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北海道 根室市

平成19年  3月定例会(第1回) 03月13日−02号




平成19年  3月定例会(第1回) − 03月13日−02号







平成19年  3月定例会(第1回)



     平成19年第1回根室市議会定例会会議録



           第  2  号

     平成19年3月13日(火曜日)午前10時0分開議



〇議事日程

  日程第1 代表質問

〇出席議員(20名)

  13番   議   長   嶋 津 隆 之 君

  6番   副 議 長   熊 谷 雅 史 君

  1番   議   員   鈴 木 一 彦 君

  2番     〃     高 本 みさ子 君

  3番     〃     神   忠 志 君

  4番     〃     小 沼 ゆ み 君

  5番     〃     千 葉 智 人 君

  7番     〃     波 多 雄 志 君

  8番     〃     田 塚 不二男 君

  9番     〃     竹 内 正 利 君

  10番     〃     永 洞   均 君

  11番     〃     遠 藤 輝 宣 君

  12番     〃     滑 川 義 幸 君

  14番     〃     五十嵐   寛 君

  15番     〃     久保田   陽 君

  16番     〃     中 林   直 君

  17番     〃     佐 藤 敏 三 君

  18番     〃     澤 崎 文 剛 君

  19番     〃     藤 根 元 吉 君

  20番     〃     壷 田 重 夫 君

〇出席を求めた者

  市        長   長谷川 俊 輔 君

  教 育 委 員 会委員長   前 田   康 君

  代 表 監 査 委 員   宮 野 洋 志 君

  農 業 委 員 会 会 長   中 川   勉 君

  選挙管理委員会委員長   高 村 靖 徳 君

〇委任を受けた説明員

  助        役   石 垣 雅 敏 君

  総  務  部  長   小田嶋 英 男 君

  企 画 振 興 部 長   庭 崎   誠 君

  保 健 福 祉 部 長   島 谷   満 君

  水 産 経 済 部 長   奥 田 誠 二 君

  建 設 水 道 部 長   嶋 倉 博 義 君

  病 院  事  務 長   新 濱   悟 君

  消    防    長   武 田 静 夫 君

  総  務  課  長   今 井 泰 和 君

  情 報 管 理 課 長   高 橋   稔 君

  市 民 環 境 課 長   西 村   快 君

  北 方 領 土 対策室長   丸 山 一 之 君

  北方四島交流センター館長 泉   博 文 君

  病 院 建 設 準備室長   中 川   悟 君

  企 画 政 策 室 長   長谷川 時 寛 君

  財  政  課  長   堀 合 康 文 君

  税  務  課  長   島 野 治 人 君

  社 会 保 育 課 長   岩 山 幸 三 君

  介護福祉課長(兼)児童デイサービスセンター館長

               吉 本 恭 郎 君

  保健課長(兼)医師確保対策主幹

               竹 脇 秀 斗 君

  水 産 港 湾 課 長   佐 田 正 蔵 君

  水 産 研 究 所 次 長   博 田   功 君

  水産加工振興センター所長 鈴 木 義 克 君

  農林課長(兼)春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター館長

               二 瓶 哲 雄 君

  商 工 観 光 課 長   野 田   敏 君

  都 市 整 備 課 長   鎌 重 清 二 君

  用  地  主  幹   笹 谷 廣 明 君

  建 築 住 宅 課 長   谷地中 義 幸 君

  建築住宅課主幹(兼)病院建設準備室主幹

               田 沢 修 三 君

  上 下 水 道 課 長   鵜ノ澤   馨 君

  施  設  課  長   初 井 一 彦 君

  浄  水  場  長   畠 山 義 治 君

  会  計  課  長   細 井 芳 夫 君

  医 師 確 保 対策室長   佐々木 利 行 君

  病 院 事務局総務課長   高 橋 雅 典 君

  病院事務局医事課長(兼)病院事務局医療情報室長(兼)医師確保対策主幹

               本 田 俊 治 君

  消 防 本 部 次 長   加 藤 義 則 君

  消 防 本 部 総務課長   織 田 勝 洋 君

  消 防 本 部 警防課長   宗 像   淳 君

  消 防 署 副 署 長   佐 野 一 雄 君

  消 防 署 副 署 長   野 口 英 明 君

  消 防 署 救 急 主 幹   長 尾 勝 則 君

  総  務  係  長   谷 口 博 之 君

  教    育    長   鈴 木 健 二 君

  教  育  部  長   平 松 利 英 君

  教 育 総 務 課 長   成 田 勝 典 君

  施 設 担 当 主 幹   鎌 田   治 君

  社 会 教 育 課 長   佐 藤 達 雄 君

  社 会 体 育 課 長   重 永   猛 君

  総 合 文 化 会 館 長   菊 地 幹 夫 君

  図  書  館  長   村 田 裕 治 君

  勤労青少年ホーム館長   石 塚 秀 雄 君

  監 査 委 員 事務局長   北 谷 英 俊 君

  農 業 委員会事務局長   二 瓶 哲 雄 君

  選挙管理委員会事務局長  高 橋   稔 君

〇出席事務局職員

  議 会 事 務 局 長   高 島 成 司 君

  議 会 事 務 局 次 長   垣 通 鎮 夫 君

  議会事務局議会総務係長  後 藤 幸 雄 君

  事 務 局  書  記   佐々木 有希乃 君

  事 務 局  書  記   愛 澤 英 王 君

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○議長(嶋津隆之君)

 おはようございます。

 ただいまから本日の会議を開きます。

 初めに、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、4番小沼ゆみ議員、8番田塚不二男君、16番中林直君を指名いたします。

 ここで事務局長より諸般の報告をさせます。



◎議会事務局長(高島成司君)

 おはようございます。

 御報告申し上げます。

 初めに、会議の出席状況でありますが、ただいまの出席は20名であります。

 本日の議事日程及び諸般の報告は、お手元に御配付のとおりでありますので、朗読を省略いたします。

 なお、本日付をもちまして市長より追加議案の提案が4件ございましたので、お手元に御配付をいたしました。

 また、既に御配付の議案において訂正がございましたので、お手元に御配付のとおり議案の差しかえの申し出がありましたので、差しかえをよろしくお願いいたします。

 以上で報告を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 ただいまから議事に入ります。

 それでは、日程第1、代表質問を行います。

 市政全般について、各会派から代表質問の通告がありますので、順次質問を許します。

 初めに、創志クラブ、12番滑川義幸君。

 滑川君。



◆(滑川義幸君)

 おはようございます。

 創志クラブを代表いたしまして代表質問をさせていただきます。

 我々が50年の生命を託したこの美しい地球、この美しい国、この我々を育ててくれた山や川、我々はこれに何も残さず死んでしまいたくない。何かこの世に記念物を残していきたい。それならば、我々は何をこの世に残していこうか。金か事業か、それとも思想か、これいずれも残すに価値あるものである。しかし、これは何人にも残すことのできるものではない。また、これは本当の最大の遺物、残すものではない。それならば、何人にも残すことのできる本当の最大の遺物、残すものは何であるか。それは勇ましい高尚なる生涯であると述べられ、さらに高尚なる勇ましい生涯とは何であるかということに対し、失望の世の中にあらずして、希望の世の中であることを信じることである。この世の中は悲嘆の世の中でなくして、歓喜の世の中であるという考えを我々の生涯に実行して、その生涯を世の中への贈り物としてこの世を去るということでありますと、北大の前身であります札幌農学校の二期生でありました内村鑑三が日清戦争勃発の1894年7月、本人34歳のときに学生を前にして行った箱根の夏期講習での「後世への最大遺物」という演題の講演内容であります。北海道開拓の精神は、何年たった後にも彼の心の中にしっかりと根づいていたものと考えるわけであります。

 そこで、最初の質問であります。

 本年、市制50年を迎える根室市であります。市長にとりましてどんな50年であったのか、また今後どういう50年としてスタートするのか、その期するところをお伺いをいたします。

 次に、大きな2番目として、平成19年度の重点施策を何点かに絞ってお尋ねをいたします。

 まず第1、産業振興の推進についてでありますが、その1点目、当市は、今さら言うまでもなく対ロシア水域に依存した漁業形態であり、またここ数年自立した沿岸漁業にも力を入れ、その成果は確実にあらわれているものと考えますが、改めて今後目指す当市の漁業振興の課題と方向性について市長の御見解をお伺いをいたします。

 2点目であります。今現在、力を入れております根室ブランドの確立でありますが、その課題と今後の方向性といいますか、進め方についてお聞かせをいただきたいと思います。

 次に第2、協働のまちづくりと持続可能な行財政基盤の確立についてでありますが、この七、八年間、我が国経済はデフレ基調から脱却せず今日に至っているものと考えます。このことは地域経済にとりましても微妙にかじ取りの難しさを露呈していることは否めません。物の値段が全体的に下がり続き、もうけが薄くなり、物を買わない傾向になり、過剰設備、過剰人員のツケが回ってきていることになるからであります。そのため、企業ばかりでなく社会全体が収縮均衡を前提にした社会システムの再構築を図る必要に迫られております。無論、行政とて例外ではありません。この変化にどう反応するのか。その反応の仕方によっては、不況感の実感に違いが出てくるのではないでしょうか。

 しかし、不況は必ずしも悪いことばかりをもたらすとは限りません。不況は知恵を生む環境を与えてくれます。好況に向かう過程の通り道であり踊り場であります。その脱却は、官民一体となったコラボレートすることでこれは可能になるものと信じるわけであります。改めて市長の協働の理念をお伺いいたします。

 次に、このような社会背景を認識しつつ、3点について御質問をさせていただきます。

 その1点目として、地域経営ネットワーク会議と(仮称)ふるさと再興懇話会に対し、期待するところと行政の果たす役割についてどのようにお考えになっていらっしゃるのか、お聞かせをください。

 その2点目であります。平成17年度に答申されました第4次行政改革推進計画も、最終年度の平成21年度まであと2年ばかりになりましたが、この計画の達成度とその評価についてどのような感想をお持ちになっていらっしゃるのか、市長の率直な感想をお聞かせいただきたいと思います。

 次に、この3点目でありますが、2009年に地方自治体の財政再建、財政基盤強化を目的とした破綻法が制定されると伺っております。その前に、来年をめどに新自治体再建法が上程されるという情報もあります。よきにつけあしきにつけ、第2の夕張をつくってはいけないということだと考えます。このような流れに対し市長の認識をお伺いいたします。

 そして、必ず問われてくるのが財務状況であります。国の目安としている指標に対し、当市としてどんな準備がされているのか、わかりやすく御説明をお願いするところであります。

 いずれにせよ、財政状況の逼迫によって一番つらい思いを余儀なくされるのは市民の方々であります。議会といたしましても、その責任は極めて大であります。市長の行政改革に向けての揺るぎない強いお気持ちを改めてお聞かせをいただきたいと思います。

 次に、第3、市立根室病院の診療体制の充実と建設への対応についてであります。

 この問題は、根室市が市制50年になった今日まで一度も問題にならなかったときはないくらい、残念ながら大きな政治課題となっております。当市の50年の歴史は病院に始まり、病院で終わると言っても過言ではありません。

 その1点目でありますが、医師確保に向け、昨年10月市長就任以来、市長の涙ぐましい御努力に対し敬意を表する次第であります。本当に御苦労さまでございます。

 しかし、結果の出ない状況に、市民の方々の不安が払拭でき得ないこともまた事実であります。改めてお聞きをいたします。医師確保に向けた今後の取り組み方について、そしてその見通しについて、お答えできる範囲で結構でございますけれども、お答えをいただきたいと思います。

 その2点目です。藤原前市長の考える新病院建設は、医師確保問題の壁が余りにも大きく、当初答申された基本構想、基本計画の抜本的な見直しを余儀なくされております。そのことにつきまして、改めて市長の見解をお伺いをいたします。もし見直すとすれば、そのかぎは規模にあると考えます。病床数、診療科目、駐車場スペース等になるのではないかと思うのですが、市長の基本的な考え方をお尋ねをいたします。

 また、その際、その見直しはどの時期にお示しをできるのか。市民の方々から寄せられた浄財も5,500万円ほどにもなり、病院建設に対する大変な思いが今さらながら伝わってくるわけでございます。また、この病院建設計画のきっかけになった要因の一つには、後ほど触れますが、平成7年に制定された耐震改修促進法による耐震構造に適した建築物という規定もあり、さらには築40年以上経過し、老朽化、狭隘化の課題がいまだ解決されていないということも事実であります。また、医師確保の際のときにも、現施設の老朽化等が足かせになっているともお聞きをしております。医師の確保の問題も現実ありますが、さまざまな背景をかんがみ、そろろそ御決断の機は熟していると思うのですが、市長のこの問題に対する御決断を伺うものであります。

 次に、第4、北方領土問題解決に向けた取り組みの再構築と復興促進についてであります。

 この問題は根室の歴史そのものであります。北方領土問題再構築提言書の内容は当市の復興計画そのものと言っても過言ではありません。その具現化に向け、国土交通省が事務局になり、1市4町で構成されている北方領土隣接地域振興協議会で何回か協議を重ね、今月を最後に報告書が提出されると伺っております。しかし、一部マスコミによりますと、こちらの思いと国交省の受けとめ方にどうも大きな溝が生じていると報道されておりますが、果たしてどの程度埋まってきているのか、現在の進展状況と、あと一回の会議に向け、市長のこの会議に臨む姿勢をお伺いをいたします。

 また、この報告書が出された後が問題だと思うんですが、どの程度具体的に事業として予算措置されていくのか。私は改めてこの時点で、昭和55年に組織された北方領土隣接地域安定振興対策関係省庁連絡会議、通称連絡会議をしっかりと位置づけ、その機能の再起動をいま一度国交省に政治レベルで交渉すべきと考えますが、市長の見解をお伺いをいたします。

 次に、大きな3番目ですが、耐震改修促進計画の策定についてであります。

 このことにつきましては、先ほど病院建設のところで若干触れましたが、昨年改正され、本年度じゅうに各都道府県におかれましては、その計画的な耐震化の促進のため計画の策定が急がれております。その主な内容といたしまして、1つ、耐震化の目標、1つ、公共建築物について速やかな耐震診断結果の発表、整備プログラム策定、1つ、耐震診断・改修を促進するための施策、1つ、避難者の通行を確保すべき道路の指定、1つ、建築物所有者への指導等の考え方、1つ、地域防災マップ、相談体制の整備等が盛り込まれております。北海道は既に昨年の12月策定を終えております。この法律はまだ市町村に対しては策定の義務は課しておりませんが、国としては、都道府県の促進計画のもと、それぞれの地域の固有の状況に配慮し、可能な限り策定することが望ましいとしております。

 ちなみに、平成19年1月現在、道内180市町村の37%に当たる67市町村が策定時期を示していると伺っております。とりわけ地震多発地域として国の指定を受けている当市としましては、この策定に積極的に取り組むべきと考えますが、市長の御見解を伺うものであります。

 次に、大きな4番目として、ハナサキ・プログラムについてお伺いいたします。

 日ロ共同の研究テーマとしてハナサキガニの生態と資源化等について毎年協議・研究を行ってきており、来年はところを変え、サハリンでの開催と伺っております。果たしてこの研究に対し当市としてどう検証し、そして最終の到達目標はどこに置かれているのか、改めて市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、大きな5番目であります。1次産業と観光の連携についてであります。

 北海道の資源は1次産業から生まれる食材と恵まれた自然景観であるということは、だれしもが認めるところであり、どこの町も地域の生き残り戦略の中でしっかりと位置づけており、当市として例外ではないと考えます。

 ここで、北海道開発庁の第6期総合開発計画の中で観光について記述されている部分がありますので、若干紹介をしたいと思います。

 新時代のフロントランナー、複合連携、地域間の連携、ハード・ソフトの連携として、農林水産業と観光の連携として、観光を先に考えるのではなく、地域が豊かになっていくことで地域が観光資源を自主的に形成する。そして、地域住民が自主的な活動で地域の固有資産を活かして産業形成をしていくという見解が地域の持続性を確保できるとし、その要因に上げていることとして、創造的人間の存在が不可欠であり、教育機関と地域が連携することの重要性をうたっております。そしてまた、観光は地域の総合力であるとも言っております。

 そういう観点から、今まさに落石・歯舞両漁業協同組合が取り組んでおりますマリンビジョン計画の具現化に期待感が膨らむところであります。今までの議会で何度かお話をさせていただきましたが、観光の産業化はまさに人的サービスの付加価値と食材のコラボレーションと考えます。今後、市長としまして、1次産業と観光の連携をどう戦略的に位置づけていくのか、お考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。

 次に、大きな6番目の地域包括支援センターについてお聞きをいたします。

 この制度は、今後考えられる超高齢社会に備え、平成18年4月介護保険制度改正に伴い、高齢者が元気で明るく住みなれた地域で生活していくためのお手伝いをするため、そしてまたできるだけ要介護にならないような予防対策をはじめ、地域の保健・福祉・医療サービスなど必要なサービスを切れ目なく提供していく役割を担っているものと承知をしております。そして、そのために保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員等の資格を持った職員がそれぞれの専門知識を活かして連携チームをつくり、総合的にサポートするということになっておりますが、以上のようなことをかんがみた場合、当市におけるセンターの現状と今後の運営に当たり考えられる課題としてどのようなことが上げられるのか、市長の見解をお伺いをいたします。

 次に、大きな7番目の(仮称)根室市地震防災対策推進計画の策定についてお伺いをいたします。

 改めて言うまでもなく、当市は地震多発地帯であり、1年間のうちにも軽微な地震を入れるとかなりの数に及ぶものと想像いたします。

 ちなみに、昨年の1月に中央防災会議による被害想定の発表によりますと、とりわけ発生が切迫していると見ている宮城県沖の地震と根室・釧路沖の地震で、冬の積雪時の午後6時に発生し、15メートルの風が吹いている場合の被害が最も大きいと想定しております。その際、宮城県沖の地震は、宮城県を中心に火災で1万3,700棟、津波で2,900棟、液状化で3,600棟など、合計で2万1,000棟の建物が全壊して300人が死亡、経済被害は住宅2,700億円など直接影響が1兆円、産業影響が3,000億円。根室・釧路沖の地震については、北海道を中心に火災で3,200棟、津波で1,200棟など、合計5,000棟が被害を受け、100人が死亡、避難者は7万5,000人、経済被害は2,700億円となっております。また、最近特に問題視されております津波による避難率の低さが懸念材料と考えるところであります。

 いずれにせよ、防災に強いまちづくりを目指す以上、市民にとりましても極めて実効性の高い計画でなければならないものと考えるのですが、この策定に当たっての基本的な考え方をお示しいただきたいと思うところであります。

 次に、大きな8番目、北方領土返還運動と中央アピール行動の実施についてであります。

 終戦直後、時の町長安藤石典がGHQに返還運動の親書を渡し、60数年を過ぎた現在、いまだ終戦を迎えていない根室市、そして昨年8月に起きた銃撃・拿捕事件、北方領土の未解決に伴う諸問題が当市の発展に大きな壁になっていることは極めて遺憾なことであります。そのような市民の怒りを、声を、より具体的に、そして効果的に訴えようということで、本年2月7日の「北方領土の日」の全国大会前日の2月6日、東京新宿柏木公園をスタートし、都庁前を通り、中央公園をゴールとした約1.7キロを、市長を中心に北方領土返還運動関係者およそ100人規模でデモ行進を敢行したものであります。私も一員として参加させていただきましたが、手ごたえを実感させていただきました。このことにつきましては、市長の行政報告、さらには今議会での市政方針においても、その意義深さが証明されております。

 ここで改めてお聞きをいたします。この運動のさまざまな課題を解決できるきっかけとしましても、来年度もこの事業を計画する必要があると考えますが、市長の返還運動に対する熱意もあわせて御所見を伺うものであります。

 最後に、教育長に質問させていただきます。

 大変恐縮でありますが、また内村鑑三を登場させていただきます。

 1911年10月、日露戦争で勝利したとはいえ、微妙な空気が漂っていた日本の国情の中で「デンマークの話」というテーマで講演されました。そのときの話です。1864年、デンマークはプロシャ、オーストリアと戦い、敗戦国になり、国土は焼け野原状態でありました。そのとき、一兵士だったダルカスの指導のもと、植林を敢行することによって荒れ果てたやせ地が見事に再生され、それをきっかけにデンマークに富が形成され、何よりも民が自信を回復したという話であります。国を興さんと欲せば木を植えよう。植林、これ建国である。山林は木材を供し、気候を緩和し、洪水を防止し、田野を肥やし、百利あって一害なし、国の興亡は戦争の勝敗によりません。その民の平素の修養によります。よき宗教、よき道徳、よき精神ありて国は衰えません。戦いに敗れて精神に破れない民が真に偉大な民であります。どんな国にも時には暗黒が臨みます。そのとき、これに打ち勝つことのできる民が、その民が永久に栄えるのですという内容の講演になります。

 私は教育の原点を見たような気がいたしました。木を植えるという行為には、人を育てる、考え方を育てる、そして時間をかけていくという要素が加味され、肥沃な土地を生み出し、そしてあらゆる自然の恵みの産物を創出する結果に結びつくものと考えるわけであります。地域振興のかなめは、その地域に住む民の能力が結集されたものであり、民の土地に対する愛着心から生まれるものであり、そこにおいて教育の果たす役割は極めて大事であると考えますが、クラーク博士の愛弟子の内村鑑三の講演の感想も含めて、教育長の御所見を伺うものであります。

 その1点目として、人材教育の原点は地域の教育環境の土地づくりからということに対し、今後の社会教育のあり方等についてどのようにお考えになっていらっしゃるのか、教育長にお尋ねをいたします。

 その2点目ですが、地域振興の中でも経済の活性化は最大の課題であると考えます。「企業は人なり、まちづくりは人づくり」とよく言われます。果たして当市の場合どうでしょうか。毎年何人かの社会人が誕生しております。他の地域に比べ当市の場合、地元に就職を求める生徒は極めて高い比率であります。そのようなことにも注視し、今後人材育成という観点からも地域企業と密接に連携し、例えば中学生によるインターンシップの導入とか、当市独特の教育システムに知恵を出していくことも大切な課題ではないでしょうか。地域全体で教育力を高める工夫と努力をしていくことで産業の振興が図られ、地域にも活気が生まれるものと考えます。教育長の見解をお伺いをいたしまして、壇上からの創志クラブを代表いたしましての質問を終わらせていただきます。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 おはようございます。

 創志クラブ、滑川議員の代表質問にお答えいたします。

 私への質問は、15項目に及んでおります。順次御答弁を申し上げたいと思います。

 初めに、市制施行50年を迎えるに当たっての私の思いについてでありますが、昭和32年8月、根室町と和田村の合併により、根室市は人口3万1,000人余の新都市として市制を施行して以来、今年で半世紀を迎えたところであります。

 当市の歴史を顧みますと、北方領土の喪失という苦渋と忍耐の歴史を抱えながら、たび重なる国際漁業規制や幾度にわたる地震災害など、まさに激動の50年であったと思います。しかし、こうした幾多の困難に遭遇しながらも、今日国内有数の水産都市としての基盤を築き、発展してきたことは、まさしく先人のたゆまぬ努力と多くの市民皆様の御労苦と御尽力のたまものであると考えております。

 現在、地方を取り巻く環境は大変厳しく、当市においても持続可能な行財政基盤の確立や産業振興の推進、さらには北方領土問題の解決に向けた再構築の取り組みなど、多くの課題が山積しております。本年度は私にとりまして市政運営の実質的なスタートになる年でありますが、この根室には潜在的な力があると確信をいたしております。その潜在能力を存分に引き出し、将来を見据える確かな選択をもってふるさと根室を再興し、市民皆さんと心一つに、節目となる50年の出発点としなければならないと考えており、そのことが私の使命であると考えております。

 議員からお話のありました内村鑑三氏の教えを参考にいたしまして、後世に夢と希望をつなげていくためにも全力で市政執行に邁進してまいりたいと考えております。

 次に、漁業振興の課題と方向性についてでありますが、当市の漁業はその水産物の約5割をロシア水域に依存している漁業形態でありまして、水産物を安定的に確保するためにはロシアとの長期かつ安定的な漁業関係の構築が不可欠であります。一方、我が国の排他的経済水域における当市の沖合沿岸漁業においては、漁獲可能量の設定や前浜資源の漁場管理、各種資源維持増大対策事業の展開などにより、着実に漁業資源の回復が図られているものであります。

 しかしながら、近年の漁業環境は、漁業就業者の高齢化や若い漁業者の減少に伴う経営体の減少、また魚価安や燃油の高騰などから経営環境は悪化している状況にあり、こうした中、当市の漁業振興を図るためには、水産物の生産供給基地として漁業生産の安定確保とコスト削減、漁獲物の付加価値向上等による漁業経営基盤の強化、さらには漁業担い手の育成確保などが課題となっているところであります。

 当市としてこれらの課題解決に向け主な取り組みといたしましては、対ロ漁業交渉への国の積極的な関与に対する要請、資源回復のための沿岸漁業振興対策事業の展開、また根室ブランド確立のための地域HACCP化の取り組みや消費・流通事業としての根室おさかな普及委員会の設置、さらには漁業後継者対策事業の実施などであり、今後も引き続き関係団体とも十分協議・連携し、産地ならではの主体性と創意工夫を発揮しながら、当市の漁業振興に積極的に当たってまいりたいと考えております。

 次に、根室ブランド確立に向けての課題とその進め方についてであります。

 近年、消費者からは食の安全・安心に加え、食品情報の提供を強く求められており、こうしたニーズに対応するため、根室市水産HACCP推進協議会が衛生管理マニュアルの実践に取り組み、地域のHACCP化を推進しております。根室ブランドの確立につながる先進的な取り組みも多く見られますが、今まで以上に水産にかかわる関係者が衛生管理マニュアルに基づいた基本的な衛生管理の実践と検証を着実に行って地域全体のレベルアップを図っていくことが重要な課題となっております。このため、衛生管理マニュアルに基づくチェックリストの徹底を図るとともに、各業態別の衛生管理の取り組み状況を調査し、その上で改善に向けた指導をしてまいりたいと考えております。

 また、地域間競争に勝ち抜くための認証制度のあり方やホームページによる地域HACCPのPR方法、さらには生産者の顔の見える水産物の情報提供を行うためのトレーサビリティー──これは生産履歴でございますが──このシステムのあり方等についても、関係団体と協議をしてまいりたいと考えております。

 このように衛生管理の高度化に向けた取り組みを着実に実践し、根室の水産食品全体の商品価値を高め、ほかの地域との差別化を図り、消費者に信頼される根室ブランドの確立に取り組んでまいります。

 次に、協働と行政のリーダーシップなどについてでありますが、市民やNPO、市民活動団体、企業などと行政とがお互いに連携してまちづくりを行う市民協働は自治の原点でもあり、市民の力が都市経営には欠かすことができない時代となっております。このようなことから、さまざまな主体がまちづくりに参画し、それぞれが持っているアイデアやノウハウを活かすとともに、行政がそのコーディネーター役を担い、地域の総合力を結集して、一人ひとりが根室に住むことの豊かさや楽しさを実感できるまちづくりを進めたいと考えております。

 地域経営ネットワーク会議や(仮称)ふるさと再興懇話会についても、まちづくりに参画する主体の一つであり、地域経営ネットワーク会議については、市民協働のまちづくりを推進していく上で、市政の課題の把握と解決に向けた取り組みを市民の目線で検討し、論議し、その意見、提言等を受け、今後の市政等に反映させてまいりたいと考えております。

 さらに、根室市経済を牽引している産業経済界、行政の連携を深めるとともに、それぞれに相乗効果をもたらす新しい協働の形を築き、町の発展につなげていくことが望ましいとの考えから、私をはじめ産業経済界の代表などの構成による(仮称)ふるさと再興懇話会を立ち上げ、情報の共有化を図り、お互いに意見を出し合い、それぞれの機能や持てる力を活かした中で相互に協力する関係を構築して、ふるさと再興の実現に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 次に、第4次行政改革推進計画の達成度とその評価についてであります。

 平成17年度を初年度とする第4次行政改革推進計画は、簡素で効率的な行政システムをはじめ、市民協働のまちづくりの推進や持続可能な財政構造の確立と効率化の推進など4つの基本方針に基づき、16の改革推進項目と39の主要項目を定め、取り組みを開始してから2年目を終えようとしております。

 初年度であります平成17年度の実績につきましては、経常経費の抑制や職員定数の適正化、さらには職員の理解と協力のもとに行った職員給与の独自削減などを含め、30項目に及ぶ取り組みを行い、約9億2,900万円の財政的効果を得たところであります。

 また、今年度においても、委託経費や一般行政事務経費の見直し、指定管理者制度の活用も含めた民営化、職員定数や給与構造改革に基づく給与制度の見直し等を進めているところであり、当初の実施計画の項目については、そのほとんどを達成できたものと考えており、新年度の早い時期に取り組み結果の概要について公表してまいりたいと考えております。

 滑川議員御指摘のとおり、現下の厳しい財政状況にあっては、引き続き積極的な行財政改革の取り組みが不可欠でありまして、今後におきましても持続可能な行財政基盤の確立に強い決意を持って取り組んでまいります。

 次は、破綻法制に対する認識についてでありますが、破綻法制については、昨年12月、新しい地方財政再生制度研究会から最終報告を受け、今通常国会に「地方公共団体の財政の健全化に関する法律(案)」が提示される予定となっております。これは夕張市の財政破綻を教訓に、財政悪化を初期段階において是正しようとするものでありまして、4つの健全化判断比率を設け、その指標のいずれかが一定水準以上に達した場合に財政健全化計画の策定を義務づけ、早期是正を行うものであります。この指標は、従来の一般会計等の実質赤字比率に加え、地方公社等を含む全会計を把握する連結実質赤字比率、さらに実質公債費比率、将来負担比率、この4点となっております。この指標の水準については、現時点では具体的にまだ示されておりませんが、今後市立根室病院の医師不足による経営の状況いかんによっては、連結実質赤字比率において新法の適用を受けることも危惧されるところであります。このことからも、加速的な行政改革を推進するとともに、今後とも最優先に安定的な医師確保を図り、病院経営の安定化に向け最大限努力してまいりたいと考えております。

 次に、医師確保に向けたこれまでの取り組み等、現時点での見通しについてであります。

 医師確保の取り組みについては、市政の最重点課題として位置づけし、昨年11月、専任職員による医師確保対策室の新設や庁内の横断的組織「医師確保対策プロジェクト」の設置など、取り組みの強化をはじめ、市議会や市民団体並びに産業経済界と一体となって、国や北海道をはじめ道内外の医育大学からの医師の派遣要請、さらには民間医療機関、民間医師紹介業者などにも同様に要請をしているところであります。

 北海道においては、道内50余りの自治体病院で医師不足を生じている中、当市の置かれている医療環境に御理解を示されているとともに、国においても、市立根室病院が北方四島人道支援事業などの推進に重要な役割を担っていることなどから、現在、常勤医師の派遣について前向きに御検討をいただいているところであります。

 また、今後の取り組みについてでありますが、医師の安定的な確保に向けては、臨床研修終了後一定期間、医師不足地域の医療機関勤務の義務づけなどを講じられるよう、引き続き北海道市長会等を通じ、国、道に対し強力に要請をする一方、医師派遣大学などに引き続き派遣要請をするとともに、市立根室病院に勤務する医師が働きやすい職場環境や勤務状況、さらには地域医療に魅力を感じる環境の整備についても努力をしてまいりたいと考えております。

 次に、新病院の建設計画の見直しについてでありますが、市としては新病院の建設を市の最重要課題と位置づけ、これまでさまざまな取り組みを進めてきたところであります。特に建設の根幹をなす医師確保につきましては、私が就任以来全力で取り組んでまいりましたが、状況は依然として厳しく、現時点においては新築に向けた医師の確保は難しいことから、新年度の着工を見送らざるを得ないと判断したところであります。

 また、今年度において検討した段階的な建設の推進では、20名以上の常勤医師の配置が必要となる見込みであり、その確保は非常に厳しい見通しであることなどから、現状を見据えた上で、診療体制をはじめ建設場所も含めて建設計画を広範に見直してまいりたいと考えております。

 建設に当たっては、現実を踏まえた病床数等の規模や建設場所、計画の方向性について引き続き検討を進めてまいりますが、着工に向けては数年先の医師見通し等を踏まえる必要がありまして、今後の医師確保や経営の状況を見きわめ、最終的な判断を行ってまいりたいと考えております。

 私としては、老朽化、狭隘化が著しい現病院の状況や市民の強い願いを受けとめ、今後とも医師確保に全力を尽くすとともに、経営の安定化に努め、新病院の早期建設に向け最大限努力をしてまいります。

 次に、北方領土隣接地域振興協議会での報告書作成の取り組みについてであります。

 去る1月26日、第4回目の北方領土隣接地域振興協議会が札幌市において開催され、事務局の国土交通省より、これまでの地元要望等を踏まえて修正された報告書案が示されたところであります。修正案については、報告書を構成する北方領土隣接地域の概況をはじめ、漁業や農業などの産業経済や医療、交通などの生活関連の現状、隣接地域が抱える課題、さらには地域整備の方向等の全分野にわたっておりまして、これまでの協議会での意見、要望をはじめ地元ヒアリングや再構築提言書の考え方など、全体で90カ所を超える修正が行われ、当初より大幅に地元の意見や要望が盛り込まれる内容となっております。

 しかし、今後の地域復興に極めて重要となる地域整備の方向性については、北特法の改正をはじめとする地域財源対策の必要性と確保に関する記述が不十分でありまして、これらについてさらに明確な記述とするよう強く求めているところであります。

 また、報告書作成後の推進体制につきましては、北隣協と北海道、国土交通省から成る意見交換の場の設定をはじめ、昭和55年に設置されました北方領土隣接地域安定振興対策関係省庁連絡会議等での検討も含めて要請してまいりたいと考えております。

 次に、耐震改修促進計画の策定についてであります。

 平成18年1月に改正耐震改修促進法が施行され、市町村においては地震による住宅及び建築物の被害の軽減を図り、市民の生命と財産を保護するため、既存建築物の耐震化を促進する耐震改修促進計画の策定に努めることとされております。当市は昭和48年6月の根室半島沖地震をはじめ、過去2度にわたり津波を伴う震度5を記録した大きな地震を経験しており、幸いにも死者はなかったものの、住宅の全壊や半壊を含めて多数の建築物に大きな被害が発生し、住宅の倒壊等による負傷者も出ているところであります。

 当地域に関しましては、中央防災会議におきまして根室・釧路沖での大規模地震発生の切迫性が指摘されており、各種の公共施設の耐震化への取り組みが喫緊の課題となっている状況にあります。このため、災害に強い地域づくりを進める上からも、耐震改修促進計画の策定について検討してまいりますとともに、公共施設の耐震化の推進に向けて、現行の補助制度のかさ上げ等につきましても、引き続き国及び道に強く要望してまいりたいと考えております。

 次に、ハナサキ・プログラムの検証と最終目標についてでありますが、ハナサキ・プログラムは、サハリン漁業海洋学研究所、通称サフニロでございますが、このサフニロと当市のハナサキガニ・プログラム推進委員会との間で平成20年度までの5カ年間にわたり共同研究を行うもので、今年度で3年目を迎えております。

 この3年間の代表的な研究成果としては、北方四島海域を含む根室海域とサハリン海域及びカムチャッカ海域がおのおの異なった系統群であること。2つ目として、親ガニのDNAを把握することによって個体識別が可能になったこと。3点目として、水産研究所において外部標識法が開発されたことなどであります。

 一方、研究に必要な財源確保が厳しい状況にありますことから、実りある研究成果を上げるため、北方領土隣接地域振興等事業の補助制度などを活用しながら、有効で目標達成可能な課題を優先して進めているところであります。

 こうした現状を踏まえ、再構築提言書の重点要望として、ハナサキガニの適正な資源管理と資源増大を目的とした日ロ共同調査の実施を国に現在求めているところであります。今後は、本プログラムを加速するためにも、これの実現に向け国に強く働きかけてまいりたいと考えております。

 本プログラムの最終の到達目標でありますが、これまでの研究成果と今後の研究計画を踏まえ、精度の高い資源調査方法を確立し、資源管理型漁業の高度化を図るものであります。さらに、低コストで活力のある稚貝の大量で安定した種苗生産及び放流技術を確立することであります。これらの実現に向けまして今後とも着実に推進をしてまいります。

 次に、1次産業と観光の連携についてでありますが、近年の観光は、自然景観や歴史的建造物等の見学を行う「観る」形態から、日常では味わうことのできない体験を得る、いわゆるツーリズムに変化してきており、農林漁業をはじめとするその地域の産業を体験するツアーや地域商品の製造過程を体験するツアーなどに大変関心が高まっております。

 このような中、落石・歯舞両漁協が取り組んでおりますマリンビジョン計画においても、遊魚やダイバーへの支援協力、漁協所属船を活用したクルーズの実施等、1次産業の活動が生産行為にとどまらず観光を意識した事業に取り組む動きも見られております。また、地域の酪農家集団AB−MOBITが進めております根室フットパスにおいても、大手旅行代理店の2007年版施策として商品化され、パンフレットに掲載されるなど、着実に成果を上げております。

 このように地域資源の軸となる1次産業の持つ付加価値や多面的な機能が観光資源としても認知され事業化されることは、地域の活性化にも大きく結びつくものであります。今後はその価値や機能を地域の情報としていかに発信し、どう見せるのか、さらには戦略として売り出すことが大切であると認識しております。このため、観光協会をはじめとする関係団体はもちろんのこと、漁協や農協など産業関連団体とも連携を深め、情報発信力の強化や体験型観光への支援等、根室の産業特性が十分活かされる観光の構築を目指しまして取り組んでまいります。

 次に、地域包括支援センターの現状と課題についてでありますが、改正介護保険法の施行に伴い、市では昨年4月、介護福祉課内に保健師や主任ケアマネージャー相当職、社会福祉士の専門職員3名を配置し、地域包括支援センターを設置したところであります。現在、センターでは、介護認定審査の結果、要支援1また要支援2と認定された方を対象とした介護予防プランの作成をはじめ、高齢者に関する総合的な相談に対応しているほか、高齢者の虐待に関する相談や、認知症のために福祉サービス等の利用契約行為等に支障のある方に対しまして、権利擁護の観点から支援を行っているところであります。

 特に現時点のセンター業務の中では、介護予防プランの作成や総合的な相談業務が大きなウエートを占めているところでありますが、今後における要支援者数の動向によっては新たな各種業務の増加が予想されるところでありまして、適切な介護予防支援につなげるセンターとしての役割を考えますと、当市の総合的な介護予防システムをどう確立していくかが将来的な課題と考えております。

 さらに、国では介護予防事業について、評価制度の導入などを含め、3年を目途として見直す考えを示しておりますことから、単に元気な高齢者をふやすということだけではなく、数値的目標の設定を踏まえた取り組みも必要と考えているところであります。

 次に、(仮称)根室市地震防災対策推進計画の策定についてであります。

 平成16年10月に施行されました日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震にかかわる地震防災対策の推進に関する特別措置法、いわゆる地震特別措置法におきましては、国が指定する地震防災推進地域では「地域防災対策に関する推進計画の策定」が義務づけられているものであります。

 当市は平成18年2月に推進地域として指定を受けたことから、避難地、避難路などの緊急に整備すべき施設に関する事項をはじめ、津波からの防護や円滑な避難に関する事項などを盛り込んだ地震防災対策推進計画の策定が必要となっております。

 現時点におきましては、北海道地震防災対策推進計画との整合性を図るため、北海道計画の策定後に当市の推進計画を策定する予定であります。

 また、避難路の整備や公的建築物の改築など、防災関連施設の整備や設備の設置等につきましては、多額の事業費が伴う状況から、新たな財源措置や補助対象の項目の拡大、補助率のかさ上げ等について国や道に要望しておりますが、これらの状況も見きわめながら実効性の確保を図ってまいりたいと考えております。

 一方、津波からの避難に関しましては、計画策定後に地域住民と協議を行い、別途「津波避難計画」を策定し、円滑に避難できるよう努めてまいります。

 いずれにいたしましても、計画策定の際は国が策定いたしました基本計画や今後北海道が策定する推進計画の作業状況を見きわめながら、平成19年度中の策定を目指してまいります。

 最後に、返還運動に関する中央アピール行動についてでありますが、さきの行政報告でも申し上げましたが、去る2月7日、私は北隣協の会長といたしまして北方領土問題の早期解決に向け、初めての中央アピール行動として、東京都心において北方領土返還行進を行ってまいりました。

 この行進には北隣協や議会の皆様をはじめとする根室管内の関係者はもとより、在京ふるさと会や北対協の皆さんなど、東京都内の多くの関係者の協力をいただき、約100人に及ぶ行進となったところであります。

 このたびの行進につきましては、北方領土返還要求運動の再構築の一環として実施したものでありますが、返還運動の推進にはより高い国民世論の形成が必要であると考えており、今回の北方領土返還交渉の中で発信した「原点の地の声」は領土返還に対する国民世論の啓発に大きな成果を果たしたものと考えております。今回の中央アピール行動を一つの景気として、今後も北方領土返還交渉を引き続き実施し、切実なる「原点の地の声」を全国に発信しながら、北方領土返還要求運動の世論拡大に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 鈴木教育長。



◎教育長(鈴木健二君)

 滑川議員の代表質問にお答え申し上げます。

 ただいま滑川議員より内村鑑三先生のお話をお聞きいたしました。鑑三先生は、どんなに厳しい環境の中にあっても、また幾多の困難に遭遇しても、努力すれば必ず結果が生まれるというお話をされました。まさに教育においても、人を育てる上では全くそのとおりであると考えます。私は、希望を持ち、将来に向かってはぐくんでいくことの大切さを改めて強く感じたところでございます。

 まず初めに、人材教育の原点は地域の教育振興の素地づくりからについてでありますが、滑川議員のお話のとおり、このことは私も全く同感でありまして、あらゆる分野において教育の果たす役割は極めて大きいものがあると考えております。しかし、全国的な人口減少に加え、少子・高齢化が進む中にあって、社会情勢や環境も目まぐるしく変化し、さらには地域の教育力の低下や家庭での教育力の低下など、当市においても地域振興に少なからず影響があるのではないかと感じております。人を育てる、考えを育てる、時間をかけて育てる、そしてそこに大きな根を育てることが地域振興のために必要な要素ではないかと思います。次代を担う若い人を育てる、そのためには、当然家庭や地域、そして学校が共通認識で一貫した考え方を持ち、人づくりへの取り組みが必要と考えております。

 私は、社会教育におきましては、教育の場となる機会の提供や支援をしていくことが必要であると認識しております。このため、学校においては学校行事に加え、PTAなどと連携、また地域では地域子供育成連絡協議会などを所管する事業、さらには成人も含めた総合文化会館事業や体育施設事業にかかわる事業など、社会教育計画の推進目標と時代に合わせた事業の検証、そして関係団体などの意見も聞きながら社会教育の活性化を図り、人づくりに当たってまいりたいと考えております。

 終わりに、人材育成という観点から、地域企業と連携した教育システムの構築についてであります。

 滑川議員お話しのとおり、私も地域全体で教育力を高め、努力を継続していくことで産業の振興が図られ、地域の活性化につながるものと考えております。地域づくりの原動力は子供たちであり、豊かな未来をつくり上げるための担い手はまさに人であります。地域社会の一員としてすばらしい自然や根室を愛する社会性を持った豊かな人間を育てていくことがまちづくりの原点であり、人づくりの原点でもあると思います。

 御提言のありましたインターンシップにつきましては、現在市内の道立高等学校で実施しております。また、中学校におきましても、働くことの意義や厳しさ、楽しさを自分の肌で感じ、職業への関心を高めるなど、適性や将来の職業について考えることを主眼に、1日ではありますが、市内4校で2年生を対象に150名の生徒がおよそ50カ所の事業所を訪問し、職場体験学習を行っております。

 国においては、勤労観や職業観を育てる教育の必要性から、全国のモデル地域でキャリア教育の推進に取り組んでいるところであります。道内においてもモデル地域の指定を受け、調査研究している先進地域の取り組み状況などを把握し、当市でどのような取り組みが可能なのか、検討してまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(嶋津隆之君)

 滑川君。



◆(滑川義幸君)

 御答弁いただきましたので、自席から再度の質問と若干の御提言をさせていただきたいと思っています。

 まず、水産行政に対する質問でございますけども、昨年の1月、当時の中川農水大臣が年頭の方針でこのようなことを言っております。ちょっと横文字が入ってしまうので発音が少し不適切かもしれませんけれども、お聞きをいただきたいと思います。

 「Do!our BEST」というタイトルでございまして、このBESTにかけているんですね。Bはバイオテクノロジー、ブランドというBですね。Eはエクスポート、輸出、そしてエンブライオメント、環境、また教育、エデュケーション、このEですね。Sは、セーフティー、安全性、ストロング、強い。そして、産業としての農林水産業として最後のTですけども、チームワーク。すなわち、農林水産業と流通を含めた食品産業などの産業、そして最終的にはお客様、カスタマーということで、「Do!our BEST」というようなことを言っておられます。

 その中で、改めて農林水産業は、食糧を供給して自然環境を保全するなど、国民の命、健康の基礎をなすものであって、農林水産行政は国民の毎日の生活に深くかかわっておると述べられております。平成14年3月に出されております水産基本計画の前段の部分につきましてもこのような言葉が載っておりまして、水産物の安定供給の確保と水産業の健全な発展を図ることは、政府はもとより漁業者、消費者その他の関係者、さらには地方公共団体や水産に関する団体も含めて、関係者全体が取り組むべき国民的課題とうたっております。

 先ほど市長にとっての50年について伺っておりますけれども、恐らく今までもそうでありますけれども、これからの50年も当市の場合は水産都市を標榜したまちづくりになっていくのかなという感じがいたします。そういうことを考えますと、ただいま紹介させていただきました農林水産大臣のお話の中にもありましたように、この持つ責務というのは極めて大きいものかなという感じがしております。

 そこで、若干質問させていただきますけれども、水産基本計画についてでございますけれども、このことにつきましては、平成13年に制定された水産基本法の後に計画としてなされまして、これは5年ごとに見直すということになっておりまして、ことしがその年に当たります。私はやっぱりこの中で考えていくポイントとしましては、これは全体に言えると思うんですが、その中にあるのは、やる気と能力のある漁業経営者への施策の集中や漁船等に関する規制の緩和による効率的かつ安定的な経営体の育成、消費者や加工業者のニーズへの的確な対応や産地の販売力や強化を通じた水産物の付加価値の向上、水産業・漁村の有する多面的機能の適切かつ十分な発揮等の対策、こういうことが述べられております。これは恐らく考え方としてはずっとこの方針でいかれると思っております。そういうことを考えた場合、今回見直しをされますけれども、どういう見直しがされるかまだ示されておりませんけれども、当市としましてこの水産基本計画の見直しについてどんな見直しに対する期待感を持っていらっしゃるのか、お聞きをしたいと思います。

 次に、根室ブランドなんですけれども、私もこういうブランドにつきましては、過去、平成15年のスローフードから端を発しまして、ずっと食ということに対して根室の持つブランド力というのは、観光ももちろんそうでございますけれども、やはり食の持つブランド力というのをどう発揮していくかということが最大の課題になるのかなと思っております。これブランドの定義というのもなかなか難しいと思うんですね。言葉としてはもう今は普通のことに使われておりますけれども、ブランドって一体何なんだと言ったときに、どれだけ言葉としてイメージできるのかなと。最近言われるのは、横文字ばっかり続けて申しわけないんですけれども、アイデンティティーという言葉もよく使われます。やっぱりブランドというのは、これが根室だと、ディス イズ根室、こういうのが具現化された形がブランドという形にあらわれてくれれば一番いいのかなという気がします。ただ、問題は、そのブランドの中にどういう要素を取り入れていくかということになりますと、これも極めて一両日にできるもんでもない。かなり時間をかけていかなければブランドの確立はなかなか難しいものがあるのではないかなという気がいたします。そういうことから考えますと、ブランドというのはやっぱり供給者側である産地に対する消費者側の評価のあらわれであって、年月がかかる日ごろの努力の積み重ねであると。要するに、お客様の方が評価されなければブランドじゃないわけですね。こちらがブランドだと言っても、それはブランドじゃなくて、評価されて初めてブランドというものが位置づけられると。そういうことを考えますと、産地としましては、先ほど市長述べられてましたように、地域一体となったまちづくりそのものがブランドであって、一部の業界の問題を超えていく極めて高いレベルの問題ではないかなという気がします。そのために、商品価値を上げるために、さらに従事される方々の人間の価値も高めていく、いわゆる根気のある努力の積み重ねがブランド形成になっていくのかなという気がしておるわけであります。

 以前、私もワインの話しさせてもらったんですけど、フランスのワインも今みたくなったのは50年かかってるんですね。やっぱり最初はもう、ほとんどそうだと思うんですけど、なぜやんなきゃだめなんだと、なぜブランドにしなきゃだめなんだというのは、もう必ず同じようにブドウをつくってる人もワインをつくっている人からも、同じ仲間から批判されながらやっていくわけですよね。その批判にどこまで耐えていって、何のためにやっていくかということが基本的にしっかりされていかないと長く続かないものだと思うんですね。そのたゆまない精神的にも肉体的にもしっかりしたものを持たないと、なかなかこれは難しいものがあるかなと。結果を出すまでにはそれだけの年数を要するというような気がするんですね。

 それで、先ほど御答弁の中にありましたように、今、水産加工業者を中心としてHACCP等いろいろやってます。その中で、チェックリストの話もありますよね。私は、このチェックリスト一つとってみても、確かに項目は認証制度に向けて、ある一定の期間の示す認証制度に対して到達点がどこに来てるのかということになると思うんですが、まだまだ十分じゃないというお答えだと思うんですね。そうなりますと、例えて言えば100点とっていただける方はとりあえずいいにしても、まだそこまでに及ばないという方に対してどういう手を差し伸べていくのかと。そういう意味では、このチェックリストがどういう役を担っていくのか。まだいっぱいあると思うんです。やることはたくさんあります。そうなりますと、チェックリストそのものが仮に100点満点の中でまだ10点にも満たない、50点にも至ってない、そういう方々に対して根気よくしっかりとアプローチしながら、まず最低50点とろうよと、そういう努力が行政の側にも当然必要になってくると思うんですね。まず、その辺についてお考えがあればお聞きをしたいなというふうに思っています。

 いずれにしても、最近デパートなんかもそうなんですけれども、流通の世界もそうですけど、本当にすごい再編されてます。セブン&アイとか、最近聞いても、もう恐らく百貨店もそうですよね。松坂屋と大丸が一緒になっちゃうと。もう完璧に国際競争に勝たなきゃだめだという流れに来てますので、取引先の状況も変わると思うんです。東京に行っても、伊勢丹なんかの例とっても、デパ地下なんかどこもそうですね。もう札幌も恐らくこれから百貨店の場合はデパ地下に改装計画を立てて、そこで競争力をつけていくと。じゃあ、もし仮に根室の商品がそういうデパ地下に納められるだけの能力があるのか否かと。最終目標がもしそこであるとすればね。そればかりがすべてじゃないとは思うんですよね。そんなことも含めながら、このブランドの確立については、ある程度根気が要りますけれども、決してたゆまない努力を今後も続けていただけるようなことをまずお聞きもしたい、チェックリストについてのお考えがあればお聞きをしたいなと思っています。

 次に、ふるさと再興懇話会ですね。市長はもう昨年市長選挙というか、いろんな場でオール根室で選んでいただいたということを極めて自分なりに厳しく受けとめているというか、非常に今の町の環境をしっかり認識されていると思っています。それは随所にお話しされてますし、先般行われました市長の新年の恒例会の中でもしっかりその辺は述べられてますので、私はそういう意味では、市長の考えられているオール根室の持つ意味が市長御自身も十分御理解されているのかなという気がします。

 その中で、あえて前市長は市民との協働のまちづくりで地域経営ネットワーク、いろいろやってますけれども、市長、改めて産業界も取り込んだふるさと再興懇話会をつくるというお話をされて、今回の市政方針で述べられてます。私も個人的には、これがどんな会になっていくのかなと。オール根室で選出された市長の立場から考えた場合に、このふるさと再興懇話会に何を期待していくのかなと。やはり言う以上はこの懇話会を立ち上げた意図というのがあると思うんですね。あるいはねらい、それをまずお聞きしたいということと、構成メンバーも若干触れてますので、恐らく産業経済界のそれなりの立場の方々が構成メンバーになると思いますけれども、まずその構成メンバーの方はどういう方々になるのか。そして、この懇話会をどう進めていくのか、その辺も聞きたいですし、この懇話会は具体的な課題を持って集まる懇話会になっていくのかどうか、その辺も聞きたいなと思っています。

 私は個人的には、先ほど水産基本計画の話ししましたけれども、水産基本計画の主体的な役割、期待を担うのはやはり各漁業組合の機能を充実させていかないと、もちろん水産加工業者さんもそうでございますけれども、そういう課題を解決させてもらうために市長の立場でこういう懇話会を開催していくのかどうか。私は、やっぱり会である以上はある種の目的を持って開いていくことの方がより効果が発揮できるのかという気がしますんで、例えての話でございますけれども、そういうようなことも含めた上でお答えいただきたいですし、これからの50年をスタートするに当たっては、極めて私はこの辺のところが根室の転換期というか、岐路になっていくのかという気がしますので、お聞きをしたいと思っています。

 次に、破綻法なんですが、これにつきましては、まずその前に、破綻になる前に新しい自治体の再建法案が来年度恐らく施行されると思うんですけれども、先ほど指標の話をしています。この指標の水準、基準についてはことしの秋に政令化されますので、まだまだその辺はわからないと思うんですが、今時点で実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率等についてのパーセンテージがおわかりであれば、今の時点のデータで結構でございますので、お聞かせをいただきたいなと思っています。

 ただ一つ言えるのは、難しいんですよね、この比率化といっても。例えば僕らも、この比率じゃないんですが、経常収支比率というのが出てきて、100%よりかもっと下回った方がいいですよと。じゃあ、100円の売り上げ上げるのに105円の経費かかったら、当然105%ですから、よくないわけですよ。100円の売り上げ上げるのに80円の経費がかかれば、80%なんで、これは絶対グーですよね。そういう言葉にした部分の解釈がないんでわかんないんですよね。だから、やっぱりこれからは専門的な言葉じゃなくて、こういう比率に対してやはり基本的には市民に対して情報公開していかなならんと思うんです。そうなった場合には、この4つの指標に対しては、こういうことですと、できるだけわかりやすい言葉で説明していただければ、どんなことなのかなということは感覚的でもあっても市民はわかりやすいと思いますので、その辺も含めてお聞かせをいただきたいと思います。

 そしてまた、今回機構改革の中で総務と企画を一本にしていくという方針を出されておりますんで、その場合、私が考えるのは、これからは企画部門が主導し政策の調整をすると、そして総合化を図っていく、行っていくことの方が望ましいと。その際、職員の定員管理、企画、財政、給与、人事の担当部門は協力をして計画と財政を進めていかなければならないんではないのかなと考えますけれども、今回そういう背景があって総務と企画の一本化を考えられたのかどうか。そうじゃなくて、単純に第4次行政改革の部分の中での延長線上でやられているのか。その辺はやっぱり非常に興味がありますので、お答えいただければなというふうに思っています。

 時間も迫ってきますので、ちょっと早口でやります。

 病院なんですけれども、なかなかこれは非常に判断が難しいところですけれども、まず病院建設に関して、医師確保ありきという御答弁がずっと来てますんで、また改めて聞きますけれども、病院建設については医師確保の人数に拘束されるのか。もしその場合その基準は何人に求めるのか。いずれにしても、ここら辺は市長の考え方、判断だと思うんですね。最近また気になってるのは、先ほど答弁もありましたけれども、前の市長の新病院建設では総事業費が60億円か66億円ぐらいかかると。何かこういう数字だけが勝手にひとり歩きしてる気がするんですね。この辺もしっかりやっぱり位置づけていかないと、必ずしも建設そのものに対してはここまでかかんないと思うんですよ。これは医療機器も全部入れての話ですから。だから、この辺もやっぱり根室市に見合った、身丈に見合ったものに対するしっかりとしたやっぱり客観的な数字も含めて、フレームづくりも含めて、市長もタイミングを見てお示しいただく時期が来るんではないかと思いますので、その辺についてもお伺いをしたいと思っています。

 あと、医師確保についてでございますけれども、これにつきましては、もう日々努力されていることは十分承知しております。やっぱりいろんな背景があると思うんですね。でも、やはり基本的には、市長を中心として、派遣いただく大学も含めて日ごろのコミュニケーションのとり方にあると思うんですね。いずれ、国の制度が変わったといえども、ここまで本当になったのかと考えますと、ある程度やっぱりそこら辺の情報をしっかり危機感持ちつつ、日ごろのコミュニケーション力がもしあれば、まだまだ違った展開があったかもしれませんので、これは今までもそうでありますけど、今後についてもしっかりその辺のところを把握しながらやっていくことが大事ではないかと思いますんで、そういうことを考えますと、今後とも基幹大学、派遣の基幹大学につきましては、旭川医科大学を基本としていくことが望ましいという気がしますし、信頼回復の構築にしっかり努めていくということについて考えますけれども、見解があればお伺いをしたいと思っています。

 それとあと、医師確保についていろいろありますけれども、市立病院に勤務する医師が働きやすい職場環境や勤務状況、さらには地域医療に魅力を感じる環境の整備に努力していくということでございますし、医師の安定供給については、答弁にもありましたように、確かにオール根室で取り組む必要があると思うんです。ただ、問題は、病院の経営という視点で考えますと、医師の安定供給に対しては少しずつ前に進むにしても、病院の経営ということについてはこれからも変わらないと思うんですね。医師の方が何人になろうが。それを考えますと、同時に大事なことは、病院の経営に対してこれから、今からでもすぐやれること、病院内部でやれるマネージメント能力を高めていかないと、市民から信頼される病院にならないと思うんですね。これについては、医師が何人そろわなければいけないということじゃなくて、今でもできることいっぱいあると思うんです。その辺をしっかり課題に掲げながら、一日一日こつこつ何が問題であるかをしっかり見据えていかなければ、仮に新しい病院ができたとしても、その中を運用する方がどんな考え方を持って運営されてるかによっては、必ずしも赤字が解消するわけではないと思うんですね。ただ、現在やってるのは一般会計の繰り出しの額が少しは医師確保によって緩和できるという話であって、経営の安定、健全化ということはまた別だと思うんですね。その辺も同時に、大変な問題だと思いますけれども、やっていただければなということでございます。

 あと、北方領土に関してでございますけれども、50年という年数に私はこだわるわけじゃないんですが、1855年が日ロ通好条約、皆さん御存じだと思います。択捉とウルップの間に国境が画定されてますし、その50年後、1905年、日ロ講和条約、ポーツマス条約が制定されまして、北緯50度以南の南樺太が日本になっております。1955年には千島歯舞諸島居住者連盟が発足されておりまして、50年後の2005年にはプーチン大統領が来日されて、先ほど言ってました北方領土再構築プロジェクトが発足してるんですね。それと前後しますけれども、さかのぼると、1855年の約50年前、1804年にはレザーノフが長崎に来て交易を求めてますし、その50年後の1855年にはプチャーチンが来航して日本とロシアとの扉が開いていると。それぐらいの50年ということですね。

 今、振興協議会で3月に開催されて報告書が提出されるわけでございますけれども、問題はその後だと思うんです。恐らくこれは政府の外郭団体のヒットに委託されてますんで、そこで報告書がつくられて、いわゆる調査費の5,000万円が消えるはずですね。問題は、4月以降根室市としてどのようにこの再構築提言に対するとらえをしていくかということだと。これは壇上でも僕の方もさせてもらってますけれども、一つの方法としては連絡会議を再起動することもありますけれども、問題は、根室にとって具体的に何が振興策になっていくのかと。これがしっかり政治レベルで確約されていかないと、また微妙な地域振興に結びつかないということになりますので、ぜひこの辺につきましては市長サイドでしっかりシミュレーションをして、4月以降の取り組みに対しても終わってるわけじゃないんですよ。あくまでも報告書はその機会を与えていただいたというだけであって、それからが問題だと思いますので、なおのこと政治的な背景もしっかりかんがみながら取り上げていくような準備をぜひしていただきたいということをお願いをしておきます。

 中央アピール行動については、一般予算委員会もありますので、同僚の議員の方からも若干質問あるかもしれませんので、その場でやっていただく形をとりたいと思います。

 いずれにしても、この後予算委員会もありますので、詳しい内容につきましてはそれぞれの部分でまた質疑させていただければというふうに思いますので、以上をもちまして、時間も2分でもうおしまいでございますので、市長のお答えをいただきまして終わらせていただきたいと思います。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 滑川議員の再度の御質問にお答えをいたします。

 まず、水産基本計画に市として何を期待するかということでありますが、昨年1月、国は水産業・漁村をめぐる情勢の変化に対応すべく、また現水産基本計画が5年を経過したことを踏まえ、計画の見直し作業に着手したところでありまして、今月中に新しい水産基本計画が閣議決定をする予定と伺っております。

 新計画の中で特に期待している内容といたしましては、漁業経営に関するセーフティーネットの充実であります。その趣旨は、漁業就労者の高齢化と漁船の老朽化による生産構造の脆弱化に備えた経営改善の取り組みとして、意欲のある経営体を対象に、収入の変動による影響を緩和するための新たな経営安定対策を導入するものであります。このことは全道の漁業者及び漁業関係団体等が特に切望している内容でありまして、その導入が関係者の希望に沿った施策として実現されることを心から期待をいたしているところであります。

 次に、根室ブランドづくりにかかわりまして、チェックリストの活用状況と今後の取り組みについてでありますが、衛生管理マニュアルに基づいたチェックリストの徹底を図るために、市はこれまでも講習会の実施などにより啓発指導をしてきたところであります。チェックリストの活用状況につきましては、聞き取り調査などを実施し把握に努めているところでありますが、十分に普及浸透しているとは言えない状況にあります。このため、先ほども御答弁いたしましたとおり、平成19年度、すべての協議会の構成団体に対しまして、チェックリストの活用も含めた衛生管理全体の取り組み状況の調査を実施いたします。この調査を踏まえて、チェックリストの活用率の向上に向けた指導をしてまいりたいと考えております。

 次に、(仮称)ふるさと再興懇話会についてでありますが、根室市経済を牽引している産業経済界の代表の方々とも自由に意見を出し合い、情報の共有化を図りながら、産業経済界が持っている力と行政が連携し、お互いのアイデア、ノウハウを活かしながら、産業振興はもとより、当市のまちづくりにおけるさまざまな課題の解決に向けた取り組みが必要であるとの考えから、本懇話会を立ち上げ、それぞれに相乗効果をもたらしながら、町の活性化につながることを期待するところであります。

 その構成といたしましては、基本的には根室商工会議所、市内4漁業協同組合、根室農業協同組合、根室市建設協会などの代表の方々や学識経験者なども想定しておりまして、開催に当たっては、その時々の情勢に合わせて、構成メンバー、検討するテーマあるいは会議の手法等について柔軟に対応してまいりたいと考えております。

 次に、健全化判断比率の具体的な内容についてでありますが、健全化判断比率の水準につきましては年内に国から示される予定でありますが、当市の平成17年度決算数値で試算をいたしますと、単年度の収支状況としての実質赤字比率は、一般会計や特別会計は黒字決算であることから0%となっております。これは問題ないということであります。

 連結実質赤字比率は、病院・下水道事業会計に不良債務があることから、17年度決算数値でありますが、12.2%となっているところでありまして、これも指標が明らかにはされておりませんけれども、全道的な比率から見るとかなり低い比率になっておりますので、これも問題ない。大体国では40ないし50ぐらいの比率を示されるんではないかというふうに予測をしているところであります。

 また、実質公債費比率は20.7%となっておりますが、平成18年度決算においては、協議団体の目安である18%を下回る見込みであります。

 これらの指標はいずれも標準財政規模に対する赤字額や公債費の割合を見る指標となっております。さらに、将来の負債と償還能力を見る将来負担比率は432.5%となっており、これは地方債残高や債務負担行為残高等の割合が標準財政規模の約4倍となっているということであります。

 ちなみに、夕張市は、将来の負債を含めない実質赤字額だけでも10倍と、1000%ということでございまして、これも17年度の決算の各市の状況を見ますと、500%を上回っている市が大体半分ぐらいということでありますので、根室市は大体その中間地点より低いかなという感じでとらえております。

 いずれにいたしましても、これらの財政指標や財政状況等については、公表が義務づけとなることから、今後ともあらゆる機会をとらえましてわかりやすい財政情報の開示に努めてまいりたいと考えております。

 次に、総務部と企画振興部の統合に関することについてであります。

 当市の財政状況は、国による歳出歳入一体改革の影響など、引き続き厳しい財政運営が予想されており、持続可能な行財政基盤の確立が急務となっております。このため、組織機構の簡素化のもとに人事部門や政策部門、財政部門の連携をさらに深め、一体となった効率的、効果的な行政運営を目指してまいりたいと考えております。そういう意味におきまして、先ほど滑川議員御指摘の考え方と同方向であると考えております。今後におきましても、引き続き全庁的な組織機構の見直しを積極的に進めてまいりたいと考えております。

 次に、新病院の建設についてでありますが、医療法においては、入院・外来患者数に応じた適正な医師数を配置することが規定されておりまして、移転改築の開設許可条件としてその確保は必要でありますが、先ほどの御答弁のとおり、これまで検討した段階的な建設推進においても、段階的な建設推進というのは150床を想定した場合ということでありまして、20名以上の医師が必要でありまして、現時点ではその確保は非常に厳しい見通しとなっております。建設に当たっては、数年先の医師確保の見通しが病床数、診療科目等の規模などを決定する上で極めて重要な要素でありますことから、その動向を見きわめ、建設規模や場所の見直しについて総合的に判断していく必要があるものと考えております。

 また、一昨年、基本設計の中間報告でお示しいたしました事業費約66億円、これにつきましては199床の関係でありますが、この基本計画を踏襲し、199床規模の移転改築において全体の事業費を積算したものでありますことから、今後の建設規模、建設手法の見直しによってはかなり縮小も可能になってくるんではないかというふうに判断をしております。もろもろな事例等もいろいろ研究するなど、建設経費等のさらなる圧縮に努めてまいりたいと考えておりますが、やはり最も大事なのは、例えば2年ないし3年後ぐらいの先を見越した医師数の確保が大体確信できる時点で、それに合わせた規模あるいは場所等ということになると思いますので、安定的な医師確保に、今の状況では基幹であります旭川医大は眼科は1名のみの常勤、残りということになりますので、かなりいろんな場所から医師が入ってくる、広域的な構成になるということもありますので、それらを見通して来年度20年度あるいは21年度の医師確保がどういうふうになっていくか。この4月の医師確保の状況は、ある面では暫定的というふうにとらえておりまして、やはり長期的にやる場合は、核になる大学あるいは医療機関、そういうものが必要だと思いますので、そこら辺がまた見通すための中心になるんではないかというふうに考えております。

 それから、旭川大学との今後の関係でありますが、旭川医科大学につきましては、道北、道東の僻地医療を担う役割を理念として開校されまして、平成12年から今日まで市立根室病院に対し延べ99名の常勤医師の派遣をいただいているところであります。しかし、平成16年度に導入されました新医師臨床研修制度の影響によりまして、卒後研修医の大学病院へ定着する割合が予想をはるかに下回っておりまして、旭医大は10%台まで下がっている事態になっておりまして、大学自体が医師不足状況であるというところであります。このような状況の中ではありますが、旭川医科大学においては、医局医の派遣体制が整った場合には従前のような対応についても考えたいと、学長あるいは病院長から言われているところでありまして、今後とも引き続き旭川医科大学、特に耳鼻咽喉科、皮膚科あるいは麻酔科などは、非常勤ではありますが、引き続き旭川医大から供給を受けることになっておりますので、旭川医科大学との関係を大切にしてまいりたいと考えております。

 また、医師だけでなく病院経営についてもろもろの問題点はあるんではないかと、そこら辺については当然継続し、その改善に努めてまいりたいと考えております。

 それから、再構築のいわゆる提言書の具現化あるいは国土交通省の協議会の報告書云々とありましたが、私どもが報告書について今最終段階になっておりまして、来週ですか、5回目の協議会が開かれる予定になっております。かなり、先ほど申し上げましたが、90項目以上、今回また新たに20ぐらいの提言といいますか、修正提案がなされると思いますので、100を超えることは間違いないと思いますが、それでも国土交通省のスタンスというのは、やはり国土交通省の報告書である。これはなかなかぬぐい去れない状況にあります。したがいまして、根室市の再興には、いわゆる疲弊している地域を再興するためのいわゆる財政、財源問題が一番大事でありますので、これはただいま申し上げました国土交通省の報告書とは別に、20年度あるいは21年度を目指して、基金の総額でありますとか、あるいはかさ上げ率とか、補助率の向上、これは4月に入りましたら、まさに根室管内オール体制で波状的に、そして強力にその実現を図るべく要請活動を進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 次に、日本共産党代表、2番高本みさ子君。

 高本君。



◆(高本みさ子君)

 通告に基づいて、日本共産党の代表質問を行います。

 さきの創志クラブ代表滑川議員の質問に一部重複する項目がありますけれども、あらかじめ通告いたしておりますので、御了承いただきたいと思います。

 質問の第1は、市政方針と2007年度予算について。

 さきに述べられた市長の市政方針は、率直に申し上げさせていただきますけれども、施策の説明であって、根室市をどういう町にしようとしているのか見えてこないという感がいたします。確かに、国の進める構造改革のもと、市の財政も大変厳しい状況にあることは大いに理解できるところですが、こうしたときだからこそ将来を見据えた行政執行に当たることが求められているのではないでしょうか。市長も市政方針の中で、「子供たちに安心と希望を手渡すために」とも述べています。市長が描く根室市の将来像についてお聞かせください。

 さらに、その実現のために今何をしようとしているのかも伺います。

 次に、行財政運営についてです。

 昨年12月24日に2007年度政府予算案が閣議決定されました。これは小泉内閣のもとで7月7日に策定された経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006年、いわゆる骨太方針に盛り込まれた歳出歳入一体改革の方針を踏まえたものです。この特徴は、成長に資する分野への重点化として、史上空前の利益を上げている大企業には減税をばらまき、一方国民には定率減税の廃止や生活保護の削減など負担増と給付切り下げを進める内容になっているものです。これでは、今社会的問題となっている格差と貧困をさらに拡大させるものと言わなければなりません。

 また、地方交付税は2007年度の国税5税の税収が2兆円超える見込みですが、これを全額交付税特別会計に繰り入れ、償還を増額することもあって、地方の配分額は出口ベースで7,000億円の減となっております。

 一方、歳出では、集中改革プランに基づく職員削減、給与引き下げや単独公共事業の節減での対応を求めています。地方財政は、2006年までの3年間で三位一体改革が一段落したこともあって、必要な総額は確保されたとしていますが、税源移譲された住民税の税源の少ない根室市では1億円余りの影響を受けることになります。

 また、制度変更の影響も受けます。1つは、人口と面積を基本に算定する新型交付税です。総務省は、交付税の算定面における改革であり、交付税の基本的な機能や交付税総額に直接影響を与えるものではないと説明していますが、算定項目が減らされ、人口と面積を基本に算定されれば、実際の行政需要との乖離が生まれることは明らかです。2つ目は、頑張る地方応援プログラムです。自治体に2007年度から2009年度の3年間、独自のプロジェクトの策定と公表を求め、特別交付税でそれに取り組む経費として1市町村につき単年度3,000万円を限度に3年間措置するというものです。また、普通交付税で頑張りの成果に応じて算定するというものです。問題は、行政改革指標、転入者人口、農業産出額、小売業年間消費販売額、製造品出荷額、若年者就業率、事業所数、ごみ処理数、出生率の9項目で、行政改革指標は今年度の行革インセンティブ算定ですが、その他の項目は根室市にとっては大変厳しい指標となるのではないでしょうか。

 こうした制度改正による市財政への影響について伺います。

 三位一体の改革による税源移譲と定率減税の影響についてですが、国庫負担金の廃止・縮減にかわる税源移譲は、2006年度では所得譲与税という過渡的形態で自治体に移譲されておりますが、これが2007年度から地方税の個人住民税の増額となってあらわれてきます。一方、市民にとっては、税制改正とも相まって住民税の増税、定率減税の廃止による増税など、その影響は大きなものがあります。この増税によって、収入が変わらない、あるいは減りぎみなのに、国民健康保険税、介護保険料、医療費の窓口負担、さらには保育料まで雪だるま式に負担がふえる深刻な打撃です。こうした市民の暮らしの実態をどう認識し、対応しようとしているのか、伺います。

 次に、今後の財政見通しについてです。

 国は、いわゆる破綻法制と言われる地方団体の財政の健全化に関する法律を準備しています。この法律の骨子は、健全化判断比率の公表を義務づけ、一定の水準で早期の健全化を目指す計画の策定を義務づけるものです。財政再生基準以上になった場合は財政再生計画の策定を義務づけ、総務大臣の監督のもとに再生を目指すものですが、今後の病院事業会計あるいは下水道事業会計によってこうした事態に至ることも危惧されますので、今後の財政見通しを伺います。

 次に、行政改革の目標についてです。

 総務省は2005年3月、新地方行革指針を示し、その基本的な理念として、これからの地方公共団体は地域のさまざまな力を結集し、新しい公共空間を形成するための戦略本部となり、行政自らが担う役割を重点化していくこととして、2005年度から2009年度までの集中改革プランの策定、公表を求めてきました。行政の担うべき役割の重点化として、民間委託などの推進、指定管理者制度、PFI手法、地方独立行政法人の活用、地方公営企業の経営健全化などについて、その進め方まで微に入り細に入り指示するとともに、職員定数の削減と給与の見直しを求めています。国は地方交付税を一方的に削減するなど、三位一体の改革で地方を財政的に締めつけ、行政改革を迫ってきているのです。

 根室市は第4次行政改革推進計画を集中改革プランと位置づけていますが、この内容はこの指針に忠実に沿ったものだと言わなければなりません。地方自治体の使命は、何よりも住民の福祉の増進を図ることであり、行財政改革は行政のむだを省き、効率的な行財政運営で市民サービスが向上される視点から取り組まれるべきものです。幾ら財政が厳しいからといって、経費節減を自己目的に職員の削減、アウトソーシングの推進では、行政機能の存続さえ危ぶまれます。行政改革目標をどこに置こうとしているのか、伺います。

 質問の第2は、地域医療と市立病院についてです。

 昨年3月末、市内唯一の療養病床を持った隣保院附属病院の閉院、8月末には産婦人科医の非常勤化で市内でお産ができなくなるという、こういう事態に至りました。さらに、市立病院の医師確保の困難さなど、地域医療がまさに危機的な状況だと言わなければなりません。

 今日の深刻な医師不足は、さきの12月議会でも申し上げたとおり、1980年代に閣議決定までして、医師がふえれば医療費が増大するとして医療費抑制をねらいに医師養成を抑制し続けてきた結果、日本を世界で67番目という異常な医師不足の国にしたところに根本原因があります。こうした慢性的な医師不足を、厚生労働省の調査でも明らかなように、病院常勤医師の週平均労働時間が63.3時間、産科医の平均当直回数が123回など、過酷ともいうべき加重労働で補ってきたのです。そこに構造改革で一挙に矛盾が吹き出したというのが今の現状です。さらに、2006年6月成立した医療制度改革も医療費抑制をねらいとしたもので、地域医療を一層深刻なものにしていくものとならざるを得ません。

 市長は、今日の深刻な医師不足、地域医療崩壊の危機の原因がどこにあり、医療制度改革にどんな見解をお持ちなのか、お聞かせください。

 地域医療が危機に立たされている今日、根本原因を市民に知らせ、認識を一致させて地域医療を守るために、地域丸ごとで守るという強力な運動が今どうしても必要だと考えますが、市長の見解を伺います。

 さらに、市民は市立病院の診療に対し、来年度の診療体制は一体どうなるのだろうか、救急の場合はどうすればよいのか、憶測が憶測を呼び、さまざまな不安を口にしています。この不安と混乱を防ぐためにも、医師確保の見通しを明らかにすべきときではないでしょうか、伺います。

 市立病院は今、9億8,000万円の不良債務を解消している経営健全化の途上にあります。しかし、常勤医師の不足と医療制度改革によって病院経営は大変厳しい状況に追い込まれているというのが平成19年度病院会計予算ではないでしょうか。医師数、医療制度改革等の影響による病院経営の見通しとその対応をどう図ろうとしているのか、伺います。

 次に、新市立病院にかかわってですが、市長は2007年度着工を見送り、早期着工を目指すと市政方針で述べておりますが、新病院建設に向かえる条件とは何なのか、お聞かせください。

 また、こうした地域医療が危機に追い込まれている状況だからこそ、根室市に必要な医療とは何なのかのビジョンを示し、市民とともに考え、理解を得ることが必要だと考えますが、市長の見解をお伺いをいたします。

 質問の第3は、福祉行政についてです。

 1点目は、障がい者対策です。

 障害者自立支援法が施行され、2006年4月から原則1割の応益負担が導入され、10月1日から本格的に実施をされています。この障害者自立支援法は天下の悪法と、障がい者、家族、関係者から怒りの声がわき起こり、改善を求める運動で厚生労働省も昨年12月26日、急遽特別対策を打ち出し、一定の改善が図られることになりました。しかし、今回の特別対策でも、応益負担などの制度の根本を改善したものではありません。しかも、3年間という期限つきです。全国各地で、応益負担ゆえに施設退所を余儀なくされたり、またサービス利用を制限するなどの事態が起きております。施設事業所は、新体系へ移行するに当たって5年間の猶予がありますが、旧体系のままでは報酬単価が引き下げられ、経営にも大きな影響を及ぼしています。障害者自立支援法のもとでのサービスの利用状況と事業所の影響把握についてどう把握しているのか、伺います。

 また、施設事業所の新体系移行に伴って行われる障害程度区分認定によって施設からの退所が予想されています。受け皿を早急に整備することが必要ですが、どうしようとしているのか、伺います。

 障害者自立支援法で策定が義務づけられた障害者福祉計画は、今後の障害者福祉サービスの基盤整備量の目標となるものです。障がい者の実態とニーズに見合ったものになっているのか、伺います。

 2点目は、介護問題についてです。

 改定介護保険法のもとで、予防重視のシステムに変えるとして、介護度の軽い人たちを介護給付とは別枠の新予防給付に移行させました。この新予防給付は、受けられるサービスが限定されていることをはじめ、ケアプラン作成や介護報酬の面でサービス切り捨てへの誘導を幾重にも組み込まれているものです。新予防給付では、自分でやることが基本とされ、通院の介助も保険給付から外されました。また、要介護度1から5の人についても、介護報酬の改定でヘルパーの生活援助は1時間以上幾らやっても報酬は同じとされ、実質的に制限されました。必要なサービスが受けられない事態に至っております。どう対応しているのか、伺います。

 質問の第4は、農業をめぐる諸問題についてです。

 酪農家はこれまで規模拡大が奨励され、その方向で経営を維持してきました。これが乳価引き下げと減産で、働いても働いても収入が減るという状況に追い込まれています。また、原油価格の高騰とアメリカがトウモロコシをエタノール原料用に回すなどによって配合飼料が値上がりし、この1月から3月でも1トン当たり5,500円値上がりし、1キロ当たり50円を超えるという状況です。さらに、飲用牛乳の消費低迷を理由に限度数量が設定され、減産を強いられています。この生産調整は、現状維持か拡大志向のAタイプを選択した農家にとっても、10%減産を選択した農家にとっても、その内容は大変厳しいものです。こうした状況に追い込まれている農業経営についての市長の認識をお伺いをいたします。

 さらに、日豪経済連携協定、いわゆるEPAをめぐる動きによっては、根室の農業は壊滅的な打撃を受け、経済を崩壊させかねない事態にもなりかねません。農林水産省は2月27日、日本が世界貿易機関や経済連携協定などの国際交渉で国内の農業生産を試算し、発表しましたけれども、国内の農業生産が3兆6,000億円減り、375万人が失業し、食糧自給率は12%まで落ち込むと発表されました。まさに、食糧供給基盤の崩壊とも言うべきものです。市長は、この影響についてどう認識をし、対応しようとしているのか伺って、壇上からの質問を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 昼食のため、午後1時半まで休憩いたします。

         午前11時58分 休憩

         午後1時30分 開議



○議長(嶋津隆之君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 日本共産党、高本議員の代表質問にお答えいたします。

 初めに、根室市の将来像とその実現についてでありますが、今日、激しい社会構造の変化や少子・高齢化の急速な進行など、まちづくりを進める上でさまざまな課題が生じておりますが、そのような状況の中においても、市民自らの選択と責任のもと、市民と行政の協働をキーワードとして、個性と独自性を発揮した、だれもが誇れる町を築いていくことが重要であります。

 私は、協働を合い言葉に、産業、暮らしなどさまざまな分野において個性と独自性のある町をつくり上げていく過程で、私たちに自信が生まれ、自信が誇りに、そしてすべての市民が将来に夢を持って暮らし、地域が活力にあふれている姿になり、この町にいつまでも住み続けたい、住んでいてよかったという思いになることだと考えています。

 このような観点から、だれもが誇れるまちづくりのため、市政方針に掲げた4つの重点施策に全力で取り組むとともに、第8期根室市総合計画の6つの基本目標の着実な推進により、この町にいつまでも住み続けたい、住んでいてよかったと実感できる町の実現を目指してまいりたいと考えております。

 次に、新型交付税等の導入による影響についてでありますが、平成19年度から導入される人口と面積を基準とした新型交付税の試算については、本年3月2日、総務省より公表されたところであります。その試算内容は、離島や過疎などの条件不利地域に配慮することになっておりますが、当市における影響額は約2,700万円、率にいたしまして0.3%減の減額が見込まれる試算結果となっているところであります。

 また、魅力ある地方の創出に向け、地方が自ら考え、前向きに取り組む地方自治体に対し地方交付税等の支援措置を新たに講じる頑張る地方応援プログラムが平成19年度から導入されるところであります。これは地方の頑張りの成果を交付税の算定に反映させようとするもので、製造品出荷額、出生率などの成果目標や平成17年度から算定されている行政改革努力、徴収努力などの、いわゆる行革インセンティブ算定により算定されるものでありますが、この算定の詳細はいまだ示されておりませんので、その算入額を試算することは困難な状況にあります。私といたしましては、今後とも財政運営に支障が生じない算定などについて、北海道市長会、地方六団体と連携し、強く要請してまいりたいと考えております。

 次に、税制改正に伴う負担増の実態把握と対応策についてでありますが、このことにつきましては、昨年の第3回定例会でも御答弁いたしておりますが、このたびの税制改正による公的年金等控除額の縮減に伴い、国民健康保険税の算定上の所得割合が増額となったところであり、地方税法上急激な負担増に対応するため、本年度から2年間の激変緩和措置が講じられておりますものの、対象となった1,073世帯の1世帯当たりの平均負担額は約1万7,000円となったものであります。また、介護保険につきましても、所得段階区分の変更により負担増となった方が1,159名であり、国民健康保険税と同様に激変緩和措置が講じられているものの、対象者1人当たり平均年間約4,200円の負担増となったものであります。

 このような状況から考えますと、2年間の激変緩和措置が講じられているとはいえ、年金受給者にとりましては大きな負担増となったものと認識しておりますことから、納期内納入が困難な方につきましては、申し出等により分割納入等の対応もしているところであり、今税制改正での直接的な負担増に対する軽減措置は考えていないものであります。

 また、児童福祉費負担金、いわゆる保育料につきましては、定率減税の廃止により負担増となるとの御指摘でありますが、当市の保育料は国が定める保育所徴収基準額の7段階をさらに17段階に細分化し、負担軽減を図っており、国の基準額に比べ大きく減額となっておりますことから、保育料につきましても特に軽減措置を講じることは考えていないものであります。

 次に、今後の財政見通しについてでありますが、先ほどの滑川議員にお答えいたしましたとおり、平成20年度決算から適用される地方公共団体の財政の健全化に関する法律は、財政の早期健全化と財政の再生が柱となっているところであります。これにより4つの健全化判断比率をもとに、この指標のいずれかが一定水準以上に達した場合に財政の早期是正を行うものであります。この指標の水準については具体的に示されていないため、今後の財政運営に対する影響は不透明なところであります。

 また、病院事業会計におきましても、現在医師確保を最優先に取り組んでおり、医師確保の状況によって収支の状況が大きく変わることから、現時点で一般会計に与える影響について推計することは困難な状況にあります。

 個々の財政見通しにつきましては、国の地方財政改革、病院事業会計の経営状況を踏まえると、今まで以上に厳しさを増す状況になると考えておりますことから、加速的な行政改革の推進を図り、行政経費のさらなる節減、合理化に徹し、持続可能な行財政基盤の確立に向け努力してまいりたいと考えております。

 次に、行政改革を進める中で、行政としての将来あるべき姿をどこに置こうとしているのかという点についてでありますが、近年、地方分権の進展や少子・高齢化など変革の時代を迎えており、こうした時代に的確に対応していくためには、行財政システムの再構築が必要であることから、当市においては第3次行政改革に引き続き、平成17年度より第4次の行政改革に取り組んでいるところであります。

 行政改革とは、最少の経費で最大の効果を上げなければならないという基本理念のもとに、地方公共団体としての自治の力を高める取り組みでありまして、加えて現下の財政状況は極めて厳しい状況であるため、持続可能な行財政基盤の確立に向け、効率的かつ効果的な行財政運営を目指す取り組みであります。このため、当市では組織機構や職員定数の見直し、さらにはアウトソーシングの推進などの行政機能のスリム化を進めておりますが、これらは組織の縮小や総人件費の抑制といった単なる縮小・抑制策だけではなく、多様化する市民ニーズに適切に対応していくために必要なものと考えておりまして、引き続き行政改革に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、今日の深刻な医師不足、地域医療の危機の原因についてでありますが、現在、新医師臨床研修制度の影響などにより、当市のみならず全国で多くの公立病院などが医師不足に直面し、地域医療の維持確保が困難になるなど、深刻な事態に直面しております。この地域医療の崩壊とも言うべき医師不足の問題は、一自治体の努力だけではもはや限界がありまして、国並びに道に対し、市長会などを通じこの問題の対策と解決を強く求めているところであります。

 また、医療制度改革については、急速な少子・高齢化の進展の中で、国民の安心の基盤である国民皆保険制度を堅持し、医療制度を将来にわたり持続可能なものとしていくために、1つ目として、安心・信頼の医療の確保と予防の重視、2つ目、医療費適正化の総合的な推進、3つ目として、超高齢化社会を展望した新たな医療保険制度体系の実現という3つの基本的な考えのもとに進められているところであります。この改革の基本は、国民の医療の安心の確保と将来にわたる国の負担能力を考慮した医療費の適正化という2つの要素についていかに調和を図っていくかというものでありますが、現状は療養病床の削減や高齢者負担の増加など地域医療にも影響が及んでいると認識をいたしております。

 次に、地域医療危機の根本原因の市民周知についてでありますが、この医療危機を招いた要因の一つは、先ほども申し上げましたとおり、新医師臨床研修制度による医師の不足等がその大きな原因であると認識しております。このため、先日根室の医療問題をテーマにした懇談会が市内で開催された際に、市からも担当者が出席し、医師不足の要因となっている新医師臨床研修制度や全国的な医師不足の現況等について詳しく説明をさせていただいたところであります。

 また、この問題解決のため、道並びに3医育大学等関係機関などに対し、市民挙げての医師派遣などの要請活動を行っており、市並びに市議会、根室市保健医療対策協議会、根室市商工会議所、根室市町会連合会、根室市医師団等の連携による要請行動を既に2回行っているところであります。引き続き、機会あるごとに市民の皆さんに地域医療の実情を説明し、御理解をいただきますとともに、市民と一丸となって解決のため、引き続き関係機関等に対し強く要請をしてまいりたいと考えております。

 次に、医師確保の交渉についてでありますが、先ほど滑川議員にも御答弁申し上げましたとおり、医師確保の取り組みについては、市政の最重点課題として位置づけし、これまで国や北海道をはじめ道内外の医育大学等に対し医師派遣の要請を行うなど、さまざまな角度から取り組んでいるところであり、国や道におきまして、地域の置かれている現状などを十分に御理解いただき、現在、常勤医師の派遣について前向きに御検討をいただいているところであります。

 市民への公表につきましては、患者さんや市民の皆さんの医療不安を早期に払拭するためにも、国や道、さらには道内医育大学などからの医師派遣に関する全体像が近く明らかになることから、診療体制などについて院内掲示や報道などを通じ市民の皆さんに周知してまいりたいと考えております。

 基本的には、平成18年度の水準は何とか維持したいということで、ただいま進んでいるところであります。

 次に、医師数、医療制度改革等の影響による市立病院経営の見通しとその対応についてでありますが、新医師臨床研修制度により、これまで地域医療の医師の供給窓口を担ってきました医育大学の各医局に医師が残らず、医育大学からの医師派遣システムが崩壊の危機にあり、旭川医科大学から医師の派遣を受けております市立根室病院におきましてもその影響をもろに受けまして、本年度常勤医師が17名から6名減員となり11名となったところであります。このため、患者の受け入れ制限を行わざるを得ず、18年度決算見込みでは、1日当たり患者数が入院では102.5名、対前年比42.8名の減、29.5%の減であります。外来では609.6名で、対前年比113名、15.6%の減と大きく落ち込んだところであります。

 また、医療制度改革の影響につきましては、医療費適正化の総合的推進や新たな高齢者医療制度の創設等の措置が講じられたことによる高齢者の医療費窓口負担の増、さらには平成18年度診療報酬のマイナス改定により、患者動向、医療収益にも影響が出ており、4月から7月までの4カ月間の診療データをもとに分析いたしましたところ、入院、外来合計で改定率3.16を上回る、当病院の場合3.7のマイナス影響があったところであります。

 この結果、平成18年度の医療収益の決算見込み額は23億5,400万円で、医療制度改革による影響額は約8,800万円を含め、対前年比9億408万円、率にいたしまして27.8%の減となる見込みであります。

 今後の病院経営の対応についてでありますが、病院経営は医師の診療行為により医業収入が大きく左右されますことから、医師の安定的な確保が最優先課題であり、引き続き全力で医師確保対策に取り組んでまいらなければならないと考えております。

 次に、新病院建設の条件整備についてであります。

 新病院の建設に当たっては、医師体制の長期的な見通し、病院経営の安定化や建設財源の確保など、諸条件の整備が必要となりますが、現時点においては、医師確保の見通しなど非常に厳しい状況にあるものと考えております。このため、今後とも医師確保に全力で取り組み、医療体制の充実と経営の安定化を図るとともに、現状を見据えた診療体制をはじめ、建設場所も含めて建設計画を広範に見直し、条件整備に努めてまいりたいと考えております。

 次に、地域医療のビジョンについてでありますが、当市は地理的にも救急患者の第3次医療圏の搬送距離が長いことから、市立根室病院の医師確保はもちろんのこと、市民の医療ニーズ等に適切に対応するため、市立病院と市内医療機関との連携や第3次医療圏を含む広域的なネットワークの強化により、医療機関が相互に機能を分担し、連携することでの効率的、効果的な医療供給体制の確保は重要であると考えております。

 また、妊娠、出産から幼少年期、そして高齢者へという生涯を通じた健康づくりの普及啓発が今求められておりまして、市として保健、医療、福祉、教育の連携を一層強めるともに、健診、保健指導のさらなる取り組みを強化し、市民が安心して暮らせる地域医療の推進に努力してまいらなければならないと考えております。

 したがいまして、ただいま申し上げましたようなことを基本に、根室市に求められる地域医療のあり方について、今後ともさまざまな機会や懇談の場を通じ、市民皆さんとともにしっかりと論議を深めてまいりたいと考えております。

 次に、障がい福祉サービス利用者の状況と報酬単価の引き下げによる事業者への影響についてであります。

 利用者の影響につきましては、昨年10月からの新サービス体系の移行後、生活訓練や就労継続支援へ移行した市内の障がい福祉サービス事業所では、旧体系と比較して利用者が月平均で5名増加しておりますが、旧サービス体系のままの事業所におきましては、これまでと変わらない利用者数の状況となっているところであります。

 また、障がい福祉サービス事業者の報酬単価につきましては、昨年4月に全体で1.3%の引き下げとなったほか、報酬の支払い方式につきましても、これまでの月払い方式から日額単価に基づく支払い方式に改められたことから、事業者にとりましては大きな影響があるものと認識をいたしているところであります。

 このため、国では平成19年度から2カ年の激変緩和措置といたしまして、従来の月払いによる報酬額の90%を保障するほか、旧体系から新体系に移行した場合におきましても、従前の報酬単価の90%を保障するなどの措置が講じられることになっておりますが、今後においても国の障がい者施策等を注視するとともに、市内事業者の運営状況の把握に努めてまいりたいと考えております。

 次に、障がい程度区分の認定に伴う施設からの退所者の受け皿についてであります。

 障害者自立支援法では、6段階の障がい程度区分の認定制度が導入され、施設入所につきましては区分4以上、50歳未満の方は区分3以上と制限されているところであります。このことから、施設入所においては5年間の経過措置があるものの、施設からの退所を余儀なくされるケースも懸念されているところであります。このため、障害者自立支援法では、すべての市町村に対し、地域の障がい者を対象とした施設として、総合的活動または生産活動の機会の提供や社会との交流を促進していくことを目的に、地域活動支援センターの設置が義務づけされており、当市においても本年4月から市内厚床のすずらん学園内に地域活動支援センターの設置を予定しているところであります。

 次に、障がい者計画並びに障がい福祉計画の策定についてであります。

 現在、障がい者施策の基本的事項を定める障がい者計画と障がい福祉サービスについて、平成23年度までの具体的な数値目標の設定等について定める障がい福祉計画の最終的な策定作業を進めているところであります。この2つの計画策定に当たりましては、障がいのある方の現状やニーズを的確に把握する必要があることから、昨年8月、市内の身体、知的、精神の障がいのある方1,817名を対象に46項目から成るアンケート調査を実施いたしたところであります。

 また、本計画の推進に当たりましては、福祉サイドのみならず、雇用、教育、医療等の分野を含めた総合的な取り組みが必要であることから、市内の障がい者団体、ボランティア団体をはじめハローワークや保健所、就学指導委員会、医師団等から推薦を受けた14名で構成する障がい者計画等検討委員会を組織し、庁内の策定委員会により取りまとめられました計画案に対し、現在検討をいただいているところであり、これらの論議等を十分に踏まえ、本計画に反映させてまいりたいと考えております。

 次は、改正介護保険法による新予防給付への移行者に対する給付の制限についてでありますが、改正介護保険法は予防重視型システムへの転換を柱として新予防給付が創設され、地域包括支援センターの行う要支援者に対する介護予防マネージメント業務により、本人ができることはできる限り本人が行うことを基本としつつ、利用者のできることを利用者とともに発見し、利用者の主体的な活動と参加意欲を高めることをねらいとしております。

 御質問のありました通院介助の保険給付の対象外、また月額包括単価による生活援助回数の制限等につきましては、地域包括支援センターの行う適切なケアマネージメントにおいて、必要な方へのヘルパー等の提供は保険給付の対象になると判断しておりますことから、今後とも適切なケアマネージメントに努めてまいりたいと考えております。

 最後に、当市酪農業の現状認識と日豪FTA・EPA交渉が与える影響及びその対応についてであります。

 近年、飲用牛乳の消費低迷や脱脂粉乳の過剰在庫などから、農協やホクレンなどで構成する北海道農協酪農・畜産対策本部委員会が平成18年度から3年間の予定で生乳の生産調整を実施しております。この内容は、農家自らが生産量を選択できる制度で、10%程度の減産を受け入れるタイプと、今後も拡大志向を目指すタイプに区分され、減産を選択した農家には需給調整格差金の交付措置が講じられております。しかし、この制度の導入に伴い、営農計画の見直しや将来の不安感から、新たな基盤整備や施設整備の投資を控えるなど、その影響は大きく、生産環境の厳しさが増しているものと認識をしております。

 一方、日豪FTA・EPA交渉が与える影響につきましては、仮に農業分野での関税が撤廃された場合、当市においても酪農・畜産農家や関連産業の経営に甚大な影響を受けるものと認識しております。

 この対策として、先月、日豪FTA・EPA交渉対策根室管内総決起集会が中標津町で開催されたところであります。また、先日、根室地方総合開発期成会として、日豪FTA・EPA交渉に当たっては、関税撤廃の例外品目を設定すること、さらに意欲ある担い手の育成確保や自給飼料に立脚した酪農・畜産経営の展開など、生産基盤の強化に向けた施策の展開について国に強く要請してきたところであります。今後も引き続き、北海道市長会や関係団体とも連携し、粘り強く要請をしてまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(嶋津隆之君)

 高本君。



◆(高本みさ子君)

 お答えをいただきましたので、自席から何点かについて再度お聞きをしたいと思います。

 初めに、市長さん、私市長さんが描く根室の将来像とはどんなものですかというふうにお聞きをしました。返ってきた答えが、市民自らの選択と責任のもと、市民と行政の協働でということでした。確かに、まちづくりの主役というのは市民です。一方、市長さんは、市民の皆さんから負託を受けた市政のリーダーですね。誤解のないように申し上げますけれども、リーダーというのは独裁者ではありませんね。しかし、市政を預かるリーダーです。私はこういう町をつくります。だから、今こんな種を植えました。市民の皆さん、一緒にこれを大きく育てていこうではありませんか、こんなメッセージがされてもいいのではないかというふうに私は思っているんです。それをまちづくりの選択と責任をすべからく市民にゆだねると。これではリーダーだということは言えないのではないでしょうか。協働だということが盛んに言われていますけれども、目標を示さなければ市民の間からの自発性も生まれてこない、こんなことではないかというふうに私は思うんですが、改めて市長さんの描く将来像について聞かせていただきたいというふうに思います。

 それから、定率減税の廃止に伴う雪だるま式負担増の問題です。

 国民健康保険税、介護保険料、このことについては12月議会でも申し上げましたので、ここでは保育料に限って再度伺いたいと思います。

 2006年、所得税の定率減税が半減をされたことによって、保育料にもその影響が及びますね。保育料というのは、前年の夫婦の所得税を合算した所得税額によって決まります。定率減税が20%から10%に半減したために、所得に変化がなくても2006年の所得税額はそれまでの8分の9倍にふえるんですね。ちなみに、夫婦共働き、夫が年収200万円、妻180万円、3歳未満の子供がいる家庭では、夫婦合わせた所得税はこれまで6万2,400円でしたけれども、定率減税の半減によって7万2,000円に所得税がふえるんです。

 こうした中で、厚生労働省は昨年12月、関連の通知を改定して、階層区分の区切りとなる税額を8分の9倍して、定率減税が保育料に影響しないような措置をとったんですね。保育料は市の規則で決められておりますから、市の規則を改定しなければ保育料がこの定率減税半減によって実質的に値上げになってしまう、こういうことになりますね。確かに市長さんおっしゃいましたように、根室市の保育料は国の基準より政策的な配慮をもって安くはなっています。しかし、この市の規則を改定しなければ、この政策的な意味合いが薄れてしまうのではないですか。だからこそ、厚生省もこういう措置をとったんですね。こういうことが市民の皆さんに十分知らされないで、市民の皆さんが知らないことをいいことに、この便乗値上げというかね、規則を改定しないというこういうやり方というのは、私はあえて言わせてもらえば、行政の怠慢ではないのかというふうに思うんですが、改めてお聞きをしたいというふうに思います。規則の改定ですから、条例の改正ではありませんから、議会の承認を得るものではありませんけれども、こういう措置をとらなければ実質的に保育料が上がるという仕組みですよね。お聞きをしたいというふうに思います。

 行政改革の問題ですが、この行政改革で今地方自治とは一体何なのかということが問われる状況になってますね。2006年5月26日、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律が成立をいたしました。この行革推進法は、国と地方自治体に民間活力の最大限の発揮、民間活動の領域の拡大、こういう基本理念にのっとって行政改革を推進することを責務として義務づけています。行政改革というのは、そういう意味では真新しい言葉ではありませんけれども、1981年から臨調行革ということで始まりまして、真新しい言葉ではありませんけれども、今度の行政改革、進められようとしている行政改革は、これまでの延長線上のものではないということが市行政を預かる皆さんにしっかりと認識をしていただきたいというふうに思うんですね。この中身は、まさにこの理念、官から民への流れを加速させて小さな政府を目指すものですね。そういう意味では、地方自治体、これが何なのかということをしっかりと見据えて、行政の果たす役割を発揮していくことが今求められていることだというふうに思います。

 それから、地域医療と市立病院の問題についてなんですが、市長さんを先頭に医師確保のために日々努力されているということは十分承知しています。担当者の皆さんも本当に東奔西走して頑張っているということは十分承知していることですけれども、そういう中でもなかなか医師の確保に困難性が生まれているというのが今の実態だというふうに思うんです。市長さんもそのことは十分に認識されて、今、一地方自治体では医師確保をするのが困難だということを言われているんだというふうに思うんですけれども、今日の根室市のこうした深刻な医師不足、地域医療の危機というのは、国が進めている医療費削減路線にあることは否めない事実だというふうに思うんですね。医師確保の困難性もここから生まれているというふうに思うんです。

 医師不足の原因については、12月議会でも申し上げましたけれども、医師の絶対数の不足なんです。今でさえ厚生省は医師不足を認めておりません。地域の偏在化だとか、診療科目の偏在化なんて言って、医師の不足を認めておりませんけれども、しかし国際的に比較しても世界で67位ですよ。OECDの比較で言えば27位です。OECD並み水準の医師数にするとすれば、13万人の医師が必要というふうに言われているんです。医師の絶対的な不足、ここで今厚生労働省も世論に押されて、10県に対して10名の医師養成というか、定員の増員を認めました。だけど、北海道は認められませんでした。今、この北海道、人口10万人当たりの医師数は216.2人、全国平均211.7人、北海道は確かに若干全国平均よりも上回っております。しかし、面積当たりでは全国最低ですね。実際の労働実態を反映する病床100床当たりでは7.9人で、全国45位です。北海道はこの地理的条件を考えて大学の定員枠の拡大を図らなければ、これからの医師確保も大変な困難性を生むというのは明らかなことではないでしょうか。しかも、この10県なんですけれども、将来分の前倒しにかすぎませんね。今回、定員をふやした点は、後から定員削減が求められるというこんな事態です。医師の絶対数の不足を解消させる。そのためには定員増を図るということが今何よりも求められていることだというふうに思います。もともと北海道はこんな状況で、札幌市、旭川などを除いて深刻な医師不足だと。そこで、これを解消するために、盛んにマスコミで報道されましたけれども、名義貸しなんてね、こんな事態が起きたんです。

 そういう深刻な医師不足の状態にあった北海道で、臨床研修医制度の発足が引き金になって大学病院の研修医離れが進んで、先ほど市長さんもおっしゃったように、大学病院に人的余裕がなくなって、さらに独立行政法人化で独立採算重視が押しつけられた結果、大学病院自ら医師不足に陥り、自治体病院に医師を派遣することができなくなったというのが今日の事態だと思うんです。盛んに新臨床研修医制度が医師不足の原因のように言われるんですが、新臨床研修医制度というのは、研修医の力量をアップして総合的に診療ができるという医師を養成すると。このことは国民にとっても私たち住民にとってもプラスとなることなんですね。問題なのは、これまで地方の病院の医師派遣を大学病院だけに任せて、新しい制度を導入してこんな事態になっているにもかかわらず、何の手も打たない。地域医療に責任を負わなければならない国が有効な手だてを打たないというところに最大の問題があるというふうに思うんですね。こんな状況の中で医師確保の困難さが生まれている。

 そこで、この医師確保の困難さがどうして生まれているのか、なぜ今こんな地域医療が危機に立たされているのか、この根本原因を市民の皆さんにきちんと伝える、このことが必要だと思うんです。市民の皆さんが真実を知らないと正確な判断はできません。世論をつくり出すこともできません。今、本当に市民ぐるみで、地域ぐるみでこの問題に当たっていかなければならないんだというふうに私は思います。しかも、先ほども壇上からの市長さんのお答えもありましたけれども、医師が安定的に確保されなければ、市民の皆さんが切実に願っている新病院建設にも向かえない。そうですね。そういう意味で、本当に市民の皆さんに正しい知識を知らせ、今まさに医療制度改革をやめよ、医療抑制路線やめよ、これを求めていく運動がやっぱり必要なんだというふうに私は思っています。そうでなければ、安定的な医師を確保する、地域医療を守る、こういうことはなかなかできないというふうに思いますので、市長さんの御所見があればお聞きをしたいというふうに思います。

 時間がありませんので、また改めてお聞きします。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 高本議員の再度の御質問にお答えいたします。

 初めに、まちづくりの行政のリーダーシップということでありますが、個性豊かで自立した地域社会を築き、根室に住んでいて本当によかったと実感できるまちづくりを進めるためには、これは行政の力だけでは到底かなわないところでございまして、数字的に見ても産業経済界の7割ないし8割は民間経済界が仕切っているといいますか、そういうことでございまして、例えば市についてはせいぜい十数%程度の影響しか額としては当たらない。しかしまた、その15%の数字が産業経済界を牽引するような施策につながれば、これまた町の発展に寄与することでございまして、やはりそういう意味で市民がみんな意識を持って協働のまちづくりをする。そして、今までは産業経済界、かなり漁業環境、この二十数年、200海里になってからもう毎年のように厳しくなって、大きな変革も4度ございました。まさに、周りを見渡す暇がないぐらい漁業関係者もこの二十数年は大変だったと思うんですが、大体最近はある程度対ロシア関係で5割以上の影響があるとは言いながら、300億円前後ここ四、五年続いていると。これを一つの基礎といたしまして、相乗効果を高めて、やはり町の将来を考えれば、基盤の産業がしっかりしていなければならないわけでありまして、根室市の場合はやはり漁業ないし酪農がそれを担うということでございます。また、それに関連する水産加工とか商工業も当然関係あるわけであります。そういう意味で、協働の精神をさらに深めて産業振興、経済が元気のある町を目指す、これが基本と考えております。そうすることによって、財政も豊かであり、そしてまた福祉や教育の方にも思い切った施策が展開できる。それを恐らく市民も望んでいると、このように考えているわけでありまして、この基本の線に沿って、今、市でできない部分がかなり北方領土問題が未解決のためにある地域でございますんで、できるだけやはり国の援助をいただきながら、さらにそれを進めてまいりたいというふうに考えております。

 それから、保育料の関係でありますが、先ほど御答弁いたしましたが、18年度所得にかかわる定率減税、これは20%から10%に減額されました。これによりまして所得減税を積算の根拠として保育料は負担増となることが想定できるところであります。しかし、収入の変更に伴い所得税額が変更となるものでありますことから、定率減税の影響がどの程度のものになるかは現時点では予測することが非常に困難であります。また、所得段階区分の税額の範囲も比較的広くなっておりますことから、定率減税の変更に伴い、必ずしも保育料が増額となるとは限らないというふうに判断をしております。

 御指摘のように、国が平成19年度から保育料徴収基準額を変更する予定となっておりますことは承知をしております。階層区分の所得税額が一部変更となるものでありますが、当市におきましては、先ほども、先ほどは申し上げていません。従来から国が示す保育料徴収基準額を1年おくれで適用しております。これは改正案の施行月日が国の当該年度予算成立の日以降であることなどから、事務作業に間に合わないためにこのような方法を講じているものでありまして、道内の多くの市町村はこの方法を採用しているところであります。したがいまして、今般の保育料改正は平成20年度からの適用を予定しているものであります。

 それから、行革のいわゆる破綻法など、また新たな行革を求められるような法律が今回できるということであります。市の場合は、昭和54年度から、まさに全国に先駆けて、これは200海里があったために、まだ国が素案をつくっている段階でいち早く根室市あるいは釧路市の場合は行革を推進してきたところであります。本来であれば、これは行革というのはある面では町の勢いをなくする、あるいは行政の勢いをなくする側面も当然あるわけであります。定数も減りますし、また給料を独自削減しますと、町の産業経済に与える影響はこれは当然大きいわけでありますが、しかしながら行政運営を持続するためにはこれは必要やむを得ない措置であるというふうに考えております。

 例えば平成16年度、いわゆる三位一体改革、今まで私も自治体生活長いんですが、一挙に10億円を超える地方交付税を単年度で行ったと。あれがいまだに尾を引いているところでございまして、極端な話、16年度のあの改革がなければ、今も、たとえ病院が11億円ぐらいの繰り出しがあっても耐えれる部分があったんではないかと。これは数年前の話をしても何もなりませんけども、やはり国も今、2011年までに14兆円を超える歳出削減を行うと。実は市町村段階では既に25%歳出削減を行っております。根室市の例で言いますと、平成10年に191億円という当初予算がございましたが、今現在は141億5,000万円でございまして、まさに25%以上の当初予算を削減しているということでございまして、どちらというと国は先に市町村あるいは都道府県にそういう行革を押しつけている節も見えますけども、これまたやはりある面では経済力に見合った歳出ということを考えますと、やむを得ないんではないかというふうに考えているところであります。

 それから、医師不足の関係でありますが、確かにいろいろ数字を挙げておられました。私どももそういうふうにとらえております。それで、人口10万人当たりの医師数で申し上げますと、世界の中から上げてみました。312人、これはOECD、経済協力開発機構加盟国の平均でございます。日本は平成16年12月で先ほど全国平均が211.7でありまして、先進国の中ではまさに67位ですか、そういう状況になっております。また、根室管内は、北海道の216.2人に対しまして100.4ということで、最新ではもう既にこれ九十七、八まで下がっております。まさに全道一の医師の不足・過疎地帯というふうになっております。北海道の50%以上の医師が札幌市に集中をしているということでございまして、これは臨床研修制度で、ある程度今まで大学がコントロールしてきたものができなくなったと。いわゆる、大学というのは派遣をする大学ではなくて、教育するための大学というふうにはっきりと臨床研修制度で変更になりましたんで、これもやはり私どもが今、逆に医育大学に派遣をお願いに行ってるのは筋違いであるというふうに、実は文科省とか、あるいはほかの医育大学に行っても言われるわけであります。しかし、今まで派遣してきた実績がそれぞれの大学にありますので、そこら辺をぜひ糧に行っているわけであります。

 いずれにいたしましても、私どもも市長会を通じて、先ほども申し上げましたが、卒後一定期間、やはり市の病院に勤務すること、それを義務づけるべきだと。あるいは、国も今注目をしておりますが、都道府県に奨学金の貸与制度を設ける、それに対して国が援助するというような新たな制度も、先般厚生労働省に行きましたら考えているようでありますが、これだけでなくいろんな部分があるんですけども、やはり都会志向といいますか、医師の都会志向、それが一番の原因であるというふうに考えておりまして、その都会志向というのは、やはり子弟の学業の問題であるとかそういうものが主でありまして、非常に大きい要因を含んでいるというふうに考えております。

 全国の新医師数は7,500人、毎年新医師の免許といいますか、合格者ですか、医師の合格者が7,500人だそうでありまして、今までは8,500人ぐらい試験を受けるんですが、実際には1,000人ぐらい落ちて7,500人だということでありまして、厚生労働省もそこら辺の基準も、本当かどうか知りませんが、本当かどうかというのは大変失礼ですが、緩和するということも視野に入れたいということも言ってましたし、もろもろの方策で何とか地方、こういう僻地にも医師が潤沢とは言わないまでも必要数来るように、国や道に対して私どもも意見を申していきたいというふうに考えております。



○議長(嶋津隆之君)

 次に、新風代表、17番佐藤敏三君。

 佐藤君。



◆(佐藤敏三君)

 通告に基づき代表質問いたします。

 けさほどから滑川議員、そして高本議員の方から質問があり、私の質問と重なっている部分がありますけども、通告に基づき質問させていただきます。

 まず最初に、市政方針についてお伺いいたします。

 市長はこのたびの市政方針の中で、市制施行50周年を迎えるに当たり、今日まで根室市を支えてくれた市民の熱く強い意志と先人のたぎる情熱に感謝され、その心をしっかり受けとめられ、市民だれもが根室に住んでいて本当によかったと実感ができ、そして誇りに思えるまちづくりを目指すとして、「ふるさと再興の実現」という表現をされました。この「ふるさと再興の実現」という言葉から受ける印象は、人それぞれあるものとは思いますが、私自身は市長の根室市にかける思い入れ、市政の方向性を端的に表現されたものだと思います。

 そこで、市政方針の冒頭及び基本姿勢、協働のまちづくりと持続可能な行財政基盤の確立の中で繰り返し使われているこの「ふるさと再興の実現」という表現の意味するところについて率直にお聞きいたします。

 この表現は、根室市の再興、復興を決意され、それに向けて果敢に挑戦をすることを決意されたものなのか、それとも単に方向性を示されたものなのか、まずそこをお聞きしたいというふうに思います。

 また、ふるさと再興の実現のため、産業経済界のメンバーから成る(仮称)ふるさと再興懇話会の設置を計画されているようでありますが、この懇話会に根室市再興の実現のためどんな役割を担ってもらおうとしているのか、できれば少し具体的にお答え願いたいというふうに思います。

 次に、地方分権推進に関する決議をはじめとする改革の地方への影響についてお伺いいたします。

 今日の地方分権推進をはじめとする改革の流れは、平成5年の国会史上初めて行われた衆・参両院による地方分権の推進に関する決議と言われていますが、もともとは第2次オイルショック以降の経済対策、財政悪化に伴い、臨時行政調査会や3次に及ぶ行革審により、財政再建あるいは行政改革の両路線が進められる中で、官と民の関係の見直し、国と地方の関係の見直し、規制緩和と地方分権が重要な柱となり、そこに政治改革の要請、さらに東京一極集中の是正が加わり、国会決議になったと言われています。

 この後設置された地方分権推進委員会の中間報告では、地方分権推進の背景及び理由として、中央集権型行政システムの制度疲労、権限、財源、人間、情報の中央への過度な集中、変動する国際社会への対応、東京一極集中の是正、個性豊かな地域社会の形成、少子・高齢化社会の対応などであり、その目的、改革の方向性は自己決定権の拡充、規制緩和と地方分権、新たな地方分権型行政システムの構築、国と地方の関係を上下主従の関係から対等協力への関係というものであります。また、地方の自治権、自治責任拡充であると言われています。

 この基本的考え方のもとで、地方分権一括法の施行、それを踏まえて三位一体の改革へ進んだものととらえることができると思いますが、今日の改革における地方行政の困窮状態をかんがみると、何の準備も方策も持たない地方に今日までの国の財政政策のツケを回しただけとの感も強く感じられます。しかし、地方にとっても、困ったというだけで前へ進まないというわけにもいきません。この困窮の中にあって、国が地方に何を求めているのか、いま一度検証してみる必要があると思います。

 そこで、市長にお伺いいたします。

 平成5年の地方分権を推進する決議、平成12年の地方分権一括法、平成18年の三位一体の改革は地方に何を求めたものと認識されているのか。また、昨年7月に総務大臣の設置した地方分権21世紀ビジョン懇話会が出した報告書には、今日の地方分権をさらに推進する仕上げの分権とも言われる内容の報告がされております。これらの改革は時間的に予定どおりいかなかったとしても、社会的背景もあり、将来的には確実に実行される方向にあるものだと思われますが、この報告書の内容の実現の可能性も含めて、今後の地方分権推進はどのように位置づけられているのか。また、これら一連の改革が根室市の行財政及び市民生活における影響とはどのようなことだと認識されているのか、お伺いいたします。

 次に、市立病院根室病院の経営と診療体制並びに建設計画についてお伺いいたします。

 この質問をするに当たり、新風として病院経営に対する考え方を述べさせていただきます。

 昨今の医療、病院経営を取り巻く環境は大変厳しいものがありますが、市立根室病院の地域の中核病院としての役割は今後も変わることはなく、建設に向けても規模、建設方法は再構築しなければなりませんが、条件整備をしっかりし、再検証し、早期の建設をする必要があるものと考えております。

 そこで、経営の安定と建設促進の意味を込めて質問に入ります。

 最初に、現段階における市立根室病院の平成19年度の診療体制についてであります。

 医療制度改革並びに新医師臨床研修制度及び医科大学の独立行政法人化などによって、日本の地域医療は崩壊寸前という地域が激増しております。根室市も地域の中核病院である市立根室病院の大学への医師派遣が縮小もしくは中止となり、まさに地域医療が崩壊の危機に瀕している状態にあるものと思われます。そんな中、長谷川市長は就任以来今日まで、議会、経済界の先頭に立って医科大学や北海道等に対し医師派遣に努力されていることは承知しております。

 そこで、この時期における来年度の医師の確保の状況をどのように認識しているのか。また、医科大学や北海道からの派遣によって医師の充足が満たされなかった場合の対策はどのように考えているのか、お伺いいたします。

 次に、現在の日本の医療の問題点と医療制度改革への認識についてお伺いいたします。

 現在の日本の医療制度が確立されたのが1960年代と言われています。その根幹をなしたのが医療提供体制、医療保険体制、診療報酬体系であります。この医療制度体系の原形が何点か改正を加えられて今日に至っております。しかし、1986年の第1次の医療法の改正をはじめとして、1992年の第2次改正、1998年の第3次改正へと進み、さらに医療制度ビッグバンとも言われる大改革へと議論は進みました。この改革は政治的な思惑もあり、一気に進みませんでしたが、疾病構造の変化、患者意識の変化、医療技術の進歩、高齢化社会の到来など、抜本的改革の避けられない状況などもあり、少し時間的経過はありましたが、現在進められているのが今日の医療制度改革ではないかと思われます。この改革は、地域の医療はもとより、病院経営に与える影響が大変大きなものとなっていると思われます。この一連の改革の後、介護保険の導入もあり、病院経営の多くはそれまでの経営の方針、運営を見直さざるを得ない状況になったと見られます。

 そこで、医療制度改革の地域医療における影響をどのように認識されているのか、お伺いいたします。

 次に、市立根室病院の経営における問題点とその取り組みについてお伺いいたします。

 市立根室病院会計は、今年度一般会計より11億円を超える繰り入れを余儀なくされました。その要因の多くは、医師派遣の減少に伴う収入減によるものでありますが、医師派遣による減収の要因以外として、私たち新風はたびあるごとに病院経営のあり方を指摘してまいりました。

 そこで、改めてお聞きいたしますが、医師派遣休止は別として、それ以外の経営問題をどのように認識されているのか。また、それに対してどのように取り組まれようとしているのかについてお伺いいたします。

 あわせて、現在進められております健全化計画の進捗状況と今後の計画達成の考え方をお聞かせ願いたいというふうに思います。

 次に、平成19年度市立根室病院会計を赤字予算とした考え方と決算における取り扱いについてお伺いいたします。

 赤字予算の主な要因は、医師確保にかかわる収入減が大きなものと思われますが、このことについては今後も懸命に努力されると思います。それでも赤字決算をしなければならないことも考えなければならないと思います。病院会計の欠損金については、一時一般会計から繰り入れをしない方針で臨まれたこともありますが、今は繰越欠損金も単年度の欠損金もすべて一般会計が補てんしている状況にあります。このように単年度にわたり対応が異なることはどのように解釈すればよいのか、見解をお伺いいたします。

 また、今日までのように一般会計に頼る経営は今後どのように考えておられるのかについてお伺いいたします。

 次に、平成19年度病院建設着工見送りの理由と考え方についてお伺いいたします。

 市長は、18年度着工を見送りした病院の建設を19年度も見送りいたしました。この見送りについて、市民各層において建設に係る不安とともに、地域医療の存続に関する不安の声が上がっております。取り巻く不安と問題はあるにせよ、この地域に中核となる病院、施設が必要なことは明らかであります。

 そこで、改めて建設着工見送りの理由と今後の建設時期のめどについてお伺いいたします。

 次に、予防医療の考え方と取り組みについてお伺いいたします。

 先ほど、病院経営の中で述べてきましたが、戦後国民の生命、健康を支えてきた日本の医療制度の大きな変革によって、地域医療の崩壊という危機的意識が増大しております。同時に、国民の生命、健康を医療、保健、福祉、そして最近に至っては介護も入れて一体的にとらえていこうという動きが目立つようになりました。今まで予防というと、保健を中心とした衛生予防が強く印象にありますが、最近では病気や介護を予防しようとする保健予防とか予防医療とか言われるように、また予防についても病気を早期に治すための医療から、病気にならないようにするため温泉やスポーツを取り入れたりするものも進んでおります。すそ野の広がりと内容が深まりを見せております。

 根室市においても、高齢化、慢性疾患、生活習慣病に対する取り組みが必要であります。その施策も一部行われておりますが、市立根室病院の医師不足、医療供給体制などの状況などからしても、その取り組みを積極的に具体的にしなければならないと思います。市長の見解をお伺いいたします。

 また、これらの先進的な取り組みとして、兵庫県加古川市とそれに隣接する播磨町、稲美町が保健センター機能として蓄積してきた市民や町民の個人健診データを地域の医療機関に提供、利用して市民や町民の健康を守っていこうとする加古川地域保健医療情報システムを構築し、その取り組みは高く評価されております。根室市においても、財政的な問題はあるかもしれませんが、できることからすぐにでも始める必要があると思われますが、見解をお伺いいたします。

 次に、産業・経済の振興とその取り組みについてお伺いいたします。

 市長はこのたびの市政方針の中で、地域の産業経済は地域振興の中核をなすものとして重要施策に掲げられております。その中では、事業名を具体的に上げ説明されております。個々の事業にはそれなりに大切な役割があると思われます。しかし、産業経済の振興を図り、この低迷する状況を克服する、打開という内容、効果からすると、十分納得できるものではないように思われます。

 そこで、市長に市内産業経済の最近の状況をどのように認識されているのか、お伺いいたします。

 また、産業経済と行政とのかかわり並びに役割についてお伺いいたします。

 もともと産業経済は、企業、事業主もしくはそれらを構成する団体の公正で自由な競争によって行われるものであって、行政のかかわりが限定されることは理解しておりますが、地域振興が直接税収につながったり、税の再投資という意味から、また地域振興という観点からすると、かかわりを持たなければならないのも確かなことであります。

 そこで、改めて産業経済と行政のかかわりとはどのようにあるべきと考えられているのか、お伺いいたします。

 また、地域の産業経済が今日のように低迷し、上昇の機運が見出せなくなっている中では、地域挙げての取り組みが必要になると思われます。質問の冒頭で、市政方針に述べられておりますふるさと再興の実現とも強くかかわることだと思われますが、地域産業を底上げするというような総合的な地域振興計画作成の必要性とその取り組みの必要性についてお伺いし、壇上からの質問といたします。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 新風、佐藤議員の代表質問にお答えをいたします。

 初めに、ふるさと再興の実現についてでありますが、私たちの町根室は、先人のたゆまぬ努力により130年余の歴史を刻み──130年余というのは開基明治2年を基礎としております──豊富な水産資源を背景に、水産の町として、一時は人口も5万人も達しようとする勢いがありました。しかし、200海里問題などにより、大幅な減船、バブル崩壊の影響や北方領土問題が未解決であることに起因し、地域の望ましい発展を著しく阻害されているという特殊事情から、町は疲弊している状況にあります。

 このような状況の中にありますが、私は根室を元気に、人も元気に、町を元気にとの思いで、根室が持つ潜在した力を信じ、多様な個性、特色ある文化、豊かな自然を活かした活力あるまちづくりを進めるべく、ふるさと再興の実現を基本理念として掲げ、将来を担う若者や子供たちがいつまでも愛着を持ち、誇りに思える郷土心の持てる町の再興に向け、持続可能な行財政基盤の確立、北方領土問題再構築の提言の具現化の推進に取り組んでまいります。

 再興というのは、いわば昭和20年、第二次世界大戦の終えんによりまして北方領土を失い、またそれまで産業経済の中核をなしておりました千島列島も失ったということでございまして、まだ根室は戦争状態という言い方はまずいと思いますが、戦争が終わって、いえない、産業経済の大半を失ったままの状態である。それを興すという意味で再興というような言葉を使っているところであります。

 次に、ふるさと再興懇話会でありますが、先ほど滑川議員にも御答弁を申し上げましたが、疲弊している町を元気にするには、活力の原動力である産業経済界と一体となり、行政との新しい協働の形を築き、まちづくりにつなげていくことが望ましいと考えております。このようなことから、私をはじめ産業経済界の代表などの構成による(仮称)ふるさと再興懇話会を立ち上げ、情報の共有化を図るとともに、お互いに意見を出し合い、それぞれの機能や持てる力を活かした中で、相乗効果をもたらす新しい協働の形を築き、市民協働も含めたオール根室で英知を結集し、産業振興などに努め、現状の打開策を見出していきたいと考えております。

 次に、地方分権改革をはじめとする改革の認識についてであります。

 これまでの国による一連の改革は、国の関与を縮小し、地方の自由度や裁量性を高めるというものでありましたが、当市においては平成16年度からの三位一体改革により、交付税などで約11億円以上が削減されるなど、地方から見るとその内容は不満の残る結果であったものと考えております。平成19年度以降については、基本方針2006を受け、2011年までの歳出歳入一体改革に基づき、今後の地方財政計画が堅持されることにより、財政運営の中期的な予測が可能となっている状況にあります。この中で、地方一般財源総額の確保や交付税の法定率については、基本的に保障されておりますが、税収の伸びが期待できない団体にとっては地域間格差が拡大することが懸念される状況となっております。このようなことから、財源の7割を国等に依存している当市にとっては、税収入が伸びない中で今後基準財政需要額が抑制されることは厳しい財政運営を余儀なくされるものと考えております。

 次に、今後の地方財政改革における市財政と市民生活の影響についてであります。

 基本方針2006においては、地方財政の中期方針が示され、国と地方の信頼関係を維持した中で財政健全化の取り組みが行われていくものと考えております。また、地方財政計画は今後5年間堅持される中においては、平成16年度の地方交付税の大幅削減、いわゆる地財ショック、このときは臨時財政対策債を含め12%の減でありましたが、このようなことはないと考えております。しかしながら、本年7月の参議院選挙後に国の財政再建を優先させた新たな動きも見られ、その議論いかんによっては基本方針2007への影響が懸念される状況にあります。さらに、全国的な景気回復に伴う税収入が伸びることによる地方交付税への影響も危惧される状況にあります。このようなことから、現時点で今後の市財政、市民生活の影響を試算することは困難な状況にありますが、地方交付税の抑制などにより厳しい財政運営を余儀なくされるものと考えております。

 私といたしましては、今後とも国の動向を注視するとともに、北海道市長会、地方六団体と連携し、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税総額の確保などについて強く要請をしてまいりたいと考えております。

 次に、医師確保の状況と、充足が満たされなかった場合の対策についてであります。

 医師確保の状況につきましては、先ほども御答弁申し上げましたとおり、国や道におきまして当市の置かれている異常環境に御理解を示されているとともに、市立根室病院が北方四島人道支援事業などの推進に重要な役割を担っていることなどから、現在常勤医師の派遣について前向きに検討いただいているところでありまして、目標としては、予算に計上しております12名あるいは18年度の実績を一つの目標としているところであります。

 仮に医師の充足が図られなかった場合、診療科目の一時休診や救急外来への影響など、さまざまな問題が生じることが考えられるところであります。このような事態を回避し、市民に医療不安を与えないためにも、ほかの医療機関からの一時的な医師の派遣など緊急的な措置も視野に入れながら、地域センター病院、救急告示病院としての役割を果たしてまいりたいと考えております。

 次に、医療制度改革が地域医療や病院経営に与える影響についてでありますが、先ほど高本議員の御質問にお答えしたとおり、このたびの医療制度改革はふえ続ける医療費の抑制がねらいであり、医療費適正化の総合的な推進や新たな高齢者医療制度の創設等の措置が講じられますことから、高齢者の医療費窓口負担の増、さらには平成18年度診療報酬のマイナス改定により、病院経営にも大きな影響があるものと認識をいたしております。

 特に平成18年度の診療報酬改定とは、看護体制の評価や急性期医療に特化した入院基本料の再構築として、7対1看護基準の新設や平均在院日数の短縮をねらいとする看護基準別の平均在院日数の制限等が行われたところから、看護師の確保や入院患者の在院日数の管理面で影響があるものと考えております。

 市立根室病院に影響のありました改定項目といたしましては、看護師の夜間勤務加算の廃止、食事療養費特別管理加算の廃止、人工透析用製剤の包括化、医療材料などの薬価のマイナス等が主なものであります。これらによる影響額は、平成18年4月から7月までの診療データをもとに平成17年度の診療報酬と比較分析を行いましたところ、改定率3.16%を上回る3.7%のマイナス影響となっており、平成18年度決算見込みで約8,800万円を見込んだところであります。

 次に、市立根室病院の経営における問題点とその取り組みについてであります。

 市立根室病院の経営につきましては、市民の命と健康を守るため、さまざまなニーズに応えることが求められており、採算性も大変重要でありますが、不採算診療科目であっても医療の提供をしなければならないことなどの問題を抱えているところであります。議員御承知のとおり、病院経営の健全化のためには、何よりも医業収益の増収を図ることが最も重要な要素でありますが、新医師臨床研修制度の影響による派遣医師の減員に伴う入院・外来患者の減少、さらには医療制度改革による診療報酬のマイナス改定など、さまざまな要因により厳しい経営状況を余儀なくされているところであります。

 このような状況の中で、これまでも健全化計画に基づきさまざまな経営改善に取り組んできたところであり、本年3月には看護体制の充実や管理経費の削減、さらには看護基準の見直しによる入院収益の増収効果を見込んだ病棟再編成も実施したところであります。今後におきましても、診療体制を勘案した職員配置や薬品費、診療材料のさらなる削減などを行うとともに、病院職員が一丸となって経営の改善に取り組むことが必要であると考えております。

 次に、第5次病院事業経営健全化計画の進捗状況と計画達成の考え方についてであります。

 第5次病院事業経営健全化計画につきましては、病院内にある自助努力を基本とし、不良債務の解消かつ単年度収支の均衡を図るため、達成すべき経営指標の目標値を定め、経営の健全化を行っているところであります。平成18年度における健全化計画の進捗状況につきましては、一般会計からの繰り入れにより、健全化計画どおり1億4,000万円の不良債務の解消と単年度収支均衡を図りまして、年度末不良債務額は2億8,000万円となるものであります。

 また、病院の経営状況の結果を示す指標では、医業収支計画比率92.1%に対し、決算見込み74.6%でありまして、17.5%の減となり、このことは病院経営の収支状況の悪化を示すものであります。このため、健全化計画の達成に向け、医業収支比率の向上が何より重要であることから、平成17年度並みの医師数による診療体制の充実や薬事指導などの医業収益の安定的な確保に努めてまいります。

 一方、費用面では、人件費の削減等適正な職員配置や薬品費、診療材料などの削減を行いながら、第5次病院事業経営健全化計画の着実な実行に向け最大限努力をしてまいります。

 次に、19年度予算を赤字予算とした考え方と根拠についてであります。

 平成19年度の病院事業会計の予算につきましては、予算編成時において平成17年度並みの医師の確保が難しかったものの、平成19年度当初の診療体制に当たっては、消化器系一般内科医師を含む常勤医師12名体制での予算編成を行ったところであります。このため、一部委託費などの経費の見直しなど内部努力するものの、医師の確保が不透明なことやピーク時並みの患者数や医業収益の大幅な増収は見込める状況になく、病院会計独自での単年度収支均衡を図ることが困難と判断したものであります。このことから、当初予算における純損失は4億2,200万円生じ、単年度の不良債務につきましても3億5,500万円増加する予算計上となったものであります。

 次に、赤字決算時における取り扱いについてでありますが、病院会計にとりましては医師の安定確保が病院運営の根幹をなすものであり、医業収益が大きく左右されることから、今後とも医師確保のためさらなる努力を続けてまいります。

 一方、費用につきましても、人件費や管理経費などの削減に努め、純損失の圧縮を図るとともに、今後の収支状況を見きわめながら、収支不足額の対応について判断をいたしたいと考えております。

 次に、平成19年度の建設着工についてであります。

 新病院建設につきましては、これまで市の最重要課題と位置づけ、さまざまな取り組みを進めてまいりましたが、新医師臨床研修制度など、病院建設を取り巻く状況の急変により、平成18年度は着工を断念し、建設に向けた条件整備などについて再検討を進め、一定の取りまとめを行いましたが、建設財源の確保や医師数の見通しなどについて厳しい状況となったところであります。建設を進めるに当たって根幹となる医師確保について、新たに庁内組織を設置するとともに、市議会や市民団体並びに産業経済界と一体となって、北海道等への派遣要請、さらには民間医師紹介業者の活用など、あらゆる手段を講じ、その確保に努めております。しかしながら、状況は依然として厳しく、現時点においては新築に向けた医師の確保が難しいことから、新年度の着工を見送らざるを得ないものと判断したところであります。

 次に、病院建設に向けた今後の方針などについてであります。

 全国的な医師不足が続くなど、建設に向けた医師確保は現時点で非常に厳しい状況にあるものと考えております。このため、今後とも医師確保に全力で取り組み、診療体制の充実等経営の安定化を図るとともに、現状を見据えた診療体制をはじめ、建設場所も含めて建設計画を広範に見直してまいりたいと考えております。

 また、着工時期については、数年先の医師見通し等を踏まえる必要がありまして、今後の医師確保や経営の状況を見きわめて最終的な判断を行ってまいりたいと考えておりますが、引き続き新病院の早期建設に向け最大限の努力をしてまいります。

 次に、予防医療(保健予防)への取り組みについてでありますが、佐藤議員御指摘のとおり、近年、予防に対する取り組みがこれまで以上に重要視されているところであります。特に平成8年には、かつての成人病対策のような病気の早期発見、早期治療を重視する2次予防から、生活習慣を見直すことにより病気の発生そのものを予防する1次予防への考え方に転換し、生活習慣病という名称が新たに導入されたところであります。

 市としては、このような変革を的確にとらえ、対応に努めるとともに、予防についても、特に本年度、65歳以上高齢者の方々に対するインフルエンザ予防接種の費用について、一般会計並びに国保会計合わせて4,400名分に拡大し予算計上をしているところであります。また、平成20年度からは、医療保険者による特定健診、保健指導の義務化などにより、生活習慣病予防の徹底が図られることとなり、今後の保健予防の主流をなすものと認識をいたしております。

 なお、当市におきましても、幼児や児童・生徒を対象とした食育の事業をはじめ、介護予防にかかわる家庭介護教室の開催や65歳以上の独居高齢者を対象とした健康づくり事業等についても積極的に取り組んでいるところでありますが、御提言の趣旨も十分踏まえまして今後対応してまいりたいと考えております。

 次に、保健医療、福祉サービスの供給体制のシステム化についてでありますが、兵庫県加古川市において運用されております加古川地域保健医療情報システムは、国のニューメディア・コミュニティー構想のモデル事業として導入されたものであり、地域住民の健康を守るため、行政と医療機関でのデータの相互利用が可能なシステムであると承知しております。

 一方、当市においては、保健医療の連携が、今日より一層求められる状況から、本年度国保の医療費適正化モデル事業を活用し、過去3年間の健診データのうち、特に生活習慣病に特化した健診データの蓄積を行い、保健指導に活かすため、庁内システム上での利用を目指し、取り組んでいるところであります。

 なお、国が平成20年度から医療保険者に特定健診及び保健指導を義務化したことを受け、各都道府県の国保連合会がこの対応として、国保加入者のデータの一元化を目指し、健診等データ管理システムの構築に向けた検討を進めているところであります。

 北海道国保連合会としての具体的な作業やシステムの詳細は今後示される予定でありますが、市町村の国保加入者の健診や保健指導データの管理など総合的な内容が盛り込まれたシステムとなる見込みでありまして、平成20年度以降もこのシステムが全道の医療機関や市町村の共通したシステムとして運用され、それぞれが連携した中で将来的にも市民の健康管理等に広く活用されるものと考えております。

 次に、地域振興における産業経済の果たす役割と現状についてでありますが、国の構造改革や地方分権の大きな流れの中、国と地方がそれぞれ明確な役割を担う分権型の行財政システムを構築する動きが加速されつつあることから、産業経済が地域振興に果たす役割はより一層大きく、地域の再生にも結びつくものと考えております。このため、今後は創意工夫を凝らした自主自律的な取り組みを行い、経済的・社会的基盤を強固にしていくことが必要であります。

 当市の産業の現状についてでありますが、それぞれの産業に共通した問題としては、少子・高齢化、消費動向の多様化、流通形態の急激な変化、環境問題への対応等、広範かつ多岐にわたっているものと認識しております。さらに、産業ごとにおいても、水産業は近年の魚価安への対応や国際的な漁業関係の構築、情報発信力の強化、酪農業では日豪EPA交渉をはじめとする国際競争の激化、担い手の育成、商工業では購買力の流出、経営者の高齢化、後継者不足、競争激化による空き店舗の増加など、深刻な問題が山積しております。また、産業構造上大きなウエートを占める水産業をはじめとした1次産業の低迷により、関連する2次・3次産業においても必然的に影響を受け、市内全体の経済状況は大変厳しい状況にあると受けとめております。

 次に、産業・経済における行政の役割についてでありますが、人口減少や経済のグローバル化の加速、新しい地方分権の流れの中、地域を取り巻く経済や財政環境は大きな変化を見せており、一層厳しさを増しております。このため、行政の役割としては、地域を培ってきた歴史や経過、地域の経営資源を再認識するとともに、社会経済情勢の変化を的確に把握・分析した上、地域産業の自律的発展に向け、中・長期的ビジョンに立った方向性、戦略を検討していくことが必要であります。また、地域産業の担い手となる民間事業者や産業団体、支援機関、市民等すべてが協働と連携の意識を持って取り組んでいくことが重要であり、企業間、産業間をつなぐ役割も果たしていくほか、産業競争力を高めていくためにも、主体的で意欲のある取り組みに対し支援策を講じてまいります。

 加えて、施策目標の達成状況に関する事後調査の実施等進行管理を行い、さまざまな事業主体の総合的な調整を図るとともに、産業間の垣根を超え、すべての市民が一丸となって取り組んでいくとの意識醸成を図ることも行政の役割の一つと考えております。

 最後に、総合的な地域産業振興計画の必要性とその取り組みについてであります。

 総合的な産業振興のあり方につきましては、平成17年度に策定いたしました根室市総合計画の中において、地域産業の活性化として位置づけをしており、あらゆる産業が一体となった取り組みを進めることとしております。また、平成17年、水産経済部内の横断的組織として産業活性化プロジェクトを立ち上げ、根室の魅力が総合的に結びついた産業のあり方についての調査研究事業の実施に取り組んでおります。さらに、1次・2次・3次産業の相互連携のもと、産業振興における戦略を模索し、幅広い意見交換や協議の場として、経済団体や学識経験者による根室市産業活性化推進協議会を設置し、さまざまな角度から論議を行っているところであります。今後も産業間の連携を強化し、総合計画の着実な進展を図るとともに、産業経済界をメンバーとする(仮称)ふるさと再興懇話会での論議も深めながら、地域産業の活性化に向けたプランについても検討してまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(嶋津隆之君)

 佐藤君。



◆(佐藤敏三君)

 答弁いただきましたので、自席から何点か質問させていただきます。

 まず、ふるさと再興の実現に向けてということでしたけど、質問いたしました。これは市長冒頭でも説明されてましたし、きょうの質疑の中で何回か繰り返し答弁されておりますので、この辺については私の方も理解いたしました。

 次に、地方分権についてでありますけども、これについては、これから病院問題、産業問題についてやる中で、もう一度最後総括的な中でちょっと指摘させていただきたいなというふうに思います。

 保健予防についてですけども、実は、もう御存じだと思うんですけども、この加古川市の取り組みについては文教厚生常任委員会で視察してまいりました。地域の医療が根室にとってこういう状況だということもありますけども、将来的に医療と保健、福祉、介護の関係がどうなるかということについても十分関心がありましたし、その対応をしなければならないということであります。

 加古川市に実際に行って感じたのは、先ほどの国の構想を先に利用して自分たちがこういうものをつくったということで、地域としての必要性も十分あったんでしょうけども、地域の医師会が先進的に取り組んでくれたということで、当初これは医療費の軽減につながるんではないかというような視点から私も見てたんですけども、理念的にはスタートが全く逆で、地域の住民の健康や生命を守るんだというようなとこからスタートしてると。結果的に医療費の削減だとかということにも結びつくんではないかという話がありました。私は、こういう取り組みをよく先駆けてやったなというふうにして感心いたしました。始めたころに、国という表現されてましたけども、当時の厚生省だというふうに思いますけども、国がこういう事業にまだ取り組んでないのに、何であなたの地域だけがこんなことをするんだというような、例えば皮肉ともとれるような発言が実際にあったという話をお聞きいたしました。それでもどうしてもやるんだということで進めたということでした。

 最近、この計画の成果もあるんだろうというふうに思います。社会的な背景もあるんだろうというふうに思いますけども、国がこのシステムというか、こういう考え方をさらにスケールアップしようというような取り組みを考え出したということで、国の場合、加古川市の場合は成人病だとか生活習慣病だとかという関係で、40歳からという考え方を持ってたようですけども、国の方はゼロ歳児から一生涯というような考え方の中で、個人の健康データを蓄積して、国民の生命だとか健康に役立たせようというような取り組みをしたという話であります。

 なぜこういうような取り組みが必要かということはあえて言うこともないというふうに思いますけども、根室市の場合は病院に関する不安といいますか、1次医療、2次医療は何とか確保できたとしても、これも大変難しいですけども、それ以降の3次医療等の取り組みについてはなかなか難しいところがあるということで、そういうデータがきちっと利用されるんであれば、例えば移送された病院だとかの中での早期の対応ができるんではないかということも含めて取り組まなければならないんだというふうに考えています。そういう意味では、この問題を通告してから関係部署と話をしている中で、随分一生懸命に取り組んでるなというふうな印象も受けました。そういう意味では、今取り組んでいる内容を将来的にも結びつけるような取り組みに発展させていっていただきたいなということをまずはお話しして、この点についてはひとまず終わりたいというふうに思います。

 次に、病院の医療派遣体制ですけども、医師派遣に苦労されているのは十分わかります。そんな中で、今まで中心的に派遣してもらってた医科大学、それから今度は道の方の協力も得てということで、なおかつ不足する、標榜してて対応ができない診療科については、個人契約によってでも確保しようというような動きだというふうに思います。私も、社会的な背景だとか必要性からすると、そういうことをしていかなければならないんではないかなというふうに、このことについては認めます。わかります。

 ただ、この体制ができ上がる、動き出すとなると、今までとちょっと違うところが出てくるかなというふうに思います。今まで病院経営で重要な役割を担っておりました院長ですね、これは開設責任者である市長が最終的には決定することなんでしょうけども、今まではどちらかというと派遣大学の意向が強くて、この方を院長候補として送りますとか、副院長として送りますと、また内科の責任者としてこの方はどうでしょうかというような形で来たんだというふうに思うんです。それで病院体制ができ上がっていたというふうに思うんですけども、今後こういう医師派遣体制が大学の意向が弱まると、その病院における管理職人事、特に院長、副院長含めてその辺を今度は開設責任者である市長がどう考えて、どういう人材を登用するかという傾向というか軽重といいますか、随分強くなるというふうに思うんです。その辺のところをどういうふうに考えて進めようとしているのかについてまず伺いたいなというふうに思います。

 あわせて、民間の個人医師が病院に入るわけですけども、これに当たっての待遇面での契約といいますか、その辺の関係はどういうふうに考えてとり進められようとしているのかについてちょっとお聞きしたいなというふうに思います。

 あと、医療制度改革との関係ですけども、これは冒頭私たち新風の考え方ということで何回も、私もそうですけども、ほかの議員も質問させていただきましたけども、市立病院の経営に至っては医師派遣だけが問題であったわけじゃないと、経営そのもの自体が大きな財政赤字を出すような体質を持ってたということで、その辺の対応をしなければ長く続けていくことは難しいんじゃないかというような話をしてまいりました。それで、今後の医療制度改革がどうもこれで終わるような状況じゃなさそうなんですね。その辺のところをどういうふうに考えているのかということですね。

 特に、これは最近ちょっと私も読んだ本の中では、医療に対する考え方が随分変わってると。先ほど言いましたように、保健予防によって病院にかからないような生活をしていこうだとか、あと、スポーツだとかそういう施設面を利用して病気をやっぱりしない、高齢者も病院にかからないような対応をしようなんていうような動きが出てる。あと、健康食品が随分普及してて、これらの健康食品が医療費の抑制に役立っていると、そういう傾向が出始めているというような話があります。私は、これはこれで成果があることだし、国民とか市民が努力することはいいことだというふうに思うんです。ところが、一方病院経営という側から見ると、やっぱりこれらのものについても大きな経営的な考え方というか、側面を持たなければならないのかなというふうに思います。そういう部分でどういうふうに考えているのかなということをお伺いいたします。

 あと、先ほど病院会計の19年度予算を赤字予算とした考え方ということでお聞きいたしました。確かに、現在医師派遣について努力されてますから、医師の派遣の状況、確保の状況によっては収入面で大きく違ってくることは確かだというふうに思うんです。ただ、これ今までの考え方からすると、医師確保がどういう状況であっても市の方はそれを支えていくんだというような姿勢、体制がとられてたわけです。ここに来て、医師確保ができないから赤字予算としたという考え方では、ちょっとそれだけは理解できないところがあるというふうに思うんです。18年度予算においても、医師の充足というのが当初の計画どおりにはいかないというところからスタートしてますから、それでも赤字予算とはしてないわけです。今回こういうような状況になったということは、私最終的には決算も含めて考えておかなければならないのかなというふうに思うんです。このとおりいく、むしろ繰入額というか、赤字が少なくなるような努力はもちろんします。でも、逆にこの数字が大きくなるということも考えられるんだというふうに思うんです。そうすると、この状況がもたらすものはどういうことなのかということもちょっと考えなければならないというふうに思うんですね。というのは、これは病院会計の決算の関係だけから今話ししてますけども、一般会計含めて、先ほどから地方分権の話がありましたし、三位一体改革の話も出してます。最終的にはそこのところももう少し話ししたいというふうに思いますけども、そちらから来る地方財政の規模と余裕というか幅というか、そういうものもかなり限界に来ているんではないかなということを踏まえて考えると、この辺のところはしっかりと考えておかなければならないことではないかなというふうに考えます。

 次に、産業経済と行政とのかかわり方についてちょっとお伺いいたします。

 産業経済と行政とのかかわりというのは、概念的にはわかるんですね。経済とか産業というのは民間の公正で自由な競争によって行われるわけですから、それに行政がどうかかわるかっていったら、基本的には社会資本整備だとか制度的なもので応援していくということしかできないんだというふうに思うんですね。ただ、どこで線を引くのかというと、これも大変難しい話だというふうに思うんですね。日本の行政が、実は自分たちの地域の産業経済を活性するためにどうするかということについては、随分やっぱり悩んで取り組んできたというふうに思うんです。

 私、夕張の問題をこういう側面からも考えられるんではないかなと。行政がやるべきことというのは数限られて、そこの域を超えるとちょっと行き過ぎだと。そういう部分を観光だとか産業に特化した中で第三セクターというものをたくさんつくってかかわってきたということからすれば、こういう物の考え方、線の引き方は難しいですけども、これもすべて悪いというような一概に言えない状況があるんではないかと。

 そういう意味では、地域の産業とか経済が振興策をとる、そのことは地方にとっても大きな意味を持つ。例えば税収として反映すれば、そこから税収として上がってくると。税収として上がってきたものは地方行政の組織を維持したり反映させたり、また税が再投下されて地域の活性化に結びつくと、それは税収としてまた戻ってくるというようなことも含めて考えると、どうしてもやっぱりかかわりを持たなければならないのも確かだというふうに思うんです。そういう意味で、矛盾するというか、ちょっと危険なところはありますけども、慎重にではありますけども、やっぱりかかわらなければならない問題だというふうに思っています。

 これは今までの議論でいいんでしょうけども、先ほど地方分権、三位一体の話をしました。地方分権が進む中で、特に三位一体の中で税源移譲という話があります。国は、総体では国が出す分については抑えようと、入る分はある程度抑えるけど、それ以上に出る分は抑えようというようなところがはっきりしてるんだろうというふうに思うんです。という話になると、じゃあ税源が移譲されたときに地方としてどういうような結果が出るかというと、簡単に言うと空の財布を渡されるようなもので、あなたが自分で一生懸命やりなさいよって言われたとしても、実際にそういうものが構築されて効果、結果が出るまでの間には、私は5年、10年という年月がかかるんだろうというふうに思うんです。私が納得できないのは、国は地方にそういう方策はほとんど何の準備もさせておかないでこういうふうにしてるということが私は納得できないし、我慢できないところはあります。ただ、地方にとってみれば、それでも生きていかなきゃならないところがあるというふうに思うんですね。

 そういう部分からすると、こういう取り組み、一般的に、これは私と同僚の久保田君がこの質問、3月の定例会の質問をするに当たってちょっと勉強してきたところの教授の話では、今後の地方分権の話の中でどれくらい地方に影響が出るかという話で、はっきりした答えはまだ出ないけども、大まかに2割程度の落ち込みではないかと、地方の財政規模でいうと収入が2割程度落ちるんではないかという話をされてました。私はこのことが絶対だということではないと思うんです。私もそういうふうには認識できないところもあります。ただ、ふえる傾向にないことは確かですよね。そうすると、私は産業とか経済というものに対して行政がかかわって、特に根室の今の状況のようなことを考えれば、地域の産業経済を底上げするような取り組みということが必要ではないのかというような考え方を持っています。その辺について、市長はふるさと再興の考え方の中で進めようとされているというふうに思いますけども、そのことも含まれて考えておられるのかどうかについて、ちょっと再度の質問といたします。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 佐藤議員の再質問にお答えをいたします。

 ちょっと提言といいますか、というのも入ってましたんで、若干意向に沿わないといいますか、抜かす部分はあると思いますんで、もしありましたら再度お願いしたいと思います。

 まず、市立病院の院長人事の件でありました。

 まさに、今までの病院の医師体制とはさま変わりをいたしまして、来週後半までには国の方からもある程度、医師、どういうところから来るというような情報も入ってくると思いますが、いずれにしても今までみたく2ないし3医育大学だけでは済まない。その3倍程度の大学から、いろんな全国から集まってくると、こういう状況になろうかと思っています。そしてまた、国も根室が大変だということを理解されておりますけども、これは永久的に派遣するという考えではございません。あくまでも短期的、年数は言っておりませんでしたが、1年程度派遣するんで、その間に恒久的な対応を考えていただきたいということもありますんで、19年度の医師体制は特に今までと違った大変難しい病院経営を強いられることになるんではないかと。それだけに、実は院長人事もまだ決まっておらないと。全体のバランス、あるいは来る医師の年齢とか科目、経験等を総合勘案して、やはり医師の皆さんの意見をお聞きしながら決めていかなければならないと。いずれにしても、病院の経営上はトップでございますんで、慎重に対応してまいりたいというふうに考えております。

 ただ、今後は派遣大学、医育大学が派遣大学とはなり得ないとは言っておりますけども、ただ全国的にはいろんな大学もございますし、一部民間大学等ではまだ余力があるところもあるというふうに聞いておりますんで、20年度以降の対応については、なるだけやはり恒久的な体制を持っていくようにする。これは19年度から着手いたしますけども、そのように考えていきたいと思っております。

 それから、19年度の病院会計を赤字にしたということでありますが、これはまさにやむなく赤字にしたということでございまして、先ほど来、代表質問に答えておりますとおり、医師数が12名で一応予算計上しておりますが、それでも10億円に近くなるようないわゆる繰り出しが必要となるということでございまして、例えば20年度着工に病院改修ですか、なるような状況が19年度中に出た場合、というのは、先ほど来言っております長期的な医師派遣の見通しが立った場合は、やはりそれに対応した補正予算等も考えていかなければならないというふうに考えております。いずれにいたしましても、大体赤字額もある程度既に計上しているとおりでございますので、そこら辺もしっかりと考えて病院運営に当たっていきたいと考えております。

 それから、産業振興のことでございますが、まさしく根室はあと4年後には2万台に入ろうとしています。大体300から500の範囲で減少が続いておりますんで、今3万1,400ぐらいと思います。早ければ3年、遅くても4年というようなことでありまして、まさに危機的な状況にあるところであります。これは先ほど申し上げましたとおり、基幹産業である漁業が約300億円の水揚げ、そしてまた酪農が50億円のいわゆる出荷をしているということでありますが、かつては夕張も16万人いたことがございます。あそこは完全に産炭地でありまして、しかし当時の都市経営上の理論からしますと、15万人超えた場合は人口は減らないと、こんなに急激に減らないというのが一般的に見方でありました。それが15万人になりますと、いろんな商業行為とか工業行為とか相乗効果が生まれるんで、激減しないんだと。だから、15万人を超えるのが一つの都市経営上目標だった時代がありますが、残念ながら見事に夕張の場合は、基幹産業を失った場合に今もう1万そこそこの人口になってるということでございまして、いかにやはり産業基盤、基盤となる産業が大事かということでございます。

 したがいまして、現在400人ぐらいの減を分析してみますと、自然増でも死者の数が多くなりまして、約300人、生まれる方が270人ということで、30人、約1割がどんどん減っていってる。それに、高校卒業いたしまして大学あるいは専門学校に行かれる皆さんが帰ってくるだけの雇用の場がないというのが二十数年ずっと続いてるためにこのような状況になっているということでございまして、やはりこれを打開するためには、今あるパイをいかにやはり高度化していくか。例えば産業クラスター構想ですが、これは平成11年から取り組んでおります。それで、それなりの実績を上げておりますし、また市といたしましてもここ数年、例えばHACCP対応であるとか、根室ブランド品の開発、いろいろと産業振興を図っていかなければ町の活性化はないということは十分知っているところでございまして、ここら辺に重点的に市のお金も投入しなきゃならないところでありますが、残念ながらいまだに3億円ぐらいの来年度以降も財源不足を生じる結果になっております。

 したがいまして、まさに根室市の再興の一つの切り札として、北方領土の再構築、提言書にあります地域疲弊を打開するためのいわゆる国からの財政支援、これをやはり強力に要請をいたしまして実施をし、今も例えば基金事業の大半は産業振興に使っておりますが、わずか1億5,000万円を5つの自治体で分けておるというような実態でございますんで、今の要望ではそれを9億円にしてほしいというような要請をしております。実際にもう既に1市4町の町長とともに各省庁に行っておりますが、今の国の財政状況、いわゆる財務省の考えでは、プラスなんていうのはあり得ないというような大変厳しい状況でございますけれども、やはり、ただ各省庁ともに根室の実情はわかっていただいておりまして、政治といいますか、議員を使ったいわゆる議員立法、特別措置法は議員立法でございますんで、政治力を使えばそれなりの前進はあるんではないかというような提言、助言もいただいておりますんで、何としてもそこら辺を20年度に向かって獲得をして産業振興につなげてまいりたいというふうに考えているところであります。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 あらかじめ時間を延長いたします。

 佐藤君。



◆(佐藤敏三君)

 再々質問させていただきます。

 市長の考え方はそれなりに理解ができるつもりでいます。特に、今先ほど言われた北方領土再構築提言書にかかわる根室市の窮状の訴えというのは、根室としては今までもやってきたことですし、これからもやらなきゃならないということはよくわかります。ただ、国もなかなかそれに呼応してくれないというか、対応してくれてないのも現状で大変厳しい状況なのかなというふうに思います。

 私も今回もこういう質問をするに当たって、幾つか資料を目を通させてもらったり、何とか根室が再構築というか、再出発できるようなものにならないのかという考えを持ってました。そこの中で感じたのは、私たちは制度改革だとか法改正だとかという形の中で、いろいろ身の回りに迫る改正というのは幾つもありますけども、今回の地方分権だとか三位一体の改革というのはちょっと趣が違うぞという感じが私だんだん強くなってます。そういう意味では、本当にこれからどうやって生きていくのかということを真剣に考えなきゃなんないというふうに思うようになりました。

 それで、これは市長はもうわかってるというふうに思うんですけども、私この文章を読んでちょっと愕然とした文章があるんですね。これはこの本の著者は国の改革の審議会の委員になっている方でもあったというふうに聞いてますから、より具体的に書いてるというふうに思うんですけども、その中で、簡単にここだけを取りますと、財務省は地方財政計画の投資的経費にかかわる地方単年度事業が過大計上されていると。地方公共団体は地方公共事業にかかわる地方交付税を一般行政経費や給与に使用しているとして批判していると。平成13年度、これ決算ベースで7兆円から8兆円の削減を求めたという記載があります。このことからしても、私たちの思いと国の思いというのはちょっと違うぞという感じを持っています。それは平成13年度でこの程度なんでしょうけども、それは今も脈々と変わらない流れではないかなというふうに感じています。その辺のところが、例えば破綻法制だとかというような形の中で地方に具体的に求められてるんだろうと。ですから、先ほど言った地方交付税の削減ももちろんそうですし、財源の移譲もそうですけど、地方にとってどういうふうになるか、まさに力のあるところとある程度前に進めるところと進めない差が極端に出るんではないかなというような感じをしています。だから、北方領土を何とか切り開いて地域の生き残りのそういう手段、方法にしたいということもわかるんですけども、ただそれに過大なやっぱり期待を寄せてだけ進むというわけにはいかないというふうに思います。産業についても、そういうことで市長も臨まれるんだというふうに思いますんで、そのことについては言いません。

 ただ、1点だけ言わせてもらえば、病院会計です。大変厳しい状況の中で経営を余儀なくされて、これが来年の今ごろであればこういう議論をするとなると、もっと病院をどうするかという差し迫った議論になってるような気がします。ですから、こういう状況の中からスタートするわけですから、19年度において病院を、自分たちの病院がどうあるべきか、どうやって守っていくべきかということをやっぱり真剣に考えて、それを市民に理解してもらうような仕組みをつくっていかないとなんないんだというふうに思うんです。そこのところをぜひとも進めていただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 ただいまの佐藤議員の再々質問にお答えいたしますが、やはり地方分権、あるいは今交付税の話がありました。まさしくそれは事実でございまして、結果的には16年度行ったのが全国の反発を食いまして、その後はさほど大がかりな10%を超えるような地方交付税の削減はしておりませんが、しかし毎年2%、3%とじわじわと削っておりまして、一応2011年までは、いわゆる今年度の、私は毎年これ変わると思っています。今年度の国の方針では交付税は総額確保しますということでありますが、なかなかこれからの国の経済の動向次第では、またまた厳しい状況が出てくるんではないか。それに対しては、地方六団体等を通じて要請をしますとともに、常にやはり厳しい態度で行政運営をしていかなければならないというふうに考えております。

 それから、病院会計につきましては、まさに19年度10億円をちょっと切るような繰り入れがなければやっていけないような予算になっております。それで、一貫して病院の医師の数が確定しなければということなんですが、実際の話、17年度内の医師の数17名ないし18名いて、しかも消化器系統の医師がいれば繰り出しは5億円ないし6億円で済んだと。最近では17年度が一番経営状況がいい状況でありまして、そこら辺であれば新築にゴーサインが出るんではないかというふうに考えております。したがいまして、医師がそれに充足できないと、17、18の数で充足できないとなれば、これはやはり根本的に内容を変えていかなければならない。例えば医師数12名にしても、やはり先ほど言いましたいろんな病院経営、運営の見方を再考していかなければ、12名になりました、繰り出しは10億円超えましたでは、いつまでも病院は建たないわけでありまして、これは新年度に入って、当然この再建計画についてもシミュレーションしていきたいというふうに考えております。



○議長(嶋津隆之君)

 午後4時まで休憩いたします。

         午後3時48分 休憩

         午後3時59分 開議



○議長(嶋津隆之君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、市政クラブ代表、7番波多雄志君。

 波多君。



◆(波多雄志君)

 言うまでもなく、今日の根室市の最大の課題は、戦後62年、今なおその解決の糸口さえ見出すことのできない北方領土問題の未解決の中で、地域経済はまさに危機的な状況にあり、国の三位一体改革は財政力の乏しい地方を直撃し、加えて平成16年度から始まった新医師研修制度による派遣大学自体の医師不足が市立根室病院の診療体制に大きな影響を与え、医師不足から平成18年度に続き平成19年度、新市立根室病院の建設着工を見送らざるを得ない状況の中で、ふるさと再興の実現を図るために知恵を出し合って状況の打開を図る、その決意を受けて、就任以来今日まで6カ月間、課題解決のために日夜全力投球をされている長谷川市長の行政手腕に期待し、市政クラブを代表して、通告に従って市政方針にかかわって6点について質問をさせていただきます。

 質問の第1は、長谷川市政の基本姿勢についてであります。

 市長は、時代の変革期を迎えており、旧来の守りや前例踏襲にこだわっていては町に未来はない。求められているのは知恵とやる気と挑戦の心であり、市民とともに考え、自分の歩む道は自らが決断し、踏み出す勇気と行動が必要である。地域の将来像をしっかり見据えて、地方自治の原点である市民が市政の主人公であるという市民参画の行政を基本として市政の執行に全力を尽くすと訴えています。このたびの市政方針では、長谷川市長にとって初の市政方針であり、厳しい財政状況やさまざまな課題を抱えている中で、市長の目指す協働のまちづくりを推進するためには、市長のリーダーシップが求められているものであります。改めて市長の基本姿勢についてその思いを伺うものであります。

 次に、まちづくりと情報の公開についてであります。

 市政方針の中で、市民との協働のまちづくりについて述べておられます。市民と協働のまちづくりは、徹底した情報公開に基づく政策形成段階からの市民参加の新しい視点に立って、それぞれ行政、市民、そして地域が責任分担を果たしながら推進していくことのその手法が必要だと考えています。そのために、行政情報をわかりやすく積極的に提供することが重要なことであります。

 先般、税務課が市民向けに配布した「税制改正のお知らせ」などを例に、病院問題や行財政改革をはじめとする市の重要課題について、市民との合意形成を図る上で情報共有化に取り組むべきと考えますが、市長の見解を伺います。

 市政方針の第3は、行政改革と組織機構についてお伺いをするものであります。

 平成17年度を初年度に平成21年度の第5カ年を第4次の行政改革期間として、4つの基本方針と推進計画に基づき実証し、今日3年目を迎えています。第1次行政改革、そして第2次行政改革、第3次行政改革の総括の上に立って取り組みをされている第4次の行政改革を実施するに当たり、新しい地方分権の時代を迎え、これらに対応できる組織機構の見直し、十分即応できる体制、人材の育成など、新しい視点に立った行政改革を求めてきました。市は第4次行政改革推進計画に基づき、組織機構の見直しや職員定数の削減を行っていますが、これに伴う新規採用の凍結は、雇用の場の確保、そして若者の流出、人口減少などに影響を与えると考えています。この問題については、行政改革市民委員会の中でも提言とされているところであります。

 また、今後、前段で述べたように地方分権の推進により市の事務量が予想されるため、業務・事務事業の見直し等を図る必要があると考えており、これらを踏まえながら組織機構の見直しに取り組んでいく必要があると考えますが、市長の所見を伺います。

 市政方針の第4は、北方領土問題についてでありまして、以下3点についてお伺いをいたします。

 1点目は、今回実施をされた中央アピール行動についてであります。

 戦後60年を過ぎ、依然として北方領土問題の解決に向けた進展がない中で、北方領土返還運動の原点の地域から再度国民世論の喚起と国に対して返還運動の再構築を図る目的で、北隣協として初の中央アピール行動を2月7日の北方領土の日に実施したことは、後段でも触れますが、国内に限らずその成果は大なるものでありました。一方、計画から実施まで短期間だったために、十分な取り組みができなった面についてもあったのではないかというふうに考えます。これらを含め、今後の対応について伺うものであります。

 北方領土の2点目は、北方領土問題について、サハリン州との対話交流についての考え方についてお伺いをするものであります。

 北方領土の相互の理解を深めるためにビザなし交流が実施をされ、四島のロシアの島民との交流は広範囲にわたり着実にその成果は上がってきています。しかし一方、四島を管轄するサハリン州の北方領土問題に対する理解は大きく隔たりがあります。州関係者との対話は欠くことのできないものというふうに理解をしています。特に今月2月7日の北方領土の日に、サハリン州では領土問題の日本の主張に抗議する集会がユジノサハリンスクで開かれ、約350人が参加し、主に参加者は政党の党員や支持者で、コサック、ロシア正教の聖職者、政治家、州議会議員で、この中での参加者は、島を返せというのは、その主張は日本の国民の総意ではないというふうに指摘し、北海道に住む日本の若者の多くは領土問題について余り考えていないというふうに述べておりました。サハリン州議会の議長も議会もそれぞれ若年化しており、領土問題に対する理解も変化をしてきているのではないかというふうに思っています。

 私たちが藤原前市長とサハリン州を訪問した際にも、ユジノサハリンスク市の教育部長との領土問題についての意見交換をしました。領土の歴史観において対立をする場面はあっても、全く聞き入れないというような状況ではありませんでした。札幌市で開催されたサハリン州との交流会の席でも、以前のように領土問題が議題なら対話を拒否するという空気ではなく、意見交換のできる今状況であります。サハリン州に限らず、ウラジオストク、そしてハバロフスクでも2月7日に同様の集会が開催をされ、ロシア国内における北方領土問題の関心の広がりを見せているのも事実であります。私どもは、北海道とサハリンの青少年の交流などあらゆる機会を通じて、領土問題について対話と理解を求めることの必要性を返還運動原点の市長として求めていくべきだと考えますが、市長の所見を伺うものであります。

 財政需要を算定ルールに入れるようという陳情、さらに北特法7条、10条を含めた法律の改正による支援措置の充実、北方領土との戦略的特区、構造改革特区の要望、北方領土返還を見据えたまちづくりなど、既に北方領土未解決に伴う隣接地域、当市の危機的な状況打開のために、今知恵を出し合ってきました。2月28日、安倍首相と来日中のロシアのフラトコフ首相との日ロ首脳会談においても、領土問題での進展は全くなく、領土問題を棚上げさせての経済中心の会談と一部報道されています。森元総理が代表の日ロ賢人会議が日本側の意向で解散をされるなど、北方領土問題が後退という感のある中で、今後再構築提言書の具現化に向けて取り組みをされる市長の所見を重ねてお伺いをするものであります。

 市政方針にかかわる5点目は、市立根室病院にかかわる問題であります。

 平成15年度に市立根室病院新築基本構想が示され、根室市民が待ち望んでいた新市立根室病院の建設に向けてスタートを切ってきました。一昨年の平成17年12月には基本計画が示され、さらには中間報告と市議会特別委員会の場でも質疑を重ねてきたところであります。昨年2月17日に藤原前市長より、特別委員会の席上、市立根室病院の建設について平成18年度着工は見送り、18年度は計画プランの見直しを視野に入れたプランの計画の検討期間として位置づけをし、19年着工を目指して取り組みたいという旨の報告があり、病院建設が先送りをされました。市政方針の中でも述べておられますが、現時点で新築に向けた医師の確保が困難であることから、本年度の着工は見送らざるを得ないと判断し、建設計画を見直すことなど、今後とも早期着工を目指して取り組みを進めてまいりたいという結果、長谷川市長は19年度予算には計上せず、医師確保、病院の健全化計画と経営状況など、新たな視点に立って早期着工に向けた取り組みが求められるものと考えます。

 平成18年度の着工見送りから19年度の着工の見送りが決定された中で、老朽化している市立根室病院の改修などさまざまな問題がありますが、この場合、新病院建設の際に整備を計画されていた医療機器の更新についてどのように考え、どのように対応されていこうとされるのか、お伺いをするものであります。

 市立根室病院にかかわる問題の2点目は、看護師などの医療技術者の確保についてであります。

 市立根室病院の医療技術者の確保については、今日まで特に看護師の確保については困難な時期もあり、十分ではありませんけれども、地方出身者に対しての養成や修学資金貸付制度のPRなどで体制を維持してきたところであります。昨年度の診療報酬改定に伴い、全国的に看護師の獲得競争が起きており、看護師の確保が困難な状況がまた予想されております。市立病院における確保状況や対策について所見を伺うものであります。

 次に、産業の振興について、漁業、酪農業の現状と課題について触れ、それぞれ対応についてお伺いをするものであります。

 当市の基幹産業の漁業は、今さら申し上げるまでもなく、昭和52年の200海里漁業専管水域の設定を契機に、太宗漁業であった北洋漁業が操業海域や操業条件など大幅な縮小、縮減を強いられ、昭和61年の三角水域の全面閉鎖によって49隻の底刺し網漁船、小型船の減船があり、平成4年の公海沖取り禁止、新しくは平成13年のマダラ漁獲割り当て量の8割削減は、まさに市内の関連業種に100億円と言われるような損失、厳しい漁業規制等によって200海里設定以降大幅な操業船の減船を余儀なくされ、実に425隻が減船をされました。プーチン政権が発足後、ロシア国内の漁業は国内の加工、輸出を強める中で、オークション制度の導入やロシア側の資源囲い込み強化などによって、北方領土が未解決の当市の漁業はその大半が対ロ依存の現状では、ロシアとの漁業関係を安定的に維持していくことが必要なことは今さら申し上げるまでもありません。1956年の日ソ漁業条約の締結以来50年を経過し、漁業環境は大きく変化をしてきましたが、日ソ地先沖合漁業協定や日ソ漁業協力協定、そして北方四島周辺水域の操業枠組み協定の3つの協定を基本として協議、交渉が今日も行われております。

 先般、東京で開催された日ロ漁業委員会、日ロ地先沖合交渉が妥結をし、マダラの割り当て量は昨年並みの537トンが確保され、地元の漁業者は平成13年の大幅な縮減から、毎年の交渉の際に漁獲枠の増量や復活を期待していましたが、ロシアの資源管理の強化と積極的な輸出を進める漁業政策の中で前年並みに確保できたことは一安心と言うべきなのかもしれません。今日、色丹島穴澗湾には株式会社ギドロストカイが択捉島、国後島に続き大規模な水産加工や漁業を展開しており、マダラを含むサケ・マス製品を主に中国などに輸出をしており、さまざまな要因がありますが、これらの要因と今後の市の対応についてお伺いをするものであります。

 日ロの漁業環境は、今後のサケ・マス交渉などに変化が予想されますし、漁船・漁業の厳しい中にあって沿岸漁業の多くが携わっている貝殻島昆布漁業は、1963年に異例とも言える日ソ民間協定として締結をされ、一時4年間の中断はあったものの、昭和56年に操業が再開され、昨年は40回目の出漁となりました。この操業は地域経済にとって重要な漁業であり、昨年大幅に出漁がおくれ、結果的には好漁な年であったことと価格に支えられたこともありましたが、この操業時は着業船は350隻でスタート、漁業関係者の強い要請もあって375隻に増隻をして操業を続けた経過もあります。近年、価格の低迷や燃料の高騰に加えて、ロシア側に支払う採取料の負担増の額もあって、着業船は年々減少、平成16年度の301隻、平成17年度は281隻と300隻を割り込み、昨年度は259隻の操業船でありました。自然的に着業船も減少する状況にあって、出漁日のおくれによる影響や採取料の負担増など、産業には大きな影響を及ぼしています。さまざまな要因があると思いますが、これらの今後の対応についてお伺いをするものであります。

 基幹産業の振興の第2は農業問題であります。現状と当面する課題についてお伺いをいたします。

 今日まで一般質問や代表質問で根室農業の課題と現状について伺ってきたところであります。今、根室市の農業は、日豪FTA・EPA交渉の中で、仮に関税が撤廃された場合には北海道で1兆3,716億円程度の影響があると言われています。加工原料乳の限度数量の削減など、将来の酪農経営に大きな不安を抱いているところであります。BSEの発生や監視伝染病のサルモネラ症、そして法定伝染病のヨーネ病など防疫対策には消石灰の散布など、今なお病原菌の感染ルートが明らかになってない中で、不安を抱きつつ営農を続けています。当市の農家戸数は1,138戸で、そのうち搾乳戸数は平成6年度の147戸から107戸と40戸減少し、一方生産乳量は5万3,060トンと連続して5万トンを上回っており、生産調整の中でも飲用牛乳は本州の飲料牛乳の需要の低迷が北海道にその影響が及ぶなど、厳しい状況であります。全体の生産額は50億円と、水産加工漁業と比較すると大差はありますけども、当市の基幹産業の一つとしてその役割を担っているわけであります。

 しかし一方、搾乳戸数の減少する中で、乳牛は1万2,000頭を超え、まさに大規模経営化されているわけであります。農業者の高齢化は、根室市に限らず、酪農専業の地域にとって深刻な課題であり、問題であります。今までも家族労働の現状、労働者不足によって、実習生や研修生による取り組みについて求めてきましたが、改めて総合的な労働不足が加速的に進む中で、当市の後継者対策とあわせてヘルパーの利用状況とその取り組みについて伺います。

 一部質問の中で、漁業問題についての中で通告から外れたものもあると思いますので、これの答弁については割愛をしていただいて結構ですから、よろしくお願いします。

 以上をもちまして壇上からの質問を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 市政クラブ、波多議員の代表質問にお答えをいたします。

 初めに、市政の執行に当たっての基本姿勢についてでありますが、私は藤原市政の継承とあわせて、先人が勇気を持って興した心に思いをいたし、「ふるさと再興の実現」を図るとともに、厳しい財政状況を踏まえ、選択と決断のめり張りのある行政の推進、そして持続可能な行財政基盤の確立を市政執行における私の基本理念としております。

 また、私は常に市民の目線で考え、より多くの市民が行政運営に参画できるよう、市民と協働のまちづくりはもとより、日本の経済を牽引する経済界、産業界との連携をより深め、それぞれに相乗効果をもたらす新しい協働の形を築いて、市民、経済界、産業界、行政など全市一丸となった市政の実現を目指してまいります。個性豊かで自立した地域社会を築いていくための源は、市民一人ひとりの自由な発想と豊かな想像力、そして協力し、さまざまな可能性に挑戦していく熱い心にあると考えております。旧来の守りや前例踏襲にこだわることなく、地域の総力を挙げて幾多の課題に立ち向かうことが何よりも肝要であると考えており、私はその先頭に立って全力で市政を推進してまいります。

 次に、まちづくりと情報の公開についてでありますが、私は市民参加の行政を推進する上で、市民との情報の共有化はもとより、行政としての説明責任を果たすことが大変に重要であると考えております。

 御質問の情報の共有化につきましては、これまでも広報ねむろや市のホームページ、さらには地元マスメディアなど多様な情報媒体を通じ、市の財政状況をはじめ各種の施策や行政情報の提供に努めてきたところであります。

 また、重要施策に関する市民合意の形成に関しましては、市政モニター会議、ホームページ、地域経営ネットワーク会議、市長へのはがきの活用のほか、市民アンケートの実施や各種委員会、審議会、懇談会を開催し、可能な限り市民意識の把握に取り組んできたところであります。したがいまして、今後におきましても、各種重要課題や施策について市民によりわかりやすく積極的な情報提供に努めてまいりたいと考えております。

 次に、職員定数の削減に伴う業務等を踏まえた組織機構の見直しの必要性についてでありますが、当市の財政状況は極めて厳しい状況にありますことから、総体人件費抑制の一環として、平成15年度から平成18年度までの定年退職者については、医療職と消防職の一部を除き原則不補充として新規採用を凍結してきたところであります。しかし、長期間の採用凍結は将来の組織運営に支障を来すおそれがあることから、平成19年度については、最小限でありますが、一般行政職2名、消防職1名の職員採用を決定したものであります。

 今後も市を取り巻く状況はさらに厳しくなることが予想され、引き続き組織機構の見直しとともに、職員定数の見直しを進め、人件費の抑制を図る必要があると考えておりますが、その一方で人事管理上の配慮や市内の雇用情勢等を考慮していく必要もあり、これらを総合的に判断しながら対応してまいりたいと考えております。

 また、地方分権の進展に伴い、市町村への事務権限の移譲などにより、従来にも増して効率的かつ効果的な行政運営が求められております。したがいまして、既存の事務分掌や業務全体について必要性や優先性を踏まえた見直しを同時に進めるとともに、庁内の自主研修グループからの将来を見据えた組織機構のあり方に関する提言についても可能な限り取り入れ、グループ制の導入など新たな視点で見直しを進めてまいりたいと考えております。

 次に、北方領土返還運動中央アピール行動への事前取り組みについてでありますが、昨年11月、安倍総理とプーチン大統領との初の首脳会談においても領土問題に関する具体的な進展は見られませんでした。北方領土問題が具体的進展がないまま61年が経過している中で、いま一度原点に立ち返り、国民世論の喚起に向けた北方領土返還運動の再構築を図る必要があるとの考えから、北隣協として中央アピール行動である北方領土返還行進を行ったものであります。

 このたびの中央アピール行動は、2月7日の北方領土の日に合わせた返還行進であり、その計画から実施まで時間もなく、都心をデモ行進するという初めての試みで、さまざまな規制の中で手探り状態で組み立てたことから、十分な対応ができなかったところでありますが、今回発信した原点の地の声は、領土返還に対する国民世論の啓発に大きな成果を果たしたものと考えております。

 今後におきましては、このたびの経験を踏まえ、早期に取り組みを開始するとともに、より一層の啓発効果に配慮しながら、北方領土返還要求運動の世論拡大に努めてまいりたいと考えております。

 次に、サハリン州における領土問題についてであります。

 北方四島を所管するサハリン州の州都であり、北方領土返還について最も反対論者の多いと言われるユジノサハリンスク市で、本年2月7日に領土問題に対する日本の主張に抗議する集会が行われたと聞いております。サハリン州マラホフ知事の発表によると、こうした抗議行動は数年前から始まっており、抗議行動は日本側の発言に踊らされたもので、年々規模が大きくなっていると述べております。また、昨年1月に平成17年度北方領土相互理解促進対話交流使節団がユジノサハリンスク市を訪れた際にも、サハリン州側は強硬的な姿勢や論点の異なる発言をするなど、双方には依然として大きな隔たりがあったところであります。

 私は、北方領土問題の解決には正しい歴史認識と相互理解を深めることが重要であり、日ロ相互の対話は欠かせないものと考えております。したがいまして、北方同盟主催の北方領土の相互理解促進対話交流使節団、この事業でのサハリン州政府や議会関係者との懇談に加え、一般のロシア人住民に対する対話集会などの実施についても同盟等に要請してまいりたいと考えております。

 次に、再構築提言書の今後の取り組みについてであります。

 去る2月27日、ロシアのフラトコフ首相が訪日し、安倍総理と会談が持たれ、平和条約交渉については、これまでの諸合意及び諸文書に基づき、日ロ双方に受け入れ可能な解決策を見出すため、さらに精力的に交渉していく、このことで一致をしております。しかし、今回の訪日において、政府間で署名されました文書は日ロ貿易投資協力拡大に関する行動プログラムなど、主として経済交流が先行するものとなっており、残念ながら領土問題について具体的な進展はない結果となっております。

 また、2003年の小泉・プーチン会談により設立された日ロ賢人会議は、日本側の通告により解散されたことが明らかになるなど、北方領土問題は閉塞的な状況にあると認識をしております。

 私といたしましては、このようなときにこそ北隣協が取りまとめた再構築提言書の具現化が必要であると考えておりまして、これまでの北特法の改正と地域財源対策・充実を柱とした重点要望はもとより、今後の返還運動に関してより一層の国民世論喚起のため、マスメディアを活用した領土問題に対する国民議論の活性化、国外啓発活動の充実のため国際会議における啓発活動、さらにはサハリン州での対話交流の実施など、再構築提言書に盛り込まれている事項について国の責任において具現化することを求めてまいりたいと考えております。

 次に、市立病院の医療機器の更新についてであります。

 市立根室病院が所有しております1,000万円以上の高額医療機器26台のうち、CT装置、MRI装置、超音波検診装置をはじめ14台が既に耐用年数を3年から5年程度経過している状況にありますが、利用状況や重要性などを十分考慮し、定期的な保守点検整備や消耗部分を交換するなど、機器の延命措置を講じているところであります。

 現在、医療機器の更新に当たっては、緊急性や必要性を勘案し、第5次病院事業経営健全化計画に基づき購入額を設定し、整備しているところでありますが、高額な医療機器の更新は現在の病院経営上困難な状況であることから、新病院建設の際に整備してまいりたいと考えております。

 次に、看護師や医療技術者の状況と安定確保についてであります。

 市立根室病院の看護師と医療技術者の体制につきましては、本年3月1日現在、休職者5名を含め看護師111名、医療技術職26名となっております。現在、地方において看護師の確保は非常に厳しい状況が続いております。特に昨年4月の診療報酬の改定で看護師1人に対し患者7人という、いわゆる7対1という新看護基準が導入されたことに伴い、全国の病院間で看護師の獲得競争が激化する中、大都市に集中し、地方では看護師不足が深刻化しているところであります。

 このことから、昨年11月に北海道市長会として道に対し、「看護師が不足している地域に対する具体的な地域偏在化是正対策」について要望したところであります。市立根室病院では、今月から看護基準の見直しによる入院収益の増収を見込んで、従来の4病棟から3病棟とする再編成を実施し、看護体制の充実を図っているところでありますが、来年度の看護師の確保状況は、退職者12名に対し新規採用内定者が7名となっております。このため、将来とも安定的な確保に向けて、従来からの看護学校などへの募集活動の実施や修学資金貸付制度のPRに加え、今後は地元在住の潜在看護師の発掘にも努めてまいりたいと考えております。

 次に、貝殻島昆布漁業に対する市の対応についてでありますが、貝殻島昆布採集漁業は当市漁業にとって春を告げる漁業として40年もの長きにわたり操業を継続されてきた歴史のある漁業であります。また、同漁業は当市の全漁業経営体数の約3割、昆布漁業者全体の約5割を占める重要な沿岸漁業として、さらには陸回りと称する臨時的雇用を創出するなど、市中経済の波及効果も高いものと認識しております。

 議員御指摘のとおり、昨年のような大幅な出漁のおくれは何としても避けなければならないと考えており、市といたしましては今後とも国に対し、交渉が開始される前のスケジュール調整の段階から既に交渉がスタートしているとの認識のもと、積極的に関与していただくよう要請してまいります。

 次に、着業する漁業者の減少要因と、市としての対応でありますが、近年、同漁業の着業隻数は年々減少しておりまして、昨年は259隻と、前年と比較し、22隻減少したものであります。その要因としては、貝殻島サオマエコンブの価格の低下と燃油高騰、さらには着業隻数の減少に伴うロシアへ支払う採取料の負担増により、採算の合わない漁業となったことであると考えております。

 市といたしましては、本漁業が将来にわたり安定的に継続される漁業となるためには、採算の合った漁業となることが最も重要であると考えることから、引き続き国に対し、ロシアへ支払っている採取料や交渉経費等の負担、また貝殻島雑海草駆除事業の継続などについて関係漁協とも連携し、強く要請してまいりたいと考えております。

 また、マダラの関係、ちょっとお話しありましたが、2007年の地先交渉における漁獲量は前年同様537トンということでございまして、内容につきましては議員御承知のことと思います。

 最後に、農業後継者・労働力確保対策についてでありますが、近年、経営者の高齢化や後継者不足などによりまして地域活力の低下が懸念され、先進的な農業経営者や担い手の育成が重要となっております。

 当市における20歳以上の農業後継者のうち、配偶者のいない方は28名となっており、年齢構成で申し上げますと35歳未満の方が11名、35歳以上の方が17名となっております。こうした問題は、個々の農業経営や地域にとりましても大変深刻であると考えております。これまでにも関西方面から女性を招き、酪農体験を通して交流を深めるファームインねむろの開催や北海道ふれあいツアーへの参加、さらに後継者問題等の専門窓口として農業後継者対策地域相談員、専任相談員の配置など、その対策に努めてきたところであります。今後とも、専門相談員やJA根室、関係機関などと連携し、積極的な支援を行ってまいりたいと考えております。

 また、酪農ヘルパーにつきましては、専任ヘルパー3名、補助ヘルパー7名体制で運営されており、平成17年度の利用状況では、実利用農家数79戸、利用率82%、延べ利用日数1,244日、1戸当たり平均利用日数は16日となっております。酪農の特殊性である周年拘束性の労働条件を改善し、休日の確保と農作業の省力化により、ゆとりある経営を実現するためにはヘルパー制度の充実は重要な課題であります。市といたしましては、一層の利用促進が図られるよう、地域の酪農ヘルパー組織に対する支援の充実などを引き続き国に対し要請してまいります。

 以上であります。



○議長(嶋津隆之君)

 波多君。



◆(波多雄志君)

 御答弁いただきましたんで、何点か自席から要望も含めて申し上げたいと思います。

 最初に、協働のまちづくりでございますけども、非常に市政方針の中でも何点か協働のまちづくりについてということで提起をされています。しかし、非常に協働の理念というのは今、申し上げるまでもないんですが、非常に難しさがあって、今までも協働のまちづくりということであらゆる事業なんかも進めてきたんですが、本当に底辺からというか、行政の果たす役割や責務、そして市民が果たす役割、またそれに経済界も含めた役割があるんですが、もう一つは、自分たちの住んでいる町をどういう町にするかということをひとつやっぱりそれぞれの地域、それぞれの市民が考える中で、行政とやっぱりスクラムを組んでやるということでなければ、どうしても行政がつくった中に一緒に溶け込んでいくといいますか、協働というのはともに動く方の共同の方に走ってしまうんではないかというふうに考えています。

 しかし、市政方針で述べてるように、これを基本にしながらまちづくりを進めるということですから、それぞれ今大変な状況であるというのは、国の三位一体改革の中でそれぞれ地方がやっぱり切り捨てられてる。地方から言うと、とりわけ、地域エゴで申し上げるわけではありませんけども、郡部の方が切り捨てられるという状況に実は今受けとめられてるんじゃないでしょうかね。

 例えば学校給食の統廃合の問題があって、それにさらには学校の統合の問題がある。そしてまた、厚床、歯舞の地域の支所の廃止の問題があるというふうに、それぞれ自分たちの住む町がだんだんだんだんこの地域から離されていくという感じが一つにはするんではないでしょうか。私はそういう意味でいくと、それぞれの地域にやっぱり安心して生活できるような医療の体制なんかも含めて、やっぱり十分でない地域もありますが、そこをやっぱりどうやって行政が手を差し伸べながら地域と一体になって、それぞれの自分たちの将来のまちづくりについて考えるかということのそういう精神を一つにはやっぱりきちんと植えてもらうというか、植えつけるというか、そういう考え方をやっぱり地域それぞれ市民に持ってもらわなければ、なかなかやっぱりどうしても行政主導ということになるんでないですか。

 今回は市政方針に載っておりますけども、明治公園の植樹の関係についても、やっぱりもっと底辺からいって、どういう木がどこに一番いいというのをそれぞれ市民の発想の中で決めてもらって一緒にやるということでなければ、行政側が決めた中に市民が入っていくというような形というのは、いつまでもこれがつくられるとどうしても市長の言うような協働のまちづくりというのは進まないよというような実は気がしますんで、その意味を含めても随時進める段階で十分留意をしていただきたいと思います。

 それから、行政改革なんですが、確かに思い切って、思い切ってというより、行政改革だんだんだんだん進めてきました。それは今日第2の夕張になるという話をよくされますけども、私はそういう意味でいくと、根室市の場合はかなり積極的に前から行政改革を進めながら健全化の計画、さらには財政なんかも含めてやってきたと思うんですね。私が一番驚いてるのは、夕張の状況を見て、ごみ処理手数料がずっと何年も無料だったんですね。少なくとも根室市の場合は、そういうことも、いろいろ要素はあったんですけども、平成6年からごみ処理手数料をいただいて、ここ5年間でも少なくとも7億1,000万円程度皆さん方からごみ処理手数料、ごみ処分手数料をいただいている、こういう実は状況なんですよ。ですから、夕張を見たときに、ああいう財政状況の中で市民の負担というのは本当に十分だったのか、それに耐えるような市の予算というのがあったのかという実は気がしてるんですね。先ほど市長も答弁されてましたけど、根室市の場合はいち早く行政改革を進めて、あらゆる手をつけてやってきて、そういう財政状況をつくり出したという話がありますけど、まさしくそういう取り組みというのは前段で必要でないかなというふうに思っています。

 それから、対ロ漁業については、おっしゃるように、貝殻島の問題については毎年毎年、本当に6月1日に出るのか、いつ出るのかというような状況の中で今日まで来てますから、ぜひそういうことも含めながら、やっぱり早期にきちんとした日にちに操業できるような体制をぜひ関係機関に要請をしながら進めていただきたい。

 それから、市立根室病院の問題でありますけども、代表質問でもそれぞれ滑川さんなり佐藤さんなり高本さんから触れられました。これは皆さん方それぞれ病院建設特別委員会の前の委員長であったり現在の副委員長であったり理事さんであるわけですから、なかなかそういう議論に乗っかっていくというのは非常に難しさもある。ただ、特別委員会として最後にそう決めて、建設着工にすると決めて、そして特別委員会が最終的に、市長は出席されませんでしたけども、助役さんに出席をいただいてそういう締めをしてますから、もし代表質問で答えるような状況まで進んだとすると、どこかの段階でやっぱりきちんと特別委員会を開催していただいて、そこの中で報告していただいて、以降取り扱いをどうするかということでしたんで、課題としてぜひ私は検討していただきたい。そのことを申し上げて終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 以上で本日の議事日程はすべて終了いたしました。

 明日は引き続き午前10時から本会議を開きますので、定刻まで御参集をお願いいたします。

 本日はこれをもちまして散会いたします。

 御苦労さまでした。

         午後4時45分 散会







    上記会議の記録に相違ないことを証し、ここに署名する。







       平成19年3月13日







           議  長 嶋 津 隆 之





           署名議員 小 沼 ゆ み





             〃   田 塚 不二男





             〃   中 林   直