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北海道 札幌市

平成17年(常任)文教委員会−07月12日-記録




平成17年(常任)文教委員会
 札幌市議会文教委員会記録
           平成17年7月12日(火曜日)
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      開 会 午後1時
○青山浪子 委員長  ただいまから、文教委員会を開会いたします。
 なお、本日審査いたします陳情のうち、陳情第133号、第151号、第164号については、陳情提出者から資料の提出がありましたので、お手元に配付しております。
 それでは、議事に入ります。
 教科書採択制度に係る陳情第133号、第134号、第137号、第138号、第141号、第142号、第145号から第164号までの計26件を一括議題といたします。
 本日審査します陳情は、すべて初審査ですので、提出者から趣旨説明を受けるため、委員会を暫時休憩いたします。
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      休 憩 午後1時1分
      再 開 午後2時2分
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○青山浪子 委員長  委員会を再開いたします。
 質疑を行います。
◆原口伸一 委員  教育委員会に、数点、質問させていただきます。
 今、十数名の陳情者の方から、いろんな陳情をいただきました。中には、我々文教委員会が採択権を持っているかのごとく陳情された方もおりますけれども、この採択権はどなたが持っているのか、これも最初の質問にあわせてお答えいただきたいと思うんです。
 札幌市では、中央図書館、市役所の1階ロビー、それからちえりあの中にある教育センターの3カ所が公式の教科書展示場で、6月30日まで行われていたというふうに我々議員は承知をいたしております。ところが、6月12日に産経新聞の本社版、6月15日に北海道新聞、読売新聞等の記事が出まして、4カ所目の教科書展示場が北教組会館の中の3階の札幌市教職員組合の事務所前にあったということが報道されました。これは、私も強く指摘をさせていただいたわけであります。
 これは、毎回の教科書採択時に、その年の3月か4月ころに、文部科学省の方からいろんなきつい通知が教科書発行会社ないしは各教育委員会、教育長あてに来ているわけなんですね。教科書の採択に関する宣伝行為という通知が、本年も、銭谷初等中等教育局長名で4月12日に発信されております。教科書会社に対して発信していますし、それと同じ文言で教育委員会にも来ているわけです。その中では、教科書発行会社は、教員への教科書見本の献本は、サンプル提供ですが、現に禁止されているものであり、仮に献本の要求が教員の方からあっても応ずることがないようにということが、平成13年、16年、そして本年というふうに、毎回、通知が出ているわけなんです。
 ところが、札教組のところでは、献本をお願いしたのかどうかわかりませんけれども、そこで4カ所目が出ていたと。それで、道新の6月15日の記事によりますと、組合の役員の方は、文科省通知で禁止されていることに気づかず、これまでと同じ感覚で教科書会社に依頼したと、文科省の通知をきちんとチェックしておくべきだったというコメントまで載せておるわけであります。
 これは、献本をした教科書会社にも問題があるんだろうと思うんです。文科省の通知を無視して献本しているわけですから、両方ともこの通知に違反をしているということになっているわけなんです。こういうふうな一般市民が行けないようなところに、組合の短信、札教短信で、ここにもやっていますよと言って4カ所目の教科書展示場が出ていました。これは、札教短信ナンバー4053、ことしの6月8日発行の札教短信であります。
 こういうことで、結局、正規の教科書展示場は札幌市では3カ所しかないのに、4カ所目があったこと、なおかつ、これまでと同じ感覚でやっていたのだというコメントまで出ているということになりますと、毎回、教科書採択時に札幌市の教育委員会が正規の教科書展示をやっているのに、そのほかに組合の方でこういうことをやっていたということの裏返しで談話が出ているわけなんですね。これは、私は教科書の採択についての重大な不正行為だというふうに思うわけでありますが、なぜ今まで教育委員会はこれを放置されていたのか、これについてまず1点目にお尋ねをいたします。
 2点目に、こういう通知が、文科省の局長の方から、ないしは、細かい通知は教科書課長から本市教育委員会に来ているわけなんですけれども、教育委員会としてこれを各学校等に再通知していなかったということは、教育行政の不作為だと言われても仕方がないのではないかというふうに私は思うわけであります。これについては、私は教育委員会としても重大な責任があったというふうに考えるわけでありますが、この2点について、そして冒頭に申し上げた1点についてお願いいたします。
◎北原 学校教育部長  私の方からお答えいたします。
 まず、1点目の採択権者はだれなのかということについてです。
 これは、教育委員長を初めとする6名の教育委員から構成される教育委員会によって採択されるというふうにご理解いただきたいと思います。
 続きまして、ご質問の2点目以降になるのでしょうか、まず、札教組による教科書展示にかかわってです。
 札幌市教職員組合による教科書の独自展示の状況についてでありますが、組合からは、教科書見本本を含めた独自展示はことしが初めてで、過年度においては、採択済みの教科書の展示は行っていたものの、見本本の展示は行っていなかった、このように聞いているところであります。
 なお、今回の組合による見本本展示の件につきましては、教育委員会といたしましても、過当な宣伝行為を禁止して採択の公正確保を図るため、文部科学省が定めた見本本の取り扱いがあることから、事実の把握後に、組合に対しまして、一つ、文部科学省通知により禁じられている見本本の独自入手による展示が行われていたとすれば市教委としては大変遺憾なことであり、このようなことがあってはならないと考える、組合においても市民にきちんと説明すべきであること、さらには、教職員の団体が不当に入手した見本本をもとに署名活動等の運動を行ったとすれば学校教育の信頼性に疑念を抱かせる行為であるとの判断から、2点目、組合運動自体について市教委が言及する立場にはないが、市民に疑念を与える行為については不適切と言わざるを得ないこと、この2点について強く申し入れたところでございます。
 続きまして、お話しの文部科学省通知についてです。
 委員ご指摘のとおり、教員に対する献本は現に禁止されているので留意することとの内容が含まれておりまして、各学校に対して直ちに転送し、周知徹底するのが適当な文書であったと考え、反省しているところでございます。これにつきましては、札幌市教職員組合による教科書見本本展示の事実を確認後、各学校に6月22日付で通知したところでございますが、教育委員会といたしましても、今後、遺漏なく事務を進めてまいりたい、このように考えております。
◆原口伸一 委員  今のお答えで、組合の方では今回初めてだったということのようですけれども、道新の記事のコメントでも、これまでと同じ感覚でというふうにうたっているわけですから、私は、部長が組合から聞いたそのままの今の答弁では、到底、納得できない、どうしても疑問が残る、過去にも毎回あったのではないかというふうな疑問が残るということを伝えておきます。
 それで、正規の教科書展示場、それから札教組の事務所前の展示場、これについて中学校、小学校の校長先生方からお話を聞きますと、一般教員の方が勤務時間中に外勤扱いをさせてくれと言って教科書展示場に来ている、行っているというふうに私は聞いているわけです。また、過日の道議会の文教委員会でも、札幌市のこの問題が取り上げられました。そして、その中で道の教育長も答弁されておりますけれども、外勤扱いは実際にどのくらいの件数があったのか。
 実際は、組合が、外勤扱いをして、そして札教組に来てくださいと。また、マスコミの方が見たところでは、正規の3カ所の教科書展示場では意見を書く紙が数枚ずつしか置いていない、ところが、札教組のところへ行くと、何十枚か束になって置いてある、こういうふうに聞いているのです。こういうふうに、特定教科書を排除するような討議資料も加えて、そして、意見書等を記入する用紙をそこで配布しているというのは、私は組合活動そのものではないのかなというふうに思うわけです。この外勤扱いと、勤務時間中における組合活動とどういうふうに線引きをするものなのか、これもお示しをいただきたいというふうに思っております。
 それから、2点目として、そういう違法な教科書展示場で記載された教科用図書に対する意見書が正規の展示場に運ばれて投書箱の中に入れられているとすれば、私は、教育委員会は市民意見のとり方に大きな間違いをするのではないかというふうに非常に危惧をいたしております。これについても、静ひつな、公正な採択を要望する立場からも、やはりどうであるのか明らかにしていただきたい、このように思います。
◎北原 学校教育部長  私の方からお答えいたします。
 まず、札幌市教職員組合の展示会における意見記入用紙のことと、あわせて、これが市民意見と誤解されて静ひつな採択が行われることに対する疑念があるのではないかというご指摘についてお答えいたします。
 札幌市教職員組合の教科書展示会における意見等記入用紙の積み上げと回収箱への投入についてでございますが、組合からは、黒い字で見本である旨を記載した意見等記入用紙1枚は備えつけてあった、しかしながら、回収箱投入用の意見等記入用紙が一切置いていないというふうに聞いているところでございます。
 次に、外勤扱いについてでありますけれども、中学校の教員が、学校意見をまとめるなど、教科書の調査研究を目的として札幌市が行う教科書展示会場に出向く場合については外勤扱いとしているところでございます。また、小学校の教員につきましては、みずから使用している教科書のみでなく、他の種類の教科書や異なる学年、異なる学校種の教科書を手にとることが教員による教材研究などに資する点もあることから、小学校の指導との関連について、中学校用教科書の調査研究を行い、指導に役立てるという目的で研修のために札幌市が行う教科書展示会場に赴くことについては、学校長の判断で外勤扱いにできる場合もあると考えております。
 なお、教員が勤務時間中に職員団体のための活動を行うことは、法令に定められた場合を除いて認められないものとされております。したがって、組合が実施した教科書展示会場に教員が勤務時間中に行くことにつきましては、組合活動の一環と考えられますので、外勤扱いにはならないというふうに考えております。
◆原口伸一 委員  質問される方もたくさんいらっしゃると思いますので、これで最後にします。
 教育委員会で策定した調査研究の基本方針というところで1と2とあります。そして、調査研究の方法として、北海道教育委員会が示す平成18年度から使用する中学校用教科用図書の採択基準に基づき、次により調査研究を行うものとするということでA、Bとありまして、一つは、発行者から送付されるすべての教科書見本について調査研究を行うことというふうに書いてあります。先ほど、歴史でしたか、社会でしたか、とにかく8社が発行したけれども、6社しか出ないというような陳情もありました。これから見ますと、教育委員会から教科書の検定を受けた会社に見本を送ってくださいよと言うのではなくて、教科書会社から来るわけですね。来ないものについては、札幌市は関知しないわけですね。それでよろしいのですか。
◎北原 学校教育部長  基本的に、それぞれの発行者から送付されてくる、そのことを尊重して、こちらから求めることはしておりません。
◆原口伸一 委員  それで、発行者から送付されるすべての教科書見本について調査研究をしなさいと。
 それからもう一つは、発行者が作成する教科書編集趣意書並びに道教委が6月末に作成した採択参考資料、これもまた参考として調査研究をしなさいというふうに出ています。そして、2番目として、調査研究の観点として、これもまたA、Bに分かれており、道教委でつくった採択参考資料を基礎資料とする、2番目には、札幌市の地域性だとか生徒の実態、それから、札幌市教育委員会が設けていらっしゃいます教育推進の目標だとか、それから教育の重点だとか、推進計画とか、こんなようなことを大事にして調査研究してください、こういうふうに書かれているわけです。
 一方、昨年の3月26日だったと思いますが、札幌市教育改革推進会議の答申というのが審議会の方から出ています。その中の教育改革の方向性というところで、心の面から社会性、道徳性の育成について重要視をしなさいというポイントが一つ出ております。このことから言えば、当然に、学習指導要領の第1章総則第1の教育課程編成の一般方針というところで、道徳教育の目標が尊重されなければならないというふうにうたわれていますが、調査研究の基本方針の中でこういうことが一言もうたわれていないのです。これは、文科省が、見本本が来るということで、見本本のところでもう学習指導要領がクリアされているというふうに考えてわざと書いていらっしゃらないのか、その辺についてもひとつ述べていただきたいと思います。
 最後に、きょうの陳情ですが、文教委員会が終わりまして、教育委員会としていつ採択に入るのか、これからのスケジュールについてお尋ねしたいと思います。
◎西村 指導担当部長  まず、今、ご質問がありました学習指導要領と道徳教育の関係についてお答えいたします。
 道徳教育目標等についてでありますけれども、教科書の調査研究に当たりましては、学習指導要領の目標及び内容を踏まえて、現在、進めているところでございます。また、札幌市の平成18年度から使用する中学校用教科用図書の調査研究基本方針では、教科書編集趣意書や採択参考資料、さらには、委員からお話のありました札幌市教育改革推進会議の答申を受けて決定しております札幌市教育推進計画、あるいは札幌市学校教育の重点など、札幌市の教育方針を踏まえた上で調査研究を行うとしておりまして、現在、これを踏まえて進めているところでございます。
 これらの教育方針の中では、心の充実、あるいは豊かな心の育成など、ご指摘の道徳教育にかかわる内容が含まれているところだということでございます。
◎北原 学校教育部長  採択の今後のスケジュールについてでございますけれども、採択の静ひつな環境を整えるためということもございまして、詳細にわたっては申し述べられませんけれども、大まかに言いますと、この後、数回の教育委員会会議を経て、8月上旬には採択できるものというふうに考えているところでございます。
◆林家とんでん平 委員  私の方からも、何点か、簡潔に質問したいと思います。
 先ほどの陳情者、そして、今の質問等に出ておりましたけれども、やはり、どうしても問題があるのではないか。一つは何かと言うと、展示場所が3カ所というところに問題点があるのではないか、そう思うんです。いわゆる研究するという立場から言うと、限られた場所、限られた時間、限られた期間、そこにどうも問題があって、ですから、もう少し開かれたという観点から言うと、どうも遠ざけられているというような気がするんですね。何か形式的だな、やったんだよ、それぐらいの感じが私はするんです。
 今現在、閲覧した場所、それから時間、曜日、これはどうなっているのか、これがまず1点です。
 そして、できれば3カ所全部でお答えいただきたいのですが、来場者数はどうなのだろうかと。まず、この2点をお願いします。
◎北原 学校教育部長  まず、1点目の教科書展示会に係る場所、時間、曜日等についてでございます。
 公共交通機関のアクセス等も考慮いたしまして、昨年度の小学校用教科書の展示会と同様に3会場を展示会場としております。具体的には、一つは、市役所の本庁舎のロビーで、6月1日から13日と6月27日から30日までの土曜、日曜を除く13日間、8時45分から17時15分までです。二つ目は、ちえりあ内にございます教育センター教育図書資料室におきまして、6月1日から30日までの土曜日、日曜日を除く22日間、9時から17時までです。それからもう一つ、3カ所目が中央図書館で、6月1日から30日までの月曜日と、もう一つは月末図書整理日というのが6月24日に1日ございましたけれども、これを除く25日間です。なお、土曜、日曜は9時15分から17時15分まで、火曜日は12時から19時まで、水曜日から金曜日までは9時15分から19時までの展示となってございます。
 次に、展示会への来場者数でございますけれども、期間中、本庁舎ロビーが2,559人、ちえりあ内の教育図書資料室が257人、中央図書館が108人となってございまして、3会場合計で2,924人となっております。
◆林家とんでん平 委員  どうもばらばらというか、来場者数がかなり多かったり少なかったりしているようでございますが、恐らく、閲覧したいという方が多いのではないかなと思うんですね。今、時間を見ますと、この市役所庁舎でも5時15分ということは、仕事を終えてからは閲覧できない、そういう状況です。ということは、逆から言うと、見られる人は限られているのではないか。しかも、土・日が見られない。ですから、仕事をなさっている方はほとんど見る機会がないというか、見たくても見られない状況のような気がするんですよ。今の様子を見ると、そう思います。
 そこで、私としては、教員とか市民に教科書閲覧の機会を保障する、そういう重要なものがありますから、例えば10区の区民センターがあいて閉まるまでの時間の展示ということは考えられないものなのか。そうすると、いわゆる教科書の研究ができるのではないかなと思うんですが、それをお聞きしたいと思います。
◎北原 学校教育部長  区民センター等での巡回方式についてですけれども、平成13年度の教科書展示におきましては、各区巡回方式による教科書展示会を行ったところであります。しかしながら、短期間のうちに会場が変わる結果、展示会場がわかりづらいとの指摘もありまして、昨年度の小学校用教科書の展示の実績も踏まえ、今年度の展示会を計画したところでございます。
 ただ、ご指摘をいただきました教科書展示会場の場所や時間、曜日の設定などにつきましては、限られた教科書見本本を効率的に活用して、より多くの教員や市民の方々に閲覧していただけますよう、今年度の実績、実施状況を踏まえて一層の改善に向けて検討してまいりたい、このように考えているところでございます。
◆林家とんでん平 委員  今、平成13年度の様子を考慮してというか、考えて、それでやらなかったということですが、巡回しなければいいのではないか。いわゆる区民センターでそのままずっとという形にしてしまえば問題はなかったのではないか。
◎北原 学校教育部長  教科書見本本の冊数というのが決まってございます。これは過当な競争を避けるための措置でもあろうかと思うのですけれども、札幌市に送付されてくる見本本の数は9冊ございまして、このうちの6冊については審議委員等の調査研究のために使わざるを得ません。そうしますと、閲覧のために市民に回せる冊数が3冊しかなく、この3冊をどう使っていくのかという問題になります。委員がご指摘のことは趣旨としてはわかるのですが、この3冊をどう活用するかということで、ご指摘の点も踏まえて曜日とか時間について今後さらに検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
◆林家とんでん平 委員  今、問題になっているのは、冊数が少ないということですね。例えば、10区と市内でということで、どこに行けばあるんだよということがわかるようにしておけば、もっと土・日、祭日に来られる方がいるのではないかなと思うんですよ。それがまず1点です。
 それから、こういう問題も起こっているというか、相談があるのです。それは何かというと、結局、限られた時間と限られた場所ですから、一つの教科書を見る方が多いわけです。そうすると、もしかしたらずらっと後ろの方に並ぶかもしれません。つまり、ずっと見ていられないという状況がありますから、そういうときにコピーができるのかできないのかと尋ねたところ、できませんという答えがあったと聞いたのですが、これはなぜできないのか。広く皆さんが教科書を閲覧する、研究するという立場から言うと、私はしてもいいのではないかなと思うのです、
 もう一度、先ほどの1点と今のコピーの件でお願いいたします。
◎北原 学校教育部長  まず、1点目につきましては、先ほどの繰り返しになりますけれども、今ご指摘をいただいたことを踏まえまして、今後、時間、曜日等についてできるだけ市民の方々が閲覧しやすい可能性を検討してまいりたいというふうに考えております。
 次に、コピーの件ですけれども、コピーができないと回答した会場というのは、多分、中央図書館ではなかったかというふうに思います。これは、中央図書館が所蔵している図書につきましては、一定の割合まではコピーが可能ということになってございます。ただ、中央図書館の所蔵でない図書のコピーについてはできないということでお断りを申し上げたということです。
 いずれにいたしましても、見本本のコピーにつきましては、著作権やコピー機の会場設置、あるいはコピー代の問題、あるいは、コピーしている間はほかの方々が見本本を閲覧できないなどさまざまな課題がございますことから、今後、具体的にどういうことがあり得るかということを検討してまいりたい、このように考えております。
◆林家とんでん平 委員  さまざまな問題というのはたくさんあるのかなとは思いますけれども、コピーをしているときにほかの方が閲覧できないということは、もっとたくさんの方々が閲覧できるという保障が得られるのであれば、コピーするのは短時間ですからその方が重要ではないかなと思うんですね。
 それから、今、断られたところは中央図書館ではないかというご指摘ですが、では、ほかのところではやっているのかどうか。
 そして、例えば、図書館ではなく、教育委員会の方々が取り仕切る方法も今後は検討できないのかどうか、その点をお聞きします。
◎北原 学校教育部長  現状から申し上げますと、中央図書館だけでなく、ほかの会場におきましても、コピー機がその場所にない、もしコピーをとるとしたらその扱いをどのようにするのか、費用を取るのか取らないかということも含めまして対応ができていないのが現状でございました。そういったことを含めて、今後どのようにしていったらいいのかということは、今のご指摘を受けまして検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
◆義卜雄一 委員  先ほど12人の陳情者の方からのお話を聞いておりましたが、文教委員にご理解をということでそれぞれの立場から意見の表明があったと思います。これにつきましては、教育委員会の皆さん方にどうだというふうに尋ねても、お答えになれない問題であろうと思います。といいますのも、平成18年度の検定教科書が決まった段階で中山文部科学大臣が談話を発表しております。つまり、教科書の検定が通ったということで文科大臣の談話を見ますと、歴史教科書の検定というのは国が特定の歴史認識や歴史事実等を確定するという立場に立って行うものではない、いろいろなとり方、認識の違いがあるということで、先ほどそれぞれの立場からのご意見があったかと思います。
 しかし、この歴史認識につきましては、我が国の中でもいろいろなご意見がある。そして、中国を含めたアジアの中でも国同士で相違があるというようなこともございまして、歴史の共同研究というのでしょうか、そういう動きも今進められつつあるというふうに思います。
 しかし、我が国として、中国を含めて、アジアに対する侵略という行為は、これは厳然としてあったと。その数の評価が違うわけですけれども、その事実は事実として、国として認めているわけですね。先ほどどなたかからも発言があったと思いますけれども、平成7年の内閣総理大臣談話、ここに明確にそのことが示されているわけですね。ですから、その上で、先ほど来、静ひつな環境で採択をというようなご意見があり、部長からもそういう答弁がありましたけれども、そういう冷静な中で、検定が終わった後の採択ですから、そういう視点を、特に村山談話というのですか、歴史認識に対する我が国としての考え方をベースにして進めていくことは当然のことだと思っています。
 したがって、各陳情者からいろいろなご意見がありましたけれども、私は、この基本的な考え方は変わるものではないということは、今回の18年度の検定が通った後の文科大臣もそういう談話を発表しているわけですので、その上に立って、粛々と、淡々と採択作業を進めていっていただきたいと、これは要望しておきます。
 そこで、質問ですが、先ほど原口委員もちょっと話されておりましたけれども、北海道教育委員会で作成した採択参考資料ですが、電話帳よりも厚く、また字も小さいということで、読んでいると大変苦労するような本なんです。これは、今までも、こういう北海道教育委員会からの採択参考資料というものがあったかと思います。これを読んでみますと、先ほど陳情者の方もお話しされていたと思いますけれども、教科書の重要性といいましょうか、何をどうやって教えるのかということではさまざまな観点があります。これは難しいなと思うのと同時に、教科書というのは本当に大事だと思います。子どもに歴史の事実を教える、どこをどういうふうにするかというのは難しいことかと思いますけれども、教科書の重要性と同時に、いわゆる教育の重要性というか、人格形成にとって教育あるいは教科書というのは大事なのだなということを、これに目を通しながら改めて実感したところでございます。
 そこで、従来の採択参考資料と今回の新たな採択参考資料の違いを明確にしていただきたい。
 それから、特に社会科の歴史とか公民ですが、こういう分野において具体的にどのような違いがあるのか、まず、この点についてお聞きをしたいと思います。
◎西村 指導担当部長  北海道教育委員会の方から示されました平成18年度に使用する中学校用教科用図書採択参考資料の概要についてお答えしたいと思います。
 今回示されました採択参考図書は、従前と同様に、調査対象となった教科書見本本につきまして、各教科書の特色や違いが明らかになるようにということで、学習指導要領の目標や内容等に基づく調査研究が行われた結果がまとめられた資料というふうになってございます。平成13年度作成の前回の資料と比べますと、取り扱い内容など調査研究の観点ごとにそれぞれの教科書の特徴について文章で記述されている点は同様でございますが、これに加えまして、各教科、分野ごとに数値データを導入して各教科書の特色を比較いたしております。
 次に、このうち、社会科の歴史と公民についてでございますが、具体的な数字データの項目内容に沿ってお答えしたいと思います。
 まず、歴史についてでございます。教科書で取り上げている歴史上の人物や現在に伝わる文化遺産の数など、11項目が数値データの項目となっております。同じく、公民についてでございますが、自由、権利、責任、義務を取り上げている数など10項目が数値データの項目というふうになっております。
 なお、この数値データにつきましては、採択参考資料の中で、客観的な数値によるデータ化を図ることにより、各教科書の特色や違いを明らかにしたものであり、数値の多寡が教科書の優劣を示すものではないと明記されているところでございます。
◆義卜雄一 委員  そうだと思います。数値データを見ましたけれども、確かに教科書の優劣の判断ではなく、特色というものがそこでピックアップできるかなというふうに思います。
 教科書の調査研究は、先ほど話がありましたように、学習指導要領という内容があるわけですけれども、言うなればそれぞれの地域の実態も踏まえるということが決められております。今回、北海道の教育委員会の採択参考資料のほかに、先ほどもお話がありましたように、教育委員会が、本市独自に、地域性というのでしょうか、特殊性というものも調査研究の基準にするというふうになっておるわけですが、その点についてどのようになっておるのか、お示し願いたいと思います。
◎西村 指導担当部長  現在、行っている調査研究の基準などについてでございます。
 教育委員会から教科用図書選定審議会に対しまして、教科書の調査研究の諮問に当たって、まず調査研究の基本方針を示しているところでございます。この中で、調査研究の観点として、北海道教育委員会から示される採択参考資料を基礎資料とすることのほかに、札幌市の地域性、札幌市の生徒の実態及び札幌市教育推進の目標、札幌市学校教育の重点、札幌市教育推進計画などの札幌市の教育方針を踏まえて、各教科の特性等に対応した項目を設定して調査研究を行うことなどを定めているところでございます。このため、教育委員会会議において、採択参考資料に加えて設定する調査研究項目を決定しまして、教科用図書選定委員会に対し、さらなる調査研究を求めたところでございます。
 なお、札幌市の調査研究の観点につきましては、既に教育委員会のホームページで公開しておりますけれども、調査研究項目につきましては、市政刊行物コーナーで閲覧できるよう配架し、また、教育委員会のホームページにおいてもこのことをお知らせする予定になってございます。
◆義卜雄一 委員  先ほど、陳情者の方からいろいろなご意見がありました。アイヌ民族のことを訴えた方もおりましたし、国際理解というようなことにもっと気を配るべきだというようなご意見もあったかと思います。
 そういう中で、戦争を美化しようなんていう考え方を持つ人間はいないと思います。戦争をやれやれと、それを学校で教えるとか、そういうふうに戦争を賛美するなんていうようなことは今の時代には考えられないことだと思います。したがって、そういう教科書が採択されるというようなことは、私は考えてございません。
 ただ、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、日本の侵略の歴史ということは、これは厳然とあるわけでございますので、その上に立って、ほかの国家、ほかの民族、あるいは文化の多様性、そういうものを理解し合うということをもっともっと教科書で教えていくべきだと私は思います。
 日本は、戦後、急速に発展して豊かになった、傲慢になったという指摘もあります。したがいまして、端的に申し上げますと、遊牧民族と、こういう先進国の民族と、どっちが偉いとか偉くないというような議論ではないと思います。私どもが仮にそういう遊牧地に行ったら、3日間も生き延びられるかどうか。知恵がないわけです。ですから、それぞれの国家あるいは民族にはそれぞれ独自のものがあるわけですから、それらを理解し合うという心がなければならないと思いますので、そういうことも教科書で教えていく必要があるというふうに思います。
 前段で申し上げたようなことに配慮して、教科書の採択作業は静ひつな環境で粛々と行っていただきたいことを要望して、終わります。
◆熊谷憲一 委員  私からも、何点か質問させていただきます。
 質問の第1は、教科書採択に当たって、教科書を実際に使う当事者である教員や保護者、市民の意見がどのように反映されているのか、お伺いをいたします。
 前回の教科書採択における教育委員会の議論を読ませていただきましたけれども、教員や保護者の意見がどうであったのかが全く考慮されていないように見受けられました。決してないがしろにしているということではないと思いますが、採択に当たって最も大切な判断材料として教員や保護者の意見反映の仕組みがどうなっているのか、今後、改善すべき点はないのか、まず第1にお伺いをしたいと思います。
 質問の二つ目ですけれども、先ほどもご議論がありました北海道教育委員会が出した採択参考資料に関してであります。
 陳情の中でも、若干、指摘をされていた方がおりましたけれども、この資料の対象としている社会科の教科書は6社であります。本市の展示会で展示されていた教科書は8社でありました。展示会で閲覧した人はもちろん、多くの教師や保護者は、当然、この8社から採択されるのではないか、このように考え、それに基づいて意見を投書しているということだと思うんです。展示会の終了後、6月30日、8社のうち2社が採択参考資料から外されているということが判明をいたしました。
 そこで、質問でありますけれども、本市の採択については展示図書8社を対象とすべきと考えますが、いかがか。
 もし6社にするというのであれば、外された2社の教科書に対する意見、教育委員会としてこれを無視しても構わないという立場をとるのか、お伺いをします。
 採択参考資料の二つ目でありますけれども、採択参考資料は今までにない数値データが取り入れられていると先ほど部長からも報告がありました。この数値データでは、新しい歴史教科書をつくる会、扶桑社教科書が他社に比べて数値が高い、こういう結果になっています。
 先ほどの陳情者の資料の中でも、公正採択実施推進本部特報5号、採択参考資料公表、扶桑社歴史教科書、高い適合性ということで、この数値データが非常に有利だというふうに宣伝をしております。しかし、この採択参考資料には、数値の多寡が教科書の優劣を示すものではないと、これも先ほど部長が述べておりましたけれども、それをわざわざ別記で書いてあります。箇所数が多い、少ないということと教科書のよしあしは全く別であると。
 そこで、質問でありますけれども、教科書採択に当たって、採択参考資料の数値データに関して、データ数の多寡を判断基準としない、このことを明瞭にして採択に供すべきと考えますがいかがか、お伺いいたします。
◎北原 学校教育部長  まず、私の方から、1点目と2点目についてお答えをいたします。
 市民意見の反映の仕組みということでございますけれども、教科書展示会などで提出されました市民意見あるいは学校意見、さらには教育委員会に寄せられました要望書等につきましては、これから事務局の方で取りまとめまして、教科書の採択前に、先ほど採択権者はだれなのかというお話がございましたが、直接に採択を行う教育委員がこれに直接目を通す予定となっております。
 それから、2点目の8社、6社の問題です。
 展示会についてですけれども、教育委員会には歴史、公民の教科書についてそれぞれ8社から見本本が届きましたので、市民の皆様にも広く教科書を調査研究していただきますよう、これらすべてを展示してございました。北海道教育委員会から、展示期間の終了間際である6月下旬に採択参考資料が届きましたけれども、その中で、北海道内の採択地区に送付されていない中学校社会科2社5種につきましては、北海道教育委員会として調査研究及び採択の対象としていないことから、北海道教育委員会が設定する24の採択地区のうちの一つである札幌市においても、これらの教科書は調査研究及び採択の対象とならないこととなったところでございます。
 先ほどご説明申し上げた2社5種の教科書につきましては調査研究及び採択の対象となりませんけれども、これらの教科書に対するご意見の趣旨も、例えば、この教科書のこの点に課題があるだろう、あるいは、この教科書のこの点はすぐれているだろうといった観点でお寄せいただいた趣旨というのは、他の教科書の調査研究を進める上での参考意見として生かされるものというふうに考えているところでございます。
◎西村 指導担当部長  3点目のご質問についてでございます。
 ご指摘のとおり、数値データにつきましては、先ほど申し上げましたが、採択参考資料の中で客観的な数値によるデータ化を図ることにより、各教科書の特色や違いを明らかにしたものであり、数値の多寡が教科書の優劣を示すものではないというふうに明記されておりまして、この考え方に基づき、選定審議会において中立、公平な立場で調査研究が進められているものと考えているところでございます。
◆熊谷憲一 委員  教員や保護者の意見をどのように反映させるかということで、すべて、意見については事務局でまとめて採択権者である教育委員に見せるということでありました。私は採択の現場では最も大切な判断材料というふうに思っておりますので、重視してよく見ていただきたい、ぜひそのことを教育委員会の方から要望していただきたい。
 それから、採択参考資料の8社、6社の件でありますけれども、どうもよくわかりませんでした。
 私が知っている教師の方も、外された2社の中の教科書が最もいい教科書だという意見を言っておりました。とにかく子どもたちに最もいい教科書を提供したい、渡したい、これが願いであります。私は、やはり8社を対象にすべきではないかと思います。
 北海道と同じように、県と政令指定都市にしか送っていなかったところは、北海道のほかに宮城県と愛知県があるのですけれども、ここでは送られてきたすべてを採択対象にしているというふうに聞いております。札幌においても全8社を採択の対象にすべきというのは、公平性の面からいっても当たり前のことだと思うのですけれども、再度、この点についてご答弁をお願いしたいと思います。
◎北原 学校教育部長  8社、6社の問題について引き続きご答弁いたします。
 義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律というのがございまして、その第10条と第16条におきまして、市町村あるいは指定都市教育委員会は、都道府県教育委員会の指導・助言または援助のもとで教科書の採択を行うべきことが定められているところでございます。また、北海道教育委員会が示しております平成18年度から使用する中学校用教科用図書の採択基準におきましては、採択地区で行う教科書の調査研究の方法として、調査研究に当たっては北海道教育委員会が作成する採択参考資料を参考として行うこととされております。もう一つは、さらに札幌市教育委員会が教育委員会会議で定めました調査研究の基本方針、これにおきまして採択参考資料を基礎資料とすることとしております。したがいまして、この採択参考資料に載っている6社について調査研究を行うということで、これらのことから、北海道内の採択地区に送付されていない中学校社会科2社5種につきましては、札幌市においても調査研究及び採択の対象にならないこととなったところでございます。
◆熊谷憲一 委員  簡単に言えば、北海道教育委員会が6社にしたので、札幌市もその範囲で採択の対象にするということが理由だと思うのです。
 そうであるならば、道教委に対して、8社全社の採択参考資料をつくれと要望する必要があります。やはり、そういう立場で取り組むべきだということを、これについては強く要求をしておきます。
 それでは、次の質問に入ります。
 質問の三つ目になりますが、つくる会教科書の内容の問題点であります。
 質問の一つ目は、教科書検定に当たって公平性が確保されたかどうか、これについての質問であります。
 教科書の検定に当たってはガラス張りの中で行われるべきであるということですが、この間の経過の中で、主に、いわゆるつくる会の圧力によって、静ひつな審査環境ということで白表紙本が検定前に漏出しないような措置がとられることになりました。申請者は、申請図書の検定審査が終了するまで、その内容が当該申請者以外の者の知るところとならないよう適切に管理しなければならないという告示を出しました。
 ところが、つくる会教科書の白表紙本が大量に各地の教育関係者に配付されていることが明らかになりました。埼玉県、東京都、京都府、和歌山県の教育委員会関係者に多数渡っていることが明らかになりました。文科省の国会の答弁でも、2004年10月27日、2005年1月25日、3月12日の3回にわたって、つくる会、扶桑社に指導をしたと答弁しており、こうした扶桑社からの送付が事実であったことがはっきりしております。
 そうであるならば、本来は告示されているように、文科省自身がこのようなルール違反の教科書に対して検定を通さないということが必要なのに、指導しているにもかかわらず何のペナルティーも科さないで検定を通してしまったために、今回、採択教科書の対象になっております。
 本市の教育委員会としては、こうした違法な行為をやったつくる会教科書を採択の対象から外すべきと考えますがいかがか、お伺いいたします。
 質問の二つ目は、本市が進めている施策との関連で、つくる会教科書がふさわしいのかどうか、この点についてお尋ねをしたいと思います。
 陳情者からも段々の趣旨説明の中で触れられておりますけれども、私からも質問をさせていただきます。
 一つは、非核平和都市宣言との関係であります。宣言では、先ほども陳情者の方が朗読をされておりましたけれども、平和都市宣言は、戦争こそ地球環境破壊の最大のものだ、市民は憲法の掲げる平和理念に基づき非核三原則を守ることを誓い云々ということを高らかにうたっているわけであります。
 ところが、つくる会の歴史教科書では、アジア太平洋戦争末期のところで、日本の将兵は敢闘精神を発揮してよく戦った、一般国民も、このような困難の中、多くの国民はよく働き、よく戦った、それは戦争の勝利を願っての行動であったとたたえ、なぜ人命を尊重せずに全滅するまでの無理の戦いをしたのかという問題も、戦争そのものの善悪も考えさせず、ただ国のために尽くしたのが、たっといということを子どもたちの頭に植えつけようとしております。一方、日本の受けた被害については軽くしか扱っておりません。広島、長崎の被爆についても、それぞれ投下したとたった一言書くだけで、その被害の実相は全く書いておりません。原爆による犠牲者数さえ書いていません。被爆国日本の教科書としては驚くべきことであります。
 ましてや、本市は、非核都市宣言を行った都市として、不十分ながらも平和事業を毎年行い、原爆被害の実質を知らせるパネル展も行う、ことしは、6人の子どもたちを長崎に派遣し、平和のメッセンジャーとして頑張ってもらう、こういう事業を行っている中で、こういう教科書を子どもたちに渡すことはできない、こう考えるものですがいかがか、お伺いをいたします。
 二つ目は、男女共同参画推進条例に関してです。
 札幌市は、昨年10月、男女共同参画推進条例を制定いたしました。第3条で男女の個人としての尊厳が重んぜられることなど、五つの基本理念がうたわれ、ジェンダーフリーの方向性が示され、第15条では、市は市立学校等において男女共同参画の推進に関する教育及び学習の振興を図るよう必要な措置を講ずるものとすると、学校教育者の必要な措置を定めております。
 ところが、つくる会の公民教科書においての取り扱いは、仕事を持って社会で活躍している女性の写真や記述が少なく、性別役割分業にこだわり、男女共同参画社会の課題というコラムには、一方で、これらの条例に対して、性差と男女差別を混同し、男らしさ、女らしさという日本の伝統的な価値観まで否定しているといった反対の声も上がっていると、ジェンダーフリー教育を男らしさ、女らしさを否定するものとして攻撃を加えております。
 私は、札幌市の小学校の男女平等教育副読本、平成8年と9年の本を見せていただきました。「心のハーモニー」という小学生用の副読本でありますけれども、ここでは、女らしさ、男らしさなんてあるのかなと設問し、その人らしさや自分らしさが大切なんだねとまとめて、ほかにも、女らしいとか男らしい、女だから、男だからといって決めつけていることはありませんか、自分のよさ、友達のよさを考えてみよう、このように子どもたちに投げかけております。
 私は、つくる会教科書の内容とこの副読本の内容は明確に矛盾すると思います。こういう教科書を採択すれば、子どもたちに混乱を与えることになるのではないかと思いますがいかがか、お伺いいたします。
 三つ目は、子どもの権利条約についてであります。
 昨日の少子化対策の調査特別委員会でも問題になりましたけれども、子どもの権利条例の制定、策定が準備をされております。条例の制定に当たり、学校教育の場でも積極的に取り上げ、意見を集約していこうと、この取り組みは大変大切なものだと私も思っております。
 公民教科書には、どの教科書でも、巻末に資料として重要な法律や条約を載せております。つくる会教科書の他の教科書と違う特徴は、男女共同参画基本法、男女雇用機会均等法、女子差別撤廃条約、子どもの権利条約、労働組合法、アイヌ文化振興法、フランス人権宣言、世界人権宣言、ユネスコ憲章など、人権や両性の平等、少数民族の権利などに関する重要な国際法や法律が全くなく、国際法・条約でつくる会教科書にあるのは国連憲章と日米安保条約だけであります。余りにも偏った教科書であるとともに、子どもの権利条約のない教科書で子どもの権利条例の策定の意味あるいは意義を理解させることはできないと思いますがいかがか、お伺いをいたします。
 四つ目は、国際関係の問題であります。特に、姉妹都市との友好推進にかかわる問題についてであります。
 本市は、アジアの国では中国瀋陽市と姉妹都市になっております。1931年9月18日、旧奉天でありますけれども、瀋陽市の柳条湖地区で起こった事件は、満州事変としてその後15年にわたる戦争のきっかけになった事件でありまして、瀋陽市には9.18歴史博物館として中国の歴史博物館の中でも重要な位置を占めている博物館がございます。この満州事変は関東軍がでっち上げた謀略事件であることはつくる会教科書も認めておりますが、その関東軍の謀略は、中国における反日運動によって日本が追い込まれ、やむを得ず行ったかのように印象づける記述になっております。つくる会教科書は、関東軍のこの謀略と、これに続く中国東北部への侵略について、政府の方針とは無関係であるかのように描いています。しかし、政府も軍中央も天皇も、謀略と知りながらこれを承認し、翌年の1932年1月には関東軍の侵略を「皇軍ノ威武ヲ中外ニ宣揚セリ」、ちょっと難しい言葉ですけれども、勅語を下し、正当化いたしました。このようにして、中国東北部への侵略を開始した日本は、1932年3月、満州国を建国、やがて日中戦争、太平洋戦争に突き進むきっかけになったのがこの満州事変でありました。
 つくる会教科書は、そのことを不問にし、反日運動によってやむを得ず行ったと記述していますが、その教科書を姉妹都市であるこの札幌市が採択したなら、今後、瀋陽市との友好関係は築いていかれなくなるのではないかと思うのですがいかがか、お伺いいたします。
◎西村 指導担当部長  1点目についてでございますが、いわゆる白表紙本の流出の件につきまして、文部科学省の指導についても報道があったということは存じ上げておりますけれども、札幌市教育委員会がこの是非等につきまして改めて申し上げる立場にはないと申し上げたいと思います。したがいまして、今のところ、採択対象から除く考えはございません。
 2点目についてですが、4項目についてお話しいただきました。現在、教科用図書選定審議会におきまして調査研究を進められているところでもありますので、個々の教科書の内容、記述の是非などについては答弁を差し控えるべきというふうに考えております。
◆熊谷憲一 委員  一つ目のつくる会教科書のルール違反の問題であります。
 本来であれば、文科省が採択から外すとみずから告示をしていること、それを破ったわけですから、そういう立場でやらざるを得ないというふうに思うのですけれども、それを通してしまったということで、札幌市民、ひいては子どもたちに被害が及ぶ、非常に残念なことだというふうに私は思います。
 それから、つくる会教科書と本市が進めている施策との関連で、つくる会教科書がもし採択されれば、本市の施策と矛盾をしたり、あるいは、逆な方向をたどらざるを得ないというようなことになると思います。本当であれば、教育委員会として、きちんとした立場を明確にして、したがってこういう教科書は採択してほしくないということを私はやるべきだと思うのですけれども、残念ながらやれないと言うので、しょうがありません。
 最後に、これだけではありません。つくる会教科書は、指摘修正箇所の最も多い教科書であります。歴史教科書にあっては、124カ所の指摘箇所に対して、80カ所の訂正を行ったのみで、検定が通った教科書でありながら、依然、誤りが多い教科書であり、私はこんな教科書は採択すべきではないと考えるものであります。
 例えば、誤りと指摘されても検定がそのまま通っているところを指摘すれば、神武天皇の東征伝承を載せ、神武天皇を実在の人物のように思わせ、東征伝承をあたかも歴史的事実と思わせるように、神武天皇が進んだと伝えられるルート、地図を載せていたり、太平洋戦争を戦前と同じ大東亜戦争と記し、日本の戦争目的は自尊自衛、アジアを欧米の支配から解放することであったとする皇国史観、靖国史観とも言える特殊なイデオロギーのもとに記述されている教科書であります。また、歴史的事実である南京事件や朝鮮人強制連行、従軍慰安婦強制連行をうそと言うつくる会がつくった教科書は、決して子どもたちに渡してならない危ない教科書であります。こんな教科書は採択すべきでないことを強く要求して、質問を終わります。
◆堀川素人 委員  陳情者の意見もたくさんの方から聞かせていただきましたし、また、今いろいろな意見を聞いていまして、ほとんどが言い尽くされたような気がします。
 この扶桑社の教科書がどうして出てきたかという背景は、よく言われる日本の右傾化という中で出てきまして、それの理論的な支柱になりつつあるんですね。そういう背景の中で出てきたものを、文部科学省が一部の勢力にこびへつらった形の中で採択をされたと僕は思うんです。さっき言われたように、非常に訂正の多い教科書です。これが、国際的に、韓国であろうが、それから中国であろうが、今、6カ国協議の中で北朝鮮が日本だけを直接非難する、なぜこういうことができるかと言えば、アジアの中で本当に日本の信頼というものがないんですよ。
 東南アジアに何回か行くと、いつも最大の関心というのはアジアの対日感情の調査です。非常に悪いですよ。この現実を我々が見ていかなければ、自由主義国の中で第2位のGDP、こう言われている日本が、アジアでもって経済ブロックをつくれないでいる。南北アメリカ大陸は新アメリカ大陸経済機構という形の中でずっとブロック経済化していく、ヨーロッパはEUでもって経済ブロック化していく、第2位の経済国家であり、自由主義国である日本がアジアでもって指導的な立場をとれないというのは極めて残念なことで、その背景は、戦後、戦争責任というものを明確にとっていないということなんです。
 さっきも言いましたが、村山内閣のときに改めておわびをした、そのときに、同じ敗戦国のドイツは6兆円もの賠償金を迷惑をかけた諸国に払っている。日本は幾らかというと、1兆円でしかない。やはり、戦後の厳しい反省が足りなかったと僕は思うし、今もそうです。謝っては相手の国の感情の逆なでをするようなことを繰り返し繰り返しやっている。僕は、今言いましたように、この扶桑社の教科書というものが採択されるということになったならば、札幌市が国際的に信用を失うということだと思っています。
 では、採択権者はだれか。教育委員6名であると。僕は、この方々に任せるというのは若干の不安を感じます。大変な重い任務ですよ。ある意味では、専門家がチームをつくって、きちんと責任をとれるようなことでなければなりません。ある意味では、教科書の素人がこれを採択することについてもう少し慎重でなければならんと僕は思っています。
 体罰は教育として当たり前だと、僕にこう公言した教育委員だっているんですよ。今、子どもの権利条約のかけらさえ全く持っていないというか、頭の中ではあるのでしょう。でも、僕は実際に直接言われたんですから、そういうことがぺらっと出てくるような教育委員がいて、やっていることに非常に不安を感じます。この教科書というものは、あの家永裁判なんかもあるように、極めて緻密な努力がなされて、正確でなければならない。そうするならば、僕は、この選考委員というのはもう少し専門家に任せるべきであると思うのですけれども、最後にそのことを聞いて、質問を終わりたいと思います。
◎北原 学校教育部長  先ほど、採択権者として6名の教育委員というふうに申し上げました。これを支えるために、審議会の中に学識経験者、教員あるいは保護者の方々を含めて、膨大な量の教科書を慎重に調査研究するスタッフをそろえ、その調査研究の結果を踏まえて、もちろん採択参考資料とか学習指導要領とか、あるいは本市が独自に設定した調査研究項目等を踏まえて、最後の段階では教育委員が決定するということでございます。したがいまして、今、堀川委員がおっしゃったような形でのさまざまな専門的な意見等については、調査研究の中に盛り込まれているというふうに考えているところでございます。
◆堀川素人 委員  選考委員については、僕の方でも目を通しております。でも、僕は、最終的に委員が決定をするという中では、どうなのだろうか、必ずしもそれがいいとは思えません。最終的に教育委員会から発表という形になって、その責任のもとで使われる。でも、膨大にチェックすべきところがあります。その中でなされるにしては、専門家の人数が足りないし、少し素人的であろうかな、そういうにおいが強過ぎるな、もう少し専門的であっていいな、僕はこう思っています。
 だから、今何もやっていないということではなくて、僕はそういうふうに思うんですけれども、今やっていることについて、あなた方が、それはそうではないです、僕の言っているとおりですなんて言えないだろうけれども、そういうふうにしなければ責任を持った形ができないと思いますよ。素人のいいところもあるのですけれども、専門家と素人の違いというのは、素人というのは大きく揺れ過ぎるのです。流されてというのか。これにはそうでない部分が必要である。
 今まで、戦後ずっと、扶桑社のが来なければそんなに問題になってきませんよ。家永裁判のときは、あれは国家に対して、検閲か検閲でないかという争いはあったとしても、今のこういうふうなことはなかったです。でも、今のままで行くならば、これからどんどんこの圧力は強くなると思います。大変なことです。そのためにも、しっかりした教科書選定委員会をつくっていかなければならん。そうでなければ、戦争の流れに行く道をまた再び歩むことになる。我々は、そういうことがないように、ふだんから細心の注意を払ってそれを防いでいかなければならん。こういう義務が我々にはある。教育委員会なんかも、まさにその大きな任務を担っているということを、もちろん理解しているんでしょうけれども、深くしていただいて、僕は、もう少し専門家がこの選定に加わるべきだということを意見として申し上げて、終わりたいと思います。
◆猪熊輝夫 委員  皆さんが触れていない部分について少し質問させていただきたい、こう思います。
 一つは、前回の平成13年のときに、いわゆる選定審議会の構成という点で、PTAの父母の皆さんにもたくさん入っていただこう、それから、期間も少し長くしようということで、前回は工夫をしながら一定の時間をかけて審議をした。今回は、そういう部分で前々回以前と前回を比較をしながら、今回、具体的に改善した部分があるとすればどういう点なのかお聞かせ願いたい、これが一つ。
 それからもう一つは、従前は、審議会では科目ごとに2社を絞って、そして、教育委員会に答申というか、上げる形で最終的に教育委員会が判断して1社にしていましたが、前回からそういう絞り込みをやめて、それぞれ調査研究した結果を文書化して教育委員会に上げる、こういう形にされたと思いますけれども、今回はどういう形にしようとしているのか、あわせてお聞かせ願いたいと思います。
◎北原 学校教育部長  まず、改善点についてであります。
 前回の改善点については、引き続き継続する努力はしているところでございますが、それ以外に、採択の公平、中立性を維持する、あるいは、透明性を確保するという観点から、一つは教育委員会会議の主体性を確立する、尊重するという意味合いにおきまして、先ほど申し上げました札幌市の教科書採択の基本方針等について教育委員会会議として決定をしていく、あるいは、先日策定させていただきました、道の採択参考資料に加えて行う札幌市としての調査研究項目についても教育委員会会議として主体的に決定するという形で取り組ませていただいているところです。あわせて、情報等の公開につきましても、先ほどの基本方針、あるいは、今申し上げた調査研究項目等についてホームページあるいは配架等の形で公開していくという形で進めているところでございますし、この後の教育委員会会議等の記録その他につきましても、採択終了後、可及的速やかに公開に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 2点目の絞り込みということについてですけれども、これにつきましては、委員がご指摘のとおり、かつて、審議会の方で2社に絞り込んでおき、それをそのまま教育委員会会議にかけて、この2社の中からどちらを選ぶかという形での審議をいただいていたところです。それを、前回の小学校の採択からそういう形ではなくしてございます。
 ただ、教育委員会会議の前にあらかじめ絞り込んでいるわけではないけれども、教育委員会会議の中で、小委員長から、こういう観点から見ていったときに2〜3社挙げるとしたらどうなのだということで、その場でお聞きをしながらその中で2社にしていくということについて、これは絞り込みではないのかというご指摘も一部からいただいたところです。
 これに対して、当時の牧口教育委員長の方から、これは絞り込みとは考えておりません、あくまでも教育委員会会議の中で具体的にこういう観点から考えていったときにどうなのかということで意見をいただきながら行っていったことであって、事前に審議会として絞り込んだものではないという説明があったところです。しかしながら、一部に誤解等もあるところから、より一層の公平性、中立性、透明性を高めるための工夫を今後さらに進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
◆猪熊輝夫 委員  改善部分あるいは慎重に対応するという姿が見られたかな、こう思います。
 もう一つ触れたいのは、やっぱり、どなたかも発言をしておりましたけれども、道教委が歴史、公民の部分について8社を6社に絞った部分、あるいは、地理の部分では6社を5社に絞ったという関係です。これは、僕は道教委というのは問題があると思います。こういう表現をストレートに言うとさらに問題が出てくるかもしれませんが、実は、答弁や質問の中で触れているとおり、道教委に対して15部行って、指定都市には6部行って、市町村教育委員会には5部行って、採択地区には政令都市は3部だよと、その他の地域は構成市プラス4部というようなことで行っているという状態です。だから、いわゆる道の教育委員会には、世に言う日本書籍新社と清水書院の部分は行っているわけですよ。しかし、採択地区には行っていないという現状です。それをどの時点で把握したのか、そして、どの時点で採択地区という形でこれはペケにするよという話をおろしたのかというところを、まず、わかる範囲で率直に聞きたいと思うんですね。その上で、率直に私自身の意見を述べてみたい、こう思います。
◎北原 学校教育部長  まず、今ご質問の点について私の方からお答えいたします。
 道教委がいつの時点でわかったのかということについては、私どもとしてつまびらかにいたしませんけれども、ただ、札幌市教育委員会といたしましては、正式に採択参考資料が送付されてきた6月27日の時点で、正式に6社の教科書しか採択参考資料に載っていないということについて認識したところでございます。
◆猪熊輝夫 委員  そこで、これは、6月1日から6月30日までということで展示しているわけです。それで、少なくとも札幌市の場合は、採択区に来ている部分には入ってなかったけれども、政令都市として割り振られている6部の中にそれら2社の部分があったから、それも展示の方へ回して3カ所の展示本は確保したということです。
 そこで、少なくとも道教委にはこういった形で来ているけれども、採択区に間違いなく行ってるかどうかという確認を24ブロックしかないんですから、それを道が確認すべきだと、展示する前に、僕はそう思えてならんわけです。まず、そのことを道が怠っているというところに、まず、一番原因があるのではないかと。
 もう一つ言います。そして、札幌市は、採択区には5種類が入っていないということがわかって、急遽、自分たちの6部の中から回したと判断したのは、僕は間違ってないと言いたいんだけれども、こういった状況になっているのは道教委はわかっているのかどうか。後々、これは、いずれにせよ問題が起きてくるぞというようなことで、展示の前にただすという行為がやっぱりあるべきでなかったのかと思う。他に責任を転嫁して、札幌市は無傷ですという考え方ではなく、みずからもやはり少し責めるべきである。そして、しっかりと展示したものは最後まで行かなければだめですよ、やっぱり。それが、道教委は、自分たちの、失礼かもしれんけれども、緊張のない部分を、都道府県の権威としていかがなものか。道教委のことを、文書の中では明らかに参考しなければならないという、16条の、いわゆる都道府県の教育委員会の行う指導・助言、援助によって対応せねばならないという部分の内であるというような形で、うそぶくと言っちゃ失礼ですが、そんな形で強権的に見解を出すような道教委というのは、僕は、札幌市は抗議すべきだと思う、少なくとも。そういう、互いに緊張感を持って、やっぱり、子どもたちのあすへ向かって責任持って教科書を決定していくというようなものがあっていいんでないかという点で、みずからの反省と道教委に対する抗議というようなことに対して何か見解を持つべきと思うが、どうか。
◎北原 学校教育部長  まず、道教委のことですが、道教委におきましても、24採択地区におきまして見本本が送付されていない状況を確認して対応したものと考えておりますけれども、今後も、市教委と道教委の連携は大切であると考えておりまして、道教委の対応に関しまして、今、委員からご指摘のありました点につきましては、北海道教育委員会にも伝えてまいりたいと考えているところでございます。
 また、あわせて、市教委としての責任についてですけれども、教科書の採択に当たりましては、採択地区に対して指導・助言、援助を行う立場にある道教委との連絡、確認が大切なことと考えております。教育委員会といたしましては、今後、同様の事例に対しまして、委員ご指摘のとおり、適宜、北海道教育委員会にも報告を行い、その指導を仰ぎながら、適切に対応するように改善してまいりたいというふうに考えております。
◆猪熊輝夫 委員  道教委との連携が大切だということを否定する気はありません。しかし、そのことは、うのみにするということではない。札幌市の教育委員会が3冊を工面して展示したわけですよ。その努力は消えちゃうわけです。そして、誤解を招くわけですよ。そんな点で、まずは聞かねばならんという前提でお聞きをするんではなくて、みずからの主体性を持って聞くというぐらいの責任を持つ姿勢というのは、やっぱり、これからは持っていくべきだ。ただし、そういう姿勢を持つためには、しかと確認行為というものを、適宜、的確に、しかも速やかにやるということは大事なことだ。ここへ来てこんな議論をするというのは情けない話ですから、少なくとも意見として強く申し上げておきたい、そう思います。
 それから、林家委員が言った部分で、ちょっと意見を申し上げたいと思うんだけれども、要するに、お勤めされているPTAのお父さん、お母さん、さらには、極めて関心を持っていただかなければいけない小学校、中学校の先生方、こういった部分が勤務明けではほとんど見られない、そこに集中したってそれは不可能だという点で、区民センターというのは土・日、祭日関係なく夜9時までやってます。巡回せよといっているわけではない、中央区民センターなら中央区民センターに1カ所設置をするというような形で集まりやすい状況をつくって、時間的にも保障するという、そういう積極的な努力の姿勢というものを見せることによって、市民は理解を示すのではないかということを一生懸命言っているんですが、巡回は難しかったというところでまぜられたもので、あえて修正をして申し上げたい。
 なおかつ、3組というのは、3組しか来ないのですというところで終わらないで、1冊でも2冊でも、できれば10区というようなことを含めてふやしたいという思い、あるいは、コピーは図書館から金を出すんでなく、教育委員会が用意すると、紙代は、というようなことで柔軟に市民のそういう要望にこたえ得るような姿勢、すべて尽くして慎重に最終決定をするという姿勢を市民の前に指し示しながら進めていくという姿勢をぜひ堅持してほしい。
 意見として申し上げます。
◆坂ひろみ 議員  番外ですが、簡潔に2点、質問したいと思いますので、お願いいたします。
 まず、1点目ですが、先ほど来出ております道教委が公表しました採択参考資料につきましてです。
 この件につきまして、先ほど来出ていますように、札幌市は、8社の見本本が届き、展示会も8社で行われ、道教委が外した2社の分も含めて市民意見を聞いているわけです。今までの経緯から言いますと、市民がこういった事実を知るのは、教科書が決まった採択後のことになるわけです。私は、この件については、札幌市教委として8社展示したけれども、道教委の方からの採択参考資料が6社だったために、札幌市の調査研究報告書の対象の6社になったということをきちんと市民に対して説明すべきだというふうに思うわけですが、この件について、市教委として市民への説明責任ということについてはいかがお考えか、伺います。
 それから、2点目の質問ですが、子どもたちにとってよりよい教科書を透明、公正に採択させることを望む市民の声にこたえるためにも、情報の公開というのは不可欠と考えます。市民ネットでは、第2回の定例市議会の代表質問におきまして質問させていただきましたが、採択した教科書の一覧と採択理由の公表はもちろんですが、教科書図書選定審議会の調査研究報告書の公開及び教育委員会会議の傍聴と会議録の公開も積極的に進めるべきと質問をいたしまして、教育委員会の方からは検討してまいりたいというようなご答弁をいただいております。現時点におきましては、調査研究報告書、それから、教育委員会会議の会議録の公開については、採択後、開示請求をしなくては市民はそのことを知ることができません。したがって、この2点に関しても、開示請求なしにでも市民がきちんと見れるよう、積極的な公開にすべきというふうに思うわけです。
 また、教育委員会会議の傍聴についてですけれども、これは、審議会と違いまして、教育委員は公的な人であり、教科書採択に当たってはその重大な責任があるわけです。また、この教育委員会会議の議事録は採択後にきちんと公開されるわけですから、それであれば市民に対して委員会の公開もあってしかるべきではないかというふうに考えるわけですが、ご答弁をいただきましてから、その後、どのように検討され、今回の採択に際して、この公開についてはどのようにするおつもりか、2点、お伺いをいたします。
◎北原 学校教育部長  私の方から、まず、8社、6社の関係にかかわって市民への周知についてお答えをいたします。
 このことにつきましては、先ほど申し上げました採択の基本方針についてホームページに載せており、それから、調査研究項目について配架し、なおかつ、そのことについてホームページでお知らせする予定であるということをお知らせしたところですけれども、これとあわせまして、市民に対して、この8社、6社の問題につきましてもホームページ等を通してお知らせをしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 次に、情報公開のことについてですけれども、教科用図書選定審議会から答申されました調査研究報告書、あるいは教育委員会会議録の公開につきましては、現在、市民からの情報公開請求に応じまして随時公開しているところですが、採択の透明性をより高めるために、採択後、開示請求の有無にかかわらず積極的に公開することについても、その方法等を含めて検討してまいりたいと考えているところでございます。
 なお、採択にかかる教育委員会会議の傍聴につきましては、これも、採択の透明性を確保する上から極めて重要な課題であるというふうに認識しているところでございます。公平、中立な採択や適切な審議環境の確保などの課題もありますことから、慎重に検討してまいりたいと考えているところでございます。
◆坂ひろみ 議員  今のご答弁で、8社、6社の問題については、ホームページ等を通して市民に対して説明をしていくということでございましたので、ぜひお願いしたいというふうには思いますが、私は、市民ネットとしては、札幌市として8社展示をしてきちんと市民の意見を聞いたわけですから、その聞いた意見をきちんと生かしていくためにも、先ほどのご答弁で2社の意見を無視するのかと言ったら、答弁では、他の教科書の調査研究に生かされるというようなご答弁がありましたけれども、きちんと市民の意見を聞いたわけですから、あくまでも札幌市としては採択の対象に、この2社、道教委が省いたこの2社の分も含めて採択の対象とするべきというふうに要望したいと思います。
 それと、最後になりますけれども、今回の教科書の採択をめぐりましては、本当にいろいろなことが起きております。基本的にどの教科書がいいのかということは、個々の個人の問題ですので、考え方によりますので、それをどうこう言う権利はだれにもないとは思うのですけれども、現実問題として、特定の教科書の監修者だった人が教育委員になっていたり、検定中の白表紙本の問題も先ほど出ました。それから、つくる会のシンポジウムの名義後援を札幌市教委は外しましたけれども、道教委は継続して後援をしたという事実もございます。また、つくる会の公民教科書に掲載されております写真ですけれども、本人の許可を得ないで無断で使用されているといったことも明らかになっているということも情報として入ってきております。
 こういった、事実としてさまざまな問題があるということをきちんと把握し、周知し、検討した上で、未来を担う子どもたちが、アジア諸国を初め、国際社会の人々と共生し、平和な社会を構築していくことができる教育環境の実現を目指して民主的な教科書が採択されますよう要望しまして、質問を終わります。
○青山浪子 委員長  ほかにございませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○青山浪子 委員長  ほかになければ、質疑を終了いたします。
 それでは、陳情26件の取り扱いについてお諮りいたします。
 取り扱いは、いかがいたしますか。
 (「継続審査」と呼ぶ者あり)
○青山浪子 委員長  継続との声でありますので、陳情第133号、第134号、第137号、第138号、第141号、第142号及び第145号から第164号を継続審査とすることにご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○青山浪子 委員長  異議なしと認め、陳情26件は継続審査と決定されました。
 以上で、委員会を閉会いたします。
    ──────────────
      閉 会  午後3時50分