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北海道 伊達市

平成21年  3月定例会 資料 行政報告第1号




平成21年  3月定例会 資料 − 行政報告第1号








                                          
 平成21年3月2日付で市長から提出のあった行政報告第1号〜第4号は次のとおり
                                          
行政報告第1号
   平成21年度市政執行方針
 このことについて別紙のとおり報告する。
  平成21年3月2日提出
                               伊達市長 菊 谷 秀 吉
平成21年度
市政執行方針
伊 達 市
目  次
? はじめに…………………………………………………………………………………………………1
? 当面する重要課題………………………………………………………………………………………3
? 予算編成の基本方針……………………………………………………………………………………6
? 主要施策の概要…………………………………………………………………………………………8
? おわりに………………………………………………………………………………………………23
? はじめに


 平成21年第1回市議会定例会の開会にあたり、新年度における市政執行の基本的な考え方について所信を申し上げます。

 私は、平成11年に就任して以来、本年で満10年を数え、平成21年度は3期目の折り返し点を迎えることになります。

 改めて、この10年を振り返ってみますと、1期目で有珠山噴火災害を経験し、2期目には地域の将来を見据えた旧大滝村との合併を実現、3期目の昨年には世界の耳目を集めた「北海道洞爺湖サミット」において、この地域の良さを情報発信する機会にも恵まれましたが、なんと言いましても極めて厳しい財政状況の中での市政の舵取りでありました。

 また、国においては、少子高齢化の問題や人口減少への対応、深刻化する地球規模の環境問題、経済のグローバル化など、まさに目まぐるしい変動の渦中にありました。

 このように大きな時代のうねりの中で、地域の様々な課題に直面しながらも、「みんなが知恵を出し合う協働のまちづくり」と「安心・安全に暮らせ、そして活力のある地域社会」の実現に向けて、渾身の努力をしてまいりました。

 さて、このような10年を経た最近の我が国の経済情勢でありますが、昨年の原油、原材料の高騰と、それに引き続く米国発の世界的な金融危機や世界同時不況に伴い、国、地方とも景気と雇用の悪化が長期化、深刻化するおそれが高まっており、本市においても市内の企業や市民生活への影響の大きさが懸念されます。

 国は、「安心実現のための緊急総合対策」、「生活対策及び生活防衛のための緊急対策」として2度にわたり、総額75兆円規模の追加補正予算を編成したところであり、本市においても、ごれに伴う交付金等を有効に活用した予算編成に努めましたが、国の財政出動にも限界があることから、今後の市政運営については、まさに“予測困難”な時代に突入したといえます。

 このような情勢の中で、本年4月から、向こう10年間のまちづくりの指針となる新しい「第六次伊達市総合計画」がスタートすることとなりますが、私はこのように厳しく、先の見えない時代だからこそ、地方自治の真価が問われており、将来戦略をしっかりと持って、創意工夫とチャレンジ精神で乗り切っていかなければならないと考えております。

 市民の皆さまと共に考え、共に行動しながら、この厳しい経済・社会情勢を乗り越え、子どもたちが伊達市に誇りと希望を持ち、そして、高齢者をはじめ市民が健康で、安心して生活できるまちづくりへ向けて、新年度の市政の舵取りをしてまいりますので、市議会議員並びに市民の皆さまの一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

? 当面する重要課題

 次に、当面する重要課題について申し上げます。

 旧大滝村との合併により「新伊達市」が誕生して3年が経過し、その間、人の誘致と生活産業の創出をねらいとして、官民一体で取り組んできた「ウェルシーランド構想」をはじめとする施策が功を奏し、本市の人口は微増から横ばいで推移してきましたが、少子化の進行に加え、地域経済の低迷や雇用情勢の悪化等を背景に、最近は再び減少傾向に転じております。

 少子高齢社会、人口減少社会、都市圏への人口と資本の集中に伴う地域間格差の中で、将来への希望が持てる活力のある地域社会をどのようにつくっていくのか、どのように戦略的にまちを活性化していくかと言うことは、極めて大きな課題であります。

 また、国は平成21年度の経済見通しについて、国内総生産の実質成長率を0%程度と見込んでおりますが、「世界の経済金融情勢の悪化によっては、景気の下降局面がさらに厳しくなることに留意する必要がある。」としており、今後の動向は、極めて予測が困難な状況であります。

 しかし、このような状況にあっても、将来にわたって市民の安心で安全な生活を確保することは、市が果たすべき根幹的な役割であり、そのためにも、まずは地域経済・社会を支える施策を優先的に実施していかなければなりません。

 そして、新しい「第六次伊達市総合計画」を着実に推進し、その基本構想に定めた将来像「自然を育み 未来に向かって挑戦する人にやさしいまち」の実現に向け、以下に述べる三つを基本姿勢として、1年間の市政を進めてまいります。

 まず、一つ目は、効率的な行政運営と健全な財政運営であります。

 本市の財政は極めて厳しい状況が続いており、平成18年から行政改革の基本方針である「伊達市行政改革大綱2002」を柱に「集中改革プラン」による行財政改革に取り組んでいるところであります。

 しかし、現下の経済情勢から、現在の市民サービスを維持し、さらに高度化する行政需要に対応し、責任を果たしていくためには、慣例にとらわれない意識の改革が必要であり、行政の領域や担い手の再検証による行政的経費の縮減など、さらなる発想の転換が必要であります。

 今後も創意工夫を重ね、より一層の事務事業の効率化を図りながら、これまで以上に計画的かつ慎重な財政運営に努めてまいります。

 二つ目は、戦略的なまちづくりを推進するための自治体経営の展開であります。

 生活が豊かになり社会が成熟するにつれて、行政へのニーズは多様化、複雑化してきておりますが、人、モノ、金など、行政の経営資源の現状は厳しく、全てのニーズにきめ細かく対応することが難しくなってきております。

 今後は、本市の将来を見据え、やるべきことを選択し、限られた経営資源を集中したうえで、最大の効果を上げるような戦略的な経営が必要であります。

 このことから、将来の伊達市を思い描きながら「選択と集中」により、「第六次伊達市総合計画」で掲げた「食」、「教育」、「生きがい」、「環境」の4つの重点政策を集中的、横断的に取り組み、地域経済をはじめ地域社会を支える経営戦略どして展開してまいります。

 そして、三つ目が、市民や団体、企業など地域を構成するあらゆる主体との協働による地域経営の展開であります。

 ただ今、申し上げました二つの基本を踏まえたうえで、市民をはじめとする様々な地域づくりの担い手と行政が、本市のめざすべき方向性と様々な情報を共有し、それぞれに役割を分担しながら、地域と行政の協働によるまちづくりを行っていくことが、ますます必要となってきております。

 そして、このように先の見えない時代にあって、今、何よりも求められるのは、地域の連帯とマンパワーであります。

 それぞれの担い手が役割に応じて自主的に参加し、そして主体的に地域の課題を解決していく。そのような地域経営を実現するためにも、市は一層の情報公開を進めるとともに、職員の能力向上はもとより、官民を問わず人材の育成に努め、「地域力」の底上げを図ってまいります。

 以上、申し述べてきました三つを新年度の市政執行にあたっての基本に据え、まちの活性化と持続的な発展へ向けて努力してまいります。

? 予算編成の基本方針

 次に、予算編成についての基本的な考え方について申し上げます。

 先に申し上げましたような現在の我が国の経済情勢の中で、国は平成21年度予算編成にあたっては、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」等に基づき財政健全化に向けた基本的方向性を維持する観点から、重要課題推進枠の活用などにより予算配分の重点化を行うとともに、世界の金融情勢の悪化を受けた国民生活と日本経済を守るべく「生活対策」への対応を機動的かつ弾力的に行うこととしています。

 また、行政支出総点検会議等の議論を踏まえ、政策の必要性をゼロベースで精査し、行政支出全般を徹底して見直すことにより、財政支出の抑制につなげる考え方を示しています。

 地方財政におきましても、景気後退等に伴い、地方税収入や地方交付税の原資となる国税収入が急激に落ち込む中で、社会保障関係経費の自然増や公債費が高い水準で推移することなどにより、財源不足が大幅に拡大するものと見込まれます。

 平成21年度の地方財政は、地方財政計画の規模の抑制に努めてもなお財源不足が生ずる状況にあり、将来の財政運営が圧迫されることが強く懸念されることから、国の歳出予算と歩みを一にして、定員の純減・給与構造改革等による給与関係費の抑制や地方単独事業費の抑制を図らなければなりません。

 こうした状況のなか、本市の財政状況におきましても、世界的な景気後退の影響を受けるなど、地域経済は低迷しており、歳入の根幹をなす市税の減収が見込まれるところであります。

 また、歳出におきましても、扶助費などの増額や公債償還費が依然として多額となっていることに加え、公共施設の老朽化等による維持管理費の増大や西いぶり広域連合負担金、退職手当組合負担金の増加などにより、極めて厳しい状況にあります。

 このため、平成21年度予算編成にあたりましては、集中改革プランに盛り込まれている財政健全化の一層の推進に努め、事務・事業経費等の徹底した節減と合理化を図りながら、限られた財源の重点的かつ効率的な配分を行い、平成21年度から始まる「第六次伊達市総合計画」に盛り込まれた事業をはじめ、市民との協働によるまちづくりを進めるうえで必要な経費を措置したところであります。

 また、世界的な経済危機のなか、市民生活の不安を解消するとともに、地域の雇用を維持するため、国や北海道との十分な達携のもと、地域の実情に応じた適切な対策を講じていくことが必要でありますことから、国の第2次補正予算であります「地域活性化・生活対策臨時交付金」などの活用により、新年度以降の必要事業を前倒しし、実質、平成21年度実施事業として地域経済の底上げや雇用確保等が期待される事業をできる限り盛り込んだところであります。

 なお、臨時財政対策債を含めた市債の発行額については、予算編成基本方針どおり元金償還額の範囲内に抑え、市債残高の減額に努めたものであります。

  この結果、


       一 般 会 計  161億5,170万円
       特 別 会 計  106億3,383万円
       水道事業会計     8億5,960万円
        合   計   276億4,513万円


 となり、前年度予算に比べ、21億671万円、7.1パーセントの減となったところであります。

? 主要施策の概要

 次に、主要施策の概要について申し上げます。

 第1は、「産業」についてであります。

 農畜産業の振興につきましては、安全・安心な食材の提供が求められるなか、クリーン農業推進のために土壌分析診断を実施するなど堆肥を活用した土づくりを促進し、農産物の安全確保の徹底を強化するとともに、家畜に対する自衛防疫の強化を図り、良質粗飼料の確保と飼養管理技術の向上、個体改良などを進め、乳質向上と肉牛のブランド化を促進してまいります。

 また、「ウェルシーフード構想」を推進するため、将来的な直売所の開設を見据えながら、担い手の組織化と豊かな伊達産食材のPR等を目的に、物産館を中心としたエリア内で朝市を開催してまいります。

 担い手の育成・確保につきましては、農業経営の安定化を図るため、農業後継者の自立意欲を育成し、農業の担い手としての自主的な活動を支援するとともに、酪農ヘルパー事業等を実施することにより後継者の就農意欲の向上を促してまいります。

 また、高齢化にも対応した農作物の振興として、大滝区の特産小果樹である「アロニア」の全市的な栽培や軽量・高収益・永年作物である「アスパラガス」の作付けなど、軽量作物への転換を促進し、高齢農業者の経営安定に努めてまいります。

 農業生産基盤の整備につきましては、「アロニア」の共同選果場に選果機を設置することで、選果作業の軽減と作業効率を高めるとともに、選果基準の統一による品質の確保、ブランド化、栽培面積の拡大を図ってまいります。

 また、大滝区営農用用水施設を年間を通して安定的に供給できる営農・生活用水施設として整備するため、道営上円山営農用水事業を実施してまいります。

 さらに、環境面にも配慮して、廃棄物として処理されていた刈草や剪定枝を、堆肥センターの副資材・有機性資源として有効活用するため、その受入施設を整備し、合わせて堆肥製品の質の向上を図ってまいります。

 林業の振興につきましては、森林整備により排出される間伐材等の未利用原木を原料として有効的に活用し、合わせて二酸化炭素排出量の削減による地球温暖化防止に貢献するため、木質ペレットの製造を推進し、その需要の拡大を図るため、引き続き、野菜や花きのハウス暖房用ペレットボイラーの活用を支援してまいります。

 また、森林所有者の造林意識を高め、木材生産機能と公益的機能を重視した造林を促進するとともに、森林管理道上ホロホロ線、幹線林道昭園線、道営愛地林道、代行北郷線林道の整備を行い、既存森林の健全な育成・保全を促すことにより、森林の持つ多面的な機能の維持増進に努めてまいります。

 水産業の振興につきましては、噴火湾胆振海区に属する4市町2漁協と連携し、ホタテ貝養殖漁業を中心に、マツカワ(王鰈)の放流事業とナマコの種苗生産・中間育成・放流の試験研究を進めながら、引き続き、「育てる漁業」を促進してまいります。

 水産基盤の整備につきましては、伊達漁港において、北海道が事業主体として実施しております地域水産物供給基盤整備事業に引き続き取り組んでまいります。

 漁業経営の強化につきましては、引き続き、漁業近代化資金利子補給条例に基づき、漁業経営の近代化を推進する漁業者に対し、借入金利子の一部補給を行ってまいります。

 中心市街地の活性化につきましては、商工会議所や関係団体などと連携してTMO事業を推進し、まちなか移動を容易にするためのタウンモビリティの実験事業や、人々がまちなかに集い交流するスマイルフェスタを引き続き支援してまいります。

 また、駅前地区の商店街近代化整備につきましては、「市街地総合再生基本計画」を策定し、実現に向けた取組を進めてまいります。

 中小企業の振興につきましては、中小企業の経営基盤の安定・強化のため、中小企業等への助成、融資及び保証料補給などの制度の利用や中小企業者等の新規開業等を支援する中心市街地チャレンジ事業補助金の利用を促進゛してまいります。

 地場産品の研究開発・販路拡大につきましては、加工品等の商品開発を支援するとともに、販路の拡大に向け道内はもとより道外ヘもPR活動を展開してまいります。

 また、「食」をテーマとしたイベント開催に向けても、関係団体と協議を進めてまいります。

 観光の振興につきましては、伊達市の観光振興を大滝区を含め一体的、総括的に行うため、昨年4月に発足した伊達市観光連盟と連携を図り、これまでの見る観光から地域の特性を活かした参加・体験型の観光づくり、地元食材を活かした地産地消型の観光づくりを進めてまいります。

 また、本市の自然や歴史、史跡、遺跡、文化財などの豊富な観光資源を活かした長期滞在型、体験型観光を構築し、観光客の誘致に努めるとともに、大滝区につきましても、豊かな自然と美しい景観などの地域資源を活用し、観光客の集客増加をめざした観光振興を展開してまいります。

 さらに、有珠山・洞爺湖周辺エリアが、本年中に世界ジオパークネットワークヘの登録が予想されることから、引き続き、1市3町で構成しております洞爺湖周辺地域エコミュージアム推進協議会の一員として参画してまいります。

 だて観光協会が指定管理を行っている黎明観につきましては、引き続き、藍染め体験や刀鍛冶工房等の情報提供とテント市の開催などを通じて、地場産品の消費拡大に努めてまいります。

 伊達武者まつりにつきましては、本年で第35回を迎えることとなりますが、武士による開拓の歴史と伝統を承継するお祭りとして、より一層市民が楽しめるイベントとなるよう、市民の方々の意見も伺いながら進めてまいります。

 第2は、「福祉・市民生活」についてであります。

 市民の健康の保持増進につきましては、市民自ら健康管理に取り組み、心身ともに健康で生きがいを感じることができるよう、健康づくりに参加しやすい環境を整備し、健康ボランティアなどの組織づくりを進めてまいります。

 また、子どもたちの「食を育む力」を育て、「豊かな食の体験」を重ねることで健やかな心身の発達を促すため、関係機関や団体と連携して市民を対象とした食育事業を展開し、健康で質の高い生活ができる環境づくりに努めてまいります。

 保健サービスにつきましては、疾病予防対策、子育て支援、伊達赤十字病院への支援等による体制整備を行うとともに、救急医療の確保など地域医療の充実に努めてまいります。

 地域福祉対策につきましては、地域福祉活動の促進を図るうえでの中核的組織である社会福祉協議会に対し、活動運営費を補助するとともに、社会福祉事業やボランティア活動の拠点施設「ふれあい福祉センター」の改築費償還費を補助してまいります。

 また、障がい者が地域で安心して暮らせるよう、障害者自立支援法に基づく障がい者福祉サービスの充実を図り、地域における障がい者の自立と社会参加を促進してまいります。

 子育て支援につきましては、子育て支援センターを中心に、地域子育て支援事業の充実を図り、児童虐待などを未然に防ぐよう努めてまいります。

 また、共働き家庭など留守家庭の児童に対し、放課後等における遊びや生活の指導を通じ、児童の健全な育成を図るとともに、保育時間の延長など放課後児童クラブの充実を図ってまいります。

 保育所につきましては、女性の社会進出の増加に伴い、多様化する保育ニーズに対応するため、延長保育や休日保育等の充実と民間活用による保育の効率化に努め、子育て家庭における仕事と育児の両立を支援してまいります。

 高齢者の生きがいづくりにつきましては、高齢者が生きがいを持ちつつ健康で豊かな高齢期を過ごすための様々な取組を進めるとともに、住民交流等が乏しく閉じこもりがちな高齢者に、地域で日常的にふれあいを楽しめる場を提供できるように、魅力のある交流メニューの開発に向けて検討してまいります。

 また、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう、地域で支え合うネットワークづくりを進め、高齢者の支援体制を整備してまいります。

 なお、本年9月には、高齢者の健康と福祉の総合的な祭典である「ねんりんピック北海道・札幌2009」が開催され、本市においても、その福祉・生きがい関連イベントである「囲碁交流大会」が開かれるところです。

 道内外から訪れる多くの方々を“おもてなしの心”でお迎えし、伊達市の魅力を発信し、あらゆる世代が交流を深めることで、高齢者の生きがいづくりに結びつけるよう取り組んでまいります。

 介護保険につきましては、第四期介護保険事業計画に則り、適正な介護給付と所得状況に応じた適正な負担となるよう努めてまいります。

 また、介護予防につきましては、活動的な状態にある高齢者への介護予防から要介護等状態になるおそれの高い高齢者に対する介護予防まで、継続的かつ総合的な事業展開に努めてまいります。

 勤労者福祉につきましては、団塊世代の定年退職が進むなか、長年培ってきた高齢者の経験や能力を活用し、地域社会に密着した仕事を提供している「伊達市シルバー人材センター」を支援するとともに、高齢者の就業機会の確保と活力ある地域づくり、高齢者の生きがいづくりを進めてまいります。

 また、一昨年から事業を開始した伊達市勤労者生活資金の利用を促進するため、市の広報紙などを通じた啓発に努めてまいります。

 雇用環境の充実につきましては、市内の経済状況、近隣市町の動向を見据え、国の雇用・就業機会の創出・提供を行う交付金事業等の制度を活用しながら取り組んでまいります。

 また、季節労働者対策につきましても、引き続き、西胆振地域通年雇用促進協議会を主体として、季節労働者の通年雇用化に向けた取組を進めるとともに、市独自の生活安定対策事業を推進してまいります。

 住民活動につきましては、自治会などの住民組織の活動を支援し、コミュニテイ活動を促進するとともに、地域活動の実践拠点である集会施設の維持管理を支援し、利用の促進を図ってまいります。

 消防につきましては、市民生活の安心・安全を守るため、酉胆振消防組合と連携のもとで、関係市町と広域化や無線設備のデジタル化に呼応した協議を進めてまいります。

 また、引き続き、消防自動車や消防水利施設、消防資機材等設備の整備充実を図りながら消防・救急救助体制を強化するとともに、住宅用火災警報器の普及啓蒙など火災予防活動の推進に努めてまいります。

 交通安全につきましては、高齢者をはじめ交通弱者と言われる方の安全に配慮するため、交通安全教育を実施するとともに、伊達市交通安全協議会等の活動を支援し、協働で事故のないまちづくりを推進してまいります。

 防犯対第につきましては、住民の防犯・暴力追放意識の高揚と自主活動の推進を図るため、警察署などの関係機関と密接な連携を図り、伊達市防犯協会等の活動を支援し、協働で犯罪のないまちづくりを推進してまいります。

 まちづくりの基本課題である防災対策につきましては、地域住民の安全確保と災害の未然防止を図るため、地域防災計画や水防計画の必要な見直しを進めるとともに、火山災害をはじめとした各種災害発生時に迅速かつ的確に対応できる防災体制の充実強化に努めてまいります。

 また、地域防災力に欠かせない自主防災組織の結成を促進し、その活動を助長するための助成事業に新たに取り組んでまいります。

 さらに、有珠山現地勉強会や防災講演会の開催、広報紙への防災コラム掲載など学習機会の確保を継続して進め、防災意識の啓発と高揚に努めてまいります。

 第3は、「教育・生涯学習」についてであります。

 さくら幼稚園につきましては、幼児期にふさわしい生活を体験できるよう、園舎や遊具の改修など環境整備を進めてまいります。

 また、引き続き、伊達幼稚園の施設整備事業に対する補助を行うなど、幼稚園教育の充実に努めてまいります。

 学校教育につきましては、不登校対策として不登校対策アドバイザーを配置し、実態把握や個別訪問などの具体的な取組を進めてまいります。

 また、特別支援教育につきましては、対象児童が増加傾向にあることから、支援員を増員してきめ細かな支援に努めてまいります。

 学校施設の整備につきましては、老朽化している校舎や屋内運動場の改修を実施してまいります。

 学校の適正配置につきましては、引き続き、有珠・長和・光陵中学校の統合に向けた具体的な協議を進め、学校交流事業も実施してまいります。

 青少年対策につきましては、関係機関や団体と連携し、青少年指導センターの巡回パトロールによる非行の未然防止や「家庭の日」の啓発などにより、青少年の健全育成に努めてまいります。

 男女共同参画につきましては、男女それぞれが持つ個性を能力に応じて発揮できる地域社会の実現に向けて、引き続き、関係各課が連携して各種の施策を推進してまいります。

 地域文化の振興につきましては、市民の生涯学習と文化活動の拠点であるカルチャーセンターの老朽化している大ホール舞台設備の改修を行い、利用者の安全確保を図るとともに、利用しやすい施設づくりに努めてまいります。

 芸術振興につきましては、「だて噴火湾アートビレッジ構想」推進のため、絵画教室、美術セミナー、音楽マスタークラスを開設し、事業を実施する「だて噴火湾アートビレッジ実行委員会」を支援するとともに、受託美術品等を良好な環境で保管し、展示等による公開・活用を進めてまいります。

 アイヌ文化につきましては、アイヌ民族文化の伝承普及のため、ウタリ文化活動強化事業を継続して実施してまいります。

 文化財につきましては、噴火湾文化研究所を核として、大学や各研究機関、市民組織などと連携し、文化財の保存と活用を推進するとともに、引き続き、善光寺の重要文化財の修理及び宝物館建設を支援してまいります。

 また、世界遺産登録をめざす「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」のひとつである北黄金貝塚につきまして、他市町と連携し積極的にそのPRに努めてまいります。

 スポーツの振興につきましては、市民が気軽に楽しむことができるスポーツ,レクリエーション活動の環境づくりに努めてまいります。

 また、総合体育館等建設検討会議からの提言を踏まえて策定した基本設計に基づき、新年度は実施設計に着手して、総合体育館等施設の整備を進めてまいります。

 姉妹都市交流につきましては、引き続き、歴史的結びつきが深い姉妹都市、歴史友好都市や経済交流都市との幅広い交流を進めてまいります。

 国際交流につきましては、本年10月に、姉妹都市であるカナダのブリティッシュコロンビア州レイクカウチン町へ大滝中学校の生徒を派遣し、英語体験と親睦交流を推進してまいります。

 また、中国福建省しょう州市との友好都市提携へ向けて、同市を中心とした中国との情報交換、人的交流等に努めてまいります。

 人の誘致の推進につきましては、首都圏や関西圏においてPR活動を展開するとともに、移住希望者を対象とした「お試し暮らし」を引き続き実施してまいります。

 また、季節移住を希望される方に対応できる体制の整備に向け、豊かなまち創出協議会と連携し、検討を進めてまいります。

 心の伊達市民につきましては、全国で本市のPR活動等に協力をいただいているところであり、今後も、本市の力強い応援団となっていただくようコミュニケーションを深めるとともに、登録者の拡大に努めてまいります。

 第4は、「都市基盤・生活環境」についてであります。

 道路網の充実につきましては、広域道路の整備を図るため、国道37号の歩道や国道453号の改良事業をはじめ、道道上長和萩原線の整備や有珠山噴火発生時においても噴火の影響を受けない道路網の整備、市道の道道昇格などを関係機関に要望してまいります。

 都市計画道路につきましては、引き続き、道道錦大通と末永西通外1線の整備を進めてまいります。

 市道につきましては、補助事業であるアルトリ通り線、寿線、幸線、東通り線、駅前1号線の早期完成に努め、新規に青柳線の整備にも着手するとともに、単独事業である中島8号線、田園せきない5号線の改良事業をはじめ、未舗装道路の解消に向けて、引き続き整備を進めてまいります。

 また、老朽化した橋梁の長寿命化を図るため、樺1号橋、栄橋の改修を行うとともに、気門別川の改修に合わせ、新橋の架け換えを進めてまいります。

 さらに、道路の安全確保として、道路事情を踏まえた除雪や凍結防止剤散布等により、冬期間の道路確保に努めるとともに、安全な移動ができるよう段差や勾配の解消、誘導用ブロックの設置を進めてまいります。

 公共交通につきましては、国鉄胆振線代替バスと生活バス路線運行への助成を継続して、市民の足の確保に努めるとともに、市民生活の利便性に配慮しながら、市内循環バスの利用促進へ向けた検討を進めてまいります。

 また、平成18年11月に運行を開始した「愛のりタクシー」の会員及び利用者の拡大と相乗り率の向上に向け、積極的に事業者との協議を進めてまいります。

 住宅・住環境の整備につきましては、「伊達市住宅マスタープラン」や「伊達市公営住宅ストック総合活用計画」に基づく建て替え事業として、引き続き、にれの木団地12号棟の建設を進めるとともに、周辺市道への違法駐車が絶えない末永改良住宅の駐車場整備に着手してまいります。

 また、合併前に策定した「伊達市住宅マスタープラン」や「大滝住宅マスタープラン」の計画の見直しに着手してまいります。

 住宅の流通対策につきましては、高齢者の安心ハウスヘの住み替えを促進し、中古住宅を市場に流通させることにより住宅流通の活性化が図れるよう努めてまいります。

 また、伊達市への移住希望者に対して伊達市認定優良田園住宅「田園せきない」のPR活動を展開してまいります。

 上水道事業につきましては、道路工事や河川工事等の整備事業に合わせ、漏水の原因となる老朽管の更新を行うとともに、拡張した給水区域や未普及地区への配水管新設工事を推進してまいります。

 また、北黄金水系配水管のバイパス管の整備や配水管流量計を設置し、災害に備えたライフラインの整備強化を図ってまいります。

 大滝区の簡易水道事業につきましては、上水道事業とともに、適切な維持管理や利用者へのサービス向上、経営の効率化及び経費の削減に努めてまいります。

 公共下水道事業につきましては、黄金地区の供用開始に向けた整備と市街化区域に隣接する区域の整備を進めるとともに、黄金駅前地区の浸水対策のため、雨水管渠施設の整備に着手してまいります。

 また、下水道計画区域外の地域につきましては、合併処理浄化槽設置整備に対する補助を継続し、生活環境の改善と公衆衛生の向上に努めてまいります。

 治水・海岸保全対策につきましては、二級河川気門別川やチマイベツ川、カバユサンナイ川、シャミチセ川の改修事業の早期整備や浸食防止の離岸堤や高波、高潮対策の護岸などの整備を国や北海道に要望するとともに、室蘭工業大学と協同して普通河川紋別川等の浸水予測図を作成してまいります。

 公園・緑地の整備につきましては、「緑の基本計画」に基づく緑の保全と創出や緑化の推進に努めるとともに、総合公園「だて歴史の杜」の防災公園としての整備及び「有珠まなびの里公園」の整備に着手してまいります。

 環境保全対策につきましては、地域の二酸化炭素排出量の削減と再生可能エネルギーの活用を目的とした木質ペレットの需要拡大を図るため、率先して庁舎や公共施設等へのペレットボイラー・ストーブ導入を推進するとともに、ペレットストーブ購入者に対する助成を引き続き行うなど、その普及に努めてまいります。

 また、第二次伊達市環境基本計画に基づき、市民・事業者・行政が連携して省エネルギーや省資源等に努め、環境への負荷をできる限り低減する循環型社会の構築をめざし、ごみの適正排出、適正処理の啓発を進めるとともに、ごみの発生抑制、再使用、再利用への意識高揚に向けた取組を進めてまいります。

 さらに、伊達市の良好な環境を未来に引き継ぐため、自然環境の保全、創造、改善に向けた取組として、庭に低木を植える運動を提起してまいります。

 生活環境の保全につきましては、伊達市環境美化条例において禁止しているごみの散乱、愛がん動物のふんの放置等について、市民へのさらなる周知を図り、安全で快適な生活環境の整備に努めてまいります。

 また、老朽化した火葬場については、利用者の利便性に配慮し、市民サービスの向上につながるリニューアル計画の策定に努めてまいります。

 し尿処理につきましては、平成18年度から工事に着手していた伊達終末処理場の汚水処理施設共同整備事業(MICS事業)が完了したことにより、これまで胆振西部衛生組合が行ってきたし尿等の共同処理は本年3月31目をもって廃止し、その業務を4月1日から本市に移行して、し尿、下水道汚泥及び浄化槽汚泥の一元化処理を行っていくところです。

 事務の委託を受ける豊浦町、洞爺湖町、壮瞥町との連携を密にして、非水洗化地域の効率的な収集体制を確立し、処理量の減少に対応した合理的な施設の運営を図ってまいります。

 情報通信環境につきましては、行政手続の利便性向上のため電子申請対象業務の拡大や財務会計システム等内部情報システムの利活用を推進するとともに、老朽化が進んでいるネットワーク機器等を更新し、市民サービスの安定化に努めてまいります。

 また、難視聴地域である大滝区につきましては、ケーブルテレビのデジタル化への移行工事を実施することにより、情報格差の是正を図ってまいります。

 第5は、「自治」についてであります。

 市民参加につきましては、市民参加条例を基本として情報の発信に努め、市民意見を取り入れながら、市民と協働のまちづくりを進めてまいります。

 地域情報センターにつきましては、市民が求める情報の収集・発信はもとより市民の生活支援や移住サポートを担う組織として、伊達ウェルシーランド構想の中核に位置付けられており、その機能を果たし得る組織としての整備が進められるよう努めてまいります。

 行政改革につきましては、実施計画である「集中改革プラン」の最終年度にあたることから、簡素で効率的な行政をめざし、計画達成に向けて最大限の努力をしてまいります。

 また、地域の実情に見合った行政サービス向上が図られるよう北海道からの権限移譲について、段階的な対応に引き続き取り組んでまいります。

 行政評価につきましては、自治体経営の一つの手段として導入ヘ向けた検討を進めてまいります。

 市役所の組織・機構につきましては、事務事業の見直しを行い、効率的で市民にわかりやすい組織づくりを進めるとともに、職員の意識改革や能力向上をめざすため、職員研修項目の充実を図り、自己啓発に取り組みやすい環境づくりに努めてまいります。

 また、優秀な人材を確保するため、採用試験の内容を見直すとともに、学校などへのPR活動を行ってまいります。

 広域連携につきましては、引き続き、廃棄物処理や共同電算などにおいて、近隣市町と連携した行政の効率的運営を推進するとともに、地域医療や観光振興の面からの連携強化にも努めてまいります。

? おわりに

 以上、私の市政執行の所信の一端について申し上げてまいりました。

 わが国が未曾有の経済危機にあって、本市の行財政環境もますます厳しさを増すであろう中で、明治3年、この地に開墾の初鍬をおろして以降、これまで時代の変化に戸惑い、適応しながらも、今日の伊達市の基礎を築いてきた先人たちの挑戦と労苦を思う時、私たちは、まだまだ恵まれた環境に置かれていると思います。

 「不自由を常と思えば不足なし」という言葉がありますが、現在の与えられた環境を受け入れ、感謝しつつ、先人たちに負けない進取の気質と不屈の開拓魂で、市民が一丸となり試練を乗り越えていかなければなりません。

 新年度を迎えるにあたり、私も市長として、自ら先頭に立ち、将来を見据えた施策を確実に進め、一層の住民福祉の増進と元気な「伊達づぐり」へ向けて邁進する決意であります。

 市議会議員並びに市民の皆さまに、改めてご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、私の所信表明といたします。