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北海道 北海道

平成17年決算特別委員会第2分科会−11月14日-05号




平成17年決算特別委員会第2分科会

平成17年 決算特別委員会
                会議録 第5号
北海道議会  第2分科会
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平成17年11月14日(月曜日)
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出席委員
 委員長
  小畑保則君
 副委員長
  斉藤 博君

  藤沢澄雄君
  小谷毎彦君
  田村龍治君
  金岩武吉君
  稲津 久君
  米田忠彦君
  田渕洋一君
  喜多龍一君
  船橋利実君
  三津丈夫君
  鈴木泰行君
  伊藤条一君
欠席委員
  瀬能 晃君
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出席説明員
   教育長       相馬秋夫君
   企画総務部長    藤原貴幸君
   生涯学習部長    真田雄三君
   総務政策局長    坂本 均君
   教職員局長     上林 猛君
   新しい高校づくり  白髭俊穂君
   推進室長
   生涯学習推進局長  福田誠行君
   学校教育局長    金丸浩一君
   総務課長      成田洋司君
   財務課長      戸沢孝一君
   教育政策課長    村瀬剛太君
   企画総務部参事   井上 章君
   教職員課長     山田寿雄君
   教職員課参事    三沢俊孝君
   福利課長      宮川知光君
   生涯学習課長    富谷 功君
   生涯学習部参事   上田 充君
   小中・特殊教育   小野寺敏光君
   課長
   小中・特殊教育課  田中宏之君
   医療参事
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議会事務局職員出席者
   議事課主幹     石井健治君
   議事課主査     田中利昭君
   同         竹内賢一君
   同         藤牧直人君
   同         杉山善康君
   同         渡辺俊之君
   同         仁多見雅人君
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   政策調査課主査   楠 健太郎君
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  午前10時5分開議
○(小畑保則委員長) これより本日の会議を開きます。
 この際、御報告いたします。
 本委員会委員長から、本分科会の棚田繁雄委員、佐々木恵美子委員、横山信一委員と、第1分科会の瀬能晃委員、鈴木泰行委員、稲津久委員の分科委員の所属変更を許可した旨の通知がありましたので、御報告いたします。
 本日の会議録署名委員は、
                       藤沢澄雄委員
                       小谷毎彦委員
にお願いいたします。
 それでは、
報告第2号 平成16年度北海道一般会計及び特別会計歳入歳出決算に
      関する件
を議題といたします。
△1.教育委員会所管審査
○(小畑保則委員長) これより教育委員会所管にかかわる審査を行います。
 質疑の通告がありますので、順次、発言を許します。
 藤沢澄雄君。
◆(藤沢澄雄委員) おはようございます。
 先ごろ新聞等でも問題となりました教職員の勤務評定と、札幌市教育研究協議会、いわゆる札教研への職員の外勤扱いの問題について質問をしてまいります。
 まず初めに、勤務評定に関する質問であります。
 鳥取県では、県の一般職員ではありますが、勤務成績の悪い職員5人に対しまして本年の3月に退職を促したと、先ごろの新聞で取り上げられておりました。これは、実績、能力、取り組み姿勢など14項目を対象にしたということでした。
 勤務評定は退職勧告のためのものではないかというふうな批判が一部にあることも私は十分承知しております。しかし一方では、この勤務評定は、能力のある人あるいはやる気のある人を正しく評価できること、さらには、適性のある部署への有効な配置を考えると、大変有効な手段だと私は考えます。仕事をしたくない人だとか、そういう人たちに基準を合わせてしまうマイナスの要因というのははかり知れないものがあるのではないかと私は考えます。
 11月1日の文教委員会におきまして、我が会派の議員より勤務評定に関する質問がありました。その件に関する経緯と答弁を受け、それに関しての質問をしてまいりたいと思います。
 本年10月18日付の新聞各紙で報じたところによりますと、まず、札幌市教育委員会において、人事評価の基礎となる勤務評定計画を定めていなかったことが発覚いたしました。そして、市教委は、本来、道が行うべき勤務評定の計画が行われていなかったため、このような状態が起きたのだというふうに説明しています。道教委もそれを後ほど認めたということから、文部科学省も、評定がない都道府県は聞いたことがない、明らかな法律違反だということで、これは大変重大な問題だということを報道されております。
 その後、実際に調べますと、全国では、北海道のほかに福岡県と沖縄県の合計3道県のみが勤務評定を導入していなかったということがわかりました。
 そこで、質問に入ってまいります。
 この勤務評定は、昭和33年ごろに、保護者を初め、教職員団体から慎重な対応を求める意見があって実施に至らなかったという文教委員会での答弁がありました。北海道教育史によりますと、昭和32年に全国的に逮捕者が出るなど、教職員組合の勤務評定に関する闘争が拡大していたと伺っております。
 そのような中、本道では、当時の教育委員長と北教組委員長との交渉が持たれまして、当時の安延教育委員長から次のような回答がなされたと書いてあります。「慎重に各方面の意見をきき、時間をかけていくべきものという道教委の見解であった。これで実質的には当分実施は不可能との判断から闘争態勢をといた。」というふうに書いてあります。
 その後、現在に至るまで、違法の状態にあるにもかかわらず、制度の導入にかかわる研究を放置して行ってこなかったということに対して道教委としてどのように考えているのかを伺いたいと思います。
○(小畑保則委員長) 教職員課長山田寿雄君。
◎(山田教職員課長) 勤務評定制度についてでございますが、道教委におきましては、昭和31年の地教行法の施行に伴いまして、勤務成績の評定の計画の策定に向けて検討を進めたところでございますが、当時、道内の教育関係者などから慎重な対応を求める意見もありまして、制度導入に至らなかったものと考えているところでございます。
 その後、道教委といたしましては、勤務評定の趣旨を踏まえまして、教職員の人事、給与について要綱や条例などの所要の措置を講じた上で対応してきているところでございます。
 さらに、平成15年度からは、教員評価制度の導入に向けて調査研究を行ってきているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 現実として、ここで言います「当分実施は不可能」という当分というのが50年近くも続いてきたということであります。
 それで、当時と今とでは社会情勢も大分変わっているのかなと。教職員組合のほかに、保護者の反対の意見もあったというふうに聞いております。ちなみに、保護者というと、PTAを含めて、そういう団体もあろうかと思いますが、最近、その辺の意向というのは特別聞いているのかどうか。聞いていなければ、それでも構いませんが、何かその辺のPTAの保護者の意見集約というものが図られているのかどうか、お聞かせください。
◎(山田教職員課長) 現在、外部の検討委員会でいろいろ検討をいただいているところでございますけれども、特に意見集約という形でやっているものではございません。
◆(藤沢澄雄委員) 昭和32年ころとは状況も随分変わっていると思いますので、その辺もあわせて考え直すということも必要かと私は考えます。
 次の質問です。
 さきの文教委員会で、我が会派の同僚議員の、勤務評定の代替措置として何をもって対応してきたかという問いに対しまして、校長や教育委員会からの意見を聴取して人事異動を実施し、また、給与に関しては、給与に関する条例、規則に基づいて判断したとあります。そもそも、この判断をする基準が勤務評定でありまして、この基準とするものがないのに、どのように公平公正な判断ができたのか、疑問なのでありますが、御説明を願います。
◎(山田教職員課長) 勤務評定との関連についてでございますが、道教委におきましては、勤務評定の趣旨を踏まえまして、各教育局に対し、人事異動を行うに当たっての基本的な考え方を要綱として示しますとともに、毎年、各教育局長や市町村教委の代表者などで構成いたします全道人事推進協議会などを開催するなどいたしまして、公平な人事を進めてきたところでございます。
 また、各教育局におきましては、校長や市町村教委からの意見などを踏まえ、教職員の勤務状況などの把握を行い、公正かつ適正な人事異動に努めているところでございます。
 さらに、給与の取り扱いにつきましては、条例、規則などに基づきまして勤務成績の判定を行った上で実施をしているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) ただいま答弁がありましたように、公正かつ適正な人事異動と言われますが、基準がなくて、ばらばらで、しかも詳しい情報がない中、本当に適正な人事異動ができたのかなと私自身は疑問に思います。
 そしてまた、給与に関して、条例、規則に基づいて勤務成績を判断したというふうにありますが、初任給、昇格、昇給等の基準に関する規則というものを読んでみました。少し読み上げますが、まず昇給に関しては、いわゆる校長の証明を得て行わなければならないと。
 それから、こういうふうに出ています。「昇給期間の4分の1に相当する期間の日数を勤務していない職員その他人事委員会の定める事由に該当する職員については、その勤務成績についての証明が得られないものとして取り扱うものとする。」と。要するに、これは、勤務日数に満たない人以外は大丈夫だ、昇給できるよということだと思います。
 そしてまた、「勤務成績を判定するに足ると認められる事実に基づいて、職員の勤務成績が特に良好であると証明される場合には、(中略)昇給させることができる。」と。つまり、日数さえ足りていれば、自動的にほぼ全員が特に良好であると証明されるのではないか。この基準は、規則、条例から追っていきますと、そういう形になるのかなというふうに感じてしまうわけであります。
 そしてまた、もう1点、それを裏づけるようなものがあります。
 これは、高教組の歴史を書いたものなのですが、この文献でも出ています。全員に、機械的に、早期にを原則として、一斉に昇給短縮を行うこと、低給与の是正に充てること、こういう形を高教組ではかつて運動として取り上げていたということは、まさしく、差別をしないというか、区別をしないで全員が一斉に同じ基準で昇給するということ、そういう形で、勤務評定がないおかげで行われていたのかなというふうに私は感じます。
 次の質問です。
 代替措置で目的を達成できたのかという11月1日の常任委員会での質問に対しまして、校長や市町村教育委員会からの意見を踏まえ、公正かつ適正な人事異動や給与の取り扱いに努めているところという回答がありました。
 それでは、勤務評定との違いというのはどこにあったのか、または違いはなかったと言えるのか、その辺を伺いたいと思います。
○(小畑保則委員長) 教職員局長上林猛君。
◎(上林教職員局長) 勤務評定との関連についてでございますが、ただいま申し上げましたが、道教委におきましては、校長や市町村教委からの意見などを踏まえ、教職員の勤務状況等の把握を行い、公正かつ適正な人事異動に努めてきているところでございます。
 しかしながら、現在の取り扱いにおきましては、評価項目などが明確に設定されていないなど、不十分な面があるものと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 私が今質問いたしました違いという部分ですが、評価項目等が明確に設定されていなかったというふうにとらえてよろしいですか。
◎(上林教職員局長) 評価項目などが明確に設定されていないということになります。
◆(藤沢澄雄委員) 支障はなかったというふうなコメントが新聞ではあったわけでありますが、今の答弁でありましたら、やはり不足部分があったのだなというふうに私はとらえさせていただきたいと思います。
 次の質問です。
 勤務評定における公正・適正を確保するための課題は一体どういうものがあるのかという質問に対しまして、全道人事推進協議会などを開催し、人事異動の平準化を図ると。また、勤務状況の記録を継続的に蓄積しなかったことへの反省はされていました。
 現在、各教育委員会単位では、おおむね共通の認識のもとに、人事異動に関する一定の基準というか、共通の評価というものがあるようにも伺っておりますが、それは全道統一のものではないと聞いております。それでは、支庁を超える異動に関しては当然不都合が生じると思うのですが、その辺をどう考えるのか。
 また、情報を蓄積してこなかったという先ほどの反省をもとに、この勤務評定の実施いかんにかかわらず、これから勤務状況の記録というものを蓄積することを約束できるのかどうか、伺います。
◎(上林教職員局長) 勤務状況の記録などについてでございますが、教育水準の維持確保を図り、適材適所の観点に立った人事を行うためには、教職員の勤務状況を継続的に把握することが重要でありますので、今後、勤務状況の記録を蓄積し、活用するよう努めてまいりたいと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) ぜひそのように、これからは効率のよい運用をお願いしたいと思います。
 ただ、全道規模で平準化を図るにはというような質問もしたつもりでありますが、その件に関してはいかがでしょうか。
◎(上林教職員局長) 局間の異動などにつきましては、蓄積された記録を交換するなど、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
◆(藤沢澄雄委員) ですから、それがばらばらであってはなかなか公平公正な基準にならないということで私は述べているつもりなのでありますが、これからの課題としてぜひ御検討願いたいと思います。
 次の質問ですが、新しい人事制度というものを既に研究しているというふうに伺っております。これは、2004年、05年、06年の3年間で全国的に調査研究が始まったということを伺っておりまして、そのことだと思うのですが、国からの予算づけで1億2000万円が自治体に交付され、全国的に今この研究が行われているということを聞いております。
 早い時期に勤務協定を導入した県、例えば、三重県だとか兵庫県では、教職員の評価として、オールB、みんな一緒だということを現場として行われていたということも伺っています。そのようなことの反省から、新しい人事制度、勤務評定の導入に向けて全国的に研究がただいま行われているということを聞いております。
 ところが、北海道としては現在何も行われていない状況の中で、この研究が有効に作用するのか、若干不安に思うのでありますが、その辺の見解を伺いたいと思います。
◎(山田教職員課長) 新たな評価システムの導入についてでございますが、道教委といたしましては、現在、新たな教職員の評価制度について外部検討委員会で検討いただいているところでございますが、その導入に当たりましては、市町村教委や校長会などの教育関係団体に理解をいただきながら、勤務成績の評定の目的であります、教職員の勤務実績を正しく評価し、教職員の士気を高め、公務能率の増進に資するものとなるよう取り組んでまいりたいと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 本来でしたら、とっくに独自で導入に向けての取り組みを行うべきだったと思うのです。国の予算措置があったことですから、しっかりと成果を出していただきたいと思います。
 次に、幾つかの新聞に出ておりましたが、ある新聞によりますと、勤務条件にかかわるものはすべて交渉事項とするという、いわゆる四六協定がひょっとするとまだ効力を発揮しているのではないか、生きているのではないかというような報道もあります。勤務評定に当たって関係者の同意というのが絶対必要なのかということを伺いたいと思います。
◎(山田教職員課長) 制度の導入に関連してでございますが、教職員の評価制度の導入に当たりましては、教職員の勤務の実績を正しく評価し、教職員の士気を高め、公務能率を増進するという制度の趣旨が十分理解されますとともに、評価に当たりまして、相互の信頼関係が大切でありますことから、市町村教委、校長会、教職員の共通の認識のもとに実施されることが最も重要なことと考えているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 当時、導入に当たりまして全国的に大きな問題になったということも、いろいろその歴史を読ましていただきまして、拝見しました。
 そこで、こういう記事がありました。記事というか、文献がありました。大阪府のことであります。昭和34年の3月の定例議会で質問が出ました。そこにおける大阪市の教育委員会での答弁です。
 大阪市の教育委員会なり、大阪市の教育長は、法律、規則で定められた勤務評定をしたりしなかったりする自由は持っておらないのでありますという答弁があります。また、私たちは、結局、現行の法規のもとにおいて定められた期日にこの勤務評定の提出を我々の義務として行ったのでありますというふうな答弁があります。
 これを見ますと、まさしく我々北海道の見解とは百八十度違う。かつて、北海道は、関係者の理解が得られないので、いわゆる当分の間、導入はできないというような見解でありますので、全くこの辺の扱い方の違いがあるのだなというふうに思うのですが、もう一度聞きます。法的に、関係者の理解というのは絶対条件とならないと思うのでありますが、いかがでしょうか。
◎(山田教職員課長) 制度の導入に関連いたしまして、重ねての御質問でございますが、道教委といたしましては、教職員の評価制度が趣旨に沿って円滑に運用されるためには、市町村教委などの教育関係団体が共通の認識のもとに実施されることが最も大切であると考えているところでございますが、評価制度そのものにつきましては管理運営事項でございますが、運用に当たりまして、勤務条件にかかわるものにつきましては協議が必要なものもあるものというふうに考えているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) ということは、法律に定められているので、どうしても導入しなければならないということではなくて、協議の後に勤務評定導入の是非を決めなきゃならないということととらえてよろしいのですか。
◎(山田教職員課長) 導入に関連いたしまして、重ねての御質問でございますけれども、評価制度そのものにつきましては管理運営事項でございますが、運用に当たって、勤務条件にかかわるものにつきましては協議が必要なものもあるというふうに考えているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) それでは、違法状態をほうっておいてということに関してはいかがですか。
◎(山田教職員課長) 重ねての御質問でございますが、法律に沿った対応が求められているものと考えているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) ありがとうございます。ぜひとも、法律を遵守するということを前提にお願いしたいと思います。
 例えば、現場が混乱するということを一番気になさるということは私も十分理解しております。
 ただ、教師の皆さん、そして道教委もそうですし、保護者もそうですが、何のためにということを考えたら、やはり子供のためだと思うのです。そうすると、こういういろいろ勤務条件に関することで子供に影響が及ぶということはぜひとも避けなければならないと。
 ですから、私は、こういうことに関して学校が混乱するという理由で導入できないということはやはりちょっと道理が合わないかな、納得いかないかなというふうな気がしてます。
 また、32年前にPTAが反対したということも伺っておりますが、私も、かつて、子を持つ親として、なかなか、現実問題として──子供を預けていると人質にとられているというような言い方をよくしますが、そのような形では、やはり先生方の意向に沿わなきゃならないということもありますので、ひとつ、客観的な立場で、冷静な判断、評価をするという部分は、ぜひとも法にのっとっての遵守をお願いしたいというふうに思います。
 もう1点だけ確認をさせてください。
 昭和33年の9月12日に、当時、安延教育委員長から星野北教組委員長に対しまして文書回答をしております。中身は、慎重に各方面の意見を聞き、時間をかけていくべきものというふうな文書回答があったと聞いております。この内容が今も効力を有していて、導入に対して慎重にならざるを得ないということはまさかないだろうと思いますが、一応確認をさせてください。
◎(山田教職員課長) 当時におきましては、教育関係者などから慎重な対応を求める意見があったことから、導入に至らなかったものというふうに考えているところでございますけれども、道教委といたしましては、現在、外部の検討委員会において鋭意検討を進めているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 外部の検討委員会の答申に沿って鋭意進められるということを私は信じていきたいと思います。
 次の質問ですが、現在、違法な状態を放置しているのは、北海道、福岡、沖縄の3県のみであります。北海道が勤務評定を導入できなかったのは、ほかの全国の都府県と比べまして何か特別な理由があったのかを伺いたいと思います。
◎(山田教職員課長) これまでの経緯についてでございますが、他府県の状況につきましては詳細は承知をしてございませんが、道教委におきましては、繰り返しで恐縮でございますけれども、昭和31年当時、勤務成績の評定の計画の策定に当たりまして、全国的な動きの中で、本道におきましても、教育関係者などからの慎重な対応を求める意見がございまして、制度導入に至らなかったものと考えているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 今、導入しなければならないということでありますから、当然、全国の状況というのは詳細に調べるべきかなというふうに私は考えます。
 もう一度、本道だけ特別違う理由というのは──これからのことも含めまして、本道は特別こういうことだから、やはりほかとはちょっと違うよということはないですよね。
◎(山田教職員課長) 重ねての御質問でございますけれども、繰り返しで恐縮でございますけれども、勤務成績の評定の計画の策定の検討に当たりまして、昭和33年当時、教職員団体のほか、保護者や、学校運営に携わる職員など教育関係者の御意見などを総合的に勘案して判断したものと考えているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) そうすると、人の問題というか、構成の教職員組合と保護者その他のそういう問題だけで導入に至らなかったのであって、全国と特別違う状況はないというふうに私は判断いたします。
 次の質問ですが、新聞によりますと、札幌市教育委員会は、地方教育行政法に定めた道の計画がない以上、実施できないのだと。いわゆる自分たちのせいではないよというような言い方にとれるわけでありますが、こういう新聞の報道に対しまして道教委の見解はいかがなものでしょうか。
◎(山田教職員課長) 札幌市教委に関する報道についてでございますが、札幌市教委によりますと、地教行法第46条では、県費負担教職員の勤務成績の評定につきましては、都道府県が定める計画のもとに市町村教育委員会が行うものとなっておりますことから、取材に対し、報道されたような趣旨の発言をしたものとのことでございます。
◆(藤沢澄雄委員) そのとおりだと思うのですが、放置していたことについて、市町村からそのように言われることに対しての反省はないのかということで聞いたのでありますが、もとをただせば、道教委が導入できなかったので、こういうことになってしまったというような反省が正直欲しかったのであります。いかがでしょうか。
◎(山田教職員課長) 札幌市教委に関する報道についての重ねての御質問でございますけれども、道教委といたしましては、そのような報道がなされました現在の状況については重く受けとめているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 大変重い状況だと思いますので、全道の市町村から同じような状況で責任転嫁をされないように、法整備というか、制度の導入をよろしくお願いしたいと思います。
 また、文科省におきましては、新制度の計画の有無にかかわらず、勤務評定計画を早期に作成するべきだとしているというふうに報道がありました。当たり前のことだと思うのですが、文科省から指導や事情聴取を受けたとは思いますが、その内容について伺いたいと思います。
◎(上林教職員局長) 文部科学省の対応などについてでございますが、先般、文部科学省からは、地教行法第46条に基づく勤務評定の計画が策定されていない状況を速やかに解消すべきとの指導を受けたところでございまして、道教委といたしましては、本年12月末を目途に提出されます検討委員会の報告を踏まえ、教職員の評価制度の早期導入に向けて取り組んでまいりたい旨、回答をしたところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 早急な是正が必要との指摘に対して、外部検討委員会の報告を受けて鋭意検討するというようなことであります。
 それでは、具体的なスケジュールというのはどういうふうになっているのか、そしてまた、この検討委員会の構成と、その権限というのはどういうものなのかをお伺いいたします。
○(小畑保則委員長) 企画総務部長藤原貴幸君。
◎(藤原企画総務部長) 今後のスケジュールなどについてでございますが、現在、有識者、経済界、PTAなどの代表で構成いたします外部検討委員会におきまして、教員の評価制度は、何より学校の活性化と教員の資質・能力の向上などを通しまして、その成果が子供たちに還元されることを目標として実施されるものでなければならない、そういう認識のもとに、新たな教職員の評価制度について御検討いただいております。この外部検討委員会からは本年12月末を目途に報告をいただくこととしております。
 道教委といたしましては、この御報告を踏まえまして、教職員の評価制度について早期導入に向けまして鋭意取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 道教委として新しい評価制度の導入に向けて取り組む姿勢というのは確かに理解をいたします。
 しかし、実施時期を含めまして、明快な答弁がなされていない中で、また同じように、当分の間という50年近い時期が来るのかなということになっては絶対にならないわけでありますから、その辺は、ぜひとも明確な答弁によって、これからの方向性を教えていただきたいと思います。
 この違法な状態というものを道教委としても何とか解消しなきゃならないというような気持ちを何とかあらわしていただけないかというふうに思っているのでありますが、教育長にぜひその決意を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○(小畑保則委員長) 教育長相馬秋夫君。
◎(相馬教育長) 導入に向けた取り組みということでございますけれども、私といたしましては、教職員の勤務実績を正しく評価して、その士気を高めるということは、学校の活性化を図るとともに、子供たちによりよい教育環境を提供するということにつながるもの、こういうぐあいに考えてございまして、そのため、教職員の評価制度につきましては、外部検討委員会から報告を受けた後、早期の導入に向けまして、直ちに庁内にプロジェクトチームを設置し、評価制度の導入時期とか導入方法、こういったものにつきまして鋭意検討を進めてまいりたい、このように考えてございます。
◆(藤沢澄雄委員) ぜひとも、これまでとは違った、目に見える形での改革をお願いしたいと思います。
 次の質問に参ります。
 札幌市教育研究協議会の業務などについての質問であります。
 3定の一般質問でも取り上げられておりました。道教委は、札教研の事務業務のためにほぼ通年に近い形で勤務している4人の副理事長につきまして、改めて市教委から教員の勤務状況など服務の取り扱いについて報告を受けた上で、適切に対応してまいりたいというふうな答弁をしておりますが、市教委からはどのような報告があったのかを伺いたいと思います。
◎(山田教職員課長) 札幌市教育研究協議会の業務などについてでございますが、道教委といたしましては、札教研の事務に従事をしている教諭の勤務実態や研究協議会における業務の内容などにつきまして、札幌市教育委員会に報告を求め、10月27日及び11月9日に報告を受け、分析検討を行っているところでございます。
 札幌市教委からの報告によりますと、札教研の事務に副理事長として携わっている教諭4名の平成17年度の勤務実態は、それぞれの所属校において週11時間から20時間の授業を担当しながら、分掌事務に位置づけた上で、札教研活動の統括・連絡調整事務を処理しているとのことであります。
 さらに、札教研の研究活動及びその運営と、各学校の校内研究及びその運営とが密接に関連しているものであることから、札教研にかかわる事務の服務の取り扱いにつきましては、公務による外勤としているとの報告を受けているところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 道教委では、既に、全道の主な教育研究団体の事務局長などの業務に携わっている教職員の服務上の取り扱いなどについて調査をしていると聞いております。
 札教研の副理事長4名については、所属校でそれぞれ週11時間から20時間の授業を行っているのだと今言っていましたが、札幌市議会の決算特別委員会でもそのような答弁がありました。
 16年度以前の授業時間数や教職員の時間割などについてどのように調査をされたのか、また、過去の外勤の記録というのはどういうふうになっていたのか、その報告をどういうふうに受けたのかをお伺いいたします。
 あわせて、14支庁管内ごとに置かれております教育研究団体の実態というのは同じような状況になっていないのかということを伺いたいと思います。
◎(山田教職員課長) 平成15年度及び16年度の勤務状況などについてでございますが、札幌市教委から提出をされました当該校の時間割表や外勤簿などにより確認したところ、札教研の事務局校に勤務をする教諭以外の3名につきましては、いずれも、ほぼ毎日、1日4時間から6時間程度、札教研の事務局校に外勤をしてございます。
 また、管内ごとに設置されております18の教育研究団体の実態につきましては確認を進めているところでございますが、現時点におきまして、それぞれの団体の事務局の業務に携わっている教職員の状況は、所属校の勤務時間外に従事している場合や、時間内に外勤や出張により従事している場合などが見受けられるところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 私も、一部、その勤務の時間割等を見せていただきました。確かに、11時間から20時間程度行っているようには見受けられます。
 ただ、次の質問に向かうわけでありますが、いわゆる加配に関して、本来の加配の趣旨に基づいて本当に適用しているのか、目的外ではないかというような気もするわけでもあります。1日1時間か2時間の学校の勤務以外は、むしろ主体は事務局業務というふうに私は思うのであります。これは目的外運用ととらえますが、これに関して道教委はどのようにとらえているのか、伺いたいと思います。
○(小畑保則委員長) 企画総務部参事井上章君。
◎(井上企画総務部参事) 札幌市に係る教職員の定数措置についてでございますが、市教委から、教職員の教育力向上のため、市立小中学校の研修・研究の拠点校3校に各1名の配置の要請がございましたので、道教委といたしましては、県費負担教職員定数配置基準に基づきまして定数措置をしてきたところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 実際には不足分を補っているのかなというふうに思えてならないわけです。そうなると、この県費負担教職員定数配置基準にはどうしても合致しないのではないかというふうに思うのです。
 実質、研修業務にということを言われておりますが、文書業務というか、事務局業務に携わっているようなことも伺っておりますので、現場をまだまだ十分検証しなければ、その辺が本当に目的に合っているのかどうかということは不確実な要素が余りにも多いのではないかなというふうに思うのですが、その点はいかがでしょうか。
◎(井上企画総務部参事) 市教委から、教職員の教育力向上のため、要請がございましたので、道教委といたしましては、県費負担教職員定数配置基準に基づきまして措置をしてきたところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 教育力向上のために、この先生方はTTとして1日何時間か配置されているというふうに受け取りましたが、私は、どうもその辺はちょっと納得いかないかなというふうに思っているのです。
 札幌市議会での札幌市教委の答弁では、実践的研修活動を進めるためには教育活動の統括や学校間の連絡調整が不可欠だ、札教研の副理事長を務める教員は、所属校で授業を担当しながら札教研の連絡調整事務などを処理していましたというふうにあります。言ってみれば、どうしても教育力向上のためにはついて回るものだと。だれかが事務局をやらなければならないから、その分を補っていたと。これは本当に教育力向上のために役に立っていますよということを言わんとしていることはわかります。
 ただ、この札教研というのは、やはり任意団体であることには変わりはないわけであります。こういう場所に通年にわたる勤務で事務業務に携わることを公務としては当然認めるわけにはいかないと思うのです。服務規律上の問題も当然出てきます。また、道教委としては今度は財務規律上の問題も当然発生するわけでありますが、この点に関して道教委はどのように考えますでしょうか。
◎(藤原企画総務部長) 服務上の取り扱いなどについてでございますが、道教委といたしましては、札教研にかかわりましては、引き続き分析検討を鋭意進めてまいります。
 また、あわせまして、札教研に類似する教育研究団体の設置形態や、その業務内容、教員の職務とのかかわりなどにつきまして確認を現在進めているところでございまして、今後、他府県の状況なども把握しながら、できるだけ早期にその取り扱いについて結論を得たい、そのように考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 他府県のことも参考にしていただけるということで、ここにちょっと資料があるのですが、実は、福岡では、同じように、任意団体である県同和教育研究協議会というのがありまして、ここに毎年十数人の教諭を派遣して事務に当たらせて、1億円前後の人件費を支出しているのは違法だとして、知事あてに住民訴訟がありました。そして、これは、9月25日に福岡地裁で判決が下りまして、原告の全面勝訴と。つまり、これは、民間団体なので県費負担は認められないよということなのです。
 この県同教に派遣された教師については、実質は県同教の運営を担っており、教育公務員特例法で規定する研修の趣旨を逸脱しているというふうな判決があって、総額1億8000万円を県に返還するよう命じたというふうな報道があります。ほかの県でも同じように返還命令が下っていることも聞いておりますので、これから十分に調査をされまして、本来の目的から逸脱することのないような指導をぜひともお願いしたいと思います。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(小畑保則委員長) 藤沢委員の質疑は終了しました。
 三津丈夫君。
◆(三津丈夫委員) 2点質問させてもらいます。その一つは、道立図書館事業についてと、いま一つは、特殊教育特別専攻科派遣事業についてです。
 まず、道立図書館事業について、少しくどくなるかもわかりませんけれども、若干の考え方を含めてお話をしながら質問させてもらいたいと思います。
 教育基本法の精神にのっとり制定された社会教育法、以下、具体的なことは言いませんけれども、それらのことに基づいて、少なくとも国及び地方公共団体の任務を規定し、さらに、社会教育法の精神にのっとり図書館法がつくられ、また、学校図書館法が制定をされ、学校教育において欠くことのできない基礎的な設備であるとして、幾つかの規定があります。
 さらに、つけ加えれば、先ごろ成立した文字・活字文化振興法もまた、地域における文字・活字文化の振興が極めて重要なことに触れております。
 そういうことを受けたときに、それぞれ北海道なり地方なり国の役割というのは一体どういうふうに受けとめるべきなのだろうかと。当然受けとめているというふうに思いますけれども、この際でありますから、道教委としての図書館事業と地方公共団体の役割の認識についてまずお尋ねをしたいと思います。
○(小畑保則委員長) 生涯学習課長富谷功君。
◎(富谷生涯学習課長) 図書館事業などについてでございますが、地方公共団体の役割として、国が定めた公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準におきまして、都道府県は、都道府県内の図書館サービスの全体的な進展を図る観点に立って、市町村立図書館の設置及び運営に対する指導助言等を計画的に行うこととされております。
 さらに、市町村は、公立図書館を設置し、住民に対して適切な図書サービスを行うことなど、市町村の全域サービス網の整備に努めるものとされております。
 道教委といたしましては、図書館は、住民の教育と文化の発展に寄与することを目的に設置され、住民の生涯学習を推進するために重要な役割を担っているものと考えております。
◆(三津丈夫委員) そうした地方公共団体の役割があるわけですが、本道においては、市町村立図書館の設置が非常に少ないという現状にあるというふうに思います。
 市町村図書館の設置状況は一体どうなっているのかということと、未設置となっている要因についての認識について伺いたいと思います。
◎(富谷生涯学習課長) 市町村立図書館の設置状況などについてでございますが、平成17年4月1日現在、道内の市町村立図書館は、105市町村に134館が設置されております。
 図書館未設置の町村にありましても、公民館や文化センターなどに図書室がございまして、道内すべての市町村に図書館または公民館図書室等が設置されております。
 また、図書館が未設置となっている理由といたしましては、図書館司書など専門的職員の配置、図書資料の整備など財政的な面や、図書室と公民館などが一体となった複合施設としての活用など、それぞれの町村の事情によるものと考えております。
◆(三津丈夫委員) しかし、現状ではやはり少ないという点については否めないというふうに思うのです。同時に、学校図書館の整備状況についても十分なものになっていないと私は思うのでありますけれども、蔵書数や司書教諭の配置状況などは一体どうなっているのか、これら学校図書館の整備状況について伺いたいと存じます。
○(小畑保則委員長) 小中・特殊教育課長小野寺敏光君。
◎(小野寺小中・特殊教育課長) 学校図書館の整備状況についてでございますが、平成16年3月末現在、道内の1校当たりの平均蔵書冊数は、小学校4531冊、中学校5397冊、高等学校1万2307冊、特殊教育諸学校3120冊となっておりまして、前年度に比べて、いずれも蔵書冊数が増加しておりますが、全国平均よりも依然低い状況にございます。
 また、今年度の司書教諭の配置状況でございますが、法令上置くこととされている12学級以上の小学校484校、中学校191校、高等学校140校、特殊教育諸学校21校、計836校すべてに配置されております。
◆(三津丈夫委員) この間、学校図書館図書の整備を目的に、5カ年計画で地方交付税交付金が計上されてきております。現在また新しい5カ年計画の交付税措置が行われていると承知しておりますが、それにしても学校図書館整備が進まないのは、地方財政が逼迫してきているという中で、図書という基準財政需要額に入ろうとも、実態は、なかなかそれに使われないで、ほかに化けていくというのが現状ではないかというふうに思うわけですが、それらの認識、そして、これまでの対処方法としてはどういうふうに進めてきているのか、伺いたいと存じます。
◎(小野寺小中・特殊教育課長) 学校図書館の整備にかかわってでございますが、学校図書館用図書の購入費について、その措置状況は市町村によってさまざまであり、全体的には十分とは言えない状況にあると認識しております。
 道教委といたしましては、市町村において、交付税措置の趣旨を踏まえ、学校図書の整備が計画的に行われることが大切なことと考えており、これまでも、各市町村教育委員会や市町村長に対し、文書による通知や会議等での要請などを行ってきたところでございまして、今後ともこうした取り組みを粘り強く進めてまいります。
◆(三津丈夫委員) 財政運営の状況というのは、今お話があったとおり、いろいろ考えつつも、現状は、財政をつかさどる財政担当部局においては、どうしてもそれらのことは後回しにされる傾向にある。これは少しこれからも考えていかなきゃなりませんし、私たちとしても、いろんな点をとらえながら、事の重要性については訴え続けていきたいと思うのです。
 しかし、こうした現状はいずれにしてもあるわけであって、となると、道立図書館が市町村立図書館や学校図書館を支援する役割というのは極めて大きいわけです。道立図書館の設置に当たって場所だとか規模だとかが随分議論されたのを私は今鮮明に覚えているのです。こうした大きな役割があるわけですが、現状、道立図書館の市町村支援、これらの役割、今後の機能強化などについてはどのようにお考えでしょうか。
◎(富谷生涯学習課長) 道立図書館の市町村への支援などについてでございますが、道立図書館は、これまで、市町村に対し、図書の貸し出しや図書館の運営相談、あるいは研究協議会の開催など、支援に努めてきたところでございます。
 今後におきましては、新たに導入をされました図書館情報システムによる蔵書検索サービスやインターネットによる貸し出しサービスを提供いたしますとともに、引き続き運営相談や研修会を開催するなど、道立図書館が図書館のセンターとしての機能をより発揮できるよう努めてまいります。
◆(三津丈夫委員) 答えとすると、それでまあまあ意思を明確にしたのでしょうけれども、問題は中身だと思うのです。
 今後の機能強化策としてはどう考えるかということなのですが、道立図書館インターネット貸し出し予約サービスが試行されているわけですが、確かに時代ですから、IT化の中での貸し出しシステムとしては評価されるべきものがあるのだとは思うのです。
 ただ、やっぱり、図書というのは、よく言われるように、活字離れがあるだとか、幾つかの話があって、そのことに対して、子供たちにどう提供するか、まさに触れ合いだということがあって、これまでも、過疎地域や何かのフォローのため、さらにフォローアップのために移動図書館車の「あけぼの号」が一生懸命果たしてきた役割というのは極めて大きいのです。
 こういうIT化の時代だから、車に3000冊を載せて移動して歩くことは極めてノスタルジックだなんというふうにもし発想するのだとすれば、それはいかがかというふうに思うし、地域の関係者は期待しているというふうに思うし、また、その機能アップは議論されていいと思うのだけれども、聞くところによると、財政状況だとか、そのことの議論がどうも先行され、大切な触れ合いということについては置き去りにされているような気がするのですが、どうでしょうか。
 移動図書館車をもっとレベルアップさせるだとか、機能アップさせるだとか、この事業の継続強化を道教委としてはしっかり図っていかなければならないというふうに思うとするならば、いろんな行動があると思うのだけれども、やっぱり必要ないなと思えばカットするのであって、その辺の御見解はいかがでしょうか。
○(小畑保則委員長) 生涯学習推進局長福田誠行君。
◎(福田生涯学習推進局長) 移動図書館事業についてでございますが、移動図書館車による巡回事業を開始してから既に53年を経過し、近年、インターネットなど情報環境の急速な変化や輸送の迅速化などから、宅配による一括貸し出しも可能な環境が整備されてきており、平成17年現在、移動図書館車による巡回を行っている都道府県は全国で6道県に減少するまでになってきております。
 道教委といたしましては、このような状況を踏まえながら、移動図書館車のあり方などにつきまして検討を行うとともに、市町村に対する支援を一層充実するため、図書資料の貸し出しや運営相談の実施方法などにつきまして、現在、検討を行っているところでございます。
◆(三津丈夫委員) いずれにしても、「あけぼの号」通信など幾つかの資料が出され、それぞれの地域との触れ合いや何かもあるわけです。
 今お話がありましたけれども、やっている都道府県というのは極めて少なくなってきているということも確かにあるでしょう。よく言うでしょう。北海道の特殊性だとか、他府県と同じレベルで議論できない環境がこの北海道にある。だから、いろんな移動車が出向くだとか、触れ合いの強化だとかということで、過疎過密で悩みながら、その地区で生活している人方に対して行政はどういうフォローをするのかという点で幾つかの制度が生まれている。
 インターネットがあるから、全部それで賄うのであれば、何も触れ合いなんという言葉も要らないし、それぞれのサービスの強化策は全部ボタンに頼ればいいのであって、そういうことにはならないのではないか。
 地域の要望というのはあるのではないか、そして、果たしてきた役割があるのではないか、だから自信を持ってくださいということを言いたいのです。財政当局がいろいろ言うのかもわからないけれども、皆さん方の方が、かく必要だというふうに思わなければ──カットしたい側と同一の基調の中で議論されてしまうのであれば、関係者はたまらないと思うのです。そのことを私は申し上げておきたいと思う。
 これからもまだまだ公共図書館が整備され、いわゆる司書教諭や何かも強化をされ、先ほど言ったように、地域で活字離れだとかがあって、文化の高揚のためにも、この種の本類というのは極めて主要な役割を果たすだろうと思っているときに、まずカットを前提にという議論をされることはいかがかなというふうに思います。
 とにかく工夫をしながら、ぜひ皆さん方の内部議論も整理をされて──私たちは私たちなりに、多くの関係者とも、財政当局とも必要性は議論していきたいと思うが、さっき言ったように、仕事をする皆さん方の考えこそが重要だということを申し上げながら、議論はまた今後に残させていただきたいというふうに思います。
 次の質問に移ります。
 特殊教育特別専攻科派遣事業、いわゆる特殊学級の関係ですが、先日の北海道新聞に、道教委は、来年度、特殊学級の専門教員養成事業を休止する方針との記事が掲載されておりました。
 緊縮財政と言われて久しいけれども、いよいよここまで来たのかなというふうに実は思いました。障害者団体の方々の反発も極めて大きいという見出しがありましたが、この方針がもし事実だとすれば、近年、特別支援教育の充実を掲げて展開してきた道教委の教育施策、これまでやってきた行為とは相入れないものと私は思うのであります。
 新聞報道が先行する形で──よくありますよね。先行して報道をさせておいて、結果はここに置くと。だから、カット目的の先行報道ということもあるのだけれども、もし本当にそうだとしたら、いかがかなと私は思います。
 そこで、報道もありますが、障害児学級、いわゆる特殊学級のことでありますが、現状は学習する児童生徒がふえていると私は認識をしているのです。特殊学級で学習する児童生徒の現状と、増加傾向の背景について伺います。
○(小畑保則委員長) 小中・特殊教育課医療参事田中宏之君。
◎(田中小中・特殊教育課医療参事) 特殊学級に在籍をする児童生徒の現状などについてでありますが、本道における特殊学級に在籍する児童生徒数は、平成17年5月1日現在5114名であり、10年前の平成7年と比べ、全体としては、1322名、34.9%の増となっております。
 障害種別で見ますと、情緒障害が、1094名、117.6%の増、知的障害が、520名、26.2%の増となっており、言語障害は、482名、75.1%の減となっております。
 増加している背景につきましては、早期からの教育相談の充実などにより、子供の障害や特殊学級における教育に対する保護者などの理解が促進されたことなどによるものと考えているところでございます。
◆(三津丈夫委員) そうした増加傾向の中で、専門教員の配置が望まれるのに反し、小・中の教員の特殊教育免許所有率は低いと伺っておりますが、本道の小中学校特殊学級担当者の養護学校教諭免許所有状況については現状どうなっているのでしょうか。
○(小畑保則委員長) 教職員課参事三沢俊孝君。
◎(三沢教職員課参事) 養護学校教諭免許状の保有状況についてでございますが、道内の特殊学級を担当する教員は、平成16年5月1日現在、小学校が1582人、中学校が894人となっておりまして、そのうち、養護学校教諭免許状を保有している教員は、小学校で689人、中学校で341人となっております。
 これを免許保有率で全国と比較してみますと、小学校では、全国が31.3%に対しまして北海道は43.6%であり、中学校におきましては、全国が25.3%に対しまして北海道は38.1%でありまして、いずれも、全国平均と比較いたしまして北海道が上回っている状況となっております。
◆(三津丈夫委員) 確かに、北海道は全国平均よりは多少は上回っているということはあるのでしょうけれども、先ほど図書館のときにも言ったけれども、この北海道というのは、極めて広大なところがあったり、過疎過密があったり、他府県と同じような状況でなかなか議論できないことがある。
 多少上回っているとはいいつつも、私は、免許所有率が低いというふうに思います。特殊学級担当教員の障害児教育についての意識向上と免許状取得を目的に特別専攻科派遣事業が開始されたわけでありますが、この事業の概要について、再認識をするという意味でお尋ねしたいと思います。
◎(三沢教職員課参事) 事業の概要についてでございますけれども、特殊教育特別専攻科派遣事業は、小中学校の特殊学級を担当する教員を対象に、重複障害や情緒障害に関する専門的知識の習得とあわせて、養護学校教諭1種または専修免許の取得を目的としまして、昭和47年度から開始したものであり、これまで約360人が派遣され、平成17年度におきましては、道教育大札幌校と旭川校にそれぞれ3人を1年間派遣しているところでございます。
◆(三津丈夫委員) お話がありましたように、これまで360名が派遣をされてきました。お話がありましたが、道教大の札幌校と旭川校にそれぞれ3名の派遣をやってきたということです。
 重複障害とか情緒障害を担当し、免許取得者は、障害がある子供の教育ニーズにそれぞれの分野できめ細やかに対応する教育を担っているものと推察するのですが、この派遣事業について、これまで目的を持ってきましたし、報道もありましたが、道教委はどのように評価しているのでしょうか。
◎(三沢教職員課参事) 派遣事業の評価についてでございますが、本事業は、小中学校の特殊学級における教育の充実を図るため、児童生徒の障害に対応したより専門的知識を有する多くの教員を養成してきたところでありまして、これらの教員は、在籍校はもとより、近隣の地域や管内の免許を有しない教員などに対する指導内容・方法に関する指導助言あるいは相談といった面で大きな役割を果たしてきているものと考えております。
◆(三津丈夫委員) 事業概要の中で、昭和47年度の開始のときは14名派遣をされたというお話でしたね。その後、縮小され、平成12年からは6名の派遣となって現在に至っているわけです。派遣人員の減少の要因は何なのでしょうか。
◎(三沢教職員課参事) 派遣人員の減少の要因についてでございますが、本事業開始当時は、特殊学級を担当する教員のうち、1種または専修の養護学校教諭免許状を保有する教員が極めて少なかったため、より高度な専門的知識と免許状を有するリーダー的役割を担う教員を養成する必要があり、14人を派遣していたところでございます。
 一方、昭和41年度から、養護学校教諭免許を持たない教員の2種免許取得を目的としまして、免許法認定講習事業を行い、毎年、約50人の養護学校教諭2種免許を有する教員の確保に努めてきたところであり、道教委といたしましては、このような状況をも考慮し、本事業について、開始当時の14人を、昭和62年度には12人、平成2年度には9人、平成12年度には6人と漸減してきたものでございます。
◆(三津丈夫委員) 研修事業などの拡大というお話もありましたよね。特別支援教育を充実しようとするならば、免許取得にこだわらないで、すべての教職員が障害児教育についての意識を高めるとともに、教育の内容や方法について基礎的なことを学ぶための研修事業の拡大が極めて重要だし、必要だと考えますが、所見を伺います。
◎(田中小中・特殊教育課医療参事) 研修事業などについてでございますが、特別支援教育を推進するためには、特殊学級などを担当する教員はもとより、通常の学級を担当する教員についても、特別支援教育について理解を深め、その専門性を高めることが大切であります。
 このため、道教委といたしましては、これまでも、幼稚園、小・中・高等学校の教員を対象とした、特殊教育センターにおける特別支援教育セミナーの開催や、初任者研修、10年経験者研修における講義の実施などをしてきたところでありまして、今後とも、こうした取り組みの一層の充実を図るとともに、指導資料を発行するほか、本年度実施をしている特別支援教育体制推進事業の成果を取りまとめ、各学校に配付するなどして、特別支援教育の推進に努めてまいりたいと考えております。
◆(三津丈夫委員) 一方、派遣事業立ち上げの経過、これまでの事業評価、そして現状の特殊学級の状況を見るときに、依然として特別専攻科派遣事業の継続が極めて肝要だと私は考えるのです。道教委が、今回、派遣事業を休止しようとする理由は何なのでしょうか。
○(小畑保則委員長) 教職員局長上林猛君。
◎(上林教職員局長) 今後の取り扱いなどについてでございますが、本事業におきまして、これまで、全道で約360人のリーダー的役割を担う特殊学級を担当する教員を養成してまいりました。
 道教委といたしましては、今後とも、それらの教員が免許を有しない教員などに対して指導的役割を果たしていただくとともに、養護学校教諭免許保有率の向上のため、平成16年度に従来の40人の枠から50人枠に拡大した認定講習事業を重点として継続に努めながら、特殊学級を担当する教員に係ります研修事業の充実を図ってまいりたいと思います。
◆(三津丈夫委員) 中身を変えて充実ということなのでしょう。しかし、専攻科派遣事業についても、障害者団体、障害児の保護者なども継続を求めているのは御案内のとおりです。事業廃止は現場のニーズに逆行していると専門家も指摘をしております。
 教員採用選考検査においては、平成20年度から、特殊教育諸学校受検者に対して養護学校教諭免許状の取得を義務づけると伺っておりますが、だとすれば、少なくともそれまでの間は事業を継続することが望まれると思いますが、重ねて、この際、教育長にお尋ねをいたします。
○(小畑保則委員長) 教育長相馬秋夫君。
◎(相馬教育長) 専攻科派遣事業についてでございますけれども、養護学級教諭免許状を持った教員の確保と専門的知識を有する教員の養成、これは極めて重要なことでございますので、道教委といたしましては、本事業につきましては、今後の指導的役割を担う教員の数の状況など、こういったことを勘案しながら、適切に対処してまいりたいと考えておりますけれども、一方、認定講習事業の継続と研修事業の充実に引き続き重点的に取り組みまして、小中学校の特殊教育における教育水準の維持向上に鋭意努めてまいりたい、このように考えてございます。
◆(三津丈夫委員) これで終わりますけれども、特別支援教育推進のためには、いろいろありましたように、すべての教職員について特別支援教育の理解と専門性を高めることが極めて大切であると私も思います。
 そのための認定講習事業の継続や研修事業の充実の考えがお話としてありました。また、専攻科派遣事業についても、今後の指導的な役割を担う教員の状況を勘案し、適切に対応するとの考えが示されております。文字どおり、適切な対処となる検討と事業の推進を求めるということは当然であります。
 厳しい財政状況下ではありますけれども、事、教育にかかわる事業というのは、教育権や子供たちの学習権の保障とその確保を最優先に考えるべきだと私は思います。
 財政事情のゆえをもって、教育にかかわる諸事業が安易に切り捨てられることがないようにと私は強く思うし、受けとめていただきたいというふうに思います。
 とにかく、世の中では、自立、共生のために環境をどのようにつくっていくのかということが叫ばれているわけでして、この部分にこの言葉が適切かどうかは別にしても、ヘレンケラーいわく、「障害は不便だけれども不幸ではない」と。問題は、その不便さを解消して、将来の自立に向けた環境づくりにどうやって関係者が頑張るか、その熱意を共有するということが極めて重要だと私は思い、お話をし、教育長のお考えもわかりましたので、ぜひ今後全力を挙げて頑張ってもらいたいということで、終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(小畑保則委員長) 三津委員の質疑は終了しました。
 米田忠彦君。
◆(米田忠彦委員) 私の方からは、精神的なものだとか資質が問われる指導力不足教員と、教師としての自覚と倫理観を失った不祥事教員についてということでお尋ねをいたします。
 まず、指導力不足教員についてということでお尋ねをいたします。
 決算書には、教員採用試験経費として2896万8000円、指導力不足教員の研修費として284万1000円、研修対象者の代替教員費として3409万8000が計上されており、そのうち、研修費と代替教員費につきましては、本来的に職務をしっかりと遂行することのできる優秀な資質を持つ教員が採用されていれば使用することのない、むだな経費であります。
 また、こうした資質に欠ける教員が、減少傾向ではなく、年々増加傾向にあることにつきましては、教育現場における大きな将来的不安を感じるところであります。
 文部科学省の調査報告によりますと、全国の教育委員会から指導力不足と認定された公立小・中・高の教員が2004年度には過去最多の566名に達し、この指導力不足教員の候補に挙がった教員のうち、78名がみずから退職の道を選び、377名が研修を受け、研修の結果、127名が現場復帰を認められた反面、131名が研修の継続対象となり、現場復帰できなかったことから教壇を去った教員が112名おり、その内訳は、依願退職者が99名、適格性に欠けるとの理由からの分限退職者が11名、懲戒免職者が1名、他職種への配置がえが1名という状況のようであります。
 また、資質的には、同僚や生徒とコミュニケーションがとれない教師、教科指導に間違いの多い教師、歌えない音楽教師、わけもなく激高し、どなる教師、児童の意見に対応できない教師、緊張して授業ができない教師、ビデオ頼みの授業をする教師などなど、種々さまざまですが、次代を担う大切な子供たちを健全に指導することのできないこうした教師の存在は、出会った子供が不幸では済まされないゆゆしき問題であります。
 そこで、道内の状況でありますが、道内での指導力不足教員は、平成16年度において、道教委関係で、小学校1名、中学校1名、高等学校2名の合計4名が認定となっており、1年間の指導研修を受けたようでありますが、研修結果がどうであったのか、お尋ねをいたします。
 また、これまでに職場復帰した教員のその後の状況はどうなのか、さらに、研修継続者については、どのような理由で継続となったのか、研修期間はどの程度を限度として行っているのか、それぞれお尋ねをいたします。
○(小畑保則委員長) 教職員課参事三沢俊孝君。
◎(三沢教職員課参事) いわゆる指導力不足教員の研修状況などについてでありますが、道教委におきましては、平成14年度に教員の指導力向上制度を導入したところでありますが、平成16年度におきましては、本制度の対象となった教員は4名おり、そのうち、研修の成果があった2名が本年4月1日付で職場復帰し、1名は3月末で退職、残り1名は現在も研修中であります。
 また、平成16年度末までに対象となった教員は6名でありますけれども、ただいま申し上げました2名を含め、3名が職場復帰し、いずれも支障なく授業や生徒指導などに当たっていると報告を受けているところでございます。
 なお、平成17年4月1日からは、新たに5名が対象となり、これまでに11名が指導力不足教員の認定を受けたところでございます。
 研修期間につきましては、原則として1年を単位とし2回まで更新することができることとしており、これまで更新した主な理由は、教科に関する専門的知識や指導に関する技術等が十分でない、児童生徒の状況を的確にとらえることができないなど、改善が十分に図られないことによるものとなっております。
 道教委といたしましては、今後とも、本制度の趣旨の徹底を図るとともに、指導力不足教員の解消に努めてまいりたいと考えております。
◆(米田忠彦委員) また、全国では、採用試験に合格しながら、1年間の条件つき採用期間を経て正式採用されなかった人数が、採用1万9565人に対して約1割の191人いる状況であり、その多くは依願退職で、そのうち、精神的疾患など病気によるものが61名、死亡者が5名おり、そのうち、4名は自殺者ということでありますが、道教委の場合はどのような結果になっているのか。さらに、不採用の主たる理由は何であったのか、お尋ねをいたします。
○(小畑保則委員長) 教職員課長山田寿雄君。
◎(山田教職員課長) 条件つき採用期間中の退職者についてでございますが、教員は、1年間の条件つき採用期間を良好な成績で勤務したときに正式採用となることとされているところでございます。
 道教委が平成16年度に採用いたしました教員756名のうち、正式採用とならず、依願退職した者は7名で、その内訳は、自己都合が4名、病気による者が3名となっているところでございます。
◆(米田忠彦委員) 次に、文部科学省では、義務教育諸学校において2006年度から第8次教職員定数改善計画をスタートさせる予定で、2010年度までの5年間で1万5000人の増員を計画しており、この間、全国で退職する教職員数は6万1000人が見込まれているようですが、道教委では、どの程度の退職者を見込み、どの程度の補充を考えておられるのか、お尋ねをいたします。
 またあわせて、より資質のすぐれた指導力のある教員を確保していただきたいと願うものですが、現状を踏まえ、今後どのような採用対策を考えておられるのか、お尋ねをいたします。
◎(三沢教職員課参事) 教職員の退職者の状況などについてでございますが、札幌市を除く北海道の義務教育諸学校における定年退職者数は今後5年間で約2100人と見込んでおります。
 これに伴う新採用などによる補充につきましては、国の新たな定数改善計画や、今後見込まれる児童生徒数の減少などに伴う学級減や学校の統廃合などの要素を勘案する必要があり、現時点での具体的な推計は難しい面もございますけれども、標準法に基づきまして適正な教職員配置に努めてまいりたいと考えております。
 また、道教委といたしましては、優秀な教員を確保することは教育水準の維持を図る上で極めて重要なことと考えております。引き続き、人物重視の観点に立った教員選考方法の改善に努めるとともに、より実践的な人材の育成に向け、教員養成大学などとの一層の連携を図ってまいりたいと考えております。
◆(米田忠彦委員) 指導力のある教員の確保、これは大変大事な案件でありますので、今後の形の中でいろいろ採用対策を考えながら、すばらしい教員を確保していただきますようにお願いしておきます。
 またさらに、文部科学省では、新規事業として、5億5000万円をかけ、各大学に対し、すぐれた教員を養成するための案を募集しており、現在、101件の申請があるとのことですし、各大学でも真剣な取り組み姿勢を見せ始めており、大学での教育実習とは別に、小中学校の授業を手伝いに行き、イベントに参加するなど、子供たちと直接触れ合い、子供たちになれ、学校の雰囲気に溶け込む訓練を取り入れている大学もあるようであります。
 本来的には、指導力のあるすばらしい教師は、大学が責任を持って育てていただいて、そして世に送り出していただければいいわけでありますけれども、その辺が充実をされていなかったことは事実でありますが、今後、大学の方では改善を続けていくということでありますから、それは今後の問題として期待するといたします。
 それで、道教委の採用候補者選考検査の中でも、第1次検査の教養検査、専門検査と、第2次検査の適性検査、論文検査、個別面接検査、集団面接検査、体育実技検査など、慎重を期してやられているわけでありますけれども、それに加えて、実際に生徒の前で、あるいは試験官の前で授業を行わせて、その授業ぶりも判断材料に入れるべきと考えるところでありますけれども、いかがでございましょうか。
 第2次検査対象者が17年度は2708名いたということですから、物理的に非常に困難な部分もあるのかもしれません。しかし、実際にこれを実施している県も最近はあるようでありますので、御所見をお伺いいたします。
○(小畑保則委員長) 教職員局長上林猛君。
◎(上林教職員局長) 教員採用選考検査についてでございますが、児童生徒の人格形成に強い影響力を持つ教員には、人間性豊かで、児童生徒の教育に情熱を持つ意欲的な人材を確保することが極めて重要なことと認識しております。
 このため、道教委といたしましては、これまでも、選考検査において、民間の方々の御協力を得ながら、幅広い視野に立って適性を多面的に評価する方法を取り入れることや、人物重視の観点から、面接時間を延長するなどの改善を図ってきたところであります。
 今後におきましても、他府県の状況も十分参考としながら、より実践的な人材の確保の観点に立って、選考方法につきまして、御提言のありました方法も含めて検討をし、改善に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
◆(米田忠彦委員) 先ほども申し上げましたように、本来的には、大学の方で、人の前に立って教えるとか、学校に協力いただいて、生徒の前で、教育実習の中で、もっとたくさんの機会をとらえてやっていく形が一番望ましいわけでありまして、受ける側がそれをやらなければいけないというのは問題があるわけでありますし、実際に採用した先生を再教育していかなければいけないというのも、これまた問題の残るところでありますから、今後は、大学側でもいろいろな方法をとりながら改善していくことを期待しているわけでありますけれども、それまでの間は、いろいろ道としても対応しなければいけない部分でございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 次に、不祥事教員についてということでお尋ねをいたします。
 わいせつ行為や窃盗事件を起こして懲戒免職になった教員が道教委関係で昨年16人おり、今年度も既に4人いるとのことであります。
 道教委では、2002年に、わいせつ行為をした教職員は、原則、懲戒免職としているにもかかわらず、処分者数の増加に歯どめがかからない状況で推移しているとのことであります。
 先生に対し、信頼とあこがれの気持ちで接する無垢で無防備な子供たちを常に家族のような気持ちで温かく見守り、健全な精神で触れ合い、倫理観を自覚しながら教育指導しなければならない先生が道を踏み外し、いたいけな子供たちを犠牲にすることは絶対に許されないことであり、断固阻止をしなければいけないことであります。
 そこでお尋ねをいたしますが、懲戒免職で、せっかく努力をしていた仕事を失い、訴えがあれば刑事事件として社会的制裁を受け、地位を失うなど、その代償は非常にはかり知れないものと日常自覚しておりながら、理性を失い、倫理観を失い、欲望のままに問題行動を起こす教師には、人間性の欠如、資質の問題がそこにあると思いますが、そういう事件が常に起こり得る可能性があるとしてみた場合、道教委の指導及び学校での予防対策はどのように取り組んでおられるのか、お尋ねをいたします。
◎(山田教職員課長) 不祥事の未然防止に向けた指導などについてでございますが、道教委といたしましては、これまでも、学校や市町村教委に対しまして、機会あるごとに、教職員の服務規律の確保につきまして通知を行い、各学校における取り組み事例や、管理職として注意すべき事項をまとめたチェックリストを示すなど、具体的な指導を行ってきたところでございます。
 また、昨年12月には、公務員としての心構えや服務上の取り扱いなどを示したハンドブックを全教職員に配付いたしまして、日常的にさまざまな場面において活用するよう指導してきたところでございます。
 さらに、今年度は、各道立学校におきまして、不祥事未然防止取り組み計画を策定するよう通知いたしますとともに、各市町村教委にも同様の取り組みを行うよう働きかけているところでございます。
 道教委といたしましては、学校教育の直接の担い手である教職員の活動は児童生徒の人格形成に大きな影響を及ぼすものでありますことから、今後とも、このような取り組みを通じまして、教職員の不祥事の未然防止に向けて全力を傾けてまいりたいと考えております。
◆(米田忠彦委員) ぜひともしっかり取り組んでいただきますようにお願いをいたします。
 また、被害者である子供さんが、被害の状況を保護者や学校に伝えるには非常に勇気が要ることと思いますけれども、だれにも言えず悩んでいる子供の駆け込み寺的役割として、何でも安心して相談できる校内の体制はどのようになっているのか、お尋ねをいたします。
◎(山田教職員課長) 学校における相談体制などについてでございますが、児童生徒が、学校生活におけるさまざまな問題について、ためらうことなく相談できるようにすることは大変重要であると考えております。
 このため、各学校におきましては、学級担任や養護教諭などが児童生徒からの相談に日常的に応じますとともに、各学期ごとに教育相談週間を設け、個々の児童生徒との面談を行うなどしているところでございます。
 また、スクールカウンセラーや子供と親の相談員などが配置されている学校におきましては、これらの相談員なども活用いたしまして、教育相談に応じているところでございます。
 道教委といたしましては、今後とも、教職員の研修やスクールカウンセラーの効果的な活用などを通じまして、児童生徒が相談しやすい校内体制の充実に努めてまいりたいと考えております。
◆(米田忠彦委員) 原因はいろいろあるかと思うのですけれども、最近、よくキレる子供さんたちがいて、それによって事件を起こす場合もありますし、ここのところは生徒による殺人事件が多発をしている感じがあります。
 そうした中で、いつも思うのは、親子関係が一体どうなっているのか、親というのは一体何なのかと思うような感じで親を殺してしまう殺人もありますし、また、単純といいますか、そのときの気分的な感じで、キレるとすぐに無差別に殺人を起こしてしまうようなケースもあるわけであります。
 そういうことに対してなるべく早くに相談できるというか、子供たちと触れ合う中で、その状況をとらまえて、それをきちっと精神的に整理してあげることができれば、状態的に大分変わるのかなと思うものですから、その辺は、しっかりと子供さんと相談できる学校内での体制というのを今後もっと強く推進していただきたいと思います。
 次に、子供だけの問題ではなくて、事件として提訴されなければ表面化しませんけれども、教職員間のセクハラ問題などもよく風聞されますが、今までに訴えがあったケースはどのぐらいあるのか、問題が発生した場合の対応措置はどのようにされているのか、また、道として、どのように指導し、学校内でどのような綱紀粛正対策をとられているのか、お尋ねをいたします。
◎(山田教職員課長) セクシュアルハラスメントについてでございますが、道教委におきましては、平成11年3月に策定をいたしましたセクシュアル・ハラスメントの防止等に関する方針に基づきまして、各学校に対し、職員間はもとより、児童生徒などに対するセクハラをも含めまして、職員が認識すべき事項、具体的な事例、校内での研修の実施、地域ごとの相談員の配置などについて周知するなどいたしまして、セクシュアルハラスメントの防止に努めているところでございます。
 この6年間で職員間のセクシュアルハラスメントに係る事故報告のありました4件につきましては、懲戒処分を行いますとともに、職員間のセクハラに関する相談のございました7件につきまして、校長を通じて厳しく指導するなどの措置を講じてきたところでございます。
 道教委といたしましては、今後とも、方針の徹底を図るなどいたしまして、各学校におけるセクシュアルハラスメント防止の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
◆(米田忠彦委員) また、道教委といたしましては、今秋をめどに懲戒処分の指針をつくり、教師の自覚を促し、問題行動の抑止につなげたいとしているようでありますけれども、人間はあくまでも人間であり、神様ではありませんから、教師として常に抑圧された状況下にあるのであれば、それを何かで発散、クリアし、いつでも健全な精神状態を保持できる体制をつくれなければ、どこかで爆発し、結果として思いもよらない事件を引き起こす可能性があります。
 文書でさらに押さえつけるだけではなく、日常の教師の勤務状況、ストレスの蓄積状況などについて、学校全体で気を配り、把握しながら、適切なアドバイスにより、メンタル的ケアを心がけることも一つの方途と思いますが、その点で、どのように取り組んでこられたのか、御所見をお伺いいたします。
◎(上林教職員局長) 教員の心身の健康の保持についてでございますが、教職員は日常的に児童生徒と接する立場にあり、心身の健康を保持・増進することは、学校教育を円滑に実施するという観点からも重要なことであるというふうに考えております。
 道教委といたしましては、これまでも、メンタルヘルス対策の一環として、本人や家族からの電話や面接の相談に対応するため、精神科の医師や保健師を相談員とする心の健康相談室の設置や、全道30カ所を会場とする会議などに専門の講師を派遣するメンタルヘルスセミナーの開催などを実施してきたところでございます。
 また、本年7月には、全教職員にメンタルヘルスに関する正しい知識を普及する、職場におけるストレス要因の軽減を図る、心の病による休職者の減少を図る、これらのことなどを目標にメンタルヘルス計画を策定するとともに、管理監督者の正しい認識と理解に資するためのハンドブックを作成・配付しながら、意識の啓発を図っているところでございます。
 道教委といたしましては、今後とも、このような取り組みを通じ、メンタルヘルス対策は職場の中の人間関係が大切であるということを基本に、教職員一人一人が個々の能力を十分に生かし、心身ともにゆとりを持って仕事ができるよう、職員と職場の健康づくりに努めてまいりたいと考えております。
◆(米田忠彦委員) 最後に、次代を担う子供たちのために、教師として誇りと自信を持ち、生徒から全幅の信頼を得て、教育に情熱を持って取り組める先生の確保・育成について全力を挙げて対策を講じていただきますよう重ねてお願いして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(小畑保則委員長) 米田委員の質疑は終了しました。
 以上で通告の質疑は終了しました。
 これをもって、教育委員会所管にかかわる質疑は終結と認めます。
 以上をもって、本分科会における質疑はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。
 付託案件の審査経過に関する委員長報告文につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(小畑保則委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
△1.委員長の閉会のあいさつ
△1.閉会
○(小畑保則委員長) 本分科会を閉じるに当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 御承知のとおり、本分科会は、去る9月28日に設置されて以来、各位の御精励によりまして、本日、分科会における質疑を終了することができました。
 この間、斉藤副委員長を初め、各会派理事、各委員には、分科会の運営につきまして格別の御協力を賜りましたことを衷心より感謝申し上げて、簡単ではございますけれども、一言ごあいさつにさせていただきます。
 ありがとうございました。
 これをもって第2分科会を閉会いたします。(拍手)
  午前11時56分閉会