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北海道 札幌市

平成17年(常任)文教委員会−07月21日-記録




平成17年(常任)文教委員会
 札幌市議会文教委員会記録
           平成17年7月21日(木曜日)
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      開 会 午前9時59分
○青山浪子 委員長  ただいまから、文教委員会を開会いたします。
 報告事項でありますが、高橋忠明委員、林家委員からは欠席する旨、それぞれ連絡がありました。
 それでは、議事に入ります。
 陳情第139号 札幌市内の公立高等学校の間口削減に反対する陳情を議題といたします。
 本日が初審査ですので、提出者から趣旨説明を受けるため、委員会を暫時休憩いたします。
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      休 憩 午前10時
      再 開 午前10時6分
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○青山浪子 委員長  委員会を再開いたします。
 質疑を行います。
◆猪熊輝夫 委員  何点か、質問させていただきたいと思います。
 今の陳情者のお話の中で平成18年度の適正配置計画ということで、石狩管内では、第2学区の道立白陵高校が、1間口減となるという内容になっていることを理解しています。
 そこで、この学校における過去3年ぐらいの募集人員と実際に入学した数に少し開きがあるような話も、いろいろと調査をしていく過程の中で理解しているつもりなんですが、実態としてどうなっているのかということがまず一つです。
 もう一つは、高校に入るけれども、今の陳情者の説明の中にも一部表現的にはあったと思うんですが、自分の意とは違った形で入学というようなこともあるのかと思いますが、中途退学の状況はここ何年か見てどうなっているのか、まず、この2点を質問いたします。
◎北原 学校教育部長  私の方から、まず、過年度における道立札幌白陵高等学校の募集定員と実員の状況についてお答えいたします。
 平成15年度と16年度につきましては、1次募集でそれぞれ20人と10人の欠員を生じまして、平成16年度につきましては2次募集において定員を確保しております。本年度、平成17年度は、1次募集において91人の欠員を生じまして、2次募集後もなお48人の欠員がございました。
 続きまして、中途退学者の状況です。
 これは、平成16年度の数字でございますけれども、市立高等学校における全日制、定時制を合わせた中途退学者数は158人で、中退率は2.0%となっております。過去5年間では1.9%から2.2%の間で推移してございまして、ほぼ横ばいの状態であります。
 その主な理由でございますけれども、学校生活・学業不適応が45.6%、これが一番多くなっております。2番目に進路変更が22.8%、この二つが主な理由となっておりますけれども、それ以外に、家庭の事情が4.4%、問題行動等が3.8%、病気、けが、死亡などが3.2%、経済的理由が1.3%となっております。
 なお、道内の公立高等学校では、こちらは平成15年度の数字でございますけれども、全日制、定時制を合わせた中途退学者数は2,985人で、中退率は2.2%となっております。
 その主な理由といたしましては、進路変更が38.1%、学校生活・学業不適応が36.8%、問題行動等が7.8%となっております。
 さらに、全道の私立高等学校では、こちらも平成15年度の数字でございますが、中途退学者数は1,053人で、中退率は2.8%となっております。
 その主な理由といたしましては、学校生活・学業不適応が35.9%、進路変更が28.9%、問題行動等が8.7%、このようになっております。
◆猪熊輝夫 委員  中途退学という点で言えば、従前からおよそ2%前後というのは何らかの理由で発生しているということで、統計的に見て毎年この程度だという受けとめ方をするか、あるいは、毎年発生するという部分について理由を把握されているわけですから、そのことによって将来に大きく禍根を残す子どもたちも現実の問題として多数見受けられるところですから、そういった者に対してどう対応するのか。中学生の時点から、子どもはもちろんですが、父母を含めて、先生方との間にどういうコンセンサスを得て自分の進路というものを選んでいくかというようなところで、全く対応していないわけではありません。しかし、現実の問題として、進路指導の先生方も一つ一つのケースで結論が出ればそれでよしということではないと思いますけれども、そんな点で、もう一回、教育委員会内部で、あるいは学校現場と連携をとって、受けとめ、研さんをしてみると。多分、常にされていると思うんだけれども、大きな受けとめを一回されてみる必要があるんではないか。
 いずれにせよ、少子化時代ですから、子どもたちが減少していく中で、そういう悔いを残す子どもたちが社会に出ていくというのも痛ましい限りですので、表現が適当かどうかわかりませんが、ぜひそんな点で大きな節目をつくってもらいたいもんだな、こう申し上げておきたいと思います。
 次に、札幌では石狩管内の1から8学区ということになるわけですが、札幌市内の子どもたちがそれ以外の部分に相当数行っているんではないかというようなことを含めて、毎回、この種の陳情などを一つの節目にしたり、予・決算の中でも議論になっていると思いますけれども、実際の問題として、市内の中学校を卒業して管外に進学をしている実態というのはどのぐらいあるのか。さらにまた、その進学の理由というようなものも一定程度分析をされていると思いますけれども、この機会にわかる範囲で明らかにしてもらいたい。
 それからもう一つは、子どもが減少していっているということを大きな理由に決してするわけではありませんが、小学校、中学校が40人学級はいかほどにということで、ある面では30人学級というような角度での議論というのは一定程度なされてきた。私は、どらちかというと、40か30か論ではなくて、40人学級というものを、38人とか、あるいは37人とか、35人というような形で少し減少させていく中で、今、子どもたちや先生方が立ち向かわざるを得ないいろいろな課題について対応しやすいというような状況へと、学級の人数というものを減少させていくというような考え方はどうかということを議論したことがありますが、今の時点で、高校の1学級40人というものを減少させることについての考え方について、見解があれば聞かせてほしい。
 それからもう一つは、子どもたちの経済的な理由という部分がとても悩ましい課題であることは陳情者もお話しされたところですけれども、私自身も、いろいろな地域の働いている皆さん方の所得状況というものなんかをよく耳にしながら会話をさせていただくんですが、明らかに、ある特定な職域などについては月15万円前後の所得ということを余儀なくされている状況も耳にし、従前、お母さんが家庭にいたけれども、パートなどで出ていかざるを得ないというようなことを現実の課題として受けております。そういう家庭での子どもたちが進学というときに、私立というのは父母への負担という点でどうしてもと、結果として公立をということで頑張っている。しかし、そのこともかなわないという状況の中で、陳情者の説明の中でもありましたけれども、いわゆる管外へ進学せざるを得ないというようなところもないわけではない、こう思うわけです。
 いろいろな意味で大変厳しい状況にありますけれども、厳しくなればなるほど、教育から手を引くということはできない。現状維持か、強めたとしても、教育の対策というものを弱めることにはならん、こういう思いを強くしている者の一人ですが、建前と実態という点でなかなか難しいことは承知していますけれども、子どもたちに対して、いわゆる公立への進学がかなわないときの私学への助成制度は今までやってきたところですけれども、そういった部分への具体的な対応や、あるいは、奨学金制度も、優秀な部分というのではなくて、少なくとも心意気を持って頑張ろうという意欲のある子どもたちに対してそういう奨学金制度というものをより充実させてこたえてあげるというようなこと、要するに、側面的な支援という点で教育委員会としてどういった考え方をお持ちなのか。
 大変厳しい状況にありますから、なかなか頑張りますということにはなっていかないのかもしれませんけれども、決して後ろ向きでない答弁をぜひ聞かせてもらいたいものと思います。
◎北原 学校教育部長  まず、1点目の管外への進学の現状についてお答えをいたします。
 本年3月に石狩第1から第5学区の中学校、つまり、市内の中学校を卒業した1万8,141人の生徒のうち、およそ2.5%に当たります446人が石狩管外の全日制課程の高校、または高等専門学校に進学しております。その内訳でございますが、道内の公立高校が156人、35.0%、道内の高等専門学校が43人、9.6%、道内の私立高校が179人、40.1%、道外への進学者が68人、15.2%となっております。
 その理由につきましては、今年度、市立中学校長に対して調査を行いましたところ、管外進学者のうち、本人の志望によるものが75%、保護者の転居に伴うものが約15%で、両者を合わせますと約90%を占めております。
 なお、詳しい事情は不明ですけれども、やむを得ずとされる事例も7%ほどございました。
 また、その進学先といたしましては、市内に設置されていない特色ある学科に進学した生徒が多く、また、西区、手稲区の中学校では、隣接する小樽市内の私立高校に進学した生徒が多くなっております。
 続きまして、学級編制についてでございます。
 公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律、いわゆる高校標準法第6条では、学級編制につきまして、従来のとおり40人を基本として、設置者がやむを得ない事情がある場合及び生徒の実態を考慮して必要がある場合には、これを下回ることができるとなっております。
 これを踏まえまして、北海道教育委員会は、適正配置に当たり40人を基本として間口を決定しております。札幌市教育委員会といたしましては、北海道とバランスをとっていく必要があると考えておりまして、基本的に適正配置計画案のとおり取り扱うことが妥当と考えております。
 なお、学習の場面におきましては、学習内容に応じて、例えば英語の実践的な英会話学習とか、あるいは数学の習熟度別学習など、生徒一人一人の興味・関心、習熟度あるいは進路希望等に応じた多様な学習集団を構成して学級の枠を超えた少人数指導を行うなど、さまざまな取り組みをしているところでございます。
 続きまして、私学助成並びに奨学金の充実についてですが、奨学金にかかわる部分について、私の方からお答えいたします。
 初めに、高校生に対する北海道の奨学金制度についてでございますけれども、平成17年度から旧日本育英会で実施していた奨学金制度が北海道に移管されまして、道の高校生に対する奨学金制度が一元化されたところでございます。北海道の新しい奨学金制度の内容は、所得につきましては旧日本育英会の基準に準拠いたしまして、成績も含めた総合的な選考によりまして、対象者が、公立高校に通う場合は月額2万5,000円まで、私立高校に通う場合は月額3万5,000円までの貸し付けを行っております。返還につきましては、貸し付け終了後1年間据え置き、12年以内の返還を前提とした無利子融資となっております。
 次に、札幌市の奨学金制度についてでございますが、能力があるにもかかわらず経済的理由によって就学困難な高校生及び大学生を対象としておりまして、家計の状況と成績などを基準に選考した者に対しまして、公立高校で月額5,000円、立高校で月額8,000円をそれぞれ支給しているところであります。
 なお、高校生に対する奨学金の充実につきましては、財政厳しい折から総額として増額というのはなかなか難しいところではございますけれども、これまで高校生と大学生の比率を6対4程度としておりましたところ、高校進学率の高さを勘案いたしまして、高校生に対する支給比率を昨年度から採用者全体の8割程度まで順次引き上げているところでございます。
◎中村 総務部長  私から、私学助成の関係でお答えをしたいと思います。
 今、猪熊委員からご指摘のありましたように、景気の低迷あるいは所得水準の低下ということで、在校生の中にはかなり経済的に苦しい状況と、場合によっては進学をあきらめざるを得ないような状況もあるのではないかということを認識しております。
 ただ、札幌市の財政状況を見ますと、やはり、景気の低迷、交付税の見直しといったことで非常に苦しい状況に直面しておりまして、ご存じのとおり、昨年12月に財政構造改革プランを発表した中では、財政当局からは、私学助成についても見直しをすべき、削減をすべきという課題が与えられているところです。
 ただ、私どもとしましては、そういった中でも、やはり、本年度予算でもお示しをしましたけれども、教育費全体で380億円ありますが、その中で何とかやりくりをして私学への現状の助成水準を何とか維持をした、そういったところで努力しているところです。ちなみに、私立高校への助成という意味では、政令市の中でも1校当たりあるいは生徒1人当たりということではトップ水準を維持しているところです。
 したがいまして、猪熊委員のご指摘の趣旨は非常に十分にわかりますけれども、現状では新たな助成制度といったようなことはなかなか厳しいのかなというふうに考えております。
◆猪熊輝夫 委員  そこで、中途退学のところでも述べたんですけれども、従前からいろいろ議論させていただいて、教育委員会は何もしていないということを言う気は全くありません。しかし、実態把握というところまではされているんだけれども、その次の突っ込みという点で、やっぱりもう少し深みを感ずるような検討をひとつしていただきたい。そのことが、本人はもちろん、父母を含めて、札幌市の教育行政に対する信頼度が高まっていくことになると思いますから、実態はこうなっています、統計的に言うと毎年の数字は大きく変化はありませんというような形での説明で終わらないように、もう少し指導室でやることになるのかどうかわかりませんけれども、少しその数字をとらえた後、どの部分か全般かを含めて、深く分析して、そのことに改善の余地があるのか、ないのかというような分析をしていただくことが大事なことではないかなと思うものですから、申し上げておきたい。
 それからもう一つは、助成制度の関係なんですけれども、従前は市議会の議員全員で毎月1,000円ずつ出し合って、奨学金ということでずっとやっていたんです。政治資金規制法などというようなものができて、そのことによって、全員で次を担う子どもたちへの奨学金制度の一部資金として出していたもの、それ自体もだめだという話になってここに来ている。全く、どういうことなのかということで、いやいや、それはおまえら内部の問題だろということになるかもしれませんから、ことごとくそういうような形でここに至っているという点では、僕自身もとても残念なことだと思っている。
 実は、私自身も、高校、それから北海学園の2部に行きましたけれども、市役所の給料が安かったものですから、授業料を払えなくて奨学金制度を利用させていただいて、実は何とか卒業までさせていただいたんです。返済はややかかりましたけれども、ちゃんと返しました。
 いわゆる学びたいという意欲のある部分、でも、どうしても資金に限界があるもんだから、低金利時代ということもあって、どちらかというと金利と先輩方の返済を果実にして新たな子どもたちへこたえていくというのが従前の奨学金制度だったと思いますけれども、今の時代は全くそういう理論立てが成り立っていかなくなっていますから、結果として、子どもたち自体を分けてこういう子には該当するというような形になっています。しかし、子どもたちというのは、時として、反抗期を含めて、ちょっと横遊びをする、そして、ふっと我に返ってまた頑張る、こういう子にどうこたえるかというのはやっぱり現実の問題としてあるんです。
 だから、そんなところを含めて、そこの洞察というか、見抜くというか、分析をするのは大変難しいことですが、何年か見て、その奨学金を適用して、しかし、結果として期待するものにならなければ、残念だけれどもというような厳しい部分もあえて込みで、そういった頑張りたいという思いのある子にこたえられる制度への改変というか、充実とあえて言いたいんですが、そういったことがかなうかどうか、かなう方向で何とか検討してみてほしい。
 そんな点では、私どもも、いま一回、政治資金規制法なるものの、私たち全員が総意としてやることが、特定の人が特定行為で規制されていることについてやるというのは問題あると思いますが、しかし、市民が合意できるものでやることは果たしてどうなんだろうという点で私たちも検討しますけれども、皆さん方もまた検討していただいて、知恵をいただければと、こうお願いをしておきたいと思います。
 最後になりますけれども、今回の計画というのは平成19年度までの計画ですね。そうすると、20年以降の新しい配置計画をどうするのかという点では、もう既に議論されているのかなという感じがします。
 そこで、道教委で、検討会議ということで有識者を募ってやっているかと思うんですが、そういった点での有識者なるものというのは今の段階でこういうメンバーですと明らかにできるものであれば明らかにしてもらいたいと思いますし、その検討会議の進捗状況という点で把握しているとすれば、聞かせてもらいたい。
 あわせて、札幌市は、大体11月前後に魅力ある札幌市立高等学校づくりの懇談会というようなことをやっていらっしゃるんでないかと思うんです。こういう形で、懇談をして、そして、そういう意向を持って、道なら道へ意見反映をしようという取り組みをされていると思うんですね。ましてや、平成19年までという点で、20年以降という点で、まさに意識をして今から球を発しない限り、それらが生かされた議論という形になっていかないと思いますから、そういうような取り組みをしていることがあるとすれば、この機会に明らかにできる範囲で明らかにしてもらいたいと思いますし、もう少し待てと言うなら、もう少し待てということを含めて、少しご説明をいただきたいと思います。
◎北原 学校教育部長  まず、北海道における新しい基本指針と見通しにかかる高校教育推進検討会議の構成と議論の内容についてお話をさせていただきます。
 まず一つは、この構成は、道内の大学教授を委員長、そして、道内都市の教育長を副委員長に、全部で15人の委員で構成されておりまして、教育関係者、PTA関係者、自治体関係者、経済界や道立高校、市立中学校長がメンバーとなっております。
 議論の内容としては、豊かな心と確かな学力の育成など、教育内容の改善・充実、多様な選択を可能とする学校教育の推進など、教育制度の改善、教育研修の充実など教員の資質向上、信頼される学校づくりの推進など、学校運営の改善等の項目を協議の柱として検討が進められていると聞いているところであります。
 北海道教育委員会における新しい基本指針と見通しの策定スケジュールについてでございますけれども、北海道教育委員会では、今後も、引き続き、中学校卒業者が減少する状況にありまして、道内における小規模校が増加していることなどから、平成20年度以降の新たな基本指針と見通しの策定について、昨年5月に北海道教育委員会内部にワーキンググループを設置して検討を開始しております。
 また、本年1月には、先ほど申し上げた有識者から成る高校教育推進検討会議に対しまして、今後の本道における高校教育のあるべき姿やそれを踏まえた高校配置のあり方について諮問を行っております。
 北海道教育委員会といたしましては、このような取り組みも経ながら、平成18年度中を目途に新たな基本指針と見通しを策定し、20年度以降から新しい高校づくりの施策を本格的に実施する予定であるということでございます。
 北海道教育委員会に対して市としての要望、意見をどのように伝えているのかということにつきましては、北海道教育委員会に対しまして、これまでも議会でご指摘を受けてきた学区間の収容率の格差とか私立高校における保護者負担の軽減措置などについて要望してまいりましたけれども、新しい基本指針と見通しの策定に当たりましても、本市の実情、保護者や教育関係者からの声を広く踏まえていただきたいことなどを意見として伝えているところでございまして、昨日も検討会議がございました中で私の方からも要望させていただいたところでございます。
◆猪熊輝夫 委員  そこで、市立高校の部分で言うと、いわゆる特徴ある学校づくりというようなことをうたい文句にして、これからの札幌市の姿を想定して、とりわけ経済活動などが中心になろうかと思いますが、求められる人材の育成というか、いわゆる人づくりをしていこうという取り組みをされた。そんな点で言うと、札幌市のこういった経験を含めて、全道的に、それじゃ、道と政令都市というのは密接な関係を持たざるを得ないと思いますから、道自体が北海道全体という点で人材育成をどうしていくのかというような点で、僕は、札幌市の経験を踏まえてやっぱり積極的に発言するということが大事だと思うんです。それで、北海道で学んだ子どもたちが、結果として社会参加で道外に流出していくというのはとても残念なことですから、いわゆる、北海道、札幌で学んだ子どもたちが、結果として、北海道や札幌の企業やそれぞれの機関に社会参加をしていって一翼を担っていくようなことがある面では好ましい姿だと思いますので、北海道が経済力的にどういう方向を目指していくのかというものも、やっぱりこういった議論の中でも意識できるような大きいとらえ方をしていただいて、将来の人づくりという点を大きくとらえた議論というのは大事でないか、僕はそんな気がしてならないのです。
 いわゆる札幌で言うコールセンターなどという形で、語学力を高めながら世界に向かってサービスをしていこうというような分野などというのは、それを意識した人材づくりをしていかない限りは、道内でことごとく職場を確保するというか、就職することができるというようなことになかなかなっていかないというようなことを僕は率直に言って感じているんです。そんな点で、やっぱり、将来の産業構造、いわゆる公共事業が期待できない、1次産業が衰退をしているというような状況の中で、どういう分野に力を入れて北海道というのを自立した経済まで持っていこう、そのための人材という点で一定程度は意識した教育の場というものもやっぱり創造していくということは僕は大事なことだと思うんで、ぜひひとつ、そんな点で札幌市教育委員会としての議論、あるいは、それをもとにした道への反映という点でぜひ意識してほしいということを申し上げて、終わります。
◆熊谷憲一 委員  私からも、何点か質問させていただきます。
 まず、第1の質問ですけれども、公立高等学校適正配置計画案は、案という形になっております。この計画案に対して修正などの意見が出れば、当然、見直しをするという体裁になっておりますけれども、実は、一昨年、私が文教委員のときに、この計画案に対していろいろ質問もして、議論もして、一昨年は石狩第5学区の間口削減について本議会としても意見を上げた、そういう経緯もあります。
 そこで、質問ですけれども、札幌市議会も含めて、こういう意見に対して、当然、要請はされたと思うんですが、この間、道教委はこの計画案に対して実際に見直しをしたことがあるかどうか、それをまず最初にお伺いしたいと思います。
◎北原 学校教育部長  まず、高等学校の適正配置につきましては、保護者を初めとします関係者の意見を把握して、できるだけこれを反映していくことが重要だというふうに考えますけれども、北海道教育委員会におきましても、各教育局ごとに適正配置計画に係る公立高等学校適正配置計画地域別検討協議会という場を設けて意見聴取を行っているところであります。
 札幌市の場合は、石狩管内公立高等学校適正配置計画地域別検討協議会が毎年開催されておりまして、石狩管内の各学区から市町村教育委員会教育長、公立高等学校長、公立中学校長、PTA関係者、私立高等学校関係者など70人以上の関係者が参加いたしまして、北海道教育委員会に対してそれぞれの立場からさまざまな意見や要望を申し述べているところであります。
 この地域別検討協議会は、学校現場や保護者の率直な意見が述べられている場であると考えておりますけれども、北海道教育委員会におきましては、この地域別検討協議会を全道で開催して、その声を踏まえた上で毎年度の適正配置計画を策定しているところでございます。こういった状況がありますので、基本的に、この計画それ自体に既に各地の関係者、保護者等の要望は盛り込まれていると。
 なお、札幌市教育委員会といたしましても、地域の関係者の声をさらに広く吸い上げていくことにつきまして、引き続き、委員ご指摘の趣旨を踏まえて北海道教育委員会に対して要望してまいりたい、このように考えているところであります。
◆熊谷憲一 委員  お聞きしたのは見直しをしたことがあるのかどうかということなんですけれども、見直しをしたことはないというふうに押さえていいですか。
◎北原 学校教育部長  基本的に、今申し上げましたように、計画それ自体に既に要望は入っていますということが一つあります。
 ただ、計画案が発表された後、それが具体的に修正されたという記憶は、私はございません。
◆熊谷憲一 委員  今のお話しですと、計画案自体が非常に完成度が高い、だから、見直す必要はないんだというようなことだと思うんです。
 しかし、案を提案してから、一昨年もそうですけれども、いろいろ意見が出てくる。今回も陳情者から矛盾が指摘されるなど、やはり、これに対して、撤回する、あるいは修正するという意見が出ているわけですから、一たん、案が提案されて、全く、その後、何を言われても訂正しない、改定をしない、あるいは見直しをしない、これはやっぱりまずいと思います。
 改めて、こういう意見を十分尊重して見直しを行うよう強く道教委に要望すべきことを、この点については求めておきます。
 質問の2番目ですけれども、今回の適正配置計画案の内容についてであります。
 私も見せていただきましたけれども、陳情者も趣旨説明で述べておりますが、中卒者が公立高校に進学する収容率は全道平均に比べて非常に低い状況にある、これは同じ認識だと思います。
 さらに、私は流出入の状況もお聞きをいたしました。石狩管内であっても同じ学区内でなくて学区外に流出したり、あるいは、他市町村に流出するという状況の数を加味してみますと、平成17年度の私の計算で、学区内の公立高校への進学率というのは、第1学区から第8学区の平均で49.6%、約半分と。石狩第1学区では42.9%から、石狩第8学区の浜益みたいに公立でほとんどそこにしか行けないというようなところもありますから、平均は少し高くなっていると思うんですけれども、札幌市に生まれたばっかりに約半分の人しか学区内の公立高校に進学することができないという事態があるわけであります。残りの半数はどうするかというと、他の学区を選択する、あるいは進んで私立学校に行くという方ももちろんいらっしゃると思いますけれども、その多くは、やっぱり定数が少ないために他学区の公立高校あるいは私立学校に行かざるを得ないという状況にあると思います。結局は、不本意入学、遠距離通学、あるいは高校進学をあきらめる、そういう選択を札幌市の子どもが余儀なくされるというのは非常に不公平だというふうに私は思っております。
 今回、間口削減される石狩第2学区では、流出を含めると44.8%です。本来であれば、収容率を引き上げることが必要だと私は思うんですけれども、逆に間口を削減すると。これは、教育の機会均等の原則からいっても、やっぱり逆行しているのではないか、不正常ではないかというふうに考えるんですけれどもいかがか、お伺いします。
 先ほども、西区の子どもたちは小樽に行っているというお話がありました。ことし、間口を削減されたところでありますけれども、やっぱりそういう選択をせざるを得なくなるんですね。そういう点で、この辺についてどうお考えなのか、お伺いをします。
◎北原 学校教育部長  適正配置計画案につきましては、北海道教育委員会が地域の中学校卒業者数を基礎に、学校・学科の配置状況、各学校の在籍、通学の状況、生徒の進路動向、収容率や公私の比率など総合的に考慮いたしまして、広域的なデータも踏まえながら総合的な判断に基づいて計画案を示されたものと考えております。
 したがいまして、それらを勘案した上で、第2学区の今回の削減についても判断されたものと考えているところでございます。
◆熊谷憲一 委員  どうも、是認をされる、それでよしとするという部長のご答弁だと思うんですけれども、私は納得がいきません。やはり、間口削減、それから収容率も非常に低いという状況を改善するために努力すべきだということを申し上げておきます。
 質問の3番目なんですけれども、今の高校教育の実態についてであります。
 先ほども特色ある学校づくりということで札幌市が頑張っているという話もありましたけれども、現在の高校の実態は、学校の数だけ序列があると言われるような序列化、学校格差があります。さらに、先ほども陳情者が述べましたように、不本意入学や不登校の増大、学力の低下、最近では高校生による凶暴な犯罪が起こっておりますけれども、自己肯定感を持てないような高校生活など、深刻な状態が存在しているのではないかというふうに思います。
 本来、高校時代は、私もそうでありましたけれども、人生の中で最も楽しい輝いている時代だというふうに思います。そういうときに、そういう状態の中で今の子どもたちが高校生活を送らなければならないということは大変残念なことであります。
 適正配置計画案でもさまざまな対策を出されておりますけれども、主に中卒者の減少に伴う学級減はきちっと具体化すると言うけれども、特色ある高校づくりを進めるための学科転換、中高一貫校教育、全日制単位制の導入などが盛り込まれておりますけれども、先ほど述べた高校教育の矛盾といいますか、悲惨な状況を解決するものには、それではならないのではないか。一部のできる子どもたちには選択の自由は大いに広まるということはあるかもしれません。しかし、そうでない子どもにとっては、ほとんど選択の余地なく偏差値の序列に対応する高校に進学せざるを得ない、あるいは、そこになければ、他学区に行く、あるいは他市町村に行くということになるのではないか。
 私は、今必要なのは、こういう格差や序列化を解消するために、小学区制の導入も含めて検討すべきでないのかと。中卒者の減少という状況がありますけれども、これを絶好のチャンスととらえて、先ほどの質問の中にもありましたが、この機会に少人数学級の導入にぜひ取り組む必要があるのではないか。そういう提言を道教委に要望すべき、札幌市内は市立高校だけで高校教育を行っておりませんので、そういうことも含めて道教委に強く要望すべきだと思うんですけれども、この辺の考えについていかがか、お伺いをいたします。
◎北原 学校教育部長  少人数学級につきまして、私の方からお答えいたします。
 先ほど猪熊委員にもお答え申し上げましたけれども、高校における学級編制につきましては、いわゆる高校標準法において定めがあり、それを踏まえて道教委として適正配置に当たって40人を基本にして間口を決定しているところでございまして、札幌市教育委員会としてもそれに沿っていきたいという考え方を先ほど申し上げたところです。
 具体的な学習場面に関して言いますと、私どもは、各学校、市立高校等の視察もさせていただいているところですけれども、具体的な取り組みの中で、先ほど申し上げましたが、学習内容に応じて少人数の取り組みをさまざまやっているところです。旭丘高校などは、教室をさらに小さいものに設定するなどしながら、少人数の効果的な展開を学習内容に応じて行っているところですので、そういう取り組みを進めているということでご理解をいただけたらというふうに思っております。
◆熊谷憲一 委員  学力の低下が非常に問題になっておりまして、ユネスコでも日本の子どもたちの学力低下が指摘をされておりますけれども、今、大学生の学力低下が非常に問題だということで、この調査がありますので、ちょっとご紹介させていただきます。
 大学生の日本語力が低下し、中学校レベルの国語力しかない学生が、国立大学で6%、4年制私立大学で20%、短大では35%に上ると。それで、大学でやり直し教育、中学校の教育をするんだと思うのですけれども、リメディアル教育が必要だというふうに言われております。例えば、憂えるという意味を喜ぶと思い込んでいる学生が多いなど、外国人の留学生よりも劣る実態であると言われている。
 これは、やはり、高校の教育のあり方が問われているんだというふうに思うんですね。そういう点で言えば、本当に子どもたちに豊かな高校生活を送らせる、基礎教育を充実させるという点で、単にできる子の選択権を大いに広めていくだけではなくて、札幌の子どもたちが、どの子も基礎学力を伸ばしていけるような、そういう教育を新たにつくっていくことも今必要なのではないかというふうに思います。
 そういう努力を強く要望して、質問を終わります。
◆恩村一郎 委員  私の方からも、何点かお伺いしたいと思うんです。
 先ほど来、猪熊委員、熊谷委員の方からも、道教委の方に対していろんな意見といいますか、もっと強く申し述べるようにした方がいいんじゃないかといったような話があったわけなんですが、いろいろなお話をされていると思います。それに対して、まず1点、道教委の方の対応というのはどんなふうに返ってきているのか、その点について伺いたいと思います。
◎北原 学校教育部長  札幌市の要望に対する北海道教育委員会の対応について、私の方からお答えいたします。
 札幌市の要望に対して、北海道教育委員会は、まず一つは、適正配置計画につきましては、公私協調の考え方に基づいて関係者と協議しながら進めておりまして、これは今後も維持してまいりたいという答えをいただいているところです。
 二つ目、保護者の負担軽減に関しまして、財政が厳しい中、平成17年度の私立高校管理運営費補助金の単価アップなどを図ったところであるということでの回答をいただいておりました。
 それから、収容率の格差につきまして、これは大きな課題だと思うけれども、公立、私立を合わせた収容率も考えなければならず、今後の課題としてまいりたいということでの回答をいただいております。
 それから、学区の拡大につきまして、石狩学区につきましても学区間で行き来できる率を上げるなど選択幅がふえるようにしてきたけれども、今後の拡大につきましては、平成20年度に向けた指針等とあわせてご意見をいただきながら検討してまいりたい、このように回答をいただいているところであります。
 また、先ほどちょっと触れたところですけれども、昨日、開催されました石狩管内公立高等学校適正配置計画地域別検討協議会におきまして、新しい基本指針と見通し策定に当たって私の方から要望を申し上げたところですが、保護者や関係者の声を広く吸い上げる仕組みづくりについて検討を推し進めていただきたい旨を要望したところなんです。これに対しまして、北海道教育委員会からは、新しい基本指針と見通しの策定に当たっては、来る8月から9月にかけて地域の意見を聞く場を設けてまいるなどの努力をしていきたいという答えをいただいたところであります。
 いずれにいたしましても、北海道教育委員会におきましては、札幌市のみならず、石狩管内、全道にわたって関係者の意見を聞きながら、広域的なデータも踏まえて総合的な判断に基づいて適正配置に係る事務を進めようとしているもの、このように理解しているところであります。
◆恩村一郎 委員  正直言って、道教委の動きというのは、私たちの目から見て、私のところもまだ高校生がいるもんですから、受験やなんかのときのいろいろなものを見ていて、非常にテンポが遅いような気がしてしょうがなかったのですけれども、そういった中で、今回そういう格好でいろんな返事が来ているということなんですが、今回の計画の中では、市立高校、これは配置計画の中に入っていないわけなんですが、そういったときにといいますか、今回は陳情もあったわけですが、道教委に対してどんなふうに意見を伝えていこうとされているのか、その点についてお伺いします。
◎北原 学校教育部長  北海道教育委員会の適正配置計画案に市立高校の間口減が含まれていない場合の意見の伝達についてということだと思います。
 今回の適正配置計画案に市立高校の間口減は含まれてはおりませんけれども、いずれにいたしましても、道立高校の間口減であったとしても、札幌市民が通う高校でありますので、さきにご答弁申し上げました事項、収容率格差の解消とか、私立高校の保護者負担の軽減とか、札幌市や関係者との十分な協議などにつきましては、引き続き要望してまいりたいと考えておりますし、昨日もそういった趣旨の要望を申し上げたところでございます。
◆恩村一郎 委員  ぜひ、今後とも強く要望していっていただきたいなと思います。
 実は、私のところも私立の高校に行っているんで、そういった意味では授業料等の格差というのは非常に強く感じるところなんです。ただ、子どもが学校を選ぶときに、必ずしも公立ばかりではない、やはり、自分の個性なんかに合った学校を選びたい、そういったのも今の子どもたちというのは強く持っていると思うんです。
 そんな中で、実は、先ほども学区に関して拡大云々という話にちょっと触れられておりましたけれども、札幌の場合を見ますと、交通体系はそれなりに整っている。そんな意味では、私自身は、かつての経験も踏まえて、やはり、現在の学区に関して拡大すべきではないのかなという思いを持っています。
 そんな意味で、現在の学区のあり方について市教委の方としてはどんなふうにとらえていらっしゃるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
◎北原 学校教育部長  札幌市内の通学区域につきましては、今年度から新たに石狩第1から第8学区間で入学定員の20%まで就学を認めることとするなど、通学区域の拡大ではなくて、学区外就学枠の拡大によって学校選択幅を広げているところであります。
 札幌市といたしましては、これまでの札幌市PTA協議会あるいは中学校長会などからの学区拡大を求める意見を踏まえまして、市内については、委員ご指摘のように交通体系が整備されていることから、生徒の多様な興味・関心、能力・適性、進路希望等に応じた学校選択を可能とするために、学区外就学枠の拡大にとどまらず、通学区域そのものを拡大することが望ましい、このように考えているところであります。
 したがいまして、北海道教育委員会に対しましては、これまでも市内の通学区域を拡大するよう要望してきたところでありますけれども、今後もさまざまな機会を通じて要望してまいりたい、このように考えているところであります。
◆恩村一郎 委員  最後に、ちょっと意見だけ述べさせていただきたいなと思うんです。
 今の学区というのは、確かに、通学の便利な地域もあれば、正直言って、非常に交通体系と逆行するような学区が組まれているところもあります。実は、私のおります清田区なんかの場合ですと、やはり、学区の中で通学に非常に不便だという声が圧倒的に多いんですね。結局、通学に不便だから、そうすると通学に便利なところの方がいいということで、私立の高校に行かれるお子さんも結構いらっしゃいます。
 それと、また、非常に交通の利便性が悪いということで、自転車で通ってらっしゃる学生さんが非常にふえています。これは、正直に言いまして、札幌市の交通事業に関しても決してプラスにはならないんだろうなと思うんです。
 それと、本来、高校というのは義務教育じゃありませんよね。ですから、そんな意味では、個々の児童たちの選択の自由というものをもっと認めるべきではないのかな、あっていいんじゃないのかというふうに僕は思っています。先ほども申し上げましたように、やはり、個々の能力とか個性に応じた学校を選べるような、そういう教育環境をつくってやることの方が大事じゃないのかなと僕は思います。
 自分自身の過去をちょっと振り返ってみても、私は都立高校だったんですけれども、たまたま中学3年のときに東京に転校して、1年間しか区立の中学校に行きませんでした。そうすると、その当時は、1年しかいないものですから、内申というのはどんなに試験でいい点数をとってもそこそこしかつけてくれないのですね。要するに、2年間分がないからだめだということで。そのときに担任に言われたのは、「おまえ、内申つけらんないから、私立を受けろ」と。学校にすれば、要するに、浪人を出したくないということもあって、そういう学校で、逆に、僕は公立よりも私立を受けろというふうに言われました。公立を受けるんであれば、自分の希望するところよりも1ランク下げろと。そんな格好で、実は自分の行きたい高校を受けられなかった、そういう苦い経験があります。当時は、東京都、美濃部都政の中で、学校群制度ということで、そこの学校を受けても、3校なり4校あって、その中に順番に成績順に平準化していくんですね。いわゆる金太郎あめをつくっちゃうのと同じような状態です。
 今、札幌の状況を見ていて僕が非常に感じるのは、当時の都立高校がその後に非常に衰退したわけなんですが、何かそれと同じような方向に行っているような気がしてしょうがないんですね。公立高校はいろんな特色を出そうとして頑張っています。そんな意味では、それを生かすためにも、子どもたちが通学する選択の自由といいますか、学校を選ぶ自由というものをもっと広く認められるような、ただ収容率をふやすというだけじゃなくて、極端な話、全市1区でもいいというふうに僕は個人的に思っています。それぐらい、個々の自分たちの能力なり何なりに合った学校を選べるような、そんな教育環境をぜひつくっていってもらえるような、そんな努力をしていただけたらありがたいなと思いますし、先ほど来お話がありました公私の、保護者の負担軽減といったことも含めて、ぜひ道教委の方と積極的な議論を進めていっていただきたいな、そのように思います。
 意見を述べて、終わります。
◆堀川素人 委員  私の方からも、何点かお聞きをしたいと思います。
 間口を削減して、それで、公私の協調という中で、全収容率を公立と私立で分け合っていると。これは、何%と何%に分け合っているんでしょうか。まず、このことをお聞きいたします。
◎北原 学校教育部長  公私の比率ですけれども、平成17年度の割合で申し上げますと、公立は65.8%、私立は34.2%となっております。
◆堀川素人 委員  それでは、およそでいいんですけれども、この傾向は近年ずっと同じなんでしょうか。
◎北原 学校教育部長  今、手元に資料がございますのは平成8年度からの資料ですけれども、ほぼ公立が65%前後、そして私立が35%前後で推移しているところでございます。
◆堀川素人 委員  基本的な問題からいきますと、公立と私立というのは、こういうふうに協調してやる性格のものではない。私学は私学で、建学の精神をもとに教育をする。ですから、今、私学に対する助成というのは憲法に触れるんじゃないか、こういう考え方もあるわけです。
 ただ、今まで、生徒がどんどんふえたときに私学にも一定の役割を果たしてもらったという中で、私学も、当時、生徒が多いときには募集人員を拡大して、日本全体とすれば対応してきたと。今、少なくなったから、それを切り離して、私学の経営については、余りそれを無視してやるというわけにもいかんだろうと。こういう中で、公私の協調という形の中で私学もともに生きていこう、こういう考え方で今来ていると思うんですね。
 僕は、それ自体は、基本的に間違っているというのか、考え方として違うんじゃないか。要するに、公立の高校が果さなければならない役割、公の教育を施すという意味で果たさなければならない役割、これはこれでもって独自に果たさなければならないんじゃないか、こう思うわけです。私学は私学で、自分方の建学精神に基づいて自分方の社会的役割を果たそうとする。公私の協調というのが、同じ父母に同じ負担をかけて、つまり、生徒に同じ負担をかけているならば構わないけれども、一方は1万円で、一方は2万4,000円とか、こうやって子どもの負担が、一定の割合の人は高い負担をしてもそこに行かざるを得ないという状態をつくること自体が僕は間違いだと思うんですね。それは、言うならば、さっきも言ってましたけれども、教育機会の均等、経済的な部分の均等に反すると僕は思うわけです。
 それについて、一つは、どう思うのか。公私協調というのは、札幌市の教育委員会とすれば、道がそういうことを思ってそれを大事にしなければならん、こう言っている。札幌市の教育委員会とすればどう思っているのか、まず、それが一つです。
 次に、石狩学区の中で50%以上の人がほかの地域に行ってしまうという現状、これもまた、教育機会の均等という中では、地域的格差、さっきのやつは経済的な格差、今度は地域的な格差、こういうことであることに対して、もちろんさっきの話を聞きましたら、それは避けてほしい、こういうことでお願いをしていると言うんだけれども、僕は、言うならば、もう少し極めて強い立場で言わなければ、札幌市民が、大きな経済的負担のもとに、それから、通学時間や、例えば下宿をしたりという中で、また、経済的にも大きな負担、地域的に労力を使う部分でも大きな負担をしながら通っていかなければならんということに対して、憤りみたいな部分で道教委に言わなければならないんじゃないか。僕は、札幌市の教育委員会としてはこういうふうに考えるべきだと思うのですけれども、いかがなものかなと。
 それから、さっき熊谷委員からは小学区制と、それから、恩村委員の方からはもう少し拡大をと。僕は、どちらかといえば、そういう面では小学区制というのが、本来あるべき、そうあったらいいなと思っています。なぜかというならば、高校時代は、大事な、社会人になる前段の中で、今の学校を見ていますと、点数で切られた同じような人間がそこに集まって、違う考えというんでしょうか、わかりやすく言えば、できる人もいて、できない人もいる。お互いにその悩みみたいな部分を持って、一つの社会の、凝縮したものとして違いがあって、それをお互いに認めて、それをまた助け合っていく、こういうものを育てる時代かな、時期かなと。こう思っている中では、今みたく点数で薄切りにしておさまって、そこの人間はほとんど同じ顔、こういうことでやった場合には、僕は、これから大事な社会性というか、そういうものというのは育ってこないのかなと思って、非常に危険を感じていますが、今、学校削減の問題としては必ずしも一致しないけれども、その辺がどうであるべきかについて考え方があったらひとつ聞かせていただきたい。
 それから、今の札幌市の高校を見ていましても、学校間格差がこれほどあって、点数によって割り振られていって、最後に残った学校に行かざるを得ないという人が実際にはかなり多い。その中で、退学者の割合なんかというのはそれと同じ割合でおよそ出てきている。今、僕が言っているのは公立なんですけれども、私立でも、公立から見ましたら、一部の、何ていうのかな、どう説明したらいいんでしょうか、一部の公立高校では非常に退学率が高い。でも、私立は全体として退学率が非常に高い。その一つに、やっぱり、経済的負担に耐えられない、こういう子どもたちから、僕が、いろいろそういう相談を受ける機会がある。多分、自分の事務所に教育駆け込み寺という看板を立てて、そういう人方の相談に乗る機会が多いからと思うんですけれども、非常に、経済的負担が大きいという中で断念をする。子どもから、「早く親に楽になってもらいたい。だから、おれは働きたいんだ」、こう言って学校をやめる子を、何人も僕は経験をしています。
 だから、さっき言った奨学金のことについても、こういう奨学金をもらってと、こう言うんですけれども、奨学金に対してみんながどれほど知っているかという部分についても、非常に周知度が低いなと感じているんです。そういう部分で、もう少し学校間格差をなくするというのかな、そしてまた、自分の地域の近くの学校に行くと。僕らも、小学区制が出てきまして、僕らの3年ぐらい後でしょうか、大学区制になりまして、それから、徐々に徐々に変化、徐々にというのか、学区制について言うならばそういう面では非常に激しい変化ですね。この間、何回変えたのだと。それで、今また石狩8学区になっている。ある意味で言えば小さくなってきているんですね。だから、僕は、さっき言ったように、学区制はもう少し小さくしていいんじゃないかというか、特に小学区制にしてもいいんじゃないかと、僕はそういう考え方を持っているんですけれども、そのことについてどう思うのか。
 それから、これの中では、やっぱり、日本の学閥制みたいな、学校信仰みたいなものがあって、それに戦後の教育投資論というものがまじってきて、それで、教育は自分の金を出して得る財産だと。だから、将来、自分のために使ってもいいんだという考え方が非常に一般化をしているんですけれども、これは僕の夢みたいな話なんですが、今、先生方が教えている、大学であろうが、高校であろうが、小学校であろうが、中学校であろうが、僕は人類の財産だと思ってるんです。何億、何十億かもしれません。これのあれが集まって、今、知恵が濃縮されて、それを子どもにお金をかけて注ぎ込んでいるとするならば、我々に与えられたものをもう一回世の中に返していく、自分のものではなくて、世の中に返していく、自分が生きている間に預かったものである、こういうふうに思えるような、教育について言うならば、物の考え方をしていかなければだめなんじゃないだろうかと僕は思ってるんですよ。
 とするならば、今の間口の削減だとかそういうところに、経済的にであろうが、地域的にであろうが、格差が生じるというのは、僕にすれば許せないな、こう思ってんだけども、今の考えに何かご意見があればその意見を聞いて、僕の質問は今のところはそれだけですので、答えてください。
◎北原 学校教育部長  まず、大きく4点、これをさらにくくりながらお答えをさせていただきたいと思います。
 まず、公私協調と収容率の問題についてお答えをいたします。
 まず、公立高校と私立高校についてですけれども、札幌市の大都市としての性格から、ほかの地域に比べて私立高校が多く設置されております。その状況がまず一つあるということをご理解いただきたいと思います。
 先ほど堀川委員からお話がございましたけれども、中学卒業生の急増期に私立にお願いをしながら何とか全体としての収容を確保してきた、そういう経緯がございます。公立高等学校が担うべき役割と、それから私立高等学校が担うべき役割、先ほど来、堀川委員がおっしゃられているように、私立高等学校については、建学の精神に基づいた特色ある学校づくりにおいて、それぞれの学校としての役割を果たしながら子どもたちを受け入れてきてくれたところだと思いますし、公立高等学校についても、それぞれの特色を生かしながら教育を進めているところです。
 これが、すべて同じような条件で子どもを受け入れるのでなければ教育の機会均等に反するのではないかというご指摘もございましたけれども、基本的に、義務教育につきましてはすべての子どもが均等に受けられるように、義務教育ではない高等学校につきましては、それぞれの能力・適正等に応じて、あるいは進路希望、あるいは特性等に応じてそれぞれ学校を選んでいるところですので、そのことをぜひご理解いただきたいなというふうに思っているところです。
 収容率のパーセントが低いことについていかがなものかというご指摘もございましたけれども、これも、札幌市の特性として、先ほど申し上げたように、私立高等学校が相当数の割合で設置されていることを考えますと、先ほど札幌市からの要望に対して道教委の回答の中でもございましたが、私立高校との関係もあって、総合的にどういうふうに子どもたちの収容を考えていくかということも検討していかなければならない、いずれにしても、今後の課題としてさらに検討していきたいという回答をいただいているところですので、今後の平成20年度からの改善に向けて札幌市としても働きかけをしてまいりたいというふうに思っているところです。
 次に、学区のことと、それから学校間格差のことについてお答えをしたいと思うのです。学区が大きくなっていく中で、それこそ学校間格差が大きくなってきていて、とりわけ学力的に低位の子どもたちが希望どおりのところになかなか行けない状態が生じているのではないかというご指摘かと思います。
 ただ、札幌市立高等学校教育改革の中で進めていることは、子どもたちの進路を見通した、これから先、自分がどう生きるのかということを見通して、意義のある学びの場、それから魅力ある学びの場としての学校づくりをどう進めるかという考え方で改革を進めているところですけれども、その中で、学力の高低によって学校を選ぶということではなく、それぞれの適性とか興味・関心とか、そういうことに基づいて学校が選べる、そういう学校づくりをしていきたいという理念に基づいて改革を進めているところであります。
 そういう形で改革を進める中で、逆に、特色ある学校に、自分はこの学校に行きたい、この特色を持っているこの学校に行きたいんだという希望を持ったときに、そこを選んで行けるようにするためには、学区については拡大の方向で、しかも、この拡大の方向というのは、PTA並びに中学校長会等の要望にも沿っているところですので、その方向で改善を求めてまいりたいというふうに考えているところであります。
◆堀川素人 委員  今の話の中で、理論的に矛盾をしている。先ほども言いましたけれども、私学に対する助成というものは憲法に触れる可能性がありますよという議論がある中で、例えば、宗教法人が学校の経営をする。その中で、例えば神に祈るとか、仏にあれだとかという教育もあるわけですよ。本来、それは避けていいと、こう僕は思う。そこの学校に行ったら仕方ないでしょうけれども、ところが、公立の場合はそういう教育をしませんね。まさに私学のいいところというのは、学校法人が私学として自分がこれがよしという中でやって、ですから、本来は助成も受けないで建学の精神に基づいて独自の教育をなす。
 だけど、日本の場合は、そういう面では、大学もそうなんだけども、高校もそうなんだけども、公私で人数の多いときを支えてきた、さっき言いましたように、これがあった。だから、今、公私の協調と。
 公私の協調をしたならば、今、義務教育ではないから、格差は仕方ないんだと。公がやっている政策の中でですよ。本当は公立に行きたい、ところが、行けない中で、私立に高いお金を出して負担して行かなければならんと。これは、割合を決めていないならば別ですよ。割合を決めたら、いやでも応でも、決まった割合の人は私立に行くか、公立に行くか、どっちかなんですよ。そうすれば、これは、要するに建学の精神だとか公私の教育のあり方は違うと言うならば、こういう公私の割合を決めてやること自体がおかしいんじゃないかと。これは、公が私に対して経営的な配慮、経営上の配慮をなしているがゆえにこういうことが起こってきているんで、少なくとも父母や生徒からの論理ではない。提供者側の論理がこの公私協調という中にはあるんですよと。つまり、道がそれをしようとするならば、僕は、ある意味での割りつけ談合じゃないのかなと。
 今、去らなければならない土建業者は、いろんな要因の中で、今、公の仕事が少なくなってきている。こういう中で、自然とそこの場から退場して、それを迫られている業者がたくさんいるのに、なぜ私学はそういう経営的な配慮を公からなされなければならんのか。これについてどう思いますか。
◎北原 学校教育部長  先ほど来申し上げていますように、繰り返しになりますけれども、これまで公私協調しながら子どもたちの受け入れを続けてきた経緯がございまして、このことによって子どもたちが実際に学びの場を獲得しているわけですが、いずれにいたしましても、現在、私立高等学校におきましても、実際に入学者数が減少してきている中で、極めて経営も苦しくなっている状況は確かにございます。
 そういう状況を踏まえた上で、なおかつ、子どもたちがそれぞれの特色ある学びの場を選択できるようにしていくためにも、私立高等学校は私立高等学校でそれぞれに存続していっていただく、そのことが必要だというふうに考えているところであります。
◆堀川素人 委員  理論的に矛盾があるんじゃないかということについては、今、答えてもらってはいないんですね。
 僕は、そういう部分で、公私協調というものがこれから当たり前のようにまかり通っていったならば、例えば、札幌市立高校が間口の削減を求められた場合に、札幌市ではどう対応するのか。そういうことだってあり得るわけですね。
 僕が卒業した函館の高校は、やはり、適正配置の中でなくなるであろう、こう言われているんです。それは函館市立高校ですよ。札幌市が、そういう中で、間口の削減、たまたま今は道立、それについて札幌市がどうのこうの言うというのは、全体の配置計画の中では意見をもちろん言えるんですけれども、そういうことで今は道のあれですが、札幌市立が求められた場合に札幌市はどう考えるのかと。今だったら認めちゃうという形になるわけですよ、簡単に。僕は、これからはそういうことだってあり得るということを考えた場合に、今の札幌市の現状というのはほかの地域から見たら非常に競争が激しいですよ。かわいそうなぐらいですよ。親の教育費の負担も大変ですよ。その競争があるから、何とかゼミナールだとかなんとか、こういうところに、塾にたくさん来る。そういう教育費の負担、大きな負担があるから、今の札幌市の少子化というものが出ている大きな原因だと僕は思っているんですよ。一人の子どもを育てるときのコストが非常にかかり過ぎる地域社会になっているということが、僕は、今の少子化を招いている、札幌市が断トツに低い特殊出生率である、こういうことを招いているということを、単に学校だけの問題ではないということを考えてきちっと対応しなければ教育委員会の役割というのは果たせないと思いますよ。
 以上、意見を言って、やめます。
○青山浪子 委員長  ほかにございませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○青山浪子 委員長  なければ、質疑を終了いたします。
 それでは、取り扱いについてお諮りいたします。
 取り扱いは、いかがいたしますか。
 (「継続審査」と呼ぶ者あり)
○青山浪子 委員長  陳情第139号を継続審査とすることにご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○青山浪子 委員長  異議なしと認め、陳情第139号は、継続審査と決定されました。
 以上で、委員会を閉会いたします。
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      閉 会 午前11時30分