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北海道 札幌市

平成17年(常任)総務委員会−08月02日-記録




平成17年(常任)総務委員会
 札幌市議会総務委員会記録
           平成17年8月2日(火曜日)
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      開 会 午後12時59分
○近藤和雄 委員長  ただいまから、総務委員会を開会いたします。
 報告事項は、ございません。
 議事に入ります。
 陳情第114号 「仮称ススキノ監視カメラ条例」制定等に関する陳情、陳情第116号 薄野に監視カメラを設置する「ススキノ条例」構想に関する陳情及び仮称札幌市公衆に著しく迷惑をかける風俗営業等に係る勧誘行為等の防止に関する条例案の意見募集についての3件を一括議題といたします。
 陳情第114号及び陳情第116号は、本日が初審査ですので、提出者から趣旨説明を受けるため、委員会を暫時休憩いたします。
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      休 憩 午後1時
      再 開 午後1時33分
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○近藤和雄 委員長  委員会を再開いたします。
 理事者より、説明を受けます。
◎佐々木 市民まちづくり局理事  本日、ご説明させていただきます仮称札幌市公衆に著しく迷惑をかける風俗営業等に係る勧誘行為等の防止に関する条例案につきましては、皆様ご存じのとおり、これまで、地元関係者あるいは議会の皆様方からの要望に基づきまして、札幌市も、この春から機構を整備し、制定に向けた検討を進めてまいりました。検討に当たりましては、地元町内会、クリーン薄野推進協議会、地域商店街組合とのたび重なる意見交換を初め、北海道警察からの協力、支援を受けました。その過程で、繁華街地区において市民、観光客が受けている迷惑行為が改めて浮き彫りとなり、規制の対象とする迷惑行為を明確に定義し、強い罰則も盛り込む形でこのたびの条例素案をまとめた次第でございます。
 この条例は、通称ススキノ条例と言われておりますとおり、薄野地区の地元住民の方々の声に後押しされる形で検討を行ってまいりました。今週末の5日、金曜日には地元住民総決起集会を開催し、早期制定、施行を望む4,000名の署名を市長あてに提出したいとの案内も届いているところでございます。
 こうした経緯を踏まえて作成した案でございますが、広報さっぽろ8月号でもご案内のとおり、去る7月25日から今月23日までの30日間、パブリックコメントという形で市民意見の募集を実施してございます。
 このパブリックコメントの内容につきまして、その概要を地域振興部長より総務委員の皆様にご説明させていただきますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
◎阿部 地域振興部長  私の方から、お手元にお配りしました資料に基づきまして条例案の概要について説明をさせていただきます。
 まず初めに、資料の1ページ目に記載しております、この条例案を検討することとなった背景や趣旨、目的についてでございます。
 ご承知のとおり、近年、薄野地区を初め、ポールタウンやオーロラタウンあるいは狸小路といった市内中心部の繁華街におきまして、道行く女性に声をかけ、性風俗店で働くよう、あるいはアダルトビデオに出演するよう勧誘する者たち、いわゆるカラス族と呼ばれる者たちがふえております。また、特に薄野地区におきましては、卑わいなことが書かれた看板やビラなどを用いて性風俗店などの客となるよう誘う行為、さらには、風俗店無料案内所のように卑わいな広告物を堂々と掲示する行為がふえてきております。こういった公序良俗に反する行為が横行するある種異様な光景は、市民にとっては大変迷惑で、不快感や不安感を覚えるものであります。また、観光で札幌を訪れる方々に対しましても、札幌のイメージを大きく損なうものでございます。
 札幌市が平成16年12月に実施した市政世論調査、さらには北海道警察が実施したアンケート調査の結果では、このような状況に市民の大多数である約8割の方が何らかの規制を求めていることがわかりました。また、平成16年第4回定例会等におきましても、札幌市として何らかの対応をすべきであるとのご意見をいただきました。こうした経過を踏まえて、札幌市といたしましては、このような迷惑行為に対して罰則つきで禁止する条例の策定を検討したわけでございます。
 この条例案の策定に当たりましては、これまで、実際に取り締まりを行う北海道警察に協力をいただきながら、クリーン薄野推進協議会を初めとする地元関係団体、町内会関係者、さらには市民の皆さんとの意見交換会を重ね、地元の要望などを把握しながら検討を進め、このたび、このような条例案の概要を取りまとめることができたところでございます。
 なお、この条例案に関しましては、去る7月25日にパブリックコメントを開始いたしまして、8月23日までの30日間、広く市民の皆さんの意見を募集しているところでございます。
 ちなみに、本日午前中までに10人の方から合わせて11件の意見が寄せられているところでございます。
 続きまして、条例案の内容についてご説明をいたします。
 この条例の名称ですが、仮称で、札幌市公衆に著しく迷惑をかける風俗営業等に係る勧誘行為等の防止に関する条例、大変長々とした名称になっておりますけれども、通称ススキノ条例とも呼んでございます。
 条例の構成といたしましては、資料の2ページ目に条例案の概要を簡単に記載しております。
 まず、条例の目的から始まりまして、本題となる三つの禁止行為の規定、さらに、禁止行為を行ったものへの罰則の規定、最後に、適用上の注意の規定といった比較的少ない条文から成り立っております。
 それでは、それぞれの規定の具体的な内容について順を追ってご説明いたします。
 まず、条例の目的でございますが、これは、先ほど申し上げました条例案策定の背景にもございましたとおり、薄野地区などで行われている風俗営業等に係る勧誘行為、これらを規制することによりまして、市民や観光客等の安全で安心な生活環境を確保することを目的としております。一方で、この条例案で規制するものは、たとえ一部であっても人の行為を制限するものとなりますので、名称にもありますとおり、著しく迷惑な公序良俗に反する行為に限定して禁止する趣旨となっております。
 次に、三つの禁止行為についてでございます。
 こちらが、この条例案の核となる部分でございますが、まず1点目は、性風俗店での稼働などについての勧誘行為の禁止、俗に言うカラス族などの行為を禁止するものでございます。カラス族と呼ばれる者たちは、最近では必ずしも黒い服を身にまとっているとは限りませんで、比較的ラフな服装をしているカラスもいるようでございます。また、男性ばかりでなく、女性もいると伺っております。こういった者たちが、通行中の若い女性に声をかけ、性風俗店などで働くよう、あるいはアダルトビデオの被写体となるよう勧誘行為を繰り返しております。このことは、声をかけられた人、あるいはそれを目撃した人が迷惑、不快、そして不安に感じるばかりでなく、実際に未成年者が性風俗店で働かされるなどの被害が生じているところでございます。条例案では、公共の場所において不特定の者に対してこのような勧誘行為を行うことを禁止しています。
 では、具体的にどういった稼働の勧誘を禁止するのかと申しますと、ソープランド、ファッションヘルスといったところで人の性的好奇心に応じて人に接する役務に従事するよう勧誘したり、キャバレーやスナックなどで人に接する役務に従事するよう勧誘する、あるいは、アダルトビデオやヌード雑誌などの被写体となるよう勧誘することがこれに該当いたします。この場合、実際に勧誘を行った者のほか、金品などを見返りにして勧誘行為を他人に行わせることもあわせて禁止しております。
 次に、2点目の禁止行為であります不当な誘引行為の禁止についてでございます。
 誘引行為という言葉自体が余り一般的ではございません。若干、その定義を説明させていただきます。
 よく聞かれるのは、客引き行為でございます。これは、相手を特定して客となるよう積極的に働きかける行為を言うものであります。これに対しまして、誘引行為とは、店の客となるよう誘うという点では客引きと同様ですが、誘引行為は客引きまでにいたらない勧誘方法を指すものでございます。具体的には、不特定の人に対して呼びかけをしたり、ビラなどを見せたり、看板を掲げたりして誘いかける行為のことでございます。
 性風俗店などへの客引き行為は、北海道の迷惑防止条例において一定の規制がかけられておりますが、客引きに至らないこのような誘引行為については、現状では規制されておりません。そのため、卑わいな接待の提供をちらつかせた勧誘が、現在、横行している実態にございます。実際に薄野地区を歩きますと、このような誘引行為を行う者が歩道に列をつくって立ち並んでおり、頻繁に声をかけてきます。このため、歩道を真っすぐに歩くことができなかったり、道路を避けて遠回りせざるを得なかったりするなど、歩行の自由が妨げられております。条例案では、こうした人の性的好奇心に応じて人に接する役務を提供する店の客となるよう誘引する行為について禁止をしております。そして、この誘因行為につきましても、実際に行為を行った者のほか、金品などを見返りにしてこれらの行為を他人に行わせることもあわせて禁止をしております。
 次に、3店目の禁止行為であります。
 卑わいな広告物の掲示などの禁止についてでございます。
 最近、薄野地区では、性的サービスを売り物にしている風俗店を紹介する風俗店無料案内所というものがふえております。この案内所では、卑わいな写真や絵などが描かれたポスターなどを歩行者から容易に見える状態で掲出しております。また、この案内所以外にも、ビルの壁面や路上に卑わいな写真や絵及び文言を堂々と表示した看板が数多く掲出されております。こういった光景は、市民の不快感や嫌悪感を生み、さらには、歩行者の行動の自由や善良な風俗環境が脅かされることとなります。実際に、これらの行為が行われている地域の付近には、資生館小学校がございまして、児童や親子連れも通行する場所となっておりますので、このような卑わいな広告物がはんらんした光景は青少年の心理への悪影響も懸念される状況にございます。
 この条例案では、だれもが容易に見える屋内及び屋外の場所において、性的好奇心をそそる写真や絵など、そして、人の性的好奇心に応じて人に接する役務の提供を示すような広告物、これを配置することを禁止しております。
 以上の3点がこの条例案において禁止する行為でございます。
 次に、これらの禁止行為を行った者に対しての罰則でございます。
 こうした迷惑行為の背景に存在するもの、さらに、この条例の目的を達成することを考慮した場合に、刑事罰による罰則適用が必要であると考えております。条例案では、量刑に関しまして、他都市の事例を参考にいたしまして、三つの禁止行為いずれに対しましても、違反者に対して50万円以下の罰金、または拘留、もしくは科料といった罰則にすることを考えております。また、常習者や金品などを見返りに他人に禁止行為を行わせた者につきましては、さらに重い罰則としております。このほか、従業員などに禁止行為を行わせた営業者に対しましてもあわせて罰則を科すことで、より実効性を高めることとしております。
 条文の最後でございますが、適用上の注意の規定を設けております。
 これは、本条例の実際の取り締まりは北海道警察が行うものでございますので、適切な運用を図り、市民の権利を不当に侵害しない、さらに、本来の目的を逸脱して乱用することがあってはならないということを規定したものでございます。
 最後になりますが、この条例案で規定する禁止事項につきましては、その適用範囲を規則において定めることとしております。
 想定しております区域は、資料の7ページ目に図を掲載しております。
 北は北8条通、南は南7条線、東は創成川通、西は西7丁目通で囲まれた区域を考えております。これは、一部であっても人の行為を制限するものでございますので、その範囲は必要最小限にすべきものであるとの考え方に立ちまして、実際に迷惑行為が確認されている薄野地区、大通公園周辺、札幌駅周辺を中心に指定するものでございます。ただし、今後、迷惑行為が他の区域に拡大した場合には、その状態に応じて指定区域を変更し得るものと考えております。
○近藤和雄 委員長  質疑を行います。
◆細川正人 委員  それでは、私から、何点かお伺いさせていただきます。
 陳情との関係で、いわゆる監視カメラの設置に反対ということで、条例自体に反対をするのかなと、ちょっとそんな気もしたんですけれども、今説明を受けた条例案の中にはカメラという話は全く出てきていないわけであります。
 まず、基本的に、条例と防犯カメラというのでしょうか、監視カメラといったものとの関係をどうとらえておられるのかということについて、1点、お伺いをいたします。
 あわせまして、もう一つ、陳情の提出者の方々は、防犯カメラというものは監視をするということで反対であるという意見です。もう一方には、犯罪の抑止、そして、実際に摘発というようなことで貢献をしているという考え方もあるのかなというふうに実は感じているところであります。
 そこで、札幌市として、防犯カメラ、いわゆる監視カメラというものについての基本的な考え方についてお伺いさせていただきたいと思います。
◎阿部 地域振興部長  まず、1点目の監視カメラとこの条例案の関係についてでございます。
 この条例案は、今ほどご説明しましたとおり、繁華街地区における公衆に著しく迷惑をかける行為を明確に定義いたしまして、それを禁止し、それらを防止するために制定することが最大の目的でございます。したがいまして、陳情の要旨にありましたような監視カメラの設置に向けた条例では全くないということをお伝えしたいと思います。
 それから、2点目の防犯カメラあるいは監視カメラの設置についての基本的な考え方でございます。
 こういったカメラにつきましては、犯罪の予防などに一定の効果があると言われておりますが、一方で、プライバシーの問題もございます。例えば、モニターのあり方とか、記録画像の取り扱いなど、検討しなければならないさまざまな課題が含まれているというふうに考えております。
 このため、現段階では、陳情にありましたような、薄野地区に防犯あるいは監視カメラを市がみずから積極的に設置し、行っていくというような考え方は持っておりません。犯罪の抑止、それから取り締まりという観点から設置されるこのような監視カメラ、防犯カメラというものの性質、趣旨から考えますと、警察行政としての取り組みがむしろふさわしいものと考えている次第でございます。
◆細川正人 委員  それでは、ちょっと観点を変えて、この条例案の中身の方に入っていきたいと思います。
 実は、東京都で、ことしの4月ですが、条例改正をされて、いわゆる歌舞伎町を取り締まるというような条例改正がなされたわけであります。札幌市のこの条例案と、東京都の改正条例との間で、札幌市が一歩進んでいるというか、そういった面があるのかなということをちょっとお伺いしたいのですが、その相違点というんでしょうか、違いというんでしょうか、こういった点がちょっと違うんだということがもしあれば、そのことについてお知らせいただきたいと思います。
◎阿部 地域振興部長  都条例との違いでございますが、3点ほどございます。
 1点目は、性風俗店での稼働勧誘、働くことを勧誘する行為に関して、私どもの条例案では性的サービスの提供を行うものということのほかに、キャバレーなどの接待飲食等営業、それからスナックなどの酒類提供飲食店営業、こういった分野において客に接する役務に従事することを勧誘する、こういったことも規制の対象に含めております。東京都ではこの点について含まれておりませんので、私どもの方が広い範囲であるということでございます。
 しからば、何のためにそこまで広げるのかということでございますが、これは、カラス族による街頭のスカウト行為が、性風俗店だけにとどまりませんで、接待飲食等営業などへの勧誘を行っているカラス族が相当数存在する。結果的には、そういったところからどんどんと性風俗店の方に紹介し、つなげていく、こういう流れになっているということでございます。また、実際に声をかけられた、勧誘された女性の大半が、これを迷惑、不快と感じているという道警の調査結果もございます。
 それが、まず東京都との違いの1点目と、その理由でございます。
 違いの2点目は、誘引行為に関してでございます。
 東京都の条例では、わいせつな行為や卑わいな接待を行っている店に対する誘引行為を取り締まるというものでございまして、実際に営業内容の確認がとれて初めてそれが違反行為か否かが判明するということになってございます。その結果、摘発しようとしたときに、違反者やお店が実際の営業行為を巧妙に隠しまして、うちはわいせつな行為や卑わいな接待をしていないから取り締まり対象ではない、こういった言い逃れをするケースが警視庁で確認されているそうでございます。
 本市の条例案におきましては、実際にどのような営業を行っているかというのは問題ではなく、性的なサービスの提供を示すような誘引行為をすべからく規制し、市民に対する迷惑行為を防止しようという考えに立つものであります。そうすることで、東京都に見られるような言い逃れを防止したい、こういうふうに考えております。
 最後に、3点目ですが、卑わいな広告物の掲示等の禁止でございます。
 東京都が禁止しております対象以外に、私どもとしては、看板、ポスター及び移動車両を規制対象に含めているということで、範囲は広うございます。これは、なぜかといいますと、現在の薄野地区におきましては、卑わいな看板やポスターが、暴力的に視覚に飛び込んでくるというような状況にございますので、子どもあるいは女性連れの皆さんは、そうした公道を避けて通らざるを得ない、まさに歩行の自由までが制限され、街並みがあたかも成人雑誌のような実態にかんがみてこういうことを考えたわけでございます。
 この条例では、卑わいな看板等が掲出されることによりこうむる不快感とか嫌悪感、羞恥心等の迷惑性を排除して、もって人の行動の自由、善良な風俗及び住居の平穏を確保する、こうしたことを目的としております。
 違いについては、この3点でございます。
◆細川正人 委員  この条例案は、今、パブリックコメントにかかっておりますが、年内に施行したいということでいろいろお考えになっているんじゃないかなという気がしています。
 そこで、条例が実際に施行された後、実効性ある体制を組まないと意味がないんじゃないかなという気がしております。東京都ではかなりの警察官が動員されたという話もちょっと聞いておりましたけれども、そんな意味で、条例施行後に向けた道警と札幌市との連携体制というんでしょうか、そういったものについてご協議をされておられるのか、そしてまた、されているのであれば、どういった体制をとろうとされているのか、その点について最後にお伺いさせていただきたいと思います。
◎阿部 地域振興部長  ご指摘の点についてですが、この条例に反した場合に罰則が適用されます。そうしますと、まず警察が取り締まりを行い、検挙後は司法の手にゆだねるという流れになります。そこで、実際の取り締まりに当たりましては、警察機関に一任することになります。直接、私ども札幌市が取り締まり活動に携わることはありません。
 しかしながら、本市におきましても、この条例に掲げる迷惑行為とか違反状態を何とか速やかに解消する側面的な手だてはないものか考え、積極的に、そういった解消に少しでも役立つ活動を展開していきたい、そうせねばならないというふうに考えております。
 例えば、施行後でございますが、違反行為を行おうとする者に対しまして、施設内の構内放送、地下鉄のようなところでの放送とか、ポスターなどを掲示するとか、あるいは、いろいろな広報媒体がございますので、こういったものを有効活用して違反行為を牽制したい。そして、市民の皆さんに対しましても、えたいの知れない声かけ行為に気軽に答えないように、そういったことをさまざまな広報媒体を通じて積極的に啓発活動を行ってまいりたいと考えております。
 また、私どもだけではなくて、この地域に住んで営業されているいろいろな団体の皆さんがいらっしゃいます。こういった皆さんとも一緒になり、そして取り締まる道警とも協力しながら、この地域の安心で安全な繁華街づくり、そういったものを実現していきたいというふうに考えて、今、一緒に協議を進めているところでございます。
◆峯廻紀昌 委員  この条例の制定に向けては、説明にもありましたように、市民要望が非常に多いこともありますし、なおかつ、我が会派としても今まで条例制定に向けた取り組みについて訴えてきた立場でございます。法的な問題とかを含めて関係機関との調整というのは非常に大変であったと思います。そういう意味では、今回の制定に向けた取り組みについて、まずは評価をさせていただきたいというふうに思います。
 それでは、今、ご説明いただいた中から2点ほどお伺いをします。
 まず、1点は、市民、あるいは観光客の方も含めて、この条例をより理解していただくためにという観点でございます。今回の迷惑防止の部分では、カラス族に限らず、キャッチセールスの部分での取り締まりもしてほしいという要望がかなりあったでしょうし、私も、この案件について市民の方とお話しするときにはそのことも出てきておりました。
 しかし、今回のカラス族の部分では、キャッチセールスが盛り込まれていないということであります。その盛り込まれていない背景についてちょっとご説明いただきたいと思います。
◎阿部 地域振興部長  それでは、キャッチセールスについての規制がここに盛り込まれていないことについてご説明をしたいと思います。
 キャッチセールスということですが、街頭で不特定の者に声をかけるという点では、カラス族などのスカウト行為と同様に迷惑と感じている市民が多いということを、私どもも認識をしてございます。
 しかしながら、街頭で声かけをして商談行為を行う、そういった現象自体については全面的に禁止されているものではありません。特定商取引に関する法律というものがございまして、ここでは、一定のルールに基づいてそういったことが認められる、こういう規定がございます。したがいまして、キャッチセールス全体を迷惑行為ととらえて全面的に禁止するということは、特商法の規制を超えるものになってしまい、条例で法を超えるような規制をすることはできないというのが、まず理由の1点目でございます。
 ただし、キャッチセールスを含めたさまざまな路上の宣伝行為につきまして、その勧誘方法の悪質さということに着目いたしまして、そこに規制をかけるということは、立法技術的に可能は可能ですが、三つほど理由がございまして、今回、手をつけておりません。
 1点目の理由は、まず、北海道の迷惑行為防止条例におきまして、悪質な勧誘行為については既に規制がなされております。それが1点目です。
 2点目に、路上での勧誘行為をすべて禁止することは、先ほども申しましたが、健全で善良な営業活動、あるいは宣伝活動、さらには市民活動も入りますけれども、こういったものを規制することにつながりかねない。そういうことで、これは法的には極めて重大な問題をはらんでいることだろうというふうに思います。
 3点目としまして、これは法的問題ではございませんで、この薄野地区一体を中心とした現在のわい雑な状況、これを一刻も早く改善したい、家族連れも含めて、訪れる皆さんが楽しく過ごせる繁華街を早く取り戻したい、こういったことを考えまして、大変難しい問題をはらんだものをまず横に置きまして、今回の条例案で、一刻も早く、取り締まりといいますか、規制を実現していきたいものだ、こんなふうに思った次第でございます。
◆峯廻紀昌 委員  今の説明を聞く中では、当然、キャッチセールスについては、道の条例も含めて、縛りがあり、さまざまな課題がある中で、今回盛り込まなかったことはわかります。
 ただ、先ほど部長の方から説明もありましたように、カラス族も容姿を変えてきているということで、なおさら、市民の目には見分けがつかないという現象が起きてくると思うんです。そういった意味では、求められてつくる条例であっても、制定後、何ら変わらないのではないかと。キャッチとカラスのウエートはわかんないですよ、何割かというのは。ただ、そういった面で、今回のこの条例の中身を具体的に理解していただくためには、今、答弁していただいた内容も含めて、やはり市民に知らせていく必要があると思うのです。
 そういった意味においては、今、パブリックコメントをやっている最中でございますけれども、周知期間の中でこの辺の内容についてもきっちり丁寧に周知していただき、市民により理解を深めていただく取り組みをまずお願いしておきたいというふうに思います。
 それともう1点は、当然、こういう迷惑行為を含めて、要望があり、要はたがをはめていく、規制をはめていくことは必要ですけれども、そこだけにとどまらず、ぜひ、以降の何か夢のあるものを考えられないのか。
 先ほど、細川委員の方から東京都の歌舞伎町のお話がございました。その中で、歌舞伎町をちょっとインターネットで調べますと、歌舞伎町ルネッサンス推進協議会というものをつくっていると。流れを見ますと、この協議会は、ことしの1月、発足しているんですが、それに向けてことしの4月に東京都では改正条例を施行している。そういった中で、札幌市も、今回の条例制定にあわせて、ぜひ、関係する道警、あるいは商店街、地域の皆様、市は当然ですけれども、そういった部分との協議会をつくるなどして、要は、そういうものをつくり、その中で、これからこういう街をつくり上げていきましょう的な夢を語れるようなものを、ある意味この機会をとらえてやるべきではないかというふうに思うんです。
 その辺について、何かお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
◎佐々木 市民まちづくり局理事  薄野地区を中心といたします繁華街の美観を改善するためには、本条例案で規制をする迷惑行為を排除するだけではなく、ほかにも街づくりの視点でさまざまな事業を展開していくことが効果的であると考えてございます。そういった面では、本条例案の制定は、繁華街における街づくり施策の一環であると考えているところでございます。ただいま申し上げたように、早急に取り締まる必要がある迷惑行為について、一刻も早く対処することが最優先であるとの考えで、本条例案の制定に向けて取り組んでいるところでございます。
 しかしながら、ただいまお話がございましたように、安全で安心な街づくりという観点から言いますと、行政のみならず、地元住民や事業者の方々が連携し、協働して、今後の街づくりに向けてどういったことができるのかを一緒になって考え、実践していくことが大変重要であると考えてございます。したがいまして、今後もクリーン薄野推進協議会や地元連合町内会を初めとする地元団体、さらには北海道警察などの関係機関とも一層連携を図りながら、地域の安全・安心な街づくりの推進につきまして総合的に検討してまいりたいな、こう考えてございます。
◆峯廻紀昌 委員  今、ご説明いただきました。今までも連携を図ってやってきておられますけれども、より密にする中で、この条例の制定とあわせて、ぜひとも形をつくり上げていっていただきたいと思います。
 最後に、今までもお話しのありました市民あるいは観光客の安全を考えて、ぜひ、この条例が本当に実効性ある、さらには、そのことによって観光都市さっぽろというイメージをより高めるという部分も含めて取り組んでいただくことを要望して、私の質問を終わります。
◆高橋功 委員  私は、1点だけ、ちょっとお尋ねをしたいと思います。
 その前に、今回、札幌市でこういう条例を制定する、していかなきゃならない背景というのは、やはり、どちらかというと暴力団関係者が多いようですね。どちらかというとですよ。それを決定づけるデータは、私は何物もないけれども、その辺は、多分、異論がないだろうと思う。今までは、そういうやからからすると、札幌の薄野は、おい、おい、大変甘いぞと。福岡もだめ、大阪もだめ、名古屋もだめ、東京もだめ、どんどんどんどんと。先ほどもいろいろ議論がありましたけれども、私も可能な限り規制はない方がいいに決まっていますよ。ある方がいいか、ない方がいいかといったら、ない方がいいに決まっている。だけども、やはり市民が、また観光客が、子どもたちがですよ。先ほど資生館小学校の話も出ていたけれども、確かにあそこの側はね、バス通学だから、どこまで歩いて帰るか、それは別としても、あんな近くに小学校もあってですよ。それがそういう暴力団関係者のやからに言わせると、私は直接聞いたわけではないけども、やっぱり、薄野は甘い、札幌は甘い、ほかはどんどん仕事がやりづらくなってきたと。これは、北へ北へという流れがやはりあるんだと僕は思う。
 そういう意味では、私も、何らかの規制を、これは本当に考えないと、結果としてそういう今の状況が放置されることがあったらいかんというふうに思っておりましたので、今回、そういう意味ではそれなりの評価をしたいと思っております。
 それで、その上でですよ、先ほど細川委員からも、東京都条例、新宿の歌舞伎町のお話が出まして、今回提案される札幌の案とどこが違うのか、三つの違いが部長から説明があった。そういうふうに考えると、先ほどから議論になっていないことが実は一つあるんですね。それは、客待ちという行為。これは、私も何回か目撃している。実際に、客引きを目的として、立っているんですね、店の前に。そこでたむろしているというか、それも1人、2人なら、私も、どちらかというと、そんな小柄な方でないけれども、私でもなかなか通りづらいような、いや、ほんと。体がでかけりゃいいとは言わんけど、そういうところがいっぱいありますよ、薄野は。東京都の条例では、それすら規制している。客待ち行為、客引きでないですよ、客待ち。
 それから、札幌では、道の迷惑防止条例で、確かに、客引きはだめだね。歩道を、平行して一緒に歩いてくるとか、前に立ちふさがるとか、そういうのはだめだね。今回の条例では、誘引行為、チラシを見せる、ビラを見せる、声をかけるとか、これは、今度、規制の対象になる。東京都条例では客待ちを規制しているのに、札幌では議論あると思うけれども、それをしなかった。実は、そういうことも規制してもらえないだろうかという声を聞いているからちょっと聞くんだけれども、これについて、客待ち行為を対象にしなかった理由をお聞かせいただきたいと思います。
◎阿部 地域振興部長  今、委員ご指摘のとおり、いろいろな市民の皆さんから、客待ち行為も取り締まってくれという要望が確かにございました。東京都でこの客待ち行為を禁止する規定があるのも存じておりますが、実は、この客待ち行為自体は、積極的な作為というものが存在しない、そういう状態を言うものでございます。そういう状態を規制することは、まず、内心の自由を侵害する可能性があるのではないか、こういったことを私どもは懸念するところでございます。
 東京都においては実際に禁止しているわけで、存在するではないかということでございますが、実はことしの6月に担当者を警視庁に派遣しまして、実際に客待ちについてどういった実施、執行をされているかということを聞いてまいりました。そうしましたところ、立件、つまり捕まえて起訴する、この立件に至った者はいまだ1件もなかった。立件するのに非常に困難性を伴うということで、検挙数は1件もないという実態でございました。
 つまりは、やはり、規定があったとしても、それを実際に使うということになりますと、非常に難しい実務上の問題、法的な問題があるようだということを、私どもは報告によって感じたところでございます。さすれば、本市におきましては、この客待ち状態につきましては、極めて慎重に検討していく必要があるだろう、こういうふうに考えたところでございます。
 もう一つは、我々がつくっております条例案の中で考えますと、客引きの前段行為であります誘引行為を規制しております。これをうまく使えば、この客待ちの方たちにも抑制効果が働くんではないかということも考えております。そういったことをあわせて、今回、客待ち行為は手をつけなかったということでございます。
◆高橋功 委員  だから、客待ちというのは、何か行動、アクションを起こす前提があるからそこに立っているわけで、そういう意味では、今の部長の説明では、ビラを見せるとか、声をかけるとかということをやれば誘引になるのですね。
◎阿部 地域振興部長  そのとおりです。
◆高橋功 委員  だから、そういう行為をした段階で取り締まりの対象になるから、取り締まりの対象になるようなことが前提にある客待ちは入れていない、こういう理解でいいですか。
◎阿部 地域振興部長  そのとおりです。
◆飯坂宗子 委員  段々の質疑がありました。きょうは条例案の説明を委員会で受けているわけですが、私は、端的に言って二つほど懸念材料があったわけです。
 その一つ目は、いわゆる陳情者も説明されておりましたが、監視社会への第一歩になってはならないという点で、具体的には、監視カメラは条例には含まれていないということが明確にご答弁されましたし、また、市として増設する考えもないということがきょうは明らかになったかというふうに思います。
 それから、二つ目は、いわゆるカラス族の温床となる背景、社会経済、雇用などもろもろの根っこの問題、これも非常に奥が深いというふうに思いますし、重要な課題だと思います。ですから、こういう行為自体がなくなる社会というのが一番いいというふうに私も当然考えております。
 今回は、著しい迷惑行為、これに限定して、当面の策として市条例をつくった上で、現状は取り締まらないことには非常に大変だという現実問題もあって、そういう提案がされたのかなというふうに理解をしました。
 しかし、やはり、適用上、そのことによって一般市民の当然の権利ということが不当に侵害されるということがあってはならない。これは、非常に注意しなくちゃいけないことだというふうに思います。
 そういう点で、きょうは、総務委員会で案が示されて、パブリックコメントも経て、9月の議会に正式に条例案として出てくるのだろうというふうに押さえておりますので、きょう結論を出す課題ではございませんから、私は懸念される二つの問題について意見を申し上げて、段々の質疑もございましたので、きょうはこれで終わっておきたいと思います。
 また改めて、その時点で質疑をさせていただきたいと思います。
○近藤和雄 委員長  ほかに質問はございませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○近藤和雄 委員長  ほかになければ、質疑を終了いたします。
 それでは、陳情の取り扱いについてお諮りいたします。
 陳情2件の取り扱いは、いかがいたしましょうか。
 (「継続審査」と呼ぶ者あり)
○近藤和雄 委員長  陳情第114号及び陳情第116号を継続審査とすることにご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○近藤和雄 委員長  異議なしと認め、陳情2件は、継続審査と決定いたしました。
 以上で、本日の委員会を閉会いたします。
    ──────────────
      閉 会 午後2時20分