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北海道 北海道

平成17年第4回予算特別委員会第1分科会−12月05日-02号




平成17年第4回予算特別委員会第1分科会

平成17年 予算特別委員会
第4回                会議録 第2号
北海道議会定例会  第1分科会
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平成17年12月5日(月曜日)
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出席委員      交代委員
 委員長
  池本柳次君
 副委員長
  山本雅紀君

  勝部賢志君
  中村裕之君
  真下紀子君
  遠藤 連君
  加藤礼一君     鎌田公浩君
  水城義幸君     藤沢澄雄君
  佐野法充君
  井上真澄君
  森 成之君
  沢岡信広君     鈴木泰行君
  川尻秀之君
  清水誠一君
  和田敬友君
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出席説明員
   警察本部長     樋口建史君
   総務部長      永井達也君
   警務部長      平井興宣君
   兼札幌市警察部長
   交通部長      渡辺政則君
   総務部参事官    田片 薫君
   兼総務課長
   総務部参事官    家永宏之君
   兼会計課長
   警務部参事官    佐藤正義君
   兼警務課長
   警務部参事官    澤崎尚道君
   交通部参事官    宮谷弘一君
   交通企画課長    佐藤吉一君
   交通指導課長    小安 登君
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   保健福祉部長    太田 博君
   保健福祉部次長   平山和則君
   保健医療局長    吉田茂夫君
   福祉局長      熱田洋子君
   保健福祉部技監   貞本晃一君
   道立病院管理室長  高橋則克君
   子ども未来づくり  伊藤芳和君
   推進室長
   道立病院管理室   干野章人君
   参事
   子ども未来づくり  佐藤雅人君
   推進室参事
   総務課長      野村 了君
   総務課参事     中谷俊裕君
   国民健康保険課長  田雁光一君
   国民健康保険課   竹澤健二君
   参事
   医療政策課長    磯田憲和君
   医療政策課参事   伊藤敏彦君
   疾病対策課参事   伊藤重数君
   障害者保健福祉   真野孝志君
   課長
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   環境生活部長    前田 晃君
   環境生活部次長   松岡 治君
   環境室長      田中正巳君
   生活文化・青少年  平塚 努君
   室長
   男女平等参画推進  酒向憲司君
   室長
   交通安全対策室長  冨舛和夫君
   環境政策課長    荒谷俊尚君
   環境保全課長    斎藤卓也君
   自然環境課長    佐竹聖一君
   自然環境課参事   石井博美君
   総務課長      橋野 茂君
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議会事務局職員出席者
   議事課主幹     細口 貢君
   議事課主査     曽我和久君
   同         水島 敦君
   同         岩田伸正君
   同         松本浩志君
   同         土肥浩己君
   同         植村 豊君
   同         三浦寛明君
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   政策調査課主査   山口雅之君
   同         今野 一君
   同         東 貴弘君
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  午後1時5分開議
○(池本柳次委員長) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔曽我主査朗読〕
1.議長及び予算特別委員長から、委員の異動について、鈴木泰行
 議員の委員辞任を許可し、沢岡信広議員を委員に補充選任し、
 第1分科委員に補充指名した旨、通知がありました。
1.本日の会議録署名委員は、
                       井上真澄委員
                       森 成之委員
 であります。
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○(池本柳次委員長) まず、本分科会における審査日程についてお諮りいたします。
 本分科会の審査は、別紙お手元に配付の審査日程及び質疑・質問通告のとおり取り進めることにいたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(池本柳次委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
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     (上の審査日程は巻末に掲載する)
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○(池本柳次委員長) それでは、議案第1号、第27号及び報告第1号を議題といたします。
△1.公安委員会所管審査
○(池本柳次委員長) これより公安委員会所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 沢岡信広君。
◆(沢岡信広委員) それでは、通告に従いまして、道警裏金問題と、倶知安署、函館中央署の横領・詐欺事件の関連などについてお尋ねをしてまいりたいと思います。
 最初に、会計職員の賠償責任に関する届け出の関連ですけれども、本会議の質疑を聞いておりますと、両警察署の横領・詐欺事件は、署内の管理体制の甘さをついて個人の犯行が行われたというようなことになっておりますが、それじゃ、具体的に倶知安署の管理体制でどのような甘さがあったのか、また、函館中央署での詐欺事件の際の管理体制の甘さに関して具体的に説明を伺いたいと思いますが、どうですか。
○(池本柳次委員長) 会計課長家永宏之君。
◎(家永会計課長) お答えいたします。
 倶知安署、函館中央署における管理体制についてでありますが、本来、日常の業務管理において所定の手続どおりのチェックが行われていれば、このような事件は起き得ないシステムになっているところでありますが、ベテランの会計担当者に対する信頼等から、支払い事務についての点検、確認などが甘くなっていたものと認められ、このようなすきをつかれて行われていたものと承知しているところであります。
 これまでの調査によりますと、倶知安署におきましては、支払い時の決裁に当たりまして、払い戻し請求額と払い戻し関係書類に記載された金額との確認が十分に行われていなかったところであり、また、函館中央署におきましては、納入された物品と物品購入決定書の記載内容についての点検、確認が十分行われていなかったところであります。
 以上です。
◆(沢岡信広委員) 今のお話を聞いておりますと、例えば、倶知安署では、公金の通帳管理が特定の人に任されっ放しだった、それから、普通は、署長だとか次長だとかが決裁をして、中身を全部チェックするのですが、こういう管理も、この間指摘をされていたような一括管理がされていて、その通帳、印鑑を使って勝手に自由に会計書類がつくられたり改ざんが可能になるというようなことになっていたのではないかというふうに思います。
 それで、具体的に、署内の決裁・会計システムについてどうであったのかをお聞きするとともに、今回の事件を通して、今後どのような改善策を講じていくのか、この点はいかがでしょうか。
◎(家永会計課長) お答えいたします。
 倶知安署の決裁・会計システムについてですが、資金前渡員の預金通帳等の管理につきましては、平成14年度及び15年度におきましては、預金通帳は当該職員が、公印は次長が、平成16年度におきましては、捜査用報償費を除く庁中常用経費に係る預金通帳は次長が、公印は当該職員がそれぞれ保管管理していたところでございます。
 また、物品購入や支払いに当たりましては署長の決裁を受けることとなっていたところであります。
 次に、今後の改善策についてでありますが、このたびの二つの事件を踏まえまして、再発防止に向けて、公安委員会の指導及び財務アドバイザーの助言をいただきながら、職務倫理教養の徹底、会計事務の内部牽制の充実強化及び厳正かつ多面的な会計監査の実施という再発防止策を講じることとしております。
 具体的には、職務倫理教養の徹底を図るために、公金を直接取り扱う立場にある会計担当職員に対します実効性のある職務倫理教養の実施につきまして、先般、全所属長に示達をしたところであります。
 また、会計事務の内部牽制の充実強化を図るために、一連の支払い事務手続を複数の職員に分担して行わせることとしたほか、納入物品が納品書や請求書に記載された内容と相違ないかということについて、具体的な確認のための要領を示して指導するなど、支払い事務等におけるチェックの徹底を図ったところであります。
 さらに、会計監査の実施に際しましては、実際に支払われた金額や納入された物品が支払い関係書類に記載された内容と相違ないかということについて、取引業者に対しまして直接確認するなど、万が一、同種事案があっても、確実にチェックして発見できる厳正かつ多面的な監査を実施することとしております。
 以上です。
◆(沢岡信広委員) 今、会計課長の方からお話がありましたけれども、決裁をするための印鑑、それから通帳などについてはそれぞれがきちっと管理をしていたというふうになっていますけれども、こういう事件が起きている。しかし、通帳から勝手におろしたり、物品の水増し請求だとか、納入すべき物品のすりかえがあったとしても、納入品の検収・検品など、財務規則で定めるそれぞれの会計職員の所定の役割、手続を踏めば、本来は未然に防げた今回の事件だというふうに思っております。
 倶知安署では具体的にそうした手続だとか検査の実態がどのようになっていたのか、この点はどうですか。
◎(家永会計課長) お答えします。
 倶知安署における納入物品に対する検査手続についてでありますが、通常は、購入した物品が納入された際には、納入された物品について検査を行いまして、品目、数量等が契約内容どおりのものか、その適否について確認することになっているところであります。
 しかし、同署におきましては、納品書と、納入された物品の品目、数量等が相違ないかということにつきましては確認をしておりましたが、物品購入決定書との突き合わせが十分に行われていなかったところであります。
 以上です。
◆(沢岡信広委員) いずれにせよ、そういう具体的な実態があったということで、今回、倶知安署の事件については、署長から損害賠償に関する届け出が知事に出されておりますし、今後、函館中央署の届け出も近く出されるというようなお話も聞いていますけれども、それでは、今回の二つの事件に関する損害賠償の対象となり得る会計職員の範囲だとか定義というものについてはどういうふうになっているのでしょうか。
○(池本柳次委員長) 総務課長田片薫君。
◎(田片総務課長) 損害賠償の対象となる会計職員の範囲等についてでありますが、地方自治法第243条の2においては、賠償責任の有無等については、知事から要求を受けた監査委員が決定することとなっております。
 その対象となる職員は、同条に規定されている予算執行職員等であり、この予算執行職員等とは、支出負担行為、支出命令、支出または支払い等の権限を有する職員またはその権限に属する事務を直接補助する職員で、財務規則で指定する者としては、資金前渡員、監督員または検査員等が指定されているところであります。
 以上であります。
◆(沢岡信広委員) 今、範囲だとか定義についてお伺いをいたしましたが、それでは、倶知安署での具体的な会計業務の分掌と、会計職員の任免について、当該事件が起こったと言われている平成14年度から16年度までの資金前渡員などの任免はどういうふうにしたのか、この点を伺いたいと思います。
◎(田片総務課長) 倶知安署における会計業務の分掌等についてでありますが、まず、同署会計給与係においては、前渡資金の管理・支払い、契約、物品の管理、施設の維持管理、財産の管理、給与の支給等に関する事務を所掌しているところであります。
 次に、資金前渡員等の会計職員の任免は、北海道財務規則等の会計法令に基づき、警察署長に委任されているところであります。
 また、平成14年度から16年度の資金前渡員の任免については、14年度及び15年度は次長を、16年度は、捜査用報償費は次長が、これを除く庁中常用の経費は会計給与係長が任命されているところであります。
 以上であります。
◆(沢岡信広委員) 今回の事件の特色は、もちろん、横領した人間が悪いというか、損害をきちっと賠償しなければなりませんけれども、やはり、横領されるような管理実態、管理体制にあったというのも倶知安署の場合は事実だと思いますので、水増し請求、物品の検品・検収の責任のあり方だとかその度合いによっては、管理的な立場にある職員の過失などについても損害賠償の請求の対象になり得るのかなというふうに思いますけれども、この点の見解があれば、お伺いをしたいと思います
◎(田片総務課長) 損害賠償の請求対象についてでありますが、先ほど御答弁申し上げたところでありますが、地方自治法第243条の2においては、賠償責任の有無等については、知事から要求を受けた監査委員が決定することとなりますが、その対象となる職員は、同条に規定されている予算執行職員等であります。
 以上であります。
◆(沢岡信広委員) 今言われた事例でいくと、管理監督責任者の賠償責任などについてはどのように判断をされるのか、とりわけ、今回の事件の問題にかかわっては具体的にどうなるのか、この点はどうでしょうか。
◎(田片総務課長) 管理監督責任者の賠償責任についてでありますが、これも先ほど御答弁申し上げたとおりでありますけれども、地方自治法第243条の2においては、知事は、予算執行職員等が道に対して損害を与えたと認めるときは、監査委員に対し、賠償責任の有無及び損害額を決定することを求め、その決定に基づいて賠償を命ずることとされているところであります。
 以上でございます。
◆(沢岡信広委員) それでは次に、損害賠償の届け出に関して、また別な角度からお伺いをしたいと思いますが、今回出されている損害賠償責任の届け出の内容だとか期間については、要するに、事件の対象になっている予算科目と、犯行が行われた期間にだけ限定をされているのではないかというふうに私は思っております。
 横領した元会計職員が会計担当者として当該警察署で在職した期間すべてに関して同様の金銭事故がなかったのかどうか、この点は、今後、厳格な調査もしくは捜査が必要というふうに考えますけれども、現在どういうふうになっているのか、この点の説明を受けたいと思います。
○(池本柳次委員長) 警務課長佐藤正義君。
◎(佐藤警務課長) 職員の賠償責任に関する届け出についてでありますが、このたびの届け出に当たっては、当該職員が倶知安署に着任した平成14年4月以降の在職期間中において当該職員が取り扱ったすべての支払い事務を対象として調査を行ったところであり、この結果を踏まえて届け出をしたところであります。
 また、捜査につきましては、約210万円の業務上横領の容疑が固まったことから、11月16日、逮捕したところでありますが、今後、捜査を尽くし、立件すべきものは立件し、厳正に対処してまいりたいと考えております。
◆(沢岡信広委員) 今お話がありましたけれども、元会計職員が在職中に扱った道費、いわゆる公金の総額というのは相当多いのですよね。そして、道費の予算科目についても、この間、いわゆる道警裏金問題で調査や監査をしてきた4科目以外にも相当たくさんの予算科目がありますので、そういう予算執行の適否を検査・検証する必要があるというふうに思いますので、この観点で調査、捜査が行われているのか、この点についてもう一度説明を受けたいと思います。
◎(佐藤警務課長) 当該職員が在職中の予算執行に対する調査についてでありますが、先ほども御答弁申し上げたとおりでありますが、このたびの届け出に当たっては、当該職員が倶知安署に在職中に取り扱ったすべての支払い事務を対象として調査を行ったところであります。
 また、函館中央署につきましては、調査がまとまり次第、速やかに届け出を行うこととしております。
 なお、当該職員が他の所属に在職中の予算執行について公金横領等の余罪があれば、厳正に対処してまいりたいと考えているところでございます。
◆(沢岡信広委員) 当該職員の倶知安署時代を含めて、過去にもそういうことがなかったのかどうか、ぜひ厳正に調査、捜査をしていただきたいと思います。
 それで、旅費の取り扱いの関係です。
 旅費の口座振替の関係で、平成12年度以降、銀行口座振替に改善をしたというお話がございました。とすれば、当然、こういう事故が起こるのは想定をしていないわけですけれども、いろいろお話を聞くと、配当部局と資金前渡部局では、結果的に取り扱いの仕方が違っていたと。
 今回の旅費の抜き取りによる横領事件に関しては、こうした配当部局と資金前渡部局での違い、とりわけ、資金前渡部局では当該本人がそういう手続をするということですが、この辺が抜け道になっていたり盲点になった事件ではないかというふうに思いますので、こういう旅費の支給を初め、全般的な会計業務でも改善をされてきていると言われている部分についても、再点検、検証をする必要があるのではないかというふうに思いますが、見解はどうでしょうか。
◎(家永会計課長) お答えいたします。
 初めに、旅費の口座振替の導入についてでありますが、道警察における旅費の口座振替につきましては、平成10年度から着手しておりまして、平成12年度からすべての部署で旅費の口座振替を行っているところであります。
 なお、口座振替の具体的な手続につきましては、警察本部、方面本部におきましては、出納長から直接職員の口座に、警察署等におきましては、資金前渡員が職員の口座にそれぞれ振り込んで支給しているところであります。
 次に、会計業務の再点検についてでありますが、本件事件を踏まえまして、旅行者に対して旅費明細の通知を行うこととするなどの改善を図ったところでありますが、今後とも、より実効性のある会計監査を実施するとともに、公安委員会の指導及び財務アドバイザーの助言をいただきながら、同種事案の再発防止に万全を期すこととしております。
 以上です。
◆(沢岡信広委員) 次に、報償費の使途の関係で不正経理の可能性というのがあるのかどうか、ちょっとお伺いしたいと思いますが、函館中央署では、本来は報償費で購入すべき図書券を、他の物品の請求とすりかえて納品させて、会計職員が現金に換金をしてギャンブル等に使用していたというような実態がございました。
 それで、一般的にですけれども、警察署では、報いる報償と褒める方の褒賞、そういうものに使うというふうにお話を聞いていますけれども、額を見ますと、結構大きい額なのですよね。
 それで、多額の報償費が支出をされていますけれども、一般的な報償費の使途、使用内容について、例示で結構ですけれども、どういう場合に使うのか、説明をいただきたいと思います。
◎(家永会計課長) お答えします。
 報償費の使途等についてでありますが、警察署におきましては、駐在所の協力家族に対する駐在所等家族報償費、警察協力者に対する表彰の副賞等の経費、駐在所等の勤務員が公的行事に出席する場合の駐在所等公的接遇費、さらには、部外の有識者を講師等として招聘した場合の謝金などに執行しているところでございます。
 以上です。
◆(沢岡信広委員) 倶知安署なんかを見ても、いわゆる捜査用報償費というのは30万円足らずで、それ以外の報償費──それ以外というか、捜査用報償費を含んでですけれども、800万円から900万円くらいの予算があったということでして、適正・厳格に経理をされていれば私の心配は余り当たらないのかもしれませんけれども、こうした事例を見ますと、そういう可能性なども必ずしも否定をされないのではないかという問題提起だけしておきたいと思います。
 それで、再調査の必要性についてですけれども、今も申し上げましたように、倶知署の前の会計職員の公金の取り扱い額は、道費の科目で13科目、金額ですと5000万円相当ということで、そういう公金を扱っている担当者でした。
 会計業務に熟知をした会計職員が巧妙に横領・詐欺を働こうとすれば、それを見抜くことは極めて難しいと道警本部でも認めているわけですけれども、これは、やはり、しっかりと厳正に再点検して、報告を行うべきであるというふうに思います。
 それで、事件になった以外の科目、予算執行についての調査や捜査はどのようにやられたのか。損害賠償の届け出では、そうした科目、予算執行に対する調査、捜査の状況が不明確になっていますので、この点を伺いたいと思いますが、どうでしょうか。
○(池本柳次委員長) 総務部長永井達也君。
◎(永井総務部長) 賠償責任に関する届け出に当たっての調査などについてでありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、倶知安署に係る届け出につきましては、当該職員が倶知安署に着任いたしました平成14年4月以降の在職期間におきまして当該職員が取り扱いましたすべての支払い事務を対象として調査を行ったところでありまして、この結果を踏まえて、11月28日に届け出をしたところでございます。
 また、捜査につきましては、業務上横領の容疑が固まったことから、11月16日に逮捕したところでありますが、今後、捜査を尽くしまして、立件すべきものは立件し、厳正に対処してまいるところであります。
 道警察におきましては、会計事務監査規定に基づきまして、会計監査を計画的かつ重点的に実施しているところでありますが、このたびの二つの事件を踏まえまして、すべての所属を対象といたしまして、毎年2回以上実施しております会計監査におきまして、実際に支払われた金額や納入された物品が支払い関係書類に記載された内容と相違ないかなどにつきまして、取引業者に対して直接確認するなど、厳正かつ多面的な会計監査を実施してまいるところでございます。
 さらに、会計事務の内部牽制につきましても、公安委員会の指導及び財務アドバイザーの助言をいただきながら、実施に当たりましての具体的な確認要領を示しまして指導するなど、支払い事務におけるチェックの徹底を図りまして、同種事案の再発防止に努めてまいることとしておるところでございます。
 以上です。
◆(沢岡信広委員) 今、総務部長の方からお話がございましたが、道警裏金問題が世の中に出ましてからもう2年たとうとしております。しかし、残念ながら、まだ全容の解明が果たされていない中で、函館中央署と倶知安署の事件がございました。
 それで、函館中央署の例を持ち出すまでもありませんけれども、物品購入の際の物品のすりかえだとか水増し、それから図書券や切手での換金によってギャンブルなどの遊興費だとか生活費などに使われていた。そうすると、需用費のほかにも、役務費だとか報償費で行われていた可能性はないのだろうか。また、あらゆる予算科目でも改ざんや経理操作というのが可能で、不正経理の対象総額が際限なく拡大をしていくという可能性も私どもは大変危惧しているところでございます。
 会計業務に精通をしたこういうベテランの職員が、この間、毎日、仕事の中で大なり小なり行ってきた行為や作業を、日常的には、いわゆる運営費という形で、署長のもとで、組織の裏金づくりを任されてきたということ、それから、みずからの懐に入れる資金づくりも同じ人が警察署内で日常行ってきたということになれば、それじゃ、ほかの部局ではどうだったのかなということなども、これは道民ひとしくだれしもが疑問として抱くものではないかというふうに私どもは思っております。
 いずれも、ギャンブルというようなことで動機が語られていますけれども、ギャンブルというのは、ある種、常習性というのですか、そういうものをやっていた人は、そこに行って急に覚えたのではなくて、その前からも大なり小なりそういうことをやっていたのかなということなどもつい疑問として思いますが、そうすれば、前の職場の勤務実態はどうだったのか、そこでいろんな問題が起こっていなかったのかどうか、こういうこともやっぱり調査とか監査をする必要があるのだというふうに思っております。
 こうした懸念だとか疑惑に対して、道警自身が、新しく再生をするのであれば、毅然と検証や調査をして、適正な予算執行のあかしというものをみずからつくっていかなければならないというふうに思いますので、今回の事件に関する疑惑の問題を含めて、本部長の認識なり見解をぜひ伺いたいと思います。
○(池本柳次委員長) 警察本部長樋口建史君。
◎(樋口警察本部長) このたびの事件を踏まえた認識と見解についてお尋ねでございますが、一連の不適正経理を踏まえまして、適正で効果的な予算執行に組織を挙げて取り組んでいるさなかに、警察署の会計担当職員が、公金の取り扱いに絡み、警察職員としてあるまじき犯罪行為を犯したところでございまして、極めて遺憾であります。厳粛に受けとめておるところでございます。
 当該職員が在職中の予算執行につきましては、捜査を尽くしまして、公金横領等の余罪があれば、厳正に対処してまいりたいと考えておるところであります。
 道警察といたしましては、ただいま総務部長から申し上げましたとおり、同種事案の再発防止に努めてまいることは当然のことといたしまして、加えまして、厳正で多面的な監査を実施し、適正な会計経理に万全を期することといたしております。
 以上でございます。
◆(沢岡信広委員) 私の質問は以上で終わりますけれども、残念ながら、ことしに入ってからも、第1回定例議会以降、道警の裏金問題というのは常に道議会の議論の中心になってまいりました。
 それだけ、道民の関心なり、道民の疑惑解明に対する期待が大きいものだというふうに思っておりまして、私どもは、議会の立場で、いろんなことがあれば総務委員会等でまた質疑をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 終わります。
○(池本柳次委員長) 沢岡委員の質疑は終了いたしました。
 森成之君。
◆(森成之委員) それでは、通告に従いまして、交通問題について、以下、質問をしてまいります。
 初めに、本道における交通事故死者数は、現在、285名で、全国ワースト2位と深刻な状況であります。
 道警本部においては、本年度、交通死亡事故抑止対策を最重点課題として取り組んでいるものと承知しておりますが、いよいよ12月に入り、冬場の大型事故の発生も懸念をされますが、年末における交通死亡事故抑止対策についてどのような取り組みをされているのか、お伺いいたします。
○(池本柳次委員長) 交通部長渡辺政則君。
◎(渡辺交通部長) 年末における交通死亡事故抑止対策についてでございますが、月別の交通事故死者が最も多い11月を本年最大の山場ととらえまして、交通死亡事故抑止特別作戦を実施したところでございますが、死亡事故に歯どめがかからない状況から、この特別作戦を歳末警戒と連動させまして、12月末まで延長し、実施することとしたところでございます。
 特別作戦につきましては、高齢歩行者被害の事故抑止とスリップや速度超過に起因する事故抑止の2点を重点としまして、パトカーや制服警察官を動員しての速度違反の取り締まりやレッド警戒活動のほか、交通監視等の街頭活動を強化するとともに、道路管理者と連携をしまして、凍結防止剤の散布や、路面情報、事故情報等をきめ細かく発信しているところでございます。
 また、自治体、関係機関・団体等と連携をしまして、パトライト作戦や夜光反射材の着用指導等にも取り組んでいるところでございます。
 本年も残すところ1カ月を切りましたが、13年間続けておりますワーストワンにつきましては大変不名誉なことでございますので、1人でも多く死者を減らしまして、14年ぶりのワーストワン返上の実現に向けまして、組織の総力を挙げまして、年内いっぱい特別作成に取り組むこととしております。
 以上でございます。
◆(森成之委員) それでは次に、違法駐車取り締まりについてお伺いをいたします。
 札幌市内の中央区を初め、全道的にも都市部の繁華街等を中心として日常的に違法駐車が繰り返されております。中には悪質なケースもあるものと認識をしておりますが、取り締まりの現状について伺います。
○(池本柳次委員長) 交通指導課長小安登君。
◎(小安交通指導課長) 違法駐車取り締まりについてでありますが、本年10月末現在の道内における違法駐車の取り締まり件数は約2万7000件で、このうち、交通の危険防止と円滑を図るため、約9000台をレッカーにより排除しているところであります。
 また、これらの違反の約70%の約1万8000件は札幌市内に集中しておりますが、委員が御指摘のとおり、薄野地区を初めとする繁華街では、違反行為を繰り返す悪質なケースのほか、地域住民等からの取り締まり要望も多いことなどから、今後も違法駐車の取り締まりを強化することといたしております。
 以上です。
◆(森成之委員) 今議会には、放置駐車違反車両の確認事務等を民間委託するとして、1億6000万円もの債務負担行為の措置を講ずることが提案されております。
 そこでまず、本事業を民間委託する趣旨についてお伺いいたします。
○(池本柳次委員長) 交通企画課長佐藤吉一君。
◎(佐藤交通企画課長) お答えいたします。
 本事業を民間委託する趣旨についてでありますが、今回の道路交通法の一部改正は、良好な駐車秩序の確立と警察力の合理的配分を目的として改正されたものでありますが、道内におきましても、違法駐車は、交通渋滞の原因や冬期間の除雪作業に支障を来すなど、道民生活に著しい弊害をもたらしていることから、従来からの警察官による違法駐車の取り締まりに加えまして、特に違法駐車が問題となっている地域について放置車両の確認事務の民間委託を新たに導入し、取り締まりを一層強化することにより、駐車秩序の改善などが図られるものと考えております。
 以上でございます。
◆(森成之委員) 今回の業務委託について、道警本部においてはそれぞれ取り締まり活動ガイドラインを示されているものと承知しておりますが、どのようになっているのか、お伺いをいたします。
◎(佐藤交通企画課長) お答えいたします。
 取り締まり活動ガイドラインについてでありますが、これは、放置車両の確認事務を民間委託することとなる警察署管内の違法駐車の実態や地域の方々の取り締まり要望等を踏まえまして、めり張りのきいた取り締まりを行うため、放置車両の確認事務に当たる駐車監視員が重点的に活動を行う場所や時間帯などを示すものであり、地域の方々にも公表することといたしております。
 なお、民間委託をするのは、あくまでも放置車両の確認事務でありまして、反則切符等の作成などにつきましては、従来どおり警察官が行うこととなります。
 以上でございます。
◆(森成之委員) このたびの業務委託者の選定についてでありますが、この業務の内容が公の業務を担うという性格から、その事業者の適格性や、技術、経営内容等が十分に審査され、厳正を期して取り組むべきと考えます。これらの点についてどのような手続を経て取り組まれようとしているのか、お伺いをいたします。
◎(佐藤交通企画課長) お答えいたします。
 民間委託の手続についてでありますが、民間委託する放置車両の確認事務は、運転者の刑事責任の追及や使用者に対する納付命令の端緒となるものであり、公正かつ的確に行わなければならないことから、今回の道路交通法の一部改正では、委託を受けて確認事務を行おうとする法人の申請に基づき、公安委員会の登録を受けた法人の中から委託することとされておりまして、道警察におきましても、公安委員会の登録を受けた法人の中から、総合評価一般競争入札方式により、最も適格性を有する法人に委託することとしております。
 以上でございます。
◆(森成之委員) 委託業者が行う業務については、公の駐車違反取り締まり業務というような性格から、業務の公正公平を期して対応しなければならないものと考えますが、この点についてどのように対応されようとしているのか、お伺いいたします。
◎(佐藤交通企画課長) お答えいたします。
 業務の公正性、公平性の確保についてでありますが、放置車両を確認する事務が公正かつ公平に行われることが大変重要でありますことから、今回の道路交通法の一部改正により、不適格法人をあらかじめ委託対象から排除するなどの要件が定められておりますとともに、現場で放置車両の確認事務を行う者につきましても、駐車監視員資格者証の制度が設けられておりまして、暴力団関係者等や、確認事務に必要な法令等の知識を有しない者については資格者証が受けられないこととされております。
 また、放置車両の確認事務に従事する者はみなし公務員とされることから、公正な事務遂行が確保されることとなっておりますので、道警察におきましては、これにより業務の公正公平を期してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(森成之委員) 今回の債務負担行為限度額1億6000万円にはどのようなものが含まれているのか、その概要をお伺いいたします。
◎(佐藤交通企画課長) お答えいたします。
 経費の概要についてでありますが、内訳としましては、放置車両の確認事務を行う駐車監視員やこれを統括する者の人件費、駐車監視員用の制服などの被服費、巡回活動に使用する車両の管理費や通信機器等の物件費等であります。
 以上でございます。
◆(森成之委員) 今回、道路交通法の改正に伴う民間委託に必要な予算が要求をされておりますが、民間委託することでどのような効果が期待されるのか、その概要について伺います。
◎(佐藤交通企画課長) お答えいたします。
 民間委託により期待される効果の概要についてでありますが、これまでの警察官による違法駐車の取り締まりに加えまして、このたびの放置車両の確認事務の民間委託を導入することにより、交通渋滞の原因や冬期間の除雪作業に支障を来すなど、道民生活に著しい弊害をもたらしている違法駐車や、年々増加しております違法駐車の取り締まり要請にこたえることができるなど、違法駐車実態の改善などに効果が期待できるものと考えております。
 以上でございます。
◆(森成之委員) 駐車違反の取り締まりについて、例えば、札幌市内の中央区の繁華街などは日常的に見ても余りにも悪質化した実態があり、このような地区については受託業者を重点的に投入すべきと考えますが、見解を伺います。
◎(佐藤交通企画課長) お答えいたします。
 受託業者の重点投入についてでありますが、繁華街における駐車違反の取り締まりにつきましてはこれまでも重点的に取り組んでいるところではありますが、今回新たに導入される放置車両の確認事務を行う駐車監視員につきましても、違法駐車の状況や地域住民等の要望を十分に踏まえまして重点的に投入してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(森成之委員) ただいま答弁をいただきましたが、悪質な駐車違反の場所として暴力団事務所周辺が考えられるわけでございます。こうした場所で民間の駐車監視員が放置車両の確認を行うというのは難しいのではないか、このように考えますが、見解を伺います。
◎(佐藤交通企画課長) お答えいたします。
 暴力団事務所周辺での駐車監視員による放置車両の確認についてでありますが、これまでも警察官による違法駐車の取り締まりを行ってきているところでございますが、今回新たに導入される駐車監視員と緊密な連携を図り、なお一層取り締まりを強化してまいりたいと考えております。
 また、今回の道路交通法の一部改正では、放置車両の確認事務に従事する監視員につきましてはみなし公務員規定が設けられておりますので、違反者から暴行を受けた場合には公務執行妨害罪で検挙することが可能であるとともに、駐車監視員による確認事務遂行を法的に保護しているところでありますので、御指摘のような場所におきましても放置車両の確認事務を適切に行うことができるものと考えております。
 以上でございます。
◆(森成之委員) それでは、最後になりますが、今後の本事業の全道的な展開についてはどのように考えられているのか、お伺いいたします。
◎(渡辺交通部長) 民間委託の全道展開についてでございますが、平成18年度は、違法駐車実態の多い札幌市内の警察署管内において実施することとしまして、準備を進めているところでございます。
 今後につきましては、平成18年度の実施状況を見ながら、全道的な導入について検討をしてまいりたいと考えているところでございます。
 なお、放置車両の確認事務の民間委託について、これまでも広報を行ってきているところでございますが、道民の方々の十分な御理解が得られますよう、なお一層の広報に努めますとともに、現場で放置車両の確認事務に当たる駐車監視員と運転者等とのトラブルがないよう指導するなど、十分に配意し、民間委託の円滑な実施に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(森成之委員) 終わります。
○(池本柳次委員長) 森委員の質疑は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 これをもって、公安委員会所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。
 理事者交代のため、このまま暫時休憩いたします。
  午後1時48分休憩
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  午後1時51分開議
○(池本柳次委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔曽我主査朗読〕
1.議長及び予算特別委員長から、委員の異動について、水城義幸
 議員、沢岡信広議員の委員辞任を許可し、藤沢澄雄議員、鈴木泰行
 議員を委員に補充選任し、第1分科委員に補充指名した旨、通知が
 ありました。
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△1.保健福祉部所管審査
○(池本柳次委員長) これより保健福祉部所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 藤沢澄雄君。
◆(藤沢澄雄委員) 私は、通告に従いまして、障害者自立支援法について質問してまいりたいと思います。
 時間も限られておりますので、手短にまいります。
 さきの特別国会で成立しました障害者自立支援法は来年4月から施行されることとなります。我が会派では、さきの一般質問におきまして、目前に迫りました障害者自立支援法の円滑な施行に向けた市町村支援や障害者の方々への就労支援について知事の見解を伺ってきたところであります。
 この法律は、精神障害も含めまして、福祉サービスを統合しまして、実施主体を市町村に一元化すること、保護から自立支援へ転換すること、持続可能な制度とすることなど、障害福祉の制度全般にわたる見直しが盛り込まれていると承知しておるわけでありますが、改めて、障害者の方々が地域で本当に安心して暮らせる体制の整備ができるのかということを中心に、具体的な取り組み内容について伺いたいと思います。
 障害者自立支援法が成立した今もなお、依然として、障害のある方々からの不安の声もある中で、新たな制度がスタートするわけであります。
 この新たな制度の実施に当たりまして、障害のある方々が円滑にサービスを利用できる体制が確保されるのか、伺いたいと思いますが、まず、市町村の責務についてであります。
 法に基づく新たな制度では市町村の役割が大変重要であると思われますが、具体的にどのようなことが市町村の責務となるのかをまず伺います。
○(池本柳次委員長) 障害者保健福祉課長真野孝志君。
◎(真野障害者保健福祉課長) お答えいたします。
 市町村の責務についてでありますが、障害者自立支援法においては、身体、知的、精神と障害種別ごとになっている福祉サービスの実施主体を市町村に一元化することとされておりまして、障害のある方々がサービスを利用するに当たりましては、市町村が障害程度区分の認定やサービス量の支給決定を行うこととされたところでございます。
 また、障害のある方々に必要なサービスを提供するため、市町村において障害福祉計画を策定し、利用者のニーズに基づくサービスを計画的に確保することが義務づけられたところでございます。
 以上でございます。
◆(藤沢澄雄委員) 障害程度区分を認定するに当たりまして、市町村は審査会の意見を聞くこととされていますが、障害のある方々にとりましては、障害のある方々が必要とする支援を正しく把握できるかという不安も大変あるように聞いております。この審査会の果たす役割というのは一体どういうものなのかを伺います。
◎(真野障害者保健福祉課長) 審査会の役割についてでありますが、市町村がサービスの支給決定を行うに当たり、障害程度区分を勘案することとなっておりますが、この認定に当たりましては、まず、全国一律の調査項目による1次判定を行い、さらに、障害の重い方が介護給付のサービスを希望する場合には、有識者などで構成される審査会による2次判定を経て決定することになるところでございます。
 また、2次判定においては、医師の意見書なども参考として、一人一人の心身の状態を反映した判定を行うこととされているところでございます。
 さらに、介護給付のサービスの種類や必要量の決定に当たりましても、その内容が合理性と公平性を有しているかどうかについて審査会の意見を聞くこととされてございまして、障害のある方々が必要なサービスを利用するために大変重要な役割を担うものであります。
 以上でございます。
◆(藤沢澄雄委員) ただいま答弁にありましたように、審査会を経て障害程度区分が決定されるということですが、国においては、障害程度区分の検討に当たりまして、全国で試行事業を実施し、道内においては札幌と帯広で試行事業に取り組まれたと聞いております。この試行事業を通じて、課題はどのようなものがあって、それに対してどのような取り組みが考えられているのかを伺います。
◎(真野障害者保健福祉課長) 障害程度区分に関しての試行事業についてでございますが、国におきましては、障害程度区分の認定に必要な調査方法の検証と、新たな支給決定手続に当たっての実務上の課題を把握するため、本年6月に全国60カ所で試行事業を行うこととし、道内では札幌市と帯広市で実施したところでございます。
 試行事業の全国的な結果として、まず、障害程度区分につきましては、身体、知的、精神の3障害で合わせて約96%の方がサービスの対象となる要支援以上の判定となされたものの、1次判定の結果段階では各障害の介護度が的確に反映できず、2次判定で変更した割合が約50%と多かったことから、調査項目の見直しが検討されているところでございます。
 また、審査会の運営に当たりましては、適切な審査を行うための情報が不足していたという意見がありましたことから、本格実施の前に課題や問題を検証することが必要でございまして、道といたしましては、本年度中に全市町村においてこの試行事業が実施できるよう、本定例会に必要な経費を補正予算として計上しているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 今ありましたように、2次判定で50%の変更が出たということでありますし、本道は広くて、それぞれ事情も違うようでありますので、ぜひとも全道にわたる試行を実施していただきたいと思います。
 次の質問ですが、障害福祉サービスについては、平成15年4月の支援費制度の導入により、サービスの利用者が大幅に増加したと承知しております。
 まだサービスを利用していない方々も新たにサービスを利用できるようにするためには、利用できるだけのサービスが地域にあることが前提となるわけでありますが、現状は一体どういうふうになっているのか、お伺いします。
◎(真野障害者保健福祉課長) サービス利用の現状についてでありますが、支援費制度の利用状況から見ますと、特に利用が伸びているホームヘルプサービスにつきましては、ことし4月の実利用者数を支援費制度導入時の平成15年4月と比較いたしますと、身体障害者で約1.3倍、知的障害者で約3.4倍、障害児で約4.9倍と、大幅に伸びているところでございます。
 また、支給実績のある市町村数で見ますと、毎年度増加はしておりますが、ことし4月において実利用があった市町村は、身体障害者が139、知的障害者が112、障害児で83市町村となっており、いまだ支援費制度の利用者がいない市町村が相当数となっているところであります。
 また、地域において、入所あるいは通所により作業や訓練を行う知的障害者更生施設や授産施設、あるいは地域共同作業所といった何らかの障害福祉施設が全くない市町村が11月1日現在で72カ所ありますことから、障害のある方々が利用できるサービスの地域間格差の解消が求められているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 現状におきまして、障害のある方々がサービスを利用したくても利用できない市町村が随分あるということで、多少驚いておりますが、このような地域間格差を実際にどのように解消していくのか、考えをお聞かせください。
○(池本柳次委員長) 福祉局長熱田洋子君。
◎(熱田福祉局長) 地域におけるサービスの状況にかかわってでございますけれども、現行の支援費制度におきましては、支給決定に関する客観的な基準がなく、市町村の判断に任されていることなどから、地域間格差が生じていると考えているところでございます。
 今後は、障害者自立支援法によりまして、障害程度区分の認定やサービスの支給決定に全国共通の基準が設けられること、また、市町村に対しまして、サービスの種類ごとに必要な量の見込みを盛り込んだ障害福祉計画の策定が義務づけられたこと、さらに、通所施設──これは地域サービスの拠点となり得るものですけれども、通所施設について、社会福祉法人以外の法人、例えばNPO法人でも設置できることや、サービスの提供に当たり、学校の空き教室等を活用できるよう規制緩和が図られたこと、また、在宅サービスについても、施設サービスと同様に、国、都道府県の費用負担が義務化されたことなどによりまして、障害のある方々のニーズに応じ、計画的に福祉サービスの基盤整備が進められるものと考えているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 時間も迫ってきました。
 今の答弁にありましたが、障害者自立支援法では、障害のある方々に必要なサービスを提供するため、市町村が障害福祉計画を策定することが義務づけられたということでありますが、この計画を達成するに当たりまして、道としての支援はどのように行う予定なのか、お聞かせください。
◎(真野障害者保健福祉課長) 市町村障害福祉計画についてでございますが、障害者自立支援法におきましては、市町村の障害福祉計画に盛り込まれた施策を支援するため、都道府県も障害福祉計画を策定することとされているところでございます。
 道といたしましては、広域的な見地から、本道全体の障害福祉サービス等の必要量とその確保方策、障害福祉サービスや相談支援に従事する人材の確保などを内容とする計画を策定し、市町村が計画的に取り組む障害福祉施策の推進を支援してまいりたいと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 都道府県も障害福祉計画を策定するということでありますが、道や市町村が障害福祉計画を策定するに当たっては、障害のある方々や関係者の意見が十分に反映されることが必要と考えます。道としてどのように取り組むか、お聞かせください。
◎(真野障害者保健福祉課長) 関係者の意見の反映についてでございますが、道や市町村の障害福祉計画の策定に当たりましては、障害のある方々のニーズや実態等を把握し、各サービスごとに必要な量を見込んで計画に盛り込むことが必要でありますことから、法においては、計画の策定に当たりましては、障害のある方々を初めとする地域住民の意見を反映すること、地方障害者施策推進協議会の意見を聞くこととされているところでございます。
 道といたしましては、障害のある方々を初め、幅広く関係者の方々との意見交換の機会を設けるなどいたしまして、道民の方々の意見を適切に反映した実効ある計画を策定してまいりたいと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) けさの新聞に出ておりましたが、昨日の北海道ノーマライゼーション研修セミナーでのコメントであります。新法成立の過程で障害者の声はほとんど聞き入れられなかったということで、団体としては、まだ十分に意見が聞き入れられていないという印象があるのかなと思いますので、その辺の意思の疎通、それから意見集約というものを十分に図っていただきたいなというふうに感じます。
 次の質問ですが、利用者負担というものが一番不安が大きい部分だと思います。特に、所得の低い方にはきめ細かな軽減措置が講じられているということでありますが、この法の目指すべき柱のもう一つは就労支援であります。働いて所得を得るという施策も同時に進めていかなければならないと思います。新たな制度では就労に関しましてどのような取り組みが行われているのかを伺います。
◎(真野障害者保健福祉課長) 就労支援についてでありますが、障害のある方々が地域で自立した生活を営む上で就労支援は大変重要な課題であり、これまでも、授産施設や地域共同作業所などを中心に取り組んできたところでございます。
 しかしながら、障害者への個別の支援が必ずしも十分でなかったことや、福祉と雇用の関係機関の連携が弱いことなどから、企業などでの就労を希望する方は多いものの、なかなか実現に結びつかない実態にあるところでございます。
 このたびの障害者自立支援法におきましては、一人一人の希望を踏まえた上で、その能力や適性に応じた個別の支援を行えるよう、既存の施設の機能や事業を見直し、一般就労に向けた訓練などを行う就労移行支援や、一般就労が困難な方々に就労の場を提供する就労継続支援といった新たな事業に再編されることとなったところでございます。
 また、障害者雇用促進法が改正され、ハローワークが福祉施設等と連携して、障害のある方々の企業等への就労支援を強化する事業も創設されましたことから、これら事業との連携を図りながら、障害のある方一人一人の状況に応じた就労支援に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(藤沢澄雄委員) 健常者を含めて、大変厳しい雇用環境の中であります。障害のある方々の就労を確保するというのは大変だと思いますが、道としても、積極的に支援するため、何か独自の取り組みが必要と考えますが、どのようにお考えでしょうか。
◎(熱田福祉局長) 就労の確保についてでございますが、障害のある方々の就労支援は大変重要な課題と考えておりまして、道といたしましては、今年度から、知的障害の方々への生活援助を行うセンターなどに新たに就労支援の専任職員を配置し、雇用と福祉が連携し、生活面に加え、就労面での支援機能を強化した就業・生活支援センターへの移行に向けた取り組みを行っているところでございます。
 また、地域における福祉的就労の受け皿となっております地域共同作業所につきましては、障害者自立支援法における新たな事業体系に移行することによりまして、就労移行や就労継続支援といった安定的な運営を確保することができ、利用される方々に対してより適切な就労支援が図られますことから、早期にこのような形に移行できるよう、法人設立に向けた支援などを行っているところでございます。
 今後とも、これら施策の実施などによりまして、障害のある方々の就労支援に努めてまいりたいと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 障害のある方々の生活を地域でも支えるということはもちろんですが、市町村の役割というのは大変重要であります。これはもちろんのことであります。
 ただ、市町村任せでは、この大きな改革を乗り切るということは難しいと思います。道として十分に市町村を支援していく必要があると考えますが、見解を伺います。
○(池本柳次委員長) 保健福祉部長太田博君。
◎(太田保健福祉部長) お答えをいたします。
 障害者自立支援法に関連いたしまして、市町村に対する支援についてのお尋ねでございますが、障害者施策の推進に当たりましては、住民に最も身近な市町村を中心といたしまして、総合的に取り組まれることが重要であると考えているところでございます。
 このため、障害者自立支援法におきましても、市町村が地域の実情に応じて施策を推進できますよう、福祉サービスの実施主体を市町村へ一元化するとともに、市町村障害福祉計画の策定が義務づけられるなど、市町村の果たす役割はますます大きくなったところでございます。
 道といたしましては、障害者自立支援法が来年4月から施行されるのに当たりまして、本年度におきましては、認定調査員等の研修あるいは審査会の試行事業を行いまして、市町村が適切に障害程度区分の判定あるいはサービスの支給決定ということができるよう支援をすることとしているところでございます。
 また、法の施行後におきましても、障害福祉計画の策定を通じまして、市町村がサービス基盤の確保に向けて取り組む各種施策の着実な推進を支援いたしますことなど、障害のある方々が道内のどこにおられても自立した生活が実現できるよう、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(藤沢澄雄委員) ただいま、障害者自立支援法の施行に向けた部長の答弁を聞かせていただきました。
 この法律では、市町村に非常に大きな役割が課せられているわけでありますが、都道府県も、市町村の事業が円滑に行われますよう、必要な助言、情報の提供など、市町村に対する支援を行うこととされておりますから、道としても、当然、市町村と十分に連携をし、障害のある方々が安心して暮らしていける地域づくりに積極的に取り組まれるよう申し述べたいと思います。
 また、先ほども申し上げましたが、障害を持たれる方にとっては、これからどういうふうになるのかという不安がまだまだ相当つきまとっているように思います。その点も含めまして十分対策がとられるよう申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○(池本柳次委員長) 藤沢委員の質疑は終了いたしました。
 勝部賢志君。
◆(勝部賢志委員) それでは、障害者自立支援法について端的にお伺いしてまいります。
 障害者自立支援法がさきの国会で成立いたしましたが、障害のある方々からは、今までと同様のサービスが受けられるのだろうかとか、財政的な負担がふえて、やっていけるのだろうかという不安の声が依然として多く上がっているのが現状です。
 法の施行は来年の4月ですので、それまでの間に、それらの不安をどう解消するのか、また、障害のある方々が円滑に利用できる体制をどう整えるのかが極めて重要になってまいります。
 そこで、まず伺いますが、福祉サービスを利用される方々は、今後いつまでに、どのような手続が必要になってくるのでしょうか、その点からお伺いいたします。
○(池本柳次委員長) 障害者保健福祉課長真野孝志君。
◎(真野障害者保健福祉課長) お答えいたします。
 利用者の手続についてでございますが、障害者自立支援法による新たな利用者負担につきましては平成18年4月から導入されますことから、身体や知的障害の方で4月以降も継続してサービスを利用する場合は、3月までに、世帯や所得の状況に応じた新たな利用者負担の額を決定するための申請を市町村に行うことが必要となるところであります。
 また、精神障害の方で在宅サービスを利用される場合は、利用者負担の額とあわせ、今後、国から示される暫定措置による障害程度区分の認定も必要となるところでございます。
 さらに、平成18年10月からは新たな障害程度区分の認定の仕組みが導入されますことから、10月以降、在宅サービスを利用されるすべての方は、市町村から、障害程度区分の認定と新たな福祉サービスの支給決定を受けることになります。
 なお、現在サービスを受けている方につきましては、来年4月から9月の間に申請すればよいことになっておりまして、申請を受けた市町村は、認定調査員を派遣するなどして、障害程度区分の判定に必要な調査やサービス利用に当たっての希望などを伺うことになっているところであります。
 以上でございます。
◆(勝部賢志委員) 今の答弁にありましたように、サービスを利用する場合には何らかの手続が必要になってくるわけで、特に、精神障害の方は、利用者負担の額とあわせて障害程度区分の認定も必要になってくるということで、障害のある方々がその手続を円滑に行うためには、市町村の窓口における適切な対応が必要だと思います。
 例えば、知的障害のある方々に制度の仕組みやサービスの受け方などを十分に理解してもらうことですとか、目や耳の不自由な方々などにもいろいろな配慮が必要になってくると思います。どのように対応していこうとお考えか、お伺いいたします。
◎(真野障害者保健福祉課長) 障害のある方々に配慮した窓口対応についてでありますが、障害のある方々がサービス利用に必要な申請をするに当たりましては、知的障害のある方、視覚障害のある方など、それぞれの障害特性に応じた配慮が必要と考えているところであります。
 障害のある方々への対応に当たりましては、これまでも、資料にルビ──仮名を振ったり、点字にするといった工夫をしているところでありますが、道といたしましては、今回の制度改正に当たりまして、利用者に対して必要な情報が漏れなく周知されますことが重要であると考えておりますことから、障害当事者や関係団体の皆様から、必要な配慮等について御意見や御要望をいただいているところであり、市町村や事業所に対し、適切に対応するよう要請してまいりたいと考えております。
◆(勝部賢志委員) 次に、サービスを利用する場合に必要となる、障害程度区分を認定する調査員等の確保についてお伺いいたします。
 今回の改正では、障害程度区分の認定がサービスを利用するに当たって基本となるため、認定調査員や審査会委員の役割が極めて重要となってまいりますが、どのような方を想定されているのか、また、各市町村でそういった方々を確保することができるのか、お伺いいたします。
◎(真野障害者保健福祉課長) 認定調査員等の確保についてでありますが、障害程度区分の認定に当たりましては、認定調査員が行う調査に基づく1次判定を行い、さらに、介護給付のサービスを希望する方の場合は、医師の意見も聞きながら、審査会による2次判定を行いまして、市町村が決定することとなっているところであります。
 この認定の調査には一定の専門性が必要となりますことから、認定調査員の業務は、市町村職員が行うか、もしくは中立公正な立場で業務を行うことができる相談支援事業者に委託することができるとされているところであります。
 次に、審査会の委員は、障害のある方の心身の状況に関し、専門的見地から客観的な判定を行うことが必要でありますことから、障害者の保健福祉に関する専門的な知見を有し、かつ、中立公正な立場が求められているところであります。
 道といたしましては、市町村における認定調査員等の確保ができるよう、道が実施している障害者ケアマネジメント研修の受講修了者をホームページ等で紹介しているほか、審査会の委員については、医師会等への適任者の協力依頼を行うとともに、障害当事者の方々を加えることが望ましいとされておりますことを市町村に対して周知しているところであります。
 今後とも、市町村の意向を伺いながら、認定調査員等の確保を支援してまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(勝部賢志委員) 市町村によって受けられるサービスに差が出てきているような現状が先ほどの答弁の中にもありましたし、それに向けて道としても十分な対応が必要だということが議論されました。
 とりわけ、調査等に当たっては全道均一のレベルが確保されなければいけないというふうに思いますけれども、調査員等の専門性を保つためにどのような仕組みが考えられているのか、お伺いいたします。
◎(真野障害者保健福祉課長) 認定調査員等の専門性についてでありますが、障害程度区分の認定やサービスの支給決定に当たりましては、全国一律の基準による調査のほか、申請のありました障害者の方一人一人について、社会活動や、介護者、居住等の状況、あるいはサービスの利用意向などを多面的に把握することが必要となりますことから、認定調査員には専門性が不可欠となっております。
 このため、国におきましては、調査や判定のためのマニュアルを作成し、事務の標準化を図ることとされておりますが、道におきましても、認定調査員と審査会委員に対する研修を本年度中に実施したいと考えており、本定例会に必要な補正予算を計上しているところでございます。
 以上でございます。
◆(勝部賢志委員) 今回の改正の中で、利用者の負担が増大するということがやはり一番の関心事だと思います。
 冒頭に申し上げましたように、障害者や関係者からは多くの不安の声が寄せられています。国は、負担軽減のための何らかの措置を講ずるとしておりますけれども、具体的にどのような経過措置がとられようとしているのか、明らかにしていただきたいと思います。
◎(真野障害者保健福祉課長) 負担軽減の経過措置についてでありますが、利用者負担は原則としてサービス量の1割負担とした上で、所得に応じた上限額を設定しているところでありますが、所得が少ない方で、預貯金などの資産が一定額以下の方につきましては、さらにきめ細かな配慮として経過措置が講じられることとなったところでございます。
 具体的に申し上げますと、入所施設やグループホームの利用者の方には、月額収入が6万6000円までなら負担をゼロとするといった減免、社会福祉法人が運営する通所サービスや児童入所施設を利用する方で、例えば市町村民税非課税世帯で年収80万円以下の方は、所得に応じた負担上限額1万5000円をさらに半分とする減免、在宅の方で通所施設等を利用した場合、食費負担を約3分の1に減額することなどでございます。
◆(勝部賢志委員) 最後の質問になりますけれども、今の答弁にもありましたように、経過措置も幾分複雑になっておりまして、経過措置を受けるにしても、基本的に利用者が申請をしなければならないということでありますので、過日、私どもの会派の議員が一般質問をした折に指摘させていただいておりますが、そのような軽減措置が図られるとしても、何よりも、そういったことが障害のある方々御自身や御家族に周知されなければならないと考えます。
 利用者負担を含めた制度自体の周知徹底のために道としてどのように取り組むのか、障害者自立支援法の円滑な施行に向けての部長の見解を求めます。
○(池本柳次委員長) 保健福祉部長太田博君。
◎(太田保健福祉部長) お答えをいたします。
 障害者自立支援法の円滑な施行に向けましての制度の周知についてのお尋ねでございます。
 障害者自立支援法における新たな利用者負担につきましては、ただいま担当課長の方からも御答弁申し上げましたように、原則、サービス量の1割負担となりますものの、所得の少ない方々に対しましては、所得に応じた上限額の設定を行うほか、きめ細かな経過措置を講ずることとされたところでございまして、利用者の方々に対しましては、こうした制度の周知を図っていくということが重要であると考えているところでございます。
 このため、これまでも、制度改正につきまして市町村に対して情報提供を行ってきたところではございますが、このたびの法の成立を受けまして、既に道内6圏域におきまして市町村を対象とする説明会を開催いたしますとともに、関係する施設あるいは親の会といった関係団体に対しましても制度周知に向けた協力を御依頼申し上げているところでございます。
 道といたしましては、このたびの制度改正は、障害福祉サービス全般にかかわり、多岐にわたる内容となっておりますことから、法の趣旨あるいは内容の正確かつ迅速な周知に努めまして、障害者自立支援法に基づく施策が円滑に推進され、障害のある方々が自立した生活を送ることができる地域づくりの実現が図られますよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(勝部賢志委員) 障害者自立支援法について伺ってまいりましたが、そもそも、この法律は、平成15年にスタートした支援費制度が、国の財源不足によって、2年もたたないうちに見直しを余儀なくされたことからスタートしたものであります。
 したがって、障害当事者や関係者の方々から、国の財源不足が原因なのだから、サービスが低下するのではないか、あるいは利用者の負担増を懸念するという声が上がるのも当然だと言えます。また、議論が不十分なままで大幅な改革を行うのは拙速であるという意見も聞かれます。
 さらに、来年4月の施行日まで4カ月を切った今日においても、いまだ政省令の中身が明らかになっていないのが現状であり、利用者はもとより、市町村、サービス事業者など関係者は一刻も早い詳細な情報を待ち望んでおります。
 この間、道議会でも、それぞれの関係者の意見を十分聞いて、議論を深めて対処するよう要望してまいったところでありますが、制度のスタートまでは限られた時間しかございません。市町村に対する実施体制の支援や、施設や在宅のサービス事業者への制度の説明に万全を期していただいて、障害のある方々が安心して新制度を利用できるよう、道としても責任を持って対応するよう申し上げて、私の質問を終わります。
○(池本柳次委員長) 勝部委員の質疑は終了いたしました。
 井上真澄君。
◆(井上真澄委員) それでは、私からは、地方病院における医師確保の問題について伺ってまいりたいと思うわけであります。
 医師確保の問題につきましては、昨年の決算特別委員会だとか、さらにまた、3定で代表質問をさせていただいたときにもお伺いしておりますが、ことしの2月ごろから、特に地方における医者不足という問題が急速に発生してきて、病院管理室とこの問題について大分やりとりをしてきましたから、私の言いたいことは、部長を初め、皆さんは既にわかってくれているのだろうと思っておりますから、そういう意味で質問をさせていただきます。
 最近、病院ばかりでなくて、福祉施設でも医師の名義貸しに絡んで問題になっておるのです。どうしてこのような事態が生じるのか。医師の絶対数が足りないのか、病院における医師の配置基準に問題があるのか、処遇が悪いのか、あるいは医師の都会志向が強くて地方に行きたがらないのかなど、理由はさまざまだと思うのでありますが、こうした地方における医者不足は、安心した生活を期待する地域住民にとっては、この上ない不安を感じるのであります。
 福祉施設においてはこのような実態にあるわけですが、病院においては、相当以前から、医師の確保が地域医療の充実強化にとって大きな問題となっております。特に、昨年からスタートした臨床研修制度が大学病院の研修医確保を難しくしており、その結果、地方に医師の派遣ができなくなるといった厳しい状況を迎えているのだろうと私は認識しているのです。
 いずれにせよ、危機的な財政状況を背景に、道民の医療費などの負担が増加して、さらには地域医療が崩壊することがないように、医師確保の対策強化が今後の大きな課題であると私は認識しております。
 そこでまず、臨床研修病院の運営費助成について伺ってまいりますが、保健福祉部の本年度の重点事業の一つである総合医養成支援事業は、2年間の卒後研修を終えた後の翌年度からの医師確保に向けて道が始めた事業であります。
 具体的には、総合医の養成を目的とした後期研修を行う市町村立病院や民間の臨床研修病院に対して運営費の助成を行うものでありますけれども、運営費の助成先は、後期の臨床研修において総合医を育成するプログラムに基づき研修を実施し、地域医療を担う医師を養成する臨床研修病院ということでありますが、現在、この事業の進捗状況はどのようになっているのか、伺います。
○(池本柳次委員長) 医療政策課長磯田憲和君。
◎(磯田医療政策課長) お答えを申し上げます。
 総合医養成支援事業の進捗状況についてでございますが、道では、今年度から、2年間の卒後臨床研修を修了した医師を対象といたしまして、地域医療を担う総合医の養成を行う臨床研修病院を支援する新たな事業を実施しているところでございます。
 この事業を実施する臨床研修病院におきましては、総合医を養成するため、3カ月程度の過疎地医療機関における研修を含め、幅広い診療能力を習得するために必要なプログラムに基づく研修を2年間行うとともに、過疎地の医療機関への診療支援を行うこととしております。
 今年度につきましては、1病院で5名の研修が行われているところでございます。
 以上でございます。
◆(井上真澄委員) 派遣されている5名については、聞きますと、室蘭の日鋼病院1カ所で、そこへ5名が行っているのだという話も聞いておりました。その成果たるものはどうなっていくのかなということを不安に思いながら聞いたわけであります。
 次に参りますが、運営費の助成事業の今後の見通しについてでありますが、地域に必要な医師を確保することは、地元の住民にとっても道民にとっても、安全、安心な生活を確保する上で極めて大事なことであります。
 したがって、この事業は継続的に進めてもらわなければなりませんが、今後の見通し等についてどういうように想定しているのか、伺いたいと思います。
◎(磯田医療政策課長) 本事業の今後の見通しについてでございますが、過疎地域を多く抱える本道におきましては、初期救急から慢性期疾患まで、幅広い診療能力を有する総合医の養成確保について継続的に取り組んでいくことが重要であると考えております。
 このため、道といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、今年度は1病院で5名の研修を行っているところでございますが、来年度以降、道内の多くの病院におきまして総合医養成のための研修が行われますよう、各臨床研修病院に対しまして積極的に働きかけを行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(井上真澄委員) 次に、北海道が設置して運営する道立病院の医師確保については、道内の3医育大学における卒業後の臨床研修医の確保が困難なことから、道立病院への医師派遣が中止され、地域医療の確保が深刻な状態になっていることは先刻御承知だと思うのでありますが、大学自体が研修医の定員を充足できない現状では、大学からの医師派遣を要請しても、実現のめどが立たないのではないかと思われるのです。
 新たな臨床研修制度による卒後研修を終えた最初の研修医が来年度に誕生するわけでありますけれども、この研修医を道内の3医育大学が確保して、地方への医師派遣ができるかどうか、期待は余りできないと考えているのであります。道としてはどのように認識されているのか、伺います。
 また、この制度は、きのうきょうの問題ではなくて、少なくとも2年以上前からわかっていた制度でありますが、道としては今日のような事態が生じることを予期できなかったのかどうか、伺います。
◎(磯田医療政策課長) 大学からの医師派遣についてでございますが、新たな卒後臨床研修制度におきましては、研修医が2年間研修に専念する義務がありますことから、一時的に大学からの医師派遣が難しくなる面もあるのではないかと考えていたところでございます。
 こうした影響とともに、医師の開業医志向や、産科、小児科などの勤務環境の厳しさなどから、2年間の研修修了後の医師の動向によりましては、今後、医育大学の一部診療科では医師派遣の継続が困難な状況になるところもあるものと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(井上真澄委員) 17年11月12日土曜日の北海道新聞だったと思うのですが、これによりますと、来年度、臨床研修先として大学病院に残るのは、大学の募集定員に対して、北大が60.5%、札幌医科大学が52.2%で、私どもの地域の道北と道東をエリアとしている旭川医科大学においては28.6%しかいない。つまり、初期研修先については、来年卒業見込みの医学生は全体で305人いるが、そのうちの130人ぐらいしか大学病院に残らない。そうなってくると、大学病院から医師を派遣するというようなあり方はこれからは完全に崩れてくるのじゃないか、そういう危惧をしているのであります。
 次に行きます。
 医師派遣の中止についてでありますが、臨床研修制度は、地方病院の医師確保に予期せぬ大きな影響を及ぼしているのでありますが、地方病院の医師不足をこのままにしておくことは何としても回避しなければならないわけであります。
 医師派遣の中止を伝えた国立大学の病院から、道立病院については道立の札幌医科大学に要請してはどうかといった話も出たということを聞いておるのです。これは、私どもの地域の首長を初め、管内の市町村長を含めて、議長さんなんかが要請しているときの声であります。さらにまた、道立病院管理室も同じことを言われていると思うのです。
 そこで、大学ばかりに期待しても、もはや限界に来ているのではないかと感じるのでありますが、道としてはどのように考えているのか、伺いたいと思います。
◎(磯田医療政策課長) 医師の確保についてでございますが、道内の医療機関の多くは、3医育大学から医師派遣や診療支援を受けておりまして、本道の地域医療にとりまして、3医育大学が果たす役割は今後とも極めて大きなものがあると考えているところでございます。
 道といたしましては、引き続き、3医育大学に対しまして、地域における医師確保に向けて強く協力を要請するとともに、先ほど申し上げました総合医養成支援事業を活用するなどいたしまして、民間病院などとも連携しながら、地域医療の確保に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(井上真澄委員) 次に、医師の確保に関して、当面の緊急対策と、その後の長期的な安定対策に分けて対策を立てる必要があるものと考えますが、道としてはどのような手段を講じようとしているのか、考え方を聞かせてください。
◎(磯田医療政策課長) 医師確保のための対策についてでございますが、道といたしましては、北海道医療対策協議会の場などにおきまして、3医育大学に医師派遣の継続を強く働きかけますとともに、医師確保が困難な市町村立の病院、診療所を対象に、昨年度構築した新たな医師派遣システムを活用し、地域における診療機能の維持に努めることとしているところでございます。
 また、将来を見据えて、地域医療の安定的な確保や効率的な医療提供体制の整備が図られるよう、同協議会において、3医育大学や市町村、北海道医師会などの関係機関と協力いたしまして、地域医療を担う医師の養成や自治体病院等の広域化などの対策について検討協議を進めているところでございます。
 以上でございます。
◆(井上真澄委員) 今まで私が問うてきた点については知事にも伺いたいと思いますので、委員長の方でよろしくお取り計らいいただきたいと思います。
○(池本柳次委員長) はい、了解しました。
◆(井上真澄委員) それじゃ次に、道立病院、特に、私どもの地域にあります道立紋別病院について伺うのでありますけれども、これについては大橋議員さんからも御質問が行われておりますけれども、オホーツク西紋地域のセンター病院に指定されている道立紋別病院では、この4月に産婦人科、さらに、最近においては精神科の医師が撤退し、今後は、循環器科あるいは泌尿器科の医師さえも、派遣元大学の都合によって撤退の方向にあるわけであります。
 私といたしましては、何とかならないのか、どうなっているのだと、そういったやりきれない気持ちでいっぱいであります。医師の臨床研修制度が直接の原因とされていますが、それを言っても問題は解決しません。
 したがって、地域のセンター病院として、2次医療の確保のために北海道として早急な対応が必要であると考えるのでありますが、今後の対処方針について伺いたいと思うのです。
○(池本柳次委員長) 道立病院管理室長高橋則克君。
◎(高橋道立病院管理室長) お答えいたします。
 道立紋別病院の医師確保についてでございますが、道立紋別病院は、遠紋保健医療福祉圏におきます中核的な医療機関でございまして、地域に必要な医療機能を確保するためには医師の確保が不可欠であると常々考えているところでございますが、本年の産婦人科の分娩休止に続きまして、精神科、循環器科などにおきまして、現時点で来年度の医師確保の見通しが立っておりません。そういう状況の中で、住民の方々に大きな不安を与えていることにつきまして厳しく受けとめているところでございます。
 これまで、派遣元でございます旭川医科大学に対しましては、たびたび出向きまして、紋別病院の役割でありますとか、診療状況や地元市町村の切実な意向、あるいは住民の方々の不安な思い、こういったことなども十分説明し、診療継続に向けて強く働きかけを行いますとともに、道内の他の医育大学あるいは全国のすべての医育大学、さらに民間医療機関に対しましても協力要請を行ってきておりますほか、医学雑誌に募集広告を掲載するなど、幅広く取り組んできているところでございます。
 道といたしましては、引き続き、これらの取り組みを精力的に行いますとともに、民間医療機関や医療関係者などの幅広い協力も得まして、必要な医師確保に向けて最大限努力してまいりたいと考えております。
◆(井上真澄委員) 今、室長からお答えいただいたのですが、道立紋別病院というのはどんな形で医師配置がされているのかと思って、いろいろ資料をもらって調べてみましたら、病院の配置基準というのですか、24人が基準になっているのですね。それが、現行では医師数は19人になっている。
 その中で、今ずっとお話しいただいた点を表にまとめてみますと、患者数だとか何か、そういうことで、基準が24人の病院が現行で医師数が19になっているということなのかなと思っておるのですが、それにしても、現行の医師数が19に対して、今お話にあった科目──産婦人科にいたもう一人の先生が7月でいなくなったのですよ。その前に眼科の先生がいなくなったのです。これはことしの3月31日でいなくなっているのです。
 それから、循環器科におきましては、ことしの5月31日に1人いなくなったのですよ。いないというよりも、この人はどこかにスカウトされたのです。
 それから、来年の3月31日になりましたら、診療部長を初め、残りの3人が旭川医大に下げられるのです、何か1人はどこかに行くみたいですけれども。
 それから、精神科に2人いた先生が1人になっていて、その1人の先生も来年の3月31日でやめるということです。(発言する者あり)もう終わりですか。
 泌尿器科もいなくなる予定です。そうしますと、19人中10人が欠員になるというのですよ。19人中10人ですよ、来年の3月で。
 今、保健福祉部の病院管理室長さんからお答えいただきましたが、御努力いただいていることは私も重々知っているのですよ、あちこち歩いてくれているから。あちこちの病院を含めてやっていただいたり、東京方面にも手を伸ばしてやってくれている、そのことは私も十分理解しているのです。十分理解しているけれども、一向に医師補充がされない。
 これで、我々に、センター病院ですよ、道立紋別病院は2次医療圏域のセンター病院ですよ、道立羽幌病院はセンター病院ですよと皆さんは言うのだ。
 私は前にもだれかに聞いたと思うのだけれども、センター病院の定義というのは何なのですか。私が勝手に解釈すれば、2次医療機関です。2次医療機関というのは、町場にいる先生たちが手に負えないから、道立紋別病院に頼むよと送り出して、それを受け入れるところで、それがセンター病院だと私は思っているのです。
 そのセンター病院が来年の3月31日になったら9人しか残らないというのです。それで、患者がいなくなったとか何したとかといって、赤字になったからどうしたこうしたと、そんな議論をされたらたまったものでないのですよ。
 そういうことで、例えば、精神科なんかはこのたびいなくなるというのですけれども、2人いた先生が1人にされて2年半になるのです。2年半の中で、ここは52床だか53床のベッド数なのですが、1人になったものだから、25人ぐらいになってしまったのです。それは先生につくのだから当たり前なのだよ。紋別病院が赤字になった最大の要因は、その25人分のベッドが空いているからだ。去年の分でなく、おととしの分ですよ。
 そして、週に250人の外来をやっているのですよ。それに対して、補充してくれるような気持ちが北海道立病院には全然ないのじゃないかというところから、この先生も、もう疲れ切ってしまったといってやめるのですよ。
 精神科につきましては、地域を挙げて、職親制度をつくったり、病院から家庭にすぐ戻さないで、寮をつくったりして、職場と交流をやったりして、きちんと精神的に治ってから社会復帰をさせるとか、そういうことをやって、道立紋別病院の精神科というのは、歴史的に先ほどお話があったようなことなんかを踏まえて、全国にこういう問題というのを発信してきたのですよ。これらもゼロにしてしまうような姿をいつまでも放置しておくなんということ自体、責任問題だと私は思っているのです。そのことをきょうは意見として申し上げておくのです。
 それから、通告してありますし、今さら過去のことに触れても仕方ないので、次に行きます。
 紋別病院において産婦人科の医師がいなくなった背景に、人工呼吸器監視システム──私は医者でありませんから、よくわかりませんが、それを備えた新生児集中治療室、いわゆるNICUというものの整備、設置を怠ったことに大きな要因があるのでないかと指摘をする先生もいるのです。
 センター病院として当然整備されていなければならないものの整備を怠っていたのではないか、そのことによって医師確保の機会を失ったのでないかということを指摘する人もいるのですが、センター病院の必要な設備ということについてどのようにお考えになっているか、この辺をちょっと聞かせてください。
○(池本柳次委員長) 道立病院管理室参事干野章人君。
◎(干野道立病院管理室参事) センター病院の設備についてでございますが、地域センター病院は、第2次保健医療福祉圏において、ブライマリーケアを支援する中核医療機関として位置づけられておりまして、地域の医療事情を勘案し、人工透析や医学的リハビリテーション、人間ドック、健康診断などに要する診療・検査機器等を備える必要があると考えているところでございます。
 このため、紋別病院におきましても、人工透析装置やCT、MRI、循環器用エックス線撮影装置──いわゆるシネアンギオ装置など、可能な限り設備の充実に努めてきておりまして、今年度におきましては人工透析装置の更新を行うこととしているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、住民の医療ニーズや地域の医療事情などを踏まえまして、必要な設備の整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。
◆(井上真澄委員) 続いて、本年11月末に、地域センター病院である3道立病院所在地の首長が道に要望に訪れて、その中で、作業療法士など医療技術者の配置が要望されていると思うのですけれども、各地域の医療事情に即した医療技術者の確保が道立病院の医療機能の強化に重要なことと考えますので、この点についてはどのように考えているか、聞かせてください。
◎(干野道立病院管理室参事) 地域センター病院における医療技術者の配置についてでございますが、地域センター病院である道立病院につきましては、地域の医療事情を勘案し、医学的リハビリテーションなどの診療機能を備えることとしておりまして、これまで、作業療法士や理学療法士などといった医療技術者を配置してきているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、病院の医療機能や職種ごとの業務量に応じて適切に配置してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(井上真澄委員) それで、道立センター病院の新たな位置づけについてでありますけれども、臨床研修制度の誕生は地域病院の医師確保に大きな問題を投げかけておりますが、今後、研修医の後期研修も考えますと、これまでのように大学から医師派遣を期待することはなかなか難しいのではないかと考えるのです。
 道立病院は、同じく道立の札幌医科大学からの医師派遣について要請を行うのが自然の流れのように思うのであります。この際、地域のセンター病院となっている道立病院については、札幌医科大学の附属病院として位置づけることについても検討してはいかがかと考えるのでありますが、見解を聞かせていただきたいと思います。
◎(高橋道立病院管理室長) 道立病院のあり方ということについてのお尋ねでございます。
 道といたしましては、地域の医療提供体制の整備状況あるいは医療ニーズなどを踏まえますとともに、地域医療にかかわる次期計画、そしてまた、このたびの「新たな行財政改革の取組み(案)」、これらに基づき、地元市町村や関係団体等の御意見を十分に伺いながら、道立病院のあり方や運営形態について検討することとしておりまして、ただいまの御提言も含め、幅広い観点から検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(井上真澄委員) 何でこういう言い方をしたかというと、同じセンター病院でも、道南の道立江差病院は余り医師ががたがた抜かれているような形跡がない。要望書の中を見ると、眼科の先生が常勤しておらぬから、すれというぐらいなような感じを受けるのです、中身はよくわかりませんけれども。それぐらい、直営の札幌医科大学というのが道南圏を見ているから、道南圏に属している道立江差病院はそういう環境から外れているのだなと。
 国立大学が独立行政法人化して、旭川医科大学や北大の関係のところ、特に旭川医科大学が担当する道北地域というのは、そういう意味で非常に厳しい環境に置かれているのかなと、こう思いつつも、流れとして、自分の病院は自分の大学で面倒を見るというような方向づけをぜひやっていただきたい。このことについては知事にも伺いたいと思いますので、委員長、取り計らってください。
 続いて、道内の3医育大学における医師養成コースに、市町村とも連携し、自治医科大学の道内版をつくることも十分検討してみる必要があるものと考えるのでありますが、いかがでしょうか。
○(池本柳次委員長) 保健医療局長吉田茂夫君。
◎(吉田保健医療局長) 地域医療を担う医師の養成についてでございますけれども、道といたしましては、地域医療を担う医師の養成は重要な課題と認識しております。
 このため、北海道医療対策協議会におきまして、これまで、医育大学に対し、地域医療に関する教育の充実あるいは入学試験における地域枠の導入などについて検討を要請してきたところでございます。
 また、本年7月に開催いたしました同協議会におきましては、医育大学と市町村が協力して医師を養成することを目的といたしまして、地域枠と連動いたしました奨学金制度につきまして意見交換を行ったところでございます。
 現在、旭川医科大学、札幌医科大学において、僻地勤務医師の確保に向けた新たな入試制度について検討が進められているところでございます。
 道といたしましては、各大学における検討状況なども踏まえながら、今後とも、同協議会などにおいて、医育大学や市町村と連携いたしまして、地域医療を担う医師の養成に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(井上真澄委員) それでは、医師の地方派遣について伺うのでありますが、いやしくも医師を志望する者は、いずれの地域であっても、派遣を求められた場合には、現地に赴き、所定の期間、勤務をしなければならないといった法的な規制が必要ではないかという識者の意見も聞かれるのであります。
 道内においても、地域によっては医師が過剰なところもあり、また、その反対に医療事情の厳しいところもあることから、このような意見の持つ意味を十分考えてみる必要があり、場合によっては、そのような社会的要請を踏まえた立法措置も含め、十分検討する必要があるものと考えるのでありますが、医師確保に向けた部長の決意を聞かせていただきたい、こう思うのです。
○(池本柳次委員長) 保健福祉部長太田博君。
◎(太田保健福祉部長) 医師確保対策に関連いたしまして、医師の地方への派遣についてでございます。
 委員が御指摘のとおり、医師の都市部への偏在、あるいは産科や小児科など特定の診療料の医師不足といったことにつきましては、全国的な課題となっておるところでございまして、また、深刻な問題となっているものと承知をしているところでございます。
 そのため、国におきましても、医師の需給に関する検討会を設置いたしまして、今年度末を目途に、医師の地方勤務の方策あるいは医師養成のあり方などについての検討が進められているところと承知をしているところでございます。
 先ほど来、さまざまな御意見があり、御議論がされておるわけでございますが、道といたしましては、これまで、そういった課題の解決に向けまして、医師について、一定期間、過疎地勤務を義務づける方策などにつきまして国に対して要請を行うとともに、北海道医療対策協議会における検討協議あるいは熟練ドクターバンクなどの取り組みを進めてきたところでございます。
 道といたしましては、過疎地における医師確保は道の保健医療行政の最重要課題の一つと考えているところでございまして、今後とも、他の都府県とも連携をし、国に対して必要な要請を行うとともに、医育大学あるいは民間病院、市町村などの協力を得ながら、道内の地域医療の充実に向けた取り組みを積極的に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(井上真澄委員) この点についても知事に伺いたいと思いますので、お取り計らいいただきたいと思います。
○(池本柳次委員長) はい、わかりました。
◆(井上真澄委員) これで私の質問を終わりますけれども、いずれにしても、医療のことについては私は全くの素人でございますので、深くはまり込んでしゃべることはできません。言葉も悪いことをお許しいただきたいと思うのですが、それでも、少しは気を使ってしゃべっているつもりなのです。そういうことで御理解をいただいて、なお一層、医師確保のために御尽力いただきたいということをお願いさせていただきたいと思うのです。
 センター病院である道立病院が、これから、その周辺にある自治体病院の国保病院をどういうように考えていくかということになっていったときに、やはり、センター病院がしっかり機能を果たしていないと、国保病院などを抱えている周辺の自治体の人たちが、この程度の2次医療センター病院だったら、我々の国保病院が統合していくなんというような形にはならない、幾ら赤字になろうとも、命を守るために歯を食いしばってやらなきゃならないなどと思うのではないか。そういう思いをさせてしまったら大変だということを強く思っているのです。
 つまり、センター病院を中心として、自治体病院はサテライト方式にでもして、有機的・機能的に病院が運営されていくようにしていかなきゃならないという思いもいたしておりますから、ぜひ、不安のないような形で、センター病院の医師確保のために御尽力をいただきたいということをお伝え申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○(池本柳次委員長) 井上委員の質疑は、総括質疑に保留された事項を除き、終了いたしました。
 真下紀子君。
◆(真下紀子委員) 高齢者高額医療費払い戻しの時効問題について初めに伺ってまいります。
 2002年10月の老人保健法の改正によって、高齢者は、1割の自己負担分全額を一たん窓口で支払い、1カ月の自己負担限度額──一般的には、外来で1万2000円、入院では4万200円を超えた場合は市町村に申請して払い戻しを受ける仕組み、いわゆる高額医療費制度になりました。
 私は、昨年の1定議会で、払い戻しされていない高額医療費が2003年の10月時点で道内では2億4000万円に上っていることを明らかにし、年金改悪や医療費負担の増大など、高齢者に多大な痛みを強いる状況で、払い戻しされずに時効となることがないように、市町村への指導を求めました。
 道は、今後、市町村に対して文書により注意を喚起するほか、支給率の低い市町村に対しては個別に働きかけなどをして、高齢者の方々に申請漏れが生じないよう努めてまいりたい、このように答えておりました。この結果、道の指導のかいもあってか、若干の前進はありましたけれども、いまだに多額の未払いが残っておりまして、高齢者に払い戻しがされておりません。
 そこで、道内の状況について伺います。
 北海道における支給率と高齢者高額医療費が払い戻しされていない件数、金額は直近ではどうなっているのか、明らかにしてください。
○(池本柳次委員長) 国民健康保険課参事竹澤健二君。
◎(竹澤国民健康保険課参事) 老人医療の高額医療費に係る道内の状況についてでありますが、昨年11月1日現在の道内市町村の支給率は96.0%となっており、全国と比較して3ポイントほど上回っております。
 また、平成14年度分で未払いとなっている件数は約1万7000件で、金額としては約1億円となっております。
◆(真下紀子委員) 件数で2万4000件、そして金額では1億4000万円が払い戻しをされてきました。しかしながら、まだ1億円残っているわけです。全国平均に比べて道は頑張っているという評価もありますけれども、まだ残っています。これが2年を経過すると請求できなくなる、いわゆる時効となった件数ですけれども、これについて伺いたいと思います。
 時効となった件数と金額を道は把握しているのかどうか。もし、していないというのでありましたら、これはやっぱり調査をすべきだ、このように私は考えるところですけれども、いかがでしょうか。
◎(竹澤国民健康保険課参事) 時効となった件数、金額についてでありますが、高額医療費は2年を経過したときに時効となりますことから、これまでも、市町村から該当者に対し、時効の中断事由として承認される通知を行うほか、道といたしましては、事務担当者会議において周知するとともに、特に支給率の低い市町村に対しましては個別に働きかけを行うなど、高齢者の方々に申請漏れが生じないよう努めてきたところであります。
 なお、道として、時効となった件数、金額につきましては調査していないことから、今後、把握に努めてまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、実施主体である市町村に対しまして制度の趣旨について助言を行うなど、適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上であります。
◆(真下紀子委員) この問題は、一義的には制度に問題があると思います。しかしながら、実際にやっていかなければならないわけですから、ぜひ、早期に調査をして、時効がふえていかないように頑張っていただきたいというふうに思います。
 次に、児童虐待について伺います。
 市町村における相談窓口の設置状況について初めに伺います。
 ことしの4月から、児童に関する相談業務は住民に身近な市町村においても行うことになりました。その後、半年が経過しておりますけれども、市町村における相談窓口の設置状況や相談対応職員の配置状況はどうなっているのか、伺います。
○(池本柳次委員長) 子ども未来づくり推進室参事佐藤雅人君。
◎(佐藤子ども未来づくり推進室参事) お答えいたします。
 市町村における相談窓口の設置状況等についてでありますが、本年6月1日時点における札幌市を除く206市町村の状況を調査した結果、主な相談窓口を児童福祉や母子保健を所管している組織に設置しているのが、全体の約95%に当たる196市町村と大勢を占めておりまして、その他としては、保健センターなどに設置されているところであります。
 また、相談に従事する職員は市町村全体で727名でございまして、主な職種につきましては、一般行政職が434名と最も多く、このうち、児童福祉司の任用資格を有する者が33名となってございます。このほか、専門職である保健師、看護師等が210名、保育士が45名となってございます。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 全国に比べて児童福祉司の配置率が低いのですね。全国は5.3%、道は4.5%です。そして、一般行政職が、全国は36.6%で、道は6割と、ここに頼っている状況がはっきりと出ているのだというふうに思います。
 次に、そういう状況の中で、相談窓口への専門職員の配置が困難な市町村がたくさんあるという事情から、このようになっているのだというふうにも思いますけれども、市町村の相談対応に地域格差があってはならないと考えております。
 相談に当たっては、対応職員の相談技術や対応の仕方についての習熟はもちろん、児童相談所の技術的支援が大切であると考えますけれども、道として、これら市町村における相談対応職員の技術の向上にどのように努めているのか、伺います。
◎(佐藤子ども未来づくり推進室参事) 相談対応職員の技術の向上についてでありますが、道といたしましては、市町村の相談体制の整備を図るために、本年度から、相談に従事する市町村職員を対象に、相談技術や事例検討などについての研修会を14支庁で開催しているところであります。
 さらに、児童相談所が各地域に直接出向いて開設する移動総合相談室におきまして、市町村職員と合同で住民相談を行い、実践的な相談対応や相談技術のノウハウの共有に努めておりまして、今後も引き続き、研修事業などを実施しながら、市町村の相談体制の充実に向けた支援を行ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 児童虐待に関する相談件数は増加する傾向にあります。その相談内容も複雑多岐にわたることから、市町村では対応が困難なケースも多くなっていると思われます。これら困難事例を抱える市町村に対して道はどのような連携・支援を行っているのか、伺います。
○(池本柳次委員長) 子ども未来づくり推進室長伊藤芳和君。
◎(伊藤子ども未来づくり推進室長) 児童虐待に関連して、いわゆる困難事例を抱える市町村への支援などについてでございますが、児童虐待の内容は複雑多岐にわたりますことから、市町村における相談におきましても専門的な対応が必要となる事例も生じているところであります。
 市町村で応じる相談のうち、子供の安否確認や緊急保護を必要とする、いわゆる困難事例につきましては、児童福祉法に基づきまして、児童相談所の技術的援助や助言を求めることとなっておりまして、児童相談所は、これらの求めに応じて速やかに必要な助言を行うとともに、状況によっては立入調査や一時保護なども実施しているところでございます。
 道といたしましては、これらの対応に加えまして、市町村ごとに設置されている児童虐待防止ネットワーク会議などの場を活用いたしまして、要保護児童やその保護者にかかわる情報交換や支援内容の協議を行っているところでありまして、今後も市町村や地域の警察などの関係機関と連携を図りながら、困難事例に適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 児童に対する虐待が数多く発生している中で、虐待への対応が手おくれにならないようにすることが重要だと考えます。そのためには、早期発見、早期対応、予防が大切だと考えており、このことにより最悪の事態を防ぐことにつながると考えております。
 住民や関係機関の啓発や児童相談所の機能の充実など、これらの体制整備を今後どのように行っていくのか、伺います。
○(池本柳次委員長) 保健福祉部長太田博君。
◎(太田保健福祉部長) お答えをいたします。
 児童虐待にかかわりまして、早期発見、早期対応のための体制整備についてのお尋ねでございますが、今般の児童福祉法の改正によりまして、児童虐待を発見した場合の通告先として市町村が新たに加えられたところでございます。
 また、通告の対象も、これまでの虐待を受けた児童から、虐待を受けたと思われる児童に拡大されたところでございます。
 道といたしましては、虐待の早期発見の必要性などを広く道民の方々に理解していただくため、本年度、各道立児童相談所におきまして児童虐待防止シンポジウムを開催いたしますとともに、啓発リーフレットの作成配布を行ってきたところでございます。
 また、児童相談所における早期対応の体制を強化するため、本年度におきましては、各児童相談所に1名ずつ児童福祉司を増員配置いたしますとともに、保護者への援助や調整を円滑に行うため、弁護士、医師による協力体制も整備をしたところでございまして、今後とも、市町村と連携を図りながら、児童虐待防止対策の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 休日・夜間の相談体制の課題や、先ほど指摘したように、児童福祉司など専門職の配置の比率を高める課題など、北海道の持つ課題があると思いますけれども、ぜひ、この点については後退のないようにお願いを申し上げたいと思います。
 次に、看護職員不足問題について伺います。
 道内では医師不足が一層深刻化しておりまして、先ほど井上議員の質問にもありましたように、昨今、道立病院を初め、地方の病院からの医師の引き揚げが新聞等をにぎわしているところです。あわせて、医療スタッフである看護職員の不足も大きな問題となっております。
 日本医労連がことし実施した看護職員の労働実態調査の中間報告によりますと、看護の現場では慢性的な看護職員不足があり、慢性疲労が8割、健康不安を訴える者が7割であり、実に3人に2人がやめたいと考えている実態があります。
 また、厚生労働省が実施をしているひやり・はっと事例収集事業の調査では、ひやり・はっと当事者の8割が看護職員となっています。この医療事故の背景としては、医労連の調査では、医療現場の忙しさが原因であるとするのが群を抜いておりまして、8割です。慢性的な人員不足が原因であると3割の方が回答しています。
 これらのことから、看護職員不足の解消は急務であり、道民が安心できる医療、看護、介護のためにも放置できる問題ではないと考えているところです。
 以下、看護職員需給見通しの関係で伺ってまいりたいと思います。
 初めに、現在策定中であります第6次看護職員需給見通しの策定方針と日程について伺います。
○(池本柳次委員長) 医療政策課参事伊藤敏彦君。
◎(伊藤医療政策課参事) お答えいたします。
 第6次看護職員需給見通しについてでございますが、看護職員需給見通しにつきましては、国の看護政策の方向性を決定する基礎資料とするため、おおむね5年ごとに各都道府県において看護職員の必要数を算定することとされているものでございまして、道におきましては、医療機関における看護職員の勤務体制や育児休業に必要な人員の確保などを考慮しながら、看護職員の需給を見込むこととしているところでございます。
 この需給見通しにつきましては、本年6月の北海道総合保健医療協議会の看護対策小委員会におきまして策定方針や策定方法の検討をいただくとともに、去る7月に全医療機関や福祉施設等に対しまして実施いたしました実態調査結果をもとに、現在、取りまとめ作業を進めているところでございまして、今後さらに、看護対策小委員会において御意見を伺い、国との調整を経まして、来年1月を目途に、本道における第6次看護職員需給見通しを策定してまいりたいと考えているところでございます。
◆(真下紀子委員) それでは、現在の道内の看護職員の充足状況はどうなっているか、お示しください。
◎(伊藤医療政策課参事) 看護職員の充足状況についてでございますが、保健師助産師看護師法に基づきまして2年ごとに行われます看護職員業務従事者届けの集計結果によりますと、平成16年12月現在におきます本道の看護職員の従事者数は6万8591人となっており、平成14年12月の時点と比較いたしまして2972人の増加となっているところでございます。
 なお、現行の第5次需給見通しと比較してみますと、平成16年におきましては4616人の不足となっているところでございます。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 今回策定する看護職員の需給見通しについて、看護職員の労働時間、夜勤、残業、有給休暇取得、育児・介護休暇取得などの労働実態についてどのように把握し、この需給見通しにどのように反映させようとしているのか、伺います。
◎(伊藤医療政策課参事) 看護職員の勤務状況等についてでございますが、看護職員需給見通しにかかわる実態調査におきまして、各病院等の施設における労働時間や時間外労働、産前産後休暇や育児休暇、年次有給休暇の取得状況等の調査を行っているところでございます。
 これらの調査結果を踏まえまして、所定労働時間等の勤務条件を基本といたしまして、適切な看護サービスの提供ができますよう看護職員数を見込むこととしているところでございます。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 急速に進行する高齢化社会を踏まえて、在宅医療を推進していくためには、外来や介護についても重要と考えますけれども、この点についてはどのように盛り込んでいこうとしているのか、伺います。
◎(伊藤医療政策課参事) 外来や介護部門に係る算定についてでございますが、外来部門につきましては、入院日数の短縮化や医療の高度化等に伴いまして、外来での日帰り手術が増加するなど、外来機能に変化が見られております。
 また、急速な高齢化の進展や在宅医療の推進等によりまして、医療ニーズの高い在宅療養者の増加や在宅ケアの推進に加えまして、介護保険制度の見直しなどが進められているところでございます。
 こうした外来や介護部門におきます状況を考慮しながら、必要となる看護職員数を見込むこととしております。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 医療事故との関係について冒頭で述べましたけれども、看護職員不足が原因であるほか、看護の知識と技術の未熟が原因であると5割が回答しております。
 医療事故防止対策を進め、安全な医療を確保するためには、研修体制を重要視することが必要であると考えますけれども、この研修体制について需給見通しの中でどのように盛り込むのか、見解を伺います。
◎(伊藤医療政策課参事) 研修体制に係る算定についてでございますが、医療技術の進歩や在宅医療の推進等によりまして、看護職員の役割はますます重要となっておりまして、専門職としての正確かつ高度な知識あるいは技術等が求められております。
 このため、病院におきましては、臨床の実践能力を向上させるための組織的・体系的な取り組みが重要でありますことから、今回の需給見通しにおきまして、研修に必要な看護職員数を見込むとともに、医療安全に向けた体制確保のために、看護管理部門や病院管理部門におきましても見込むこととしております。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 看護職員の量的な充足もさることながら、質の向上も大変重要であります。
 このため、道が平成18年4月から道立衛生学院に開設しようとしている看護師の通信制については大変よいことだというふうに思いますけれども、本議会に提出をされている議案では、授業料、入学料がこれまでの既存の学科等に比べて高いものとなっています。
 これでは、入学しようとしている准看護師にとって非常に重い経済的な負担となり、全日の看護師養成課程の授業料引き上げにつながることも私は懸念をしております。このことに関して、既存の学科との整合性について伺います。
◎(伊藤医療政策課参事) 授業料等についてでございますが、衛生学院や高等看護学院の入学料あるいは授業料につきましては、養成に要する人件費、施設維持の管理費などの総経費、いわゆるフルコストで算出した額の2分の1として設定することといたしておりまして、平成18年4月からの開設を目指しております看護師2年課程通信制につきましては、これに基づきまして入学料や授業料として算定したところでございます。
 なお、既設の学科の学生につきましては、急激な負担増となりますことから、緩和措置を講じているところでございます。
 以上でございます。
○(池本柳次委員長) 真下委員、通告の時間となりましたので、まとめてください。
◆(真下紀子委員) はい。
 今の御答弁を伺っていまして、第5次の需給見通しでも道内では看護職員が不足しているわけです。しかしながら、道が道立衛生学院の看護師養成課程の授業料を引き上げていくということは、逆行していくやり方ではないかなというふうに思います。
 さらに、これまでさまざま伺ってまいりましたけれども、厚生労働省の策定方針に沿って、これらを勘案して算定していくことになりますと、充足しなければならない看護職員数というものを確保するのは大変厳しいことになるのではないかというふうに私は懸念をしているわけです。
 看護職員のほとんどが女性で、出産と子育てとの両立支援や不安定雇用の問題、高い准看比率や地域偏在など、北海道の課題が残っていることもあって、第6次需給見通しが策定された段階ですけれども、やはり、看護師確保ということをきちっと念頭に置いてやっていかなければならないというふうに思います。
 今回の需給見通しの策定に当たって、今後5年間において必要となる看護職員の確保を図る上での考え方について伺ってきたわけですけれども、本当に不足している実態もあるわけで、これを何としても改善しなければ、医師不足の二の舞になることも懸念をしております。
 冒頭で述べましたように、看護職員が非常に厳しい勤務環境に置かれている中で、今後、看護職員の不足を解消していくために、その勤務環境の改善を初め、さまざまな面での改善を図っていくことが必要であると考えます。これらのことを十分に踏まえて、新たな看護職員需給見通しの策定をすべきと考えますが、見解を伺います。
○(池本柳次委員長) 保健医療局長吉田茂夫君。
◎(吉田保健医療局長) 第6次看護職員需給見通しについての御質問でございます。
 現在策定中の看護職員需給見通しにおきましては、医療の安全の確保あるいは適切な在宅医療の推進など、患者本位の質の高い医療サービスを提供する体制が確保できるよう、その勤務実態に加えまして、新たに、研修に必要な看護職員数を見込むこととしたところでございます。
 今後、北海道総合保健医療協議会の看護対策小委員会の御意見をいただきながら、看護職員の必要数の見通しを策定してまいりたいと思います。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 終わります。
○(池本柳次委員長) 真下委員の質疑は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 総括質疑に保留された事項につきましては本委員会において質疑を行うことといたしまして、これをもって、企業局及び保健福祉部所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後3時27分休憩
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  午後3時45分開議
○(池本柳次委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔曽我主査朗読〕
1.予算特別委員長から、分科委員の異動について、加藤礼一議員の
 第2分科会への所属変更を許可し、鎌田公浩議員を第1分科委員に
 変更指名した旨、通知がありました。
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△1.環境生活部所管審査
○(池本柳次委員長) これより環境生活部所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 山本雅紀君。
◆(山本雅紀委員) 通告に従いまして、質問させていただきます。
 野生鳥獣は、自然環境を構成する重要な要素でありまして、人類にとりましても共生すべき必要不可欠な存在であると考えます。
 その中で、野生鳥獣の保護管理の担い手の一員としての狩猟者は、単に野生鳥獣の捕獲者ではなく、自然と野生鳥獣を守り育てるといった崇高な役割を担う森の番人でもあり、また、生活環境の保全や、全道的に発生している野生動物による農林業被害に対する有害捕獲に組織を挙げて全面的に協力するなど、大きな社会貢献を行っているのであります。
 ところで、その森の番人であります狩猟者は、北海道の場合、例えば猟友会の会員でいいますと、6500人の平均年齢が57.1歳と年齢構成の高齢化が進み、50歳以上が実に80%と高くなっております。したがいまして、このうちの半数の方は近いうちに狩猟者から消滅し、ふえ続けているエゾシカやクマなどの野生鳥獣の保護管理の担い手を失うこととなることが明白であります。
 加えて、狩猟者減によって、エゾシカの有効活用の推進、新たな観光資源としてのブランド化や食材としての活用策にも大きな影響を与えることと推察いたします。
 そこで、以下、数点につきましてお尋ねをさせていただきます。
 最初に、目的税としての狩猟税の使途のあり方や対応について伺います。
 年間1億5000万円ほどの歳入があります目的税としての狩猟税の使途につきまして、その実績と次年度以降の方針についてお伺いをいたします。
 また、狩猟者が納めた税が狩猟行政の中で生かされた使途になっていないとの不満がありますが、その一つの事例といたしまして、後継者の育成や有害鳥獣捕獲対策が挙げられます。これは、本来、道政上の課題として一般財源で予算化及び政策化すべきと考えますが、いかがでありましょうか、お伺いをいたします。
○(池本柳次委員長) 自然環境課参事石井博美君。
◎(石井自然環境課参事) 鳥獣行政についての御質問にお答え申し上げます。
 狩猟税についてでございますが、平成16年度の狩猟税の歳入実績は約1億5000万円となっております。
 この狩猟税が充当された施策といたしましては、野生鳥獣の生息調査などに約3500万円、鳥獣保護区の指定などに約430万円、定期的な鳥獣保護区等の巡視や、狩猟事故防止に係る巡視や指導取り締まりに約5300万円、エゾシカ個体数調整緊急対策などその他の施策に約4000万円などとなっており、野生鳥獣の保護管理のためのさまざまな取り組みに充当され、16年度については、これらに人件費を含めて、一般財源ベースで約2億8000万円の実績となっているところでございます。
 道としては、今後とも、野生鳥獣の適正な保護管理を図るため、これらの施策に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 また、狩猟税の使途についてでございますが、平成16年度の地方税法の改正に伴いまして、環境省から、狩猟税による収入を充当すべき事業の一つとして、従前どおり、狩猟者講習会の充実が示されておりますことから、道では、狩猟税による収入を後継者育成対策のための事業に充当することとしております。
 なお、有害鳥獣捕獲については、地域の実情に応じまして、市町村や農協など、地域において対応されてきているところでございまして、道といたしましては、今後とも、野生鳥獣の適正な保護管理を進める観点から必要な助言などに努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) そこでお伺いしますけれども、近年、急激に減少していると言われております狩猟者の実態につきまして、全国的な状況と北海道の状況を区分してそれぞれお伺いいたします。
 また、狩猟者の急激な減少傾向につきましての原因と、道としては本道の鳥獣行政を進めていくために必要な狩猟者数をどの程度というふうに考えておられるのか、その判断も含めてお伺いをさせていただきます。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 狩猟者の実態等についてでございますが、狩猟者の減少と高齢化は全国的な傾向でございまして、全国におきます狩猟者は、昭和45年の約53万2000人をピークとして、平成14年現在では約21万2000人となっておりまして、ピーク時の約40%となっております。
 また、道内の狩猟者は、昭和53年の約2万1000人をピークに減少を続け、平成16年は約8800人で、ピーク時の約42%となっております。
 このような狩猟者の減少要因は必ずしも明らかではございませんが、趣味の多様化などにより、若い世代が狩猟に魅力を感じなくなり、狩猟を始めようとする若者が減少したことが大きな要因であると考えられております。
 また、本道における必要な狩猟者数については、明確な数字をお示しすることは現状では困難でございますが、地域によっては、狩猟者が減少し、有害捕獲の実施に支障を来しているところも見受けられるなど、このまま推移をいたしますと野生鳥獣の適正な保護管理に支障を来すおそれもありますことから、道といたしましては、できるだけ狩猟者の増加を図ることが必要であると考えております。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) 今お答えいただきましたように、全国では昭和45年の実に40%になってしまった。道内におきましては、昭和53年のピーク時と比べまして42%と、半分以下に減ったということでありますから、大変な事態であります。
 そういった中にありまして、狩猟者になるためには、鳥獣法に基づく狩猟免許試験と、銃刀法に基づく猟銃等講習会を受講して試験に合格しなければなりません。その合格率を上げるために、北海道猟友会では、事前の予備講習会の開催と、そのための講師養成研修会を実施してきましたが、最近の第1種銃猟免許の合格者数と銃所持試験の合格者数を伺うとともに、道におきましては、狩猟者の急激な減少傾向に対し、これまでどのような対策を講じてきたのか、お伺いをいたします。
 また、人材育成のためには、長期にわたって継続的に実施する必要があろうというように考えるわけでありますけれども、道といたしましてその対策をどのように講ずるのか、お伺いをいたします。
○(池本柳次委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 狩猟者の育成などについてでございますが、最近の第1種銃猟免許試験の合格者は、平成14年度が158名、15年度が230名、16年度が194名となってございます。
 また、銃刀法に基づく猟銃初心者講習会──これは道警察が行っている講習会でございますが、これの修了者数は、平成14年度が252名、15年度が255名、16年度が276名となっているところでございます。
 また、狩猟の担い手対策についてでございますが、道では、これまで、狩猟免許の取得を促すため、狩猟を始めようとする方々を対象とした入門ガイドブックの作成・配付や、初心者を対象にいたしました捕獲技術者養成研修の実施、さらには、狩猟免許を取得しようとする方々の利便を図るため、狩猟免許試験を日曜日や農閑期に実施するなどの対策を講じてきたところでございます。
 さらに、本年4月に有識者などから御提言をいただきました本道における野生鳥獣保護管理のあり方検討報告の内容などを踏まえまして、狩猟免許の取得を容易にするための法改正を含む狩猟免許制度の見直しにつきまして国に要望しているところでございます。
 道では、野生鳥獣の適正な保護管理を進めていくためには狩猟の担い手対策が必要不可欠であると考えてございまして、今後とも、市町村や北海道猟友会とも連携を強化しながら、こうした対策を継続して実施していくとともに、必要な法改正につきまして国への働きかけを強めてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) これは本当に難しい問題ではあろうと思いますけれども、銃の関係につきまして、国に法改正を含めた対応を求めていくということであります。これは今まではなかなか進んでいなかった部分だと思うのですが、一定程度の評価をさせていただきますが、狩猟行政にとっては大変大事なことでありますので、ぜひ御努力を願いたいと存じます。
 そこで、狩猟者の育成につきまして、もう一つ、これは私は評価をさせていただいているのですが、一つの例といたしまして、昨年は浦河、本年は足寄町におきまして、実際の狩猟体験を通して、新規狩猟免許取得者を対象とした講習会が行われているというふうに承知しております。
 このことは、関係者の方々からも評価をいただいているのでありますけれども、参加者をふやして、狩猟鳥獣の捕獲や解体処理、あるいは内蔵処理の実践をすることで、残滓の処理や銃弾の正しい使用法を周知するなど、猟場の自治体や住民の方々にも歓迎されることとなるのでありまして、今後の鳥獣行政にとりましても注目すべき事業であろうと思うのであります。
 そこで、新規免許取得者に対する講習会の参加率を高めるためにも、講習会の開催日数や開催場所をふやすべきと考えますが、その御見解を伺います。
 また、このような講習会は、継続的に行うことでその実効性があらわれてくるわけでありまして、当然のことながら、広い北海道の多種多様な鳥獣に数多くの関係者がかかわることで、自然環境と鳥獣の共生が図られるものであります。開催場所や対象鳥獣に合った講習会の開催が当然必要なものと考えるわけでありますけれども、こうした講習会の継続的な開催につきましての考え方もお伺いをさせていただきます。
◎(田中環境室長) 狩猟者への講習会についてでございますが、道では、狩猟者の減少や高齢化によりまして正しい狩猟技術の伝承が困難になるおそれがありますことから、鳥獣の捕獲技術を有する人材の育成を目的といたしまして、16年度から2カ年、北海道猟友会に委託して鳥獣捕獲技術研修を実施しているところでございます。
 また、研修の場を通じまして、技術研修の実施方法に関する知見の集積を行っており、この結果を踏まえまして、継続的な講習会の開催なども含め、今後の狩猟者研修のあり方について検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) 私は、有害鳥獣捕獲に関しまして、市町村における地域協議会等の設置及び市町村や猟友会との連携につきまして昨年の4定の予算委員会の中で質問させていただきまして、部長の方から、地域懇談会などを活用して周知するとともに、有害鳥獣捕獲で市町村が行っている費用負担でありますとか身分保障などについて実態を把握し、必要に応じて鳥獣捕獲を依頼する場合の標準例の作成を検討すること、並びに、有害鳥獣捕獲に係る安全かつ安心な体制づくりのための市町村や北海道猟友会との連携強化などについてそれぞれ御答弁をいただきました。
 こういった課題につきましてその後どのように進めておられるのか、その状況について、できれば部長の方にお伺いをさせていただきます。
○(池本柳次委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) 有害鳥獣捕獲に係る体制づくりなどについてでございます。
 道では、本年、地域における有害鳥獣捕獲を円滑に進めるための体制づくりについて検討いたしますため、各市町村における有害鳥獣捕獲の取り扱いに関する規定の整備状況などの実態調査を実施しているところでございます。
 現在、この調査結果を取りまとめ中でございまして、この結果を踏まえまして、市町村が有害駆除を依頼する場合の標準例の作成や連絡協議会の設置も含めまして、それぞれの地域の実情に見合った有害駆除の体制づくりにつきまして年度内を目途に助言してまいりたいと考えてございます。
 道としては、今後とも、市町村や猟友会とより一層連携を強化するなどいたしまして、地域における、安全、安心で効率的な有害駆除の体制づくりを進めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) 質問は終わりますけれども、目的税として徴税されております年額約1億5000万円の使途に関連しましては、その主なる内容と平成16年度の金額を先ほどお示しいただきました。
 しかしながら、これはすべて狩猟者の方から徴税をさせていただいているということでありまして、その肝心の狩猟者が急激に減少することは、とりもなおさず徴税額の減少にもつながりますと同時に、有害鳥獣捕獲でありますとか、クマやシカの個体数調整、農林業被害あるいは人的被害に対する予防や対策にも大きな支障となることが想定されるものであります。
 したがいまして、狩猟者の減少を食いとめること、また、アライグマやキツネ、カラスの有害鳥獣捕獲や、年間30億円にも上るエゾシカの農林業被害への対応や体制整備など、喫緊かつ重要な課題として、目的税の課税趣旨に沿った政策や予算化が求められるのは当然のことでありまして、さらに、納税者にきちんと理解を得ることが極めて大切であります。こうした観点から道としての対応を見た場合、必ずしも合格点に届いていないのではないかなと私は思うわけであります。
 その理由を幾つか挙げますが、まず、平成16年度の鳥獣行政予算は2億8000万円でありますけれども、お示しいただいた金額を合計しますと1億3230万円となります。その中で、例えば、鳥獣保護区等の巡視、指導取り締まりの分が5300万円とありましたけれども、実際には、そのうちの4800万円は鳥獣保護員の手当分であります。
 また、先ほどの2億8000万円から1億3230万円を差し引きますと、残りが約1億5000万円になるわけでありますけれども、そのほとんどが鳥獣行政にかかわる道職員の人件費となるわけであります。
 つまり、実際には、2億8000万円のうち、2億円は手当や人件費であり、ハンターが職員給与まで見なければならないのかといったことで、納税者の理解がなかなか得られないという状況にあります。
 2番目としましては、狩猟者の減少実態につきまして、趣味の多様化でありますとか若者世代への魅力喪失を掲げております。しかし、本当にそれだけなのか。
 やはり、最低の狩猟者数を把握して、計画性を持った人材確保対策を講ずるべきである、そんなふうに考えるわけであります。しかしながら、実際には、どれだけ必要なのかという把握がなかなかできないというふうな答弁でありましたので、これにつきましてはいささか不満がございます。もっと緻密に計算をして、最低でもこれだけは必要であるというふうな人数の把握をすべきではないのかなと思っております。
 3点目でありますけれども、有害鳥獣捕獲体制につきまして、今、部長の方から、標準例を作成するとか、市町村における地域連絡協議会の設置について助言するということでしたが、北海道としての指導力──国からもそういったことがあるのですが、ある意味で鳥獣行政に関する北海道の特殊性であるとか、将来にとって非常に有望な政策であるというふうな観点から考えますと、それは、いわば指導に近い助言といいましょうか、そういった考え方に立つべきではないのか。そういった意味でも、ぜひ年度内に実効性のある体制整備を図っていただきたい、そんなふうに思うところでございます。
 いずれにしましても、狩猟者の後継者育成、それから有害鳥獣にかかわる地域協議会の設置など、北海道がもっと積極的に助言指導すべきでありまして、そのことが、北海道全体の農林業あるいは畜産、観光、経済、そういったものに好影響をもたらすと同時に、安心で安全な鳥獣行政の基本であるといったことを指摘させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(池本柳次委員長) 山本委員の質疑は終了いたしました。
 佐野法充君。
◆(佐野法充委員) 11月25日のことになりますが、北海道政策評価委員会の公共事業評価専門委員会が当別ダム事業にかかわって意見書を提出いたしました。
 事業継続を了承するとの委員会の審議結果の是非については別にいたしまして、この意見書の最後の(3)のところに、「多目的ダム事業のように複数の主体が関係する事業については、個別に事業評価が行われており、総合的な評価機会が制度的に存在しない。こうした複数事業主体によって行われる公共事業について、一体的・総合的に評価するシステムを速やかに研究すること。」、こういうふうに書かれております。
 これは、政策評価制度の制度的な欠陥というのでしょうか、不十分性というものを鋭くついたものだ、こういうふうに私は受けとめておりますが、利水部門を担当する環境生活部としてこの意見書についてどのように受けとめたか、まず、部長としての見解をお伺いいたしたい、こんなふうに思います。
○(池本柳次委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) 公共事業評価専門委員会の意見書などについてでございます。
 このたび、北海道政策評価条例に基づき設置されました公共事業評価専門委員会におきまして、石狩西部広域水道企業団等の再評価結果を尊重することを確認した上で、治水対策におけるダムの必要性や事業を推進する上での課題、多目的ダムの評価のあり方など、さまざまな面から審議が行われまして、総合的に評価するシステムを研究すべきなどの附帯意見が付された上で、継続を了承するという意見書が提出されたものと承知してございます。
 私としては、今後、この意見書を踏まえまして道における公共事業評価がなされていくもの、かように考えておるところでございます。
◆(佐野法充委員) 結局のところ、部長の見解は何かといったら、今後、この意見書を踏まえて道における公共事業評価がなされるものと考えておりますという、ここなのです。人ごとですよ。意見書を真摯に受けとめようという姿勢は今の答弁からはかけらも見ることができないというふうに私は思います。
 政策評価条例の第3条の2項に、「実施機関は、政策評価の結果を政策に適切に反映させなければならない。」というふうにはっきり明記されているのです。
 私は、最後のこの委員会を傍聴いたしました。しっかりとしたところで議論しておりました。今の答弁では、一体何のための政策評価条例なのか、何のための意見書なのかということが全くわからないじゃないですか。
 委員長、この問題については知事総括質疑に上げて改めて議論をいたしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
○(池本柳次委員長) はい、承知しました。
◆(佐野法充委員) 今回の政策評価は、水道取水量の減量に伴ってダム規模を縮小するということに関するものです。これは2回目の修正ということになると思います。
 実は、事業再評価ごとに、水需要推計というものが減少しているのです。これは本当に検討が十分になされているのかと委員会の中で議論になりました。この推計は精緻なものなのかどうかについて疑問を感じるという専門委員の意見もありました。私も同感であります。
 平成13年の7月、総務省は、水資源に関する行政評価・監視結果に基づく勧告というものを発表しておりますが、この中で、需要見通しの積算方法や積算のための基礎係数が示されていないと、このように厳しく指摘をされておりますが、今回はこの勧告があった後の見直しですから、この勧告に照らし合わせて、16年度の見直しで水需要推計の検討が十分なされたというふうに考えておられますか、見解をお伺いいたしたいというふうに思います。
○(池本柳次委員長) 環境保全課長斎藤卓也君。
◎(斎藤環境保全課長) お答えいたします。
 水需要推計の検討についてでございます。
 水需要の推計は、厚生労働省の定める水道施設設計指針に基づき、人口動態や、市町それぞれの総合計画及び産業構造や生活環境の変化による水需要の動向のほか、災害や事故などの非常時における給水の確保を総合的に勘案して推計することとなっているところでございます。
 石狩西部広域水道企業団の各構成団体におきましては、この設計指針に沿いまして、再評価時点におけるそれぞれの自治体の状況や社会情勢の変化等を踏まえ、水量見直しが行われたものであります。
 石狩西部広域水道企業団におきましては、これら各構成団体の水量推計について精査するとともに、学識経験者などによる第三者委員会において御意見をいただいた上で、企業団としては適切であると判断しており、道としても、十分検討が行われたものと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(佐野法充委員) それでは、皆さんの方からいただいた資料ですが、平成16年度、札幌市の人口は約183万7000人ですね。目標はどうだったかというと、187万2000人ですから、4万人ぐらい多いのです。ということは、既にこの時点で目標より少ないわけです。
 それから、当別町は2万1417人という計画を立てていますが、このときの住民基本台帳の人口は2万331人です。そして、平成17年度はどうかというと、2万1632人を当別町は見込んでいるのですが、住民基本台帳では1万9898人しかいない。
 要するに、人口動態の推計はもうこの時点でもって狂っているのです。
 しかも、これは地元紙の発表ですから、あれですけれども、11月15日に札幌市は2004年度の人口動態統計の結果を発表しています。この記事によると、合計特殊出生率は1.01ですよ。前年度から0.01ポイント下がっているのです。しかし、この計画では伸びていることになるのです。平成23年には何と199万4000人までふえるという推計を立てているのです。自然増加率も、人口当たり1.3と過去最低になっているのです。本当にこの数字に行くのですか。
 今のお答えでは、的確な数字だというふうに言われておりますが、こういったところで推計をされても正しい答えは出てこないのではないですか。改めてもう一度、この推計が適切に検討されているのかどうかについてお答えください。
○(池本柳次委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 人口の推計についてでございます。
 人口の推計につきましては、各市町村ごと──石狩西部広域水道企業団を構成いたします構成団体ごとに、人口推計と当該年の住民基本台帳の数字、また、国勢調査人口などを基礎にいたしまして、社会情勢や経済情勢の変動などによる影響などを加味いたしまして推計してございます。
 なお、企業団では、5年ごとに、厚生労働省の制度に基づきまして事業再評価を行って是正しているところでございます。
 以上でございます。
○(池本柳次委員長) 佐野委員、そろそろ通告の時間ですので、まとめをお願いします。
◆(佐野法充委員) いずれにしたって、各構成団体が統一した手法でやっているわけじゃない。それぞれのやり方でやっている。もちろん、厚生労働省が定めたものだというふうに思うのですが……。
 しかし、これを道が総合的に判断するときに、それぞれがやっている調査を積み上げただけで、適切にやっているかどうかという判断をするというのは極めて乱暴な手法だというふうに私は思います。
 もう1問お聞きしたいことがありましたけれども、時間が来たという委員長の指摘でありますから、これでやめますが、いずれにしても、今申し上げたように、水需要の見通しを立てる手法、根拠となるところが非常にあいまいになっています。ばらばらになっています。
 これでは、この答弁が適切である、政策評価の結果が適切であるという判断は議会として下すことができませんので、これも知事総括質疑に上げて改めて議論いたしたいというふうに思います。よろしくお取り計らいをお願いいたします。
 以上をもって私の質問を終わります。
○(池本柳次委員長) 佐野委員の質疑は、総括質疑に保留された事項を除き、終了いたしました。
 鎌田公浩君。
◆(鎌田公浩委員) それでは、通告に従いまして、エゾシカの有効活用について伺ってまいりたいというふうに思っております。
 私は、この間、エゾシカの有効活用については幾度となく議会で取り上げさせていただき、質問させていただいておりますけれども、道東を中心に、各地で先進的な取り組みがいよいよ始まり、まさに新たな産業の確立に向けてスタートをしたわけであります。
 私が心配しているのは、これが一時的なブームに流されることであり、そうならないように、しっかりと体制を築き上げていかなきゃいけないというふうに思っております。
 しかしながら、その体制をしっかりしていくためには、この取り組みについてそれぞれの連携をしっかりと図って、捕獲から、解体、衛生管理、製品化を経て、流通、さらには、観光の振興や地域振興に至る総合的な取り組みが必要であるというふうに考えているところであります。
 そこで伺ってまいりたいと思いますが、以前、私もエゾシカの検討委員会のことについて質問しておりますけれども、学識経験者や民間団体などから成る検討委員会を開催して、特にエゾシカの有効活用について検討していると承知をしているわけでありますが、改めて、有効活用検討委員会の概要と開催状況についてお伺いをいたしたいというふうに思います。
 また、この検討委員会は、有効活用を図る上で基本的な方針を検討する大変重要な位置づけの機関であり、今後とも充実した開催が必要であるというふうに考えるわけでありますが、今後の開催方針についてもあわせてお伺いをいたします。
○(池本柳次委員長) 自然環境課参事石井博美君。
◎(石井自然環境課参事) エゾシカの有効活用についての御質問にお答え申し上げます。
 エゾシカ有効活用検討委員会についてでございますけれども、道では、エゾシカを本道の貴重な資源として活用するため、エゾシカの捕獲、飼養、製品化等から流通に至ります過程での問題点や課題、さらには今後の進め方等について検討することを目的として、本年6月に、学識経験者や流通販売関係者、調理関係者のほか、地域でエゾシカの有効活用に取り組んでおります団体などから成りますエゾシカ有効活用検討委員会を設置いたしまして、第1回目の検討会を7月に開催したところでございます。
 この1回目の検討委員会では、主な検討課題として、供給分野におきましては、消費者が安価で容易にシカ肉を入手できるようにするための仕組みや、生体捕獲と1次飼育技術の確立、安全、安心を確保するための適正な衛生管理によるブランド化などについて、また、流通分野におきましては、高級食材となるロースやヒレ肉以外の部位の活用や、シカ肉を食する習慣づくりなどにつきまして幅広い意見が出され、議論がなされたところでございます。
 今後、今年度内に第2回目の検討会を開催する予定でございまして、18年度におきましても、開催回数をふやすなどして、有効活用の推進について幅広い観点から議論がなされるように努めてまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 私は、この検討委員会は、山積するいろんな問題について議論をする大変重要な場だというふうに認識しておりますので、ぜひとも、これから、開催日数だとか、そういったものもふやすなど、充実した形をとっていただくように切にお願いするものであります。
 次に、現在、各地で新たにエゾシカ肉を対象とした食肉処理施設が設置されるなど、供給体制の整備が進んでいるわけであります。私も、施設ができるたびに現地へ行って見させていただいているわけであります。
 しかしながら、御承知のように、牛や豚などの家畜と違って、衛生管理について特別な定めがないことから、それぞれの施設において自主的に工夫を凝らして衛生処理をしているのが実態であります。
 私は、そういった実態を踏まえ、安心、安全なエゾシカ肉を供給するため、食肉処理業者が共通して実行できるような衛生管理の基準を示すマニュアルなどを作成していく必要があるというふうに考えるわけでありますけれども、道の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○(池本柳次委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) エゾシカ肉の衛生管理についてでございますが、エゾシカなどの野生動物を食肉として処理する場合には、食品衛生法に基づきまして、食肉処理施設におきまして事業者みずからが衛生的な処理を行うこととされてございます。
 道では、シカ肉の有効活用を進めるためには、消費者に対し、より安全で安心なシカ肉の提供が必要不可欠と考えてございまして、このため、山野で捕獲したエゾシカを衛生的に処理するための移動式の簡易な食肉処理施設を活用するなど、衛生的な1次処理の手法を確立するためのモデル事業を現在実施しているところでございます。
 さらに、18年度におきましては、釧路、根室、日高支庁管内など、民間事業者が先駆的な取り組みを実施している地域におきまして、これらの事業者と連携いたしまして食肉処理施設でHACCP手法を取り入れるなど、衛生的な処理方法を確立するためのモデル事業や、この結果を踏まえた自主的な衛生管理に関するマニュアルの作成に向けて検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) ぜひとも、そういったマニュアルの作成に向けて検討していただきたいなというふうに思います。
 先ほどの御答弁の中にありました1次処理者については、1年前の第3回定例道議会で私が質問しましたし、先般、私も実際に見てまいりましたが、いろんな施設の中で、モデル事業の選定とか、そういったこともぜひやっていただきたいというふうに思いますので、これらについてもよろしくお願いを申し上げたいなというふうに思っております。
 さらに、衛生管理マニュアルを作成しても、そのマニュアルに沿った衛生管理を早急に普及する必要があるというふうに私は思います。
 このマニュアルに沿った管理を実施した製品については、処理過程の確認システム、いわゆるサーベイランスを確立して、消費者が認識できるようなシステムを構築していかなければいけないというふうに考えますが、道の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 認証などのシステムについてでございますが、消費者の安全、安心を確保するためには、今後作成することとしております衛生管理マニュアルに基づきまして適正に処理加工された製品であることを確認するためのシステムが必要であるというふうに考えております。
 さらには、こうした製品について消費者が速やかに認識できるよう、第三者機関による認証や推奨などの仕組みが必要と考えておりまして、今後、これらのシステムのあり方につきまして検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 衛生管理システムのマニュアルができたとしても、処理について消費者の方が認識できないと、例えば、いろんな処理施設がある中で、それを実施したところとしていないところの差別化というのもできないというふうに私は思っておりますから、これらについてもあわせてぜひお願いをしたいというふうに思っております。
 次に、有効活用の新たな取り組みとして、阿寒湖畔の方では、生体捕獲をしたエゾシカを利用して民間による一時的な養鹿事業が始まっております。さらには、計画中のところも幾つかあるわけであります。
 私も、先日、阿寒湖畔の一時養鹿の施設を見てまいりました。春にも行きましたし、ことしの秋にも行ってきて、6カ月ぐらいの間に随分変わってきたなというふうに思っておりまして、関係者の皆さん方は並々ならぬ努力をされておりますし、同時に、いろんな御苦労をされているお話も伺ってきたところであります。
 御承知のように、ニュージーランドでは養鹿が産業としてしっかりしているわけでありますけれども、一時養鹿については、ほかに前例がない先進的な取り組みでありますことから、飼育の日数や、えさ、健康状態の確認など、まだまだ課題も多くあるわけであります。
 そこで、道として、研究機関などの協力により、専門的な見地から、そういった技術を持っている方などを含めた飼育技術の確立に向けて支援を図っていく必要があるというふうに考えますけれども、これらについてお聞かせをいただきたいと思います。
◎(田中環境室長) 一時的な飼育のための技術の確立についてでございます。
 野生のエゾシカの肉につきましては、季節により肉質にばらつきがあることや供給が不安定であることから、品質の安定向上や安定的な供給を図る上で一時飼育することは有効な手段と考えているところでございます。
 既に阿寒町で民間事業者により一時飼育の取り組みが始められたところでございまして、根室支庁や日高支庁管内などにおきましても、民間ベースで一時飼育に向けた検討が進められているところでございます。
 しかしながら、エゾシカを一時飼育するための技術が確立されていないことから、道といたしましては、来年度から、畜産試験場が中心となりまして、既にエゾシカを飼育している民間事業者の協力を得ながら、一時飼育に関する基礎的なデータを収集し、飼養に関する基礎資料を作成して、技術的な支援に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 最後に、エゾシカ有効活用の取り組みは、最近、マスコミなどでも大きく取り上げられるなど、道民の関心も非常に高いものと感じております。
 先般、エゾシカ協会の方で実施した試食会についても、大変多くの方に御参加をいただいて、関心の強さというものを私自身も実感したわけでありますけれども、そういった中で、各地で実施されている取り組みについては、今後、それぞれの分野が連携を図りながら全道展開していく必要があることから、さまざまな情報や技術を蓄積して、だれでも利用できる総合的な有効活用のマニュアルを作成するなど、新産業確立に向けての地盤を固めていく必要があるのじゃないかというふうに私は思っております。
 有効活用の総合的な取り組みを進めていくための今後の方針について、部長の決意も含めた見解をお聞かせいただきたいと思います。
○(池本柳次委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) エゾシカの有効活用に向けた今後の取り組みについてでございます。
 道では、これまで、農林業に深刻な被害をもたらしてきているエゾシカを北海道の魅力的な資源ととらえまして、積極的な活用を図ることで、エゾシカの個体数管理をより一層推進いたしますとともに、地域おこしや新たな産業の確立につなげるため、関係各部が連携いたしまして、エゾシカ肉の有効活用を推進してきているところであります。
 道では、先ほど室長や参事から申し上げましたように、民間ベースの取り組みを継続的に支援するために、来年度の予算に向けまして、一時飼育や製品のブランド化についての基礎調査、また、有効活用マニュアルの作成に向けた検討などを行うこととしておりまして、私としては、こうした事業を通じまして、本道の新たな産業の確立に向けてより一層取り組みを加速してまいりたい、かように考えてございます。
◆(鎌田公浩委員) 今、部長の決意もお聞かせをいただいたわけでありますけれども、私も、エゾシカの有効活用については何度も取り上げさせていただいておりまして、正直言って、ここまでよく来たなというのが実感であります。
 道では、今まで、エゾシカの総合対策として、川上対策ということで保護管理をして、川下対策ということで有効活用ということになってきたかなというふうに思っておりますが、これから有効活用を図っていく上では、流通・消費をしていく中での衛生検査といったものが非常に重要であるというふうに感じております。
 そういった中で、今、衛生管理のマニュアル、また、サーベイランスの確立など、非常に前向きな御答弁をいただいて、大変心強く思っております。ぜひとも、エゾシカの有効活用というものが、道の新しい産業、そしてまた道にとっての有効な観光資源につながるように、我々も頑張っていきたいなというふうに思っておりますので、皆様方にもそういった点について御要望を申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
○(池本柳次委員長) 鎌田委員の質疑は終了いたしました。
 森成之君。
◆(森成之委員) それでは、通告に従いまして、ラムサール条約について、以下、質問をしてまいります。
 湿地は、多様な生物の命をはぐくむのに必要な環境であり、また、私たちに魚介類などの豊かな産物を与えてくれ、漁業など地域の産業や地域の活性化に大いに貢献をいたしております。
 ラムサール条約は、こうした湿地の中で国際的に重要な湿地について、その保全や、そこに生息・生育する動植物の保全を促進するため、我が国など各締約国がとるべき措置等を規定している条約であります。
 このたび、第9回ラムサール条約締約国会議が11月8日から15日までウガンダで開催され、新たに、我が国の20カ所の湿地がラムサール条約に基づく国際的に重要な湿地として登録されたところであります。
 道内におきましては、山間部に位置する雨竜沼湿原や、特別天然記念物のマリモが生育するカルデラ湖である阿寒湖など6カ所が登録をされました。これは、本年7月、知床が世界自然遺産に登録されたのに引き続き、豊かな自然環境を誇る北海道にとってまことに喜ばしいことであり、極めて価値のあることと考えます。
 そこで、以下、伺います。
 まず、今回の追加登録で、道内においては、国内登録湿地33カ所の3分の1を占める12カ所となりましたが、北海道が登録湿地を多く抱えることに対して道としてどのような見解を持っておられるのか、お伺いいたします。
○(池本柳次委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) ラムサール条約登録湿地についてのお尋ねでございます。
 さきにウガンダで開催されました第9回ラムサール条約締約国会議におきまして、お話がありましたように、雨竜沼湿原や野付半島・野付湾など道内6カ所の湿地が新たに登録されまして、道内の登録湿地が12カ所になりましたことは、北海道における自然環境と、そこにかかわる方々の保全や利用に向けた取り組みが国際的に高い評価を得たということでありまして、私としては、今後とも北海道の豊かな自然環境の保全に積極的に取り組んでまいりたい、かように考えてございます。
◆(森成之委員) それでは次に、湿地を保全するためには、流域の河川、湖を含めた水環境保全の取り組みが重要であると考えますが、6カ所の追加登録湿地には、風蓮湖・春国岱があり、新聞報道によりますと、風蓮湖の水質汚濁が懸念されているとのことであります。これらの現状はどのようになっているのか、お伺いをいたします。
○(池本柳次委員長) 環境保全課長斎藤卓也君。
◎(斎藤環境保全課長) 水質の現状についてでございますけれども、道では、今回の登録湿地の中で、阿寒湖及び風蓮湖について水質の常時監視を行ってきているところでございます。
 平成16年度の水質測定結果では、有機汚濁の代表的な指標でございますCODで見ますと、阿寒湖は、環境基準の1ミリグラム・パー・リットルに対し、3.2ミリグラム・パー・リットルとなっております。
 また、風蓮湖は、環境基準の5ミリグラム・パー・リットルに対し、6.8ミリグラム・パー・リットルと、基準を上回っているところでございます。
 以上でございます。
◆(森成之委員) それでは、特に風蓮湖の水質保全対策として道は今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。
○(池本柳次委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 風蓮湖の対策についてでございます。
 道といたしましては、平成16年度から、風蓮湖や流入河川の水質調査回数や測定地点をふやしまして、監視を強化してきたところでございます。
 また、今年度から、環境基準が未達成となっている春採湖など5湖沼を対象といたしまして、環境基準の早期達成を目的といたしました北海道の水環境保全緊急対策事業を展開しているところでございます。
 風蓮湖につきましても、この事業の中で、流入河川も含めた流域環境の保全や地域住民の参画など、新たな視点に立って、今後、湖沼特性に応じたアクションプランを策定することとしており、現在、地元自治体はもとより、国など関係機関・団体などと協議会の設立に向けて取り組みを進めているところでございます。
 以上でございます。
◆(森成之委員) しっかり取り組みを進めていただきたい、こんなふうに思います。
 次に、国や道では、ラムサール条約に既に登録をされております釧路湿原や、今回登録されたサロベツ原野において自然再生事業を進めていると承知しておりますが、その取り組み状況についてお伺いいたします。
○(池本柳次委員長) 自然環境課長佐竹聖一君。
◎(佐竹自然環境課長) 自然再生事業の推進状況についてでございますが、自然再生推進法に基づきまして、釧路湿原におきましては、平成15年11月に、道や釧路開発建設部、釧路自然環境事務所などの行政機関、地域のNPO、学識経験者などが参画いたしまして、釧路湿原自然再生協議会が設立されまして、平成17年3月に、釧路湿原の保全と再生を効果的に実施するための方向性を定めました自然再生全体構想が策定されたところでございます。
 現在、この協議会におきまして、全体構想に基づき、具体的な事業を示した実施計画が協議されており、協議終了後、この計画に基づき事業が進められていく予定でございます。
 また、サロベツ原野におきましては、以前から、関係行政機関等から成りますサロベツ再生構想策定検討会が設置されておりまして、農地の適切な維持と湿原の保全・再生のための手法や、モニタリングセンターの設置などについて検討が行われていたところでございます。
 これらを具体化するため、本年1月に、道や稚内開発建設部、北海道地方環境事務所などの行政機関、地域のNPO、学識経験者などが参画いたしまして、上サロベツ自然再生協議会が設立され、現在、協議会において、自然再生の目標や湿原の乾燥化対策、湖沼への土砂や汚濁物質の流入対策、泥炭採取跡地の再生などを盛り込んだ自然再生全体構想が検討されているところでございます。
 以上でございます。
◆(森成之委員) こうした自然再生事業の推進に当たって、河川を所管しております建設部などの関係各部においても関連事業に取り組んでいるものと承知しておりますが、これまでの取り組みと、今後どのような取り組みをされるのか、お伺いいたします。
◎(佐竹自然環境課長) 関連事業等の取り組みについてでございますが、釧路湿原では、建設部におきまして、湿原に流入する土砂の対策について久著呂川で検討を進めており、これまで、魚類の生息状況や植生、地質などの調査を行ってきたところでございます。
 現在、これらの調査結果をもとに、河川の安定化対策などの検討を行っているところでございます。
 サロベツ原野に関連する取り組みといたしましては、水産林務部におきまして、平成9年度から15年度まで、サロベツ湿原森林(もり)づくり推進事業として、貴重な環境を保全する観点から、湿原周辺の無立木地を森林に再生するための取り組みが実施されたところでございます。
 農政部におきましては、平成15年度から、田園自然環境保全・再生支援事業によりまして、町、地域住民、NPO等が一体となって取り組む農業用水路やため池等の自然環境の保全や再生等の活動に支援を行っているところでございます。
 現在、それぞれの自然再生協議会において検討されておりますが、ただいま申し上げました事業などは、自然再生の目標を達成するための事業として、全体構想あるいは実施計画に位置づけられるものと考えております。
 以上でございます。
◆(森成之委員) それでは次に、登録湿地は、水鳥と人とのかかわり合いや生物の多様性を見る上で環境教育に最適な場所であり、湿地の保全と賢明な利用をより一層進めるため、環境教育や普及啓発の場である利用施設の整備を進める必要があると考えますが、道の見解について伺います。
◎(田中環境室長) 利用施設の整備についてでございますが、ラムサール条約登録湿地の適正な保護と利用を推進するため、国におきましては、普及啓発や学習活動の拠点となる施設整備を行ってきているところでございます。
 道といたしましては、これまでも、市町村やNPOなどの意見を聞きながら、水鳥観察館や管理センターなどの施設整備を国に対して要望してきており、今後におきましても、新たな登録湿地に関して国に積極的に働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(森成之委員) 先ほども申し上げましたが、今回の追加登録で、道内では、国内登録湿地33カ所の3分の1を占める12カ所となったわけでありますが、道内にこれほど多くの貴重な湿原があることについて、広く道民の方々や道内を訪れる観光客の方々に対してPRをすべきではないかと考えますが、見解を伺います。
◎(佐竹自然環境課長) 湿地のPRについてでございますが、道のホームページには、新たに登録された濤沸湖、雨竜沼湿原など6カ所を加えました登録湿地12カ所の概要を掲載して、PRを図っているところでございます。
 また、宗谷支庁や根室市、別海町、標津町、雨竜町などにおきましては、ラムサール条約登録記念フォーラムを開催するなどして、道民への普及啓発に努めているところでございます。
 今後、関係部との連携を図りながら、道内12カ所の登録湿地の歴史や意義を盛り込むなど、ホームページの内容の見直しや観光パンフレット等への掲載を検討するとともに、さまざまな機会を通じて湿地のPRに努めてまいりたいと考えております。
◆(森成之委員) それでは最後に、登録湿地の適正な保護と利用を具体的に進めるため、保全管理計画などを策定して、湿地ごとの特徴を生かしたフォローを行っていくべきではないかと考えますが、道の今後の取り組みについて所見を伺い、質問を終わります。
◎(前田環境生活部長) ラムサール条約登録湿地の保全と利用に関しまして、今後の取り組みについてでございますが、道としては、これまでも、北海道湿原保全マスタープランに基づきまして、国や市町村、NPOなどとともに、湿地の植生調査や鳥類の飛来数調査、地元における連絡会議の開催など、それぞれの地域特性に応じた湿地保全に取り組んできたところでありまして、今後とも、地域住民の皆様との連携のもとで、湿地の保全を図りながら、漁業や観光、環境教育などへの利用、いわゆるワイズユースにつきまして積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 また、道内のラムサール条約登録湿地の関係市町村などで構成する連絡会議を設けまして、情報交換や協力体制を整え、連携して湿地の保全と利用に努めてまいりたい、かように考えてございます。
◆(森成之委員) 終わります。
○(池本柳次委員長) 森委員の質疑は終了いたしました。
 真下紀子君。
◆(真下紀子委員) 初めに、ナキウサギの生息地であります置戸勝山の学術自然保護地区の指定拡大について伺います。
 十勝三股や然別湖周辺、北見地方や大雪山などではナキウサギの生息が確認されていますが、道内全域でのナキウサギの生息箇所をどのように把握しているのか、まず伺います。
○(池本柳次委員長) 自然環境課長佐竹聖一君。
◎(佐竹自然環境課長) 道内全域でのナキウサギの生息箇所についてでございますが、平成2年度に道が実施いたしましたナキウサギ生態等調査では、約1800人からのアンケート調査をもとに、現地調査や文献調査から、大雪山系244カ所、日高山脈243カ所、置戸地方51カ所、北見山地19カ所、夕張山地13カ所の合わせて570カ所の生息箇所を把握したところでございます。
◆(真下紀子委員) 10月27日、知事の諮問機関であります北海道環境審議会は、ナキウサギが生息する網走管内置戸町春日のナキウサギ生息地を学術自然保護地区に指定することが適当と認める旨の答申をまとめ、知事に提出されました。その後、12月2日に指定の告示がなされましたけれども、指定された理由を明らかにしてください。
◎(佐竹自然環境課長) 指定の理由についてでございますが、北海道自然環境等保全条例では、動物の生息地、植物の生育地及び地質鉱物の所在地のうち、学術上価値のあるものとして保護することが必要な地区を学術自然保護地区として指定することができるとしているところでございます。
 平成16年度に、北海道環境科学研究センターが置戸町中山においてエゾナキウサギ等の生息状況調査を行ったところ、当該地区はエゾナキウサギの良好な生息環境が維持されている地区であることが判明したことから、北海道環境審議会の答申を受けまして、486ヘクタールを置戸勝山学術自然保護地区として12月2日に指定の告示を行ったところでございます。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) この指定地区も大変広いというふうに伺っておりますけれども、「エゾナキウサギの生息環境の保全を図るため、今後、区域の拡大を検討すること。」と、区域拡大を進めるように意見も盛り込まれたというふうに伺っておりますが、私も、区域の拡大は生息環境を保全していくためには必要なことだと考えております。
 特に、開発事業などで生息環境が破壊されている問題があるからですけれども、道はこの指定拡大の必要性についてどうお考えか、また、計画がありましたら、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
○(池本柳次委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 学術自然保護地区指定の拡大についてでございますが、北海道環境審議会からの答申では、置戸勝山学術自然保護地区の指定案を適当と認めるとともに、配慮すべきこととして、「エゾナキウサギの生息環境の保全を図るため、今後、区域の拡大を検討すること。」との意見が付されたところでございます。
 道といたしましては、来年度以降、指定地に隣接する地域において必要な調査を実施し、区域の拡大について検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 次に、セイヨウオオマルハナバチの野生化について伺います。
 トマトなどのハウス栽培で受粉用に利用されているセイヨウオオマルハナバチは、野菜農家の着果技術として有効に利用されている一方で、ハウスから逃げ出したハチが野生化し、生態系へ影響を与えることや、大雪山などの国立公園の高山帯など、貴重な自然環境への侵入が懸念をされています。
 このハチは、国内でもいち早く本道に導入・利用される一方で、道内では野外で多く目撃されておりまして、私の住んでおります旭川でも庭に飛んできております。北海道固有の問題と考えますので、伺ってまいりたいと思います。
 セイヨウオオマルハナバチとはどういうハチなのかという特性をまずお示しください。どのような経過で本道に導入をされたのか、また、生態系等への影響として今どのようなことが懸念をされているのか、伺います。
○(池本柳次委員長) 自然環境課参事石井博美君。
◎(石井自然環境課参事) セイヨウオオマルハナバチの野生化につきましての御質問にお答え申し上げます。
 セイヨウオオマルハナバチでございますが、このハチは、ヨーロッパ原産のミツバチ科に属するマルハナバチの一種でございまして、ベルギーで増殖技術が確立をし、道内には、1990年代に、トマトやナスなどのハウス栽培で花粉を媒介させるために導入されたものでございます。
 このハチの導入によりまして、受粉作業の省力化や農作物の品質向上に大きく貢献している一方で、ハウスから逃げ出したハチが野外で繁殖していることが確認をされております。
 このハチによります生態系等への影響としては、えさとなる花粉や蜜、営巣場所が奪われることなどによります在来のマルハナバチの駆逐、在来マルハナバチに花粉の媒介を依存する在来植物の健全な繁殖を阻害するおそれがあることなどが懸念されております。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) ハウスで農業資材として使われているセイヨウオオマルハナバチは、非常に繁殖力が高いということと、花粉をえさにしていることなどの特徴があるわけですけれども、道内での監視活動がどのように行われているのかを伺っておきたいと思います。
 そして、その結果、セイヨウオオマルハナバチは野外でどのくらい目撃をされているのかもお示しいただきたいと思います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 道内での監視活動についてでございますが、環境省では、本年度から、セイヨウオオマルハナバチの研究を行っております東京大学の保全生態学研究会と連携いたしまして、大雪山国立公園や阿寒国立公園の重要な生態系を有している地域とその周辺におきまして監視活動を行っているところでございます。
 道におきましても、本年度、環境省と連携をいたしまして、全道一円を対象に、支庁職員、自然保護監視員、さらには、道民から募集したボランティアによる監視活動を行っておりまして、この中で、特に、道が管理する国定公園につきましては、過去の目撃情報をもとに、大沼、アポイ岳や百人浜、小清水原生花園とその周辺を重点監視地域として、支庁職員等による監視を行ったところでございます。
 これらの監視の結果、本年5月から11月までの目撃情報は道内7支庁管内から寄せられておりまして、石狩支庁管内で1290個体、日高支庁管内で985個体、網走支庁管内で950個体、上川支庁管内では389個体など、合わせまして約4900個体が目撃されているところでございます。
 なお、大雪山国立公園や阿寒国立公園の区域内及び道が重点的に監視をした大沼などでは目撃されておりません。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 国では、セイヨウオオマルハナバチが野生化すると生態系に被害を及ぼすおそれがあるとして、ことし6月に施行されました外来生物法に基づき規制を検討していると伺っておりますが、どのような検討を行っているのか、伺います。
 また、このハチが農業で利用されていることも踏まえて、検討に当たっては、研究者の意見だけではなく、農業者など利用者側の意見も聞くべきと考えますが、そのような対応はなされているのかどうか、伺います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 国における検討状況などについてでございますが、環境省では、昨年6月に制定しました外来生物法に基づきまして、生態系等に被害を与えるおそれのある生物を特定外来生物として指定するための特定外来生物等専門家会合を設置するとともに、この中に、哺乳類・鳥類や魚類、植物など、生物の区分ごとの専門家グループ会合を設けて検討しておりまして、セイヨウオオマルハナバチにつきましては、農業関係者も委員として参加しております昆虫専門家グループ会合におきまして検討を行っていると承知しております。
 本年1月に開催をされた専門家会合の結論としては、野外における影響について十分な知見が得られていないため、この点に係る調査を重点的に行うこと、ハウスにネットを張るなどのハチの逃げ出し防止措置を農家等に対して普及啓発すること、これらの状況を踏まえつつ、1年程度をめどに特定外来生物への指定について検討するとの結論が出されております。
 この専門家会合の結論を踏まえまして、本年5月以降、野外における影響調査、逃げ出し防止技術の開発及び効果の検証を実施し、その成果をもとに、現在、昆虫専門家グループ会合におきまして検討が進められていると聞いております。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) セイヨウオオマルハナバチについては、自然環境への影響を今調査されているわけですけれども、そのような影響があるという懸念がある一方で、農業に利用されていることから、外来生物法に基づく国の検討に大きな関心が寄せられているところです。
 一般的に、外来生物法に基づく特定外来生物に指定をされますと、具体的にどのようなことが規制されるのか、セイヨウオオマルハナバチの場合はどうなのか、伺います。
◎(田中環境室長) 外来生物法に基づく規制についてでございますが、外来生物法に基づき特定外来生物に指定された生物につきましては、生態系等への被害防止の観点から、飼養、栽培、保管、運搬などが原則として禁止されることとなります。
 なお、学術研究、展示、教育、生業──いわゆるなりわいでございますが、この維持などの目的で特定外来生物を飼養などする場合は、環境省が定める基準を満たす飼養等施設を設け、環境大臣の許可を受ける必要がございます。
 セイヨウオオマルハナバチにつきましては、現在、環境省において指定について検討がなされているところでありまして、具体的な措置につきましても検討されるというふうに聞いてございます。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 環境大臣の許可を受けて施設整備をすれば、飼養が認められるケースもあるというふうに伺いました。
 現在、セイヨウオオマルハナバチを利用している農家は、農政部に確認しましたところ、100%ネットを使用し、平取農協では、農協がハチの100%回収と捕獲にも乗り出しているというふうに伺っております。
 在来のハチを利用する開発や単為結果性品種の育種の開発も進められておりまして、そうしますと、ハチの力をかりなくても実がなります。農業者と環境保護が共存できるように知恵を出していくことが必要だと思いますので、私も国の動向を注意深く見てまいりたいというふうに考えております。
 次に、希少野生植物の保護について伺います。
 これまで、北海道希少野生動植物の保護に関する条例に基づいて、指定希少野生動植物に指定された植物は、キリギシソウ、ユウバリコザクラ、ウルップソウなど17種と聞いています。
 指定希少野生動植物の指定に当たっては、道内の植物に詳しい専門家から成る検討委員会で検討されたとのことで、検討の対象となったのは、道のレッドデータブックのほかに、国のレッドデータブックに掲載されている種を加えて635種で、このうち、希少性等を勘案して、検討委員会において76種の候補種をリストアップしたと伺っております。
 これらの候補種から指定候補種を選定するときにはどのような情報やデータが必要なのか、まず伺います。
◎(石井自然環境課参事) 希少野生動植物の保護についての御質問にお答えを申し上げます。
 指定候補種の選定に必要な情報などについてでございますが、道では、希少野生動植物の適正な保護対策を進めるため、平成13年に制定した北海道希少野生動植物の保護に関する条例に基づきまして、希少野生動植物のうち、個体数が著しく減少傾向にあるなど、知事が特に保護を図る必要があると認めるものを指定希少野生動植物として指定することとしております。
 この指定希少野生動植物の指定候補種は、学識経験者から成る希少野生動植物指定候補種検討委員会におきまして選定されることになりますが、この選定に当たりましては、種についての生物学的な情報を初め、生育個体数や分布状況、生育地の環境、絶滅の危機が懸念される具体的な要因、生育地の土地所有関係などに関する情報やデータを収集し、取りまとめる作業が必要となります。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 指定希少野生動植物に指定された植物の保護については、盗掘、踏みつけなどによる衰退を防ぐための監視活動として、盗掘防止ネットワークなどの市民運動、ボランティア、地域ごとの自然保護団体が大きな役割を果たしてきたと聞いております。
 指定希少野生動植物を保護するための監視活動はどのようになっているのか、伺います。
 また、指定後の個体数、生育状態などを継続して把握するため調査が必要と聞いていますけれども、道の予算措置及びモニタリング調査はどうなっているのか、伺います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 指定後の監視活動などについてでございますが、道では、条例に基づきまして、指定希少野生動植物に指定した植物の保護対策といたしまして、主な生育地でございますアポイ岳、夕張岳及び大雪山などにおきまして、希少野生動植物保護監視員を配置いたしますとともに、北海道警察、地元市町村、森林管理局などと連携いたしまして、監視活動を実施しているところでございます。
 さらに、希少な高山植物の保護対策を進めるためには、地域で保護活動に取り組んでいる地元の団体などと連携した取り組みが重要でございますことから、夕張岳やアポイ岳などにおきまして日常的な保護活動を実施しております地元の団体に監視業務を委託して、希少な高山植物の生育地におけるパトロールなどを進めているところでございます。
 また、指定後のモニタリングとして、道が設置しております検討委員会の委員や環境科学研究センターの研究職員などの専門家によりまして、主な生育地において開花個体の経年変化を継続的に調査するなどして生育状況の把握に努めているところでございます。
 なお、モニタリング調査などに要する経費につきましては、条例制定後の平成13年度以降、毎年、予算計上しておりまして、17年度の予算額は約550万円となっております。
 以上でございます。
◆(真下紀子委員) 最後にお話しになりました保護対策の推進費ですけれども、ピーク時は、今の550万円の倍以上あったわけです。それが年々減ってきています。
 私も、ことし山に登りましたが、高いところにある希少な植物なんかを調査するときには、登山技術なども必要ですし、危険なことも多く、市民団体や専門家の方の協力なしには希少野生動植物の調査というのはあり得ないわけです。
 そして、私から言うのもなんですけれども、絶滅してしまえば、もう取り返しがつかないわけで、こういうところにきちっと予算づけをしていただくように私の方からもぜひお願いしたいと思いますし、知事が、常々、北海道の豊かな自然というふうに自慢をしているわけですから、この希少な野生動植物をなくすわけにいかないと思うのです。
 そこのところを皆さんの方から予算要望のときにもしっかりと声を上げて、この予算確保のために尽力をお願いしたいというふうに思います。
 最後に、指定希少野生動植物の検討過程で候補種とされながら、いまだ指定されない植物が59種残っています。本道における希少種の保護のために、これらについて、詳細な情報収集、事前調査を行い、指定種をふやすべきと考えますけれども、部長の見解を伺います。
○(池本柳次委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) 指定希少野生動植物の新たな指定についてでございます。
 道では、学識経験者から成ります希少野生動植物指定候補種検討委員会を設置しまして、平成13年度から、順次、条例に基づいて指定を行ってきておりまして、これまで、植物17種、昆虫5種の合計22種を指定してまいりました。
 また、この検討委員会におきまして植物の候補種として選定した76種のうち、既に指定した17種を除く59種につきましても、現地調査を行うなどいたしまして、必要な情報収集に努めているところであります。
 指定に当たりましては、生物学的な情報や現地における生育状況など、科学的なデータの収集が必要でありますことから、今後におきましても、こうした作業を継続して進めるとともに、検討委員会の御意見を伺いながら、新たな指定に向けて積極的に取り組むなど、希少な野生動植物の保護対策に努めてまいりたいと考えてございます。
◆(真下紀子委員) 終わります。
○(池本柳次委員長) 真下委員の質疑は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 総括質疑に保留された事項については本委員会において質疑を行うこととし、これをもって、環境生活部所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。
 お諮りいたします。
 本日の議事はこの程度にとどめたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(池本柳次委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
 明日、12月6日火曜日の分科会は午前10時から開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後5時8分散会