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北海道 北海道

平成18年第1回定例会−03月10日-07号




平成18年第1回定例会

平成
 第1回北海道議会定例会会議録
18年                   第7号
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平成18年3月10日(金曜日)
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 議事日程 第7号
  3月10日午前10時開議
日程第1、議案第1号ないし第122号、第126号ないし第144号及び
     報告第1号(質疑並びに一般質問)
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●本日の会議に付した案件
 1.日程第1
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 出席議員(103人)
   議長   110番  高橋文明君
   副議長   90番  西本美嗣君
        1番  戸田芳美君
        2番  大河昭彦君
        3番  織田展嘉君
        4番  池田隆一君
        5番  勝部賢志君
        6番  北 準一君
        7番  岩間英彦君
        8番  内海英?君
        9番  大崎誠子君
        10番  小野寺 秀君
        11番  小畑保則君
        12番  小松 茂君
        13番  作井繁樹君
        14番  菅原範明君
        15番  棚田繁雄君
        16番  千葉英守君
        17番  中司哲雄君
        18番  中村裕之君
        19番  長谷秀之君
        20番  藤沢澄雄君
        21番  小谷毎彦君
        22番  須田靖子君
        23番  高橋 亨君
        24番  田村龍治君
        25番  長尾信秀君
        26番  福原賢孝君
        27番  角谷隆司君
        28番  横山信一君
        29番  前川一夫君
        30番  真下紀子君
        31番  稲津 久君
        32番  金岩武吉君
        33番  保村啓二君
        34番  池本柳次君
        35番  蝦名清悦君
        36番  岡田 篤君
        37番  岡田俊之君
        38番  沖田龍児君
        39番  木村峰行君
        40番  日下太朗君
        41番  村田憲俊君
        42番  山本雅紀君
        43番  吉田正人君
        45番  岩本剛人君
        46番  蝦名大也君
        47番  遠藤 連君
        49番  柿木克弘君
        50番  田渕洋一君
        51番  布川義治君
        52番  加藤礼一君
        53番  鎌田公浩君
        54番  喜多龍一君
        55番  工藤敏郎君
        56番  瀬能 晃君
        57番  竹内英順君
        58番  原田 裕君
        59番  船橋利実君
        60番  本間 勲君
        62番  水城義幸君
        63番  見延順章君
        64番  斉藤 博君
        65番  佐々木恵美子君
        66番  佐野法充君
        67番  三井あき子君
        68番  沢岡信広君
        69番  滝口信喜君
        70番  西田昭紘君
        71番  林 大記君
        72番  星野高志君
        73番  井上真澄君
        74番  岡田憲明君
        75番  久保雅司君
        76番  森 成之君
        77番  荒島 仁君
        78番  花岡ユリ子君
        80番  大橋 晃君
        81番  佐藤英道君
        82番  三津丈夫君
        83番  伊藤政信君
        84番  高橋由紀雄君
        85番  段坂繁美君
        86番  平出陽子君
        87番  井野 厚君
        88番  鰹谷 忠君
        89番  鈴木泰行君
        91番  大内良一君
        92番  石井孝一君
        93番  板谷 實君
        94番  伊藤条一君
        96番  川尻秀之君
        97番  川村 正君
        98番  清水誠一君
        100番  釣部 勲君
        101番  神戸典臣君
        102番  小池 昌君
        104番  和田敬友君
        105番  勝木省三君
        106番  湯佐利夫君
        107番  岩本 允君
        108番  久田恭弘君
        109番  高木繁光君
 欠席議員(4人)
        44番  米田忠彦君
        48番  大谷 亨君
        61番  丸岩公充君
        95番  加藤唯勝君
 欠員(3人)
        79番
        99番
        103番
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 出席説明員
   知事        高橋はるみ君
   副知事       吉澤慶信君
   同         山本邦彦君
   同         麻田信二君
   総務部長      原田淳志君
   知事政策部長    嵐田 昇君
   企画振興部長    吉田洋一君
   環境生活部長    前田 晃君
   保健福祉部長    太田 博君
   経済部長      近藤光雄君
   経済部参事監    高井 修君
   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   水産林務部長    達本文人君
   建設部長      野村昌信君
   総務部次長     立川 宏君
   財政課長      井筒宏和君
   秘書課長      窪田 毅君
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   教育長       相馬秋夫君
   企画総務部長    藤原貴幸君
   生涯学習部長    真田雄三君
   財務課長      戸沢孝一君
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 議会事務局職員出席者
   事務局長      馬籠久夫君
   議事課長      倉島 宏君
   政策調査課長    生駒久勝君
   秘書室主幹     名取博史君
   議事課主査     本間 治君
   速記室主査     棚橋千賀子君
   同         戸塚久美子君
   同         山崎恵喜君
   同         村上清晴君
   議事課主任     松井直樹君
   同         塚本浩司君
   速記士       八巻恵子君
   同         高井京太君
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  午前10時5分開議
○(議長高橋文明君) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔倉島議事課長朗読〕
1.人事委員会委員長から、議案第140号について意見書の提出が
 ありました。
     (上の条例案に対する意見は巻末議案の部に掲載する)
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1.本日の会議録署名議員は、
                       見延順章議員
                       斉藤 博議員
                       喜多龍一議員
 であります。
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△1.日程第1、議案第1号ないし第122号、第126号ないし第144号及び報告第1号(質疑並びに一般質問)
○(議長高橋文明君) 日程第1、議案第1号ないし第122号、第126号ないし第144号及び報告第1号を議題とし、質疑並びに一般質問を継続いたします。
 大河昭彦君。
◆(2番大河昭彦君) (登壇・拍手)(発言する者あり)おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
 通告に従いまして、知事に順次お尋ねをいたしてまいります。
 政府が進める構造改革は、地方自治体の財政問題に深刻な影響を及ぼすばかりでなく、結果的には、道民生活を初め、地方の景気や経済にも大きな打撃を与えております。
 かつて北海道の景気や経済に貢献してきた公共事業は、厳しい財政事情のもと、北海道開発予算はもとより、道の予算においても年々減少の一途をたどりつつあります。国や地方の行政改革において公共事業は真っ先に削減対象の標的とされ、道内の建設業を初め、関連業種は、今も苦境にあえいでいるのが実態であります。
 私どもが市町村から要請される最も大きな問題は社会資本の整備であり、中でも、道路や河川に関するものが圧倒的に多いのであります。
 公共事業は、ややもすると、予算のむだ遣いのごとく、世の批判を受けがちであります。そのような事例をすべて否定するものではありませんが、本当にむだ遣いかどうかは、実態をよく把握した上での議論が必要です。
 以下、公共事業の中でも、特に道路整備に関連する諸問題を中心に、道の財政事情にも触れながら、社会資本の整備と建設業の振興などについて順次お尋ねをしてまいります。
 まず、歳入予算の確保について伺います。
 道財政の危機的状況下で編成された平成18年度予算でありますが、財源確保の見通しという点では、いま一つはっきりしないのであります。
 つまり、道税収入において、依然、道内景気は低迷し、企業活動が停滞する中、公共事業費削減、事業の凍結、道職員の給料の削減では、普通に考えても、税収は減になると予想されるのでありますが、前年度最終見込み額との比では4.0%増も見込んでいるのであります。この計上には本当に無理はないのか。
 また、地方交付税については前年度当初比2.7%増としていますが、地方財政計画が大幅減となっている中で、これは確実なものと言えるものなのかどうかということであります。
 また、仮に歳入が不足する事態に至った場合、どのように対処されるのか、これらについて知事の見解を伺います。
 次に、知事の重点施策における考え方について伺います。
 厳しい財政状況のもと、歳出面では、人件費の大幅削減などにより、支出の縮減に最大限の努力をされていることは認められるのでありますが、職員の士気に影響することを考えますと、これ以上の削減にはおのずから限界があるものと思います。
 こうした中、これまでも指摘しているのでありますが、道が実施し、あるいは実施しようとしている各種事業の内容を見ると、例えば、各種セミナーや講習会、研修会を開催する、あるいはパンフレットや小冊子を作成するだけといったものがいまだに目につくのであります。
 確かに、これらは、施策の実現のために必要なこととは思うのでありますが、開催することやつくることだけが目的になっているものも少なからずあるように思われます。
 これらの仕事に携わっている職員の皆様には大変失礼かとは思いますが、お互い、発想を変え、一緒に苦労して、工夫をして、この難局を乗り越えなければという気持ちであります。
 重点施策として打ち出されるのであれば、各部の予算を一律にカットするのではなく、こうした事業を節約し、必要な事業に上積みするといった考え方に切りかえ、そうした観点で重点事業の組み立てをされるべきと考えます。
 このような考え方に基づく施策の組み立ての徹底によって税収増につながり、初めて、人件費削減も2年間限りとすることができるのではないかと考えますが、道としては、このような、特に重点施策事業の内容検討についてはどのような配慮をされているのか、見解を伺います。
 新年度予算では、道の重点施策として、食、観光、知的資源の3分野で選択と集中の視点に立った加速連携事業を進めることにしております。
 総合的な行政を進める道としては、施策の効果を高め、効率的な事業展開を図るため、各部が連携し、持てる力を十分発揮することが必要なことは言うまでもありません。
 加速連携事業の必要性を否定するものではありませんが、どのような施策を講じても、各部が共通の認識を持って事に当たるといった視点が欠落すれば、事業目的の達成は難しいものと考えます。
 そうした意味で、各部が垣根を取り払い、事業目的達成のため、一体となって取り組む意識の醸成がまず大事と考えますが、いかがでしょうか。
 次に、社会資本の整備と建設業の振興についてお伺いいたします。
 平成18年度の北海道開発予算は総額で前年比7%強の減額になりましたが、地元負担を強いられる道としては、国の直轄事業の減額要求を歓迎するといった、これまでには考えられなかったような、まことに皮肉なめぐり合わせになったものと受けとめております。
 しかしながら、道の財政事情から、そうせざるを得なかったと言えば、それまででありますが、年々削減される公共事業は、道内の建設業界や個々の企業にとっては、まさに死活にかかわる問題であります。
 また、生活や産業基盤の整備がおくれている関係市町村にとっても、社会資本の整備は今後とも積極的に推進していかなければならない重要な課題であります。
 道としては、社会資本整備について、必要な財源確保も含め、今後どのように対応していく考えか、伺います。
 国の公共事業に占める北海道シェアは、従来、10%程度を維持しておりましたが、昨年度は既にこの数字を割り、回復は期待できません。平成18年度の北海道開発予算は、昨年の国の減少率を大幅に下回る7.7%となったところであります。
 一方、広大な面積を有し、都市間距離も長い北海道において、幹線道路、とりわけ高速道路が果たす役割は非常に大きいものがありますが、その整備は、全国と比べて大きくおくれているとともに、北国ならではの冬期の安全な交通確保など、道路の整備についてはこれからも必要であると考えます。
 このような中で、今後の北海道の道路整備について知事はどのように考えておられるのか、伺います。
 道は、補助事業や単独事業の削減を補完するため、国の地方道路整備臨時交付金を活用し、道全体の事業規模の確保に配慮したとしております。道の財政事情を考慮すれば、このような地方道路整備臨時交付金を活用するのも一つの方法であり、否定するものではありません。
 しかしながら、将来的な道路整備という観点からすると、この地方道路整備臨時交付金をどのように活用していくかは重要な問題と考えますが、知事の見解を伺います。
 来年度の道路整備について、道は、国に対する開発予算要望を本年度よりも減額し、かわりに、地方道路整備臨時交付金で対応するとしております。
 いずれの方法で整備することがよいのかどうかは単純に比較することはできませんが、交付金は、道路の整備対象が補助事業に比べて小規模な事業にも活用が可能と聞いており、このことが、結果的に中小規模の建設業者に配慮した受注機会の確保につながると期待するものであります。道として今後どのように進めるのか、お伺いいたします。
 知事は、北海道で実施される公共事業の全体像がわかるように、関連事業の総予算額を取りまとめ、明らかにすると聞いております。
 これには、これまで開発予算として一括計上されていた関係事業のほかに、北海道新幹線や民間の新会社が建設する高速道路、道が実施する地方道路整備臨時交付金による道路整備なども含めるとのことであります。
 公共施設の整備については、国も、地方も財政事情が厳しく、特に、公共事業については毎年計画的に縮減が行われております。
 先ほども申し上げましたが、北海道は、広大な地域に人口が分布しているので、集落をつなぐ道路はもとより、北海道のバックボーンとなる縦貫・横断高速道の整備や新幹線鉄道の整備など、社会資本の整備はこれからも必要であります。
 道は、平成16年11月、北海道社会資本整備重点化プランを策定し、北海道の将来にとって必要な社会資本の重点的・効率的な整備を促進しております。
 限られた予算の中で、国や道、市町村が整備する社会資本の現状や実態がどのようになっているか理解し、道民のコンセンサスを得る上で社会資本整備に関する総合的な情報提供も必要と思いますが、北海道の中で投入される公共事業予算を明らかにするとした知事の発言はどのようなねらいを持ったものなのか、お伺いいたします。
 次は、高速道路の整備についてであります。
 40兆円を超える借金を抱えた旧道路4公団の民営化で、高速道路建設の先行きは大いに危惧されていたところでありますが、2月初旬、国土開発幹線自動車道建設会議で、全国の高速道路9342キロについては、ほぼ計画どおり整備することになりました。
 この会議で、当面、有料道路方式とされていた道内の3区間についても審議され、東日本高速道路株式会社で整備する区間と新直轄方式で整備する区間が選定されていますが、どのように決まったのか、お伺いいたします。
 また、今回の国幹会議で新直轄方式で整備を進めることになった北海道縦貫自動車道の七飯─大沼間を含む新直轄方式の4区間について、整備時期や道の負担割合、道財政とのかかわりはどのようになっているのか、お伺いいたします。
 次に、建設業と新生ほっかいどう資金とのかかわりについて伺います。
 昨年12月下旬に発表された民間信用調査会社の調査によれば、平成17年における道内の負債額1000万円以上の企業倒産は580件、負債総額は1849億円となっており、このうち、建設業は217件、486億円と、件数、負債総額ともに大きな比重を占めております。
 道内の建設業者は、公共事業の減少傾向の中、工事の受注量減をリストラなどによる経営改善努力によりしのいでいるのであり、経営状況はますます厳しさを増しております。
 道は、新年度から、時限つきながら、中小企業向けに新たな融資制度を創設するとのことであります。当然、建設業事業者も対象となるのでしょうが、他業種に比べても特に厳しい建設業に対しては特別の配慮がなされるのかどうか、考え方も含めて、お伺いいたします。
 これまでの道の制度融資は、審査が厳しく、時間もかかり、関係企業からは敬遠されていた嫌いがないわけではありません。このような実態から考えますと、新たな融資制度が円滑に運用されるのかどうか、やや疑問を感じるのであります。
 この融資制度は、道から金融機関への原資預託は一切行わず、信用保証協会が行う代位弁済の損失を道が補てんする、つまり、道がリスク負担をすることにより金融機関の融資を容易にさせるというものでありますが、経営状況の厳しい建設業であっても容易に融資が受けられる制度になるのかどうか、道としてはどのような点に配慮して運用する考えか、方針などがあれば、お聞かせください。
 次に、道産資材の活用ということについて伺います。
 道は、土木用の道産資材の活用を促進するため、平成18年度から道産資材活用促進モデル工事を実施すると伺っております。
 対象工事は3年間で約50件を予定しているとのことでありますが、道産材の普及を図るためには、その効果の十分な検証や長期にわたる取り組みが必要と思われます。このことについて道の見解を伺います。
 道は、企業の資金需要や完成工事未収金対策などに対応するため、請負業者が金融機関に対して行う債権譲渡手続について、この3月に工期末を迎える工事から実施する方針とのことであります。
 この手続を行うと、完成工事代金の入金が早まることで請負業者の財務内容の改善につながるとともに、下請業者や資材業者などへの支払いが早くなることも見込まれるなど、企業にとっても期待が大きいわけでありますが、今後、短い期間でこうした手続を浸透させ、効果を発揮させるためには、銀行や建設業者への十分な周知が必要と考えます。これまで道としてはどのように取り組んできたのか、お伺いをいたします。
 道は、新年度から、談合防止のため、入札参加者全員に道発注工事の工事費内訳書の提出を求める方針を決めたと聞いております。
 報道によりますと、工事費内訳書の提出は、開発局では入札の5割程度、全国では既に40都府県が導入しているとのことであり、このような方針をとることによって、談合防止のほか、競争性を高め、その結果として落札率を低く抑える効果も期待していると伝えられております。
 道においては、落札業者を名指しする談合情報が寄せられ、入札をやり直す案件がふえているようですが、今回このような措置を講じることにより、どのような効果があると考えているのか、お伺いいたします。
 国土交通省では、全国的な橋梁談合を契機に、入札談合の再発防止対策として、一般競争入札や総合評価方式の拡大など、大幅な入札制度の改善を図っているようです。
 また、国の審議会において入札参加企業の客観的な評価を向上させるため、損害保険会社や銀行などが審査、保証する入札ボンド、つまり、履行保証予約が検討され、一部は18年度から導入されると聞いております。
 入札制度においては、昨年4月に施行された公共工事の品質確保法と相まって、これまで以上に公共工事の品質確保を図るとともに、その実施手続についても、客観性や公平性、透明性が強く求められており、道民もその方向を注視しております。
 道では、これまでも入札・契約の透明性や競争性を確保する取り組みを行ってきたのでありますが、知事は、こうした国の取り組みなどを踏まえ、今後、入札制度の改善にどのように取り組むお考えなのか、お伺いいたします。
 以上、知事の率直な御答弁を期待し、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)大河議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、重点政策の検討などについてでありますが、道といたしましては、財政再建を着実に進めると同時に、道政上の重要課題にしっかりと取り組んでいくため、より選択と集中の観点に立って施策の重点化を図るとともに、民間や地域と連携した効果的な政策の展開が必要と認識をいたしております。
 このため、18年度に向けては、事業ごとに一律の削減を行うのではなく、不急の事業や、当初の目的を達成した事業の休廃止・縮小を図るなど、政策評価を通じて徹底した施策の見直しを行い、生み出した財源をもとに、重点政策として153事業、119億円を構築したところであります。
 御指摘のように、政策目標をしっかりと実現する実効性の高い施策としていくことは重要なことと考えており、検討に当たっては、セミナーやパンフレットといった普及事業と、民間や地域における具体的な取り組みへの支援策を組み合わせた施策群となるよう留意したところであり、こうした施策の展開を通じ、新生北海道の芽を大きく育ててまいる考えであります。
 次に、各部の事業連携についてでありますが、道を取り巻く環境が大きく変化する中で、道民ニーズに的確に対応した政策を展開していくためには、これまで以上に庁内各部門が連携を強化しながら、関連する施策を効果的に展開していくことが重要と考えております。
 このため、18年度の施策検討に着手するに当たり、まず、政策の展開方針を策定し、財源に限りがある中で、組織全体に重点的に取り組むべき分野と政策展開のあり方などを示し、共通の課題認識のもと、庁内が一体となって施策の再構築に取り組んできたところであります。
 特に、経済の再建に向けては、食や観光、知的資源の分野で加速連携事業を導入いたしましたほか、児童の安全対策など道民の暮らしの安心確保や、知床をモデルとした環境と経済の調和といった政策分野においても、関係部門が連携して施策を展開することといたしたところであります。
 こうした施策の推進に当たっては、本部員会議等の庁内連携組織を活用し、縦割りを排した議論を重ねるなどして、全庁挙げた取り組みとなるよう、意識改革に一層努めてまいりたいと考えております。
 次に、社会資本の整備と建設業の振興に関し、まず、社会資本整備の考え方についてでありますが、平成18年度の国費予算においては、道財政の危機的な状況のもと、国直轄事業も含め、道費負担の縮減を図るとともに、一般財源負担の少ない地方道路整備臨時交付金の大幅な増額を図るなど、厳しさの続く地域の経済、雇用にも配慮し、必要な事業量が確保されるよう努めたところであります。
 今後におきましても、限られた財源を生かし、重点的・効率的な整備を進めることを基本に、道費負担の少ない事業や工種へのシフトにより事業量の確保に努めながら、少子・高齢化に対応したユニバーサルデザインのまちづくり、地域の経済や暮らしを支える高速道路網の整備、災害や交通事故の防止に向けた安全、安心のまちづくりなど、本道の将来にとって必要な社会資本整備の着実な推進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、今後の道路整備についてでありますが、広大な大地に多くの市町村が点在し、広域分散型社会を形成しております本道は、人の移動、物資の輸送の大部分を自動車交通に依存しており、道路は、道民生活の向上や活力ある経済社会活動を支える最も基礎的な社会資本であると認識いたしております。
 このため、本道の農業、観光を初めとする経済活動を支えるとともに、地域間の交流・連携の強化や安心して暮らせる地域づくりを進めるためにも、高規格幹線道路から住民に最も密着した市町村道に至るまでの道路網の総合的・体系的な整備を進めていく必要があるものと考えているところであります。
 また、冬期間の厳しい気象条件や自然災害による交通障害及び交通事故の多発など、本道が抱える道路を取り巻くさまざまな課題への対応、さらには、多くの橋梁やトンネルなどの道路施設についての適切な維持管理や計画的な補修・更新などに対し、的確に対応していく必要があるものと考えております。
 次に、地方道路整備臨時交付金による整備についてでありますが、これまで主に活用してきた通常補助事業が、一般国道に準ずるネットワークを形成する事業や全国的な見地から支援が必要な事業に厳しく限定されているのに対し、いわゆる交付金事業は、地域の裁量度が高く、小規模な修繕や補修、道路附属物の整備など、身近な課題に幅広く活用することができることから、地方の自主性と創意工夫により、地域からのさまざまな要望に対応が可能な事業と考えているところであります。
 このようなことから、道といたしましては、ただいま申し上げました道路を取り巻くさまざまな課題に対し、通常補助事業と交付金事業を有効に組み合わせることにより、必要な道路整備を着実に進めてまいる考えであります。
 次に、中小建設業者の受注機会の確保についてでありますが、道では、平成15年度に中小企業等に対する受注機会の確保に関する推進方針を定め、毎年度、契約目標を設定し、道内の中小企業等の受注機会の確保・拡大に取り組んできているところであります。
 ただいま申し上げましたとおり、いわゆる交付金事業は比較的小規模な工事や修繕・補修工事にも活用できることから、この推進方針を踏まえ、地元中小建設業者の入札参加機会の確保が図られるよう取り組んでまいる考えであります。
 次に、公共事業の確保についてでありますが、本道における社会資本整備の柱である北海道開発事業費については、国、地方を通じた厳しい財政状況から、近年、減少傾向にあり、平成18年度国費予算においては約7%の減少となったところでありますが、北海道の社会資本整備に関する予算といたしましては、この開発事業費にとどまらず、きめ細やかな道路整備が可能な地方道路整備臨時交付金、さらには、昨年5月に着工された北海道新幹線の建設費や、東日本高速道路株式会社が行う高速道路事業費なども重要な役割を果たしているところであります。
 私といたしましては、こうした北海道開発予算に計上されない予算も含め、公共事業全体を視野に入れて、北海道にとって必要な社会資本整備が着実に進むよう取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、高速道路の整備についてでありますが、本道における高速道路ネットワークの早期形成は、圏域間の交流・連携の強化や地域経済の活性化などを図る上で、道としての最重要課題の一つと考えているところであります。
 国は、このたびのいわゆる国幹会議の開催に当たり、暫定的に高速道路株式会社が整備している区間について、会社の意向と債務返済見通し及び関係する都道府県の意見等を踏まえて整備方式を選定したものと承知いたしております。
 また、新直轄方式区間の整備時期などについてでありますが、本別─釧路間については、昨年既に着工されたところであります。
 一方、七飯─大沼間を含む3区間については、現時点では着工の時期は明らかにされておりませんが、道としては、一日も早い着工を国に要望してまいりたいと考えております。
 また、新直轄方式の事業費は北海道開発予算の既存の国道整備の中に計上され、道の負担割合も15%と、通常の国道整備より少ないことから、道の負担増につながるものではないものと考えております。
 最後に、入札制度の改善についてでありますが、道では、これまで、入札制度改善行動計画に基づき、多様な入札制度の導入や指名基準の明確化、入札結果等の公表方法の改善など、公正で透明性の高い入札の確保に努めてきたところであります。
 さらに、平成16年3月に入札監視委員会から出されました入札手続等に対する改善意見を受け、制限つき一般競争入札や地域限定型一般競争入札などを含む多様な入札方式を平成18年度までに60%に拡大するなど、現在さまざまな取り組みを進めているところであります。
 また、公共工事の品質確保の促進に関する法律などを踏まえ、道の入札制度における企業評価のあり方や発注業務の改善などを検討する場として、本年2月、北海道建設業審議会に専門委員会を設置いたしたところであります。
 私といたしましては、入札手続において、透明性、公平性、競争性を確保することは大変重要なことと考えておりますことから、この専門委員会の御提言なども踏まえ、今後、これらの取り組みの強化を図るとともに、不断に入札制度の改善に努めてまいる考えであります。
 なお、新生ほっかいどう資金など及び歳入予算の確保については、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)歳入予算の確保についてお答えをいたします。
 まず、道税についてでございますが、平成17年度の収入見込み額をもとに、道内外の景気の動向や税制改正の内容、地方財政計画などを参考に積算したところでございます。
 また、地方交付税につきましても、地方財政計画を踏まえ、三位一体改革による税源移譲の影響などを加味するとともに、本道の税収動向などをもとに積算したところでございます。
 いずれにいたしましても、現時点におきましては、年間の見通しを正確に得ることは難しいところでございますが、今後、税収を初めとした一般財源の確保に全力を挙げるとともに、年間を通して収支の均衡が図られるよう最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)社会資本の整備と建設業の振興についてお答えいたします。
 初めに、新生ほっかいどう資金についてでありますが、本道の建設業は、地域の経済や雇用の担い手として大きな役割を果たしておりますが、公共事業の縮減など厳しい経営環境にあり、経営体質の強化や新分野進出、経営の多角化といった取り組みを促進する必要がありますことから、既存の融資制度におきましても、建設業等新分野進出特別貸し付けを設けるなど、積極的に支援してきたところであります。
 新生ほっかいどう資金におきましては、これまで道の既存融資制度が適用されておりませんでした農業分野への進出についても新たに対象とし、建設業の新分野進出や経営多角化の取り組みに対する支援の強化を図ったところであります。
 次に、新生ほっかいどう資金の運用についてでありますが、中小企業無担保クイック融資につきましては、既存の融資制度などで既に相当程度の融資を受け、担保や信用力の不足が隘路となりまして、思うように資金調達ができない中小企業も対象といたしまして、無担保・第三者保証人不要、迅速審査で円滑に資金調達ができるよう、スコアリングという審査手法を採用することにしたところであります。
 今後、この制度の活用を促進し、意欲ある事業者の前向きな取り組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 建設部長野村昌信君。
◎(建設部長野村昌信君) (登壇)社会資本の整備と建設業の振興に関し、最初に、道産資材活用促進モデル工事についてでございますが、道といたしましては、道内のさまざまな地域資源を活用して域内循環を高めることにより、地域経済の活性化を図ろうとする産消協働の運動を進めているところでございます。
 このモデル工事は、その一環として、道が発注する土木工事において、道産資材の積極的な活用を通じて関連産業を支援していこうとするものでございます。
 モデル工事で使用した資材につきましては、品質や汎用性などに関する事後評価を行うとともに、環境への負荷を低減する効果や地域経済への波及効果もあわせて検証することとしており、こうした検証結果などを踏まえ、道産資材活用促進のための仕組みづくりについても検討を深めながら、道産資材の一層の活用に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、金融機関への債権譲渡についてでありますが、道発注工事において、完成受け渡し後に発生する完成払い代金の請求権を受注業者が金融機関に譲り渡すことにより、当該業者が早期に資金を確保できるよう、新たに、債権譲渡手続として制度化したものでございます。
 道では、これまでも、完成払い代金の早期支払いに努めてきたところでございますが、この制度を活用することにより、年度末などの建設業者の資金需要にこたえるとともに、企業決算における完成工事未収金の解消につながるなど、建設業者の経営の健全化に資するものと考えているところでございます。
 道では、この3月に決算期を迎える企業が活用できるよう、制度の趣旨について、取り扱いを予定している金融機関に直接出向いて説明するとともに、報道機関や道のホームページ、さらには業界団体を通じ、建設業者に広く周知を図っているところでございます。
 最後に、入札時の工事費内訳書の提出についてでございますが、道では、入札及び契約手続の透明性の確保並びに不正防止の観点から、これまで、落札者から、入札書の参考資料として工事費内訳書の提出を求めてきたところでございます。
 新年度から、談合防止に向けた取り組みを強化するため、支庁などの支出負担行為担当者ごとに、入札執行時においてランダムに工事を抽出し、参加者全員に、入札書の一部として工事費内訳書の提出を義務づけたところでございます。
 内訳書を提出しない場合や、その内容に不備があるときは、これらに該当する業者の入札書を無効とし、提出された内訳書の記載金額などに同一性があると判断されるときは、談合情報対応手続に基づき措置することとしているところでございます。
 このようなことから、この内訳書の提出は談合防止に効果があるものと考えているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 大河昭彦君の質問は終了いたしました。
 蝦名大也君。
◆(46番蝦名大也君) (登壇・拍手)(発言する者あり)それでは、通告に従いまして、順次質問してまいります。
 最初に、道民意識の政策反映についてお伺いをいたします。
 近年、世論調査等、国民の意識調査の結果がマスコミなどにかなりの頻度で登場するようになりました。開かれた民主主義と申しますか、過去の調査との比較から、世の中の流れやその時々の風潮、あるときは政策の決定まで、はかり知り、行うようになったと実感をしております。
 個人としても、民意の反映は極めて大切なことであり、しっかりと民意を受けとめることは必要と考えます。しかし、単純に個別政策の決定を民意ではかることは、紀元前──二千数百年前のギリシャやローマの時代に民主主義が登場すると同時に衆愚政治との言葉が誕生しているわけであり、民意をはかるということは、時として民意を扇動するということにもつながり、極めて難しいことと思われます。
 過日の新聞報道で、日本青少年研究所の2005年度国際比較調査の結果が掲載され、見出しに、「「希望の大学に入りたい」日本の高校生、最低の29%」と、高校生の意欲の低さを問題視しておりましたが、これも、額面どおりにそのまま受けとめてよいのかどうか、若干の疑問を持つものであります。
 それは、日本とアメリカ、中国、韓国の高校進学率が違うからであります。日本は97.8%、アメリカは88.6%、韓国は、不思議でありますけれども、100.1%、中国は44.1%ですので、高校生というくくりでの比較であることは間違いありませんが、その背景抜きの単純比較は寂しいものがあると思います。
 また、日本のシステムでは、高校生にもなると、自分のレベルもそれなりに把握し、無理を言わなくなり、ある意味で現実的・客観的な判断を下すわけであり、数字というものは使い方だなと思うと同時に、見出しにするなら、違う観点でしてほしかったなとも思っているわけであります。
 ここまでは意見でありまして、以下、質問に入ります。
 北海道も、政策決定や政策評価に当たって、世論調査及び道政モニター調査、平成15年度からは道民意識調査を実施しております。
 調査項目を見ていくと、平成15年度には、「地球温暖化」と、空き缶条例に関して「環境美化」、16年度には「遺伝子組換え食品」、17年度の「サマータイム」などと、その時々のタイムリーな政策、話題をモニターしております。
 あわせて、この調査は5問程度でありますから、総論的な意見を調査しております。各論に触れることなく、全体としての民意をはかることができる調査と考えているわけであります。
 そこでまず、この道民意識調査項目の決定方法と、どのように活用しているのかをお伺いいたします。
 私が調査項目で注目いたしますのが、道民ニーズ調査であります。
 昭和59年度から5年ごとに実施されており、その設問は、1番目が「市町村の住み心地」、2番目が「定住意識」、3番目が「生活全般の満足度」──これは昭和63年度から追加された項目です。4番目に「今後の生活の価値感」──これは平成12年度からの追加項目で、5番目に「2030年の北海道について」──これは、平成12年度までは「21世紀初めの北海道がどのような社会であってほしいとお考えですか」となっておりましたが、これらはそれぞれ時系列で比較することができます。
 その傾向は、住み心地、定住意識、生活の満足度については共通しておりまして、平成2年度を最高に、平成7年度、12年度、17年度と、順次低下しております。この住民意識の低下傾向について知事はどのように受けとめているのでしょうか。
 また、伺ったところ、平成12年度、17年度の道民ニーズ調査は、現第3次長期総合計画の推進に当たり、生活の各分野における道民意識の把握に努め、平成18年度から策定を開始する新しい総合計画の参考とするものとされておりますが、私は、計画のためだけの調査ではいかがなものかと感じております。漠然とした意識というものは総じて真理に近いものがありまして、満足度や定住意識の向上はすべての政策の目的であります。
 もちろん、計画が存在して、実行性が確保されることは否定しませんが、この種の計画では問題解決までに大きなタイムラグが発生いたします。
 順番としては、ニーズを把握し、計画に反映、そして実行でありますから、今まで公共事業で言われてきた、計画10年、完成10年的なものになってしまい、結果として、我慢をしながら待つことにつながるわけであります。
 住民生活の満足度を上げることは日々の目標でありますので、道のみならず、地域や住民、自治体が、課題と位置づけ、計画完成を待つことなく、恒常的に議論・検討がなされ、それぞれの立場・役割の中でできることから進めていくことが重要と考えますが、この意識調査、道民ニーズの活用についての見解をお伺いいたします。
 次に、観光産業戦略についてお伺いをいたします。
 昨年から、観光のくにづくり推進室を設置し、観光をベースに庁内連携を図り、世界に通用する観光の北海道ブランドを目指して、観光プロモーション、観光地づくり、観光振興に向けての基盤整備、観光事業者の競争力向上を四つの柱に、さまざまな施策を展開してまいりましたが、17年度は、何となく事業を集めた感が強いという指摘も聞こえております。
 しかし、5月に北海道観光サミットを開催し、知事を初め、国の機関、自治体、経済団体のトップが一堂に会して、これからの北海道観光について議論を行い、関係者が課題の認識と戦略を共有し、オール北海道で観光振興に取り組む推進組織を設置することで合意し、北海道観光戦略会議が開催されていることは大きな成果と受けとめております。
 この進め方としては、北海道観光戦略骨子に基づき、企画部会において、施策の具体化を図るとともに、推進体制などの検討を進め、第3回戦略会議で北海道における観光戦略を策定する予定と伺っておりますが、以下、その考え方を数点お聞きします。
 1点目は、策定される観光戦略をどのように周知させ、実効性を果たすのかという点であります。
 北海道の観光戦略と申しましても、観光の枠組みは北海道全体でとらえることも必要とは思いますが、地域、市町村、圏域等、固定化された枠組みだけではありません。それぞれの枠組みにおいて、同調できる部分もあるが、逆行する部分も当然考えられます。
 今、進めている手法は、積み重ねた戦略ではなく、大所高所から見た戦略ですので、どのように実効性を求めていくかは大きな課題になると思います。
 そこで、その見解をお伺いいたします。
 次に、目標がはっきりしない点であります。
 観光戦略骨子を拝見しても、課題として考えられる言葉は十分掲載されておりますが、目標数値などがありませんでした。全体で目についたのは、平成18年度事業での、「めざせ80%!観光客の満足度アップ事業」ぐらいでありまして、数字が足りないと感じます。
 これも、行動計画による満足度60%を80%に上げるとの指標と思いますが、戦略の中に、現状の指数と目標数値を示して全体で取り組むとの姿勢が大切と考えます。
 中国・北京では、2008年のオリンピックに向けまして、市民が1人当たり英語を100単語覚えるという運動を行っております。これは極めてわかりやすい目標でありますし、ホスピタリティに満ちた運動だとも思っておるわけでございます。目標についてどのように進めていく考えなのか、お伺いをいたします。
 次に、観光産業の振興が大きな課題となるのは、産業という名のとおり、経済だからであります。第4の産業と呼ばれて久しいぐらいに、観光は地域経済に与える影響が大きいものであります。
 しかしながら、観光を語るときは、必ず入り込み数から始まるわけでありまして、経済性を重視しているにもかかわらず、その目的とデータがかけ離れていると実感をしているわけであります。
 観光消費がもたらす生産波及効果を推計する北海道観光産業経済効果調査は昭和63年から5年ごとに実施しておりますが、この調査を活用し、また、調査項目を追加するなどして、経済の観点から、観光の動向、傾向などを把握することが重要と考えます。
 今回は第4回目の調査中でありますが、総消費額で約1兆3000億円、生産波及効果はまだ出ておりませんが、前回から比較すると、約2兆円程度になると思います。お金の観点からのデータが整備をされますと、ターゲットを絞ることもできますし、見当外れはなくなります。
 もちろん、観光客の意識把握も大切な要因であります。例えば、台湾からの観光客は20万人を超えておりますが、台湾の方々にとっての北海道は、日本人にとってのハワイのような存在で、一度は行かなければいけない場所であり、理想は、家族で毎年過ごしたい場所と思っていただいていると伺っております。
 この意識を大切にすることは当然であり、ホスピタリティマインドの育成は基本中の基本です。この意識を高めて、先ほど申し上げたように、経済性に焦点を当てることが観光に求められていると実感をしております。
 1000円使う観光客が1万人来ることと、1万円使う観光客が1000人来ることは全く同じだという認識であります。北海道はトータルでマーケティングが弱いと言われていると伺っておりますが、産業を育成する道庁こそ、経済性のあるマーケティングデータを整備し、産業界に提示していくことが必要と考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、財政再建、経済再建についてお伺いいたします。
 知事は、本定例会の道政執行方針において、経済再建と財政再建に取り組む決意を述べられております。
 経済再建と財政再建を同時並行で進めていくという難題は、高橋知事の公約でもありますし、知事の任期も残り1年余りとなり、今回の執行方針は1期目の総仕上げに向けた決意を述べられたものと受けとめております。これを踏まえて、「新たな行財政改革の取組み」と、19年度までに1800億円の財源を捻出し、平成26年度には大筋で収支の均衡が図れるとした財政立て直しプランの見直しによる中長期の収支見通しが報告されたところであります。
 しかしながら、この中長期の収支見通しには、知事が公約で述べられている、財政を再建するため景気の回復を図るとしたシナリオが描かれておりません。
 1999年10月18日、経営危機に陥った日産が、カルロス・ゴーン社長のもと、リバイバルプランを発表いたしました。既存工場の統合や人員削減等、大胆なリストラ策に注目が集まりましたが、このリバイバルプランの第1項目、第1目標は事業の発展でありました。それは、新車を投入してシェアの拡大を図る目標を掲げたものでありました。
 そう考えると、北海道の経済再建、財政再建はどうなのかということであります。
 収入確保の観点からのプランでいきますと50億円でありまして、自動車税の減免廃止などの道税収入の確保と使用料・手数料の見直し等でありますから、成長とは縁遠いものであります。
 瀕死の道財政を再建するために、支出の部分として、道庁の大リストラに取り組まざるを得ないところでありますが、その影響を少しでも緩和するためにも、収入の部分における経済の再建には、考えられるありとあらゆる手段を講じていくことが何よりも必要なことと考えます。
 そこで、知事は、経済対策の目玉事業として、無担保のたんぽぽ資金を創設し、これを起爆剤に北海道経済の再建につなげていくということでありますが、以下、順次伺ってまいります。
 まず、経済の再建を同時並行で進めるとの真意は、中長期に安定した税収をいかに確保していくかということだと思います。
 今後とも、地方交付税や公共事業が縮減されることが確実な中で、いつまでも道庁のリストラだけを進めていても、いずれ財政は立ち行かなくなり、市町村財政にも大きな影響が出てくることは明らかであります。道としても、新たな税収源、課税客体をどこに求めるかを真剣に議論すべき時期と考えます。
 そこでお伺いしますが、道税の基幹税目である法人事業税について、平成18年度予算において大幅な税収増を見込んでおりますが、その要因は何なのか、道内・道外普通法人の状況を含めてお答えください。
 また、新たな課税客体を育成する観点からも、トヨタ自動車第5工場や中核企業であるアイシン精機の本道の立地は、雇用のみならず、将来、道内からの部品調達といったことにつながれば、本道工業の底上げにつながり、ひいては税収増といったシナリオを書くのにうってつけのものと思います。
 道は、成長が著しい自動車産業の動向をどのように見通され、地場企業の育成にどのように取り組まれようと考えているのか、知事の所見を伺います。
 次に、新規開業支援についてでありますが、道は、すぐれたアイデアや技術を持っているものの、企業経営の経験や資金面などの理由から開業に結びつかない方々を支援し、道内における新規開業を促進するため、平成8年度から開業支援の補助制度を実施し、その後、国の制度の創設もあり、道内の新規開業が促進されたと伺っておりますが、過去5カ年の道内での開業実績はどのようになっているのかをお伺いします。
 近年、よく聞かれる言葉に2007年問題があります。いわゆる団塊の世代が間もなく大量退職を迎え、その対応が社会問題になっているということであります。本道におきましても、2007年までに45万人の退職者が出ると予想されております。
 この団塊の世代は、我が国の高度成長期を支えたすぐれた経験・技術を持っておりますが、残念ながら、退職後にその経験などを生かす方法をいまだ模索している状況と思います。また、経験を生かして独立することについても、ノウハウがないことから、二の足を踏んでいる実態にあるとも考えます。
 道は、団塊の世代の大量退職に向けて、その対策も見通した開業ノウハウの支援についてどのように考えているのか、今後の対策もあわせてお伺いをいたします。
 個人や中小企業の新規開業に当たりましては、資金調達の問題が一番と伺っております。それゆえに、今定例会に提案されております、いわゆるたんぽぽ資金は、クイック・アンド・ワイドをキャッチフレーズに、融資対象者を社会福祉法人やNPO法人に拡大し、また審査期間も大幅に短縮し、より借りやすい制度を目指しております。
 しかしながら、この資金の利用を通じて本道が経済再建に向かっていくとした道筋が描かれていないと感じるのは私だけではないと思います。つまり、この資金には明確なビジョンが見えにくいものがあります。
 ただ単に使いやすい資金としての存在だけでは、当座の運転資金の役割しかなく、融資制度のメニューが一つふえただけのものになってしまいます。団塊の世代も含めて、さまざまな新規開業を大胆に支援し、将来の税収に結びつけてこそ、経済再生の起爆剤になると思います。
 今、中小企業総合振興資金の創業貸し付けは自己資金20%以上の制限があり、会社法改正により最低資本金規制が撤廃されるにもかかわらず、20%の自己資金を用意できない方々は、すぐれた経験や技術があっても開業には至りません。
 そこで、この際、たんぽぽ資金は、現行制度の自己資金要件を取り払って、開業支援資金としてはどうかと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
 2点目は、トライアル制度についてであります。
 この制度は、道の事務事業の効果的・効率的執行や住民福祉の向上等に資する新商品を知事が認定し、これらの商品を道みずからが活用することにより販路開拓を支援する制度であります。これは、北海道で眠っている技術や新製品を発掘することにもつながる意義ある取り組みと評価いたします。
 しかし、思いはあっても、新商品を認定しても、購入義務はないわけでありますから、この実効性をどのように確保するかが大きな課題と考えます。どのように推進されようとするのか、お伺いをいたします。
 また、さきにも申し上げましたが、この制度にも経済再建の視点を入れるべきだと思います。失礼ながら、トライアル制度を簡単に言ってしまいますと、皆さんから、使えそうなものと、使い方を御提案ください、道としては、よいものは認定して、もし使えそうなものがあったら、できるだけ使うようにします、こんな言葉になると思うわけであります。
 企業向け説明会はきょうから始まると伺っておりますから、第1回目の認定に向けては間に合わないかもしれませんけれども、本来、活性化を促すためには、逆の手法になるのではないでしょうか。
 つまり、今あるものを登録、認定するだけでなく、道として、どんな製品を求めているのか、どの程度の予算のものなら対応しようと考えているのか、各部各課や支庁など、それぞれの意向を示して、物づくり産業の方々に、新たな開発や既存のものの改良、あるときはソフトの開発かもしれませんが、チャレンジさせることが重要ではないでしょうか。
 北海道には、1次産業を含めてさまざまな基幹産業があるわけでありまして、それぞれに蓄積された高度な技術は間違いなく存在しております。それを何に使えるか、転用できるかが問題でありますので、そのきっかけをつくることが経済再建のかぎであります。改めて、新商品トライアル制度の実施に向けた対応をお伺いいたします。
 以上で質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)蝦名大也議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、道民意識の政策反映に関し、まず、道民意識調査の活用などについてでありますが、この調査は、道政上の重要課題や主要施策に対する道民意識の把握を目的としており、調査の実施に当たっては、各部局から要望のあったその時々の課題について、重要性や緊急性などをもとに優先順位を定め、さらに、調査の精度を高めるため、項目を限定して実施しているところであります。
 今年度におきましては、要望のあった38項目のうち、支庁所管区域等設定の考え方や中心市街地の活性化など14項目を選定し、調査を行ったところであります。
 意識調査の結果につきましては、ホームページに掲載するなど、広く道民の皆様方にお知らせするとともに、庁内に周知し、各部局において、安全、安心なまちづくりや循環型社会の推進といった条例の制定など、道の重要施策に反映させているところであります。
 次に、道民ニーズ調査についてでありますが、この調査は、道民の方々の定住意識や生活全般の満足度などを把握するため、おおむね5年ごとに実施しているものであります。
 例えば、生活の満足度についての平成17年度の結果は、前回の平成12年度と大きく変わらないものの、「満足」または「まあまあ満足している」と回答した人の割合は、これまでの調査で最も多かった平成5年度と比べると8%程度低下し、約64%となっております。
 この結果は、国が全国を対象に実施している同種の調査と比較いたしますと、相対的に高くなっており、これは、本道の恵まれた環境や暮らしやすさを反映しているものと考えられます。
 一方、近年における満足度の低下傾向につきましては、長引く景気の低迷などから、道民の方々の生活実感が厳しさを増しているものと受けとめており、私といたしましては、力強い産業構造の確立と地域経済の活性化、そして、心豊かで安心に暮らせる包容力のある地域の創造などにしっかりと取り組んでいかなければならないと考えているところであります。
 次に、道民ニーズ調査結果の活用についてでありますが、新しい総合計画の策定に当たっては、道民の方々や市町村の幅広い参画を得ながら、ともに北海道の将来像を構想していくことといたしており、そうした議論や意見交換に際しては、この調査結果を活用するなどして、よりきめ細やかな意向把握に努めてまいりたいと考えております。
 また、道民の満足度を高めていくため、この調査結果について、庁内はもとより、道民の皆さんや市町村と共有し、協働の視点を大切に、心豊かに暮らすことができる住みよい地域づくりに向けた取り組みをスピード感を持って展開するよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、北海道観光戦略についてでありますが、現在、北海道観光戦略会議において検討を進めているところであり、この戦略の推進に当たりましては、地域の観光事業者や観光関係団体はもとより、市町村や住民の参加と協力のもと、地域の特性を生かしながら、地域が一体となった取り組みを進めることが重要と考えております。
 道といたしましては、こうした点を踏まえ、戦略会議のメンバーと連携してこの戦略の周知を図るとともに、地域の方々と協働して特色ある取り組みを促進し、幅広い関係者の理解と参画をいただきながら、実効ある取り組みが着実に進められるよう努めてまいりたいと考えております。
 なお、戦略の具体的な目標などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、財政再建と経済再建の取り組みに関し、まず、自動車産業の動向などについてでありますが、我が国の自動車産業は、好調な輸出を背景として、国内生産台数は平成14年から4年連続で増加しており、今後も世界市場の成長が見込まれますことから、海外での生産割合を高めつつも、環境性能、安全性能にすぐれた付加価値の高い自動車生産を中心として成長が期待されているところであります。
 こうした中で、道といたしましては、取引関係のすそ野が広く、経済、雇用への波及効果の高い自動車産業の集積を促進するため、ことし1月、産学官で構成する自動車産業集積促進研究会を設置し、立地促進方策や基盤技術産業の育成振興方策について協議検討を進めているところであります。
 道内におきましては、いすゞ、トヨタといった自動車産業の進出により、地場企業の参入機会が生まれているものの、品質、コスト、納期などに課題がありますことから、参入している企業は一部にとどまっております。
 このため、道といたしましては、自動車産業の一層の集積促進や地場企業の参入促進に向けて、工業試験場の技術支援などによる技術力の向上に加え、平成18年度は、道内の基盤技術企業の技術力などを紹介したガイドマップを作成し、自動車産業などに情報提供するとともに、地場企業の生産現場の改善を促進し、生産管理技術の強化を図る取り組みを支援してまいりたいと考えております。
 次に、開業支援融資についてでありますが、本道におきましては、地域経済の活性化や雇用の受け皿を確保する上で、開業の促進も課題となっているところであります。
 道といたしましては、金融面から開業を支援するため、中小企業総合振興資金の対象に創業貸し付けを位置づけてきたところであり、平成11年度には、のれん分けや資格取得者の開業などから、個人創業や会社設立、分社化などにまで拡大するとともに、平成15年度には、用意すべき自己資金の割合を30%から20%に引き下げるなど、利用者の利便向上を図ったところであります。
 本年5月ごろに予定をされております新会社法の施行により、会社設立時の最低資本金規制が廃止され、今後、少ない自己資金で開業する事例の増加が見込まれますことから、本道経済の再建を目指すたんぽぽ資金につきましても、こうした需要にも対応できるよう、金融機関とも相談をしながら検討してまいる考えであります。
 最後に、新商品トライアル制度の推進についてでありますが、この制度を有効なものとするためには、認定した新商品が積極的に活用されることが大切であると考えております。
 このため、2月3日に開催をいたしました経済・雇用対策推進本部員会議の場において、商品の購入の可能性について積極的に検討するよう、私から各部長へ指示いたしましたほか、現在、本庁や支庁、出先機関の物品発注担当者を対象に、本制度の活用促進を図るための説明会を実施しているところであります。
 また、中小企業の方々に対しましては、認定の申請に当たって、各機関における使用方法の提案を可能な限り詳細に記載するよう、企業向け説明会などにおいてお願いすることとしており、こうした取り組みを通じて、できるだけ多くの商品が活用されるよう努めてまいる考えであります。
 なお、法人事業税の税収見込みなどにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)産業の育成等と税源の涵養に関しまして、法人事業税の税収見込みについてでございますが、平成18年度の法人事業税につきましては、平成17年度決算見込み額と比較いたしまして、金額で179億円、伸び率で16.9%増の1237億円を見込んだところでございます。
 平成18年度の法人事業税の見積もりに当たりましては、道内の法人に係る税収につきましては、道内経済が依然として厳しい状況にありますことから、461億円と、前年度並みにとどまる見込みでございまして、一方、道外の法人に係る税収につきましては、分割基準の見直しなどの税制改正の影響のほか、景気回復基調にあることも加味しまして、614億円と、大幅な増収を見込んだところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)産業の育成等と税源の涵養に関し、初めに、道内での開業実績についてでありますが、事業所・企業統計調査によりますと、本道における開業率につきましては、直近の調査期間であります平成13年から16年の間において年平均で4.45%となっておりまして、平成11年から13年の間の3.99%に比べ、0.46ポイント上昇しておりますが、一方で、この間の廃業率が6.78%と、開業率を大きく上回っており、この結果、事業所の減少率は2.33%と、これまでで最も大きくなっているところであります。
 次に、退職予定者などに対する開業ノウハウの支援についてでありますが、道といたしましては、これまで起業を目指す方々への相談対応、起業塾の開催や開業資金の助成など、起業化の各段階に応じた総合的な支援施策を展開してきたところであります。
 こうした支援施策につきましては、退職年齢に近い方や退職後の方々にも活用いただいているところであります。
 今後、いわゆる団塊の世代が大量退職する時代を迎え、それまでの経験や知識などを生かして開業しようとする方も増加するものと期待しており、これらの方々に対する開業ノウハウの支援は、本道における創業の拡大に寄与するものと考えているところであります。
 このため、道といたしましては、今後、北海道中小企業総合支援センターやシニア起業家資金を設けております国民生活金融公庫など、関係機関との連携を図りながら、団塊の世代を対象とした創業セミナーの開催などについて検討してまいる考えであります。
 最後に、新商品トライアル制度の実施に向けた対応についてでありますが、今回、導入することとした制度は、地方自治法施行令の改正を踏まえたものであり、中小企業の方々から使用の提案があった新商品を知事が認定し、道みずからが積極的に活用しようとするものであります。
 道といたしましては、御指摘の趣旨を踏まえ、道が発注している物品の情報を中小企業に提供するなどいたしまして、この制度の活用が図られるよう努めますとともに、今後、購入した新商品の活用や評価を積み重ねる中で、制度がよりよいものとなるよう取り組んでまいる考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部参事監高井修君。
◎(経済部参事監高井修君) (登壇)観光産業戦略に関しまして、まず、戦略の具体的目標についてでございますが、現在検討が進められている観光戦略は、北海道観光が直面している課題の解決に向けて、道を初め、国の機関や観光関係団体、観光事業者などが共通の目標を持ち、連携して効果の高い取り組みを進めることを目指すものでございます。
 この観光戦略におきましては、その実効を上げるため、具体的なプロジェクトを立て、行政機関や観光関係者が連携して重点的に事業を推進することが検討されております。
 このプロジェクトにおいては、道が18年度に推進する重点政策事業なども位置づけていくこととしておりまして、観光のくにづくり行動計画が掲げる満足度の目標数値なども組み込んだ形で事業を展開していくことになるものと考えております。
 次に、マーケティングにおける道の役割についてでございますが、道では、これまで、観光にかかわるデータとして、観光入り込み客数調査のほか、観光消費による経済波及効果の調査や、外国人を含めた観光客の動態や満足度などに関する調査を実施し、公表してきているところでございます。
 観光による経済への波及を高めていくためには、観光にかかわる事業者や団体だけでなく、関連するさまざまな産業の方々が市場の変化や観光客のニーズに対応して適切な事業展開を行うことが重要でございます。
 道といたしましては、経済効果を高めるといった観点に立って、今後とも、マーケット分析に役立つデータの収集や整備に努め、事業者の方々にとって有益な情報を提供することにより、本道の観光産業の着実な発展につなげてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 蝦名大也君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午前11時24分休憩
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  午後1時2分開議
○(議長高橋文明君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 戸田芳美君。
◆(1番戸田芳美君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従いまして、以下、知事並びに教育長に伺います。
 初めに、新しい総合計画についてであります。
 まず、道は、先般、「新しい総合計画の策定に向けた考え方」の案を発表され、この中で、今後、平成18年度からの2カ年で本格的な計画策定作業を進めていくことなどを明らかにされました。
 道財政は、現在、未曾有の危機的状況にあり、抜本的な行財政改革が必要です。
 本道経済は、ようやく薄日が差してきたものの、本格的な景気回復にはほど遠い状況にあり、また、今後、WTO農業交渉など、貿易自由化の流れは、本道の基幹産業である農林水産業に深刻な影響を及ぼすおそれさえあり、道州制や環境問題などといった北海道の将来展望にかかわる重要課題への対応も不可欠なものと考えます。
 このような中で、次期計画を考えるとき、それは、単に道庁のための計画ではなく、道民による道民のための計画でなければならないと考えます。
 そこで、以下、伺います。
 まず、知事は、新しい計画の策定に向けて、こうした道民や市町村の参加についてどのように認識しているのか、伺います。
 また、今後、道内各地域において、幅広い道民や市町村の意向や要望・意見等を把握しながら、次期計画の策定に向けて取り組まれるものと考えますが、今後、具体的にどのような手続をとられようとしているのか、知事の所見を伺います。
 北海道は、四季折々に表情を変える恵まれた自然環境の中で、北の縄文文化がはぐくまれ、先住のアイヌの文化が今なお多くの方々に引き継がれる、世界的にも魅力にあふれる大地と言えるのであります。
 私たちが自信を持って誇り高く語ることができる、こうした豊かな環境や人々の暮らし、そして歴史や文化など、国の内外に強力にアピールしていくことのできる価値を、本道の独自性として、新しい総合計画の中にしっかりと位置づけるべきと考えます。知事の所見を伺います。
 次に、雇用対策についてであります。
 総務省が3日に発表した1月の労働力調査によると、完全失業率が4.5%と、前月に比べ0.1ポイント悪化しました。有効求人倍率が0.53倍であり、前年割れが続いております。
 御存じのように、道内百貨店の丸井今井の苫小牧店、小樽店が昨年10月に閉店し、さらに、釧路店がことし8月20日をもって閉店することとなりました。
 釧路店の従業員は、契約社員やパート、テナントの従業員を合わせ、329人が働く場を失うこととなります。地元の経済・雇用情勢に与える影響は大きく、この後の商業施設の利用も含め、最小限の影響にとどめたいと努力しているさなかであります。
 そこで、地元では、行政機関や商店街関係者が中心となり、その対応策について検討することとしております。
 このように、多数の方が一斉に離職を余儀なくされることから、私は、離職する人たちへの相談窓口の一本化や再就職支援セミナー等の開催、他業種に職を求められるようにするなど、あらゆることに対応できるよう支援し、地域の雇用への影響が最小限になるよう努めてもらいたいと願っております。
 そこで、知事に伺いますが、離職を余儀なくされる方々への再雇用先の確保や再就職への緊急支援対策をどのようにするおつもりなのか、さらに、釧路だけではなく、道内の大変厳しい雇用情勢にある地域の実情をどのように認識し、どのような対策を立てられるのか、伺います。
 また、道内でも昨年度から既に人口減少社会になっており、近年は、団塊の世代の退職者も急増し、労働力人口も減少することが心配されます。それにかかわり、専門職等の仕事の技術がスムーズに継承されるのか、心配であります。
 技術の継承のため、定年を過ぎても会社に残っていただくことも必要なのではないでしょうか。退職者の再雇用についてはどのような見解をお持ちなのか、伺います。
 また、建設業のソフトランディングを初め、NPO法人を活用した事業や、すきま産業を創出する起業家などへ積極的に支援する施策や、既存産業でも、人手を必要とする間伐材の整備などの森林整備に関係した事業など、多様な雇用先の開拓なども必要と考えます。
 新たな雇用先の確保についてどのように対応するつもりなのか、伺います。
 次に、石炭対策についてであります。
 平成14年1月、釧路の太平洋炭鉱の閉山に伴い、地元・釧路市民の熱い思いと、地域経済への影響を懸念した地元経済界などの支援により、釧路コールマイン株式会社が設立され、日本唯一の海底炭の採掘坑として存続しております。
 しかし、その炭鉱がこれからも存続し続けられるかどうか、大きな節目を迎えております。なぜなら、平成14年からNEDOより受託しております炭鉱技術移転5カ年計画事業が明18年度で終わるからであります。
 このような中、去る1月には、我が党の冬柴幹事長が、そして2月には、松あきら経済産業省副大臣が釧路コールマインを視察し、地元の方々から要望・意見を聞いたところであります。
 そこで、元北海道経済産業局長であった知事にお伺いします。
 知事は、釧路コールマインの炭鉱現場を視察されたことがありますか。できれば、採掘坑の中に入って、現場で働く人たちの生の声をぜひ聞いてもらいたいと思います。
 日本で唯一残された釧路炭鉱における5カ年計画事業をどのように認識し、今後どのように支援されるおつもりなのか。私は、既存エネルギーの一翼を担う石炭の採炭や保安技術の継承を含め、国際貢献の上からも、なくしてはならないものと考えますが、知事の所見を伺います。
 国内炭の引き取りについては、平成14年度から18年度までの間は、石炭鉱業審議会の答申により、電気事業者に対して国内炭の引き取り協力を期待するとされ、答申どおり、引き取り協力がなされているところでありますが、平成19年度以降は電気事業者の協力期間が終了することから、みずからが需要先を確保しなければならなくなります。
 国が研修事業の価値を理解し、継続を支援していただいたとしても、やはり、一番問題となるのは石炭の購入先の確保であります。
 釧路コールマイン株式会社としても営業努力をしておりますが、需要先の確保について、道としてどのような対応をする考えか、お伺いします。
 また、地産地消や産消協働という観点からも、道内のできるだけ近くや、釧路地域での需要先の確保が重要と考えますが、知事の所見を伺います。
 次に、産炭地域総合発展基金についてでありますが、平成11年8月の産炭地域振興審議会の答申を受け、産炭法失効後の地域の自立的発展を図るため、道は、国の補助を受け、釧路産炭地域総合発展機構に新産業創造等基金45億円を造成したところであります。
 今後の新産業育成のために大いに基金を活用すべきと考えますが、現行では、雇用創出などの条件が付されているものと承知しております。
 例えば、釧路産炭地域には、二つの国立公園のほか、ラムサール条約に登録された湿地である阿寒湖など、豊富な観光資源がありますが、観光産業は、すそ野が広く、地域経済の活性化や雇用の面でも期待できる分野であると考えますが、こうした観光関連のソフト事業でもこの基金を活用すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、道産食品の表示制度についてであります。
 道は、16年度より、道産食品のブランド化を目指し、一定の基準を満たした食品を認証する道産食品独自認証制度を設け、17年度までに、ハムや日本酒、チーズ、ソバ、イクラなど、10の品目を対象に認証を進めておりますが、先般、これらの制度とは別に、道産食品登録制度を創設し、一定条件を満たす道産加工食品に登録マークを張り、府県産や輸入物との差別化を促進する取り組みをスタートさせたと伺っております。
 これら制度に関し、その違いや役割分担などについてどのような所見をお持ちなのか、伺います。
 また、こうした取り組みは、北海道産の付加価値を高めるものとして評価するものでありますが、消費者に対しては、何よりも、一目でわかりやすいことが極めて重要であり、「YES!clean」や、独自認証、道産食品登録など、目的や制度ごとに別々なラベル表示ではなく、統一したシンボルマークと、色による目的の違いを表示するなどの工夫をすべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 次に、知床世界自然遺産について伺います。
 昨年の登録の際、世界遺産委員会からは、海域拡張の法的手続や海域管理計画の早期策定等の課題が指摘されておりますが、この世界に誇る知床の原生的な自然を将来にわたって保全するためには、これらの課題に適切に対処する必要があると考えます。
 今後、道として、重点的にどのような取り組みを展開されようとしているのか、知事の所見を伺います。
 また、知床が世界自然遺産に登録されたことを受けて、昨年は観光客が増加しており、斜里町においては前年比約11%の増加、羅臼町においても前年比約6%の増加となっております。
 一方、ことし2月10日にはエア・ドゥが羽田─女満別便を1日3往復就航したところであり、ことしはさらなる観光客の増加も予想されるところでありますが、このような観光客の増加に伴い、利用拠点におけるマイカー、観光バスの混雑化や野生動物との関係など、知床の自然環境負荷の増大が懸念されるところであります。
 今後、知床世界自然遺産地域においては、貴重な自然環境の保全と利用の両立に向けた取り組みが急務と考えますが、これらの課題に対し、道としてどのように対処されようとしているのか、伺います。
 次に、教育問題についてであります。
 まず、道教委の組織機構改正についてであります。
 教育長は、教育行政執行方針において、生涯学習の推進として、生涯のいつでも、どこでも学ぶことができ、その成果が生かされるよう、北海道らしい生涯学習社会の構築を進めていくことが大切であると表明され、その重要性の認識を改めて示されました。
 また、平成16年3月の中央教育審議会生涯学習分科会の審議経過の報告には、今後、重点的に取り組むべき分野として、職業能力の向上、家庭教育への支援、地域の教育力の向上、健康対策と高齢者への対応、地域課題の解決の五つの分野が示されております。
 私は、このような課題に対応するために、学校教育と社会教育との融合は不可欠であり、そのような観点から道教委の行政組織の整備が図られるべきであると考えますが、生涯学習の推進に向け、これまで、道教委、本庁と教育局について、どのような考え方で行政組織を整備してきたのか、また、これから、特に教育局の組織機構についてどのように改正しようとしているのか、伺います。
 今、道教委としては、市町村の社会教育を活性化するための指導行政の任務を一層充実させなければならないと考えるならば、例えば、教育局の指導部門である義務教育指導班、高校教育指導班、社会教育指導班の3班を統合し、専門的指導者が一体となって学校現場や社会教育現場に対応できる体制を確立するなどして、生涯学習の基本理念である学校教育、社会教育の統合を示すことによって、道教委の生涯学習推進の姿勢が評価されるのではないかと考えます。
 しっかりとした生涯学習理念に基づく北海道の教育理念と目標を確立させて、今後の道教委の組織機構も考えていく必要があると考えます。教育長の見解を伺います。
 次に、特別支援教育についてであります。
 昨年の12月には、中央教育審議会が特別支援教育を推進するための制度のあり方についての答申を出したところであります。
 この特別支援教育の考え方が学校現場に浸透することによって、LD、すなわち学習障害などを含めた障害のある児童生徒の教育の充実が図られるとともに、現在の学校教育が抱えているさまざまな課題の解決や改革にも大いに役立つものと期待しているところであります。
 そこで伺います。
 まず、文科省の全国調査によると、通常の学級には、LDや、ADHD、すなわち注意欠陥多動性障害、また、高機能自閉症などにより、学習面や生活面で特別な教育的支援を必要としている児童生徒が約6%在籍している可能性があるとしております。
 本道においても、現在、小中学校等の支援体制のあり方について検討されておりますが、これらの児童生徒に対する早急な取り組みや支援が必要であると考えます。
 道教委では、教員に対し、LD等の児童生徒に対する理解と対応についての指導資料の発行などの取り組みを行っておりますが、これらの取り組みとともに、道内の小中学校や市町村に対し具体的な支援体制の整備の考え方や進め方を示すべきと考えますが、今後どのように取り組まれようとしているのか、伺います。
 また、特別支援教育を充実するためには、各学校や市町村の取り組みを地域で支援する道教委としての体制づくりも必要であり、このため、各教育局の機能の充実を図ることや、盲・聾・養護学校、医療・福祉等の関係者などと連携して、小中学校等や市町村をサポートすべきと考えますが、見解を伺います。
 さらに、今後、各学校において特別支援教育を推進していくために、すべての教職員が特別支援教育の考え方やLD等を含めた障害のある児童生徒について理解を深めることが大切であり、学校全体での研修を進めていくことが求められているものと考えます。
 また、学校における保護者の相談窓口を明確にすることも大切であり、そうした役割は、各学校の特別支援教育コーディネーターが担うものと考えます。
 そのため、道内のすべての小中学校にコーディネーターを指名するとともに、その養成研修を実施すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、「新たな「高校教育に関する指針」」についてであります。
 過日、道教委においては、「新たな「高校教育に関する指針」」の素案を発表されました。
 私は、高校教育に関する指針は、指針として検討することは重要であると考えますが、北海道として、もう少し具体的な高校のイメージをどう描けるかということが大事ではないかと考えます。
 例えば、全日制課程は1学年4から8学級を適正規模とし、1学年3学級以下の高校は原則として近隣高校との再編整備による学校規模の適正化を図ることが示されておりますが、こうした少子化に対応した対策を示した場合、よくあることは、総論賛成、各論反対ということであります。
 もっと前向きに、道教委として、このような学校をつくります、ですから、ぜひ来てくださいと言える高校をつくることではないかと考えます。
 私も、いろいろな方とお話をしておりますが、御意見の中には、高校教育を通じて、北海道はどのような人材の育成をするのかという明確なビジョンを樹立し、そのために、学校の校種、学校数など、高校のあり方を抜本的に見直すべきなどという御意見も伺いました。
 これからの本道を支える人材をどう育てていくかということが今求められております。新しい高校づくりに向けた教育長の見解を伺います。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)戸田議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、新しい総合計画の策定に関し、まず、道民の皆様方の参加についてでありますが、新しい総合計画は、道民と道との共通の指針となるべきものであり、長期的な視点に立った北海道の確かなビジョンを描き、その実現を図っていくためには、本道が置かれた状況や課題、さらには北海道の持つ潜在力の大きさなどについて、道民の皆さんや市町村とともに考え、広く議論していくことが重要であると考えております。
 このため、新しい総合計画の策定に当たっては、計画の素案や原案の作成に際し、市町村や団体への意見照会、パブリックコメントなどの手続を行うことはもとより、住民の方々とともに地域の将来を語り合う意見交換会、特定のテーマについて課題を掘り下げるため、専門家や道民の方々の参加を得て行うグループ討議、道内六つの大学と連携した新しい総合計画に関する公開講座といった、双方向対話型の手法を積極的に取り入れることにより、道民の皆さんが計画づくりに幅広く参画する機会を可能な限り確保してまいりたいと考えております。
 次に、北海道の独自性に着目した総合計画づくりについてでありますが、人や物、情報などが国境を越えて活発に移動し、地域間競争が一層強まるグローバル社会にあって、北海道が確かな発展の道を歩んでいくためには、私たちは常に世界の中の北海道という広い視野を持ちながら、本道の独自性や固有の資源などが持つ価値と可能性を最大限に発揮していくことが重要であると考えております。
 このような観点から、私といたしましては、新しい総合計画の策定に向け、御指摘のあったアイヌ文化など、独自の歴史や文化を初め、世界に誇れる豊かな自然環境、健康をはぐくむ新鮮で安全、安心な食べ物など、北海道の優位性を見詰め直し、これらが大きく花開く、希望に満ちた北の大地となるよう、将来像を構想してまいりたいと考えております。
 次に、雇用対策に関し、まず、退職者の再雇用についてでありますが、少子・高齢化の急速な進展に伴い、今後、労働力人口の減少が見込まれる中で、経済社会の活力を維持するためには、高齢者の方々が長年培ってきた知識や技術、経験などを生かして働くことができる環境の整備が必要であるため、平成16年6月に高年齢者雇用安定法が改正され、本年4月から、65歳までの定年の段階的引き上げや継続雇用制度の導入などが事業主に義務づけられたところと承知をいたしております。
 私といたしましては、こうした企業における退職者の方々の雇用確保の取り組みを通じ、そのすぐれた技術や技能を生かし、また、次の世代に円滑に継承することが本道の経済社会の活力を維持増進することにつながるものと認識いたしております。
 次に、新たな雇用先の開拓についてでありますが、道といたしましては、雇用情勢が厳しい中、地域における雇用創出を促進することが重要と認識いたしております。
 このため、市町村との協働による一村一雇用おこし事業を実施するとともに、創業支援や中小企業の新分野進出、新事業展開の促進など、経営革新の取り組みを積極的に支援し、雇用の受け皿づくりに取り組んできたところであります。
 18年度におきましては、引き続き、一村一雇用おこし事業の実施や中小企業の経営革新の支援などに取り組むほか、新たに、地域に貢献するビジネスの事業化に向け、市民との協働による雇用おこしに向けた環境づくりを進めるとともに、食や観光といった地域資源を生かして新たなビジネスに挑戦する担い手の育成などに取り組むことといたしているところであります。
 また、中小企業を初め、NPO法人など、幅広い事業者が新分野への進出や経営革新など多様な事業に積極的に取り組めるよう、新たな金融支援制度を創設することといたしたところであり、今後とも、雇用対策はもとより、産業政策を積極的に展開し、地域における新たな雇用の創出に向け取り組んでまいる考えであります。
 なお、丸井今井釧路店の離職者対策などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、石炭対策に関し、まず、炭鉱技術移転5カ年計画についてでありますが、この計画は、アジア地域から我が国への海外炭の安定供給確保を図るため、国内炭鉱を活用し、海外の炭鉱技術者の受け入れ研修事業などを実施するものであり、私自身、経済産業局長時代、この事業の立ち上げに微力ながら尽力させていただいた経緯がございますが、同事業は、採炭技術や保安技術の継承に役立つばかりでなく、釧路地域の経済活性化や雇用の安定にも大きな役割を果たしているものと認識をいたしております。
 私といたしましては、本計画のこうした役割を踏まえ、昨年来、釧路市や地元経済界などと連携を図りながら、19年度以降の計画継続を国に要請してきたところであり、本年2月、松経済産業副大臣が釧路に来られた折にも、担当副知事から重ねて要請をいたしたところであります。
 今後とも、関係機関と一層連携を密にしながら、計画の継続について国に働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、石炭の需要先の確保についてでありますが、釧路コールマインの採炭事業は、同社の経営の柱であり、平成19年度からの自由取引という厳しい局面を控え、安定した需要先を確保することが課題であります。
 道といたしましては、釧路コールマインはもとより、釧路市や地元経済界がみずから協力先に対する引き取り継続の要請に加え、新たな需要先の開拓を図ることが必要であると考えており、その前提となる生産・販売計画を速やかに策定するよう、昨年12月、同社に申し入れをいたしたところであります。
 今後、この生産・販売計画をもとに、道といたしましても、釧路市などと連携をして、道内や釧路地域などでの需要先の確保に協力してまいる考えであります。
 なお、産炭地域総合発展基金の活用につきましては、担当の部長から答弁させていただきます。
 次に、道産食品の認証制度についてでありますが、道では、道産食品に対する信頼確保と食の北海道ブランドの向上を図るため、独自の表示や認証の取り組みを推進いたしております。
 平成16年度に創設をいたしました道産食品独自認証制度は、道産の食材を原料として、高いレベルの安全、安心の確保を基本に、すぐれた品質や特性を持つ食品を道産食品のトップブランドとして認証するものであります。
 現在までに、ハム類や日本酒、ナチュラルチーズなど、6品目、42製品が認証され、「きらりっぷ」のマークをつけて販売されております。
 一方、本年1月には、道産食品の一層の消費拡大を図るため、品目を問わず、道産の原材料を使用して道内で製造・加工される食品を登録し、わかりやすいマークをつけて販売する道産食品登録制度を創設し、消費者が安心して選択できるようにしたところであります。
 なお、表示方法については、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、知床世界自然遺産の環境保全についてでありますが、昨年7月に世界自然遺産に登録された知床につきましては、海域部分の拡張や海域管理計画の策定、エゾシカの管理、河川工作物によるサケ・マスの影響評価などが世界遺産委員会から勧告されているところであります。
 このうち、海域部分の拡張につきましては、昨年12月に知床国立公園の海域部分を拡張し、世界遺産委員会に報告したところであります。
 また、海域管理計画やエゾシカの管理などにつきましては、現在、知床世界自然遺産地域科学委員会において必要な検討を進めているところでございます。
 道といたしましては、今後、科学委員会からの検討結果を踏まえ、国や地元自治体、関係機関等と連携を強化して、知床の原生的な自然を保全してまいりたいと考えております。
 最後に、知床の環境保全と利用についてでありますが、知床の貴重な自然や野生動物を厳格に保全しながら、一方で、すぐれた自然を有効に活用し、知床はもとより、周辺地域を含めた広域的な振興に結びつけるなど、自然環境の保全と利用の調和に向けた取り組みが大変重要であると認識をいたしております。
 このようなことから、知床の原生的な自然にふさわしい保全と利用のルール、いわゆる知床ルールの確立に努めるとともに、地域の活性化を図るための広域的エコツーリズムの推進や、知床のネームバリューを有効に活用した知床ブランドの形成に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、今後とも、国や地元自治体、関係機関・団体等と十分連携を図りながら、知床の厳格な保全と適正な利用の両立を目指して積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)初めに、雇用対策に関し、丸井今井釧路店の離職者対策などについてでありますが、道といたしましては、今後、釧路支庁に雇用労働相談の窓口を設置して、従業員や関連企業の雇用、労働に関する相談に対応することにしているところであります。
 また、地域からの要望に応じ、雇用危機対応プログラムを発動し、ハローワークなど地元の関係機関と連携して、離職される従業員の方々を対象とした合同説明会や総合相談会、さらには、関係団体や事業所への求人要請を行うなど、離職者の再就職に向けた取り組みを迅速に行ってまいる考えであります。
 地域の雇用情勢を見ますと、有効求人倍率の改善がおくれるなど、依然厳しい状況に置かれている地域もあり、地域の実情に応じた対応が必要であると認識をしております。
 このため、支庁における産業・雇用施策説明会の開催や、きめ細かな相談指導などにより、地域の実情に通じた市町村等の主体的な取り組み意欲を喚起し、国や道の施策の積極的活用を促すとともに、支庁に設置しております地方雇用創出推進会議を活用いたしまして、経済団体や地元ハローワークなど行政機関との連携を図り、経済、雇用に関する現状認識や対応方針を共有しながら、地域の実情に応じた雇用対策の取り組みを促進してまいる考えであります。
 次に、石炭対策に関し、産炭地域総合発展基金の活用についてでありますが、釧路産炭地域などでは、今もなお閉山等の影響による地域自立化などの諸課題が残されておりますので、道といたしましては、産炭地域振興臨時措置法失効に伴う激変緩和措置終了後の平成19年度以降におきましても、地域の振興対策を講じる必要があると考えているところであります。
 このため、今年度、学識経験者、市や町などによる北海道産炭地域振興方策等検討委員会を設置いたしまして、地域の振興対策の検討を進めており、その中では、観光を含めた地域の優位性、成長可能性のある分野を設定し、基金の活用を含めた重点的な取り組みにより新事業や新産業を創出し、地域経済の活性化を図ることが必要であるとの議論がなされているところであります。
 道といたしましては、こうした検討委員会の議論を踏まえ、年度内をめどに北海道産炭地域振興方針を取りまとめる予定であります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部参事監高橋英明君。
◎(農政部参事監高橋英明君) (登壇)道産食品の表示制度に関し、わかりやすい方法についてでございますが、「YES!clean」マークや「きらりっぷ」マークなどのシンボルマークは、それぞれの制度の趣旨にのっとり、その基準に適合する農産物や食品であることを消費者にわかりやすく知っていただくためのイメージとして使用しております。
 道といたしましては、いずれのマークも使用を開始して間もないことから、当面、これら制度の普及と品目や販売量の拡大に努めることとしているところであり、今後一層、これらマークのPRに取り組んでまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)戸田議員の御質問にお答えをいたします。
 初めに、道教委の組織機構改正に関しまして、まず、生涯学習の推進に係る組織機構についてでありますが、道教委におきましては、平成元年度、学校教育と社会教育がそれぞれの役割を果たしながら相互の連携を強めた教育施策の推進が図られるよう、学校教育部と社会教育部を統合して生涯学習部を設置するとともに、教育局につきましても、指導課を生涯学習課に改称し、生涯学習社会の実現を目指した施策の展開を図ってまいりました。
 平成18年度の教育局の組織につきましては、家庭や地域と一層連携を図り、市町村の生涯学習関連施策をより効果的に支援するため、施策の企画立案を担当する部門と社会教育や文化・スポーツを担当する部門を統合するとともに、学校教育と社会教育が一体となって取り組む体制とすることとしております。
 次に、市町村への支援などについてでありますが、道教委といたしましては、北海道らしい生涯学習社会の実現を図るためには、個人の自発的な学習活動をたっとぶ社会機運の醸成など、道民の生涯学習を支援する条件の整備に、知事部局や市町村、関係機関・団体などと一体となって取り組んでいくことが大切であると認識をしてございます。
 道教委といたしましては、今後とも、学校教育と社会教育の連携という視点を大切にしながら、市町村が行う生涯学習に関する取り組みや生涯学習を通じた地域づくり等を支援するといった市町村等のニーズに効果的な対応ができるよう、不断に組織機構の見直しに努めてまいりたいと考えております。
 次に、特別支援教育に関しまして、まず、学校や市町村における支援体制の整備についてでありますが、道教委におきましては、平成15年度から、道内数カ所の市町村を推進地域に指定いたしまして、専門家チームの運営や巡回相談の実施など、特別支援教育の体制整備に係る事業に取り組むとともに、今年度、外部の有識者などから成ります特別支援教育在り方検討委員会におきまして、本道にふさわしい小中学校等における支援体制などにつきまして検討を進め、今月末には報告をいただくこととしております。
 今後、こうした事業の成果や検討委員会の報告などを踏まえまして、道教委として、学校や市町村における支援体制の整備に関する具体的な方法、配慮事項、先進的な取り組み事例などを示したガイドブックを18年度のできるだけ早い時期に作成するなどいたしまして、学校や市町村の支援体制の整備を促進してまいります。
 次に、道教委の支援体制についてでありますが、本道は、特別支援教育にかかわります医学や心理学などの専門家の確保が難しい地域が多いことから、市町村等の取り組みを管内ごとに支援する仕組みを整えることが大切なことと考えております。
 このため、道教委といたしましては、この4月より、拠点となる五つの教育局に特別支援教育を専掌する指導主事の配置を予定しておりまして、本庁との緊密な連携のもと、市町村などに対しまして、情報提供や助言、関係機関との連絡調整を行うとともに、盲・聾・養護学校や、教育、医療・福祉、労働等の関係機関が連携した協議組織を設置するなどいたしまして、各学校や市町村を支援してまいります。
 次に、特別支援教育コーディネーターについてでありますが、特別支援教育の推進におきまして、コーディネーターは、学校内はもとより、関係機関や保護者との連絡調整役として重要な役割を担いますことから、道教委といたしましては、すべての小中学校においてコーディネーターの指名を行うことが必要であると考えておりまして、特別支援教育体制推進事業に取り組んでいる小中学校を対象にコーディネーター養成研修を開催しておりまして、来年度におきましては、養成研修をさらに拡充し、すべての管内において実施することとしております。
 こうした取り組みを通じまして、コーディネーターの指名がさらに促進されるよう努めてまいります。
 最後に、「新たな「高校教育に関する指針」」についてでありますが、高校教育におきましては、これからの本道の未来を担う子供たちが、確かな学力の向上を図り、心豊かに主体的に生きていくことのできる資質や能力をはぐくむとともに、時代の変化に対応して、本道の地域や産業を担うチャレンジ精神や創造性などを身につけることが重要であると認識してございます。
 このようなことから、このたびの素案におきましては、「本道の明日の地域を支え産業を担う人」など、人材育成を進める三つの視点に基づきまして、本道の高校教育の充実に向けた基本的な考え方をお示しいたしました。
 道教委といたしましては、今後策定する新たな指針におきましては、この基本的な考え方に基づきまして、未来を担う人材をはぐくむための教育内容の改善充実、教育に対する信頼にこたえるための学校運営の改善、教育水準の維持向上を図る高校配置などの視点に立った具体的な施策の検討を行い、活力に満ちあふれた魅力ある高校づくりに向けまして鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 戸田芳美君の質問は終了いたしました。
 柿木克弘君。
◆(49番柿木克弘君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従いまして、4点につきまして知事並びに教育長に質問をしてまいります。
 まず第1点目といたしまして、道州制特区についてであります。
 道州制特区推進法案の今国会提案に向けて、我が党は精力的に取り組んでおり、3月4日、5日には、道内4都市でタウンミーティングを行い、予定を大幅に上回る出席を得て、道民から幅広く意見を聞いたことを受けて、8日には、自民党道州制調査会北海道小委員会において、内閣府から道州制特区推進法案の骨子が初めて示されたところであります。
 この骨子には、これまでの道州制特区の議論の積み重ねの上に立ち、また、新しい地方自治制度のモデル的・先行的試みを本道において道州制特区として行うことが明記されており、地方分権を推進し、行政運営の効率化を図ることを目的としていることがうたわれております。(発言する者あり)
 また、道が国に提案していた権限移譲については、可能なものを移譲することとし、国の地方支分部局が実施している事務を北海道知事に移譲すると明確に示しております。
 一方、国の権限に属する事務について、知事は移譲を要請することができるとされ、国と地方とが対等な関係で権限の移譲が行われることとなっております。
 さらに、財政措置として、北海道特例による補助率かさ上げ分などを、一定の期間、交付金として配分する案が盛り込まれております。
 廃藩置県以来と言われる地方自治制度の大改革を伴う法案がいよいよ具体化されてきたことに対し、知事はどのように評価しているのか、伺います。(発言する者あり)
 一方で、私たちが、将来の道州制の導入を見据え、本道の将来のために国に求めてきた特区の内容とは異なるものが見受けられることも事実であり、この点に関して、以下、伺います。
 まず、事務・権限の移譲についてであります。
 かねてより道が提案してきた13項目のうち、何が認められ、何が認められなかったのか、伺います。
 また、将来にわたり移譲を求めなければならない事務・権限全体からすれば、まだほんの一部を要求しているにすぎないと考えますが、今後どのように提案する考えか、伺います。
 次に、財政措置についてであります。
 骨子では、移譲された事務にかかわる北海道特例見合い分は5年後から段階的に縮小することとし、最終的には、他の都府県のレベルを検討するとされております。
 仮に、北海道全体で年間同額の公共事業を行うとして、北海道特例を廃止するとしたら、約1800億円の負担増が道側に出てくるものと試算され、これには、到底、道財政が耐えられるものではありません。
 自民党北海道代議士会と道との間で、財政上の担保措置を講ずることが大前提であることを申し合わせておりますが、5年という期限がついたことについてどのような見解を持っているのか、伺います。
 仮に、事務事業の移譲によって国から北海道に職員が移籍する場合には、退職金について北海道の負担に配慮することになっていますが、これは国が全面的に負担すべきものであって、地方が負担する性質のものではないと考えます。知事はどのようにとらえているのか、見解を伺います。(発言する者あり)
 このように、道州制特区推進法案の骨子については幾つかの問題点をはらんでおりますが、このことをもって、本道における道州制特区に向けた取り組みすべてを否定することはできないものと考えます。
 知事は、骨子が公表された翌日、記者会見し、到底受け入れられないと発言されていましたが、交渉相手に対する戦略的発言であることは理解しますが、特区そのものを拒否してしまったら、今までの取り組みが水泡に帰すこととなります。
 この際、今後のさまざまな取り組みの中で北海道の考え方を盛り込み、真に北海道の将来に貢献する道州制特区に変えていくよう努力すべきであります。(発言する者あり)
 そこでまず、道州制特区推進計画に道民の幅広い意見を反映させるために、道議会の議決を要することとし、推進本部には、全国知事会の代表者と北海道の代表者としての知事を構成員に入れて、地方の意見を十分に反映させることが必要であると考えます。
 こういう体制のもとで道州制特区のメニューとプランをしっかりとつくり上げることができれば、本道の将来にとって意味のある取り組みになっていくと考えますが、見解を伺います。
 いずれにしても、北海道道州制特区推進法案の国会上程は大詰めを迎えており、時を逃さぬ対応と、受け入れるかどうかの最終的な決断が求められることもあり得ると考えます。
 政府・与党においては、予算案成立後の国会審議において道州制特区法案を第1番目に重要視する方針を固めるなど、いよいよ提案が近づいてきた段階において、道州制特区の推進について知事の決意を伺います。
 次に、第2点目といたしまして、北海道土地開発公社についてであります。
 土地開発公社は、公有地の拡大の推進に関する法律、いわゆる公拡法に基づき、地域の健全な発展と秩序ある整備を推進するため、地方公共団体にかわって土地の先行取得を行うことなどを目的に設立されております。
 道の公社においても、昭和48年の設立以来、公共用地の取得や工業団地の造成などを行い、本道の開発の促進や産業経済の発展に寄与してきたものであると伺っております。
 しかし、社会経済情勢の変化とともに公共事業は減少傾向を示し、公社が先行取得してきた用地についても、計画どおり事業が進まず、公社は長期保有地を抱え、いわゆる塩漬け用地問題が発生しているところであります。
 そういった状況の中、道では、この問題の解消を図るため、平成13年2月に北海道土地開発公社の経営健全化方策を策定し、4カ所の道単独事業用地及び3カ所の公社自主事業用地の処分方針などを定めており、平成22年までの10カ年で、これら塩漬け用地問題を解消することとし、特に、平成17年までの前半5年間で大幅縮減を目指したところであります。
 この問題につきまして、私は、平成16年第3回定例会の代表質問で取り上げてまいりましたが、その後、道では、土地開発公社検討プロジェクトチームを設置し、長期保有地や制度改正研究、公社のあり方について、三つの部会を設け、検討を進めてきたと承知しております。
 また、私は、昨年の第4回定例会予算特別委員会においても、長期保有地の処分状況やそれぞれの現状、さらには公社のあり方や経営健全化方策の見直しについて、担当部長や参事と議論をしてまいりましたが、このたび、プロジェクトチームの提案を受け、土地開発公社の経営健全化方策のフォローアップ案が報告されたところでありますので、この報告を踏まえ、何点か知事に伺ってまいります。
 まず、土地開発公社の問題、特に、塩漬け用地が公社経営を圧迫して、最終的には設立者である地方公共団体の財政にも大きな影響を与えるという問題は全国に共通するものがあり、長野県を初めとした5県では廃止を決定したり、ほかの幾つかの県でも、存廃を含めた組織の見直しが検討されていると伺っております。
 この点に関し、今回のフォローアップ案では、北海道土地開発公社を存続させていくとしておりますが、その意義を含め、考え方をお聞かせ願います。
 次に、このたびの案は、本来であれば見直しとなるべきところを、フォローアップとして報告されておりますが、これは、とりもなおさず、塩漬け用地の解消が進んでいないため、このような表現になったのではないかと考えます。
 そこでお伺いしますが、長期保有地のうち、道単独事業用地については、新たに石狩湾新港地域港湾用地が5年を超える保有となるなど、処分の可能性は今後とも総じて厳しいものになると考えます。
 その中で、空知中核工業団地関連美唄住宅団地については、1月に建設部幹部と美唄市が話し合いを持ち、今後の対応策について協議をしたところでありますが、道単独の事業用地については、事業目的を持っていることから、事業が進まなければ買い戻しができないという事情はあるにせよ、これまでとは違う新たな視点で取り組んでいくことが重要であると考えますが、見解をお答え願います。
 最後に、公社の自主事業用地であります南空知流通工業団地などにつきましては、売却に加えて、賃貸方式を導入して、その利用を促していくとしておりますが、それには、やはり相当のPRが必要であると考えます。このような点も含め、今後どのように取り組んでいかれるのか、お尋ねをいたします。
 次に、第3点目としまして、次期冬季オリンピックに向けた競技力の向上についてであります。
 先月26日に閉幕したトリノ冬季オリンピックは、終盤にドラマがあり、女子フィギュアスケートの荒川静香選手が、日本ではもちろん、アジア史上初の金メダルを獲得し、表彰式では、日の丸掲揚、国歌斉唱の際に、荒川選手がしっかりと君が代を斉唱していたあの姿は大変美しいものであり、こうした光景は、2年後の夏のオリンピックあるいは4年後の冬季オリンピックで数多く目にしたいものであります。
 しかし、今回はこの金メダル一つにとどまり、我が国は惨敗し、期待を大きく裏切られる結果となってしまいました。
 冬季オリンピックの派遣選手団は過去最多の112人でありましたが、その中で、どさんこ選手は56名と半数を占めており、まさしく我が国の冬季オリンピック競技の中心でありまして、道民の多くは、このオリンピックでのメダル獲得を念願していたものであり、こうした結果に、冬季スポーツ王国・北海道に落胆が広がったところであります。
 こうした不振の原因はさまざまなことが考えられますが、選手層が薄くなった競技や、選手自身がプレッシャーに負けるケース、さらには、長引く本道経済の低迷により選手の雇用に陰を落としていることや、サッカーくじの売り上げ低迷などでスポーツ振興に資金が潤沢に回らないことにより、練習環境の不備や資金難など、競技団体や選手の努力だけでは克服できない問題も背景にあると考えます。
 1998年の長野オリンピックで金メダル5個を含む10個のメダルを獲得した遺産が早くも底をつきかけております。
 一方、アジアの近隣諸国は、韓国、中国のそれぞれが冬季オリンピック史上最多の11個のメダルを獲得する躍進ぶりで、日本の低迷が殊さら目につくところであります。
 今回の惨敗から多くの教訓を引き出さないことには、日本の冬季競技の競技力低迷に歯どめがかからず、4年後に向けた選手の育成や環境整備が必要であります。
 そこで、何点かお伺いしますが、今回のオリンピックの結果を知事はどのように評価されているのか、お聞かせ願います。
 冬季競技は、雪と氷が必要なだけに、リンクの貸し切り料や南半球への遠征費など、全般に夏の競技以上の強化費がかかります。一部の選手を除いてサポート体制は脆弱であります。
 また、選手全員がどさんこであったカーリング女子チームは、試合での勝利の後、テレビカメラに向かって、「青森の皆さん、やりましたよ」と報告をし、トリノを目指すために職場と練習環境を用意してくれた関係者への感謝の言葉を口にしたものと思いますが、こうした選手たちをなぜ北海道で支援できないのかと感じた道民は多かったものと思います。(発言する者あり)
 このように、現在、どさんこ選手の多くが道外企業に所属をしており、やはり、自分の育った環境で競技を続けることができないことにも影響があると言われております。
 そこで、知事は、こうした実態をどのように受けとめているのか、また、国の競技力向上に向けた課題についてどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。
 冬季スポーツの競技力向上には、トップレベルにある選手の強化とともに、子供のころから冬季スポーツに親しませるなど、すそ野を広げる取り組みも必要であります。
 しかし、最近、本道各地の中学校においてスキー授業を行う学校が激減しており、札幌市では、中学校98校のうち、本年度にスキー学習を行ったのが33校、それから、私の地元・空知管内では、中学校61校のうち、実施しているのは48校にとどまっております。
 その主な原因は、学校週5日制や、少子化による1校当たりの教員数の減少、さらには家庭の経済負担への配慮などが拍車をかけております。
 授業がなくなると、スキー用具がない子もふえ、休日にスキーを楽しむ子も減り、そのことによって、スキー場が経営不振に陥ったり、スポーツ用品店の売り上げ低迷など、経済面にも影響を及ぼし、本道のウインタースポーツの現実は大変危機的な状況にあります。
 そうした中において、オリンピックジャンプ陣4人を生んだ上川管内下川町は、小学生から高校生までの一貫教育システムをしき、育成と強化を両立させているわけでありますが、こうしたことをモデルにしていくなど、青少年が冬季スポーツに親しむための対応策と、若い選手を伸ばすシステムの整備に向けての育成強化策についてどのように取り組まれるのか、教育長の見解をお伺いいたします。
 本道には、これまでもオリンピックを初め、世界のトップクラスで活躍した選手が数多く存在しており、今回も、世代交代により、道内の有力選手の何名かが一線を退くものと思います。
 そこで、こうした選手と道が連携して、選手の育成や青少年の育成をしていく取り組みが必要であると考えますが、知事の見解をお聞かせ願います。
 本道においては、スポーツの拠点づくりや合宿の積極的な誘致など、スポーツの振興を図りつつ、観光振興や地域活性化につながる施策の展開も重要であります。知事の見解をお示し願います。
 最後に、次期冬季オリンピックに向けて、国も支援体制の強化を図ると述べておりますが、ウインタースポーツの主役である北海道においても、競技力の向上や施設整備への支援、地域活性化への活用など、道としてさまざまな形で取り組める手だてが数多くあると考えます。
 4年後あるいは8年後のオリンピックでどさんこ選手だけでメダル5個あるいは10個と量産できる体制づくりに向けて、その基盤のある北海道が先頭に立って役割を果たしていくことが、道民に夢や希望、勇気と感動、そして活力を与え、幅広い意味において効果につながっていくと考えます。
 そこで、今後の総合的な施策として、道が中心になって、道教委や庁内はもちろん、民間やOBの選手たち、さらには市町村とも連携したプロジェクトチームを立ち上げ、北海道から多くのメダリストを輩出できる施策を検討すべきと考えますが、知事の見解をお答え願います。
 最後に、4点目といたしまして、性教育などについてであります。
 近年、児童生徒の家庭環境や取り巻く社会環境が大きく変化する中で、全国的に出会い系サイトやいわゆる援助交際など、性の逸脱行動が問題になるとともに、児童生徒の心身の早熟化に加えて、雑誌や週刊誌、写真集など、性情報のはんらんや通信機器の発達、規範意識の低下や性意識の多様化などの環境や意識が変化しつつあり、エイズやクラミジアなどの性感染症や10代の人工妊娠中絶などが増加する傾向にあるなど、性に関する健康問題が深刻化してきております。
 このような中、国においては、昨年4月に義務教育諸学校における性教育の実態について調査するとともに、中央教育審議会の健やかな体をはぐくむ教育の在り方に関する専門部会においては、性教育のあり方などについて審議を行っているものと承知しております。
 本道においても、このような国の動向などを踏まえながら、今後、学校における性教育を充実する必要があると考えます。
 そこでお伺いをしますが、全国のエイズウイルスの新規感染者の約7割が20代から30代の若年層であり、道内の一部の市においては10代の性感染症などが全国平均の2倍に上るなどの実態にあります。このような状況について教育長はどのような認識を持たれているのか、お尋ねをいたします。
 私は、性教育というのは、単なる避妊や性感染症などの知識を与えるだけではなく、人間としてのあり方、よりよく生きる社会の一員としての生き方の教育であると考えます。そして、子供たちが性に関して基礎的・基本的な知識を習得することで、責任のある行動をとり、自分も他人も大切にする気持ちが育っていくものと考えます。
 しかし、そうした知識が得られないまま、誤った行動を起こすことは社会全体の責任でもありますので、やはり、学校における性教育が極めて重要であると考えます。
 そこで、これまで学校における性教育の充実に向けてどのように取り組んできているのか、お聞かせを願います。
 次に、このたび、北海道警察が昨年の性犯罪の発生状況を初めて公表しましたが、それによりますと、道内において性犯罪が451件発生し、このうち、12歳以下の被害者は64人であり、その大半は強制わいせつということでありますが、発生数の増加とともに、子供に対する被害の深刻さが浮き彫りになっております。
 また、最近は、教職員によるわいせつ事件も多く発生していることや、生徒に対してのセクハラ行為、あるいは、性情報のはんらんにより生徒同士が日常的に性の話をすることによって、相手に不快感を与えたり心や体を傷つける行為も一部にあるというお話も伺っております。
 いわゆるセクシュアルハラスメント──セクハラに関して職員研修の充実を図ることや、相談窓口で周知徹底を行い、生徒が悩みなどを打ち明けやすい環境を整え、早期発見、早期対応に心がけることや、セクハラの防止が最も重要な方策であることを徹底し、職員には、生徒を不快にさせる性的な言動に対する適切な判断基準を持たせること、さらにはセクハラ相談員による職場環境の再点検を実施して、その根絶を目指すべきであると考えますが、見解をお伺いいたします。
 各学校が、学校におけるセクシュアルハラスメントの実態を把握し、現状認識を持つことにより、生徒はセクハラについて正しい理解をするとともに、職員は日常の教育活動の中で無意識に行っていた行為がセクハラととらえられていることを改めて認識し、その改善を図り、よりよい教育環境をつくることや、セクハラの相談員が、セクハラ被害の対応だけでなく、調査・啓発などの活動に積極的に取り組み、防止活動を行うためのきっかけとするために、教職員及び生徒に対して実態調査を実施すべきであると考えますが、見解をお聞かせ願います。
 道教委の諮問機関である学校保健審議会では、平成13年に、生徒の性に関するアンケート調査を中学校、高等学校のそれぞれ28校ずつで行っておりますが、性に関する諸問題がスピードアップしている中、児童生徒の性の意識や性行動なども年々変化しているものと考えます。
 やはり、児童生徒の実態に応じた性教育を行うために、道教委としてアンケート調査を行い、分析していく必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。
 最後に、子供たちは、学校、家庭、地域社会全体を通じて育つものであり、学校における性教育は、教師の専門的な指導力の向上を図ることはもとより、家庭や地域の関係機関と連携を図っていくことが大切であります。
 子供たちは、発達段階に即して、人間の性を正しく理解し、自分の性に対する認識を確かにしていくとともに、人間としての生き方や家庭・社会生活における男女のあり方などについて学ぶ必要があると考えます。
 そこで、道教委として、教師用指導資料や保護者向けパンフレットなどを作成・配付することにより、性教育をより充実させていくことが必要であると考えますが、今後どのような方策を講じていかれるのか、見解をお答え願います。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)柿木議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、道州制特区に関し、まず、推進法の検討素案についてでありますが、道州制は、我が国の形を、地域のことは地域で決めることができる地域主権型社会に変える取り組みであり、その実現のためには、平成12年に施行された地方分権一括法を超える抜本的な改革が必要と考えております。
 そのためには一層の国民議論を重ねていく必要がありますが、既に地理的条件には道州の形態にある北海道において先行的・モデル的な取り組みを道州制特区として行い、北海道の活性化に結びつけることでその意義を明らかにしていくことが重要と考え、道としてその推進に努めてきたところであります。
 この道州制特区におきましては、国から道への権限及び財源の移譲が必要でありますが、官主導による取り組みには限界があり、道といたしましては、道州制特区の法的裏づけとなる推進法を制定し、権限移譲に伴う財源措置などを法律上担保した上で進めていくことが必要と主張してきたところであります。
 こうした道の主張を踏まえて、このたび、内閣府が検討素案とはいえ、法案の基本的な考え方を示したことは、道州制特区の制度確立に向け、具体的にステップを踏み出したものと受けとめております。
 しかしながら、その内容につきましては、地方分権を推進する観点からは十分なものとはなっておらず、また、財源措置が確実に担保されたものとなっていないことから、現在の内容では受け入れることができないと考えており、3月8日には、山本副知事を内閣府に派遣し、その旨を説明の上、再考を強く要請したところであります。
 次に、権限移譲に関する考え方についてでありますが、権限移譲の13項目につきましては、昨年10月に国が示した再回答において、国、独立行政法人が開設する医療機関が公費負担医療等を行う際の指定や監督に関する事務が都道府県に移譲される方向で検討することとされたなど、ごく一部が認められたものの、直轄砂防事業の一部の事務の移譲、総合衛生管理製造過程の承認等に関する事務の移譲など、大半の提案には否定的な回答しかなかったところであります。
 なお、平成16年8月に道が提案いたしました道州制特区に向けた提案の具体化についての中では、ただいま申し上げた権限移譲の13項目のほか、最終的には道州への機能統合が考えられる国の地方支分部局の機能についても幅広くお示しをしているところであります。
 したがって、道州制特区推進法が制定され、財源措置が確実に担保されるなど、国からの事務・権限の移譲を進める制度的な枠組みが整備されれば、今後もさらなる権限移譲項目を提案していきたいと考えております。
 次に、財政措置についてでありますが、内閣府が示した推進法の検討素案では、移譲された事業に係る北海道特例に相当する財政措置について、5年後から段階的に縮小し、最終的には廃止を検討することが記載されております。
 道といたしましては、北海道特例分も含めて必要な財源が移譲されなければ事務事業の移譲は受け入れられないと申し上げてきたところであり、検討素案のような、縮小、廃止を強く方向づける条項では財源の担保にはならないものと考えているところであります。
 次に、職員の移籍に伴う退職金の負担についてでありますが、推進法の検討素案では、「退職金相当額については、北海道の負担に配慮。」との記述にとどまっており、その内容が不明確でありますが、事務の移譲に伴い、国から移籍する職員の人件費につきましては、退職金相当額を含めて道に交付されることは当然のことであり、道として負担をするものではないと考えております。
 次に、道州制特区推進本部等についてでありますが、推進法の検討素案におきましては、「内閣に内閣総理大臣を本部長とする道州制特区推進本部を設置する。」こととされておりますが、道といたしましては、これまでも、北海道知事及び全国知事会を代表する知事も本部員として参画できるよう主張してきたところであり、この点が実現できなければ、地方の声を十分反映できるものとはならないと考えております。
 また、道州制特区推進計画につきましては、内閣府の検討素案では、その位置づけや趣旨等が不明確となっておりますことから、今後、そうした点が具体的にされる中で、道としても推進計画のあり方について意見を述べていきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、道民の皆様方の意見を踏まえるとともに、道議会とも十分に議論をさせていただいた上で道州制特区が進められていくことが必要であり、こうした考え方に立って、今後とも道の考え方を主張してまいりたいと考えております。
 次に、道州制特区の推進についてでありますが、平成15年度に道州制特区の取り組みを始めて以来、これまでさまざまな抵抗を受けながらも、私は、あきらめることなく、粘り強く道の主張を続けてきたところであります。
 さらに、私自身、直接道民の方々と意見交換を積み重ね、たくさんの声をいただき、道州制と道州制特区の推進に努めてきたところであります。
 また、全国知事会からも、こうした道の取り組みに対し、北海道頑張れと強く応援していただいているところであります。(発言する者あり)
 私といたしましては、この推進法が北海道の活性化の大きな契機となり、そして、真に我が国の地方分権を前進させるものとなるよう、道民の皆様方とともに取り組んでまいりたいと考えております。
 道議会議員の皆様方におかれましても、どうか強力な御支援をよろしくお願い申し上げたいと思います。(拍手)(発言する者あり)
 次に、北海道土地開発公社に関し、まず、基本的な考え方についてでありますが、公社は、これまで本道の開発の促進や産業経済の発展に寄与してまいりましたが、事業の柱であった公共用地の先行取得につきましては、公共事業の縮減に伴い、近年、減少傾向にございます。
 一方、道や市町村などからの委託に基づく用地取得業務の需要が引き続き見込まれるなど、いわゆるあっせん事業のウエートが高まってきているところであります。
 また、用地取得業務は、土地所有者の方々の価値観や権利意識の多様化などにより、年を追うごとに難しさを増してきておりますが、平成17年度からは、新たに、道民の悲願である北海道新幹線の開業に向けた用地取得業務を受託するなど、社会資本整備を円滑に進める上で、これまで培った経験や専門的知識を有する公社の役割は引き続き重要なものであると考えております。
 こうしたことから、道といたしましては、今後、あっせん事業を公社業務の中心と位置づけ、公共用地取得の専門機関としてその活用が図られるよう、また、公社自主事業用地の処分促進にも積極的に取り組むよう指導してまいりたいと考えております。
 次に、道単独事業用地についてでありますが、道といたしましては、このたびのフォローアップで、各事業用地ごとに、当初の事業目的に沿って、引き続き国などに事業の早期実施について要請することを基本としているところであります。
 こうした中で、空知中核工業団地関連美唄住宅団地用地につきましては、これまで空知中核工業団地に立地する企業の従業員用住宅用地として想定していたものでありますが、工業団地への企業立地が進んでいない現状から、この住宅団地用地については、当初の事業目的に限定せず、多面的な土地利用を目指すこととしたところであります。
 道といたしましては、今後、この住宅団地用地ついては、民間企業の事業動向など情報の把握に努め、地元・美唄市などとの協議のもと、幅広い検討を進め、新たな利活用を目指してまいる考えであります。
 なお、公社の自主事業用地につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、次期冬季オリンピックに向けた競技力の強化に関し、まず、本道選手のトリノオリンピックの結果についてでありますが、このたびのオリンピックでは、スキー、スケート、カーリングなど、さまざまな競技で数多くのドラマが生まれ、選手の皆さんの真剣にチャレンジする姿は道民の感動を呼んだところであります。
 しかしながら、本道選手の成績を見ますと、メダルにはあと一歩届かず、非常に残念な結果に終わったものと考えております。
 オリンピックなどの国際大会における本道選手の活躍は、多くの道民に夢と感動を与えるとともに、青少年のスポーツに対する興味や意欲を高め、豊かな人間性とたくましい体をはぐくむなど、活力ある社会の形成に役立つものであり、選手の皆さんには今後ともさらなる活躍を期待しているところであります。
 次に、競技力向上への課題についてでありますが、冬季スポーツは、その特性から積雪寒冷地に限定され、全国的な広がりがないことや、通年での競技施設の維持に多額の経費を要することなどに加え、近年、支援企業の撤退や自治体の財政状況が厳しくなっていることなどの影響を受け、選手への支援体制が弱体化している面もあるものと認識をいたしております。
 こうした状況の中で、本道有力選手が良好な環境を求めて道外に転出している事例も見られるところであり、私といたしましては、残念に思う反面、選手の育成には一つの地域だけでは限界があり、冬季スポーツの競技力の向上に向けては、通年で練習できる環境の整備や多額の遠征費用等への支援、競技に専念できる物心両面にわたる支援といった課題について、国を中心に、関係団体も含め、我が国全体で検討していく必要があるものと認識をいたしております。
 次に、選手の方々を活用した取り組みについてでありますが、本道におきましては、スキーやスケートなどの冬季スポーツは多くの道民に親しまれており、特に、スピードスケートやジャンプなどの競技では国際大会で活躍する一流選手を数多く輩出してきているところであります。
 私といたしましては、第一線を退いた選手の方々が本道スポーツの振興や地域の活性化に寄与していただくことは、今後の冬季スポーツの競技力の向上にとって大切なことであり、とりわけ、子供たちのスポーツに対する興味や意欲を高め、豊かな人間性とたくましい体力を育成する上で意義のあることと認識いたします。
 道といたしましては、これまで、こうした選手の方々にフォーラムや審議会の委員として御協力いただいてきたところでありますが、今後、スポーツアドバイザーなどとして、競技力の強化や青少年の育成などの面で活躍していただける方策について、道教委や市町村とも連携しながら検討してまいりたいと考えております。
 次に、スポーツ振興と地域の活性化についてでありますが、北海道では、これまでも、スキーやマラソン、自転車などの国際的規模の大会を初め、各種のスポーツ大会が開催されており、市町村によるスポーツ拠点づくりも進められているところであります。
 また、豊かな自然条件を生かして、ラグビーやスキーなど、各種のスポーツ合宿の誘致が進められているところであります。
 こうしたスポーツ大会の開催やスポーツ合宿の誘致は、競技人口の拡大や競技力の向上など、本道スポーツの振興はもとより、観光振興や地域の活性化、さらには国際交流の推進にも大きな効果があるものと考えております。
 道といたしましては、今後とも、市町村のスポーツ拠点づくりなどへの取り組みを支援するとともに、道教委などと連携を図りながらスポーツの振興に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、競技力の向上に向けた取り組みについてでありますが、今後とも本道が国際大会で活躍する選手を輩出していくことへの道民の皆さんの期待は大きいものと認識をいたします。
 私といたしましては、4年後、8年後、さらには、将来の冬季オリンピックにおいて、道内から長野オリンピックのように多くのメダリストが生まれ、また、冬季スポーツを志す全国の青少年があこがれるような地となるよう、関係者が一体となって競技力の向上に向けた取り組みを進めることは大変意義のあることと考えております。
 今後、庁内関係部や道教委によるプロジェクトチームを設置するなどして、国や市町村、体育関係団体などとも連携をしながら、地域としての取り組みについて検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 建設部長野村昌信君。
◎(建設部長野村昌信君) (登壇)土地開発公社に関し、公社の自主事業用地についてでございますが、公社では、昨年11月に国の認可を受け、用地の賃貸事業が行えるよう定款の変更を行ったところであり、今後は、売却による処分を基本としながら、賃貸事業を導入することにより資産の有効活用を図ることとしたところでございます。
 このため、公社としては、自主事業用地への企業誘致に向け、公社ホームページや広告媒体、ダイレクトメールの活用はもとより、新たに、地元自治体との連携による道内外の企業訪問、さらにはトップセールスなどを展開して、これまで以上に積極的なPR活動に取り組んでいくこととしております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)柿木議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、冬季スポーツ選手の育成強化などについてでありますが、本道の特性を生かした冬季スポーツの振興を図るためには、青少年の冬季スポーツに親しむ機会の拡充とあわせまして、トップレベルの選手の育成強化を図ることが大切であると考えております。
 道教委といたしましては、これまでも、競技への関心や参加意欲を高めるため、国際大会や全国大会の開催支援を積極的に行うとともに、学校におけるスキー、スケート授業などの取り組みや地域におけるスポーツ少年団活動を通じまして、青少年が冬季スポーツに親しめる環境づくりに努めてきてございます。
 また、北海道体育協会や競技団体等との連携を図りながら選手の育成強化に努めてきており、特に、スキー、スケート競技などにおいて、ジュニア選手を対象としたスポーツ医科学的トレーニングの導入や選手強化合宿を実施してまいりました。
 道教委といたしましては、今後とも、学校や地域が一体となって、子供のころから冬季スポーツに親しめる環境の整備に努めますとともに、素質のある選手を早期に発掘するなどして、ジュニア期からの一貫した選手の育成強化に努めてまいります。
 次に、性教育などに関しまして、まず、性感染症などに対する現状認識についてでありますが、厚生労働省の調査などでは、本道における10代の人工妊娠中絶や性感染症が全国に比べて高い傾向にあり、まことに憂慮すべき状況と考えております。
 私といたしましては、生涯にわたって心身ともに健康な生活を送ることができるよう、学校における性教育の充実を図り、心と体の発達が著しい時期にあります児童生徒が性に関する正しい知識を身につけ、性に関する諸問題に対して適切な判断や行動のできる力を育成していくことが極めて大切であると認識しております。
 次に、学校における性教育の取り組みについてでありますが、性教育は、人間尊重、男女平等の精神に基づき、人格の完成と豊かな人間形成を目標として行うものであり、道教委では、これまでも、性教育に関する教職員の実践的指導力の向上や児童生徒の性に関する悩み等に対応する相談活動の充実、生徒の適切な意思決定能力の育成など、学校における性教育の充実に向けて取り組んできております。
 次に、セクシュアルハラスメントの防止についてでありますが、学校におきましては、学級担任や養護教諭等が、日常的に、あるいは相談週間を設けるなどいたしまして、セクハラを含めた生徒のさまざまな相談に応じております。
 また、学校におけるセクハラ防止に関しましては、平成11年3月に、道教委として、セクハラになり得る発言や行動等を具体的に例示しましたセクシュアル・ハラスメントの防止に関する方針を定め、新任の管理職研修や諸会議などを通じ、その周知を図るとともに、教職員の服務ハンドブックにも掲載するなどして、教職員のセクハラ防止に向けた取り組みを進めております。
 道教委といたしましては、今後とも、さまざまな機会を通じて方針の徹底を図るとともに、セクハラに関する相談員であります教育局の課長等を研修会において活用するなどいたしまして、防止に向けた取り組みの充実を図ってまいります。
 次に、セクハラの防止に関連してでございますが、生徒に係るセクハラの状況について調査を行うということは、生徒のプライバシーや心情、生徒と教職員の信頼関係といった観点から、慎重に対応していかなければならないものと考えておりますけれども、教職員に関しましては、今後、校長会などから、学校におけるセクハラについての相談や防止に向けた取り組みの状況等をお聞きするなどしてまいりたいと考えております。
 道教委といたしましては、セクシュアルハラスメントの防止は、職場の良好な人間関係を築く上で重要なことと認識しておりますので、今後とも、効果的なセクハラ防止と、よりよい学校環境の構築に努めてまいります。
 次に、性に関する意識調査についてでありますが、学校における性教育は、子供たちの性に関する考え方や知識などを把握し、実態に応じて、学校教育活動全体を通して効果的に進めることが大切であると考えております。
 今後、医師等の専門家の御意見を伺いながら、生徒の性に関するアンケート調査を行い、その結果をもとに、子供たちの実態に応じた性教育が充実されるよう努めてまいります。
 最後に、今後の充実方策についてでありますが、学校における性教育は、児童生徒の発達段階に応じて性に関する正しい知識を身につけさせるために、家庭や地域の理解を得ながら行うことが大切であります。
 道教委といたしましては、平成18年度、これまでの教員を対象とした性教育に関する研修会を保護者や地域の関係機関の職員を加えた研究協議会として開催するとともに、新たに、性に関する教師用指導資料や家庭用の啓発資料を作成するなどいたしまして、学校における性教育が家庭や地域と一層連携した形で推進されるよう努めてまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 柿木克弘君の質問は終了いたしました。
 日下太朗君。
◆(40番日下太朗君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告のとおり質問をいたします。
 まず、循環資源利用促進税についてお伺いをいたします。
 制度や条例あるいは規則等は、その改廃のときより、新たに制定する場合、大変なエネルギーを要するものであります。ましてや、北海道初の法定外目的税として本年10月に導入されることとなりました新税であります。関係する納税予定者や機関の関係者は、施行後の成り行きについて、必然的に大いに注視することは自明のことと思います。
 そこで、道は、税収について5年間でおおむね50億円程度見込んでおり、来年度は約1億2000万円を見込んでいるところであります。この税の本来の目的である循環型社会の必要性が十分認識され、廃棄物のリサイクルが促進されると、税収は当初の予定額を下回ることが想定されます。
 そもそも、税収の見込み額について、どのような見通しのもとに算定し、予算化されたのかをお伺いいたします。
 また、条例化の際、この議論の経過の中で、税の導入前から先行的な各種支援を行うとしてきましたが、限られた税収見込みと、先ほども言いましたが、若干、税収面で流動性もあわせ持った中で、どのように支援に取り組もうとしているのか、お伺いをいたします。
 次に、留萌管内幌延町の深地層研究センターからの有害物質検出問題についてお伺いをいたします。
 ボーリング調査で、基準値の13倍ものカドミウムなど、5種類の有害物質を検出していたにもかかわらず、その情報公開が1年以上も行われなかったという経過がありました。
 事業者である日本原子力開発機構は情報公開への対応が消極的なままであると指摘をされています。道として、機構に対し積極的な情報公開を指導すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 また、さきに天塩川流入水域の漁協と原子力機構の間で協定が締結されたと承知をしております。
 この協定は主として漁業補償を目的とするものであり、有害物質含有土壌、高濃度塩分の処理水が天塩川経由で処理されることを考えると、流域自治体や住民との間で検査・監視を含む協定を結ぶ必要があると私は考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
 知事、環境を守り、維持するということは、北海道の重い責務であると私は考えているところであります。
 次に、札幌医科大学の独立行政法人化について数点お伺いをいたします。
 まず、札幌医科大学の使命と役割についてであります。
 御承知のとおり、我が国の18歳人口は、1992年の約205万人を直近のピークとして、減少が始まっております。2005年には約150万人まで落ち込んでいるわけであります。2007年には、大学・短大の収容力が100%に達する、いわゆる全入時代を迎えると言われております。
 国においては、国立大学の法人化や大学への競争原理の導入などを柱とする大学改革を積極的に進めており、高等教育機関を取り巻く環境は、これまでにない厳しい状況下で、より早いテンポで大きく変化をしているところであります。
 こうした現状のもと、昨年の1月には、中央教育審議会から、我が国の高等教育のあり方、いわゆるグランドデザインが答申されたところであります。
 ここでは、大学の全入時代やユニバーサル・アクセス時代が到来する中にあって、これからの高等教育機関は、多様化と競争、機能の分化と個性化が求められ、活発化される大学間競争を見据えた個性化と特色づくりに積極的に取り組む必要があると指摘をされておるところであります。
 国・公・私立を問わず、各大学は競争原理を踏まえた大学教育改革への早急な対応が迫られているところであります。
 道では、本道の医育大学として、その歴史と実績を持つ札幌医科大学を平成19年4月をもって公立大学法人とすべく、今定例会に、新たな法人の組織活動の基本となる定款や、財産的基礎となる土地、大学学舎等建物の道からの出資に関する議案を提出されているところでありますが、設置者としての知事は、このような情勢のもと、公立大学としての札幌医科大学の使命・役割をどのように認識しているのか、また、その使命や役割は法人化によって変化が生じてくるのか、お伺いをいたします。
 次に、今定例会に提案されている定款の内容を見ますと、新たな法人の理事長には大学の学長がなるという、いわゆる理事長・学長一体型を採用するとともに、副理事長や役員会を設置して理事長をサポートすることとなっているようでありますから、法人化後は、人事、財務、会計面で自主・自律的で弾力的な大学運営が可能となるはずであります。
 大学は象牙の塔であってはなりません。これまで以上に社会に対する責任を果たしていく必要があるものと考えます。
 札幌医科大学では、これまでも、高度先進医療の開発、提言を行う医療機関としての役割のほか、地域医療総合講座の開設によるプライマリーケア医の育成、地域医療支援システムの実施による地域への医師の派遣など、広域な医療圏と多くの医療過疎地を持つ本道の特殊性を踏まえた独自の取り組みを行ってきていますが、このような地域医療支援の取り組みについて、法人化を機に、さらに道民の期待にこたえるためにも、ますます充実させ、地域の自治体との連携をも一層強力にして、安心できる北海道の構築に全力を尽くしていただきたいと思いますので、知事の見解を伺います。
 次に、法人化のメリットとして、自主・自律性が高まると期待をしておりますが、このような中で、産学連携が図られること、民間企業と医学を中心とした研究開発に共同で取り組むことなど、大いに期待をするところであります。
 例えば、和歌山県立医科大学では、和歌山県の地場産品である梅干しを利用して健康づくりについて研究をされている先生がいます。これが地場産業の振興に貢献されているのであります。
 新聞の報道によりますと、札幌医科大学においてもウニや昆布などの地場産品を活用した研究が行われているということであります。
 これは、利尻にある札幌医科大学医学部附属臨海医学研究所に高橋先生という方がいらっしゃいますが、まさに、もったいないという思想からきまして、間引きで捨ててしまう昆布の仮根あるいはウニの腸管から抗ガン物質を発見したということが新聞報道されておりました。
 医大でもこういうような研究や実践を積極的にやっている方がいらっしゃいます。今後は、民間と手を組みながら、利尻の昆布を大いに世に出す、こういうようなこともぜひとり行っていただきたい。(発言する者あり)
 北海道は、他府県に比べて、高血圧あるいは糖尿病などの生活習慣病の通院率や……(「大丈夫なの」と呼ぶ者あり)予備群かもしれませんが、肺がんや大腸がんといったがんの死亡率が高いということも道民としてしっかりと認識をしなければなりません。(発言する者あり)これらの疾病についての研究は道民ニーズに十分こたえるものであると考えているところであります。
 今後、産学連携の推進など、法人化のメリットを最大限に利用することにより、地元に密着した産業や地域に多い疾病の対策など、地域ニーズの高いテーマについて積極的に取り組み、その成果を道民に還元していくといった姿勢が必要であります。
 北海道を代表する大学病院として、全道民の支えとなる組織であるべきと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
 次に、森づくりについて何点かお伺いをします。
 今回、一般質問で林業問題について質問を通告しているのは私だけである、このように承知しておりますけれども、(発言する者あり)北海道において、私たちの命の根源である森をしっかりつくるという使命に燃えて、ここで質問をさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
 昨年2月に京都議定書で協定をした日本の二酸化炭素削減目標は6%、このうち、森林による吸収量目標3.9%は、現在の森林整備の状況では2.6%にとどまると予想されております。
 2000年に策定した北海道温暖化防止計画では必要削減量の半分ほどを森林吸収源としてきましたが、その見通しをどのように考えているのか、お伺いします。
 また、吸収機能の高度な発揮に向けて、昨年7月、北海道地球温暖化防止森林吸収源対策アクションプランを策定しておりますが、その実行確保に向けどのように取り組もうとしているのか、お伺いします。
 次に、平成13年度に制定された森林・林業基本法に基づき、森林所有者の計画的な森林整備に向け、地域活動を推進する森林整備地域活動支援交付金制度が実施されているところであります。
 森づくりに対して、森林所有者等が前向きに取り組むための大きな支援制度と承知をしておりますが、この制度は平成18年度で終了予定と聞いております。
 そこでお伺いをいたします。
 森林整備地域活動支援交付金の成果についてどのように評価をしているのか、また、この支援交付金制度は地域の着実な森林整備を下支えする制度でありますが、地域からは、森林の対象や地域活動の内容について、より地域の実態に合った積極的なものにすべきとの強い声があることも承知をしているところであります。この制度の今後について知事はどのように取り組まれようとしているのか、お伺いをします。
 森林整備を進めるためには、産出される間伐材などの木材を有効に利用することが不可欠であります。また、山村地域にとって、木材産業は山元の地域では基幹産業であるとともに、数少ない雇用創出の場でもあります。
 さらに、例えば、標津町や別海町にもまたがるのでしょうか、標茶町のパイロットフォレストに見られるように、これまで営々と植えてきたトドマツやカラマツなどの人工林資源が成熟期を迎えているわけでありますが、その有効利用を図ることが喫緊の課題となってきております。
 このようなことから、今、木材産業において人工林材を大量に高次加工する体制を積極的につくり上げることが本道にとって重要と考えます。
 知事は、昨年の5月19日に、木育をテーマに網走管内へタウンミーティングでお越しになりました。そのときに、木の文化に触れ、そして直接木に触れ、木の高次加工の工場も見学をなされました。カラマツの中・大径木を合板、単板にしている工場──日本一の工場でありますが、そこで原木が瞬く間に合板となっていくありようを見て、本当に山は大切だ、林業・林産業はかくあるべきだという、そういう知事の目を、私は今も忘れておりません。(発言する者あり)
 特に、この加工場ができたことによって、雇用の場はもちろん、植林から保育事業、運搬から加工まで、上川の一部、網走、釧路、根室といった山で今動いているわけでありまして、ここでも、それぞれ雇用の場が生まれているわけであります。そういうことから考えますと、道として、高次加工する体制というものにもっと積極的にかかわっていくことが大切と思います。知事の所見をお伺いしたいと思います。
 以上、再質問を留保して、私の質問とさせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)日下議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、循環資源利用促進税に関し、税収見込みについてでありますが、循環税の導入により、事業者等のリサイクルなどへの自主的な取り組みがより一層促進されるとともに、税収をリサイクルなどに係る施設整備や研究開発への支援に活用することといたしております。
 これらの取り組み等により、平成14年度の産業廃棄物の最終処分量154万トンを税導入5年後の平成22年度には100万トン程度まで大幅に削減できるとの試算を行っておりますので、これをもとに暫定税率を考慮し、おおむね5年間の税収を50億円と見込んでいるところでございます。
 次に、循環税の導入に伴う先行支援についてでありますが、私といたしましては、循環型社会の早期実現への道筋をつける意味から、本年10月に予定をしております条例施行に先行して、平成18年度当初から排出事業者がリサイクルなどに取り組めるよう、約9000万円の事業費を予算計上するとともに、18、19年度の2カ年間にわたる大型事業を補助対象とするため、5億円を限度とする債務負担行為を設定することといたしております。
 また、支援事業としては、産業廃棄物の減量化、リサイクルのための設備整備に対する助成や中小の排出事業者にリサイクル情報を提供する情報ネットワーク整備等を予定しておりますが、これらの実施に当たっては、学識経験者等で構成する審査会を設け、効果的な実施を図り、循環型社会の早期実現に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、幌延深地層研究センターでの土中有害物質対策に関し、まず、情報公開についてでありますが、幌延深地層研究計画は道民の理解と信頼を得ながら進めることが重要であり、幌延深地層研究センターは、道、幌延町との3者の協定に基づき、積極的な情報公開に努める必要があると考えております。
 道といたしましては、このたびの事案に関し、同研究センターに対して、住民説明会の場やホームページなどの媒体を通じ、事業計画や活動内容を可能な限り早い段階から丁寧に説明するよう強く求めてきたところでありますが、今後とも積極的な情報公開を求めてまいる考えであります。
 次に、有害物質などの監視についてでありますが、幌延深地層研究センターの計画では、地下施設建設に伴い発生する湧水などについて、有害物質の処理などを行った上で天塩川に放流し、放流口や周辺水域など、主要な箇所で定期的に水質調査を行うと承知いたしております。
 水質調査の結果につきましては、道、幌延町、機構の3者で締結しております協定の趣旨を踏まえ、道に報告されることとなっており、道といたしましては、関係法令の遵守はもとより、協定に基づき必要な指導を行い、地域の良好な水環境の保全を図る考えであります。
 なお、下流域の自治体に対しましては、水質調査の結果や指導内容などについて情報提供をしてまいります。
 また、研究センターに対しては、水質調査の結果がまとまり次第、直ちにホームページなどで公表するよう求めてまいりたいと考えております。
 次に、札幌医科大学の使命・役割についてでありますが、北海道で唯一の公立医科系総合大学である札幌医科大学は、本道における教育・研究・医療の面で重要な役割を担っており、特に、地域の医療・保健・福祉の質の保証といった地域社会への貢献は、公立大学としての大切な使命であると考えております。
 こうした使命や役割は法人化によっていささかも変化するものではなく、今定例会に提案をさせていただいております北海道公立大学法人札幌医科大学の定款に、その趣旨を法人の目的として明記しているところであります。
 なお、法人化後の地域医療支援などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、森林づくりに関し、まず、森林吸収源対策アクションプランについてでありますが、道では、北海道地球温暖化防止計画に基づき、森林の整備・保全を進めてまいりましたが、本道の森林は、伐採された後に放置されている造林未済地などが多く発生しているところであり、森林による二酸化炭素吸収量の確保に向けて森林整備の取り組みの強化が必要と考えております。
 このため、道では、昨年、森林版の地球温暖化防止対策として森林吸収源対策アクションプランを策定し、健全な森林の整備の推進、木材及び木質バイオマスの利用推進、道民参加の森林づくりなど、関連する施策を着実に実行するとともに、必要な財源が確保されるよう、環境税の創設を国に働きかけるなどして、地球温暖化防止に貢献する森林づくりにしっかりと取り組んでまいる考えであります。
 最後に、木材の高次加工体制についてでありますが、木材産業は、地域の森林資源を有効に活用することにより、森林の整備はもとより、雇用の創出や地域の振興に大きな役割を果たしていると考えております。
 本道のカラマツやトドマツなどの人工林資源は、現在、育成から利用の段階に移り、網走管内など資源の豊富な地域では、これらの有効活用を図る高次加工体制の整備が強く求められているところであります。
 このため、道といたしましては、合板や集成材などの国産材加工施設の整備を対象とした国の交付金の活用や、北海道企業立地促進条例に基づく支援策などにより、人工林資源に対応した高次加工体制の整備を積極的に促進してまいる考えであります。
 なお、森林整備地域活動支援交付金につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)札幌医科大学の地方独立行政法人化に関しましてお答えをいたします。
 まず、法人化後の地域医療支援についてでございますが、札幌医科大学では、これまでも、新たな医師派遣システムの実施によりまして、地域医療機関からの要請件数の9割を超える医師派遣を行うなど、北海道の地域医療に貢献してきているところでございます。
 法人化後におきましては、予算や人事面で裁量が増すというメリットを生かし、地域医療への貢献につきましては、これまでの医師派遣などにとどまらず、在宅治療、介護、健康相談など、地域の保健・医療に対する大学としての総合的な取り組みが必要であると考えているところでございます。
 次に、法人化後の産学連携についてでございますが、札幌医科大学では、国の科学技術研究費補助金などの外部資金を利用しながら、遺伝子治療やがん治療など、先進医学の研究を進めるとともに、企業などとの共同研究、受託研究にも取り組んでいるところでございます。
 平成18年度には、法人化に先立ち、産学・地域連携センターを設置し、産業界、地域との連携を深めながら、こうした研究の成果など、大学が持っている知的資源につきまして、新たな技術の実用化や地域への情報発信などに努めることとしております。
 法人化後におきましても、この産学・地域連携センターを核としまして、産学連携を進めるとともに、議員が御提言の地域ニーズの高いテーマなどにも積極的に取り組んでいく必要があると考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 水産林務部長達本文人君。
◎(水産林務部長達本文人君) (登壇)森林整備地域活動支援交付金についてでございますが、この交付金は、森林整備に必要な現況調査などの事前の作業に支援するもので、森林所有者が森づくりに意欲を持って取り組む上で大きな力となっており、適切な森林整備に着実に結びついているものと考えております。
 本交付金は平成18年度で終了する予定でありますが、国においては、森林・林業を取り巻く状況が依然として厳しい中で、計画的な森林整備を進めるため、本制度の平成19年度以降のあり方について検討を始めたところであります。
 道といたしましては、森林所有者など関係者の意見を踏まえ、本制度がより地域の実態に合ったものとなるよう、国に対し積極的に政策提言してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 日下太朗君。
◆(40番日下太朗君) (登壇・拍手)(発言する者あり)それでは、1点だけ指摘をさせていただきたいと思います。
 先ほど知事から、有害物質などの監視については、法令の遵守はもとより、機構に対しても指導を行って地域の環境を保全していく、こういう答弁があったわけであります。
 幌延の研究所では、この春から地下施設の本格的工事が始まります。工事排水などは、法令等の基準値をクリアした上で天塩川に放流される計画でありますが、たとえ微量であっても、有害物質を含んだ排水が放流されるということは、地域の住民にとっては、周辺環境、健康、そして、あそこの名物であるシジミなどの漁業への影響を考えると、不安はぬぐい切れない。ましてや、地下500メートルまで掘削をし、今後、この事業が数十年に及ぶとなれば、なおさらであります。特に、行政は、よくて当たり前、何か事があったときは大変な批判と責任を負うわけであります。
 御承知のように、この研究計画は、過去、動燃時代から二転三転して、道民を巻き込んだ大変な議論の末、核を持ち込まない計画としてスタートしたものであります。
 この間、特殊法人改革を経て実施組織も変わってきましたが、有害物質の検出から1年以上も意図的に公表をしないなど、地域住民の間には、機構の体質は依然として動燃時代と同じである、こういう不満や不安、不信があるわけであります。
 機構、幌延町、道の間で協定を結んでいますが、道は、周辺町村を初め、全道の市町村から負託を受けていることを肝に銘じて、今後、機構に対し、地域住民の理解と信頼を得るために、手続上の情報公開だけでなくて、みずから積極的に情報を提供し、かつ、丁寧に道民に説明することを粘り強く求めていかなければなりません。
 道としても、機構から報告、相談を受けた資料などに基づいて、環境保全対策などの指導はもとより、みずからの監視体制を強化し、地域の住民に安心を与えるための万全の措置を講ずるよう強く指摘して、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 日下太朗君の質問は終了いたしました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 3月13日の議事日程は当日御通知いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後3時4分散会