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青森県 弘前市

平成20年第4回定例会(第3号12月10日)




平成20年第4回定例会(第3号12月10日)





 



議事日程(第3号) 平成20年12月10日


                    午前10時 開議


第1 一般質問


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本日の会議に付した事件


 議事日程に同じ


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出席議員(33名)


         1番  今 泉 昌 一 議員


         2番  小田桐 慶 二 議員


         3番  伏 見 秀 人 議員


         4番  ?ヶ谷 慶 市 議員


         5番  鳴 海   毅 議員


         6番  船 水 奐 彦 議員


         7番  松 橋 武 史 議員


         8番  齊 藤   爾 議員


         9番  谷 川 政 人 議員


         10番  加 藤 とし子 議員


         11番  竹 谷 マツ子 議員


         12番  小山内   司 議員


         13番  三 上 直 樹 議員


         14番  石 田   久 議員


         15番  三 上 秋 雄 議員


         16番  一 戸 兼 一 議員


         17番  佐 藤   哲 議員


         18番  越   明 男 議員


         19番  工 藤 光 志 議員


         21番  清 野 一 榮 議員


         22番  田 中   元 議員


         23番  栗 形 昭 一 議員


         24番  宮 本 隆 志 議員


         25番  三 上   惇 議員


         26番  ? 谷 友 視 議員


         27番  下 山 文 雄 議員


         28番  山 谷 秀 造 議員


         29番  藤 田 隆 司 議員


         30番  柳 田 誠 逸 議員


         31番  藤 田   昭 議員


         32番  工 藤 良 憲 議員


         33番  町 田 藤一郎 議員


         34番  工 藤 榮 弥 議員





地方自治法第121条による出席者


  市長             相 馬しょういち


  副市長            葛 西 憲 之


  教育長            石 岡   徹


  監査委員           山 形 一 郎


  監査委員           鳴 海 溜喜子


  教育委員会委員        斎 藤 明 子


  選挙管理委員会委員長職務代理 一 戸 鐵 弘


  農業委員会会長        横 沢 由 春


  企画部長           ? 橋 文 雄


  総務部長           舘 山 利 晴


  市民環境部長         笹 村   真


  健康福祉部長         榊   ? 夫


  農林部長           倉 光 二 人


  商工観光部長         尾 板 正 人


  建設部長           吉 崎 義 起


  都市整備部長         三 橋 孝 夫


  岩木総合支所長        三 上 善 昭


  相馬総合支所長        里 見 哲 二


  市立病院事務局長       工 藤 英 樹


  会計管理者          福 真 幸 悦


  水道部長           須 藤 正 光


  教育部長           成 田 雅 幸


  監査委員事務局長       小 寺 健 治


  農業委員会事務局長      齊 川 幸 藏


  消防理事           齋 藤 則 明


  総務財政課長         蒔 苗 貴 嗣





出席事務局職員


  事務局長           碇 谷   明


  次長             櫻 庭   淳


  議事係長           菊 池 浩 行


  主事             前 田   修


  主事             齋 藤 大 介


  主事             竹 内 良 定


  主事             蝦 名 良 平


 ――――◇―――◇―――◇――――


  午前10時00分 開議


○議長(藤田 昭議員) これより、本日の会議を開きます。


 ただいまの出席議員は32名で、定足数に達しております。


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○議長(藤田 昭議員) 日程第1、昨日に引き続き、一般質問を行います。


 順次、質問を許します。


 まず、18番越明男議員の登壇を求めます。


  〔18番 越 明男議員 登壇〕(拍手)


○18番(越 明男議員) 日本共産党の越明男です。


 ただいまから通告に従って、当面する市政の4項目について一般質問を行います。


 最初の項目は、当市を取り巻く自治体問題について市長に問うについてであります。


 まず第1点目、地方財源の保障について伺います。


 この間の国の進める地方財政方針の結果、三位一体改革の期待外れ。国庫補助負担金、地方交付税の削減で地方は惨たんたるものなどの声があちこちから聞かれます。


 今、地方分権改革として、福祉や教育の分野を初め、国が定めている基準や関与の廃止・縮小、国の出先機関のあり方の見直しが検討され、実行に移されようとしています。


 国のさまざまな施策や基準には不十分さや正すべき問題も少なくありません。


 しかし、今の地方分権改革は、国の責任を財政的に裏づけている福祉・教育の負担金・補助金などの廃止、縮減にもつながりかねません。


 私は、本来、国として責任を負うべき福祉や教育の国庫負担金・補助金の廃止・縮減に反対し、充実させることを求めたいと思います。


 さらに、地方財政の重要な柱である地方交付税の一方的削減に反対し、制度本来の財源の保障・調整機能の充実により、住民の福祉と教育、暮らしを保障する総額の確保を求めたいと思います。


 当市を取り巻く財政事情のこのような中で、本来あるべき地方財源の保障について市長の見解を問うものであります。


 次に、2点目、道州制について伺います。


 現在の都道府県を廃止し、新たに10程度の「道・州」(ブロック)に区分けするという道州制の問題では、財界から新たな動きがこの間ありました。


 すなわち、日本経団連は、11月14日に、2015年に都道府県を廃止し、道州制を導入することを求める提言を発表、政府と軌を一にして進めたいと述べました。


 さらには、与党自民党道州制本部が、7月末に道州制に関する第3次中間報告を発表、2015年から2017年をめどに道州制導入を目指すべきとしております。


 麻生政権は、道州制の導入の推進を政権公約に明記し、早期実現を目指しております。


 一方、全国町村長会――会長山本文男さん、福岡県添田町長でありますけれども、全国町村長会の動きは示唆に富んでおり、注目すべきであります。


 11月26日開催の全国町村長大会では、「強制合併につながる道州制には断固反対」と明記した決議を採択。山本会長は、あいさつで「道州制の導入が巨大な広域自治体を生み、住民と行政との距離を一段と深めることになる」と述べ、さらに、「道州制は地方分権ではなく新たな集権体制を意味し、多様な自治のあり方を否定することを決して容認できない」と強調したそうであります。


 全国町村長会が、大会で道州制に明確な反対の意思表示を示したのは初めてだそうであります。


 地方自治体の改変にとどまらず、国の仕事を外交、軍事、司法などに限定する一方、教育、医療、福祉などに対する国の責任を放棄し、地方に押しつけることをねらっている道州制について、相馬市長の見解を問うものであります。


 次に、この項目の最後に、定額給付金について伺います。


 国の追加対策の中に盛り込まれた定額給付金。総額2兆円をすべての国民に1人当たり1万2000円、65歳以上と18歳以下に8,000円プラスして支給するというもの。所得制限導入の判断は、市町村に丸投げされました。所得制限については、閣内の意見もばらばらで、設けるべきだとか、制限なしだとか、高額所得者は辞退すべきなど、不一致の状況。


 結局は、自分たちでまとまらなかったからと、自治体に、勝手にやってくれとすべての混乱を自治体に押しつけ、国の責任を放棄してしまいました。


 私ども日本共産党は、給付金自体の効果について、二重三重に、ないものと考えるものです。


 内閣府の試算でも、GDP―国内総生産の押し上げ効果は、わずか年間0.1%と、景気対策の効果が望めないことを認めております。


 今回の定額給付金をどう見るか。


 第1、景気回復で一番必要なのは、雇用や社会保障の安心を実現することにあるのに、抜本的手だてがとられていないこと。


 第2、小泉内閣以来、年間13兆円もの増税・負担増―これは、赤ちゃんからお年寄りまで、実に国民1人10万円となるわけでありますけれども―を押しつけながら1回2兆円、1人当たり1万2000円で我慢しろといっても国民の納得は得られません。


 第3、この給付金の後には、消費税の増税が待っていることを指摘しなければなりません。ばらまき一瞬、増税一生の定額給付金は、白紙撤回すべきであります。


 最近、県による説明会が開かれたようですが、定額給付金をめぐる経緯と市の基本的考え方、今後の対応などについてお伺いをいたします。


 以上、当市を取り巻く自治体問題について、市長にその見解を問うものであります。


 次に、第2項目め、JR弘前駅東側土地取得についてであります。


 この問題での、私からの質問趣旨を最初に若干述べさせていただきます。


 自治体によるJRの土地取得は、結果としてJRへの自治体による寄附行為として、本来、地方財政再建促進特別措置法の第24条では禁じ手となっていること。それにもかかわらず、公有地の拡大の推進に関する法律、いわゆる公拡法に見られるように、国が、自治省が、旧国鉄の用地などを購入するように勧めてきたこと。私の調査でも、その通達は、JRへの民営化後だけでも実に9本にも及ぶものであります。


 地方自治体の土地開発公社が国の施策に翻弄され、自治体の隠れ借金をつくり、今日の自治体の財政危機の大きな要因となっている事実は、今日我々が実際経験しているところであります。


 以上の質問趣旨を踏まえ、私は次の点をお伺いいたします。


 第1点、この間の経緯と今後の方針についてです。


 新市誕生後の庁内検討について。この土地の取得の必要性について。JR東日本との協議について。そして最後に、将来の土地の利活用についてなどお伺いしたいと思います。


 第2点目、弘前市土地開発公社による取得についてであります。


 この間、弘前市土地開発公社による先行取得が行われたようですけれども、取得要件―具体的には当該土地の面積、取得年月日、公称されている取得目的、取得価格、借入金の金額・借入先、市の債務保証の有無などお答えください。特に、取得の土地の値段について、どう吟味されたのか伺いしたいと思います。


 質問の第3項目めは、再びの新西部学校給食センター建設にかかわる談合情報についてであります。


 「再び談合情報があったら」の私の前議会での懸念が、残念ながら現実の問題となりました。


 公共工事の透明性の確保、談合の徹底排除を求める立場から、今回も取り上げさせていただきます。


 本年10月11日の新聞各紙は「工事入札また中止 稼働時期さらに延期へ」「談合情報再び入札中止 本格稼働10年7月以降に」などと報じました。


 市は、事情聴取の結果、談合に結びつく内容は確認できなかったものの、疑惑は完全にぬぐい去れなかった、入札の透明性が失われたとして入札中止を決めたと説明しました。


 特徴的なのは、建築、機械設備、厨房設備、電気工事の4工事のうちの予定価格9億3000万円余の建築本体にかかわる談合情報であったことであります。


 市民は、疑惑、談合を生み出さずに透明性のある入札を望み、また、次なる市の行政処理に注目していると私は思います。


 そこで、具体的には、通告の順で一つ目、今回寄せられた情報の真相について。


 二つ目、これからの市の対応について。アとして、再入札について。イとして、稼働時期について、それぞれ伺いしたいと思います。


 質問項目の最後は、地球温暖化問題について市の対策を問うについてであります。


 「科学者の任務は終わった。今度は政治家の番だ。」地球温暖化、環境問題に取り組んできた科学者が、こう叫んだそうであります。


 私ども日本共産党は、次のように訴えております。


 21世紀の世界を持続可能な経済・社会とするためには、温暖化ガスの大幅削減を実現する対策など地球環境の保全の見通しを立てるとともに、国内のアスベスト対策や大気汚染対策など身の回りの環境対策に真剣に取り組むことが必要です。


 地球温暖化対策の深刻なおくれを克服し、人に優しい環境を大事にする社会を目指すことを目標に、1、直ちに温暖効果ガス削減の中長期目標を示し、明らかにすること。2、最大の排出源である産業界の削減のため、公的削減協定など、実効ある施策を実施すること。3、原発優先から自然エネルギー重視に転換し、目標を拡大し促進の制度を整備すること。4、国の将来戦略に温暖化対策を位置づけ、政府の取り組みを義務づける気候保護法――仮称でありますけれども、を制定することなどを政策として掲げております。


 そこで、今回、具体的には、この問題への市の基本的認識について、最近定めた市の総合計画による方針はどうなっているのか、さらに、市独自の取り組みなどについてお伺いしたいと思います。


 以上、大きく4項目にわたって、壇上からの質問といたします。


  〔18番 越 明男議員 降壇〕(拍手)


○議長(藤田 昭議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。


○市長(相馬しょういち) 越明男議員からは、四つの項目にわたる御質問がございますが、私からは1項目めの、当市を取り巻く自治体問題について市長に問うの、(1)と(2)にお答えをいたします。


 (1)地方財源の保障について。


 当市の財政は、国の構造改革の影響や地域経済の低迷などにより、財源の確保が非常に厳しい状況にあります。


 このような状況を踏まえ、健全な財政運営を持続するため、今年度も今後5年間の中期財政計画を策定したところであります。


 去る9月の総務省発表による来年度の地方交付税総額は、マイナス3.9%、6000億円の減額とされており、詳細については、今後策定される地方財政計画で示されることになりますが、地方交付税に依存している当市にとりましては、ますます厳しい状況となることが想定されるところであります。


 さらに、歳出では、人件費、扶助費、公債費の、いわゆる義務的経費の合計が歳出全体の50%以上を占めており、特に、扶助費については、毎年1%、約1億6000万円増加すると見込んでおります。


 全国市長会では、総務省に対し平成21年度の地方交付税については、社会保障関係分野に係る財政需要の増大など自治体の実態を的確に反映し、地方財政計画の歳出規模を拡大した上で、地方交付税総額を復元・増額し、財源保障、財源調整の両機能を強化することを要望しております。


 今後も、全国市長会と歩調を合わせ、市民福祉の向上に向けて、地方交付税の増額を要望するとともに、ますます増大する社会保障関係経費については、地方に押しつけることなく国の責任で行うべきであることを強く求めてまいりたいと考えております。


 (2)道州制について。


 道州制についての最近の動きでありますが、自由民主党道州制推進本部では、去る11月13日の総会で、道州制の基本的な理念やスケジュールなどをまとめた基本法案を検討する委員会の設置を決め、早ければ来年の国会提出を目指す方針を打ち出しております。


 また、日本経済団体連合会は、11月14日、道州制の導入による行財政改革で、国と地方の行政経費を計約5兆8500億円削減できるとする提言を発表、国から権限を移譲された各道州が削減分を新たな財源として活用して、地域の実情に応じた政策を展開すべきだとし、道州制推進基本法を2009年に制定した上で、2015年には10程度の道州と、1,000程度の市町村で構成する道州制を導入するよう求めております。


 このように、道州制の導入を加速させる動きがある一方で、全国町村議会議長会は、11月19日、東京都内で全国大会を開き、さらなる市町村合併につながるとして道州制を実施しないよう政府に求める特別決議を採択しております。


 また、全国町村会でも、11月26日、東京都内で全国大会を開き、道州制について、地域間の格差が解消されるとは言いがたく、新たな中央集権体制を生み出すことになりかねないと指摘、道州制の導入について反対する特別決議を採択しております。


 全国市長会では、道州制について、地方分権改革の推進による都市自治の確立等に関する重点要望において、道州制のあり方に関する検討に当たっては、特に基礎自治体の権限強化と財源確保を最大限図るなど、第二期地方分権改革の着実な推進を前提とすることと述べ、慎重な姿勢を見せております。


 このように、道州制については見解が分かれている状況にあり、まだまだ検討がなされる必要があるものと考えます。


 いずれにせよ、道州制には地方分権が欠かせないことを考えますと、まずは現行の第二期地方分権改革が地方分権改革推進法の基本理念に即して着実に進められることが大事であり、そのことがこれからの道州制論議の前提となるものと考えます。


 今後とも、国や全国知事会などの動向を注意深く見守るとともに、まずは全国市長会の場で十分に議論を尽くす必要があるものと思っております。


 以上であります。


 そのほかの項目については、担当の部長及び教育委員会から答弁いたします。


○議長(藤田 昭議員) 総務部長。


○総務部長(舘山利晴) 続きまして、(3)定額給付金についてにお答えいたします。


 この定額給付金は、国の追加経済対策としての定額減税を減税方式から給付金方式にかえて実施するものとして打ち出されたもので、この制度の内容については、これまで新聞等によりいろいろと報道されておりますが、国では11月28日に都道府県及び政令市に対して定額給付金の支給要綱原案の説明会を開催しており、県ではこれを受けて、今月2日に市町村に対する説明会を開催したところであります。


 この説明会で配付された資料では、この施策の目的は景気後退下での住民の不安に対処するため、住民への生活支援を行うとともに、あわせて、住民に広く給付することにより、地域の経済対策に資することを目的とするとしております。


 具体的な内容については、給付額は1人につき1万2000円で、65歳以上と18歳以下については1人につき2万円とされておりますが、年齢を算定する基準日は決定しておりません。


 また、給付金の申請及び給付については、郵送申請方式、窓口申請方式、窓口現金受領方式の3方式を示されておりますが、本人及び口座の確認方法や申請をすることが困難な人への対応をどうするかなど、検討しなければならない多くの課題が残されております。


 そのほかに、所得制限を設けるか設けないかの判断や給付開始日については市町村が決定しなければならないとされているところであります。


 なお、定額給付金の予算につきましては、第二次補正予算案を来年1月の通常国会に提案するとされておりますが、まだ制度の内容が確定していないことから、各県と全国市長会では各市町村からの質問・意見等を取りまとめ、国に要望する予定となっております。


 当市といたしましては、国の動向を見きわめてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(藤田 昭議員) 企画部長。


○企画部長(?橋文雄) 続きまして、2の項目、JR弘前駅東側土地取得について。(1)この間の経緯と今後の方針についてにお答えいたします。


 JR弘前駅東側の土地につきましては、合併前の弘前市が、JR弘前駅を挟んだ東西の市街地の連絡性の向上や東側地区に都市機能の強化を図るために進めてきた弘前駅周辺整備事業の一つとして、これを取得し整備を図ることとして検討してきたものであります。


 当初、同土地の取得は、平成17年度を予定しておりましたが、活用策を検討していた平成16年度中には、市町村合併に向けた取り組みが本格化してきたことから、同土地の利活用の内容については新市において決定することが必要であると判断し、JR東日本との協議を重ね、同土地の取得を平成19年度に変更するとともに、取得までの間は当市が同土地を無償で借用することとしたものであります。


 その後、新市においては、合併前の弘前市において検討した緑地を配置した市民の交流機能などの活用策の視点や、同土地の借用中に、冬期間には雪置き場として利用した実績などを勘案して、企画部、商工観光部、建設部、都市整備部及び弘前地区消防事務組合の関係部課長による会議を平成18年11月に開催し、土地の取得方針を検討いたしました。


 その結果、基本的に多目的利用が可能で防災機能を兼ね備えた緑地として整備する構想案をまとめたところでありますが、この事業は、新市の総合計画と整合性を図る必要があり、平成19年12月議会で予定された新市基本構想案の議決後のスケジュールでは、市が同土地を取得するための予算措置等の一連の手続を当該年度内に行うことが困難であることから、JR東日本と協議を行い、市土地開発公社に先行取得を依頼することとしたものであります。


 財源につきましては、当初、起債充当率が75%の地域活性化事業債の活用を予定しておりましたが、同土地の利用方針を変えることなく、より財政的負担を軽減できる整備手法としてさらに検討した結果、本年7月に内閣総理大臣の認定を受けた弘前市中心市街地活性化基本計画にこの事業を位置づけており、国土交通省の中心市街地活性化広場公園整備事業による補助事業として採択が可能となるよう、現在、国に要望しているところであります。


 これによりまして、この事業につきましては、今後、補助事業の採択を図って、市土地開発公社からの土地の買い戻し及び工事発注による事業の完了を目指すものでございまして、整備等の基本方針は、JR弘前駅東側の閑静な住宅地に接する良好な市街地環境にある土地として、無秩序な開発を防止するとともに、市街地における緑のネットワーク化を図る東側の起点と位置づけ、多目的利用が可能で防災機能を兼ね備えた緑地として整備を図ることとしているものであります。


 以上であります。


○議長(藤田 昭議員) 総務部長。


○総務部長(舘山利晴) 続きまして、(2)弘前市土地開発公社による取得についてにお答えいたします。


 土地開発公社は、地方公共団体にかわって地域の整備を図るために必要な道路、公園、緑地、公共施設などの公共用地となるべき土地等の先行取得、管理を行うことを目的としているものであります。


 当該土地の取得に当たっては、市からの取得依頼に基づき、土地取得の目的、所在地、取得面積、事業費及び取得時期などを、市議会議員で構成する弘前市土地開発公社顧問会に諮り、その後、理事会の議決を経て、平成20年3月10日にJR東日本と売買契約を締結し、所有権移転をしたものであります。


 公社が必要とする事業資金の調達は、金融機関からの借り入れにより行っております。


 今回の資金調達に当たっては、公社の金利負担を極力軽減することを第一に考え、弘前市指定の金融機関などによる指名競争入札を実施し、最も低い金利を提示したつがる弘前農業協同組合を借入先に決定したものであります。


 今回の土地取得価格は、1平方メートル当たりの単価が4万1000円であり、平成15年11月に弘前駅周辺整備事業の一環として、市とJR東日本との間で締結した土地売買契約単価に基づいたものであります。


 次に、3の項目、再びの新西部学校給食センター建設にかかわる談合情報について。(1)今回の情報の真相についてにお答えいたします。


 弘前市西部学校給食センター建設工事につきましては、8月に談合情報が寄せられたことで入札が中止となり、その後、9月8日に再公告を行い、10月14日の再入札を予定していたものでありますが、10月9日に東奥日報社弘前支社から談合情報が寄せられた旨の情報提供がありました。


 その内容は、弘前市西部学校給食センター建設工事のうち、建築工事について談合が行われたというものであり、これを受けて直ちに庁内関係課で構成する公正入札調査委員会を開催し、入札参加業者への事情聴取を行うこととしたほか、公正取引委員会への通報及び警察署への情報提供を行いました。


 前回と同様、事情聴取の結果からは、談合に結びつく内容は確認できませんでしたが、二度にわたって談合情報が寄せられた異常事態を重く見て、再度、入札を中止したところであります。


 また、当該工事の入札中止により、他の電気工事、機械設備工事、厨房設備工事の3件についても前回同様、あわせて中止することといたしました。


 (2)これからの市の対応について。


 ア、再入札について。


 再入札に際し、談合情報が寄せられた建築工事につきましては、競争性を向上させ、談合がしにくい環境づくりを第一に考え、これまでの3者による共同企業体方式から1者による単体方式での入札とし、入札参加の地域要件を制限なしとし、市の建設工事指名競争入札参加資格者名簿において特定建設業の許可を持つ建築一式工事A等級に格付されている市内業者及び市内A等級同等の市外業者とし、入札参加対象業者を拡大する予定としております。


 その他3件の工事につきましては、入札方式及び入札参加の地域要件の変更はございません。


 今後の日程でありますが、12月中に広告を行い、入札は来年1月下旬を予定しております。


 以上でございます。


○議長(藤田 昭議員) 教育部長。


○教育部長(成田雅幸) 次に、イ、稼働時期についてにお答えいたします。


 学校給食は、これまでも教育の一環として取り組んできたところですが、最近は地産地消の推進や食文化への理解を深めるという側面も重視されております。


 現在、旧弘前市内の12の中学校では、完全給食が実施されておらず、新西部学校給食センターの早期完成を望む声は、児童生徒ばかりでなく、保護者からも強く寄せられているところであります。


 しかしながら、たび重なる工事の入札中止に伴い、着工は大きくおくれ、本議会には鋼材の高騰による補正予算を提案しているところであり、議決をいただいてから再度の入札を行うことにしております。


 したがいまして、工事の契約案件の提案は3月議会を予定しており、工事着手は平成21年3月末になると考えております。


 また、工事期間は13カ月を予定していることから、完成は平成22年4月末となる見通しであります。


 引き渡しを受けた後に、購入備品の搬入や機器の試運転、調理従事者の訓練などが予定されており、これらは、現在の西部給食センターの操業を続けながら行うことになります。


 また、調理の備品や運搬に係る車両も、できる限り現在あるものを利用することにしていることから、本格的な引っ越し作業は給食がない夏休み期間中とならざるを得ず、新西部センターの稼働は、平成22年8月末の夏休み明けからになるものと考えております。


 以上であります。


○議長(藤田 昭議員) 市民環境部長。


○市民環境部長(笹村 真) 続きまして、4の項目、地球温暖化問題について市の対策を問うにお答えします。


 地球温暖化問題は、地球環境に深刻な影響を及ぼし、将来的には人類の生存そのものにかかわる重大な問題であることから、その対策には世界の国々が一体となって、自主的かつ積極的に取り組むべき課題であると認識しております。


 1997年の気候変動枠組み条例第3回締結会議で採択された京都議定書によって、我が国は、2008年から2012年までの間に、基準年である1990年に対し、温室効果ガスを6%削減することが定められております。


 これに対し、環境省が公表した2007年度における我が国の温室効果ガス排出量の速報値は、基準年に対し、8.7%上回っており、京都議定書の削減目標を達成するためには、14.7%の排出削減が必要な状況であります。


 このような深刻な状況に対処するため、国では、地球温暖化対策の推進に関する法律を制定し、さまざまな地球温暖化防止対策を推進しているところであります。


 この法律では、地方公共団体がみずからの自治事務に対して温室効果ガスの排出を抑制し、市民・事業者の模範となるための実行計画を策定することを定めており、当市においても平成18年4月に弘前市地球温暖化防止率先行動計画を策定し、各種具体的な取り組みに着手したほか、弘前市総合計画においても、環境行政の総合的な推進のため、地球温暖化防止対策など環境に配慮した取り組みを積極的に行うこととしております。


 当市の具体的な行動といたしましては、弘前市地球温暖化防止率先行動計画に基づき、公用車や市の全施設の電気、水道などの適正利用による省エネルギーの推進、季節の気温に合わせた服装による事務を推奨するクールビズやウォームビズの取り組みなどを実践しております。


 また、この10月からは、毎週水曜日を「環境に優しい日」と定め、これまでのエコ通勤の取り組みに加え、ごみの排出抑制や減量化を図るため、マイバッグやマイはしを積極的に持参、利用しようとする取り組みも始めております。


 市では、これらの取り組みを広報紙やホームページ、新聞、ラジオなどで紹介するとともに、出前講座や市町会連合会主催の保健衛生座談会などを活用し、広く市民や事業者に対しても積極的に地球温暖化防止に対する取り組みをしていただくよう意識啓発に努めております。


 そのほか、市民・事業者向けの取り組みといたしましては、本年4月から市内事業所において、市と同じようなエコ通勤の取り組みを行ってもらう「チャレンジ!エコ通勤」への参加呼びかけや、廃棄物の適正処理や省エネルギーなど環境負荷の低減に努めている市内事業者をエコストア・エコオフィスとして認定する制度を設けているなど、さまざまな施策を実施しており、市民や事業者における取り組みに対して積極的に応援をしております。


 地球温暖化防止対策は、国レベルでの政策の実施が不可欠でありますが、地球温暖化の主な原因が、市民・事業者の日常生活や通常の事業活動に起因するため、地方自治体のみならず、市民や事業者と一体になった取り組みがますます重要になると考えております。


 市では、今後も環境マネジメントシステムを活用し、地球温暖化防止対策を推進していくほか、市民や事業者に対しても、地球温暖化問題への理解を深めてもらい、環境に優しい行動を促すためのさまざまな施策を実施し、地球温暖化防止に努めてまいりたいと考えております。


 以上であります。


  〔「議長、ちょっと訂正を」と呼ぶ者あり〕


○議長(藤田 昭議員) 市民環境部長。


○市民環境部長(笹村 真) 先ほど、説明の中で「条約」を「条例」と間違って読みましたので訂正させていただきます。


 以上であります。


○議長(藤田 昭議員) 18番。


○18番(越 明男議員) それでは、残る時間の中で、若干、ただいまの4項目め、最後の4番目を除いて、若干再質問させていただきたいと思います。


 まず、最初の項目でございますけれども、市民の暮らし向上、そして福祉等の向上のために、予算の確保のために向けて頑張りたいと、そしてまた、強く国のほうに求めていきたいというのは、しかと私も受けとめました。


 ただ、二つ目の道州制の部分については、市長の御見解としては、もう少し強い思いを表示できなかったのかというのが私の印象であります。といいますのは、市民の福祉、教育、暮らし充実の予算をきちんと確保していくということは、この二つ目の道州制と論理的には非常に矛盾することになっていくものですから、道州制についての強い、ひとつ、反対の意思も表明していただければありがたいなと思いました。


 ここのところは一つだけ、端的な話、トータル的な、くくった数字で結構ですけれども、当市の合併前と合併後の、例えば、普通交付税に見られる数字の変化、これは一つ端的な例として、どのような変化があったのかということでお示しを願えればということでここは閉じておきます。


 それから、二つ目のJRの土地取得問題でございますけれども、予想したとおりといいますか、市の開発公社に先行取得の形をとりましたものですから、公社そのものでの先行取得した内容等々については、私の思いが一部、ほんの入り口だけしかつかめず、内容的な部分についてはまだこれからという形に、私は印象として持ちました。ここは、市の開発公社をめぐるやりとりの場ではありませんので、私もそれは十分考えて、踏まえておりますけれども、いずれにしても、市が先行取得をさせたという経緯もございますので、最大限、ひとつ必要な御答弁をお願いしたいなというふうに思うのです。


 私のほうは、土地の値段云々については、かつての協定に基づく4万1000円という1カ所しかございませんでした、大変残念に思ったのでありますけれども。


 少し私のほうで、実はJRの土地の値段が、全国で、また党の国会議員団の調査あるいは国会会議録を見ても明らかなように、非常に高い値段が自治体に押しつけられているという点を一つだけ私のほうで御紹介させていただきます。古いデータと言うかもしれませんけれども、小樽でも我が市と同じように駅周辺事業等々がダイナミックに行われました。ここでは、8万6221平米を小樽市が取得という形になったわけですけれども。JRが旧国鉄から受け継いだときの値段は5145万円ということで、平米に換算しますと単価596円だったそうであります。この土地をJRとの協議等々の中で、小樽市が、何と平米5万1240円で購入したといいますか、購入させられたといいますか、これが全体として5145万円の取得が、何と29億円に跳ね上がったという話が、実際、国会のやりとりの中でもあるわけであります。


 私も、かつて少し取り上げたときに、この4万1000円の、いわゆる明治、大正からJRが受け継いだ時点での平米単価が幾らかという点を、少しかつての議会で取り上げたことがあるのですが、なかなか自治省が、あるいは総務省が厚い壁となって、またJRが民営化されたということもあって厚い壁となって、今や国会ではほとんど封印されてしまったという経過があるのです。


 ですから、私は4万1000円の単価はもとより、この4万1000円になる以前の帳簿価格のところについても市はどのような吟味をされたのかというのをひとつ議場の中で、議会の中で取り上げたかったわけであります。その点をひとつ前段にして、二、三質問させていただきます。


 一つは、改めて市のほうが、弘前市の土地開発公社に先行取得を依頼したその必要性について、いま一度御答弁願いたいと思うのです。


 というのは、今、土地の値段の問題を一つ言いました。それから、旧弘前市の処理からいいますと、この土地の取得は弘前駅周辺事業の終了でもって終わったのではないかという感じがしてならないのです。確かに、当時のこの議会での議論は、自由通路から端を発して弘前駅周辺事業の計画、これはもうワイドになりました80億、90億、100億等々の大規模な工事になりましたけれども、このときですらこの土地については購入まで至らなかったということであります。ですから、これはこの時点で、もう何に使うのかという取得が明確でなかった以上、私はやっぱり放棄すべきではないかという議論もしたことがあるのです。今も、少しその思いがあるのですけれども、どうなのかという点。


 それから、公社のほうに先行取得を行いますと、市でも経験しました、全国の自治体も経験しました、議会や市民への説明責任が薄れるのではないかという問題がそもそもあるわけです。


 現に今、私のほうは、開発公社がどういう取得要件でということで質問を浴びせたのですけれども、いや、それは従来の協定に基づくだけなのだということしか答弁ないものですから、この点はまた後で、何らかの形で私は議会にやっぱりきちんと説明責任を果たして、そして議会の、少なくとも意見調整、要望などをきちんと踏まえた形で先行取得へと進むべきではなかったかと。これは、やろうかと思うと、今からでも私は遅くないという点で要望しておきます。


 もう一つ、市民の中からは、この土地取得にかかわる値段のやりとりもそうなのですが、財政難の厳しいときにという声が当然これは出てくるわけです、私もそう思っております。


 以上の点を踏まえて、いま一度、市が公社のほうに先行取得を依頼したその基本的な対応について、いま一度、私の指摘も踏まえて御答弁いただければというふうに思います。


 それから、二つ目の、今の答弁の中で知る範囲の中で明らかになりました、開発公社がオープンにしている資料などを見ますと、みずほ銀行から、今答弁にあったようにつがる弘前農協、いわゆる市農協のほうへと額が大幅に変わっております。この土地の取得そのものを今答弁にありましたように、つがる弘前農協、市農協のほうで行ったということです。


 そこで、市民の方から次のような指摘が実はあるのです。市と市農協との関係の問題です。


 市農協は、市の貸付団体の対象であり、補助金の団体ではないかと。この補助金の団体から――「から」と言えばなんですけれども、補助金の団体に、何というのですか、公社が借り入れを行う。公社、公社といいますけれども100%市の出資ですから。市長の隣に座っている方が理事長を務めているのは私もわかっております。理事そのものは、関係部課長で成っているというのは私もわかっております。この点を踏まえて、取得要件の中の資金調達先が市農協になっているという問題、これはどういうふうにお考えなのか、ひとつ説明を願えればと思います。


 最後、買い戻しの部分について質問いたします。


 買い戻しは、先ほどの答弁から察すると、近い将来といいますか、来年度になるのかもわかりませんけれども、私の推測では、公共用地先行取得会計などの特別会計処理となるのかどうなのか、この点がまず一つと。


 それから、買い戻しの際に、開発公社から市の買い戻しの際にはルールがあるようでございまして、どの市町村の開発、県単位の開発公社も、用地費のほかにさまざまな勘定科目がプラスされまして、買い戻しの際には単純な用地費の額にプラスされて買い戻しされるというのがルールのようであります。今の時点で用地費として取得した額、これにどの程度の、また、どのような科目がプラスされて買い戻しとなるか、この点をひとつお願いしたいと思います。


 ちょっと時間がなくなりましたから、3番の給食センターの部分については要望だけにとどめますけれども、ひとつ、談合根絶、排除、この立場で行政の新たな施策といいますか、そういう方針をしっかりと確立できるように庁内の検討をお願いしたいというふうに、ここは要望にとどめておきます。


 以上です。


○議長(藤田 昭議員) 残り5分ですので、簡潔に答弁願います。企画部長。


○企画部長(?橋文雄) 普通交付税の推移でございます。平成16年度旧三市町村の合計では163億2000万円と。合併後の平成19年度では、地方応援プログラムなど特殊要因を除きますと163億4000万円と。額でいくと、ほぼ同額ということで、交付税算定替が私どもには有利に働いているのだろうとは思います。


 ただ、これは、額は同じですけれども、その間に扶助費など社会保障関係費、あるいは団塊の世代の退職手当の増加といったことで、内容の増加要因を考えますと、やはり私どもとしては交付税が結果的には減っているのではないかと考えているわけでございます。


 もちろん、交付税のほうに財源調整や保障機能ということを市長がお話ししたとおり国に要望していくわけでございますけれども、私どもとしても、やはり行革を進めまして、市民の方々には影響を与えないような財政運営をしていきたいと考えてございます。


 それから、JR東日本との土地の関係でございます。これにつきましては、旧弘前市において、議員からは自由通路の開通で終わったという御理解のようでございますけれども、私どもは、あの東側のところまで含めて周辺整備事業であると。要するに、東西の連携性ということを考えた上での土地取得の考え方であったものです。それを受けて、合併後も先ほど答弁したような形で、市民の方々に活用してもらいながら、緑あるいは防災、そういった観点で考えているものでございます。


 これまで駅周辺整備事業については、大枠では議会にお話をし、全協等でやってきておりますけれども、今後は、先ほど答弁いたしましたように、国への補助事業として、議員も御懸念の財源の部分について、もっと有利なものを今模索しておりますので、その辺での可能性について、はっきりした時点で議会のほうに議案として、買い戻しも含め御提案をする予定でございます。


 以上です。


○議長(藤田 昭議員) 総務部長。


○総務部長(舘山利晴) つがる弘前農業協同組合の関係でございますけれども、市から農協のほうへの補助金は、弘前市補助金等交付規則の規定による事業に対しての補助だけでございまして、組合の経営支援ということはございません。


 また、農業協同組合は、購買事業、販売事業、生産事業及び信用金融事業が行われることから、同組合から公社が借り入れすることは特に問題ないと考えております。


 以上でございます。


○議長(藤田 昭議員) 18番。あと1分30秒。


○18番(越 明男議員) どちらの答弁になるかわかりませんけれども、市の買い戻しの部分の答弁がなかったものですから。


○議長(藤田 昭議員) 企画部長。


○企画部長(?橋文雄) 買い戻しの際に予定されるのは、土地開発公社での事務費とか金利の部分が出てくるものと思っておりますが、それらにつきましても補助事業に該当する場合には、それらも含めて該当になりますので、こういう買い求め方をしたということで御理解をいただきたいと思います。


―――――――――――――――――――――――


○議長(藤田 昭議員) 次に、29番藤田隆司議員の登壇を求めます。


  〔29番 藤田隆司議員 登壇〕(拍手)


○29番(藤田隆司議員) 市勢の限りない進展、市民福祉の向上のために、通告に従い一般質問をさせていただきます。


 質問の第1項目は、平成21年度弘前市予算編成における重点施策等についてであります。


 近年、地方に関する事柄では、累積する地方債、地方交付税の削減、福祉の切り下げ、生活保護世帯の増加、補助金カットによるバス路線の廃止、自治体病院の民営化、第三セクターの処理などが目立つようになっております。


 また、格差に関する報道も多くなっております。


 市町村間で比べてみても、財政力が3近い大阪府田尻町もあれば、0.1を切る地方自治体もあります。そして、千葉県浦安市のように半世紀で人口が10倍になったところもあれば、夕張市のように10分の1まで減少した市もあります。


 人生いろいろではありませんが、地方自治体いろいろの様相であります。


 現在、国の三位一体改革の影響などで、基礎自治体である市町村は、住民サービス維持に懸命であると言っても過言ではありません。地方自治体の置かれております状況は、大変に厳しいのであります。限られた財政状況の中で、時代の流れにも的確に適応しなくてはなりません。


 全国的には、地域社会の存続が危うくなってきている現在、セーフティーネットとしての市の役割はますます高まっています。地域経済と市民生活を守る積極的な取り組みも市行政に期待されているのであります。


 そこで、質問をいたします。


 第1点は、大変厳しい社会経済情勢の中ではありますが、市行政は、平成21年度当初予算の編成段階において「施設の統廃合に向けた取り組み強化」、「浸水常習地域の解消」、そして「地域特性に配慮した景観形成」の推進につきまして、どのようなお考えなのかお伺いをいたします。


 第2点は、ふるさと納税の取り組み状況と今後の推進対策についてお伺いをいたします。


 第3点は、経済・雇用状況が全国的に非常に厳しく、企業誘致も大変であると認識されますが、弘前オフィス・アルカディアについて、早期に完売させるべく手だてを講じる要望をしてまいりましたが、現状と今後の分譲促進対策についてお伺いをいたします。


 第4点は、市として政策の立案から事業の実施、検証までの各段階で市民の参画を促すための市民意見募集制度――パブリック・コメント制度導入について、どのような方向なのかお伺いをいたします。


 質問の第2項目は、集団災害発生時の市行政の対策についてであります。


 平成20年10月25日、弘前市民会館で開催されましたイベントに出演していた方々が、腹痛、下痢などの症状を訴えました。集団食中毒によりまして、最終的には31名の方々が、市内7カ所の医療機関へ患者搬送されました集団災害の発生がありました。


 全国的にも、近年、自然災害のみならず火災や交通機関などの事故によりまして、集団災害事故が発生しております。これらの災害については、いつ、どこでも発生する可能性があります。


 そこで、質問をいたします。


 各種災害から市民の生命と財産を守ることは、市行政の基本任務でありますが、今後想定されます集団災害発生時の対策として、どのような対応をお考えなのかお伺いをいたします。


 質問の第3項目は、「小学校外国語活動」と「中学校保健体育科武道」の実施に向けた体制づくりについてであります。


 教育は、人格の完成に向けて行われる不断の営みであり、知・情・意の調和のとれた人格形成を目指すものでなくてはなりません。


 市教育関係者は、自分で考え表現する能力や豊かな心、健やかな体を持った児童生徒を育成するための努力を重ねております。


 さて、新学習指導要領では、平成23年度から、小学校5学年、6学年に、算数や国語などの教科ではなく領域として外国語活動が新設されます。この外国語活動は必修で、原則として英語活動を行うこととなるのであります。


 また、中学校1学年、2学年のいずれかで保健体育科武道が必修となり、平成24年度から完全実施されます。


 そこで、質問をいたします。


 小学校外国語活動と中学校保健体育科武道がスムーズに実施されるための市教育委員会、市内小中学校の準備、体制づくりについてお伺いをいたします。


 質問の第4項目は、国際化の時代にふさわしい弘前市のまちづくりについてであります。


 近年、情報通信手段の高度な発達によりまして、市民の日常生活が大きく変化し、経済、産業、文化の面において、外国との交流を深めることにより、相互の地域の活性化を目指すことが可能になっております。


 今日的な経済のグローバル化、海外旅行者の増加、留学生の増加などの客観情勢を考えますと、国際化への市としての施策の強化が必要であります。


 国では、昭和38年6月に制定された旧観光基本法にかわり、平成18年法律第117号観光立国推進基本法を制定し、基本的施策として、国際競争力の高い魅力ある観光地の形成、国際観光の振興並びに観光旅行の促進のための環境整備に必要な施策を講ずることとしているのであります。


 そこで、質問をいたします。


 今後、国際化の時代にふさわしい弘前市のまちづくりについて、どのような施策を具体的にお考えなのかお伺いをいたします。


 質問の第5項目は、上水道事業についてであります。


 上水道事業は、市民が日常生活を維持していく上で欠くことのできない事業であります。


 さて、弘前市集中改革プランでは、水道事業について独立採算の確保を目標に、民間活力を活用した事務事業・業務の委託化や内部事務の経費削減等の取り組みを行うとともに、財政状況を勘案しながら適正に水道料金を見直しすること。また、簡易水道については、一般会計からの繰り出しに安易に頼らないでもよい事業運営を目指すことを方向づけております。


 しかしながら、今日的に現在の厳しい財政情勢下では、市民生活に密接度の高い公共料金については市行政として最大限の考慮を行い、少しでも市民生活を守るべきであるとする意見要望が市民より多数上がっております。


 そこで、質問をいたします。


 今後の上水道及び簡易水道料金の設定方針についてお考えをお伺いいたします。


 質問の第6項目は、下水道事業についてであります。


 下水道事業は、市民に清潔で快適な生活環境を提供することや、河川などの水質保全などを行う重要な事業であります。


 下水道は、平成20年4月1日から公共下水道事業、農業集落排水事業、公営企業会計化し、より効率的な経営を目指す方向にあります。


 そこで、質問をいたします。


 第1点は、今後の汚水処理人口普及率と水洗化率の向上対策についてお伺いをいたします。


 第2点は、今後の下水道使用料及び農業集落排水処理施設使用料の料金設定方針についてのお考えをお伺いいたします。


 質問の第7項目は、弘前駅地下道線での乗車による自転車通行の可能性についてであります。


 JR弘前駅に、まちの活性化と発展を担います新たな交通拠点として自由通路が完成いたしまして、市民から大変喜ばれております。これに伴い、在来から利用されておりました弘前駅地下道線の歩行者の数は、かなり減少しているものと認識されます。


 さて、現在、自転車で弘前駅地下道線を通行する場合、利用者は自転車からおりまして歩くことになっております。これは、歩行者との接触事故など危険防止が目的と考えますが、急用の場合など大変不便だという話を利用者市民から伺っております。自転車の乗車通行を認めてほしいという市民の声が多数上がっているのであります。


 そこで、質問をいたします。


 弘前駅自由通路の供用によりまして、駅地下道の歩行者と自転車の利用者数はどう変化したのかとともに、乗車による自転車通行の可能性についてお伺いいたします。


 以上、壇上からの一般質問を終わります。


  〔29番 藤田隆司議員 降壇〕(拍手)


○議長(藤田 昭議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。


○市長(相馬しょういち) 藤田隆司議員からは、七つの項目にわたる御質問がございますが、私からは1項目めの、平成21年度弘前市当初予算編成における重点施策等についての、(3)にお答えいたします。


 (3)弘前オフィス・アルカディアの分譲促進についてであります。


 弘前オフィス・アルカディアは、平成13年に現在の中小企業基盤整備機構が地域産業の高度化を促す産業業務拠点として造成・分譲を始めたものであります。


 平成20年11月末現在の分譲状況は、18社との間で29区画、約10.95ヘクタールの土地を譲渡または賃貸契約しており、分譲率は全体の52.7%となっております。


 オフィス・アルカディアは、健康・医療・福祉関連産業の創造・育成を柱に、21世紀の地域産業が取り組むべき新たな産業業務施設としての整備を図ることとし、事務所・研究所の集積を主眼に、良好な環境を維持するため、定住を目的とした建物や製造業の立地を制限する都市計画法に基づく地区計画を定めているところであります。


 平成19年5月には、いわゆる企業立地促進法が制定され、県及び当市を含む15市町村から成る津軽地域産業活性化協議会が策定した同法に基づく基本計画が同年7月に国の同意を得たことから、中小企業基盤整備機構では、オフィス・アルカディアを工場用地として分譲することが可能となったところであります。


 こうした動きに加え、当市の工業団地にあきがなく、製造業の受け皿の確保が課題となっている状況を踏まえ、オフィス・アルカディアへの工場の立地を可能とするため、平成21年2月をめどに都市計画法に基づく地区計画の変更手続に入っているところであります。


 いずれにいたしましても、分譲主体である中小企業基盤整備機構を中心に、県及び市の3者による連携を密にし、継続的な情報発信と経済動向の把握に努めるとともに、雇用の創出効果がある事業所を中心とした企業訪問を積極的に実施するなど、弘前オフィス・アルカディアへの立地促進を図りながら、地域経済の活性化につなげてまいりたいと考えております。


 以上であります。


 そのほかの項目については、担当の部長及び教育委員会から答弁いたします。


○議長(藤田 昭議員) 企画部長。


○企画部長(?橋文雄) 続きまして、(1)「施設の統廃合に向けた取り組み強化」、「浸水常習区域の解消」、そして「地域特性に配慮した景観形成」の推進についてにお答えいたします。


 平成21年度予算の編成に当たっては、当市の財政状況や国・県の動向を踏まえ、総合計画に掲げた政策目標の実現を目指すこととした予算編成方針を各部等に示し、それに沿って予算見積もりを行うよう指示しているところであります。


 今回の予算編成方針は、総合計画の推進を基本としながら、近時に対応を要する課題である地域経済の浮揚対策に引き続き取り組む姿勢を明確にするとともに、中心市街地活性化基本計画、東北新幹線新青森駅開業、及び弘前城築城400年にも十分配慮することを加えたことが特徴となっております。


 さらに、施設の統廃合に向けた取り組み強化についても、利用者の減少が著しい施設や老朽化した施設、類似施設がある場合などを対象に、施設の廃止、統合に向けた取り組みを強化するものとし、新たに予算編成方針に加え、平成21年度から取り組みを本格化させる予定であります。


 浸水常習区域の解消及び地域特性に配慮した景観形成については、総合計画の政策5「都市基盤の充実した住みよいまちづくり」で取り組むべき課題としたものであり、本政策の目標実現のための重要な課題と認識しております。


 ただし、平成21年度予算につきましては、編成作業に取りかかったところであり、事務事業の具体的な内容をお話しできる段階ではありませんので、今後、編成過程において、議会における議論も考慮に入れながら予算案を作成し、平成21年第1回定例市議会に提案したいと考えてございます。


 次に、(2)ふるさと納税の取り組み状況と今後の推進対策についてにお答えいたします。


 これまでの取り組みでございますが、4月30日に平成20年度の税制改正が可決成立したことを踏まえ、5月中旬より関係課との協議を経て、ふるさと納税受け入れ態勢の整備を図りました。


 7月9日、市のホームページにふるさと納税制度のページを掲載したのを皮切りに、PR用のチラシとのぼりを作成し、アップルマラソン等のイベントでのチラシ配布、市役所正面玄関、岩木総合支所、相馬総合支所、弘前市立観光館、弘前市まちなか情報センター、弘前駅自由通路、弘前市りんご公園への、のぼりの設置などを実施してございます。


 ねぷた期間中は、市役所のねぷたにふるさと納税のキャッチフレーズを入れてPRしたほか、お盆で帰省中の弘前出身者に向けて、8月13日、アップルウェーブを活用してPRし、広報ひろさき8月15日号には、特集記事を掲載いたしました。その他、東京青森県人会の会報にふるさと納税のキャッチフレーズを掲載させていただいたところであります。


 また、10月28日に開催された在京弘前関係者交流会では、市長あいさつの際に、出席者に直接ふるさと納税のお願いを申し上げたところ、早速、数件寄附の申し出をいただいたところであります。


 寄附をいただいた方には、弘前の時節のお知らせとともに広報ひろさきを1年間送付することとしており、弘前とのきずなを大切にしていただくことにより感謝の気持ちを伝えながら、寄附の継続についてもお願いしてまいりたいと考えております。


 ふるさと納税による寄附の現状でございますが、12月1日現在で、寄附申し出件数19件、金額は96万5000円となっており、そのうち実際に納付された件数は16件で、金額は83万5000円となっております。


 これからも、市職員を初め市の方々による口コミということも大事にしながらPRを進め、より多くの寄附の申し出をいただきたいと思っております。


 また、弘前市の発展のため、築城400年記念事業等への活用も検討しながら、ふるさと納税制度への御協力をお願いしてまいりたいと考えております。


 なお、運用に当たりましては、ふるさと納税の制度上、寄附者みずから税控除の申請をしていただくことになるなど、お手間をとらせることもありますので、より利用しやすく簡便な運用となるよう見直しを図ってまいりたいと考えてございます。


 以上です。


○議長(藤田 昭議員) 市民環境部長。


○市民環境部長(笹村 真) 続きまして、(4)パブリック・コメント制度についてにお答えします。


 パブリック・コメント制度、いわゆる意見提出手続制度は、市の計画など市政運営に関する重要な施策などをまとめようとするときに、事前にその案を公表し、市民の皆さんから広く意見を聞き、その寄せられた意見を施策に生かせるか検討し、その結果と市の考え方を公表する一連の手続の仕組みであります。


 県内では、現在のところ、県と青森市、五所川原市の3自治体が制度化しております。


 市では、市民と協働しながら弘前市をつくり上げていくためには、市民の声に耳を傾け、公正で透明性の高い行政運営が必要と考えており、パブリック・コメント制度の導入については、平成19年度に改定した弘前市集中改革プランの中で、平成20年度をめどに要綱などの策定に向けて検討するとしております。


 これまでも、開かれた市政づくりのために、市民参加の機会をふやし、市民の意見を聞きながら各種計画を策定するなど、市民との協働の取り組みを進めてまいりました。


 市では、これをもう一歩進め、パブリック・コメントを制度化することで、直接市民が市の施策の取りまとめに参加し、意見を述べるルールづくりができることから、市民と行政の協働による市政運営がより一層推進できるものと考えております。


 現在、パブリック・コメント制度の導入に向けて先進事例などの資料を収集し、研究しているところであります。


 以上でございます。


○議長(藤田 昭議員) 消防理事。


○消防理事(齋藤則明) 続きまして、2の、集団災害発生時の市行政の対策についてにお答えいたします。


 弘前地区消防事務組合では、災害に対する効率的な対応を図るため、平成18年度に消防活動の基本となる警防規程及び救急業務規程などの改正を行ったことにあわせて、10月25日、弘前市民会館での多数の傷病者が発生した災害などに対応するため、ことし6月に集団災害時の救急救助活動要綱を整備しております。


 この要綱は、傷病者が10人以上発生した場合や、3隊以上の救急隊を集中的に活動させる必要がある場合に運用することとしており、傷病者を程度別に分別する、いわゆるトリアージを最優先に実施し、救える命を救うことを基本活動方針としております。


 また、現場での状況把握と指揮統制を行う必要があることから、指揮隊を出動させるとともに、救急隊、救助隊のほかに支援部隊の増強や、傷病者の収容可能情報収集のため医療機関に調査員を張りつけるなど、効率的な救急搬送体制をとることとしております。


 さらに、特異な災害対応については、事後に災害の分析、評価をするための災害検討会を開催することとしており、弘前市民会館での集団災害についても消防隊の活動経験を将来の対応に生かすこととしております。


 いずれにいたしましても、集団災害発生時には、管内市町村、医師会や医療機関、警察などの関係機関との連携体制を密にすることが大変重要でありますので、今後も各種訓練を重ねながら、市民の安全安心に努めてまいりたいと考えております。


 以上であります。


○議長(藤田 昭議員) 教育長。


○教育長(石岡 徹) 大きな項目3、「小学校外国語活動」と「中学校保健体育科武道」の実施に向けた体制づくりについてお答えいたします。


 ことし3月に、新学習指導要領が告示され、小学校では平成23年度から、中学校では平成24年度から実施されることになっております。


 これにより、小学校では5・6年生を対象に、外国語活動が新設されました。原則として英語活動を行うこととされ、年間35時間実施されます。


 小学校外国語活動は、中学校英語の前倒しではありません。たくさんの単語や文法を取り上げるものではなく、あくまでもコミュニケーション能力の素地を育てるために、言語や文化について体験的に理解を深めさせたり、外国語の音声や基本的な表現になれ親しませたりすることを目的としております。


 21年度からの移行措置の間に、各小学校は実態に応じて校内の指導体制や年間指導計画、教材教具等を整備する必要があります。


 文部科学省では、来年度以降、教材として児童に英語ノートを配布し、教師にはその指導資料と音声CDを配布する予定で、これらの活用により教員の負担を軽減できるものと考えます。また、中心となって外国語活動を推進する中核教員を育成するための研修会も計画されております。


 教育委員会といたしましては、小学校の教員を対象とした英語活動研修講座を実施したり、教頭教務主任会議等で、そのねらいについて周知徹底を図ったりしております。


 また、教材については、各小学校の教材整備計画を調査し、予算要求することにしております。


 さらに今年度は、小学校外国語活動のモデル校として、城西小学校と大和沢小学校の研究会に業務委託し、公開発表を行い、多くの教員が研修を積んでおります。


 小学校外国語活動では、できるだけ外国語指導助手(ALT)の活用が求められており、来年度以降、現在所属する4名のALTを効果的に各校に派遣できるよう工夫したいと考えております。


 続いて、中学校保健体育科における武道について御説明いたします。


 現行の学習指導要領では、武道またはダンスの選択制となっており、今年度は市内16中学校のうち、11校で武道を選択し、柔道か剣道の授業を行っております。


 平成24年度から全面実施される中学校新学習指導要領では、多くの領域の学習を体験させること、我が国固有の伝統文化により一層触れさせることを目的として、第1学年及び第2学年のいずれかで武道が必修となり、学校の実情に応じて柔道、剣道、相撲の中から一つ選び実施することになっております。


 用具・設備については、各中学校の教材整備計画を調査し、必要とする道着等の経費を予算要求することにしております。


 施設については、既存の体育館または柔剣道場を利用することになります。現在、14校に柔剣道場が設置されており、未設置の学校で柔道を指導する場合は畳を購入することになります。


 教育委員会といたしましては、24年度からの必修化に向け、すべての中学校で実施できるように、指導者、用具、施設等の条件を整備し、学校現場の支援に努めてまいりたいと考えております。


 以上であります。


○議長(藤田 昭議員) 企画部長。


○企画部長(?橋文雄) 続きまして、4の項目、国際化の時代にふさわしい弘前市のまちづくりについてにお答えいたします。


 まず、外国人向け観光コンテンツの充実についてであります。


 観光パンフレットについては、市では日本語以外に英語版を作成し、希望者に配布しております。また、社団法人弘前観光コンベンション協会では、独自に中国語版、韓国語版を作成し、宣伝活動などの際に配布しております。


 観光スポットへの回遊性を高めるための案内板につきましては、日本語と英語の両方で表記した観光総合案内板を市内に25基、観光案内誘導標識を市内に52基設置しております。


 さらに、弘前駅自由通路では、出口やトイレの表示を日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語で表記し、わかりやすい誘導に努めております。


 今後も、外国人観光客に対応した案内表記やパンフレット等につきましては、その役割を検証しながら充実を図りたいと考えております。


 また、市が加入する弘前市雇用機会増大促進協議会では、ホテルや旅館の従業員の外国語対応能力の向上を図るため、弘前観光コンシェルジュ育成事業を今年から3カ年かけて進めております。これにより、外国人旅行者等が快適に市内を観光できるように環境を整えていくこととしております。


 次に、外国人の安心・安全の対策についてであります。


 弘前市地域防災計画では、外国人を含む災害時要援護者のための対策として、テレビ・ラジオ放送における外国語の活用に加えて、やさしい日本語を用いた災害情報の伝達体制の整備について定めているほか、実際の施設整備においては、やさしい日本語を用いた避難場所誘導標識の設置も行っているところであり、災害時における外国人の安全確保に意を用いているところであります。


 また、地方公共団体を主体として国際化推進事業の支援等を行っている財団法人自治体国際化協会では、外国人が日本で生活するために必要な生活情報を13カ国語で提供するウエブページを開設しているほか、市町村等が会員となっている財団法人青森県国際交流協会では、外国語による診断も可能な県内の医療機関をホームページで紹介しております。


 市は、外国人の方々が安心して生活できるよう、このような有益な情報の存在について、広報ひろさきや市が発行しているひろさき国際交流ニュースに掲載し、周知を図っているところでございます。


 今後も、青森県国際交流協会や大学等とも連携しながら、外国人居住者等のニーズの把握に努め、外国人が快適で安心して生活できるように環境整備や情報提供に努めたいと考えております。


 以上であります。


○議長(藤田 昭議員) 水道部長。


○水道部長(須藤正光) 続きまして、5、上水道事業について。(1)今後の上水道及び簡易水道料金の設定方針についてにお答えいたします。


 当市の水道料金は、合併前の旧弘前市の区域では平成9年度の消費税引き上げに伴う料金改定を除き平成2年度、旧岩木町の区域では平成13年度、旧相馬村の区域では平成15年度に、それぞれ料金の改定を実施して以来、事務事業の効率化、外部委託の推進、人件費の削減等の行政改革実施効果により料金の改定を行っておりません。


 平成18年2月の市町村合併後も旧市町村ごとの料金体系のままとなっておりますが、市町村合併協議においては、平成22年度をめどに再編することとしております。


 当市の水道事業は、平成19年度の決算で1億4827万4000余円の純利益があり、平成20年度は1億2683万2000円の純利益を見込んでおります。


 しかしながら、資本的収支の不足分を補てんする損益勘定留保資金は年々減少しており、厳しい財政状況となっております。また、今後の水需要の減少傾向に伴う水道料金収入の減少や老朽施設改修等を考慮すると、水道料金の改定が必要になるとともに、より一層の経済的・効率的な事業運営を図り、健全な経営状況を維持していくことが必要になってくるものと認識しております。


 今後の上水道及び簡易水道料金の設定方針については、市町村合併協議に基づき、市内すべての区域の料金を統一することとし、(仮称)水道料金問題懇談会を設置して、市民各層からの御意見を伺いながら進めてまいりたいと考えております。


 なお、水道料金の改定時期については、今後の社会経済情勢や水道事業の財政状況を見きわめながら決定したいと考えておりますが、その際は、より一層の経営努力をし、市町村合併協議における平成22年度にとらわれることなく、厳しい経済状況の中に置かれている市民の負担に考慮してまいる所存でございます。


 以上でございます。


○議長(藤田 昭議員) 都市整備部長。


○都市整備部長(三橋孝夫) 続きまして、6の項目、下水道事業について。(1)今後の汚水処理人口普及率と水洗化率の向上対策についてお答えいたします。


 当市の下水道事業は、平成16年3月に県が策定した青森県汚水処理施設整備構想に基づき、公共下水道事業、農業集落排水事業及び浄化槽事業の3事業により整備を進めております。


 下水道が整備された区域内の市民の割合を示す指標であります汚水処理人口普及率は、平成20年3月末現在93.3%で、前年に比べて0.6ポイント上昇しており、平成27年度の目標値を99.2%と設定しております。


 各事業別の汚水処理人口普及率は、公共下水道事業で81.2%、農業集落排水事業で10.7%、浄化槽事業で1.4%となっております。


 汚水処理人口普及率の向上に係る今後の下水道整備につきましては、企業会計における採算性確保の観点や市の財政事情等も見きわめながら、公共下水道事業、農業集落排水事業及び浄化槽事業の3事業を、効果的、効率的に組み合わせて整備を進めてまいりたいと考えております。


 次に、下水道が整備された区域内の市民が実際に下水道を使用している割合を示す指標であります水洗化率は、平成20年3月末現在、公共下水道事業処理区域で89.8%、農業集落排水事業処理区域で60.2%となっております。


 水洗化率の目標値は、平成27年度において、公共下水道事業処理区域で92%、農業集落排水事業処理区域で67.4%と設定しているところであります。


 また、水洗化率の向上対策につきましては、新たに下水道が供用開始となる区域の皆様に対して、水洗化工事における無利子または低利による融資あっせん制度や、1年以内に自己資金で水洗化トイレに改造した方への報奨金制度などについての説明会を開催しているほか、専任の下水道水洗化促進員を配置し、戸別訪問などによる水洗化督励活動を実施しているところであります。


 次に、(2)今後の下水道使用料及び農業集落排水処理施設使用料の料金設定方針についてお答えいたします。


 当市の下水道使用料及び農業集落排水処理施設使用料は、旧弘前市では平成10年4月分から、旧岩木町では平成14年6月分から、旧相馬村では平成15年4月分から、それぞれ改定されております。


 平成18年2月の市町村合併後の現在においても、旧市町村ごとの使用料体系のままとなっておりますが、市町村合併協議においては、平成22年度をめどに再編するとされております。


 旧弘前市の下水道使用料は、昭和62年6月に、当時の建設省が自治省と協議の上、取りまとめた下水道使用料算定の基本的考え方に基づき、汚水に係る処理原価をもとに算定の上、市民各層から成る下水道使用料問題懇談会の意見を伺って改定されております。


 農業集落排水処理施設使用料については、市民の負担の公平を図るため、下水道使用料と同じ使用料体系となっております。


 また、当市の下水道事業は、公共下水道事業特別会計と農業集落排水事業特別会計を統合の上、本年4月1日から公営企業会計へ移行し、経営の効率化・健全化を目指しております。


 しかしながら、節水機器の普及や厳しい経済情勢の中、下水道の使用料収入が減少してきているとともに、整備区域の拡大や施設の老朽化により、維持管理費用が増大していることから、経営の安定化を図ることが課題となっております。


 なお、下水道使用料の改定時期につきましては、事務事業の見直し等により経費の節減を図るなど、より一層の経営努力をすることとし、市町村合併協議における平成22年度にとらわれることなく、今後の経済情勢や下水道事業の経営状況を見きわめながら検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(藤田 昭議員) 建設部長。


○建設部長(吉崎義起) 続きまして、7の項目、弘前駅地下道線での乗車による自転車通行の可能性についてにお答えします。


 弘前駅地下道線は、地域住民の利便性の向上のため、駅前地区と城東地区を結ぶ地下連絡道路として、昭和58年3月に供用開始した幅員4.8メートル、延長250メートルの一部スロープを有する歩行者専用道路であります。


 弘前駅地下道線の1日当たりの利用者数は、平成16年12月の弘前駅自由通路の完成に伴い、歩行者数が平成8年度の2,496名から供用後の平成17年度では495名と、約80%減少しており、また、自転車の利用者数は1,786名から2,097名と、約17%増加しております。


 このような歩行者数の減少から、市政懇談会や地元町会を初めとした利用者からは、乗車による自転車通行を認めてほしいという要望が出されております。


 しかしながら、出入り口のスロープの急勾配、急カーブという構造上の問題のほか、平たん部においてもスピードの出し過ぎや蛇行運転など、交通ルール違反による接触・衝突事故の発生が懸念されることから、現状での構造による乗車通行を認めることは難しいと考えております。


 乗車による自転車通行には、交通管理者である青森県公安委員会との協議を要することから、現在、乗車通行が可能かどうか、また、可能な場合の必要な交通安全対策について相談し、意見を伺っているところであります。


 主な意見としては、歩行者と自転車のさくなどによる明確な分離や路面表示、標識の設置のほか、出入り口のスロープの乗車を規制するなどの対策が必要との内容であります。


 今後も、平たん部に限定した乗車通行について、県公安委員会と協議を続け、構造上必要となる具体的な整備内容などについてさらに調査し、その上で安全性や整備費用など総合的に勘案しながら対応を検討してまいります。


 以上であります。


○議長(藤田 昭議員) 29番。


○29番(藤田隆司議員) まず、答弁をいただきましてありがとうございました。順次、再質問をさせていただきます。


 要望等も交えながら再質問をさせていただきます。


 平成21年度予算編成にかかわる重点施策についてですが、企画部長の答弁は答弁として理解するわけですが、景観形成の件で1点だけ。


 これは、要望にさせていただきますが、関係者の努力で3・4・5号上白銀町新寺町線の整備が大変進んでおりまして、この道路、観光客が多数通行するということが予想されます。それで、塩分町を進んで茂森町と交差する場所に、電線が張りめぐらされていて、電柱があって、景観が著しく――「壊れている」という表現をさせていただきますが、壊れているようなという市民の声が多数ありますので、早期の整備について市行政のやれる範囲で御努力をいただきたいと思います。


 あと、この件では質問ですが、先ほどパブリック・コメント制度のことについて答弁をいただきました。


 御案内のように相馬市長は、広報広聴機能の強化、市民の声が届く、市民の声を大切にする市政運営ということを大変努力をされて市民から大きな評価をいただいているのであります。


 それで、先ほどの笹村部長の答弁では年度がわからないわけですが、集中改革プランでは、パブリック・コメントの制度化についていろいろやるのが19年、20年ですから、これ、常識的に考えて、制度化として発足するというのは、平成21年度からと考えるのが妥当な考え方と思いますが、その方向で作業が進んでいるものと認識をさせていただきますが、その辺についてお伺いをいたします。


 次に、国際化の時代にふさわしい弘前市のまちづくりでは、英語版のいろいろ、観光客のガイドがあると。


 ただ、残念ながら、私、先日、JR弘前駅の観光案内所に行ったら、実は、韓国語版と中国語版ありませんかということで、ここでは、ないということだったのです。答弁聞いて内容はわかりましたが。


 それで、その前にも、これ、民間会社の名前で恐縮ですが、ドコモのいろいろ、青森県版、三つ出ているのです、英語版、韓国語版、中国語版。


 だから、ぜひとも弘前市としても、市長もトップセールスでいろいろな外交、大連等に行って一生懸命弘前市の発展のために御努力されていますから、中国語版と韓国語版については、早期にやっぱり案内所のほうに置いていただかないと。私が行ったときにはないということで大変残念でしたので、今後、韓国語版、英語版について、案内所のほうに準備をしていただきたいと、早急にやっていただきたいと思うのですが、市の見解を求めます。


 次に、水道料金と下水道の使用料という主要な公共料金について。


 答弁を聞きますと、平成17年3月6日の合併協定書にはとらわれないと。今の大変厳しい現下の市民の経済情勢は考えていくという答弁だと思うのです。


 それで、あえて言わせていただきますと、現下の弘前市の経済、雇用情勢というのは、会社の、企業の倒産とか解雇が発生しています。そしてまた、弘前市の生活保護扶助費は、何と60億円を突破した状況なのです。


 そういうふうな、大変市民の生活が厳しいとなると、市行政の最大の努力で、今の維持を、22年度までは維持すると。改定は23年度以降なのだということを、やっぱり市民の前に、今発信することが非常に大事なのではないかというふうに認識されるところですので、再度、市の見解を求めます。


 あと、下水道事業も上水道事業も、いろいろ行政の努力で簡素化とか話をしているようですので、他市では上水道行政と下水道行政を一元化している市もありますが、当市は行政を簡略化して料金を上げてほしくないのが市民の声なのですが、当市では、上水道行政と下水道行政の一元化、簡素化について、いろいろ今まで議論した経過があるのか。今後、方向的にはどういうふうなことを、考えているものがあれば教えていただきたいと思います。


 あと、前後して申しわけないのですが、教育長の答弁をいただいた新学習指導要領では、小中学校の授業時間を30年ぶりにふやすというふうなことが言われていますから、市教育委員会として対策も大変だと思いますが、御努力のほどをお願いをしておきたいと思います。


 以上であります。


○議長(藤田 昭議員) 市民環境部長。


○市民環境部長(笹村 真) パブリック・コメントのことでの再質問でございます。


 集中改革プランでは、平成20年度をめどに要綱などの策定に向けて検討するとしておりまして、今現在、作業を進めているところであります。そして、21年度の早い時期の制度化を目指しますが、まずは今後の進め方とか要綱のあり方をまとめていきたいと考えております。


 以上でございます。


○議長(藤田 昭議員) 商工観光部長。


○商工観光部長(尾板正人) 外国語のパンフレットの関係でございますが、近年、弘前を訪れる外国人の観光客の方、これ、さくらまつりを中心に大分ふえております。


 こういうことから、今年度、インバウンド対策といたしまして、英語と韓国語版のパンフレットを作成する予定としておりますので、これを観光案内所に備えつけ、希望者に配布したいと思います。


 それから、中国語のパンフレットでございますが、これについては、今後整備する方向で検討してみたいと思います。


 以上であります。


○議長(藤田 昭議員) 副市長。


○副市長(葛西憲之) 上水道と下水道の統合の件、一元化というふうなことについてでありますが、統合あるいは一元化して進めていくということについて、今後の大きな課題であると認識しております。


 私どもとして、そのメリット、デメリット双方をよくよく検討した上で、そういうふうな方向性が可能であれば、そういうほうに向かっていきたいと、慎重に進めていきたいということでございます。


○議長(藤田 昭議員) 水道部長。


○水道部長(須藤正光) この際、23年度以降ということを発信するべきではないかという御質問でございますけれども、先ほど答弁申し上げましたとおり、確かに諸物価が値上がりしており、市民生活も非常に厳しい状況にあると思います。


 そこら辺をしんしゃくしながら今後検討していくということでございますので、何分、23年度以降ということを今の段階では申し上げられないことを御理解願いたいと思います。


○議長(藤田 昭議員) 都市整備部長。


○都市整備部長(三橋孝夫) 下水道使用料についても、水道部長の答弁と同じような考え方でありますので、よろしくお願いします。


○議長(藤田 昭議員) 29番。


○29番(藤田隆司議員) 市長がこちらを向いていますから、公共料金、23年以降にしてほしいと。今経済が大変なのですから、しゃべりたいところなのですが、そういう考えはあるのでしょう。


 そうすれば、一般質問の最後に要望を申し上げます。


 まず、相馬市長御答弁の弘前オフィス・アルカディアの件につきましては、平成21年2月という話が出ましたので、前進のための、市長初め関係者の御努力に心から敬意を表します。今後、分譲完売に向けて引き続きの御努力をお願いをいたします。


 次に、平成21年度弘前市予算編成期に入っていると存じますが、厳しい現下の社会経済情勢の中、市民に最も近い、身近な地方政府として、安全、安心、快適な弘前市づくりを推進し、ノーマライゼーション理念に基づき、市民の一人一人が健康で安定した生活が営まれるよう市長の施策に御努力をお願いをいたします。


 雇用関係も大変に厳しい状況ですので、この点についても特段の御配慮をお願いいたします。


 次に、パブリック・コメント(市民意見募集)制度については、先ほどの再質問で、笹村部長から平成21年度の早い時期に頑張りたいという導入方向ですので、パブリック・コメント実施の際は、市民向けのわかりやすい素案の作成、市民へのパブリック・コメント実施の周知徹底、十分な意見募集期間の確保をお願いをいたします。


 次に、集団災害発生時の対策については、齋藤消防理事の先ほどの御答弁で日常の御努力については理解をいたしましたが、今後も、訓練、関係機関との情報交換などを鋭意行いまして、市民の安心、安全、生命を守るために、有事に対応せられるよう御努力をお願いいたします。


 次に、弘前駅地下道線での乗車による自転車通行についてですが、平成20年第3回定例市議会で要望いたしました市道清野袋岩賀線、市道亀甲向外瀬1号線の道路整備と同様、市民の皆様から多くの要望があります。市行政の御努力によって前進せられるようお願いいたします。


 次に、ふるさと納税についてであります。ふるさと納税推進は、弘前市の魅力をPR、全国に発信する方法の一つでもあると考えます。市民が、他都道府県に居住する方々へふるさと納税を要請する手続を、今以上に市民の皆様に周知、広報していただくようお願いいたします。あわせて、自主財源確保対策の広報紙、印刷物、市ホームページなど広告募集する事業につきましては、早期に幅広く導入されますよう要望いたします。市税・税外収入を含め、コンビニ収納制度につきましてもよろしくお願いいたします。


 最後に申し上げます。


 元気な弘前市を創造していくことは、弘前市の特色を土台にして、市民の手で取り組んでいくことなくしてできません。住みなれたまちで、いつまでも安全、安心、快適に暮らせるようにしていくことが地域再生につながると考えるものであります。


 市行政の今までの努力に心から敬意を表しながら、今後のいろいろな努力を期待を申し上げたいと思います。


 以上、申し上げて一般質問を終わります。ありがとうございました。


○議長(藤田 昭議員) 昼食のため、暫時休憩いたします。


  午前11時59分 休憩


 ――――――――◇――――――――


  午後1時00分 開議


○副議長(一戸兼一議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。


 14番石田久議員の登壇を求めます。


  〔14番 石田 久議員 登壇〕(拍手)


○14番(石田 久議員) 日本共産党の石田久です。


 通告に従って、5項目について一般質問を行います。


 一つ目の質問は、雇用不安についてです。


 2008年版「青少年の現状と施策(青少年白書)」内閣府発表で、非正規雇用者の割合は全年代でふえていますが、15歳から19歳が1992年の36%から2007年には72%、20歳から24歳は17%から43%と、特に増加しており、25歳から29歳は12%から28%、30歳から34歳は14%から26%と報道されました。


 不況とグローバル化を口実に、財界はコスト削減、利益拡大を進めるために、正規労働者に成果主義賃金導入、人員削減を進める一方、低賃金の非正規労働者への置きかえを進めてきました。


 財界の要求を受け入れて、政府は労働派遣法の規制緩和を相次いで進め、この結果、低賃金で使い捨て自由の派遣労働者は320万人を超え、非正規労働者はこの10年で570万人増の1726万人となりました。今、非正規労働者は3人に1人、若年者では2人に1人にもなっています。労働環境が全国最下位クラスの青森県では、さらに高いと推定されます。


 そこで、地元弘前市内にあるキヤノンについてですが、三つの工場で働く従業員4,800人のうち、派遣・請負は3,400人にも上っています。ことし8月に第3工場を稼働したばかりで、昨年の12月には、弘前市長を先頭に県知事に人手確保を要請し、県が対策会議を持つなど、県を挙げて取り組んできましたが、結果は1年もたたずに半数近い労働者が雇いどめされたことになります。


 県内では、キヤノンがタカシンなど派遣、請負会社への発注を10月で打ち切り、280人の労働者を雇いどめに追い込みました。退職金もなく、再就職先の紹介もなし。ハローワークの担当者を呼んで説明会を開いただけでした。


 解雇が通告されたのは1カ月前の10月10日。生産ラインをとめて労働者が食堂に集められ、アメリカ向けのコピー機部品が減産になったため解雇すると告げられました。県内最大級の企業だけに地域経済に与える影響が危惧されています。


 今まで、短くて半年、長くて2年11カ月という労働派遣法に触れない程度の雇用のやり方は間違っているのではないでしょうか。地元の人たちの雇用、正規の社員を広げていくことが非常に大事ではないでしょうか。


 また、派遣会社が不動産を通じて、田んぼやハウスでトマト栽培をしている農家を訪問し駐車場にした場所は、今、車が1台もとまっていないところも出ています。ある農家の方は、来年7月に農地転用を経て駐車場にする契約を結んだけれども、これからどうなるのかとても不安だと相談が来ています。


 ここで質問しますが、キヤノンなどの派遣労働の実態と現状はどうなのか。また、このような雇用のあり方について市の見解を求めます。


 二つ目の質問は、国保問題についてです。


 第1に、保険証の取り上げによる深刻な事態をどう受けとめるかについてです。


 国保加入世帯の所得階級別世帯数についてお聞きしましたが、平成18年度で総所得金額33万円以下が1万5236世帯、33万円以上200万円以下が1万4939世帯となっており、200万円以下世帯を合わせると76.7%で、国保加入世帯の大多数が低所得者となっています。


 今、貧困と格差の拡大に加え、物価高騰が生活を一層圧迫している中で、国民健康保険料など税負担は、より重い負担となっています。


 本来、住民の健康と命を守る制度が、命を奪う制度になりかねない状況となっているのではないでしょうか。こうした保険証の取り上げが、受診抑制や命を奪うという深刻な事態を生んでいることについて、どのように受けとめているのか市の見解を求めます。


 第2に、資格証明書の発行をやめるべきについてです。


 このような深刻な状況が広がる中、資格証明書の発行を取りやめる自治体がふえています。


 さいたま市は、保険料収納の効果が上がらないとして発行をやめたそうです。また、広島市では、これまで約8,000世帯に資格証明書を発行してきましたが、国保をよくする会との交渉で、悪質滞納者だけに限定して発行すると説明し、ことし5月時点で発行をゼロにしたそうです。松本市では、滞納者全員と面談をして、面会できた世帯の発行は中止にしたとのことです。習志野市や板橋区では、昨年から中学生以下の子供への資格証明書発行をやめました。


 このような動きをどのように受けとめますか。


 また、当市では納税相談や訪問催告など滞納世帯の個々の事情を把握しながら対応をさせているとのことですが、私は資格証明書の発行そのものをやめるべきだと考えます。


 せめて面談できた世帯には、松本市などのように資格証明書の発行をやめるという措置をとるべきではないかと考えますが、市の見解を求めます。


 第3に、無保険の子供に保険証を発行すべきについてです。


 10月31日付の毎日新聞では、厚生労働省の全国調査によると、中学生以下の無保険の子供は約3万3000人で、子供の被保険者のほぼ100人に1人に当たると報道されています。


 11月1日の地元新聞では、県内40市町村で弘前市が最多の336人であることを明らかにしました。小学生は210人、中学生は126人おり、子供の被保険者の50人に1人と、全国の2倍に上る最悪な状況です。県内においては、小学生だけで青森市25人、八戸市ゼロ、黒石市は2人からゼロ、五所川原市2人、十和田市13人、三沢市ゼロ、むつ市4人であり、いかに弘前市が多いかわかります。


 地元病院の小児科医師からは「2年前に白衣で市役所に出向き、子供の資格証明書をなくすように訴えました。しかし、その後も次から次へと資格証明書を持った子供が受診してきました。今回も資格証明書の9歳の子供が入院しています。別の子供は、資格証明書のため高額なお金が払えないと入院を勧めても断ってしまいました。また、14歳の中学生は、母子家庭で短期保険証でしたが、12月で保険証が切れてしまい、あとは払えないという状況でした」。


 心身の成長期にある子供に受診抑制が発生すれば、将来にわたって取り返しがつかない事態になってしまいます。


 児童福祉法第1条第2項では「すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。」とされ、第2条では「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。」とされています。


 子供は親や社会を選ぶことができません。どの家庭に生まれても、必要な医療が受けられるべきです。


 資格証明書では、医療費を全額窓口負担で負担しなければなりません。何の責任もない子供たちが、医療から排除される実態は直ちになくさなければなりません。


 こうした子供のいる世帯は、国保法の第44条の特別の事情とみなして直ちに保険証を発行すべきだと思いますが、どのような対応をするのか市の見解を求めます。


 第4に、減免制度の拡充についてです。


 今、求められているのは、減免制度の拡充です。


 当市では、独自に国保料の減免規則が定められており、災害等により損害を受けた場合、冷害等で農作物が被害に遭い減収した場合、前年度よりも所得が減少した場合に、特別な事情で減免の措置が受けられます。


 生活保護基準の1.3倍までの減免となっています。しかし、所得割分だけの減免になっており、家族の多い場合などの均等割や平等割は対象となっておりません。払えないところに払えない額を課税して滞納世帯を生み出すより、減免により払える金額の課税とすることで、きちんと納税することにつながるのではないでしょうか、市の見解を求めます。


 第5に、国庫負担をふやすよう国に求めるべきについてです。


 地方自治体の役割は、住民の福祉を守ることです。


 しかし、国保財政はどこの自治体でも大変厳しい状況になっているのも事実です。その最大の要因は、国庫負担割合の減少です。


 1984年には国庫負担割合が49.8%でしたが、2005年には30.6%まで下がっています。市民の暮らしがこれだけ大変な状況にあるだけに、これ以上の負担増を求めることは絶対にあってはなりません。大幅に国庫負担をふやす以外に再生の道はないのではないでしょうか。


 そうした立場から、国に対して国庫負担をふやすよう要望すべきと思いますが、市の見解を求めます。


 三つ目の質問は、介護保険についてです。


 今、2009年度からの弘前市第4期介護保険事業計画づくりが始まっています。


 この計画は、2009年から3年間の介護サービス提供量、保険給付量を見込み、国が決める介護報酬と介護保険料を算定していく重要な計画です。


 2006年4月施行の介護保険法改正は、介護予防重視と持続可能な制度への転換を進めるとしながら、実際は保険給付費削減と被保険者の負担増によって制度存続を図ろうとするものでした。


 具体的には、2005年10月から特養ホームなど施設入所の際の部屋代、食事代を保険から外して自己負担とし、2006年4月からは介護予防給付を導入しました。


 要支援1、2の要支援者には、ホームヘルパーなど、利用時間や回数が大幅に減らされ、要介護1以下の軽度な高齢者には、車いすや介護ベッドなど福祉用具貸与への保険給付が原則なくなりました。このような介護取り上げに関係者の苦難は広まっています。


 今後、このまま社会保障圧縮政治が継続されると、第5期に大きく見直される予定の介護保険では、なお一層、高齢者受難の計画となるおそれがあります。


 さて、第4期計画での市民の関心事の一つは、介護保険料がどうなるか。3年ごとに決められる弘前市の介護保険料について、これまでの経過を振り返りたいと思います。


 2000年に介護保険制度が導入されましたが、弘前市の介護保険料は、基準額905円でスタートしました。2001年は2,113円になり、2002年には3,618円、2003年には4,275円、2006年には5,285円となり、6年間で5倍の大幅値上げとなっています。


 そして、迎える第4期です。高齢化が進み、給付がふえていくのは間違いありません。また、これまで過去2回の介護報酬はマイナス改定となっており、介護労働者の劣悪な労働条件、介護の人材不足、深刻な経営難のもとになっています。第4期の介護報酬は、引き上げ改定が多くの関係者が望むところです。


 しかし、介護報酬や保険給付が大きくなればそれが保険料の値上げになるというのは、介護保険制度の最も大きな矛盾です。この矛盾を解決しなければ介護保険制度は国民本位の制度にはなり得ません。


 その真の解決は、国の負担をふやす以外ありません。


 国に対し、負担割合をふやすことと、介護労働者の待遇改善が着実に行われ、それを保険料に転嫁させることを求めるべきです。


 第4期保険料については、全国的に値上げになるとの見通しを聞きますが、その動向はどのようなものでしょうか、市の見解を求めます。


 四つ目の質問は、後期高齢者医療制度についてです。


 青森県では、後期高齢者医療制度の保険料滞納者が4,000人以上となり、これらの人が保険証を取り上げられて無保険になるおそれがあるとわかりました。


 青森県保険医協会が11月12日、県内全市町村を調査し発表しました。保険料を1年以上滞納すると保険証を取り上げられ、かわりに窓口で医療費全額を一たん支払わなければならない資格証明書が交付されます。


 普通徴収は年金天引きではなく、納付書や口座振替で支払う仕組みで、年金受給額が年額18万円未満であることが要件となっており、弘前市の収納率は、7月は94.77%、8月は92.93%、9月は90.24%、10月は81.94%と、毎月低下しています。10月には、75歳以上の2割の方が未納となっています。


 普通徴収対象者は、わずか1カ月1万5000円以下の年金者です。1年以上滞納すると、保険証のかわりに窓口全額負担の資格証明書が発行されます。入院していて払えない場合やデイサービスを利用して払えない人は悪質者なのでしょうか。


 大竹保険医協会副会長は「保険料を滞納している人は、介護保険料も滞納していると考えられ、必要な医療も介護も受けられなくなる。保険料が上がっていけば、さらに滞納者がふえる」と指摘しています。


 資格証明書の発行は中止とすべきですが、市の見解を求めます。


 五つ目の質問は、新型インフルエンザについてです。


 新型インフルエンザが大流行した場合、国は国民の4人に1人が感染し、最大2500万人が医療機関に受診し、約200万人が入院すると予想しており、そのうち約64万人が死亡するおそれがあるとしています。


 新型インフルエンザ対策では、患者を早期に発見し、素早く感染防止措置がとられるかどうかが、その後の感染の広がりを食いとめるために決定的です。


 国の行動計画フェーズ4では発熱外来の設置、指定医療機関での隔離治療が必要です。フェーズ6(一般社会に急速に拡大)パンデミック期では、全医療機関で患者治療を行うとなっています。


 青森県においても、平成19年度に新型インフルエンザ医療確保計画を策定し、県や医師会、民間の医療機関などで研修も始まっていますが、新型インフルエンザの初期対応は公的医療機関、すなわち市立病院の果たす役割が重要です。


 そこで、まず、市の責任で医師、医療スタッフの研修など早期に取り組むべきですが、どういう状況なのかお尋ねします。


 さらに、フェーズ4段階で目標にしている発熱外来設置については、県や医師会と早急に調整して事前に準備するべきですが、どうなのか。市民啓発のリーフレットなどは、全世帯に配布するのでしょうか、市の見解を求めます。


 以上で、壇上からの一般質問を終わります。


  〔14番 石田 久議員 降壇〕(拍手)


○副議長(一戸兼一議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。


○市長(相馬しょういち) 石田久議員からは、五つの項目にわたる御質問がございますが、私からは5項目めの、新型インフルエンザについてお答えをいたします。


 従来、人に感染することがなかった鳥インフルエンザウイルスが人に感染しやすい形へと変異を続け、その変異したウイルスが人から人へ容易に感染することにより生じたインフルエンザを新型インフルエンザと呼んでおります。


 この新型インフルエンザの発生する時期を正確に予測することは不可能ですが、近い将来、必ず発生すると言われております。


 新型インフルエンザが一度発生すると、免疫がないため、その感染拡大を防ぐのは難しく、短時間で多くの人に感染し、死亡や甚大な健康被害が予想されています。


 被害をできるだけ少なくするため、正しい知識を身につけ、流行期間はなるべく外出しなくても済むよう食料品や医薬品の備蓄をしておくことや他人と接触し感染しないようにするなど、国、県、市町村、企業等が協力して準備と対策を図り、被害を最小限に食いとめる必要があると言われております。


 現在、国では、発生前に接種するプレパンデミックワクチンや抗インフルエンザ薬の備蓄に加え、医療体制の整備等を行っています。


 また、県では、今年3月に、流行期における医療確保体制を定めるための新型インフルエンザ医療確保計画と危機管理体制を明らかにするための新型インフルエンザ対策危機管理対策要綱の、それぞれ第1版を策定し、それに基づいて、今年度、新型インフルエンザ対策推進本部を設置したところであります。


 また、今年9月には弘前保健所が主体となり、津軽地域保険医療圏域市町村、警察、消防、医師会、医療機関等の関係機関による津軽地域新型インフルエンザ対策協議会を設置いたしました。


 今後は、関係機関が連携を図り、情報を共有しながら、新型インフルエンザに対する対応等について協議する予定になっています。


 したがいまして、市といたしましては、協議会で協議された事項等に基づいて、今後、全庁的に対応を検討していく必要があると考えております。


 啓発パンフレットの全世帯に配布等、市民への周知についても今後の県の対応や協議会での動向を見ながら検討してまいりたいと考えております。


 以上であります。


 そのほかの項目については、担当の部長から答弁いたします。


○副議長(一戸兼一議員) 商工観光部長。


○商工観光部長(尾板正人) 次に、1の項目、雇用不安についてにお答えいたします。


 アメリカに端を発した金融危機は、世界経済に大きな影響を与えており、金融不安による経済不況は世界的な広がりを見せております。


 こうした世界経済情勢の中、円高が進み、自動車、電機製品などを中心とした輸出産業では、製品の売り上げが伸びず、生産の縮小や中止などの生産調整が行われております。


 当市に立地しているキヤノンプレシジョン株式会社においても、需要の落ち込みにより10月末に欧米向けの一部製品の生産を中止したところであります。


 同社の工場では、派遣・請負社員を含め4,600人ほどの従業員が働いておりますが、一部製品の生産の中止を受け、派遣会社の派遣社員230人が解雇される結果となりました。


 現在の経済情勢から、製造業の現場においては、今後も厳しい状況が続くものと予想されるところであります。


 当市における派遣社員の状況でありますが、最も多い派遣社員が働いていたキヤノンプレシジョン株式会社では、要員構造の見直しを進めており、生産現場の業務については、直接雇用の期間社員と請負で対応する方針を打ち出し、昨年から順次切りかえを進めてきていることから、全体的には減少してきているのではないかと考えております。


 また、同社では、期間社員の正社員の登用を進めているほか、来春の新規学卒者についても、ことし同様、多くの採用を予定していると伺っております。


 派遣労働者につきましては、雇用期間、雇用条件が常用雇用者とは違いがあり、厳しい雇用環境にありますが、一方では、当市の雇用の受け皿として一定の役割を果たしているものと認識しております。


 当市といたしましては、景気の後退局面にあり厳しい雇用情勢が続く中、青森労働局や弘前公共職業安定所等、関係機関と連携を図りながら安定した雇用の場の確保に努めてまいりたいと考えております。


 以上であります。


○副議長(一戸兼一議員) 健康福祉部長。


○健康福祉部長(榊 ?夫) 続きまして、2の項目、国保問題についての、(1)保険証の取り上げによる深刻な事態をどう受けとめるかについてお答えいたします。


 国民健康保険は、被保険者がそれぞれ保険料を負担し合い、病気やけがに備える医療保険制度であります。被保険者すべての人が保険料を納付することが前提となっていることから、保険料を納付しない人がふえ、収納率が低下した場合には、制度そのものの維持が困難となるものであります。


 特別な事情がなく国民健康保険料を1年以上滞納している世帯に対し、被保険者証の返還を求め、被保険者資格証明書を交付することは、国民健康保険法の定めるところであり、保険者の義務となっているところであります。


 しかしながら、被保険者資格証明書の交付を受けている人であっても、救急搬送された場合や生命にかかわる事態などの場合には、申請があれば短期被保険者証を交付するなど、個々の実情に応じ特別な事情を十分考慮しながら柔軟に対応しているところであります。


 次に、(2)資格証明書の発行をやめるべきについてお答えいたします。


 被保険者資格証明書は、保険料を納付している人と滞納している人との負担の公平性を確保するという観点から、それを活用して滞納の解消を図る目的で交付しているものであります。


 被保険者資格証明書の発行自体が目的ではなく、これを手段として、再三の督促にもかかわらず連絡がない、または納付約束を履行しないといった、いわば悪質な、納付に誠意が見られない滞納者を減らしていくための制度であります。


 現に、当市では、1年以上の滞納があっても、直ちに被保険者証の返還を求め、被保険者資格証明書を交付するのではなく、特別な事情を把握するため弁明の機会を与え、収納担当と協議し、これまでの納付状況を確認した上で、まずは、有効期限が3カ月の短期被保険者証を繰り返し発行しながら納付折衝を続け、分割納付などの指導をしております。


 しかしながら、分割納付の約束を守らない人や納付に誠意が見られない人、全く連絡がない人などにのみ交付しているものであります。


 被保険者資格証明書の交付は、決して好ましいことではないと認識しておりますことから、滞納者に対しましては、接触の機会をできるだけ多く確保し、事前に十分な納付相談を行い、収納状況の改善を図ることとし、その家庭状況等を考慮しながら適切な運用に努めることとしており、当該制度の運用をやめることは考えておりません。


 次に、(3)無保険の子供に保険証を発行すべきについてお答えいたします。


 平成20年10月末現在、当市における国民健康保険加入世帯は3万2736世帯となっており、そのうち被保険者資格証明書交付世帯は1,079世帯で、約3.3%となっております。


 被保険者資格証明書交付世帯の中には、未就学児が67人、小学生が123人、中学生が84人となっておりますが、当市では、被保険者資格証明書交付世帯であっても、比較的医療機関での受診機会が多い未就学児に対しましては、一般の被保険者証を交付しているものであります。


 また、義務教育の子供に関する取り扱いにつきましては、他都市の状況などを踏まえながら、現在検討しているところであります。


 次に、(4)減免制度の拡充についてお答えいたします。


 弘前市国民健康保険条例第37条において「災害その他特別の理由があるものについて、特に必要があると認められる者に対しては、その申請により保険料を減免することができる。」と規定しております。


 また、弘前市特別災害による被害者に対する国民健康保険料減免の特別措置に関する条例では、「災害救助法が適用された災害及び同法の適用に至らない災害で青森県が援護することを要すると認めたものその他弘前市の区域内に広範囲に発生した災害で市長が指定したもの」と規定しております。


 具体的には、特別災害により納付義務者が死亡したときは10割。生活保護法の規定による生活扶助を受けることになったときは10割。納付義務者が障害者となったときは9割。納付義務者の世帯に属する被保険者が死亡したときは8割。同一世帯の被保険者が障害者となったときは5割を減免することとしております。


 また、特別災害により、納付義務者の住宅や家財について生じた損害にも、その損害金額に応じた減免割合が規定されているものであります。


 さらには、弘前市国民健康保険料の減免に関する規則第2条第1項第4号においては、納付義務者が失業、廃業その他の理由により、その世帯の当該年中の収入見込み額が生活保護法の規定に基づく生活費認定基準額以下に減少した場合、減免対象とする旨が規定されております。


 具体的には、所得割額について、収入見込み額が生活費認定基準額の100%以下の場合は10割、100%を超え110%以下は7割、110%を超え120%以下は5割、120%を超え130%以下は2割を減免するものであります。


 なお、均等割及び平等割につきましては、所得に応じて軽減されますことから、財政運営が困難な状況下においては、今以上の減免拡充は難しいものと考えております。


 次に、(5)国庫負担をふやすよう国に求めるべきについてお答えいたします。


 現在、国庫支出金として、療養給付費等負担金や高額医療費共同事業負担金及び特定健康診査等負担金、また、国庫補助金として財政調整交付金が交付されているものでありますが、保険者といたしましては、全国的に非常に厳しい財政運営となっているものであります。


 このことから、全国市長会においては、本年7月、国民健康保険制度における当面の財政措置の拡充及び制度運営の改善等についての要望書を国に提出しております。


 その内容は、国の責任において、給付の平等、負担の公平を図り、安定的で持続可能な医療保険制度を構築するため、国を保険者とし、すべての国民を対象とする医療保険制度への一本化を図ることを柱としているものであります。


 また、国の責任において関係予算の所要額を確保することや、制度改革に伴い保険者に生じる新たな負担について財政措置を講じること、さらには、実効ある医療費適正化対策の推進など、19項目にわたるものであります。


 このことから、市といたしましては、全国市長会の要望に対する国の推移を見守りたいと考えております。


 続きまして、3の項目、介護保険についてお答えいたします。


 平成21年度から23年度までの第4期における65歳以上の第1号介護保険料は、現在策定中であります介護保険事業計画の介護給付見込み額等から算定し、事業期間である3年間を通じ介護保険財政の均衡を保つことができるように設定するものであります。


 第4期保険料については、今後の高齢化率や要介護認定状況等のほかに介護報酬改定等の国の制度改正などを勘案した場合、国の試算では、全国平均で現行の月額4,090円から180円アップし、月額4,270円になると推計しております。


 当市の第4期保険料につきましては、第3期における給付実績等や、被保険者全体に占める高齢者割合の増加に伴って、第1号被保険者負担割合が19%から20%へ変更されたことなどを考慮して推計したところ、国の試算の180円を上回る増額が見込まれるところであります。


 しかしながら、介護報酬引き上げに伴う影響がどの程度になるかなど、詳細についてはまだ国から示されておりませんので、保険料の額については、現時点では、まだ公表できる段階にはありません。


 国では、第4期保険料を設定するに当たって、従来標準的な段階設定として示している6段階に加えて、税制改正に伴う激変緩和措置が今年度で終了する方の保険料が大幅に上昇しないよう、軽減した保険料段階を設定可能とする政令改正を行うなど、被保険者の負担能力に応じた、よりきめ細やかな段階数及び料率設定について留意する必要があるとしております。


 当市ではこれらを踏まえ、第4期の保険料設定に当たっては、第3期における6段階設定から段階数をふやすことにより、低所得者など被保険者の負担能力により配慮した、きめ細やかな段階数及び料率設定を検討しているところであります。


 第4期の介護サービス見込みについては、平成21年度から23年度までは高齢者の割合は緩やかな増加が予測されることから、訪問介護や通所介護などの居宅サービス費については、緩やかに増加するよう見込むこととし、特別養護老人ホームや老人保健施設などの施設サービス費については、医療制度改革に伴い医療療養病床から介護施設等への転換により、増額が見込まれます。


 また、市に指定権限があるグループホームなどの地域密着型サービスについては、新たな施設整備は行わないこととしております。


 次に、4の項目、後期高齢者医療制度についてお答えいたします。


 本年4月から施行された後期高齢者医療制度、いわゆる長寿医療制度は、少子高齢化が急速に進み、医療を取り巻く環境が大きく変化する中で、すべての国民がいずれかの公的医療保険に加入する国民皆保険制度を将来にわたり持続可能なものとし、現役世代の支援と高齢者自身の負担を明確にし、公平でわかりやすい制度として設けられたところであります。


 被保険者資格証明書の交付については、高齢者の医療の確保に関する法律第54条第7項において、保険料を1年以上滞納した者に対して資格証明書を交付することが規定されています。


 しかし、平成20年6月18日付の厚生労働省保険局総務課高齢者医療企画室からの事務連絡「高齢者医療の円滑な運営のための負担の軽減等について」の「資格証明書の運用に当たって」によりますと「資格証明書の運用に当たっては、相当な収入があるにもかかわらず保険料を納めない悪質な者に限って適用する。」とされたところであります。


 青森県後期高齢者医療広域連合では、構成市町村単位で判断基準が大きく乖離しないよう統一運用基準を設けるべく、現在素案の検討中と伺っております。


 市といたしましては、設けられる運用基準に照らしながら、個々の事例ごとの特別な事情について適切な対応を広域連合に求めてまいりたいと考えております。


 後期高齢者医療制度は、医療関係者や有識者を交え、長年の議論を経た上で導入が決定された制度であり、若年世代から高齢世代までのすべての国民を対象とした国民皆保険制度を維持していくためには、ぜひとも必要なものと考えております。


 以上でございます。


○副議長(一戸兼一議員) 14番。


○14番(石田 久議員) まず最初に、市長が答弁したところからいきたいと思いますけれども、新型インフルエンザについてなのですけれども、もう既に青森県議会においても予算の措置がとられています。


 その中で、平成20年度新型インフルエンザ患者入院医療機関設備整備事業についてということで、10月29日に各青森県内の病院に通達が出ています。


 その中で、先ほど私が言いましたように、自治体病院が中心になって、市立病院ということで私は壇上で言ったのですけれども、市立病院の場合は、整備事業の、国が2分の1、県が2分の1、これは市立病院としてはどういうふうに具体化をしているのか。申請したのかどうかというところをまずお聞きしたいなと思っています。


 それから、きのうも夜7時に青森朝日放送が1時間特集で新型インフルエンザの特集をやってましたけれども、市立病院としては、シミュレーションのところを、もういろいろなところでもやっていますけれども、市立病院としてはどういう形でやっているのかというところをお聞きしたいなと。


 きのうのテレビを見ても、まず、そういう患者がいたら保健所に連絡して、保健所から市立病院に連絡して隔離態勢をとるという形できのうやっていましたけれども、それから、ライフラインの問題とか、これは学校はもう休まなければだめだとか、さまざまな形で影響するわけですから、市立病院だけではなくして、この中心は、どこが中心なのかというのがわからなくて、保健所が中心になってやるのか、それとも弘前市がやるのか、あるいは市立病院が中心になってやるのか、そこのところをもしわかったらお願いしたいと思っています。


 それから、次は、雇用の不安についてなのですけれども、私たちは、このキヤノン問題をやっていましたら、12月6日に地元新聞では、今度は弘前の航空電子が派遣労働者の90人の年内の首切り、打ち切りという形で報道されました。


 ですから、次から次へとできるわけですけれども、この航空電子も来年の春には、また新たな工場が稼働するわけですけれども、そういう中で、単なる国の対策待ちというだけではもう及ばないのではないかと思っております。


 厚生労働省が9日付で、労働局長あてに通達を出して、このままではだめだというふうな啓発、指導を全国の労働局長に通達したという形で出されていました。ですから、市としても、企業としては人材は宝ですから、市としても行政として今こそ発揮して、企業任せでは解決できないということで、行政の力が必要だと思いますけれども、県や弘前市が一緒になって、例えば、キヤノン会社とか航空電子のほうに新しい工場がまた来年できるけれども、ぜひ、そこの確保の問題とか、そういうところを市としてできることというのは、今考えているところをもう一度お願いしたいなと。


 国は、自民党のほうも厚生労働省のほうも、そういう通達を出していますので、地元として何ができるのか、そこの問いにももう一度お願いします。


 それから、国保問題についてですけれども、多分、後期高齢者の方が移動して、それから今の世帯が、3万2736世帯の中で滞納者を見ますと、弘前市で初めて20%以上の滞納者が出てしまったと。前の議会で――1年か2年前の議会では、国保世帯の20代の滞納者は40%、30代も40%、40代が30%の滞納者だという答弁がありましたけれども、こういう意味で、先ほどのように若い人たちが不安定雇用の中でいきなり首を切られて、退職金も出ない中で、次は離職届を持って国保世帯に加入した場合は、はっきり言って払いたくても払えない方が、この方が次の仕事を探してもなかなかなくて、1年間滞納すれば資格証明書という方がかなり出されて、それでいて子供たちが保険証がない。


 小学校、中学校の子供たちに保険証がないのが、ほかの自治体を見ると黒石もゼロ、青森もゼロ、しかし弘前の場合では、さっき若干、数が少なくなりましたけれども、小学生が123名という、本当に今、格差と貧困の中で、どうして弘前だけが多いのですかという点が、やはり子供のところにぜひとも保険証を発行していただきたいと。


 今、多くのところでは、どういうふうにしているかというと、通達が出ていました。10月の、先ほど言いましたように、10月30日付で、厚生労働省保険局国民健康保険課長通達で、被保険者資格証明書の交付に際しての留意点について通知がありましたということで、ほかの自治体のところは、先ほど健康福祉部長が言ったように、確かに法令上の義務であり、一般優良納税者との負担の公平性を保つために国保の適切な運営を図っていくために必要な制度でありということでは、部長が言ったとおりなのですけれども。


 しかし、この通達が国から来まして、この通知は、子供のいる滞納世帯には家庭訪問等により納付相談の奨励に加え、実態把握に努めると、資格証明書は今回は発行しないという形でなっています。


 それから、全国市長会の会長であります秋田市長も、もう既に1月から15歳以下は全部保険証を発行するというところまで今なっています。


 ですから、先ほど他市町村との検討というのは、それ、いつまで検討してなるのか。これは、早くやったほうがいいと思いますし、現に、今入院してと小児科の先生が勧めてもお金がないという形とか、小学校、中学校の子供は医療費が払えないために保健室で、それで、家に帰って学校を休むとか、そういうようなことが具体的に出ています。


 そういう意味では、早く、4月の15歳以下の、国会でどうなるかわかりませんけれども、早い時期にここのところをお願いしたいなと思っています。


 今、小学校、中学校の実態を把握しましたけれども、では、高校生はどのくらいの資格証明書を持っているのか、そこのところを教えていただきたい。


 それから、短期保険証は3カ月ですので、この短期保険証の実態の中で、小学生、中学生、それから高校生以下――18歳以下はどのくらいいるのか、この点について答弁をお願いします。


 それから、介護保険についてですけれども、はっきり言って、平成になってから弘前市は特養ホームは1カ所しかできていません。この20年間でできたのは、鬼沢にある弘前園です。あとは1カ所もできていない。


 しかし、高齢化する中で、今、例えば、脳卒中になった患者とか、いろいろな形で施設に入れなければだめだといっても、なかなかないということで、ここのところ、特養ホームは低所得者の方も入所できるわけですけれども、有料老人ホームですと、普通ですと15万円とか、安くて8万円とかになるのですけれども、とてもじゃないけど入れない。


 結局、在宅で老老介護をしてサービスを受けたくても受けないということで、この特養ホームについては、平成になって20年たちますけれども、1カ所だけ、ここのところをもう一度答弁をお願いしたいと思っています。


 それから、後期高齢者医療制度ですけれども、9月19日に、厚生労働大臣は突如、後期高齢者医療を廃止にするというので大分混乱しましたけれども、その中で、青森県が出したパンフレットが今までと変わりました。これは、4月に出した後期高齢者医療のパンフレットです〔資料提示〕。そして、9月に廃止にしますと厚生労働大臣が言ってるから、これは廃止のパンフレットなのかなと思ったら〔資料提示〕名前だけが長寿医療制度ということで全戸配布になりました。


 その中で、今、お年寄りの方が、先ほど2割の滞納者がいると。ここのところは、どういう形に、2割もなれば9月の議会でも介護保険料の滞納者が1,225人いるというような答弁でしたけれども、では、滞納者は大体どのくらいいるのか、その数をお願いしたいと思っています。


 それから、今回、このパンフレットでは、7割軽減から8.5割軽減になったのですけれども、これはどのぐらいいるのかと。それから、所得割5割の方が何人いるのかについて答弁をお願いいたします。


○副議長(一戸兼一議員) 残り5分ですので、簡潔にお願いします。市立病院事務局長。


○市立病院事務局長(工藤英樹) 新型インフルエンザの御質問ですが、整備事業について申請したのかということでございますが、市立病院としては、人工呼吸器1台、個人防護具キット330セット――この中身につきましてはマスク、ゴーグル、防護服、グローブ、シューズカバーを申請しております。


 それから、対応はどうなっているかということでございますが、市立病院としては、現段階では関係機関等が実施する新型インフルエンザに関する研修会に職員を参加させて意識啓発に努めるとともに、院内に感染対策委員会というのがございますので、新型インフルエンザ発生時の対応マニュアルについて検討を始めております。


 今後、津軽地域新型インフルエンザ対策協議会というのがございますので、具体的には対応策がここで協議されると思っておりますので、市立病院としてもこれを踏まえて検討してまいりたいと考えております。


 それから、どこが中心になるのかということでございますが、私の記憶が間違いないとすれば、まずは保健所が中心になるということだと思っています。


 以上です。


○副議長(一戸兼一議員) 商工観光部長。


○商工観光部長(尾板正人) 雇用の場の確保でございますが、今年度も引き続き雇用促進を図るために、事業所に対する各種奨励金制度を設けております。


 それから、求職者に対する資格取得を目的とする各種技能講習などの事業も実施しております。


 それから、今年度採択されました厚生労働省の委託事業でありますが、地域雇用創造推進事業を活用いたしまして、雇用機会創出のために、雇用拡大、人材育成、就職促進に関する事業を展開しております。


 今後も、ハローワーク、県との連携をとりながら雇用の場の確保に努めてまいりたいと考えております。


 以上であります。


○副議長(一戸兼一議員) 健康福祉部長。残り1分30秒です。


○健康福祉部長(榊 ?夫) 子供の資格証明書の廃止のことでございますが、きのうもお答えいたしましたが、これは我々も適切に対応しているところで、今現在、もう協議入っているということで御理解をいただきたいと思います。


 それから、後期高齢者の滞納、順序ちょっとあれですけれども、滞納の数でございますが、滞納者は7月で普通徴収が4,454人のうち未納者が349人です。8月は未納者が390人、9月は549人、10月は682人というふうになっております。


 それから、特別養護老人ホーム、なぜ入れないかということでございますが、特別養護老人ホームにつきましては、国が県全体の割り当てを大体計画しておりまして、なかなか津軽地域にはもうこれ以上整備は無理だろうということで、ふやしてこないということから定員がいっぱいになっているという現状でございます。


○副議長(一戸兼一議員) 時間が参りました。


―――――――――――――――――――――――


○副議長(一戸兼一議員) 次に、9番谷川政人議員の登壇を求めます。


  〔9番 谷川政人議員 登壇〕(拍手)


○9番(谷川政人議員) 議長より登壇を許されました9番木翔公明の谷川政人でございます。


 市民の幸せと生活の向上、次代を担う子供たちの健やかなる成長を願い、通告の順序に従いまして一般質問をさせていただきます。


 質問の第1項目めは、雇用不安解消策についてであります。


 アメリカのサブプライムローン問題から端を発した世界的な金融危機が、日本の実態経済に猛威を振るい始めてまいりました。


 原油高騰を初め、とまらない株安や急激な円高は、企業活動を極度に冷え込ませ、雇用の悪化や給料の減少を招き、働きたくても働く場所がない、幾ら働いても生活していけないなどといった多くの失業者や生活困窮者であふれ返ってしまうことが危惧されております。


 また、株安が長期化すれば、年金運用にまでも影響を及ぼすことになり、人々は老後の暮らしに不安ばかりを募らせ、本来の消費行動にも買い控えの念が一層強まるなど、先行き日本の景気後退が増幅されるリスクはますます高まるばかりであります。


 こうした100年に一度あるかないかの世界金融危機に、アメリカはもとより多くの先進国が景気対策のための財政政策や減税策を打ち出しており、我が国においても約1.8兆円の第一次補正予算を成立させ、来年の通常国会には、さらなる中小企業対策を中心とした二次補正予算や雇用対策を含めた新年度予算が提出される予定となっております。


 しかし、我が国の財政状況は、こうした先進国の中でも決して良好な状況にあるとは言えるものではなく、真の景気対策、雇用対策に効果のある予算が本当に組めるのかどうか、政府の早期対応に注目させられるものでもあります。


 ただ、こうしているうちにも市場は動き続け、世界金融危機によるダメージはじわじわと広がり、当市においても、そのあおりからくるさまざまな雇用に対する不安が多くの市民を悩ませております。


 働く意欲のある者に働く機会をつくることこそ、国や自治体の経済政策の根本であるということから、以下、市民が抱える雇用不安の解消に向けた2点について、市長のお考えをお伺いいたしたいと思います。


 まず、(1)地元企業倒産が与える雇用への影響とその支援策についてであります。


 昨年末ごろからの原油高騰の影響により、物価は多岐にわたり上昇いたしました。ガソリン価格は、一時期180円台にまで高騰し続ける異常事態に、体力のない企業は資金繰りがうまくできず、経営が苦しくなり、最終的には事業破綻せざるを得なくなってしまったことを伝える報道が相次ぎました。


 帝国データバンクが11月11日に発表した10月の全国企業倒産集計によると、倒産件数は一月で1,231件、前年同月比13.7%増の過去最多となっており、負債総額も集計対象を法的整理に限定して以来2番目の高水準に達していることを明らかにしております。


 また、東京商工リサーチ青森によると、県内のことしの企業倒産件数は9月末で100件にも上り、昨年1年間の102件に迫る勢いであり、今後も見通しは非常に厳しいと評価しております。


 当市においても、先月だけで2社にわたる建設会社が事業破綻しており、ことしに入ってから地域住民に対して大きな衝撃を与えたしにせスーパー、事務機器販売業などの倒産を含めると、まさに市内の経済状況は予断を許さない深刻な状態であることを肌で感じさせてもいただいております。


 ただ、そこで働いてきた従業員の方々のお話を伺うと、経営者からは何も聞かされていないし、突然のことで頭が真っ白だ。一体、あしたからの生活をどうすればいいのかと悲痛な叫びを訴えているのがほとんどであり、企業倒産が与える恐ろしさも痛感させられてもおります。


 そこで質問いたしますが、今年度、こうした地元企業倒産が与えた雇用への影響分析について、倒産に至る経緯と原因及びそこで働いていた労働者の状況はどうなっているのか。また、こうした事業破綻を最小限に食いとめるために、市は何をどう支援してきているのかをお伺いいたします。


 次に、(2)電子部品メーカー派遣社員解雇の実態認識とその対策についてであります。


 先月の初め、新聞報道で大きく取り上げられたこの問題は、市内にある精密電子部品メーカー、キヤノンプレシジョンの生産調整に伴って生じた事例であり、同社工場に製品製造業務を請け負っていた製造会社の派遣社員200名余りが、10月いっぱいの生産を終え解雇されたというものであります。


 メーカーであるキヤノン側は、世界同時不況の影響で製品の売り上げが減少しているため生産調整はやむを得ないと説明されておりますが、利益の追求をしなければならない企業に対して、生産調整を責めることなどできるはずもなく、また、短期間のうちに別の仕事へ派遣することも事実上不可能であるため、派遣社員や期間従業員など、立場の弱い非正規労働者へその影響が直撃してしまう結果となったのです。


 つい先日も、北和徳工業団地内にある電子部品メーカーが、さきの理由と同じくして、派遣社員の契約を年内いっぱいとし、更新しない方針を明らかにしている状況の中で、今後も世界金融危機による津波が何重にもなって押し寄せてくることを想定すれば、国はもとより、市としても何らかの緊急対応策を打ち出さなくてはいけないものと切に思っているところでもあります。


 そこで質問いたしますが、当市に所在している電子部品メーカー派遣社員解雇、特にキヤノンプレシジョンの事例の実態をどう認識し分析しておられるのか。また、大量の離職者が生じてしまうこうしたケースの対応はどうされているのかお伺いをいたしたいと思います。


 次に、質問の第2項目めは、こんにちは赤ちゃん事業の実施状況と効果についてであります。


 我が国の少子化はとどまることを知らず、年々大きな問題として国レベルで取り組まれております。


 もちろん、当市においても、少子化打開に向け、さまざまな支援策を打ち出し、そのどれをとっても非常に重要なものばかりであると認識をいたしておりますが、前段で質問させていただいた内容のように、子を持とうとする親の世代の生活基盤が不安定であっては、まさに結婚することさえも難しい状況であり、押し寄せる少子化問題の波は、依然と高く厳しいものになると危惧いたしております。


 ましてや当市の合計特殊出生率は、全国平均を下回る1.30と、県内においても最も深刻な状況で、早期の歯どめ策が強く求められているところでもあります。


 こうした中、相馬市長は、平成20年度施政方針及び予算大綱の演説の中で、四つの重点項目の第1項目めに子育て環境の整備を挙げられ、保育サービスや相談体制の充実を図り、子育てに関する不安の軽減、未来を担う子供たちが健やかに成長できるような環境づくりを目指すと述べておられます。


 特に、本年度から実施されている、この、こんにちは赤ちゃん事業は、生後4カ月までの乳幼児がいる御家庭を毎戸訪問し、子育てに関する不安や悩みの相談を初め、児童虐待の早期発見と防止に大きく貢献できるのではないかと私自身期待を寄せている事業でもあります。


 核家族化の進行によって、子育てに対する不安や悩みを解消できずにいる多くの保護者の救済はもとより、今後、第2子、3子と子供をもうけていただくための意識高揚や動機づけを図る可能性を秘めた、こんにちは赤ちゃん事業の実施状況と効果についてお伺いをし、以上、2項目3点について理事者の明快なる御答弁を御期待申し上げ、壇上からの一般質問を終わらせていただきます。


  〔9番 谷川政人議員 降壇〕(拍手)


○副議長(一戸兼一議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。


○市長(相馬しょういち) 谷川政人議員からは、二つの項目にわたる御質問がございますが、私からは1項目めの、雇用不安解消策についての、(1)についてお答えをいたします。


 (1)地元企業倒産が与える雇用への影響とその支援策について。


 国内の経済状況は、アメリカのサブプライムローン問題に端を発した金融市場の混乱による世界経済の減速と、世界的な資源や食料価格の高騰の影響を正面から受けており、その影響は地方にも波及しております。


 特に、これまでの急激な原油の高騰に加え、原材料価格や仕入れ価格の高騰を販売価格に転嫁することが難しい地元中小企業者にとっては、非常に厳しい経営環境が続いております。


 弘前公共職業安定所の企業整理状況によると、今年度の企業倒産件数は、10月末現在、23事業所で、前年同時期より15事業所ふえております。また、従業員の解雇者数は、43事業所で861人と、前年同時期より27事業所で723人の増となっております。一方、求人状況は1万1163人で、対前年同月比では2,536人減少しており、有効求人倍率は0.60倍と、対前年同月比で0.33ポイント低下しております。


 今後も、企業の経営環境の厳しさから、求人の差し控えが予測され、雇用環境につきましても厳しい状況が続くものと思われます。


 このような中、国では、安心実現のための緊急総合対策において、原材料価格高騰対応等緊急保証制度を導入し、本年10月31日より、いわゆるセーフティネット保証第5号と呼ばれる信用保証協会が100%信用保証する融資制度に該当する特定中小企業者の業種を、これまでの185業種から618業種に拡大し、さらに、売り上げの減少等に加え、利益率の減少など該当要件を緩和した対策を講じ、中小企業の資金繰りを支援しております。


 市といたしましては、国の緊急補償制度のPRに努めるとともに、金融機関及び保証協会と連絡をとり合いながら、市の融資制度との組み合わせによる利用も含め、中小企業者の事業資金が円滑に供給されるよう努めてまいりたいと考えております。


 以上であります。


 そのほかの項目については、担当の部長から答弁いたします。


○副議長(一戸兼一議員) 商工観光部長。


○商工観光部長(尾板正人) 続きまして、(2)電子部品メーカー派遣社員解雇の実態認識とその対策についてにお答えします。


 市の誘致企業、精密電子部品メーカーのキヤノンプレシジョン株式会社では、工場全体で約4,600人の社員が働いており、うち正社員が1,300人、非正規社員が1,400人、そのほか派遣社員や請負社員が1,900人となっております。


 派遣社員などの非正規労働者は、全国的に増加傾向にあった中で、当市においても同様に雇用の受け皿として一定の役割を果たしていると認識しておりましたが、世界的な金融危機による経済情勢の悪化に伴い、製品受注の減少と一部製品の製造中止により派遣契約を解除したため、10月末、平川市の派遣会社で201人、岩手県に本社のある派遣会社で29人解雇となったものであります。


 解雇者への対策といたしましては、弘前公共職業安定所等、関係機関が連携し、職業相談会を開催するとともに、当面の生活資金の融資制度や職業訓練の紹介などを行っております。


 市といたしましても、地域雇用対策として、各種雇用奨励金制度の充実や、今年度、国が費用の全額を支援する地域雇用創造推進事業――いわゆる新パッケージ事業が採択されたことにより、弘前市雇用機会増大促進協議会による光関連産業や観光関連分野などでの人材育成事業を実施し、離職者の再就職を支援してまいりたいと考えております。


 以上であります。


○副議長(一戸兼一議員) 健康福祉部長。


○健康福祉部長(榊 ?夫) 続きまして、2の項目、こんにちは赤ちゃん事業の実施状況と効果についてお答えいたします。


 こんにちは赤ちゃん事業は、国の次世代育成支援対策交付金事業の一つである生後4カ月までの全戸訪問事業として行うもので、子供を持つ親のさまざまな不安や悩みを聞き、子育てに関する情報提供を行うとともに、親子の心身の状況や養育環境等の把握及び助言を行い、支援が必要な家庭に対して適切なサービスを提供するものであります。


 当市では、平成9年度から実施している母子保健法に基づく生後2カ月までの乳児を対象とした新生児訪問指導事業と対象が重なることから、これまでの新生児訪問指導事業を拡大し、平成20年4月から、こんにちは赤ちゃん事業として実施しております。


 生後2カ月までの乳児に対しては、市の保健師20人、助産師1人及び市長が委嘱した在宅助産師6人が訪問を行っております。


 さらに、新生児訪問で連絡のつかなかった方や、里帰り分娩のため一時的に弘前市を離れ、生後2カ月を過ぎた方等に対しては、生後4カ月までの間に地域の子育て支援員38人が訪問相談員として訪問を行っております。


 平成20年11月末現在の当事業の実施状況は、出生数892人に対して、保健師や助産師による訪問指導は756人、訪問相談員による訪問が42人で、合計798人、89.5%の訪問実施率となっております。


 平成19年度の場合は、新生児訪問指導事業のみであったため、その実施率は79.4%であります。今年度末の訪問実施率は90%を目標にしておりますが、ほぼ達成できるものと考えております。


 保健師、助産師へ相談した方は452人で、その内容としては、子供の病気、湿疹や便秘等の体の異常についてが185件、母乳の過不足等、授乳についてが167件、身長や体重等の発育についてが67件、その他母自身のことや上の子のことについて等となっております。


 また、訪問相談員へ相談した方は20人となっており、相談内容としては、授乳についてが6件、予防接種についてが5件、その他育児についてとなっており、訪問相談員で対応できないものについては、訪問相談員からの報告を受けて、保健師や助産師が電話等で対応しております。


 この事業を開始してから、これまでに長期里帰りで新生児期に連絡がつかなかった方が、帰ってきてから連絡がついて訪問相談員の訪問につながったケースもあります。


 訪問相談員が訪問するときには、育児体験談を話したり、地域の子育て教室や子育てサークルを紹介するなどして、育児不安の解消や孤立化の解消ができるように支援しております。


 このように、地域の子育て支援の人材を活用することで、訪問実施率の向上が図られ、これまで対応できなかった家庭に対しても育児支援サービスができているものと考えております。


 今後は、母子健康手帳交付時や市が行っている両親学級等の場で、この事業への理解を深めていただくように努め、21年度は訪問実施率のさらなる向上に努めてまいります。


 以上でございます。


○副議長(一戸兼一議員) 9番。


○9番(谷川政人議員) 御答弁ありがとうございました。


 意見を申し上げたいと思います。


 まず、このたびの雇用不安解消策については、今一般質問において、既に数名の議員からも関連する質疑がなされ、理事者からの答弁で当市としてやれるべきことは既に対応されてきているのではないかという感じは受けております。


 ただ、100年に一度あるかないかの金融危機に直面した今、我が国全体が景気後退と雇用不安におびえている状況下で、金融機能強化法、雇用保険法の改正案や新雇用対策原案などといったさまざまな施策が国レベルにおいて日々提案され議論されていることを、私たち地方をあずからせていただく者は、より効果の高い施策の早期実現に期待し、その推移を見守るしかできないという現実に、突然働き場所を失ってしまった20代、30代の非正規社員の方々のことを思うと、正直、地方自治体独自でそれぞれの地域の実情に合った、あと一歩のセーフティーネット策が何かしらできないものかと本当に胸が痛むものです。


 今後も、地方分権を真に推し進めていくならば、生まれ育ったふるさとで働ける人に働く場所があって、家庭を持ち、子供を産み育て、時代を継承していくという、人として当たり前のことが当たり前にできる環境を見据え、他県や隣接の市町村からも、弘前市は本当に魅力的なまちだといって移り住んでくるようなまちを目指し、新たな雇用の創出、企業への経営指導や融資制度、そして、二つ目の質問でも取り上げました子育て環境の整備といった施策のさらなる充実強化に努めていただくことを意見として申し上げ、私の一般質問を終わらせていただきます。


 ありがとうございました。


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○副議長(一戸兼一議員) 次に、7番松橋武史議員の登壇を求めます。


  〔7番 松橋武史議員 登壇〕(拍手)


○7番(松橋武史議員) 子供たちの未来のため、一生懸命汗を流して働く市民のため、将来の弘前市民のためを思い、通告に従い質問いたします。


 橋の管理システムについてであります。


 橋の寿命は50年とされております。国土交通省は、全国の橋が急速に高齢化していると指摘しております。2015年には、全国に約15万ある橋のうち約40%の橋が建設後40年を超えた古い橋となるとしております。


 当市では、これに該当する橋はどれだけあるのかお伺いいたします。


 橋の利用状況や老朽化に応じて頻度を決め、自治体に鋼材の腐食やコンクリートのひび割れの状況などを調査する定期点検に対し、国は、補助金制度をつくることも検討しているようであります。


 当市としてどのように対応するのかお伺いいたします。


 市立病院の経営実態等についてであります。


 過去5年間の経営実態について。


 2007年度決算で不良債務比率が10%を超え、また、累積赤字が6億円を超えたと聞き及んでおりますが、原因は何なのか。過去5年間の経営実態とあわせてお答えください。


 経営形態の見直しについてであります。


 先般のマスコミ報道等により、経営効率化に向け経営形態の見直しを検討していることが明らかになりました。


 市立病院が地方公営企業法の全部適用の導入を視野に入れているとのこと。病院は、現行の一部適用から全部適用に変更すると、人事・給与決定などの権限と責任が市長部局から独立。それにより、業務の迅速化が図られ、病院経営の効率化に取り組みやすくなるとのことであります。


 言いかえれば、市長部局に権限、責任等があることにより、現在、業務が延滞化している、停滞している、迅速にされていない状態である。


 病院経営の効率化に取り組みにくい状態と言えるのでありますが、経営形態見直しをどのように考えているのか、具体的にお示しいただきたいと思います。


 研修医の受け入れ態勢についてであります。


 今年度、市立病院では研修医の受け入れができませんでした。そのため、臨床研修に関する厚生労働省の省令改正で、来年度の状況次第で指定取り消しのおそれがあると聞き及んでおります。


 今年度、何が不足で研修医の受け入れができなかったのか、検証結果をお答えください。また、受け入れ態勢をどのように改善されるのかお答えください。


 以上、壇上からの質問を終わります。


  〔7番 松橋武史議員 降壇〕(拍手)


○副議長(一戸兼一議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。


○市長(相馬しょういち) 松橋武史議員からは、二つの項目にわたる御質問がございますが、私からは1項目めの、橋の管理システムについてお答えいたします。


 当市における市道橋の総数は521橋で、管内別の内訳としては、旧弘前市管内が421橋、旧岩木町管内65橋、旧相馬村管内35橋となっております。


 橋梁台帳などから完成年度の判明しているものが227橋、不明のものが294橋あり、この不明のもののうち、約7割が完成後30年以上経過していると思われます。


 この集計から、2015年に完成後40年を超える橋梁数は、全橋梁のほぼ半数に当たる約250橋に達する見込みとなっております。


 橋梁の耐用年数は、減価償却資産の耐用年数等に関する財務省令によりますと、コンクリート橋では60年、鋼橋では45年となっております。今後、20年から30年の間には、約半数が寿命を迎えることになります。


 これらの橋梁は、高度経済成長期に建設されたもので、今後、急速に大量の更新時代が到来することが予測されます。


 橋梁の維持補修は全国的な課題となっており、国では、これまでの損傷が顕在化した後に修繕する対症療法から、悪くなる前に直すという予防的な修繕に転換し、長寿命化と補修コストの削減を図るため、平成19年度に、長寿命化修繕計画策定費の補助制度を創設しております。この制度の対象となるものは、橋長15メートル以上の主要な橋梁となっております。


 また、この計画の策定に必要となる橋梁点検費用についても、平成21年度に補助制度の創設を検討していると伺っております。


 市としては、橋梁の一斉かけかえには財政負担が余りにも大きいことから、延命化を図ることとし、今後、国の動向も見きわめながら、年度予算の平準化と修繕費用の縮減に向け、橋梁ごとの最適な補修時期、内容などを盛り込んだ計画の策定について調査検討してまいりたいと考えております。


 以上であります。


 そのほかの項目については、担当の部長から答弁をいたします。


○副議長(一戸兼一議員) 市立病院事務局長。


○市立病院事務局長(工藤英樹) 2の、市立病院の経営実態等について。(1)過去5年間の経営実態についてお答え申し上げます。


 当院における平成15年度から平成19年度までの収益的収支についてまず申し上げますと、平成15年度は、総収益37億6424万4769円に対し、総費用は39億932万3793円で、差し引き1億4507万9024円の純損失。平成16年度は、総収益38億6035万7877円、総費用39億8079万362円、差し引き1億2043万2485円の純損失。平成17年度は、総収益40億5629万4375円、総費用42億199万8395円、差し引き1億4570万4020円の純損失。平成18年度は、総収益39億7199万2457円、総費用42億5932万6782円、差し引き2億8733万4325円の純損失。平成19年度は、総収益40億1822万4005円、総費用44億3921万7870円、差し引き4億2099万3865円の純損失であります。


 平成17年度における三市町村の合併時の資産整理により、一たん累積欠損金が解消されたものの、その後の2カ年の赤字により平成19年度末における累積欠損金は6億1694万402円となっております。


 この累積欠損金の原因といたしましては、収益においては、平成19年4月からの産科入院の休止による産科及び小児科の診療収入の減少を他の診療科の収入でカバーし切れなかったこと、その遠因としては、平成14年度から繰り返された診療報酬のマイナス改定による収益率の低下によるものがあるかと考えられます。


 さらに、昨年度においては、予想以上に多くの看護師が早期退職し、看護師の補充が間に合わず、一時的に入院患者の調整を行ったため、病床利用率が低下し医業収益が前年並みとなったこと、その一方で、費用の面では、早期退職者の増加による退職給与金の増、救急医療等の充実による診療材料費の増、医療機器の更新等による賃借料の増などにより、費用全体で前年度より1億7989万1088円の増加となったものであります。


 また、流動資産から流動負債を差し引いた現金収支である不良債務につきましては、平成19年度末において3億9856万1795円で、資金不足比率は10.6%となっております。


 その増加の要因としては、平成19年度における支出の増加及び平成18年度までの資金不足額からくる現金の不足を補てんするため、一時借入金が増加したことによるものであります。


 次に、(2)経営形態の見直しについて。


 当院を初めとして、全国的に多くの公立病院において、現在、診療報酬のマイナス改定や医師不足に伴い、その経営環境や医療提供体制の維持が極めて厳しい状況になっております。


 その中で、公立病院が今後とも地域において必要な医療を安定的かつ継続的に提供するためには、抜本的な改革が避けて通れない課題とされ、国においては公立病院改革ガイドラインを公表し、これに基づきすべての公立病院において、平成20年度中に公立病院改革プランを策定することとされたものであります。


 これらの経緯を踏まえて、当院においては今年度、経営企画室を新たに設置し、これに取り組むこととし、その取り組むべき内容については、7月22日に開催された弘前市立病院運営審議会において説明したところであります。


 その説明内容といたしましては、公立病院改革ガイドラインのポイントとして、公立病院改革の必要性、公立病院改革プランの策定、同プランの実施状況の点検、評価、公表、財政支援措置等であります。


 この公立病院改革プラン策定の項目の一つとして、経営形態の見直しについて御説明し、総務省としては、病院が自主的・自立的に経営改善を行うためには、人事・予算等に係る実質的権限、結果への評価・責任を経営責任者に一本化することが望ましく、そのための選択肢として、地方公営企業法の全部適用、地方独立行政法人化、指定管理者制度の導入、民間譲渡の四つの経営形態を示していることについて御説明したところであります。


 さらに、この経営形態の見直しについては、今後5年程度を標準に対応すべきこととされていること、したがって、各経営形態の見直しを行っている病院の経営状況が今後明らかになってくることから、それらの状況を参考としながら慎重に検討していく予定であることを説明させていただき、その考え方は現在も変わりないものであります。


 この大きな原則の中で、四つの経営形態のうち最も現実的に検討すべきものとしては、地方公営企業法の全部適用ではないかということで、現在の一部適用を続けた場合と全部適用とした場合の差異について、今後検討していくことをあわせて御説明したところであります。


 いずれにいたしましても、国は四つの経営形態を示しておりますが、現在の一部適用ではだめなのかということを再度確認しながら、あわせて全部適用した場合どうなるのか、全部適用を先行導入している病院の経営状況を参考としながら慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。


 次に、(3)研修医の受け入れ態勢についてお答え申し上げます。


 平成16年度の医師臨床研修の義務化に伴い、当院は臨床研修病院として研修医を受け入れてまいりました。


 制度がスタートして5年が経過しましたが、医学生の卒業後の進路として、症例件数の多い大都市や大病院を臨床研修病院として選択する傾向が顕著になってきているようであります。


 市立病院は250床の中規模病院であり、また、医師臨床研修の必修科目である産婦人科及び精神科を有しないことから、当院での研修だけでは研修が修了できない現状にあります。これにつきましては、協力病院と連携をし、研修が修了できるようプログラムを設定しております。


 平成21年度からは、より多くの近隣病院を協力病院とし、連携を強化することにより、当院の臨床研修プログラムの内容をさらに充実していくこととしております。


 また、250床という中規模病院であることから、各科ごとの壁がなく患者の診療ができるというメリットもあります。診療にあっては、複数の診療科にまたがることも少ないことから、チーム医療の大切さを研修を通して実感できるものと考えております。


 さらに、当院は、弘前市における第2次救急医療であります病院群輪番制に参加しており、内科・外科・小児科を中心に多数の症例を扱っております。このため地域住民の救急医療の需要に対応しており、地域医療の現場をも研修を通して実感できるものと考えております。


 これら、当院ならではの研修をPRするとともに、臨床研修病院として充実した研修ができるよう、今後もプログラム内容の充実を検討してまいりたいと考えております。


 以上であります。


○副議長(一戸兼一議員) 7番。


○7番(松橋武史議員) 橋の管理システムでありますが、建設部長に1点だけ確認を求めたいわけであります。


 たしか県の、私、資料を読ませていただいた中に、橋が傷んだ後すぐに補修した場合より早期に補修した場合のほうが補修費の節約ができると。市長の説明にもあったかと思いますが、当市の場合、どれだけ節減ができるのか。もし、数字をつかんでいるようであればお答えを願いたいと思います。


 病院の管理システムについてでありますが、いろいろ問題を抱えているのかなというふうに認識を改めてさせていただいたわけでありますが、不良債務が10%を超えることで病院経営に与える影響というのはかなりのものが予想されることと思いますが、どのような影響があるのかお答えください。


 今後、不良債務比率がどのように推移をしていくのか、ここも確認させてください。


 それと、答弁の中に、約6億円の赤字というのは、合併後2年間にできた赤字ということの理解でいいですね。そうすると、少し、病院局長からのお答えですと、たまたま早期退職者が多かったというようなお話でありますが、なぜ早期退職者が多かったのかということも考えなければいけないと思います。


 それと、話が飛びましたが、累積赤字の解消に向けて具体的に取り組んでいることは何なのか。それと、今後、もちろん病院の経営でありますから、何年間でこの赤字を解消できると試算しているのか、解消できないのか。経営努力でありますから、詰めるところは詰めて利益を出さなければいけないというふうに考えております。


 それと、国も景気よく、財政が豊か、税収が豊かであれば、経営が赤字になれば補てんということでありましたが、三位一体改革ですか、いろいろな改革の後、そういったことは余りできていないようでありまして、当市からの病院に対する――僕も不勉強であれなのですが、補助金というのですか、負担金というのですか、今、一般会計からなのか。そこを総額幾ら病院に予算化されているのか確認させてください。


 それと、今、一部適用から全部適用にというお話が随分先行されてお話をされているようでありますが、局長の答弁では慎重に検討していくという割には、新聞にでかでかと検討するというふうに出ておりました。


 その新聞を見た市民、また、病院関係者、我々も、本当なのかというふうな思いでありました。先般、予算委員会でそのことだけ確認させていただこうと思いましたが、できませんでしたけれども、そこのお答えをいただきたいと思います。


 それと、研修医でありますが、研修医が来なかった、希望者がなかった。希望者があったけれども、だめだったとか、いろいろなケースがありますけれども、ゼロだったわけです、結果。


 他の病院では医学生の実習を引き受けるなど、学生にとって身近な医療機関を目指して、その点を売りにしたりとか、また、若い医師が少ないことをどこの病院でも難点に上げているようでありますが、若い医師は世代の近い医師から習いたがる傾向が強い。研修医が新たな研修医を呼ぶ傾向にあり、そのような状況を生む機会としてプログラムを一新するという病院もあるようであります。


 全国を見渡しますと、研修医があふれている病院もあります。また、当市のように研修医がこのたびゼロだというところもありまして、何がこうなっているのかということは、局長自身、感じていることと思います。


 今、お答えいただいたプログラムの充実、また、新聞等にありました、研修医が来たら給与面の待遇をよくし休みを多くするというような新聞報道でもありましたけれども、もし、これが事実であれば、研修医というのは何しに病院に来るのか。お金が多くもらえて休みが多いと。これだとどうなのかなという気がします。一生懸命命を救おうとする病院という現場で治療に専念する。これから一生懸命そういったことを学ぼうとする研修医に、休みを多く与える、給与を多くするから来てくれというのだと、少し考え方が十分とは言えないのかなと思いますが、いかがかお答えをください。


○副議長(一戸兼一議員) 建設部長。


○建設部長(吉崎義起) 橋梁の件でございます。


 県で実施しているシステムで、早期に補修していくシステムと、補修せずに寿命が来てからかけかえする場合という、この差額の検討だと思います。


 市道橋は現在521橋あるわけですけれども、これにかかわる今後50年間の経費削減につきまして、補修せずに寿命が到来してからかけかえする場合の投資額は約332億円が見込まれます。これとは別に、計画的な補修によって延命化を図る場合の投資額は144億円が見込まれます。差し引き188億円の削減効果が見込まれるところであります。


 これは、ただ、県のシステムを使ったので、県は大きな橋を想定しています。市は規模が小さいので、その辺はちょっとデータに相違があると思います。


 いずれにいたしましても、点検がされれば明らかな数字が出てくると思います。


 以上です。


○副議長(一戸兼一議員) 市立病院事務局長。


○市立病院事務局長(工藤正英) まず、不良債務の比率の関係でございます。10%を超えた場合、どういうことになるのかということですが、10%を超えたときは、地方債を発行する場合に総務大臣等の同意から許可制になります。そういうふうに手続が厳格になるということで、いわゆるそういう意味で制限を受けます。


 ただ、現在、当病院については起債を起こしておりませんので、起こすときはそういう影響を受けますと。


 それから、不良債務の増加による影響なのですが、不良債務が増加するということは、手持ちの現金の不足額が増加するということでございます。


 これを補うためには、通常、一時借入金がふえるということにつながります。そういうことになりますと、返済利息もふえますし、費用がふえていくということになりますので、多大な影響を与えるという結果につながってまいります。


 そういうことから、総務省では、今年度限りですが、この不良債務を抱える公立病院に対して特例債を発行するということになりました。これは当病院でも申請しておりますので、まだ結果は来ておりませんが、3億何がしの不良債務はこれをもって解消するということになっております。


 いつの時点で不良債務が全部なくなるのかということですが、現在の財政計画上は平成21年度末ということでとらえております。


 それから、赤字が2年で6億幾らになったということで御説明申し上げました。


 これは先ほども申し上げましたが、収入面で、いわゆる診療報酬上の単価が下がっているとか、そういう面があるのですが、やはりそれだけではなく、患者数が減ってきております。入院患者が特に減ってきております。外来もです。


 というのは、周辺の大きな病院に行っている可能性はございますが、まだそこまで分析はし切れていないのですが、それに対しては魅力ある病院になるべきだということで、そういう意味では、患者さんと看護師の体制が7対1になるような、いわゆる手厚い看護ができるような方策を来年4月1日から考えてございます。


 それから、経費的な面を考えますと、薬剤料、非常に高どまりしている傾向がありますので、そういう入札の仕方とか買い方を研究しております。実際、ことしは、結構な経費節減になっておりますので、これを続けてまいりたいと思っております。


 それから、看護師の早期退職の件ですが、ことしも非常に、もう既におやめになっている方がございます。おやめになる前に私も、どういう事情ですかと。非常に体が疲れて大変なのでもうやめたいと思いますということ、あとは家庭の事情というのがございますが、きょうも朝刊に県病の関係も出ておりますが、非常にやめる方が多うございます。


 そういう面では、非常に、やめるということになれば退職金も増加になります。そうするとまた赤字につながるということで、できるだけそういう環境面もよくなるようにということで努力しておるのが現状でございます。


 それから、何年間で赤字を解消するのかということですが、今、6億1694万円ということになっておりますが、この累積欠損については、いわゆる損益勘定の面で黒字が出ない限り赤字を埋めることはできませんので、診療報酬あるいは収入面での増加をできるように、先ほど申し上げました7対1の看護体制をするとか、あるいは、今、診療報酬上で取れるものが、申請してないものがないかとか、経費の面で、先ほど申し上げました、そういう節減できるものがないかということで、今検討しておりますので、これについても少し時間はかかると思いますが、あと、それ以外に削減できるもの、あるいは収入につながるものがないかどうかを検討しておりますのでよろしくお願いしたいと思います。


 それから、補助金の関係でございます。


 補助金の関係は、経営形態を見直した場合に影響あるかないかということでございますが、これは国の繰り出し基準に基づいて繰り入れしてもらっておりますので、これが全適であろうが一部適用であろうが、影響はないと思っております。


 それから、全適に対してどういう考えなのかということでございますが、先ほど来、申し上げましたとおり、今国のほうから示されているのが四つの経営形態ということで、一部適用でも改革しているところはいっぱいございます。そういう意味では、基本的には、まず、現在の一部適用のままで改革できるものがないかということが本来の気持ちでございます。


 ただ、今、改革プランを作成するに当たっては、この四つの中から選べということになっていますので、一応そういうふうな、一番取っ組みやすいといいますか、そういうふうになっていますが、ただ、新聞に出たときは、院長がどういうものかというのを説明したのが、結果的にああいうふうに出ましたので、今後、そういうマスコミの対応も十分気をつけてまいりたいと思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。


 以上であります。


○副議長(一戸兼一議員) 7番。


○7番(松橋武史議員) 総務省からのいわれでこの四つのケースから選ばなければいけないということも一つなのですが、総務省は、局長自身おっしゃった魅力ある病院づくりに向けてよい結果を出せということだと思うのです。


 今、局長からの答弁は結果であって、なぜこうなったのか、その結果に対してどうしようかということが余り述べられていないような気がしておりました。


 局長からありました、この記事です。県病の退職者もそうでありますが、内定者も条件のいい勤務先に異動することをいっているという状況であります。


 このことも懸念されるわけでありますが、市民病院が、こういったことがきょう現在あるのか。また、心配されるわけでありますが、心配されることをどのようにカバーしていくのか、そのことも加えてお伺いをいたします。


 経営企画室のお話もありました。経営企画室でありますが、この3年間で人員を3名配置し、総務省のこれにあわせて検討させるためのチームなのでしょうか、これは。そうなのか、そもそも経営実態自身を改善させるためのチームなのか、よく把握できませんでしたが、局長として、この経営企画室の目的、目標をどこに定めているのか、どのように理解しているのか。


 それと、この経営企画室に配属されている3名でありますが、私は、専門職や有識者、民間からの起用というのも考えたらどうかなと。これは私の考えでありますから答弁は必要ないわけではありますが、こういったことも考えながら進めていったらどうかなというふうに思います。


 それと、経営が赤字解消に向けて、黒字に転じない限りはというお話でありましたが、いわゆる早期退職者がふえたため、家庭の事情、前段の体がきつくて耐えられないでやめる方のほうがかなり多いと私は認識しております。


 ですので、現場でのドクター、ナースの対応というのですか、改善、こういったものをまず足元から見直した上で、病院の経営形態に入るべきなのかなと私は考えております。そのことについていかがかお答えください。


 橋のシステムについては、よくわかりました。


 節減が、これから求められる自治体のテーマだと思いますので、どうぞよろしくお願いします。


○副議長(一戸兼一議員) 市立病院事務局長。


○市立病院事務局長(工藤英樹) 看護師の募集の関係だと思っておりました。


 ことし、我が病院も人事課のほうにお願いして、7月に試験を実施しております。36名の予定に対して、応募が45名ございました。実際合格した方は35名でございます。36名の枠に対して35名。


 たしかにきょう、私も朝刊を見て、県病とかいろいろ、県内の病院の事務局長の会議がありますので話になっているのですが、大きな病院で採用試験をやると小さい病院から全部持っていかれてしまうのでという苦情が非常にございます。


 というのは、もちろん給与面がいいとか、そういう意味で多く応募するのだと思いますが、それに対しても、内情を聞きますと、やめていく方が多いというのが現状なのでそういう現象が起きてまいります。


 そういう意味では、議員おっしゃるように現場での、いわゆる看護師の実情がどうなのかということを十分踏まえて検討していくのがもっともだと思います。


 今後そういうことを踏まえて実行していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。


 それから、経営企画室でございますが、病院は今後、今の改革プランではございませんが、国が、まず財政面に力を入れなさいと。黒字化を図りなさいということでございますので、こういう病院の赤字をずっと引きずっていくのではなくて、病院、どこがどういうふうに改革していけばいいか、あるいは経営面でどういうふうにすればいいかということで、こういう経営企画室、一応3年間の暫定ということでございますが設けたと聞いております。


 そういう意味では、今の改革プランを作成するに当たっても非常に力を発揮していると思います。


 今後、残された期間の中で下地をつくって、今いる職員の方の総務課とか、そういうところに引き渡ししていくような形態をつくっていけばいいのかなと思っておりますので、そこをもう少しお時間をいただければと思います。


 それから、経営形態の関係であります。いわゆるプロの方を招いてということだと思いますが、現在、よその病院では、確かにコンサルを招いてやっているところがございます。


 ただ、お話を聞きますと、非常に経費がかかるということがございます。その結果をどれだけ黒字につながっているのかというところを検証してみたいところもございますので、いろいろ様子を見て、そういうほうがよければ職員の3人よりはそっちのほうが有効でございますので、そこら辺もまた、今後検討してまいりたいと思いますのでよろしくお願いいたします。


○副議長(一戸兼一議員) 7番。


○7番(松橋武史議員) わかりました。病院については改革、また、いろいろな場面で問題を抱え、また、改善に取り組んでいただいきたいと思います。


 先般、あるジュースの会社の経営者の方とお話をする機会がありました。20年前のジュースのアルミ缶、アルミ缶があればいいのですが、こういう形だったのです、寸胴型。これを少し角度を変えて、直径7センチのものを6.5センチ、そして、そうすることによって約5.5グラムの缶が4グラムに減少することができたと。これによって年間1,200トン、アルミ缶1本分でいうと6億本分軽減できたということであります、20年前。きょう現在は6.5センチから6.3センチ、2ミリ削ることで0.5グラム軽減できるようであります。


 こういった、やはり地道な、小さくても地道な努力というのですか、経営努力というのですか、そういうものが自治体にも、また病院にも改革の一つとして必要なことだと思います。


 最後に一言、言っておりました。1円の節約は1円の利益。1円の節約は1円の利益でございます。


 終わります。


○副議長(一戸兼一議員) 暫時、休憩いたします。


  午後3時05分 休憩


 ――――――――◇――――――――


  午後3時30分 開議


○議長(藤田 昭議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。


 34番工藤榮弥議員の登壇を求めます。


  〔34番 工藤榮弥議員 登壇〕(拍手)


○34番(工藤榮弥議員) 一般質問を行います。


 今回の私のテーマは、新幹線新青森駅開業を前に、弘前市として事業をどのような展開で進めていくのかということを総体的にお伺いいたします。


 なお、項目として示しておりますが、このことは、基本的には新幹線の開業に伴う市の事業計画の細部にわたる関連した事業について質問するわけでございますから、その辺、答弁のときはよろしくお願いいたしたいと思います。


 新幹線の開業というのは、以前から現実の問題として、市のほうとしては、十分、弘前市総合計画の中などで取り上げている問題でございまして、これを具体的に2年後に迫った開業を控えて、どのような施策を展開するのかということでございます。


 そこで、最も関連がある青森市の対応でございますが、青森市のホームページのタイトルは「くるぞ新幹線!活かすぞチャンス!」ということで、非常に青森市としましては、積極的な姿勢でこの事業に臨もうということが、先ほどの新聞の記事などにも示されております。


 その内容といいますのは、新幹線対策として、78事業に646億円の巨費を見込んでいるということでございまして、その内容としましては、文化観光交流施設実施計画という具体的な内容でございます。


 その核となるのは、ねぶたを拠点とする事業でございまして、青森の意気込みというのがこの辺にも出ているわけでございまして、ハード・ソフトで78事業、646億円を計上し、そして総体で876億円のうち、市負担が180億円ということで、弘前市の現在の財政状況では理解しがたいような巨費でございます。


 一方、これだけの巨費を投入して新幹線対策をされるというのは、ある意味では弘前市にとっては脅威になるのではないかというふうに考えるわけでございます。


 そこで、青森市の事業計画の内容というものを、はっきりとは詳しくは存じ上げておりませんが、相当、県の助成というものが見込めるだろうし、そしてまた、国の財政的な援助というものも、この事業の中にはあるのではないかということがうかがえられるわけでございまして、一方、我が弘前市の場合は、どのような事業計画があって、どれだけの予算を見込んでいるのか、具体的なものを示していただきたい。


 あわせて、参考まででございますが、八戸市の場合も青森開業ということに伴いまして、八戸市は、今度は通過駅になるわけでございますが、八戸市の場合も新幹線開業前の事業計画及び行動計画というものを立てております。


 事業の推進という内容を見ますと、八戸観光交流施設というものを計画し、40億円の予算が計上されております。


 それやこれやで、それに比べて我が弘前市の場合は、どれだけの事業を展開されようとしているのかということを示していただきたいと思うわけでございます。


 そこで、細部にわたって私の提案を交えて市の理事者の考え方を聞きたいと思いますが、八戸であれ青森であれ、その事業計画の中を見ますと拠点というのをつくっております。


 観光客を誘引する、誘致する拠点というものを、まず事業計画を打ち立てて進めているということで、弘前市の場合、拠点ということを考えるのであれば、どこが適地かということになるわけでございまして、私が今、お伺いするのは、場所からいって吉野緑地を観光拠点にしたらどうかということを提案として申し上げたいわけです。


 吉野緑地は、御承知のように奈良美智さんという世界的に評価された芸術家が、2年か3年ほど前ですか、展示会を開いております。聞くところによりますと、16万人の方が展示会においでになったと。そのほとんどが若い階層であったということを聞いております。


 それで、事業といたしましても4億円以上の黒字だということで、それだけの、関心を持った芸術家の展覧会があそこで開かれたわけでございます。


 そこで、これからの弘前市の中心市街地活性化事業などとも関連をいたしますが、ぜひ、吉野緑地を観光拠点にできないかということを提案として申し上げたいわけでございます。


 そこで、どういうふうなものになるのかといいますと、奈良さんの展示会もいい例として取り上げることができますが、若い方がああいうような場所というのを望んでいるということだろうと思います。


 当然、弘前市の中心街でございまして、あそこに、私はできれば、ねぷたのシンボルタワーなどをつくって、弘前市は弘前公園という立派な公園がございますが、市内に小公園みたいな水を主体にした公園ができないかということを常日ごろから考えておりました。


 あそこは酒屋さんの跡でございまして、地下水も豊富だろうと。お聞きしましたら、何か非常に水量が豊富な井戸があるそうで、水を主体にした親水公園ができないかということでございます。


 そこで、御承知のように、あそこは大鰐町に通ずる玄関口でございます。この際、大鰐町に通ずる玄関口である弘前電鉄の駅舎なども、今の吉野緑地をきれいにするのをチャンスに、玄関口としての弘前電鉄なども新築したらどのようなものかということを提案をいたしたいと思うわけでございます。


 沿線には大学が三つもあります。高校もございます。そういうことになりますと、若い人たちが、観光客を誘致する拠点としたとき、観光客――要するに他県からおいでになった方々との交流というものも、そこの場所でできるのではないかということでございますから、ぜひ、御一考願いたいと。これについての市長の考えなどをお聞かせ願えればと思います。


 そこで、次の、拠点地域と中心市街地活性化事業との関連、整合性でございますが。


 私も不勉強でございますけれども、たしか、弘前市の場合は、シェイプアップ・マイタウン構想というものがございました。あれも事業として取り上げられたわけでございますが、では、その実りというものが、果実というものがどこに残ったのかということを近ごろ非常に疑問に思っております。


 そうなりますと、中心市街地活性化という事業をこれから進めていくということになりますと、やはり核になる場所というものがないとだめなわけです。


 そういうことからいって、これは吉野緑地との関係でございますが、この中心市街地活性化事業というものとの関連性、これをぜひ、都市計画課のほうから考え方として聞いておきたいと思います。


 次の、3番目のことでございますが、弘前市は観光地でありながら温泉がなかったわけでございますが、今度、合併によって非常に有名な温泉地が二つも弘前市に包含されることになりました。


 言うまでもなく、百沢と嶽温泉でございます。


 この非常に優良な、人気がある温泉が二つも弘前市にあるわけでございますから、これをリニューアルして、観光ということだけでなくて保養ということと一緒に、ぜひ、整備を考えたらどうかということを申し上げたいわけです。


 一つの例として申し上げますが、百沢温泉にアソベの森という立派な、相当利用客が多いホテルがございますが、ここの温泉は残念ながらかけ流しではございません、循環の温泉でございます。それはなぜかとお聞きしましたら、泉源が余りたくさんあって温泉の湧出量が確保できないのだということでございます。


 有名温泉であればあるほど、近ごろは循環の温泉というのはほとんどございません。かけ流しが主流でございます。


 観光地弘前の温泉ということになりますと、今現在でも相当な設備がされ、有名な、そして利用客が多い温泉をこれからも弘前のメーンということにするためには現在の温泉を整備する必要があるだろうということで申し上げるわけでございます。


 これは一言で言いますと、泉源を統一することによって温泉の湯量を確保すると。これに対して、市はどういうふうなかかわり方ができるのかということをお聞きいたしたいと思います。


 例えばの話ですが、酸ヶ湯温泉には千人風呂というのがございます。1,000人ほど入る温泉でなくても、せめて100人ぐらい収容できるような温泉を、ヒバ材などを使った、いわゆる湯治客のための、そしてまた、温泉好きのお客さんのために提供するというのも一つの方法ではないかということから申し上げるわけでございます。


 それから、その次の、資源の面的整備でございますが。


 弘前市は、話をすると「あれもある、これもある」と。例えて言いますと、近ごろはフランス料理があるのだと。あるいは、名所旧跡、そういうよそに誇れるようなものがたくさんあるのだということなのですが、いかんせん、面的な整備というのがされておりません。


 日本でも有数の、有名な観光地である長崎などは、系統というのを30から40ぐらいつくって、その目的によって、内容によってコースをつくって、観光客にそれを紹介しているというようなことが現に行われております。


 たくさんいいものがあるのだ、あるのだということを常日ごろから耳にするわけですが、それでは、そういういいものが活用されているのかどうかということになりますと、いま一歩、疑問に思わざるを得ないところがあるわけでございまして、この際、具体的に、どういうふうな方法で観光客に喜んでもらえるような設備にするか、内容にするかということが大事ではないかということから申し上げるわけでございます。


 それから、次の、農業と観光産業との相関性でございますが。


 これ、以前にも私は議会で申し上げましたが、団塊の世代というのが七、八百万人も日本の国には存在しているのだということでございますが、団塊の世代一つとりましても、自然志向といいましょうか、農業に関心が非常に深い年代層というものがございます。


 そういう方々のために、我が弘前市――農業を主体にしたまちであります弘前市として、そういうような方々の希望というのをどういうふうな形で受け入れたらいいのかということになりますと、やはり、農村の中で、なるほど、ここが日本の田舎かというような雰囲気づくりというのが私は必要だろうというふうに思うわけでございまして、当然、弘前市においでになった方が、1日、2日ということではなくて、長期滞在して農業に携わって時間を楽しむ、生活を楽しむというふうな方法というのを仕組みの中で取り入れなければ、せっかくのお客さんを不満足にさせるというようなことになろうかと思います。


 そういうことで、こういう点での受け入れる整備の仕方というものも、市のほうでぜひ計画の中に取り入れていただきたい。このことについての考え方も聞きたいと思います。


 それから、根本は、弘前市というまちはどういうまちなのだということになろうかと思います。


 そこで、「訪問志向」という言葉があるそうでございますが、都市に。その訪問志向というのはどういうことかといいますと、ぜひ都市、町に行って、訪問してみたいという希望を調査したデータがあるわけでございまして、弘前市の場合は、全国の観光地の中で16位に位置しているということを聞きました。


 ところが、実際、実訪問者というものを調べてみますと、突然半分以下の35位にランクされるということで、確かに弘前市はいいまちだ、いいまちだというふうには言われているわけですが、では、行ってみようかということにはまだならないのではないかということになりますと、受け入れるハードであれソフトであれ、そういう面での至らなさ、物足りなさというものがあるのではないかと。ぜひ、そこに着眼をして地域の観光産業の振興と、とりもなおさず、それは地域の振興ということになるわけですから、ぜひ、事業計画の中に具体的なものとして、もう既に取り上げなければならないし、また、進めなければならないのではないかということから申し上げるわけでございます。


 それで、個性あるまちとしてのアピールということで、環境整備としての施策ということですが。


 今さら私は都市計画、中心街活性化というテーマでの大きな事業としての取り上げ方というのがあるでしょうが、今まで国が施策として日本のそれぞれの都市を開発計画として進めてきたわけですが、その結果というのは、申すまでもなく、どこのまちに行っても同じようなまちだということが多いわけでございまして、では、現在の弘前市に何が必要かといいますと、余り経費をつぎ込まないようなことでできるものはないかということになりますと、私は環境の整備ということからいって、花と緑というものの要素を、ぜひ、まちづくりの中に取り入れなければならないのではないかと。


 今、市のほうでは、計画の中で、歩いて楽しめるまちということがテーマとして取り上げられているようですが、今さら歩いて楽しめるまちというのは、では、どういうふうに再現できるのかと。


 今までは、主体は車のためのまちづくりであったわけです、道路計画なども。今度は、人間のための、人間が歩いて楽しむようなまちづくりということになりますと、今までの都市計画事業の内容というものを全部否定してかからないと、そういうことはかなわないということからいって、この辺は都市計画の方の考え方を聞きたいと思うのは、実現性からいって、観光客に喜んでもらえるような、そして来てよかったというようなまちをつくるということになりますと、どういう環境づくりが必要なのかということになろうかと思います。


 そうなりますと、例えば、花が咲く木を、弘前市のできるだけスペースを利用して多くするということが施策としてできるのではないかということです。


 いま一つは、昔、古い話ですが、都市緑化率という言葉がございました。


 都市緑化率というのは何だろうということになりますと、都市に緑化がどのくらいの割合でされているのかということであったわけですが、では、弘前市の場合、都市緑化率というのが何ぼなのだと。非常に当時は高かったわけです。当然そうなのです、一歩出ると田んぼがあって、りんご園があけて山が迫っているわけです。


 そういうことからいきますと、やはり、おいでになった方が何を求めるかといいますと、まちの全体の雰囲気として人工的なものを求めるよりも、やはり、自然の環境というものを求めているのではないかということから、里山というのが、この弘前市を取り巻く環境の中に大きな財産としてあるわけで、これを弘前市においでになった観光客に大きな財産として示すことができるのではないかということから申し上げるわけです。


 それから、同じような重要性を持つことでございますが、おいでになった方にどういうふうなサービスの提供があるのだと。理事者の担当者の方は、もてなしの心というのを大変大事にしなければならないということでございますが、確かに、もてなしの心というのが大事でございます。


 では、そのもてなしの心というのをどういう形であらわすのだということになろうかと思うのです。


 そうしますと、やはり、おいしいものを、その土地のものをおいしく食べられるような、食というものが大きな要素を占めるだろうということからいきますと、早くから名物料理を開発しようとかなんとかということを盛んに言われていたわけですが、残念ながら、今までのことから言いますと、言葉は先にあるけれども具体的に何か行動としてあったのかと。


 それぞれが――特に商工会議所などがそういう傾向があるわけですが、言うことは言うわけですが、何ら形のあるものが市民に示されていないということだろうと思います。


 あえて申し上げますが、フランス料理、フランス料理と騒いでおりますが、現在はフランス料理の時代は終わったのです。今はイタリア料理でございます。


 それで、イタリア料理のことを私も聞きましたら、何か全国的に有名なコックさんがいて、本町だということですが、本町にイタリア料理の、日本でも有名なイタリア料理の店があるのだと。


 かえってこっちのほうが大事にしなければならないのに、その話はさっぱり聞こえてこなくて、フランス料理だ、フランス料理だということがあるわけで、これ、ちょっと脱線しましたけれども。


 いろいろなことを言いましたけれども、基本的には、市長にお伺いするのは、青森、八戸がこれだけのことを進めておられると。我が弘前市は、新幹線開業を前にして何をなさろうとしているのか。新年度の予算に、ぜひ、事業計画に基づいた予算を計上しなければならないわけでございますから、その辺も、あわせて具体的に示していただきたい。


 市民は以前から、新幹線が来れば、新幹線が来ればという期待というものが非常に大きかったわけで、では、その期待にこたえるために政治が何をなすべきかと、これが問われていることだろうと思います。


 そういうことで、ぜひ、答弁をお願いいたしたいと思います。ありがとうございました。


  〔34番 工藤榮弥議員 降壇〕(拍手)


○議長(藤田 昭議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。


○市長(相馬しょういち) 工藤榮弥議員からは、新幹線新青森駅開業を前にの御質問がございますが、私からは(1)の、オにお答えをいたしたいと思います。


 (1)受け入れ環境整備の必要性。オ、農業と観光産業との相関性であります。


 近年、観光や修学旅行等による都市部から農村への訪問者の中には、農業体験を希望する人や学校がふえております。


 当市においても、都市部と農村部との自然、文化、人々の交流による滞在型余暇活動、いわゆるグリーン・ツーリズムを実践している団体「弘前里山ツーリズム研究会」などの農業体験メニューを利用する旅行者が増加傾向にあります。


 この農業体験メニューの中で、農家に宿泊するファームステイに人気がありますが、農家が農業体験の一環として宿泊客の受け入れを行う際には、旅館業の営業許可を受ける必要があります。


 現在、農業体験者の受け入れが可能な簡易宿所の営業許可を受けた市内の農家は25軒となっております。


 昨年度の状況としましては、修学旅行生による農作業体験等やファームステイの受け入れが東京都、千葉県、北海道などの小・中・高校の延べ10校、848名となっております。


 今年度は、4月に北海道北広島市立西部中学校54名、5月には北海道新十津川町立新十津川中学校58名、6月に北海道札幌市立西岡中学校104名、北海道小樽市立潮見台中学校36名、また、9月には総務省、文部科学省、農林水産省の連携事業である子ども農山漁村交流プロジェクトにより、五所川原市立中央小学校85名など、市が把握している学校の受け入れだけでも約500名に及んでおります。


 この子ども農山漁村交流プロジェクトによる受け入れは、市を初め農業と観光の関係機関・団体が連携して、ことし4月に立ち上げた弘前市グリーン・ツーリズム推進協議会が行ったものであります。


 このように、グリーン・ツーリズムについては、都市住民のニーズが年々高まっている状況にあり、農業と観光との連携は必要不可欠であると考えております。


 今後も、新幹線新青森駅開業を視野に入れ、教育旅行はもちろん、団塊世代も対象とした受け入れ態勢の整備を図ってまいりたいと考えております。


 以上であります。


 そのほかの項目については、担当の部長から答弁いたします。


○議長(藤田 昭議員) 商工観光部長。


○商工観光部長(尾板正人) 続きまして、ア、吉野緑地を観光拠点に――ねぷたシンボルタワーの建設。イ、拠点地域と中心市街地活性化事業との関連、整合性。ウ、温泉地百沢・嶽温泉のリニューアルと受け入れ設備の充実。エ、資源の面的整備について、まとめてお答えします。


 平成22年12月に予定されている東北新幹線新青森駅開業は、青森県内のみならず、秋田県北地域や北海道にまでその効果が及ぶものであると考えております。


 この開業効果により、観光客に何度もおいでいただける魅力ある地域になることが当地域の観光施策の大きな課題であります。


 平成21年度は、東北新幹線新青森駅開業の前年となりますが、太宰治生誕100年に当たることから、県を挙げて太宰治生誕100年記念事業が行われることになっております。


 また、平成22年には、新幹線開業とともに弘前青年会議所が主催する全国城下町シンポジウム弘前大会が開催され、さらに、平成23年度には、弘前城築城400年を迎えるなど、当市の観光事業にも追い風となる催事が予定されております。


 このような中、受け入れ態勢の整備として、観光客がわかりやすく安心して歩けるように、外国人観光客へも配慮した観光案内板や誘導看板の整備を図りたいと考えております。


 また、弘前観光コンベンション協会による旅館・ホテル等観光関係事業者のためのセミナーの開催や津軽ひろさき検定の実施、JRを初めエージェントとの連携を図りながら、りんごの花見、岩木山8合目からの夕陽、カクテルの街事業等を推進してまいりたいと思います。


 さらに、中心市街地の魅力の再発見や本年7月に指定された趣のある建物等も活用し、弘前のまちを散策していただくまち歩き観光のメニューの充実に努めてまいります。


 生産量日本一のりんごやその剪定技術を応用して管理している日本一のさくら、築城当時の形態が残っている全国でもまれな弘前城跡など、世界に誇れるこれらの資源の一層の活用を図るとともに、白神山地が世界自然遺産であることの意義を深く理解する、学ぶ観光にも取り組みたいと思います。


 また、これまでも機会をとらえて、新青森駅と弘前駅を30分以内で接続するリレー列車の運行実現に向けて要望してまいりましたが、引き続き関係機関への働きかけを行うとともに、エリア内の列車とバスが2日間乗り放題の津軽フリーパスや弘前と十和田湖を結ぶりんごのふるさとシャトルバスなどの充実を図り、2次交通の利便性を高めてまいりたいと思います。


 先人たちの努力によって保存継承されてきた江戸・明治・大正期の建造物や文化が、現在の当市の大きな観光資源となっていることを考えると、これらを守っていくと同時に、当市にある日本モダニズム建築の先駆けである前川國男氏による建物を昭和の時代の建物として次の世代に残すことも大切なことであると考えております。


 いずれにいたしましても、東北新幹線新青森駅開業に当たっては、現在ある豊かな資源を掘り起こし、あるいは磨き上げ、戦略的に結びつけるなど工夫と活用を図りながら観光客をお迎えしたいと考えております。


 以上であります。


○議長(藤田 昭議員) 企画部長。


○企画部長(?橋文雄) 続きまして、(2)個性あるまちとしてのアピール。ア、環境整備としての施策にお答えいたします。


 個性あるまちについて、市街地の環境整備にかかわる分野では、本年1月に策定した弘前市総合計画の五つの目指すまちの姿のうち、「都市基盤の充実した住みよいまちづくり」の中に掲げており、魅力ある市街地の形成に向けて、まちなかのにぎわいの回復や地域特性を生かした良好な景観の形成と保全などを進めていくこととしております。


 また、土地利用の方針では、豊かな自然環境や歴史・文化・風土に支えられた個性的な地域特性を生かしながら、市街地においては、既存の都市基盤の活用に努め、コンパクトなまちを目指すこととしております。


 新幹線新青森駅開業に向けた市街地の環境整備につきましては、新たに施設を張りつけるような開発型のまちをつくるのではなく、弘前市が持つ歴史・文化的な市街地エリアの町並みを最も強力な資源としてとらえ、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律、いわゆる歴史まちづくり法の活用を視野に、現在進めている弘前公園の改修に加え、弘前公園周辺の歴史的風致を生かしながら景観に配慮し、市民と観光客など多くの人々が触れ合いを持つまちづくりの形成を基本的に取り組んでまいりたいと考えてございます。


 以上です。


○議長(藤田 昭議員) 農林部長。


○農林部長(倉光二人) 続きまして、(2)の項目の、イ及びウについてお答え申し上げます。


 イ、里山の活用と農村集落――団塊世代の受け入れ。


 里山は、居住地近くに広がり、薪炭材の伐採、落葉の採取等を通じて地域住民に利用されている、あるいは利用されていた森林と定義されております。


 当市の南部や西部にある産地に近い集落は、樹園地などを介して森林に接しており、それら森林の半分は杉以外の天然林となっております。


 一般的に、集落に近い天然林は、もともと集落の住民生活に欠かせないまきや肥料、山菜などを採取する場所として活用されてきたところが多いものと考えられます。


 しかし、近年は、石油などの化石燃料や化学肥料の普及によって森林の利用価値が低下したことに伴い、放置されてきております。


 森林は、水源の涵養や景観保持及び空気の浄化など健康面のほか、災害防止等の多面的機能を備えているものであります。


 森林整備については、所有者みずからによる整備を基本としており、比較的高率の補助が受けられるようになっております。


 里山の活用等に対する団塊世代の受け入れは、青森県において情報が集約されており、東京に青森キャリアセンターが設置され、対応しております。


 また、当市には、団塊世代活動拠点としてANEKKO直販所野市里が登録されておりますが、団塊世代等の活動については、相談の内容に応じて、その都度、関係部署が連携して対応していくことになるものと考えております。


 現在、市民が森林に親しむ場として、座頭石地区に市民の森、久渡寺地区のこどもの森や相馬地区の星と森のロマントピアなどの野外施設があり、市民に森林浴などのレクリエーションや野外活動の場を提供しております。


 このことから、市といたしましては、森林の持ついやし効果等の多面的機能を維持しながら、グリーン・ツーリズムを受け入れるため、魅力ある森林の整備を進めてまいりたいと考えております。


 ウ、食の安全、名物料理――山菜、漢方薬料理の開発、原材料の生産。


 最近、全国で相次ぐ食品偽装問題等は、消費者の食の安全に対する信頼を損ねるものであり、全国一のりんご産地である当市としては、消費者の食の安全・安心にこたえることが今後においても重要課題であると考えております。


 こうした中、当市においては、市民の所得向上を図るため、基幹産業であるりんごを初めとする農林業の振興のため、さまざまな施策を講じてまいりました。


 しかし、ここ数年続いている原油や農業資材等の高騰は、農家の経営を圧迫し、厳しい状況にあることは認識しているところであり、りんご、米以外の新たな品目の発掘は、市農林業発展のためには必要であると考えております。


 当市の里山を活用した特用林産物の平成18年度生産量は、シイタケ4トン、ナメコ1.8トン、エノキタケ32.6トン、ワラビ5.5トン、フキ1.1トン、ウド7.7トンとなっております。


 山菜を利用した代表的な郷土料理としては、けの汁がありますが、近年、一般家庭でも食べること、つくることの機会が少なくなっております。


 新幹線新青森駅開業を目前にして、当市をアピールする名物料理の開発は観光客の誘致に役立つものと考えられますが、開発には原材料を生産する農業関係者や商工団体との連携はもとより、市民の応援や意識の共有が必要不可欠と考えられます。


 郷土料理の原材料としての山菜は、季節ものでありますが、近年、山菜や薬草、アイを栽培し、商品開発した農業法人がいると伺っております。


 当市としては、林産物関連事業に限らず、新たな農産物を利用した新商品開発を希望する団体等があらわれた場合には、県や関係機関・団体と協議し、適切な事業の活用方法など支援してまいりたいと考えているところです。


 以上です。


○議長(藤田 昭議員) 34番。


○34番(工藤榮弥議員) 一般質問を通告して、私が質問したいことはこういうことなのだということをちゃんと打ち合わせしていますよね。壇上に出て一般質問を行いますというときに、結論として質問の要旨というのを私はそこで話をしているわけです。


 それで、私が聞きたいのは、青森は青森で莫大な経費を計上して、要するに、ねぶたを主体とした、核とした中心市街地活性化との一体性、相乗効果を目指した、要するに、文化観光交流施設というものの実施計画があって、それに基づいて事業を進めているわけですよ、これが一つです。


 そして、一方、八戸のほうは、青森開通ということで通過駅になるわけですが、それにしても、ここも観光拠点のための施設というものをつくろうということで、図面までちゃんと出ています。


 こういうときに、弘前は一体どういうふうなことを具体的に事業として取り上げて、要するに、観光客を誘致するための拠点というものをどうされるのですかということを聞いているわけです。


 今、答弁の中では、そんなことは総合計画の中にもあるし、しょっちゅうやりとりの中で言われていることですよ。そのことを聞いているのではないのです。


 いやしくも、弘前市は津軽の拠点都市ですよ。そうすると、今、新幹線開業を前にして、弘前市は一体どういうふうな事業で対応するのだろうということをみんな関心を持っているのですよ。弘前市は、一体何をやったのだということになりますと、県に対しての重点要望事項の中でたった一つあるのは、リレー列車を運行してくれと、たった一つだけですよ。


 さっき、冒頭申し上げたように、青森は何百億円というほどの予算を使って事業を進めようと。そうなると、青森開業で青森においでになった観光客の方は、やはり便利なほう、魅力あるほうに行くのは当然ではないですか。


 それを弘前市は、何もやらさっていない。やらさっていないというより、やろうとしない。


 これでは、観光産業の振興というかけ声、新幹線を待っていましたということでありながら、せっかくのチャンスも生かせない。こうなると、政治というものが何のためにあるのかと、こうなるのだ。私はそこを聞いているのです。


 八戸は5年間に300億円以上の経済効果があったというのだ。ですから、年間60億円くらいの経済効果があったと。何だべと聞いたら、いろいろなことを商工会議所、市が協働で、その対応策という委員会をつくっているわけです。それで、1億円の予算を盛って細かく事業計画を立てて、それを実行したことによって、そういう実りというのが出てきたのだろうということなのです。


 青森は、御承知のように、青森市営バスというのがあります。この青森市営バスを使って、新幹線の駅から中央にできる拠点にどんどん、どんどん観光客を運び入れるというのだ。


 弘前の場合は、それを指をくわえて見ているだけだということは、情けないのではないでしょうか。そのことを私は言いたいのです。


 一つ例を言いますけれども、青森空港におりた、いわゆる航空機を利用した、要するに、来県客ですよね。この人たちが弘前に来るのは何かというと、たった一つよりない、バスよりないのです。


 ところが、弘南バスのデータをとると、年々年々減って、3分の1に減っているわけです。なぜなのか。魅力あって弘前に来たいというのであったら、ふえていないとだめなのだ。


 ところが、今、皆さんが、これもある、あれもある、これもやっている、あれもやりたいということを言っていながら、それが相手に伝わっていないのであったら、観光客の誘致なんて絵にかいたもちにすぎなくなるのです。そのことを私は言っているわけです。


 ですから、少なくとも拠点として、そういうふうな場所を使って、複合的に市民のため、あるいは、観光客が交流できるような施設をつくったらいかがですかということを提案しているわけだ。


 繰り返し繰り返し同じ答弁は期待していません。


 そのことについて、まず、できるだけ市長から基本的な考え方というのをお聞きしたい。


○議長(藤田 昭議員) 市長。


○市長(相馬しょういち) 今、いろいろと指摘がありました。他都市の対応だとかですね。


 ただ、弘前市としては、そういうものを建てて観光客を呼ぶというような考え方は余りしておりません。


 建物を建てたから来るというものでもないし、必ずしもそういうことで対応するということではなくて、いろいろ、例えば、感交劇場推進協議会とかで、これは市、観光協会、会議所、農協もみんな入っているわけです、大学も入っております。そういうところで、どういうようにしたらいいのかということの協議はいろいろなされておりまして、幾つか具体的な形で実行に移しているものもあるわけです。


 それから、今、青森空港からの話が出まして、これは考えなければならないことだと思います。


 やはり、できれば青森空港から30分で弘前に来れるようなことを考えていかないと、なかなか飛行機で来た人たちが弘前のほうに来てくれる確率が低くなってくると。よほどの用事がある方でなければ、なかなか弘前まで来ないということも考えられますので、この点については、これからさらに感交劇場推進協議会の中で具体的にいろいろと検討してまいりたいというように思っております。


 先般も、韓国へ観光の宣伝ということで行ってきました。弘前のほうに来る韓国からの観光客は減っていると。北海道のほうに大分行っているというような話もありまして、私も初めて観光コンベンション協会から、ぜひ一緒に行ってくれということで行ってきまして、観光会社を何社も回りました。


 その中には、今までは出てきたことがない社長がわざわざ待ってくれて、話をして、そして要請もし、向こうもできるだけのことはしようと。


 ただ、今、環境が非常に悪い、経済環境が悪いわけです。ウォンが下がっちゃっているから、日本に来る場合も3割から4割くらいよげ払わないと観光客が来れないと。こっちから行く場合は安く行けるのです。そういうこともありました。


 それから、日韓の交流協会にも行きまして、おいでになった方は元国会議長だそうです、日本の勲章ももらっている方ですけれども。いろいろ話をしまして、できるだけ韓国としても、わざわざおいでになったのだから弘前のほうとの交流はするように努力をするというようなことは言っていただきましたが、国民の負担がぐっとふえるものですから、なかなか今は、この国際的な経済危機の中では、かなり面倒だろうとは思いますが。


 実は、帰りの飛行機に、韓国の空港から青森空港へ来た観光客だろうと思います。飛行機がいっぱいになりました。行くときは3分の1しか乗っていません。


 ですから、観光会社との話がそのままであるとも言えない面もありますので、そういう努力はしなければならないと。


 それから、築城400年祭も翌年ですので、新幹線新青森駅開業が1年前の12月です。ですから、これもやはり早目に――早目な宣伝というのは、きのう、山谷議員からも質問が出ましたけれども、早目にそういうようなものの宣伝をしながら、うちのほうの公園のお城の魅力というものを伝えながら何とか観光客を誘致したいと思っております。


 東北ではこれぐらいのお城がないわけで、全国でも17の中に入っていました。この間、ある本によりますと。


 ですから、こういうものを徹底して宣伝をし、観光客を呼び込む努力はしていかなければならないというように思っております。


 工藤榮弥議員からのいろいろな提案がありますので、その点については十分これは考慮しながら、いろいろなかかわりのある団体とも話をしながらやってまいりたいと。


 グリーン・ツーリズムなんかは大した努力をしているのですよ。大分、韓国からも大人の方々が30人ばかり来まして、やはり農家に宿泊するというようなこともしております。何か韓国の農家の方だという話をしていましたけれどもね。


 ですから、あらゆる、ある資源を最大限に活用して、そしていま一つは、青森からリレー列車、これ、大事なのですよ。30分以内で来るリレー列車があるとないとでは大分違いますから、そういうふうなことでいろいろと取り組んでまいります。


○議長(藤田 昭議員) 34番。


○34番(工藤榮弥議員) 私が青森、八戸の例を申し上げたのは、これからの、要するに都市の姿、形というものが、青森であれ八戸であれ、方向性というのが市民にはっきりわかるように示しているのです。


 今、いろいろなことをお話しになりました、市長が。そのことはわかっているわけです。韓国のことだとか、韓国の人が何に魅力を感じるのかと。私さっき言いましたけれども、温泉とスキーなのです。


 そういうふうに、魅力あるものが点としていっぱいあるのです。これを面的にどう整備するかということなのです。


 それで、もう一つは、整備は進めることはできるでしょう。そうすると、どういうふうな形で受け入れるのだと、どこで受け入れるのだということなのです。


 ちょっと時間がありますから、ちょっと脱線しますけれども、これ、国内の観光産業というよりも、旅行者ですね、弘前ぐらいいいところはないと。ただ、不便だと。なしてよと聞いたら、関東、関西から夜、バスで出発してくるのだそうです。それで、朝に着くわけです、ここへ。ところが、休んで顔を洗って、トイレ使って、朝飯食う場所がないというのです、ここに。だから、なかなか来にくいところだと。


 それから、いま一つ、さっきちょっと触れましたけれども、白神山地も、確かに白神山地というのは、これはもう、市民にとってはこんなに大きな財産はないのです、これは言うまでもなく。ところが、では、白神山地を見たいという観光客がおいでになったときに、白神のどこに行きますか。それすらもちゃんとしていないでしょう。


 ですから、私は、拠点というものが青森、八戸でつくるのだから、弘前もそういうふうな考え方を進めないとだめではないですかということを申し上げているわけです。


 これは将来、百年の大計にかかわることなのです、まちづくりの中で。そういうものがまちの中心にあるということになると、そこの段階で、これからのまちの姿、形というものが決まってくるのです。


 何も中心市街地活性化をどうするか、こうするかといったって、そんなものはもう、ただ言葉がある、計画があるだけであって、さっき言ったシェイプアップ・マイタウンだって一体どこに行きましたか、何もない。これが国の施策なのです、都市計画上の。


 そうすると、どういうふうにまちをつくっていくのかということになると、それぞれの、その地域の人たちの努力と知恵――知恵があって努力がなければだめですが、知恵と努力が結晶になって固まって出ないとだめなのです、これは。合意というものは何もないです、これは。みんな自由に、そのときそのときに気がついたことを言っているでしょう。


 例えば、市長、何ですか、あのよさこいソーラン節なんて。あれは弘前に何で必要なのですか、あれ。ということなのだ、私に言わせれば。


 それから、真冬――正月にねぷたが出るというのは、あれは一体どういうことなのですか、あれ。ねぷたというのは弘前が誇る民俗芸能ですよ。安売りしているわけです。


 というようなことで、いろいろ申し上げましたけれども、市民が「なるほど、今の市長は新幹線が来るのにそういうふうな計画を持っていたのか」ということを、ぜひ、あなたの口から言ってほしいわけです、私は。これは、あなたのためにもなるのだもの。


 ということですから、時間、ぎりぎりだな。


○議長(藤田 昭議員) 2分。


○34番(工藤榮弥議員) (続)答弁してくれれば、なおよし。


○議長(藤田 昭議員) 34番さん、よろしいですか……(「いい、いい」と呼ぶ者あり)。


 お諮りいたします。


 本日の一般質問は、これにて打ち切り、あとの一般質問は明日行いたいと思います。


 これに御異議ありませんか。


  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○議長(藤田 昭議員) 御異議なしと認めます。


 よって、本日の一般質問は、これにて打ち切ることに決定いたしました。


 次の本会議は、明11日午前10時開議とし、その日程は、一般質問の続行と議案の委員会付託を予定しております。


 本日は、これをもって散会いたします。


  午後4時29分 散会