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北海道 北海道

平成18年第1回定例会−03月07日-04号




平成18年第1回定例会

平成
 第1回北海道議会定例会会議録
18年                   第4号
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平成18年3月7日(火曜日)
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 議事日程 第4号
  3月7日午前10時開議
日程第1、議案第125号
日程第2、議案第126号ないし第144号
日程第3、議案第1号ないし第122号及び報告第1号
     (質疑並びに一般質問)
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●本日の会議に付した案件
 1.日程第1から日程第2
 1.日程第2にあわせ、日程第3
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 出席議員(105人)
   議長   110番  高橋文明君
   副議長   90番  西本美嗣君
        1番  戸田芳美君
        2番  大河昭彦君
        3番  織田展嘉君
        4番  池田隆一君
        5番  勝部賢志君
        6番  北 準一君
        7番  岩間英彦君
        8番  内海英?君
        9番  大崎誠子君
        10番  小野寺 秀君
        11番  小畑保則君
        12番  小松 茂君
        13番  作井繁樹君
        14番  菅原範明君
        15番  棚田繁雄君
        16番  千葉英守君
        17番  中司哲雄君
        18番  中村裕之君
        19番  長谷秀之君
        20番  藤沢澄雄君
        21番  小谷毎彦君
        22番  須田靖子君
        23番  高橋 亨君
        24番  田村龍治君
        25番  長尾信秀君
        26番  福原賢孝君
        27番  角谷隆司君
        28番  横山信一君
        29番  前川一夫君
        30番  真下紀子君
        31番  稲津 久君
        32番  金岩武吉君
        33番  保村啓二君
        34番  池本柳次君
        35番  蝦名清悦君
        36番  岡田 篤君
        37番  岡田俊之君
        38番  沖田龍児君
        39番  木村峰行君
        40番  日下太朗君
        41番  村田憲俊君
        42番  山本雅紀君
        43番  吉田正人君
        45番  岩本剛人君
        46番  蝦名大也君
        47番  遠藤 連君
        48番  大谷 亨君
        49番  柿木克弘君
        50番  田渕洋一君
        51番  布川義治君
        52番  加藤礼一君
        53番  鎌田公浩君
        54番  喜多龍一君
        55番  工藤敏郎君
        56番  瀬能 晃君
        57番  竹内英順君
        58番  原田 裕君
        59番  船橋利実君
        60番  本間 勲君
        62番  水城義幸君
        63番  見延順章君
        64番  斉藤 博君
        65番  佐々木恵美子君
        66番  佐野法充君
        67番  三井あき子君
        68番  沢岡信広君
        69番  滝口信喜君
        70番  西田昭紘君
        71番  林 大記君
        72番  星野高志君
        73番  井上真澄君
        74番  岡田憲明君
        75番  久保雅司君
        76番  森 成之君
        77番  荒島 仁君
        78番  花岡ユリ子君
        80番  大橋 晃君
        81番  佐藤英道君
        82番  三津丈夫君
        83番  伊藤政信君
        84番  高橋由紀雄君
        85番  段坂繁美君
        86番  平出陽子君
        87番  井野 厚君
        88番  鰹谷 忠君
        89番  鈴木泰行君
        91番  大内良一君
        92番  石井孝一君
        93番  板谷 實君
        94番  伊藤条一君
        95番  加藤唯勝君
        96番  川尻秀之君
        97番  川村 正君
        98番  清水誠一君
        100番  釣部 勲君
        101番  神戸典臣君
        102番  小池 昌君
        104番  和田敬友君
        105番  勝木省三君
        106番  湯佐利夫君
        107番  岩本 允君
        108番  久田恭弘君
        109番  高木繁光君
 欠席議員(2人)
        44番  米田忠彦君
        61番  丸岩公充君
 欠員(3人)
        79番
        99番
        103番
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 出席説明員
   知事        高橋はるみ君
   副知事       吉澤慶信君
   同         山本邦彦君
   同         麻田信二君
   出納長       河村耕作君
   公営企業管理者   梶本孝博君
   総務部長      原田淳志君
   知事政策部長    嵐田 昇君
   企画振興部長    吉田洋一君
   環境生活部長    前田 晃君
   保健福祉部長    太田 博君
   経済部長      近藤光雄君
   経済部参事監    高井 修君
   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   水産林務部長    達本文人君
   建設部長      野村昌信君
   企業局長      中島 昇君
   総務部次長     立川 宏君
   財政課長      井筒宏和君
   秘書課長      窪田 毅君
─────────────────────────────────
   教育長       相馬秋夫君
   企画総務部長    藤原貴幸君
   生涯学習部長    真田雄三君
   財務課長      戸沢孝一君
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   選挙管理委員会   河合裕秋君
   事務局長
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   人事委員会委員長  泉川睦雄君
   人事委員会     真鍋俊彦君
   事務局長
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   警察本部長     樋口建史君
   総務部長      永井達也君
   総務部参事官    田片 薫君
   兼総務課長
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   労働委員会     横山健彦君
   事務局長
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   監査委員事務局長  佐藤俊夫君
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   収用委員会     江端 透君
   事務局長
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 議会事務局職員出席者
   事務局長      馬籠久夫君
   議事課長      倉島 宏君
   政策調査課長    生駒久勝君
   秘書室主幹     名取博史君
   議事課主査     本間 治君
   速記室主査     棚橋千賀子君
   同         戸塚久美子君
   同         山崎恵喜君
   同         村上清晴君
   議事課主任     松井直樹君
   同         塚本浩司君
   速記士       八巻恵子君
   同         高井京太君
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  午前10時7分開議
○(議長高橋文明君) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔倉島議事課長朗読〕
1.知事から、議案第126号ないし第144号の提出がありました。
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議案第126号  平成17年度北海道一般会計補正予算(第8号)
議案第127号  平成17年度北海道札幌医科大学附属病院特別会計
       補正予算(第1号)
議案第128号  平成17年度北海道小児総合保健センター事業特別会計
       補正予算(第1号)
議案第129号  平成17年度北海道中小企業近代化資金貸付事業特別会計
       補正予算(第1号)
議案第130号  平成17年度北海道農業改良資金貸付事業特別会計
       補正予算(第1号)
議案第131号  平成17年度北海道沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計
       補正予算(第1号)
議案第132号  平成17年度北海道林業・木材産業改善資金貸付事業
       特別会計補正予算(第1号)
議案第133号  平成17年度北海道公共下水道事業特別会計補正予算
       (第1号)
議案第134号  平成17年度北海道流域下水道事業特別会計補正予算
       (第1号)
議案第135号  平成17年度北海道住宅供給公社経営健全化資金貸付事業
       特別会計補正予算(第1号)
議案第136号  平成17年度北海道地方競馬特別会計補正予算(第1号)
議案第137号  平成17年度北海道病院事業会計補正予算(第1号)
議案第138号  平成17年度北海道電気事業会計補正予算(第1号)
議案第139号  平成17年度北海道工業用水道事業会計補正予算(第1号)
議案第140号  北海道職員等の旅費に関する条例の一部を改正する条例案
議案第141号  工事請負契約の締結に関する件
議案第142号  工事請負契約の締結に関する件
議案第143号  工事請負契約の締結に関する件
議案第144号  財産の取得に関する件
     (上の議案は巻末議案の部に掲載する)
─────────────────────────────────
1.建設委員長から、議案審査の結果について報告がありました。
     (上の委員会審査報告書は巻末議案の部に掲載する)
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1.議長は、議案第140号について人事委員会委員長に対し意見を
 求めました。
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1.議長は、請願第71号を関係委員会に付託しました。
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請願第71号  最低賃金引き上げ・改善を求める件
                            経済委員会
     (上の請願は巻末請願・陳情の部に掲載する)
─────────────────────────────────
1.本日の会議録署名議員は、
                       水城義幸議員
                       瀬能 晃議員
                       原田 裕議員
 であります。
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△1.日程第1、議案第125号
○(議長高橋文明君) 日程第1、議案第125号を議題といたします。
 本件に関し、委員長の報告を求めます。
 建設副委員長稲津久君。
△1.議案第125号に関する報告
◎(31番稲津久君) (登壇・拍手)(発言する者あり)私は、建設委員会に付託されました議案第125号につきまして、その審査の経過と結果について御報告申し上げます。
 議案第125号訴えの提起に関する件は、地方自治法第96条第1項の規定により議決を得ようとするものでありまして、3月3日、委員会を開き審査を行った結果、全会一致、原案可決と決定した次第であります。
 以上をもって私の報告を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 本件に関する委員長報告は可決であります。
 お諮りいたします。
 別に御発言もなければ、本件は委員長報告のとおり決することに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、本件はそのように決定いたしました。
△1.日程第2、議案第126号ないし第144号
○(議長高橋文明君) 日程第2、議案第126号ないし第144号を議題といたします。
 提出者の説明を求めます。
 知事高橋はるみ君。
△1.議案第126号ないし第144号に関する説明
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)ただいま議題となりました平成17年度補正予算案並びにその他の案件について、その大要を御説明申し上げます。
 まず、議案第126号ないし第139号の補正予算案は、事業の確定に伴う経費などについて所要の予算措置を講じようとするものであり、その総額は、
  一般会計                    374億9600万円
  特別会計                    48億1300万円
  合計                      423億900万円
の減額となっております。
 歳出予算の主なものといたしましては、まず、老人保健医療給付事業費負担金の増加等に伴い、
  各種医療費                   53億2200万円
を計上したほか、公の施設の管理運営委託団体に対し、平成17年度までの退職手当引当金の不足額を補助することとし、
  総額                      27億1300万円
を計上いたしました。
 また、地方競馬事業の資金不足に充てるため、
  地方競馬特別会計貸付金             4億1600万円
を計上いたしました。
 次に、本年度の事業の確定等に伴い、
  中小企業総合振興資金貸付金           184億5200万円
  職員給与費                   1億5200万円
をそれぞれ減額したほか、公共事業費、災害復旧事業費について繰越明許の措置を講ずることといたしました。
 これらに見合う一般会計の歳入の主なものといたしましては、
  地方交付税                   111億5600万円
  道債                      74億3200万円
を計上する一方、
  道税                       75億900万円
  国庫支出金                    80億600万円
  諸収入                     207億900万円
を減額いたしました。
 次に、その他の案件の主なものについて申し上げます。
 まず、議案第140号の条例案は、北海道職員等の内国旅行に係る航空賃の額を改定しようとするものであります。
 次に、議案第141号ないし第143号は、農業基盤整備などの工事請負契約を締結することについて、議案第144号は、道民の森整備事業用地を取得することについて、いずれも議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例の規定により議決を得ようとするものであります。
 以上、今回提案いたしました案件の主なものについて、その大要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
△1.日程第2、議案第126号ないし第144号にあわせ、
 日程第3、議案第1号ないし第122号及び報告第1号(質疑並びに一般質問)
○(議長高橋文明君) ただいま議題となっている日程第2、議案第126号ないし第144号にあわせ、日程第3、議案第1号ないし第122号及び報告第1号を一括議題とし、質疑並びに一般質問を継続いたします。
△1.議長の報告
○(議長高橋文明君) この際、御報告いたします。
 議員花岡ユリ子君から、3月3日の本会議において、「2500億円」と発言した部分を「2500万円」に訂正したい旨の申し出がありましたので、会議録を訂正いたしますから、御了承願います。(発言する者あり)
 長谷秀之君。
◆(19番長谷秀之君) (登壇・拍手)(「よし」と呼び、その他発言する者あり)昨年11月の渡島支庁管内の補欠選挙で選ばれましてから、初めて登壇をさせていただきましたが、一般質問のトップバッターという大変意義ある場をいただき、感謝にたえません。(拍手)(発言する者あり)
 いささかというよりも、大変緊張もしておりますが、知事の温情あふれる答弁を期待し、以下、通告に従い、順次質問をしてまいります。(発言する者あり)
 初めに、北海道新幹線について伺います。
 道民の長年の夢でありました北海道新幹線が、高橋知事を先頭とした道民挙げての粘り強い大変な御努力により、一昨年12月、建設が決定し、昨年5月、起工式が行われたところであります。このことは、地元住民の一人として、終生忘れることのできないものであります。
 運行開始までには約10年を要するということでありますが、一日も早い完成を待ち望んでやまないものであります。
 御案内のとおり、新幹線は、ほかの交通手段に比べて、時間が早く、かつ正確である、安全性が高い、環境に優しい、重要都市への途中下車が可能であるなど、多くの優位性を持っており、道民生活の向上や本道経済の活性化に大きく貢献するであろうことは疑いのないところであります。
 そこでまず、北海道新幹線の開業効果について知事はどのように認識しておられるのか、経済効果を含めて伺います。
 北海道新幹線は、道南地域のみならず、道民みんなの宝であり、北海道のためにどう有効活用していくか、また、最大限に活用するためにはどうしたらよいかということについて、知恵を結集して考えていく必要があります。
 北海道は、昨年7月に、こうした考えのもと、学識経験者や経済団体、JR北海道、行政機関など、オール北海道としての北海道新幹線開業効果拡大活用検討会議を立ち上げ、検討を始めているとのことでありますが、これまでの検討状況、また、中間報告や最終報告の時期はいつごろになるのか、お伺いいたします。
 次に、検討に当たっては、札幌段階での議論だけではなく、新幹線が通り、駅が設置される地元の住民や、実際に利用されるであろう方々の意向把握も必要と考えますが、この点もどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
 北海道新幹線の駅が設置される町では、駅やその周辺をどのように利活用していくか、また、単なる通過駅としてではなく、拠点駅としてどう構築していくか、新たなまちづくりに向けた熱い議論が交わされております。
 例えば、木古内駅は渡島西部や檜山南部の玄関口、新函館駅は道南地域や北海道の玄関口といった位置づけが考えられます。このためには、近隣の市や町との連携や、一体化させた広域的な視点からの検討も欠かせませんが、広域行政を担う北海道としてどう対応されるのか、お伺いいたします。
 次に、津軽海峡を挟んだ道南と青森は、御案内のとおり、歴史的なつながりが深いことに加え、青函交流圏構想、青函ツインシティー構想など、さまざまな交流が進められてきたところであり、新幹線が開業すれば、時間距離が大幅に短縮され、名実ともに一つのエリアとして発展していくことが期待できるわけであります。
 こうしたことを考えますと、新幹線の活用方策としては、青森側との連携策も非常に重要になると考えますが、この点の見解を伺います。
 本道は、東京経済圏との結びつきが強く、これと比較すれば、東北経済圏との交流が弱いことが指摘されております。しかし、新幹線の開業により、新函館と盛岡は75分、仙台までは120分、郡山とは150分、大宮とは190分で結ばれることが想定され、大幅に時間短縮されるばかりか、飛行機との競合においても、その優位性が認められるところであります。
 このチャンスを逃す手はありません。幸い、本道には東北出身の人が圧倒的に多く、各地で、ふるさと会、県人会などが組織されており、これらの人脈を通じて東北各地へのネットワーク形成を図ることは有効な手段であると考えます。また、姉妹都市など、自治体間の交流も活発に行われております。
 北海道は、新幹線の開業後の交流を見据えて、今からこうした交流実績のある団体や自治体に関する調査を行い、要請やPRをすべきと考えますが、取り組みの考え方と、その方策についてお伺いいたします。
 新幹線開業後の在来線の扱いについては、一般的にはJR北海道の経営と分離されることになるわけでありますが、現行の五稜郭から木古内までの在来線は地域住民の足として利用されており、これが廃止されるとすれば、代替交通手段を確保するか、現行路線を第三セクターがかわって運行するかなどの方策を講じなければなりません。在来線の扱いについて北海道としてはどのように考えているか、見解を伺います。
 北海道新幹線は新函館駅までの開業が現実のものとなりますが、当然、次なる目標は札幌延伸であります。札幌まで延伸することにより、より多くの効果が見込まれることは明らかでありますが、知事は延伸効果についてどう認識されているか、伺います。
 また、札幌までの延伸となりますと、北陸新幹線や九州新幹線との財源の奪い合いになることが必定で、厳しい競争が想定されます。しかし、一部には、北海道の沿線自治体の取り組みが弱いことも指摘されておりますが、今後の札幌延伸を実現するための取り組みについて、知事の決意とあわせて、その所見をお伺いいたします。
 次に、農業問題について伺います。
 北海道農業は、広大な大地と恵まれた自然環境に加え、農家の方々の努力により、地域の基幹産業として発展を遂げ、我が国最大の食料供給地域としての地位を確保してまいりましたが、現在、農産物貿易の国際ルールづくりを行うWTO農業交渉が厳しい局面を迎えており、また、戦後農政の大改革と言われる品目横断的政策の導入、さらには高齢化の進展など、大きな転換期を迎えております。
 私は、北海道農業が難局を乗り越え、さらなる発展を目指すためには、意欲と能力にあふれ、消費者ニーズに敏感で経営感覚にすぐれた担い手の確保と育成が何よりも重要と考えます。
 このたびの品目横断的政策においては、対象となる農家を一定条件のもとで絞り込もうとしておりますが、万が一、対象とならなかった場合には、離農せざるを得ないのではないかとの声も上がっております。
 知事は、担い手をめぐる現状についてどのように認識し、今後どう対応しようと考えているのか、お伺いいたします。
 私の地元の北斗市を初め、渡島管内においては、恵まれた温暖な気候を生かし、有機質の投入による健康な土づくりと農薬を極力減らしたクリーンで安全な栽培方法により、小規模ながら、野菜や米、肉牛などを組み合わせた複合経営が盛んであります。
 北海道としても、こうした経営複合化の取り組みをなお一層加速させるべきと考えますが、その見解をお伺いいたします。
 また、農水省では、経営所得安定対策等大綱の中で、平成19年度から、農業生産や多面的機能の基礎となる農地や水路、環境保全活動を促進することを目的に、地域ぐるみの共同活動や農業者ぐるみでの環境保全に向けた先進的な営農活動を支援することとし、平成18年度において、全国600地区で実験事業を予定しているとのことでありますが、道としては、どのような地域で何地区を予定しているのか、また、この支援策を進めることにより、小規模な複合経営地帯においてどのような効果が見込まれるのか、お伺いいたします。
 次に、地産地消の推進について伺います。
 昨年3月に策定された国の新しい食料・農業・農村基本計画においては、地域の農業者と消費者を結びつける地産地消を推奨し、これにより、消費者が、生産者と、顔が見え、話ができる、その関係で地域の農産物、食品を購入する機会を提供するとともに、農業や関連産業の活性化を図ることとしております。
 このため、各地域で取り組むべき事項やその目標を明らかにした実践的な計画の策定を求めており、この計画に基づく事業に対しては農林水産省が支援措置を講ずるとしておりますが、道内市町村の策定状況はどうなっているのか、北海道としても市町村における策定が進むよう積極的な指導を行うべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、水産問題についてお伺いいたします。
 四方を海に囲まれた北海道は、水産資源の宝庫であり、全国の漁業生産の4分の1を占める水産物の供給地域となっております。私の地元の渡島管内の漁業も、この海の恵みにより、ほかの沿岸地域と同様に、地域の社会と経済を支える基幹産業となっております。
 近年、食の安全、安心が消費者の関心を集めており、中でも、本道の水産物は全国の消費者に人気が高く、これらの消費者のニーズにこたえていくためにも、しっかりとした漁業生産体制を築いていく必要があると考えております。
 しかしながら、現状を見ると、輸入水産物との競合や水産資源の減少などにより漁業者の経営は年々厳しい状況になってきております。このままでは、本道の水産業や漁村の安定的な発展が憂慮されるものであります。
 本道の水産業、漁村の振興に当たってはさまざまな課題があると考えますが、その中でも深刻なのは漁業後継者の問題であります。
 本道の漁業は、就業者数の減少に加えて、高齢化が進行し、さらに後継者難に苦しんでおります。人口減少時代を迎え、漁業後継者の育成確保はますます難しくなってきているのも事実でありますが、担い手が地元に定着するような取り組みが、漁業関係者はもとより、漁村地域で暮らす人々の願いであります。
 北海道は、これまでも担い手の育成確保に取り組んでいると承知しておりますが、現状をどう受けとめているか、また、今後どのような担い手対策を進める考えか、伺います。
 また、水産資源の減少など、水産業の現状は大変厳しいものがありますが、こうした中、栽培漁業は着実に成果を上げてきており、なお一層の取り組みに期待が寄せられております。来年度からはマツカワの大規模放流が始まりますし、健康食品として注目を集めておりますガゴメ昆布の増養殖も軌道に乗ってきております。
 浜に明るく元気な声が弾むよう、栽培漁業のさらなる振興を望むものでありますが、北海道の取り組み方針についてお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
 知事の、花も実もある、温情ある御答弁を期待して、終了いたします。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)長谷議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、北海道新幹線の開業効果についてでありますが、北海道新幹線建設工事の着工は、これまでの多くの関係者の皆様方の努力のたまものであり、三十数年来の道民の悲願、夢の達成への第一歩であります。
 民間調査機関の調査によりますと、北海道新幹線新函館開業後は、年間約350万人の利用者と、道内には約120億円の経済効果が見込まれると推計されており、観光振興や経済交流の促進など、さまざまな産業分野への波及効果によりまして、本道経済活性化の起爆剤になるものと期待をいたしているところであります。
 しかしながら、新幹線の持つさまざまな優位性も、十分に活用できてこそ初めて効果を発揮するものでありますので、昨年7月に、地域の方々を初め、民間団体や国の機関などの参画をいただいて設置いたしました新幹線開業効果検討会議での議論などを通じ、全道一丸となって、開業効果を最大限発揮できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、新幹線開業効果検討会議の検討経過などについてでありますが、この会議は、昨年7月8日に第1回目の検討会議を開催し、検討の進め方などに関する基本的な事項を確認した後、構成機関等の実務者による幹事会を、これまでに、9月、12月、2月の、合計3回開催をしているところであります。
 これまで、東北や九州などの他地域の事例や、構成機関における研究・検討状況などについてメンバーの方々から情報を提供していただいた上で意見交換を行っており、今年度は、主に開業効果を活用する上での課題の把握に努め、本年の4月には中間報告を取りまとめることといたしております。
 今後、これに基づき、他地域の現地調査を行うなどしてさらに検討を深め、来年度末をめどに、総合的な方策について一定の方向性を取りまとめる予定になっております。
 次に、青森側との連携についてでありますが、津軽海峡を挟んだ北海道と青森県は、古くから交流が続けられ、特に青函トンネル開業後は、青函インターブロック交流圏構想に基づく交流・連携を推進する取り組みのほか、北海道・北東北知事サミットにおける北の縄文文化回廊づくりなどの取り組みも進めてきているところであります。
 北海道新幹線は、北海道と青森県をさらに大きなパイプでつなげるものであり、新幹線の開業効果を十分に享受していくためには、青函圏を一つの経済文化圏ととらえ、縄文遺跡や民謡などの伝統文化、マグロなどの特色ある味覚といった、両地域に共有する資源を有効に組み合わせながら、観光などの面で他地域との差別化を図っていくことが重要となります。
 このため、新幹線開業効果検討会議には青森県にオブザーバーとして参画いただいているところであり、道といたしましては、こうした会議や青函インターブロック交流圏構想の推進を通じ、青森県と情報交換や連携を図りながら、新函館駅開業だけではなく、おおむね5年後に予定されております新青森駅開業も見据え、青森側との合同PRやキャンペーンの実施なども含め、検討してまいりたいと考えております。
 次に、札幌延伸を見据えた取り組みについてでありますが、議員が御指摘のとおり、北海道新幹線の開業によって大きな経済波及効果が見込まれますが、その効果を全道に拡大するためには、新幹線が函館にとどまらず、さらに札幌までの延伸が不可欠であると考えております。
 現在、新幹線開業効果検討会議において新幹線の活用方策を総合的に検討しているところでありますが、今後さらに、新幹線駅が設置される自治体による駅周辺の整備計画の検討や地域住民の機運の盛り上げなど、誘致活動につながる環境づくりを積極的に進めてまいりたいと考えております。
 新函館─札幌間を初めとする未着工区間の取り扱いについては、平成16年12月の政府・与党申し合わせにおいて随時見直しを行うこととされておりますことから、私といたしましては、建設促進期成会や沿線自治体など関係団体との連携をより一層強めるとともに、道議会議員の皆様方を初め、道内選出国会議員の皆様方のお力もおかりしながら、時期を逸することなく、効果的な要望活動を展開するなど、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、地元住民の意向把握などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、農業問題に関し、まず、本道農業の担い手についてでありますが、農業を取り巻く環境が大きく変化している中で、農業従事者の高齢化や後継者不足が進行しており、本道農業の持続的発展にとって担い手の育成確保は重要な課題であると認識をしております。
 こうした中、道といたしましては、農家子弟や新規参入者などへの就農支援や、農業大学校などにおいて高度な研修・教育を行っており、また、品目横断的経営安定対策の対象となる認定農業者、農業生産法人への誘導や地域の実情に即した集落営農の組織化の促進、さらには、経営の体質強化に向け、低コストで収益性の高い生産基盤づくりを進めるなど、総合的な担い手の育成確保対策を推進してまいる考えであります。
 次に、地産地消推進計画についてでありますが、道内における計画につきましては、現在までのところ、ニセコ町、三石町、音更町と、合併前の門別町の4町において策定済みと承知をいたしております。
 今後は、国の平成18年度強い農業づくり交付金の採択に向け、50ほどの市町村において策定されるものと考えております。
 道といたしましては、昨年12月に策定をいたしました食の安全・安心基本計画に基づき、地産地消を積極的に進めることとしており、これまでも支庁を通じて市町村などに対し策定を指導しているところであり、今後とも、地域における地産地消の取り組みが促進されるよう取り組んでまいる考えであります。
 なお、経営の複合化などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、栽培漁業の振興についてでありますが、本道の沿岸漁業を安定的に発展させるためには、栽培漁業を計画的・効率的に展開することが重要でありますことから、これまで、栽培漁業基本計画に基づき、ホタテガイを初め、日本海海域におけるヒラメやニシンなどの放流を積極的に推進してきたところであり、さらに、本年からは、えりも以西太平洋海域においてマツカワの大量放流に取り組むことといたしているところであります。
 道といたしましては、今後とも、本年4月に開所する栽培水産試験場を拠点に、新たな栽培魚種としてのキチジやクロガシラガレイの技術開発や、栽培漁業全般にわたる調査研究に取り組みますほか、放流漁場の整備や漁業者による放流後の資源管理を徹底するなど、栽培漁業を着実に推進していく考えであります。
 なお、漁業後継者対策につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)北海道新幹線に関しましてお答えをいたします。
 まず、地元住民などの意向把握についてでございますが、観光振興の観点でも、産業振興の観点でも、開業効果を十分に発揮させていきますためには、行政だけではなくて、地元はもちろんのこと、道民の皆さんを含めた北海道全体での取り組みが不可欠であると考えております。
 このため、札幌で開催をしております新幹線開業効果検討会議には、道南地域に渡島支庁長を座長として設置しております北海道新幹線の開業を活かした地域づくり懇談会と連携をする形で、函館商工会議所、函館市、北斗市、木古内町などにも参画をいただいておりますが、さらに、学識経験者、民間団体の方々にも御参画をいただいているという状況でございます。
 また、道南地域の地域づくり懇談会には、地元の経済団体、観光団体など、民間団体が幅広く参画をしておりまして、開業効果活用方策について地域全体で検討する仕組みとなっております。
 道といたしましては、今後とも、こうした仕組みなどを通じ、地元や道民の皆さんの意向把握に努めますとともに、検討会議での議論などについて広くお知らせをするなどしながら、新幹線開業効果の拡大、活用について検討を進めてまいります。
 次に、駅周辺の利活用についてでございますが、新幹線の開業によって観光やビジネスなどで多くの人々が往来し、その影響が広範囲に及ぶと想定されるわけでありますので、駅やその周辺をどのように利活用していくかということにつきましては、広域的な視点で検討していくことが必要であると考えております。
 また、駅周辺の利活用につきましては、周辺地域におけるまちづくりの考え方と密接にかかわるものでありまして、実際に、新函館駅と木古内駅のそれぞれの周辺地域におきまして広域的な検討を行う動きも見られるところでございます。
 道といたしましては、こうした地域での検討を踏まえながら、新幹線開業効果検討会議や道南地域の地域づくり懇談会を通じて、必要な助言、フォローを行いますとともに、道庁内の検討会議においても、開業効果を最大限発揮させるという観点から、北海道の玄関口としてふさわしい駅周辺の利活用について横断的な検討を行ってまいりたいと考えております。
 次に、東北地方などとの交流策についてでありますが、新幹線は、航空機のように大都市間をピンポイントで結ぶものとは異なりまして、途中駅での乗り降りが可能で、沿線の地域間移動がしやすいという優位性があるわけでございます。実際に、東北新幹線の八戸開業後の実績におきましても、北関東などからの旅客が増加していると承知をしております。
 こうしたことから、道といたしましては、東北地方や北関東地方との間で、観光やビジネスなどにおける交流・連携を拡大していくということは、開業効果の拡大、活用にとって大変重要であると考えているところでございますので、今後、御指摘の観点も念頭に置き、県人会や姉妹都市交流の把握にも努めながら、新幹線開業効果検討会議などにおいて具体策の検討を行ってまいりたいと考えております。
 最後に、在来線の扱いについてでありますが、北海道新幹線新青森─新函館開業時には、江差線の五稜郭─木古内間が、いわゆる並行在来線といたしまして、JR北海道から経営分離されることになります。
 このため、昨年の7月に、経営分離後の並行在来線のあり方について検討するため、道と函館市、北斗市、木古内町で構成をいたします北海道道南地域並行在来線対策協議会を設置したところであります。
 本協議会では、精力的かつ十分に調査検討を行い、できるだけ早い時期に方向性を見出すことで意見の一致を見たところであります。
 道といたしましては、地域住民の足を守ることに最大の力点を置いて、関係市町村との総意により、その方向性を定めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○(議長高橋文明君) 農政部長佐藤隆君。
◎(農政部長佐藤隆君) (登壇)農業問題に関し、初めに、経営の複合化についてでございますが、本道農業・農村の持続的な発展を図っていくためには、専業的な農家を中心とした、多様で体質の強い農業経営を育成確保していくことが大事であると考えております。
 特に、道南地域など比較的経営規模の小さい地域にあっては、収益性の高い安定した経営を目指す上で複合化を推進することは重要であると考えており、今後とも、普及センターを通じて、新規作物などの導入に向けた技術指導に努めるとともに、必要な資金の融通や産地形成に向けた施設等の整備など、総合的に支援をしてまいりたいと考えております。
 次に、農地・水・環境保全向上対策についてでございますが、この対策は、農地、農業用水などの資源の適切な管理と質的向上を図るため、非農家も含めた地域ぐるみで行う水質保全や農村景観の形成など効果の高い共同活動を対象とし、さらに、こうした活動を実施する地域の中で、生産活動に伴う環境負荷の低減を図る先進的な取り組みに対しても支援を行うものであります。
 したがいまして、小規模な複合経営におきましても、それぞれの地域がまとまり、主体的にこれらに取り組むことによって、農地、農業用水等の地域資源の維持保全や環境に優しい農業の推進が図られ、持続的な農業・農村の発展に寄与するものと考えているところでございます。
 なお、18年度に予定されている資源保全対策の実験事業につきましては、道南の小規模な地域を含め、水田、畑作、酪農などの経営形態に配慮して、全道13地区程度を予定しているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 水産林務部長達本文人君。
◎(水産林務部長達本文人君) (登壇)漁業後継者対策についてでありますが、漁業就業者の減少や高齢化が進行している中で、本道水産業が将来にわたって水産物の安定的な供給や地域経済を支える基幹産業としてその役割を果たしていくためには、意欲あふれる担い手を確保していくことが極めて重要な課題であると認識しております。
 道といたしましては、新規就業者を確保するため、北海道漁業就業者確保育成センターや市町村などとの連携を強化し、受け入れ地域などの情報提供を充実するとともに、現場での漁業を体験する漁業研修の実施や住宅の提供など、受け入れ環境の整備を促進していくこととしております。
 また、道立漁業研修所においては、漁業後継者や新規就業者を対象に、小型船舶の操縦資格など漁業に必要な技術や知識の習得に加え、新たに、地元の漁業者の協力を得て、より実践的な漁家研修を実施するなど、研修内容を充実していくこととしております。
 いずれにいたしましても、道としては、こうした担い手確保対策にしっかりと取り組むとともに、若者にとって漁業が夢と魅力ある産業であることが重要なことから、栽培漁業の一層の推進や水産物の販路拡大対策などの水産施策を総合的に推進し、本道漁業の振興と漁村地域の活性化を図っていく考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 長谷秀之君の質問は終了いたしました。
 長尾信秀君。
◆(25番長尾信秀君) (登壇・拍手)(発言する者あり)民主党・道民連合の長尾信秀でございます。
 通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
 まず、農業や漁業の1次産業対策について伺います。
 最初に、新たな食料・農業・農村基本計画についてであります。
 平成17年10月、国は、経営所得安定対策等大綱を策定しました。これは、平成17年3月に閣議決定された新たな食料・農業・農村基本計画における重要な施策の一つに、平成19年度から品目横断的経営安定対策を導入することが明記されたことによるものであります。
 御承知のとおり、底流には、WTOにおける国際規律の強化にたえ得る農業経営を目指すためであり、従来から種目ごとに講じられていた経営安定対策を見直し、施策の対象となる担い手を明確にした上で、経営全体に着目し、経営の安定を図る対策を講ずることに転換したことにほかならないわけであります。
 また、これらの改革は、この品目横断的経営安定対策の導入に伴い、農業施策を体系化する必要性から、現在進めている米の生産調整支援策を根本から見直し、産業政策と地域振興策を区分して、新たに、農地・水・環境保全向上対策をもあわせて導入することとなっているわけであり、戦後農政を大転換した広範かつ大規模な政策改革となっております。
 新たな基本計画では、年度を区切ってそれぞれの工程を管理し、目標達成に導くことを重視しており、この大綱決定も作業工程の一環をなすものでありますが、戦後農政を根底から見直すことにおいては、現場の農業・農村にとっては大きな影響が予想されております。
 8万4000平方キロの広大な面積、四季折々の自然の中ではぐくまれた北海道農業には、日本の食料庫と自負するだけの生産力と、そこに従事される農業者がいるわけであります。
 このたびの安定対策大綱でも、地域の実情を十分踏まえつつ、手順を踏んで、関係者の理解と協力を得ながら進めることが肝要であるとうたわれておりますが、以下、次の点について知事にお尋ねいたします。
 品目横断的経営安定対策において、複数作物の組み合わせによる営農が行われている水田及び畑作について、担い手の経営全体に着目して種々の方策を講ずるとしておりますが、道は、この対策の対象となり得る生産者の見通しをどのように考えているのか、伺います。
 次に、品目横断的政策の導入に的確に対応していくためには、担い手確保が優先課題であります。
 平成17年6月時点の全国調査においてでありますが、北海道としての担い手確保状況についての現状値と目標値を示しております。
 すなわち、認定農業者は、現状は2万5614人で、平成17年度末目標値を2万7300人としておりますが、その後、現時点までの各支庁の担い手確保状況と平成18年度以降の目標値について伺います。
 次に、目標値とされる数値の算出根拠について、知事公約であります北海道新生プランの中で、フードシステム北海道モデルを構築し、我が国の食料基地としての地位を確固たるものにするとしておりますが、将来の北海道農業のあるべき視点からとらえたとき、今日の酪農、畑作、水田、果樹、畜産など多様な経営形態があることや、面積規模においても支庁ごとに差が大きい北海道農業を日本の食料基地として今後どのようにとらえようとした結果なのか、伺います。
 さらに、北海道14支庁管内の農業形態には、耕地面積や経営形態に大きな差があります。渡島支庁管内の例を見ても、北部は酪農や畜産を主体とし、南部は稲作、畑作を中心とした農業形態が多いなど、支庁のみならず、市町村ごとに、営農類型が多岐にわたっている状況にかんがみ、このたびの農業改革による農業基盤強化のためにも地域ごとの担い手モデルを提示できないものか、伺います。
 地域共同による水路等の資源保全に加え、化学肥料や農薬を5割以上減らすなどの環境保全の取り組みに追加助成する、農地・水・環境保全向上対策については、国民共有の農村風景や環境に優しい農業生産を支援する地域振興政策として、本道農業・農村の維持に極めて重要な役割を持つものであります。
 そこで伺いますが、資源保全については国費と同等の地元負担が求められておりますが、本道全体でどのくらいの予算規模が想定されているのかということであります。
 また、18年度のモデル事業の後、19年度からの本格実施において、道は厳しい財政再建の真っただ中にありますが、交付税措置なども含め、どのように対応しようと考えているのか、見解を伺います。
 我が北海道を日本の食料基地と位置づけているわけですが、食料の安定供給という使命と農村の自然環境、景観との多面性、農地、農業用水などの社会資本の整備・保全をどのように融合させて北海道ブランドを形成していくのか、伺います。
 次に、基幹魚種である昆布加工品の原料原産地表示について質問いたします。
 北海道が主産地の昆布は、現状ではIQ制度のもとで保護品目となっており、そのルールに従って、一定枠ずつ輸入されてきております。
 一方では、IQ制度の枠外の、いわゆる肉や魚の調製品ということで外国から輸入される昆布量は年々増加し、制度そのものを揺るがしかねない、まことに憂慮される事態となっております。
 昆布の輸入につきましては、消費地業者の昆布輸入運動が昭和35年ごろから始まり、北海道の減産、価格高騰のたびに輸入促進論が活発化し、特に、昭和45年の2万トンという大減産のときに運動はピークを迎え、これに対し、北海道漁連は、北海道とともに、道議会議員、国会議員の協力のもと、当時の水産庁や通産省に強力に働きかけ、輸入阻止活動を展開したわけであります。
 しかし、残念なことに、政府は、昭和45年、あらゆる産品に対し国内生産量の3%の輸入割り当てを開始し、昭和47年、日中国交正常化を機に1100トンの輸入枠を決め、昭和48年から1660トン、さらに、自然減収や自由化運動の中で徐々に増枠され、現在では2960トンの輸入枠にまで拡大されているのであります。
 以上のことからも、北海道産昆布は、北海道水産業発展の牽引品目として非常に重要な地位にあることは歴史的にも否定しようのない事実であります。
 そこで伺いますが、この調製品に中国や日本などといった原産地表示がされず、消費者にとって選択の自由が損なわれている点についてであります。
 北海道は、BSE問題も含め、生鮮食料やそれらを原料とする加工食品を扱う業者に対し、生産から流通を経て販売に至るまでの過程の追跡可能性の義務づけが浸透しつつあるわけでありますが、いまだに昆布巻などの昆布加工品の原産地表示の義務化がなされない状況下で、昆布漁業者は懸命な努力を続けているものの、大量の輸入水産物との競合にあえいでおります。
 本道の昆布漁業者の経営安定はもとより、消費者の信頼を確保するためにも、昆布加工品、特に昆布巻の原料原産地表示の義務化を早急に進めるべきと考えますが、道としての所見を伺います。
 続いて、教育問題に関することであります。
 まず、幼児教育に関連してでありますが、私は、私学助成のうち、特に幼稚園に対する支援が今後とも継続的に必要との認識から質問いたします。
 北海道教育長期総合計画後期実施計画は、平成15年度から19年度までの総合計画の後期5カ年の具体的施策の進め方を示しておりますが、その中で、初等中等教育の充実をうたっております。
 そして、長期計画の「施策推進上の課題と対応方向」では、第1には、少子化の進行による園児の長期的減少期を迎え、私立幼稚園の運営が困難な状況が予想されていること、第2には、教育の選択の幅を拡大する観点から、多様な教育活動を促進する必要性があること、第3には、私立幼稚園は公教育の一翼を担っていることから、教育条件の後退や修学上の経済的負担の増加を来さないよう配慮し、引き続き支援する必要があることと述べており、結果として、施策の基本を、父母負担の軽減や経営の健全化を図るため、私立幼稚園への助成の充実に努めるとして、私立幼稚園への管理費等への助成事業を実施して、今日に至っております。
 道は、子ども未来づくり北海道計画の中で、保育サービス等の充実を位置づけ、幼児に対する保育・教育サービスの総合的な提供が求められていることから、今後の方向性として、就学前児童の一体的な保育、教育のあり方を検討するとしております。
 現在、道内にある579園の幼稚園のうち、私立幼稚園は477園に上り、国公立、私立を含めた幼稚園総数の実に83%を私学が占めておりますが、長期計画における私学の位置づけ、現状認識についてどのようにとらえているのか、お考えを伺います。
 次に、近年の幼稚園では、4歳から5歳に比較して、満3歳児も含めた、いわゆる3歳児保育の割合が、平成17年4月現在の学校基本調査を見ると21.9%と、高くなってきており、私学の自在性を生かしながら、地域の社会的ニーズを多面的にとらえ、さまざまな保育サービスなどを積極的に提供しているところであります。
 特に、預かり保育や構造改革特区を活用しての3歳未満児の受け入れは、女性の社会進出の機会拡大を側面から支えているわけであります。
 道は、子ども未来づくり北海道計画を推進するに当たり、私立幼稚園が果たしているこのような役割をどう認識しているのか、伺います。
 子ども未来づくり北海道計画では、多様な保育サービスの充実に取り組むとしておりますが、道として、市町村や私立幼稚園が実施している地域における保育サービスに対しどのように支援していくのか、伺います。
 次に、不登校児童生徒についてであります。
 不登校にはさまざまな原因や背景があり、それを解明し、解決することは非常に困難であることが定説になりつつあります。
 文科省は、平成16年度の速報値で、不登校児童生徒数を12万3000人と発表し、平成13年度の13万8000人から大きく減少してきているとしておりますが、依然として、多くの児童生徒が不登校としての統計上の数値となってあらわれておりますことは憂慮すべきと考えております。
 平成17年4月1日現在の学校基本調査北海道版での道内の統計値は、平成16年度間で30日以上の長期欠席の児童生徒数は8000人余りで、うち、不登校の児童生徒数は約4000人としており、半数は不登校の子が占めていることになります。
 また、平成13年度間と比較すると、同じく長期欠席の児童生徒数は約9000人で、うち、不登校児童生徒数は約4500人と、これまた半数となっており、ここ数年で500名ほどの不登校児童生徒数が減少していることになります。
 北海道立教育研究所の資料によりますと、全児童生徒数に占める不登校児童生徒数の割合は、小学校で0.24%、中学校では2.06%と、近年はほぼ横ばい状態にあり、道研も、コメントとして、憂慮すべき状態にあるとしています。
 私は、全国と北海道の数値を見たとき、北海道の不登校児童生徒数が、平成13年度をピークとして、平成14年度間の数値から、国と歩調を合わせたように減少に転じているように見えるのであります。
 一方では、ここ数年、全体に対する割合は横ばい状態で推移しており、実は、数字のマジックがあって、不登校の実態は、減少しているというよりは、むしろ、潜在化もしくは常態化しているのではないかと危惧するのでありますが、教育長はどのような現状認識をお持ちになっているのか、伺います。
 また、これらの不登校の実態は、都市部の大規模校と地方の小規模校では異なるのではないかと私は思いますが、都市部と地方の実態の違いについてどのような認識なのか、伺います。
 地域では、ふくそうする原因を持つ子供たちに対しいろいろなアプローチを試み、不登校改善の取り組みがなされていると思いますが、学校現場、市町村レベルや保護者、民間団体などが改善策として種々取り組んでいる実態について伺います。
 不登校児童生徒はもちろんですが、家族や現場の教員も一様に悩み苦しんでいる状況がある中で、現場の実情把握がよくなされていないのではないかという指摘もあるわけです。
 ともに悩みを解消するための相談体制としてはスクールカウンセラーが配置されていますが、効果と課題をどのようにとらえているのか、伺います。
 スクールカウンセラーは常駐方式という形式にはなっていないので、個々の児童生徒の実態を把握しづらいとの声も聞かれます。
 これらの子供たちを取り巻く学校内の実態や児童生徒との理解をより深めるためには、道独自で教職員を加配して、その充実を図る必要があると思いますが、教育長の所見を伺います。
 次に伺いたいことは、不登校生の将来であります。
 不登校のまま義務教育期間を修了した生徒たちは、社会に巣立つための環境が確保されているのでしょうか。集団性を身につけることもできず、コミュニケーションのとり方もうまくいかず、結果として非行に走る子供たちが、社会的引きこもりやニートの青年など、態様は異なりますが、年齢層の幅の広がりとともに、さまざまな状態の人が多様な社会の構成員となりつつあるのではないかと危惧するのであります。
 前述したように、不登校の状況にはさまざまな原因や背景があります。心ならずも不登校の状態になってしまった児童生徒の実態を社会も理解し合うとともに、教育と福祉が連携し合い、対応することが重要なことであると思います。
 義務教育を修了させ、社会に送り出す側としての教育長の所見をお伺いし、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)長尾議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、新たな食料・農業・農村基本計画に関し、まず、農地・水・環境保全向上対策の予算規模などについてでありますが、国は、昨年10月に、経営所得安定対策等大綱によって対策の大枠を示したところであり、18年度に行う予定の実験事業において、具体的な仕組みや要件、支援の水準などの検証を行うこととしているところであります。
 その結果を踏まえ、地域が対策に取り組むかどうかを判断することとなることから、現段階で予算規模の見通しを立てることは難しいと考えております。
 また、国は地方の役割分担を求めておりますが、この対策が本道の実態に即したものとなり、地方の厳しい財政事情を十分に考慮したものとなるよう、市町村と連携をしながら、引き続き国に働きかけてまいります。
 次に、食の北海道ブランドづくりについてでありますが、本道の農業・農村は、恵まれた自然条件や高い技術力を持った多様な人材など、豊かな資源を生かし、我が国最大の食料供給地域として発展するとともに、その生産活動を通じて、国土や環境の保全、美しい景観の形成に寄与しており、このことが北海道ブランドの向上にも結びついているものと考えております。
 このため、私といたしましては、意欲ある担い手の育成確保や、新たな技術の開発普及、農地や農業用水など生産基盤の計画的な整備と美しい農村景観の保全に努めながら、クリーン農業や有機農業といった環境と調和した生産の推進、道独自の表示・認証制度の拡充など、食の安全、安心の確保にかかわる取り組みを重点的に進め、消費者から信頼され、支持される食の北海道ブランドの構築に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 なお、品目横断的経営安定対策の対象者などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、昆布加工品の原産地表示についてでありますが、加工食品の表示につきましては、JAS法により、現在、乾燥系魚介類及び海藻類など20の食品群が原料原産地表示の義務化対象品目として選定されておりますが、昆布巻などの加工品につきましては、この中に含まれていない状況であります。
 道といたしましては、生産者団体や消費者協会からの強い御要望を踏まえ、昆布巻などの加工品の原産地表示の義務化につきまして、国への要請を繰り返し行ってきたところでありますが、残念ながら、いまだ義務化には至っておりません。
 道といたしましては、北海道の漁業者の約半数が従事する昆布漁業の振興を図るとともに、消費者が求める原産地などに関する情報を正しく提供していくことが重要と考えておりますので、昆布巻などの加工食品に対する原産地表示の義務化につきまして、引き続き関係団体とともに国に強く働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、幼児教育のあり方に関し、まず、私立幼稚園の役割についてでありますが、幼稚園が通常の教育時間の終了後に希望者を対象に行う預かり保育などは、地域や保護者のニーズに対応する保育サービスとして重要な役割を果たしていると考えているところであります。
 こうしたことから、道といたしましては、子ども未来づくり北海道計画におきまして、幼稚園における預かり保育の促進を多様な保育サービスの充実に向けた主な取り組みの一つとして掲げ、その推進に取り組んでいるところであります。
 最後に、市町村等の取り組みに対する支援についてでありますが、保育サービスの充実を図るためには、市町村における各種事業への取り組みや、幼稚園における預かり保育などを推進することが重要であると考えております。
 道といたしましては、保育所における一時保育、休日保育などの取り組みに対して補助しておりますほか、私立幼稚園における預かり保育を促進するための助成措置を講じてきているところであり、今後とも、その取り組みが充実されるよう、市町村等を支援し、安心して子供を産み育てることができる環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
 なお、私立幼稚園の位置づけ等につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)幼児教育のあり方に関しましてお答えをいたします。
 私立幼稚園の位置づけ等についてでございますけれども、幼稚園は、幼児期に体験すべき大切な学習機会を提供しておりまして、また、地域の子育て支援センターとしての役割も期待される重要な機関として位置づけられております。
 このような重要な役割を担う幼稚園の8割以上を占める私立幼稚園におきましては、厳しい経営環境のもと、保護者のニーズの多様化にも対応しながら、特色ある教育活動を展開しているものと認識しております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部長佐藤隆君。
◎(農政部長佐藤隆君) (登壇)新たな食料・農業・農村基本計画に関し、初めに、品目横断的経営安定対策の対象者についてでございますが、市町村からの報告によれば、現在のところ、米と畑作4品を作付している経営は約3万2000戸であり、そのうち、認定農業者で10ヘクタール以上の原則要件を満たすと見込まれるものは約1万8000戸で、約6割を占めております。
 このほか、規模要件を満たしておりますが、認定農業者となっていない方や、特例基準に該当する方がおりますので、道といたしましては、できるだけ多くの農業者が対象となるよう、関係機関と連携して誘導を図っているところでございます。
 次に、担い手の確保状況などについてでございますが、本道における認定農業者につきましては、品目横断的経営安定対策の対象として位置づけられる中で、北海道担い手育成総合支援協議会を初め、関係者が一体となって、その誘導に努めているところでありまして、平成17年12月末現在では2万7800経営体と、既に本年度の目標を上回っている状況でございます。
 これを支庁別に見ますと、比較的経営規模の小さな渡島、後志、日高支庁では、主業農家に対する割合は5割弱でありますが、その他の支庁ではほぼ7割を超えており、特に宗谷支庁においては9割近くになっている状況でございます。
 また、担い手育成協議会においては、5年後の21年度の目標として約3万3000経営体としているところであり、平成18年度の目標につきましては、本年度の担い手育成確保の成果などを踏まえまして、年度初めには設定することとしております。
 次に、5年後の平成21年度の担い手目標値についてでございますが、本道農業の持続的発展を図るためには、効率的で安定的な農業経営が農業生産の相当部分を担うような農業構造を確立することが必要であるとの観点から、本道の主業農家の大部分が担い手として位置づけられるよう、近年の認定農業者数と主業農家の動向などを勘案し、担い手育成協議会において定めたものでございます。
 最後に、担い手の経営モデルについてでございますが、道といたしましては、効率的で安定的な農業経営の育成確保を図るため、経営基盤強化に関する基本方針を策定し、この中で、農業経営の基本的な指標として、地帯別に、水稲野菜複合や酪農専業など、21の営農類型を例示しているところでございます。
 こうした営農類型を参考としながら、市町村が、基本構想の中で、それぞれの地域の実情に即したきめ細かな営農類型を設定しまして、効率的で安定的な農業経営の育成確保に努めているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)長尾議員の御質問にお答えをいたします。
 不登校児童生徒対策に関しまして、まず、不登校の現状についてでございますが、本道の不登校児童生徒数は、平成13年度の4474人をピークに減少を続けておりまして、平成16年度には前年度比112人減の3948人となっております。
 また、全児童生徒数に占める割合も、平成13年度の0.91%をピークに徐々に減少をいたしまして、平成16年度におきましては0.86%となっておりますけれども、依然として、4000人近い児童生徒が不登校の状態にありまして、憂慮すべき状況である、このように認識をしてございます。
 次に、地域における実態についてでございますが、道内の人口10万人以上の都市を有する管内におきまして、当該都市とそれ以外の市町村の状況を比較いたしますと、一概には申し上げられませんけれども、都市において不登校児童生徒の割合が多少高い傾向が見られております。
 道教委といたしましては、不登校につきましては、地域の環境を含め、児童生徒自身にかかわる問題や、学校、家庭等のそれぞれの要因が複雑に絡み合って起きているものと考えております。
 次に、不登校への対応についてでありますけれども、学校においては、不登校の未然防止や早期対応を図るため、教育相談体制の整備や不登校対策委員会等の設置など、学校ぐるみの取り組みを進めておりまして、市町村教委におきましては、教育相談窓口や適応指導教室を設置するなどして、学校への復帰を支援してきております。
 また、フリースクールやNPO等においては、個々の児童生徒の状況に配慮しながら、学習指導や体験活動の実施など、それぞれ特色を生かした取り組みが行われてございます。
 道教委といたしましては、これらの取り組みを支援する観点から、例えば、学校、市町村教委、適応指導教室、民間施設などが相互に連携し、地域ぐるみのネットワークを整備することにより、訪問指導など個々の状況に応じた支援を行う事業を実施するなどいたしまして、不登校の解決に向けた取り組みの充実に努めております。
 次に、スクールカウンセラーの成果などについてでございますが、道教委では、本年度、65人のスクールカウンセラーを、中学校を中心に、拠点校方式により157校に配置しており、配置された学校からは、専門性の高いカウンセリングにより不登校の未然防止や改善に効果が上がったこと、カウンセリングに関する教員研修の充実が図られ、児童生徒が相談しやすい体制づくりが進んできたことなどの成果があり、また、教職員とスクールカウンセラーが一層連携を深め、より効果的な活用を図る体制づくりを工夫することが大切であることなどが報告されております。
 次に、不登校等にかかわる教員の対応についてでありますが、現在、道教委では、いじめや不登校、問題行動等に対応するため、国の児童生徒支援加配の定数を活用いたしまして、全道で87人の教員を配置してございます。
 道教委として、道独自で教員を新たに措置するということは、国の第8次教職員定数改善計画が見送られたことや道の財政状況から難しいものと考えておりますけれども、今後とも、教職員とスクールカウンセラーの連携を一層強めるなどいたしまして、個々の児童生徒に対応したきめ細やかな指導が行われるよう努めてまいります。
 最後に、不登校児童生徒への支援についてでありますけれども、不登校の解決の目標は、児童生徒の将来の社会的自立に向けて支援することにありますことから、不登校を進路の問題としてもとらえ、本人の進路形成に資するような指導・相談や情報提供等を行うことが大切であると考えております。
 このため、道教委といたしましては、不登校生徒の個々の状況に応じた進路相談等の充実を図るとともに、道立高等学校への入学者選抜において不登校生徒に不利な取り扱いがなされないようにしておりますほか、不登校となった直接のきっかけや解決に効果があった学校の措置など、本道における不登校の状況を道教委のホームページに掲載するなどいたしまして、不登校に対する道民の方々の理解が深まるよう、啓発に努めてきております。
 今後におきましても、ハローワークや道の関係部局等と連携をし、教職員や保護者に対し、学校外における相談窓口や就職支援の機関等について情報提供を行うなど、支援の充実に一層努めてまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 長尾信秀君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午前11時27分休憩
─────────────────────────────────
  午後1時3分開議
○(議長高橋文明君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 大崎誠子君。
◆(9番大崎誠子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)それでは、通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
 知事は、道政執行方針の中で、北海道を、安全、安心な暮らしの中で、多様なライフスタイルをみずから選択できる包容力に満ちた北の大地として創造していきたいと述べていらっしゃいます。包容力のある優しさが道民の一人一人に通じる政策を進めていただくことを心から願っております。
 その包容力に満ちた北の大地をつくり上げるという観点から、数点、伺ってまいります。
 まず、助産師の養成と確保についてです。
 道内のみならず、全国的に、地域における産婦人科医や小児科医の不足が大きな社会問題になっています。直近のデータでは、平成16年12月現在──このときは道内208市町村でしたが、162の市町村で産婦人科医がいない状況で、60の町村で小児科医が不在となっています。
 地域における医師不足は大きな課題であり、道においてもドクターバンクなどの取り組みを進めているところでありますが、女性が安心して子供を産み育てる環境づくりに向けては、医師を確保するだけでなく、経験豊富な医療スタッフの確保が不可欠であると考えます。
 とりわけ、少子化時代には、助産師の果たす役割は、分娩介助だけではなく、思春期の性教育、若い母親の育児相談、更年期のアドバイスなど、いろいろあります。
 しかし、養成に必要な実習病院を確保することが難しく、地域で助産師の役割が十分に機能しているとは言えない状況です。
 実習を引き受けてくれた病院には、養成に貢献していることを多くの人に知ってもらえるように、例えば、道のお墨つきのマークとしてコウノトリのマークを与えるなど、実習受け入れのためのインセンティブが確保できるような仕組みもあるのではないかと考えます。(発言する者あり)
 そこで伺います。
 まず、道は、助産師の役割についてどのように認識をし、養成確保に取り組んでいるのか、お答えください。
 次に、助産師の養成に不可欠な実習施設の確保についてであります。
 平成8年の国の規則の改正によって、助産師の養成については、1人10回程度の分娩介助を行わなければなりません。ところが、少子化で出生数が減っていることなどから、現状では、この10回程度の分娩介助を行うことが非常に難しい状況で、道外の病院で実習を受けざるを得ない学生もいて、経済的にも大きな負担となっていると伺っています。
 国によって事情は異なるとは思うのですが、アメリカやイギリスでは、1人の学生は在学中に40回ほどの分娩介助をし、経験を積んだことで自信を持って仕事に当たっているとも聞いています。
 道は、道内の医療機関に対して実習の受け入れを強く働きかける必要があると考えますが、今後、実習施設の確保にどのように取り組んでいくのか、所見を伺います。
 地域での産婦人科医の不足とともに、妊娠・出産時のニーズの多様化にこたえるため、岩手県では、地域のセンター的な病院に助産師外来を開設し、正常分娩が見込まれ、妊婦の同意がある場合には助産師だけで健康診査や保健指導を行い、異常がある場合や分娩の際には医師が対応し、多忙な産婦人科医の負担を軽減し、助産師の専門知識や能力などを積極的に活用する取り組みを開始するという動きが出てきています。
 道においても、地域のセンター的な病院でこのような助産師の活用に向けた助産師外来の導入を検討、促進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、内部障害者について伺います。
 先日、内部障害者・内臓疾患者の暮らしについて考えるハート・プラスの会北海道支部の代表の方と会う機会がありました。
 私にとって、この内部障害者という言葉は初めて耳にする言葉でした。内部障害者とは、心臓とか腎臓、呼吸器など内臓機能の障害によって身体障害者手帳の交付を受けた人たちのことで、全国には85万人おり、身体障害者の4人に1人は内部障害者ということです。
 内部障害者は、車いすやつえを使っていないため、見た目では障害があるかどうかがわからないので、周囲から理解されにくいことが多く、困ることもあるため、理解促進のため支援をしてほしいということでした。
 私が話を聞いた代表の人は30代の男性です。人工透析に週3回通っていて、透析が終わった後はとても疲れるので、地下鉄やバスなどに乗ったとき、優先席に座りたいのだけれども、周囲の目を気にして優先席に座るのをためらうことが多いといいます。優先席に張られている、高齢者や妊婦、身体障害者などのマークの中に内部障害者のマークもあれば、堂々と座ることができるのにと話していました。
 また、別の内部障害者は、スーパーの障害者用の駐車場に車をとめたら注意され、嫌な思いをしたということです。
 内部障害者・内臓疾患者の暮らしについて考えるハート・プラスの会は、平成16年3月に東京で結成され、内部障害者の存在を周囲に視覚的に示す啓発マーク──ハート・プラスのマークを作成し、公共施設や交通機関などに普及させる活動に取り組んでいます。横浜や岡山県など、全国にも支部が立ち上がり、それぞれ地域で活動を展開しています。
 そこで伺います。
 道内には内部障害者は何人いるのでしょうか、また、そういう方々の状況を知事はどのように認識しているのか、伺います。
 会では、人形(ひとがた)に赤いハートとプラスの絵文字を組み合わせてマークをつくりました。体の内部を意味するハートのマークに思いやりの心をプラスして、そういう方々を思いやってほしいという意味です。
 会では、このマークの普及啓発の取り組みを行っていますが、道としても、こうした取り組みを支援し、障害者への理解の促進に努めるべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、公共交通機関の優先席へのマークの設置についてでありますが、名古屋市では、ことし1月、地下鉄やバスなどの優先席にハート・プラスのマークを導入しました。道としても、交通事業者に働きかけてはいかがかと思いますが、所見を伺います。
 次に、北海道米の消費拡大について伺います。
 先日、札幌で北海道米についての講演があり、出席したところ、150人ほどの参加者のうち、3分の1の方が、北海道米ではなく、本州産の「コシヒカリ」や「あきたこまち」を食べていると答え、愕然としました。
 一般的に、北海道米は、「コシヒカリ」や「あきたこまち」といった銘柄米に比べると評価が低く、販売面でも苦戦を余儀なくされてきましたが、最近では、府県産の銘柄米と肩を並べるほど食味もよくなっています。
 私は、今こそ、北海道米の従来からのイメージを大きく転換するよいチャンスだと思います。農薬の少ない安全、安心な食べ物を生産することに関してはどこにも負けない北海道農業ですが、今までは、それをいかに戦略的にPRし、認知度を高め、ブランド化していくかという取り組みが欠けており、大きな課題となっていたと思います。
 そこで、今後の対応などについて知事に見解を伺います。
 平成元年、それまでの北海道米のイメージを変える「きらら397」が登場し、食味のよさと斬新なネーミングなどで高い評価を得たと承知していますが、それ以降、道民が食べる1年間のお米全体のうち、道産米の占める割合がどのように推移したのか、伺います。
 また、特に、「きらら397」以降、長期間低迷した背景や課題について道としてどのように認識しているのか、伺います。
 あわせて、「きらら397」の後継種についてはどのような対策や戦略を立てたのか、その結果はどうであったのか、伺います。
 現在、道内の食率は62%と伺っていますが、道は、道産米の消費拡大に向け、どのような取り組みを行っているのか、お答えください。
 今、コンビニのおにぎりや弁当は、いわゆる売れ筋の重要な商品です。最近は、どこどこ産の米、どこどこ産のサケや梅、どこどこ産のノリ、どこどこ産の塩と、ブランド力のあるものを使い、「こだわりのおにぎり」と銘打った1個200円もするものも登場しています。こうしたコンビニへの働きかけはしているのでしょうか。
 また、札幌に本社のあるカレーライスのチェーン店が全道各地で業績を伸ばし、道内企業の中で年間の売り上げの伸び率が一番になったのは記憶に新しいところです。(発言する者あり)
 回転ずしやファミリーレストランなどの外食産業はもちろん、デパートやコンビニなどの中食産業へも積極的に働きかけを行うべきと思いますが、あわせてお答えください。
 最近は無洗米や1キロ詰めの少量袋もあり、お米離れの進む若い人にも買ってもらう工夫が見られますが、こうした工夫も積極的に積み重ねていくべきだと思います。
 また、食と観光が北海道ブランドづくりの大きな柱になっていますが、私は、観光地におけるホテルや旅館で、道産米を初め、地場の新鮮な食材を活用した取り組みなど、食と観光サイドとの連携も重要であると考えます。
 こうした中、米の主産県である新潟県や秋田県などでは県産米の食率は80%から90%を超えていると承知していますが、道も目標に掲げている80%をいつまでに達成しようと考えているのでしょうか、また、それを実現するため、具体的にどのような戦略を持って対応しようとしているのか、伺います。
 最後に、赤レンガ・チャレンジ事業について伺います。
 お金がないなら、もっと知恵を出し、働く道庁を道民に示してほしいと、私が提案させていただいたゼロ予算事業の制度化は、赤レンガ・チャレンジ事業として生まれ変わり、最近では、事あるごとに、知事から、その重要性について発言していただいていることを大変うれしく思っております。さらに、パワーアップ、ブラッシュアップさせ、名実ともに立派な事業になることを期待しております。
 そこで伺いますが、道はこの1年間に160本の赤レンガ・チャレンジ事業に取り組んできたと承知していますが、道民に好評だったもの、また、全く利用もなく不評だったものなど、いろいろあったと思いますけれども、160本の評価について伺います。(発言する者あり)
 今後、赤レンガ・チャレンジ事業を道民の中により一層浸透させていくためにはどんなことが課題であり、道としてどのように対応していくお考えか、伺います。
 道財政が一段と厳しい中、特別の予算を伴わずに、政策課題の解決や道民サービスの向上を図る赤レンガ・チャレンジ事業の重要性は今後ますます高まるものと思います。
 赤レンガ・チャレンジ事業を実施するに当たっては、職員の知恵と工夫、チャレンジ精神が必要であり、道庁全体に赤レンガ・チャレンジ事業を浸透させていくことが重要だと考えます。
 例えば、テレビ会議システムを活用するなどして、本庁の各部と支庁の赤レンガ・チャレンジ事業担当者との情報交換をするなどして、一体となって取り組みを進めていく体制をつくっていくことが必要だと考えますが、知事の見解を伺います。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)大崎議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、助産師の養成確保に関し、助産師外来についてでありますが、一般的に、妊娠から出産までの間の健診につきましては産科医師により行われておりますが、正常分娩が見込まれる妊産婦を対象として、助産師が、産科医師との連携のもと、健康診査や保健指導などを行う、いわゆる助産師外来につきましては、生活や食事などのきめ細やかな保健指導が期待できますことから、妊産婦の不安軽減や適切な健康管理につながるとともに、産科医師の負担が軽減される効果があると言われております。
 他方、助産師外来を導入するためには、医療機関において、産科医師と助産師との連携、役割分担を明確にした上で実施する必要があるなど、課題があるのも事実であります。
 道といたしましては、安心して子供を産み育てることができる環境づくりを進めるためには、助産師の能力等を積極的に活用することも必要と考えており、今後、医療機関での助産師外来の導入につきまして、北海道医師会や助産師会などの関係団体と協議をしてまいります。
 なお、助産師の役割などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、内部障害者、内臓疾患者への支援に関し、まず、内部障害者の状況等についてでありますが、心臓や腎臓、呼吸器などの機能障害を原因として身体障害者手帳の交付を受けておられるいわゆる内部障害の方々は、現在、全道で約6万3000人となっており、身体障害者の約23%を占めているところであります。
 内部障害の方々は、内臓の疾患や身体内部の機能障害のため、疲れやすく、仕事などに長時間集中することが難しいことや、治療のため定期的に休まなければならないなど、日常生活が制限されておりますが、外見からは障害者であることがわかりにくいという障害特性を有しておりますので、道といたしましては、こうした内部障害特有の障害特性について道民の方々に理解を深めてもらうことが重要であると考えております。
 次に、内部障害者等の理解促進についてでありますが、障害者団体の中には、体の内部に障害のある方を表現したハート・プラスマークを考案し、このマークの普及啓発を通じて、内部障害の方々などに対する理解の促進に熱心に取り組んでいるところもあると承知をいたしております。
 道といたしましては、ノーマライゼーション社会の実現に取り組んでいるところでありますが、このマークについて、庁内組織であるまちづくり推進連絡会議の場を活用して趣旨を説明するとともに、関係者への普及啓発を図っているところであり、今後とも、関係団体等と連携をしながら、障害のある方々に対する一層の理解促進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、公共交通機関の優先シートについてでありますが、公共交通機関などにおきましては、現在、体の不自由な方や高齢者などに対する優先席が設けられておりますが、内部障害の方々は外見的に障害があることがわからないため、利用しづらいと伺っているところであります。
 優先席の表示に内部障害の方々も対象であることを明記することによって座りやすくなると考えておりますので、道といたしましては、今後、関係団体と連携をし、公共交通機関の事業者等に内部障害の方々に対するこうした配慮について働きかけてまいりたいと考えます。
 次に、道産米の消費拡大に関し、北海道米の食率向上についてでありますが、食率につきましては、生産から実需に至る関係者を構成メンバーとする北海道米食率向上戦略会議において、22年度までに80%に引き上げることを目標として、関係団体が連携して取り組んでいるところであります。
 目標の達成に向け、良食味米の開発はもとより、経済団体を初め関係者が一体となって、おいしくなった北海道米を消費者や業界等に浸透させる取り組みが重要と考えます。
 このため、平成18年度においては、これまでの取り組みの成果や課題を検証しながら、食率の低い道東や大消費地である札幌などを重点地域として、良食味米として評価が高まっている「ななつぼし」や、本年から作付が本格化する「おぼろづき」を主力とした北海道米のイメージアップ作戦を強化することとしております。
 さらに、低農薬などの特別栽培によるこだわり米の販売拡大や、北海道米を使っていない旅館や弁当などの業界に対するローラーキャラバンを新たに展開することといたしております。
 なお、北海道米の道内食率と品種改良などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、赤レンガ・チャレンジ事業の充実についてでありますが、限られた財源の中で、道民ニーズに的確に対応した政策の展開を図るためには、予算事業と相まって、知恵と工夫を凝らした多様な手法を活用し、効果的な政策展開を図っていくことが重要であります。
 私といたしましては、職員の経験、技術や、道が有する資産を活用した赤レンガ・チャレンジ事業の取り組みを一層活発化させていきたいと考えており、みずからいろいろなことにチャレンジしていこうとする機運を道庁全体に一層浸透させてまいりたいと考えているところであります。
 こうした観点から、御提案いただいたテレビ会議システムを初め、インターネットを使った電子会議室などの仕組みを効果的に活用し、各部や支庁の担当職員による部門を超えた意見、アイデアの交換を促進するなど、庁内が一体となって取り組み、この事業の充実強化を図ってまいりたいと考えております。
 なお、17年度の取り組み状況などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 知事政策部長嵐田昇君。
◎(知事政策部長嵐田昇君) (登壇)赤レンガ・チャレンジ事業に関し、お答えをいたします。
 まず、17年度の取り組み状況についてでありますが、この事業は、道庁の多様な資源を効果的に活用し、道民サービスの向上や政策課題への対応を図るため、本年度より本格的に展開したところであり、この1年間で160の事業に取り組んだところでございます。
 このうち、例えば、まちづくりに関する出前講座や夏休みの子供たちなどを対象とした体験学習といった取り組みでは、住民のニーズと職員の知識・経験がうまく合致をし、多くの方々の参加と事業内容を評価する声をいただいたところでございます。
 一方で、各種サービスの夜間窓口の開設といった取り組みでは、納税や証明書の発行などのように利用が多かったものもございましたが、ニーズとうまくマッチしなかったと考えられるものなど、利用がなかった事業も見受けられたところであります。
 このほか、遊休地の家庭菜園等への貸し出しといった取り組みでは、利用者から、あらかじめ土地を整備してから貸し出してほしいなど、ゼロ予算事業としての性格上、困難な要望もあり、きめ細かなPRといった面で、事前に事業の制約もきちんとお伝えし、十分御理解をいただいた上で活用してもらえるよう、さらに工夫をしていかなければならないものと考えているところでございます。
 次に、今後の課題と対応についてでありますが、赤レンガ・チャレンジ事業が道民に一層浸透し、より多くの方々に利用してもらうためには、利用者の観点に立ったきめ細かな情報発信と、ニーズを踏まえた事業内容の充実が課題であります。
 このため、道といたしましては、例えば本事業のホームページに、個人だとか団体、大人であるか子供であるかといった、利用者の形態や用途に応じた検索機能を加えまして、道民の方々が目的やニーズに応じてより容易に情報を入手できるよう工夫するとともに、市町村広報誌への掲載など、地域や関係機関とも連携したPRに取り組み、事業に関する情報発信の充実強化を図ってまいる考えであります。
 また、あらゆる機会を通じまして道民ニーズの把握に努めることはもちろんのこと、利用者の声やサービスの向上に向けて工夫を凝らした事例などにつきまして情報の庁内共有化を図り、個々の事業の改善や磨き上げなどに生かすなどして、赤レンガ・チャレンジ事業が道民の方々にとってより役立つものとなるよう努めてまいる考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)助産師の養成確保の取り組みに関しましてお答えをいたします。
 まず、助産師の役割などについてでございますが、現在、本道におきましては、道立の衛生学院や旭川高等看護学院のほか、看護系大学などにおいて助産師の養成が行われておりまして、ここ数年では、おおむね70名から80名の方々が新たに助産師の資格を得ているところでございます。
 また、平成16年12月末における人口10万人当たりの就業数につきましては、全国の19.8人に対しまして、本道では25.2人となっておりますものの、地域によりましては、依然として確保に苦慮している実態も見受けられるところでございます。
 いずれにいたしましても、助産師は、地域で、女性が安心して子供を産み育てることができるよう、出産の介助のほか、妊産婦の保健指導や乳幼児の訪問指導など、幅広い母子保健活動を行っているところでございまして、その役割は非常に重要であると認識をしておりますことから、今後とも助産師の養成確保に努めてまいる考えでございます。
 次に、助産師の実習施設の確保についてでございますが、助産師の実習施設につきましては、国の養成所指定規則におきまして、実習指導者の配置や学生受け入れのための施設に関する整備に加えまして、学生1人当たり10回程度の分娩介助を行うなどの規定がなされており、これに基づきまして助産師教育が行われているところでございます。
 しかしながら、近年、産婦人科医の不足による実習施設数の減少や少子化により、学生の分娩介助数の確保が難しくなっているところでございまして、また、医療機関の中には、学生指導に伴う負担増などの理由により、実習施設としての協力が得られない場合もあるところでございます。
 このため、道といたしましては、国に対しまして、これまで、分娩介助数の緩和等について要請を行いますとともに、指導者を育成するための講習会を実施しているところでございます。
 今後におきましても、新任助産師の実務研修の拡充といった、国の助産師養成にかかわる施策などを踏まえるとともに、北海道医師会や助産師会等の関係団体とより一層の連携を図りながら、道内の医療機関において学生実習の受け入れに対する理解・協力が進むよう努めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部参事監高橋英明君。
◎(農政部参事監高橋英明君) (登壇)米の消費拡大に関し、初めに、北海道米の道内食率と品種開発についてでございますが、食率は、平成10年産まで40%前後から50%半ばと低迷しておりました。
 これは、需給緩和などにより府県産米の価格が安くなったことや、「きらら397」の作付地域が拡大し、地域間における食味のばらつきが生じたことなどによるものと考えております。
 その後、道産農畜産物の愛食運動の取り組みや食味のよい「ほしのゆめ」の登場などにより、12年産は60%に伸び、16年産まで横ばいで推移してきております。
 品種開発につきましては、「きらら397」以降、「コシヒカリ」並みの良食味を実現するため、たんぱく及びアミロースを下げることを目標に取り組み、「ほしのゆめ」「ななつぼし」を育成したところでございます。
 次に、消費拡大の取り組みについてでございますが、北海道米の道内における食率の向上を図るため、昨年1月、北海道米食率向上戦略会議を設置したところでございます。
 この会議において、おいしくなった北海道米の効果的なPR、弁当や外食業者等における北海道米の使用率の向上、さらには稲作のない地域との連携、これらを基本戦略として、農業団体と一体となって、食率の低い道東地域を中心に、量販店での試食販売、地域イベント等における試食会などを積極的に実施してきたところでございます。
 また、旅館、ホテル、回転ずしなど、外食産業等に対する取り組みといたしまして、キャラバン隊による北海道米の使用のお願い、札幌市や帯広市でのプレゼンテーションを行っております。
 最近では、北海道産にこだわった食材や木材容器を使用した北海道丸ごと弁当、これを中食業者に提案するなど、北海道米のPRに取り組んでいるところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 大崎誠子君の質問は終了いたしました。
 小谷毎彦君。
◆(21番小谷毎彦君) (登壇・拍手)(発言する者あり)それでは、通告に従いまして、一般質問をしてまいります。
 初めに、ふるさと銀河線について伺ってまいります。
 ふるさと銀河線は、この4月20日に廃止をされ、約90年余りの歴史を閉じることとなり、代替バスが運行されることになりましたが、地域住民にとっては、スムーズな運行を願いつつ、一抹の不安をぬぐい去るには至っておりません。
 しかし、現実に廃止が近づいているにもかかわらず、今までのように住民の足を確保することができるかといえば、決して十分とは言えないと思っています。
 例えば、北見から池田まで、直通で以前は3時間程度であったものが、バスの場合、途中で乗りかえて、約4時間半もかかりますし、置戸駅から北見駅行きの最終便は、現行の22時24分発が、これからは19時40分発となり、約2時間半も早くなって、利用上の不便さを禁じ得ません。
 また、バス転換によって、停留所は126カ所と大幅にふえて、乗りおりするには便利となったものの、北海道の中にあっても非常に寒さの厳しい地域で、屋根つき停留所を設置されると聞いていますけれども、バスを戸外で待つつらさを考えてみたことがあるでしょうか。知事は経験したことがありますか。(発言する者あり)
 私は、今まで何度となくふるさと銀河線の質問をしてきたところでありますが、多分、今回が最後の機会でありますので、ふるさと銀河線への御苦労に感謝の意を込めながら質問してまいりたいと思います。
 今まで質問をするたびに、知事の、ないそでは振れないとの発言によってすべてが封じ込められておりましたが、地域にとっては重要な課題でありますから、廃止という現実に対応した回答を求めるものであります。
 まず、沿線自治体は、ふるさと銀河線の廃止に伴って、どのようなまちづくりをしていけばよいのか、その方向性を見つけるために一生懸命でありますが、それは、地域の将来のあるべき姿を求めてのことでありますだけに、北海道としてどのような支援を沿線自治体に対して考えられているのか、伺います。
 次に、廃止後の線路等の撤去に関してでありますけれども、撤去に関しては多くの費用がかかると聞いておりますが、何もすべてを撤去せずに、記念公園的な利用として動態保存する方向を探るべきと考えますが、地元自治体と協議を開始してはどうでしょうか。
 また、撤去費用の大部分は橋梁の撤去費であると聞いておりますが、例えば、自転車道として利用するのであれば橋梁部の再利用が可能であり、費用面からすると一石二鳥になると考えられますが、このような活用方法を考えられてはどうかと思いますので、知事の考えを伺うものであります。
 次に、基金の残余についてでありますが、北海道に相当分を返還するような話となっているようでありますが、この際、地域の活性化策に利用できるような基金とするよう北海道として講じてはどうかと思いますが、知事の考えを伺うものであります。
 次に、ふるさと銀河線の廃止に伴い、通勤や通学に要する運賃が大幅に値上がりすることから、定期運賃に対する差額助成を実施することとなっていますけれども、通学者には3年間、通勤者には1年間となっており、その後については今後協議をされることとなっておりますが、どのような考えがあるのか、伺います。
 次に、会社清算にかかわってでありますけれども、会社の本来業務は、ふるさと銀河線の運行であることは十分承知をしております。運行事業が廃止されたことで会社の業務すべてが終了すると考えているのか、まず伺います。
 当面の業務として、線路等の撤去に係る事務が残りますけれども、会社の定款には、地域の活性化につながるような事務についてもあったと記憶していますが、だとすると、単に会社を清算することで北海道の責任を全うしたと考えているのか、知事の考えを聞きたいと思います。
 次に、公共事業の維持管理の考え方について伺ってまいります。
 国民生活の安全、安心のために、また、活力ある経済社会を構築するためにも社会資本の整備がなされてきたところであり、高度経済成長期には社会資本の整備が集中的になされてきたところであります。バブルがはじけた以降においては社会資本の整備の進捗率が低下しておりますが、一方では、今後、社会資本の維持管理や更新に莫大な費用が想定をされているところであります。
 特に、広大な面積を有する北海道においては、一般道路の橋梁数が全国の8.8%を占めるなど各種社会資本の蓄積量も多く、積雪寒冷地であるという自然条件からも、今後、維持管理や更新に要する経費については、他府県に比べても大きなものと考えます。
 小泉政権発足後、国は、財政の健全化を目標に大胆な構造改革を推し進めており、公共事業予算を見ると、平成14年度には10%の大幅削減、平成15年度以降についても毎年3%の削減を続けておりますし、北海道においては、危機的な財政状況から、国の構造改革を上回る歳出削減が行われております。
 このような国や地方の厳しい財政状況を考えますと、今後においては公共事業の大幅な増加を見込めないものと考えますから、北海道の社会資本整備のあり方について、今までの考え方を改める必要があると考えますので、伺ってまいります。
 社会資本は、当然のことでありますが、整備するだけでなく、それが適正に利用されることが最も大切でありますし、道民生活に影響を与える社会資本が安全で快適に利用されるには適正な維持管理が必要であります。
 今後、限られた公共事業予算について、整備主体から、長期に利用可能な維持管理や更新へと政策の転換を図るべきと考えますが、知事の考えを伺います。
 特に、今までのように場当たり的な維持管理であれば、いたずらに予算を浪費する結果を招きかねないと考えます。それを改善するには計画的な対応がぜひとも必要であると考えますので、どのように取り組んでいこうとされるのか、その考えを伺うものであります。
 次に、道庁組織機構改革について伺ってまいります。
 今回の組織機構改革は、危機的な財政状況の中で組織のスリム化を徹底し、簡素で効率的な体制を確立することにあって、そのために、事務事業の徹底した見直し、聖域なく組織機構のスリム化をし、高度化、多様化する道民ニーズに迅速かつ的確に対応可能な組織体制をつくることとなっており、本庁の統合、支庁の簡素化、出先機関の統廃合などによって500名を超える職員定数の削減を図ることとなっております。
 そこで伺ってまいります。
 本庁においては、100課から87課へと13課の削減となっており、効率的な執行体制の整備を図ったとなっておりますが、しかし、部の下に局制をしいたことによって、聖域なきスリム化を標榜したはずの改革がここでは逆行していると感じるのですが、なぜなのか、その考えを伺いたいと思います。
 削減しようとする本庁の職員のうち、次長級以上の削減はできたのでしょうか、伺います。
 参事や主幹などのいわゆるスタッフ職の管理職員の適正配置はどのようになっているのか、あわせて伺います。
 次に、部の統合についてでありますが、今回、議論されたのか、全くされなかったのかは定かではありませんが、聖域のないスリム化を図るのであれば手をつけるべきと考えますが、その真意を伺うものであります。
 今回の機構図によりますと、各部の次長のもとに局長以下がライン職として配置されているようでありますが、次長の役割が従前より大きくなると考えられますが、このような考えでいいのか、伺います。
 知事部局の改革が今回されようとしていますが、そのほかの各種委員会部局においてなぜ軌を一にした改革を実施するような動きがないのか、知事は委員会等に要請をしたのか、あわせて伺うものであります。
 次に、市町村への事務事業の移譲について伺ってまいります。
 市町村への事務事業の移譲についてでありますが、我が会派の代表質問において、2000件を超える事務・権限移譲に係る財源の移譲については、その額を見積もることができないとの見解が示されました。これは、北海道から市町村への移譲については、財政がきちっと伴わないことをみずからが証明したと受けとめざるを得ません。
 また、道庁の機構改革についての問いに対して、知事は、道政の守備範囲の徹底した見直しを行い、道民のために働くコンパクトな道庁をねらったものであるとの回答をなされましたけれども、これは、市町村に事務・権限を移譲して、結果として、北海道だけがコンパクト化するだけとの同義語に聞こえるのは私一人ではないと思っています。市町村に押しつけたとしか考えられません。
 そこで伺ってまいりますけれども、市町村合意のもとに、真に事務・権限の移譲を今回行ったのかを伺うとともに、財源について了解を得られたのか、伺います。
 今回の移譲に伴って、北海道としてどの程度の事務量が削減されたのか、伺います。
 今回は道から市町村に対しての事務・権限移譲であって、その流れが見えてきたところでありますけれども、逆に、市町村から北海道に対しての事務・権限の移譲についての議論は全くなかったのか伺いますけれども、例えば、国民健康保険制度は市町村段階の事業ではないと私は考えますが、その考えについても伺います。
 次に、農業対策に係る諸課題についてであります。
 初めに、試験研究や普及事業の見直しについてでありますけれども、道立農業試験場は、平成25年度までの研究基本計画を策定するとともに、今回、組織機構を改正し、新年度から新たな体制で専門分野の高度化や地域対応の強化に取り組むこととなっており、一方、農業改良普及センターは、各支庁単位で弾力的な体制や専門的な広域活動ができるように、本所・支所体制に改める組織機構改正が予定されております。
 試験場や普及センターは、寒冷地に適した新品種の育成や画期的な新技術の開発などの成果を農業者とともに地域に普及・定着させ、農業経営の改善と農村の発展のために、まさに車の両輪のように連携協力して北海道農業を力強くリードしてきた組織であり、日本最大の食料生産基地として発展させてきた最大の陰の功労者でありまして、大きな役割を今まで果たしてきたところであります。知事も、今回の道政執行方針の中で、中央農業試験場の相馬元場長の功績に触れられているとおりであります。
 現在の状況は、WTO農業交渉の進展、担い手の高齢化、新たな経営安定対策の導入など、農業環境が大きく変化をするとき、北海道農業を振興させなければなりませんけれども、特に稲作地帯では、米価の低迷などから、どんな農業なら、どのような事業展開なら所得を保障できるのかなどなど、暗中模索の状態であり、畑作や酪農なども同様の状況でありますだけに、試験場や普及センターへの期待は大きなものがあります。
 しかし、今回の組織機構の見直しによって、これからの試験研究や普及事業はどのような活動展開を図ろうとしているのか、その考えを伺います。
 次に、農業大学校について伺いますが、北海道農業の担い手教育の中心的な役割を担ってきました仙美里にあります農業大学校は、新たに、学校教育法による専修学校として4月からスタートすることとなっております。
 この農業大学校は、昭和21年、北海道庁立農業講習所として発足し、それ以来、実践農場での研修を中心に、近代農業経営に必要な知識と技術を習得した多くの卒業生を送り出しており、すぐれた担い手が北海道農業をリードしてきたと聞いております。
 また、最近では、定年帰農や脱サラ就農などの農外新規就農者や希望者が増加していると聞いており、それにも対応されていると伺っております。
 そこで、農業大学校の果たしてきた役割をどのように認識され、今後の教育内容をどのように充実されようとしているのかを伺って、再質問を留保して、1回目の質問を終わります。(拍手)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)小谷議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、ふるさと銀河線に関し、会社の清算についてでありますが、ちほく高原鉄道株式会社は、国鉄改革に伴って、当時のJRから分離されたちほく線を運行することを目的に、道や沿線自治体等の出資により設立された会社であります。
 その設立の趣旨を踏まえれば、鉄道事業が廃止されることにより、当面、鉄道施設の撤去など、会社の清算に伴う業務は残るわけでありますが、会社としての主要な業務は終了するものと考えております。
 道といたしましては、鉄道廃止後においても地域の足を将来にわたって安定的に確保していくことが大切であると考えており、沿線自治体とも連携しながら、バス転換を円滑に進め、住民の方々の足の確保に努めてまいりたいと考えております。
 なお、まちづくりへの道の支援などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、公共事業の維持管理の考え方に関し、まず、社会資本の維持管理などについてでありますが、高度経済成長期に建設されました橋梁などの公共土木施設が今後本格的な更新時期を迎え、更新などに要する費用が大幅に増大することが見込まれておりますことから、将来の道財政に大きな負担となるものと認識いたしております。
 こうしたことから、道といたしましては、限られた予算の中で、新たな社会資本の整備については、これまで以上に選択と集中の観点から重点化を進めるとともに、更新費用の平準化を図るため、適切な維持管理による既存施設の長寿命化を進めることが必要であると認識いたしております。
 このため、新年度に大幅な増額が見込まれ、修繕系の事業にも取り組みが可能な地方道路整備臨時交付金を有効活用するなどして、適切な維持管理などに努めてまいりたいと考えております。
 次に、社会資本の維持管理や更新の取り組みについてでありますが、道といたしましては、橋梁などの公共土木施設について、更新費用の平準化やライフサイクルコストの縮減などを図るため、平成16年3月に有識者で構成いたします公共土木施設の長寿命化を検討する委員会を設置し、検討を進めてきたところであります。
 特に橋梁について見ますと、更新に伴う費用が他の施設に比べて膨大となり、また、老朽化により通行規制や重量制限といった措置を講ぜざるを得なくなるなど、社会的影響が大きいことから、他の施設に先行して劣化度の予測や適切な補修を行うための橋梁マネジメントシステムの検討を進めてきたところであり、年度内にはシステムの構築を終えることといたしております。
 今後、河川の堤防に設置されている樋門や樋管など、他の公共土木施設についても劣化度の調査検討を進め、橋梁と同様のシステムを構築することとしており、こうしたシステムを有効に活用しながら、適時適切な維持管理や計画的な更新に取り組んでいく考えであります。
 次に、道庁組織機構改革に関し、まず、本庁の組織体制の見直しについてでありますが、本庁各課につきましては、道民サービスに直結しない管理部門を簡素効率化する視点から、代表課の体制を人事、予算、企画の三つの機能を基本に見直すとともに、類似事業を所管する課を統合し、内部管理業務の集約化を図るなど、効率的な体制整備を図ったところであります。
 また、局制の導入につきましては、意思決定のより一層の迅速化や業務責任の明確化の視点から、政策決定における部長と次長、局長の役割分担を見直し、部長の事務権限を局長に移譲するなど、道民ニーズの変化に伴う道政課題等に柔軟に対応できる体制の整備を図ったところであります。
 私といたしましては、局制の導入により、ますます高度化、多様化する道民のニーズに機動的に対応できる体制整備に努める一方、将来とも持続可能な行財政運営の構築に向け、引き続き取り組む考えであります。
 次に、部の統合についてでありますが、本庁組織につきましては、道の重要施策等を総合的・効果的に推進するための組織体制の整備に向けて、今後の道民ニーズの動向や、平成20年度に予定をしております支庁制度改革など、地域主権をめぐる情勢変化なども踏まえながら、引き続き検討していく考えであります。
 次に、各種委員会の改革についてでありますが、先般策定をさせていただきました「新たな行財政改革の取組み」の検討に当たっては、各種委員会等にも行財政構造改革推進本部に参画をいただき、将来とも持続可能な行財政運営の構築に向けた組織体制の見直しについて検討を要請してきたところであり、具体的な取り組み内容については行政改革大綱や工程表に盛り込んだところであります。
 なお、管理職の見直しなど及び市町村への事務事業の移譲につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、農業対策に関し、まず、試験研究や普及活動についてでありますが、本道農業が厳しい情勢に対応し、今後とも持続的に発展をしていくためには、安全、安心な農畜産物の生産拡大に取り組んでまいりますとともに、環境と調和した生産活動を推進するなど、消費者から信頼される農業を展開することが重要と考えております。
 このため、農業試験場においては、消費者ニーズにこたえた優良な品種の開発を初め、恵まれた草地基盤を生かした乳牛の飼養管理技術や環境に配慮したクリーン農業技術の開発などを重点に取り組みを一層強化してまいりたいと考えております。
 また、農業改良普及センターにおきましては、こうした品種の普及定着を進めるとともに、乳牛の飼養管理技術の向上や「YES!clean」生産集団の育成を通じた産地づくりに取り組むなど、地域農業の振興に向け、積極的に支援してまいりたいと考えております。
 最後に、農業大学校についてでありますが、農業大学校におきましては、農外からの新規参入も含めた就農希望者を対象として、実践的で体系的な研修教育を行っており、本道農業・農村を牽引するすぐれた農業者を育成してきたものと認識いたしております。
 これからの農業者には、国際化の進展や農政改革の加速化など、農業を取り巻く環境が変化する中で、実践的な技術力に加えて、さらに幅広い知識とすぐれた経営管理能力が求められているところであります。
 このため、本年4月から、農業大学校を学校教育法に基づく専修学校と位置づけたところであり、私といたしましては、今後とも、すぐれた農業の担い手を育成するため、時代に即応したカリキュラムの見直しなど、教育内容の充実に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)道庁組織機構改革に関しましてお答えをいたします。
 まず、管理職の見直しなどについてでございますが、平成18年度の本庁組織の機構改正におきましては、局制の導入にあわせた次長等の役割の見直しや道民ニーズに対応した重要政策等を推進するための体制の整備などを行ったところでございますが、次長職以上の人員につきましては、本庁におきましては若干の増となったところでございますが、知事部局全体としては減員することとしているところでございます。
 また、いわゆるスタッフ職についてでございますが、参事につきましては、課長の指揮のもと、特定の事務を所管する場合や複雑多様化する政策課題に柔軟に対応するために設置するほか、主幹につきましては、主にグループリーダーとして各グループに配置しているところでございます。
 道といたしましては、今後、ますます高度化、多様化する道民ニーズや道政上の諸課題に迅速かつ的確に対応できるよう、御指摘の点も踏まえ、管理職員の適正配置に努めていく考えでございます。
 次に、部次長の職務についてでございますが、新たに導入する局制における部次長の職務につきましては、政策や予算の部内調整を担う代表課を所管するとともに、重要政策や予算、特命事項の調整、局をまたぐ横断的な課題の調整など、部長の職務を補佐し、一体となって部の運営に携わっていくものとしており、道民ニーズに的確に対応できる執行体制を整備する視点から、次長の部における総合調整機能を拡充しようとするものでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)初めに、ふるさと銀河線に関しましてお答えをいたします。
 まず、まちづくりへの道の支援についてでございますが、ふるさと銀河線の沿線自治体におきましては、銀河線廃止後の新たなまちづくりを進めるため、駅舎の有効活用など、さまざまな地域振興策を検討されているものと承知しております。
 道といたしましては、沿線自治体から具体的な計画が示されれば、現在、道と沿線自治体等で構成をいたしております、ふるさと銀河線沿線自治体等連絡協議会がございますが、この場において検討するほか、地域政策総合補助金など既存の仕組みを有効に活用するなどいたしまして、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
 次に、鉄道廃止後の線路等の撤去についてでありますが、線路等の鉄道施設につきましては、鉄道の廃止後は、用地の処分や土地利用が円滑に進められるよう、撤去することが原則となっておりますが、沿線自治体が線路や橋梁等を地域振興等に活用するため、みずから管理する場合には、必ずしも撤去する必要はないとされているところでございます。
 沿線自治体の中には、歴史のある鉄路を記念公園として保存しようとする動きもありますことから、現在、会社におきましては、関係機関との協議の進捗状況を見ながら、対応を検討している状況でございます。
 次に、基金の残額の取り扱いについてでございますが、ふるさと銀河線の第一基金につきましては、これまで、道議会にも御報告をしながら、沿線自治体と協議を行ってまいりました結果、鉄道の廃止や、その後の地域の足の確保のために必要な経費に充てた上で、その残額につきましては、道及び沿線自治体にそれぞれの負担割合に応じて返還するということにしているものであります。
 第一基金に対する道の拠出につきましては、道民の方々からの貴重な税金を財源としているものでございまして、道といたしましては、これまでの確認どおり、残額につきましては、それぞれの負担割合に応じて返還をしていただくことが適当であると考えているところであります。
 次に、定期運賃差額補助についてでありますが、バス転換による利用者負担の激変緩和を図りますとともに、利用者の逸走を防ぐため、道及び沿線自治体の協議により、当面、通勤定期につきましては1年間、通学定期につきましては3年間、定期運賃の差額を第一基金から補助することといたしているところであります。
 その後の取り扱いにつきましては、代替バスの利用状況や沿線自治体の意向などを踏まえ、沿線自治体と協議していくこととしております。
 次に、市町村への事務事業の移譲に関しましてお答えをいたします。
 まず、市町村の合意についてでありますが、平成17年3月に策定をいたしました道州制に向けた道から市町村への事務・権限移譲方針におきましては、道がその事務・権限の処理に実際に要している経費をもとに交付金を算定するという財政的措置の基本的な考え方をお示しし、14支庁ごとに市町村説明会を実施してきたところであります。
 また、権限移譲に対する市町村の要望を照会するに当たりましては、個々の事務・権限ごとに交付金の試算額を明らかにするとともに、具体的な協議に際しましては、より詳細な積算根拠もお示しするなどいたしまして、市町村が主体的に判断できるよう努めてきたところであります。
 したがいまして、今回、協議が調った市町村におきましては、権限移譲に伴う財政的措置について十分検討された上で移譲の同意をいただいたものと考えているところであります。
 次に、道の事務量についてでございますが、今回の特例条例によって移譲する事務・権限の中には、事務処理の発生件数が年次により相当変動するものが含まれ、また、一部の市町村にのみ移譲されるため、必ずしも道としての事務量の削減に直結しないケースもございますので、18年度における道としての実際の事務の削減量を正確にお示しするということは難しいものと考えております。
 なお、特例条例によりまして、18年度に移譲する事務・権限につきまして、その処理に要する時間を試算いたしますと、約3000時間に相当するものと見込んでいるところであります。
 最後に、市町村から道への権限移譲についてでありますが、移譲方針の策定に当たりましては、市町村から道に権限移譲すべき事項もあるのではないかという御意見も市町村から確かにございました。
 道といたしましては、地域のことは地域で決めることができる地域主権型社会の構築に向けて、保健・医療・福祉に係る事務につきましては、住民に身近な市町村が行政サービスの中心的役割を担うことが重要であると考えているところでありまして、例えば、御指摘のございました国民健康保険につきましても、市町村が単独で、あるいは広域的に連携をして担っていくことが望ましいものと考えているところであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 小谷毎彦君。
◆(21番小谷毎彦君) (登壇・拍手)(発言する者あり)ただいま答弁をいただきましたけれども、指摘を含めて再質問してまいります。
 まず、ふるさと銀河線についてでありますけれども、運行会社でありますちほく高原鉄道株式会社は鉄道事業という社会的な使命や公益性を持つ会社であることは、私も承知しております。
 北海道、沿線自治体や地元の方々の出資で設立されたものであり、沿線を結ぶ大きなシンボル会社であると考えますから、鉄路の廃止後、会社をただ単に解散することは、まことに残念であります。
 私は、鉄路廃止後の会社のあり方について、北海道はぎりぎりまで沿線自治体や地元の皆さんと十分に議論を尽くしていただきたいと思います。
 先ほどの答弁では、沿線地域の振興策については、沿線自治体との連絡協議会で検討されていくとのことでありますから、沿線自治体の意向をしっかり受けとめられて、北海道も廃止後の地域振興にともに取り組んでいくことが北海道としての責任を果たすことであることを強く指摘しておきます。
 次に、公共事業の維持管理に関してでありますが、既に橋梁の現況等の把握を行ってきたようでありますし、耐用年数からいっても、いつ更新しなければならないのかは明確であると考えますから、少しでも延命できる方策を確立して、道民の安全、安心を確保しながら、財政再建にも寄与するように求めたいと思います。
 次に、道庁の組織機構改革についてでありますが、知事は、聖域を設けることなく財政再建を実行することを明確にしておりますけれども、この組織機構については、部の統合を先延ばしにしたと言わざるを得ません。
 特に、スタッフ職である参事を配置することは、道民ニーズに沿って配置すべきであることは私も確かに認識をいたしますが、それが恒常的に実在するということはスリム化に逆行するものでありますし、局長制度も同様の考えと思いますから、明確な考え方を伺いたいと思います。
 次に、市町村への事務事業の移譲についてでありますけれども、財政再建ありきではなく、住民に身近なところでのサービスを担うのは自然な流れでありますから、積極的に推進すべきでありますけれども、地元自治体と十分に協議をされるように求めたいと思います。
 しかし、国民健康保険などのように、道民がひとしく享受すべき事業については広域でやるべきであり、その単位は都道府県単位で実施すべきであると考えますから、北海道として真剣に取り組むべきであることを強く申し上げておきたいと思います。
 次に、農業問題では、試験場の独法化についても議論されておりますが、北海道農業をより振興させていくためには、試験研究機関が利潤追求をすることは逆であって、農業を低下させることになりかねません。
 普及センターは技術の普及・定着化を進めることが大きな役割であり、センターの統合によって、時間的・距離的な乖離から農業者が遠さを感じることがあってはならないと思います。
 このような理由から、今回の統廃合には疑問符をつけざるを得ませんけれども、これらの諸問題をどのように解決しようとされているのかを伺って、質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)小谷議員の再質問にお答えをいたします。
 最初に、道庁組織機構改革に関し、参事の見直しについてでありますが、私といたしましては、重要政策等の総合的・効果的な推進に向けた本庁組織の見直しとあわせまして、その時々の行政ニーズや社会経済情勢の変化にも十分留意しつつ、より一層簡素で効果的・効率的な執行体制となるよう、今後とも、管理職員の適正配置についても取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 次に、農業対策に関し、試験研究と普及事業についてでありますが、独立行政法人につきましては、設置者が法人に指示する中期目標に沿って運営されることなどから、設置者である道の行政責任を的確に果たすことができるよう、制度的な担保が講じられているところであります。
 今後、農業試験場の独立行政法人化の検討に当たっては、より地域のニーズに迅速かつ的確に対応した試験研究が推進できるよう、幅広い観点から検討してまいる考えであります。
 また、農業改良普及センターにつきましては、限られた人的資源を有効に活用し、より高度で専門的な活動や地域に密着した活動を組織的に展開できるよう、18年度から、本所・支所体制に見直すとともに、現在、近くに位置する一部の普及センターにつきましては、現地への移動時間などを考慮の上、統合することとしたところであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 小谷毎彦君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後2時17分休憩
─────────────────────────────────
  午後3時17分開議
○(議長高橋文明君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 小野寺秀君。
◆(10番小野寺秀君) (登壇・拍手)(発言する者あり)それでは、通告に従いまして、順次質問をしてまいります。
 まず最初に、北海道のアスベスト対策についてお伺いをしてまいります。
 台帳は昨年のうちにできているはずでしたが、調査機関の混乱等の理由により、完成がおくれていることは十分に理解できますので、その点についての質問はいたしませんが、その台帳をつくる際、必要な情報から収集を行い、たとえ暫定版であっても、台帳には重要な情報からできるだけ早く載せていくのは、道民の皆様に一刻も早く安心していただくために当然のことであります。
 実際に台帳をつくる際の情報の優先順位は、国も道も昨年の9月には決めていたはずです。そうであるなら、まずは、その情報が入った台帳を一刻も早くつくる努力を行うべきです。
 昨年の9月、道議会の本会議で山本副知事は、多くの道民の方々が利用される施設や学校、病院、社会福祉施設などにつきましては、できるだけ早期に結果を取りまとめ、その対応策を検討するなど適切に対応してまいりたいと考えているとお答えになりましたが、あの答弁後、道として、各自治体に対し、道としてはまず最初にこれらの施設の情報を早く欲しいと伝えたのでしょうか、そして、実際に、各自治体はそれら施設から調査し、道に報告してきたのか、お伺いをいたします。
 また、副知事がおっしゃった重要な情報だけでも載っている台帳すら、今なお完成しておりません。台帳の一刻も早い作成が急務であると考えますが、これはいつでき上がるのか、また、それ以外のすべての情報を入れた本来のアスベスト台帳の今後の作成予定をお伺いします。
 次に、アスベスト問題に対する情報収集についてお伺いします。
 昨年末、渡島管内の小学校において、生徒が授業を受けている時間に校舎内のアスベスト工事が行われることが決定し、児童の保護者がその工事の安全性に不安を感じ、その工事の着工に納得せず、学校側ともめるという問題が起こり、私は、その事実を道の環境生活部に伝え、道の対応の甘さを指摘いたしました。
 この件に関しては、その後、環境生活部による対応により問題が解決の方向に向かいましたが、ここでの問題は、学校のある自治体も、町の教育委員会も、この問題が発生していることを知っていたにもかかわらず、その情報を、渡島支庁も保健所も環境生活部も把握していなかった点なのです。
 昨年末の段階では、支庁ごとにアスベスト対策会議があったはずであり、除去にかかわる事業者や市町村等との会議も開催していたはずです。
 対策連絡会議や関係団体との情報交換の中で、なぜこのような重大な情報を収集できなかったのか。道内でのアスベスト問題に関する道の情報収集能力にも問題があると考えます。
 また、道庁内でも、部局にまたがっての案件に関し、もっと横の連携を強化すべきであります。この小学校の事例では、道の教育局と環境生活部とが情報の交換、共有を全くしておりませんでした。
 庁内ではアスベスト問題対策連絡会議が何度も開催されており、さらに、知事が本部長を務めるアスベスト対策本部が8月に設置をされていたにもかかわらず、昨年末の段階で、庁内の部局間においてもこのような重要な情報すら共有できていないのです。
 今後は、今までの道のアスベスト問題対策に関し、反省すべき点はしっかりと反省をし、道民の安心、安全のために、道内でのアスベスト情報を収集する能力を上げ、道庁全体でさらにこの問題を推し進めていく必要があると考えておりますが、見解をお伺いします。
 また、知事は、道政執行方針の中でもアスベスト対策の強化を明言しましたが、今後どのようにその取り組みを強化するつもりなのか、あわせてお伺いします。
 次に、ほっかいどうカリキュラムセンターについて質問いたします。
 ほっかいどうカリキュラムセンターは、北海道立教育研究所、理科教育センター、特殊教育センターの3機能をまとめた総称であり、北海道で学ぶ児童が確かな学力をつけ、豊かな心を身につけるために取り組みを行うとされております。
 さて、このカリキュラムセンターですが、実は、総称であり、事務局はもちろん、窓口の電話番号もないのが実態です。
 そこでお伺いしますが、カリキュラムセンターのパンフレットでは、学校の先生や教育関係者を初め、保護者や地域の人々、道民のどなたでもほっかいどうカリキュラムセンターを利用できるとなっていますが、電話番号もない総称だけのセンターをどのように利用できるのでしょうか。
 結局、相談したい利用者が個々の判断で、道立教育研究所、理科教育センター、特殊教育センターに連絡するしかない状況を考えると、せめて、一般の道民にもわかりやすいセンターとして、電話や手紙での窓口、例えば道立研究所内にそれをつくる等の工夫が必要ではないかと思うのですが、教育長の見解をお伺いいたします。
 次に、ほっかいどうカリキュラムセンターを構成する三つの研究所のうち、二つについて質問を続けます。
 まず、道立教育研究所、通称・道研についてお伺いします。
 カリキュラムセンターの全体の予算は年間10億円を超え、その中でも、この道研には6億円以上の予算が使われております。常勤職員は55名、非常勤職員も合わせると66名の職員が在籍しております。
 北海道の教育向上のためにこのような研究施設が必要であることは認めますが、実際にその支出に見合うだけの業務を行い、しっかりと成果を出しているのかは別の問題であります。
 そこでお伺いします。
 先日、北海道の小中学生の学力の低下がデータとして明らかになり、マスコミにも報道されました。道教委として、学力向上に向け全力で努力をしていかなければならない状況になっております。
 さて、本道の学生の学力は、きのう、きょう、急に下がったわけではありません。道研は、子供たちの確かな学力を身につける、教職員の資質を向上させるという目的で年間6億円以上のお金を使っているわけであり、現在の本道学生の学力低下という事態に対して、少なからず道研にも責任があるのは明白であります。
 本道教育の根幹を揺るがすこの問題に対し、道研はどのような研究を行い、どのように学力低下を阻止しようとしてきたのか、また、なぜこのような事態を阻止できなかったと分析しているのかをお伺いいたします。
 次に、道研職員の業務についてお伺いをします。
 私は、この道研は道内約5万人の教職員の研修施設ですので、ほぼ毎日、何がしかの研修、講習が行われているものと考えておりましたが、実際にはそうではありませんでした。
 道研のパンフレットには道研の年間の研修スケジュールが出ていますが、それを見ると、開催される講座、研修等が非常に少ないと感じざるを得ません。
 道研は5部署から成る組織ですが、その中に、生徒指導、教育相談に関する部署があります。
 この部を例にいたしますが、部には、7名の所員、相談員も含めると15名が在籍をしております。年間スケジュールによると、この部が担当する講座、研修は、年に4コースのみ、8回の講座しか開催されず、講座が開催されている日は年間32日間にしかすぎません。これを部の7名の所員で単純に割ると、1人の所員が1カ月に2時間20分の講義しか持っていないことになるのです。
 また、道研全体の年間スケジュールですが、2月、3月、4月の3カ月間のスケジュールがないのです。道教委の説明によると、この期間は道研には決まった業務はなく、職員は1年の研修事業の総括や研究をまとめたり、今後の研究・研修の内容を決めたりする期間ということでしたが、1年間の4分の1の間、40人もの所員全員が朝から晩まで研究に関する仕事だけをしているのでしょうか。
 また、研究所員1人が1カ月で3時間以下の講義しか持っていないことを考え合わせると、それだけの人数の研究所員が、あり余る時間を使い、研究に没頭するのであり、それらの研究は本道教育にとって非常に有意義で、かつ、その研究量も膨大なものとなるはずです。
 しかし、実際には、研究結果の数も、その内容も、その作業量に見合うものであるとは到底思えません。また、2月から4月の3カ月の間、研究に従事しない事務職員は何をしているでしょうか。
 そこで、教育長にお伺いしますが、道の財政状態を考えると、教育研究所の業務内容等を踏まえて、道研の規模等の見直しを考える必要があると思われますが、いかがでしょうか。
 このような研究機関に対しても、ある程度、費用対効果といった概念を導入すべきであり、講習の数や受講者数、研究結果もしっかりと検証すべきであると考えます。今後、道研に関して、運営や組織的に見直しを行っていくおつもりがあるのか、教育長に見解をお伺いします。
 次に、特殊教育センター、通称・特センについてお伺いします。
 今後、特別支援教育の推進においては、個別の教育支援計画の実施など、その果たすべき役割は大きいと考えます。
 しかし、一部の道立学校で個別の教育支援計画に関して混乱が続いており、学校への不信感から、多数の保護者が学校への個別の教育支援計画書の作成、提出を拒み続けている事態が生じています。
 そこでお伺いしますが、そのような情報を特センでは収集できているのか、お伺いします。
 また、このような事例に関して、なぜこうなってしまい、どう解決すべきかを明確にするのが特センの役割であると思いますが、この問題に関して、学校や保護者への対応と、解決に向けての特センの取り組み状況についてお伺いします。
 今後は、特別支援教育の充実を図る上で特センの役割がさらに増していくものと思います。
 本道の特別支援教育の推進のため、今後はさらに学校や教師、保護者にしっかりと御理解をいただける研究事業を行っていくことを強く要望いたします。
 最後に、教職員の給与についてお伺いします。
 まずは、教職員の給与からの物資購入代金の引き去り業務についてお伺いをします。
 地方公務員法では、地方公務員の給与は条例に定めるもの以外は控除できないものとなっております。給与からの控除、いわゆるチェックオフは出納機関が公の職務として行うものであり、チェックオフを行うべき事項には一定の限度があるものと考えられるのは当然です。そして、公の会計機関が特定の者に特定のサービスを提供することが公益上必要かどうかを慎重に検討する必要があるのです。
 しかし、教職員の給与において、本道では極めて不適切な内容のチェックオフが今なお行われております。北海道の教職員が生活協同組合で買い物をした際、その代金が給与から引き去られているのです。実際、その生協のホームページには、支払いは給与控除となり、分割払いも可能ですと書かれてあり、教員であれば、だれでも利用できることになっております。
 しかし、この教職員の商品購入代金のチェックオフは、地公法でも、北海道学校職員給与条例を見ても、不適切であると言わざるを得ません。
 道教委に聞いたところ、ほかにも幾つかの団体からの物資購入代金のチェックオフがされているところであります。
 そこでお伺いしますが、いつから、どのようにして、特定の生活協同組合の商品購入代金を給与から控除できるようになっているのか、また、年間で何件分の処理が行われ、その商品代金の総額はどれぐらいになるのかもお教え願います。
 また、このような不適切な給与からの控除が明らかになったわけであり、一刻も早くこのような業務を中止すべきであると考えますが、道教委の見解と今後の対応をお伺いします。
 次に、給与の引き去り業務にかかわる計算業務処理のチェック機能についてお伺いします。
 現在、各控除金管理者が電子計算組織管理者である情報政策課を経由し、北海道が業務委託している委託業者が最終的に給与計算業務処理を行っております。
 この引き去り処理の中で、控除金管理者と定められた教職員互助会が控除金に関するデータを一括してまとめ、直接、情報政策課に提出していることになっていると思います。
 しかし、これでは教職員互助会のデータの中身をチェックできず、道教委にチェック機能自体がないことは非常に問題であります。
 今後、道教委として、互助会を含む各控除金管理者からのチェックオフのデータを十分にチェックした上で、電子計算組織管理者である情報政策課に渡すべきだと考えますが、見解を伺います。
 最後に、道の大型汎用コンピューターの管理について質問をいたします。
 この生活協同組合等による不適切な給与の引き去り業務が行われた背景には、道教委の給与管理等も行っている北海道の大型汎用コンピューターの業務処理の問題があることは間違いありません。
 現在、道における大型汎用コンピューターを活用した業務処理については、札幌に本社のある民間会社にアウトソーシングしていると承知をしております。
 この大型汎用コンピューターは、高速・大容量のデータを一括処理する場合には有効ですが、1台のコンピューターをさまざまな業務に切り分けて処理することを考えると、セキュリティーの面も含め、業務処理の運営管理を慎重に行う必要があります。
 行政のスリム化、効率化を考えるときに、アウトソーシングはこれからの行政に不可欠な要素であるとは思いますが、民間に処理を委託する場合、細心の注意を払わなければならないのです。
 そこで、まず最初にお伺いしますが、北海道がこの会社と大型汎用コンピューターの業務委託契約を結ぶに当たり、その処理についてどのように行わなければならないことになっているのか、また、業務処理ガイドライン等があるのか、お伺いします。
 先ほど質問した教職員の不適切な給与控除に関してですが、この大型汎用コンピューターの委託業者が、控除金管理者でもない一生協との間で給与控除処理なる契約を結び、手数料を得ていたこと、そして、委託業者が善意であったか否かは別として、情報では30億円以上もの不適切な給与控除に関与していたことは非常に問題であります。
 委託業者であるという優位な立場でこのようなことを行っていると考えられてもおかしくないからであり、また、この業者が道の大型汎用機による電算処理の委託を受けている業者として、その業務の重さに対する認識と自覚が甘いのではないかと言わざるを得ないからであります。この件に関しての道の見解を伺います。
 最後の質問ですが、給与支給事務処理業務に関しては、現在、直接の業務処理を行う主管の課及び電子計算組織管理者を通じて処理することになっていますが、その仕組みを考察すると、何らチェック機能としての役割が果たせていないことがわかりました。
 現に、教職員の給与引き去り業務に関して、道教委からも、コンピューターの委託管理業者からも、問題の引き去り業務に関しての情報を収集できなかったことでも明らかであります。
 道の大型汎用コンピューターによる業務委託を行っている担当の企画振興部として、早急に実効性のあるチェック機能を強化することはもちろんのこと、早急にコンピューターの管理運営基準を明確にし、例えば、委託業者に対して道のデータを扱う業務に関して指導を行うなど、今後このような事態が起こらないように、北海道も、委託先の民間会社も、管理規則やマニュアル、ガイドライン等の作成を早急に行う必要があると考えますが、道の見解をお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)小野寺議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、アスベスト対策に関し、まず、アスベスト台帳の作成についてでありますが、学校、病院及び社会福祉施設につきましては、アスベスト含有分析の調査が終了し、アスベストを使用している施設の把握ができたことから、道といたしましては、年度内をめどに台帳を整備したいと考えております。
 また、その他の施設につきましても、アスベストの使用が判明したものから、順次、台帳の作成に取り組んでいるところであり、できる限り早期にすべての施設の実態の把握に努め、アスベスト台帳を整備してまいりたいと考えております。
 次に、今後のアスベスト対策の取り組みについてでありますが、アスベスト問題に適切に対処するためには、市町村や国の機関を初めとする関係機関や団体などとの連携が不可欠と考えております。
 そのため、これまでも北海道アスベスト問題連携会議などにおいて情報の共有化を図りながら取り組んできたところであり、今後とも、一層の連携のもと、情報収集能力の強化を図ってまいる所存であります。
 また、支庁における連携会議におきましても、市町村等との密接な連携を図りながら、地域のアスベスト問題に関する情報の共有化に努め、取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 さらに、国が決定したアスベスト問題に係る総合対策を踏まえ、アスベストの除去対策に努めるとともに、健康被害者の方々の救済に係る業務や、大気汚染防止法など関連4法の改正に基づく規制、指導等とあわせ、本年2月に道が策定をいたしました指導指針に基づく指導の徹底を図るなど、対策の強化に取り組む考えであります。
 いずれにいたしましても、私といたしましては、道民の皆様方の不安を解消するため、今後とも、市町村等と連携を図りながら、全庁挙げて総合的なアスベスト対策を進めてまいりたいと考えております。
 なお、道におきます施設情報の収集及び職員給与に係る電算システムの業務処理作業につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)電算システムの業務処理作業に関しましてお答えをいたします。
 大型汎用コンピューターによる業務処理についてでございますが、この業務処理委託につきましては、平成9年4月に、それまでみずから持っておりました大型コンピューターによる業務処理をアウトソーシングすることといたしまして、民間への業務委託に切りかえたところであります。
 この発注に当たりましては、情報処理システム管理運営基準などに基づき、全体の調整、支援を行う情報政策課におきまして各部局の業務を取りまとめ、その業務量等を勘案して、一括してコンピューターを借り上げし、具体の入力データの作成等は業務主管課において行うものとして、そうした役割分担のもとに行ってきたものであります。
 その委託契約に当たりましては、情報処理システム管理運営基準に盛り込まれました、外部委託に係ります安全保護対策を踏まえて、適切なデータの管理、指示目的外の使用及び第三者への提供の禁止、データ等の複写及び複製の禁止または制限など、厳正な処理を行うこととしてきたところであります。
 次に、業務委託企業への指導についてでありますが、道におきましては、近年の情報化の急速な進展に伴い、個人情報の保護やセキュリティーの保護に万全を期すため、昨年12月に北海道情報セキュリティーガイドラインなどを定めたところでございまして、関係部局はもとより、関係企業においても、これに準拠した安全かつ適切な業務処理を行うようにしたところであります。
 この趣旨を踏まえまして、当該受託企業に対しまして、業務処理、管理運営についてしっかりと指導してまいりたい、このように考えております。
 最後に、今後の再発防止についてでございますが、これまで業務処理の指針としてまいりました情報処理システム管理運営基準は平成11年4月に策定したものでございまして、近年のIT化の急激な進展やセキュリティーをめぐりますさまざまな事象を考えますと、この管理運営基準の見直しが必要であると考えているところであります。
 道といたしましては、さきに策定をいたしましたセキュリティーガイドラインなどの諸規定を踏まえ、この管理運営基準につきましても所要の改定を行い、チェック体制の強化など、適切な管理運営に努めますとともに、委託業者に対しましても、新たな基準に準拠して業務処理を行うよう適切に指導してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)アスベスト対策に関しまして、施設情報の収集についてでございますが、道といたしましては、多くの道民の方々が利用される施設や、学校、病院、社会福祉施設などに関し、吹きつけアスベスト等の使用状況調査結果をできるだけ早期に取りまとめるため、市町村や施設管理者に対して、積極的に調査に取り組んでいただくよう協力を要請するとともに、関係団体との連携会議等を通じまして必要な情報提供について強く要請してまいりました。
 そうした結果、これらの施設につきましては、民間の施設を除いて、ほとんど調査が終了したところであり、調査がおくれている民間施設につきましては、今後とも、市町村等と一層連携を図りながら、情報収集に積極的に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)(発言する者あり)小野寺議員の御質問にお答えをいたします。
 初めに、ほっかいどうカリキュラムセンターについてでございますが、ほっかいどうカリキュラムセンターは、道立の教育研究所、理科教育センター及び特殊教育センターの三つの研究・研修機関が持ちます役割、機能を体系化し、各機関の連携のもと、学校における教育活動等を横断的・総合的に支援することを目指したものでありまして、その運営に当たりましては、運営委員会を設置し、庶務を教育研究所が行い、窓口となっております。
 センターにおいては、教員、保護者、学生などを対象とした各機関の研究成果を発表、協議する教育セミナーの実施や、ホームページを活用した教育情報の提供などに取り組んでおりますが、教職員を初め、道民の皆さん方に広く活用されることが大切でございますので、今後、窓口の所在や利用方法などについてさらに周知を図ってまいります。
 次に、道立教育研究所の取り組みにかかわってでございますが、児童生徒に確かな学力を育成するためには、指導内容や方法などの工夫改善に取り組むとともに、指導に当たる教員の資質・能力の向上を図ることが重要でございまして、その一翼を担う教育研究所の果たす役割は大きいものと認識をしております。
 教育研究所におきましては、子供たちの学ぶ意欲を高めるカリキュラムの開発や、個に応じた指導計画や評価などにかかわる研究、授業参観や模擬授業を取り入れるなど、実践的な指導力を高める研修講座、授業の進め方などに対する相談事業などに取り組んできておりますが、道独自の学習状況調査の結果、読解力や学習習慣などに課題が見られたことなどをしっかりと受けとめまして、確かな学力の育成に向け、学校や教員のニーズを十分に把握し、各研修講座の内容を工夫するとともに、校内研修を支援する出前講座を拡充するなどいたしまして、学校や教員に対し一層効果的な支援に努めてまいります。
 次に、道立教育研究所のあり方についてでございますが、教育研究所は、北海道における学校教育の研究・研修機関として、各種研修講座の開設や学校教育の実践上の諸問題解決に必要な調査研究、不登校など悩みを持つ児童生徒や保護者への教育相談の実施など、教職員の資質・能力の向上や地域に信頼される学校づくりへの取り組みなどを支援しております。
 また、時代の進展や社会の要請に応じ、事業内容の工夫改善や組織機構の改編なども行ってきておりまして、現在、所内に検討委員会を設置して検討してきているところでございます。
 道教委といたしましては、今後、教育課題の動向などを踏まえまして、より効率的・効果的な運営などに取り組むといった観点に立って、新しい時代に対応した道立教育研究所のあり方などについて総合的に検討してまいります。
 次に、特別支援教育についてでありますが、特別支援教育に関する盲・聾・養護学校の取り組み状況などにつきましては、本庁や教育局におきまして調査や情報収集を行い、必要な対応を行ってきております。
 一方、道立特殊教育センターにおきましては、特別支援教育に関する教育相談、研究・研修などを行っており、こうした取り組みを通じまして、個別の教育支援計画につきましても保護者や教職員への支援などに努めております。
 道教委といたしましては、特別支援教育の推進を図る上で特殊教育センターの果たす役割は極めて大きいものと考えておりますので、センターや関係部局との連携をさらに深めながら、子供たちや保護者などのニーズに適切にこたえることができるよう、特別支援教育の一層の推進に努めてまいります。
 次に、給与からの教職員互助会貸付金の控除に関連してでございますが、道教委におきましては、平成3年から、僻地学校が広範囲に点在する本道にあって、割賦販売を利用する教職員の生活改善に資するため、教職員の物資購入代金の貸付金の償還金を教職員互助会寄附行為に定める貸付事業にかかわるものとして、給与から控除をしているものでございます。
 次に、今後の対応などについてでありますが、物資購入資金貸付事業に関し、平成16年度の利用実績は、延べ約28万件で、総額約36億8500万円となっております。
 道教委といたしましては、この貸付事業に基づく事務処理等に適切さを欠く面もありましたことや、道職員互助会における取り扱い等を踏まえ、今後、商品購入代金の給与からの控除は、新規の取り扱いにつきましては本年3月末で廃止することといたします。
 また、給与からの各種控除金に係る取り扱いにつきましては、一層適切に取り扱ってまいりたいと考えております。
 最後に、給与計算業務についてでありますが、これまで、教職員互助会などの控除金につきましては、教育庁給与支給事務処理要綱に基づき、控除金管理者が毎月支払う給与から控除する金額に係るデータを作成し、事務処理を行ってきておりますけれども、道教委といたしましては、今後、給与からの控除事務につきまして一層の適正化を図るため、知事部局とも協議をしながら、新年度からこの要綱の見直しを行うなど、庁内の責任体制を明確にしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 小野寺秀君の質問は終了いたしました。
 保村啓二君。
◆(33番保村啓二君) (登壇・拍手)通告に従いまして、順次質問をいたします。
 初めに、一極集中の是正についてであります。
 昨年実施された国勢調査による全道速報値では、総人口が562万7000人となり、5年前の前回調査に比べ5万5000人が減少し、過去最大の減少を記録し、人口減は前回に続き2回連続で、減少数、率とも減少し、道内人口の減少が本格化していることが浮き彫りにされました。
 また、札幌市が5万8000人増加し、全道の約33%を占めることとなり、札幌への一極集中が進行し、道内においては過疎過密が一層進行していることも明らかになりました。
 今回の速報値から見ると、北海道の成長がピークを越え、構造的な縮小均衡に向かうとされ、全国を上回る少子・高齢化、市場の縮小に加え、社会保障費の急増が避けられない見通しの中で、北海道は最大の危機を迎えるとの指摘もあります。現状と先行きに強い懸念を抱かざるを得ません。
 そこで、以下、順次質問をしていきます。
 道内人口減少幅は、国立社会保障・人口問題研究所の人口推計では、前回の国勢調査に比べ0.9%減にとどまる見込みでしたが、実際には、これを上回る1.0%でした。今後、このペースで少子化が加速すれば、急激な人口減少の先には、経済分野や自治体財政、さらに医療・福祉分野など、北海道のさまざまな分野にはかり知れない影響が出てきます。
 速報値に対しての知事の認識とあわせて、北海道の人口の急激な減少は、北海道の未来の姿のあらゆる面に大きな影響を与えることから、北海道の思考の転換も求められると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
 次に、今回の特徴の一つは、札幌への一極集中の課題であります。今回の国勢調査によると、道内198市町村のうち、9割に当たる175市町村の人口が減少しましたが、一方では、札幌市への人口集中が続いています。
 知事も、公約で、札幌一極集中問題は重要な課題として、これを是正していくと明らかにし、知事は、アクションプランの中で、札幌一極集中問題について、地域活性化戦略会議を設置し、具体的な方策を講ずるとしていますが、その成果について見解をお伺いいたします。
 また、道内分権は道州制構想の基本となるべきことは言うまでもありませんが、道州制特区の推進は、少なくとも札幌一極集中を加速させるべきものではなく、道内地域ごとの活性化に資する必要があります。
 しかし、道州制推進道民会議においても、一極集中を是正して北海道全体を活性化させるという視点はなく、余り論点にもなっていないと考えますが、見解をお伺いいたします。
 あわせて、知事御自身、道州制の推進が一極集中の是正につながると考えているのかどうか、つながるとすれば、どのように是正をしていくのか、見解をお伺いいたします。
 一極集中の背景には、本道の基幹産業である農林水産業の衰退や道内中小企業の廃業、そして事業縮小など、産業・経済的な要因のほか、近年の行政改革に伴う公的機関の統廃合や廃止などの要因も考えられます。これらの要因が複合的に影響しつつ、道内の地域間格差が確実に広がりを見せています。
 さらに、現在検討が進められている支庁制度改革では、支庁が廃止される地域に設置される地域行政センターは、総合出先機関ではなく、窓口業務を中心とする最小限の道政執行機関に位置づけられるとされています。
 また、財政再建に向けた具体的な取り組みの一環として、地方に多く存在する試験研究機関の統合など、組織見直しや再編整備が進むと、地方への影響はさらに広がりかねません。
 現在、財政再建に向けて、先般決定した「新たな行財政改革の取組み」等に基づき具体的な取り組みが進められていると承知していますが、地方における人口減少の抑制や過疎対策の視点から、今後、道の機関など道庁機能の地方への分散配置も検討し、地域振興に向けた実効性のある対応をすべきと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
 次に、地域の医師確保についてであります。
 現在、地域医療についてはいろんな課題が取り上げられていますが、特に医師の地域間格差や分野別偏在の問題があり、その対策が喫緊の課題となっています。
 この問題は、新卒後臨床研修制度のスタートで大学病院の医師不足が生じたため、関連病院の見直しが行われ、道内自治体病院から医師の引き揚げや、労働条件が厳しい病院から医師の転出など、さまざまな医療政策的課題や現在の地域医療の実態に起因していると思われます。
 北海道においても、医療対策協議会の立ち上げをし、新たな取り組みを実施しているのは承知していますが、現状での医師不足は、道立紋別病院の状況のように、ますます悪化の一途をたどっていると考えています。
 そこで、医師確保の現状について、道内の市町村立病院の医療法で定める標準医師数の充足状況と、医療体制協議会への医師派遣要望に対し、どの程度対応できていると見込んでいるのかについて見解をまずお伺いいたします。
 次に、各府県では独自策の対応を実施しています。北海道がまだ対応していないものとして、まず奨学金制度があります。地元県出身者を対象に奨学金を貸与し、地元で一定期間働くことを義務づけるというものです。
 また、医師支援機構を設立し、100人規模の確保を目指して、自治医大出身者やUターン希望の医師を登録し、機構が派遣元となる仕組みを設けている県もあります。
 この県では、県職員として採用した医師の退職金について、派遣を受けた市町村が応分の負担をできるよう自治法の規制を撤廃する医師確保特区を国に提案しており、今通常国会で認められる状況です。
 ただいま申し上げた各県の対策を参考に、北海道としても早急に検討すべきと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
 次に、知床世界自然遺産についてであります。
 昨年、登録をされた知床世界自然遺産は、日本における自然保護政策の向上や環境政策を高める貴重な役割を果たさなければなりません。同時に、自然の価値を失わせない利用の方法や、沿岸漁業を保護し、地域経済の発展を考慮する中でどう保護保全をしていくのか。世界遺産委員会からは、海域の管理など数点の勧告が出され、解決しなければならない課題も山積みしているのも現状です。
 また、北海道弁護士会連合会では、昨年7月23日に定期大会記念シンポジウムを開催し、その中で、永続的維持と持続的な利用との調整を図る一つの方策として、知床世界自然遺産登録地生態系保全のための特別措置法の制定を提言いたしました。
 そこで、知事にお伺いをいたします。
 まず最初に、この世界に誇る知床の原生的な自然を将来にわたって保全し、引き継いでいくことは、我々に課せられた重要な責務であると考えます。
 そこで、世界遺産委員会から勧告をされた海域や野生生物の生態系などの保全対策について、今後どのように進めようとしているのか、お伺いをいたします。
 次に、北海道弁護士会連合会から、既存の法区分や省庁の所管等を超えて知床世界自然遺産地域の保護管理の一元化を図るため、知床世界自然遺産登録地生態系保全のための特別措置法を制定すべきであると提言されています。
 私も、知床の貴重な自然環境をしっかりと守り、未来へ引き継いでいくためには、これまでの縦割り行政の弊害をなくし、効果的な保全対策に取り組むことができるよう、管理組織体制の一元化が必要であると考えますが、知事はどのように考えているのか、お伺いをいたします。
 次に、北海道農業の進路についてであります。
 北海道の農業は、明治8年に、最初の屯田兵198戸、965人が琴似に入植して始まりました。主に、東北や北陸、四国などの貧しい農家の3男坊、4男坊等が、大きな志と夢を抱いて津軽海峡を渡り、大木が生い茂る北の大地を奥地へと切り開きました。
 私が生まれた昭和30年代には、北海道の農村には今の6倍以上の150万人以上が生活をし、今と比べ物にならない生活環境にありましたが、家族総出で働き、収穫を迎える喜びや、村祭り、地域の楽しみなど、ふるさとの温かさもありました。
 あれから半世紀の時が流れ、今、北海道農業は我が国の食料生産の2割を占める最大の生産地域として発展を遂げましたが、農業の現場は、農業後継者は3割しかいない、経営にかかわる平均年齢は60歳近い、相次ぐ離農で耕作していない農地がふえ、集落戸数の大幅な減少で地域のイベントすらできない等々、農村は疲弊し切って、まさに崩壊寸前のような厳しい現実であります。
 こうした状況に加え、WTO農業交渉の行方や新たな経営所得安定対策の問題もあり、どこに焦点を当てて北海道農業の進路をとるのか、極めて重要な局面を迎えていると私は考えます。知事の基本的な認識と対応についてお伺いをいたします。
 ホーレス・ケプロンの日誌には次のような一節があります。
 「北海道は、気候といい、資源といい、実にすばらしい島である。この気候は最も健康にかなうものであり、十分に開拓されるべき可能性に富む大地である。もし、失敗があるとしたら、日本人自身の欠陥にほかならない」と。
 この半世紀で100万人以上の農村出身者が村を捨て、都会に出ていきました。また、出ていかざるを得なかった本道農業の現実について知事はどのような認識をしているのか。
 また、この間、経営規模の拡大を推進する農業基本法を初めとした農業政策の功罪についてどのような見解をお持ちか、まずお伺いをいたします。
 次に、少子・高齢化の進行に伴い、国内人口が減少に転じ、米や生乳などを初めとして、食料消費が減少している中で、今後、北海道農業の安定的な発展を目指すためには、高齢化社会を踏まえた、少量多品目、高品質化への食料消費に対応できるよう、こだわりの食材と付加価値の高い加工品づくりを目指し、小規模でもゆとりのある農業経営を積極的に育成し、地域の農業人口をこれ以上減らさない対策を講ずるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 また、食料・農業・農村基本法には、条件不利地政策が掲げられましたが、結局は、中山間地域対策のみの不十分な政策となっていますが、道としてどのように考えているのか、あわせて見解をお伺いいたします。
 「田舎暮らしに夢のせて」の著者である山崎洋子さんは、「農業のよさは、家族で働いて、自給して生活を楽しむことである。自分に適した農業を営み、生活を充実させ、その地域を支えていくことではないのか」と述べています。
 私も全く同感であります。農業のよさと農村を守り、地域を支えていく農業の多面的機能を大切にすることが今後の農業政策の基本と考えますが、知事の考えをお聞かせください。
 また、各種補助事業や対策などの農業政策について、私は、地域の農業・農村の実情を最も知っているのはその地域であり、地域の特色やさまざまな課題を踏まえた自発的な取り組みを国や道が支援する手法こそが、少ない予算を効果的に活用する最大の方法であると確信していますが、見解と今後の対応についてお示しください。
 次に、新たな農業・農村基本計画が平成17年3月に閣議決定され、10月27日に畑作農業を中心とした品目横断的経営安定対策が公表されました。
 私は、今回の対策は、市場経済を万能とあがめる構造改革の一つの帰結であると考えます。
 そして、農村もまた改革を迫られ、大規模専業農家や法人といった少数の担い手による生産体制の確立、そのためのリストラの断行だと思います。いわば、もうけ最優先の村への再編であります。
 すべての生産者を対象としてきた施策は、担い手限定へと転換、日本農政で初めて村に選別と格差を強いる政策であります。今回の政策変更は戦後農政の大改革と言われるゆえんでもあります。
 だが、もともと、村をつくってきたのは人と人とのつながりであります。むしろ、負け組を出さないために助け合ってきました。だからこそ、生産体制に人を従属させるのではなく、そこに住む人を中心に置いた生産のあり方、村の将来を考えなければなりません。
 現在、道内の各地や私の管内の畑作地域を中心に、本制度の内容把握に向けた講演会や研修会が盛んに行われ、中でも、道農政部が地域に入って農業者と積極的に対話をしていることに、まず敬意を表したいというふうに思います。
 そこで、各地域の実情に即したさまざまな疑問点や課題、要望などが挙げられているのは承知をしていますが、地域農業者が最も注目している事業実施に要する財源確保について伺います。
 新たな対策が農業者に受け入れられるためには、何といっても、しっかりとした事業実施に要する財源確保が最も重要な課題と認識をしています。
 本対策に関する予算措置は19年度からであり、具体的な予算要求は本年夏になるものと伺っていますが、予算総額としてどの程度を想定しているのか。
 また、従来の対象作物に投入された現行予算額を下回ることないよう国に対して申し入れるべきと考えます。道としてどのように対応されるのか、知事の見解をあわせてお伺いいたします。
 あわせて、てん菜やでん原バレイショは、国産による差別化は難しく、販売価格の上昇は望めず、物材費も補えなくなれば縮小傾向となり、畑作の輪作体系が崩壊する現象となると考えます。また、農地を転売する場合、緑のげたがつく、つかないなどにより、農地の流動化にも大きな影響が及ぶことも懸念され、現状と先行きに大きな不安を残す対策であると言わざるを得ません。知事の見解をお伺いし、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)保村議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、一極集中の是正に関し、まず、本道人口の減少についてでありますが、平成17年の国勢調査の速報によりますと、本道の総人口は、前回の平成12年の結果と比べて約1%の減少となっており、北海道は人口減少という大きな転換期を全国に先行して経験しつつあります。
 その要因分析などにつきましてはこれからになるわけでありますが、全国平均を下回る低い出生率や高齢化の進行、道外への人口移動などが影響しているものと考えております。
 人口減少や少子・高齢化は、北海道の経済や地域社会のあり方など、さまざまな面に影響を及ぼす大きな変化でありますことから、これまでも、子ども未来づくり条例に基づく少子化対策や移住促進の取り組み、食と観光を柱とする地域経済の再建などに取り組んできているところであります。
 本道の人口は、時代の趨勢として今後とも減少していくと見込まれておりますことから、北海道の将来はこれを前提に考えることが必要であり、私といたしましては、住んでいることを誇りに思える北海道の実現に向け、高齢者の方々も主役となる安全、安心な地域づくり、食育や木育などを通じて子供たちの豊かな人間性をはぐくむ子育て環境づくり、必要な住民サービスを効率的に提供できる地域主権型の行財政システムづくりなどに引き続きしっかりと取り組んでいかなければならないと考えております。
 次に、道州制とのかかわりについてでありますが、まず、道州制推進道民会議について、これまでに全体会議を2回、分科会を3回開催し、自治のあり方と道州制の仕組みによって展望される新しい北海道の姿を相互に関連させながら議論をしていただいており、こうした議論の中で、札幌を中心とした一極集中を是正するため、地域経済の活力向上や規制緩和による地域産業の創出、雇用の場の拡充の必要性などについて御指摘があったところであります。
 また、我が国における地方分権改革は、東京一極集中の是正を目的の一つとして取り組まれるようになったものであり、道州制は、この地方分権改革を一層進めるものと認識いたしております。
 道州制を進めるに当たって、国から道州、さらには市町村に権限や財源を大幅に移譲し、さらに地域のコミュニティーの機能を強化することで、地域の特性を生かしたコミュニティービジネスや産消協働の取り組みなどが活発化し、北海道内の一極集中を是正することにも資するものと考えているところであります。
 次に、道庁機能の地方移転についてでありますが、道の機関などの配置につきましては、設置目的や受益者の利便性、類似機関の存在、さらには管理運営コストなどを総合的に考慮しながら、地域の状況も考慮しつつ決定をしてきたところであります。
 私といたしましては、道の出先機関等について、先般決定をした「新たな行財政改革の取組み」や民間開放推進計画に基づき、民間等との役割分担の明確化や協働推進の視点から徹底した見直しを進めていく必要がありますが、今後とも、各地域の拠点となる都市の機能向上や農山漁村における基幹産業の振興を図り、地域の方々が生き生きと働き、医療・福祉、教育などの多様なニーズがそれぞれの地域で満たされるよう、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、札幌への一極集中については、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、地域における医師確保に関し、まず、医師の充足状況などについてでありますが、平成16年におきましては、97の市町村立病院のうち、約4分の3に当たる73病院が医療法で定める医師標準数を満たしておらず、地域においては依然として医師確保が難しい状況にあるところであります。
 道では、こうした状況を踏まえ、医師確保が困難な市町村立の病院、診療所を対象に、北海道医療対策協議会に設置をしております医師派遣連絡調整会議におきまして、現在、市町村からの要請に基づき、平成18年度に向けた医師派遣の調整を行っているところであります。
 道といたしましては、各地域の医療事情などを勘案し、3医育大学や民間病院などと協力して、要請のあった医療機関における診療機能の維持が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、医師確保対策についてでありますが、道は、これまで、北海道医療対策協議会におきまして、医師派遣に係る諸課題の解決に向けた協議検討を進めてきたところであります。
 本年1月に開催した同協議会におきましては、一定期間の過疎地勤務を義務づける新たな入試枠と、それに連動した奨学金制度の創設などについて意見交換を行い、今後、道や医育大学、市町村などが協力して、具体的な検討を進めることといたしているところであります。
 道におきましては、北海道地域医療振興財団に医師の登録制度を設け、常勤医の紹介や短期派遣の業務を行っているところでありますが、今後さらに、総合医養成支援事業や札幌医科大学地域医療支援センターからの医師派遣枠の拡大を図るなど、医師確保に向けたさまざまな施策を積極的に展開し、本道の地域医療の充実確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、知床世界自然遺産に関し、まず、保全対策についてでありますが、知床が世界自然遺産に登録されましたことは、海から陸につながる生態系と生物の多様性が世界的に重要であると認められたものであり、北海道の先人たちから受け継いだ貴重な知床の自然を今後とも保全し、未来に引き継いでいくことが私ども道民の責務であると考えているところであります。
 登録に当たり、世界遺産委員会から勧告されました海域管理計画の策定やエゾシカの管理などを最優先課題として取り組む必要がありますことから、そのあり方について、知床世界自然遺産地域科学委員会において、現在、必要な検討をしていただいているところであります。
 今後、科学委員会の検討結果を踏まえ、国や地元自治体、関係機関等と連携を強化し、適切に対応してまいりたいと考えております。
 次に、管理組織体制についてでありますが、私といたしましては、知床の貴重な自然環境を将来にわたって保全していくためには、道及び法制度を所管する環境省や林野庁などの各省庁、さらには、地元自治体、関係機関・団体等が密接な連携・協力体制のもとに管理を進めることが大変重要であると認識いたしております。
 このため、これまでも、国の関係省庁や地元自治体、関係団体などとともに設置をいたしました知床世界自然遺産地域連絡会議において、知床の自然環境の適正な保全管理を目的とした遺産地域管理計画の策定に向けて協議を重ねるなど、地域が一丸となった取り組みを進めてきたところであります。
 今後とも、連絡会議などを通じ、関係機関との連携・協力体制を一層強化し、知床世界自然遺産地域の総合的かつ一体的な保全管理に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、北海道農業の進路に関し、まず、農業政策のあり方についてでありますが、本道の農業・農村は、安全で良質な食料の生産・供給を通じまして、地域経済を支える基幹産業として重要な役割を果たしておりますとともに、人々に安らぎや潤いをもたらす生活や余暇活動、教育の場の提供、さらには国土の保全や美しい農村景観の形成など、かけがえのない多くの機能を有しているところであります。
 私といたしましては、本道農業・農村がこうした機能を一層発揮していくことが道民の豊かで健全な暮らしをはぐくむものと考えており、今後とも、その維持増進に向け、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
 また、農業の持続的な発展を図るためには、農業者を初め、関係者が地域の課題や将来像を共有し、それぞれの役割分担を踏まえて主体的に取り組むとともに、地域のすぐれた生産物や人材など多様な資源を活用して、特色ある産地づくりやアグリビジネスの振興など、創意と工夫を生かした取り組みを進めることが重要と考えております。
 道といたしましては、こうした地域の主体的な取り組みに対し、実情に応じて、各種の補助事業や融資制度を活用し支援するなど、それぞれの個性が輝く活気あふれる農業・農村づくりを一層進めてまいりたいと考えております。
 最後に、品目横断的経営安定対策についてでありますが、国は、交付金の支払い単価につきましては、本年秋に直近の生産費や販売収入等に基づき算定の上で決定するとしており、現時点で本対策に係る予算総額を見通すことは難しい状況にございます。
 こうした中、主業的な経営の安定、継続を図り、適切な輪作体系を維持するためには、現行の助成水準の確保が重要でありますことから、農業団体と連携をし、国に求めてまいる考えであります。
 また、本対策に対し、地域において農地流動化の問題などが懸念されておりますが、現在、国において制度の細部の詰めの作業を行っているところであり、これら運用上の課題について本道の実情が反映された措置が講じられるよう、引き続き国に提案をしてまいる考えであります。
 なお、本道農業の現状などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)札幌への一極集中についてお答えをいたします。
 道内各地域の人口が減少する中で、札幌市とその周辺地域への一極集中が続くということは、本道の発展を図る上で大変大きな課題である、このように認識をしております。
 こうした課題に対応するため、各支庁に地域活性化戦略会議を設置いたしまして、市町村長や民間の方々に、地域の個性ある発展に向けた課題や対応方向など、地域政策全般について幅広い議論をいただきながら、地域重点戦略を策定しているところでございます。
 このような取り組みの中から、地域では、例えば、食品の地域ブランド化やバイオマスの利活用、さらには地域の歴史や文化に根差した観光振興など、地域発の知恵と工夫による主体的な事業が展開されるようになってきております。
 道といたしましては、今後とも、地域活性化戦略会議を有効に活用しながら、個性豊かで活力に満ちた地域を実現するための振興策を関係者の方々と一体となって進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部長佐藤隆君。
◎(農政部長佐藤隆君) (登壇)北海道農業の進路に関し、初めに、本道農業の現状についてでございますが、昭和36年に農業基本法が制定され、他産業との生産性格差の是正などを目標として、土地基盤の整備や農作業の機械化といった農業構造改善などの施策が進められてきたところであります。
 その結果、本道の農業・農村においては、経営規模の拡大や生産性の向上が図られ、我が国最大の食料生産地域としての基盤づくりが進んだものと考えております。
 一方、道内における農家戸数や農家人口は大きく減少し、農村地域においては、担い手の減少や労働力の不足が生じ始めており、農業生産活動の停滞や集落機能の低下などが懸念されているものと認識いたしております。
 次に、農村地域の振興対策についてでございますが、農業・農村の持続的な発展を図るためには、効率的・安定的な農業経営を核として、小規模な農業経営などを含む地域の農業者が、それぞれの役割分担のもと、生き生きと活躍する農業・農村を構築していくことが重要であると考えております。
 このため、多様化する消費者ニーズを踏まえた安全、安心で高品質な農産物の生産・供給、クリーン農業や有機農業の一層の推進、さらには、付加価値の高い食品づくりなどのアグリビジネスの振興や、消費者と密接に結びついた農産物の直接販売などの取り組みを積極的に進めてまいりたいと考えております。
 また、中山間地域などの振興を図るためには、農業生産条件の不利を補正する直接支払いのほか、農業や関連産業の振興による雇用の場の確保や、地域資源を活用したグリーン・ツーリズムの展開、快適でゆとりのある生活環境の整備などの施策を総合的に推進していくことが必要であると考えております。
 以上であります。
○(議長高橋文明君) 保村啓二君。
◆(33番保村啓二君) (登壇・拍手)(発言する者あり)農業について、2点再質問をさせていただきます。
 初めに、本道農業に対する今後の対応です。
 地域の農業人口を減らさないための具体的な考えをお伺いいたしました。知事はもちろん承知だというふうに思いますけれども、知事は、この場所で、15年の執行方針の最後にホーレス・ケプロンの話をいたしました。
 知事は、北海道は宝の山として、北海道の可能性について述べられましたけれども、そのほかに、ケプロンは、もし、失敗があるとしたら、それは日本人自身の責任だという話もされました。まさに、北海道、とりわけ農業の状況も、今、そういった局面を迎えているというふうに思います。
 知事は、例えでよく引用している富良野や美瑛周辺の畑作地帯には、丘陵に広がる圃場に季節ごとに姿を変えていくパッチワークの丘があり、そしてまた、十勝やオホーツク管内の畑作地帯の美しい景観など、道内各地に多くの観光客が訪れて、自然を満喫していますが、そこにあるのは、自然だけではなくて、農家がつくった風景だというふうに私は思います。
 こうした多面的な機能は、農業生産が健全に行われているからこそ発揮できるものであるというふうに思います。農業生産と離れて多面的機能はあり得ないと私は思います。食料は輸入できても、多面的機能は輸入できないというふうにも思います。(発言する者あり)
 食料輸入がふえて、国内農業が衰退をすれば、機能は発揮できなくなります。しかも、幾ら発揮しても、それ自体に値段がつかず、生産した農産物の価格に反映されるわけでもありません。農家所得の向上にも結びつかないのであります。いわば、国民に対して無償の恩恵をもたらしているのも農業の多面的機能だというふうに思います。
 本道農業は、多様でさまざまな機能を発揮するとともに、地域の経済、社会を支える重要な役割を果たしています。
 だからこそ、道の財政事情が厳しい中にあっても、農業に十分な予算措置を行うとともに、農地の耕地面積が減少傾向にある中で優良農地を守る対応と、農村から農業者をこれ以上減らさない対策としての所得確保政策を最重点に移して、本道農業・農村の発展に向けて最大限の力を今注いでいくべきというふうに考えます。
 知事は本道農業についてどのように考えているのか、改めて基本的な認識をお伺いいたしたいと思います。
 続いて、2点目は、品目横断的政策の関係であります。
 答弁にありましたように、残念ながら、道段階では、今回の品目横断的政策の総予算が明らかにされていません。
 焦点であります今回の対策の総予算が明確になっていない状況の中でも、実は、道内の農業者は、ことしの秋にまく秋まき小麦も含めて、営農計画を作成しているという状況であります。道内農業者からは不安と不信の声も大きくなってきております。
 19年度から導入される品目横断的経営安定対策にはさまざまな課題があります。道として、運営上の課題について、本道の実情が反映されるよう国に提案されると答弁をされていましたが、知事からは、国の大きな農政改革である品目横断的対策について明確な答弁をいただけませんでした。どのように考えているのか、改めて基本的な認識をお伺いし、質問を終わります。(拍手)
○(議長高橋文明君) 知事。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)保村議員の再質問にお答えをいたします。
 最初に、北海道農業の進路に関し、まず、基本認識についてでありますが、本道の農業は、恵まれた土地条件や高い技術力、チャレンジ精神旺盛な人材など、多くのすばらしい資源を生かし、我が国における食料の安定供給に大きく貢献するとともに、食品産業や観光といった幅広い産業と結びつき、地域経済の核となっているなど、道民の命と暮らしを支える重要な役割を果たしていると考えております。
 私といたしましては、厳しい財政状況の中ではありますが、19年産からの品目横断的経営安定対策の導入に適切に対応するとともに、食のブランド化や生産基盤の整備などの対策を進め、道民のかけがえのない財産である本道の農業を持続的に発展させ、次の世代にしっかりと引き継いでいかなければならないと考えております。
 次に、品目横断的経営安定対策についてでありますが、本対策は、諸外国との生産条件の格差を補うための支援などを内容とするものであり、専業的な農家を中心とした多様で体質の強い農業経営を育成していく上で極めて重要と認識をいたしております。
 しかしながら、本制度の運用に関し、小規模農家など、加入対象者の経営規模要件の特例に関する取り扱いなど、さまざまな御意見、御要望が出されておりますので、道といたしましては、こうした御意見などを踏まえ、多様な経営に配慮した所得特例基準の運用や支援水準の確保など、本道の実情に即した制度となるよう、国に働きかけてまいる考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 保村啓二君の質問は終了いたしました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 3月8日の議事日程は当日御通知いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後4時34分散会