議事ロックス -地方議会議事録検索-


北海道 登別市

平成13年  第1回定例会 03月16日−07号




平成13年  第1回定例会 − 03月16日−07号







平成13年  第1回定例会




           平成13年第1回登別市議会定例会

議 事 日 程 (第7号)

                      平成13年3月16日(金曜日)午後1時開議
日程第 1 一般質問
       15番 工 藤 光 秀 君
        1番 鎌 田 和 子 君




                  



△開議の宣告



○議長(松山哲男君) ただいまの出席議員は23名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を行います。

          (午後 1時00分)

                  



△議事日程の報告



○議長(松山哲男君) 本日の議事日程は、お手元に配付したとおりであります。

                  



△一般質問



○議長(松山哲男君) 昨日に引き続き、日程第1、一般質問を行います。

                  



△◇ 工 藤 光 秀 君



○議長(松山哲男君) 最初に、7番、工藤議員。

 工藤議員。



◆15番(工藤光秀君) 〔登壇〕 平成13年第1回定例会におきまして、議長の許可を得ましたので、大綱3点について質問させていただきます。

 21世紀を迎えた我が国は、近年急激な情報化社会の進展、少子高齢化の進行、国民の価値観や生活様式の多様化などさまざまな分野において構造的な変化に直面しており、地域の総合的な行政主体である地方自治体はこうした課題に的確かつ速やかに対応し、活力ある個性豊かな地域社会の構築に向けた主体的な役割を強く求められているのであります。国においても、平成13年1月の省庁再編を機に分権型社会の一層の進展や地域特有の政策課題について積極的な対応を進めているところであります。こうした現下の状況をかんがみますとき、日本型の社会経済構造の抜本的な改革はもちろんのことでありますが、と同時に経済状況の安定的な回復が待たれていることは申し上げるまでもないことであります。

 そこで、最近の我が国経済の動向を見てみますと、景気は厳しい状況をなお脱しておりませんが、緩やかな改善が続いているという報告を目にすることがふえ、個人消費や住宅建設についても全体としてはおおむね横ばいになっていると言われております。また、雇用情勢を見ますと、完全失業率が高水準で推移するなど、依然として厳しいものの全体としては改善が進んでいると判断されているものであります。このようにこれまでの数次にわたる政府の経済運営により下支えられてきた我が国経済は、各種の政策効果やアジア経済の回復などの影響に加え、企業部門を中心に自律的回復に向けた動きが徐々に強まってきているという状況にあります。今後これを持続可能な自律的回復軌道に乗せていくとともに、21世紀の新たな発展基盤となる経済社会の構築を図ることが至上命題であり、政府においても日本新生プランの具現化のための新たな経済政策等を取りまとめるとともに、公共事業の抜本的な見直し等による構造改革にも意欲的に取り組んでいることはご案内のとおりであります。このような経済状況の中で分権推進2年目に向かう地方自治体は、今まさに大きな変化の真っただ中にありますが、その変化の中で特に重大なものの一つは、国と地方に見られる全般的な財政環境の変化であり、いま一つは地方分権改革の影響による変化であると考えているものであります。

 まず、この財政環境の変化についてでありますが、何よりも近時の地方財政事情の悪化が強調されなければならないと考えているところであります。このたびの財政逼迫は、従来と比べて幾つかの重要な特徴を持っており、その第1の特徴は長期的、構造的な経済の低迷ではないかと思うのであります。以前のような高度成長が見込めるわけではないことや、従来繁栄を謳歌してきた都市化地域における税収の低下がそれであります。こうしたことを念頭に置きまして当市の財政運営につきまして数点にわたりお伺いいたしたいと思いますが、私はさきの沼田議員の代表質問となるべく重複しないように具体的な項目に絞ってお伺いいたします。

 まずは、財政運営上最も重要であります財源についてお伺いいたします。地方財政は、近年我が国経済の厳しい状況を反映して地方税収等が低迷する一方で、地域の実情に即した自主的かつ総合的な行政主体として地域住民の強い要請でもあります少子高齢化社会に向けた総合的な地域福祉の充実や住民に身近な社会資本の整備、あるいは災害に強い安全で快適なまちづくり等々さまざまな課題解決のための施策展開を図る上では、その財源確保の方策として地方交付税や起債等への依存度が高くなってきているものと考えます。依存財源の比率だけで一概に財政運営の健全性や安定性が判断できるものではありませんが、地方分権時代にあっては自主財源の割合が高いほど、より個性や独自性を生かしたまちづくりが推進できるのではないかと思うものでありますが、何分当市は財政基盤が脆弱であり、市税を中心とした自主財源は一朝一夕に確保できるものではありませんし、また地方分権推進に伴う財源対策がいまだ講じられていない状況にあっては、当面の間どうしても交付税や起債に頼らざるを得ないと思うのであります。特に地方交付税は地方財政制度の根幹をなすものでありまして、地方公共団体間の財源の不均衡を調整し、財源を保障する地方の固有財源であります。当市にとりましても貴重な財源であることは、今さら申し上げるまでもないことであります。この地方交付税制度につきましては、昨今国等においても抜本的な制度改革をも視野に入れたさまざまな議論がなされておりますことは、ご案内のとおりであります。

 そこで、お聞きしますが、地方交付税の最近の推移と今後の見通しについてお伺いいたします。

 財源の2点目は、起債についてであります。起債の活用は、必要な社会資本の整備を図る上では避けて通れないとの認識は持っております。平成12年4月1日に施行された地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律により、現行の地方債の許可制度が平成17年度をもって廃止され、平成18年度以降は新たな協議制へ移行することとされたところであり、こうした制度改正によってややもすれば財源調達を安易に起債に頼りがちになるとの懸念がありますので、公債費比率や起債制限比率の推移と今後の起債活用の考え方についてお伺いをいたします。

 次は、歳出の観点から経常収支比率についてお伺いいたします。経常収支比率は、財政の硬直化の度合いを示すもので、比率が低いほど政策的経費に充てる元金が多いわけでありまして、いわゆる多様な行政サービスを行うことができることとなります。当市の経常収支比率を見ますと、平成9年度が83.6%、10年度が84.8%、11年度が85.1%と徐々にではありますが、上昇傾向にあります。この指数は短期間に上昇するものではありませんが、一度上がりますと下げることは容易なことではありません。したがって、数値目標を掲げて経常的経費の抑制に努力することが必要と考えますが、いかがでしょうか。

 次は、財政の健全化についてお伺いいたします。地方公共団体の基本的使命であります住民福祉の向上は、財政の裏づけによって初めて可能となります。地方財政は、地方公共団体がその主な財源を住民の租税に依存し、かつ高度な公共性に立って住民福祉のために経費を支出するものでありますから、その運営の良否は住民の利害に大きく影響を及ぼします。したがって、地方財政を運営するに当たっては、地方自治法及び地方財政法で規定されていますように、常にその健全性の確保に努めて住民の福祉の向上に寄与しなければならないとされています。市は、平成12年度から16年度までの中期財政試算を作成し、その中で財政健全化の基本方針を定めて取り組みをしようとしており、今後の運営に期待が持てるところでありますが、12年度の決算見込み及び13年度予算の編成を踏まえた現段階で市の財政健全性についてどのような認識をお持ちかお伺いいたします。

 大綱の2点目、地方分権についてお伺いいたします。平成11年7月に成立した地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律では、地方分権の目的は単に中央の権限や財源を地方に移すことではなく、生き生きとした自治体と自主的な住民活動によって支えられる個性的で豊かな地域社会を創造することであり、その実現こそが21世紀の地方分権社会のあるべき姿だとしております。そのため、我が国の行政システムは集中集権ではなく分散分権の原則によって行われることが必要であります。地方自治体においては、これまでの国の指導による受け身行政、縦割り行政から地域主体、住民本位の個性的総合的行政への変革をすることが求められており、行政運営能力の充実強化をいかに図っていくかが大きな課題であります。このため、事務事業の見直しや時代に即した組織機構の見直し、職員の能力開発を初めとする人材の育成、確保の一層の推進や行政サービスの向上と幅広い改革が必要であります。分権改革によってまちづくりにおける自治体の自己決定権は拡充されて住民のニーズを迅速、的確に反映させることができる反面、住民から結果責任を問われることが多くなると予測されますが、地方分権時代に対し平成13年度予算の中でどのように反映されているのか、またどう取り組んでいこうとしているのかお伺いいたします。また、分権時代における当市のあるべき姿はどういうものなのか、あわせてお伺いいたします。

 次に、行政水準についてお伺いいたします。行政水準といいますのは、通常地方公共団体の住民への各種サービスの提供の度合いであり、行政目的すなわち住民福祉の増進に対する行政活動の対応率であり、行政需要に対する行政供給の充足率を意味しているのであります。また、これの財政支出によって住民の行政需要がどの程度満たされているのか、あるいは住民生活にどの程度便益が与えられているかという財政支出の効果としてとらえることもできます。また、行政サービス内容を大きく分けますと施設的サービスと非施設的サービスに分けることができますが、行政水準を把握し、検討するに当たって数量的に把握しやすく計量化が可能である施設水準については現在どのような水準にあるのかお伺いをいたします。また、非施設的水準は極めて大きな意義を有するものでありますので、これについても現在どのような水準にあるのかお伺いいたします。

 大綱の3点目、シックハウス対策についてお伺いいたします。近年近代的で快適な住環境を求める一般住宅で原因不明の頭痛、吐き気、目まい、皮膚炎、呼吸困難などさまざまな症状を訴える住人が急増し、その主な原因の一つに室内空気を汚染する物質として上げられている揮発性のある化学物質で主に新建材の接着剤に含まれるホルムアルデヒドなど、近代住宅建材に使用される塗料や溶剤のトルエンやキシレンが代表的なものでないかとの見解が示され、住宅が原因の病気としてシックハウス症候群と名づけられております。そうした看過できない状況から、平成9年5月、当時の建設、厚生等関係省庁で構成する化学物質過敏症に関する研究班が設置され、実情調査に乗り出され、平成10年4月、室内空気汚染の低減のための設計施工ガイドラインが公表されております。全国で100万人以上と言われ、いまだ広がりを見せるシックハウス症候群の対策に当市が今日まで業者の指導など、どのように取り組んでこられたのか、現在シックハウス症候群が健康に与える影響が大であるとの認識で各方面において活発な対策が進められております。他市の例を見てみましても、例えばシックハウス症候群の窓口は今まで電話や面接で相談を受けていたが、専用の窓口を設置して職員が対応するほか、家庭を訪れ原因を突きとめるとか、結露やカビ、ダニなどの調査を無料で行うなど、知識の普及に努めている自治体や室内有害物質について測定機器を配備して本格的な検査と指導を各家庭にできるように努め、いずれは関係機関と連携してアトピー性皮膚炎などの原因物質の究明につなげる、また住宅建築促進マニュアルにシックハウス対策の内容を強化するなど、それぞれ熱心な取り組みが見られるのであります。

 そこで、他市の取り組みを視野に入れながら、関係機関との連携を密にした適切な対応について数点お伺いをいたします。1点目は、登別市独自の建築基準マニュアルの作成など、本格的なシックハウス対策の考え方について、2点目は一般住宅の支援についてでありますが、有害物質の少ない住宅を建設するに当たり、建築家の相談窓口の中にシックハウスも対応できるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。3点目は、市営住宅などの公共施設のシックハウス対策と市民へのシックハウス対策の啓発普及についてお伺いをし、演壇からの質問を終わります。



○議長(松山哲男君) 佐藤総務部長。



◎総務部長(佐藤五十八君) 〔登壇〕 総務部所管のご質問にお答えいたします。

 地方分権についてでありますが、先般代表質問でも市長がお答え申し上げましたが、地方分権は国と地方が対等、協力の関係として分担すべき役割を明確にし、地方の自主自律を基本に、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を図ることだと考えております。自主自律の地域づくりは、市民が主体的にまちづくりを担う社会であり、まちづくりのあらゆる分野に市民の参画を得て初めて実現するものであります。市といたしましては、分権時代にふさわしいまちづくりの推進を基本に平成13年度予算編成をいたしましたが、その中でも特に市民参画の基礎となる市政情報の提供や市民参画の枠組みづくりに意を用いました。市政の根幹をなす予算内容についての情報発信につきましては、平成13年度予算をベースに市がどのような事業に取り組んでいるのかをわかりやすくお知らせするまちづくりカタログを作成し、各戸配布するなどの工夫をいたしました。また、ITを活用することにより飛躍的に情報の受発信機能が高まることから、地域のイントラネット構築を目指すことにいたしました。分権時代を担う市民の自主自律的な活動につきましては、幸いに多くの市民や団体が結集し、一丸となって成功させた2000年イベントの取り組みがさらに幅と厚みを増すよう図ってまいりたいと考えております。

 次に、分権時代における当市のあるべき姿についてでありますが、当市には50年後のあるべき姿を市民総意でつくり上げた基本構想がございます。ここで描かれた姿がまちの究極の姿であろうと考えております。まちづくりは、まちの持っている力を総動員して取り組むべき総力戦であると言われておりますが、まさに登別のまちづくりもみんなで描いた理想的なまち実現に向かって市民総参加で行われるべきものと理解しております。その取り組み自体が分権時代にふさわしい真の自治を確立することであろうと考えております。市といたしましては、分権時代を担う市民の積極的な市政参画を促し、またその機会と場の充実に努めてまいります。

 次に、当市の行政水準についてでありますが、当市の行政がほかの自治体と比べてどのような水準にあるのかにつきましては、残念なことに統一的な水準測定の指標がないため、個別の評価は困難であろうと思いますが、例えば各自治体の財政状況や公共施設の実態を北海道が取りまとめた市町村の財政概要を参考にしてみますと、集会施設や都市公園、義務教育施設、図書館、道路、保育所、市営住宅、下水道などさまざまな施設サービスについて自治体間の比較が可能であります。当市の水準を近隣市あるいは同程度の人口規模の都市9市と比べてみますと、集会施設におきましては1,000人当たりの整備延べ面積は9市中5位でございます。道路の舗装率を見ますと、9市中7位でございます。保育所の充足率は、9市中5位でございます。下水道の普及率は9市中最下位など、一定の比較が可能であり、当市におきましても財政白書などをまとめる際には比較検討を行った経緯もあります。行政水準は、本来地方自治体の行政目標である住民福祉の向上にどのように行政活動を通じて対応しているかを示すものと理解しておりますが、施設サービスだけではなく人的サービスなどもより重要な要素になるものと思われます。また、都市の行政水準を検討するためには、都市の面積や気候風土などの自然的、地理的要件を勘案するとともに、地方交付税における住民1人当たりの基準財政需要額の多寡、標準財政規模や住民の担税力、あるいは集落形成の歴史的な経緯、さらには民間投資の状況、国、道などの政策的な投資の状況など、多面的な検討が必要であることから、それを一つの尺度や水準でとらえるのは極めて困難であろうと考えてございます。しかしながら、当市の行政水準が他自治体と比較してどのような状況にあるのかを検討することは、当市の財政支出による社会資本の蓄積状況を判断し、今後の財政運営や行政施策の選択に重要なことと考えますので、今後も時宜に応じて比較検討してまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。



○議長(松山哲男君) 斎藤財政部長。



◎財政部長(斎藤智秀君) 〔登壇〕 財政部所管のご質問にお答えをします。

 最初に、地方交付税の推移と今後の見通しについてでございますが、平成13年度の地方財政は地方税収入や地方交付税の原資となる国税収入の伸び悩み、公債費の累増等により平成12年度に引き続き多額な財源不足が生じる見込みとされております。不足額は、地方債の発行や地方交付税の増額措置により補てんを図ることとされておりますが、そのうち地方交付税の増額については従来交付税特別会計の借り入れにより措置されていたところでございます。しかし、平成13年度は交付税特別会計借入金を減らすとともに、国と地方を通し財政の透明化等を図るため、平成13年度から平成15年度までの3カ年の特例措置として財源不足額の一部につきまして、後年度基準財政需要額に算入する臨時財政対策債により補てんをする措置が講じられることとなりました。その結果、平成13年度は、地方公共団体に交付される地方交付税の総額は前年度比で5%のマイナスとなったところであります。また、地方交付税の総額については、今日の経済情勢から税収の大幅な伸びは期待できない上、平成14年度、15年度においても財源不足分が臨時財政対策債に振りかえられることから、減少するものと考えられます。当市の地方交付税の推移についてでありますが、普通交付税の過去3カ年の状況で申し上げますと、平成10年度は47億4,293万8,000円、平成11年度では51億3,437万6,000円、また平成12年度では52億6,042万4,000円と新ごみ処理施設の建設による事業費補正や下水道事業の起債償還額の増加等から毎年増額となっております。平成13年度におきましては、基準財政需要額に算入される下水道事業や新ごみ処理施設等の起債償還額が増加する一方、臨時財政対策債への振りかえや平成12年国勢調査による人口減少の影響等から、普通交付税は平成12年度の決算見込みに対し7.3%の減を見込んだところでございます。また、特別交付税につきましては平成12年度で見た災害対策関連経費等がなくなるので、伸びは見込めないところでございます。今後についても地方分権に伴う地方への税、財源の移譲を別にいたしますと、従来の地方交付税は大幅な増額は期待できないものと考えております。

 次に、公債費と起債制限比率の推移についてでありますが、当市の過去3カ年の推移を見ますと、公債費比率は平成9年度が15.6%、平成10年度が15.9%、平成11年度が16.2%、それから起債制限比率は平成9年度が12.2%、平成10年度が12.3%、平成11年度が12.5%とやや右肩上がりの状況にございます。この主な要因といたしましては、新ごみ処理施設建設事業の支払利息の償還が平成10年度より始まったことが上げられます。また、公債費比率は一般財源に占める市債償還額の割合であり、起債制限比率は市債償還額から交付税措置される分を除いたものの割合で、地方債許可制限の指標として用いられているところであります。今後市税や地方交付税の動向にもよりますが、新ごみ処理施設建設事業の元利償還が始まり、市債償還額が増加することから、いずれも上昇傾向は続くものと考えております。

 次に、今後の起債活用の考え方についてでございますが、現行の地方債許可制度は平成18年度から地方公共団体の自主性をより高める観点に立って廃止され、地方債の円滑な発行の確保、地方財源の保障、地方財政の健全性の確保等を図る観点から、地方公共団体が地方債を借りるに当たりましては原則として国または都道府県と協議を行うという制度に移行されることとなったところであります。しかし、借り入れが容易になったといたしましても安易に市債に依存することは後年度の負担が増大することとなり、健全な財政運営に支障を来すこととなりますので、協議制移行後におきましてもこれまでと同様交付税措置のある良質な起債を活用し、節度ある財政運営を行っていかなければならないと考えております。

 次に、経常収支比率の数値目標についてでございますけれども、経常収支比率は市税や普通交付税などの経常的収入に対して人件費や公債費、扶助費などの経常的支出がどの程度あるかの割合を示すもので、この比率が低いほど投資的経費に充てられる財源が多いことになり、財政構造の弾力性があると言われております。当市における経常収支比率の推移は、先ほど工藤議員がご指摘のとおり、年々上昇してきております。この要因は、扶助費、公債費などの経常的経費や物件費、繰出金のうち経常的な部分の経費がふえたことと人件費が大きなウエートを占めていることによるものでございます。今後は市税収入の増加が期待できないことや地方交付税の一部が地方債に振りかわること、公債費や扶助費が増加する見込みであることなどから、これからも上昇傾向が続くものと考えております。また、経常収支比率の数値目標につきましては、地方交付税制度の改正内容により大きく変化するものでありますので、地方交付税制度が現状のままとした場合90%をめどとした財政運営に努めなければならないと考えております。

 最後になりますが、平成12年度決算見込み及び平成13年度予算編成を踏まえた現状における市の財政健全性に対する認識についてでございます。平成12年度の当初予算は、4億円の財源不足により財政調整基金3億円及び減債基金1億円の取り崩しを予定し、編成をしたところでございます。決算見込みにつきましては、歳入では入湯税が減少になるものの地方交付税が再算定により増額になる見込みの上、利子割交付金、地方特例交付金などが増加するほか、市債の充当率のアップなどによりまして全体としては増収になる見込みでございます。歳出では、簡易保険や公共下水道事業に対する繰出金が減少することやクリンクルセンターや最終処分場のランニングコストが減少することなどによりまして減少する見込みでございます。この結果、当初予定していた財政調整基金3億円及び減債基金1億円につきましては取り崩しを行わないこととして決算をする予定でございます。平成13年度予算では、歳入は市税が伸び悩む中、地方交付税の制度改正や国勢調査人口の減少による影響などを考慮し、歳入全般につきまして精査、見積もりを行ったものでございます。一方、歳出では物件費や人件費の削減を行い、経費全般について徹底した節減合理化に努めたものの、扶助費や公債費などの義務的経費や各特別会計の繰出金が増加する見込みでございます。この結果、4億円の財源不足となり、昨年同様財政調整基金から3億円、減債基金から1億円の取り崩しを見込んでいるところでございます。このことから、財政の現状は危機的状況には至っていないものの予断を許さない状況にあるというふうに思っております。今後市税収入の伸びが期待できないことや地方分権に伴う地方交付税制度の改正など、歳入が不透明な状況にあり、公共下水道事業会計や介護保険会計に対する繰出金及び公債費の増嵩など、財政需要がますます膨らんでいく上で財政の健全性を維持していくためには歳入の安定確保を図るとともに歳出の抑制に努め、行政改革の推進がより一層必要であると認識しております。

 以上でございます。



○議長(松山哲男君) 伊奈建設部長。



◎建設部長(伊奈耕三君) 〔登壇〕 建設部所管の質問にお答えします。

 初めに、建築基準マニュアルの作成についてでありますが、住宅室内の化学物質問題、いわゆるシックハウスにつきましては国土交通省を中心に関係官庁、学識経験者、業界団体などで構成する健康住宅研究会がつくられており、この研究会において住宅生産者向けには設計施工ガイドライン、消費者向けではユーザーズマニュアルがつくられ、地方公共団体、保健所、関係団体などに配布されております。このマニュアルなどでは現在改正に向けた検討がなされておりますので、その推移を見てまいりたいと考えております。また、建築基準法では建材などに含まれる化学物質の大気中拡散を規制する改正が予定されており、その中で平成13年度をめどに化学物質ごとの室内濃度基準を新たに盛り込むための検討が進められております。このような状況に加えてマニュアル作成に必要な具体的な数値化が非常に困難でありますことから、市独自のマニュアル作成は考えておりませんが、これらのマニュアルや基準などを活用して相談窓口の対応や市民の啓発普及に努めてまいります。

 次に、市営住宅などの公共施設についてですが、建設するに当たっては国が監修した共通仕様書により設計施工を行っております。この仕様書は平成13年度の改正でシックハウス対策が新たに加えられる予定となっておりますので、今後これらの改正点に十分留意をしてまいります。なお、市営住宅建設におけるシックハウス対策といたしましては、これまでも施工業者に対して建物の引き渡しの直前まで空気環境改善のため十分な換気を行うよう指導を行ってまいりました。また、入居者に対しましても入居後の室内換気について各戸に設置しております24時間運転の熱交換型換気扇の取り扱いを周知しながら空気環境の改善指導を行っております。

 以上でございます。



○議長(松山哲男君) 工藤議員。



◆15番(工藤光秀君) それでは、自席から何点か再質問させていただきますけれども、順不同になりますが、よろしくお願いをいたします。

 まず初めに、シックハウス対策からちょっとお聞きいたしますけれども、先ほど演壇でも申し上げましたけれども、最近社会的にも大変大きな問題として取り上げられておりますシックハウスにつきましては、厚生労働省において97年、98年と2カ年にわたって全国で385戸を対象に調査を行っております。その結果、22%の住宅で肝機能障害を起こすクロロホルムの濃度が世界保健機構が定める基準値を超えていると報告がされております。これを受けて厚生労働省は、トルエンなど8種類の化学物質について室内の指針値を作成して、各都道府県や政令指定都市などにシックハウス対策についての取り組みをするように指導をしております。この指導を受けて北海道もホルムアルデヒドの量が少ない建材を使用するよう、基準の見直し、体制の強化に乗り出しております。また、全国に先駆けまして札幌市が97年からシックハウス対策に取り組んでおります。先ほどの答弁におきましては、市営住宅などの公共施設の建設に当たっては国が監修した共通仕様書によって設計施工を行っているということでありますけれども、その共通仕様書には室内の空気汚染を低減することが盛り込まれているのかどうか、その辺をお聞きいたします。



○議長(松山哲男君) 伊奈建設部長。



◎建設部長(伊奈耕三君) この共通仕様書でございますが、室内の物質濃度については厚生労働省が定める基準以下とする規定がございます。この規定では、先ほどお話がありましたホルムアルデヒド、トルエン、キシレンといったものの室内の放散量につきまして、JAS規格でありますとかJIS規格、農林規格、日本工業規格でそれぞれ基準等級が付されているわけでございまして、こうした基準性能に適合する資材を使用するように指示がされておりますのと、北海道の出しております単価にもそのように指示がなされているところでございます。



○議長(松山哲男君) 工藤議員。



◆15番(工藤光秀君) それでは、確認をいたしますけれども、本年度公営住宅が建設されるわけでございますけれども、建設に当たってはその共通仕様書によって建設されるという理解でよろしいですよね。

 それと、国の仕様書が平成13年度に改正されることになっておりますけれども、改正になった場合には新たな建設工事共通仕様書によりまして公営住宅の建設をするという、先ほども申し上げましたけれども、そういう理解でいいのかどうか。



○議長(松山哲男君) 伊奈建設部長。



◎建設部長(伊奈耕三君) 13年度の公営住宅の建築事業につきましては、この基準に基づきましたいわゆる共通仕様書で設計施工を行っているわけでございますが、先ほども申しましたように、化学物質に関する調査研究は今後も継続されるわけでございまして、この共通仕様書というものが随時改定をされていくものというふうに理解をしております。したがいまして、改正された新たな仕様書に従って今後は設計施工を行っていきたいと、このように考えております。



○議長(松山哲男君) 工藤議員。



◆15番(工藤光秀君) それから、公営住宅の建設に当たって、業者の指導体制と、それと市のチェック体制はどのようにこれから行っていくのかと、それとシックハウス対策としてホルムアルデヒドの量が少ない建材を使用した場合はコスト的にどう違うのか、その辺をお伺いいたします。



○議長(松山哲男君) 伊奈建設部長。



◎建設部長(伊奈耕三君) まず、現場対応でございますけれども、資材のチェックにつきましてはこれまでも現場での確認、それから出荷証明書、さらには品質証明書などによる確認を行っているところでございまして、今後もそういった方法で行ってまいりたいというふうに考えております。

 それから、業者指導でございますけれども、十分な換気を行うように指導しているところでございますけれども、さらに接着剤、それから塗料、それから塗布に当たっては使用の方法でありますとか、管理の方法、室内の通気、換気に十分留意をするように指導してまいりたいと思いますし、特に室内に放散した溶剤成分といいましょうか、こういったものの希釈に努めるように、より一層指導を徹底してまいりたいと、このように考えております。

 それから、コストの面でございますけれども、いわゆるシックハウス対策の建材でございますが、これは北海道の単価におきましては資材の種類でありますが、資材のサイズによりましてばらつきがあるわけでございますけれども、建物全体で見ますと20%程度のアップ率になるというふうに承知をしております。



○議長(松山哲男君) 工藤議員。



◆15番(工藤光秀君) そうですよね。一般住宅の建設におきましても、大体20%ぐらいが割高になるのでないかというふうに言われております。今回シックハウス対策につきましては、建設部だけに絞って質問させていただきました。しかしながら、この問題は建設部だけの問題ではなく教育委員会や保健福祉部についてもこれからいろんな問題が発生してくるものと思われます。特に北海道教育委員会におきましては、昨年道内の小中高等学校、特殊教育学校を対象に実態調査を行った結果が出されております。学校の場合はシックスクールという言葉で呼ばれておりますけれども、それと見られる発症例は66人もいたということであります。道教委は、直ちに各市町村の教育委員会に対して化学物質の使用を低減するよう指導を行っております。当市の教育委員会にも通達が来ているものと思いますけれども、いずれにしましてもシックハウスについては各方面でさまざまな取り組みがなされております。まだまだ十分に理解されていない事柄も数多くあります。今後のいろんな調査研究の動向を踏まえながらシックハウス対策の普及促進に努めていただきますとともに、なお一層市民の健康な生活空間が確保されるよう、関係部局とも連携を保ちながら取り組んでいただきますようお願いをして、シックハウスの問題は終わらせていただきます。

 次に、財政の方に移らせていただきますけれども、起債の活用についてお伺いをいたします。国は、平成18年度から移行する地方債の協議制度の運用により、先取りして12年度から実施していると聞いておりますけれども、その運用状況と当市はどうなのか、その辺についてお聞かせください。



○議長(松山哲男君) 斎藤財政部長。



◎財政部長(斎藤智秀君) 地方債の協議制度の運用状況でございますけれども、議員のご指摘のとおり、平成12年度から一部自治体で事前協議制度を実施してございます。平成18年度の移行を先取りする形で実施するということで、財政状況がすこぶる健全であると判断された自治体が対象となっております。具体的には、起債制限比率が10%未満で、かつ経常収支比率が75%未満の市町村となってございまして、道内では28の町村が該当になっているのみであるというふうに聞いてございます。当市の場合は、平成11年度決算で申し上げますと、起債制限比率が12.5%、それから経常収支比率が85.1%でございますから、該当にはなってございません。



○議長(松山哲男君) 工藤議員。



◆15番(工藤光秀君) わかりました。

 それでは次に、起債の活用についてちょっと伺いをいたします。起債の活用につきましては、たとえ協議制になったとしても従来と同様交付税措置のある良質な起債を活用して節度ある財政運営を行っていくという考え方はわかりましたけれども、公債費比率、起債制限比率ともに右肩上がりの状況にあるということを踏まえますと、一定の数値を定めて財政運営をするべきと思いますが、いかがでしょうか。



○議長(松山哲男君) 斎藤財政部長。



◎財政部長(斎藤智秀君) 公債比率及び起債制限比率の数値目標でございますね。これらの比率は、国税、地方税を含めた税収入の状況、それから国の各年度における地方財政対策、さらには当市の普通建設事業費の取り組み、そういった状況などから大きく変化をするものでございまして、数値目標の固定はなかなか難しい部分もございますが、財政運営の目安として申し上げれば、起債制限比率についてこの比率は公債比率と違い、良質な起債分を加味した比率でありますし、20%以上になりますと一般単独事業債等に係る起債が制限されると、それから14%以上になりますと国の支援措置が講じられます。と同時に、また国の指導も入るということでございまして、いろんな場面で用いられるということから、当面起債制限比率14%を目標に財政運営をしていきたいなというふうに考えてございます。



○議長(松山哲男君) 工藤議員。



◆15番(工藤光秀君) 時間がありませんので、簡潔にいきます。分権の方に移らせていただきます。先ほど演壇でも申し上げましたけれども、これからの地方自治体は地域主体、住民本位の個性的なまちづくりが行われなくてはならないと私は思っております。私は、今回市長の市政執行方針を読ませていただきましたけれども、何か伝わってくるものがなかったものですから、あえて質問させていただきました。これは私だけかもしれませんけれども、登別市独自のものといいましょうか、上野市長の政治姿勢が出ていないということで、上野市長のカラーを出してもいいのでないかというふうなことで質問をさせていただきました。市長は、平成13年度の予算におきまして市長の政策として市民に何を訴えたいのか再度お伺いをいたします。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) 執行方針でも申し上げておりますけれども、分権時代に入りますと、地方の自治は自主自律を基本に市民が自分たちで考え、力を合わせて、また責任分担をしてやるのだということが基本でありますから、そのことを訴えまして市政への参画を求めているわけでありますけれども、繰り返し申し上げますけれども、参画をしていただくための条件としては市政の情報をとにかく市民がいつでも、しかも市民の目線で見てわかるような仕方で出すということが原則でありますから、そのための準備を随分と進めてきたつもりであります。したがって、私のカラーとよく言われますけれども、予算編成におきまして私独自の判断と申しますのは、総合計画は市民の皆さんの参画を得て構築したものでありますし、基本計画についてもその意見を取り入れてあります。実施計画はその中からニーズを把握しながら積み上げているものでありますけれども、その実行に当たっては社会経済情勢の変化というものを敏感にとらえて、今すぐ対応しなければいけないもの、しかも応急の対策と言われるものばかりではなくて情勢の変化をとらえて将来のために今付設しなければいけないものを先取りしてやっているつもりであります。そういう意味では、情報基盤整備を大きな仕事だと考えておりますし、そのほか私としてはかなりいろいろと配慮したつもりでおります。



○議長(松山哲男君) 工藤議員。



◆15番(工藤光秀君) わかりました。これはお願いになろうというふうに思いますけれども、これで最後にいたしたいと思います。今後分権時代が現実的なものとなってきます。個性的なまちづくりが進められてくれば、地域間競争が激しくなってきます。それに勝ち抜く政策形成能力と他の自治体と連携を進めるリーダーシップは、首長に求められてくるものと思います。また、職員の意識改革を進める指導力と政策内容をわかりやすく示す能力など、多彩な能力が首長さんに求められると、こう言われております。少なくとも、分権時代に臨む市長の姿勢があらわれてこなければいけないのではないかと思うわけであります。通常どおりの研修をやっていても職員の形成能力が必ずしも高まるとは私は思っておりません。職員がみずから市長になりきって政策形成能力を高めるような研修をしていかなければならないと思っております。政策を持っている自治体は繁栄し、政策なき自治体は衰退を余儀なくされると、このように言われております。幾ら市長がにしきの御旗を振りかざしても後ろを振り向いてみるとだれもついてこないということのないように、ここにおられる理事者の皆さん、そして職員の皆さんもともに一丸となって、また我々議員もより一層研さんをいたしまして、市民が本当に豊かさを感じられるようなまちづくりを行っていくようお願いをして、私の質問を終わります。



○議長(松山哲男君) これをもって工藤議員の質問を終わります。

 ここで暫時休憩といたします。

午後 2時00分 休憩

                  

午後 2時20分 再開



○議長(松山哲男君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。

                  



△◇ 鎌 田 和 子 君



○議長(松山哲男君) 次に、8番、鎌田議員。

 鎌田議員。



◆1番(鎌田和子君) 〔登壇〕 平成13年第1回定例市議会に当たり、既に通告してあります大綱1件について質問をさせていただきます。

 21世紀の開幕と同時に、昨年行われた議員研修会で、今は時代の大きな変局点に立っている、明治維新、戦後改革に続く第3の改革のときである、その中で自治体も従来の考え方にとらわれるのではなく、新たな視点、仕組みでの経営が大切であり、基本的にはみずから考え、みずから行動する誇れる地域づくりの重要性を、と訴えられたニセコ町の逢坂町長の言葉が私の脳裏に去来いたします。21世紀初頭には高齢者が2割以上も生活する地域が全国各地に見られるようになるとの予想どおり、登別市も5人に1人は65歳という社会になってきました。市民相談の中で高齢者の方から医療費や介護保険料など経済的負担が大きくなり、バス停が遠い交通の便の悪い地域に住んでいるので、タクシーを利用するしかなく、交通費もばかにならない、近くまでバスを走らせてもらうようにできないものだろうかという相談がありました。こうした要望を持っている方は大勢いると考えられます。高齢者に配慮し、マイカーを持たない人や婦人や子供など、交通弱者と言われる人のための交通手段の充実はどこの自治体にとっても喫緊の課題です。しかも、高齢者といっても一括して扱うわけにはいかず、元気な高齢者、何らかの外出支援が必要な高齢者、自宅や施設からほとんど外出しない高齢者等、年を加えることに伴って心身機能が徐々に低下し、これに対応して利用可能な交通手段が変化していくことを考え合わせても、元気な高齢者の移動にバスが果たす役割は非常に大きいものがあります。最近注目されているコミュニティーバスはよい点と問題点を含んでいますが、今までの乗り合いバスが運行しなかったルートを設定したり、停留所の間隔を短くし、運賃を安くしたり、車両は高齢者や障害者に配慮したバリアフリーで利用者に使いやすく考えたもので、市町村が運行支援を行った集合バスとの定義のコミュニティーバスは、各自治体で運行されたり、検討されています。今までは市民の交通は自家用車以外のほとんどはJRや民間のバス会社にゆだねられてきましたが、高齢化の進展と福祉社会にどう対処していくかということが今後の大事な視点になると思います。しかも、規制緩和の波が押し寄せるとともに、利便性のよいマイカーに押され、長期低迷傾向にあり、深刻な経営状態にあると思われるバス交通をより積極的に利用し、再生させるにはどのようにしたらよいのか、難問もありますが、未来志向の暮らしの交通を目指した行政の基本的な考え方をお伺いいたします。

 1点目、元気な高齢者の外出を自由にできるだけ長く利用してもらえるような高齢社会に向けての交通網の整備の考えについて。

 2点目、今後増加すると思われる歩行困難な高齢者や障害者も健常者とひとしく公共交通を利用できるような交通対策について。

 3点目、日常生活に必要な交通手段にバスを利用することが多くなることを考え合わせ、バスサービスを住宅や道路と一体的に整備することが大前提と考えますが、今後の都市計画と交通の緩和についてお伺いいたします。

 4点目、最近、今住んでいるこの登別の自然環境がいかにすばらしいかを再認識し、目からうろこが落ちるような感動をしました。北海道に5カ所しかない国指定の天然記念物である原始林の一つが登別原始林であること、最南端に位置するキウシツ湿原の存在、高い山と豊かな森林に囲まれた水の恵み、絶滅寸前と思われていた植物が登別にはまだあること、この環境にはぐくまれた海の幸、何十年も住んでいてもわからなかったこの登別の大自然を大切にしたいと心から感じました。公害を出すような産業がないことも幸いしてよい状態を保ってきた自然環境をこのまま後世に引き継いでいきたい、豊かな自然の登別を誇りとして市民全体に、そして世界にもっともっとアピールするべきではないかと思いました。戦後高度経済成長を合い言葉にひたすら突き進んできた日本の現状を今見直すときが来ていると、心ある人はだれもが感じているはずです。そして、このことは物の豊かさから心の豊かさへと価値観の転換を考えるエコツーリズムやグリーンツーリズムにも通じていくのではないかと思います。環境維持のためにも必要以外自家用車に乗らない、公共の交通を利用する、そのためにもみんなが利用できる交通システムを考えるべきではないかと思いますが、車社会による環境悪化に対しての考えについてお伺いし、以上演壇での私の質問を終わらせていただきます。



○議長(松山哲男君) 佐藤総務部長。



◎総務部長(佐藤五十八君) 〔登壇〕 総務部所管のご質問にお答えいたします。

 車社会による環境の悪化に対しての考え方についてでありますが、自動車の排気ガス中に含まれる窒素酸化物や浮遊粒子状物質は大気汚染の原因物質であります。また、二酸化炭素や一酸化二窒素は温室効果ガスとして地球温暖化を引き起こす物質であります。このため、当市の豊かな自然環境を保全するとともに、地球温暖化対策に資するためにも自動車の排気ガス対策を行うことは大切であると考えております。市といたしましては、これまでも公共交通機関や自転車の利用の促進、自動車の乗り合わせの励行、低公害車、低燃費車の購入の促進、アイドリングストップの励行、ディーゼル自動車の排ガス対策などの取り組みを推進してきましたが、今後とも市民、事業者に対して普及啓発運動を行うとともに、市もこれらの取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。



○議長(松山哲男君) 小杉市民生活部長。



◎市民生活部長(小杉博暉君) 〔登壇〕 鎌田議員の最初の質問の高齢社会に向けた交通網の整備についてお答え申し上げたいと思います。

 市内の幹線道路すべてにバスを運行し、交通弱者や高齢者、あるいは体の不自由な方々への利便性を直ちに確保することが適切かつ効果的な財政運営、あるいは民間企業の採算性を考慮したとき、なかなか難しいものであるというふうに考えてございます。昭和56年4月に民間企業が地域住民の強い要望で柏木町、常盤町に循環バスを運行しましたが、しかし利用者が少ないということで、平成3年11月に地域住民と協議し、合意の上、廃止された経緯もございます。交通弱者等の社会参加に対する外出支援につきましては、町内会が取り組んでおります小地域ネットワークや送迎サービスなどを行うボランティア団体の連携などにより高齢者の外出機会が可能となり、またそのほか地域での高齢者福祉などの意識を市民が醸成し、相互扶助の精神を向上させることにも寄与するものと考えております。それからまた、登別市社会福祉協議会では平成12年度よりともに支え合う地域社会づくりを目指すふれあいのまちづくり事業に取り組んでおりますので、交通弱者に対する送迎サービスなどの促進につきましては今後協議してまいりたいと考えております。なお、国では乗り合いバス事業に関しまして平成13年度中にこれまでの免許制から輸送の安全確保等に関する資格要件をチェックする許可制に移行しますので、この動向にも注視してまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。



○議長(松山哲男君) 山崎保健福祉部長。



◎保健福祉部長(山崎信一君) 〔登壇〕 歩行困難な高齢者や障害者が利用できるような交通対策についてお答えいたします。

 障害者が公共交通機関を利用する場合につきましては、国の制度として障害者手帳の提示により、JR運賃、バス運賃及び航空運賃並びにタクシー料金の割引について各種の割引制度等があります。さらに、市独自の助成事業として、在宅の重度心身障害者に対するタクシーの基本料金相当分を助成する福祉タクシー制度も行っているところであります。一方、現在厚生労働省において、介護保険制度の中で訪問介護事業としてのいわゆる介護タクシーによる通院、外出介助等の移送サービスのあり方を検討していると聞いておりますので、その内容を見きわめ対応を考えてまいります。

 以上でございます。



○議長(松山哲男君) 伊奈建設部長。



◎建設部長(伊奈耕三君) 〔登壇〕 建設部所管の質問にお答えします。

 都市計画と交通の考え方についてでありますが、住宅地整備における都市計画の理念は住む人が安心して暮らせる生活環境の創出にあります。これまでも憩いの場としての公園や安全な生活道路づくりなど、快適な居住空間の整備に努めてまいりました。今後においてもバリアフリー化をより進めるとともに、日常生活に必要な緊急車両等には通行可能な幅員を確保する一方、歩行者の保護や周辺の環境悪化を防止する見地から、でき得る限り車の進入を防ぐように努めてまいります。したがいまして、現在の生活道路を拡幅整理することは多額の財源が必要となりますことから、困難であると考えております。

 以上でございます。



○議長(松山哲男君) 鎌田議員。



◆1番(鎌田和子君) では、何点か再質問をさせていただきます。

 まず、市民生活の方ですが、ただいまご答弁いただきました内容は、交通弱者に対しての考え方は理解いたしました。ですけれども、コミュニティーバスは厳しいということだと思うのですが、未来に向かってのことですので、現時点ではご答弁もしかねることかと思うのですけれども、柏木町、常盤町の循環バスが廃止された経緯も理解しております。ですけれども、よく考えてみますと時代の背景が当時と今とでは全然違うということだと思うのです。昭和56年から平成3年くらいまでは高度経済成長期でありまして、国を挙げて自動車産業を育成してモータリゼーションを推進してきた結果、マイカーが普及して民間バスが赤字経営になって廃止せざるを得ないような状況に追い込まれたと私は思います。今はそういう状況とは全く違いまして、やはり人生も長くなってきましたし、いろんな先を考えての経済的観念もしっかりと身についてきて、混迷の時代ですから、そういうふうになってきていると思うのです。一方、高齢化の進展に伴って受益者負担はふえているものの元気な高齢者が大変多くなっている、そういう方の交流、社会参加、それから自由に病院に行ったり、買い物に行ったり、健康維持のために生活基盤形成は不可欠であると私は思っております。将来に向かってこのことを検討する考えがあるかどうかお伺いしたいと思います。



○議長(松山哲男君) 小杉市民生活部長。



◎市民生活部長(小杉博暉君) ただいま健康な高齢者の方の社会参加のためにコミュニティーバスを導入してはというご趣旨かと思います。的がちょっと外れるかもわかりませんけれども、健康な高齢者の方々におきましては多分1日をどう計画的に過ごすかということがまず最初になるかと思います。それは、健康保持もあれば、あるいは自分たちの生活の維持もあれば、時にはやはり地域の方々のためのお手伝いということもあろうかと思います。また、公共的な交通機関の時間帯を眺めながら買い物や催しなども楽しむというようなことで、健康な方々については24時間を有効的に使おうという、そういう考え方の方が多いのではなかろうかというふうに推測をするわけでございます。21世紀はいろいろと言われておりますが、私自身は21世紀は同好の士が好みの縁で集まる社会的な部分もあるのかなというふうに思ってございます。そういう中で今自治体に求められるのは、地域の人々の自発的で多様なネットワークの形成を支援するとか、あるいは市民のご意見や行動がいろんなネットワークを経由して地域づくりにつながるような支援をするということではなかろうかというふうに考えております。バスの導入につきましては、先ほど演壇で申し上げましたとおり、今盛んに小地域のネットワークあるいは送迎サービスを行うボランティア団体の連携、また社会福祉協議会に大きな支援をしておりますので、その動向などを当分見きわめる必要があるのではなかろうかと、このように考えております。また、民間企業やNPO、いわゆる特定非営利活動法人なのですが、その方々の動きにも注視する必要があろうかと、このように考えております。



○議長(松山哲男君) 鎌田議員。



◆1番(鎌田和子君) 検討する考えがあるかどうかだけお伺いしたいと思います。済みません。



○議長(松山哲男君) 小杉市民生活部長。



◎市民生活部長(小杉博暉君) これらのことを注視した中で、導入そのものについて導入するか否かを十分動向を見きわめて検討しなければならないというふうに考えております。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) 私からちょっと補足をさせていただきたいと思いますが、公共交通機関で特にバスの運行につきましては、ご案内のとおり、バス路線に参画するのは規制緩和でかなり広げられることになります。そうしますと、ご案内のように、バス事業は採算性の高い路線とそうでない路線がありまして、極めて採算のとれないところはこれまで国の制度を受けて、道の助成もあって、市が上乗せをした補助金を出してきました。しかし、この制度が大きく変わろうとしております。採算性のいい路線には、事業に参画しようとする人が目を光らせておりまして、この参画が広げられていきますと、いい路線と、それから採算性は悪いけれども、公共の足として地域のためにやってくれていたところとをプールで何とか維持できていたものがそれが非常に難しい状況になろうと思います。したがいまして、公共バスの路線を確保していくということは、これからみんなで考えてどうやっていかなければいけないかということが大きな課題になろうと思います。そのような中で市が特別に負担をしてコミュニティーバスを運行する場合に、さらにそれを競合してそちらの方に悪影響を及ぼすとかということにはなってはいけないと思いますし、それから基本的には助け合いが広がるのはいいことなのですけれども、そのほかにも市独自としまして例えば労働福祉センターに通ってくる人たちのために福祉バスを運行しているわけでありますから、だから多少の拡大ということは考え得ることだろうと思いますけれども、今申しましたように、公共交通機関の確保という観点との調整を絡み合わせて考えなければいけないこと、これは大きな観点ではなかろうかと、そのように思っております。



○議長(松山哲男君) 鎌田議員。



◆1番(鎌田和子君) そこら辺のことも私も認識しておりますけれども、昭和56年から平成3年まで全国的にバスの赤字路線が発生して取りやめたところがたくさんあるわけです。その中で廃止したバスを復活させた町村もまたたくさんあるのです。それはどういうことかといいますと、やはりマイカーが普及しまして、ちょっと事例が適切ではないかもしれませんけれども、町村では廃止したけれども、みんながみんな車を運転できるわけでなくて、日中お年寄りが病院に行ったり、買い物に行ったりということにはやはりバスがなくては大変だということで、そこには行政と、それから民間交通と地域住民と3者が一体となって徹底的に検討したと、その中でバス路線の赤字を防ぐためには、ではどれだけ地域住民が利用したらいいのか、負担したらいいのかということを徹底して話し合って、足りないところは村民の足である大事なものであるから村が支援しようとかと言って、3者でがっちり話し合って復活させたところは今も健全に運営されておりますし、運行しているというふうに聞いております。私は、これからのことですので、十分検討していただいて、今すぐにどうこうと言っているわけではありませんけれども、まず住民の本音の声を聞いていただきたいと思うのです。アンケート調査なんかで書類が1枚送られていって、それではなくて、実際にまちに出ていって高齢者がどんなふうに思っているのか、町の人がどんなふうに思っているのか、そのことをしっかりと本音の部分で調査をしていただきたいなと、まず思うのですが、その調査をする考えがあるかどうか伺いたいと思います。



○議長(松山哲男君) 小杉市民生活部長。



◎市民生活部長(小杉博暉君) いろいろとその地域、その地域の高齢者の方々のお考えもあろうかと思いますので、例えば老人クラブ連合会あるいは地域の老人クラブの方々等といろんな会合の中でその辺のお話もちょっと伺ってみたいと、このように思います。



○議長(松山哲男君) 鎌田議員。



◆1番(鎌田和子君) それと、都市計画と交通網の考えですけれども、さきの代表質問でも取り上げられていましたけれども、きちんと整理されているところと旧市街地で生活道路が入り込んでまだ整備されていない地域があります。現時点では、生活道路の拡幅は財源が厳しく困難という見解を今示されましたけれども、人生50年から80年時代へと意識変革が求められています。登別に住んでいる一人一人が真に長寿を喜ぶ社会、これを構築していくためにも生活の基盤整備は大変必要不可欠だと思うのです。みんながそこをきちっとすることによって皆さんが快適な生活をしていくことになるわけですから、そのために財源を確保するということは大切なことではないかと思いますが、そこはどういうふうにお考えでしょうか。



○議長(松山哲男君) 伊奈建設部長。



◎建設部長(伊奈耕三君) 現状につきましては、先ほど申し上げたとおりでございますけれども、今お話のありました地域によりましては早くから集落が形成されておりまして、旧市街地の一部では幹線的な機能を果たしていないといった道路の未整備といったところが見られるところもございますので、これは地権者の協力をいただけるということが前提となってまいりますけれども、そういった部分におきましては計画的な整備を将来に向けて行っていかなければならないという考えには立っております。



○議長(松山哲男君) 鎌田議員。



◆1番(鎌田和子君) そのとき大切なのは、市の職員の情熱と説得力だろうと思うのです。今までもいろいろご苦労してきたということは理解していますけれども、登別の未来の計画を明確に示す中で地域住民が本当にひとしく快適な生活ができるように、なお一層検討していただきたいと思います。

 それから、環境に関してのことなのですが、今特にヨーロッパでは公共空間のあり方を新しい価値点から見直す時期が来ているということで、人々の移動の自由を確保する仕事と環境の質を上げる仕事を並行して進められている、どういうことかといいますと、環境破壊を防ぐためにマイカーの乗り入れを規制したり、それから環境に優しい路面電車を復活させるということで徹底した取り組みをされている国や都市があるということです。これは、ヨーロッパの歴史的なまち並みに加えて、路面電車が復活したことによって、さらに重厚なイメージを醸し出して、それがまた観光客を呼ぶ付加価値を生んでいるということを言われております。市長の市政執行方針の中に環境問題に関しての並々ならない決意を表明していたと私は受けとめましたけれども、昨年策定されました環境基本条例の中で登別を取り巻く自然環境の保全と維持、創造のためにも市民の責務、事業者の責務、それから市の責務が明確にうたわれているわけですけれども、この環境基本条例がどのように策定されて、施策されていこうとしているのかをお伺いしたいと思います。



○議長(松山哲男君) 佐藤総務部長。



◎総務部長(佐藤五十八君) 議員もご承知のとおり、環境基本条例はその中で環境の保全についての基本的な理念、あるいは社会の各主体、これは市民でありますとか事業者ですとか市の責務、それから環境の保全等に関する施策の基本的事項を定めたわけでございます。この基本理念や基本事項を市の施策に反映させるためには、条例に基づく環境基本計画を策定したいというふうに考えてございます。この基本計画に基づきまして総合的、それから計画的な環境保全施策を推進していくこととなるというふうに考えてございます。それで、この作成に当たりましては、市民の方々から多くの意見をいただきながら、平成13年度中にこの基本計画を策定いたしたいというふうに考えてございます。



○議長(松山哲男君) 鎌田議員。



◆1番(鎌田和子君) 大事なことは、環境に対して一人一人が生活の中にその意識を心の中にどれだけ根づかせることができるかということが大事なことだと思うのですが、そのために何か具体的な取り組みというものを考えておられるのでしょうか。



○議長(松山哲男君) 佐藤総務部長。



◎総務部長(佐藤五十八君) 先ほどもご答弁申し上げましたが、具体的なものにつきましては今後市民の方々の意見を聞きながら13年度中に作成をしてみたいと。

 それから、具体的なと申しますと、環境保全行動指針というものをつくってございまして、その中に具体的に取り組むことが書いてございます。そして、今般それを各戸に配布したいということで概要版を作成いたしまして4月1日の広報に折り込んで、その辺の関係については徹底してまいりたいと、このように考えてございます。



○議長(松山哲男君) 鎌田議員。



◆1番(鎌田和子君) 最後になりますけれども、市民から寄せられた声というのは切実な思いがあり、また大事な問題を含んでいるというふうに私は感じました。まさに市民参加、市民参画のまちづくりを推進するに当たっての貴重な意見ではないかなというふうに私は思います。浦和市だったと思うのですが、一市民から市長あてにコミュニティーバスをぜひお願いしたいという要望の手紙が届いたそうです。市長は、その意見を大切に徹底して調査をして約8年間かけて導入に踏み切ったということも聞いております。時代、情勢の変化もありますし、財源の問題等、困難は重々承知していますけれども、未来に向かっての観光都市登別のまちづくりのためにこうした市民の意見を大切に真剣に検討していただきたいことを念願いたしまして、質問を終わらせていただきます。



○議長(松山哲男君) これをもって鎌田議員の質問を終わります。

                  



△発言の訂正について



○議長(松山哲男君) 次に、発言の訂正について申し出がありましたので、ここでお諮りいたします。

 3月14日の一般質問における山田議員の発言について、次のとおり訂正をしたいとの申し出がありました。

(発言訂正内容)

「文部省が出している学習指導要領の基準値から見た産経新聞の評価では、最下位の教科書を使っているというのが実態であります。」 お諮りいたします。申し出のとおり訂正することを承認することにご異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(松山哲男君) 異議ないものと認め、そのように決定いたします。

 以上をもちまして一般質問を終わります。

                  



△散会の宣告



○議長(松山哲男君) 本日はこれにて終了いたします。

 あすから28日までは休会でありますが、各委員会はそれぞれ付託議案の審査をお願いいたします。

 本会議は29日午後1時から行います。

          (午後 2時55分)