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北海道 北海道

平成17年第4回定例会−12月01日-04号




平成17年第4回定例会

平成
 第4回北海道議会定例会会議録
17年                   第4号
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平成17年12月1日(木曜日)
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 議事日程 第4号
  12月1日午前10時開議
日程第1、議案第1号ないし第18号、第23号ないし第28号及び
     報告第1号(質疑並びに一般質問)
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●本日の会議に付した案件
 1.日程第1
 1.追加日程、議案第29号
 1.日程第1にあわせ、追加日程
 1.予算特別委員会の設置
 1.議案及び報告の予算特別委員会付託
 1.予算特別委員の選任
 1.議案の常任委員会付託
 1.休会の決定
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 出席議員(104人)
   議長   110番  高橋文明君
   副議長   90番  西本美嗣君
        1番  戸田芳美君
        2番  大河昭彦君
        3番  織田展嘉君
        4番  池田隆一君
        5番  勝部賢志君
        6番  北 準一君
        7番  岩間英彦君
        8番  内海英?君
        9番  大崎誠子君
        10番  小野寺 秀君
        11番  小畑保則君
        12番  小松 茂君
        13番  作井繁樹君
        14番  菅原範明君
        15番  棚田繁雄君
        16番  千葉英守君
        17番  中司哲雄君
        18番  中村裕之君
        19番  長谷秀之君
        20番  藤沢澄雄君
        21番  小谷毎彦君
        22番  須田靖子君
        23番  田村龍治君
        24番  長尾信秀君
        25番  福原賢孝君
        26番  保村啓二君
        27番  角谷隆司君
        28番  横山信一君
        29番  真下紀子君
        31番  花岡ユリ子君
        32番  稲津 久君
        33番  金岩武吉君
        34番  池本柳次君
        35番  蝦名清悦君
        36番  岡田 篤君
        37番  岡田俊之君
        38番  沖田龍児君
        39番  木村峰行君
        40番  日下太朗君
        41番  村田憲俊君
        42番  山本雅紀君
        43番  吉田正人君
        44番  米田忠彦君
        45番  岩本剛人君
        46番  蝦名大也君
        47番  遠藤 連君
        48番  大谷 亨君
        49番  柿木克弘君
        50番  田渕洋一君
        51番  布川義治君
        52番  加藤礼一君
        53番  鎌田公浩君
        54番  喜多龍一君
        56番  瀬能 晃君
        57番  竹内英順君
        58番  原田 裕君
        59番  船橋利実君
        60番  本間 勲君
        61番  丸岩公充君
        62番  水城義幸君
        63番  見延順章君
        64番  斉藤 博君
        65番  佐々木恵美子君
        66番  佐野法充君
        67番  三井あき子君
        68番  沢岡信広君
        69番  滝口信喜君
        70番  西田昭紘君
        71番  林 大記君
        72番  星野高志君
        73番  井上真澄君
        74番  岡田憲明君
        75番  久保雅司君
        76番  森 成之君
        77番  荒島 仁君
        80番  大橋 晃君
        81番  佐藤英道君
        82番  三津丈夫君
        83番  伊藤政信君
        84番  高橋由紀雄君
        85番  段坂繁美君
        86番  平出陽子君
        87番  井野 厚君
        88番  鰹谷 忠君
        89番  鈴木泰行君
        91番  大内良一君
        93番  板谷 實君
        94番  伊藤条一君
        95番  加藤唯勝君
        96番  川尻秀之君
        97番  川村 正君
        98番  清水誠一君
        99番  高橋定敏君
        100番  釣部 勲君
        101番  神戸典臣君
        102番  小池 昌君
        104番  和田敬友君
        105番  勝木省三君
        106番  湯佐利夫君
        107番  岩本 允君
        108番  久田恭弘君
        109番  高木繁光君
 欠席議員(3人)
        55番  工藤敏郎君
        78番  日高令子君
        92番  石井孝一君
 欠員(3人)
        30番
        79番
        103番
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 出席説明員
   知事        高橋はるみ君
   副知事       吉澤慶信君
   同         山本邦彦君
   同         麻田信二君
   出納長       河村耕作君
   公営企業管理者   梶本孝博君
   総務部長      原田淳志君
   知事政策部長    嵐田 昇君
   企画振興部長    吉田洋一君
   環境生活部長    前田 晃君
   保健福祉部長    太田 博君
   経済部長      近藤光雄君
   経済部参事監    高井 修君
   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   水産林務部長    達本文人君
   建設部長      野村昌信君
   企業局長      中島 昇君
   総務部次長     立川 宏君
   財政課長      井筒宏和君
   秘書課長      窪田 毅君
─────────────────────────────────
   教育長       相馬秋夫君
   企画総務部長    藤原貴幸君
   生涯学習部長    真田雄三君
   財務課長      戸沢孝一君
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   選挙管理委員会   河合裕秋君
   事務局長
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   人事委員会委員長  泉川睦雄君
   人事委員会     真鍋俊彦君
   事務局長
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   警察本部長     樋口建史君
   総務部長      永井達也君
   警務部長      平井興宣君
   兼札幌市警察部長
   生活安全部長    山崎政幸君
   地域部長      小林隆一君
   総務部参事官    田片 薫君
   兼総務課長
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   労働委員会     横山健彦君
   事務局長
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   代表監査委員    徳永光孝君
   監査委員事務局長  佐藤俊夫君
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   収用委員会     江端 透君
   事務局長
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 議会事務局職員出席者
   事務局長      馬籠久夫君
   議事課長      倉島 宏君
   政策調査課長    生駒久勝君
   議事課主幹     池野淳司君
   秘書室主幹     名取博史君
   議事課主査     本間 治君
   速記室主査     棚橋千賀子君
   同         戸塚久美子君
   同         山崎恵喜君
   同         村上清晴君
   議事課主任     松井直樹君
   同         塚本浩司君
   速記士       八巻恵子君
   同         高井京太君
─────────────────────────────────
  午前10時2分開議
○(議長高橋文明君) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔倉島議事課長朗読〕
1.知事から、議案第29号の提出がありました。
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議案第29号  訴えの提起に関する件
     (上の議案は巻末議案の部に掲載する)
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1.議長は、請願第44号及び第50号について、請願者から取り下げ
 の旨申し出があったので、委員会付託を取り消しました。
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1.議長は請願第63号及び第64号を関係委員会に付託しました。
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請願第63号  国の季節労働者冬期援護制度の存続・拡充に関する件
                            経済委員会
請願第64号  地方自治法第100条に基づく権限を付与する
       「北海道警察の不正経理処理問題調査特別委員会」
       の設置を求める件             総務委員会
     (上の請願は巻末請願・陳情の部に掲載する)
─────────────────────────────────
1.本日の会議録署名議員は、
                       岩本剛人議員
                       遠藤 連議員
                       大谷 亨議員
 であります。
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△1.議長の報告
○(議長高橋文明君) この際、御報告いたします。
 元議員中田繁夫さんは、去る11月30日逝去されました。
 まことに痛惜哀悼の念にたえません。
 よって、議長において謹んで弔意を表しました。
 以上、御報告いたします。
△1.日程第1、議案第1号ないし第18号、第23号ないし第28号及び報告第1号(質疑並びに一般質問)
○(議長高橋文明君) 日程第1、議案第1号ないし第18号、第23号ないし第28号及び報告第1号を議題とし、質疑並びに一般質問を継続いたします。
 大橋晃君。
◆(80番大橋晃君) (登壇・拍手)(発言する者あり)私は、通告に従い、知事、代表監査委員及び警察本部長に質問いたします。
 まず、自民党の憲法草案と日米同盟について伺います。
 自民党は、先日の結党50年の節目の大会で新憲法草案を正式に発表しました。
 草案は、現憲法前文の「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、」という文言をなくし、かわりに、国民に国を守る義務を課す。9条2項、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」を完全削除し、「自衛軍を保持する。」と明記し、武力行使ができる規定にする。軍事裁判所を設置して、軍法会議を開けるようにするなどです。
 また、小泉首相は、ブッシュ大統領との日米首脳会談の共同記者会見で、日米関係がよければよいほど、中国、韓国を初め、世界各国と良好な関係を築けると、米国一辺倒の異様な発言を行いました。
 平和憲法を戦争憲法に変えようとする自民党、そして、その総裁が国際社会の現実を無視して米国一辺倒の政策を打ち出すことは、日本とアジア、ひいては世界の平和と安全に大きな不安を抱かせるものと言わざるを得ません。
 そこで伺います。
 知事の最大の応援団である自民党が、今この時期に、自衛隊を自衛軍と改め、明確に軍隊と位置づけ、9条2項を完全に削除したことについて、多くの自衛隊基地を抱える北海道知事としてどのように受けとめているのか、伺います。(発言する者あり)
 日米関係さえうまくいっていれば、あとはすべて大丈夫というような首相の発言は、アジア軽視、アメリカ偏重で、世界から孤立を深めるばかりではないかと言われています。
 アジア、とりわけ韓国や中国からの観光客の来道に力を入れている北海道としては、このまま見過ごすことができない発言だと思いますが、知事はどのように考えておられますか。
 次に、在日米軍再編とF15戦闘機の千歳移転について伺います。
 日米両国政府は、関係自治体の頭越しに在日米軍基地の再編・強化計画に合意しました。
 政府は地元負担の軽減と言いますが、実際に進めているのは、アメリカ言いなりの新たな基地の強化と永久化の押しつけです。
 今、全国各地で、米軍基地の再編計画に対し、基地の永久化につながる、もうこれ以上の騒音は耐えられないという声が広がり、関係自治体は一斉に反対の声を上げています。
 そこで伺います。
 まず、小泉首相の対価発言についてです。
 首相が11月16日の日米首脳会談で、在日米軍基地の再編・強化をめぐって、平和と安全という恩恵を受けるためには、しかるべき負担、対価を払わなければいけないと発言したことに、相模原市の小川市長は、日本の総理大臣の言うことではないと批判するなど、基地を抱えた自治体首長などから強い反発と抗議の声が上がっています。
 高橋知事は首相の対価発言をどのように評価するのか、まず伺います。
 F15戦闘機の移転候補地に挙げられている千歳市では、米軍機騒音や再編協議の進みぐあいなどを独自に調べる調査委員会を設置し、嘉手納などの基地周辺で騒音測定や住民からの聞き取りをしています。
 知事も、国からの報告を待つだけではなく、千歳市や苫小牧市などと連携して情報を集め、積極的に道民へ情報公開するなど、道民の安心や安全を守るため、北海道としての役割を果たすべきと考えますが、知事の認識を伺います。
 知事は、繰り返し、難しいと述べていますが、沖縄海兵隊の矢臼別演習場への移転のときにも、当時の堀知事は、受け入れがたいと思うと発言しながら、結局、受け入れたという事実があります。そうならないためにも、絶対に受け入れられないとはっきり主張すべきではありませんか、知事の見解を伺います。
 次に、新たな行財政改革とコンパクト道庁についてです。
 道が提起した「新たな行財政改革の取組み(案)」の問題点は、数値目標が先送りされたなどというものではありません。最大の特徴は、効率のみを異様に追求し、コンパクトな道庁を北海道の目指す姿として掲げたことです。
 このコンパクト道庁論は、主権者である道民を自治の魂とともに投げ捨て、道民と地域社会に重大な被害をもたらす道を突き進めたことに最大の問題があります。このコンパクト道庁論は、小泉内閣の小さな政府論の焼き直しではありませんか。この点ついて知事はどのように考えているのか、伺います。
 小さな政府というのは、福祉を初め、国民生活にかかわる行政の役割の大幅な縮小と後退、そして、民間、大企業に対する規制の緩和、廃止と、公務の民間化を通じて、国家、公共部門が本来果たすべき役割を大幅に縮小・後退させるものです。
 さらに、他国に例を見ない巨大公共事業への依存体質と、財界向けには税制も予算も聖域扱いにし、何よりもアメリカの先制攻撃戦略に呼応する軍事大国化、強い国家を目指していることです。
 北海道の場合はどうでしょうか。道の改革案には国と道と市町村の役割分担論が何の疑問もなく書かれていますが、奇異なことは、北海道の将来像の中には、安心、安全の北海道づくりが基本から脱落していることです。
 道の役割を市町村に適さないサービスのみに限定していることは、地方自治法第2条5項で定められた都道府県の役割をも自己否定するものではありませんか、知事の見解を伺います。
 私学助成は道政の最重要課題の一つです。道民署名も80万人も集まっています。
 ところが、道は、30年間続けられ、平成17年度に約15億円の道の単独上乗せ助成を全廃しようとしています。
 財政難を理由にするのであれば、さきに述べた歳入歳出両面にわたる改革こそ進めるべきです。それらのむだに手をつけないで、高校生と幼児と親を泣かせる私学助成削減は、子育て支援条例にも反するものであり、やめるべきではありませんか、知事の基本姿勢を伺います。
 知事は、財政難の原因と政治責任を明確にしないまま、職員給与の10%削減提案を行いました。財政難の原因と責任が道職員にないことは明白です。にもかかわらず、一方的に10%もの人件費の削減を提案したことについて知事はどう考えているのか、明らかにしていただきたいと思います。
 また、そのことが、稚内や根室、留萌、江差、浦河など、不況にあえぐ地域経済に耐えがたい影響を及ぼすことは必至です。地域経済への影響の試算を明らかにする必要があります。知事の見解を伺います。
 次に、医療制度構造改革試案について伺います。
 厚生労働省が10月19日に発表した医療制度構造改革試案は、総医療費抑制を大目的として、高齢者の2割、3割負担、高額医療費の自己負担限度額の引き上げ、入院患者の食費、居住費の自己負担化など、患者負担の大幅増と、診療報酬引き下げ、保険免責制の導入など、世界からも高く評価される日本の国民皆保険制度を崩壊させるものとして、患者団体や国民はもとより、医師会など医療団体からも一斉に反対の声が上がっています。
 まず、知事は、この試案を全体としてどのように評価しているのか、伺います。
 地方自治体の立場で見過ごせないのは、公的医療保険制度の再編を見通した都道府県単位での競合とペナルティーを打ち出していることです。
 都道府県医療費適正化計画制度を導入し、例えば、平均在院日数の短縮目標を出させて、目標未達成のところには財政負担を求めるという内容も含まれています。これがそのまま行われますと、全国でも上位の平均在院日数の長い北海道では大きな影響を受けることは疑いありません。
 地域別にすれば競争が起こってよくなるというのはいかがなものかと全国知事会も批判しているように、本来、国の責任で行うべきものを地方に押しつけ、地域間格差の拡大が懸念されているところです。
 そこで、知事は、全国でも上位を争う平均在院日数の長い北海道でこの試案が実施された場合の影響をどう考えているのか、国の責任を放棄して地方に押しつけるやり方にきっぱりと反対すべきではありませんか、知事の見解を伺います。
 次に、マンションなどの耐震強度偽装問題について伺います。
 首都圏のマンションやホテルで地震に対する強度を示す構造計算書が偽造されていた問題は、重大な社会問題ともなっています。
 事の根本は、建築基準法と条例の改定によって、6年前から建築確認検査が民間検査機関に任され、しかも、公的なチェック機能が欠落しているというところにあります。国民の生命と安全を無視する小さな政府論の欠陥がまさに露呈したものであります。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)
 道内においては建築指導センターなど3社が知事指定を受けています。道内の構造計算の建築確認の何件が民間機関で行われているのでしょうか。
 また、その構造計算書に認定番号がないなど、不備が見られる例はないのか、伺います。
 今回の首都圏の事件は、民間任せ、丸投げの処理がいかに安心と安全を損なうものかを露呈しました。安全のネットワークづくりのため、民間検査のあり方についてガイドラインをつくる必要があると思いますが、知事の認識を伺います。
 次に、福祉灯油について伺います。
 生活を直撃する灯油などの値上がりに対し、道内の48自治体で福祉灯油を実施していますが、財政難で打ち切るところが出ています。
 冬の厳しさはどこも同じです。せめて低所得者対策として、1975年のオイルショック時のように、道が制度を設け、全道で実施できるようにすべきです。時間がありません。即、決断すべきであります。知事の見解を伺います。
 次に、アスベスト対策について伺います。
 アスベストによる被害の深刻さが日を追うごとに明らかになっています。関係自治体も真剣にアスベストの処理等に取り組み始めていますが、問題は、財政難の自治体に追い打ちをかけるような高額な出費です。根本的な解決のためには、企業と国、そして道の支援が不可欠です。
 そこで伺います。
 政府は、アスベストによる健康被害を救済する新法で都道府県への負担を求める考えを示していると言われています。アスベスト被害の最大の責任は、本来、国と企業が負うべきであり、地方への負担の押しつけは筋違いも甚だしいものです。知事はどのように考えていますか。
 国が検討している労災認定対象者外の被害者や家族への給付金について、あくまで申請主義とされていますが、実際には、患者本人や家族に中皮腫やアスベスト起因性肺がんであったことが知らされていない、あるいはアスベストとの関連が十分知らされていないケースが多数あります。
 このため、中皮腫・アスベスト疾患患者と家族を守る会から、私のところにも、病院が患者や家族に積極的に知らせるべき、行政がもっと広報に当たるべきとの声が寄せられています。
 知らなければ、せっかく制度ができても活用できないわけですから、道としても、医療機関に対し、個人情報保護に留意しつつ、患者家族に積極的に知らせる努力を求めること、また、保健所などが広報に努めるべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 富良野のノザワ鉱山跡地の近くの小川等にアスベストの沈殿物が広範に散乱している状況が、先日のNHKテレビでも放映されました。天候によっては、強風で飛散し、大雨でも降れば、近くの河川に流入することによる健康被害が心配されていますが、道は状況を把握していたのか、伺います。
 さらに、国と相談し、早急に環境の改善に努めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 アスベストの使用状況の調査については、公営施設に比べて、民間の調査が著しくおくれているといいますが、実態はどうなっているのか、また、その理由は何なのか、伺います。
 小樽市では、調査の結果、小中学校や市立病院、市営住宅など、25施設、30カ所のアスベストの除去、囲い込み、封じ込めの対策事業が始まり、赤字財政の中でも、命にはかえられないと、約4億円の対策予算を計上しました。
 他の自治体も財政難に変わりなく、国や道への財政支援を求めていますが、知事はどのようにこたえるつもりか、見解を伺います。
 福井県など全国12府県では、現行の大気汚染防止法で規制のかからない範囲を罰則つきで規制するなど、県独自の条例を制定するという先進的な取り組みを行って、大きな成果を上げていることを知事はどのように考えていますか。
 また、道も真剣に検討すべきではありませんか、見解を伺います。
 次に、循環資源利用促進税について伺います。
 産業廃棄物の発生を抑制し、リサイクルを徹底するなど、環境重視の循環型社会の形成を促進することは必要な課題であり、そのために税を活用することも有効と考えます。
 そこで伺いますが、15年1定での産廃税についての私の質問に、中小企業者に対し、税収を活用した補助事業における補助率を2分の1から3分の2にかさ上げすると答弁していましたが、循環税では、この点に関してどのような検討が行われているのか、伺います。
 次に、医師不足と地域医療対策について伺います。
 道内の医師不足の実態は一層深刻化しています。最近の道立病院を初め、地方の病院からの医師引き揚げは、臨床研修制度の義務化に伴い、大学医局の医師が減ったことが原因と言われていますが、第1期の臨床研修が終わる2006年3月になっても、各研修指定病院が後期研修に力を入れているために、研修修了後の医師が大学医局に戻らないケースがふえると考えられます。
 まず、知事は、来年度以降の大学からの医師派遣の見通しをどのように考えているのか、伺います。
 3医科大学の中でも、道立札幌医大の果たすべき役割は重要です。札医大は、地域医療講座の開設、名義貸し問題をきっかけに、トップを切って、医局の壁を超えた医師派遣制度の構築、さらに、地域医療枠設定など、さまざまな努力はしているものの、深刻な道内の医師事情からは、さらなる取り組みが求められます。知事はどのような取り組みを強化しようとしているのか、伺います。
 道立紋別病院は、産婦人科の分娩取り扱い休止に続き、循環器科の医師派遣中止、さらには、精神科医の退職に伴う病棟閉鎖の可能性など、地域センター病院や臨床研修指定病院としての機能はもとより、道立病院としての存続も危ぶまれる危機に立たされています。
 知事は、この現状をどのように認識し、どのような抜本的対策を講じようとしているのか、伺います。
 次に、長都沼の保全について伺います。
 千歳市と長沼町にまたがる幅広水路、通称・長都沼は、天然記念物のヒシクイやマガンが、春には3万羽、秋には5000羽が集結する重要渡り鳥中継地となっており、環境省の指定する日本の重要湿地500選にもなっています。
 ところが、すぐ近くの千歳川のしゅんせつ工事の影響で水位が下がり、130メートルの川幅が10ないし20メートルとなり、これが1年以上続くと草が生えて、水鳥がねぐらにすることが難しくなることから、野鳥の会や長都沼の雁・カモを守る会から、調査と保全の要望が開発局石狩川開建と道に対して出されています。
 道としても、4年前に我が党の日高令子議員の質問を受けて、長都沼を銃猟禁止区域に指定するなど、渡り鳥中継地の保全に努力をしてきましたが、消滅の危機に際してどのように対応しようとしているのか、工事主体の石狩川開建にも保全を申し入れるべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 最後に、道警裏金問題と道警職員の逮捕について伺います。
 まず、知事と代表監査委員に伺いますが、倶知安署と函館中央署の会計職員が経費の水増しなどをしたとして、業務上横領や詐欺の疑いで逮捕されました。
 道警の裏金問題が発覚し、道民の批判が強まる中、しかも、道警裏金問題で道警の内部調査や道の監査が行われている時期にも不正が続けられていたことを知事及び代表監査委員はどのように受けとめていますか。
 なぜ特別監査でこのような不正を見抜けなかったのか、代表監査委員の見解を伺います。
 知事は道警倶知安署の監査に乗り出す方針を決めたと言われていますが、どのような監査を要求するのでしょうか。
 また、その際には、今回新たに不正が発覚した経費の費目以外も含めたすべての費目について監査請求の対象とすべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 道警は、個人の犯罪だと断言し、組織的・慣行的なものとは認めず、4費目以外の再調査には極めて消極的です。
 しかし、原田氏や齋藤氏ばかりではなく、多くの道警関係者から、あらゆる費目で裏金づくりがやられているとの告発があります。このような状況で、4費目以外の物品購入費で新たな不正が発覚したことは重大であります。私の2定議会での質問の正しさを裏づけるものであり、この費目を含め、全費目を対象に調査すべきと考えます。
 少なくとも、新たに不正が発覚した物品購入費、需用費については早急に再調査すべきです。知事及び代表監査委員の決意を伺います。
 次に、道警本部長に伺いますが、新たに不正が4費目以外から発覚したことを本部長はどのように考えているのか、内部調査でなぜ不正を見抜けなかったのか、内部調査が実効性のない、なれ合い調査だったことの証明だと言われても弁解ができないのではないでしょうか、本部長の見解を求めます。
 4費目以外についても再調査すべきです。少なくとも、新たに不正が発覚した物品購入費、需用費については早急に再調査が必要です。本部長の見解を伺います。
 次に、報償費予算増額要求について伺います。
 全国の他都府県警察で報償費の増額補正要求をしたというような例はないと聞きますが、事実でしょうか。
 今回の増額追加補正で3800万円の増額要求をしながら、知事が拒否し、4定に計上されませんでしたが、道警の要求理由に根拠がなかったのではないでしょうか。道警本部長の答弁を求めます。
 以上、再質問を留保して、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)大橋議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、私の政治姿勢に関し、まず、自由民主党の新憲法草案についてでありますが、このたび発表されました草案では、その前文において、平和主義と国際協調主義の基本原則を不変の価値として継承するとした上で、第9条関係について、我が国の平和と国民の安全の確保などのために自衛軍を保持することがうたわれているものと承知をいたしております。
 私といたしましては、現行憲法の示す平和主義、国際協調主義の考え方は、このたびの草案においても普遍的かつ重要な理念として貫かれているものと考えておりますが、現行憲法第9条に関しては、自衛隊の位置づけなど、国内外でさまざまな意見がありますことから、今後、国会の場での十分な議論はもとより、国民の関心を喚起し、幅広く国民的な議論を尽くすことが何よりも大切であると考えております。
 次に、小泉総理の発言に関してでありますが、総理としては、国際社会の中で日米関係が引き続き重要であることを再認識したものと理解いたしておりますが、他方、中国や韓国など近隣諸国との関係を改善し、良好な信頼関係を築きたいとの思いも強いのではないかと私自身考えているところであります。
 いずれにいたしましても、政府におきましては、引き続き近隣諸国との信頼関係の構築に最大限の努力をしていただきたいと考えており、私といたしましても、地域レベルの交流を積み重ねていくことが我が国の平和と地域の活性化につながるとの認識のもと、中国や韓国などとの交流を一層進めてまいりたいと考えております。
 次に、在日米軍の再編に関する総理の対価発言についてでありますが、これは日米の安全保障に関しての発言と認識をいたしております。
 私といたしましては、安全保障に関する問題につきましては、国の基本的な政策にかかわることであり、国の責任において対処されるべきものと承知をいたしております。
 次に、道としての対応についてでありますが、道といたしましては、既に沖縄県に職員を派遣して、実態について情報収集に努めるなど、対応をしているところでございますが、今後とも、地元自治体とさらなる連携をとりながら、情報収集に努めてまいりたいと考えております。
 次に、戦闘機訓練の移転についてでありますが、沖縄の負担軽減ということでは、同じ地方として、あるいは国民として、一定の理解をいたしております。
 今後、国からの説明を十分に伺った上で、地元自治体の意向を確認しなければならないと考えておりますが、道といたしましては、既に矢臼別演習場において沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練の分散実施を受け入れていることで沖縄の負担軽減を担っていることもあり、難しい問題であると考えております。
 次に、コンパクトな道庁についてでありますが、危機的な道の財政状況のもとで、目前に迫った赤字再建団体への転落を回避し、持続可能な行財政構造の確立を目指して、行政改革と財政立て直しとを一体的に推進するために、「新たな行財政改革の取組み(案)」として取りまとめたものであります。
 こうした中で、行革大綱においては、行財政運営システムの見直しを初め、事務事業の見直しによる民間開放の推進や組織機構の見直しなどを積極的に進め、道庁経営の一層のスリム化に努めることといたしております。
 このような道行政のあり方や執行体制を大幅に見直す道庁改革を強力に推進し、より簡素で効率的かつ機動的な体制とすることをコンパクトな道庁と表したものであります。
 次に、私学助成についてでありますが、本道の私学は、公教育の一翼を担いながら、それぞれの建学の精神と独自の教育理念に基づき、特色ある教育活動を展開され、北海道の教育に重要な役割を果たしています。
 このような私学に対し、道といたしましても、これまで、私立学校管理運営対策費補助金を初め、授業料軽減補助制度や奨学金制度、入学資金貸付制度などを設け、私立学校の教育条件の維持向上と保護者負担の軽減に努めてきたところであります。
 私学助成につきましては、私学教育の振興を図る重要な課題であると考えておりますが、一方では、道財政はこれまでにない危機的な状況に置かれておりますことから、財政立て直しプランの見直し方針を踏まえながら、限られた財源の効率的かつ効果的な配分に努めてまいります。
 次に、人件費の削減などについてでありますが、私といたしましては、さきに提示した給与の独自縮減措置は、職員やその家族の皆さんに大変な負担を強いることは十分に認識をしておりますが、赤字再建団体への転落回避に向けて、公共事業費や一般施策事業など、道民の皆さんに痛みや負担をお願いする以上、人件費についても思い切った削減が必要と考えており、私が先頭に立ち、職員一丸となってこの危機に対処していく決意であります。
 また、こうした人件費削減が地域経済に与える影響につきましては、議員が御指摘のような面もあろうかとは存じますが、この危機をチャンスととらえ、官から民への流れを加速し、行政サービスの民間開放によるよりきめ細やかなサービスの提供、そして新たなビジネスチャンス、雇用の創出などにもつながる改革を進めていきたいと考えております。
 次に、医療制度構造改革試案についてでありますが、先般、厚生労働省におきましては、我が国の医療制度を持続可能なものにすることを目指し、国民皆保険制度の堅持、予防重視と医療の質の向上などによる医療費の適正化、給付と負担の公平及び透明化などを基本に、今後の医療制度のあり方について試案を取りまとめたものと承知いたしております。
 この試案で示されました、患者の視点に立った地域における医療連携体制の構築や生活習慣病対策を初めとする健康づくりなどにつきましては積極的に取り組むべきものと考えておりますが、道といたしましては、全国知事会を通じて国に要望してまいりました医療保険制度の全国レベルでの一元化につきまして明らかにされていないことは、大変残念なことと受けとめております。
 いずれにいたしましても、国におきましては、このたびの医療保険制度改革の具体的な内容につきまして、今後、国民的議論を尽くすよう求めるとともに、都道府県や市町村、関係団体と十分な協議を行い、その理解のもとで制度改革を進めていくことが重要であると考えております。
 次に、試案の影響などについてでありますが、このたびの試案におきましては、都道府県が医療費適正化計画を策定することとされておりますが、この計画に盛り込む政策目標などの達成状況に応じた費用負担の特例の詳細が示されておりませんことから、その影響を推しはかることは難しいものと考えております。
 医療費の適正化につきましては、国、都道府県、市町村がそれぞれの責任で取り組むべきものと考えておりますが、医療費に多大な影響を与える診療報酬制度や医療法などに権限を有する国があくまでも医療費適正化について主導的な役割を果たすべきであり、都道府県に対する計画策定の義務づけや目標の達成状況に応じた国の費用負担の特例の設定につきましては、都道府県にその責任を転嫁するものであると考えております。
 このため、去る11月10日に、全国知事会から、医療制度改革試案に対する意見として、医療費適正化についての主導的な立場にない都道府県が適正化計画を策定しても実効性が乏しい旨の意見を提出したところであります。
 なお、「新たな行財政改革の取組み(案)」における道の役割については、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、道民生活に関し、民間確認検査機関における建築物の審査のあり方についてでありますが、国では、指定確認検査機関において、業務の公正、中立性が確保され、的確に審査が実施されるよう、検査員等の職員数や確認検査の業務体制と方法、兼業の制限等に関する運用方針を定めており、道においても、この運用方針に基づいて民間機関を指定し、指導してきたところであります。
 なお、今回の事件を受け、国においては、社会資本整備審議会に専門部会を設置して、指定機関のあり方など現行制度について検討することとしていると承知しており、道としても国の動向を見きわめてまいりたいと考えております。
 次に、アスベスト対策に関する市町村への支援についてでありますが、アスベスト問題につきましては、総体的には国の責任において対処すべきであると考えており、道といたしましては、市町村における公共施設などのアスベスト除去等の工事費用や調査費用に対し、既に実施済みの除去費用等も含めて、国における所要の財政措置を早急に講じるよう強く要望いたしているところであります。
 現在、国におきましては、平成18年度予算に向けて、不特定多数が利用する建築物などにおけるアスベスト除去費用等に関し、各種補助や融資制度等の財政支援措置について検討していると承知しており、道としても、その実現に向け強く働きかけてまいります。
 次に、規制条例の制定についてでありますが、このたびのアスベスト問題の発生を契機に、全国7府県で新たな条例の制定等を行っていると承知しております。
 その条例の主な内容といたしましては、大気汚染防止法の規制対象面積の引き下げや建築物所有者に対するアスベストの飛散防止措置の義務化などの規定を設けたものであります。
 一方、国におきましては、来年の2月を目途に、アスベストの飛散防止の徹底を図るため、大気汚染防止法に基づく解体・補修作業等の規模要件の撤廃や対象建材の追加を検討しているほか、建築基準法の改正により、建築物の所有者に対する飛散防止措置の勧告、是正命令などの規制の強化を検討しているところであります。
 道といたしましては、こうした国の改正の動きを見守りながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
 次に、循環税に関する中小企業への支援についてでありますが、循環税の導入に当たりましては、経済団体などから中小企業への配慮が求められているところであり、また、中小企業からはリサイクルなどに関する情報提供等について要望されているところであります。
 道といたしましては、これらの要望を踏まえ、税収を活用した支援施策として、中小企業枠を別に確保することや、中小企業に対する補助率等について別途検討を行っているとともに、リサイクルなどに関する情報ネットワークの整備やアドバイザー制度の実施などにより、中小企業に対しきめ細やかな支援を行ってまいりたいと考えております。
 次に、地域医療対策に関する大学からの医師派遣についてでありますが、道は、これまで、昨年5月に設置をいたしました北海道医療対策協議会の場などにおいて、3医育大学に医師派遣の継続を強く働きかけるとともに、医師確保に係る市町村からの個別相談に対しても、診療機能が維持されるよう、3医育大学に協力を求めてきたところであります。
 しかしながら、昨年度から始まった医師の卒後臨床研修の必修化に伴う影響とともに、医師の開業医志向や、産科、小児科などの勤務環境の厳しさなどから、医育大学の一部診療科では、今後、医師派遣の継続が困難な状況にあるところもあると承知をいたしております。
 道といたしましては、北海道医療対策協議会における医師確保が困難な市町村立病院や診療所を対象とした医師派遣の調整などを通じて、今後とも、3医育大学や民間病院などの協力を得ながら、地域医療の確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、道立紋別病院についてでありますが、道立紋別病院は、遠紋保健医療福祉圏における中核的な医療機関でありますが、医師の卒後臨床研修制度の影響などにより、これまで医師を派遣してきた医育大学からの医師確保が難しくなってきており、地域センター病院として、住民の方々の期待にこたえる上で大変厳しい状況にあると考えております。
 私といたしましては、地域に必要な医療機能を確保するためには医師の確保が不可欠と考えており、これまで道内3医育大学に対し派遣要請を行うとともに、道内民間医療機関や道外の医育大学へも協力要請を行うなど、幅広く取り組んでいるところであります。
 道といたしましては、今後とも、紋別病院を初め、道立病院において必要な医師が確保されるよう、道内の3医育大学に対し強く協力要請を行うとともに、民間医療機関や医療関係者などの幅広い協力を得るほか、他の都府県とも連携をしながら、国に対しても働きかけを行ってまいりたいと考えております。
 なお、札医大における取り組みなどにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、道警察の予算執行に関し、まず、職員の不祥事についてでありますが、このたび、道警察の会計担当職員が倶知安警察署及び函館中央警察署において、一連の問題について特別監査や特別調査が行われている最中にも公金の着服を行い、横領や詐欺の容疑で逮捕されましたことは、あるまじき行為であり、私としては極めて遺憾でございます。
 次に、監査要求の内容などについてでありますが、倶知安警察署の会計職員による業務上横領事案につきましては、道警察本部から11月28日付で職員の賠償責任にかかわる損害の届け出が提出されたところであります。
 私といたしましては、今後、速やかに賠償審査委員会において審査を行った上で、監査委員に対し、職員の賠償責任に関する監査をお願いする考えであります。
 本監査におきましては、届け出の対象となった職員に関し、道に損害を与えた事実があるかどうかを監査していただき、賠償責任の有無及び賠償額を決定することとなると考えております。
 最後に、改めての調査についてでありますが、倶知安警察署及び函館中央警察署の両事案につきましては、前渡資金支払い事務に係る当該警察署内の管理体制の甘さをついた個人的な犯罪行為であったと道警察から聞いているところであります。
 いずれにいたしましても、私といたしましては、ただいまお答えを申し上げたとおり、監査委員にお願いする監査の結果などを踏まえ、適切に対応してまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)新たな行財政改革とコンパクト道庁に関しまして、道の役割についてでございますが、今回お示しをしました「新たな行財政改革の取組み(案)」におきましては、地域主権の時代にふさわしい自治の姿として、道州制の実現を見据え、市町村は行政サービスの中心的な役割を担うとともに、国は国家としての存立にかかわることに限定する一方、道は、市町村では処理が困難な広域的・専門的事務を主として担うこととして取りまとめたものでございます。
 また、住民に最も身近な行政主体である市町村の役割や権限を拡充する道内分権に向けた取り組みも踏まえて、道の役割を大幅に見直すものであり、このような考え方は、道州制プログラムとして取りまとめた考え方に基づくものでございます。
 なお、北海道の目指す姿につきましては、今日の本道を取り巻く情勢を踏まえつつ、本道が有する特性に基づく将来像をあらわしたものでありますが、安全で安心な暮らしを支える視点も盛り込んでいるところでございます。
 次に、医師不足と地域医療対策に関しまして、札医大における取り組みについてでございますが、札幌医科大学としましては、平成16年度からは、従来の医局から要請窓口を一元化した医師派遣システムを実施しているところでございます。
 また、地域医療支援センターから道内過疎地域への医師の派遣枠についてもさらに拡大を図ることとしているところでございます。
 いずれにいたしましても、臨床研修が必修化されたことなどの影響によりまして、派遣に必要な医師の確保が難しい現状ではございますが、新たに、学位取得や専門医資格の取得を目的とした後期臨床研修制度に取り組むなど、医師の確保に努めるとともに、僻地勤務医師の確保に向けた新たな入試制度について検討を進めるなど、道立の医育大学として地域医療の充実に一層の貢献をしてまいる考えでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)アスベスト対策に関しまして、健康被害対策についてお答えいたします。
 国におきましては、アスベストによる健康被害に対する対応として、現在、労災補償を受けずに亡くなった労働者の方々や家族及び周辺住民の被害救済を行うための基金制度を盛り込んだ新法の制定を進めており、この中で、基金の財源につきましては、地方負担を含めて検討していると聞いております。
 こうした国の動きに対しまして、全国知事会としては、10月27日に、アスベスト対策の強化に関する緊急提言を行い、基金への公費負担については国の責任において対応するよう求めたところであります。
 道といたしましても、アスベスト問題は総体的には国の責任において対処すべきと考えており、被害者救済措置のための新法の速やかな制定とあわせて、基金への地方負担を求めないよう国に要請しているところであります。
 次に、千歳市と長沼町にまたがる水路の保全についてでありますが、この水路は、農地改良の一環として、北海道開発局が国営総合かんがい排水事業により整備したネシコシ排水路と呼ばれている農業用排水路であり、この排水路と合流する千歳川の治水対策を目的として、本年7月から石狩川開発建設部が実施したしゅんせつ工事により、排水路の水位が低下したものと考えられております。
 この排水路では、オオヒシクイやハクチョウなどの渡り鳥がえさ場やねぐらとして利用するなど、渡りの中継地としての役割が高まってきたことから、道では、平成14年10月に排水路の一部を銃猟禁止区域に指定するなどいたしまして、水鳥の保全に努めてまいりました。
 この排水路の周辺は農地として利用されていますことから、道としては、農地の保全と渡り鳥の生息環境の維持について、国から排水路の管理委託を受けている千歳市と長沼町、さらには、しゅんせつ工事を実施している開発局と意見交換を行うなどして、適切な対応に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)初めに、原油高騰と道民生活に関しまして、低所得者対策についてのお尋ねでございますが、道といたしましては、これまでも、低所得者世帯の冬期の生活を確保するための対策を講じてきたところでございます。
 具体的に申し上げますと、昭和54年から、高齢者や障害者、母子世帯等を対象に5万円を無利子で貸し付けいたします特別生活資金制度を実施し、この制度の周知に努めておりますほか、平成10年度からは、地域政策補助金のメニュー事業に灯油を含めた冬期間の増嵩経費に対する支援事業を新たに加えまして、市町村に対して補助を実施しているところでございまして、引き続き、これらの制度を活用するなど、適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、アスベスト対策に関しまして、被害者救済にかかわる周知についてでございますが、国におきましては、現在、中皮腫などと診断され、労災補償を受けずに亡くなられた労働者の方々やその家族及び周辺住民の被害救済のための給付金制度を盛り込んだ新法の制定に向けまして取り組みを進めているものと承知しているところでございます。
 アスベストによる暴露を受けた可能性のある方々に対しましては、これまでも、労働基準監督署や医師会とも連携を図りながら、道立保健所における健康相談において労災補償制度などについて周知をするとともに、早期の健康診断の受診勧奨を行ってきたところでございます。
 道といたしましては、今後とも、医師会など関係機関とも連携をしてまいりますとともに、保健所などを通じ、患者、家族の皆様方にアスベスト被害にかかわる救済制度などについて必要な情報が提供されますよう、適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)アスベスト対策に関し、ノザワ富良野鉱山跡地についてでありますが、現在、国の指導監督のもとで、鉱業権者により跡地の緑化が進められていると承知しております。(発言する者あり)
 道といたしましては、去る11月17日、国に対し、周辺住民の方々の不安を払拭するため、鉱山跡地の緑化や鉱滓堆積場からのアスベスト粉じんの飛散防止について、国の責任において適切な対策を指導するよう要望したところであります。
 以上でございます。(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 建設部長野村昌信君。
◎(建設部長野村昌信君) (登壇)民間検査機関に関する御質問などについてお答えいたします。
 最初に、民間検査機関における構造計算書の審査についてでございますが、平成16年度における全道の建築確認件数は2万6769件であり、このうち、大臣指定及び知事指定の民間機関によるものは3504件で、うち、構造計算書を要するものは1981件となっているところでございます。
 道では、国の指示を受け、審査方法や審査体制について調査した結果、問題がなかったことが確認されたところであり、知事指定の民間機関3社への立入調査における構造計算書の抽出検査でも不備などは見られなかったところでございます。
 なお、今後のさらなる調査については、国の指示を踏まえ、適切に対処してまいりたいと考えております。
 次に、民間建築物のアスベストの使用状況調査についてでございますが、道では、私立学校や病院などを除く民間建築物については、延べ床面積おおむね500平方メートル以上の建築物のうち、吹きつけアスベストなどが屋内外に使用されている可能性のある建築物を調査対象として、市町村の協力を得ながら調査を実施し、現時点で、おおむね6割のアンケートの回収率となっているところでございます。
 この調査は、建物所有者などに対する任意の協力要請であることから、なかなか回収が進まない状況にあるので、今後、道といたしましては、市町村へのさらなる協力依頼はもとより、関係業界などを通じて調査への協力を強く要請し、さらにアンケートの回収率を高めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 代表監査委員徳永光孝君。
◎(代表監査委員徳永光孝君) (登壇)大橋議員の一般質問にお答えをいたします。
 初めに、道警察職員の逮捕についてでありますが、このたびの横領等の容疑で逮捕された倶知安警察署及び函館中央警察署の元会計事務職員の行為につきましては、道警察の不正経理問題について道警察の特別調査や知事からの要求監査などが行われていた時期においても繰り返されていた悪質な行為であり、極めて遺憾なことと思っております。
 次に、要求監査についてでありますが、要求監査においては、捜査用報償費、旅費、食糧費及び交際費の予算執行事務の適否について検証したほか、道警察が実施をいたしました特別調査の結果について検証したところであります。
 今回の不祥事の詳細につきましては承知していないところでありますが、要求監査においては、道警察から提出された平成10年度から15年度までの予算執行状況調べ等をもとに、証拠書類の書面審査や、関係者からの事情聴取や関係人調査、道警察から提出された処理状況報告の内容の検証、確認書の記載内容の事実確認を実施するなど、監査委員として可能な限りの手法により確認を行ったところであります。
 最後に、予算執行に係る監査についてでありますが、道警察における予算執行事務につきましては、全費目について定期監査におきまして監査を行ったところであります。
 今回の倶知安警察署及び函館中央警察署の問題につきましては、今後、知事からの監査の請求を受け、適切に対応してまいりたいと考えておりますが、予算の執行につきましては、まず、予算執行者である警察本部長がその説明責任を果たすべきものと考えております。
 以上であります。
○(議長高橋文明君) 警察本部長樋口建史君。
◎(警察本部長樋口建史君) (登壇)大橋議員の一般質問にお答えをいたします。
 初めに、4科目以外の科目に関して職員の不祥事が発生したことについてでございますが、一連の不適正経理においては、日常の捜査活動の機動性、効率性を考慮し、捜査用報償費等の予算を、いわゆる運営費として、署長等の認識、管理のもとに捜査活動に要する経費等に充てていたものでありますけれども、今回の二つの事件は、これまでの捜査で明らかになったところによりますれば、その動機、背景等から見て、署内の管理体制の甘さをついた個人の犯罪であり、一連の不適正経理とは異なるものであると認識をいたしております。
 しかしながら、一連の不適正経理を受けて適正かつ効果的な予算執行に組織を挙げて取り組んでいるこの時期に、警察署会計担当の職員が、公金の取り扱いに絡み、警察職員としてあるまじき犯罪行為を犯したことは極めて遺憾なことでございまして、厳粛に受けとめているところであります。
 次に、このたびの事件が内部調査で発見できなかったことについてお尋ねでございますが、本件事件は、支払い関係書類の金額の改ざんなどにより、書類上の整合、体裁が巧妙に整えられていたことに加えまして、署内の管理体制の甘さをついて行われた個人の犯罪であったために、特別調査等においても発見できなかったものでありますけれども、道警察といたしましては、本件事件を踏まえまして、万が一、同種事案がありましても、確実にチェックし、発見できる、厳正で多面的な会計監査を実施することといたしております。
 次に、再調査の必要性についてでございますが、先ほども申し上げましたけれども、一連の不適正経理においては、日常の捜査活動の機動性、効率性を考慮して、捜査用報償費などの予算を、いわゆる運営費として、署長等の認識、管理のもとに捜査活動に要する経費などに充てていたものでありますが、今回のこの二つの事件は、その動機、背景等から見て、個人の犯罪でありまして、一連の不適正経理とは異なるものであります。
 また、特別調査においては、署長、次長及び会計担当者等から、いわゆる運営費について調査したところでございますが、4科目以外の科目から捻出したというものは把握されなかったところであります。
 したがいまして、現時点において4科目以外の科目について調査を行うことは考えておりませんけれども、道警察といたしましては、今回の事件を厳粛に受けとめまして、幹部はもとより、会計担当職員に対する業務管理や職務倫理教養をこれまで以上に強化いたしますとともに、今後も、公安委員会の指導や財務アドバイザーの助言をいただきながら、適正で効果的な予算執行に万全を期し、再発防止を図ることといたしております。
 次に、他の都府県警察における予算の執行状況等についてのお尋ねでございますが、他の都府県警察における予算の執行状況等につきましては承知をいたしておりません。
 最後に、捜査用報償費の増額補正についてお尋ねでございますが、捜査用報償費につきましては、捜査活動に必要不可欠な経費でございますが、平成15年度以降、一連の不適正経理の問題が捜査員の執行における戸惑いや協力者側の不安などを生じさせたことなどによりまして執行額が減少したものと考えておるところであります。
 一方、本年度の捜査用報償費の執行につきましては、生活環境課や組織犯罪対策課を新設いたしまして、それぞれの対象犯罪の捜査情報収集体制を強化したこと、あるいは捜査員に対する指導や書類作成の合理化を実施したことにより、多くの捜査員が自信を持って適正に執行できるようになったことから、大幅に増加いたしまして、このままでは不足が生じるおそれがあるために増額補正の要求を行ったところであります。
 しかしながら、捜査用報償費につきましては、捜査活動等の状況により月別の執行額に変更がございますことから、さらに今後の執行状況を見きわめながら、対応方法も含めまして、道と十分協議をしてまいりたいと考えておるところであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 大橋晃君。
◆(80番大橋晃君) (登壇・拍手)再質問をいたします。
 まず、F15の千歳移転についてでありますが、ただいまの知事の答弁を聞きましても、依然として、難しい問題と言うだけで、沖縄、神奈川、山口県などの知事や関係市長などが明確に反対を表明しているのとは対照的です。
 知事は、事あるごとに、渉外知事会を通じてということを繰り返していますが、米軍基地を抱える14の都道県の知事で構成する渉外知事会は、これまでも、米軍基地の整理・縮小、地位協定の見直しを掲げて、一定の積極的な役割を果たしてきました。問題は、高橋知事がこれにどうかかわってきたかということです。
 そこで伺いますが、知事自身は、就任以来、渉外知事会に何回出席されましたか。
 今回の中間報告を受けて開かれた11月10日の渉外知事会では、沖縄県、神奈川県、山口県などの知事から厳しい意見が出されておりますが、知事自身はどのように発言されているのでしょうか。
 次に、新たな行財政改革についてでありますが、道が発表したこの文書を読んでも、また、今の知事の答弁を聞いても、私は、二つのネーミングがこれにはふさわしいのではないかと思います。
 第1は、病巣にはメスを入れずに健康な肉体を切り取る改革であるということです。
 財政危機の最大の原因が、景気対策と称して借金で公共事業を積み増しして、その返済の重圧が今のしかかってきていることにあることは道自身も認めていたことです。福祉や人件費が借金をふやしたのではない、これは断言できます。
 公共事業費を170億円削るとしていますが、金額だけで、堀知事時代にやられた「時のアセスメント」や特定政策評価のような、事業そのものを見直すということは高橋知事になってからはやられていません。道が今やっている公共事業評価では、ばらばら評価で、事業全体の評価になり得ないということは、先日の当別ダムをめぐって評価委員会から厳しく指摘されているとおりです。
 そこで伺いますが、170億円という金額だけではなく、事業そのものを再評価するシステムを確立すべきでありますが、いかがでしょうか。
 当別ダムについて、三つの事業を一体として評価する方法を研究するなどと悠長なことを言っているのではなくて、直ちにこれを検討し、一体として評価をした上で結論を出すようにすべきです。答弁を求めます。
 第2に、上には甘く、下に厳しくということです。
 市町村では、助役を減らしたり収入役を廃止したり、上の方がみずから痛みに耐えているわけです。しかし、このコンパクト道庁プランでは、人員でも人件費でも、下には厳しく、上には甘くというのが実態ではありませんか。まず、特別職のあり方にメスを入れる、それから一般職員について言及すべきではないでしょうか、伺います。
 次に、医療制度構造改革試案についてですが、知事の答弁では、医療保険制度の一元化について明らかにされていないのは残念と言うだけで、国民、特に高齢者に耐えがたい痛みを与えるという点では全く言及がありません。つまり、国民や道民の痛みに思いを及ぼす気持ちがないと言わざるを得ません。
 医療費適正化計画については、国の責任を都道府県に転嫁するものとしておりますが、これは当然のことですが、都道府県への転嫁という点では、これだけではありません。政府管掌健康保険の運営を都道府県単位にするという内容も含まれております。もし、これがやられますと、北海道の場合は全国一高い保険料が押しつけられるということが政府の試算でも明らかになっていますが、この政管健保の都道府県単位の運営に関して知事はどのように認識されているのでしょうか、伺います。
 次に、耐震強度の偽造の問題についてですが、道の点検は1次点検にすぎなかったのに、十分な総点検ができたと考えているとすれば、余りにも無責任です。
 そこで伺いますが、道みずからが確認している案件で、構造計算を民間が精査した191件について再計算してみたのでしょうか、お答えください。
 再検査すらしないで不備はなかったと即断できないのではないでしょうか。かの姉歯関連では、一昨日になって、新たに6棟の偽造が発見されているのです。さきの建設部の点検は、審査方法などの調査であって、1次点検にすぎません。民間機関による1981件について総点検する考えはないのか、知事の認識を伺います。
 次に、アスベスト対策についてですが、富良野のノザワ鉱山跡地の問題についてですが、私は、87年に現地調査をして、予算特別委員会でこの問題を初めて取り上げ、ことし7月にも、18年ぶりに現地調査をしましたが、基本的に状況は変わっていません。
 三つある鉱山跡のうち、ノザワ鉱山は一部緑化が進んでいるものの、他の二つは全く放置されたままです。ノザワ事業所の堆積場の堆積物は、87年当時は35万トンありましたが、それが減ったとはいっても、依然24万トンが堆積されたままです。
 問題は、この鉱山は戦争中から採掘され、ノザワ事業所は現在も操業中であります。住民の話では、昔は風が吹くと窓の桟が白くなったと、アスベスト粉じんがひどかったことを証明しています。
 同じアスベスト鉱山と工場のあった熊本県松橋町では、住民健診で高率に肋膜肥厚斑が認められて、肋膜中皮腫の発生も見られたことから、県が対策協議会を設置して大規模な住民健診を行っています。
 アスベストの暴露から十ないし数十年を経て中皮腫などが発生することを考えれば、道が地元自治体と協力して、当時の住民も含めて調査、健診を行う必要があるのではないでしょうか、伺います。
 アスベストの規制条例の制定について、知事は、国の動きを見守りながらと、消極的な姿勢です。
 しかし、全国では、条例の改正も含めると12都府県で独自の条例を制定済みで、この12月議会でさらにふえることは確実です。その多くは、大気汚染防止法の規制対象外となる小規模な建物の解体時にも届け出を求める、あるいは作業基準遵守を義務づける、飛散の防止義務をかけるなど、県独自に国の基準を上回る規制の強化を提案し、ほとんどが命令違反者への罰則を設けているのです。
 全国に先駆けて条例を提案した福井県では、市町村立、私立の学校施設の対策工事に補助制度を創設し、子供の安全最優先の対策をとっています。富山県では、個人住宅のアスベスト除去費用に県独自の低利融資まで新設していると聞きます。
 北海道は、昨日の報道でも、総務省の発表で、吹きつけ工事が全国で最も多い974件で、未処理が495件もあるということです。全国の中でも特にアスベストの使用が多い北海道として、道民の命と健康を守ることが行政の最優先課題である以上、進んでいる他府県の施策も参考にしながら、道独自の条例をつくるなど、アスベスト対策に積極的に取り組むべきではありませんか、再度伺います。
 道警の裏金問題について、まず、知事に伺いますが、今回行おうとしている監査が職員の賠償責任に関する監査であって、特別監査のような、費目を決めてすべて監査するというものではないということが明らかになりましたが、会計職員はすべての費目を取り扱っていたわけですから、当該職員が扱ったすべての費目について監査するものと確認しておきたいと思いますが、どうか、伺います。
 道警本部長に伺いますが、ただいまの本部長の答弁は、あくまで個人の犯罪で、一連の裏金問題とは別物としています。
 しかし、倶知安署の元会計職員は平成14年から在職していたわけですから、道警の特別調査の対象期間は会計職員として在職し、裏金も含めて、金の取り扱いをしていたことになります。
 道警の特別調査ではこの職員から聴取していたのでしょうか。もし、聴取していたとすれば、その結果はどうであったのか、伺いたいと思います。
 監査委員にも伺っておきますが、特別監査でも倶知安署の日額旅費について調査していると思いますが、どのように調査をし、どのような結果であったのか、当該会計職員についても聴取をしていたのかどうか、伺いたいと思います。
 報償費予算の増額要求についてでありますが、先ほどの道警本部長の答弁は、まるで、昨年までは道警の裏金問題が足かせとなって捜査に必要な経費も請求できなかったが、今年度は裏金問題が片づいたから、捜査員も自信を持って執行できるようになったと言わんばかりです。
 しかし、そのような説明で道民が納得すると考えたら、とんでもないことです。
 そこで伺いますが、他都府県の警察のことは知らないと本部長は言いますが、我々の調査では、裏金問題が表面化した主な県警では増額補正を要求しているところなどはありません。全国的にも、ほとんどの都府県で平成13年度以降の報償費は減額され続けていますが、なぜ北海道警察だけが増額補正を要求するのでしょうか。犯罪等が急増し、裏金の重圧から解放されたのは北海道だけとでも言うのでしょうか、伺います。
 仮に、道警の言うとおりだとすれば、国から支給される捜査費についても増額補正を要求しなければ筋が通らないと思いますが、なぜ捜査費の増額補正を国に要求しないのでしょうか、改めて伺います。
 以上で、再々質問を留保して、再質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)大橋議員の再質問にお答えをいたします。
 最初に、私の政治姿勢に関し、まず、渉外知事会への対応についてでありますが、渉外知事会では、外務省や防衛庁などに要請活動を行うため、定期総会を年1回行っております。
 私が就任をいたしました平成15年度以降の定期総会には危機対策室長などが出席をいたしております。
 また、在日米軍再編にかかわる外務大臣、防衛庁長官との意見交換会、臨時総会には副知事が出席をいたしております。
 なお、意見交換会の中では、副知事が、在日米軍基地の道内への移転報道により、地元の自治体や住民が不安を抱いているため、早急な情報提供と地元の意向尊重について要望したところであります。
 11月10日に開催されました臨時総会には副知事が出席し、中間報告後の渉外知事会としての統一的な対応について協議を行い、地元意向の尊重や交渉経過に関する情報提供などを内容とする緊急要望をまとめ、翌日の11日に渉外知事会の役員を中心に国に対し要請活動を行ったところであります。
 次に、公共事業の評価についてでありますが、道では、「時のアセスメント」の精神を道政全般に拡大し、客観的かつ厳格な評価を行うことを目的に政策評価条例を制定してきたところであり、公共事業のうち、事業採択から一定期間経過したものを対象として公共事業の再評価を実施いたしているところであります。
 今後とも、厳しい財政状況のもと、限られた行財政資源の有効活用の観点を重視しながら評価を行ってまいりたいと考えております。
 次に、総合的な評価についてでありますが、先般、公共事業評価専門委員会から、関係事業者間の連携協議の場の設置、あるいは多目的ダム等複数の主体による公共事業を一体的・総合的に評価するシステムの研究などについて御意見をいただいたところであります。
 私といたしましては、多目的ダムのように、複数の事業主体において個別に事業評価が行われていることによる問題点などを踏まえながら、総合的な観点での公共事業評価の充実に向けて研究をしてまいります。
 次に、職員数の削減に係る特別職の見直しについてでありますが、このたび報告いたしました「新たな行財政改革の取組み」に基づき、高度化、多様化する道民ニーズに効率的・機動的に対応できる道庁組織の今後のあり方について総合的に検討する中で、他府県などの動向も見ながら対応していく考えであります。
 次に、政府管掌健康保険の運営についてでありますが、このたびの厚生労働省試案においては、中小企業の従業員などが加入する政府管掌健康保険について、その運営を都道府県単位とすることを基本に検討されていると承知いたしております。
 しかしながら、保険運営を都道府県単位に変更することにより、財政規模が小さくなり、地域の医療費が保険料に反映されるなど、現行の国民健康保険制度と同様の構造的問題を抱えるものと懸念しております。
 道といたしましては、先ほども申し上げましたとおり、これまで、医療保険制度の安定的運用を図るためには、国の責任において全国レベルでの一元化が必要と主張してきたところであり、引き続き、全国知事会等と連携をしながら、医療保険制度の一元化について国に働きかけてまいります。
 次に、道民生活に関し、まず、建築確認の再点検についてでありますが、このたびの調査におきましては、国の調査指示を受け、道の14支庁や札幌市など10市の特定行政庁と、知事指定の民間機関に対して建築確認の際の構造計算書の審査方法や審査体制について調査したものであり、審査方法などに不備があった場合には建築確認申請書の再審査を行うこととされておりますが、調査結果では、審査方法や審査体制について問題がなかったことから、構造計算の再計算は要しないとされているところであります。
 なお、大臣指定の民間機関につきましては、現在、国土交通省により調査中であり、本道にかかわる民間機関の調査結果の状況把握に努めているところであります。
 次に、民間機関の総点検についてでありますが、今後のさらなる調査の対応につきましては、このたびの全国的な調査結果に基づく国の判断を踏まえ、適切に対処してまいりたいと考えているところであります。
 次に、アスベスト問題に関する健康診断などについてでありますが、かつてアスベスト製造工場のあった富良野市におきましては、元従業員や工場周辺の住民を対象に既に肺がん検診を実施し、150人が受診し、その結果、経過観察者の方が1人であったと聞いております。
 いずれにいたしましても、現在、国の専門家会議におきまして、健診のあり方やその手法などについて検討していると承知をいたしております。
 今後とも、こうした国の動向を踏まえ、市町村や医療機関などと連携をして健康被害対策に適切に対応してまいります。
 また、ノザワ工場周辺のアスベスト濃度測定につきましては、事業者が鉱山保安法に基づき自主測定を行っており、すべて基準値内であることを確認するとともに、道といたしましても、8月に工場周辺で測定を実施し、問題がないことを確認したところであります。
 道といたしましては、今後とも、引き続き工場周辺のアスベスト濃度測定を実施するとともに、ノザワ鉱山跡地の適正管理について、北海道産業保安監督部に対し事業者に指導監督を行うよう要請してまいります。
 次に、アスベスト条例の制定についてでありますが、先ほども申し上げましたとおり、現在、国におきましては、アスベストの飛散防止の徹底を図るため、来年2月を目途に大気汚染防止法の見直しを行うほか、建築基準法についても改正を予定いたしており、一層の規制強化を検討しているところであります。
 また、平成18年度予算において、アスベスト除去費用等に関し、各種補助や融資制度等の財政支援措置について検討していると承知をいたしております。
 道といたしましては、こうした国の動きを見守りながら適切に対応してまいりたいと考えております。
 最後に、道警察の予算執行に関し、監査対象費目についてでありますが、私が監査委員に求めることといたしております本監査におきましては、経費の費目にかかわらず、届け出の対象となった職員に関し、道に損害を与えた事実があるかどうかを監査していただくものであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 代表監査委員。
◎(代表監査委員徳永光孝君) (登壇)大橋議員の再質問にお答えをいたします。
 倶知安警察署の元会計事務職員に対する確認の内容についてでありますが、予算執行事務監査にかかわる倶知安警察署の実地監査の際に、本人と面談をし、捜査用報償費などの不正な会計書類の作成への関与、過去に勤務した警察署等での状況、署員の印鑑の保管状況など、財務処理の状況について説明を求めるとともに、本人にかかわる旅費の執行に関し、旅行の事実や旅費の受領の事実などについて確認を行ったところであります。
 以上であります。
○(議長高橋文明君) 警察本部長。
◎(警察本部長樋口建史君) (登壇)大橋議員の再質問にお答えをいたします。
 初めに、倶知安警察署の元会計職員に対する聴取結果についてでございますが、特別調査における倶知安警察署の予算執行調査の過程で、当該職員に対して、在籍していた平成14年度及び15年度の調査対象科目の予算執行状況について聴取いたしましたところ、会計手続にのっとり執行しているとの説明を受けたところでございます。
 なお、当該職員は平成10年度から13年度までの間は警察本部薬物対策課に勤務をいたしておりまして、同課に在籍していた当時の調査対象科目の予算執行状況について聴取いたしましたところ、捜査用報償費及び捜査費については平成10年度から12年度まで、道費旅費については平成10年度及び11年度について、それぞれ、当時の次席の指示に基づき不適正な予算執行を行っていたとの説明を受けているところでございます。
 次に、捜査用報償費の執行額がふえた理由についてお尋ねでございますが、これは先ほども申し上げたとおりでございまして、本年度の捜査用報償費の執行につきましては、本年4月に、近年の犯罪情勢に的確に対処すべく、生活環境課や組織犯罪対策課を新設いたしまして、捜査情報の収集体制を強化したこと、あるいは捜査員に対する指導や書類作成の合理化等を実施いたしまして、多くの捜査員が自信を持って適正に執行できるようになったことから、大幅に執行額が増加したわけであります。
 この執行額の大幅な増加に対しまして、今年度の捜査用報償費の当初予算額は前年度対比で約2割の減額となっておりまして、このままでは不足が生じるおそれがあるために増額補正の要求を行ったところでございます。
 最後に、国費の捜査費についてお尋ねでございましたが、今年度の4月から9月までの国費捜査費の執行額は、昨年同期に比べますと約1.3倍に増加をしておるところであります。
 国費捜査費につきましては、これは仕組みの話でございますが、各都道府県警察ごとに年間予算額が決められているわけではございませんで、必要な所要額を、警察庁に対しまして、原則、四半期ごとに要求し、配分を受けているところであります。不足が生じた場合には、追加で必要な配分を受けているところであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 大橋晃君。
◆(80番大橋晃君) (登壇・拍手)(発言する者あり)再々質問をいたします。
 まず、F15の千歳移転の問題について、渉外知事会への出席の状況を聞いたわけでありますが、知事自身は就任以来1度も出ていないということです。
 F15の移転候補地の一つである矢臼別移転訓練を受け入れている北海道の知事として、熱意がまさに疑われるわけです。言葉でどのように言おうと、道民は、言葉ではなく、その態度で判断をします。少なくとも、こういった問題を抱えているほかの県の知事──政治的にはいろんな立場があるのでしょうが、こういう知事の方々がこの問題についてきっちりと発言をしている、こういう態度を見習って、毅然とした態度をとることを指摘しておきたいと思います。
 次に、コンパクト道庁についてでありますが、まず、特別職など上の方をきちんと見直すことからやるべきではないかということに対して、道庁組織の今後のあり方について総合的に検討する中で、他府県の動向などを見ながらと、こういうことなのですが、果たして具体的に特別職についてメスを入れるのか入れないのか、はっきりしません。
 しかし、この答弁の中では、そういうことを当然否定はされていないと思いますので、今後の具体的な対応を厳しく見守ってまいりたいと思います。
 いずれにしても、道の財政の危機というものが医療や福祉、あるいは道職員の人件費によるものでないことは、はっきりしているわけです。借金で福祉や人件費を賄っているわけではありません。
 これだけ借金をふやし、今その重圧をふやしているのは、先ほど述べたとおり、景気対策と称した公共事業の積み増し、借金でやれという国の号令に唯々諾々と従ってきた結果がこういった重荷になっているわけですから、まず、病気のところにきちっと正しい診断をしてメスを入れる、そのことから始めることなしに道民に痛みを押しつけるということは一切やってはならない、このことを厳しく申し上げておきたいと思います。
 耐震強度の偽装の問題についてですが、知事の答弁では、残念ながら、危機感も責任感も見られません。道が確認したマンションやホテルは、耐震上、絶対大丈夫と言い切れますか。
 平塚市のホテルの場合、構造計算を再計算したら、数値が異なって偽造だったことが判明しました。ある特定行政庁の場合は、チェック項目の1割しか見られませんと、審査体制の貧弱さを浮き彫りにしています。道の確認検査を再点検と再計算することが必要ではないでしょうか。
 事は人の命にかかわることです。富山県、富山市、高岡市は、過去にさかのぼって再点検することを決めています。知事の出身地です。人の命にかかわっているわけですから、当然、北海道も再点検を行うべきではないでしょうか、見解を求めます。
 日本ERIが一昨日から国会の参考人質疑などで大きな問題になっていますが、道内民間検査1981件のうち、ERIが大半を占めています。ERIは、1年前に偽造が指摘されていたのに隠ぺいしていたことが明るみに出ました。マンションなどの住民の不安ははかり知れません。隠ぺい体質の会社に民間検査を任せておいていいのでしょうか。民間検査機関の総点検をすべきと考えますが、いかがでしょうか。
 今回の事件で明らかになったのは、民間検査機関の偽造や、ミスを発見しても特定行政庁に報告するシステムすらないということであります。民間任せや丸投げを改める制度改善に取り組むよう国に申し入れる考えはありませんか、伺います。
 最後に、道警の裏金問題について道警本部長にお伺いをしておきます。
 ただいまの答弁では、倶知安警察署の会計職員は、前任の薬物対策課では、捜査用報償費及び捜査費、それから道費の旅費について不適正な予算執行をやっていたということが調査で明らかになったという答弁です。そして倶知安警察署の会計課に移ってからの、平成14年度から15年度は、会計手続にのっとり適正に執行していました、こう言っていたと言うのです。
 このこと一つをとってみても、一連の裏金づくりと今回の事件というのは、その間には、全く別物だという万里の長城を引いている、こういった道警本部長の答弁が崩れ去ったことは明らかではありませんか。
 私的使用はなかったと、道警の内部調査ではすべての警察署長などがこう言ったと言っているのです。しかし、こういう署長の言ったことが正しいという前提ですべて積み上げたのが今度の結果ではありませんか。
 一方で、3億9000万円という使途不明金が出ている。つまり、使い道が明らかではない。こういった署長などの中にうそを言った人間がいなかったのかどうか。
 今回の問題は、もう一回これを改めて調査するということの必要性を明らかにしているのではないでしょうか。泥棒を捕まえて、やっていないのかと聞いて、やっていないと言ったらすぐ釈放しますか。ますます再調査の必要性が明らかになったというふうに考えますが、この点についての道警本部長の認識を最後に伺っておきます。
 最後に、議員の皆さんにも申し上げておきますが、知事や警察本部長がこういった問題に再度のメスを入れるという姿勢がない場合には、今度こそ、道議会として100条委員会をつくって、ただいま指摘した問題も含めて徹底的にメスを入れるべきであることを主張して、私の再々質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)大橋議員の再々質問にお答えをいたします。
 まず、マンションの耐震強度問題に関し、道の確認検査の再点検についてでありますが、今回の調査では、国の指示により、大臣認定書の確認などの審査方法や審査マニュアルの整備などの審査体制など、合わせて12項目について点検を行った結果、これらの調査項目については問題がないことを確認したところであります。
 個々の建物の安全性の確認など、今後のさらなる調査の対応につきましては、このたびの全国的な調査結果に基づく国の判断を踏まえ、対処してまいります。
 次に、民間指定確認検査機関への総点検についてでありますが、今後のさらなる調査の対応につきましては、このたびの全国的な調査結果に基づく国の判断を踏まえ、適切に対応してまいります。
 また、大臣指定の確認検査機関においては国が直接調査を行っておるところでございますが、その結果につきましては早急に公表されるよう強く要請をしてまいりたいと考えております。
 次に、制度の改善要望についてでありますが、今回の事件を受け、国におきましては、社会資本整備審議会に専門部会を設置して、指定機関のあり方など、現行制度について検討することとしていると承知をしており、道といたしましても、国に対し制度の改善を要望してまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 警察本部長。
◎(警察本部長樋口建史君) (登壇)大橋議員の再々質問にお答えをいたします。
 既に何度も御答弁申し上げたとおりでございますけれども、繰り返しになりますが、特別調査においては、知事の要求した予算執行事務監査の対象経費である捜査用報償費、旅費、食糧費及び交際費の4科目に国費の捜査費及び旅費を加えまして、支出関係書類の審査、所属長、次長等及び会計関係職員に対する聴取等により、厳正な調査を行い、組織的・慣行的に行われた不適正な予算執行の実態を解明したところでございます。
 しかしながら、本件事件は、支払い関係書類の改ざんなどにより、書類上の整合、体裁が巧妙に整えられていたため、署長、次長等も把握、発見できなかったものであります。
 これまでの捜査で明らかになったところによれば、その動機、背景等から見て、個人の犯罪でありまして、現時点において、改めて調査を行う考えはございません。
 道警察といたしましては、本件事件を踏まえまして、繰り返しになりますけれども、公安委員会の指導、財務アドバイザーの御助言をいただきながら、会計監査において、万が一、同種事案があっても、確実にチェックし、発見できる、厳正で多面的な会計監査を実施していくこととしておるところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 大橋晃君の質問は終了いたしました。
 柿木克弘君。
◆(49番柿木克弘君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従いまして、知事並びに教育長に順次質問をしてまいります。
 まず第1点目といたしまして、「新たな行財政改革の取組み」についてであります。
 今定例会の最も重要なテーマであり、我が会派の代表格質問や同僚の一般質問でも議論を展開しているところでありますが、私も、数点伺ってまいりたいと思います。
 この取り組みの最大の柱は人件費の縮減であります。しかし、職員団体との交渉を前に、刺激を与えたくないとの配慮から、改革工程表には、給与の独自縮減措置や給与の適正化、職員数の削減などの数値目標が記載されず、先送りされているのであります。
 職員団体との交渉にはこれまでも妥協や配慮を重ねておりますが、そのことを続けると、18年度の予算編成が行き詰まり、道民負担のさらなる追加や赤字再建団体への転落が憂慮されるのであります。
 財政が非常事態という状況の中、これまでどおりの交渉というわけにはいかないと考えます。この機会に長年の悪習を打破し、交渉のあり方について見直すべきと考えます。
 職員団体との交渉については、知事の英断により、提示から交渉結果までを議会に報告することとされておりますが、道民の多くは交渉の経過についても厳しく見詰めているのであります。
 鳥取県では交渉の記録をインターネットで公開しております。道も、こうした取り扱いを参考にして、さらなる情報公開に努めていくことも重要であります。
 18年度予算編成に支障を生じないようにするためには、やはり、知事のリーダーシップにかかっているものと考えます。知事みずからが職員団体を説得することも必要と考えますが、交渉に臨む知事の決意をお伺いいたします。
 次に、改革工程表についてでありますが、総務省が示した地方行革指針では、改革工程表で定める職員数の適正化計画について、特に、退職者数及び採用者数の見込みを明示するよう求めております。どのように取り扱うのか、お答えを願います。
 また、地方行革指針では、公営企業にかかわる給与の適正化、職員数の適正化計画などについては、普通会計分と区分して明記するよう求めておりますが、このことについてもどのように取り扱うのか、お答え願います。
 さらに、地方行革指針では、改革工程表に経費削減などによる財政効果を明記するよう求めております。
 しかし、「取組み(案)」には財政効果の記載がありません。財政効果を明記し、財政立て直しとの一体化や連動を道民の皆さんにわかるように示していくべきと考えますが、見解をお聞かせ願います。
 次に、「取組み(案)」では、総務省が提唱しております、新しい公共空間づくりの必要性を述べております。
 これは、団塊の世代の引退を踏まえ、こうした方々を再び社会に回帰させ、地域の運営に参画してもらおうというのが底流にあり、今後の自治体運営は、住民やNPO、各種団体、民間企業など、多様な主体との協働を考えていこうというものであります。
 しかし、必要性は述べたものの、改革工程表からは具体の手だてが見えてこないのでありますが、どう取り組んでいかれるのか、お示し願います。
 次に、2点目といたしまして、職員の採用と資質の向上についてであります。
 これまでも、職員の意識改革や資質の向上について私は何度か議論をしているところでありますが、道が3月に策定した新・北海道職員等人材育成基本方針に基づく職員の資質向上や人材育成をこれまで以上にもっと積極的に推進していくことが重要であります。
 そこで、何点かお伺いをいたしますが、まず、先ほどもお尋ねしております職員数の適正化の中で、既に来年度の知事部局新規採用については半減を行い、さらに、平成19年度の採用は停止する方針を固めていると一部で報道されておりますが、組織のスリム化など、思い切った職員数の削減は必要と考えますが、雇用状況が低迷している本道において、道職員の採用見直しは、若年労働市場への影響が懸念されたり、北海道行政にあこがれている、あるいは夢を持っている若者たちもたくさんおりますし、また、道における職場の活性化のためには、意欲があって、柔軟な考え方を持つ若者の職員採用はある程度は必要であるものと考えます。
 そこで、今後、新規採用についてはどのような方針で臨まれるのか、知事の見解をお答え願います。
 道では、昨年11月、地方公務員法に基づき、問題行動のある職員の中でも、特に業務を執行するに当たって支障を来す適格性を欠く職員に対する取り扱いを、分限免職に関する取扱方針として定め、施行から1年が経過しているところであります。この方針に基づいて、これまでどのような対応が図られているのか、お示し願います。
 この取扱方針に基づき、記録をつけ始めている職員は4名いると伺っておりますが、この人数は、約2万人の職員を抱える知事部局においていかにも少ない数であると考えます。この状況についてどのように認識をされているのか、お伺いいたします。
 また、この方針に沿えば、一番早い処分でも再来年の3月となります。何度も言いますが、財政危機や人件費の削減が叫ばれる中で、余りにも対応に時間がかかり過ぎますが、お考えをお聞かせ願います。
 適格性を欠く職員に対する対応とともに、その予備軍とも言える、問題となる言動などが見られる職員が二、三百人いるとの話も伺っており、厳しい対応を図る必要があると考えます。そういった職員に対しどのように対応していくのか、見解をお答え願います。
 いずれにしても、これからの時代、職員の資質向上というのは非常に重要なポイントとなるものであります。個々の職員の能力・資質向上を行い、現有戦力の底上げを行うためには、問題となる行動等が見られる職員についても、一方では戦力として再生させることも大切であります。
 そこで、人材育成という観点から、新・北海道職員等人材育成基本方針の中において、こうした職員についてはどのように位置づけして対応を図っていくのか、見解をお伺いいたします。
 次に、第3点目といたしまして、子育て支援対策の推進についてであります。
 全国的に少子化が進行し、間もなく、我が国も総人口が減少する人口減少社会を迎えることになると予想され、本年8月に厚生労働省から公表された人口動態統計によれば、そのことが現実味を帯びたものとなってきております。
 とりわけ、全国に比べ少子化が急速に進む本道においては、既に平成9年をピークに人口の減少が始まってきておりますが、全国に先駆けて、昨年10月に道が策定をした北海道子どもの未来づくりのための少子化対策推進条例に基づく少子化対策の着実な推進が望まれるところであります。
 しかしながら、この北海道は、全国に比べ核家族化の割合が高く、家庭内における子育てに対するサポートが弱くなっているほか、地域における隣近所の関係が希薄化していることから、子育て家庭に対する地域からの支援体制づくりや、子育てを応援する地域社会づくりが大変重要なポイントになると考えます。
 そこで、何点かお尋ねをいたしますが、道では、条例を制定し、その実施計画に基づき、本年度から事業を具体的に展開しているところであり、少子化対策に対する取り組みに一定の評価をするものではありますが、しかしながら、計画の達成に向けては、道みずからの取り組みはもとより、住民に身近な市町村における少子化対策の推進が重要であると考えますが、市町村との連携強化にどのように取り組んでいるのか、お伺いをいたします。
 先ほども申し上げましたが、北海道では3世代が同居している世帯の割合が全国に比べて低いことや隣近所とのつき合いも少なくなっていることから、家庭でのサポートや地域における子育て支援体制が十分ではない状況の中で、子育てに関する悩みを抱え、孤独感や不安感を持ちながら子育てをしている人はかなりの割合になるものと想定されます。そのことによって、基本的生活習慣が身につかないまま成長する子供たちがいるのも事実であります。
 そこで、そうした人たちの不安などを少しでも緩和し、解消できる取り組みが必要であると考えますが、見解をお聞かせ願います。
 子育て中の子供を抱える家庭に対するサービスには、保育サービスを初め、さまざまなものがありますが、子育てに関する情報提供サービスも、利用者にとってニーズの高いサービスではないかと考えます。
 例えば、初めて子供が生まれ、子育て経験のない親に対して子育てのあらゆるノウハウを紹介するほか、居住地域における乳幼児の遊び場や授乳コーナー、子供連れに優しいトイレを設けている施設や店舗、あるいは乳幼児の一時預かりマップなど、子育てのバリアフリー化を情報提供していく仕組みを推進すべきと考えますが、見解をお答え願います。
 社会全体で支える子育てを目指し、地域における子育て支援体制を整備していくためには、子育て中の家庭や子供の支援活動を行う人たちを養成すること、子育て支援を担っている人たちの資質のレベルアップと活性化を図ることが大切であると考えますが、見解をお伺いいたします。
 最後に、子育てを、母親だけではなく──私も余り人のことは言えませんが、父親も含め、また、学校や企業、行政、その他地域社会全体で応援していく機運を高めるとともに、地域における子育て支援活動を活性化させ、全道ぐるみの取り組みへと発展させるため、道職員なども参加した全道的な子育て応援団を新設するなどして、子育て支援を強力に推し進めていく必要があると考えますが、知事の見解をお答え願います。
 次に、第4点目といたしまして、子供の権利の支援についてであります。
 我が国では、平成元年に国連が採択をした児童の権利に関する条約を平成6年に批准しており、既に10年が経過したところでありますが、条約の批准を契機として、子供の権利を守るための動きが自治体レベルにおいても徐々に出てきているところであります。
 道においては、条例の中の少子化対策の推進に当たっての基本理念の一つに、「子どもの権利及び利益を最大限に尊重する」として掲げているわけでありますが、そうした中において、昨今、いじめや体罰、児童虐待、あるいは、これらを原因とする不登校などのほか、子供が被害者、時には加害者となる事件など、さまざまな困難に直面している子供たちをいかに支えていくかが大きな課題の一つであります。
 そこで、何点かお伺いをいたしますが、条例において規定をしている「子どもの権利及び利益を最大限に尊重する」という基本理念を踏まえ、子供の意見が適切に社会に反映される取り組みが必要であると考えますが、見解をお聞かせ願います。
 また、こうした権利の尊重に関して、すべての道民に理解をしてもらい、意識を高めていくことが大切であり、そうした理解促進のため、事業を全道的に展開すべきと考えますが、見解をお尋ねいたします。
 現在の多くの子供たちは、価値観の多様化や少子・高齢化が進む現代社会の中にあって、受験競争や塾通いなど、ゆとりのない生活をしております。そしてさらに、自然体験などの不足や異なった年齢集団での遊びがほとんどできないことなどにより、人間として備えるべき基本的な規範意識や倫理観を十分に身につけることができず、また、コミュニケーションの不足によって孤立感を深めている傾向にあると言えます。
 多くの子供たちは、大人が想像する以上に悩みを抱えながら日々の生活を過ごしているであろうと推察されます。
 子供たちが抱える困難や悩みを解決していくためには、医療や心理などのさまざまな専門知識が必要になるケースも多いものと考えますが、専門職種の多い施設である児童相談所あるいは学校現場においてどのように対応しているのか、知事及び教育長にお伺いをいたします。
 子供の権利の尊重についての普及啓発を図るためには、学校教育における人権教育の充実を図ることが不可欠であると考えます。
 学校教育の人権教育は、教科、科目を初め、道徳、特別活動、総合的な学習の時間など、教育活動全体で行われるものと認識をしておりますが、通り一遍の授業ではなく、例えば、人権を尊重する心を一層効果的にはぐくむため、いじめや不登校などを経験された方々などから実際に話を聞くことができる授業を行ったり、高等学校において、将来、決して児童虐待を行わない親となる意識を育てるための授業を実施したり、さらには、教職員を対象にした、子供の権利を考える特別の研修機会を設定するなど、各学校の創意工夫を生かした人権教育の取り組みを進めるべきと考えますが、教育長の見解をお聞かせ願います。
 最後に、子供が発信するサインをしっかりと受信し、的確に対応できる地域社会を築き上げていく必要があり、将来の北海道を担う大事な子供たちをさまざまな問題から守っていくためには、先ほど述べた、児童の権利に関する条約の精神を道の施策に十分に反映すべきであり、そのためには、審議会の中に専門部会を設け、有識者や子供たちを支える活動を行っている方々により、いじめや虐待などに関連する施策の検証などを行っていただき、その結果を踏まえた効果的な少子化対策を展開すべきと考えますが、見解をお答え願います。
 最後に、5点目といたしまして、家庭学習への支援についてであります。
 11月に発表された北海道公立学校学習状況調査、いわゆる学力テストの結果について、我が会派の代表格質問においても、結果の受けとめ方と今後の施策にどう反映していくのかということをお尋ねしたところでありますが、今回の結果は、学習意欲や学習習慣などの課題を初め、知識、理解などを確実に身につけさせることや、思考力、判断力、表現力などを高めることなどが課題として明らかになったところであります。
 このような課題の解決に向けては、子供たちが基礎や基本をみずから学び、みずから考える力を身につけることはもとより、家庭においても日常的に学びの機会を充実させ、学ぶ習慣を身につけることが必要であると考えます。
 私は、その対応策として、子供たちが学校でも家庭でも学習する際に自由に利用できるよう、インターネットを活用した自主学習支援システムを構築することが大きな力を発揮するのではないかと考えております。
 また、インターネットによる自主学習支援システムは、家庭の事情で塾に行けない子供たちへのフォローや、あるいは不登校の子供たちへの支援としても有効に機能していくものと考えます。
 そこでお伺いをいたしますが、道教委では、これまでも学校へのコンピューターや情報通信ネットワークの整備に努めてきていると承知をしておりますが、コンピューターを活用した子供たちへの学習支援に関してどのように取り組んでこられたのか、お示し願います。
 さきの学力テストの結果で、小中学校においては、平日における学校の授業以外の学習時間が全国平均よりも低いことや、基本的な生活習慣が身についていることがうかがえる児童生徒はペーパーテストの得点が高い傾向となっていることが明らかにされましたが、こうした対策に向けて、道教委として、子供たちが家庭においてもみずから学べる学習機会を提供するため、基礎から発展的な内容までを盛り込んだ学習教材をインターネットで公開するようなシステムづくりを行い、自主学習や、時には保護者と一緒に勉強をしたり、内容によっては一般の方々も学べる、さらには、教職員にもわかる授業や魅力ある授業づくりを手助けするなど、インターネットを活用してそういう役割を果たすことのできる具体的な取り組みを行うべきと考えますが、見解をお答え願います。
 最後に、家庭に引きこもりがちな不登校児童生徒に対して、インターネットを活用し、メールによる相談や、今ほど述べた学習教材の提供による家庭学習の支援と、家庭訪問を通じた学習シートなどによる学習支援及び相談や体験活動の促進を図ることによって、学校復帰を目指す取り組みと社会的な自立を支援するために、道教委として、市町村などにおいて調査研究を行う事業を実施すべきと考えますが、見解をお聞かせ願います。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)柿木議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、「新たな行財政改革の取組み(案)」に関し、まず、職員団体との交渉についてでありますが、危機的な道財政の状況により、赤字再建団体への転落が間近に迫っている中で、道民の皆さんにさまざまな負担や痛みをお願いする以上、人件費についても思い切った削減が必要と考えており、去る10月25日に、私を初め、特別職に係る縮減を含めた新たな独自縮減措置等を内容とする道財政運営の健全化のための給与措置を職員団体に提示いたしますとともに、職員数の削減につきましても、現在、精査・検討を進めているところであります。
 こうした人件費の削減は、職員の生活や士気にも大きな影響を与えることから、職員の理解と協力が必要不可欠であることは当然でありますが、同時に、私は、道民の方々の生活や北海道の地方自治を守っていく立場にありますことから、今後、職員団体との交渉に当たりましては、道民の皆さんの理解が得られるよう、説明責任を十分果たしながら、人件費の縮減を着実に実行していくため、不退転の決意で取り組む考えであります。
 次に、改革工程表における職員数の取り扱いについてでありますが、今回お示しをいたしました「新たな行財政改革の取組み(案)」では、徹底した事務事業の見直しや組織機構の見直しを行うとともに、新規採用を抑制し、職員数の適正化に取り組むことといたしております。
 本年3月、総務省から示された新地方行革指針では、退職者数及び採用者数の見込みを明示するとともに、総定員の純減など、平成22年4月1日における明確な数値目標を掲げることとされているところであります。
 このため、現在、精査・検討中の知事部局の職員数の適正化については、事務事業の徹底した見直しなどの状況や退職者の動向、さらには若年雇用の状況を踏まえるとともに、教職員や警察職員についても、国における動向を踏まえながら、指針にも沿ったような形で成案を取りまとめてまいりたいと考えております。
 次に、財政効果についてでありますが、このたび取りまとめました行革大綱では、職員数の適正化や事務事業の民間開放など、現時点で将来に向けた具体的な内容が確定できていないものもありますため、集中改革期間における経費節減等の財政効果を明示しておりませんが、今後、成案を取りまとめる際には、これら財政効果を精査し、できる限り反映してまいりたいと考えております。
 次に、新しい公共空間づくりについてでありますが、高度化、多様化する道民ニーズに的確にこたえるため、これまで、専ら行政が担ってまいりました公共サービスを、住民、NPOや企業などの多様な主体により提供する体制づくりとして、新しい公共空間の形成が求められております。
 このたび取りまとめました行革大綱におきましても、官民連携の推進の中で、新しい公共空間づくりの必要性を盛り込んでいるところであり、改革工程表においては、公の施設に係る指定管理者制度の導入や北海道版市場化テストの実施、さらには事務事業の民間委託などを積極的に推進し、対応してまいりたいと考えております。
 なお、地方公営企業の経営健全化につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、職員の採用等に関し、まず、新規採用の見直しの考え方についてでありますが、このたび報告いたしました行政改革大綱案では、赤字再建団体への転落を回避するための緊急的・臨時的な対応として、事務事業の見直しの徹底とあわせて、新規採用を抑制し、職員数の適正化を加速することといたしておりますが、そのあり方につきましては、事務事業の見直しの状況や退職者の動向、さらには、雇用情勢に及ぼす影響なども含め、職員数適正化計画の改定作業の中で慎重に検討してまいりますが、とりわけ、新規学卒者など若年層の雇用動向に十分留意をした上で判断していく考えであります。
 次に、新・北海道職員等人材育成基本方針における位置づけなどについてでありますが、私といたしましては、危機的な財政状況のもとで道庁改革を進めていくためには、道行政を支える職員の資質・能力の向上や意識改革が不可欠と考えており、人材の育成に当たっては、職員みずからが資質・能力を自覚するとともに、管理職員が適切に助言を行い、職場全体として支援をしていく体制が大切と考えております。
 こうしたことから、問題となる言動等が見られる職員への対応や指導等の仕組みにつきましては、本年3月に策定をした新・北海道職員等人材育成基本方針の枠組みの中で、人材育成方策の取り組みの一環として位置づけてまいる考えであります。
 具体的には、職員の個性に応じてきめ細やかな指導を行うオン・ザ・ジョブ・トレーニング──OJTと書きますが、この手法を基本として、管理職員が、問題となる言動等が見られる職員に対し、本人の意識の改善のための面談や日常的なチェックなどの指導を行い、こうした状況を記録するシステムの検討を進めており、人材育成基本方針に基づき、本年度内に策定をする北海道職員人材育成推進計画の中で明らかにしてまいります。
 なお、分限免職に関する取扱方針の対応などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、子育て支援対策に関し、まず、子育てに関する情報提供についてでありますが、道といたしましては、本年度、各支庁ごとに設置をいたしました、市町村、子育て支援団体などで構成する少子化対策圏域協議会におきまして、育児ノウハウや乳幼児の遊び場などに関する子育て支援情報の把握、共有化を進めていくことといたしており、今後、こうした情報を子育て家庭に積極的に提供してまいります。
 次に、子育て支援体制の整備に向けた取り組みについてでありますが、地域住民等による子育て支援の取り組みが促進され、子育てを支える基盤が整備されていくことは、少子化対策を進める上で重要なことであります。
 道では、今年度、地域において子育て支援に取り組む基盤づくりのため、市町村にせわずき・せわやき隊を組織化するモデル事業を進めているところであります。
 今後は、モデル事業の成果を踏まえ、全道的なネットワーク化や活動状況の周知を行うなどして、新たな人材の確保や資質の向上を図るなど、子育て支援体制の整備に努めてまいります。
 次に、子育て支援の推進についてでありますが、道といたしましては、少子化対策推進条例に基づき、家庭、学校、地域社会などが相互に連携をし、社会全体で子育て支援に取り組むことといたしております。
 このため、きめ細やかに地域の取り組みを支援する少子化対策圏域協議会の設置や、地域ぐるみの取り組みを促進するせわずき・せわやき隊──いわゆるすきやき隊でありますが、この組織化など、地域における推進体制の整備に努めているところであります。(発言する者あり)
 ただいま議員から御提言をいただきましたが、私といたしましても、子育てを道民全体で支援することは大変重要であると考えているところであり、今後は、このすきやき隊の全市町村での実施に向けての取り組みを進めますとともに、すきやき隊のモデル市町村や企業、道職員などで構成する全道規模の子育て支援組織の立ち上げなどについて検討をしてまいります。
 なお、市町村との連携強化などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、子供の権利の支援に関し、まず、子供の意見反映に関する取り組みについてでありますが、少子化対策の推進に当たりましては、本道の将来を担う子供たちの意見が適切に社会に反映される環境づくりを進めることが必要と考えております。
 このため、道といたしましては、北海道子どもの未来づくり審議会に、本年度は中学生の委員で構成する子ども部会を設置し、「わたしたちが暮らす北海道の未来に向けて」をテーマとして、さまざまな観点から活発な議論をいただいているところであり、年度内にこれらの意見を取りまとめ、道の少子化対策に反映させてまいりたいと考えております。
 次に、児童相談所における対応についてでありますが、道立児童相談所におきましては、来所や訪問などにより、子供や家庭からの相談に対応しているところであり、その相談内容につきましては多岐にわたっており、いじめ・不登校や、友人・家族関係など、子供自身の悩みについても数多く対応をいたしているところであります。
 子供の抱える悩みや心の問題に対しましては、児童福祉司を初め、小児科や精神科の医師、さらには心理判定員などの専門スタッフにより、具体的な助言や支援を行っているところであります。
 また、引きこもりなど、子供の状態によっては、学校や家庭との連携のもと、児童相談所への通所による心理的ケアの実施や、学生ボランティアなどを家庭に派遣して、遊びや会話を通じて心の触れ合いなどを行う事業も実施するなど、きめ細やかな対応に努めているところでございます。
 最後に、今後の取り組みについてでありますが、近年の社会環境の変化などに伴い、虐待やいじめといった児童の権利侵害などにつきましては、その要因が複雑に絡み合って発生している状況にあります。
 道といたしましては、こうした虐待やいじめなどを防止するため、これまでも、少子化対策にかかわる実施計画に基づき、児童福祉司などの専門職員の増員や、医師、弁護士を活用した児童相談所の相談機能強化、さらには、虐待のおそれのある家庭の早期発見、支援のための虐待予防ケアマネジメントシステムの構築などの施策を市町村や教育関係機関等と連携しながら実施いたしているところであります。
 今後は、北海道子どもの未来づくり審議会に虐待やいじめなどに関する部会を設置し、その中で関連施策の検証等を行っていただき、その結果を踏まえ、さらに効果的な少子化対策を推進してまいりたいと考えております。
 なお、子供の権利尊重のための取り組みにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)「新たな行財政改革の取組み(案)」に関しまして、地方公営企業の経営健全化についてでございますが、新地方行革指針では、地方公営企業につきましても、経営の総点検を行い、さらなる経営健全化に積極的に取り組むこととされておりまして、道としましては、企業職員の給与や職員数の適正化を含めて、知事部局と同様に取り組むこととしているところでございます。
 このため、改革工程表では特別に区分して記載しておりませんが、今後、成案を取りまとめる際に明示してまいりたいと考えております。
 次に、職員の採用、資質の向上に関しまして、まず、分限免職に関する取扱方針の対応についてでございますが、取扱方針は、道民のために働く道庁づくりを目指し、適格性を欠く職員等の分限免職処分の基準や手続を明確化したものであり、昨年11月の方針の策定時のほか、人事異動後の本年4月にも、各部、各支庁に対する説明会を実施するとともに、取扱方針を各職員がパソコンで閲覧できるようにするなど、周知を図っているところでございます。
 これまでに、各所属から具体的な問題事案につきまして十数件の相談があり、このうち、極めて単純な作業にも誤りを繰り返すことや、業務処理に異常に時間を要するなどの能力の欠如、協調性に欠け、他の職員とのトラブルが絶えないなどの独善的行動があり、その程度が著しく、かつ持続的と認められます4件の事案につきまして、取扱方針に基づき、対象職員に係る勤務状況等の記録を開始しているところでございます。
 次に、対応状況などについてでございますが、まず、記録を開始している事案が少数にとどまっていることにつきましては、取扱方針の施行後、間もないことから、各所属におきまして、実際の手続の運用に当たり慎重に対処している結果であると認識しているところでございます。
 また、手続に要する時間につきましては、分限免職処分に係る裁判所の判例では、問題となる言動等の程度が著しく、かつ、相当期間指導を行っても矯正できない持続性を有すること、職務の円滑な遂行に支障がある、または支障が生じる高度の蓋然性があることなどが要件として求められていることから、取扱方針におきましては、おおむね1年以上の勤務状況記録の作成、研修などの矯正措置の実施などの段階を踏んだ上で、副知事等で構成する適格性審査委員会で判断することとしているところでございます。
 なお、こうした職員につきましては、手続の期間中におきましても、本人やその家族と十分に話し合うなど、事案に応じまして的確かつ実効性のある対応を行うこととしているところでございます。
 最後に、問題となる言動等が見られる職員への対応についての検討状況についてでございますが、これまで、問題となる言動等が見られる職員に対しましては、免職手続以前に、各所属におきましてさまざまな指導等の措置を継続的に行い、職員の資質・能力向上を図ることが重要という認識に立ちまして、関係課及び関係機関の担当職員間におきまして、他県の対応状況の把握や、分限免職に関する取扱方針など既存の制度との整理などを行うとともに、各所属の意見をお伺いしながら、具体的に問題となる言動の内容や、対象職員に対する指導・対応手法などについて検討を行ってきたところでございます。
 現在、これらの検討を踏まえまして、OJTの手法を基本として、問題となる言動等が見られる職員との面談方法、具体的な管理職員の指導方法や指導内容の記録方法などの細部の詰めを行っているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)初めに、子育て支援対策の推進に関しまして、まず、市町村との連携強化についてでございますが、地域において安心して子供を産み育てることができ、健やかに成長することができる環境づくりを進める上で、市町村は極めて大きな役割を担っているところでございます。
 このため、道といたしましては、本年度、各支庁ごとに、市町村を初め、子育てにかかわる関係機関・団体などで構成いたします少子化対策圏域協議会を設置いたしまして、道と市町村及び幅広い分野の関係者相互が密接に連携をしながら、啓発あるいは子育て支援活動など、少子化対策の効果的な推進に努めているところでございます。
 次に、子育て不安の解消などについてでございますが、子育て支援を行う上で、子育てをしている方々が抱える子供の健康あるいは子供との接し方などに対する不安などを解消していくことは大変重要なことであると考えているところでございます。
 このため、道といたしましては、児童養護施設に併設をしております全道8カ所の児童家庭支援センターにおきまして、24時間体制で育児や虐待などの相談対応を行っておりますほか、昨年度から、夜間における子供の急病などの際に、専任の看護師あるいは医師が保護者等に電話により適切な助言を行います小児救急電話相談事業を実施しているところでございます。
 また、市町村におきましても、親子が気軽に相談・交流できる地域子育て支援センターやつどいの広場の整備を進めているところでございまして、今後とも、市町村などと連携をしながら、子育て支援サービスの一層の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、子供の権利尊重のための取り組みについてでございますが、道といたしましては、これまでも、小学生から高校生を対象とした子どもの権利条約パンフレットを市町村や学校へ配付するほか、虐待などの人権侵害を防止するための啓発資料によりまして、関係機関や一般に広く周知をするなど、子供の権利尊重に関する普及啓発を図ってきたところでございます。
 今年度は、さらに、道内の小学生から高校生を対象に、子供の権利尊重について触れた、次の世代の親づくりのためのしおりを配付することとしておりまして、今後とも、市町村など関係機関と連携を図りながら、子供の権利尊重についての理解促進に努めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)柿木議員の御質問にお答えをいたします。
 初めに、子供の権利の支援に関しまして、まず、子供たちの悩み等への対応についてでありますが、子供たちの不安や悩みを受けとめ、その解決を図るためには、早期から心のサインを見逃さず、適切な助言等を行うことが重要でありますことから、学校におきましては、さまざまな機会を活用して教育相談を実施するとともに、個々の状況に応じて、家庭や関係機関等と緊密に連携をし、指導や支援に努めてきてございます。
 道教委といたしましては、こうした学校の取り組みの充実が図られるよう、臨床心理士等をスクールカウンセラーとして配置する事業、子供たちが気軽に話せる相談相手としてボランティアの相談員を学校に配置する事業、学校と関係機関が連携して不登校児童生徒の学校復帰に向けた支援を行う事業などを実施しておりまして、今後におきましては、こうした取り組みの充実を図るほか、関係機関と連携した取り組み事例をまとめ、各学校や市町村教育委員会に配付するなど、一層きめ細やかな対応に努めてまいります。
 次に、学校における人権教育についてでありますが、学校におきましては、社会科や家庭科、道徳や学級活動など、学校教育全体を通じて人権教育を進めており、道教委におきましては、学校における取り組みの充実を図る観点から、教員研修で人権について取り上げたり、教師用指導資料や児童虐待の早期発見・防止に向けた生徒指導通信を発行したりするなどの取り組みをしてきております。
 今後におきましては、こうした取り組みを一層推進するとともに、生徒がいじめ等に関する体験談を聞いたり児童虐待に関して討論を行ったりするなどの具体的な指導事例を教育課程編成・実施の手引等に掲載するほか、各種研修会で事例研究を行うなどして、各学校におきまして創意工夫を図り、子供たちの発達段階に応じた人権教育が進められるよう努めてまいります。
 次に、家庭学習への支援に関しまして、まず、コンピューターを活用した子供たちへの学習支援についてでありますが、道教委といたしましては、道立学校と道立の教育関係機関をコンピューターで結ぶほっかいどうスクールネットにビデオ教材やアニメーション教材などを載せているほか、道立理科教育センターのホームページに身近な自然に関する教材を掲載するなど、教師の授業や子供たちの自学自習に活用することができるようにしてきております。
 また、現在、石狩管内の中学校や高校におきましては、大学との連携によりまして、生徒自身がインターネットを通じて学校や家庭において学習できるシステムの開発に取り組んでおりまして、開発にかかわっている高校に対しましては、道教委といたしましても、夢と活力あふれる高校づくり推進事業などにより支援をしてきております。
 次に、インターネット等を活用した家庭における学習についてでありますが、児童生徒に確かな学力を育成するためには、学校と家庭が協力して学ぶ習慣をしっかりと定着させることが大切でありまして、こうした意味から、家庭における学習の機会の充実を図る上でコンピューターやインターネットを活用して、学習に対する興味・関心を高めたり理解度に応じて自分のペースで学習ができるようにすることは意義あることと考えております。
 今後、道教委といたしましては、自主的な学習を支える観点から、道立教育研究所等と連携を図りながら、ITを活用した家庭学習プログラムの開発などについて検討してまいります。
 最後に、不登校児童生徒への支援についてでありますが、道教委におきましては、現在、適応指導教室を中心といたしまして、地域ぐるみで不登校児童生徒を支援するスクーリング・サポート・ネットワーク整備事業を道内14地区で実施しておりまして、体験活動プログラムの実施により、家庭に引きこもりがちな児童生徒の自立心が高まり学校復帰につながった、家庭を訪問する学生ボランティア等に対し心を開くようになったなどの成果が報告をされております。
 今後、この事業におきまして、新たにIT等を活用した学習支援につきましても調査研究を進め、その成果を各学校や市町村教育委員会に情報提供するなどいたしまして、家庭に引きこもりがちな不登校児童生徒への学習支援の充実に努めてまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 柿木克弘君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後0時29分休憩
─────────────────────────────────
  午後1時42分開議
○(議長高橋文明君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 須田靖子君。
◆(22番須田靖子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)質問に入る前に、私の通告項目のうち、2番目の少子化対策についてを取り下げいたしますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 男女平等参画について伺います。
 女性のチャレンジ支援策であるポジティブ・アクションについて伺います。
 男女共同参画基本計画は、2005年度中に改定し、新たな基本計画の中間整理ポイントが出されています。11の重点目標それぞれに施策の基本的方向と具体的施策が記述されています。
 目標の一つに、あらゆる分野における政策・方針決定過程への女性の参画を促進するとあり、指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度になるよう期待すると男女共同参画推進本部で決定しています。指導的地位とは審議会等の委員や管理職を指し、女性の割合を拡大する取り組みです。
 なぜ、女性のチャレンジ支援が必要なのか。それは、企業や組織が活性化するからです。企業や組織が多様な人材として意欲と能力のある女性を生かすための改革を進めることは、組織が新たな価値や発想を取り入れることとなり、多様化する市場では重要な戦略となります。
 また、国連開発計画の人間開発報告書では、女性の活躍度を示すジェンダー・エンパワーメント指数が平成16年度で日本は78カ国中で38位という状況です。世界的にも日本の女性は能力が生かされず、活躍度が極めて低いことから、女性のチャレンジ支援は緊急の課題です。
 先日、ある党派の新人女性議員の対談が報道されていました。発言内容は、女性が上へ上がるには自助努力が必要である、女性のチャレンジ支援策であるポジティブ・アクションは女性の自立を阻害するとの意見です。
 知事は、この女性のチャレンジ支援策であるポジティブ・アクションについてどのような認識を持っているのか、伺います。
 北海道男女平等参画基本計画では、国に準じて、指導的地位の女性が占める目標値を設定しています。審議会等附属機関への女性委員の登用率を定めるとともに、地方公共団体や企業、教育・研究機関等における役職等への女性登用の促進に取り組むこととしています。
 しかし、各自治体の議会議員を初め、女性公務員の採用、管理職への登用、企業における方針決定の場への女性の参画等、ほとんどの分野で、国が基本計画の中間整理で示している目標値にはほど遠い状況です。
 知事は、道の計画達成のために今までどのような取り組みを行ってきたのか、伺います。
 また、これからの計画の達成に向けた具体的な施策を伺います。
 続いて、ジェンダーフリーについて伺ってまいります。
 男女共同参画基本法の行動計画にもジェンダーという言葉は使われ、社会に広く深く浸透してきています。しかし、あるプロジェクトチームから、ジェンダーという用語を廃止させようとする意見が出されています。
 意見の内容は、ジェンダー論は性差を否定し、結婚、家庭をマイナスイメージでとらえ、文化を破壊するという内容のものです。
 ジェンダーの本来の意味は、生まれて育つ過程で、男は仕事、女は家庭、男らしく、女らしくなどと、社会的・文化的につくられた性別を意味し、ジェンダーフリー教育とは、性別にとらわれずに個性を発揮するとの意味で使われており、地域の女性センターや学校でも幅広く使われてきました。ジェンダーは、女性が力を発揮する概念として、さまざまな国際会議でも使われ、日本でも95年の北京女性会議を機に普及しています。
 そこで、知事はジェンダーという言葉をどのようにとらえているのでしょうか。私は、ジェンダーは、ほかの言葉ではかえがたく、残すべきと考えますが、知事の考えを伺います。
 ことしも自殺者が3万人を超え、社会問題となっています。背景には、経済の状況が厳しく、会社の倒産やリストラが挙げられています。自殺者の年齢は50代の働き盛りが圧倒的に多く、男女別では、男性が女性の3倍と報告されています。
 京都大学大学院の伊藤教授は、男性の立場からジェンダーを考える男性学を研究しています。教授は、これから男性は男らしさのよろいを脱ぐ勇気を持つ必要があると説いています。
 男性は、小さいころから、弱みを見せるな、自分一人で問題を解決すべきだと訓練を受けています。だから、体がきつくても弱音を吐けず、家族にも相談できないで、一人で悩みを抱え込む結果となってしまいます。
 男らしさ、女らしさを求めないジェンダーフリーの取り組みは、女性ばかりではなく、男性にとっても必要な取り組みです。本当の男女平等の社会は、男性も女性も暮らしやすい社会と考えます。ジェンダーフリーの取り組みは推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 続いて、人権問題について伺います。
 人権擁護法案は、差別や虐待などで人権を侵害された場合の救済手続を定める法案で、2002年に国会に提出されました。しかし、メディア規制の条項などが批判され、翌年には廃案になっています。
 政府は、ことし再提出を目指しましたが、人権侵害の定義があいまいで、人権侵害を調査する人権擁護委員の選任に国籍条項がないなどの反対論が出て、提出を見送っています。
 鳥取県では、議会の議員発議で、人権侵害による被害の救済・予防を目的とした鳥取県人権侵害救済推進及び手続に関する条例が全国で初めて制定されました。国の人権擁護法案を先取りした形で来年6月から施行される見通しです。
 この鳥取県の人権条例は、人権擁護法案同様、かなり危険な要素を含む内容で、マスコミからも問題視する声が上がっています。
 例えば、私がある人の人種や信条について誹謗中傷して人権侵害を行ったと人権委員会に被害者が救済申し立てをしたとします。知事が任命するこの人権委員会は、私に加害者として事情聴取や情報提供を求めてきます。これを拒むと、私は5万円以下の罰金が過料されます。
 また、人権侵害をやめるようにとの勧告に従わなかった場合は、その旨を公表できるとしています。名前が公表された私は、家族も含め、名誉や社会的信用を失墜することになります。
 また、反対に、人権侵害者が行政機関の場合は協力要請を拒否できるとしており、民には強く、官には弱い条例です。
 この条例は、人権委員会の権限が強過ぎることや、まだたくさんの問題を抱えています。また、鳥取県弁護士会は、憲法違反のおそれありとの声明を出しています。
 このような欠陥を抱えた鳥取県の人権救済条例が施行されることに対し、知事の見解を伺います。
 最後に、労働教育について教育長に伺います。
 道の中小企業労働相談所には、職場環境の悩みや労働条件についての苦情相談が平成16年度は4400件余りあったと報告されております。私の手元にも、不当解雇や一方的な労働条件の切り下げに対する相談が寄せられています。
 なぜ劣悪な職場環境のもとで我慢するのか、それは、従業員は雇用主に対して弱い立場にあるからです。
 しかし、労働者と雇用主は対等の立場にあり、そのことは憲法でも保障されています。労働者が自分自身を守るためには、労働者の権利を知ることが必要です。将来にわたって働く上で、最低限の基本知識を学ぶ労働教育が必要です。それも、早い時期から社会人として働く直前まで学校教育の場で行う労働教育は非常に有効と考えます。今、学校教育の中では労働教育についてどのように取り組んでいるのか、伺います。
 また、労働教育では、労働者としての権利や義務、また、雇用契約の法的意味や権利侵害等への対処方法など、情報や知識等をしっかり習得できるようにすることが大切です。
 それには、さまざまな事例に詳しい関係機関から講師を招き入れ、授業を行うことも大変有効と考えますが、見解を伺います。
 以上で質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)須田議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、男女平等参画に関し、女性の社会参画等の促進についてでありますが、今日、我が国では、必ずしも女性が個性と能力を十分発揮し得ない状況にあると認識をしておりますことから、女性の新しい発想や能力を生かせるよう、さまざまな分野へのチャレンジを支援することは大変重要なことと考えております。
 そのためには、女性が社会活動に参画する機会を積極的に提供する、いわゆるポジティブ・アクションは一つの重要な手法であると認識をいたしております。
 次に、男女平等参画社会についてでありますが、ジェンダーフリーという表現自体につきましては、公的な概念が定まっておりませんことから、道においては使用していないところでございます。
 しかしながら、私といたしましては、男性も女性も、一人一人の個性や能力を尊重し、多様な選択を認め合うということが大切であると考えており、こうした考えを基盤として、性別による固定的な役割分担の意識などにとらわれることなく、一人一人の能力を十分に発揮できる男女平等参画社会の実現を目指してまいりたいと考えているところでございます。
 なお、北海道男女平等参画基本計画などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、人権問題についてでありますが、今日、社会を取り巻く状況の変化に伴い、ドメスティック・バイオレンスや児童虐待、あるいはインターネットを媒体としたプライバシー侵害など、人権にかかわるさまざまな問題が深刻化しておりますことなどから、現在、国において人権擁護法案の議論が進められているところでございます。
 このような中で、先般制定されました鳥取県の条例につきましては、国の法案の趣旨を先取りしたものと考えられるわけでありますが、人権侵害の定義、人権侵害救済推進委員会の独立性や権限などについてさまざまな議論となっているものと承知をいたしております。
 いずれにいたしましても、私といたしましては、国における人権擁護法案の検討の推移を見守ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)最初に、北海道男女平等参画基本計画についてお答えいたします。
 道としましては、この計画において、各種審議会等附属機関への女性委員の登用率を平成19年度末までに30%とする目標を定め、これまで積極的な登用に努めますとともに、市町村や民間の企業、団体への働きかけに取り組んできたところであります。
 今後とも、女性委員の登用など、政策・方針決定過程への女性の参画を積極的に進めるほか、社会のさまざまな分野で女性のチャレンジへの支援が進むよう、市町村や民間などへの働きかけに努めてまいりたいと考えております。
 次に、ジェンダーの考え方についてでありますが、道としては、男女がともに一人の自立した個人として尊厳が重んぜられること、また、男女が性別による差別的取り扱いを受けないこと、さらに、男女がともに社会的・文化的に形成された性別にとらわれず、個人として能力を発揮する機会が確保されることは大切なことと考えており、こうした考え方を北海道男女平等参画基本計画などに盛り込んできているところであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)須田議員の御質問にお答えをいたします。
 労働に関する教育にかかわってでございますが、学校教育におきましては、生徒に望ましい勤労観、職業観を培うため、社会科などの教科や特別活動、総合的な学習の時間などを通じまして、社会生活における職業の意義と役割、勤労の権利と義務などについて指導しておりまして、体験的な活動を行ったり、具体的な事例を取り上げたりするなど、生徒の理解を深める取り組みも進められております。
 また、多くの高等学校におきましては、ハローワークの職員や企業の人事担当者、社会人となった卒業生等を講師として活用した講話などが実施されておりまして、道教委といたしましては、今後とも、こうした取り組みがさらに充実するよう、関係機関との連携を一層深めるなどして、生徒が職業人として必要な知識や態度を身につけることができる就職指導の充実に努めてまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 須田靖子君。
◆(22番須田靖子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)2点指摘させていただきます。
 まず、人権問題についてです。
 人権擁護法案も、鳥取の条例同様、まだ問題が残されています。人権を守る法律によって人権侵害を受ける可能性があります。問題点を解決するまで十分議論することが求められます。このことを国に強く要望することを指摘します。
 また、労働教育についてです。
 今、企業に縛られたくないという理由で、職業としてフリーターやニートを選択する若者がふえています。
 しかし、正社員として企業で働くという意義を教えることも大切です。学校教育において、将来働いていく上で役に立つ知識を学ぶ労働教育はますます必要となります。労働教育を重要な分野と位置づけ、授業に取り入れていくことを指摘して、私の質問を終了します。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 須田靖子君の質問は終了いたしました。
 布川義治君。
◆(51番布川義治君) (登壇・拍手)(発言する者あり)それでは、質問をさせていただきます。
 未曾有の財政危機に直面する今、道においては、赤字再建団体転落を是が非でも回避するとともに、将来にわたって持続可能な財政構造の構築を目指した早急な対応が求められております。
 そのためには、新たな行政改革大綱と連動させながら道財政の立て直しに向けた取り組みを加速する必要があり、まさに、「入るを量りて出ずるを制す」の大原則に立ち返った行財政運営の実現が不可欠と言えるのであります。
 このような中、道においては、当面、平成19年度までに予測される1800億円の収支不足対策に集中して取り組むこととし、人件費を初めとした歳出の大幅削減とあわせて、遊休資産の売却などの歳入確保対策を講じることとしておりますが、将来の自立的な道政運営を展望した場合には、さまざまな施策の実施が可能となるよう、歳入規模の拡大を視野に入れた創意工夫がより一層求められるのではないかと考えるのであります。
 そこで、以下、伺ってまいります。
 まず、道では、道立体育館など一部の施設において企業広告が掲示されていると承知しておりますが、どのような判断基準で掲示を認めているのか、掲示施設の状況や、これにより得られる収入などの効果を含め、伺います。
 また、平成18年度からは、施設の効率的な運営とサービスの向上を目指して、道立の各種施設で指定管理者制度が導入されることとなっております。
 私としては、このことは、とりもなおさず利用者数の拡大につながるものと期待するのでありますが、同時に、企業サイドにおいても、より一層の広告の効果、メリットが期待できる契機になるものと考えます。
 道有施設における企業広告の拡大に向け、道としてどのように取り組まれようとするのか、所見を伺います。
 次に、道立施設へのネーミングライツの導入についてであります。
 ネーミングライツとは、スポーツ施設などの名称に企業名や商品名などを付与する権利、命名権のことを言い、1980年代以降、アメリカのプロスポーツ施設を中心に市場を急速に拡大し、今や、施設の建設や運営資金の調達のための重要な手法として定着しているとのことであります。
 日本においてネーミングライツが導入されたのは、平成15年3月に東京都の公共施設であります東京スタジアムが味の素スタジアム、いわゆる味スタと命名されたのが初めであり、契約料として、5年間で12億円、年間2億4000万円の安定した収入が確保されることとなったのであります。
 以降、横浜国際競技場の日産スタジアムやグリーンスタジアム神戸のYahoo!BBスタジアムへの名称変更など、公共施設へのネーミングライツ導入の動きも高まりつつあると感じているところであります。
 知事は、公共施設へのネーミングライツの導入についてどのように認識され、どう評価しているのか、所見を伺います。
 また、道においては野球やサッカーの大規模な専用スタジアムといったものは有しておりませんが、全道、全国規模の大会が開催できる体育施設が札幌市や北見市にあるほか、野球場を初め、陸上競技場、体育館、テニスコートなどを備えた総合運動公園が江別市野幌にもあります。
 この際、こうした施設へのネーミングライツの導入について早急に検討すべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 官から民へという流れを加速する中、道においても、民間との役割分担の明確化と協働推進の視点から、民間開放の推進や民間ノウハウの導入に向けた取り組みが検討されてきており、18年度には公の施設において指定管理者制度が導入されることとなっております。
 この取り組みにより、公共サービスの質の向上はもちろんのこと、危機的な状況下にある道財政の負担軽減にも役立つものと期待しているところであります。
 また、道有施設へのファシリティーマネジメントの導入や、民間提案を踏まえた官民競争入札、いわゆる北海道版市場化テストの導入に向けた検討、独立行政法人への移行準備が進められるなど、まさに官と民のあり方を根底から見直すべき時期を迎えたと言っても過言ではない状況にあると私は考えております。
 こうした中にあって、民間ノウハウの活用といった点で先駆的な試みであったPFIの導入について、これまで検討期間が十分あったにもかかわらず、なかなか進んでいない状況にあると承知するところであります。
 そこで伺います。
 平成11年、いわゆるPFI法が施行され、民間資金を活用した効率的な行政サービスを提供する手法として、自治体のみならず、民間企業においても大いに注目されていたものと承知をしており、平成12年第2回定例会において、道における検討状況などについて私も質問させていただきました。
 しかしながら、これまで実施されているのは、道立八雲広域公園のビジターセンターにおけるモデル事業だけという状況になっており、この間の取り組みに対していささか疑問を持っているものであります。
 そこでまず、PFI導入について、これまで道においてどのような検討がなされてきたのか、また、具体的な取り組みが進まないのはいかなる理由によるものなのか、あわせて所見を伺います。
 また、厳しい財政状況の中にあって、行政サービスの向上を図りつつ、事業コストを削減する努力を惜しんではならないものと考えます。PFIの導入に対し、道として今後どのような方針で取り組まれようとするのか、伺います。
 さらに、いわゆる箱物整備が抑制される中にあって、道路や橋梁などを含めた導入対象範囲を拡大していくべきと私は考えておりますが、所見を伺います。
 次に、「障がい者」の表記方法についてであります。
 21世紀の北海道において、障がいのある人もない人も、ともに地域で暮らすノーマライゼーションの社会を実現していくことが強く求められています。
 少子・高齢化の加速や人口が減少していく時代を迎え、2030年には高齢者の人口が30%を超えると予想されている中にあって、障がいのある方々の高齢化も憂慮されることから、今後、高齢者はもとより、障がい者に対する施策について、より一層、充実強化していくことが不可欠と私は考えております。
 このような状況下にあって、国においては、総選挙後の特別国会において障害者自立支援法が成立し、身体や知的、さらには精神障がいのある方々に対し、それぞれ種別ごとに提供されていた福祉サービスを一元化する仕組みなどが整備されたところであります。
 道においても、平成18年度政策の展開方針において、安らぎと個性ある地域づくりの推進として、「高齢者や障害者が地域で自立して暮らせる社会づくりの推進」を掲げられているところであり、さきの特別国会で成立した障害者自立支援法の施行と相まって、今後、障がいのある方々の自立に向けた積極的な取り組みがなされることを期待しているところであります。
 このような中にあって、私は平成14年の第3回定例会においても申し上げてきたところでありますが、「障がい者」の表記方法について伺いたいと思います。
 「障害」の「害」という漢字は不快なイメージを持たせるといったことから、数年ほど前から平仮名に置きかえる表記法を取り入れている自治体が道内においてもふえてきております。
 このような取り組みは意義あることと評価し、このたびの質問通告に際しても平仮名とさせていただいておりますが、残念なことに、各種法律を初め、国や都道府県における表記においては、なお漢字が用いられているのが現状であります。
 道においても、障害者基本計画や、さまざまな施策において漢字表記となっておりますし、また、組織機構名も同様の扱いであります。
 ちょっとした見直しでありますけれども、平仮名表記といった取り組みにより、道職員のみならず、道民の方々の間にノーマライゼーションの推進に向けた意識の醸成が図られるのではと私は期待するものであります。
 また一方で、障がい当事者の方々の中にもさまざまな意見があることは私も承知しておりますが、折しも障害者自立支援法が成立し、新たに障害福祉計画の策定が義務づけられたところでありますが、その目指すものは、障がいのある方々が自立して普通に暮らせるまちづくりであり、地域社会が一体となって取り組むためにも意味があると考えますが、知事の所見を伺います。
 かつての我が国では、3世代同居型の家庭が多く、親以外に多くの大人が子供と接し、みんなで家庭教育を担っていました。地域の人々のつながりは今よりも密接で、地域の人々は、どの家の子供に対しても、地域の子供として見守り、育てていたと考えるわけであります。
 しかし、今日では、家族の形態や生活様式が大きく変わり、少子化や地域における地縁的なつながりの希薄化などが進み、多くの地域において、子育てを支援してくれる人や子育てについて相談できる人がそばにいないという状況が見られ、このため、子育てに対する戸惑いや不安を感じたり、子育ての負担が、親、とりわけ母親のみにかかるようになってきていると認識しています。
 それに加えて、現在の若い世代の多くは、実生活において乳幼児に接したり幼い子供の面倒を見るなどの機会が少ないまま大人になっている。このため、親の中には、子供にどのように接したらいいのかわからないなど、育児不安を訴える親もふえているわけであります。
 このように、家庭や家庭を取り巻く社会状況の変化の中で、家庭の教育力が低下していると考えますが、道としてのこれらへの対応について教育長に伺ってまいります。
 まず、質問の1点目は、家庭教育は、基本的な生活習慣や倫理観、自制心、自立心などの生きる力の基礎的な資質や能力を育成する上で重要な役割を果たすものであります。
 家庭の教育力の低下は重要な課題であるものと考えますが、家庭での教育に対する認識と本道の現状について伺います。
 2点目は、家庭における教育は、基本的には家庭の責任にゆだねられており、それぞれの親の価値観などに基づいて行われるべきものと考えますが、家庭の教育力の低下が懸念されていることを踏まえ、行政の支援が必要であると考えます。
 そこで、道教委としてこれまでどのような支援を行ってきたのか、伺います。
 3点目は、家庭における教育を充実させるために、市町村においては、妊娠期の夫婦や子供を持つ親への学習機会の提供はもちろんのこと、未来の親をはぐくむ観点から、小中学生の保育体験が非常に有益な体験となっていることなども聞いていますが、今後は、未婚の若者層など若い世代に対しても、子供を育てることへの不安をなくし、子育ての楽しさなどについて啓発できるよう、市町村に対する支援が必要であると考えますが、今後の取り組みについて伺います。
 最後に、地域における犯罪防止について警察本部長に伺います。
 昨今、コンビニエンスストアにおける強盗事件や、夜間、帰宅途中の方々をターゲットにした窃盗事件など、私どもの地域の身近なところでの犯罪が後を絶たない状況にあります。
 また、事件報道を見ますと、生活費の不足を蓄えから切り崩しながら生活されている高齢者の方々が犯罪被害に遭われているケースが目立つなど、今後とも高齢者が絡む事件が懸念されるのであります。
 こうした中にあって、地域においては住民による防犯体制の強化を図る動きも出てきておりますが、一歩間違えば生命にかかわる事案でもありますので、地域住民の多くの方々は治安の維持に向けた警察力の強化を強く求めているところであります。
 特に、人口が集中してきている地域においては、昼夜を問わず発生する犯罪に対する不安感がより一層増していることから、交番などの設置を求める声が高まっており、私が住んでおります江別市においても同様の要請がなされているところであります。
 また、現在取り組まれている市町村合併や行政区域の拡大の動きを見定めた防犯体制の再構築も不可欠ではないかと考えるのであります。
 そこで、以下、伺ってまいります。
 本年9月に総務省から高齢者人口の推計値が発表されましたが、総人口に占める割合が5人に1人と、諸外国に比べてかなり高い水準にあり、特に、本道は全国平均を上回る高齢化率となっておりますことから、今後、治安対策を推進する上で高齢者の方々への対策が大きな柱の一つとなっていくものと思います。
 そこでまず、道内における高齢者にかかわる被害実態について伺います。
 また、道警察として、高齢者対策に対し今後どう取り組まれようとしているのか、伺います。
 地域における犯罪防止等のため、本道においては、その広域性といった特徴から、交番などが全国と比較して多く配置されていると承知しておりますが、過疎過密といった観点、すなわち人口の集中度合いなど、その時々の状況を踏まえた適正配置となっているのか、いささか疑問を持つのであります。
 道警察においてはこれまでどのような基準に基づいて交番などの配置をされてきたのか、伺います。
 また、交番などの配置について、将来的な行政区域の拡大の動きを見定めつつ、そのあり方を柔軟に見直していくべきと考えます。今後どのように対処されるのか、警察本部長の所見を伺います。
 これで質問を終わりますが、本日は12月1日、ことしもあと1カ月となったわけであります。本格的な寒さの中、道路状況もアイスバーンになるなど、運転にも一層細心の注意を払わなければならない時期を迎えたわけであります。
 このような中にあって、交通事故による死者数は11月30日で279名と、前年比マイナス76名となっており、愛知、埼玉に続き、3番目であります。平成4年以降、13年間続いてきた交通事故死ワーストワンをいよいよ返上することができるものと私は確信しているところであります。(発言する者あり)
 これもひとえに、芦刈前本部長、そしてまた、樋口本部長を初めとする道警察の地道な努力はもちろんのこと、高橋はるみ知事を初めとして、交通安全協会、雇用主会、そしてまた安全運転管理協会、数多くのボランティアの皆さんのおかげでワーストワンを返上できると私は思っております。心から敬意を表するものであります。
 今後とも、交通事故死ゼロを目指しての取り組みをなされますよう強く御期待申し上げます。
 道警察においては、たび重なる不祥事など、苦悩の状況はございましたけれども、新年を迎えるに当たり、道民の生命、財産の安全、安心の確保に向けて、それこそ北海道警察が新しい一ページを開いてくれるように期待をしているわけであります。
 また、知事におかれましては、最近、くしゃみとかをしていますけれども、来年は大事な時期でありますので、体に十分注意をしていただきたいと思いますし、(発言する者あり)また、議員各位には、地元に帰ることがあると思いますが、深酒はしないよう、元気な姿で新しい年を迎えていただきますことを祈念いたしまして、私の平成17年の最後の一般質問を終わらせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)布川議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、道有施設を活用した収入確保対策に関し、まず、ネーミングライツについてでありますが、ネーミングライツは、スポーツ施設等の名称に企業名をつける権利を売却するものでありますが、命名権を購入する企業にとっては、命名した名称がスポーツ中継やニュースなどのメディアで取り上げられることにより、大きな宣伝効果が見込まれますこと、また、施設管理者としては、その売却収入が得られることなど、双方にとってメリットは大きいものと考えております。
 次に、道有施設へのネーミングライツの導入についてでありますが、他府県の状況を見ますと、プロスポーツチームの本拠地となる体育施設など、全国的な報道で取り上げられるような催し物の開催が多い施設でネーミングライツが導入されているところであります。
 道有施設につきましては、報道で取り上げられるような催し物の開催が余り多くなく、宣伝効果が小さいなど、難しい面もあるかとは思いますが、今後、広告業界等の意見も伺いながら、ネーミングライツの導入の可能性について検討してまいります。
 なお、道有施設における企業広告の状況など、PFIの推進につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、「障害者」の表記方法についてでありますが、「障害者」の「害」という漢字につきましては、不快なイメージを与えたり、障害のある方に対する差別や偏見につながるのではないかといったことなどから、道内市町村においては、組織名などを平仮名に書きかえて表記しているところもあると承知いたしております。
 道におきましては、これまで、障害のある方々や学識経験者などから、その表記について御意見を伺ってきたところでありますが、平仮名にしてはどうかとの意見がある一方で、道民世論の高まりを待つ必要があるといったさまざまな御意見が出されているところであります。
 道といたしましては、障害のある方もない方も、ともに支え合いながら地域で暮らすノーマライゼーション社会の実現に取り組んでいるところであり、表記について議論を深めていくことは道民の意識の醸成にもつながっていくことと期待されますことから、今後とも、障害福祉計画の策定など、さまざまな機会を通じ、広く道民の皆様方の御意見を伺ってまいりたいと考えます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)道有施設を活用した収入確保対策に関しまして、企業広告の状況でございますけれども、道におきましては、行政財産の有効活用を図るため、不特定多数の方々が利用し、かつ広告物設置に関する条例等の規制がなく、広告物の適当な設置場所がある施設を対象にしまして、その本来の用途や目的を妨げない限度におきまして広告物の設置を許可しているところでございます。
 現在は、道立総合体育センター、利尻、礼文及び奥尻空港の4カ所の道立施設を企業広告が設置できる施設として指定しており、使用料の収入実績につきましては、道立総合体育センターの1カ所のみで、昨年度で6件、94万2000円となっているところでございます。
 次に、道有施設における企業広告の拡大に向けた取り組みについてでございますけれども、道におきましては、現在、他の道有施設につきましても広告物の設置の可能性について調査検討を進めているところでありまして、既に指定済みの4カ所の道立施設を含め、引き続き制度の周知に取り組み、収入の確保に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)PFIの推進についてお答えをいたします。
 まず、PFIの導入についてでございますが、PFIは、民間の資金とノウハウを活用し、公共サービスの質の向上と総事業コストの縮減を図ろうとするものでございまして、道といたしましては、平成12年度にPFI導入指針を策定いたしまして、道立八雲広域公園をモデル事業として位置づけますとともに、さらなるPFIの推進に向け、先進自治体における取り組みなどを参考に、公営住宅や高等学校などの施設において導入の可能性について検討を行ってきたところでございます。
 しかしながら、厳しさを増す財政状況のもとでの施設整備の抑制やPFI事業に伴う事務手続の煩雑さなどから、その導入が進んでいない状況にございます。
 次に、今後の取り組みについてでございますが、これまで以上に効率的・効果的な行財政運営が求められる中で、公共施設の整備や運営に民間の資金やノウハウを活用することはますます重要となってきております。
 こうした中で、本年8月のPFI法改正により、新たな建設を伴わない管理運営のみの事業においてもPFI事業が可能となりましたほか、他県においてPFIの考え方を生かした新たな取り組みも進みつつございます。
 このため、道といたしましては、これまでのモデル事業の取り組み状況や他の自治体の実績、さらには、今回のPFI法改正の趣旨などを十分踏まえながら、公共施設の低コストで効果的な整備管理に資するPFI導入の可能性につきまして、議員が御指摘の点も含め、幅広く検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)布川議員の御質問にお答えをいたします。
 家庭教育に関しまして、まず、家庭教育に対する認識などについてでありますが、家庭は、子供が最も身近に接する社会であり、家庭での教育は、基本的な生活習慣や生活能力、自制心や自立心、他人に対する思いやりなどの基本的倫理観、社会的マナーなどの基礎をはぐくむ上で大切なものであると認識しております。
 しかしながら、近年の核家族化や少子化などに伴い、家庭の教育力の低下が指摘をされており、昨年10月に実施いたしました道民意識調査におきましても、8割を超える道民の方々が家庭の教育力の低下を憂慮しておりまして、その原因としては、子供に対して過保護、甘やかせ過ぎや過干渉な親の増加、子供に対するしつけや教育のあり方がわからない親の増加などを挙げております。
 このようなことから、私といたしましては、家庭の教育力の向上を図ることは最も重要な課題であると受けとめております。
 次に、家庭教育に対する支援についてでありますが、家庭の教育力の向上を図るためには、国、道、市町村がそれぞれの役割に応じ、連携をしながら推進することが大切であると認識してございます。
 道教委といたしましては、市町村における家庭教育支援の基盤を整備するといった観点から、知事部局と連携し、14支庁管内で実施する少子化を考えるフォーラムや、家庭教育を支援する人材の育成を図るための研究協議会を道内4ブロックで開催するなど、広域的な家庭教育に関する指導者の養成や道立生涯学習推進センターにおける臨床心理士による面接相談の実施など、相談体制の整備に努めてきております。
 最後に、若い世代に対する今後の取り組みについてでありますが、これまでも、中・高校生を対象としたボランティア養成事業等におきまして、幼児との触れ合いの機会を通して子供や家庭について考える場の提供に努めてきております。
 私は、道民一人一人が家庭や子育ての意義について理解をより深めることが何よりも大切であると考えており、今後、子供を産み育てることの意義など、子育てに対する理解を得る学習機会の一層の充実が図られるよう、市町村や関係部局と連携しながら、将来、親となる若い世代を対象にした施策をより一層推進してまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 警察本部長樋口建史君。
◎(警察本部長樋口建史君) (登壇)布川議員の一般質問にお答えをいたします。
 初めに、道内における高齢者の犯罪被害の現状と今後の取り組みについてでございますけれども、高齢化社会のもとで、議員が御指摘のとおり、生活困窮、健康不安、孤独、疎外感の高まり等、高齢者を取り巻く厳しい社会情勢を背景といたしまして、高齢者をめぐる犯罪情勢につきましても、年々、厳しさを増してきているところでございます。
 道内における高齢者の犯罪被害の実態でございますが、昨年の高齢者被害の刑法犯の認知件数は、10年前に比べまして、約1.7倍の6134件となっております。
 これを、全刑法犯の中の割合で申しますと、10年前には4.8%であったのでありますが、昨年は7%、本年は、10月末で7.3%でございまして、年々増加をしてきておるところであります。
 10年前に比べますと、特に憂うべき点といたしましては、殺人等の凶悪犯の被害が約1.6倍に増加をしておりまして、最近では、介護に絡む夫婦間でありますとか親族間の殺人事件も散見されるところでございます。
 また、身近な犯罪でありますところの空き巣など侵入窃盗の被害も10年前の約1.5倍、振り込め詐欺など詐欺の被害は約2.4倍、ひったくりの被害は約3.1倍となっておりまして、それぞれ相当の増加を見ておるところでありまして、憂慮すべき状況と言えます。
 これらの状況を踏まえまして、これまでのところ、高齢者が犯罪や事故に遭わないための保護対策等を主な内容といたします、北海道警察長寿社会総合対策要綱というものを策定したのでございますけれども、この要綱に基づきまして、市町村等の自治体や福祉団体、老人クラブ等と連携した各種の施策を進めてきておるところでございます。
 幾つか具体的に申しますと、交番だより等による情報の提供でありますとか、防犯ボランティアや町内会、自治体と連携した老人宅への訪問、そして、老人クラブ、老人大学等への出前講座などを行っておるところであります。
 今後、道警察といたしましては、高齢者が犯罪の被害に遭わないための対策をさらに進めていくことはもとよりでございますけれども、高齢者による犯罪も、10年前に比べますと、万引きや粗暴犯が多いのでございますが、これらを中心に、10年前の約3倍に増加しております。
 このようなことから、高齢者による犯罪を抑止する観点からも所要の対策を進めていく必要があると考えております。
 やや具体的に申しますと、高齢者が犯罪に手を染めることとなった背景や動機等の分析結果を踏まえまして、高齢者を犯罪者にしないために、北海道犯罪のない安全で安心な地域づくり条例に基づいて設置されておりますところの、官民を幅広く網羅した構成となっておりますが、北海道犯罪のない安全で安心な地域づくり推進会議の場を効果的に活用するなどいたしまして、今後のあるべき対策について検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、交番などの配置基準についてでございますが、本道の広大な面積という特殊性から、北海道警察におきましては、現在、322カ所の交番と438カ所の駐在所を設置しております。
 これを全国的に見ますと、これらの設置数は、交番が全国で第6位、駐在所が第1位の数字でございます。
 交番、駐在所は、地域社会の安全と平穏を確保するための拠点、すなわち、申しますと、地域の生活安全センターでございまして、地域住民の利便性や事件・事故発生時の迅速的確な対応に遺漏のないよう、人口、世帯数、面積、行政区画、事件・事故の発生状況等、これらを総合的に勘案の上、設置をいたしているところでございます。
 今後とも、人口動態でありますとか犯罪の発生状況、さらには、地域住民の方々の要望を十分踏まえながら、限られた要員や施設整備に係る厳しい予算状況についても考慮しつつ、可能な限り、交番の新設や統廃合、あるいは勤務員の配置見直しなどを的確に進めてまいりたいと考えております。
 最後に、市町村合併等に伴う交番、駐在所の配置見直しについてでございますけれども、市町村合併に伴う行政区画の変更が行われる場合には、新たな行政区画内の交番、駐在所の配置状況、そして、交通状況でありますとか地理的状況、あるいは人口や管内の面積、さらには犯罪の発生状況等の警察にとっての業務負担について再検討を加えまして、地域住民の立場に立ったより効果的な交番、駐在所の運用の視点から配置見直し等の措置を講じてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 布川義治君の質問は終了いたしました。
△1.日程第1の議事中止
○(議長高橋文明君) 議事進行の都合により、日程第1の議事を中止いたします。
△1.追加日程、議案第29号
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 この際、日程に追加し、議案第29号を直ちに議題といたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
 議案第29号を議題といたします。
 提出者の説明を求めます。
 知事高橋はるみ君。
△1.議案第29号に関する説明
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)ただいま議題となりました議案第29号について御説明を申し上げます。
 議案第29号は、訴えの提起について、地方自治法の規定により議決を得ようとするものであります。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
△1.日程第1、議案第1号ないし第18号、第23号ないし第28号及び報告第1号にあわせ、
 追加日程、議案第29号
○(議長高橋文明君) 日程第1、議案第1号ないし第18号、第23号ないし第28号及び報告第1号にあわせ、追加日程、議案第29号を一括議題とし、議事を継続いたします。
 通告の質疑並びに質問は終わりました。
 これをもって質疑並びに質問を終結いたします。
△1.予算特別委員会の設置
△1.議案及び報告の予算特別委員会付託
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 日程第1のうち、議案第1号、第27号及び報告第1号については、本議会に31人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
─────────────────────────────────
     (上の議案付託一覧表は巻末議案の部に掲載する)
─────────────────────────────────
△1.予算特別委員の選任
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 ただいま設置されました予算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第6条第1項の規定により、お手元に配付の名簿のとおり指名いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、お手元に配付の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
─────────────────────────────────
     (上の委員名簿は巻末その他に掲載する)
─────────────────────────────────
△1.議案の常任委員会付託
○(議長高橋文明君) 次に、残余の案件につきましては、お手元に配付の議案付託一覧表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
─────────────────────────────────
     (上の議案付託一覧表は巻末議案の部に掲載する)
─────────────────────────────────
△1.休会の決定
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 各委員会付託議案審査のため、12月2日及び12月5日から12月8日まで本会議を休会することにいたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 12月9日の議事日程は当日御通知いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時43分散会