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北海道 石狩市

平成18年  6月 定例会 06月27日−一般質問及び質疑(一般)−04号




平成18年  6月 定例会 − 06月27日−一般質問及び質疑(一般)−04号







平成18年  6月 定例会





平成18年6月27日(火曜日)

 午後1時3分開議
 午後4時29分散会
議 事 日 程
  午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第19号まで
  1 付議議案に対する質疑
本日の会議に付した事件
 1、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第19号までに対する質疑

出 席 議 員
      1番 坂 本   登 君   2番 長 尾 トモ子 君
      3番 渡 辺 義 信 君   4番 渡 辺 敬 夫 君
      5番 小 熊 慎 司 君   6番 西 山 尚 利 君
      7番 桜 田 葉 子 君   8番 杉 山 純 一 君
      9番 本 田   朋 君  10番 佐 藤 健 一 君
     11番 吉 田 公 男 君  12番 高 橋 秀 樹 君
     13番 長谷部   淳 君  14番 佐 藤 金 正 君
     15番 馬 場   有 君  16番 柳 沼 純 子 君
     17番 大和田 光 流 君  18番 太 田 光 秋 君
     19番 斎 藤 健 治 君  21番 清 水 敏 男 君
     22番 満 山 喜 一 君  23番 亀 岡 義 尚 君
     24番 中 村 秀 樹 君  25番 三 村 博 昭 君
     26番 神 山 悦 子 君  27番 飛 田 新 一 君
     28番 平 出 孝 朗 君  29番 高 橋 信 一 君
     30番 遠 藤 保 二 君  31番 斎 藤 勝 利 君
     32番 白 石 卓 三 君  33番 塩 田 金次郎 君
     34番 小 澤   隆 君  35番 箭 内 喜 訓 君
     36番 安 瀬 全 孝 君  37番 有 馬   博 君
     38番 渡 部 勝 博 君  39番 加 藤 雅 美 君
     40番 鴫 原 吉之助 君  41番 渡 辺 廣 迪 君
     42番 小桧山 善 継 君  43番 橋 本 克 也 君
     44番 遠 藤 忠 一 君  45番 渡 辺 重 夫 君
     46番 甚 野 源次郎 君  47番 中 島 千 光 君
     48番 西 丸 武 進 君  49番 渡 部   譲 君
     50番 古 川 正 浩 君  51番 吉 田   弘 君
     52番 青 木   稔 君  54番 加 藤 貞 夫 君
     55番 斎 藤 卓 夫 君  56番 山 口   勇 君
     57番 望 木 昌 彦 君  58番 瓜 生 信一郎 君

説明のため出席した者
 県
       知     事     佐 藤 栄佐久  君
       副  知  事     川 手   晃  君
       出  納  長     室 井   勝  君
       直 轄 理 事     穴 沢 正 行  君
       総 務 部 長     野 地 陽 一  君
       企 画 調整部長     内 堀 雅 雄  君
       (総合的水管理
       担当理事、過疎
       ・中山間地域振
       興 担 当理事)

       生 活 環境部長     根 本 佳 夫  君

       保 健 福祉部長     村 瀬 久 子  君
       (子 ど も施策
       担 当 理 事 )

       商 工 労働部長     鈴 木 雄 次  君
       (ま ち づくり
       担 当 理 事)

       農 林 水産部長     松 本 友 作  君
       土 木 部 長     蛭 田 公 雄  君
       出 納 局 長     瀬 戸 明 人  君

       総 合 安全管理     伊 東 幸 雄  君
       担 当 理 事

       空 港 担当理事     佐々木 宗 人  君

       知 事 直 轄     穴 沢 正 行  君
       知事公室長(兼)

       総 務 部政策監     佐 藤 節 夫  君

 知 事 直 轄
       知 事 公 室     今 泉 秀 記  君
       秘書グループ参事

 総  務  部
       財 務 領 域     河 野 武 行  君
       総 務 予 算
       グ ル ープ参事

       総 務 部 主 幹     徳 永 勝 男  君

 企  業  局
       企 業 局 長     滝 田 久 満  君

 病  院  局
       病院事業管理者     茂 田 士 郎  君
       病 院 局 長     秋 山 時 夫  君

 教 育 委 員 会
       委  員  長     鈴 木 芳 喜  君
       教  育  長     富 田 孝 志  君

 選挙管理委員会
       委     員     安 斎 利 昭  君
       事 務 局 長     斎 藤   隆  君

 人 事 委 員 会
       委     員     渡 邉 貞 雄  君
       事 務 局 長     上遠野 和 村  君

 公 安 委 員 会
       委     員     松 本 忠 清  君
       警 察 本 部 長     綿 貫   茂  君

 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     岩 下 哲 雄  君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     音 高 純 夫  君
       事 務 局 長     吉 川 三枝子  君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     友 部 俊 一  君
       事 務 局 次 長     吉 田 豊 吉  君
       総 務 課 長     内 田 信 寿  君
       議 事 課 長     中 村   勉  君
       政 務 調査課長     真 壁 洋 一  君
       議 事 課主幹兼     戸 田 郁 雄  君
       課 長 補 佐
       議事課主任主査     野 木 範 子  君

       議事課主任主査兼    坂 上 宏 満  君
       委 員 会 係 長
       議 事 課 主 査     富 塚   誠  君








    午後1時3分開議



○議長(渡辺敬夫君) ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第19号までに対する質疑





○議長(渡辺敬夫君) 直ちに日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第19号まで、以上の各案に対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。1番坂本登君。(拍手)

    (1番坂本 登君登壇)



◆1番(坂本登君) 1番、自民党議員会の坂本登であります。ただいまより、通告順に従いまして、県政一般に対する質問を行います。

 政治とは夢である。夢を具現化するのが政治家である。政治を志した者は、だれの前でも、どんな場所でも、その政治信念を正々堂々と述べなければならない。ただ議員という冠が欲しいために、選挙民ににこにこ、ぺこぺここびを売るような政治家、議員という立場を利用して資産をふやしたり、商売を広げているような政治家、それともう1つつけ加えます。議員というものをなりわいにしている政治家、悲しい限りである。これは私、常に質問戦では20年間、冒頭に言い続けた言葉であります。

 それでは、質問に入ります。

 質問の第1は、知事の政治姿勢についてであります。

 12月の私の質問、行革の鬼、坂本登ということで、行財政改革について質問いたしました。その後、新聞発表で5年間で350人の職員の削減を図る、こういう発表がありました。大変うれしく思います。この英断に拍手を送りたいと思います。

 さて、議員になりまして少し余裕が出てまいりました。いろいろと財政的なものを調べてみました。福島県の一般会計の最高のものは、未来博の前年、12年度に立てました1兆194億円であります。平成18年度は8,704億円であります。この減率は15%マイナスであります。

 性質別歳出を見てみました。人件費、12年度は3,034億円でした。18年は2,750億円、10%減っております。もっと減っているのが、目的別歳出の中の土木費であります。12年度は1,783億円、18年度は1,151億円、そのマイナス分は35%であります。

 実は、バブル絶頂期に、私の住んでいる勿来地区の鮫川橋のかけかえの話が持ち上がりました。当時の土木部長、名前はわかりませんけれども、大ぶろしきを広げました。それがだんだん、だんだん、だんだん、だんだん予算も低くなりました。そしてまた、完成年度も延び延びになってきております。その会議に行きますと、県はうそつきだ、県会議員、おまえもうそつきだと、実はこういうふうに言われております。こういう厳しい財政事情の中で、県民が納得してもらえるような、知事のこの今期残りの半分、どのような姿勢で対応していくのかお伺いをしたいと思います。

 質問の2つ目は、知事の退職金の問題であります。

 過日の報道で、小泉総理大臣が、地方自治体の長の退職金は高過ぎる、おれももらわないから、もらわないようにしたらどうかと、冗談とも本音とも言えるような発言があったことが新聞で報道されました。私は、総理大臣の4年間の退職金は何ぼだと調べましたらば、約650万円だそうであります。都道府県知事、政令指定都市の市長の退職金は3,000万円から5,000万円くらいであります。これは単純に比較はできないんじゃないかと、それなりの制度、仕組みがあるんじゃないかと、実はこういうふうに考えております。その仕組みをお尋ねしたいと思います。ちなみに、いわき市の市長の4年間の退職金は2,300万円であります。

 次に、障がい者小規模作業所についてお尋ねをいたします。

 私は、この質問をする前に、ここで執行部、そして県民の皆さん方に申しわけありませんでしたと陳謝をしなければならない。といいますのは、この問題は、我々は2月議会に予算を通しております。常任委員会の中で審議もしております。いろいろ話を聞きましたらば、説明不足だという声もありましたけれども、我々が調査不十分でこれを、議会を通したということであります。これは間違いでありました。しかし、人間、間違いはだれにもあります。それは素直に間違いは間違いと認めて、そして質問に入っていきたい、こういうふうに思います。

 この問題は、予算の総額としては若干ふえました。この財政厳しい事情の中でふえるとはいいことだろうと、ただそれだけの考えでありました。しかし、調べてみますと、この作業所の数が99から105にふえたこと、そして定額補助、Aクラスが600万円、Bクラスが300万円、Cクラスが150万円、これに金がいったこと、そのために人数加算額、1人2万5,000円のものが1万2,700円にしなければならなかった、そのために各作業所にいく金額が少なくなった、こういうことであります。

 私は、福祉問題についてはこういう原理原則的な考えを持っていました。福祉の行き過ぎは国民の堕落につながる。国民が堕落すれば、国力は低下する。強いて言うならば日本国家の衰退であると、こういう基本的な考えを持っております。福祉にもいろいろございます。私は、その福祉を受けている方たちが、半分は自分の責任があると思うんです。自分の生活は自分が管理する責任があると思います。

 しかし、障がい者の方たちは、自分の責任のない中でそうなってしまった。だれにも文句が言えない。しかし、そういう立場の中で生活していかなきゃならない。皆さん、考えてみてくださいよ。我々の隣近所にも、親戚にも兄弟にも友達にもこういう人たちはたくさんいるんですよ。この人たちに光を当ててこそ本当の福祉だと、私はそう思っております。

 そこで、お伺いをいたします。

 1つ目は、障がい者小規模作業所の役割と運営実態をどのように認識しているのかを尋ねたい。

 もう1点は、県は障がい者小規模作業所に対する新たな本県独自の支援について、今後どのように考えているのかお尋ねをしたいと思います。

 次に、4点目は農政問題であります。

 昭和44年、減反政策というのが打ち出されました。それからいろいろ名前を変えて、そのたびに減反の割合がふえて、そして平成19年度からは品目横断経営安定対策、米政策改革推進対策、農地・水・環境保全向上対策という3つの柱から成る経営所得安定対策大綱というのが示されました。

 農政の問題を語るのに、私は東北の稲つくりの話から始まりたい、こう思っております。いわゆる東北の稲作というのは冷害との戦いでありました。それが、青森の藤坂農事試験場で開発された藤坂5号がそれを救ってくれました。当時これは、この分野でノーベル賞があるのならば、それに匹敵するとまで農民からはやされました。しかし、それができたおかげで、高冷地、寒冷地までどんどんと米ができるようになりました。中山間地、そして北海道の道央まで開田が物すごく進んで水田が増幅した。それがために、全部ではありませんけれども、米余りの一因となって44年の減反政策が出たと思っております。そして、いろいろ経過を踏まえて今回こういう形になりました。

 そこで、この品目横断的経営安定対策というのは、米のほかに大豆、麦をつくりなさい、それについて基金を出せば平常時の9割の収入は保証しますよと、実はこういうことなのです。しかし、これは戦後の大規模な農地整備をしたところしかできません。私たちの方みたく、明治、大正のころにやった1反部の田んぼ、用水も排水も区別のないような田んぼではまず不可能であります。そういうことを考えますと、私の考えではなかなかやっていけないだろうと思っております。

 そこで、この対策事業、農業者への周知の状況と今後の加入推進の取り組みについてお尋ねをいたします。

 次に、米の加工問題についてお尋ねをいたします。

 今、我々の時代になかったアトピーという、皮膚がちょっとざらざらする子供さんたちが大勢います。これは一説によると、アメリカ小麦のとり過ぎだという説もございます。そんな関係で、今学校の給食に出すパン、うどんについては1割は日本産小麦を使いなさいと、こんなことになっております。

 この減反を少しでも緩和するために、この米を加工する方法をこれから考えなきゃならない。アメリカ小麦に対抗するような形を望みたい。幸いにして、郡山に農業総合センターがオープンしました。そこで、農協と一緒にこれをやるような考えはないのかお尋ねをしたいと思います。

 質問の6番目は、市街化区域の中の耕作放棄地、昭和43年に都市計画法が施行されました。そして、10万以上の市では、市街化区域、調整区域、無指定区域とありました。無指定区域は市街化区域よりもちょっと待っていろよと、これは全部農地であります。ところが、県も市も宅造業者も、すべて無指定地域の土地を住宅団地、工業団地につくりました。そのために、ここが今遊んでおります。

 今、これからのことを考えると、ここは恐らく耕作放棄地になるだろう。住宅地のすぐわきにがさやぶができてしまうような土地になってしまう。今は、これを質問しても、どうしようといっても答えは出ないと思います。将来のことを憂えてそろそろ準備をしていただきたい、こういうことでこの管理をどうするかお尋ねをいたします。

 質問の7つは、森林環境税についてであります。

 三重県以北で、これを福島県で初めて導入したということは敬意を表したいと思います。しかし、私たちは森林交付税創設促進全国議員連盟というものに入って長年やってきました。これには、福島県では5市14町8村が入っております。これは、森林は山間地の人たちだけで守るのは大変だ。森林は水を守り、国土を守り、空気をつくり、そして新緑、紅葉と人間の心をいやしてくれる、日本全国の人たちで守るべきだがこの設立の趣旨であります。ですから、この制度が、福島県が中心になって、そして全国に発信をして全国的な税体制をつくるべきじゃないかと、こんなふうに思っているところです。

 くしくも、過日の新聞報道には、福島県の森林組合の連合会長が全国の会長になりました。国井常夫さんであります。我々の議会の先輩であります。この人が、冒頭にこの話を述べていらっしゃいました。いわゆる、山は、強いて言うならば我々人間の命の源である。この源は日本人全員が協力し合って守っていくべきじゃないか、私はこんな気持ちでおります。ですから、この森林環境税が、福島県が中心になって、そして全国に広がっていくことを御期待しております。その考え方をお尋ねしたいと思います。

 以上で私の通告した質問は終わります。明快なる優しい答弁を御期待申し上げまして降壇いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤栄佐久君登壇)



◎知事(佐藤栄佐久君) 坂本議員の御質問にお答えいたします。

 私は、今任期における県政運営の基本理念として、スピーディーで柔軟な県政の実現、真の分権型社会の構築、5つの共生の考え方を基調とした社会の実現、自立心と挑戦する心に満ちた地域の創造、県民の安全・安心の確保の5つを柱として掲げました。そして、分権型社会の実現に向けた全国知事会や地方6団体が一体となった取り組みや分権宣言進化プログラムの実践のほか、今後5年間で知事部局の350人の職員削減や公社等外郭団体の見直しなどの徹底した行財政改革を進めながら、商業まちづくり推進条例の制定を初めとする21世紀のまちづくり、森林環境税による県民参画の森林づくり、双葉地域における中高一貫教育による新たな公教育の取り組みなどの施策を展開するとともに、基幹道路網の整備充実や過疎・中山間地域の振興、だれもが安心して暮らせる県づくりのための理事を置くなど安全を重視した施策を積極的に推進しております。

 一昨年から人口減少が現実のものとなり、社会が大きな転換期にある今日、私は、これまでの枠組みや価値観の転換も図りながら、来るべき地方分権時代を先取りした創造的な取り組みをあらゆる分野で推し進めていくことが持続的に発展する「うつくしま、ふくしま。」の実現につながるものと確信をいたしております。

 さきの欧州訪問では、地方自治、地方分権に対する各国の確固たる考え方を確認してまいりましたが、真の分権型社会は座して手に入るものではなく、闘ってのみ得られるとの信念のもと、1つ1つの課題に正面から向き合い、また今回の欧州訪問のテーマでもありました豊かさでございますが、スペースの豊かさや時間の豊かさなども含めて、県民1人1人が本当の豊かさを実感できる県づくりに全力を傾注してまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 退職手当につきましては、首相は、国家公務員退職手当法により、一般職の国家公務員と同様に俸給月額に首相としての在職年数に応じた支給率等を乗じて算定されるものであり、知事については、福島県職員の退職手当に関する条例により、給料月額に在職月数及び支給率を乗じて算定するものであります。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 障がい者小規模作業所につきましては、更生施設や授産施設などの法定施設とともに、障がい者の日中活動の場の1つとして、その自立と社会参加の促進に寄与しておりますが、多くの作業所においては製品の販売等による事業収入が少ない状態にあり、その運営状況は厳しいものと認識しております。

 次に、その支援につきましては、今般の障害者自立支援法の施行により、地域活動支援センターを初めとする新たな法定施設への移行の道も広がりましたことから、今後はその意思を尊重しながら新しい施設への移行を支援していくとともに、移行しない小規模作業所に対しては、その運営や支援のあり方について関係団体等との意見交換も十分に行い、県としての新たな支援策を検討してまいりたいと考えております。

    (農林水産部長松本友作君登壇)



◎農林水産部長(松本友作君) お答えいたします。

 品目横断的経営安定対策につきましては、これまで集落座談会等あらゆる機会をとらえて農業者等へ説明してまいりましたが、座談会等に参加されない方々へも周知徹底を図るため、県、市町村等の広報誌への掲載や県内全農家へのパンフレットの配布等を行ってきております。

 今後、関係機関と一体となり、できるだけ多くの農業者が加入できるよう、認定農業者への誘導を初め経営規模要件に満たない農業者に対する農地の集積や集落営農組織に対する経理の一元化等への支援を進めるとともに、加入手続が円滑に行えるような相談活動も積極的に実施してまいる考えであります。

 次に、米の加工研究につきましては、これまで農業短期大学校の農産物加工施設を活用して、玄米クッキー、発芽玄米せんべい、米粉入りパン等の試作品の開発を行うとともに、農産物加工に取り組む農業者に加工技術の実習等を行ってまいりました。農業総合センターの設置に伴い、加工技術部門を充実したところであり、今後、ハイテクプラザを初め民間企業や農産物加工グループの取り組みと連携を図りながら米加工品の開発を行い、農業者の新たな商品化を支援してまいる考えであります。

 次に、森林環境保全のための国税の導入につきましては、本県においては今年4月から県民の理解をいただき森林環境税を導入し、県民参画による新たな森林づくりの観点から、水源地域の森林の整備や間伐材利用推進の事業を行うこととしたところであります。

 県といたしましては、今後この財源を活用しながら独自の施策を積極的に展開してまいる考えであります。

    (土木部長蛭田公雄君登壇)



◎土木部長(蛭田公雄君) お答えいたします。

 耕作放棄地の開発行為につきましては、市街化調整区域内の無秩序な都市の拡散を防止しながら地域コミュニティーの維持、再生を図るために、市街化区域との近接性や土地利用状況等について一定の要件を満たす区域においては、周辺環境と調和する自己用住宅等の立地についての開発行為が可能となる県条例の制定に向けて検討しているところであり、今後とも自然と共生する環境負荷の小さい美しいまちづくりを進めていく考えであります。



◆1番(坂本登君) 総務部長にお聞きをいたします。余り頭のいい坂本登でありませんので、再度その答弁をお願いいたします。

 私が聞いた範囲内では、国家公務員と県職員との違いだけで、中身は全く同じだと私は判断したんですけれども、どうなんですか。

 それから、農林部長にお伺いします。

 この森林環境税、私は水を守ることに、もちろん森林を守ることは強いて言うならば水を守る、水を守ることは、水がなくして生きられない人間を守ることだと思っているのです。それを一番水を使って生活している川下の人たち、県内には4つの一級河川がございます。阿武隈川に阿賀川ですか。それから、久慈川に那珂川と、こう4つの川があります。これは、阿武隈川には仙台が、阿賀川には新潟市が、そして久慈川には日立市が、那珂川には水戸市があります。その水を我々のこの環境税で守るわけです。そうしましたらば、当然この水を利用する人たちにも御負担を願ってもいいんじゃないかということで私は質問したわけでありますので、これを福島県がその先達をとってみんなに、ほかの県にも話をして、全国的にこの税の創設を展開していくという、そういう考えはないのかと実は質問しました。お答えを願いたいと思います。



◎総務部長(野地陽一君) 再質問にお答えをいたします。

 首相の場合には、報酬月額には差はあるわけでございますけれども、計算式の上では、首相に掛けられる支給率というのは在職年数が5年でありますので、10年未満の場合にはそれに0.6を乗じたものが支給率となるということになっておりますので、3ということになります。ですから、給料月額の3倍というものが基本となって定められるわけであります。

 一方、知事については、先ほど申し上げましたように、月額に在職月数を掛けて、それから支給率ということになるわけでありますが、この計算式は全国の都道府県、このような方法をとっているわけでありますが、この支給率につきましては、本県では平成16年に引き下げた経過がございまして、その当時も全国でも極めて低位の65ということにいたしておりまして、その後の状況といたしましても余り変化はないという状況で今日に至っているところでございます。



◎農林水産部長(松本友作君) 坂本議員の再質問にお答えいたします。

 本県のような森林環境税を、本県が主唱して各都道府県に導入すべきではないかというようなことだろうと思います。私どもの方は、県民の皆様方の大いなる御理解をちょうだいいたしまして、このような形で導入したわけでございますけれども、それぞれの地域において、県においてさまざまな努力がなされております。そういう中で、私どもの方がこの森林環境税を使って先駆的、先導的な事業を展開し、より効果的な施策を講ずるということが、全国的にこの動き、あるいは税をちょうだいするという理解を広げていく我々の任務ではないかというふうに考えております。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、坂本登君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。11番吉田公男君。(拍手)

    (11番吉田公男君登壇)



◆11番(吉田公男君) 県民連合の吉田公男です。通告に従って質問させていただきます。

 主に障がい者の福祉政策についてお尋ねします。

 先週末、あぶくま高原自動車道建設事務所から「みんなのトイレの周知について」という文書をいただきました。平田村蓬田地内の49号国道沿いにある同事務所には、きれいな、車いすでも利用できるトイレがあります。今までも一般に開放していたのだけれども、国道からはそれがわかりませんでした。

 そこで、ホームページで紹介するとともに、国道の標識の余白に車いすトイレのマークを表示しました。経費は最小限のはずです。しかし、効果は新しい障がい者用トイレを新設したと同じ効果が上がるはずです。これが今求められている知恵なのだと思います。

 障がい者が外出する際、どこにトイレがあるかは重要なことです。遠い移動距離ほど深刻で、国道49号線郡山―いわき間ではなかなかよい場所がありませんでした。これからは、郡山―いわきの中間に、そしてあぶくま高原道路の中間にいつもきれいにしてあるみんなのトイレが障がい者の移動を助けてくれるはずです。

 最初に、この数カ月で一番うれしく感じたことを紹介して質問を始めさせていただきます。

 さて、県は18年度予算において、小規模作業所に対する1施設当たりの補助金を約1割強削減しました。その通告が何と3月28日、それも障がい者団体からの申し入れで開かれた会合の席でした。補助要綱の改定が3月27日付けとなっており、通告なしに新年度に突入するつもりだったのでしょう。

 さきの12月議会における私の一般質問で、「小さな施設のよさを大切にするため、現在のままの小規模作業所に対する補助も充実していくべきだと思います。国も小規模作業所支援策などを打ち出していますが、さらに県としての支援も必要だと思います。障害者自立支援法による新しい施設体系の移行に伴い、県は小規模作業所にどのような支援を行っていくのかを示してください。」と質問したところ、保健福祉部長の答弁は「小規模作業所については、障害者自立支援法により就労継続支援施設や地域での日中活動の場となる地域活動支援センターへの移行が可能となります。こうした新しい施設体系に移行する場合には、NPO法人等の法人格の取得が要件とされるため、そのための積極的な支援に努めるとともに、施設基準を満たすための具体的支援策も検討してまいります。なお、移行しない小規模作業所に対しては、県単独事業により支援を継続してまいりたいと考えております。」でした。この答弁では、昨年同様の補助金が交付されるものと私は判断しました。また、多くの議員も同様の判断だったと思います。

 ところが、今になって、5月19日の政調会では、一部人数加算分が30万円から15万円へと半減されても、ゼロではないから継続した支援だと説明しています。例えると、工事総額1,000億円の道路整備で、1工区が二車線で工事予算額が30億円だったとします。ところが、他の工区で予想以上に工事費が膨らんだので、一車線15億円に変更になっても、総工費が1,000億円なので説明の必要がないの一言で片づけられてしまうことはありません。これを議会が認めては、執行部の予算に関するすべての説明がどのようにでも解釈できることになり、議会と執行部の信頼関係は根底から覆されることになるのではないでしょうか。このような答弁が通常行われるものではなく、今後の答弁では実情に即した誠実なものにすべきと思いますが、考えを示してください。

 新年度開始の4日前に人件費の1割削減を一方的に通告されて、小規模の施設は大変な苦境に立たされています。一部には、給与のカットや解雇まで行われようとしているのが現実です。今後は、閉鎖に追い込まれる施設まで予想されます。このようなやり方が理不尽であるということは、県みずからが新年度に入ってからパートナーである市町村に謝罪して回っていることで明らかにしています。補助を出す側の市町村には謝罪すれば済むでしょうが、財源を削減された施設はそうはいきません。

 そこで、県はこのようなときにどのように対応するか、助言を与えるのが当然だと思いますが、県が同じような立場に立ったときにはどのようにこの難局を乗り切るのでしょうか。県が同じように、新年度開始の4日前に人件費を1割強削減しなければならず、他に補てんする財源が確保されていない場合はどのように対応されるのか示してください。

 実際は、県の財政再建に当たっても、数日間のうちに人件費の1割削減などあり得ない話だと思います。今回、保健福祉部では、新年度4日前、1割強削減を通告して、それを実行しても施設運営には支障を来さないと考えているようですが、福島県の財政は民間施設に比べても?迫している状況と思います。人件費などというものは簡単にどうにでもなると、それほどゆるゆるの基本認識なら、まず範を示して、19年度から少なくとも担当グループの人件費を1割削減すべきと思いますが、県の考えを示してください。

 小規模作業所がこのような危機を迎えたとき、これを乗り切るための悲しい知恵は、所長さんが「いいよ、私はボランティアでいいから。職員さんの給料はこれ以上下げられないもんね。」、こう言って乗り越えてきたんです。今回も同じ声が至るところから聞こえてきそうです。聡明なる部長なら、この知恵の重みをお酌み取りいただけるものと思います。

 現状では、地域の障がい者の日中活動の多くを支えているのは運営基盤が脆弱な小規模作業所です。新制度に移行しても、その多くは先ほど話があったように地域活動支援センターであり、運営については不評を買っている現在の小規模通所授産施設より不安定だと言われています。県はその実態を把握した上で、削減分を経営努力せよと言っているのでしょうか。

 平成17年度の小規模作業所におけるランクごとの運営費、人件費、事業収入、利用者負担額のそれぞれの平均と小規模作業所全体の常勤職員の給与額及び利用者1人当たりの負担月額の平均をどう把握しているか示してください。

 小規模作業所常勤職員の平均的給与は、一般的に200万円を大きく下回るのが実態です。県職員の平均給与を考えると、県職員1人の給与で5人の小規模作業所職員が働いていると言っても過言ではありません。今回の補助金の削減は、小規模作業所の運営実態を把握しているなら到底言い出せるものではありません。もし本当に把握しているというなら、小規模作業所の運営実態から、施設が自助努力で生み出せるあるいは生み出すべき運営費の金額を小規模作業所を指導、支援する県の立場から示してください。

 さて、県が発表した地域生活移行プログラムですが、その中の地域生活移行の方向性、移行の進め方の基本方針では、日中活動の場や生活の場、さまざまな社会資源の整備充実を図るとありますが、利用者の数からいって、大半は法定施設ではない小規模作業所が支えてきたことは紛れもない事実です。その日中活動の場の1つである小規模作業所の補助金を削減しておきながら、小規模作業所に限って見た場合、今年度は社会資源の整備充実をどのように図っているのか、今年度に進行している具体的な箇所数とその対象人数、補助交付予算額を示してください。

 今年度予算では一部の施設の整備事業を行っていますが、対象は法定内施設だけで、小規模作業所は対象外です。整備の支援は法定施設のみで、地域生活移行の受け皿は小規模作業所を中心にということがあってよいのでしょうか。小規模作業所が数カ所、利用者数でいうと約70名増員したのに対し、補助金総額で増額は300万円弱を増減することが整備充実ということは認められません。なぜなら、もう一方で減額して、総額をほとんど変えていないんですから。

 小規模作業所運営費補助の基本額は、県と市町村合わせて利用者10人で600万円です。小規模作業所利用者が70人増員していますので、10人当たり年間約40万円、市町村と合わせて80万円です。1施設でいうと、600万円の残りの520万円、総額でいうと3,900万円は県内の小規模作業所が経営努力すべきだというのが今年度の福島県の行う地域移行プログラムの実態です。

 さらに、今年度地域生活移行する障がい者は、年度末日ではありませんので、年度途中、補助金の交付された後にさらに60名の障がい者を運営費助成金なしで受け入れることになります。今年度、地域生活移行の障がい者が日中活動の場として小規模作業所または地域活動支援センターを選択すれば、それらの利用総数がふえることになるため、小規模作業所への運営費補助金総額がふえないとすれば、来年度は1施設当たりの補助金がさらに減額となることになると思いますが、考えを示してください。

 また、今年度同様、来年度に関しても補助金総額が据え置かれるなら、さらに1施設当たりの補助金が減額とならないように、県は太陽の国などから地域生活移行希望者を現在の既存の小規模作業所や地域活動支援センターに受け入れてもらうために新たな予算措置をすべきと思いますが、考えを示してください。

 今回の削減は、約70名の障がい者が小規模作業所の利用を新たに始めたことによるものです。地域生活移行プログラムでは、今後5年間で300人の太陽の国などの県立障がい者施設利用者を施設から地域に帰していこうとしていますが、入所施設から地域に移行させようとしている年間60名と今年度新たに小規模作業所の利用を始めている約70名の自然増と合わせれば、年間約130名の障がい者をどのように地域の日中活動の場に受け入れていく予定なのかを示してください。

 また、今年度予算では、小規模作業所から就労支援施設への移行を進めるため、県の障がい者就労訓練設備等整備事業が新設されましたが、予算を見ると、来年度までに8カ所、160名の利用者が就労支援等施設に移行する見通しを立てています。その内容を示してください。

 地域活動支援センターの場合、県単の一般財源ですから、移行しても小規模作業所と変わりはありませんが、就労支援等施設は新制度で国庫補助の財源がついた施設です。移行が進むほど、県費支出は削減できます。障がい者就労訓練設備等整備事業による就労支援等施設への移行で、小規模作業所運営費補助事業は8作業所2,400万円、さらにそれぞれが10名から20名規模になるためには、作業所間での合併などがあれば最大で4,800万円の県費支出の削減が図れるはずです。

 保健福祉部長は一貫して、今回の小規模作業所運営費補助事業の人数加算分の半減が、事業費総額ベースで減額していないのだから、「移行しない小規模作業所に対しては、県単独事業により支援を継続してまいりたいと考えております。」との答弁と矛盾しないと言っています。その論理でいえば、来年度予測される新制度移行に伴う補助対象作業所箇所の減少に当たっては、同じく補助事業総額の減少があってはならないことになります。

 そこで、今年度の補助削減が事業総額で300万円ふえたのだから継続支援だというのなら、障がい者就労訓練設備等整備事業による就労支援等施設への移行で小規模作業所運営費補助事業は予算上2,400万円以上減少することになります。移行した後の差額を残った作業所への補助に振り向けて当然と思うのですが、考えを示してください。

 地域生活移行プログラムでは、入所施設では県費がかかり過ぎるので、割安な地域生活に追い出そうとする政策ではありません。本来、障がい者が地域の中で人間らしく人として生きていくためにはきめ細やかな支援が必要であり、施設福祉に比べると割高になってもしかるべきです。

 そこで、地域生活移行プログラムによると、平成22年までに太陽の国を中心とする県立の障がい者施設群は縮小する方向ですが、その予算は当然、地域生活に移行した人たちのために生活の場、日中活動の場の整備や支援に向けられるべきと思いますが、考えを示してください。

 私は、佐藤知事の県民の安全・安心を第一と考える姿勢を尊敬し、支持しています。福祉の面でも、みずからアメリカまで出向き、新しい考えを取り入れ、障がい当事者を福祉のアドバイザーとするなど、障がい者が安心して暮らせる県土づくりに熱心だと思っています。県民すべてが、障がいを持つ、持たないにかかわらず、地域で生き生きと暮らしてもらいたいと思うなら、今回の減額は知事の思いと矛盾しています。9月補正において今回の小規模作業所運営費の減額分を復活させるべきと思いますが、考えを示してください。これは、私ども県民連合の総意として、6月議会に向けた知事要望の重点事項でもあります。必ず復活していただきたいと強く要望します。

 最後に、知事。知事は全国で初めて、障がい者みずからが障がいを持つ仲間の自立を支援する自立生活センターに対する補助事業を始めるなど、現在の障害者自立支援法の評価すべき面を十数年先取りした先進的な知事です。小規模作業所の実態もよく御存じのはずです。作業所と名乗りながらも、利用者の多くは物をつくることが困難です。まして、商品になるものをつくることができる人は一握りです。作業所の授産製品といっても、実は職員が利用者の帰った後でつくり直したり、親御さんが送ってきて、そのまま施設の中でものづくりをして仕上げたものが多いのも事実です。それでも、数少ない販売会では、1日の売り上げが数百円というのが当たり前の世界なのです。

 そうして、そういう施設ほどお世話をする職員の数が多くなければならないのが実情です。売り上げがほとんどない、職員の数は必要だとすれば、自己負担が1カ月数万円、親が職員の補助に交代で出てくる、光熱費を切り詰める、一生懸命寄附を集めるが、毎年のことでお願いする先も少なくなっていく。申しわけないけれども、職員の給料を下げさせてもらう、こんなつめに火をともすような倹約と努力に支えられて小規模作業所は運営されてきているのです。ここでさらに1割分の努力を求めることは、伸び切った緊張の糸を断ち切ることになりかねません。最大の自己犠牲の上にきょうまで頑張ってきた作業所関係者のこの人たちのためにという思いを、もういいや、もうだめだと断ち切ることにならないためにも、小規模作業所運営費補助事業の一部削減を改めていただくことを心からお願いします。

 今までの質問を踏まえ、知事は障がい者福祉を今後どの方向に持っていこうとしているのかを示してください。

 以上をもちまして、質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤栄佐久君登壇)



◎知事(佐藤栄佐久君) 吉田議員の御質問にお答えいたします。

 障がい者福祉につきましては、私はかねてより、人間の尊重やユニバーサルデザインの考え方のもと、人と人とが支え合い、ともに生きる社会の実現を目指して県づくりを進めてきたところであり、例えば障がいのあるなしにかかわらず、地域の小中学校等でともに学ぶ教育の推進、障がい者も自然探勝できるような遊歩道の整備、県有施設のバリアフリー化等に取り組むとともに、平成18年度からは地域生活移行の受け皿となる施設を整備するための県単独事業を創設したところであります。

 現在、障害者自立支援法の施行により大きな転換期を迎えておりますが、これまで以上に障がい者の自立と社会参加の促進を図っていくことが重要でありますので、今後も引き続き、障がい者が地域で生き生きと暮らせる社会づくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 財源確保につきましては、予算編成に当たってあらゆる資料に基づいて正確にその財源を捕捉することが求められておりまして、人件費も含め、年度間の見通しに立って歳入歳出を的確に算定しております。

 次に、人件費につきましては、これまでもうつくしま行財政改革大綱に基づき、職員数の削減や諸手当の見直しに取り組んできたところでありますが、今後ともさらなる職員定数の削減を行うなど、総人件費の抑制に努めながら各施策の充実に取り組んでまいる考えであります。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 答弁につきましては、県議会は県民の代表機関であるという重要性にかんがみ、今後とも県の考えなどが十分伝わるよう意を尽くしてお答えしてまいりたいと考えております。

 次に、平成17年度の小規模作業所ランク別運営費等の平均につきましては、利用人員が10人以上のAランクは、運営費約1,245万4,000円、人件費約737万6,000円、事業収入約215万6,000円、利用者負担額約121万6,000円、利用人員が5人から9人のBランクは、運営費約774万1,000円、人件費約428万9,000円、事業収入約135万円、利用者負担額約79万4,000円、利用人員が3人から4人のCランクは、運営費約680万7,000円、人件費約203万円、事業収入約432万2,000円、利用者負担額約59万3,000円となっております。

 また、作業所全体の常勤職員の年間給与の平均額は約175万6,000円、利用者1人当たりの平均負担月額は約8,000円となっております。

 次に、自助努力で生み出せる運営費につきましては、多くの作業所において事業収入及び利用者の負担金であり、金額については事業内容によりさまざまな状況にあるものと認識しております。

 次に、平成18年度から新たに補助対象となる小規模作業所につきましては7カ所であり、その利用人員は57人、またこれらに対する補助交付予算額は約1,200万円となっております。

 次に、来年度の小規模作業所運営費補助の事業費につきましては、障害者自立支援法による法定施設への移行状況と新たな開設の動向などを踏まえ、検討してまいりたいと考えております。

 次に、小規模作業所等に対する新たな予算措置につきましては、地域生活への移行を希望する障がい者が、更生施設や授産施設などの法定施設を含めた日中活動の場をどのように選択するかを見きわめながら検討してまいりたいと考えております。

 次に、障がい者の日中活動の場への受け入れにつきましては、国庫補助事業により整備される施設や、今年度から創設した県単独事業により整備を行う施設、さらには小規模作業所などが考えられます。

 次に、障がい者就労訓練設備等整備事業につきましては、既にNPO法人の資格を有し、1日の利用人員が10人以上であり、障害者自立支援法に基づく新事業体系に移行しやすいと考えられる小規模作業所8カ所分を予算計上したものであります。

 次に、就労支援等施設への移行による小規模作業所補助費の減少分につきましては、移行する施設に対する県費の負担もあることから、その状況を見ながら総合的に判断してまいりたいと考えております。

 次に、地域生活移行のための場の整備や支援につきましては、県立の障がい者施設の縮小に先駆けて県単独の施設整備事業などに取り組んでいるところであり、今後地域生活移行促進プログラムの進状況を見ながら検討してまいりたいと考えております。

 次に、小規模作業所運営費補助につきましては、今後その運営や支援のあり方について、関係団体等との意見交換も十分に行いながら、県として新たな支援策を検討してまいりたいと考えております。



◆11番(吉田公男君) 再質問させていただきます。

 今、最後のお答えの中で、私の要旨で言うと、13番目の質問に当たると思いますが、要旨でも明らかに、9月補正で復活できないかという質問をしていますが、残念ながらお答えの中ではその話がありませんでした。

 11番の質問の中で、そこで今年度の補助削減が事業総額で300万円ふえたのに、継続支援だからというんだったならば、障がい者就労訓練設備等整備による移行で2,400万円以上削減するのが明らかに予算上わかっているのだから、その金を来年度以降は、今年度は総額で同じなんだから、継続だと言っているんだから、来年度も総額同じで継続するんだから、その分お金が既存の作業所に回さなければ、総額で同じだというふうな今年度の説明がつかないでしょうという質問をしているんですけれども、残念ながらそのことについてのお答えがありませんでした。

 もう一度、来年度、2,400万円、その中で幾らかの県費の支出もあるのでしょうが、明らかに削減されることはわかっているわけですから、8施設分の削減があることはわかっているわけですから、それを総額は同じという今年度の主張を通すならば、来年度も総額を同じにして、その差額は他の作業所に回すべきではないかというふうに質問しております。ぜひ明確にお答えをいただきたいと思います。

 私はこの質問で、前半は、利用者がふえればを前提にして、今まで17年度までは総額が、利用者がふえるに合わせて福祉予算が増額していた。総額を頭打ちにしなかったということだから18年度も総額をふやさなければならなかったのではないかという前提で質問させていただきました。

 後半戦は、来年度以降利用者が減少するのだから、今年度の総額が同じだというふうに据え置くのだったらば、来年度以降は減額しないで、総額を据え置かないとつじつまが合わないのではないかという質問をさせていただいたつもりです。

 以上のことを踏まえてもう一度知事、最後に今後の障がい者福祉について、この問題のことをどういうふうに考えているのかをもう一度お聞かせいただければと思います。



◎知事(佐藤栄佐久君) 吉田議員の考え方については、共鳴する部分も非常に多いし、いわき海浜自然の家は、車いすの方は裏から入るという設計でありました。正面から2階まで入るような設計という、これは当時としては非常に珍しい物の考え方でありましたが、私自身、そういうふうな、予算面だけではなくて、考え方を変えるべく努力してまいりました。

 お話にもありましたが、CILについても、自立しようという皆さんを応援していくということは非常に重要であるということで、全国で初めてでございましたが、福島県で補助をすることになりました。

 ずっとこれまでの経緯を見てきておりますと、15年度から本当に小規模の事業所にまで広げて、15年度というともう2、3年前ですが、ここまで来たわけでございます。

 きょうもいろいろ担当とも話してきましたが、地域というのをどう考えるか。地域移行ということでありますが、例えば太陽の国から地域と言った場合、郡山というのが地域であり、福島というのが地域であるという考え方では、例えば私のうちの近くにも作業所がございますが、それをなかなか、地域、郡山の大槻が地域かというと、これは全然違うわけでございます。そういう実態に即した考え方を持つ、地域と言った場合でも持つべきでありますので、そういう意味では基本的には考え方に共鳴するものでありますが、1つ1つの事業、予算等については担当の部長の方に、それぞれいろいろ考え方あると思いますので、担当の部長の方に、今御質問もあったようでございますので、お答えさせます。

 御指摘がございました、障がい者が地域で生き生きと暮らせる社会づくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。



◎保健福祉部長(村瀬久子君) 再質問にお答えをいたします。

 障害者自立支援法の施行等に伴いまして、来年度予算、特にこの小規模作業所あるいは地域活動支援センターや就労施設に移行した施設等々をトータルに考えて、どのように来年度予算を編成する方針で考えるのかという御質問かと思いますけれども、実は18年度に向けましても、障がい者関係の予算は減額したわけではございません。ふやしております。それから、小規模作業所関係の予算も減額させていただいたわけではありません。ふやさせていただいております。

 ただ、数がふえた、それから少し規模の大きな作業所さんがふえてきた、その他もろもろ、部の予算編成上の状況などもございまして、私としては本当に最大限の努力をしてこの小規模作業所の予算を確保したところでございます。ただ、残念ながら、結果として一部加算を削減せざるを得なかった、これは私としても決して本意なことではございませんでした。

 来年度に向けての影響でございますが、何度も申し上げておりますように、自立支援法の関係で地域活動支援センターに移行する施設あるいは就労支援施設に移行する施設、それから地域生活移行の影響で地域に出ていらっしゃる方がいらっしゃる、その方々が今どこへ行かれるか、これはそれぞれ個別にお話を伺って、その人の希望に沿った道を御相談に応じようと、こういうところでございます。したがいまして、まだまだ不確定な要素がございます。8カ所就労支援施設へ移行という話もありましたが、これは個別の施設の確定の意思を聞いてきたわけではありませんので、恐らくこの程度予算を確保しておけばよろしいかということで確保した予算でございますので、それぞれこれから小規模作業所の方々の個別の御意向を聞きながら来年度に向けて考えていくと、こういうことになろうと思います。

 先ほども申し上げましたように、そのようないろいろ法定施設の移行の道も広がりましたので、今後小規模作業所の方々がどういう道を希望されるのか、あるいはこのまま小規模作業所として残られるということであれば、その運営の状況あるいは県の支援のあり方、市町村の支援のあり方等々について十分意見交換をさせていただいて、県として新たな支援策を検討してまいりたいと、こういうことでございます。



◆11番(吉田公男君) ただいまの部長の答弁ですけれども、これから新たに地域移行していく人たちのことに関しては、まだ確定していないから、それについては何とも言えないとおっしゃいました。

 ところが、今年度予算で、8施設が就労支援等の施設の方に移行するということについても確定はしていないと、ただ、NPO法人格を持っているのが8カ所あるから、その8カ所はそちらに移行するであろうということで予算組みをしたと、意思を確認していないと明確に今御自分で認めているわけです。施設の意向は確認せずに予算を組みました。ところが、来年度、これから間違いなく何十人という方が地域の中に出ていかれることについては、お1人お1人の意思を確認していないから、どこに行くかわからないので予算組みができません、そういう話ではないと思うんです。矛盾しています。

 18年度では、8施設の意向を確認せずに既に予算組みをして、2,400万円のうちの1,200万円予算をとっているわけです。なのに、今後300人を出すという、施設から地域に帰っていただこうという計画がありながら、その300人についてはどういう施設を利用するか、そのお1人お1人の確認ができないから何も申し上げることはできない、そうであってはならないはずです。当然、傾向として、大体今までの傾向からすると、何割は地域活動支援センターに行くだろう、何割は小規模作業所に行くだろう、あるいは別な施設に行くだろう、そういう予想のもとに当然予算は立てるはずです。

 今までの実績からいうと、その大半が小規模作業所であり、先ほどから地域活動支援センターの話が出ていますが、このセンターは残念ながら市町村と県の単独の事業で予算組みをしていくしかありませんから、小規模作業所から地域活動支援センターに移行しただけでは県費の支出は削減されないわけです。だから、そこは一括して考えればいいだけの話で、それが考えることができないというふうにおっしゃられたのでは、そのまま「はい、そうですか。」と納得することができません。

 今年度、財源が足りなかったのは1,700万円です。1,700万円何とかすれば、来年度以降、間違いなく新制度の方になって、国庫補助の事業で県費の支出が抑えられることがわかっています。先ほど私が言ったのは2,400万円だと言いました。それ以上だと言いました。その中にも県費が含まれるので、部長の説明だと丸々2,400万円ではないのかもしれませんが、明らかに半分だとしても1,200万円削減できるわけです。なぜことし1年我慢できなかったのか。ことし我慢できれば、来年度は苦労をせずにそのままやっていけたはずです。

 もう一度、同じ質問になりますけれども、9月補正で今年度から削減分を復活することはできませんか、お尋ね申し上げます。



◎保健福祉部長(村瀬久子君) 当初予算の考え方でございますが、法制度ができて、そちらへ移行する施設が予想されて、それが従来の小規模作業所の予算をシフトできない、それをベースにできないものにつきましては、予想される場合にはあらかじめ予算は確保させていただいた、こういうことでございます。

 ただ、小規模作業所につきましては、先ほど申し上げたように、最大限の努力をいたしましたけれども、さまざまな自立支援法移行の経費もございました。施設増の話もございました。いろいろありまして確保できなかったという事情にございます。

 9月補正の件につきましては、今後、先ほど申し上げましたように、時期は申し上げられませんけれども、作業所の方々あるいは障がい者の方々、さまざまな方々とお話し合いをさせていただきまして、今後の新たな支援策を検討してまいりたいと考えております。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、吉田公男君の質問を終わります。

  通告により発言を許します。16番柳沼純子君。(拍手)

    (16番柳沼純子君登壇)



◆16番(柳沼純子君) 自由民主党の柳沼純子でございます。

 6月2日、3日の両日、小泉純一郎首相が会津地方視察のため来県されました。ガーナ訪問時に小泉首相が提案されました野口英世賞にちなみ、野口記念館を訪れ、創設を報告されました。また、猪苗代町や会津地方の観光振興策としては願ってもないことと思います。これを機に、国内外から多くの方々が会津を初め福島県を訪れ、我が県のよさ、自然の豊かさを知っていただければ幸いと思います。知事が誘致に尽力されました2009年FISフリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会にも大いに弾みがついたものと思います。以下、質問に入ります。

 初めに、少子高齢社会について知事にお尋ねいたします。

 知事は今回、5月29日から6月8日まで欧州評議会地方自治体会議出席及び欧州調査のため、フランス、ドイツ、スウェーデンに出かけられました。フランスでは講演で、本県が目指す住民が主役であることを実感できる地方自治について、県の取り組み姿勢をアピールされました。

 私も、昨年10月19日から10月28日まで、フランス、ドイツ、スウェーデン3カ国で県議会の海外行政調査を行ってまいりました。フランスでは少子高齢化対策関係、ドイツでは新エネルギー政策、そして防災対策関係、スウェーデンではLL産業交流事業、少子高齢化対策関係を、そしてウメオ大学と本県の交流関係についてなど調査してまいりました。詳細は、海外行政調査報告書をごらんいただきたいと思います。

 百聞は一見にしかずで、私にとって初めての海外行政調査で大変勉強になりました。少子高齢社会に関する政策でいえば、3カ国とも高負担、高福祉政策をとり、出生率が高いとはいえ婚外子も多く、また結婚の形態も必ずしも法律婚の形をとらなくてもよく、カップルであるかどうかが重要であるということでした。子供ができたから認知をする程度の軽い意識と聞いて、その形、意識とも我が国の結婚観にはなじまないと感じました。3カ国とも高負担、高福祉である一方、若者も高齢者も自立心や独立心が強く、子供は高校生になると自立し、親も子供に頼らない社会であり、高齢者は在宅介護で予防や自立に向けた支援が充実しているという感想を持ちました。

 そこで、知事は今後の少子高齢社会のあり方についてどのように考えているのかお尋ねいたします。

 次に、学校教育についてお尋ねいたします。

 本県の児童生徒の体力は、長期的に見ると低下傾向にあります。「ふくしまの未来を担う人づくり」という観点からも、児童生徒の体力向上は重要な課題であると考えております。県教育委員会においては、本年度の2学期から県内すべての小学校に本県独自の体力向上プログラムを導入することになったと聞いております。走る、投げる、跳ぶなど基礎体力の向上を目指した本プログラムは、児童の体力の底上げにつながり、運動好きな子供が育成されることと大いに期待するところであります。

 そもそも、体力がここ数年目立って低下してきた原因については、数々の要因が複雑に絡み合っていると思いますが、早急に原因を調査し、対策を講じていくことが必要であると考えております。

 そこで、本県児童生徒の体力が低下した原因を調査すべきと思いますが、県教育委員会の考えをお尋ねいたします。

 子供の食事について、国立教育政策研究所の調査では、朝食を食べない児童生徒の割合が小学生で6.8%、中学生では10.7%と高くなっているとの結果が出ております。学校でやむを得ず朝御飯給食を出す動きが出始めていると聞きました。

 岡山県美咲町の旭小学校では、1時間目の後の休み時間に乳製品を食べさせる、また高知県香美市の鏡野中学校では、3年前から月1回、1時間目の後の休み時間におにぎりとみそ汁を出す朝食タイムを実施し、生徒からは「元気になり、授業中に寝ないで済んだ」、「朝食はきちんと食べるようにしよう」といった朝食の大切さを知ったという反応があったそうです。これらの試みは、朝食の重要性を認識させることと家庭で朝食を食べる習慣づけが目的だと思います。

 そこで、本県児童生徒の朝食をとらない割合と学校生活への影響についてお尋ねいたします。

 また、学校における食育の指導体制の整備も早急に行われる必要があると考えております。国においては、本年3月に食育推進基本計画が策定され、今後子供たちに対する食育を重視しつつ広範な取り組みを展開することとなっております。

 なお、この6月は食育月間とされ、本県内においても食について考えるためのさまざまな催しをされていることと思います。今後、学校における食育を推進するためには、校長、教職員が一体となり、食に関する指導を組織的、計画的、効果的に行うことが重要です。そのためには、栄養に関する専門知識を持った栄養教諭を食育を推進していく上での中核的な存在として位置づけ、食に関する全体的な指導計画の作成や、教職員や家庭、地域との連携、調整等の役割を担う必要があります。

 他県の栄養教諭の指導状況を見ますと、平成18年度から26道府県での配置が開始され、その中でも鹿児島県や京都府では、数年内に学校栄養職員から栄養教諭への移行も終わる見込みとのことで、非常に積極的な取り組みがされていると聞いております。

 本県の栄養教諭の配置については、本年2月の県議会において遠藤忠一議員の質問に対して、平成18年度は食育担当指導主事を配置し、効果的な食指導のあり方を研究し、19年度以降速やかに導入すると答弁しておりますので、19年度当初から確実に栄養教諭が配置できるよう強く要望いたします。

 現在、毎日のように子供たちが巻き込まれる事件・事故の報道がされております。私は、6月7日から9日まで、くらしの安全・安心対策特別委員会で県外調査を行ってまいりました。その中で、広島県庁で子どもの安全な環境づくりプロジェクト事業について調査いたしました。これは緊急プロジェクト事業で、平成17年度1年間で子供が被害者となる刑法犯認知事件数の10%減少、不審者による子供への声かけなどの犯罪に至らない事案の減少などの結果を出すということを目標に実施されたものです。子供の被害と非行防止のガイドは、小学校低学年向けと高学年向けに分けてわかりやすくつくってあり、キャンペーンでは企業の協力をいただき、車両に「子どもたちの安全を私たちも見守っています」というステッカーを張ってもらって啓発しています。

 そして、一番重要なことは、地域の小学校に、自分たちがいつも遊んでいる場所にあって、大人が見落としている空き家などが危険な場所であると認識させ、地図に書き込んで危険マップをつくらせております。これにより、これまでは大人が危険だと感じるところ、考えるところを地図に載せていましたが、子供の目線で見て危険だと感じた物陰などを大人が把握して対処することが犯罪防止に役立っているし、効果が上がっているということでした。本県でも既に安全マップを県内すべての小学校で作成し、児童の指導に活用するとともに安全確保に役立っていると聞いており、心強く感じております。 一方、不審者による登下校時の声かけ事案が後を絶たない状況にあるなど、登下校時の子供の安全確保への取り組みは今後ますます重要な課題となるものと考えております。

 そこで、県教育委員会は、事件・事故の発生しやすい登下校時の子供の安全確保についてどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 次に、ハイテクプラザについてお尋ねいたします。

 ハイテクプラザは、平成4年、郡山西部第2工業団地内に県内中小企業の工業振興の中心的な施設として建設され、中小企業の技術向上に大きな役割を果たし、また福島、会津若松、いわきの旧工業試験場も、繊維製造業を初めとして漆器製造業や清酒製造業などの地場産業の振興のための技術支援センターとして技術支援を行い、産学官連携を中心とした試験研究機関として県内中小企業の技術の高度化に大きく貢献していると考えております。

 また、平成13年度より、企業が直面している技術的な課題を公募し、速やかに研究開発する戦略的ものづくり技術移転推進事業に取り組んでいると伺っておりますが、戦略的ものづくり技術移転推進事業の成果についてお尋ねいたします。

 県民の周りには、食の安全や廃棄物の増加、湖沼の水質悪化などの身近な問題から、地球温暖化やオゾン層の破壊といった地球規模の問題までさまざまな環境の問題がございます。また、県内の中小企業にとってもさまざまな環境規制に対応した事業活動が強く求められるなど、私たちが恵み豊かな環境を次世代に引き継いでいくためには、私たちは現在の活動を環境への負荷を少なくする活動に転換し、持続可能な社会を形成していくことが必要と考えております。

 そこで、県民や県内の中小企業が環境に対する課題に対応していく上で、科学技術の役割、産学官連携の機能への期待はより一層高まるものと考えておりますが、ハイテクプラザが実施している環境課題に関する研究開発の取り組みとその成果についてお尋ねいたします。

 ハイテクプラザは、私の家から車で15分ぐらいのところにあります。ハイテクプラザから遠距離にある地域の企業を初めとして、地域の人たちには余り知られていないのが実態だと思います。改めて、ハイテクプラザとは何をするところなのか、そこで行われていることが私たちの生活にどんな利益をもたらすのかをもっと知ってもらう必要があるのではないでしょうか。

 そこで、ハイテクプラザをより開かれた研究機関にするためにどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 最近の国内景気の回復基調に伴い、企業の設備投資意欲が高まりつつある中で、企業誘致に対する地域間競争が激化しております。また、企業誘致は、新たな雇用機会の創出はもとより、地域経済の活性化、さらには地域振興に大きく貢献する重要な施策であると考えております。

 こうした中、高速道路や空港、港湾といった交通基盤の充実や地震の少ない安全な地盤、各種優遇制度などの本県のすぐれた立地環境を積極的に情報発信するとともに、ハイテクプラザの有する技術支援機能を生かした誘致活動も効果的と考えております。

 そこで、ハイテクプラザは企業誘致活動とどのように連携していくのかお尋ねいたします。

 次に、農業の振興についてお尋ねいたします。

 去る6月10日に、農業総合センターの開所記念式典が開催されました。農業が停滞する中、約240億円の巨費を投じた最先端の設備を持つ農業総合センターで、県内はもとより日本じゅうから注目を集めております。

 本施設は建築にも特色があり、地産地消の観点から木材をふんだんに取り入れ、温かみのあるセンターになっております。上空から見ると、建物全体がかまの形になっていて、そのこだわりの中からも意気込みが感じられます。多くの最新鋭の機器が導入されていますが、地域の農業とどう結びつけていくのか、農業総合センターの役割が問われております。

 しかし、地域の人々が大いに利用するならば、その懸念も解消できると思います。聞くところによれば、岩手県の知事は毎年リンゴの摘果を中学生と一緒に行う取り組みをしているとのことで、本センターも開かれた試験研究機関として、県民と農業を結びつける交流、学習の拠点としても活用を図ることで、子供たちも大いに利用し、将来の農業の担い手として夢や希望が持たれるような取り組みとなることを期待しています。

 私は、知事がアメリカ視察に行かれて大変関心を持たれ、また環境や食の安全に対する消費者の関心の高まりを踏まえ、力を入れて取り組まれる有機農業を振興することが重要であり、環境と共生した栽培法である有機栽培や特別栽培によって生産された農産物は、県産農産物のイメージアップや地域農業の振興と活性化に寄与するものと理解しているところです。

 そこで、21世紀の本県農業のシンボルとして整備された農業総合センターにおいてどのような視点で有機栽培の技術開発に取り組むのか、県の考えをお尋ねいたします。

 また、安全・安心の農産物の供給に対する消費者の要望にこたえる形で、有機栽培に県を挙げて取り組もうとする姿勢に敬意を表する次第でありますが、有機栽培や特別栽培は農薬の使用が制限されることから、病害虫の発生も多く、農薬を使わないで収量や品質を確保するためには課題も多いことと思います。したがって、農業総合センターが開発した技術などにより有機栽培等を県内全域に普及推進していくことは、本県農業の振興を図る上からも極めて重要であると考えております。

 そこで、県は有機栽培等を県内全域にどのように普及推進していくのかお尋ねいたします。

 さらに、有機栽培等に不可欠である堆肥等の有機性資源の利用促進にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 県では、これまで桃、ナシ、ブドウの果物類やイチゴのふくはる香やふくあや香、アスパラガスのハルキタルや春まちグリーンなどの野菜類で、本県の気候や風土に適した多くのオリジナル品種を開発してきました。私の知人にブドウのオリジナル品種であるあづましずくを栽培している方がありますが、お盆前から収穫ができ、しかも大粒で食味がよく、消費者からも好まれていると語っておりました。また、ナシのオリジナル品種である涼豊は、果実が大きく、貯蔵性にすぐれ、食味がよいと聞いておりますので、今後の振興を大変期待しております。

 このように、生産者、消費者から熱い期待を寄せられているオリジナル品種についてブランド化を図っていく必要があると考えておりますが、県はオリジナル品種のブランド化をどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 住民が主役の本県にするために努力をしていることと思いますが、ややもすると行政先行で住民が置いてきぼりになる嫌いもあります。私たちは常に住民とともにあり、住民の立場に立って物事のよしあしを判断すべきと肝に銘じております。私は、自分だけで生きているのではなく、地球の自然環境、動植物のすべて、そして先祖、そして地域の方々に生かされていると思っております。それをどう生かし、どう生きるか、これは私に課せられた課題です。事上磨錬、しっかりと向き合って精励いたしますことをお誓い申し上げまして、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤栄佐久君登壇)



◎知事(佐藤栄佐久君) 柳沼議員の御質問にお答えいたします。

 少子高齢社会につきましては、我が国は急速な少子化に伴い、出生数が死亡数を下回り、人口減少社会を迎えるとともに、間もなくいわゆる団塊の世代が高齢期を迎えるなど、少子化と高齢化が同時に進行するというかつて経験したことのない社会が現実のものとなる中で、今後の経済や地域社会に大きな影響を及ぼすものと認識をしております。

 私は日ごろから、人と人、世代間の共生や多様性の尊重につながる価値観の共生という共生の論理に基づく施策を展開し、「いのち・人権・人格の尊重」のもとに持続可能な社会の構築を目指してまいりましたが、今回スウェーデンを訪問して、人口は900万人でも、なお、900万人という数字は統計の上では日本の200年後の人口に近いのですが、一定の国際競争力を維持するとともに多様な価値観を基盤として、これまでの経済的豊かさばかりでなく、男女がともに人間としての豊かさを実感できる社会が現実に成り立っていることに感銘を受け、大いに意を強くした次第であります。

 今後とも、今持っている福島の基盤の上に、創造的な教育、付加価値を高める技術革新や社会システムの変革に努め、1人1人が豊かさを実感できる社会の形成に鋭意取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (商工労働部長鈴木雄次君登壇)



◎商工労働部長(鈴木雄次君) お答えをいたします。

 戦略的ものづくり技術移転推進事業につきましては、平成13年度より中小企業の技術課題を解決するため、通信用光ファイバーの高精度切断技術の開発や紙廃棄物を発泡化し、クッション性を持たせた包装材の商品化など55件の技術移転を実施するとともに、中小企業の研究開発力を強化するため、企業の技術者を研修生として受け入れ、材料分析、製品計測技術など121件の個別研修を実施しております。

 次に、環境課題に関する取り組みにつきましては、蒸気や電気を用いた食品の滅菌技術や、メッキ工程で体に優しいタンニン酸を利用する技術など、県民の安全・安心はもとより、県内中小企業の競争力強化のため各種研究開発を行い、技術移転を実施しております。また、生ごみを短期間で堆肥化する発酵槽の開発を行い、いわき養護学校と周辺住民の協力を得て既に地域循環システムを実施しており、今後は他の地域にも広げてまいりたいと考えております。

 次に、より開かれた試験研究機関への取り組みにつきましては、施設の一般開放を初めとして企業の技術発表や大学との交流の場の提供に加え、遠隔地の企業の求めに応じた現地相談や小中学生を対象としたサイエンス教室や職場体験など、ハイテクプラザの利用機会を一層充実するとともに、住民の視点を踏まえた研究成果の評価や、住民や市町村に対する研究成果の発表を行い、ハイテクプラザがより身近になるよう努めてまいります。

 次に、企業誘致との連携につきましては、企業が進出先を選定する際に、地域企業の技術力を重視するため、県内企業のものづくり技術の高度化を支援するとともに、ハイテクプラザの研究成果を初め先進的な試験研究設備、県内企業や大学等の技術情報など、企業が必要とする情報を的確に提供することにより、今後とも誘致活動を一体的に展開してまいりたいと考えております。

    (農林水産部長松本友作君登壇)



◎農林水産部長(松本友作君) お答えいたします。

 有機栽培技術の開発につきましては、消費者の視点を大切にするとともに、本県の気候風土に適応し、多くの農業者が導入することができ、地域で発生する有機性資源を循環利用するという考えのもと、有機農産物の日本農林規格を基本としながら本県独自の有機栽培技術の開発に取り組むこととしております。そのため、雑草防除法、有機性資源を利用した肥料製造法、防虫ネット被覆栽培による害虫防除法などの技術開発を一層推進してまいります。

 次に、普及推進につきましては、双葉地方に設置した実証圃や試験研究での成果を踏まえ、これまでの水稲やミニトマトなどに加え、今年度からはアスパラガス、ピーマン、イチゴなども対象にするとともに、有機栽培で16カ所、特別栽培で27カ所の現地実証圃を県内全域に設置し、地域に合った技術体系の確立を進めております。さらに、中通り、浜通り、会津の各地方ごとにプロジェクトチームを発足させ、技術研修会や現地指導会などを通じて地域での有機栽培等に対する理解促進と生産意欲の高揚を図ることにより、県内全域への普及定着を積極的に推進してまいる考えであります。

 次に、堆肥等の利用促進につきましては、これまで良質な堆肥の生産施設や運搬、散布に用いる機械の導入等に対して助成するとともに、地域において堆肥のあっせん・仲介等を行う資源循環地域支援センターの設置を進めてきたところであります。

 今後は、有機栽培等の普及拡大に伴う堆肥の需要増加に対応するため、地域支援センターの設置数をふやすとともに、堆肥の運搬、散布を担う組織を育成強化することにより、水稲や野菜などを栽培する農家と畜産農家との連携を強化し、堆肥等の有機性資源の利用促進に取り組んでまいる考えであります。

 次に、オリジナル品種のブランド化につきましては、高い品質と一定の生産量を確保しながら、継続した市場供給ができるよう生産の拡大を図り、あわせて品種特性を生かした戦略的な販売促進活動を展開することが重要であると考えております。

 このため、普及・実証展示圃の設置や生産振興セミナーの開催、種苗導入の支援等により産地づくりを促進するとともに、知名度や評価の向上、需要の拡大を図るため、食味や機能性等のすぐれた品種特性を踏まえた上で、流通関係者との意見交換や拠点量販店での試食販売を行うなど、関係機関・団体と連携しながらオリジナル品種のブランド化に取り組んでまいる考えであります。

    (教育長富田孝志君登壇)



◎教育長(富田孝志君) お答えいたします。

 児童生徒の体力が低下した原因の調査につきましては、さまざまな要因が考えられることから、今年度より、これまで実施してきた体力、運動能力の調査に加えて、児童生徒の運動、食事、休養及び睡眠などの日常生活の状況を調査し、その結果を総合的に分析してまいる考えであります。

 次に、児童生徒の朝食をとらない割合につきましては、学力実態調査によりますと、「朝食を全く食べない」または「食べないことが多い」と答えた児童生徒が小学5年生では4.3%、中学2年生では6.8%であります。これらの児童生徒の当該調査の設問における正答率が、必ず食べる児童生徒に比べ、すべての教科で低い値を示したことや、朝食を食べない児童生徒の約半数がいつも無気力感やいらいら感を感じているとの報告もされていることから、朝食を食べないことによる学校生活への影響は極めて大きいと考えております。

 次に、登下校時の安全確保につきましては、すべての公立小中学校において警察と連携した防犯教室を実施し、児童生徒がみずから危険を予測し、回避する能力を身につけ、危険な場面に対応できる実践的な能力の育成に努めているところであります。また、すべての公立小学校で立ち上げた見守り隊などを各市町村教育委員会と連携して十分に機能させるとともに、不審者情報を初め子供の安全確保に関する情報を共有するネットワークの構築について具体的に研究してまいりたいと考えております。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、柳沼純子君の質問を終わります。

 暫時休憩いたします。

    午後2時50分休憩

             

    午後3時9分開議



○副議長(小桧山善継君) この際、私が議長の職務を行います。

 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。

 直ちに、質問を継続いたします。

 通告により発言を許します。13番長谷部淳君。(拍手)

    (13番長谷部 淳君登壇)



◆13番(長谷部淳君) 日本共産党の長谷部淳です。

 最初に、教育基本法改定の動きにかかわって伺います。

 さきの国会で継続審議となった教育基本法全面改定案は、なぜ今この改定が必要かという法律策定の基本的条件である立法事実、すなわち改定の必要性や合理性を支える社会的事実が何ら示されていません。そればかりか、ワールド・ベースボール・クラシックやサッカーのワールドカップを見れば、日本じゅうに愛国心があふれているにもかかわらず、何を意図してのことか、国を愛する態度などを徳目として強制し、内心の自由を侵害する改定案であることが明らかになりました。これらだけでも廃案にすべき十分な理由です。しかし、事は教育の自由と地方の裁量による教育行政にもかかわりますので、その角度に絞って伺っておきたいと思います。

 知事は、人づくりを担う県政の最重要課題として教育を位置づけられています。その位置づけは、地方がみずからの責任のもと、地域の創意と工夫に基づいた、きめ細やかで多様な取り組みといった教育行政における地方の裁量を重視する立場からのものと私は理解をしています。

 こうした教育のあり方は、現行教育基本法が明確に指針として示していると思います。すなわち、真理と正義を愛し、個人の価値をたっとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神を備えた国家及び社会の形成者としての人づくりを進めるため、第1条で教育の目的を人格の完成に設定し、第2条では自由な教育空間における教育方針が示され、第10条1項で、教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対して直接責任を負って行われるべきとして、教育活動における責任が子供と親を中心とする国民からの要求にこたえる直接責任であること、第6条の教員の全体の奉仕者としての性格も教育のこの直接責任性に根拠があること、また第10条2項で、教育行政は教育の外にあって、教育を守り育てるための条件整備の役割を持つことを明確にし、これら全体として教育の自由を保障する連なりと構造を持っているのであります。教育におけるこうした自主性の保障は、地方の裁量を最大限に発揮する大前提だと思います。

 しかるに、政府による教育基本法全面改定案は、教育行政における地方の裁量を縮減どころか消滅させる構造すら持っています。すなわち、政府案第16条は1項で、法律に基づきさえすれば、国が教育内容を決定しても不当な支配とはならないことを確認をした上で、2項で、国に対し教育に関する施策を総合的に策定し、実施する権限を与えています。この権限は、政府案第5条の義務教育、第6条の学校教育においても貫かれるものです。さらに、第17条は、政府に教育の振興に関する施策についての基本的な方針及び講ずべき施策、その他必要な事項について基本的な計画を定める権限を与え、地方公共団体に対しては、その基本計画を参酌という名の枠をはめた上で、地方における基本計画策定努力義務を課しているのであります。しかも、第16条4項により、教育財政面においても、政府の計画の参酌の程度、計画の実行の程度によって国から各地方へ移転される金額を左右することが可能な仕組みです。

 このように、今回の政府案は、教育行政における国と地方の役割分担の面からも時代錯誤であり、廃案とすることが最も妥当と私は考えるものです。

 そこで、私は知事と教育委員会委員長のお2人に伺います。現行教育基本法が果たしている役割並びに今回の政府案をそれぞれどのように評価されているか、所見を伺います。

 次に、医療事故が発生した場合の県としての原因究明、再発防止、被害者救済の仕組みづくりにかかわって伺います。

 一昨年12月17日、県立大野病院で帝王切開手術中に大量出血して患者さんが亡くなりました。亡くなられた女性と御遺族に心から哀悼の意を表します。

 この医療事故は、翌日に保健所に報告され、ほぼ1月後の昨年1月から3回にわたって事故調査委員会が開催され、3月30日に調査結果が公表され、6月にはこの調査結果に基づいて県は関係者の懲戒処分を行いました。大野病院では1人だけだった産科医は、医療事故から1年以上もたったことし2月18日に逮捕、起訴されました。県警本部は4月14日、医師を逮捕した富岡署に本部長賞を授与しました。県警による医師逮捕後の一連の経過をめぐっては、全国の医療関係者から驚きと疑問の声が上がっています。法と証拠という名のもと、患者さんの前で手錠をかけられるようなことが続くなら、地域から産科医がいなくなってしまうと私は危惧します。

 そこで、改めて病院局に伺います。

 今回の医療事故の背景をどう認識されているか、事故調査委員会調査結果を踏まえてお聞かせください。

 また、医師逮捕後、県内の産科医療提供体制に具体的にどんな影響があらわれているか、県の現状認識をお聞かせください。

 さらに、産科医療体制の整備は、自分が住む地域で出産したい、あるいはふるさとへ帰って出産したいという当然の希望にこたえ、また地域医療体制の確保に関する各地域医師会の行政への期待にもこたえ、何よりも産みやすい環境づくりを掲げる県の方針とも合致するわけですが、現状を踏まえたとき、県としてはどんな中長期展望を持って産科医確保と産科医療体制の整備を進めるおつもりかお聞かせください。

 さて、今回の事例では異状死体の届け出義務を定めた医師法第21条違反も問われていますが、これは殺人などの異常な状況が認められる場合に24時間以内の届け出を規定したものと考えられてきた経過があり、異状死についての医学界、法曹界の合意はなく、医療現場は混乱しているのが現状だと思います。

 それにしても、刑事責任を問われる可能性がある医師本人に対して通報義務を課し、しかも死亡から24時間以内に届け出なかったら逮捕するとされてしまったら、命を預かる地域医療を担う医師はいなくなってしまうのではないでしょうか。異状死の判断基準や医師法第21条の改正は最終的には国が決めることですが、当然それは関係者の意見を十分に聞いた上での話です。

 そこで、県としても、県内の医療関係者などの声をよく聞き、意見をまとめ、国へ積極的に働きかけるべきと思いますが、現状の認識と考えをお示しください。

 医療事故が発生した際に必要なことは、患者、家族への誠実な対応と必要な補償とともに、原因を究明し、再発を防止し、医療の安全性、質を高め、医療に対する国民の信頼を取り戻すことです。それには、医療機関みずからが努力し、役割を発揮することと同時に、行政機関挙げて取り組むことが必要です。行政としては、医療機関、患者双方からの相談窓口ともなり、医療事故を調査し、原因究明、再発防止に役立てる第3者機関を設置することが必要ではないでしょうか。

 また、医療紛争は、医療行為に過失がなくても、患者の期待と医療結果が一致しなければ発生し得るものです。これが裁判になれば、患者や医療者双方にとって精神的にも経済的にも大きな負担となります。

 そこで、訴訟に至る前に事故原因を明らかにし、被害者、医療機関の間を調停し、裁判によらない紛争解決ができる機能をこの第3者機関に持たせることも大切だと思います。現在、県には県民からの相談、苦情、要望などに対応するための県医療相談センターがありますが、このセンターが嘱託職員1人の現在の体制と予算でこうした機能を果たすことは困難です。

 そこで、今提案をした第3者機関を県として設置することについて県の考えをお聞かせください。

 次に、介護保険について伺います。

 4月1日から改定介護保険が実施されています。私は、これと前後して事業所を訪問し、話を伺ってまいりました。居宅介護支援事業も手がけるある施設長は、「これまでケアマネージャーを3人雇っていたが、4月からは1人にして、介護度の重い利用者のケアプランだけを担当してもらわざるを得ない」と人を雇う側の立場からは言われていました。すなわち、包括支援センターから委託されるケアプラン作成の報酬はこれまでの半分以下にされた上、ケアマネージャーをふやしてケアプラン作成数をふやしても、人件費に見合うものではないため、事業所としては軽度の人のプランは扱えず、プランづくりの相談を受けられないケアマネ難民の発生が始まっているというのです。

 また、ある事業所での話では、これまで給付対象となっていた車いすや介護ベッドなどが、6カ月間の経過措置があるものの、要支援と要介護1の人については原則対象外とされたため、自立した生活に不可欠だったこうした福祉用具が文字どおり取り上げられ、利用者もケアマネージャーも途方に暮れる思いだとのことです。利用者の中には、これまでは介護保険で介護ベッドを利用できたので、自分のベッドを処分してしまったら、介護ベッドが使えなくなり、またベッドを買わざるを得なくなった人もいました。

 さらに、これまで1時間を超えると30分ごとに加算されていた訪問介護の生活援助の介護報酬が、1時間以上はどれだけやっても頭打ちにされたため、買い物、調理、掃除、洗濯に3時間かかった生活援助はできなくなり、事業所は採算がとれないサービスは打ち切らざるを得なくなっている。利用者からすれば、生活に必要なサービスが切り捨てられているとのことです。

 何よりも私は、この制度の実施によって発生している現場での問題を把握し、自治体でできる対応は直ちにしなければならないし、制度そのものの問題であれば、国へしっかりと実態を伝えることが肝要だと思います。

 そこで、最初に確認したいのは、介護保険制度において知事が言う現場主義をどう具現化されようとしているのかお聞かせください。

 さて、介護支援事業所現場ではケアプラン作成を断らざるを得ない事態が現実に始まっていますが、こうしたケアプラン作成を断られた、いわゆるケアマネ難民がどこでどれくらいいるか把握する仕組みがどうなっているかお聞かせください。

 県としては、現時点でケアマネ難民をどれほど把握されているか、あわせてお示しください。

 また、利用者本位の自己作成ケアプランについて具体的にどのような支援策を検討されているかお聞かせください。

 福祉用具貸与、通院等乗降介助が新予防給付では保険対象外となりました。これまでは、要支援であっても、その人に必要だとケアマネージャーが判断したからこそプランに組み込んできたはずですが、経過措置後は一律に使えなくなります。福祉用具貸与、通院等乗降介助サービスを受けていた利用者のうち新予防給付へ移行された方は何人いるのかお尋ねいたします。

 ところで、通所系サービスである通所介護、通所リハビリ、短期入所のことし3月の給付件数実績を見ると、昨年10月からの滞在費、食費の自己負担がされる前の8月と比較して1割以上も減っています。県は、介護サービスの利用について、本人の意向や家族による介護の状況などに基づき、必要なサービスが利用されている、本人の心身の状況や置かれている環境等に応じ、本人の選択に基づき利用されている、介護の社会化が定着したと繰り返すわけですが、通所系サービスの給付件数が減っている原因についてどのように分析し、どのような対応が必要と認識しているか伺います。

 介護保険料の大幅アップによる影響も深刻な問題です。第1号被保険者保険料の県内基準額平均は2,640円から3,496円へ32.4%増加し、増加率は前回改定時の約3倍です。合併前の旧市町村を含めて見てみると、県の平均の増加率よりも大きい市町村は28市町村に上り、69.3%の桑折町を最高に50%以上が7市町村、最高額はいわき市の4,276円となりました。

 そこで、国が低所得者対策として実施した旧保険料第2段階の細分化による負担軽減策の効果がなくなった市町村は県内に幾つあるのでしょうか伺います。

 その上、税制改定による諸控除の廃止で、これまで住民税非課税だった人が課税になり、収入が変わらないのに保険料段階が上がってしまう影響が重なります。第1号被保険者48万人のうち5万6,000人の方の保険料段階が上がるとの前議会での答弁でしたが、これらの方々にとって具体的に金額としてどれだけの影響が出ているのかお示しください。

 介護保険制度を支えるケアマネージャーとホームヘルパーについて伺います。

 介護の最前線を支える彼らの仕事の内実は、住民の福祉の増進であります。地方自治法は、地方公共団体の仕事の基本を住民の福祉の増進を図ることとしています。

 そこで確認したいのは、ケアマネージャーやホームヘルパーは自治体の重要な仕事の一翼を最前線で担っているという認識、位置づけを県はされているのかどうかお聞かせください。

 また、県内でケアマネージャーの資格を持つ人は何人いて、実際にケアマネジメント業務に従事している人数と割合、さらにそのうち常勤で専従のケアマネージャーの人数と割合をお示しください。

 なぜそのような割合になっていると県は評価し、どんな支援策が必要と考えているのか、国への要望事項も含めお聞かせください。ホームヘルパーについても同様にお聞かせください。

 介護保険の最後に、いわゆる介護3施設の整備について伺います。

 国が現在の療養病床を医療の必要度の高い人に絞ったベッド数に集約することを決めたこの段階で、2008年度中に1万7,000の施設整備をするとした知事の選挙公約を踏まえて、県はどのような手段でどのように実現しようとするのか具体的にお示しください。

 次に、障がい者の自立支援策について伺います。

 介護保険と同様、4月1日から障害者自立支援法が施行されました。実施を控えた3月11日には、この支援法が重圧になり、重度身体障がい者の娘を母親が殺害するという痛ましい事件が福岡県で起こってしまいました。福祉関係者の間では、この母親の寛大な処分を求める署名活動が広がり、その嘆願書には「母親は介護の負担が大きく、生活にも疲れ、支援法への不安で心を閉ざし、不安定な状態になってしまっていた」と書かれていたそうです。

 自立支援法の最大の問題は、障がい者が自立するために受ける社会的支援をお金で買う商品と同じにみなして応益負担を課すところにあります。子供への配慮も全くありません。児童デイサービスでは通園日数が多いほど支払いがふえるため、行事などの子供の楽しみさえ保護者は出費と相談をしなければならない事態です。上限額の設定や減免では解決されない、根本的な問題だと思います。

 私は、県が国に対し、この応益負担は撤回するよう強く求めるべきだと思いますが、障がい者への応益負担制度の評価とあわせ、県の考えを伺います。

 制度がどういじられようとも、その目的が障がい者の生活を支えることであり、社会参加を実現することに変わりはありません。この目的を達成するためには、自治体として総合的な視点を持った施策の実施が求められるし、そのためには何よりも介護保険と同様、当事者、家族、事業者が置かれた実態の把握から出発しなければなりません。

 そこで、まず伺いたいのは、昨年度末の県内の支援費制度利用者は何人いて、負担ゼロだった人は何人いて、その比率はどれだけだったのか、そして自立支援法施行によってそれぞれどう変化したのかお示しください。

 私は、障がい者がその障がいゆえにかかる経費が大きいことにかんがみれば、障害基礎年金だけで暮らすことすら困難な現実から、当面県独自に福祉サービス、自立支援医療、補装具利用の負担額を合算しての総合負担上限額を設定し、なおかつ国が定める上限額よりも抑える措置をとることで障がい者、家族の負担軽減を図るべきだと思いますが、考えをお聞かせください。

 最後に、子育て支援策にかかわって伺います。

 現在の子供たち、子供を育てる親、今後子供を産みたいと思う人々にとって、子供にかかる医療費を無料にすることはこれほど安心なことはないと思います。就学前まででも大変喜ばれているわけですが、県として乳幼児医療費助成制度を現行のもとで現物給付化した場合と医療費無料を義務教育終了まで拡充した場合のそれぞれの必要な公費負担額は幾らになるかお伺いをいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(小桧山善継君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤栄佐久君登壇)



◎知事(佐藤栄佐久君) 長谷部議員の御質問にお答えいたします。

 教育につきましては、戦後の我が国は、日本国憲法の精神にのっとった教育基本法のもとで、個人の尊厳を重んじ、平和と民主主義をたっとぶ教育が行われ、世界に冠たる国へと発展を遂げてまいりましたが、戦後60年を経た今日、新しい教育のあり方が問われているものと認識をいたしております。

 現在進められている地方分権改革において、地方6団体は、地方の責任による多様な人材育成を目指し、義務教育費国庫負担金の税源移譲を強く訴えているところであり、本県では昨年を分権時代における教育元年と位置づけ、小中学校全学年への30人程度学級の導入や双葉地区教育構想の推進、南会津地方での新たな教育システムの実施など、地域の実情を踏まえた独創的な教育を積極的に展開しているところであります。

 こうしたことから、教育基本法改正案につきましては、国と地方の明確な役割分担のもとで、文部科学省は学習目標のような基準づくりに徹し、地方が教育現場で工夫できるようにすべきであり、地方が主体性を持って我が国の未来を切り開く創造的な教育施策が展開できるものとなるよう、国民的な議論が十分に尽くされることを期待をいたしております。

 その他の御質問につきましては、関係部局長から答弁いたさせます。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 産科医療提供体制への影響につきましては、安全・安心な医療の提供の観点から、病院における1人医師配置の見直し等の動きがあるものと認識しております。

 次に、産科医療体制の整備等につきましては、引き続き産科医の確保に努めるとともに、医師の配置や診療機能の集約化、重点化及び診療連携体制の強化を図り、県民への適切な医療の提供に努めてまいる考えであります。

 次に、異状死の判断基準等につきましては、医師会や病院協会などの医療関係機関において異状死の解釈が必ずしも統一されていないため、医療の現場に混乱が生じているとの声があると認識しております。

 次に、第3者機関につきましては、医療事故の調査や原因究明に当たり、患者の視点にも配慮した公平性や透明性、専門性を確保し、裁判によらない紛争解決の性格を有する機関であるとすれば、国が法律に基づいて設置すべきものと考えております。

 次に、介護保険制度の実態把握につきましては、今年度利用者アンケートや施設における現地相談を実施するなど、利用者や事業者、市町村等介護の現場の声を聞きながら制度運営上の問題把握に努め、必要に応じて国に対して政策提言を行ってまいる考えであります。

 次に、ケアプランの作成を断られた方につきましては、保険者である市町村が実態を把握しているものと考えております。

 次に、ケアプランの作成を断られた方につきましては、県に直接利用者から相談があったのは1件となっております。

 次に、自己作成ケアプランの支援策につきましては、必要な相談、援助については基本的には市町村が適切に対応すべきでありますが、県の窓口に相談があった場合には適切に対応するとともに、市町村に対し関係する情報の提供等を通じ支援してまいりたいと考えております。

 次に、新予防給付への移行につきましては、個々の介護サービス利用者がいつどのようなサービスを選択していたかなどの属人的な情報について統計的に把握できるシステムは構築されておりませんが、傾向の把握に努めたいと考えております。

 次に、通所系サービスにつきましては、昨年10月の改正以降においても給付件数は漸増傾向にありますが、3月実績については1月のサービス利用分であることから、例年降雪や年始などの季節的な要因により給付件数が減少しているものであり、居住費、食費の自己負担化による影響ではないと認識しておりますので、特段の対応は考えておりません。

 次に、負担軽減策につきましては、今般の制度改革において、新第2段階の方について保険料率が軽減されたものの、保険料の増額改定により、結果的に保険料負担額が前期を上回ることとなった市町村は、合併前市町村で比較すると90市町村中7市町村となっております。

 次に、税制改正に伴う保険料への影響につきましては、移行する保険料段階は個々人ごとに異なることや市町村ごとに保険料の改定幅が異なることなどから、その影響額を算定することは困難であります。

 次に、ケアマネージャー及びホームヘルパーにつきましては、適切な介護サービスが提供されるために極めて重要な役割を担っているものと理解しております。

 次に、県内のケアマネージャーにつきましては、平成10年度からの8年間に5,446人を養成しておりますが、約33%の約1,800人がケアマネジメント業務に従事し、そのうち常勤で専従の人数は約44%の約800人となっております。有資格者であっても、看護師等他の職種に従事している方も多く、雇用形態や勤務条件は事業所との契約によるものであります。

 県といたしましては、必要があれば国に対する介護報酬等の要望についても検討してまいりたいと考えております。

 次に、県内のホームヘルパーにつきましては、本年3月までの養成研修修了者数は約4万2,100人、うち訪問介護事業所における業務従事者数は約16%の約6,640人であり、さらにそのうち常勤で専従の人数は約19%の約1,250人となっております。雇用形態や勤務条件等については、事業所との契約によるものであります。

 今後とも、研修の充実など一層の資質の向上に努めてまいりたいと考えております。

 次に、介護保険3施設につきましては、第4次高齢者保健福祉計画及び第3次介護保険事業支援計画において、平成20年度までに定員1万6,992人分の整備計画を見込んでおり、この計画に沿って施設整備を進めてまいりたいと考えております。

 次に、障害者自立支援法における応益負担制度につきましては、所得段階に応じた負担上限額の設定等のさまざまな軽減策が講じられ、障がい者の生活実態や負担能力にも配慮されているところであります。県といたしましては、今後、障がい者の声を聞きつつ、制度の影響や効果をよく見きわめてまいりたいと考えております。

 次に、障害者自立支援法施行による利用者数等の変化につきましては、情報提供のあった県内58市町村における平成18年3月の支援費の利用者数は6,820人、そのうち負担なしの人数は46.9%の3,200人となっているのに対し、平成18年4月の障がい福祉サービスの利用者数は7,078人となり、そのうち負担なしの人数は10.1%の716人となっております。

 次に、障がい福祉サービス等につきましては、それぞれに原則1割負担が求められるところ、所得段階に応じた負担上限額が設定されており、さらに障がい福祉サービスについては各種の減免制度等が設けられております。県といたしましては、今後利用に伴う費用負担状況の把握に努めてまいりたいと考えております。

 次に、乳幼児医療費助成制度につきましては、現物給付化した場合の事務処理に要する公費負担額はおおよそ7,000万円となります。また、義務教育終了まで拡充した場合の県及び市町村の公費負担額は、乳幼児医療費助成事業の平成17年度の実績をもとに推計しますと、現状より約71億円増加し、おおよそ118億円と見込まれます。

    (病院局長秋山時夫君登壇)



◎病院局長(秋山時夫君) お答えいたします。

 県立大野病院の医療事故につきましては、事故発生後直ちに外部の専門家等による医療事故調査委員会を立ち上げたところであります。その調査報告では、十分な術前診断、複数の専門医による対応、チーム医療の活用などが指摘されており、これら医療の安全確保につきましては県立病院全体の課題として重く受けとめております。

    (教育委員会委員長鈴木芳喜君登壇)



◎教育委員会委員長(鈴木芳喜君) お答えいたします。

 教育基本法は、戦後の国民の教育水準の向上及び我が国の発展に大きく寄与したものと認識しております。

 また、今回の政府案につきましては、国民的な議論が十分に行われることを期待しております。



◆13番(長谷部淳君) 最初に知事にお伺いしたいのですけれども、今の教育委員長の話でもありましたが、国民的な議論を尽くすべきというのはそのとおりでありまして、私もこの場でその議論の一翼を担いたいということで質問したわけですけれども、知事は先週、代表質問の答弁の中で、財政運営に関してではありましたけれども、30人程度学級にも触れながら、地方の改革努力や現状を無視して改革が強行されれば、地方の裁量はますます縮小することになり、地方分権改革の目標とする地方の自主性、自律性の確立に反すると、こういうことをおっしゃいました。また、中央集権的な方向に戻してはならないというお話を欧州に行かれて話をされてきたということもお話をされました。

 こういうお話の趣旨からすれば、私は今回の教育基本法の全面改定案というのは、先ほど質問の中で触れましたように、地方の裁量を全く、仕組みとしては縮減をするような、あるいは消滅させるような方向を向いていることは私は読めばすぐ明らかだと思うものですから、そのことについて議論の一助とするためにも、この仕組みについてどう評価されているのかということについてお伺いできればと思います。

 それから、教育委員長にお伺いいたしますけれども、やはり同じように一緒に議論をしていきたいなと思っているわけですけれども、法律家である委員長でありますので、そこも踏まえてちょっとお伺いをしたいんですが、今回の全面改定案について、一部の人たちには、いじめとか校内暴力とか不登校だとか学級崩壊、学力低下の問題、若者の職業意識の低下の問題、青少年による凶悪犯罪の増加、拝金主義やルール無視の自己中心主義、こういったことがあたかも現在の教育基本法に起因をするかのようなお話をすることで、だから教育基本法の改定が必要なのだというようなことを言う人もいますけれども、それというのは果たして法律家の目から見て、改正のいわゆる立法事実という面から見て、委員長としてはどのような見解をお持ちなのかお聞かせいただければと思います。

 病院局長にお伺いしたいんですけれども、先ほどのお話のように、報告書の中には対応する医師の不足であるとか複数の産科医による対応が必要であるとかといったことが確かに触れられております。そうした背景があって、1人の医師が献身的、そして自己犠牲的にリスクの高い医療行為を行わざるを得ないという実態のもとで医師個人の刑事責任を追及するのは、安心してかかれる医療といった面から見れば、その医療の実現にはそぐわないのではないかというふうに思います。そういうことがあるので、県内だけではなくて全国から県警の今回の逮捕劇というのはおかしいのではないかという声が寄せられているのだと思いますけれども、そのこと自体についてどのように病院局としては評価をされているのかお聞かせいただければと思います。

 また、保健福祉部長にお伺いいたしますけれども、応益負担の問題ですけれども、この負担制度が導入されたことによって、結局作業所への報酬がふえれば利用者の負担がふえるという関係なのですよね。そして、利用者負担を減らそうとすれば作業所への報酬が減るという、こういう関係なのですよね、この応益負担の関係というのは。つまり、作業所と利用者の間を利害関係に置いてしまうというのがこの応益負担の効果ではないかと思います。

 先ほども話が出ておりましたけれども、障がい者施設はもともと低賃金の職員であるとか非常勤の職員によって支えられています。それなのに、今回のこの自立支援法の応益負担といった制度の導入によって、結果として作業所の方では給与の削減をする、職員の削減をする、リストラをする、あるいは利用者が楽しみにしている旅行を中止をすると、そういった措置をとるような施設も出てきているというふうに聞いています。私は、これは根本的にやはり応益負担という、そういう制度を導入したことによるものであるというふうに認識していますけれども、そこの認識は保健福祉部長としてはおありなのかどうかお聞かせいただければと思います。



◎知事(佐藤栄佐久君) 憲法の地方自治の本旨が、その1つの言葉しかないんですが、ここまで地方分権を進めてきました。しかし、反対に教育基本法は、自由にできるといいますか、私ども権限が持っている、ずっと読むとそう条文も多くないですし、男女共学も出ておりますし、すばらしい法律なんですね。しかし、結果としてはなかなか、文科省のもとにぴしっと全国一律に、うちの教育委員会は頑張っておられると思いますが、そういう部分が非常にしっかりしていまして、それじゃ那辺に問題があるのかということで、私どもはやっぱり予算、義務教育国庫負担含め、施設も含めて国で予算を持っておりますので、その辺について三位一体改革の中で主張してきたわけです。そういう意味では、まさに、この法律がどうのこうのもございますが、地方が主体性を持って創造的な施策展開ができるように、国民全体で十分に議論していくべきであるというふうに考えております。



◎保健福祉部長(村瀬久子君) 再質問にお答えいたします。

 自立支援法に基づく障がい者の応益負担制度でございますが、従来は支援費制度がございまして、利用した分だけの支援費で、税金でサービスを提供するという制度がありましたけれども、今回の法律改正によりまして、利用した分の1割を利用した側が負担をする、そういう制度に変わったわけでございます。

 ただし、先ほども御説明申し上げましたように、それぞれのサービスに負担上限額あるいは軽減策が講じられての制度の改正施行でございまして、ただ、障がい者はもともと十分な就労所得があるわけではございません。大半の方が6万円台から7、8万円台だと思いますが、その程度の年金収入しかない方がほとんどであろうと考えております。そういたしますと、自立支援法上の施設に移行した施設を利用される方は、当然自分の限られた年金収入の中からサービスの1割負担を払う、こういうことになろうということでございます。

 この件につきましては、私どもも国に対しまして、この自立支援法を施行するに当たっては、障がい者の就労支援等、十分な所得の確保策を講じていただきたい、こういうような申し入れもしたところでございます。先ほども申しましたように、今後この制度利用につきまして、障がい者の声を伺いながら、どのような影響があるか、あるいはどのような効果があるか、よく見きわめてまいりたいと考えております。



◎病院局長(秋山時夫君) 長谷部議員の再質問にお答え申し上げます。

 医療の安全確保につきましては、これは県立病院全体の課題として重く受けとめているところでございます。

 ただ、個々の問題の刑事上の問題につきましては、これは司法の場でしかるべく判断されるべきものというふうに考えているところでございます。



◎教育委員会委員長(鈴木芳喜君) 再質問にお答えいたします。

 ただいま御指摘のございました多くの論点を含めまして、国民的な議論が十分に行われることを期待しております。



◆13番(長谷部淳君) 知事に改めてお伺いしたいんですけれども、知事も2月議会の私の再質問のときに、文科省の呪縛に縛られるみたいなお話をされましたけれども、私はその文科省の呪縛を法定するのが今回の案として出されているのではないかというふうに質問の中で指摘をしたつもりなんですね。ですから、その仕組みそのもの、仮にそういうものだとすれば、知事としてはどういう評価を下していますかというふうにお伺いしたものですから、評価をお聞かせいただければと思います。

 あと、保健福祉部長にお伺いしますけれども、幾つかあるんですけれども、通所系サービスの給付件数の御答弁は、要は3月の給付件数が1月の実績だからということで、いかにも正月の影響であるかのようなお話でしたけれども、一昨年も確かに8月と比べると3.8%減ってますけれども、ただ、昨年はこれが11%も減っているわけですよね。つまり、一昨年と比べれば3倍近く件数として減っているということですし、まして一昨年ですと、8月と比べると、2月も1月も12月も11月も、8月から減るということはなかったんです。ところが、昨年の場合には、3月だけではなくて、2月も1月も12月も11月も、8月よりは減っているんです。私は、その傾向があるわけですので、何も別に3月と8月だけを比較をして、3月が特殊な要因があるからそういうことなんだという、そういう答弁を聞きたかったわけではなくて、もうちょっと真剣な分析が必要なのではないかなというふうに思いますので、改めて聞かせていただければと思います。

 それから、介護3施設なんですけれども、私あえてこれを取り上げましたのは、具体的に示してほしいというふうに言いましたのは、1つは介護療養施設というのは前年よりも昨年度は36減っているんですね。さらに、その前の年もその前の年より12減っているんですね。これは質問でもちょっと触れたように、国がとにかく療養ベッドを減らせということを決めることがわかっていたわけですから、そういう傾向にあるわけです。

 ところが、県の計画を見ると、今年度と来年度と再来年度、この療養ベッドが150ぐらい、3年間でふえることになっているんですね。これは果たして現実的なのかということと、あとは、昨年度は3施設合わせれば、療養ベッドが36減ったけれども、644ふえているんです。ところが、今年度の計画では、療養ベッドをふやすことも見込んだ上で505ふえることになっているんです。そういうレベルなんですけれども、来年度と再来年度はさらに今年度の倍近い900以上、2年間続けてふやすと、こういう計画になっているものですから、果たして療養ベッドの削減という、そういうこととあわせて本当に現実的に可能な数字として県はちゃんと責任を持って具体的に進めるのかどうかというところをお伺いしたかったわけでありますので、もう一度お聞かせいただければと思います。

 それから、応益負担とかかわるんですけれども、支援費制度のとき負担がなかった方が大幅にふえました。通所施設で恐らく支援費制度のもとでは9割近い方が無料だったと思うんですけれども、応益負担による1割負担というのが大きな負担になるということは、先ほどの部長のお話の中でも明らかだと思います。

 住民税非課税世帯で年収80万円以下の低所得1の場合であっても、月額上限が1万5,000円なんですね、国の制度のもとでは。年収80万円以下の人にとって、無料からいきなりこの月額1万5,000円ということは年18万円ですから、障がい者にこういう負担を押しつけておいて、これが軽減策で配慮されているというふうには私にはとても思えないものですから、改めて県独自として、この福祉サービスだけではなくて、福祉サービス、自立支援医療、それと10月から始まる補装具の利用、この3つのサービスと合わせた形で独自の上限額をきちっと設定をして、国の負担よりも障がい者の負担がなるべく減るような、そういう施策をすべきではないかと思いますので、改めて見解をお示しいただければと思います。



◎知事(佐藤栄佐久君) お答えします。

 実は、2001年の一括法でもう教育は地方自治の事務だということがはっきりうたわれておりますし、また残念ながら、三位一体改革でも義務教育国庫負担の全廃を私は求めましたが、補助率の引き下げで決まっております。

 しかし、福島県の教育委員会は、教育元年、去年から、呪縛からは解き放たれていると思っておりますので、そういう意味では、今度のこれからの議論においても、この分権の流れが後戻りすることのないように進めていただきたいし、また後戻りしようがしまいが、やっぱり教育は私ども、もちろん国で基準をつくったり、国でするべきことはあると思いますが、私どもの地方の事務だということで進めていきたいと思います。

 いずれにしても、この論議の中で分権の流れが後戻りしないように、ひとつよろしく議員の皆さんにもお願いしたいと思います。



◎保健福祉部長(村瀬久子君) 再々質問にお答えいたします。

 通所サービスの利用の減につきましては、先ほども申し上げましたように、全体としては漸増傾向にあるものの、1月が減少しているということで、どのような原因があるか、私どもが推測いたしましたことでは、先ほど申し上げたようなことというふうに御答弁を申し上げましたが、その後、例えばこの冬の厳冬、豪雪の影響等さまざまな影響があるものと思いますので、なお分析をさせていただきたいと思います。

 それから、施設整備でございますけれども、医療制度改革の影響を先取りしていろいろお考えになった方もいらっしゃるかもしれませんが、私どもの第4次高齢者保健福祉計画等はその医療制度改革の前につくりましたので、当然その医療制度改革で療養型病床群の縮小というようなことは想定をしておりません。それを抜きに策定をいたしましたので、その影響につきましては、今後、次の計画等でその状況を織り込んでまいりたいと思っております。計画どおり実施、実現に向けて努力をいたしたいと考えております。

 それから、自立支援法による負担の増の問題でございますけれども、これは先ほど申し上げましたように、国もそれぞれ上限額の設定あるいはさまざまな軽減策を講じて制度を実施したところではございますけれども、なお障がい者の皆様方がどういう状況にあるか、そこはよく県としても把握をいたしたいと考えております。



○副議長(小桧山善継君) これをもって、長谷部淳君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。28番平出孝朗君。(拍手)

    (28番平出孝朗君登壇)



◆28番(平出孝朗君) 自由民主党の平出孝朗です。私は、さきに通告しておきました事項につき、順を追って質問をいたします。

 2001年、21世紀の会津の幕あけは白い魔人の訪れから始まりました。元日から降り続いた雪は、国道49号線と会津鉄道以外の交通を遮断しました。会津若松から郡山までの時間を20時間とし、沿線のコンビニエンスストアでは店頭からすべての食料品が姿を消しました。翌朝の中央紙には、「陸の孤島」として会津の豪雪が一面を飾りました。当時、会津鉄道は動いているということが会津人の心の支えになりました。

 ことしもまた、会津地方に豪雪が襲いかかりました。奥会津では40年ぶりの、古老の話では記憶にないほどの大雪でした。昔の大雪との違いは、ひとり暮らしや老人世帯が圧倒的に多くなり、自分の家の雪おろしができなかったり、町村に暮らす若者が極端に減り、みずからの力で地域を守れなくなったことです。過疎の進展が事態をより深刻なものにしました。

 先日、小泉総理が会津を訪れました。大内宿、飯盛山、野口博士の生家と土津神社など会津の誇りを見ていただき、感謝しております。しかし、現職の総理に見ていただきたかったのは過疎の進む現場でした。首都圏の繁栄の陰で、子供たちの歓声や青年たちの姿が年々見られなくなり、70になっても80になっても90になっても山に入り、田畑を耕し、懸命に地域を守っている過疎地の現実です。100年間、人材や食糧、電気を都会に供給し続けてきた地域が衰退している姿です。過疎をどうするか、地方の力を取り戻すために何をすべきか、そこを考えるのが政治にとって喫緊の課題であると申し上げ、質問に入ります。

 さて、会津鉄道について、私は過去3回質問をしました。会津鉄道は会津地方にとって欠くことのできない社会資本であることから、経営安定化のためには県及び会津地方各市町村の支援が必要であること、また定期収入が減り続ける状況が予想されることから、観光客の確保が必要であること、そのためには新車両の導入など具体的なハード整備や首都圏との時間的距離を縮めるダイヤ改正などソフトの充実が必要であることを主張してきました。

 県においては、質問趣旨を理解していただき、安全面はもちろん、マウントエクスプレス号やイベント車両の導入などハード面の整備や、マウントエクスプレス号の鬼怒川温泉駅への乗り入れ、そして浅草まで4時間を切るダイヤ改正などのソフト面の整備にも御協力をいただき、心から感謝をしております。

 さて、今春、東武鉄道がJR新宿駅に乗り入れ、会津と新宿が1本のレールで結ばれました。父祖100年の会津の願いがまた一歩実現したことになります。

 私は先日、新宿始発の電車に乗りました。迷路のようなJR新宿駅で、日光・鬼怒川方面とだけ書かれた案内に導かれながら、3番ホームをようやく見つけ、乗り込むことができました。鬼怒川温泉駅での1回の乗りかえだけで、快適に会津に帰ることができました。

 しかし、残念なことに、新宿から会津まで乗っていたのは私を含めて3名だけでした。1車両を貸し切りで独占できた喜びよりも、経営が心配になります。「隴を得て蜀を望む」という魏の曹操の言葉がありますが、より一層の充実を望むのは人間のさがですから、まだまだ会津鉄道には県の強力な後押しが必要であるとの視点から質問をいたします。

 まず、乗客の利便性を考えれば、JR新宿駅の表示に日光・鬼怒川方面だけでなく、会津の字を入れる努力が必要です。また、会津鉄道、野岩鉄道、東武鉄道の3社には乗車券の自動販売や割引制度がありますが、JRを含めた4社間では調整がとれていない現状にあります。

 そこで、会津地域とJR新宿駅が1本のレールで結ばれましたが、県はどのような効果を期待しているのかお尋ねをいたします。

 さて、会津鉄道の第20期の営業報告を見ますと、3つの変化が見られます。1つは、輸送人員が平成11年度以来6年ぶりに増加に転じたことです。福島県あいづデスティネーションキャンペーン事業を最大限に活用し、鬼怒川温泉駅乗り入れの浸透を図ったためと会津鉄道は述べていますが、同社が行ってきた車両更新や旅客サービス、利便性の向上の努力が利用客の増につながったためであると考えます。

 2つには、旅客雑収入が56.3%の増となり、定期利用収入の減を上回ったということです。この増額分は鬼怒川乗り入れの野岩鉄道への車両のレンタル料ですから、車両の制限がありますが、乗り入れの本数が多くなればなるほど、野岩鉄道としては経費の削減となり、会津鉄道にとっては輸送雑収入がふえるということになるのではないかと考えます。

 3つには、常勤の社長を選任したということです。会津鉄道にとっては、常勤の副社長をなくして社長を置いたことで経費の増はないのかもしれませんが、野岩鉄道では今まで置かなかった常勤職を置くことになるわけですから、経費の増が見られます。

 さて、今年度は県及び会津総合開発協議会が承認した会津鉄道経営健全化計画の4年目に当たります。また、会津鉄道が平成17年に策定した平成21年度までの会津鉄道再生計画の2年目にも当たるわけですが、会津鉄道の経営健全化計画の取り組み状況と次期計画への対応についてお尋ねをいたします。

 あわせて、会津鉄道及び野岩鉄道の社長の常勤化が図られましたが、県は何を期待しているのかお尋ねをいたします。

 さて、さきの我が党の代表質問において、副知事は第3セクターの見直しに着手すると答弁されました。会津鉄道は、会津鉄道再生計画に基づき、国、県の協力を得ながら、新車両の導入、レールの交換、鉄道施設のバリアフリー化に取り組んでおります。また、野岩鉄道は安全面での改良は進んでいますが、車両更新が進んではいません。一方で、会津鉄道の乗り入れが会津、野岩双方の利益となることなどを考えれば、両社の合併については早急に検討すべきであると考えます。栃木県の同意・協力が必要ですが、両社の株主は半数以上が自治体であることから、赤字会社同士とはいえ、人件費の削減、利便性の向上など考えられるメリットは十分にあると考えます。

 そこで、会津鉄道と野岩鉄道の合併について県はどのように考えているのかお尋ねをいたします。

 次に、県立会津若松看護専門学院についてお尋ねをいたします。

 会津には、看護師等養成施設が6校、福祉系短大が1学部あります。わずか12万の市に約1,000人が学んでいます。この風土は、悲惨な戊辰戦争を体験した婦人たちの博愛と人間尊重の精神が歴史を超え、連綿と会津の地に受け継がれているからであります。孤児収容所や病院開設に尽力した瓜生岩子、みずから日本初の看護婦免許を取得し、明治19年2月に日本初の看護婦養成所を開設した大山捨松、そのわずか4カ月後に京都の看病婦学校を開設した新島八重子など、我が国の看護の歴史を飾る女性はすべて会津人でした。

 さて、その歴史、風土を受け継ぐ県立会津若松看護専門学院は大きな過渡期を迎えました。1つには、民間看護師養成施設が充実し、県みずからが養成する意義が問われようとしていること、2つには、医療の高度化、専門化に伴い、看護教育の充実が求められ、民間ではできない県独自の看護師養成が求められていること、3つには、施設の老朽化、狭隘化が進むとともに、実習施設として、また講義を担当する医師や看護師として頼っていた県立会津総合病院の合併移転が決定し、今年度中に用地取得の段階に来ていることなど、県立会津若松看護専門学院はその存廃を含めた議論をする時期に来ています。

 私は、平成17年2月議会の追加代表質問で、会津大学短期大学部の社会福祉学科と連携を強化し、地域特性を生かした民間ではできない整備が求められているのではないかとの考えを示しましたが、答弁では、会津総合病院の審議会答申後の動向や看護職員の需給見通し等も踏まえ、本学院の整備のあり方について関係機関とも十分協議しながら検討するとしました。あれから1年4カ月、県立病院が用地確保に臨もうとしている現在、県立会津若松看護専門学院を今後どのように整備していく考えなのかお尋ねをいたします。

 木質ペレットについてであります。

 県は、森林環境基金事業の取り組みの1つとしてペレットストーブ利用促進を行っています。県有施設、市町村施設や小学校などを対象施設としていますが、民間施設、事業所や個人への導入も図られ、平成22年度までに1,000台の導入目標を立てています。

 私は、最近までペレットストーブの導入が二酸化炭素の削減に貢献できるということが理解できませんでした。化石燃料が節約できても、木を燃やせばCO2が出るわけだから、どこが違うのか。ペレットストーブの熱量が高く、化石燃料より効率がいいのか。あるいは、昔懐かしいだるまストーブに郷愁を覚えるオタクがひとりよがりで発想したのか。あるいは、暖炉へのあこがれかぐらいにしか考えていませんでした。

 しかし、木質ペレットの出すCO2は京都議定書の言うCO2に含まれないということになると話が違ってきます。何でもっと早く言ってくれなかったんだろうと思いますが、県は前から言っていたそうです。しかし、私の周りの人に聞いても1人も知らなかったのも事実ですから、県の広報のあり方にも問題があります。

 さて、ペレットストーブの普及には別の問題もあります。それは、ペレットを製造している企業が限られ、ペレットストーブがむやみにふえても、今度は供給が間に合わないという事態が起こります。つまり、循環型社会を形成するため、あるいは地球温暖化防止のために木質ペレットの普及を図るということは、ペレットを製造する企業も同時に育てる必要があるということです。したがって、1つの新しい産業を育てるというわけですから、農水部や生活環境部の仕事というよりは県全体として取り組む必要があります。

 当たり前のことですが、ペレットはほかの燃料、石油、ガス、電気と価格競争になります。最近、石油価格が高値安定していて、将来も高値が予想されるため、十分に競争できますが、それでも輸送コストを考えれば、およそ半径40キロメートルがコストの限界と言われています。すると、ペレットストーブを普及することは、木質バイオマスという新しい産業を育てることにつながり、しかもその産業は1カ所に集中することなく、県内全域の山間部に点在し、中山間地の雇用対策、間伐促進につながるという願ってもない政策になります。

 岩手県に比べ、対応が大幅におくれている現状を考えれば、まずはペレットストーブ、ボイラーの普及に力を入れるべきであります。県は、県内の公共施設の新設や民間の補助金を利用して新設する施設を知る立場にあります。そこにすべて木質ペレットの利用を働きかけるべきではないかと考えます。

 そこで、木質ペレットの利用を促進するため、燃料設備の導入に対し、県はどのように支援していくのかお尋ねをいたします。

 最後に、遺伝子組みかえ農産物についてであります。

 一時期話題になった根性大根を覚えておられますか。道端にこぼれた大根の種が成長し、道路の亀裂の中から見事な大根が生えてきました。いつの間にか大根が折られ、行政が大根の手術をし、花を育て、種をとろうとした話題でした。

 実は、大根ばかりではなく、いろいろな植物の種が輸送の途中で何らかの原因でこぼれ、成長し、交雑しています。これが外来種であったり遺伝子組みかえ農産物であったら、根性大根のようなほほ笑ましい話ではなくなるでしょう。ましてや、遺伝子組みかえ農産物が我が県で知らないうちにつくられたとしたら、そして在来種と交雑が容易な植物だとしたら大きな問題になります。

 カルタヘナ法により、我が国で栽培可能な遺伝子組みかえ農産物はいつの間にかふえています。ことし3月22日、農林水産省がセイヨウナタネをカルタヘナ法第1種使用規程の承認をしたとなると深刻な問題になってきます。

 社団法人日本種苗協会では、ことし、平成18年2月3日付けの意見書で、「アブラナ科植物は他殖性植物の代表とされるものであり、当該植物間にかなりの距離(数百(42)〜2?)があっても送粉昆虫によって受粉が行われる可能性が高く、本遺伝子組み換えセイヨウナタネが栽培又は自生すれば、他のアブラナ科植物と交雑したり、またその遺伝子組み換え品種自体の結実した種子がこぼれ落ちて野生化して、短期間のうちに全国的に拡散するであろうことは容易に推測される。」として申請に反対しました。しかし、ことし3月21日付け農業新聞によれば、栽培が認められても実際に栽培される可能性は低いという農水省の判断で、ことし3月22日付け官報で認められました。

 しかし、国内のあるアブラナ科野菜の産地では、誤解によって消費者が敬遠するのが心配ということで、昨年から県内すべてのJAが加盟する協議会が専門機関に検査を依頼し、交雑していない証明書をとることにしました。費用はかかるが、消費者から問い合わせがあったときのために出せるようにしたという記事もあります。

 また、社団法人日本種苗協会では、消費者は遺伝子組みかえ食品に対して極めて敏感かつ拒絶反応が強い現状から、その風評だけでも食材として取り上げることがなくなり、消費は激減し、食文化の一部も消滅すると警告しています。他県では、国の法制度の空白部分、野生種等の交雑等の規制と食品衛生法、飼料安全法との間に、栽培作物との交雑や周辺農家等への説明は地方自治体の関与できる谷間だとして、北海道、千葉県、新潟県、京都府では条例を制定し、岩手県、東京都ではガイドラインをつくっています。また、徳島県や愛媛県今治市はガイドラインや条例を検討中であるやに仄聞しています。

 知事は、さきの選挙でのマニフェストにおいて、農産物の遺伝子組みかえについては、食品としての安全性や生態系への影響に問題がないことが確認できるまで本県においては取り組みませんとしていますが、他県に比べ遺伝子組みかえ農産物に対する対策が劣っているように感じられます。このまま何もしなければ、アブラナ科をつくる農家に無用の混乱あるいは高額の証明書をつくることを強要することになります。

 そこで、遺伝子組みかえ作物の一般栽培について県はどのように考えているのかお尋ねし、質問を終わります。(拍手)



○副議長(小桧山善継君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤栄佐久君登壇)



◎知事(佐藤栄佐久君) 平出議員の御質問にお答えいたします。

 社会のさまざまな分野において不安が広がる中、私は県民の安全・安心を守ることを最優先として県政に取り組んでまいりましたが、遺伝子組みかえ作物につきましては、遺伝子を人工的に操作することによりつくられたものであり、特定の病害虫に抵抗性を持つなどの有用な面があるものの、安全性や環境への影響などについていまだに未知の部分が多いと認識しております。

 本県においては、自然と共生し、安全・安心な農産物を供給することを農業振興の基本としていることから、遺伝子組みかえ作物の一般圃場での栽培は、食品としての安全性や生態系への影響に問題のないことが確認できることはもちろん、さらに生産・流通上の混乱防止や県民不安の解消の観点からも極めて慎重であるべきものと考えており、規制も含めた県独自の関与のあり方等について検討していくことは重要な課題であると考えております。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 JR新宿駅との接続につきましては、同駅が東京西部を初めとする首都圏各地とつながるターミナル駅であることから、今後、観光客等会津地域を訪れる多くの方々の利用の際の拠点となることが期待されております。

 このため、県といたしましては、会津鉄道、野岩鉄道及び福島県会津線等対策協議会を初めとした関係機関・団体等との密接な連携のもと、さらなる利便性の向上に向けた要望活動や利活用促進を図るための対策などをさらに積極的に実施することにより、会津地域への誘客増につなげてまいりたいと考えております。

 次に、会津鉄道の経営健全化計画につきましては、平成15年度からの5カ年計画として会津鉄道が策定し、これまで同計画に基づき、給与体系の見直しや車両運用の効率化等の経費節減策に取り組むとともに、各種企画乗車券の発売やJR喜多方駅及び東武鬼怒川温泉駅への乗り入れ等の増収策に積極的に取り組んでまいりましたが、経常赤字額は計画値を上回っている状況にあります。

 このため、引き続きさらなる経営努力を促すとともに、次期計画については、会津鉄道が地域における基幹的公共交通機関として極めて重要であるとの認識のもと、今後地元自治体等と連携を図りながら適切に対応してまいりたいと考えております。

 次に、会津鉄道及び野岩鉄道の社長の常勤化につきましては、経営トップみずからが主体的に安全体制の構築にかかわることにより、公共交通機関において最も基本的かつ重要な使命である安全の確保をより一層図るとともに、積極的な増収策を実施して経営改善を図るなど経営体制の強化につながるものと期待しております。

 次に、会津鉄道と野岩鉄道の合併につきましては、両鉄道会社において今後それぞれの経営状況や将来展望等を見通す中で、その是非について判断されるものと考えております。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 会津若松看護専門学院につきましては、これまで県立病院を初め県内医療機関等の看護職員確保に大きな役割を果たしてきておりますが、会津統合病院(仮称)の整備の動向もあり、看護職員の需給見通し等も踏まえ、有識者や看護関係者等の意見を聞きながら、本学院のあり方等について具体的な検討に着手する考えであります。

    (農林水産部長松本友作君登壇)



◎農林水産部長(松本友作君) お答えいたします。

 木質ペレットの燃焼設備につきましては、本年度から導入した森林環境基金事業により、県有施設についてはペレットストーブ10台を率先して導入し、市町村の公共施設については交付金事業の重点枠を活用し、その導入促進を図ることといたしました。

 また、来年度以降は、現在開発を進めている小型で低価格の福島型ペレットストーブについて、民間施設への導入に対する支援を検討してまいる考えであります。



◆28番(平出孝朗君) 再質問をさせていただきます。

 まず、保健福祉部長、きょう1日御苦労さまでした。

 前回、1年4カ月前の答弁ときょうの答弁とでは、具体的にという言葉が入った違いだとは思っているんですけれども、具体的にやっていただけるのはいいんですけれども、いつまでの結論、回答を、いつまでを目標に具体的検討に入るのかを再質問したいと思います。

 それから、生活環境部長、税金払っておられますよね、県税。福島県は株主なんですね。部長も県税払っておられれば株主なんです。野岩鉄道と会津鉄道、両方の筆頭株主は福島県ですから。村上ファンドの村上さんに言われなくても、株主は物申さなくちゃいけないというふうに思っているんですよ。野岩鉄道も会津鉄道もいい方向になるように、株主としては言う義務がある。部長も株主の1人ですから、ぜひ合併については野岩、会津両社にお任せしますなんていうほうり投げた答弁ではなく、ぜひ県としても、筆頭株主ですから、筆頭株主の責任として間違いのない方向での検討をしていただくように努力する、このぐらいの答弁できないでしょうか。



◎生活環境部長(根本佳夫君) 平出議員の再質問にお答えいたします。

 合併につきましては、先ほど申し上げましたとおり、第一義的には両鉄道会社においてさまざまな観点から総合的にその是非が判断されるものというふうに考えてございます。



◎保健福祉部長(村瀬久子君) 会津若松看護専門学院の検討でございますが、既に検討の委員をお願いする方々はお願い済みでございまして、なるべく早くこの検討組織を立ち上げ、第1回を開催し、数回いろいろ御意見を伺って、その後、この会津若松看護専門学院のあり方等について県として結論を出してまいりたいと、このように考えております。



○副議長(小桧山善継君) これをもって、平出孝朗君の質問を終わります。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明6月28日は、定刻より会議を開きます。

 議事日程は、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第19号までに対する質疑並びに請願撤回の件であります。

 これをもって、散会いたします。

    午後4時29分散会