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北海道 北海道

平成17年第4回予算特別委員会第2分科会−12月06日-03号




平成17年第4回予算特別委員会第2分科会

平成17年 予算特別委員会
第4回                会議録 第3号
北海道議会定例会  第2分科会
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平成17年12月6日(火曜日)
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出席委員      交代委員
 委員長
  千葉英守君
 副委員長
  蝦名清悦君

  大河昭彦君
  池田隆一君
  北 準一君
  中司哲雄君
  田村龍治君
  村田憲俊君
  大谷 亨君
  加藤礼一君     久田恭弘君
  丸岩公充君     蝦名大也君
  佐藤英道君
  三津丈夫君
  石井孝一君
  鎌田公浩君
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出席説明員
   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   農政部次長     富樫秀文君
   農業経営局長    渡邊 毅君
   農村振興局長    伊藤 仁君
   農政部技監     山崎照夫君
   競馬事務所長    北村 健君
   食品政策課長    橋本博行君
   食品政策課参事   鞍懸 周君
   農産振興課参事   吉川孝志君
   同         関根 誠君
   畜産振興課長    加藤和彦君
   農政課長      竹林 孝君
   農政課参事     加藤 聡君
   同         大西ちゅうご君
   技術普及課長    羽貝敏彦君
   技術普及課参事   小泉 寛君
   農業経営課長    吉田良一君
   農業支援課長    近藤 司君
   農地調整課長    水口博史君
   農村設計課長    坂井秀利君
   事業調整課長    中川彰一君
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   経済部長      近藤光雄君
   経済部参事監    高井 修君
   経済部次長     赤岡 洋君
   兼経済政策室長
   経済部次長     代田雅彦君
   兼新産業振興室長
   商工局長      内田幹秀君
   労働局長      清兼盛司君
   観光のくにづくり  成田一憲君
   推進室長
   観光のくにづくり  伊藤邦宏君
   推進室参事
   経済政策室参事   立花謙二君
   新産業振興室参事  千葉 均君
   総務課長      大谷謙一君
   産業立地課長    黒河内俊二君
   商工振興課長    永田吉則君
   産業支援課長    木田 勇君
   商業経済交流課長  坂口 収君
   金融課長      山口俊明君
   労政福祉課長    小林良悦君
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   教育長       相馬秋夫君
   企画総務部長    藤原貴幸君
   生涯学習部長    真田雄三君
   総務政策局長    坂本 均君
   教職員局長     上林 猛君
   新しい高校づくり  白髭俊穂君
   推進室長
   生涯学習推進局長  福田誠行君
   学校教育局長    金丸浩一君
   総務課長      成田洋司君
   財務課長      戸沢孝一君
   教育政策課長    村瀬剛太君
   教職員課参事    三沢俊孝君
   給与課長      深澤 正君
   生涯学習課長    富谷 功君
   高校教育課長    穂積邦彦君
   小中・特殊教育   小野寺敏光君
   課長
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議会事務局職員出席者
   議事課主幹     石井健治君
   議事課主査     竹内賢一君
   同         仁多見雅人君
   同         藤牧直人君
   同         杉山善康君
   同         田中利昭君
   同         渡辺俊之君
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   政策調査課主査   佐々木良明君
   同         楠 健太郎君
   同         扇 保男君
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  午前10時5分開議
○(蝦名清悦副委員長) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔竹内主査朗読〕
1.予算特別委員長から、分科委員の異動について、久田恭弘議員の
 第1分科会への所属変更を許可し、鎌田公浩議員を第2分科委員に
 変更指名した旨、通知がありました。
1.本日の会議録署名委員は、
                       中司哲雄委員
                       北 準一委員
 であります。
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○(蝦名清悦副委員長) それでは、議案第1号を議題といたします。
△1.農政部所管審査
○(蝦名清悦副委員長) これより農政部所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 中司哲雄君。
◆(中司哲雄委員) おはようございます。
 通告に従いまして、2点について順次伺ってまいります。
 最初に、道営競馬について伺います。
 赤字再建団体転落を目前にして、厳しい行財政改革と待ったなしの財政立て直しを迫られている北海道にとって、累積赤字が210億円にもなっているホッカイドウ競馬は、その存廃を判断せざるを得ない局面に立っております。
 さきの我が党の代表格質問に、高橋知事は、3年を限度として、その間に赤字を半減させ、さらに、その後、単年度収支が均衡する見通しを得ることが必要としております。さらに、期間途中であっても、収支均衡の見通しが立たない場合は廃止せざるを得ないと答弁されております。
 そこで、具体的に、この高いハードルをクリアする方策について伺ってまいります。
 最初に、赤字幅の半減に向けた対策について伺います。
 平成13年度から17年度までの5年間、収支改善のためにさまざまな努力を積み重ねた結果、当初28億円あった赤字を13億円にまで圧縮することができました。
 収支一覧を見て、赤字をさらに半減させるためには、どの部分にどのような対策を施して赤字を圧縮させようとするのか、まず伺います。
○(蝦名清悦副委員長) 競馬事務所長北村健君。
◎(北村競馬事務所長) 収支改善に向けた取り組みについてでございますが、これまで、ホッカイドウ競馬の運営改善を図りますために、発売面におきましては、3連単などの新しいかけ式の導入、あるいはミニ場外発売所の設置、さらには道外での発売の拡大といったようなことに努めてまいりました。
 また、経費面におきましては、人員配置や賞金・諸手当の見直しなどの運営改善の取り組みによりまして、一般会計からの借入金も半減をさせるということで、これまでの5カ年の間では一定の成果を上げてきたのではないかというふうに考えております。
 今後、抜本的な経営の立て直しを図ってまいりますためには、産地やJRAなどからの御支援あるいは御協力をお願いすることとあわせまして、効率的な運営体制あるいは民間委託の積極的な推進など、開催経費の徹底した節減に取り組むこと、さらには、特に、レース内容の充実、あるいは、道内、道外での発売網の拡大ということによりまして売り上げの向上を図っていくことが不可欠であるというふうに考えております。
◆(中司哲雄委員) 売り上げの向上しか方法がないのかなというふうに思いますけれども、3年間という限られた期間の中で効果を上げなければならないわけなのですけれども、ありとあらゆる手段を用いて経営改善に努めなければならないと思っています。
 せっかくミニ場外馬券売り場をふやしながら、新しいファン層の開拓ですとか、より多くの人たちに競馬の魅力を広めようとしない従来の方法──現場で見ていてなのですけれども、この延長線上では、これ以上の赤字の縮減ですとか収支の改善は難しいというふうに考えております。
 この際、より根本的な経営改善が必要と考えておりますけれども、道として何か具体的な対策を立てているのか、お伺いします。
◎(北村競馬事務所長) 具体的な対策についてでございますが、ホッカイドウ競馬の運営改善を進めてまいりますためには、ファンのニーズにこたえた魅力と話題性のあるレースを提供しまして、発売額の拡大を図っていくということが何よりも重要であるというふうに考えてございます。
 このために、特に、馬産地に立脚をいたしましたホッカイドウ競馬の特色でございます2歳馬のレースなどにつきまして、番組内容の一層の充実を図ります中で、ファン層を拡大するために、さらに、競馬教室の開催ですとかミニ場外発売所でのレース解説といったようなものも行いながら、札幌を初めといたしますミニ場外発売所の積極的な展開、それから、馬券の購入方法といたしまして、中央競馬では取り組んでおりますが、マルチ・フォーメーションということで、非常に選択肢の多い馬券を買う際に簡便に買えるという投票方式がございますが、これらについて道営競馬でも導入をしていくというようなことによって、馬券購入の利便性を高めていくといったことも通じまして、発売拡大に努めてまいりたいと思っています。
 また、発売網の拡大につきましても、南関東はもとよりでございますが、全国の主催者と連携を強化いたしまして、道外発売の拡大を進めてまいりたいと思っております。
 また、IT企業との連携によるインターネット発売の活性化、こういったことにも積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
◆(中司哲雄委員) 全国の主催者との連携強化については、後でまた地全協の組織などについて伺いますけれども、既に、改善できるものは取り組んできただろうというふうに思っておりますけれども、その中で改善の余地は少ないだろうと思います。
 ファン層を広げる、あるいは道民に対して認識を深めてもらう、そのための根本的な思い切った手法が必要ではないかと思いますけれども、その点はいかがですか。
◎(北村競馬事務所長) 私どもも、売り上げの拡大というのが何よりも重要だというふうに考えております。そういった点でいきますと、仕組みもそうでございますが、私どもとしては、まず、我々自身の発想から変えていかなきゃならないというふうに思っております。
 そのためにも、やはり、目前にあるもうけは着実・確実につかみ取っていくといったようなことで、迅速あるいは柔軟に対応できる組織体制も含めて、私どもとしてはこれから構築をしていかなきゃいけないというふうに思っております。
 また、レースの内容につきましても、お客さんというのは、ファンの皆さんだけではなくて、ある意味では、そこに馬を提供していただく馬主の皆さんもお客さんということになっておりますので、そういった方々にさまざまな協力を求める、あるいは、出すものは出して、いい馬を出していただくといったようなことなど、売り上げにつながるあらゆることを検討し、予算面ではかなり制約がございますけれども、そういった中でも工夫をしながら、売り上げ増に何とか取り組んでまいりたいというふうに考えております。
◆(中司哲雄委員) 今お答えいただいたようなことはこの後も順次出てきますけれども、結果について非常に期待をしております。
 次に、馬に関してなのですけれども、現役馬の転売ということは今のところ制度にはないのですけれども、馬主の資格要件を緩和して、中央、地方の垣根を取り除いて、共同出資方式によって一般ファンも馬主となって、地方競馬で力試しをし、力のある馬はメジャーな競馬場へと転厩して、場合によっては取得した何倍もの値段で転売することもできるような──現在これは制限されているのですけれども、現役馬の転売が積極的に行える環境をつくり、みんなが共同で参加することによって新しいファン層をつくり出せば、地方競馬の新しい魅力を高めることができると思うのですけれども、そのことについての見解を伺います。
◎(北村競馬事務所長) 馬主の拡大についてでございます。
 先ほどもお話し申し上げましたように、競馬を支える一つの重要なファクターとしては、馬主というものに大変大きな役割を果たしていただいております。
 馬主につきましては、中央競馬、地方競馬それぞれにおきまして、その資格要件が定められてございまして、地方競馬の馬主につきましては、個人馬主、法人馬主、組合馬主の3種類となってございます。
 現在、御指摘いただいたようなファン層あるいは馬主の拡大の観点に立ちまして、地方競馬では取り入れておりませんが、中央競馬でやっております、いわゆるクラブ法人馬主制度というものがございますが、これの導入につきまして、地方競馬全国協会が核になりまして、地方競馬での導入に向けて検討を進めているところでございまして、私どもといたしましても、その早期実現に向けて働きかけてまいりたいというふうに考えております。
◆(中司哲雄委員) これが実現すると、かなり変えられるのかなというふうに思って期待しております。
 次に、運営の民間委託について伺います。
 現行の法体系の中で、公営ギャンブルの開催権は都道府県にあり、現状からして、開催権をほかの自治体が持つことは不可能であろうと。だとすれば、運営を従来とは違う形にすることとして、民間委託はできないのかということについて伺います。
◎(北村競馬事務所長) 競馬事業の民間委託についてでございますが、このたびの競馬法の改正によりまして、競馬の実施に関します事務のうち、開催日程や払戻金の額の決定といった競馬運営そのものの根幹事務を除きます、競馬の番組の決定ですとか到達順位の判定などの競走の実施に関する業務、これらにつきましては公益法人に委託をすることができるようになりました。
 また、勝馬投票券の発売や払い戻し業務、あるいは競馬場内外の取り締まり、こういったような業務につきましては一般的な民間への委託が可能になったところでございます。
 こうしたことから、私どもといたしましては、競馬運営の効率化を一層進めるために、この改正で可能となりました発売業務あるいは競馬場の内側や外側の取り締まり、こういったようなことにつきまして民間委託を進めてまいりたいというふうに考えております。
◆(中司哲雄委員) この件に関して、今答弁のあった部分でいけば、パーツに関しての民間委託はできるということなのですけれども、北海道が主催者としてきちっといて、全体をまとめての民間委託はできないのかどうかということが一つです。
 それからもう一つ、残された時間が少ないので、来年度からでも、このことについてはパーツでもいいから実施できないのか、そのことについてちょっとお考えを伺います。
◎(北村競馬事務所長) 先ほどもお答えをいたしましたが、競馬の実施事務のうちの開催日程あるいは払戻金の額の決定といった根幹事務は、依然として都道府県なりの主催者自体がやるということになっておりますので、この部分も含めての委託というのは今の状況では困難となってございます。
 したがいまして、今できるものは、できるだけ民間に委託をしようということで、来年度以降、できるものは、できるだけ早く民間の方に委託できるように進めてまいりたいというふうに考えております。
 実際、馬券の発売につきましては、既にことしから一部は民間への委託を進めてございます。
◆(中司哲雄委員) これは、あくまでも3年という期限があって、その中で、先の見通しなんかも含めて、1年1年が勝負だということで、できるだけ早くお願いします。
 次に、改革案について伺ってまいります。
 特殊法人改革推進本部参与会議というのがありまして、先日、地方競馬全国協会の廃止と改組を提言しました。これによって、全国の地方競馬の開催等が調整・系統化されるというような案が出されておりますけれども、道営競馬の運営改善にどのように結びつくのか、明らかでないところがありまして、道としてはどのようにとらえているのか、そのことを伺います。
◎(北村競馬事務所長) 地方競馬全国協会の見直しについてでございますが、公営競技関係法人につきましては、国の特殊法人等整理合理化計画の中で、平成17年度末までに組織の見直しを行うこととされてございまして、競馬事業関係につきましては、中央競馬会と地方競馬全国協会がその見直しの対象とされているところでございます。
 現在、政府の特殊法人改革推進本部参与会議の場で、地方競馬全国協会のあり方につきまして論議がされてございまして、地方競馬主催者の意思と責任で運営される組織への移行と、地方競馬主催者が行う競馬事業の改善に資するような業務の実施、こういったものを柱に検討が進められているというふうに聞いてございます。
 現時点では、それらにつきましての詳細はまだ具体的になってございませんが、道といたしましては、ホッカイドウ競馬を初めといたしまして、各地方主催者の共通の利益となるような業務を行う組織として、役に立つ改組が行われるということを強く期待しているところでございます。
◆(中司哲雄委員) 今後、ホッカイドウ競馬がそこに参画するかしないかも含めて、いろんな面で検討していかなきゃならぬだろうと思っています。
 次に、JRAからの支援について伺います。
 中央競馬の本道における売り上げもダウンしているくらいでありますから、道営競馬の売り上げ増は非常に困難をきわめております。収支改善についてあらゆる角度から検討してみても、自助努力では限界があるというふうに考えておりますけれども、残された道はただ一つで、JRAから何らかの支援の増加をしてもらいたい。
 例えば、日本ダービーですとか有馬記念だとか、そういうビッグレースの発売を道営の発売所で行うかわりに、売り上げの一部を道営競馬に還元するですとか、産地奨励の名目で、ほかの地方競馬とは一線を画した産地としての支援をしてもらうとか、今まで以上の支援を要請すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
○(蝦名清悦副委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 中央競馬会の支援についてでございますが、これまでも、中央競馬会からは、新馬レースや交流競走の際の賞金助成や、ミニ場外発売所の整備に対する助成などの支援をいただいているところでございます。
 中央競馬会の支援は、今後より一層、ホッカイドウ競馬の運営改善を進めていく上で大きな力となるものですので、御指摘の点も踏まえ、JRAの受託発売など、運営改善に資する取り組みについて理解をいただき、支援を得られるようお願いしてまいりたいと考えております。
◆(中司哲雄委員) 馬産地としても、JRAとの協力関係というのは欠かせないものだと思っておりますので、そういう意味でも、ホッカイドウ競馬についても受けられるような対策をしてほしいと思います。
 道営競馬を残すという意味合いの一つには、馬産地の振興といいますか、継続といいますか、そういうことも含まれてはおりますけれども、産地からの支援はどのような状態にあるか、そのことを伺います。
◎(佐藤農政部長) 産地支援についてでございますが、産地では、ホッカイドウ競馬の抜本的な改革に資するため、平成12年度に北海道競馬運営改善対策室を設置し、専任職員を配置する中で、各種イベントの実施やサポーターズクラブの運営などを通じてホッカイドウ競馬を盛り上げていただいているところでございます。
 そのほか、生産者の方々が会員となっている社団法人ジャパン・ブリーダーズ・カップ協会からは有名種牡馬の種つけ権利の無償提供、また、社団法人日本軽種馬協会からは牝馬レースへの副賞の提供など、産地ならではの御支援をいただいているところでございます。
 しかしながら、ホッカイドウ競馬は、今後3年間のうちに赤字額の半減と収支の見通しを得なければなりません。そのためには、ホッカイドウ競馬に関するすべての人々が団結し、共通の認識に立って、あらゆることに果敢にチャレンジしていかなければならないというふうに考えております。
 先日、産地から、さらなる支援のお話をいただき、関係者の熱意を感じたところですが、今後は、ホッカイドウ競馬の存亡について危機感を共有しながら、より一層連携を密にして運営改善に取り組み、実効のあるものとしていく考えでございます。
 以上であります。
◆(中司哲雄委員) 産地との協力関係というのも、また大変重要な部分だと思いますけれども、それに関して、産地や生産者対策、それから地域振興について引き続き伺っていきます。
 相次ぐ地方競馬の廃止──よそもかなり廃止になっていますけれども、馬産地の市場が縮小して、生産頭数の縮小を余儀なくされています。この中で、廃業・転業をしなければならなくなった生産者に対して道はどのような対策で臨む考えなのか、伺います。
○(蝦名清悦副委員長) 畜産振興課長加藤和彦君。
◎(加藤畜産振興課長) 廃業・転業生産者への対策についてでございますが、今後の軽種馬生産につきましては、地域の軽種馬生産関係者が十分議論を行い、需要に即した生産に取り組むことが重要であると考えております。
 軽種馬生産から廃業を選択し、繁殖牝馬を廃用した生産者に対しましては、国が17年度から実施しております軽種馬生産需給安定緊急対策事業により奨励金が交付されているところでございます。
 また、道といたしましては、肉用牛など他作目への経営転換につきまして、軽種馬産地構造改革推進モデル事業などにより支援してまいりたいと考えているところでございます。
◆(中司哲雄委員) 残れるところについては、そうした対策で臨むということなのですけれども、転業・廃業をした牧場の引受者として、最近、外国の生産者が進出してきているという話を漏れ伺います。
 こうした事例について、競馬事業ですとか軽種馬生産などに何か問題は生じないのか。あるいはまた、逆に韓国への輸出が注目されていますけれども、今後の見通しはどうなのか、そのことについて伺います。
◎(加藤畜産振興課長) 軽種馬の輸出などについてでございますが、国内市場で購買され、韓国に輸出された道産の2歳馬は、16年度の22頭から、今年度は49頭に増加しておりますが、韓国の購入希望価格と市場価格には差があるなどといった問題もありますことから、交流事業などを通じて、輸出された馬のその後の評価など、情報収集に努めますとともに、本道の馬の能力をアピールできるトレーディングセールへの招待や市場情報の提供など、輸出の促進に努めてまいりたいと考えております。
 なお、軽種馬産地におきまして外国の生産者が直接進出しているという事実は承知しておりません。
◆(中司哲雄委員) 韓国については以前から話もありましたし、今月中旬に知事も韓国に行かれるということで、その辺での成果も期待したいところだと思っています。
 外国の生産者が直接進出している事実はないということなのですけれども、海外資本によって国内法人がつくられて、それが地域の牧場を傘下におさめているというふうに聞いていますけれども、そういう事実も掌握していませんか。
◎(加藤畜産振興課長) 現地法人についてでございますけれども、外国の生産者の日本法人と言われている法人の出資を受けた現地法人が道内で繁殖・育成の生産活動を始めたことについては承知しております。
 また、そのことによる具体的な影響などは聞いておりません。
◆(中司哲雄委員) 次に、国の救済策による効果について伺います。
 農協に対する軽種馬生産者の負債は相当な額に上ると言われておりまして、道営競馬運営がぎりぎりの時期に際して、そうした方面への配慮も必要となるのじゃないかと考えておりますけれども、仮に焦げつくようなことが起これば、農協経営全体に影響を与えるおそれがあるということがあります。
 国は、このたび、多額の負債を整理するとともに、優良な将来性のある生産者を守るための救済策を導入しましたけれども、その状況について伺います。
◎(加藤畜産振興課長) 経営対策についてでございますが、国は、今年度から5年間、軽種馬農家の既往負債を長期低利の資金で借りかえる軽種馬経営強化改善資金を措置し、今後5年間で100億円の貸し付けを計画しておりますが、11月30日に本年度分の10億円が貸し付け実行されたところでございます。
 今後、道といたしましては、関係機関と連携を図りながら、本資金の経営改善計画に基づきまして、借り受け農家の経営改善が進むよう指導してまいりたいと考えております。
◆(中司哲雄委員) 負債整理対策ということですので、馬産地振興対策と相まって、その効果を期待したいところだと思っています。
 次に、ほかの品目への転換ということについて伺います。
 最近、ヘルシー食材として爆発的な人気を博している羊の肉ですとか牛肉などの生産は、軽種馬生産の後継分野として有望かと思われますけれども、道として産地導入に主導的な役割を果たすべきではないかというふうに考えますけれども、この点についていかがでしょうか。
◎(加藤畜産振興課長) 経営の複合化、転換についてでございますけれども、肉用牛や羊などの導入は、既存の軽種馬施設や草地を活用できますことから、経営の複合化等を図る上で有望でございますので、近年、軽種馬産地では肉用牛などを導入する意欲が高まっているところでございます。
 道としては、今年度創設いたしました軽種馬産地構造改革推進モデル事業などを活用し、肉用牛、羊などの導入や畜舎の増改築など、地域の主体的・モデル的な取り組みに対して積極的に支援してまいりたいと考えているところでございます。
◆(中司哲雄委員) 転換できるところは転換していくという方向だと思っております。
 従来からも取り組んでおりますけれども、花卉ですとか果樹ですとか野菜生産だとか、畜産とはちょっと違った分野になりますが、そちらの方への取り組みも一層加速すべきであると考えますけれども、いかがでしょうか。
◎(加藤畜産振興課長) 野菜などとの複合化についてでございますけれども、これにつきましては、これまでも、地域政策総合補助金等を活用して、イチゴやアスパラガスなどの導入が進められてきたところでございます。これにつきましても、モデル事業を活用しまして、野菜施設の整備などモデル的な取り組みに対して支援しながら、複合化を推進してまいりたいと考えております。
◆(中司哲雄委員) この問題に関しての最後の質問になりますけれども、我が党の代表格質問に対する知事の存続表明を受けて、道営競馬の今後に向けた諸般の取り組みについて農政部の考え方をこれまでただしてきましたけれども、私は、今までが軽種馬経営であったからといって、すべての経営が今後ともそれを引き継ぐということにはならないというふうに考えております。
 産地は産地、経営は経営という基本に立って、すぐれた軽種馬生産を今後とも継続すべき経営と、羊ですとか肉牛ですとか野菜だとかに大胆に転換すべき経営と、これらも組み合わせた複合経営など、経営実態に即した現実的・計画的な対応こそが今後求められるというふうに思っております。
 こうした観点に立って、道営競馬の経営改善と、今後、産地に対して取り組むべき道としての対応について部長の見解を最後に伺います。
◎(佐藤農政部長) 軽種馬産地の振興についてでございますが、軽種馬生産をめぐる厳しい経営環境や生産の過剰基調を踏まえ、軽種馬産地の活性化を図るためには、軽種馬経営の体質強化を図ると同時に、地域の特性を生かした多様な農業の展開を図ることが必要であるというふうに考えております。
 現在、地域において関係者が一体となって今後の地域の農業ビジョンを策定しているところでありますので、道といたしましては、先ほどもお答えいたしましたが、道営競馬の経営改善に努めるとともに、産地関係者と十分連携を図りながら、国の競走馬生産振興事業や、道独自の軽種馬農家の複合化や転換に向けた支援策を効果的に実施し、産地の構造改革の推進に努めてまいりたいと考えております。
◆(中司哲雄委員) この件に関しては、3年という年限、それから厳しいハードルということがありまして、本当に必死で取り組まないと存続はできない、万一だめになったときには、産地が非常に大変なことになり、北海道全体としての問題になるということも含めて、しっかりとした取り組みをお願いしたいと思っております。
 次に、北海道の飼料自給率の向上について伺ってまいります。
 国は、今回、食料・農業・農村基本計画において、国内の農業生産の増大と食料自給率の向上を図るとしておりますけれども、この中で、直接食べるものでなくて、間接的に消費している飼料の自給率向上が大きな問題であるとして、戦略会議を設置して、行動計画を立てているところと承知しております。
 海外との厳しい競争が予想されている本道酪農・畜産にとっても、その実現は喫緊の課題と言えると思っております。
 そこで、北海道の今後の方策について伺います。
 まず、食料自給率の向上が求められておりますけれども、家畜の飼料についても同様なのですが、道内の乳牛ですとか肉牛に給与されている飼料のうち、10年前と直近年の輸入飼料の割合についてはどのような推移になっているのか、伺います。
◎(加藤畜産振興課長) 飼料自給率についてでございますが、本道におきます平成15年度のカロリーベース、いわゆるTDNで見ました飼料自給率は、乳牛で65%、肉用牛の繁殖雌牛では67%で、10年前の平成6年度は、同じく、乳牛では65%、肉用牛の繁殖雌牛では68%となっており、乳牛、肉用牛の繁殖雌牛とも、この10年間の自給率に大きな変化は見られておりません。
◆(中司哲雄委員) 同じように、乳代に対するえさ代の割合である乳飼比についての推移はいかがでしょうか。
◎(加藤畜産振興課長) 乳飼比の推移についてでございますが、乳代に占める購入飼料費の割合、いわゆる乳飼比につきましては、北海道の牛群検定成績における平均で見ますと、10年前の平成6年で18%、平成15年におきましても18%と変化はなく、また、この10年間の推移もほぼ横ばいで、大きな変動はしておりません。
◆(中司哲雄委員) 酪農家の一人としての実感は、もう少し上がっているのじゃないかなというふうに思っていたのですけれども、数字と実態とは多少違うのかなと思いますけれども、牛乳1キログラムを生産するに当たってのバランスというのはそんなに変わっていないのかなと。牛乳の量がふえたけれども、その分、自給飼料もふえているのかもしれないなというふうに思いますけれども、変わっていないということは、悪くもなっていないけれども、よくもなっていないということだと思っております。
 そういう中で、本年7月に設置された北海道飼料自給率向上戦略会議──これは国の方に呼応しながらつくったのだと思っていますけれども、飼料自給率の向上に向けて重点的に取り組むことになったというふうに承知しておりますけれども、そこで検討されている主要な課題についてどのような課題があるのか、伺います。
◎(加藤畜産振興課長) 自給率向上に向けた課題についてでございますが、北海道飼料自給率向上戦略会議は、農業団体や試験研究機関などの関係者の参加により設置し、これまで2回開催したところでございますが、会議では、自給飼料基盤に立脚した酪農・畜産経営を確立するため、飼料自給率向上に向けた主要な課題について検討を行っているところでございます。
 その主要な課題は、草地の計画的な更新や、サイレージ用トウモロコシの作付拡大などによる自給飼料の収量の確保、牧草の優良品種の導入促進や、家畜ふん尿の適正利用を通じた栽培管理の向上などによります良質な粗飼料の確保、土地条件や経営に即した集約的放牧の普及促進、コントラクターやTMRセンターの活用による効率的な飼料生産の推進、稲わらの利用拡大や、でん粉かすなど未利用の有機性資源の活用などでございます。
◆(中司哲雄委員) ただいま、幾つかの重点的な課題が挙げられましたけれども、そうした課題について、今後どのような方策を検討しているのか、伺います。
◎(佐藤農政部長) 課題解決に向けた方策についてでございますが、現在、課題ごとに具体的な取り組み方向を検討しており、年度内をめどに対応策を取りまとめることとしております。
 具体的には、草地の計画的な更新の推進については、補助事業を活用した草地整備に加え、農業試験場で開発した簡易な草地更新技術の普及、草地更新に向けた意識啓発運動の展開など、サイレージ用トウモロコシの作付拡大につきましては、寒冷地に適応する品種の開発と普及、マルチ栽培等の栽培技術の高度化の推進など、また、放牧の推進につきましては、モデル的な取り組み事例の情報提供や実践的な放牧導入マニュアル等を活用した普及推進、実施に当たって必要となる放牧道や牧さくなどの条件整備の推進、また、未利用有機性資源の活用促進につきましては、農業試験場によるでん粉かすや規格外小麦などの飼料化技術や給与技術の試験研究と現地実証などといった対応策を検討しているところでございます。
 いずれにいたしましても、安全、安心な畜産物を求める消費者のニーズにこたえるとともに、我が国の食料自給率の向上に寄与していくためには、自給飼料を基本とした酪農・畜産の確立が重要でありますので、関係者と一体となって飼料自給率の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 最後になりますけれども、先ほど挙げられた重点的な課題というのがありまして、これは、どれをとっても、酪農にとっては一つ一つ基本的な問題で、道がやるということよりも、酪農家自身が一つ一つ基本的に意識をしながらやらなきゃならない問題です。
 ただ、酪農家の段階では解決できない問題というのがたくさんありまして、特に、大きな問題とか品種の問題ですとか、そんなことについては、道なり研究関係の機関が果たす役割というのは非常に大きいものだと思っています。
 競馬も、確かにがけっ縁に立っているという状況ですけれども、酪農に関しても、今まで本当にいい状態を続けてきましたけれども、国際的な問題や、国内の年齢構成的な問題といいますか、そういう関係で消費量が落ちてきている、あるいは過剰が問題になってきて、今までみたいな増産なり生産拡大という手法では、もうこれからはやっていけなくなるという状況になってきています。
 そういうときに、できるだけ早くこの部分にしっかりと取り組んで、解決策を見出していって、これからもしっかりした状態を維持していけるような部分に力を注いでいただきたい。
 特に、今回、道の財政立て直しの中で、奨励的な補助金というのは一切廃止ということがあって、酪農だけじゃないですけれども、いろんな部分で全般に影響が出てくる、そういう中で、どういうふうにして、これからこういう課題について解決するなり奨励するなり広めるなりをしていくか、そのことについても工夫が必要だなというふうに思っていますので、そういうことを指摘しておき、今後、戦略会議での議論の推移もありましょうから、その推移も見ながら、第1回定例会などでさらに議論を深めてまいりたいということを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
○(蝦名清悦副委員長) 中司委員の質疑は終了いたしました。
 北準一君。
◆(北準一委員) おはようございます。
 私は、新たな食料・農業・農村基本計画について、それともう一点は花の生産振興について、この2点について質問をしていきたいと思います。
 御承知のことでありますけれども、国は、ことし10月に、この基本計画の見直しをして、焦点でありました経営所得安定対策を示したわけでありますけれども、その内容は、効率的な農業生産を目指す品目横断的政策とあわせて、農業の持続的発展と多面的機能の維持増進を図るという農業資源・環境保全向上対策、これを、新たな農業政策を推進する車の両輪として実は位置づけたということであります。
 それで、農業資源・環境保全政策について質問していきたいと思いますけれども、多面的機能の維持増進や環境保全対策については、今までも農業政策の重要な項目として道は要求してきたところでありますし、今年3月に食の安全・安心条例を制定して、クリーン農業を北海道ブランドとして位置づけて農業を振興していこう、こういう視点もとってきたところであります。
 今回示された農業資源・環境保全向上対策には積極的に取り組んでいくことが必要だ、このようにとらえますけれども、道としての基本的な考え方をまず伺います。
○(蝦名清悦副委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 基本方針についてでございますが、農業の持続的な発展を図り、多面的機能を発揮させるためには、その基盤となる農地、水、環境の保全と質的向上を図るとともに、農業が本来有する自然循環機能を維持増進することが重要と認識しているところであります。
 このたび、国が経営所得安定対策等大綱で明らかにしました農業資源・環境保全対策につきましては、今後、国において、19年度からの施策の導入に向けて、具体的な仕組みや要件、支援の水準等の検討が進められることとなっておりますので、道といたしましては、本対策が、本道の取り組み実態に即し、地方の厳しい財政事情を十分考慮したものとなるよう引き続き国に求めていくとともに、詳細が明らかになった段階で対応方針について検討してまいりたいと考えております。
◆(北準一委員) それで、この資源保全対策については、いろんな交付金のことも出ておりますけれども、現段階で北海道への交付額はどのぐらいになると予測されているのか。また、これについては、農水省は同額の地元負担を求める、このようになっているわけでありますが、厳しい財政の中でどのように対応されていくか、この点について伺います。
○(蝦名清悦副委員長) 農村設計課長坂井秀利君。
◎(坂井農村設計課長) 交付見込み額などについてでございますけれども、本対策は、農地、水、環境の良好な保全と質的向上を図るために、非農家を含めた地域ぐるみでの効果の高い共同活動に対して支援を行うこととなってございます。
 今後、国において、具体的な仕組みや要件、支援の水準等の検討が進められることとなっておりまして、道といたしましては、現段階で交付額の見通しを立てることは難しいものと考えてございます。
 また、国は地方の役割分担を求めておりますが、先ほど申し上げましたけれども、道といたしましては、本対策が地方の厳しい財政事情を十分考慮したものとなるよう、市町村と連携しながら、引き続き国に働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。
◆(北準一委員) それでは次に、環境保全対策についてでありますけれども、この大綱では、肥料、農薬等の慣行栽培基準から比べて5割以上の削減が要件とされている。
 道内においても、有機・減肥農薬栽培に取り組まれてきているわけでありますけれども、現段階で、それらについてどの程度対象として見込まれるのか。また、北海道は「YES!clean」認証制度を既に立ち上げてきておりますけれども、それらとどのように整合させていくことができるのか、この点についても伺います。
○(蝦名清悦副委員長) 食品政策課参事鞍懸周君。
◎(鞍懸食品政策課参事) 肥料、農薬等を削減する環境保全対策についてでございますが、今回の大綱では、化学肥料、化学合成農薬を地域の慣行から原則として5割以上低減する技術の導入が条件として示されましたが、具体的には、今後、作物ごとに、現行の化学肥料や化学合成農薬に代替できる技術により低減可能な水準を考慮して設定されることとなっております。
 また、化学肥料や化学合成農薬の大幅な低減以外でありましても、同程度の環境保全に資する先進的な取り組みも対象とすることとされておりますが、現在のところ、具体的な例は示されておりません。
 このため、現時点では、現在の「YES!clean」登録集団を含めまして、どの程度が対象となるかは不明でございますが、国では、19年度からの本事業の導入に向けまして具体的な仕組み等の検討を進めることとしておりますので、道としては、今後とも、本道の実態に即した制度となりますよう国に求めてまいりたいと考えております。
◆(北準一委員) 農薬の削減はある程度努力すればできると思いますけれども、特に、今申し上げた肥料の5割削減というのは相当な努力が必要というように思います。
 稲わらやいろんな農作物の残渣物の堆肥化、あるいは耕畜連携など、有機質循環的な農業の推進対策は極めて重要である、このように私は思いますが、道としては、この環境保全対策の導入に向けて具体的にどのような取り組みを進めていこうとしているのか、伺っておきます。
◎(鞍懸食品政策課参事) 有機質資材を活用した対策についてでございますが、道では、有機物の施用などによる健全な土づくりに努め、化学肥料や化学合成農薬の使用を必要最小限にとどめるクリーン農業、あるいはそれらを全く使用しない有機農業などの環境保全型農業を推進しているところでございます。
 こうした取り組みを進めるため、稲わらなどの圃場副産物や家畜ふん尿などを堆肥化する施設の整備に対して支援を行うとともに、有機質資材の利用ガイドを作成しまして、堆肥づくりのポイントや有機物の適切な利用について指導してまいったところでございます。
 道としては、今後とも、土壌診断による施肥の適正化や施肥法の改善、地域資源を活用した良質な堆肥や有機質肥料の活用、緑肥のすき込みなどによる有機物の施用などにつきまして、関係団体と連携して技術の普及を図ってまいるとともに、新たな低減技術の開発や普及などについて、有機質資材を活用した化学肥料低減の取り組みを推進してまいりたいと考えているところでございます。
◆(北準一委員) 国の計画では、環境保全あるいは農業資源対策で、来年度──18年度に実験事業を行うと。これは全国600カ所ですか、実施予定と聞いております。これは積極的に取り組むことが必要だと私は思いますけれども、道としての対応はどのようにされるか、伺います。
◎(坂井農村設計課長) 18年度の実験事業についてでございますけれども、国は、平成19年度からの施策の導入に向けまして、平成18年度は、モデル的な支援を通じた施策の実効性の検証を行う実験事業を予定してございます。
 道といたしましては、地域における活動内容や活動組織のあり方などを検証する必要があるものと考えてございますので、現在、実験事業への対応につきまして検討しているところでございます。
◆(北準一委員) ぜひ積極的に取り組んで、やっぱり、アプローチをしっかりかけていくということが必要だと思います。
 それで、この基本計画にかかわって、過日、第3期農業振興計画における農業経営基盤強化促進基本方針──これは道のでありますけれども、この見直しについて、農業従事者の目標年間農業所得を現行の700万円から480万円に引き下げていく、このように指針を出すということであります。
 これについては、どのような考え方に基づいて所得目標を下げていくのか、また、これによって、今懸案であります認定農業者の目標数はどのようになっていくのか、その点について伺っておきます。
○(蝦名清悦副委員長) 農業経営課長吉田良一君。
◎(吉田農業経営課長) 農業経営基盤強化促進基本方針におきます目標年間農業所得についてでありますが、市町村における認定基準の指針となります道の基本方針につきましては、本年度が5年ごとの見直しの時期に当たりますし、また、国において新たな基本計画や品目横断的経営安定対策が決定されたことから、これらを踏まえて、現在、見直し作業を進めているところでございます。
 この中で、目標年間農業所得につきましては、昨年9月に国から示されました他産業並みの所得を確保するという考え方に基づきまして、他産業従事者の生涯所得や従事年数を勘案しまして、現在のおおむね700万円をおおむね480万円に変更する方向で検討しております。
 また、認定農業者数の目標についてでございますが、道と関係機関・団体で構成します北海道担い手育成総合支援協議会においては、本年4月に、主業農家の実態を勘案しながら、平成21年度の目標としまして約3万3000経営体と設定をしたところでございます。
 道としましては、現在、地域の関係機関・団体が一体となって認定農業者への誘導などに取り組んでおりますので、こうした取り組みを積極的に支援し、その目標ができるだけ早く達成できるよう促進してまいりたいと考えております。
◆(北準一委員) それでは次に、担い手の要件として、集落営農組織というものを加えているわけでありますけれども、現在、本道では2182の生産法人があるわけでありますけれども、集落営農組織の認定あるいは育成についてどのように進めていくのか、あるいは、これらの法人化について、特徴的な法人としてどのようなものがあるのか、これらについて伺っておきます。
◎(吉田農業経営課長) 農業生産法人などの育成についてでございますが、農業生産法人は、今後育成すべき効率的で安定的な経営体の一つでありますので、従来から、北海道担い手育成総合支援協議会におきまして、地域の指導者を対象とした研修会の開催を初め、専門家による個別指導や推進資料の配付などに取り組み、その積極的な育成に努めているところでございます。
 また、このたび、品目横断的経営安定対策の対象者が明らかになりましたことから、複数戸による農業生産法人の設立に向けた指導はもとより、集落営農の組織化、法人化を推進しているところでございまして、現在見直し中の基本方針の中にも位置づける方向で検討をしております。
 また、最近の農業生産法人についてでございますけれども、稲作地帯では、農協や市町村の指導のもと、水稲を主体に、野菜などを取り入れた経営の複合化、多角化を進める法人ですとか、農作業の受託など、集落における中核的な担い手としての法人が設立されているところでございまして、さらに、最近の新しい動きとしまして、建設業を初めとする異業種からの参入の増加も見られるというふうな状況にございます。
◆(北準一委員) もう一点、耕作放棄地、遊休農地についてですが、今、環境保全政策等で、耕作放棄地の回復といいますか、防止も含めて、そういう視点も盛り込まれているところでありますけれども、高齢化の進展あるいは担い手不足などで耕作放棄地あるいは遊休農地が非常に増加している。過日のセンサスでも、北海道で5年間で4000町ですか、増加していて、全国では50万町を超えると。大きな問題になっているのですけれども、これは遅々として対策が進まない、現実はそういう状況です。
 こういう点については、農業委員会等の力をかりながら、この防止策に具体的に対応すべきと考えます。道として耕作放棄地あるいは遊休農地対策にどのように対処していこうとしているのかを伺います。
○(蝦名清悦副委員長) 農地調整課長水口博史君。
◎(水口農地調整課長) 遊休農地対策についてでございます。
 ことし公布・施行されました農業経営基盤強化促進法等の改正によりまして、遊休農地の発生防止・解消対策が体系的に整備されますとともに、同法に基づいて各市町村が定めております基本構想の中に、新たに、遊休農地の実態を把握の上、要活用農地とそれ以外の農地とに振り分け、その所在や利用増進策などを定めることとされたところでございます。
 このため、道としては、各市町村が早急に現行の基本構想の見直しに着手をし、同構想の中で、地域の実情に即した遊休農地の発生防止・解消策を明確にするよう指導助言していくこととしておりまして、さらに、農業委員会に対しましても、この基本構想に沿って、農地パトロールの実施や遊休農地の実態把握、遊休農地の所有者に対する指導や農地利用のあっせん活動の強化など、遊休農地の発生防止とその解消に向けた、地域の実情に即した一層効果的な取り組みを求めていく考えでございます。
 以上でございます。
◆(北準一委員) 今、新たな基本計画について議論をさせてもらいましたけれども、環境保全対策、それから地域農業資源対策、これらは、耕作放棄の防止という観点もありますけれども、北海道が今キーワードとして取り進めようとする食と観光の分野にとっても、現状の担い手不足あるいは農村地域の衰退にどうやって寄与できるか、物すごく大きな視点を持った資源・環境保全対策だと思っております。
 ですから、今お答えがありましたように、これから国に確認する、あるいは国の基準を待つという、一方ではそれがあるかもしれませんが、北海道として、しっかりした保全政策のあり方というものをもっと議論して、先手必勝といいますか、こういうことも入れる、こういうことも認めるべきだということをしっかりやっていくことが必要だ、このように思っております。
 次の花の生産推進のところにも関連するわけでありますけれども、やはり、環境保全政策は、日本の農政の大きな転換でありますから、北海道としてしっかり取り組んで、効果があるようにすべきだ、このことを申し上げておきたいと思います。
 それでは、花卉の生産について質問していきたいと思います。
 北海道は、食と観光をテーマにして多様な取り組みを進めているところでありますけれども、その素材として花の活用というものは非常に重要視されております。花については、北海道の戦略作物として、特に転作等でも拡大してきたわけでありますが、近年では、この作付面積が大きく減少しているというようになっております。
 そこで、この需給動向についてでありますけれども、輸入が増加している傾向で、これに対して国内生産は減少している、このように衰退傾向にあると。この需給動向とその要因はどういうところにあるのか、この点について伺います。
○(蝦名清悦副委員長) 農産振興課参事関根誠君。
◎(関根農産振興課参事) 花卉の需給動向についてでございますが、まず、国内におきます花卉の需要動向は、近年の景気低迷などから、冠婚葬祭あるいは企業行事など業務用需要が低下しております一方、家庭用需要につきましては、生活に潤いや安らぎを与えるものとして使われ、そのウエートを高めているところでございます。
 こうした花卉の需要量を総体で見ますと、平成12年前後をピークに、横ばい、ないしは微減という傾向となっております。
 また、国内における花卉の生産量につきましては、作付面積の減少により、近年は微減傾向にある中で、カーネーション、菊、バラなど、切り花の輸入量が増加している状況にございます。
 なお、本道におきましては、切り花の作付面積が減少傾向にありますものの、単位面積当たりの生産性の向上などにより、出荷量や農業産出額は増加してきており、今後とも、家庭用需要に対応した取り組みを進めていく必要があるものと考えております。
◆(北準一委員) 生産は減少していても、生産高では横ばいと、これは相当な努力をしているということだと思います。
 それで、次に、花卉栽培についてでありますけれども、一般農作物より多肥・多農薬栽培であると言われておりますが、その実情はどのようなものであるか、伺います。
◎(関根農産振興課参事) 花卉の栽培状況についてでございますが、花卉につきましては、美しい姿を保ったまま出荷する必要がございますことから、他の品目に比べますと農薬等の投入量が多い傾向にございます。
 これを農林水産省の調査により見ますと、施設野菜に比べまして、化学肥料の投入量では約3割、また、農薬の投入経費では約6割多いという結果となってございます。
◆(北準一委員) 野菜等に比べて、肥料で3割、農薬で6割多い、こういう状況だということであります。
 そこで、今、地球温暖化問題、あるいは食の安全、安心も含めて、環境への意識が非常に高まっている。花卉生産についても、環境保全に向けて、環境認証基準というのですか、これはオランダが取り組みを始めたということのようでありますが、MPSとも言われておりますけれども、この取り組みが非常に重要である、このように私は考えます。
 その主な内容と、今後、道としてMPSについて具体的にどのように取り組んでいく考えであるのか、お聞かせいただきたいと思います。
◎(関根農産振興課参事) 花卉の環境認証基準についてでございますが、オランダにおきましては、花卉の生産者を対象に、環境への負荷低減等の取り組みを評価し、そのランクに応じた認定を行う略称・MPSという環境認証制度が実施されております。
 この制度におきましては、認定を受けた生産者は、その認証シールをつけることなどにより、環境に優しい生産をアピールした販売活動を展開しているものでございます。
 一方、我が国におきましても、環境に対する関心が高まっている中で、花卉の民間団体が、来年──平成18年にもオランダの団体と提携し、環境認証団体を設立する予定と聞いてございます。
 道といたしましては、このような取り組みが花卉農業における環境への負荷の低減を図る上で意義のあることと考えておりますので、国内における動きなどにつきまして積極的に情報の収集に努めてまいりたいと考えております。
◆(北準一委員) この需要拡大にはいろいろ課題はあると思いますけれども、需要拡大への課題などについて道としてどういう整理をして、どのように花卉生産振興を図っていこうとしているのか、伺います。
◎(佐藤農政部長) 生産や需要拡大の課題についてでございますが、本道の花卉生産は、主に水田地帯における複合経営部門として、道央、道南地域を中心に、これまで順調に生産を拡大してきたところでございます。
 しかしながら、近年は、輸入切り花の増加や需要の伸び悩み、流通販売の多様化など、花卉の生産・流通をめぐる環境は大きく変化していると考えております。
 このため、今後の花卉の生産に当たりましては、特に、近年伸びている家庭用需要の増加に対応するため、品質のよい花を手ごろな価格で安定的に供給できるよう、一層の低コスト・省力化栽培に努めますとともに、需要の拡大に向けて、花を暮らしに取り込む習慣づくりなど、需要のすそ野を広げる取り組みを推進することが重要であるというふうに考えます。
 このようなことから、道といたしましては、生産者や関係団体で構成する北海道花き生産出荷推進会議などと連携しまして、生産者と花のデザイナーなどとの現地交流を通じた特色ある産地づくりや、消費者に道産の花束をプレゼントする8月7日の「花の日」キャンペーンなど、新たな需要の創出に向けた取り組みを促進し、北海道の花の生産振興に努めてまいりたいと考えております。
◆(北準一委員) 最後の質問になりますけれども、道は、4月から、食と観光を活性化のキーワードとして、関係部を挙げて横断的な体制を強化しているという状況の中で、花というものは、観光をさらに引き立てて、農業・農村の魅力をアップする資源として大きく有効なアイテムでもある、このようにとらえます。
 景観をつくるヒマワリ、あるいはハーブだとかマリーゴールドのほか、緑肥としての害虫予防という営農に向けた観点も含めて、各地で花が栽培され、資源としても内外に向けて発信されている。滝上の芝桜がありますし、富良野のラベンダー、北竜のヒマワリ、これらについては観光資源としても非常に大きな役割を果たしていると言えるところであります。
 しかし、残念なことは、例えば札幌市もそうですけれども、町並みに入ると、メーン通りだけは街路樹がありますけれども、花もなければ木もなくて、本当に殺風景な状況です。地方に行くと、さらに本当にゴーストタウンみたいな感じで、これでは、食と観光といっても、来た者にとっては、観光地に行けばそれなりのものがあるかもしれませんが、移動をしていく中では、感激を与え、目を楽しませるものがないわけです。
 私は、北海道の雄大なスケールのもとで、花という観光資源の充実、そして、それに結びつけた農業の振興ということをしっかりやるべきだ、このようにとらえます。これは農政部だけではできません。先ほど申し上げたような横断的な体制があります。これについて部を挙げて推進すべきだと思いますが、最後にこの点を伺います。
◎(佐藤農政部長) 最後に、観光との連携についての御質問をいただきました。
 花と緑に関する関心は、御指摘のとおり、非常に高まっていると思います。道内では、花を活用したまちづくりだとかイベントが盛んになるとともに、花のある景観を生かした観光の取り組みなどが行われているというふうに承知しております。
 道においては、花の観光の推進を図るため、花大陸Hokkaidoプロジェクトの取り組みなど、花卉に関する生産・活用等の情報を発信しながら、花観光地とのネットワークの形成などを進めているところでございます。
 道内各地の花資源や活動と連携した花産業の振興は、農業・農村の活性化を図る上で重要な取り組みであることから、今後とも、花による景観づくりなど農村環境の整備を初め、まちづくりや観光などの他分野と連携を図りながら、関係部局とともに花を活用した地域の取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(北準一委員) 今、部長の決意といいますか、姿勢についてのお答えもありました。
 今、国民は、産業や経済活動の評価をどのようにしているか。これは皆さんも御承知のところでありますけれども、物の価値といいますか、物の裏にある価値というものがどういうものであるかということが非常に深く追求される、そういう視点があります。ぜひ、MPSを含めて、花の振興を図っていくべきだ、このように考えます。最大の努力をお願いして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○(蝦名清悦副委員長) 北委員の質疑は終了いたしました。
 大谷亨君。
◆(大谷亨委員) 通告に従いまして、2点について順次伺っていきたいと思います。
 まず、パワーアップ事業についてでございますけれども、道では、これまで、平成8年より2期10年にわたってパワーアップ事業を実施してまいりました。
 この事業の実施により、暗渠排水工事や区画整理などの生産基盤の整備における農家負担の軽減が図られました。5%とか、現在は7.5%とか、いろいろありますけれども、そういう軽減が図られまして、24万ヘクタールの農地が整備されてまいりました。
 そして、家畜排せつ物法によりまして、家畜ふん尿の利活用による堆肥盤等々の施設も順次整備されたところでございます。
 こうした基盤の整備が着実に行われたことにより、農作物の生産コストの低減や安定生産が図られるなどの効果があらわれ、地元農業者や市町村、農協などの農業団体からも大きな評価があるわけでございます。
 私の聞くところによりますと、道のいろいろな事業をやった中でも、このパワーアップ事業が農政の関係では一番ではなかったかというふうに私は聞いております。
 国では、先ほども議論がありましたように、新しい基本計画に基づいて経営所得安定対策等大綱が決定し、いよいよ平成19年度より政策転換を図ろうとしています。
 こうした状況の中で、依然厳しい本道の農業情勢のもとで、本年度で終了するパワーアップ事業が18年度以降どのようになるのか、これは、農業界ばかりではなく、市町村も大変期待と関心を持って見続けているところでございます。
 そこでお伺いいたしますけれども、第3回定例会の我が会派の代表質問において、知事は、今後とも計画的に農業基盤の整備を推進していく必要がある、その効果的な方策について検討してまいりたいという答弁をされました。来年度予算に向けてどのような具体的な対応をしようとしているのか、まずお伺いいたします。
○(蝦名清悦副委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 農業基盤整備の推進についてでございますが、本道農業・農村の持続的な発展を図るためには、生産基盤の整備を今後とも計画的・継続的に推進していくことが重要というふうに認識しておるところでございます。
 道といたしましては、これまで進めてきました生産基盤の整備促進による成果や評価、地域の要望を踏まえますとともに、財政状況を勘案しながら、今年度で終了するパワーアップ事業の次期対策の効果的な方策につきまして、来年度に向けて総合的に検討しているところでございます。
◆(大谷亨委員) ただいま部長の方からもお話がございましたように、総合的に検討してまいりたいということでございますけれども、どのような観点で、どのような内容について検討されているのか、お伺いいたします。
○(蝦名清悦副委員長) 農政部技監山崎照夫君。
◎(山崎農政部技監) 検討の内容についてでありますが、現在実施中のパワーアップ事業につきましては、食料自給率の向上や家畜排せつ物の適切な処理などの課題に対応し、道と市町村が連携して農家負担の軽減を実施してきたところでございます。
 しかしながら、高齢化の進行などによりまして、担い手への農地の利用集積や農村環境の維持保全などが緊急の課題となっております。
 このような課題に対応していくためには、生産基盤の整備を計画的・継続的に推進していくことが必要であり、農家の方々が生産基盤の整備に積極的に取り組めるよう、現在、対象工種や農家負担率などについて総合的に検討しているところでございます。
◆(大谷亨委員) ただいま御答弁がありましたように、具体的に検討している内容として対象工種を挙げられましたが、現在行われています暗渠排水工事や区画整理──あと4点ほどありますけれども、これは、どの工種においても必要なものと私は判断しているわけでございまして、いずれも経営の体質強化のためには欠かせないというふうに思っておりますので、ぜひそうした方向で検討していただきたいというふうに思っております。
 さて、このようなパワーアップ事業により、農家負担の軽減もされました。しかしながら、私は十勝管内の芽室で農家をやっているわけでございますけれども、私の経験からしますと、昭和50年代は暗渠排水の事業が大体10万円台だったと思うのであります。
 ところが、工法も変わりました。ビリを入れたり、それからチップを入れたりして水の浸透性をよくしようという大変画期的な工法もできまして、工事費が上がるというのも理解しているところでございますし、それなりに喜んでいるのも、これまた実態でございます。
 しかし、比べる対象はちょっとどうかと思いますけれども、現在、いろんな形で、水田も含めて、畑も地価が大変安くなっているわけでございまして、私のところでは、畑としては大体20万円から30万円台というふうな中で、ビリ暗渠になりますと、去年あたりで16万円ぐらいかかるのです。
 これは、市町村や地域によって、ビリがあるところとかチップがあるところとか、輸送費の関係もありますから、一概に言えないのですけれども、農家負担の軽減も大変ありがたいのですけれども、そもそもの工事費をもう少しコストダウンできないものかと。道としても、市町村としても、財政が厳しい中でございますから、そういった面でもっと研究すべきではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○(蝦名清悦副委員長) 事業調整課長中川彰一君。
◎(中川事業調整課長) 工事コストの縮減についてでございますが、生産基盤の整備を推進するためには、工事コストの縮減による農家負担の軽減も重要なことと認識しております。
 このため、これまでも、暗渠排水の掘削幅の縮小や整地工事での簡易な均平工法の採用など、工事コストの縮減に努めてきたところでございます。
 今後は、暗渠排水工事での掘削、管の埋設、疎水材の投入作業の同時施工や、排水路工事での改良型トラフの使用など、工事コストの一層の縮減に努め、農家負担の軽減を図ってまいりたいと考えております。
◆(大谷亨委員) 今、一層のコスト縮減を図ってまいりたいということでございましたが、これは、お互いに知恵を出して、できるだけ低コストの中で事業が終了できるようにしていただきたいというふうに思っています。
 さて、今まで、パワーアップ事業については、市町村との連携を密にしてやってきたと思いますけれども、次期対策として、いろんな工種の関係、それから今あった技術の対策も含めて、いろいろ検討していってもらいたいというふうに思っております。
 特に、道においても、市町村においても、財政が大変厳しい中でのこの事業でございますので、その辺についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○(蝦名清悦副委員長) 農村設計課長坂井秀利君。
◎(坂井農村設計課長) 市町村との連携についてでございますけれども、道といたしましては、これまでも、関係市町村から今後の生産基盤整備の進め方についての意見を聞くなど、その意向把握に努めてきたところでございます。
 次期対策におきましても、関係市町村の御理解と御協力が必要でございますので、今後も、市長会や町村会との十分な意見交換を行いまして、連携を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
◆(大谷亨委員) いずれにいたしましても、大変期待しているところでございますし、政策評価の中の費用対効果ということから考えますと、このパワーアップ事業は大変高い位置に上げられるというふうに私は思っております。
 また、これから香港でWTO交渉の経過がどうなるか、ちょっとわかりませんけれども、いずれにいたしましても、生産基盤の強化、コストダウン、そして安心、安全、こういったいろんなことを含めまして、この事業の必要性は一層大なるものというふうに考えております。
 それで、冷害とか、いろいろ言われていますけれども、今までは、冷害というより湿害の方が圧倒的に多かったというふうに私は分析しておりますし、地元の組合長さん方にもいろいろ聞きますと、何といっても農業は基盤整備だと。品種改良もそうでありますけれども、何といっても基盤整備が大事だ、これは未来永劫だというふうに言われておりますし、その辺のことを十分認識していただいて、パワーアップ事業についての一層の振興をお願いしたいというふうに思っております。
 続きまして、2点目といたしまして、農協改革等についてお伺いいたします。
 11月28日だったと思いますけれども、政府の規制改革・民間開放推進会議では、農協における信用・共済事業の分離や、株式会社など農業者以外の農地取得の自由化などについていろいろな議論があったと聞いております。このことについては、いろいろな談話が出ているわけでございますけれども、かなり平行線で、なかなかかみ合わなかったというふうな情報も入っております。
 そもそも、農協の事業というのは、戦後の農業協同組合法の成立のときから、弱く小さな農業者が、相互扶助という形で、できるだけ安い生産資材を大量に仕入れるには、お互い力を合わせていかなきゃいけないし、生産された農産物を有利に販売するのには、ある程度まとまった量で対応しなければ効果があらわれないということで、信用事業や生産事業といったものが有機的に結びついているものと考えるわけであります。これによって、組合員の営農や生活に対する総合的かつ効率的なサービスが提供されているものと思っております。
 そういった中で、この規制改革会議の議事録を見ますと、どうもちょっと違うのじゃないか、そんな考えをしているわけでございます。
 また、農協の独占禁止法適用除外についても検討しているようでありますけれども、農協が大企業と対等な立場で経済活動を展開するには、独禁法の適用除外が不可欠であると私は考えるものであります。
 さらに、農地取得の自由化についても、我が国の食料生産や担い手政策の根底を揺るがすようなものではないかというふうに思います。
 規制改革・民間開放推進会議は、農業者や農業団体のメンバーも入っていませんし、意見も聞いておりません。農林省と公開討論会をやったわけでございますけれども、これは農協への介入ではないかというふうに、ちょっと許せない思いがするわけでございます。
 そこでお伺いいたしますけれども、まず、政府の規制改革・民間開放推進会議の動きや農林水産省の考え方、今後の見通しについてお伺いいたします。
○(蝦名清悦副委員長) 農業支援課長近藤司君。
◎(近藤農業支援課長) 農協改革等についてでございますが、政府の規制改革・民間開放推進会議は、11月28日、主要課題改革推進委員会を開催し、農林水産省と公開討論会を行ったところでございます。
 この公開討論会では、農協経営の透明性向上や農協の不公正な取引方法等への対応強化といった農協改革等農業関連流通における競争促進について議論するとともに、農地の権利制限の自由化や実効性ある転用規制といった農地の効率的な利用の推進について議論されたものと承知しているところでございます。
 公開討論の結果は平行線に終わったものと聞いておりますが、規制改革・民間開放推進会議は、今後の議論を踏まえ、今月末までに答申を行うものと承知しているところでございます。
 以上です。
◆(大谷亨委員) 最後になりますけれども、今答弁があったとおり、規制改革・民間開放推進会議では、農協改革や農地取得の自由化について求めているわけでございまして、規制改革会議の内容というのですか、目的は、国や官が行うものについて、どのようなものが民間開放できるか、そして規制緩和をできるかということでありまして、農協は、農業者の出資によってできている自主的な組織でありまして、郵便局とわけが違うわけです。大体、そういうこと自体が無理なのですよ。
 農業者は、安全、安心な農畜産物を国民に提供するという責務を果たしているわけでございますが、規制改革会議の提案では、かえって、農業生産コストを高め、国際競争力を低下させ、さらに農村の荒廃を招くのではないか、私はそのように危惧しているわけでございまして、国益を阻害しているのじゃないかというふうな一面も私は感じているわけでございます。
 規制改革会議の提案に対して、道としてどのように認識しているのか、また、今後どのように対応されようとしているのか、お伺いいたします。
◎(佐藤農政部長) 道の認識と今後の対応についてでございますが、農協は、農業者の協同組織としまして、農業経営や生活に必要な事業の実施を通じまして、農業生産力の増進や組合員の経済的・社会的地位の向上に重要な役割を果たしているものと考えております。
 特に、北海道では、専業農家の占める割合が高いことから、組合員の営農、生活全般にわたる農協の総合的なサービスに対する期待は大きいものがあると思います。
 道内の農協においては、農家経済の安定向上に向けて一層の営農・経済事業改革に取り組んでいるところであるとも認識しているところでございます。
 道といたしましては、組合員の多様なニーズにこたえ、消費者や地域住民から信頼される農業者の協同組織へと農協みずからが改革を進めていくことが何より大切であるというふうに考えているところです。
 また、農地の取得をめぐりましては、さきの農業経営基盤強化促進法等の改正によりまして、一般の株式会社の農業参入を可能とする構造改革特区の仕組みがことしから全国展開されたところであり、さらに、農地等の利用をめぐっても、農用地区域の設定に際し、地権者だけでなく、地域住民の意見を反映させる仕組みが導入されるなど、農地制度の大幅な見直しが実施されたところであります。
 道といたしましては、農地制度の検討は、国民各層の幅広いコンセンサスのもとに、これらの農地制度改革がもたらす効果や影響を十分に検証した上で行われる必要があるものと考えております。
 いずれにいたしましても、規制改革・民間開放推進会議の今後の動向を注視しながら、情報の収集に努めますとともに、農林水産省や関係機関との意見交換の場を通じまして、農業の実態に即した答申内容となるよう働きかけてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(大谷亨委員) ただいま、部長から、力強いといいますか、理解していただいている御答弁をいただきました。
 これは官の規制緩和の関係です。ですから、農協はあくまでも民間でありますし、そのメンバーにも入っていない中で一方的にやるというのは、ある面では内部干渉と思われても仕方がない部分があるのじゃないかなと。
 そして、今答弁がありましたように、株式会社の農地取得についても、9月に法律が改正になって、特に未墾地というのですか、遊休農地についてはそういった面でかなり規制緩和がされているわけでございまして、そういった推移を見守るべきです。
 また、分割・分営とは今言っていないのです。補てんを禁止するというような表現に変えていますけれども、これも意味は全く同じでありまして、農協の総会や総代会においては、それぞれ、部門別、事業別に決算書を出しているわけでして、そういった中で運営されているわけでございまして、それは本当に農協を知らな過ぎると言ってもいいほどの議論だというふうに思うのです。
 何といっても北海道が一番の専業地帯であるのですから、これから、農業団体や我々も含めて、農政部、道も声を上げなければ、消されちゃう心配もあるわけでございまして、一層の御奮闘を期待いたしまして、終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
○(蝦名清悦副委員長) 大谷委員の質疑は終了いたしました。
 質疑を続行いたします。
 田村龍治君。
◆(田村龍治委員) それじゃ、私の方からも、大きく分けて2点にわたって質問をさせていただきたいと思います。
 最初に、第3期農業・農村振興推進計画等についてお伺いをしたいと思います。
 道では、他府県に先駆けて平成9年度に策定した北海道農業・農村振興条例に基づき、具体的な施策を総合的かつ計画的に推進するための推進計画を5年ごとに策定していると承知しています。
 このたび、第3期推進計画の骨子案を固めたとのことでありますが、この中で、食料自給率向上に向けた道独自の品目別の生産努力目標数値を策定し、2015年度の道内におけるカロリーベースの自給率目標を、現行よりも50ポイントアップの242%と試算したと伺っているところであります。
 また、これと連動して検討している酪農・肉用牛生産近代化計画の素案においては、粗飼料自給率を100%にするほか、牛肉生産などで飛躍的な増産を見込んでいます。
 こうした目標や計画は、本道農業の具体的な推進方向を内外に明確に意思表示するという点において極めて重要な意味を持つものであり、設定の考え方などを含めて、基本的な認識をお伺いしたいと思います。
 最初に、農家戸数などの見通しについてまずお伺いしたいと思います。
 先日公表された農林水産省の調査結果によると、最近5年間で、道内の農家は、約1万戸、率にして実に16%もの大幅な戸数減少となったとのことでありますけれども、品目別の生産目標を設定する背景として、10年後における道内の農家戸数や耕地面積についてはどのような見通しを持っているのか、まずお聞かせ願いたいと思います。
○(蝦名清悦副委員長) 農政課参事加藤聡君。
◎(加藤農政課参事) 農家戸数などの見通しについてでございますが、平成15年3月に、道立中央農業試験場が7年と12年の農業センサスのデータをもとに試算しておりまして、この5年間の傾向が仮にこのまま推移した場合、生産努力目標の目標年であります27年度においては、農家戸数は4万1000戸と、現状の6割程度に減少し、耕地面積は114万1000ヘクタールと、わずかに減少するという結果を得ているところでございます。
◆(田村龍治委員) わかりました。
 そこで、主要農産物の生産目標についてお伺いしますが、生産努力目標として示された主な農産物の増減程度とその理由、実現するための対策や技術水準など、基本的な設定の根拠についてお伺いしたいと思います。
○(蝦名清悦副委員長) 農産振興課参事吉川孝志君。
◎(吉川農産振興課参事) 主要農産物の生産努力目標についてでございますが、今回の骨子案につきましては、北海道が国内自給率の維持向上に寄与するという基本的な考え方に立ちまして、今後10年間の開発普及の可能性を考慮して設定しました技術水準や近年の需給動向、さらには19年産からの新たな経営安定対策の方向等を踏まえまして、農業団体と意見交換しながら取りまとめたものでございます。
 主な農産物としては、需給が緩和状況にある米やてん菜、雑豆等については若干減産を見込む一方、大豆など、近年、需要の拡大が見込まれ、自給率向上の観点からも作付増が期待される作物について増産を見込んだところであります。
 道としましては、これらの目標を実現するため、国の制度などを有効に活用しながら、地域の生産体制のより一層の強化や特色ある産地づくりの取り組みなどを支援していくことにより、良品質で低コストの農産物の生産を推進してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) 今お話があったとおり、畑作物の中で、特に、大豆は現行の2倍に近い大幅な増産計画となっています。こうした生産拡大は、道産大豆を必要とする実需サイドからの要望を踏まえたものなのか、まずお伺いしたいと思います。
 また、野菜について、近年は、労働力不足などから、全体の作付面積は減少傾向にあるものと承知をしていましたが、今回、増加に転ずる計画となっています。
 こうした大豆や野菜の増産についてはどのように対応する考えか、また、増産を実現するための具体的な方策についてもお伺いしたいと思います。
◎(吉川農産振興課参事) 大豆や野菜の増産についてでございますが、近年、畑作地帯におきましては、小麦の過作やてん菜糖の需給状況の悪化などから、土壌病害の抑止や持続型農業を展開する上で適切な輪作体系を維持することが重要となってございます。
 このようなことから、大豆につきましては、健康志向等から、実需サイドからも、常々、安全で安心な国産大豆の安定供給を強く求められていることも踏まえて増産を見込んでいるものであります。
 また、野菜につきましては、水田、畑作経営の複合化の推進の観点からも重要であり、食品安全に対する消費者の関心や国産志向が高まる中、食の外部化により需要が増加しております加工調理品や業務用への供給を主眼に増産を見込んでいるところでございます。
 これらの増産に当たりましては、病害や気象変動に強い優良品種の開発・導入や、収穫作業の省力化と集出荷施設の整備等により、低コスト生産を促進しますとともに、消費者や実需者の多様なニーズを的確に把握し、安定供給体制づくりに努めてまいりたいと考えてございます。
◆(田村龍治委員) わかりました。
 次に、主要畜産物の生産目標についてお伺いしたいと思います。
 生産努力目標として示された主な畜産物の増減程度とその理由、そして、実現するための対策や技術水準など、基本的な設定の根拠についてまずお伺いしたいと思います。
○(蝦名清悦副委員長) 畜産振興課長加藤和彦君。
◎(加藤畜産振興課長) 主要畜産物の生産目標についてでございますが、国の重要な政策目標であります食料自給率の向上を達成する上で、国産生乳の46%、国産牛肉の15%を占める本道の酪農・畜産には大変大きな期待が寄せられていることを踏まえまして、自給飼料基盤を活用いたしました安全で安心な畜産物の生産を基本に生産目標を設定したところでございます。
 生乳生産量につきましては、酪農ヘルパー、コントラクターなどの経営支援システムの活用により担い手を育成確保するとともに、自給飼料基盤の確保により経産牛頭数を56万頭、乳牛改良により1頭当たり乳量を8600キログラムと見込んだことから、現状の約25%増の482万トンと設定したところでございます。
 次に、牛肉の生産量につきましては、水田、畑作、軽種馬農家への肉用牛の導入等により、繁殖雌牛を増頭するとともに、肥育技術の向上や地域ブランド化の推進等により、道内での肥育仕向け率を現状の約4割から約8割に高め、さらには、道内で屠畜される頭数の増加を見込んだことから、現状の2.5倍であります17万6000トンと設定したところでございます。
◆(田村龍治委員) 例えば、牛肉なんかについても、肥育技術の向上や地域ブランド化の推進等によってというようなお話が今ありましたけれども、4割から8割に高めるという夢物語のような計画になっているのであります。しかし、私の地域も、実は、白老牛が北海道としては一応ブランドになっているのでありますけれども、実態は、そんな状況にはありませんから、早い時期に売ってしまうというのが現状であります。
 そんな意味では、本当にこの計画というものを実効あるものにするためには、道として、しっかりとした北海道ブランド、白老ブランド──厚真でも肥育されていますけれども、そういった北海道の本当に安心で安全な肉の供給という立場からも、ブランド力を高めるような施策をぜひお願い申し上げたいなと思っているのです。
 次に、酪農・肉用牛生産近代化計画の達成状況についてお伺いしますけれども、今言ったように、牛肉は現行の2.5倍、生乳は24%増と、大幅な増産計画となっています。昭和60年以降に策定された酪農・肉用牛生産近代化計画における肉用牛の飼養戸数や飼養頭数、牛肉生産量などの計画値に対する実績値の割合、いわば計画達成状況はどのようなものになっているのか、まずお伺いしたいと思います。
◎(加藤畜産振興課長) 肉用牛の計画達成状況についてでございますが、北海道酪農・肉用牛生産近代化計画は、おおむね5年ごとに見直しを行っており、昭和60年以降では、平成元年に第2次計画を、平成8年に第3次計画を、平成13年に第4次計画を策定しているところでございます。
 第4次北海道酪農・肉用牛生産近代化計画等の達成状況について、平成22年度の目標数値と平成15年度の現状数値を比較いたしますと、肉用牛の飼養農家戸数は目標に対しまして73%、肉用牛の頭数は71%、牛肉の生産量は52%となっているところでございます。
◆(田村龍治委員) 今、達成状況をお聞きしましたけれども、決して達成されているような状況ではありません。
 次に、関連して、乳用牛及び肉用牛の計画についてお伺いしますけれども、全道の乳用牛頭数については、平成7年度前後をピークに減少に転じていると承知していますが、今回の計画では10%近くもの増頭計画となっています。
 また、肉用牛頭数についても、最近は増加のペースが鈍化していますが、今回の素案では1.5倍、さらに、牛肉生産量は実に2.5倍という超バラ色のインフレ計画となっています。
 先ほども言いましたけれども、私の地元であります胆振管内は、白老や厚真など、肉牛産地が多いところでありますけれども、ここ10年間でも頭数維持が精いっぱいであるというふうに私は認識しています。本当に達成可能な目標と考えているのかどうか、お伺いしたいと思います。
◎(加藤畜産振興課長) 乳牛及び肉用牛の計画についてでございますが、乳牛頭数につきましては、自給飼料基盤に根差した資源循環型の経営を基本に、酪農ヘルパー等の経営支援システムや円滑な経営継承の推進等を通じまして担い手を育成確保しますとともに、ブランド化や、消費が伸びておりますチーズ等の生産振興による牛乳・乳製品の需要拡大を図り、目標の達成を目指したいと考えております。
 また、肉用牛頭数につきましては、水田、畑作、軽種馬農家への肉用牛の積極的な導入促進や規模の拡大などを通じまして繁殖雌牛を増頭いたしますとともに、肥育技術の向上やコスト低減等を通じた道内肥育仕向け率の向上により、肥育牛を増頭させてまいりたいと考えているところでございます。
◆(田村龍治委員) わかりました。
 そうやって努力をして達成していきたいという決意でありますから、そういう意味では、ぜひ頑張っていただきたいなと思っています。
 そこで今度は、家畜ふん尿等畜産環境対策についてお伺いしますけれども、今言った増頭が実現した場合、それに伴って、家畜ふん尿やミルカー洗浄水などの畜産環境問題も今以上に大きな課題となっていくものと見込まれますが、具体的にどのように対応されるか、お伺いしたいと思います。
 特に、釧根を初めとする畜産専業地帯においては、硝酸性窒素問題などもあって、これ以上の土壌還元は多くの問題の誘因となると危惧されていますが、どのような見解か、まずお伺いしたいと思います。
◎(加藤畜産振興課長) 家畜ふん尿等畜産環境対策についてでございますが、畜産農家には、これまでと同様、家畜ふん尿の適正な管理や有効利用、ミルカー洗浄水の適切な処理をみずからの責任で行うことが求められているところでございますが、道といたしましては、今後とも、適正管理の指導や、飼養規模に見合った飼料基盤の確保あるいは耕畜連携を推進しまして、家畜ふん尿の地域内循環利用を一層推進しますとともに、ミルカー洗浄水が適正に処理されますよう、道立試験場が開発した低コスト浄化施設の普及などに努めてまいりたいと考えているところでございます。
 なお、畜産専業地帯におきましては、今後とも、家畜ふん尿の草地等への還元が可能でございますが、個々の農家ごとに過剰施用とならないよう、コントラクターを主体といたします地域ぐるみの草地管理システムの導入、さらには土壌診断に基づく施肥の指導などにより、適正な利用の推進を図ってまいりたいと考えております。
◆(田村龍治委員) わかりました。
 そこで次に、飼料作物の増産対策についてお伺いしますけれども、飼料作物の作付面積は、近年、減少ぎみに推移していると承知していますが、今回の生産目標は逆に増加するものとなっているようであります。具体的にどのような考え方を持って実現しようと考えているのか、お伺いしたいと思います。
◎(加藤畜産振興課長) 飼料作物の増産対策についてでございますが、本道の酪農・畜産の健全な発展を図るためには、自給飼料を基本とする持続可能な生産構造を確立することが何よりも重要であると認識しているところでございます。
 このため、道といたしましては、低・未利用地や離農跡地の利用などによる草地面積の拡大、計画的な草地更新や、優良な牧草、飼料用トウモロコシの品種の導入、コントラクターによる省力的で効率的な飼料生産の推進、公共牧場の利用促進、土地条件や経営に即した集約的放牧の普及促進、稲わらの利用拡大などの取り組みを通じまして、飼料作物の増産を図り、自給飼料基盤に立脚した酪農・畜産の確立を図ってまいりたいと考えているところでございます。
◆(田村龍治委員) 今までいろいろ述べましたけれども、計画の設定についてお伺いしたいと思います。
 先ほど述べていただきました低い計画達成状況などを考えると、こうした計画の設定に当たっては、単なる願望や空想的な期待値ではなくて、実現可能な目標値を設定すべきと考えますが、道の見解をお伺いしたいと思います。
○(蝦名清悦副委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 計画の設定についてでございますが、食料自給率の向上を達成する上で、畜産物については、本道に対して大きな期待が寄せられているところであり、我が国最大の畜産物の生産・供給基地としまして最大限寄与していくという考え方に立って生産目標を設定したところでございます。
 これらの達成のためには、関係者が一体となって、飼料基盤の強化、担い手の育成確保、家畜排せつ物の適正な処理・利用、道産畜産物の需要拡大など、道内の酪農・畜産が抱えている諸課題を解決することが重要と考えているところであります。
 とりわけ、道産畜産物の需要拡大が重要と考えており、そのためには、都府県や海外の畜産物と比べて魅力を持った道産畜産物として消費者に選択してもらえるよう、今後とも、生産コストの削減に取り組むとともに、安全で安心な良質な畜産物の安定供給に向けた取り組みの強化に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) 冒頭に述べたように、本道農業は、ここ5年間で、1万戸、実に16%もの農家戸数が減少し、耕作放棄地が増加する中で、このたびの計画案は、ほとんどの品目で増産を目指すものとなっています。
 道としては、10年後の戸当たりの経営規模についてどの程度の面積や頭数までの拡大を想定されるのか、お伺いしたいと思います。
 また、そうした規模拡大が魅力ある本道の農業づくりにつながり、担い手の確保に結びつくのか、さらに、何か課題は発生しないのか、基本的な認識についてお伺いしたいと思います。
◎(加藤農政課参事) 経営規模などについてでございますが、第3期農業・農村振興推進計画とあわせまして、現在、見直し作業を進めております農業経営基盤強化促進基本方針におきまして、おおむね10年後を目標とする農業経営の基本的指標として、20タイプの経営類型を示してございます。
 この指標は、主たる農業経営の従事者が他産業の従事者と遜色のない労働時間で他産業並みの所得を上げることができる多様な農業の経営を示したものでございまして、例えば、個別経営の規模で申しますと、水稲・野菜複合経営が10から18ヘクタール、大規模畑作経営が54ヘクタール、酪農専業が経産牛で40から120頭程度の経営規模を設定しているところでございます。
 こうした農業経営を実現するためには、労働力の確保や農地の円滑な利用集積、経営管理の合理化など、さまざまな課題がございますが、これらの課題解決に積極的に取り組むことによりまして、農業が職業として選択されるように魅力を高め、担い手の育成確保に結びつけてまいりたいと考えております。
◆(田村龍治委員) この項目の最後でありますけれども、本道農業の将来方向についてお伺いしたいと思いますけれども、私は、本道の農業・農村の現状を考えた場合、個別経営によるこれ以上の規模拡大は、労働力や機械力の問題ばかりか、地域全体の人口減による集落機能の低下に加え、単なる原料生産しかできない農業構造など、多くの課題、難題に直面するものと危惧をしています。
 21世紀の北海道農業は、単なる原料生産地帯から脱却し、恵まれた条件を最大限に生かし、地球環境に優しい生産方法による、しゅんのある安全でおいしい農畜産物と、これを加工した料理でもてなす、まさに小規模でもゆとりと誇りの持てる農業と農村をつくり上げ、逆に農村人口がふえるような方向へと大きく転換すべき時代に入ったと考えていますが、本道農業の将来方向に対する基本的な見解を伺いたいと思います。
◎(佐藤農政部長) 本道農業の将来方向についてでございますが、農業・農村の持続的な発展を図るためには、消費者との信頼関係を基本とした安全で安心な農産物の生産・供給や、環境と調和した農業を推進するとともに、アグリビジネスの振興や都市との交流の促進など、多様な取り組みを進めることが重要と考えております。
 このため、道としましては、意欲と能力のある担い手によるクリーン農業や有機農業の一層の推進、農産物の品質や生産性の向上、さらには、付加価値の高い食品づくりや販路拡大などの取り組みを積極的に進めるとともに、野菜や花卉など高収益な農業の展開を初め、消費者と密接に結びついた高品質な農産物の直接販売などの促進が必要と考えております。
 また、都市に住む退職者等の本道への移住の促進に向け、首都圏等へのプロモーション活動や地域の受け入れ体制の整備を進めるとともに、小規模な農地で農業を営む生きがい農業を促進するための情報発信などにもあわせて取り組む必要があると考えております。
 私といたしましては、関係機関・団体などとも連携を図りながら、こうした施策を積極的に展開し、地域の個性が輝く活気ある農業・農村づくりに努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) ありがとうございました。
 次に、農業試験場の研究及び農業改良普及センターのあり方について質問させていただきたいと思います。
 最初に、13年度の見直しの評価と検証についてでありますけれども、地域においては、農業者を初め、現地の関係団体から、若手経営者や新規参入者への指導、新たにできた農業法人や地域生産組織に対する経営指導、さらには女性の起業化への誘導など、さまざまな面での普及への要望があると聞くわけですが、13年度の普及事業の見直しの評価と検証について道はどのように認識しているのか、まずお伺いしたいと思います。
◎(佐藤農政部長) 見直しの評価等についてでございますが、地域の要望や課題に即応した普及活動を推進するため、道では、平成13年度に普及事業の見直しを行い、それまでの作物ごとの技術指導を中心とした活動から、組織的な地域指導方式に転換しまして、地域農業の再編や地域に根差した技術の組み立てを総合的に支援する提案型の普及活動のほか、専門性が求められる分野や複数の普及センターが共通に抱える課題に対応するため、広域的な活動を行う職員を配置し、地域支援を推進しているところでございます。
 こうした活動については、取り組み課題の優先度などについて地域関係機関との合意形成が不十分な例も見受けられましたが、市町村と連動した担い手育成の取り組みや、農村女性の付加価値の高い食品づくりのほか、クリーン農業技術を導入した広域産地の形成など、さきに見直した方式による成果が生まれており、今後も一層推進していく考えであります。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) 普及センターの配置についてお伺いしますけれども、今回の見直しでは、一定条件下の近隣する普及センターについては組織統合する計画と伺っています。
 普及事業は、農業者に対する庭先での直接指導が基本であり、これまでの役割の中で、例えば、災害時の緊急対応や農作物の病害虫異常発生に対する緊急対策など、まさしく地域経済に関連した成果を上げてきたと私は思っていますが、道はこのことを見逃しているのではないかと思います。
 道は、財政難による組織機構見直しで選択と集中を掲げていますが、財政状況などを理由にむやみに統合すべきではないと思います。特に、北海道が本当に食で生きていかなければならない現状からすれば、まさに逆行するのではないかと私は思いますが、このことについてお考えをお伺いしたいと思います。
○(蝦名清悦副委員長) 技術普及課長羽貝敏彦君。
◎(羽貝技術普及課長) 普及センターの配置についてでございますけれども、本道農業が抱える課題は、新たな米政策や、食の安全、安心、さらには品目横断的経営安定対策など、一層、多様化、高度化しており、農業改良助長法の改正も踏まえ、こうした課題に的確に対応した普及指導を推進することが重要となってございます。
 このため、道といたしましては、限られた人的資源を有効に活用し、地域の農業者や、市町村、農協などの関係機関と密接に連携しながら、多様なニーズにきめ細やかに対応した普及活動を展開できるよう、普及センターの本所・支所体制の見直しによる指導体制の充実や、効率的・効果的な活動体制のあり方について検討を進めているところでございます。
◆(田村龍治委員) 言葉ではそういう形になるのでしょうけれども、現実に地域の要望等について本当にきめ細かな対応ができるかどうかというのは私は甚だ疑問でありますから、そんな意味では、これらについても慎重に行動に移していただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、普及指導員の役割などについてお伺いしたいと思いますけれども、今答弁にありましたとおり、助長法改正に伴って、今回、改良普及員と専門技術員が普及指導員に一本化されることとなったとお伺いしています。
 普及指導員の資格要件は、大学院卒業後2年以上の実務経験など、極めて高いハードルであります。私は、地域農業者へのサービス低下を招かぬためにも、計画的な人材の確保はもちろん、数年前まで実施されていた農水省への普及員派遣など、資質向上に向けた研修体制の充実を強く求めておきたいと思います。
 さて、従来の専門技術員について、一定数を普及センターにも配置できるよう検討されていると伺っていますが、専門技術員が担ってきた、研究と普及をつなぐ役割については大変重要と考えるが、今後はどのように対応するのか、お伺いしたいと思います。
◎(羽貝技術普及課長) 普及指導員の役割などについてでございますけれども、専門技術員がこれまで担ってまいりました役割は重要と考えておりまして、今後は、新しい普及制度のもと、専門技術員につきましては、その高度な専門知識を普及の現場で生かすため、普及指導員として普及センターへの配置について検討しますとともに、研究と普及をつなぐ役割を担うため、引き続き農業試験場にも配置することについて検討してまいりたいと考えてございます。
◆(田村龍治委員) 次に、道立農業試験場の独立行政法人化についてお伺いしたいと思いますけれども、道では、さきに発表した行政改革大綱に沿って、出先の試験研究機関の多くを独立行政法人化する計画と伺っています。
 仮に農業試験場を独法化することによるメリット、デメリットについてはどのような見解か、まずお伺いしたいと思います。
 特に、これまで道立農試が育種や技術開発で地域農業に貢献してきたが、独法化で地域の課題に対応した研究が実施できるのかという不安の声が地域から聞かれています。農業試験場の開発した新技術や品種などを迅速に地域に普及するためには、普及センターと今以上に連携することが求められていますが、研究のみの独立行政法人化で果たして可能か、あわせてお伺いしたいと思います。
◎(羽貝技術普及課長) 独立行政法人化についてでございますが、独立行政法人のメリットにつきましては、組織・人事面では、研究課題に対応した機動的で柔軟な内部組織の編成や、外部からの優秀な専門研究員の招聘といったことが法人独自の判断で迅速に実行できるなど、法人の決定権限が拡大することによりまして、一層、複雑化、専門化する研究ニーズへの迅速な対応が可能となるほか、予算の機動的・弾力的な運用など、事業費や事務費の効果的・効率的な執行も期待できますが、独立行政法人化に向けましては、今後さらに幅広い観点から検討することが必要と考えております。
 また、農業試験場の研究の成果を速やかに地域に普及するためには、普及事業との連携が重要でありますので、そうした連携強化のあり方についても検討する必要があると考えてございます。
◆(田村龍治委員) 今お答えをいただきましたけれども、独法化のデメリットというか、いろんな弊害もあるだろうと私は思っています。言葉では、幅広い観点から検討することが必要と考えていますとか、普及センターとの連携についても、これは当然でありますけれども、連携強化のあり方についても検討する必要があると考えていますというようになっていますが、なかなか今までのような状況にはなり得ないだろうというふうに私は思っています。
 そんな意味では、これもまた先ほどの議論と同じでありますけれども、独法化ありきというような議論じゃなくて、いろんな見地から議論をしていただいて、地域の皆さん方にとって頼りになるような農業試験場、そしてまた普及センターであってほしいと私は思いますので、ぜひ慎重にも慎重に議論していただきたいことを申し添えておきたいなと思っています。
 次に、研究、普及、行政の連携強化についてお伺いしますけれども、地域農業の振興と農村の活性化を図るためには、地域の重要な課題を技術面で改善する研究と、その技術をスピーディーに地域に周知して広める普及、内外の先進事例や施策などを地域に合った形で組み立てて提供する支庁などの行政の3者が、対等な立場で共通認識に立ち、スクラムを組んで支援することが何よりも重要と考えています。
 こうした取り組みを可能とするのは、より連携しやすい体制の整備はもちろんのこと、それぞれの組織に、問題意識を持ち、明確な判断ができ、迅速に行動できる人材を配置することが何よりも大事と考えます。こうした観点に立った農政部としての認識と今後の取り組みをお伺いしたいと思います。
◎(佐藤農政部長) 研究、普及、行政の連携についてでございますが、今後一層、複雑化、高度化する地域農業の課題やニーズに的確に対応していくためには、研究機関、普及センター、支庁の各機関が共通の認識に立って緊密な連携を図っていくことが重要というふうに考えております。
 このため、今回の試験研究・普及事業の見直しの中で、農業試験場、普及センター、支庁がスクラムを組み、地域が直面する課題の解決に向けた役割分担と解決手法を連携して検討する、仮称ではございますが、地域農業技術支援会議を各支庁ごとに新たに設置することを検討しており、こうした組織を的確に運用することにより、地域関係者のニーズに迅速かつ的確にこたえ、地域農業の振興と農村の活性化に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) 最後になりますけれども、普及員の問題についても今触れさせていただきましたけれども、普及員の活動は、農家の時間に合わせた早朝の搾乳や育苗指導から始まり、農作業を終えた後の夜の簿記記帳や4Hクラブ活動への支援など、長時間で、かつ幅広い分野にわたっています。
 国際化の進展や農産物価格の低迷など、厳しい農業環境の中で、生き残りをかけ必死で努力を重ねる農業者の味方であり、また、よきアドバイザーでもある普及員の昼夜を分かたぬ活躍なくして、現在の北海道農業は存在し得ないと私は確信しています。
 胆振管内においても、肉牛の産地化やイチゴなどの野菜団地づくり、法人組織や担い手グループの育成などで普及センターが大きな成果を生み出す貴重な役割を果たしており、今後とも、農業試験場での新たな品種開発や技術改善とともに、地域の課題に迅速かつ的確に対応できる普及活動の一層の充実を心からお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 以上です。
 どうもありがとうございました。
○(蝦名清悦副委員長) 田村委員の質疑は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後0時10分休憩
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  午後1時15分開議
○(千葉英守委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔竹内主査朗読〕
1.予算特別委員長から、分科委員の異動について、加藤礼一議員の
 第1分科会への所属変更を許可し、久田恭弘議員を第2分科委員に
 変更指名した旨、通知がありました。
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○(千葉英守委員長) 農政部所管にかかわる質疑の続行であります。
 三津丈夫君。
◆(三津丈夫委員) 午前中も競馬の問題で質疑がありましたが、私からも聞かせていただきたいというふうに思います。
 基本的に言うと、道営競馬の経営の問題と、馬産地としての軽種馬生産など産業群の問題というのは別の問題だというふうに私自身は考えておるものですから、あたかも、競馬をやめれば馬産地もだめになるというのは、多少関係はあるのだろうけれども、別問題として検討すべき課題だというふうに思いますので、そのことも少し含めながら触れさせてもらいたいと思います。
 せんだって、知事は、私からいうと他人ごとみたいに聞こえるのだけれども、3カ年の延命策というのですか、がんに冒されていて、今は特効薬がないかもわからないけれども、少し考えてみる3カ年ということで、これまでの赤字を半分に減らせればこれからも継続するが、それが果たされなければ途中でもやめる。
 これは、最後通告みたいな話なのだけれども、知事がそう言うということは、少なくとも、情報としては皆さん方の判断や決断をもとにしての知事発言だというふうに思うのですが、これまでも皆さんは頑張ってきた。しかし、3カ年という与えられた期間の中で赤字を半減させるための具体的な手法としては何を考えるのか、いかがでしょうか。
○(千葉英守委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 今後のホッカイドウ競馬の取り組みについてでございますが、道財政が危機的な状況の中で、基本的に、赤字のまま競馬を続けていくことは難しいものと考えておりますが、廃止に伴う地域社会への影響や北海道地方競馬運営委員会の御意見なども踏まえ、知事は、一定の条件のもとに、当面、3年を限度とし、ホッカイドウ競馬を継続させる判断をしたところでございます。
 こうしたことから、より一層の運営改善を進めるため、運営全般にわたる不断の見直しはもちろんのこと、競馬法改正で可能となった民間委託の推進など、開催経費の徹底した節減に取り組んでいく考えであります。
 また、産地やJRAからの支援を引き続きお願いするとともに、発売額の拡大のため、レース内容の充実や道内外の発売網の拡大などに取り組むなど、発売、支出両面からの徹底した収支改善に取り組んでまいりたいと考えております。
◆(三津丈夫委員) 冒頭に言ったように、これまでもやってきて、この3カ年で新しく何をして半減できるのかということを問うてみました。
 その中で、新しいなというのは、ルール改正に伴って民間委託の検討もできるようになったということで、それは多少のコストの軽減にはなるのかもわからないけれども、抜本的というところではいかがかなというふうに思いますが、時間があれば、またそのことについて触れたいと思います。
 いずれにしても、競馬というのは、勝馬投票券をたくさん買ってもらって、25%の、テラ銭という言い方は変だけれども、その資金をもってすべて仕事をするわけですから、おのずから勝馬投票券をどうやって売るかということになるでしょう。とすると、競馬そのものに魅力がなければだれも買うわけがないので、そのための手法についてはどう考えますか。
○(千葉英守委員長) 競馬事務所長北村健君。
◎(北村競馬事務所長) 魅力ある競馬についてでございますが、ホッカイドウ競馬の運営改善を図りますためには、ファンのニーズにこたえた魅力と話題性のあるレースを提供いたしまして、発売額の拡大を図っていくということが何よりも重要であるというふうに考えてございます。
 このため、従来から進めておりますが、馬主や厩舎関係者の理解なり協力をいただきながら、レース内容の一層の充実を図りますとともに、2歳馬レースあるいは種つけ権を副賞につけたスタリオンレースといった、馬産地に立脚いたしました北海道ならではの特色あるレースに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 また、インターネットの積極的な活用ですとか、マルチ・フォーメーション投票といったようなものの導入によりまして馬券購入の利便性を高めるなど、発売拡大に向けて積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
◆(三津丈夫委員) 今おっしゃったような魅力あるレースだとか工夫だとかというのは、言葉として言うことは簡単なのだけれども、問題は、その内実をどう高めていくかということです。
 さっきから言うように、これまでも頑張ってきたのですよ。しかし、3カ年というわずかな期間で、これまでもできなかった魅力を膨大に広げて、勝馬投票券の発売が期待以上に物すごく伸びるということは並の努力ではできないのではないかというふうに思うのです。そのことを心配する余りに、皆さん方に与えられた3カ年で、なるほどな、頑張れば可能性があるかなということを信じたいがために聞いていると思ってください。
 そこで、現状はどうかというと、馬で金もうけしたやつはいないよという歌の文句もあるけれども、本当にそういうことの可能性があるのであれば、もっと期待していろいろ考えるかもわからないけれども、一部はレジャーという──一部というか、今はそれがほとんどかな。とすると、余裕ということですよね。今、道民にそうした余裕があるかという押さえも、これまた大事だと思うのです。
 北海道の経済は依然としてなかなか成り立っていない。失業率は依然として5%を超えている。所得は全国で最悪に近いくらい極めてひどい。かてて加えて、北海道の職員は、毎月10%、年間所得で百数十万円カットしようかということで、馬券を買っている余裕なんかは全くないですよね。これは道職員ばかりじゃないのです。全道すべてがそういう状況下だということをまず認識しながら、果たして競馬に向けてくれる所得はあるのだろうかと、そこの認識なのです。いや、違う、必ずあるということでなかったら、戦略は立たないですよね。いかがですか。
◎(北村競馬事務所長) 発売額の拡大についてでございますが、北海道の経済状況を考えますと、道内での購買単価の飛躍的な向上というのは大変厳しいものがあるというふうに思っております。
 そういった中で、ミニ場外発売所の増設ですとかIT企業との連携、さらに各種イベント等との連携によります総合レジャーとしての競馬事業の魅力アップ、こういったようなことを通じまして、従来の競馬ファンに加えて、若者や女性といったような新たなファン層の拡大に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 また、競馬人口が圧倒的に多く、最近、景気もやや回復基調にございます本州方面での発売を積極的に展開してまいりたいと考えておりまして、南関東を初め、他の地方競馬との連携を加速いたしまして、場外発売網の拡大を図ってまいりたい、このように考えております。
◆(三津丈夫委員) すべての作業は努力の結果待ちですから、確固たる保証があるわけではないというふうには思うのです。
 しかし、これはまさに頑張っていかなきゃならぬと思うのですが、昔、私は帯広市の職員で、地方議会も経験して、市営競馬、ばん馬の運営協のいろんな議論にも参画したことがありますから、実態というのはよくわかっているのです。本州などでも何とか馬券を買ってもらえないだろうかと、いろいろやるのだけれども、思ったような売り上げの伸びはそう期待ができないのです。JRAだってそう大きな伸びは今示していないわけですから、その環境であれば、言葉で言うほど生易しいものではないという認識を持たなければいけないというふうに思うのです。
 問題は、幾つかのファクターを想定しておかなきゃなりませんが、残念ながら、知事は、見通しが立たなければ途中でもやめると言っているのだから、そうすると、廃止ということになりますよね。廃止をする場合にはどの程度の経費がかかるのですか。
◎(北村競馬事務所長) 廃止に要する経費ということでございますが、私どもは、今後3年間で赤字額の半減と収支の見通しを立てるということを目標に、現在、運営改善に取り組むべく計画づくりをしておりまして、廃止に伴う経費等については算定はいたしておりません。
◆(三津丈夫委員) 3年間ですよ。さっき言ったように、諸条件というのはどういうものがあるかということについて、競馬会計全体の見通しを立てながら、あとは馬産地の地域産業の振興の状況も判断しながら、やめたときの影響だとか、やめるに当たっての経費だとか、そういうことを考えていないというのはおかしいと私は思う。
 4市しかない市営競馬の皆さんも、せんだってまで、随分汗を流しながら、万が一廃止したらどうなるかということで、廃止に必要な経費は80億円とはじき出しました。4市ですから、それぞれの都市で、場合によっては20億円ずつ負担してやめる覚悟をしなきゃならぬかもわからないなという議論もしながら、生き延びるためにどうするかという議論展開を始めているのです。
 3年ということですが、もしかしたら、来年、再来年あたりには重大な決断をしなきゃならぬ。そういうことなどなどを含めたら、廃止をするに当たって一体どの程度の財源がかかるだろうかと、それをやっていないということはいかがかなというふうに私は思いますが、やっていないものを今言ってみても仕方がないので、そのことはいかがかなという気持ちを伝えておきたいと思います。
 さて、今言いましたように、市営競馬も大変です。もちろん道営も大変です。幾つかの難しさはあるにして、法律の改正などなどを想定していけば、市営競馬と道営競馬の経営統合ということは検討に値するのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
◎(佐藤農政部長) 市営競馬との関係についてでございますが、ホッカイドウ競馬につきましては、先日、知事が3年程度の存続を表明したところでございます。
 一方、旭川市、帯広市、北見市、岩見沢市で構成する市営競馬組合が行うばんえい競馬は、累積赤字を抱えて、17年度から5カ年間での経営再建計画に取り組んでいると承知しております。
 御承知のように、ホッカイドウ競馬、市営競馬組合ともに、赤字を抱えながら運営改善に取り組んでいるところであり、特に、馬や調教師、騎手、さらにはレース体系が全く異なる中にあって、経営統合によるメリットは望めないものと考えております。
 なお、ホッカイドウ競馬といたしましては、市営競馬の発売に協力するとの考えから、これまで設置してきましたミニ場外発売所において、市営競馬開催日程のほぼ全レースを発売しているところでございます。
◆(三津丈夫委員) 市営競馬は累積赤字が24億円ぐらいだと思うのです。違うからということではなくて──よく言うでしょう。民間意識というのは、異業種なんかの中で苦労し、その違いを特化しながら、さらに魅力を盛り上げていって、経営をつくり出していくというものですが、そこに新たな発想ということがあってもいいじゃないでしょうか。そう私は思います。話し合う価値があるのではないかというふうに思うので、そのことはぜひどこかで検討してみていただきたいものだということを申し上げておきたいと思います。
 それで、役割についてですが、いずれにしても、北海道というのは軽種馬産地としては日本で有数な場所であることは否定はしませんし、さっき言ったように、これからも産業としては頑張ってもらわなきゃならぬというふうに思うのですが、この軽種馬産地が、地方競馬──ホッカイドウ競馬ばかりじゃないですよ。全国の地方競馬にどのような役割を果たしているのでしょうか。
◎(北村競馬事務所長) 軽種馬生産と地方競馬との関係についてでございますが、日高・胆振地方など本道の軽種馬産地は、世界でも5本の指に入る有数な軽種馬産地といたしまして、1400カ所ほどの牧場で年間8000頭ほどの馬を生産してございます。
 地方競馬で使います馬は年間に1万1000頭ぐらいでございまして、この約3割に相当いたします3400頭ほどが、この8000頭の中から地方競馬に供給をされているということになりまして、全国に16ございます地方競馬の安定的な運営に寄与しているものというふうに考えております。
◆(三津丈夫委員) JRAについてはどうですか。
◎(北村競馬事務所長) JRAで使います馬というのが年間8000頭ほどでございまして、この約半分に当たります4000頭ほどが、先ほど言った8000頭生産される中からJRAに供給をされるということになってございまして、地方競馬と同様に、中央競馬の安定的な運営に寄与いたしまして、結果として、3000億何がしの国庫納付金という形で国家財政への貢献に結びついている、このように受けとめてございます。
◆(三津丈夫委員) 今の数字だけでいうと、北海道では8000頭つくられていますよと。ただ、地方競馬では、全国の1万1000頭のうちの3割という話で、その辺はちょっとよくわからないけれども、いろんなお話を聞くと、北海道の8000頭のうちの3400頭が地方競馬に行って、8000頭のうちの4000頭が中央競馬に行っていまして、8000頭のうちの7400頭が実態として使われていますよと。
 とすると、道営競馬の存廃は別にしても、主産地である本道の馬産地は、JRAを含めて、地方競馬に対しても極めて大きな役割を果たしているのですから、万が一、北海道がだめでも、大丈夫だ、産業としては成り立つ、もう一つプラスして何かを考えていくという自信を産地の人には持ってもらわなきゃいけないというふうに思うし、そのことは数字上明らかなような気がいたしますので、申し上げておきたいと思います。
 それで、少なくとも、これだけ貢献している馬産地に対して、もちろん地方競馬も含めてそうですけれども、JRAがもっともっといろんな手だてを考えるべきではないのか。
 さっき関連しないとは言わないと言ったように、道営競馬が万が一のときには、JRAも地方競馬も成り立たなくなるかもわからない。ということを考えたら、もう少し全国的な視点で応援体制があってもいいのではないか。JRAとしても、今がゼロとは言いませんけれども、北海道に少し手厚い対応があってもいいと思うのですが、その点についてはいかがお考えでしょうか。
◎(佐藤農政部長) 中央競馬会からの支援についてでございますが、中央競馬会は、中央、地方の共存共栄を図る観点から、新馬レースや交流競走の際の賞金助成や、競馬振興事業により施設整備などに対して助成措置を講じてきたところでございます。
 また、昨年の競馬法の改正により、中央競馬会の資金を財源とした、地方競馬の運営改善に資するための助成制度や、軽種馬産地に対する生産対策などの支援制度が創設されたところでもあります。
 特に、新馬レースの賞金助成につきましては、生産地に立脚した競馬であるということなどから、ホッカイドウ競馬に対しては、全国の賞金総枠の4割を超える助成をいただいているところでございます。
 今後におきましても、これらの支援制度を十分に活用するとともに、引き続き、さらなる支援について理解が得られますよう、お願いをしてまいりたいと考えております。
◆(三津丈夫委員) これで終わりますが、本当は、知事に、将来の見通しだとか、いろんなことをお尋ねしたいなというふうに思っていました。
 いずれにしても、3カ年実施をするのはあなた方ですから、恐らく、皆さん方のいろんな思いが知事をして3カ年と言わせたのだろうと思います。ですから、その取り組み姿勢を見守りたいというふうに思います。
 北海道全体の財政から考えれば、公共事業もしかりで、財政見通しについてたくさんのジャンルがありまして、その分野の中の一例として引用することはあるかもわかりませんけれども、皆さん方の部に対する質疑を含めて総括質疑に上げるということは今回はしないでおきたいというふうに思います。
 ただ、最後に、コスト削減ということはどうしても避けられないのだけれども、苦しくなると、賞金まで下げてみたり、いろいろやる、それが逆に言うと魅力を失っていくことにつながるということをあえて申し上げながら、皆さんのこれからの努力を見守りたいというふうに思います。
 終わります。
 ありがとうございました。
○(千葉英守委員長) 三津委員の質疑は終了いたしました。
 佐藤英道君。
◆(佐藤英道委員) 私の方からは、都市農業や果樹農業の振興についてお伺いをしてまいりたいと思います。
 北海道農業は、畑作や酪農、水稲など土地利用型作目による大規模な専業経営を主体に発展してきましたが、その一方で、経営規模の拡大は同じ集落で生活する住民の減少を招き、大幅な離農などにより、地域によっては集落活動そのものに支障を来すような事態が到来し、大きな問題ともなっております。
 過疎と過密の問題は、札幌に限らず、道内の地方都市でも似たような状況となっておりますが、高齢化が進み、人々の価値観が物から心へとシフトする中、果樹や野菜などの小規模ながら安全で新鮮な食料生産や、のどかでどこか優しい農村生活に心のいやしを求める都市住民が増加する傾向が近年ますます強まっていると私は感じるところであります。
 品目横断政策など、大型農業を対象とした政策が登場する昨今ではありますが、今回は、都市近郊でしたたかに生き延びる農業や果樹生産など、日ごろ余り日の目を見ない分野にスポットを当てて、現状と課題、今後の展開方向などについて伺ってまいりたいと思います。
 先日、道内の農家戸数が、ここ5年間で、1万戸、率にすると16%も減少し、5万2451戸になったとの報道がありました。たしか、昭和60年には10万戸あったと思いますが、最近20年間でほぼ半減したことになります。こうした現象は、1戸当たりの経営規模の拡大にはなるものの、中小規模の農家はやっていけず、離農に追い込まれるという結果にもなっております。
 まず初めに、最近の道内における離農について、その主な理由や地域別の特徴などについてお伺いをしたいと思います。
○(千葉英守委員長) 農地調整課長水口博史君。
◎(水口農地調整課長) 離農の理由などについてでございますが、農林業センサスによります、ここ5年間での農家戸数1万戸の減少の理由は明らかではございませんが、道が毎年実施をしております、離農に伴う離農農家の保有農地の権利移動状況調査によりますと、離農の理由といたしましては、最近5年間の平均で、後継者の不在が47%、労働力不足が32%と、これら二つの理由で全体の8割を占めてございまして、次いで、負債問題が15%、将来不安が6%、このようになってございます。
 また、地域別に見た場合ですけれども、離農戸数の29%が上川支庁、26%が空知支庁と、水田地帯である上川、空知の両支庁で全道の離農戸数の55%を占めておりまして、経営類型別に見ましても、稲作経営が55%を占めている状態にございます。
 以上でございます。
◆(佐藤英道委員) そうした実態の中で、耕作放棄地が4000ヘクタールふえて約2万ヘクタールになったようでありますが、これはどのような理由によるものなのか、札幌など大都市近郊と純農村などにより何か特徴があるのか、伺います。
 また、これに対する道や地元の取り組みについてもあわせてお伺いをしたいと思います。
◎(水口農地調整課長) 耕作放棄地の状況についてでございます。
 このたびの農林業センサス結果概要で公表されました耕作放棄地面積は、新たに、いわゆる土地持ち非農家の所有する耕作放棄地が含まれたものとなってございます。
 農家所有分、それから土地持ち非農家所有分の内訳あるいは市町村別の内訳などは近く公表されることになってございまして、今回の耕作放棄地の増加の理由や地域別の特徴を現時点ではっきりと申し上げることはできませんが、その要因としては、やはり、農業従事者の高齢化や後継者不足の進行による離農や経営規模の縮小などの影響が大きいものと考えてございます。
 また、公表されました支庁別の耕作放棄地面積の耕地面積全体に占める割合を見てみますと、全道平均が1.7%であるのに対しまして、渡島が10.0%、後志が5.2%、檜山が4.9%と、道南地区で高く、十勝では0.5%、空知、根室はそれぞれ0.9%と、主要農業地帯では低くなってございます。
 道といたしましては、このたび明らかとなった耕作放棄地につきまして、農業経営基盤強化促進法に基づき各市町村が定めております基本構想の中に、新たに、その所在や地域の実情に即した利用増進策を定めるよう指導することとしておりまして、農業委員会に対しても、農地パトロールや耕作放棄地の実態把握、耕作放棄地所有者への指導や農地利用のあっせん活動の強化を求めていくなど、本道における耕作放棄地の発生防止・解消対策の効果的な推進に努めてまいりたい、このように考えてございます。
◆(佐藤英道委員) 次に、地産地消の取り組みについてお伺いします。
 札幌におきましては、都市近郊という恵まれた立地条件を生かして新鮮な野菜などを市民に提供する「さっぽろとれたてっこ」の取り組みが好調に推移しております。こうした地の利を生かした地産地消について、道内ではどのような現状にあるのか、お聞かせいただければと思います。
○(千葉英守委員長) 食品政策課長橋本博行君。
◎(橋本食品政策課長) 道内での地産地消の実施状況についてでございますが、委員がお話しの、卸売市場と連携し、朝どりの新鮮野菜をその日の午後には店頭に並べる「さっぽろとれたてっこ」という取り組みのほか、コープさっぽろが道内各店舗で実施しております、農産物を産地から直送するコープ産直や、札幌市内の複数のスーパーが実施しております、栗山農協との産直契約によるくりやま野菜コーナーの設置、また、Aコープが実施している、農協組合員がみずから値決めをして直売コーナーで販売するもぎたて市の取り組み、さらには、地場産小麦「ハルユタカ」などを使って地元で加工した江別小麦めんを、市内の飲食店での提供やスーパーでの販売を通じて地域ブランドに育てようという運動など、さまざまな形で地産地消が実施されております。
 また、近年、新鮮で安全、安心な野菜や果物などの農産物を生産者が直接販売する取り組みが増加しておりまして、平成16年度の直売所の数は961件と、5年前の559件に比べて72%の大幅な増加となっております。
 このほか、釧路支庁では、生産者、流通業者、消費者などの参加のもとに、くしろサラダ倶楽部を組織しまして、地場野菜の流通ネットワークをつくり、地元消費者に喜ばれておりますほか、胆振支庁では、生産者が主体となって運営するファーマーズマーケットの取り組み拡大に向けた支援を行い、消費者には生産者の顔が見え、生産者には消費者の声が届くといった仕組みづくりを目指しているなど、それぞれの地域におきまして特色を生かした地産地消の取り組みが行われているところでございます。
◆(佐藤英道委員) 北海道を挙げて食の安全についての取り組みをされているということもありまして、地産地消に対する取り組みは、今後もますます重要で、また、多くの方々に好評を博していくのではないかなと思っております。
 都市近郊で展開される農業については、単に食料確保という役割ばかりではなく、人々に安らぎを与える良好な景観を形づくるほか、災害時の防火帯としての役割や水源の涵養、さらには情操教育やリハビリ機能など、数多くの貴重な役割を有するすばらしい地域共有の資源でもあると考えます。
 こうした観点に立って、小規模ながら新鮮で安全な野菜づくりや、市民農園、果樹のもぎ取り園など、消費者や地域住民にも支持される都市農業の振興を図るべきと考えますが、道としての対応についてお伺いしたいと思います。
○(千葉英守委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 都市近郊農業の振興についてでございますが、札幌市など都市近郊の農業は、大消費地への交通アクセスに恵まれているという立地条件を生かしまして、消費の動向に即した安全で新鮮な農産物の供給に加え、直売所や体験農園、市民農園の開設などを通じた地産地消や食育の推進、自然環境の保全など、都市住民の生活を多面的に支えるとともに、農業に対する理解や信頼の構築を促進する上で重要な役割を担っているものと認識しているところです。
 道といたしましては、クリーン農業や有機農業の推進など、安全で品質の高い農産物の生産体制づくりを進めるとともに、農作業や農産加工などの体験・交流の取り組み、さらには農業や食に関する情報発信などを積極的に進め、地域の皆さんと連携を図りながら、都市近郊農業の一層の振興に努めてまいりたいと考えております。
◆(佐藤英道委員) 今、部長の御決意の中で、都市近郊農業の一層の振興に努めるというお話でございましたけれども、ぜひとも振興に努めていただければなと思います。
 そんな中で、担い手の高齢化や後継者不足などにより、耕作放棄地の増加など、都市農業の先細りが進む現状を心配する神奈川県におきまして、都市農業の持続的な発展を目指した、全国初と言われる都市農業推進条例をこの10月に制定したと伺っておりますが、道として、このような他県の取り組みについてどのような見解をお持ちなのか、お伺いをしたいと思います。
 また、近い将来、道としても、こうした条例の制定に向けて取り組むべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。
◎(佐藤農政部長) 都市農業推進条例等についてでございますが、WTO農業交渉の進展や、新たな食料・農業・農村基本計画に基づく農政改革の推進など、我が国の農業が大きな転換期を迎える中で、地域農業の維持発展を図っていくためには、それぞれの農業が置かれている条件や特性に応じ、その振興に向けた取り組みを進めていくことが大事だというふうに考えております。
 このたび神奈川県が制定した都市農業推進条例は、県の農業が広く都市圏を背景に展開されているという特質を踏まえ、県全域の農業を都市農業として位置づけ、県民を挙げて、安全、安心な食料の生産や地産地消の推進などに取り組もうとするものであり、神奈川県の条件や特性を生かした独自の農業振興の取り組みであると考えております。
 道といたしましては、平成9年に全国に先駆けて農業・農村振興条例を、さらには、本年3月には食の安全・安心条例を制定したところでありますが、本道は、土地面積が広く、気象や土地条件などが大きく異なることから、委員からお話がありました都市近郊農業を初め、地域の個性や資源を生かした多様な農業の振興が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
◆(佐藤英道委員) おっしゃるように、北海道は、全国に先駆けて農業・農村振興条例を制定され、また、食の安全・安心条例も制定するなど、全国に先駆けた取り組みをされております。こうした取り組みの中で、都市近郊農業の振興についても今後ともぜひよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、果樹農業の振興についてお伺いをしたいと思います。
 道では、先月、平成27年度を目標とする北海道果樹農業振興計画の素案を示したと承知しておりますが、この計画のねらいと主な内容についてまずお伺いをしたいと思います。
○(千葉英守委員長) 農産振興課参事関根誠君。
◎(関根農産振興課参事) 果樹農業振興計画についてでございますが、本道の果樹農業は、道民に新鮮で良質な果実を供給するとともに、心の安らぎや農業と触れ合う場を提供するなど、重要な役割を担っており、この計画は、こうした道産果樹の生産者の経営安定や産地の振興方向を示すために策定するものでございます。
 このたびの計画の検討に当たりまして、本道の果樹農業におきましては、リンゴやブドウ、サクランボを中心に、ブルーベリーなど小果樹との複合経営が行われていること、また、直売やもぎ取りなどの交流型の産地が形成されていること、さらには、ワイン用ブドウの栽培が全国一であること、こういった本道の特徴を生かすことを重視して計画素案を取りまとめたところでございます。
 道といたしましては、こうした特徴を踏まえまして、競争力のある力強い生産体制の確立、後継者不足や高齢化の進展に対応した担い手や産地サポーターの育成確保、さらに道産ワイン等の戦略的な普及啓発などに取り組み、今後の果樹農業の振興を図ってまいりたいと考えております。
◆(佐藤英道委員) 大変に重要な取り組みであると思いますけれども、特に果樹経営においては、国道沿いの直売所やもぎ取り園などで消費者に直接売られているケースも多く、レジャーの多様化などによって売り上げが頭打ちとなっており、果実や加工品などの安定的・計画的な需要・販路拡大が極めて重要な課題となっていると思います。
 道として、こうした需要拡大に具体的にどのように取り組もうとしているのか。また、昔のどぶろくなど、地域の味としてのワイン加工などに取り組み、観光資源と結びついた体験ツアーや宿泊パックなどとセットで積極的に振興すべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。
◎(関根農産振興課参事) 果実や加工品の需要拡大等についてでございますが、道産果実は、道民がしゅんの味覚を手軽に得られるものであり、道としては、地産地消を進める観点から、これまでも、生産者団体である北海道果樹協会が行う消費者を対象とした産地体験交流会の開催や、コープさっぽろの店舗における道産果物コーナーの設置などの取り組みを支援し、需要拡大に努めてきたところでございます。
 また、道内におきましては、全国の栽培面積の4割を占める醸造用ブドウを活用し、各地で道産ワインづくりが行われておりますので、道産食品独自認証制度の活用や、チーズ、ハム、ソーセージなどの道産食品と組み合わせた販売を行うことなどにより、需要の一層の拡大が期待できるものと考えております。
 最近では、地元ワインを提供しますファームインの取り組みも見られており、道といたしましては、地場のワイナリーを核として、食品産業や観光産業との連携を図るなど、道産の果実と地域の多様な資源を結びつけた取り組みを振興してまいりたいと考えております。
◆(佐藤英道委員) ところで、計画の中では、ブドウやリンゴ、サクランボなど、道産の主力果樹の栽培面積や生産量についてどのように見通しているのか、また、そのように見通した背景や技術的な取り組みなどについても伺います。
 また、青森県では、中国などアジア圏の富裕層を対象として、高級リンゴの輸出に取り組んでいるとも聞いておりますが、道産果実についても、そうした可能性についてぜひとも検討すべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。
◎(関根農産振興課参事) 道産果実の生産目標についてでございますが、栽培面積や生産量の目標は、リンゴ、ブドウ、サクランボなどの栽培面積の推移等の動向を基本といたしまして、食の簡便化志向に伴う若年層の果物離れなどにより、果実の需要が伸び悩んでいる状況や、各産地の意見などを踏まえて設定したところでございます。
 このうち、リンゴにつきましては、栽培面積が現状に比べますと約1割減少するものの、矮化栽培の推進や「わせふじ」系の品種導入などから、生産量は現状並みとしております。
 また、ブドウやサクランボにつきましては、栽培面積は現状に比べて微増としておりますが、ブドウの無加温ハウス栽培、あるいはサクランボの雨よけ栽培の推進などによりまして、生産量は、現状に対し、ブドウでは約3割、サクランボでは約5割の増加を見込んだところでございます。
 また、道産果実の輸出についてでございますが、本道の果実の販売は道内向けが主流でありますが、近年、台湾向けにワインの輸出も始まっており、輸出の取り組みは、本道の果樹農業の活性化を図る上で多くの可能性を持っておりますことから、北海道らしい果実や果実加工品の輸出について、台湾を初め、海外市場のニーズや流通ルートなどの情報収集に努めてまいりたいと考えております。
◆(佐藤英道委員) 本道の果樹農業の活性化を図る視点からも、ぜひ輸出の取り組みについて推進を図っていただければなと思います。
 また、計画におきましては、今後の目指すべき経営類型を示すこととしているようでありますけれども、それはどのような内容となるのか。また、担い手が魅力の持てる所得と労働時間の達成が求められますが、どの程度を目標としているのか、あわせてお伺いしたいと思います。
◎(関根農産振興課参事) 経営類型についてでございますが、その設定に当たりましては、道内主産地における生産性の高い主業的生産者をモデルといたしまして、他産業従事者並みの所得を上げられることを目標に検討を進めてまいりました。
 その結果、具体的には、年間農業所得を約800万円とし、主たる従事者1人当たりの労働時間は2000時間程度としたところでございます。
 なお、今回の計画におきましては、主な経営類型として、市場出荷に直売を加えた、リンゴ、サクランボを基幹とする経営、そして、ブドウ契約栽培にリンゴの市場出荷等を加えた、醸造用ブドウ、リンゴの大規模経営、さらに、雨よけや無加温の施設栽培主体の、サクランボ、ブドウを基幹とする経営の三つの類型を設定しているところでございます。
◆(佐藤英道委員) 次に、国産野菜宣言についてお伺いします。
 十勝のAコープの全40店舗が、生鮮野菜では、輸入品を扱わず、地場や道産、国産の順に優先する国産野菜宣言を行い、地場産品の販売体制を強化する試みをスタートさせたとの報道がありましたが、道内産地と府県産地がリレー出荷体制を確立して海外品を入れないこうした取り組みを、道やホクレンなどを中心に、全道、全国に広げ、多くの消費者と連携して、道内や国内の野菜生産を守る運動を展開していくべきと私は考えますが、見解を伺いたいと思います。
◎(関根農産振興課参事) 国産野菜宣言についてでございますが、道におきましては、平成9年度から、生産者団体を初め、経済界や消費者団体など幅広い道民の皆様とともに、地元でとれた新鮮な農水産物を地元で食べようという愛食運動に取り組んでいるところでございます。
 委員からお話のございました、十勝のAコープが行いました国産野菜宣言は、こうした道の取り組みと軌を一にするものであり、道といたしましては、今後とも、地域のさまざまな取り組みとも連携を図りながら、愛食運動の一層の推進に努めてまいりたいと考えております。
◆(佐藤英道委員) それでは、最後の質問とさせていただきますが、園芸農業の振興などについてです。
 果樹や野菜、花卉など園芸経営は労働集約型で、大規模経営には向きませんけれども、小面積で投資が少ない中で経営が展開でき、新規就農が容易であることを初め、消費者と直接結びついた農業が可能であり、都市住民にとっては、直売やもぎ取り、ファームインなどを通じ、農村との接点ができやすいとも思います。また、大規模や中規模農家のすき間を埋め、集落機能の接着剤的な役割を担えることなど、多くの利点もあるものと思います。
 道として、こうした園芸農業の今後の振興についてどのように進めようと考えているのか、基本的な認識と部長の決意について最後にお伺いをさせていただきたいと思います。
◎(佐藤農政部長) 園芸農業の振興についてのお尋ねでございます。
 本道の園芸農業は、気候や立地・土地条件などに応じ、集約的な施設栽培、水田や畑作経営における複合部門、あるいはタマネギやニンジンなどの大規模経営など、多様で特色のある産地づくりが各地で進められており、その産出額は農業生産全体の2割近くを占めるなど、本道農業における基幹部門の一つとなっております。
 また、生産物の直売や観光農園、体験農園などの取り組みが進展し、消費者の農業・農村に対する理解の促進や食に対する信頼の確保に資するなど、さまざまな役割を果たしていると考えております。
 道といたしましては、本道の園芸農業が今後一層こうした役割を発揮できるよう、クリーン農業や有機農業など、安全で安心な農産物の生産体制づくりを初め、低コスト化や安定的な生産・流通に向けた技術の開発普及、新規参入者などの意欲ある担い手の育成確保を進めるとともに、地域ブランドの確立による高付加価値化、さらには消費者との交流の場の拡大を積極的に推進するなど、地域の特色を生かした園芸農業の振興に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(佐藤英道委員) 今、部長の御決意にありましたように、今後とも、果樹農業の振興はもちろんのこと、都市農業の振興についても積極的に推進していただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○(千葉英守委員長) 佐藤委員の質疑は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 これをもって、農政部所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。
 理事者交代のため、このまま暫時休憩いたします。
  午後1時58分休憩
─────────────────────────────────
  午後2時開議
○(千葉英守委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
△1.経済部所管審査
○(千葉英守委員長) これより経済部所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 中司哲雄君。
◆(中司哲雄委員) 経済部所管事項について、私から順次質問をしてまいります。
 道は、道州制特区などによって、国が今持っている権限の移譲を受けて、新しい自治の形を目指そうとしておりますけれども、新しい自治の形ができても、経済の自立がなければ本当の自立はないと思われます。そのためには、道内企業の活力を取り戻して、税金を納める企業をさらにふやすことが必要だと考えておりますけれども、その点について順次伺ってまいります。
 最初に、北海道経済の自立戦略について伺います。
 まず、北海道は、これまで公共事業や補助金に依存する体質が強かったことから、財政引き締めの影響を強く受け、景気回復がおくれている北海道経済について、道としてどのような戦略を持って再建しようとしているのか、その点から伺います。
○(千葉英守委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) 北海道経済の自立戦略についてでありますけれども、本道の産業構造は、全国的な景気回復の牽引役であります自動車やデジタル家電などの製造業のウエートが低く、また、公的資本形成は全国に比べて約2倍であるなど、公的需要への依存度が高い脆弱な構造となっているところであります。
 このような中で、公共投資の縮減や国の構造改革の進展によりまして、経営環境などへの影響が懸念されるところであります。
 本道経済は、全国に比べ、全体としては依然厳しい状況が続いておりますものの、個人消費や雇用に改善の動きが見られるところでありまして、道といたしましては、こうした動きを加速させ、確かな回復軌道に乗せるため、食、観光、IT、バイオなど七つの戦略分野への集中的な取り組みを展開するほっかいどう産業活性化プログラムを平成16年3月に策定いたしまして、着実な推進に努めているところであります。
 今後につきましては、本道の経済活性化を図るため、食や観光の分野における戦略的な北海道ブランドづくりや、新産業・新事業起こしなどの取り組みをより一層進めますとともに、加工組み立て型工業の振興に向けて、自動車産業の参入を目指した物づくり産業の育成、戦略的な企業誘致の推進に取り組むなど、厚みと広がりのある製造業の創出を図り、民間需要に支えられた自立型の産業構造への転換を推進してまいりたいと考えております。
◆(中司哲雄委員) 今の答弁は、これまでの北海道経済というのは、経済構造として、足りない部分というのか、おくれている部分があった、あるいは偏っている部分があったというようなことから、これから新しく七つの戦略分野へ集中していくというような答弁でございました。
 道内経済の大部分を占める中小企業については、新たな販路拡大ですとか商品開発をしようにも、事業規模が小さく、また、情報収集力ですとかネットワークが乏しくて、単独では困難なところが多い。こうしたところに道の支援が必要だと考えますけれども、この点についてはどのような施策を講じているか、伺います。
○(千葉英守委員長) 商業経済交流課長坂口収君。
◎(坂口商業経済交流課長) 道の販路拡大の施策についてでありますが、道といたしましては、首都圏において、道内の事業者のマーケティング活動を支援するため、東京有楽町にアンテナショップ・どさんこプラザを設置いたしまして道産品の販売を行うほか、関西圏におきましても、地元の量販店の御協力を得ながら、「どさんこプラザin関西」を開催し、新商品のテスト販売などを実施しているところでございます。
 また、社団法人北海道貿易物産振興会と連携いたしまして、百貨店などの流通企業と道内の製造業者との取引商談会でございますとか、道外百貨店を会場といたします北海道物産展を開催していますほか、「満足いろいろ北海道」をキャッチフレーズにいたしまして、道産品販売促進のキャンペーンを実施しているところでございます。
 さらに、今年度からでございますが、安全、安心な道産品を地域の新しいブランドといたしまして育て上げるために、フォーラムの開催による意識の啓発でございますとか地域におけるブランド戦略づくりの取り組みを進めているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) これまで取り組んできた支援策というものについて今それぞれ説明がありましたけれども、はっきり感想を申し上げさせていただきますと、余り効果がはっきり見えた形では出てこないと。これは、道のやっていることが足りないということだけじゃなくて、北海道経済というか、製造業の力が足りないというようなこともあるのじゃないかと思っています。
 そこで、支援策がどのような形で成果を上げてきているか、具体的な事例があれば示していただきたいと思います。
◎(坂口商業経済交流課長) 支援策の成果についてでありますけれども、まず、全体的な状況で申し上げますと、先ほど答弁いたしましたどさんこプラザの平成16年度の売上高が約7億円となっておりまして、首都圏にございます地方のアンテナショップとしてはトップクラスでございます。
 また、テスト販売から常設販売になった商品は、これまで約180品目ございまして、最近の例で申し上げますと、根室のとろろ昆布のスープでございますとか十勝の豚丼のたれ、北見のハッカようかんなどが挙げられるところでございます。
 また、16年度の取引商談会は、札幌、東京、大阪の3カ所で実施をしておりますが、3会場を合わせまして、道内企業371社、道外からのバイヤーなど749社に参加をいただきまして、約40億円の成約を見ているところでございます。
 また、北海道物産展につきましても、全国34会場で開催しておりますけれども、その売上高は約50億円となっているところでございます。
 次に、具体的な成果でちょっと申し上げますと、最近注目を集めております歌志内の北海地鶏でございますが、これは私どもの畜産試験場と事業者との共同開発で生まれたものでございますが、昨年、企業の方から私どもの方に、首都圏の販路拡大をぜひ進めたいという御相談がございまして、私どもが設置しておりますマーケティングアドバイザーとともに、首都圏における販売戦略づくりを支援いたしまして、また、取引商談会への参加でございますとかマスコミへの働きかけがきっかけとなりまして、全国的にも有名なレストランやホテルに採用されまして、徐々にその評価が高まり、現在では道内外の販路の拡大につながったというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 最後の話は本当に優良事例の話かなというふうに思っていますけれども、どさんこプラザでの7億円は、スーパーマーケットとは比べようがないでしょうけれども、店の規模からいくと、ある程度の売り上げなのかなというふうに思います。
 また、商談会での40億円だとか物産展での50億円というのは、どっちかといったら、北海道全体として考えたときには、規模がちょっとまだ物足りないというふうな判断をせざるを得ないと思います。
 最後に言われたような成果が出ているのであれば、道の施策ですとか取り組みを道内の企業にもっときめ細かくPRする施策の活用を進めて、一品でも多く道外での販路拡大を目指すことが必要だと考えますけれども、どのように取り組んでいるか、この点について伺います。
◎(坂口商業経済交流課長) 道の情報発信の強化についてでございますけれども、道といたしましては、道のホームページによりまして、先ほどもお答えしました支援策に関する情報のほか、どさんこプラザの売れ筋商品でございますとか道外の物産展の動向など、事業者の方々の商品づくりや販売の戦略づくりに役立つ情報、また、商談会や物産展などの販路の拡大に役立つ情報、加えまして、個別商品の商品特性、価格、取引単位などの取引条件の情報等々を提供しているところでございます。
 今後とも、企業のそれぞれの取り組み段階に応じたよりきめ細かな情報提供や支援施策のPRに努めまして、中小企業の方々の販路拡大を支援してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) いろいろな情報発信の強化という面で、中小企業の方々の販路拡大を支援するということなのですけれども、どっちかといったら、北海道は、自分から積極的に出ていくよりも待っているという傾向が強い。これは、多分、公共事業依存体質が経済の中にもそのまま尾を引いているのじゃないかと私は思いますけれども、その辺を破れるような情報発信というものをしてほしいなというふうに思います。
 次に、それらを受けて、これからの取り組み体制の強化について伺いますけれども、道産品の販路拡大については、道産品に対する熱意ですとか思いやりがあって初めて施策の効果が高まるのじゃないかというふうに思っています。
 私の地元の根室でも、相当のこだわりを持って缶詰をつくっている企業があり、あるいはまた、標津のサケも、まちを挙げてこだわりを持ち続けて売り込みを図っています。
 経済部としては、こうした企業の思いを受けとめるためにも、企業と一緒になって、顧客ですとか販路の拡大に取り組むことが必要じゃないかというふうに思っています。いわば、経済部は中小企業の営業部だというような心がけ、意識で、部長以下、それぞれの職員が取り組むことが必要だと思いますけれども、部長の意見を伺います。
◎(近藤経済部長) 販路拡大への取り組み体制の強化についてでありますけれども、道外への販路拡大を図るためには、地域のすぐれた道産品の掘り起こし、磨き上げ、育て上げをしっかりと行うことが必要だと考えております。
 こうした取り組みを加速していくためには、職員がそれぞれの立場で道産品に愛着を持ち、日ごろから地域の情報を積極的に収集して発信していくことが何よりも大切であると認識しております。
 このような認識のもとで、道外の流通バイヤーなどとの人的ネットワークを生かし、地域企業の商品情報を提供するほか、道外事務所や支庁職員による首都圏の百貨店への売り込みなどの活動も行っているところであります。
 今後とも、委員の御指摘も踏まえながら、経済部を中心に、1次産業担当部など全庁が一体となりまして、道産品のセールスマンとしての意識を持って、引き続き販路拡大に取り組んでまいる考えであります。
◆(中司哲雄委員) 今、経済部としての決意を部長から伺いましたけれども、これは、単に道の経済部としてだけじゃなくて、北海道の経済界を挙げてというような力にまで持っていくのもまた一つの役目かなと思っています。
 道民全体が、道外に行ったときにこういうものを売り込んできてくれる、そういう体制づくりも一緒にやるということが大事だと思っていますので、その点についてもあわせてお願いします。
 次に、これからの戦略分野としての新産業の育成について順次質問をしてまいります。
 道がこれからの戦略部門として掲げております食と観光、これについてはほかの部でもいろいろと議論をしてきておりますので、その点については置きますけれども、IT、バイオを今後の北海道の戦略部門として掲げておりますけれども、これまで取り組んできた内容と成果、あるいは今後の戦略について順次伺っていきます。
 最初に、道では、ほっかいどう産業活性化プログラムにおいてIT産業を成長先導産業として位置づけて、その振興を図っていますけれども、本道IT産業の現状をどう認識しているのか、その点をまず伺います。
○(千葉英守委員長) 新産業振興室参事千葉均君。
◎(千葉新産業振興室参事) 道内IT産業の現状についてでございますけれども、北海道経済産業局の調査によりますと、道内IT産業の平成16年度の売上高は約3172億円で、鉄鋼業の出荷額に次ぐ規模となっているところでございます。
 また、従業員数につきましては、平成11年度の1万4865人から約17%増加し、1万7346人と、食料品製造業に次ぐ規模となっているところでございます。
 IT産業につきましては、道内経済が総じて厳しい状況に置かれている中にあって、売上高、雇用数とも着実な成長を遂げており、優位性のある産業分野として、本道経済を牽引する重要な産業の一つとなっているものと認識しているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) この5年間でかなりの伸びを示しているということでありますけれども、ほかのところの伸びが速い、あるいは海外に移転している部分もあるという中では、もう少し頑張らなきゃというふうな思いがあります。
 本道IT産業は、サッポロバレーとして全国的にも知名度が高く、道内IT企業の技術力についても高い評価を得ていると聞いておりますけれども、その一方で、かつてサッポロバレーという名前をもらったころに比べると勢いに陰りが見られるとの声もありますけれども、道内IT産業が伸び切れない理由をどのように認識しているのか、その点を伺います。
○(千葉英守委員長) 経済部次長兼新産業振興室長代田雅彦君。
◎(代田経済部次長兼新産業振興室長) 本道IT産業の課題についてでございますが、本道IT産業は、高い技術力に優位性があるとされていますものの、小規模な企業が多く、また、本州大手企業からの受託開発を行うというような営業形態をとっている場合が少なくないことから、売上高は発注元の事情によりまして大きく左右される構造となっております。
 また、最近は、発注されます業務がより複雑・高度な業務となり、大規模化する傾向があるとされております。
 こうしたことから、小規模な企業では受注が困難になりますほか、人件費等のコストが安い中国など海外への発注も増加するなど、道内IT産業は厳しい経営環境に置かれており、それらへの対応を図ることが道内IT産業の一層の発展につながるものと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 今の答弁の最後の方で、IT産業は厳しい経営環境に置かれていて、それらへの対応を図ることが一層の発展につながるという話でしたけれども、それでは、課題解決のための方策について伺います。
 ただいまの話の中で、従業員数の少ない中小企業で占められていて、本州大手企業からの受託開発を中心とした下請構造にある、そんな答弁がありましたけれども、これらの課題解決のためにどのような支援をしているのか。
 また、北海道というのは、地理的な部分もありまして、内容打ち合わせのための東京方面への出張ですとか滞在なども多くて、コスト面での負担も競争力の低下につながっていると思っております。
 ITというのは、無線で結べば全部足りるかというと、やっぱり、対面して打ち合わせをするということを繰り返さないと物ができていかないという話を伺いまして、改めてこの点についてハンディがあるなというふうに思っていますけれども、こんなハンディを乗り越えるための方策を持っているかどうか、そのことを伺います。
◎(代田経済部次長兼新産業振興室長) 課題解決のための施策についてでございますが、道では、道内IT企業の競争力の向上を図るため、平成15年度から、IT産業人材育成事業を実施いたしまして、最新のIT技術や他分野の知識習得を目指す講座を開設するなどいたしまして、高度な技術力と企画提案力を兼ね備えましたIT人材の育成に努めているところでございます。
 また、今年度からは、大規模な受注案件にも対応できますよう、企業間連携による経営力の強化を促進するため、経営者層の意識改革あるいは具体的な連携手法を学ぶトップマネジメントスクールや、開発業務の中心となりますマネジャークラスの人材育成を目指しましたプロジェクトマネジメント・スキルアップセミナーを開催するIT産業経営力強化支援事業を実施しているところでございます。
 また、道外への事業拡大についてでございますが、道では、道内中小企業の首都圏での事業活動を支援する拠点といたしまして、北海道東京ビジネス支援センターを開設いたしておりますほか、今年度からは、東京におきまして、首都圏企業と道内企業との受発注拡大商談会を開催しており、IT企業を含みます道内中小企業の事業拡大を支援しているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 先ほどと今の答弁の中でも、人材育成をやっている、あるいはまた、問題点としては、こちらの方は中小が多いということで、大型の受注をし切れないというような話がありましたけれども、このためにも、企業間連携ですとか企業の合併ということも必要だと考えておりますけれども、これらを進めるための人的ネットワークがなければ実現はしないだろうというふうに思います。
 こういう中で、かつて開設されたcube zooですとか札幌ビズカフェなどの現状はどうなっているのか、伺います。
◎(千葉新産業振興室参事) 人的ネットワークなどについてでございますけれども、道内IT企業が厳しい経営環境の中で本道のリーディング産業として引き続き成長していくためには、企業間連携などによる競争力強化が必要であり、御指摘のとおり、人的ネットワークが重要な役割を果たすものと考えているところでございます。
 そのためには、IT産業で活躍される方々が相互に交流を深め、人的なネットワークを形成していくことが必要であり、こうした面で、札幌ビズカフェですとかcube zooが果たしてきた役割は大変大きなものがあったと受けとめているところでございます。
 札幌ビズカフェにつきましては、当初の設置予定期間でありました2年の運営期間終了後、それまでの成果を踏まえ、新たに特定非営利法人札幌ビズカフェとして再スタートを切り、地域社会の情報化の推進と地域経済の活性化を目標に掲げ、業種や地域を超えて創業を目指す人と人との出会いの場を提供するとともに、セミナーや交流事業を実施するなど、活発な活動を展開しているところでございます。
 また、道といたしましても、IT、バイオの先進地である北米地域の情報を収集・提供するとともに、現地の企業経営者などとの人的ネットワークを構築するIT・バイオ国際ビジネス情報提供事業を、昨年度より札幌ビズカフェに委託して実施しているところでございます。
 なお、北海道ベンチャーキャピタル株式会社が開設しておりましたcube zooにつきましては、本年3月末で業務を終了したところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) ITについては、この次に質問するバイオと並んでベンチャーということで、最後にまとめてまた伺います。
 次に、札幌市との協力体制について伺います。
 北海道でIT基地をつくり上げるためには札幌市との協力が不可欠だと思いますけれども、この協力体制はどうなっているか、そのことについて伺います。
◎(千葉新産業振興室参事) 札幌市との協力体制についてでございますけれども、道内IT産業の育成や集積を進めていくためには、IT産業の振興に携わる行政機関が互いに連携しながら取り組みを進めていくことが重要と考えております。
 このため、道では、北海道情報産業クラスターフォーラムですとか北海道IT経営応援隊、さらには、社団法人北海道IT推進協会が実施します政策推進特別委員会などに札幌市や北海道経済産業局とともに参加し、日ごろから意見交換を重ねているほか、札幌市や民間企業と連携し、フロンティアベンチャー育成プロジェクト実行委員会を組織いたしまして、ベンチャー支援を行うなど、密接に連携してIT産業振興施策の推進などに努めているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、札幌市を初めとする関係機関と連携を密にし、IT産業の振興に積極的に取り組んでいく考えでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 今答弁があったように、いろんな関係の団体があって、そこら辺と強力なタッグを組んで進めていかなきゃならぬものだと思っていますので、今後とも、なお一層進めていただくようにお願いします。
 続いて、バイオの問題に行きますけれども、これについても、ほっかいどう産業活性化プログラムにおいて、ITと同じように成長先導分野として位置づけるとともに、北海道バイオ産業振興方針というものを道は策定しまして、新事業・新産業創出のための戦略分野としてバイオ産業の振興を図っていますけれども、まず、本道におけるバイオ産業の現状をどのように認識しているのか、この点を伺います。
◎(千葉新産業振興室参事) 道内バイオ産業の現状についてでありますが、北海道は、政府が平成14年12月に策定いたしましたバイオテクノロジー戦略大綱におきまして、関東、近畿と並んで、バイオ産業の集積形成を図る地域として位置づけられているところでございます。
 北海道経済産業局の調査によりますと、道内バイオ産業の平成16年度の売上高──見込みでございますけれども、これは約270億円で、平成11年度の約105億円と比較しますと、5年間で約2.6倍の規模に増加するとともに、雇用数は、平成11年度の457人から平成16年度の892人へと、5年間でほぼ倍増しているところでございます。
 また、バイオベンチャー企業の数につきましても、平成15年、16年と連続いたしまして、東京都に次いで全国2位となっている状況でございます。
 本道の経済・雇用情勢が厳しい中で、バイオ産業につきましては、売上高、雇用数ともに着実な成長を遂げているものと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 本道経済の中では、先ほどのITと並んで着実な成長をしているという答弁でありましたけれども、北海道のバイオ産業についても、まだまだ脆弱というか、力の弱いところがほとんどだというふうに伺っています。
 そこで、研究開発に関する資金調達、あるいは研究人材、経営人材の育成確保への支援について質問いたします。
 バイオ産業の振興については、その基盤となる研究開発ですとか人材確保などが欠かせないと考えますけれども、研究開発に関する資金調達ですとか、研究人材、経営人材の育成確保についてどのような支援策を講じているか、伺います。
◎(代田経済部次長兼新産業振興室長) 研究開発に関します資金調達、あるいは研究人材、経営人材の育成確保に対します支援についてでございますが、本年3月に策定いたしました北海道バイオ産業振興方針におきましては、バイオ産業の振興に向けた取り組み方針といたしまして、バイオ産業の発展を支えます研究開発などの推進、研究成果を事業化につなげますネットワークの構築、バイオ企業の育成・集積などの取り組みを進めることといたしているところでございます。
 まず、研究開発に関する資金調達につきましては、創造的中小企業育成条例に基づきます研究開発補助事業の中で、IT、バイオ、環境・リサイクル分野に関する事業化のための研究開発への助成を行っておりますほか、バイオテクノロジー振興枠といたしまして、大学などの協力を得て行いますバイオ分野の共同研究への助成を新設するなど、研究開発に対する支援を行っているところでございます。
 また、研究人材、経営人材の就職活動を支援いたしますとともに、企業の円滑な人材確保を可能とするため、石狩地域求職活動援助事業によりまして、ホームページによる人材受け入れ情報の収集・提供を行っておりますほか、就職支援セミナーや企業合同説明会を開催するなどいたしまして、企業の人材確保の支援を行っているところでございます。
 今後とも、バイオ産業振興の基盤となってまいります研究開発や人材確保に対する支援に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) ある程度の支援をされているということでありますけれども、こういう関係はホームページがかなり有効かなというふうに思います。レベルの高い人たちが応募してくることが多いということで、全国からできるだけ優秀な人たちを集めるためにも、その辺の活用についても力を入れていただきたいと思っております。
 それで、道内バイオ企業が事業展開を進めていく上で販路拡大もまた重要なことでありまして、こうした観点からの取り組みが必要だと考えますけれども、道としてどのような支援を行っているか、そのことについて伺います。
◎(代田経済部次長兼新産業振興室長) 主要な市場へのマーケティング面での支援についてでございますが、本道バイオ産業を国内外にアピールし、販路の拡大、事業提携、共同研究などの促進を図りますため、今年度、国内外の展示会への出展事業を実施したところでございます。
 具体的には、6月にアメリカのフィラデルフィアで開催されました、バイオ産業の分野では世界最大のイベントでございますBIO2005に、北海道バイオ産業クラスター・フォーラムと連携いたしまして、道内企業とともに北海道ブースを出展し、約1400人の来場を得ますとともに、187件の商談が行われたところでございます。
 また、9月に横浜で開催されました、国内最大級のバイオ産業展示会でございますバイオジャパン2005には、北海道経済産業局、札幌市、産業技術総合研究所北海道センターなど関係機関と連携いたしまして、道内企業24社、3団体とともに北海道ブースを出展いたしまして、約1500人の来場を得ますとともに、185件の商談が行われたところでございます。
 道といたしましては、道内バイオ企業の国内外への販路拡大が図られますよう、今後とも支援に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 北海道バイオ産業クラスター・フォーラムと連携してアメリカの方にまで出ていっているということについては敬意を表したいなと思いますけれども、こういう面について、まだまだやれることをやっていかなきゃならぬという思いがありますので、頑張ってください。
 バイオ産業の一層の集積を図るために、公的研究機関などの関係機関と連携した施策の展開が必要だと考えておりますけれども、バイオベンチャーの育成などに取り組んでいるバイオベンチャー育成センターですとか北海道産学官連携研究棟などの活用状況はどのようになっているか、伺います。
◎(千葉新産業振興室参事) 北海道バイオベンチャー育成センターや北海道産学官連携研究棟などの活用状況についてでございますけれども、独立行政法人産業技術総合研究所──通称・産総研と申しておりますけれども、この北海道センターの北海道バイオベンチャー育成センターにつきましては、道内のバイオベンチャー5社が入居し、医療・医薬や環境など、幅広い技術分野の研究開発を行っているところでございます。
 また、北海道産学官連携研究棟──ほっかいどうオープンスペースラボと通称しておりますけれども、これにつきましては、バイオベンチャー1社がクリーンルームを利用しておりますほか、産総研の糖鎖工学研究センターが外部企業などとの共同研究を実施しているところでございます。
 道といたしましては、産学官連携のワンストップサービスを目指す拠点でございますR&Bパーク札幌大通サテライトの運営事業に参画するなど、産総研との連携のもと、各種事業に取り組んでおりますけれども、今後とも、バイオ産業の一層の集積を図るため、産総研はもとより、関係機関と連携し、バイオ産業の振興に取り組んでまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 次に、バイオ産業の発展のためには、バイオ産業の立地を促すことが重要であるというふうに考えますけれども、先ごろ北海道がつくりました北海道遺伝子組換え作物の栽培等による交雑等の防止に関する条例──長い名前の条例なのですけれども、この趣旨がこうした道内外の企業等に正しく理解されているかどうか、進出のための阻害要因になっていないか、その点についてどう考えているか、伺います。
◎(近藤経済部長) 北海道遺伝子組換え作物の栽培等による交雑等の防止に関する条例についてでありますけれども、道といたしましては、遺伝子組みかえ技術などバイオテクノロジーの研究開発は、本道の産業振興に有用であり、積極的に推進する必要があると考えております。
 一方、研究開発につきましては、条例に基づき、交雑、混入が起こらない試験栽培が担保され、消費者や生産者の理解を得ながら進めることが重要であると考えております。
 これまでも、経済界や研究機関、道内外のバイオに関連する団体などに対しまして条例の趣旨について説明してきているところでございますが、今後とも、さまざまな機会をとらえて制度の周知に努め、バイオ企業の立地促進に取り組んでまいりたいと考えております。
◆(中司哲雄委員) 道外企業に対しての説明で、ある程度理解は進んでいるのかなというふうに思いますけれども、進出するための培地といいますか、土壌といいますか、地元の理解がないと、出てくる方も出にくいというようなところがあるので、誤解をされないように、例えば道内の消費者団体ですとか、そういうところに対しても、今の条例の中ではしっかりと安全が担保されているのだというようなことも含めて、これから情報提供に努めていただきたいというふうに思います。
 次に、法と条例による制度の活用について伺ってまいります。
 最初に、中小企業新事業活動促進法というのがあるのですけれども、これは国によって整備されているところなのですけれども、この法律では、新連携を初めとして、創業、経営革新への取り組みを支援することによって中小企業を強力に応援することとしています。
 それで、この活用についてですが、この法律にうたわれている新連携支援地域戦略会議というのが設置されることになっておりますけれども、これは北海道にも設置をされているか、また、事務局はどこに置かれているか、伺います。
○(千葉英守委員長) 商工振興課長永田吉則君。
◎(永田商工振興課長) お答えいたします。
 新連携支援地域戦略会議の設置などについてでございますけれども、国におきましては、地域の中小企業の連携による新製品開発などのプロジェクトの市場化を後押しするため、全国9ブロックの経済産業局ごとに新連携支援地域戦略会議を設置することとしておりまして、北海道におきましても、本年4月に、北海道経済産業局長の諮問機関として新連携支援北海道地域戦略会議が設置されているところであります。
 本戦略会議は、道内の産学官を代表する6名の委員で構成されておりまして、知事も委員に就任しており、会議の事務局につきましては、北海道経済産業局から委託を受けました中小企業基盤整備機構北海道支部に置かれているところであります。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) これは、国の法律に沿って、北海道経済産業局が担当しているということなので、北海道のかかわる部分というのは、知事が出席する以外に余り多くないのかなと思っていますけれども、これについても、こちらからも申し入れしていかなきゃならぬと思いますけれども、積極的な活用を望みたいものだと思っております。
 このことに関連して、新連携対策補助金の制度がありますけれども、この活用に関する申請あるいは問い合わせというのはどの程度あるものなのか、その点について伺います。
◎(永田商工振興課長) 新連携対策補助金の活用などについてでございますが、この補助金は、複数の中小企業者などによる連携体制の構築や、連携体制を構築した中小企業者などが行う新商品開発などへの取り組みに対して、国が直接助成を行うものでございまして、北海道では、北海道経済産業局、中小企業基盤整備機構北海道支部が窓口となっております。
 支援制度の活用に関する相談などの状況についてでございますけれども、経済産業局などによりますと、本年11月末現在で、相談件数は238件、本補助金の申請件数については27件となっておりまして、このうち、ビートの新移植機械の開発による市場開拓ですとか下水道維持補修用超小型穿孔ロボットの開発・販売など、18件が採択となっていると承知しているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) この辺は、北海道の事業でないだけに、ちょっと歯がゆいところがある思いがします。
 次に、同じ法律に基づいて、新連携融資というのがあることになっていますけれども、この活用に関する申請あるいは問い合わせというのはどの程度あるのか、伺います。
◎(永田商工振興課長) お答えいたします。
 新連携融資の活用などについてでございますけれども、新連携の取り組みに係る支援策といたしましては、ただいま申し上げた補助制度のほかに、政府系金融機関による低利融資などの支援策が用意されておりますけれども、経済産業局などによりますと、この相談は、本年11月末現在で238件、融資制度に関する申請件数は7件となっておりまして、レトルト食品用自動販売機による北海道らしい食品の販売など、7件すべてが採択されていると承知いたしております。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 相談件数は先ほどのものと同じなので、両方を合わせての相談件数ということでしょうけれども、申請が7件と非常に少ない。これは、きっとPR不足のところもあるのじゃないか、あるいは使い勝手がいいか悪いかという問題もあるのかなというふうに思っていますけれども、これは国の制度ですから、何ともしようのないところはあると思っているのです。
 そのほかにも支援制度がまだありまして、信用保証ですとか設備投資減税、それから、投資育成株式会社による支援だとか特許料の減免措置、あるいは高度化融資だとか、さまざまな支援がありますけれども、こういう支援策がどのように周知されているのか、その点について伺います。
◎(永田商工振興課長) 支援制度の周知についてでございますが、道では、本年4月に各支庁ごとに開催しました産業・雇用地域総合相談フェアにおきまして、北海道経済産業局と連携いたしまして、法律の概要ですとか支援制度などについて周知を行いましたほか、6月から7月にかけましては、北海道経済産業局が、札幌や旭川を初めとした道内主要6都市において、中小企業者などを対象とした中小企業チャレンジセミナーというものを開催して、改めて支援策の周知に努めてきているところでございます。
 経済産業局では、このほかにも、パンフレットの配付ですとか、関係団体や企業などが主催する各種セミナーなどの場を活用いたしまして制度の周知に努めてきていると承知しておりますが、私ども道といたしましても、関係先へのパンフレットの配付など、経済産業局と連携して制度の周知に努めてきているところであります。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 道州制を言いながら、今、北海道は、財政的にいろんな自由度がなくなってきているという部分で非常に苦しいのですけれども、これは国の事業でありますけれども、北海道が積極的に道民に対して活用を促していくということが──力を借りてという言い方はおかしいかもしれませんけれども、必要だと思っていますので、広報誌なんかも一緒に活用しながら、あらゆる機会を通じてこの辺について進めていただきたいと思います。
 北海道にも北海道創造的中小企業育成条例というのがありますけれども、これの活用について、まず最初に、この条例が目的としているところは何かということを伺います。
◎(永田商工振興課長) 条例の目的についてでございますけれども、中小企業が本道経済において果たす役割が重要でありますことから、道におきましては、道内における中小企業の産業技術開発等を促進するための助成などを行いまして、技術開発の進展、需要構造の変化などに積極的に対応できる中小企業の育成を図ることによりまして、本道経済の発展に寄与することを目的としているところでございます。
◆(中司哲雄委員) この条例によって、中小企業の育成に関する道の施策ですとか助成施策はどのように行われて、どのように利用されているか、伺います。
◎(永田商工振興課長) 条例による施策の実施方法及びその利用状況についてでございますが、条例による助成施策につきましては、条例第6条第2項の規定に基づきまして、事業者を指定して行うこととされておりまして、道といたしましては、北海道中小企業総合支援センターを通じて、中小企業の新製品、新技術の研究開発から事業化まで一貫した支援を行っているところでございます。
 この条例に基づく助成施策の平成16年度における利用状況についてでございますけれども、研究開発につきましては、IT、バイオ、環境・リサイクルなどの特定分野における製品開発や試作品の改善・改良に取り組む個別中小企業に対しまして35件、中小企業者等のグループが行う共同研究開発に対して10件の合わせて45件に助成しておりますほか、製品の事業化に当たって、事業化資金の貸し付けを31件、新株等の引き受けにつきましても3件行っているところであります。
 また、このほか、従業員等の派遣ですとか専門技術者等の招聘など、人材の育成に関するもので23件、海外や道外の展示会等への出展などの市場開拓に対して18件となっておりまして、助成事業全体で120件の支援を行ってきているところであります。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 全体で120件の支援ということで、地道な努力と言っていいかどうかはわからぬのですけれども、そんなに大々的ではないけれども、着実にふえていっているということが読み取れると思っております。
 先ほど説明がありました中小企業総合支援センターは、事業提携あるいは技術提携を模索する企業と、投資先を模索する投資家などを結びつけるために、定期的にマッチングの場を提供しているはずでありますけれども、その成果はいかがでしょうか。
◎(永田商工振興課長) お答えいたします。
 マッチングの成果についてでございますけれども、北海道中小企業総合支援センターにおきましては、平成14年度から、プレゼンテーションや展示を通じて、中小企業者や投資家などにマッチングの場を提供するベンチャーシーズマッチング事業を実施してきております。
 本事業は、平成14年度から16年度までの3年間で12回開催させていただいておりまして、約1000人の参加者に対して、延べ80社の企業がビジネスプランを発表いたしました結果、資金調達が実現したものが18社、販路拡大が実現したものが9社、事業提携、技術提携を実現したものが7社で、これらを初めといたしまして、新商品開発の実現や企業イメージの向上など、効果があったとする企業が60社となっているところであります。
 近年は、商社ですとか道外のベンチャーキャピタルを含む金融機関も、本事業に定例的に参加していただけるようになってきておりまして、事業が定着してきております。今後とも、事業の実施による効果が期待できるものと考えているところであります。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) これもかなり期待が強いかなと思っています。資金力の弱い北海道の企業がほかの資本を受け入れながらやる場ということで、これだけの実績も上がってきているということで、期待をしております。
 先ほどIT関連のところでちょっと話が出てきましたけれども、平成3年に北海道東京ビジネス支援センターというものが設置されていますけれども、当センターはどのような役割を担うために設置されたのか、また、その利用状況など、センター設置の成果についての分析を伺いたいと思います。
◎(永田商工振興課長) お答えいたします。
 北海道東京ビジネス支援センターの役割等についてでございますが、東京ビジネス支援センターは、道内中小企業が、首都圏における事業機会の拡大や、技術、人材等の効果的な結びつきを図るため、事業活動を支援する拠点として設置しているものでございます。
 当センターの利用実績につきましては、平成16年度で見ますと、ブースやデスクの利用は12社、会議室や応接室の利用は378件となっており、また、平成3年度の開設から平成16年度末までの利用企業のうち、首都圏で独立開業した企業は29社に上っております。
 なお、東京ビジネス支援センターにつきましては、運営主体である社団法人北海道東京ビジネス支援協会と東京商工会議所との連携によりまして、その機能の一層の充実を図るため、本年の3月に東京商工会議所ビルに移転したところでございまして、道といたしましては、今後とも、本道中小企業の首都圏での事業展開がより活発になるよう努めてまいる考えでございます。
 以上です。
◆(中司哲雄委員) 東京商工会議所ビルに移転したということで、今後は、東京方面の企業との接触も多く期待できるのかなというふうに思っています。
 最後に近くなりましたけれども、予算の使い道と成果の分析について伺います。
 北海道は、今まで質問してきたように、新産業の育成ですとか中小企業の新事業への進出、また、企業誘致などにさまざまな予算を計上しておりますけれども、具体的にどういった取り組みを進めているのか、また、その成果についてどう見ているか、その分析を伺います。
○(千葉英守委員長) 経済部次長兼経済政策室長赤岡洋君。
◎(赤岡経済部次長兼経済政策室長) 予算の使い道と成果分析に関して、新産業の育成や中小企業の新事業への進出、あるいは企業誘致などについてでありますが、道では、平成16年3月に策定したほっかいどう産業活性化プログラムに基づきまして、新産業の創出や新事業展開に向けた多様な取り組みを促すことなどにより、競争力のある中小企業群の形成を図り、産業の活性化に努めております。
 初めに、新産業の育成についてでありますが、IT分野におきましては、内外の厳しい競争に打ち勝つため、企画提案力を備えた高度IT人材の育成に向けた研修事業を実施するとともに、道内の中小企業のIT活用を通じた競争力強化に向けたセミナーなどを開催しております。
 また、バイオ分野におきましては、企業の研究開発に対して支援するとともに、販路拡大や事業提携を促進するため、国内や海外での展示会への出展支援などを実施しております。
 このような取り組みの成果と分析でございますが、平成16年度の起業化などの事業化達成企業数は、IT分野で18社、バイオ分野で7社となっており、着実な成果を上げておりますが、IT分野におきましては、大規模な受注案件にも対応できるよう、企業間連携による経営力の一層の強化などが課題でございます。
 また、バイオ分野におきましては、企業等の研究成果の事業化や販路拡大などが課題と考えております。
 次に、中小企業の新事業への進出についてでありますが、研究開発補助や相談コーディネート事業などにより支援しており、平成16年度におきましては、中小企業経営革新計画承認企業数が104社となっておりまして、一定の成果を上げてきておりますが、今後、経済団体や金融機関などとの連携を一層密にして、地域の資源や特性を生かした新事業の展開が促進されるよう取り組んでいくことが重要と考えております。
 最後に、企業誘致についてでありますが、首都圏における企業立地セミナーの開催などを通じて本道の立地環境のPRに努めるとともに、知事のトップセールスに取り組んでいるところでございまして、平成16年度の道外企業の道内への立地数は28社となっており、地域経済の活性化や雇用機会の確保に貢献しておりますが、今後、本道の産業構造の高度化を目指し、自動車産業や医薬品関連産業など、戦略的な企業誘致を促進する必要があると認識しております。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 今、予算を使ってきたことについての実績ですとか分析、課題、そして、最後に、これから北海道経済を立て直していくために重要な戦略的な企業誘致の話がありました。
 本道経済を再生するための施策についてそれぞれ伺ってきましたけれども、今年度の当初予算では38億1300万円の企業立地促進費というのがありまして、これは企業誘致の費用ですけれども、今議会でさらに約8億円の補正予算を組んでおりまして、企業誘致に努めているということです。
 最後に、今後さらに、北海道経済の活性化を目指して、例えばトヨタ自動車の組み立て工場の誘致を含めて、企業誘致ですとか道外への売り込みの強化、新産業の育成などをしながら、北海道経済の自立に向かっていく経済部としての決意と、18年度予算に向かっての考え方というのを伺いたいと思います。
◎(近藤経済部長) 本道経済の自立に向けた今後の取り組みについてでありますけれども、本道経済の自立に向け、自動車産業への参入を目指した物づくり産業の育成や戦略的な企業誘致の推進によりまして、厚みと広がりのある製造業の創出を図るほか、食や観光のブランド化を図り、中国、台湾といった東アジアなどとの経済交流を促進するとともに、ITやバイオ分野などの新産業・新事業起こしに取り組んでいく必要があるものと認識をしております。
 企業誘致につきましては、官民挙げてのトップセールスなどによりまして、北大で展開されております次世代ポストゲノム研究と関連のあります医薬品関連産業などの誘致促進に取り組みますほか、自動車産業の集積促進に向けて企業間連携を強化する戦略的な企業誘致に努めますとともに、地場調達率の向上を目指し、基盤技術産業の育成強化に取り組んでまいりたいと考えております。
 また、食や観光分野におきましては、道内での消費拡大を初め、北海道貿易物産振興会などと連携いたしまして、首都圏や各県での販路拡大に取り組みますほか、経済界との連携のもと、中国、台湾などの海外への発信を強化することにしております。
 さらに、ITやバイオ、環境・リサイクルなど、成長可能性の高い分野につきましては、北大リサーチ&ビジネスパーク構想との連携や地域における展開、中小企業の研究開発への支援、IT企業の競争力強化に向けたセミナーなどに取り組み、産業集積を図ってまいりたいと考えております。
 私としては、時代の潮流の変化をしっかりと見きわめ、戦略とスピード性を重視しながら、経済界や大学などとの連携のもと、こうした施策を着実に推進しまして、民間主導による本道経済の自立に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 以上であります。
◆(中司哲雄委員) 質問は以上なのですけれども、北海道経済が再生から自立に向かうための重要施策について質問をしてきたつもりですけれども、新産業にしろ、あるいは企業誘致にしろ、まだまだ緒についたばかりだというような言い方──失礼ですけれども、そんなような認識を持っております。本州方面と比較すると、大きく水をあけられているということを言わざるを得ない、それが北海道経済の現状だというふうに認識しております。
 例えば、バイオについて、全国第2位といいますけれども、東京方面に比べると3分の1で、3倍もの差をつけられているというような状況の中の第2位だということなので、まだまだなのですけれども、豊富な生物資源を持ちながら、このような現状というのは悔しい限りで、これを何とか解決していってほしい。
 今、経済界としっかりとスクラムを組んで強力な取り組みをしていかないと、実現はなかなか難しいというふうに思っていますし、道州制論議というのは、そのことが実現できないと、ただの高ねの花だというふうに思っております。
 よく比較をされますけれども、フィンランドは、人口的には北海道と同程度で、面積規模もそうですし、自然条件は北海道より厳しい、そういう中で、一国として世界に打って出る産業を持っている。そういう地域を目標にして、今言ったようなITとかバイオというのは世界を相手に戦える産業ですので、北海道としては絶対にやっていかなきゃならぬ、このことによって北海道の自立というのが成り立つのだと私は信じております。
 もちろん、食、観光も世界と戦うだけの力を備えられる産業だと思っておりますけれども、その辺の柱をしっかりと据えて、来年度の予算編成の中に加速連携事業というのを入れていますけれども、そういう中でしっかりとした予算づけをしながら、こういう苦しいときだからこそ、新しい方向をしっかりと見詰めていってほしいなというふうに思っております。そういうことを指摘しまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(千葉英守委員長) 中司委員の質疑は終了いたしました。
 北準一君。
◆(北準一委員) 今も経済活性化に向けた議論がありましたけれども、私は、ソフトランディング対策、あるいは、それにかかわる経済活動の推進について伺っていきたいと思います。
 北海道経済は非常に厳しい状況にありますけれども、今までの公共事業依存体質から脱却して、民間主導の自立型経済への転換を最優先課題として今取り組んでいる最中ということだと思います。このためには、地域の産業が広がりのあるものとなるように、地域の基幹産業と連携して、新産業あるいは新事業の創出を促すなど、地域の産業力の向上が不可欠であります。
 道は、ソフトランディング対策やら、基幹産業である食というものを土台として、観光の北海道ブランドの創出に取り組んでいるところだと思いますけれども、道内各地の産業力を高めるとともに、キーワードになります食と観光という施策の展開は大変重要なものと考えるところでございます。
 前段でも中司議員から議論がありましたけれども、まず、ソフトランディング対策についてであります。
 平成14年度から建設業などのソフトランディング対策に取り組んでいるとのことでありますけれども、この内容と成果についてまず伺います。
○(千葉英守委員長) 商工振興課長永田吉則君。
◎(永田商工振興課長) お答えいたします。
 ソフトランディング対策の内容と成果についてでございますけれども、道では、これまで、経済部と建設部が中心となり、庁内関係各部を初め、北海道建設業協会とも連携いたしまして、建設業の経営体質の強化や新分野進出、多角化の推進などの支援として、支援施策説明会の開催といった普及啓発活動や、新分野進出ゼミナール事業といった企業対策などの支援策を講じてきているところでございます。
 こうした取り組みによりまして、平成16年度に建設業者を対象として実施したアンケート調査によりますと、15年度に比べまして、新分野に進出した企業の割合が4ポイント増加いたしまして16.3%に、進出を検討している企業の割合につきましては、25ポイント増加いたしまして45.6%となるなど、それぞれ増加してきているところでございます。
 また、建設業の具体的な取り組みといたしましては、道などの各種支援制度を活用いたしましてイチゴ栽培に進出いたしましたり、町や農協と連携して畜産農家のふん尿を肥料化して販売する事業など、地域活性化や雇用の維持確保に貢献する事例が出てきているところでございます。
 以上でございます。
◆(北準一委員) 業界でもそういう認識で取り組みが進んでいるということでありますけれども、これらに関係する業界団体、それから、地方公共団体、市町村などの認識、その点についてはどのようにとらえられているか、伺います。
◎(永田商工振興課長) お答え申し上げます。
 業界団体等の認識についてでございますが、建設業の全道団体でございます北海道建設業協会におきましては、平成14年度から建設業のソフトランディング対策を重点事業に位置づけておりまして、道と共催いたしましたセミナーの開催や事例集の作成など、各種事業を実施してきているところであります。
 また、各支庁におきましては、地域の建設業団体などとの意見交換会や支援施策説明会を開催しておりまして、ソフトランディング対策の啓発に努めさせていただいております。
 一方、市町村におきましては、まだ数は少のうございますけれども、札幌市や旭川市などが独自の建設業対策に取り組んできておりますほか、大樹町ですとか標茶町などでは、農業や環境・リサイクル分野におきまして建設業と連携した取り組みを進めてきているところであります。
 今後、市町村や各地域の建設業の業界団体に対して意識調査を実施するとともに、先進事例の周知徹底を図るなど、ソフトランディング対策の促進に取り組んでまいりたいと考えております。
◆(北準一委員) 認識については伺いました。
 もう一つは、農業分野への進出についてですが、建設業の新分野への進出としては、建設関連分野あるいは環境・リサイクル分野といった、今までの建設業のノウハウあるいは資源を活用しやすい分野というものが多いと思うのでありますけれども、農業分野への進出も相当程度ある、このように伺っております。
 こうした分野への進出については、農業の厳しい状況の中で、なかなかすぽっと入ることはできない、あるいはまた、制度上の問題で課題もあるということだと思いますけれども、農業分野への進出状況というのはどのようになっているか、伺います。
◎(永田商工振興課長) 建設業の農業分野への参入の現状についてでございます。
 建設業者が農業に参入するに当たりましては、農地法上の規制、国の金融制度の活用の制約、生産物の販路など、課題は多いものと認識しているところであります。
 このような中、これまで構造改革特区のみに認められておりました一般企業に対する農地のリース制度が、本年9月からは全国各地で適用できることになっておりまして、道内でも、下川町の複数の建設業者の方々がこの適用を受けて事業展開を行うなど、参入する環境が、少しずつではございますが、整備されてきております。
 また、鹿追町におきましては、農業改良普及センターや農協が中心となりまして、地元の農家と建設業者の事業協同組合を結びつけて農作業受託事業が行われている事例がございますほか、中標津町や中川町において、建設業者が、大学や農家との連携により、豚肉製品の差別化に取り組んでいましたり、加工業者との本ワサビの契約栽培により独自の販路を確保するなど、地域や製造業などとの連携により農業分野に進出する事例も出てきておりまして、今後、農政部などともさらに連携を深めて、こうした取り組みを広く普及させていきたいと考えているところであります。
 以上でございます。
◆(北準一委員) 今御答弁がありましたけれども、地域の農業資源の付加価値を高める新たな加工技術あるいは加工食品の開発、それらの事業化を促進するということは、地域経済の活性化、雇用機会の拡大にとって非常に重要であるわけであります。
 今御答弁がありましたように、取り組みは逐次進んできているという状況でありますけれども、道は、どのような取り組みをしてきたのか、また、この後、それらの拡大にどのように取り組んでいくのか、この点について伺います。
○(千葉英守委員長) 商工局長内田幹秀君。
◎(内田商工局長) お答えを申し上げます。
 農産資源を活用した取り組みについてでございますが、本道の豊かな農産資源を背景に発展してまいりました食品工業は、地域の経済や雇用の場の提供に大きな役割を果たしてきており、今後とも、その発展が期待をされるところでございます。
 このため、道といたしましては、食品加工研究センターなどによります技術支援を初め、新製品、新技術の開発から、その事業化や市場開拓に対する助成のほか、地場の農産物を活用したアグリビジネスへの取り組みに対する支援など、各般の施策を展開し、食品工業の振興に努めてきたところでございます。
 今後とも、試験研究機関や各種支援施策の一層の活用を促進するほか、地元の原材料を活用した戦略的な食のブランドづくりの一環といたしまして、新たな観光土産品となるお菓子の製品開発や、農産資源などを活用した特産品のブランド化への支援を検討いたしますなど、食品工業の一層の振興に取り組み、地域経済の活性化や雇用機会の創出に努めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(北準一委員) 北海道は、雄大な自然景観を持っている、それで食事もある程度うまい、これは観光としては大きくPRされているのでありますけれども、課題もあります。どこへ行っても同じような料理が出てくる、あるいは地元のしゅんという感じがない、そういう食材というもののPRもない、こういうことがよく言われております。
 地域の観光の担い手と、地域の1次産業、農林水産業との提携の中から、もっと地元に根づいた食事の提供といいますか、食の提供、これがやっぱり欠かせないと思うところであります。これについて道としての対応はどのようにされているか。
 また、道内観光というのは、北海道は広いわけでありますから、観光地から観光地までは移動距離が相当ある。そういう中で、寝ている方もいらっしゃるのかもしれませんが、元気で起きている方もいる。そのときに、移動する道路の景観も非常に悪く、草ぼうぼう、あるいは道路側溝にも木が生えておるということや、もちろんこれは景観の山林等も含まれるわけでありますけれども、そういう景観の整備が非常に足りないのでないか、こういうことも実は聞くところであります。こういうことについてどのような対応が考えられるのか、伺います。
○(千葉英守委員長) 観光のくにづくり推進室長成田一憲君。
◎(成田観光のくにづくり推進室長) 食と景観ということにかかわりまして、魅力ある観光地づくりについてでございますけれども、まず、道では、これまで、道産食材を活用いたしました「北の食材こだわりの宿」のPRですとか、地産地消と旅をテーマに道産食材を使ったオリジナル料理を提供するイベントの開催、あるいは地域の観光産業とその他の産業との連携による創作料理や土産品の開発の取り組みへの支援など、地元食材の活用に向けた施策を推進してきているところでございます。
 今後におきましては、地域のホテル、旅館と地元の農業や水産業とを実際に結びつけるビジネスマッチングですとか、食と観光が連携して情報の発信などを行うといった、道産食材の活用に向けた取り組みをさらに進めますことによりまして、食の魅力アップを図り、観光客の方々の北海道観光に対する満足度を高めてまいりたいと考えております。
 また、沿道景観ということにつきましては、これまでも、占冠村から旭川市に至る国道237号線の花人街道あるいはニセコ町の綺羅街道などの取り組み、さらにはシーニックバイウエイの手法を活用した沿道景観の整備など、地域住民と行政の協働によりまして、魅力ある景観づくりや地域づくりが進められてきているところでございます。
 道といたしましては、北海道美しい景観のくにづくり条例に基づきます広域景観づくり推進地域の指定、地域における景観づくりの担い手育成などの取り組みを今後とも進めますとともに、花大陸Hokkaidoプロジェクトによる花の観光地づくりの取り組みや、花でまちを飾り、お迎えするホスピタリティ向上運動の展開など、住民参加による魅力ある景観の形成に取り組んでいく考えでございます。
 以上でございます。
◆(北準一委員) ソフトランディングも含めまして、今お答えがありましたようないろんな新分野への展開あるいは観光振興対策にしても、結局は、地域の経済力を高めていくという取り組みになると思うのでありますけれども、これらの事業展開に当たっても、いわゆる経済効果といいますか、こういうものをやっぱり念頭に置くべきであると考えます。道ではこのような経済効果の目標をどのように設定してきたのか、伺います。
○(千葉英守委員長) 経済部次長兼経済政策室長赤岡洋君。
◎(赤岡経済部次長兼経済政策室長) 経済効果に関する目標指標の設定についてでございますが、観光分野につきましては、道や観光事業者あるいは観光関係団体などのさまざまな施策の効果を把握するため、5年ごとに、観光消費がもたらす経済波及効果を調査しておりますが、このほかの施策につきましては、平成16年3月に策定した産業活性化プログラムで、食分野における道外市場向けの新規商談成約数ですとか、ITやバイオ、環境・リサイクル分野における事業化達成企業数、さらには、新たにエクセレントカンパニーを目指す企業数など、いわゆる事業実績をベースとした目標数値を評価指標としているところでございます。
 御指摘のありました施策や事業ごとの経済効果につきましては、企業の実態の把握やコスト面での問題などがあり、なかなか難しいものと考えておりますが、重要な視点の一つでございますので、今後、研究開発分野の一部で経済効果を推計している国などの事例も参考にしながら研究してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(北準一委員) 今までいろいろ伺いましたけれども、これらの新分野進出あるいは食と観光の取り組みは、当然、地域の産業経済力を高める、これは視点としては非常に重要である、このようにとらえます。
 これらを高めていくのには、一つは、業界あるいは地域の産業、それから住民、そして、道を初めとして、市町村などの行政、北海道が有する数々の研究開発機関、これらを含めた強力な推進体制が重要であると考えます。
 本道経済の活性化を担当している経済部の部長としての、これらの体制づくり、あるいは産業力の向上に対する認識あるいは対策についての考え方を伺って、質問を終わりたいと思います。
○(千葉英守委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) 地域産業力の向上についてでありますけれども、地域の基幹産業であります食と観光のブランドづくりや建設業の新分野への進出などを強力に推進するためには、地域の関係者が連携し、その持てる力を十分に発揮していくことが重要であると考えております。
 このため、道といたしましては、市町村や支庁、農協、漁協などで構成します地域のブランドづくりを推進する会議を設置いたしますとともに、新商品開発や販路拡大に取り組む商工会等が中心となりまして地域団体等が連携する実行委員会の結成を促すなど、連携協働を意識した施策展開に努めているところであります。
 いずれにいたしましても、地域産業力の向上を図るためには、委員が御指摘のように、地域の商工団体や市町村、大学や試験研究機関など関係者が一体となって取り組むことが大切でありますので、来年度から、各支庁ごとに、地域経済雇用戦略会議──仮称でありますけれども、こうした会議を立ち上げまして、地域の資源や特性を踏まえた活性化方策を検討するなどいたしまして、地域産業力の一層の向上に努めてまいりたいと考えております。
◆(北準一委員) 質問は終わりますけれども、1点、意見だけ申し上げておきたいと思います。
 活性化プログラムについてですけれども、例えば、今までされていたのは、企業の道外市場での商談の成約数、あるいは、バイオ、リサイクル産業の事業化への達成企業数だとか、いわゆる数値としてとられている。
 これは、まだまだこれからの課題かと思いますけれども、いわゆる経済数値として、例えば、こういう取り組みをして経済的に金額ベースでどれぐらいになる、あるいは、それが回り回って税収としてどれぐらいあると、こういう具体的な数値を出しながら、それに向かって努力していくということが必要だと思います。
 平成20年ですか、次期長期計画が立てられるわけでありますから、それに向けても、このプログラムづくりをしっかり議論していくことが必要だと思っております。
 食と観光の分野についても、北海道は、4分の1の森林資源、それから農地についても4分の1と、日本で物すごいウエートを占めている。ただしかし、生産額は、農業分野でいったら全国の12%がありますけれども、北海道でそれを食品にできていて、企業として数値が出ているのはその半分の6%しかない、こういう内容であります。
 もちろん、道外に供給はしなきゃいけませんけれども、この分野をいかに拡大するか、そのことが観光にもしっかりつながってくる部分だと考えられますので、戦略会議等もしっかり立ち上げて、地域の産業力の押し上げをしていく、この政策をしっかり組み立てていただきますことをお願い申し上げて、以上で私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○(千葉英守委員長) 北委員の質疑は終了いたしました。
 鎌田公浩君。
◆(鎌田公浩委員) 私は、通告に従いまして、商店街の振興について質問をしてまいりたいと思います。
 本定例会におきまして、我が会派の米田議員の一般質問で、地方都市における中心市街地の急激な衰退を見ると、中心部の活性化と商業振興を図る上で、コンパクトシティーづくりに向けてのガイドラインづくりといった対策にしっかりと早急に取り組むべきということを、議論を通じて指摘させていただいたところでございます。
 私は、そういったことを踏まえながら、ガイドラインづくりに向けての商店街の振興にかかわる数点について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まずもって、地域の商店街は、御承知のように、商品の売り買いだけではなく、地域の人々との交流、お祭りだとかイベント、また青少年育成など、さまざまな活動を通じながら、地域コミュニティーの中心的役割を担ってきたわけであります。商店街の衰退は、同時に、地域コミュニティー、地域の魅力減少につながる懸念があるというふうに私は思うわけであります。
 まず、そういった部分を踏まえて、地域コミュニティーの再生にかかわる商店街の果たす役割について道はどのように認識をされているのか、お伺いをいたします。
○(千葉英守委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) 地域コミュニティーの再生にかかわる商店街の役割についてでありますが、中心市街地などの商店街は、買い物を通じた人々の日常生活の場であると同時に、まちの顔として、地域の祭りやイベントといった文化・歴史の継承など、地域のコミュニティーの中心をなし、住民生活に重要な役割を担ってきているものと認識しております。
 本格的な少子・高齢社会の到来を迎えまして、快適で住みよいまちづくりを目指す観点から、地域コミュニティーの再生に向け、商店街の果たす役割は今後ますます重要になるものと考えております。
◆(鎌田公浩委員) ただいま、部長の方から、商店街の果たす役割ということで、ますます重要になるという認識を伺ったわけであります。
 しかしながら、そういった中で、大型店の郊外出店といったものをどう抑制するか、そういったことが大きな問題であると同時に、既存の中心街においても、大型店の姿勢というのは、どちらかといえば、地元商店街とは共同事業だとかといったことを積極的に行わず、独立独歩といいましょうか、我関せずといいましょうか、そういった姿勢が非常に見受けられるわけであります。
 魅力ある地域づくりを進めるためには、先ほど部長の方からも答弁がありましたけれども、やはり、住民とともに、大型店も積極的にそういった活動に参加するよう、道もきちっと指導をするといいますか、働きかけをするべきではないかというふうに思うわけでありますが、お聞かせをいただきたいと思います。
○(千葉英守委員長) 商工局長内田幹秀君。
◎(内田商工局長) お答えを申し上げます。
 大型店のコミュニティー活動への参加についてでございますが、中心市街地における大型店は、集客力の核であるとともに、雇用機会の確保においても重要な役割を担っておりまして、住民の生活や地域コミュニティー活動になくてはならない存在であると認識をしているところでございます。
 にぎわいのあるまちづくりを推進していくためには、店舗の規模や経営形態にかかわらず、地域と大型店が互いに連携協力していくことが必要でございます。
 大型店が、地域社会の一員としてみずからの役割を認識し、地域に愛される店づくりを目指すことが長期的な発展につながるものでございますことから、道としても、商工関係団体と連携をいたしまして、地域のコミュニティー活動などへの参加を働きかけてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 今御答弁がありましたけれども、道が策定を進めております小売商業振興方策にも、今答弁があった部分についてはしっかりと盛り込んでいただきたいというふうに思うわけであります。
 次に、元日営業の自粛についてであります。
 従来から、議会においても全会一致で議決をしているところでありますが、残念ながら、そういったものとは逆の方向といいましょうか、元日営業の自粛については一向に進まず、逆に、どちらかといえば、元日営業が拡大する傾向にあるのではないかというふうに私は見ているわけであります。
 私は、以前からお話をしておりますけれども、やはり、家族全員で正月を迎えるという日本のよき伝統を守るためにも、大型店の元日営業の自粛というものはぜひしていただきたいものだというふうに思うわけであります。
 片一方で、公取の関係とか、そういったことについていろいろ問題があるのはよく承知をしておりますけれども、私は、やはり、これらについて道としても大型店に強く働きかけるべきというふうに思いますけれども、道の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○(千葉英守委員長) 労働局長清兼盛司君。
◎(清兼労働局長) 元日営業の自粛についてでございますが、元日に営業活動を行うかどうかは個々の企業の判断によりますが、ゆとりある勤労者生活を確保するということにつきましては、年末年始における休暇取得などに特段の配慮がなされることが望ましいと考えているところでございます。
 このため、道といたしましては、例年、年末年始におけるゆとりある勤労者生活の確保について、日本チェーンストア協会北海道支部、北海道スーパーマーケット協会、北海道百貨店協会などを初めとした関係団体に対しまして、知事名による文書をもちまして特段の配慮を要請してきたところでございます。
 本年も、11月11日付で同様の要請を行ってきたところでございまして、今後とも、地元市町村など関係機関と連携を図りながら、粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) これについては、過去何度も議会でもいろいろ決議をしたりしていることもありますので、いろいろ問題点があるのも十分承知しておりますけれども、実効が上がるようにぜひお願いをしたいという点については指摘させていただきたいというふうに思います。
 次に、熊本県では、現在、大型店による主体的な地域貢献の促進を図る上でガイドラインを検討しているというふうに伺っているところであります。熊本県のいわゆるガイドラインの内容について道はどのように把握をしておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○(千葉英守委員長) 商業経済交流課長坂口収君。
◎(坂口商業経済交流課長) 熊本県のガイドラインの内容についてでございますけれども、熊本県では、豊かな地域コミュニティーを構築するため、大型店に対しまして、企業の社会的責任として主体的な地域貢献を求めますとともに、地域住民などとの十分なコミュニケーションと連携のもと、地域の実情に即した地域貢献を進める上で必要となる取り組みを定めましたガイドラインの策定作業を現在進めているというふうに聞いておるところでございます。
 このガイドラインでは、一定規模以上の大型店の出店に際し、店舗の設置者に対しまして、計画段階での出店計画の提出や住民説明会の開催、また、地域づくりを初め、雇用確保、防犯、少年非行防止、環境対策などへの協力といった地域貢献計画の提出や、地域貢献に関する協議会の設置などを求めることとしておりまして、年内に策定されるものというふうに承知してございます。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 次に、最近、地域の商店街は、残念ながら、空き店舗が非常に目立つわけであります。また同時に、後継者難などの課題も抱え、今後の方向性といったものが見出せずにいるのが現状ではないかというふうに思うところであります。
 このため、商店街に対して専門的な指導や日常的な相談などを実施する支援団体、そういったところへの支援が今後極めて重要ではないかというふうに私は思うわけでありますが、道の見解をお聞かせいただきたいと思います。
◎(内田商工局長) 商店街活動への支援についてでございますが、道では、地域商店街の活性化を図るため、国のタウンマネジャーなどの派遣事業を活用いたしますとともに、北海道商店街振興組合連合会を通じまして、商店街に対する専門的な指導や各種相談など、商店街への支援に努めてきたところでございます。
 地域コミュニティーの再生を図るためには、重要な役割を担っております商店街の活動が効果的に進められ、にぎわいを回復していくことが重要でございますことから、道といたしましては、既存の制度を活用しながら、北海道商店街振興組合連合会を通じた支援に努めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 前段で私がお伺いしましたけれども、商店街の地域に果たす役割というのは、部長も同じ認識でありましたけれども、非常に重要であるというふうに私は思っておりますので、そういった支援についてもぜひお願いをしたいというふうに思うものであります。
 最後になりますけれども、先ほどガイドラインの話もありましたが、私は、大型店を敵対視するということは、地域コミュニティーづくりにとってプラスになるというふうには決して考えていないわけであります。
 むしろ、先ほど、概要といいますか、そういったものについて課長の方から伺いましたけれども、熊本県のガイドラインが示すように、大型店が地域コミュニティーづくりに果たす役割をしっかりと明確にして、行政、そして地域商店街、さらには住民が一体となって参加を働きかけることが非常に重要であるというふうに私は思うわけであります。
 道が現在検討をされております小売商業振興方策においてもこういった点を積極的に取り入れるべきと考えますが、その認識をお伺いいたします。
◎(近藤経済部長) 商店街と大型店との共存についてでありますけれども、商工団体からのまちづくり3法見直しに関する要望や市町村などとの意見交換を通じまして、商店街活動への参加や地域イベントへの協力など、大型店の地域貢献を求める要望が寄せられております。
 道といたしましては、地域のコミュニティーを再生するためには、市町村や関係団体、住民との連携による取り組みはもとよりでありますけれども、地域商店街と大型店とが共通認識に立って連携協力していくことが魅力あるまちづくりに不可欠であると考えております。
 このため、現在検討を進めております小売商業振興方策におきましても、委員が御指摘の趣旨を踏まえまして、大型店の地域貢献を盛り込んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 最後に、私の方から申し上げますけれども、先ほどから幾つか質問させていただいて、御答弁もいただいたわけでありますけれども、私も、子供のころから、実家がある地域の商店街なんかで遊んだりしました。そういった中で、地域に果たす役割というのは極めて重要だというふうに私は思います。
 商店街は、お祭りとかイベント、そしてまた、現在では、防犯・防火の活動だとか青少年の非行防止だとか、そういった意味で、単なる買い物だけではなくて、いろんな地域とのかかわり、住民とのかかわりというものを非常に持って商店街活動をされております。
 現在の状況を見ますと、大型店がどこかに行ってしまったら、まちが非常にがらんとしてしまって、まち自体が何か非常に殺風景で寂しさを感じるわけでありまして、そういった意味では、道としても、小売商業振興方策といったものに、さまざまな議論を通じて話をさせていただいた点についても盛り込んでいただいて、活気ある商店街づくりに向けての御努力をされるよう心からお願い申し上げまして、私からの質問にかえさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
○(千葉英守委員長) 鎌田委員の質疑は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後3時35分休憩
─────────────────────────────────
  午後3時50分開議
○(千葉英守委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 経済部所管にかかわる質疑の続行であります。
 大河昭彦君。
◆(大河昭彦委員) 大変御苦労さまです。
 中心市街地の振興対策につきまして、数点、質問させていただきます。先ほどの鎌田委員と若干ダブる部分があるかと思いますが、お許しください。
 道内の主要都市の中心市街地は、長引く景気の低迷、高齢化の進展、人口の減少、失業率の高どまり、大型小売店舗の郊外進出など経済社会的状況の変化、さらに、このような情勢変化に対応したまちづくりのおくれなどもあって、年を追うごとに衰退していくことは地方都市にとっての大きな課題であります。
 申すまでもなく、中心市街地のまちづくりは、行政と民間が連携してこれまでも進めてきたのでありますが、結果的には、かつてのようなまちの顔といった印象は薄らぎ、既に商業の中心といった実感も消えうせているのであります。
 道としては、これまでの商店街づくりあるいは中心市街地の商業の振興施策のどこに問題があったと分析されているのか、まず伺います。
○(千葉英守委員長) 商業経済交流課長坂口収君。
◎(坂口商業経済交流課長) 中心市街地の問題点の把握についてでございますけれども、中心市街地は、人々の日常生活の場であると同時に、まちの顔として文化やコミュニティーの中心をなし、住民生活に重要な役割を担ってきたところでございます。
 このため、道といたしましては、中心市街地の活性化を図るため、国と連携しながら、空き店舗を活用したチャレンジショップ事業などのソフト事業でございますとか、アーケード整備などのハード事業に対してこれまで支援をしてきたところでございます。
 しかしながら、本道の中心市街地などにおきましては、長引く消費の低迷や経営者の高齢化、後継者不足といった問題に加えまして、郊外への大型集客施設の移転や大型の空き店舗の発生など、新たな課題も加わり、集客力の弱体化やまちづくりの魅力の低下などから、その衰退に歯どめがかからない状況に置かれておりまして、こうした課題の解決に向けた一層の施策の展開が必要というふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(大河昭彦委員) 中心市街地が抱える各地域ごとの課題や問題点を具体的に把握することが基本であることは言うまでもありませんけれども、道としては、このような中心市街地ごとの課題を調査・把握し、問題解決に当たっているのかどうか、お伺いいたします。
◎(坂口商業経済交流課長) 各地域の問題点の把握についてでございますけれども、中心市街地の活性化を図るためには、地域ごとの課題や特性に応じた対策を講じることが必要だというふうに考えてございます。
 このため、道といたしましては、定期的に、中心市街地活性化基本計画の策定地域の計画の進捗状況の把握や商店街実態調査を行いますほか、今年度に入りまして、現地に出向きまして、現地調査や意見交換会を開催するとともに、道内市町村を対象としたアンケート調査を実施し、各地域における問題や要望などの把握に努めてきたところでございます。
 今後とも、市町村や経済団体などと十分連携をいたしまして、地域の実態把握に努めますとともに、地域の関係者の意向を十分踏まえた中心市街地の活性化対策に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(大河昭彦委員) 中心市街地の整備促進についてでありますけれども、行政が取り上げる中心市街地の整備に関する施策において、経済産業省、国土交通省、総務省など関係行政機関が多岐にわたり、これら国の機関と、道を初め、市町村などの自治体、そして地元商店街の関係者や団体との連携が必ずしも十分ではないことが、まちづくりが計画的に進まない原因の一つではないかと思われますが、いかがでしょうか。
◎(坂口商業経済交流課長) 中心市街地の整備促進についてでございますけれども、道としましては、これまで、中心市街地活性化法に基づきまして、道路などの基盤整備と商業機能の一体的な整備に、国や市町村など関係機関と連携をいたしまして取り組んできたところでございます。
 しかしながら、中心市街地活性化法につきましては、住宅、病院、学校など都市機能の集約の視点の欠如、基本計画における目標設定や評価体制の未整備、また、まちづくりの組織でございますTMOの事業実施体制の未整備といった課題があるものというふうに承知してございます。
 現在、国では、こうした課題に対応するため、中心市街地活性化法の見直しを進めているというふうに承知しておりますが、道といたしましても、このような国の動向に留意をしますとともに、市町村や関係団体などと連携をより一層密にしながら、中心市街地の活性化に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(大河昭彦委員) 本年度の全国土地価格調査によりますと、道内主要都市の中心市街地の土地価格は、札幌市などの一部区域を除いて、軒並みダウンしているのが実態であります。
 中心市街地の魅力は、単にまちなかの一等地にあるといった従来の考え方での評価ではなく、都市の各種機能がどれだけ整備されているか、総合的な視点からの価値判断によって決まってくるものと思います。中心市街地の土地評価も例外ではありません。中心市街地の活性化や振興対策を進める道としてはどのように受けとめているのか、お伺いいたします。
◎(坂口商業経済交流課長) 中心市街地の魅力アップについてでございますけれども、魅力ある中心市街地を再生するためには、商店街のにぎわい再生に加えまして、住宅、病院、学校などの各種の都市機能がコンパクトにバランスよく配置されて、それぞれが有効に機能しなければならないというふうに考えているところでございます。
 道といたしましては、人も施設も各種機能もコンパクトにまとまった、いわゆるコンパクトなまちづくりを目指しまして、各種機能の適正な立地や中心市街地への集積などにつきまして、庁内一体となって現在検討を進めているところでございます。
 以上でございます。
◆(大河昭彦委員) 空洞化防止対策についてお伺いいたしますが、地方都市の中心街に見られる、いわゆるシャッター通りを初め、高齢化や人口減少に伴いゴーストタウン化寸前といった中心街は全国的に数多く出現しているとのことでありますから、必ずしも北海道だけの問題ではありません。
 ただ、北海道は、高齢化の進展も速く、景気や経済が全国に比較して厳しいため、事態が一層深刻であることから、何らかの対策が必要と考えます。
 そのため、これまでのように、中心市街地の活性化について、単に商店街関係者と一部の行政だけで対策を考えるといった発想では、時代の変化の波にのみ込まれるだけではないかと思われます。
 中心市街地の商店街の振興といった視点から見ても、商品やサービスを求める消費者の消費行動や、商品などの品質と価格、さらに言えば、家族構成や中心市街地までの移動手段や所要時間など、これらの条件が一番よく整備されているところに消費者が集まるということは言うまでもありません。
 このような条件整備をだれがどのように進めるのか、きちんとした青写真がなければ実現は難しく、行政の規制による手段で解決できる問題ではないものと考えるのでありますが、道の見解をお伺いいたします。
○(千葉英守委員長) 商工局長内田幹秀君。
◎(内田商工局長) 商店街の振興についてでございますが、所得の向上や女性の社会進出などを背景に、消費者ニーズの個性化、多様化、さらにはモータリゼーションや少子・高齢化など、商業をめぐる環境は大きく変化しておりまして、また、まちの魅力につきましても、商業機能に加えまして、住居、病院など、さまざまな都市機能が求められているところでございます。
 商店街の振興は、商業者みずからの経営努力を基本としつつも、行政を初め、関係者が一体となり、まちの顔としての商店街づくりや魅力の向上に取り組むことが必要であるというふうに認識をしているところでございます。
 このため、道といたしましては、まちづくりの視点に基づきまして、商店街のソフト、ハード両面にわたる整備について必要な支援をしてまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(大河昭彦委員) 高度化資金利用組合に対する支援についてお尋ねいたします。
 中心市街地商店街の中には、高度化資金の融資を受け、商店街のアーケードの整備などを行った組合がありますが、その後、客足が遠のくことで売上実績が落ち、閉店も余儀なくされ、残った組合員が閉店した組合員の分まで負担しながら、資金の返済をしているという実態があります。
 道としては、このような高度化資金利用組合に対して何らかの支援を行い、これ以上、閉店ムードを呼び起こすような動きを発生させないことも必要であると考えますが、いかがでしょうか。
◎(内田商工局長) 高度化資金利用組合に対する支援についてでございますが、長引く景気の低迷や小売商業を取り巻く環境変化に伴いまして、一部の商店街振興組合におきましては、組合員の経営不振や閉店による脱退などから、高度化資金の償還に支障を来しておりまして、抜本的な運営改善が必要であると認識をしてございます。
 このため、道といたしましては、中小企業総合支援センターによる診断などによりまして、その実態把握に努めますとともに、必要に応じて償還猶予を行うこととし、地元商工会議所や商店街振興組合連合会などの関係機関と十分連携をとりながら、組合運営の適正化を支援してまいる考えでございます。
 以上であります。
◆(大河昭彦委員) 最近では、インターネットで販売する仮想商店街を開設して、地元加工食品の販路拡大に努めている事例も紹介されております。情報提供がまちづくりの条件整備にとって欠かせないことは言うまでもありません。
 既に、情報提供手段として取り入れている事例もあるようですけれども、こうした情報提供をどのように展開するかも商店街の振興にとって大事なことであります。情報提供や情報の発信について道としてはどのように考えているのか、お伺いいたします。
◎(坂口商業経済交流課長) 商店街による情報提供などについてでございますけれども、近年のインターネットや携帯電話などの普及に伴いまして、ネットを通じた商品購入や商品情報の入手など、消費者行動に変化をもたらしまして、商店街にも影響を与えているというふうに考えているところでございます。
 道では、これまで、商店街が行いますポイントカードシステムの導入や、空き店舗検索用システム、宅配・出張サービスシステムの構築といった情報発信などの事業に対しまして支援を行ってきたところでございます。
 商店街における情報化を促進することは、顧客ニーズへの迅速な対応や新たな魅力づくりにも資すると考えておりまして、道といたしましては、今後とも、商店街の情報化への取り組みに対して支援をしてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(大河昭彦委員) 本年度の基準地価の動向を見ますと、札幌市の商業地では、都心や地下鉄駅周辺でのマンションの建設ラッシュが地価を押し上げたとされております。このような動向がなぜ生じるのか。言うまでもなく、土地の利便性が他の地域から見てはるかに優位な条件にあるからであります。
 行政の各部門では、決まり文句として少子・高齢化社会という言葉が多用されますが、都市の中心市街地の整備の中で、本当に少子・高齢化に配慮したまちづくりがどれほど進んでいるのかといった問題があります。このような問題に対する反省や分析がなければ、本当の意味での商店街の振興や魅力あるまちづくりは期待できません。
 この問題は経済部だけの問題ではありませんので、これ以上の議論は控えますけれども、道が庁内に中心市街地活性化検討会を設置し、基本方針をつくっても、中心市街地の振興方策の中で、居住空間と、地域住民や観光客などを呼び込むことができる交通体系や、文化的・娯楽的な施設なども含めた魅力的な商店街づくりを目指さなければ、理想的な中心市街地の振興は難しいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
◎(坂口商業経済交流課長) 中心市街地の振興についてでございますが、先ほどもお答えいたしましたとおり、中心市街地を活性化し、魅力あるまちづくりを行うためには、商店街などの商業機能のみならず、住機能などの各種の都市機能の適正な立地や中心市街地への集積が不可欠というふうに考えているところでございます。
 このため、中心市街地活性化方策の取りまとめに当たりましては、ただいま御指摘の点も十分踏まえまして、コンパクトなまちづくりの視点から検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(大河昭彦委員) 郊外店の規制についてお尋ねいたします。
 中心市街地の空洞化を防止するため、大規模小売店舗立地の見直しを求める全国的な動きが見られます。既に、福島県は条例で、熊本県はガイドラインにより、大型店の郊外出店の規制に踏み切ったという事例が見られるほか、他の数県でも、条例などによる規制の検討を始めているとのことであります。
 また、最近、道内の商業関係団体からも、大型小売店舗の郊外出店の規制を求める動きが出ているとのことでありますが、部としてはどのように受けとめているのか、お伺いいたします。
○(千葉英守委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) 郊外出店の規制についてでありますけれども、他県におきましては、大規模な商業施設の立地について広域的な見地から調整を図るため、条例やガイドラインを策定する動きがあります。また、道内商工団体からも、まちづくり条例の制定について道として要望を受けているところでございます。
 道といたしましては、こうした条例やガイドラインは大規模な集客施設の立地調整手法の一つと受けとめておりまして、まちづくり3法見直しの国の動向や、他県のこれらの取り組みの効果や問題点などを十分見きわめながら、条例やガイドラインの検討も含め、年度内に中心市街地活性化方策を取りまとめる考えであります。
◆(大河昭彦委員) 中心市街地活性化法、大店立地法、都市計画法のいわゆるまちづくり3法の改正が来年の通常国会に提案される動きも伝えられております。
 道内においては、今後、市町村合併も促進され、新たに誕生した自治体が中心市街地をどのように整備していくかといった課題も出てきております。
 知事は、コンパクトシティーといった構想に言及されておりますが、構想の内容は明らかになっておりません。場合によっては、中心市街地という考え方自体が、従来のように一つのまちに一つといったことではなく、多様化することも考えられます。
 また、大店舗の立地規制も、関係市町村間の連携がなければ、住民が他市町村の大型店に出かけることも容易に想定されるところであります。
 道としては、まちづくり3法の改正の考え方や関係市町村との連携についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
◎(内田商工局長) まちづくり3法改正の考え方などについてでございますが、まちづくり3法は、大型店の立地場所周辺の生活環境の保全を初め、都市計画の観点から適正な立地を図るとともに、商業振興と市街地整備が一体となって中心市街地の活性化を実現しようとするものでございます。
 しかしながら、中心市街地における人口の減少や空き店舗の増加、病院や公共施設などの郊外への移転、商業地域以外への大型店の立地増加、市町村を超えた広域的観点からの立地調整手法の未整備、さらには、大型店の閉店後の空き店舗問題や地域のコミュニティー活動への参加など、新たな課題も加わりまして、中心市街地の活力低下に歯どめがかからない状況にあるものと認識をいたしております。
 このため、道といたしましては、広域的観点からの立地調整などを含めまして、関係市町村や経済界などと連携し、都市機能全般の市街地集約と中心市街地のにぎわい回復を一体的に進める枠組みの再構築が必要と考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(大河昭彦委員) 先ほども触れさせていただきましたけれども、高齢社会が一段と加速する中で、住民の生活スタイルが急速に変化してきており、住民は都心の中心部へ移動する傾向が強くなってきております。これは、みずからの居住地周辺で日常生活の用事が足りるといった環境を求めているからにほかなりません。
 コンパクトシティーとは、人や物の移動にエネルギーや時間をかけずに目的が達成できるまちづくりとも言えるのではないでしょうか。
 これは、商業振興といった点からいえば、生産から消費までの流通機構を簡素合理化し、その中に、道が推奨する地産地消、産消協働といった消費行動が高まるための工夫や努力が必要であるということと考えますが、道の見解をお伺いいたします。
◎(近藤経済部長) まちづくりの考え方についてでありますけれども、これまで拡大・拡散してきた都市開発から、まちの中心に人も施設も各種機能もコンパクトにまとめるまちづくりを進めるためには、地域の特性を生かして、各種の都市機能の適正な配置や、地産地消の促進による商店街のにぎわい再生など、総合的な取り組みを、生産者、商業者、行政機関、住民が一体となって進めることが重要であると考えております。こうした考え方のもと、まちづくりのあり方などにつきまして、庁内が一体となって検討してまいる考えであります。
◆(大河昭彦委員) ただいま、それぞれ答弁をいただきましたが、特に、ただいま最後に、庁内が一体となってということでありました。
 近隣市町村からも車で買い物に来る郊外の大型店との共存共栄の考え方から、中心市街地商店街がある程度のボリュームで商売が成り立つ、そういう環境づくりについて行政が手助けをすることが大変大事なことだというふうに私は考えております。
 そのためには、市町村、それから道庁各部の垣根を外して、役割分担をして、それなりのボリュームの公営住宅をつくることが、特に地方都市の中心街再開発には絶対必要と考えております。目に見える効果を出す具体的な取り組みを心から期待申し上げて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(千葉英守委員長) 大河委員の質疑は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 これをもって、経済部及び労働委員会所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。
 理事者交代のため、このまま暫時休憩いたします。
  午後4時15分休憩
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  午後4時19分開議
○(千葉英守委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔竹内主査朗読〕
1.議長及び予算特別委員長から、委員の異動について、丸岩公充
 議員の委員辞任を許可し、蝦名大也議員を委員に補充選任し、
 第2分科委員に補充指名した旨、通知がありました。
─────────────────────────────────
△1.教育委員会所管審査
○(千葉英守委員長) これより教育委員会所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 蝦名大也君。
◆(蝦名大也委員) それでは、通告に従いまして、順次質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、学力テスト、学力調査についてであります。
 学力調査の結果が過日発表されたわけでありますけれども、この調査結果を受けまして、学力向上、学習環境の充実とか施策の充実などにどのように結びつけていくかが極めて重要なことだと私は認識をしているわけであります。
 本会議におきましても、教育長の方は、確かな学力の育成にさらに努めることが重要であると受けとめ、各学校において児童生徒の実態等に応じた学習指導の改善充実が図られるよう取り組みを進めてまいる、このようにお答えになっているわけであります。日本語としては極めてわかりやすい話なのでありますけれども、それじゃ、これを個別具体にやる場合にはどういうふうにしていくのかということに若干不安を持っているわけであります。
 そんな意味で、以下、質問させていただくわけでございますけれども、まず最初に、義務教育と高校とを分けて聞いていきたいと思いますが、義務教育の小中学校に対して、この調査結果を受けてどのような対応をとってきたのか、お伺いをいたします。
○(千葉英守委員長) 小中・特殊教育課長小野寺敏光君。
◎(小野寺小中・特殊教育課長) これまでの対応についてでございますが、道教委といたしましては、本調査の結果を公表した後、直ちに各市町村教委や学校に通知をいたしますとともに、ホームページにも掲載し、広く周知を図っているところでございます。
 また、教委連や校長会にも調査結果や指導上の改善点などについて説明いたしますとともに、各教育局の担当課長を招集し、調査の具体的な分析結果や改善点、各学校への指導に当たっての方策などを説明し、意見交換を行ったところでございます。
◆(蝦名大也委員) 各学校への指導に当たっての方策などを説明しながらということでありますけれども、課題を検討するに当たって、今回の調査結果の発表というのは北海道全体の傾向でありまして、それぞれの学校ですとか市町村単位の結果ではないわけであります。調査方法も、全道の児童生徒の6%をアトランダムに抽出しているわけでありまして、これであれば、学校単位とか市町村単位でどういう状況だったかということを出すことは当然不可能だと思うわけであります。
 しかし、しっかりとした指導をするに当たっては、少なくとも、できるだけ狭めるというのでしょうか、例えば、市町村とか学校単位というのが無理であれば、支庁単位とか、そのような課題の出し方、分析はできるかと思うのですけれども、その点についてお答え願いたいと思います。
◎(小野寺小中・特殊教育課長) 管内ごとの状況についてでございますが、本調査の実施や分析・公表などにつきましては、外部の有識者などによって構成する検討委員会の意見を踏まえまして、全道的な学習状況の分析を行い、その実現状況について公表することとしていたものでございまして、対象として全道の児童生徒数の6%を抽出したものでございまして、管内ごとについて見ますと、サンプル数が少ないところもありますことから、管内ごとの分析につきましては想定していなかったところでございます。
◆(蝦名大也委員) 管内ごとの分析は想定していないということは、そういった個別のものを調査するものではない、支庁単位のことは無理だというわけでありますけれども、それでは、それぞれの学校の現状とか、その学校の抱える課題というものをだれも把握しないで、市町村教育委員会とか学校で一般論として検討してくださいと、こういう対応になるのじゃないかというふうに考えるのですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
◎(小野寺小中・特殊教育課長) 市町村教育委員会の取り組みについてでございますけれども、このたびの調査は、学習指導要領の目標及び内容に照らした本道の児童生徒の学習の実現状況について、全道的な傾向を分析し、課題と改善点を示したものでございます。
 各市町村教育委員会においては、本調査の結果を参考にし、積極的に活用するとともに、各市町村教委や学校が独自に行っている調査等の結果も踏まえて課題などを整理し、地域や児童生徒の実態などに応じて学習指導の改善充実を図っていくことが大切であるというふうに考えております。
◆(蝦名大也委員) 今のお答えでいきますと、それぞれの学校の方でその学校の児童生徒個々の実態というものはしっかり把握しているのだよという意味合いになるのでしょうね。
 それであれば、このペーパーの中で言っている通過率ということ──これは国の方から言ってきておりますけれども、今回の調査で、通過率に達していないところが何でこんなにいっぱいあるのですかというふうにも思うわけでありますけれども、それは後からの問題とします。
 今のお話でいきますと、道教委としては、全道の傾向を調査したものでありまして、それを一つの見本として、その指標をもとに、それぞれの市町村教育委員会並びに学校の方で、現状と比較検討しながら、足らざる点をしっかり補っていただきたい、こういうような意味合いに使ってくださいということになるかと思うわけであります。
 そういった比較検討した結果について、道教委としては、フィードバックというのでしょうか、現状はどうだった、そして、これからどうするという、こういったフィードバックを求めるかどうかについてお伺いしたいと思います。
◎(小野寺小中・特殊教育課長) 市町村教育委員会などの取り組みにかかわってでございますが、道教委といたしましては、このたびの学習状況調査の結果を生かしまして、各市町村教委や学校、教育関係団体と十分連携しながら対応することが大切なことと考えております。
 こうした観点に立って、各市町村教委や学校の取り組み状況につきましても、指導主事による訪問などを通じて一層の把握に努め、学習指導の改善充実を支援してまいりたいというふうに考えております。
◆(蝦名大也委員) 把握という言葉もありますし、取り組み状況という話もあるわけでありますけれども、何となくすっきりしないというか、そういう部分を感じるわけであります。それぞれの中で検討しながら、それぞれの中で対応していってくれというのであれば、北海道の教育の責任者たる道教委の姿はどこにあるのだろうかという思いがするわけなのです。
 義務教育の方を直接所管するというのは市町村教育委員会でありますから、そこに向けて道教委がどうだこうだという越権的な行為に出ることはできないという認識はあるかと思うのでありますけれども、さっきもお話ししましたが、現状はそれぞれの学校でしっかり把握しているにもかかわらず、通過率というところに達していなかったという事実があるわけでありますから、そういったことを考えていきますと、その事実が明らかになった現状の中で、やっぱり、道教委としても、それぞれの市町村教育委員会の方に、しっかりとした話というか、指導というか、そういったことをしていく必要性があるのじゃないかと私は考えているわけであります。
 そういった意味で、フィードバックというか、現状の把握と、どうするかということをしっかり求めることが大切だと思っているわけでございますけれども、もう一度改めてその点をお聞きしたいと思うわけであります。
 また、しっかりした取り組みを前に進めていくためには、当然、目標設定というのがないとおかしいと思っているわけでございまして、その点についてもあわせてお伺いをいたします。
○(千葉英守委員長) 学校教育局長金丸浩一君。
◎(金丸学校教育局長) 今後の取り組みなどについてでございますが、学習指導の改善充実を図るためには、市町村教育委員会や学校等と連携した取り組みが必要でありますことから、道教委といたしましては、今後とも、各学校において児童生徒の実態に応じた学習指導の改善充実が図られますよう、その把握に努めますとともに、必要な資料の提供、教育課程に関する研修事業の充実などに取り組んでまいりたいと考えております。
 また、国の設定した通過率を下回る問題があった今回の調査結果を踏まえまして、国が設定した通過率を達成することができますように、学ぶ意欲の高揚や学習習慣の定着、個に応じた指導の工夫、学校と家庭、地域などが連携した学習支援など、確かな学力の育成に向けまして全力で取り組んでまいります。
◆(蝦名大也委員) 先ほども出たわけでありますけれども、しっかりした把握に努めていきながら進めていくということであります。あわせて、目標設定というのは、国の通過率ということで今御答弁いただいたわけであります。
 国の方は19年に悉皆でやるかという話もあるわけでありまして、道独自のものは次はどうするかというのは決まっていないわけでありますけれども、当然、そういった中で、しっかりと通過率をクリアするような形に進めていかなきゃいけないことだと思っていますし、これがまた公表されてきまして、北海道が低かったとか──クリアして、数字は高ければ高いにこしたことはないわけでありますから、ぜひとも、そこのところは目標に向けてしっかりと進めていただきたいと思うわけであります。
 特に、義務教育の場合は、覚えるものはそんなに数がないのです。高校ぐらいまで行きますとちょっと大変になってくるかなと自分でも認識はしていますけれども、やっぱり、子供の可能性というのは高いものでありますので、とりわけ義務教育に関しては、そういった点も要請をしておきたいと思いますので、お願いいたしたいと思います。
 今度は、道立高校についてでありますけれども、今もお話ししたわけでありますけれども、道立高校については、この調査結果を受けてどのような対応をとってきたのか、お伺いをいたします。
○(千葉英守委員長) 高校教育課長穂積邦彦君。
◎(穂積高校教育課長) 道立高校に対するこれまでの対応についてでございますが、先ほど小中・特殊教育課長から申し上げました小中学校に対する取り組みと同様の取り組みを行いましたほか、11月に全道2会場で開催いたしました高等学校教育課程改善協議会におきまして、調査結果や今後の対応について説明・協議を行いますとともに、現在実施しております指導主事の学校訪問におきましても、調査結果の分析を踏まえた具体的な指導助言を行っているところでございます。
◆(蝦名大也委員) 次は、先ほどと同じでありますけれども、フィードバック、目標設定についてであります。高校というのは直営店でありますから、義務教育よりはストレートに対応と対策がとれると思いますが、その点についてお伺いします。
◎(穂積高校教育課長) 道立高校への指導などについてでございますが、このたびの調査結果におきましては、国語では、文章の展開に注意して筆者の意図をとらえる力、数学では、公式や法則などを正しく適用して解く力、英語では、文章の流れや語法を考えながら正確な英文で書く力などについて十分でない状況が見られますことから、各学校が、こうした結果を踏まえ、自校の生徒の実態等に応じた目標を具体的に設定するなどして、学力向上に取り組むことが重要であると考えております。
 このため、道教委といたしましては、校長会等との情報交換や指導主事による学校訪問などを通じ、各学校の取り組み状況の把握に努めますとともに、他の学校の参考となる事例について教育課程編成・実施の手引に掲載するなど、学力向上が図られるよう努めてまいります。
◆(蝦名大也委員) 私が、予特も含めて、本会議等々で、教育に関して一貫して言っている話でありますけれども、教育の議論に数字が存在しない、ここがどうしても問題点だとずっと思っているところであります。
 もちろん、道教委だけじゃなくて、文科省でもそうでありますが、理念絶対主義で、数字ゼロという議論をしているわけであります。学力低下論争があったときだって、それじゃ、とりあえず学力テストを行いますかと。それは、過去と現状との比較ということでありまして、あくまでも比較どまりという形であります。
 教育に関しては、機会均等、そして、結果は不平等というか、それでも平等だというふうに思っている部分が常にあるから、現実的な差というものを認めてこないのかなと思うのでありますけれども、これはどうなのかなと。そういう中でいろんな施策を進めるから、本当にアバウトな施策の形になり、形容詞が多いような話になってくるのじゃないのかなと思っているわけであります。
 ただ、学力の調査については、国の方におきましては、一定の目標を示し、先ほど言いましたけれども、通過率というものを設けているわけでありますから、しっかりとそこのところを目標にしながら、足りないところは補っていくということで進めていっていただきたいと思ったのです。
 そういう中で、学力とかといったもので物事を考え、今ある道教委のいろいろな事業を見ていったときに、夢と活力あふれる高校づくり推進事業──夢活ですよね。これに注目をしているわけであります。
 これは特色ある学校づくりをうたっているわけでありますけれども、高校の特色といったら、私の思いとしては、進学校か就職校か、この二つしかないわけであります。つまり、いろいろなところに差があるものを特色というふうに言っているのかなという気もするわけであります。
 この夢活事業一つを見ても、目標設定とか結果報告、ここもしっかりとした数字というものを出していく必要性があるかと思っているわけでありますけれども、この成果報告等についてはどんな形になっているのか、お伺いをいたしたいと思います。
◎(穂積高校教育課長) 目標設定などについてでございますが、夢と活力あふれる高校づくり推進事業におきましては、すべての実施校におきまして、可能な項目につきましては、生徒の実態等を踏まえて、目標や成果の数値化に取り組んでおりまして、例えば、生徒の平均家庭学習時間の増加や、英語検定準2級、漢字検定準2級合格などの資格取得者数の増加などの成果が見られているところでございます。
◆(蝦名大也委員) そうなのですよね。そういった英検とかの数というのは若干出ているというふうにはお聞きをしました。
 ただ、一番最初のところを見ていきますと、学ぶ意欲が高まったというのが100%とか、教える何がどうなったというのが100%とか、そういう部分の方がいつも代表されて出てきていまして、細かく見ていけば、裏の裏の方に、何人受験したとか、そういうものが──達成率があるところは、準2級が63%から65%に上がったとかというものがあるわけですが、そういったものをどんどんどんどん出しながら進めていくと、この取り組み方は変わってくるかと思うのです。
 それで、先ほどお答えもいただきましたけれども、高校の場合、国語と数学と英語、こういったものの具体的な課題に基づいて、いろいろ対応していくというお答えだったわけでありますけれども、そうなると、この夢と活力あふれる高校づくり推進事業は極めて重要で大切なものだと思っているわけであります。
 ところが、これは今年度で一応終了というふうに伺っているわけでありますけれども、高校の学力向上、特色の発揮等々を進めていくためには極めて大事な事業じゃないかと思っているわけでございまして、明年度におきましてはこの事業というものをどのように充実させていく考えなのかをお伺いいたします。
○(千葉英守委員長) 生涯学習部長真田雄三君。
◎(真田生涯学習部長) 今後の取り組みについてでございますが、確かな学力の育成につきましては、豊かな心、健やかでたくましい心身の育成とともに、生徒に生きる力を身につけさせるために、全道的に取り組むべき重要な課題であると認識しておりますので、今年度で終了いたします夢と活力あふれる高校づくり推進事業の取り組みを発展させますとともに、このたびの学習状況調査の結果を踏まえまして、すべての学力の基礎となる読解力、表現力の育成や、今後の北海道を見据えた高度で専門的な学力の向上などに向けまして、新たな施策について検討してまいります。
◆(蝦名大也委員) この取り組みを発展させるために新たな施策について検討してまいるということでございますので、よろしくお願いいたしたいと思うわけであります。
 次に、英語教育についてお伺いしたいと思いますけれども、10月に出されました中教審の答申におきまして、「小学校段階における英語教育を充実する必要がある。」と、このようにあったわけでありますけれども、まず、この内容につきまして道教委の認識をお伺いします。
◎(小野寺小中・特殊教育課長) 小学校における英語教育についてでございますが、中教審答申におきましては、「グローバル社会に対応し、小学校段階における英語教育を充実する必要がある。」というふうに示されておりまして、現在、教育課程部会において具体的な実施方法について検討が行われているというふうに承知しております。
 道教委といたしましては、次代を担う子供たちが、国際的共通語となっている英語のコミュニケーション能力を身につけることは重要なことであり、こうした観点から、小学校における英語活動などの英語教育について充実を図っていかなければならないものというふうに考えております。
◆(蝦名大也委員) それでは、小学校における英語活動の取り組みの現状はどのようになっているのか、お伺いします。
◎(小野寺小中・特殊教育課長) 小学校における英語活動についてでございますが、本道においては、約7割の小学校で、総合的な学習の時間などを活用して取り組まれており、具体的には、ゲームや簡単なあいさつ、ネイティブスピーカーなどとの触れ合い、外国の子供たちとの交流などが行われているところでございます。
 また、現在、幕別町において、外部講師を活用して英語活動の指導方法の改善向上などを図る小学校英語活動地域サポート事業を実施するなど、特色ある取り組みも見られるところでございます。
◆(蝦名大也委員) 小学校における英語教育の導入につきましては、答申後に国としての対応が示されるということで、最初は秋にもと、次は12月にもと、こういうふうになっていたわけでありますが、今12月ですけれども、どのようになっているのか、お伺いします。
◎(小野寺小中・特殊教育課長) 国の動向についてでございますが、現在、中教審の教育課程部会において、小学校における英語教育のあり方について、必修とするかどうか、国語力育成との関係、中・高等学校の英語教育との関係などについて具体的な検討が行われていると承知しております。
◆(蝦名大也委員) まだ中身がはっきり出ていないということでありますので、それではなかなか大変なわけでありますけれども、それでも、英語教育の必要性というのは道教委も一貫して考えているわけでございます。
 それでは、英語教育の充実というものにこれからどのように取り組んでいくのか。国の方は示されていないわけでありますけれども、現状においてどのように進めていくのか、考え方をお伺いします。
◎(金丸学校教育局長) 道教委の取り組みについてでございますが、道教委では、これまで、道立教育研究所において、小学校の教員を対象として、英語活動にかかわる研修講座を実施いたしますとともに、小学校英語活動の手引を各学校に配付しまして、その活用を働きかけるなどしてきたところでございます。
 今後、こうした取り組みの一層の充実を図りますとともに、各教育局や市町村教育委員会に配置されておりますALTが小学校においても実情に応じて活用されるよう促しますほか、現在、本道において、小学校における英語教育の研究開発に取り組んでおります市町村を支援いたしますとともに、その成果を広く紹介するなどして、小学校における英語活動の充実に努めてまいりたいと考えております。
◆(蝦名大也委員) 英語教育については本当に大事になってくると思うわけでございます。
 通告もしていないので、あれでありますけれども、英語教育の中で、先ほども思っていたわけでありますけれども、今度は、教える側──これは、小学校だけにとどまらず、高校も含むことになると思います。小学校の場合はまだわからないけれども、中学校、高校の英語を教える側の先生方のレベルもいろいろあると思うわけであります。
 今、英語教員の採用試験の場合、TOEICが730点でしたか、TOEFLが550点と言われているわけでありますけれども、これは最近の話でありますから、昔から先生をやっている人たちはどのくらいあるのだろうか、道の高校の先生方や中学校の先生方全員がそういったものを受けているのかということ、これは、通告をしていないから、今聞けないわけでございますけれども、こういった課題が出てくるわけでございまして、これは改めて聞いていきたいと思っていますので、調べておいていただきたいと思います。
 世界基準というのがあるわけですし、求められているものがあるわけでありますから、そういった方面も進めていただきたいことをあわせて要請しておきたいと思います。
 時間がない中で、最後であります。
 行財政改革についてでございますけれども、まず、給与の適正化についてです。
 我が会派におきましては、さきの3定で、国とは異なる取り扱いをしている、給与の適正化が必要なものとして15項目を指摘しておりますけれども、これらにつきましてどう対処しようとしているのか、お伺いしたいと思います。
 また、取り組みの状況を、改革工程表上、明記すべきと考えているわけでございますけれども、その見解もあわせて伺います。
○(千葉英守委員長) 教職員局長上林猛君。
◎(上林教職員局長) 給与の適正化についてでございますが、道教委といたしましては、教職員の給与につきまして、人事委員会の勧告などを踏まえまして措置をしてきたところでございますが、社会情勢の変化などに対応し、不断に見直しを行う必要がありますことから、今後、知事部局とも連携をいたしまして、給与の適正化を積極的に推進していく考えでございます。
 また、行政改革大綱の改革工程表案におきまして、給与の適正化に関し、早期に見直しを行うものとして、初任給1号俸上積み措置や特殊勤務手当の見直しなどの3項目を記載しているところでありますが、これ以外の項目につきましては、知事部局と連携をし、その記載のあり方などについて検討してまいります。
◆(蝦名大也委員) 道は、人件費を800億円削減することとして、その内訳として、給与費は685億円削減するとしておりますけれども、道教委分は幾らなのか、お伺いしたいと思います。
○(千葉英守委員長) 給与課長深澤正君。
◎(深澤給与課長) 給与の削減額についてでございますが、去る10月25日に策定しました「道財政運営の健全化のための給与措置」におきまして、道全体の削減影響額は685億円となっておりまして、そのうち、道教委が所管する教職員に係る削減額は300億円程度と見込んでおります。
◆(蝦名大也委員) それでは、職員数の削減というのは、800億引く685億の115億円ということでありますけれども、道教委分は幾らになるのでしょうか。年度ごとの削減人員数及び効果額についてお伺いをいたします。
○(千葉英守委員長) 総務課長成田洋司君。
◎(成田総務課長) 職員数の削減についてでございますが、道教委の事務局職員につきましては、組織機構や事務事業の見直しなどを通じて職員数の適正化を図っていくこととし、また、教職員につきましては、標準法に基づく適正配置を行うこととしており、その削減人員数及び効果額につきましては、現在、精査・検討中でございます。
◆(蝦名大也委員) 精査・検討ということでございますし、また、あした知事総括質疑があるわけでございますから、そういった形になるのかなと思っているわけであります。
 それでは、教育局の再編について伺いたいと思いますけれども、支庁の再編にあわせまして、教育局の再編を打ち出しているわけであります。
 支庁と教育局は役割が違うわけでありますから、再編の考え方や所管区域が異なることは当然と思っているわけでありますけれども、どのような考え方で再編を行っていこうと考えているのか、また、その所管区域はどのようにしていこうと考えているのかをお伺いしたいと思います。
○(千葉英守委員長) 企画総務部長藤原貴幸君。
◎(藤原企画総務部長) 教育局の再編についてでございますが、教育局が所管しております事務は、市町村の教育行政はもとよりでございますが、地域のスポーツ・文化活動、各種の事業展開などの面におきまして支庁制度と密接なかかわりを持っているところでございます。
 このようなことから、道教委といたしましては、地域生活経済圏──これは道内6圏域に分かれておりますが、この地域生活経済圏を基本といたしまして、支庁の所管区域を再編するという支庁制度改革プログラムの考え方を踏まえまして、教育局のあり方について検討を進めることとしております。
 今後、具体的な組織体制の整備などにつきましては、市町村教育委員会や校長会など教育関係団体などの御意見も十分伺いながら検討を進めまして、支庁所管区域の見直しにあわせました教育局の再編に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
◆(蝦名大也委員) もう時間もないわけでありますけれども、先ほども申し上げましたけれども、教育の中でも、しっかりと数字を求めながら、また議論をしてまいりたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
○(千葉英守委員長) 蝦名(大)委員の質疑は終了いたしました。
 池田隆一君。
◆(池田隆一委員) 通告に従って進めていきますけれども、大分時間も過ぎてまいりましたので、何とか時間には協力したいなというふうな思いでございます。
 2点通告をしておりますけれども、まず、いわゆる義教法──義務教育費国庫負担制度について数点お伺いしてまいります。
 まず、この論議は教育の地方分権の論議の中で進められていると思いますけれども、国と地方の新しい行政のあり方として、一般行政についても道州制が論議の俎上に上がっており、道でも道州制特区が議論されています。また、その中で、国内の将来の教育のあり方として、教育の地方分権も論議をされています。
 そこでまず、北海道の教育行政を担っている道教委として、このような教育の地方分権の動きをどのようにとらえておられるのか、お尋ねします。
○(千葉英守委員長) 教育政策課長村瀬剛太君。
◎(村瀬教育政策課長) 道州制特区等の動向と教育の地方分権についてでございますが、道におきまして、道州制の先行実施に向けて、現在、道州制特区に関する提案を国に行っておりまして、教育につきましては、幼稚園と保育所の一体的な運営に関する基準の緩和など6項目を提案しているところでございます。
 また、国におきましては、本年10月の中央教育審議会答申を踏まえ、現在、市町村や学校の裁量を拡大するなど、教育の地方分権に向けて、義務教育における制度改正等の検討が進められていると承知しております。
 道教委といたしましては、地域に根差した教育行政を展開するに当たっては、国、道、市町村間の適切な役割分担のもとで進めていくことが大切であると認識しておりまして、国においてもこのような観点に留意しながら検討が進められているものと考えております。
◆(池田隆一委員) そこで、教育の地方分権についても、国の責務と地方の責務、こういうことを考えていくことが必要だというふうに思っています。
 憲法では、第26条で、「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。」と記載をされています。その2項では、国民として普通教育を受けさせる義務を負い、義務教育は無償とすると規定をしています。
 このことから、教育における国の責務については、特に義務教育について、教育の機会均等と水準の維持、そして無償制ということが重要であると考えます。つまり、義務教育では、いつでも、どこでも、ひとしく教育を受けることができる教育上の外的な条件整備を行うことが国の責務だとも言えます。
 また、地方においては、それぞれの地域の特色を生かし、内的条件として、特に市町村などの自治体がどのような教育を行っていくのかという点で、個々の児童の能力に応じて進めていくという教育実践を行うことが大事ではないかというふうに思っていまして、教育の地方分権の姿としては、そういう形を描きながら進めることが大事だと思いますけれども、道教委としては教育の地方分権についてどのような見解を持っておられるのか、お伺いします。
○(千葉英守委員長) 企画総務部長藤原貴幸君。
◎(藤原企画総務部長) 義務教育におきます地方分権についてでございます。
 国民が質の高い教育をひとしく受けるためには、ただいま議員からお話のございました、憲法に定められております、機会均等、水準確保、無償制という義務教育の根幹を国がその責務として保障することが大切であると考えております。
 道教委としては、このような国の責務を前提といたしまして、できる限り市町村あるいは学校の裁量が拡大され、学校教育の場におきまして、子供たちや地域の実情に応じた特色ある教育を実現していくことが重要である、そのように認識しております。
◆(池田隆一委員) これから、義教法の関係で、義務教育費国庫負担について個々に聞いていきますけれども、義務教育費国庫負担制度の扱いが教育の地方分権の象徴的な存在として最近論議をされてきて、一つの決着を迎えているという形になっているのではないかというふうに思っています。
 この間の地方の意見として、特に知事会などの動きを見ますと、何か、国の責務という視点が欠落していて、一般財源化ということを要求している、そんな大きな疑問を感じているわけです。
 知事会などは、義務教育費国庫負担金を一般財源化すると、地方の自由度が高まり、教育の地方分権が進むという視点で意見を述べているようです。先ほど言いましたように、教育の地方分権は進めなきゃいけないと私も思っていますけれども、国の責務はあるのではないか、そういう視点を大事にしなきゃいけないのではないか、その視点の中で考えていくべきではないかと。したがって、国の責務を放棄するような財源の移譲というものには疑問を感じるわけです。
 現在の義務教育費国庫負担制度の中では、最低限の財源の保障を国が行っているのだというふうに考えます。
 と申しますのは、地方が教育を充実していくということで、例えば、義務教育において9年間すべて35人以下学級をやろうとすれば、独自の財源を持ち出すことによって少人数学級ができるシステムというのは今でき上がっているわけです。
 このことからいって、義務教育費国庫負担金を一般財源化して、どのようにして自由度を高めていくのか、教育の充実という視点からは見えてこないというふうに考えるのです。逆に言えば、自由度がマイナスの方向に行くのではないか。充実という視点でいえば、マイナスの方向に行くのではないか。
 それは、将来、定数法が改正されたり何だりして40人以上の学級ができたり、県ごとの教職員の賃金に大幅な格差が出てきたり、また、昨今問題になっておりますけれども、若年者など給与の低い教員を多く採用するという視点の中で期限つき教員がふえてくる、そういうマイナスの自由度になっていくのではないかという心配点がございます。
 また、財務省や総務省では、この一般財源化に積極的な発言が見えておりますけれども、この意図というのは、地方交付税の削減を意図して、教育の地方分権に名をかりて地方財政の削減の手段にしようとしているのではないか、そういう意図の中で国の大幅な財政の赤字を減らそうとしているのではないかということも危惧します。
 このようなことが見え隠れしているために、各教育団体、PTA、また各自治体、議会も含めまして、この国庫負担制度の堅持を求める決議がなされている、そんなような状況ではないかなというふうに思っています。
 そこで、道教委として、義務教育費国庫負担制度に対するこのような知事会などの地方団体の一連の動きをどのようにとらえてきたのか、お尋ねします。
○(千葉英守委員長) 給与課長深澤正君。
◎(深澤給与課長) 地方6団体の意見などについてでございますが、全国知事会など地方6団体におきましては、義務教育費国庫負担金について、地方交付税による確実な財源措置等を前提に税源移譲の対象とした上で、国は、義務教育における地方公共団体との適切な役割分担を踏まえ、その責務を法律上明記するとともに、都道府県間において教育費の水準に著しい格差を生じることのないよう法令に明記するといった考え方に立ち、これまで、中央教育審議会を初め、国などに意見を述べてきたものと承知しております。
 道教委といたしましては、本道の小中学校を取り巻く状況を踏まえ、教育の機会均等と教育水準の維持向上が確保されるよう、義務教育費国庫負担制度の根幹を尊重した検討について国に要望を重ねてきたところでございます。
◆(池田隆一委員) いわゆる一般財源化は、国庫支出金、補助金と負担金を合わせて総額で約20兆円あると言われていまして、社会保障が12兆円、公共事業が5兆円、教育が約3兆円という形に分けられるようですけれども、一連の動きを見ていますと、生活保護を含めまして、社会保障の関係については地方は反対で、何とか一般財源化するなというふうに言ってきて、教育については一般財源化と。
 社会保障については、これから、高齢化により社会保障関係の負担がふえるのではないか、そういうことが予想される中で、地方が負担増となるのは大変だ、だから国が責任を持て、こういう動きがあるのではないか。
 しかし、教育についてはなぜ積極的になるのか。その理由は少子化なのです。
 つまり、子供の数が減っていくと、将来、この財源に余剰金が出てきて、ほかの財源として回していけるのではないかという含みもあるのではないかというような疑いも持っているわけです。
 今は、地方にとってどれが得でどれが損かというような観点も見え隠れするのですが、小泉首相もよく使われますけれども、米百俵の話があります。財政が厳しくても、将来の人材育成というものをしっかりとやっていくことが大事だという趣旨で、この米百俵の話があるわけですので、このことをしっかりと踏まえながら論議していかなきゃいけないというふうに思っています。
 そこで、来年度の義務教育費国庫負担金の扱いについて、従来の2分の1負担から3分の1負担という形で政府・与党は方針を決定しました。これが減るという形において、教職員の人件費または教育予算がしっかりと確保されるのか否か、危惧される点が多くあります。
 道教委として、3分の1の負担となったことをどのように分析し、今後どのように対処をしようとしているのか、お尋ねいたします。
○(千葉英守委員長) 教職員局長上林猛君。
◎(上林教職員局長) 教育予算の確保についてでございますが、学校教育の直接の担い手であります教員の活動は、児童生徒の人格形成に大きな影響を及ぼしますことから、広域で小規模校が多い本道におきまして、資質・能力にすぐれた教員を確保することは大変重要なことと考えております。
 道教委といたしましては、早急に情報収集を行い、今回の制度改正の内容につきまして把握・分析した上で、知事部局とも連携を図りながら、教職員の給与費について、その確保に努めてまいります。
◆(池田隆一委員) 方針は決まったものの、まだ具体案が出てきておりませんので、今後の課題だというふうに思いますけれども、確保に向けてしっかり努力をしていただきたいと思っています。
 今回の政府の義務教育費国庫負担の方針は、あくまでも来年度の方針なわけでして、この一般財源化や、国庫負担制度を残すのか否か、これは今後も論議をされていくのではないかというふうに思っています。
 そこで、道教委としては、今後、義務教育費国庫負担制度の堅持、また、教育予算の確保に向けてどのように対処されるのか、見解を明らかにしてください。
○(千葉英守委員長) 教育長相馬秋夫君。
◎(相馬教育長) 義務教育に関しまして、今後の取り組みについてでございますけれども、政府・与党合意におきましては、義務教育費国庫負担金の割合が2分の1から3分の1にされたことに加えまして、今後、与党において、義務教育や高等学校教育等のあり方、それから、国、都道府県、市町村の役割について引き続き検討することとされてございます。
 道教委といたしましては、今後とも、義務教育については国の責務において教育の機会均等と教育水準の維持向上が図られますよう、国の動向等を見きわめながら、知事部局等とも十分連携をして、さまざまな機会をとらえて国に働きかけるなどいたしまして、本道の未来を担う人材の育成に最善の努力を重ねてまいります。
◆(池田隆一委員) 時間もなくなってきましたので、次に、教職員の採用や人事について入っていきたいと思いますけれども、まず、端的に、来年度の教員の採用予定数は小・中・高別にどのようになっているのか、お尋ねいたします。
○(千葉英守委員長) 教職員課参事三沢俊孝君。
◎(三沢教職員課参事) 来年度の教員の採用予定数についてでありますが、現在のところ、札幌市を除く全道の状況では、小学校で約350名、中学校で約300名、高等学校で約100名、特殊教育諸学校で約40名をそれぞれ見込んでいるところでございますが、今後、教員の退職動向や、児童生徒数の増減に伴う学校の統廃合などの状況によりまして変動があるものと考えております。
◆(池田隆一委員) そこで、数も大変少なくなってきているなということで、希望者が多い中で大変だなという思いもしますけれども、道内の教員の採用や人事についてどのような課題があると道教委として押さえておられるのか、伺います。
◎(上林教職員局長) 教員の採用などについてでございますが、本道におきましては、近年の急激な少子化に伴いまして、他府県に比べて、1学級当たりの人数が少ない小規模校や僻地学校の占める割合が多くなってきております。
 このような中にありまして、教員の人事につきましては、都市部への異動を希望する教員が多いこと、小規模校や僻地学校を多く抱える管内に新採用者の割合が高いこと、都市部での長期勤務者が多いこと、地域間の年齢構成に格差が生じていることなど、こういう状況にあるものと受けとめております。
 道教委といたしましては、教育水準の確保や学校教育の活性化の観点から、市町村教委とも十分連携を図りながら、年齢や教科など、バランスのとれた教員配置に一層努めていかなければならないものと考えております。
◆(池田隆一委員) 最後の質問ですけれども、実は、なぜ教員の採用や人事について質問しているのかといえば、10月26日に中央教育審議会が答申を出しました。その中で、採用や人事については、将来的に市町村などの自治体に権限を移譲するという項目もあったわけですが、広い本道としては、過疎地域を多く抱え、1町村に、小学校1校、中学校1校という町村も多くあるわけでして、この採用と人事には課題が本当に多いのではないか、そう思うわけです。
 したがって、これらの見解といいますか、答申が出ているわけですけれども、これについて、道教委の見解と、これは将来的課題だろうというふうに思いますけれども、今後どのように対処なされるのか、お尋ねをして、最後の質問とします。
◎(藤原企画総務部長) 人事にかかわって、権限の移譲についてでございますが、このたびの中央教育審議会の答申におきましては、教職員の人事権については市区町村に移譲する方向で見直すことが適当であることや、広域で一定水準の人材が確保されるような仕組みを新たに設けることが不可欠であることなどにつきまして提言されておりますが、さきに文部科学省が行いました、中核市──道内では旭川市と函館市でございますが、中核市への人事権の移譲に関しますアンケート調査におきまして、道内の市町村教育委員会からは、人材確保の観点から現状維持を求める意見が多く寄せられているところでございます。
 道教委といたしましては、このような市町村教育委員会の御意見を既に文部科学省に伝えておりますが、今後、中教審の答申をもとに、国において具体的な検討がなされるものと承知しておりまして、国の動向にも留意しながら、引き続き、市町村教育委員会との連携を図りまして、教育水準の維持向上に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(池田隆一委員) 教育については課題が多いです。
 通告していませんけれども、昨今のニュース等にありますように、児童生徒が登下校中に痛ましい事件に巻き込まれている。大人社会としていかに児童生徒を守り育てていくのか、社会としても、学校としても、地域としてもというような形の中で、行政としての責務もあるのではないかというふうに思っています。
 課題が山積していますけれども、道教委を先頭にしながら、北海道教育の振興のために頑張っていただきたいということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(千葉英守委員長) 池田委員の質疑は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 これをもって、教育委員会所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。
 以上をもちまして、本分科会に付託されました案件に対する質疑並びに質問はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。
 付託案件の審査経過に関する委員長報告文につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(千葉英守委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
△1.委員長の閉会のあいさつ
△1.閉会
○(千葉英守委員長) 本分科会を閉じるに当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 本分科会は、12月1日に設置以来、付託案件を初め、道政各般にわたり審議を尽くされ、本日ここに一切の審査を終了することができましたことは、蝦名(清)副委員長を初め、委員各位の御協力のたまものであります。厚くお礼を申し上げる次第であります。
 以上、簡単でありますが、ごあいさつといたします。
 これをもって第2分科会を閉会いたします。(拍手)
  午後5時10分閉会