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北海道 稚内市

目次 06月20日−一般質問−03号




平成23年  第6回 定例会 − 06月20日−一般質問−03号









平成23年  第6回 定例会





平成23年第6回稚内市議会(定例会)会議録
平成23年6月20日(月曜日)第3号

 ○議事日程第3号
     開議宣告
     会議録署名議員の指名
     事務局長の諸般の報告
日程第1  市政に関する一般質問

 ○出席議員(全員)
議   長  岡 本 雄 輔 君
副 議 長  生田目 幸 男 〃
議   員  伊 藤 正 志 〃
  〃    稲 垣 昭 則 〃
  〃    大 泉 勝 利 〃
  〃    上 出 悦 照 〃
  〃    川 崎 眞 敏 〃
  〃    佐 藤 ゆかり 〃
  〃    渋 谷 正 敏 〃
  〃    鈴 木 茂 行 〃
  〃    鈴 木 利 行 〃
  〃    鈴 木 雅 煕 〃
  〃    田 森 和 文 〃
  〃    栃 木 潤 子 〃
  〃    中 井 淳之助 〃
  〃    藤 谷 良 幸 〃
  〃    本 田   満 〃
  〃    松 本 勝 利 〃
  〃    横 澤 輝 樹 〃
  〃    吉 田 孝 史 〃

 ○ 説明員
市     長  工 藤   広 君
副  市  長  達   英 二 〃
教  育  長  手 島 孝 通 〃

総 務 部 長 兼  表   純 一 〃
選挙管理委員会
事 務 局 長

生 活 福祉部長  関根井 憲 吾 君
建 設 産業部長  吉 川 利 明 〃
会 計 室 長  東   政 史 〃
監 査 事務局長  山 川 邦 廣 〃
教 育 部 長  中 澤 敏 幸 〃
水 道 部 長  武 山 淳 一 〃
市立病院事務局長 高 橋 清 一 〃
消  防  長  薄 田 嘉 継 〃
政 策 経営室長  吉 田 一 正 〃
総 務 部副部長  白 田 陽 彦 〃
総 務 部 参 事  青 山   滋 〃
生活福祉部副部長 中 川 幹 男 〃
生 活 福祉部参事 田 端 義 親 〃
建設産業部副部長 河 上 眞 一 〃
建設産業部副部長 日向寺 和 裕 〃
建設産業部参事  東海林   到 〃
水 道 部 参 事  佐 藤 典 隆 〃
教 育 部副部長  館 農 新 一 〃
教 育 部 参 事  岩 田 淳 一 〃
行政管理担当主幹 川 野 忠 司 〃
総 務 課 長  山 口 春 蔵 〃
防 災 担当主幹  成 田 利 孝 〃
地 域 振興課長  布 施   茂 〃
財 政 契約課長  岡 田 睦 良 〃
課 税 課 長  森 山 勝 彦 〃
収 納 課 長  西 本   馨 〃
用 地 管財課長  岡 本   透 〃
I T 推進課長  柳 浦 正 行 〃
総 合 窓口課長  土 門 勝 志 〃
中間処理施設担当主幹 古 川 裕 輝 〃
社 会 福祉課長  熊 谷 悦 子 〃

地 域 包括支援  高 瀬 義 明 〃
セ ン タ ー 長

保 健 課 長  伊 豆 健 俊 〃
特定健診担当主幹 笠 川 利枝子 〃
宗 谷 支 所 長  山 田   功 君
沼 川 支 所 長  石 垣 正 司 〃
住 宅 担当主幹  片 山 徹 也 〃
建 築 主 事  沖 野 正 幸 〃
都市再生対策課長 相 内   悟 〃
水 産 商工課長  畑     均 〃
観 光 交流課長  斉 藤 正 良 〃
にぎわい創出担当主幹 渡 辺 公仁人 〃
メモリアル担当主幹 齋 藤   修 〃
農 政 課 長  相 馬 義 則 〃
港 湾 課 長  枡 田 紀 行 〃
教 育 総務課長  藤 島 峰 幸 〃
学 校 教育課長  青 山   等 〃
社 会 教育課長  小田島 富 男 〃
こ ど も 課 長  渡 邊 祐 子 〃
学 校 給食課長  糀 屋 栄 輔 〃
科 学 振興課長  成 澤 正 明 〃
公営企業担当主幹 遠 藤 吉 克 〃
水道部庶務課長  大 窪 幸 博 〃
給 水 課 長  野 川 弘 昭 〃

浄水場・導水管  片 山   貢 〃
整備担当主幹

市立病院庶務課長 波 間 常次郎 〃
市立病院医事課長 松 谷 幸 浩 〃
選管事務局次長  工 藤 浩 一 〃

 ○事務局出席職員
事 務 局 長  稲 川   稔 君
庶 務 課 長  中 村   功 〃
主     査  山 川 忠 行 〃
書     記  田 中 昌 明 〃
   〃     田 中 寿 貴 〃
   〃     中 丸   朗 〃







△1.開議宣告



開会 午前10時00分





○議長(岡本雄輔君) :ただいまから本日の会議を開きます。

 ただいまの出席議員20名。したがいまして、会議は成立いたします。

 本日の会議録署名議員として、鈴木利行、鈴木雅煕君を指名いたします。

 この際、事務局長が諸般の報告をいたします。議会事務局長。



◎議会事務局長(稲川稔君) :御報告申し上げます。本日の議事日程は、お手元に配付の日程表のとおりでございます。以上でございます。





△1.日程第1 市政に関する一般質問





○議長(岡本雄輔君) :日程第1一般質問を議題といたします。

 先週17日に引き続き、一般質問の議事を継続いたします。

 佐藤ゆかりさんの質問を許します。佐藤ゆかりさん。

 (佐藤ゆかり議員、発言席へ登壇・拍手)



◆佐藤ゆかり君 :おはようございます。佐藤ゆかりでございます。

 まず初めに、3月11日に発生した国難ともいうべき未曾有な大災害となった東日本大震災で犠牲となられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災されたすべての方々に心からお見舞いを申し上げます。今回の選挙は、この大震災が起きた中での選挙となりました。私は、そういった非常事態の中での選挙だからこそ、市民の皆さんには住民の福祉を守ること、そして災害から住民の命を守ること、これが自治体本来の役割と責任であること、この役割と責任がしっかりと果たされ、年を重ねても「稚内に住んでいれば安心だね」と心から言えるような、そういうまちづくりに市民の皆さんと力を合わせて取り組んでいくことを訴えてまいりました。市民の皆さんの願いをしっかりと受けとめて市政につなぎ、暮らし・福祉の充実と防災に強いまちづくりの実現に向けて全力で取り組む決意だということをまず初めに申し述べまして、通告に従い質問に入らせていただきます。

 今回の東日本大震災は、地震や津波の被害が本当に大変なものでした。同時に、原子力発電の危険性も明らかとなった震災でした。自然災害は人の力でとめることはできませんが、その被害を最小限に食いとめることは、防災対策の整備や充実でできることです。大震災から3カ月以上たった今もいまだに復興の兆しが見えてきません。こういった災害時には、やはり日ごろからの防災対策はもちろん、医療や福祉、教育の充実で子供や高齢者に温かい市政であってこそ、いざというときにそのネットワークが大きな力を発揮すると考えます。そこで第1に、防災対策について2点伺います。

 1点目は、市内小中学校の耐震化についてです。本市の小中学校の耐震化率は約37%で道内平均の約60%を大きく下回り、全道179市町村の中では153番目、また35ある市の中では31番目と大変低い耐震化率となっています。市では、平成21年から30年まで、10年かけて順次この耐震化を行っていく予定となっていますが、子供たちの安心・安全がしっかりと守られるように、また多くの小中学校が避難場所として指定されていることからも、10年といわず、一刻も早くこの耐震化を進めるべきだと考えます。例えば、4年間で少なくとも全道の平均値までは率を上げていくなど具体的にこの10年の計画を見直すことも必要だと考えますが、市長の見解を伺います。

 2点目は、災害時における避難所の備蓄品についてです。避難所は、いざ災害が起きたときに、一時的に避難するためだけの場所ではなく、当然長引くことも予想して、その対策をとっておかなければなりません。その避難場所に行けば当面は安心して避難生活を送ることができるように環境を整えておくことが必要です。現在、備蓄品の保管場所は4カ所となっていますが、全市的な災害が起きた場合には陸路を断たれる可能性もあります。特に、もし真冬に避難することになれば、寒さが厳しい稚内では、防寒具や簡易ストーブなどがなければ、赤ちゃんや高齢の方は命が奪われる危険性も考えられます。そうなったときに、現在の保管場所の位置も含めて4カ所しかないというのは大変心細いものです。私は、すべての避難所に一定の防寒具や食料などの備蓄品を一緒に保管しておくべきと考えますが、市長の見解を伺います。

 第2に、幌延の深地層研究センターについて伺います。今回の東日本大震災では、原子力発電の安全神話が完全に崩壊し、逆にその危険性が明らかとなりました。いまだに福島原発では事態収拾のめどすら立っていません。一たん暴走してしまえば、これだけ科学や技術が発達していても、今の人類の力では原発をコントロールすることなどできないということがはっきりと示されました。幌延の深地層研究センターは、御存じのとおり原子力関連施設です。この施設に、実際に核廃棄物が持ち込まれるようなことになったら、福島原発と同じように放射能被害を受ける危険性があることは明らかです。核の持ち込みに関しては、北海道・幌延・日本原子力研究開発機構の三者間で、核は持ち込まないとの、いわゆる三者協定が結ばれています。しかし、これはあくまでも三者間のものであって、この協定が必ず守られるべきものとしての確実な拘束力を持つものではありません。協定があっても、国が幌延を最終処分場にすることを決めてしまえば、現実に幌延に持ち込まれることになります。また、何よりも莫大な予算をつぎ込んでいる施設に対して、あくまで研究であり、実際に核廃棄物施設として使用することは絶対にないと言い切れるでしょうか。今、全国で、また世界でも脱原発の声が大きく広がっています。私は、今こそ原発頼りのエネルギー政策から自然エネルギー政策への転換を思い切ってするべきだと考えます。全国の中でも、風力発電・太陽光発電の施設や内容が充実しているこの稚内市からこそ、自然エネルギーへの転換に向けて先進的な役割を果たし、全国に発信するべきではないでしょうか。同時に、実際に核廃棄物の処理施設になり得る可能性のある幌延の研究センターについても本格的に撤退を考えるべきときに来ていると考えます。幌延の問題は、幌延が決定するのは当然のことです。しかし、稚内市は幌延を含む9町村との間で中心市宣言をしていること、また、福島原発の放射能被害・風評被害も含めて、近隣に大変大きな影響を及ぼしていることから、中心市宣言をした自治体の首長として、また、災害から住民の命を守る責任がある自治体の首長として、原子力関連施設であり、核廃棄物処理施設になる可能性がある幌延の深地層研究センターに対して中止を求める考えはございませんか、市長の見解を伺います。

 第3に、乳幼児医療費の無料化についてです。先日、伊藤議員も質問されていましたが、私からも改めてお聞きします。道内では既に、44の自治体が小学生まで、また北斗市を初めとする26の自治体が中学生までの医療費無料化を実施しています。市長は、所信表明で小学生までの医療費無料化を何としても任期中に実現するつもりであるということを力強く述べられました。子供たちが安心して病院にかかることができ、また親の負担も軽減されることになり、大変喜ばれるものと思います。先日の質問に対して、24年度には無料化を実施するとの答弁がありました。このお言葉どおり、必ず実施されることを心から期待するものですが、市長は選挙公約でこの医療費無料化を今すぐ取り組む10の約束として訴えていました。この小学生の医療費無料化は、子育て世代にとって大変期待されています。市長が公約で言われたように、文字どおり今すぐ取り組むべきではないでしょうか。私は、今年度からぜひ実施するべきだと考えますが、どうしてもできないのであれば、その理由をお知らせください。

 少子高齢化が進む中、安心して子供を産み、育てられる環境を整えること、また充実させることの重要性は、長く市職員、後には副市長として行政に携わってこられているのでよく御存じのことと思います。そこで最後に伺います。私は、この医療費無料化の拡充は、小学生までで終わりではなくて、今後、段階的に中学生まで拡大していく、このことに積極的に取り組むべきだと考えますが、市長の見解を伺います。

 以上で、私の質問を終わらせていただきます。市長の誠意ある答弁をお願いいたします。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :おはようございます。ひとり会派の会佐藤ゆかり議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず、防災のまちづくりについてでありますけれども、1点目の小中学校の耐震化につきましては、後ほど教育長から御答弁を申し上げます。

 私からは、備蓄品の件についてのお尋ねにお答えをさせていただきますけれども、お話のとおり、現在、本市の災害備蓄品につきましては、各避難場への配布も考慮して市内4カ所に配備をしております。備蓄体制強化につきましては、今後、専門家の意見を十分に参考にしながら充実していきたい、そのように考えておりますので御理解をいただければと思います。

 次に、幌延深地層研究センターについてのお尋ねであります。定住自立圏構想における中心市宣言は、圏域の活性化に向け、連携する意思を有する周辺自治体の意向に配慮をしつつ、圏域全体のマネジメントにおいて中心的な役割を果たす意思を公表するものであります。一方、幌延深地層研究センターは、国のエネルギー政策に関連して実施をされている国の事業でありまして、あくまでも学術的な地層処分に関する研究施設と、そのようにとらえております。原発事故への危惧につきましては、私も議員と同じ思いでありますけれども、定住自立圏の中心市宣言自治体の首長として研究の中止を求める立場にはございませんし、その考えもありません。

 次に、乳幼児医療費の無料化についてでありますけれども、小学生の医療費無料化について、今すぐという気持ちについては、先週も述べさせていただきましたけれども、まさに議員と思いは同じであります。ただ、今年度から実施ができないという理由につきましては、一つは医療機関等との調整や市民周知が必要なこと、それから稚内市保健医療福祉審議会にお諮りをしなければならないという手続的なこと、コンピューターシステムの改修が必要なこと等が大きな理由でございます。いつから実施するかにつきましては、そのようないろいろなハードルをクリアするということを前提で考えれば、先日お話したとおり、来年度からの実施ということを予定しております。

 中学生までの対象拡大ということにつきましては、先日、市民クラブの伊藤正志議員の御御質問にお答えしましたとおりでありまして、まずは今申し上げましたとおり、小学生の無料化の実現に、しっかりと取り組んでまいりたいとそのように考えております。

 以上、ひとり会派の会、佐藤ゆかり議員の御質問にお答えいたしました。



○議長(岡本雄輔君) :手島教育長。



◎教育長(手島孝通君・登壇) :おはようございます。ひとり会派の会佐藤ゆかり議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 小中学校の耐震化についてであります。本市の学校施設は、建設後30年以上を経過した建物が多く、老朽化が進んでいることから、学校施設の耐震化を推進するために、平成20年に稚内市学校施設整備方針を策定し、新耐震基準に合致しない校舎等について優先度調査の結果に基づく、優先度ランクを策定し、耐震化事業を実施しているところであります。昨年度富磯小学校を改築し、今年度は東中学校の改築に着手しております。今後の学校施設の耐震化につきましては、先日の公明党鈴木雅熙議員にもお答えしたように、学校施設整備方針に基づき、国の補助内容や財源措置を見きわめながら、改築か補強かを判断し、耐震化を進めていく考えであります。

 以上、佐藤ゆかり議員の御質問にお答えさせていただきました。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。佐藤ゆかりさん。



◆佐藤ゆかり君 :中学生までの医療費の無料化についての話なんですけれども、来年度、小学生までということのお答えだったんですけれど、これは私も大賛成でございます。私が質問させていただいたのは、それを段階的に、今後、中学生までっていう考えは今持っているか持っていないかということを聞きしたいのですが、そのお答えをお願いしたいんですけれども。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの再質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :お答えさせていただきます。段階的に中学生まで拡大をする考えを今持っているかどうかというお話でありますけれども、正直なところ、先般もお話ししましたとおり、それを段階的に拡大していくためには、いろいろな先ほど説明したもの以外にですね、財政的な面もありますし、その他、ほかの事業との調整もありますし、そういう意味では、今これをどこどこまで段階的に拡大するとかしないとかっていう話ではなくて、あくまでもまずはここをやらせていただきたいと。その上でいろんな問題を解決した上でできるという見通しが立てば、それは思いは同じで、子育てを充実したい思いは今までもお話をさせていただいているとおりでありますから、そこについてはしっかりと取り組んでいきたいと思っておりますけれども、今、約束をすれと言っても、今の段階ではできないというぐあいに御理解をいただければと思います。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。



◆佐藤ゆかり君 :ありません。



○議長(岡本雄輔君) :再質問なしと認めます。したがって、佐藤ゆかりさんの一般質問は終結いたしました。

 (佐藤ゆかり議員、自席に着席)



○議長(岡本雄輔君) :次に、横澤輝樹君の質問を許します。横澤輝樹君。

 (横澤輝樹議員、発言席へ登壇・拍手)



◆横澤輝樹君 :おはようございます。市民クラブの横澤輝樹です。さきの市長の所信表明には共感するところ大でありました。だからこそ、稚内の現状を踏まえ、苦言・提言をいたしたいと思います。それでは通告に従い、3項目7点にわたり一般質問いたします。

 まず、稚内市の将来像と進め方についてお伺いいたします。日本のてっぺんであり、ヨーロッパに一番近く、北海道遺産である稚内港北防波堤ドームや周氷河地形である宗谷丘陵、そして日本最大の太陽光発電実証実験施設や、最大発電量は稚内市の70%を賄えると言われる風力発電施設を有し、戦後漁業を中心とした1次産業で栄えてきたまち稚内、このまちをどのように継続発展させていくのかを民族滅亡の3原則という観点からお聞きしたいと思います。民族滅亡の三原則等は、一つ、夢を失った民族、二つ、自国の歴史・文化を忘れた民族、三つ、すべての価値を物でとらえ心の価値を見失った民族というもので、これは、著書「おじいちゃん戦争のことを教えて」など多数の著書を持ちで、朝日ビール名誉顧問である中條氏が、世界の歴史をひもとき、おっしゃっていることです。この三原則は、民族をまちや会社などに置きかえて考えてもよいものです。稚内市が夢を失い、自分の町、歴史・文化を忘れ、すべての価値を物でとらえ、心の価値を見失ったまちとなってしまっては衰退の一途をたどるしかありません。しかし、これを逆に考えれば、稚内市民が夢を持ち、歴史・文化を大切にし、物だけでなく心の価値を見出しながらこのまちをつくり上げようとするならば、このまちの未来は明るいものとなるでしょう。そこでまずお聞きしたいのは、市長の考える夢、理想の稚内市の将来ビジョンです。今、自治体首長は経営理念とビジョンを示すこと、そのことを求められているということは市長がおっしゃったとおりです。しかしながら、市長の所信表明では、るる稚内の特徴を挙げられたものの、経営理念とビジョンが私にははっきりとは伝わってきませんでした。市長が、副市長時代の平成21年3月に第4次稚内市総合計画が制定されましたが、「人が行き交う環境都市わっかない」という将来都市像及びそれに伴う経営計画、部門別計画の基本目標は、市長の将来ビジョンとしてとらえてもよろしいのか。それとも、将来ビジョンに手を加え、工藤流というものを打ち出すおつもりがあるのか。また、経営理念とは所信表明にある市民の皆様と共感し、ともに考える市役所というのがそうなのかどうかをまずお伺いいたします。

 続いて、歴史・文化についてお伺いいたします。私は、必ず伝えなければならない稚内の歴史文化とは、年間平均して強い風が吹き、平地でも高山植物が成長する冷涼な気候と共存し、それを利用してきた生活であり、国境のまちとして重要な役割を果たす地域、そしてこのまちを発展させた水産業であります。子育ての基礎となった南中ソーランだとも思っております。年間、平均した強風が吹くことで風力発電施設ができ、そこから太陽光・バイオマスと進み自然エネルギーのまちとして名前が売れ始めたのであり、冷涼な気候だからこそ冷房も使わず自然冷蔵や冷凍ができます。また、国境のまちだからこそ防衛拠点として重要なまちであるし、そもそも水産業でこのまちは発展し、そこから多くの関連企業が成り立つことにつながっております。さらに、子供たちが荒れていた時期に南中ソーランを通じて子供たちの更生に取り組み始めた思いがあるからこそ、今の子育て運動があるものだと思います。このようなことをしっかりと市民に浸透させ、次世代に伝え、稚内市民がこのまちに誇りを持てるようにすることが大切です。その誇りが稚内市の発展につながるものと考えておりますが、市長はいかがお考えでしょうか。

 続いて、心の価値についてですが、これは教育でしっかりとやるべきことです。今の日本は経済第一主義であり、極端な学歴社会となってしまっています。学校教育は人間形成の一部でしかないにもかかわらず、それがすべてのように考えられ、学歴があれば何でもできるし、お金があれば幸せなれると勘違いしております。教養とお金、それに心が伴わなければ幸せな生活を送ることはできません。今、幸せの指標を示すGNH、国民総幸福量というものが見直されつつあります。これは、経済的な豊かさだけでなく、精神的な満足度を優先させることです。チベットにある小国ブータンという国では、人口約97万人で、2010年度のGDP国民総生産の世界ランキングでは14億1,000万円で161位、日本は人口1億2,777万人でGDP5兆4,588億7,000万円で3位ですので、一人当たりの生産量では、ブータンは約1,454万円、日本は4億2千724万円となり、この数字を見ても決して裕福な国ではないのですが、この国ではGDPよりもGNHに重点を置き、国民の満足度を高める政策を行っております。その政策としては民族衣装や建物のデザインなど、伝統文化を大切にし、森林の60%維持やビニール袋の禁止など、環境保護政策を進めているそうです。これは、森林があるからきれいな空気が吸え、きれいな土や水があるから動植物が元気に育ち、おいしい料理が食べられるという自然の摂理として当たり前のことをしっかりと教え、その当たり前がいつまでも続くように行動することが大切だということを教えております。蛇口をひねればおいしく飲める水が出て、買い物に行けば刺身が売っていたりスライスされた肉が売っていることをすべて当たり前と勘違いし、日本が特別なのだということを忘れ、自然の摂理の大切さや人の苦労を忘れ、学歴やお金があれば何でもできると勘違いし、何事にも感謝をすることの大切さを忘れてしまっては、いつまでたっても幸せな世の中にはならないだろうし、幸せなまちづくりはできないのではないでしょうか。いろいろな人がいるから世の中が成り立っているのだということを自覚し、互いを尊重することの大切さを学ばせることが必要と考えますが、市長の考えをお伺いいたします。

 さて、その上でこれからの政策の進め方について質問いたしますが、稚内市は東京など大都市とは違い小さなまちです。企業に例えるなら中小企業といったところでしょうか。そのようなまちが、幾らあれば便利とは思っても、大都市のように情報や娯楽・医療・福祉・教育やさまざまな産業に至るまですべてを網羅できるはずはありません。中小企業が生き残りをかけ、自分たちの強みを生かし、そこに力を集中して全力で企業再生に取り組んでいるように、稚内市もまずはここならどこにも絶対負けないという光り物に集中的に力を注ぎ、まちづくりを進めなければこのまちは衰退の一途をたどることになるのではないでしょうか。私は、その光り物とは、自然エネルギーを軸とした環境都市、それに南中ソーランだと思っております。産業・教育・福祉など、施策のすべてを環境に結びつけ考えること、そして南中ソーランを稚内の文化として根づかせることが大切ではないでしょうか。市長のおっしゃるように、そのまちの歴史・文化をひもとき、その上で稚内市の理想とするビジョンを示し、そこに向かうためにはまずどこに力を注ぐべきかをしっかりと市民に示し、政策を推し進めることが市長の大切な努めだと思います。市長の将来ビジョンに近づけるために、先ほどの三つの重要な点を踏まえた上で、まずはどの分野、どの政策に重点を置き、そしてそれを進めていく上で何を大切にしなければならないとお考えか、市長のお考えをお伺いいたします。

 次に、子育て平和都市宣言のまちとしての今後の活動についてお伺いいたします。稚内市は、子育て平和都市宣言のまちとして学校、そして地域ぐるみで子供たちの健全な成長に取り組んでいます。一部例を挙げますと、稚内南中学校では生きる力、自立する人間づくりのために、学校家庭地域の力を合わせ、学び合いとして三つの指針、「90分家庭学習」「8時間睡眠」「3度の食事」を掲げ、三つの正義、「素直な反省と謝罪」「いじめは許されない」「迷惑をかけない」を掲げ、日々活動しております。また、北地区子育て連絡協議会では「北地区子どもいきいき宣言」として、地域では「大人の責任で子供を守り、成長させます」学校では、「子供の居場所や出番を大切にします」家庭では、「子供がたっぷり愛されている実感を持たせます」の三つを掲げ活動しています。このような取り組みが各地区で行われていることは大変よいことですが、このような活動を各地域や学校区ごとの取り組みだけで終わらせることなく、全市的な共有認識とするための仕組みづくりをするべきではないでしょうか。子育て平和都市宣言のまちという立派な歴史ある宣言、稚内らしい特徴ある宣言と活動をもっと内外に知らせるためにも、また真に稚内市民全員が一丸となって子供たちの健やかな成長を願い、活動できるように、周知方法を考えるべきだと思います。例えば、現在でも稚内広報紙には子育ての取り組みを載せることがありますが、それを毎回紙面の一面を使って各地域や学校の取り組みを載せるというのはいかがでしょうか。たまに載せるのではなく、毎回必ず載せ、しつこいと思われるくらいやることで、市民全体がこのまちは本気で子育てに力を入れているのだなと、このまちの特徴を感じ取るのではないでしょうか。これだけで共有認識がなされるとは毛頭思っておりません。ほかにも、子育て平和都市宣言のまちとしての実感をわかせるような取り組みを続けていくことが大切ですが、広報紙のこのような活用は、共有認識とするための一翼を担うことでしょう。子育て平和都市宣言のまちとしての稚内市の取り組みや、各学校・町内会などの取り組みなど、稚内広報紙の一面を使ってでも、毎回市民に発信すること。さらに、ほかにも子育て平和都市宣言のまちとしての実感をわかせる活動を考え、続けていくことが大事だと考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。

 また、子育ての伝統文化を考えたとき、南中ソーランを大切にすべきことを先ほども述べさせていただきましたが、この南中ソーランを稚内市の伝統文化として、しっかりと位置づけ、継続的活動を通じて、稚内市の子育て運動の軸に定着すべきではないでしょうか。このような話は、南中学校以外から反発が来るようなことがよく言われますが、南中ソーランは今や全国を超え、世界にまで名前が浸透しつつあります。現に、私は1月にカンボジアにボランティア活動として井戸を掘りに行ったのですが、そこでの歓迎式では、カンボジアの子供たちが、「今私たちは日本の文化を習っていますので見てください。」と南中ソーランを披露してくださいました。なぜ、南中ソーランが日本の文化として踊られていたのかよくよく話を聞くと、子供たちは日本の踊りを何種類か教えてもらったが、その中で子供たちが一番南中ソーランを気に入って覚え始めたとのことでした。それほど南中ソーランとは、人の魂を揺さぶり、感動を与えるものなのだと実感いたしました。そのようなすばらしいものをもっと活用すべきです。先日、市内の中学生が子供会議を開き、その中で、南中ソーランで東北の被災地を応援したいという話が出、実現に向け稚内市に協力を求めたとの報道がありました。このような気持ちが芽生えたことは本当にすばらしいことだと思います。そのようなことを私たち大人が支え、応援していくことが大切で、その積み重ねが子供たちに誇りを与えることにつながり、ひいては稚内市民に勇気を与えることにつながると思います。稚内市の全学校が南中ソーランを踊ることがよいのか、またソーランのまちとして各学校独自のソーランを踊ることがよいのかは別として、南中ソーランで子育てをしてきたという歴史をもっと前面に押し出し、さらに南中ソーランの発生地は稚内市なのだということをしっかりと内外に発信することが大事だと考えますが、市長の考えをお伺いいたします。

 最後に、市民から見る稚内市役所についてお伺いいたします。何かをやり遂げようと思ったとき、また何かをつくり上げようと思ったときなど、何事を行うにしても、人とのかかわり合いなくして何事もなせないと私は考えております。人とのかかわりがあったからこそ進めることができたことや、人とのかかわりがあったからこそ避けられた危険なことなど、たくさんあることでしょう。逆にそのかかわりをないがしろにしたばかりになかなか進められなかったり、失敗につながったことも多々経験したことではないでしょうか。人とのかかわりや、良好な信頼関係によるかかわりなのかそうでないかによって全く違う結果が出ることになります。住みよいまちづくりを本気で考えるならば、市民との良好な信頼関係を築くことが必要であり、信頼関係があれば、単なる批判ではなく、建設的な苦言や提言をいただけるのではないでしょうか。そのような良好な信頼関係を築くためには、かかわろうとする者の意識が大きく左右します。「思いを持って真剣に取り組んでいるのか」「言っていることとやっていることは一致しているのか」「どこを見て仕事をしているのか」など、その人間が信頼に値する人間なのかどうかで良好な信頼関係を築けるかどうかが決まるのではないでしょうか。そういうことからも、私は1期4年間人材育成に関して種々提言させていただきましたが、今回は自身の反省も含め、事例を挙げつつ質問させていただきます。今回、市長は初めての選挙で多くの市民の声を聞くことができ、今の市役所職員と市民との心のすれ違いといいますか、隔たりを感じられたのではないでしょうか。いまだに市民からよく聞かれる言葉は、「市役所職員はどこを見て仕事をしているのだ」「上司ばかり見ている者や、議会対応ばかり気にしている者が多過ぎる」ということや、「言っても何もしてくれないだろう」という言葉です。この責任はどこにあるのか、それは部下が上司ばかりを見て仕事をしているのであれば、上司の責任であり、議会対応ばかりを気にして仕事をするとすれば、〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇十分に反省すべきことと自分自身を戒めております。そこで、実例を挙げて現状の問題点を示したいと思います。まず、市民からの要望の投げっ放し、要望を受けても長いもので1年以上も投げっ放しということも聞かれます。確認すると、「いや、それはこういう問題点が出てきてそこでとまっています」や「まだ、ほかの課や、道や国から連絡が来ていないから」など言いわけばかりです。今どのような状況にあるのかを要望者に知らせるだけでも、信用度は上がるのに、このように投げっ放しにしているから要望者は機嫌を損ね、「市職員は何もしてくれない」と思われ、市職員から何かお願い事があったとしても話さえ聞いてくれなくなるのではないでしょうか。また、環境都市宣言をしているにもかかわらず、職員が外勤など公用車で現地に行ったときに、現地で一日中車外にいるにもかかわらずエンジンをかけっ放しにしていたり、「さわやかサービスわっかない」と庁舎内に張り紙をしているにもかかわらずそれを実演している職員はどれだけいるのでしょうか。せっかく、受付のすばらしいあいさつで気持ちよく来庁されても、各担当窓口があいさつも笑顔もできないでは言っていることとやっていることが違い、信用されるはずがありません。さらには、施設設置計画に当たり、市民の意見を聞かせくださいと検討会を開き、施設の形や場所の設定など決めたにもかかわらず、集められた市民には一言の断りもなく意見とは違う場所に施設を設置してみたり、ある会議の中では、「議会対応があるからこうしてほしい」と言われたと、現場の意見を無視した声も聞いており、もうわざとに市民をあきれさせたり怒らせるためにやっているのではないかとさえ思わざるを得ない行動が目に余ります。これでは、市職員はどこを見て仕事をしているのだ、信用なんてできるかと言われても仕方がありません。あれだけ4年間人材育成について質問し、研修会や幹部会議などでしっかりと取り組んでまいりますとの答弁をいただいていたにもかかわらず、この状況です。これが現状です。私自身、議員としての力のなさを痛感し、反省しているところでもあります。市民との信頼関係をなくし、不信感だけが募っては何事もなすことはできません。市民との心が離れてよりよいまちづくりができるとは、市長自身思っていないことは十分理解しております。市民の建設的な苦言、提言をいただけてこそ、よいまちづくりができるものと私は考えます。今のままでは、所信表明にある市民の皆様と共感し、ともに考える市役所づくりは大変難しいものとなり、地域改革・自治体改革は「絵にかいたもち」になってしまう懸念があると私は考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか。市民への姿勢とはどうあるべきか、また、市職員への今後の対応と取り組みを具体的にお示しください。

 以上、3項目7点にわたり質問をいたし、私の一般質問を終わります。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :市民クラブ横澤輝樹議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず、第1点目の稚内市の将来像と進め方についてであります。ビジョンと経営理念がよくわからんという御質問だったと思いますけれども、第4次総合計画、現在動いております総合計画については、市民の皆様にも御参画をいただきながら、さまざまな論議を経た上で、平成21年度から10年間のまちづくりの計画として策定をしたところであります。したがいまして、その中でお示しをいたしました、「人が行き交う環境都市わっかない」というのは、本市が目指すべき将来都市像として掲げたものでありまして、市民の皆様の共通認識としてはぐくむべきものであるというぐあいに考えておりますし、私も同様の考え方に立っております。なお、総合計画の中でもお示ししておりますけれども、将来の都市像というのを具体的に言うとどうなるかといいますと、五つございます。「人と地球環境にやさしいまち」「安全な食料供給基地」、そして「新たな産業の姿を目指すまち」「人と物が行き交うにぎわいのあるまち」「宗谷地域を牽引する中心都市」「市民が主役の地域自治を進めるまち」という将来都市像を目指しているということであります。一方経営理念につきましては、一般的にいいますと、組織が目標を明確にし、その目標に向かって一丸となり、取り組むために掲げているものであります。今お話した、まさに五つの姿というのは、このまちの将来都市像であり、そこに向かってどのように自治体経営をしていくかという考え方が経営理念なんだろうというぐあいに思っております。そうしたことから、今申し上げました目標に向かって、私がこのまちを経営していくための理念として、これも御承知のとおり、自立・安心・安全・優しさあふれる、そしてそれらを私とともに実行する市役所、そういうものをしっかりと組み立てながら、つくりながら進めていくんだということで、その四つの柱を示させていただいたところでございます。

 次に、このまちの歴史・文化についての共通認識を浸透させ、市民がこのまちに誇りを持てるようにしていくことが、本市の発展につながるのではないかというお考えでありますけれども、まさに私も同感であります。ふるさと稚内の歴史・文化を理解していただくため、学校教育の中では、独自の教材を使った郷土学習の時間を設けておりますし、ここ数年、本市が取り組んできた稚内学、あるいは歴史的建造物の保存などもその一環であるというぐあいに考えております。こうした取り組みを通じて、自分の住むまちを愛する心、すなわち郷土愛をはぐくむことが肝要であると、そのように認識をしております。

 次に、心の価値についての御質問についてでありますけれども、私も議員同様、学歴だけが人の価値をすべて決めるものとは考えておりせんし、物質的あるいは経済的な豊かさだけがすべてだとは考えておりません。いわゆる勝ち組・負け組といった短絡的な発想も共感できるものではございません。最近、理解できないような犯罪が頻繁に発生するのも、ある意味、物質文明のゆがみから来ていると、そのように言われていることは承知しております。ブータンの例を出されておりましたけれども、大事な教訓だというぐあいに私も思います。私は四つの、先ほど申し上げました経営理念の柱の一つに、「人にやさしいまちづくり」、何よりも人間主体、一人一人が尊重され、お年寄りから子供まで助け合って生き生きと生活できる、きずなが強く人に優しいまちを目指したいと述べましたけれども、まさにこうしたまちづくりを進めることが望ましい心の価値をつくっていくことにつながるのだと、そのように思っております。家庭の中でも、学校教育の中でも、あるいは地域の中でも、大人の価値観がある意味子供の価値観をつくり上げていきます。そのためには、改めて申し上げるまでもなく、家庭生活はもちろん、地域活動やボランティア活動を通じて皆さんで子供たちに直接優しさを伝えていく、あるいは背中を見せていくことが必要であって、まず私たち一人一人の大人がしっかりとそのことを認識していくことを忘れるべきではないと、そのように考えております。今も述べましたとおり、心の荒廃を招かないという点では、優しさ・きずなを大事にしながら、これからのまちづくりを進めたいと考えております。その前提に立って、どの分野、どの施策に重点を置くのかという御質問でありますけれども、所信表明の中でも述べさせていただいたとおり、本市はサハリンと隣り合う国境のまちという特性を持つ、あるいは新エネルギーを先取りしたまち、そして人のきずなが強いまち、いろいろまだまだありますけれども、幾つものポテンシャルを持っていると、そのように考えております。市民の皆様の生活を守るため、経済や財政の自立を追求するこのまちの成長戦略を描くに当たっては、こうした今申し上げたポテンシャルをより強めることだというぐあいに考えております。毎年度の重点的な取り組みにつきましては、経営方針を示して予算編成等に当たっておりますので、具体的な重点施策については、その中でまた表明をしていきたいというぐあいに考えております。

 2点目の、子育て平和都市宣言のまちとしての今後の活動につきましては、教育長から御答弁をさせていただきます。

 3点目の、市民から見る稚内市役所についてという御質問であります。正直、市民の市役所に対する期待あるいは関心というのはますます高まってきていると、そのように感じているところであります。今、議員がおっしゃるとおり、そういう中で信頼される市役所をつくるために、あるいは私が申し上げている実行する市役所をつくるために、まず個々の職員の意識改革を進めるということは、これはもう言うまでもなく大変大事なことだというぐあいに受けとめております。よりよい行政サービスを提供するため、職員の自主性・自立性を高めるということは当然でありますけれども、計画的・総合的な取り組みを行って、市民の皆様の満足度の向上を目指す、やりたいこととやってほしいことがかみ合わないというようなことのないようにしっかりと人材育成に取り組んでいきたいと、そのように考えております。ここ数年で、私もそうでありますけれども団塊世代の職員が大量に退職をして、より若い世代が行政を担っていくということから、職員一人一人の能力がこれまで以上に求められておりますし、また問われているということだと思っております。したがいまして、前例主義・横並び主義といったことにとらわれることなく、常に市民サービスの向上を念頭に置いて、業務に当たらなければならないと。それは、常々職員にしっかりと伝えているつもりであります。職員が現場に出向いて市民とお話をする機会が少ないとの御意見も耳にいたします。さきの御質問にもお答えしたとおり、現場において見て聞いて学んだ知識や経験をまた改めてそしゃくをしながら市民サービスにつなげていくということは大変重要なことであります。そのようなことから、職員が積極的に地域活動にみずから参画し、信頼関係を築いていける、そういう人づくりにも取り組んでいきたいというぐあいに思っております。

 以上、市民クラブ横澤輝樹議員の御質問にお答えをさせていただきました。



○議長(岡本雄輔君) :手島教育長。



◎教育長(手島孝通君・登壇) :市民クラブ横澤輝樹議員の御質問にお答えさせていただきます。子育て平和都市宣言のまちとしての今後の活動についてであります。30数年という長い歴史を刻んできた市民ぐるみの子育て運動は、すべての子供たちの健やかな成長を願い、家庭・学校・地域が手を結び合うことの大切さを確かめ合いながらそれぞれの子育て力を高め合う取り組みとして進めてまいりました。市としても、子育て運動はまちづくりであるとの思いで、その発展・充実のためにともに活動し、これまで必要な支援を講じてきたところであります。現在、七つの中学校区を単位として、それぞれの地域で子育て提言を根づかせるためのさまざまな特色ある取り組みが行われております。こうした取り組みを、全市子育て運動交流研修会あるいは子育て新聞などで紹介するなどし、各地区が互いに課題を共有し合い、より充実した運動を展開するために積極的な情報提供や交流が進められているところであります。今後、さらに活動状況が市民に理解され、活動の輪を一層広げるためにも、広報紙等多様な媒体を活用して、各地区の自主的な活動を積極的に紹介するとともに、子育て運動を根づかせるための普及啓発を図っていきたいと思っております。

 次に、南中ソーランについてであります。南中ソーランは、子供同士がふるさと稚内を学び、稚内を明るくする主人公の一人だと実感できる体験として、稚内のまちづくり・子育て事業の一つとして取り組んでまいりました。多くの人の心に感動と元気を与えるものとして、今や全国でも多くの学校で取り組まれている状況にあります。しかし、残念ながら本市においてはまだ全市的な取り組み活動にはなっていないというふうに思っております。このことから、稚内発祥の郷土芸能南中ソーランを稚内市の財産として育て継承していくために、今年度改定した稚内市学校教育推進計画の中に、世界に誇れる郷土芸能としての南中ソーランなどの文化活動を学校教育活動の一環として位置づけ、各学校が積極的に取り入れ、推進していくことを盛り込んだところであります。各学校では、この計画を受け今取り組みを進めているところであります。教育委員会としては、本市が南中ソーラン発祥の地として内外にアピールするためには、まず稚内の学校や子供たちのすべてが南中ソーランに取り組み、それこそ発祥の地にふさわしい環境をつくっていく必要があると思っております。その普及が図れることにより、南中ソーランが名実ともに本市の子育て運動の中核をなすものになると考えておりますので、今後ともその普及啓発に全力を挙げて取り組んでいく考えであります。

 以上、市民クラブ横澤輝樹議員の質問にお答えさせていただきました。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。横澤輝樹君。



◆横澤輝樹君 :1点だけ御質問させていただきます。最後の、市職員への今後の対応と取り組みを具体的にお示しくださいということでいろいろとお伺いしたんですが、その中で、積極的に地域に参加し、市民との信頼関係を築いていける人づくりをしていくということでしたが、その取り組み体制は大変よいことだと私も思っております。しかし、当然のことながら市長もそれだけで市民との信頼関係を築いていけるものと考えているとは思ってはおりません。これまでも、副市長として市政に携わってきた方だからこそなぜこのようになっているのかということをきちっと検討し、対策を打ち出せるはずだと思っております。積極的な地域参加はその対策の一つだと思っておりますが、私はそのほかにも適材適所とプロによる自己啓発というものを考えるべきではないかと考えております。部署を異動させ、その人の適正を図ったり、部署の大切さを理解させることにより互いの尊重を考えるなど、さまざまな経験を積み、人としての幅をつけることは大変重要なことですが、それとともに一つの物事を続けるからこそ、そこから見える大切なものというものがあると思います。よりよいものをつくり上げようとするならば、一人でできないことに気づき、人の輪の大切さに気づくべきだと思っております。適正を図り、互いの尊重を考えられるようになった後は、その道のプロを育成していくべきだと私は考えております。今までの人事異動には、そこが抜けてしまい弊害になっているのではないでしょうか。また、仕事の処理能力が高く、利己的なプライドの高い人ほど人の和の大切さをないがしろにするものです。その大切さに気づいていただくことは大変難しいと考えております。そういうときにこそ自己啓発のプロを使うべきで、そのために予算をしっかりとつけても私はよいとは考えております。何より、先ほど市長もおっしゃられたとおり、人が育たなければ幾らよいビジョン・目標を掲げても達成されることはないのではないでしょうか。まず、一番にやるべきは人の育成だと私も考えております。市職員の能力が高いことは私も十分承知しております。だからこそ、その人の能力を引き出してあげることが経営陣の大切な役割であり、その能力を引き出してあげることも市民との信頼関係構築の一つとなり得、稚内市の財産となるものと考えておりますが、市長の考えをもう一度お伺いいたします。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの再質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :お答えさせていただきます。今、議員がお話のとおり、一人一人の職員の能力を十二分に引き出すことが私に課せられている責務であると、まさにそれが指導力であるという御指摘はそのとおりでありますし、今、議員がおっしゃっているように、今、本庁施設を合わせて三百七、八十人の職員がおりますけれども、望ましいのはまさに一人一人、年の上の者から下の者まで、一人一人が自己啓発に目覚めて、仕事の能力も対人能力もですね、すべてある意味一定のレベルを超えているということが、これはもう職場として望ましいことは言うまでもありません。私も、そうしたいがために日々時間を過ごさせていただいております。今、横澤議員からいただいた、いろいろ適材適所云々というお話も含め、あるいはプロの指導も含めてですね、私どもも今までそういう観点でずっと取り組んできたつもりでありますけれども、まだまだ御批判が多いということは、今、横澤議員のお話もありますし、それ以外にもよくお話されるように、私も選挙の期間中にいろんな方からいろんな御批判をいただいたということもございます。そういう意味でいえば、今具体的にこうしますああします、それですべてが解決するというたぐいの問題ではないというぐあいに考えておりますので、もう一度肝にしっかり銘じながらですね、日々の職員の指導に当たっていきたいと、そのように思っております。御理解をいただければと思います。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。



◆横澤輝樹君 :ありません。



○議長(岡本雄輔君) :再質問なしと認めます。したがって、横澤輝樹君の一般質問は終結いたしました。

 (横澤輝樹議員、自席に着席)



○議長(岡本雄輔君) :10分間休憩いたします。



休憩 午前10時58分

再開 午前11時29分





○議長(岡本雄輔君) :休憩前に引き続き会議を開きます。

 この際、お諮りをいたします。先ほどの横澤輝樹君の一般質問の中に、一部不適切な発言がありますので、議長において議事録を精査したいと思います。御異議ございませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり。)



○議長(岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。

したがって、そのように決定をいたしました。

 次に、稲垣昭則君の質問を許します。稲垣昭則君。

 (稲垣昭則議員、発言席へ登壇・拍手)



◆稲垣昭則君 :稲垣昭則です。議長の許可がありましたので、工藤新市長の政治姿勢について3点お伺いをいたします。

 その第1は、首長の政治判断、政治決断についてお伺いをします。工藤市長は市職員として、また副市長としてこれまで務められてきた長い行政経験があります。行政マンとして職務に精通されてこられた行政経験は、ある意味、法律に照らして合っているかどうかという行政判断を迫られたとき、行政マンの仕事としては大変重要なものであります。しかし、政治家である首長の大切な仕事である政治判断とは、その役割も価値観も全く別なもので、政治判断と行政判断が異なることは申し上げるまでもないと考えます。工藤市長は、所信表明で市民が一番望んでいることを熟慮の上、10の約束として掲げられ、この約束を実行することが私の責務だと述べられております。しかし、今すぐ取り組むこととして、市民と約束された小学生までの医療費の無料化と給食費の半減については、今回の補正予算にさえ上程されず、任期中には何としても実現するつもりと、今すぐ取り組むはずのその決断が大きく後退しております。激戦と言われた今回の選挙、小学生までの医療費の無料化や給食費を半減の必要財源について、予算のつけかえだけですぐ取り組むことができるとした市民との約束はまさに市長の政治判断だったはずであります。行政経験が長くいろいろなことを知り過ぎると、リスクを負えなくなることから、決断することが仕事の首長にとって致命的だとする考え方もあります。市長は、なぜ選挙の勝敗を左右したこの今すぐ取り組む10の約束とした公約の政治判断を貫き通せなかったのかお聞かせください。

 政治姿勢の2番目として、自治体経営の考え方についてお伺いします。市長は選挙期間中に多くの市民から指摘を受けたとされる、行政に対する不満・批判について、誤解部分も感じられたがうなずかざるを得ないものも多く、自身を初め全職員がしっかりと受けとめ、職員に伝え改善を図っていく考えを述べられております。市長が真摯に受けとめなければならない市民の不満とは一体どのような内容なのか、具体的事例をお話しいただき、その改善策についてもあればお聞かせをください。工藤市長は、副市長として稚内振興公社の社長を兼務しておられましたが、副市長解任時、みずからその職を辞しております。その後、横田前市長が社長を兼務し、市長退任から現在に至るまで社長の職につかれております。長年にわたって多くの市のOBが市の外郭団体や特定の企業の役職員として再就職している実態を多くの稚内市民が知っております。副市長からこのたび市長になられた工藤新市長に対して、市民から厳しい見方があるとすれば、「市の内部から市長が出た。だからこれまでの市のOBとのしがらみが続くのだろう」という落胆ではないでしょうか。もし、市長がこの市民の落胆を払拭し、市民の声に耳を傾け、市民とともに共感し、市民とともに考え、実行する市役所を鮮烈にしようと思うのであれば、この外郭団体役員選考の透明化に手をつける必要があります。前市長の市への貢献には敬意を表しますが、特別職として高額な退職金をもらっており、一刻も早く稚内振興公社社長の職を退任していただくことが外郭団体役員選考の透明化、そしてそれを前提とした適正化によってしがらみを断ち切ることだと考えます。市長はどのようにお考えかお答えをお聞かせください。

 外郭団体の長は職責が重く、代表者としての経験や民間的手法による柔軟かつ効率的な運営を行う法人経営能力などが求められるため、今後は各団体がおのおの適した人材の採用を行うことが必要であります。市と外郭団体の関係の透明性・公正性を高めるため、外郭団体の代表者に経営能力のある民間人や、公募などで選考した人材を登用する考えはないかあわせてお聞かせをください。工藤市長は、長く市政に携わってこられた方だけに、残念ながら市民からすればなれ合いを疑われる立場にもおられます。それを払拭するためにも、工藤市長におかれましては稚内市の経営者として毅然とした自治体経営に取り組んでいただきたいと要望をいたします。

 政治姿勢の3番目として、選挙公約と財政との関係についてお伺いをいたします。市長は、選挙期間中においていろいろな公約を掲げておられましたが、その中でも今すぐ取り組む10の約束について、特に強調されておられました。具体的には「災害対策」「サハリンとの関係」「医師確保」「小学生の医療費無料化」「給食費の負担軽減」「学童保育所と児童館の建設」「特別養護老人ホームの増床とグループホームの増設」「街路灯のLED化」「太陽光を活用したスポーツ施設の建設」「緑・富岡環状線の拡幅整備」であります。これらは、稚内市の今後においても市民にとりましても大いにインパクトのある内容ですし、期待も大きいもので、充実・推進しなければならない必要なものばかりであります。しかし、その前に申し上げたいことは、公約を実現するに当たっては相応かつ相当の財源が必要であるということであります。一歩道を誤れば、ばらまき行政に陥り、財政の硬直化を招く可能性があります。大変厳しさを増す財政状況の中で限られた財源をどのように配分するのか、政策的な優先順位をどのようにつけるのか、その基準となる物差しを明確にすることは行財政の運営にとって重要なことであります。市長は、この今すぐ取り組む10の約束について、まずどのような優先順位を考えておられるのか。例えば、緑・富岡環状線の拡幅整備については、今回の補正予算に基本設計を計上しておられますが、具体的な計画期間及び概算事業費はどの程度を見込んでおられるのかお聞かせください。また、その他の事業についても、既に計画年度が想定されているのであれば、早い年度のものからお示しいただきたいと思います。そのお答えとあわせて今後において、これらの事業の実現のための財源確保と今後の稚内市の財政運営についてどのように考えておられるのかお聞かせください。私は、先日の市長の所信表明を聞いて、意外な点がありました。それは、私の聞き違いでない限り、稚内市の今後の財政運営について一言も触れられていなかったことであります。初当選後、日も浅く、具体的な計画を尋ねるのは酷でありますが、走り出した工藤市政が適正な規模で動いているのか、稚内市の身の丈に合った行財政運営が行われているのか確認する責務を私たち議員は負っています。今回の補正予算を見ましても一般財源を充当している施設事業などが多く計上されており、財源として地方交付税はもとより、基金や前年度繰越金を充てているわけですが、健全財政は維持されていくのか否か、心配されるところであります。財政健全化プランの実施期間が、平成22年度で終了したところであり、現在は財政運営上の具体的な中長期の計画は事実上ないものと認識しております。ぜひとも市長のお考えをお聞かせください。

 工藤新市長にはぜひ誠意のあるわかりやすい答弁をお願いし、私の質問を終わります。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :ひとり会派の会稲垣昭則議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 私の政治姿勢についての何点かのお尋ねでありますけれども。今お話を伺っていても、まさに職員から市長になることに対して、そのことに対して非常に批判が多い、そういうことをこの選挙期間もよく承知いたしましたし、改めてしっかりと皆さんの御期待にこたえるべく、しっかり頑張っていきたいと、そのように思っております。その上で、私が公約として掲げた10の約束につきましては、どれもすぐに取り組んでいく姿勢に当然今も変わりはなく、私は就任後、直ちにそれぞれの所管に指示をしながら検討を開始してまいりました。しかし、これまでの御質問で各議員にお答えを申し上げてまいりましたとおり、例えば、小学生の医療費無料化の実施につきましては、必要な各方面に対する理解、協力を得るための協議を始め、事業を円滑に進めるためのシステム改修、条例改正などに時間を要することから、明年度実施といたしました。任期中という言葉を用いましたが、別に後退したつもりは全くありません。当然のことながら、その中には施設の整備という建設事業も含んでおりますし、財源・用地等の調整を考慮すると、当然ある程度の時間が必要であることから、そのように表現をさせていただいたものであります。10の約束につきましては、その準備が整ったものから順次実施をしてまいります。

 次に、2点目の私の政治姿勢についてでありますけれども。この選挙期間中、市民の皆様から市役所の体制について、確かに、先ほどの横澤議員の御質問にお答えいたしましたけれども、多くの指摘を受けました。その中の一つ一つを考えてみますと、ある意味、誤解と思われるものも含めていかに市役所側の情報発信力が不足していたかということもございます。そうした説明不足・情報発信の不足から、市民の皆様の中には「すぐに対応してくれない市役所」、「幾ら市役所に言っても何も変わらない」などという、ある意味固定的な御批判が今もって根強く残っているということも痛感させていただきました。当然、猛省しなければならないことはもちろんでありますけれども、私はこうした御批判を一つ一つ払拭するためには、まずはみずからが皆様のところに直接足を運んで、今、行政は何をどのように考え進めようとしているのかお伝えし、また皆様から率直な御意見を伺う中で、ともに考え、理解を深めながら市政を運営していくことは重要であると、これは何度も繰り返してお話をさせていただいております。また、職員も積極的に地域に出かけ市民の皆様とさまざまなお話をさせていただいてこそ心の通ったまちづくりができるものと、そのように考えております。あわせて、知恵や力を生かし合い、対話や理解・共感を大切にしながら市民の皆様が感じている課題を真摯に受けとめて解決に取り組むよう職員を指導し実行してまいります。

 3点目、稚内振興公社の代表取締役の件につきましては、お話のとおり昨年1月から私が就任をしておりました。昨年12月に副市長を退任した後は、前市長が就任をしておりました。本年5月には、私が市長に就任をいたしましたけれども、6月1日まで副市長が欠員ということもあり、また、株主総会が今月ということもございまして、稚内振興公社の業務の遂行上、現在まで就任していただいたということでございます。次期の役員体制については当然のことながら、近々に開催される定期総会で明らかになります。また、外郭団体の代表に民間の方や、あるいは公募による役員の登用について、これまで同様、市が出資するそれぞれの団体の性格にかんがみて判断をしてまいりたいと考えております。

 所信表明の中で一言も財政運営について触れられていないということでありますが、むしろ今まで選挙期間中いろいろなところで財政問題について御説明をしたきたがゆえにですね、逆によく御存じかなという思いもありまして、そういう構成になりましたけれども、さまざまな施策を着実に実行し、市民福祉の向上を目指すため、健全で安定した財政運営に努めていくということは、これは私の立場として当然のことであり、自治体経営の基本であるとそういうぐあいに認識をしております。現下の経済状況におきまして、今後、地方財政が短期間に、また劇的に好転するということは当然望めません。私は、限られた財源を最も効率的効果的に活用していく、その考えに全く変わりはございません。そのため、まずはこれまでの財政健全化プランをしっかり見直し、本市として適正な財政規模を研究しながら財政計画を策定すべく、本年秋ごろの完成をめどに現在その作業に着手をしているところであります。その中で、財源の確保と収支について検討することはもちろんでありますし、個々の事業についてもその他の課題の解決の見通しを立てながら工程を明らかにしてまいりたいと、そのように考えております。

 10の約束で掲げた各事業の優先順位につきましては、まずは来年度小学生までの医療費無料化を実現してまいります。なお、緑・富岡環状線の計画期間につきましては、現段階では本年度から平成30年度までの8年間で、総事業費は約32億円を予定しているところでございます。

 以上、ひとり会派の会稲垣昭則議員の御質問にお答えをさせていただきました。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。



◆稲垣昭則君 :ありません。



○議長(岡本雄輔君) :再質問なしと認めます。したがって、稲垣昭則君の一般質問は終結いたしました。

 (稲垣昭則議員、自席に着席)



○議長(岡本雄輔君) :次に、川崎眞敏君の質問を許します。川崎眞敏君。

 (川崎眞敏議員、発言席へ登壇・拍手)



◆川崎眞敏君 :川崎眞敏でございます。6月13日工藤市長より所信表明をお聞かせいただきましたが、稚内市民3万9,000人すべての人々の幸福のために誠心誠意努力をする。その力強い言葉を聞き、改めて敬意を表しますとともに自分自身も市民の皆様より市議として4年間の負託を受けたことに対し、責任の重さを感じ取ったところでございます。それでは通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。

 まず1点目は、観光産業の推進についてであります。3月の東日本大震災の影響により、地元の観光産業関連の打撃は多大であり、業種別に見ても、前年対比で25%から30%の落ち込みと言われております。幸いにも今回の補正予算にて市長のスピードある判断による緊急対策に対し、少し明るい光を見ることができることと思います。また、所信表明でも観光産業が稚内市の基幹産業であると表明しておりました。国境のまち稚内、サハリンとの観光分野での双方向、そして平成22年3月に完成いたしました稚内観光振興計画など、指針となるべきものはできておりますが、残念なことに平成14年度から8年連続で観光客が減少しているところであります。多くの原因はあると思いますが、毎年1億5,000万円前後の市税を投入している現実を考えたとき、この8年間の総括をするべきと考えておりますが、市長のお考えをお聞きしたいと思います。現在の観光はスピード感があり、本来であれば、既に来年の計画、また3年後までのより具体的な中期ビジョンができていなければならないと思いますが、来年度以降の観光政策に対する具体的なビジョンを御説明していただきたいと思います。そしてもう1点、サハリンとの双方向の交流拠点化を目指す上で、1年間通しての国際定期フェリーの運航に対してどのようなお考えをお持ちでしょうかお聞かせをください。

 次に、新エネルギー・省エネルギーに対し、質問させていただきたいと思います。新エネルギーに対しては、市民の皆様も全国に誇れる太陽光発電所・風力発電施設・バイオガスなどのエネルギーへの有効活用など、全国の自治体に先駆けて展開しているところと思いますが、6月14日付の北海道新聞に全国10カ所程度の大規模太陽光発電所建設構想中のソフトバンクが、道内にメガソーラーの建設を苫小牧東部、帯広市を中心に候補地の選定を進めているとの記事を見ました。全国、そして北海道の先駆けの実証実験施設がある稚内の名前が出てこないことが非常に残念でなりません。現在稚内市として、この新エネルギープロジェクトに対しどのような行動をとっているのか、現在の状況をお聞かせください。また、これらの新エネルギーを利用してのエネルギーパークの計画推進をお聞きしましたが、この大切なエネルギーを、私は稚内の基幹産業の軸であります水産業や酪農業産業の振興のために利用することが大切だと考えますが、市長のお答えをお聞かせください。

 続きまして、省エネルギーに対し質問をさせていただきます。稚内の公共施設のエネルギーを中心とした維持管理の問題であります。稚内市は現在100以上の公共施設を保有していると思いますが、特に規模の大きい市役所、文化センター、市立病院など、稚内エネルギーセンターを中心に老朽化のための経費増加が懸念されます。稚内市も3月に環境都市宣言をしております。それを踏まえ、国または道レベルでも推進しております総務省の緑の分権改革に取り組み、改革のモデル都市を目指すべきと考えますが、お考えを聞かせください。

 次に、定住自立圏構想の中枢をなすであろう医療問題であります。この宗谷管内の医療拠点である稚内市立病院の早期の安定がこの地域に住む人々の安心につながることと思います。市長の所信表明でも最大限の努力をすることを述べておりましたが、循環器科や緊急外来の対応など、まだまだ不十分な点があると思います。市民皆さんの生命にかかわることですので、今後の取り組みなどのお考えを聞かせください。ぜひ、稚内市立病院にはハード面、そして一番大切な患者の方々を思う心を前面に出していただき、安心できる、そして今以上に優しい病院になっていただきたいと思うと同時に、現場の皆さんの献身的な活動に敬意を表するものであります。

 続きまして、近年非常に多く利用している指定管理者制度についてであります。まず、現在の管理業務委託数と金額をお聞きしたいと思います。現在稚内市は数多くの管理業務委託をしておりますが、稚内市温水プール水夢館のように目に見える努力をしながら、利用者のことを考え運営しているところもありますが、各公共施設すべての最終責任は行政にあると考えます。もちろんそれぞれの部署の方々が定期的に利用者の方々の意見を取り入れながら運営をしているとは思いますが、現状と今後の指定管理者制度のあり方についてのお考えをお聞かせください。

 最後の質問になりますが、稚内の基幹産業の軸でもあります1次産業の推進についてであります。水産業や酪農業は長い時間をかけてそれぞれの業界の方々の努力で今日を迎えております。稚内の沿岸漁業、水産の方々や富磯・宗谷・大岬地区などの水産業、また、沼川・勇知を中心とした酪農業の方々、そのほか、それぞれの地区の方のしっかりとした取り組みで1次産業の今日の礎をつくってくれておると思います。しかし、この一次産業は、今回の東日本大震災などでもわかるように、天災に非常に左右される産業であります。今、少しでも安定しているときに、5年後・10年後を見据えた行政の基盤整備が必要に思いますが、市長のお考えをお伺いしたいと思います。

 以上、5項目について質問させていただきましたが、市長の心のこもった答弁を期待いたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。



○議長(岡本雄輔君) :ただいまの質問に対する答弁を求めます。工藤市長。



◎市長(工藤広君・登壇) :無所属川崎眞敏議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず1点目観光についてのお尋ねであります。稚内市の観光客入り込み数は、お話のとおり平成14年度の81万8,000人をピークにして減少が続きまして、平成22年度は50万1,400人となっております。よく言われることでありますけども、観光はすそ野の広い産業ではありますが、一方でいろいろな社会的・経済的な影響を最も受けやすい分野でもございます。稚内観光は、昭和50年代の離島ブームから始まり、平成14年度はエージェント主導による団体パック旅行の全盛期でありました。その後、観光がツアー型から個人型へ、通過型から滞在型への、ニーズの変化と、そして短期的にはリーマンショック、あるいは新型インフルエンザなどさまざまな要因が絡み合って今の減少状況が続いたというぐあいに考えております。あわせて、地域ならではの体験メニューづくりなど少人数のいわゆる着地型観光地としての基盤整備がおくれたことも一つの要因であります。今後の稚内観光は、観光客がこの地域に少しでも長く滞在し、満足度の高い食や体験を提供できるような観光地づくりを進めていかなければならないとそのように考えております。

 次に、観光地としての今後の3年ぐらいとおっしゃっていましたけれども、取り組みについてでありますが、本市は、昨年3月に稚内市観光振興計画を策定いたしました。計画の中では、1度は訪れてみたい最北のあこがれの地のイメージ創出、個人型観光客に対応できる受入体制の整備、近隣町村との連携による広域観光の推進を柱としております。具体的な広域の取り組みといたしましては、北宗谷圏域全体を売り込むため本年度から東京モノレール駅に宣伝看板を設置いたしました。また、滞在型に向けた取り組みといたしましては、宗谷丘陵などのフットパスコースの設置、新エネルギーを題材としたエコスタディーツアーづくりなどを進めているところであります。こうした我がまちならではの特性を生かした周遊滞在型観光地づくりを広域で取り組んでまいりたいとそのように考えております。

 次に、日ロフェリーによるサハリン観光の通年化についての御質問でありますが、現在、日ロ定期フェリーの航路維持に当たりましては、利用客、貨物の確保などさまざまな問題があることは御承知のとおりであります。したがいまして、まずはそれらの課題を乗り越え、安定した運行を維持することが第一であるというぐあいに考えております。その対応策といたしまして、本年のフェリー初便では、72時間ビザ免除ツアーが実施され、76人が参加という大変盛況でありました。また、昨年から稚内観光をサハリン州のテレビなどでPRしてきた結果、サハリンからはメディカルツアーあるいは道北周遊のロシア人観光客も多数来る予定になっております。今後、観光客の増加を図ることによって、日ロ定期フェリーの運航期間の延長につなげ、国境のまち稚内を国際定期フェリーを生かしたサハリン観光の交流拠点にしたいと、そのように考えております。

 次に、新エネルギー・省エネルギーについてであります。御指摘のソフトバンク社によるメガソーラー建設につきましては、北海道から早い時期に20メガワットのメガソーラーを全国10カ所に建設する計画と、19道県と7月上旬に自然エネルギー協議会を設立する旨の情報をいただき、本市としても、建設に関しての条件内容によりましては積極的にその誘致に名乗りを上げたいという意向を伝えてきました。そのやさき、北海道内に500メガワットという世界最大級のメガソーラーの建設を苫東地域や帯広を中心に候補地の選定を進めているという報道がなされたところであります。500メガワット級ということになれば、敷地の広さも膨大になります。その確保、あるいはよく言われるように系統連系の問題もございます。これらの解決の見通しが立たなければなかなか難しい話だなというぐあいに受けとめております。ただ、引き続きソフトバンク社によるメガソーラー建設の今後の計画について積極的に今情報収集を行っているところであります。

 新エネルギーを活用した1次産業の推進についてでありますが、市内事業者においても声問地区にある自然冷熱を利用した貯蔵庫で勇知イモを貯蔵し、自然冷熱を利用しているというブランドとして東京のレストラン等に出荷していると伺っております。全国各地で民間企業による1次産業への太陽光発電、バイオマス発電等の新エネルギー導入が普及してきており、本市としてもこのような取り組みを積極的に応援してまいります。

 次に、公共施設への省エネルギー対策の問題であります。本市は、昨年度策定いたしました稚内市地球温暖化対策実行計画におきまして、公共施設の省エネルギー化について、LED照明への更新、暖房設備の省エネルギー高効率化に向けた更新など、さまざま率先して進めるということにしております。本市の公共施設の多くは、大規模改修や更新時期が既に到来しており、現在ある施設の適切で効率的な維持と活用を図るとともに、施設の再編についても検討をするということを所信表明でも述べさせていただいております。このようなことを踏まえ、国の制度の活用も視野に入れて、さきに述べました公共施設の省エネルギー化を計画的に推進し、環境都市稚内として地球温暖化防止に貢献してまいりたいと、そのように考えております。

 次に、市立病院についてであります。医師不足の問題でございます。さきの松本議員あるいは鈴木雅煕議員にもお答えをさせていただきましたけれども、引き続き北海道・道内医育大学への要請、それから循環器科出張医を派遣いただいている医療機関との連携強化に努めるとともに、公募も視野に入れ病院ホームページへの掲載や民間あっせん機関への登録、各医療機関等への情報収集を継続して、解決に向け、何としても努力をしていきたいというぐあいに考えております。また、地元選出の議員を通じ、国に対してもこうした地方の現状を訴えてまいりたいと、そのように考えております。

 医療現場における接遇につきましては、平成19年度の地方公営企業法の全部適用を機に、病院事業管理者のもと、専門講師による研修会を実施し、院内各部署の中堅クラスからなるサービスアップ推進委員会を設置して、これらの取り組みの検証として年2回アンケート調査を実施しております。病院に限らず、市の施設は、先ほども御指摘はいただきましたけれども、市民の皆様が快く利用できるものでなければならないと、そのように考えております。今後とも常に安心・安全、そして満足の提供を目指すべく、全力を挙げて、全庁を挙げて努力を続けてまいります。

 次に、指定管理者制度についてのお尋ねであります。平成23年4月1日現在で、指定管理者制度を導入している公の施設数は94件。指定管理料として約9億3,200万円を予算措置しております。施設の管理運営に係る市民ニーズの把握、利用者の要望等を施設運営に反映させるため、利用者アンケート等を常々実施しておりますほか、それらをもとに指定管理者の創意工夫による自主事業が行われるなど、利用者の利便性の向上のため、しっかりと取り組んでいるというぐあいに思っております。指定管理者は、本来行政が担うべき公の施設の管理を行っており、管理上の役割やリスク分担等につきましては、協定書において定めをしております。ただ、公の施設の設置については当然でありますけれども設置者である本市が有するものでございます。

 最後に、1次産業についてのお尋ねでございます。水産業と酪農業を基幹産業とする本市は、豊かな自然環境ではぐくまれた新鮮で安全な水産物、そして農畜産物を全国に供給する食料供給基地として発展してまいりましたけれども、第1次産業が永続的に発展するためにはさまざまな課題があると、当然認識をしております。水産業・酪農業は、現在従事者の減少、さきに新聞にも出ておりましたけれども、高齢化による担い手不足を初め、魚価・乳価の低迷、生産資材の値上がりによる経営コストの増大など、共通の課題に直面をしております。こうした課題を解決するためには、水産業・酪農業ともに担い手対策を強化するとともに、生産基盤の整備・拡充、経営安定化の取り組みを継続し、産業単体として足腰の強い体質を構築することが必要だと考えております。さらに、中長期的視点に立って、第1次産業を食品加工や流通サービスなど異業種と連携・融合する、いわゆる6次産業化も推進したいというぐあいに考えております。

 以上、無所属川崎眞敏議員の御質問にお答えをさせていただきました。



○議長(岡本雄輔君) :再質問ございますか。



◆川崎眞敏君 :ありません。



○議長(岡本雄輔君) :再質問なしと認めます。したがって、川崎眞敏君の一般質問は終結いたしました。

 (川崎眞敏議員、自席に着席)



○議長(岡本雄輔君) :以上で、通告による一般質問はすべて終了いたしました。したがって、一般質問を終結いたします。





△1.休会の発議





○議長(岡本雄輔君) :お諮りいたします。議案特別委員会開催のため、明日から8日間休会したいと思います。御異議ございませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり。)



○議長(岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。したがって、明日から8日間休会することに決定いたしました。

 以上で、本日の日程は終了いたしました。

 本日はこれをもちまして散会いたします。



     散会 午後0時06分