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北海道 登別市

平成13年  第1回定例会 03月13日−04号




平成13年  第1回定例会 − 03月13日−04号







平成13年  第1回定例会




           平成13年第1回登別市議会定例会

議 事 日 程 (第4号)

                      平成13年3月13日(火曜日)午後1時開議
日程第 1 代表質問
       24番 沼 田 一 夫 君
        3番 高 橋 正 美 君




                  



△開議の宣告



○議長(松山哲男君) ただいまの出席議員は24名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を行います。

          (午後 1時00分)

                  



△議事日程の報告



○議長(松山哲男君) 本日の議事日程は、お手元に配付したとおりであります。

                  



△代表質問



○議長(松山哲男君) 昨日に引き続き、日程第1、代表質問を行います。

                  



△◇ 沼 田 一 夫 君



○議長(松山哲男君) 最初に、3番、沼田議員。

 沼田議員。



◆24番(沼田一夫君) 〔登壇〕 平成13年第1回定例会に当たり、市政クラブ21を代表し、大綱5点にわたりご質問申し上げるものであります。市長のご所見を賜りたいと存じます。

 最初に、財政運営の視点と今後の展開についてであります。国は、今日まで景気に配慮した総合経済対策を打ち出し、わずかに企業部門を中心に自律回復に向けた動きは見られるものの、本格的な景気回復にはほど遠く、依然として業種業態を問わず企業倒産やリストラなど厳しい環境に置かれているのが現状であります。さらにまた、この景気低迷がいつまで続くかわからないところにも問題があります。こうした景気の低迷している中にあって、当市の財政を思うとき、税収の脆弱に加え、厳しい経済環境を反映し、税収の伸びなど期待することもできず、さらに頼りとしている交付税も国の税収の伸び悩みから一層不透明になりはしないか、加えて市民ニーズの多様化に対応するためにも、これから先の財政の組み立てを憂うものであります。

 そこでお伺いするのでありますが、一つ目は財政運営の今後の展望と歳入増、歳出減の努力を含めてのその考え方について、二つ目には中期財政試算との兼ね合いで総合実施計画の着実な推進についての考え方について、三つ目には財政運営の健全化計画の策定の考え方についてそれぞれお尋ねするものであります。

 次に、行政改革の中間的視点と情報通信技術への展開についてであります。昨年12月閣議決定された行政改革大綱には、21世紀の我が国の経済社会を自律的な個人を基礎とした、かつ公正なものにするため、これまでの国、地方を通じる行政の組織、制度のあり方、行政と国民との関係など抜本的に見直し、新たな行政システムを構築する必要があることから、中央省庁改革の成果をより確実なものにするため、21世紀の国、地方を通じた行政のあり方について、一つには新たな時代の要請に対応する観点から、総合性、機動性を備えた行政の実現、二つには国民の主体性と自己責任を尊重する観点から、民間能力の活用などを図ることによる簡素かつ効率的な行政の実現、三つには行政情報の公開と国民への説明責任の徹底を図ることによる国民に開かれた透明性の高い行政の実現、四つには行政事務の電子化、窓口の利便性の向上などを図ることによる国民本位の質の高い行政サービスの実現を理念として、今後2005年までの間を一つの目安として行政改革を集中的、計画的に実践する方針がなされたところであります。

 かかることから、この見地に立って今後の重要課題として、一つには新しい時代にふさわしい行政組織、制度への転換を目指す観点からの特殊法人などの改革、公務員制度改革、行政評価システムの導入、公会計の見直し、改善、公益法人に対する行政の関与のあり方改革、二つには国と地方の関係を見直し、地方公共団体の自主性、自律性を高める観点からのさらなる地方分権の推進、三つには行政と民間との新たな関係を構築する観点からの規制改革、四つにはその他電子政府の実現を初め省庁再編に伴う運営施策の融合性、行政の組織、事務の減量、効率化を推進すると発表されたところであります。

 私は、行政改革というのは行政が続く限り永遠のテーマであり、その目的は行政のスリム化であり、まさしく簡素で効率のよい行政システムの確立を目指すことにあると思うものであります。

 そういった中にあって、市長はさきの市政執行方針の中で平成13年度の主要施策の一つに情報化の推進を挙げられました。そこには、急速に普及した情報通信機器の対応だけではなく、情報通信技術の活用により、市民の利便性の向上を初め市民に開かれた行政の実現を図るとともに、行政運営の総合性や機動性を高め、その簡素、効率化を進めることにあるものと評価するものでありますが、思えば幾ら有利な制度を使ったとしながらも、この財政の厳しい今日、最優先度や投資効果が期待できるかといった疑問を一方で持つものであります。

 そこでお伺いいたしますが、この事業に対する総体的な事業費はどのくらいになるのか、また今後のスケジュールについて、さらには情報通信技術導入によるメリットについてどのように考えられているのかお尋ねするものであります。

 次に、行政改革における目的数値についてであります。前段で申し上げましたように、私は行政改革とは行政が続く限り永遠のテーマだと思っているものであります。特に現代の行政は、国際化を初め経済の低成長化、財政希薄、都市化、少子高齢化、技術革新など、内外の環境変化の中にあって行政システムの変革は避けて通れない課題であります。当市は、平成7年に行政改革基本方針を定め、平成8年度から平成12年度までのおおむね5年間を計画期間として取り組まれ、今日に至っているものと理解しているものでありますが、そこで平成12年度が終わろうとしている現在、目的数値に対する達成率については昨日のご答弁で現在点検中だということでありますが、これまでの認識について、また13年度からの新たな実施計画に当たってその手順はどのようにお考えになられているか、さらに目標値の設定についてどのように考えられているのか、それぞれお尋ねするものであります。

 次に、都市基盤整備に関連し、既成市街地の再開発についてであります。都市計画法で言われている都市計画とは、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るための都市利用、都市施設の整備及び市街地開発事業に関する計画であります。遅き感はあるものの、当市も市民ニーズにこたえながら、良好な都市環境を目指しながら、その目的に近づいていることは周知のとおりであります。この10年を振り返ってみるとき、川上総合公園や岡志別の森運動公園、さらには総合福祉施設しんた21、登別地区の円山通り、石山通り、新生、若草地区の道路網の整備、核店舗アーニスに対する支援など、また最近では登別地区のパークゴルフ場を初め平成3年から90億の投資をかけた登別中央商店街の近代化事業に伴う街路整備の完成など、それらがすべて地域振興のための起爆剤となり、まちおこしにつながってほしいと願う者は私一人でないはずであります。厳しい財政の中にあって事業費を捻出し、公共投資に積極的に取り組んでいるその姿勢を高く評価するものであります。

 しかし、課題は既成市街地のこれからの再開発であります。このことは言うまでもなく、新たに整備する市街地と異なり、居住している人々の意識の高まりと理解、協力が不可欠であり、また莫大な事業費の確保とともに、地権者に対する受益者負担など、簡単に手がつけられないといった事情は十分承知しているものの、果たしてこれでよいのだろうかと疑問を持つものであります。特に鷲別の公共施設といえば、公民館、鷲別漁港、わかば公園と少なく、幹線道路は整備されているものの、一歩横道に入れば道路は曲がりくねり、狭隘に加え、行きどまりがあったり、さらに図面では道路と標示しているにもかかわらず家屋があったりして、これで良好な生活環境と言えるのかということであります。あえて申し上げますならば、これまでの公共投資を精査してみるとき、既成市街地、とりわけ鷲別地区に対する投資規模が他地区に比べ劣っているように思えてならず、地域間格差が生じてはいないだろうかと思うのであります。ご承知のとおり、公共投資にかかわる自治体の基本姿勢は常に公平を本分とし、地域間格差の生じないことが求められているのではないかと思っております。鷲別地区について、市長のご所見をお伺いするものであります。

 次に、公共施設に対する今後の進め方についてであります。市は、市民ニーズに対応するため、公共施設の整備基本方針を作成されました。その後いろいろとご検討なされ、進んでいることと思いますが、私は昨今の経済状況の厳しい中にあって当然財政の裏打ちも必要でありますし、計画時よりかなりの年数が経過したこともあり、また市民ニーズも変容してきていることから、懸案になっている火葬場、消防庁舎、図書館、室内プールなど、整備方針の見直しを図り、重要度を考慮した優先度を明示すべきであると思うのでありますが、いかがお考えでありましょうか。

 さらに、これからは市長がよく言われております市民参加の観点から計画を広く一般市民に公表し、市民をパートナーとして設計段階から市民が参加する、そのことによって情報を共有し、さらに企画段階から参画することにより、実施段階で市民も何かやろうという機運が生まれてこないだろうか、そんなことを思うのであります。私は、市民参加とはこんなことを言うのではないかと思うものであります。いかがお考えでありましょうか。

 最後に、地域経済活性化の推進のために、産・学・官によるプロジェクトチームの構築についてであります。ご存じのとおり、バブルの崩壊以来日本経済は低迷の一途をたどり、何度となく景気浮揚策を打ち出しているもののその効果もなく、今や財政状況は破局に近く、特に地方を取り巻く企業関係は最悪のものであります。そういった中にあって近年地域の時代、地方の時代との観点から、産・学・官による地域産業振興の新しい形が生まれてきているのであります。その中で、地方自治体の役割は支援することであります。幸いに当市には日本工学院があります。市にとってこの上もない環境ではないかと思うものであります。産・学・官のプロジェクトチームを構築する考えについてお尋ねするものであります。

 以上、演壇からの質問といたします。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) 〔登壇〕 市政クラブ21、沼田議員の代表質問にお答えを申し上げます。

 まず、財政運営でありますが、我が国経済は一時緩やかな改善傾向が見られるとされましたが、その後足踏み状態にあり、雇用や個人消費はなお厳しい状況にあります。また、我が国の財政はこれまで景気回復のための財政出動を続けてきたところでありますが、一段と厳しさを増しております。これに伴い地方財政も地方税や地方交付税の原資となる国税収入が伸び悩む一方、景気対策も事業の追加により地方債残高が膨らむなど、極めて厳しい状況にあり、国が示した平成13年度の地方財政対策では多額の財源不足が生じる見込みのため、その不足分を臨時財政対策債や財源対策債の発行、地方交付税の増額措置等により補てんを図ることとされております。

 さて、当市の財政につきましては、歳入面では最も税源が脆弱で地方交付税や市債などの依存財源に頼らざるを得ない財政構造でありまして、歳出面では少子高齢化社会に向けた総合的な地域福祉対策、下水道などの都市基盤整備や老朽化した公共施設の整備など、多大な財政需要を抱えている状況にあります。

 中期財政試算は、市民の市政参画を得るため、市政に関する情報を市民とともに共有する目的並びにこのような財政環境の中でどのような財政運営を行っていくべきかの目安として作成したものであります。一方、まちづくりの指針である総合計画に基づく実施計画は、3年間の事業について、経済環境などの前提条件が整えば実施できるものでありますが、社会経済情勢は常に変化することから、毎年度ローリングを行い、事業の選択をしているものであります。したがって、実施計画は固定的なものではなくて、その時々の情勢に応じて弾力的に取り組まなければならないものと考えております。

 しかし、財政の健全性を確保していく自助努力は大切であります。そのため、一つには地場産業の育成と活性化、あるいは企業誘致などによる税源の涵養、市税の課税客体の的確な把握と収納率の向上、適正な受益者負担を図るなど、自主財源の増収に努めてまいります。二つには、少数採用を基本とした職員の配置と行政評価に基づく適切な施策、事業の展開を行うなど、徹底した行政改革を推進することが重要であると考えております。なお、今後とも地方交付税の総額の安定的な確保など、地方財源の充実について国に強く求め、その実現を期してまいりたいと考えております。

 また、財政健全化計画の策定についてでありますけれども、財政の健全性の確保は市政を担う上で基本的で最も重要なことと考えております。がしかし、地方分権の推進に伴い、地方税制度や地方交付税制度など、現行制度の改革を国に強く求めている状況にありまして、さらに経済の見通しがご指摘のように全く不透明な状況では、今長期の見通しは困難な状況にありますので、その策定は難しいと考えております。

 次に、情報通信技術への展開でありますが、政府は昨年12月、情報通信技術の活用により、世界的規模で生じている急激かつ大幅な社会経済構造の変化に的確に対応することの緊急性から、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法、いわゆるIT基本法を制定するとともに、ことし1月にはe−japan戦略を定め、総合的なIT推進を目指すことといたしました。この戦略には、超高速ネットワークインフラ整備及び競争政策、2点目には電子商取引と新たな環境整備、3点目には電子政府の実現、4点目、人材の育成の四つの重点施策分野を設け、それぞれに目標を定めながら各種の方策を講ずることとされております。

 この中で私ども地方自治体にとって最も影響が深い分野は、2003年までに実現を図ろうとする電子政府、自治体の取り組みであろうと考えます。国では、電子政府実現の前段作業として平成6年に作成した行政情報化推進基本計画に基づきまして、政府職員1人1台のパソコン配置をするとともに、霞が関WANと言われる省庁間ネットワークなどの情報通信基盤の整備を進めてきたところであります。当市におきましても、高度情報化社会に対応するために、平成9年に登別市行政情報化の指針と情報基盤の整備計画を策定いたしまして、これに基づきこれまでパソコン等情報機器の計画的な導入や職員への操作の研修、庁内LANの構築、財務会計システム、グループウエアの導入など、地域情報化の推進にとって基礎的な分野となる行政の情報化を進めてきたところであります。また、地域情報化への取り組みといたしましては、昨年地域インターネット導入促進事業におきまして市独自のインターネット用サーバーを設置し、市の新たなホームページを作成、公開するとともに、公共施設8カ所に無料で使用できるインターネット端末を設置するなど、その推進に努めてまいりました。しかしながら、IT推進を図る上で当地域におきましては最も基本となる光ファイバーなどの高速通信基盤が整備されていないことが課題となっておりました。このため、市といたしましては市町村の電子化の推進に対する国の支援策の中から光ファイバーなどの高速通信ネットワーク構築の助成を利用して市内のイントラネット構築を目指したところであります。

 総体の事業費についてでありますが、平成12年度の補正予算の地域イントラネット基盤整備事業につきましてはおよそ4億5,300万円、日本新生緊急基盤整備事業を活用した平成13年度当初予算の登別温泉小中学校ネットワーク構築事業の1億円と合わせまして5億5,300万円を予定しております。これには、12年度分につきましては約3分の1、1億5,000万円の補助金があります。また、残りにつきましてはほとんどが特別の起債が充当されまして、その償還のほとんどが交付税の算定基礎に算入されることになっております。また、13年度予算の1億円は地方債の活用でありまして、これも相当額の交付税措置がとられることになっておりまして、実質市の財政負担は補助対象外のものも含めましておよそ1億円程度ではなかろうかと、そのように考えております。また、今後のスケジュールでありますが、JRや高速道路横断、国立公園内などの架設工事の認可時期などによって異なってまいりますけれども、おおむね12月の末までには光ファイバーケーブルを敷設し、ネットワークシステムを来年2月ごろまでには稼働させたいと考えております。また、学校内LANとパソコン等の設置につきましては、授業に支障がないよう、基本的に夏休みと冬休みに工事を行いまして、またアーニスに設置する地域情報センターにつきましては11月ごろを予定し、イントラネット全体としての完成は平成13年度末を予定しております。

 次に、情報通信技術の導入によるメリットについてでありますが、コンピューターや通信技術の急速な発展とともに、世界規模で進行するIT革命は、18世紀にイギリスで始まった産業革命にも匹敵する歴史的大転換を社会にもたらそうとしていると言われております。特にインターネットを中心とする分野では、情報流通の費用と時間を劇的に低下させまして、密度の高い情報のやりとりを容易にすることから、人と人との関係、人と組織の関係、人と社会の関係を一変させることになるのではないかと予測されております。市民生活や産業経済活動あるいは行政運営も含めたまちづくり全般にわたりまして、ITを核として地殻変動とも言える動きが始まっていると、そのように認識をしております。このような変化の中で市民生活に及ぼす影響についてインターネットを中心に考えてみますと、次のようなことが言えるのではないかと思います。

 まず、インターネットの利点としては、世界に向けたスピーディーな情報の発信能力が持てます。また、文字を初め音声、画像、動画、データなど、さまざまな情報の伝達能力、情報の発信者と受信者とをつなぐ双方向性、それからだれもが安価に利用できる気軽さなどがあります。これらの特徴を持つインターネットとIT機器の普及が世の中に与え得る影響といたしまして最も特徴的なことは、人間が身体的、地理的、時間的な制約から解放されることだと、そのように言われております。これまでの社会におきまして人は年齢や性別、言語、住んでいる地域、あるいは身体能力などによりまして好むと好まざるとにかかわらず社会的な差異が生み出されております。世界の価値観もその枠組みの中で生起してきておりました。

 しかし、情報通信機器やインターネットの能力を利用することによりまして人はそれらの制約から開放され、より自由にさまざまな障壁を乗り越え、大きな可能性を手に入れることが可能となります。例えば社会的に弱者と見られる重度の障害を持つ方が音声の入力装置や口によるキーボード操作が可能なマインドマウスシステム、あるいは脳波信号をコンピューターに組み込み、作業、操作ができるサイバーリンクなどを活用し、就職の機会を得たり、独創的なアイデア次第ではビジネスチャンスを手に入れることができようになっております。また、市民生活に密着した場面では、インターネットショップに代表される消費生活の利便性や銀行などの預貯金管理、株式投資、あるいは双方向性の機能を活用したさまざまな学習機会の増大、インターネットテレビやラジオ放送機能など、暮らしのさまざまな局面で時間と空間の制約なしに飛躍的な利便性向上が図られると、そのように考えます。

 今回の地域イントラネット事業で整備する光ファイバーによる高速通信網と各情報センターの構築は、情報の地域間格差を解消し、これら高度情報化社会のメリットを市民生活あるいはまちづくりの力として活用する基本的な環境を整えることを目指しているものであります。光ファイバーを通してすべての学校がネットワークされ、また小中学校の教師が連携して運営する教育情報センターを拠点に本格的な情報教育に取り組むことが可能となりますし、市民が自由にIT機器を利用し、インターネットを楽しむとともに、ビデオや画像編集、音楽編集、CDの作成などが可能となります。また、ボランティアを初めとする市内の市民団体が行う機関紙やポスター、チラシなどの作成を備えつけのIT機器で支援する機能やIT関連のベンチャービジネスに意欲を持つ市民を支援するSOHO機能を備えたいと考えております。今回の地域イントラネット構築事業は、当市が高度情報化社会に対応できる都市機能を備える上で極めて基本的な基盤の整備であり、その取り組みを緒につけたばかりであると理解しております。したがいまして、今後は進展の著しい情報技術動向と社会の情報化の度合いを視野に入れながら、より高次な機能を保持できるように、活用面でのノウハウにたけた機関の指導を受けながら計画的、段階的な取り組みを進めてまいりたいと、そのように考えております。

 次に、行政改革における目標値でありますが、現行の行政改革実施計画は、簡素で効率的な行政運営システムの再構築を目指して登別市行政改革基本方針に基づき平成8年度を初年度としたものであります。さらに、平成10年10月には、よりわかりやすい計画とするため、それぞれの実施項目ごとに財政効果額、目標年度、削減数など、可能な限り数値化された目標を示し、実効性の確保に努めてまいりました。これまでの達成率でありますけれども、現在のところ登別市行政改革実施計画に掲げました42の推進事項につきましては、ほぼ当初の目標を達成できたものと考えております。

 次に、新たな実施計画の策定に係る手順についてでありますが、まず現在進めている点検作業の結果につきまして、広く市民の皆さんにお知らせし、ご意見をいただこうと考えております。また、行政改革推進本部、これは庁内に設けておりますけれども、この各専門部会による素案作成作業を並行して進めまして、ある程度素案の形が見えた段階で市民の皆さんと意見交換などを行いたいと考えております。その後、公募枠を取り入れた新たな行政改革推進委員会を設置いたしまして審議をいただいた後、行政改革実施計画として策定してまいろうと、そのように考えております。なお、市民参画の場と機会についてでありますが、取り組み項目ごとにテーマを定めた意見交換会の開催、あるいはアンケート調査を行うなど、適切な市民意向の把握とその反映に努めてまいります。また、インターネット技術を活用して市民が自由に意見交換できる機能などを構築しておりますので、その活用を考えております。策定時期につきましては、それらの手続を了した後、平成13年度のなるべく早い時期に策定し、市民の皆さんのご理解とご協力をいただいて実効性の上がるものになるよう取り組んでまいりたいと、そのように思います。

 次に、鷲別地区の都市基盤整備でありますが、ご指摘のように、鷲別地区は明治の早い時期から集落が形成されまして、個別の建築行為や小規模な開発行為など、自然発生的な拡大が行われたことから、現代の都市的感覚での道路あるいは下水道、公園等の都市基盤整備がおくれている状況にあると認識はしております。総合計画におきます鷲別地区の土地利用計画では、古くから形成され、密集した住宅地の環境改善、それから鷲別漁港の整備促進、それからJR鷲別駅周辺の都市機能の向上を図るために、都市計画道路鷲別南通りの整備を促進することなどを基本方向として示しております。しかしながら、旧市街地の再整備につきましては、地域の皆さんに受益をもたらす一方で受益に応じた負担も伴うことから、事業化に向けては事業への理解と合意形成を図っていく必要があり、また多額の費用も必要となってまいります。したがいまして、鷲別地区の都市基盤整備につきましては、現在策定を進めております都市計画マスタープランの地域別構想の中で地域の皆さんとともに、基本的な整備方針について十分お話をし合って検討してまいりたいと、そのように考えております。

 次に、公共施設の整備方針でありますが、平成3年度に策定しました公共施設の整備方針は、市民の利用に供する各種の公共施設につきまして見直しを行い、維持補修や新設、統廃合について基本的な方針を定めたものであります。検討の視点といたしまして、一つにはコミュニティー、文化、教育、福祉等の市民ニーズを的確に反映する。二つには、各種補助制度等を積極的に活用して財源の重点的、効率的な運用を図る。三つ目には、施設規模、機能のあり方、適正配置、建設用地等、広い角度から検討し、類似施設や関連施設の集約あるいは統廃合を進めて効率的な管理運営を図る。の3項目を基本としてまいりました。策定いたしましたときの社会経済情勢と今とは、社会経済情勢の変化はありますものの、基本的な考え方は現在もなお有効と考えておりますが、しかしご指摘のように、策定して10年を経ておりますので、内容の点検作業を検討したいと、そのように考えております。

 今後想定される大型建設事業についてでありますが、都市施設の整備状況や市民ニーズの動向を総合的に勘案いたしますと、今後10年程度を目安とした中期的な整備課題といたしましては、ご指摘のように、火葬場の建替えや消防庁舎の建設、新しい図書館の建設、温水プールの建設などがあろうと考えております。市といたしましては、これらの課題への取り組みを検討するために、昨年1月号の広報のぼりべつにおいて市民の皆さんに情報提供するとともに、中期財政試算におきましても一部想定される投資額として算入するなどして検討を重ねております。しかし、これらの大型事業については、現在まで優先順位を固める状況にはなく、市民ニーズの動向と財政の状況、事業実施に関する有利な制度の活用の可能性、あるいは事業取り組みに向けた熟度等を総合的に検討する段階にあります。

 具体的な検討経過といたしましては、火葬場につきましてはPFIの導入の可能性について検討してまいりましたが、その結果実施する場合の財政的メリットがほとんどない、あるいはマイナスになるといったこと、PFI事業として採択する場合の要件が非常に難しさがあるなど、また建物施設の用途等によってはPFI事業として採択がなじまないと、そういった事例もありますことから、別な角度からの検討をし直すこととしております。消防庁舎につきましては、国や道の財政措置について検討を重ねてまいりましたが、ほとんど支援の方策がなく、一時的な財政負担が余りにも大きいことから、現行施設の改善を図りまして、当分の間これは後回しにするといったことで見合わせをしております。新図書館については、新図書館構想21人委員会からの報告をもとに、昨年新図書館建設を考えるシンポジウムを開催しまして利用者の意見をお聞きいたしましたが、今後もこのような機会を重ねて具体的な設置構想のまとめに向け準備を進めてまいりたいと、そのように考えております。また、温水プールにつきましては、昨年クリンクルセンターの余熱利用の可能性や建設地の調査等を行いました。本年度も引き続き市民会議やフォーラム、アンケート調査などを通じまして市民の意見をお聞きし、建設に向けた準備を進めることとしております。今後におきましても、まちづくりを進める上で重要な課題となる事業等につきましては、社会経済情勢の変化等を踏まえながら、適切に対処するように努めてまいります。

 また、企画段階からの市民参画についてでありますが、早い段階から参画を得ることが重要であると考えております。このため、いつでも市民が市政に参画できる環境づくりを考えなければいけないと思っております。市政のあらゆる情報を提供して、これを共有することによって市政への関心を高めていただくことが重要と考えております。市としましては、これまでも総合計画の策定やまちづくりアクションプラン、今都市計マスタープランですが、などの取り組みに当たりましては、当初から多くの市民の参画を得ているところであります。先般公開しました行政評価システムの基礎となる事務事業評価調書につきましても、市民の皆さんが今後の政策形成過程に参加する上で基礎的な情報として活用できるように、今後より一層精度を高め、あるいはまた適切に評価点検する仕組みを構築してまいりたいと、そのように思います。また、ホームページを活用して市民が市政に参画するための情報をいつでも自由に見ることができ、市民からの意見や要望、提言などを常時受けることができるシステムを構築しておりますので、これが十分活用されるように努め、今後も市民の目線に立った活動に留意して、今最も関心の高い図書館や温水プールなどは、特に意見を十分に反映するよう取り組んでいきたいと、そのように思っております。

 次に、経済活性化の取り組みであります。地域経済を活性化するためには、地場産業の活発な活動を促しまして、その結果、流通業を含めた各関連産業が刺激をされまして、地域全体への波及効果が生まれ、雇用の場の確保と所得の向上、さらには新たな需要を生み出す取り組みが必要であると考えます。このような活発な産業活動を行うための手段といたしましては、産・学・官の連携によりまして新たな分野での企業化や、あるいはまた新製品の開発などは極めて重要なことであります。近年北海道経済連合会が提唱しております産業クラスター創造に向けた取り組みの中で設置されました産・学・官共同センター、コラボほっかいどうや北海道が創業支援や中小企業者の経営革新などの活動を支援するため設置しました地域産業支援センター、あるいは地域中小企業支援センターにおきましても産・学・官の連携を図った取り組みが行われております。また、この地域におきましても、室蘭テクノセンターや地域との協働体制を推進するため、室蘭工業大学内に地域共同研究開発センターが設置されております。また、ご指摘ありましたように、日本工学院も学校の方針として体制を整えまして、より地域に密着した取り組みをしようと、そのような意向を持ってくれております。

 市といたしましては、これまでも地域企業の新製品、新技術の開発に関しまして室蘭テクノセンターを通じて新たなビジネスチャンスとなることが予想される分野、例えば情報通信関連や環境やリサイクルの分野、福祉関連などの分野に係る現状の取り組みや今後の事業の可能性などに関しまして自主的な取り組みをする団体として水滴の会や技術情報交換プラザむろらんあるいはテクノプラザ・トライ、室蘭地域環境産業推進コアなど、そのほか商工会議所などと連携をして取り組みを進めてまいっております。これらの取り組みの中で例を挙げますと、POS連動価格等表示システム、つまり販売時点の情報に連動した商品棚での価格の表示システム、それから電子冷却素子を用いた高性能除湿器の製品化、あるいは有機性廃棄物の有効活用に関する研究など、少ないながらも成果としてあらわれておりまして、それらが地域経済活性化に寄与しているものと考えております。がしかしながら、これまでの新しい製品や技術開発や企業化の成果のみでは決して十分とは言えないと考えます。したがいまして、今後とも産・学・官が連携した取り組みのあり方につきまして先進的な事例についての情報を集めながら、またさまざまなご意見等を承りながら、より活発な取り組みを進めるよう努めてまいりたいと、そのように考えております。

 以上であります。



○議長(松山哲男君) 沼田議員。



◆24番(沼田一夫君) 大変ご丁寧なご答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 何点か自席から質問させていただきたいと思いますけれども、まず最初にイントラネットの関係なのですが、この事業を終わったと言いますか、平成13年度に終わるということでありますけれども、これを利用する人を大体どのぐらいお考えになっているか、その辺あたり、お考えあればお聞かせ願いたいのですが。



○議長(松山哲男君) 高田総務部次長。



◎総務部次長(高田明人君) 地域イントラネット事業の構築された後の利用状況をどう想定しているかといったご質問だと思うのですけれども、一般的に利用される場面がありますから、どのぐらいというカウントはなかなか難しいのですけれども、一つ言えることは、先般も申し上げましたけれども、すべての学校にネットワークがつながります。そうしますと、今教員と児童生徒を含めると大体3,000人くらいがそこで常時そのネットワークを利用することになりますので、まずその教育現場の3,000人にはすべてメールアドレスを持っていただこうと思います。ですから、そこはその3,000人が日々ネットワークを活用するという数字は想定をできます。さらに、地域情報センターの中にはボランティアの皆さんですとか、市内でいろいろ活動されている団体の皆さんの事務局を支援する機能を持たせておりますので、その分野でのかなり多くの利用が図られるのではないかと思いますし、また一般のインターネット端末も設置いたします。このインターネット端末は、自由に皆さんが使えるのですけれども、今の登別市公共施設8カ所の公共インターネット端末の利用状況から大体想定しますと、大体1日に一つで200アクセスくらいありますから、それが大体8台くらい、また増設されますので、そのぐらいはあるのでないかなということは想定されますけれども、ただ一概にはどのぐらいとは、例えば一つの施設の入館者数みたいなカウントはちょっと今の時点では無理なのかなと思っております。



○議長(松山哲男君) 沼田議員。



◆24番(沼田一夫君) 次に、行政改革の関係なのですが、平成13年度からまた新たな行政改革に向けて策定されるというお話、そしてまた市民も参画させてというお話、私も大変いいことだなと、こんなふうに思っています。

 それで、改めて市長の決意をお聞きしたいと思うのですが、やはり目標数値を掲げて、それに向かっていくという努力が行政改革の中で一番大事なことではないかなと、こんなふうに思っております。そういったことで、これからの改革についてその数値目標をどういうふうに中に織り込んでいってその目的を達するか、その辺あたりのお話を伺いたいと思います。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) 行政改革の実効を上げるためには、ご指摘のように、数値目標を持たなければいけないと、そのように理解をしております。そこで、10年に取り組みを始めたわけでありますが、行政改革の内容は金額であらわせるものもありますれば、数量、人数であらわすものもありますし、それから具体的にはそのような数値化が困難なものもあります。それにつきましては、いつの時点までにどこまで進めるかといった、そういう時期的な目標も数値目標であらわすことが可能と考えておりますので、そのような手法を講じましてできるだけ多くのものについて数値目標をつけたいと、そのように思っております。



○議長(松山哲男君) 沼田議員。



◆24番(沼田一夫君) 次に、公共施設の整備の関係でありますけれども、ただいま市長からご答弁いただきました。それで、今までのやり方といいますか、計画がありまして完成したら、それで完成しましたよといったことで、その進捗状況が割と市民の方に今どういうようになっていると、ここまで進んでいますよといったようなことは余り公表されていないような気がするのです。それで、今後の整備事業もそうでありますけれども、そういった大型建設のものについては、やはり市民にどのぐらい進んでいるのだといったことも私は公表する必要があるのでないかなと、それがまさに市民が開かれた行政の中に入っていくと、そういうふうに思っておりますけれども、その辺あたりいかがお考えでしょうか。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) ご指摘のとおりでございまして、大型プロジェクトにつきましては単年度で完成するものではありませんから、その事業の進捗状況は全体でどの程度のところまで来ているのか、今後どのぐらいかかるのかといったことはお知らせする必要があると、そのように考えております。そのような考えのもとに、これからも事業の執行状況のお知らせだとか、あるいは事業の点検評価の面におきましても全体計画の中でどの部分を占めているものかといったことが明らかになるような仕組みを取り入れていきたいと、そのように思っております。



○議長(松山哲男君) 沼田議員。



◆24番(沼田一夫君) ありがとうございました。

 次に、産・学・官のプロジェクトチームの構築の関係でありますけれども、市長のご答弁ではものをつくることからいわゆるソフトの関係まで産・学・官のというようなお答えに私は受け取ったのですが、私も実はそう思います。今までの産・学・官というのは、製造する技術だとか、それからノウハウだとかをそういう集まりの中で次の起業に要するに利用すると、そういった方が多かったのではないかなと思っております。それも必要なことだと思いますけれども、やはりそれとは別にソフトな面、例えば行政改革の部分もありましょうし、いろんな分野もあると思うのです。そういった部分もそういった産・学・官の意見も聞くことも必要かなということ、市民という大きな器の中で物を考えれば市民になりますでしょうけれども、そういった専門家の意見も聞くのも必要ではないかなと思うのですけれども、その辺あたりいかがでしょう。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) 最近ある流通関係の大手の幹部が言っていることでありますけれども、ものづくりの技術面で、あるいはメーカーが出したものを流通業者、商社の方がどういう使い方、利用方法を広げていくかといった取り組みがそのものの利用の展開を図る上で大いに寄与しているといったような発言がございました。これまでのテクノセンターで扱っている事業等につきましても、あるいは産・学・官の共同研究開発事業につきましても技術の点に重みが置かれていたことは地域性もありますので、まことご指摘のとおりだと思いますけれども、これからはもっとそれをどういうような面で活用できるのかといった両側の方からの、あるいは可能性の追求、あるいはまたそれから両側の面からの注文といいましょうか、そういうものを大切にしながら、そして特にこれから先ほど申しましたIT関連ではどういう取り組みを進めていくかという面では、より一層これまで積極的に使っている、こなしている方たちの意見を取り入れた活用方策というものが大きなウエートを占めていくのではなかろうかと、そのように思っております。



○議長(松山哲男君) 沼田議員。



◆24番(沼田一夫君) 最後に、今回市長の市政執行方針の中でいろんな分野に市民参加という言葉が出てまいります。私も、市民参加がまさに開かれた行政に必要ではないかなと、こんなふうに思っているものであります。そういったことから、市民参加条例のようなと言いますか、市民参加条例の条例をおつくりになったらどうなのでしょうか、その辺をお聞きします。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) 今事あるごとに市民参画ということを申し上げているわけでありますけれども、一体市民参画というのはどの程度まで参画を得た広がりが満足できるのかとか、どのような広がりの中で出た意見がまとまったら、それが全体の意見として受け取ることができるのかといった点に非常に難しさがあろうかと思います。今民主主義制度は、議会制民主主義と直接民主主義との方法があるわけでありますけれども、その調整をどう図っていくのかということがあろうと思いますし、市民参画のことを突き詰めていきますと、市民の義務と権利といったものに関しまして細々とうたうといったことになろうかと思いますが、突き詰めますと、最近研究検討されております地方自治体の基本条例といったようなことにつながっていくのかなといった感じも持っております。そんなことから、もっともっと研究検討する必要があるのではなかろうかと、そのように思います。



○議長(松山哲男君) これをもって沼田議員の質問を終わります。

 ここで暫時休憩といたします。

午後 1時57分 休憩

                  

午後 2時20分 再開



○議長(松山哲男君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。

                  



△◇ 高 橋 正 美 君 



○議長(松山哲男君) 次に、4番、高橋議員。

 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 〔登壇〕 私は、平成13年第1回定例市議会に当たり、会派市民ネットワークを代表しまして質問させていただきます。

 さて、21世紀を迎えましたが、依然として日本社会は混迷をきわめ、多くの問題や課題を抱えております。私たちに課せられたことは、経済や雇用、環境や福祉、あるいは教育や平和の問題などを解決し、安心して生活のできる21世紀をつくることです。20世紀を振り返ってみますと、第2次世界大戦を初め世界じゅうのどこかで戦争や紛争が繰り返され、絶えることがない100年でありました。その結果、数千万人のとうとい生命が奪われ、多くの難民、飢餓、貧困などが増加しました。また、産業の発達と自然の乱開発によって地球環境はずたずたにされました。戦争と環境破壊の世紀だったと言えるかもしれません。私たちは、まずこの反省に立って21世紀は歩まねばならないと思います。平和に関しましては、第2次世界大戦の反省を踏まえ、中国や韓国など近隣諸国との関係に十分配慮しながら友好関係を築いていかねばなりません。地球環境については、このままの生産方式を続けていきますと、地球の温暖化が進んで100年先には平均の気温が二、三度上がるということであります。1度上がると300キロ赤道に近づくことになるそうですから、生態系は大きく変わります。この地球の温暖化を防がなければなりません。そのためには、今までの工業社会、大量生産、大量消費、大量廃棄という社会そのものを変えていかねばなりません。これは言いかえれば消費者の選択による適量生産、適量消費、そして極少廃棄の社会への転換ということになるでしょうか。また、これからの環境政策の方向としては、環境循環型社会にしなければならないということははっきりしているわけであります。

 一方、我が国では、20世紀の終わりである昨年、西暦2000年に地方分権一括法が施行され、これまでの中央集権型行政システムが分権型行政システムへと地方自治の新たな展開がスタートしました。市民社会の成熟により、国と地方の関係を対等、協力に置こうという地方分権が一歩前進しましたが、法令による縛りが大きいことや税源の委譲など、不十分な部分を残しています。また、介護保険がスタートし、少子高齢社会へ向けての第一歩を歩み出しましたが、多くの問題を抱えております。情報化時代に向けての基盤整備も徐々に進んできてはおりますが、十分とは言えません。したがって、課題をしっかり把握し、行政の政策形成過程、合意形成への市民参加、市民参画などの手法を通して市民の手によるまちづくりを進めていかねばなりません。そういった視点から、情報化への対応を除き、前段にかかわり大綱5点につきましてお伺いをいたします。

 大綱の1点目は、市民自治構築に向けた市民参加、市民参画のあり方についてお尋ねいたします。さて、分権社会へと歩みが進む中で行政の政策過程、合意形成への市民参加、参画の重要性が語られるようになりました。しかし、分権社会で求められるのは、市民参加の延長線上にある市民による自治であります。この市民自治の構築に向けこれから市民はどう進めばいいのか、市民参加、参画について何点か質問させていただきます。

 一つ目は、市民参加、市民参画の基本的考え方ですが、どのような場面で市民参加、市民参画を求めようとしているのか、また市政執行方針にもありますが、どのように広範な市民参加、市民参画を呼びかけようとしているのかお伺いをいたします。

 二つ目は、市民参加、市民参画における行政及び市民の果たすべき役割をどのように考えているのかお伺いをいたします。

 三つ目は、合意形成のあり方ですが、市民の合意形成などを図るための手法として市民参加、市民参画を積極的に求めることが大切ではありますが、そのメリット、デメリットをどのように認識しておられるのかお伺いをいたします。また、市民参加、市民参画によっても市民の合意形成が図られない場合に、市独自の制度として住民投票を盛り込むなど、行政の意思決定過程などへの市民参加、市民参画の基本的事項を定めた市民自治基本条例制定の考え方についてお伺いいたします。沼田議員と重なる部分もありますが、再度お伺いをいたします。

 大綱の2点目は、地方分権についてお尋ねいたします。地方分権に伴って自律的な政策展開が求められる地方自治体には、これからの時代を担う人材の育成が求められています。また、上下、主従の関係から対等、協力の関係を築くための意識の変革が求められております。

 そこで、端的にお伺いいたします。一つ目は、対等、協力の関係とはどんな関係を言うのか、確認のためお伺いをいたします。

 二つ目は、この1年、地方分権で登別市の何がどのように変わったのかお伺いをいたします。

 三つ目は、地方分権推進に当たって現時点

での問題点や課題をどのように押さえているのかお伺いをいたします。

 大綱の3点目は、環境問題についてお尋ねいたします。環境の世紀とも言われ、これからの課題は循環型社会の形成に努めるのは言うまでもありません。また、保全、活用、除去、創造といった視点から市内全域を視野に入れて自然を見直していかねばなりません。

 そこで、一つ目は、これからの環境行政についてですが、地球温暖化に向けて今後どのように取り組んでいこうとしているのか、また環境の保全と活用をどのように進めているのかお伺いをいたします。

 二つ目は、自然エネルギー、新エネルギーの導入について風力や太陽光発電など導入の時期に来ていると思いますが、いかがでしょうか。また、家畜ふん尿などによるバイオマス発電は相当量の原料を必要とし、設備投資も大きいことから導入は難しいと思われるが、白老、伊達、室蘭などとの連携により検討の余地があるのかお伺いをいたします。

 大綱の4点目は、介護保険についてお尋ねいたします。介護保険については、昨年より始まり、1年が経過しようとしております。問題の多い要介護認定や意外に伸びないサービス利用など、問題や課題が山積しております。担当者の皆さんのご苦労にもかかわらず、国の動向を見なければ進まないことも多く、いら立ちがあるのではないでしょうか。また、福祉の現場で働いている人やサービス利用者とその家族の方から、介護保険になってから新たなさまざまな問題が出てきているというような声も聞こえてきます。

 そこで、2点についてお伺いをいたします。一つ目は、介護保険の問題点や課題を保険料負担と利用者負担について、在宅介護サービスと施設介護サービスについて、要介護認定と訪問調査についてという項目ごとにお伺いをしておきたいと思います。

 二つ目は、問題点や課題を踏まえた今後の対応についてお伺いをいたします。

 大綱の5点目は、教育についてお尋ねいたします。一つ目は、教育の地方分権についてお伺いいたします。まず、教育の地方分権とはどんなことを言うのか、またこの1年、地方分権で登別市の教育の何がどのように変わったのか、さらに現時点での登別市の教育上の課題についてどのように押さえているのかお伺いをいたします。

 二つ目は、最近の教育問題についてお伺いいたします。まず、最近の日本における教育界の状況についてどのように把握しておられるのか、また最近の北海道における教育の状況についてどのように把握しておられるのかお伺いをいたします。

 以上、壇上での質問を終わります。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) 〔登壇〕 市民ネットワーク、高橋議員の代表質問にお答えをいたします。

 まず、市民自治の構築に向けた市民参加、参画のあり方でありますけれども、私は就任以来一貫して市民とともに進めるまちづくりを基本理念として、まちづくりのあらゆる分野に市民の皆さんの参加を求めますとともに、可能な限りその機会と場の提供に努めてまいりました。それは、市政の運営の基本となる総合計画はもとより、各種の指針づくりなどのいわゆる政策形成プロセスにおける場合、あるいは多くの市民ボランティアとの協働によります各般のまちづくり実践活動の場面など、多様な機会と場で進めてまいりました。これらの取り組みの成果が昨年の市制施行30周年、西暦2000年を記念したイベントの開催に結集された市民の力ではなかったかと理解しております。私は、このような盛り上がりがここで終わることなく、今後とも幅と厚みを増して取り組まれるように支援いたしますとともに、広報紙やインターネットなどのさまざまな広報媒体、情報媒体を活用して市政に関する情報を積極的に開示し、市民の皆さんとの情報共有の中から、より広範な市民参画が得られるように努力してまいりたいと、そのように考えております。また、先般取りまとめました事務事業評価調書につきましては、市民の皆さんが政策形成過程への参画を図る上でこれまで以上に活用できる市政情報となりますように、今後さらに精度を高めてまいりたいと、そのように思っております。

 次に、合意形成でありますが、地方分権時代を迎え、自主自律のまちづくりを進めていくためには、住民意思を最優先する住民自治への取り組みは不可欠であります。そして、自治はその町の進むべき方向や施策の選択、あるいは共通の課題を取り上げ、解決に向けた活発な市民論議と形成された合意を住民みずからが尊重し、それに従うことから見出されるべきものと、そのように考えます。今地方行政は、住民自治を基本とした市民のまちづくり参画とまちづくり論議の活発化に向けたかなめの役割を果たすことが求められているのではないかと、そのように考えております。市民自治基本条例でありますが、アメリカのシティーチャーターをモデルに川崎市の都市憲章の原案を初めといたしまして、逗子市の都市憲章条例の試案、あるいは群馬県などでも検討されましたけれども、最近道内のある町で制定されたと聞いております。自治基本条例が検討される背景としましては、憲法や地方自治法が制定されて五十数年を経るとともに、分権という新たな時代を迎えて新しい自治のシステムを検討しようという機運から、昨今研究検討されているものと理解しております。したがいまして、その内容も、またねらいとするところもさまざまなバリエーションがありまして、どんな内容を条例とするべきなのか、それぞれの自治体で市民も含めて論議されている現状にあるのではないかと、そのように認識をしております。また、条例の中で住民投票制度がどう位置づけられるのか、あるいは直接民主主義と議会制民主主義との調整といった大きな問題をどう考えていくのか、今後議員の皆さんのご意見も承りながら研究してまいりたいと、そのように考えております。

 次に、地方分権についてでありますが、地方分権は国と地方が対等、協力の関係として役割分担を明らかにして、地方の自主自律を基本に個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を図ることであります。すなわち戦後50年続いた集権型のシステムから分権型のシステムへ転換することを意味するものでありまして、機関委任事務の廃止や必置規制の廃止、あるいは国または都道府県の関与のルール化など、従来からの上下あるいは主従の関係を強いてきた枠組みが変革されることであろうと、そのように思います。都市におきましては、制度改革に伴い新たに自治事務として位置づけられた事務に関する条例の制定あるいは改正、あるいは必置規制の廃止に伴う条例の廃止、手数料条例の制定などに取り組み、我が市も昨年3月に行ったところであります。また、いわゆる地方分権の第2ステージと言われております道からの権限移譲につきましては、昨年中の検討を経まして本年4月から、当市へ墓地、納骨堂または火葬場の経営等の許可などに関する事務など7事務が移譲されることとなっております。地方分権を迎えて間もなく1年が経過しようとしておりますが、この間当市といたしましては新たな枠組みの中で混乱を生ずることのないよう、各般の事務につきまして適切な執行に努めますとともに、自主自律のまちづくりに向けた市民参画の機会と場づくり、その基礎となります市民への情報開示に努めているところであります。

 現時点での問題点や課題についてでありますが、自主自律の地域づくりを支える地方税財源措置の移行がまだ十分でないと、そのように考えております。また、国の事務の一部が地方に移譲されたことによりまして国の組織のスリム化が予想されますが、反面地方におきましてはその移譲事務に対する人的負担や財源負担の増を伴うという課題も惹起されております。一方、地方サイドでは真の意味での自治確立のための取り組みにつきまして、市民参加による意思決定のあり方と形成された合意につきまして市民みずからが権利と義務を尊重し、担い合う仕組みの構築が課題であろうと、そのように考えております。

 次に、地球温暖化対策であります。二酸化炭素など温室効果ガスによります地球の温暖化は、通常の社会経済活動や私たち一人一人の日常の生活における環境への負荷の増大とその集積に起因していることから、これまでのような単なる規制的な手法だけでは解決することは困難でありまして、社会経済システムや私たちの生活様式そのものを見直していかなければならないことだと、そのように考えます。このため、市といたしましては、環境基本条例の中で市民や事業者の責務として資源やエネルギーの過剰な消費の抑制や廃棄物の発生の抑制を、市の責務といたしまして率先して環境への負荷を低減することを定めますとともに、環境の保全のために取り組む具体的な行動例を載せた環境保全合同指針を策定いたしました。そのような取り組みをしておりますが、今後は現在策定作業を進めております温暖化対策推進法に基づきます市の事務事業に関します削減の実行計画、削減の目標値や具体的な取り組みなどを実行計画に盛り込みまして、早い時期にこれを確定しようと、そのように思っております。また、来年度策定予定の環境基本計画にも地球温暖化対策について記載いたしますとともに、この計画に基づきまして全市的な取り組みを進めてまいりたいと、そのように考えております。

 次に、環境の保全と活用でありますが、当市は豊かな森林を初め海や河川、湖沼、湿原などのすぐれた自然環境に恵まれております。このようなすぐれた自然環境を次の世代に引き継いでいくということは、私たちの世代の大きな役割だと、そのように考えます。自然環境の保全とその活用のあり方につきましては、さまざまな意見があると思いますが、具体的な事例が生じた場合に、必要に応じて市民の声が反映できるような手法で十分な論議を行い、その結果に基づきまして保全対策や利活用に当たってのルールづくりを行っていくことが大切であると考えます。ご案内のように、若山の湿原についてもこのような基本的な考えのもとに取り組んでいるところでございます。

 次に、自然エネルギーなどの導入でありますが、太陽光や風力などの自然エネルギーを利用した発電方式は、環境への負荷が少ないこと、あるいはエネルギーが無尽蔵であることなどから、今後とも普及が図られていくものと認識はしておりますが、一方で出力が小さいことや供給の安定性に欠けること、コストが高いなどの欠点も持っておりまして、技術的な発展が今後とも必要であると、そのように考えております。また、当市の気象条件なども考慮する必要があるものと、そのように考えております。このようなことから、今後とも技術開発の動向や他の地域における取り組みの状況などを分析しながら、当市における導入について調査研究してまいりたいと、そのように考えております。また、バイオマス発電でありますが、家畜ふん尿などを利用したバイオマス発電につきましては、メタンの発酵により回収したメタンガスを利用する発電方法など、研究開発が進められておりますが、回収エネルギー量が少ないことや設備費用が高額であることなど、解決されていない課題があるものと認識をしております。市といたしましては、これまでもバイオマス利用につきまして、メタン発酵実証プラントや廃棄物処理、再資源化システム等の調査研究、あるいは室蘭テクノセンターと協力して行われました地域の事業者等を対象としました地域産業活性化検討会におきますベンチャーインキュベーターの講演会などの取り組みを行ってきたところであります。バイオマス発電の導入につきましても、今後の技術開発の動向や他の地域におきます取り組み状況などを見きわめながら、引き続き調査研究してまいりたいと、そのように考えております。

 次に、介護保険制度でありますが、制度開始以来ほぼ1年を経過しようとしておりますが、現在までのところ大きな混乱もなく推移はしております。初めに、保険料、利用者負担についてでありますが、介護保険法の円滑な実施のための特別対策が実施されたことによりまして、保険料の負担の緩和や低所得者に対する利用者負担の軽減が図られております。市が独自で実施しました介護サービス利用者の意向を把握するためのアンケート調査あるいは訪問調査の結果では、保険料負担に対する意見、あるいはサービス利用料に対する意見が寄せられておりますけれども、おおむね理解が得られているものと判断をしております。しかし、新たな制度でもあり、また制度の部分的見直しも同時進行型で行われている現状にありますので、今後とも国の動向を注視しますとともに、低所得者に対する支援につきましては、国の制度として総合的な対策をしっかりと速やかに講じるように、引き続き全国市長会を通して要請をしてまいります。

 次に、在宅介護サービスと施設介護サービスについてでありますが、平成12年度の介護保険サービスの利用状況につきましては、現在までのところ、在宅サービスでは当初の見込み664人に対して実績は464人でおよそ70%、施設サービスでは当初の見込み440人に対しまして実績見込みが351人で80%、合計で当初の見込み1,104人に対しまして815人で74%といった状況になっております。認定者の数は約1,100人でありまして、ほぼ予定どおりでありますけれども、サービスを利用していない人が300人近くおります。そのサービスを利用していない主な理由といたしましては、家族での介護が可能なうちは何とか自分たちで介護していきたいという意向がある。それから、家族がサービスを受けたいという希望を持っていても、本人自身が利用を拒んでいるといった実態があります。またさらに、これは単身世帯でありますけれども、可能なうちは自分で何とかしたいという自立心が非常に強いということ、あるいはまた対象者が現在病院や施設に入院または入所しているといったことになっております。介護保険は、ご案内のとおり、社会保険方式によって新たな仕組みとしてできるだけ家族の負担の軽減をすること、本人の希望に合ったサービスや量を自由に選択できることなどを目的として創設されたものであります。しかしながら、実態としてはこの趣旨や利用方法等が必ずしも理解が十分ではない、あるいは利用するに足らない理由も若干あろうかと、そのように考えておりますので、市としましてはこれらの状況を踏まえ、今後も市民への周知を図るために説明会を開催したり、あるいは広報のぼりべつや一般紙を利用してのPR、パンフレットの配布やポスターを掲示するといったようなことで、さらに地域で福祉活動をしている民生委員等にもご協力いただいて制度に対する理解を深め、利用の促進につながるように努めてまいりたいと、そのように考えております。

 次に、要介護認定と訪問調査でありますが、要介護認定につきましては平成11年の10月から作業を開始したわけでありますけれども、平成13年2月までで延べ2,782名について認定作業を行っております。ご承知のように、痴呆の症状が介護度に反映されにくいといったようなことから、1次判定ソフト、これはコンピューターで判定するわけでありますけれども、その問題が指摘されていることもありまして、市といたしましては介護認定審査委員の研修や審査会が幾つか分かれておりますけれども、各合議体の長、副長の打ち合わせを行いまして認定調書の特記事項や主治医の意見書の記載内容についても十分留意をして審査し、判定を行うように注意をしているところであります。国は、要介護認定業務の課題といたしまして現行の1次判定の仕組みについて専門的、技術的検討を行うために、要介護認定調査検討会を設置いたしまして一、二年をかけて認定調査項目の内容、痴呆の有無に応じた判定のあり方、施設と在宅の両者を含めた分析手法などの検討を行っております。市におきましても、国の取り組み状況を見ながら適切に要介護認定業務を進めてまいりたいと、そのように考えております。また、痴呆のある対象者の調査につきましては、その状況や介護の手間等が十分に反映されますように、本人からの聞き取りはもちろんのこと、実際に介護に当たっている家族からも十分にお話を伺ってその情報を特記事項に記載をし、審査判定が適切に行われるように配慮しております。

 介護保険制度の健全な運営を確保するためには、制度そのものに対する苦情への対応が重要であると、そのように認識をしております。このため、市としましては、サービスを受ける人の不満や疑問、また適切にサービスが提供されているかなどの実態を把握するために、昨年10月から訪問調査を施行してまいりました。介護保険制度全般に対する不満や疑問を聞き取りまして、必要な場合には事業者への指導を行うなど、需要に応じた適切なサービスが受けられるようにその結果努めてまいったわけでありますが、この施行状況を踏まえまして新年度の重点施策といたしましてサービスの利用実態を把握し、利用者の日常的な不平、不満、疑問に対して相談に応ずる、利用者が納得してサービスが受けられるように介護サービスの訪問相談事業を実施することとしております。また、苦情に対しまして公平、公正な立場で適正な処理を図るために、登別市介護保険運営協議会に苦情処理専門部会を設置しまして介護保険の円滑な運営に資するように努めてまいりたいと、そのように考えております。

 以上でございます。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 〔登壇〕 教育委員会所管の事項についてお答えいたします。

 教育の地方分権についてでありますが、地方分権推進計画及び中央教育審議会の答申、今後の地方教育行政のあり方についてに基づき、地方分権一括法を構成する地方教育行政の組織及び運営に関する法律、学校教育法など21の法律改正がされまして、教育行政における地方分権が進められました。その中心は、機関委任事務の廃止、整理、国の関与の廃止、縮減、指導助言行政の見直し、必置規制の廃止、緩和、補助負担金の整理と運用手続の簡素化に置かれております。

 その内容としましては、主なものでございますが、機関委任事務を自治事務とすることとしての事項では、学齢簿の編成、就学校の指定に関する事務、学級編制の基準の設定、許可に関する事務などで、国の関与の廃止、縮減では教育長の任命承認制の廃止、文部大臣の教育委員会に対する指揮、監督権の廃止などであります。また、必置規制の廃止緩和では、国庫補助を受ける場合の図書館館長の司書資格規制や専任規定、司書及び司書補の配置基準等の廃止、スポーツ振興審議会や公民館運営審議会の設置に関する必置規制を廃止し、弾力化したことなどです。教育分野の地方分権も、地方の自主自律を基本に、個性豊かな活力に満ちた地域社会を実現をしていくという点ですとか、地域住民になるべく身近なところで政策判断を行い、そのニーズを的確に把握して質の高い行政サービスを提供できるようにとする一般行政におけるその大きなうねりの一端に位置するものです。

 しかし、今回の分権改革では、従前の教育委員会分野での機関委任事務の大半が都道府県教育委員会の所管にかかわるものであったことなどから、市町村レベルへの改革は限定的なものにとどまっています。これまで当市に係る変革では、教育長の任命については北海道教育委員会の承認を得て任命することになっておりましたが、これが当該教育委員会の委員である者のうちから教育委員会で任命することができることになったこと、また社会教育委員及び図書館協議会委員の委嘱についても、学校教育及び社会教育の関係者並びに学識経験のある者の中から委嘱することができるよう、選出範囲が緩和されたこと、公民館運営審議会については、その設置がこれまでの義務化から任意化されたこと、また学校評議員制度の導入や職員会議を校長が主宰することなどであります。

 次に、現時点での市における問題点や課題についてでありますが、このたびの地方分権としての当市に移譲されてまいりました事項等が極めて限定されたものにとどまっていることもありまして、当市の教育上に問題点や課題は生じていないと受けとめています。今後教育内容や教育制度、教育行政や学校運営と教育のあらゆる領域における改革が相互にふくそうしながら、同時並行的に展開される教育改革の全体像の中で分権も進められていくことが予想されます。このもとでは、一般行政における面と同様な人的負担や財政負担の増を伴うというような課題が惹起してくることが懸念されるところでございます。

 次に、日本における教育界の状況でございますが、国では21世紀を心豊かにたくましく生き抜いていく子供たちを育成するために、明治の学校制度、戦後の6・3・3制に次ぐ第3の教育改革に向けて、一つには開かれた学校運営を目指した学校評議員制度を導入している、二つ目には学校運営について意見を聞くための職員会議を校長が主宰するなど、今日的諸課題に対して積極的に取り組んでいるところであります。また、先般教育改革国民会議では、学校は道徳を教えることをためらわない、奉仕活動を全員が行うようにする、問題を起こす子供への教育をあいまいにしないなど17の提案がされました。文部科学省は、これらの提言を踏まえ、2001年を教育新生元年と位置づけ、わかる授業で基礎学力の向上を図ること、多様な奉仕体験活動を通じて心豊かな日本人をはぐくむこと等の七つの重点戦略について明確化した21世紀教育新生プランを策定するとともに、実質的な改革を進めていくため、小中高等学校での奉仕活動、あるいは不適格教員の配置転換、問題行動を起こした児童生徒の出席停止の支援措置、民間人を校長として採用することなど、さらなる改革が進められていく状況にあるというふうに認識しております。

 次に、道内の教育の状況でございますが、大きな禍根を残したと言われております四六協定書の問題は現在なお揺れ動いておりますが、教育の正常化を求める文部科学省は四六協定書の違法性を指摘しております。このたび北海道教育委員会は、文部科学省から依頼を受け、北海道の教育に関する実態調査を各市町村教育委員会に求めてまいりましたので、当委員会としまして各学校の実態について取りまとめを行い、報告したところでございます。また、法制化されました国旗の掲揚、国歌の斉唱については、その実施において意見が分かれているところでありますが、当市においては学習指導要領に基づいて適正に実施しているところでございます。以上が大まかでございますが、北海道の教育界の状況ということでの認識としているところでございます。

 以上でございます。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 市民参加と市民参画のあり方について再質問させていただきます。

 市民参加、市民参画と一口で言っても大変とらえ方が難しいものだなというふうに感じました。しかし、確実に分権社会の発展に伴って行政の政策形成過程、また合意形成への市民参加の重要性が語られるようになってきました。市長も一貫して貫いてきた姿勢であります。白紙からの市民参加ということ、つまり従来行政が作成した素案の審議から、それでも早いぐらいですけれども、審議から始まった市民参加が素案の審議も市民が行うのだということが昨日の市長の答弁の中にあったと思いますが、13年度からの新たな実施計画の作成にそういった形で市民参加、参画を求めたいと、こういうような趣旨ではなかったのかなというふうに思っています。

 また、私は実際参加させてもらいました若山町の湿原を考える会では、市民の方が司会進行をし、意見を出して、まさに湿原の保全から利活用の方法までを含めて白熱した議論が行われて合意形成が図られておったようです。さらに、ことしの早い時期に細かい部分を整理して素案が完成すると、こういうことになっているようです。この会議では、市民が意見やアイデアを出して、行政側の担当者はどうしたかというと、それをコーディネートというか、事務局的な役割を果たしていたと、大事なときには予算や日程など、求めに応じて情報を流しながら、会議場の設定だとか、会議録の調製だとか、そういった役割分担を果たしておりました。非常に見事でありました。このようなことが市民参加の意味なのだなというふうに思いました。

 しかし、これは非常にエネルギーの要ることでもあります。例えば土曜日の午後からとか、あるいは夜の会合ということで、仕事の後の会議がどうしても多くなるという意味においては非常にエネルギーの要ることであると。したがって、すべての件で原則的には市民参加を求めるべきなのでしょうけれども、求めるということは物理的に無理だというふうに感じております。そうすれば、どういうような問題のとき、政策の立案あるいは決定、実行、そういった部分でのどの段階でどのような市民参加を求めるかという枠組みを市民自治基本条例として定めるべきではないかと、そういったような提案をしたわけでございます。その中には、法体系の中にはないけれども、重要な手段として住民投票、こういったような活用も含めて検討するべきではないかというふうに考えたわけです。もちろんアンケートだとか、聞き取り調査だとか、そういったものも含めて幅広い手法を組み込んで、市民自治の枠組みを目に見える形で構築をしたいという思いで質問を実はさせていただいたわけでございます。

 今答弁の中で直接民主主義と議会制民主主義との調整という重たい課題があると述べられておりましたけれども、これについては議会軽視という意味を言っておられるのかなというふうに思っておりましたけれども、そういうことにならないのではないかなというふうに思っております。というのは、政策の立案、実行というのは、これは行政の役割ですから、そこに市民参加を求めているのであって、議会は決定という仕事があるということで、直接民主主義と間接民主主義とのそういった部分というのは特に議会軽視ということにならないのでないかなということで、大いにやっていただきたいというふうには考えております、私個人は。

 また、住民投票についても、これ市民の意思を聞く一つの手段でありまして、最終の決定機関はやはり議会であるというふうに思います。住民投票にそぐわない決定が例えば議会であったとしても、それは市民の意見を尊重をしていないというのではなくて、参考にしながら投票する側の市民に例えば十分な情報がないまま行われた場合にはそういったようなこともあり得るかなということでないかなというふうに思っております。市民がそういった決定に対して不満であれば、次の選挙で意に沿わない候補者に1票を投じないという権利もありますし、また直接請求権、こういったような手段も与えられているということですから、決して議会軽視となっていないので、政策の立案の段階、また実行の段階に大いに市民を参加させ、参画させて事務事業を進めていただければありがたいなというふうに思います。

 さてそこで、1点質問したいと思うのですけれども、職員採用への市民参加ということでお伺いいたしますけれども、現在市民の視点を入れて公平性や透明性を図ろうということで、民間企業から2名の方ですか、面接試験に立ち会ってもらっております。これは、非常に評価できることだと思っておりますけれども、どのようなねらいで置いたものなのか、その辺についてお聞きをしたいと思います。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) 職員の採用の際の面接試験の試験官といいましょうか、対応者として民間の企業あるいは団体で大勢の職員を管理している立場の人の目から見た見解も入れたいといったことからその制度を設けました。もう一つは、最近は雇用の場が狭くなっておりますから、市の採用試験を受ける人も非常にふえております。したがって、いい人材が集まるものですから、企業が人を採用する場合にもそのような中から拾ってきているという言い方はちょっと悪いのですけれども、企業側が人材を求めるといった道も開けていくのではなかろうかと、つまり地場での雇用の場がより広くなりはしないかという二つの面からの有利性を考えて採用したものでありまして、実際に任用してみて、民間団体からの見方というものは大いに参考にしなければいけないなというふうに感じております。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 雇用の場が狭いということで、採用試験の中でいい人材がいて、その方が採用されない場合に拾う、そういう道もあるということでお聞きしました。

 それで、一般市民からの起用も考えられないのかと、またさらに公平性、公明性を図るために工夫をしていっていただきたいなというふうに思います。

 それで、次は地方分権について再質問させていただきますけれども、一つは地方分権によりまして機関委任事務が廃止されまして自治事務と法定受託事務の二つの事務となりました。つまり独自に法律や政省令に違反しない範囲で条例をつくったり、あるいは政策を生み出したりできるということではないかなと思います。しかし、これには法律の運用あるいは解釈、これをどうするかといったような課題が出てきているのではないかなというふうに思います。そこで、政策法務、自治体法務というのですか、こういったことをどう進めるかという課題が出てきているのではないかなというふうに思います。場合によっては、そういった法律の運用上、解釈上をめぐって国と地方が争うということがあるかもしれないです。そういった場合には、国地方係争処理委員会、こういうのが正式に発足したそうですけれども、国の関与が違法、不当であれば国に改善を勧告できるというようになっています。そういったことで、国との争いが起こることも予想されてくると、これが対等、協力のこれからの社会でないかなというふうに思っています。

 そこで、市ではどのようにこういった分権型の人づくり、言ってみればつまり特に法制担当職員の育成と、これをどのように進めていこうとしているのか、まず1点お伺いをしておきたいと思います。



○議長(松山哲男君) 佐藤総務部長。



◎総務部長(佐藤五十八君) 法制担当職員の育成についてでありますけれども、職員研修において職員個々の法制執務能力の向上をさせるために、法令上の知識あるいはルール、条例作成など、演習を含めた実務的な法制研修を実は実施してございます。また、法制担当職員につきましても、これは委託研修でございますけれども、北海道自治政策研修センターあるいは市町村アカデミーなどの研修機関に派遣して研修を行っているわけでございますけれども、今後ともその法制能力の向上については意を用いてまいりたいと、このように考えてございます。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 次に、通達というものが失効しました。それに伴って基本的には法定受託事務の事務処理基準というもの以外には拘束されるものはない、もちろん法律と政省令には拘束されるということで、国から来た助言勧告というのは、あくまでも参考とするという位置づけになるのではないかなというふうに思います。今後は、助言勧告は言ってみれば従う必要のないもの、参考にするもの、たとえ国といえども包括的な指揮監督権がなくなって、原則的に事務処理基準のみが拘束力のあるものとして位置づけられるわけでありまして、その事務処理基準ですら地域の実情や事務処理の効率性を主張していくということが求められる時代になっているのではないかなというふうに思います。もちろん反面、結果責任ということを負わねばならない大変な時代でもあるわけです。法律や政省令、事務処理基準以外の部分で国の動向を見てとは言えない時代であり、また自治体間格差が出てくる時代になったのではないかなというふうに思っております。対等、協力の関係をなお一層意識しながら事務事業に当たっていかなければならないのではないかなというふうに思います。そういった意識改革をどういうふうに進めていこうとしているのかお聞きしておきたいと思います。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) 職員の意識改革の問題につきましては、昨日も代表質問でお答えしたとおりでありますけれども、地方分権に伴いまして国と地方の立場が変わったということは、ご案内のとおりではありまして、私どもは自主自律ということを基本に最も住民の身近な立場で行政サービスを行うのだということを原点にしますと、それを取り進める上で一体地方自治体としてどんな問題にぶつかるのか、どんな障害があるのかということも常に意識しながら取り組まなければいけないと思います。その過程で一体それらの問題を取り除くには地方自治体だけでできるのか、国が調整機能を働かさなければいけないのかいった場面が必ず出てまいります。そういう問題意識を持ち、課題の解決を考えるといった取り組みを職員個々にしてもらうと、そのような方式をとって意識改革させたいと、そのように思っております。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) ちょっと極端な言い方しましたけれども、一応そういうことで進めていただきたいと思います。

 次、環境問題について1点だけ再質問させていただきます。この問題については、昨年6月の定例会で新エネルギー、自然エネルギーの導入について再質問させていただきました。実は私も燃料電池の話だとか、風力発電の話なんかを聞かせてもらいながら、その実現の可能性について調べさせていただいております。しかし、当登別市は、例えば太陽光発電の場合は日照不足で、北見と違いまして、北見であればできるのかなというふうに思いますけれども、登別は日照不足で難しいと。また、風力発電の場合は風力の問題、あるいは景観の問題が邪魔してなかなか難しいと。もちろん予算的なもの、技術的なもの、コストの問題、そういった解決すべき課題がたくさんありまして、調査すればするほど残念な結果に終わっております。

 しかし、こういう時代だからこそ、その可能性というのは絶えず探っていかなければならないというふうに思っています。普及につれて発電コストが低下して、ドイツでは火力とほぼ同じになったというように言われています。普及のため、やはり国や自治体が利用していかなければならないのでないかなというふうに思います。割高な電力を買うための費用だとか、風力発電機との接続に伴う設備費、あるいはそういったものを電気料金に上乗せするか、国や自治体が補てんする、そういったことをするしかないのかなというふうに思います。日本に、あるいは登別に適したコスト負担の仕組みをつくるために、電力会社だとか、あるいは事業者、消費者を含めた論議は急ぐ必要があるのでないかなというふうに思っております。地球温暖化への貢献と、そういう意味だけでなくて、観光登別のクリーンなイメージづくりに大いに役立つのではないかなというふうに思います。

 そういった意味で、これから建設される新しい施設に小規模な新エネルギー、自然エネルギーを導入する考えがあればお伺いをいたしたいと思いますけれども、隣の室蘭の新設校の海陽小学校では、地球環境学習の一環として太陽光、風力発電の設備を導入するようにしたようです。そういったことで、最後に1点お聞きして終わりたいと思います。



○議長(松山哲男君) 上野市長。



◎市長(上野晃君) ご指摘のように、クリーンエネルギーの対応としては、国を挙げて取り組んでおりますけれども、コストの面で最も有利なものというのはなかなか見当たっていない状況であります。最近ソーラーシステムあるいは風力が大きくクローズアップされておりますけれども、これを電力として対応するというのにはいろいろ問題がございます。がしかし、コストが高くても、これから企業としては多少高くても環境に率先して取り組むという、そういうことを企業の戦略として取り組んでいるところもあるわけでありますが、当市は観光、国際観光の町でありますから、環境を大切にするという取り組みは率先してやりたいものという希望は持っております。したがいまして、これを必ずしも電力に使うだけではありませんで、直接熱の利用の仕方としてソーラーによる温水化でありますとか、あるいは焼却施設の余熱利用とかいった面での活用も考えられますし、またある程度日照が確保できる期間のソーラー発電によって、これはそんなにコスト高くありませんので、照明ということにはなりませんけれども、案内をするような明るさ、あるいはそこに何があるかということを示すようなシンボルとしての明かりには活用できるのではなかろうか。例えば最近家庭でのガーデンランプのようなものでも活用されておりますけれども、ダイオードを使ったものとか、いろいろありますが、そういうものを取り入れるといったこともこれからの新しい施設には考えてみたいものだと、そのように思います。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 今の話を聞いていても、非常に本当に難しいと、限りなく難しいと、検討してみるというような答弁いただきましたけれども、今本当に難しいのだなというふうに思っています。ただ、小さい可能性であっても、チャレンジ精神で進める必要があるのではないかなというふうに思います。

 次に、介護保険について2点再質問させていただきたいと思います。初めに、低所得者の利用の手控えだとか、ホームヘルパーを中心とした福祉労働者の賃金、労働条件、特別養護老人ホームの待機者の問題、こういった解決すべき問題が多いのですけれども、市の自治事務とはいえ、国の動向を見きわめなければできない部分もあろうかと思います。それは理解できます。しかし、13年度、これは昨年10月から始まったということですけれども、介護サービスの訪問相談事業、こういった市独自の評価できる取り組みも出てまいりました。今後登別独自に改善する課題について、すぐに改善できる課題ということですけれども、取り組みをどのように考えておりますか、1点、まずお聞きしたいと思います。



○議長(松山哲男君) 山崎保健福祉部長。



◎保健福祉部長(山崎信一君) 介護保険が始まって約1年間推移しておりますけれども、大きくとらえますと、三つぐらいの大きく大別される部分があるのではないかなというふうに押さえております。まず、その第1点は、市町村は事業の主体者というふうになってはおりますけれども、制度の仕組みを考えるのは国が考えてくると、あるいはまた財政支援対策についてもいろんな面で我々は要望しておりますけれども、これが具体的な実現に至っていないと、こういった問題。それから、もう一つは市町村の事業主体者と被保険者間における課題、これは認定の問題でありますとか、保険料負担の問題、利用料負担の問題、その間におけるいろいろな課題というものが出てまいります。それから、もう一点は、これはサービスの事業提供者というのは、これは都道府県が認定をした事業者がサービスの提供に当たるわけでございますけれども、そのサービス提供における被保険者が受けるサービスと事業者間での問題、こういった三つの要素から問題が提起されてくるというふうにとらまえております。

 そういったことから、ただいまは市独自で具体に取り組める対応については積極的にやってほしいという趣旨からのご質問であろうかと思いますけれども、まず新しい制度のためにまだその理解が十分に行き渡っていないために誤解や行き違いが生じていると、こういった部分については我々何とか努力をしながら制度の理解の浸透にまず努めていきたいと、こういうふうに思っております。

 それから、実施している途中で問題となりました部分につきましても二、三点具体例を申し上げたいと思いますけれども、例えば年度当初ではショートステイの利用日数がごく限られた日数でありましたけれども、中には万が一のショートステイを利用するためにその他のサービスを手控えながら待っているという方も現実にはいらっしゃいましたので、これは全国市長会の要望事項でもって実現したことでありますけれども、ショートステイの期間を幅を広げていただいたとか、あるいはこういった現実に具体になった部分もございます。それから、ケアマネージャーが住宅改修だとか、あるいはショートステイのそういった期間を変更するための作業というのは、ケアマネージャーの責任においてプログラムをつくるわけですけれども、そういった作業が報酬に反映されていなかったという部分がございまして、これは年度途中ではありましたけれども、制度を改善していただいたという実績がございます。

 さらに、新年度も重点的に取り組むということの中で訪問相談事業を本格的に実施するわけでございますけれども、これは例を申し上げて恐縮でございますが、ある市町村によってはこの訪問調査事業を業者に全面委託をしているというような実態もございます。ですけれども、この調査において公平な判断というものが初歩の段階で発生してまいりますので、私どもはこの調査については大事な認定作業にかかわる大事な基礎資料であるという認識のもとに、これはおよそ85%近い部分を市の調査員で実施をしていると、こういった実例もございまして、さらに例えば施設の訪問調査におきましては、これは法律の制度の中では施設の方が実施をするというふうになっておりますけれども、私どもは可能な限り施設に入所している人たちであっても、その公平性を期するという考え方のもとに市の調査員が実施をしようと、可能な限り、そういう方向、そういった独自の努力をしているところでございます。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 次に、介護保険の基本的の問題点、端的に言うと、今部長の方も言われましたけれども、訪問調査、要介護認定、それからケアプランをしっかりできるかということではないかなというふうに思います。この中で今問題となっているのは、ケアマネージャーによるケアプランの作成かと思っております。聞くところによりますと、ケアマネージャー1人で最大50人の利用者を抱えて超人的な自助努力によってケアプランの作成を行っているような方もおるようです。徹夜続きで頑張っておられる方もいるというようなことで、このような問題について市はどのような改善策を考えておられるのか、最後に1点お聞きしておきたいと思います。



○議長(松山哲男君) 山崎保健福祉部長。



◎保健福祉部長(山崎信一君) ケアマネージャーにつきましては、国がその資格制度を設けまして、いわゆる有資格者でなければそれに携わることができないような仕組みになっておりまして、制度スタート当初はケアマネージャーのおよその作業といいますか、そういったものの目安として、ただいま高橋議員が申しましたように、施設であれば1人のケアマネージャーが100人程度、在宅におきましては50人程度を持つのが標準になるであろうというようなことでスタートいたしました。実態は、ほとんどのケアマネージャーは、例えば病院において看護婦という仕事を持ちながら兼務として資格を受けたり、あるいは施設におきましては指導員という本来の業務がある傍ら兼務としてケアマネージャーを受けたり、あるいは医師の方も相当数ケアマネージャーの資格を取っているわけでございますけれども、医師は直接ケアプランをつくるまでには至っていないと、こういった状況でありまして、そのほとんどが保健、福祉、医療に携わる方の兼務という状態での有資格者が多いという実態でございます。

 昨年これが大きな問題として各地から出てまいりまして、北海道市長会の中に介護担当者の会議がございます。その中でも大きく取り上げまして、これは何とか制度的な問題を改善しなければいけないというようなことで、これはもう一度最終的な会議が行われると思いますけれども、そういった市町村の中から声が出ておりまして、1人50件持つというのは本当にまさしく超人的なことであると、およそその会議の中では30名程度が限界ではないかと、しかもその30名程度でしっかりした報酬が得られるような方向に改善すべきではないかというようなことが出ておりまして、北海道の総意として、もしまとまりますならば、全国市長会の段階に持ち上げて、制度の改善に資したいというふうに考えているところでございます。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) このケアプランについては、民間の方ですと、全道的に見ますと、自分の事業所のサービスばかりを使わせるようなケアプランをつくってしまうというような問題もあるようです。課題はこればかりではなくてたくさんあるのですけれども、スタートしたからには登別市らしい制度として発展させていかなければならないというふうに思います。介護にとって何より大切なものは、人としての尊厳を守り、いたわりと優しさを忘れない、そういった心ではないかなというふうに思います。

 それでは、最後に教育問題について再質問をさせていただきたいと思います。答弁については、若干表現上でちょっと気になる部分がありましたけれども、おおよそ理解はできました。

 そこで、まず若干登別市の教育についてお伺いをいたしたいと思います。教育行政執行方針の中で、学校教育法施行規則の一部改正を受けて登別市学校管理規則の一部改正を行い、職員会議は校長が主宰すると、こういうことを明確に位置づけたというふうにありますけれども、この改正をしなければならなくなったのは何か問題があったからなのか、まず1点目としてお聞きをしておきたいと思います。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 職員会議につきましては、校長を中心に教職員が一致協力して教育活動を展開するために、学校運営に関する校長の方針やさまざまな教育課題への対応方策について、あるいは子供の状況についての情報交換を行うという、さらには教職員の意思疎通を図っていくという、そういう面で重要な意義を持つものでございまして、学校には職員会議が置かれるのが通例でございます。ただ、この職員会議に関しましては、その位置づけ及び運営のあり方について職員会議の本来の機能が発揮されていない場合があるですとか、あるいは職員会議が学校の意思決定機関にあたかもなっているというような見方がされているですとか、あるいは職員会議が形骸化しているだとかというような視点で意見がございまして、職員会議の法令上の位置づけも含めてその意義、役割を明確にしていくという中央教育審議会の答申がございまして、その兼ね合いで学校教育法施行規則の一部改正がされました。この一部改正にのっとって当市としての学校管理規則の一部改正を行ったものでございまして、当市の学校の職員会議の中で何か問題があってという視点での改正ではございません。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 問題があってこういうふうに改正したということでないという答弁でしたけれども、後から質問いたしますけれども、四六協定の破棄問題、そしてさらに12月に行われた文部科学省の学校の実態調査問題、それからこの改正というような一連の流れを見ていきますと、これ校長の権限を強化して何かをやろうというような、そういったような意図が若干透けて見えるような気がしているわけです。もし問題がないとすれば、もう少し時間をかけてよかったのではないかなというふうに思います。また、この問題に関して学識経験者だとか教職員だとか市民だとか、そういった方々の声は聞いたのかどうか、これについてお聞きしておきたいと思います。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 当市の学校管理規則自体が先ほど申し上げましたとおり、学校教育法施行規則の一部改正に基づいて改正してきている背景からいきまして、その法令に準拠しているという内容で行ったものでございますから、その改正に当たっては校長を通じた協議はいたしましたが、ご質問にありますような学識経験者等の意見を聞いたというような手続はとってございません。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) わかりました。

 次に、学校評議員制度の導入についてでございますけれども、学校評議員制度は学校や地域の実情に応じて設置者の判断、これ設置者というのは教育委員会だと思います。この判断、つまり任意設置によって各学校に置くものとしたものですけれども、地方自治体に任せられたものならば、置くか置かないか、これはことし1年かけて教職員や、あるいは地域の方々、いろんな方々の声を聞くべきではないかなというふうに思いますが、これについてはどのようにお考えでしょうか。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 学校評議員制度につきましても、学校教育法施行規則の一部改正がございましたので、それに準拠した改正で置くことができるという規定づけを行ったものでございまして、総合的な学習の時間の展開では人材の資源を活用した授業が創意工夫のもとに進められなければならないというような背景が生まれておりまして、一層地域との連携を図らなければならないというような側面があります。また、学校の状況、運営等についても積極的な情報提供をしていくという必要性も学校側にはあるところだと思います。そんなことからいきますと、地域と学校との連携はさらに密にしていく必要性があるという考え方で、学校長との協議を行って設置をしていくこととしたものでございます。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。   



◆3番(高橋正美君) 置くとした場合でも、これに類似したものの扱い、これがあると思いますが、これをどうするのか、また校長の求めに応じということですから、各学校にこれはできる規定ですから、必ず置くものではないというふうに考えますが、これについてはいかがでしょうか。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 評議員制度は、校長の求めに応じて校長の行う学校運営に関し意見を述べたり、助言をいただいていくという、そういう制度でありますので、これまで各学校に設けられている機関といいますか、そういう類似するような機関というのはなかろうというふうに思っております。各学校に必ず置くものかという確認でのご質問ございましたが、例えば小学校も中学校も通学を同じくする学校もありますから、そういうような場合は共同して置くですとか、そういうようなことも考えられ得るわけでございまして、制度の趣旨を考えていけば、同一歩調で各学校の取り組みがされていくことを期待したいと、こう思っております。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) わかりました。

 次、3点目ですけれども、現在の文部科学省が、去年までは文部省ですけれども、これが昨年の12月12日に学校の実態調査について出したわけですけれども、どのような内容の調査だったのでしょうか。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 調査の内容は、大きく5点あります。一つは、調査をどうやるかという、そういう体制についての調査、それから教職員の勤務及び勤務時間の管理についての調査項目がございます。それから、学校の管理運営についての内容で実態を調査されております。それから、教育課程の編成ですとか、実施の状況等についての調査が行われています。それから、教職員団体との関係では、教育委員会との関係ですとか、あるいは校長と学校分会との関係ですとかという視点での調査がされて、大きくは五つの角度から調査がされております。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。   



◆3番(高橋正美君) 今のお聞きしました。私は、どうもこの内容に問題があって、非常に思想調査的な内容も含まれておりまして、地方分権の時代においては必ずしも従う必要はない性格のものだというふうに思っております。また、そうしてほしかったというふうに思います。教育の地方分権とは、まさに国の自治体に対する関与、統制を必要最小限のものに限定して両者の対等、協力の関係の構築を目指すものだというふうに思います。そういった意味から、これにこたえないでいただきたかったなというふうに今感じているところです。

 それでは次に、最近世の中をにぎわしております教科書問題についてお伺いいたしますが、平成14年度から使用される教科書の採択権というのはどこにあるのかお聞きしておきたいと思います。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 教科書の採択権は、法的にいきますと、市町村教育委員会にございます。ただ、胆振管内の2市11町村の教育委員会教育長で構成する北海道第10地区教科用図書採択教育委員会協議会というのが組織されておりまして、これまではこの組織の中で採択地区の地区内の義務教育諸学校の児童生徒が使用する教科書について採択をしているという実態にあります。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 今、最終的には教育委員会にあると、協議会でやって最終的に教育委員会にあるというふうな答弁だったと思います。市町村にあるのだというふうに言われたのでないかなというふうに思います。ただ、私の方が間違っているのかもしれませんけれども、教科書の採択権がどこにあるかというふうに明確に規定した法律はないのではないかなというふうに思っております。しかし、日々教科書を使用する現場教師が使用する教科書を選ぶということは、極めて当然なことではないかなというふうに思います。また、現場教師は子供の身近に接して、その実情を一番よく熟知していると。また、教育基本法第10条第1項には、教育が不当な支配に服することなく、行われるべきことを規定しております。また、学校教育法28条の6項では、教諭は児童の教育をつかさどると規定しております。また、採択権は教育委員会が有すると、こういう解釈は、こういったことからいうと、教師の教育権に介入することになって、これらの法律に違反する疑いもあるのでないかなと言われる方もおるわけです。さらに、ILO、ユネスコ共同の教師の地位に関する勧告、これは1966年に出されているわけですけれども、原則として教師が教科書の採択権を有するというふうに明確に言っております。最近では、政府の行政改革委員会が近い将来、これは国です。教科書採択が義務教育においても学校単位で行われるべき旨を提言しておるわけです。これは、1997年の3月に閣議で決定されているものでございます。そうはいっても、しかし現実には最終的には教育委員会が採択権を持っていると、そういう事情もありますから、それも否定はできないことだなと、私は認識しております。

 そういうことで、理想に近づけるために、現行の採択制度の枠の中でよりよい教科書を採択するためには、どのような努力をしたらいいのかということを教育委員会ではどのように考えているのかお伺いをしておきたいと思います。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 先ほど登別市を含む2市11町村の教科書の採択のシステムといいますか、制度、協議会というところで決められていくというお話を説明をいたしましたが、この中では協議会そのものは教育長で構成しているわけですが、選定の委員会というものを別途につくりまして専門教科の指導内容や方法等の識見のある方、あるいは専門教科に関する研修、授業等において実績のある方、あるいは市町村間のバランスを考慮するですとか、あるいは教職経験者を考慮するですとか、採択の直接の利害関係者は除くですとかという、そういう一つの基準の中で選定の委員会を設けておりまして、そこで調査研究がなされて科目ごとに2種類の教科書が先ほどの協議会の方に答申されてくると、こういうルールになってございまして、よりよい教科書の選定という面では、今申し上げた選定委員会等の中で十分な研究調査が進められていくということが一番肝要なところだと、こう思っています。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 今、よりよい教科書を採択するためにはどのような努力をしたらいいかということで質問いたしました。私は、おおよそ四つのことが考えられるのではないかなと思っています。一つは、できるだけ多くの教師の目に触れるように教科書の見本本、これを各学校に配布すること、そのため見本本作成の上限とされている1万冊、これを変更すること、公費で国または地方自治体の予算で購入する措置を考えること、これが1点目です。二つ目は、すべての学校から調査委員が出せるように教科書の調査委員、研究委員を増員すること、それから三つ目は各学校や現場教師の意見が尊重されるようにすること、そのために学校評、こういったものを設けるようにして現場の希望が通るようにすること、四つ目は保護者や子供の意見を反映させるシステムをつくること、特にこういったことが現状での現行の採択制度について中でやる採択に関しては、最善とは言いませんけれども、ベターな方法ではないかなというふうに私なりに思っております。これはこれで終わりたいと思います。

 次に、現在道教委と北教組の間で問題となっております。四六協定問題についてお伺いをいたします。まず、1971年、昭和46年にこの協定書が結ばれた経緯について少々述べたいというふうに思います。

 当時日教組が教職員の超過勤務状況を調査しましたところ、大変多くの超勤が行われていたと、組合側は時間外勤務手当請求訴訟を起こして勝訴したわけでございます。文部省の調査でも超勤の実態が明らかとなりまして、文部省は超勤手当支給の方向で予算編成に入りましたけれども、自民党の文教部会から、教師は一般労働者と違うから超勤手当を支給するのは問題であると、こういった反対が出されて、とりあえず15億円を予算化して、文部省と自民党との間で協議がなされて、その結果、教育公務員特例法改正案をまとめたわけでございます。道段階では、道教委と北教組が同じ年、1971年の11月の15日から12月15日にかけまして十数回の交渉を重ねまして本来支払われなければならない超勤手当を4%の上乗せで済ませている給特法、正式には国立及び公立の義務教育諸学校の教育職員の給与に関する特別措置法といいますが、この制度に伴う道条例案に合意して同時に底なしの超過勤務の状況をつくらせないと、このために協定書と覚書を結んだというのがいわゆる四六協定というものでございます。このように、協定書は払えない超過勤務手当のかわりに文部省が頼み込んで交わした労使協定だったと、こういうことです。その四六協定について、政府の圧力によりまして第4定例道議会で鎌田教育長が協定書について明らかに法令等の趣旨を損ねるものについては破棄の措置を講ずるなど、年度内をめどに速やかな対応を図ると発言しているわけでございます。さらに、ことしの2月の26日になりまして、協定書の部分削除を一方的に提示して問題化したと、これが協定書問題です。したがって、四六協定を違法と言うのであれば、給特法の方がもっと違法であるということでございます。

 そこでまず、四六協定問題にかかわって、教育長は協定書、覚書が労使協定という認識を持っておられるかどうかお伺いをいたしたいと思います。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 四六協定の背景は、今議員述べられた背景でございます。そして、この協定というのは昭和46年に職員団体と交渉を行った上で締結したものだというふうに理解をしております。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 今のは労使協定ということですね。労使協定という認識をお持ちならば、これを部分的に削除する、あるいは全面的に破棄すると、こういうことであっても、これは労使交渉によって行われるべきだというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 一般的に契約等を考えますときには、双方合意でその契約が締結されたり、見直しがされたりという背景がございます。したがいまして、この四六協定の削除等につきましても、基本的には双方理解の上で合意されることが望ましいことだと、こういうふうに思っています。昨日の道議会の審議の中でも、職員団体と話し合いに努めていくとしておりますので、そのことを見守りたいと、こう思っております。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) その方が望ましいと、労使交渉によって行われるべきと考えていただけたのだなというふうに思います。そういうふうに考えていただけるのであれば、北海道教育委員会教育長にぜひ意見を具申していただきたいというふうに思います。

 さてそこで、今日のいじめ、不登校、学級崩壊、こういったような多くの課題を抱える学校教育ですけれども、これらは北海道だけではなくて全国的に起こっている問題であります。私自身は、教育制度など、多くの原因で起こっているという認識を持っております。

 そこで、協定書が原因でこのような問題が起きているという認識をお持ちなのか、またこれがあるために学校運営に支障があったというのか、それについてお聞きしたいと思います。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) いじめとか不登校だとか学級崩壊とかと言われます今日的教育問題について、これの要因といいますか、これはいろいろな背景があろうというふうに思っております。一般的には、教育内容や教育制度が社会の進展から取り残されている、あるいは家庭や地域の教育力が著しく低下しているというようなことも言われているところでございまして、これらがどういう背景で生まれているかということを原因を特定していくことは非常に難しいことだと、こう思っています。協定が原因で学校運営に支障が生じているとは限定的には言えないのでないかと、こういうふうに思います。ただ、校長等が円滑な学校運営をする上で、協定の内容に法令の趣旨を損ねるものがあるというふうな背景から、その存在が何らかの作用をしているという側面は否めないと、こういうふうに思います。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 見解の違いかなというふうに思いますけれども、一部この協定書が何らかの影響があるのだと言われたと思います。

 そこで、教育の今日的な課題を解決するために今一番大切なのは、教育行政と教職員が一致協力して子供たちが心を開き、明るい学校生活を送れる、そういった環境づくりをすることではないかというふうに考えますけれども、これ異論はないと思いますけれども、いかがでしょうか。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 今日の教育的課題を解決していくためには、教育現場に混乱があっては困ることでございまして、その意味で教職員が一致協力して取り組むことは必要なことだと、こう思います。しかし、先ほども申し上げましたが、課題の原因というのは地域や家庭の教育力の低下ですとか、教育の制度、内容が時代の進展に追いつかなくなっているというか、そういうような背景もあることでございまして、非常にその背景は複雑で一面的になかなかとらえづらいと、こういうふうに思います。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) これについては異論はないというふうに思いますけれども、そうお考えであれば、先ほども労使交渉によって行われるのが望ましいという教育長の答弁でした。労使で結んだ協定なのだから、削除するにしてもしないにしても労使交渉で解決すべきこと、これをぜひ道教委に意見具申をしていただきたいというふうに思います。

 最後の質問になりますけれども、道議会の平成12年第4回定例会で教科書検定基準の見直しに関する意見書というものが採択されましたけれども、これをどのようにとらえておるでしょうか、問題点はないのでしょうか。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) ただいまの意見書については、これは道議会で採択したことでございまして、そのものについて論評するといいますか、コメントするのは適切でないと思いますので、控えさせていただきたいと、こう思います。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 立場上論評できない立場にあるかと思います。私の方から言いますけれども、この意見書は現在使用されている検定教科書の記述の一部には自虐的、反日的な記事があり、子供たちが自国の歴史に誇りを持つことができない内容になっていることはまことに残念である、こうしています。その原因が近隣諸国条項を初めとする教科書検定基準と教育委員会の採択権の空洞化にあるとし、近隣諸国条項の削除を政府に求めているものでございます。論評できない立場もあるかと思いますけれども、近隣諸国条項、この削除を求めておりますけれども、これをどのように考えておりますかお聞きしたいと思います。



○議長(松山哲男君) 青木教育長。



◎教育長(青木宏司君) 教科書の選定といいますか、検定基準等についての問題につきましては、国の方で検定基準を定めていくことでございまして、それにつきましても論評は控えたいと、こう思います。



○議長(松山哲男君) 高橋議員。



◆3番(高橋正美君) 最後になります。立場上そう言うしかないのだと思います。

 一方、釧路市議会では、主たる教材である教科書は真実をありのままに見据え、科学的な認識を育てるものでなければならない。未来に生きる子供たちが歴史の真実をしっかりと認識し、平和のとうとさ、生命、人権の大切さ、民主主義の重要性を理解することが世界の平和を築いていくことにつながるからであるとしまして、また閣議決定があります。規制緩和推進計画の再改定、これは平成9年の3月28日に出されたものですけれども、これに基づき将来的には学校単位の採択の実現に向けて検討していく必要があるとの観点に立ち、当面の措置として教科書採択の調整研究において、より多くの教員の意向が反映されるよう、現行の採択地区の小規模化や採択方法の改善について都道府県の取り組みを促進するよう求めるとして意見書を釧路議会では提出しております、国に対して。

 この近隣諸国条項というのは、1982年、教科書検定には日本政府の歴史改ざん、こういったことがありまして、これに対して中国、韓国などアジア諸国から抗議が来まして外交問題になったときに、政府は中国、韓国などアジア諸国に謝罪し、政府見解としてアジア近隣諸国との友好親善を進める上でこれらの批判に十分耳を傾け、政府の責任で是正すると、こういう宮澤喜一当時官房長官談話を発表しまして外交問題の決着を図ったわけです。それを検定制度に盛り込みまして、以後政府は日本の侵略戦争の記述を検定でゆがめないと諸外国に約束して設けたのが近隣諸国条項、正式には近隣のアジア諸国との間の近現代史の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がなされていること、これが近隣諸国条項の意味でございます。つまり近隣諸国条項は単に検定基準であるだけではなくて、日本政府の国際公約であると、そういう性格を持っているということです。

 したがって、この削除は教科書検定基準の改編という問題にとどまらず、国際公約違反でありまして、アジア諸国に絶縁を宣言し、日本がアジア、国際社会の孤児になることを政府に極端に言うと要求したということになるのかなと、私の考えではそう思います。この事実が知られれば、北海道に対してアジア諸国から激しい抗議が来ることは火を見るよりも明らかであると。登別にとっても、登別観光プロモーション訪問団が先日中国を訪問している折でございますから、観光客の誘致に水を差す結果にもなりかねないというふうに思いますし、韓国からはこういった動きの中で金鍾泌韓日議員連盟会長が3月8日に事実上の韓国政府の特使として来日し、森首相らと会談し、こうした近隣諸国条項削除の方向を意図した教科書を、「新しい歴史教科書をつくる会」という名前が出ています。これ新聞報道ですから、のメンバーが執筆した中学歴史教科書への韓国政府の憂慮、こう伝えておるというふうに伝えております。同教科書に対しては、中国政府も侵略を美化していると批判をして、唐家?外相も記者会見で同教科書を検定不合格にするように要求しておるわけでございます。韓国、中国は修正にかかわらずつくる会の教科書が合格すること自体に反発しております。一歩間違えば、中韓両国との外交問題に発展するのは避けられない情勢で、特に1998年の金大中大統領来日以後は良好だった日韓関係を大きく損なうおそれも出ているということです。ワールドカップの日韓開催もありまして、関係者の慎重な対応を望むところでございます。また、各位のご賢察を切に願うものでございます。

 以上で私の質問を終わります。



○議長(松山哲男君) これをもって高橋議員の質問を終わります。

 以上をもちまして代表質問を終わります。

                  



△散会の宣告



○議長(松山哲男君) 本日はこれにて終了いたします。

 本会議はあす午後1時から行います。

          (午後 4時12分)