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北海道 札幌市

平成17年(常任)厚生委員会−05月30日-記録




平成17年(常任)厚生委員会
 札幌市議会厚生委員会記録
           平成17年5月30日(月曜日)
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      開 会 午前9時58分
○小野正美 委員長  ただいまから、厚生委員会を開会いたします。
 報告事項は、特にございません。
 なお、陳情提出者から資料の提出がありましたので、お手元に配付しております。
 それでは、議事に入ります。
 最初に、陳情第126号 敬老パスについての陳情を議題といたします。
 提出者から趣旨説明を受けるため、委員会を暫時休憩いたします。
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      休 憩 午前9時59分
      再 開 午前10時3分
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○小野正美 委員長  委員会を再開いたします。
 それでは、質疑を行います。
◆馬場泰年 委員  私の方から、まず、敬老優待乗車証の新しい制度に入るまでに、昨年、一昨年といろいろな議論が重ねられて新しい制度に踏み切られたわけです。そういう意味では、踏み切られてからまだ日が浅いので、確認の意味を含めて、数点、お伺いしたいと思っております。
 ことしの3月から一斉に交付され、希望されて今なおまだ受け取っていない市民に対して、7月末まで申請を受け付けて、8月末までに交付を行う、そういうことになっておるわけであります。
 そこで、担当部局として掌握している最近の数字ですが、まず一つお伺いしたいことは、申請書送付対象者が何人ぐらいいらっしゃるのか。それに対して交付申請者の数、さらに、申請率、当初の予定は80%となっていたわけでありますけれども、現在で実質何%になっているのか、これをお伺いしたいと思います。
 その次に、利用可能額と申請者1人当たりの納入金の平均金額がどのようになっているのか、また、利用可能額は1万円から5万円まであるわけでありますけれども、その選択割合はそれぞれどういうふうになっているのか、当初の予定と対比してその点を示していただきたい。
 その次に、4月の利用実績をお伺いしますと、1カ月間で3億6,800万円、そのうち事業者負担が7,400万円、市の負担として2億9,400万円、そういう数字となっていますが、市の負担の中には利用者負担分も含まれていると思われますので、それはどのくらいになっているのか、内訳を教えていただきたい。
 まず、以上のことをお伺いいたします。
◎中田 保健福祉部長  まず、ご質問の1点目の申請の状況、件数などについてでございます。
 発送件数は、70歳以上の方が22万7,600人いらっしゃいましたけれども、今回、障がい者の交通費助成制度との関係で、敬老優待乗車証の申請書をお送りした方は19万6,600人でございます。そのうち、申請された方は14万9,100人で、申請率は75.8%となっております。
 それから、申請された内容の中で、利用可能額の平均でございます。1万円から5万円までのいずれかを選択していただく形でありましたが、14万9,100人の方が申請をされて、利用可能額の平均はお1人当たり2万9,800円となっております。
 それから、5万円までのそれぞれの選択割合でございますが、1万円につきましては25%の方、2万円の方については22%、3万円の方が14%、4万円を選択された方が7%、5万円の方が32%となっております。当初は、1万円の方が20%、2万円の方が10%、それから3万円の方が40%、4万円の方が15%、5万円の方が15%と予想していたものでございます。
 なお、利用可能総額としましては、45億5,700万円となっております。
 それから、3点目の利用者の方の負担額でありますが、総額で8億3,900万円となっておりまして、お1人当たりの平均は5,500円程度となっております。
○小野正美 委員長  4月の利用実績は。
◎中田 保健福祉部長  4月の利用実績、実態は、3億6,800万円……
◆馬場泰年 委員  最後に言われた利用負担額8億3,900万円というのが4月の実績ですよね。
◎中田 保健福祉部長  失礼しました。
 年間の部分になります。1年分を区切りとして申請していただきますので、それに対応する負担額ということで、5万円を選んだ方は1万円、1万円を選んだ方は1,000円という、そのトータルの数字が8億3,900万円となります。
◆馬場泰年 委員  ちょっと今の点を確認したいのですけれども、市の負担2億9,400万円のうち、利用者負担が8億3,900万円というふうに理解していいのですね。
◎中田 保健福祉部長  市の負担分としては、予算上は32億円程度見込んでおりました。実際の利用可能額自体は43億円程度で、市民負担を約10億円程度見込んでおりましたけれども、現在のところ、それに対応するものが8億3,900万円ということでございます。1年間でございます。
◆馬場泰年 委員  わかりました。
 問題は申請率ですが、現実は75.8%となって、当初の予定から4.2%下回っておるわけですね。行政側としては、この要因はどんなところにあると受けとめておられるのか、この点をお伺いしたいと思います。
 それから、この後、新たに追加交付を受け付けるというふうにお聞きしています。8月上旬までに申請して、そして9月から交付を開始するということになっておりますが、これに該当する対象者はどのぐらいいらっしゃるのか。
 それから、それによって、今年度1年間の利用予想はどれぐらいの額になるのか、市の負担と利用者負担、さらに事業者負担、これを分けて示していただきたいと思います。そして、それは、当初予定と比べてどのようになっているのか、その辺もご説明いただきたいと思います。
◎中田 保健福祉部長  まず、1点目の申請率が当初予想を下回ったことの要因でございます。
 私どもは、昨年、このような推計をする前提として利用実態調査を行いました。その中で、実際に交付を受けても全く使っておられない方が15%いらっしゃいました。その方たちが新しい制度でどういう選択をされるか、見きわめ切れませんでしたけれども、私どもは、申請率というのは予算に直接反映してまいりますので、なるべく確実にということで現行の80%と見込んだものでございます。したがいまして、結果として下回ったということは、全く利用されない15%の方のうちの相当数の方が選択をしなかったことが一つは大きいかというふうに考えております。
 それから、2点目の追加交付の関係でございます。
 対象となる方としましては、7,600人ほどを予想しております。それを含めて、最終的な市の利用可能額の総額としましては約47億円程度になるのではないかと予想しております。当初、利用可能総額は53億円と予想しておりましたので、それを下回る可能性があると考えております。
◆馬場泰年 委員  今まで、新しい制度に持っていくに当たって、利用率、申請率というのは、当初の85%から80%に変化して、自己負担を含んでくるとさらに下回るのではないかということはいろいろ議論があったわけでありますけれども、現実的に予想を下回ったということですね。この点を一つ指摘しておきたいと思っております。
 そこで、5月12日現在で利用者納入金の返還が90件、金額で44万6,000円というふうに伺っておりますが、これは、利用者に対して利用者負担分を返還している金額ということです。
 問題は、この返還に応じる基準がどうなっているのかなと。例えば、当初は5万円を申請していた、ところが、途中からちょっと考えが変わって2万円しか使わないから3万円返還する、そういう買いかえみたいなものも含めて受け付けておられるのか、この点をお伺いしたいと思います。
 最後に、この陳情書の中身について、市の見解を伺いたいと思います。
 市交通局にかかわる部分、つまり、地下鉄と市電は上限設定しない従来どおりの扱いにしてほしいと。このことによって市当局、市交通局、民間事業者の新たな負担は一切発生せずとあるあたりを特にお尋ねしたいのですが、それによって高齢者の福祉向上に寄与すると、この陳情内容はそういうことを示されておるのですけれども、これに対する市の見解を改めてお伺いしたいと思います。
◎中田 保健福祉部長  まず、1点目は、一たん申し込みをして、その後、また変更をするという手続についてでございます。
 やはり、市民の皆さんにとっては初めての制度でありますので、一たん、1年間をいろいろ予想して申し込んだとしましても、その後、やはり多いとか少ないとかという事情はあったかと思います。そこで、私どもの取り扱いといたしましては、実際に申請をし、私どもから納付書をお送りして、郵便局まで取りに行っていただくようにしたわけですけれども、実際に受け取られる前の段階まではその変更をできるという取り扱いとさせていただきました。
 それから、2点目は、陳情された内容に関して、利用制限のない制度を市営交通が行っても、市当局あるいは市交通局、民間事業者には新たな負担がないということについてです。
 これは、民間の交通事業者はもちろんですけれども、市営交通に関しましても、やはり一定の料金をいただいて成り立つ事業であります。これまでの制度の議論の経過の中でも、端的に申し上げれば、空気を乗せて走っている、10人乗せるも、20人乗せるも経費は同じではないかといったご議論もありましたけれども、先ほど申し上げましたように、やはり、交通事業を成り立たせるためには採算の成り立つ程度の利用料金でなければ存続できないということになります。そこで、無料の方とか特別な割引の対象となる方が一定程度ふえてきますと、やはり、その辺が難しくなるということです。事実、これまでの制度においても、利用者の方から見ますと、確かに、負担がなくて、利用制限もなかったわけですけれども、札幌市の一般会計の方から企業会計、交通事業の方に、その負担分相当のものは常に負担をしてきた経過がございますので、一切発生しないという整理は、私は非常に難しいのではないかというふうに考えております。
◆馬場泰年 委員  新しい制度に変わって、市民の皆さんは、それぞれの立場で希望もあり、変更してもらいたい部分もたくさんあろうと思うのですね。私もいろいろな思いはあるのですけれども、いかんせん、まだ実施してから日が浅いということもございますので、きょうは、これ以上、ああした方がいい、こうした方がいいという思いを述べません。
 しかし、これは、ある時期が来ましたら当然見直しということも必要になってくるでしょうし、そのときには我々会派としても意見を述べていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
◆三宅由美 委員  私からは、まず、交付を受ける郵便局の指定についてお伺いしたいと思います。
 私のところに寄せられた声なんですけれども、指定された郵便局で受け取ることになっていますが、今回の交付では、生活圏とは違った郵便局を指定したことによって、一部の地域ではかえって不便だと感じた対象者も多いというふうに聞いています。
 この指定は、だれがどのように決めたのでしょうか。また、どこの郵便局に行っても自由に受け取れるシステムというものは無理なんでしょうかということをお聞きしたいと思います。
 次に、選択制度を取り入れたことの評価について伺います。
 一律の額を給付するという、当初市から出された案から、市民の意見や要望を聞き、それから議会での議論を繰り返しながら、ようやく現在の利用可能額の選択制という制度に落ちつきました。制度がスタートして2カ月がたとうとしておりますけれども、選択制についての札幌市の評価はどうなのか、お聞かせ願います。
◎中田 保健福祉部長  1点目の、交付をする郵便局の指定についてであります。
 これにつきましては、各郵便局の受け持ち区域というのがありまして、それをベースに、さらに地域の実情を加味して、各区役所とも十分相談した中で調整をし、指定をさせていただいた経過がございます。
 ご指摘のように、どの郵便局へ行っても受け取れるということが、利用される方には大変便利であることは理解できるところでありますが、それを実現するためには、全部で15万人ぐらいの交付対象者名簿をすべて各郵便局に備えるとか、あるいは、それに伴う乗車カードそのものの用意も余裕を持ってしなければならないというようなことがあります。一定の郵便局に集中するということも考えられますので、ある限られた期間の中で15万人程度の方々への交付を円滑に行うためには、事実上、難しいと考えております。
 今後においては、地域割りといいますか、受け取る区域の割り振りにつきましてさらに工夫を加えながら、これからも最寄りの郵便局を指定するという形で進めさせていただきたいと考えております。
 それから、2点目は、今回の制度が選択制となったことへの評価ということでございます。
 制度の検討につきましては、一定の時間をかけてしっかり検証していく必要がありまして、この段階で明確に評価がどうであるかということはなかなか難しいとは思います。ただ、ここまでの交付の率、あるいは選択の比率などを見ますと、1万円の方あるいは5万円の方がそれぞれ3割程度いらっしゃる、あるいは、3万円、2万円の方もそれなりにばらつきが見られますので、利用頻度の高い方は高い方を選び、比較的利用されない方は低い方を選んだと、利用実態に合った選択ができた制度ではないかなというふうに思います。
 これは、私どもは、当初、一律上限という案を提案させていただく中で、議会などでのご議論をいただいて、最終的にこういう選択をできる制度になったわけでありまして、検討させていただいたことで、存続可能なよりよい制度としてスタートできたものというふうに考えております。
◆三宅由美 委員  郵便局の件ですけれども、地図上では近くても、交通機関がないとか、そういうこともありますので、さらに地域の実態をよく調べながら指定していただきたいと思っております。
 それから、選択制の評価についてです。
 本当にまだ時間がたっていないので難しいとは思いますが、このばらつき予想とか、1万円、2万円の方は20%、10%と予想していたものが、大分違っていて、合わせますと50%近くなったわけです。そういう中で、やっぱり、自分自身がどのくらい使っているのかということがよくわかったし、コスト意識ですか、そういうものも生まれてきたと思います。
 私は、近所のもらっていない方に聞いたんですが、無料乗車証は無料だからもらっていたのであって、負担があったら余り利用しないのでこのパスは断ったという方も何人かいらっしゃいます。それが申請率が当初予想を下回った原因ではないかというふうにも考えておりますが、この辺の検証はもう少し必要だと思っております。
 それから次に、制度の検証の時期や内容、今後の対応についてお伺いしたいと思います。
 将来、団塊の世代が退職した場合、通勤客も減ります。それから、少子化を迎えて通学客も減ってくると思います。こういった中で、地下鉄事業を健全に運営していくのは大変無理があると考えております。この制度そのものに対して寄せられているさまざまな意見について、きょうの陳情も含めてですけれども、市は今後どのように対応するのか、今後の検証の時期だとか内容などについてお伺いいたします。
◎中田 保健福祉部長  新たな制度の検証の時期あるいは内容についてでございます。
 制度の検証については、委員もご指摘のとおり、まだスタートしたばかりでありまして、利用実態等あるいは評価ということも見きわめ切れない面はございます。したがいまして、制度が開始されて少なくとも2年間程度の実績を把握する必要があると考えており、その結果を十分検証した上で、制度のあり方を検討してまいりたいと考えております。
 その検証の内容といたしましては、利用の実態、制度に対する市民の評価、意識の変化といったこと、札幌市の財政の状況、交通事業者の経営環境、それから、社会全体の経済の状況などといったものを総合的に勘案して検証していく必要があると考えております。
◆三宅由美 委員  最後に、要望です。
 本当にこれは、あらゆる多角的な方面から検証されなければならないことだと痛切に感じているところです。
 しかし、そういう利用実態のような基礎データは確かに必要ですけれども、答弁にもあったとおり、市民の評価など、市民意見を十分に聞くことも必要だと、これが最重要だと考えているところです。そのための手段として、アンケート調査などを実施して、この制度の対象である70歳以上の高齢者の方や制度を支える市民の意向や要望の把握に努めるよう要望して、終わりたいと思います。
◆三浦英三 委員  私の方からも、幾つか質問させていただきたいと思います。
 初めに、納入通知書の発送についてお聞きしたいと思います。
 2月に新制度の案内と申請書の用紙が対象者の皆さんの手元に届けられました。この中で、申請書の提出期限は2月24日となっております。この申請を受けて、今度は納入通知書が発行されますけれども、この納入通知書がなかなか来ないということで、やきもきした方から私のところにもたくさん電話をいただきました。調べますと、早い人は3月10日ぐらいに届いていて、人によっては3月24日過ぎということで、納入通知書が届くまで2週間ぐらいの差があったわけであります。この理由について、一体なぜこういうふうになったのかということを1点お伺いしたいと思います。
 2点目は、上限額の変更と返還についてです。
 返還額については、先ほど馬場委員の質疑のときに、5月12日現在で、90件、約45万円返還されたというお話がありましたけれども、実際に、一度申請した後で枚数を変更したいと再申請された高齢者の方は何人いたのかということがわかれば教えていただきたいと思います。
 3点目は、4月分の利用実績についてです。
 先ほど総額3億6,800万円というお話がありましたが、もうちょっと突っ込んで、この3億6,800万円の内訳をお聞きしたいと思います。
 3億6,800万円を、市営と民間に分けて、実績、割合について教えていただければと。さらに、掌握していると思いますけれども、市営を地下鉄と市電別に、さらに、民間バス事業者ごとに金額を教えていただければと思っております。
 以前、旧制度のときにも、バス事業者等からは、実際に市からいただいているお金の3倍、4倍、乗られている等々のご意見もたくさん寄せられておりまして、この点、掌握されていると思いますので、4月分の実績について、よろしくお願いしたいと思います。
◎中田 保健福祉部長  まず、1点目の納入通知書の送付時期に一つの幅があったということに関してであります。
 これは、郵便局で交付段階での混乱を避けるために、申請する方の五十音順に、おおむね3月10日から24日まで4回に分けて発送したためにそのような状況が生じました。結果としましては、郵便局における交付はおおむね円滑に行われたと考えております。
 それから、2点目の上限額の変更あるいは返還ということであります。
 再度、変更の申請をして、それに応じた件数は、4月末までに申請した方の中で約1,700名いらっしゃいます。
 それから、3点目の4月実績の3億6,800万円の内訳でございます。
 市営交通は1億8,800万円、それから、民間バス会社は、5社ですけれども、1億8,000万円となっております。市営交通は、市電が1,100万円、地下鉄が1億7,700万円、合わせて1億8,800万円です。それから、民間バス会社は、中央バスが9,700万円、ジェイ・アールバスが5,600万円、じょうてつバスが2,700万円、夕鉄バス、ばんけいバスは数万円で、合わせて1億8,000万円という結果となっております。あくまで4月の一月分ということであります。
 市営交通と民間バスの比率につきましては、市営51に対して民間バス49となっております。
◆三浦英三 委員  今の実績では市営交通、民間交通の比率は51対49というふうにありましたけれども、予想していた数字と比較してどうだったのかということをお尋ねしたいと思います。それから、過去の構成比と比較した場合はどうなのかということをお伺いします。
 あわせて、4月から実施されたばかりでありますけれども、事業者の反応について、交通局とか民間事業者からどんな評価を受け、どんな反応があったのかということをお尋ねしたいと思います。
◎中田 保健福祉部長  まず、1点目の市営、民間の実績の構成比であります。
 予算上、想定した比率は50対50でありました。したがいまして、51対49というのは、構成比から見ますとほぼ見込んだとおりとなっていると考えております。また、以前の制度におきましては、市営60に対して民間バス40という比率でありましたので、結果としましては、制度内で負担する額の構成比としては民間バスの比率が上がったという結果になっております。
 それから、2点目のこのような実績に応じた負担ということでの事業者の評価であります。
 この制度の議論の経過の中でも、市営交通を含めて、交通事業者からは利用実績に応じた乗車料金の負担ということを強く求められておりました。したがいまして、各交通事業者においては、利用実績に応じた支払いということについて、現在いろいろな角度から検討されているとは思いますけれども、市営交通を含めて、いわゆる企業を経営する立場から、利用実績が把握できる新たな制度というのはおおむね好意的に受け入れられていると考えております。
◆三浦英三 委員  最後に、先ほど馬場委員も触れられていましたけれども、交付を受けていない人への対応についてお尋ねしたいと思います。
 交付申請はしたけれども、まだ受け取っていないという高齢者の方はどれくらいいるのか。この方々に対して、市として何か対応する予定があるのか。
 それから、期間内に申請が間に合わないとしてあきらめている方ですが、この間も問い合わせがありまして、そういう方がおられました。このような方に対して、どういうお知らせをし、どう対応されるのかということを最後にお尋ねしたいと思います。
◎中田 保健福祉部長  交付の申請をしてもまだ受け取られていない方は、現在2,500名ほどいらっしゃいます。申請された方全体の1.6%に当たりますが、お忘れになっているか、あるいは、期限を過ぎてあきらめているといった方などがおられるかと思います。また一方、制度の対象となる方で、申請の案内文を受け取られても、何らかの事情で申請していない方もいらっしゃるというふうに思います。
 それらの方への対応といたしましては、7月末まで申請の手続を行いまして、8月末まで受け取ることができるように取り扱うこととしております。この取り扱いにつきましては、今後、広報などを通じて改めて広くお知らせをしていきたいというふうに考えております。
◆小川勝美 委員  私からも、何点かお尋ねします。
 一つは、陳情者の皆さんが出されている趣旨としては、一部負担はやむを得ないけれども、交通局にかかわる部分については上限を設定しないことを英断されるよう速やかに改善を望みますと、こういうことなのですけれども、その点についてどう考えておられるのか。
 それから、最近、政令市で札幌市のように敬老パスの見直しをやってきたところがあるのですが、私の知っているのは、横浜市のように、一部負担はあったけれども、上限額を設定しない、フリーで乗れると。パスと言ったら、普通は何回乗ってもいいのがパスでしょう。皆さんの言っているのは、プリペイドカードなのです。敬老専用のカードで、パスではないんです。少なくとも市営だけ、市営交通にかかわる分だけ上限を設定しないでほしいと。こういう改善策について、ほかの政令市でもやっているところがあるわけですから、それについてどう考えているのか、お尋ねをしたいと思います。
 それからもう一つは、陳情者の方たちで、購入した後に、通院の回数がふえて足りなくなることがはっきりし、追加交付ができないかと区役所に相談したけれどもと、こういうふうに言われる人たちがいます。敬老パスを守る連絡会の皆さんが、市内10区役所の担当者にずっと聞き取り調査をしておりますが、各区ともそういう苦情の方が非常に多いのです。
 それで、今ご説明がありましたように、市は、当初、1万円のカードは20%を予定していたのですが、実際は25%でしょう。それから、2万円を選択する人は10%と予想していたのが、22%にふえたと。要するに、1万円、2万円と少なく申し込んだ人がたくさんいるのです。それは、本人の思い違いで、先ほど中田部長は利用実態に合った選択でよりよい制度になったと言ったけれども、利用実態がよくわからないし、手持ち現金もそうないから1万円なんか出せないということで、1枚か2枚選択した、そういう人たちが市の予想よりも多いというのがこの利用可能額の選択割合ですよ。当初は、1万円や2万円の人が3割を占めると言っていたところが、5割近くいってしまったわけです。
 そういう人たちが、たまたま実際にバスと地下鉄を乗り継いで通院をしてみたら足りなくなった、2枚ではとてももたない、それで追加して欲しいのだけれどもと区役所に相談に行っているのですよ。そうしたら、制度上、できません、自己決定ですと。70歳、80歳を超えたお年寄りに、自己決定権だ、自分で選択したのだから、あなたはもう追加できませんと言うのはいかがなものか。70歳、80歳を超えている人が、当初は2枚でいいと思ったけれども、病院に行く回数が思ったよりも多い、ぜひ5万円まで、5枚までの分の追加申し込みを何とか受け付けてほしいと、こういうふうに願って、区役所の苦情相談にたくさん行っているのです。
 全市を合わせたら100件を超えているのではないかと思うのですけれども、そういう実態について、市はどう把握されているのか。
 また、今言ったように、1万円のカード1枚、2枚という人が市の予想よりも多かったということについて、先ほどの中田部長の答弁ですが、これが利用実態に合った選択で、よりよい制度になった、だから、市の予想と違い、1枚しか申し込まない人、2枚しか申し込まない人が約5割にもなるような結果になったというふうにお思いですか。それとも、自分の利用実態がよくわからないまま1枚、2枚を申し込んでしまったのか。今、そういう人たちの中には、何とか追加交付してもらえないだろうか、こう思っている人がいるということについてどうお考えになっているのか、お尋ねをしたい。
 それから、もう一つ、中田部長は、先ほどこういうふうにご答弁されました。まだ交付されていない方は2,500人いると。そして、先ほどのご答弁だと、交付を受けるまでは枚数の追加や変更をできるように対応したというのでしょう。それなら、この2,500人の人も、今、入院しているからもらいに行けなかったけれども、7月末ぐらいまでには退院できる、1枚申し込んだけれども、まだ交付を受けていないのだからと、追加して2枚にするとか、3枚にするとか、そういう変更はできるんですね。5枚までの分は変更できるんですね。
 そうしたら、今、3月に間違って申し込んで、1枚とか2枚しか交付を受けなかった人が、追加で5枚まで申し込みをするというのがそんなに不都合なことなのかどうか、この点について。30年間続いてきた敬老パス制度に、パスとは言いがたいと先ほど陳情者の方も言われましたが、上限額設定があるわけですから、利用実態に即した形で、そういう柔軟な対応で改善を図っていくべきです。当初、混乱とか何かもあったわけですけれども、少なくともこういう当面の改善措置をすべきだと思うのですけれども、この点についてもどう考えているのか、あわせてお尋ねしたい。
◎横山 保健福祉局理事  1点目について、私の方からお答えいたします。
 市営交通について上限なしの制度運用ができないかという点でございます。
 ご承知のとおり、昨年だけではなくて、ここ数年間、長く続いてきた制度をどう変えていくかということで、本当に議会の皆様方にもいろいろなご指摘を受けながらも、将来に向けて何とか制度を存続できるような形でやっていきたいということでスタートをしたわけでございます。この中では、ご利用される方にとって、多くの額を少ない負担で利用できるようにと、当然、そういうご要請が非常に強かったということも十分承知しております。それで、先ほども申し上げていますけれども、やはり選択制をとろう、それから、上限額についても、これは、いろいろな方々がいらっしゃいますが、その中でも、今回、やはり5万円というのはかなり高いところまで、この制度が持つものとしては相当上の利用料金まで入れたというふうに考えております。
 近年は、やはり、民営バスも市営バスもある程度同じような市内のネットワークを持っているわけで、そういう中にあって、高齢者に対する優待乗車証というのが、やはり今まで担ってきた経営によって上限を設けない、あるいは、こうだから設けるというのは、もう一方では非常に難しい問題を抱えてまして、市営だから札幌市が主導でできるだろう、だからというふうになっても、なかなかそこのところは、利用される方々にとってもまた十分に理解できない部分も残ってしまうだろうというふうに考えております。
 それから、もう一つは、市あるいは交通局、民間事業者という関係で考えたときに、やはり、どなたかが相応の負担をしていかなければならない形になりますので、そのつくりというのは非常に難しい。
 その場合、札幌市としても、今は財政状況全般が非常に厳しい中で、この制度をある程度持ち続けていくとすれば、財源の出し方もなかなか難しい面があろうかと思いますので、市営交通だけ無料化というか、天井をつくらないということについては、今、私どもの中では、検討するには非常に難しいというふうに考えております。
◎中田 保健福祉部長  私から、2点目と3点目をお答えさせていただきます。
 まず、2点目の市営交通について利用制限をしていない他の政令指定都市の制度ということでございます。
 他の都市も、この制度についての具体的な検討を始めていまして、あくまで現時点でということでありますけれども、市営交通をフリーに、利用制限していないところは7市ございます。そのうち、ほぼ市営交通のみで、基本的に民バスは利用できない、あるいは、8社あるうち1社の利用しかできないといった形でかなり制限を加えて、事実上、市営交通のみ使用というところが京都、大阪、名古屋でございます。負担のないところは川崎市で、そのほかはいろいろな形で負担があり、仙台、横浜、神戸は利用者の負担を得る中で市営交通をフリーにしているという状況でございます。
 それから、3点目の不足分の追加交付の関係でございますけれども、まず、選択の比率が実態を反映していないというご指摘であります。
 私どもが一昨年に行ったアンケート調査では、交付を受けても利用していない方が15%、年間50回以下と頻度の少ない方も19%いらっしゃって、34%の方はかなり低い利用頻度であります。そして、そういう状況がわかっておりました。それから、中央値、交付を受けている方の約半分は、大体2万3,000円ぐらいの範囲内で利用されているというようなことを考慮しますと、1万円、2万円を選択した方が47%いらっしゃるということは、ほぼその実態を反映しているものと考えております。
 また、3万円を超えて申請された方は、残り半分程度いらっしゃるわけです。これも、小川委員からもご指摘がありましたように、私どもも、利用される方にとってはやはり制限のないもの、負担のないものが望ましいというのは十分理解できるところでありますけれども、理事の答弁にもありましたが、やはり、制度を存続していくためには札幌の利用の実態として利用上限を設けざるを得ないという中で、5万円まで引き上げた結果、そこを選択された方が3割いらっしゃる、3万円が14%で5万円が32%いらっしゃるということは利用実態を反映しているというふうに考えております。
 それから、不足分を追加交付できない理由ということになります。
 これは、一つの約束事といいますか、まず、一たんどれかを選択していただき、それに基づいて一定の負担をしていただいて年間利用可能なカードをお渡ししますというお約束のもと、現実にそのカードをお渡しした段階で、やはり、私は、一般的な売買ですとか贈与ですとか、そういうルールに照らしても一つの整理をすべきではないかというふうに思っております。
 現実に、1年間を区切りとして、その範囲内で選んでいただいて、さらに毎年そのようにして選んでいただく制度としたことの趣旨、それから、これまで一律上限ということを検討され、2万3,000円、3万円という中で、私どもは利用に応じて5万円まで引き上げることができた、そういうつくりができたということもやはり選択制の趣旨でありましたから、そういう制度の趣旨からも、一たん受け取ったものの追加交付はできないという取り扱いにしたことについてはぜひご理解いただきたいというふうに思います。
◆小川勝美 委員  それでは、中田部長にもう一回聞きます。
 この敬老優待乗車証制度というのは、根本の目的は何なのですか。敬老優待乗車証制度の根本的な目的は何なのですか。
 そして、その中で、5枚、3枚、4枚、1枚だと、売買だ、契約だと言うけれども、ほかのお年寄りの福祉制度で、そういうように後で訂正のきかない制度なんてありますか、札幌市の福祉行政の中で。いいですか。お年寄りが、80歳を超えた人が、利用実態がよくわからなくて2枚申し込んだ、それをあと1枚追加したい、あともう2枚追加したいと言ったときに、あなたの自己決定で受け取ったのでしょう、売買はそれで成立しているのです、契約ですと、そんな制度が福祉制度ですか。お年寄りの制度だよ、これは。
 しかも、札幌市の固定資産税でさえ課税漏れが起こるのだよ、役所の仕事で。生活保護の台帳を紛失したこともあるのだよ。それから、この間、介護保険の認定の書類をごみに出したり、紛失したり、落としたりしている、そういうことも市の中で起こっているのだよ。それを、70歳、80歳のお年寄りに自己決定権だとかと言って、あなたの選択ですよというようなことで済ませることができるのですか。
 横山理事、その点についてきちっと。
◎横山 保健福祉局理事  この制度の目的は、やはり敬老の精神というのが基本にございまして、だからこそ、長く続けてまいりたいし、いろいろなお願いを申し上げているところでございます。
 それで、追加交付の件につきましては、確かにその間を何回にも区切るというのが利用される側にとってはベターですし、それを一番端的に考えると、ウィズユーカードをその都度買っていただくというような想定が一つあるわけです。ただ、これにつきましては、やはり、どなたが乗られるかとか、どこで交付されるかとか。できる限りの利便性というのを追求する必要はありますし、1年間のサイクルの中でそれを考えるのは非常に難しい、あるいは、予想と違うとか、事情が変わる方々もいらっしゃる、ということも十分あろうかと思いますけれども、制度的に17〜18万人の方、そういう非常に大人数を相手にさせていただきながら安定的に運営していくということからは、やはり、この交付の単位としては、1年間という期間での交付について何とかご理解をいただきたいというふうに考えています。
◆小川勝美 委員  先ほど言ったように、固定資産税の課税漏れも起こっているし、役所でさえミスが起こるのですよ。それは、固定資産税ならまた払ってもらうとか、払い過ぎの人には戻すとか、役所でさえみんな後で是正しているのです。それならば、70歳、80歳のお年寄りが、自分の利用実態を過少に見積もってしまい、1枚しか申請しなかったのだけれども、5枚、少なくとも何とか3枚か4枚もらえないかと。いつでもウィズユーカードを買うようにしてくれなんて言っていないのです。今度、10月から来年3月までに70歳になる人については、8月上旬に申請書を受け付けて、9月から交付を始めるのでしょう。このときに、今回に限って救済措置を設けますと、そういうように検討できないんですか。そのくらいのことをやらなかったら、お年寄りの福祉制度だと言えないですよ、これは。年寄りいじめの制度になってしまう。
 その点、もう一度、横山理事。
◎横山 保健福祉局理事  先ほども申し上げましたけれども、非常に多くの方々を対象として安定的にやっていく仕組みなわけでございまして、個々人のデータをつかまえていくというか、その仕組みというのは、かなり大規模に運用しているところであります。そういうような問題が一つございます。
 それから、福祉施策ということについては、これは争うところはございません。我々も同じ気持ちでございます。
 しかし、期間をどういうふうに区切っていくかということに関しては、やはり、1年の中で整理をさせていただかなければ、なかなかこの仕組みというのはうまく回っていかない部分がございますので、そこについてはご理解をいただきたいと思います。
 先ほど来ちょっとお話が出ていましたけれども、いろいろな事情で難しいというときなど、使う前の変更、あるいは、今はまだ取りに来られていない方についても、当初は、4月いっぱいぐらいである程度整理をしつつ進んでいこうということでございましたが、7月、8月ぐらいまで周知をして、何とかそういう方々にも利用していただけるような道を残そうということで工夫をさせていただいておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
◆小川勝美 委員  2,500人という人がいるでしょう。70歳、80歳というのは、それこそ転倒して入院したら、そこから今度は肺炎を併発してなかなか退院できない、こういうような人だっているんです、この2,500人の中には。七田局長はお医者さんだからよくわかりますよね。そういう人が、仮に1枚しか申し込んでいなかったからと、7月に退院して、やっぱり通院しなければならないから3枚欲しいと言ったら、それは変更するんでしょう。できるんでしょう、先ほどの部長の答弁ならね。まだ受け取っていないんだからね。そして、8月上旬には、来年3月に70歳になる人を受け付けるのでしょう。8月上旬に申請して9月にね。そうしたら、いわゆる利用実態に合った選択ができる、そういう制度にしたんだと言ったけれども、70歳、80歳の人が利用実態を勘違いして少なく申し込んだ場合だってあるんですから、そういう方に対しては、ことしは、9月後半に交付する人に合わせて追加交付の救済措置をやるべきだと思う。利用実態というのはよくわからない人だって中にはいるんですよ、70歳、80歳の人だから。
 そういうのを無視した形でやったら間違いだと思うんだな、これは。福祉制度ではないですよ。売買と同じだ、契約だ、お年寄りの自己決定権だなんて言うけど、そんなことで自己決定権を使うものでないですよ。その点の救済措置を、もう一度、横山理事なり七田局長に。
◎横山 保健福祉局理事  繰り返すことになろうかと思いますが、やはり、これだけ大勢の方を相手にさせていただきながらやってきている中では、9月に、希望の方に新たに追加するということについては非常に難しい問題でございますので、ご理解をいただきたいと思います。
◆小林郁子 委員  それでは、お伺いいたします。
 2カ月たったということで、初めに、利用方法についてお伺いしたいと思います。
 対象になっている高齢者の中には、やはり、まだ戸惑いがあるというのは今までのお話の中で十分出たところなのですけれども、新制度に移行するために申請書が送られたのがことしの2月上旬だということです。その2月上旬から今に至るまで、さまざまな市民の声が寄せられているというふうに聞いております。
 そこで、その中から2点ばかり深刻なものをお伺いしたいと思います。
 一つは、カードを落としたときの対応です。
 高齢になりますと、やはり、だれでも若いころに比べて落とすということが多くなるわけですけれども、パスを落としますと、本当に今度の3月までもらえないという状況になるわけです。そうした中では、これから先は全部自己負担で乗らなければいけないということも出てくるわけですけれども、落としたときの対応がどうなっているのか、それを1点目にお伺いいたします。
 それから、2点目は、先ほど陳情者の趣旨説明の中にもありましたけれども、各交通機関でカードの使用方法が違うわけです。その中で、路面電車とか地下鉄というのはまだしも、バスの利用におけるカードリーダーの扱いは、やはり高齢者や障がいのある方にとってはかなり大変ではないかと思います。高齢者に配られているこのパンフレットを見ましても、なかなか複雑だなという感じがします。特にバスに乗るときは、まずカードを入れなければいけない。荷物を持っていて、さらにステップが高いという中で薄いカードを入れるというのはなかなか大変だと思います。しかも、おりるときにまた出すわけです。
 こういう乗るときの環境といいますか、交通機関を利用するときの環境はやはり改善すべきではないかと思いますけれども、そのあたりはどのようにお考えか、まず2点、お伺いいたします。
◎中田 保健福祉部長  1点目の乗車カードを落とした場合の対応についてであります。
 5月12日までの件数ですけれども、実際、落とし物として123件の届け出がありました。なお、従前の制度での紛失ということでいきますと、1年間で1,500件、一月当たり125件ということになります。
 実際に落とされた方についてですが、カードにはすべて連続の番号が付されておりまして、その番号から落とされた方を特定することができますので、届け出がありますと、ご本人に連絡をとるなりしてお手元に戻すことは可能な仕組みとなっております。
 それから、2点目のカードリーダーの扱いであります。
 委員がご指摘のように、確かに、バス会社、あるいは、同じバス会社であっても路線によってカードリーダーの数あるいは利用方法が異なっているということで、利用される方の中に戸惑いを感じている方が多くいらっしゃるということも、私どもはいただいたご意見などから承知しているところであります。
 そこで、基本的に、まず利用実績を正確に把握するという点で、カードリーダーをもって把握するということは、これは一般のウィズユーカードなどでもそうなんですけれども、必要なことであります。しかし、それをできる限り利用しやすいようにという点におきましては、私どもも事業者なりに研究をお願いする中で、より使いやすい、利用しやすいシステムを目指していきたいというふうに考えております。
◆小林郁子 委員  落としたときの対応ですけれども、届けられたときは、それが本人のものとわかるからいいですね。ただ、届けられるということはむしろ少ないのではないかと想定するわけです。そういう中では、何か落としたということをはっきり証明できる、警察に届けて何カ月たっても出てこないとか、そういう証明できるような段階で出せないものかどうなのかということもちょっと考えるわけです。あえてお聞きすることはしませんが、ぜひ、そういうさまざまな対応の仕方を考えていただきたいというふうに思います。
 それから、バスに乗るときですが、せめて乗るときだけはそういうことをしなくていいようなシステムにしていただきたい。おりるとき1回だけで済むような、そういうシステムを何か考えられないのか、これは、民間の会社等ですが、ぜひ改善を図っていただきたいと思います。
 それで、今回、4月1カ月間の実績が出たということなんですけれども、それを踏まえてお聞きをしたいと思います。
 市全体として1万円から5万円までの利用可能額の選択割合というのが出ているわけですが、実際にそれが地域ごとにどうなのか、区ごとにどういう状況か、把握されているのであれば、区ごとの特徴をお聞かせいただきたいと思います。
 それから、2点目としましては、4月の実績から今年度の利用見込みを推計していらっしゃるわけですけれども、44億円以上にはなるかもしれませんが、そのくらいの額でいきますと、市の負担が27億円、もう少し多くなるかもしれませんが、そのくらいでおさまるということです。そうしますと、当初、32億円から33億円ぐらいにはなるだろうと見込んでいたわけですから、それとの差額を考えますと、5億円なり6億円なりの負担軽減になっているというふうにも考えられるんです。
 敬老パスというのは、高齢者の移動を社会全体で支援しようというところもありますので、見込みより減少した分については高齢者の移動環境の整備に使えないものかというふうに思うわけです。今、全市で1,318台走っているそうですけれども、特にノンステップバスとか、ワンステップバスの状況を見てみましたら、そのうち約20%が導入されていて、約80%は相変わらず高いステップなんですね。市全体として考えた場合に、そういうものを改善するためにこの負担軽減になった分を回せないものかどうか、そのあたりはどうお考えか、お聞きしたいと思います。
◎中田 保健福祉部長  まず、1点目の区ごとの利用可能上限額の選択の状況ということでございます。
 金額的には平均値2万9,800円と申し上げましたが、これを各区ごとに見ますと、大体、2,000円前後の範囲内におさまっているという実態がございます。高い方では、南区の3万2,200円、中央区の3万1,400円、豊平区の3万1,000円、低い方ですと、手稲区の2万7,500円、東区2万8,000円、清田区2万8,400円といったような選択状況になっております。
 これにつきましては、対キロ区間のバス路線があるといったことでの利用単価の差ですとか、それから、公共交通機関を利用する環境として利便性などの状況、あるいは、それと見合って自家用車を利用しやすい環境にあるといったような、公共交通機関の利用環境の相違というものが出たのではないかと。私どもとしては、ほぼ一定の範囲内におさまっているというふうには考えておりますけれども、その差というものについてはそのように推測しております。
 それから、2点目は、あくまでまだ1カ月の実績でありますけれども、確かに、単純計算しますと、当初見込みよりも、例えば市の負担といったものも予算を少し下回るということは予想できるわけで、それをノンステップバス導入に向けられないかというご指摘であります。
 基本的に、私どもは、高齢の方あるいは障がいのある方の外出支援あるいは介護予防などという観点から、これらの方々に対して外出しやすい環境を整えるということは非常に重要であると考えております。したがいまして、ノンステップバス導入も有意義なことと認識しております。
 しかし、予算の使い方、あるいは、不用額をどこに充当していくかという財源の問題などにつきましては、やはり、札幌市全体の財政的な視点からそのバランスの中で検討していく必要のあるものだというふうに理解しております。
 そこで、今後のノンステップバスの導入予定ですけれども、現在も補助制度があってその整備を進めているところでありますが、それにつきましては、関係部局と調整していくとともに、バス事業者の協力をお願いするといったようなことで、私どもとしてもその普及に努めていきたいというふうに考えております。
◆小林郁子 委員  確かに、不用額が生じたから、そのお金をそっくりそのままそっちに回すということはできないでしょうけれども、政策的な判断として、やはり市としても、高齢者の移動環境を整えるということに重点を置いていただきたいなというふうに思います。
 それから、最後にいたしますけれども、今回、初めて利用状況の実績が出てきて、しかも、まだ1カ月ですからあれですが、今年度と来年度あたりを見てから実際にはどうするか、いろいろなことを検証していくというふうに先ほどもお話があったところです。
 この制度を存続させていくためにも、これからのことをどういうふうにとらえるかというのがあります。まず、これから70歳以上の方の人口がどう伸びていくか、いろいろな統計があるかもしれませんが、市としてはどのようにお考えなのか。また、交付の申請率、そのあたりはどのように見ておられるのか。今後の見込みをお聞かせいただきたいと思います。
◎中田 保健福祉部長  今後の事業費などの推移についてであります。
 今年度におきましては、追加交付を行うといったこともございまして、将来を見きわめるということはなかなか難しい状況にありますけれども、少なくとも、この制度の対象となる方、つまり交付を受ける方が、あらあらですが、1万人以上は増加していくということが予想されます。その中で、このように利用可能額の上限を設けた、あるいは、利用者負担を設けたといったことを考慮しましても、やはりここ数年は2億円程度の増加を見込まなければなりませんので、そういう意味では予算的には確実に増加していくと見込まれます。
 また、交付率につきましても、いわゆる団塊の世代と言われる方々までは人口構成としてはふえ続けることになりますので、70歳に到達する方がそのような形で増加傾向にあるとしますと、私どもの実態調査では70歳を超えても年齢の若い方の交付率が高いということからも、交付率が上がる要因はあるのではないかというふうに予想しております。
◆小林郁子 委員  始まったばかりですので、これからということはあるでしょうけれども、まず、少なくとも有償にしているわけですから、やはりサービスの向上ということを考えていただきたいというふうに思います。社会全体で高齢者の移動を支援していくということについても十分配慮していただきたいということを申し上げて、終わります。
○小野正美 委員長  ほかにございませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○小野正美 委員長  なければ、質疑を終了いたします。
 それでは、取り扱いについてお諮りをいたします。
 取り扱いは、いかがいたしますか。
 (「継続審査」と呼ぶ者あり)
○小野正美 委員長  それでは、陳情第126号を継続審査とすることにご異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○小野正美 委員長  ご異議なしと認め、陳情第126号は、継続審査と決定いたしました。
 ここで、理事者の入れかえがありますので、委員会を暫時休憩いたします。
    ──────────────
      休 憩 午前11時12分
      再 開 午前11時13分
    ──────────────
○小野正美 委員長  それでは、委員会を再開いたします。
 次に、病院における結核集団感染の発生についてを議題とし、理事者より報告を受けます。
◎舘 保健指導担当部長  病院における結核集団感染の発生についてということで、資料に基づきまして説明をさせていただきます。
 1枚目は、広報原稿ということで、5月26日10時から広報の方で発表させていただいた原稿になっております。
 各厚生委員にもファクスで送付をさせていただいておりますので、既にお目通しのこととは思いますけれども、再度、私の方で読み上げさせていただきたいと思います。
 1番です。
 患者届け出の経緯。
 平成17年3月15日、結核予防法に基づき、市内の医療機関から40歳代男性の肺結核患者の届け出が、また、市内の別の医療機関から60歳代男性の肺結核患者の届け出が札幌市保健所にありました。この2人は、排菌陽性であったため、結核専門病床に入院しております。この2人の患者は、同一病院、以下、当該病院と申しますが、当該病院において同室に入院していたことから、当該病院において感染した可能性が考えられ、また、他者へ感染した可能性もあることから、保健所では、当該病院の調査を行うとともに、接触者に対して定期外健康診断を実施しております。
 2番です。
 検診の結果等、5月25日現在のものです。
 検診対象者は、入院患者7人、患者家族17人、病院関係者等46人の合計70人で、胸部エックス線撮影を実施したほか、一部の対象者、内訳としては、医療従事者は39歳以下、その他の者は29歳以下ということで、総数20名になっておりますが、それらに対しましてツベルクリン反応検査、以下、ツ反と申し上げます。これを実施いたしました。現時点では、37人の検査結果が判明しており、ツ反の結果、病院関係者16人に感染の疑いが認められました。また、当該病院が入院患者に行った独自の喀たん検査により、2人の患者と同室に入院していた50歳代男性が肺結核と診断され、平成17年5月2日、結核予防法に基づき、当該病院から保健所に届け出がされました。
 3番、今後の対応です。
 感染の疑いのある16人については、予防内服を予定しています。今回、予防内服の対象とならなかった者には、再度、ツ反を実施するとともに、対象者全員に今後2年間をめどに定期的に胸部エックス線撮影を実施します。さらに、当該病院での結核患者及び感染の疑いのある者の発生状況から、検診対象を拡大することといたしました。
 4番、医療機関への指導です。
 当該病院に対しましては保健所において必要な指導を行ったところですが、今後の調査結果等を踏まえて、さらに結核蔓延防止対策を徹底してまいります。また、これは一般的にということでございますが、市内の医療機関に対しましても院内感染防止対策に万全を期すように指導をしてまいります。
 続きまして、2ページ目をお開きください。
 追加の資料になっております。
 札幌市からは、病院名については、感染症の事案でございますので、区別、施設名ということでは公表はしておりません。私どもの方で広報にレクチャーをしまして、11時ぐらいに終了したのですが、その後、11時半過ぎの某テレビ局のニュースで既に病院名が特定されたということで、その後、病院の方に、直接、各社が取材に入っているような状況になっております。このため、ここの1にあります発生した病院名については、午後からのニュースや夕刊紙上で厚生委員も既にご存じのことと思いますので、その病院の概要について説明をいたします。
 発生した病院ですが、形成外科メモリアル病院、北区の病院です。病床数としては、全病床110床となっておりますが、その内訳としましては、療養病床54床、一般病床56床となっております。
 なお、療養病床と一般病床については、療養が3階部分、一般が2階部分ということで、患者の交流等については、一般の方から療養の方に移ることはありますが、療養から一般の方にというものはないということで確認をしております。
 米印のところにありますが、今回、患者さんが3名発生しました病室につきましては、3階の療養病床の1室となっておりまして、7床の病床を有する病室です。既にご存じのこととは思いますが、医療法に基づく療養病床ということでございますので、性質として長期にわたって入院、療養しているような患者さんが多い病床になっております。また、今回、患者さんが3名発生しました7床の病室につきましては、特に重篤な患者さんが入院をしていた病室ということで伺っております。
 続きまして、2番目の、患者さん3名の現在の状況についてです。
 これにつきましては、広報の原稿を読み上げました後、私の方から、質問を受ける前に記者の方にも情報提供させていただいた内容となっております。
 40歳代男性については、転院先の結核専門病院で入院、加療中です。容態は安定しております。60歳代の男性については、転院先の結核専門病院で3月28日に死亡ということで、死因としては肺結核となっております。それから、50歳代の男性については、この患者さんは排菌はしておりませんことから、この方からほかの方への感染性がないということで、形成外科メモリアル病院の方で、結核の治療を含めてということで、続けて入院、加療中になっております。
 なお、40歳代の男性、60歳代の男性につきましては、排菌状態であることがわかった直後に専門病院の方に転院をしております。
 3番は、今後の検診予定です。
 検診対象者70名となっておりますけれども、広報の原稿では70名に実施したとなっておりまして、レクチャーで結果を説明する中で、実施が70名ではなく、検診が終了して結果が判明している方が37名、結果が判明していない方については、まだ実施をしておらず、検診予定日が決まっているような状況だということを、口頭では訂正させていただきました。しかし、その当日の夕刊を見てみますと、70名実施というふうに書かれていまして、私どもは発表のところで訂正をしたつもりではいたのですけれども、新聞紙上では反映していないような状況になっていたとちょっと反省をしております。
 検診予定日については、残りの33名については決まっておりまして、近日中に結果が判明する予定となっております。
 4番です。
 感染の疑いの者についての説明ですが、病院関係者16人に感染の疑いが見られるということで説明申し上げましたけれども、この方たちは発病や排菌はしていないことから、この16人がほかの方に結核を感染させることはありません。これについては、後ほど、結核についてのところでさらに詳しく説明させていただきます。
 5番目に、集団感染についてということで説明させていただきます。
 札幌市の、過去からの、病院における集団感染の発生状況です。国では、平成5年以降、集団感染ということで集計を始めました。病院以外のものも集計をしておりますけれども、その中で、病院における結核集団感染は、札幌市内におきまして本件を含めて3件発生をしております。
 1事例目としましては、平成10年4月、精神科の病院におきます要治療者5名が発生した集団感染、2事例目としましては、平成13年8月、一般病院で発生した要治療者13名と、予防内服、感染の疑いという方が6名発生した集団感染です。今回につきましては、現時点でということでございますが、病院一般ということで、要治療3名、予防内服者16名となっております。
 私からは、広報の原稿とその後の追加についてということで、1枚目、2枚目の説明をさせていただきました。
◎高瀬 保健所長  結核について、まず、次のページの資料に基づいてご説明をさせていただきたいと思います。
 結核という病気は、結核菌という細菌によって主に肺に炎症を起こす病気ですが、全身どこの臓器でも病気を起こし得ます。ただ、空気感染で肺から入ることから、一番多いのが肺結核ということになります。排菌がある病状になった結核患者さんが、せきをしたり、くしゃみをしたりすると、たんと一緒に結核菌が飛び散り、空気中に漂います。その結核菌を含んだ空気を周りの人が吸い込むことによって感染が成立します。体の中に入って、ある一定の期間、いるということになります。
 感染と発病の違いでございますが、その結核菌を含んだ空気を吸引して菌が肺の奥まで吸い込まれて感染が成立します。この状態ではまだ病気になっていません。病気になっていないということは、体の免疫機能などで菌の増殖が抑えられて、そのまま、活動しないまま一生を送る方が9割ぐらい、大部分ということになっております。体の免疫力、抵抗力が低下して、菌がふえ始め、その場所で活動をすると炎症を起こして肺結核を発病ということになります。発病するのは、感染を起こした人の10人に1人ぐらいの割合というふうに言われております。
 その発病の仕方でございますが、多くの人は、感染後、体の中に結核菌が入って6カ月から2年の間に発病します。急性の病気と違って、ゆっくり進行し、ゆっくり発病するというふうになっております。また、発病しましても、たんの中に結核菌を含んでいない、排菌をしていない時期には、ほかの人にうつすおそれはありません。排菌している患者さんは、結核の専門病院に入院して、結核の薬を飲んで治療いたしますが、薬を飲み始めますと、たんの中の菌というか、肺の中の菌は急速に激減し、感染力も落ちていきます。その排菌が消失すれば、結核の専門病院から退院して、ほかの病院、またはその病院で外来での治療ができるというふうな状況になります。
 3番に、感染の危険性と検診についてというふうに書いてありますが、排菌している肺結核の患者さんと接触した周りの人への感染の危険度は、たんの中に含まれる結核菌の量が大量であれば危険ですし、わずかであれば危険性が少ないということになります。それから、せきがあったかどうかの症状、接触していた期間によって決まってきます。患者さんとの接触状況や環境要因により、換気が十分に行われていれば、菌は外に出てしまって少なくなるというような状況になります。これらの危険度や専門の先生の診断等により、我々行政側、保健所が総合的に判断して、感染の危険性がある場合に検診を実施するということになっております。
 次のページの保健所の対応をお話し申し上げたいと思います。
 先ほど舘部長の方から説明がございましたが、3月15日に結核の患者さんが出ましたという発生届を受理いたしました。これは、40歳代の男性と60歳代の男性、別の病院からですが、同じ日に届きました。その後、3月末ごろまでの間、患者さん本人、その家族、専門病院、それから、患者さんが専門病院に移る前に入院していた病院等から、両方の患者さんの情報を保健所の保健師なり医師なりが集めました。
 その後、4月7日に定例の結核審査協議会にその資料と写真等をお出しいたしました。その場で、結核の専門の先生から、胸部のレントゲン写真、検査所見その他を総合的に判断すると、22条届の記載内容――これは、診断した日、発病の日というふうに書いてあります。この内容よりも長期間の有症期間があった可能性がありますので、届け出が平成17年3月15日でございますが、平成16年7月ごろからの感染のおそれについて対応すべきというふうに助言がございました。
 そこで、保健所では、院内感染の危険性も含めて対応しなければいけないということで、4月13日に、病院、本庁、保健所を含めた結核集団感染対策委員会を開きました。通常は、病院で結核の患者さんが複数発生いたしましても、結核の専門の先生がいたり、専門家の集団ですので、お電話、文書、ファクスなどで連絡調整しながら検診を進めていくのですが、この場合は直接集まって会議をした方がいいということで、1回目の対策委員会を開きました。そこで、接触者の内容、状況などを調べて、定期外検診をするべき人の情報を病院の方からいただくということになりました。
 4月21日に病院から接触者の名簿をいただきましたが、不十分であったため、もう一度調べていただいて、4月27日に確定名簿を入手いたしました。その翌日の4月28日に、病院関係者、医療従事者ですが、定期外検診の勧告書――今は、定期外検診を受けるべき人に一人一人勧告書を渡して検診を受けていただくということになりましたが、その勧告書を持参の上、病院にお伺いしまして、感染症対策の担当と医療機関を担当している部署の両方から迅速な対応について指導をいたしました。
 5月2日、さらにもう一人、50歳代の男性が結核症を発病したという発生届を受理いたしました。
 この間、ゴールデンウイークがありまして、明けた5月6日から20日までの間に定期外検診を実施し、結果をいただいて、その分析等をした結果、5月25日に集団感染というふうに判断をいたしまして、26日に市役所で広報したという結果になってございます。
○小野正美 委員長  それでは、質疑を行います。
◆川口谷正 委員  私の年代の60代後半ですと、大体、肺病と言っていましたが、肺病とかシラミというのは、非常に身近な存在というのもおかしいですが、シラミは本当に存在していて、それから、肺病も終戦直後は非常に多かったというふうに思います。小さいころの記憶だと、肺病になると栄養豊富なものを食べて回復に努めるので、肺病になったらうまいものが食えると言う人もいたのです。しかし、その後の薬とか医療技術の発達でほとんど聞かれない病気かなと思っていましたら、任意団体で健康を守る会というのがあって、肺病の問題についても、地道に注意を喚起する運動をやっている方々もおられますが、こういうことが現実化いたしますと、恐ろしさというものが非常に肌で感じられます。
 いただいた資料を見ますと、札幌市における結核発生状況として、新規の結核登録患者は、年々、下降傾向というか、平成12年の360人から15年の303人と減っております。一方で、逆に死亡者が倍増しているという関係にありますが、これはどういうことを意味しているのか、それが一つです。
 それから、もう一つは、結核というのは、死ぬこともないし、感染することもほとんどないというような観念があるのでしょうけれども、潜在的な患者さんというのは、死亡数から言えば逆に多くなってしまって、手おくれで死ぬのかなというふうに思うのです。潜在的な患者というのは、どういうふうに把握あるいは推定されるのか。
 それから、保健所としての予防策について現状はどうなっているのか、3点、お伺いしたいと思います。
◎舘 保健指導担当部長  新規登録患者数が減っているにもかかわらず、死亡者数がふえているという状況について、それから、潜在的患者さんの発見についてということで、私の方からお答えをしたいと思います。
 1点目の死亡者数が増加している傾向は、皆様のお手元の資料に平成12年から15年ということで暦年の資料を出させていただきました。その中で、例えば15年の33名の内訳については私の方で分析をしておりませんので、恐らくこう考えられるということでお答えさせていただくことをお許し願います。
 結核については、委員からも質問がありましたように、確かに、昔の感染症というふうに思われがちなところがあるかと思います。ただし、札幌市ではこのように12年から順調に患者数は減ってはおりますけれども、全国の状況で見ますと、平成9年、平成10年、平成11年に患者数がふえた時期があり、結核の緊急対策が全国的に打ち出された中で、その後、11年から減ってきているということがあります。札幌市は、そのときも増加傾向にはなくて順調に減ってはいるのですけれども、全国と同様に、新規登録患者数の減少傾向はやや鈍化しているというのが一つの傾向としてあります。
 それは、質問の中にもあったのですが、昔結核にかかったという既感染者は、例えば60代後半であれば約半数、そういう既往のある方がいらっしゃるのです。しかし、今の20代の方、30代の方は、例えば20代後半ですと2%弱ですし、30代の後半でも5%程度というふうに、かなり既感染者が少なくなっております。その中で、この死亡者につきましては、恐らく、既感染率が50%、60%とありますので、昔の菌をずっと体の中に持ち続け、高齢になって免疫力が低下してくる中で、例えばせきが続くとか微熱が続くというような病状がありながら、ご本人の考えがなかなか結核にまで及ばず、病院で受診するのがおくれたり、また診断がおくれたりして重症化することが一つあるかと思います。
 そのほかに、免疫力が低下する条件としては、例えば糖尿病の方とか、札幌市内ではそれほど多い事例ではありませんが、HIVの患者さんとか、そういう方に結核が感染しますと直に死因に結びつくような場合もあります。そういうような個別の状況の中で、結核死亡者数も若干ふえてきているのではないかと考えております。
 2点目の潜在的患者さんの発見ということでございます。
 ツベルクリン反応をできる年代は29歳以下が一般的ですので、集団感染のおそれや定期外検診の必要性のある場合、29歳以下に、感染してから2カ月後にツベルクリン反応をやると、感染している疑いをある程度把握できます。しかし、それ以外は、感染を診断できるような診断的な検査などはないのが現実です。ですから、周囲に結核の方がいたときには、周りの方は十分に検診を受けていただくようにという計画的な検診をやることが一つ必要でございますし、また、潜在的ということではなく、発病早期に検診をしていただくということで、結核はいまだ古い病気ではないのだということを私たちは広報し続けていかなくてはいけないと思っております。
 それから、医療機関の方にもということでは、例えば結核を疑うということについての研修は従来もやっている状況になっております。
◎高瀬 保健所長  続きまして、保健所としての蔓延防止対策ということでございます。
 蔓延防止対策の根幹は、結核を発症している患者さんをきちんと治療完了まで持っていくことというふうに言われております。要するに、蔓延の原因は肺結核の患者さんが菌を出すことによって蔓延していくということから、患者さんの治療をきちんとやると。この4月1日から結核予防法が改正されましたが、その中でも患者さんの服薬支援というのが大きなかなめに取り上げられております。
 それから、舘部長の話の中にも出てきましたが、年齢層によって結核を発症するリスクが大変異なります。札幌市でも患者さんの7割以上を60歳以上の方が占めておりますが、先ほど申し上げましたように、その患者さんの半数以上は既感染者、昔結核に感染した方たちですので、65歳以上の方や、糖尿病とかがんになった方、そういったリスクを持っている人たちの検診を強化すること。
 もう1点は、その方たちの接触者、周りにいた人たちが発病しないうちに、または発病しても早期のうちに見つけてきちんと治療してもらう、これは今の定期外検診になりますが、定期外検診を強化すること。
 大きく言えばその三つになると思いますが、そのほかに、舘部長も申し上げましたように、医療関係者への研修であるとか、医務と連携して、医務が立入検査をするときに情報を持っていってお願いするというようなことをしております。
◆川口谷正 委員  特に、新規患者数と死亡者の因果関係というのは、今は必ずしも特定できないのかもしれませんけれども、説明の中で、糖尿病とかHIV等のことも推測されるようなお話もありました。HIVで言うと、じわじわとふえている感じがありますので、そういう観点から言えば、非常に背筋が冷たくなるような感じを受けるわけです。
 ついては、皆さんにおかれては、機会あるごとに、肺結核に関する知識なり予防対策をしっかりやっていただきたいなというふうに思います。
◆三浦英三 委員  ちょっと素朴な質問なんですけれども、60歳の男性の方が3月28日に亡くなられたということですが、3月15日に届け出を受けて、それからいろいろ治療をしても間に合わないものなんですか。それとも、死亡原因としては、結核以外の病気などを併発していて、それで死亡してしまったということなのか。これが1点です。
 もう一つは、新聞紙上にも、保健所が対応のおくれを認めずとかと大きく書かれています。その中で、この病院には常勤の内科医がいなかった、そして、外部のお医者さん2人が毎週回診をしていたけれども、呼吸器内科の専門医ではなかったので結核感染の発見がおくれたと。こういう体制の病院というのは結構あるのではないかなと思うんですが、そういうところに対して保健所はどのように指導されているのか。
 この2点をお伺いします。
◎舘 保健指導担当部長  1点目の60歳代男性の死亡の要因ということでお答えいたします。
 患者さんの個別の情報にかかわることですので、詳しいことは申し上げられないのですけれども、先ほど病床と病室の性格をご説明申し上げましたように、療養病床に入院している中で、このお部屋については特に重篤の患者さんが多かったというような状況がございます。このため、この患者さんについても、もともと抵抗性がないところに肺結核が感染したということで、直接の死因として肺結核になるような基礎的な要素があったものというふうには推測しております。
◎高瀬 保健所長  2点目についてお答えいたします。
 感染症対策の方では、患者さんが発生した時点で院内感染の蔓延防止対策について具体的にお話をしております。
 それから、医務薬事課、病院の立ち入りをする方ですが、それは、平成14年に医療法の施行規則が改正されまして、病院自体で院内感染対策をきちんとしなさいというふうになりましたので、感染対策委員会ができているかとか、どのように活動しているかとか、それからサーベイランスをやっているかとか、そういったことについてきちんとやられているかどうかチェックするとともに、もし不十分な場合には、それを充実してくださいというようなことでお話をしております。
 それから、先ほど申し上げましたように、一般的には、お医者さんたちに対して、最新の話題を盛り込みながら、定期的に結核の研修会をやってきております。診断についての研修会もやってまいりました。
◆小川勝美 委員  私からちょっとお尋ねをしたいのですが、先ほど個人のプライバシーにかかわると言われた亡くなった人の話についてなんです。
 一般的に、療養病床などに長期入院する場合には、既往歴というのをチェックして入院しますね。この場合は、肺に影が出ていた、でも、それを結核と疑わないで、肺炎という認識のもとで肺炎の治療をしているがゆえに悪化したような報道がなされているんです。
 そこで、保健所なり市の保健衛生部としては、当該病院での初期の対処の仕方について、専門病院に送ることをおくらせたのが結果として死亡につながったのかどうなのか。なぜ、当初、肺炎という診断をして、肺炎の治療を長くやっていたのかなと。川口谷委員の話ではないですが、一般的に、僕らのような一定の年齢になれば、肺病と、それからちょっと腹が痛いといったら盲腸というのを疑うんです。しかし、今の若い先生は盲腸を発見できなかったりしやすいものですから、その辺のことについてどんなあんばいだったのかお聞きしたい。
◎高瀬 保健所長  一般的な話になりますが、療養病床に入っている方のうち最重症の方というのは、自分で上手に呼吸ができなかったり、たんが出せなかったり、意識がなかったり、もともとの病気がいろいろあって、それが重症で入院されている方が多いです。患者さんが3人出たこの病院も、そういう療養病床の中で最重症の人を入れていた病床ということになります。
 そういう方々というのは、何を起こすかというと、一つは、つばを上手に飲み込めなかったり、たんが出せなかったりで肺炎を繰り返すのです。この方の場合は、何回ぐらい肺炎を繰り返していたかというのははっきりわかりませんけれども、長い間入院しているので、数回にわたって起こしていた可能性があります。そういう中で、だんだん体が弱っていって、昔入った結核菌がいつの時点かで出てきて発症したというふうに考えております。
 肺炎の治療をするときには一般細菌の検査をされるのが普通ですが、今後、もっと強く結核菌の検査もしてくださいというふうにお願いしていこうと思っております。
◆小林郁子 委員  私からも、1点、お伺いしたいと思います。
 今、状況をお聞きしまして、高齢者は抵抗力が弱って再発することが多くなってきているということです。
 そこで、市立札幌病院につきましては、今回こういう状況を受けまして、対応としてはどのようにお考えなのか、お伺いしておきたいと思います。
◎舘 保健指導担当部長  このたびの件を受けてということでの市立札幌病院の対応については、確認をしておりません。
 ただ、毎年、毎年の立ち入りの中で、院内感染対策の充実については、その都度、確認をしておりますので、平時の対応については市立病院の方でも問題ないものというふうに私の方では理解をしております。
 ただ、このように院内感染の事例ということで具体的なものが出た中で、今後、市立札幌病院だけではなく、全市の病院、また、病院だけでなく、入院患者さんを扱うところではこのような事案も起こり得るのだということも含めて、再度、病院関係者への研修などに反映させていきたいなという中で、市立札幌病院の方の対応についてもさらに充実していただきたいと考えております。
◆馬場泰年 委員  この資料をいただいて、ちょっと疑問に思ったのでお尋ねします。
 集団感染の発生場所を見ますと、1999年から2004年までの5年間の総数221件の中で、学校が72件で一番多いのです。事業所とか病院とか医療機関で発生するということは私も素人ながらある程度理解できるんですが、学校というのは、どちらかというと若い方が多くて、若い方は体力もあります。そういう中でこれだけ多いということは、どういう状態なのか。
 そういうことであれば、市として、学校への対応については特にどういうことをやっておられるのか、簡単でいいですけれども、ちょっとだけお聞きしたいなと思います。
◎舘 保健指導担当部長  学校ということでは、先ほど29歳以下だったらツ反を用いて感染の有無を検査できるということを申し上げました。その中で、例えば学校関係者等の中から結核の患者さんが出たときに、生徒さんたちへの感染が及んでいないかという場合、一般的に2カ月後ということでツ反を実施いたします。その中で、ツベルクリン反応の大きさによって感染の疑いがある者に予防内服ということでお薬を飲ませるような機会が往々にしてございます。そのときには、次の発病者がないとき、つまり、予防内服だけでも集団感染の定義に当たるものについてはこの中には含まれておりますので、1件の重みと言ったら少しおかしいですけれども、学校で発生している集団感染の事例一例と、今回のように病院で3名の患者さんが出たというような状況とでは、数の上での違いがちょっとあるかというふうに思います。
○小野正美 委員長  ほかにありませんか。
 (「なし」と呼ぶ者あり)
○小野正美 委員長  ほかになければ、質疑を終了いたします。
 以上で、本日の委員会を閉会いたします。
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      閉 会 午前11時54分