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北海道 根室市

平成18年 10月定例会(第3回) 10月24日−02号




平成18年 10月定例会(第3回) − 10月24日−02号







平成18年 10月定例会(第3回)



     平成18年第3回根室市議会定例会会議録



           第  2  号

     平成18年10月24日(火曜日)午前10時0分開議



〇議事日程

 日程第1 代表質問

〇出席議員(20名)

  13番   議   長   嶋 津 隆 之 君

  6番   副 議 長   熊 谷 雅 史 君

  1番   議   員   鈴 木 一 彦 君

  2番     〃     高 本 みさ子 君

  3番     〃     神   忠 志 君

  4番     〃     小 沼 ゆ み 君

  5番     〃     千 葉 智 人 君

  7番     〃     波 多 雄 志 君

  8番     〃     田 塚 不二男 君

  9番     〃     竹 内 正 利 君

  10番     〃     永 洞   均 君

  11番     〃     遠 藤 輝 宣 君

  12番     〃     滑 川 義 幸 君

  14番     〃     五十嵐   寛 君

  15番     〃     久保田   陽 君

  16番     〃     中 林   直 君

  17番     〃     佐 藤 敏 三 君

  18番     〃     澤 崎 文 剛 君

  19番     〃     藤 根 元 吉 君

  20番     〃     壷 田 重 夫 君

〇出席を求めた者

  市        長   長谷川 俊 輔 君

  教 育 委 員 会委員長   前 田   康 君

  代 表 監 査 委 員   宮 野 洋 志 君

  農 業 委 員 会 会 長   中 川   勉 君

  選挙管理委員会委員長   高 村 靖 徳 君

〇委任を受けた説明員

  助        役   石 垣 雅 敏 君

  総  務  部  長   助役事務取扱

  企 画 振 興 部 長   庭 崎   誠 君

  保 健 福 祉 部 長   島 谷   満 君

  水 産 経 済 部 長   新 濱   悟 君

  建 設 水 道 部 長   小田嶋 英 男 君

  病 院  事  務 長   嶋 倉 博 義 君

  消    防    長   武 田 静 夫 君

  総  務  課  長   今 井 泰 和 君

  情 報 管 理 課 長   高 橋   稔 君

  市 民 環 境 課 長   西 村   快 君

  北 方 領 土 対策室長   丸 山 一 之 君

  北方四島交流センター館長 泉   博 文 君

  病 院 建 設 準備室長   中 川   悟 君

  企 画 政 策 室 長   高 島 成 司 君

  財  政  課  長   堀 合 康 文 君

  税  務  課  長   島 野 治 人 君

  社 会 保 育 課 長   岩 山 幸 三 君

  介護福祉課長(兼)児童デイサービスセンター館長

               吉 本 恭 郎 君

  保  健  課  長   竹 脇 秀 斗 君

  水 産 港 湾 課 長   佐 田 正 蔵 君

  水 産 研 究 所 次 長   博 田   功 君

  水産加工振興センター所長 鈴 木 義 克 君

  農林課長(兼)春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター館長

               二 瓶 哲 雄 君

  商 工 観 光 課 長   野 田   敏 君

  都 市 整 備 課 長   鎌 重 清 二 君

  用  地  主  幹   笹 谷 廣 明 君

  建 築 住 宅 課 長   谷地中 義 幸 君

  建築住宅課主幹(兼)病院建設準備室主幹

               田 沢 修 三 君

  上 下 水 道 課 長   鵜ノ澤   馨 君

  施  設  課  長   初 井 一 彦 君

  浄  水  場  長   畠 山 義 治 君

  会  計  課  長   細 井 芳 夫 君

  病 院 事務局総務課長   長谷川 時 寛 君

  病院事務局医事課長(兼)病院事務局医療情報室長

               本 田 俊 治 君

  消防本部次長(兼)消防署長 加 藤 義 則 君

  消 防 本 部 総務課長   織 田 勝 洋 君

  消 防 本 部 警防課長   宗 像   淳 君

  消 防 署 副 署 長   佐 野 一 雄 君

  消 防 署 副 署 長   野 口 英 明 君

  消 防 署 救 急 主 幹   長 尾 勝 則 君

  総  務  係  長   谷 口 博 之 君

  教    育    長   渡 辺 好 之 君

  教  育  部  長   平 松 利 英 君

  教 育 総 務 課 長   成 田 勝 典 君

  施 設 担 当 主 幹   鎌 田   治 君

  社 会 教 育 課 長   佐 藤 達 雄 君

  社 会 体 育 課 長   重 永   猛 君

  総 合 文 化 会 館 長   菊 地 幹 夫 君

  図  書  館  長   村 田 裕 治 君

  勤労青少年ホーム館長   石 塚 秀 雄 君

  監 査 委 員 事務局長   北 谷 英 俊 君

  農 業 委員会事務局長   二 瓶 哲 雄 君

  選挙管理委員会事務局長  高 橋   稔 君

〇出席事務局職員

  議 会 事 務 局 長   奥 田 誠 二 君

  議 会 事 務 局 次 長   垣 通 鎮 夫 君

  議会事務局議会総務係長  後 藤 幸 雄 君

  事 務 局  書  記   佐々木 有希乃 君

  事 務 局  書  記   愛 澤 英 王 君

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○議長(嶋津隆之君)

 おはようございます。

 ただいまから本日の会議を開きます。

 初めに、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、1番鈴木一彦君、12番滑川義幸君、19番藤根元吉君を指名いたします。

 ここで事務局長より諸般の報告をさせます。



◎議会事務局長(奥田誠二君)

 おはようございます。

 御報告申し上げます。

 初めに、会議の出席状況でありますが、ただいまの出席は20名であります。

 本日の議事日程及び諸般の報告は、お手元に御配付のとおりでありますので、朗読を省略いたします。

 なお、既に御配付の一般会計補正予算に関する説明書において訂正がございまして、お手元に御配付のとおり差しかえの申し出がありましたので、差しかえをよろしくお願いいたします。

 以上で報告を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 議事に入る前に、このたび就任されました助役並びに監査委員から発言の申し出がありますので、これを許可します。

 石垣雅敏君。



◎助役(石垣雅敏君)

 おはようございます。

 貴重な時間をごあいさつのためにいただきまして、大変ありがとうございます。

 このたび助役の選任に当たりまして議会の御同意をいただきました。光栄であり、まことにありがとうございます。

 根室市はただいま大変な難局の中でございます。改めてその職責の重さに心をしているところであります。もとより未熟でありますけれども、長谷川市長の意を体しまして、誠心誠意、そして一生懸命その務めを果たしたいと思っております。市議会議員皆様の変わらぬ御指導、御鞭撻を心からお願いを申し上げます。どうぞよろしくお願いをいたします。(拍手)



○議長(嶋津隆之君)

 宮野洋志君。



◎監査委員(宮野洋志君)

 おはようございます。

 長谷川市政の第1期目の監査委員というようなことで、いささか緊張しております。所信表明を読ませていただきますと、持続可能な行財政基盤の確立と、全く私もそのように考えている一人でございます。今後、歳入が減っていくということはだれしも感じておられると。それにつれて歳出の方も削減していかなければならない。しかも義務的経費が占める割合が非常に高くなっていくと、そういう中で投資的経費を使うに当たって、数多くの行政サービスをしていくときには、市の職員の今までの前例踏襲型ではなしに、創意工夫あるいは方法、手段の変更等、いろいろやっていかなければならないことがあるんではなかろうかと、そういうふうな観点でできれば監査をやっていきたいと、このように考えております。

 いずれにいたしましても、市長の考える行政基盤の確立ということに少しでもお役に立てればというようなことを考えております。これから4年間よろしくお願いいたします。(拍手)



○議長(嶋津隆之君)

 ただいまから議事に入ります。

 それでは、日程第1、代表質問を行います。

 市政全般について各会派から代表質問の通告がありますので、順次質問を許します。

 初めに、創志クラブ代表、12番滑川義幸君。

 滑川君。



◆(滑川義幸君)

 おはようございます。

 通告に基づきまして、創志クラブを代表いたしまして代表質問をさせていただきます。

 まずは、長谷川新市長の誕生、そして御就任を心より歓迎し、お喜びを申し上げます。

 このたびの就任に当たりましては、市長のふるさと根室に対する熱い思い、ふるさと根室の発展に対する責任と使命感を深く感じた次第であります。

 徳川家康は、東照宮遺訓でこう述べております。「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし、急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし、心に望み起こらば困窮したるときを思い出すべし」。人生の楽しみとか喜びは自分の手でつかみ取るしかなく、そのためには重き荷を背負わなければならない。それを乗り越えるところに人生の喜びがあるという、極めて肯定的な人生観が表現されていると解釈されており、現在でもしっかりと箴言として残っております。積極果敢な秀吉から忍耐と慎重の家康、いずれにせよ結果を残す厳しさを歴史は教えてくれているように感じます。果たして今後の行政執行の中で長谷川カラーが随所にあらわれ、そしてしっかりとかじをとっていただき、末長い当市の発展に必ずや答えてくれることを御期待しつつ、質問に入りたいと思います。

 まず、市政執行に当たっての基本理念について何点かにわたり御質問させていただきます。

 その1点目として、市長は藤原市政の継承をうたい、オール根室の支援体制を産業、経済界挙げ築き当選されたわけであります。2期8年間、藤原市政を収入役、助役という立場でしっかりと支え、政治を一番身近で感じていたのではないかと想像いたします。

 市長は、所信表明の中で藤原市政の継承とあわせ、ふるさと根室の再興やめり張りのある行政の推進などを公約に掲げ、これからの行政執行に当たっていくと思いますが、その際何を一番重視をしていくのか、市長の思いをお伺いをいたします。

 その2点目として、市長は新たに産業、経済界との協働のまちづくりを掲げておりますが、そのねらいはどこにあるのか、また何を期待し、その際行政はどんなかかわりを持つのか、お考えをお聞かせください。

 その3点目です。持続可能な行財政基盤の確保、北方領土再構築提言書の具現化、医師確保を目的としたプロジェクトの設置等、これらを確実に推進するための組織機構、機能の見直しの考えはあるのかどうか、その見解をお聞きをいたします。

 時代背景、社会的環境の変化、市民ニーズの多様性と常に組織は変化し、向上し続けなければなりません。市長は大きくこの3つの課題を喫緊の問題として取り上げ、これらの推進を既存の組織で行うのか、それとも新たな組織を立ち上げるのか、市政をスタートするに当たりまして、市政の見解をお伺いをいたします。

 その4点目であります。市政運営について市長は、選択と決断を軸に第8期総合計画を前進させる趣旨のことを述べられており、52項目に絞ったことについて、その考え方を表明されております。財政状況の厳しさがその根拠であるということは言うまでもありません。私が思うには、今後は52項目にしたことの選択と決断にとどまらず、近い将来もっと高いレベルでの政治判断での選択と決断に意味がなしてくると考えますが、果たして市長の言わんとしている選択と決断の考え方、そしてその判断のタイミング、ポイントはいかにあるのか、そのお考えをお聞かせください。

 また、その考え方が求められるとした場合、今どのような具体的案件があるのか、お聞きをいたします。

 次に、市政執行の基本姿勢について何点かお聞きをいたします。

 その1点目でありますが、持続可能な行財政基盤の確立の根拠は、基本的には平成17年度からスタートした第4次行政改革推進計画の着実な実行がそのことを可能ならしめるものと考えます。今後のその具体的な取り組みについて、市長の考え方をお尋ねをいたします。

 その2点目として、産業振興を図る上でこれからの行政のリーダーシップのとり方について、4項目についてお尋ねをいたします。

 1項目めとして、どちらの要素も含むとは思いますが、果たして既存産業のサポート役に徹するのか、はたまた新規産業の創出を図るための旗振り役についても視野に入っているのかどうか、市長の所見をお伺いをいたします。

 2項目めとして、対ロとの安定的な漁業関係は、水産都市を標榜する当市にとって極めて高度な課題であります。果たしてその構築をどのように位置づけていくのか、市長の見解をお伺いをいたします。

 3項目めとして、環境保全型農業の確立に向けた具体的な取り組みであります。

 言うまでもなく、農業に限らず漁業についても1次産業の果たす役割、振興は我が国にとって極めて重要であり、とりわけ北海道にとっては一層重視されるべき課題であり、期待もあると考えます。そして、それらが発展的に成長するには、食の安全・安心という付加価値をつけることは避けられない時代の流れであり、そのようなことからも必然的に環境に配慮し、なおかつ循環型社会の創造に貢献できる産業形態に近づけていく責任が伴ってくるものと考えます。果たして環境保全型農業の確立は、国直轄事業の国営環境保全型かんがい排水事業でその推進が図られるものと認識をしておりますが、その概要についてお聞かせをいただきたいと思います。

 4項目めであります。観光を産業化させる手だてをどのように構築していくのかという質問でございます。

 ある大学の教授に言わせますと、観光は1次、2次、3次産業のあらゆる要素が含まれており、それらを戦略的に融合させることで、極めて魅力的な第6次産業に生まれ変わる期待可能性があるとお話をされております。私なりにこの考え方を解釈させていただきますと、例えば漁師の人が自分でとってきた魚、サンマ等をいずしにし、店頭でいらっしゃいませと販売する流れができることで、1尾100円のサンマが600円にも化けることが可能になるということであります。そして、恐らくだれよりもこの人の販売力は群を抜くものと期待できます。しかし、そこまで行くのにはさまざまな壁を乗り越えることになると思います。

 北海道は自然、食材にその潜在的な力があると絶賛しております。とりわけ道東一円はその宝庫と評価されております。しかし、残念ながら人のサービスに対する評価はかなり厳しいものがあります。人は魅力のあるところに集まります。そして、究極は人の魅力で人を引きつける力で持続性が生まれ、産業の形態をなしていくものと考えます。やはり人材を育てなければ、地域全体で産業の振興を考えるとすれば何といっても人材であります。この辺をしっかりと念頭に置き、行政として人材の育成、活用をしっかりと関連業界とタイアップをし、どこまで体系的に組織化していくことができるかがこれからの課題と思いますが、市長の見解をお伺いをいたします。

 次に、健康なまちづくりについてお聞きをいたします。

 1点目でありますが、地域医療のあるべき姿として保健・医療・福祉の一元化、なおかつネットワーク化が図れれば、住民にとっての安心度、信頼度が高まるものと考えます。また、現状当市の場合、医療面で若干バランスを欠いておりますことからも、今後ますます地域医療の充実が問われるものと思うのですが、地域医療の現状、課題、目指す方向について市長の御所見を伺う次第であります。

 この2点目でありますが、別な観点からも、つまり医療費適正化対策の一環としてからも、高齢者ばかりでなく40歳以上の成人まで範囲を広げ、今まで以上の保健予防の重要性が求められると考えることから、この取り組みについてお伺いをいたします。

 そのために当市の国保加入者の医療費分析などを行い、町の特性の疾病の把握、また最近はメタボリックシンドロームと呼ばれる生活習慣病の問題も喫緊の検討課題となってきており、その対策が急務であります。いずれにせよ、最終的には老若男女を問わず、健康市民を多く創出することで町が元気になることには間違いありません。その推進についての考え方と取り組みについて、市長の見解をお聞かせいただきたいと思います。

 次に、防災に強いまちづくりについてであります。

 当市は過去においても、今後も地震、津波の発生の頻度が最も高い地域と国からも指定されております。そのためにも常に日ごろからその準備をしておく必要があります。そういった観点からお聞きをいたします。

 防災意識の高揚と防災組織の向上について、行政のとるべきリーダーシップのとり方について、地域の防災力の向上には、災害発生時に地域住民が連携して防災活動を行う自主防災組織が重要と考えますが、現在市全域並びに太平洋沿岸地域の結成状況についてお伺いをいたします。

 また、自主防災組織の活動は市との連携が極めて重要と考えますが、市長の見解をお伺いをいたします。

 次に、北方領土問題についてお聞きをいたします。

 今月19日は日ソ共同宣言締結50周年でありましたが、何の進展もなく過ぎてしまいました。それよりかむしろ、8月16日に発生したロシア国境警備隊による第31吉進丸銃撃拿捕事件により、両国間の関係がより深刻になり、領土問題の厳しさを実感したわけであります。ここで改めてこの事件の犠牲になりました盛田さんの御冥福をお祈り申し上げます。

 何点か質問させていただきます。

 1点目でありますが、本年2月に提案されました北方領土再構築提言書でありますが、この具現化に向けての取り組みについて、今後は短期、中期、長期的に分けて要望し、その効果を図るべきであり、またなお一層道との更なる連携が重要になるものと考えます。またその際、国土交通省を窓口に5,000万円の予算措置がされましたが、今後隣接地域振興協議会はどういう形でこの5,000万円を振興策につなげようとするのか。

 2点目として、外務省に設置されました北海道連携推進室はどう位置づけられ、当市とはどういうかかわりを持っていこうとしているのか。

 3点目として、四島の返還の方法論として、藤原前市長は二島糸口論を提起され、また最近は麻生外務大臣から三島返還論が示されておりますが、現地の市長としてどのような見解をお持ちになっておられるのか。

 以上、北方領土問題に対して3点について市長の御所見を伺うものであります。

 次に、教育行政について、市長と教育長にお伺いをいたします。

 まずは、教育長、2期8年間、本当に御苦労さまでした。また、ありがとうございました。私の教育長の印象といえば、光洋中学校の教頭時代にさかのぼります。とんでもなく型破りの教頭がいるということで、教育界では有名でした。そして、中標津の広陵中学校の校長を歴任し、8年前に前の藤原市長に請われ教育長に就任したのでありますが、こう言っては大変失礼かもしれませんけれども、体全体に迫力のある方だなあと、一目見てそのことがよく実感しました。そして、8年間議会等を通じおつき合いをさせていただきましたが、私なりに少しわかったことがあります。それは、外面的な迫力ばかりではなく、内面的な迫力も普通ではないということであります。それは生徒ばかりでなく、人間に対する愛情の塊であり、その表現の仕方にも独特のエネルギーを感じた次第であります。改めて渡辺教育長、本当に御苦労さまでした。

 さて、質問に入らせていただきます。

 1点目として、少子・高齢化、すなわち高齢者人口の増加の反面、子供たちの減少傾向は更に加速するものと考えられます。今さら言うまでもなく、子供は地域の宝であり、財産であります。そして、彼らにはしっかりとした将来が保障される社会を創造することが私たち大人の責務であります。そういう観点からも子供たちの教育、成長については、地域が深くかかわっていく必要があると考えます。地域全体でそのための環境づくりが急務の課題と考えられます。果たしてその際、未就学児童に対しどのような環境づくりを考えておられるのか、市長の見解をお伺いをいたします。

 また、児童・生徒の減少も確実に進んでいることから、学校の空き教室対策も喫緊の課題であり、その利用の一つとして、地域の高齢者との交流を高め、全体的な教育力の向上につなげていくことも重要であると考えますが、改めて教育長に就学児童に対しどのような教育環境の整備を考えていくのか、御所見をお伺いをいたします。

 最後の質問として、教育長にお聞きをします。

 32年間の教育現場から去ろうとしている今、いろいろなことが思い出されていることとお察し申し上げます。まちづくりは人づくりとよく言われますが、教育長も常々、地域と家庭の連携が教育的にいかに大切かをお話しされております。私も教育の目標は多々あると思いますが、特に人をつくること、人を残すことにあるのではないかと考えます。最後に、改めて人づくりについての教育長のメッセージをお聞きをして、壇上からの質問を終わらせていただきます。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 おはようございます。

 創志クラブ滑川議員の代表質問にお答えをいたします。

 その前に、ただいまは大変力強い激励をいただきましてありがとうございます。誠心誠意頑張りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 初めに、市政の執行に当たっての基本姿勢などについてでありますが、私は藤原市政の継承と根室市が直面する問題であります市民が安心できる現実的な病院づくり、領土問題の再構築提言書が掲げる地域振興策などの実現に向けて市長に立候補するようにとの要請を受けまして、このたび多くの市民の皆さんをはじめ産業、経済界などから温かい御支援をいただき、市長に就任をいたしたところでございます。

 市政執行に当たりましては、昨年策定した第8期根室市総合計画を着実に推進していくとともに、厳しい財政状況を踏まえ、選択と決断を軸としためり張りのある行政に取り組んでいかなければならないと考えております。特に、喫緊の課題であります持続可能な行財政基盤の確立、医師確保と市立根室病院の改築問題、更に北方領土再構築提言書の具現化に早急に取り組んでまいります。

 なお、私の基本姿勢といたしましては、このたびの所信表明でも述べておりますとおり、市民との協働のまちづくりを進めるほか、根室市経済を牽引する産業、経済界との連携を深め、新しい協働の形を築いてまいりますとともに、根室に住んで本当によかったと実感できるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。

 私は、このたびの選挙を通じ、多くの皆様と懇談の機会を得ました。その中で行政に対する厳しい注文と不満の思い、そして夢ある提言や応援の言葉もいただき、この町を思う期待の大きさと、私自身の責任の重さを改めて感じたところであります。

 これまで助役、収入役として根室市政の責任を担う理事者の一人として、その職責をおさめてまいりましたが、市政のリーダーとして決しておごることのなく、気持ちを新たに自覚と意識を高め、市民皆様の負託に応えてまいりたいと考えております。市長に就任して間もない私でありますが、まちづくりにおいては常に市民が主役であることを基本に、決断に至ったら憶することなく実行し、ふるさと根室から受けた恩恵に報い、ふるさと再興の実現のため全力で取り組んでまいります。

 次に、産業、経済界との新しい協働の形についてでありますが、市民が望むまちづくりを進めていくためには、まちづくりの主役は市民であるとの基本理念のもとに、市民と行政が一体となってそれぞれの役割分担を踏まえながら、協働によるまちづくりに取り組んでいくことが必要と考えております。また、疲弊している町を元気にし、ふるさと再興の実現を図るためには、市民とのパートナーであります行政が産業、経済界と一体となり、町の発展につなげていくことが望ましいとの思いから、私をはじめ根室市の経済を牽引する産業、経済界の代表、更には学識経験者も交えた懇話会を設置し、情報の共有化を図るとともに、互いに意見を出し合い、それぞれの機能や持てる力を活かした中で相互に協力する関係を構築するなど、ふるさと再興の実現に向け新しい協働の形を推進してまいりたいと考えております。

 次に、喫緊の課題に対応するための組織機構、機能等についてでありますが、私はこのたびの所信表明で当市の山積しております課題解決のため持続可能な行財政基盤の確立、北方領土再構築提言書の具現化、自らが先頭に立った医師確保を目的としたプロジェクトの設置が喫緊の課題と申し上げたところであります。

 領土問題については、この問題が未解決であることに起因し、地域の疲弊は限界に来ており、当市は極めて厳しい状況に置かれているのは議員御承知のとおりであります。このような状況を解消するには、産業振興対策や地域振興対策を積極的に展開する必要がありますが、今年1月策定の財政収支試算では、来年度以降も多額の財源不足が見込まれることから、具体的な振興策と国の財政支援等を盛り込んだ再構築提言書の具現化を図っていかなければならないものと考えております。このため、現状の分析、精査を行い、多角的視野から総合的に地域振興対策を効率的に推進できる組織機構を検討してまいりたいと考えております。

 一方、医師確保を目的としたプロジェクトの設置につきましては、本年11月に設置すべく作業を進めているところであり、その体制は私が本部長となり、助役、病院長及び市立病院、企画振興部、保健福祉部の関係部で構成する庁内横断的プロジェクトを考えており、私自らが先頭に立って取り組んでまいりたいと考えております。

 また、その事務局として新たな職員増とはせず、既存の職員定数の中で2名の専任職員と関係課長職2名が兼務する助役直轄の医師確保対策室の設置を考えており、医師確保のための情報収集や要請箇所の開拓等に当たらせたいと考えております。

 なお、これら新たな行政課題に対応していく一方で、持続可能な行財政基盤の確立のためには、簡素で効率的な行政システムの構築を図る必要があることから、組織機構の見直しに当たってはスクラップ・アンド・ビルドを原則として対応してまいります。

 次に、選択と決断の考え方についてでありますが、当市は北方領土が未解決なため直接的被害を被っている地域であり、また昭和52年の200海里漁業専管水域設定に始まる国際漁業規制の強化などにより、産業、経済は数次にわたる打撃を受けてまいりましたが、これまで先人の不屈の精神とたゆまぬ努力によりこの根室を興してまいりました。しかし、依然として市中経済はいまだ回復の兆しが見えない状況で、国の三位一体改革の第2期改革による地方交付税の見直しなど、地方財政を取り巻く環境は更に厳しい状況に置かれることも懸念されるところであります。

 こうした厳しい財政状況を踏まえ、市政を進めていくためには、選択と決断を軸としためり張りのある行政を推進していかなければならないと考えております。市政運営における選択と決断につきましては、常に市民ニーズや緊急性、優先度を考慮し、費用対効果などの検証はもとより、市政の根幹をなす重要な案件などにつきましては、各方面からの御意見や御提言を参考にしながら、効果的、効率的な事業選択に意を尽くしてまいりたいと考えております。

 なお、個々における私の行政執行の優先課題と喫緊の課題に対する取り組みにつきましては、先ほども御答弁いたしましたが、持続可能な行財政基盤の確立、医師確保と市立根室病院の改築問題、更に北方領土再構築提言書の具現化に向け早急に取り組んでまいります。

 次に、今後の第4次行政改革の取り組み内容についてでありますが、現在持続可能な財政構造の確立、市民協働のもとに、変革時代に対応できる未来志向のまちづくりを基本理念に、行政改革推進計画に基づき取り組みを進めているところであります。今後の具体的な取り組みにつきましては、事務事業の見直しとして委託経費や一般行政事務経費の見直し、市民サービスの向上と業務の効率化を図るため、指定管理者制度の活用も含めた民営化、民間委託等を更に推進してまいります。

 また、職員定数につきましては、平成15年度に策定いたしました74名の職員定数削減計画を着実に実施するとともに、給与制度につきましては平成17年度に勧告されました給与構造改革に基づき見直してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、第4次行政改革の推進が持続可能な行財政基盤の確立につながるものと考えておりまして、行政を取り巻く環境の変化や市財政の現状等をしっかりと見きわめ、全職員が共通認識のもとで一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、産業振興を図る上での行政の役割についてでありますが、産業振興は町の活力を増大させる大きな原動力であり、その活性化が雇用の拡大や地域経済の向上発展に大きな効果をもたらすものであると認識いたしております。当市の産業構造は基幹である漁業、水産業を中心としていることから、近年の魚価の低迷や消費者の魚離れにより、その動向が他産業へも大きな影響をもたらす一方、国際化や情報化といった急激な経済環境の変化により、大変厳しい状況にあります。このため、既存産業の高度化や経営基盤強化を図ることは大きな課題でありまして、地域間競争に打ち勝っていくためにも必要不可欠であります。

 一方、地域のポテンシャルを踏まえました新規産業の創造は、地域経済の更なる活性化につながることから、地域として考えられる新規成長産業を創出する仕組みや支援制度の整備が必要であります。このため、昨年設置をいたしました根室市産業活性化推進協議会において、産・学・官共同で戦略的な取り組みを進めておりまして、現在協議会に設置した2つの部会において、根室の地域性や独自性を活かした産業のあり方を検討しているところであります。

 市といたしましては、今後も根室市産業活性化推進協議会と一体となり、新規産業の創出と集積に向け取り組むものであり、必要に応じその牽引車的役割も果たし、産業振興を図ってまいりたいと考えております。

 次に、対ロとの安定的な漁業関係の構築についてでありますが、当市の産業及び経済構造の現状を見ると、基幹産業である水産業においては、ロシア水域からの漁業生産やロシアからの輸入水産物に大きく依存した経済構造となっており、全体の取扱金額に占める割合は昨年でおおよそ5割を占めておりまして、当市の経済はロシアとの密接な関係なくして経済発展は望めない状況となっているものであります。

 また、当市の漁業は、北方領土問題が未解決であることに起因する特殊な状況に置かれた海域での操業を余儀なくされている現状にあります。今後とも強力な漁業外交のもとに対ロ漁業を永続的に維持、発展させていくことが不可欠でありまして、このことなくして根室の将来は成り立たないという認識を持っております。

 また、議員御指摘の対ロとの安定的な漁業関係の構築を図っていくための視点については、現在着業している漁船及び漁業者が将来にわたり維持継承されることが重要であり、そのためには漁業経営として採算性のとれる操業条件を確保していくことが最も重要であると考えております。今後におきましても、対ロシアとの長期かつ安定的な漁業関係の構築とその維持発展については、引き続き国が漁業外交に積極的に努めていただくよう、関係団体とも連携し強く要請してまいりたいと考えております。

 次は、国営環境保全型かんがい排水事業の概要と事業実施についてであります。

 当市の酪農業は新酪農村建設事業などの国家プロジェクトにより、大規模な草地を利用した酪農専業地帯として発展してまいりました。今後、更に農地の規模拡大や乳用牛の多頭飼育などによって万全な家畜ふん尿処理が困難となることが予想されるなど、環境への影響が危惧をされているところであります。このため、国においては平成9年以降、環境保全のための水質浄化機能や農業用排水施設を計画的に整備し、環境への負荷を軽減するための国営環境保全型かんがい排水事業を推進しているところであります。

 当市における事業内容といたしましては、環境に配慮した酪農経営を目指すためにも、家畜ふん尿のスラリー化のための排水調整池や排水路、遊水池などを整備するとともに、家畜ふん尿を効率的に農地へ還元し、生産性の向上と農作業の効率化を図るものであります。また、新酪農村建設事業で布設された営農用水に係る石綿管延長26.3キロメートル全線を耐震性にすぐれたダクタイル鋳鉄管に布設替えを行うものであります。

 なお、本事業は調査開始から最長13年間の事業期間を要しますが、今後市といたしましては市全域を本事業の対象地域として、JA根室と連携のもとに国に対し要請してまいりたいと考えております。

 次に、観光を産業化させるための方策についてでありますが、近年の観光は従来からの見て食べて遊ぶに加え、体験、交流、学習といった要素も加わり、1次産業である漁業や酪農業の生産現場を観光客自身が体験するメニューや、訪れた観光客に物づくりの楽しさを味わっていただき、自ら製作、加工したお土産品を持ち帰る企画、更には景観や歴史、文化にストーリー性を加え、満足度を高める工夫など、あらゆる産業の価値が含まれております。

 当市においても、基幹産業である漁業の分野では8年連続水揚げ日本一を誇るサンマを核として、水揚げを見るツアーやサンマ祭りの開催、更にはサンマを使った新たな味覚の開発など、生産、流通、サービスといったさまざまな産業が融合する動きが見られており、そのことがサンマの付加価値を高め、観光振興のみならずブランド化の形成にも寄与しているところであります。

 更には、当市が有する豊かな自然や豊富な食材、地域に根差した歴史、文化、培われた技術などを観光資源として活用することも大切でありまして、その魅力や付随する知識について充分なガイドを加えることにより、観光資源の付加価値が一層高まるものと考えております。

 また、昨年の知床半島世界自然遺産登録や風連湖、春国岱がラムサール条約湿地登録となったことにより、外国人バードウオッチャーの受け入れをはじめ、観光客の国際化にも対応が必要であると考えております。そのため、宿泊施設、飲食店、交通機関等の観光業界のみならず、1次、2次、3次産業を含め多くの方に日常の英会話、野鳥、自然、地場産品に関する知識を身につけていただき、市全体として観光ホスピタリティー、いわゆるおもてなしの質を向上させることが必要であると考えております。

 今後は、観光国際化受け入れ対策と自然ガイド養成事業や、根室ワイズユースの会が行うバッジ検定などを活用した人材育成を図るとともに、根室市観光協会等とも連携を深め、訪れた観光客が根室の魅力を充分に感じ、満足していただける観光地づくりに努めてまいります。

 次に、地域医療をどのように考えていくかについてでありますが、市民が安心して暮らせる社会の実現には、地域医療の確保、充実が最も重要であり、そのため保健・医療・福祉が連携し一体となった包括的な地域医療サービスの提供が求められるところであります。現在、医療の面では当市をはじめ全国各地で医師不足による医療の確保に苦慮しておりますが、市立病院の医師確保や、更には疾病や医療ニーズ等に適切に対応するため、市立病院と市内医療機関との連携や第3次医療圏を含む広域的なネットワークの強化により、医療機関が相互に機能分担し、連携することでの効率的、効果的な医療供給体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

 また、保健・医療・福祉、教育との連携による妊娠、出産から幼少年期、そして高齢者へという生涯を通じた健康づくりの普及啓発が求められており、市としてもこれらの連携を一層深めるとともに、健診、保健指導の実施などの更なる取り組みを強化し、市民が安心して暮らせる地域医療の推進に努力してまいります。

 次は、保健予防の重要性に対する考え方と取り組みについてでありますが、国におきましては平成20年度から医療保険者に対し生活習慣病予防のための健診、保健指導を義務づけ、その効率的、効果的実施を図るために、平成19年度末までに特定健康診査等実施計画の策定を義務化したところであります。このことから、本年度当市は北海道国保医療費適正化推進モデル事業の指定を受け、個別健康支援事業として生活習慣病などの1次予防に重点を置いた根室市独自の医療費分析結果に基づく新たな事業を実施するほか、医療費適正化計画策定のためのレセプトデータや健診データの分析、更に住民意識調査を実施すべく予算を今議会に提案しているところであります。

 なお、高齢者の健康を守る対策につきましては、65歳以上の方などにインフルエンザの予防接種を奨励し、その一部について公費により負担しているものであり、また最近注目されております、議員もお話ししておりましたけども、メタボリックシンドローム、内臓脂肪症候群、これにつきましても心筋梗塞や脳卒中などの深刻な病気へと発展する率が非常に高いところでありまして、道内では40歳以上の男性の4人に1人が該当するという調査結果もありますことから、この対策も急務になっております。したがいまして、御指摘のありました内容も充分踏まえ、また当市の医療費の増嵩そのものの背景や調査結果も分析し、地域性や生活習慣病などの予防医療の重要性も充分認識しつつ、先を見据えた保健予防の適正な対策に努めてまいります。

 次に、自主防災組織の結成状況とその活動についてでありますが、大規模な災害が発生した場合、同時に多くの被害が想定されるとともに、通信や交通の障害等により防災関係機関だけでの対応は困難となることが予想されます。このため、地域での初期活動が重要なものとなることから、自分たちの地域は自分たちで守るという自主的な防災意識のもと、地域住民が連携することを目的とした自主防災組織の結成を町会単位で呼びかけております。

 現在の組織率は116町会のうち48町会で自主防災組織が結成され、41.4%でありまして、また太平洋沿岸地域に限りますと、31町会のうち22町会、71%という高い組織率になっており、これは地震や津波に備えての地域の高い防災意識が大きな要因と考えております。

 議員御指摘のとおり、自主防災組織の活動は市との連携が重要であるため、防災に関する知識や情報の提供、自主防災組織が開催する講習会や訓練などには消防署員や防災担当職員を派遣するなど、地域との相互連携に努めているところであります。今後におきましても、あらゆる機会を通じて自主防災組織の重要性を訴え、市内全域での組織結成の促進を図っていくとともに、自主防災組織の訪問指導及び助言に積極的に取り組み、その育成強化を図ってまいりたいと考えております。

 次は、再構築提言書の具体的取り組みについてであります。

 本年2月、市内関係17団体による再構築懇談会の開催、管内4町との協議や全国公募により意見などをいただき、未来に希望の持てる取り組みを視点に、北方領土隣接地域振興対策根室管内市町連絡協議会として、返還運動推進体制整備やポスト四島交流、地域復興対策等28項目に分けた提言書を取りまとめたところであります。この提言書の取り組みにつきましては、今年度国土交通省所管の調査費5,000万円により設立された第1回北方領土隣接地域振興協議会においても、北隣協として短期的対応で行う案件と、中・長期的に対応する案件などに分けたアクションプログラムを提出し、これをもとに調査研究が行われているところであります。

 また、北海道でも領土対策本部を中心に検討チームを設置し、この対応に当たっていただいております。基本的に、本協議会での事業化は北海道で計画する第6期の北方領土隣接地域振興計画により20年度からでありますが、提言書の具現化に向け可能なものは19年度から実施するよう要請しているところであります。

 また、私が先般各省庁幹部と懇談した際に、再構築提言書の早期実現を求めるものについては重点的に特化して要望すべきであるという助言もいただいたところであります。このことから11月には管内4町と連携を図りながら、北海道をはじめ各関係省庁に対し再構築提言書の具現化につきまして要望してまいりたいと考えております。

 次に、北海道連携推進室の位置づけとそのかかわり方についてでありますが、北海道とロシアの間では近年さまざまな分野において接点が広がっており、政府として対ロ外交を進める上で北海道や道内自治体と連絡を密にし、連携を強化する必要性が高まる中、特に本年8月に発生した第31吉進丸銃撃拿捕事件を受け、本年9月に外務省ロシア課に設置されたものであります。その体制につきましては、松田ロシア課長が推進室長を兼務し、6名体制で組織されております。主な具体的業務は大きく3つに分類されますが、1つ目は、対ロ外交政策及び政務に関する道内自治体その他関係団体からの照会、相談、要望等の受け付け、2つ目は、照会、相談、要望等の処理にかかわる外務省内及び関係省庁との調整、3つ目は、関係機関への対ロ外交政策及び政務に関する情報提供や説明などであります。

 本年2月に取りまとめました再構築提言書において総合窓口の設置を提言しておりますが、このたびの新セクション設置は、現地における返還運動や地域振興対策の総合的かつ戦略的な推進を図る上での機能の強化に寄与するものであると期待をするところであります。今後は道や管内4町とも連携を密にしながら、本推進室を通じ対ロ外交政策はもとより、隣接地域振興策において地元の声、要望が反映されるよう最大限に活用してまいりたいと考えております。

 次は、四島返還についての方法論についてでありますが、我が国の北方領土問題についての基本的立場は、1991年以降、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとするものでありまして、四島への日本の主権が確認されれば、実際の返還の時期、対応及び条件については柔軟に対応するとの考えをとっております。当市は、これまでもさきに述べた北方領土問題についての政府方針のもと、全国の先頭に立って返還運動を推進してまいりました。もちろん、外交交渉は国の専管事項でありますが、停滞した日ロ交渉の現状を打開する観点から、56年の日ソ共同宣言を解決の糸口とするとした藤原前市長の発言は、61年間にわたる領土問題未解決による地域疲弊など、地域を取り巻く厳しい状況を思っての発言であると考えております。

 また、今月18日の外務委員会では、麻生外務大臣が我々も別の角度からアプローチしてみなければと述べ、領土問題の解決には政治決断が必要との発言をしております。

 私は、領土問題未解決なことによる当市の疲弊等を考えると、領土返還実現は根室にとっては不可欠でありまして、プーチン大統領の領土問題解決に向けての最近の発言や今回の麻生外務大臣の発言は、この問題を解決に向け動かそうとの視点に立ったものであると考えております。私もあらゆる方策を通じ膠着した領土問題を前進させることが大切であると考えており、市長としても今後も市民の思いをしっかりと国に対し訴えてまいりたいと考えております。

 最後に、未就学児童などに対する教育環境の整備についてでありますが、滑川議員の御指摘のように、将来の根室市を担う子供たちは地域にとってかけがえのない財産であり、その教育に地域を挙げて取り組むことは当然のことであります。保育所や幼稚園に通園する児童に対しましては、専門職である保育士や幼稚園教諭が教育を実施しておりますが、未通園児童につきましては、専門の教育の機会は極めて少ない状況にあります。そのため当市におきましては、市立保育所の開放事業や多くの乳幼児と母親が一緒に交流する子育て支援事業などを通じて、必要な教育の場を提供しているところであります。

 平成17年度における子育て支援事業は、年間118回、延べ2,394名が参加しており、特に総合文化会館多目的ホールを利用した事業いっしょにあそぼうには、多くの親子のほか保育士、保健師、栄養士、更には子育てを終えた育児ボランティアの方々も集い、年代を超えた子育て支援の場となっており、まさに地域を挙げた取り組みとなっております。今後とも、かつての地域社会がそうであったように、地域の子供は自分たちの子供として地域が見守り、育てる意識の浸透を図るとともに、子育て支援事業の充実を図り、地域がかかわる教育の環境整備を図ってまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 渡辺教育長。



◎教育長(渡辺好之君)

 滑川議員の御質問にお答えしたいと思います。

 初めに、少子・高齢化社会に向けた教育環境の整備についてでありますが、現在就学児童と高齢者との交流については、第2老人福祉センターに併設している児童会館において、ふれあい農園、バス遠足、もちつき会、そして高校生ボランティアを含めた3世代交流会などを通じて交流活動を実施しているところであります。近年、特に子供のモラルや学ぶ意欲の低下、地域や家庭の教育力の低下などに対し、地域の協力を得て学校の活用もしながら子供の安全を守ることが喫緊の課題とされております。

 このような背景から、平成19年度より文部科学省と厚生労働省で所管する子供たちに関する支援事業を横断的に組み合わせ、放課後子どもプランを創設して子供たちが安全で健やかに過ごせる活動拠点、居場所を全学校区に確保し、総合的な放課後対策を実施することとなっております。このプランは、各小学校区に児童の減少に伴う小学校の余裕教室を活用し、勉強やスポーツ、文化活動、そして地域住民や高齢者等の協力を得ながら、放課後児童の健全育成を推進することを目的としているものであります。

 当市におきましては、現在児童会館7館、児童教室2館で放課後児童の健全育成に努めているところでありますが、今後このプランの内容を具体的に精査し、余裕教室の状況、地域住民や高齢者の協力などの環境を整え、さまざまな体験活動や交流を通じ教育力を高めるとともに、子供たちの安全で健やかな居場所の確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に、人づくりについての考え方でありますが、私は昭和41年4月、当管内の教員として32年間学校現場で子供たちとともに汗を流し合い、喜び合い、苦しいときも一緒に歩んできました。教える立場にありながらも子供たちに教えられることも多くありました。私は、現場で培ってきた32年の教職経験を活かし、常に子供たちに視点を置き、社会に出てひとり立ちのできる子供を教育理念として、今日までの8年間、教育行政に当たってきたところであります。

 この間、社会の大きな変化とともに、教育環境におきましても教育課程の改正、教育基本法の見直しをはじめ、特に近年は子供のモラルや学ぶ意欲の低下、深刻ないじめ、不登校など、家庭や地域の教育力の低下などが指摘され、深刻な状況に直面しております。このように極めて深刻な環境の中において、地域、保護者、教職員皆さんに支えられながら、大きな混乱もなく着実に前進しているものと思っております。これからは教育環境においてもさまざまな改革が求められることとなりますが、時代が変わろうと地域が異なろうと、私はどのようなときも子供は子供らしくあるべきと思っています。

 また、社会においても変化が激しい時代が当分続くと予想されますので、子供たちはこのような社会変化にも順応していく能力も身につけていかなければなりません。この逆境を生き抜くためにも、もう一度原点に立ち返り、人間としての基礎、基本を主眼とした学校教育を進め、強い子供を育てることが今一番必要なことであると確信しております。

 子供が元気にならないと町が元気にならないと言われるように、これからは子供たちが常に笑顔で元気で安心して育っていける環境づくりが必要です。このためには地域の力、家庭の力、学校の力を結集してこの難局を乗り切っていかなければなりません。私は、これまで1つ、子供は家庭で育ち、学校で学び、地域で伸びる、1つ、地域は教室であり、教材であり、そして先生でもあると、この2つを信条として教育を進めてまいりました。

 最後に、根室のすばらしい自然の中で育つ可能性を秘めた子供たちが、根室を愛する心を忘れず、新しいまちづくりの礎となることを念願いたしております。

 終わり。



○議長(嶋津隆之君)

 創志クラブ代表、滑川君。



◆(滑川義幸君)

 御答弁をいただきましてありがとうございます。

 何点か再質問と、また私の考えていることも述べさせていただきまして、それに対しましても市長、教育長、お答えがありましたら御答弁いただければと思っております。

 まず、これからのやっぱり地方自治というのは極めて社会の変化に伴いまして難しいかじ取りが予測されると思います。その中で地方自治体も経営という感覚をどこまで導入していくかということも、もしかして大きな課題になってくるのかなということを私なりに考えております。その中で、今回市長は公約の中でうたっておりました3つの大きな観点がございます。壇上でも述べさせていただいておりますけれども、持続可能な行財政基盤の確保、北方領土再構築提言書の具現化、医師確保を目的としたプロジェクトの設置、これが大きな3つの今当市の抱えている課題であると。これは恐らく我々ばかりじゃなくして市民の方々も認識されているのかなと思います。

 私は、政策をしっかり履行するには、やはり組織がどうあるかということも極めて大事になってくると思っています。先ほど答弁いただいた若干の組織の見直しというお答えもありますけれども、今回の組織の見直しについては、小規模というふうにお聞きをしております。具体的にはもっと来年度の定期的な組織の部分に対して、また何らかの考え方があるとは思いますけれども、そういうことからいきますと、そういう経営という視点からいっても、今回の所信表明もありますけれども、連結決算の導入も図っていくというお話もされております。まさにこの連結決算の導入の背景というのは、今言いましたように、自治体にとっての危機感のあらわれというか、その状況を庁内だけじゃなくして市民ともどれだけの共有をしていくかと、危機感を共有していくのかと。自分の住んでいる町がどういう規模の町であって、どういう実態になっているのかということを知らしめるためには、ある程度の効果があるんではないかと思いますので、まずはその連結決算の導入に対して市長の見解を伺いたいなと思っております。

 また、経営という視点からでございますけれども、私はその組織のお話を今しましたけれども、恐らくこれは全国の自治体も、今の普通の自治体の組織の原型というのは多分昭和38年か、東京オリンピックの前後ぐらいだと思うんです。それまでは、どちらかというと、どこの自治体も似たような部をつくって、似たような課をつくっていたと思うんです。それで昭和39年の東京オリンピックを迎えて、高度成長になってきて、今の原型というか、あると思うんです。21世紀に入ってからは、国際化が進むことによって極めてその組織そのものも、自治体はもちろんですけれども、変えていかなきゃいけないという状況に置かれていると思うんです。

 当市にしても、今後考えられるとすれば、少子・高齢化から考えられる、できるだけコンパクトでスリムな行政体にしていくというのが課題ではないかと思うんです。そうしますと、今この行財政基盤の確立を考えますと、もっと突っ込んでいけば、今企画振興部の傘下に財政がありますし、また総務の方も行政改革ということでは窓口になっているわけです。ただ、私どもが議員をやらせていただいて、その責任というか、原課との関係がよく聞かされるんですけれども、行政改革の全体像をどこがしっかりとつくって、どこがしっかり推進していくのかと。財政に対してどこが責任を持っていくのかという部分においては、極めてまだ縦の部分があるんではないかなという気がするんです。そう考えますと、積極的に企画振興部もどちらかといいますと、私どもの認識としましては総合計画を責任を持ってつくっていくというような性格もあったのかなと思います、幾らかは。これからこういうことを考えますと、企画振興部そのものがどういう形で今の市長の公約の部分を具体的に推進していくのかということも、若干視野に入れておく必要があるんではないのかなという気がします。

 それと、医師確保についての対策室を設けるという話でございますけれども、やはり医師確保をしなければ、当然病院問題については解決にはなかなかいかないということも充分承知をしております。ただ、医師確保の対策室の延長線上には、場合によっては企業管理責任者の設置ということも視野に入っていくのかなという気がします。それに伴いまして事業会計が今後どうなっていくか、当然それに対しても今いろんな形でつくりかえる対象にもなっていくのかなと思います。その辺のところなんかも組織の見直しの中に考えていく必要があるのかなと思います。

 また、北方領土再構築提言書の具現化ですけれども、これは極めて難しいと私は思います。具現化が難しいという意味ではなくて、進め方が極めて難しいと。ということは、この具現化をまとめている窓口は北方領土対策室でございますけれども、中身を具体的に具現化するには多くの課にまたがっているんです。そうしますと、それとのかかわりをどうしていくのかと、それをあくまでもこれから精査されると思いますけれども、短期、中期、長期でやった場合には、その具現化に向けては担当課に振るのかどうか、これは国も同じなんです。先ほど外務省がつくりました北海道連携推進室、ここも同じ僕は仕組みになると思うんです。外務省が責任を持って再構築提言書の具現化に向けて動くのか、それとも外務省の推進室も関係省庁に振るのか、この辺の整理もしていかなければ、具現化という具体的なスタートというのはなかなか切れないんではないのかなという気がしなくもないんです。その辺について、お答えいただかなくてもいいんですけれども、今後組織を見直す上においてのお答えいただければそれにこしたことないんですけれども、極めて微妙なところがありますので、その辺をちょっと私なりに思いますので、お考えがございましたらお聞かせをいただければなというふうに思っております。

 それと、前後しますけれども、今組織の話、政策をきちっと履行するにはどういう観点に立ってやっていただきたいかというお話をしましたけれども、選択と決断の部分です。これについては、まさに地域の再生を図る意味においては、市長の述べられていることはそのとおりだと思います。問題は、その選択、何を選択をしてどういう決断をしていくかという、その部分が極めて重要になってくると思うんです。この選択そのものが僕は長谷川カラーになると思うんですよ、ある面では。これはやはり前市長と違った部分で、行政課題は変わらないにしても、どういう方法を選択をしてどの道に進むかという面においては、早くのうちにそういうカラーを見せていく必要があるのかなと思います。そういう意味においての選択と決断ではないのかなと、私は私なりにそういう理解をさせていただいておりますので、これについても喫緊の課題としては、今3つの大きな問題点を言いましたけれども、その部分に対する選択と決断も示す時期が早くに訪れると思いますので、その辺についてもしっかりとしたかじ取りをお願いをしたいというふうに思っております。

 あと、健康なまちづくりの部分でございますけれども、やっぱりこの医療問題というのは、どこの自治体も今深刻になっています。根室ばかりじゃなくして、都会の方においても医師の確保が、診療科目によっては充分じゃないというお話もあります。それも含めて少子・高齢化が更に進むということも充分考えられますんで、これについては壇上でも申し上げましたとおり、やっぱり保健と医療と介護と、でき得れば一人の方に対してこの3つの概念が一元化できるような体制ができれば、なお理想だと思うんです。

 先日、文教厚生委員会で視察をさせていただいてきました兵庫県の加古川ですけれども、まさに加古川は早い時期から、環境も若干根室とは違いますので、有利性があるとは思いますけれども、このネットワーク化を進めているんですね。だから、一人の方に対して保健・医療・介護というネットワークが進めば、極めて効果的な保健体制が確立できると。もちろんIT関係を駆使していますので、カード化していますんで、一人ひとりの方々のいろんな情報がしっかりと管理できるという部分においては、若干の投資もかかるかもしれません。私は、やっぱり田舎のいいところというのは、ITばかりでなくして、まだ向こう三軒両隣的なコミュニケーションのとり方ができるんではないかと思うんです。だから、根室独自のやっぱりそういう体制をオリジナリティーのある体制づくりも考えてみてはどうかと。必ずしも国が指導していることばかりを優先するんじゃなくして、それはそれとしていいと思いますけれども、やっぱり地域には地域なりのそういうシステムができると思うんです。それがまさに知恵だと思います。これに限らずな部分ありますけれども、そういう観点からその一元化に向けた考え方もしていったらいいのではないかなと思います。

 それで、国もいろんな面で今地域医療についての力も出していかなくちゃいけないということで、極めて要望に対する考え方も打ち出してきております。特に、最近高齢者だけじゃなくして、生活習慣病と言われてくるような成人の方に対しても健康日本21という厚生労働省のうたっております、これの目標数値を見ますと、かなり高いですよね。例えば成人の個人個人の目標なんかもうたってますけれども、体重は、身長掛ける身長掛ける0.22掛けた体重が適正体重であると。この数字難しいなあと思います。もちろん目標ですので、達成できるかできないかはちょっとわかりませんけれども、それを達成させるためにどんな手だてが考えられるかといいますと、例えば1日1万歩の歩数を確保することが理想と考えられていると。今、日本人の平均の歩数というのは、男性が8,202歩で女性が7,282歩だということで、これ平成9年のデータですけれども、あります。これをクリアしている、1万歩以上をクリアしているのは男性で29.2%、女性で21.8%、こういう感じですね。距離にすれば女性と男性の若干違いがありますけれども、個人差も多少あるにしても、ゆっくり歩いて600から700メーターぐらいと、こういうような基準もあります。これを厚生労働省が言うように目標値に設定した場合には、どんなメニューが考えられるかをしっかり打ち出していくことでいかなければ、まずいだろうと思いますし、なおかつ平成20年には義務化されるわけですよね、この数値が。そうすると日ごろどんな生活の仕方をしていくべきなのかということにもなるとは思いますけれども、こういうもろもろがあると思います。

 そう言いながらも、高齢社会はまさに進行するわけでありまして、これから高齢者に対して医療費適正化計画ということもありますので、この部分に対する健康な市民を創出するために、どういう形で医療費の抑制策を考えていくのかということも、お考えがございましたらお聞きをしたいなというふうに思っております。

 次に、教育の方なんですけれども、先ほど市長の方からのお話と、教育長の方からもお話をいただきました。それで、まさに今教育長がおっしゃったように、文部科学省と厚生労働省がタイアップをして放課後子どもプランというようなこともつくっておりますし、これに基づいて当市も進めていくだろうと思います。いずれにしても、やっぱり子供たちにとって情操教育とか公衆道徳というんですか、社会性をどうやって身につけさせるかということが最大のやっぱり課題になってくるのかなという気がいたします。そういうことで、この部分についてはそれぞれの地域がいろんな知恵を出しながらやっていくことによって、若干私はいい意味で好転するんではないのかなと思いますので、まさに重立ったメニューはありますけれども、この根室に見合った何か新しいプランづくりもこれに沿って出していくことも大事なのかなという気がします。

 それで、最近北海道の方も今明治町の角のところに道営住宅が建設されておりまして、1棟については11月完成をして来年の1月から入居できるというお話もお聞きしておりますし、2期目もつい先日道の方からも発注されまして、また来年の今ごろに完成を見て、更にまた入居者がそれに対してふえていくだろうと思います。これについては子育て支援事業の一環としてお聞きをしておりまして、この集会所に対して集いの広場という形でいろんな事業を展開していきながら、今言ったような少子・高齢化に若干対応できるような、ハードも含めてソフト事業を展開することによって効果をねらっていきたいというお話も聞いておりますので、これについても当市の場合、当然この事業のメニューづくりにもかかわってくるかなと思いますんで、もちろん道との連携も図っていくということもお聞きをしておりますけれども、これについてもどういうお考えで、またどういうことでいこうとしているのか、お伺いをしたいなというふうに思っております。

 まずは以上のことについてよろしくお願いいたします。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 滑川議員の再質問にお答えをいたします。

 4点か5点再質問があったと思いますが、まず1つ目の連結決算についてであります。

 これは、地方公共団体はさまざまな公共サービスを行うために、一般会計等のほか企業会計、公社等の設立、出資などにより経営が行われているところであります。連結決算は民間の経営手法である発生主義によるバランスシートや損益計算書等の作成によりまして、経営状況、資産状況を明らかにした上で、財政分析や財政悪化等の防止に役立てるものと考えております。

 また、全会計の財政状況を総合的に把握し、更に公社等の決算も連結して分析することが、市民から見て資金や資産の状況等、根室市財政の全体像がわかるようになりまして、地方公共団体の財政状況の総合的な説明責任になると考えております。

 更に、夕張市のような問題も連結決算の導入によりまして、議員の皆様をはじめ市民の皆様のチェック機能が働くものと考えております。したがいまして、連結決算の導入に向け調査検討を行いまして、早い時期に導入を目指してまいりたいと考えております。

 それから、2点目の組織機構ということで、具体的に企画振興部、総務部あるいは企業管理者あるいは再構築の関係、いろいろと例を挙げて申しておりましたが、この組織機構は今の第4次の行政改革の中の柱の一つでございまして、それはどうしてもやらなければならないというふうに考えております。それは、17年から20年まで74名の定数を削減するという大前提がございますんで、どんどんどんどん職員が減ることによってどうしても再編をしていかなければならない。残念ながら、この行革というのは決して勢いを増すための施策ではございませんで、逆に言いますと、どんどんどんどん勢いをなくしてしまうような組織の縮減につながっていると。しかしまた、それはやむを得ないことであると。なぜならば、やはり自立しなければならない、しかしながら国と地方との構造改革等が次々と示されている中では、そういうような方向もやむを得ないというふうに考えておりますので、縮小する方向が基本でございます。

 しかしながら、今回病院の医師確保の対策室を新たにつくりました。また、北方領土の未解決に伴う再構築の具現化、これはまさにこれから根室市が振興発展するかどうか、それを決めると言ってもいいぐらいの大きなものでございまして、この辺にはいかに定数が厳しくても、やはり来年度までに、この11月は医師確保問題を重点に改革しますけれども、来年度に向かって考えていかなければならないというふうに思っております。

 それから、産業振興につきましても、本来であればもっともっと職員を減らし、機構改革もしたいんですが、こういう時世でございますので、なかなか議員の皆さんの御意向を執行者側としては実現をできないという、そういうもどかしさも考えているところでございますが、その辺につきましても知恵を出し合って、今後柔軟に組織機構については考えていきたいと思っております。

 それから、高齢者の医療費の抑制に関する考え方でございます。これは、当市では本年度より65歳以上の高齢者に対しまして、総合健診及び個別健診時に医師によります個人ごとの日常生活上の健康度をチェックする生活機能評価を実施し、各自の予防対策に活かしているところであります。また、平成20年度からは医療保険者において40歳から74歳までの加入者全員に対する特定健診、保健指導が義務化されるところでありまして、先ほども御答弁申し上げました今年度策定する医療費適正化計画に基づき、生活習慣病などの予防に着目した健診、保健指導を更に強めて、生活習慣病の重症化の予防と医療費分析などを行いまして、医療費の抑制に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、選択と決断についてのお話でございました。議員御承知のとおり、第8期の総合計画、これは昨年策定しまして、これはいわゆる10カ年の振興計画、総合計画ということでございまして、それには220項目の事業といいますか、項目が羅列をされております。私は今回、市長に当選いたしましてから、いわゆる先ほどから言っています持続可能な行財政基盤の確立を図らなければならないと。それには、ますます歳出の削減をしなければならない、そういうことでございまして、御承知のとおり、4年前、5年前はうちの一般会計は190億円台でありましたが、18年度の今年度は146億円ということで、2割以上既に予算規模が縮小しているという状況でございます。

 国は、くしくもこの7月に、5年後歳入歳出をバランスをとるという目標を中期計画として立てました。これはまさしく国が今八十四、五兆円でございますけども、それを2割までいかないんですが、18%、17%程度、5年後に14兆円を超える歳出を削減してバランスをとるということで、逆に言うと地方自治体に先にやらせていると、16年度のいわゆる三位一体の地方交付税の大幅削減が最たるものでありますが、そういうような状況でございます。したがいまして、この5年間、まだ地方交付税に対する考え方はきちっとしたものはないんですが、やはりちょっとでも気を抜けば、地方に対してそういう削減が次々と出されてくるんではないかというふうに考えておりますんで、そういうことも踏まえて、今より財政状況はよくならないと私は思っております。

 したがいまして、財政状況が地方自治体でいわゆる安定する時期は、今国が示しました2011年以降だというふうに考えておりますので、そういう中で事業選択するというのは非常に厳しいと。そういうことから220項目の10カ年の計画のうち、私が今4年間の任期の中でやろうとしている事業を52項目、私なりに選択をし、それを中心に今回所信表明を述べたということでございまして、御承知のとおり市のいわゆる事業費、投資的事業費はかつての3分の1まで減っておりまして、いわゆる総合計画等に回せる財源というのは2億円を切っているというような状況でございます。そういう状況から、決してやりたくてやるんでなくて、やらなければならない時期に来ているから、選択と決断で重点的に指定をするということでございますので、その点につきましてはぜひ御理解をいただきたいと思います。

 それから、最後に集いの広場事業についてでありますが、集いの広場事業は、子育て支援住宅として全道で初めて根室市の道営住宅に設置をされた集会所でございます。事業内容につきましては、国の実施要綱に基づきまして次の4事業を実施することとしております。1点目は、地域の子育て親子が気軽に集い交流できる場の提供、2点目は、子育て親子に対する相談、援助、3点目は、身近な地域の子育て支援に関する情報の提供、4点目は、子育て及び子育て支援に関する講習の実施などでございます。

 また、集いの広場は、平成19年1月中旬にオープンを予定しておりまして、北海道との最終的な協議を進めておりますが、現段階では毎週月、水、金の3日間は保育士など職員2名を配置いたし、子育て相談に応じるほか、火曜日、木曜日の2日間は子育てサークルに施設を開放することなどを計画しているものでございます。

 以上でございます。



○議長(嶋津隆之君)

 渡辺教育長。



◎教育長(渡辺好之君)

 滑川議員の再度の質問ですけれども、放課後子どもプランについてであります。

 根室に合ったメニューを選択し、さまざまな体験活動や交流を通して教育力を高めていくことは、大変大事と思っておりますので、今後ともそれに合ったような形で実現していきたいなあと、こう思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。



○議長(嶋津隆之君)

 創志クラブ代表、滑川君。



◆(滑川義幸君)

 それでは、質問というか要望も含めて、これをもって終わりたいと思いますけれども、まず北方領土問題なんですけれども、戦後61年たちまして、先ほど壇上で言いましたように、日ロの国交が開始されて50年と、共同宣言が締結されて50年を迎えていますけれども、新聞を見る限りではロシアからのメッセージが極めて記事に載っています、毎日のように。どの新聞、大体購読されているのは北海道新聞が多いと思いますけれども、残念ながら日本からのロシアに向けてのメッセージが余りにも見られなさ過ぎると、これはやはり地元として若干の国との微妙な関係に当市も置かれていることは私も承知しておりますけれども、もうそろそろ過去、北方領土問題に対して国にしっかりとした具体的にはもう市民挙げて陳情行動的なものを今出していかなければ、まさにこの問題というのは風化しちゃうんじゃないかと、そういう気がするんです。政府を見ましても、今回自民党の中に北方領土の小委員会をつくっておりますけれども、それにしてもやはりこの問題に対する意識が極めて低下しているということは否めないと思うんです。

 私は、やっぱり今後の根室市を考えると、再構築提言書の具現化はもちろん大事ですけれども、改めてこの領土問題に対するメッセージを、もちろん市内ばかりじゃなくて道内、道外、また国を挙げて対外的にもうたっていく必要があると思うんです。そのためにはどういう行動がいいのか、これはまた関係の方々と協議していくべきだと思いますけれども、いずれにせよアクションがなければリアクションがないと思うんですよ。アクションがなさ過ぎるんではないのかなという気がするんです。微妙なところがありますので、その行動には充分配慮しながらやらなきゃいけないと思いますけれども、長谷川市長はまさに地元根室御出身でございますし、この領土問題についてはどの市長以上に深い思いもあると思いますので、改めてこの辺に対するリーダーシップのとり方をとっていただきたいということをまずお願いをしておきます。

 また、先ほど北海道推進室の関係について、総合窓口の話も答えに出ております。これはあくまでも外務省側から見た総合窓口であって、地元のこういう思いをしっかり受けとめてくれるには、前から言っていますように、現地にそういう具体的な窓口を設置していただきたいという具体的な要請行動が必要じゃないかと。私どももやっぱりまだ目で見たものでなければ信用できないというのがありますので、どうも東京レベルでやっていることについては、一時的な急場しのぎの部分があるんではないのかなという気がするんです。なおかつ、この北海道連携推進室には予算措置がされるのかどうか、国として。外務省の課長が兼務ということになっておりますけれども、そういうこともやっぱり一つには本気かどうかということを見きわめるには、極めて大事な要素だと思うんです。ぜひ市長におかれましては、そういう意味での確認をしていただければなということを要望しておきます。

 時間もありませんので、11分を使いたいと思いながらも、最後に3分ぐらいを残しながら終わらせてもらいますけれども、今までいろいろなお話を伺いまして、来年に向けての機構改革の話も出ております。市長も今お話しされていますように、一般会計予算が190億円から140億円という現状もあります。数字的にはどうかわかりませんけれども、建設水道部に関する公共事業の発注も、恐らく一番ピークだったのは総合文化会館が建築されたころだと思うんです。あのころがかなり一番ピークだったのかと思いますけれども、それでもこの10年前の一番の状況を見ますと、50億円ぐらいの規模の公共事業の予算があったんです。今現在20億円を切っています、多分。もう19億円ぐらいの公共事業しかないと、業者の方々も現実問題はやっぱり公共事業に若干依存する性質は当市の場合もありますので、もちろん他の産業もそういう数字もあると思いますけれども、やはり市長おっしゃったように、業界一つ見てもこれだけの落ち込みをしているということも間違いないわけです。

 今後、新しい施設も含めて考えられるかどうかというと、極めて財政状況は厳しくなるだろうと思います。ただ、私はやっぱりこれから大事なことは、既存施設の延命化を図る必要があるだろうと思うんです。そういう意味からいきますと、組織のお話ではありませんけれども、建設水道部の従来持っていた役割はある面では一つ終えんを迎えつつ、これからは新設するよりかは、既存施設の延命策をどう図っていくのかという部分に対する視点で物事を取り上げた方がいいのかなと思うんです。

 それで、産業振興のお話も市長されておりましたけれども、まさにこれから水産経済部が産業振興といいますと窓口になりがちですけれども、私はやはり建設水道部の持つ役割等々考えますと、水産経済部と連携しながら新たに産業振興部を具体的につくりながら、どんなことをやっていく市長なんだということを庁内にも対外的にも明記していく必要があるんではないのかなという気がいたしますんで、その辺についてもまた今後時間をかけながら充分吟味をしていただいて、御検討いただきたいと思っております。

 最後になりますけれども、先ほど市長の答弁の中に、市政のリーダーとして決しておごることなく、気持ちを新たに自覚と意識を高め、市民の皆様の負託に応えてまいりますというお答えをいただいております。私はこういう姿勢が極めて大好きでありまして、市長の性格を本当に物語っているのかなという気がします。

 また家康のお話に戻りますけれども、家康は愛知県岡崎市にお生まれになりまして、幼少のころは極めて苦労されておりますけれども、その遺言の碑に、「将軍の政道はその理にかなわず、億兆の民、艱難することあらんには、たれにても其の任に代らるべし、天下は一人の天下に非ず、天下は天下の天下なり」というような碑があるというふうに聞いております。まさに為政者としてそういう謙虚さがあったことが、徳川家の264年の栄華を構築したんではないかと思いますので、参考になるかどうかわかりませんけれども、長谷川市長におかれましては、私どもももちろんその責務もありますけれども、ぜひ歯を食いしばって根室の振興のために努力されることを御期待申し上げまして、終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(嶋津隆之君)

 次に、日本共産党代表、3番神忠志君。

 神君。



◆(神忠志君)

 日本共産党の代表質問を行います。

 質問の第1は、市長の政治姿勢と市政執行の基本方向についてであります。

 その1つは、まちづくりの基本方向について伺います。

 長谷川市長は、所信表明において藤原市政の継承を掲げ、ふるさと再興の実現、めり張りのある行政の推進、持続可能な行財政基盤の確立を理念とするまちづくりで市民との協働のまちづくりを進め、産業、経済界との連携を深め、新しい協働の形を築くと述べられました。しかし、率直に指摘いたしますが、これらはまちづくりの手法を述べたものであり、根室の町の形やこれから市長自身が目指そうとする根室の町の姿をイメージするには充分でないと考えます。市長自身が描いている根室の都市像は、一口で表現すればどういうことになるのか、市長が求めている町の姿を端的に言いあらわすとどんな表現になるのか、まず最初に伺います。

 次に、オール根室の支援体制と透明性の高い行政について質問します。

 長谷川市長は今次の市長選に当たって、市内の経済団体、産業界などから、文字どおりオール根室の体制で選挙支援を受け、市政執行上、歴史上初めて無投票当選を果たしました。しかし、市長職は選挙で選ばれるものでありますが、当選したら当然のごとく住民全体に奉仕する公務員としてその職責が与えられることになります。したがって、だれから推薦を受け支援を受けたとしても、そうした人たちの要望、意見を優先する政治姿勢ではなく、文字どおり3万市民に対して公正で公平な行政運営、透明性の高い行政を推進し、自治体の使命である住民の安全と健康、公共の福祉の増進を図ることを第一の任務として市政に当たるものだと考えます。しかし、当選以来一部に誤解を生むことが懸念される内容の問題があったことから、最初の議会において市長の真意、見解を伺います。

 産業界であれ、市民団体であれ、市民の声によく耳を傾け、それを政策化して市政の中で具現化することは当然のことでありますが、同時に各団体と行政との一線を明確に画しつつ、互いの信頼関係を醸成するといういわゆる大人の関係をしっかり根づかせることは、民主主義のより深い発展を図る上で重要と考えます。このことはあえてつけ加えさせていただいて、見解を伺うものであります。

 この項目の2つ目は、行財政運営の方向についてであります。

 その1つは、行財政改革の目標についてです。藤原市政にあって、長谷川市長は助役として行財政改革の直接の責任者でありました。この間、自治体の置かれている財政環境が急激に悪化する中で、いや応なしに括弧つき行政改革を強力に推進しなければなりませんでしたし、今後ともそうした行政改革を進めることが求められていますが、本来行財政改革あるいは行政改革は、どんな目標と目的を持って進められるべきものなのか、市長の見解を伺います。

 次は、いわゆる三位一体改革と市財政の今後の見通しについてであります。これまで進められてきた第1次の三位一体改革は、専ら国の赤字を減らすため、税源移譲を伴わない補助金の一方的廃止、地方交付税の大幅削減など、地方自治体への支出を減らす括弧つき改革でありました。第2次の改革は、骨太の方針2006において打ち出される交付税改革によって、いわゆる新型交付税の導入が示唆されていますが、これらが今後どう推移していくのか、更に基準財政需要額の算定方法が簡素化するなどの手法は、小規模自治体や財政力の弱い自治体への影響があると予測されると思いますが、見解を伺います。

 また、これら括弧つき改革による根室市財政への影響、今後総合計画を推進していく上で財政見通しについて見解をお尋ねするものであります。

 質問の第2は、地域医療と市立病院の位置づけについてであります。

 その1つは、安心して暮らせる地域医療の確立であります。

 相次ぐ括弧つき医療改革の結果、根室市を取り巻く医療環境は悪化の一途をたどっていると言って過言ではありません。療養型医療機関の病床数は、5年後には介護型ベッドがすべて廃止され、医療型ベッドも40%削減され、更に今年度からこれら療養型病床などへの診療報酬が大幅に削減された結果、根室隣保院附属病院は閉院となり、医療や介護が必要な人たちが路頭に迷う状況となったことは記憶に新しいところであります。加えて、地域のセンター病院である市立病院は、新医師臨床研修医制度の影響もあり、ことしに入って急激に常勤医が不足し、消化器系の救急医療、分娩が地元で対応できなくなる事態となりました。少子・高齢社会が進展する中で、その少子・高齢化へ一層拍車がかかる事態が医療分野で進行していることは、自治体の存在そのものを危うくする社会問題へと発展するに至りました。

 そうした状況を踏まえ、第3次医療圏である釧路医療圏などとのネットワーク化も視野に入れ、何よりも市民がいつまでも安心して住み続けられる地域医療の確立が緊急に求められています。新市長はこれらの課題にどう対応していくのか、見解を伺います。

 この質問の2つ目は、市立病院の果たす役割についてです。

 その1つは、地域医療の中で果たすべき市立病院の位置づけについてであります。地域の医療環境がますます悪化する中で、市立病院が果たす役割とその比重は一層重いものとなっています。その意味で、やがて建設される市立病院がどんな役割と使命を果たすべきかは、激変する環境に対応できる新しい発想がいや応なしに求められていると考えます。これまで検討されてきた新病院の基本構想、地域医療における市立病院の位置づけのあり方が、果たして今の市民のニーズや市立病院に対する市民意識に合致しているのかどうか、私たちは改めて再考してみる必要があるのではないかと考えますが、見解を伺いたいと思います。

 この質問での最後は、新病院建設の条件整備についてであります。

 地域の医療環境が激変し、地域医療の充実が困難なもとで、市立病院に対する市民ニーズも大きく変化しているのではないか、また昨今の地方財政の悪化などの要素が、これまでのような病院建設計画では進まないという状況が生まれ、新病院建設の条件整備がどうなければならないのか、このあり方をめぐって政策的な検討が不可欠の事態となっていると考えますが、市長の見解をお聞かせください。

 第3の質問は、地域経済と領土問題であります。

 このたびの低気圧被害によって被災された皆さんに心からお見舞いを申し上げたいと思います。

 具体的質問のその1は、北方水域での安全操業の方向について伺います。

 8月16日に起きた貝殻島周辺での銃撃拿捕事件は、根室市民に大きな衝撃を与えました。操業中の漁船が銃撃され、尊い犠牲者が出た事件は、戦後北方の島々がソ連、ロシアによって占拠されて以来、歴史的に初めてであります。改めてこの周辺での操業の困難さを痛切に思い知らされました。私たちも改めて犠牲になった故盛田光広氏への哀悼の意を心から表するものであります。

 事件の重大さから、外務省は北海道連携推進室を設置し、いわゆる事件の再発防止に取り組むとしています。しかし、中間ライン問題、いわゆるこの海域での括弧つき国境問題を真に解決する道は、この周辺水域でいかに安全に、かつ根室漁民の漁業が成り立つ形で本当の安全操業が実現できるかどうかであります。その意味で1つは魚種と漁場の拡大を含む安全操業枠が拡大されること、2つ目には現在取り組んでいるハナプロを政府自身が日ロ共同事業という国家プロジェクトに位置づけるなどが求められます。市長の見解を伺います。

 次に、領土返還運動と再構築提言の課題について伺います。

 この10月は、今から50年前、日ソ間で共同宣言が調印され、両国の国交回復がなされた記念すべき月に当たります。日ソ、日ロ間でさまざまな分野で相互の交流が発展をしていますが、依然両国間には領土問題という未解決の重大な課題が横たわっています。ソ連崩壊前後、領土問題は急速に進展するのではないかというわずかな希望の光が差しかけましたが、昨今この問題は両国間に余りにも深刻な溝となって存在をしています。小泉政権の5年半、対ロ外交姿勢は領土返還運動原点の地である根室市民に深い失望と閉塞感を与えるものでありました。政府は少なくとも領土問題に対する明確なメッセージ、すなわち腰を据えた領土交渉を本格的に推進するのか、それとも段階的、現実的な領土交渉を進めるのかなど、政府自身の外交方針を明確に私たちに発信すべきであると考えます。それによってこそ地元は返還運動をどう構築するのか、腰の据わった運動をどう展開するのかが考えることができると思います。

 いずれにしろ、領土返還運動は地元根室市民が中心となって世界や、あるいは全国に旗振り役を演ずるのではなく、何よりも政府自身が全面的に責任を負うべき課題であることをはっきり政府に主張すべきものだと考えます。市長の見解を伺います。

 昨年11月の日ロ領土交渉が余りにも形式的で、何の熱意も伝わらないものであっただけに、地元では日本政府に対する大きな怒りと失望感が支配的となりました。その結果、領土返還再構築提言が隣接地域で短時間にまとめられました。しかし、再構築提言は多岐にわたり、あるいは広い分野にわたることから、提言に盛られた課題を整理し、当面の具体的なアクションプログラムを明らかにすることとあわせて、現在実施されているビザなし交流の範囲の中で実現可能な経済活動などの可能性など、真剣に探ることも必要と考えます。市長の見解を伺います。

 第3の質問の3つ目は、魚価安定対策と沿岸振興についてであります。

 私自身、常々根室の魚はうまいと、この魚のうまさをわかってもらうことが重要だと主張してまいりました。このたび、市水産部などが中心となってさかな普及委員会を立ち上げ、うまい根室の魚をPRするユニークな活動を開始したことは、根室の魚を幅広い層、特に若い世代に知らせる上で効果的な活動と考えます。今後大いにうまい根室の魚を食べてもらう運動についての考え方をお聞かせください。

 ここ数年、アキアジの価格が安定した背景に、中国向け輸出とEU各国が食の安全に関心が強く、自然のもの、天然のものの魚を好む傾向などがあり、日本のアキアジが注目されるという水産物の輸出入を取り巻く環境の変化があります。それと比べ、サンマの魚価安定問題は相も変わらずであります。これまでと違った魚価安定の対策が求められると思います。市は、サンマなどの魚価安定対策をどう進めようとするのか、見解を伺います。

 また、花咲港区の取水施設など、ハード面の対応もどう取り組んでいくのか、お聞かせください。

 この質問の最後に、沿岸振興について伺います。

 ここ数年、世界水産物の輸出入をめぐる環境の変化は著しいものがあります。そのため、全国的に水産物加工環境が急変しており、水産加工業の原魚確保が困難な事態が全国的にも生まれ、これまで余り利用されていなかった水産資源が注目される状況となってまいりました。そうした水産物加工を取り巻く環境の変化、台頭する中国などアジア経済の動向を見据え、根室市においてナマコやスジコなどの水産資源をより活用し、漁協などが取り組んでいるナマコなどの増養殖技術の向上やナマコの生態的な研究も必要となるのではないかと考えます。また、今次低気圧による沿岸漁業への被害が深刻なものがあり、早急な対応も必要と考えます。市水産行政としてどう取り組んでいくのか、お考えをお聞かせください。

 質問の第4、最後の質問は、今後の教育行政の基本方向であります。

 その1つは、市長自身が教育に何を期待するのかについて伺います。

 古来から城は人とも言われておりますが、市長がまちづくりを進める上で教育をどう位置づけるのか、その考え方を伺いたいと思います。

 藤原市政の8年間は、誤解を恐れずに端的な言い方をすれば、教育委員会が市行政の中で埋没し、市行政の中では教育部との位置づけではなかったかと、印象を私自身は強くしてきたものであります。これからは長谷川新市長のもとで市行政と教育委員会との関係がどのように構築されるべきなのか、見解を伺います。

 最後に、教育委員会に、教育行政とは本来どんな使命と役割を持っていると考えておられるのか、8年間根室市の教育行政に携わってきた渡辺教育長として見解をお聞かせください。

 蛇足になりますが、現教育基本法が教育行政をどう位置づけているのか、それとの関係で現実の教育行政、とりわけ根室市において学校教育上、教育長自身が最も重要な課題と感じている点について最後に見解を伺い、壇上からの質問といたします。



○議長(嶋津隆之君)

 午後1時まで昼食のため休憩いたします。

         午前11時58分 休憩

         午後1時0分 開議



○議長(嶋津隆之君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 日本共産党神議員の代表質問にお答えをいたします。

 初めに、根室市の都市像についてでありますが、当市は先人のたゆまぬ努力と豊富な水産資源を背景に、水産の町として発展してまいりました。また、日本でも有数の豊かな自然や古くから開かれた歴史、先人から受け継がれた文化など、さまざまな資源等にはぐくまれた町であります。一方で、北方領土問題が未解決であることに起因し、地域の目覚ましい発展を著しく阻害されているという特殊事情に置かれた町でもあります。

 私は、この先人が幾多の困難に立ち向かいながら築き上げてきた、かけがえのない郷土根室をしっかりと守っていくため、所信表明の中で6点の市政執行の基本姿勢を述べさせていただきました。1点目は、確かな行政力の市政推進、2点目は、産業振興による経済の活性化、3点目は、健康で助け合い、いたわり合う保健・医療・福祉の増進、4点目は、快適で安全・安心して暮らせる生活環境づくりの推進、5点目は、北方領土返還運動の戦略的推進、6点目は、教育、文化、スポーツの振興であります。これらの推進により、将来の根室市を担う子供たちが大人になったとき、また今働き盛りの人たちが高齢者になったとき、根室市に住んでいて本当によかったと実感できる町の実現を目指してまいります。

 しかしながら、その実現のためには、当市の喫緊の課題である持続可能な行財政基盤の確立、北方領土再構築提言書の具現化、医師確保による医療体制の充実と市立根室病院の早期改築を図ることが不可欠でありますことから、これらにつきましては重点的に取り組むとともに、根室の持つ潜在力を信じ、根室の多様な個性、特色を活かした活力あるまちづくりを目指し全力を尽くしてまいります。

 次に、私の政治姿勢についてでありますが、私はこのたびの市長選挙において、市内産業、経済団体の皆さんをはじめ多くの市民の方々からの要請と励ましをいただき、市長に立候補いたしました。この結果、根室市市政史上初めての無投票でありましたが、このことは当市の山積しております難題、課題を市民、産業、経済界等の皆様と心を一つにしてこの難局に当たるべきとの強い思いと受けとめ、改めて市政執行に全力で取り組んでまいる決意であります。

 その市政執行に当たりましては、多くの課題はありますが、市民の福祉の向上を図る観点から、いかなる場合においても公平で公正な市政を基本とし、市民が主役であります市民との協働のまちづくりを進めてまいります。また、根室を元気にし、ふるさと再興の実現を図るためにも、町の活力の原動力である産業振興を重点施策として位置づけ、相互に意見を出し合い情報の共有化を図るための懇話会を設置するなど、関係機関や関係団体と連携し、積極的に取り組んでまいります。

 私は、根室の潜在した力を信じ、根室のよさを再認識していただくためにも、行政情報の積極的な提供による情報の共有化、市民からの質問や意見が直接担当窓口に配信され、迅速な対応が可能となるお問い合わせフォームの整備を図るなど、開かれた行政と透明性の高い行政を目指し、郷土発展に尽くしてまいります。

 次に、行政改革を進める本来の目的や目標についてでありますが、行政改革の本旨は最少の経費で最大の効果を上げ、もって住民の福祉の増進を図るという地方自治運営の基本原則にあり、当市におきましても国、道に先駆けて昭和55年から継続して取り組んできたところであります。現在、平成17年度よりスタートした第4次行政改革実施要綱に掲げた4つの基本方針に基づき、推進計画に具体的な目標となる項目を掲げ、簡素で効率的な行財政運営に向けて全庁的な取り組みを進めておりますが、厳しい財政状況の中で、本格的な分権社会や少子・高齢化社会などの社会情勢の変化を的確にとらえ、新しい視点に立った取り組みが求められております。いずれにいたしましても、将来にわたって持続可能な行財政基盤を確立していくためには、着実に行政改革を推進していく必要があると考えております。

 次に、新型交付税の導入による影響等についてでありますが、まず平成18年度までのいわゆる三位一体第1期改革については、一つの区切りを見たところでありますが、国の関与を縮小し、地方の自由度や裁量権を高めるという観点からは、極めて不満の残る結果だったと私は考えております。

 次に、第2期改革への指針となる骨太方針2006においては、新地方分権一括法の制定に向けた取り組み、税源移譲を含めた税源配分の見直し、人口と面積を基本とした簡素な算定を行う新型交付税の導入などが柱となっているところであります。新型交付税の導入については、9月25日に総務省より基準財政需要額の10%程度の新型交付税に移行するという試案スキームが示されたところでありますが、骨太方針では地方自治体の財政運営に支障が生じないよう必要な措置を講じつつ、算定の簡素化を図ることとしていることから、その影響は今の時点では少ないものと考えております。しかしながら、国は骨太方針に基づく中期計画による2011年の基礎的財政収支、プライマリーバランスでございますが、この黒字化に向けて約14兆円を超える歳出削減を目指していることから、その影響が懸念されるところであります。

 次に、今後の財政見通しについてでありますが、議員御承知のとおり、当市の財政状況は国等への財源依存度が7割を占めていることから、国の財政施策などに大きく左右される体質にあり、今後の財政見通しに当たっては地方交付税の動向が危惧されるところであります。地方交付税については、本年8月の総務省の概算要求は、出口ベースで地方税の増収により前年度対比で2.5%減の15兆5,000億円の要求となっておりますが、年末にかけての総務省と財務省の予算折衝の中で決定されるものであります。

 このように、来年度以降における地方財政対策等の具体的な内容についてはいまだ不明な点が多く、国等への財政依存度が高い当市にとって、現時点で今後の財政見通しを試算することは難しい状況にありますことから、今後の財政収支試算については年末に決定する地方財政対策等を見きわめ、平成19年度予算編成後に示してまいりたいと考えております。

 次に、安心して暮らせる地域医療の確立についてでありますが、当市においては地理的にも救急患者の第3次医療圏などへの搬送距離が長いことから、救急医療の確保と、地元で安心して暮らせるための最低限必要な医療が受けられることが重要であると考えております。このようなことから、市立根室病院の果たす役割は非常に大きく、地元において出産可能な医療体制や消化器系内科医師の確保等を急がなければならないものでありますし、また療養病床の確保についても課題であると判断をしております。

 したがいまして、今後の当市における地域医療を確保するためには、まずは市立根室病院と市内医療機関との更なる連携が必要と考えますが、一つの医療機関、一つの町ですべての医療サービスを提供することは現実的には困難であることも事実であります。このためには、医療機関が広域的に相互に機能分担する医療連携が求められることから、根室、釧路管内をカバーする第3次医療圏との広域的なネットワークによる、市民が安心して医療を受けられる医療体制の連携強化がより一層必要であると考えております。

 次は、市立根室病院の基本構想等の再検討についてでありますが、新病院の基本構想、基本計画につきましては、市民の健康を守るため良質な医療を提供し、市民に愛される病院、市民が安心して暮らせ、心の支えとなる病院を基本理念とし、地域センター病院としての機能、2次医療機能の充実、地域医療機関との連携などの役割と位置づけをもって市民ニーズを充分に踏まえるとともに、院内プロジェクトにおける検討や市議会特別委員会、整備市民委員会の御審議、御意見をいただきながら、新病院としての必要な機能や規模について取りまとめたところでございます。

 市といたしましては、この基本構想等に基づき新病院の建設推進計画を進めてきたところでありますが、医療制度改革や新医師臨床研修制度、更には三位一体改革などの新しく生じた課題の影響によりまして、大変厳しい状況に置かれているところであります。このため、私としてはこのような状況ではありますが、新病院の役割と位置づけを踏まえ、市内唯一の公的医療機関としての使命を果たすことを基本に、医師確保や第5次経営健全化の現状などを見据えながら、可能な限り基本構想、基本計画を尊重した上で、段階的な建設推進など新たな視点で多面的な角度から再検証を進めてまいりたいと考えております。

 次に、新病院建設の条件整備などについてでありますが、議員も御承知のとおり、本年度は建設計画を再検討する期間と位置づけ、開院にかかわる条件整備、新たに生じた課題等にかかわる影響分析、建設計画の再構築の組み立てをもって段階的に検討を進めることとしたものであります。先般、市議会特別委員会などに御報告申し上げましたとおり、開院にかかわる条件整備の検討におきまして、建設を取り巻く厳しい現状を踏まえながら、当面の健全経営を目的に収支面や実現可能な建設規模に重きを置いた収支見通しのシミュレーションを行い、建設計画の段階的推進などの方向性を示したところであります。

 その検討の中におきまして、より現実的な視点で診療科の見直しも含めて行ってきたところでありますが、収支面での問題や他地域への通院に係る市民の経済的負担などから、適当ではないとの判断に至ったところであります。

 建設計画の推進に向けて、私としては医師体制の充実や病院事業の経営の健全化が最も重要な条件整備と考えるものでありまして、医師確保を喫緊の課題と位置づけ、新たに専任職員の配置も含めた医師確保を目的としたプロジェクトを設置し、あわせてこれまでの開院に係る条件整備の検討結果を踏まえるとともに、第5次健全化計画の現状や医師確保の推進状況などを見据えながら、あらゆる建設手法の検討も含めて、建設計画の再構築に向けての取り組みを慎重に進めてまいりたいと考えているところであります。

 次に、安全操業枠の拡大についてであります。

 北方四島周辺海域における安全操業の実現については、4年間に及ぶ日ロの政府間協議を経て平成10年2月、相互の関係における諸問題について、いずれも政府の立場も害さないという前提に立った海洋生物資源についての操業の分野における協力の若干の事項に関する協定、いわゆる北方四島安全操業協定が署名され、同年5月に発効を見たものであります。その対象魚種や漁獲割り当て量の操業条件は、北海道水産会とロシア連邦政府との間で毎年取り交わされる覚書にて決定をされるものであります。現在、本協定に基づく漁業としては、ホッケ刺し網漁業、スケトウダラ刺し網漁業、そしてタコ空釣り漁業の3魚種、着業船48隻とされ、今日までの8年間無事故、無違反の漁業として、また当地域に根づいた漁業として毎年操業が継続されているところであります。

 議員御指摘の安全操業枠の拡大については、根室管内の漁民は魚種及び海域の拡大を切望しているものであり、管内8単協及び1市4町で構成される北方四島周辺海域操業対策協議会の中でこれまでも長年の課題となっておりましたが、ロシア側の同海域における資源の減少を理由に、実現されないで今日に至っているものであります。

 本年8月28日の日ロ外相電話会談において麻生外相から、本協定の枠組みのもとで安全かつ安定的な操業を円滑に継続することが重要との申し入れに応じたところでありますが、それに対しラブロフ外相からは、既存の漁業の枠組みに基づく日ロ協力は、両国の信頼関係の構築にとって重要であり、引き続き維持発展させていきたいとの発言があったところであります。このことからも、このたびの第31吉進丸銃撃拿捕事件を踏まえ、二度とこのような悲惨な事件が起きないためにも、多くの漁民の願いである安全操業協定の枠内での魚種の拡大について、今後同対策協議会とも充分に連携し、このたび外務省内に設置されました北海道連携推進室の窓口として、国に対し強く要請してまいりたいと考えております。

 次に、ハナサキ・プログラムの日ロ共同事業としての取り組みについてであります。

 ハナサキ・プログラムは、根室の地域特産種であるハナサキガニの適正な資源管理を行い、あわせて資源の維持、増大と市場流通における資源価値の向上のための基盤の確立を図るため、日ロの研究者や関係者が集い研究発表を行っているものであります。平成14年12月、これからの日ロ関係の発展強化をさせていくための方針となる日ロ行動計画の中にハナサキ・プログラムも位置づけされるよう、北海道を通じ外務省に要請したところであります。結果的には、計画にハナサキ・プログラムの具体的な記述がなされませんでしたが、水産資源の互恵的な関係を発展させるための生物の保存、利用の中に包含されているものと考えております。

 このたび北方領土返還に向けた戦略的環境整備としての再構築提言書を国に要請しており、その中で互恵と共同の視点に立ち、日ロが共同して有用水産資源であるハナサキガニの適正管理と資源増大を目的とした実態調査を求めているものであります。今後は、本プログラムを加速させるためにも、日ロ共同調査事業の実現に向け、国に対し粘り強く働きかけてまいりたいと考えております。

 次は、北方領土返還要求運動についてでありますが、領土問題は国家の主権にかかわる問題であり、この問題について高市沖縄及び北方対策担当大臣は就任後の記者会見において、国家の最大の責務というのは国民、領土、主権、これをきちんと守っていくこと、この問題の早期解決に向け、国民運動の推進、広報、啓発活動などを行うと述べております。当市はこれまで北方領土返還要求運動の原点の地として、戦後から一貫して全国民の先頭に立ってさまざまな啓発事業を展開し、国民世論の形成や返還に向けた環境づくりを進めてまいりました。また、昭和53年度から内閣府の提唱で始まった北方領土を目で見る運動では、当地域においては平成15年から修学旅行誘致事業を実施し、平成17年度は2校110名、平成18年度はこれまで途中経過でありますが、3校116名が実際に根室管内を訪れております。

 これまで国の領土返還運動は、広報啓発活動が主となっておりましたが、再構築提言書にもあるように、領土問題は国家の問題であることを強く認識し、その先導的役割を果たすべく国民運動として国が責任を持って推進するよう、返還運動の原点の地の市長として今後とも強く要望してまいりたいと考えております。

 次は、再構築提言書の具体的なアクションプログラム並びに経済活動についてでありますが、さきの滑川議員の御質問にもお答えいたしましたが、提言書の取り組みにつきましては、北方領土隣接地域振興協議会に短期的対応で行う案件と中・長期的に対応する案件などに分けたアクションプログラムを提出し、これをもとに調査研究が行われているところであります。この提言書の具現化に当たりましては、当面直近で行える事項として地域振興のための財源対策の充実、特に特別交付税の配慮や北方領土隣接地域振興等事業推進費補助金1億円の増額と補助率の引き上げ、並びに北方基金の増額や対象事業の改正等を重点的に要望してまいりたいと考えております。

 また、ビザなし交流の範囲の中で可能な経済活動については、北方四島在住ロシア人に対し根室地域から衣食住にかかわる日常的生活物資供給事業を有償で実施し、経済交流を模索することを提言しております。現在、北方四島との交流については、平成元年の日本国民の北方領土入域問題についての閣議了解にあるとおり、我が国国民の入域自粛が原則でありますが、今後はこれまでの四島交流に学んだ中で、領土返還に向けた戦略的環境整備の視点から、経済交流も含め新たな形態を模索するべきであると考えております。

 このような考えのもと、水産物輸入ばかりでなく、新たな人的交流や北方四島への物資供給も含めた経済交流の実現を図り、当地域と北方四島を社会経済的に一体的な圏域として結びつけを進化させることが領土問題解決に寄与すると考えており、この実現に向け努力してまいります。

 次は、根室おさかな普及委員会の今後の活動についてであります。

 当市の基幹産業である漁業は、輸入水産物の増加などに起因する魚価の低迷により、その取り巻く環境は年々厳しくなっており、特に魚価の維持、向上を図ることが喫緊の課題であります。このことから本年6月、漁業経営の安定化や当市の新鮮で良質な水産物の消費拡大を図ることを目的に、市と市内4漁協の5団体で構成する根室おさかな普及委員会を発足したところであります。

 これまでの事業といたしましては、9月に札幌大通公園でのふるさと市場、東京早稲田大学構内での早稲田地球感謝祭に参加し、サンマ、昆布、タコ、サケ、ハナサキガニなどの生鮮魚介類の試食販売を行い、根室産水産物の普及宣伝に努めたところであります。本会としては今後ともPR効果の高いイベントなどの参加をはじめ、魚に対する愛食運動の醸成や消費拡大を図るための小学生と母親を対象とした親子ふれあいおさかな教室の開催などを通じ、地産地消を推進してまいるものであります。

 また、漁業者自らが消費者に対面販売、普及宣伝を行うことにより、消費者ニーズを把握するなど、今後の漁家経営の向上に役立てる取り組みにも努めてまいるものであります。

 次に、花咲港の取水施設についてでありますが、全国の消費者に上質で安全・安心な生鮮魚介類を供給している産地根室にとって、品質及び衛生管理の高度化は必要不可欠であります。特に、市内の水揚げ量の7割を占める花咲港市場における海水については、衛生面での課題も多く、現在主力であるサンマの鮮度保持を図るため、ろ過槽や紫外線殺菌装置、冷却装置の導入を図ったところであります。

 重要港湾である花咲港の利用形態を見ると、その96%が漁船という現状から、当市における地域の活性化に対応した港湾整備としては、食の安全・安心に寄与するためにも、取水事業を含む衛生管理に重点を置いた港湾整備が求められているところであります。しかし、重要港湾では漁港と同様な直轄による取水事業が対象となっていないため、昨年国に対し産業拠点の活力増進のメニューを活用して、取水事業の採択を要望しているところであります。今後は、漁船利用度が高い全道の重要港湾や地方港湾の各管理者とも連携し、その実現を目指してまいるものであります。

 次に、サンマの加工のあり方についてであります。

 当市の水産加工振興センターでは、多穫性魚種の一つであるサンマを食生活の多様化や調理の簡便化など、消費者ニーズに対応した加工品を開発する役割を担っており、平成8年度から多様な形態に加工し、これまでサンマの練り製品タイプであるツミレやハンバーグ、熟成サンマなど55品目の製品開発を行ってまいりました。また、市内の水産加工業界では、サンマの加工品としてスズシロ漬け、いずし、甘酢漬け、漬けどん、サンマ節ラーメンなどの商品化等、サンマの付加価値向上にとどまらず、当市の町おこしにも重要な役割を果たしております。商品化された数多くの加工品は、地域イベントへの出品や地元スーパーでの販売、中には道内大型スーパーなどで取り扱われるなど、着実に販路の拡大が図られているところであります。

 本年9月、歯舞漁協婦人部が早稲田大学の学生食堂でサンマの漬けどんやつみれ汁の試食会を実施したところ、学生や関係者から好評をいただいたと伺っております。来年度以降の販路拡大に期待を寄せているところであります。特に、サンマのつみれ製品の加工に当たっては、特有の魚種、魚肉の弾力性、色調などの技術的な課題もあり、今後は水産試験、釧路水試や道立食品加工研究センターより適切な指導を受けながら技術開発に取り組むとともに、今後ともサンマ加工製品の高付加価値化に努めてまいります。

 次に、ナマコ養殖技術向上に向けた市の取り組みについてでありますが、当市におけるナマコ漁業生産の歴史は古く、戦前は資源も豊富であったことから、乾燥ナマコに加工し高値で中国に輸出されていたと記録されております。北海道産のナマコは大型、肉厚なことから、数年前から中国が高級食材として利用し、その引き合いが多く、高値で取引されているところであり、近年の道内の漁獲量は平成4年の1,080トンから平成16年には2,300トンと2倍以上の生産がされているところであります。このことから道内各地の漁業協同組合では更なる漁業経営の安定化を図るため、人工種苗放流による栽培技術の開発に取り組んでいるところであります。

 当市においても平成15年に根室漁協が人工種苗生産試験よる増養殖を試み、翌年には稚ナマコ約3,700を生産し、現在組合施設内の水槽において飼育をしているところであります。また、本年から落石漁協も育成床を構内に設置し、放流後の生残や成長状況等を把握するための試験を開始したと伺っております。

 道内でも最も古くから増養殖に取り組んでいる宗谷漁協では人工受精に成功し、種苗放流しているものの、その生態が充分解明されていないなど、いまだ実用化に至っていない現状にあります。このことから、今後市といたしましては、道立栽培水産試験場や水産技術普及指導所から助言、指導を受け、ナマコ栽培漁業に向けた種苗生産から放流までの技術開発に積極的にかかわり、その成果を各漁協に対し提供してまいりたいと考えております。

 最後でありますが、教育に期待するものとまちづくりの上での教育の位置づけについてでありますが、最近全国的にもいじめや不登校、虐待、青少年による凶悪犯罪など、特に子供にかかわる憂慮すべき事件が発生しているところでありますが、私は少子化や核家族の急速な進行など社会が大きく変化する中にあって、今教育に求められているのは子供たちの豊かな人間性や生きる力を育てていくことであると考えております。協働のまちづくりと同様に、教育においても学校、家庭、地域がそれぞれの役割をしっかりと認識し、社会全体で取り組んでいくことが重要であります。まちづくりは人づくりという言葉がございますが、私たちの郷土根室をこれからも守り、発展させていくためには、将来の根室市を担う子供たちが生まれ育った郷土を愛する心をはぐくんでいくことが、まちづくりの上からも重要であります。

 また、市民すべてが生きがいを持ち、生涯にわたって学び続けることができる生涯学習の環境づくりや文化、スポーツの振興発展は、まちづくりの観点からも重要であると認識をしております。教育環境においても大きな変革の時代を迎えておりますが、引き続き教育施策推進に向け教育委員会と充分に連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(嶋津隆之君)

 渡辺教育長。



◎教育長(渡辺好之君)

 神議員の御質問にお答えしたいと思います。

 教育行政の役割についてでありますが、現行の教育基本法は、昭和22年に制定されたすべての教育法令の根本をなす法律であり、教育の憲法とも言うべき法律であります。この法律のもとに構築された学校教育制度をはじめ教育諸制度により教育水準は大いに向上し、今日まで社会の発展を支えてきたものと認識しております。しかし、教育基本法の制定から半世紀以上がたち、産業構造、社会経済情勢や国際情勢もめまぐるしく変わり、教育のあり方までも大きく変化しております。また、近年子供たちの規範意識や道徳心、自立心の低下、いじめや不登校、虐待、青少年による凶悪な犯罪など、子供たちにかかわる憂慮すべき課題への対応が求められております。

 私は、根室の子供たちは大変素直で明るく強い子供たちばかりで、全国的に問題化しているような兆候はないように思っております。しかし、いつでも起こり得ることでありますので、常に地域や家庭、学校と連携を取ることが大切であります。これからの教育行政に求められることは、信頼される学校であること、学校、家庭、地域社会の連携、協力のもとに、子供たちが安心・安全に学べる学校であるべきと考えております。

 また、当市におきましても、過疎化の進行とあわせて、全国的な社会問題であります少子化による児童・生徒数の減少が著しく進行しております。子供は、やがては厳しい社会に飛び込んでいかなければなりません。そのときのことを考えますとき、安定した適正規模での学校で集団教育の持つ教育力を活かし、心身ともにたくましく、社会に出てひとり立ちのできる子供を育てる教育を進めていくことが一番の課題と考えております。



○議長(嶋津隆之君)

 日本共産党代表、神君。



◆(神忠志君)

 新執行体制ができて初めての議会でありますので、若干でありますけれども、質問の前に一言だけ触れさせていただきたいと思います。

 私たち、今次の市長選挙に当たって、候補を立てないということで臨みました。それは一つには財政、北方領土問題、病院問題、いずれの場合も極めて国政がしっかりとした政策、施策なしに、一地方自治体が努力してやれる政策的な選択の範囲というのは極めて狭くなっていると、こういうことから、いわゆるこの3つの点で明確な対抗軸を持って選挙に当たることができないということから、立候補をしないという方針で臨みました。ただし、そのことが新しくできるであろう新市政執行体制に対する白紙委任をしたものではないと、そのことともう一つは、くしくも藤原市長が退任のごあいさつの中で申し述べられましたが、行政と議会との関係について、よい緊張関係を持って地方自治の発展に寄与することが重要だというふうに趣旨が述べられましたが、私もそのとおりであろうというふうに思います。したがって、市長選挙を戦わなかったから白紙で委任するという立場ではなくて、いつでも与党であれ野党であれ、是々非々の態度で行政と議会の関係があるべきであり、いい緊張関係と議会の側はチェックアンドバランスという本来議会が果たす役割を大いに発揮することが求められているのではないかなというふうに思います。

 今次の議会に当たって、一部の新聞の中でそれぞれの会派のスタンスが、新市政に臨むスタンスが決まるのではないかということがありましたが、私は今次で決まるのであれば一番楽だなというふうに思います。さまざまな課題をさまざまな分野から市長が一つ一つ提起される問題について議会が真剣になってそれらの議論を深めて、一つ一つの対応を市民の立場に立ってしっかり決めていくということが議会として求められることではないかなということを一言申し上げまして、具体的な質問に入っていきたいと思います。

 1つ、政治姿勢の問題で私心配したのは、実は新執行体制がスタートするときに、市長のごあいさつと、それから産業団体、各団体が一連の広告を一体として出していたという点が、そういう点ではちょっと今までになかった、私にすれば異様な感を受けたものですから、まずそういう点で最初にオール根室の支援体制と透明性の高い行政ということについて質問させていただきます。

 市長は重々御承知のとおりであり、きちんとしたやっぱり立場であるべき協働の市政を推進するということを進めるべきだというふうに考えているであろうし、その趣旨の御答弁もいただきましたので、これはその点にとどめておきたいというふうに思います。

 次に、行財政運営の方向でありますけれども、特に財政問題について新しい交付税等々これから行おうとする第2次の交付税改革等に関して、今のところ影響は少ないのではないだろうかと。出口ベースで2.5%程度の交付税の削減も、地方税がふえる分だけその分が減となるということを予測しているようであります。そういうふうに動いていくだろうというふうに思うんですけれども、ただ、今総務省が出している新指針、集中改革プランというものがあり、これは根室市の場合かなり財政状況が厳しいだけに、言ってみれば集中改革プランというよりは、根室市が行政改革をやらざるを得ないという状況で定数管理の問題やさまざまな行政改革を進めてきたことが、結果的には大部分集中改革プランと一致するような状況まで根室市の改革は進んでいるだろうというふうに思うんです。ただ、その場合に市長御答弁があったように、行政改革の本来の目的というのは、やはり住民サービスを向上させる、住民の健康や安全をしっかり守るということが第一だろうというふうに思います。しかし、今後、ことしの5月に制定された行革推進法、市場化テスト法、歳出歳入一体改革、それから心配されるのは新分権一括法というものも予定されていて、いわゆる行政水準の引き下げや国の責任の後退というものを総合的に考えていくと、今後の財政見通しは決して楽観できる状況にはないと。市長も御答弁いただいたように、よくなる状況にはないだろうというのが地方をめぐる財政状況だというふうに考えます。

 また、その新型交付税をことしのところ交付税の総額を確保するということに配慮した結果、先ほど御答弁いただいたように、今のところ影響は大きくはない、少ないと予測していると思いますが、それは言ってみれば何といいますか、来年の参議院選挙へ向けた一つの国の考え方、政府の考え方であろうというふうに思います。それがどういう状況で動いていくかによって、今後交付税問題がまたぞろ地方財政をめぐる焦点に上がってくる可能性が充分考えられます。私は、交付税の算定基準の簡素化の問題が実際の行政需要とかけ離れるということを非常に心配をしています。それらのことをしっかり見通した上で、今後財政運営を進めていかなければならない厳しい状況にあることは間違いないだろうというふうに思います。

 今後の財政見通しについて言えば、一番心配するのは医療環境が急速に悪化する中で市立病院の赤字が、当初持ち出しを予定していた11億8,000万円ですか、これらを今年度末で大幅に赤字額が上回って、どこまで出てくるのかなということが心配されています。この議案説明の中で3億数千万円に上ると予測しているようでありますが、私はこれが倍になったら本当に大変な状況になるなと、今後の財政見通しについて言えば、ここのところをどういうふうにとらえ、どういうふうに対応していくのかということが焦眉の課題になるのではないかというふうに思いますので、その点のことも含めた見通しがあれば、お聞かせをいただきたいというふうに思います。

 2つ目は、地域医療と市立病院の位置づけの問題でありますが、さまざま努力をしているという点はわかります。しかし、最低限の地元で安心してお産ができると、それから救急の場合に、救急ですから完全に病気を治すんではなくて、当面のことについて対応できるという最低限の2つが、地域医療を確立する目標として当然目指すべきものであろうというふうに思います。本来であれば、介護計画だとか教育計画や障がい者計画だとか、そういうものと同じように地域医療計画というものがあってしかるべきなんだというふうには思うんですが、それができないような現状の中に行われておりますが、少なくとも安心して暮らせる地域医療の位置づけについて、確立について真剣に取り組んでいくことが求められているだろうというふうに思います。

 地域医療ということですから、当然市立病院の、公的な病院だけでなくて民間医療機関を含めた問題であります。今なかなか救急医療に対応できない現状も一部見られて、大変心配されている市民の方の声を聞きました。ただ、私はすべて救急の関係が市立病院ということではなしに、当番医制度ですか、こういうものも実際にはあるわけでありまして、それらのことについても市民の皆さんによくわかりやすい方法で周知をするやり方について、もっと工夫してみる必要もあろうかなと。それが現在置かれている市立病院の医師不足にかかわる救急等々の大変な状況の中で、市立病院の側の負担軽減にもつながるのではないかというふうに考えます。

 それから、地域医療の中での市立病院の位置づけの問題あるいは基本構想の見直し等の問題、私は今置かれている状況は大変厳しいだけに、正直に市民の皆さんが今のような医療環境の中、今のような自治体の置かれている財政状況の中で、市立病院に何を望むのかという市民ニーズ及び市民意識の問題について、ある程度正確に意識やニーズが反映できるような形での何らかの形の調査が必要ではないかと。その上に立って基本構想の問題、地域医療の中での市立病院の位置づけについての再検討や再考あるいは政策化が必要ではないのかなというふうに考えるんです。一部御答弁もいただきましたが、この御答弁だけではなかなか本当の市民の医療ニーズを把握することにはなかなかできないのではないかなという感を受けますから、その点の考え方があれば聞かせていただきたいと。

 それから、当然そういう中で市立病院がどうあるべきかというものが方向づけされ、その中で新病院を建設できる条件の整備というものが出てくるものだというふうに考えますので、なかなか答えづらい、今の段階で答えづらいこともあろうかと思いますが、その点でお答えがあるようであればお聞かせをいただきたいと。さっきの答弁の域を出ないのであれば、それはそれで今の段階ではやむを得ないかなという気もいたします。

 次は、地域経済と領土問題であります。

 安全操業問題、さっき御答弁いただいたように、あるいは新聞報道されているように、ロシア側も今回の銃撃事件等による日ロ関係の悪化の問題も考慮の一つにあることは確かだろうと思いますが、いずれにしてもロシア側が安全操業の枠組みについて、今後とも重要であるという確認をしたということは重要なことであると同時に、市内の単協あるいは管内の8単協も含めて、どんな魚種をどの漁場で拡大していくかというような具体的なことも決められてくるだろうというふうに思います。それをやはりどういう形で要望を出していくか、それから外務省のロシア課に設置されている北海道連携推進室との関係をどうするかということが出てくるかと思いますが、そういう中で詰めていって、本当に私は災害の問題で各漁協だとか漁業者のところを回って言われたことは、昔みたいに一獲千金ということは考えてないと、もちろん。だから、まじめに働いてまじめに漁業をして、それが成り立っていって後継者に引き継いでいける産業にしてほしいんだということが痛切な願いです。そのためにも安全操業の位置づけの問題については、しっかり取り組んでいかなければならないのではないかと考えています。

 それから、ハナプロの問題については、いわゆる日ロ行動計画の中で位置づけてもらうのか、あるいは提言書の中にある日ロ共同事業の中で位置づけてもらうのか。市長はこの間政府要請されて、その辺の何というんですか、感覚というか、も受けとめたところもあると思いますので、いずれがいいのか、いずれにしても日本政府が国家的なハナプロの位置づけをきちんとやってもらうということなしに、このハナプロ問題での日ロの資源の共同管理を含む共同事業ということは展開していけないのではないかというふうに思いますので、その点改めてどういう位置づけで一番実現可能性があるというふうに市長自身が感じておられるのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。

 それと、領土返還運動と再構築提言、再構築提言はさきに滑川代表の方にも御答弁いただきましたから、私もその程度ですが、問題はこの領土返還運動あるいは領土問題について、私たちがどんなスタンスで臨むべきかということについても、改めて我々自身も含めて深い論議が必要かなというふうに思っています。外務大臣自身が三島返還論のようなことを持ち出すことが、国家としていいことなのか悪いことなのかという問題も含めて、我々も充分考えていくことが必要ではないかと。ロシアは、ロシア側からすれば、日本がさまざまな領土返還をめぐる選択肢を出せば出すほど、ロシア側はまだまだ領土問題を解決しなくてもいいんだなという立場にもなるんではないかなというふうに考えます。もちろん、領土返還運動をめぐって二島の問題、三島の問題、四島の問題とか、全千島の問題とかいろいろ国内的に議論していくという点では大事でありますけれども、領土返還問題の基本は国であるだけに、国がどうするのか、はっきりしたメッセージを出してほしいというのが私たちの思いであります。現実的に対応するんであれば、それはそれで支援をしていかないとならないし、腰を据えた領土交渉をやるというんであれば、腰を据えた領土交渉をやるためにはかなり長期のスパンが考えられるわけですから、その間どうするんだということについて、国がやっぱり責任を持つということが何よりも必要ではないかなというふうに感じています。

 ちなみに、欧米各国ではこの国境に関する政策では、例えば輸出入をめぐって国境措置という措置がしっかり盛られていたり、国境を接する町同士のさまざまな制度的な政策的ないわゆる国境政策というのを各国で持っているというのが現実だと思います。日本は、先ほど滑川代表質問の中で徳川家康の含蓄のある何というんですかね、提言が具体的にされましたけれども、私は徳川家康が幕府の体制のもとで二百数十年にわたって鎖国政策がとられたことが、国境政策に関して日本がそういう影響もあって明治政府、現在の政府に至るまで国境政策をきちんと持ち得なかったものの一つにもなったかなというふうに考えています。そういう点で、やっぱり国にそういう立場から国境政策を求めていくということが必要ではないかなというふうに思います。このことは特別御答弁なければないでも結構でございます。

 あとは魚価安定対策の問題で、おさかな普及委員会ですか、私は大変ユニークな活動で、私自身はこういう活動が必要だと前々から感じていました。この普及委員会のようなやり方がいいのか、あるいは直接根室の魚のうまさというものを首都圏を中心とする大消費地に知ってもらうということが、何らかの形で必要だなというふうに前々から考えておりました。そこで、何年前でしたか、味覚都市宣言、その前から私は味覚都市宣言ではないんですが、魚のうまい都市宣言をやるべきだということを真剣になって論じてまいりました。味覚都市宣言というのは、広い範囲の都市宣言なんですね。それですから、うまい魚ということでもっと売り出すべきだということを考えています。

 それから、サンマの魚価対策としては、加工の創造、工夫が必要であり、若い世代や、あるいは学校給食、食育基本法に基づく地産地消などなど大いに取り組んでいく必要もあるし、沿岸振興としてはナマコなどの増養殖技術の確立、生態そのものが充分解明されていない点はありますから、本来こういう基礎研究というのは国の機関などでやるべきでありますが、そこがなかなか進まない中で、水産研究所ありますから積極的にかかわっていただきたいというふうに思います。

 それから、沿岸振興の関係では、定置の被害が大きいだけに、被害実態がどうなっているのか、対策をどうすればいいのか等についてもお答えをいただきたいと思います。

 それから、教育の問題でありますが、いわゆる東大の調査が明らかになって、全国3分の1の学校の校長先生などにアンケートをした結果、実に教育改革は学校の直面する問題に対応していないというのが79%にも上っているんですね。教育基本法が古くなったという話を教育長されていますが、教育基本法は古くなったどころか、OECDで学力トップになったフィンランドは日本の教育基本法を学んで、それを参考にして、本当に教育行政が果たす役割は教育の条件整備にあるんだということをしっかりやった結果、フィンランドがOECDの中で学力トップになったという経験があるわけですから、教育基本法はまさに古い問題ですが、今の教育に新しい問題を私は提起している問題だというふうに思います。

 いじめ問題というのも、子供社会の問題でありますが、子供社会だけでなく、今の社会全体の問題がいじめ社会になってはいないのかと。格差社会、さまざまに起きてくる社会現象がそれらの問題が背景にあるというふうに考えます。教育の問題、いじめの問題は教育だけの問題ではなくて、今日本を取り巻く社会状況の問題だと、文化の問題だというふうに思います。今30代の親御さんたちが子供の虐待をやって死亡させて逮捕されるという事態まで進んでいますけども、あの年代の人たちがかかわった子供のときの文化というのは、いわゆるテレビゲームなどゲーム脳と言われるものが今大きな社会問題になっていますが、それらの問題を含めた総合的な問題だということをしっかりとらえていかないと、教育に矮小化すると教育が見えなくなるなというふうに思いますので、改めて教育長から御答弁いただければというふうに思っています。

 以上であります。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 神議員の再質問に対してお答えいたします。

 まず、地方交付税の関係でありますが、いろいろ国の動きとかもろもろのことについて、神議員の方からもお話があったとおりで、私もほぼ同様な考え方をしております。一応19年度は極端な地方交付税の減はない、そういうふうに考えておりますが、先ほど言いました2011年の中期展望というのがございますので、まさしく毎年地方六団体が相当な神経のもとにチェック機能を果たして阻止しなければならないというふうに考えておりまして、今回も全道市長会、先日函館の方でありましたが、その中でも最も重要な決議、要望としてこの交付税について触れております。まさしく地方交付税が本来保有している財源保障と財源調整の両機能を引き続き維持することと、総額をもちろん維持すること、それから今までいろんな事業をした場合に交付税に後から執行するといいますか、交付するという制度がありますが、この辺についての約束もきちっと確実に履行してほしい、あるいは地方六団体では地方共有税を創設してほしいというようなこともございまして、とにかく16年の過ちというのはちょっと国に対して失礼かもしれませんが、地方自治体としては16年のときのような急な、しかも予算編成が終わった後の多額な削減だけは絶対に阻止しなければならないというふうに考えておりまして、これは市長会をはじめ地方六団体と強力に今後継続的に要請してまいりたいと考えております。

 それから、病院の医師確保の問題ですが、これは本当に厳しい状況であります。特に、今回も就任してすぐに旭川医大へ参りました。それから、道の関係にも行ってまいりました。やはり道内の3医科大学の中でも旭川医大が特に残るマッチング率が低いと。18年度も28%ということで最低でありました。しかしながら、北大もあるいは札医大もかつては90以上だったのが、今は50台あるいは40台まで下がっておりまして、特に旭川医大は来年度更に28より下がるというような教授等のお話でしたので、強力な今回11月に専任職員を含めた機構をつくり、そしてまた私を本部長といたしますプロジェクトをつくってまいりまして、主に道にお願いをすると。今回もいろいろ感じたんですが、例えば空知管内、たくさん市が並んでいますね。20分ぐらいですぐ隣の市に着くわけです。だから、極端な話一つがなくてもいいというような環境にありまして、ところが根室の場合はそもそも医師の数が全道最低です。10万人当たり104.何がしでありまして、これは稚内に次いで最低クラスであると。それから、遠距離であるということも、特に今回もごあいさつが主だったんですが、そこら辺を強調いたしまして、ほかの市立病院と、あるいは町立病院と根室市の場合は違うんだと。まして消化器系統、これはやはり2時間もかけて釧路に行ったりする、消化器系統というのはやはり内科の大半を占めるわけでありまして、また内容によって命にかかわるような状況が出てくるわけでありますので、そこら辺を訴えてまいりまして、道としても理解はしていると、確かに根室は大変だということで理解をいただいてきましたが、今現在でも道内で道に要請があるのは40人を超えているそうです。そのうち根室が6人、7人と出しているわけですが、そういう状況でございますので、プロジェクトをつくって根室の特殊性を更に訴えて、早期に医師確保に努め、そしてまた病院の安定、そして改築につなげていきたいと考えております。

 それから、救急医療関係で当番医の関係がございました。これは実際に市と市立病院、それと市の医師団でもう既に話し合いに入っております。それで、今回は2回目の会談を近々開くことになっていますが、市立病院は18名いた医師が11名になっていまして、本来の仕事も大変なんですが、救急医療、要するに当直、日当直がすぐ回ってくる、あるいは内科の消化器がいないということで、そういう不安も非常にあるわけでありまして、実際に市内には消化器内科の開業医の方がおりますから、そういう手伝いをいただきながらしているわけでありますが、いずれにしてもまだ1回目ではきちっとした対応がまだできておりませんので、協力関係について更に話し合いを進めてまいりたいと。そしてまた、宿日直ができる、それ専門の医師についても今道の方に要請しておりまして、近々1人が確保される可能性もあるということでありますので、その点につきましても全力で行ってまいりたいというふうに考えております。

 それから、病院の基本計画ですけど、これは答えなくてもいいと言ったんですけども、先ほど言いましたとおり、まだ確たる姿ができていない、模索の段階でありまして、それは状況が変わったために起きたわけであります。例えば、医師がもしことし減員にならなければ、もう既に今年度予定どおり建設できたと。ところが、根幹にかかわることがこうなったために、大変特別委員会の方にも非常な迷惑をかけているわけでありますが、市民整備委員会も当然逐次そういう方を通じていろんな意見を聞いているわけでありますが、ただ途中であると、大きくまた変わる可能性もありますので、その時点については特別委員会の皆様、市議会の特別委員会あるいは整備市民委員会の皆さんの意向を聞きながら対応してまいりたいというふうに考えております。

 それから、ハナサキ・プログラムですが、これも実は今回外務省の局長、審議官、ロシア課長、それから例の連携推進委員会の方全員に会ってまいりまして、かなり今回こういう組織をつくったと、今まで61年動かなかったと、そういうことに対して反省といいますか、何か一つの決意を私は感じました。したがいまして、具体的に先ほど滑川議員さんにお答えいたしましたが、急ぐもの、どうしてもやってほしいものを出してこいということで、実はこのハナサキ・プログラムの内容をお話ししましたら、かなり予算的には小さいものということもありますので、外務省はちょっと興味を示しているというような状況がございますので、これは引き続きハナプロに関しましては外務省に強く要請をしてまいりたいと考えております。

 それから、定置の、ちょっと前後して申しわけございません。定置の被害状況についてでありますけれども、このたびの低気圧による定置網漁業の被害状況と今後の救済対策についてであります。

 このたびの低気圧による被害状況につきましては、さきの行政報告でもお答えいたしましたが、まずは被災された皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。

 水産関係被害のうち特に秋サケ定置網漁業の被害状況は、市内4漁協で合計47カ統のうち42カ統に被害が生じております。そのうち12カ統が今期操業を断念せざるを得ないというような状況であります。

 また、今後の被害救済対策については、既に道漁連をはじめとする系統5団体、道水産林務部による低気圧水産被害合同対策本部が設置されまして、現在被害状況の取りまとめや救済策について検討されているところでございまして、救済策については近く具体的な救済措置が示されるというふうになっているところでございます。

 あと、答えなくてもいいというふうに何か聞こえたのが多かったものですから、もし答弁漏れがありましたら、よろしくお願いします。



○議長(嶋津隆之君)

 渡辺教育長。



◎教育長(渡辺好之君)

 神議員の再度の質問にお答えしたいと思います。

 先ほどもお答えしましたとおり、1点目は、現在の教育基本法は日本の教育水準を大いに向上させたと、これは理解しているところであります。しかし、産業構造あるいは歴史、時代が大きく変わったのも事実であります。また、子供たちのいろいろな問題があるのも事実であります。そういう現実を踏まえまして、国民の多くの声を反映させられるような教育基本法でなければならないと考えております。

 現在、継続して審議しているところでありますけれども、だれもが安心してできる教育目標となるよう念願しているところであります。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 日本共産党代表、神君。



◆(神忠志君)

 最後の教育基本法問題、教育基本法が時代に合わなくなったということではないと。社会の変化が子供たちに非常に大きな負担をかけているというのが現実だと思います。私は体育の教員でありましたから、10年ばかりしかやっていませんけれども、今やっぱり子供たちが外で元気に遊べないと。あの中でさまざまなことを子供たちは獲得したんだね、小さいときから外の遊びによって。ところが、そういう社会環境でなくなりました。外で遊んでいると何があるかわからないという、すべてが管理されている状況の中だと。それから、子供たちを取り巻く社会全体が非常に社会不安が増大している状況が、子供たちの教育現場に如実に反映しているなというふうに思います。

 また答弁でなくて、最後に退任のごあいさつもありますので、その中で充分答弁では言えないことも含めて言っていただければありがたいと思います。



○議長(嶋津隆之君)

 次に、新風代表、18番澤崎文剛君。

 澤崎君。



◆(澤崎文剛君)

 それでは、通告のとおり代表質問を申し上げます。

 もう既に私の質問の多くは質問されてございますが、また角度も違いますので、通告のとおりやらせていただきます。よろしく御答弁をお願いしたいと。市長には少し声を大きくして答弁をいただきたいと思っております。

 まず、所信表明の中から抜粋して質問いたします。

 まず、財政問題でございます。

 今年の7月7日発表の経済財政諮問会議の経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006、以下骨太方針と略しますけれども、まず構造改革は堅持していくと。そして1つ、成長力と競争力の強化、これは企業サイドに対する考え方でございます。2つ目には、財政の健全化、これは国を含め、地方公共団体も含めます。更には安全・安心社会の実現、これは医療費縮小、主にまた防衛も入っていると思っております。3項目が優先課題でありまして、特に財政は国及び地方を合わせた長期債務残高が先進国の中で最悪の水準であることから、経済成長力の強化と財政健全化の双方を両輪とする経済財政運営を継続していくという考え方を発表いたしております。

 骨太方針の中で、平成19年度予算における基本的な考え方としましては、地方財政については歳出削減努力とあわせ、安定的な財政運営に必要となる地方交付税は、まず一般財源として確保するという考え方でございます。また、行政改革に積極的に努力している団体、それから地方税収の伸びに余り期待のできない団体、これらについては特段の配慮をするということであります。更に、地方公務員は民間準拠の50人以上の事業規模の給与に見直すなど、大幅な改革案が提起されておりました。これによりますと、公務員の制度改革全体も早期に実現しなければならないというふうに記述されております。

 一方、18年度予算編成に当たり、昨年暮れには約9億円の財源の不足を来し、それは公的資金の借換え、それから下水道会計の借入金の平準化、更には職員給与の独自大幅削減などによってやっと予算編成したという経過がございます。この時点で第8期総合計画の実施計画分1億3,000万円を確保したということでありました。骨太方針を見ると、地方税と地方交付税は一般財源として前年並みに確保し、地方税の増収分、これは税源移譲された3兆円、実際には2兆6,000億円と言われていますけれども、これをあわせて考えますと、19年度予算編成はこの3年間の中で一番いい状況であり、多少光明が差しているなという見方ができるわけでございますけれども、根室市の総合計画の実施を遂行するということになれば、またぞろ財源に不足は来すだろうということが予測されます。

 そこで、質問でございます。

 市立根室病院の医師の不足に伴う大幅な患者数の減少は、一般会計から更に3億6,000万円の追加繰り入れが必要であるという試算が出ておりまして、このことは根室市の財政の根幹を揺るがすファクターになってくると思われますが、その財源対策についての市長の所見を伺いたいと思います。

 次に、所信表明、所信表明はこれは決意表明でございます。所信表明の中で根室市の経営状況を市民にわかりやすく周知するために連結決算を実施し、専門家にその内容を解析してもらいという話でございますが、解説つきのディスクロージャーをきちっとすべきだと。わかりやすく、市民に受けやすい状態を情報開示してほしいということでございますので、その点についても市長の見解を伺いたいと思います。

 次に、行財政改革でございます。

 前段申し上げましたように、地方公務員の制度改革も早期に実現される中、根室市も行財政改革については早くから取り組んできております。第1次は昭和55年に始まり、現在は平成17年から第4次の行革を実施しております。私自身も前職のときに行政改革推進委員を拝命したことがございます。

 そこで、まず質問でございます。

 まずは、これまでの成果をどのように受けとめているか、その所見を伺いたいと思います。

 次に、行財政改革は基本的には効率のよい成果の上がる内容でなければならないけれども、一方では市民サービスの低下につながってくる問題であります。そこで質問でございます。前段で申し上げましたように、行革の成果によって国が特段の配慮をするということになれば、更に多くの市民合意を得ながら断行しなければならないものも出てくると思うけれども、その行政改革の強化に対して市長の見解を求めるものであります。

 次に、産業、経済界との役割及び機能分担についてでございます。

 市長は国の制度改革、道州制への移行、支庁制度改革など、根室市を取り巻く環境に対して地域の利益を損なわないように上級官庁へ主張していくという文章がございました。そこで、市民と協働のまちづくりを進めるため、産業、経済界の役割や機能を充分に活かすまちづくりの観点から、産業、経済界の構成メンバーによります懇話会を設置し、総合力を結集してふるさと再興を目指すとありますけれども、この懇話会なるものの目的や機能、そして最後に求めるものは何かとお伺いしたいと思います。

 次に、市中商店街店舗数の減少や売り上げ不振による経営悪化の傾向を続けている中にあって、規模拡大、そして新規分野に意欲を目指す経営者の活動に対しては、融資相談など幅広く支援するとありますが、具体的には何を考えているのか、その所見を伺いたいと思います。

 次に、市立病院にかかわる問題の3点でございます。

 1つ目は、経営健全化についてでございます。

 経営健全化計画については、ことしで3年目の新医師臨床研修制度により医師の大幅な減少を来し、本年度の当初予算を大きく上回る一般会計からの繰り出しが見込まれます。この状況の中で経営健全化が19年、20年と続くわけですが、その期間中の収支見通しを伺うものであります。

 次に、医師確保プロジェクトについてでございます。

 この医師確保プロジェクトが新メニューとして出てきましたが、その機能及び権限について伺います。

 3つ目に、新病院の建設でございます。

 新病院の建設については、現状の医師不足の中では果たし得ない、ほぼ不可能な計画と言わざるを得ないと思います。その規模を含めた基本構想を改めて検討するにしても、相当の期間も必要とされることであり、平成20年までの健全化計画が達成されてから建設に向かうのが本来の姿であろうと、こう思っております。ことしを含めた3年間の中で改めて基本構想から見直すべきじゃないかと考えるが、市長の見解を伺います。

 次に、北方領土問題でございます。

 まず1つに、啓発についてでございますけれども、根室市の産業の疲弊は、とりわけ実効支配ができない我が国固有の領土、つまり北方四島問題が解決していないことに起因いたしております。前市長はこのような状況にいら立ち、北方領土問題に目を向けさせようという考えの中から、二島返還を先行して容認する考え方を議会答弁の中にしております。しかし、全国の都道府県民会議、また戦後営々として北方領土返還要求運動を続けてきた方々、更には国、北海道も冷ややかな目で見ておりました。確かに、地域住民の中には漁業振興の面からなど、二島先行返還を唱える方が日増しに多くなってきていることも認識いたしております。あくまで北方四島の帰属確約後の二島返還ということは皆さんわかっているんですけれども、北方領土問題発祥の地の根室市長としては、国の役割である返還の方法論まで踏み込む発言はいかがなものかと考えるものであります。北方領土は全国民のものであって、根室地方や根室市民だけのものではないという基本的な考えから、市長の発言は団体や個人の発言とは違うものであるというふうに考えてございます。セクショナリズムが先に出てしまうと、国民の目が別な方向に向いていく可能性があります。国民運動から乖離してしまう危険があるわけであります。これについての市長の見解を求めます。

 次に、再構築提言書についてでございます。

 昨年11月のプーチン大統領と小泉総理大臣の日ロ首脳会談は、北方領土問題にほとんど触れることがなく、現地根室市としては怒り、これは余りにも無力な政府に対して、そして失望の念、これはロシアの強権な姿勢に対して、つまり怒りと失望の念を禁じ得ませんでした。その結果として、今回の北方領土復帰運動のあり方をはじめ総合的に北方領土対策を再構築する必要があるということで、この再構築提言書にまとめたということであります。その後、当時の武部自民党幹事長の肝いりもありまして、5,000万円の予算がつきました。よって、内閣府、外務省、国土交通省、北海道、根室市、管内4町が構成員となって北方領土隣接地域振興協議会が発足いたしております。その第1回目の会議に、再構築提言書を具体的に推し進めるために根室市が作成した再構築段階推進案がおおむね了承されたということであります。この会議は年3回開催する予定になっており、既に2回の会議を終了したと聞いております。

 私は、第1回の定例会で申し上げましたとおり、非常によくまとめてある提言書でありますけれども、根室市総合計画の目玉事業の一部を国に肩がわってほしいという内容でもあり、実施に当たっては相当至難であると判断いたします。この点について市長が戦略的なお考え方でも持っておられれば、ぜひお伺いいたしたいなと思っています。

 次に、循環システム事業協同組合についてでございます。

 本件については、昨年6月21日開催の第2回定例会において、当会派五十嵐議員より、悪臭が出て地域住民及び水産加工関連の方々が非常に迷惑していると、また事業協同組合の経営が厳しく、市中の支払いが滞り取引業者も困っていると。かつての流通加工センター建設事業と同じケースになるのではないかという指摘に対し、市長は、ヒトデ処理が追いつかず、そのために滞ったヒトデから流れる体液が臭いと、ベルトコンベヤーに問題があると、飼料及び餌料ともに売れないと、しかし大口取引ができる可能性があるという答弁でございました。

 更に、10月3日開催の第3回定例会において、私から公害等の取り締まり機関である根室支庁の業務改善にかかわる指摘内容、あわせて9月再開のめどがあるのかの質問に対して市長は、施設改修資金の調達ができない、しかし郊外に堆肥盤を設置して11月下旬からのホタテ漁に間に合わせるようにヒトデを処理する方向であると、こういう答弁でございました。

 更に、12月13日開会の第4回定例会で私の質問に対し、今度は来年4月からのホタテに合わせて堆肥盤を設置し再稼働、そして資金のめどがついてないというのに、堆肥盤の場所、規模などを説明いたしております。

 更に、ことしに入り3月の定例会で中林議員から質問がありました。再開に向けての問題点を市はきちっと認識しているのかと、また今まで何をしようとしたのかと、再開に向けての市の果たす役割は何だと、こういうような質問をいたしております。これに対して前市長は、運転資金のめどがつかないと、燃油の高騰でコストがかかる、肥料が売れないなどなどの答弁をいただいております。そして、そのときに再開に向け漁業協同組合から水産関係者との協議をしたいという連絡があったので、市は近いうちに協議の場を設けるように調整すると、こう報告しております。

 また、6月定例会では、佐藤議員から質問いたしました。この組合の経営再編と再稼働を目指して、ある企業が市や金融機関、水産団体で経営状況をチェックする再建計画案がまとまっているという答弁をいたしております。佐藤議員の質問に対して市長はそういう答弁をしております。

 ただいま申し上げましたとおり、前市長の答弁は市の担当者がその事業協同組合の希望的観測を文章にしたものをただ読み上げていたというだけで、全くその場しのぎの心裡留保としか考えられず、全く誠意がないものでありました。そして、今までの答弁のことは何一つ実行されないままに、9月21日開催の本議会の水産対策特別委員会で、事業協同組合より民事再生法を申請するという方針を固めたという報告があったと聞いております。その内容は、将来は稼働することを前提としておりますから、債務の大幅圧縮による民事再生法の適用を受けるということであります。

 本件については多額補助、いわゆる間接補助をしているということから、もし再生にならなかった場合、事業協同組合にかわり根室市が国にその補助金を弁済しなければならないという大きな責任が生じてまいります。もちろん、この支出に当たり、その支出を決定した議会にも重く責任はのしかかってまいります。長谷川市長はこの事業協同組合の設立から経緯を知っているわけですから、今までの流れの中からどのように対処しているのか、しようとしているのか、その見解を伺うものであります。

 3番目には、補助金行政でございます。

 根室市全体で補助金、負担金については経常的に約3億円を支出いたしております。官と民との役割分担及び現在の非常に厳しい財政状況の中でこのまま補助金、負担金を支出していけるのかどうか。また、行財政改革の中で更に検討されていくのか、市長の所見を伺いたいと思います。

 次に、市の補助金は根室市補助金等交付規則により実施されており、国、道からのいわゆる間接補助については、補助金に係る予算の執行の適正化に関する法律、以下補助金適正化法と略しますけれども、これで規制されております。その中では不正な申請、目的外使用などの規定のほかに、関係者の責務、立入検査、違反行為などの条項でその法律が構成されております。この申請に当たっては、市町村長から都道府県を経て、あくまでも最終審査は関係省庁の長ということで補助金が決定されていくわけであります。つまり、前述いたしましたように、循環システム事業協同組合のように万が一にも民事再生法が適用されず、破産に向かい、そしてその後この工場が別の人に使われた場合は、根室市がその補助金を弁済しなければならないというゆゆしき事態も生ずる可能性があるわけでございます。

 また、補助目的が1年以上も履行されないことに対して、市長の見解を伺いたいと思います。

 と同時に、この間接補助の問題は、いずれも事業所の経営に問題があったわけで、今後は経営基盤が確立し、責任体制が明確な社会的信用度の高い事業所に対してすべきと考えるが、市長の見解を伺うものであります。

 以上、壇上での質問を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 新風、澤崎議員の代表質問にお答えをいたします。

 初めに、病院会計の繰出金についてでありますが、国の経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006、いわゆる骨太方針2006においては、地方分権に向けて関係法令の一括した見直し等により、国と地方の役割分担の見直しを進めるとともに、国の関与、国庫補助負担金の廃止、縮減を図るとする地方分権一括法の制定の方向が明記されたところであります。しかし、第2期改革に向けた具体的な内容等は明らかになっておりませんが、2011年の基礎的財政収支、プライマリーバランスでございますが、この黒字化に向け約14兆円の歳出削減に向けた歳出歳入一体改革が色濃くなるなど、今後の当市の財政運営の影響が懸念される状況にあります。

 当市における本年度の一般会計は、黒字決算となる見込みでありますが、議員御指摘のとおり病院会計においては多額の収支不足が見込まれる状況にあり、繰出金の状況によっては、今年度のみならず来年度以降についても更に厳しい財政運営を余儀なくされるものと考えております。このため、今後の財政運営に当たっては、病院会計の医師確保や経営状況を見きわめるとともに、国の動向を注視しながら第4次行政改革の加速的な推進を図り、持続可能な行財政基盤の確立に向け最大限努力をしてまいりたいと考えております。

 次に、連結決算についてでありますが、地方公共団体の会計処理は、一般会計等においては現金主義となっているのに対し、企業会計では発生主義をとっており、単純に連結できない状況となっているところであります。しかし、近年一般会計等においてバランスシートや損益計算書等の財務諸表の作成手法が確立されつつあり、当市におきましても平成12年度に総務省方式によるバランスシートを作成し、当時広報ねむろに掲載をしたところであります。連結決算についても総務省の新地方公会計制度研究会が導入に向けた指針づくりに着手しており、また近年ほかの自治体においても手法が確立されつつあることから、当市でもこれらの事例を参考に、今後作成が可能であると考えているところであります。

 当市の財政状況の全体像をわかりやすく市民に周知することは重要であると考えていることから、バランスシートなどの作成に向けた調査検討を行い、早い時期の導入を目指してまいりたいと考えております。

 次に、行政改革の取り組みの経過とその成果についてでありますが、当市は国、道に先駆け、市を取り巻く社会経済情勢及び国際漁業環境の変化等を受け、昭和55年度から5カ年の第1次行政改革を、昭和60年度から10カ年の第2次行政改革を、また柔軟な市政の確立を硬直化する市財政の回復等を図るため、平成7年度から10カ年の第3次行政改革を実施してきたところであります。そして、現在は持続可能な財政構造の確立、市民協働のもとに変革の時代に対応できる未来志向のまちづくりを基本理念に、平成17年度から第4次行政改革を進めているところであります。

 その財政的効果につきましては、直近の第3次行政改革では、組織機構の改革、事務事業の見直し並びに給与制度の適正化などによりまして、約22億6,000万円となっており、また第4次行政改革の平成17年度の実績は、単年度で約9億2,900万円の財政的効果を得たところでありまして、このことを国は評価をいたしまして、行革先進地として特別交付税で5,800万円の追加交付を受けたところでございます。

 今後につきましては、多額な財源不足が見込まれる現下の危機的な財政状況にあっては、何よりも効率的かつ効果的な行政運営が強く求められており、行政改革の着実な実行が持続可能な行財政基盤の確立につながるものと考えておりますので、第4次行政改革の更なる推進に不退転の決意で取り組んでまいります。

 次に、懇話会の設置目的などについてでありますが、近年地域社会を取り巻く環境は大きく変化しており、少子・高齢化、地方分権や地域間競争が進む中、格差社会、市民の価値観の変化などに対応しながら、根室の独自性や地域の個性を活かした市民協働のまちづくりを進めるとともに、疲弊した地域経済の活性化を図ることが必要と考えております。このため、多様化する市民ニーズに行政が対応していくことはもとより、市民、企業、行政のよりよい合意形成に向けた取り組みが必要であります。特に、根室を元気にし、ふるさと再生の実現を図るためには、市民とのパートナーであります行政が産業、経済界と一体となり町の発展につなげていくことが望ましいと考えております。このようなことから、私をはじめ産業、経済界や学識経験者などの構成による懇話会を設置し、情報の共有化を図るとともに、お互いに意見を出し合い、それぞれの機能や持てる力を活かした中で相互に協力する関係を構築するなど、ふるさと再興の実現に向け新しい協働の形を推進してまいりたいと考えております。

 次は、商業振興についての取り組みについてであります。

 商業の振興につきましては、これまでにも商業近代化事業等により、道路や街路灯を主体とした街路整備と中心市街地の活性化に向けての街中にぎわい創出事業の実施、花フェスタやフリーマーケット開催への支援等ソフト事業を展開し、魅力ある商店街づくりのためさまざまな取り組みを行ってきたところであります。しかし、長引く市中経済の低迷と商業流通形態の枠組みの変化や急激なIT化の進展、更には消費者のニーズが多様化する中において、これまでのような商業振興を図っていくことは極めて困難な状況にあります。

 こうした中から、従来からの対応に加え、より幅広く柔軟な取り組みが必要との考えから、本年6月、商工会議所をはじめとする関係機関、団体により起業や創業を支援することを目的に中心市街地再生支援委員会が組織されたところであります。市といたしましても本委員会に参画し、創業や起業、新分野進出や規模拡大を目指す経営者の掘り起こし、更には金融機関と連携した融資制度の見直し、専門家によるマーケットリサーチやプランニング等を行い、意欲ある事業者を支援してまいる考えであります。

 また、本年から始まった地域提案型雇用創造促進事業、パッケージ事業でありますが、これにつきましても起業や創業に意欲を持つ事業者やITを活用した新分野への進出、新たな販売戦略の構築を目指す事業者の動機づけや意欲を高める工夫により、商業者の主体的な取り組みを支援してまいります。

 次は、第5次病院事業経営健全化計画期間中の一般会計からの繰入金の状況についてであります。

 初めに、平成18年度の当初予算における診療体制であります。内科、外科医師など常勤医師15名、準常勤医師1名、非常勤医師5名の21名の診療体制として予算編成をしております。しかし、新医師臨床研修制度の影響などによりまして、派遣大学自体の医師の確保が一段と厳しい状況にあり、現時点で常勤医師11名、準常勤医師1名、非常勤医師6名の18名の診療体制となっております。

 このことから、当初予算編成時から大幅な常勤医師の減及び診療報酬改定の影響などにより、入院、外来患者数及び1日1人当たりの単価や医業費用を推計し、収支見通しを試算した結果、本年度の病院事業会計において多額の収支不足が生じる見込みであります。この収支見込みの中で経営健全化計画における年次計画の不良債務を解消するためには、一般会計からの繰入金が当初予算7億4,000万円に対し、3億6,000万円増の11億円となる見込みであります。

 また、現在の診療体制を維持していくものとして、平成19年度以降の収支見通しを試算した結果、本年度同様大変厳しい経営状況となり、多額の一般会計繰入金による不良債務の解消を余儀なくされる状況にあります。

 このため、医業収支向上対策といたしましては、医業収益の増収、医業費用の削減が重要であります。特に入院、外来収益の増収を図るためには、医師の安定確保による診療体制の充実が最も重要でありますことから、引き続き医師派遣大学に対しまして地域実情等を訴え、理解を求めてまいります。一方、費用面では、人件費の削減、診療材料の単価の抑制や採用品目の絞り込み、管理経費の削減などに努めてまいります。

 次に、医師確保を目的としたプロジェクトの機能及び権限等についてでありますが、最大の課題であります医師確保対策に向け設置を予定している医師確保対策プロジェクトは、私が本部長となり、助役、病院長、関係部課長で構成するもので、その事務局は専任医師を配置した助役直結の医師確保対策室が担うこととなります。市立病院の医師確保につきましては、医師派遣基幹大学である旭川医科大や北大医学部に対して引き続き要請してまいりますが、道外の大学、民間病院、そして根室市出身者など、その情報収集に努めながら医師確保の範囲を拡大していく必要があります。そのためには庁内の関係部署の一般的な連携による取り組みが必要なことや一体的な連携による取り組みが必要なことから、当プロジェクトがその機能を担い、プロジェクト内で情報交換、意思の疎通を図りながら、要請活動には私自ら出向くなど、医師確保に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えております。

 次は、市立病院の基本構想の見直しについてであります。

 新病院におきましては、根室市の唯一の公的医療機関として、市内医療機関と連携を図りながら、プライマリーケアを支援する第2次医療機関などを位置づけた地域センター病院としての機能、規模を確保し、地域の医療ニーズが高い診療科や2次救急を中心に救急医療体制の整備にも配慮した役割と位置づけをしたものであります。しかしながら、病院建設計画を取り巻く環境は、議員も御承知のとおり大変厳しい状況に置かれているところであります。このような状況のもと、地域の医療環境や市民ニーズなどから基本構想、基本計画を可能な限り尊重し、建設計画の推進に向けて当面の課題と問題に対応した開院にかかわる条件整備の検討結果を踏まえ、創意工夫を図りながら中・長期的な段階的推進で検討を進めてまいりたいと考えているところであります。

 また、建設計画を推進するためには、病院事業の安定的経営を前提とした病床規模や医師確保、建設財源対策が最も重要な要素であります。このことから、現病院の経営の安定化とあわせ、建設の早期着工を図るため、喫緊の課題として新たに専任職員の配置も含めた医師確保を目的としたプロジェクトを設置し、診療体制の充実に努めるとともに、新病院の早期建設に向け新たな視点で多面的角度から再検証をしてまいりたいと考えているところであります。

 次は、北方四島返還についての方法論についてでありますが、滑川議員の御質問にお答えしましたが、当市はこれまでも北方領土問題についての政府方針のもとに、全国の先頭に立って返還運動を推進してまいりました。もちろん、外交交渉は国の専管事項でありますが、停滞した日ロ交渉の現状を打開する観点からの藤原前市長の発言は、61年間にわたる領土問題未解決による地域疲弊など、地域を取り巻く厳しい状況を思っての発言であると考えております。しかも、この議会で発言した内容を精査してみましても、政府の基本的方針をまず言って、その上での発言でございますので、私は政府方針に何ら抵触していないというふうに考えているところであります。

 また、今月18日の外務委員会では、麻生外務大臣が我々も別の角度からアプローチしてみなければと述べ、領土問題の解決には政治決断が必要との発言をしております。

 私は、領土問題が未解決なことによる当市の疲弊を考えると、領土返還実現は不可欠であり、プーチン大統領の最近の発言や今回の麻生外務大臣の発言は、この問題を解決に向け動かそうとの視点に立ったものであると考えております。私もあらゆる方策を通じ、膠着した領土問題を前進させることが大切であると考えておりまして、市長としても今後とも市民の思いをしっかりと国に対し訴えてまいりたいと考えております。

 次に、再構築提言書の具現化についての考え方についてでありますが、本年度国土交通省所管の調査費5,000万円により設立された北方領土隣接地域振興協議会においても、北隣協として短期的対応で行う案件と、中・長期的に対応する案件などに分けたアクションプログラムを提出し、これをもとに調査研究が行われているところであります。また、私も先般、各省庁幹部と懇談した際に、再構築提言書の早期実現を求めるについては重点的に要望すべきとの助言もいただいたところでありまして、当面直近で行える事項として、先ほど神議員に御答弁いたしましたとおり、地域振興のための財源対策の充実、特に特別交付税の配慮、これは四、五年前に省令改正されていまして、北方領土問題の関係経費、特別交付税の対象になっているんですが、実際に根室市が要請しているのは6億円でございます。しかし、17年度での実績では1億円しか見てくれてないということで、あと5億円ぜひ増額してほしいというような内容で今要請しているところでありますが、その特別交付税の配慮や北方領土隣接地域振興等事業推進費補助金、これは国土交通省の1億円の事業でございますが、これの増額と補助率の引き上げ並びに北方基金の増額、対象事業の改正等を重点的に要望してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、課題解決に向けましては、再構築提言と振興協議会を最大限にリンクさせるとともに、先般外務省ロシア課に設置されました北海道連携推進室並びに北海道との連携を深め、管内1市4町はもとより議会、経済団体、返還運動団体、管内住民が一体となって、それの実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、循環システム事業協同組合の今後の対処についてでありますが、循環システム事業協同組合は平成14年10月に設立し、平成16年4月には根室再生利用事業所として操業をスタートさせたものの、昨年6月、悪臭問題が発生して以来、現在まで休止に至っているところであります。本利用事業所の再建問題については、本年6月末、循環システム側と金融機関との間で追加融資を前提とした再建協議が不調となったところであります。当組合としては、残された唯一の再建方法として民事再生法による再建を決断し、本年9月、同組合が抱える債務が大幅に圧縮された中での再建に意欲を示す企業が見つかり、双方において民事再生による再建の意思確認ができたとの報告を受けたものであります。

 その後、金融機関や根室支庁に対し民事再生による再建の意思を報告し、現在弁護士との間で再建計画骨子案の協議を開始したと伺っております。今後は、弁護士が中心となって大口債権者である金融機関や一般債権者との間で債権の処理等について協議され、債権者の半数以上の合意が確認された後に、裁判所に対し再生手続の申請を行うものと伺っております。

 市といたしましては、循環システム事業協同組合が運営している根室再生利用事業所は、水産都市になくてはならない施設であることから、一日も早く裁判所からの再生計画の許可が受けられ、再稼働されますことを願うものであります。

 次に、各補助金の見直しについてでありますが、当市の財政状況は平成17年度に行った財源対策等により財源不足額が圧縮し、財政の弾力性を示す経常収支比率も改善されているものの、いまだ多額の財源不足が見込まれる状況にあります。負担金、補助金の見直しについては、第3次行政改革実施計画に基づき、市単独補助金について全般的な見直しを行ったところであり、更に毎年の予算編成においても縮減、廃止等を行っているところであります。このため、効率的で効果的な行財政運営を図るため、昨年度予算編成手法検討プロジェクトにおいて取りまとめた事務事業等の見直し項目に基づき、平成19年度予算編成においても引き続き取り組んでまいる考えであります。

 また、今後の見直しに当たっては、行政と民間との役割分担を充分に考慮し、補助金の役割等について点検と再評価を行い、整理、合理化を進めるなど、継続して実施をしてまいりたいと考えております。

 次に、循環システム事業協同組合へ間接補助した経緯や採択理由についてでありますが、循環システム事業協同組合が補助を受けた食品リサイクル推進モデル事業は、農林水産省が所管する生産振興総合対策事業のメニューでありまして、この補助実施事業主体は都道府県及び市町村経由の第三セクター及び事業協同組合等であります。

 同事業協同組合が国の補助採択を受けた要因としては、平成13年当時、国では環境への負荷を少なくするいわゆる循環型社会の形成の一環として、食品廃棄物の餌飼料などの再資源化を義務づけた食品リサイクル法の制定や省令が整備されたところであります。こうした中、当事業協同組合の設立目的が同法と合致していたことや、また同補助事業の採択要件である利用者数の規模や販路の確実性、採算性、モデル性を満たしており、特に事業実施主体と市や水産加工団体などとの一体性が評価され、採択されたものと伺っております。

 また、間接補助を決定した当市としても、同組合が循環型社会の構築に寄与する事業所であり、かつ水産系廃棄物処理施設の設置は市内水産業界の強い要請であったことなどの理由から決定をしたものであります。しかしながら、操業を休止している現状については、いかなる理由があるにせよ、補助目的を1年以上も履行していない同組合の責任は重く、また市としても指導、助言する立場から、責任を感じているところであります。

 このたび再建の道筋が動き出したことに対し、私としては一日も早く再稼働されることを希望するものであり、今後再建される同事業協同組合に対しては、引き続き市としても可能な範囲で指導、助言をしてまいりたいと考えております。

 最後に、間接補助金の取り扱いについてでありますが、澤崎議員のお話にありましたとおり、間接補助金の交付については、補助金等にかかわる予算執行の適正化に関する法律、いわゆる適化法に基づき市町村に審査決定権が与えられていないところであります。しかしながら、今後間接補助金等の交付に当たっては、公益上の必要性はもちろんのこと、事業主体等の内容も慎重に判断し、運用に当たってまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(嶋津隆之君)

 新風代表、澤崎君。



◆(澤崎文剛君)

 それでは、簡潔に再質問いたしたいと思います。

 先ほど連結決算完成後のバランスシートの関係でございますけれども、平成12年に出されたのをコピーしていただいて見ております。根室市のバランスシートということで、当市の財政状況は総体的に弾力性を失った極めて厳しい状況にあります。バランスを崩したバランスシートということで皮肉にもならない話でございますけれども、こうやって見ましたら、これは当然今後変わってくるものと予測しております。例えば、流動資産の中に未収金という項目があって、これは税か、例えば住宅の貸し付けなのか、いろいろ未収金もあるわけでございまして、こういうものをやっぱり整理してわかりやすくするということでございます。また、正味資産の財源などの表示にしても、これは根室市市政始まってからの国庫支出金、道支出金、一般財源なんか177億円にならんとしているものを表示したりしていますけども、これは一般の人はわかりません。だから、資金調達したお金がどういうふうに市の財産になっているんだと、そこにどういういろんな問題があるんだというような単純なものでいいんですよ。そういうものを当市には監査委員が税理士さんでございますから、彼に頼んででも無料でやってもらうようにして、ぜひわかりやすいバランスシートをつくって市民に知らしめてほしいなと、こう思っております。

 それから、一番私心配なことは、これは財源確保の上から職員も覚悟はしてきている、3年間、7%、10%、ことしは8%でしたか、3年間続けて独自削減をやってございますね。ことしは少し、さっきの骨太方針の説明の中にあったように、状況がよくなったから少しは楽な形で総合計画の資金も確保しながらやれるのかなってこう感じていましたら、突如としてやはり市立病院の経営が悪化したということでございまして、これはまたぞろ職員給与の独自削減を実施しなければ予算編成が立たない状況になるのかなあということを心配しております。

 それとも、前から私申し上げておりますけれども、やはりこれから教育費がかかる職員たちの立場も考えてやらなきゃならんと思うんです。頭からぼんぼんと一括で来年は幾ら独自削減をしなきゃならんだろうという、全く先の見えない計画では、なかなか職員の生活基盤を確立するという意味からも大変だろうと、こう思うんです。

 この給与表についても先ほど人事院勧告の考え方、それから骨太方針の方針などがあるんですけれども、これらについては市は将来にわたってどういうふうに考えているのか、これは新市長の見解でございますから、所見ということで伺っても結構でございます。これちょっと質問させていただきます。

 それから、行財政改革については、長谷川市長、助役の時代から随分行財政改革を進めてきて、大変道からも褒められているという話をしておりました。ところが、その褒めてる道自体も財政再建をしなきゃならんというとんでもない団体に陥っているようでございまして、本年度は10%カット、独自削減をやってございます。ですけれども、骨太方針の中身のとおり、そういう努力をした市町村には交付税を少し多くやるよということですから、そのことについては僕はやっぱり努力した結果が出たからよかったなと、こう思っております。

 それから、官と民との役割分担で、私は、市は官としての役割は相当果たしてきていると思っているんですよ。3月の定例会でまちづくり三法で商業近代化の話をしましたけども、この商業近代化計画につきましても道路整備、更にはストリートファーニチャーを含む街路等の整備も全部やってきたんです。ところが、商店街自体がやっぱり商業街区の設定がなされない、個店の整備がなされないと、いろんな経済の疲弊の問題もありますけども、なされてこなかったと。そこの部分でも市は責任を果たしています。

 それから、かつて納沙布観光開発ということで、実施設計まで三千数百万円支出したことがございましたね。市長御存じだと思うんですけども、あれももう目前の実行に移る直前になって、説得できなかったのか、反対があったのか、これもそれを使ったまま宙に浮いたんです。だから、循環システムも同じですよ、見方によっては。補助金で市民の要望に応えて官の果たす役割を果たしたんだから。何かしら市は誠意を持って応えているんだけど、民から返ってこない。どこかその検証の段階で、最終的なコンタクトする段階で何か欠けてるものがあるんじゃないかと思うんです。市長これずっと経験の中から見てきておられると思いますけれども、この件についても所見があったら伺いたいと思います、私は。何度も同じことを、大きな金額がぼんぼんとグロスになって財政に影響している経過がございますので、お答えいただきたいなと思っています。

 市立病院にかかわる問題でございますが、今後この議会の特別委員会もございますし、市民整備委員会で論議を重ねることになるから、私からは不見識な話はできませんけれども、第2次医療圏の中核病院として位置づけはされているわけで、まず一番先に医師確保が大事だろう。プロジェクトチームをつくったよ、しかし何としても極端に言うと好転が望めないと。現状の中の医師でもやる、現状の中の常勤15なら15、13なら13、仮の話ですけども、で進めるかと。プライマリーケアを中心とした2次救急も含めた医療体制をつくってやるかというような方向づけもしなきゃならんというときが来るかもしれません。

 それから、この不良債務解消のことし入れて3年間、これをやっぱり何としてもなし遂げなきゃならんと、こう思っているんですよ。これ一般会計から繰り入れるしかないですね、どんなことをしても。これ一時借入金で更に不良債務を発生させるということにならんでしょう。これは市長どんなふうにお考えなのか。2つの方法がありますよ。一般会計から繰り入れは仕方ないと。健全化計画を一般会計から繰り入れていくと、今触れたように、当初の予定よりも今3億6,000万円ふえているんです。だけど、それを資金ショートするから一時借入金で賄うんだという考え方で一時借入金が残れば、またぞろその一時借入金は残りますね。ここらについての市長の見解を、今決定はできないだろうけども、思うことがあったら言っていただきたいと思います。

 それから、病院健全化計画が成り立って、議会の特別委員会、更に市民整備委員会でいわゆる抱えていける医師だけの数で病院を建設すると、その財源をどこに求めるか。これは後の再構築の再質問でも質問したいんですけども、僕は戦後61年にわたって返還運動を続けてきた、営々と、その中ではっきり言って大した効果はなかったと、国の支援も薄かったと。それはトータルしますと相当な金額になったけども、決してむだではないんだけども、私はこの機会に、これは後また申し上げますけど、今回産炭地のいろんな基金、正式には後で申し上げますけども、基金の取り崩しの話が出てまいりました。私はぜひ1市4町と相談の上、この基金の取り崩しを求めていくときが来たんじゃないかと、こうも考えております。これは北方領土問題について更に質問したいと思いますので、この病院をつくるに当たって、この考え方について市長が答弁があれば伺います。

 ことしは日ソ共同宣言50年の年でございます。自民党の中でも、先ほど神さんの話にありましたとおり、自民党の中でもこのままでいいのかという意見が強くなってまいりました。最近の漁船の銃撃事件もあわせて影響があったと思いますし、総じて領土問題の取り組みの強化を求める声が相次いでいます。モスクワでの日ソ協会による北方領土フォーラムが開催されたとテレビでちらっと見ましたけども、その中に鳩山さんと河野さんが行っておりました。昭和31年、ブルガーニン・ラインが設定されまして、戦後の漁業問題が大変な時期に日ソ首脳会談が昭和31年開催されましたでしょう。あのときにブルガーニン・ラインというのは、その会議前に設定されたんですよ、2月の初めでしたかね。それで日本の漁業が危ういということでもあって、当時松本全権大使が先に先行されまして、とにかく日ソ首脳会談が開催されたと。そのときの総理大臣が鳩山総理大臣、時の農林大臣が河野農林大臣だったんです。ですから、今回鳩山由紀夫さんと河野太郎さんですか、その会議に出ていまして、河野太郎さんは麻生外務大臣が三島論の話をしてたことと同じようなことを話してたというふうに聞いております。

 この北方領土問題については、いろいろエリツィン大統領からの経過がございますけども、一番私は印象に残っているのは川奈会談ですね。橋本エリツィン会談なんですけども、このときに外務省の当時の毎日新聞が1面、次の日の川奈会談の次の日に毎日新聞が1面に、択捉島放棄で三島合意で決定なんていう新聞記事が皆さん記憶にあられる方もいらっしゃると思いますけども、実際あったんです。麻生さんが最近口に出して言うのは、何かそのことを思い出しまして、まあまあ方法論は国の専管事項だから頑張ってほしいなというのが私の気持ちでございます。

 一昨年、多分今のロシア課長が審議官のときだったと思うんですけども、領土関係者と管内の行政庁の職員だけがニホロに集められまして、失礼だけどマスコミの方は呼んでなかったようです。そのときにその審議官からの説明では、二島は1956年宣言でプーチンさんも返すと言ってるんだから決まってるんだと。私たち考えるのはあとに残った二島だと、その説明がされました。そこで、私ちょっと質問したんですよ。例の毎日新聞の新聞記事の話をして、方法論の中で2が1になることもあるんですね。そしたら最後に三島になる可能性もないわけでないですねと言ったら、口を濁していましたけども、そういうように今後はいろんな方法論で北方領土問題は具体的に進んでいくだろうと。

 また、小泉さんは非常に消極的であったと。それは日ロ行動計画の中では短絡に急にできる分は何もなかったですね、あのとき。だから、私は印象としてはあのときに日ロ行動計画を読んだときに、これは時間かかるなと思ったけども、本当に小泉さんは動きませんでしたね。安倍総理大臣につきましても、そんなに大きな目で見てませんけども、先日道新で麻生さんが大変な決意を持っているという新聞記事がちらりちらりと出てきております。何とか期待していきたいなと、こう思っております。

 それで、段階的推進案の件でございますけれども、今申し上げましたとおり、再構築提言書の中でいわゆるアクションプログラムということでいろいろな文章が載ってございます。私も再構築提言書を見らせていただきましたけども、その中に医療問題にかかわる市立病院の建設というのがあるわけでございます。これは北方領土の医療もある程度確保したいという考え方を示されておりまして、病院建設ということが書かれてございます。それで、僕は先ほど申し上げましたとおり、今後のインフラ整備、これ4町も含めてですけども、61年も経過したんだから政府資金の80億円の中から取り崩して、例えばこのインフラ整備に向かわせていただきたいと。例えば、港湾事業の中で受益者負担分がございます、これ6億円、7億円毎年支出しております。この分についてもできれば持っていただきたいと。そうすれば、その予算は別なところに使われると。僕はなぜこんなことを言うかというと、このたびの夕張の問題なんですね。間違いなく夕張は再建団体に進んでいきます。この夕張の問題が出たときに6市町のやみ起債問題が出たんです。これを閉鎖しなきゃならんということで、空知産炭地総合発展基金というんですね。その中の基幹整備事業分として50億円があったんです。これを何とかやみ起債の部分を払わせてくれということでしたが、当時経済産業省は二階大臣だと思っていましたけども、これは難色を示しました。ところが、やっぱり第2、第3の夕張が出たら困ると、これふたしないと上砂川もすぐ目前に迫っているという状態があったもんですから、このままにしておけば産炭地活性化を促した国の逆に汚点になるから、苦渋の選択で取り崩しを認めたということでございます。

 ただし、この場合この基金の取り崩しは、市町村の公債費に回ることはないんです。このかわりに他のハード、ソフトの何かプロジェクトを立てなさいと、それに補助しましょうというメニューでなきゃならないんです。根室市は先ほど言ったとおり絶好の計画があると。四島交流事業として、より戦略的な交流事業の推進、四島との結合強化による返還環境の整備ということなんです。医療支援の基本方針の確立、医療支援拠点機能の整備と、医療での結合強化策という文章でございます。このいわゆる北方基金は議員立法でございますから、それに伴って支出に当たっては道の条例で枠組みがされています。もともとこれは議員立法ですから、逆に変更しやすい部分が出てくるんじゃないかと思います。道だってこれは反対しないと思いますよ、取り崩すことについては。ですから、ぜひ1市4町で協議していただいて、北方基金を取り崩していただいて、使わせてもらう。それは戦後61年営々としてきた国の責任であると、私はこう思っています。それについてちょっと市長のお考えを聞かせていただきたいと。

 それから、循環システムなんですけど、去年380億円の総負債残高、根室市、これ企業会計も入れまして、そのうち46億円借かえしたでしょう。そのときに金利が約2.7%、アバウトですよ。が2.3%になったそうです。そして、0.4%下がって8,300万円しか効果がないんですよ。8,300万円、43億円借換えしても。でも、これも全国で6つしか対象にならなかったんです。そのうち4つが北海道だったんです。こういう貴重な借換えした効果が8,300万円ですよ。だから1億3,200万円の補助金というのは、もしかパーになったら大変なことだと僕は言うんですよ。責任を持ってもらわなきゃ困るんですよ、これ、企業家に。

 幼稚園の就園補助金、これおととしカットしましたでしょう。去年カットして、ことし復活言いましたでしょう、2分の1。これが617万円ですよ、この復活した費用だけで。1億3,200万円にこだわって話しすれば、この617万円の財源は20年以上なんですよ。だから、簡単に補助を申請されて、はいそうですかってつけることにならないんですよ、私は。そのことをよく認識していただきたいと言うんです、私は。そういう責任感がない、関係者に。市でさえその指導責任はあると言ってるんですよ。そういう意味で、私はこつこつこつこつ行政が努力しても、そのぐらいしかならないものをメニューにはできないと。市もやるべきことはやってるんだということを市長のこれからのテーマとして、強く僕は市長に念頭に置いていただきたいなと。

 代表質問するということでいろいろ問題点を出しまして、レクチャーいたしました。課長、係長、みんなはっきり申し上げて、助役が市長になったということをほっとしていますよ。やはり知らない人に使われたくないんですよ。しかし、問題はその意識の問題なんですね。市長がどのぐらい意識改革して、それが職員にどのぐらい伝わって、そして市民がどれだけ意識改革についてこれるかと、最後はこの問題なんです。ですから、市長のやる気がきちっと伝わって、官は官、民は民、それぞれの役割分担をしていかなきゃならないと私は思っています。そして、強い姿勢であなたがやってくれれば、私たちは喜んであなたを応援します。

 あなたは幼いときにお父さんを亡くされて、お母さんの力だけで学校を卒業されたと聞いておりました。しかも、私と年の近いせいもありまして、あなたが大変優秀だったこともよく知っております。そして、市役所の経過の中でも最後は助役として上り詰めた。しかし、官は官なんですよ。その官の意識がどれだけ抜けるかがこれからだと僕は思っています。大いに期待しております。

 答弁をあわせて、私の質問はこれで終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 澤崎議員から再度にわたりまして何点か御質問がございました。

 1点目の給与是正でございますが、これは澤崎議員の御質問の中でも解説しておりましたとおり、財政運用で2点にわたって大きな運用がえをしたことによって、いわゆる財政再建計画では来年度以降も9億円、10億円の財源不足を生じるという予定でございましたが、今は大体3億円台ぐらいまで下がっているところであります。しかしながら、まだそういう状況でございますので、先ほど来いろんな方にも答弁しておりますが、財源対策、これは例えば第4次の行政改革を更に進めるというのが財源対策でございますし、北方領土問題の再構築を具現化する、特に財源の面で具現化する、これもまた財源対策でございますので、それらの状況を見きわめた上で19年度以降、また職員に給与是正をお願いするかどうか、判断をいたしてまいりたいというふうに考えております。

 それから、17年度の人事院勧告がございまして、給与是正、これはもろもろの問題がありまして、実は全道の市でも、あるいは全国でもなかなかスムーズにいってないというのが実態でございます。実は、当市もその給与是正はもう組合には問題提起しまして、19年度からの実施を目指すということで、18年度の給与是正を決める際にそういう並行して提案をしているわけでありますが、何せ5億円、6億円の人件費が欲しいということで、いわゆる独自削減を優先させていたということでございまして、17年の給与是正というのはそんなすぐ効果が出ないと、単年度であれば数千万円の効果しか出ないということがございまして、そういう状況になっているわけでありますが、これにつきましても17年度の人勧に盛られている事項でございますので、今後鋭意実施に向けて組合と話し合ってまいりたいと、このように考えております。

 それから、まちづくりについてのハード面で、当市がいろいろとやっているのに、市がやっているのに、それに対して民間が応えてないと、そのような二、三の事例をお話ししまして、具体的にお話をされたところでございますが、私はその分析は実は行っておらないというふうに判断しています。したがいまして、今後なぜそうなるのかという分析はしなきゃならないと、これは思いますが、やはりここ二十数年続いている市中経済の低迷、これがやはり民間が応えない根本にあるんではないかと、底にあるんではないかと考えるところでございますけども、調査といいますか、分析を今後いたしてまいりたいというふうに考えております。

 それから、病院の不良債務解消ですが、これは非常に18年度の不良債務、当初予算には計上しております。しかしながら、最大11億円を超えるような繰出金になってしまうということでございますので、実はその19年あるいは20年に病院新築が可能かどうかによってここら辺の対応は変わってくると思いますけども、しかるべき時期に判断をいたさなければならない。しかしながら、私といたしましては、やはり再建計画を途中とんざすることはできないと。なぜならば、それをすることによって病院の新築というのは遠のくわけでありますので、このことを基本に今後慎重に対応してまいりたいと、このように考えております。

 それから、北方領土問題で、外務大臣の発言あるいは日ロ共同宣言で今モスクワで鳩山議員ですか、いろんな方の発言が新聞報道でされておりました。私も実は本当のところ全部承知しているわけではありませんが、先ほど言いましたとおり、日本の政府の考え方というのははっきりしているわけでありまして、またその辺を充分意識して麻生外務大臣はお話ししたと思っています。すなわち、四島の主権確認が大事でありまして、その上で返還の対応は弾力的ということでございます。したがいまして、先ほども申し上げましたけれども、藤原市長はその原則を守った上でこういうのも糸口論としては考えられるんではないかという、市民の声を代弁したというふうに考えているところでございまして、私はその主権の問題は明らかではありません。外務大臣の発言の裏の主権の問題は明らかではありませんが、全く膠着している状態よりは解決に向けてこのようないろんな動きが出てくると、こういうことは地元北方領土問題の原点の町、あるいは返還運動の原点の町と言われている根室市長としては、これは肯定的に考えていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、循環システム、これはまさに再稼働ができなければ補助金返還ということで、市にも大変な影響を与えるところでございまして、幸いに今いい方向に、民事再生法の中でいい方向で向かっておりますので、ぜひその方向で進むよう、市といたしましても最大限の指導、そしてまた努力をしてまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。

 大変失礼をいたしました。北方基金の取り崩し、これは病院にという話でございますが、確かに産炭地関係で今回紆余曲折がありまして、取り崩しということで恐らく基金では初めてだと思います、全国で。実はこの北方領土基金の取り崩しというのは、10年ほど前にもう既に市が国にお願いしていましたけれども、全く例がないということで、まさに玄関払いされた事項でございます。今回、100億円ということで、国が80億円、道が20億円なものですから、道も相当財政状況が厳しい、したがいまして澤崎議員先ほど言いましたように、道が簡単に認めてくれるかどうかもありますが、先ほど澤崎議員が申されましたとおり、この北方基金は市だけでなく4町あるいは千島連盟をはじめとする返還運動団体もその恩恵を受けておりますし、農業、漁業協同組合とか、あるいは商工会議所もこの事業の対象になっておりますので、取り崩しにつきまして市の意向だけでは、澤崎議員おっしゃるとおりでございます。したがいまして、そういうことについて関係機関ともちょっと課題として投げかけてみたいと思っております。

 以上です。



○議長(嶋津隆之君)

 新風代表、澤崎君。



◆(澤崎文剛君)

 丁寧に御答弁いただきましてありがとうございます。前市長とは変わった部分の答弁があって、私自身は誠意のある回答だというふうに受けとめております。

 それから、誤解のないように申し上げておきますが、基金の道の20億円については、とても手をつけてくれというような状況にはありません。ただ、僕は国の80億円を使わせてくれと、これは旧島民の残地財産とか漁業権の問題もあるんですよ。ですから、この機会に産炭地の基金を使うと、取り崩すという機会でなければこの話は僕はしなかったんです。ですから、この機会をとらえて、市長も所信表明の中で地域のためにはどんなことでもするんだと、端的に言うと。利益のためにはどうでもするんだという決意表明が出ていましたね。私はそれに沿って市長、力強くひとつやっていただきたいなと思っております。

 以上で終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 あらかじめ時間を延長いたします。

 3時50分まで休憩いたします。

         午後3時38分 休憩

         午後3時50分 開議



○議長(嶋津隆之君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、市政クラブ代表、5番千葉智人君。

 千葉君。



◆(千葉智人君)

 去る13日に開会された第3回定例会において、長谷川新市長から所信表明が示されました。藤原市政を継承するというスローガンで市民の皆さんの支持を得て、初めて無投票という選挙戦でした。私どもの会派も推薦させていただきましたし、今後も市長が所信表明で述べていたとおり、市長とともにこのさまざまな課題がある根室市の将来が少しでも明るくなるよう、いつまでも根室に住みたい、住んでいることに誇りが持てるようなまちづくりにともに汗を流していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、通告に基づき、市政クラブを代表いたしまして質問をさせていただきます。

 質問の1点目は、行政改革について伺います。

 行政改革については、理念を持続可能な財政構造の確立を図り、市民協働のもとに変革時代に対応できる未来志向のまちづくりとし、簡素で効率的な行政システムの構築をはじめ市民協働のまちづくりの推進、人事管理と給与制度の適正化、持続可能な財政構造の確立と効率化の4点を基本方針に掲げ、職員の協力のもと、平成17年度から改革期間を5年間とする第4次行政改革に取り組んでおります。

 長谷川市長の所信表明の中でも、第4次行政改革を更に職員の協力のもと、強い決意を持って進めていきたいと述べられておりました。私どもの会派も、この行政改革については議会のたびにさまざまな角度から質問をさせていただいているところですが、今回は職員費と職員定数に関する考え方について伺います。

 質問の1点目、職員費については、平成16年7%、平成17年10%、平成18年9%と基本的には単年度の緊急避難措置での独自削減と言いながらも、ここ数年は恒常化してしまっていると言っても過言ではありません。こうした削減によってラスパイレス指数も平成16年90.8、平成17年87.5と年々低くなり、全道最低レベルの職員待遇ということになっております。私どもの会派としては、事あるごとにこれ以上の職員費の削減は限界が来ているし、職員費削減ありきの予算編成の手法はおかしいと指摘をさせていただいております。

 質問の1点目は、職員の生活の問題を含めてこうした独自削減が恒常的に続いている現状は望ましいことではないと考えますが、市長はどのような認識でおられるのか、また来年度以降の職員費に対する考え方について見解を伺います。

 2点目に、職員定数の課題についてですが、行政改革を推進する中で、5年間で定年退職者を原則不補充として、職員74名を削減する職員定数削減案が示されました。今年度までに45名の職員を削減し、平成20年度がこの計画の最終年度とされております。その中で、来年度については若干名の職員を新規採用するという方針転換をしたわけであります。私どもの会派としては、財政が厳しい中であっても1名でも2名でも新規採用はしていくべき、理由としては年齢構成のゆがみがあると、将来の職場体制を考えたときに大変になると指摘をさせていただいてきました。こうしたことからも、今回の若干名の新規採用に踏み切ったことは、私どもの会派としては大変評価をしているものであります。

 しかしながら、これが単年度に限ったことであれば意味がないと思っておりますし、地元雇用の拡大の取り組みを各企業にお願いしている立場の根室市が先頭に立って取り組みをしていくことも必要なことと考えております。市長は、来年度以降の新規採用についてどのような考え方でおられるのか、見解を伺います。

 質問の2点目は、北方領土問題についてです。

 昨年12月、根室市の北方領土返還運動再構築懇談会が開催され、日ロ首脳会談の結果を踏まえ領土交渉は事実上後退した、返還運動について根室を中心とした運動では国民運動に盛り上がっていかない、運動の中心を東京へ移すべきと世論の形成を中央から進めるべきとの提言がありました。昨年11月の日ロ首脳会談においても、逆にロシアのプーチン大統領から日本側に譲歩を求められるなど、まさに領土問題は冬の時代に突入したと言わざるを得ません。

 藤原前市長は、精力的に全国を駆けめぐり、大学での講演などあらゆる場において北方領土返還の啓発に努めてこられました。また、領土問題が未解決に伴う不利益から疲弊を続ける地域経済の危機感から、現地の市長として発言された二島糸口論は、深刻な根室市の状況を政府、国民に理解してほしいという強い思いがあったと思います。そうした強い思いがあった市長の発言に対して高橋知事はマスコミの取材に対して、市長は前から思っていた持論を発言しただけとコメントし、領土問題未解決に伴う根室市の疲弊した経済状況の中での現地市長としての発言として受けとめられなかったのは残念でありますし、北方領土問題は根室市の問題としてしか受けとめられていないとしか思えない発言だったと思います。

 ロシアのプーチン大統領の任期の2008年までの間に領土問題が全く前進できないのかという不安もある中で、先日麻生外務大臣が三島返還論の考えを示しました。あわせて、今月18日の衆議院外務委員会において、過去5年間をさかのぼると、ロシアのプーチン大統領の方が直接、間接的に努力していると述べ、小泉政権の中では領土問題解決に向けた日本側の努力が不充分だったと、その上で日本側も別の角度からアプローチしていかなければならないと思うと、安倍政権での領土問題決着に向けての政治活動の可能性を示唆をいたしました。私どもは、期待と落胆の繰り返しの中、今度こそ一歩でも前進をすることを期待するわけであります。

 この質問の1点目は、麻生大臣の三島返還論に対して、長谷川市長はマスコミの取材に対して評価をする発言をしておられましたが、この三島返還論に対しての市長の見解を伺います。

 あわせて、こうした考え方が進んでいくと、千島連盟などの返還運動団体との考え方の乖離が生じてくると考えますが、市として今後この調整をどう図っていくのか、伺います。

 質問の3点目は、漁業問題についてです。

 昭和52年の200海里設定を契機に、北洋漁業の大幅な縮減、昭和61年の三角水域の全面禁漁、加えて平成4年の公海沖取り禁止と対ロシアに依存せざるを得ない当市の漁船漁業は後退の一途をたどり、記憶に新しい平成13年のマダラ漁獲割り当て量の大幅な削減により、関連業界を含め市中経済に大きな影響を及ぼし、この間約420隻の減船と厳しい国際漁業規制、ロシア国内の自国実利優先主義、極東サハリン開発計画やサハリン自由経済地域の指定と目まぐるしく変化をするロシア国内の漁業政策の変化、オークション制度の導入など対ロ漁業環境は当市にとって先行きの見通しが不透明な中、漁業者は大きな不安の中で漁業経営を続けています。領土問題が未解決の中で将来の当市の基幹産業の漁業、水産業の発展のためには、ロシアとの漁業関係を安定的に維持していく新たな方策がなければならないというふうに我々は考えています。そのことを踏まえて質問させていただきます。

 市長は、ロシア200海里サケ・マス採取漁業、地先沖合漁業、四島周辺海域の安全操業、貝殻島昆布漁業についての現状と課題についての認識と今後の具体的取り組みについて、どのような考えでおられるのか伺います。

 質問の4点目は、市立根室病院問題についてです。

 この質問の1点目は、医師確保を目的としたプロジェクトの設置について伺いますが、通告後にこのプロジェクトの設置時期、職員体制について先日マスコミ報道があったところであります。しかし、通告をしておりますことから、確認の意味を含めて質問をさせていただきます。

 このプロジェクトの設置については、市長の今回の選挙の公約であり、所信表明の中でも触れられておりました。現在の病院の医師体制は常勤11名、非常勤7名体制で行っており、特に産婦人科、消化器系内科等の医師不足により病院の経営は大変厳しい状況にあります。何よりも病院の経営を立て直し、新市立病院の建設に取り組むためには、私が言うまでもなく、まずは常勤医師の確保が必要であります。しかしながら、医師の確保については、藤原前市長もさまざまな確保対策を講じてきたにもかかわらず、改善されていない状況にあり、第2回定例会の答弁でも、もはや個々の地方自治体の努力のみでは充分な医療環境を整備することが困難であるという認識を示しているところでもあり、今までのやり方では前に進まないのではないかと考えております。そうしたことから、長谷川市長は市立病院の医師の確保を目的としたプロジェクトを設置して診療体制の整備を早急に行う考えを所信表明で示されたところであります。

 この質問の1点目は、診療体制を早急に整備していくということは、プロジェクトの設置も早急に行うということだと思いますが、このプロジェクトの設置時期はいつを予定しているのか、あわせてこのプロジェクトに専任職員を配置していくという考えを示しておられましたが、職員体制はどのように考えているのか伺います。

 質問の2点目は、このプロジェクトがどのような手法を使って医師確保を目指していくのか、また専任職員を含めたこのプロジェクトの具体的業務内容について市長の見解を伺います。

 病院問題の2点目は、第5次病院経営健全化計画について伺います。

 藤原前市長は、第5次経営健全化計画を策定し、平成14年から平成20年までの7カ年で不良債務を解消し、市立病院の新築を目指してきましたが、国の医療制度改革の影響、先ほども述べましたが、常勤医師の不足によって平成18年度着工を見送り、現在は平成19年度着工を目指しているところであります。

 先日、私どもの会派に対しまして平成18年度の4月から8月までの実績を説明を受けました。外来患者は、1日当たりの患者数が前年対比89.5人の減、金額にして7,100万円の減、入院患者は1日当たり29.2人の減、金額にして2億2,800万円の減、合計で前年度対比2億9,900万円の減ということで、大変厳しい経営状況に置かれています。

 この要因については、前段述べたとおり、国の医療制度改革による医療費の抑制等に加えて、道央圏の医療機関などを中心に医師が集中して、地方においては医師確保は非常に困難な状況にあること、患者の流出等から厳しい経営を余儀なくされていますし、常勤医師の減によって前回の議会でも私どもの会派の小沼議員が指摘したとおり、医師の配置基準によって1人の医師が診療できる患者の数が定められているため、患者受け入れの抑制をせざるを得ない状況と認識をしております。しかしながら、経営健全化計画を着実に進めていかない限りは、市立病院の新築は事実上困難なわけですから、不足分は一般会計繰入金で補てんをしていくしかないわけです。先ほども澤崎議員の答弁でありましたが、平成18年度は約11億円を見込んでいるということです。

 そこで、この質問の1点目として、一般会計繰入金について、経営健全化対比ではどのようになっているのか伺います。

 2点目は、現在平成19年度工事着工を目指していますが、昨年も総務省から起債の借り入れ条件として計画の前倒しを求められたことを考えると、来年度着工となれば当然不良債務の解消の前倒しを求められると考えます。そこで、現行の収支試算の一般会計繰入金の中で前倒し分を見込まれているのか、伺います。

 質問の5点目は、支庁制度改革について伺います。

 私どもの会派は、この問題に対して道に新しい動きがあるたびに見解を伺わせていただいておりますし、昨年の第3回定例会の中で私自身が一般質問をさせていただきました。道は6月に新しい支庁の姿(骨格案)を作成し、当市もこの骨格案を北海道から説明をいただいたところでありますので、昨年から今日までの1年間の取り組みについて見解を伺いたいと思います。

 北海道では平成14年11月に支庁制度改革に関する方針を策定し、この方針に基づき支庁制度改革を進めてきました。その後、長期的な視点に立った改革の方向性や今後の進め方など支庁制度の具体化を図っていくため、平成17年3月に支庁制度改革プログラムを策定しました。その後、現時点における新しい支庁の担う役割や支庁の機能、体制の考え方及びその具体的内容についてまとめたのが、今回の新しい支庁の姿(骨格案)ということです。

 北海道は、この骨格案の策定に当たって、市町村を対象とした意見交換会を開催、道民に対する意見募集を行うとともに、庁内検討を行いながら策定したと言っておりますが、私どもは市町村、道民の声を全く無視した形で進められていると感じております。その証拠に、今回9月に根室市において管内の1市4町の行政関係者、議会関係者などを対象に説明会が開催をされましたが、一般市民に対する説明会などは開催されておらず、この説明会についても人数制限を設けていました。そうした道の姿勢を見ても、この改革を広く道民の理解を得ながら進めていく気があるとは到底思えません。

 私どもの考え方については、議会のたびに申し上げているところですし、考え方についてはこの間一貫していますので、これ以上申し上げませんが、我々の一番関心のある支庁の所管区域については今回も変わっておらず、この骨格案でも根室市は(仮称)地域行政センターにすることが位置づけられています。

 市長も所信表明の中で国の制度改革や道州制、支庁制度改革など、地域を取り巻く諸情勢に対し地域の利益を損なわないよう適切な判断を行い、国、道に対して明確に主張をしていくと述べておられましたので、支庁制度改革についても藤原前市長同様、反対の立場で取り組んでいくことと思います。そのことを前提にして質問をさせていただきます。

 質問の1点目は、昨年の議会の際に御答弁いただいた、支庁が縮小、廃止された際の地域経済に与える影響額試算についてです。御答弁では、試算に当たっての条件整備等について、情報収集を踏まえて試算作業に着手してまいりたいということでした。それからちょうど1年が経過をしたわけですが、試算作業の進捗状況について伺います。

 質問の2点目は、このことについても昨年の議会の際に御答弁をいただきました。支庁制度改革にかかわるネットワーク自治体による道及び道議会への要望と道庁幹部との意見交換会を企画しているということでしたが、その際私どもは要望として、その取り組みに対しての情報公開の必要性を述べさせていただきましたが、その後その取り組みの結果などは私ども議会に対して、また市民の皆さんに対して周知されていないと認識しておりますし、少し残念な気持ちもあります。そこで、昨年の第3回定例会後の取り組み状況についてと、今後支庁の存続強化の運動の取り組みをどのように進めていくのか伺います。

 質問の6点目は、雇用問題にかかわって季節労働者対策について伺います。

 通年雇用安定給付金制度は、季節労働者の通年雇用化を促進する基盤づくりのため、3年間の暫定措置として昭和52年以降9回にわたり延長されてきました。しかし、平成16年度からこの制度の存続内容は季節労働者を切り捨てる内容で、同時に深刻化する雇用保険の財政事情などから、制度の廃止を含めて見直す考え方を示しました。その後、高橋知事を先頭にオール北海道で反対運動を進めてきましたが、平成19年度以降の制度存続はかなわず、廃止が決定をしました。当市の季節労働者のみならず、地域経済にも寄与する大きな役割を担ってきたこの制度が廃止をされることは大変残念ですし、当市に与える影響は大変大きなものがあると危惧しております。国は、平成19年度以降の季節労働者対策について8月末、厚生労働省概算要求をもって骨格が確定をしたところでありますので、今後の行政の取り組みについて伺います。

 新制度の主な内容は、冬期技能講習など暫定2制度は平成18年で廃止する、通年雇用奨励金の拡充を行い、一般業種への適用拡大も含めて通年雇用化を促進する、通年雇用促進事業、これは道との連携事業で、地域協議会への委託事業になるものですが、これを新設して通年雇用されない季節労働者対策を行うというものであります。厚生労働省の姿勢は、通年雇用奨励金、平成17年度実績で約6,000名が支給されていましたが、これを1万5,000人に拡大することですべて終わりとし、結果として現行制度活用者である2万3,000人を切り捨てようとするものであり、弱者切り捨ての政策と言わざるを得ません。

 質問の第1点目は、厚生労働省が新設する考えでいる通年雇用促進事業について質問をさせていただきます。

 この事業の内容は、市町村レベルで季節労働者の通年雇用促進のための計画を策定し、これに基づいて事業主に対する意識啓発、季節労働者向けの求人開拓、相談情報提供を行う地域の、これ仮称ですが、地域就労支援センターに対して事業の一部を委託するというものです。これは、先ほど述べたとおり北海道と連携事業でありまして、道内40カ所に来年度4月から通年設置を目標にしているところです。端的に言うと、各種事業、冬期間の短期求人開拓、新たな雇用の創出などは各自治体にゆだねていくという考えでいます。そうした意味で言うと、各自治体の取り組みによっては地域間格差が出ることが危惧されますし、当市の季節労働者対策についてもどうやって冬期間の雇用拡大を図っていくのか、具体的な対策を検討していかなければならないと考えていますが、来年度設置予定の(仮称)地域就労支援センターの設置に向けてどのように取り組んでいくのか伺います。

 質問の2点目は、先ほども申しましたが、これからは各自治体が通年雇用促進のためにさまざまな施策を展開していかなければなりません。私どもの提案として地域提案型雇用促進事業、いわゆるパッケージ事業を活用できないものかと考えておりますが、その可能性について見解を伺います。

 質問の7点目、最後の質問は教育行政について、教育基本法改正法についての教育長の見解を伺います。

 教育基本法改正の論議は、与党検討会の密室の中で続けられ、4月28日に閣議決定をして国会に上程されて、現在継続協議とされております。安倍首相は美しい国の建設と抽象的な言葉であらわしつつ、極めてあいまいな言葉を繰り返しながら、伝統、文化、歴史を重んじる歴史観を披露し、今国会での最重要課題に教育基本法改正を掲げています。その主な内容は、郷土と国を愛する、公共の精神を尊ぶ、道徳心を養うなど復古的な国家道徳に基づき、個よりも公を尊重し、国家のために奉仕する人間を育成することを教育の目的としていること、愛国心を法で規定するとともに、学校教育で教え込みをすることを殊さら強調し、物言わぬ国家に従順な子供、教職員をつくり上げようとしていること、幼児教育、家庭教育や大学教育などを新たに規定し、幼年期から管理強化、差別、選別、エリート教育を徹底し、国家のための人材を育成しようとしていることなど、憲法、教育基本法の理念を全面否定する極めて問題のあるものだと考えます。

 私どもは、国がすべきことは教育基本法の改正よりも教育の機会均等等を保障する義務教育費国庫負担金制度の堅持や、また2分の1への復元、30人学級の早期実現など、豊かな教育をつくるための教育条件整備であると考えています。

 質問の1点目は、教育長は今回の教育基本法改正についてどのような認識を持っておられるのか伺います。

 質問の2点目は、もしこの教育基本法が改正をされれば、教育現場で混乱が起きることも予想されていますが、そのことについての見解も伺い、壇上での質問を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 市政クラブ、千葉議員の代表質問にお答えをいたします。

 初めに、職員給与の独自削減に対する認識と来年度以降の職員費に対する考え方についてであります。

 当市の職員給与の独自削減は、国の三位一体改革の影響による地方交付税等の急激な減少など、財政不足に対する緊急避難的な措置として、職員の理解と協力のもとで実施したものでありますが、その内容は厳しいものであり、職員の生活にも影響を与えていると認識をしております。財源不足を職員の給与に求めることは適切な措置であるとは考えておりませんが、当市の置かれている状況等を踏まえ、赤字団体の転落防止と、経常的経費のうち市民生活関連経費や投資的経費が大幅に縮減されている中にあっては、避けて通れなかったものであったと考えております。今後につきましては、弾力的な財政構造の回復を図るべく、第4次行政改革の着実な推進、北方領土再構築提言書の具現化による国からの財政支援など、あらゆる方策を講じて財源確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に、来年度以降の職員の新規採用についてであります。

 当市の財政状況は極めて厳しい状況にあることから、総体人件費抑制の一環として平成15年度に策定した5カ年の職員定数削減計画に基づき、定年退職者を不補充とし、平成16年度以降、専門職や消防職の一部を除き新規採用を凍結してきたところであります。しかし、長期間の採用凍結は、職員年齢層の乖離、断層、平均年齢の上昇など、将来の組織運営に支障を来すおそれがあることから、平成19年度の職員の採用を決定したものであります。新陳代謝を図り、組織を活性化させるための最小限の新規採用は今後も続けたいと考えておりますが、財政状況は大変不安定な状況でございまして、国の施策によっては大変厳しいまた財政状況になることも考えられるところでございますので、その都度職員採用を続けるかどうかの検討、判断をしてまいりたいと考えております。

 次は、領土返還に対する考え方と返還運動関係者との連携についてであります。

 滑川議員の質問にもお答えいたしましたが、当市はこれまでも北方領土問題についての政府方針のもと、全国の先頭に立って返還運動を推進してまいりました。もちろん、外交交渉は国の専管事項ではありますが、停滞した日ロ交渉の現状を打開する観点から、56年の日ソ共同宣言を解決の糸口とした藤原前市長の発言は、61年間にわたる領土問題未解決による地域疲弊など、地域を取り巻く厳しい状況を思っての発言であると考えております。

 議員御指摘のとおり、今月18日の衆議院外務委員会では、麻生外務大臣が我々も別の角度からアプローチしてみなければと述べ、領土問題の解決には政治決断が必要との発言をしております。

 私は、領土問題未解決なことによる当市の疲弊を考えますと、領土返還実現は不可欠であり、プーチン大統領の最近の発言や今回の麻生外務大臣の発言は、その問題を解決に向け動かそうとの視点に立ったものであると肯定的に考えております。私もあらゆる方策を通じ、膠着した領土問題を前進させることが大切であると考えており、市長としても今後も市民の思いをしっかりと国に対し訴えてまいりたいと考えております。

 また、市長就任後すぐに市内の返還運動団体等と懇談をいたしましたが、今度は定期的な協議の場を持つことで合意をしておりまして、この場を通じて返還運動関係者の意見集約も図ってまいりたいと考えております。

 次に、対ロ漁業に対しての認識と今後の具体的取り組みについてであります。

 漁業、水産業を基幹とする当市にとって、とりわけ対ロとの漁業関係は昨年の当市における全体取扱金額の約5割を占めている状況からも、ロシアとの密接な関係なくしてその発展は望めない状況となっているものであります。

 対ロ漁業における当市の各漁業の現状と課題についてでありますが、ロシア200海里内サケ・マス流し網漁業については、ロシア系サケ・マスの資源状況の悪化などから操業条件も年々厳しさを増し、加えて魚価安や燃油高騰などから厳しい漁業経営を強いられており、漁業者からはロシア側の操業条件である水域別、魚種別クオーターの撤廃を望んでいるところであると伺っております。

 地先沖合漁業については、全体的にも年々クオーターは減少傾向にあり、当市の底はえ縄漁業者は主力のマダラのクオーターが少ないことから、操業期間を調整し操業している現状でありまして、更なるクオーターの上積みを願っているところであります。

 北方四島周辺海域安全操業については、タコ空釣り漁船8隻が操業しており、近年価格が安定しているものの、今後はクオーターの上積みと海域の拡大を希望しているものであります。

 貝殻島昆布漁業については、ロシアに支払う採取料が経営を圧迫し、毎年操業隻数も減少し、採算性の低い漁業となっております。このことから、着業者からは6月初めの出漁と採取料の削減が求められております。

 このように当市における対ロ漁業は、北方領土問題が未解決であることに起因する特殊な状況に置かれた海域での操業を余儀なくされている現状にあり、今後とも強力な漁業外交のもとに対ロ漁業を永続的に維持、発展させていくことが不可欠であり、このことなくして根室の将来は成り立たないと認識をしているところであります。

 また、市としての対ロ漁業に対する今後の具体的な取り組みとしては、北方領土問題の解決に向けた再構築提言書で要請している北方四島周辺海域安全操業などにかかわる漁業者負担の軽減とあわせて、強力な漁業外交を展開していただくよう、今後とも引き続き国に対し要請してまいりたいと考えております。

 次に、医師確保を目的としたプロジェクトの設置時期と職員体制、その業務内容等についてであります。

 医療環境が大きく変化している中、医師を確保し地域医療を守るため、医師確保を目的としたプロジェクトの設置が喫緊の課題の一つと考えており、本年11月に設置すべく作業を進めているところであります。その体制は、私が本部長となり、助役、病院長及び市立病院、企画振興部、保健福祉部の関係部で構成する庁内横断的なプロジェクトを考えており、医師確保の実働機関として要請活動には私自らが先頭に立つなど、その取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 また、事務局として助役直轄の医師確保対策室を設置し、専任職員2名と関係課長職2名の兼務配置により、医師確保のための情報収集や要請箇所の開拓等に当たらせたいと考えております。

 いずれにいたしましても、市立病院の医師確保につきましては、医師派遣基幹大学である旭川医科大や北大医学部に対して引き続き要請してまいりますが、当プロジェクト内において情報交換、意思の疎通を図りながら一体となった取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 次に、第5次病院事業経営健全化計画と平成18年度の収支見込みの比較についてでありますが、診療体制につきましては、先ほど澤崎議員に御答弁申し上げましたが、健全化計画では常勤医師21名を見込んでおり、現時点での常勤医師11名と比較いたしまして、常勤医師10名が少ない状況にあります。このことから業務の予定量を試算した結果、入院、外来収益をはじめとする医業収益が、入院、外来患者数の減などによりまして健全化計画対比で9億8,400万円の減収で、24億5,000万円となる見込みでございます。

 一方、医業費用では医師数の減、給料等の削減による人件費の減や入院、外来収益の減に伴う薬品費など診療材料費の減により、健全化計画対比で4億4,600万円減となり、33億3,200万円となる見込みでございます。

 一般会計繰入金につきましては、健全化計画では5億6,200万円に対し、収入見込み額では収支見込みでは11億700万円で、健全化計画対比5億4,400万円の増となり、この繰入金の増額分の繰り入れがなければ収支均衡が図られない状況にあります。また、年度末における不良債務につきましては、年次計画どおり1億4,000万円解消し、2億8,000万円となる見込みであります。

 以上のことから、健全化計画と収支見込みの乖離につきましては、常勤医師の減員が最大の要因であり、医療環境が大きく変化している昨今、地域における医師不足、偏在等は一自治体の努力だけでは改善することは極めて困難な状況にありますが、医師の確保を最重要課題として位置づけ、引き続き当市の医療事情を訴えながら、医師派遣大学などに対する要請や医師確保のための情報収集などに努めてまいります。

 次に、新病院建設に向けて不良債務解消のための一般会計からの前倒し分にかかわる繰入金についてでありますが、この収支見込みの中では、新病院建設着工に向けて国の起債許可条件であります不良債務の前倒し解消にかかわる一般会計からの繰入金につきましては、見込んでいないものでございます。

 次に、支庁が縮小、廃止された際の地域経済に与える影響額試算についてでありますが、支庁制度改革につきましては、これまで当市が北方領土問題という他地域にない特殊性を有しており、今後も根室支庁の果たすべき役割は極めて重要であるとして、あらゆる機会を通じ道をはじめ道議会などに対し根室支庁の存続と機能の充実強化を訴えてきたところであります。本年6月に策定、公表された道の新しい支庁の姿、これは骨格案でございますが、その中では根室管内は釧路管内と一つになり、釧路根室圏として支庁を釧路市に置き、根室市には行政機能を補完する(仮称)地域行政センターを設置することが明示され、地域行政センターが担う業務の概要が示されたものの、それに伴う職員配置等については現在も明らかにされていないところであります。

 支庁が縮小、廃止された際の地域経済に与える影響額試算につきましては、これまで試算に当たっての条件整備等についての情報収集に努めてきたところでありますが、職員配置等を含め統廃合後の姿がいまだ不透明な中で、影響額を正確に算出することは難しい状況にあります。今後、更に情報の収集に努めるなど、試算に向けての条件整備等に努めてまいりたいと考えております。

 次に、存続に向けての取り組みなどについてでありますが、平成17年第3回定例会後の取り組みといたしましては、支庁所在地の廃止対象となっている当市をはじめ室蘭市、留萌市などの8つの自治体で構成しております支庁制度改革にかかわるネットワーク自治体として、平成17年10月、12月、また平成18年に入りまして6月、7月と4度にわたり道幹部や道議会議員の要請とともに、意見交換会などを実施し、私自身も助役として2度参加をしております。更に、市長就任後の今月5日に道議会議員との要請、意見交換会を実施し、根室支庁存続の必要性を強く訴えてきたところであります。

 いずれにいたしましても、支庁制度改革は道州制や市町村合併を含めた一連の改革の見通しが不透明な中で、地域の意見が反映されることなく、優先的に進められていることから、引き続き支庁制度改革にかかわるネットワーク自治体との連携はもとより、市民を巻き込んでの反対運動も視野に、根室支庁の存続と機能の充実強化に向け、地域の声を道に対し訴えてまいりたいと考えております。

 次に、季節労働者対策についてでありますが、当市の季節労働者対策につきましては、これまで国の冬期技能講習の支援をはじめ、労働相談所の支援や地域相談指導員の設置、出稼ぎ労働者に対する就労前健康診断や就労先に地元新聞を送付する季節移動労働者援護事業などを実施してきたところであります。このような中で国が行ってまいりました通年雇用安定給付金制度のうち、季節労働者の離職者に冬期間一定の日数を就労させた事業主に対して賃金の一部を助成する冬期雇用安定奨励金と、季節労働者の受講者に対し給付金を支給する冬期技能講習助成給付金につきましては、通年雇用化の効果が見られないなどのことから、平成18年度限りで廃止とされているところであります。

 一方、国では新たな対策として、通年雇用化を促進する事業主に対する支援施策の拡充、強化等に加え、新たに市町村レベルの地域の協議会が行う意識啓発、求人開拓、相談、情報提供などの事業を支援する通年雇用促進支援事業の創設について、北海道議会において論議されていることは私も承知をしておりますが、地域就労支援センターの設置については、現在のところ国や道から具体的に示されていない状況にあります。今後、季節労働者対策を進める上では、地域の実情を踏まえ、公共工事、民間工事をあわせ夏場の工事を冬場に移すといった工事の平準化対策をはじめ、労働相談の充実や円滑な労働移動の推進など、多方面の取り組みが必要とされておりますが、公共事業の縮減や地域経済の低迷などから、一自治体のみの取り組みでは非常に困難であると考えるところであります。このことから、今後広域的な取り組みとなるよう、北海道市長会を通じ関係機関に働きかけてまいりたいと考えております。

 また、通年雇用促進支援事業につきましては、その詳細が明らかになった段階でハローワークや北海道とも充分連携を図り、実効性のある事業となるよう積極的に対応してまいります。

 最後に、いわゆるパッケージ事業の活用についてであります。この事業は、全国的に地域間格差が見られる雇用、失業情勢を背景として、地域が自ら考え国がこれを支援する地域再生の取り組みに合わせ、雇用機会の少ない地域において、雇用創造に自発的に取り組む市町村や関係団体から成る協議会が提案した雇用機会の創出、能力開発等の事業計画を国がコンテスト方式により選抜し、支援する事業であります。

 根室市雇用機会増大促進協議会といたしましても、ITを活用した能力開発事業など5本の事業を柱として、平成18年度から3カ年の計画について事業採択を受け、本年度より着手をしているところであります。この中で地域資源を活用した技術を身につける漁業者起業支援及び冬期就労対策事業や、農作業委託に伴う人材を育成するコントラクター技術者養成講座なども組み入れ、一定程度、季節労働者対策に寄与できる内容となっているところであり、その事業の推進に当たっては関係する産業団体や労働団体も協議会に加わっていただき、実効性の高い事業となるよう取り組んでいるところであります。

 また、パッケージ事業での季節労働者の雇用の義務づけにつきましては、現行制度では求職者の能力開発等を中心としており、季節労働者を含め雇用そのものについては事業の対象としていないことから、現在の事業の枠組みでは難しい状況にあることを御理解をお願いいたします。

 以上でございます。



○議長(嶋津隆之君)

 渡辺教育長。



◎教育長(渡辺好之君)

 千葉議員の御質問にお答えしたいと思います。

 教育基本法案に対する認識と教育現場に与える影響についてでありますが、現教育基本法は戦後の教育の基本を確立するため、昭和22年3月に公布、施行されて以来半世紀以上が経過し、今日に至っているものであります。この間、教育水準の向上や生活の豊かさが進む一方で、都市化や少子・高齢化の進展などにより、社会の大きな変化とともに教育を取り巻く環境も大きな変革の時代を迎えたところであります。特に、近年は青少年の規範意識や道徳心、自立心の低下、深刻ないじめ、不登校など子供のモラルや学ぶ意欲の低下、家庭や地域の教育力の低下などが指摘されており、教育は危機的な状況に直面しております。このような厳しい環境の中で教育のあり方を根本にさかのぼって見直し、将来に向かって新しい時代にふさわしい教育を実現するための教育基本法であるべきと考えております。

 去る9月、新内閣が発足いたしましたが、新たな体制のもとで更に多くの意見を聞き、充分な論議がなされ、国民の多くが納得でき、安心のできる教育目標となるように期待しているものであります。私は、少なくとも教育は地域間格差を生じてはならないと考えておりますので、このことについては全国都市教育長協議会、北海道都市教育委員会連絡協議会を通じ、強く国に対し要望してまいりたいと考えております。

 お尋ねの教育基本法につきましては、国において審議中であり、明確なお答えはできませんが、子供たちが自分の進むべき目標となるようなものであってほしいと思います。私は、いつの時代にあっても、どんな状況にあっても、教育に対する信頼が揺らぐことがあってはならないと思っています。そのためには、子供たちが夢と希望を抱き、未来を切り開いていくことのできる社会を私たちが築いていかなければなりません。そのような意味では、根室の地域は学校、家庭、地域それぞれが連携し、長靴アイスホッケー大会、カルタ大会、少年団活動などの各種行事の実践を通じ、子供たちを健全に育てていると思っています。

 今後も学校、家庭、地域全体で子供たちの豊かな人間性や生きる力を育て、根室を愛する心を忘れない素直で優しくたくましい子供たちを育てていくことが、今一番必要な教育のあり方であると考えております。



○議長(嶋津隆之君)

 市政クラブ代表、千葉君。



◆(千葉智人君)

 御答弁をいただきました。代表質問ですので、細部にわたってはさまざまな機会を使って、会派としてまた再び審議をさせていただきたいというふうに思いますが、何点かにわたって再質問、要望をさせていただきたいというふうに思います。

 初めに、行革についてですけれども、この点については要望させていただきます。

 職員費の削減は、今後も避けて通れないという御答弁でした。病院の来年度の一般会計繰入金の試算もお答えいただきました。こうした厳しい病院会計の状況、また行政サービスの低下を最小限に抑えていくためには、職員費も削減をせざるを得ない状況なんだろうというふうにあるのは、ある程度は理解をしております。しかしながらも、こうしたことが恒常化をしてしまっているのは事実ですし、このような状況が続いているのは決して好ましいことではないというふうに思いますので、このことは市長は同じ認識ではあるというふうに思います。

 職員の皆さんはこれまでの間、赤字団体への転落防止はもちろんのことですけれども、市立病院の新築のために協力をしていただいていたという部分が大変大きなものがあるというふうに感じております。そんな中で病院建設は実質1年を延期されていると。来年度の建設もいまだ不透明というふうになれば、職員の側からはこれいつまで協力すればいいのかという声も今後出てくるのではないのかというふうに感じています。そうした声に対してやはりきちんと理解をしていただくような将来展望を市長、今後職員を不安にさせるようなことがないよう示していただきたいというふうに考えております。

 次に、職員の採用の問題についてですが、その都度検討ということでした。ちょっと我々としては不満の残る御答弁だったので、また次の機会にいろんな形でまた議論をさせていただきたいというふうに思うんですが、壇上でも私指摘させていただきました。市長も御答弁の中で我々と同じような問題点を挙げておられました。長期にとらないことによって将来の組織運営に支障を来すということです。これを改善するためには、やはり新規採用をとらなきゃならないことははっきりしているんです。財政が厳しい中でもやはりこれ新規採用をとっていかないと、将来の組織運営というのは厳しくなることは、これ明らかですので、やはり厳しい中でも毎年1名でも2名でも新規採用をとっていただきたいというふうに思います。また、その必要があるというふうに考えておりますので、前向きに今後検討していただきたいというふうに思います。

 次に、病院問題についてプロジェクトの設置についてなんですが、私の質問、また特に共産党の神代表の歳出の中で市長の強い思いというのは御答弁を伺いました。専任職員を配置すると、新たな機構を設けるということですから、この結果、対策室の結果が求められます。そうした意味では対策室に配置される職員の方は、本当に大変な重圧があるんだろうなあというふうに思いますが、病院の建てかえをする上でこの医師の確保は大前提ということもありますので、このプロジェクトがしっかりと機能していって、1人でも2人でも医師が増員されていくということを期待しております。

 次に、経営健全化計画についてですが、この点については再度市長の見解を伺いたいというふうに思います。

 御答弁で、繰入金が計画対比で約5億4,400万円の増ということで、計画の約倍の繰り入れをしなければならない状況であります。しかも、これに計画の前倒しが入っていないという御答弁でした。平成19年に着工するんであれば、計画の前倒し分は、これ一般会計繰入金にしていかなければならないんですが、あくまで単純計算ですので、ある程度の参考にしかならないのかもしれませんけれども、計画をされている前倒し分を入れると、今のところ合計で約14億円前後になるんではないかということは計算できるわけです。これは、多分この14億円というのは最低のラインなんだろうなというふうに思います。今後数字が変動、ふえることはあってもこの14億円というお金が減ることはないんだろうなというふうに考えております。

 医師不在による影響がこれほど大きくなってしまうと、まずは早急な医師の確保による常勤医師の大幅な増員をしていかなければならないと。そうしないとこの状況は改善されないわけですけれども、プロジェクトを設置したからといってすぐに大幅な医師の増員は見込めないというふうに考えておりますので、病院を取り巻く状況はなお一層厳しくなりますし、一般会計にも限界があるというふうに考えています。何より平成18年度分、約11億円というお金を果たしてこの一般会計が負担できるのかということも我々大変不安に思っていますし、危惧をしているところであります。

 市長は、所信表明の中で病院の改築については多面的な角度から再検証を行って、早期着手に向けての検討を行うと述べられておりました。多面的角度とは、新築、現在地改築などあらゆる可能性を検討していくことだというふうに我々は考えております。

 いずれにしても、私どもはこの現状を見たとき、平成19年度工事着工は、現在の状況を見ると大変厳しいものがあるというふうに言わざるを得ないというふうに考えております。市長は判断時期はまだこの先になると、早期に判断していきたいということになると思うんですが、現在のところの平成19年度工事着工の可能性についての市長の考え方を伺います。

 あわせて、建設計画の再検討におけるこの最終的な判断はいつごろするのかということを考えているのかということを伺います。

 次に、支庁制度改革について要望をさせていただきます。

 昨年の第3回定例会以降、試算作業に着手していただいていると思っていましたが、実際にはその作業が進んでいないという御答弁でした。前回の議会答弁、私議事録検索システムでインターネットでとっているんですけれども、試算に当たっての条件整備についての情報収集を踏まえて試算作業に着手してまいりたいと、明確に御答弁いただいています。そういうことからも早急にこの試算作業に着手していただきたいというふうに思っております。

 市民と協働で支庁の存続強化の運動の構築、そのための情報公開の必要性についても何度も要望させていただいております。しかし、厳しいことを言わせていただければ、私がこの質問をはじめてしたのは5年前なんですが、この5年間答弁も同じですし、運動の必要性は認めつつも具体的な形にはなっていないんです。そのことは大変残念に思います。この質問をするために、私何度も指摘させていただいております。運動を構築するためには、まずは情報を公開することが第一歩です。だから、私どもは一つの手法として影響額の試算を出して、それを公表することによって市民の皆さんの理解を得ながら運動を構築していく必要性を訴えてきました。あくまで一つの手法です。新たな手法、別な角度の手法があるのであれば、有効な手法があるのであれば、そういった手法を使って運動を構築していただいても結構ですし、とにかくこの反対運動というのが他の地域に比べておくれているのは事実ですので、その運動の構築について具体的な策を早急に出していただきたいというふうに思います。

 他の地域の存続強化に対する運動も参考にすることも可能だというふうに思いますので、ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。

 次に、季節労働者対策についてなんですが、まだ市に対して具体的に示されていない状況にあるんだろうというふうに御答弁の中でありました。また具体的に示された際に質問させていただきたいというふうに思っています。厚生労働省は、あくまでこれから個々の自治体で季節労働者対策を行いなさいという形にしたいのは、これ明白であります。しかしながら、市長の御答弁にあったとおり、一自治体での取り組みにはやはり限界があるということも、これは事実だというふうに思います。そういったこともあるので、さまざまな機会を通じて国に対してしっかりと訴えていただきたいというふうに思います。

 それと同時に、来年度以降の季節労働者対策をどうしていくのか、厳しいながらもやはり検討していかなければならないというふうに考えていますので、国、道から具体案が示された段階で早急に検討に入っていただきたいというふうに思います。

 最後に、教育行政、教育基本法改正についての考え方ですが、私は改正の評価と現場に与える影響について2点にわたって質問をさせていただきました。しかしながら、御答弁を伺って御答弁のどの部分が評価についてか、御答弁のどの部分が現場の影響についての見解なのかわからないといいますか、余りにも抽象的な御答弁で残念です。もう少し具体的に御答弁をいただきたかったです。

 先ほど神代表の方からもありましたが、渡辺教育長が退任のときにはっきり話していただくというような要望もありますので、私もできれば機会があるんであれば話していただきたいと思います。

 まだ正式に決定してないと言いながらも、骨格はある程度これ見えてきています。もうこれ地域に与える影響が大きい、要は教育の、壇上でも述べましたが、地域間格差が出るというのは、これ明白でありますし、教職員の自主的な研修権や自由が奪われることも、地域独自の教育メニューもできないということも危惧をされているわけです。いずれにしても、当市のような小規模自治体を切り捨てていくような、到底容認できない基本法改正だということは、これ我々は感じていますので、委員会としても学校現場が混乱しないような対策の検討が必要だと、今から必要だというふうに率直に思います。現段階では教育委員会として言えないだけで到底容認できないと、この場で言えないだけで到底容認できないという部分はあると思いますので、そういった部分についてはさまざまな機会を通じて、国や関係機関を通じて訴えていただきたいというふうに思います。ぜひ行動に移していただきたいと思います。

 以上で質問を終わります。



○議長(嶋津隆之君)

 長谷川市長。



◎市長(長谷川俊輔君)

 千葉議員の再質問にお答えをいたします。

 答弁は要らないということなんですが、支庁制度改革、これは実は先ほど1回目の答弁でも申しておりましたとおり、助役時代に今年度に入って2回、それから先般市長になってから1回行きまして、かなり状況が私どもに有利な状況になっているという感触はございます。というのは、道は道州制と市町村合併とこの支庁制度改革、同時にやると、並行してやるという方向で今来てるんですが、我々はかなり8地区の市長あるいは町長がそんなことはおかしい、順序が逆だと、まず道州制をきっちりとおさまって、そしてまた道が市町村合併、今180ある市町村を58か9にしようとして、そういう案を道は出しているわけですが、それを推進する上でも支庁制度というのは必要なんだと。すべてそういうものが終わって、本当に北海道が58の市町村になったとき、やはり必然的に支庁では1しかなくなる場合もありますし、その後でも遅くないんだという、そういうような論調が私ども8地区の市長、町長が申していまして、それに対してかなり理解を示してきているということでありますので、ちょっともう少し推移を見たいと思いますが、道あるいは道議会、民主党の道議の先生はもちろん反対でございますが、保守系の中にもそういう考えがかなり出てきているということでありまして、これは私どもとしてはいい方向に進んでいるという認識をいたしております。

 それから、市立病院の着工に当たっての考え方などについてでありますが、新病院建設の平成19年度着工につきましては、先般市議会特別委員会などに御報告申し上げました開院にかかわる条件整備の試算当時より、現時点では更に厳しいものと考えざるを得ない状況でございます。このため私といたしましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、現病院の経営の安定化が急務と考えております。そのためには医師確保、これが最大の課題でございまして、その医師確保にプロジェクトチームをつくって早急に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

 今後は、新病院の早期着工に向けて第5次の健全化計画や医師確保の見通しなどの状況を踏まえまして、開院にかかわる条件整備で課題とされた事項に関して新たな視点で多面的な角度から再検証を行い、市議会特別委員会や整備市民委員会での御審議、御意見をいただきながら、あらゆる建設方法も含めた検討を進めまして、できるだけ早い時期に示してまいりたいと考えております。すなわち、18年度中に例えば新築に可能な21名の医師が確保されるという見通しが立てば、それが18年度の不良債務に転落して繰り出しがいかに多くても全く不可能ではない、19年度ですね。しかしながら、現実問題として先ほど来何回も言っていますとおり、かなり厳しい状況であるということでございますので、いずれにいたしましても早い時期に示してまいりたいと、このように考えております。



○議長(嶋津隆之君)

 以上で本日の議事日程はすべて終了いたしました。

 明日は引き続き午前10時から本会議を開きますので、定刻まで御参集をお願いいたします。

 本日はこれをもちまして散会をいたします。

 本日は御苦労さまでした。

         午後5時0分 散会







    上記会議の記録に相違ないことを証し、ここに署名する。







       平成18年10月24日







           議  長 嶋 津 隆 之





           署名議員 鈴 木 一 彦





             〃   滑 川 義 幸





             〃   藤 根 元 吉