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北海道 札幌市

平成17年税財政制度調査特別委員会−06月30日-記録




平成17年税財政制度調査特別委員会
 札幌市議会税財政制度調査特別委員会記録
           平成17年6月30日(木曜日)
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       開 会 午前10時
○大嶋薫 委員長  ただいまから、税財政制度調査特別委員会を開会いたします。
 報告事項でありますが、山田委員、細川委員からは欠席する旨、柴田委員からは遅参する旨、それぞれ連絡がございました。
 議事に入ります。
 平成18年度国家予算等に対する本市重点要望事項についてを議題といたします。
 理事者から、説明を受けます。
◎下村 市民まちづくり局長  本日は、札幌市が行います国家予算要望のうち、予算・制度の両面にわたり本市が抱えている独自の問題について要望を行う平成18年度札幌市重点要望事項について、その原案をご審議いただきたいと存じます。
 それでは、要望事項の原案につきまして、企画部長からご説明いたします。
◎秋元 企画部長  平成18年度札幌市重点要望事項についてご説明申し上げます。
 お手元の資料、平成18年度札幌市重点要望事項(案)をごらんいただきたいと存じます。
 要望内容の選定に当たりましては、重要事項として本市が継続的に要望を行ってきたもの、また、最近の本市及び国などの動向において重要と考えられるものを基本として選定してございます。要望事項は、全部で10項目ございまして、10項目とも昨年度から引き続き要望するものでございますが、その一部には内容の新たな追加あるいは変更などがございます。
 それでは、資料に基づきまして、各要望事項を説明させていただきます。
 まず最初は、「地方税財源の充実確保」についてであります。
 地方税財政制度につきましては、三位一体の改革が平成16年度から進められているところでございますが、昨年11月の政府・与党合意において、18年度までの改革の全体像が示され、今月決定された経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005におきましても、18年度までに三位一体の改革を確実に実現することとされております。
 そこで、(1)といたしまして、国庫支出金の整理合理化を推進し、国から地方への税源移譲を行うことで、地方税中心の税財政構造とすること、新たに(2)といたしまして、生活保護・児童扶養手当の国庫負担率引き下げは、地方の裁量の拡大につながらず、単なる地方への負担転嫁にすぎないので行わないこと、(3)として、安定的な財政運営に必要な一般財源総額を確保するとともに、地方交付税の改革に当たっては、地方からの意見を踏まえ、地方のあるべき行政サービスの水準について十分な議論を行った上で進めること、地方交付税の財源の保障機能を維持することなどについて要望するものであります。
 次に、「国際集客交流促進に向けた取組の強化」についてでございます。
 本市は、さまざまな観光資源やイベントを通じて、国内外の多くの人々との交流を培ってきたところであり、集客交流促進に向けた取り組みを一層強化すべきものと考えてございます。
 そこで、(1)でございますが、北海道及び札幌市への国内・国外交通アクセスの改善・拡充の推進、(2)に、政府系国際会議、コンベンションの本市への積極的誘致、(3)として、観光案内板整備など観光基盤の整備や、先端的な情報技術の活用など、受け入れ環境の充実に向けた施策に対する支援、(4)の中国国民の訪日団体観光旅行に対するビザの発給機関の拡大のほか、新たに(5)といたしまして、現在、外国人観光客の大幅増をねらって国を中心に積極的なPR活動を展開しておりますビジット・ジャパン・キャンペーンの推進と地方との連携事業の拡充を要望するものでございます。
 次に、「北海道新幹線(新青森・札幌間)の早期実現」についてであります。
 北海道新幹線につきましては、これまでも、北海道市長会、北海道新幹線建設促進期成会などとともに要望を行ってきておりまして、去る5月22日には新青森―新函館間の起工式が行われたところでございます。これにより、新青森―札幌間の実現に向けた第一歩が記されたところでありますが、北海道新幹線が最大限の効果を発揮する札幌までの延伸は570万道民の長年の悲願であり、その早期実現に向けて引き続き要望活動を継続していく必要があると考えております。
 そこで、(1)といたしまして、新函館―札幌間の全線フル規格での一日も早い認可・着工と早期完成、(2)として、新青森―新函館間の早期開業、(3)として、公共事業費の重点配分などによる建設財源の確保及び地域負担に対する財源措置の充実・強化を要望するものでございます。
 次に、「魅力と活力ある都心づくりの推進」についてであります。
 この項目と次のページの「エネルギー有効利用都市の実現」につきましては、平成14年の都市再生プロジェクトとして決定された、人と環境を重視した都心づくりに関連するものでございます。
 本市では、21世紀の新しい都市づくりを進めていくため、都心まちづくり計画を策定し、さまざまな主体の協働により、人と環境を重視した魅力と活力ある都心づくりに取り組んでいるところでございます。
 そこで、都心のまちづくりの先行的事業であります(1)の創成川通アンダーパス連続化事業、(2)の札幌駅前通地下歩行空間整備事業について、円滑に事業が進捗するよう引き続き支援を要望するものでございます。
 次に、「エネルギー有効利用都市の実現」についてであります。
 本市では、地球温暖化防止に向けた取り組みを進めており、雪対策施設などを活用した雪冷熱などの未利用エネルギーの活用や、新たなエネルギーシステムの導入に向けた調査研究を行っております。また、この4月には、札幌駅前通地下歩行空間整備事業に合わせた熱供給ネットワークの熱導管の一体的整備や創成川通アンダーパス連続化事業における地上部の緑化、北4条東6丁目地区の再開発に合わせた熱エネルギー供給拠点の整備の検討など、環境エネルギー対策に関する都心地域での一連の計画が先導的であるとして、地球温暖化対策・ヒートアイランド対策モデル地域に選定されたところであります。
 そこで、これらの取り組みについてモデル地域として成果を上げていくために、省エネルギー・新エネルギーの導入促進に向けた取り組みへの支援を要望するものであります。
 次に、「産学官連携の推進」についてであります。
 近年、札幌では数多くの研究機関の集積を背景に、北大リサーチ&ビジネスパーク構想が推進されており、また、平成15年8月には、構造改革特区制度を活用し、さっぽろベンチャー創出特区の認定を受けるなど、自立した経済を実現するための産学官が連携した取り組みが進んでおります。現在、北海道関係では、ITを活用し、工業製品の試作品を迅速かつ高品質に設計、製作するなどの研究が文部科学省の知的クラスター創成事業に、また、病気の予防・診断から新薬開発などにつながる細胞間の情報のやりとりに関する研究が経済産業省の経済活性化プロジェクトに採択されておりますので、今後も、今述べましたような研究開発型事業における支援の拡充を要望するものでございます。
 次に、「雇用創出対策の強化・充実」についてであります。
 道内を取り巻く雇用状況は、依然として深刻な状況に直面してございます。本市におきましては、若年者層に対して緊急雇用創出事業に取り組んでおりますほか、昨年10月には札幌市就業サポートセンターを開設し、女性や中高年齢者の再就職支援事業などを実施しておりますが、国に対しても、(1)といたしまして、雇用創出の可能性のある分野についての人材育成、職業紹介などの一貫した就労支援、(2)として、円滑な労働移動の効果的な支援策、(3)として、北海道の地域特性に応じた雇用創出の強化・充実、(4)として、若年失業者等の就職支援のさらなる推進を要望するものであります。
 次に、「国民健康保険財政の健全化」についてであります。
 国民健康保険は、他の医療保険制度に比べて、高齢者や低所得者を多く抱えているため、その財政基盤は脆弱であり、事業運営は非常に厳しい状況にございます。
 そこで、医療保険制度の抜本改革を一層推進するとともに、(1)として、保険料収納割合に応じて減額される普通調整交付金減額措置の撤廃など交付金制度の見直し、(2)として、病床数の過剰など保険者の責めに帰すことができない特別な事情に基づく一般会計からの繰り出しに対して地方財政措置される国保財政安定化支援事業に係る財源措置の充実について要望するものでございます。
 次に、「除排雪経費に係る財源措置の拡充」についてであります。
 本市におきまして雪対策は、昭和53年以来、連続して市民要望第1位を占めており、冬期間の経済・文化などさまざまな都市機能を維持する上で重要な施策でありますが、道路除排雪に要する経費については、毎年、多大な財政負担が生じております。除排雪経費については、平成16年度決算見込みでは、除排雪経費約176億円のうち、除雪機械整備などの国庫補助金収入として約8億円の収入がありますけれども、一般財源として約157億円を要してございます。そこで、雪寒法に基づく路線指定の見直しや除雪機械の確保など、道路除排雪経費の財源の拡充について要望するものでございます。
 最後に、「地下鉄事業、水道事業、下水道事業における企業債の発行条件の改善」についてであります。
 札幌市は、人口増加が続く中で、安全、良好な生活環境を確保するため、水道、下水道を整備し、輸送需要の増大と冬季の交通障害などへの対応のため、地下鉄を開業し、これらの整備を進めてまいりました。特に地下鉄は、札幌が北の拠点都市として発展するに当たり重要な役割を果たしてきましたが、建設に伴う多大な資本費負担を強いられ、経営環境は厳しいものとなっております。
 現在、高金利企業債の借りかえにつきましては、一定の要件を満たした事業の公営企業金融公庫資金に限り認められております。利率要件については、昨年度までは7%以上が対象とされておりましたけれども、今年度から6%以上が対象となり緩和がなされております。
 しかしながら、認定要件のさらなる緩和とともに、借りかえ総額の増額を図るなど、借りかえ措置を拡充すること、また、政府資金についても借りかえ措置などを認めることを要望するものであります。
 以上が、平成18年度に向けた札幌市の独自要望でございます。
 本委員会のご協力をいただきながら、懸案事項の解決を図ってまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
○大嶋薫 委員長  質疑を行います。
◆横山光之 委員  まず、1ページの「地方税財源の充実確保」についてであります。
 現在、地方税財政制度は、ご承知のとおり、平成16年度からの三位一体の改革、すなわち国庫負担金改革、税源の移譲、交付税改革という制度の根幹にかかわる部分の改革によって大きな影響を受けているということであります。本市議会としても、大きな関心を持ちながら声を上げていかなければならないと認識しているところであります。
 小泉内閣の掲げる三位一体の改革でありますけれども、国庫補助負担金について見直しをかける、そのかわりに税源を国から地方へ移譲しよう、そうすることで地方分権を推し進め、地方の自主・自立を促していこうということであります。国もまた、効率的で小さな政府を目指していくということであります。
 地方の立場からは、さきの地方6団体の国庫補助負担金改革委員会で示されましたように、国庫補助金を整理・合理化するというのは、詰まるところ、削減するということでありますから、これに見合った一般財源の総額確保がなければ、しわ寄せは地方にばかり来るということでありまして、これは不当ではないかということで、ぜひとも総額確保したいということであります。
 本市の場合は、特に国への依存財源というものの比率が非常に高いわけでありまして、税源移譲が確実に行われることは極めて重要だということであります。毎年の札幌市の独自要望に必ずこれが盛り込まれているというのも、そういう意味であろうというふうに理解をしているところであります。
 そこで、1番目の質問でありますけれども、「国庫支出金の整理合理化を推進し、国から地方への税源移譲を行い、国と地方間の租税配分を当面1:1とするよう是正し」というふうにこの要望書に書いてあるわけでありますが、国と地方間の租税配分及び歳出の現状についてまず伺いたいと思います。
◎秋元 企画部長  国と地方間の租税配分及び歳出の現状についてでございます。
 平成15年度決算における国と地方を合わせた租税総額は約78兆円でございまして、そのうち、国税が約45兆4,000億円、地方税が約32兆7,000億円となってございます。比率にして、国が58%、地方が42%となっておりまして、国税と地方税の割合が3対2と、国税の方が多くなっているのが実態でございます。
 これに対しまして、歳出で見ますと、地方交付税や国庫支出金などによる国から地方への財源の再配分により、総額約147兆円のうち、国の歳出が約56兆円、地方の歳出が約91兆円と、国と地方の割合が2対3と逆転している状況にございます。これは、さまざまな行政サービスが国民により身近な地方公共団体で供給されていることを示しており、この観点からも国から地方への税源移譲などを進めて地方税歳入を充実、確保することが今後の重要な課題であると認識してございます。
◆横山光之 委員  今のご説明のとおり、これは有名な話でありますけれども、入る方は国が3で地方は2、出る方では逆に地方が3で国が2ということでありますから、完全な逆転現象であります。したがって、地方税財源の充実を図るために税源移譲を行うということは、地方の自主性・自立性を高めるという観点からは将来的にも進むべき方向であるというふうに認識しているところであります。
 その中で、今回、要望として生活保護及び児童扶養手当の国庫負担率の引き下げを行わないことを追加しております。先ほどの説明にありましたとおり、昨年11月の三位一体の改革に関する政府・与党合意の中で、生活保護、児童扶養手当に関する負担金改革については平成17年度中に結論を得るという部分に関連する項目ということで、今回、新たに掲げられたというふうに理解しているところであります。
 生活保護については、本市の平成17年度予算でも920億円ということでありまして、不況のせいもあって、毎年だんだん膨らみ続けているわけであります。憲法第25条の生存権に基づく制度でありますから、本来は国の責任において行われるべきものと考えますが、もし今後もこのような勢いで膨らみ続けるようなことがあれば、本市の負担は大変なものになるというふうに感じております。
 それが、議論されておりますように、4分の1の負担率から3分の1というふうに変わりますと、本市にとっては自然にふえていくほかに負担率も多くなってくるのでありますから、ダブルパンチということであります。
 国も、これには危機感を持っていて、生活保護制度についての見直しをかけようとしているということでありまして、国の社会保障審議会の専門委員会の最終報告書が昨年12月に出されておりますけれども、ここでも保護基準の見直しが提言されております。ご承知のとおり、高校進学費用を給付しよう、あるいは母子加算の見直しをしよう、それから、多人数世帯についての基準も、人数がふえるに従って加速度的にふえるのが不合理ではないかということで、これもまた見直しをかけようということであります。
 あわせて、自立支援プログラムというものに力点を置いて、保護から自立というふうに軸足を変えつつあるということであります。そして、この自立支援プログラムについては、まじめに取り組まない者については、生活保護費の停止ないし廃止ができるようにしたいということであります。これは、かなりドラスチックな改革になるのかなと感じております。
 ここには、国の生活保護制度に対する強い意思を感じるわけでありまして、この制度を続けていくためには、財政的にも何とかしなくてはならないという危機感がにじみ出ているということであろうと思うわけでありますが、結局、そのことが地方の負担率の増加という形で押しつけられるのは何としても避けなくてはならないと思うのであります。
 そこで、質問でありますけれども、現在は国が4分の3を負担している生活保護、児童扶養手当について、仮に国庫負担率が3分の2に引き下げられると本市においてはどのような影響を受けることになるのか、伺いたいと存じます。
◎秋元 企画部長  仮に生活保護と児童扶養手当の国庫負担率、4分の3から3分の2に引き下げられるとどのような影響を受けるのかということでございます。
 平成17年度予算におきまして、生活保護費につきましては歳出ベースで921億円となってございます。仮に、国庫負担率が4分の3から3分の2に引き下げられますと、その影響として札幌市の負担増としては一般財源が新たに77億円必要となってまいります。
 同じく、児童扶養手当について申し上げますと、歳出ベースで95億円でございまして、同様の負担率の引き下げを仮定しますと、札幌市の負担増といたしましては一般財源として8億円が新たに必要となってまいります。
 双方の合計として、85億円の一般財源の負担増となりまして、この二つの扶助費だけの影響を見ましても、平成17年度予算の一般財源総額4,510億円に対して約2%を占めることになってまいりますので、厳しい札幌市の財政運営におきましては多大な影響を受けることになろうかと考えてございます。
◆横山光之 委員  85億円の新たな支出が生じることになるということであります。
 この要望は、前回の本特別委員会で審議いたしました政令指定都市共同の白本要望でも取り上げられているところであります。
 生活保護費、そして児童扶養手当の国庫負担率の引き下げが実施されれば、今ご説明がありましたとおり、本市の財政に大きな影響が出ることは明白であります。これは、独自にでも強力に要望していかなくてはならないということだろうと思います。
 また、生活保護費や児童扶養手当の支給というのは地方の裁量の余地がないものでありまして、三位一体の改革が目指している地方の自主性、自立性を拡大するという意味では、余り意味がないというふうに考えるところでありますので、これからも引き続きこの要望について頑張っていただきたいと思うところであります。
 次に、10ページの「地下鉄事業、水道事業、下水道事業における企業債の発行状況の改善」について伺いたいと思います。
 この項目は、過去に発行した高金利の企業債について、現在の低金利のものに借りかえを行って支払い利息の負担軽減を図りたいというものでありまして、去年、新規項目ということで要望し、継続してことしも要望していこうということであります。
 これまで借りかえ制度を利用できた札幌市の公営企業というのは、その借りかえ要件に従って地下鉄事業のみということであります。地下鉄事業については、特にその建設費用をほとんど企業債で賄っておりまして、平成16年度では全体で年間179億円の支払い利息が発生したというふうに聞いているところであります。
 ご承知のとおり、札幌市の地下鉄の財政状況は大変厳しいものがあるわけであります。営業収支に関して言うと、14年度決算で地下鉄開業以来初めて黒字に転じたということで、17年度予算でも61億円の黒字を計上するなど大きな改善が見られるところであります。
 問題は、今申し上げた平成16年度179億円という多額の支払い利息を含んだ経常収支の黒字転換であります。17年度予算案では、経常収支は16年度予算から改善しておりますが、それでもなお約30億円の赤字ということであります。したがって、高金利企業債の借りかえによる支払い利息の縮小というのは大きな期待が寄せられているところであろうと思うわけであります。
 そこで、平成16年度の地下鉄事業の借りかえ実績と、その効果額について伺いたいと思います。
◎秋元 企画部長  平成16年度までの地下鉄事業の借りかえ実績と効果額についてでございます。
 地下鉄事業につきましては、平成7年度から公営企業金融公庫資金の建設債を借りかえており、16年度までに利率7%以上である公営企業金融公庫資金の建設債のほとんどを借りかえてございます。7年度から16年度までの借りかえ実績は、累計で約236億円の企業債でございまして、借りかえたことによる利息の削減効果額は約47億円となってございます。
◆横山光之 委員  これは、これだけ金利が下がっているのに、地下鉄の企業債が非常に高金利であるために財政を圧迫しているということで、何とか借りかえができないかということは市民の切なる要望でもあるわけであります。これまでの例でも、7%以上についての借りかえが進むことによって大きな効果があったというふうに考えているわけであります。今後、借りかえの要件、特に対象の利率が緩和されるとさらに健全化が進むということでありまして、7%以上のものを例えば5%以上というふうに緩和していけば、本市にとっては非常に有益なわけであります。
 平成17年度からこの借りかえ要件が緩和されたということでありますので、その内容について、また、緩和されたことに伴い、その要件に合致した本市の地下鉄企業債はどのぐらいの額になるのか、お伺いしたいと思います。
◎秋元 企画部長  平成17年度における借りかえ制度の要件の緩和についてでございますけれども、まず、従来からある制度の地下鉄事業高資本対策分、上水道高料金対策分、下水道の高資本対策分につきまして、利率の要件が7%以上から6%に引き下げられてございます。この要件緩和によって、新たに借りかえ対象となります地下鉄事業の企業債が約153億円ございまして、今後、この借りかえを進めていくことになろうかと思います。
 また、平成17年度から、従来の制度のほかに、臨時特例措置といたしまして、水道事業と下水道事業について、政令指定都市の場合、利率8%以上の公営企業金融公庫債を借りかえることができる高金利対策分の制度が創出されております。この新制度では、水道事業においても約26億円が対象となりまして、今後、借りかえを進めていくことになってございます。
◆横山光之 委員  6%になったということでありますので、残った153億円について、ぜひとも迅速に借りかえを行っていただきたいと思うところであります。
 今回の制度改正では、水道事業も対象になるということであります。企業会計の健全で安定的な経営のためにも、さらに借りかえ要件が6%に緩和されるということが、現在の公営企業金融公庫債の金利の低下につながるということでありまして、期待したいと思うのであります。同時に、政府系資金からの借り入れも随分多いわけでありまして、政府系資金についても、将来、緩和の対象になるように要望していきたい、そのための努力をしていただきたいと思うところであります。
 最後に、本市の独自要望全体についてであります。
 これは、毎年、繰り返して行われているものでありまして、当然、1年で片づく問題ではありませんから、本市としては継続して要望していくということであります。内容についても、追加変更はありますけれども、大体は同様の要望も多いわけであります。
 ただ、その実現のための努力ということでは、私どもが外から見ていてなかなかわからないところもありますので、具体的には、政府あるいは国会、また、どのような担当部局にどのような手法で要望がなされているのかということをお伺いして、質問を終わりたいと思います。
◎秋元 企画部長  重点要望に係る要望活動についてというご質問であったかと思います。
 国家予算の編成作業が8月から入ってまいりますので、例年7月下旬に、市長、副市長により、地元選出の国会議員に対して、北海道開発予算の要望とあわせて要望し、ご説明させていただいているところでございます。そのほか、各事業にかかわる担当のセクションごとに関係省庁に個別の要望活動を行っておりますし、先般、ご審議いただいております白本要望のように、大都市、政令指定都市での要望活動もあわせて行ってございます。あわせて、個別の事業でも、例えば空港であるとか新幹線であるとか――そういったものに関する要望活動につきましては、北海道、あるいは周辺の自治体と経済界で期成会等をつくってございますので、そういった要望活動も並行して行っているという形でございます。
◆藤川雅司 委員  1点目は、「国際集客交流促進に向けた取組の強化」の(1)であります。北海道及び札幌市への国内・国外交通アクセスの改善・拡充の推進という項目がございますが、この具体的な中身はどのようなことを要望するのか、その内容についてお伺いいたします。
 それから、「北海道新幹線の早期実現」に関して2点あります。そのうちの1点目は、極めて基本的な質問で恐縮ですが、今の計画の中で、北海道新幹線が札幌まで乗り入れるとした場合は札幌駅に乗り入れることになっているのかどうか、その辺がどうなっているのかお教えいただきたいと思います。
 それから、地域負担についてはどのようになっているのか、お聞きしたいと思います。過去の例を含めて、札幌市がどのような負担になるのか、その試算等があればお示しいただきたいと思います。
◎秋元 企画部長  まず、1点目の北海道及び札幌市への国内・国外交通アクセスの改善・拡充の推進の具体的な要望内容ということでございます。
 これは、北海道の海外からの観光客の玄関口でございます新千歳空港の整備に関することでございます。
 まず第1に、冬期間における長距離国際線の安定的な就航のために、現在の3,000メートルの滑走路を、500メートル延長し、3,500メートルとすることを要望してございます。
 二つ目といたしましては、国際線ターミナルの拡充についてでございます。現在の国際線ターミナル施設では待合室が狭く、税関、出入国管理、検疫を行ういわゆるCIQ施設が狭隘化してきてございます。また、定期便が集中いたしますと、入国管理ゲートに長蛇の列ができるということが日常化しているということで、国際線ターミナル施設の機能拡充やCIQ体制の改善・拡充を求めるものでございます。
 三つ目といたしましては、新千歳空港の着陸料につきまして、地方空港路線の維持を目的に、現在、本来の着陸料の10分の7に軽減されてございますけれども、この軽減措置の継続を要望するものでございます。
 これらの内容につきましては、北海道あるいは周辺自治体、経済界などで構成しております北海道空港協会などの要望内容に準じた形での考えを持ってございます。
 それから、新幹線につきまして二つご質問がございました。
 まず一つは、計画でのルート的なものということで、札幌駅への乗り入れはどうかという点でございました。
 平成14年1月に公表されてございます北海道新幹線の環境影響評価書に基づきますと、小樽市側からトンネルで抜けてまいりまして、手稲区西宮の沢付近で地上に出て、函館本線の南側を平行して、そのまま現在の札幌駅に乗り入れる予定となってございます。
 3点目は、北海道新幹線の建設に係る地方負担がどうなっているかということでございます。
 平成15年度の国土交通省による新青森から札幌までの建設費の試算によりますと、概算額といたしまして約1兆5,000億円とされてございます。このうち、先般、起工いたしました新青森から新函館までが約5,000億円ということになってございまして、これを機械的に計算いたしますと、新函館から札幌までが約1兆円と見込まれてございます。新幹線の建設費につきましては、国が3分の2、地方が3分の1の負担とされておりまして、これで申しますと新函館―札幌間の地方負担額は3,300億円から3,400億円程度になろうかと思います。
 あわせて、地方負担分につきましては、基本的に都道府県が負担することとなってございますが、これまでの他県の例によりますと、地方負担分の一部について沿線市町村も負担してございます。北海道といたしましては、今後、関連市町村の意見を聞いた上で、道議会の議決等を経て地方負担分の一部を関係自治体に求める意向でございます。札幌市としての負担額、具体的な地方の負担額については、今後、北海道等と協議を行っていくことになろうかというふうに考えています。
◆藤川雅司 委員  1点目の新千歳空港の件についてですが、滑走路延長ということは、地元の方々とのいろいろな問題もあるかなと思います。国際線ターミナルについては、やはりあそこの拡充は本当に必要だというふうに思いますので、大事な要望だと思っています。
 新幹線については、札幌駅につながるということでした。新函館駅は函館からかなり遠いところにできるということで、私もそれを見て改めてびっくりしたのですが、札幌の場合は今の札幌駅に乗り入れるということで、それはわかりました。
 次に、地方負担です。大変大きなお金を投資して、それなりの効果、それだけの効果を求めるといった新幹線事業でありますけれども、今のお話を聞きますと、北海道としても相当の負担があるということで、財政が非常に厳しい中で大変に大きいなというふうに思っています。特に、直接、札幌市がどれだけの負担になるのかといったことについては、今後、情報収集や具体的な試算を早期に行っていただいて、市民の皆さんになるべく正確な情報を提供していただくように、要望しておきたいと思います。
◆芦原進 委員  まず、1点目は、1ページの「地方税財源の充実確保」についてお伺いしたいと思います。
 先ほどありましたが、地方の自主性・自立性、また、自主的な行政活動を行うにはやはり財源的裏づけが不可欠であります。地方税中心の転換は、どうしても大事なことだと思っており、むしろ当然ではないかと思います。さらに、地方特有、固有というのでしょうか、位置づけられております地方交付税をもっと確保するのが大事なことだと思っておりますし、重要課題ではないかなと思います。
 地方団体にとって最も大切な地域行政のサービスの安定供給ということがやはり私たち行政の仕事だと思いますが、税源のアンバランスがありますので、それを是正する役割、また、税源を財源的に保障するものとして、先ほどありました地方交付税もまた重要な地方の課題であると思います。
 そこで、質問ですが、地方交付税の重要な部分に、1ページの(3)にありますように、「地方団体の安定的な財政運営に必要な一般財源総額を確実に確保」と記載されていますが、この要望部分の内容について、地方財政計画とあわせてお伺いしたいと思います。
◎秋元 企画部長  地方団体の財政運営に必要な一般財源総額を確実に確保という内容についてでございます。
 近年の地方交付税の動向を振り返りますと、経済財政運営等、構造改革に関する基本方針2003、いわゆる骨太の方針2003を受けまして、平成16年度の地方財政計画においては地方交付税が抑制され、16年度の地方交付税総額は前年度比6.5%の減、地方税などを合わせました一般財源総額につきましても4.8%の減少となって、地方が16年度予算を編成する上で多大な支障となったところでございます。
 このことから、骨太の方針2004では、地方団体の安定的な財政運営に必要な一般税源の総額を確保することが盛り込まれ、昨年11月に取りまとめられました三位一体の改革の全体像に関する政府・与党合意におきましても、平成17、18年度につきましては一般財源総額を確保するということが確認されてございます。その結果、17年度の地方財政計画においては、地方交付税総額及び一般財源総額は、前年比0.1%増というふうに確保されたところでございます。
 一般財源の総額を確保する方針は、平成18年度においても実施されるということが昨年の政府・与党合意及び骨太の方針2005の中にも盛り込まれてございますけれども、本市といたしましても、その確実な実施を要望するために、白本同様に独自要望として盛り込んだところでございます。
◆芦原進 委員  平成16年度は地方交付税が6.5%減っているし、一般財源も4.8%の減、17年度は一般財源が確保できたといっても総額で0.1%の増と、本当に微増なわけです。15年度と比べると実質は減っているわけですから、大変厳しい状況ではないかと思います。
 地方都市にとりましたら、やはり、地方税もまた地方交付税も財政運営上極めて重要なものであります。特に、札幌市は地方交付税の依存度が非常に高い都市となっておりますので、平成18年度においても昨年の政府・与党合意に基づいて財政運営に必要な一般財源総額が確保されることを強く望んでおります。
 しかし、こうした動きとは別に、先ほどから出ておりますが、国庫補助負担金改革で生活保護及び児童扶養手当の国庫負担率引き下げが国において検討されているところであります。これは、国庫補助負担金改革、税源移譲にはなり得ません。これでは、要するになれないわけです。特に、そうなれば地方の自由度が拡大すると言われていますが、逆に、拡大するのではなくて、地方の負担が拡大するのではないかということを非常に懸念するわけでございます。先ほど、自民党の委員からの質疑で明らかになりましたように、これが実施されれば札幌市の財源にも非常に大きな影響を及ぼすのではないかということが予想されるわけです。
 先ほどとちょっと視点が似ていますし、同じでないかとおしかりを受けますが、若干、視点を変えましてご質問したいと思います。
 札幌市の生活保護費及び児童扶養手当について、ここ数年の歳出状況はどのようになっているのか、また、今後、この費用の歳出の動向と財政負担についてどのような認識を持っておられるのか、お尋ねしたいと思います。
◎秋元 企画部長  1点目の生活保護費及び児童扶養手当のここ数年の歳出状況についてということでございます。
 生活保護費につきましては、平成15年度決算におきまして843億円、16年度の決算見込みでは882億円、17年度予算では921億円となってございまして、それぞれ5.3%の増、3.8%の増ということになってございます。児童扶養手当につきましては、15年度決算では90億円、16年度決算見込みでは92億円、17年度予算では95億円となってございまして、それぞれの増加率は2.5%、3.4%という状況になってございます。
 2点目は、今後のこれらの歳出動向と今後の認識ということでございます。
 ただいまお答えをいたしましたとおり、ここ数年、増加傾向にございまして、現在の経済状況からかんがみましても、この傾向は今後も変わらないものと予想いたしてございます。平成17年度予算における財政局の中期財政見通しにおきましても、生活保護費や児童扶養手当を含んだ扶助費総額については、毎年度5%前後の増加を見込んでございます。こうした状況の中で、国庫負担率の引き下げによる負担増について、引き下げによる一時的な負担増ということのみならず、こういった所要額の伸びと移譲される税源からの税収の伸びとが釣り合わなくなってくるのではないかというおそれがあるということで、将来的な影響も考えていかなければならないと認識してございます。
◆芦原進 委員  生活保護費と児童扶養手当は、今後も増加していくということです。平成15年、16年、17年と伸び続けているわけですから、その上で負担率を下げることになると大変な状況になってくるということですので、しっかりこれに取り組んでいただきたいと思います。
 また、平成18年度においても、地方団体の財政運営に必要な一般財源総額が確保されたとしても、少子化・高齢化の進展により、子育てや介護などの社会保障に係る費用も増加するわけでございます。また、生活保護費のように今後も負担がふえることが確実に見込まれる費用における国庫補助負担金の改革による税源移譲は、地方としても容認できないものではないかと思うのです。特に、今回、新たな項目として要望する意義は十分認識をしておりますので、しっかり要望していただきたいと思います。
 引き続きまして、7ページの「雇用創出対策の強化・充実」についてお尋ねしたいと思います。
 6月に発表されました内閣府の月例経済報告では、我が国経済の基調判断として、景気は弱さを脱する動きが見られ、緩やかに回復していると報じられており、また、企業収益については改善し、設備投資は緩やかに増加、個人消費については持ち直し、雇用情勢については厳しさが残るものの改善に広がりが見られると判断されているところであります。
 しかし、これは全国的な傾向であり、地方における景気の動向はまだ不透明であると言わざるを得ません。特に、北海道、札幌においては、景気の回復は――私もそうですけれども、なかなか実感として認識できない状況であります。雇用情勢においても、まだまだ厳しい状況と思われます。
 そこで、質問でございますが、北海道内の雇用情勢について、どのような状況下にあるのか、お尋ねいたします。
◎秋元 企画部長  北海道内の雇用状況についてでございます。
 まず、有効求人倍率につきましては、ことし4月の時点で、北海道全体で0.49倍、札幌圏では0.47倍となってございまして、全国の0.85倍と比較いたしまして低水準にとどまってございます。前年同月と比較した改善率を見ますと、北海道全体で0.07ポイント、札幌圏でも0.08ポイントの改善が見られますものの、全国では0.13ポイント改善してございますので、全国と比べますと改善の幅が小さいものとなってございます。
 次に、完全失業率につきましては、ことし1月から3月の北海道の完全失業率は5.9%と、前年同月と比べまして1.0ポイント改善してございますけれども、全国の1月から3月平均の4.7%を上回っている状況にございます。
 これらのことから、北海道内の雇用情勢は引き続き厳しい状況にあると言わざるを得ないというふうに考えてございます。
◆芦原進 委員  今、答弁いただきましたように、有効求人倍率も、全国に比べると、半分とはいきませんが、半分近く悪いということです。また、改善率も、北海道や札幌は全国より悪いということです。若干、失業率が国の数値に近づいてきているものの引き続き状況は厳しいなと、つくづく思います。
 こうした厳しい雇用情勢の打開に向けて、札幌市も、平成16年度から新たな機構として雇用推進部を設置し、雇用問題に力を入れ取り組んでいることは認識し、評価いたしておりますが、昨年10月にサンプラザ1階に官民共同型の就職拠点施設として、札幌市就業サポートセンターが開設されました。私も視察に行ってまいりましたが、高齢者の方、女性の方を対象に、また、若者を含めて各種職業相談事業に取り組んでおられます。さらに、本年第2回定例市議会の補正予算で、仮称ですけれども、地域職業相談室を西区、また清田区に設置するなどの新たな事業展開が見られるところでございます。
 そこで、質問したいのですが、札幌市就業サポートセンターの利用実績、また、仮称地域職業相談室の事業展開についてお尋ねしたいと思います。
◎秋元 企画部長  まず、札幌市就業サポートセンターの利用実績についてでございます。
 札幌市就業サポートセンターでは、ハローワークと民間事業者2社の官民共同窓口の設置による無料職業紹介を初め、女性、中高年齢者を対象とした再就職支援、退職や再就職を予定している方からの健康保険、年金、税金などの相談への対応など、さまざまな働き方についての支援をしてございます。昨年10月の開設からことし3月末日までの来所者数は1万4,676人、1日平均にいたしますと135人でございます。そして、来所者数1万4,000人強のうち、就職に結びついた方は約500人となってございます。
 次に、仮称地域職業相談室の事業展開ということでございます。
 就業サポートセンターから遠い地域に住む利用者の利便性向上を図るために、中央区、北区、東区、南区の4区を除きます各区役所に高年齢者職業相談室を開設してございますが、これは、区役所内の一部のスペースを提供して、おおむね55歳以上の方を対象にハローワークが職業紹介や職業相談を行っているものでございます。今回の2定で補正をお願い申し上げました仮称地域職業相談室につきましては、相談件数の多い西区と清田区の高年齢者職業相談室の機能拡充を図るものでございまして、札幌市とハローワークの連携により、対象を高年齢者に限らず、一般求職者に拡大しての職業紹介や職業相談、市単独事業としての離職時及び再就職時に必要となる手続相談といったサービスを提供することとしてございます。
 なお、開設時期は8月末を予定してございます。
◆芦原進 委員  札幌市の就業サポートセンターにつきましては、10月から3月までの半年で1万4,676人、1日平均135人――非常に多いな、やはり、それだけ職を求められて相談者がふえているなと思います。そのうち500人は職が決まったということで、実績としては非常にすばらしいなと思います。また、新しい試みについては、やはり利便性を考えて、55歳以上の高齢者ということでありますので、しっかりこれに取り組んでさらに雇用の安定につないでいただきたいと思います。
 雇用の安定または多様化は、就労者の増大による経済の活性化や安定化、税収の問題、子育てや高齢化社会への対応、さらに治安の安定などさまざまな問題、課題と根底的に連動している重要な課題だと私は思っております。現在の厳しい経済・雇用情勢が持ち直し、それが好転するように引き続き積極的に取り組まれるとともに、各関係機関へも積極的に働きかけていくことを強く要望し、質問を終わりたいと思います。
◆坂本恭子 委員  まず、「地方税財源の充実確保」についてです。
 この間の経済財政諮問会議での議論などを踏まえながら、質問させていただきたいと思います。
 先ほど来、一般財源総額の確保ということで議論が行われておりますけれども、この間の経済財政諮問会議でどういう議論がなされているのか、ここについての認識を伺いたいと思うのです。4月の経済財政諮問会議で、財務大臣は、残された最大の課題は交付税改革だと思っている、特に地方の自立という観点から言うと、交付税の財源保障機能の見直し、縮減に関する議論を大きく進めていく必要があると述べております。またさらに、5月の会議では、歳出をスリム化することにより地方の財源不足を解消し、交付税総額を抑制して財源保障機能を縮小――将来的には廃止、さらに、地方交付税の法定率分の引き上げは適切ではない、真の地方の自立のためには、むしろ引き下げるべきであるというような主張をしております。
 白本も含めてですけれども、地方交付税の財源保障機能の充実ということは、本市としては一貫して求めているところだと思うのですが、国ではこういった形で縮小・廃止の議論がなされているのは大変重大なことだというふうに思っていますので、このことについてどのように考えているのか、また、これにどう対処されるおつもりなのか、お聞かせたいだきたいと思います。
 それからまた、白本には盛り込まれていますが、先ほどちょっと触れました地方交付税の法定率分の引き上げについては、今回の重点要望に盛り込まれておりません。私は、やはり今、経済財政諮問会議で財務省からこういう議論が出されてくるという中では、本市の独自要望としても重点要望項目の中にこれを盛り込むべきである、さらには、一般財源総額確保ということだけではなくて、地方交付税総額の確保を文言として盛り込むべきというふうに思っております。
 地方交付税の総額確保については、一般財源総額の確保の中に包括されているというようなとらえ方、お考えだというふうに思うのですけれども、この要望項目の本文にもありますように、本市の地方交付税の依存度というのは極めて高いものでありますので、地方交付税原資の減少が生じることのないように、この税率の引き上げというものをしっかり求めていくべきであり、本市の財政状況にかんがみて、地方税、地方譲与税とあわせて、地方交付税の総額確保というのはやはり求めてしかるべきというふうに思うのですが、この点についてのご認識をお聞かせいただきたいと思います。
 それから、新幹線の問題についてです。
 先ほどは、計画とか自治体負担のことなどについて議論がございました。今回の要望項目の中には、北海道や本市に対しての経済波及効果が大変大きい、北海道の活性化に極めて大きな役割を果たすということが書いてありますけれども、実際にどの程度の波及効果をもたらすと想定されているのか、どういう試算を行っているのか、この点についてお聞かせいただきたいと思います。
 また、在来線への影響についてですけれども、先ほど並行して走る鉄路として函館本線の札幌―小樽間というようなお話がありました。全国的には、新幹線が敷設されると同時に、在来線への影響はどうなのかというようなことが言われております。極めて一般的ですけれども、札幌―小樽間というのは大変重要な市民の足である路線ですが、これへの影響というのはないものと考えておられるのか、この点を伺います。
 それからまた、市民の意向調査ですけれども、新幹線に対しての待望論といいますか、市民の要望がどういうふうになっているのか、意向調査などを行ったものがあればお知らせいただきたいと思います。
 それから、「雇用創出対策の強化・充実」についてです。
 北海道の特性に応じた雇用対策の強化・充実という文言がありますけれども、具体的に何を言わんとしているのか、本市の施策と照らし合わせて具体的に何を求めているのか、この点についてお示しいただきたいと思います。
◎秋元 企画部長  まず、「地方税財源の充実確保」に関してのご質問でございます。
 地方交付税の財源保障機能についてどういう認識を持っているかということでございますけれども、地方交付税には、地方公共団体における財政力の格差を解消する財源調整機能と、地方公共団体において計画的に標準的なサービスを提供できるよう必要な財源を保障するという、ご質問にございました財源保障機能というものがございます。
 前回の委員会でご議論いただきました白本におきましても、財源の保障機能と税源偏在の調整機能を分離することなく双方を重視することと明記されてございまして、本市におきましても、地方交付税における財源保障機能は財源調整機能とともに堅持されるべきものと考えてございまして、こういった大都市での行動とあわせて、札幌市としても独自にしっかりと要望をしていきたいというふうに考えてございます。
 それから、地方交付税総額確保ということを文案に盛り込むべきではないかというご質問についてでございます。
 地方交付税の交付税率の引き上げについては、既に白本に明記され、政令指定都市で共同して要望することというふうにしてございまして、先ほどもお答えしましたように、今回の要望文に記載しております一般財源総額といいますのは、地方税あるいは地方交付税すべてを包括して示しているというふうに考えてございます。このため、現時点におきましては、地方交付税の総額確保という部分については、必要な一般財源総額を確実に確保するという部分に含まれているというふうに認識してございます。
 それから、新幹線の経済波及効果ということでございます。
 新幹線が札幌まで開業いたしますと、札幌と新函館が48分、新青森までが1時間22分、仙台までも1時間50分という時間で結ばれることになります。こういった状況から、東北との新たな経済・文化交流がふえて新たな需要を開拓することになってくるものと考えてございまして、平成12年に北海道経済連合会が中心となり、野村総合研究所に委託して行った調査によりますと、北海道新幹線利用者の消費支出は年間5,750億円となりまして、これが、宿泊あるいは娯楽などのサービス業、卸売、農林水産業などの関連産業への生産面への波及をもたらして、その効果の純増分として1,470億円の生産額が北海道で誘発されるとの結果が出てございます。これを北海道の雇用ということで見ますと、1万2,000人の雇用増という効果があるというふうに試算が出されてございます。
 それから、並行在来線の問題でございます。
 並行在来線につきましては、JR北海道が経営分離する区間について沿線地方公共団体やJR北海道の同意を得て確定することになってございますが、平成14年の北海道議会第1回定例会におきまして、答弁の中にこういったくだりがございます。JR北海道は、江差線の五稜郭―江差間、函館本線の函館―小樽―札幌間のうち、都市圏輸送を除く区間を並行在来線として表明しているというふうに答弁がございました。これによりますと、札幌―小樽間は都市圏輸送という位置づけになろうかと思いますので、JRから分離される並行在来線には該当せず、引き続き都市圏輸送としてJRが経営するものというふうに判断してございます。
 次に、3点目の市民の意向の把握についてでございます。
 新幹線を将来の札幌の街づくり、あるいは北海道の発展にどう生かしていくかということが非常に重要なことであろうと考えてございます。そのためにも、今お話し申し上げましたような新幹線がもたらす効果、あるいは、多額の建設費というような課題の両面について市民に情報をお示しして、理解を含め、札幌延伸に向けたさらなる市民、道民の熱意の醸成につなげてまいりたいというふうに考えてございます。
 意識調査につきましては、平成8年になりますけれども、雪まつりの期間中に札幌地下街でアンケート調査をしてございまして、994人の回答の中で9割近い方が利用したいという回答でございました。市民意向のデータといたしましてはちょっと古いデータになってございますので、こういったデータ等も含めて、今後、検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 それから、雇用の創出に関してのご質問で、北海道の特性に応じた雇用対策の強化・充実の具体的な内容でございます。
 北海道では、積雪のため、冬期間の工事が減少いたしますので、建設業の従事者を中心とした季節労働者に対する支援を念頭に置いてございます。国の支援制度といたしましては、通年雇用奨励金、冬期雇用安定奨励金、冬期技能講習助成給付金などから構成されます通年雇用安定給付金制度がございます。この制度は、昭和52年度の創設時に3年間の暫定措置として創設されましたが、現在まで継続されている状況にございます。特に、冬期雇用安定奨励金、冬期技能講習助成給付金については、3年間の期限を区切って継続が繰り返されてございまして、今回も平成18年までの暫定措置とされてございますので、この制度の存続を要望するとともに、さらなる施策の充実を要望するものでございます。
◆坂本恭子 委員  税財源の充実、確保のことについてですけれども、一般財源総額の確保ということで繰り返しご答弁されておりますが、先ほどのやりとりの中では、確実な実施を求めるために要望するのだということもおっしゃっておりました。
 私は、先ほど経済財政諮問会議の中での財務省の発言をピックアップしたのですけれども、実は骨太の方針が決まる前の話ですが、総務省では、来年度の地方交付税は予断を許さないという見解を表明しております。三位一体の改革の全体像では、ことし、来年というのは適切な財源措置を行うというふうに書かれているので、来年度までは横ばいで進むのではという期待もあるが、財務省はもっと切り込めるはずとしており、来年度もなお予断を許さない状況にあると考えなければならないと――これは、全国都道府県財政課長・市町村担当課長合同会議でこういう発言が出ています。それからまた、交付税総額を削減すべきだとの方向性が強く出されている、だから、平成17年度、2005年度の結果を見て、来年度、18年度も大体こんな感じでいけるのではないかと安心していると大変なことになる。この事情を市町村にも理解してもらえるようにしてほしいというのが課長の発言だったのです。
 そういう意味でいきますと、本当に予断は許さない、大変厳しい状況がますます現実のものになってくると思うのです。交付税の財源保障機能、財政調整機能については堅持されるべきものとして、引き続きしっかりと求めていきたいというご答弁でした。白本にも要望としてはそのようにのせられているわけですから、これはしっかり対応していただきたいということと、今後の対応を見きわめていきたいというふうに思っています。
 それからまた、地方交付税の税率の引き上げについては、政令指定都市共同で要望をしているので二重にはしないのだというようなお話だったと思うのです。しかし、今申し上げましたように、大変厳しい状況というのが国の側から出されてきているわけですから、そういう中ではあらゆる機会を通じて要望することが大変重要だというふうに思います。それが、一つの意思の表明につながるわけですから、私は、札幌市の独自要望としても重点要望としても、これは出していくべきではないかということを改めて強調しておきたいと思います。
 財務省、それから総務省も含めてのこれらの発言ですから、自治体としてもっと危機感を持つ必要があるというふうに思っているのです。ここ何年かの重点要望を読みましたけれども、三位一体の改革が進行してくる中で、確かに具体的な文言になってきているというふうには思うのですが、例年どおりの重点要望というような状況で、本当にこれからの本市の安定的な財政運営を維持していくことができるというふうにお考えになっているのか――頑張る、求めるということはおっしゃいますけれども、やはり、国の方針の中での要望というような縛りが出てきているのではないかなというふうに思うものですから、もっと危機感を持って対応していただきたいと思っていますので、そのことについての決意を伺いたいと思います。
 三位一体の改革が進められていく中で、やはり、市民サービスの質を守り、向上させていくということが地方自治体の仕事であり、それが市民から求められるものですから、国に対してはあらゆる機会を通じて物を言っていくことが何よりも大事だというふうに考えます。私ども議会といたしましても、地方交付税、一般財源の必要総額の確保ということ、それからまた、地方交付税の財源保障機能、そして財源調整機能の充実強化については国に求めていかなければならないと思っているということを申し添えておきたいと思います。
 それから、新幹線についてです。
 経済波及効果が1,470億円、雇用効果として1万2,000人に相当するというようなお話でした。10年前の意向調査では、9割の方が新幹線を利用してみたいという結果もあるということでした。
 6月3日の北海道新聞で、新幹線についての世論調査を行っています。ちょうどこのときは新函館駅までの工事が始まるという中で、上田市長が札幌延伸について積極的な姿勢を示していたときですけれども、これについては延ばすべきだが、負担が伴うのであれば慎重に進めるべきだというのが53.2%と半数です。無条件に伸ばすべきだと答えたのは26.6%。伸ばす必要はないという消極派も20%いたというのが北海道新聞の世論調査であります。
 先ほどのご答弁で、幾らお金がかかるのだというお話がありまして、全体としては1兆5,000億円ということでしたが、北海道や札幌市の負担分でいきますと3,300から3,400億円ということで、北海道や近隣市町村との負担割合というのはまだこれからの話だということでした。北海道新聞の世論調査の引き合いですけれども、やはり多くの市民は、今、国はもちろん自治体も財政が大変厳しいという実感を持っているわけですから、そういう中で、負担が伴うのであれば慎重に進めるべきだという53.2%の市民の声をしっかりと受けとめる必要があるというふうに思います。
 今回の重点要望については、国に対して財源の確保であるとか地方負担の財源措置の充実強化ということでありますから、ここについては、その市民の思いをしっかりと受けとめて対応するように求めておきたいというふうに思います。
 それから、雇用の問題についてですけれども、季節労働者対策が主なものだというお話がありました。5月30日付の北海道建設新聞に載っていたのですけれども、北海道の経済部が季節労働者対策の効果を検証するということでアンケート調査を今ちょうど行っています。事業所と、それから実際の労働者を対象にです。この間、北海道、札幌市も入って、季節労働者の通年雇用化ということが具体的な施策として行われておりますけれども、北海道は、他県に比べるとやはり通年雇用化ということが進まない、そういう中で今回の北海道の経済部によるアンケート調査だと理解しております。
 部長からご答弁がありましたように、国の通年雇用安定給付金制度、いわゆる冬期援護制度というものが縮小される中で、季節労働者の生活というのは大変厳しい状況がますます深刻になっていると言えるわけです。そういう中での重点要望ですので、私は、このような北海道の特性というぼやけた言葉ではなくて、きちんと季節労働者対策ということを盛り込むべきなのではないかなというふうに思うのですけれども、その点いかがお考えなのか、ここについてもお聞かせいただきたいと思います。
◎秋元 企画部長  地方交付税の総額、一般財源の総額確保ということにつきまして具体的な表現を入れてはどうかという点がございましたので、その点につきましては、委員ご指摘の趣旨を踏まえて検討したいと考えてございます。(発言する者あり)
 済みません、違いました。雇用対策です、失礼いたしました。
 地方交付税の確保、地方の財源確保につきましては、国に対しても強く要望してまいります。地方としても非常に厳しいという状況を認識して進めてまいりたいというふうに考えてございます。
 次に、季節労働者対策ということでございまして、私どもは、確かに、北海道の特性に応じた雇用対策ということで季節労働者に対する支援ということを念頭に置いてございます。このことは、札幌市のおかれている北国という地域性を強調するということで、季節労働者対策ということになりますと関東以北、東北も含めてということになりますので、私どもとしてはあえて北海道の特性という形で表現をさせていただいたところでございます。
◆坂本恭子 委員  最初の答弁はどうなるのですか。
◎秋元 企画部長  今、私どもの方は、北海道の特性という形で表現をさせていただいているところでございますが、委員ご指摘のように、そこをあえて強調した方がいいということでございますれば、その点について検討するということでございます。
◆坂本恭子 委員  雇用創出対策についてですけれども、先ほどの6月3日の北海道新聞の世論調査で、市政が最も力を入れるべき課題は何なのかということについて、経済・雇用対策というのが37.8%でトップでした。これは、前回、前々回の調査でもトップだったのですけれども、前回の調査では23.6%、前々回は28.6%ということで、今回はこの比率がぐっと上がってきているということです。
 今回、私は季節労働者の問題について質問しましたけれども、やはり経済・雇用対策ということについては大変重要な課題だと考えておりますので、全体的な施策の中でこれもしっかりと取り組んでいただきたい。
 それから、特に季節労働者問題は、東北以北という言葉をお使いになりましたけれども、北海道や本市の大変重要な課題だというふうに思っています。ご答弁にもありましたけれども、積雪寒冷地であるという北海道の特殊性、それから、冬期間の経済活動全体、特に建設業についての打撃の大きさということでいきますと、季節労働者をどう守っていくのかということが大変重要です。冬期援護制度が平成18年度に3年の期限を迎えるということで、これがどういうふうになっていくのかわからないという不透明な状況ですけれども、もし仮にこの制度がなくなれば、北海道内で仕事を見つけることはできないということですから、そうすると出稼ぎに行ってしまいます。そうすると、夏場の仕事も本州方面で見つけて、結局、北海道には戻ってこないというような実際の懸念が建設業界の中ではもう既に出てきているわけです。ですから、ここは、やはり重点要望に盛り込んでいただきたいということを重ねて申し上げておきます。
 それから、4ページの「魅力と活力あふれる都心づくりの推進」ですが、ここに挙げられている二つの創成川通アンダーパス連続化事業の推進と札幌駅前通地下歩行空間整備事業の推進についてです。
 これは、私ども日本共産党は、不急の開発であるということを一貫して主張してまいりました。現段階でも、市民の合意が得られているというふうには理解はしておりません。まして、アンダーパスの連続化に至っては、この事業自体の市民の認知度というものが極めて低い状態です。それからまた、私どもが反対しているということでは、議会の全面的な合意も得られていないという状況でありますから、私どもは、今、着手すべきではないというふうに思っております。
 それから、前段にいろいろ議論がありましたように、大変厳しい財政状況のもとですから、なおさらのこと、このような巨費をつぎ込む大型開発というものは先送りすべきであり、重点要望にはふさわしくないもので削除すべきであるということを申し上げて、終わりたいと思います。
◆田中昭男 委員  私も「地方税財源の充実確保」についてお聞きします。
 前文の真ん中に「本市は、市民の主体的な活動を様々な側面から支援するなど『市民自治が息づくまちづくり』を目指して取組を進めておりますが」云々で、「この改革の影響を大きく受けております」という日本語になっていますが、市民自治が息づくまちづくりが三位一体の改革の影響を大きく受けるということはどういうことなのか、これをちょっと説明していただきたい。
 私は、市民自治が息づくまちづくりについて、去年の3定の代表質問で取り上げたのですが、どうも市長には満足に答えてもらえなかったから、正直に言ってどういう意味かわかりません。しかし、市民自治が息づくまちづくりというのは、確かに財政の影響なしとはしないけれども、財政が大変だから市民自治が息づくまちづくりなのだ、財政が大変でなかったら、裕福だったら、市民自治が息づくまちづくりでなくてもいいのだという程度のものではないのではないかと私は考えています。ここに市民自治が息づくまちづくりという言葉を入れた理由と、その必要性について、改めてお聞きをしたいということでございます。
 それから、雇用対策ですが、具体要望の3番目はわかりました。あと、簡単に言えば、1、2、4に関する具体的なものです。先ほど3番目は季節労働者対策ということですが、1、2、4について具体的なものがあるのか、お持ちなのか、お聞きしたい。
◎秋元 企画部長  まず、1点目の市民自治の観点と三位一体の改革との関係というご質問でございます。
 私どもがここでこういった表現をいたしましたのは、先ほどの税財政の構造でもお話申し上げましたとおり、住民に一番近いところでのサービスというものが歳出面で多くなっているにもかかわらず、国にそれが集まって地方に配分されているという税構造になっていることを申し上げさせていただきました。そういう意味で、住民に近いところでの住民サービス、住民がサービスあるいは行政の中身というものをみずから決定していくことが市民自治に基づく考え方であると。そうするならば、それに基づいた財源が地方にあるということがしかるべきということで、地方が申し上げているこういった税財源の移譲といった観点に合致するものというふうに考えて、こういう表現を入れさせていただいたということでございます。(発言する者あり)そういう形の視点です。
 それから、二つ目の雇用対策の観点でございます。
 1点目は、雇用創出の可能性のある分野についての人材育成、職業紹介などの一貫した就職支援の強化・充実ということでございます。これにつきましては、ITでありますとかバイオ、新エネルギー、リサイクルといった、今後新たな雇用の受け皿となり得る分野について、専門的能力を備えた人材を中長期的視野に立って育成すること、あるいは、求職者の相談の段階からの訓練、講習、職業紹介、定職支援に至るまでの就業支援を一貫して行えるような対策の充実を要望するものでございます。
 それから、2点目の円滑な労働移動の効果的な支援策の強化・充実につきましては、建設業等の構造不況業種のいわゆるソフトランディングに向けた雇用支援を念頭に置いているもので、具体的には、労働移動のために必要な知識や技能を基礎から学ぶことができる長期的なカリキュラムの構築、あるいは、労使双方に対する支援体制の充実というものを要望するものでございます。
 それから、4点目の若年失業者等の就職支援のさらなる推進につきましては、国において若年者の雇用・就業の深刻な状況を踏まえ、ジョブカフェの開設を初め、さまざまな若年者向けの就業支援が行われているところでございますけれども、依然、若年層においては完全失業率が高く、さらには、求人と求職のミスマッチが多く発生するという状況が続いてございます。こういったことから、職業観の涵養や職業訓練、職業体験、いわゆるインターンシップなどの一貫性のある就職支援システムなどについてさらなる施策の充実を要望するものでございます。
◆田中昭男 委員  最初の市民自治が息づくまちづくりだけれども、それは何でもかんでも財政だと言えば全部財政です。そうは思うけれども、三位一体の改革と市民自治が息づくまちづくりというのは、私はそんなに強い形でリンクするとは思いません。市長を擁護するわけではないけれども、市民自治が息づくまちづくりというものはルールの問題であって、財政との関係だとは私は思えないのです。私はそういう意見だから、この文言は本当に必要かどうか、もう一回、検討してください。
 それと、雇用創出対策の1、2、4の要望項目だけれども、大体そういうことだろうということは、私も文章表現から言って想像はできる。だけど、そこから、その項目に対してさらにどうするかということをもう少し掘り下げてほしいということなのです。
 今、部長が答弁したのは、予算特別委員会だとか決算特別委員会でされている答弁と同じことなのです。それを具体的にどういう形で、どういう制度として要望するのか、私はもう少し掘り下げてほしいという感じが強くします。
 労働の移動と言っても、それは今言われたとおりです。建設業の労働者の不況をソフトランディングさせるために職種転換させると。言葉では言えるけれども、実際は簡単なことではないよね。それをどうするか。そのためにこういう制度をつくってほしいと。大きい制度でも小さい制度でもそれはいろいろあるにはあるだろうけれども、現行の制度ではなくて、もっとこういう制度をつくってほしいという知恵を絞ってもらいたいなというふうに思います。
 そういう意味では、坂本委員は先ほど3番目の項目で少し具体的に書いた方がいいというふうに言われたけれども、私もそれに近い意見でございますから、なお、ひとつご検討いただきたいということをお願い申し上げておきます。
 最後に一つ、夏のオリンピックです。
 議会としては、市長に誘致運動すべきだというふうに決議を上げさせていただきました。私どもの会派も賛成させていただきました。ということは、本来であれば、この重点要望事項の中に入ってきてもいいかなというふうに思うのだけれども、入ってきていません。このことについて、なぜ入らなかったのか。
 そして、もう一つは――言えばいろいろあるけれども、きょうの質問の形としては、どういう条件がそろったら重点要望事項の中に入るのか、これをお伺いしたいと思います。
◎秋元 企画部長  オリンピックに関するご質問でございます。
 基本的に、白本の要望もそうでございますが、札幌市の独自要望につきましても、冒頭にご説明申し上げましたとおり、平成18年度の国家予算にかかわる要望、そのうち、とりわけ札幌市にとっての重点要望という形で、国家財政にかかわる要望になってございます。そういった視点から、札幌市のオリンピック誘致については議会でのご決定をいただいておりますけれども、具体的に予算化という形の議論までなされてございませんので、18年度の国家予算要望という形では入らないものというふうに判断してございます。
◆川口谷正 委員  私は、「国際集客交流促進に向けた取組の強化」の部分と新幹線の項目で、藤川委員が質問したことに加えた形になりますけれども、質問いたします。
 一つは、この2ページのイントロの4行目で、「近年、特に、東アジア地域を中心とした海外からの観光客が増加の傾向にある」と表現しております。そして、下から4行目では、ビジット・ジャパン・キャンペーンについて触れているわけです。
 しかし、ご承知のように、最近のアジア諸国との関係は最悪の状態にあるわけです。近年、増加傾向にあるというところまでは私は譲るにしても、最近ないし直近のアジア諸国の観光客の往来は減少傾向にあるのですよ。先日も、航空会社各社からは前年同期比30%減という報道があるわけです。にもかかわらず、こういう表現をするというのは、あなた方は一体何を考えて、何に基づいてこういう表現をするのか。極めて優秀な職員が額を集めて表現したのでしょうけれども、あるいは、所管が市民まちづくり局長のところでないのかもしれないけれども、取りまとめる局としては、これは非常に能天気な表現だと思うのです。これは、改めてもらわないと、全く現実を踏まえていないということが一つです。
 もう一つは、ビジット・ジャパン・キャンペーンについてです。
 総理大臣を初めとする、近隣諸国を刺激をする、神経を逆なでするような国の要人の昨今の言動は今の障害の最大の原因の一つになっているわけです。そういうことには一切触れないで、ただ、ビジット・ジャパン・キャンペーンをやってほしい、そして強化してほしいということを要望するだけであって、現実の政治の背景などについては全く棚上げして要望だけするのは、これまた、状況認識が非常に能天気としか言いようがないと私は思うのです。
 したがって、私の意見としては、国に対しては近隣諸国を刺激するような言動については厳に慎んでもらいたいというような表現を盛り込んでもらわないと困ります。私はそういうふうに思うのですが、現在の近隣諸国と日本の関係の認識について一体どういうふうに受けとめているのか、お答えいただきたいと思います。
◎下村 市民まちづくり局長  近年のアジアからの観光客の増加という表現があるけれども、実際は現実を踏まえていない能天気な資料作成になっているのではないかというご指摘が一つと、それから、ビジット・ジャパン・キャンペーンということでうたい上げているけれども、実際は非常に大きな影響を与えている我が国の首脳の問題発言といったことについても触れてはどうかというご指摘だったかと思います。
 一つ目の近年のアジアからの観光客の増加というのは、ここに書いていますように――私どもも、特に最近の近隣アジア諸国との摩擦問題は十分に意を体しながら考えています。しかし、やはり、我が国全体の方針としては観光立国ということで、近隣のアジア諸国の観光客は、ここ5年、10年というスパンで見ると確実にふえてきているわけですから、こういった基調を大切にしていきたいということでここに掲げているものであります。
 それから、我が国の首脳の問題発言ということでございます。これにつきましては、私どもも非常に残念な感じを持っておりますけれども、その問題については、今回の独自の重点要望にはちょっとなじまないのではないかという認識を持っております。
◆川口谷正 委員  なじまないのですか。私は、大いになじむと思うのです。
 一方で、ビジット・ジャパン・キャンペーンをやっておきながら――あなたもご存じだと思うのですが、北海道内、札幌に来る外国人観光客の75%はアジア系なのです。その方々に対して戦後最悪の関係をつくっておいて、ビジット・ジャパン・キャンペーンもくそもないものですよ、これは。そうは思いませんか。それがなじまないなんていうことにならないと思うのです。これは、札幌の死活問題です。私はそう思います。今、現実に経済に影響が出ているのです。政冷経熱と言われていますけれども、このまま行けば、政冷経冷になりますよ。
 これも新聞報道ですけれども、中国で高速鉄道を建設中です。あるいは、発電所建設もやっています。それらはドイツやフランスにとられているのですよ。途中までは、日本の新幹線が評価されて――中国の首脳も日本の新幹線に対する評価が高くて、可能性は大いにあったのですよ。ここに来て、全部、外れているのです。完全に日本の経済に影響を与えている。
 私は、国全体のことはともかくとして、札幌のことに絞って言っても、観光客の75%を占めるアジアの方に対してああいう言動を繰り返せば、来なくていいと言っているのと同じです。我々は、来週、日韓議員連盟で韓国に行きます。これは、当初の予定を延期されて、でも、この時期だからこそ行かなければいけないということで、あえて行くわけです。我々の目的としては、やはり日韓の友好促進という大眼目があります。平和の問題もある、あるいは、経済交流の問題もあるのです。それなのに、こんな能天気なことで要望したって、何か、国を余り刺激しないような――それとなく要望するのであれば出さない方がいいと、私はそのくらいに思いたくなるのです。
 その点について、もう一度、お答えいただきたいと思います。
◎下村 市民まちづくり局長  一部繰り返しになりますけれども、確かに、私どもも、日本の経済が海外の市場を前提としてこれまで大きく育ってきたということを考えますと、ただいま委員からご指摘のあった問題は、私たちも非常に深刻な問題として受けとめてございます。
 ただ、そういった問題の是正ということについて、今回の税財政制度調査特別委員会の中で制度の問題として取り上げるのはなかなかなじまないというか――なじまないというよりも、そういうことを表現し切るのはここでは難しいので、私たちも折に触れていろいろな形でそういった呼びかけをしてまいりたいというふうに考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。
◆川口谷正 委員  ビジット・ジャパン・キャンペーンについて小泉総理大臣ほかの言動について触れることはなじまないというのであれば、百歩譲りますけれども、外国からの観光客は増加傾向にあるという認識だけはもうちょっと改めていただきたい。近年はそうではあったけれども、直近のデータから言えば、さまざまな近隣諸国との関係があって、これは必ずしもそうなっていないというようなところは、やっぱり、ちょっと触れていただかないと正確性を欠くと思うのですよ。私は、その部分がなければ、わさびのきいていないすしを食っているようなもので、これはまずいと思います。再検討をお願いしたいと思います。
◆小田信孝 委員  今回は、絞って絞って優先順位を検討されて、そして10項目にまとめられたということだと思います。ただ、私はちょっと確認したいのですが、非常に大事な問題、視点が一つ抜けているというふうに思うものですから、あえて前回に引き続いて質問させていただきたいのですけれども、防災対策、地震対策です。
 これは、札幌にどう大きな影響があるかというと、特に冬期間に大震災が起きたときにどうするかというのが一番大事なのですよ。これは、札幌特有の大きな問題なのです。なぜかといいますと、年間の降雪量が5メートル、6メートルになる大都市――186万人を超える大人口の大豪雪地帯というのは――札幌は世界一なのです。この世界一の札幌の冬期間の震災対策、防災対策というのは、物すごく重要です。
 ところが、我が党で、ことしに入りましてから全道一斉に調査した結果、もし冬期間に災害が起きて避難する――その避難したところ、例えば体育館とかいろいろな施設があると思いますけれども、避難先の暖房対策とか電力のバックアップ体制などといったことを調べさせていただいたら、非常にみじめな数字が出てきております。また、これは全道的な問題だということで、先日、早速、高橋北海道知事にも申し入れさせていただきましたけれども、私は札幌市もこの視点がすっぽり抜けているというふうに強く感じております。
 そこで、優先順位を検討して、この10項目を決めたと思うのですが、いろいろ皆さんの意見を聞きながら入れていくのは大変なこともわかりますけれども、今後急がれる項目として震災対策、災害対策というのはしっかりと取り組んでいかないと、札幌はおくれるよということを私は声を大にして言いたいのです。
 今、現在の皆さんの認識はどうなっているのか、その辺からまずお伺いいたします。
◎秋元 企画部長  先般、白本審査の委員会の際に委員からのご質問があったというふうに聞いてございまして、その後、私どもの避難所について、危機管理対策室で押さえている現状についてヒアリングをしてございます。主要避難場所につきましては、現在、札幌市では全体で612カ所の避難所がございまして、基本的には303カ所の小・中学校がその中核施設として位置づけられてございます。そういう意味では、この612カ所で21万人ほどの収容というのが現状の計画でございます。その中で、小・中学校の屋内体育館につきましては、特に冬期間ということで暖房が灯油式あるいはガスのものがございますけれども、現実には電気がなければ動かないということがございまして、瞬間的な停電等には耐えられるものの、長時間にわたる停電の状況にあればこういった暖房器具は使えないと。予備電源、非常用の電源などのバックアップ設備はございませんので、こういった状況がございます。ただ、こういった状況を踏まえながら、十分ではありませんけれども、ポット式の灯油ストーブについて、レンタルでありますとか自衛隊の支援というような対応についても検討を進めているようでございます。
 耐震化の問題につきましても、多くが耐震構造になっていないというような状況がございます。私どもとしても、現状を踏まえた上で、今後どういった整備にお金がかかっていくのかという検討をしながら、現状の制度の中で、例えば国の補助、助成などが受けられる道についても模索していかなければならないという認識はございます。現状ではまだそこまでの分析ができておりませんので、具体的な要望として今回の表現には入れてございません。委員ご指摘の点につきましては私どもはそういった認識でございます。
◆小田信孝 委員  日本全国どこでも地震が起きて、大災害が起きる可能性がございます。日本列島は、まさに地下のいろいろなプレートの上に乗っている列島ですから、どこで大災害が起きるかわからない。全然予測してなかった九州の福岡県があのような状況で慌てふためいたと――ちょっと失礼な言い方ですけれども、対応できていなかったという状況がございます。また、つい最近ですけれども、もし東京で直下型の地震が起きたときにはどれぐらいの被害が出るかという推計が出ました。今、東京都議選が行われておりますけれども――間もなく投票日ですが――防災・防犯をどうしてくれるのだ、どういうふうに対策を立ててくれるのかということが、今、東京都民の一番の関心事になっています。また、ずっと以前からは東海大地震の対策を国を挙げてやっています。つい最近は、北海道でも、太平洋側で10メートルを超える津波が来た場合にどうなるかということで、それぞれの市町村で対策を考えなければいけませんということでニュースが流れておりました。
 ですから、札幌も、いつ来るかわからないし、どうなるかわからないけれども、常に備えておかなければならないことの一つの重要な観点として防災対策があるのです。部長の方からるる説明がございましたけれども、これからぜひ集中的に、全庁的に詰めていただいてやっていただきたいというふうに感じます。
 今、国土交通省では、大臣もおっしゃっていますが、震災対策、防災対策というのは時間との戦いだと言っているのです。相当急がないと間に合わなくなるという国の危機感が今あらわれております。そういう観点からしても、札幌は特に冬の問題が一番身近な、そしてまた重要な問題でありますから、情報を相当急いで集めて札幌市の意思表示というものを早くしていただかないと――もしすぽんと抜けたまま平成18年度の重点要望項目ですと持っていったときに、札幌市さん、入っていないねと言われる可能性がありますよ。そういう観点からすれば、もうちょっと責任を持ったきちんとした部署を設けて、情報を集めて、どういうふうにしていくかということを考えなければならないと思うのですが、どのような見解をお持ちなのでしょうか。
◎下村 市民まちづくり局長  先ほど秋元部長からも答弁しましたように、私たちとしてもこれは非常に見逃せないというか、網羅していかなければならない問題として、また、委員ご指摘のように、これは迅速に対応していかなければならないと考えておりますので、こういった対応について早急に検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
◆小田信孝 委員  今、局長から決意表明がありましたので、これ以上やりとりしても――要望といたします。ひとつ、やっていくという方向で、ぜひ早急に煮詰めていただいて、平成18年度の予算要望に間に合うようであれば項目として一つ加えていただきたい。文言句々は全面的に皆さんにお任せしますので、そういう震災対策、防災対策、安心・安全の街づくりという観点で要望をぜひきちっとやってもらいたいということを強く要望して、質問を終わります。
○大嶋薫 委員長  ほかにございませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○大嶋薫 委員長  なければ、質疑を終了いたします。
 本委員会を代表して、私から理事者に一言申し上げたいと思います。
 本件については、本日の委員会における意見・要望等を踏まえた上でご検討いただき、その結果を次回の委員会において、改めて報告いただきたいと思います。
 以上で、本日の委員会を閉会いたします。
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      閉 会 午後0時