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北海道 北海道

平成18年第1回定例会−03月09日-06号




平成18年第1回定例会

平成
 第1回北海道議会定例会会議録
18年                   第6号
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平成18年3月9日(木曜日)
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 議事日程 第6号
  3月9日午前10時開議
日程第1、議案第1号ないし第122号、第126号ないし第144号及び
     報告第1号(質疑並びに一般質問)
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●本日の会議に付した案件
 1.日程第1
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 出席議員(105人)
   議長   110番  高橋文明君
   副議長   90番  西本美嗣君
        1番  戸田芳美君
        2番  大河昭彦君
        3番  織田展嘉君
        4番  池田隆一君
        5番  勝部賢志君
        6番  北 準一君
        7番  岩間英彦君
        8番  内海英?君
        9番  大崎誠子君
        10番  小野寺 秀君
        11番  小畑保則君
        12番  小松 茂君
        13番  作井繁樹君
        14番  菅原範明君
        15番  棚田繁雄君
        16番  千葉英守君
        17番  中司哲雄君
        18番  中村裕之君
        19番  長谷秀之君
        20番  藤沢澄雄君
        21番  小谷毎彦君
        22番  須田靖子君
        23番  高橋 亨君
        24番  田村龍治君
        25番  長尾信秀君
        26番  福原賢孝君
        27番  角谷隆司君
        28番  横山信一君
        29番  前川一夫君
        30番  真下紀子君
        31番  稲津 久君
        32番  金岩武吉君
        33番  保村啓二君
        34番  池本柳次君
        35番  蝦名清悦君
        36番  岡田 篤君
        37番  岡田俊之君
        38番  沖田龍児君
        39番  木村峰行君
        40番  日下太朗君
        41番  村田憲俊君
        42番  山本雅紀君
        43番  吉田正人君
        45番  岩本剛人君
        46番  蝦名大也君
        47番  遠藤 連君
        48番  大谷 亨君
        49番  柿木克弘君
        50番  田渕洋一君
        51番  布川義治君
        52番  加藤礼一君
        53番  鎌田公浩君
        54番  喜多龍一君
        55番  工藤敏郎君
        56番  瀬能 晃君
        57番  竹内英順君
        58番  原田 裕君
        59番  船橋利実君
        60番  本間 勲君
        62番  水城義幸君
        63番  見延順章君
        64番  斉藤 博君
        65番  佐々木恵美子君
        66番  佐野法充君
        67番  三井あき子君
        68番  沢岡信広君
        69番  滝口信喜君
        70番  西田昭紘君
        71番  林 大記君
        72番  星野高志君
        73番  井上真澄君
        74番  岡田憲明君
        75番  久保雅司君
        76番  森 成之君
        77番  荒島 仁君
        78番  花岡ユリ子君
        80番  大橋 晃君
        81番  佐藤英道君
        82番  三津丈夫君
        83番  伊藤政信君
        84番  高橋由紀雄君
        85番  段坂繁美君
        86番  平出陽子君
        87番  井野 厚君
        88番  鰹谷 忠君
        89番  鈴木泰行君
        91番  大内良一君
        92番  石井孝一君
        93番  板谷 實君
        94番  伊藤条一君
        95番  加藤唯勝君
        96番  川尻秀之君
        97番  川村 正君
        98番  清水誠一君
        100番  釣部 勲君
        101番  神戸典臣君
        102番  小池 昌君
        104番  和田敬友君
        105番  勝木省三君
        106番  湯佐利夫君
        107番  岩本 允君
        108番  久田恭弘君
        109番  高木繁光君
 欠席議員(2人)
        44番  米田忠彦君
        61番  丸岩公充君
 欠員(3人)
        79番
        99番
        103番
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 出席説明員
   知事        高橋はるみ君
   副知事       吉澤慶信君
   同         山本邦彦君
   同         麻田信二君
   総務部長      原田淳志君
   知事政策部長    嵐田 昇君
   企画振興部長    吉田洋一君
   環境生活部長    前田 晃君
   保健福祉部長    太田 博君
   経済部長      近藤光雄君
   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   水産林務部長    達本文人君
   建設部長      野村昌信君
   総務部次長     立川 宏君
   財政課長      井筒宏和君
   秘書課長      窪田 毅君
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   教育長       相馬秋夫君
   企画総務部長    藤原貴幸君
   生涯学習部長    真田雄三君
   財務課長      戸沢孝一君
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 議会事務局職員出席者
   事務局長      馬籠久夫君
   議事課長      倉島 宏君
   政策調査課長    生駒久勝君
   政策調査課主幹   大野俊彦君
   秘書室主幹     名取博史君
   議事課主査     本間 治君
   副議長秘書     石山敏行君
   速記室主査     棚橋千賀子君
   同         戸塚久美子君
   同         山崎恵喜君
   同         村上清晴君
   議事課主任     松井直樹君
   同         塚本浩司君
   速記士       八巻恵子君
   同         高井京太君
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  午前10時3分開議
○(議長高橋文明君) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔倉島議事課長朗読〕
1.本日の会議録署名議員は、
                       喜多龍一議員
                       工藤敏郎議員
                       瀬能 晃議員
 であります。
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△1.日程第1、議案第1号ないし第122号、第126号ないし第144号及び報告第1号(質疑並びに一般質問)
○(議長高橋文明君) 日程第1、議案第1号ないし第122号、第126号ないし第144号及び報告第1号を議題とし、質疑並びに一般質問を継続いたします。
 岡田俊之君。
◆(37番岡田俊之君) (登壇・拍手)(発言する者あり)おはようございます。
 通告に従いまして知事に質問してまいります。
 初めに、経済構造改革について伺います。
 知事は道政執行方針で三つの改革を掲げており、その第1である経済構造改革についてであります。
 本道経済や雇用情勢は依然として厳しい状況が続いていることは知事の認識のとおりだと私も考えております。知事は、経済の再建に道筋をつけるために、食や観光といった本道経済をリードする産業の育成や物づくり産業の活性化などを進めると言われておりますが、予算の中身を見ても、具体的な政策が見えてこないのであります。本道経済を一刻も早く回復させるために、知事の指導力が求められております。
 知事は、公約の実行プランである北海道新生プランの中でも産業の再生を最重要課題とし、基幹産業である食・観光産業などを中心とした北海道産業の活性化や、新事業、新産業の創出など、四つの項目を掲げておりますが、これらに関するこれまでの取り組みの成果と知事の認識について伺います。
 任期最後の年を迎えた知事は、執行方針において、経済構造改革を加速し、経済の再建に道筋をつけていかなければならないとしていますが、具体的に何をどのように取り組もうとしているのか、伺います。
 次に、行財政改革についてであります。
 行財政改革計画や予算案では歳出の大幅な削減がされております。歳出の削減も重要でありますが、歳入の確保が大事であります。我が会派の代表質問でも指摘しておりますように、道税や地方交付税をいかに確保できるかが財政健全化のかぎとなります。
 新年度予算では地方交付税が7100億円計上され、対前年度比2.7%の増額であります。三位一体改革により交付税の減額が懸念される中、これが確保されなければ、健全化計画初年度から計画が破綻しかねないのであります。
 大幅な増額となった地方交付税の確保の見通しと、結果として確保できなかったときの対応をどうするのか、所見を伺います。
 新年度予算では、約20年ぶりに退職手当債100億円の発行が盛り込まれていますが、公債発行は、後年に負担する世代が理解でき得る借金であることが基本と考えます。私は、退職手当債は発行すべきでないと考えており、退職手当債の発行を中止し、別の財源を検討すべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 財政健全化債が衣がえした行政改革推進債はこれまでの4年間と同額の600億円の発行が計上されていますが、全国で3000億円の総枠設定があると聞きます。行政改革推進債の性格上、その確保の見通しを伺います。
 次に、市町村合併について伺います。
 道は、先日、クラスター分析の結果を公表しましたが、道は、合併構想に盛り込む市町村の組み合わせをクラスター分析の結果を基本にして機械的に作成していこうとするのか、所見を伺います。
 市町村合併は自治体の自主的な取り組みが基本であると考えますが、市町村の中には、合併の必要性の認識はあっても、合併協議を始めることを言い出しにくいという声もあると聞いております。道は、地域のこのような声にきめ細かに対応し、道として必要なアドバイスをしていかなければならないと考えますが、今後、どのような体制で対応していく考えなのか、伺います。
 合併の協議進展の中で、結果として、飛び地合併が3地域で実現しました。このような事例の原因をどう把握しているのか、また、飛び地であることによって生ずる今後の行政運営上の課題に対して道の支援をどうしていくのか、知事の所見を伺います。
 自治体によっては、合併したくてもできない市町村や、任意合併協または法定合併協を設置したものの、結果として、合併することなく、解散を余儀なくされた地域での協議不調の原因をきっちりと押さえておくことが重要と考えますが、状況をどう把握しているのかを伺うとともに、今後のこうした地域での再協議についての知事の所見を伺います。
 次に、経済・雇用対策についてであります。
 道内の建設投資は、平成5年度をピークとして年々減少しております。また、北海道開発事業費については、当初予算では、平成13年度以降、補正予算も含めると、おおむね平成10年度以降は縮減を続け、18年度も、国費ベースで約6900億円、前年度対比で約7%の減少であります。
 道では、平成14年度から、公共投資の縮減などによる建設投資額の減少に伴う道内の建設業や雇用への影響を最小限に抑えるため、建設業のソフトランディング対策を実施し、経営体質の強化や新分野進出への支援などを行ってきていると承知しております。
 今後、建設投資の伸びが見込めない状況の中ではありますが、建設業は依然として地域の経済や雇用を支えている主要な産業であります。
 このため、地域の振興を図るためには、建設業がこれまで培ってきたノウハウを生かし、地域の資源や潜在力を発掘しながら新分野への進出をさらに進めることが重要と考えております。
 こうした建設業者の取り組みを支援するため、今年度、建設業等ソフトランディング対策モデル事業を実施したわけですが、この事業は地域の建設業者の大きな期待を集めているものと考えております。その進捗状況はどうなっているのか、また、今後どのように活用しようとしているのか、伺います。
 また、知事は、建設業の新分野進出の現状についてどのように認識され、農業分野への参入など、建設業の新分野進出の取り組みをどのように進められようとしているのか、伺います。
 次に、建築物の耐震改修の促進についてであります。
 近年、全国的に大規模な地震災害が発生し、我が国においても大地震はいつどこで発生してもおかしくない状況にあり、対策の必要性は高まっています。
 国は、建築物の耐震改修の一層の推進を図るため、耐震改修促進法を改正し、国土交通大臣が定めた基本方針に基づき、都道府県が耐震改修促進計画を策定することを義務づけたところであります。
 北海道は、太平洋プレートや北米プレートなどの境界に囲まれ、活断層についても本道の全域に分布している状況であり、本道における対策の重要性は今さら申し上げるまでもありませんが、このたびの計画には、より確かな実効性が求められています。市町村の方向性を示すことともなる道の耐震改修促進計画は具体的にどのようなものとするのか、その内容について伺います。
 次は、耐震偽装事件の再発防止の取り組みについてであります。
 去る3月7日、北海道内のマンションなどで構造計算書の偽装が行われていたとの報道がありました。無資格業務の可能性や技術力不足なども指摘されていますが、その偽装の内容は一体どのようなものであったのか、また、偽装を行ったとされる建築士がかかわった112件の建築物は、いつごろ建築された、どのような建築物なのかを伺います。
 そもそも、偽装された建築物は札幌市内の33件とのことであり、札幌市において既に調査が進められていると承知しています。
 一方、偽装はないとされているものの、この建築士が関与した建築物は、道が建築確認業務を行う区域内で20件、札幌市以外の特定行政庁が確認業務を行う区域で13件あったとされています。
 道民不安の払拭のためにも、これらの建築物についても早急に耐震性について調査を行うべきと考えますが、見解を伺います。
 耐震強度の偽装問題については、一過性の事件として見過ごすことができない社会的な問題であり、道内においても、マンション居住者に限らず、購入予定者などにもその不安が広がっています。
 事件の再発防止のためには、調査や検証に基づき、確かな制度を確立することが望まれるところであります。
 国においては、社会資本整備審議会において建築確認制度全般にわたる見直しについて審議を進めているところでありますが、道としてどのような対策に取り組もうとしているのか、伺います。
 次に、北海道青少年保護育成条例の改正についてであります。
 近年、児童虐待や青少年が被害者となる犯罪が多発するとともに、少年非行や不登校、引きこもりなど、青少年を取り巻く状況は年々深刻化してきております。
 このような情勢を受け、道は、昨年、北海道青少年保護育成条例の改正に向けて見直し作業に着手したところと承知しておりますが、条例改正に当たっては、これまでの規制中心だけでなく、新たな視点を加えた条例改正に取り組むとしていますが、確かに、家庭と地域が一体となって青少年を健全に育成していくという機運を醸成することは極めて重要な視点であります。
 そのためにも、十分な道民全体の議論が必要と考えますが、今の状況では決して議論が深まっているとは言えないと考えております。
 条例改正に向けての進捗状況と、今後どのように取り組もうとしているのか、所見を伺います。
 私は、青少年を健全に育成するためには、規制することと、地域が一体となって施策を推進することが車の両輪のようでなければならないものと考えますが、青少年の健やかな成長を阻害するようなものについては、これもまた地域が一体となって取り組み、違反者に対しては厳しく規制していかなければならないものと考えております。
 さきに公表された道民意識調査においては、インターネット上の有害情報や深夜営業施設への青少年の入場制限を行うべきというのが、ともに高い数値でありました。この調査結果をどう条例改正に反映していくつもりなのか、伺います。
 「今どきの若い者は」という言葉は、いにしえの時代から繰り返されてきたと言われております。他方、若い世代の新しい文化や行動が社会を変化させる原動力として期待されてきたことも事実であります。大人たちがまゆをひそめる今の青少年の行動には、当の大人たちが若かったころにも存在していたものもあるであろうし、また、昔の青少年と異なる行動だからといって、直ちに非難すべきものでもないと考えるものであります。
 しかし、近年、児童虐待の数は増加し、とりわけ、実の母親から受ける虐待は全体の6割近くを占めるなど、乳幼児期の子供を抱える母親の育児不安、低年齢化する少年犯罪と凶悪化、また、最近の報道においては、保育園、幼稚園の児童に対する通園途上における犯罪の発生、さらに、フリーターなどの増加に伴う若者の職業能力の低下など、さまざまな不安な要素が渦巻いている状況にあります。
 青少年の育成には、我々のだれもが、親として、地域の大人として、職場の先輩として、何らかの形でかかわっているのです。
 ある学校のPTAにおいては、それぞれ協力して登下校を見守り、また、ある地域においては、高齢者がボランティアで子供たちに三味線や琴を教え、世代間交流の中で人づくりを実践しています。
 このように、地域が一体となって子供たちを育成するという考え方を推進していかなければ、我々の愛すべき北海道がおかしなものとなってしまうのではないかと考えております。
 これからの北海道が、未来において明るいものでなければならないし、今を生きる青少年の未来にとって夢や希望の持てるものでなければならないものと考えております。
 そういった意味で、今回の北海道青少年保護育成条例の改正は極めて大きな意義のあるものと考えますが、改正に当たっての知事の決意を伺います。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)岡田俊之議員の質問にお答えいたします。
 最初に、経済構造改革と行財政改革に関し、まず、経済再建に関する公約の達成状況についてでありますが、私は、経済の再建が最重要課題との認識のもと、食の安全・安心条例の制定や産業活性化プログラムといった各種プランの策定などにより、道政の基本的な方向づけを行い、さまざまな政策を展開してきたところであります。
 具体的には、雇用の創出では、一村一雇用おこし事業の創設やジョブカフェ北海道の開設、また、企業再生ファンドの創設といった中小企業の振興、食と観光の北海道ブランドづくりなど、本道経済をリードする基幹産業の活性化、さらには、リサーチ&ビジネスパーク構想などの推進による新事業、新産業の創出に取り組んできたところであります。
 こうした取り組みを通じて、地域での雇用の場が広がったほか、東アジアからの外国人観光客の増加や水産物の輸出拡大、また、IT、バイオなど新産業の集積、自動車関連企業の道内への進出など、産業の活性化に向けた芽が生まれてきているものと考えており、公約に掲げた経済の再建に向けて、引き続き最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
 次に、経済構造改革に向けた今後の取り組みについてでありますが、私の任期の最終年となります平成18年度におきましては、これまでの取り組みの中で生まれてきたさまざまな経済活性化の芽をさらに大きく育てていくため、例えば、食と観光では、札幌市との連携による食と観光の総合情報拠点の整備運営、地域資源を生かした食と観光の新ビジネスの創出支援、いやしと健康のツーリズムやアウトドア活動による観光の魅力アップ、また、新産業・新事業起こしでは、道内の6圏域ごとに、地域の知的資源を生かした新たな産業をプロデュースし、事業化していくシステムの構築、健康バイオ産業のビジネスモデルの構築やリサイクル製品などの事業化に向けた支援といった、地域の特色を生かした取り組みなどに意を用いたところであります。
 加えて、厚みと広がりを持った自立型の経済構造へと転換させるため、物づくり産業の振興として、自動車産業を支える基盤技術力の強化を促すほか、中小企業を初めとする地域の多様な事業主体が新分野への進出や経営革新などに積極的に取り組めるよう、新たな金融支援制度を創設することとしたところであります。
 私といたしましては、こうした施策を地域や経済界などの皆様方と一体となって展開することにより、経済再建にしっかりとした道筋をつけてまいりたいと考えております。
 なお、行財政改革につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、市町村合併に関し、合併に至らなかった市町村についてでありますが、旧法のもとでの合併協議の分析結果においては、新しい市町村の名称や事務所の位置などについて調整が整わず、協議会が解散に至った地域があるほか、住民投票や住民アンケートの結果を踏まえ、合併協議から離脱した市町村もあったところであります。
 このような地域においては、前回と同じ組み合わせで協議を行うことは難しいといった意見もあることは承知いたしております。
 しかしながら、道といたしましては、これまで、市町村や合併協議会での御意見もいただきながら、さまざまな検討を行い、情報提供をしてきたところであり、旧法のもとで合併協議が不調に終わった地域においても、市町村や地域住民の皆様方が合併の意義を十分に理解され、分権型社会における市町村の体制の充実強化に向け、新たな視点で合併の問題について議論していただきたいと考えております。
 なお、クラスター分析の結果などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、経済・雇用対策に関し、新分野進出の認識と今後の取り組みについてでありますが、道といたしましては、これまで、建設業等のソフトランディング対策を道政の重点政策に位置づけ、施策の普及啓発活動や、金融支援、雇用対策など、さまざまな支援策を講じてきたところであります。
 こうした取り組みにより、施策の認知度が高まるとともに、新分野進出を検討している企業も増加するなど、一定の成果が得られてきているものと受けとめております。
 また、本年度は、新分野進出などの取り組みを一層加速させるため、地域における新分野進出のモデルとなる事業への支援を行うなど、施策の強化に努めてきたところであります。
 今後は、取り組み事例の増加や進出しやすい環境づくりが重要でありますことから、新年度におきましては、表彰などによる優良事例の普及を行うほか、たんぽぽ資金の活用や農業法人の設立支援などにより農業分野への参入促進に取り組むとともに、国や市町村、業界団体とも連携を強化するなどして、実効ある施策展開に努めてまいる考えであります。
 なお、モデル事業の進捗状況と今後の活用につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、建築物の耐震改修の促進についてでありますが、建築物の耐震改修の促進に関する法律の施行に伴い、国土交通大臣が定めた、建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的な方針では、都道府県が策定する耐震改修促進計画には、地域において想定される地震や建築物の耐震化の現状を踏まえて、具体的な耐震化の目標のほか、耐震診断や耐震改修促進のための施策などについて定めることとされているところであります。
 道といたしましては、この基本的な方針に沿って、庁内はもとより、市町村と密接な連携を図りながら、年内をめどに計画の策定に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、構造計算書の偽装事件に関し、再発防止の取り組みについてでありますが、道では、構造計算書の偽装を防止し、建築物の安全性を確保するためには、構造計算の再計算を実施することが有効でありますことから、新年度からは、北方建築総合研究所と連携し、道が確認する建築物のうち、一定規模以上のものなどを対象として再計算を実施することといたしております。
 また、道として導入を検討していた中間検査につきましては、国においても検討されていることから、その動向を見きわめながら適切に対応してまいりたいと考えております。
 さらに、建築士事務所の立入検査など、建築士法に基づく監督の強化や、建築確認時における設計資格者の確認、また、道以外の建築確認検査機関に対する構造計算の再計算の要請など、今後とも、再発防止のための対策に万全を期してまいりたいと考えております。
 なお、本道における耐震偽装事件の実態などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、北海道青少年保護育成条例の改正に向けた考え方についてでありますが、私は、未来を担う青少年はあらゆる可能性を秘めた宝であり、社会全体で守り育てていかなければならないものと考えております。
 このため、条例改正に当たっては、青少年自身の課題と、家庭、学校、地域などの役割や責任を明確にし、行政と地域社会が一体となって青少年を健全に育てていくという視点に立って、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、条例の改正に向けた取り組みなどにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)行財政改革に関してお答えをいたします。
 まず、地方交付税の確保についてでございますが、地方交付税につきましては、地方財政計画を踏まえ、三位一体改革による税源移譲の影響などを加味するとともに、本道の税収動向などをもとに積算しているところでございます。
 現時点におきましては、地方交付税を初めとした一般財源の年間の見通しを正確に得ることは難しいところでありますが、今後、その確保に全力を挙げるとともに、年間を通して収支の均衡が図られるよう、最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
 次に、退職手当債についてでございますが、退職手当債は、退職手当の総額が平年度ベースを上回る状態にあり、かつ、定員・人件費適正化計画を定め、総人件費の削減に取り組む団体に発行が認められるものでございまして、行政改革の促進に寄与する地方債であると認識しているところでございます。
 次に、退職手当債の発行についてでございますが、平成18年度予算の編成に当たりましては、退職手当の増加に対応するため、地方財政計画を踏まえまして、新たに退職手当債を発行するとともに、見込まれていました1850億円の収支不足額を解消するため、歳入歳出全般にわたる徹底した見直しとあわせて、人件費の独自縮減を行うことにより財源を捻出した上で、こうした行革努力に伴い発行が認められる行政改革推進債の活用により、ぎりぎり収支の均衡を図ったところでございます。
 最後に、行政改革推進債についてでございますが、行政改革推進債は、財政の健全化に取り組んでいる団体が、行政改革の取り組みにより将来の財政負担の軽減が見込まれる範囲内において発行できるものでございます。
 発行可能額の積算方法など詳細につきましては、現在、国において検討中でございますが、道といたしましては、従来の財政健全化債の振りかわりと考えられることなどを踏まえまして、発行額を600億円と見込んだところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)市町村合併に関しましてお答えをいたします。
 まず、クラスター分析の結果についてでございますが、合併構想における市町村の組み合わせは地域の実態を反映したものとするということが望ましいことから、道といたしましては、合併推進審議会や市町村などの御意見を踏まえ、通勤、通学、通院などといった住民の生活圏を初め、広域行政の現状や産業のつながりなど、31の指標を用いてクラスター分析を行い、市町村の結びつきの状況を把握したところでございます。
 合併の組み合わせに当たりましては、こうしたクラスター分析の結果や、人口規模、時間距離などの基準を用いるとともに、旧法のもとで合併をいたしました市町村の状況などについて市町村の御意見を伺い、そうした地域事情も踏まえながら、具体的な組み合わせを作成していくこととしているところでございます。
 次に、市町村合併の推進体制についてでございますが、市町村合併につきましては、市町村や地域住民の方々が主体的に今後の自治体のあり方について活発な御議論をしていただくことが重要であると考えているところでございまして、そうした議論を円滑に進めるためには、必要な情報の提供を初め、自治体間相互の調整などについて道がしっかりとサポートしていく必要があると考えております。
 このため、道といたしましては、地域における相談体制の充実を図る観点から、来年度、各支庁において、地域主権などに関する組織体制の整備を行うこととしておりまして、こうした部門が中心となって、市町村との連携を図りながら、合併に関する情報提供や地域の実情に即した助言、調整を行うなど、道としての役割を積極的に果たしてまいりたいと考えております。
 最後に、飛び地合併についてでございますが、旧合併特例法のもと、道内では三つの地域で飛び地合併が生じております。
 飛び地となった理由につきましては、合併協議の過程で、地理的に中間の位置にある団体が協議の不調や住民投票によって協議会から離脱して、その結果、飛び地が生じたものでございます。
 これらの地域は既に合併を実現しているところでございますが、現在のところ、飛び地合併に伴い大きな課題が生じたという話は承知をしておりません。
 いずれにいたしましても、今後、飛び地合併に伴う行政運営上の支障が生じた場合には、その状況を把握した上で、地理的な一体性も視野に入れながら、関係市町村と十分協議を行い、道として的確な対応に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)青少年保護育成条例に関しまして、まず、条例改正に向けての取り組みについてでございますが、今日、児童虐待や青少年が被害者となる犯罪が多発するなど、青少年をめぐる環境が大きく変化し、憂慮すべき状況にあることから、道といたしましては、これまでの規制中心の条例から、行政と地域が一体となって青少年を健全に育てていくという新たな視点を加えた条例に改正しようと考えてございます。
 現在、条例の改正に向けまして、北海道青少年問題協議会及び北海道社会福祉審議会の二つの附属機関におきまして審議を行っていただいているところであります。
 今後、条例案を取りまとめ、パブリックコメントや地域の方々から広く御意見をいただくなど、道民の機運の醸成に努めますとともに、道警察や札幌地方検察庁と罰則の適否についての協議を経て、平成18年度中には改正案を提案してまいりたいと考えております。
 次に、道民意識調査についてでございますが、青少年の福祉を阻害するおそれのある行為などについて道民がどのように考えているかを把握いたしますことは、今後の青少年行政を進めていく上で極めて重要なことと考えております。
 今回の道民意識調査におきましては、多くの道民から、深夜における興行場等の入場制限、また、インターネット上の有害情報、さらに有害図書類の陳列方法などにつきまして規制すべきであるという御意見をいただきました。
 今後、条例改正作業を進めていく中で、調査結果を参考にいたしまして、適切に見直しをしていかなければならないものと考えてございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)建設業のソフトランディング対策に関し、モデル事業の進捗状況と今後の活用についてでありますが、道といたしましては、建設業の新分野進出の取り組みを加速するための対策として、今年度、地域のビジネスモデルとなる事業を支援することとし、学識経験者などで構成する審査委員会の審査を経て、昨年8月、37件の事業計画を認定したところであります。
 また、去る1月には、新分野に進出した代表的な建設業者の方々と知事との懇談を実施し、取り組みの現状や将来展望などについて意見交換を行ったところであります。
 今後、新分野進出のモデル事例集を取りまとめるほか、来年度は、優良事例について、表彰や事例発表会、支庁単位で実施するセミナーなどの機会を通じまして、多くの建設業の方々に周知し、建設業等の新分野進出が一層促進されるよう努めてまいる考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 建設部長野村昌信君。
◎(建設部長野村昌信君) (登壇)構造計算書の偽装事件の再発防止に関し、最初に、本道における耐震偽装事件の実態についてでございますが、これまでの札幌市の調査では、構造計算書の偽装を行った浅沼建築士は、耐震性能を向上させるため耐震壁を多く配置するなどしたが、思うような計算結果とならなかった物件について構造耐力の数値の割り増しを行ったもので、建築主や元請設計事務所からの指示を受けて行ったものではないと説明しているとのことでございます。
 なお、この建築士がかかわった112件の建築物は、現時点の調査では、平成10年ごろから現在までに設計された共同住宅や店舗、事務所などとなっているところでございます。
 次に、構造計算に係る道の調査などについてでありますが、浅沼建築士が関与した物件のうち、道の区域において建築確認した20件については、道として構造計算書の点検を始めているところでございます。
 また、札幌市以外の4市の区域の13件についても、道と同様に構造計算書の点検を行うよう、関係する市に対して要請したところでございます。
 道といたしましては、引き続き実態の把握に努め、居住者の不安の払拭のため対応に万全を期すとともに、仮に耐震強度に問題があった場合には速やかに対応してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 岡田俊之君の質問は終了いたしました。
 中村裕之君。
◆(18番中村裕之君) (登壇・拍手)皆様、おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
 通告に従い、順次質問をしてまいります。
 けさの札幌も、久しぶりの積雪を記録し、真っ白に雪化粧をしておりましたが、ことしの冬は、日本海側を中心に全国が豪雪に悩まされる冬となりました。気象庁のデータによると、私の住む余市町では、この冬の積雪の最大値が196センチに達し、過去の記録を23センチも上回る観測以来の新記録となりました。
 数年前に、ある教科書会社が、新潟県中里村の「雪国はつらつ条例」を「雪国はつらいよ条例」と誤って掲載し、教科書を回収する騒ぎがありましたが、ついつい、つらいよと言ってしまいたくなるような厳しい冬となったわけであります。
 知事も御承知のとおり、余市町や仁木町は、道内のリンゴの41%、サクランボの65%、ブドウに至っては80%も生産する本道を代表する果樹産地でありますが、昨年後半の大雪で果樹の枝折れ、ビニールハウスやブドウ棚の倒壊が発生し、16億円を超える被害が発生しました。平成16年の台風18号以来、ことしで3年連続の災害のため、果樹生産者が営農意欲を失ってしまうのではないかと危惧される状況にあります。
 果樹農業は、グリーン・ツーリズムやファームイン、観光農園など、都市住民と農村を結ぶ接点として、あるいは北海道農業の多様性を支えるという大切な役割を果たしており、緊急対策はもちろん、恒久対策として、災害にも動じない経営体質の強い産地づくりに向けた計画的な体制整備が重要であると考えます。
 そこで、以下、伺ってまいります。
 初めに、果樹農業を取り巻く現状と課題についてであります。
 果樹経営は、消費者の嗜好の変化や消費量の減少等の影響による価格低迷に加え、台風災害や連続した豪雪災害により、大変厳しい状況にあると感じております。
 そこで初めに、果樹農業を取り巻く現状と課題に対する知事の認識を伺います。
 道では、平成27年度を目標とする北海道果樹農業振興計画を策定することとしておりますが、その案の中では、競争力のある力強い産地生産体制の確立を図るため、産地の特色や目指すべき姿を明確にした上で、需要動向や消費者ニーズに即した果樹生産を進め、戦略的な生産・販売に取り組み、競争力のある産地づくりを推進すると述べられており、問題は、それをいかに具体的に実践できるかにかかっております。
 道としてどのように具体的に実践していこうとしているのか、所見を伺います。
 次に、豪雪災害対策について伺います。
 道内では、本年の記録的な豪雪により各地で農業被害が発生しているとの報道がありますが、後志管内の果樹地帯においても、近年、矮化栽培の普及で、枝が低くなったリンゴやブドウ棚を中心に相当の被害が発生しているおそれがあります。
 こういった記録的な気象条件による災害に対しては、融雪後の一刻も早い被害実態の把握が必要であり、道としても、その状況をしっかりと見きわめ、緊急対策や金融対策を積極的に講じるべきと考えますが、所見を伺います。
 一方、例年のように発生する自然災害に一喜一憂していては、果樹農業を担う若者の経営意欲がそがれ、計画的な経営展開ができないのではないかと感じております。豪雪や台風などの災害に対応するためには、緊急の対策はもちろん、恒久対策として、試験研究機関や普及センター、支庁、地元自治体、生産者などが一体となって、低コストで効果的な災害防止対策を初め、災害に強い果樹産地づくりに向けた取り組みを検討し、実行できる体制を整備すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、北海道農業の可能性について伺います。
 北海道は気候が冷涼であることから、農薬の使用量は、その流通量から推計すると、他府県の約5割であるとされております。国民が食の安全、安心を強く求めていることを考えますと、北海道農業にはまだまだ大きな可能性があると感じるところであります。
 そこで伺いますが、北海道の農業基盤を余すことなく有効活用した場合、中長期的な食料自給率や生産額はどこまで高められると考えているのか、所見を伺います。
 また、その際、就業人口、農地面積はどの程度になるのか、伺います。
 農村部の高齢化が進む中で、本年4月のモダリティーの決定によっては、近い将来、担い手の確保は大きな壁にぶつかるのではないかと危惧するところであります。道としてどのような取り組みを進めていくのか、伺います。
 さらには、全国的に耕作放棄地が拡大する中で、その拡大を防止し、現況の遊休農地を有効に活用することが必要になるわけでありますが、そのためには、これまでの取り組みに加え、昨年9月の法改正で制度化された、農業法人以外の法人に農地リース方式で参入を認める特定法人貸付事業を積極的に活用することにより、遊休農地の拡大防止のみならず、新しい担い手の確保や地域農業の活性化につなげていけると考えますが、今後の道の取り組みについて伺います。
 主な農産物の価格は需給バランスにより市場原理で決定される仕組みとなっており、豊作で供給過剰になると価格が低迷し、収入が少なくなるという不幸な現象に陥っております。せっかく収穫した作物を廃棄したり、ほかの産地の不作を願うのでは、健全とは言えません。こういった状況を改善するためには、農産物の加工産業の育成や加工品も含めた輸出に力を入れていくことが肝心と考えます。
 後志管内においても、道産ブドウだけを原料に使用するワイン工場や、果物をペーストにして、お菓子の材料や介護用食品に活用する取り組みが進められており、道としても、加工産業や輸出企業を支援することが強く求められておりますが、どう取り組んでいくのか、所見を伺います。
 次に、クリーン農業の推進についてでありますが、私は、クリーン農業こそが北海道農業発展の切り札であると考えております。食の安全、安心を求める国民の要求に、気象条件に恵まれた北海道が全力でこたえていかなければならない分野だと感じております。
 後志管内においてはエコファーマーや「YES!clean」に取り組む農家がふえてきていると感じておりますが、北海道のクリーン農業はどの程度普及しているのか、伺います。
 また、農薬の使用量を低減するクリーン農業技術を初め、新品種の開発や環境保全に向けた取り組みなど、北海道農業を支える技術開発についてどのような取り組みを進めていこうとしているのか、所見を伺います。
 後志管内の首長や組合長からは、農産物の販路拡大に関して、知事の営業力に期待する声が聞かれます。全国的には「YES!clean」の知名度もいまだ低いと聞いておりますし、「YES!clean」を初めとする道産農産物の販路拡大のために、高橋知事に本州市場へトップセールスに行ってほしいという声は少なくないわけであります。どう取り組んでいくお考えか、知事の所見を伺います。
 次に、日本海沿岸漁業振興対策について伺います。
 本道の漁業は、農業と同様に、我が国の食料生産を担う重要な産業であり、沿岸市町村においては重要な基幹産業であります。
 しかし、全道的に、漁業生産を担う漁業就業人口の減少と高齢化が進んでおり、日本海では、平成5年に2万1000人だった漁業者が、10年で半減し、1万人を割り込んでおり、一方、磯焼けや資源の減少、トド被害など、さまざまな要素の中で水揚げが減り、将来を展望できずにいるのではと危惧しております。
 私は、日本海の沿岸漁業者が安定して一定程度の収益を確保できる沿岸漁業の構築が求められていると考えますが、道は、これまで日本海沿岸漁業の振興にどう取り組み、その成果をどう評価しているのか、また、今後どう取り組んでいく考えか、伺います。
 最近は、漁業の操業に欠かすことのできない燃油の高騰が続いており、漁業経営をさらに圧迫しております。後志管内では、1回の出漁での燃料費が昨年に比べ10万円近く負担増となるという漁業者もいると聞いておりますが、漁業者の経営安定を図るためには、漁業用燃油の高騰対策も欠かせないものと考えます。
 国は、昨年末に、燃油高騰対策として、全漁連に経営対策強化緊急総合対策基金を造成し、漁業者の省エネ対策を進めることとしておりますが、道は、今までどのような検討を行い、今後どのような対策を講じようとしているのか、伺います。
 次に、北海道高度情報化計画フォローアップ計画についてでありますが、北海道では、このたび、道の情報施策の基本方針である北海道高度情報化計画の計画期間終了に伴い、これを引き継ぐフォローアップ計画を策定中であり、総合企画委員会に報告があったところであります。
 一方、我が国においては、インターネットの世界的普及など、世界の情報通信の急速な進展を踏まえ、5年以内に世界最先端のIT国家となることを国家目標とするe─Japan戦略を2001年に発表し、高度情報通信基盤や、電子政府、電子自治体の構築などを柱とした各般の施策を強力に推進してきたところであります。
 そして、2003年には、利活用の促進をメーンとするe─Japan戦略?、本年1月には、いつでも、どこでも、だれでもITの利便性を享受できるユビキタス社会を展望し、ITによる構造改革をうたったIT新改革戦略へと、次々とIT政策をバージョンアップしてきております。
 我が国のIT政策が加速する中で、本道においても、積雪寒冷、首都圏から遠く、広域分散型であるといったマイナスを克服し、21世紀に向かって力強く発展できる新生北海道を築くためには、ITを積極的に活用し、これまで以上に産業の高度化や行政の簡素効率化を図っていかなければなりません。
 そこで、本道の情報化の推進について伺ってまいります。
 初めに、道は、本道の情報化を推進するため、平成13年に北海道高度情報化計画を策定するとともに、本道の情報通信環境の整備を進めるための北海道ブロードバンド構想や、共同アウトソーシングにより電子自治体化の推進を加速する北海道独自のHARP構想を打ち出すなど、地域、産業、行政の一体的な情報化に取り組んできたところと承知しておりますが、まず、これまでの取り組み成果と、今後に向けた課題について所見を伺います。
 本道の情報化を推進するためには、基盤となるブロードバンド環境を整えていくことが必要であります。
 しかし、まだその環境が十分に整っていない地域があることから、インターネットを活用しようとしても、回線が来ていない、従来の電話回線を使ったISDNでは、容量が小さく、スピードも遅く、十分な活用ができないという声も聞かれております。
 特に、潜在力の宝庫である農漁村部においては、ITを利用して、顔の見える農業に取り組みたいであるとか、鮮魚を扱う若い経営者からは、発信したいものはたくさんあるといった、ブロードバンドの必要性を訴える多くの声があるにもかかわらず、利用できない状況にあります。また、本道での田舎暮らしを検討している本州の方々からも、ブロードバンドが整備されていない地域には住めないと言われております。
 私は、まさにこういった地域にこそブロードバンドの整備が求められていると考えており、現在、200世帯以上の契約者がいなければ整備できない状況を、技術開発により、少数の契約者でも回線整備を可能にする取り組みが必要と考えます。
 こうした点を踏まえ、本道のブロードバンド環境の整備を今後どのように進めていこうとしているのか、その推進方策について伺います。
 また、国のIT戦略の大きな柱の一つに、電子政府、電子自治体化の推進があります。
 道においても、こうした国の政策動向を踏まえ、電子道庁構想を提唱し、1人1台コンピューターなどのさまざまな施策を展開してきたものと承知しておりますが、この取り組みは、単に行政の仕組みを電子化するだけではなく、それが、道民の利便性、そして行政の簡素効率化につながるものでなければなりません。また、広域分散型の地域構造や市町村の置かれた厳しい状況を考えたとき、電子自治体化は、電子道庁の実現をもって事足れりというものではないわけであります。
 この広い北海道のどこに住んでいても、道民一人一人がひとしく電子自治体化の利便性を享受するためには、市町村と一体となった電子化の推進が何よりも必要であり、道は、その牽引役として、目標やスケジュールなどを示しながら、計画的に、スピード感を持って進めるべきと考えます。
 今後の電子道庁、道内の電子自治体化の推進方策について、どう取り組むのか、所見を伺います。
 次に、電子申請の導入推進についてでありますが、積雪寒冷、広域分散である北海道においては、ITの活用をさらに加速する必要があります。ましてや、市町村合併や平成20年度からの支庁再編といった動きの中では、これまで以上に、道民と市町村、道との時間的・距離的な課題が出てくることが懸念され、道民サービスの向上を図るためには、こうしたスケジュールをにらんだ早急な電子申請の充実を図る必要があると考えます。
 また、電子化の対象となるさまざまな手続は、各部それぞれの業務に基づくものでありますから、例えば、各部に電子申請推進委員を設けるなどして、全庁的に管理しながら、各部を網羅した電子申請の拡大を図るべきと考えますが、推進状況と今後の推進方策について所見を伺います。
 次に、HARP構想についてでありますが、道の進めているHARP構想は、電子自治体を構築するためのシステム開発における重複をなくし、道と市町村が共同で構築して利用する新たな仕組みであり、道独自の構想と承知しております。
 また一方では、さまざまなアプリケーションの開発が一括で主導的に大手ベンダー扱いになっていたものを、機能別に部品化し、道内のIT企業の参入機会の拡大を図る側面も持っており、こうしたプロジェクトへの参加を通じて道内IT企業の活躍の場を広げ、道外から外貨を稼げる産業に成長するよう大いに期待するものであります。
 そのためには、HARP構想そのものについて、単に道独自の取り組みだといった自己満足に終わるのではなく、全国に向けて発信し、全国に普及することが必要と考えますが、HARP構想の今後の展開について所見を伺います。
 これまで、北海道高度情報化計画フォローアップ計画に関連し、本道のIT化の推進について幾つか伺ってまいりましたが、ITの世界的な発展、普及を考えると、もはや、好むと好まざるとにかかわらず、道民生活の向上や産業の活性化、地域づくりなど、これからの北海道の発展を支える重要な柱として、なくてはならないものと考えます。
 まして、冒頭に申し上げた、本道のマイナス面をプラスに変え、力強く発展していくためには、距離と時間を克服するITを活用した強力な情報発信があらゆる分野で求められております。
 先ごろ、ネットビジネスで名高い楽天が札幌に事務所を構え、営業活動を行う準備をしているとの報道がありましたが、ここを牛耳られていては、北海道はいつまでも自立できない支店経済に甘んじざるを得ないのであります。
 本来、北海道が得るべき一番大切な収入を東京に持っていかれるというこの構造を変え、北の大地の豊かさを真の道民の豊かさにつなげるために、今こそ、ITを活用し、本道の自然や物産、観光などの魅力を世界に発信することのできる攻めのポータルサイトなど、より一層積極的な取り組みが必要と考えますが、知事の所見をお伺いし、質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)中村議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、災害に強い果樹産地づくりに関し、まず、大雪による農業被害対策についてでありますが、本年は、日本海側や道央地域で平年より積雪量が多くなったことから、農業改良普及センターを通じ、随時、営農技術情報を発信するなど、農業被害の発生防止に努めてきているところであります。
 特に果樹につきましては、これから春先にかけて、積雪の沈み込みにより樹体やブドウ棚などの損傷が懸念されるため、融雪促進剤の散布や枝の掘り起こしなどについて指導を行っているところであります。
 被害状況につきましては、今後、融雪を待って確認していくこととなりますが、道といたしましては、その程度や農家経営への影響を見きわめながら、制度資金の円滑な融資など、適時適切な対応に努めてまいりたいと考えております。
 次に、災害に強い産地づくりについてでありますが、気象災害の発生に備えるためには、リンゴやブドウ、サクランボなど、収穫時期の異なる品目や品種ごとの組み合わせにより、危険の分散を図るとともに、雪の深さを考慮した木の仕立て方や地域ぐるみの防風ネットの設置などに取り組むことが何よりも重要であると考えております。
 道といたしましては、災害に強い園地整備や被害発生の予防対策の徹底、さらには、被災した園地の復旧などに向け、地域の生産者や関係者と一体となって産地協議会などの体制づくりに努め、安定的で力強い産地づくりを進めてまいりたいと考えております。
 なお、果樹農業の現状と課題などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、北海道農業に関し、まず、担い手の確保についてでありますが、現在、WTO農業交渉において大詰めの交渉が行われており、その結果いかんによっては、本道農業に大きな影響を及ぼすことが懸念されております。
 このような中、国におきましては、WTOにおける国際規律の強化にも対応し得るよう、19年産から品目横断的経営安定対策の導入を決定したところであります。
 道といたしましては、こうした国の農政の転換に適切に対応するとともに、すぐれた担い手の育成確保を図るため、農家子弟や新規参入者などへの就農支援はもとより、認定農業者や農業生産法人など、効率的で安定的な経営体に対する農地の利用集積の促進や、長期低利資金の融通、さらには低コストで収益性の高い生産基盤づくりなど、総合的な対策に取り組んでまいる考えであります。
 次に、農産物の加工産業や輸出企業への支援についてでありますが、本道の豊かな農産物を活用した食品製造業は、製造業の中で主要な位置を占めており、地域経済の再建に大きな力になるものと考えております。
 道といたしましては、規格外や余剰農産物の活用を促進するため、食品加工研究センターと企業が共同して、ポテトのペースト状食品の開発や、道産小麦によるラーメンの開発、商品化に取り組んできたほか、北海道創造的中小企業育成条例などに基づき、新製品、新技術の開発や事業化、市場開拓に対する支援を行うなど、各般の施策を展開し、食品製造業の振興に努めてきたところであります。
 今後とも、ジャガイモ、タマネギ、米、果物といった本道の農産物を活用した商品開発の取り組みを積極的に支援してまいる考えであります。
 また、道産食品の海外販路拡大を図るため、高い経済成長が続いている中国など東アジア地域を対象に、これまでも物産展や見本市への出展などに取り組んできたところであります。
 18年度におきましては、道産食品に対するニーズが高まっている台湾において物産展を開催するほか、バイヤーを対象としたアンテナショップを新たに設置するとともに、中国や韓国において引き続きテスト販売や商談会を開催するなどして、道内企業の輸出促進を支援してまいる考えであります。
 次に、技術開発に関してでありますが、近年、BSEの発生に伴う食の安全性や環境問題に対する関心の高まりに対応して、消費者の視点に立った、より安全、安心な食品づくりや、環境と調和した農業の推進を支える研究開発の加速化が重要であると考えております。
 このため、道立農業試験場においては、これまで、天敵を利用した生物防除技術や蛍の酵素を用いたBSEの迅速な検査手法など、高度で先進的な技術を開発してきたところであります。
 今後、農薬の使用量の一層の低減を目指したクリーン農業技術の開発を初め、機能性や加工適性にすぐれた品種の育成や、放牧を活用した自然循環型の畜産技術、さらには、家畜ふん尿のリサイクル利用技術の開発を促進するなど、消費者から信頼される本道農業の確立に向けた研究開発に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、トップセールスについてでありますが、「YES!clean」農産物の道外販売の取り組みにつきましては、これまで、北海道クリーン農業推進協議会と連携して、道外の主要な市場関係者に対し、表示制度の説明や登録農産物等の情報提供を行ってきたところでありますが、議員が御指摘のとおり、全国的な知名度はいまだ十分でないものと認識をいたしております。
 道といたしましては、安全、安心な食の北海道ブランドをリードするものとして、「YES!clean」農産物を位置づけ、道産農産物の道外移出を一層進めていくため、全国に向けて積極的に発信していくことが重要と考えております。
 私といたしましては、今後、「YES!clean」農産物の生産量の拡大に向けた取り組みを加速するとともに、関係団体等とも連携し、道外の市場関係者に対する一層のPRや、物産展、観光イベントなどの場を活用した道産農産物の効果的な販売促進に取り組んでまいります。
 なお、食料自給率など及び日本海沿岸漁業振興対策につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、本道における情報化に関し、まず、電子道庁の推進についてでありますが、広域分散型の地域構造にある本道において道民生活の向上と効率的・効果的な行政運営を実現するためには、ITの活用が不可欠であると考えております。
 これまで、1人1台パソコンの整備を初め、本庁と支庁を高速回線で結ぶ赤れんがギガネットや、国、道、市町村を結ぶ総合行政ネットワーク、いわゆるLGWANなどの情報基盤の整備、また、電子自治体化の共同アウトソーシングを進めるHARP構想などに取り組んできたところであります。
 本年4月からは、152市町村が参画する北海道電子自治体共同運営協議会で検討を進めてきた市町村共同利用型の電子申請システムがHARP上で稼働する予定でありますほか、道におきましても、HARP基盤を活用して、公共工事等における入札手続をオンラインで行う電子調達システムを平成18年度に導入することといたしております。
 また、札幌市などにおいてもHARPを活用した施設予約システムの検討が進められているところであり、厳しい財政状況の中、道内市町村においては、共同による電子自治体化への取り組みが大きな流れとなってきていると認識をいたしております。
 今後とも、こうした流れを加速し、行政サービスの向上や効率的な行政運営を確立するため、道と市町村とが一体となった電子自治体化の実現に向けて、今回のフォローアップ計画のほか、平成20年度からスタートする新しい総合計画に合わせた新たな情報化計画を策定するなど、着実に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、HARP構想の推進についてでありますが、HARP構想は、効率的な電子自治体化の実現と地場産業の振興を図るための北海道独自の取り組みであり、これまでのように情報システム全体を一つのものとして構築するのではなく、小さな単位に部品化して開発する方式に転換することにより、地場中小企業も開発に参入できるようにしたものであります。
 この結果、平成16、17年度のシステム開発におきましては、延べ30社が開発に参画し、このうち、28社が道内企業となっております。
 道内IT企業からは、こうした取り組みが企業のレベルアップと活性化につながるものとして評価をいただいているところであり、今後とも、道内IT企業がHARP構想に参画することにより、活躍の場が全国に広がることを期待いたしております。
 また、HARP構想は、電子自治体化を進める手法として他府県からも注目されているところであり、既に、青森、秋田両県では、HARPを活用した電子申請の導入の検討が具体的に進められているところであります。
 道といたしましては、このHARP構想が全国の電子自治体のスタンダードとなるよう、さらに構想の普及推進に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、ITを通じた本道の構造改革についてでありますが、首都圏から遠く、また、広域分散型の地域構造にある本道におきましては、ITを最大限活用して、観光や物産、移住など、さまざまな面で、北海道の魅力や特性、優位性等を積極的に発信していくことが何よりも大切であると考えております。
 道においては、平成13年10月に、北海道ポータルサイト「北海道人」を開設し、住民に身近な行政手続を初め、北海道固有の文化や観光など、多様な情報発信に着手し、これまで、延べ2400万件、現在では1日に約2万件のアクセスを得るまでに至ったところであります。
 この「北海道人」については、本道経済の活性化、観光や物産などのビジネスにつなげていくため、来年度から民間に移管し、民間の皆様方のノウハウや活力を生かした運営をしていただくことといたしております。
 これによって、行政の枠組みを超えた魅力あふれる北海道発信の強力なポータルサイトとして発展するよう、道の持つさまざまなネットワークもフルに活用し、民間の皆様方と一緒に汗をかきながら、しっかり支援していきたいと考えております。
 なお、これまでの取り組み成果と課題などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)北海道高度情報化計画フォローアップ計画に関しましてお答えをいたします。
 まず、これまでの取り組み成果と課題についてでございますが、例えば、ブロードバンドなどのITの基盤整備につきましては、平成13年の高度情報化計画の策定当時には、本道のインターネットの人口普及率は26.5%でございましたけれども、平成16年には45.0%に、ブロードバンド契約世帯数も2.9%から17.5%へと普及が図られるなど、一定の成果が上がりつつあるものと考えております。
 しかし、広域分散という本道の地域特性から、基盤整備に多額のコストを要し、他府県と比べますと、普及率の伸びもいま一歩及ばないところがございまして、さらなる努力が必要であると考えているところであります。
 また、本道のIT産業につきましては、総売上高が平成15年度に初めて3000億円を突破して、平成17年度には3208億円になるものと見込まれ、従業員数も1万7000人台と、ここ7年間、堅調に増加するなど、本道の主要産業の一つとなっているところでございます。
 しかし、今後、下請受注構造から脱却をして企画提案型企業へ転換することによりまして、4000億円規模の産業へと底上げを図っていきたい、そう考えているところでありまして、それを目標に努力してまいる考えであります。
 行政分野のIT化につきましては、住民サービスの向上や行政の効率化、高度化を目指し、道や市町村におきましては、それぞれ電子自治体化に必要な1人1台パソコンや庁内LANなどの整備を進めてきているところでございます。
 しかしながら、現在の厳しい財政状況などを踏まえますと、今後は、道と各市町村が個別に取り組むのではなくて、道独自の構想でございますHARP構想を通じ、共同構築、共同運営を進めるなど、コストの低減を図りながら、一層の効率的・効果的な推進に努める必要がある、このように認識をしております。
 今後、IT化は、さまざまな分野で一層進展するものと考えられ、本道のIT化の推進につきましても、これまでの取り組みを生かし、本道の地理的・社会的な条件に配慮したきめ細やかな施策展開が必要であると考えております。
 次に、本道のブロードバンド環境の整備についてでございますが、平成14年11月に北海道総合通信局と共同で北海道ブロードバンド構想を策定して、市町村ニーズの掘り起こしや民間事業者への働きかけを行い、ADSLなどのブロードバンド環境の整備に取り組んできております。
 こうした取り組みの結果、サービス提供市町村数が、構想策定当時には97市町村でございましたけれども、平成18年2月末現在では187市町村にまで増加してきておりますが、しかし、地域によりましては、サービスがまだ十分に行き渡っていない箇所もあるものと承知をしております。
 国が本年1月に発表いたしましたIT新改革戦略では、2010年度までにブロードバンド・ゼロ地域を解消するという目標を掲げておりまして、その実現に向けましては、交換機などのダウンサイジングや無線による新たな技術の活用なども期待をされているところであります。
 今後、こうした技術動向を見きわめながら、関係機関などとも連携を密にして、よりきめ細やかなブロードバンド環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、電子申請の導入の推進についてでありますが、道では、平成15年度に、知事を本部長といたしますIT戦略本部におきまして、申請・届出等オンライン化アクションプランを決定して、平成17年度までに102の手続について電子化することとして取り組みを進めてきたところでございますが、厳しい財政事情もございまして、現在までに電子化されたのは34の手続でございまして、利用件数は約1万1000件となっております。
 このため、平成17年9月からは、利用拡大を図る手だてといたしまして、簡易な申請や届け出について、職員みずからが構築、運用できるシステム、いわゆる申請堂ライトを導入したところでございまして、これまでに30の手続がオンライン化され、約5000件の利用がなされたところであります。
 今後、道の電子申請につきましては、HARPを活用した共同利用型のシステムに移行し、一つの窓口で道や市町村の手続ができるようにするなど、より利便性の高い電子申請の実現を目指すことにしております。
 さきに発表されました国のIT新改革戦略におきましても、国、地方公共団体に対する申請、届け出等手続におけるオンライン化の利用率を2010年度までに50%以上とすることが目標とされているところでもございまして、今後、IT戦略本部に設けられております各部局の代表課長などを構成員といたしますIT推進委員会議を定期的に開催するなどいたしまして、各部局における電子申請への取り組みを進めますとともに、市町村とも一体となって積極的に取り組んでまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部長佐藤隆君。
◎(農政部長佐藤隆君) (登壇)災害に強い果樹産地づくりに関し、初めに、果樹農業の現状と課題についてでございますが、本道の果樹農業は、リンゴ、ブドウ、サクランボを中心として、道民に新鮮で良質な果実を供給するとともに、安らぎや農業と触れ合う場を提供するなど、大切な役割を果たしております。
 しかしながら、その経営環境は、若年層の果物離れなどにより利用が伸び悩んでいるほか、担い手の高齢化や後継者不足が進むなど、厳しい状況にあるものと認識しております。
 今後、本道の果樹農業を振興していくためには、道産果実の需要の拡大や担い手の育成確保などの課題を克服するとともに、近年は台風や大雪による被害が相次いだことから、災害に強い園地づくりを計画的に進めることが重要であると考えております。
 次に、北海道果樹農業振興計画についてでございますが、競争力のある力強い果樹産地づくりを推進するためには、産地みずからが主体となって、具体的な目標と生産・販売等の戦略を持つことが大事であると考えております。
 道といたしましては、地域の特色ある産地づくりが計画的かつ効果的に進められるよう、生産者団体である北海道果樹協会と連携して、新たな品種の導入や低コスト省力技術の普及を図るとともに、地産地消を進める愛食運動の一環として、量販店における道産果物コーナーの設置などの取り組みなどを支援してまいりたいと考えております。
 また、ワイン用ブドウは全国一の栽培面積を占めていることから、新たに、関係者と連携して、道産食品独自認証制度を活用した品質のよいワインの需要拡大に努めることとしております。
 さらに、アグリビジネスに関する相談活動の実施や取り組み事例の紹介などにより、果実や加工品を利用した農家レストランやファームイン等の積極的な振興を図るなど、競争力のある力強い生産体制づくりを促進してまいりたいと考えております。
 次に、北海道農業の可能性に関し、食料自給率についてでございますが、第3期北海道農業・農村振興推進計画案では、生産や流通・消費面での諸課題が解決された場合に実現可能な農業生産の水準として、平成27年における主要品目ごとの生産努力目標を設定しております。
 それをもとに試算しますと、本道の食料自給率は、カロリーベースで現況より50ポイント高い242%、農業産出額は、2200億円増の1兆2800億円程度と見込んでおり、その際の主要品目ごとの作付面積の合計は、約4万ヘクタール増の約113万ヘクタールとなっております。
 また、農家戸数につきましては、道立中央農業試験場が、7年と12年の農業センサスのデータをもとに、この5年間の傾向がこのまま推移した場合、約4万1000戸と、現状の6割程度になるものと試算しているところでございます。
 最後に、遊休農地の有効活用についてでございますが、昨年実施された農林業センサスの結果によりますと、本道の遊休農地面積は1万9400ヘクタールで、5年前に比べ約4000ヘクタールの増加となっており、その解消と発生の防止は重要な課題であると考えております。
 国においても、全国的な遊休農地の増加に対処するため、昨年、農業経営基盤強化促進法を改正し、遊休農地対策の体系化を図るとともに、市町村段階での取り組みの強化を促進することとしたところであります。
 このため、道といたしましては、基盤強化法に基づいて道が定めております基本方針に沿って各市町村が早急に基本構想の見直しを行い、この構想の中で、遊休農地の実態と地域の実情に即した有効活用策などを明確にするよう指導しているところでございます。
 また、基本構想に沿った農業委員会による農地パトロールや遊休農地所有者に対する指導、さらには、農地利用のあっせん活動や農地保有合理化事業による担い手への農地利用集積を促進するとともに、遊休農地が多く見られる地域では、市町村とも連携して、昨年の法律改正で新たに導入された特定法人への農地リース事業も活用することにより、本道における遊休農地の有効利用と発生防止のための対策を推進し、新たな担い手の確保と地域農業の活性化を促進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部参事監高橋英明君。
◎(農政部参事監高橋英明君) (登壇)北海道農業に関し、クリーン農業の取り組み状況についてでございますが、「YES!clean」表示制度の登録状況で見ますと、平成17年度までの登録集団数は279集団で、延べ9479戸となっております。
 また、114市町村の48作物で、1万1300ヘクタールの面積となっています。
 表示制度が現行の基準となった平成15年度と比較しますと、集団数で1.4倍、面積で1.5倍になるなど、毎年、着実に増加しております。
 さらに、土づくりを基本に、化学肥料や農薬の低減技術を導入する農業者──エコファーマーにつきましても、平成17年12月末で1096戸と、15年度の1.7倍に増加しています。
 道といたしましては、今後とも、クリーン農業技術の開発普及を初め、生産者に対する流通・販売面での支援、消費者へのPRなどの取り組みを強化し、その積極的な推進に努めてまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 水産林務部長達本文人君。
◎(水産林務部長達本文人君) (登壇)初めに、日本海地域の漁業振興についてでありますが、道では、これまで、栽培漁業拠点センターの整備により、毎年、ヒラメ220万尾、ニシン100万尾体制での放流を進めてきたほか、各地のアワビやウニの増養殖施設に支援するなど、日本海地域の漁業振興に取り組んできたところであります。
 こうした取り組みにより、太平洋やオホーツク海と比較して、栄養分が少なく、海域の生産力の低い日本海で、比較的価格の高いヒラメやウニの生産が安定してきたほか、ニシンの漁獲が増加するなど、栽培漁業の推進が図られてきたところであります。
 道といたしましては、今後とも、ヒラメなどの水産資源の増大や鮮度保持技術の開発による付加価値の向上に取り組むほか、観光産業との連携による経営の多角化、強化刺し網の実用化試験によるトド被害の防止対策など、さまざまな取り組みを進め、日本海地域の漁業振興を図っていく考えであります。
 次に、漁業用燃油の高騰対策についてでありますが、道は、これまで、全道の漁業関係団体を主な構成員とする燃油高騰緊急対策本部に参加し、系統による燃料タンクの整備や省エネ対策の取り組みを検討するとともに、国に対し、燃油高騰対策への支援や制度資金の活用について要請を行ってきたところであります。
 国においては、こうした要請をもとに、昨年12月に、漁業用燃料の流通効率化を図るためのタンク整備や、漁業者が実施する省エネ対策などに活用できる基金を創設するとともに、無利息資金である沿岸漁業改善資金の対象に省エネ効果が期待される発光ダイオードの集魚灯を追加するなどの措置が講じられたところであります。
 今後、道としては、漁船の減速運航や積み荷軽減など、省エネ対策の普及促進に努めるとともに、関係団体と連携を図り、国の施策を効果的に活用し、燃油高騰対策に取り組んでいく考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 中村裕之君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午前11時34分休憩
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  午後1時3分開議
○(副議長西本美嗣君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 池本柳次君。
◆(34番池本柳次君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従い、質問いたします。
 最初に、地震防災対策について伺います。
 本年2月20日、地震防災対策推進地域の指定として、5道県、130市町村、このうち、北海道は、十勝支庁を初め、6支庁46市町村が指定を受けました。
 地震防災対策の推進地域の指定に当たっては、昨年9月に施行された日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災の推進に関する特別措置法の第3条に基づき、内閣総理大臣から関係道県に意見照会があり、知事から、著しい地震災害が生じるおそれがある地域を内閣総理大臣に回答し、指定を受けたと承知しております。
 この特別措置法に基づく想定地震の検討において、政府の中央防災会議が指摘した500年間隔地震は、専門家による津波堆積物調査によって、500年周期に発生していると言われている最後の巨大津波から400年余りを経過していることが公表されております。
 本道は、1993年の北海道南西沖地震を初め、釧路沖地震、十勝沖地震と、近年、多くの災害に見舞われており、500年間隔地震はいつ発生するか予測もつかないだけに、不安が残り、地震防災対策の充実強化は喫緊の課題でありますので、以下、質問をいたします。
 まず、推進地域の指定に関して伺います。
 推進地域の指定基準は、震度6弱以上、津波の高さ3メートル以上の大津波、浸水深2メートル以上の津波が予想され、これらの水位よりも高い海岸堤防がない地域、周辺市町村の連携等防災体制の現状を反映した地域、過去に海溝型地震で大きな被害を受けた地域の防災体制の観点などとなっておりますが、今回、知事が内閣総理大臣に回答した指定地域の隣接自治体について、指定除外への不安を与えることがないのか、その有無について伺います。
 次に、道有施設の耐震化についてであります。
 地震防災対策の推進に関する特別措置法で推進地域に指定された市町村では、関係機関との協議を進めているとお聞きしております。
 指定を受けた地域は、日本海溝や千島海溝周辺を震源とする震度6弱以上の揺れや大津波で著しい被害が予測されるため、関係機関が同法施行に伴う対応や地震発生時の出動体制などの検討が行われ、この中では、特別措置法に基づき、推進計画を策定する方針を示し、計画では、避難地や避難路、緊急輸送道路の整備、公的施設の改築などを具体化するため、関係機関との協議を進めるとしております。
 そこで伺います。
 指定を受けた地域は、いつまでに地震防災対策の推進計画を策定することになるのか、また、推進計画の策定に当たっての道の対応方をお示しください。
 道においては、道立の庁舎や学校施設の耐震化について、地域における災害対策拠点となり得る建物の不特定多数の者が利用する施設などの耐震調査を実施し、改築整備により耐震化を進めていると思いますが、その進捗状況をお示しください。
 あわせて、公共施設は災害時にはその拠点になるわけでありますから、災害時要援護者に配慮した対策が必要であると考えます。
 例えば、障害者とオストメート対応の多目的トイレの整備も重要と考えますが、道立の庁舎や学校施設における整備状況について伺います。
 次に、津波浸水予測図の活用方策について伺います。
 地震防災対策の推進に関する特別措置法の第5条で、国が基本計画をつくり、道県、市町村、各府省庁の地方分局等が、法第6条に基づき、推進計画を策定、実施し、津波からの円滑な避難に関する対策計画は、法第7条、第8条により策定することとされております。
 津波浸水が想定される地域においては、行政機関に加え、病院や旅館、百貨店、鉄道事業者等を管理する者、こうした民間事業者と連携実施することとされております。
 そこで伺います。
 平成16年度から進めている津波浸水予測図についてでありますが、根室支庁から日高支庁にかけての太平洋沿岸東部・中部地域と、胆振支庁及び渡島支庁の太平洋沿岸西部地域の津波浸水予測図作成事業の成果を活用するなどして、市町村と連携した津波対策の充実強化を図ることが必要であります。
 津波被害から逃れるためには、何よりも避難対策が第一であります。
 先日、昨年アメリカ南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」の災害で多くの人命が失われ、治水対策、救援対応がおくれたのは、深刻な事態が予測されていたにもかかわらず、大統領が避難勧告を発しなかったことによるものであることが公表されました。こうした教訓からも、迅速に対応することが望まれます。
 このためには、平常時において、地域住民に浸水予測図や被害想定、避難路などを周知することが大事であると考えます。この点につきまして考えておられる効果的な活用方策をお示しください。
 この項の最後に、大規模災害時の防災体制について伺います。
 平成15年の台風10号や十勝沖地震などのような大規模な災害が発生した場合は、地元市町村はもとより、道や防災関係機関が共同して応急対策に当たり、災害の防止や被害の軽減に努める必要があります。
 現行の災害対策基本法では、大規模な災害であって、都道府県の段階では十分な対策を講じることができないような非常災害時には、国は、国務大臣を本部長とする非常災害対策本部を設置し、現地には現地対策本部を置き、地方公共団体に必要な指示をすることができることとなっております。
 例えば、2000年3月、有珠山の噴火災害のとき、道では、火山活動が活発化した3月29日に北海道災害対策本部を設置し、国では、同月31日の噴火直後に非常災害現地対策本部を設け、道や関係市町村と合同で会議を開催するなど、一体となった応急対策が実施されたところであります。
 結果として、ピーク時には1万6000人の方々が避難生活を余儀なくされ、道路を初めとする社会資本が大きな被害をこうむりましたが、防災関係機関と火山専門家の緊密な連携により、幸いにして、1人の死傷者も出すことなく対応できたことは、北海道における火山防災対策として成功例と言えるものであります。
 しかしながら、有珠山噴火災害のように、事前に予知し、準備が可能な災害ばかりではありません。北海道南西沖地震の例を挙げるまでもなく、大規模地震や津波、大型台風などにも十分対応できる防災体制が必要と考えます。
 北海道地域防災計画においては、道の災害対策組織として災害対策本部を定めておりますが、これは道の内部組織であり、北海道開発局を初めとした国の機関は構成員とはなっておりません。
 大規模災害が発生した場合を想定し、知事を本部長として、国、道の機関等が一体となった防災対策を行わなければならないと考えます。
 とりわけ、地震災害は季節に関係なく発生しています。特に、冬期間の除雪状況を見ましても、国道があいていても市町村道があいていないという状況では避難路の確保はできません。除雪の一体化が求められています。
 避難路や避難場所確保は、状況いかんによっては、道や市町村で困難な場合も考えられます。自衛隊の救援という緊急対応も考えられます。情報収集、現場の状況把握と情報の一元化、指示、伝達の迅速化を図る上からも、現行の災害対策本部から、知事を本部長とした、国、道、市町村、すべての行政機関が一体となった災害対策本部へ体制を見直すべきと考えます。知事の所見を伺います。
 次に、新たな住宅政策について伺います。
 これまでの本道の住宅政策は、だれもが安心して暮らせる住みよい社会の形成を目指し、公営住宅におきまして、高齢者に配慮したシルバーハウジングの取り組みやユニバーサルデザインに配慮した住宅整備の取り組みなどを進めるとともに、民間住宅においても、北国の気候・風土に適した良質な住宅として、北方型住宅の取り組み推進や、道内経済のリーディング産業の一つに位置づけられる住宅産業の振興など、さまざまな住宅政策を展開してきたものと承知しております。
 今後の住宅政策においては、道を初め、市町村とも、限られた財源の中で、社会経済情勢の変化や多様化する道民のニーズに対応した取り組みが必要と考えます。
 こうした中で、今後とも、住宅政策の柱となる公営住宅については、厳しい財政状況を踏まえ、安全性を担保しつつ、整備におけるコストの縮減はもとより、エレベーターなど施設の維持管理においても、随意契約から一般競争入札の導入など、コストの縮減が必要であります。
 また、本道の住宅事情や高齢者など入居者の居住形態なども勘案し、それぞれの地域にふさわしい整備のあり方などについて検討していく必要があります。
 これまでの本道の住宅政策を示してきた北海道第8期住宅建設5箇年計画や北海道住宅マスタープランは今年度が最終年度となっているところであり、これにかわる新たな住宅政策づくりが求められるところであります。
 新たな住宅政策につきましては、国の社会資本整備審議会から、昨年9月に、答申として、「新たな住宅政策に対応した制度的枠組みについて」が示され、国では、この答申を踏まえて、今国会にこれまでの住宅建設計画法にかわる住生活基本法案を提出しております。
 新たな枠組みにおいては、これまでの住宅建設5箇年計画により、国が建設戸数などの量的な目標を示すという枠組みにかわり、国が住宅政策の基本理念を示し、地方においては、その基本理念に基づき、地域の実情に応じた具体的な住宅政策を展開することになるものと承知しております。
 こうした国の動向やこれまでの本道の住宅政策の取り組みを踏まえ、今後の道における新たな住宅政策の考え方について伺います。
 道では、国の新たな住宅政策に対応した制度的枠組みを踏まえ、昨年、北海道住宅対策審議会に北海道における新たな住宅政策はいかにあるべきかについて諮問を行い、今後、審議会からの答申を踏まえ、北海道第8期住宅建設5箇年計画や北海道住宅マスタープランにかわる本道の住宅政策の基本となる新たな計画を策定していくものと承知しておりますが、計画策定に向けた今後の見通しについて伺います。
 本道では、全国を上回る勢いで人口減少や少子・高齢化が進むなど、住宅を取り巻く社会経済情勢は大きく変化しております。新たな住宅計画においては、こうした社会経済情勢の変化に対応した住宅政策が求められると考えます。新たな計画策定に当たり、今後の住宅政策の展開についてどのようなお考えをお持ちなのか、知事の所見を伺います。
 今後の住宅政策の推進に当たっては、住生活の向上に向けて、住民、住宅事業者、行政がお互いに協力し合うとともに、道と市町村が連携して取り組むことが必要と考えます。
 このため、新たな住宅計画の策定段階から、道民の方々を初め、市町村の意見を十分に踏まえることが必要と考えます。道の考え方を伺い、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(副議長西本美嗣君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)池本議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、地震防災対策に関し、大規模災害時の防災体制についてでありますが、大規模災害が発生した場合は、私を本部長とする災害対策本部を設置し、応急対策等を実施するとともに、被災地において、国などの防災関係機関と共同して応急対策を実施する必要がある場合には、副知事などを本部長とする現地合同本部を設置し、災害応急対策に万全を尽くすことといたしております。
 特に、大規模災害発生時には、国と道の関係機関が情報を共有し、連携を密にして対応することが重要であることから、各機関の保有する情報を一元化したポータルサイトである防災対策支援システムを構築するとともに、平成15年の台風10号災害を契機として、北海道開発局及び札幌管区気象台と、直接、被害状況や災害対策に関する情報の交換を行う取り組みなどを実施しているところであります。
 今後とも、大規模災害に的確に対応するため、国と道の防災関係機関が密接に連携を行い、一体的な防災体制の整備に努めてまいります。
 なお、推進地域の指定などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、今後の住宅政策についてでありますが、住宅政策は道民の暮らしに大きくかかわるものであり、国民の豊かな住生活の実現を図ることを目的として、今国会で制定予定の新たな住生活基本法に基づく枠組みに沿って、引き続き、本道の住宅政策の推進に向けた取り組みを進めていくことが重要と考えております。
 このため、道では、北海道住宅対策審議会に対して、北海道における新たな住宅政策はいかにあるべきかを諮問し、現在、御審議をいただいているところであり、審議会からは、本年6月を目途に答申をいただくことといたしているところであります。
 道といたしましては、国が示す住宅政策の基本理念や審議会からの答申なども踏まえ、新たな住宅政策の基本となる計画を本年末までに策定してまいりたいと考えております。
 最後に、住宅政策の展開についてでありますが、北海道住宅対策審議会では、本道の住宅事情や地域ごとに異なる住環境に関する課題などを踏まえ、安全、安心な暮らしのできる住まい・地域の創造、北海道らしい住まい・地域の創造、活力ある住宅産業の創造などを新たな住宅政策の基本的な目標として御議論をいただいているところであります。
 道といたしましては、新たな計画の策定に当たり、このような基本的な目標を考慮しながら、本道の住宅を取り巻く社会経済情勢の変化に対応し、地域の実情を踏まえたきめ細やかな住宅政策の展開が図られるよう検討してまいりたいと考えております。
 なお、市町村との連携については、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)地震防災対策に関してお答えをいたします。
 まず、推進地域の指定についてでございますが、推進地域の指定に当たりましては、内閣総理大臣から、指定基準を満たしている道内6支庁35市町村を対象とする指定原案が示され、道の意見を求められたところでございます。
 道では、指定原案の市町村のほか、隣接する市町村の意向も把握する必要があると考えまして、6支庁のすべての市町村長に意見照会をし、これら全市町村長からの意見を踏まえまして、推進地域の追加指定を含む道としての意見を国に提出したところでございます。
 この結果、平成18年2月20日付で46市町村が推進地域の指定を受けたものであり、市町村の意向を十分踏まえた推進地域の指定が行われたものと考えております。
 次に、道有施設の耐震化についてでございますが、まず、地震防災対策推進計画の策定時期につきましては、推進地域の指定後6カ月以内に、道及び指定された市町村においては推進計画を策定することとしているところでございます。
 関係市町村の推進計画の策定に当たりましては、国の基本計画が策定された段階で市町村の推進計画策定のための地震防災対策推進計画手引が示されることとなっておりますので、道としましては、この手引に基づきまして推進計画の作成を指導することとしているところでございます。
 次に、道有施設の耐震化の進捗状況についてでございますが、道では、平成8年、9年の2カ年で、地域における災害対策拠点となり得る建物や不特定多数の者が利用する施設など、156施設を対象に耐震調査を行い、その結果、78施設が耐震基準を満たしていないことが判明し、平成17年度までに54施設について耐震化が図られており、5施設が統廃合となっております。
 耐震工事が済んでいない庁舎のほとんどは、統廃合の対象になっているものや改築の時期に差しかかっているものでございまして、今後、改築整備により、耐震化を順次進めてまいりたいと考えております。
 また、道立学校につきましては、687棟中645棟の耐震化が図られているものと承知しているところでございます。
 身体障害者用トイレの整備状況につきましては、これまで計画的な整備を行ってきた結果、平成17年度までに92.7%、また、オストメート対応トイレにつきましては、平成15年度から整備してきたところでございまして、平成17年度までに24.3%の整備の予定となっているところでございます。
 最後に、津波浸水予測図の活用方策についてでございますが、津波対策におきましては、住民の迅速かつ的確な避難を確保することが大変重要であると認識しているところでございます。
 このため、道としましては、作成した津波浸水予測図を道のホームページで公表し、広く周知を図ることとしているところでございます。
 また、関係市町村に、津波浸水予測図と被害想定などの各種データや動画なども提供するとともに、道主催で説明会を実施するなどしまして、市町村を通じて、住民にこれらの成果が十分周知されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 建設部長野村昌信君。
◎(建設部長野村昌信君) (登壇)新たな住宅政策に関し、市町村との連携についてでございますが、道といたしましては、今後の住宅政策の展開に当たり、高齢者や子育て世帯への支援など福祉の分野や、まちなか居住の推進といったまちづくりの分野などにおいて、市町村とのより一層の連携強化が必要であると考えているところでございます。
 このため、市町村に対しては、新たな住宅計画の検討段階から、各種会議などを通じて情報提供や意見交換に努めるとともに、パブリックコメントを実施することにより、道民の方々の意見はもとより、市町村の意見も十分に反映させながら、新たな計画を策定してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 池本柳次君。
◆(34番池本柳次君) (登壇・拍手)(「よし」と呼び、その他発言する者あり)ただいま答弁をいただきましたが、防災対策本部に関し指摘をいたします。
 私は、迅速に対応できる体制が必要との観点から、道の災害対策本部の体制の見直しを求めたわけであります。答弁は、関係機関との情報交換を行う取り組みや、大規模災害に的確に対応するための緊急な連携と一体的な防災体制の整備に努めるとのことでありました。
 これまでの災害に対する対応の反省や教訓から、防災対策の充実強化が図られてきたと承知をしておりますが、私も、地震や津波、台風災害による悲惨な現場を目の当たりにしたことがございますが、被災地域はパニックに陥ることがあり、もっと迅速に対応できればという思いに駆られたことがあります。
 行政の対応のおくれが指摘されることがしばしばありますが、道民の生命と財産を守り、被害を最小限に食いとめるため、道を初め、行政機関の役割は極めて重要であります。
 現行の災害対策基本法は、国務大臣を本部長として、非常災害対策本部を設置し、地方公共団体に必要な指示ができるとなっておりますが、地震や津波のような場合、特に積雪寒冷地という北海道の場合の特殊性もあり、道の指示により、国や市町村が一体的に対応できるように、災害対策本部の体制を見直し、強化されるように指摘いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(副議長西本美嗣君) 池本柳次君の質問は終了いたしました。
 中司哲雄君。
◆(17番中司哲雄君) (登壇・拍手)(「よし」と呼び、その他発言する者あり)大変御心配をおかけいたしております。
 通告に従いまして、農業と僻地医療、北方領土、そして関連してのサハリンに関する問題についてそれぞれ順次お伺いいたします。
 まず最初に、農業問題ですけれども、北海道は、日本の食料生産基地として期待され、厳しい気候条件のもとで、国の援助による開発や公共事業などによる生産条件の整備が行われ、その経済的基盤を築いてきました。
 しかしながら、ここ2年間の好天による豊作や海外からの輸入増大もあって、米、砂糖、でん粉などの基幹作物が軒並み在庫増となっておりまして、それが生産者の手取り価格減となって経営の悪化を招いていることは皆様も御承知のとおりであろうと思います。
 これに加えて、生産も経営も比較的順調に推移してきた酪農も、飲用乳消費の減退によって、牛乳が加工用に向けられる量もふえ、脱脂粉乳やバターの在庫が過剰となってきております。
 例えば、脱脂粉乳では、適正在庫は3万7000トンほどであるのに対して、平成15年度末で2.5倍の9万3000トンにも達し、生産者の拠出金を使っての輸入品置きかえを実施いたしております。16年度は5000トン減の8万8000トン、17年度はさらに5000トン減の8万3000トンになる見込みでありますけれども、17年度においては、拠出金による対策は実に2万7400トンで、これは牛乳に置きかえますと30万トン以上の量になります。
 飲用乳の消費減がそのまま酪農家の対策費の増とプール乳価の低下につながって、酪農家経営体を直撃しております。比較的順調に推移していたバター在庫も、カレントアクセス分を脱脂粉乳からバターにシフトしたことも重なって、このままだと、18年度には適正在庫の2.5倍に達する見込みとなっております。
 このような状況の中、18年度より3年間、生産者は自主的に3%の減産を余儀なくされることになったのは、代表質問で申し上げたとおりであります。
 この状況下で、今まさに国において、酪農・畜産政策、価格決定のための最終協議が行われておりまして、けさの情報によりますと、価格は据え置き、限度数量は、生産者の努力を加味して203万トンと、2万トンの小幅減にとどめられることになる見込みとなりました。
 このための北海道としての努力もいただき、酪農民の一人として感謝を申し上げるところであります。
 そこで伺います。
 先ほど、北海道農業についての現状を述べましたが、知事は、主要農産物が過剰傾向にある北海道農業の実情についてどのように認識しているか、まずお伺いいたします。
 次に、我が党の代表質問に対し、今後、北海道牛乳の多様な消費拡大のために、酪農生産者、農業団体とともに、道としても挙げて取り組む姿勢を示していただきました。しかし、その取り組み姿勢は、農業団体や乳業メーカーの動きをなぞっているだけのものとしか見えないところであります。
 今、北海道は、道州制の導入によって地方分権型社会の先駆者になり、自主的な政策を持って自立を図ろうとしております。さきの我が党の代表質問で問われた、新しい市場や新製品の開拓による消費の拡大についての考えのお答えがなかったところでありますけれども、先ほども述べたように、北海道を代表する農産物が生産制限をせざるを得ない状況にある中で、北海道はどういう役割を果たすつもりか、そのお考えをお伺いいたします。
 次に、これまで北海道酪農は、府県での生産減退や、チーズやヨーグルトなどの消費の伸びなどもありまして、順調に生産を伸ばしてくることができました。このことが励みになったことと、コスト削減を進めようとの国の方針があって大規模投資を行う農家が多く、そのことが経営の安定やコスト削減を実現し、一定のルールで計算される保証乳価の引き下げにもつながってきました。
 しかし、この投資は規模の拡大とシステムの大幅な変更を伴うため、投資額も平均で約1億円を超えるものとなっています。
 例えば、私の経営でも、投資時期が比較的に早かったこともありましたけれども、それでも9000万円もの投資となっております。生産が順調に伸ばせたこともあって、元利で約700万円の負債償還も順調にすることができてきましたけれども、最近投資した酪農家は、資材の値上がりで建築単価が上がったり、あるいは、投資して軌道に乗り切れないうちに乳価の低下ですとか対策費の出費増などに見舞われ、収益減どころか、赤字経営に転落するところが多く出ております。家族経営で、投資もせずに頑張っている酪農家にも、この波は同様に襲いかかっております。
 現在、3500億円を超える生産を上げている北海道酪農でありますけれども、ちなみに、米は1000億円強、小麦、てん菜、バレイショの畑作3品はおよそ800億円ずつ、合わせて2340億円になりますけれども、この酪農が、大きな負債償還や価格低下、消費促進対策費負担などで、経営は非常に不安定になってきているのが現状です。
 道としては、今年度で終わる予定になっている畜産特別資金への利子補給や低コスト対策の指導、効率的な経営指導など、経営安定対策をどう進めるつもりか、お伺いいたします。
 次に、酪農の基盤になります粗飼料生産の対策について伺います。
 道は、これまで、安全、安心の食づくりのため、酪農においても、北海道で生産される飼料で牛乳生産をすることを基本に試験研究を進めてきたと承知しております。何といっても、酪農の基本は、よい土に育つよい草であります。
 しかし、今回のような減産や経営の厳しい状況になると、酪農家は、草地の更新を延ばして直接費の出費を抑えようとします。このことは、良質の粗飼料確保による購入飼料の削減や低コストな資源循環型酪農の確立という目標に反していくのではないかと考えますけれども、道の粗飼料生産対策についての考えをお伺いします。
 次に、酪肉近代化計画について伺います。
 さきの我が党の代表質問に対する答弁の中で、酪肉近代化計画の基本的な推進方向として、1、放牧など道内の恵まれた自給飼料基盤を十分に活用した、土、草、牛が調和する低コストな資源循環型酪農の確立、2、家族経営を中心に据えた人と家畜と環境に優しい生産構造の確立、3、消費者に信頼される安全、安心で良質な畜産物の安定供給を挙げておりますけれども、およそ10年間で100万トンもの増産計画がこのような考え方で達成できるのか、また、大型投資によって増産してきた経営の現状から見て、そのような方向が正しいと考えるのか、さらに、減産体制を余儀なくされている現状と矛盾しないか、伺います。
 農業問題の最後ですけれども、家畜ふん尿対策です。
 一昨年11月より施行された法律に合わせて、全国で家畜ふん尿の適正な処理をするための施設整備が進められてきました。北海道でも、この期間中に整備が終わらなかった農場のために、積み残し分の施設整備について畜産環境リースを3年間新たに創設していただいたことに感謝しているところであります。
 予定どおりの整備がなされているのか、また、整備が終わったところが、その後の規模拡大により不足となっているところはないのか、伺います。
 さらに、スラリー散布時の悪臭も問題となってきておりますけれども、このことへの対応はどのような研究と指導が行われているのか、伺います。
 次に、医療過疎地域の総合医療体制充実と医師確保策について伺います。
 道内は、札幌及び旭川といった医育大学のある周辺地区以外の市町村は、どこも、医療の充実や医師確保といった住民の要望にこたえるために、多額の累積赤字を抱え、苦労しているのが実情であることは、知事も十分理解されていることと思います。
 ある町の町長さんによると、医師の確保という難問が解決したら、仕事の半分は終わったようなものだと言うほどのものです。
 この議会でもこれまで何度となく議論され、知事を初め、担当においても努力を重ねられていると承知はしていますけれども、一昨年から始まった卒後臨床研修制度が、一時的とはいえ、地方の医師不足に拍車をかけたことも事実です。
 これらの医師不足は、例えば、町立中標津病院では、研修制度開始時に整形外科医の北大への引き揚げがあり、非常勤医で対応しておりますけれども、入院をとれないために、1年に2億5000万円もの収入減になったり、あるいは市立根室病院では、北方領土住民患者の受け入れも含め、老朽・危険化した建物を建てかえようと計画したときに、医師の確保のめどが立たずに建設を延期せざるを得なくなるなど、患者ばかりでなく、地域にとっても重要な影響を与えております。
 そこで、北海道医療対策協議会について伺います。
 道は、平成16年5月に北海道医療対策協議会を設置し、地域医療を担う医師の養成と、医師確保を支援するための新たな医師派遣システムの構築について検討しているところですけれども、その後の検討結果と、具体的な進展があれば、お示し願いたいと思います。
 次に、道は、平成16年度から、自治体病院の広域化に向けて、それまで検討熟度の高かった根室北部と南宗谷の二つの2次医療圏をモデル地域に指定して検討協議会を設置し、協議してきたと承知しております。
 これは、医師の確保と病院経営が困難な中で、地域の医療分担を進めて、総合的に医師の受け入れ体制を整えることで、医育大学でも医師派遣をしやすくなることと、地域内でより高度な医療を受ける機会をふやそうという目的だと承知しております。
 根室北部地域では、この広域化、ネットワーク化の結論をもって、建てかえの時期を迎えている羅臼病院ですとか別海病院の規模が決まると思われます。
 また、それぞれの病院ごとに医師を供給している医育大学が異なる中で、これらの病院相互の連携や交流がうまくいくのかにもかかわっています。根室北部、南宗谷におけるその後の検討結果はどのようになっているのか、各病院の役割分担を含めてお伺いいたします。
 次に、医師の地方勤務の不安解消についてであります。
 せっかく確保した医師が地方の病院に定着しない理由に、医師数の少なさの中で忙し過ぎること、高度の医療に接する機会が少なく、技術的におくれて、結果として患者の期待にこたえられなくなること、子供の教育レベルに不安のあることなどが挙げられておりますけれども、例えば、北海道全体で、いわゆる僻地と大学や、その近くの大きな病院で医師を循環させる交流システムをつくることで、これらの不安を取り除き、定着を図ることができると考えられますけれども、道としてこうした問題にどのように対応するのか、お伺いいたします。
 医療供給体制についてです。
 道は、昨年示した北海道過疎地域自立促進方針の中で、医療機関や医療従事者の分布の偏りによる格差是正を問題点として挙げ、今後の基本方針の中で、「どこで暮らしていても必要な医療が受けられるよう、プライマリ・ケアの理念を重視した体系的な医療供給体制を確立する。」としておりますけれども、この1年間の中でどのような進展を見ているのか、お伺いいたします。
 次に、北方領土問題についてお伺いいたします。
 昨年は、日ロ通好条約署名150周年、北方領土返還要求運動の始まりから60年を迎える節目の年として、領土返還を求める多様な取り組みが行われました。
 11月の日ロ首脳会談においては、結果として具体的な進展が見られず、元島民の方々や返還運動関係者のみならず、道民の大きな失望感を生んだものと考えております。同時に、領土問題は国民の悲願でありながら、いまだに解決の糸口も見出せないことについての戸惑いやいら立ちを抱く道民が多いのではないかと思います。
 さきの4定議会において、我が会派の質問に対し、知事からは、道民の先頭に立って、国民運動となるよう努力すると力強く答弁していただいておりますけれども、今後、領土問題の解決に向けた外交交渉の長期化が懸念される中で、どのように北方領土返還要求運動に取り組むのか、決意を伺います。
 次に、平成18年度における返還要求運動の重点についてです。
 本年は、1956年の日ソ共同宣言により国交が回復して50周年となる節目の年であり、外交交渉を支えるためにも、道としても、さらに積極的な啓発活動の推進を通じて、国民世論のより一層の高揚を図る必要があります。
 私としては、例えば、知床を訪れる観光客などが根室支庁管内を訪れ、国後島などの北方領土を身近に見て、その大きさや納沙布岬からの近さを実感して、領土問題に対する理解を深めてもらうような啓発活動も考えられるのではないかと思っております。
 また、特に返還運動の中心とも言える元島民の方々が高齢化している状況にあることや、運動の継続、発展を図るためにも、若い年齢層に焦点を当てた対策や事業の展開が重要であると考えておりますけれども、道においては、18年度においてどのようなことを重点として返還要求運動を進めるのか、考えを伺います。
 次に、北方領土隣接地域の振興対策です。
 北方領土に隣接する地域は、かつて、北方領土と一体の社会経済圏を形成して発展してきましたけれども、領土問題が未解決であることにより、今日においても、その望ましい地域社会の発展が阻害されている状況にあります。
 国においては、平成18年度に道や地元市町を含めた検討組織を設置して、今後の北方領土隣接地域の振興対策を進めるための検討を行うものと承知しておりますけれども、国においてはどのような検討を進めることが考えられているのか、また、道はどのように対応しようとしているのか、考えを伺います。
 次に、北方領土隣接地域振興対策根室管内市・町連絡協議会による要望についてでありますけれども、昨年の日ロ首脳会談においては具体的な進展がなかったことにより、北方領土隣接地域においても大きな失望感が広がっている状況にあります。
 こうしたことから、北方領土隣接地域振興対策根室管内市・町連絡協議会という組織がありますけれども、この地域の関係団体などから、領土返還に向けた戦略的環境づくり、援護対策の速やかな実施、領土問題未解決による地域疲弊の解消などについて意見を求め、北方領土問題の解決に向けた取り組みの再構築提言として取りまとめ、過日、道に対し要望を行ったところであります。
 道においては、これら隣接地域の思いをしっかりと受けとめるべきと思いますけれども、この提言及び要望に対し、どう実現しようとしているのか、考えを伺います。
 最後に、これに関連して、サハリンとの交流についてお伺いいたします。
 まず、サハリン交流についてですけれども、北方領土はロシアの管轄ではサハリン州に属し、そこでの強硬論がロシアの姿勢に大きく影響していると承知しております。昨年、知事も訪問し、はっきりと我々の主張をしていただいたところでありますけれども、今後、多くの交流の機会を持って、お互いの歴史認識や相互理解を深めていくことが重要と思います。
 昨年の訪問時に、経済交流をもっと進めるために、北海道にサハリン州事務所を設置するということが表明されたと記憶しておりますけれども、その後、この件についてどのように進展しているのか、伺います。
 また、経済交流についてもどのような経過になっているか、あわせて伺います。
 最後に、サハリン石油開発とオホーツクの危機管理についてです。
 サハリン沖では、ロシアによって石油開発が大規模に行われております。先日、知床半島で油にまみれた海鳥が大量に死んで、打ち上げられているのが発見されたことは記憶に新しいのですけれども、その原因や、どこで死んだのかの調査はともかくとして、ここでは、北から来る海流はかなりの速さと規模であるということを改めて思い知らされました。これが鳥の死骸でなく、原油だったらと思うと、ぞっとしたのは私だけではないと思います。
 道は、サハリンの石油開発基地で、以前、北海油田やアラスカ油田であったような事故が起こった際の対処計画を持っているのか、その危機管理について具体的に御答弁願います。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(副議長西本美嗣君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)中司議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、北海道農業の現状等に関し、まず、牛乳の消費拡大についてでありますが、牛乳の消費減少は、お茶などの飲み物との競合が原因と考えられますので、牛乳・乳製品の持つ栄養性と健康維持機能を前面に出して、年代層を問わず、日常的に消費していただくよう、息の長い取り組みを工夫していくことが必要と考えております。
 このような観点から、道といたしましては、消費者に支持される安全、安心でおいしい牛乳を生産するために、自給飼料に根差した生産、食育運動を通じて、牛乳、ヨーグルト等に豊富に含まれるカルシウムや良質たんぱく質などの栄養性や機能性のPR、産消協働運動による牛乳・乳製品を使用した郷土料理の開発や普及、さらに、手づくりチーズやアイスクリームを、北海道独自の認証制度、いわゆる「きらりっぷ」に認証するなど、農業団体や乳業メーカーと連携をしながら、積極的な需要拡大の推進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、酪肉近代化計画についてでありますが、長期的には、都府県の生産の減少が予想され、北海道に対する増産の期待は大きいことから、この目標を設定したところであります。
 道といたしましては、適切な栽培管理の指導や優良品種への普及等により、良質な粗飼料を増産し、それに見合った飼養頭数を増加させるとともに、飼養管理技術の改善や高度化などによって、この増産計画を達成してまいりたいと考えております。
 なお、牛乳消費の落ち込み等により、当面は抑制型の計画生産を余儀なくされる状況にありますが、関係団体と一体となって、積極的に牛乳・乳製品の需要拡大に取り組んでまいります。
 なお、本道農業の実情などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、自治体病院の再編と医師の確保に関し、まず、地域で勤務する医師の定着についてでありますが、過疎地の医療機関などにおきましては、少人数の医師により診療が行われているため、肉体的・精神的負担が大きく、診療技術向上のための学会参加も難しいなど、厳しい勤務環境にありますことなどから、医師の定着確保が困難な状況となっていると理解をいたしております。
 このため、道におきましては、熟年ドクターバンクを活用して、学会出席時の代替医師の派遣など、過疎地で勤務する医師の支援に取り組んでいるところであります。
 また、北海道医療対策協議会において協議検討を行い、医育大学においても、大学病院と地域の中核病院を循環させる医師の育成システムづくりや、ITを活用した地域の医師に対する相談・支援体制の整備などの取り組みが開始されているところであります。
 道といたしましては、今後とも、3医育大学などと連携協力して、こうした取り組みを進め、医師が地域で勤務しやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
 次に、本道の医療提供体制についてでありますが、道は、これまで、地域の中核的な医療機関である地方・地域センター病院における医療機能の整備などを図るとともに、自治体病院等の広域化に向けた取り組みを進めるなど、2次医療圏を中心とした医療提供体制の整備に努めてきたところであります。
 また、北海道医療対策協議会において、過疎地などにおける医師の養成確保に向けた協議検討を進めるとともに、今年度から、地域医療を担う総合医の養成を支援するための新たな事業を開始し、さらに、新年度に向けては、その内容を充実するなど、さまざまな施策に取り組んできているところであります。
 道といたしましては、今後、新たな医療計画を策定し、がん対策や脳卒中対策などの主要な事業ごとに患者本位の切れ目のない医療連携体制を整備するなど、過疎地域などで生活する道民の方々に良質な医療サービスが提供されるよう努めてまいりたいと考えております。
 なお、北海道医療対策協議会における検討状況などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、北方領土問題に関し、まず、北方領土返還運動に取り組む決意についてでありますが、昨年は、私といたしましても、北方領土問題の早期解決のため、総理に対する要請など、さまざまな努力を行ってまいりましたが、ロシアのプーチン大統領の訪日に際して具体的な進展がなかったことは非常に残念に思っているところであります。
 しかしながら、さきの日ロ首脳会談の結果に失望された元島民や返還運動関係者の皆様方が先月の北方領土フェスティバルなどで再び返還運動の先頭に立って活動されている姿に接し、私といたしましても、粘り強く努力していくよう決意を新たにしているところであります。
 ことし7月には、ロシアでのサミットの際に日ロ首脳会談が行われるものと思いますが、北方領土問題の解決に向けての前向きな動きがあることを切に望んでおり、改めて国に対し強力な外交交渉の推進を求めていく考えであります。
 さらに、外交交渉を支援する立場から、さまざまな機会をとらえて、みずからの考えを積極的に発信するなど、国民世論の結集が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
 最後に、北方領土隣接地域の振興対策などについてでありますが、国におきましては、平成18年度において、北方領土に隣接する地域の振興を図るため、道及び根室管内の1市4町を含む検討組織を設け、地域の整備方針などについて検討を進めるものと伺っております。
 隣接地域の振興について、国がこれまで以上に積極的に取り組んでいただけることは非常に望ましいことであり、道といたしましても、積極的に参画し、協力してまいりたいと考えております。
 また、領土問題の解決に向けた地元からの提言及び要望についてでありますが、地元の皆様方のさまざまな思いが集約されたものであると受けとめているところであります。
 北方領土問題の解決を図るためには、国民意識の高揚に向けた取り組みや、元島民の方々への援護対策、隣接地域の振興対策などはいずれも大切なことと考えており、提言及び要望内容について、道として何ができるのか、国にどのように働きかけるかなどについて十分検討の上、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
 なお、来年度の領土返還要求運動の重点及びサハリンとの経済交流につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)北方領土問題などに関しましてお答えをいたします。
 まず、来年度の領土返還要求運動の重点についてでございますが、本年は、日ソ共同宣言により国交が再開してから50年となりますが、いまだに北方領土問題の解決に向けた進展がなく、元島民の皆様の高齢化が進んでいる状況にございます。
 道としましては、このような状況などを踏まえまして、運動を継続、発展させるためには、議員が御指摘のように、若い世代を中心とした啓発活動にさらに積極的に取り組むことが重要であると考えております。
 このため、来年度におきましては、引き続き、新しい世代に向けた啓発活動をさらに重点的に行うこととしております。
 具体的には、インターネットを活用して、将来的に返還運動に参加、応援していただける皆さんを発掘、育成する返還運動サポーター育成事業を初め、北方領土関係資料のカタログ集を作成・配布し、各学校に北方領土教育の充実を要請する学校における啓発活動強化事業を新たに実施することとしております。
 なお、御意見のありました観光客等への対応につきましては、これまでも観光バス事業者にガイドを通じた啓発の依頼などをしてきたところであり、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、サハリン石油開発とオホーツクの危機管理についてでございますが、国におきましては、油流出事故に対応するための国内体制及び国際協力体制の確立を目的としました、1990年の油による汚染に係る準備、対応及び協力に関する国際条約を批准し、油汚染事件への準備及び対応のための国家的緊急時計画を策定するなどして、体制の整備を図っているところでございます。
 また、平成13年には日ロ合同の訓練を実施しており、本年5月にも、サハリン州のアニワ湾で日ロ合同の油防除総合訓練を予定しているところでございます。
 道におきましては、北海道周辺海域での大規模な油流出事故災害に対処するため、北海道地域防災計画で流出油等対策計画を定め、これに基づき、具体的な連絡体制や活動内容の手順を流出油事故災害対応マニュアルとして策定しているところでございます。
 また、サハリン州との間で、平成12年に、油流出事故等に関する相互の通報基準の設定を内容とした、環境及び防災における協力に関する北海道とサハリン州との覚書を締結しているところでございます。
 万一、油流出事故が発生した場合には、これらの計画等に基づきまして、第1管区海上保安本部や道などは、情報の収集や関係市町村などへの伝達を迅速に行うとともに、関係機関による対策会議を開催し、防災関係機関や民間団体などで構成する地域の排出油防除協議会や海上災害防止センターなどと連携しまして防除活動を行うこととしております。
 道としましては、今後とも、関係機関と連携し、防災訓練などを通じまして油防除体制の強化に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)自治体病院の再編と医師確保に関しましてお答えをいたします。
 まず、北海道医療対策協議会における検討状況についてでございますが、道では、北海道医療対策協議会におきまして、医師確保が困難な市町村立の病院、診療所を対象とする医師派遣システムを構築し、地域における診療機能の維持に取り組んでいるところでございます。
 平成17年度の医師派遣におきましては、継続分については、おおむね市町村からの要請に対応できたところであり、平成18年度に向けましても、現在、鋭意調整を行っているところでございます。
 また、地域医療を担う医師の養成を図るため、去る1月に開催をいたしました協議会におきましては、一定期間の過疎地勤務を義務づける新たな入試枠と、それに連動した奨学金制度の創設などについて意見交換を行い、今後、道や医育大学、市町村などが協力して具体的な検討を進めることとしているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、この協議会における協議検討などを通じまして、地域医療の充実確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、自治体病院の広域化についてでございますが、道は、これまで、根室北部と南宗谷の二つの地域におきまして、地元市町村や医師会などで構成いたします検討会を設置し、自治体病院の広域化に向けた協議検討を行ってきたところでございます。
 このうち、根室北部地域におきましては、町立中標津病院を中核病院といたしまして、当面は地域住民の要望が強い循環器内科の充実と周辺自治体病院への眼科医師の派遣に優先的に取り組むことで合意が得られたところであり、こうした地域での検討を踏まえ、道から医育大学に働きかけを行った結果、これらの診療科における医師確保の見通しがついたところでございます。
 また、南宗谷地域におきましては、住民の方々や、町、自治体病院など関係者の協議を経て、今後は宗谷地域全体の自治体病院に対象を広げて広域化の検討を進めることとなったところでございます。
 道といたしましては、今後、北海道医療対策協議会の場などを通じまして、地域の検討状況に応じて、医育大学などに協力を要請するなど、自治体病院等の広域化に向けた取り組みを支援してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)サハリン州との経済交流についてでありますが、サハリン州の代表事務所につきましては、両地域の経済交流や人的交流を拡大するため、現在、州行政府におきまして、札幌市への開設準備を進めており、本年1月には、道に対し、設置手続など、具体的な情報提供の依頼があったところであります。
 また、本年2月にユジノサハリンスク市で開催されました北海道とサハリン州との合同会議の場におきましても、サハリン州側から協力要請があり、道としては、サハリン州の代表事務所が早期に開設できるよう、可能な限り協力を行ってまいる考えであります。
 サハリン州との経済交流につきましては、平成10年に調印いたしました北海道とサハリン州との友好・経済協力に関する提携に基づき、これまで進めてきたところであり、北海道サハリン事務所の開設や両地域間の定期航路・航空路の開設など、一定の成果があったものと認識をしております。
 サハリン州代表事務所の道内設置を契機といたしまして、今後とも、サハリン州行政府との連携を一層強め、交流の拡大に向けて努力していく考えであります。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 農政部長佐藤隆君。
◎(農政部長佐藤隆君) (登壇)北海道農業の現状と生乳の生産調整に関し、初めに、本道農業の実情についてでございますが、本道は、我が国最大の食料生産地域として発展してきたところでありますが、国際化の進展による輸入の増加や食生活の変化、さらには農産物の生産性の向上などを背景に、米や畑作物などについて計画的な生産が実施されており、さらに、生乳については、来年度から13年ぶりに減産型の生産が行われるなど、生産環境の厳しさが増しているところでございます。
 こうした中、本道農業が我が国の食料自給率の向上に一層寄与していくためには、需要に即した生産を基本としながら、消費者から信頼され、選択される、良質で安全、安心な食づくりを進めていくことが重要であると考えております。
 次に、酪農の経営安定対策についてでございますが、生乳の需要が低下するなど、生産環境が厳しくなりつつある中で、北海道酪農が持続的に発展していくためには、一層のコスト低減や経営体質の強化が必要でありますので、道といたしましては、本道の恵まれた自給飼料基盤を最大限に活用する集約放牧技術の普及など、地域状況に応じた放牧の積極的な推進、共同で自給飼料を生産し活用するTMRセンターの設立やコントラクターの育成、飼養管理の改善や乳牛改良による丈夫で健康な牛づくりなどに取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、新たな畜産特別資金制度につきましては、国の考え方を踏まえて、道としての対応について検討してまいりたいと考えております。
 次に、粗飼料の生産対策についてでございますが、本道の酪農は、恵まれた土地資源などを背景に発展してきたところであり、今後とも、良質粗飼料に立脚した持続可能な生産構造を確立することが重要であると考えております。
 このため、道といたしましては、草地整備や草地更新の重要性についての啓発と各種制度の活用などにより、その推進に努めるとともに、牧草の優良品種の普及や寒冷地向けトウモロコシの開発普及による品質の向上などに引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
 また、家族経営等を支援するコントラクターやTMRセンターの活用による飼料生産の効率化を推進するとともに、道産飼料を100%使用した新しい飼養技術の普及などに努め、資源循環型酪農の確立を図ってまいりたいと考えております。
 最後に、家畜ふん尿対策についてでございますが、平成17年度以降、応急的に対応した畜産農家のうち、約1700戸が恒久的施設整備を希望しており、道といたしましては、補助事業やリース事業の活用により、計画的に整備を進めているところでございます。
 また、飼養規模の拡大等により処理施設が不足するケースが見られますが、シートなどを利用した簡易施設や補完施設の整備、地域ぐるみの共同処理施設の併用による対応などを指導しているところでございます。
 さらに、スラリー散布時の悪臭低減につきましては、十分に曝気処理したものを散布することや、悪臭拡散が少ないスラリー散布機の導入を促してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 中司哲雄君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後2時17分休憩
─────────────────────────────────
  午後2時53分開議
○(議長高橋文明君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 三井あき子君。
◆(67番三井あき子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従い、順次質問してまいります。
 まず、中心市街地の再生について伺います。
 いわゆるまちづくり3法の改正案が閣議決定され、今通常国会に提出して成立すれば、来年までには施行される予定となっていますが、まさに従来の規制緩和の流れから方向転換するもので、これまで一本調子だった規制緩和が曲がり角に差しかかっていることを浮き彫りにしたものと言わざるを得ません。
 道内では、2000年の大店立地法施行以来、1000平方メートルを超える店舗新設届けが昨年12月末現在で約160件あり、このうち、1万平方メートルを超えるものが約20件に上りました。
 一方で、40の市町村が中心市街地活性化基本計画を策定しましたが、急ピッチで進む大型店出店に対抗し得ていないのが現状であります。
 知事は、さきの代表質問で、道独自の新たな対応策としてガイドラインを策定する方針を明らかにしましたが、強制力のある条例化ではなく、なぜガイドラインを選択したのか、伺います。
 いずれにしても、今後、制限対象となる施設の種類や店舗面積、撤退時の義務や、進出時に近隣市町村の住民が意見を述べられるようにする方策など、さまざまな検討が求められており、市町村や住民の意見聴取が必要となってきます。
 中心市街地のあり方などをテーマとした道民意識調査では、道民の約4分の3が何らかの規制が必要と考えています。地方自治体や道民意識を新たな対応策に反映するために、どのような取り組みを考えているのか、具体的な検討項目をどう設定しようとしているのか、あわせて伺います。
 また、道の新たな対応策は、まちづくり3法改正案とどのようにリンクすると考えているのか、対応策の施行時期や位置づけもあわせて伺います。
 市街地への大型店進出が振るわないのは、用地の取得が困難だったり、自動車社会の進展の中で駐車場確保が難しいなどの構造的な要因があり、共働き家庭の増加や消費者の好みの多様化などの背景もあります。
 中心市街地再生のためには、加速する高齢化と人口減少の社会を見据えて、中心市街地の定住人口をふやす取り組みや公共交通機関の整備、公共施設の中心街集積など、多角的で息の長い取り組みが求められています。大型店の郊外出店規制だけでは解決でき得ない問題であり、知事は、中心市街地再生に向け、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 次に、本道のIT産業の振興について伺います。
 北海道経済産業局の北海道ITレポート2005によれば、本道のIT産業は、今から10年前の売り上げが約1800億円程度なのに対し、平成15年度には3000億円を突破し、平成17年度には3200億円と見込まれています。
 また、従業員数については1万7000人になるなど、本道のIT産業は、道内工業出荷額で比較しますと、第5位の鉄鋼業に次ぐ位置にあります。
 また、従業員数は、食料品製造業に次ぐくらいの雇用規模にまで成長しており、21世紀の北海道を支える成長産業として期待されています。
 道も、IT産業の育成を経済政策の重要な柱として掲げていますが、その取り組みはいまだ不十分なものであると言わざるを得ません。知事は本道IT産業の現状と課題についてどのように認識されているのか、まず伺います。
 IT産業における道内企業と道外企業の従業員1人当たりの売上高を比較しますと、道内企業が圧倒的に低く、1.4倍の格差が生まれています。これは、道外大手企業などからの受託開発に依存する割合が高いことや、同業他社などとの取引が多いことが理由として考えられます。
 資本金5000万円以下の企業の割合は、道内全産業において98%、IT企業においても79%を占める本道においては、道外大手企業に依存することなく、道内他産業との取引拡大を支援することが道内IT企業の自立を促し、さまざまな産業分野のIT化を促進し、道内経済の活性化に寄与することになると考えます。
 こうした点を含め、本道のIT産業を力強く発展させるためにどのような対策を講じようとしているのか、知事の見解を伺います。
 今日の高度情報化社会が、20世紀の工業社会から、新しい知識創発型社会への転換期にあると言われており、こうした新しい社会を支えるIT産業は、広い面積や大規模な設備を要するものでなく、時代ニーズに沿った斬新な発想や創意工夫という人の知恵と、その集積が何よりも大切となります。
 本道のIT産業を21世紀の北海道を支えていく産業として着実に成長発展させるため、優秀で高度な人材の育成確保が必要と考えますが、道としての取り組みは極めて不十分なものであります。知事は人材の育成確保について今後どのように取り組もうとしているのか、お伺いいたします。
 情報格差には、地域格差と消費者格差が存在すると考えられています。このうち、地域格差については、総務省の平成16年度通信利用動向調査の都市規模別インターネット利用率によると、政令指定都市、県庁所在地で78.2%なのに対し、町村部では56.9%と、その差は実に21.3%に達しています。平成15年度の差が17.6%だったのに対し、3.7%も格差が拡大しているのであります。高齢化などの影響もあると考えられますが、地域の通信インフラ整備促進の現状について道はどのように認識しているのか、伺います。
 道内IT産業の総売り上げが3000億円と言われる中で、旭川や北見、釧路などの地域でも約400億円の売り上げが出ているなど、地域で創意工夫を凝らして頑張ってはいるものの、本道のIT産業は、札幌バレーと称されるように、売上高や従業員数の多くが札幌に集中し、約8割を超えている実態には太刀打ちできないとの各地域の声が上がっています。
 札幌では、北大を中心に、知的クラスターの形成や北大リサーチ&ビジネスパーク構想が進められていますが、IT産業を本道の真のリーディング産業とするためには、旭川や北見、釧路など、道内各地域のIT企業と札幌バレーとのネットワークを構築するなど、広域的な地域間連携を活発化させてこそ初めてすそ野の広いリーディング産業になると考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、児童生徒の安全確保について伺います。
 最近、広島県や茨城県で、幼い児童が下校中に犯罪に巻き込まれ、犠牲となる凶悪犯罪が相次いでいますが、道内でも、昨年、不審者に子供が声をかけられる声かけ事案が一昨年同期の4倍に急増しています。
 保護者の不安が高まっておりますが、政府では、各省が連携して、子供への凶悪犯罪対策を強化するため、昨年12月に関係省庁連絡会議を開催して、犯罪から子供を守るための緊急対策を打ち出しましたが、児童生徒の安全を確保するためには、官民、地域を挙げた取り組みの連携の強化が必要で、道の果たすべき役割が問われており、以下、具体的な対策について伺ってまいります。
 緊急対策では、地域住民に、学校安全ボランティア、いわゆるスクールガードへの参加を広く呼びかけることとしており、道も、新年度予算においてスクールガード養成等に関する事業に2269万円を計上しております。
 しかし、札幌市では、巡回活動を担う市民ボランティアへの応募が少なく、対象229校のうち、半数を超える学校でまだメンバーが決まらない状況になっているとも報じられています。道教委としてどのように取り組みを進めていこうとしているのか、見解を伺います。
 また、国では、路線バスをスクールバスとして活用する方策を早急に検討するとしています。安全対策の観点から、道教委としてバスの活用について検討する考えがあるかどうか、見解を伺います。
 また、兵庫県では、限られた自治体財政の中で、スクールバスと福祉バスの統合を行い、安全と福祉の一石二鳥を実現した自治体があるとも聞いております。広大な面積と財政悪化に悩む本道自治体においても、統合を進めるための検討を行うことは効果的と考えますが、道教委としての見解を伺います。
 すべての学校教育施設において不審者に対応する危機管理マニュアルの整備が急がれているわけですが、所によっては、文部科学省が作成したものを準用しているところが多いとも聞いています。
 例えば、札幌市内で学校独自の危機管理マニュアルをつくっているところは、小学校では88%に対して、中学校では65%にすぎないという指摘もあります。
 全道的な学校独自の危機管理マニュアルの作成状況と、道教委としてどのような指導を行っているのか、あわせて伺います。
 児童生徒の安全を確保するためには、関係者間の連携強化が何より求められています。道内には、子ども110番の家・店と、防犯ステーションの登録が合わせて4万1000件あると言われていますが、実際に子供が駆け込んだ事例はわずか数件と、安全対策の形骸化を指摘する声もあります。道として、今後、児童生徒の安全確保にどのように取り組んでいくのか、お答えいただきたいと思います。
 次に、地産地消の推進です。
 道は、食の北海道ブランドの創出に向けた強化領域の具体的な取り組みとして、北海道米食率向上事業を展開していますが、16米穀年度の食率60%に比較して、17米穀年度は推計で62%と、2ポイントではありますが、過去に比べて向上しつつあります。
 道の食率向上シミュレーションによりますと、18米穀年度は65.4%、19年度は68.7%、最終的には食率80%を目標として設定しています。
 知事も、「米チェン」のテレビキャンペーンに積極的に登場するなど、その手法、評価は別として、北海道米の食率向上に取り組んでいるところでありますが、おひざ元の道職員に対して昨年10月から12月に行ったアンケート調査を見ると、ふだん北海道米を食べている職員の割合は58%にとどまり、17年度の道内の消費率さえ下回っていることが明らかになりました。
 道民に対して北海道米の消費を訴えている知事として、このアンケート結果をどのように受けとめているのか、伺います。(発言する者あり)
 地産地消の推進に当たっては、まず、道職員が先頭に立って、道民の模範となるよう取り組むことが当然のことであり、愛食運動の加速に当たっても、また同様と考えます。
 道産米の食率向上に当たって、年次別に全道的な目標食率を設定している以上、道職員に対しては、その目標値を上回る数値で目標食率を定め、目標達成のために具体的な取り組みを行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、学校給食における地産地消についてです。
 豊かな自然環境に恵まれた北海道には、新鮮な食材が豊富にあり、北海道産の農水産物を学校給食に活用することは、消費拡大につながるだけでなく、身近な生産活動と日々の食事との関連を理解できるなど、子供たちの食育を推進する上でも大変重要です。
 道教委が調査した米飯給食の実施回数は、平成16年度の週平均で2.9回、学校給食における道産の野菜や魚介類などの農水産物の使用割合は、平成14年10月において52%です。
 学校給食における地産地消について道教委はどのような認識を持っているのか、伺います。
 また、市町村で自己完結するのではなく、全道的な立場から、知事部局と連携を深め、そのネットワーク化に努めるべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
 近年、社会環境の変化などに伴い、偏った栄養摂取などの食生活の乱れや、肥満傾向の増大、過度の痩身などが見られるとともに、生活習慣病と食生活の関係も指摘されているところであり、心身ともに健康な子供を育てるためには、食習慣を初めとする規則正しい生活や、米を中心に栄養バランスのとれた健康的で豊かな食生活に戻ることが重要であると考えます。
 このような観点から、米を中心とする伝統的な日本の食文化を基本にして、安全で安心な北海道の農水産物を多様に活用した献立を積極的に取り入れるべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
 次に、低所得世帯の児童生徒への対策です。
 近年、生活保護世帯が増加し、就学援助費の受給率も年々上昇してきており、家庭の経済格差が拡大してきている状況にあります。
 その結果、親が子供の勉強を見る余裕もなくなった、給食費を払えないなど、長期間にわたった不況の中、生活に追われる親の状況が子供の学習面も含めた学校生活に影響を及ぼしている実態が指摘されており、最近言われています学力低下についても、家庭の経済格差の拡大が影響しているとの現場の声もあります。(発言する者あり)
 そこで伺いますが、道教委は、家庭の経済格差の影響が子供の学力格差につながっていると憂慮する声についてどのように認識し、また、今後どのように対応していこうとされているのか、お伺いします。
 また、小・中・高の学校で児童生徒が使用する体育用ジャージーや上靴、絵の具箱などなどといったものについて、業者が固定化している、または、メーカーがブランド物で割高のジャージーを買わされているなどのさまざまな声が、この新年度、入学時期を迎えて聞かれています。結果として、低所得世帯の保護者に大きな負担となっている状況にあると考えます。
 そこで、道教委として、道立高校において生徒が使用する体育用ジャージーなどを統一する理由は何かを伺います。
 また、物品購入でメーカーや業者の固定化を招かないようにすることや、低所得世帯の保護者に対して何らかの手だてが必要になってくると考えますが、認識を伺います。
 さらに、小中学校で使用する物品購入については市町村教育委員会の所管事項ではありますが、全道的な低所得世帯対策として、市町村教育委員会に指導など配慮を求めるべきと考えますが、見解を伺います。
 以上、答弁を求めます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)三井議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、中心市街地の再生に関し、まず、ガイドラインを選択した理由についてでありますが、道内の中心市街地は、にぎわいの低下や郊外部への都市機能の拡散から、厳しい状況下に置かれており、にぎわいの創出に向けた迅速な対応が必要と認識をいたしております。
 このため、道といたしましては、このたびの改正法の施行時期は平成19年度中とも予想されること、罰則を含む条例についてはさまざまな意見があり、他県の施行状況の推移を注視する必要があることから、機動的かつ迅速な対応が可能なガイドラインを策定し、大規模集客施設の適正立地を図ることとしたものであります。
 次に、中心市街地の活性化への取り組みについてでありますが、今後、厳しい地方財政のもと、本格的な人口減少や少子・高齢時代に対応し、商業機能を初め、居住、医療など、多様な都市機能がコンパクトにまとまった中心市街地の活性化が重要と考えております。
 このため、道といたしましては、都市機能の郊外への拡大を抑制し、市街地への集約を図る都市機能の適正な立地を進めるとともに、集客力やまちの魅力の向上による中心市街地のにぎわいの創出に積極的に取り組む考えであります。
 なお、ガイドラインの具体的な内容などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、地域におけるIT産業の振興についてでありますが、本道経済の活性化を進めるためには、地域における企業の新たな事業展開等を促進することが重要であることから、道では、地域の産業支援機関を核として、産学官や企業間の連携を強化し、新たな事業展開等に向けた取り組みを支援していくこととしており、旭川や北見、釧路などにおけるIT関係団体の独自の活動についても一層活発に展開されるよう、地域の産業支援機関と連携しながら働きかけてまいる考えであります。
 また、社団法人北海道IT推進協会では、特色ある技術等を持つIT企業の地域間交流を図ることにより、新たな市場開拓などの可能性を広げるための取り組みを始めたところであります。
 道といたしましては、今後とも、地域における産学官や企業間の連携による新事業展開を促進するとともに、道内各地域のIT企業間の交流が活発に展開されるよう、関係機関と連携をし、取り組んでまいる考えであります。
 なお、情報格差などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、今後の児童生徒の安全確保の取り組みについてでありますが、近年、児童等を対象とする誘拐、連れ去り事件が全国的に後を絶たないことなどから、道といたしましては、昨年4月に施行された北海道犯罪のない安全で安心な地域づくり条例において、特に児童等の安全の確保に関する規定を設け、関連する施策の推進に努めてきたところであります。
 平成18年度においては、地域全体で通学路等の児童等の安全の確保などに取り組む地域ぐるみの活動に対する支援施策を積極的に展開することとしたところであります。
 また、あわせて、道警察や道教委、関係団体で構成する児童等の安全確保に関する専門部会を今月中に開催し、地域における具体的な取り組みや関係者の連携手法、支援の仕組みを議論するほか、活動協力者の掘り起こしなどについて検討し、効果的な道民運動に結びつけ、児童等の安全確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、北海道米の消費に関し、まず、アンケートについてでありますが、昨年の10月に、職員を対象に、北海道米の愛食を促進することを目的として試行的にアンケートを実施したところであります。
 この結果では、ふだんから北海道米に決めて食べている職員は58%、北海道米も食べているが、特に決めていない職員が21%、ふだんは府県産米を食べている職員が21%となっており、私といたしましては、もっと多くの職員に北海道米を食べてもらいたいと考えているところであります。
 最後に、職員の食率向上の取り組みについてでありますが、愛食運動を進める道といたしましては、目標の達成に向け、率先した取り組みが必要と考えております。
 このため、さきのアンケートのほか、各部や各支庁等のそれぞれの職場において、ポスター掲示や職員に対するパンフレット配付、試食会などを実施しているところであります。
 私といたしましては、機会あるごとに、おいしくなった北海道米の利用の呼びかけを強めるとともに、道が進める産消協働の観点からも、職員ともども、しっかりとした意識を持って取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)IT産業の振興に関し、情報格差についてお答えをいたします。
 ITが経済社会のあらゆる分野に浸透する中で、若者だけではなく、お年寄りや障害のある方々など、すべての道民が等しくITの恩恵を享受するためには、格差のないブロードバンドの環境づくりが何よりも必要であると認識をしております。
 道といたしましては、平成14年11月に、北海道総合通信局と共同いたしまして北海道ブロードバンド構想を策定し、市町村ニーズの掘り起こしや民間事業者への働きかけを行い、電話回線を使用したADSLや、無線を使ったFWA、いわゆる無線アクセスシステムでございますが、このほか、光ファイバーといった高速の通信技術によるブロードバンド環境の整備に取り組んできているところでございます。
 この結果、サービス提供市町村数が、構想策定当時には97市町村であったものが、平成18年2月現在では187の市町村にまで増加しておりますが、地域によっては、まだサービスが十分に行き渡っていない箇所もあると承知をしているところであります。
 国が本年1月に発表いたしましたIT新改革戦略では、2010年度までにブロードバンドのゼロ地域を解消するという目標を掲げているわけでございまして、光ファイバーの整備や無線による新たな技術の活用などにより、その実現を図ることとしております。
 道といたしましては、こうした技術動向を見きわめながら、通信事業者を初めとする関係機関などとも連携を深め、地域の実情に応じた、よりきめ細やかなブロードバンドの環境づくりに努めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)初めに、中心市街地の再生に関し、ガイドラインの具体的な内容についてでありますが、このガイドラインは、都市機能の郊外への拡大抑制、市街地への集約といったコンパクトなまちづくりを基本に、大規模集客施設の適正な立地を目的として、市町村に対するゾーニングの活用促進や、当面、一定規模以上の商業施設の設置者に対し、市町村などとの事前手続の確保や主体的な地域貢献の促進を求めようとするものであり、その機能を十分に発揮させるため、まちづくり推進会議に専門の部会を設置し、全庁一丸となって取り組む考えであります。
 御指摘のありましたガイドラインにおける対象施設の種類や規模、出退店時における対応など、地域貢献の具体的な項目につきましては、議会での御議論を初め、住民や市町村、関係団体などの意見を十分にお聞きしながら検討を進める考えであります。
 次に、まちづくり3法改正との関連についてでありますが、このたびの法改正によりまして、大規模な集客施設の立地制限などによる都市機能の適正立地と、基本計画に係る国の認定制度の創設などによる中心市街地の振興を一体的に進めるまちづくりの枠組みの再構築が図られるものと期待をしております。
 しかしながら、市町村によるゾーニングの活用促進、近隣市町村への関連情報の公表など、事前手続の確保、大規模集客施設の設置者による主体的な地域貢献の促進など、解決すべき課題があり、また、改正法の施行までには相当の時間を要するところであります。
 道といたしましては、中心市街地が厳しい現状にあることから、法改正の趣旨を踏まえ、機動的かつ迅速な対応を図るため、平成18年度の早い時期の実施を目指し、ガイドラインを取りまとめることとしたものであります。
 次に、IT産業の現状などについてでありますが、IT産業につきましては、今後、高い成長が期待できる分野として各種の施策に取り組んできたところであり、道内経済が総じて厳しい状況にある中におきましても、売上高、従業員数とも着実な成長を遂げており、本道経済を牽引する重要な産業の一つとなっているものと認識をしております。
 一方、道内のIT産業は、高い技術力に優位性があるとされておりますものの、小規模な企業が多く、本州大手企業からの受託開発を中心とする企業が少なくないことから、発注元の事情により売り上げが大きく左右されやすく、また、大規模な受注を受けづらい構造となっております。
 また、最近は、人件費等のコストが安い中国を初めとする海外の企業との競争が激化しているなど、道内IT産業の置かれている経営環境は厳しいものがあると考えております。
 次に、IT産業の振興に向けた対策についてでありますが、IT産業が成長を続け、本道経済の活性化に寄与する産業として発展していくためには、ITを取り巻く経営環境や技術の急速な変化に対応できる競争力に富んだIT企業を育成していくことが大切であると考えております。
 このため、道といたしましては、ビジネスマッチングの実施などによるIT企業と中小企業との取引機会の拡大や、新技術の事業化に向けた研究開発に対する支援を行うほか、IT企業の独自技術等の強みを生かした企画提案力強化や企業間連携等を通じた経営力強化のための支援に積極的に取り組んでまいる考えであります。
 最後に、IT産業の人材育成についてでありますが、IT産業は典型的な知識集約型産業と言われておりますことから、優秀な人材の育成や確保を図ることが重要な課題の一つであると考えております。
 このため、道におきましては、開発業務の中心となるマネジャークラスのスキルアップを目指すセミナーや、企画提案力の向上を図るための研修会を開催するとともに、北海道創造的中小企業育成条例に基づき、先進企業等への従業員の派遣に対して支援するほか、北海道ソフトウェア技術開発機構が実施するIT技術者向けのプログラミング等に関する研修事業の活用を働きかけるなどいたしまして、人材の育成を図っているところであります。
 また、人材の確保に関しましては、東京の北海道IJU(移住)情報センターに就職相談コーナーを設置し、首都圏の高度技術者等の確保に努めており、今後とも、関係機関との連携のもと、IT産業の人材育成確保を図ってまいる考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)三井議員の御質問にお答えをいたします。
 初めに、児童生徒の安全確保に関しまして、まず、スクールガードの養成等についてでありますが、道教委では、本年度、全道6地域で約400人のスクールガードを養成したところであり、平成18年度は、実施地域を全道10地域に拡充するとともに、地域で児童生徒の安全を見守るパトロールボランティアを全道の約700カ所で養成することとしております。
 道教委といたしましては、今後とも、知事部局、道警察や防犯協会などの関係団体と十分連携をしながら、多くの人の目で児童生徒を見守るという観点に立ちまして、安全対策の一層の充実に努めてまいります。
 次に、路線バス等の活用についてでありますが、児童生徒の登下校時の安全確保のため、スクールバスによる通学方法は有効な取り組みの一つであると考えております。
 今回、国から、路線バス等をスクールバスとして活用するための具体的な取り組み方策が示されましたことを踏まえまして、道教委では、この取り組み方策や、現在、遠距離通学用にのみ運行されているスクールバスを安全確保の観点から活用することにつきまして、各市町村教育委員会に周知をしたところでございます。
 道教委といたしましては、知事部局、道警察などと十分連携を図りながら、今後とも、各地域におきまして、学校や地域の実情に応じた登下校時の安全確保対策に積極的に取り組まれるよう働きかけてまいります。
 次に、危機管理マニュアルの作成についてでありますが、平成16年度末の道内の公立学校における作成状況は、小学校で84%、中学校で80%となっておりまして、前年度と比較いたしまして、小学校で9ポイント、中学校で11ポイント増加をしております。
 児童生徒の安全確保を図るためには、緊急時の初期対応や通報体制、教職員の役割分担などを定めました学校独自の危機管理マニュアルを作成することが極めて大切でありますことから、道教委といたしましては、今後とも、市町村教育委員会に対し、すべての学校でマニュアルを作成し、児童生徒の安全対策がより実効性のあるものとなりますよう指導をしてまいります。
 次に、学校給食に関連しまして、まず、地産地消についてでありますけれども、学校給食に地場産物を使用することは、児童生徒が郷土に対する関心を深めるとともに、地域の生産活動について学ぶなどの教育的効果が期待できるなど、意義のあるものと考えております。
 道教委といたしましては、地域の食材を活用した学校給食を推進するため、関係者を対象とした学校給食地区別研究会において、学校給食に郷土料理や行事食を取り入れた事例などにつきまして紹介するとともに、北海道学校給食会などと連携し、献立の事例集を作成・配付するなどして、地場産物の使用の促進に努めております。
 今後とも、このような地域における多様な取り組みが一層推進されるよう、市町村教育委員会等に働きかけるとともに、知事部局や関係団体とも連携を密にして、道が推進しております地産地消の考え方に立った愛食運動をさらに推進するなど、地域に根差した学校給食の充実に努めてまいります。
 次に、学校給食における献立についてでありますけれども、子供たちの健康の面から、北海道の豊かな自然環境ではぐくまれた米を初めとする新鮮で種類の豊富な食材を学校給食の献立に取り入れ、栄養バランスのとれた食事を提供することは大切なことと考えており、これまでも推進に努めてまいりました。
 道教委といたしましては、今後とも、知事部局や関係団体と連携を図りながら、地場産物を活用した親子料理教室や子供のアイデア献立募集などを行う食育推進事業、さらには、平成18年度から、学校給食で地場産物を積極的・集中的に活用する期間を設ける、こういった取り組みを通しまして、北海道産の米や小麦、野菜、魚介類などの地場産物の学校給食への一層の活用に努めてまいります。
 次に、低所得世帯の児童生徒への対策に関しまして、まず、子供の学力にかかわってでありますが、家庭の経済状況と子供の学力との関係につきましては、国会や教育関係者の間でさまざまな議論があることは承知をしておりますけれども、私は、子供たちが等しく教育を受けることができるよう、教育の機会を保障していくことが何よりも大切であると考えております。
 道教委といたしましては、子供の就学を経済的に支援する観点から、奨学金制度の充実や授業料免除などを行っており、今後とも、すべての子供たちが高い志を持って伸び伸びと学ぶことができる教育環境づくりに努めてまいります。(発言する者あり)
 最後に、学校で使用する物品の取り扱いなどについてでありますが、道立高校においてジャージーなどを指定していることにつきましては、学校への帰属意識を高めることや保護者負担への配慮などによるものと考えており、学校や地域の実情も勘案して、各学校がそれぞれ判断しているものと受けとめております。
 学校があっせんをしている物品につきまして、道教委として、平成10年に、道立学校における斡旋物品等の取扱いマニュアルを作成し、学校の視点からだけでなくて、生徒、保護者や地域住民の視点に立った取り扱いを行うことや、業者の選考や決定手続について公平公正で厳正な事務処理を行うことなどを指導してきております。
 また、小中学校における教育費の保護者負担の軽減等への配慮につきましては、毎年、市町村教育委員会に対しまして要請をしておりますが、今後、児童生徒が使用する物品の選定なども含め、保護者負担の軽減への配慮について、各管内の教育長会議などの機会を通じまして、改めて要請をしてまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 三井あき子君。
◆(67番三井あき子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)ただいまの答弁に対し、再質問と指摘をさせていただきます。
 まず、中心市街地の再生についてです。
 今後の取り組みについて、知事から、都市機能の適正な立地と中心市街地のにぎわいの創出に積極的に取り組むとの答弁をいただきましたが、質問で述べたとおり、道内では、既に40の市町村が中心市街地活性化基本計画を策定したものの、現状では、それぞれの地域事情もあり、進展していないのが実態です。
 中心市街地の再生に向けて今求められているのは、総論ではなく、それぞれの地域特性に合わせた個別具体的な対応ではないでしょうか。支庁レベルで具体的な対策会議の場を設けるなど、よりきめ細やかな対応をとることが道の責務であることを強く指摘しておきます。
 次に、児童生徒の安全対策についてでありますが、ただいま、道警察や道教委、関係団体で構成する児童等の安全確保に関する専門部会を今月中に開催し、効果的な道民運動に結びつけていきたいとの答弁をいただきました。
 しかし、これまでの道の取り組みを見ていますと、昨年12月に開かれた道教委と道警の安全対策会議も、大阪の池田小学校での児童殺傷事件があった2001年以来、4年ぶりであって、これでは、事件が起きたときの後追い対策の感が免れません。
 例えば、マップづくり一つをとっても、北海道では夏と冬の2種類が必要であります。また、定期的に見直すことによって安全や危険回避への意識を持続させるなど、息の長い継続的な取り組みが求められています。
 モデル地区に指定された石狩市では、校長やPTA会長から成る防犯推進委員会を設置し、持続的な取り組みを図ることを検討中との話を聞いています。
 民主党は、学校安全対策基本法を議員立法として提案し、都道府県学校安全対策推進計画の策定などを求めていますが、オール北海道で、関係団体の連携を強化し、持続的な取り組みを行うべきと考えますが、再度、知事の見解を伺います。
 最後に、道職員の道産米食率向上の取り組みについてですが、知事の答弁は、もっと多くの職員に食べていただきたいと、まるで他人ごとのようにおっしゃいました。テレビコマーシャルに積極的に出演した知事のあの熱意からして、言葉を失ったとしか言えません。
 幾ら道民にPRしても、知事の後ろを固めるべき道職員自身が全道平均を下回る程度の取り組みしかしていないようでは、まさに知事のリーダーシップに問題ありと言わざるを得ません。(発言する者あり)
 この問題は氷山の一角であって、さまざまな施策の推進に当たって、改めてみずからの足元を見直す時期が来ているのではないでしょうか。
 道民に施策の推進や協働を求める以上、道政に対する信頼の構築を率先して行うべきトップリーダーとして、より積極的な取り組みが必要と考えますが、知事の認識を伺い、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)三井議員の再質問にお答えをいたします。
 最初に、児童生徒の安全確保についてでありますが、道といたしましては、先ほども申し上げましたとおり、今月中に開催予定の専門部会で検討していただいた結果を全道に発信し、道警察、道教委、関係団体と一体となって、地域ぐるみで児童等の安全を守る道民運動に積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 次に、道産米の消費に関し、職員の食率向上についてでありますが、先ほどもお答え申し上げましたとおり、目標の達成に向けて、私を初め、職員が率先して取り組むことが必要でありますので、産消協働の観点からも、さらに職員とともに食率の向上に努めてまいる考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 三井あき子君の質問は終了いたしました。
 内海英?君。
◆(8番内海英?君) (登壇・拍手)通告に従い、順次質問をいたします。
 初めに、道民の健康づくりについて伺います。
 国は今国会に医療制度改革のための法案を提出しておりますが、改革のポイントは、治療重視の医療から疾病の予防重視へと施策の大転換を図ろうとするもので、これにより、第一線で住民の健康づくりを指導する市町村の役割と負担がますます重くなってくると思われるのであります。
 私の地元の当別町では、生活習慣病の一つである糖尿病や肥満者の割合が全道に比べ比較的若い人にも多く、人工透析患者も増加傾向にあり、家計に重く負担がかかっておりますが、町の財政も、毎年増加し続ける国保の医療費負担によって大変厳しい状況となっております。
 このため、町では、北海道医療大学、札幌医科大学、天使大学、地元医師会や保健所の協力や助言を得て、生活習慣病の実態調査から分析、健康支援プログラムの作成、生きがいづくりに至る当別町健康づくり行動計画を策定し、去る2月27日に計画を推進するための協議会を発足させております。
 町レベルで、これほどの大学、関係機関、団体が連携して、計画の策定、事業の実施、そしてその評価という仕組みを構築するのは道内では初めてではないかというふうに思われるのでありますが、町の取り組みにはおのずと限界があり、国や道の支援が待たれるところであります。
 そこで、まず伺います。
 道では、道民の健康づくり推進計画である「すこやか北海道21」について、このたび、中間評価を踏まえ、新たなアクションプランを策定するとのことでありますが、改訂の基本的な考え方について伺います。
 次に、健康づくりの推進に当たっては、行政だけではなく、関係機関や団体も含めて、共通の認識のもとに一体となって取り組むことが重要と考えますが、これら関係機関などとの連携の仕組みをどうつくっていくのか、伺います。
 また、計画をただ単に策定するだけでは意味がありません。それを着実に実行することが、より大事なことであります。
 道では、計画でうたった目標達成のために今後どのような取り組みを行っていくのか、伺います。
 次に、市町村では、住民の方々が、いつまでも、住みなれた町で、生き生きと元気よく、明るく暮らすことができるように頑張っているのでありますが、市町村国保は大変厳しい運営を強いられているところであります。
 さきに道が公表した市町村国民健康保険運営安定化支援計画では、市町村国保の運営安定化を図るため、生活習慣病予防対策に重点的に取り組み、保健事業等を通じた医療費の適正化対策を進めることとしておりますが、住民の健康づくりを効果的・効率的に進めるためには、健康づくり推進計画とこの支援計画を密接に連携させながら一体的に進めることが重要と考えます。
 こうした観点を踏まえ、道として市町村国保の運営安定化のためにどう取り組もうと考えておられるのか、基本的な考え方を伺います。
 また、今後、市町村においては、生活習慣病予防を初め、介護予防など、健康づくりに一層取り組んでいくわけでありますが、市町村国保の保健活動の取り組みに対する道の支援も待たれるところであります。この点をどう考えておられるのか、伺います。
 次に、食育について伺います。
 次代を担う子供たちが心身ともにたくましく育っていくためには、何よりも食が重要であり、食育の推進が求められております。
 しかし、PTAの調査によりますと、朝食をとらない子供が2割程度に上っており、また、学校保健統計調査では、肥満児が増加傾向にあることが判明しております。
 道は、食育推進行動計画を策定し、小中学校での食育にも取り組んでおりますが、これまでの取り組みの状況と、その評価について、教育長に伺います。
 また、子供たちの指導に当たる栄養教諭の配置の充実が求められるところでありますが、配置状況と今後の配置計画について、あわせて伺います。
 次に、子供たちの食育を進める上で、家庭での食育こそが最も大事であると考えますが、親が朝食をとらないために子供もとらない、家庭での食事バランスが崩れているため、親も子供も肥満であるなどの問題点が指摘されております。家庭での食育をどう進めていこうと考えておられるのか、知事に伺います。
 次に、食育が成果を上げるためには、住民に身近な市町村段階での取り組みが重要だと考えます。
 食育基本法では、市町村に対しても食育推進計画を策定するよう努力義務を課しておりますが、食育を進めるための市町村の役割についてどのような認識をお持ちなのか、また、道としては今後具体的にどう対応されるのか、知事の見解を伺います。
 次に、認定こども園について伺います。
 幼稚園と保育所との幼保一元化は、縦割り主義の代表例として、長い間の懸案であったわけでありますが、文部科学省と厚生労働省との協議が調い、昨年から全国各地でモデル事業が行われ、今国会に本格実施に向けての法案が提出され、本年10月から認定こども園としてスタートする運びとなっております。
 そこでまず、道内で行われたモデル事業ではどのような成果を得ているのか、伺っておきます。
 次に、認定こども園は知事が認定することとなりますが、園児のみならず、在宅の子育て家庭を含めたすべての子育て家庭に対する支援機能、例えば、親子の交流会や子育ての悩み相談などを実施することが必須の認定条件とされており、この支援機能に大きな期待が寄せられております。国では全国で約1000施設の認定を見込んでいるとのことでありますが、道としてはどう取り組まれていくのか、伺います。
 認定こども園の認定基準は、国の指針に基づき知事が定めることとなりますけれども、認定に向けたスケジュールをどう考えておられるのか、また、道民の方々を初め、認定希望事業者への制度の周知をどのように進めようと考えているのか、伺います。
 次に、農業問題について伺います。
 国の経営所得安定対策等大綱の決定により、生産品目単位の生産量に応じた交付金から、対象を担い手に絞り実施される品目横断的経営安定対策、さらに米政策改革推進対策、農地・水・環境保全向上対策が創設されたところであります。
 品目横断的経営安定対策では、担い手に施策が集中され、認定農業者と経理の一元化を行い、法人化を計画する組織が交付対象となりますが、農村集落には経営規模の大小があり、すべてが認定農家となることは困難で、地域社会を維持するために組織化し、条件を満たそうとする経営体が今後各地で結成されると考えます。
 こうした場合、道としても、地域の要望にこたえ、集落営農組織の育成指導に積極的にかかわるべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、農地・水・環境保全向上対策についてでありますが、この対策については、本道の水田と畑の面積から試算しますと、おおむね100億円を超える事業費が想定され、そのうち、50%が国、残りを道と市町村が負担することとなりますが、食料の安定供給や自給率の確保、農村地域の多面的な機能の維持などは国が責任を持って行うべき政策であることから、地方へ負担を求めるのではなく、全額国費で対応すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、環境保全に向けた先進的営農活動の対象要件については、慣行栽培よりも5割以上の減農薬などとなっておりますが、全国一律ではなく、既にクリーン農業を実践している本道農業の実態を踏まえ、弾力的な設定とすべきでありますが、この点、どう考えておられるのか、あわせて伺います。
 最後に、個人情報保護法について伺います。
 昨年4月から、個人情報保護法が全面施行されておりますが、役所や学校、病院などで法の趣旨を曲解、逸脱した過剰反応や情報隠し、出し渋りなどの事例が多く見られるようになり、大きな社会問題となっております。
 先般、全国紙がこの問題についての全国世論調査を行っておりますが、それによりますと、役所などが個人情報を過剰に保護することによって暮らしにくく不便な社会になるという不安を感じるかという問いに、約6割の人が、そう思うと答えております。
 また、過剰保護の実例として、地方自治体が災害時に助けが必要なひとり暮らしのお年寄りなどの情報を地域の世話役である民生委員に教えなくなった、病院などが事件や事故でけがをした人の容体や容疑者の入院の有無について警察の問い合わせに応じなくなった、役所が懲戒処分の職員の氏名や退職時の天下り先を公表しなくなった、(発言する者あり)学校が生徒の緊急連絡網を廃止した、こういうことについてどう思うかを聞いたところ、いずれも75%以上の方が、おかしいと答えております。こうした過剰保護についてどう受けとめておられるのか、伺います。
 こうした過剰反応にブレーキをかけるため、内閣府の国民生活審議会個人情報保護部会で、法改正も視野に入れ、改善策について検討を始めておりますし、15省庁で構成する個人情報保護関係省庁連絡会議においては、各省庁がつくっているガイドラインや解説などを見直すこととしております。また、神奈川県でも、正しい運用を図るための手引書を作成しております。
 道としても、制度の正しい運用を図るため、道教委や道警も含めた連絡会議を立ち上げ、手引書などをつくるなどして、関係機関はもとより、広く道民の方々への啓発活動を行うべきと考えますが、見解を伺います。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)内海議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、道民の健康づくりに関し、まず、「すこやか北海道21」の改訂についてでありますが、「すこやか北海道21」は、道民の方々の健康寿命を延ばすことを目指し、道の健康増進計画として平成13年に策定をしたものでありますが、食生活や運動などについてそれぞれ具体的な数値目標を示し、その達成に向けてさまざまな取り組みを進めてきたところであります。
 計画策定から5年が経過し、数値指標の達成状況について道民調査などにより検証を行った結果、喫煙率など、改善しているものがある一方で、男性の肥満者の割合など、改善していないものも見られたところであります。
 このため、道といたしましては、このたびの計画の改訂に当たり、数値指標のうち、目安を達成したものについてさらに高い数値を設定するとともに、新たに、アクションプランとして、道民の健康づくりの実践目標となる「すこやかほっかいどう10カ条」を制定するなどいたしまして、道民の生活習慣の改善と生活習慣病予防対策をより一層推進してまいる考えであります。
 次に、市町村国保運営安定化の取り組みについてでありますが、本道の国保の事業運営は大変厳しい状況にあり、その安定的な運営を図るため、医療費適正化と保険料収納率向上対策を柱として、平成18年度から平成27年度までの10年間において、市町村が重点的に取り組むべき施策と道の具体的な支援施策を明示した道独自の市町村国民健康保険運営安定化支援計画を策定したところであります。
 この計画は、国保医療費の中で大きなウエートを占める老人医療費の適正化を図るため、市町村が重点的かつ具体的に取り組むための指針を盛り込み、一体的に推進することといたしているところであります。
 また、平成18年度から2年間を集中対策期間としてモデル事業による重点的な支援を行い、市町村における積極的な取り組みを促進してまいりたいと考えております。
 この計画の推進に当たっては、「すこやか北海道21」や介護保険事業支援計画などと整合性を図りながら、生活習慣病や介護の予防対策など保健事業の充実に取り組むこととし、本道における市町村国保運営の安定化に努めてまいりたいと考えております。
 次に、市町村国保の保健活動等に対する支援についてでありますが、このたび策定をした計画におきましては、特に、保健事業の充実及び介護予防対策の強化を図るため、市町村が重点的に取り組む施策などを明示したところであります。
 これらの取り組みに当たり、道といたしましては、生活習慣病の早期発見、早期治療に結びつく健診率の向上や効果的な保健事業の実施、日常における保健活動強化のための保健師の配置、インフルエンザ予防接種率向上など、予防医療の充実や、生活機能の低下を防止する介護予防の推進などの取り組みに対して積極的に支援することといたしているところであります。
 特に、生活習慣病の予防対策においては、「すこやか北海道21」と連携し、取り組みの目標値を設定するなど、市町村における主体的かつ計画的な取り組みを一層促進し、道民の健康づくりの推進を図ってまいりたいと考えているところであります。
 なお、関係機関・団体等との連携などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、家庭における食育についてでありますが、私といたしましては、道民が生涯にわたって健康な生活を送るためには、子供のころから食育を身につけることが大切であり、特に家庭は食生活や食習慣の形成などに重要な役割を担っていると認識いたしております。
 このため、このたびの「すこやか北海道21」では、朝食の大切さやバランスのとれた食生活について提唱しますとともに、食育に関するわかりやすいパンフレットを作成し、北海道栄養士会など関係団体と協働して普及啓発を行うこととしております。
 道といたしましては、今後とも、食育に関する普及啓発を行いますとともに、市町村、学校、及び全道に約7000人おります食生活改善推進員の方々などと連携をし、健全な食習慣や道産食材を使った調理法を教える親と子の食育教室を全道各地で開催するなど、家庭における食育の推進が一層図られるよう努めてまいりたいと考えております。
 最後に、市町村の食育推進計画についてでありますが、国は昨年7月に食育基本法を施行しており、市町村は、これに基づき、食育推進計画を策定するよう努めることとされているところであります。
 食育を推進していくためには、家庭、学校、地域などが互いに協力し合い、道民運動として取り組むことが重要であり、とりわけ、市町村の役割は極めて大きいものがあると考えております。
 このため、昨年12月に策定をいたしました北海道食育推進行動計画では、平成21年度までに道内全市町村で食育推進計画の策定を掲げているところであります。
 道といたしましては、地域における説明会や、新たに予定しております食のポータルサイトからの情報提供などを通じ、食育の普及啓発に努めますとともに、食に関する専門家や実践者を登録して派遣する食育コーディネーター制度を活用するなどして、全道各市町村において計画が策定されますよう支援してまいりたいと考えております。
 なお、認定こども園、農業問題及び個人情報保護法につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)個人情報保護法についてお答えをいたします。
 まず、いわゆる過剰反応に対する認識についてでございますが、個人情報の取り扱いにつきましては、昨年4月に個人情報保護法が施行され、高度情報通信社会における個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利・利益を保護するため、個人情報を取り扱う事業者に対しまして、さまざまな遵守事項が規定されているところでございます。
 個人情報保護法の運用につきましては、先ごろ開催されました個人情報保護関係省庁連絡会議におきまして、同法に対する誤解等に起因して、必要とされる個人情報の提供までもが行われなかったり、各種名簿の作成が中止されるなどの事例を明らかにした上で、御指摘のような過剰反応と言われる状況が一部に見られるとされておりますけれども、これは、第三者に対する個人情報の提供を原則として禁止する、そのような規定が法律にあることなどにより、このような反応が起きているのではないかと思っているところでございます。
 次に、道としての取り組みについてでございますけども、道といたしましては、個人情報保護法の円滑な施行に資するため、内閣府との共催による事業者及び一般向け説明会の実施、事業者向け指針の作成・公表、各省庁ガイドラインの提供と道ホームページからの各省庁ガイドラインへのアクセスなどのほか、道民や事業者から寄せられます法制度に関するさまざまな相談などに適切に対応するなど、必要な助言や情報の提供に努めているところでございます。
 道としましては、今後とも引き続き、教育委員会や警察本部等との情報の共有化など密接な連携を図りながら、道民や事業者における個人情報保護制度の適切な運用に向けたなお一層の普及啓発に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)道民の健康づくりに関しましてお答えいたします。
 まず、関係機関・団体等との連携についてでございますが、道民の健康づくりを積極的に推進するに当たりましては、道はもとより、健康づくりにかかわっている市町村や団体が一体となって取り組んでいくことが重要であると考えているところでございます。
 このため、道の健康増進計画であります改訂後の「すこやか北海道21」におきましては、行政を初め、関係機関や関係団体が協働して健康づくりを進める北海道健康づくり協働宣言を行うこととしているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、各団体などとの共通認識のもとに、協働して道民の健康づくりに向けた活動を積極的に展開できますよう、一層の連携強化を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 次に、今後の取り組みについてでございますが、改訂後の「すこやか北海道21」におきましては、生活習慣病の予防などを目指し、今後5年間における具体的な42項目の取り組みを進めることとしております。
 その主なものを具体的に申し上げますと、食育を推進するため、道産食材を活用した食事バランスガイドを作成するとともに、栄養成分などを表示したヘルシーレストランの登録店を拡大すること、また、運動不足の解消や肥満予防のため、ウオーキングを勧め、その環境づくりとしてすこやかロード認定事業を推進すること、さらには、保健所と市町村が中心となり、事業所と連携して、地域住民の健康診断や保健指導を積極的に進める体制づくりを整備する地域・職域連携推進事業を実施することといったことなどでございます。
 道といたしましては、こうした取り組みを通じまして、生活習慣病予防対策など、道民の健康づくりを積極的に推進してまいりたいと考えております。
 次に、認定こども園に関しまして、まず、幼保一元化に係るモデル事業の成果についてでございますが、道におきましては、今年度、国の委託を受けまして、登別市の同一敷地内に併設された私立幼稚園と公立保育所において、教育、保育を一体的に行い、その内容や職員配置などについて検証を行う総合施設モデル事業に取り組んでいるところでございます。
 モデル事業の成果等につきましては今年度中に取りまとめることとしておりますが、これまでの実践経過におきましては、一つのカリキュラムに基づいて幼稚園児と保育所児のクラス活動などが円滑に行われておりますこと、また、幼稚園と保育所それぞれの職員が所属の違いを超えて連携し、一体となって教育、保育の提供を行っていることなどの成果が得られているところでございます。
 次に、認定こども園についてでございますが、認定こども園に関する法案が今国会に提案されているところでございますが、就学前の教育と保育を一体として提供する認定こども園につきましては、関係機関が連携して対応していくことが必要でありますことから、昨年の11月に道教委と庁内関係部局による連絡会議を設置し、情報交換や連絡調整などを行っているところでございます。
 道といたしましては、現時点で認定こども園の具体的内容が明らかになっておりませんことなどから、今後の国会審議の動向などを見きわめるとともに、情報収集に努めるなど、制度の導入に向けて適切に対処してまいりたいと考えているところでございます。
 最後に、関係者、住民への周知等についてでございますが、今国会に提案されております法案によりますと、認定こども園における職員配置等の具体的な認定基準は、国が定める指針を参酌して都道府県が条例で定めることとされておりますことから、今後、法案審議の状況に合わせ、新年度に現在の連絡会議にかわる認定こども園検討会議を設置し、認定基準などについて検討を行うとともに、認定こども園制度について市町村などへの周知を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部長佐藤隆君。
◎(農政部長佐藤隆君) (登壇)農業問題に関し、初めに、集落営農組織の育成についてでございますが、道といたしましては、関係機関・団体で構成する担い手育成協議会と一体となって、本道の実態に即した集落営農パターンの例示や道内外の優良事例の紹介、市町村等に対する個別指導などに取り組んでいるところでございます。
 今後とも、こうした取り組みに加え、比較的経営規模の小さな地域や高齢化が進行している地域などを対象として、農業改良普及センターを中心に、集落営農の組織化に向けた技術指導や経営管理指導を実施するなど、地域の実情に応じて集落営農組織の育成に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、農地・水・環境保全向上対策についてでございますが、国は、19年度からの施策の導入に向けて、18年度に予定している資源保全対策の実験事業において、具体的な仕組みや要件、支援の水準などの検証を行うこととしているところであります。
 道といたしましては、この対策が本道の実態に即したものとなり、さらに、地方の厳しい財政事情を十分に考慮したものとなるよう、市町村と連携して、引き続き国に強く働きかけてまいりたいと考えております。
 また、先進的営農活動への支援は、地域で一定のまとまりを持って、慣行の栽培から化学肥料や化学合成農薬の使用を原則5割以上削減するものが対象とされておりますが、5割の削減が困難な場合には、作物ごとに、現行の代替技術により低減可能な水準を考慮して削減率が設定されることとなっております。
 道といたしましては、この支援制度が現在進めているクリーン農業などの取り組み実態に即したものとなるよう、国に要望してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)内海議員の御質問にお答えをいたします。
 小中学校における食育の取り組み状況などについてでありますが、道の食育推進行動計画においては、学齢期の食育の取り組みとして、学校、家庭などが連携をし、食生活の大切さを学び、望ましい食習慣を身につけることが重要であるとされております。
 学校では、給食の時間や総合的な学習の時間などで、望ましい食習慣のあり方や食事と健康のかかわりを指導することはもとより、地産地消の観点から、学校給食に郷土料理を取り入れたり、地域と連携して子供たちのための料理教室を開催するなどの取り組みが進められております。
 私は、このような取り組みは、子供たちが食生活の大切さを学び、生涯を通じて健康な生活を送る上で大変意義のあるものと考えており、今後とも、この行動計画の趣旨に沿って、食に関する指導が推進されるよう努めてまいります。
 また、栄養教諭についてでございますが、本道におきましては、昨年10月から制度の導入を図っているものでありまして、給食調理場で勤務している学校栄養職員約500人について、栄養教諭免許を取得するための認定講習会を開催するなどして、順次、栄養教諭に任用することとしております。
 現在、10人の栄養教諭が小学校などに配置され、教職員と連携を図りながら、学校給食を生きた教材として活用するとともに、「給食だより」などを通して食の大切さを家庭へ働きかけるなど、食に関する指導に努めております。
 平成18年度におきましては、昨年、免許を取得した80人の学校栄養職員の中から、市町村教育委員会や学校の意向も十分踏まえながら、栄養教諭の任用を進めてまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 内海英?君の質問は終了いたしました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 3月10日の議事日程は当日御通知いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後4時17分散会