議事ロックス -地方議会議事録検索-


北海道 帯広市

平成17年第3回 6月定例会 06月10日−02号




平成17年第3回 6月定例会 − 06月10日−02号







平成17年第3回 6月定例会



〇議事日程


日程
番号事件番号内  容  等
第1  会議録署名議員の指名について
第2議案第60号平成17年度帯広市一般会計補正予算(第2号)
第3議案第46号平成17年度帯広市一般会計補正予算(第1号)
議案第47号平成17年度帯広市介護保険会計補正予算(第1号)
議案第48号平成17年度帯広市中島霊園事業会計補正予算(第1号)
議案第49号平成17年度帯広市空港事業会計補正予算(第1号)
議案第50号帯広市税条例の一部改正について
議案第51号帯広市建築基準法施行条例等の一部を改正する条例制定について
議案第52号帯広市地区計画区域内建築物の制限に関する条例の一部改正について
議案第53号帯広市消防団条例の一部改正について
議案第54号帯広市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について
議案第55号帯広市印鑑条例の一部改正について
議案第56号財産取得について((仮称)保健福祉センター用土地及び建物)
報告第2号継続費繰越計算書の報告について
報告第3号繰越明許費繰越計算書の報告について
報告第4号帯広市土地開発公社の経営状況について
報告第5号財団法人帯広市夜間急病対策協会の経営状況について
報告第6号財団法人帯広市産業開発公社の経営状況について
報告第7号財団法人帯広市文化スポーツ振興財団の経営状況について
報告第8号株式会社帯広緑化振興公社の経営状況について
報告第9号株式会社みどりの村振興公社の経営状況について
  一般質問について


     ──────────────

〇会議に付した事件

 議事日程に同じ

     ──────────────

〇出席議員(31人)

    1番       熊 木   喬

    2番       有 城 正 憲

    3番       山 崎   泉

    4番       清 水 拓 也

    5番       村 田 光 成

    6番       大竹口 武 光

    7番       後 藤 美智子

    8番       北 口 孝 志

    9番       市 原 秀 朗

    10番       佐々木 とし子

    11番       富 井 司 郎

    12番       小 森 唯 永

    13番       稗 貫 秀 次

    14番       渡 辺 和 寛

    15番       児 玉 文 雄

    17番       鳥 越   進

    18番       高 佐 芳 宏

    19番       村 中 庸 晁

    20番       稲 葉 典 昭

    21番       荻 原 昭 勝

    22番       栗 田 律 子

    23番       谷 内 利 夫

    24番       佐々木 勇 一

    25番       上 野 敏 郎

    26番       山 本 日出夫

    27番       笹 村 二 朗

    28番       石 井 啓 裕

    29番       安 田 正 雄

    30番       黒 田   弘

    31番       野 原 一 登

    32番       鈴 木 孝 昌

     ──────────────

〇欠席議員(1人)

    16番       大 石 清 一

     ──────────────

〇出席説明員

 市長          砂 川 敏 文

 助役          石 黒 三 博

 助役          藤 川   治

 収入役         梅 本 俊 夫

 公営企業管理者     岡 島 悦 弘

 教育長         道 見 英 徳

 代表監査委員      黒 田 義 直

 企画部長        梶     敏

 総務部長        河 合 正 廣

 行財政改革推進事務局長 松 山   豊

 財政部長        佐 藤 秀 樹

 市民部長        谷   正 三

 緑化環境部長      山 内 利 美

 保健福祉部長      竹 川 信 一

 商工観光部長      敷 本 澄 雄

 農務部長        安 達   伸

 都市開発部長      遠 山 真 一

 建設部長        栗 林 利 克

 上下水道部長      小 川 博 史

 学校教育部長      本 迫   哲

 学校教育部指導参事   久 門 好 行

 生涯学習部長      菅 原 保 徳

 監査委員事務局長    荒 岡 健 司

 消防長         塚 田   潔

 教育委員会委員長    舩 津 龍之輔

     ──────────────

〇事務局出席職員

 事務局長        須 賀 重 雄

 書記          斉 藤 達 也

 書記          小 笹 勅 雄

 書記          堀 口 順 司

 書記          本 江 宏 子

 書記          石 津 邦 久

 書記          森 川 芳 浩

 書記          加 藤   帝

     〜〜〜〜〜〜 〇 〜〜〜〜〜〜

         午前10時0分開議



○鈴木孝昌議長 これから本日の会議を開きます。

     〜〜〜〜〜〜 〇 〜〜〜〜〜〜



○鈴木孝昌議長 ここで理事者から、自由が丘公園内における事故について報告したい旨の申し出がありますので、これを許します。

 砂川敏文市長。



◎砂川敏文市長 議長からお許しをいただきましたので、去る6月3日午後2時30分ごろに、帯広市自由が丘4丁目5番、自由が丘公園内で発生いたしました事故について御報告いたします。

 本件は、同公園内で遊んでいた子供たちのうち、児童1名が、ゲートボール場の整地のために置かれておりましたコンクリート製ローラーによりけがを負ったものであります。

 けがの状況につきましては、あご並びに足に裂傷等を負っておりますことから、病院で検査を受けるとともにその手当てを行ったところであります。

 事故原因につきましては、現在帯広警察署において調査中でありますが、けがをされました児童並びに御家族に対しまして深くおわびを申し上げ、誠心誠意対応させていただきますとともに、一日も早い御回復を願うものであります。

 公園における安全確保につきましては、常日ごろから特段の注意を払いながら管理に当たっているところでありますが、今回このような事故が発生し、まことに申しわけなく思っております。

 事故発生後は、直ちに公園を初め、主な公共施設につきまして点検作業を行ったところでありますが、今後このような事故が起こることのないよう、安全管理に万全を尽くしてまいりたいと考えております。

 以上、御報告といたします。



○鈴木孝昌議長 ただいまの報告に対し、質疑する点があれば、御発言願います。

   〔「なし」と呼ぶ者あり〕



○鈴木孝昌議長 別になければ、以上で本件を終了いたします。

     〜〜〜〜〜〜 〇 〜〜〜〜〜〜



○鈴木孝昌議長 ここで諸般の報告をさせます。



◎須賀重雄事務局長 報告いたします。

 本日の出席議員は31人であります。欠席の通告は、大石清一議員からございました。

 次に、追加議案の付議について申し上げます。

 本日付、市長から、付議予定事件として、平成17年度帯広市一般会計補正予算(第2号)を追加する旨通知がありましたので、本日お手元まで議案を配付いたしております。

 最後に、本日の議事日程でございますが、お手元に配付の議事日程表第2号により御了承いただきたいと存じます。

 報告は以上でございます。

     〜〜〜〜〜〜 〇 〜〜〜〜〜〜



○鈴木孝昌議長 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、11番富井司郎議員及び12番小森唯永議員を指名いたします。

     〜〜〜〜〜〜 〇 〜〜〜〜〜〜



○鈴木孝昌議長 日程第2、議案第60号平成17年度帯広市一般会計補正予算(第2号)を議題といたします。

 直ちに提案理由の説明を求めます。

 砂川敏文市長、登壇願います。



◎砂川敏文市長 議案第60号平成17年度帯広市一般会計補正予算(第2号)について御説明いたします。

 本案は、去る5月20日に発生いたしました市営住宅火災に係る居室の修復経費とその財源として共済金を追加するものであります。

 火災の概要につきましては、当日、午後7時45分ごろ、帯広市大空町9丁目2番地において、鉄筋コンクリート造り4階建て、1棟24戸の市営住宅、大空団地丘4号棟433号室から出火し、建物内部55.46平方メートルを焼失し、あわせて消火活動により他の階の一部にも被害が及んだものであります。

 また、この火災により、この住宅に入居されておりましたお二方がお亡くなりになりました。御冥福をお祈り申し上げる次第であります。

 以上、よろしく御審議賜りますようお願いいたします。



○鈴木孝昌議長 これから質疑を行います。

   〔「なし」と呼ぶ者あり〕



○鈴木孝昌議長 別になければ、質疑を終結いたします。

 ここでお諮りいたします。

 ただいま議題となっております議案第60号につきましては、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○鈴木孝昌議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。

 これから討論を行います。

   〔「なし」と呼ぶ者あり〕



○鈴木孝昌議長 別になければ、討論を終結いたします。

 これから採決を行います。

 お諮りいたします。

 議案第60号については、原案のとおり決定することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○鈴木孝昌議長 御異議なしと認めますので、議案第60号は原案のとおり可決されました。

 ここでお諮りいたします。

 ただいま議案第60号が可決されましたことに伴い、既に受理しております議案第46号平成17年度帯広市一般会計補正予算(第1号)との関係において、補正前の数字等に整理を要しますので、帯広市議会会議規則第42条の規定により、その整理を議長に委任されたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○鈴木孝昌議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。

 暫時休憩いたします。

         午前10時6分休憩

         ────────

         午前10時8分再開



○鈴木孝昌議長 再開いたします。

 ここで諸般の報告をさせます。



◎須賀重雄事務局長 報告いたします。

 議案第60号平成17年度帯広市一般会計補正予算(第2号)の可決に伴い、議決後における数字等の整理を議長に委任されておりましたが、関係議案における整理が終了いたしましたので、数字整理表をお手元まで配付いたしております。

 なお、ただいまの数字等の整理によりまして、お手元の議事日程表第2号事件名欄中、議案第60号平成17年度帯広市一般会計補正予算(第2号)を(第1号)に、また議案第46号平成17年度帯広市一般会計補正予算(第1号)を(第2号)に、それぞれ御訂正をお願いいたします。

 報告は以上でございます。

     〜〜〜〜〜〜 〇 〜〜〜〜〜〜



○鈴木孝昌議長 日程第3、議案第46号平成17年度帯広市一般会計補正予算(第2号)外19件を一括して議題といたします。

 これから議案に対する大綱質疑並びに一般質問を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。

 初めに、安田正雄議員に発言を許します。

 29番安田正雄議員、登壇願います。

   〔29番安田正雄議員・登壇・拍手〕



◆29番(安田正雄議員) おはようございます。

 通告に従いまして、市長の政治姿勢、第五期総合計画、行財政改革、大学問題について、順次質問をさせていただきます。

 最初に、市長就任7年間経過をいたしましたが、あなた自身、目指すまちづくり、どのような感想を持っておられるのか、まずもってお尋ねをいたしたいと思います。

 現在、2期目最終年を迎えるわけでありますが、私は、平成10年4月就任以来、市長の政治姿勢をただしてまいりましたが、帯広の明るさが取り戻されたかといえば、逆に停滞をし、明るい展望は見出してないと思うものでございます。

 平成10年3月4日の基本政策、「21世紀道東の拠点都市、帯広・十勝をつくります」としての1期目公約、7大重点政策、その1つは、新市立病院建設の凍結でありました。2つに、心伝わる福祉行政の実現であります。3つ目に、新たな大学の設置、4つ目に、新図書館の早期建設、5つ目に、都市政策と産業経済の活性化、6つに、都心部の空洞化対策、そして最後に、行財政改革の断行と広域行政の推進ですし、また平成14年3月11日の「人と自然に優しい緑豊かな田園都市を目指して、皆さんとともに協働で新しい時代を開きます」の2期目の公約は、1つに、新世紀に挑戦する未来都市、2つに、活力あふれる産業都市、3つに、人に優しい福祉都市、4つに、個性輝く生涯学習都市、5つに、自然に優しい環境共生都市、最後に、十勝とともに歩む地域連携都市、市民の皆さんと協働のまちづくりを目指すというものでありました。

 市民との約束をした公約を検証させてもらうならば、課題を残しております新図書館建設を除き、新市立病院建設の凍結どころか、廃院をさせる。福祉行政も、障害者、高齢者に対しては改悪をされる、廃止されるということの後退。後に触れますが、大学問題も進まず、他の公約も歴代市長の継続にすぎず、特段目新しい事業展開とはなっていないと思ってます。

 そこで、お尋ねいたしますが、今申し上げてきましたあなたのまちづくりを市民はどのように受けとめておられるのか、市長の所見、認識をお聞きをしたいと思います。

 あわせて、就任7年間の成果と反省。あなたは何を取り組み、何をどのように変化をさせてきたのか、その認識、感想もお聞きをするところでございます。

 次に、第五期総合計画の抜本見直し、検討についてお尋ねをいたします。

 総合計画については、元吉村博市長が、全国に先駆けて、昭和34年に策定以来、今日まで、まちづくりが総合的、計画的に進められてきたことは今さら言うまでもないわけでございます。

 低迷を続けている経済状況、少子・高齢社会、国際化や高度情報化の進展、地球環境問題、さらに三位一体の経済構造改革や行政改革、地方分権を取り巻く環境は大きく変化をいたし、本市も当初、11年スタートさせる予定で策定作業を進めていましたけれども、市長公約を反映するとして、12年度から始まり、既に前期推進計画が終了し、今年度から平成21年までの後期推進計画に基づき事業展開がされますが、総合的には、前期推進計画を基礎に達成、実現にはほど遠いものがあると言えます。

 そこで、伺いますけれども、平成12年スタートした第五期総合計画、この現状認識、課題の基本的な考え方。また、ことしは5年ごとに実施をされます国勢調査人口──これは10月1日付になりますけれども、人口動態、産業別就業人口、年齢別人口、人口集中地区、将来人口の推移状況とこれまでの取り組みの状況と課題について、あわせて帯広のまちづくりの基本とする土地政策、都市計画、基幹産業農業を軸としたまちづくりの基本認識についてお尋ねをいたします。

 次に、行財政改革と市民協働のまちづくりについて伺います。

 国の三位一体改革とのかかわりはありますけれども、現段階においては、6月20日をめどに、来年度予算編成、骨太方針が提出される予定となっているわけでございます。

 時代の変化のスピードが加速する中で、行財政改革を推し進めることに異論を唱える市民は少ないとは認識していますけれども、問題は、どのような手法で、どのような手段を持って進めるかにあると思うわけでございます。もちろん、推進するに当たっては、市民生活・福祉向上にならなければ意味がなく、そのための市民への説明責任、市民合意を取りつけるための努力の過程が私は大切と考えるわけでございます。

 しかし、どうでしょうか。現実はどうかといえば、理事者からの提案時期、これが遅い。そのことによって、十分な審議を保障されるどころか、数の力で可決をされるという議会制民主主義が確立されていないと指摘せざるを得ないわけでございます。

 そこで、お尋ねいたしますが、負担金、補助金の事務事業評価に対する現状をどのように分析されているのか、その認識、今後の課題についてお聞きをいたします。

 あわせて、市長は常に、市民の目線と表しておりますけれども、市民の目線で事業展開・評価を行うとしているけれども、多くの市民の声、意見や要望や要請などなど、どのように市政に生かしているんでしょうか。

 とりわけ、平成16年度に受理をした市民の声のうち、市民の関心が高いのではないかと思われる屋内スピードスケート場、保健福祉センター、高齢者無料バス券、大学設置、市立病院関係の要望、陳情、意見、質問などはどれくらいあったのか、これまでの取り組みと今後の方向性について伺うものであります。

 最後になりますけれども、一向に進まぬ新しい大学設置についてであります。

 1期目の公約は、「地域が期待をし、住民が望む大学を設置するため、設置手法、学部構成、開学時期などを再点検し、十勝圏全体の総意をもって再構築します。このため、公私協力方式により提案された構想は白紙に戻します」。2期目は、「国立大学の独立行政法人化や再編・統合の動向など、近年の大学を取り巻く環境変化を見きわめながら、帯広畜産大学を中心とする地域の資源を生かした大学の整備手法など、十勝の地域特性に根差した高等教育機関の整備に向けた、幅広い検討を進めます」。これが1期、2期の公約です。もちろん、第五期総合計画も新しい大学の整備としてうたわれていることは事実でありますが、その十勝圏における短期大学の地域収容力は10%でございまして、道内はもとより、全国的でも最低水準にあり、新しい大学設置は、私は40有余年来の悲願でもあると思っています。

 大学設置に向けて共通認識をするためにも、以下、簡潔にお尋ねをいたします。

 1つに、当時、帯広大谷短期大学と連携をした設置を目指していましたが、「白紙に戻す。十勝全体の取り組みとしたい」。しかし、私はなぜ白紙としたのか、どの部分が欠落をしていたのか、財政上の問題があったんだろうか、今なお釈然としないわけでして、その理由、判断について、いま一度伺うものでございます。

 2つに、少子社会を迎えている中、市長自身、大学設置に対する国の動向、どのように認識をされているのか。市民は大学の問題についてどういう意識を持って受けとめているのか。その基本的考え方をお尋ねします。

 最後となりますけれども、市長就任7年間、大学問題をどのように進めてきたのか、具体的取り組み状況についてお聞きをして、1回目の質問を終わります。



○鈴木孝昌議長 砂川敏文市長、登壇願います。

   〔砂川敏文市長・登壇〕



◎砂川敏文市長 おはようございます。

 安田議員の御質問中、初めに、市政執行についてお答えいたします。

 地方分権の進展や国の三位一体改革などによりまして、自治体を取り巻く環境は分権型社会の実現に向け大きく変わりつつあります。

 これからのまちづくりにおきましては、厳しい行財政環境の中ではありますが、こうした時代の変化を的確にとらえ、地域の意思と責任のもとに、市民と行政が協力し合いながら、そして地域の知恵や資源を活用しつつ、自主自立のまちづくりを進めていくことが重要であると考えております。

 私は、市長就任以来、市民本位の市政を基本に、計画的なまちづくりの基本方針となります第五期帯広市総合計画に公約を盛り込みながら施策の推進を図ってまいりました。

 現状におきましては、分権型社会に向けた取り組みが加速され、長引く景気の低迷などから財政環境の厳しさも増してきておりますものの、一部の事業を除き、全体としては公約を含め、おおむね順調に推移しているものと考えているところであります。

 公約のうち、市立病院につきましては廃院という残念な結果になりましたが、新図書館につきましては、現在、鋭意建設工事を進めており、来年3月に開館の予定になっております。

 さらに、行政のスリム化などを目的とした行財政改革につきましては、着実な推進を図ってきておりまして、大学につきましては学校法人との協議を行うなど、地域にふさわしい大学の実現を目指し、引き続き取り組んでまいりたいと考えているところであります。

 なお、大学に関する当初の公約についてでありますが、当時の地元における大学構想につきましては、さまざまな検討を行う必要があると考えましたことから、その旨を公約に盛り込み、就任後、地元、学校法人からの提案につきましては整理をさせていただいたものであります。

 ほかの件につきましては、説明員よりお答えいたします。



○鈴木孝昌議長 梶敏企画部長。



◎梶敏企画部長 残余の件についてお答えいたします。

 初めに、人口についてであります。

 本市の人口は、これまでの増加傾向から、少子・高齢化の進行や近隣町への転出などによりまして減少傾向にあります。また、少子・高齢化の進行によりまして、15歳未満のいわゆる年少人口が減少する一方で、65歳以上の老齢人口は増加をしてきております。

 人口は都市のバロメーター、そのように言われることもございますが、都市の魅力は必ずしも人口の多寡だけで判断すべきものではないと考えております。

 今後、本市がさらに発展していくためには、定住人口の確保はもとよりでございますけれども、交流人口の拡大の観点も必要であると考えております。

 私どもといたしましては、今後とも、農業を初めとする産業や観光の振興、居住環境整備などの施策を推進し、豊かさを感じられ、住んでよかったと思われる良質なまちづくりに努めてまいりたいと考えております。

 次に、大学についてお答えさせていただきます。

 国の高等教育政策につきましては、ことしの1月に、今後の中長期的な高等教育のあるべき姿となります将来像が示されまして、これまで行われてまいりました高等教育機関の量的な規制を行うものから、政策的に誘導するものへと大きく転換されております。これまでの大学設置の原則抑制方針が撤廃されるとともに、大学設置基準の規制が緩和されております。

 こうした国の政策方針につきましては、地域における大学の実現の観点から見ますと、従来と比べ、大学を設置しやすくなる一方で競争が一層激しくなるというプラス・マイナス両面の要素があるものと受けとめております。

 大学の取り組みにつきましては、これまで学校法人との公私協力方式により優位性があるとの考えから、学校法人との意見交換などを行ってきております。

 学校法人の中には、本市の取り組みに関心を持っていただいたところもございますが、法人として当面する課題に取り組まなければならない事情などもございまして、結果として大学誘致に結びつくまでには至ってない状況にあります。

 大学を取り巻く環境は、間もなく大学全入時代を間近に控え、各大学は生き残りをかけて、まさに互いにしのぎを削っている状況にありまして、新たな大学を実現する上では、大変厳しい環境にあるものと考えております。しかしながら、新たな大学は帯広・十勝の発展に必要でありますことから、今後とも実現に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。

 なお、大学にかかわります情報提供などにつきましては、可能な限りホームページなどでお知らせしてまいりたいと考えております。

 最後に、市民の声に関するこれまでの取り組みと、今後の方向性につきましてお答えいたします。

 市民の皆さんの声を市政に反映してまいります方法といたしましては、要望や陳情を初め、市長への手紙、市長とのふれあいトークのほか、平成11年度から「北の暮らし情報システム」により、電子メールなどを活用いたしまして、さまざまな意見や提言をいただいております。

 また、昨年9月からは、本市の重要な施策となる条例や計画等の策定に当たりましては、その案を広く市民の皆様に公表し、寄せられた意見を考慮しながら、最終案を決定してまいりますパブリックコメント制度も導入いたしております。

 寄せられました意見などにつきましては、関係各課に周知し、実施可能なもの、長期的な検討課題とするもの、あるいは実施が難しいものなどに整理をしながら、直接市民の皆様にお答えするほか、実施に向けての参考とするなど、市政への反映に努めているところでございます。

 今後とも、あらゆる媒体や機会を通じまして市民の皆様の声を把握し、市政に反映してまいりたいと考えております。

 次に、市民の関心が高いと思われる要望、陳情、意見、質問等の状況であります。

 平成16年度に「市民の声」といたしまして受理いたしました総数は1,035項目であります。このうち、屋内スピードスケート場関係は6件、保健福祉センター関係は2件、高齢者無料バス券の関係は17件、大学設置関係は2件、市立病院関係は2件となってございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 松山豊行財政改革推進事務局長。



◎松山豊行財政改革推進事務局長 御質問中、事務事業評価の現状認識と今後の課題につきましてお答えをさせていただきたいと思います。

 補助金、負担金等を含めまして事務事業評価につきましては、長年継続されてきたさまざまな事業一つひとつを、今日的に本当に必要なのか、効果があるのか、さらには行政的な関与が妥当なのか、そういった観点から、全庁的かつ客観的な視点で検証してまいりました。

 その成果といたしましては、既存の事務事業について総合的な観点から点検ができたこと、事業概要や評価の内容を市民に公表し、行政に参加しやすい環境をつくることができたこと、また職員の事務執行上、意識改革に効果があったというぐあいに考えておりますし、結果といたしまして財政的効果があったところでございます。反面、評価結果の公表時期、事務事業の見直し手法、さらには市民意見の聴取手続など、課題が提起されたところでございます。

 これらの課題につきましては、評価結果の公表時期を早めることに努めるとともに、関係者、団体等への説明、そして見直しに向けた意見聴取手続の明確化を図るなど、順次改善を図ってきたところでございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 29番安田正雄議員。



◆29番(安田正雄議員) 2回目の質問をさせていただきます。

 まず最初に、市長の政治姿勢の問題でありますけれども、答弁にもありましたが、市民本位の姿勢を基本としている。市長に対する市民の見方ですけれども、私は、多く職員を初めとして市民の声を聞くわけでありますけれども、市長は何を考えているんだろうか、よくわからない、こういうことですね。

 7年間の公約、おおむね順調に推移をしているというふうになっています。しかし、重点政策の一つの市立病院、結果として廃院することになったと。これは、あなた自身が市立病院を何としても建設をするんだという努力が足りなかったゆえに、結果廃院するということになるわけです。これは最初から、初めからそのことを想定していたんではないだろうかと。そのあなたの政治責任は、私は問われるということは申し上げておきたいというふうに思っています。

 図書館建設。確かに、市長答弁はありますけれども、建設の場所をめぐって二転三転したことは今さら言うまでもありません。行財政改革についてもそうですが、着実に推進となっておりますけれども、私は前任者を初めとする、今日までの計画を含めたことをべースに乗って継続されているだけだというふうにも思っております。

 大学実現を目指し取り組んでいくんだと、第五期総合計画の認識について、財政的には大変厳しい、そういう中で市民の利益を最優先に最大限努力をするんだと。果たしてそうなっているでしょうか。市民負担がふえてはいないでしょうか。

 また、人口問題。確かに、言われるように、少子・高齢化の進行、近隣町への転出、これによって減少傾向にあるんだと。そして都市の魅力、確かに言われるように、人口の多寡で判断すべきではないということは私もわかります。しかし、具体的に魅力あるまちづくりをどう進めるか、その戦略、戦術、そのことを含めて、市長自身の気概にかかっていると私は思っています。

 そこで、お尋ねするわけでありますけれども、公約を含めて総合計画に位置づけました。第五期総合計画の抜本見直し・検討についてであります。

 御承知のとおり、前期推進計画は16年度で終了し、その総括というか、評価というか、出ております。と同時に、今年度から平成21年度にかけての後期推進計画、その整合性。果たして、前期と後期比べてみるときに、基本となる総合計画との整合性というのは、私はかみ合わない。後ほど、同僚議員を初めとして、さまざまな意見が出ると思いますけれども、屋内スピードスケート場の問題についてもそうですけれども、そういう問題が出てきているということに対して、認識はどうなっているかと。

 それから、財政厳しいという状況があります。地方交付税の落ち込み、市税が低迷をする。先日の地元紙の中では、国保会計、約1億円の黒字という記事が載っていました。職員の努力によって収納率が高まったということになるんでしょうけど、しかし、累積をすればまだ厳しい状況にあることは事実なんですね。そういう努力では評価をしたいと思いますけれども、全体的にやっぱり市税の低迷がされている。そのことによって、今、市民の中に雇用不安というのが非常に多くあります。企業の倒産、合理化、リストラなどなどあるわけでありますけれども、市長が今日まで言ってき、あるいは提出をしている財政収支計画の不透明さ、この時期を迎えていることもあるわけでして、率直に言いまして、あれもしたい、これもしたい、こういう欲張った事業というのは難しさがあるんではないかと私は思っています。そういう面では、事業の優先順位というものをつけながら進めていくという考え方もあるようですけれども、私はその辺についてどうなっているかなあというふうに思っています。

 人口問題。端的に申し上げて、国の省庁機関との連携の関係であります。あなたは1期目の公約で、都心部の官公庁の合同庁舎構想、進めていきたいと、こういう公約がありました。その現状はどうなっているんでしょうか。

 あわせて、今、全国的に出ている問題として、迷惑施設といえば確かにそうですけれども、今日の社会構造、経済状況から発生する事件も多くあるわけですねえ。現在の、全国的にもそうですけれども、帯広も少年院、刑務所がありますが、先日、我が民主党の衆議院議員が帯広の刑務所に訪れました。現状を聞いたわけです。本来であれば1人というところが、2人入っている。あるいは部屋がなくて、研修室を改善してその部屋を、つい立ての部屋をつくるという。そういう状況の中で働く刑務官の苦労なんかも大変だという話もありました。

 私は、この第五期総合計画を策定するに当たって、議会として特別委員会を設置しました。その中で論議があったのは、1つは少年院の問題がありました。今ある少年院の場所の問題などなどあるわけでありますが、刑務所、少年院の現状認識。増築をする、あるいは移転改築をするという動向について、どういう状況、情報を持っているのか、お尋ねをしておきたいと思います。

 あわせて、帯広には多くの企業があるわけでありますけれども、あなたは平成10年4月以降──正式に言えば4月21日になるでしょうか。就任以降、企業誘致、具体的にこの7年間どういう取り組みをしてきたのか、その実績についてもお尋ねをしておきたいというふうに思います。

 都心部の空洞化対策という公約がありました。さて、都心部活性化の現状認識、方向性についてお聞きをするわけでありますが、タウンマネジメント構想──TMO構想ですね。それと、まちづくり。駅北を中心とする人のにぎわい性を持とうということで計画をし、今日を迎えております。「北の屋台」を初めとする「菜の花」など、事業としては取り組まれていることは事実でありますけれども、問題は、都心部の活性化に向けて計画的に事業展開がされているのかどうなのか、その成果と課題についてお尋ねをしておきたいと。

 あわせて、中心市街地の住宅構想であります。特に、借り上げ公営住宅ということについてお尋ねするわけでありますけれども、この政策、計画的に、目的意識的に進められているかというと、私はそうではない。端的に申し上げて、前期推進計画200戸、現実には63戸でございまして、後期推進計画には237戸、そのうち、今年度中に114戸、農村地区で12戸、予定をされているわけであります。

 ここで、問題というか、心配になってくることがあるわけでありまして、借家業を営んでいる方の話を聞くときに、この借り上げ公営住宅を建設をするということになれば、その借家というか、そういう賃貸業者の経営を含めて圧迫をするんじゃないか、こういうふうに危惧をするわけでありますけれども、それら整合性のとれた目標になっているのかどうなのか、お聞きをしたいと思っています。

 せんだって、地元紙に、この庁舎の西側になりますけれども、開広団地を商店街というところから住宅地に変更したいという記事が掲載をされておりましたけれども、これは政策的判断で進められているんでしょうか。その状況についてもお尋ねをしておきたいと思います。

 次に、行財政改革と市民協働のまちづくりです。

 事務事業の評価の認識、今後の課題でありますが、成果指針、目標値の設定、評価結果の公表時期、事務事業の見直し方策や意見聴取の手続方法など、課題が残ったと。確かに、課題が残ったという謙虚さ、素直さ、これは今後にぜひ生かしていただきたいというふうに思うわけでありますけれども、それでも、関係者・団体、もちろん議会も含めてそうでありますけれども、十分な審議時間がないことから、もっとやっぱり丁寧な対応というものを私は強く求めておきたいと思っています。

 市民の声。市民をどう生かすかでありますけれども、確かに市長の手紙、ふれあいトーク、電子メールなどなど、活用していると言って理解するんですけれども、16年度の件数の、その声として、件数として少ないですね。スピードスケート場6件、高齢者バス17件などなどあるんですけれども、私は数が少ない感じがすると思います。

 問題は、市長の情報発信に不十分さが欠けるのではないか。不十分さが欠けているということを物語っているんではないかと。(「十分さが欠けてる」と呼ぶ者あり)十分でない。だから、こういう結果になっている。確かに、声ですから、それぞれ、さまざまな団体なり、ふれあいトークもありますから、もっと多くなるんでしょう。工夫が私は必要だと思っています。

 今話の中で出てきているのが敬老会、ことしからないんですね。バス券、私のところにはがき来た。はがき来たから、当然交付を受けるんでしょう。役所へ行きました。ところが、あなたは対象外ですと。話聞きますと、これ別の角度になりますけれども、70歳以上の対象者全部案内したんですね、はがき出した、こういう実態。さらに、独居老人の訪問活動、町内会の友愛活動について協力してほしいということになってますけれども、やっとアンケート調査して実態把握する。こんなずさんな対応では私はまずいということを指摘をしておきたいというふうに思っています。

 指定管理者制度のまちづくりについてお伺いします。

 社会教育施設、牧場、広場、駐車場などなど、公の124施設対象に進められているというふうにお聞きをするわけです。既に、今年度から僻地保育所、児童保育センターがスタートしているわけですが、残りの施設はどう導入しようとしているのか、お尋ねをしていきたい。

 さらに、公共施設の契約・入札制度の現状と今後のあり方について。透明性、公平性、これについてもお尋ねをするわけでありますが、一例として申し上げれば、今年度の建設工事発注予定件数、ホームページで161件。その契約方法はさまざまでありまして、競争入札──指名競争、随意契約、一般競争。入札についても、郵便だとか一般競争、公募型指名競争、簡易公募型指名競争などなど、債務負担行為など全体的に落札率というのは事業ベースとしてどうなっているか。

 さらに、公と民の役割、任務の明確化でありますが、帯広市は行政の実施計画において、民間委託の推進、指定管理者制度の導入、効率的な行政運営を行おうとしている。その範囲は、清掃事業、さらには電算業務を初めとする内部業務などさまざまな事業を民間委託と考えている。しかし、そのためには公の役割、民の役割を明確にしなければ市役所全体が民間に移行してしまうんではないかと危惧をするわけでありますが、その考え方を問うものであります。

 さらに、事業を進めるに当たってですが、事務的・機械的対応、これに伴う市民生活、サービスの低下でありますが、平成15年から実施をした事務事業評価、1,800件ほどあるそうですが、本年度の3カ年で終了するわけであります。今後も評価スタイルを変えながらも続けていくと想定をされるわけでありまして、さらに市民合意を取り込む工夫が必要であると思うんでありますが、その手法と、手法を何をもって判断をするのか、お尋ねをいたしたい。

 最後になりますが、一向に進まぬ大学問題であります。

 学校法人との公私協力方式により優位性があると考えることから、これまでの学校法人と意見交換を行ってきた。これまで学校法人とやってきた。大学誘致にはまだ至っていないんだと。帯広・十勝の発展の実現に向けて取り組んでいくんだと。大学問題について情報を可能な限りホームページなどで知らせていきたいと。言葉は悪いでけれども、大学問題は何一つ私は進んでない。それがゆえに情報提供ができてないというふうに私は思っています。

 今、国公立大学の独立法人の動向、畜産大学との連携の強化、そして情報収集という努力。市長が要請している大学は、日本私立大学協会。ここは、現在131学校法人ありまして、352の大学であります。北海道には旭川大学、札幌大学などなど、北海学園、酪農学園、藤女子大などなどありますし、社団法人日本私立大学連盟──協会と連盟あるんですけれども、連盟は123大学があって、早稲田、明治、中央、慶応などなどあるわけであります。そのどちらの加入の大学と、情報収集されているのか。

 あわせて、地元紙に放送大学、これは昭和60年4月に放送開始されたものでありまして、ことしで20年という歴史は浅いんですが、15年10月に特殊法人から特別な学校法人に移行されたわけです。道内では旭川市に平成11年4月にサテライトスペース設置をされております。この放送大学は、協会にも連盟にも加盟をしていないわけでありますが、これら放送大学構想も含めて、地元紙を含めて記事が掲載をされておりましたので、現在どういうような情報収集されているのかお尋ねをして、2回目の質問とさせていただきます。



○鈴木孝昌議長 梶敏企画部長。



◎梶敏企画部長 初めに、総合計画についてお答えいたします。

 前期推進計画の実施状況につきましては、先ほどの市長答弁と重なりますが、全体事業のうち、進捗率が80%以上の事業が事業全体の約7割となっておりまして、おおむね順調に推移したものと考えております。ただ、一部の事業には進捗がおくれているものもございます。

 後期推進計画の策定に当たりましては、前期推進計画の実施状況を踏まえまして、厳しい財政環境の中で、施策や事業の選択と集中を行いますとともに、効率的で質の高い行政サービスを提出するために、成果指標、活動指標、市民協働指標を設定したところでございます。

 今後、その計画の進行管理に当たりましては、毎年度、市民意向調査によりまして市民の意向を把握するとともに、政策・施策評価の施行導入などを行いながら、総合計画の効果的、効率的な推進を図ってまいりたいと考えております。

 次に、国の合同庁舎等についてでございます。

 本市の国の合同庁舎等につきましては、国の第四次官庁施設整備10箇年計画に盛り込まれているところでありますが、国はこれからの官庁施設の整備につきましては、既存ストックの活用の方向にありますことから、新規の庁舎建設につきましては抑制傾向になる、そのように考えております。

 しかし、帯広市の合同庁舎の構想につきましては、都心部における土地利用の高度化、それから市民の利便性の向上などに資するものでございますので、引き続き関係機関との協議や情報収集を行いますとともに、次期の10箇年計画に、私ども帯広市の合同庁舎が盛り込まれますよう要望等を行ってまいりたいと考えているところでございます。

 また、刑務所や少年院の増築あるいは移転等に関しましてでありますが、具体的なお話はお聞きいたしておりませんが、本市の土地利用などと深く関係いたしますことから、情報収集に努めてまいりたいと考えてございます。

 次に、国公立大学の法人化の動向についてでございますが、全国87の国立大学は昨年の4月から法人化されておりまして、1年を経過いたしております。この法人化によりまして、大学がみずからの判断と責任によりまして運営を行う幅が広がりました。一定の範囲内での授業料の設定などが可能となっているということでございます。また、それぞれの大学は個性と魅力ある大学づくりのために、学部・学科の改編、あるいは産学連携の推進など、さまざまな取り組みを進めてきております。これは、公立大学につきましても同様でございまして、法人化が可能となり、現在まで7つの公立大学法人が設立されてございます。

 次に、帯広畜産大学との連携についてお答えいたします。

 帯広畜産大学とは、生涯学習、産業分野などでの連携・協力のもと、市民大学講座や出前講座、あるいは共同研究、それから都市エリア、産学官連携促進事業など、さまざまな事業を行ってきております。こうした大学との連携は、地域の発展や人材育成に大きな役割を果たしておりますことから、今後とも、引き続き連携を強化していく必要があると考えております。

 次に、新たな大学にかかわる部分についてであります。これまでも訪問してきております学校法人につきましては、必ずしも明確な基準に基づくものではございませんけれども、私どもといたしましては、一定の規模や歴史等を有する法人が望ましいと考えているところであります。しかし、今お話がありましたように、私立大学が加入している日本私立大学連盟、あるいは日本私立大学協会というのがございますけれども、この加入状況によって訪問する大学を考えているというものではございません。

 なお、お尋ねありましたけれども、学校法人名につきましても、相手先の御事情もございますので、明らかにすることはできませんので、御理解をいただきたいと思います。

 最後になりますが、お話にございました放送大学につきましては、現在とかちプラザ内に視聴覚のための設備を設けております。市内はもとより十勝管内の受講者に利用されております。

 放送大学は、市民に高等教育や生涯学習の機会を提出する役割を担っておりますことから、一層の利便性の向上を図る必要があるものと考えているところでございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 河合正廣総務部長。



◎河合正廣総務部長 御質問中、契約、入札にかかわる御質問がございました。御答弁をさせていただきます。

 平成16年度におけます建設工事の発注につきましては、件数で170件、金額にしますと約38億3,157万円でございます。この建設工事の平均の落札率、これにつきましては95.11%でございます。また、設計委託業務を含めました平均落札率につきましては94.89%でございます。こうした公共工事の発注、あるいは入札につきましては、今後も、透明性、あるいは公平性といったことを旨としながら取り組みを進めてまいりたいと、このように考えてございます。

 以上であります。



○鈴木孝昌議長 敷本澄雄商工観光部長。



◎敷本澄雄商工観光部長 御質問中、初めに、企業立地、企業誘致の状況についてお答えいたします。

 企業立地の受け皿となります産業用地につきましては、西二十条北地区──通称30区でございますが、ここを平成13年度から3年間かけ取得し、現在分譲を行っております。

 その企業立地の促進を図るために、立地奨励金やリース制度──土地のリース制度ですね。こうした支援制度を創設いたしまして、販売活動の促進に努めてきているところでございます。

 また、昨年度、企業立地促進条例を改正いたしまして、投資額や雇用要件の緩和、あるいは対象業種の拡大及び補助率のアップなどを企業誘致とともに、既存企業へのフォローアップも含めまして、支援策の強化を図ってきているところでございます。

 こうした支援策のほかに、工業団地の地図情報や、企業の集積度や、各企業のデータベースを作成しまして、市の支援制度の紹介とあわせて、ホームページを開設しながら、企業立地に努めてきているところでございます。

 こうした結果、道外からの企業誘致の実績といたしましては、平成10年以降になりますけれども、平成10年、平成14年、平成16年にそれぞれ食品製造業が1社ずつ、そして本年に自動車の走行試験・研究を行う企業1社、合計4社の企業に進出をいただいているところでございます。

 今後につきましても、北海道──道庁ですね、北海道の企業誘致部門とも連携をさらに密にしながら、積極的な企業誘致の展開を行っていきたいというふうに考えております。

 次に、都心部活性化についてお答えいたします。

 本市における都心部活性化の取り組みにつきましては、平成17年に施行されました、いわゆる中心市街地活性化法、これに基づきまして、本市では基本計画を策定し、帯広商工会議所ではTMO構想を策定し、平成12年度から経済界、行政が連携を密にしながら、活性化の取り組みを推進してきております。

 お話にありましたけれども、今日まで、北の屋台、あるいは高齢者下宿「菜の花」などのように、中心部の方々の取り組みが、努力が結実した結果も生まれてきております。

 また、駅北多目的広場で開催されるさまざまなイベントによってにぎわいが創出されておりますし、マンション等の建設による人口の都心回帰現象が顕在化しておりまして、その実績といたしましては、平成12年度からですが、共同住宅が9戸建設され、戸数では382戸、居住者数では531人が増加してきております。

 このように、現在都心部の置かれている状況というのは大変厳しいものがありますけれども、取り組みの成果があらわれてきているのもまた事実でございます。

 今後におきましても、TMO事業構想を中心にしながら、経済界、あるいは商店街、幅広い市民による論議、連携を強めながら活性化の足取りを確かなものにした取り組みを行っていきたいというふうに考えております。

 なお、御質問に開広団地、卸売団地の再整備についての御質問がございましたけれども、過去にも協同組合が独自で、現在の利用からの再整備を検討してきている、こういう経過は承知しておりますが、お話にございました件につきましては、現在までお話がございません。ただ、開広団地を造成した経過、あるいは都心居住というような側面も持っておりますので、今後情報収集に努めながら、市としても可能な協力は行っていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 遠山真一都市開発部長。



◎遠山真一都市開発部長 御質問中、中心市街地における借り上げ市営住宅につきましてお答えいたします。

 平成8年5月の公営住宅法の改正によりまして、民間活力の有効活用を趣旨といたしました、借り上げ公営住宅の活用が制度化されたことを十分踏まえまして、空洞化が進む中心市街地の定住人口を増加させ、その活性化を推進するため、平成11年に、整備目標を200戸として、中心市街地住宅借上制度要綱を策定し、平成13年度には、1棟36戸の借り上げ市営住宅の管理を開始したところであります。

 その後、応募がなく、今回の住宅マスタープランの見直しに合わせまして対象地域の拡大と基準の緩和等によります制度の見直しを行い、平成16年度に募集を行った結果、まちなか地区で7件224戸の応募がございまして、そのうち3件114戸の事業計画を承認し、平成18年1月には1件21戸、同年6月には2件93戸の供用開始を予定しております。

 今後につきましては、オーナー側の需要が確認できたこと、また中心市街地の土地利用が促進されること、そして厳しい財政状況から予算の重点化、効率化が求められていることから、第五期総合計画の後期推進計画におけます直接建設分から100戸を借り上げ市営住宅の方に振り向けることによりまして、合計300戸を整備することとし、コストの縮減と応募状況の高倍率化の解消に努めてまいりたいと考えているところでございます。

 なお、平成15年度に策定いたしました新たな住宅マスタープランでは、市営住宅の管理戸数につきましては、民間借家の空き家調査の結果を十分踏まえまして、民間借家市場を圧迫しないように、100戸減少させ、3,000戸としたところでございます。

 今後も、人口及び世帯数の動向を見きわめながら、引き続き民間借家の状況に十分配慮しながら対応してまいりたいと考えております。

 以上であります。



○鈴木孝昌議長 松山豊行財政改革推進事務局長。



◎松山豊行財政改革推進事務局長 御質問中、行財政改革にかかわる部分につきましてお答えをさせていただきたいと思います。

 まず、指定管理者制度につきましては、平成17年4月から、僻地保育所、児童保育センターについて本制度に移行したところでございます。

 その他、現在外部に委託管理を行っている公の施設については、平成18年4月実施に向けまして、現在検討作業を進めているところでございます。

 次に、行政執行にかかわります公と民の役割、任務の明確化についてでございます。

 基礎自治体として担う公共の役割は、日常の市民の暮らしを守り、さまざまな市民の活動を支えるという基本的な役割と責任に加えまして、これまで公共的な立場から、採算面やリスクが大きいなど、民間では負担ができない部分について取り組んできた経過がございます。しかしながら、民間活動が活発化し、さらには成熟化してきた今日、自治体運営の基本原則でございます住民の福祉の増進を基本として、公共としての責任を持ちながら民間活力の導入を進めていくことは大切であると考えております。

 次に、事務事業評価に伴う市民合意についてでございます。

 お話しのように、事務事業評価は、個々の事務事業を客観的な視点で検証し、見直し・改善を図ることを意図してございます。平成15年から実施してまいりました。実施の中で、見直し手法など、市民理解、市民合意のあり方が大きな課題として提起されてきてございます。

 市民への説明や市民合意を得る方策につきましては、その範囲ですとか、対象者が幅広いこと、さらには、市民の皆さん方の考え方が複雑・多様・多岐であることから、統一した手法、判断基準は難しいものがあると考えてございます。

 しかし、今後の行政運営におきましては、市民理解というのは重要な事項と考えておりますし、また見直しに当たっては、早い機会に公表し、市民関係者の説明に意を用いていきたいと考えてございます。

 なお、今年度施行いたします施策評価システム、こういった手法や予算編成とも連動を図り、新たな視点も入れながら、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 29番安田正雄議員。



◆29番(安田正雄議員) 3回目、最後の質問をさせていただきます。

 第五期総合計画の抜本見直し・検討についてであります。

 答弁にもありましたけれども、平成21年まで後期推進計画進めるわけであります。今の答弁、確かに現状を含めて言われてますけども、これらの取り組む姿勢からすれば、人口問題──将来人口18万8,000人、到底達成できることは困難、こう私は判断をしているわけです。

 問題は、市長自身、リーダーシップ、リーダーとしてまちづくりの気概が感じられない。そのことが職員にも伝わる。緊張感が薄れてくる、こう指摘せざるを得ないということで私も思ってますけれども、これらについて、市長自身どんなふうに考えているのか、どんなふうに受けとめているのか。声としては、庁内体制──外からもありますけれども、市長の取り組むまちづくりの姿勢、行動、言動含めて、末期的症状だと言う方々も多くいられます。多くいます。私もそう言われたときに、市長のこの7年間──7年と2カ月過ぎましたけれども、そういう節々のことを考えたときに、強く感じる部分があるわけでありまして、残された10カ月の中で、じゃ、どういうふうに変わっていくのかなあ、これは今回だけでなくて、私は、都度市長に申し上げてきた中身でもありますので、見解を含めてあればお聞きをしておきたいというふうに思っています。

 次に、行財政改革と市民協働のまちづくり、簡潔に申し上げます。

 指定管理者制度に移行する施設、これは市直営で一部業務委託をする施設、これは当然区分、導入方法については現在検討されているというふうに私は認識をしますから、そういう意味では近い将来でしょうか、その中身について出てくるのかなあと。その出てきた段階で論議に加わっていきたいということを申し上げておきたいということでありますから、この指定管理者制度、120のうち、残りまだかなりあるわけですから、そういう面ではちょっと見守っていくしかないのかなあというふうに思っています。

 ただ、今までの市の全体の管理委託に対する経費でありますけれども、平成16年度の予算を見るときに、約18億4,300万円余であります。今年度の予算の3月期を含めて出されているのが17億9,700万円余というふうになっているんです。確かに、金額だけで比較をするということはできないわけでありますけれども、本市における雇用の状態を見るときに、しっかりと雇用確保、あるいは雇用拡大が図られていかなければならないと私は思っています。そういう面では十分な対応をしてほしいということをお願いをしておきたいというふうに思っています。

 平成16年度発注の建設工事件数はわかりました。平均落札率わかります。問題は、6日の工事契約の問題に触れておきましたけれども、まだまだ河合総務部長が言われるように、透明性、公平性、本当にそうなのかなあ。ややもすると、次はどこなんだということも含めて、話として出てくるわけですね、市民の中には。それはやっぱり、当然市のホームページで、何月にこの工事を行います、概算金額はこのぐらいの金額です、入札方法はこういうことです、こういうホームページ含めて公表します。公表して、落札されたらまた、公表された企業を含めて名前が出る。債務負担行為の関係もそうですけれども、またちょっとこれは違うわけでありまして、清掃だとか警備業務、ごみ収集業務、これは指名業者の公表、入札結果だけは公表することになっているんですね。

 問題は、やっぱり市民から誤解を招かない、そういう体制というか、あるいは地元の企業を最優先とした入札行為、契約行為、こういうことを全体として、より一層強化をしていただきたい。このことによって帯広・十勝の経済、当然農業を基盤としておりますけれども、そういう建設、土木を初めとする、そこに働く人方の賃金というものが上がれば、当然元気な帯広のまちづくりとなるわけであります。これは一例ですけれどもね。現状を見るときに、大変厳しい企業を含めてあります。月平均賃金18万円とか、あるいは20万円とか。僕らの世代の中でもそういう市民の中にはいらっしゃるわけです。すべてではないでしょうけれども、そういう働く方々の雇用の問題、そういうことを考えたときに、単に契約、入札、事務的なことにはならないなあ。そのことも含めて対応しなければいけないんじゃないかというふうに私は思っています。

 さまざまありますけれども、その中で、今、自治基本条例に向けて市民公募されてますね。ホームページでは6月13日まで2名の市民公募をするということになっています。いずれにしても、それはそういう作業を進めているんでしょうけれども、この間の行財政を含めて市民協働のまちづくりをするんだと言いながら、いろいろな市民委員会、あるいは審議会、協議会あるわけです。

 私は、その審議のあり方について公権力だと指摘せざるを得ないんですね。理事者の提案はこうしかない、現状はこうです、分析も含めて出るんですね。ですから、これは見直しします。ですから、廃止をするんですよ。そこにいる、参加をしている委員というか、いやそうならないという、そういう声もあります。いや仕方がないなと。ストレートに、さまざまな事業展開をするに当たって、わかりましたという状況には私はなってないと思っています。そういう公権力に対して市民は、ちょっとやっぱり問題があるなという話も聞くわけでありまして、その姿勢について、再度になりますけれども、お聞きをしておきたいというふうに思っています。

 最後になりますけれども、大学問題。

 一定の規模、歴史等を有する法人が望ましいと考えていると。協会に加盟しているか、連盟に加盟しているか、それは考えてないんだと。学校法人名は、相手先の事情があって明らかにできないんだと。また、放送大学については、とかちプラザ内に視聴覚のための整備を行っている。市長、もう7年間ですよ、市長、大学問題。大谷短大も含めて、先ほど聞きましたけれども、白紙。これは2期初めにとりあえず断ったと、整理したということですけれども。いつまで、ずるずるずるずるとこうした対応するのか。大学法人と接触をしている、情報収集をしているということですけれども、法人でもない、協会でもない、幻の学校法人というか、学校法人でやってるんですか。

 市長自身、3月議会の同僚村中議員初質問の中にもありましたけれども、私自身、大学に訪問していますという答弁ありましたねえ。どこですか。少なくとも協会、学校法人名まで言わなくても、協会グループなのか、連盟グループなのか。私は、いずれにしてもはっきりすべきだというふうに思っています。再答弁求めておきたい。

 ややもすると、この7年間、いや来年4月末で2期目が終了しますけれども、新しい大学設置、1期目の最後の年、最終年、何と言いましたか。現在、収入役であります梅本さんが、3月末までには大学の開学含めて出しますよという答弁があったんですね。それからもう3年です。今も情報収集しても、学校名は言えないんだと、こういう状況ですね。そうなってくると、公約がほごにされてしまう、こうなるんですね。ですから、あなたはあと10カ月間で大学問題について具体的にどういう行動を進めるんですか。どういう対応をこの議会を含めて市民にホームページで知らせていくんですか。そのスケジュールを聞いて、質問を終わります。明快な答弁をよろしくお願いします。



○鈴木孝昌議長 砂川敏文市長。



◎砂川敏文市長 これまでもお答えさせていただいておりますけれども、近年、三位一体の改革とか、あるいは市町村の再編など、分権に向けたさまざまな改革が進められているわけでございます。こうした改革は地域のさらなる飛躍への大きなチャンスであるというふうにもとらえるべきであるというふうに考えておりまして、地域の知恵と、そして力を結集して、独自のまちづくりを展開する、そういうまさに地域間競争の時代になっていると考えているところであります。

 私は、帯広・十勝は今後さらに大きく発展していく可能性を秘めた地域であるというふうに思っております。帯広市がさらに飛躍していくためには、職員はもとより市民や、そして地域全体が持てる力を遺憾なく発揮するとともに、私としてもその推進の先頭に立って、全力で当たってまいりたいと考えているところであります。

 大学についてでありますが、新たな大学の実現は地域の長い願いでありますとともに、帯広市のまちづくりにとって重要な事項でありますことから、今後も引き続き粘り強く取り組んでまいりたいと考えているところであります。



○鈴木孝昌議長 梶敏企画部長。



◎梶敏企画部長 御質問中、市民委員会、あるいは審議会等の公権力の行使というお話もございましたけれども、市民の声を聞く姿勢ということでお答えさせていただきたいと思います。

 各界各層、また一般公募で選ばれました市民の皆さんで構成されておるわけでありますけれども、そこの市民委員会、あるいは審議会、協議会等におきまして、さまざまな意見、提言を直接いただきますということは、私ども市民の声を市政に反映させる有効な手段であると、そのように考えております。もちろん、こうした審議会等で論議されますものは、委員一人ひとりの考え方をいただいた上で最終的にまとめてまいりますことから、市民の皆さんの意見を市政に反映させていただいているものと、そのように考えております。

 先ほど御答弁させていただきましたとおり、案の段階で意見を聞くパブリックコメント制度というのも導入しております。そういうことをすべてでありますが、制度的なものに限らず、今後とも市長への手紙、ふれあいトークを初めといたしまして、さまざまな機会を通しまして市民の皆さんからの御意見などいただきながら、市政に反映させてまいりたいと、そのように考えております。



○鈴木孝昌議長 以上で安田正雄議員の発言は終了いたしました。

 次に、稲葉典昭議員に発言を許します。

 20番稲葉典昭議員、登壇願います。

   〔20番稲葉典昭議員・登壇・拍手〕



◆20番(稲葉典昭議員) おはようございます。

 「改革なくして成長なし」と言い続けた小泉内閣の構造改革路線は4年を経過し、5年目に入りました。

 小泉内閣の発足した2001年6月に出された「今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」、いわゆる「骨太の方針」でありますが、そこでは、技術革新と創造的破壊を通して、効率性の低い部分から、効率性や社会的ニーズの高い成長分野へ人と資本を移動することにより経済成長を生み出すと、改革の方向性を示しました。小泉内閣が描いた日本経済再生のシナリオであります。

 創造的破壊のてことして位置づけたのが不良債権の早期最終処理でありました。不良債務の最終処理とは、言うまでもなく、返すことが困難になったり、期日どおり返済するめどが立たない融資を銀行が強引に回収するか、あるいは法的に整理倒産させる、また借金を棒引きにする、こういうことであり、大量の倒産や失業者の急増が予想されたわけであります。

 この結果、中小企業向け融資は、2001年3月末と2004年12月末を比較すると、約56兆円、24%も減少したことになります。こうして銀行の収益性を上げ、資源を成長分野へ流す、不健全な企業を減らす、こういう財界とアメリカの要求を盛り込んだのが骨太の方針だったのであります。

 このシナリオには2つの前提がありました。1つは、人と資本を移動する成長部門があるということ。もう一つは、米国経済の回復傾向が明らかになっていくということであります。

 成長部門として想定されたのがサービス分野とIT分野でありました。ところが、ITバブルは崩壊し、大手電気メーカーは生産拠点の海外移転を一層加速させ、大量の人員削減に踏み切りました。また、頼みの米国経済は、エンロン、ワールドコムなど、相次ぐ会計不正事件もあって先行きの不透明感を増してきたわけでございます。創造的破壊から創造がなくなれば、破壊しか残らないわけでございます。

 この破壊の結果、銀行の貸出平均残高は、ことし3月、7年3カ月連続の前年比マイナス。小泉内閣発足時からは約73兆円減少したそうでございます。

 帯広・十勝の貸出残高も6,245億円から5,982億円に、263億円も減少しているわけでございます。

 また、小泉内閣の不良債権の早期処理策は信用金庫、信用組合の大量淘汰をもたらしました。2001年から2005年1月までの合計減少数は、信用組合で101行、そして信用金庫では70行にも上っております。銀行による貸し渋り、そして貸しはがしは融資の破壊そのものでありますし、中小企業貸出額の大幅な減少は企業を萎縮させ、日本経済の不況を長引かせているわけでございます。

 その結果、小泉内閣発足以来、この4年間で中小企業の倒産は6万6,000件を超えました。帯広・十勝における企業倒産は、この4年間で140件、負債総額は約413億円となっております。これは、その前の4年間と比較しますと、件数では約2割減少しているものの、1件当たりの負債総額は5割増し、こういう状況であり、倒産の大型化、そして被害の拡大が見受けられるわけでございます。

 市民の暮らしはどうでしょうか。雇用者の給与収入は6年連続で減少している中、医療保険制度の改悪、介護保険料の引き上げ、年金給付額の引き下げ、年金や雇用保険料の引き上げなど、小泉内閣は歳出改革の名のもとで相次いで国民負担増を実施してまいりました。さらに、昨年の骨太の方針では、経済は民間需要中心の回復を続けると見込まれる、構造改革を加速・拡大するとして、さらなる年金保険料の引き上げ、定率減税の廃止、消費税の増税など負担増計画がメジロ押しという状況であります。これでは日本経済の6割を担う個人消費が活性化するわけがありません。

 一方、大企業に対する改革はどうでしょう。小泉内閣が掲げた、効率性の低いところから高いところへ資源を移動するというのは、強い企業だけを伸ばし、その他の部門はつぶすか再編する、こういうことがはっきりしてまいりました。2002年には連結納税制度を導入し、これまで大企業グループが6,000億円以上の減税を受けております。持ち株会社解禁に続き、金融会社への規制の緩和、2003年にはリストラ計画で減税する産業再生法を拡大し、2004年3月までに9万人のリストラに870億円の減税が行われております。驚くことに、純利益1兆円を超えるトヨタ自動車でさえ、3,200人の削減計画に3億5,000万円の減税を受けているわけでございます。融資や教育分野などには競争が必要などと言って、企業家や規制の緩和を執拗に迫りながら、大企業グループにはリストラや独占強化のための優遇税制を迫ると、これが小泉構造改革の実態でございます。

 小泉首相は、構造改革の結果、芽が出て花が咲こうとしていると言います。帯広・十勝の景気や雇用の現状を見て市長は、芽が出て花が咲こうとしている局面に入っていると感じられるのでしょうか。現状に対する認識をお聞きするものであります。

 さらに、国民生活への7兆円の負担増、これは市民生活へどの程度の負担増を押しつけ、市民生活と地域経済へどのような影響を与えると考えるのか、お聞きするものでございます。

 帯広市における地域経済の現状は、基幹産業の農業と公共事業が底支えをし、道内他管内と比較しても比較的堅調と言われてまいりました。農業粗生産は昨年2,596億円と、過去最高を記録しましたが、公共事業は1998年の2,100億円から2004年度には1,004億円に半減しております。地域経済の崩壊につながりかねない危機的状況でございます。

 帯広市においても、普通建設事業は1998年の216億円から2003年度の93億円へと大幅に減少しているところございます。帯広市における建設業の事業所は約1,000事業所、そこで働く労働者は約1万人、しかもその3分の2は従業員9人未満の中小事業所でございます。産業構造の再編が必要となっているわけでございますが、当面、最大の発注者である帯広市が知恵と工夫でこの業界の崩壊に歯どめをかけていかなければ、地域経済と市民の暮らしを守ることはできないと思いますが、いかがでしょうか。市長の見解を伺うものでございます。

 日本経済の特筆の一つに、公共事業と建設業に依存する経済構造がございます。全国の平均では、公共工事が建設投資の約4割を担っているわけでありますが、北海道では6割と、この依存度がきわまっているのが特徴であります。ですから、建設投資額の急速な減少により効果的に対応していかなければ、地域経済の崩壊となっていってしまうわけであります。

 国土交通省と厚生労働省は、建設投資需要の変化に見合った供給構造の構築を基本とし、建設業者を他産業へ転換する政策を進めようとしているわけでありますが、受け皿をつくらないで転換できるはずがありません。高速道路の新設など、基幹的な交通、その他の基盤整備など、大型プロジェクト中心の公共事業のあり方を福祉、教育、環境、防災など生活関連中心に転換することであります。さらに、地元優先を貫きながら、直接現場で働く下請業者の適正な契約状況の確保や、末端の建設労働者の賃金と労働条件の適正な確保の政策的措置がしっかりやられていることが必要であります。

 帯広市においては、1998年4月から全道、全国に先駆けて施行した「帯広市発注工事に係る元請・下請適正化指導要綱」、2000年10月から要綱改正して実施した、建退共完全適用のいわゆる帯広方式、さらには2001年7月要綱改正で実施した、下請保護のシステムと建設労働者と下請を保護する政策的措置を充実してきたわけでございます。その原動力となったのは、元請・下請の契約状況の実態調査であったと認識しております。1997年6月、99年8月、そして2003年1月、3回の実態調査を行ってきているわけでありますが、より厳しい経済環境のもとで、下請契約の適正化は前進しているのでしょうか、お聞きするものでございます。

 また、帯広市が発注する小規模な修繕の契約について、小規模な事業者を対象に登録制度を設けることによって市内事業者の受注を拡大し、もって市内経済の活性化を図ることを目的に実施されている小規模修繕登録制度でありますが、丸1年を経過し、その実績についても伺うものでございます。

 函館市では、帯広市が先行実施した元請・下請適正化指導要綱、建退共制度実務受託処理要領、これを2001年4月から実施しました。同時に、工事委託の施工上の留意事項、適正な工事の施工をとする指導文書を土木部長名で発令しております。これは、毎年文書の指導事項の順番や表現などを入れかえ、改訂された文書で出されているようでございます。公共工事の実施目的を確保し、真に地域経済への貢献と建設労働者の適切な労働条件の確保など、行政における公共性の貫徹に心を砕いた公平な姿勢が保たれていると言えます。

 この指導文書では、函館市が発注する公共工事が公共工事設計労務単価に基づき積算されている工事であることを明らかにして、その上で公共工事設計労務単価表を指導文書に掲載し、設計労務単価水準を目安として適正賃金の支払いを求めていることにあります。

 このことは、第1に、これまであいまいであった適正賃金という表現に、設計労務単価という具体的基準を示したということ。第2には、公共事業費の労務費相当分の財政支出目的に沿った指導であり、公共事業の財源である税金の公正な使途という点からも指導に合理性があるということ。第3には、適正な労務費の支払いを指導することは、公共工事での品質確保にも資するものであり、良質な社会資本整備を求める市民の利益と合致し、公共性があると言えます。

 これらのことから、適正賃金を求める行政指導方法には普遍的意義があると考えるわけでありますが、見解を伺い、帯広市での実施も求めるものでございます。

 帯広市民経済計算年報を見ますと、市内総生産の約6割が雇用者所得になっております。そしてその12%が建設業にかかわる雇用者所得となります。公共事業が最も多かった1998年の建設業の雇用者所得と比較すると、約100億円減少していることになり、地域経済への影響がいかに大きいかよくわかります。この建設労働者の約半分を季節労働者が占めているわけでございます。

 北海道では、1950年代から始まる北海道開発計画によって公共工事における建設労働者の需要が拡大、農漁業部門や炭鉱などから多くの労働者が建設部門において働くようになりました。この背景には政府の労働力移動政策があり、実際に建設産業の就労者数は、1950年の8万人から1970年には27万人へと、およそ3倍にも上る増加を見ているわけであります。

 しかし、多くの建設労働力は積寒──積雪寒冷という北海道の自然条件のもとで、冬期間は働けずに季節労働者とならざるを得なくなります。当時、季節労働者にとって90日の失業保険は、失業生活の上で大切な公的所得保障でありました。しかし、政府は、1974年に失業保険法を廃止、給付日数を40日も削減してしまいました。その後、90日への復活運動は、1977年積雪寒冷地冬季雇用促進給付制度、いわゆる積寒制度として季節労働者に一定の給付を行い、3年間の時限措置とされながらも、名称を変えながら今日に至っているわけでございます。

 一般建設事業や公共事業が大幅に減少する中で、季節労働者の仕事確保も厳しい状況にございます。失業給付を受けるための6カ月間の就労が確保できない、65歳以上の講習からの排除で冬期間の生活ができないなど、深刻な問題が山積しております。

 そうした中で行われている帯広市の季節労働者に対する就労対策事業についてお聞きするものでございます。実態についてお聞きいたします。

 公共事業の現場で働く公共建設労働者だけでなく、帯広市が発注する委託事業の現場で働く労働者は公的な仕事をしていることになります。現場で働く労働者に、少なくとも設計単価に相当する労賃が支払われていなければなりません。それは、適正な品質確保の担保であると同時に、積算単価に相当する労務費の支出は、財政支出目的に沿った税金の使途という点からも重要でございます。積算単価に沿った労賃の支払いを求めていくことが必要でもあります。

 業務委託先に対する実態調査も平成14年に行っているわけでありますが、委託業務従業者の約7割が臨時・パート労働者であり、健康保険などの加入率もその3割以下と、劣悪な条件のもとで働いていることが明らかになりました。

 さらに分析しますと、委託先の会社の男性従業員の場合、市の委託業務の従業者は25%が正社員なのに対して、その他の業務の従業者は65%が正社員との回答が寄せられております。これは、帯広の発注する委託業務の積算単価では臨時・パートでしか雇用できないということなのでしょうか、お聞きするものであります。

 さらに、全業務委託先に対する労働者の雇用実態調査を行うという答弁がこの間されてきたわけでありますが、その後の進捗状況と結果についてもお伺いするものでございます。

 ILOの94号条約の第3条では、契約の履行に従事する労働者の健康、安全及び福利に関する適当な規定が、国内の法令もしくは規則、労働協約または仲裁裁定により、いまだ適用されない場合には、権限のある機関は、関係労働者に対する公平にして合理的な健康・安全及び福利の条件を確保するために十分な措置を講じなければならない、このようにしているわけであります。つまり、国際的にも国や自治体などの公的な機関が発注する事業について、社会的に適正・公正な水準の賃金、労働条件を確保することを契約に明記することが義務づけられているわけでございます。

 官から民へ、民間でできることは民間に、こう進められてきた構造改革路線、税金を使って生活できないような貧乏人をつくるのか、こういう声が聞こえてきます。契約の発注者が公であり、税金が労働者の給料の原資であります。こうした公契約をしっかり履行することによって、公金の公正な支出と、公共事業や業務委託の質の確保を行う、こうしたことを目的とした条例の設置が必要と思いますが、いかがでしょうか、お聞きして、第1問といたします。



○鈴木孝昌議長 質問の途中でありますが、暫時休憩いたします。

         午前11時43分休憩

         ────────

         午後1時0分再開



○鈴木孝昌議長 再開いたします。

 砂川敏文市長、登壇願います。

   〔砂川敏文市長・登壇〕



◎砂川敏文市長 稲葉議員の政治姿勢の御質問中、初めに、景気の現状認識についてお答えいたします。

 本年5月に発表されました政府の月例経済報告によりますと、我が国の経済は、企業収益の改善や個人消費の持ち直しの動きなどから、景気は一部に弱い動きが続くものの緩やかに回復しているとの判断が示されております。

 十勝圏管内におきましては、帯広財務事務所の5月の「とかち経済情報」によりますと、景況は一部で動きが見られるものの、総じて停滞しているとの見方が示されておりますほか、日銀帯広事務所の6月の「十勝の金融経済動向」におきましても、引き続きやや弱い動きと報告されているところであります。

 これらのことから、景気の現状につきましては、全国的には回復基調にあると報じられておりますものの、十勝管内におきましては、依然として明るい兆しが見えてきていない状況にあるものと認識しているところであります。

 こうした中、国におきましては、将来にわたって持続可能な新たな社会システムの構築のため、構造改革の取り組みを加速する方向でありますことから、帯広市といたしましても、こうした改革の流れに適切に対応する必要があるものと考えているところであります。

 次に、地域経済についてお答えいたします。

 現在の厳しい経済環境に的確に対応するためには、地域の資源や、特性を生かした産業の創出や産業間の連携を強化するなど、積極的な取り組みにより、活力ある地域づくりを進める必要があると考えております。

 こうしたことから、平成17年度予算におきましては、地域経済に活力を生むための効果的な景気対策、これを特に重視する政策課題の一つとして位置づけ、公共事業の確保はもとより、地域経済の自立と活性化、雇用対策などに意を用いたところであります。

 ほかの件につきましては、説明員よりお答えいたします。



○鈴木孝昌議長 河合正廣総務部長。



◎河合正廣総務部長 御質問中、元請・下請適正化要綱に基づきます下請保護の現状につきましてお答えを申し上げます。

 元請・下請関係の適正化を図るために、この適正化指導要綱を定めまして、すべての下請にかかわります下請金額、工事内容や加入退職金制度を記載しました施工体系図、さらには下請代金支払い状況一覧表などの提出を義務づけているところであります。

 また、元請・下請双方に無記名によりますアンケートの実態調査もやってございますけれども、直近のもので申し上げますと、平成15年1月に実施をしてきているところであります。

 この調査では、前回調査と比べまして、下請代金の支払い・受領関係に係る部分では、現金及び手形の支払い期間につきまして、元請、下請ともに、「30日以上50日未満」と回答した業者が大幅に増加をし、手形期間については、市が指導しております90日以内の手形期間に対し、「90日を超える」ものが元請では3割、下請では6割との回答があったところであります。また、建設業退職金共済制度につきましては、「加入している」と回答したものが、元請では93.3%、下請では51.7%となってございます。

 この調査結果からは、これまでの取り組みによりまして種々改善もされてきてございますけれども、下請代金の支払い等についてなお改善が必要な状況も見受けられますことから、これまで元請個々に対する指導、あるいは業界・団体を通じての要請など、この適正化に努めてきているところであります。

 次に、小規模修繕の平成16年度1年間の発注実績についてでございますけれども、件数で209件、金額にいたしますと、1,163万6,000円でございます。1件30万円以下の建築土木関係の修繕発注総額といたしましては1億131万1,000円でございましたので、この発注総額に対する割合といたしましては11.5%となってございます。

 次に、函館市の事例をお挙げいただきながら、適正な工事を施工するためにという関係の文書のお話がございました。

 本市におきましても、適正な労務賃金の確保等につきまして、先ほどお話させていただきました適正化指導要綱を定めまして、受注者に対する指導、あるいは団体に対しても要請を行ってきてございますけれども、さらにこうした文書も参考にさせていただきながらなお取り組みを強化してまいりたいと、このように考えてございます。

 次に、業務委託におけます労働者の積算単価についての御質問でございますけれども、国が定めております公共工事設計労務単価等を目安に、本市の賃金単価、さらには道内の最賃を考慮しながら積算を行っているところであります。

 次に、公契約条例の設置についてのお話がございました。ILO条約のお話もございましたけれども、公共工事等で働きます労働者の労務賃金の適正な支払い、労働条件の改善に努めていくということにつきましては、こうした方々の生活の安定の上からも、私どもも重要なものであると、このような認識をしてございます。

 この公契約につきましては、札幌市が条例に向けまして種々調査研究を行ってございますけれども、まだ実現に至っていないという経過がございます。いろいろと関係法令等々含めまして難しい状況にあるというふうにも聞いているところでございます。

 私ども、国や他の自治体の動向も踏まえながら、条例もそうですけれども、それ以外の他の手法等、可能性も含めまして、さらに研究をさせていただきたいと考えているところであります。

 以上であります。



○鈴木孝昌議長 佐藤秀樹財政部長。



◎佐藤秀樹財政部長 御質問中、国の税制改正や社会保障制度改革などに伴います市民への影響額につきましてお答えを申し上げます。

 これらの影響額につきましては、既に実施が決まっているもののうち、把握が可能なものをマクロ的に試算いたしますと、配偶者特別控除の上乗せ分の廃止や定率減税の2分の1の縮減など税制改正に伴いますものが約30億円、また、国民年金保険料の引き上げなど社会保障関係に伴いますものが約3億円、合わせまして総額で33億円程度になるものと試算しているところであります。

 次に、市民生活などへの影響につきましては、先ほど市長からの御答弁にもございましたとおり、この十勝管内におきましては、なかなか景気の回復が実感としてあらわれてこないという今日の厳しい経済状況の中にありまして、これらの新たな負担増は市民生活や地域経済にも少なからず影響を及ぼすものと考えているところでございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 敷本澄雄商工観光部長。



◎敷本澄雄商工観光部長 御質問中、初めに、季節労働者の就労対策についてお答えいたします。

 本年度平成17年度の季節労働者就労対策事業につきましては、これまでも経常的に実施してきております児童公園の砂の入れかえ、歩道・交差点の削り除雪など3事業でおよそ900万円を計上し、延べ530人の雇用を見込んでおります。

 また、緊急雇用対策として実施している事業では、交差点の水切り除雪、公園内遊具等の防腐剤塗布作業など5事業で3,300万円、延べ1,615人の雇用を見込んでおりまして、これら経常的事業と緊急雇用対策事業分合わせて総額で4,200万円、延べ2,145人の雇用を予測しているところでございます。

 次に、委託事業所の実態調査につきましてですが、平成14年に実施しておりますが、昨年16年度にも調査を実施しておりますが、昨年の調査は、清掃、保守点検、管理警備業務、ごみ収集業務の4種類の委託先における労働条件等の実態を把握するために、前年度に市が発注した18社中、5社を抽出してアンケート調査を実施し、回答を得たものを取りまとめたものでございます。

 その主な内容でございますけれども、まず社員数についてですが、委託業務に直接従事する社員は、5社合計で101名となっております。そのうち、正社員は4社で14人、比率では13.9%、契約社員が2社で21人、20.8%、臨時・パート職員は66人で65.3%となっております。

 また、賃金関係につきましては、正社員では、諸手当を除く平均賃金では、月額15万円以上20万円未満が50%、半数を占めており、25万円未満が全体の75%を占めております。一方、契約社員では、月額15万円以上20万円未満が、これ100%、全部でございます。また、臨時・パート職員では、時給700円未満が2社で66.7%と最も多く、700円以上800円未満が1社で33.3%、800円未満が100%でございます。

 各種保険や有給休暇等の制度につきましては、ほとんどの事業者が適用しているというふうな結果が出ております。

 労働条件等の改善予定については、3社が、「できたら改善したい」としており、労働条件で改善したい事項の60%が賃金、手当でありました。

 調査結果の内容は以上であります。



○鈴木孝昌議長 20番稲葉典昭議員。



◆20番(稲葉典昭議員) まず、小泉構造改革と市民の暮らしでございます。

 小泉首相や竹中大臣が「芽が出て花が咲こうとしている」、こういう構造改革の成果でありますが、帯広までには及んでいないと、こういう市長の答弁がありました。この点については、私も認識が一致するということでございます。明るい兆しが見えてこない中で市民生活に影響を及ぼす、そういう負担増が今かけられようとしているわけであります。税制や社会保障の改悪で市民生活に与える影響、これは概算約33億円という御答弁もございました。これは相当控えめな試算、このように感じております。

 小泉内閣が発足してから、ざっと拾ってみますと、医療費の負担増、あるいはたばこだとか発泡酒の増税、国民年金の減額支給などなど、こういったものをすべて加算していくと、約72億円。さらに、厚生年金、あるいは共済年金の保険料の値上げ、これは基礎データが市ではつかめなくて試算が不可能になってるわけなんですが、しかし、国の段階で国民年金の約15倍という規模を考えるならば、28億円前後かという大ざっぱな推測も考えられるわけであります。

 こうした市民負担増は、一般的には、預金を取り崩して支払いうと、そういうことはしないわけですね。つまり、生活費を圧縮してこの負担増を賄うということになるわけです。したがって、負担増の分だけ消費・購買力は低下していくと。市場に投下されたお金は、通常三回転から五回転するというふうに言われておりますから、負担増の分がそっくり消費に影響を与えたとすれば、単純計算で約300億円、これだけの末端の経済の波及効果、マイナスの波及効果をもたらすことになるということが言えると思います。

 さらに、今回の税制改悪では、帯広市の手数料や使用料、あるいはさまざまな減免制度にも大きな影響を与えることになります。そうしますと、答弁にありましたように、少なからず影響を及ぼすというどころかか、相当大きな影響が市民生活、あるいは地域経済にもたらすことになるのではないかと思うわけなんですが、この点についてはいかがでしょうか。

 定率減税の廃止でありますが、3兆3,000億円の国民の負担、市民への負担は約25億円になると推定されます。99年の減税では、個人所得の定率減税、そして大企業向けの法人税の減税、さらには年収1,500万円以上の高額所得者の減税。法人税の減税では、平年ベースで約3兆3,000億円、高額所得者の減税では約5,000億円、こうした減税がされてきているわけですが、今、家計所得が下がり続けている個人所得、これを増税するのではなくて、過去最高の利益を上げている、今言った大企業のです、あるいは高額所得者、この税率を99年当時に戻すと。そうすれば、定率減税をしなくても十分これに見合う財源を確保することができるということが言えるわけなんです。ここにこの構造改革の目指すものが端的にあらわれているのではないかというふうに思っております。

 つまり、構造改革というのは、一言で言えば、勝ち組と負け組、そういうふうに政府が強制的に区分をするということ。勝ち組には大企業だとか高額所得者、さらには大都市、こうしたものが分類されますし、負け組には国民、市民や中小企業、さらには中小都市、地方都市、こういったものが分類されてくると、こういう分け方が構造改革なんだということです。勝ち組にはどこまで言っても手厚く、そして負け組には乾いたぞうきんを絞るように絞り上げる。その結果、年間3万人を超える自殺者がこの7年間ずうっと出ているわけなんですね。この異常さを是正しなさいというILOからの勧告も日本政府にも寄せられていると、こういう事態に今日本の国はなっているわけです。

 砂川市長は、この流れを国民に橋渡しをするのではなくて、その防波堤として立ち向かう、そういったことが必要ではないかというふうに思うわけなんですが、いかがでしょうか。

 むだをなくして地域経済の活性化をということでありますが、厳しい経済環境に対応するために地域経済に活力を生む効果的な景気対策を特に重視すると、こういった答弁があったわけです。公共事業が大幅に減少しているときに、公共事業のあり方と同時に、一つひとつの工事からむだをなくしていく、このことも重要なことでございます。

 私は3月の議会で弥生新道について、帯広市が工事を進める売買川から学園通について、道路幅を橋梁と同じ33メートルにすべきではないかと、自然林を伐採して、そしてその一方で9メートルもの植樹帯を設けるのはむだではないか、見直しをすべきではないかということをただしてまいりました。しかし、北海道に対して正式に申請を行い、許可ももらっていると。都市計画決定されているんだから計画どおりやりたい、こういった旨の答弁を繰り返し行ってきたわけであります。

 しかし、今月に入り、道内紙あるいは地元紙が相次いで、売買川の橋の一部が計画区域外で都市計画区域の変更を行うと、こういう報道がされていたわけであります。しかも、そのことは昨年12月からわかっていたと、こういうふうにも言われているわけです。これまで、道の許可も得て都市計画決定されているんだから、このとおり施行するんだと言っていたにもかかわらず、これでは余りにもずさんではないのかと、こう思うわけなんでありますが、見解を伺いたいということです。

 また、変更手続について今後の進め方、あるいはスケジュールについてもお伺いしておきたいというふうに思います。

 昨年12月からわかっていたということは、このままでは工事ができないということがわかっていながら、都市計画決定の変更手続の申請をする前に、売買川の河畔林、稲田の森を伐採してしまったわけでありますが、これは手続的にも、あるいは道義的にも問題だというふうに思うわけですが、見解を伺いたいというふうに思います。

 3月議会で、お年寄りの安否確認の回数を半分に減らしたり、あるいは高齢者の無料バス券を制限したりしながら、そういうこともしなければならないほど財政が逼迫していると。そういった状況にあるわけですから、林の中を通る道路に9メートルもの植樹帯をつくらなくても、橋と同じ33メートルに計画を変更すべきという問いに対しても、もう一度原点に立ち返って計画していきたいと、こう答弁されていたわけであります。

 今回の計画変更の申請に際して、むだを省く道路断面に変更すべきだと思いますが、見解を伺うものでございます。

 元請・下請の適正化要綱の関係でございます。

 下請保護の現状について、御答弁にもありましたが、改善されたところもあるが、改善に必要なところも見受けられると、こういうふうになっているわけなんですね。建退共については、下請で加入してないところがふえているわけでありますが、加入の促進を図ると同時に、元請から証紙を必要枚数、直接交付すると。こういったことがきちっとされれば、現場で働く労働者には影響は出ないわけなんです。ですから、ここのところの割合を高める指導が必要ではないかというふうに思うわけです。

 下請代金の支払いですが、出来高払いの割合が20ポイントも低下しているわけです。下請の場合には、一般的にはその労賃の占める割合が高くなるわけですから、完成するまで代金の支払いがなければ経営が大変になるということになるわけなんです。同時に、手形と現金を併用する場合でも、現金の割合が労賃以上あるという答えは、約半分しかないわけなんですね。労賃も手形で半分は払われているということになっているわけなんです。しかも、その手形の期間が、答弁にもあったように90日から120日以内、これは6割ということですから、そしてさらに120日を超えるのも1割あるということが、この間の調査で明らかになっております。

 現金にしても、手形にしても、締めてから、そして支払われるまでのサイドが非常に長くなってきていると。30日から50日というのが最も多くて、5割前後というふうになっております。工事が完成するまで支払いがない。そして、完成してから50日たってやっと支払いが行われる。そして、もらった手形は120日、あるいは150日と。そうしますと、工事にかかってから8カ月とか1年もたたないと現金が拝めないと、こういう状況になるわけなんです。これが帯広市の発注する工事にかかわる下請と現場で働く労働者の実態だということが、この間の調査で明らかになってきているわけなんです。

 1999年より2002年が悪くなったのはなぜなのかということなんですが、これは調べてみなきゃわかりませんが、98年の公共工事は、先ほども言いましたが、史上最高2,100億円なんですよ。ところが、この2002年の公共工事は、それ以後、毎年大幅に削減される最初の年、1,300億円台に落ち込んでいる年なわけなんですね。そういうふうに見てみますと、元請の経営状態の悪化が下請に転嫁されているんではないかと、こういうふうに考えられるわけです。こうしたことから元請・下請適正化要綱の趣旨に基づいて、こうした事態がその後改善されているのか、改めて実態調査を行って検証する必要があるんではないかというふうに思うわけです。

 小規模修繕の関係ですが、209件、1,163万円、そして割合で11.5%ということですから、初年度に比べれば多少前進しているというふうに認識はしております。しかし、現在この制度を実施している自治体はどんどんふえて、289自治体に拡大しております。この道東では、同じ10万都市で北見市がやっているわけなんですが、帯広市とほぼ同時にスタートしました。

 北見市を調べてみました。昨年度の実績は1,300件で4,000万円です。該当する修繕に対する発注割合は44.6%、件数。金額で38.4%、こういうふうになっています。さらによく見ますと、北見市は50万円が限度になっているわけなんですね、50万。ですから、帯広よりパイは大きいはずなんです。ところが、中身を見て見ますと、30万円以上の工事は1件しかないわけですから、だから逆に30万円以下というふうになれば、先ほど申し上げた44%よりもっと高くなっているんですよ、実態はね、30万円ということで切れば。そういうような状況になるわけなんです。同じ制度でありながら、この差はどこから来るのか。制度の趣旨に照らして、改善方法をお聞きしたいということでございます。

 それから、適正な工事施工の指導文書についてでありますが、函館でやってるような文書による指導にも取り組んでいきたいというふうなことでありました。これまで、建設労働者の賃金問題については、適正な賃金と、こういうことが口頭で指導されているわけでありますが、帯広市が発注する公共工事が、公共工事設計労務単価に基づいて積算されている、そういったことを明らかにし、その上で公共工事設計労務単価表を指導文書に掲載し、設計労務単価水準を目安として適正賃金に支払いを求めると、こういうふうにすることが大切だというふうに思っています。そういった意味では、この適正賃金を求める指導方法というのは、私は特筆に値するというふうに思っております。今、年度の途中ではありますけれども、私は直ちに実施していただきたいと、このように思うわけでございますが、いかがでしょうか。

 季節労働者の就労対策の問題でございます。

 経常的事業と緊急雇用対策事業分、合わせて2,145人の雇用で4,200万円という御答弁でございました。公共工事のみならず、一般住宅の着工件数も相当減っている。そうした中で、今、季節労働者の生活は本当に大変な状況になってきています。

 ことし行った実態調査を見ますと、平均の収入が200万円以下というのが約6割。これは前回の調査が4割ということですから、相当収入が減っているということです。同時に、賃金が下げられたという回答も多くなっているわけなんですが、賃下げの幅も日額が1,000円以上下がっている人が52%にも及んでいるわけなんです。年齢も、各年齢階層の中で一番多いのは、男も女も60歳以上というのが第1位になってるわけなんですね。そして、50代ということですから、高年齢化していることがここでもわかるわけです。

 また、労務賃金ですが、これまでも二省協定の単価と比較して、職種別平均賃金でありますが、男では最高82%、そして女で最低が56%と、平均すると約6割台、二省協定のですね。女性の賃金はどうなってるかというと、さらに低くなってます。最高で59%、最低40%、5割台が多くなっているわけで、これは3年前の調査と比較しても2割から3割さらに低くなっていると、こういう調査結果が出ております。こういう厳しい状況だからこそ、帯広市も季節労働者の就労対策にこの間力を注いできたというふうに考えているわけでございます。

 これまで90日の失業保険が50日に減らされたその穴埋めの役割を果たしてきた冬場の講習、これから65歳以上が排除されたと。そして、そのことによって多くの高齢者が生活を維持できないような状況に、今追いやられているわけなんです。また、仕事が少なくて、失業保険の受給資格がつく6カ月の仕事がない、あとわずかで権利がつかないと、こういう季節労働者がふえているのも昨今の特徴でございます。

 昨年度で見ますと、講習から排除された高齢者は約380人、6カ月に満たなくて失業給付を受けられなかった季節労働者は約400人──これ推計ですけれども、こんな数ではないかと想像されます。季節労働者の就労を援助する場合、このことを考慮して仕事を発注することが必要だと思うわけなんですが、現状と、そして見解について伺いたいということでございます。

 委託事業所の実態調査でありますが、18社中、5社を抽出実態調査を行ったということで、これ前回2種類ということですから、4種類の業務に拡大したことによって、より実態に近いという結果があらわれているのではないかというふうに思っています。しかし、これを見ると、正社員の割合が前回の25%でも低いと思っていたのがさらに低く、15%になっているということですよね。それから、同じ会社の中でその他の業務に従事している正社員も56%と、これ前回より減ってるわけですが、しかし、市の業務をやっている正社員より、ほかの業務についている正社員の方が4倍も多いという、こういう実態がここにあらわれているわけなんです。

 また、臨時・パートの平均賃金も700円未満の最低賃金ということが66.7%ということで、これは前回調査は40%ですから、さらに上回るということですよね。そして800円以下で100%ということなんですが、これも前回は800円以上が3割近くあったわけですから、相当悪化している、劣悪な状況になっていると。平均賃金も15万円から20万円というのが50%となっているわけですが、これは前回10%だったことから見ると、これも相当下がっているという状況にあるわけです。

 委託事業者は、業務仕様書によって委託業務を処理しなければならないことになっておるわけです。仕様書に沿った業務を行うために必要な労賃が積算されているわけでありまして、それより大幅に低い賃金しか支払わないという業務は、適切な業務委託の処理を妨げる要因にもなるんではないかと思います。仕様書に基づく業務を処理するための最も適切な賃金が労務の積算単価であります。委託業務先の従業員に対する実態調査を引き続き広げて行って、適正賃金の支払い状況をつかむ必要が一層あると思いますが、いかがでしょうか、御答弁をお願いします。

 公契約条例の設置についてであります。

 公共が発注する現場で働く労働者の労務賃金の適正な支払いなど、労働条件の改善に努めることは、労働者の生活の安定の上からも重要なもの、こういう御答弁があり、認識が示されたわけでございます。

 公契約条例そのものについては研究したいということでございますから、その成果については引き続き見守っていきたいというふうに思っております。

 しかし、公契約という概念は、条例があろうとなろうと貫かなければならないと、このように思うわけなんですね。公的労働における社会的水準の賃金確保、公共団体が公共工事や委託業務など民間業者に発注する場合、これらの発注業務に携わる労働者の賃金など、労務条件を公正、適正に確保させることが公契約と、こういうふうに言うわけでありますから、実践的に公正、適正な労働条件を確保する必要があるというふうに思うわけなんですが、どうでしょう。例えば、委託契約書の中に、「公正・適正な労働条件の確保」と、こういう1項を入れることも有効だと思うわけなんですが、見解を伺って、2問目といたします。



○鈴木孝昌議長 砂川敏文市長。



◎砂川敏文市長 構造改革についてお答えいたします。

 今日、我が国は経済のグローバル化の進展や少子・高齢化の進行など、非常に難しい課題を抱えております。したがって、将来にわたって発展を続けるため、これまでの経済成長を支えてきたさまざまな仕組みを、今の時代に合った新たなものへと変えていく構造改革というものは避けて通れないものと考えているところでございます。

 しかしながら、社会保障制度や税制などの改革につきましては、国民生活に直結する政策課題でありますことから、景気の動向や財政状況等を踏まえながら、国において、将来の生活に不安を抱くことのないよう万全の対策を講ずるとともに、国民の理解が得られるよう十分な議論を尽くすべきものと考えているところであります。



○鈴木孝昌議長 河合正廣総務部長。



◎河合正廣総務部長 御質問中、元請・下請関係の適正化の実態調査といったことにお答えを申し上げたいというふうに思います。

 先ほど、1問目でも御答弁してございますけれども、元請・下請の適正化指導要綱、これに基づきまして、私ども、さまざまな手だてを講じてございますけれども、ただ、いずれにいたしてもその実態がどういうふうになっているのかということにつきましては、言ってみれば、一定のサイクルでやはり調査、実態把握が必要だろうと、こんなふうに認識をしてございます。

 さらに、アンケート調査等々も実施をしてまいりながらこの状況把握に努めてまいりたいと、このように考えているところであります。

 次に、小規模修繕の実績についての話がございました。同じ道東の北見市の例のお話がございましたけれども、この登録制度につきましては、それぞれ各部各課にまたがります発注課の体制といいますか、そういったこと、あるいは発注する仕組み。それから、これは事業者の関係ですけれども、小規模事業者、特に時期的には夏場が非常に仕事がふくそうしているといいますか、忙しいとき、こういった状況も一方では見受けられる部分もございます。そういった、言ってみれば、もろもろの総合的な事情によりそうした差が生じてるのかなあというふうに考えてございますけれども、いずれにいたしましても、この登録制度につきましては、市内事業者の受注機会を拡大し、市内経済の活性化、こういったことを目途に導入してございますんで、今後とも各課へのこの制度の浸透、こういったことも図りながら、北見市の事例なども参考にさせていただきながら、さらに発注率の向上に努めてまいりたいと、このように考えてございます。

 それから、これも函館市を例にいたしました適正な工事を施工するためにという部分での指導文書のお話がございました。

 先ほど御答弁させていただいてますように、私どもも取り組みを強化していきたいと、このように御答弁をしてございます。そういった方向でこの部分についても取り組みをしてまいりたいというふうに考えてございます。

 それから、公契約条例というお話の中で、委託契約書の中に、「公正・適正な労働条件の確保」、こういった部分を加えてはどうかという御提言もいただきました。ただ、こうした要件を加えることにつきましては、その履行状況をどうやって確認していくのかといった現実的な問題もございます。さらには、労基法を初めとしました他の法令との整合性、こういった観点から、なかなか難しいのかなと、現状ではそんなとらまえ方をしているところであります。

 ただ、この労働者の賃金にかかわる部分、労使間の問題という前提ではございますけれども、ただ、こうしたことが適正な形で行われているということは当然大事なことでありますし、さらにはそれぞれの生活の安定の観点から言っても重要だというふうに考えてございますので、さらにこの部分については研究もさせていただきたいと、このように考えてございます。

 以上です。



○鈴木孝昌議長 敷本澄雄商工観光部長。



◎敷本澄雄商工観光部長 御質問中、季節労働者の就労対策についてお答えいたします。

 季節労働者の就労対策事業につきましては、ただいまお話にございましたように、国の制度、事業、そういったものが縮小あるいは廃止されたということで、季節労働者の方は大変厳しい状況に置かれております。

 こうしたことから、私は先ほど申し上げましたけれども、今年度も、我々としてでき得る限りの対応はしたつもりでございますけれども、明年度以降につきましても就労機会の確保、雇用の確保と、こういう観点から努力をしていくつもりでございます。

 また、平成14年7月に、これ庁内でありますけれども、帯広市雇用対策推進方策というものを策定し、これに基づきまして雇用対策に関する庁内の連絡会議の場を設けておりますので、こうした場を通じて各部各課へ方針の徹底を図っていく考えでございます。

 それから、委託事業の継続調査についてのお尋ねがございましたけれども、全体的な傾向を把握する、そうする必要性は、これはございますので、今年度も含めまして継続的に調査を行い、実態把握に努めていく考えでございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 栗林利克建設部長。



◎栗林利克建設部長 御質問中、弥生新道整備に関します御答弁を申し上げます。

 道路整備につきましては、道路を利用する歩行者、車両等が安全に歩走行するための整備基準であります道路構造令に基づき、計画、整備を行ってきております。

 道路構造につきましては、歩道部分、街路樹等を含めた環境施設帯並びに車道部分によって構成されておるものでございます。

 今回の弥生新道の整備につきましては、歩行者・車両交通の安全確保並びに冬季の除雪・耐雪スペース等、さまざまな交通安全周辺環境などの要素を含んだ環境施設帯を設け、整備するものでございます。

 結果として、道路上に適度な間隔で植樹配置され、河畔林からの動物移動も可能というふうに考えてございます。

 また、環境に配慮した工法として、河畔林の消失面積をできるだけ少なくするということで、のり面工法によるものではなく、擁壁工法により消失面積を極力少なくするよう環境配慮をしているものでございます。

 次に、都市計画区域の変更に関しましては、従来都市計画決定時に橋梁部分の詳細設計を行われていないことから、概略的区域決定になってございますことから、事業実施の段階で実施設計をし、変更等が必要なときは随時行うということになっているのが現状でございます。

 本事業地は、川と道路の角度が狭いことにより、築堤内河川敷に橋台の埋設基礎部分が都市計画決定区域から部分的にはみ出すことから、種々技術的検討をしてまいりましたが、都市計画区域の変更手続を行うこととしたものでございます。

 今後のスケジュールでございますけれども、6月下旬には帯広市都市計画審議会を経て、7月初旬の北海道都市計画審議会に手続を進めることとし、当初計画の施工適期の渇水期であります11月下旬から橋梁下部工を施工することと考えてございます。

 なお、昨年5月、事業認可をいただいておりますが、その後施行しました伐採事業につきましては、今回手続を行う都市計画決定区域変更と直接かかわるものでございませんので、この件については御理解をいただきたいというふうに思います。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 20番稲葉典昭議員。



◆20番(稲葉典昭議員) まず、構造改革と市民の暮らしということでございます。

 これまでの経済成長を支えてきた仕組みや枠組みのままでは、将来にわたって発展し続けるといったことはもはや不可能、だから小泉構造改革は避けて通れないと、こういう御答弁だったと思います。

 ここで言う、これまでの経済成長と。これはどの、いつまでの成長を指しているのか、非常に疑問に思います。

 1985年プラザ合意、前川レポート、急激な円高、バブル経済、そしてバブルの崩壊、90年代不況、日米協議に基づく公共工事の基本計画、そしてそれに基づく大型公共工事の乱発と借金の増大、そして95年、96年少し持ち直すわけですが、97年の橋本内閣の消費税増税など9兆円の国民負担増、これでまた景気は急降下すると。そして現在に至っているわけなんです。

 この20年を概括すると、こういうふうになるわけですが、ここで言う経済成長を支えてきた仕組み、枠組み、これは既に20年以上前に崩壊してると言っていいことです。顕著な経済成長は、バブル経済以降はあらわれていないわけなんです。95年、96年と景気は上向きになったとき、内閣府の調査では、この2年間で家計所得はおおよそ7兆円ふえていると、こういう統計もあるわけなんですね。しかし、先ほども言いましたように、この98年の9兆円の負担増、これがそれ以降、毎年、現在に至るまで数兆円規模で家計所得は減ってきているわけなんです、調査結果を見ますとね。これが現状になっています。

 構造改革は、国民総生産の6割を占める家計所得、個人消費ですが、これを冷やす政策だから、一部の大企業が幾ら潤っても経済全体は潤ってこないではないかですか。一部上場企業の決算が今出そろっておりますが、過去最高の利益上げております。しかし、中身を見ますと、売り上げはせいぜい数%の伸び。しかし、経常利益で25%、純利益では三十数%、こういう伸びが示されているわけなんです。

 もう少し細かく見てみますと、資本金10億円以上の大企業の売上高と経常利益、そして従業員数と従業員給与との関係を見るとよくわかります。細かいデータの比較は、1997年度と2003年度の比較になるわけなんですが、売上高はこの間42兆円余り減少しているわけです。しかし、経常利益は約6兆円増大すると。従業員は52万人削減。そして給与総額では4兆5,000億円の削減されていると。つまり、経常利益がふえた分の75%が給与の削減額、こうなってるわけなんです。ですから、大企業の利益が幾らふえても、従業員だとか、あるいは下請の犠牲の上に成り立っているひとり勝ちだから、だからこそ景気を押し上げるということにはつながっていかない、こういうことになっているわけです。

 少なくとも、企業がもうかれば、そこで働く労働者の給与もふえると。そうすれば消費も拡大していくと。そして景気全体から底から盛り上がるようによくなっていくというのがこれまでの景気の仕組みだったわけなんですが、これはもう存在しないわけです。OECDの資料をみてみますと、企業の税だとか社会保険料の負担、これを国民所得費で比較したものがOECDの資料にありました。それによると、日本は12%、イギリスは16%、ドイツ18%、フランス24%、こういうふうになっていたわけです。つまり、フランスの企業は日本の企業の2倍の負担をしていると、こういうことになります。日産を立て直したゴーンさんのルノー、日産の2倍の税だとか社会保険料を負担していると、こういう違いがここにあるわけなんです。

 ですから、構造改革路線のもとでは、将来にわたって発展していくということは困難だということがわかります。日本という国が成長していくためにも、経済の6割を占める個人消費を拡大するための施策がどうしても必要であり、そのことは国民の将来に対する安心を与えることになりますから、今のこの少子化に歯どめをかけるということにもつながっていくと、こういうふうに思います。そうした方向に日本の経済が回っていくように市長としても力を尽くしていくべきではないかというふうに思うわけなんですが、どうでしょう。

 むだをなくして地域経済の活性化をということで面弥生新道の整備についてお聞きしました。今回の計画変更の申請に際して、むだを省くためにも道路断面に変更してはどうかということもお聞きしたわけなんですが、これには答えがありませんでした。

 弥生新道は1983年に都市計画決定され、そして91年から整備が始まり、道道と市道が混在しながら整備が進められてきております。帯広市が工事を担当する売買川と稲田の森を通過する区間については、稲田の森に、北海道の稀少野生生物リストに掲載されている19種類の動植物が確認されていることなどから、自然保護団体、あるいは地域住民からも、森が失われることで周辺の生態系に影響が出ると迂回路の提案がされるなどして、建設自体にさまざまな論議もされてきたところであります。帯広市は、環境に配慮した工法で建設すると、こう言って対応してきた、そういうここは場所でもあるわけなんです。

 道路整備をするに当たっては、道路構造令に基づき計画整備を行うということでありました。道路構造令に基づいて道路整備をするのは、これ当たり前のことであります。弥生新道は、市道に限らず、道道部分においても道路構造令に基づいた整備がされているわけであります。しかし、供用開始した弥生新道を見てみても、フル断面の42メートルという幅員が全線で貫かれておるわけではないわけなんです。若葉の森から稲田の森の区間を見ても、幅員は三十数メートルから42メートル、森の中は35メートルという状況になってるわけなんですね。何通りもの断面で整備がされている。その場所場所の状況に応じて整備がされているわけなんです。したがって、道路幅が42メートルでなければならないという理由は、道路構造令と何の関係もないことなんです。都市計画の変更についても、計画決定時に概略的区間決定が一般的かどうかを問題にしてるわけではないわけなんです。橋の一部がはみ出すので、都市計画決定の変更手続が必要だと、こういう認識を昨年の12月に持っていながら、これまでのさまざまな議論の中で既に計画決定されているということだから、あるいは今さら変えられない、こういうトーンで答弁がされてきた、そのことに対していかがなものかと、こういうことを言ってるわけなんです。わけなんです。いずれにしても、都市計画決定されていたものであっても、必要があれば変更手続をすることが可能だということが今の答弁でも明らかになったわけです。

 そこで、市長に聞くわけなんです。

 砂川敏文市長は、今年度予算に際して、先ほども言いましたが、財政難を最大の理由として、お年寄りの安否確認のサービスを週3日に半減したり、そしてあれだけ大きな運動になった、高齢者の無料バス券の交付事業に所得制限を設けてその対象者を半減させる、あるいは使用料、手数料の大幅な値上げ、こういったことを行ってきたわけなんです。

 弥生新道の整備については、42メートルの道路幅を持たなくても、十分な歩道を含めた環境施設帯を持つことは可能であることも明らかになっております。あとは政治判断だけなんです。森の木を伐採して植樹帯として整備しようとしている9メートルがどうして必要なのか。北海道が整備している若葉の森の道路断面も、42メートルではなくて35メートルで整備してるんです。この9メートルを削ることでお年寄りの安否確認、あるいは高齢者無料バスで削った以上の財政的な効果的が出るのは間違いありません。市長はそれでも、一度決めたことだからということで、この42メートルの幅の道路をつくっていくのでしょうか、お聞きするものでございます。

 元請・下請適正化要綱の履行状況の実態把握のためのアンケート調査、これは実施するということでございました。実施結果に基づく改善策もぜひ検討していただきたいというふうに思っております。

 元請を指導することによって改善することも相当あると思っております。建退共の証紙を現物で支給するということ、支払いはなるべく出来高で、せめて労賃分以上は現金で払うということ、手形は長くても90日以内にするということ、支払いのサイトはなるべく短くするということ、こうしたことは常識的に元請の責任で改善させることがそんなに困難なことではないんです。ですから、こういったことも調査とあわせながら是正していただきたいというふうに思います。

 それから、小規模修繕の登録制度の活用の拡大についてであります。

 この要綱の中では、小規模な事業者を対象に登録制度を設けることによって市内事業者の受注拡大を拡大し、もって市内経済の活性化を図ると。この制度の目的を果たすためには、何といっても利用の拡大が図られなければならないんです。そして、この利用の拡大は、理事者の皆さんがこの制度の意義をしっかりつかんでいただいて、発注するときにこの制度を利用するということを行えばよいだけなんですね。自己完結で制度の目的が果たせる、そういうこれは制度なんです。ですから、いつまでも北見の4分の1しか利用がないなどということのないように、これは私がお願いするという性格のものじゃないかもしれませんけれども、ぜひ前進させるようによろしくお願いしたいというふうに思うわけです。

 季節労働者の就労対策の関係ですが、庁内連絡会議の場を通じて徹底を図っていきたいという御答弁でした。

 季節労働者は仕事がなくて生活自体が大変な状態にあると。同時に、この方々の年金の加入状況を見ても、国民年金という方、それから年金自体に加入し切れてないと、支払ってないという方が約半分いるわけなんですよ。つまり、65歳を超えても食べていけるだけの年金をもらえない人が半分いるということなんですね。だから、仕事さえあれば、幾つになっても稼いで、冬は講習に出て生活を維持していると、こういう方が本当に多いんですよ。70歳になっても働いています。年金もない、仕事もない、講習も受けられない、こういう人にこそ就労対策が行き届くように、改めてお願いしておきたいというふうに思います。

 委託事業者の実態調査についても、今後も継続して努めていきたいということでありましたから、これも結果が出た時点で、どういうふうになるのか、改めて議論もさせていただきたいというふうに思っております。

 国だとか自治体が人員と予算を削減して、本来の公的業務をパートだとか臨時、こうした非正規の職員に置きかえていく、あるいは大規模にアウトソーシングしていくと、こういうことのために、建設工事だけではなくはて、さまざまな公共サービス分野で賃金だとか労働条件の抑制・低下が広がっております。適正な労働条件の確保は、委託された公的業務の品質確保に資すると同時に、積算された労務費相当分の財政支出目的に沿った税金の公正な使途という点からも、合理性、公益性があるというふうに考えております。

 適正な賃金と、こういう場合には、第1に、その仕事が単純労働であろうとも、あるいは未熟練労働であろうとも、最低限生活できるだけの給与水準が保障されることが必要です。第2には、その仕事、そしてその職務に通常支払われている相場賃金以上の水準が保障されることが必要になります。そして3点目には、以上の2点をクリアした上で、経験の積み重ねによる熟練、あるいは技術の向上に見合った賃金の上積みが、労働者の納得が得られる範囲で加味される、こういったことが必要ではないかというふうに考えております。

 業務委託であれば、当然仕様書により委託業務を処理しなければならないわけであります。そして、仕様書に基づいた作業を発注するための業務費を積算する上で必要な労務費が算定されているわけでございます。

 帯広市においてもさまざまな業務委託がやられているわけでありますが、国の示した単価を使用したり、あるいは帯広市の職員の給与支給基準に準じて積算されたり、そういった形で労務賃金は積算されているわけでございます。

 税金で賄う事業で働く貧乏人を生み出すことは許されない。生活保障賃金、公正賃金を保障できない取引は許されない、こういう立場が公契約の考え方でございます。

 委託契約書の中に、「公正・適正な労働条件の確保を」という1項を入れることは、すぐには困難と、こういうことが答弁されたわけですが、その趣旨については重要なもの、こういう受けとめがあるようでございます。

 そういった点からも、今後の研究の成果に期待をして、私の質問は終わります。



○鈴木孝昌議長 砂川敏文市長。



◎砂川敏文市長 構造改革についてお答えいたします。

 構造改革というものは、従来の諸制度を大きく変えようとするものでございます。まさに社会構造そのものをつくりかえようとするものでありますことから、こうした改革の内容につきましては、将来にわたって国民が安心して暮らせるようなものでなければならないというふうに考えています。

 この改革が国の財政再建、これのみを優先することのないように、地方の実情や、あるいは国民の声を十分に配慮するとともに、わかりやすく説明や議論を行いながら、将来の生活設計や子育てに対する不安など解消できるように努めていくべきものと考えているところであります。

 私としましては、自治体の長として構造改革の動向を注視いたしますとともに、この地域が抱えているさまざまな諸課題の解決に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えているところであります。



○鈴木孝昌議長 石黒三博助役。



◎石黒三博助役 弥生新道の件でございますけれども、言うまでもなく、帯広市の外環状線として重要な幹線道路でございます。将来とも交通量が相当増大していくだろうと、こういう予測もいたしているところでございます。

 先ほど建設部長からお答えをいたしておりますけれども、歩行者や車両交通の安全確保、こういった観点などから、計画どおり環境施設帯を設ける構造として整備する考えでございます。



○鈴木孝昌議長 以上で稲葉典昭議員の発言は終了いたしました。

 次に、清水拓也議員に発言を許します。

 4番清水拓也議員、登壇願います。

   〔4番清水拓也議員・登壇・拍手〕



◆4番(清水拓也議員) 通告に従いまして、順次発言をさせていただきます。

 次代を担う子供たちの健全な成長は私たち国民全体の願いであり、建国以来、過去から現在へ、そして現在から未来へと、まさに世代をつなぐ存在としていつの時代も期待され、そして大切にされてまいりました。しかしながら、現状におきましては青少年を取り巻く環境は決して正常なものではなく、さまざまな問題が山積しております。青少年がかかわる凶悪事件が多発し、薬物乱用、いじめ、不登校、校内暴力、性をめぐる問題等、連日報道され、極めて憂慮される状況にあります。

 帯広市におきましては、全国を震撼させるような重大事件は起きていないものの、昨今の状況を見ておりますと、決して遠く離れた大都会での出来事という意識ではいられない状況であり、住民の皆様も、いつ、どこで何が起こるかわからない、そんな心境であると思います。

 ある世論調査によりますと、「青少年による重大事件がふえていると思うか」との問いに、20歳以上で「思う」と答えた方が94.3%にも上り、今後の対応が待ったなしのところまで来ていると実感せざるを得ません。さらに、青少年自身の意識となりますと、本年1月に報告された長崎県教育委員会の児童・生徒の生と死のイメージに関する意識調査によりますと、死んだ人が生き返るかとの問いに、「生き返ると思う」と答えた生徒が平均15.4%もおり、生命というものに対しての見方、考え方に私たちとはギャップがあり、人の命というものを軽んじる傾向は、まことに残念でなりません。

 この傾向は何も子供たち特有なものではなく、連日接するニュースを見ておりますと、老若男女を問わず、日本社会全体が侵されていると思います。ささいな原因で人を傷つけたり、果ては殺人を犯すのも「自分の自由だ」等報道を見るとき、心が痛みます。

 ここまで来てしまった社会の病を一朝一夕に改善していくことは非常に困難なこととは思いますが、とりわけ、これから私たちの未来を担い、この国を引っ張っていく子供たちへ今私たちができることは、もう一度原点に立ち戻り、私たちに与えられた命とは何か、どうして大切なのか、そして生きるということは何かといったことを根本から教えていくことではないでしょうか。

 命は大切なものと100万遍唱えても、効果は期待できません。何よりも重要なことは、日常の教育活動を通じて命の大切さを実感できるように、学びの環境を整えることであると考えます。

 今、心の教育、命の大切さについてどのように指導しているか、伺います。

 さらには、情報化社会の進展に伴い、性情報がはんらんし、今では携帯電話やインターネットなどで子供たちが簡単に有害な性情報に接することができるようになり、性犯罪の増加や性感染症の増加が危惧されます。

 ここで、本来であれば、有害な性情報に惑わされない心を養うはずの性教育も、人体の仕組みや赤ちゃんが生まれる仕組みを教えることに力点を置く余り、子供たちの好奇心をあおるだけとの指摘もあります。また、避妊具の使い方やピルを進める指導など、技術的なことを教える、いわゆる行き過ぎた性教育では根本的な解決は望めないものと思います。

 命の大切さを認識しない、性の逸脱構造が顕在化し、不幸な結果をもたらしております。

 帯広市では、一部に見られる行き過ぎた性教育の実態はないと聞いておりますが、学校教育における性教育はどのように行われているか、伺います。

 次に、子供たちの学力低下、活字離れ、読書離れが指摘されるようになって既に久しく、去年発表され話題になりました独立行政法人メディア教育開発センターの報告によりますと、これは大学生の場合ですが、中学生レベルの国語力しかない学生が急増しているとの報告がありました。国語力の向上が急務であり、本当はもっと国語時間をふやしてほしいと言いたいところですが、一方では数学離れ、理科離れといったことも言われており、限りある時間の中で学校運営を強いられるわけですから、なかなか難しい状況にあるとは理解できますが、実はこの国語こそが命のとうとさを教える上で最も重要な教科であると考えますので、伺います。

 数学者の藤原正彦先生によりますと、国語によって、今まで先人たちが築き上げてきた知識や知恵を得ることができます。知識や知恵から創造性や独自性が生まれます。また、深く思考するとき、豊かな語彙が不可欠です。だから、国語は重要だとのことなんですが、確かに、私たちが重大な決断を迫られるとき、知識や知恵、創造性や独自性の上で深く思考します。そして結論を出します。これが不足していると誤った決断を下すことがあると思います。

 また、これもよく言われることですが、私たちの感性や情緒も、美しい表現や、日本人ならではの美的感覚でつづられた文学などを通じて国語という形で学びます。

 我が国の季節の移ろいを代表する紅葉ですが、秋深まり、紅葉のシーズンになりますと、私たち日本人は全国各地でもみじ狩りを楽しみます。まず、このもみじ狩りは、万葉集に紹介され、今から1,200年以上前の奈良時代から庶民に親しまれているようですが、人は燃えるような真っ赤に染められた葉を見て、美しさにため息をつき、反面、はかなさや無情さを感じるのではないかでしょうか。

 これが、イギリスに行きますと、紅葉は単に樹木の新陳代謝の一環で、色素が変わり、葉が落ちて、落ちた葉はただの有機物だということになります。当然もみじ狩りという風習はありません。これは、文化の違い、言葉の違い、つまり感性の違いであり、当然のことであります。

 そして、何よりも私たちは、国語によって学んだ言葉と文字でコミュニケーションを図ります。日常生活を送るに当たり、相手の人格や考え方を尊重し、互いに意思の疎通を図りながら多様な人間関係を築き、生活を送ります。逆に言うと、国語力が未熟だと良好な人間関係が築けないと言えるのではないでしょうか。

 現代では人間関係のこじれからさまざまなトラブルが発生しており、これらはまさしく、先ほどから申し上げてますとおり、心の教育とも密接につながっていると思いますが、いかがでしょうか。

 国語力は自然に身につくものではありません。やはり国語教育を通じて体得されるものと思いますが、見解を伺います。

 次に、暮らしの安心・安全について伺います。

 私たち帯広・十勝に暮らす市民にとって、暮らしの安心・安全といいますと、台風や地震など自然災害からの安心・安全、ますます手口が巧妙化する詐欺行為からの安心・安全、あるいは十勝型という汚名を着せられながら一向に減少しない交通事故からの安心・安全など、市民生活のさまざまな局面に直接結びつく、市民に最も身近で切実な関心事であり、まちづくりの課題でもあります。

 昨年暮れに発表された帯広警察署発表の「管内の治安情勢」によりますと、刑法犯の認知件数も4,279件と、過去5年最高となり、市民の望む安心・安全な生活にはほど遠い状況となっております。

 また、本日の冒頭、帯広市が管理する公園の設備で児童が大けがをするという報告がありましたが、まさしく身近にあるリスクを回避するため、たゆまぬ注意喚起、細心の対応が求められることを示しているものであり、市民の暮らしの中に安心・安全を実現するために、これからもすべての職場で職員が身を引き締めて職務に当たっていただきたいと思います。

 私は、暮らしの安心・安全について具体的な質問に入る前に、第五期総合計画にも安心・安全都市を掲げていることでもあり、改めて市民の暮らしの安心・安全に向けてどのような考えをお持ちか、お聞かせください。

 さて、悪徳商法などへの対応についてでありますが、先ほど私は、帯広警察署管内の刑法犯の認知件数が、過去5年で最高に達したという統計を述べましたが、中でも詐欺に代表される知能犯の伸びが著しい状況にあります。おれおれ詐欺、架空請求詐欺といった振り込め詐欺や携帯電話トラブル、資格商法、不正請求等のいわゆる悪徳商法から、ITを悪用したサイバー犯罪、ピッキングやスキミング犯罪等、どういう対策を施せばよいのか、追いつかないほど、次々と新手の犯罪が発生しております。

 特に、全国を震撼させたおれおれ詐欺の被害額は、2003年43億1,800万円、2004年222億円と急増し、さらには帯広市警察署管内でも、未遂も含めて2004年36件、被害額2,500万円。ことしはこの5月現在で既に28件、被害額3,654万円と、まさに言葉を失う状況であります。

 ねらわれる傾向としては、主婦や高齢者等に多く、これ以上被害かふえないためにも、一刻も早い防止策をとらなくてはなりません。

 また一方、1週間ほど前の報道では、17歳の少年もアルバイトとして加わり、少年院送致処分になったとのことで、非常に深刻な状況であります。

 加えて、不正請求では、同窓会名簿を悪用され、多数の市民の皆様がトラブルに巻き込まれるおそれを抱いたことと思います。

 帯広市も、これらいわゆる振り込め詐欺や悪徳商法から市民を守るためにも、警察を初めとする関係機関との連携が必要であると思いますが、現状と対策をお聞かせください。

 次に、市役所庁舎の安全対策について伺います。

 去る4月25日に、帯広市役所市民ホール中央で、男性が大型マッチや新聞紙の入ったバックに火をつけたとの事件がありました。駆けつけた職員がすぐに消火したため大事に至らなかったとのことでありますが、一時的に炎が1メートルの高さまでに及んだとの状況を考えますと、恐怖を感じます。また、5月20日には、長崎市職員が業務中に刃物で刺され死亡するという事件が発生しました。残念でなりません。

 市役所は多くの市民が訪れる場所であり、想像もできないこのような事件が起こったことに驚きを隠せません。市役所などの公共施設に限らず、施設を利用される市民の皆様の大多数は、常に安全で安心して利用できるものと考えているのではないでしょうか。市職員が安心して働ける安全な市役所、イコール市民も安心して来庁できる市役所であると思います。

 そうした中、各地の自治体窓口でのトラブルが急増しているとの報道もあります。学校の安全対策が急がれる中、市役所庁舎の危機管理、安全対策も問われるものと思います。市民が安心して利用できる安全な市役所、また同時に、職員が安心して働ける環境づくりが必要と考えますが、現在の取り組みについて伺います。

 さらに、来庁者の安全を確保するという視点で考えれば、このような暴力的行為のほかに、火災や自然災害への対策も重要であると思います。

 市役所庁舎は非常に大規模な施設でありますから、各フロア隅々までカバーできる安全対策が必要です。また、開庁日、閉庁日といった、体制ががらっと変わる事態も想定できます。

 先日、市役所庁舎の総合防災訓練を行ったとのことではありますが、このようなさまざまな条件で市民の避難誘導や消火活動を万全に行うためにも、日常の訓練や点検・整備が重要と考えますが、いかがでしょうか。

 以上、伺いまして、1回目の質問を終わります。



○鈴木孝昌議長 砂川敏文市長、登壇願います。

   〔砂川敏文市長・登壇〕



◎砂川敏文市長 清水議員の御質問中、市民の暮らしの安心・安全についてお答えいたします。

 生涯を通じて安全な環境で、健康で安心して暮らすことは、市民共通の願いでございます。

 帯広市の第五期総合計画におきましても、まちづくりの目標の一つに安心・安全都市を掲げ、だれもが安全で安心して生活できる環境づくりを進めておりまして、防犯体制の充実や消費者の保護などの施策の展開を図っているところであります。

 近年は、犯罪件数の増加や手口の巧妙化、あるいはインターネット取引などの消費行動の多様化によります新たな形態の犯罪が出現するなど、消費者を取り巻く環境が大きく変化してきております。

 国におきましては、昨年6月に国民の消費生活の安定及び向上の確保を目的といたしまして、従来の「消費者保護基本法」を「消費者基本法」に改正し、消費者の安全確保を初めといたしまして、消費者が必要な情報を知る、あるいは被害の救済が受けられるなど、それまでの保護された消費者から、自立した消費者を主体とした施策の充実が図られております。

 帯広市といたしましても、消費生活アドバイスセンターや市民相談室におきまして、悪徳商法による消費者被害等の相談を行っております。

 また、お話にありましたように、関係機関との連携によります迅速で的確な対応が極めて重要であると考えておりまして、市の消費者相談窓口の関係者と帯広警察署の意見交換会を設けまして、情報交換や役割分担による綿密かつ適切な対応を行ってきているところであります。

 今後におきましても、こうした関係機関との協力、連携を一層密にいたしまして、より適切な対応に努めてまいりたいと考えているところであります。

 ほかの件につきましては、説明員よりお答えいたします。



○鈴木孝昌議長 河合正廣総務部長。



◎河合正廣総務部長 御質問中、市役所庁舎の安全対策についてお答えをいたします。

 庁舎管理につきましては、帯広市庁舎管理規則がございますけれども、これをもとにいたしまして、庁舎におけます秩序の維持、良好な環境の保全並びに災害の防止、こうしたことを図っているところであります。

 来庁されますさまざまな市民、お客様の安全確保と、こういったことを第一に、公務の正常な執行に努めているところであります。

 お話ありました本年4月の事件につきましては、幸いにも大事に至らなかったものでございますけれども、今後このようなことが起こらないよう、庁内並びに関係機関と連携を深めながら、さらに防止策を講じてまいりたいと、このように考えてございます。

 次に、窓口等でのトラブルについてでございますけれども、市役所におきましては、通常のサービス給付のほか、利害関係の調整等々、窓口に限らず、さまざまな業務を執行してございます。

 こうしたことから、御指摘にもございましたけれども、職員がかかわるトラブルといいますか、そういったこともございますけれども、そうした場合、職員個人がそうしたことを一方的に背負うということではなくて、ふだんの業務執行の手順、あるいは所属長等の判断に基づきまして、係として、課として、あるいは部として、さらには各部間の連携と、こういったこともとりながら、組織として公正かつ速やかに対応していく、こうした体制が基本であると、このように認識をしているところであります。

 次に、庁舎におけます火災等々、自然災害、これらにつきましてのお話がございました。

 先ほども申し上げましたように、庁舎には毎日大変多くの市民の皆様が来庁されてございます。そうした際、万が一災害が発生した場合におけます安全対策、これは日々、我々職員が認識を持ちながらその対策を講じていかなければならないと、このように考えてございます。

 災害時におきましては、第一に人命の安全を確保しながら消火や避難を円滑に進めるために、庁内に自衛消防隊を組織し、対処することとしてございます。

 自衛消防隊の主な役割といたしましては、いわゆる公設消防隊が到着するまでの間、消火器などを使用しました初期消火、あるいは避難誘導といったことでございます。体制的には、約250名の職員で組織をし、地下から塔屋まで各階に担当を配置する体制、このようになってございます。

 それから、お話のありました庁舎総合防災訓練につきましては、実際に自衛消防隊が避難誘導や消火栓を使った放水、さらには消火器の取り扱いなどを行い、訓練によりまして、非常時におけます各自の行動を身につけるよう努めているところであります。

 また、庁舎に設置されてございます各種機器がございます。火災報知器、あるいはスプリンクラー、消火栓を初めといたします多くの設備につきましては、定期点検などによりまして適正な管理に努めているところであります。

 以上であります。



○鈴木孝昌議長 敷本澄雄商工観光部長。



◎敷本澄雄商工観光部長 悪徳商法への対策について、私からお答えいたします。

 昨年度、市の消費生活アドバイスセンターに寄せられました相談件数は4,424件ありまして、毎年増加の一途をたどっております。

 特徴といたしましては、役務にかかわるものが3,346件で、全体の75.6%を占めておりまして、特にお話もございましたように、不特定多数に大量のメールや郵送で送りつけるいわゆる架空請求、あるいは振り込め詐欺など、犯罪への相談内容が急激に増加している、そうした状況になっております。

 こうした悪徳商法等への対策につきましては、消費者からの苦情相談や問い合わせに対しまして、アドバイスセンターにおいて迅速にその処理を行っておりますし、また被害に遭わないその予防のために、消費生活に関する知識の普及と情報の提供を行ってきております。

 具体的な啓発事業といたしましては、消費者講演会や地域における消費者講座の開催、町内会、独居老人世帯に対する消費者被害予防チラシの配布、広報おびひろでの事例掲載、あるいはみんなの消費生活展など、あらゆる機会を通して周知・啓蒙に努めてきているところでございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 道見英徳教育長。



◎道見英徳教育長 学校における心の教育、命の大切さに関する指導についてお答えをいたします。

 今日の児童・生徒の心をめぐる問題が広範囲にわたることを踏まえ、家庭や地域社会、学校、それぞれについてそのあり方を見直し、道徳教育や体験活動等を通して、生きる力を身につけるための取り組みを推進しているところでございます。

 特に、児童・生徒に命の大切さをしっかりと認識させ、よいことはよい、悪いことは悪いとしっかりと指導することが重要であると認識をしております。

 今後とも、教育課程全体で、かけがえのない生命の重さ等を積極的に取り上げる場や機会を設け、教材開発や外部人材の活用等も含め、生命を尊重する教育の推進に努めてまいります。

 また、学習指導要領の趣旨を踏まえ、心のきずなや人間関係を広げるボランティア活動や、命の大切さを実感させる体験活動を充実させてまいります。

 次に、国語力についてお答えをいたします。

 国語は、長い歴史の中で形成されてきた我が国の文化の基盤を成すものであり、あらゆる知的活動の基礎となる国語力は極めて重要なものであると認識をしております。

 義務教育におきましては、国語力を確実に育成することが強く求められており、国語はもとより、各教科やその他の教育活動全体の中で、適切かつ効果的な国語の教育が行われる必要があると考えております。

 以上であります。



○鈴木孝昌議長 久門好行学校教育部指導参事。



◎久門好行学校教育部指導参事 御質問中、性に関する指導についてお答えいたします。

 学校における性に関する指導は、人間尊重の精神を基盤に、発達段階に応じて、性に関する科学的知識を理解させるとともに、みずから考え判断する能力を身につけ、望ましい行動がとれるようにすることを目標としております。

 学習指導要領では、小学4年生から体育科、保健領域で児童・生徒の発育、発達等について取り上げ、また中学校の保健体育科では、新たに性感染症などを取り上げることが明記されております。

 性教育の指導に当たりましては、発達段階に即し、教育的に価値があり、家庭や地域社会の理解が得られる内容であることなどに留意して、適正に行われているところでございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 4番清水拓也議員。



◆4番(清水拓也議員) それでは、2回目の質問をさせていただきます。

 道徳教育、体験活動はもちろん、教育課程全体で心の教育について取り組むとの答弁でありました。特に、道徳教育は一律的な答えが出せない分野だと思います。すべて学校任せではなく、本来道徳というのは、家庭の中の厳しい規律から社会のルール、規範を自然に学ぶ、こう考えますが、こうした家庭の道徳との連携が、これから充実した道徳教育にほかならないものと思います。

 さらに、心の教育ということで言えば、帯広青年会議所で、帯広動物園の協力も得て、聴診器を当て動物の心音を子供に聞いてもらい、命の大切さを実感してもらう体験学習を企画しているとのことです。ぜひ民間のこうした活動に対しても、しっかりとした連携を取り組んでいっていただきたいと思います。

 少し視点は変わりますが、心の教育という点では、人間として命の大切さを認識し、人間尊重の精神を育てることの大切さを阻害する考えとして、私は、男は男らしく、女は女らしくを否定する、ジェンダーフリーといった誤った論議を非常に危惧しております。

 らしさとは、人間の望むべきあり方を示したものであり、らしさの中に望ましい特性が多分に含まれている以上、それらをなくすることは人格荒廃を招くことになるのではないでしょうか。子供たちに差別意識や偏見を植えつける、誤ったジェンダーフリー論を食いとめる必要があると考えます。

 ジェンダーフリーを主張する人たちは、生物学上の性差以外は、すべて習慣に基づく偏見として排除しよう、男女の区別によって成立している文化や制度はすべて否定しようと、非常に極端なイデオロギーであり、決して世界の流れではありません。

 確かに、男女平等は、私が申し上げるまでもなく世界の流れでありますが、男女平等とジェンダーフリーは全く違います。男らしさ、女らしさを一方的に否定し、こいのぼりやひな祭りなど、伝統や習慣をも否定し、子供の主体性やアイデンティティー、自我を形成していく上で何が大切なのかということを、人間教育の原点に立ち返って考えるべきであると思います。

 男女共同参画や男女平等の本質とジェンダーフリーは、教育の原点から考えれば、全く異質であり、混同されたままひとり歩きすることは許されません。

 福祉でバリアフリーという言葉がシンボルとなり、フリーという言葉には何となく好感を持つわけですが、ジェンダーフリーなどという英語はどこにもないわけであります。差別と区別は違います。

 帯広市の男女共同参画への取り組みにおけるジェンダーフリーについて考えを伺います。

 次に、性教育に関しては、先ほども申し上げましたが、はんらんする有害な性情報に惑わされないよう、段階に応じた教育が必要だと思います。と同時に、有害な情報を徹底的に規制していく方向が望ましいものと思います。

 3年前には、道内のある自治体で、10代の人口妊娠中絶率が全国平均の2倍であるとの状況を受け、避妊具の無料配布を実施し、波紋を呼びました。

 また、我がまちでも、民間有志の方たちが、一部の子供たちの乱れた性行動の問題や、性感染症の拡大に危機感を持ち、対症療法としてさまざまな取り組みをされております。

 こういった動きを否定するつもりはありませんが、学校での性教育は、答弁にもありました、人間尊重を基盤として家庭に理解が得られるよう、今後も進めていっていただきたいと思います。

 そして、国語教育についてでありますが、ぜひ学校全体での国語教育の充実を図っていただきたいと思います。

 価値観の多様化、少子・高齢化、国際化、情報化等、社会の多様な変化に応じるためにも、高度な国語力の運用が重要となります。とりわけ、国際化の時代にありましては、私たち自身の自国の文化の伝統に対する理解が不可欠であります。

 日本人は、ともすれば、仕事や旅行で外国へ行く場合、相手国の文化、伝統について事前に調べ、比較的知識を持っておりますが、肝心な自国の文化、伝統に対しては意外と知識が欠けているとの指摘があります。

 海外に限らず、国内においても、北海道から沖縄までさまざまな文化があります。私自身経験がありますが、国内の遠いまちへ訪問した際、よく帯広・十勝のことを聞かれます。当然、住みやすくて、よい地域だ、宣伝してまいりますが、相手も輪をかけて自分の地域のよさや伝統・文化といったものを語ります。時には、すっかり感化され、ぜひまた行ってみたいなあという思いで帰ってきますが、進展する国際社会において、自分の国や地域の文化・伝統をわからずして、国際人として通用しないと思います。日本人としての自覚や意識を持ち、その上で相手へ理解と尊重をもって接しなければならないと考えます。

 そして、何よりも日本人が外国語を用いるときの基盤、基礎をなすものも、母国語である国語です。国語の果たす役割は極めて広範囲にわたり、国語の重要性は、いつの時代においても、そしてたとえ社会が多様に変化する時代であっても変わるものではないと思います。その意味で、国語力の向上に努力を重ねることは時代を超えて大切なことだと思います。国語力向上についてどのように考えているか、伺います。

 次に、暮らしの安心・安全についてでございますが、対応などについてはわかりました。

 警察白書によりますと、全国の刑法犯の検挙率が、ここ数年二十数%なのに対し、振り込め詐欺の検挙率は2.7%にとどまっているのが現状です。いろいろな要因があるとは思いますが、預金口座が他人名義、架空名義であるため、犯人特定が極めて困難な状況にあるとのことです。

 この金融機関や、他人からだまし取った口座を売買するいわゆる口座屋は、点々と住所を変え、さらに転居先で養子に入り、口座を開設し、売買を繰り返します。比較的簡単に売買されており、これが振り込め詐欺急増の温床となっているとのことです。

 さらに、きのうの報道によりますと、昨年10月、インターネット上の競売サイト、ヤフーオークションで、旭川市の家電通販業を名乗る男性が出品した商品が、入金した落札者に届けられない──チャリンカーと言うそうですが、1億2,000万円もの被害を出し、逮捕されたとのことです。全国でも最大規模の被害額であります。

 帯広市におきましても、今の答弁にありました、本当に多くの市民の皆様が危険にさらされているわけでありますから、予防対策が急務となります。しかしながら、実際に取り締まりということになりますと警察の仕事でありますし、行政でできることには限界があります。

 そこで、伺いますが、金融機関の機転で犯罪を未然に防いだとの新聞報道を目にしますが、帯広市消費生活アドバイスセンターの相談業務を通じて被害を免れた、そういう救済状況などあれば、お聞かせください。

 さらには、関係する団体・機関も非常に多岐にわたりますが、効率的な対策を行うためにも、特に警察との連携強化を図り、積極的な被害防止に努めなければなりません。

 そのためには、現状のまま甘んじることなく、先ほどの答弁にもありましたが、警察との情報交換会の場をふやし、強力な対策を講じるべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

 次に、市役所庁舎の安全対策についてですが、災害時の対策、そして行政対象暴力の対策とわかりました。

 そこで、また若干伺いますが、行政対象暴力につながる要因として、職員の対応が挙げられております。人間は感情の動物でありますから、何げない言葉やしぐさからトラブルが起きるということはよくあります。今までの議会の中でも再三にわたって議論されておりますが、誠心誠意応対しているつもりでも、相手の心を傷つけてしまう。これは、先ほどから申し上げている国語力と関係すると思いますが、来庁される方は何らかの悩みを抱えて相談に訪れるわけでありますから、慎重に応対しなくてはならないわけであります。

 職員の応対は年々よくなっているとの声も聞きますが、行政対象暴力という視点から言っても、いま一度職員教育の必要性が高まっている、そのように考えますが、いかがでしょうか。

 また、災害時の場合、迅速な対応に備えるために、日常から自衛消防隊を組織し、訓練も行っているわけでありますが、不安が残ります。

 帯広市庁舎総合防災訓練は年1回しかなく、本当にいざ災害となったときにしっかり機能するのか心配です。もっと訓練の回数をふやしてほしいと思いますが、時間的に言っても、1年に何回もできる、行う、そういうことは困難なことと思いますが、職員の日常の心構えが重要になってくると思います。この訓練にかける時間もそうなんですが、人事異動の点も忘れてはならないと思います。

 災害時にどのフロアでだれが、何の任務に当たるかは、当然異動のたびに変わるわけでありますから、その都度徹底してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

 さらに、人の流れを把握する必要があります。時間的に、時期的に前後のばらつきがあると思いますが、開庁日にどのくらいの市民が来庁されているか、人数を把握しておりますでしょうか。

 避難誘導を行う際も、人数によっては、せっかく立てた避難計画が全く機能しない、そういうおそれもあると思いますが、いかがでしょうか。

 以上、伺いまして、2回目の質問とします。



○鈴木孝昌議長 河合正廣総務部長。



◎河合正廣総務部長 御質問の市役所庁舎の安全対策についてお答えを申し上げます。

 安全対策という観点で職員研修についてのお話がございました。

 御質問の中にも、来庁される市民の皆さん、さまざまな方がおいでになります。特に相談事を含めて来られる市民の方もたくさんございます。そうした際に、そうした市民の皆さんの相手の気持ちを酌んで、きちんとその相談に対応していくと。言ってみれば、そうした接客含めての対応のあり方ということが大きなトラブルを引き起こさないことなんだろうというふうにも、一方では考えてございます。

 そうした観点からの研修も当然必要だというふうに思いますし、さらに、事何かあったときの対応と、そういった観点での研修のあり方ということも、我々としては必要なことだろうというふうに認識してございます。

 過去にも、課長職を対象といたしました研修を実施してきたこともございます。いずれにいたしましても、窓口のトラブルを含めまして危機管理意識の徹底と、そういったことを含めまして、適時必要な研修を行っていくことが必要だろうというふうに考えてございますし、また、ふだんの業務遂行の中で、それぞれの場面に即しました実践的な対応と、こういったことも必要であると、このように考えているところであります。

 次に、庁舎におけます災害対応についての御質問でございます。

 庁舎の総合防災訓練、年1回やってございますけれども、それでいいのかという観点でのお話もございました。

 私ども、訓練もいろんな手法ございますから、机上におけます訓練というやり方も当然ございます。そうした意味では各部間の連携を深めていくという、あるいは職員個々のそうした危機管理意識といいますか、そういう観点からもそういった取り組みも一方では必要だろうというふうに思ってございます。さらには、来庁します多くの市民の皆さん、万が一の際にどういった形で避難誘導をしていくのかと、そうしたことも当然必要でございますから、私ども一定のシミュレーションを持ちながら取り組みを進めてございますけれども、さらに消防機関等との協議を行いながら避難誘導のあり方について検討を深めてまいりたいというふうに考えてございます。

 さらに、自衛消防隊配置してございますけれども、その自衛消防隊に限らず、全職員が防災に対する意識、こういった意識を持っていくことも必要でございますので、今後も機会あるごとにそうした啓発を図ってまいりたいというふうに考えてございますし、安全な庁舎管理を進めてまいりたいと、このように考えてございます。

 以上です。



○鈴木孝昌議長 敷本澄雄商工観光部長。



◎敷本澄雄商工観光部長 悪徳商法等への対策についてお答えいたします。

 まず、アドバイスセンターにおける取り組みの効果でございますけれども、この2年間の状況を見ますと、センターに寄せられた苦情相談における契約額、これは6億円から8億円に上っておりまして、そのうちの6割近くの金額が相談員の助言、仲介、あっせん等により救済されておりまして、高い成果が上がっているんじゃないかなあというふうに考えているところでございます。

 それから、さらなる被害防止の対策というお話がございました。

 先ほどもお答えしておりますけれども、帯広警察署、アドバイスセンター、市民相談室など関係機関による情報交換会をこれまで毎年1回実施してきておりますけれども、お話ありましたように、年々悪質・巧妙化する消費者被害に迅速、的確に対応する、そうした必要性から、これをさらにふやしていくよう関係機関と協議していく考えでございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 久門好行学校教育部指導参事。



◎久門好行学校教育部指導参事 国語力向上についてお答えいたします。

 国語は学校教育のあらゆる教科の基盤でありまして、国語力の向上に不断の努力を重ねることが大切であると認識しております。

 平成15年度から2年間、市内の小学校におきまして、文部科学省の国語力向上モデル事業等の指定を受けまして、これらの研究成果を市内はもとより、全道の学校に紹介し、国語力の向上に役立てているところでございます。

 また、国語力の向上には家庭や地域社会における言語環境も重要であることから、社会全体の課題としてとらえていく必要があると考えております。

 なお、国語の時間数や漢字指導のあり方等につきましては、現在中央教育審議会で検討中でございまして、それらを受けまして、一層国語力の向上に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 菅原保徳生涯学習部長。



◎菅原保徳生涯学習部長 御質問中、いわゆるジェンダーフリーの考え方についてお答えをいたします。

 ジェンダーフリーに関しましては、昨年国から、ジェンダーフリーという用語は、使用する人によりその意味や主張する内容がさまざまであることから、男女共同参画社会基本法や国の基本計画等においても使用しておらず、内閣府として定義を示すことはできないこと。そして一部に、画一的に男女の違いをなくし、人間の中性化を目指すという意味でジェンダーフリーという用語を使用している人がいますが、男女共同参画社会はこのようなことを目指すものではないとの考え方が示されたところでございます。

 本市におきましても、男女共同参画社会基本法の趣旨を踏まえまして、国と同様の考え方のもと、男女共同参画社会の実現に向けた取り組みを進めているところでございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 4番清水拓也議員。



◆4番(清水拓也議員) 最後に、今回の質問全体を通して私の主張を述べさせていただいて終わりたいと思います。

 最初に、心の教育についてでありますが、心の教育の充実は、豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を養う源であると思います。同時に、体験活動を生かした、心に響く道徳教育も生きる力の根本を支えます。

 現代の子供たちの体験活動の少なさをあらわす例として、炭に火をつけることができない子供たちの話をよく聞きます。並べた炭の上に、火をつけたマッチを置くだけなので、火がおきないという話です。これは大都会の子供たちの話ではなく、我がまちの子供たちの話です。

 これとは少し違いますが、私自身、実際に体験もしました。キャンプ場でバーベキューをしていたとき、道内の大学生の学生に、炭に火をつけてくださいとお願いをされました。炭の上には焦げた新聞紙が載っており、子供たちだけの話ではないかなあと実感した次第でございます。

 少し古いデータですが、平成10年、文部省のアンケート調査の「体験活動と道徳観、正義感との相関環境について」という部分で、自分より小さい子供と遊んであげたや、ナイフや包丁で野菜を切ったといった生活体験の度合いと、バスや電車で席を譲るといった道徳観、正義感の度合いをクロス集計したところ、生活体験が豊富な子供ほど道徳観、正義感が身についている傾向があるとのことでした。炭の火をおこせない子供たちの話ではありませんが、身近な生活体験がいかに重要であるか考えさせられます。

 一方、その陰で生活体験を温かく見守る、一番身近な存在である親がいることを忘れてはなりません。しかしながら、最もきずなの深いはずの親子や家族を、高校の家庭総合の時間で、ある教科書では、「意識の中の家族」という項目の中で、「それぞれの人が家族と考える範囲は人によって異なり、多くの場合は血縁等つながりの深い人間を家族と考えているが、祖母は孫を家族と考えても、孫は祖母を家族と考えない場合もあるとし、家族の範囲は全員が一致しているとは限らない。犬や猫のペットを家族として考える人もいる。だれを家族と考えるかは主観的なもので、時がたつにつれて家族の範囲は変わっていく」と書いてあります。

 社会の常識、教育界の非常識と言われますが、一部にはこのような非常識が存在します。年齢を重ねても、子供は子供、親は親、深いきずなで結ばれ、一生続くのが親子関係であり、これが極めて常識的な考え方ではないでしょうか。

 野州桜町復興に尽くし、その後各地で農村の救済復興を行い、偉大な功績を残した二宮尊徳は、鼎の三本足のようなもので、一つも欠けてはならない大事なこととして、勤・倹・譲の3つを挙げています。勤労、倹約、推譲。とりわけ、推譲──推して譲ると書きますが、勤労、倹約に努め、そこで生み出したものを家族、親戚、友人、地域に譲りなさいと教え、全国各地で荒廃した人心、田畑の復興をなし遂げました。これはまさに心の教育であると思います。200年以上も前の話でありますが、歴史は語っております。

 次に、国語教育についてでありますが、最初の答弁にありましたように、国語は我が国文化の基盤であります。日本の文化といいますと、茶道や華道などさまざまなものがありますが、17文字の文化があります。俳句や川柳です。五七五の17音に四季折々の感情を込めた、世界で一番短い詩です。

 残念ながら、私自身、学校で学んだとき以外では、たまに目にするサラリーマン川柳しか触れる機会しかありませんが、有名な松尾芭蕉の句で「古池や蛙飛び込む水の音」というのがありますが、素人の私でも、緑に囲まれた静かな古池、ぽちゃっという水音、余り大きくないカエル、池の波紋、静寂などの光景が何となく目に浮かびます。

 こういう私の解釈が正しいかどうか別としましても、これを英語に並べかえますと、「An old pond/a frog jumps in/sound of water」となるそうです。私は、古池にカエルが勢いよくジャンプして、元気に泳ぎ回っているとの印象を受けましたが、言葉の違い、文化の違いを感じます。

 ほかにも、よく季語として使われる「五月雨」は、「rain of may」となりますし、与謝蕪村の句で「春の海 ひねもすのたり のたりかな」となりますと、情感を残したまま英訳するのは不可能だと思われます。

 文字が読めるというだけでは、日本の文化を理解することはできません。自国の文化が理解できなければ、これからの多様な社会は対応できません。ぜひ答弁にありましたモデル校の研究成果を各学校に広げていっていただきたいなあと思います。

 心をはぐくむ教育の最後に、1つだけ申し上げます。

 先日、機会がありまして四中に行ってまいりました。ちょうど休み時間であったため、多くの生徒と廊下ですれ違いました。皆、口々に「おはよう」、「こんにちは」と元気よくあいさつをされました。率直に言って、驚きましたし、私の方がまごまごしてしまいました。聞きますと、おはようのOと、こんにちはのKで、OK運動というのだそうですが、二十数年前、一人の教師によって始められた運動だと伺いました。

 非常にすがすがしい思いで学校を後にしましたが、同様の取り組みを他の学校でも行っているとは思いますが、あいさつは社会で最も基本的な事柄でございますから、これもぜひ全市的に広めていっていただきたいなと思います。

 次に、暮らしの安心・安全ですが、救済率も6割、約4億円もの金額が犯罪から救われたとのことです。さらなる被害防止のため、帯広警察署との情報交換も強化するとのことであります。

 きょうの朝刊でも、旭川のチャリンカー事件、ほかに振り込め詐欺20人逮捕、また架空請求詐欺グループの仲間割れ監禁事件との見出しが踊り、本当に全国各地で、今この瞬間にも事件が起きている、改めて感じました。

 我がまちにおいては、民間団体でもコンビニ、タクシー会社、警察署が連携した犯罪の未然防止への取り組みもあるようです。市役所内でも、企画部、総務部、市民部、保健福祉部、商工観光部など関係する部署は多岐にわたっておりますから、各部の連携を含めて、しっかりとした取り組みを進めていただきたいと思います。

 最後に、市役所庁内についてでありますが、大変な被害を出したJR脱線事故でも、危機に対する意識に批判が集まりました。私が申し上げるまでもなく、いざというときに迅速に対応する意味でも、危険に対する意識を日常から持っていなくてはなりません。しつこいようですが、職員意識向上を徹底していただきたいと思います。

 以上、申し上げまして、すべての質問を終わります。



○鈴木孝昌議長 以上で清水拓也議員の発言は終了いたしました。

 暫時休憩いたします。

         午後3時1分休憩

         ────────

         午後3時23分再開



○鈴木孝昌議長 再開いたします。

 次に、後藤美智子議員に発言を許します。

 7番後藤美智子議員、登壇願います。

   〔7番後藤美智子議員・登壇・拍手〕



◆7番(後藤美智子議員) 通告に従いまして、順次質問いたします。

 前議員の質問と重複する部分があると思いますが、お許しを願いたいと思います。

 初めに、教育行政についてお尋ねします。

 私は、昨年の一般質問でニートについて質問しました。厚生労働省白書2004年版で調査しました、15歳から34歳までの、学校を卒業して、未婚で、家事も通学もしていない、いわゆるニートという無就業者の人数が2003年時点で52万人と公表され、大きく社会問題として取り上げられました。

 ニートがふえる原因として考えられていることは、学校における職業教育の不備や就職情報の指導体制の不足などが指摘されておりますが、そのほかにも、中卒ですとか高校中退などで学校での就職紹介ルートで就職することができなかったり、求職活動ができず、またせっかく就職しても、仕事がうまくいかずに挫折してしまい自信を失ってしまうなど、さらには社会情勢の不況のあおりで若者の就職が困難なこともあり、その上、同僚や社会との交わりの中でうまくやっていくことができず、さまざまな要因でニートがふえていることが挙げられております。

 また、国民生活白書によりますと、フリーターの数も増加し、2001年で417万人と報告されております。企業の人件費の抑制などで正社員の新規採用を控えており、若年者層の就職事情もますます厳しくなってきており、フリーターの増加に拍車がかかっているものと思われます。フリーのアルバイターが縮まってつくられた造語がフリーターであるそうでございますが、1人の人を単純に正社員とフリーターで比較してみますと、年収で、正社員では387万4,000円に対し、フリーターでは105万8,000円、生涯に受け取る賃金においては、正社員では2億1,500万円、フリーターでは5,200万円、さらに、5年後の結婚率で、正社員が43.6%であるのに対して、フリーターで22.0%という比較が出ておりました。結婚ができずらいことで少子化にさらに弾みがかかり、将来の社会保障の支え手が減るなど、大きな損失となるわけでございます。

 社会問題化しているニートに詳しい、東大助教授で労働経済学者の玄田有史氏は、どうすればみんながハッピーに仕事をすることができるかと書物に書かれておりますが、その中で、「まだ幼さの残る中学1年生と、既に大人の表情の見え隠れする中学3年生に挟まれて14歳になる中学2年生は、子供ではないけれども、かといって、はっきりと大人とは言い切れません」と言われて、さらに「その不安定な時期は、同時に人生の中で最も多感な時期でもあります。いろいろなや事実や知識を鋭く大量に吸収できるこのころに、生きていくための本当に必要な知識を身につけておけば、これから先どんなに気持ちよく生きていけるでしょう」と述べられておりました。

 そこで、お尋ねします。

 帯広市の義務教育における職業観、勤労観をはぐくむ教育として、どのような授業の取り組みをされているのでしょうか。それぞれの学校、それぞれの学年で取り組みにも違いがあると思います。具体的にどのような取り組みをされているのでしょうか、お聞かせください。

 次に、不登校についてお伺いします。

 小・中学校の不登校から将来的に引きこもりの問題を抱えて、予防的な取り組みが必要なところから、帯広市では「心の教室相談員」の制度を取り入れており、平成14年からスクールカウンセラーを配置しての不登校対策に取り組んでおります。どのような成果が出ているのでしょうか。不登校の現状と推移、傾向についてお聞かせください。

 私は以前にも、不登校の生徒に対し、もっと積極的に子供や保護者と対話すべきと指摘をしてきました。近年の不登校児童・生徒が年々ふえている現状を見て、北海道の不登校児童生徒指導対策事業が組まれておりますが、それを受けて、十勝圏管内で初めて研究指定地域に指定されたと新聞報道がされておりました。どのような施策をされるのでしょうか、お聞かせください。

 次に、市民を守る安心・安全のまちづくりについてお伺いします。

 少子化に伴い、人口の増加も2007年がピークとなり、その後は減少の一途をたどることが予想されております。高齢化も進み、右肩上がりの社会から、今後はいかに安定した、充実した生活を送ることができるかが問われる時代となると思います。

 評論家の樋口恵子さんは、2050年までに日本は変貌するだろうと言われ、その中で65歳以上の高齢者が人口比では今の2倍の4割に上るとし、さらにその中の6割が女性と予測しております。21世紀はおばあちゃんの社会となると言っております。2050年、おばあちゃんが輝けば、日本が輝く。そのとき輝くのは、今を生きている20代の女性であるとも言われておりました。今を生きる若い方々が賢く生きることが大切であると思います。

 市民を守る安心・安全のまちづくりについては、他の議員さんからの質問、答弁もございましたので、重複しないようにしたいとは思いますが、振り込め詐欺の被害も全国で、2003年、警察で認知している件数で1年間6,504件、被害総額で約43億円に上り、2004年では1月から9月まで認知されている件数が1万1,004件、被害総額で約129億3,476万円ともお聞きしているところでございます。

 私が市民の方から相談を受けている中では、SF商法、いわゆる催眠商法とも言うそうでございますが、地域の高齢者が毎日行って、心配であるとも伺っているところでございます。このSF商法とは、どのような商法なのでしょうか。

 また、消費者相談の中に、ほかにどのようなものがあるのでしょうか。そのような商法にだまされないためには、どのようなことに注意を払えばよいのでしょうか。

 ことしに入ってから新聞報道されておりましたが、埼玉県の認知症の80歳と78歳の姉妹が悪徳業者に騙されてリフォーム工事を繰り返し、5,000万円だまし取られたという記事が載っておりました。記事の中で、市が成年後見の選任を裁判所に申し立て、5社から4,300万円返還される見通しとなったと報道がなされておりました。

 この成年後見制度については、平成12年4月からスタートした制度でございますが、その中身はどのようになっているのでしょうか。

 埼玉県の事件では、報道でよい解決に向かわせることができたようでございますので、これから高齢化となっていったとき、身近に面倒を見てくれる人が少なくなり、自分が認知症になったり、そのようなときにこの制度を正しく理解し利用できることは、市民にとっても安心なことと思います。制度ができて5年になりますが、制度の概要についてお尋ねします。

 次に、私は市民相談の中で、サラ金業者からお金を借り、借金返済のためにまた次の借金をするという借り入れを繰り返しているうちに多額の借金になっているケースの相談を受けることがございます。市民からの相談の中では、どのような種類の相談があるのでしょうか。また、特に若い世代の方はどのような相談内容になっているのかについてお聞かせください。

 次に、男女共同参画社会についてお伺いします。

 平成11年6月に、国において、男女共同参画社会基本法が制定され、平成12年12月には男女共同参画基本計画が策定されました。北海道においては、平成13年4月に北海道男女平等参画条例が施行され、男女が対等なパートナーとして社会の各分野に参画できるよう取り組みが進められております。

 基本法の目指すものは、社会のあらゆる分野で男女共同参画社会づくりを進めていくもので、帯広においては、平成13年3月に帯広市男女共同参画プランが策定されております。

 本市においても、男女共同参画社会を目指して行動計画に着手されておりますが、その行動計画の進捗状況はどのようになっているのですか、お伺いします。

 次に、ジェンダーフリーについてお伺いします。

 一般的に、男はこうあるべき、女はこうあるべきなど、家庭や社会の中で固定的に思い込んでいることが多々あると思います。それでは、男らしさは何、女らしさは何、と問い直したときに、その人にとっての考え方は、置かれている立場や状況、そしてその時代によって、さまざまあるのではないかと私は思います。

 ジェンダーについて考えたときに、生物学的に男女の性別を示す言葉に対して、社会的に後からつくられた性別、男女の役割がジェンダーとお聞きしているところでございます。

 今、新聞の社説など、ジェンダーフリーについて報道がされておりますが、男女共同参画社会を進めていくに当たって、正しい考え方はどのようになっているのかについてお伺いします。

 「ジェンダー」という言葉と「ジェンダーフリー」をどのようにとらえているのかについてお聞かせください。

 次に、基本法が制定されて5年となりました。私の過去の議会質問でもお聞きしておりますが、男女が社会に進出するために、女性の意識の向上を図っていくためのセミナーや講座を開くべきではないかと指摘をさせていただき、帯広市ではセミナーや女性塾などが実施されております。

 男女共同参画社会は、当然男性と女性がともに築いていく社会であると思いますことから、男性においても正しい認識を広めていくべきと思います。

 男性における男女共同参画への取り組みについてどのような計画をお持ちでしょうか。現在進められていること、今後の計画についてお聞かせください。

 以上をお聞きしまして、1回目の質問とさせていただきます。



○鈴木孝昌議長 砂川敏文市長、登壇願います。

   〔砂川敏文市長・登壇〕



◎砂川敏文市長 後藤議員の御質問中、男女共同参画社会に関しお答えいたします。

 男性も女性も、社会の対等な構成員として互いに人権を尊重し、責任を分かち合い、性別にかかわりなく個性と能力を発揮することのできる男女共同参画社会の実現は、これからの社会における重要な課題の一つであると認識しております。

 国はこれまで、男女共同参画社会づくりの促進に向けまして、男女雇用機会均等法や育児休業法、さらには男女共同参画社会基本法等、法制度の整備などに取り組んできており、男女共同参画に関する意識も徐々に広がってきているとされております。

 しかしながら、長期にわたる景気の低迷や雇用環境の悪化などから、男性パートナーの長時間労働や、働く女性パートナーが十分に育児休業をとることができないなど、必ずしも諸制度が十分に運用の実を上げていないのではないかとの話も聞こえてまいります。

 男女が対等なパートナーとして、ともに責任を分かち合いながら、さまざまな分野に参画していくためには、女性の共同参画意識を高めることはもとより、家庭生活での男性パートナーや職場の上司、同僚男性など、男性側の理解が不可欠であると考えます。さらに、国の制度的な取り組みとともに、地域においてもさまざまな施策を展開することが大切であると考えております。

 このため、帯広市では平成13年3月に男女共同参画プランを策定しまして、家庭や地域、職場における男女共同参画社会の実現に向けた意識改革を初め、男女共同参画の促進、男女がともに働くための環境整備などの取り組みを進めているところであります。

 ほかの件につきましては、説明員よりお答えいたします。



○鈴木孝昌議長 竹川信一保健福祉部長。



◎竹川信一保健福祉部長 ただいまの御質問中、成年後見制度の概要についてお答えをいたしたいと思います。

 成年後見制度は、認知症高齢者の方や知的障害のある方、あるいは精神障害のある方などで判断能力が不十分な方々の保護を図り、自己決定の尊重などを法的支援者である成年後見人などが代行決定する方法によって支援する制度でございます。

 この成年後見制度には、法定後見と任意後見の2つがございます。このうち、法定後見には3つのタイプがございまして、判断能力が全くない人には成年後見人、著しく不十分な人には保佐人、不十分な人には補助人を選任するものでございます。

 この選任の手続は、本人がお住まいの地域を管轄している家庭裁判所に申し立てをするもので、申し立てができる方は、本人、配偶者、4親等内の親族などでございますが、身寄りのない方や親族が申し立てを拒否をしたというような場合などには、市町村長に後見等開始の審判申し立て権が与えられております。

 法定後見人等には、同意取り消し権、代理権も付与され、職務といたしましては、財産の売買契約、賃貸借契約などの財産管理や、福祉施設入所契約、介護サービス契約など身上・看護に関することなどがございます。制度の活用により、判断能力の不十分な方々も安心・安全な暮らしができるものと考えております。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 敷本澄雄商工観光部長。



◎敷本澄雄商工観光部長 御質問中、消費者問題についてお答えいたします。

 初めに、SF商法についてお尋ねがございました。

 SF商法、いわゆる催眠商法と言われるものでございますけれども、これはチラシやくじ、あるいは景品などで通行人などを介添えさせ、その後に集団心理で雰囲気を盛り上げたところへ高価な商品を売り付けると、こういった商法の、これがSF商法の特徴でございまして、特に高齢者が被害に遭いやすい。商品的には、羽毛ぶとんや健康機器などを買わせるケースが多くて、契約に応じないと暴力が振るわれると、そういった事例も寄せられております。

 そのほか、高齢者が被害に遭う事例としましては、点検商法というものがございます。これは、床下や水質の無料点検を口実に点検を行いまして、点検後に工事の必要があるといったなどと高額の設置工事を行うもので、こういった被害の相談も近年ふえている状況にございます。

 こうした情報にだまされないための対策といたしましては、何よりもうまい話には乗らない、家族など身近な人に相談する、日ごろから悪質商法などの事件に関心を持つ、そうした心がけがまず必要であります。しかし、もし誤って契約してしまった場合、そういうこともあるわけでございまして、そうした場合には、契約から一定期間内に契約解除できるクーリングオフ制度ということがございまして、市のアドバイスセンターで相談を受け付けているところでございます。

 次に、金銭トラブルでございますけれども、昨年のアドバイスセンターにおけるヤミ金融や多重債務に係る消費者相談につきましては193件あり、そのうち20代の若年層につきましては29件、金額にしましておよそ6,700万円の債務額となっております。

 その理由につきましては、ギャンブルなどの遊技、あるいは娯楽、車のローンの支払い、買い物などの浪費、あるいは他人の保証人になるなど、さまざまなケースがございます。

 こうした多重債務等に関する相談につきましては、いわゆるヤミ金対策法が平成16年に全面施行されて以来減少傾向にありますけれども、依然として相当の件数に上っていることは確かでございます。

 こうしたことから、今後におきましても、アドバイスセンターの相談体制の充実を図りながら適切な対応に努めていく考えでございます。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 久門好行学校教育部指導参事。



◎久門好行学校教育部指導参事 御質問中、職業観や勤労観をはぐくむ教育についてお答えいたします。

 学習指導要領の道徳や特別活動の中では、勤労のとうとさや生産の喜びを体得し、職業や進路にかかわる啓発的な体験が得られるようにすると規定されております。

 社会科などの教科を含めまして、学校教育活動全体を通じ、学年の発達段階に応じた指導がなされております。

 具体的な例といたしましては、中学校の総合的な学習の時間において、進路や職業等、生き方を見詰める授業を行っている学校が多くなっております。

 職業体験を実施している中学校は、市内15校中10校、中学2年生での実施が8校と最も多くなっております。

 特色ある職業体験といたしましては、地域の商店街と連携しまして、3日間実施している例や、中学1年生から3年生までの発達段階に応じまして、職場体験を計画的に取り入れ、みずからの生き方を学んでいくと、そういう授業を展開している学校がございます。

 次に、スクールカウンセラーや心の教室相談員制度の成果についてお答えいたします。

 スクールカウンセラーにつきましては、平成14年度から、また心の教室相談員につきましては平成10年度から、市内各中学校へ配置してございます。

 成果といたしましては、スクールカウンセラーが家庭の養育姿勢などについて親や生徒の相談相手となって登校に至った例、また卒業後も心の教室相談員が不登校の生徒のよき話し相手になっている例などが挙げられます。

 次に、不登校の現状と推移、傾向及び対応についてお答えいたします。

 まず、不登校の現状でございます。平成15年度、小学校25名、中学校95名。さらに、平成16年度、小学校29名、中学校101名と、穏やかな増加傾向にございます。

 最近の傾向といたしましては、学習意欲に欠ける怠学──怠ける学と書きますが、怠学傾向の不登校、それから基本的な生活習慣の欠如といった家庭の教育力にかかわる不登校が顕在化してきております。

 今後につきましては、これまでの不登校に関する施策とあわせまして、各学校と連携して、積極的な家庭訪問による相談指導や支援活動を行う、(仮称)訪問指導員を配置し、不登校児童・生徒の再登校を促してまいります。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 菅原保徳生涯学習部長。



◎菅原保徳生涯学習部長 男女共同参画社会に関します残りの部分についてお答えをいたします。

 初めに、男女共同参画プランの進捗状況についてでございますが、プランは5つの目標、98の主要な事業を掲げておりますが、平成16年度末で92事業に着手をしておりまして、実施率は93.9%となっております。

 残る6事業につきましても、担当課で順次検討が進められてきておりまして、プランの推進と事業の充実に向けまして、今後さらに庁内での連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、ジェンダーなどについてお話がございました。

 ジェンダーという用語につきましては、社会的、文化的に形成された性別を示す概念として、国の男女共同参画基本計画でも使用されております。

 一方、ジェンダーフリーという用語につきましては、先ほども清水議員の御質問にお答えしておりますとおり、使用する人によってその意味や主張する内容がさまざまでありますことから国において使用されておりませんし、定義も示されておりません。

 本市では、男女がお互いにその人権を尊重し、責任を分かち合いながら、性別にかかわりなく、対等なパートナーとしてさまざまな分野に参画をし、その個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会を実現するため、国と同様の考え方のもと取り組みを進めているところでございます。

 次に、男性に向けた取り組みについてでございますが、昨年度、意識啓発を図るため、男性を対象にセミナーを開催したところでございます。今年度も引き続きまして、対象とする年齢層を変えるなどして男性セミナーを開催してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○鈴木孝昌議長 7番後藤美智子議員。



◆7番(後藤美智子議員) それぞれ御答弁をいただきました。2回目の質問をさせていただきます。

 学校教育における職業体験、勤労観をはぐくむ教育の取り組みとして、社会科などの教科を含めて、学校教育・活動全体を通じて取り組みがなされているとのことでございます。

 職場体験を実施している中学校は、市内で15校のうち10校が取り組んでおり、そのうちの中学2年生では8校が取り組まれているとの御答弁でございました。

 特色のある職場体験として、地域の商店街と連携して3日間職場体験を実施している学校が1校あるということでございました。取り入れるまでの準備もそれぞれ難しい問題もあったと思います。子供たちの希望を聞いたり、先生は商店に出向いて生徒の受け入れをお願いしたり、また地域ではその子供たちを受け入れて取り組みは多くあったのではないかと思いますが、その成果はどうであったのでしょうか。

 今まさに教育力が問題とされておりますが、どのような収穫が報告されているのかについてお聞かせください。

 次に、スクールカウンセラーについての活動がわかりました。広く社会復帰の手助けをして、親の相談相手となって不登校が改善されたり、子供の卒業後の交流が図られるケースもあったとのことでございました。

 また、不登校の児童・生徒についてでございますが、2000年では77人でしたが、その後、2003年で120人、2004年には130人とふえております。御答弁の中で、不登校の原因に家庭の教育力が低下しているとの見解をお持ちのようにも伺いましたが、今年度の改善では、訪問指導員により不登校の家庭に赴いて子供や保護者と積極的にかかわっていくという計画をされておりますので、その成果に期待をしたいと思います。

 他都市の事例を見ましたときに、職場体験で地域の大人とかかわった中で、その後の進路や生き方についても考えが深まるなど、成果があるようでございます。

 さらに、職場体験の活動を通して不登校も改善されている事例も報告がされております。子供たちにとって、さまざまな体験を通し、教室の中ばかりでなくて、体験的な授業の中で子供のよさを引き出していくことが多々あるものと思います。どのようにお考えなのでしょうか、お聞かせください。

 次に、SF商法や点検商法の状況がわかりました。高齢者の方が多く被害に遭いやすいということで、親切に優しく相手をしてもらえるSF商法は、独特な雰囲気の中で冷静な判断ができなくなるなど、つい話に乗ってしまうのではないかと思われます。

 また、点検商法などは、日中家庭におられる主婦や年金暮らしの高齢者の方がだまされてしまうケースが多いものと思われます。地域の消費者講座なども開いているとのことでございますから、不安なことがあれば、ひとりで悩まずに、どなたかに相談してみることが大事であろうと思います。

 また、消費者の被害に遭ってしまったときに、クーリングオフ制度で救済することもできるわけでありますので、丁寧にお知らせすることも必要であると思います。

 そのような中で、未然に防ぐ、被害に遭わないための予防の対策がございますが、どのような対策をされているのでしょうか。今は契約社会でありますので、特に高齢者の方には、よりわかりやすく教えることが必要と思います。どのような対策をお考えなのかについてお聞かせいただきたいと思います。

 次に、金銭トラブルについてでございますが、ヤミ金、多重債務に関する相談は、1年間で193件、その中で20代の若年層で29件あったとのことでございました。金額にして6,750万円とのことでございますので、単純に平均すると、1人、約233万円くらいの債務を抱えることになると思います。きっかけは、娯楽や車のローンなど、ちょっとしたことであったと思われますが、多額の債務につまずいて、解決するためには弁護士事務所や裁判所に足を運ばなければならなくなるわけでございます。人によっては、何度も繰り返しているということもお聞きしておりますので、若年層に対して、そのようにならないための認識を促す予防対策はぜひとも必要であると思います。どのような対策をされているのでしょうか、お聞かせください。

 成年後見制度について、わかりました。高齢に伴う認知症、そのほかにも知的障害、精神障害の方も含めて、判断能力の十分できない人のための安心、安全を守るために必要なものとしてつくられた制度とのことでございます。

 国民生活センターの調査によりますと、1問目で紹介しましたような認知症の方で、判断能力が十分できなく、だまされて契約させられたという相談が全国の窓口に9,900件も寄せられているということでございます。

 高齢社会に伴い、介護保険のスタートに合わせてつくられたと承知しておりますが、介護保険がスタートしたときにも、人の世話にはなりたくないとおっしゃっていた高齢者の方も見受けられました。それも今では定着が図られている制度となっております。介護保険と比べてこの制度は余り理解がされていないように思います。

 御答弁で、市町村長に、後見等開始の審判申し立て権が認められているとのことでございますが、どのようになっているのでしょうか。市民サービスとしてどのような状況ですか。実際に相談に行く窓口についてお聞かせください。

 次に、男女共同参画社会についてお聞きしました。

 帯広市行動計画のプランでは、5つの目標を設定し、主要な98事業のうちの、平成16年度末までに92の事業に着手し、実施率は93.9%であるとのことでございます。残る6つの事業も、担当課と順次検討が進められているとのことでございます。

 この男女共同参画プランは、1つの担当課で進められないことが多くあると思いますし、全庁的な取り組みが必要なところでもございます。庁内連携を図りながら、さらに事業の充実を図っていくとのことでございますので、全庁的な体制がとれるような仕組みづくりも進めていただきたいと思います。

 次に、ジェンダーフリーについてでございますが、理解しました。

 今までの習慣で、男はこうあるべき、女はこうあるべきなど、社会的に男女の役割について思い込んでいることが多々ございました。社会的に、文化的に形成された性別に縛られないという意味でジェンダーフリーと表現されたのかもしれませんが、内閣府では、基本法の中でも、基本計画の中でも使用はされておらず、定義づけもされていないという御答弁でございました。

 性別にとらわれない生き方を選択していくという基本法の精神にのっとって、それぞれの能力を十分に発揮できる社会を推進していただきたいと思います。

 男性における男女共同参画社会でございますが、一般的に、男は仕事、女は家庭といったような風潮はなかなか変えることができず、女だから、男だからこうあるべきという思い込みが強いものがございます。以前には過労死の問題ですとか、中高年の男性の自殺など、大変多く取り上げられておりました。男だから仕事を頑張らなければ、人に弱みは見せられないなど、男らしさに縛られていることも見受けられていると私は思います。男性主導の社会を、男女で協力できる社会にしていくべきと思います。

 一方、女性が背負い込んできた、家庭、育児、親の介護など、女性が社会進出することで、男性もともに家庭、子育て、地域へとかかわっていくべきと思います。社会の仕組みや制度ではクリアしなければいけない課題が非常に多く、やっと緒についたところであると私は思います。

 男女共同参画社会は、女性の問題であると同時に男性の問題でもあると思います。国や帯広市で男性に対しての考え方は、今後どのように進めていかれるのでしょうか、お聞かせください。

 以上をお聞きしまして、2回目の質問とさせていただきます。



○鈴木孝昌議長 一般質問の最中でありますけど、暫時休憩いたします。

         午後4時1分休憩

         ────────

         午後4時2分再開



○野原一登副議長 再開します。

 議長にかわりまして、議長の職務を務めさせていただきます。

 答弁、竹川信一保健福祉部長。



◎竹川信一保健福祉部長 成年後見制度に関しましてお答えをいたしたいと思います。

 成年後見制度にかかわる本市の対応状況でございますが、帯広市では、成年後見制度の審判請求に関する要綱及び要領を定め、これに基づき審判申し立てを行えるようにということになってございます。

 本市に対する審判申し立て依頼は、現在まで2件でございますが、1件は知的障害のある方で、親族調査などを終え、釧路家庭裁判所帯広支部に審判申し立てをするべく準備を進めているところでございます。

 もう一件につきましては、認知症高齢者の方で、現在親族調査を行っているところでございます。

 次に、相談窓口につきましては、釧路家庭裁判所帯広支部に直接相談ができる体制が整えられておりまして、具体的な相談も受けられるようになってございます。

 また、本市でも市町村長の申し立て権があることから、保健福祉部において来庁電話での問い合わせに応じ、制度の概要などの説明を行っております。

 以上でございます。



○野原一登副議長 敷本澄雄商工観光部長。



◎敷本澄雄商工観光部長 消費者被害の予防対策についてお答えいたします。

 具体的な予防対策につきましては、先ほど清水議員にもお答えしておりますが、このほか、特にひとり暮らしの高齢者の方々に対しましては、市の高齢者福祉課の相談員に個別訪問していただき、その際に、こうした被害等その防止についての周知に努めているところでございます。

 また、若年層に対しましては、市内の高校生──3年生でございますけれども、3年生や専門学校生を対象に「消費者被害予防教育」というものを実施してきているところでございます。

 今後におきましても、昨年6月に消費者基本法が改正され、その中で、消費者の自立支援ということがうたわれておりまして、その自立性に向けた取り組みを一層進めていきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○野原一登副議長 久門好行学校教育部指導参事。



◎久門好行学校教育部指導参事 職業体験の成果やさまざまな体験についてお答えをいたします。

 3日間にわたる職場体験の成果といたしましては、「仕事の大変さや社会の厳しさ、働くことの意味など、学校では学べない事柄について気づくことができた」などの報告を学校から受けております。

 このような例からも、職場体験などは大変有効な教育活動であり、その必要性や教育的意義などについて、全教職員が共通理解を図るとともに、職場体験の受け入れ先を確保するための取り組みを進めていく必要があると考えております。

 また、さまざまな体験活動は児童・生徒のよさや意欲を引き出し、豊かな心を育成することから、帯広市教育委員会では、中学2年生すべてを対象に、作業体験や野外活動などに親しませる自然体験学習事業を実施しております。このことはまた、不登校児童・生徒の心を癒やす上でも役に立っているものと考えております。

 今後さらに自然体験メニューを加え、一層の充実を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○野原一登副議長 菅原保徳生涯学習部長。



◎菅原保徳生涯学習部長 御質問中、男女共同参画社会についてお答えをいたします。

 男女共同参画における男性に対する考え方についてでありますが、現在国におきましては、新しい男女共同参画基本計画の策定に向けて検討作業が行われております。その中で、仕事と家庭、地域生活の両立支援のため、男性も含めた働き方の見直しや、男性にとっての男女共同参画社会の意義や責任を重視した広報活動などが重要な課題として議論されております。

 お話にございましたとおり、男女共同参画社会の形成は、女性の問題であると同時に男性の問題でもございます。そうしたことから、本市におきましても、男性に対する働きかけが重要であるととらえまして、先ほどもお答えさせていただいておりますように、男性セミナーを開催しているところでございます。

 今後におきましても、こうした取り組みを積極的に進めてまいりたいと考えておりまして、フォーラムや講演会などを開催するに当たりましては、男性の関心を引きやすいようにテーマなどの工夫に努め、来る7月1日にも講演会の開催を予定してございますが、テーマを「男性中心型社会は変わる」といたすことにいたしております。

 以上でございます。



○野原一登副議長 7番後藤美智子議員。



◆7番(後藤美智子議員) それぞれ御答弁をいただきました。3回目は要望とさせていただきます。

 初めに、教育行政でございますが、全国の事例を紹介させていただきたいと思います。

 富山県で取り組んでいる事業で、「社会に学ぶ14歳の挑戦」という事業がございます。中学2年生のとき、職場体験を5日間、地域で受け入れていただく事業であります。

 この事業のきっかけは、いじめ、不登校の増加が原因だったそうでございます。地域ぐるみでいじめを防止しようとの機運が高まり、平成11年から始まった事業で、現在は富山県全県の公立中学校が取り組んでおり、事業の中で、児童に対しては、「中学生の皆さんへ、体験を通して自分の宝物を探そう」。家庭や地域の皆さんへは、「地域の子供は地域で育てよう」とアピールされております。

 実施に当たって課題はあるものと思いますが、成果として、「子供たちの勤労の意義や喜び、生きる生き方を考えるようになった」、「あいさつや言葉遣い、笑顔の重要性が実感できた」など子供たちに変化があり、そしてこの活動がきっかけとなって、長期欠席をしていた生徒が登校できるようになったなどの報告がされておりました。

 また、奈良県生駒市、ここは人口11万4,000人の都市でございますが、ここの取り組みにつきましては、1998年、不登校が小学校で44人、中学校で103人、あわせて157人がおりました。その後の取り組みで、平成16年では、小学校で9人、中学校で44人と、不登校が合計で53人、3分の1にまで少なくなりました。

 その取り組みとしましては、市教委の学校復帰を支援する適応指導教室の充実、全中学校8校に対してスクールカウンセラーを10人派遣して、中学校にある小学校にも相談に応じております。そのほか、各学校の教育活動支援事業など、きめ細かく対策をとられております。

 御答弁にありましたように、帯広において中学校の取り組みで3日間にわたる職場体験の成果をお聞きしました。職場体験が有効な教育活動と認識されていることがわかりました。

 今後、必要性や教育的意義など、全教職員が共通理解を図るとともに、地域の協力を得るための努力をしていくとのことでございました。

 また、中学2年生全生徒を対象とした作業体験や野外活動など自然体験学習にも取り組んでいるとのことでございますので、不登校を少なくできるように、さまざまな取り組みで充実を図っていただきたいということを要望します。

 私は、子供たちの教育のための学校であり、社会であるということをいま一度考えていく必要があると思っております。

 次に、だまされないための予防対策についてお聞きしました。

 消費者講座を開いて注意を呼びかけたり、庁内のチラシや広報で啓発活動をされているとの御答弁でございました。被害に遭う方が家庭の主婦や高齢者ということになれば、広報紙を見て理解することはなかなか大変な高齢者もあると思います。老人会などを通じてでもお知らせをすることも重要であろうと思います。

 ひとり暮らしの高齢者のお宅へ、高齢者福祉課の相談員が個別に直接訪問したりして周知を図られているとのことでございますので、高齢者の方にとりまして安心、安全に努めていただきたいと思います。

 また、若年層に対する消費者金融に対する意識啓発でございますが、消費者被害予防教室を市内の高校生、専門学校生を対象として教育を図られているとのことでございます。若い方もわかっているけども、つい自分の欲望に負けてしまうのではないかと思われます。すべてを行政が対応するわけにはまいりませんので、家庭においても注意を呼びかけていかなければいけないと思われます。

 次に、成年後見制度でございますが、帯広市においては保健福祉部が相談の窓口に当たっているとのことでございました。来庁される方や電話の問い合わせに応じておられるとのことでございますが、今後必要となると懸念される方に対してのPR活動は必要と思います。

 例えば、保健福祉部の担当者の共通認識の向上を図るとか、介護支援センターでの認識を持っていただいて必要な手助けをするなど、広く制度の周知の徹底を図っていただくことを要望します。

 次に、男女共同参画社会でございますが、市長からの御答弁がありました。

 御答弁の中で、女性の参画に限らず、男性の意識の高まりも重要な課題の一つとの認識でございました。また、制度の仕組みはある程度整備はされたが、意識の浸透も図られてはおりますが、現実の行動は必ずしも諸制度が十分に運用の実を得てないとの御認識でございました。

 帯広市の次世代育成支援対策行動計画がつくられておりますが、その中でも子育てと仕事の両立できる環境づくりや事業所への意識啓発など、計画が載ってございます。

 男女共同参画社会が進まなければ、その計画もなかなか進めることができないと思います。例えば、1つには、育児介護支援制度、また共働きや複数の子供を持つ男性社員の育児休暇、また育児時期の短縮勤務、女性の技術職や夜間勤務、性別による固定的な役割分担の是正など、多くの取り組まなければいけない仕組みがございます。

 これらの働く条件などは先進的な取り組みとして既に取り組みが始まっている企業も出てきているようにお聞きしておりますが、国全体の中で今後取り組みが始まるのではないかと思っております。

 現在、国においても新しい男女共同参画基本計画の策定に向けた取り組みの中で、男性に対する働きかけが重要な課題と位置づけされているようでございますし、本市においても、男性の働きかけとして、フォーラムや講演会などを計画されておりますので、計画的に進めていただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。



○野原一登副議長 以上で後藤美智子議員の発言は終了いたしました。

ここでお諮りをいたします。

 本日の会議はこの程度とし、散会をいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○野原一登副議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。

 本日はこれをもちまして散会いたします。

         午後4時17分散会