10日、午前10時から本会議を開き、本日の議事を継続することにいたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(西條廣君) ご異議なしと認めます。

  よって、本日の会議はこの程度で延会することとし、明10日、午前10時から本会議を開き、本日の議事を継続することにいたします。

  本日はこれにて延会いたします。



    午後 2時45分 延   会