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北海道 北海道

平成17年第4回定例会−11月30日-03号




平成17年第4回定例会

平成
 第4回北海道議会定例会会議録
17年                   第3号
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平成17年11月30日(水曜日)
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 議事日程 第3号
  11月30日午前10時開議
日程第1、議案第1号ないし第18号、第23号ないし第28号及び
     報告第1号(質疑並びに一般質問)
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●本日の会議に付した案件
 1.日程第1
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 出席議員(105人)
   議長   110番  高橋文明君
   副議長   90番  西本美嗣君
        1番  戸田芳美君
        2番  大河昭彦君
        3番  織田展嘉君
        4番  池田隆一君
        5番  勝部賢志君
        6番  北 準一君
        7番  岩間英彦君
        8番  内海英?君
        9番  大崎誠子君
        10番  小野寺 秀君
        11番  小畑保則君
        12番  小松 茂君
        13番  作井繁樹君
        14番  菅原範明君
        15番  棚田繁雄君
        16番  千葉英守君
        17番  中司哲雄君
        18番  中村裕之君
        19番  長谷秀之君
        20番  藤沢澄雄君
        21番  小谷毎彦君
        22番  須田靖子君
        23番  田村龍治君
        24番  長尾信秀君
        25番  福原賢孝君
        26番  保村啓二君
        27番  角谷隆司君
        28番  横山信一君
        29番  真下紀子君
        31番  花岡ユリ子君
        32番  稲津 久君
        33番  金岩武吉君
        34番  池本柳次君
        35番  蝦名清悦君
        36番  岡田 篤君
        37番  岡田俊之君
        38番  沖田龍児君
        39番  木村峰行君
        40番  日下太朗君
        41番  村田憲俊君
        42番  山本雅紀君
        43番  吉田正人君
        44番  米田忠彦君
        45番  岩本剛人君
        46番  蝦名大也君
        47番  遠藤 連君
        48番  大谷 亨君
        49番  柿木克弘君
        50番  田渕洋一君
        51番  布川義治君
        52番  加藤礼一君
        53番  鎌田公浩君
        54番  喜多龍一君
        55番  工藤敏郎君
        56番  瀬能 晃君
        57番  竹内英順君
        58番  原田 裕君
        59番  船橋利実君
        60番  本間 勲君
        61番  丸岩公充君
        62番  水城義幸君
        63番  見延順章君
        64番  斉藤 博君
        65番  佐々木恵美子君
        66番  佐野法充君
        67番  三井あき子君
        68番  沢岡信広君
        69番  滝口信喜君
        70番  西田昭紘君
        71番  林 大記君
        72番  星野高志君
        73番  井上真澄君
        74番  岡田憲明君
        75番  久保雅司君
        76番  森 成之君
        77番  荒島 仁君
        80番  大橋 晃君
        81番  佐藤英道君
        82番  三津丈夫君
        83番  伊藤政信君
        84番  高橋由紀雄君
        85番  段坂繁美君
        86番  平出陽子君
        87番  井野 厚君
        88番  鰹谷 忠君
        89番  鈴木泰行君
        91番  大内良一君
        93番  板谷 實君
        94番  伊藤条一君
        95番  加藤唯勝君
        96番  川尻秀之君
        97番  川村 正君
        98番  清水誠一君
        99番  高橋定敏君
        100番  釣部 勲君
        101番  神戸典臣君
        102番  小池 昌君
        104番  和田敬友君
        105番  勝木省三君
        106番  湯佐利夫君
        107番  岩本 允君
        108番  久田恭弘君
        109番  高木繁光君
 欠席議員(2人)
        78番  日高令子君
        92番  石井孝一君
 欠員(3人)
        30番
        79番
        103番
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 出席説明員
   知事        高橋はるみ君
   副知事       吉澤慶信君
   同         山本邦彦君
   同         麻田信二君
   総務部長      原田淳志君
   知事政策部長    嵐田 昇君
   企画振興部長    吉田洋一君
   環境生活部長    前田 晃君
   保健福祉部長    太田 博君
   経済部長      近藤光雄君
   経済部参事監    高井 修君
   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   水産林務部長    達本文人君
   建設部長      野村昌信君
   総務部次長     立川 宏君
   財政課長      井筒宏和君
   秘書課長      窪田 毅君
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   教育長       相馬秋夫君
   企画総務部長    藤原貴幸君
   生涯学習部長    真田雄三君
   財務課長      戸沢孝一君
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   警察本部長     樋口建史君
   総務部長      永井達也君
   警務部長      平井興宣君
   兼札幌市警察部長
   刑事部長      中川正浩君
   総務部参事官    田片 薫君
   兼総務課長
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 議会事務局職員出席者
   事務局長      馬籠久夫君
   議事課長      倉島 宏君
   政策調査課長    生駒久勝君
   議事課主幹     池野淳司君
   政策調査課主幹   大野俊彦君
   秘書室主幹     名取博史君
   議事課主査     本間 治君
   副議長秘書     石山敏行君
   速記室主査     棚橋千賀子君
   同         戸塚久美子君
   同         山崎恵喜君
   同         村上清晴君
   議事課主任     松井直樹君
   同         塚本浩司君
   速記士       八巻恵子君
   同         高井京太君
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  午前10時2分開議
○(議長高橋文明君) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます
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     〔倉島議事課長朗読〕
1.本日の会議録署名議員は、
                       田渕洋一議員
                       吉田正人議員
                       米田忠彦議員
 であります。
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△1.日程第1、議案第1号ないし第18号、第23号ないし第28号及び報告第1号(質疑並びに一般質問)
○(議長高橋文明君) 日程第1、議案第1号ないし第18号、第23号ないし第28号及び報告第1号を議題とし、質疑並びに一般質問を継続いたします。
 小松茂君。
◆(12番小松茂君) (登壇・拍手)(発言する者あり)おはようございます。
 質問の通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
 まず最初に、産消協働運動の取り組みについてであります。
 今年1月、高橋知事は、産消協働道民宣言をし、地域に住む消費者と生活者の皆さんが緊密な連携をとりながら、地元にある資源、生産物をできるだけ地元で消費、活用することにより、域内循環を高め、地域経済の活性化を図ろうとする道民運動を掲げました。
 現在、本道経済を取り巻く状況は、公共投資は、ピーク時に当たる平成11年度に比べ、昨年では49%も減少し、本道における産業全体の自給率については、昭和45年には78%だったものが、約30年を経過して76%に低下しており、自立的な経済構造への転換という観点からも厳しい状況にあります。
 また、道内の人口も、20年後には現在の人口から約65万人減少し、65歳以上の人口割合が32.3%を占めるものと推計され、社会保障費を初めとする義務的な支出の増加が見込まれる一方、人口減などで総需要の伸びが期待できず、将来的にも、本道経済は一層厳しさが増すことが想定されます。
 道では、こうした経済状況を踏まえ、少しでも域内循環を高め、確実に経済の低下傾向を打ち破るための産消協働の取り組みを推し進めていると理解いたしております。
 今日の社会は、私的な自由競争に基づく市場経済部分と相互的な社会的共有部分といった両方の要素が存在していると考えますが、この産消協働運動の取り組みは、地道ではありますが、こうした互助互恵の精神に基づく地域を大切にした新しい発想による取り組みであります。
 そこで、この取り組みの現状と課題や、今後の方向性について伺ってまいります。
 まず、産消協働運動の取り組み状況と効果、そして、今後の取り組みについてでありますが、本年1月に産消協働道民宣言を採択し、産消協働推進事業を実施、そして、その普及に取り組んでおりますが、本年度の事業内容として、実践行動事例の募集や地域キャラバンの展開、さらには子供向け普及グッズの配付などが行われているとのことでありますが、取り組み状況と、期待される効果、さらには、今後の取り組みの考え方についてお伺いをいたします。
 次は、産消協働運動の波及効果と分析についてであります。
 道では、今回の取り組みに当たり、道外依存率を下げ、道内自給率を上げることにより、全道的な経済効果と雇用効果を明らかにしております。
 広い本道では、産業構造の違いなどから、その効果にも地域的な違いはあるものと思いますが、私は、こうした取り組みを進めるためにも、もっと道民の皆様が取り組みやすく、身近に実感できるわかりやすい形で、地域生活経済圏ごとの分析についてその効果を示すとともに、圏域ならではの特色のある産業への投資と域内循環に関する分析を行うべきと考えます。
 このことについては、本年の第1回定例会の代表質問や予算特別委員会で私も議論させていただきましたが、その後の経済波及効果の分析についての取り組みについてお伺いをいたします。
 次は、産消協働のリンケージ事業についてであります。
 産消協働推進事業として本年度予算計上されましたリンケージ事業が展開されておりますが、これは、道みずから地域資源を活用することにより域内循環が図られるよう、コストが増嵩するように見える事業活動にあっても、総合的な観点から、事業の持つ価値を評価する仕組みを構築しようとするものと承知しておりますが、道が発注する工事については、道産材などの積極的活用を初めとする地域資源の活用機会の拡充を図っていくことが大切なことであります。
 このリンケージ事業の取り組み状況、つまり、域内循環を高めるための発注モデルに関する検討状況についてお伺いをさせていただきます。
 次は、道の率先行動と庁内連携についてであります。
 産消協働の取り組みを拡大するには、年間約5800億円とも言われる公共事業の発注を見逃すことはできないものであります。
 道庁自体の役割も重要で、道の率先行動が欠かせないものと考えますが、特に、それぞれの部局において進められている施策にこの産消協働の考え方をどう結びつけていこうと考え、そして、行動に移しているのかがなかなか見えていないように思います。
 例えば、公共事業コスト構造改革プログラムを策定し、方針に沿った取り組みが一方では行われている中で、このプログラムを初めとする各部の施策との庁内連携のあり方についてお伺いをさせていただきます。
 次は、森林整備の推進についてであります。
 今年2月に京都議定書が発効となり、4月28日には京都議定書目標達成計画が閣議決定されました。
 97年に京都会議を主催した日本にとって、温暖化防止の目標達成は他の国にも増して大きな責務であり、中でも、日本に課せられた削減目標6%のうち、3.9%については森林による吸収が認められたことから、国際公約を遵守する上からも、森林整備と保全が従来にも増して重要とされております。
 しかし、森林・林業を取り巻く状況は、木材価格の低迷により、一層厳しいものとなっており、さらに、森林整備に対する公共事業予算の減少や道の財政状況が厳しい中にあって、森林整備が着実に実施できるのか大変懸念されるところであり、我が会派は、機会あるごとに議論を行ってきたところであります。
 森林整備の着実な推進は、温暖化防止ばかりでなく、国土の保全など多面的機能の発揮や山村地域の雇用の確保などの観点からも大変重要と考えます。
 そこで、具体的に幾つかお伺いをいたします。
 まず最初は、21世紀北の森づくり推進事業の成果についてであります。
 平成13年度に新たに創設された21世紀北の森づくり推進事業は、道の単独事業として、森林所有者の森林整備に対する意欲を高め、北海道らしい豊かなふるさとの山づくりを推進するための10年間の事業であります。ことしで前期5年間が終了いたしますが、この事業の進捗状況はどのようになっているのか、また、事業の成果をどのように考えておられるか、お伺いをいたします。
 次は、事業の見直しについてであります。
 道財政が危機的な状況の中で、施策の見直しをせざるを得ない状況となっていることは承知しておりますが、しかし、森林整備についても見直しということになりますと、長期的な計画のもとで行われている本事業の計画が達成できなくなるのではと危惧しております。
 そこでお伺いをいたしますが、この21世紀北の森づくり推進事業を見直しすると聞いておりますけれども、どのような効果をねらいながら見直しを行っていくのか、伺います。
 次に、今後の森林整備についてでありますが、地球温暖化防止対策を進める上でも、全国の森林面積の4分の1を占める北海道の森林整備の推進は重要で、その役割は大きいものと考えます。
 道財政は厳しい中にありますが、すべての事業を一律に削減するということではなくて、今、時代が求めていることは、重点化し、実施していくという考え方が必要であります。
 森林は、長期的な視点に立って、絶えることなく継続して実施していかなければつくり上げることができないわけであります。地球温暖化の防止や森林のさまざまな機能が高度に発揮される北海道の森づくりを進めるためにも、本事業を含め、今後の森林整備にどのように取り組むお考えなのか、知事の見解をお伺いし、最初の質問とさせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)小松議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、産消協働運動の取り組みに関し、まず、産消協働の普及についてでありますが、道といたしましては、本道経済の再建と持続可能な発展に向けて、農水産物や地場商品などの多様な資源を地域の中で有機的につなげ、域内循環を高めることにより自立型の地域経済システムを実現しようとする、いわゆる産消協働の運動を提唱してきたところであります。
 今年度におきましては、この産消協働の考え方を地域の皆様方に理解していただくための普及活動と、道みずからが道産品の活用などに配慮する率先行動を柱として、さまざまな取り組みを進めているところであります。
 御質問のございました道内への普及促進につきましては、各地域の主体的な取り組みを促す観点から、地域キャラバンとしてさまざまなフォーラムなどの場に有識者を派遣して産消協働の考え方を御説明するとともに、小学生向けにクイズ形式により産消協働を学んでもらうグッズを配付し、親子の対話などを通じて、日々の暮らしの中での生産者と消費者の行動や関係について関心を高めていただくなど、幅広い活動を展開いたしているところであります。
 私自身も阿寒湖畔での漁協女性部の研修会で産消協働のお話をさせていただきました。また、檜山管内の「まちかど対話」におきましても、小学生向けのパンフレットを使って子供たちに授業を行わせていただきました。
 こういったことを通じて、私自身、この運動の大切さについて地域の皆様方にアピールをしてきたところであります。
 さらに、こうした取り組みにあわせて、現在、各地域で展開されております産消協働の活用事例を取りまとめておりまして、道といたしましては、今後とも、こうした事例集などを活用しながら、全道への産消協働の考え方の浸透と地域における取り組みの掘り起こしに努めてまいる考えであります。
 次に、道の率先行動と庁内連携についてでありますが、産消協働の取り組みを道民運動として進めていくためには、道みずからが率先して行動していくことが大切であることは御指摘のとおりであります。
 このため、道では、庁内各課におきまして1課1行動目標を掲げるなどして、産消協働の考え方が職員一人一人に浸透していくよう取り組んでいるところであります。
 また、物品の調達や工事の発注に関し、道産品や道産資材のデータベースの利便性の向上を図るとともに、庁内LANを活用した利用マニュアルを作成し、その積極的な利活用に努めております。
 さらに、公共事業の実施に当たりましては、公共事業コスト構造改革プログラムに沿って資源循環の促進を図ることとし、間伐材やホタテの貝殻の活用といった産消協働の推進にも資する取り組みを進めているところであります。
 今後とも、私が本部長を務めます経済雇用対策推進本部員会議などの場を通じまして、こうした取り組みをさらに広げていくとともに、新たに、道産の新製品を優先購入する仕組みを制度として検討するなど、引き続き、庁内連携による道の率先行動に努めてまいりたいと考えております。
 なお、地域生活経済圏ごとの経済波及効果などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、今後の森林整備についてでありますが、本道の森林は、土地面積の7割を占め、空気や水を清らかにし、二酸化炭素の吸収・貯蔵による地球温暖化の防止や、土砂崩れなどの災害の防止に大きな役割を果たしており、この森林を守り育てていくことが地域の生活や産業を豊かにすることにつながっていくものと考えております。
 しかしながら、こうした本道の森林におきましても、木材価格の低迷から、間伐などの手入れの行き届かない森林や、伐採された後に植栽されずに放置されている森林が多く発生しており、森林の持つ公益的機能の発揮に支障を来すものと懸念をいたしております。
 このため、道といたしましては、森林整備を進める公共事業を活用するとともに、道の単独事業においては、植栽関係の事業である21世紀北の森づくり推進事業の重点化を図り、100年先を見据えて北海道の森林整備をしっかりと進めてまいる考えであります。
 なお、21世紀北の森づくり推進事業などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 知事政策部長嵐田昇君。
◎(知事政策部長嵐田昇君) (登壇)産消協働運動の取り組みに関し、まず、地域生活経済圏ごとの経済波及効果についてお答えをいたします。
 産消協働については、できるだけ地元の資源を有効に活用し、域内循環を高めて地域を活性化させようとする運動であり、道民の皆様の身近な生活の中でその理解を深めていただくことが大切と認識しております。
 このため、道では、本道全体の自給率が向上した場合の経済波及効果について試算し、公表してきたところでありますが、さらに、地域の皆様にその効果を実感していただく観点から、新たに、道内の六つの生活経済圏域ごとに域内自給率の向上に伴う生産面と雇用面での経済波及効果の試算を行ったところでございます。
 この試算については、それぞれの圏域において域内自給率が1%、3%、5%、それぞれ上昇した場合の生産額と就業者の増加についてお示しするものであります。
 例えば、釧路・根室圏では域内自給率が3%上昇した場合、約340億円の生産額の増加と約2700人の雇用創出が見込まれ、地域の産業や雇用の活性化が期待されることになります。
 また、御指摘のありました水産食料品など、圏域ならではの特色ある分野に投資をした場合の域内循環に関する経済波及効果についても速やかに検討してまいります。
 道といたしましては、こうした試算結果について、現在実施している地域キャラバンなどを通じまして発信し、各地域の皆様の理解をさらに深めていただくとともに、地域での主体的な取り組みを促してまいりたいと考えております。
 最後でございますが、産消協働のいわゆるリンケージ事業についてであります。
 この事業は、道が事業を実施する場合において、地域における域内循環の向上に結びつくよう、事業コストはもとより、環境負荷の軽減や地域産業の振興なども含めた総合的な視点で事業の持つ価値を評価する仕組みを構築しようとするものでございます。
 道といたしましては、この仕組みの構築に向けて、外部の委員と庁内職員から成る検討会を設置し、基本的な考え方などについて整理を進めてきたところでございます。
 この検討に当たりましては、道が行う事業分野が多岐にわたりますことから、木質ペレットの利用や雪氷エネルギーの活用など、幾つかの具体例を想定しながら、環境コストやライフサイクル、さらには産業、雇用といった価値にも着目し、これらを評価する仕組みづくりを目指すこととしたところでございます。
 今後、こうした基本的な考え方に基づきまして、これらの事業活動を行うために必要とされる評価の仕組みについてさらに検討を進め、年度内を目途に、その結果を得てまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 水産林務部長達本文人君。
◎(水産林務部長達本文人君) (登壇)森林整備の推進に関しまして、21世紀北の森づくり推進事業についてでありますが、この事業は、市町村が策定したふるさとの山づくり総合計画に基づき、道と市町村が連携して森林所有者が行う植林に対して支援する事業であります。
 また、この事業では、平成13年度からの10カ年で5万ヘクタールの植林を計画しておりますが、前期5カ年間の実績は、ササ地や無立木地への植林や針葉樹と広葉樹が入りまじった混交林へ誘導する植林など、合わせて計画どおりの2万5000ヘクタールとなっているところであります。
 道としては、この事業により、森林所有者の植林意欲が高まり、多くの無立木地が森林に再生されるなど、国土保全や水源涵養などの森林の公益的機能が高められたと考えているところであります。
 次に、事業の見直しについてでありますが、平成13年度の事業創設以来、5カ年が経過し、この間に生じた相次ぐ台風による森林被害や、本年2月の京都議定書の発効といった大きな情勢変化を踏まえ、道としましては、森林の公益的機能をより高度に発揮させるため、この事業の内容を見直す必要があると考えております。
 このため、後期5カ年間は、多様な樹種や樹齢の異なる樹木で構成される森林への造成や、無立木地を森林に再生することへ事業を集中させることにより、道民が期待する災害に強い森づくりや地球温暖化防止に貢献する森づくりを計画的に進めてまいる考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 小松茂君。
◆(12番小松茂君) (登壇・拍手)(発言する者あり)産消協働の取り組みについて指摘をさせていただきます。
 ただいま、全道ベースでの経済波及効果の分析結果について御答弁があり、私も、生活圏域ごとの経済効果分析の試算資料を見させていただきました。現在、圏域外から入っている移入品が圏域内の資源に一定程度代替されるとした場合に、その生産面、そして雇用面での経済波及効果があるとしたものであります。
 この資料は、あくまでも、産消協働の取り組みのすべてを毎日の食事に置きかえてみた場合を想定しておりますけれども、例えば、1食で3皿のおかずを食べると仮定し、1週間では約60皿を食べるといたしますと、現在の北海道の産業全体の自給率に置きかえた場合、約45皿がメード・イン・北海道となっております。あとどのくらいふやせば道内経済の活性化が図られるとの説明が詳しく載っているわけであります。
 メード・イン・北海道のおかずを、現在の45皿から、先ほど部長から答弁がありましたように、さらに3%を地元産にかえると仮定した場合の経済効果を圏域別に見てみますと、例えば、道央圏では、1皿とスプーン3杯分のおかずを地元産にかえるだけで、約3440億円の生産増と2万7600人の新規雇用が見込まれるとのことであります。
 道南圏では、1皿とスプーン2杯分のおかずを地元産にかえれば、420億円の生産増と3700人の新規雇用の実現が図られるとされております。
 道北圏では、表現を変えれば、630億円の生産増と5200人の新規雇用を目指し、実現するためには、1皿とスプーン2杯分のおかずを地元産にかえるだけで十分であります。(発言する者あり)
 それから、オホーツク圏では、290億円の生産増と2300人の新規雇用を生み出すためには、1皿とスプーン2杯分のおかずを地元産にかえるだけでいいわけであります。
 それから、十勝圏では、320億円の生産増と2500人の新規雇用のためには、1皿とスプーン2杯分のおかずを地元産にかえればいいわけであります。
 それから、先ほどの部長の答弁にもありました釧路・根室圏では、340億円の生産増と2700人の新規雇用を生み出すためには、1皿とスプーン1杯分のおかずであります。これを地元産にかえるだけで実はこれだけの効果があると試算をされております。
 もちろん、3%で1皿のおかずでありますから、5%ふやすとすれば、2皿以上のおかずをふやすことにより、これ以上の効果があることがこの資料でうかがえるわけであります。
 この例え話は、あくまでも、先ほども言いましたが、産消協働の取り組みを毎日の食事に置きかえた場合でありますけれども、非常にわかりやすい内容であります。
 私は、この例えを「おかず1皿運動」と名づけた上で、産消協働の普及に当たっては、こうしたわかりやすい例を示しながら道民に積極的な呼びかけを行い、そして行動が結びついていく努力が必要であることを指摘させていただきます。(発言する者あり)
 また、リンケージ事業を初めとする庁内連携については大切であり、道として、域内循環を高めていくという政策課題に対応していくという観点からも、道産品を活用する機会の拡大を図るような発注モデルの検討結果につきましては、関係各部において積極的に活用されなければ意味がないわけでありますので、積極的に発注モデルの活用に努めていただくことを強く指摘させていただいて、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 小松茂君の質問は終了いたしました。
 沖田龍児君。
◆(38番沖田龍児君) (登壇・拍手)(「よし」と呼び、その他発言する者あり)それでは、通告に従いまして、質問をしてまいります。
 初めに、在日米軍の基地再編についてであります。
 F15戦闘機訓練の千歳基地への一部移転の問題につきましては、昨日も米田議員から質問がありましたし、昨夕、防衛庁副長官と知事との面談も行われましたから、一部、順序を差しかえて伺ってまいりたいと思います。
 米空軍の訓練をめぐっては、本道周辺でも多くの事故が発生し、さらに、三沢基地所属機が低空飛行を行ったり、学校を目標に訓練したことが明らかになり、住民への被害や不安をもたらしてきている経過があります。
 今回の日米政府間の協議は、中間報告に至るまで、沖縄県や道を初めとする移転先自治体に対し情報の開示や事前協議が一切行われず、突然、結果だけを押しつけてきたものであります。こうした政府のやり方に対しては多くの道民が怒りを抱いているわけであります。
 今回のF15戦闘機訓練の千歳基地への一部移転は、東アジア最大の米軍基地である嘉手納基地から発生する騒音軽減策として、F15戦闘機訓練の一部を分散・移転し、沖縄の痛みを分かち合うものと説明されていますが、その意味するものは、危険の分散・拡大であると言わざるを得ません。
 既に、道内では、沖縄の痛みを分かち合うとして、矢臼別演習場での米海兵隊の砲撃移転訓練が行われています。この移転訓練は沖縄と同質・同量の演習であると約束していたものが、沖縄での訓練の年間の発射数と同量の訓練をわずか10日間で実施したり、沖縄では行われていない夜間訓練を恒常的に実施するなど、訓練の固定化を避けるとの点も含め、当初の約束が踏みにじられている実態にあります。
 嘉手納基地においても、騒音防止協定をほごにしての早朝4時からの訓練などが行われ、こうした約束すら守らない政府と米軍の行動に不信が広がっております。
 加えて、千歳基地に隣接する新千歳空港は、国際拠点空港として、その重要性がますます高まっており、F15戦闘機訓練の移転は、新千歳空港の充実発展に大きな障害となるものでありますし、行き詰まっている滑走路延長問題においても、航路直下住民の反発をさらに強めるものになると考えます。(発言する者あり)
 このようなことから、当然、知事としては、今回の在日米軍基地に関してのF15戦闘機訓練の千歳基地への移転については断固反対を貫くべきであると考えますが、改めて所見を伺います。
 次に、昨日、防衛庁の木村副長官が来庁し、知事と面談をされましたが、その内容はどのようなものであったのか、詳細にお伺いをしたいと思います。
 また一方では、地元の自治体である苫小牧市や千歳市は、独自に沖縄県に職員を派遣して、騒音対策等の調査を行っているようでありますし、また、苫小牧市は、札幌防衛施設局に対して、中間報告についての具体的な内容を示すように、9項目の確認書を求めるなど、それぞれ自治体としての取り組みをされているようであります。
 こうした課題については、当然、道がリーダーシップをとって、関係自治体と連携の上で十分な行動をとることが望まれると思いますが、今後どのような連携をされようとしているのか、知事の見解を明らかにしていただきたいと思います。
 今後の見通しについてでありますが、この戦闘機の訓練については、報道によりますと、12月1日からの日米協議で詰めていくと書かれているわけでありますが、知事としてどのような時期に決定されていくと考えているのか、その見通しについて伺います。
 次に、渉外知事会の要請についてでありますが、道など、米軍基地を抱える14都道県で構成する渉外関係主要都道県知事連絡協議会は、11月11日に政府に対して緊急要望を提出したと承知しております。
 今回の中間報告に至る経過で、国が、渉外知事会の再三の要請にもかかわらず、情報公開、事前協議が行われず、自治体の頭越しで進めたことに抗議し、最終報告に、締結後45年間見直されていない日米地位協定の見直しを期限を切って行うよう求めています。
 日米地位協定の見直しに二、三年以内との期限を求めたのは初めてのことであります。地元意向の反映、環境法令等、国内法の適用、事故防止や防犯対策の安全性向上、裁判権の見直し、騒音防止対策について、自治体の意見を聴取しながら早期に見直すよう求めていますが、道は今後の地位協定の見直しにどう対処していくのかを伺います。
 次に、北方領土問題についてであります。
 今月21日に日ロ首脳会談が開催されました。この会談において、日本の固有領土である北方領土の返還について一定の前進が図られるとの期待が、多くの道民、特に、地元・根室市、元島民の方々に強くあったわけであります。
 しかし、残念ながら、一歩も前進をしなかった、いや、後退したのではないかとの思いが、返還運動関係者を初め、道民の率直な感想であります。
 知事は、この首脳会談の結果について非常に残念だとの談話を発表しましたが、これでは、余りにも他人ごと、評論家的に過ぎると感じます。
 これまで、北方領土返還に向けて、人的交流を初め、さまざまなアプローチをしてきたわけですが、今回の日ロ首脳会談の結果について北海道知事としての率直な気持ちを改めて伺います。
 今後の返還運動についてでありますが、北方領土返還に関して、ビザなし相互訪問を初め、数々の事業及び運動を展開してまいりましたが、今回の首脳会談の結果を踏まえて、道として今後の返還運動のあり方が内外から問われると思いますが、今後の返還運動の進め方について知事の考え方を伺います。
 今回の結果について、元島民の皆さんや返還運動関係者に落胆と大きな衝撃があったのも事実であります。今後、元島民の皆さんや返還運動関係者とともに粘り強く返還運動を進めていく必要があると考えます。
 知事は、さきの記者会見で、小泉首相の一連の姿勢について失望したと発言されたとの報道がありますが、このことについての知事の真意を伺います。
 また、こうした現状の解決に向けて、なお一層、国に強く働きかけをすべきと考えますが、改めて知事の決意を伺います。
 次に、季節労働者の雇用問題についてであります。
 積雪寒冷という北海道特有の気象条件によって冬期失業を余儀なくされている季節労働者は、建設業を中心に、本道雇用者数の6.2%、14万1000人を超えています。
 このような中で、政府は、小泉構造改革のもと、道内の通年雇用化率が東北地方などに比べて遅いこと、道独自の季節労働者対策が不十分であることなどを根拠に、季節労働者雇用に大きな役割を果たしている冬期雇用援護制度を平成18年度暫定措置期間の終了をもって廃止しようとしています。
 道内の季節労働者はピーク時の昭和55年度の30万人から半分以下に減少しており、通年化率も昭和55年度の26.8%から平成16年度は54.2%に上昇しているなど、建設業のソフトランディング対策や入札参加審査基準の改革などによる雇用改善の取り組みが行われているものの、決して大きな成果を上げるまでには至っておりません。特に、冬期間の失業を解消するための事業の年間平準化は、道内の1月から3月における官民合わせた施工事業量が年間事業量の12.5%と、全国平均や、同様な積雪条件にある東北地方の半分にとどまっております。このことが成果につながらない最大の要因であります。
 こうした現状の中で、道は、昨年9月、厚生労働省など国の出先機関を含めたオール北海道の北海道季節労働者雇用対策協議会を設置し、12月にも対策方針が出されるとされてきましたが、まず、その検討状況はどのようになっているのか、また、方針として公表できるものがあれば、明らかにしていただきたいと思います。
 事業の年間平準化についてでありますが、特に道内の季節労働者問題の解決には、事業の年間平準化率を高め、通年雇用を進めることが重要ですが、道として、事業の平準化をどのように進めようとしているのか、知事の見解を伺います。
 冬期雇用援護制度の延長についてであります。
 事業の年間平準化率を高め、通年雇用の推進には一定の時間がかかることが予想されますが、これが解決されるまでの間、事業者の都合により失業を余儀なくされる労働者に対して冬期雇用援護制度の存続を図ることは本道の重要な雇用課題であると考えます。
 したがって、知事として、冬期雇用援護制度のさらなる延長を国に強く要請すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、道営競馬についてであります。
 ホッカイドウ競馬は、13年度から、赤字経営からの脱却を目指し、運営改善に取り組み、本年が改革最終年であります。
 昨日、知事は、今後3年間の継続と赤字の半減を表明しましたが、本年も、発売額こそ3年連続で前年を上回ったものの、年度当初から10億円を超える赤字を見込んだ中での運営であります。赤字経営から脱却できない要因をどのように考えているのか、知事の見解を伺います。
 今後の運営改善についてでありますが、3年間の存続の条件として、この間に赤字額を半減するとともに、収支均衡の見通しを立てることとし、さらに、収支均衡の見通しが立たなければ期間内でも廃止をするとされました。
 近年、赤字額は漸減傾向にありますが、16年度においても13億円を超える赤字が生じているにもかかわらず、今後3年間の間で半減させることができるのか、大変疑問であります。知事はどのようにして赤字を半減しようとしているのか、その具体的な内容、知事の見解を明らかにしていただきたいと思います。
 5番目に、幌延での深地層研究についてであります。
 留萌管内幌延町での深地層研究についてお尋ねをいたします。
 私は、昨年の第4回定例会で、この事業をめぐって、平成12年11月に、道、幌延町、核燃料サイクル開発機構の3者が科学技術庁を立会人にして調印いたしました幌延町における深地層の研究に関する協定書、これに先立ち、同年10月に本議会で可決をした北海道における特定放射性廃棄物に関する条例が、本年10月に核燃機構と日本原子力研究所が統合され、設立された日本原子力研究開発機構に引き継がれ、担保されるかの所見を伺いました。
 これに対して、協定書は、日本原子力研究開発機構法の附則における経過措置の規定に基づき、新法人に承継され、また、特定放射性廃棄物に関する条例は、事業者を特定したものではないことから、新法人に対しても適用されるとの答弁でありました。
 道は、条例や協定の誠実な履行を、発足した日本原子力研究開発機構に改めて確認したのか、伺います。
 次に、土中の有害物質の検出についてであります。
 深地層調査センターの建設に向けた掘削工事が開始をされましたが、これに先立ってのボーリング調査で、土壌汚染対策法で定められた特定有害物質のうち、カドミウム、セレン、砒素、弗素、硼素の5種類で溶出量基準値を上回る数値が検出されたことが明らかになりました。
 自然由来の場合には土壌汚染法の適用を受けないことは承知しておりますが、同センターは極めて大規模な掘削を行うのですから、土壌攪乱に伴う周辺の水質等の環境への影響などを引き起こさない対策が必要であります。
 所有者、事業者の責任であるにしても、道は、住民生活に不安を引き起こすことがないよう指導監督を強化すべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 最後に、建築確認の審査に関して、道の調査結果についてであります。
 首都圏のマンションやホテルなどの建築確認申請に際して、偽造した構造計算書が使用されていた問題に関連して伺います。
 問題の発生以来、連日、報道各社がこの問題を取り上げているところでありますが、建築物の安全の確保は、直接、人命や財産の保護にかかわる重大な問題であり、それだけ、この建築確認という行為が担う役割が大きいということが言えます。
 国は、この問題の発生を受け、全国の都道府県に対し調査を指示し、道においても、建築確認事務にかかわっている道や市、民間確認検査機関を対象とし、調査を実施したと承知しておりますが、その調査結果がどのようなものであったか、伺います。
 再調査などの今後の対応についてであります。
 この問題は、民間確認検査機関の構造計算の審査ミスが発端となっておりますが、その後、平塚市や松本市などの自治体、いわゆる特定行政庁が行った建築確認審査においても同様のミスがあったことが判明し、国民の不安はさらに増大をいたしております。
 道民の不安を払拭するためにも、再調査や住民相談対応の充実などを含めた対応が必要と考えますが、道の見解を伺います。
 以上、再質問を留保して、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)沖田議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、在日米軍基地再編に関し、まず、戦闘機訓練の千歳基地への移転についてでありますが、沖縄の負担軽減ということにつきましては、同じ地方として、あるいは国民として、一定の理解をしておりますが、道といたしましては、既に矢臼別演習場において沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練の分散実施を受け入れていることで沖縄の負担軽減を担っていることもあり、難しい問題であると考えております。
 次に、道に対する説明などについてでありますが、木村防衛庁副長官からは、米軍戦闘機の訓練の移転先について、航空自衛隊千歳基地が候補地の一つとなっていること、また、その具体的な内容につきましては、今後の日米間の協議で決められていくとの説明があり、このことについて地元の理解と協力をお願いしたい旨、お話がございました。
 私からは、これまでの答弁と一部重複して恐縮でありますが、中間報告の発表前に事前協議がなかったことは遺憾であること、沖縄の負担軽減ということでは国民として一定の理解をしていること、既に矢臼別演習場において実弾射撃訓練の分散実施を受け入れていることで沖縄の負担軽減を担っていること、騒音など地元の不安や懸念に対し日本政府の責任において詳細な説明をしていただきたいこと、負担軽減に関し沖縄県の理解を得ることができないままでは、移転の訓練につきましても道としての対応を検討できる状況にないことをお話しした上で、今後につきましては、道も含めた地元自治体への十分かつ丁寧な説明と、今後の日米協議において、最終報告の中に地元自治体の意向が十分反映されるよう重ねて要請したところであります。
 いずれにいたしましても、今後とも、地元自治体と連携を図りながら情報収集に努め、地元の意向を尊重し、適切に対応してまいりたいと考えております。
 次に、今後の見通しについてでありますが、中間報告では、来年3月までに具体案を最終的に取りまとめることとされております。
 その中で、沖縄県の普天間基地移転や神奈川県厚木基地から山口県岩国基地への米空母艦載機の移転を初め、戦闘機の訓練移転などがパッケージで合意されなければならないとされており、沖縄県や山口県など関係自治体の協力が得られない現状においては、訓練移転の見通しを申し上げる段階にないものと考えております。
 次に、地位協定の見直しについてでありますが、日米地位協定につきましては、締結後45年もの間、一度も見直しが行われておらず、人権や環境などの問題が発生しておりますことから、早期の見直しが必要と考えており、今後とも地位協定の見直しが行われるよう渉外知事会を通じて国に要請してまいります。
 次に、北方領土問題に関し、まず、日ロ首脳会談の結果についてでありますが、今回の首脳会談におきましては、4島の帰属に関する問題を解決して平和条約を可能な限り早期に締結する必要があるとの認識で一致したものの、具体的な進展は見られないという結果になりました。
 60年もの長い期間、北方領土の返還を願ってきた元島民の皆様方の今のお気持ちなどを考えますと、残念な気持ちでいっぱいであります。
 次に、今後の返還運動についてでありますが、今回の首脳会談におきましては具体的な進展が見られなかったところでございますが、今後とも粘り強く返還要求運動に取り組んでいく必要があると考えております。
 返還要求運動の開始から60年を経過した現在、その中心的な役割を担ってきた元島民の方々が高齢化してきていることなどから、今後の取り組みにつきましては、後継者の育成や次の世代を担う青少年に向けた対策が一層重要と考えているところであります。
 道といたしましては、このようなことを念頭に置きながら、これまでの運動の内容について検証し、どのように進めるのがより効果的かなどについて、国や関係団体と十分連携し、検討してまいります。
 次に、北方領土返還に向けた決意についてでありますが、今回の首脳会談において、北方領土返還への道が開かれなかったことから、私を初め、元島民や返還運動関係者の皆様方も挫折感や失望感を持たれたことと思います。
 しかしながら、北方領土の返還は、道民、国民共通の願いでありますことから、元島民や返還運動関係者の皆様方におかれましては、必ず領土返還を実現するという強い気持ちを持ち続けていただきたいと思います。
 私といたしましても、今後とも、関係団体などと連携をしながら、道民の先頭に立って粘り強い返還要求運動を進めていく決意であります。
 また、国に対しましては、より強力な外交交渉を進めていただくよう、さまざまな機会をとらえて強く働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、季節労働者の雇用問題に関し、まず、工事の年間平準化についてでありますが、季節労働者の通年雇用化を促進するためには、工事の平準化は大変重要な課題であると認識をいたしております。
 現在、北海道季節労働者雇用対策協議会では、本道における今後の季節労働者対策のあり方について、工事の平準化対策なども含め、広く協議をしているところであり、その結果を踏まえ、対応について検討してまいります。
 次に、冬期雇用援護制度についてでありますが、国の通年雇用安定給付金制度は、季節労働者の冬期間の雇用機会の拡大や知識・技能の付与による通年雇用化への誘導策として重要な役割を果たしてきたものと認識いたしております。
 季節労働者の雇用と生活の安定を図ることは道政上の重要な課題でありますので、協議会における検討結果を踏まえ、関係機関などと連携をしながら、国に対して所要の対策を要望してまいりたいと考えております。
 なお、協議会の検討状況につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、ホッカイドウ競馬に関し、運営改善についてでありますが、道財政が危機的な状況の中では、基本的に、赤字のまま競馬を続けていくことは難しいものと考えておりますが、廃止に伴う地域社会への影響や北海道地方競馬運営委員会の御意見なども踏まえ、一定の条件のもとに、当面、3年を限度とし、ホッカイドウ競馬を継続させたいと考えているところであります。
 今後、一層の運営改善に向けて、発売面では、ミニ場外発売所や道外発売の拡大、さらには、IT企業との連携によるインターネット発売などを進め、また、支出面では、運営全般にわたる不断の見直しはもちろんのこと、競馬法改正で可能となった民間委託などを進め、効率的な運営を図っていく考えであります。
 ホッカイドウ競馬は、これまでも産地や中央競馬会などから御支援をいただいてきましたが、引き続き、さらなる支援もお願いをしながら、全力で運営改善に取り組んでまいる考えであります。
 なお、赤字経営の要因については、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、幌延での深地層研究に関し、まず、条例や協定についてでありますが、本年10月1日に施行されました独立行政法人日本原子力研究開発機構法の附則におきまして、核燃料サイクル開発機構の一切の権利及び義務は新法人が承継することとなっております。
 また、10月1日付で新法人から道あてに文書が来ておりますが、その中で、核燃料サイクル開発機構の一切の権利及び義務は新法人が承継いたしますと明記しているところであります。
 なお、新法人となった10月以降、機構の幹部が道庁を訪問された際にも、条例や協定について、これまで同様、遵守する旨のお話があったところであります。
 最後に、土壌汚染対策についてでありますが、今回のボーリング調査で、土壌中に有害物質が含まれることが明らかになったわけでありますが、これは自然的要因によるものであり、土壌汚染対策法の適用を受けるものではありません。
 道といたしましては、今後、工事に伴い発生する掘削土により周辺環境に影響を及ぼさないように、法に基づく措置に準じ、遮水シートで地下水と遮断するなど、適切に対処するよう指導をしてきたところであり、今後とも、地域の良好な水環境の保全が図られるよう努めてまいる考えであります。
 なお、建築確認審査機関に対する調査につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)季節労働者の雇用問題に関し、北海道季節労働者雇用対策協議会の検討状況についてお答えいたします。
 現在、協議会に設置したワーキンググループにおきまして検討を進めておりますが、検討テーマが今後の季節労働者の対策のあり方という大きなテーマでありますことから、これまでの国や道、市町村あるいは業界団体などの各種施策の検証などに時間を要しているところでございます。
 検討結果については、今後、構成メンバーと精力的に協議を進め、できるだけ早期に取りまとめてまいる考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部長佐藤隆君。
◎(農政部長佐藤隆君) (登壇)道営競馬に関し、赤字の要因についてでございますが、ホッカイドウ競馬は、平成13年度からの運営改善の取り組みにより、発売額は平成15年度から本年度まで3年連続して前年を上回り、また、一般会計からの借入金も半減するなど、一定の成果を上げてきたところでございます。
 しかしながら、長引く景気の低迷やレジャーの多様化などにより、入場者の減少と1人当たり購入額の低下が影響し、発売額を大きく伸ばすことができず、一般会計からの借入金を解消するまでには至らなかったところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 建設部長野村昌信君。
◎(建設部長野村昌信君) (登壇)建築確認の審査についてお答えいたします。
 最初に、建築確認審査機関に対する調査についてでございますが、道では、国土交通省の調査の指示を受け、建築確認における構造計算書の審査の際に、地震荷重やその計算結果の確認が確実に行われているか、複数の検査員よる審査が実施されているかなど、審査方法や審査体制について調査したものであり、道の14支庁や札幌市など10市の特定行政庁に対する文書による調査と、知事指定の民間確認検査機関3社に対する立入調査を実施し、審査方法などに問題のないことを確認したところでございます。
 また、民間の確認検査機関における立入調査の際に、あわせて構造計算書の抽出調査を行いましたが、不備は見られなかったところでございます。
 次に、再調査など今後の対応についてでございますが、国の指示を受け、道が実施した今回の調査は、審査方法などに問題がなければ不正を防止できた可能性があるとの判断によるものであり、仮に審査方法などに不備があった場合には建築確認申請書の再審査をすることとされているもので、今後のさらなる調査の対応については、このたびの全国的な調査結果に基づく国の指示を踏まえ、適切に対処してまいりたいと考えているところでございます。
 また、今後、道を初め、各審査機関において、建物の構造に不安を持たれている方に安心していただけるよう、構造計算書の審査項目や審査方法などについて個別に説明するなど、対応の充実を図るとともに、審査担当者の研修の充実に努め、審査技術の向上を図りながら、対応に万全を期してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 沖田龍児君。
◆(38番沖田龍児君) (登壇・拍手)(発言する者あり)知事を初め、それぞれ答弁をなされましたけれども、4点について指摘をしたいと思います。
 初めに、在日米軍の基地再編についてであります。
 知事の答弁からも、昨日の木村防衛庁副長官との面談においても、具体的な内容については今後の日米間協議で決められていくとの説明で、新たな展開はありませんでした。
 なぜこの時期にこういう面談に来るのか、大変不誠実であると思いますけれども、道としては、既に沖縄の負担軽減を担っているので難しい問題との知事の態度表明にとどまっておりますが、御承知のように、移転候補地の他の首長さんは厳しく反対の姿勢を明らかにされているところであります。また、道内の当事者であります千歳市の山口市長も、だんだん受け入れがたくなってきているという旨の発言をされているようであります。
 答弁にもあるとおり、今回の移転計画は、沖縄を初め、他県とパッケージであり、特に、沖縄県の協力が大きな課題であるということについては、私もそのように思います。
 今のような知事のあいまいな態度では、矢臼別のときのように、なし崩し的に押しつけられる危惧を抱きます。今の段階から、知事として断固たる反対の意思表示をすべきことを指摘しておきます。
 北方領土問題については、答弁のあり方について、今回もまた指摘をしておきたいと思います。
 小泉総理の今回の日ロ交渉での前進を期待した者の一人として大きな失望感を持ちました。知事の答弁では、残念な気持ちでいっぱいだというようなことでありますが、知事は、記者会見の席上、これまでの総理の一連の取り組みに失望したと発言され、町村外務大臣の交代にも不満の意を表したとのことであります。
 しかし、議会での、真意を問う私の質問には、残念であったとしか答えようとしておりません。マスコミに対してみずからの思いを語ることは否定いたしませんが、議会答弁もまた、知事みずからの声で真の思いを率直に述べられ、道民に発信すべきことを今回もまた申し上げておきます。
 ホッカイドウ競馬のあり方に関して指摘をいたします。
 軽種馬生産地である日高・胆振地方は、近年の地方競馬の廃止から、生産馬が売れず、生産者の経営状況は極めて厳しい状況に置かれています。
 産地では、ことしから始まった国の事業などを活用して生産者の体質強化を図ったり、経営の複合化や転換を進めておりますが、仮にホッカイドウ競馬が廃止になれば、生産地への影響ははかり知れないものがあります。
 生産地が厳しい状況の中で、今後3年間の具体的な手だてを示さない中で、方向性だけ、それも、廃止やむなしとの発言は一方的な言い方であり、ホッカイドウ競馬を主催する知事としては、当事者責任を放棄したものと言わざるを得ません。
 生産地のためにも、知事自身が先頭に立って、全責任を持ってホッカイドウ競馬の運営改善を断行する熱意を示していただきたい、そのことを指摘してきます。
 最後に、建築確認審査についてであります。
 今後のさらなる調査につきましては、全国的な調査に基づく国の指示を踏まえて適切に対処していくとの答弁でありました。
 関係資料の精査を行うとすれば、担当者に聞きますと、1件当たり70万円もの費用がかかるということでありますから、費用の問題も含めて、国の動向に連携していくということについては理解ができますが、道の調査も、14支庁や札幌市など10市の特定行政庁については文書による調査だけでありました。
 その後、先ほども申し上げたように、各市でミスが発見をされたわけでありますから、このような調査では十分ではないと言えるのではないでしょうか。道民の不安解消にこたえるためにも万全の調査を行うべきであります。
 今回の事件は、規制緩和による官から民への業務移行による過度なコスト削減競争に起因するものと考えます。さらに、このところの民間企業における事故や不正事件の続発も利益優先の市場原理主義のあらわれであり、国民の生命や安全性が軽視されてきた結果であります。
 必要な規制は強化すべきであり、小さな政府論や官から民へとの風潮に警鐘を鳴らすものと受けとめるべきことを指摘して、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 沖田龍児君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午前11時11分休憩
─────────────────────────────────
  午後1時2分開議
○(副議長西本美嗣君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 棚田繁雄君。
◆(15番棚田繁雄君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従いまして、数点質問をいたします。
 食に関する地産地消についてであります。
 近年、食と農の距離が拡大してきたと言われており、輸入食材の増加や食品の偽装表示と残留農薬の問題を契機に、食の安全に対する関心が高まり、この北海道も、今年3月の定例会において食の安全・安心条例を可決成立されたところであります。
 この条例の精神を踏まえ、現在、基本計画や食育推進行動計画を策定中であり、消費者が鮮度やしゅんのものに対する期待から、地域で生産された新鮮で安全な農水産物を求める声が高まってきております。
 こうした中、地域で生産されたものは地域で消費するという地産地消は、消費者にとっては、生産者の顔が見え、安全、安心で、しかも新鮮な農水産物が提供されるとともに、生産者にとっては流通コストの低減や小規模な生産規模で対応できるなどのメリットがあります。
 このため、自分たちの住む地域でつくられたものをその地域で消費することをキーワードに、生産者と消費者の相互理解を深め、豊かな自然の恵みを受けて生産された安全で安心な北海道産農水産物の安定供給と消費拡大を図ることが重要であると考えます。
 そこでお尋ねをいたしますが、私は、地産地消に取り組むことによって、新鮮で安全、安心な地元農水産物の提供や地域の農水産業の振興、自給率の向上、仕事、教育、文化の向上、エネルギーの節約や環境への負荷軽減など、多くの効果があると考えますが、知事は、地産地消に対しどのような認識を持たれ、また、これを進めることによってどのような効果が期待できると考えていらっしゃるのか、お伺いをいたします。
 これまで、道として、地産地消を進めていく上でどのような取り組みを行い、どのような成果を上げてこられたのかをお聞かせ願います。
 道民の皆さんが北海道の地産地消に関する情報をどのようにして入手できるのか、また、今がしゅんの地元産の野菜や果物、魚などの情報提供はどのように行われているのか、さらには、道として、地元産の農水産物を買い求める場所はどのようなところにあるのかなどの消費者への情報提供をどのように行い、また、消費者と生産者の交流、意見交換など、農水産物や加工品などの消費者ニーズの把握をどのように行われるのか、あわせてお尋ねをいたします。
 地域食材のPRと消費拡大のため、地域のレストランや郷土料理店などの観光関連施設、次代を担う子供たちの学校給食での地域食材の利用促進に向けてどのような取り組みを行っていくのか、お伺いをいたします。
 道内の各地域の食文化の伝統を後世に伝えるため、地域の伝統的料理や食物を普及・伝承していくことが重要であると考えますが、見解をお伺いいたします。
 このように、地産地消についてさまざまな取り組みや話題がある中で、道として、地産地消に向けたシンポジウムの開催や伝統的料理の試食会、あるいは道庁の食堂での地産地消による弁当や定食の提供など、より具体的な推進方策を積み重ねていきながら、今後、より効果的な活動の充実を図るため、農業や水産団体、商工団体や消費者団体などによる地産地消の推進会議と、支庁における地域協議会において、地域の特色を生かした地産地消の道民活動を幅広く展開すべきと考えますが、見解をお聞かせ願います。
 次に、道では、現在、農業を取り巻く環境の変化に対応し、効率的で効果的な試験研究や農業改良普及事業を展開するため、組織体制全体を見直し、来年4月からのスタートを目指していると承知いたしております。
 積雪寒冷の気候や劣悪な火山灰土壌など、農業にとって厳しい生産環境を持つ本道農業が、そうした課題を見事に克服し、我が国最大の食料生産地としての地位を築き、地域を支える基幹産業としての農業を確立できた背景には、寒冷地に適した品種の改良を初めとする農業技術の開発に努めた研究員と、それらを農業者とともに寝食を惜しんで普及活動に努めた普及員の力によるところが大きいものと認識しているところであります。
 食に対する消費者の不信や不安が増大する中にあって、北海道は、今後一層、クリーン農業など環境に優しい生産技術を基本に、消費者に信頼される安全で安心できる食を安定して提供し続けるためにも、厳しい財政状況下ではありますが、地域農業を下支えする役割を担う研究開発と普及事業の効果的な展開が不可欠であると考えるところであります。
 農業試験場については、平成10年に、平成19年度までの10年間における基本計画を策定しており、これに基づき、クリーン農業の推進など七つの重点研究目標を設定しておりますが、これらの達成度合いをどのように考えておられるのか、また、今回、目標年を前倒ししてまで基本計画を見直すのはどのような理由によるのか、あわせてお伺いをいたします。
 本道農業の将来方向を見通したとき、私は、農薬や化学肥料の使用を極力抑えたクリーン農業や有機農業など、地球環境に優しい生産技術の開発普及が何よりも重要と考えておりますが、こうしたクリーン農業技術に対する今までの具体的な取り組み成果にはどのようなものがあるのか、また、今後の技術開発の目標を具体的にどこまで実現しようとの計画をお持ちなのか、あわせてお伺いをいたします。
 農業試験場の体制について、今回、天北農業試験場を上川農業試験場の支場にするほか、植物遺伝資源センターを中央農業試験場に統合する計画と伺っておりますが、これにより、今後の農業試験研究開発に支障が生じないのか、お伺いいたします。
 また、稲作や畑作、酪農部門の専門領域の集中、高度化を図るとしておりますが、具体的にどのような方法を用いてそれらを行おうとしておられるのか、あわせてお伺いをいたします。
 昨年5月に農業改良助長法が大幅に改正され、従来の改良普及員と普及員を指導する立場の専門技術員が新たに普及指導員に一元化されたことに伴い、道職員として採用された後、一定期間の実務経験を経ないと普及指導員になる受験資格が得られないとのことでありますが、そんな厳しい条件で、必要とする人材の確保が可能なのか、伺います。
 また、専門技術員の職が廃止され、普及センターにも配置するとのことでありますが、普及指導員に対する技術的な助言指導など、従来の専門技術員が果たしてきた役割も大きいものがあったと思いますが、これらは今後だれが担うことになるのか、あわせてお伺いをいたします。
 普及事業の推進体制として、今回の見直しでは、各支庁ごとに本所センターと支所センターを配置するとともに、本所を中心に広域担当職員を集中配置することなどを検討されていると聞いておりますが、移動に長時間を要し、効果的な現場指導ができないのではとの不安があるとの声も聞かれておりますが、道としてはどのような見解か、お聞かせを願います。
 また、こうした体制では、本所と支所間の意思疎通が何より重要と考えているところでありますが、具体的にどのように取り組まれようとしているのかをお伺いいたします。
 国際化の進展や、安全、安心を求める消費者ニーズ等を背景としまして、今後ますます複雑化、高度化する地域農業のニーズを踏まえますと、従来のように各組織が単独で活動する体制から、地域農業の実態と課題に熟知した普及組織と、そうした地域課題を迅速に取り上げる試験研究並びに管内の重要課題を調整・統括する支庁行政の3者が、それぞれ対等の立場で実のある連携を図りながら、地域の農業者や関係者の期待に的確にこたえられる体制を確立することが何より重要と考えているところであります。
 こうした課題に対して、今回の見直しではどのように対処されようとしているのか、見解を伺います。
 道民の健康づくりの取り組みについてでありますが、我が国においては、社会環境の変化や急速な高齢化の進展等に伴い、疾病構造が変化しており、疾病全体に占める生活習慣病の割合は増加しております。
 死亡原因を見ても、生活習慣病が約6割を占め、国民医療費に占める生活習慣病の割合も3割となっております。
 特に、心疾患、脳血管疾患等の発症の重要な危険因子でもある糖尿病、高血圧症、高脂血症等の有病者や、その予備群が増加しており、とりわけ糖尿病は、平成14年で、強く疑われている人と可能性が否定できない人は5年間で250万人、約2割も増加し、慢性透析患者数においては約3割も増加している状況であります。
 生活習慣病の予兆を指摘された人は、異常なしの人と比べ、10年後の医療費が3倍以上になることが発表されており、本年10月に公表された国の医療制度構造改革試案では、医療費適正化の中長期的な対策として、生活習慣病患者や予備群の減少に向けた生活習慣病予防の徹底がうたわれております。
 私は、医療費の適正化においても、その根本は健康づくりにあると考えます。
 そこでまず、道民の健康づくりに対して知事はどのように認識しているのか、お伺いをいたします。
 次に、国においては、平成14年に健康日本21を中心とする国民の健康づくり、疾病予防をさらに積極的に推進するための法的基盤として健康増進法を制定し、都道府県に対しては、住民の健康増進の推進に対する施策についての基本計画を義務づけております。
 また、平成16年には健康フロンティア戦略が取りまとめられ、国民が元気で生活できる期間、いわゆる健康寿命を延ばすことを基本目標に置き、生活習慣病対策と介護予防の推進の二つのアプローチにより政策を展開しているところであります。
 道においても、平成13年3月に、平成13年度から平成22年度までの10年間を計画期間とする「北海道健康づくり基本指針〜すこやか北海道21〜」を策定し、北海道の健康増進計画として位置づけ、生活習慣の改善と生活習慣病の予防の二つを柱に据え、栄養・食生活、身体活動・運動など、領域ごとに具体的な目標と数値指標を設定しております。
 策定から5年を経た今年度、中間評価をし、見直しを行うとのことでありますが、この中間評価及び見直しをどのような考えで行い、また、これまでの健康づくりの取り組みについてどのように評価するのか、お伺いをいたします。
 最後に、生活習慣病の予防のためには、生活習慣病の予備群も含めて、健診や保健指導の充実を図り、健康的な生活習慣を身につけ、生涯を通じてこれを継続していくことが重要であり、道民一人一人が主体的に健康づくりに取り組むことにより健康寿命を延ばすことが重要だと考えております。
 日々の暮らしの中での運動と食生活の改善が重要であるとともに、道民が一丸となった健康づくりをさらに効果的に進めるためには、道民を初め、市町村や関係団体との連携が不可欠であります。
 運動不足の解消を目指した具体的な実践方法をわかりやすく示した身体活動・運動施策、あるいは栄養・食生活施策について、どのようにこの計画に盛り込み、実践していくつもりなのか、今後の健康づくりの取り組みについてお伺いをいたします。
 次に、行財政改革について伺います。
 このほど「新たな行財政改革の取組み(案)」が示されましたので、数点伺ってまいります。
 まず、関与団体についてであります。
 「取組み(案)」では、関与団体の見直しを掲げ、改革工程表で団体数や派遣職員数の削減目標を掲げておりますが、補助金や委託料の削減目標が示されておりません。
 平成17年度の交付額及び削減目標額を伺うとともに、削減目標を改革工程表に明記する考えはないか、伺います。
 次に、北海道市町村振興協会について伺います。
 この協会は、道が毎年交付するサマージャンボなどの市町村振興宝くじ交付金を管理しているところで、事務局職員10名中、道OB4名、さらに、道からの派遣職員が2名おり、道と深いかかわりのある団体であります。
 道OBの報酬基準については、北海道職員の再就職に関する取扱要綱において、退職時の際の職に応じて基準額が定められており、また、通勤手当以外の諸手当について支給してはならないとされております。
 しかし、支給実態を調べてみますと、報酬のほか、寒冷地手当や住居手当、管理職手当、さらには時間外手当が支給されております。
 北海道職員の再就職に関する取扱要綱の適用団体ではなく、準ずる団体なので、厳しく指導することは難しい、こういうふうに道は言っておりますけれども、職員を派遣している以上、直ちに改めるよう指導すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 OBの報酬基準については、民間賃金が下がっているのに、この12年間、1度も見直しが行われておりません。今後、現役職員は給与の引き下げが行われる方向に進むのでしょうから、OBの報酬基準についても、当然のことながら見直すべきと考えます。
 OBを抱える補助団体や委託団体の人件費は、この報酬基準に基づき算定されているわけでありますから、報酬基準の見直しは財政の立て直しにも結びつくわけであります。報酬基準について、取扱要綱を見直すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、民間有識者会議の設置について伺います。
 私は、さきの平成16年度決算特別委員会でも取り上げましたが、危機的な財政状況の中で、必要な行政サービスを持続的に提供していくためには、むだな歳出をカットし、行政のスリム化を徹底することが重要であり、また、それでも財源が不足する場合には、新しい収入の道や税源を考えることも必要であります。
 財政危機を乗り越え、持続可能な行財政構造を構築していくためには、道庁だけで考えるのではなく、各界各層の方々の知恵を集めることが重要と考えます。
 また、「取組み(案)」の検証、さらなる推進に当たっても、民間の知恵と経験を生かすべきであり、民間有識者による行財政構造改革検討会議を設置してはどうかと考えますが、見解を伺います。
 以上であります。
 前向きな答弁を御期待申し上げ、質問といたします。(拍手)(発言する者あり)
○(副議長西本美嗣君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)棚田議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、地産地消に関し、まず、私の認識などについてでありますが、地産地消は、生活の場に近い地域でとれた新鮮で栄養的にもすぐれた農水産物を消費していこうという取り組みであり、本道の農業や水産業だけでなく、道民生活にとっても、健康で豊かな食生活を送る上で大きな意義があるものと認識いたしております。
 また、地産地消は、生活者と消費者が近い関係となりますことから、地域での安定的な販売先の確保や、流通コストの低減が期待できるほか、地域を愛する心や食文化をはぐくむことにもつながるものと考えております。
 さらに、地産地消を我が国全体で取り組むことにより、自給率の向上にも結びつくとともに、輸送のためのエネルギー消費量が減少する、いわゆるフードマイレージが下がることにより、環境への負荷の低減にも寄与するものと考えております。
 次に、食文化の伝承についてでありますが、地域の気候・風土にはぐくまれた特色ある食材や、長い歳月をかけて形づくられた料理などの食文化を守り、そうした伝統の上に新たな歴史を積み重ねていくことは、郷土を愛する心をはぐくみ、元気な地域づくりにもつながるものであり、道民が健康で心豊かに暮らしていく上で極めて重要と思います。
 道では、本年4月、食材のいろいろな利用方法、昔よく食べられていた料理や食べ物に関する思い出話など、北海道の食に関する情報を集め、北の食文化データボックスとしてホームページを開設したところであります。
 また、9月から、食に関する知識や技術を持つ個人または団体を食づくり名人として登録、公開しており、道民の皆さんに北海道の食のすばらしさを認識していただくとともに、名人を講師やアドバイザーとして活用することで、北海道らしい食づくりを推進していく考えであります。
 道といたしましては、このような取り組みを通じて、開拓の歴史や豊かな自然の中ではぐくまれた北海道独自の食文化が次の世代に引き継がれていくよう努めてまいる所存であります。
 次に、地産地消の展開についてでありますが、道では、農水産物や技術、ノウハウなど、地元にあるものやサービスをできるだけ地元で消費、活用することにより、人や物、お金の域内循環を高めて、地域経済の活性化を図る産消協働を推進しているところでございます。
 その大きな柱として、安全で安心な農水産物の地産地消を推進するため、農業団体、水産団体、経済団体、消費者団体などの全道規模の団体を構成員とする北の大地のめぐみ愛食運動道民会議を設置し、それぞれの団体が連携をとりながら、スローフードや食育などを含め、愛食に関する総合的な推進に取り組んでいるところであります。
 また、支庁段階においても、推進組織を設置し、消費拡大キャンペーンや地場食材を使用した料理講習会の実施など、それぞれの地域事情に沿った取り組みが行われているところであり、今後一層、総合的な運動として推進していくため、構成団体の拡充など組織体制の強化について検討してまいる考えであります。
 地産地消の運動を促進していくためには、地域段階の取り組みをより活発化し、道民全体でいかに盛り上げていくかが重要であると考えており、道といたしましては、今後とも、関係業界や行政機関などとも連携しながら、「愛食の日」を中心とした各種活動に積極的に取り組んでまいります。
 なお、これまでの取り組みなどにつきましては、担当の参事監から答弁をさせていただきます。
 次に、試験研究と普及事業の見直しに関し、まず、研究基本計画についてでありますが、道では、平成10年に策定をした研究基本計画において、クリーン農業の推進など七つの重点研究目標を達成するため、107の重点研究課題を設定し、品種開発や栽培技術の開発などに取り組んできたところであります。
 これらについて、昨年、進捗状況の評価を行いましたところ、全体の約8割が「順調」ないし「ほぼ順調」となっており、計画はおおむね順調に達成されているものと考えております。
 また、近年、BSEの発生に伴う食の安全性や環境問題に対する関心の高まりに対応して、安全、安心な食づくりや環境と調和した農業の推進など、消費者に信頼される取り組みの加速化と、道が昨年3月に策定をいたしました農業・農村ビジョン21に沿った地域での多様な取り組みの支援が緊急の課題となっているところであります。
 こうした課題に対応し、取り組みを推進する上で試験研究の果たす役割は重要でありますことから、試験研究の新たな方向と体制を構築するため、目標年を前倒しし、基本計画の見直しを進めているところであります。
 次に、試験研究体制の見直しなどについてでありますが、道立農業試験場が持つ研究資源をより効果的に活用する観点から、総務管理部門をできるだけ集約することとし、天北農業試験場は上川農業試験場の支場に、植物遺伝資源センターは中央農業試験場へ統合することで検討を進めております。
 一方、天北農業試験場につきましては、地域に密着した実証研究を行うことにより研究水準を維持し、また、遺伝資源センターの貯蔵管理機能も現状レベルを保つことといたしておりますので、今後の試験研究に支障は生じないものと考えております。
 また、専門性の高い試験研究が求められていることから、専門領域ごとに集中、高度化を図ることとしており、例えば、米については、上川農業試験場をセンター的機能を担う試験場として位置づけ、大学や国などの研究機関との連携を強化し、先進技術の開発を加速してまいりたいと考えております。
 次に、研究、普及、行政が連携した活動についてでありますが、今後一層、複雑化、高度化する地域農業の課題やニーズに的確に対応していくためには、研究機関、普及センター、支庁の各機関が共通の認識に立ち、緊密な連携を図っていくことが重要と考えます。
 このため、今回の試験研究、普及事業の見直しの中で、研究機関、普及センター、支庁の各機関が地域の直面する課題の解決に向けた役割分担と解決手法を連携して検討する地域農業技術支援会議を各支庁ごとに新たに設置することを検討しており、こうした取り組みを通じ、地域関係者のニーズに迅速かつ的確にこたえ、地域農業の振興に努めてまいりたいと考えております。
 なお、クリーン農業技術の開発などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、道民の健康づくりについてでありますが、道民一人一人が住みなれた地域で幸せに暮らしていくためには、すべての道民が健康づくりに取り組み、生きがいを持って健やかに過ごしていただくことが重要であると考えております。
 道におきましては、いわゆる健康寿命の延伸を目指し、生活習慣の改善と生活習慣病の予防を目的に、平成13年にすこやか北海道21を策定し、健康的な生活習慣の普及、健康診断の受診率の向上や保健指導の充実によるがんや糖尿病の予防など、さまざまな対策に取り組んできたところであります。
 道といたしましては、今後とも、市町村はもとより、学校や職場、関係団体などと協働して、ライフステージに応じ、食習慣の改善や適度な運動の普及、あるいは80歳になっても20本以上の歯を残そうとする「8020運動」といった実効性のある健康づくり対策を一層進めてまいりたいと考えております。
 なお、すこやか北海道21の中間評価などにつきましては、担当の部長から答弁させていただきます。
 次に、行財政改革に関し、まず、道OB役職員の報酬についてでありますが、北海道市町村振興協会は、道からの出資金や補助金等を受けている団体ではないことから、取扱要綱の適用団体ほど道の関与の度合いが強いものではございませんが、職員を派遣しておりますことや、道の市町村振興施策を推進する上で密接なかかわりがありますことから、要綱上、準ずる団体として取り扱っているところであります。
 協会のOB役職員の報酬等につきましては、道の取扱要綱や協会設立に当たっての関係団体の規定などを参考に、職務内容や責任の度合い、職員間の均衡などを考慮し、給与規定を定めているものと承知いたしております。
 これまで、派遣職員の段階的な引き揚げや退職手当の廃止など、その見直しが図られてきたところではございますが、さらに、現在の派遣職員2名については、今年度末で1名を、平成20年度末には残り1名を引き揚げ、団体の自立化を図るとともに、取扱要綱を遵守するよう働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、再就職取扱要綱についてでありますが、再就職取扱要綱の給与基準額については、社会経済情勢等を勘案する必要があり、これまで同様、特別職の報酬の改定に合わせて見直すことが適当であると考えておりますが、補助、委託など、道から財政支出を行っている団体への再就職者の給与につきましては、道の厳しい財政状況を踏まえたものとすることが必要と考えております。
 こうした観点から、道から財政支出を行っている団体に関する給与基準額につきましては、平成18年度と19年度の間、道の給与独自縮減措置と同様の措置を講じることとし、要綱を改正してまいりたいと考えております。
 最後に、有識者会議の設置についてでありますが、新たな行革大綱の策定や財政立て直しプランの見直しに当たり、本年4月に設置をいたしました行財政構造改革推進本部には民間の有識者の御意見をいただくため顧問を設置し、公共サービスの民間開放に向けた取り組みの必要性や、職員や道民意識の改革など、行財政改革に向けたさまざまな御意見をいただいているところであります。
 今回、これらの顧問の御意見や道議会における御議論などを踏まえ、「新たな行財政改革の取組み(案)」を取りまとめたところであります。
 今後におきましても、顧問会議を開くなど、引き続き御意見をいただくとともに、道議会を初め、各界各層の御意見を伺いながら、行財政構造改革を進めてまいりたいと考えております。
 なお、関与団体の見直しにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)関与団体に関しまして、補助金等の縮減効果についてお答えをいたします。
 関与団体の見直しにつきましては、このたびお示しをしました「新たな行財政改革の取組み(案)」におきまして、新たな関与団体見直し計画を策定することとし、改革工程表では、平成21年度における削減目標値を、団体数で30%の減、派遣職員数で80%の減としているところでございます。
 関与団体に対します平成17年度の補助金の総額は、国庫補助事業を含め約192億円となっており、このうち、道単独事業の約64億円につきましては、平成19年度までの歳出削減等の取り組み方針に沿って、一般施策に準じ、おおむね25%の削減を検討しているところでございます。
 また、委託料につきましても、本年11月1日現在で、補助金同様、国庫補助事業も含めまして約191億円、道単独事業では約86億円となっており、このうち、公の施設の管理委託料約59億円につきましては、指定管理者制度の導入により2割強の縮減を見込んでいるところであり、これら以外の委託料の積算に当たりましても、類似の民間事業者の給与体系等を踏まえました算定方法の見直しにつきまして検討することとしております。
 こうした補助金等の削減目標額につきましては、今後、成案を取りまとめる際に、経費節減等の財政効果として明示してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)道民の健康づくりに関しまして、まず、すこやか北海道21の中間評価などについてでございますが、平成13年に策定いたしましたすこやか北海道21は、計画策定から5年を経過するとともに、この間の健康増進法の施行や生活習慣病の増加といった社会情勢の変化などを踏まえまして、現在、生活習慣病の予防目標でございます喫煙率など63項目の数値指標などにつきまして中間評価を行っているところでございます。
 この数値指標の達成状況でございますが、計画の最終年度であります平成22年度の目標値と比較をしてみますと、既に目標値を達成しているものが、食品の栄養成分に留意する人の割合など8項目、また、計画策定時の数値から改善してきているものが、運動習慣のある人の割合など22項目、さらに、改善はしてきているものの、おくれが見られるものが、市町村におけるがん検診の受診者数など15項目、その他、数値が悪化しているものが、男性の肥満の割合など10項目などとなっております。
 このため、道といたしましては、このたびの中間評価を踏まえまして、生活習慣病の最大の危険因子であります肥満、高血圧、高脂血症などを一個人が有する状態でありますメタボリック症候群を予防するため、食習慣、運動、喫煙などに関し、具体的でさらに実効性のある取り組みについて計画に盛り込む考えでございます。
 次に、今後の健康づくりについてでございますが、道といたしましては、道民の方々が子供のときから食生活や身体活動などにおいて健康的な生活習慣を身につけ、生涯を通じてこれを継続していくことが重要であると考えているところでございます。
 すこやか北海道21の見直しに当たりましては、健康づくりの指針となるような具体的な行動目標を示すこととしておりまして、例えば、道民の方々がより取り組みやすい健康づくりを推進するため、森林浴、ウオーキングや、冬期間の室内における有酸素運動の普及啓発、さらには、道産食材を使用した食事バランスガイドの作成などについて計画に盛り込むこととしているところでございます。
 いずれにいたしましても、道といたしましては、市町村や関係機関などと協働して、道民一人一人が主体的に楽しみながら健康づくりに取り組むことのできる環境を整備してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 農政部長佐藤隆君。
◎(農政部長佐藤隆君) (登壇)試験研究と普及事業の見直しに関しまして、初めに、クリーン農業技術の開発についてでありますが、道では、環境に優しい農業を推進するため、化学肥料や化学農薬の使用を必要最小限にとどめるクリーン農業技術の開発を進めてきたところでございます。
 この結果、現在までに、天敵を利用した防除技術の実用化など農薬を削減する技術92件、また、堆肥などの活用や作物栄養診断に基づく施肥法など化学肥料を削減する技術61件を開発したところでございます。
 これまで、米やバレイショなどを対象に、農薬と化学肥料の3割削減を目標に技術開発を行ってきましたが、今後、さらに対象作物と適用地域の拡大に向けた試験研究を進めるとともに、農薬などをより一層削減できる技術開発に取り組むなど、クリーン農業は本道農業のスタンダードとなるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、人材の確保についてでありますが、これまで、改良普及員の採用につきましては、改良普及員の資格試験合格者を対象とした選考試験により行ってきているところでございます。
 新たな普及指導員資格制度のもとでは、大学等を卒業した後、一定の実務経験を有することが資格試験を受験するための前提とされているところであります。
 農業者が直面する課題に積極的に取り組む意欲と能力のある人材を確保できるよう、他府県の動向なども参考としながら、人材の育成や確保のあり方などについて必要な検討を進めてまいりたいと考えております。
 また、専門技術員についてでありますが、専門技術員は、これまで、農業試験場に配置され、改良普及員に対し専門的な技術の助言指導を行っているところであります。
 今後は、新しい制度のもと、専門技術員も改良普及員と同様、普及指導員として普及センターへの配置について検討しており、こうした職員が有する高度な専門知識と豊富な経験を普及の現場で生かすことにより、普及センターにおける技術指導力の向上を図ってまいりたいと考えております。
 最後に、本所・支所体制についてでありますが、より専門性が求められる分野や複数の普及センターに共通する課題に対応するため、支所全域の総括的な機能を持つ本所を中心とした体制への見直しや活動のあり方について検討を進めているところでございます。
 また、新たな体制におきましては、本所・支所が一体となった普及活動が大変重要となりますので、新年度からの活動がスムーズに展開できるようプロジェクトチームで具体的に検討し、本所・支所の機能分担や活動手法などについて明らかにしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 農政部参事監高橋英明君。
◎(農政部参事監高橋英明君) (登壇)食の地産地消の推進に関し、初めに、これまでの取り組みなどについてでございますが、道では、北の大地のめぐみ愛食運動道民会議を中心に、安全で安心な道産農水産物の積極的な活用を図る取り組みを進めてきており、特に、昨年からは、毎月第3土曜日、日曜日を「愛食の日」として制定し、「どんどん食べよう道産DAY」のキャッチフレーズで消費拡大に取り組んでおります。
 今年度は、広く道民の方々に周知を図るため、マスメディアも活用しながら、道産食材を使用した弁当コンクールなどの愛食フェアや、みんなで北海道米を食べようというテレビコマーシャルを実施しているところでございます。
 また、「愛食の日」に合わせたスーパーやデパートなどでのイベントの企画やポスターの掲示、チラシなどへのロゴの活用について協力を願っております。
 7月と8月には、マックスバリュの全道48店舗で「YES!clean」フェアが開催されたほか、10月からは、「愛食の日」に合わせて、イトーヨーカドーの全道14店舗で「どんどん食べよう道産DAY」キャンペーンが12月まで継続して開催されるなど、流通関係者と連携した取り組みが実現してきており、道民の方々に地産地消が根づいてきているものと考えておりますが、今後とも、協力店の拡大に向けた取り組みを強めてまいります。
 次に、消費者への情報提供などについてでございますが、道では、ホームページ「北の農業情報広場」などで、野菜や果物などの直売所、それから、しゅんの時期に関する情報を提供しているほか、水産物に関する多彩な情報を検索できる「とっとNET北海道」を開設しております。
 また、主要野菜の食べごろカレンダーと産直農産品情報を掲載した冊子や、道内でとれる主な魚の時期や地域などの情報をわかりやすく説明したパンフレットなどにより、広く道民の方々に情報を提供しているところでございます。
 このほか、各支庁のホームページを通じまして、それぞれの地域における農水産物や特産品に関する情報を提供しております。
 一方、消費者ニーズにつきましては、愛食運動道民会議における情報交換や、愛食フェアなどで実施しているアンケート調査のほか、食の安全、安心に関する道民の声を直接伺う道産食品安全提言ダイヤルやホームページ上に設けているメール相談などにより、その把握に努めているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、さまざまな機会をとらえて、道産農水産物の地産地消に関する情報提供や消費者ニーズの把握に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、地域食材の利用促進についてでございますが、道といたしましては、これまでも、道産食材を活用した料理を提供する道内の旅館やホテルを北の食材こだわりの宿として登録、公表しているほか、各支庁において、ホテルなどを対象として、地元食材の利用に関するアンケート調査や産地見学会、観光事業者と生産者との商談・交流会など、観光産業と1次産業との連携を強める取り組みを実施しているところでございます。
 今後とも、さまざまな形で連携を図りながら、観光関連施設における地域食材の利用促進に努めてまいります。
 また、学校給食における地域食材の活用につきましては、既に牛乳と米が100%の使用となっておりますが、現在、パンへの道産小麦粉の利用や、契約栽培などによる地場野菜の使用拡大に努めているほか、給食関係者や生産者、流通業者で、地元の水産品、肉類などを使った加工品の開発や使用に取り組んでいるところであり、今後とも、学校給食における地域食材の一層の利用促進に努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。(発言する者あり)
○(副議長西本美嗣君) 棚田繁雄君の質問は終了いたしました。
 織田展嘉君。
◆(3番織田展嘉君) (登壇・拍手)(「よし」と呼び、その他発言する者あり)通告に従い、私は、道政執行に関する知事の基本姿勢と当面する諸問題について、知事並びに警察本部長に順次お尋ねいたします。
 さて、ことしも余すところ1カ月となりました。顧みますと、本年9月に行われた総選挙の結果、北海道など一部の地域を除き、全国的な支持を得て誕生いたしました第3次小泉内閣は、構造改革の本丸とされた郵政民営化の基盤を固め、さらに、その後の改造内閣も改革の続行を明らかにしております。
 民間にできることは民間に、そして地方にできることは地方に任すといった基本方針のもと、国が進める構造改革が道民の目にどのように映っているのか、さきの総選挙の結果と重ね合わせながら、今後の道政を進める上で慎重な見きわめが必要であると思われます。
 民間にできることは民間に、地方にできることは地方に任すという考え方自体には違和感や問題があるわけではありません。
 しかし、現在、我が国が進めている三位一体改革や市町村合併、さらには道州制特区構想など、一連の改革を通じて道内の経済や道民生活がどのように変わっていくのか、その道筋が見えない中で、政府の、改革なくして成長なしとする改革のスローガンに不信や不安を抱く道民は決して少なくありません。(発言する者あり)知事はこの小泉改革の動きをどのように認識されているのか、伺います。
 次に、道州制と道州制特区構想について伺います。
 道州制のあり方は、望ましい地方分権の将来課題として、高橋知事が就任する以前から道としても検討を進めてきた課題であります。
 また、知事も、就任以来、この問題については、国や全国知事会などと連携し、積極的な推進に努めてこられたことは承知しております。
 しかし、道州制については、道の提案と政府や与党が考えるものとは、その内容、実施時期などについてかなりの温度差があるように思われます。そもそも、道州制導入の基本的な考え方自体に大きな違いはないか、改めて見直す必要があると思われます。
 知事が描く地域主権を実現する道州制の思いとは別に、国は、財政危機を背景に、小さな政府実現のため、国も地方も含め、この際、思い切った行政改革を一気に進めたいとする思惑が感じられるのでありますが、知事はこのような国の動きをどのように受けとめているのか、お伺いいたします。
 いずれにしても、小泉内閣の継続によって構造改革の実現が一段と加速すると想定されています。竹中総務大臣は、道州制特区構想は、道が主体的に発想し、道からその具体案が出てくることを期待しているように受けとめているようですが、国の構想や考え方がいま一つはっきりせず、場合によっては大きなずれが生じるおそれがないわけではありません。
 全国知事会も、都道府県を再編成する道州制のあり方について、国の地方制度調査会に意見書を提出したとのことでありますが、知事はこの意見書をどう受けとめておられるのか、お伺いします。
 さらに、この知事会提案の趣旨を知事が是とするならば、北海道がモデルとなって先行実施する特区構想へ積極的に反映させなければならないと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、財政立て直しプランについてお伺いいたします。
 道予算の歳出削減における人件費の大幅削減の是非について議論が生じていることは知事も先刻御承知のとおりであります。
 知事は、さきの道人事委員会の給与改定に関する勧告を最終的には受け入れたのでありますが、このこと自体には特に異論はありません。ただ、これは、当初、知事が表明していた人件費削減の見解からすれば後退した感がなくもありません。
 今後は、給与の独自縮減措置などにより、大幅な人件費縮減を考えているようでありますが、職員にとって大変厳しい内容であると言わざるを得ません。知事は、不安を抱える職員に対し、どのような姿勢で対処するつもりなのか、伺います。
 道が財政立て直しプランを策定し、財政再建を余儀なくされてきた遠因をたどれば、高橋道政以前までさかのぼるものと思います。
 ただ、道が策定する財政再建計画には流動的な要素があるとはいえ、毎年策定する計画内容は、どこに、どのような問題があって財源が不足しているのか、十分な説明がなされていないといった関係道民の強い批判がないわけではありません。
 また、赤字再建団体転落を理由に、突如として給与の大幅ダウンや職員数の削減に協力を求められても、すんなりと受け入れがたいという道職員の気持ちも理解できないわけではありません。
 要するに、的確な情報の提供が不足しているのではないかと思われるのであります。御意見をお聞かせください。(発言する者あり)
 公共事業や職員人件費の削減などによって歳出の削減を図り、予算の確保に努めても、それを上回る地方交付税の減少や、税収増が期待できない道内の経済環境の中では、道としても、財源確保のため、新たな戦略や手だてが必要であると考えます。
 また、国が進めている構造改革により、交付税はさらに削減され、道の収支不足がもっと拡大することも懸念されます。
 先般、知事は、竹中総務大臣に、地方財源確保のため、地域事情を勘案した地方交付税による調整措置を要請したとのことでありますが、財源確保といった視点から、今後の対応について見解を伺います。
 道の行政改革大綱の最終的な具体案は示されておりませんが、職員給与の大幅な見直しとともに、職員定数についても削減を進め、来年度は新規職員の採用については見合わせるとのことでありますが、この際、道の方針を明らかにしてください。
 職員数の削減については、財政が非常事態にありますから、その必要性は否定できませんが、道立病院の医師や医療従事者、地域における警察官の確保など、道民の安心、安全確保のために必要な職員の確保については十分な配慮が必要と考えますが、知事の見解を伺います。
 民間にできることは民間に任せるという方針のもとに、歳出削減の手段の一つとして、道が各種団体に委託している業務については来年度から指定管理者制度を導入することにしております。
 道は、既に、指定管理者制度に参入する関係希望者向けに、参入手続、選考基準など関係資料の公開や情報提供などに応じております。道は、この制度が導入されても道民サービスを低下させないように努力するとの見解を表明されているのでありますが、道が示している指定管理者制度の選考基準を見ますと、全く疑問がないわけではありません。
 道が指定管理者を選考する際の審査基準は、業務を所管する関係部によって大きく異なり、特に審査の数値配分などに違いがありますが、道としては、どのような視点に立ってこのような審査基準を導入したのか、伺います。
 また、このような審査基準により指定管理者が選考されても、道が予定している債務負担行為の予算内で、道民サービスの向上はもとより、これまでのようなサービス提供ができるのか、疑問なしとしないのでありますが、道の見解を伺います。
 以上、国の構造改革、道州制、道の財政立て直しプランなどについて伺いましたが、一方では、小泉内閣が小さな政府を標榜し、さまざまな構造改革を一気に進めようとしています。こうした一連の小泉改革を通じて、北海道の将来展望を切り開くことができるのかどうか、この見きわめこそが今の道政に課せられた最大の課題であります。
 改革なくして成長なしと小泉首相は言いますが、今の改革は、改革あって痛み多しであり、単なる不利益再分配でしかありません。特に北海道は、その激しい痛みがしわ寄せされているように見えるのであります。
 国、地方を合わせて既に1000兆円近い借金を背負っていることを考えれば、国民も道民も、改革の痛みをある程度は我慢しなければなりません。しかし、痛みをどのように分配するかではなく、これを我慢しつつも、将来の展望につながる道筋を示し、それを実現するための強いリーダーシップが求められているものと思います。道行政のトップとして、リーダーシップを発揮し、改革の成果を検証しながら、これからの道政運営をどのように進めていこうとされているのか、所見を伺います。
 次に、当別ダムについて伺います。
 当別ダムは、当初、当別川の洪水防止のために計画されましたが、その後、農業用水や水道水供給の機能を持った多目的ダムとして建設が進められております。
 各種公共事業の中でも、多目的ダムの建設は、その施設規模、技術、利用目的、工事期間、環境保全などの総合的な視点から見て、特段の配慮が望まれている事業であります。
 今回、道の公共事業評価専門委員会が審議の対象としたのは、当別町の人口鈍化による取水量の削減などに伴うダム計画の変更であったのに、議論が審議の対象範囲からはみ出したことがこの議論を複雑にしていると受けとめております。この委員会において、どのような審議があり、その審査結果をどのように受けとめているのか、伺います。
 一部報道によれば、当別ダムについて審議する評価専門委員会には、ダム建設の継続ないし凍結を求める二つの意見があったとされています。
 再評価の実施方針では、審議の視点は、事業の進捗状況、事業実施に伴う経済効果、事業を推進する上での課題など、6項目になっております。現時点においてダム以外の代替案などについて検討することは、これまでダム建設を望んできた地元関係住民はもとより、水利用を求めている関係地域住民にとっては、まことに心外な出来事と受けとめております。道としては、このダムの必要性についてどのように認識されているのか、改めて知事の見解を伺います。
 冒頭に申し上げましたように、大規模な道路やダムは、計画の準備段階から完成に至るまで長い年月を要するものであります。時には、社会情勢の変化などにより計画の変更を余儀なくされた場合がないわけではありませんが、反面、事業に着手したならば、途中で事業を中止したり廃止することなどは、それこそ事業目的をないがしろにするものであります。
 それだけに、この種の大規模事業の進め方については、計画の策定段階から事業の完成、さらには完成後の施設管理に至るまで、関係法令等の手続に基づき、適切かつ的確に行えるよう配慮すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 特に、環境影響評価に関する国の法律や道の条例と、道が独自に定めている政策評価条例の運用のあり方からすれば、今回行われた評価専門委員会の審議は、条例に定める基本評価を補う分野別の評価であり、その範囲内で条例が運用されなければ、政策評価そのものの位置づけが極めてあいまいなものになることを危惧するのでありますが、道の見解を伺います。
 最後に、警察組織の再編について伺います。
 犯罪の少ない安心な地域社会は、道民生活や社会経済発展の基盤になると、本年3月に制定された安心・安全条例の前文にうたわれていることは御承知のとおりであります。
 犯罪の防止は、警察はもとより、事業者や関係団体、そして道民が一体となって取り組まなければ実効を期しがたいものでありますが、そのかなめとなるのは、地域における警察組織の存在と警察官の活動であると思います。
 年間に国民が犯罪に遭う確率は、全国では50人に1人、全道では64人に1人でありますが、札幌市については全国と同じ50人に1人という高い数字になっていると言われております。特に札幌市の昼間人口は、市外から流入することも多いので、犯罪に遭う確率は実質的にはもっと高い数字になるとも言われています。
 このような実情を勘案しつつ、札幌市に近接する周辺都市の警察行政の実態を見ますと、市制がしかれていても、みずからの地域に警察署が不在となっている自治体もあります。
 現状は、札幌市内に設置されている警察署の所轄下に置かれているのでありますが、市民による地域の安心、安全なまちづくりを進めるため、みずからの所管区域内に警察署の設置を要請している石狩市などの自治体があります。
 警察本部長は、安心、安全なまちづくりを進めるためにも、人口が増加し、発展中の地域については警察署を新設する考えがあるのか。警察本部長はどのような見解をお持ちか、お伺いいたします。
 特に、石狩湾新港地域を擁し、海岸線沿いに新たな広がりを見せる新石狩市は、単に地域内における安心、安全な防犯体制の整備ということだけではなく、海域からの危険防止や安全確保など、国民保護法に基づく地域住民の安全確保を図る上でも、警察の果たすべき役割は大きいものと考えます。
 国や地方を問わず、公務員の大幅削減などが行政改革の大きな課題となっておりますが、必要なところには必要な措置を講じることも、見直しを進める上で必要なことだと思います。警察官の増員計画と増員確保について、警察本部長並びに知事の考え方をお伺いいたします。
 以上で、私の質問の全部を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(副議長西本美嗣君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)織田議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、国の構造改革に対する認識についてでありますが、国におきましては、本年9月の総選挙の結果を受け、小泉首相のリーダーシップのもと、郵政改革にとどまることなく、今後とも、三位一体改革や特定財源制度の見直し、社会保障制度改革など、さまざまな改革が進められていくものと考えております。
 こうした改革の動向によっては、本道経済や道民生活、地方行財政に大きな影響を及ぼすものと認識しているところであり、今後とも、地域の実情などを十分に踏まえた改革となるよう、地方の立場から、主張すべきことは主張するという基本姿勢に立って、国に対して強く発信をしていく考えであります。
 次に、道州制などに関し、まず、国の動きの受けとめ方についてでありますが、道といたしましては、地域主権型社会の実現を目指した取り組みとして道州制特区についての提案を行い、これまで国との協議を進めてきたところであります。
 こうした中、今月開催されました経済財政諮問会議において、公務員の総人件費改革基本指針が決定され、国においては、今後、業務の大幅な見直しの検討を進めていくものと承知いたしております。
 道といたしましては、本道における道州制特区の取り組みは、将来の道州制を展望し、地域主権を先行的・モデル的に推進するためのものでありますことから、公務員人件費の縮減など、単なる行政改革を目指す取り組みとは異なる視点で進めていくべきものと考えております。
 次に、全国知事会の意見書についてでありますが、全国知事会におきましては、道州制についての考え方を地方制度調査会での議論に適切に反映させるため、意見書を提出したところであり、その内容につきましては、道州制議論の究極の目標は中央集権型行政システムを地方分権型行政システムに転換することにあるとしているなど、地方分権の視点が強く打ち出されているところであり、道州制や道州制特区について、これまで私どもが主張してきた考え方が十分反映されているものと受けとめております。
 私といたしましては、全国知事会のこうした動きとも連携しながら、地域主権型社会の先行的・モデル的取り組みとなるよう、道州制特区を推進してまいりたいと考えております。
 次に、財政立て直しプランに関し、まず、人件費の縮減についてでありますが、道財政はこれまでにない危機に直面しており、赤字再建団体への転落を回避し、自主的な運営を持続していくためには、道民の皆さんにさまざまな痛みや負担をお願いする以上、人件費につきましても思い切った削減が必要と考えております。
 今回、職員団体に提示した給与の独自縮減など、道財政運営の健全化のための給与措置につきましては、これまで全国に例を見ない大規模なもので、職員やその家族の皆さんに大変な負担を強いるものでありますことから、私といたしましては、今後、職員の理解や協力を得られるよう、最大限努力してまいる所存であります。
 次に、職員数の削減についてでありますが、このたび報告いたしました「新たな行財政改革の取組み(案)」では、赤字再建団体への転落を回避するための緊急的かつ臨時的な対応として、事務事業の見直しの徹底とあわせて、新規採用を抑制し、職員数の適正化を加速することといたしておりますが、そのあり方につきましては、事務事業の見直しの状況や退職者の動向、さらには雇用情勢に及ぼす影響なども含め、職員数適正化計画の改定作業の中で慎重に検討していく考えであります。
 また、新規採用が厳しく抑制される中で、道民の生命や安全に著しく支障を及ぼすおそれのある職種につきましては、必要に応じ採用を行うなど、十分配慮しながら進めていく考えであります。
 なお、道民への説明などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、今後の道政運営についてでありますが、官から民へ、大きな政府から小さな政府へを旗印とする国の構造改革が進展する中、本道におきましても、経済、行財政、地域主権などの改革は待ったなしに取り組まなければならない重要な課題であります。
 こうした改革を進めるに当たっては、道民の皆さんと共通の認識を持つことが大切でありますことから、道州制や支庁制度改革のプログラムなどをお示ししてきたところであり、今後におきましても、行政改革大綱や市町村合併推進構想などを策定し、将来の展望を明らかにしてまいりたいと考えております。
 私といたしましては、道民の皆さん方が将来に夢と希望を持って経済活動や安心した暮らしが営めるよう、国の改革の動向や道民生活に及ぼす影響などにも細心の注意を払い、取り組みの状況などについては、例えば、北海道新生プランのアクションプランなどにおいてわかりやすくお示ししながら、道政のトップとしてのリーダーシップを発揮し、さまざまな改革に取り組んでまいる所存であります。
 次に、当別ダムの公共事業評価についてでありますが、公共事業評価専門委員会におきまして、去る10月18日から今月の15日までの延べ4日間にわたり、治水対策としてのダムの妥当性や代替案の検討状況、また、ダム規模に影響を与えた利水事業の計画変更に至ったこれまでの経緯や事実関係、さらに、多目的ダムの評価のあり方など、さまざまな面から議論が行われたところであります。
 こうした議論を踏まえ、専門委員会においては、治水対策としてダム事業は有効であり、また、その必要性に大きな変化はないと判断され、このたび、附帯意見を付された上で、事業の継続を了承するとの評価をいただき、私としては、この結果を真摯に受けとめているところであります。
 次に、当別ダムの必要性についてでありますが、このダムは、当別川の抜本的な治水対策に加え、当別町、札幌市、石狩市、小樽市への水道用水の安定供給や、当別町内の農業用水などの水需要にこたえるため、平成4年度に建設に着手をいたしました多目的ダムで、平成9年の河川法の改正に基づき、学識経験者や地元住民などの御意見をお聞きして、平成13年度に策定した当別川河川整備計画に改めて位置づけられたものであります。
 当別ダムにおいて用水を確保することとしている各利水者が昨年度実施した再評価において、水道用水供給事業につきましては、水需要予測に基づき、事業計画を見直すものの、事業の必要性は変わらないとされ、また、かんがい排水事業につきましては、事業計画を変更する必要はなく、事業を着実に推進するとされ、引き続き、当別ダムを水源とする事業が進められているものと承知いたしております。
 当別ダムの評価につきましては、ただいま申し上げたとおり、公共事業評価専門委員会から、治水対策として事業の継続を了承するとの評価をいただいたところであり、私といたしましては、治水、かんがい、水道事業の必要性を総合的に勘案しながら、地域からの要望や御意見なども十分に踏まえて、年内のできるだけ早い時期に当別ダム建設事業の評価を行ってまいりたいと考えております。
 次に、公共事業の評価についてでありますが、事業開始から一定期間経過している公共事業につきましては、政策評価の中で公共事業再評価を行っているところでありますが、評価に当たっては、事業目的はもとより、事業の経過、背景や進捗状況、環境への配慮、影響、さらには、事業完了後の維持管理方法などについて、法令等に基づく手続も含め、評価委員会の御意見を踏まえて、最終的には、私として判断を行っているところであります。
 今後とも、道政の統一性の確保や政策の総合的な推進の観点から、的確な評価が行われるよう努めてまいりたいと考えております。
 最後に、警察官の増員についてでありますが、警察官の定数は、国の警察法施行令に連動した北海道地方警察職員の定員に関する条例に基づき、定められているところであります。
 今後の警察職員の定数管理につきましては、道内の治安情勢の変化や住民要望などに的確に対処し、住民の安全と平穏な生活が維持されるよう努めるべきものと認識をいたしており、平成18年度国費予算要望において要求いたしているところであります。
 いずれにいたしましても、国の総人件費改革基本方針に示された警察分野を含む地方公務員の削減目標を踏まえた警察法施行令の動向を見守ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)財政立て直しプランに関しまして、まず、道民への説明などについてでございますが、財政立て直しプランの見直しに当たりましては、関係団体や市長会、町村会に対しまして節目節目で説明をするとともに、各支庁におきまして職員に対する説明会を開催したほか、道民の皆様に対しましては、パブリックコメントの実施や道のホームページに掲載するなどしてお知らせをしてきたところでございます。
 道財政の立て直しに当たりましては、道民の皆様を初め、市町村や関係団体などの御理解と御協力を得ながら進めることが極めて重要なことと認識しておりますので、今後とも、広聴活動を通じて寄せられる御意見など、道民の皆様の声を十分に勘案するとともに、市町村や関係団体等に十分説明し、できる限りの御理解をいただくよう努めてまいる考えでございます。
 次に、地方交付税の確保についてでございますが、国は、地方団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税、地方税などの一般財源の総額を確保しつつも、他方で、投資単独事業の規模是正を行うなど、地方財政計画の歳出規模の抑制を図っておりまして、このことからしますと、今後の地方交付税総額の増加を期待することはできないものと認識しております。
 しかしながら、道財政の危機的な状況などを踏まえまして、今後とも、あらゆる機会を通じ、交付税総額の確保及び交付税の財源調整機能、財源保障機能の堅持、強化につきまして要望してまいる所存でございます。
 最後に、指定管理者制度についてでございますが、指定管理者制度は、公の施設の管理に民間ノウハウを活用し、住民サービスの向上と経費の節減等を図ることを目的に、地方自治法の改正により導入された制度であり、道におきましても、より効率的な施設運営が期待できるものでございます。
 指定管理者の選定に当たりましては、価格のみならず、利用者の利便性の確保等に関する各種の条件を総合的に審査することにしておりまして、それぞれの施設の効用を最大限に発揮するよう、施設の特性に応じた利用促進方策やサービス提供体制、さらには管理能力などに関して、審査項目とその配点方法を定めたところでございます。
 また、指定管理業務に係る管理費用につきましては、民間事業活動と同様に、必要な経費を積み上げたところでございまして、意欲と能力のある最適の事業者を選定することによりまして、適切な住民サービスの確保が図られるものと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 警察本部長樋口建史君。
◎(警察本部長樋口建史君) (登壇)織田議員の一般質問にお答えをいたします。
 初めに、警察署新設に係る考え方についてでございますが、道警察といたしましては、道内の人口動態や警察事象の発生実態等を踏まえて、道民の立場に立った効率的な警察運営を行う責任を負っているところでございまして、警察署の新設、設置につきましては、可能な限り警察署の管轄区域と行政区域を一致させることに配意いたしますとともに、地域住民の利便性を考慮いたしまして、他官庁の管轄区域でありますとか、交通の状況、その他当該地域の特殊性など、もろもろの要素を勘案の上、総合的に判断することといたしております。
 これまでも、札幌市及びその近郊への人口や警察事象の集中化に対応いたしまして、昨年10月、道議会を初め、関係各方面の御理解をいただきまして、札幌市内で9番目となる手稲警察署を開設したところでございます。
 また、石狩市を初め、札幌市及び周辺地域の自治体等から警察署の設置要望をいただいておるところでございますが、今後とも、道内の治安情勢の変化を十分見きわめながら、要員の確保や施設整備等に係る予算状況を考慮の上、引き続き検討してまいりたいと考えております。
 次に、警察官の増員計画と増員確保についてでございますが、警察庁では、深刻な治安情勢に的確に対応し、危機的な状況にある治安を回復するため、平成14年度から3年間の地方警察官の緊急増員に加えまして、新たに、平成17年度から3年間で約1万人を増員する構想を策定しておりまして、当該構想に基づきまして、本年度は全国で3500人を増員したところでございます。
 このうち、道警察には、地域警察官によるパトロールの強化でありますとか、大規模繁華街における犯罪対策でありますとか、街頭犯罪対策等の要員といたしまして130名が配分されたところでございます。
 しかしながら、北海道警察の業務負担は依然として全国平均を大幅に上回っておるところでありまして、警察官1人当たりの負担人口で見ますと、約570人でございます。これを全国平均並みの約520人とするためには、約950人が不足している状況にございます。
 その他、北海道警察における業務負担を重くしている要素といたしましては、面積が広大で都市間の距離が極めて長いといった地理的特性でありますとか、冬場の厳しい気象条件等が挙げられるところであります。
 このような状況のもとで、道警察におきましては、組織の合理化や業務の効率的運営を鋭意進めてまいりますとともに、あわせまして、国、道ともに大変厳しい財政事情ではございますけれども、道民の安全と安心の確保のために必要な警察官の増員について、今後とも、道議会を初め、関係各方面の御理解と御支援をいただきながら、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 織田展嘉君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後2時30分休憩
─────────────────────────────────
  午後3時2分開議
○(議長高橋文明君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 作井繁樹君。
◆(13番作井繁樹君) (登壇・拍手)(発言する者あり)それでは、通告に従い、質問させていただきます。
 これから、北海道は本格的なスキーシーズンを迎えます。私の地元も、道内外を初め、海外からのたくさんのスキーヤーやスノーボーダーたちでにぎわいを見せる時期となりました。
 地元のPRも兼ねながらの質問で恐縮ではありますが、本道の地域再生にスノーレジャーをいかに確立させるか、その観点から伺ってまいります。
 まず、スキー場コース外の雪崩問題について伺います。
 ニセコ周辺の地域は、パウダースノーと呼ばれるさらさらの粉雪が何メートルも積もる豪雪地帯で、シュプールを描くには非常に軽く、ターンがしやすい最高の雪質ですが、このような粉雪が山頂だけでなく山ろくにまで積雪するスキー場は全国的にもニセコ地域が代表的であり、それがニセコの魅力でもあります。
 スキーヤーたちは、そのパウダースノーを求めて全国各地から集い、最近では、有名なオーストラリアや東南アジアからも注目されております。
 しかしながら、人が集まるということは、地域経済の活性化にとって歓迎すべきことではありますが、反面、さまざまな問題が目立ってくる、新たな課題が生まれてくることも、ニセコも例外ではありません。ファミリーで楽しめるスキー場ではありますが、そこはまさに冬山という現実があります。
 そこで、海外のスキー場に目を向けますと、スキー先進国のスイスやカナダでは、スキーヤーたちの欲求を満たすべく、よりダイナミックに、しかし、その前提条件である安全・安心対策、スキーヤーたちへの普及啓発、レスキュー体制、そして雪崩対策などは国家としての取り組みが見られます。
 ニセコも、そうした海外のスキー場も視野に入れた世界基準ともいうべきスキー場を目指す気概を地域として発信しているわけでありますが、日本には、海外のスキー場のような国家としての取り組みがあるわけでもなく、地元の役場やスキー関係者は、来ていただく方々に安全で安心して楽しんでもらうための取り組みに毎年苦労しているところでもあります。
 そこで、道の認識、考え方、地元の取り組みに対する道の姿勢について数点伺います。
 スキー場コース外の山岳地帯はバックカントリーと呼ばれ、そこを滑ることがスキーやスノーボードのだいご味と言っても過言ではありません。
 その昔、スキーのそもそもはバックカントリースキーイングが主体で、その後、だれかが勝手にスキー場をつくってゲレンデスキーイングが始まったわけですから、コース外をどうこういうこと自体ナンセンスなことのようにも思われます。
 標高1300メートル級のニセコアンヌプリという山には三つのスキー場が展開され、索道輸送人員は延べ700万人を超える日本最大級のスキー場であります。
 ニセコのバックカントリーは国有林と道有林でありますから、スキーヤーやスノーボーダーたちがコース外へ進入することは、山岳登山同様、自己責任の範囲内で行うものであります。
 しかしながら、ニセコのスキー場コース外は、余り知られておりませんが、実は雪崩事故の発生件数が日本で最も多い地域でもあります。
 ニセコのスキー場の魅力は、リフトを利用して1100メートル地点まで到達することができるため、素人でも、いとも簡単に山頂やバックカントリーへ進入し、パウダー滑走を可能としているところであります。言いかえれば、それが雪崩事故多発の理由なのであります。
 スキー場コース内及びコース外の道有林区域の所有者として、管理する区域がこのような現状であることを認識しているのでしょうか。
 また、バックカントリースキーイングは、安全確保上、課題も多いことは承知しておりますが、海外のスキー場ではごく当たり前のことであり、バックカントリーをより活用しやすくするために、地域と連携した事故防止対策を推進する必要があると考えますが、道の考え方をお示し願います。
 スイスでは、国家戦略のもと、国立の雪崩研究所、行政がリーダーシップをとり、スキー場、民間のレスキュー会社などが連携し、バックカントリーも含めたスキー場全体の安全、安心に努めております。スキーに対する認識が日本とは全く違うわけでありますが、日本でも、国際基準の視点に立てば、レスキュー体制と雪崩への対応は重要な課題であります。
 レスキュー体制については、道警、消防、そして遭対協、自衛隊などの連携により対応しており、一定の評価ができますが、雪崩への対応は不十分であります。
 雪崩の予測は、科学的知識と経験、それに加えて、危険を察知する能力が大切であり、五感で雪を感じるというような本能の働きも必要とされます。
 また、その予測をもとに、海外のスキー場や、日本でも、新潟県のあるエリアでは日常的に、また、ニセコでも、実験的に雪崩をコントロールする取り組みも行われております。
 雪崩のコントロールとは、雪崩の危険性のあるスロープの雪をあらかじめ人工的に落としてしまって雪崩事故を回避することをいい、主に火薬を爆破させることで人工雪崩を起こします。このコントロールをするにしても、経験、判断力や技術も求められるわけであります。
 そのような人材を永続的に確保するためには、気象予報士のような知識と、地元の地形や環境に精通した知識と経験とを兼ね備えた雪崩予報士ともいうべき新たな資格が必要と考えます。
 雪崩の問題は、冬山だけに限られた話ではなく、道路の通行に支障を来すこともあり、雪国の住民生活全体の課題であると思います。
 道として、新たな資格の具体の検討を進めるとともに、国や関係機関、関係団体に働きかけ、資格制度創設への取り組みをすべきと考えますが、見解を伺います。
 ニセコのスキー場周辺では、過去に67名のスキーヤーたちがコース外で発生した雪崩に遭遇し、うち、負傷者6名、死亡者11名を出しております。特に、平成以降は事故が急増し、7名の方がとうとい命を落としているのであります。
 バックカントリースキーイングは、少し前までは、地元のスキルの高い人、いわゆる上級者や、ごく限られた愛好家の世界であったため、さほど問題視されることはなかったわけですが、スノーボードや浮力の高いカービングスキーなどの登場により事態はさま変わりし、スキーやスノーボードの雑誌に次々と紹介されるようになり、パウダースノーを求める人たちがどっと押し寄せ、ここ数年で予想もできなかった変化が生まれてきているのであります。裏を返せば、雪崩事故の発生する確率が非常に高まっているのであります。
 そのような中、ニセコに在住する一人の山の専門家が、1994年以降、ボランティアで雪崩に関する情報提供をほぼ毎日発信して注意を呼びかけるとともに、2001年には、町やスキー場とも協力の上で、雪崩の危険性のある日はコース外に出ない、コース外滑走は、雪質が安定し雪崩が起こらないと判断される日に、決められたゲートから自己責任において行うことなどを基本に、実効性を重視した地域独自のニセコローカルルールをつくり上げ、その普及と徹底を図り、功を奏してきたところであります。
 しかしながら、スキーヤーやスノーボーダーは世代交代が激しく、また、海外からのスキー客がここ数年著しく増加しているなど、次から次へと新しい人たちが訪れる状況の中で、このローカルルールをスキー場という限られたエリアだけで啓発するのには限界があります。ルールの普及啓発には、やはり、町というレベルではなく、さらに広い行政を所管する道の力も必要なのであります。
 このような雪崩事故防止は地域の問題であり、ニセコローカルルールは強制力のない単なる地域の決め事であるので、関与せずに見守っていくという考え方もあるとは思いますが、私としては、災害から人命を守る立場の道として、地域のルールを理解し、地域の活動を支持・協力し、必要があれば支援していくべきと考えますが、道の見解を伺います。
 豊富な積雪量と極上の雪質を有し、すばらしい景観を持つ北海道のスキー場にとって、バックカントリーもまた最高の集客素材であるということは、それを求めて遠く海外からやってくる人も多いという事実を見ても明らかで、その求心力の強さは無視できない資源であります。
 訪れる人たちはよりダイナミックに自然を楽しみたいという欲求を募らせ、また、バックカントリーでの息をのむような映像や写真は人々をコースの外へ外へと誘います。彼らは、スキー場コース外に潜む危険を知らずに楽しみ、運よく雪崩事故に遭遇していないだけなのであります。
 安全、安心は道行政の基本であり、楽しんで帰るはずのスキーヤーやスノーボーダーに事故が起こっては北海道観光のマイナスと考えます。ただ呼び込むだけの集客一辺倒ではなく、危険を周知し、知識を持った上で安全に安心して楽しんでもらうような観光行政が必要と考えますが、道の見解を伺います。
 次に、冬期間における健康づくりについてであります。
 道民の健康づくりについては、先ほど我が会派の棚田議員が質問をし、知事からも健康づくりの取り組みは重要であると認識しているとの答弁をいただいたところではありますが、私は、健康づくりのうち、特に、中高年の健康づくりと冬期間における健康づくりの取り組みに関して数点伺ってまいります。
 健康に関していえば、道民のだれもが、みずから進んで老化を加速させたり、進んで病気にかかりたいなどと望んではおりません。健康にまさる宝はなく、健康は万人の願いであり、私は道民みずからが進んで健康づくりに取り組むことが最も重要であると考えるものであります。
 一方、視点を変えて、本道における医療費の現状を見ますと、急速な高齢化の進展や疾病構造の変化などで、がん、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病が増加しており、平成16年度の老人医療費の道負担金は約380億円となっており、1人当たりの医療費も、平成15年度実績で約92万円と全国で2番目に高い状況にあるなど、道の厳しい財政状況を考えれば、医療費の適正化は避けて通れない課題となっております。
 私自身、死ぬ間際、目を閉じるまで元気いっぱいが目標でありますが、ただ、実践はと問われると、現実的にできそうでできないのが健康管理であります。
 病気にかからないためには、予防重視の視点から、みずからの健康はみずからが守ること、自分の健康状態をよく知ることから始まるものではないでしょうか。
 そのため、生活習慣病予防対策や高齢者の介護予防対策の充実などとともに、半年は雪に覆われる本道においては、冬期間における健康づくりの積極的な取り組みが重要であると考えるものであります。
 まず、老人保健事業についてであります。
 初めに、40歳以上の中高年を対象として市町村が実施している老人保健事業は、昭和57年度の制度発足以来、健康の保持を目的に基本健康診査事業などの各種の事業を展開してきていると承知しております。
 みずからが行う健康管理の目安ともいうべき健診の受診率は全国と比較してどのような状況であり、また、道としてどのように老人保健事業に取り組んでいく考えなのか、道の考え方を伺います。
 さらに、近年の急速な高齢化の進展や介護保険法の施行により、多くの方が介護サービスを利用するようになり、その利用者も年々増加している傾向にあります。
 国においては、従来掲げてきた健康的な65歳というスローガンを健康的な85歳に転換するなど、健康寿命の延伸を目指しているようでありますが、明るく活力のある超高齢化社会の構築のため、対象となる65歳以上の高齢者が要介護状態にならないように、道においても介護予防を重視し、積極的に取り組んでいくべきと考えますが、介護予防に対する道の認識と取り組み状況について伺います。
 また、本道は、長い冬の季節があり、積雪の影響などにより外出の機会も減少し、運動量も夏季に比べて不足することが懸念されるところでありますが、健康づくりのためには、この時期にこそ継続した運動が必要であり、例えば、スキーやスノーボードなどによる年齢や体力に合わせた運動が考えられます。
 スキーやスノーボードは、プレー中は全神経を目と耳からの情報に集中させて転倒を防ぐよう、情報は瞬時に脳に伝達され、手足のバランスをとって滑走するよう脳から指示が出ます。しかし、このことは意識して行われることではなく、無意識に行われ、常に高い集中力が求められ、それを実践しております。
 滑走中の脳への刺激は、身体の生理的機能の向上、筋力の維持にもつながります。これを身をもって実証されているのが、三浦雄一郎さんの父でもある、日本スキー界の草分けの三浦敬三先生であります。
 モンブランにあるバレーブランシュ氷河を99歳の白寿記念で滑走に成功、翌シーズンは、ソルトレークにて100歳記念で親子4代滑走、101歳を数える今シーズンも、まだまだ現役としてスキーをされるそうであります。
 三浦敬三先生には及ぶものではありませんが、みずからが望み、決して強制ではなく、スポーツを楽しむことが重要であり、我々の身近にあるスノーレジャーを再度見直すことで健康づくりがより効果的に実践され、結果として医療費の適正化につながると考えます。
 高齢化社会が進展する中で、定年を迎え、時間に余裕を持つ中高年者の冬期間における健康づくりの方策なども検討していく必要があると考えます。
 本道の長い冬の季節、身体活動が不十分となる冬期間において、道としてどのように健康づくりを進めようとされているのか、見解を伺います。(発言する者あり)
 先ほど述べた雪崩予報士などの資格制度の創設は新たな雇用を創出すると考えます。加えて、資格取得のための養成機関も当然必要となります。
 この資格は、知識とともに、地域との深いかかわりも求められるわけであり、道立高校の特色ある学校づくりの一環として、資格取得を前提としたカリキュラムを組むことも可能であると考えます。
 この資格制度が、雇用や生徒の減少により間口減に悩む高校関係者にとっても相乗効果を生む有効な施策と考えます。
 そこで伺いますが、資格制度創設と雇用創出について、道としてどのように認識されているのか、見解を伺います。
 最後の質問になりますが、スノーレジャー、スキー場は、それを目的とする人々、また、出会いや恋をはぐくむといった、本来のそれとは違う意味で集う若者、そして、親子のきずなを深めるファミリーが多く集う場でありましたし、現在もそうでしょう。
 ある映画をきっかけとして、リフトに乗るために何分も並んで待った時代もあったでしょう。しかし、そうした光景は今はほとんど見ることができません。
 道内には130を超えるスキー場がありますが、半分以上は市町村の公営であり、そのほとんどが赤字であります。当然、逼迫する自治体の財政に重くのしかかり、運営を断念せざるを得ないスキー場も今後ふえることでしょう。
 しかし、そうしたスキー場が健康運動指導士などを活用した新たな仕組みづくりにより、健康づくり、健康維持を目的とする中高年者、介護予防、リハビリを目的とする高齢者であふれる姿をイメージしてみてください。今までには考えられない光景と可能性がそこには必ずあるはずです。
 また、道外の団塊世代の第2のふるさと探し、移住促進事業の新たなメニューなどの新しい呼び水にも必ずなるものと考えております。
 冬期間における健康づくりの新たな仕組みづくり、そして、それをサポートする雪崩への体制整備などにより、スキー場を初め、関連する飲食店や温泉施設、宿泊施設などの既存産業の活性化と、新たな産業も創出し、必ずや地域の再生が実現するものと思っております。
 地域主権社会とは、それぞれの地域文化、地域と地域とのお互いの文化の比べ合いであり、みずからの文化を再発見することから始まるものと承知しておりますが、まさにスノーレジャーは、道民の文化、北海道を代表する文化であります。
 その差別化された文化で、より北海道らしさを追い求めることが今の北海道には重要であると考えますし、我々の身近にあるスノーレジャーが必ずや地域の再生にも寄与するものと考えております。
 知事みずからの認識、今後の可能性、そして、新たな取り組みに向けた気概をぜひともお示しいただき、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)作井議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、スノーレジャーの有効活用による地域の再生に関し、まず、利用者への周知についてでありますが、本道のスキー場は、雄大な自然景観や雪質のよさから、全国のスキーヤーやスノボーダーの人気を集めておりますが、その一方で、コース外における雪崩や立ち木などへの衝突などの事故も発生しているところであります。
 道では、これまで、多くの利用者が安全にスキーやスノーボードを楽しむことができるよう、市町村や関係団体に対しスキー場利用に係る安全啓発の実施を依頼したほか、各種報道媒体を活用して、広く道民などに対し啓発を行ってきたところであります。
 本道の冬の観光振興を図る上でスキー観光は重要な柱となりますことから、今後も、本道のスキー場の優位性をPRしていくとともに、市町村や関係団体と連携しながら、スキー場の安全な利用について周知をしてまいりたいと考えております。
 次に、冬期間における健康づくりについてでありますが、道では、生活習慣の改善と生活習慣病の予防を目的に、平成13年にすこやか北海道21を策定し、各種施策を推進しているところでございますが、特に、冬期間に屋外での活動が少なくなる北海道において、運動習慣はストレスの軽減や活動的な生活を維持していく上で重要であると考えております。
 このため、道といたしましては、道民の方々が体力や健康状態に合ったスキーなどの冬のスポーツに親しむ環境づくりに努めますとともに、ストックを利用して体全体の筋肉を使って歩くノルディックウオーキングや室内での有酸素運動などの普及を図ることなどにより、冬期間においても運動不足とならないようなさまざまな取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 次に、資格制度創設と雇用創出についてでありますが、道が全国に先駆けて創設したアウトドア資格制度に関しましては、道が定めたカリキュラムに基づき人材育成を行う高校や大学があるほか、この資格を有するガイドを活用したアウトドア事業が道内各地で展開されているところであります。
 社会の成熟化に伴い、生活者のニーズに基づく専門的な知識が求められる新しいサービスや市場が生まれ、そこに必要な資格制度が整えられることにより、サービスの質の向上が図られますとともに、さらに市場が拡大し、新たな雇用機会の創出、拡大が期待できると認識をいたしております。
 最後に、スノーレジャーに関する認識などについてでありますが、北海道は、美しい自然や豊かな食材など、日本の中でもすばらしい資源に恵まれた地域であり、特に、雪と氷に覆われた冬の雄大な景色やパウダースノーと呼ばれているすばらしい雪質などは本道だけが有する貴重な財産であり、世界に誇るべきものと認識をいたしております。
 このような冬を楽しむレジャーとして、道内では、雪や氷、寒さを生かしたさまざまなイベントや、スキー、スケート、スノーボード、クロスカントリーといった地域の特性を生かした取り組みが盛んに行われております。
 加えて、近年においては、国内はもとより、冬場における東アジアからの観光客や、ニセコ地域のようにオーストラリアからのスキー客が増加するなど、海外からも高い注目を集めており、こうした動きは地域の再生や活性化につながる大きな追い風になるものと期待をいたしております。
 私といたしましては、地域の皆様方と一緒になって、私たちの身近にある冬のレジャーなどを生かし、冬の北海道の魅力や暮らしを楽しむといったライフスタイルにさらに磨きをかけ、その魅力を国内外に強く発信することにより、住む人も訪れる人も元気になる北海道づくりを進めてまいりたいと考えております。
 なお、雪崩の予報などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)スノーレジャーの有効活用による地域の再生に関しまして、仮称・雪崩予報士についてでございますけれども、雪崩の予報につきましては、現在、気温や風、積雪の状況、その予測をもとに、雪崩によって災害が発生するおそれがある場合に、複数市町村の行政区域を単位とする予報区ごとに気象台が雪崩注意報を発表しているところでございます。
 雪崩は人命に直接影響を及ぼす極めて危険な自然現象であり、地域ごとに地形と環境は千差万別であることなどから、その資格認定は極めて難しいものがあると考えられ、道としましては、雪崩予報士の制度を創設することは難しいものと考えておりますが、防災上の観点から、他地域の例などにつきまして情報収集に努めてまいりたいと考えております。
 次に、地域独自のルールについてでございますが、スキー場で雪崩等の災害が発生した場合、スキー客が直接雪崩に巻き込まれたり、雪崩によるリフト、コンドラ施設、ロッジ等の損壊によりまして多数のスキー客の被災が懸念されるところでございます。
 このことから、道の地域防災計画におきましては、スキー場を有する市町村に対しまして、その地域防災計画にスキー客に対する対策を定めることを求めておりまして、ニセコ町などの地域防災計画におきましても、雪崩対策を定め、関係者の方々には、その趣旨を踏まえ、適切な対応を求めているところでございます。
 スキー場におきます雪崩対策につきましては、今後とも、関係市町村や関係機関と連携しまして、その推進に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)スノーレジャーの有効活用などに関しまして、まず、老人保健事業についてでございますが、この事業は、壮年期から高齢期に至る生活習慣病の予防を目的といたしまして、市町村が実施主体となり行うものでございますが、その中の一つであります住民の基本健康診査は、糖尿病や脳卒中などの疾病を早期に発見し、早期に治療するために行っているものでございます。
 平成15年度の基本健康診査の受診率でございますが、全道平均で33.5%となっておりまして、全国と比べますと11.3ポイント低い状況となっております。
 このようなことから、道におきましては、市町村に対し、住民の方々にとりまして受診しやすい環境の整備や、先進的に取り組んでいる事例の紹介、助言を行うなどいたしまして、地域住民の受診率の向上に努めているところでございます。
 今後とも、道といたしましては、受診率の向上や生活習慣の改善を通じた生活習慣病の予防のため、保健指導あるいは健康教育などの老人保健事業が一層推進されますよう、市町村を支援してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、高齢者の方々の介護予防についてでございますが、急速に高齢化が進展する中にありまして、高齢者の方々が健康で生きがいを持って自立した生活を続けていただくために、介護を要する状態にならないよう、介護予防の取り組みを推進することは大変重要なことと考えているところでございます。
 このため、道といたしましては、高齢者の体力向上トレーニングプログラムを独自に開発いたしまして、市町村の保健師などを対象とした指導者養成研修を通じ、その普及促進に努めてきたところであり、また、市町村が地域の実情に応じて、転倒骨折予防教室や運動指導事業などを実施する介護予防・地域支え合い事業に対し支援を行ってきているところでございます。
 今後におきましては、介護保険制度の改正の柱の一つであります介護予防重視型システムへのスムーズな移行を図るため、介護予防に関し、高齢者の方々への相談助言などに携わる職員を対象として研修を実施するなど、市町村における体制整備を支援してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 水産林務部長達本文人君。
◎(水産林務部長達本文人君) (登壇)スキー場コース外の雪崩問題に関しまして、道有林におけるスキー場の利用についてでありますが、近年、道有林内にあるスキー場においても、パウダースノーや深い雪を求め、雪崩などの危険が伴うコース外を滑走する利用者が数多く見られるところであります。
 こうした利用はスキーヤーの自己責任が基本ではありますが、道有林では、これまでも、借り主である各スキー場に対して、危険区域を表示するなどの指導をするとともに、地元の市町村や山岳遭難防止対策協議会などと連携し、スキーヤーなどが安易に危険区域に入らないよう啓発に努めているところであり、今後ともこうした取り組みの強化を図ってまいる考えであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 作井繁樹君の質問は終了いたしました。
 稲津久君。
◆(32番稲津久君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従いまして、以下、知事、教育長並びに警察本部長に伺います。
 まず初めに、行財政問題についてであります。
 今、多くの道民の方々は夢と希望の持てる新しい北海道の今後の展開に大きな期待を抱いており、そのためにも、知事を先頭とした道庁みずからの改革の断行を強く求めているものと考えます。
 知事は、破綻寸前の北海道の再生に向けて、先般、「新たな行財政改革の取組み(案)」を示されました。
 その概要は、組織、定数、事務事業の見直しなどを柱とした行財政構造改革と、一方、平成18年度及び19年度の今後2カ年における集中的な歳出削減等を中心とした財政構造改革に関するものとなっており、また、行政改革大綱の推進期間の前半5年間における改革の工程表が示されております。
 しかしながら、これら理念については総じて理解ができるのでありますが、改革の中身が総花的な印象が強く、全体で、どの事業を、いつまで、どの程度減らすのか、例えば、肝心な定数削減を初め、重要な事項については何ら具体的な目標値が示されていないのは、極めて画竜点睛を欠くと言わざるを得ないのであります。
 知事みずからが力強いリーダーシップを発揮され、みずからの信念に基づき、この百年に一度の大改革を着実に断行され、責任を持って道民の負託にこたえていただきたいのであります。
 そこで、以下、伺います。
 まず、知事は、今回の改革をもって、中長期的観点からどのような見通しを持って道庁の破綻を回避しようと考えられているのか、また、知事は、これまで再三、持続可能な行財政構造を確立するなどと述べられておりますが、一体いつごろになったらそれが可能なのか。今回の改革の内容をもってしても、果たしてそれが将来実現される見通しにあるのか、あわせて知事の所見を伺います。
 また、道政を取り巻く現状と課題の中で社会経済情勢の変化を挙げられておりますが、今後の行財政構造改革を進めるに当たっては、今後、三位一体改革を初めとした、国、道、市町村との関係に不確定な要因がある中で、今回の改革を進めるに当たり、それらの変動要因をどのように反映させていこうとしているのか、伺います。
 次に、そもそも、今回の改革のコンセプトは、道庁の歳入と歳出にかかわる見直しに終始しておりますが、全国的に景気回復の傾向にある中で、依然として景気低迷の状況にある本道経済や、道民生活に直接かかわる、例えば、保健・医療や教育を初め、さまざまな分野に相当の影響が懸念されるのであります。
 厳しい財政状況の中で、今後どのように政策を展開されようとしているのか、知事の所見を伺います。
 さらに、本来、今回の改革とあわせて、将来に向けて夢と希望の持てる北海道のビジョンを示すべきではなかったのかと考えますが、現行の第3次長期総合計画の計画期間が平成19年度までであることなどから、道は、新しい総合計画について、今年度、そのあり方を検討し、来年度から2カ年で策定しようとしているものと承知をしております。
 今回の取り組みに基づくさまざまな行財政改革が進められる中で、将来に希望の持てる計画を策定することは容易ではないものと考えますが、知事はどのような姿勢で新しい総合計画づくりに臨まれようとしているのか、伺います。
 次に、道州制特区についてであります。
 去る10月末には、全国知事会の道州制特別委員会において、道州制特区推進法の早期制定を求めるアピールを出し、先日、和歌山県の木村知事とともに要請活動も行ったと承知をしておりますが、一方で、この間、道は、さきに道州制特区に関する国からの再回答に対し、道としての見解を明らかにしたところでありますが、これまでの国の取り組みについては判然としないのであります。
 そこでまず、これら国の取り組みについて知事はどのように評価しているのか、伺います。
 また、今後の展開についてどのような見通しを持ち、どのように対応しようとしているのか、伺います。
 さらに、道州制特区推進法について知事はどのような目的や内容を持つ法律とすべきと考えているのか、知事の見解を伺います。
 また、道においては、国の地方支分部局について、国がスリム化を図った上で総合的な出先機関とし、将来的に道州政府と機能等を統合していくということを提案するとともに、連携・共同事業の取り組みを提案しております。
 この事業については前向きな回答も得られていると承知をしておりますが、見通しはどのようになっているのか、伺います。
 さらに、国は、国家公務員の総人件費削減のため、地方支分部局等の大胆な見直し、特に北海道開発関係業務を重点的に見直すとして、直轄事業等の縮減や分権化、民間委託の推進を図ることを明らかにしております。
 行政の簡素効率化は重要な課題ではありますが、その手段として分権化を掲げるのはいささか目的と手段の逆転であり、効率化に名をかりた地方切り捨てであり、このことは、本道の地域経済に余りにも大きな影響を与えることが懸念されるのであります。
 北海道開発の役割は引き続き大きいものがあるものと考えますが、道州制特区の提案をしている立場の道として、今後の北海道開発の役割についてどのように認識をされているのか、知事の所見を伺います。
 次に、道立試験研究機関の独立行政法人化についてであります。
 道庁改革が道政上の最重要課題となっている今、道立試験研究機関についても、組織のスリム化や研究開発の重点化、民間のニーズに対応した横断的研究開発の推進といった観点から、そのあり方を大胆に見直していく必要があると考えます。
 知事は、この問題についてどのような見解をお持ちなのか、また、今後、これらの改革の進め方についてどのように取り組まれようとしているのか、スケジュールも含め、知事の所見を伺います。
 次に、観光問題の中でも、温泉観光地の活性化についてであります。
 道は、本道観光の中核を担う温泉観光地の活性化に向けて温泉観光地活性化モデル事業に取り組まれておりますが、これまで、この事業の成果については、モデルとなった温泉観光地以外にも波及させていくなどとされております。
 そこで伺います。
 まず、これらのモデル事業の成果について知事はどのような所見をお持ちなのか、また、これらの温泉地の活性化に向けたアクションプログラムの進捗状況はどのようになっているのか、あわせて知事の所見を伺います。
 さらに、本年の知床世界自然遺産登録を契機として、知床・ウトロ地区では、8月以降、観光入り込み客は前年同月比20%増とも伺っており、これをぜひ、知床周辺の道東地域を初め、道内各圏域での温泉地の活性化につなげていく重点的な戦略が必要と考えます。今後の取り組みについて知事の所見を伺います。
 次に、保健・福祉問題の中でも、新型インフルエンザ対策等についてであります。
 厚生労働省では、去る11月14日に、新型インフルエンザ対策行動計画を策定し、発表したところであります。
 そこで伺います。
 まず、道においては、このたびの国の行動計画を受けて、今後、治療薬タミフルの道内での備蓄を初め、発生予防から、早期発見、検査、診療体制の確立など、国の行動計画に基づき、道としての対応の指針ともいうべき行動計画を早急に策定し、総合的に対策を推進すべきと考えますが、今後どのように取り組まれようとしているのか、伺います。
 また、特にインフルエンザの集団発生が懸念される学校や高齢者施設での予防対策について重点的に取り組むべきと考えますが、知事並びに教育長の所見を伺います。
 次に、アレルギー対策についてであります。
 今日、アレルギー問題は、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の子供を持つ親の大きな悩みであり、有効な対応が待ち望まれているところであります。
 このような中、国ではアレルギー疾患に係る診療ガイドラインを出すなど対応されておりますが、本道においては医療機関での対応が十分ではないなどとした実態も指摘されているところであります。
 そこで伺います。
 まず、道内の医療機関において国の診療ガイドラインに沿った治療が行われているかどうか、道として実態調査を行うべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 また、国の診療ガイドラインに基づいた標準的な治療を推進していくためにも、平成20年から始まる次期北海道保健医療福祉計画において明確に位置づけるべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 次に、環境問題の中でも、北海道循環資源利用促進税についてであります。
 まず、今回の循環税の税収は産業廃棄物の減量化やリサイクル促進のための施策に活用されることとなっておりますが、それらの取り組みを実際に行うのは個々の事業者であり、体力が弱い中小企業へはより手厚く支援を行っていくべきと考えますが、どのように対応されようとしているのか、伺います。
 また、排出事業者等への支援では、経済界からの要望にもあるように、税導入に先立った先行的支援が重要と考えますが、条例の施行が来年の10月に予定されている中で、どのように先行支援に取り組まれようとしているのか、伺います。
 さらに、条例提案が今定例会となっておりますが、来年の10月に予定しております条例施行までの間、納税義務者や特別徴収義務者などに対する周知徹底など、どのように対応されようとしているのか、伺います。
 次に、アスベスト対策についてであります。
 道においては、8月に北海道アスベスト対策本部を設置し、全庁挙げた総合的な取り組みを進めているものと承知しておりますが、まず、道が第1に責任を負う道有施設に関する調査結果はどのようになっているのか、伺います。
 また、今定例会には約8億4000万円ものアスベスト対策関連予算が提案されておりますが、道立施設のアスベスト除去について、今後、早急に取り組むべきと考えますが、スケジュールも含め、知事の所見を伺います。
 さらに、道は、市町村有施設や民間施設に対してはどのように対処されるのか、また、除去等の対策には多額の経費がかかることから、対策を進めるためには財政支援が不可欠であると考えます。知事の所見を伺います。
 また、道は、現在、官民あわせたアスベストの使用実態を調査したアスベスト台帳を年内を目途に作成されようとしておりますが、今後、道として積極的に取り組まなければならない課題も少なくないものと考えます。アスベスト対策について今後どのように取り組まれようとしているのか、知事の所見を伺います。
 次に、農業問題の中でも、国の新たな農業経営安定対策等についてであります。
 まず、品目横断的経営安定対策についてであります。
 先般、国においては、新たな食料・農業・農村基本計画に基づき、経営所得安定対策大綱が示され、この中で、従来の価格政策から、新たに対象となる担い手に限定し、その経営全体に着目した1経営体当たりの所得政策へ転換する品目横断的な経営安定対策が示されたところであり、これは本道の農業関係者からも一定の評価が示されているものと承知をしております。
 そこで伺います。
 まず、道においては、今後、10ヘクタール以上の認定農業者が支援対象とされる中、認定農業者の所得基準を引き下げる予定と伺っておりますが、一方で、市町村ごとの認定基準や取り組み状況などの地域格差が指摘されているところであります。道として今後どのように対応されようとしているのか、伺います。
 また、支援対象となる畑作物を作付している農家のうち、今回の品目横断政策の対象外となる農家はどの程度見込まれ、道としては、そうした農業者について今後どのような対応をされようとしているのか、あわせて知事の所見を伺います。
 また、道では、現在策定作業中の第3期北海道農業・農村振興推進計画の骨子案において、現行の40%から45%への国の食料自給率の向上方針に伴い、主要農畜産物16品目の生産努力目標を設定し、道の自給率を熱量ベースで現行より50ポイント増の242%とする方向を示したものと承知しておりますが、将来に向けた本道農業における農家戸数や耕地面積、さらに農産物の販売額見込みとあわせ、道としてどのように対応されようとしているのか、伺います。
 また、パワーアップ事業など基盤整備事業についてでありますが、これらについては、これまで地元からも継続要望が出されております。
 知事は、これまで、農作物の生産コストの低減や安定生産を図るため、生産基盤の計画的な整備を推進していくとして、その効果的な方策について検討してまいりたいなどと述べられております。明年度に向けてどのように取り組まれようとしているのか、伺います。
 次に、教育問題についてであります。
 まず、盲・聾・養護学校の一元化等についてであります。
 中教審においては、これまで、障害のある児童生徒への教育のあり方などを検討されてきたところでありますが、さきに、これまでの盲・聾・養護の障害種別に分かれている学校教育制度を改め、複数の障害に柔軟に対応できる仮称・特別支援学校の設置などを求める答申案が明らかにされたところであり、国は、来年の通常国会での関係法の改正に取り組まれるものと承知をしております。
 そこで伺います。
 教育長は、これら答申案の内容についてどのように受けとめているのか、本道において今後どのように対応されようとしているのか、あわせて伺います。
 次に、インクルージョン教育についてであります。
 障害のある子供も、ない子供も一緒になって授業を受け、互いの人権を尊重し、お互いに違いを認めながら教育を進めていく、また、さまざまに異なる人を排除せずに、多様な人がともに暮らすことのできる社会を形成しようという理念に基づく教育がまさにインクルージョン教育であります。
 これらの考え方は、近年、国際的にも、国連などで新しい理念として提唱されてきたところであり、特殊学級も段階的な教育の場として残しつつ、できるだけ通常の支援を行うという、より現実的な形を選択する国がふえているのが実態です。
 我が国においても、東京都や埼玉県が検討している、特殊教育諸学校で学ぶ子供も地域の学校に学籍を置くという方法は、インクルージョンを意識したものと承知しております。
 そこで伺います。
 まず、教育長は、このインクルージョン教育についてどのような所見をお持ちなのか、また、今後、本道における特別支援教育の一層の推進を図るためにも、これらインクルージョン教育の理念の具体化に向けて取り組むべきと考えますが、あわせて教育長の所見を伺います。
 次に、学校の廃校等に伴う施設の活用計画についてであります。
 本道においては、近年、急激な少子・高齢化に伴い、小・中・高等学校の廃校や統合等で必要がなくなった学校等の教育施設の有効活用を図ることを目的として、さまざまな取り組みが展開されております。
 道内においては、この10年間で、廃校の状況は、小中学校の合計で324校に上り、そのうち、176校が生涯学習施設等として何らかの活用がされております。
 一方、道立高校においても一定の取り組みが講じられておりますが、今後、本格的な少子・高齢化が進展する中で、ますます道立学校施設の廃校等が大量に発生してくるものと懸念されますが、これらの見通しについてどのような所見をお持ちなのか。
 また、道においては、ファシリティーマネジメントなど、道有施設の効率的な維持管理方策に取り組んでおりますが、道教委においても、今後、保健・医療や福祉、教育や芸術・文化、さらには環境などをテーマとした活用方策などについて、地域再生事業等を活用し、独自で具体的な施設の活用計画を策定すべきと考えますが、教育長の所見を伺います。
 最後に、公安問題についてであります。
 今日、道警本部においては、殺人などの凶悪犯罪の未解決事件や、交通死亡事故ワーストワン返上を目指した交通死亡事故抑制対策、さらには、今年度の執行方針にも示された組織犯罪対策など、道警本部を挙げて、道民の負託にこたえるべく、積極的な取り組みを展開されております。
 このような中で、先般、道警本部の会計担当職員が公金などを着服したとして、業務上横領や詐欺の疑いで逮捕されたところであります。事件の解明とあわせて、再発防止に万全を期して取り組んでいただきたいのであります。
 そこで、以下、道警本部の本年度の重点事項である組織犯罪対策について伺います。
 まず、道警本部においては、本年4月から、刑事部内に設置した組織犯罪対策局が中心となって、暴力団対策、銃器・薬物対策、来日外国人対策を重点に、組織犯罪対策を強力に推進されているものと承知しておりますが、道内における組織犯罪の実態とこれまでの取り組みの成果についてはどのようになっているのか、伺います。
 また、組織犯罪対策の推進に当たって、現状ではどのような課題があるのか、さらに、暴力団排除活動を初めとする関係機関・団体との連携が重要と考えますが、警察本部長の認識と決意を伺います。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)稲津議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、行財政問題に関し、まず、「新たな行財政改革の取組み(案)」についてでありますが、道財政は未曾有の危機に直面しており、こうした困難を乗り越えるため、組織体制や定員管理のほか、行財政運営システムの見直しなどに関する行政改革とともに、当面の多額な収支不足額の解消に向けた歳出削減と歳入確保による財政立て直しに向けた取り組みとを連動させながら、一体的に推進するために取りまとめたものであります。
 このため、道といたしましては、今回取りまとめた行財政改革に向けた推進事項や、財政構造改革に向けた当面の対策内容などを着実に推進することで、当面する赤字再建団体への転落を回避するとともに、中長期的には、持続可能な行財政運営構造を確立していかなければならないと考えており、不退転の決意でこれらの改革に取り組んでまいります。
 次に、取り組みの見直しについてでありますが、現在、国において検討が進められております三位一体改革を含めた分権改革の中で、国、道、市町村の役割分担について抜本的な見直しが行われているところであります。
 このため、今回取りまとめた「新たな行財政改革の取組み(案)」につきましては、今後の分権改革の動向や社会経済情勢の変化などを踏まえながら、改革工程表の推進管理を行うなどして適切に対処してまいりたいと考えております。
 次に、今後の政策展開についてでありますが、私といたしましては、かつてない危機的な状況を乗り越え、持続可能な行財政運営構造の確立を図りながら、経済活性化を初め、保健・医療や教育、子育て支援の充実など、道民の皆さんが安心して暮らせる環境をつくり上げていくことが私に課せられた責務であると認識をいたしております。
 このため、限られた財源を集中的に投入する仕組みとして、来年度におきましては、加速連携事業を導入することとし、食や観光のブランドづくりなど、本道の潜在力や優位性を生かして経済の再建を加速させる取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また、来年度は、私の任期最終年度でもあり、選択と集中の観点から、新生プランの総仕上げに向けた施策を推進することとし、地域の実情や道民の方々の御意見などをしっかりと受けとめ、社会全体による子育て支援体制の整備、地域や企業と連携したキャリア教育の推進といった未来を担う人づくり、さらには、認知症の予防・介護の充実、地域医療を担う総合医の養成の支援といった生活者に優しい地域づくりなどについて、市町村や民間団体等と連携しながら、全力を尽くし、新生北海道の実現に努めてまいる考えであります。
 次に、新しい総合計画の策定についてでありますが、北海道は、今、全国に比べ回復がおくれている地域経済、危機的な地方財政など、厳しい状況に直面しておりますが、私たちは、何としてもこの困難を乗り越え、北海道の確かな未来を築いていかなければなりません。
 そのため、道といたしましては、徹底した行財政改革を進めることにより、持続可能な行財政構造を確立するとともに、希望の持てる北海道の将来像を道民の皆さんと共有し、その実現に全力で取り組んでいくことが必要だと考えます。
 このようなことから、新しい総合計画につきましては、経済社会のグローバル化や高齢化、人口減少といった時代の潮流を見据え、長期的視点に立った北海道の目指す姿と、その実現に向けた道筋を示す指針となるよう構想してまいりたいと考えております。
 次に、道州制特区に関し、まず、道州制特区推進法についてでありますが、今後の推進に当たっては、これまでの経緯から、その制度的裏づけとなる北海道道州制特区推進法を制定して進めていくことが必要であり、この推進法におきましては、道州制特区を地方分権のモデル的取り組みとして推進するという基本理念や、国からの移譲対象となる権限の基準、移譲に当たっての財政的措置や手続、国と地方が参画しての推進組織の設置などの点が盛り込まれることが必要であると考えております。
 このような中、10月31日に開催されました全国知事会道州制特別委員会において、推進法の早期制定などを内容とした道州制特区の推進についての緊急アピールを採択し、11月中旬、委員長である和歌山県知事とともに、関係機関に対し要請活動を行ったところであります。
 私といたしましては、今後とも、全国知事会とも連携しながら、推進法の実現を強く働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、連携・共同事業についてでありますが、道州制特区に向けた提案におきましては、国の地方支分部局と連携・共同して取り組むものとして、20の連携・共同事業を提案いたしましたが、国からは、おおむね前向きに実施するという回答と、実施に向けてのスケジュールとなる、いわゆる工程表が示されたところであります。
 道いたしましては、今後、国とさらに具体的な協議を進め、これらの事業を速やかに実施してまいりたいと考えております。
 次に、北海道開発についてでありますが、北海道が、食料自給や環境保全、観光交流などのさまざまな分野で我が国に貢献していく役割は今後とも変わりがなく、また、高規格幹線道路など北海道においておくれている社会資本の整備を推進することは引き続き必要と考えているところであります。
 このようなことから、当分の間は、国の負担率などに関する北海道特例の仕組みなど、北海道開発に関する基本的な枠組みは必要と考えており、国のスリム化により北海道の社会資本整備の推進に支障が生じてはならないと考えております。
 私といたしましては、道州制特区に向けた提案は、地域主権を先行的・モデル的に推進するため、幅広い地方支分部局を対象として機能等統合を段階的に進めることを提案したものであることから、単なる公務員人件費の縮減を目指す取り組みとは異なる視点で進めていくべきものと考えております。
 なお、これまでの評価などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、試験研究機関の地方独立行政法人化についてでありますが、現在の危機的な財政状況のもと、研究開発費を含めた施策全般の見直しが進む中、試験研究機関については、地方独立行政法人化により、組織・人事面での自律的な管理運営や予算の機動的な運用など、経営の自由度が高まることによる質の高い研究成果が期待できるものと考えております。
 私といたしましては、ますます複雑化、専門化する研究課題に迅速かつ的確に対応できる効果的・効率的な研究開発体制の構築を目指して、幅広い観点から地方独立行政法人化に向けた検討を進めていく考えであり、「新たな行財政改革の取組み」に位置づけ、できるだけ早く結論を得てまいりたいと考えております。
 次に、温泉地の活性化に向けた今後の取り組みについてでありますが、本年7月の世界自然遺産登録を契機として、知床地域はもとより、周辺地域への入り込み客数も増加傾向にあり、こうした知床効果を今後も持続させ、また、広く他の地域に波及させていくことが重要と考えます。
 このため、18年度は加速連携事業の一つに観光を位置づけ、知床に代表される本道のすぐれた自然環境を生かしたツーリズムの推進や、森林や温泉を生かした、いやしと健康ツーリズムの推進、知床周辺地域での新たな広域観光ルートの形成など、本道観光のさらなる拡大に向けた施策を検討しているところであります。
 こうした事業の展開を通じて地域の多彩な魅力づくりに戦略的に取り組むことにより、道内全体の観光客の増加を図り、宿泊拠点となる温泉地の活性化につなげてまいりたいと考えております。
 なお、温泉観光地活性化モデル事業の成果等につきましては、担当の参事監から答弁をさせていただきます。
 次に、新型インフルエンザ対策等に関し、まず、今後の取り組みについてでありますが、道といたしましては、国の新型インフルエンザ対策行動計画を基本として、今後、予防や診断、さらには治療薬の確保に関する具体的な内容や財源措置などについて国の考え方を確認するとともに、感染症の専門家や関係団体の意見をお伺いしながら、遅くとも年内を目途に道の行動計画を策定してまいります。
 次に、高齢者施設における予防対策についてでありますが、高齢者などがインフルエンザに感染した場合、重症化や合併症を引き起こしやすいことから、特に集団発生が懸念される高齢者施設での予防対策が重要であると考えます。
 このため、道といたしましては、特別養護老人ホームなどに対し、施設内に感染症対策委員会を設置し、感染対策指針を策定しますことや、予防接種の機会の提供などについて指導してきたところであります。
 今後とも、高齢者施設において集団感染予防対策が適切に進められますよう、引き続き指導を徹底してまいりたいと考えております。
 なお、アレルギー対策に関する実態調査などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、環境問題に関し、循環税の導入に伴う中小企業への支援についてでありますが、経済団体などの要望の中で、リサイクルなどに関する研究開発、施設整備等への支援に当たっては、中小企業への配慮が求められているところであります。
 道といたしましては、これらの要望を踏まえ、税収を活用した支援施策として、中小企業枠を別途確保するなどのほか、補助率等について検討を行っているところであります。
 また、中小企業の方々から要望の強いリサイクルなどに関する情報提供や相談機能の充実強化を図るため、情報ネットワークの整備やアドバイザー制度について検討を行っているところであり、これらにより中小企業に対しきめ細かく支援を行ってまいりたいと考えております。
 次に、条例の周知徹底についてでありますが、納税義務者や特別徴収義務者となる方々が条例施行までに十分準備できますよう、条例可決後、速やかに支庁ごとに説明会を開催するとともに、広く道民の皆様方への広報に努め、税制度の内容や徴収方法などの周知を図ってまいりたいと考えております。
 また、特別徴収義務者が適切に徴収事務を行えるよう、個別の事務指導も行ってまいりたいと考えており、こうした取り組みを通じ、条例の円滑な施行に努めてまいります。
 次に、アスベスト問題に関する民間施設等の指導等についてでありますが、道といたしましては、現在、市町村有施設や民間施設における吹きつけアスベスト等の使用状況について実態調査を行っており、これらの調査結果をもとに、アスベスト等の除去や点検管理など、施設管理者が適切な措置を講ずることができるよう、指導助言を行うための必要事項を定めた指導指針をできる限り早期に策定して対処してまいりたいと考えております。
 また、市町村有施設や民間施設におけるアスベスト対策を推進するためには、対策費用の確保が重要であり、総体的には国の責任において対処すべきであると考えております。
 このため、道といたしましては、公共施設や民間施設のアスベスト除去等の工事費用や調査費用に対し、既に実施済みの除去費用等も含めて、国において所要の財政措置を早急に講じるよう強く要請しているところであり、今後とも引き続き働きかけてまいります。
 次に、今後の取り組みについてでありますが、アスベスト対策を適切に推進するためには、アスベストを含有する吹きつけ材や製品の実態把握を行いますとともに、除去などの対策や廃アスベストの適正な処理を着実に進めることが重要であると考えております。
 道では、これまで、実態調査や国への要望とあわせ、大気汚染防止法等の関係法令に基づく立入検査を行い、建築物解体時や処理時におけるアスベストの飛散防止の徹底などに努めてきたところであります。
 今後は、国の機関や市町村、民間団体等で構成する北海道アスベスト問題連携会議を活用しながら、施設管理者がアスベストの除去など適切な措置を講じるよう指導助言を行うとともに、除去時の飛散防止の徹底やアスベスト含有製品などに関する情報提供に一層努めるなど、アスベスト対策を総合的に推進してまいりたいと考えております。
 なお、循環税に関する先行支援などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、農業問題に関し、生産努力目標についてでありますが、本道農業が我が国の食料自給率の向上に最大限寄与していく姿勢を示すとともに、農業生産に関する道内関係者の共通の目標として、現在、国の基本計画を踏まえ、道独自の生産努力目標の策定作業に取り組んでいるところであります。
 具体的には、需要に応じた農業生産の促進を基本として、米、てん菜はわずかに減少、牛肉、生乳、大豆などでは大幅な増産を見込んでおり、この生産量をもとに、仮に現状の単価を用いて農業産出額を試算すると、およそ1兆2700億円となります。
 また、生産努力目標の目標年である27年度において、農家戸数は4万1000戸程度に減少し、耕地面積は114万1000ヘクタールとわずかに減少すると試算されておりますが、認定農業者や農業生産法人、集落営農など、多様な担い手の育成確保に取り組むとともに、農地の利用集積や効率的な利用、さらには、品質や生産性の向上に向けた技術開発などを積極的に進め、この生産努力目標を実現してまいりたいと考えております。
 なお、品目横断的経営安定対策などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)道州制特区に関しまして、まず、これまでの評価についてでありますが、北海道は、国に対しまして、平成16年4月及び8月に道州制特区についての提案を行ったところでございまして、これに対し、政府は、本年4月に関係省庁連絡会議を設置いたしますとともに、内閣府に担当室を置いて具体的な検討を開始し、7月に第1次回答、そして、10月に道の意見を踏まえた再回答を示したところであります。
 再回答につきましては、第1次回答から一定程度の前進が見られたこともございまして、その点につきましては、国においても努力をしていただいたものと考えているところでございますが、権限移譲につきましては、道が提案したこととは、なお乖離がありますことから、道といたしましては、引き続き国においてその実現に向け努力をしていただきたい、このように考えております。
 次に、今後の展開見通しについてでございますが、道州制特区についての提案に対する国の再回答を見ましても、国の現行の体制のままでは、各省庁からこれ以上権限移譲などについて積極的な対応は期待できないものと考えております。
 このため、今後、道州制特区の推進に当たりましては、その制度的な裏づけとなります法律の制定や政治主導の体制の整備などが必要と考えているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)循環税に関しまして、先行支援についてお答えいたします。
 道では、これまで、経済団体からの要望や個別企業からの相談事例等を踏まえまして、具体の支援施策について検討を行ってまいりました。
 その結果を踏まえまして、来年度については、税導入に先行して循環型社会の形成に向けた道筋を着実なものとするため、廃棄物の減量化やリサイクルに即効性の高い施設整備への補助や、リサイクルに関する情報ネットワークの整備などについて検討を進めており、必要な経費について18年度当初予算に計上してまいりたいと考えております。
 また、条例制定後、速やかに支援施策を実施するための準備を進め、排出事業者等が新年度のできるだけ早い時期から事業に取り組めるよう対応してまいりたいと考えております。
 次に、アスベスト対策に関しまして、道有施設の調査結果などについてでありますが、道有施設につきましては、調査対象の4019施設のうち、アスベストの分析結果が判明していないのは数施設のみであり、間もなく調査が終了する見通しでありますことから、道としましては、調査結果がまとまり次第、公表いたしますとともに、その結果をもとに、必要な対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 道としましては、吹きつけアスベスト等が剥離しているか、または劣化が著しい箇所については、原則除去工事を実施することとしており、その費用として、第3回定例会で約1億円、今回の定例会で約8億4000万円の補正予算を計上しているところでございます。
 これらによりまして、アスベストの除去対象となる施設については既に一部工事に着手したところであり、今後、年度内を目途にこれらの施設に対する除去工事を完了したいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)アレルギー対策に関しましてお答えを申し上げます。
 まず、国の診療ガイドラインの活用実態調査についてでございますが、近年、気管支ぜんそくなどのアレルギー疾患が増加傾向にありますことから、国におきましては、これまで、アトピー性皮膚炎を初め、ぜんそくなどのアレルギー疾患の診療ガイドラインを作成し、医療従事者などにその活用を進めることにより診療レベルの確保を図ってきているところと承知しておるところでございます。
 道といたしましては、医療機関においては、こうした国のガイドラインも参考にしながら、患者さんに対する治療や指導がなされているものと考えているところでございます。
 医療機関における国の診療ガイドラインの活用に関する調査につきましては、医師の診療行為にかかわることでもございますことから、調査の実施のあり方、方法などにつきまして、道医師会などの関係団体とも相談をしながら、その取り扱いについて検討してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、次期保健医療福祉計画への位置づけについてでございますが、道といたしましては、これまで、アレルギー疾患に関する道民への情報の提供や相談体制の整備などに努めてきたところでございます。
 しかしながら、アレルギー疾患の予防法及び根治的治療法が確立していない現状におきましては、患者さんの重症化を予防するための医療の提供や日常生活における適切な自己管理が重要なことと認識をしているところでございまして、次期計画の策定に当たりましては、国の診療ガイドラインなども踏まえて、アレルギー疾患対策につきましても盛り込む方向で検討してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部参事監高井修君。
◎(経済部参事監高井修君) (登壇)温泉観光地の活性化に関しまして、モデル事業の成果等についてでございますが、温泉は本道の重要な観光資源でありまして、温泉観光地の活性化を図るためには、地域がみずからそれぞれの課題や可能性を見詰め直し、個性を生かした魅力ある地域づくりや情報発信に取り組んでいくことが必要であると考えております。
 温泉観光地活性化モデル事業におきましては、定山渓など3カ所をモデル地域といたしまして、平成15年度及び16年度の2カ年にわたり、それぞれの温泉地の活性化に向けた基本構想を策定するとともに、具体的な施策を盛り込んだアクションプログラムを策定し、この間、これまで各地域において計画に沿った事業が順次実施されるなど、地域の関係者が一体となった実践的な取り組みが進められているところであります。
 具体的には、定山渓温泉では、温泉街に新たな観光案内所を開設したほか、定山源泉公園などシンボルゾーンの整備を進めており、また、ウトロ温泉におきましては、平成19年度のオープンに向けて道の駅の建設計画が進むなど、それぞれの地域においてアクションプログラムに基づいた取り組みが進められているところであります。
 道におきましては、こうしたモデル事業の成果を他の温泉地においても活用していただけるよう、昨年度、全道4カ所で温泉観光地活性化フォーラムを開催し、周知を図ったところであります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 農政部長佐藤隆君。
◎(農政部長佐藤隆君) (登壇)農業問題に関しまして、初めに、品目横断的経営安定対策についてでありますが、本対策の対象者は、経営規模が10ヘクタール以上の認定農業者などとされておりますが、これまで、認定農業者の認定に当たりましては、年齢要件といった独自基準を設けるなど、市町村の間で認定の考え方や取り組みに差があることから、道といたしましては、国が示したガイドラインに即して適切な制度運営が図られるよう指導を行っているところでございます。
 さらに、本年は、市町村における認定基準の指針となる道の基本方針の改定年となっていることから、この見直しを通じて制度運営の徹底を図ってまいりたいと考えております。
 対策の対象見込みについてでございますが、現在、19年産からの対策のスタートに向けまして、地域の関係機関・団体が一体となって認定農業者への誘導や複数戸による法人の設立、集落営農の組織化などの検討を進めているところであり、現段階で対象者数を見通すことは難しい状況にございます。
 道といたしましては、なるべく多くの農業者が本対策の対象となるよう、こうした取り組みを積極的に支援するとともに、小規模農家などについても、地域の実情に即して地域農業をともに担える仕組みづくりが進められるよう、指導に努めてまいりたいと考えております。
 次に、いわゆるパワーアップ事業など基盤整備事業についてでございますが、道は、市町村と連携して農家負担の軽減を図りながら、平成8年度から本年度までの10年間にわたりまして生産基盤の整備を積極的に進めてきたところでございます。
 その結果、農作物の生産コストの低減や安定生産が図られるなど、地域から高い評価を受けているところでございます。
 今後とも、本道農業・農村の持続的な発展を図るためには、生産基盤の整備を計画的・継続的に推進していく必要があると考えております。
 道といたしましては、これまでの成果や評価、地域の要望を踏まえるとともに、財政状況を勘案しながら、本年度をもって終了するパワーアップ事業の次期対策の効果的な方策につきまして、明年度に向けて総合的に検討しているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)稲津議員の御質問にお答えをいたします。
 初めに、学校におけるインフルエンザ予防対策についてでありますが、インフルエンザは、児童生徒の健康に大きな影響を与える感染症でありますことから、これまでも養護教諭の研修会の開催や教師用の指導資料の作成・配付などを通しまして、その予防対策に取り組んできてございます。
 さらに、今月14日には、道立学校及び市町村教育委員会に対しまして、国や道などが取り組むインフルエンザ総合対策について周知をするとともに、予防のための指導の充実を図るために、手洗い、うがいを励行したり、学校における流行を予防するために、症状のある児童生徒に速やかに医師の診断を受けさせることなどを重点に指導を行ってまいりました。
 道教委といたしましては、今後とも、保健所などの関係機関と十分連携を図りながら、学校におけるインフルエンザの予防対策に取り組んでまいります。
 次に、このたび示されました中教審の特別支援教育に関する答申案についてでございますが、この答申案では、現在の盲・聾・養護学校を障害種別を超えた学校とすること、LD、ADHDの児童生徒も小中学校の通級による指導が受けられるようにすることなどが示されておりまして、一人一人の教育的ニーズに応じて適切な指導や必要な支援を行う特別支援教育を推進するための制度のあり方について基本的な考え方が示されたものと受けとめております。
 道教委といたしましては、今後、国の制度改正の動きを見きわめるとともに、特別支援教育在り方検討委員会において、本道の広域性や地域性を踏まえた盲・聾・養護学校における教育のあり方などを検討することとしておりまして、その検討結果なども踏まえるなどして、本道にふさわしい特別支援教育が推進されるよう取り組んでまいります。
 次に、障害のある児童生徒の教育などについてでございますが、教育のインクルージョンの理念は、1994年のサラマンカ宣言において提唱されまして、障害の有無によらず、すべての子供を対象として、一人一人の特別な教育的ニーズに応じて教育を行うべきであるという考えとして示されたものと承知してございます。
 私は、障害のあるなしにかかわらず、だれもが相互に人格と個性を尊重し、支え合う社会の実現を目指すということは道民共通の思いでございまして、こうした観点に立って児童生徒の教育を進めていかなければならないものと考えております。
 このため、道教委といたしましては、今後とも、障害のある児童生徒と障害のない児童生徒の交流及び共同学習等がさらに充実するよう取り組むとともに、障害のある児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するといった視点に立ちまして、一人一人の教育的ニーズに応じた特別支援教育を積極的に推進してまいります。
 最後に、廃校施設の活用についてでありますが、道教委では、現在、有識者の方々で構成をいたします高校教育推進検討会議におきまして、これからの本道における高校教育のあるべき姿と、それを踏まえた高校配置のあり方について御論議をいただいており、検討会議におきましては、中卒者数が引き続き減少する中で、一定の学校規模を確保し、生徒の学習環境の整備を図ることは極めて大切であるとの御意見もございます。
 道教委といたしましては、検討会議の答申を踏まえまして、新たな高校教育に関する指針を策定することとし、その過程で、道立高校の再編統合も含めた高校配置のあり方について検討することとしております。
 統廃合後の道立学校施設につきましては、これまでも、地域の意向を踏まえ、市町村の生涯学習施設や中学校として活用が図られてきておりますが、今後、他府県等における事例を収集し、情報提供を行うなどいたしまして、有効な活用が図られるよう取り組んでまいります。
 また、地域再生計画に基づく施設の利用につきましては、地元市町村の意向を踏まえながら、知事部局とも十分連携し、対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 警察本部長樋口建史君。
◎(警察本部長樋口建史君) (登壇)稲津議員の一般質問にお答えをいたします。
 初めに、道内における組織犯罪の実態とこれまでの取り組みの成果についてでございますが、組織犯罪といたしましては、議員が御指摘のとおり、暴力団以外にも、来日外国人の窃盗グループでありますとか、カード犯罪グループ、さらには薬物シンジケートと、国際化も進んでおりまして、多種多様でございますが、犯罪組織の最たるものが暴力団であることは論をまたないところであります。
 この最大の問題でありますところの暴力団につきましては、これまで、戦後50年余にわたる取り締まりや暴力団排除に向けたさまざまな取り組みにもかかわりませず、依然として、組織化された暴力を背景に、社会のあらゆる分野に侵食して莫大な犯罪収益を上げております。結果、道民の経済活動や日常生活にとって大きな脅威になっておるところであります。
 加えまして、このたびの国内最大の勢力であります山口組組長の強引な交代劇を背景に、道内におきましても組織内部のあつれきなどによる対立抗争の発生も懸念をされておるような状況であります。
 これらの情勢を踏まえまして、道警察では、本年4月以降、新設をいたしました組織犯罪対策局を中核といたしまして、主要な暴力団組織に対する集中的な取り締まりを推進してまいりました。
 これまでの主な検挙事例といたしましては、けん銃及び覚せい剤の不法所持事件、広域にわたる、総額千数百万円でございましたが、振り込め詐欺事件、不動産会社を隠れみのにした競売入札妨害事件、さらには、中国人と結託した五十数件の金庫破り、事務所荒らし事件などを摘発・検挙いたしまして、これらに連動した諸対策を進めました結果、有力な資金源を遮断し、当該暴力団の事務所を撤去させるなど、一定の成果が見られたところでございます。
 次に、今後の課題についてでございますけれども、社会全体が暴力団の存在自体を否定し、その存在を許す土壌を徹底的に取り払わない限り、我々の社会から暴力団を追放することはできないのでありまして、暴力団から被害を受けたら直ちに警察に届け出る、不当な要求は断固拒否して警察に通報するといった勇気と決断が、市民の方々はもとより、企業や行政当局などにも求められるところでございます。
 一方、警察は、そういった届け出をもとに、徹底した摘発・検挙を行わなければならないわけであります。
 最近の好事例を一つ紹介させていただきたいと思うのでありますが、これは小樽市花園地区における事例でございまして、みかじめ料名下の恐喝事件の摘発をきっかけに、飲食店組合等、多数の団体や、実に大勢の住民の方々が勇気を持って立ち上がっていただきまして、組事務所の撤去にまで持ち込んだものでございます。まさしく被害者の方々の勇気ある行動と警察の捜査が見事にかみ合い、実を結んだ好事例でございました。
 今後とも、道警察といたしましては、戦略的で集中的な犯罪捜査を推進いたしますとともに、あわせて、道や市町村等の自治体、暴力追放センター等、関係機関・団体、そして、地域住民の方々との幅広い官民協働による暴力団排除活動を積極的に推進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 稲津久君の質問は終了いたしました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 12月1日の議事日程は当日御通知いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後4時35分散会