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北海道 稚内市

目次 03月07日−代表質問−02号




平成24年  第1回 定例会 − 03月07日−代表質問−02号









平成24年  第1回 定例会





平成24年第1回稚内市議会(定例会)会議録
平成24年3月7日(水曜日)第2号

 ○議事日程第2号

     開議宣告
     会議録署名議員の指名
     事務局長の諸般の報告
日程第1  報告第9号 予算特別委員会付託事件の審査の結果報告(議案第1号から第10号)
日程第2  議案第40号 稚内市地域福祉計画の策定
日程第3  市政に関する代表質問

 ○出席議員(19名)
議   長  岡 本 雄 輔 君
議   員  伊 藤 正 志 〃
  〃    稲 垣 昭 則 〃
  〃    大 泉 勝 利 〃
  〃    上 出 悦 照 〃
  〃    川 崎 眞 敏 〃
  〃    佐 藤 ゆかり 〃
  〃    渋 谷 正 敏 〃
  〃    鈴 木 茂 行 〃
  〃    鈴 木 利 行 〃
  〃    鈴 木 雅 煕 〃
  〃    田 森 和 文 〃
  〃    栃 木 潤 子 〃
  〃    中 井 淳之助 〃
  〃    藤 谷 良 幸 〃
  〃    本 田   満 〃
  〃    松 本 勝 利 〃
  〃    横 澤 輝 樹 〃
  〃    吉 田 孝 史 〃

 ○欠席議員(1名)
副 議 長  生田目 幸 男 君

 ○ 説明員
市     長  工 藤   広 君
副  市  長  達   英 二 〃
教  育  長  手 島 孝 通 〃
病院事業管理者  高 木 知 敬 〃

総 務 部 長 兼  表   純 一 〃
選挙管理委員会
事 務 局 長

生 活 福祉部長  関根井 憲 吾 〃
建 設 産業部長  吉 川 利 明 〃
会 計 室 長  東   政 史 〃
監 査 事務局長  山 川 邦 廣 〃
教 育 部 長  中 澤 敏 幸 〃
水 道 部 長  武 山 淳 一 〃
市立病院事務局長 高 橋 清 一 〃
消  防  長  薄 田 嘉 継 〃
政 策 経営室長  吉 田 一 正 〃
総 務 部副部長  白 田 陽 彦 〃
総 務 部 参 事  青 山   滋 〃
生活福祉部副部長 中 川 幹 男 〃
生活福祉部参事  田 端 義 親 〃
建設産業部副部長 河 上 眞 一 〃
建設産業部副部長 日向寺 和 裕 〃
建設産業部参事  東海林   到 〃
水 道 部 参 事  佐 藤 典 隆 〃
教 育 部副部長  館 農 新 一 〃
教 育 部 参 事  岩 田 淳 一 〃
政策経営室副室長 川 野 忠 司 〃
総 務 課 長  西 本   馨 〃
防 災 担当主幹  伊 藤 洋 悦 〃
地 域 振興課長  布 施   茂 〃
財 政 契約課長  岡 田 睦 良 〃
課 税 課 長  森 山 勝 彦 〃
用 地 管財課長  岡 本   透 〃
I T 推進課長  柳 浦 正 行 〃
総 合 窓口課長  土 門 勝 志 〃

中 間 処理施設  古 川 裕 輝 〃
担 当 主 幹

介 護 高齢課長  山 崎   智 君

地 域 包括支援  高 瀬 義 明 〃
セ ン タ ー 長

保 健 課 長  伊 豆 健 俊 〃
特定健診担当主幹 笠 川 利枝子 〃
沼 川 支 所 長  石 垣 正 司 〃
都 市 整備課長  鈴 木   聡 〃
市営住宅担当主幹 藤 村 喜 邦 〃
建 築 主 事  沖 野 正 幸 〃
土 木 課 長  野 川 弘 昭 〃
都市再生対策課長 相 内   悟 〃
水 産 商工課長  畑     均 〃
観 光 交流課長  斉 藤 正 良 〃

に ぎ わい創出  渡 辺 直 人 〃
担 当 主 幹

メ モ リ ア ル  齋 藤   修 〃
担 当 主 幹 

農 政 課 長  相 馬 義 則 〃
港 湾 課 長  枡 田 紀 行 〃
サ ハ リン課長  佐 藤 秀 志 〃

サ ハ リン交流  齋 藤   実 〃
推 進 担当主幹

教 育 総務課長  藤 島 峰 幸 〃
学 校 教育課長  青 山   等 〃
社 会 教育課長  小田島 富 男 〃

子 育 て 支 援  斉 藤 隆 之 〃
担 当 主 幹

学 校 給食課長  糀 屋 栄 輔 〃
科 学 振興課長  成 澤 正 明 〃
下 水 道 課 長  片 山 徹 也 〃
公営企業担当主幹 遠 藤 吉 克 〃
水道部庶務課長  大 窪 幸 博 〃
市立病院医事課長 松 谷 幸 浩 〃
選管事務局次長  工 藤 浩 一 〃

 ○事務局出席職員
事 務 局 長  稲 川   稔 君
庶 務 課 長  中 村   功 〃
主     査  山 川 忠 行 〃
書     記  田 中 昌 明 〃
   〃     田 中 寿 貴 〃
   〃     中 丸   朗 〃







△1.開議宣告



開会 午前10時03分





○議長(岡本雄輔君) :ただいまから本日の会議を開きます。

 ただいまの出席議員19名。したがいまして、会議は成立いたします。

 本日の会議録署名議員として松本勝利君、横澤輝樹君を指名いたします。

 この際、事務局長が諸般の報告をいたします。議会事務局長。



◎議会事務局長(稲川稔君) :御報告申し上げます。生田目幸男議員は、所用のため欠席する旨の届け出がございました。

 本日配付の議案並びに関係資料といたしまして、報告第9号、議案第40号、代表・一般質問通告書でございます。

 なお、本日の議事日程は、お手元に配付の日程表のとおりでございます。以上でございます。





△1.日程第1 報告第9号





○議長(岡本雄輔君) :日程第1、報告第9号予算特別委員会付託事件の審査の結果報告を議題といたします。

 予算特別委員長の報告については、稚内市議会会議規則第39条第3項の規定により省略したいと思います。御異議ございませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり。)



○議長(岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。したがいまして、そのように決定をいたしました。

 予算特別委員会付託事件の審査報告については、お手元に配付のとおりといたします。

 なお、予算特別委員会付託事件の審査報告に対する質疑及び討論については、いずれもそれらの通告はありませんので、これより採決をいたします。

 議案第1号から第10号の各会計補正予算案を問題といたします。

 本案に関する審査報告は、いずれも可決であります。

 お諮りをいたします。本案については、いずれも審査報告のとおり決定することに御異議ございませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり。)



○議長(岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。したがいまして本案については、いずれも原案のとおり可決されました。





△1.日程第2 議案第40号





○議長(岡本雄輔君) :日程第2、議案第40号稚内市地域福祉計画の策定を議題といたします。

 お諮りをいたします。本案については、提出者の説明を省略したいと思います。御異議ございませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり。)



○議長(岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。したがいまして、そのように決定をいたしました。

 本案に対する審議の方法についてお諮りをいたします。議案第40号の審議については、議会運営委員会の決定により、議案特別委員会に追加付託し、審査したいと思います。御異議ございませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり。)



○議長(岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。したがいまして議案第40号については、議案特別委員会に追加付託し、審査を行うことに決定をいたしました。





△1.日程第3 市政に関する代表質問





○議長(岡本雄輔君) :日程第3、代表質問を議題といたします。

 これより市政に関する質問を行います。

 質問の通告がありますので、順次発言を許します。

 市民クラブを代表して上出悦照君の質問を許します。上出悦照君。

 (上出悦照議員、発言席へ登壇・拍手)



◆上出悦照君 :市民クラブの上出悦照でございます。会派を代表し、通告に従いまして質問をいたします。

 昨年春の統一地方選挙を経て、工藤広新稚内市長が誕生し、間もなく満1年を迎えようとしております。昭和22年、西岡斌初代稚内市長から数えて65年余りが経過し、第5代稚内市長に就任されました工藤市長の新市政が、新年度よりいよいよ本格稼働していくこととなります。これまでの稚内市を振り返りますと、昭和の時代はおおむね右肩上がりの時代であったと言えるかもしれません。時代が進むにつれて、各分野において技術は進歩し、インフラは整備され、生活水準は向上してまいりましたが、一方では核家族化や少子化、高齢化と過疎化が進行し、豊かな時代になってきたはずなのに、人がその豊かさをなかなか実感できない、幸福感を持てない、逆にストレスを抱え込む人がふえるといった、何とも皮肉な社会現象が現出しております。大量生産・大量消費の時代から、地産地消・節約・再生の時代へと、時の流れの中で国も地方自治体においてもその政策、各種事業、法令の見直しと変更が繰り返されて変化してまいりました。新年度のスタートは、稚内市にとって真に必要な事業とその政策理念を見きわめ、次の時代に耐え得る市の財政と政策を再構築する時代のスタートであると思います。工藤市長に変わられてから初めて質問をする機会を得ましたので、大項目3点にわたりお尋ねしてまいりたいと思います。

 まず、最初に国の政策と連動する稚内空港業務の民間委託についてお尋ねいたします。ことしに入り、新聞等マスコミでも一部報道されておりますが、航空分野における国土交通省成長戦略と、平成22年6月閣議決定された新成長戦略を受けて設置をされた空港運営のあり方に関する検討会の報告書に基づき、国や地方団体が管理する空港の運営を、民間に委託することができる法案を提出する準備が進められております。検討会報告書や国交省の資料を見ますと、この民間業務委託の目的は、平成23年度ベースで719億円に上る国の一般会計からの繰入金や、羽田空港整備での財政投融資からの借入金約1兆円といった国の空港管理業務の赤字収支の改善と、空港の経営改善、航空会社の国際競争力の強化などであります。国の管理する27空港のうち、道内には新千歳・丘珠・函館・釧路、そして稚内の5空港があり、収支においては新千歳空港の38億9,600万円の黒字のほかはいずれも赤字で、稚内空港は9億3,700万円の赤字であると新聞は報じております。ちなみに、北海道や各地方自治体が管理する空港は道内6カ所、また、市が管理する空港は道内2カ所で、休止状態の礼文空港を入れますと、道内合計13の空港があり、収支が黒字なのは新千歳空港1カ所だけということであります。こうした中、調整役の北海道は、道の懇談会から3月末までに最終報告を受けて、今夏までに考えをまとめる方針であるとのことでありますが、確認の意味も込めて、基本的なところから何点かお尋ねをいたします。稚内空港の土地・建物・店舗、そして施設・機材等の所有権や経営権、管理についてはどのようになっているのでしょうか。

 2点目に、国が管理している業務とは具体的に何を指しているのでしょうか。また、この管理業務を民間委託したとして、国のかかわる部分は一切なくなるのでしょうか。国の管理している部分の収入と支出の内訳にはどのような項目があるのでしょうか、お尋ねをいたします。検討会報告書や資料を見る限り、地域の特殊性や経済状況や地理的条件、また、災害時や非常事態における人的・物的な航空輸送施設であることなど、国の地方空港、地域に対する認識・配慮の記載については一切見当たりません。私は、地方空港が各地域において果たしている役割は非常に広範囲なものがあると思っておりますし、稚内市を初め、各自治体は空港の火を消さないように懸命に努力をしてきたはずであります。国は、地方自治体や地域経済では賄い切れない公共機関や公共サービスの地域間格差という問題を国の責務として背負っているはずであります。私は、国の責任として管理しているはずの地方空港を、経済効率や経営収支を根拠に民間委託しようとする考えには賛成できません。仮に民間委託が可能であったとしても、安易な判断はできないと思います。市長はどのようにお考えでしょうか。

 次に、2項目めとして、市長の市政執行方針の中でも触れておられました防災事業についてお尋ねいたします。津波・地震による甚大な被害を受けた経験の少ない稚内市民にとって、阪神大震災や昨年3月の東日本大震災には大変な恐怖感を覚えると同時に、被災後の惨状を見るに及んでは、地震の少ないこの地域に住んでいてよかったと市民の皆さんは思われたかもしれません。日常生活の中で、道路や建物が崩壊し、一瞬のうちに人命を奪う災害に、ある日突然襲われれば、発生の瞬間から災害がおさまるまでの間、我々はほとんど無力であり、自然の摂理に屈服せざるを得ません。災害が発生してから短時間でどのように避難・対処するかはもちろん大切なことですが、死の恐怖の時間帯が去った後、通常の健康状態、生活に戻るまでの間、どのように二次災害を最小限に抑えて、速攻対処していくかという点については、災害の大小を問わずシミュレーションをされ、検討されていることと思います。災害発生後、避難場所に水や食料が二日たっても三日たっても届かないようであれば、これはもう人災であろうと思います。情報不足や情報のはんらんでも起こり得る二次災害や人災を食いとめることは、防災を考える上で大変重要なことであると思います。市と関係機関が受け持つ守備範囲を明確に規定し、市民がとるべき行動をより具体的に示し、周知徹底しなければ混乱を招き、人的な二次災害を引き起こす可能性が増すだけであります。先般、市の防災計画が改定されたところでありますが、防災マップ・防災マニュアルに関する市民周知と今後のスケジュールと新年度の取り組みについてお知らせ願いたいと思います。

 稚内市は、大きな自然災害の少ない地域であるため、防災といっても、ほかの地域と比べ余り意識することなく暮らしているのかもしれません。ことしのような雪の多い年になりますと、吹雪や積雪、いわば雪害の方が災害だというような気がいたします。この雪害は、人口減少と高齢化が進めば、市民生活にさまざまな支障を来すのではないかと思います。通勤・通学・通院はもちろんのこと、救急搬送業務、火災の消火作業などなど、まだまだあると思います。国道を見ても道道を見ても、やはり予算がなく、2車線が1車線になったままで、交差点は雪の山であります。ことしはあちこちで除雪のボランティアの皆様が活躍されたようでありますが、雪でふさがれた歩道や対向車とすれ違うのがやっとという住宅地、玄関へたどり着くのもやっとというお年寄りの姿を見ますと、これでいいのだろうか、いざ何かあったときにどうするのかという不安にならざるを得ません。安心・安全なまちづくりとはどういうことなのか、改めて考えさせられてしまいます。市長はどのような感想をお持ちでしょうか。私は、地域と相談の上、有償のボランティアを募るなど、何か方策がないものかと思います。市民生活の安全を守り、緊急時・非常時に支障を来すことのないように、地域の皆様と相談し、危険箇所の洗い出し、ひとり暮らしのお年寄りの生活状況など、情報収集や場合によっては除排雪等、必要な対策を講じるとともに、実効性のある組織づくりが急がれていると考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか。

 次に、項目3点目、財政と政策理念という観点から何点かお尋ねしたいと思います。初めに、財源について2点ほどお尋ねいたしますが、地方交付税を初め、国・道からの支出金・補助金など依存財源が歳入全体の約7割ほどを占めるため、この浮き沈みのいかんによっては市の財政や事業展開が大きく左右されるわけで、この国と道を頼りにしている財源の新年度と新年度以降の見通しをお尋ねいたします。

 もう1点、自主財源である市税についてお尋ねいたします。調定額と収入済額、不納欠損について、今後の変化、増減についてはどのような見通しをお持ちでしょうか。景気の動向に左右される市税や公共料金の収入は、景気が回復しないとなかなか上向いてこないために、この景気を刺激し、市税収入の伸びにつなげるべく、市の施設、土地の有効活用などを議会において提言してまいりましたが、工藤市長は市税収入に関して何か具体的な策をお持ちでしょうか、あわせてお尋ねいたします。

 財政の2点目は、基金についてであります。現在、市の基金残高は、平成22年度末で36億7,100万円。このうち、特定の目的を持った基金17億3,300万円を差し引きますと、財政調整基金等、自由度を持った基金の残高は19億3,800万円であります。私は、地方交付税などほかに依存する財源は、それこそ他力でありますが、財政基盤である基金は目標を掲げ、自力で積み上げていくべきで、非常時の持ち出しや市の事業規模を考えますと、現在の基金残高は非力であると思います。市の各事業を維持・継続していくために、財政的なリスクを回避し、いざというときの支えになるのはやはり財政基金であり、市の第三セクターを整理したときの苦労を思い返せば、財政の力不足を痛感したのは、工藤市長や職員の皆様だけではなく、我々も市民の皆様も同じであったと思います。平成4年のピーク時には160億円という基金、言いかえれば財政の余裕を持ちながら政策判断、事業展開をしていたということは、市長を初め、行政の皆様も御存じだと思います。基金の利息分で一つの事業ができたなどとお聞きしたこともありますが、今ではまさに夢のような話であります。私は、財政基金の目標値を掲げて、年度ごとに積み上げ、わずかずつであっても財政基盤の拡大を図っていくべきだと思います。仮に、現在の自主財源の2分の1相当を目標値と掲げれば、40億円、これを目標に積み上げていき、必要なときに取り崩して、また積み上げていく。そこから生まれてくる余裕から、借入金で賄おうとしたときの利息分くらいのメリットは出てくると思います。少なくとも毎年度予算計上されている出納整理期間における一時借入金の返済利息などは、財政基盤が強化されれば、借り入れ自体を起こさずに済み、まさに財政基金の守備範囲であると思います。「入るをはかりて」という財政理念の見きわめ、基金など財政基盤の強化・拡充を目指すべきであると考えます。基金の守備範囲や目的、何に使う、どれくらいあればなどは、行政の皆様の方が私以上に最適解をお持ちのはずであります。財政の基盤であるこの基金について、市長はどのようにお考えでしょうか。

 次に、項目3点目、地方債についてお尋ねいたします。平成22年度末、一般会計の地方債残高は289億5,400万円。このうち、交付税措置のあるものが204億8,400万円。交付税措置がないものが84億7,000万円。また、新年度一般会計の予算の中で、地方債償還元金が41億7,000万円。同支払い利息が4億5,700万円となっております。この地方債についてでありますが、償還財源の確保や償還期間の長さ、償還途中での金利上昇や景気の動向、生産労働人口の減少など、市の状況やその他の要因を考えますと、起債制限比率など国の管理基準とは別に、市の判断として新規地方債発行については抑制していかなければならないものと考えます。交付税措置50%以上の起債であっても、判断を誤れば償還財源の確保に追われ、財政全体に悪影響を及ぼすことを考えたとき、起債残高約290億円は起債の上限という感想を持っておりますが、市長はどのようにお考えでしょうか。また、企業債を保有し運営している水道・下水道事業などは、市民生活に直結している事業でありますから、償還はもちろん、新規の地方債発行については、特に堅実な事業計画の作成と将来シミュレーション、そして確実な財政運営の実行が求められると思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。

 質問の最後となりますが、歳入の抑制と行政理念の確立という観点からお尋ねをいたします。私は、市長が市政執行方針で述べられた新規事業を既存の事業にプラスすると、当然、予算全体は増加し、歳入全体の見通しを考えたとき、歳出を抑制していかなければ将来財源が決定的に不足するのではないか、また新年度予算が対前年比マイナスのスタートであっても、例年どおり6月・9月・12月と補正を行い、これに臨時の補正予算の可能性を考えますと、結果的には前年比並みに落ちつくのではないかと予測しております。市税や交付税など、歳入全体の将来展望に立てば、歳出の抑制をどのように行っていくのかということは避けて通れない課題であると思います。市の黎明期には、生活基盤整備に全力を挙げ、学校や病院・道路・上下水道など、公共施設の拡充を目指し、地場産業の定着と景気の拡大を図ってきたわけでありますが、公共施設が老朽化し、市の産業構造も変化し、同時にこの変化は財源をどのように確保して建設するのかという時代から、どのように公共施設を維持・管理しながら政策を実行していくのかという時代へ変化したことを意味しております。整備・建設の時代は、まず命を守る病院を建て、子供たちのために学校を建て、道路や水道を整備していったと思います。つまり、人の命と生活にとって絶対になくてはならないものという理念の大原則に従って政策を実行していったと思います。生活基盤が整備された上に、さまざまな公共サービスの施設を抱える現在、市の事業全体について政策と理念の検証と見直しが求められており、もしこれを見失い迷子になれば、歳出抑制の残る方策は、一律削減しか方法はありません。道路・介護施設の建設から各種補助金に至るまで、全事業の政策理念がこれからの時代にかなうものなのか精査と再構築を行い、歳出の抑制を行うと同時に、財政基盤の安定を図らなければ、主要な政策の実行はもちろんのこと、市政執行方針で述べられた政策は現実不可能、継続不能になると思います。市長の見解をお尋ねいたします。

 以上、3項目にわたりお尋ねいたしました。稚内市の大きな転換期に当たり、工藤市長の「大善は非情に似たり」の決断を期待し、またこの春退職される皆様に、会派市民クラブより御苦労さまでした、ありがとうございましたの感謝の意を一言申し添え、私の質問を終わります。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :市民クラブ上出悦照議員の御質問にお答えさせていただきます。冒頭、議員がお話をされておりました現在に至るまでの本市を取り巻く歴史的認識につきましては、私も議員と全く同じ思いでございます。今、市政運営を託されている5代目の立場として、このまちの一層の発展のため、今後も粉骨砕身、しっかり取り組んでまいりたいと、そのように考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。その上で御質問にお答えさせていただきます。

 まず第1点目の稚内空港業務の民間委託についてでございます。議員お話のとおり、政府が進める成長戦略の一つとして、国管理空港などで滑走路を初め、国管理部分と空港ビルなどの民業部分の上下を一体で民間に管理させることで、収益性を向上させて、利用客の増加につなげていくという国における空港経営改革が進められているところでございます。現在開会中の国会に、国管理空港などについてPFI法による運営権を設定し、空港の運営を民間にゆだねることを可能とする法案が提出されているところでもございます。昨年7月に示された国の空港運営のあり方に関する検討会の報告以降、国による説明会あるいは北海道が開催している空港運営に関する有識者懇談会のヒアリングなどを通じて、本市も経済界とともに情報収集に努めるとともに、稚内空港の運営状況や役割を訴えてきたところでもございます。

 その上で、まず1点目の稚内空港の土地・建物などの所有権などについてのお尋ねでございますが、土地については国有地となっております。建物につきましては、旅客ターミナルは第三セクターである稚内空港ビル株式会社が所有し、管制塔、除雪などの機材と車庫、滑走路・誘導路等は国所有となっております。飛行機の格納庫や給油施設につきましては、航空会社の所有であります。また、旅客ターミナルビルの店舗につきましては、レストランが空港ビル直営、土産店につきましてはテナントとして貸してございます。

 2点目の民間委託した場合の国のかかわりについてでございますが、管制業務や滑走路・誘導路といった基本施設の管理業務などとなりますけれども、一部報道では管制業務は除くとされております。しかし、具体的にどの部分を委託するのかなど、詳細は今のところ明らかにはされておりません。

 3点目の稚内空港における国管理部門の収入と支出の内容でありますけれども、新聞報道などでは9億3,700万円の赤字ということでありますが、収入はほとんどが航空会社からの着陸料で、支出についての大部分は施設などの維持管理費と人件費と考えられます。いずれにいたしましても、空港ビルターミナルと一体的な管理になったところで、国管理部門の収益の大幅な改善というのは非常に困難なものと推察をいたしております。私は、国における空港経営改革の考え方については十分理解はするものの、稚内空港は首都圏あるいは道央圏への宗谷地域における唯一の高速交通機関として、救急や災害時などの地域住民の安全な輸送手段であるとともに、観光客の利用など地域経済に大きな役割を果たしており、また何よりも国境のまちとして、国防上、国にとって重要な空港と考えており、絶対になくすことのできない空港であると考えております。国は、7月ごろまでに空港経営改革の実行方針を策定するとしており、北海道は3月中にまとめられる空港運営に関する有識者懇談会の報告書に基づいて、北海道としての考え方をまとめ、国に対して説明を行うという予定であると伺っておりますが、本市としても、北海道や経済界と連携をしながらも、稚内空港の地域特性や役割をしっかりと国に訴え、これまでどおりの国管理空港としての稚内空港の継続を要請していきたいと、そのように考えております。

 次に、市の防災対策と雪害対策についてのお尋ねであります。東日本大震災からはや1年を迎え、地震・津波により甚大な被害を受けられました皆様には改めて心からお見舞いを申し上げる次第でございます。被災時の津波に襲われる様子を映像などで見たときに、もし今この津波が稚内を襲ったと考えると、大変な恐怖感と大きな不安を覚えたことを改めて1年たって思い出しております。本市の防災体制のあり方につきましては、これまでも機会があるたびにお話をしてまいりましたとおり、津波を初めとする災害発生時には、一刻も早く避難していただくことが最も重要であると考えております。そのための通報体制、避難場所の整備などは、当然のことながら行政機関が中心となって進めなければなりませんけれども、避難の方法については、それぞれの事情に精通している地域の方々と一緒に考えていくことが大切であると、そのように考えております。

 4月には津波ハザードを含めた防災ガイドマップの配布を予定しております。ガイドマップの配布に際しては、地域に出向いて、そこに住んでいる方々とともに、それぞれの地域の実情に合わせた避難のあり方についての取り組みを進めるとともに、自主防災組織結成に向けて積極的にこれからも取り組んでまいりたいと、そのように考えております。平成24年度には、緊急通報体制確立に向けたFM防災ラジオ放送設備の整備、沿岸部への標高表示盤設置、防災意識醸成のための講演会や研修会の開催を予定しております。また、災害対策本部組織はもとより、それぞれの地域における避難訓練などの実施計画を策定し、各種訓練を実施してまいります。

 次に、雪害対策であります。この冬は、大雪により自衛隊の災害派遣を受けた自治体もあり、本市でも平年を上回る積雪により、市民生活にもさまざまな影響を及ぼしているところであります。先日も農業関係者から大雪によって倒壊したD型ハウスに対する救済の要請をいただいたところでもございます。今回、本市では、稚内市大雪災害対策に関する指針を定め、全庁的な取り組みとして、職員による市内の落雪等危険箇所パトロールを実施し、危険箇所については建物所有者に雪氷等の除去をお願いいたしました。また、所有者の所在確認ができない空き家等につきましては、災害未然防止のため職員が直接出向き、雪氷等の除去作業を行ったところであります。また、この問題に関しては、実効性のある組織も大事であります。かつての中央地区の大火で防災専任の組織の必要性を痛感し、消防と連携しながら、現在の防災担当主幹を配置してきょうに至っておりますが、大災害への対応を怠りなくという観点から考えれば、心もとないという思いをしておりました。したがいまして、新年度の機構改革において、市民の皆さんに安心をしていただけるよう、防災を専任とする課を設置することといたしました。今後は、この組織を中心として市民の皆さんに安心して暮らしていただけるようしっかり取り組んでいきたいと、そのように考えております。そして、国や北海道などとこれまで以上に連携を深め、情報共有を強化し、交通支障箇所の把握、除排雪の迅速な対応を行ってまいります。

 次に、財政と政策に関する幾つかの御質問でございます。まず初めに、国・北海道の補助金や地方交付税など、いわゆる依存財源の見通しについてでありますが、国は平成24年度の地方財政計画において、地方交付税の総額を、地方公共団体の交付額ベースで17兆5,000億円とし、23年度と比較して約800億円、率にして0.5%増額したところであります。本市の平成24年度予算編成に当たりましては、この地方財政計画をもとに、地方交付税を前年度に比べ2.7%増の82億5,000万円と見積もり、このうち当初予算には80億4,500万円を計上したところであります。一方、国・北海道の補助金につきましては、稚内駅周辺地区市街地再開発事業や生ごみ中間処理施設建設事業など、大型事業が23年度で完了することもあり、平成24年度におきましては対前年度比で約6億9,000万円、率にして18%の減少となっております。平成25年度以降における依存財源の見通しにつきましては、現在国において税負担の議論が進んでおりまして、現時点では非常に不透明でございますが、これまで同様地方の一般財源に不足が生じることがないよう、地方交付税を初めとする財源について必要な予算が確保されるものと考えており、そのような見通しのもとで行政運営を進めていきたいと、そのように考えております。

 次に、市税の今後の見通しにつきましては、現状のまま推移いたしますと大変厳しい状況が続くと言わざるを得ません。市民税につきましては、本年は沿岸漁業が好調でありましたけれども、ホタテやナマコは、相場に大きく左右されるという不安定な要素を抱えております。また、建設業を初めとする2次産業・3次産業従事者の所得が相対的に減少を続けておりまして、あわせて本市就業人口の7%近くを占める公務員給与の削減もその影響は小さくないととらえております。また、固定資産税につきましては、平成24年度に評価替えを行います。土地は地価の下落から、また家屋は新築・増築家屋が減少する中、それぞれ減少しており、今後も同様の傾向が続くものと推測をしております。市税収入の増加につきましては、何より景気回復が重要であることは言うまでもありませんが、市としても当然地域のポテンシャルを最大限に引き出しながら、産業振興や雇用の拡大に結びつけていくことが大事であると考え、このたびの市政執行方針の中でも、そのような趣旨で新年度の重点施策を示させていただいたところであります。

 次に、基金についてのお尋ねであります。これまで基金は、国の財政対策等により、将来の地方交付税措置分について、減債基金に積み立てるなどの措置がとられた時期もございました。しかし、現在は景気低迷による市税収入の減少などにより、歳入の確保が非常に厳しさを増していると、そういう状況であり、残念ではありますが、必要な事業を実施するための財源確保策として、基金を活用せざるを得ない状況であります。しかし、基金の取り崩しに頼らない予算編成を目指すことが私の使命でもあります。基金をふやすことは、将来の安定的な財政運営を考える上で重要なことであることは言うまでもございませんけれども、現在の厳しい財政状況におきましては、多額の積み立てを行うということは非常に難しいと考えております。今後も基金の運用につきましては慎重に行って判断をしてまいりたいと、そのように考えております。

 4点目の地方債につきまして、本市の経営方針に事業の見直しやコスト縮減により発行の抑制に努めるとともに、発行額が当該年度の地方債元金償還額を上回らないという方針を既に示しており、地方債の残高が増加することのないように努めているところであります。このため、地方債残高は平成8年度末の約318億円をピークに減少傾向にありまして、平成22年度末の残高は289億5,400万円となっており、今後も減少する見込みであります。また、地方債の発行に当たりましては、地方交付税措置がある地方債を優先的に発行するなど、本市の財政運営への影響が最小限になるよう留意しており、今後とも地域経済活性化のために必要な事業実施とのバランスを考えながら、適切に発行してまいります。

 次に、企業会計、特に水道事業・下水道事業における地方債発行についてでありますが、水道事業におきましては、平成24年度、導水管整備に3億円の企業債借り入れを予定しているほか、下水道事業におきましても、終末処理場の整備などに3億6,500万円の企業債の借り入れを見込んでおります。平成25年度以降につきましても、水道事業・下水道事業ともに、平成24年度と同じ水準で推移する予定となっておりますが、いずれも中長期の事業計画と将来の経営状況を十分考慮し、必要な地方債の発行を行ってまいります。

 次に、財政運営あるいは政策立案についての基本認識に対するお尋ねでありますけれども、社会経済環境が大変厳しい中、少子高齢化の加速によって新たな行政課題が次々と発生して、市民の皆様の行政に対するニーズというのは多様化、拡大し続けているということは今さら申し上げるまでもありません。これらのニーズにすべてこたえていくということは当然厳しい課題でありますし、また限りある予算、職員、そして資産などの経営資源を効果的に活用して、少しでも多くの課題の解決に資していきたいと、そういうことを考えれば、よく言われるように、まさに選択と集中というものを進める必要があるのだと考えております。こうしたことから、昨年事務事業の見直しと施設の今後のあり方に関するプロジェクトを立ち上げたところであり、現在は具体的な検討を行っているところでもあります。また、これまでも財政規模の適正化を考慮して財政運営を当然のことながら行ってまいりましたけれども、今の社会情勢を考え、適正な財政規模はどのあたりなのか、身の丈に合った財政運営について、さらに検討を加え、将来を見据えた安定的かつ持続可能な財政運営を確立させるためにしっかり取り組んでいきたいと、そのように考えております。

 以上、市民クラブ上出悦照議員の御質問にお答えをさせていただきました。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。



◆上出悦照君 :ありません。



○議長(岡本雄輔君) :再質問なしと認めます。したがいまして、上出悦照君の代表質問は終了いたしました。

 (上出悦照議員、自席に着席・拍手)



○議長(岡本雄輔君) :次に、民主クラブを代表して松本勝利君の質問を許します。松本勝利君。

 (松本勝利議員、発言席へ登壇・拍手)



◆松本勝利君 :民主クラブの松本です。私は、会派を代表して質問をいたします。

 初めに、稚内市の人口対策について伺います。稚内市の人口は、昭和50年に5万5,464人をピークに200海里施行や国鉄分割民営化、さらには長引くデフレ経済の影響により、雇用の場の減少による転出者増加、急激な少子高齢社会の到来など、さまざまな要因により減少の一途をたどっております。過去5年間の稚内市の人口推移を見ますと、平成19年度には4万628人が平成23年度では3万8,308人と、2,320人の減少で、単純平均で年間464人の減少ですが、平成23年度の1年間では549人の減少であります。第4次稚内市総合計画では、平成21年度から平成30年度までの10年間を計画期間とし、前期計画と後期計画に分けて策定しておりますが、前期計画最終年の平成25年度には3万7,500人と予想しております。このままの減少で推移しますと、予想を超える3万7,380人になると思われます。前期基本計画の中には、定住・移住の促進と、誘客として他地域からの移住の促進と観光客の誘致を促進するとしていますが、これまで観光客の誘致については積極的な取り組みがなされ、交流人口の拡大についても第一副港の開発や駅前再開発の実施など、積極的に進めてきております。しかし、定住・移住対策については、具体的な取り組みがなされないまま現在に至っていると認識をしております。日本の人口予測も、現在1億2,000万人の人口が2050年には9,500万人に減少すると予測しております。子育て支援など、出生率向上の取り組みがなされておりますが、若干の改善が見られるに過ぎません。国力は人口と言われるくらい人口の減少はあらゆる面に大きな影響をもたらすことは言うまでもありません。とりわけ、過疎地においてのさらなる人口減少は、自治体の存続にかかわるといっても過言ではないと考えます。道内の過疎地域においては、さまざまな取り組みで移住対策を講じていることは周知のとおりであります。稚内市においても、早急に定住・移住対策を講ずべきと考えますが、市長の見解を伺います。

 次に、まちづくり委員会について伺います。

まちづくり委員会については、昨年の6月議会で質問をさせていただきましたが、早急な改善の取り組みが必要と思いますので、再度質問をさせていただきます。前述したように、第4次稚内市総合計画では、稚内市の人口予想が平成30年にはさらに減少して3万4,800人に減少すると予想しております。世帯数でも1万6,550世帯に減少すると予想しております。また、財政規模の見通しでは、類似団体別市町村財政指数表で、本市と同じ類型に該当する他市の水準を前提に、本市の将来推計人口に基づき、行政経営の資源となる歳入総額を推計した結果、平成17年度の230億6,000万円から平成30年度には205億9,000万円に減少すると予想されますとしています。地方分権により、自主自立が求められてから久しいわけですが、現在の民主党政権では、地域主権を提唱して推進しておりますが、言い方は違っても、地方がみずからの判断で自治体運営するという仕組みに違いはないものと思います。市長の市政執行方針でも、「市民と協働のまちづくりを進めることは最も重要な課題と認識しております」と述べております。現在のまちづくり委員会は、組織化された当初、あくまでも自主的組織であるとの前提で組織化されたもので、稚内市の将来推計にある人口や財政に対応して持続可能な稚内市を標榜する上では、対応し切れない組織であると思います。したがって、市民と協働のまちづくりの視点に立った組織の再編が急務と考えます。かつて、矢祭町の取り組みがテレビ等で紹介されたことは記憶に新しいところでありますが、自分たちでできることは自分たちでやるといった徹底した取り組みをすることが真の協働と言えるものと考えます。端的に言えば、地域ごとの自治組織をつくると言った方が理解されやすいかもしれません。いずれにしても、そういう時代になったことは間違いないものと思います。したがって、私は24年度中の再編を目指し、積極的に取り組むべきと考えますが、市長の見解を伺います。

 最後に、医師の確保について伺います。このことについても6月議会で質問させていただきましたが、市民の不安が一層強まっていることから転出のきっかけにはなりはしないかと危ぐをしますので、再度質問をさせていただきます。基本的には道内の医師数の絶対数が不足していると認識しております。私が江別市の議員と話した折に、江別市でも多数の医師の引き揚げにより医師の確保に大変苦慮したと言います。最近では、ようやく以前の状態に戻りつつあるとのことでありました。江別市では、道内だけではなく、道外に目を向けて、あらゆる手だてを頼って、医師確保にこぎつけたとのことであります。このことは、稚内市においても可能性のあることではないでしょうか。先日の新聞で、道は2012年度から改築に着手する札幌医科大学の整備構想案をまとめ、その中で道内の医師不足に対応するため、医学部定員を国の設置基準上限の1学年125人を想定するとしています。定員をふやしても、実際に医師として活躍できるまでには、10年近くかかるものと思われますので、すぐ間に合わないことは事実ですが、明るい展望だと思います。そもそも、現在の医師不足は2004年度に導入された臨床研修制度で、新卒研修医は原則自由に研修先を選べるようになり、地方病院の人手不足が深刻化したものでありますが、私は外国人医師の臨床修練制度を利用して医師の確保ができないものかと考えております。静岡県伊東市民病院や、大阪府堺市の阪南病院でもこの制度により外国人医師を受け入れているとのことです。臨床修練制度は、一定の語学力と臨床経験のある外国人医師が、日本人指導医のもとで2年間医療行為ができる制度で、厚生労働省によると過去2年間で69名の外国人医師が利用したとのことです。この制度は、日本において日本の医師免許を持たない外国人医師は、患者の診断や治療及びそれに関連する一連の検査等の診療行為ができないと定められた、医師法第17条等の特例に関する法律による制度であり、制約条件も厚生労働大臣の指定した病院での勤務という制約があり、北海道では、北海道大学医学部附属病院・旭川医科大学医学部附属病院・札幌医科大学医学部附属総合病院・北海道大学歯学部附属病院・東日本大学歯学部附属病院・国立札幌病院・市立旭川病院・名寄市立総合病院の8病院が指定病院であります。残念ながら、市立稚内病院は指定病院ではありません。私は、指定基準等について熟知しておりませんが、指定病院との間で、この制度を利用した医師の確保について研究してみてもいいのではないかと考えます。前述した道外からの確保や外国人医師修練制度を利用した医師の確保について、市長の見解を伺います。

 以上で、私の質問を終わりますが、いずれも稚内市の将来に必要な政策と考えますので、意のある答弁を期待して質問を終わります。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :民主クラブ松本勝利議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず、1点目の人口の問題でありますけれども、人口減少という課題につきましては、当然、まちの根幹にかかわる問題でありまして、私も議員同様大変厳しい認識を持っておりますし、じくじたる思いをしているということは当然であります。その上でお答えをさせていただきます。

 第4次総合計画におきましては、本市の人口減少、あるいは高齢化率に触れ、にぎわいのある元気なまちとして再生するため、定住及び他地域からの移住を促進するとしております。本市の人口減の原因、いろいろございますけれども、一つには出生率の低下が大きな要因と考えてもおりますし、一方では、本市の人口流出の要因として主なものは、よく言われるように高校卒業生等で考えれば、進学あるいは就職問題、定年を迎えた退職者については医療や雇用問題など、いろいろなものが挙げられますし、それ以外にもさまざまな要素が考えられると思っております。ただ、本市では人口減を食いとめるためには、まちの魅力づくりが第一であると考えて、これまでも幼稚園の入園費あるいは保育所の保育料の助成事業、乳幼児等の医療費、ひとり親家庭の医療費の助成事業などの子育て対策を初めとして、我がまち独自のさまざまな対策を講じながら、我がまちの魅力を認めていただきたいと、そういう思いをしながら施策を講じておりますが、残念ながら目に見えた効果をあらわすというところまでには至っていないことは事実でございます。また、他地域からの移住促進ということについては、本市の自然あるいは文化・食材の魅力発信に努めておりますけれども、正直、移住についての本市への関心はまだまだ低く、他都市が取り組んでいるような土地の提供あるいは住宅購入費の助成制度などの具体策は今のところ講じておりません。したがって、まずは我がまちへの関心を高めてもらうためにも、このまちに住み続けたいと思えるような、そういうまちづくりをまずは進めていきたいと、その上で他地域からの移住も促していきたいと、そのように考えておりますので、遅々としてなかなか効果があらわれない、その思いについては冒頭お話しましたとおり、非常に私も厳しい認識でおりますので、今後ともぜひいろいろとお知恵をお貸しいただければと思います。

 次に、まちづくり委員会についての御質問であります。この件につきましても、私、就任以来、いろいろな場面・場所でいろいろな御指摘をいただいている点でもございます。その点では、いろいろな御意見を承知しておりますが、ただ、地域が抱える課題解決をこれまでの行政中心から地域との連携、住民との協働で取り組むというまちづくり委員会の考え方は、本市の自治基本条例の理念からも当然のことであり、私の基本的な考え方は何も変わっておりませんけれども、ただ、現実としてまちづくり委員会が設置されてから、何度もお話しているように10年以上経過した今も、まだ残念ながら市民の皆さんにしっかりと認知されていないということも事実であります。人口減少、あるいは高齢化等によって地域コミュニティの機能低下が非常に危機的な状況にあるという中で、ともに助け合う共助の社会を維持していくため、今後、ますますまちづくり委員会のような地域自治の組織が重要な役割を担うと、そのように考えております。そういう意味では、過去の反省に立ち、ある意味10年たったまちづくり委員会を再生するために、よりわかりやすく認知していただくことが必要でありますので、まずはまちづくり委員会、現在もう既にございますので、その中で地域の課題に対して何をしなければならないのか。あるいは何ができるのかというものをもう少し具体的に我々からもお示しをしながら、町内会や各種団体と連携をして、まさに当初から目指している地域全体の活動につなげていきたいと考えております。そのため、行政側からといいますか、強制ではございませんけれども、テーマを提示するという意味でいえば、防災あるいは子育て、高齢者福祉などの具体的な例を示すなど、より議論のしやすい環境をつくっていくということが必要だと思いますので、積極的な情報提供を行いながら、議論の活性化を促していきたいと、そのように考えております。まちづくり委員会の再編につきましては、地域の課題解決に取り組み、まちづくり委員会の認知度を高めるということがまず大事ではありますけれども、短兵急に結論を急ぐつもりはございません。もう少し見守っていただければなと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それから3点目の医師確保についてお答えをさせていただきます。まず、この問題につきまして、私も就任以来ずっとあちこち取り組んでおりますけれども、現状の認識でいいますと、議員のおっしゃるとおりであると私も理解しております。まず、道外からの医師確保についてでございますが、これまでも北海道を中心として、道を通じてお願いをしてきております。しかしながら、道央圏を希望するケースはあるようでありますけれども、それ以外となると、なかなか希望する方がいいないというのが、残念ですけれども、これまでの実態と言わざるを得ません。また、病院事業におきましても、独自に院長を中心として接触したケースもございますが、諸般の事情からなかなか確保に結びついていないという御報告もいただいております。ただ、いつも申し上げるとおり、市民の皆さんの健康と命を守ることは、私の最大の使命でございますので、今後とも関係機関を通じて粘り強く努力を続けていきたいと、そのように思いますのでぜひ御理解をいただきたいと思います。

 次に、外国人医師臨床修練制度の活用についてでございますが、おっしゃるとおり、外国人医師臨床修練制度の指定を受けている医療機関が、先ほど具体的にお名前を列挙していただきましたけれども、道内では三つの医育大学の病院を含めて8病院ございます。当該医療機関が外国人医師を受け入れて、もともとその医療機関に属している医師を関連病院に派遣するというものでありますけれども、このことについてはその可能性も含めて、病院事業管理者ともよく相談をしながら今後研究させていただきたいと、そのように考えておりますので御理解をいただければと思います。

 以上、民主クラブ松本勝利議員の御質問にお答えをさせていただきました。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。松本勝利君。



◆松本勝利君 :再質問でありますけれども、人口対策についてです。他地域からの移住、これについて、今、市長の答弁で魅力をまず発信していきたいと。これまでもそうしてきたというふうに思いますけれども、それも大事なことだというふうに思っています。ただ、それで認知をされてからというのでは、なかなか進まない、そのうちにどんどん減少していってしまうというふうに私は心配するものですから、具体的な対策も含めて、土地の提供だとかそういうことだけではなくて、例えば移住者に対しての税の軽減だとか、もろもろあると思うのです。ですから、そのようなことを含めて具体策と同時に進めないと、なかなか進まないと思いますので、その辺の考えをもう1回お聞かせいただきたいというふうに思います。

 それからもう1点だけ、まちづくり委員会ですが、確かにそんなに急いで進むものではないという認識はしております。これまで10年もかかっているわけですから、だからそのまま、今市長に答弁していただいたとおり進むとすれば、またかなりの年数がかかるなと私は率直に感じたのです。ですから、まずまちづくり委員会というのは、当初の自主的組織ではなくて、具体的に進めていく組織なのだよと。要するに、組織された皆さんが考えて進めてくれというだけではなくて、もっと具体的にそこの誤解をまず解かなければいけないと思うのです。そういう作業を積極的にやってもらって、その上で行政から提示するもの、あるいはまちづくり委員会の皆さんが考えられることもあると思うのです。一つでも二つでも具体性を持って、展開していかなければ、現在、アイスキャンドルとかやっておりますけれども、私はそれが悪いというのではないのです、ただ、これからの稚内の財政や、それから人口、そしてまた高齢化、そのようなものを考えたときに、もっとそういうことではなくて、具体的な地域の住民が、できることがあるのではないかと考えるものですから、それを少しでも進めていただきたいなという思いでおりますので、余りのんきにとは失礼かもしれませんけれども、もう少し積極的にまちづくり委員会について、市長は再生と言っていますが、私は再編と言いました。再生でも構わないのですが、身のあるものにしていただくように、もう1回市長の

考えをお聞かせいただきたいと。

 以上、2点についてお願いします。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの再質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :再質問にお答えさせていただきます。

 まず、第1点目の人口対策の問題であります。本当にそういう意味でいいますと、いろいろなことを検討するということはもちろんでありますけれども、今議員からお話は、単に土地を提供するとかということではなくて、税の軽減等も含めて幅広く検討するということの御指摘だと思います。ただ、ぜひ御理解をいただきたいのは、まさに人をふやすという観点でいえば、似たような話ではありますけれども、なかなか今住んでいる方とこれから来る方に、不公平感みたいなものを感じさせるわけにもいかないし、これは開業医を誘致するのとまた違う観点でしっかり考えていかなければいけないと。ただ、現実的に何度もお話させていただいているように、議員が御指摘のようにスピード感を持って早く効果をきちっと出せという意味ではおっしゃるとおりでありますから、そこは今言うようないろんな問題を考えながら、何とか効果をあらわすような、スピード感を持った取り組みを進めていきたいということで御理解をいただきたいということが1点です。

 それからもう一つ、まちづくり委員会でありますけれども、これはかつての議論の中で、やはり言葉、我々側の言葉の足りなさもあったのだと思います。ですから、すべてまちづくり委員会というのは、何もないところでもって、だれかが自分で発想してでき上がったものだという位置づけでは決してありません。それは誤解のないようにしていただきたいのですけれども。ただ、逆に言うと、強制的につくれつくれと、形は別として、強制的にやるという性格のものでもなかったはずです。そこのところがしっかりと理解をされないがままに進んできたという歴史的経過がありますので、そこは今議員が御心配のように、これまで10年かかってきたのだから、この先ももっとかかるかもしれないという意味でいうと、まさにこの10年を無駄にしないため、しっかりと、のんきに構えるのではなくて、一つでも二つでも、先ほどお話させていただいたとおり、何をやっていいかわからないという現状を打破するとすれば、我々も情報をもっと積極的に提供しながら、一緒に考えていきたいという思いでおります。決してのんきに構えないように進めていきますし、早く身のある形に進めていきたいと思いますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。以上です。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。



◆松本勝利君 :ありません。



○議長(岡本雄輔君) :再質問なしと認めます。したがいまして、松本勝利君の代表質問は終了いたしました。

 (松本勝利議員、自席に着席・拍手)



○議長(岡本雄輔君) :10分間休憩をいたします。



休憩 午前11時12分

再開 午前11時22分





○議長(岡本雄輔君) :休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、政和会を代表して渋谷正敏君の質問を許します。渋谷正敏君。

 (渋谷正敏議員、発言席へ登壇・拍手)



◆渋谷正敏君 :政和会の渋谷正敏です。会派を代表いたしまして、通告に従い質問をいたします。

 あの3月11日の東日本大震災から間もなく1年が来ようとしておりますが、6月・9月・12月の定例会におきまして、多くの議員の方々が防災についての質問をしてきたところであります。市長の主な答弁は、避難体制を初めとする本市全体の防災体制を、専門家の力をいただきながら防災計画の見直しを行い、また市役所内に防災プロジェクトチームを設置し、緊急情報の伝達手段や、防災意識の高揚などに関する現状分析・具体的方法についての検討を進める。また、備蓄・避難場所、冬期間の津波避難経路を含めた避難体制等々について、専門家による検証と助言も含め、進めるとの答弁をしておりました。また、先日の市政執行方針においても、緊急時の情報伝達体制の構築、確実に避難できる体制づくり、水道施設の耐震化、防災体制の強化をすると発表しておりますし、早急に防災についてしっかりとした防災計画書等が発表されるのではないかと期待をしているところであります。これらの答弁をもとに、防災についての質問をいたします。先ほども述べましたが、3月11日の東日本大震災から間もなく1年であります。しかし、その1か月前の2月の22日のニュージーランド南島のクライストチャーチでの大地震を忘れてはならないと思います。この地震は、マグニチュード6.3の直下型地震でありまして、まちのシンボルの大聖堂が崩れ落ち、また多くの日本人留学生が通っていて被災した、中心部にあるCTVビルは、最も被害状況が深刻な建物の一つでありました。このCTVビルは、7階建ての鉄筋コンクリートづくりで、日本人留学生が通っていた学校が3階・4階にあり、地震時にはお昼の時間帯でもあり、多くの学生が4階のカフェテリアにおり、床ごと下に落ちたと報道されておりました。結果、日本人28名を含む185人がビル倒壊の犠牲となったわけであります。クライストチャーチ市の中心部は2月21日現在、今も二次災害防止のために一部が封鎖され、まちのシンボルの大聖堂やCTVビルを含む約1キロ四方が立入禁止区域に指定されているとのことであります。そこでお尋ねをいたしますが、昭和56年6月1日以降から新耐震法が施行されまして、昭和56年5月以前に着工されました建築物は、既存不適合建築物でありますが、本市の公共施設は、本庁舎を含めまして、また学校関係を除き、既存不適合建築物は何棟ぐらいあるのでしょうか。主だった施設名も含めましてお聞かせください。

 また、備蓄品と施設の関係でありますが、私は市の公共施設すべてに耐震整備を早急にするべきと思いますが、備蓄品が保管されている建造物のうち、老朽化が進み、既存不適格建造物になっている建物もあると思います。その中で、市内各地にある消防分団のような消防活動や救急活動をする建物も該当するのではないかと思いますが、大地震発生時においては、既存不適合建築物でありますから、大地震には耐えられず、建物は崩壊し、救急活動や消防活動に大きな影響が出ることが想像できます。まして、そのような場所に備蓄品を保管していれば、備蓄品もともにがれきの中に埋もれてしまうこともありますし、このような緊急性を要する建物から順次に耐震整備をするべきと思いますが、施設整備はいつごろから、どのような施設から始めるのか、市長の考えをお聞かせください。

 次に、学校関係の耐震整備について伺います。稚内市の校舎屋体の耐震化率は、道内35市の中で2番目の低さであります。現在は、耐震化優先度ランクAの東中学校が改築中でありますが、Bの「5年から6年で着手する。」Cの「10年以内に着手する。」このようにランク別に20年度作成いたしました学校施設整備方針に掲載されておりますが、統廃合が検討されている学校については、もちろん財政上のこともありますが、いまだに具体的な計画ができないのはなぜかお答えください。また、校舎の増改築によって、一つの学校で何棟にも分かれている校舎もあると思います。それによって、昭和56年以降の耐震建築物であるものと、56年以前の耐震建築物でないものとに分かれておりますが、これらの校舎の全棟耐震整備計画はどのようになっているのかお聞かせください。また、東日本大震災による大津波の経験から、校舎から直接高台へ避難路を設けるという学校もあると聞いております。本市の形状は、海から山まではわずかな距離でありますし、津波が押し寄せますと、あっという間に山際まで到達するものと考えますが、本市の校舎にも山に隣接している校舎もあります。ですから、校舎から直接このような避難路の設定や、高床式の校舎も考えるべきと思いますが、市長の考えをお聞かせください。

 次に、津波避難路・避難場所について伺います。昨年の3月11日の東日本大震災の大津波から、地震の少ない地方でもやっと真剣に地震・津波ということに取り組もうとしているのではないでしょうか。今まで私は何度となくこの防災についての質問をしてまいりました。そのたびに、答弁の端々には、「稚内には大きな地震は来ない、津波も大きなものは来ない」と、かいま見えていたのであります。先ほども述べましたが、稚内市は山と海に挟まれ、この間の距離が非常に短い地形になっておりますので、あっという間に逃げ場がない状況に陥るのです。ですから、津波時の避難場所の確保が大変重要となるのは、だれしも思うところであります。先日、稚内市防災ガイドマップの作成に向けた住民説明会が、各町内会の方々の出席のもとに開催されました。そのガイドマップの避難場所に指定されている場所を見ますと、大変矛盾を感じているところであります。ノシャップ地区の稚内市スポーツセンターや、恵比須地区の稚内市青少年会館、また宝来地区の稚内市体育館等の避難場所を見ますと、恐らく耐震整備はしていないものと思います。特に、説明会のときに、恵比須の方から質問がありましたが、青少年会館は現在でも相当傷んでいるとのことでありまして、避難場所になっているのがおかしいとの声が上がっておりました。また、市の防災ガイドマップによりますと、津波の押し寄せる想定は、ほとんどが国道40号線や、国道238号線、また中央より北地区では、バス通りのところまでは津波の浸水はない想定になっております。あの3.11の大地震、大津波はすべて想定外でありまして、ほとんどの方々は避難場所ではなく、近くの高台やビルの4階程度の高さがある建物に避難し、難を逃れたのが精いっぱいであったように思われます。ですから、津波浸水の高さをもっと高く想定し、できるだけ高い建物や高台を避難場所に選定をするべきと思われますが、お考えをお聞かせください。また、本市におきましては、津波を想定する上で、オホーツク海特有の流氷接近や接岸時の津波を考えなければならないと思います。つい先日の27日、4年ぶりに稚内で流氷が観測されておりました。網走地方では、早くに流氷による津波のシミュレーションをしていると聞いておりますが、本市においては流氷時の津波対策はどのようになっているのかお聞かせください。また、被災地や被災地に近い市町村、海岸沿いの市町村の各地では、がけや高台に登る避難路の整備を市町村にお願いしているところが非常に多くなってきていると言われております。津波による高台への避難路については、冬期間に限らずお年寄りの方や体の不自由な方、また子供たちでも避難できるようにしておかなければならないと思います。そこで、冬期間の避難場所・避難路の確保でありますが、雪国においてはどこも共通の問題だとは思いますが、山や高台に向かう避難路の確保はやはり何カ所か確保しなければならないと考えますが、前述いたしました説明会の中での質問にも、私も何度も言い続けておりますが、やはり冬期間の高台への避難路の問題が出ておりました。「とにかく冬は、山に逃げられないのでどうにもならない」と、まことに実感がこもった話をしておりました。問題の行き場がなくなるのは、海と山に挟まれた距離が短い区間でありまして、港地区の一部と、中央地区から北方面ではないかと思われます。港地区には、港小学校がありますので、校舎の高台までは冬期間でも除雪がしておりますから、港地区の一部は校舎がある高台への避難路として確保ができております。ですから、港地区の一部から北方面に冬期間でも裏山や高台に避難できる避難路を数カ所設けるべきと思われますが、お答えください。以上、防災についての質問をいたしましたが、あの大震災から市民の皆様方も防災には最大の関心を持っていると思われます。大震災から間もなく1年になろうとしておりますが、新しい防災体制・防災計画の見直しがいつごろできるのかお聞かせください。

 最後に、このたびの坂本建設の破産に関しましては、稚内市を初め、会議所・総合振興局・金融機関等の関係機関が早急に対策を設け、迅速な対応をしていただいたことに感銘を覚えるものであります。

 以上、工藤市長の詳細な答弁を期待し、私の質問を終わります。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :政和会渋谷正敏議員の御質問にお答えをさせていただきますが、今、議員のお話を伺っておりまして、間もなく1年ということで、どうしても東日本大震災あるいは原発事故に目が向きがちでありますけれども、昨年でいえば、思い起こせば、ほかにも台風12号だったり、あるいは大雨だったり、そして、お話のとおりニュージーランドの大地震など、いろいろな天災があった年だったなということを振り返っておりました。本当に被災者の皆様の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、その一つ一つを何とか教訓にしなければという思いを改めてしており、そういう意味ではしっかりと気持ちを引き締めなければならないなというぐあいに伺っておりました。

 その上で、防災ついての何点かのお尋ねにお答えをさせていただきますけれども。まず旧耐震基準によって建設をされました公共施設は32棟あります。主なものは、市庁舎・ノシャップ寒流水族館・青少年科学館・総合福祉センター・市体育館・100年記念塔などでございます。

 次に、現在本市では、消防団第1分団・稚内中央小学校・少年自然の家に災害用品を備蓄してございます。備蓄品につきましては、津波浸水の影響も考えながら、現在行っております、先ほどもお話がありました専門家による検証結果が出次第、早急にこの問題については対処していきたいというぐあいに考えております。また、消防分団の詰所の耐震化につきましては、現在、内部で検討を進めておりまして、消防分団の再編問題もございますので、これらと並行して考えていきたいと、そのように思っておりますので御理解いただければというぐあいに思います。

 3点目の学校の耐震整備につきましては、教育長から御答弁をさせていただきます。

 避難施設・避難場所につきましては、現在、専門家による検証が行われているところでございますけれども、現時点までに、御質問のとおり数カ所の施設において見直しの必要があるということを聞いております。近々、検証結果についての最終報告が行われることになっておりますので、これをもとに順次整備を進めていきたいと、そのように考えております。津波に対する避難は、できるだけ高い場所への避難が基本であることは言うまでもございません。裏山への避難路の必要性については、当然私も認識しているところではありますけれども、その多くが地形上、急傾斜地で、土砂災害警戒区域に指定されていること。冬期間の対策、避難後の避難施設や連絡道路の問題など、解決しなければならない課題が大変たくさんございます。そういう意味でいうと、当面、民間の協力も得ながら避難ビルの活用をまずは進めていきたいと考えております。

 現在作成中の防災ガイドマップにおきます津波浸水予想域に関しましては、いろいろな御意見を伺っておりますけれども、現状では北海道が公式に発表したデータをもとに作成することが最も合理的であると考えております。北海道の津波浸水予想域が変更された場合につきましては、速やかに私どもも更新を行っていくという予定で考えております。また、配布後は地域に出向いてしっかりと説明を行い、それぞれの地域の実情に合った避難のあり方を、住んでいる方々と一緒に考えていきたいと考えております。

 次に、流氷接岸時における津波のことでありますけれども、御指摘のとおり被害が大きくなる懸念はございます。ただ、過去に実例がなく、情報も不足しておりますことから、今後さらに研究を進めてまいりたいと思っておりますが、既に国道の高規格化等への関係機関へのお願いの際、まさに災害時の流氷の対応という観点で関係機関といろいろお話をさせていただいているということもございますので、この問題については真剣に取り組んでいきたいと考えております。

 また、地域防災計画につきましては、来年度早々にも避難施設などの見直しを行うとともに、現在、北海道が進めております地域津波避難計画策定指針とあわせて、平成24年度中に見直しを進めてまいります。

 以上、政和会渋谷正敏議員の御質問にお答えをさせていただきました。



○議長(岡本雄輔君) :手島教育長。



◎教育長(手島孝通君・登壇) :政和会渋谷正敏議員の学校の耐震整備という御質問に対してお答えを申し上げます。

 本市では、学校施設の耐震化を進めるために、平成20年度に稚内市学校施設整備方針を策定し、新耐震基準に合致していない校舎や屋体について、計画的に耐震化事業を進めてきたところであります。この整備方針では、小中学校再編方針及び実施計画の中で、統廃合対象校となっている学校については、当該整備方針での計画化は行わず、再編計画が確定次第、随時整備方針に追加するものとしているところであります。現在、学校再編については、上勇知小中学校・下勇知小中学校及び稚内西小中学校において、PTAや地域との話し合いが進められているところであります。これらの学校は、その結果において、学校の改築や耐震改修が必要となる場合は、整備方針に追加していく考えであります。

 次に、昭和56年以前の建物と56年以降の建物が混在する学校としては、南小学校・声問小学校・潮見が丘小学校などがありますが、これらの学校についても、学校施設整備方針に基づいて耐震化を進めていく考えでいます。また、津波を想定した避難訓練につきましては、東日本大震災の教訓として、特に海岸に近い学校においては、避難場所や避難経路の安全点検を行い訓練を実施しているところであり、これも継続して何回も行うところであります。議員御提案の校舎から直接避難できる施設や高床式の校舎などについては、その学校施設の立地条件や環境を加味しながら、整備計画の中で検討してまいりたいと考えております。

 以上、政和会渋谷正敏議員の御質問にお答えいたしました。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。



◆渋谷正敏君 :ありません。



○議長(岡本雄輔君) :再質問なしと認めます。したがいまして、渋谷正敏君の代表質問は終了いたしました。

 (渋谷正敏議員、自席に着席・拍手)



○議長(岡本雄輔君) :次に、公明党を代表して鈴木雅煕君の質問を許します。鈴木雅煕君。

 (鈴木雅煕議員、発言席へ登壇・拍手)



◆鈴木雅煕君 :公明党の鈴木雅煕です。会派を代表して質問をいたします。

 まず最初に、第1次及び第2次稚内市病院事業改革プランについて伺います。市立稚内病院においては、平成15年度に独自の経営改善計画を策定し、平成16年から平成20年までの経営5カ年計画を実施されました。引き続き、平成19年度から平成23年度までの経営改善プランを策定し、種々改善に取り組んできましたが、平成19年、国が公立病院の抜本的な健全化をさらに推進するために、国のガイドラインを定めました。そのガイドラインに沿って、平成21年度から平成23年度まで第1次稚内市病院事業改革プランを策定し、今まで実施をされてきたと思います。その中で、循環器科の医師の引き揚げ等の原因で、第1次プランで掲げた数値目標を達成できない見通しという結果を踏まえて、改めて今、第2次改革プランを策定したという、策定の趣旨説明をされております。このような状況を冷静に考えると、私は市民の皆様から、事業管理者におかれては今まで以上の厳しさが求められると思いますが、このことを踏まえて質問に入ります。

 総務省は、平成19年に発表したガイドラインの実施の結果を発表いたしました。全国905の自治体病院の経営状況によると、全体の約39.3%に当たる356病院で、平成23年度の経常収支が赤字になることがわかりました。総務省は今まで、全国の自治体病院に、平成21年度から平成23年度までの3年間で、経営の効率化を進めるように促した結果、人件費削減等のコスト圧縮は容易でなく、また全体の改革もおくれがちになっていると説明されております。平成23年度の経常赤字を見込む356病院のうち、その60%に当たる220の病院は、平成24年度以降の黒字化を想定しております。ですが残り40の病院は目標時期を示しておらず、経営の改革のめどすら立っていない状態であると言われております。赤字病院は、平成22年度の診療報酬の改定で収入がふえた反面、人件費や医療資材等のコスト削減が進まなかったと言われています。全国の病院は、平成23年度までの3年間を目標とする経営効率化計画の中で、経常黒字化に加えて、医業収益に対する職員給与費の割合の削減などを目標にしていると言われておりますが、第1次改革プランの内容と、主要な部分の達成度について伺います。特に、40億円にも上る累積赤字の解消策については、第1次改革プランの中で、どのようになっておられるのか伺います。

 今回発表された平成24年度から平成26年度までの第2次改革プランにも、累積赤字については、計画の中に見られません。ただ、23年度における経常損益は1億5,600万円の赤字となっております。24年度において9,300万円の赤字、25年度において5,700万円の赤字、26年度において200万円の黒字となっています。残念ながら、この内容を見ますと具体的な改革に向けた目標が余り見られない。そういった内容になっております。このような内容では、市民の皆様にとっては理解される内容ではないと思いますが、病院管理者としての見解を伺います。

 平成13年度において、120億円を超える建築費を投じ、病院の新築を行った留萌市立病院では、泌尿器科や皮膚科の医師の欠員という厳しい状況の中で、23年度までに約28億円にも上る累積赤字を、3年間で病院特例債の発行とその他の助成によって、ほぼ解消いたしました。また、病院経営の中身におきましても、新たに回復期リハビリテーション病棟を開設するなど、地域で完結する医療体制の整備を進めると言われております。また、この中で注目すべきは、平成22年度の留萌市立病院の病院会計の決算は、医師不足のあおりを受けて厳しい状況の中でも、改革プランの実行によって、最大の目標としている病院単独の黒字化を達成しております。その内容はまず、収益的収支において、診療報酬の増額決定という追い風の中で病院長が先頭に立って行ってきた、医師確保の活動が実を結び始めて、循環器内科や脳神経外科といった救急対応部門での医師確保が進み、また将来の地域医療を担う核となる総合内科医が着任し、地域のセンター病院としての機能強化を進めたことが増収に転じております。さらに、医業費用における給料において、病院長の3割カット、職員の2割カットを断行し、さまざまな経費削減努力を重ねることで、経費の削減を達成しております。このような結果、平成22年度単年度収支は、経常収支で3億2,300万円の黒字となり、23年度においても、1億4,000万円の黒字が見込まれていると言われております。このような留萌市立病院における病院側の改革による実績に対して、留萌市民の各界の代表である経営改革推進委員会の委員の中から、消費税が上がると病院の経営状況はより一層厳しくなるのではないか、また、一般会計からの支援や、内部留保資金の活用なしで、黒字化できる体制を急ぐべきであるという意見があったと報道されております。このような留萌市立病院における病院内部での、病院長が先頭に立っている改革の実態と市民の今の世相を反映した厳しい意見に対し、どのような見解なのか伺います。

 総務省は、病院などの地方公営企業の会計原則を抜本的に見直して、平成26年度から上場企業並みの基準に全面移行することを決めたと言われております。減損会計の導入や、借入金の負債計上などで、隠れ債務や含み損を明確化し、財務の実態を的確にあらわすようになると言われております。新制度の柱の一つとなっている減損会計の導入では、固定資産の時価評価を徹底することによって、例えば長期に保有している土地の含み損を顕在化させる効果があり、キャッシュフロー計算書の作成義務づけは、事業の資金繰りの実態を明らかになると言われております。地方公営企業の借入金は、一般会計からの借り入れなどを補っているため、これまで貸借対照表の資本に計上されておりましたが、今後は負債の部分に計上されるようになり、職員の退転給与や賞与、修繕費などの引当金も負債に計上されることで、隠れ債務を表面化させ、施設建設費に充てた補助金においても、減価償却の対象外とし、期間損益の赤字を減らす要因となっていた、いわゆるみなし償却も廃止することになっております。総務省は、新基準への移行で公営企業の財務体質を民間企業と比較しやすくなる効果があると言われております。早めに撤退や民間譲渡の判断を下せるようになると言われていますが、今回のこの新会計制度のポイントに対して、現状の財務体質において問題はないのかどうか、見解を伺います。今、自治体は、住みよい住環境と安心・安全なまちづくりを目指しての能力が問われ、各自治体間の競争の原理が働いております。私は市民の生命を守り、市民に安心を与える病院事業においても、全く同じことが求められていると思います。市民に対して、病院経営の安定と良質な医療サービスを提供し、宗谷二次医療圏域の中核病院として信頼されるよう、しっかりとした思い切った改革に取り組んでいただきたいと思います。

 次に、第5期稚内市介護保険事業計画について、お伺いいたします。第5期稚内市介護保険事業計画の中での認知症対策と、在宅介護について質問いたします。認知症予防対策については、平成23年9月定例会において、我が会派の鈴木茂行君が質問しております。その中で、認知症サポーター制度は、2005年に策定した10カ年計画の一部の制度であると言われております。全国でサポーターは2009年5月に100万人、2011年度末に300万人、2014年度末には400万人の目標を掲げております。まず、当市において認知症サポーターの養成講座を受講された人数についてお伺いいたします。秋田県羽後町では人口約1万7,000人の1割、1,700人がサポーターで一部は介護ヘルパーと高齢者宅を訪問、熊本県菊池市でも400人超のサポーターが認知症患者の居住地の地図をつくり、見守り活動を進めています。この制度にとって大事なことは、サポーターの数と同時に、サポーターの活用法が問題と思われますが、本市における活動実態についてお伺いをいたします。

 平成16年に空知地域の拠点病院である砂川市立病院においては、高齢化に伴う認知症問題に対応し、もの忘れ外来を開設しております。認知症はこの中で4点、項目別に説明されておりますが、まず認知症は多岐にわたる疾患の結果としてあらわれた認知機能障害の症状であり、その診断は困難をきわめると言われ、その結果、より適切な診断治療のために、それぞれの専門医が医学的知識や経験を補完しながら、共同診療に当たることが必要な条件であると考えて、平成16年1月に精神神経科、神経内科、脳神経外科、3科の共同診療を開始いたしました。また、認知症相談医リストを作成し、市民に広く広報紙等で情報公開し、その他の医療機関との連携を確立して、その関心の高さとサポート体制を管内一円に網羅しております。また、平成16年4月、医療・介護及び福祉関係者が集まり、管内や地域で痴呆を支える会を発足させました。また、地方医師会協力のもとで、地元の開業医が認知症かかりつけ医師としての役割を担うことになっております。またさらに、保健所と協力しながら認知症社会資源マップを作成し、インターネット上で公開するとともに、認知症見守りサポートネットワークを立ち上げて、市民向けの講座も開設しております。このような市立砂川病院の認知症の対応に対し、稚内市における対応はどのようになっているのかお聞きをいたします。認知症の人とその家族が地域で安心して暮らすためには、かかりつけ医や専門医、介護・福祉関係者らの連携が欠かせないと言われ、そうした地域での連携の推進役として、期待されるのが認知症サポート医であると言われ、サポート医の活用が、今キーポイントだとも言われております。10年末まで、全国で1,677人が要請されていると言われますが、認知症があると一般的な病気でも入院を断られる例があるために、名古屋市では市の医師会が入院可能なリストをつくり、サポート医に配布しております。サポート医が地域連携のかなめとして活躍できるように、行政の積極的な支援が求められていますが、当市においてはどのようになっているのかお聞きをいたします。

 認知症高齢者は全国で200万人を超え、なおふえ続けています。ことし4月より施行される改正介護保険法には、認知症に関する新たな対策が盛り込まれていると言われています。また、認知症は環境が変わると症状が悪化することがあるため、住み慣れた地域で暮らし続けることが大切であると言われています。このことから、認知症の方が在宅生活を続けられるように、医療と介護、地域ぐるみの支援で認知症の方でも安心できるまちづくりを目指していかなければならないと思いますが、市長の見解を伺います。厚生労働省は、2012年度から在宅での医療介護への支援策を大幅に拡充し、医療と介護サービスを一体提供するための連携拠点を、在宅医療促進のために2,000拠点にふやす目標を設定しております。ことし4月からの介護報酬では、介護サービスの時間区分が変更となり、基本報酬の引下げが示されています。このことにより、従来型の介護サービスの代表例であるデイサービスでは、最大で11.4%、訪問看護では19.2%の報酬引下げとなり、介護事業者においては大幅な収入減が予想されるところであります。一方で訪問看護では11.1%の引き上げとなり、増収が見込まれております。さらに、高齢者が自宅で24時間いつでも看護師やヘルパーを呼べるサービスや、施設の利用や訪問看護など柔軟に選べるサービスなど、これまでにない仕組みの事業について、報酬を決定しております。そこで、今回発表された第5期稚内市介護保険事業計画において、保健・医療・介護・福祉のサービスを各機関が連携して提供される、地域包括ケア体制を強化していくために、要請に応じて訪問ヘルパーや看護師を派遣する定期巡回・随時対応型訪問介護看護と、通所や泊まりの利用ができる小規模多機能型居宅介護と訪問介護を連携させた複合型サービスは、今この計画に盛り込まれているのかどうかお伺いをいたします。また、介護事業者は、従来型のサービスだけを手掛けていたのは、今回の法改正に伴う収入減は避けられないと思いますが、行政としてどのような対応を考えておるのかお伺いいたします。

 最後に、空き家・廃屋対策について伺います。今、高齢化や核家族化の進行を背景に人口減少が進む中で、所有者が転居する際に家屋を放置し、それが老朽化して周囲に危険を及ぼす家屋が点在している状況になっていると思います。個人の所有物である以上、勝手に修繕もできない、所有者の連絡先も知らない。登記簿を調べ、改善要望を郵送したが、あて先人不明で帰ってきたなど、私の地域でもこのような問題が発生しております。このようないわゆる老朽危険家屋を含む空き家の実態が今どのようになっているのかお聞きいたします。特に、近隣住民から解体を望む声が出ても、行政は私有財産のために手を出せない、また居住者がなくなった後で家の権利関係が複雑になったり、ようやく探した所有者が、撤去費用を用意することできない、こういった問題も発生しております。このような問題と同時進行で、過疎化の進行で空き家がふえて防犯・景観に及ぼす悪影響が今懸念されております。また北海道のような雪国では、雪の重さによる建物の倒壊のほかに、空き家からの落雪が、通行人や近隣の家屋に二次的被害を与えるおそれが、今現実の問題となっています。もはや放置できない状況の中で、解体撤去とあわせて、有効利用の面からも、行政の取り組みが求められておりますが、稚内市の取り組み状況についてお伺いいたします。また、有効利用の面から、空き家をふやさない方策として、空き家を登録制とし、登録した空き家を転入者の方に紹介する、空き家情報バンクを導入している、そういった自治体もあります。建築基準法には、地方自治体が危険な建物を撤去できる規定があるものの、基準が不明確で、手続にも時間がかかり過ぎると言われております。このために、全国の各市町村で条例の制定の動きが広がっています。道内においては滝川市が昨年末、空き家対策で所有者に適正管理を強く促す条例をつくり、4月に施行の予定だと言われております。その内容は、市が実態を調査し、管理不全と判断した空き家の所有者に対して、適正管理を求める指導・助言・勧告・命令を行うことができる、また、特に市が期限を定めて、必要な改善措置を講ずることで、所有者に行政命令を発動させることができる、その上で、命令に従わない所有者に対しては、住所や名前を公表し、最終的には警察署などの関係機関に協力を要請できるといった内容になっております。また、室蘭市においても、行政の建前を崩し、市による管理や相続税、固定資産税の制度改革にまで言及した制度を検討していると言われております。当市においても、このような条例等を含めた対策を早急に考えなければならない時を迎えていると思いますが、市長の見解を伺います。

 以上、3項目における質問に対し、意のある答弁を期待し、質問を終わります。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :公明党鈴木雅煕議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず、1点目の稚内市病院事業改革プランについての御質問につきましては、病院事業管理者からお答えをさせていただきますので、私からは、2番目の第5期稚内市介護保険事業計画について、以下のお尋ねにお答えをさせていただきます。

 まず、認知症サポーター養成講座は、平成19年度から実施をし、受講者は本年2月現在、967人でございます。認知症サポーターというのは、認知症を正しく学び、困っているときに声をかけるなど、自分でできる範囲での手助けや見守りを行うということでございます。したがいまして、活動につきましては、まだ一部の町内会ではありますけれども、見守りあるいは声がけ等を行っております。

 次に、認知症の方に対する対応につきましては、お話のとおり認知症の方が受診しやすいように、もの忘れ外来を開設している病院もございますが、本市におきましては、もの忘れ外来というものは実施をしておりません。認知症に関しての相談があった際には、早期診断治療が必要と判断された方に関しましては、現在、市立稚内病院精神神経科への外来受診に結びつけております。また、認知症サポート医につきましては、北海道が養成研修を実施し、道内では21人が養成されておりますが、現状では、本市においてはまだおりません。認知症の方やその御家族が安心して暮らすことができるまちづくりにつきましては、高齢化の進展とともに、今後、認知症高齢者の増加が予測をされることから、市民の皆様の御理解と御協力をいただきながら、取り組んでいかなければならない、もちろん重要な課題だとそのようにとらえております。これまでも、認知症サポーターの養成事業、認知症講演会など、認知症に対する知識の普及啓発、相談体制の充実、権利擁護事業の促進、認知症高齢者のためのグループホームの整備等に取り組んできました。さらに第5期介護保険事業計画では、医療・介護の連携の強化、地域活動などのネットワーク化など、地域包括ケアシステム体制の推進に取り組みます。お話の定期巡回随時対応型訪問介護看護につきましては、サービス提供エリアを片道30分以内とし、介護や看護を必要とする人がいつでもサービスを受けられることによって、高齢者が在宅で安心して生活できることを目指すというものでございます。この事業は、都市部において有効な事業と考えられており、本市のような地方都市においては、事業者による運営基準や人員配置基準を満たすことが大変難しいということから、事業者の参入が見込めない、利用者ニーズが少ない等々の理由から第5期介護保険事業計画期間での導入は見送ることといたしました。しかしながら、この事業と類似をいたします、24時間対応可能な小規模多機能型居宅介護の整備を第5期計画期間内に予定し、高齢者の方が安心して暮らせるよう取り組みます。

 次に、複合型サービスについてでありますが、介護と看護の一体的な提供により、医療ニーズの高い要介護高齢者への支援の充実を図ることを目指すものであります。この事業は、事業者による複数の看護職員の人材確保が非常に難しいこと、事業の採算性等々の理由で、事業者の参入が見込めないということがございまして、第5期介護保険事業計画期間での導入というのは見送るとしたところでございます。しかしながら、この事業も現在ある個々の事業所でのサービスで十分対応可能であるとそのように判断をしているところでもあります。介護サービスの時間区分の変更に伴って、事業者の収入減につながるのではないかとのお尋ねの件につきましては、まずは、関係事業所等に状況を確認し、その実態把握に努めます。

 次に、空き家や廃屋の実態につきましての御質問であります。これらにつきましては、近年の経済情勢の悪化、高齢化・過疎化などによって、長期間にわたって放置された空き家や廃屋が市内の各所に多く存在をしております。屋根や壁の飛散、崩落などによって、近隣にお住まいの方はもとより、不特定多数の市民に危険を及ぼす可能性があるため、検討を指示しておりますが、現在のところ正確な数についてはまだ把握をしておりません。

 次に、現在の本市の取り組みでありますが、空き家や廃屋は個人の財産であるため、原則的に所有者がみずからの責任において改善の措置を講じなければなりませんけれども、所有者の多くは所在が不明であって、権利関係が複雑に絡んでいるケースが多いということもございまして、私どもといたしましても大変苦慮をしているところでもあります。今も申し上げましたとおり、総合的な対策を講ずる必要があるということから、昨年6月に放置危険家屋対策連絡会議というのを庁内に設置をし、現在に至っております。昨年におきましては、苦情が寄せられた16件のうち5件については、私どもで応急処置を行い、1件は所有者による除却に至っております。条例等を含めた今後の対策につきましては、廃屋の問題がますますふえている現状を踏まえ、早急に整理していく必要性を感じております。このため個人財産の問題、処理費用などいろいろな課題が存在しますけれども、まずは市民の安全確保を最優先とし、緊急性を有する廃屋につきましては、応急措置を講じながら、条例制定を視野に前向きに検討したい、そのように考えております。

 以上、公明党鈴木雅煕議員の御質問にお答えをさせていただきました。



○議長(岡本雄輔君) :高木病院事業管理者。



◎病院事業管理者(高木知敬君・登壇) :公明党鈴木雅煕議員の御質問にお答えします。

 まず、第1次改革プランについての主要な部分の達成度でありますが、計画期間の平成21年度から平成23年度までの3カ年における、本院での総収支では、計画比で2億4,500万円程度、収支不足が広がる見込みであります。また、病床利用率では平均で8.8ポイントほど下回る見込みであります。これらはいずれも、泌尿器科医師や循環器医師などの引き揚げによる患者数及び医業収益の減少がその要因であるととらえております。

 次に、第2次改革プランの具体的な改革内容でありますが、平成24年度から平成26年度までの期間において、やはり循環器科固定医師の確保のめどが立っていない状況でありますことから、大きな増収増益を見込むことはできませんでした。したがいまして、現在続けております、種々の改善策をさらに徹底して続けていくということを前提としておりますが、期間内に検討するべき事項としている、7対1看護基準につきましては、平成24年度の診療報酬改正の詳細が明らかにされる中で、本院についても適用できることが判明いたしましたので、この3月から当該基準を適用しております。これは、看護師確保がこの2年程度で大きな成果をあらわしてきたことによる結果であり、今後の収益のプラス要因として、大きく期待できるものであります。また、御指摘の累積欠損金の解消につきましては、これまでもお答えしているように、地方公営企業法の改正を受けて対応する考えでございます。具体的には今回の法改正を受けまして、平成24年4月1日から議会の議決を経て、減資、いわゆる自己資本金を減少することが可能となりますことから、当該資本金を減じて累積欠損金の解消を図ってまいりたいと考えており、しかるべき時期に議会に御相談申し上げる所存であります。

 3点目は、留萌市立病院の経営改革についてどうかということでございますが、同じ自治体病院の経営を預かるものとして、留萌市病院事業管理者を初め、職員の御努力には心から敬意を表するものであります。市民からは、なお一般会計からの繰入金などに対する厳しい御意見があるとのことですが、医業収支がより一層好転し、当該繰入金が減じられていくのであれば、それはまことに望ましいことであると認識をしております。

 4点目は地方公営企業会計制度の大幅な改正により、現在の財務体質に大きな問題点はないのかどうかということでありますが、この会計制度の大幅改正につきましては、今後、平成24年度及び平成25年度の2カ年をかけまして対応することになりますので、現在、具体的な影響数値等は算定しておりません。したがいまして、今後において改正に伴う事務作業が進められる中で、必要に応じて御説明をさせていただきたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。

 以上、公明党鈴木雅煕議員の御質問にお答えをします。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。鈴木雅煕君。



◆鈴木雅煕君 :病院管理者に一言申し上げます。病院管理者におかれましては、病院経営に日々、努力を重ねておられることは、私は否定はしません。私はあえて、この留萌市立病院の経営の内容の一部を一例として取り上げ、厳しい環境における病院経営のあるべき姿について、きょう質問いたしました。その中で、国が定めた公立病院の抜本的な健全化、この意味合いを考えた場合に、こうしたガイドラインに対しての計画としては、内容が余りにも市民の思いとはかけ離れていると思います。病院管理者として、もっと強い志を持っていただいて、市民の皆様が、市立稚内病院を誇れるような病院経営を目指していっていただきたい、このように思います。答弁は要りません。



○議長(岡本雄輔君) :再質問なしと認めます。したがいまして、鈴木雅煕君の代表質問は終了いたしました。

 (鈴木雅煕議員、自席に着席・拍手)



○議長(岡本雄輔君) :お諮りをいたします。本日の議事はこの程度にとどめ、散会したいと思います。御異議ございませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり。)



○議長(岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。したがいまして、そのように決定をいたしました。

 本日は、これをもちまして散会いたします。



     散会 午後0時24分