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北海道 函館市

平成14年第1回定例会 議案(意見書案) 意見書案第8号




平成14年第1回定例会 議案(意見書案) − 意見書案第8号









意見書案第8号                 (平成14年3月27日可決)



           「捕鯨の早期再開」を求める意見書



 四面を海に囲まれた我が国は、古来から海の恵みを大切に利用する文化を有しており、地球人口の増加に伴う食料確保の一環として、将来ともに漁業の維持・発展を図り、海洋生物資源を人類全体の食料資源として安定的に確保・供給していく必要があります。

 そのためには、1992年の国連環境開発会議(リオ宣言)に盛り込まれた「資源の持続的利用の原則」にのっとり、全世界で科学的根拠に基づく海洋生物資源の持続的利用が達成されなければなりません。

 とりわけ捕鯨問題については、欧米を中心とする反捕鯨国により、商業捕鯨の一時停止(モラトリアム)が採択され、我が国は1987年を最後に商業捕鯨の中断を余儀なくされていますが、我が国では、鯨類資源の保存と合理的利用が可能であるとの判断から、国際捕鯨取締条約(第8条)に基づく捕獲調査を開始したところであり、鯨類資源の科学的知見の蓄積に努めてきた結果、南氷洋のミンククジラは資源量76万頭、年間2千頭程度の捕獲が可能との試算がなされ、北太平洋(我が国沿岸)のミンククジラについては、資源量2万5千頭が合意され、持続的利用が十分可能であることが証明されているほか、最近の捕獲調査により、鯨類が大量の魚類を捕食していることが判明し、我が国の試算では世界の漁獲量(約9千トン)の3倍〜5倍(約3億〜5億トン)の魚類を鯨類が捕食しているとの推定がなされ、特に人間が食料としているサンマ、カタクチイワシ、スケトウダラ、サケ、イカ等の大衆魚が捕食されていることから、漁業との競合問題が発生しており、我が国沿岸漁業に多大な被害を与えかねない状況にあります。

 また、函館市は安政元年(1854年)に締結された日米和親条約により、翌年、北海道近海で操業していた米国捕鯨船の休憩基地として開港した歴史を有するとともに、平成11年度からは8頭を上限とするツチクジラの調査捕鯨の水揚げ基地となるなど、捕鯨と深い関わりを持っており、地域を挙げて捕鯨の再開を切望しているところであります。

 よって政府ならびに国会は、本年5月、下関市で開催される第54回国際捕鯨委員会において、捕鯨の伝統と鯨食文化を後世に守り伝えていくことを念頭に置き、資源の持続的利用の原則にのっとり、捕鯨の早期再開を強く訴えるとともに、我が国沿岸漁業の維持・存続に努めることを強く要請いたします。



 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。





  平成14年3月  日

                   函館市議会議長  岩 谷 正 信