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北海道 根室市

平成15年  9月定例会(第3回) 09月22日−01号




平成15年  9月定例会(第3回) − 09月22日−01号







平成15年  9月定例会(第3回)



     平成15年第3回根室市議会定例会会議録



           第  1  号

     平成15年9月22日(月曜日)午前10時0分開会



〇議事日程

 日程第1 会期の決定

 日程第2 一般質問

〇出席議員(21名)

  22番   議   長   嶋 津 隆 之 君

  7番   副 議 長   熊 谷 雅 史 君

  1番   議   員   鈴 木 一 彦 君

  2番     〃     高 本 みさ子 君

  3番     〃     神   忠 志 君

  4番     〃     下 川 靖 男 君

  6番     〃     千 葉 智 人 君

  8番     〃     波 多 雄 志 君

  9番     〃     五十嵐   寛 君

  10番     〃     久保田   陽 君

  12番     〃     浜 辺 洋 一 君

  13番     〃     中 林   直 君

  14番     〃     藤 根 元 吉 君

  16番     〃     澤 崎 文 剛 君

  17番     〃     佐 藤 敏 三 君

  18番     〃     滑 川 義 幸 君

  19番     〃     遠 藤 輝 宣 君

  20番     〃     永 洞   均 君

  21番     〃     飛 島 照 義 君

  23番     〃     田 塚 不二男 君

  24番     〃     竹 内 正 利 君

〇出席を求めた者

  市        長   藤 原   弘 君

  教 育 委 員 会委員長   前 田   康 君

  代 表 監 査 委 員   宮 野 洋 志 君

  農 業 委 員 会 会 長   野 村 忠 雄 君

  選挙管理委員会委員長   成 田 幹 雄 君

〇委任を受けた説明員

  助        役   長谷川 俊 輔 君

  収    入    役   小 形 峯 雄 君

  総  務  部  長   伊 藤   司 君

  北 方 領 土 担当参事   新 濱   悟 君

  企 画 振 興 部 長   小 山 春 彦 君

  保 健 福 祉 部 長   藤 谷 聖 次 君

  水 産 経 済 部 長   小 松 輝 昭 君

  建 設 水 道 部 長   蜂須賀 正 則 君

  病 院  事  務 長   嶋 倉 博 義 君

  消    防    長   白 崎 紘 司 君

  総  務  課  長   小田嶋 英 男 君

  情 報 管 理 課 長   竹 脇 秀 斗 君

  市 民 環 境 課 長   鵜ノ澤   馨 君

  北 方 領 土 対策室長   丸 山 一 之 君

  北方四島交流センター館長 高 橋   稔 君

  病 院 建 設 準備室長   菊 地   崇 君

  企 画 政 策 室 長   石 垣 雅 敏 君

  財  政  課  長   島 谷   満 君

  税  務  課  長   島 野 治 人 君

  社 会 保 育 課 長   熊 谷   勉 君

  福祉課長(兼)老人福祉センター館長(兼)母子通園センター館長

               細 井 芳 夫 君

  保  健  課  長   芦 崎 信 二 君

  介 護 保 険 課 長   五十嵐 英 一 君

  水産課長(兼)水産研究所次長

               奥 田 誠 二 君

  水産加工振興センター所長 鈴 木 義 克 君

  農林課長(兼)春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター館長

               二 瓶 哲 雄 君

  商 工 観 光 課 長   菊 地 幹 夫 君

  港  湾  課  長   笹 谷 廣 明 君

  都 市 整 備 課 長   初 井 一 彦 君

  用  地  主  幹   田 中 保 博 君

  建 築 住 宅 課 長   谷地中 義 幸 君

  建 築 住 宅 課 主 幹   金 平 信 夫 君

  下 水  道  課 長   堀 合 康 文 君

  営  業  課  長   高 島 成 司 君

  施  設  課  長   鎌 重 清 二 君

  浄  水  場  長   畠 山 義 治 君

  会  計  課  長   冨 永   進 君

  病 院 事務局総務課長   長谷川 時 寛 君

  病院事務局医事課長(兼)病院事務局医療情報室長

               本 田 俊 治 君

  消 防 本 部 次 長   柿 崎 直 嗣 君

  消 防 本 部 総務課長   城 野 昭 彦 君

  消 防 本 部 警防課長   加 藤 義 則 君

  消 防 本 部 副 署 長   織 田 勝 洋 君

  消 防 本 部 副 署 長   武 田 静 夫 君

  消 防 本 部 救急主幹   宗 像   淳 君

  総  務  係  長   岩 山 幸 三 君

  教    育    長   渡 辺 好 之 君

  教  育  部  長   竹 原 賢一郎 君

  学  務  課  長   平 松 利 英 君

  社 会 教 育 課 長   西 村   快 君

  社 会 体 育 課 長   佐々木   清 君

  総 合 文 化 会 館 長   谷 村 秀 昭 君

  図  書  館  長   重 永   猛 君

  勤労青少年ホーム館長   佐 藤 達 雄 君

  監 査 委 員 事務局長   後 藤 勝 之 君

  農 業 委員会事務局長   上 野 征 児 君

  選挙管理委員会事務局長  北 谷 英 俊 君

〇出席事務局職員

  議 会 事 務 局 長   米 谷   隆 君

  議 会 事 務 局 次 長   垣 通 鎮 夫 君

  議会事務局議会総務係長  吉 本 恭 郎 君

  事 務 局  書  記   佐々木 有希乃 君

  事 務 局  書  記   大 崎 和 也 君

────────────────────────



○議長(嶋津隆之君)

 おはようございます。

 ただいまから平成15年第3回根室市議会定例会を開会いたします。

 本日の会議を開きます。

 初めに、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、1番鈴木一彦君、9番五十嵐寛君、18番滑川義幸君を指名いたします。

 ここで事務局長から諸般の報告をさせます。



◎議会事務局長(米谷隆君)

 おはようございます。

 御報告申し上げます。

 初めに、会議の出席状況でございますが、ただいまの出席は21名であります。

 本日の議事日程及び諸般の報告は、お手元に御配付のとおりでありますので、朗読を省略いたします。

 以上で報告を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 議事に入る前に、議会運営委員長から発言の申し出がありますので、これを許可します。

 中林直君。



◆(中林直君)

 おはようございます。

 議長のお許しをいただきましたので、私から本定例会の議会運営にかかわる申し合わせ事項について簡素に御報告申し上げます。

 初めに、本定例会に伴う一般質問は8名であります。

 また、本定例会に付議された議件は、市長提出13件、議会提出3件の合計16件であり、議件を審議する日程については、お手元に御配付の会議日程に従って取り進めるものといたします。

 会期は、本日から9月25日までの4日間とすべきことに意見の一致を見たところであります。

 なお、明日9月23日は休会とすることにいたしたところであります。

 次に、議案の審議方法について申し上げます。

 まず、補正予算及び補正予算にかかわる報告については、先例に従い11名の議員で構成する予算審査特別委員会を設置し、付託の上、審議するものといたします。

 次に、単行議案については、産業建設常任委員会に審査を付託することに決定したところであります。

 また、人事案件及び意見書案については、先例に従い、最終日の本会議での審議とすることで意見の一致を見たところであります。

 更に、平成14年度にかかわる事業の決算認定4件については、11名の議員で構成する各事業決算審査特別委員会を設置し、審査付託の上、閉会中の継続審査とすることで意見の一致を見たところであります。

 なお、最終日の本会議は、特別委員会の審議などのため、午後5時に繰り下げて開会することを申し合わせたところであります。

 以上をもちまして私の報告といたします。



○議長(嶋津隆之君)

 次に、市長から行政報告について発言の申し出がありますので、これを許可いたします。

 藤原市長。



◎市長(藤原弘君)

 おはようございます。

 議長の許可をいただきましたので、5点について行政報告を申し上げます。

 第1点目は、根室市じん芥焼却場における羅臼町及び中標津町の可燃ごみの受け入れについてであります。

 平成12年1月に施行されましたダイオキシン類対策特別措置法によりまして、焼却場の排ガス規制が大幅に強化され、管内4町の焼却場は平成14年11月末をもって使用中止となったところであります。このため、管内4町においては平成14年12月以降における可燃ごみの処理に見通しが立たないことから、平成14年9月に管内の町長から、広域のごみ焼却施設が完成するまでの期間、根室市じん芥焼却場において可燃ごみを受け入れてほしいとの要請があったところであります。その時点で私といたしましては、すべての分野において他町との協力関係は欠かせないこと、当市のじん芥焼却場が管内広域施設を補完する施設として位置づけされていること、じん芥焼却場に充分な焼却能力があることなどから、可能な限りの受け入れをするべきとの判断をし、既に14年12月1日から標津町の可燃ごみを受け入れしているところでありますが、現在羅臼町は別海町の埋立処理場において処理委託、中標津町及び別海町はみずからの埋立処理場において処理をしているところであります。しかし、このたび改めまして、羅臼町においては平成15年12月より1日4トン程度、中標津町においては平成16年1月より1日25トン程度を、根室市において受け入れてほしいとの要請があったことから、焼却料金を標津町と同じくトン当たり2万円により受け入れることとし、分別の方法等受け入れ条件について、現在2町と具体的に協議を進めているところであります。

 なお、管内4町においては、現在根室北部廃棄物処理広域連合を設立し、焼却場の新設に向けて準備を進めており、懸案でありました用地問題が先ごろ解決され、稼働開始が当初予定を大幅におくれ、平成19年4月以降と聞いているところであります。

 次に、コンブ輸入割当制度堅持北海道自治体協議会の要請についてであります。

 去る8月28日、29日の両日、北海道沿岸の33市町村で構成しておりますコンブ輸入割当制度堅持北海道自治体協議会の会長といたしまして、昆布輸入割当制度──IQ制度の堅持について、国及び北海道等に対しまして要請してまいりましたので、その概要について御報告いたします。

 このたびの要請には、私と、南茅部町、えりも町、利尻町など15の自治体の首長等が参加しました。要請先は、北海道をはじめ北海道議会、北海道経済産業局、農林水産省、外務省、経済産業省、水産庁、道内選出の国会議員等であります。また、国に対しましては、北海道としても同趣旨の要請を行われたところであります。

 WTO交渉における水産物の貿易ルールにつきましては、非農産品市場アクセス交渉グループの中で論議が進められておりますが、本年5月に本交渉グループのジラール議長から、関税撤廃を内容とする議長案が提案されたところであります。本提案は、水産物貿易の完全自由化を意図し、配給制度の撤廃につながるものであり、家族労働に支えられた零細な漁家が多い北海道の昆布漁業は、中国、ロシアなどからの低廉な輸入昆布の急激な増加により壊滅的な打撃を受けるとともに、漁村の崩壊をも招く深刻な事態が懸念されることから、断じて受け入れられないものであります。このような状況を踏まえまして、当面、最大の山場となるメキシコ・カンクンで開催されるWTO閣僚会議の前に、現行の輸入割当制度を堅持することを重点的に要請してまいりました。要請に対しまして、各省庁では、北海道昆布漁業の現状に理解を示すとともに、北村農林水産副大臣、田原水産庁長官からは、水産物の関税撤廃阻止、IQ制度の堅持を基本に粘り強く交渉を行うとの発言があったところであります。

 国際的な貿易自由化の流れの中で、情勢は極めて厳しい状況にありますが、WTO交渉の動向を見きわめながら、関係自治体とも連携を深め、今後も引き続き昆布輸入割当制度の堅持を国に求めてまいりたいと考えております。

 なお、9月14日に終了いたしましたWTOカンクン閣僚会議は、農業などの分野で合意点を見出せず決裂し、閣僚宣言を出せないまま閉幕となっております。

 次に、ロシア200海里内サケ・マス漁業に対する支援に関する要請についてであります。

 去る8月28日、29日の両日、ロシア200海里内サケ・マス流し網漁業根室市対策本部の本部長として、北海道をはじめ北海道議会、農林水産省、水産庁、及び道内選出の国会議員などに対しまして要請を行ってまいりました。

 要請内容といたしましては、本年のロシア200海里内サケ・マス漁業交渉による出漁船の大幅な減少に伴い、水産加工業をはじめとする市内関連業界に与える影響が約54億6,000万円と試算されるなど、市中経済全般へ深刻な打撃となっている窮状を訴え、本漁業が秋のサンマ漁と一体となし通年操業を行うための重要な漁業であることから、漁業経営として成り立ち、今後とも長期的かつ安定的な漁業の存続が図られますよう、国の積極的な支援について要請してきたところであります。これに対しまして、各要請先では、地域の実情に深い理解を示しますとともに、特に北村農林水産副大臣からは、水産庁としても来年度の交渉に向けた準備を進めており、事前の国家間協議の中で大枠を決め、民間交渉の中で詳細を話し合うという方法などを考えなければならないとの発言がありました。また、北海道におきましても吉澤副知事から、日高、十勝、釧路の各地域を含めて大きな問題であり、北海道としても、この漁業存続に向け積極的に支援する旨の発言があったところであります。

 ロシア200海里内サケ・マス漁業交渉の来年度以降の見通しは、非常に厳しく不透明な状況にありますが、水産庁主導の中でロシアとの協議が行われる可能性を示唆されておりますことから、この動向に注目するとともに、今後におきましても本漁業の存続に向けた積極的な支援について強く要請してまいりたいと考えております。

 次に、花咲港湾合同庁舎の早期建設に関する要望についてでありますが、貿易の振興やCIQ機能の充実を図るため、これまで機会あるごとに要望してまいりましたが、去る8月29日、国土交通省に対しまして、花咲港湾合同庁舎建設の早期着工につきまして要望してまいりましたので、その概要について報告いたします。

 花咲港湾合同庁舎の建設につきましては、昨年11月26日と本年7月24日の2度にわたり、北海道開発局に対しまして要望してきたところでありますが、このたびは8月29日、国土交通省に対しまして早期着工の要望をしてまいりました。

 要望の内容といたしましては、函館税関根室支所、札幌入国管理局釧路港出張所根室分室、小樽検疫所花咲出張所の3機関が現在花咲流通管理センター、例の根室漁業協同組合の花咲市場の一部を借りまして事務所としており、狭隘でありますことや根室海上保安部花咲分室が老朽化していることなどから、これまで懸案となっておりました花咲港湾合同庁舎の早期着工についての要望をしたところであります。要望に対しまして、国土交通省営繕部春田営繕部長からは、施設の必要性については認識しており、来年度予算の概算要求に盛り込む考えが示され、要求で終わることのないように全力で取り組むとの強い発言がありました。

 概算要求の内容といたしましては、平成16年、17年の2カ年事業で、鉄筋コンクリート2階建て、建築面積915平方メートル、総事業費2億9,200万円、建設予定地は根室市花咲港385番1、すなわち根室海上保安部花咲分室の裏側に予定されているものであります。また、港湾合同庁舎といたしましては、全国で1カ所のみの概算要求となっているところであります。花咲港湾合同庁舎が建設され供用開始されますことによりまして、CIQ機能が一層充実され、当市の貿易港として機能強化が期待されておりますことから、今後とも早期着工の実現に向けまして要望を続けてまいりたいと考えております。

 5点目は、北方四島緊急人道支援事業によるロシア人患者の受け入れについてであります。

 去る9月18日、択捉島在住の脊椎損傷の22歳の男性と腎臓病の14歳の女性、合わせて2名のロシア人患者が10月末までの約40日間の予定で市立根室病院に入院いたしました。これは8月19日に外務省欧州局ロシア支援室より、北方四島緊急人道支援事業によるロシア人患者の受け入れについて申し入れがあり、これを受けて実施するものであります。今回の受け入れは、患者治療にかかわる分野は市立根室病院と、家族等の滞在にかかわる分野は根室市と、それぞれ外務省と委嘱契約を締結して実施しているものであり、今後市立根室病院と北方領土対策室が連携し、患者や家族の対応に万全を尽くしてまいりたいと考えております。

 これまで人道支援による患者受け入れは、心臓病等の患者延べ16名について北大病院において行われておりましたが、このたび初めて市立根室病院が受け入れ病院となりました。私は、市立根室病院がこれまで延べ300人を超えるロシア人患者を診療した実績や4島との地理的条件から、市立根室病院長と協議の上、昨年12月以来数度にわたり、外務省並びに関係国会議員ほかに対しまして、市立根室病院を緊急人道支援事業における医療機関に指定していただくよう要望してきたところであります。私は、今回の患者受け入れが、今後市立根室病院が北方四島緊急人道支援事業の拠点病院として位置づけられるための弾みとなることを期待しているところであります。

 以上であります。



○議長(嶋津隆之君)

 ただいまから議事に入ります。

 それでは、日程第1、会期の決定について議題といたします。

 お諮りいたします。

 この定例会の会期を本日から9月25日までの4日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(嶋津隆之君)

 御異議なしと認めます。

 したがって、会期は本日から9月25日までの4日間と決定いたしました。

 次に、日程第2、一般質問を行います。

 市政全般について質問の通告がありますので、順次質問を許します。

 初めに、3番神忠志君。

 神君。



◆(神忠志君)

 おはようございます。

 通告に基づき、一般質問を行います。

 質問は、漁業、学校教育、領土未解決に伴う問題の3点であります。

 最初に、根室市の漁業が抱える諸問題について質問いたします。

 8月、北海道に上陸した台風10号は、低気圧からの前線も同時に影響して、日高地方を中心に記録的な被害をもたらしました。また、長期予報を大きく覆す北海道や北東北地方などの冷夏は、米など農産物に重大な影響を与えています。最近の地球規模での異常気象は、陸上だけでなく水産物にも大きな影響が出ております。21世紀は、世界的規模での人口爆発が確実であり、その意味で自国における農産物、水産物の安全で安定的確保と自給率の向上が至上命題であることは言うまでもありません。地球温暖化などに対応する地球環境の保護のためには、これまでの経済原理を見直し、単なる環境の保全・保護にとどまらず、積極的に地球環境の多様性を保護・回復する理念の確立、それに対応できる経済政策への転換が求められる時代となることは必然であります。

 私の質問が漁業問題でありますので、こうした前置きを長々と述べているわけにはいきませんが、こうした観点から、今日の漁業問題を改めて基幹産業と、文字どおり位置づけ直すことが必要ではないでしょうか。日本経済をどう回復させるのか、地域の経済をどう確立するのか、その点で、根室における漁業を将来ともに持続可能な漁業としてとらえ直した、しっかりしたスタンスが求められていると考えます。

 具体的な質問に入ります。

 第1点目は、対ロ漁業交渉についてであります。

 これまでのサケ・マス交渉、地先沖合交渉、貝殻昆布交渉等々は、いずれもが出漁直前のせっぱ詰まったものとなり、結局はロシア側の一方的主張で妥結せざるを得ない事態に終始してきました。今では、これらの漁業交渉で日本側が受け入れる漁獲枠などの操業条件は、北方水域の漁業水産資源や自然環境に充分対応した内容のものであり、まさに持続可能な漁業形態になっております。それにもかかわらず、漁業交渉は出漁時期を間近にした交渉の繰り返しで、本格的に両国が腰を据えた交渉とは言いがたく、これが結果として毎年毎年操業条件が変わる不安定な内容となり、漁業者が漁業方針を持てない、将来設計の持てない漁業を強いられている現実となっています。今後、対ロ漁業が長期的、安定的に操業できる条件を発展させることは、領土問題を抱えた根室市経済を支える基盤の安定という要件だけではなく、日ロ両国の友好と利益に合致したものとして、ロシア側に強く要求することが重要と思います。

 したがって、1つ目は、本格的な交渉の構築を行い、交渉時期を早めること、2つ目には、協定の有効期限を1年限りとすることなく、大筋合意を少なくとも複数年の期限に改定することを強力に政府に求めるべきと考えます。市長の見解を求めるものであります。

 漁業問題の第2は、魚価の安定対策についてです。

 ホタテ、昆布、サンマなどの魚種が、大幅な魚価の暴落が続き、漁業者の経営が本当に深刻な事態となっています。もちろんTAC制度など漁業資源を考えた漁獲量の調整は、水産資源保護の立場からも必要な政策です。しかし、ことしのサンマ漁に見られる魚価の暴落は、漁業経営が成り立たないほどの厳しいものとなっております。漁業の仕事自体が、漁場や自然環境に大きく左右される不安定さを持つものでありますが、漁業のおかれている漁業環境や諸条件に対応し、少しでも安定した漁業経営の環境を改善することは、持続できる漁業を確立する上で今後どうしても不可欠な課題であります。

 残念ながら、現在の漁業制度は、農業分野の諸制度と比較して極めて不充分なものであります。漁業分野では、魚価の形成などが市場原理だけに任され、魚価の安定対策らしいものは皆無と言って過言ではありません。現在ある水産物調整保管事業は、その対象魚種が、昆布を除くホタテ、サンマ、アキアジなど、根室で水揚げされる多くの魚種を含むものですが、制度そのものが極めて不充分で、現在の魚価安に到底対応できないものであります。おいしく安全で安心な水産物の安定供給に資するため、魚価安定のための制度の改善・充実に向け、地方自治体として真剣に国に要請する時期に来たのではないかと考えますが、市長の見解を伺うものであります。

 質問の第2は、学校教育についてであります。

 その1つは、学校施設整備であります。

 国の地震調査委員会は、北海道東側の千島海溝沿いを震源とする地震発生確率を、対象海域4カ所に分けて評価し、今後30年以内に大地震の起きる確率は、十勝沖がマグニチュード8.1前後の規模で60%、根室沖でもマグニチュード7.7規模のものが20%から30%と発表されました。こうした地震予知結果からも、根室における学校の大地震に対する対策を早急に確立することが求められていますが、子供の命と安全を守るとともに地域の防災拠点として耐震性を確保することは、その意味で当然であります。

 そういうことから、根室市の学校施設の整備はどうなっているのか、伺います。また、国のいわゆる経済対策の一環として、校舎の耐震度調査を実施いたしましたが、その結果と今後の調査計画について伺うものであります。

 2つ目は、今日のいわゆる「教育改革」と市教育委員会の考え方についてであります。

 いじめ、不登校、低学力、非行、高校中退や相次ぐ青少年犯罪などの激増に、国民的な規模での不安やいら立ちが募り、その矛先が学校現場に向けられているのが実態です。

 一方、国際競争に打ち勝つための企業の雇用システムに合わせた人材育成が要請されるなど、本来の学校教育が担う目的が大きくゆがめられつつあります。その結果、文部科学省は矢継ぎ早のいわゆる教育改革を打ち出し、生活科、総合学習、学校完全5日制などの導入、新指導要領による教材の3割削減を行い、ゆとりある教育を現場に持ち込みました。こうした教育改革に対して、学力低下を心配する父母、PTAなどの声が高まると、今度は一転して基礎学力を身につける指導を強化して、指導要領を、法的拘束力を持つものから最低基準にし、朝学習から家庭学習まで口出しをするなど、まさに文部科学省自体がここ数年しっかりした教育理念を持たず混乱と動揺を繰り返し、ただただ右往左往してきたのが実態です。これら一連の教育改革に教育現場は振り回され、熱心に教育実践に取り組んできた教師ほど心労度が高いという実態となっています。

 こうした教育改革についての問題点、課題について、市教育委員会としてどうとらえられているのか、その考え方を伺います。

 最後の質問は、領土未解決に伴う諸問題であります。

 この場合、いわゆる北特法改正に向けた国の要望は、根室市議会としても市行政と一体となった陳情行動を数度にわたり行って、現在に至っておりますが、その後の進展がどうなっているのか、簡潔に伺い、壇上からの質問を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 藤原市長。



◎市長(藤原弘君)

 神議員の御質問にお答え申し上げます。

 まず初めに、対ロ漁業交渉についてでありますが、長年のロシアとの信頼関係の中で築き上げてきました対ロ漁業は、ロシア国内での漁獲枠配分の決定後に、それぞれの漁業の操業期間などを考慮に入れまして交渉が行われているところであります。昨今、これら漁業交渉の開始が、ロシアの国内事情によりおくれる傾向にあります。特に本年のロシア200海里内サケ・マス漁業交渉においては、ロシア側の漁獲配分の政府決定のおくれから交渉開始が1カ月以上もずれ込み、操業期間が大幅に短縮される事態となっており、また昆布漁業におきましても、協定締結後のロシア国内の関係機関の調整のおくれによりまして、出漁が3週間以上もおくれることとなったものであります。このように漁期が間近に迫った中での交渉は、操業条件などがロシア側の一方的な提案で決められることが多く、漁業者や多くの関連する業界に混乱を招くばかりでなく、その影響が地域全体にも及ぼすものとなりますので、今後の交渉に当たっては各漁業交渉の時期を早めるよう要請しているところであります。また、漁獲割り当て量などが突然大幅に削減されるような事態は、漁業者や水産加工業など関連業界の安定かつ計画的な経営が困難になるため、毎年の交渉により決定される操業条件を複数年とすることも必要であると考えており、国に対して要請しているところであります。

 しかし、近年、ロシアの漁業の枠組みが大きく変化している状況や、外国政府用枠を含めた総漁獲枠が毎年の試験管理データに基づき単年ごとに決定されている現状では、交渉の早期開始、操業条件の複数年化の実現は非常に厳しい状況にあります。こうした中で、水産庁においても来年の各漁業交渉に先立ち、日ロ漁業関係事前協議を9月16日からモスクワで行ったところであります。市といたしましては、今後とも将来にわたり対ロ漁業の操業が確保され、当市の漁業の維持安定が図られますよう、国による強力な漁業外交の推進について要請してまいりたいと考えております。

 次に、魚価安定対策についてでありますが、長引く不況による国内消費の落ち込みなどに加えまして、生産量の増加や輸入水産物との競合などの要因から、当市の主要魚種であります春鮭鱒、サンマ、アキサケ、ホタテ、昆布の価格が、過去5カ年の平均で約20%低落するなど全般的に低迷しており、漁業経営を圧迫している状況にあります。また、本年の水揚げ状況を見ますと、ロシア200海里内のサケ・マス漁、貝殻島棹前昆布漁が、生産量の落ち込みなどにより前年と比較して高値で終了しておりますが、全道的に生産量が増加しておりますホタテ漁については、キロ平均単価が前年の約44%減、昨年、今年と豊漁が続いておりますサンマ漁は約50%減、アキサケ漁は約10%減と、非常に厳しい状況にあります。特にサンマ漁については、昨年からの繰り越し在庫に加え、今年の漁獲量が昨年同時期の1.5倍となり、漁業団体においても自主休漁など、価格安定に向けた懸命の努力を行っているところであります。こうした中、水産物の安定供給に向け、市内の漁協や水産加工業者などでは、新たな加工品の開発や販路拡大のためのブランド化の取り組みを進めているところであります。市としても、付加価値を高めるための技術開発や消費動向などの調査を実施してまいりたいと考えております。特に近年、食品の安全性に対する消費者の関心が高まっていることから、他地域との差別化を図り、消費者側に立った食を提供するため、現在市と業界が一体となって進めております地域HACCP化の確立による品質管理への対応を徹底してまいりたいと考えております。

 また、水揚げの集中等による価格の低落に対応する水産物調整保管事業につきましては、北海道の場合、道漁連が事業主体となり、これまでにもアキサケ、ホタテ、サンマなどの調整保管事業が行われております。しかし、周年商材化している魚種につきましては有効に機能しにくくなっており、また多獲性魚種については価格をコントロールすることが難しい状況にありますので、制度が円滑に利用されるよう、制度の拡充強化について要請してまいりたいと考えております。

 更に、産地、市場処理から加工、流通、消費地販売など、流通全般にわたる総合的な魚価対策について、今後とも他の水産都市とともに国に対して要請してまいりたいと考えております。

 終わりに、北特法改正の現在の状況についてでありますが、昭和57年に議員立法として制定されました北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律、いわゆる北特法について制定から20年が経過し、その間、本法律に規定されている優遇措置はほとんど適用されていない状況にあることから、本法律を真に効果のあるものに改正していただくよう、これまで北方領土隣接地域振興対策根室管内市・町連絡協議会、いわゆる北隣協並びに市議会の皆さんとともに、衆参の沖縄及び北方問題に関する特別委員会などに対し再三要請を行ってきたところであります。

 その改正要望は、第7条の特別の助成につきまして、国庫補助負担率を現行のかさ上げ方式から政令で引き上げを定めるよう改正することなどでありますが、衆参の各委員におかれましては、北方領土問題が未解決であることにより、当隣接地域のおかれている経済状況や市町の厳しい財政状況を御賢察いただいており、本法律の制定趣旨が生かされていない現状にあることから、その改正の必要性につきまして理解を示されているところであります。しかしながら、国においては三位一体の改革に伴う国庫補助負担金の廃止・縮減の基本的方向が示されており、このような状況下では、たとえ法律上の特例地域であっても、本法律第7条の改正は難しいと伺っております。

 しかし、私といたしましては、北特法は、北方領土問題未解決に伴い特殊な事情におかれている隣接地域に対する国としての特別措置法であり、本法律を真に効果のあるものとするため、今後も引き続き管内4町と連携を取りながら、本法律の改正に向けて要望を粘り強く継続していく考えであります。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 渡辺教育長。



◎教育長(渡辺好之君)

 改めまして、おはようございます。

 神議員の御質問にお答えしたいと思います。

 初めに、学校施設整備にかかわっての実態と今後の考え方についてでありますが、これまで学校教育施設の整備につきましては、毎年実施している教育委員会の学校視察、また校長会などからの要望により教育現場の実態を的確に把握し、各学校の実態や緊急度に応じた対応をしてきておりますが、施設そのものが相当年数を経過していることや多額の財源が必要となることもありまして、なかなか計画どおり学校教育施設の整備・改善が進んでいない状況にあります。

 教育委員会におきましても、これまで学校教育施設の整備・改善に当たっては、地方自治の本旨に基づき最小の経費で最大の効果を上げる行政を目指し、各種補助制度の活用や有利な起債制度の活用などを図りながら、課題の解決に努力してきているところであります。

 また、耐震診断調査についてでありますが、平成6年、国におきまして公立小・中学校施設の耐震性能の的確な把握を図るため、昭和56年以前に建築された学校施設につきましては、新耐震設計基準の施行により耐震診断調査または耐力度調査の上、補強工事または改築工事が必要との考えが示されました。このため、平成11年度におきましては昭和56年以降に建築されました花咲港小学校と落石小学校を除く18校のうち、市内7小・中学校の校舎と屋内体育館8カ所を対象に耐震診断を実施したところであります。この結果、おおむね構造耐震指数は確保されておりますが、一部耐震補強改修が必要と診断された学校もあり、児童・生徒の安全性を考慮するとともに、地域住民などの災害時の緊急避難場所としての役割も果たしますことから、今後大規模改修事業の実施計画、小・中学校の適正配置計画による統廃合など踏まえながら、制度の活用など効率的な考え方で実施してまいりたいと考えております。

 なお、耐震診断を実施した学校施設でありますが、厚床小学校校舎、珸瑶瑁小学校校舎、成央小学校屋内体育館、和田小学校校舎、厚床中学校校舎及び屋内体育館、歯舞中学校屋内体育館、啓雲中学校校舎であります。

 次に、調査未実施の学校施設についてでありますが、さきに実施いたしました耐震診断の結果、改善を必要とする学校の補強工事を実施した後、大規模改修事業の実施計画や小・中学校の統廃合などを踏まえながら、耐震性能の把握に努めてまいりたいと考えております。

 次に、教育改革の問題点や課題をどのようにとらえているかでありますが、21世紀に入り、急激な社会変化に対応するための教育改革が今急ピッチで進められております。このような中にあって、学校完全5日制の実施や教育内容の3割削減、また総合的な学習時間の創設などにより、学力低下が国民的な話題となってありますことは認識をしているところであります。この問題につきましては、国際教育到達度評価学会による国際数学・理科教育調査、経済協力開発機構が実施した生徒の学習到達度調査、また文部科学省の教育課程実施調査の結果からいたしましても、今のところ、学力の低下は認められないとの分析がされております。しかしながら、学習意欲の低下や学習習慣の希薄化、表現力の不足については、当面解決しなければならない教育課題とされております。この課題を解決するため、教育委員会といたしましては基礎学力の充実向上、教員一人一人の資質向上、学校の自己点検、自己評価を基本骨子とした学校運営の質の向上、地域や家庭の教育力の向上、この4点を最重点として進めてまいります。

 また、教育現場におきましては、教育課程を編成する際に授業時数確保において苦慮している面もありますので、更なる学校行事の精選や、教育課程の評点化、また学期制のあり方などの検討により、その解消に努めてまいりたいと考えております。特に、郷土をはぐくむ教育につきましては、社会科学習をはじめとして総合的な学習の時間や選択教科学習、進路学習の中で地域学習に重点を置き、北方領土学習や水産学習、自然体験学習などを通して、ふるさと根室を基軸に特色ある教育を推進してまいります。このため、教育委員会といたしましては学校経営において、意思表示、命令などのトップダウンと教職員や保護者、地域社会からの意見や提言をボトムアップする両面の機能を取り入れながら推進に努めるよう、各学校長に指導しているものであります。



○議長(嶋津隆之君)

 神君。



◆(神忠志君)

 再質問を行います。

 対ロ漁業交渉でありますけれども、御答弁にもありましたように、水産庁が日ロ漁業関係の事前協議を行うということから、この問題についての一つの前進はあるだろうというふうに思うんです。しかし、ヨーロッパなどの漁業交渉を見てみますと、3年、4年の長いスパンでの漁業交渉なんです。資源調査も共同で行っておりますし、その資源の評価に基づく一定程度の長い間での操業期間をきちんと確立して、それとの関係で、その後の漁業のあり方をどうするかということまで視野に入れながら交渉を行っているというのが、ヨーロッパの実態です。現在ヨーロッパでは、一番問題になっているのがタラの資源、もう絶滅寸前という中で一部全面禁漁にした国もあるようですけども、そういうことでありますが、対ロシアとの関係、日ロの関係でいえば、資源の調査も含めて本当に対等・平等の関係で行われているとは言いがたいと。ましてや領土問題との関連で位置づけをきちんとしていく必要があって、水産庁だけの問題でない、やはり外務省そのものが、そういう位置づけのもとにしっかりした考え方を持っていただかなければならないのではないか。とにかく一年一年の資源評価と一年一年の漁獲枠等の操業条件の決定ということになれば、何を頼りにして漁業者が今後の経営方針を立てていけばいいのかということについて、全くめどの立たない状況になっていますから、そういう点でうんと声を自治体としても政府に対して出していくべき時期に来ているなというふうに感じます。

 それと、魚価の安定対策であります。

 先ごろ、サンマ祭りも盛大に行われました。サンマ部会の皆さんに聞いてみますと、沖網サンマの活用などを含めて、さまざま資源を有効に活用して付加価値を高めていくというようなこと、あるいはそれぞれのサンマ祭りに取り組む実行委員会や関係者の皆さんの努力もあって、サンマ干ラーメンのような、大変ユニークといえばユニークなもの、商品が開発されました。そういう努力をしておりますけれども、昨今のホタテやサンマの魚価安というのは、そういう個々の努力では追いつかないほど、根本的な制度の問題をきちんとしていかなければならないほど、大きな問題だというふうに考えています。

 実は、サンマ部会の方々にお話を聞いて、私びっくりしたのは、サンマがうんと取れていて、それで改めて魚価安定のための自主休漁を繰り返しているもんだから、そのことをとって、驚いたのは公正取引委員会が、価格調整のための疑いがあるということで調査に乗り出すということまで言い始めて、水産庁はそれに対して有効な手だても打とうとしなかったと。そんなことやったら、一体サンマを取る漁業者が成り立っていくのかと、サンマを取る漁業者が漁業を今後とも続けていけるのかということで、サンマ部会を中心とした漁業関係者から強い反対の声が上がったそうであります。私は、公正取引委員会の考え方、あるいは政府の考え方というのは、このように驚くべき状態だなというふうに感じています。第1次産業の問題、とりわけ根室における漁業問題を、きちんと国の基幹産業の位置づけをしなければ、もはや漁業そのものが成り立たないというのが実態であります。

 いろいろ全国的な、全道的なサンマのここ数年の価格動向を見ても、平均で100円を割ったことはなかったわけです。ところが、ついこの間は20円台という驚くべき価格になってますから、そういう点で何とかして、魚価安定のための制度そのものをきちんと確立していくということが、今こういう時代になって、改めて求められるのではないかと。先ほど御説明ありました道漁連が主体になって魚価安定基金というものをつくって、水産物の調整保管事業というのが行っておりますけども、この事業そのものは極めて古い時代の事業、つまり昭和48年のオイルショック後、水産物の保管事業に対して、昭和50年から水産物に対して政府が補助を実施するという内容のものでありますが、先ほど御説明あったように充分機能できない内容だと思うんです。

 それと、先ほど、カンクンのWTO閣僚会議の問題等に行政報告の中で触れられておりましたけれども、必ずしも貿易の自由化が日ロ、いわゆる大国と言われる国々の思惑どおり進むという状況にはなってきません。実際、カンクンの閣僚会議でも80カ国以上が、いわゆる無秩序な貿易自由化には反対だという態度を表明しましたし、ある国の閣僚からは、公正な括弧つきの自由貿易の実現こそ今求められていると。つまり、それぞれの国の産業をしっかり守った上で輸入自由化という枠を決めていかなければ、すべてのことについて輸入自由化ということになれば、それぞれの国の産業が成り立たないと、そこまで来ているんだということをある国の閣僚が発言してますが、それは発展途上国も含め、あるいは先進国も含め、共通な思いであるというふうに思います。ただ、EUなどのヨーロッパ諸国がどんどんどんどんそういうものを受け入れている背景には、かなりの輸出補助金、貿易補助金というものを出している、そういうものに支えられて自由化が行われているわけですから、全くそういう制度のない日本にとっては、WTOの考えるような輸入自由化というものが実現されれば、壊滅的な状況になるということであります。先ほど壇上でも言いましたが、地球環境のことを考えても、第1次産業をしっかり位置づけなければならない、経済的な発展の到達点に我々は立たされているだろうと思います。そういう点で、抜本的な魚価対策について、自治体として大きく声を上げる時期に来ているのではないかというふうに思いますので、改めて御見解を伺いたいと思います。

 順不同になりますが、領土問題未解に伴う、いわゆる北特法改正問題であります。

 御説明あったように、タイミングとしては非常に悪いタイミングに差しかかったんだと思うんです。三位一体という、補助金を大幅に削って、財源移譲等々を言われておりますけれども、財源移譲の実態も明らかにされませんし、多分財務省を中心にして、そういう考えを示しているんだというふうには思いますが、そうであれば、北方領土問題というものを考慮した三位一体改革というものが実際に行うのか、全くそうではないと思うんですよ。ですから、そういうときであるからこそ、北特法の改正問題というのは今後ますます重要であると。とりあえず7条と10条の改正を要求しておりますが、当然、旧島民への支援問題を含めた、抜本的な改正そのものが必要ではないかというふうに考えています。

 私たちも、これまで議会としても、これは超党派として議会そのものがこの問題に取り組んだ関係から、こういう事態について、ある程度我々も国会の方にわかりやすく現地の状況について説明もしなければならないというふうに思うんですよ。ですから、今御説明あったものは表面的な問題だというふうに思いますが、あくまでも7条改正を求めるということでありますけれども、当市の窮迫した財政事情を考えたときに、10条問題というのは、1つは大きな問題だと、当面。当然、利子運用が最高時のことから考えても半分以下というか、当初予定されていた利息運用からすれば、3分の1強しか実際に利息運用がされないという状況のもとですから、ですから当然このことについて、当面しっかりしたことを、対策を国に求めるべきだと。そうしながら7条やその他の改正に向けた、腰を落ちつけた改正も必要ではないかというふうに考えますが、その点どうなのでしょうか、お答えをいただきたいというふうに思います。

 学校教育問題についてであります。

 現状は、教育長御説明のあったとおりだと、御答弁あったとおりだと思います。しかし、過去の大きな地震、平成6年の地震も含めて、たまたま大きな地震のときに子供が学校にいる時間帯でなかったので、けがとか生命にかかわるような危険な問題が起きませんでしたけれども、御存じのような忘れたころにやってくるこの問題について、私たちは耐震調査をやったところも、耐震調査をやっていないところも、改めて耐震調査やるとすれば予算上は大分かかるでしょうから、国の緊急対策等々でもとられれば別でしょうけれども、これ別な方法で危険箇所について改めて、何十万という単位でできるのか、何百万という単位になるのかはあれですが、専門家等による危険箇所の点検ぐらいは必要ではないのかというふうに思うんです。御存じのように、教育委員長はじめとする教育委員の皆さんが各学校現場を視察して、つぶさに学校現場から施設の改善について要望を受けていると思いますが、そういう学校現場の要望とあわせて、ちょっと耐震までいかなくても、専門家の目から見て子供の安全を守る上で危険箇所が、改めてないのかどうか調査をしてみる必要があるだろうと。先ほど申し上げた地震の調査会の報告のように、7.7規模で根室沖が空白地帯になっていて、それが20%から30%の確率というたら、相当な確率ですよ。ですから、そういう対応についてきちんとやるべきだというふうに思います。

 教育改革の問題についてでありますが、一番の問題は、必ずしも一般的に言われているように、調査結果からは日本の子供たちの学力がそう大幅に低下している実態ではないというような御答弁がありましたが、そうだとは思うんです。問題は、日本の子供たちの学力の中で一番の問題視されてきたのは、国際的な比較から言っても、みずから考える力ですね、応用していく力が足りないということですし、過度な受験競争等々によって、日本の子供たちのおかれている実態というのは、学ぶことに喜びを感じないというところが一番大きな問題ではないかというふうに思っています。

 完全5日制の実施に当たって、遠山文部科学大臣が去年大臣アピールというのを出しましたけれども、その内容は「学びのすすめ」という内容ですけれども、その内容は驚くべき内容です。土曜日に宿題やれとか、家庭学習やれとかという、およそ文部科学大臣が出すべき内容ではないようなものまで触れられていると。それはみずから、壇上でも言いましたけれども、文部科学省そのものが、非常にみずからつくり上げてきた指導要領の問題について、矛盾が突きつけられたということからだと思うんですよ。完全5日制でゆとりを持ち込んで、その後に学力が心配されるからというて、放課後や始業時を利用した補修や朝の読書だとか、宿題のような家庭学習、こういうきめ細かなことまで、一々現場に口出さなければならない状況になっていること自体が大きな問題だというふうに思うんで、私はやっぱり5日制に対応した抜本的な教育、教材の、教育課程の抜本的な見直しが必要ではないのかと、それを科学的にしっかり行っていく必要があるのではないかというふうに思うんです。

 中学校の数学の先生に聞いたら、等号、不等号を教えなくなったと。ところが、等号、不等号は新指導要領になる前、3ページ、4ページ使って教えてきて、その結果として、最高値、最低値等々のグラフの方向が変わる、そのことを教えていったんだけども、不等号がなくなって、突然その最終的なものを教えると、過程がなくて最終的なものを教えたら、子供たちにとっては、1ページの中でちんぷんかんぷんの授業になってしまうということが言われてましたけれども、そういうことを含めて科学的にしっかり厳選した、教育長、御答弁あったように教える内容を厳選した、科学的に厳選したやり方が必要だと。そういう点で、もっともっと子供の実態や子供の発達段階、子供の声に合わせた教材づくりというものをしっかり取り組んでいかなければならないんではないかというふうに思います。そういうことがなければ、さっき教育長言われた、いわゆる北方領土学習、郷土学習について、腰据えてしっかり取り組むということにはなかなかならないのではないかというふうに思います。

 そういう点で、大いに教える内容をどうするかという問題について、私は国民的な議論を時間をかけて大いにすべきなんだというふうに思います。何でもかんでも現象を見て、教育基本法が悪いんだと、変える必要あるんだという論理というのは、論理の飛躍がそこにはあると、ある目的のために論理を飛躍させて、現場に混乱を持ち込むものにしかならないということを申し上げたいと思います。



○議長(嶋津隆之君)

 藤原市長。



◎市長(藤原弘君)

 神議員の再度の御質問にお答え申し上げます。

 まず最初は、漁業外交交渉の改善についてでありますが、先ほどもお答え申し上げましたが、私たちは、この対ロ漁業交渉のあり方等について注文をつけているところでございますけれども、先ほどもお話ししましたが、来年の各種漁業交渉、非常に不透明な状況にございまして、恐らくますます厳しくなっていくと思いますが、そうした中で水産庁が主導する中、業界任せ等でなく、水産庁が主導する中でロシア側との協議が行われるべきであるというふうに考えておりまして、先ほどもお話ししましたが、9月16日からモスクワで、水産庁の中前審議官等が訪ロいたしまして、来年度の漁業にかかわる日ロ漁業関係事前協議が行われたと聞いておりますが、まだその内容については情報を入手しておりませんが、そうした事前協議が行われたということは、一歩前進ではないかというふうに考えております。

 今後も、外交交渉に当たりましては地域の実情を──実情というか、窮状を強く訴え、交渉団が理解、認識の上、そうした交渉に臨むことは極めて大切であると考えております。そうした意味からも、今後とも国等に対しまして強い要請活動を続けてまいりたいと思っております。

 次に、魚価安定対策についてでありますが、先ほど神議員御指摘のとおり、いろいろの魚価安定対策ありますけれども、有効に働くものが、残念ながら現在のところほとんどないということでございまして、この魚価安定調整保管事業につきましても、先ほどもお答えしましたけれども、周年商材化といいますか、急速冷凍等の技術の発達によりまして、周年生きのよいものが消費者に届けられるという周年商材化、また価格コントロールするためには多獲性魚、一時性多獲魚、サンマ等は余り適しておらないと。いわゆる物すごい何兆円の基金があって、そういう中で調整保管、いわゆる安いときに保管し、値段が一定の高くなったときに放出するというこの調整保管事業ですけれども、そうしたことをやるには、一時性多獲魚をコントロールするには膨大な基金が必要になるということから、かなり難しい問題ありますけれども、今後とも、少しでも調整保管事業が機能するように国の方に働きかけてまいりたいと思います。

 なお、先ほどお答えしましたが、多獲性魚、サンマ、アキサケ等を利用した高付加価値加工技術の開発につきましては、現在根室市内においては、水産加工センター等を中心に発酵技術とか保存技術、あるいは高度加工技術、いわゆるレトルト技術等の開発を行っておりますし、その結果、魚しょうゆ、あるいはサンマのゴボウ巻き等が商品化されておるということでございます。

 また、消費動向をつかむために、今年10月から11月に地元で生産・製造した水産食品を地元消費者がどのように購入し、どのように評価しているのか、そうした顧客満足度を分析する調査、これを英語でいいますとCSI調査と言っているんですが、顧客満足度指標を調べるカスタマー・サティスファクション・インデックスというCSI、この顧客満足度調査を根室市で行いたいと思っております。それは、大日本水産会とNPO法人ビュー・コミュニケーションズの2団体によって調査を実施するということでございます。こうした分析結果を踏まえまして、量販店等の販売業者と調査情報を共有するし、地元消費者が満足する、そうした地域ブランドをつくって開発し、それを流通に乗せていくという事業でございますが、それを実施する予定でございます。いずれにいたしましても、大変魚価安定対策難しい問題ありますけれども、今後とも産地から消費地まで一貫した対策となるような、他の水産都市と連携しながら、その充実に努めてまいりたいと考えております。

 3点目は、7条の改正が難しければ、10条の北方基金の漸減対策を求めていくべきではないかというような御意見であります。北特法第10条に規定されております北方基金につきましては、法が制定当時は、10年間で約150億円の単独事業について2分の1補助で、年間7億3,000万程度の運用益によりまして、10年間で73億円運用益を活用していくという予定でおりましたが、御承知のとおり、平成3年度の5億9,000万円を最高といたしまして、近年では市場金利の低下等によりまして、ここ20年では約60億です。当初見込みの3割程度になっておると。近年は2億3,000万程度の果実より生み出しておらないと。こうした中で漸減対策といたしましては、根室地方総合開発期成会並びに北隣協といたしまして、平成4年から国に対して、これだけ目減りしておるんで何とかこの差額をというようなことも言ってきたんですが、その中の1つの成果といたしましては、本年度の内閣府の予算において、北隣協が行います啓発事業に対しまして2,100万円の予算が措置され、こうした中で今回の望郷ラインサイクリングも実施されたというようなことでございます。

 基金果実が減少していますことは、衆参の国会議員におきましても理解していただいておりますが、今後振興事業につきましても、国において基金運用益の不足額を予算化していただきますよう強く要請してまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 渡辺教育長。



◎教育長(渡辺好之君)

 神議員の再度の御質問にお答えしたいと思います。

 学校施設整備について、危険箇所について専門家等による点検が必要ではないかということにつきまして、簡易な点検が可能かどうか、今後研究してみたいと思います。

 2点目は、確かな学力についてでありますけれども、これからの時代に求められる学力は、社会の変化の中で主体的に生きていくために必要な、まず基礎・基本をしっかり身つけると。同時に、学ぶ意欲、思考力、判断力、表現力まで含めた、真の意味での学力としてとらえているところであります。そのために、できるだけ少人数授業や習熟度別指導の充実、また発展的な学習の実施とあわせて、総合的な学習の時間などを通して、先ほど指摘受けたとおり、子供たちが学ぶ楽しさを実感できる学校づくりを進め、将来、子供たちが新たな課題に創造的に取り組む力と意欲を身につけていける教育が必要と考えております。



○議長(嶋津隆之君)

 神君。



◆(神忠志君)

 時間ありませんから、1点だけ。

 運用益の補てん対策でありますけれども、単なる運用益の補てん対策だけにとどまらず、今、財政状況考えたときに、運用益で単独事業やろうとしてもなかなか大変ですから、その補助率の問題等々も踏み込んで要請してみる必要があるのではないかというふうに考えます。

 その点申し上げて、教育改革については時間ありませんので、また別な機会にお願いをするということにしたいと思います。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 次に、1番鈴木一彦君。

 鈴木君。



◆(鈴木一彦君)

 通告に基づきまして、一般質問を行います。

 質問の大きな1点目は、自然保護にかかわる諸問題についてであります。

 当市は、全国的に見ても貴重な自然を有しており、それをいかに保全するか、活用するかが、当市の重要な課題の一つであると認識しております。こうした立場から、以下何点かにわたって市長にお伺いいたします。

 1点目は、ラムサール条約登録についてであります。

 風蓮湖、春国岱周辺のラムサール条約登録への取り組みについては、自然保護の点でも、観光資源の面でも、その重要性が認識されているところであります。そのため過去2回にわたって、地域住民や漁業者の皆さんと懇談会が開催されてきたことが議会にも報告されております。登録に向けての進捗状況と現在の問題点、そして今後の方向性について、最初にお伺いいたします。

 次に、風蓮湖の状況についてです。

 風蓮湖は、水鳥の楽園であると同時に、漁業者の皆さんにとって重要な生産の場でもあります。そしてラムサール登録前の現在においても、賢明な利用、すなわちワイズユースが行われているところでもあります。この風蓮湖は、きれいな湖であってほしい、少なくとも汚染が進むようなことがあってはならないということは、多くの皆さんの共通した認識であろうと思います。風蓮湖の汚染の調査方法、汚染状況、そして今後の取り組みについてお伺いいたします。

 自然保護にかかわる諸問題の2点目は、エコツーリズムについてです。

 日本エコツーリズム協会によりますと、エコツーリズムとは、1つ、自然、歴史、文化など地域固有の資源を生かした観光を成立させること、2つ、観光によって、それらの資源が損なわれることがないよう適切な管理に基づく保護・保全を図ること、3つ、地域資源の健全な存続による地域経済への波及効果が実現することをねらいとする資源の保護プラス観光業の成立プラス地域振興の融合を目指す観光の考え方であると定義されています。前段述べましたとおり、貴重な自然を有する当市にとって、まさに一つの理想的な観光のあり方であると考えますが、こうした自然環境を生かした観光についてどのように取り組んでおられるのか、また、今後どのように発展させていくのかをお伺いいたします。

 さて、当市のエコツーリズムを考える上で避けて通れない問題として、知床の世界遺産登録があると思います。斜里町にもまたがっておりますが、知床は根室管内の、さらには道東の観光に欠かせない地域であり、仮に世界遺産に登録されれば、国内的にも、世界的にも、今以上に注目されるスポットとなると思われます。広域観光として、当市のエコツーリズムとも密接にかかわってくるのではないでしょうか。

 知床の世界遺産登録について、当市としてどうかかわっていくのか。また、知床を視野に入れたエコツーリズムの考え方について、市長の考えをお聞きしたいと思います。

 自然保護にかかわる諸問題の最後に、高規格道路についてお伺いいたします。

 この問題については、日本共産党として、一般質問だけではなく、予算委員会や決算委員会などでも何度も質問してまいりました。その中で、用地買収がある程度まで進めば、工事が着工されるというようなお話もあったかと思いますが、いまだに着工はされておりません。この間、国の道路行政も大きく変わってきました。こうした情勢の中、高規格道路、根室道路の状況はどうなっているのか、用地買収の進捗状況、着工のめど、また自然環境に配慮した工法などがあるのでしたら、まず最初にそれを教えていただきたいと思います。

 次に、温根沼以降の路線計画についてです。

 以前、下川議員も同様の質問をしておりました。すなわち温根沼以降、現道の南側の森を切り開いていくのか、あるいは現道の北側の海の上、風蓮湖の上を行くのか、それとも現道44号線の真上につくるのかというような内容であったと思います。もし森を切り開いてつくっていくようなことがあれば、シマフクロウなどの生態に多大な影響を及ぼします。市として、温根沼以降の路線について情報をお持ちであれば、ぜひお教えいただきたいと思います。

 いずれにいたしましても、高規格道路建設は自然破壊そのものであり、自然保護の施策と矛盾するものであります。時速100キロメートルでの走行が可能ということですが、たった7キロ、しかもインターチェンジの上り下りもあるわけですから、市長がこれまでおっしゃってきたような物資輸送の高速性などというものは、ほとんど期待できないと思います。それよりも、現道44号線に追い越し車線をつくるなどの改良を行うべきだと考えますが、市長の見解をお聞きします。

 質問の大きな2点目は、雇用問題についてであります。

 小泉内閣の推し進める構造改革により、大企業ではリストラが横行し、中小企業の営業は破壊され、失業者数は過去最高の水準で推移しています。当市におきましても、基幹産業である漁業、水産業の低迷により、非常に厳しい雇用環境になっていると聞いています。当市の雇用状況と今後の対策について、特に雇用創出の取り組みについてお伺いいたします。

 また、このような厳しい雇用状況の中、雇用創出の新たな取り組みとして、道がこの8月に創出しました「一村一雇用おこし」の事業について、その活用についてもお伺いいたします。

 雇用問題の2点目として、通年雇用安定給付金制度の存続についてお伺いいたします。

 通年雇用安定給付金制度、いわゆる長期雇用援護制度は、暫定的措置として3年間の期限つきでありながらも、北海道はじめ関係各方面の粘り強い運動によりその都度延長をかち取り、25年間にわたり、建設季節労働者の冬期間の生活を支えてきた制度です。

 さて、厚生労働省は、この8月末に同制度の見直しを行いました。その結果、制度の3年間の延長は確実になったものの、冬期技能講習の受講給付金の削減、65歳以上の労働者を対象外とする。あるいは通年雇用奨励金、冬期雇用安定奨励金を活用した労働者については、以降の冬期技能講習の受講を認めないなどの制限が加えられようとしています。これらの制限は北海道の建設季節労働者の実態を無視したものであると考えますが、市長の現状の認識と対策についてお伺いいたします。

 質問の大きな3点目として、まちづくりにユニバーサルデザインの考え方を導入することについて最後にお聞きします。

 ユニバーサルデザインは、アメリカの障害者であり建築家であったロン・メース氏によって提唱され、1990年代から広く使われ始めた考え方です。ユニバーサルデザインには、人は、だれでも人らしく生きる権利があるという発想が込められています。しかし同時に、人は、男女の性別に基づく差異、肉体的・知的差異、障害による差異、肌の色、目の色による差異、そのほかにも言語、宗教、生活習慣などの差異を持つ存在でもあります。ユニバーサルデザインは、こうした差異に関係なく、だれにでも使いやすい物づくり、そして広い意味での社会環境づくりを目指す考え方です。また、ユニバーサルデザインには、7つの原則があります。すなわち、だれにでも公平に利用できること。使う上で自由度が高いこと。使い方が簡単で、すぐわかること。必要な情報がすぐに理解できること。うっかりミスや危険につながらないデザインであること。無理な姿勢をとることなく、少ない力でも楽に使用できること。アクセスしやすいスペースと大きさを確保すること。以上であります。

 当市は、今、新長期総合計画や市立病院建設などの課題を抱えておりますが、私はこれらの計画にユニバーサルデザインの考え方を導入すべきであると思います。そして、建物などのハード面と同時に、市のさまざまな施策、すなわちソフト面にもユニバーサルデザインを導入すべきであると考えますが、市長の見解をお聞きしまして、壇上からの質問を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 藤原市長。



◎市長(藤原弘君)

 鈴木議員の御質問にお答え申し上げます。

 自然保護に関する諸問題についてであります。

 まず、ラムサール条約指定登録についてでありますが、貴重な自然環境である風蓮湖、春国岱周辺の自然を後世に引き継ぐため、市民共有の財産として保全に努めることが重要であるとともに、安定した生産の場の確保や広域観光ルートの形成など、地域産業や観光振興を図る上からも、ラムサール条約指定登録は大きな役割を果たすものと考えております。このような中、1999年コスタリカで開催されましたラムサール条約第7回締約国会議において、登録湿地の倍増を目指す決議がなされ、これを受け我が国におきましても、環境省が2005年までに登録指定地を大幅にふやす計画を打ち出しているところであります。このようなことから、本条約の基本原則である賢明な利用の理念と現行法の規制などについて、地域住民、漁業者、自然保護団体の方々を対象にラムサール条約に関する懇談会をこれまで2回開催してきたところであります。また、本年2月には、別海町との間で風蓮湖並びに春国岱の環境保全と適正な利用を図るため、風蓮湖及び春国岱環境保全協議会を設立いたしました。この協議会におきましては、風蓮湖周辺の環境保全の取り組みについて、相互理解を深めるための研究協議を行うとともに、ラムサール条約指定登録について共通認識を図るための検討も進めてまいりたいと考えております。

 なお、条約指定登録に向けての問題点としましては、現在漁業者が抱いている、指定後の生産活動などへの規制が強化されるのではないかとの不安をいかにして払拭していくかであると考えております。このため、今後も環境省や北海道など関係機関との連携を強化し、環境保全と利用のあり方、規制問題などの勉強会を開催し、更に関係庁及び関係団体と条約指定登録に向けた合意形成を着実に進めてまいりたいと考えております。

 次に、風蓮湖の水質の調査方法等についてでありますが、北海道が水質汚濁防止法第16条に基づき、公共用水域の水質測定について必要事項を定めて昭和50年度から実施しており、測定地点4カ所、水質の測定項目9項目について年6回実施しております。それにあわせまして、根室市も独自の測定地点4カ所、水質の測定項目9項目について年5回実施しているところであります。風蓮湖の水質の汚染状況についてでありますが、風蓮湖の汚濁は、生活排水及び工場排水による影響は極めて少なく、その大部分が流域の酪農業にかかわる土地利用と寒冷地特有の腐植土壌に由来するものと考えております。

 近年の風蓮湖の水質状況でありますが、北海道と根室市において実施しております8カ所の測定地点のうち、風蓮湖の奥部の2測定地点において、COD──化学的酸素要求量の平均値が、国による湖沼の環境基準値であります5ミリグラム・パー・リットルを若干超過している状況にあります。

 水質改善に向けた今後の取り組みについてでありますが、風蓮湖の水質保全対策は、その流域が1市2町──根室市、別海町、浜中町にまたがることから、北海道及び関係市町村で構成する風蓮湖環境保全連絡会や別海町と風蓮湖及び春国岱環境保全協議会を設けて、改善に向けて定期的な協議や水質検査、パトロール等を行うとともに、汚濁防止対策として家畜ふん尿処理等の営農対策、土砂等の流出防止対策、河畔植生の保全対策、保安林の植栽等を実施しているところでありますが、今後も別海町などと風蓮湖の水質保全対策に向けて、効率的、有機的に協議を進めてまいりたいと考えております。

 次に、自然環境を生かした観光振興と今後の取り組みについてでありますが、当市の風蓮湖、春国岱、落石岬、車石周辺などは、この地域独特の景観を有し、また動植物は学術的にも貴重な種の植生や生息が確認されているなど、すぐれた自然環境を保全している地域であります。このようにすぐれた自然環境を全国にアピールし、当市の自然環境を生かした観光振興を図るため、平成7年に策定しました根室市観光基本計画に基づき、平成8年に根室エコツーリズム推進会議を組織し、人材の育成、モニターツアーの実施、受け入れ体制づくりの3項目を基本として取り組んできたところであります。

 その具体的な取り組みとして、人材の育成につきましては、平成12年度に自然教育ガイド育成事業を実施し、10人の自然ガイドの養成を図ったところ、平成13年4月に「ねむろ自然ガイド・ラクル」として組織化され、年間約1,000人に対しましてガイド業務を実施するなど、着実にその成果が上がっているところであります。また、モニターツアーにつきましては、平成9年より風蓮湖自然体験学校として開設され、根室の自然を体験するため毎年約20人が参加し、首都圏を中心にこれまで7年間で124人の参加を見ているところであります。根室の自然を体験したモニターに自然の魅力を幅広くPRしていただく、体験学校の目的を達成しているところであります。更に、受け入れ体制づくりにつきましては、自然ガイドや酪農体験、潮干刈り、カヌー、乗馬トレッキングなどの体験メニューが充実してきており、また厚床地区の青年が中心となって活動しております「AB−Mobit」は、フットパス──散策路のルート研究やソバの種まきから手打ちそばをつくる体験事業などを行っており、このような民間団体の積極的な取り組みにより、受け入れ体制の環境が年々整ってきているところであります。

 平成8年からの当市におけるエコツーリズムの取り組みは、全国的にも早く、屋久島に継ぐ、全国でも2番目の取り組みとなっており、今後更に受け入れ体制の充実や北方領土を目で見る運動の一環として、修学旅行生に対する根室半島の自然を生かした体験メニューの提案など、観光振興を推進してまいります。

 次に、知床世界遺産登録に関する市の取り組みについてでありますが、現在国内における世界遺産登録は、青森県と秋田県にまたがる白神山地などの自然遺産2カ所と姫路城や原爆ドームなどの文化遺産9カ所の合計11カ所が登録されております。知床、小笠原諸島、琉球諸島の3カ所が自然遺産として候補となっており、特に知床につきましては有力な候補地であると承知しております。

 今後、国では国内の候補地を絞り、平成16年2月1日まで、ユネスコに対し指定の推薦を上げるため、外務省や環境省などが中心となって調査を行っていると伺っております。日本より推薦を受けたユネスコは、2005年6月に開催されます世界遺産会議までの間に、世界各国の専門家により自然遺産の価値や状況について調査を行い、指定の可否を決定することになります。

 知床世界遺産登録についてでありますが、現在羅臼町と斜里町が協議会を設置して指定に向けた取り組みを進めており、北海道や国と調整している段階であると伺っております。市といたしましては、知床が世界遺産に登録された場合、新たな観光資源としての価値も高いことから、これまでも根室管内開発期成会を通じまして登録に向けた要望をしてきているところであります。知床を視野に入れたエコツーリズムの取り組みにつきましては、これまでも根室、釧路管内や道東6市などと連携を図りながら広域的な推進をしておりますが、知床が世界遺産の候補として国内や世界的にも注目されておりますので、登録を見据えまして、羅臼町、斜里町地区と連動した広域観光ルートの設定やエコツーリズムの新たなメニューについて研究してまいりたいと考えております。

 次に、高規格道路についての現状での土地買収の進捗状況や着工の見通し、工法などについてであります。

 根室道路につきましては、北海道開発局が事業実施者となり、後志支庁の黒松内町を起点に根室市までを連絡する北海道横断自動車道の一部を構成する道路で、一般国道のバイパスとして本線につなげるために整備する事業として計画されたものであります。

 根室道路の土地買収の進捗状況でありますが、平成11年4月に、終点側の根室市穂香から温根沼間7.1キロメートルについての事業着手決定後、北海道開発局による地権者へ事業説明会等を行い、翌平成12年2月に用地説明会を開催し、その後、用地境界測量の補足測量、補償物件調査などが行われ、平成12年8月より、自然保護団体と関係者との協議が調いました穂香から幌茂尻川までの3.5キロメーター区間にかかわる用地交渉等について、当市といたしましても地権者と北海道開発局との調整役としてかかわっており、本年まで3年間を経過しております。その間、約5割程度の土地について契約が済んでいると伺っております。なお、道路予定地内における文化財発掘調査につきましても、平成13年度より引き続き進めているところであります。

 次に、工事着工の見通しでありますが、ただいま申し上げましたとおり、現在まで約5割の土地についての契約は完了し、現在も残りの地権者と交渉を進めておりますことから、国では、一定区間において、一定程度の用地が確保された時点で工事着工を行う予定であると伺っております。

 また、工法等につきましては、当該地域に生息する野生生物等に対しまして、森林環境の伐採など自然環境への影響を最小限に抑えるよう配慮するとともに、今後、必要に応じてエゾシカ用の防護さくや小動物の脱出可能な側溝など、エコロード整備のための工法を取り入れる予定であると伺っております。

 温根沼以降の路線についてでありますが、現段階においては構想段階であり、今後事業が具体化した際には国において、自然環境、生活環境、文化財等の情報収集や現地の状況などについて詳細に調査され、自然環境への影響を考慮し、ルートが選定されるものと考えております。

 次に、高規格道路建設は、現道44号線の改良でもよいのではないかとの御質問でありますが、私は従来より、当市の恵まれた自然環境を保護・保全し、次世代に引き継ぐことが私たちに課せられた責務であるとの基本的な考えのもと、社会資本整備を進めるに当たっては自然環境と人間の営みとの共生を図りながら、可能な限り自然環境への負荷を低減し、調和ある地域社会を築くことが必要であると認識しております。御承知のとおり、根室道路の7.1キロメートル区間の環境アセスメントについては、事業実施者であります北海道開発局において、平成10年には環境影響評価準備書及び平成11年の環境影響評価書の縦覧まで一連の法手続を適正に終了しており、計画ルートの選定に当たっては、当該地域の土地利用状況や自然環境、生活環境に充分配慮しながら、道路線形、道路構造、環境対策などの技術面や経済性について総合的に検討し、選定されたものであると承知しております。

 また、現道の改良についてでありますが、国においては既存国道の改良や一部拡幅では、道路交通法による最高速度規制や動物の飛び出し、気象・災害、線形不良、交差点等で起きる交通障害に対し充分な対策がとれないとしていることから、規格の高い自動車専用道路として早急な整備を計画しているものであります。私も、高速走行に適した安全性等が確保された道路の整備が必要であると考えております。したがいまして、地形状況や地域特性に応じた高規格道路の整備を促進することにより、根釧地方の交通環境が改善されるとともに、その沿線並びに当圏域の活性化に大きく寄与するものと考えております。

 次に、雇用問題についてであります。

 まず、市の雇用状況と対策についてでありますが、水産業を基幹産業とする当市にとりまして、対ロ漁業交渉による規制強化などは、漁業はもとより、水産加工業や卸・小売業などあらゆる業種に波及し、市内の雇用環境にも影響を受けているものと認識しております。このため、根室地域の有効求人倍率は0.44倍となっており、前年の0.58倍と比較しますと0.14ポイントの減少となっております。また、産業別の新規求人数では、製造業や小売業、更にサービス業など、ほとんどの業種においても減少傾向にありますことから、極めて厳しい雇用状況にあると認識しております。

 その対策といたしまして、新たな雇用の場を確保するため、これまでも緊急地域雇用特別対策推進事業や新交付金制度により、平成11年度から本年度までの5カ年で186人の雇用の場を確保してきたところであります。また、若年労働者の定期定着を図るため、根室ハローワークや根室商工会議所、中小企業家同友会根室支部、市内2高等学校などと連携を図り、新規学卒者地元就職推進事業として取り組んでいるところであります。更に、若年労働者の確保と定着化の促進と勤労意欲の高揚を図ることを目的に、優良勤労青少年表彰を行うなど、さまざまな角度から雇用促進と若年労働者の定着を目的に取り組みをしているところであります。

 しかし、当市の基幹産業である水産業や水産加工業などの職場においては、若年労働者に対する求人と求職のミスマッチなどがあるなど、雇用環境の選択肢が狭められている状況にあります。また、積雪寒冷地という冬期間の制限から、建設業や水産業などについては季節的な雇用形態となっているため、季節労働者として他地域に職を求めるなど、当市における雇用環境は更に厳しい状況にあると認識しております。このようなことから、安定的な雇用を図るためには、これまでも申し上げておりますが、地域産業の振興により安定した雇用の場が確保されるものと考えております。

 次に、道の一村一雇用おこし支援事業の活用についてでありますが、北海道では市町村の地域づくりと連動して、地域の特色を生かした新規開業、新事業展開等を図る事業者を支援し、新たな雇用を創出するため、一村一雇用おこし制度を創設したものであります。この内容としては、市町村の支援を受け、地域づくり計画などに寄与し、新たな雇用が創出される事業に対して限度額を250万円として、事業費の2分の1が補助されるものであります。また、補助対象者も、中小企業やNPO法人など幅広くなっているところであります。この補助事業の採択を受けるための企業、団体には、さまざまな要件を満たすことが必要となってまいりますが、当市の雇用状況を考えましたとき、市といたしましては、いち早くこの制度の活用に向け情報収集や適用事業についての検討を行ってきたところであります。今後、関係団体に周知をするとともに、対象となる事業の選択を行い、制度の積極的な活用により新たな雇用の場の創出に努めてまいります。

 次に、通年雇用安定給付金制度の存続に対する認識と対策についてでありますが、国の通年雇用安定給付金制度、いわゆる季節労働者援護制度については、1つ、通年雇用奨励金制度、2つ、冬期雇用安定奨励金制度、3つ、冬期技能講習助成給付金制度、これらの3つの制度から構成されております。北海道などの積雪寒冷地という冬期間の厳しい制約を受けて、季節的な循環雇用を繰り返しております季節労働者の援護を図ることを目的とした制度であります。根室公共職業安定所が公表しております平成15年4月の根室管内におけますこの制度の利用状況としては、通年雇用奨励金制度が18事業所で約1,800万円、冬期雇用安定奨励金制度が14事業者で約1,900万円となっております。また、平成14年度の根室市内における冬期技能講習は、203人の受講で約2,300万円となっております。

 鈴木議員御承知のとおり、この制度は昭和52年度に暫定措置として創設されて以来、3年の暫定期間が切れるごとに数次にわたり延長されてきており、現行制度は平成13年度より平成15年度限りの3カ年の暫定措置として運用されているものであります。国、厚生労働省の改正案では、冬期技能講習など各給付金の支給額や日数など見直しを行った上で、平成16年度から3カ年を限度とした延長を実施するものであります。その内容といたしましては、講習のみの受講が16日から12日に短縮となり、また委託講習とあわせて受講した場合は20日から15日に短縮され、それに伴い支給額も減額となるわけであります。特に冬期技能講習については、通年雇用に結びつけるという本来の目的を達成していないため、平成16年度以降、この制度の延長が厳しいとの情報を得ていましたことから、市といたしましても、冬期間における季節労働者はもとより、建設業界や地域経済に与える影響も大きいと判断し、根室地方総合開発期成会や全道市長会を通じまして通年雇用安定給付金制度の存続に向けて要望を続けてきたところであります。その結果、制度の内容が一部後退した改正とはなっておりますが、この制度が存続できましたことにより、最悪の事態は避けられましたと認識しているところであります。

 終わりに、まちづくりにユニバーサルデザインの考え方を導入することについてでありますが、私たちが暮らす社会には、若者、高齢者、障害のある人、妊娠をしている女性、乳幼児を連れた人、外国人など、さまざまな人々が生活しております。そして、だれもがみずからの力で自由に買い物をしたい、さまざまな施設を利用したい、仕事をしたい、旅行したいという気持ちを持っております。こうした気持ちに応えまして、安心して暮らせる快適な社会を実現していくためには、建物、駅、商品などについて、だれもが使いやすくなっていることが必要であり、計画の策定や設計、商品開発などの初期の段階からその考え方を取り入れていく、そのことがユニバーサルデザインであると言われております。私も、理念として同感しているところでありますが、新しい総合計画の策定や新病院の建設はもとより、今後のまちづくりにはユニバーサルデザインに意を用いた取り組みが必要であると考えております。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 午後1時まで、昼食のため休憩いたします。

         午前11時52分 休憩

         午後1時0分 開議



○議長(嶋津隆之君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 鈴木君。



◆(鈴木一彦君)

 御答弁をいただきましたので、自席から何点かについて再質問並びに意見を述べさせていただきたいと思います。

 まず、ラムサール条約の登録に関してでありますけれども、私は、実はラムサール条約に関する懇談会の2回目に、縁あって出席をさせていただいております。その際に、いろんな方のお話を聞けたわけですけれども、漁業者の方のラムサールへの理解は大変深まっているな、こういう感じを率直に受けました。先ほど市長の御答弁の中には、漁業者の方のラムサール条約指定後の不安というものもあるということ、確かにこの場でも述べられておりましたけれども、そうしたことについても、今後懇談会あるいは説明会などでこういう問題も解決されていくんではないかと思います。そういった意味で、ラムサール条約登録については、少しずつではありますけれども着実に前進しているかなと。

 また、これはネイチャーセンターのレンジャーの方から聞いたお話ですけれども、生産者と自然との共存というのは立派になされていると。例えば、ホッキ漁やアサリ漁を漁業者の方がやっている、そのすぐそばでタンチョウがえさをとっていると。あるいは冬にはコマイ漁がなされるわけですけれども、そこでもすぐそばにオジロワシやオオワシが来て、そのおこぼれをねらっていると、こういう状態があの地方ではよく見られるわけです。これを、例えばレンジャーの方や野鳥の会の方が、それではということで、自分たちも漁師さんの格好をまねして近づいてみてもだめだそうなんですね。鳥の方でわかっていて、漁師でないと近くまで来ないというようなお話をレンジャーの方から聞きました。

 こういった大変自然と理想的な共存をされている環境でもありますので、そういった面からもラムサール条約の登録というのは、この点だけ見ると、本当に実現、長い年月かかっておりますけれども、実現が見えてきているのかなと思う反面、風蓮湖自体が根室市だけのものではないという問題、別海町さん、ほかの自治体との絡みという点から、そこには難しい問題も存在していることも理解いたしました。ただし、根室市内においても、これまでずうっと長い年月をかけて漁業者の理解を得てきたわけですから、これからも別海町さんとの協議もあると思いますけれども、引き続き粘り強い取り組みを続けて、ラムサール条約登録を目指していただきたいと思います。

 エコツーリズムの問題でありますけれども、今でこそ全国でエコツーリズムというものが大変はやっておりまして、各地で体験型のエコツアーなんかが取り組まれております。そういった宣伝もよく見かけております。私は市長の答弁を聞きまして、当市の取り組みが、エコツーリズムの取り組みが全国で2番目であったということを知りまして、大変驚きました。当然、それを知らなかった私自身の認識不足も大変恥じているんですけれども、大変先進的だったんだなと思います。実際、市長も述べておりましたとおり、当市は貴重な自然を有しておりますので、それを資源とした観光ということを考えれば、当然といえば当然のことかなとも思います。

 私は以前、私の子供が通っている幼稚園の親子行事に参加いたしまして、そのときにモーターボートに乗せていただいて、別当賀川をちょっと走ったことがあるんですけれども、そのときにアメマスでしょうか、何か魚がぴしゃっとはねるのを目撃いたしました。そういうのを見て、ああ、こういうことが東京というか、本州の方面からの観光客の方は、こういうのを見て大変感動するんではないかという認識を強く持ちました。そういった、例えばカヌーでの別当賀川の川下りですとか、あるいは別当賀夢原館でのホーストレッキングなど、エコツーリズムの関係を充実させて、更に発展させていただきたいと思います。

 それと、知床が世界遺産登録に仮になったとして、そうしたときに知床にどんどん注目が集まって、結果的に根室が無視されるようではだめなわけで、そのためにもラムサール条約の登録をぜひ実現して、根室のエコツーリズムに新たな付加価値をつけて、エコツーリズム自体を高めていただきたいと、このように思います。

 さて、高規格道路の関係であります。

 先ほど、市長の答弁の中で高規格道路の影響といいますか、当圏域への活性化に寄与するということが答弁の中で述べられておりました。また、これまでも市長は、鮮魚の輸送の問題ですとか、あるいは救急患者の搬送の問題なども高規格道路のメリットとして挙げられていたかと思うんですけれども、そういったさまざまな効果は、あくまでも根室から釧路まで道路が通っていればの話であると思うんです。計画されている7キロの根室道路ができたことによって、それらの効果が期待できるかといえば、そうではないと思うんです。そして更に7キロ、温根沼以降のルートというのがまだいまだにはっきりしていないということです。先ほど壇上でも述べましたけれども、温根沼以降のルートについて、もちろん海の上ですとか風蓮湖の上につくるというのはちょっと現実的じゃないと。となると、やはりどう考えても、森を切り開くルートがとられるのかなと、このように想像いたします。しかし、御存じのとおり、あそこはシマフクロウの生活範囲であります。シマフクロウは大変広範囲な、シマフクロウがつがいで生活するには、御存じのとおり広範囲な森が必要なわけでして、それが道路で寸断されるということになりますと、シマフクロウにとっては大変大きな影響を受けるんではないかと思います。そういったことから考えますと、今の根室道路計画されております穂香、温根沼から以降の釧路までの道路ですか、これは果たして実現可能なのかなというふうにも考えます。また別の面から、今トラックの輸送が時速90キロの制限もかけられようとしております。こうした中で、輸送業界もトラックの輸送からJRの輸送へ切りかえるというような動きも出てきているように聞いております。こういった情勢もございます。市長は、この温根沼以降のルートについて、市長御自身どのように考えているのか、改めてお聞きしたいと思います。また、国の道路行政も変わりつつあります。そしてトラックの時速制限もされているといったこういう情勢の中で、市長の思い切った方針の転換も私は求めたいと思います。従来どおりの高規格道路優先というのではなく、現状の国道の改良を優先すべきじゃないかと、こういった方針の転換も必要ではないかと思いますので、その点についても改めてお聞きしておきたいと思います。

 次に、雇用問題でありますけれども、御答弁をお聞きいたしまして、当市の大変厳しい雇用状況というのが私もわかりました。さまざまな国や道の制度なども利用して、少しでもこれら改善していっていただきたいと思います。こうした中で、通年雇用安定給付金制度というものがますます重要になっているのではないかと思います。私は市長の答弁をお聞きしまして、この制度が存続されたと、その制度の存続でよしとの印象を受けました。もし違っていれば指摘していただきたいと思うんですけれども、もちろん制度が延長されたということは、もちろん評価できることでありますけれども、改定内容というものが、壇上でも一部述べましたけれども、到底受け入れられるものではありません。市の状況なども踏まえて申し上げますと、受講給付金は、委託講習とあわせて受講した場合、現行の11万7,000円から8万8,000円、これ25%の削減になります。当市においても例年どおり二百数名の受講者があれば、総支給額で34%近い減額が予想されます。仕事がない季節労働者の冬の生活を直撃し、今でさえぎりぎりの生活の支えとなっているこれらを削り取ろうとするもので、深刻な状況にあるこの根室地域の経済にとっても、大きな影響を与えるのではないかと考えます。

 また、65歳以上の労働者をこの制度から排除する、いわゆる年齢制限の関係ですけれども、今、老人医療制度の改悪あるいは年金制度の改悪などで、高齢者の生活がますます苦しくなっているのに、その最も弱い立場である高齢者、この制度の改定が高齢者いじめそのものではないかと、このように考えます。当市の場合、全受講者中、十五、六%が65歳以上の方であることから、これも大変大きな影響を受けるのではないかと考えます。

 私、常々思うんですけれども、厚生労働省の方は、ぜひ一度北海道、この根室の冬の実態、わかってないんじゃないかなというふうに思うんです。ぜひ冬の厳寒期にこの地へ来て、つぶさに状況の調査をしていただきたいと思うんです。市長は、これら制度の延長だけで満足しないで、せめて現行の内容で存続するよう国に強く要望すべきだと考えますが、改めてお聞きいたします。

 最後に、ユニバーサルデザインの関係ですけれども、これは比較的新しい考え方ですので、これから本格的な具体化というものに入ろうかと思います。これについては一言だけ述べさせていただきます。

 ユニバーサルデザインについては、市長を先頭に全職員、私たち議員もそうですけれども、そして行く行くは町全体がユニバーサルデザインの考えを持つ。例えば、お年寄りや障害者の方が困っているのを見れば、自然と手を差し伸べることができるような、そうしたまちづくりを目指していきたいと思います。そして市長にぜひともお願いしたいのは、このユニバーサルデザインの中心的理念であります人に優しいということだけではなく、環境に優しいということもつけ加えて、この考え方を積極的に市政に活用していただきたいということを強く要望しておきます。

 以上、高規格道路の関係とそれから通年雇用安定給付金制度の関係について、再度市長のお考えをお聞きいたします。



○議長(嶋津隆之君)

 藤原市長。



◎市長(藤原弘君)

 鈴木議員の再度の御質問にお答え申し上げます。

 まず最初は、根室道路についてでありますが、先ほどもお答え申し上げましたが、この道路建設実現は単に当市ばかりでなく、沿線並びに圏域の活性化に大きく寄与するものと考えております。そういった意味合いから、釧根トライアングル整備構想連絡協議会ほか5期成会等によりまして、従来から国、道への要請を再三行っておりまして、また釧根地域連携シンポジウム、あるいは根室道路シンポジウム等が開催され、道路の必要性について確認がされているところであります。特に13年3月1日に開催されました根室道路シンポジウムでは、初めて市民のアンケート調査を実施いたしまして、その回答結果を見ますと、約9割の方が根室に高速道路が必要であるというふうに答えておりまして、都市的サービスの享受、生活経済圏の広域化を望んでいるものであります。このような中で、構造改革に伴って工事凍結の報道も承知しておりますが、高規格道路の供用率は、15年4月1日の状況によりますと全国で59.6%、約6割、また北海道では32.5%と、非常に半分ぐらいの数字になっておりますが、更にこれを根釧を含む東北海道で見た場合は18.9%と、20%に行っておらないと。高規格道路の供用率極めて低いことから、その整備は必要と考えております。今後とも根室市といたしましては、釧根トライアングル整備構想連絡協議会などと連携しながら、国、道にその働きかけを行ってまいりたいと考えております。

 それと、この高規格幹線道路の整備につきましては、現行制度を基本として、引き続き計画的かつ早期に整備が図られるべきと考えますが、これまでのような画一的な量的整備システムではなく、都市部、地方部、あるいは地形状況、それぞれの地域特性に応じた柔軟な道路構造、例えば完成時2車線での整備など、コストを縮減したさまざまな施策の検討がなされる必要があると考えております。

 次に、通年雇用安定給付金の制度の存続でありますけれども、先ほどもお答えしましたが、国では、この制度そのものの存続について厳しい見解を示しております。市といたしましても、開発期成会あるいは全道市長会などを通じまして、そういった中でありますけれども制度の存続について、まず制度を存続してくださいという要望をしてきたところであります。その結果、先ほどからお答えしておりますとおり、一部後退した制度の内容となっておりますが、暫定措置として平成16年──来年度から3カ年、通年雇用安定給付金交付金制度が延長されますことは、最悪の事態が避けられたと、一定の成果が上がったというふうに私は考えております。その改正内容に対しましても、今後の対応につきましては、道内各市の情報収集に努めまして、また北海道とも連携を図りながら、その対応策について検討してまいりたいというふうに考えております。



○議長(嶋津隆之君)

 鈴木君。



◆(鈴木一彦君)

 高規格道路というのは、一般道と基本的に並行して走っていきますけれども、私と市長の考え方も平行線をたどっているかなというふうに感じます。

 私は、繰り返しになりますけれども、計画されている温根沼以降の釧路までの路線というのが、これは大変実現困難ではないかということと考えております。となりますと、仮に7キロの今の計画区間ができたといたしますと、ほとんど車の通らない、7キロの部分だけがぽつんとあの場所にあるということは、これは知床の世界遺産とは全く正反対の、負の遺産として全国の注目を浴びてしまうのではないかという懸念を抱いております。

 また、当市は、例えば吹雪になれば50キロの制限加えられると、あるいは春から夏にかけては霧が大変深くて、やはり50キロの制限がかけられるということになりますと、一般道とほとんど変わらない状況の日も多いんではないかというふうにも考えます。これは国の事業でありますけれども、実に100億円以上のお金が、国民の大切な税金がこれにかけられるということは、私はあってはならないというふうに思うわけであります。どうしても繰り返しになりますので、意見だけにとどめておきたいと思いますけれども、また機会を改めましてこの問題について取り上げ、市長の考え方を再度お伺いしてみたいと思います。

 終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 次に、4番下川靖男君。

 下川君。



◆(下川靖男君)

 通告に従いまして、2点について藤原市長に質問いたします。

 質問の第1は、根室市の財政問題についてであります。

 日本共産党議員団は、これまで一貫して地方負担増を伴う政府の財政運営、とりわけ投資効果のないむだな公共事業などの推進とこれに歩調を合わせる根室市の財政運営について、将来の財政危機を招く大きな原因になることを指摘し警鐘を鳴らしてきたところでありますが、現在の根室市の財政状況を見るとき、まさしくこの指摘が正しかったと言わざるを得ません。しかし同時に、この財政危機克服のため、根室市の基幹産業である漁業、とりわけ対ロ漁業の衰退によって地域産業と経済が大きな打撃を受けている中、国の地方財政計画と関連させて、財政危機の現状を市民の共通意識とすることが重要と考えます。また、市政本来の役割である市民福祉の維持増進を図る上でも、今後の根室市の財政運営のあり方について早急な市民的議論の必要があるものと考えますし、総合計画事業の取捨選択をはじめ諸施策に対する市民合意こそ、今強く求められているものと考えております。

 構造改革の名による国と地方のあり方の改革は、地方財政に関しては、1、国庫補助負担金の廃止・縮減、2、地方交付税の見直し、3、税源移譲を含む税源配分の見直しを内容とするいわゆる三位一体の改革を行おうとし、既に進行しております。ことし6月の骨太の方針第3弾「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」では、「地方でできることは地方」にというスローガンのもと、国は2006年度までに、1、国庫補助負担金は整理・合理化方針に基づいておおむね4兆円程度を廃止・縮減する。2、地方交付税は財源保障機能を見直し、2006年までに縮小していく。地方単独事業を1990年から1991年の水準以下にし、段階補正を更に見直す。また、交付税算入措置を見直す。3、税源配分の見直し、補助負担金の廃止・縮減の8割程度を税源移譲するとしています。こうした基本に基づき、来年度予算の概算要求の基本方針が閣議決定されております。

 そこで、このような国の方針を受け、根室市財政の現状と市財政に及ぼす影響についてどのようにとらえ、認識をしているのか、藤原市長の見解をお尋ねするものであります。

 2つ目は、来年度予算編成に向けてどのような姿勢で臨むかという点であります。

 ただいまも述べましたように、国の三位一体の改革は根室市財政の危機的状況に追い打ちをかけると言っても過言でない内容であります。したがって、来年度予算編成に当たっては、経常費、臨時事業費のそれぞれにどのような思想を貫くのか、具体的編成作業に入る前の今の時期に明確にする必要があると考えるものでありますが、藤原市長の考えを明らかにしていただきたいと思います。

 また、平成11年の財政再建計画策定時の将来見通しと現在の財政状況には大きな隔りができているものと判断します。したがって、現状に即した新たな財政再建計画が必要と考えますし、既に前定例会でも触れてきたところであります。特に地域経済の低迷の要因による税収減が今後も見込まれるなど、厳しさが一層増しているとの認識に立つものですが、今後の財政再建に向けた市長の考え方について伺うものであります。

 次に、市立根室病院の信頼回復に向けた取り組みと病院運営への市民参加について、病院開設者の藤原市長にお尋ねをいたします。

 第1は、一連の医療ミス、とりわけ輸血ミス後の改善の取り組みについてであります。

 最近、全国的に医療ミスが続発している状況が新聞、その他のマスコミで多々報道されております。今、大学病院をはじめ全国の医療機関で医療事故防止対策が真剣に検討、研究され、すぐれた具体策が普及されつつあります。その中では、防止策の基本に医療事故の主な原因をシステム上の問題としてとらえることの重要性が告げられているのも、大きな特徴となっています。また、こうした視点が病院運営の基軸の一つとして位置づけられているのも、大事な点だと考えます。こうした点を踏まえながら、市立根室病院の点滴ミスや輸血ミス、事務方のミスも含めて、その原因を明らかにし、医療現場における事故防止策の体制を確立し、市民の前に明らかにすることは、市立病院への市民の信頼回復にとって極めて重要であります。

 具体的に質問いたします。

 医療事故以降、院内における報告制度はどのように生かされているのか、また、本年度のインシデントレポートはどのようになっているのか、伺いたいと考えます。更に、新病院の計画の中では、医療事故対策がどのように位置づけられているのか、説明、答弁をいただきたいと思います。

 第2は、「協働のまちづくり」を市立病院運営に具体化することについて伺います。

 藤原市長は、市長就任以来、まちづくりの主人公は市民であること、協働による市民参加型まちづくりを推進することを標榜しております。しかし、具体的にはどのような形で実現しているのか疑問もあり、検証も必要なところでありますが、私は市立根室病院の運営に市民が参加することについて、積極的な提言を行いたいと考えます。特にボランティア制度の導入は、市民参加への意識の改革を伴うことはもちろん、何かの役に立ちたいという市民の積極性を生かす道でもあり、高齢化社会に対応する医療機関のあり方としても、大変重要な意味を持つものと考えます。こうした観点から、全国的には多くの自治体病院でもボランティア制度が採用されてきており、市民との信頼関係構築のかぎでもあると認識するものであります。導入に向け、研究、検討されるよう要望して、壇上からの質問を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 藤原市長。



◎市長(藤原弘君)

 下川議員の御質問にお答え申し上げます。

 市財政問題についてであります。

 三位一体の改革が及ぼす影響についてでありますが、本年6月27日に骨太の方針2003が閣議決定され、2006度──平成18年度までに、国庫補助負担金の廃止・縮減、税源移譲、地方交付税の縮小を同時に実施することを前提とした基本的方向が示されたところでありますが、現時点では具体的な縮減項目や数値等が不透明であります。従来より私が危惧しておりますのは、当市財政における財源全体の4割強を占めております地方交付税について、総額を抑制し、財源保障機能を縮小するとの方向性であります。当市の財政構造は、国の財政政策や経済政策などに大きく左右される体質であり、国の財政構造改革が打ち出されました平成13年度からの地方交付税と臨時財政対策債の合計による当市の推移を決算ベースで申し上げますと、平成13年度は前年度対比で約1億6,300万円、2.01%の減、平成14年度は前年度対比で約300万円、0.04%の減であり、地方財政計画数字を決算ベースに置きかえました平成13年度の伸び率0.2%増、平成14年度の伸び率4.5%増に比べますと、その減少率は大きなものとなっております。このような状況の中、来年度においても地方への交付額ベースで、前年度対比3.4%の減との情報が伝えられているところであり、当市における減少率は約2億4,000万円と予想され、当市の財政的な基盤等に大きな影響を及ぼすだけでなく、産業振興や福祉、教育施策をはじめ市民生活全体にその影響が波及するものであり、極めて重大な問題であると受けとめ、強い危機感を持っているところであります。

 次に、来年度の予算編成に向けた基本姿勢についてでありますが、当市の財政状況は明年度以降も多額な財源不足が見込まれていることに加えまして、三位一体の改革に伴っての影響が懸念されるところであり、極めて厳しい予算編成になるものと考えております。このような状況のもと、平成16年度予算編成の基本的な考えにつきましては、毎年12月に策定しております予算編成要綱において示すこととしておりますが、当面する市政の諸課題に適切に対応し、各般の施策を進めるためには、財政構造の弾力性回復と体質強化を図ることが重要であります。このため、現在策定作業中の財政収支試算を踏まえ、行政経費の徹底した削減はもとより、政策評価と連動した総合計画事業をはじめとする各種事業の厳選を行い、限られた財源の重点かつ効率的な配分に努めますとともに、市債発行額についても縮減を図ってまいりたいと考えております。

 また、第3次行政改革の実施計画に盛り込んでおります改革目標や項目について、積極的かつ着実に推進することはもちろんでありますが、計画以上の更なる取り組みが必要であると考えております。中でも、来年度以降の職員定数のあり方及び組織・機構の見直しについては、民間ノウハウの活用や外部委託を促進するとともに、施設等の見直し、部のあり方を含めた抜本的な組織・機構の見直し等を行い、今後5年間について、原則医療職を除く定年退職者の不補充により、人件費の縮減を図ってまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、当市のおかれている状況を充分に踏まえながら、来年度の予算編成はもとより、当市の行財政運営に取り組んでまいりますが、厳しい中にあっても地域経済の状況をかんがみた取り組みと、住民福祉の充実、向上に努めてまいりたいと考えております。

 次に、今後の財政再建に向けた考えについてでありますが、財政再建計画は、平成14年度で中間年度を終えたわけでありますが、計画策定時における財政指数での改善目標数値と決算ベースでの数値を比べますと、市債発行額の抑制により公債費比率や起債制限比率において、目標数値より改善されておりますが、経常収支比率においては、市税収納額の減少や普通交付税の削減等の影響から徐々に悪化しており、人件費や公債費等の義務的経費についても依然として高い状況にあります。このように計画策定時に比べまして、その厳しさを増していることは事実であり、その要因としては、長期化する市中経済の低迷による影響からの市税調定額の減少や、国の財政構造改革による地方交付税の削減などによるところが大きいものであると考えております。しかし、このような状況の中にあっても、今後の市政運営にとっての最重要課題であります病院事業経営健全化計画の推進をはじめとする多くの課題に対応できる財政構造への転換が急務であります。

 したがいまして、本年度の市政方針の中でも申し上げましたとおり、新たな財政再建計画を策定する必要があるものと考えているところであり、三位一体の改革の具体像が明らかになった時点において、策定に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えておりますが、仮に国からの具体像の提示が大幅におくれるような見通しになった場合にあっても、現在の財政再建計画の終了年度であります平成16年度の早い時期に、その策定判断をしたいと考えております。

 次に、医療事故以降の事故防止対策に対する取り組みなどについてでありますが、本年4月に発生しました医療事故にかかわる今後の防止対策につきましては、さきの6月市議会定例会におきましても御答弁申し上げておりますが、具体的な取り組みとしては、医療事故防止のための組織的な取り組みとしてリスクマネジメントの強化、いわゆる医療事故の防止を確かなもの、実効性のあるものにするため、事故の原因分析や事故防止等について調査検討するリスクマネジメントの強化とマニュアルに基づく確認行為の徹底を図るため、リスクマネジャーの役割にインシデント、すなわちニアミス報告書への点検・分析・指導内容の記載やマニュアルの確認作業を義務づけするなど、各部署のリスクマネジャーを中心とした安全管理対策に取り組んでいるところでございます。

 また、看護部門における指導管理体制の改善策といたしましては、各科代表者によるヒヤリハット、これは事前にミスに気づき訂正されたために医療事故に至らず、冷やりとしたり、はっとしたケースでありますが、ヒヤリハット、ニアミスに関する検討会や管理職、主任看護師による医療事故防止策に関する検討会等を定期的に実施しております。

 職員の教育研修体制の充実策といたしましては、本年8月に旭川医科大学より専任リスクマネジャーを招聘し、看護部門の安全管理体制の指導・評価や全職員を対象とした講演会を開催しております。今後の予定といたしましては、手術室における安全管理対策や看護部門の指導・評価のため、旭川医科大学の医師や市立千歳市民病院及び名寄市立総合病院の指導的な立場の看護師を講師に迎えての職員研修会等を、本年中に計画しているところであります。また、各地で開催されます安全管理対策研修会や先進的な取り組みを行っております病院での実践的な研修など、外部研修へも積極的に参加させており、研修成果につきましては、院内伝達研修会などを開催し、職員に周知しているところであります。

 次に、本年度におけるヒヤリハット、ニアミス、医療事故の報告件数についてでありますが、8月末現在でヒヤリハット6件、ニアミス57件、アクシデント・医療事故1件の合計64件となっておりまして、前年度同期に比べ、全体で29件増と件数はふえておりますが、このことは職員の医療事故防止に対する意識の向上によるものと判断しております。これらの報告につきましては、毎年定期的に開催しております医療事故防止対策委員会におきまして、同類のミスを未然に防止する観点から、各部署の責任者より原因分析の結果や改善策について報告を受け、組織的な問題として改善に取り組んでいるところであります。

 ヒヤリハット、ニアミスなどの報告義務につきましては、「市立根室病院医療事故防止に関する指針」におきましても、医療安全を確保するためのシステム改善、教育研修の資料とすることを目的としており、報告者は不利益を受けないこととしております。院内で発生するヒヤリハット、ニアミスなど、医療事故につながる危険因子を未然に防ぐことが重要であると考えており、今後とも市民に愛され、信頼される病院づくりを目指して、職員一丸となり組織的な安全管理対策、事故防止対策に取り組んでまいります。

 次に、新市立根室病院の基本構想の中間報告における医療事故防止対策の位置づけについてでありますが、新市立根室病院の運営方針の中で、医療安全管理体制の整備として、現在設置しております医療事故防止対策委員会の下にリスクマネジメント・データ管理チームを設置するとともに、医療事故防止を徹底するため、医療安全管理室の設置につきましても検討することとしております。

 終わりに、病院ボランティア制度の導入についてでありますが、私はまちづくりの主役は市民であるとの基本理念のもと、市民の皆さんと行政がともに協力し合い、ともに汗して働く、協働による市民参加型行政のまちづくりを推進してきたところであります。今後とも、市民の力というものが欠かせない大きな要素であると考えているところであります。市立根室病院の基本理念であります市民の健康を守るため良質な医療を提供し、市民に愛される病院、市民が安心して暮らせ、心の支えとなる病院を目指しておりますことから、協働のまちづくりの一環としての病院ボランティア制度の導入は、患者やその家族に心の安らぎと温かい雰囲気をつくり、市民に信頼され、親しまれ、安心して病院を訪れていただく病院づくりに貢献するものと考えております。このため、外来及び病棟における患者のお世話などをしていただく病院ボランティア制度の導入に当たりましては、ボランティアの目的、支援内容、運営体制、ボランティアへの登録方法や制度上の問題点などについて検討が必要でありますことから、その導入に向け、調査研究に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 下川君。



◆(下川靖男君)

 改めて、意見とそれから若干の質問をしたいと思うんです。

 まず、三位一体の改革に対する評価の問題なんですが、市長もお答えになりましたように、地方交付税、国庫補助負担金の削減ということを柱にした三位一体の改革が全国の地方自治体、根室市への影響、それぞれ違うわけですが、これを正確に見る必要があるというふうに思います。要するに、国庫負担金の6割は社会保障でありますし、2割は文教関係でありますから、8割が国庫補助負担金を構成する内容になっているわけです、社会保障と文教が。そこを削るというわけですから、全体として地方自治体に対するマイナスの側面というのは、これは否めない。ですから、地方6団体も三位一体の改革については、極力これは地方自治体に不利にならないように要請してきたところなんです。先ほど御答弁にありましたように、これの具体化はこれから行われる。来年が初年度ですから、間もなく具体化されるものと思いますが、ここで根室市財政に対する影響を正確にする必要があると思いますのは、確かに1つは、地方交付税は削減をされましたし、これからも縮減する方向であります。しかも、財政保障機能、答弁にありましたように、これを縮小する、あるいは廃止にするという方向でありますから、根室市にとっても極めて重大な内容を持っているものではあるんです。ただし、現瞬間的、一時的に見れば、この三位一体の改革の前段の、現在も国の財政措置によってふえているところ、国の補助金がふえているところと減っているところとあるんです。それは何かというと、全体として地方交付税は減らされたと。しかし、その分、臨時財政対策債で補てんをするというのが今のやり方で、13、14、15の3年間。つまり国は財政が大変なので、交付税、特別会計からの借り入れはやめましたと。そのかわり、地方の皆さんが借金してくださいと。借金した分は交付税で、国が元利償還に相当する額を面倒見ますからと、これが臨時財政対策債なんです。したがって、交付税が減った減ったという一面だけではなくて、それを補てんする臨時財政対策債との合算額でどのぐらい減ったのか、あるいはふえたのかということを見ないと、正確なものにならないわけです。現実に政府は、その2つを足してふえたんだと、こう言って、ふえた自治体が過半数を占めているわけですよ。これが実態なんですね。そのことがあって、地方6団体が、きのう配られました「全国市議会旬報」、これは議員に配られました。これを見ますと、三位一体の改革の早期具体化をという格好に大分変わっちゃったんですね。多くの自治体でこれを実際やってみたら、臨時財政対策債との合算額でふえたという現状も、あるいは反映しているのかというふうにも思います。で、そういう面を持っているんだと。

 ただし、根室市の場合はどうなのかということで見てみる必要も、当然あるわけです。根室市の場合、市長の御答弁にあったように、13年度は1億三千数百万ですね、減りました。14年度は臨時財政対策債との合算額で、280万でありますけども減ったと。で、来年度どうなるのかと。臨時財政対策債という措置は、この振りかえ措置でありますけれども、15年で終わることにはなっているんですね、一応は。しかし、これは終わりますかというたら、終わりませんね、多分。終わらないで、引き続き臨時財政対策債で措置をするか、もしくは別の方法で措置をするか、いきなり切るということは、これはできないと。ただし根室市の場合は、いずれの場合でもふえるという見通しはないというふうに思うんです。

 問題は、当初予算ベースで考えますと、15年度では特別交付税を除く普通交付税と臨時財政対策債の合算額で7,100万円のマイナスを予定しているわけです。先ほど答弁にありましたようにふえているところと、それから根室市のように、総じて人口10万人以下の市町村は減るというふうに言われておりまして、根室市の場合は減ると。ですから、ふえたところと減ったところの差というのは大変なもんなんだということが、実際この三位一体の改革の中身なんです。

 ですから、市長、先ほど神議員の北特法のやりとりの答弁の中で、国は三位一体の改革との関連でなかなか難しいという評価、判断もされているようでありますが、三位一体の改革というのは、根室市にとって何のメリットもないやり方なんだと。ですから、今地方6団体の中でも意見の分かれるところでありますが、根室市の市長としては、この三位一体の改革を是認するという方向じゃだめだと思うんです。地方6団体は自民党の総務部会に要請しているんですね、具体化をしてくれと、早くしてくれって。でも、根室の自民党、それをやったらだめですよ。根室市のためには何にもならないわけですから、これに対する評価をきちっとやっぱりする必要があると。ここで我々が超党派で、あるいは市民一体となって政府に要望していくということですね。財政的にこのような不利益こうむらないように要望していかないと、根室市はやがて、国のこのやり方によって沈没してしまうということになってしまうわけであります。16年度はマイナス3.4%を見込まれる情勢だというわけでありますから、やはり国の責任というのは大変重要だというふうに思いますから、この点で強く国に要望するよう、改めて市長にお願いしておきたいと、こう思います。

 この三位一体の改革については、恐らく間もなく具体的になってきますでしょうから、具体的な議論は、そのときにまたさせていただきます。

 それから、病院の問題であります。

 信頼回復の問題であります。問題は、医療事故が発生して、それとの関係で、市民が市立病院を信頼するかどうかというのは、ミスを起こした後にその原因を明らかにするということは、これは当然のことです。そして、二度とこういう事故は起こさないという、そういう対応策ですね、対策をきちっと確立することが大事だというだけではなくて、患者さん、それから御家族の方、今回の輸血ミスは患者さん亡くなりましたから、少なくとも御家族には、どうやって二度とこういう医療事故を起こさないような対策を立てたのかと、こうやって立てましたということをしっかり説明する。そして理解を得る。こういうことなしに病院に対する信頼というのは、図ることはできないと思うんです。こういうことがちゃんとやられてきたのかどうかということが、まず第1点です。

 2つ目には、インシデントレポート、報告です。御答弁では、ヒヤリハットが6件、それからニアミスが57件、医療事故1件、これは、この医療事故がいわゆる輸血のミスの事故だということでありますけども、報告が少ないにこしたことはないと思います。だけど、この数字が実態を正確に反映しているものなのかどうかということについて、多少以上の疑問を持っています。全体としては類似する病院の医療事故報告、インシデント報告なんかと比べても非常に極めて少ないという状況あるんですけども、いわゆるヒヤリハットとニアミスの報告数が逆転しているのではないかと。つまり、ヒヤリハット6件、ニアミス57件だと、これは法則からいけば逆ですよ。57件のニアミスがあればヒヤリハットというのは、何百件というヒヤリハットがあって当たり前なんです。というのが法則であり、常識だというふうに思うんです。これからすると、ちょっと数字の逆転は、私は解せない。つまり改革と改善が進んでいないのではないかと。全体として数がふえたことは、報告制度が確立されていった結果だというふうに評価してますけども、中身見れば、そうではないんではないかと、そういう側面は否定したいけど、実態を反映したものとは思えないというふうに私は思うんです。したがって、医療事故防止対策と体制がまだ確立されていないし、全職員のものとなっていないというふうに指摘せざるを得ないんです。

 先般、あるテレビで、東北大学の医療事故防止対策問題が長時間にわたって報道されておりましたね。で、これはやはり、病院としては、ミスを犯した個々の責任を追及しただけでは、ミス防止は防げないと。医師の例えばカルテの字なんというのは、本当に読めない字を書くお医者さんが非常に多いというようなことなんかもあって、これはもう一つの組織、集団として対応しなければだめな場合、実際そこから起きた医療事故問題を例にしながら報道されておりました。まさしくそうだと思うんです。

 そうしますと、システムとしては、観点はいろいろ考えられているけども、実態としてはまだ防止対策を全職員のものとして、体制上確立するというふうにはなっていないんではないかと。これでは信頼の回復にはならないというふうに思うもんですから、その点について改めて御答弁をいただきたいと、こう思います。



○議長(嶋津隆之君)

 藤原市長。



◎市長(藤原弘君)

 再度の御質問にお答え申し上げます。

 まず、三位一体の改革に対しまして、国へもっと明確に意見を言うべきでないかというようなお尋ねでありますが、私といたしましては、従来から申し上げておりますとおり、地方自治体の厳しい財政状況を踏まえまして、税源移譲による地方税財源の充実強化や、財政調整機能を有する地方交付税制度の堅持などにつきまして、引き続き全道及び全国市長会などを通じまして要請してまいりたいと考えております。

 議員御承知のとおり、全国市長会や全国知事会や全国町村会などとの関係団体とも連携を図りながら、今後とも総力を挙げて要請方を展開してまいりたいと思います。いずれにいたしましても、国の歳出削減を目的とし、地方への負担転嫁だけが先行するような、そうした改革になってはならないものと考えております。今後とも国の動向を注視しながら、市民と地方財政を守るという立場で、国に対しまして言うべきことはしっかりと明確に訴えてまいりたいと考えております。

 次に、医療事故等が発生した場合の患者や家族等への対応についてでありますが、医療事故等が発生した場合、患者本人、家族へその事実を伝え、謝罪するとともに、職員が総力を結集し患者の救命、容体の回復に全力を尽くしていることなども誠意を持って説明することとしております。また、医療事故調査委員会におきまして、医療事故等の原因を究明し、今後の医療事故防止対策の検討を行い、その結果につきましても、患者本人、家族へ説明することとしております。いずれにいたしましても、現在市立根室病院では信頼される病院づくりを目指し、組織的に医療事故防止対策に取り組んでおり、一日も早い市民への信頼回復に努めているところであります。

 次に、ニアミス、ヒヤリハットに関してでありますが先ほども御答弁申し上げましたとおり、ヒヤリハット、ニアミスなどの報告は、医療安全を確保するためのシステム改善と教育研修の資料収集のために行っているものであり、院内で発生するおそれのある医療事故につながる危険因子を未然に防いでいくことが、その最終的な目的であります。このことから、職員が報告しやすい体制をつくり上げていくことが重要であると考えております。このため、先ほども御答弁申し上げましたが、「市立根室病院医療事故防止に関する指針」におきましても、報告者は不利益を受けないものとしているところであり、ヒヤリハットやニアミスをしてしまった本人のみならず、目撃した職員からも報告書が提出されるような、安全管理対策に対する考え方を職員に浸透させる必要があると考えております。

 今後とも、ニアミスやヒヤリハット事例が確実に報告されますよう、医療安全管理対策に関する研修機会の拡大や各課に配置しておりますリスクマネジャーを中心とした活発な職場内検討会の開催など、職員の医療事故防止対策に対する意識の向上や報告しやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 下川君。



◆(下川靖男君)

 ニアミス問題でありますが、輸血ミスの例では、その後、対応策についても御家族に説明をされたというふうに、私には病院当局からお話がありました。で、理解を得ることは、なかなかそう簡単なことではないというふうに思いますが、しかしこれは時間の経過とともに、防止対策がどのように生かされて、どのように変化していったのかという検証がなければ、簡単に理解を得ることはできないというふうに思うんです。それで、事故が起きてからまだ数カ月でありますから、これをきっかけにして、これから年度末に向けて、この数字がどのように変化していくのかということを注視しながら、またその機会にいろいろと御質問をさせていただくというふうに思います。

 以上で終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 次に、23番田塚不二男君。

 田塚君。



◆(田塚不二男君)

 通告に基づき、一般質問をいたします。

 第1点として、公共下水道計画区域以外における合併浄化槽の推進であります。

 平成14年度末における根室市の公共下水道の処理可能人口は2万3,284人で、対行政人口比71.3%の市民が、すぐにでも公共下水道の恩恵を受けられる地区に住んでいることになります。また、平成14年度末における公共下水道全体計画区域内人口は2万6,969人で、対行政人口比82.6%の市民が将来的に公共下水道の恩恵を受けられる地区に住んでいることになります。しかし、将来的にも公共下水道の恩恵を受けられない5,672人、対行政比17.4%の市民、いわゆる郡部地区住民の生活排水対策、浄化槽の推進についてお伺いいたします。

 私は、平成13年度第3回定例会におきましてこの問題について質問させていただき、以来2年経過いたしました。また、本議会においても、以前から各議員より議論をしている課題であることも承知しております。

 当市は、言うまでもなく水産業が産業の主流であり、郡部地区住民の大半が水産業に従事しており、年々環境問題も関心の的になってきております。このため、住宅を新築する際に浄化槽を設置する家庭が若干ふえてきております。その設置した家庭から、市による国の最低限の補助制度でもよいから設けて補助してほしいと、意見も聞いております。また一方では、公共下水道全体計画内住民と郡部地区住民との格差があり過ぎるとの意見もあります。

 そこで市長にお伺いいたしますが、庁内組織であります集落排水処理連絡協議会において一定の結論が出され、公共下水道全体計画区域外の家庭からの生活排水系処理の方法については、合併処理浄化槽で計画的に整備すべきとの答申があったように聞いております。郡部地区約1,700戸を整備するとして、年間100戸ずつ進めても17年間を要し、現在の最低限の制度により補助した場合でも、市の一般財源負担が2億4,800万程度かかると聞いておりますが、推進に向けて現在どのような検討を行っているのか、お聞きいたします。

 また、平成17年度から始まる次期総合計画の位置づけの明確化と計画の推進に向けてどのように取り組んでいくのか、お聞きいたします。

 第2点として、行政改革についてでありますが、今後の根室市の行政をどのようにしていくかと考えるとき、私は将来を見据え、地方が自立するための計画の策定が必要であり、その上で積極的な改革が望まれるものであると考えております。当市は平成16年までの第3次行政改革を現在推進中でありますが、国全体の低成長時代の突入により、税収の落ち込み等により、過去の借入金の返済が重くツケとなって地方財政を圧迫している現状から、行財政改革を積極的に実施しなければならない時期となっております。

 これまでの財政再建計画においては、職員定数の削減についての項目の中で、事務事業の見直しや事務改善、組織・機構の見直し、更には外部委託などに積極的に取り組み、退職による欠員にかかわる新規採用を当分の間停止するなど、職員定数の削減を行うというふうに書かれておりますが、過日、新聞報道にもありましたが、来年度以降に実施しようとしている、1、職員定数の見直し、2、職員配置のあり方、3、行政の民間委託、4、NPO組織の育成について、基本的な市長のお考えをお伺いいたしたいと思います。

 また、現在、市町村を取り巻く課題としての三位一体改革の推進や市町村合併の問題、道州制の行方等々、不透明な要素が山積みにされている状況にあり、今後ますます地方が自立するための行政改革が求められると考えますが、今後の行政改革に対する市長の考え方をお聞きいたします。

 第3点目として、産業振興の推進についてでありますが、当市は言うまでもなく漁業を中心として、水産加工業及び関連する幅広い業種、造船、燃油、漁網、運輸、製缶等々で今まで地域経済を支えてきました。しかし、たび重なる減船により大きく市中経済が落ち込んでいる現況であり、これ以上落とすことができないところまで来ております。特に本年は、ロシア200海里内サケ・マス流し網漁業において市内の関連業界に対する経済影響額は、対13年比54億6,200万円と甚大な落ち込みの影響であります。現在、最盛期を迎えているサンマ漁やアキサケ定置漁は魚価安で、関係する業界において大変苦慮しているところであります。市長は、現状をどのように分析し、認識しておるのか、特に水産業や加工業などの産業振興対策をどう考えていくのか、お尋ねいたします。

 第2点目として、今後の当市の産業振興について考えるとき、新たな企業や新たな商品開発は、町の活性化に大きく貢献していきます。

 そこで、本年新たに取り組んでいる地場産業等活性化支援事業について、その現況についてお尋ねいたします。

 また、今後、市としてどのような企業の支援を考えているのか、お尋ねいたします。

 以上で壇上からの質問といたします。



○議長(嶋津隆之君)

 藤原市長。



◎市長(藤原弘君)

 田塚議員の御質問にお答え申し上げます。

 まず初めに、市の郡部地域における浄化槽推進の検討内容についてでありますが、公共下水道計画区域以外の地区の生活系排水処理の方法について検討するため、庁内に集落排水処理推進連絡協議会を設けまして、農業集落排水事業、漁業集落排水事業、浄化槽設置整備事業等についての整備手法の選択と事業費等の比較について協議をしてまいりましたが、平成13年12月に公共下水道計画区域以外の生活系排水処理については、浄化槽の設置により公衆衛生の向上、生活環境の保全、河川、海への水質汚濁の防止を図るべきこととしたものであります。現在、国の浄化槽整備における補助制度は、個人設置型の浄化槽設置整備事業と市町村設置型の浄化槽市町村整備推進事業及び個別排水処理施設整備事業があります。どの補助制度を活用して整備していくことが当市の地域性及び財源的に有利なのか、調査検討を行っているところであります。

 なお、補助を受ける前提として、一般廃棄物処理基本計画における生活排水処理基本計画の変更が伴いますことから、早期に基本計画の変更作業に着手してまいりたいと考えておりますが、いずれの補助制度を受けるにしましても、市の多額の財政負担が伴いますことから、他の施策との関係を踏まえながら、次期総合計画への位置づけについて検討してまいりたいと考えております。

 次に、行政改革にかかわる来年度の組織・機構と職員定数の見直し等についてでありますが、第3次行政改革につきましては、組織機構の改革をはじめ、事務事業や職員定数の見直し、財政の健全化と効率化など、5つの行政改革項目を柱に、平成7年度から16年度までの10年間を期間とし現在取り組みを進め、平成14年度までの8年間で総額約14億4,000万円の効果額を生み出してまいりました。しかし、市の財政状況が今後に多額の財源不足が見込まれます現状から、踏み込んだ抜本的な見直しが必要と判断し、平成16年度以降の職員定数については、これまでの定年退職者の3分の2不補充から、更に道内他都市の人件費の状況、道内人口同規模都市の職員数の状況を勘案し、向こう5カ年間は医療職を除き定年退職者を原則不補充とし、74名、本年4月職員数対比で10.7%の職員定数を削減する方針であります。削減の理由別では、組織の統廃合など抜本的な組織機構の見直しで32名、積極的な外部委託の推進で35名、NPO団体──民間非営利団体との協働の促進や施設の見直し等によるものであります。また、組織機構の見直しにつきましては、簡素で効率的な組織機構を目指し、部・課・係の統廃合、係内体制の見直し、民間委託の推進などを基本に今後の5年間で、役職ポストで部長職3名、課長職8名、係長職14名を削減することとしたものであります。また、職員配置のあり方につきましては、多様化、高度化する行政課題に即応した効率的な行政運営が強く求められ、行政の担う役割も増大する中、最小限の職員定数で行政執行を行うことが必要であり、今後も、なお一層適正な人員配置に努めてまいります。

 一方、民間委託やNPO組織の育成についてでありますが、民間委託につきましては、私は行政責任を確保しつつ、官民の役割分担を明確にし、民間の発想や専門的な知識、ノウハウ等の活用を基本として民間への業務委託を推進してまいりたいと考えております。

 また、NPO組織の育成に関しましては、市民参加型の市政を推進する上からもNPO団体との協働が必要であります。現在のところ、当市には法人登録された団体はありませんが、庁内にNPO研究会を設置し、NPO団体の法人化の実現に向けて具体的に指導・支援をしているところであります。

 次に、産業振興の現状認識についてでありますが、平成12年12月の日ロ地先沖合漁業交渉におけるマダラ漁獲割り当て量の大幅削減や本年のロシア200海里内サケ・マス流し網漁業の出漁隻数の大幅な減少など、水産業を基幹産業とする当市の経済は、対ロ漁業交渉による操業条件等の規制強化により大きな影響を受けております。特にサケ・マス出漁のおくれによる市中経済の影響額は約54億円と推計され、漁業はもとより、水産加工業、卸・小売業など、直接、間接的な業種にも大きな影響を与え、根室市の経済の根幹を揺るがす事態となったところであります。

 その対策といたしまして、いち早く対策本部を設置し、国や北海道など関係機関に対して支援策の要請や国、特に中小企業庁に対し、中小企業信用保険法第2条第3項第2号に基づく特例措置、セーフティーネット保証の指定を受けるため精力的な取り組みをしてきたところであります。その結果、平成15年6月5日付をもって、セーフティーネット保証の指定を受けたところであります。また、この指定により融資を受ける場合、市の認定が必要となっておりますが、9月17日現在の認定件数は23件となっており、その業種別では、直接事業者が7件、間接事業者で6件、地域指定で10件となっております。その融資実績としては18件で、融資額は3億1,100万円となっておりますことから、市内のあらゆる業種に影響があったものと認識しているところであります。

 水産業を基幹産業としている当市にとりまして、漁獲量や魚価が水産加工業などあらゆる関連産業に直接的に波及し、市中経済全体にその影響を及ぼしますことから、強力な対ロ漁業交渉を確立していくことが重要であると認識しております。そのようなことから、今後もあらゆる機会をとらえまして、対ロの漁業関係が長期的、安定的に構築されますよう、国や道を通じまして要望してまいりたいと考えております。

 次に、地場産業等活性化支援事業の現況についてであります。

 この取り組みは、根室の海洋資源を素材としたタラソテラピー──海洋療法製品の調査研究と開発を行い、根室地域におけるタラソテラピービジネスの今後の可能性と製品開発のノウハウの蓄積を目的といたしまして、根室クラスター創造研究会、代表は北村信人さんが務めておりますが、その創造研究会のタラソテラピー研究グループが取り組んでいるものであります。この研究の特徴としては、基幹産業であります水産業から発生します未利用資源を原料とし、化粧品類やトイレタリー製品、いわゆるトイレに使用する衛生製品、トイレタリー製品に活用する機能性、いわゆる保湿性、抗菌性、美白性などの探索を行い、タラソテラピー製品の研究開発をするものであります。その効果といたしましては、当市の海洋資源が持つ新たな機能性を探索することで、既存原料や未利用原料を活用した新製品開発のノウハウなど、新技術の構築と新規事業としての展開が期待できるものであります。このようなことから、市といたしましても、市場産原料とした新たな取り組みや新産業としての可能性に期待し、今回の研究に対する支援を行っているところであります。

 また、同研究会が開発いたしました昆布塩や昆布塩を使った昆布塩ラーメンが商品化されるなど、研究の成果が徐々にあらわれてきているところであります。

 今後、新たな事業支援につきましては地場産品の積極的活用や、当地域の環境や自然など特色を生かした取り組みや、更に新たな雇用創出に結びつく事業などさまざまな要素が考えられますことから、市内に新たな動きが出てきた段階でその支援策について検討してまいります。

 なお、今後の行政改革に対する考え方が抜けておりましたので、答弁いたします。

 今後の行政改革に対する考え方についてでありますが、近年の行政を取り巻く環境は、田塚議員御承知のとおり厳しさを増しておりますが、今後国から示されます三位一体の改革による地方財政への影響は、更に厳しいものが想定されるところであります。私は、これからのさまざまな行政需要に応えるため、何よりも逼迫した財政状況から脱却し、財政構造の弾力性の回復と体質強化を図ることを最優先に、行政改革を進めなければならないと考えております。したがいまして、今後、第3次行政改革の総点検とあわせ、行政を取り巻く行政変化を的確にとらえながら、あらゆる方策を講じ、総力を挙げて行政改革に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 田塚君。



◆(田塚不二男君)

 御答弁いただきましたので、自席から要望として、意見として申し上げたいと思います。

 第1点の市の郡部地区における浄化槽推進についてでありますが、答弁にもありましたように、今後生活排水処理基本計画の変更作業の着手ということ、あるいは次期総合計画への位置づけについて検討するというお話でございましたので、この点については今後強力に推進していただきたいというふうに要望をお願いいたします。

 第2点目の行政改革についてでありますが、御答弁いただきましたように、本年5月に議会や市職員に示された平成16年から平成20年までの5カ年の財政収支試算から判断しますと、今まで言われていましたとおり、市財政の硬直化が進んでいるかがわかるものでございます。ただいま市長も答弁ありましたように、財政構造の弾力化の回復と体質強化、こういうものを最優先して今回の改革に当たるというお話でございまして、行政改革の実施に当たりましては、直接市民サービスへの影響、あるいは雇用の問題等さまざまな問題もあります。どうか市民対話を進め、また懇談会等あらゆる機会を通しまして市民の理解と、また市職員との、今後の組合との交渉があるわけでございますが、充分理解と協力を得る努力を強く望むものでございます。

 第3点目の産業振興についてでありますが、ただいまお話しのように、地場産業と活性化支援事業などの取り組みについては、新たに補助金支援など積極的な取り組みについては大変評価をいたしたいと思います。市内には水産加工振興センターを中心に、美食工房などが新たな取り組みについて非常に頑張っていると、このように思います。昨日のサンマ祭りでも、美食工房の皆さんも新しい商品を出しているというのを見まして、今後期待しているところでございます。そのためには、今後更に根室の水産加工業を中心とした産業振興を図るためには、個々の業界の連携はもとより、異業種間の交流が大切ではないかと感じております。宮城県の宮古とか、あるいは東京都の墨田区、墨田区は中小企業の町で大変盛んに取り組んでおりますが、今後、根室としても(仮称)根室産業振興会議というものを設置して、当地域の水産資源を有効に活用した技術力を高める、地域の総合力を結集していくことが必要ではないかなというふうに私も感じております。どうか藤原市長には、ぜひこのような産業振興会議等を設置して、新たな企業を起こしていただきたい、このように思います。

 当市の企業の現況を見るときに、第1次産業では、やや法人経営について、多少法人化している経営がありますが、横ばい状況にあります。第2次産業については、水産加工関係では新規申告が、この12年から3年間で11件ありましたけども、総件数では9事業所が増加している。第3次産業においては年々減少傾向にあり、昨年度を見ますと小規模な休業法人、3年間で新規で19事業所設立したにもかかわらず14年度は33事業所が、17.9%減少していると、こういうようなことで非常に市内の経済、商業の衰退が目立っていると。こういうことから、とにかく新しい地場産業として商業の活性化にもぜひ取り組んでいただきたいと、これを要望して終わりたいと思います。

 ありがとうございました。



○議長(嶋津隆之君)

 2時45分まで休憩いたします。

         午後2時31分 休憩

         午後2時45分 開議



○議長(嶋津隆之君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、16番澤崎文剛君。

 澤崎君。



◆(澤崎文剛君)

 では、通告のとおり一般質問申し上げます。

 初めに、根室市の基幹産業、これは漁業、水産加工業の振興と日ロ漁業交渉についてでございます。

 日ロ漁業交渉は、根室市の基幹産業の振興のかぎを握っておりますが、加えて、このたびの入札制度の廃止は根室市の進むべき方向を混乱させることが予測されます。地域経済を死守する立場にある市長に、今後対応すべき諸問題についての所見を伺いたいと思います。

 既に市長も、議員各位も御存じだと思いますが、経過の一部を申し上げますと、昨年の秋、平成15年度の日ロ地先沖合漁業交渉によりまして、相互入漁5万3,000トン、有償入漁6,500トン、合わせて5万9,500トンの日本への漁獲割り当て量が決定しております。しかし、この協定、日ロ地先沖合漁業協定が妥結した1984年、これは昭和で申し上げますと昭和59年です。漁獲割り当て量70万トン、有償分なしということから出発しておりまして、その主な魚種としましては、スケトウダラが27万トン、マダラが3万2,300トンというものでありました。また、日ソサケ・マス漁業交渉が昭和32年当時、これは河野一郎農林水産大臣のときでございますけれども、漁獲枠が12万トンでスタートし、入漁料という言葉は当時一切ございませんでした。昭和50年に至り、世界各国が200海里漁業専管水域、もしくは排他的経済水域を打ち出し、当初12万トンのサケ・マスの漁獲割り当てが昭和53年には4万2,500トン、そして初めてサケ・マスを取ることが有償となりまして、当時17億6,000万の入漁料を払っております。これはキロで241円になります。更に、サケ・マス漁業については1992年──平成5年ですけれども、日米加ロ4カ国間におきまして、正式には資源管理を最重要とすることから、北太平洋における遡河性魚類の系群の保存のための条約というものに調印いたしまして、いわゆる沖取り禁止となったわけでございます。これによりまして、小型船のみによる日本200海里内での操業となり、当時131隻、大型船についてはロシアとの合弁事業になったわけであります。これは一部小型船も含まれております。いわゆる充分な漁獲割り当て量もない中で、細々と経営を継続してきております。

 本年に至っては、サケ・マス6団体、主力船82隻が交渉窓口を一本化し、交渉が終わった結果、総漁獲量5,770トン、入漁料キロ292.5円、採算面等の諸問題から全船が出漁せず、中型船が1団体19隻、小型16隻の合計35隻の出漁となり、6月7日、8日と中型、小型の出漁が、かつてない出漁のおくれでございまして、根室市始まって以来のサケ・マス漁業の危機となったのであります。これにより根室での中型船の水揚げについては、根室船籍12隻、外来中型船は6隻の計18隻となり、経済影響調査の結果、漁業生産を加えない関連業界の影響額は54億円余りに及ぶという計算が出たわけでございます。

 藤原市長におかれましても、すぐ行動を起こし、シンクタンクともいうべきサケ・マス漁業根室市対本部を設置して、調査及び対策を講ずる運びになったことは、記憶の新しいところでございます。我が国固有の領土、北方領土を目前に、しかもロシアの実行支配を余儀なくされ、200海里の線引きもされている根室市は、ただいま申し上げましたとおり、このサケ・マス漁業交渉以外にも貝殻昆布協定、北方四島安全操業と、4つの漁業交渉の影響を受ける特異な市と申し上げますか、全国の中でも根室市しか、このような状況はないものであります。

 そこでお伺いいたします。

 藤原市長は、このことをどのように受けとめ、また根室市は、この4つの交渉を何らかの形でサポートできるのかどうか、その所見を伺いたいと思います。

 2つ目に、次に日ロの漁業関係を長期的かつ安定的に構築するため、各漁業団体の連携をどのように取っていくのか、また所見を伺いたいと思います。

 3番目に、次に根室市の経済界の皆様によるロシア・カムチャッカ経済訪問団、それから韓国経済視察団の視察が終了し、その報告書が出されておりますけれども、その報告内容をどのように受けとめているか。また、水産加工振興のかぎとなる「原魚の確保」の可能性についてはどう考えているか、所見を伺いたいと思います。

 次に、地域防災対策です。これは地震災害に限り、御質問申し上げたいと思います。

 去る7月末、正確には7月26日零時13分、宮城県北部に地震が発生いたしました。マグニチュード5.5、震度6弱の地震が起き、その日のうちに同規模の地震が7時13分、16時56分、合わせて3回の震度6弱の地震が起き、あとの2回は一応余震という気象庁の報道発表資料がございます。普通は、予震が起きてから本震が来る。または大きな本震の後に余震が来るというのが今までのケースでございましたけど、今回は本震も余震も同程度という珍しいケースだったようでございます。

 最近の新聞報道等によりますと、東南海・南海地震を想定した記事が多く、中央防災会議の被害想定ではマグニチュード8.6、震度6強を想定すると死者2万5,000人、これは、このうち津波被害で亡くなるのが1万1,000人だそうです。被害総額は56兆円、国家予算に近い数字です。津波は10メートルの高さの巨大津波と。家屋被害が62万棟、ライフラインのうち、断水の対象者が1,400万人、1週間たっても70万人の被害がある。停電は1,000万人の被害者、避難生活は380万人、1カ月後でも100万人はあるだろうという、スケールの大きな被害が出るという想定であります。この後にも別な団体から被害想定なんかが、若干違って出ておりますけれども、さて北海道はと申しますと、政府の地震調査委員会が3月24日に、北海道から北方領域の千島海峡沿いに、30年以内にマグニチュード8クラスの大地震の可能性が60%、マグニチュード7クラスの地震が90%の可能性があると発表いたしております。

 最近の根室沖では、平成6年北海道東方沖地震、マグニチュード8.1、震度5の強い地震が起きまして、50人の重軽傷者を出し、インフラなどの大きな被害が出たわけでございます。このとき根室市においても9,450世帯が断水となり、復旧までに9日間もかかったという苦い経験がございますが、いわゆる震災後のライフラインをどのように確保するのか、まず伺いたいと思います。

 また、地域防災計画の中に、自主防災組織であります町内会の連携についてうたってありますが、具体的にはどのように連携していくのか、また、協力を要請するのか、伺いたいと思います。

 以上で壇上からの質問を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 藤原市長。



◎市長(藤原弘君)

 澤崎議員の御質問にお答え申し上げます。

 まず最初は、日ロ漁業交渉等についてでありますが、昭和52年の200海里漁業専管水域の設定を契機に、対ロ漁業は年々厳しさを増しており、操業水域の縮小、漁獲割り当て量の削減、操業漁船の減船など、各漁業は縮減を余儀なくされ、漁業者はもとより関連業界に深刻な影響を及ぼし、市中経済が大きな打撃を受けていることは澤崎議員御指摘のとおりであります。この原因は、当市漁業が北方四島周辺海域を主たる漁場とし、その多くを対ロ漁業交渉に依存せざるを得ない特殊事情を抱えていることにあると考えております。すなわち北方領土問題が未解決の現状から、当市の漁業、水産業が極端な制限を受け、更には各漁業交渉の結果により、市中経済が極めて大きな影響を受けている実態であります。このような状況を打開するには、国の責任において日ロ漁業関係を長期的かつ安定的な漁業として構築し、維持発展させることが重要であると考えております。このため、私は地域のおかれた実情を訴えるとともに、この問題を単に一地域の問題としてとらえることなく、国の重要課題として認識し、より一層強力な漁業外交を推進するよう、これまでも強く国に求めてきたところであり、今後も引き続きこうした実情を繰り返し訴えていくことが必要であると考えております。

 一方、ロシアでは、来年からオークション制度を廃止し、新たな枠組みを構築するとの情報もあり、対ロ漁業の先行きは更に不透明な状況となっております。こうした状況から、今後の政府間及び民間交渉に当たっては、操業条件がロシア側の一方的な提案で決められることにならないよう、日ロ双方が共通の認識に立った、科学的な裏づけによる資源評価による漁獲枠の設定、また経営を圧迫しない入漁料、協力金の設定など、漁業経営の安定性と操業の継続性が充分に考慮される交渉が行われるよう、重ねて国に要請してまいりたいと考えております。そのため、これまでにも各漁協、各漁業団体と充分に連携し、国に対しまして漁業者の意見が反映された強力な漁業外交の推進を求めてまいりましたが、今後も更に連携を深め、このことをなくして根室の漁業の将来は成り立たないという強い姿勢で取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 次に、原魚確保の可能性についてであります。

 対ロ漁業の操業規制が年々強化される中、漁獲量の削減が水産加工品の減少に連動し、水産加工業をはじめ地域経済に大きな影響を与えている状況となっているところであります。こうした状況を踏まえまして、原魚確保に向けた可能性を探ることを目的に、商工会議所が中心となり、昨年はカムチャッカ州経済訪問事業が実施され、本年はロシア極東地域からの水産物が集積する釜山市の実情視察などを中心に韓国経済視察事業が実施されたところであり、当市の経済界が一体となった取り組みについて、力強く思っているところであります。

 カムチャッカ訪問では、現地で水揚げされる水産物の多くが韓国・釜山市に輸出されている実態や、根室側に対しましても、経済交流の積極的なアプローチが寄せられたとの報告を受けております。また、韓国視察では、釜山市の対ロ貿易や経済特区に関する基本的な考え方、ロシアから輸入したサケ・マス、ホッケなどの多くが北海道へ輸出されている状況などについて報告を受けているところであります。これらの情報を総合的に整理いたしますと、根室の地理的な優位性などからも、カムチャッカからの原魚確保の可能性は高いものと考えており、業界として受け入れに必要な課題の具体的な検討や情報交換を活発化するなど、経済交流の実現に向けて相互理解を深めていくことが必要であると考えております。

 私は、ロシアからの加工原魚の安定的な確保を図るためには、さまざまなパイプとチャンスを生かし、あらゆる可能性を探ることが必要であると考えております。このため、本年7月に実施したセベロクリリスク姉妹都市代表者会議の中で、市として商工会議所や水産協会に呼びかけ、経済交流の可能性についての協議を行ったところであります。この中で根室、セベロクリリスクの双方が交流の実現に向け、一歩でも前進するための努力を行うことが確認され、現在水産協会が窓口となって、セベロ側の水産会社との間でベニザケなどの輸入に向けた協議が進められているところであり、市としても実現に向け情報収集など最大限の努力をしてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、当市には、これまで培ってきた優秀な加工技術と地理的な優位性がありますことから、商工会議所、水産協会などと協議し、加工原魚の安定確保に向けた支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、地域防災対策にかかわる震災後のライフラインの確保についてでありますが、当市は平成6年10月の北海道東方沖地震、マグニチュード8.2、震度5によりまして、各種ライフラインをはじめ、総額178億円にも及ぶ甚大な被害を受けてきたところであります。その地震によるライフラインの被害は、一部地域の停電、水道配水管などの破損による9,450世帯の断水、更に240カ所に上る下水道管の亀裂や陥没など、被害状況は多岐にわたる状況にありました。また、復旧に関しては、農業用水の完全復旧に被災から14日間を要するなど、市民生活にも大きな影響を及ぼした苦い経験から、災害時のライフラインの確保は極めて重要な問題であると認識しております。

 市では、過去の地震災害を教訓に災害に強いまちづくりを目指し、桂木浄水場施設の耐震化をはじめ配水管についても、耐震性のあるダクタイル鋳鉄管への布設替えなど取り組みを進めてきたところでありますが、災害時には速やかなライフラインの確保を優先した行動が必要であります。このため、根室市地域防災計画を全面改正し、この中に定めたライフライン復旧対策計画に基づいた対応を基本に考えております。具体的には、災害後は直ちに必要な人員や車両をはじめ動員体制を確保し、被害状況の調査や施設点検を行うとともに、断水時には給水車による応急給水を行うことにしております。また、雨水や汚水の流下機能を確保する応急復旧等を行うことにしており、更に地域住民へのいち早い情報提供にも対応してまいります。このように、水道、下水道ともに万全な体制に努めておりますが、より体制を強化するために、各自治体等との応援協定も締結しているところであります。更に、災害時の速やかな行動が必要でありますことから、本年8月に「災害時における職員初動マニュアル」を全職員に配付し、職員一人一人が防災職員としての心構えを持ち、災害時に速やかに対応できるような体制の整備に努めております。いずれにいたしましても、震災後におけるライフラインの確保は重要な問題でありますので、議員御指摘の趣旨を充分に踏まえまして、今後も根室市防災会議の関係18機関と日ごろの防災訓練等を通じて充分に連携を取りながら、ライフラインの確保に万全を期してまいりたいと考えております。

 終わりに、自主防災組織との連携についてでありますが、自主防災組織につきましては、平成6年の北海道東方沖地震を契機に、平成8年度より町内会単位を基本として組織育成に取り組んでまいりました。しかし、震災から既に9年を迎え、防災意識の希薄が懸念される中で、現在残念ながら、113町会のうち、18町会しか組織が結成されていない状況にあります。自主防災組織の必要性は、災害時に防災機関が行う災害応急対策が多くの制約を受け、行政等の活動にも困難を生ずる場合が想定されますことから、自分たちの地域は自分たちが守るという自主的防災意識のもとに地域住民が連携し、災害時の円滑な応急活動等を実施するため、町会等の組織を生かした自主防災組織の結成を促進することが重要であると考えております。

 自主防災組織との具体的な連携につきましては、災害時の応急活動や避難誘導などを行う場合に、市との相互連携や協力が円滑に行わなければならないものであります。このため、平常時には自主防災組織の意義や役割、防災知識の普及、地域・家庭の安全点検、防災訓練の実施や参加など、防災思想の普及等に取り組むとともに、災害時には地域住民への情報伝達や避難誘導、被害状況の把握、被災者の応急対応など自主防災組織の役割と活動のあり方等について、日ごろから行政と充分な懇談や意見交換等を行い、連携を密にしてまいりたいと考えております。今後におきましても災害に強いまちづくりを目指して、未結成の町会に対しましては、自主防災組織の意義と必要性について理解と協力を求め、組織育成に努めてまいります。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 澤崎君。



◆(澤崎文剛君)

 ちょっと再質問させていただきます。

 市長の御答弁で大体尽きるだろうと思います。市長、よくやっておられます。積極的に行動されまして、公約の迫力ある行政に近づいていること、確かでございます。しかし、市長も学校卒業以来、道水産部、いわゆる水産畑を最後まで歩かれて、今日に至って、またこの水産の問題をやっていると。言ってみれば、もう博学と言っていいほどの知識のある方ですから、これから私が申し上げることは、提言になりません。ならないかもしれませんけども、ひとつ一つだけ申し上げたいと思っております。

 実は、この日ソサケ・マス漁業交渉なんですけども、この歴史的経過を見た場合に、見落とされない部分があるんですね。市長も議員の皆さんも御存じだと思うんですけれど、申し上げさせていただきます。

 これは、1956年──昭和31年の日ソサケ・マス交渉の前の年なんですね。ロンドンで開かれました日ソ国交正常化交渉なんですね。これは北方領土返還も含めた、初めて日ソがテーブルにのった記念すべき交渉でございまして、この事前交渉に松本全権大使とソ連邦はマリク大使という形で交渉していたということでございます。松本全権大使というのは衆議院議員でございました。漁業問題についてはどうかといいますと、3月13日の打ち合わせですね、昭和31年3月11日段階の打ち合わせでは、漁業問題については、平和条約締結後、漁業協定の締結をすると。平和条約の締結後に漁業問題についてはやりますよと。2つ目に、協定の終わるまで、協定が締結するまでは相互に合理的秩序ある操業行うこと等、取り決めで進んでいたわけでございます。ところが、その1週間後ですね、3月21日、領土問題が一致を見ないということで休会へ入ったんですね、自然休会に。このとき唐突に、極東のソ連軍に隣接する水域の公海におけるサケ・マス資源の保護並びに漁獲調整に関するソ連邦大臣会議の決定ということで発表したんです。これがいわゆるブルガーニン・ラインなんですよ。これは市長も御存じだと思いますけど、外務省におられました川上健三さんの「戦後の国際漁業制度」という専門書の中から引用したんですけれども、いわゆるそれまでは制限のなかったサケ・マス漁業が太平洋のど真ん中、これはアリューシャン列島一帯を5月15日から9月15日まで規制するという、初めての話でございます。その大臣会議の決定の中で、出漁船はソ連漁業省の──当時ですね、ソ連漁業省の漁業監視機関により特別枠を申請して交付を受けなきゃならないと。1隻300トン、調査船は150トンと、こういう制限が文書としてロシア語で載っているものを、川上健三氏が翻訳して整理したものがございます。

 私が、なぜこの話をするかと申し上げますと、この年の10月19日──昭和31年10月19日、当時日本の総理大臣鳩山一郎、それから農林大臣河野一郎、それから衆議院議員の松本俊一、これは特別全権大使の松本さんでございますけれども、いわゆる日本国とソビエト社会主義連邦共和国との共同宣言があったということ、この後ですよ、記念すべき年だったんですね。この中では、平和条約が締結されたら、歯舞、色丹島を返還するという意向もあったわけでございます。しかし、これはそれから4年後ですか、1956年ですから4年後、いわゆる日米安全保障条約を岸信介内閣、当時いわゆる安保条約を締結したということで、日本の領土から全外国部隊が撤退したとき以外は引き渡ししないというソ連邦の文書が入ったという、歴史的な年なんです。そのときに日ソ国交正常化回復の前に漁業問題が先手打たれて、サケ・マスが制約されたということなんでございまして、まあ色丹と歯舞諸島の返還もままにならなかったという、はっきり申し上げて当時の国の政策のまずさがあったと、今考えれば無理もなかったとは思いますけれども、当時にすればやっぱりまずかったと、先手打たれたということを私は申し上げたいなと、こう思っております。

 そのことが今日まで尾を引いて、一番被害を受けている市町村どこなんだというたら、やはり根室市でございますから、市長は、このことは当然頭に入っていらっしゃるだろうと思いますけども、このことは絶対に忘れられないことなのだという意識を、ひとつ持っていただきたいなと思っております。

 提言にはならないんですけども、最終的にはどの交渉も、議定書という形でみんな協定結んでございます。私もいろいろ調べましたけども、「議定書」という言葉は、国際法上しか使わない言葉なんですね。普通の契約であれば、協定書かなんかでいいんですよ、契約書で。議定書というのは、調べましたら、それぞれの国の代表者が一応話したこと、内容、その取り決めを相互に確認するものが議定書というんですね。これは国際上しか使わない言葉なんですよ。ところが、昆布交渉もそうですし、サケ・マス漁業交渉も、全部議定書なんですよ。つまり国家間の取り決めなんですね、市長。ですから、私は今、今日いろんなサケ・マスの流れが変遷したと言いながらも、やはり国の責任を強く押し出していただきたいと。今、サケ・マス交渉でも、聞くところによりますと、水産庁はオブザーバーみたいな形で、あなた方がいいんなら、いいんじゃないですかと、このような物の言い方だって、端的に言えば、言われてるそうですね。私はそれは心外だと思うんですよ。

 約40年にわたり、この漁業──50年ですか、昭和31年、昭和78年、80年、50年近くなるんですね、サケ・マス漁業、取り続けてきて。ことしは北洋の灯を消すなと言って随分皆さん騒いでいただきましたけども、全くそのとおりなんですね。ですから、この経過を踏まえて、やはり国には、今後は強く推し進めてもらいたいと、無責任なこと言うなと、国際会議では少し踏ん張ってもらわなきゃ困ると、こういうことを市長から言って構わない立場になっていると、私は判断しますけれども。

 それからもう一つは、国の水産政策というのは、本当後手後手ですね。農業分野から見ると、本当におくれているんですね。午前中に神議員からもいろんな話がございましたけども、食糧自給率の問題も話されてましたけども、実は水産自給率の目標も平成12年に一応発表したんですね。我が国は1,200万トン以上の水揚げがあった年が結構あるんです。1,200万トンですよ。それが平成11年ベースとしますと、その半分の約600万トン。これ自給率に置きかえますと56%ですよ。これを平成24年には700万トン、66%に引き上げたいという基本的な考え方持っています。これは新聞で皆さんごらんになったから、私が申し上げるまでも何でもないと思っていますけども、こういう計画があるわけでございますけれども、今の状況から見ますと、これは計画倒れになってしまう。やはり海外を広く漁場とする漁業については、これは国の生産量の中へ入っていると思いますけども、これはひとつぜひ食糧自給率の問題からも、戦略的な方法を考えてほしいと、こういうことを訴えてほしいなと思っています。

 それから、ことしから初めて、先ほど1992年に日米ロ加、この条約を締結した4カ国で初めて共通の科学者が乗る調査船が出ていますね。ことしが初めてなんですよ。で、先ほど市長の答弁の中で、ロシア側の一方的な提案で決められてきたと、今日まで。全くそのとおりなんですね。その論点の根幹というのは遡河性魚類の問題から出発していますから、一方的に決められてきました。その中には日本の違反船の問題もあったかもしれない。しかし、今度は日米ロ加4カ国が初めて同じ調査船、たしか2,000トンか3,000トンの船だったかな、新聞で見た限りでは。で、共通の土台に立って資源調査をすると。これはサケ・マスを中心にする調査だそうです。こういうものを、僕は結果を待ちたいなと、こう思っているんですけども、そういうものもやはりいい結果が出ましたら、やはり交渉の手段としまして使っていただきたいなと、こう思うわけでございます。

 市長は市長で今日まで、北特法の改正の問題から、あの手この手で地域の問題をやっていただいていることは、市民各位、みんな知っているとおりでございます。しかし、何か今の段階見ると、また昔の減船が余儀なくされるのか、それと同時に原魚がなくなってくることと同時に、加工場が閉鎖されていって、またぞろ過疎化が進むのじゃないのかという不安が、これはみんな持っていると思うんです。否めないと思うんですよ。このことをひとつ肝に銘じていただきたいと思います。

 時間がないんですよ。ちょっと次に、これで御意見あれば、時間あれば、市長、答弁してください。なければ結構です。時間なければ結構でございます。

 ロシアの入札制度のことですけども、9月26日の国内向けオークションで、これが最後だという話を情報として得ております。で、商社筋の話としては、本当に入札制度が廃止されるのかどうかというのは、疑問であるという考え方がまだ一部にあります。これは、ロシアというのは朝令暮改の国ですから、朝決めても晩になったらころっと変わっちゃうという、言い方悪いんですけども、そういうところがあるもんですから、そういうところを指していると思っていますけども、まあ廃止になる可能性は高いなということでございます。

 今後は、そしたらどういう方法で魚が取れるのかというと、あくまでもGGベース、いわゆるガバメント・ガバメント、国同士の部分しか残らないんですね、市長。で、もう一つ残るんですよ。科学調査枠が残るんですね、これチンドウみたいなのが。ところが、今チンドウは、外国漁業との操業は凍結するとしているんですね。そしたら、チンドウからも魚買えないよということになれば、残された道は何だというたら、ロシアフラッグしかないというんです、業界筋に聞きましたら。ロシアフラッグ、御存じだと思うんですけども、ロシアの旗立てて行かなきゃならないんですね。ところが、そのロシアフラッグも合併事業という形でしょうから、かつて全鮭連がふ化場を2つつくって、ロシアに乗っ取られちゃったんですね。そういう経過もありますから、おいそれと乗っていけないと、こういう厳しい状況もあるわけでございます。なかなか、あのう……。

 また、この16、17日と、ロシアとのモスクワで開かれることになっていますけれども、これだって僕の聞いているところでは、水産庁の国際課が、窓口が大統領府なのかロシア漁業委員会なのかよくわかんないという、そんな情報もあるくらいですから、交渉はもう終わっている段階で、情報は入っていませんけども、こういう情報もあるということを話しておきたいと思います。

 それから、市長、先ほどカムチャッカの親善使節団の話も伺いましたけども、まあまあとにかく減船なんか起きたら大変ですからね、これはもう市長も御存じだと思いますけども、今の就業人口は、大体1次産業、漁業者で4,200人、製造業で約3,100人と、これは原魚がなくなったからというて簡単に、先ほどもどなたかが申し上げたように転換はできないんですね。漁業者と加工業者というのは全く唇歯輔車という関係でございまして、切っても切れない仲なんです。これをとどめることができるかどうかというのが、市長はじめ我々議会含めて責任もあることあって、やらなきゃならないなというふうに感じてはおるんですけれども。

 前に、市長、私、大型冷蔵庫の話をしました、この件について輸入の問題を扱うときに。例えば、今なんかサンマの時期で、例えば輸入物あっても、とても信用できないというんですね、実際問題として。これはやはり将来に向かって、関係者が集まって、将来の輸入に対して本気で考えなきゃならんと。今、サンマ、これだけ安かろうが何だろうが、量は揚がっているわけですよ。それから、水産加工業界だって、水産加工製造じゃなくて食品加工製造に向かいたいという大きな夢もあるわけでございますから、水産加工振興センターを含めた問題として、改善の余地はあると私は思っております。

 それから、災害の問題ですけれども、実は避難所、これは職員のマニュアル、災害時の。これをちょっとお借りしたんですけども、その中にも書いてありますけども、避難所がございますけども、避難所は1町会だけじゃなくて、結構な町会が何件も入らなきゃならんと。これは激甚災害が起きた場合に、民間の建物はとてももちませんよ。マグニチュード8以上になったら、とてももちません。残るのは学校程度ぐらいだと思います。例えば、そういうところにみんな集まりますからね。私はそこら辺を見越して、学校なんか使う、避難所とするようなところを、町会が連合して一つの組織づくりするのが、むしろ見越した方がベターじゃないかなと思っていますけども、これは検討事項だということでございます。

 市長には、先ほど申し上げた31年、32年の経過を踏まえた考え方に、何かお考えありましたら、ひとつ伺いたいなと思っています。



○議長(嶋津隆之君)

 藤原市長。



◎市長(藤原弘君)

 澤崎議員の再度の御質問にお答え申し上げます。

 日ロの漁業交渉についての歴史的な事実等も踏まえながらの御意見でございましたが、川上健三さんの名前が出てきましたんで、私も懐かしく聞いたところであります。川上さんとは、私も道の水産部にいたときにいろいろお世話になった方でございます。

 それはさておきまして、先ほどもお答え申し上げましたとおり、この地域のおかれている、根室のおかれている実情をやはりつぶさに国の関係者の方に訴え、単に一地域の問題としてとらえることなく、国の重要課題として漁業外交に当たってほしいと、こういう考えでこれまでも当たってきましたし、今後も当たってまいりたいと考えております。

 ただ、我々いろいろ要望の中で、これはっきり言いませんけれど、感じられるのは、例えばロシア200海里内のサケ・マスの漁獲割り当て量、15年度は5,770トンでございましたが、今日本に揚がっておりますサケ・マス類ですね、これは13年の数字でありますけれども、前年繰り越し在庫が約10万トン、国内の水揚げが23万トン、これは定置網が85%ぐらいですね。この中に日本の200海里内のサケ・マス、そしてロシアの200海里内のサケ・マスもその差額に入っているわけですが、そして輸入が28万トンぐらいですか、合計61万トンぐらいの数字でございますが、そうしますと61万トンの中で、このロシア200海里内のサケ・マスの5,770トンですから、数字的にいいますと0.9%なんですね。繰り越し在庫、国内水揚げ、輸入、供給量61万トンに比べますと1%行かないわけですね。したがいまして、その問題に対して、根室市長、何でそんなに騒ぐんだと、こういうような意見も確かにこれはございます。しかし、私は、単に総体供給量の中の1%ぐらいの問題でないと。根室の場合は3万3,000人の人口がありますけれども、ほとんどの人たちがこうした漁業に依存しているんだと。この漁業が壊滅すれば、そこに依存する漁業、水産加工業をはじめ多くの関連産業の人たちが、働く場所を失うというようなことも強く理解を求めていっているわけでございます。

 ことしのロシア200海里のサケ・マス漁業、御承知のとおり、先ほど6団体と議員はお話しされましたけれども、中心となりますのは全鮭連、北友、日鮭連、道鮭連でありますが、おのおの利害得失が異なります。これは業界によって異なるのは当たり前ですけれども、行政として、それらの経営面まで立ち入る、あるいは左右することはもちろんできませんが、漁業を基幹産業として経済が成り立っている根室市にとりましては、日ロの間で決められました条件のもとで、できるだけ多くの隻数を出漁させていただきたいということで、国等にお願いしてきたわけでございますけれども、今後ともやはり国等に対しまして、そうした現地の実情、窮状等を充分交渉団は認識の上交渉に当たっていただきたいと、こういう思いでいっぱいでございます。今後とも粘り強く、国等に対しまして要請してまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 澤崎君。



◆(澤崎文剛君)

 3分ございますので、一言だけ申し上げたいと思います。

 確かに、60万トンの1万トン弱の魚です。しかし今、この少ないサケ・マス、ベニですね、特にベニなんですけれども、このベニに、やっぱり根室ならではのステータスが起きているんですね、ホンチャンベニ、ホンチャンのトキと、全国的にブランドになったんですね。そして、この地域では秋のサンマ、イカに向かって、アキサケに向かって、春先につなげる大きな大事な仕事であるわけでございます。これは加工屋さんが損するとか得するとかの話は別にしまして、こういう名物となったというふうに考えていただきたいと思いますので、まず市長、これからも今の経過、歴史一番知っているわけですから、もうそろそろどなりつけてもいいくらいの年齢になっているんじゃないかなと思ってますんで、水産庁をひとつ強く、関係業者を強く押し続けて頑張っていただきたいなと思います。我々もできる限りの応援はいたしますので、よろしくお願いいたします。

 以上で終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 以上で本日の議事日程はすべて終了いたしました。

 お諮りいたします。

 明日9月23日は休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(嶋津隆之君)

 御異議なしと認めます。

 したがって、明日23日は休会とすることに決定をいたしました。

 本日はこれをもちまして散会いたします。

 なお、9月24日は午前10時から本会議を開会しますので、定刻までに御参集をお願いいたします。

 本日は御苦労さまでした。

         午後3時33分 散会







    上記会議の記録に相違ないことを証し、ここに署名する。







       平成15年9月22日







           議  長 嶋 津 隆 之





           署名議員 鈴 木 一 彦





             〃   五十嵐   寛





             〃   滑 川 義 幸