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北海道 北海道

平成17年決算特別委員会第2分科会−11月11日-04号




平成17年決算特別委員会第2分科会

平成17年 決算特別委員会
                会議録 第4号
北海道議会  第2分科会
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平成17年11月11日(金曜日)
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出席委員
 委員長
  小畑保則君
 副委員長
  斉藤 博君

  棚田繁雄君
  藤沢澄雄君
  小谷毎彦君
  田村龍治君
  金岩武吉君
  横山信一君
  米田忠彦君
  田渕洋一君
  喜多龍一君
  船橋利実君
  三津丈夫君
  佐々木恵美子君
  伊藤条一君
  花岡ユリ子君
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出席説明員
   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   農政部次長     富樫秀文君
   農業経営局長    渡邊 毅君
   農村振興局長    伊藤 仁君
   農政部技監     山崎照夫君
   食の安全推進室長  東 修二君
   競馬事務所長    北村 健君
   食品政策課長    橋本博行君
   食品政策課参事   鞍懸 周君
   農産振興課長    佐藤 泉君
   農産振興課参事   吉川孝志君
   畜産振興課長    加藤和彦君
   畜産振興課参事   両坂 隆君
   農政課長      竹林 孝君
   農政課参事     加藤 聡君
   同         大西ちゅうご君
   農業経営課長    吉田良一君
   農業支援課長    近藤 司君
   農地調整課長    水口博史君
   農村設計課長    坂井秀利君
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   経済部長      近藤光雄君
   経済部参事監    高井 修君
   経済部次長     赤岡 洋君
   兼経済政策室長
   経済部次長     代田雅彦君
   兼新産業振興室長
   商工局長      内田幹秀君
   労働局長      清兼盛司君
   観光のくにづくり  成田一憲君
   推進室長
   観光のくにづくり  伊藤邦宏君
   推進室参事
   同         阿部啓二君
   経済政策室参事   立花謙二君
   新産業振興室参事  千葉 均君
   総務課長      大谷謙一君
   資源エネルギー   志村幸久君
   課長
   産業立地課長    黒河内俊二君
   産業立地課参事   猪飼秀一君
   商工振興課長    永田吉則君
   商工振興課参事   黒津俊雄君
   産業支援課長    木田 勇君
   商業経済交流課長  坂口 収君
   商業経済交流課   高橋 徹君
   参事
   同         吉原 裕君
   金融課長      山口俊明君
   雇用対策課長    吉野三郎君
   労政福祉課長    小林良悦君
   人材育成課参事   村井 孝君
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議会事務局職員出席者
   議事課主幹     石井健治君
   議事課主査     田中利昭君
   同         竹内賢一君
   同         藤牧直人君
   同         杉山善康君
   同         渡辺俊之君
   同         仁多見雅人君
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   政策調査課主査   佐々木良明君
   同         楠 健太郎君
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  午前10時開議
○(小畑保則委員長) これより本日の会議を開きます。
 この際、御報告いたします。
 本委員会委員長から、本分科会の鈴木泰行委員と、第1分科会の佐々木恵美子委員の分科委員の所属変更を許可した旨の通知がありましたので、御報告いたします。
 本日の会議録署名委員は、
                       米田忠彦委員
                       田村龍治委員
にお願いいたします。
 それでは、
報告第2号 平成16年度北海道一般会計及び特別会計歳入歳出決算に
      関する件
を議題といたします。
△1.農政部所管審査
○(小畑保則委員長) これより農政部所管にかかわる審査を行います。
 質疑の通告がありますので、順次、発言を許します。
 藤沢澄雄君。
◆(藤沢澄雄委員) おはようございます。
 いろいろお話もあるようでございますが、けさ、質問に先立ちまして新聞報道がありました。中身を詳しく読みますと、あくまでも建議を尊重する流れだということで、おおむねいい方向に向かえるのかもしれないという感触を得ておりますが、それはそれとして、決算特別委員会でございますから、16年度の決算を中心に、これまでの5年間を振り返って質問をしてまいりたいと思います。
 まず冒頭に、私の個人的なことではございますが、出身というか、仕事の関係で、いろいろ誤解をされることもあろうかと思います。そしてまた、たまたま出身が日高ということもありまして、自分のところのことばかりだと、本当に利益誘導的にとらえられることも多々あろうかと思いますが、私は、道議会議員として、全道規模の感覚に立ちまして、しっかりと質問をしてまいりたい。そして、トーンとしては、ただ単に競馬を残すべきだという発想ではなく、やはり、地域の経済も含めて、道財政に少しでも寄与することを考えた競馬のあり方はどうあるべきかという、そんなつもりで質問したいと思っております。
 時間もないので、端的に行きたいと思います。
 昨日、本年度の競馬が終了いたしました。まずは、その実績についておさらいをしたいと思いますので、数字の方をよろしくお願いいたします。
○(小畑保則委員長) 競馬事務所長北村健君。
◎(北村競馬事務所長) 17年度の開催結果についてでございます。
 本年度のホッカイドウ競馬につきましては、4月20日に札幌競馬場で開幕をいたしまして、昨日、門別競馬場におきまして、全日程の87日間を終了いたしたところでございます。
 発売額につきましては、約114億7000万円と相なりまして、予算計画上の数字から比較いたしますと87.5%ということで、大変厳しい結果でございましたが、前年との比較でまいりますと101.4%ということでございまして、わずかながら前年を上回る結果になったところでございます。
 また、入場者数につきましては、前年比99.1%、また、1人当たりの購入額につきましては、1万5000円ということで、前年比92.8%という結果になってございます。
 以上でございます。
◆(藤沢澄雄委員) 確かに、全国規模で考えた場合も、競馬の売り上げというのは下がっております。そんな中で、ホッカイドウ競馬は、唯一、3年連続の対前年度比プラスの売り上げということは大変大きな成果だと私は思いますし、これは、ある意味では胸を張るべき部分だなと、関係者の皆様に心から敬意を表したいと思います。
 続きまして、皆さんが御承知のように、本年は、いわゆる運営改善の5カ年計画の最終年ということでありますが、振り返りまして、これをどのように評価しているのか。残念ながら、当初予定の赤字からの脱却というわけにはいかなかったわけですが、その辺も含めて評価をお願いいたしたいと思います。
○(小畑保則委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 5カ年間の評価についてでございますが、競馬事業をめぐる厳しい環境の中で、ホッカイドウ競馬は、平成13年度以降、抜本的な運営改善に取り組むこととして、従業員の削減や、賞金、諸手当の見直しなどによる経費の低減とあわせて、3連単などの新型馬券の導入やミニ場外発売所の設置、他主催者との広域場間場外発売の拡大、さらには、全国で初の認定厩舎制度の導入など、独自の取り組みを進めてきたところでございます。
 この結果、発売額は15年度から本年度まで3年連続で前年を上回り、一般会計からの借入金も、13年度の28億4000万円から、16年度には13億6000万円と半減するなど、ホッカイドウ競馬の運営改善は着実に進んできたものと考えております。
 しかしながら、長引く景気の低迷やレジャーの多様化などによりまして、入場者の減少と1人当たりの購入額の低下が影響し、売り上げを大きく伸ばすことはできず、一般会計からの借入金を解消するに至らなかったところと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 大体、今まで言われてきたことであります。それは、十分想像できる範囲内、想定内で、売り上げに対する厳しい悪条件の積み重ねであったかと思うわけであります。
 ただ、ほかにもホッカイドウ競馬特異の何かがあるのではないか。例えば、JRAとは情報量の違いとかがあるとは思うのですが、最も根本的なこととして、いわゆるレースがおもしろくない。これは、裏を返せば、余りにも馬券がかた過ぎるというようなことがあると私は思うのです。それに対して、できれば、専門家の所長から、原因というか、その辺に対してのコメントをいただきたいと思っております。
◎(北村競馬事務所長) どちらにしても、競馬は水ものという部分がございまして、走ってみなければわからぬということがございますが、中央競馬と比べまして、必ずしも私どもの馬券の配当が少ないということでもないのではないかというふうに私自身は思っております。
 特に、私どものメーンでございます2歳戦につきましては、私も毎日のように見ておりますが、大変荒れておりまして、逆に経営上はちょっと厳しいぐらいのところでございます。そういう点だけを見れば、それほど大きな違いはないと思います。
 ただ、やはり、3歳以上の古馬を含めてのレース内容ということからいけば、特に春先は馬の資源が少ないということもございまして、ある意味では、その辺がお客さん離れにも多少は影響しているのではないかというふうに分析をしております。
◆(藤沢澄雄委員) 確かに、2歳戦はおもしろい部分はあります。ただ、2歳戦導入に当たっては、内部厩舎関係者からは、2歳戦は非常に売れにくいのだということがありました。私自身も、ホッカイドウ競馬に限っていえば、2歳戦を中心とした、いわゆる来年度のスターを生む場所だというような形の位置づけが必要だというふうにずっと思ってまいりました。それが少しづつ定着してきたのかなというふうに思っています。
 ただ、古馬の馬券がかたい、面白くないというのは、交流が足りないのだろうと私は思うのです。これは、ホッカイドウ競馬だけではなく、全国の地方競馬あるいは中央競馬等を含めた馬の交流をどうやったらできるかということをこれから考えていくべきだというふうに思っております。
 次の質問に入ります。
 それでは、これまで、収入を確保・拡大するために具体的にどのような振興策をとってきたのか、伺います。
◎(北村競馬事務所長) 16年度にとりました振興策についてでございます。
 私どもは、収入を確保あるいは拡大するということで、発売面におきましては、特に売り上げ増が期待できます旭川のナイター開催を拡大いたしますとともに、16年度におきましては、中標津町、留萌市に、Aiba──ミニ場外発売所を開設いたしました。
 また、道外発売につきましても、発売をいただく主催者の数をふやす、あるいはレース数をふやすといったようなことにも取り組んでまいりまして、そういった点を中心とした発売拡大に取り組んでまいりました。
 さらに、新設をいたしましたAiba札幌駅前というものも活用いたしまして、特に、ホッカイドウ競馬が開催できません冬場につきまして、南関東を中心といたしました他の主催者の馬券を通年で発売させていただくというようなことで収入確保に努めてきたところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 経営の基本というのは、「入るを量りて出ずるを制す」という言葉がありますように、売り上げを伸ばすばかりではなく、やはり、経費の節約というものも当然必要だと思います。
 そこで、16年度におきましては経費削減に対してどれだけの努力をされたのか、伺いたいと思います。
◎(北村競馬事務所長) 経費の節減についてでございますが、平成13年度からの運営改善の抜本的な見直しという中で、14年度には、賞金、諸手当の大幅な削減をいたしました。
 また、委託業務費あるいは施設の借上料といったようなものも、値引き交渉等の中で引き下げをいたしましたし、また、従事員も大幅に削減を行ったところでございます。
 平成16年度におきましても、引き続き、従事員の削減を中心といたしました人件費の節減を行いましたし、また、委託業務費あるいは施設の借上料等についても、引き続き値引き交渉等をお願いいたしまして、開催経費の節減に努めてきたところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 16年度に限って言えば、当初の計画の売り上げ、赤字額も十分クリアしたということで、単年度に関しては関係者の努力に私は敬意を表するわけであります。
 次の質問に参ります。
 赤字経営の中で、公社職員の給与あるいは旅費を道職員に準ずるということは果たして妥当なことなのか。それから、窓口業務などを行う臨時職員は道が直接雇用しているということですが、例えば、振興公社が職員を直接雇用し、臨時職員として雇うことによって経費の節減が図られないのかということも一つの考え方だと思いますが、それに関しての御見解を伺いたいと思います。
◎(北村競馬事務所長) 軽種馬振興公社の人件費等についてでございますが、公社職員の給与につきましては、公社の就業規則に基づきまして、公社の理事長が定めます給料格付表によることとなってございます。現在のところは、北海道職員の給料表などを準用しているところでございます。
 また、競馬の開催にかかわります公社職員の旅費につきましては、北海道地方競馬実施条例施行規則に基づきまして、公社の職員を私どものホッカイドウ競馬の開催執務委員に任命いたしておりますことから、北海道の旅費規程に基づいて支給をしているという現状でございます。
 さらに、臨時従事員につきましては、配置の見直し、あるいはパート制の導入といったようなことによりまして、人件費の節減に努めておりますし、実は、雇用単価につきましても、最低賃金を適用してお願いしているという状況にございます。
 いずれにいたしましても、今後のホッカイドウ競馬のあり方を検討する中で、これらの点についても十分検討してまいりたいというふうに考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 例えば、競馬事務所職員の皆さん、そして公社の職員の皆さんの競馬開催における出張旅費というのは年間で4500万円かかっているわけです。もちろん、実費の部分も多々あるかと思いますが、この辺も含めて、旅費の見直し、それから、常駐できるような体制がとれないかということも一つの考えだと思っております。
 次の質問に参ります。
 事務委託に関してですが、競馬法が改正になりまして、民間というか、事実上は公益法人という部分に対してですが、競馬の運営に関する業務委託ができることになりました。例えば、振興公社に関しましても、補助金という形ではなく、委託という形の契約も一つの考えとは思いますが、その辺に関して見解を伺いたいと思います。
◎(北村競馬事務所長) 事務の委託についてでございます。
 本年1月の改正競馬法の施行によりまして、競馬の実施に関します事務のうち、競馬番組の決定あるいは到達順位の判定などの競走の実施に関しまして、公益法人に委託することが可能となりました。
 御指摘の点も踏まえまして、公社に対する委託のあり方につきましても検討を進めていくことが必要であるというふうに考えております。
◆(藤沢澄雄委員) それでは、例えば、馬主会、調騎会などにも補助金が出ていると伺っておりますが、これは本当に必要なものなのか、その辺も見解を伺います。
◎(北村競馬事務所長) 団体への補助金でございますが、北海道馬主会や北海道調騎会あるいは北海道厩務員会、これらは、ホッカイドウ競馬の中での不正行為あるいは不正事件を防止し、競馬の公正確保を図るために、組織の強化とあわせまして、それらに向けた各種の事業活動を展開しておりまして、私ども道といたしましては、こうした事業に対してこれまで補助を行ってきたところでございます。
 今後とも、競馬事業の公正確保を図っていく上で、馬主会あるいは調騎会の果たす役割というものも重要であろうというふうに考えておりますが、補助対象といたします事業につきましては、その必要性あるいは効果などにつきましても十分検証しつつ、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 要は、中身の問題だと思いますので、活動内容というか、その辺も十分検証を続けていっていただきたいというふうに思います。
 次の質問です。
 警備、清掃あるいは保守などについて委託契約をしているものが多々あるかと思いますが、細切れの契約をやめて一本化を図ったり、長期間の契約を導入することによって、ひょっとするとコスト削減もねらえるのではないかというふうに考えますが、見解を伺います。
◎(北村競馬事務所長) 委託契約の方法でございますが、警備あるいは清掃などの委託契約につきましては、これまで、冬期間の南関東の開催日程が非常に不確定だったというようなこともございまして、ホッカイドウ競馬の開催期間と、終了後の冬期間の南関東の場外発売期間とを分割して契約してきたという経緯がございますが、実は、本年度におきましては、コスト縮減を図ります観点から、一部の委託契約につきましては、契約変更があり得るという条件の中で、一本化による委託契約を行っておりまして、現在やっております一本化した委託契約の検証なども含めて、今後の委託契約を取り進めてまいりたいというふうに思っております。
 また、年度当初に契約しますと準備がおくれるということもございまして、その分、コストもかかるのではないかというようなこともございまして、委託契約を前年度において締結できるという長期継続契約については、契約事業者が事前に業務の準備ができるという効果を期待いたしまして、そういった長期契約の導入によるコスト縮減、これらについても可能性を十分検討してまいりたいというふうに考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 今回、私も、いろいろ決算の書類を調べてみまして、競馬というのは本当にお金がかかるのだなと改めて感じました。
 例えば、トータリゼータシステム──これは、馬券のオッズを出すシステムだと思うのですが、この保守という形で、ランニングコストなのかもしれませんが、これが1億8000万円強かかっている。それから、着順判定、場内のテレビ放送、それに対する保守、そして場外のテレビ、あとは、衛星中継──スカイパーフェクトTVに対する契約だとか、これを全部入れますと、ちょっとけたが大きいのですが、3億7800万円強かかっているということで、これが高いのか安いのか、私も素人ですから、わからないのですが、この辺の検証というか、いろいろな契約のあり方を再度考え直すということもこれから必要になってくるのではないか。
 聞くところによると、放映という業務は、人件費を考えると、そんなにかからないのだという話も、個人的にではありますが、情報として仕入れておりますので、その辺も再度検討いただきたい。
 それから、場外馬券場あるいは競馬場からの現金輸送に係る経費が年間で5220万円です。売り上げに対して本当にこれが妥当なのか。例えば、中標津で現金輸送に係る経費は月に60万円で、売れるのは、たしか1000万円ぐらいです。それに対して60万円というのはちょっと高いかなと思います。1日に何回か現金輸送をするのですが、恐らく、金融機関との距離の問題も出てくるのだとは思いますが、1回に2万1000円もかかっているということがありまして、これは、契約の仕方もあろうかと思いますけれども、こんなにお金がかかっているのだなということで、いろいろ検討の余地はまだまだあるのかなというふうに私は思っております。
 次の質問です。
 運営委員会でこのたび出されました建議について少し伺っていきたいと思います。
 建議では、まだまだ発売拡大の可能性はある、経費についても削減の余地はあるとしておりますが、具体的にどのようなことが考えられるか、お教えください。
◎(北村競馬事務所長) 運営改善につきまして、今後の可能性ということでございますが、私どもホッカイドウ競馬といたしましては、これまでもさまざまな運営改善に取り組んでまいりましたが、特に、今後の発売拡大策といたしましては、ミニ場外発売所をさらに新設してまいる、あるいは、道外におきます発売の開催場ですとかレース数を拡大していく、さらには、インターネット関連企業との連携によりますネット発売といったようなことがこれからの可能性としてはまだまだ十分残されているというふうに思っております。
 また、開催経費の方の節減につきましては、運営全般にわたりまして徹底した見直しを行うのは当然でございますが、さらに、競馬法の改正で可能となりました民間委託を進めるなどによりまして、なお一層効率的な運営が図られる余地があるというふうに私どもとしては見ております。
◆(藤沢澄雄委員) 実は、2定の予算特別委員会でも私は質問させていただきました。そのときに、いろいろ、アイデアというか、考えられることも提言させていただきました。すべてが採用ということにはいかないとは思いますが、その中の一つとして、例えば、スポンサー制を導入したらどうですかと。
 このたび名古屋競馬場で行われましたJBCレース──これは、非常に高い賞金で、全国から注目を浴びるレースなのでありますが、そこで初めて、1000万円の冠レースというか、スポンサーがつきました。これは、このレースに対するインセンティブがある程度認められた部分だと思うのです。
 私は、当然、ホッカイドウ競馬もそういうスポンサーを取り入れることによって、少ない賞金を少しでも補うということで、これからは考えられる部分だと思いますので、その辺について、これまでの実績というものがありましたら、お教えください。
◎(北村競馬事務所長) ホッカイドウ競馬に対しますスポンサーということでございますが、直接的なスポンサーという形にはなりませんが、ホッカイドウ競馬といたしましては、一つは、スタリオンレースということで、生産界の方から大変な御支援をいただき、有名種牡馬の種つけ権を副賞として贈呈するといったレースを従前から提供していただいておりまして、本年で71レースほどやらせていただいております。
 また、協賛レースということで、これも、近年、大変御支援をいただいておりまして、ことしは89レースですが、昨年は79レースでございましたから、10レースほどふやしてございます。正直申し上げまして、最後の浦河開催は大変多くの申し込みがございまして、それを協賛レースに仕上げるのに大変苦労したというようなこともございます。
 ただ、委員が御指摘の、レースそのものの全体の運営にかかわっていただくスポンサーという点につきましては、私どもも、ある意味で、ホッカイドウ競馬の広告媒体としての魅力というものも検討しながら、実は、開催中に幾つかの企業にもお話をした経緯がございますが、その辺は、なかなか腰が重いといいますか、例えば、どういうところに広告を出すかについても、競馬場の中でもいろいろ制約がございますので、そういった点はまだまだ研究の余地があるのではないかというふうに思っております。
 また、働きかける相手方についても、一般の企業もあれば、競馬界にかかわる周辺の企業等はもう少し魅力のあるところを感じてくれるのではないかというふうに思っておりまして、その辺は、引き続き検討し、働きかけも続けてまいりたいというふうに思っております。
◆(藤沢澄雄委員) 昨年のコスモバルクの人気からもわかるように──まだ終わったわけではありませんが、可能性というか、話題づくりを提供することによって、広告の価値というのはまだまだ幾らでもあると思いますので、引き続き御検討願いたいと思います。
 2定での提言もありますし、ある程度割愛させてもらいますが、例えば、クレーミングレースに対する導入も検討してほしいとか、それから重勝式馬券のこと、そして、アジアからの観光客に対して、食事と馬券とをセットにしたナイター馬券を楽しんでもらうというものも考えてはどうかというようなことも提言させていただきました。ぜひとも前向きに御検討願いたいと思います。
 次の質問です。
 建議では、引き続き競馬を運営していく場合には、より高いハードルを設けて、当面の財政負担の軽減はもちろん、収支改善の見通しを常にチェックしていくことが必要とされております。知事も同じような答弁をされておりました。この件に関してどのように受けとめているのかをお聞かせください。
◎(佐藤農政部長) ホッカイドウ競馬のあり方についてでございますが、本年9月、北海道地方競馬運営委員会から、ホッカイドウ競馬のあり方について、軽種馬産地に立脚する競馬として継続することは意義があるとの建議をいただいたところでありますが、私としましては、道財政が危機的な状況にある中で、道民の理解が得られるようなさらなる運営改善の見通しや、その達成状況の管理等について検討していくことが必要であるというふうに考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 次に、建議でも述べられておりますが、ホッカイドウ競馬は、JRAを初め、国内競馬事業の発展に寄与するとともに、地域経済や雇用にも大きな役割を果たしていると言われております。ホッカイドウ競馬の果たす役割、そして意義に関して道の考えをお聞かせください。
◎(佐藤農政部長) ホッカイドウ競馬の役割についてでございますが、競馬については、道民への娯楽の提供はもとより、地域における雇用の確保や経済の振興などに役割を果たしているものと考えております。
 特に、ホッカイドウ競馬は、産地に立脚した競馬として、中央競馬や他の地方競馬への競走馬の供給機能を担うとともに、生産者の生産意欲の維持や育成技術の向上などを通じて、軽種馬生産体制の安定化、ひいては国内の競馬事業の発展に寄与しているものと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 大変前向きな御答弁で、うれしく思うわけでありますが、以前、道の方とお話をしたときに、馬産地が残るためであれば、競馬はなくてもいいのかなというような話を聞いたことがありました。正直、何もわかっていないなというふうな感想を私は持ちました、残念ながら。
 今、部長からも答弁がありましたように、中央競馬あるいは他の全国の地方競馬に対する供給基地としての役割を担っているのだという部分は絶対に切り離して考えられない部分だと思っております。
 現在、約3000頭と言われる毎年の地方競馬の登録馬のうちの800頭はホッカイドウ競馬でデビューするわけであります。これがもしなくなれば、一体どのようなことになるのか。当然、中央競馬にも影響は及ぶものと思われますし、中央競馬は今でも3000億円の国庫納付金を納めておるわけでありますから、JRAを含めて、その辺の重要性というものもぜひとも訴えていただきたいと思っております。
 私がしゃべると、産地のことばかりというふうにとられがちですが、これは、北海道でしかできない一つの産業というようなとらえ方もぜひともしていただきたいというふうに思っております。
 それでは、最後の質問ですが、建議では、産地との一体的な協力体制の構築、そしてまた、ホッカイドウ競馬の運営改善に役に立つ具体的な支援措置を国やJRAに対しても求めるようにとうたわれておりますが、具体的には何をどのようにしていくのか、お聞かせください。
◎(佐藤農政部長) 関係者の支援・協力についてでございますが、ホッカイドウ競馬は、これまでも、産地やJRAなどから多大な御支援や御協力をいただきながら運営改善を進めてきたところでございます。
 今後のさらなる支援につきましては、例えば、産地につきましては運営の協力や出走馬確保などを、また、JRAにつきましては現行支援の拡充や受託発売などについてお願いしていかなければならないというふうに考えております。
 さらに、国に対しては、引き続き、競馬開催県と連携し、地方競馬全国協会交付金制度の見直しや馬主資格の条件緩和など、地方競馬への支援を求めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(藤沢澄雄委員) ありがとうございます。
 ホッカイドウ競馬だけでは解決できないいろいろな問題があることも承知しております。そして、私も、いろいろ勉強すればするほど、各競馬場の馬主会や調騎会も含め、既得権益を守ろうとする抵抗が随分あることがわかりました。だから、馬の交流というのはなかなか進まないのだということもよく存じ上げております。この辺を変えることが日本全国の地方競馬を変えていくという部分で不可欠な部分だと私は思っております。
 そして、もう一つ皆さんにお話ししたいのは、日本の競馬の馬券の総売り上げの約3兆4500億円というのは、世界の馬券の売り上げの3分の1を占めているのだという数字もあります。ですから、私は、その中で、110億円強を売っているホッカイドウ競馬は、やり方さえ変えれば、十分に赤字から脱却できるものだと考えております。
 もちろん、それには賞金体系も含めた改革が必要だと思っております。それは、私も馬主の一人でありますから、どういう形なら馬主の経済も成り立つような賞金体系ができるのかという腹案を持っておりますので、その辺も含めて、大改革が必要ではないかと思っております。
 また、競馬開催におきましても、産地からの支援も含めて、今の体制のままやっていては、やはり、ある程度限界もあるのかなというふうに感じております。
 公益法人が認められたということもありますし、組織がえというか、新たな公益法人を立ち上げるということも考えの一つでありますので、その辺を含めて、ホッカイドウ競馬の抜本的な改革をして、民間に委託できるものはすべて委託するというようなスタイルで、新しいアイデアに俊敏に挑戦する、そして、発信力を持って、話題性をとにかく投げかけていく、そんな競馬のスタイル──ある意味、興業ですから、そういうことも考えていっていただきたいなというふうに思います。
 実は、前回、予特で質問したときに、ちょっと時間もなく、私にとってはいい答弁をいただけなくて、文句をいろいろ書いたら、職員の皆さんからおしかりを受けまして、あそこまで書かれるとつらいと言われましたが、逆に、私は、それぐらい反骨心を持っていただきたいと。そして、赤字があってもしようがないじゃなくて、極力、任された部分で最善を尽くして、少しでも赤字を減らす、そういう形で努力をしていただきたいと思います。
 実は、私と同じ日高出身の金岩先生も質問することになっておりましたが、今回取り下げられましたので、金岩先生の分もまとめて質問させていただいたつもりであります。とにかく、110億円強の売り上げがあれば、絶対に赤字を解消できると私は思います。その辺をもう一度考えていただきたいし、一緒に考えてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 質問を終わります。
○(小畑保則委員長) 藤沢委員の質疑は終了いたしました。
 小谷毎彦君。
◆(小谷毎彦委員) それでは、通告に従いまして、順次質問をしていきたいと思います。
 農政というのは、今までばらまき型ではなかったのか、こんなふうに思っていますけれども、そこから、担い手に施策を集中させる、こういう戦後農政の最大の改革が行われて、経営所得安定対策の仕組みが決定されまして、今後、その着実な推進が重要な課題なのではないだろうか、こういうふうに思っております。
 また、WTO農業交渉につきましては、12月の香港での閣僚会議を控えて、今盛んに進められていますけれども、緊迫の度を増しているのではないか、こんなふうに考えております。
 さらに、アメリカ産牛肉の輸入再開が動き始めておりまして、本道農業にかかわって、今後どのようにするのかという問題が山積しているのではないかというふうに思っておりますから、そういうことも含めまして、基本的な考え方について順次伺っていきたいと思っております。
 農林水産省の調査によりますと、ことしの2月で全道の農家戸数が5万2451戸と、この5年間で、実に1万戸余り、16%の減少で、あわせて、耕作放棄地も4000ヘクタールふえまして、1万9459ヘクタールということでありました。
 高齢化の進行と担い手不足が深刻化します本道農業の現状と、このような事態を招いた主な理由等についてどのような認識をされているのか、まず伺っておきたいと思います。
○(小畑保則委員長) 農政課長竹林孝君。
◎(竹林農政課長) 本道農業の現状についてでございますけれども、先月末に公表されました2005年農林業センサス結果の概要によりますと、委員が指摘のとおり、家族経営による農業経営体数の減少や農業従事者の高齢化の進行、耕作放棄地面積の増加などといった状況が明らかになっております。
 これは、道内の新規就農者数は増加傾向にはありますものの、その充足率が3割程度にとどまる一方で、後継者のいない小規模農家等におきましては、農業の国際化の進展による輸入農産物の増加や価格の低迷など、今後の農業情勢に対する不安があることなどから、作付の中止や離農が進んだことによるものと考えております。
 こうした農業構造の変化に適切に対応し、本道農業・農村が安全で良質な食料の安定供給や、国土、環境の保全など、その役割を持続的に発揮していくことが重要であると認識しております。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) 私が今申し上げたとおり、農家戸数が大きく減少する中で、この5年間の動きを見ますと、10ヘクタール未満の小規模農家が27%減少しまして、逆に、50ヘクタール以上の大規模農家が12%ふえるという状況にあります。大規模層では、離農者の農地を集め、経営規模の拡大が進んでいるわけですが、一方では、小規模層の減少に伴いまして、集落機能、農村地帯の機能が低下をすることが危惧されるわけでありますけれども、後継者のいる農家が24%ということで、5年前から比べると10ポイントも低くなってございます。
 こうした状況のもとで、規模拡大するだけではなくて、逆に、規模を縮小して、大型農業から、小規模集約、ゆとりのある農業へ転換する、こういうことが今求められているのではないかというふうに私は思っていますし、地域全体の人口の維持とバランスのとれた農業構造ということも目指すべきというふうに考えますので、道の認識を伺いたいと思っています。
○(小畑保則委員長) 農業経営局長渡邊毅君。
◎(渡邊農業経営局長) これからの地域農業についての御質問でございますが、本道の農業・農村の持続的発展を図っていくためには、品質の向上やコストの低減に取り組む効率的かつ安定的な農業経営体の育成確保というものが重要であると考えております。
 このため、規模拡大への支援や、経営の複合化、多角化というものの推進を通じまして、地域農業の核となる担い手の育成確保というものを図ることが重要でありますが、それに加えまして、先生が御指摘の小規模農家等につきましても、地域の特性や創意工夫を生かして、地域農業をともに担う仕組みづくりというものを進めて、多様で体質の強い農業経営を確立していくということが地域農業の活性化を図る上で極めて重要であると認識しております。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) 次に、WTOの交渉についてですけれども、昨日等のテレビ等でも、輸出国、輸入国などの主張が平行線になっているということでありまして、特に、上限関税の考え方については大きな隔たりがあるのだろうと思っていますが、現在までの交渉における主な論点と今後の見通しについて、そして、道としての対応などについてあわせて伺いたいと思います。
○(小畑保則委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) WTO農業交渉についてでございますが、現在、本年12月に香港で開催されます閣僚会議でのモダリティー合意に向けて、我が国を含む食料輸入国グループであるG10のほか、アメリカやEUなどの主要国、主要グループによる大詰めの交渉が行われているところでございます。
 各国提案の主な論点となっている関税削減率や上限関税の設定、重要品目の数やその扱いについて、我が国を初めとした食料輸入国と、アメリカやブラジルなどの輸出国の提案内容に大きな隔たりがあることから、今後の交渉の行方は不透明な状況となっており、交渉の結果いかんによっては、高関税品目を多く抱える本道農業や地域経済にも大きな影響及ぼすことが懸念されているところでございます。
 このため、道としましては、関係団体などと密接に連携をとりながら、米を初め、本道の主要産品である畑作物や乳製品等に係る適切な国境措置の確保などについて、引き続き国に対して強く求めてまいりたいと考えております。
◆(小谷毎彦委員) 次に、品目横断的経営安定対策について伺っていきますけれども、加入対象者については、本道におきまして、10ヘクタール以上の水田・畑作経営による認定農業者、20ヘクタール以上の特定農業団体ということになってございますが、これ以外でも、知事の申請によりまして国が別途基準を設けることなどが可能となってきているところでありますけれども、道では、このただし書きにより、どの程度の農家が対象となると見込まれているのか。
 また、この要件以外のものでも、知事は合理的理由を付することで対象に追加し得るとなっておりますけれども、これに該当するものはどのようなケースが想定されるのか、あわせて伺いたいと思います。
○(小畑保則委員長) 農業経営課長吉田良一君。
◎(吉田農業経営課長) 加入対象者の特例措置についてでございますが、御指摘のとおり、物理的制約から規模拡大が困難な地域や、複合経営等により相当水準の所得を確保している経営などについては、国が別途基準を設けることができるとされましたが、その詳細についてはまだ十分明らかになっておりませんので、現時点でそうした対象者を見込むことは難しい状況にございます。
 また、特別な事情がある場合には、合理的な理由を付して対象者とすることを国に要請することができるとされておりますが、これに該当するものとしましては、例えば、今後発展する見込みを有する新規就農者などに限定されるものと想定しているところでございます。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) 対象品目が麦などの4品目とされまして、水田地帯における転作奨励金目的の、いわゆる捨てづくり的な低収の小麦なども対象になるのかどうか。
 それからまた、交付金対象外の大豆や、食用や加工用として作付をされたのだけれども、何らかの事情ででん粉原料用に回されたバレイショについても対象になるのかどうか、伺っておきたいと思います。
◎(吉田農業経営課長) 対象品目についてでございますが、品目横断的政策の対象となります農業者が生産した小麦につきましては対象となりますが、支払いの基礎となります過去の生産実績については、現行対策における支援対象数量を面積に換算するとされておりまして、過去の単収が反映される仕組みとなっております。
 また、現行の対策において大豆交付金の対象外でございます黒大豆については対象とならないと考えられますが、生食加工用として作付され、結果としてでん粉原料に供給されたバレイショにつきましては、まだ取り扱いが明らかになっておりません。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) 次に、支払い単価にかかわってですが、詳細は来年の秋までに決定されるということでありますけれども、諸外国との生産条件格差を是正するということで、主産地の一定規模以上の農家による全算入生産費と平均販売収入額との差額を措置するということでありますが、担い手の生産コストとする主産地の一定規模とは、具体的にどのような地域で、どの程度の規模の農家なのか。
 また、過去の生産実績と、各年の生産量や品質による2通りの支払いが行われるということでありますが、この割合はどうなっているのか、あわせて伺いたいと思います。
◎(吉田農業経営課長) 支援水準などについてでございますが、国によれば、担い手の生産コストについては、主産地の平均作付面積以上の作付をし、比較的高い生産性を実現している生産者の直近年の生産コストとされておりますが、主産地の範囲など、具体的な内容は明らかになっておりません。
 また、過去の生産実績に基づく支払いと、生産量や品質に基づく支払いのウエートにつきましては、来年決定されることになっておりまして、農水省では、品目横断的政策を将来とも安定的に講じていく方向で検討が進められていると承知しているところでございます。
◆(小谷毎彦委員) 次に、農地・水・環境保全向上対策についてでありますけれども、地域の資源保全の取り組みに対する基礎支援について国の支援単価が示されたわけでありますけれども、これはどのような根拠で算定をされたのか。
 また、都府県に比べて、本道の設定価格は、畑作などの場合、半額以下であるなど、極めて大きな差があると思いますけれども、道としてはどのような認識をされているのか、あわせて伺いたいと思います。
○(小畑保則委員長) 農村設計課長坂井秀利君。
◎(坂井農村設計課長) 基礎支援の設定単価についてでありますけれども、昨年から本年度にかけまして、全国約400地区において、水路や農道などの資源賦存量や、これら資源の保全活動の現状などの実態調査を行い、資源の密度に応じて都府県と北海道の単価を設定したものと聞いております。
 北海道が都府県と比べて圃場の形状が大きいため、面積当たりの資源密度が小さいことから、北海道の単価が低くなったものと考えております。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) 今、基礎支援の単価についてお伺いしましたけれども、それに加えまして、環境負荷の低減に向けた共同取り組み──具体的には、化学肥料や農薬使用量などの大幅減少を目指す取り組みに対しまして、先進的に営農支援を行うこととしておりますけれども、これは、地域の慣行使用量から5割以上の化学肥料などを低減することが条件になっているわけであります。これでは条件が厳し過ぎるのではないかと思います。
 道として数年来推進をしておりますクリーン農業技術の低減目標でも、たしか3割減ということになっていたと承知していますから、道としてはどのように対応しようとするのか、伺いたいと思います。
 このように、化学肥料使用量などの5割減に相当する環境保全に資する先進的な取り組みも対象とするということでありますが、これに該当しますのは具体的にどのような事例が考えられるのか、あわせて伺いたいと思います。
○(小畑保則委員長) 食品政策課参事鞍懸周君。
◎(鞍懸食品政策課参事) 先進的営農支援についてでございますが、今回の大綱では、先進的な取り組みとしまして、化学肥料、化学合成農薬を地域の慣行から原則として5割以上低減する技術導入が条件として示されましたが、具体的には、今後、作物ごとに、現行の化学肥料や化学合成農薬に代替できる技術によりまして低減可能な数字を考慮して設定されることとなっております。
 また、化学肥料や化学合成農薬の大幅な使用低減以外でありましても、同程度の環境保全に資する先進的な取り組みも支援の対象とすることとされていますが、現在のところ、具体的な例は示されておりません。
 国におきましては、先進的営農支援の19年度からの導入に向けまして、具体的な仕組みなどの検討を進めることとしているため、道としては、今後とも、関係者との連携を強化しながら、本道の実態に即した支援策となるよう国に求めてまいりたいと考えております。
◆(小谷毎彦委員) それでは、米の政策改革についてですが、ことしにつきましては、天気がよくて、作柄も、かつてないほどの収量で、品質、味もよいもの、こういうことでありますが、逆に、価格については未曾有の低水準になっているということであります。
 米価の現況と、これらに伴います稲作農家の経営の状況について伺いたいと思います。
○(小畑保則委員長) 農産振興課参事吉川孝志君。
◎(吉川農産振興課参事) 米価の現況についてでございますが、米価格形成センターにおきます、10月19日、21日の第5回の入札では、「きらら397」「ほしのゆめ」ともに、前回上場と同額の60キロ当たり1万2200円となってございまして、16年産の同期に比べまして、「きらら397」で1006円、「ほしのゆめ」で1231円下回る結果となってございます。
 これは、本年産の作柄が平年作を上回っております中で、卸業者におきましては、過年度の在庫を抱え、当面、様子見の状況となっているものと認識しておりますが、こうした価格水準で推移しますと、稲作経営には厳しいものがありますので、稲作所得基盤確保対策や担い手経営安定対策が円滑に行われるよう努力してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) 今説明がありましたが、本年産のように、豊作、それによる米価の下落、経営の悪化、これに対応するために、稲作所得基盤確保対策、担い手経営安定対策の2対策が16年度から措置をされておりまして、制度の不十分さはありますけれども、特例措置が設けられているということであります。
 この2対策に関して、本年産の対応についてはどのように見通しているのか、また、19年度からの新たな経営安定対策に伴いまして、どのような扱いになるのか、あわせて伺いたいと思います。
◎(吉川農産振興課参事) 担い手経営安定対策等についてでございますが、本年産の稲作所得基盤確保対策の基準価格につきましては、60キロ当たり1万3959円、そして、担い手経営安定対策の基準収入につきましては、10アール当たり12万2900円となっておりますので、10月までの入札加重平均価格であります60キロ当たり1万2200円で試算をいたしますと、稲作所得基盤確保対策では60キロ当たり760円、担い手経営安定対策では10アール当たり3600円が補てんされることになります。
 なお、両対策によります補てん金を60キロ当たりで換算いたしまして価格に加えました米価水準は1万3369円となります。
 また、両対策の次期対策におきます扱いについてでございますが、担い手経営安定対策につきましては、品目横断的経営安定対策に移行し、対象品目ごとの当該年の収入と基準収入との差額を経営体ごとに合算・相殺いたしまして、その9割につきまして、生産者と国が積み立てます基金の範囲内で補てんをするという内容になっております。
 また、稲作所得基盤確保対策につきましては、品目横断的経営安定対策の対象とならない生産調整実施者に対しまして、米価下落等の影響緩和対策が行われるよう、新たな産地づくり対策の中に措置されることとなったところでございます。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) それでは、集荷の円滑化に向けてなのですけれども、全国の作況が101ということですから、過剰米を主食用から隔離する集荷円滑化対策が初めて措置されるということであります。
 道内がほぼ100%加入しているのに対しまして、他府県では7割を切る加入実態にあると聞いております。これでは、ざるで水をすくうようなものではないかというふうに思うのでありますが、需給調整によります価格浮揚は見込めないのではないか、国は今後どのようにこの対策の実効性を確保しようとしているのか、伺いたいと思います。
◎(佐藤農政部長) 本年産の米の需給調整についてでございますが、17年産米については、約40万トンの過剰米が発生すると見込まれております。
 国においては、この過剰米のうち、豊作による9万トンについては、集荷円滑化対策による区分出荷の的確な実施で対応するほか、豊作以外の要因による31万トンにつきましては、政府備蓄米を年内より40万トンを基本に買い入れする予定であることから、米の需給はおおむね均衡するものとしているところでございます。
 国としては、今後、集荷円滑化対策の加入促進を図るとともに、豊作以外の過剰米の発生要因である地域の基準単収の見直しなどに取り組むと承知しております。
 いずれにいたしましても、現状の米価水準では、稲作農家の経営にとって厳しいものがありますので、私としましては、今後とも一層、北海道米の食率向上に向けて積極的に取り組むとともに、園芸や畜産等を含む特色ある水田農業の構築、さらには付加価値の向上など、地域の主体的な取り組みを支援し、経営の安定が図られるよう努めてまいる考えであります。
◆(小谷毎彦委員) 次に、GM作物について伺っていきますが、先日、空知管内の長沼町におきまして、緑肥に用いられますトウモロコシに除草剤を使用したところ、なぜなのかはわかりませんが、それが効かなかった植物体があったということから、GM種子が混入していたことが判明した事例がありました。
 こうした種子の中にGM種子が混入していても、種苗法などの国内法では問題がないのかどうか、伺いたいと思います。
 あわせて、道のGM条例では、今回のような、栽培者などの意図しないGM作物について規定されていないわけでありますけれども、このような場合でも、周辺作物との交雑、混入が起こるおそれがありますが、道として必要な措置を講ずるべきと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。
○(小畑保則委員長) 食品政策課長橋本博行君。
◎(橋本食品政策課長) 遺伝子組みかえ作物についてでございますが、種苗法では、国が安全性を確認していない遺伝子組みかえトウモロコシの種子が混入しないこととされておりますが、今回検出されたものは、食品としての安全性が確認されておりまして、種苗法に違反するものではないと承知しております。
 また、今回のように、一般作物の種子に遺伝子組みかえ種子がごく少量混入していたような場合には、来年1月から施行されます遺伝子組換え作物の栽培等による交雑等の防止に関する条例の対象外となっておりますが、遺伝子組みかえ作物の生育が確認された場合には、周辺の一般作物に交雑や混入を起こさないよう、栽培者が遺伝子組みかえ体を速やかに処分することなど、適切に対応してまいる考えでございます。
 なお、トウモロコシにつきましては、国内で流通販売されております種子のほとんどが外国から輸入されている実態にございまして、種苗業者は、遺伝子組みかえ種子の混入を防ぐための自主的な検査などを行っていると聞いておりますが、道といたしましては、こうした種苗業者による厳格な検査が今後とも実施されますよう、種苗関係団体に働きかけてまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) それでは、通告の3番目ですが、最後に、BSEの問題について伺ってまいります。
 BSEの全頭検査及び死亡牛の検査に要する経費について、検査室の整備や試薬の購入などを含めまして、現在までにどのぐらいかかったのか、検査実績を含めて伺いたいと思っておりますが、そのうち、道の負担はどのぐらいあったのか、伺っておきたいと思います。
○(小畑保則委員長) 畜産振興課長加藤和彦君。
◎(加藤畜産振興課長) BSE検査に要する経費等についてでございますが、まず、屠畜牛の全頭検査のための経費でございますが、平成13年度から16年度までに、検査室の整備や試薬の購入などに約22億9800万円を要しており、このうち、道の負担は約6億8200万円となっております。
 また、検査実績につきましては、平成16年度末までに、約66万頭の検査を実施し、4頭の感染牛を確認しているところでございます。
 一方、24カ月齢以上の死亡牛検査につきましては、平成15年5月から実施しておりますが、平成16年度までの経費は約23億8100万円で、このうち、道の負担は約11億2700万円となっております。
 また、検査実績につきましては、平成16年度末までに、約5万頭の検査を実施いたしまして、3頭の感染牛を確認しているところでございます。
◆(小谷毎彦委員) このように、道内及び全国的に全頭検査を定めていますが、内閣府の食品安全委員会のプリオン専門調査会では、米国産牛肉が生後20カ月齢以下であって、特定危険部位が除去されているとの二つの前提条件を付しながら国内に輸入された場合、国産牛肉とのリスクの差は非常に小さいとして、事実上、輸入解禁の結論を出したとしか思えないわけでありますけれども、この二つの前提条件については国はどのように確認しようと考えているのか。
 それから、こうした国の方針に対して、道としては、クリーン農業、クリーンな食品、安全な食品ということで進めているわけですから、その認識について伺いたいと思っています。
○(小畑保則委員長) 農政部参事監高橋英明君。
◎(高橋農政部参事監) 米国産牛肉の輸入再開についてでありますが、現在、食品安全委員会は、米国産牛肉と国産牛肉のBSEの汚染リスクの同等性に係る審議結果案について、11月29日までパブリックコメントを実施しているところであり、その後、正式に答申する予定となっております。
 その答申を受けまして、リスク管理機関である厚生労働省と農林水産省が米国との間で輸入条件を定めることになるものと承知しております。
 国としては、米国の輸出プログラムが確実に機能しているかどうか、さらに、問題が発生した場合に適切な改善が図られるかどうかについて査察を行い、確認する予定になっていると聞いております。
 道といたしましては、リスクを管理する国の責任において、輸出プログラムの遵守を担保し、国産牛肉と同等の安全性を確保することで消費者の理解を得ていくことが重要であると考えているところでございます。
 以上です。
◆(小谷毎彦委員) 最後に申し添えたいと思いますけれども、農業というのは、基幹産業で、地域振興のために大変必要なものだというふうに私も認識をしております。しかし一方では、食品の安全というものもやっていかなければならない。こういう意味では、GM作物が混入したり、また、今後、BSEの問題が国産牛の中にまた発生するようなことがあってはならない、こんな観点からも、ぜひ、地域農業の振興のためと、食品の安全のために努力していただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○(小畑保則委員長) 小谷委員の質疑は終了いたしました。
 喜多龍一君。
◆(喜多龍一委員) 通告に基づきまして、中山間地域等直接支払交付金についてお尋ねをしたいと思います。時間がありませんので、駆け足で質問させていただくことをお許しいただきたいと思います。
 まず、本制度は、傾斜地が多いなど、農業生産条件が不利な地域においては、耕作放棄地の増加等により多面的機能の低下が懸念されることから、農業生産の維持を通じて、こうした機能を確保する観点から、平地地域との生産条件の格差の8割を直接支払うものとして、12年度から16年度までの5カ年の対策として講じられたものでありました。
 そして、17年度から今期対策としての5カ年がスタートしたわけでありますが、これについては、国の平成17年度予算原案内示において今期対策が決まったということで、本年1月に入ってから道としては予算計上作業に入った経緯については記憶に新しいところであります。
 そこでまず、前期対策の評価と課題について伺います。
 本制度を継続するかどうかに当たって、前期対策5カ年の制度実施の評価が国において行われましたけれども、制度実施の評価や、集落協定に基づく共同取り組み活動等の成果目標の達成状況についてどのように評価しておられるのか、伺います。
○(小畑保則委員長) 農村設計課長坂井秀利君。
◎(坂井農村設計課長) 前期対策の評価と課題についてでありますけれども、交付金の交付状況の点検と評価を行う、国の第三者機関であります中山間地域等総合対策検討委員会におきまして、平成16年8月に評価が行われ、この制度の実施によって、耕作放棄地の発生防止と多面的機能の維持増進、集落機能の活性化が図られるとともに、農業生産活動の体制整備などに向けた取り組みにより、集落営農組織の育成や認定農業者の増加、新規就農者の確保などの効果があったと評価されたところでございます。
 しかしながら、こうした自律的な農業生産活動などに向けた動きが見られるものの、将来にわたって継続できる生産性の向上や担い手の定着などに向けた取り組みが十分とは言えないとの意見もあったと伺っております。
 国におきましては、これらの意見を踏まえ、集落においては、自律的かつ継続的な農業生産活動などの体制整備に向けた前向きな取り組みを推進することが重要であるとされたところでございます。
◆(喜多龍一委員) それでは、北海道における前期対策の評価についてであります。
 国の評価と、17年度からの今期対策を継続するに当たっての課題と方針についてお話があったわけでありますけれども、本道におきましては、実施要領で道に第三者機関の設置を義務づけて、交付状況の点検等を行うため、北海道中山間地域等総合対策検討委員会が設置されております。この第三者機関の評価結果を伺います。
 また、道財政が厳しい中で、継続決定をどのように受けとめられたのか、あわせて伺います。
◎(坂井農村設計課長) 北海道における前期対策の評価についてでございますけれども、道が設置しました第三者機関の北海道中山間地域等総合対策検討委員会におきまして、農用地などの適正な管理による耕作放棄地の発生防止、機械の共同利用などによる農業生産活動の活性化、地域農業・農村の多面的機能の確保など、集落での取り組みが活発化していると評価され、制度の継続が必要であるとの意見をいただいたところでございます。
 道といたしましては、本制度が中山間地域などの農業の振興と地域の活性化にとりまして重要な施策であることから、委員会の提言を踏まえ、厳しい財政状況を勘案し、重点化を図りながら、引き続き取り組むこととしたところでございます。
◆(喜多龍一委員) 次に、前期対策の課題について伺います。
 交付要件については、対象者、対象地域及び対象農地、集落協定の内容、交付金の使途規程等が掲げられております。5カ年の前期対策期間の評価の中で、本道農業の特徴を踏まえた問題点や課題につきましてどのようなものがあったのか、それらのことを今期対策にどのように反映しようとしているのか、伺います。
○(小畑保則委員長) 農村振興局長伊藤仁君。
◎(伊藤農村振興局長) 前期対策の課題等についてでありますが、検討委員会では、地域の特徴を踏まえつつ、共同取り組み活動の交付金の使途の内容と取り組み理由及びその成果目標を明確にすること、また、そのために、協定規模の見直しや集落内での話し合いを促すとともに、一般住民など非農業者に対する情報発信や交流活動の実施などを通じた理解促進が課題として挙げられたところでございます。
 道としましては、課題解決のため、今期対策におきまして、これらの取り組みがより効果的に行われるよう活動内容等を集落協定に明示し、地域のより主体的な取り組みが促進されるよう指導してまいります。
◆(喜多龍一委員) 今、伊藤さんの方からお話がありましたけれども、「集落内での話し合いを促すとともに」と答弁の中にありました。農水省も、次期対策を継続していきたいがために、集落内における話し合いがふえたとか、それも一つのいいことだという点検結果のもとで継続していったと思うのです。
 この辺の話し合いの内容も含めて、いろいろと問題もあるのだろうと私は思っているのです、生の話を山ほど聞いていますから。さらには、一般住民など非農業者に対する情報発信ということも挙げられておりますが、どういうことを念頭に入れて、そういう課題に挙げられたのでしょうか。
◎(坂井農村設計課長) 農村の情報の発信ということでございますけれども、現在、委員が御指摘のさまざまな取り組みが地域で行われてございます。集落協定をつくるに当たって、さまざまな取り組み活動の計画を立て、それを実施していくということで、かなりの効果が上がってきているということは評価をいただいたところでございますけれども、なお、そういう取り組み活動の成果あるいは取り組み内容につきまして、広く都市住民あるいは地域の人たちにお知らせしていくということによって、さらに農村の活性化につながっていくというようなことが大切であろうという観点から、これから広く情報の発信が必要であろうと……
◆(喜多龍一委員) もういいです。
 非農業者あるいは住民に広く周知──住民とは言っていませんが、物には住民と書いてありますよね。だから、何でそれらに広く周知するということをしなくちゃいけないのかということを私は聞いたのです。
 大事な税金をこうやってしっかりと使っていますよということに対する深い理解と協力を得たいがために言っているのでしょう、コラボレーションの中で。それはどうだったのかということについては全く課題があるから、そういう取り組みをやっていきなさいよということで指摘事項にあるわけでしょう。
 そもそも、伊藤局長に私は聞いたので、坂井さんに聞いたわけではないのです。伊藤局長が答えたのですから、伊藤局長が答えればいいのですよ。
 次に参ります。
 対象農用地の増減等について伺います。
 本道の16年度の実施市町村は、対象市町村117に対して106市町村で、約91%であり、約1割の市町村では実施していないということでありますが、その理由について伺います。
 また、5カ年継続を原則として集落協定をし、計画的な取り組みを行う中で成果を上げさせようとするねらいがあるわけでありますけれども、この間における地目別及び基準別では増減についてどのような傾向にあるのか、伺います。
◎(坂井農村設計課長) 対象農用地の増減などについてでございますけれども、本制度を実施しない市町村にありましては、交付対象農用地面積が小さいこと、将来の転用希望や後継者不足等の理由などから、実施を見送ったものと承知しております。
 また、この5カ年におきます地目別、基準別の対象農用地の増減についてでありますが、制度の趣旨が十分浸透し、新たに取り組む市町村がふえましたことから、対象農用地が増加しております。
 地目別には、田については、2万200ヘクタール、188%の増、畑については、1800ヘクタール、77%の増、草地については、1万8200ヘクタール、7%の増となっており、基準別では、急傾斜については、1800ヘクタール、46%の増、緩傾斜については、2万7000ヘクタール、244%の増、草地比率については、1万900ヘクタール、4%の増となっております。
◆(喜多龍一委員) 地目別では田の188%、基準別では緩傾斜と。緩傾斜というのは大体8度から15度未満のことをいうのです。畑でいう8度といったら大した話ではないですね。10度を超えて15度ぐらいになっちゃうと、もうひっくり返るぐらいのきつい傾斜ではありますけれども、そこのところの極めて緩い傾斜についてが244%という特徴を持っていますね。
 緩傾斜の中には田んぼも入っているのでしょうけれども、田んぼでは実際100分の1ですか、100分の1といったら、100メートル行って、その高さが1メートルの差ですから、こんなものは傾斜とは言えない。そこに金をぶち込んでいるという実態があるわけです。そこのところがふえている、こういうことになるのでしょうね。
 次に参ります。
 交付金の使途などについて伺ってまいります。
 まず、交付金の基本要件の概要と、個人と共同取り組み活動への配分割合についてでありますけれども、交付金の使用内容及び活用目的など使用方法について、北海道中山間地域等直接支払交付金実施要領で規定されておりますけれども、それらの基本要件の概要について伺います。
 それから、16年度に市町村から集落に交付された交付金は約80億円で、うち、国が2分の1、道と市町村が4分の1と4分の1ですから、道、市町村ともに約20億円ということになっております。個人配分と共同取り組み活動配分の割合はどのようになっているのか、この内訳をお聞かせいただきたいと思います。
◎(坂井農村設計課長) 交付金の基本要件と、交付金の配分割合についての御質問でございます。
 まず、交付金の基本要件の概要につきましては、実施要領では、集落協定における耕作放棄地の発生防止や、水路、農道などの管理を行う農業生産活動、多面的機能を増進する活動、生産性や収益向上のための活動などが交付金の対象とされており、交付額のおおむね2分の1以上を集落の共同取り組み活動に充てることとなっております。
 また、交付金の配分割合につきましては、平成16年度におきましては、38%が個人へ配分され、62%が共同取り組み活動に充当されてございます。
 以上でございます。
◆(喜多龍一委員) 次に、共同取り組み活動への交付金充当割合について伺います。
 16年度の本道における本制度の実施状況と評価結果の中で、集落協定数645のうち、80%から100%を共同取り組み活動に充当している集落が89で、全体の14%、50%から79%が485で、全体の75%、そして、50%未満の集落が71で、11%でありました、計算してみたら。この区分も別にそちらが整理したわけではなくて、参考までに私が区分整理しただけの話ですから……。
 8割から10割の89の集落の内訳を見てみますと、80%台が2集落のみで、90%から99%が23集落、共同取り組み活動に100%充当しているもの、つまり、まじめにお金を大事に使っている集落は64集落ですか、結構多いのです。
 最も多い層は、全体の75%を占める50%から79%のうち、50%台の397集落と。国の要綱にほとんど抵触しないことを念頭に、何とかだけだけ懐に入れているというような状況の集落が最も多かったわけです。全体の62%を占めております。そして、5割未満の集落です。
 先ほど、個人配分が4割、共同取り組み活動配分が6割という御答弁がありましたけれども、これが645集落の実態であります。単純な数字でいいましてもです。
 共同取り組みに100%充当して、年次ごとの計画を集落の中で話し合って、ことしは牧さくをやろうだとか、来年はこっちの方の牧さくをきちっとやってシカが入らないようにしようだとか、景観も整えた牧さくにしようだとか、集落全体で同じような仕様できちっとやろうだとか、最後の年には少し花壇をやろうだとか、その中間には、廃プラについて、みんなでロットを集めて、業者に頼んでしっかりとやろうだとか、いろんなことをやってきましたよね。
 いろんな取り組みがあるわけでありますけれども、そういった中長期的な視野で集落で話し合って、生産活動や収益向上あるいは多面的機能の増進、そして担い手の定着等に取り組んでいる方々からは、いいかげんな使い方はもういいかげんにしてほしい、国民の批判にこたえる取り組みをしてほしい、そうでなければこの制度がもたない、こういう話をもう何年も前から私自身はいただいております。
 こういう質問をすると、おれらを敵にするのかと農業団体から言われてしまうから、僕はできませんということが議会の我々も含めて通常なのでしょうが、ここに来ていろんな問題があるものですから、後で言いますけれども、あえて質問をさせていただきたいと思うのです。
 要件がきついだとか、もっと金をもらいやすいように要件を下げろだとか、そういう話は税金の使い方の議論としてはなじまない、そういうことをしっかりとここでお互いの共通の認識として持ちながら質疑させていただければありがたいなと、こういうふうに思っております。
 これらの充当割合の集計結果を道としてどう受けとめているか、伺います。
◎(坂井農村設計課長) 共同取り組み活動への交付金充当割合についてでございますけれども、協定集落におきましては、協定締結に際し、地域の実情、将来の集落像などを話し合いながら、対象農用地及び水路や農道の維持管理、景観作物の作付、花壇の設置、機械・施設の導入・利用など、さまざまな共同取り組み活動が行われております。
 こうしたことから、共同取り組み活動への充当割合にばらつきがございますけれども、おおむね妥当であると考えてございます。
◆(喜多龍一委員) おおむね妥当ということです。
 ここは16年度の決算審査の場なわけですけれども、共同取り組み充当割合が50%未満の集落は71で、中山間地域等直接支払交付金実施要領で、集落協定の場合にあっては、集落への交付額のおおむね2分の1以上を集落の共同取り組み活動に充てること云々、こういうふうになっておりまして、50%未満の集落については、つまり要領違反になるのだろうと思うのですけれども、道としてどのように対応されるのか、見解を伺います。
 また、実施要領の中に、交付金の返還規定がありますけれども、集落協定や個別協定などに違反した場合は、交付金を協定認定年度にさかのぼって返還すると明記されております。50%未満の集落についてはどういうことになるのか、見解を伺います。
◎(坂井農村設計課長) 共同取り組み充当割合50%未満の集落への対応、それから交付金返還についてでございますけれども、本制度は、中山間地域などにおいて、耕作放棄地の発生防止、それから多面的機能を確保する観点から、平地地域との生産条件のコスト差の8割を補てんするものでございまして、農業生産活動を継続していくためには、集落の補完性や継続性を生かした共同取り組み活動などに取り組むことが重要でありますことから、交付額のおおむね2分の1以上を充当することを目標としているところでございます。
 御指摘の集落につきましては、協定の目標設定時におきましては共同取り組み活動が2分の1以上であったものですけれども、取り組み活動を行っていく中で、活動回数や参加人数などに変更が生じたものでございますけれども、共同取り組み活動は、中山間地域などの耕作放棄地の発生防止や活性化を図るためには重要でございますので、市町村と連携して、今後さらに共同取り組み活動が積極的に行われるよう促してまいりたいというふうに考えてございます。
 それから、交付金の返還についてでございますけれども、協定農用地での耕作または維持管理が行われなかった場合、また、水路、農道などの維持管理が行われなかった場合などは集落協定の違反となり、交付金の返還措置をとることとなってございます。
 なお、共同取り組み活動への充当割合が50%未満となった場合については、返還措置の要件には該当いたしませんけれども、先ほど申し上げましたように、共同取り組み活動が積極的に行われるよう、市町村と連携して指導してまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(喜多龍一委員) わかりました。
 ただ、1点、先ほど来、共同取り組み割合が50%未満であっても、事業の要領から、おおむね2分の1ということで妥当だとか、おおむねという表現が随所に出てくるのです。税で交付するという制度設計の中におおむねという言葉が乱発されているということについて、この際ですから、部長の考えをちょっとお聞きしておきたいと思います。
○(小畑保則委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 共同取り組み活動への充当割合についてでございますが、実施要領においては充当割合を具体的に表記しておりませんので、要領の取り扱いの考え方を示した運用において、おおむね2分の1という数値が記載されているところでございます。これは、集落の共同取り組み活動に交付額の2分の1を充てることを努力目標として示されたものというふうに理解しております。
 しかしながら、耕作放棄地の発生防止や多面的機能の確保という制度の趣旨から、共同取り組み活動は重要でございますので、基本的には充当割合を2分の1以上確保することが望ましいというふうに考えております。
◆(喜多龍一委員) ここに農水省から来ている人がいるかどうかは知りませんが、その辺は、私の指摘の意図するところを本省にしっかりとお伝えしていただければありがたいなと、こういうふうに思います。
 次に参ります。
 次に、本制度と土地利用型酪農についてでありますけれども、地目別、基準別を合わせ、予算の面積に草地の占める割合は、協定農用地総面積32万7653ヘクタールのうち、29万2506ヘクタールと、実に89%で、その中の急傾斜、高齢化率、耕作放棄地等を除外した、草地比率75%以上の草地だけで28万3052ヘクタールとなり、全体の86%を占めております。金額でいうと、総額約80億円のうち、約43億3600万円で、54%を占めております。ちなみに、緩傾斜を加えると、面積で全体の89%、金額で58%を占めております。
 そもそも、12年度に本制度がスタートするに当たり、議論の経過の途上、緩傾斜の扱いをどうするかが大きな議論となっていたと私自身は記憶いたしております。最後の土壇場で、草地比率の高い草地が盛り込まれたという経緯であります。第4コーナーを回って、なお緩傾斜についてはどうするかと。
 それで、知事の権限あるいは市町村の判断という仕組みづくりをしながら、緩傾斜についても最終的な合意を得ようという、そういう第4コーナーを回り切ったところのあれだったのですが、テープを切るときになって、これが入ってきたのです、草地比率の高い草地が。
 ここらも、農水省に、そういうふうな意見を平場で言っていたぞと、そういうふうに言っておいてください、族議員に押されるようだったら行政は要らないのですから。そういうことであります。
 何でこんなことを言うのかといったら、11年度から始まった土地利用型酪農推進事業ということで、換算頭数で1頭当たりの当時の草地面積により、4段階に区分された交付金制度がありますよね。こういう話をいたしますと、それとこれとは別だという意見もきっとあるのでしょう。しかも、原資も指定助成事業によるものだから、一緒にするなという論法もあるのでしょう。
 しかし、同じ草地に二つの交付金制度が存在するということは否定しようのない事実であります。だからこそ、本制度が決定された際に、関係機関・団体及び真剣に事業に取り組んでいる農業者の間に緊張が走ったわけです。これはしっかりしないと、また逆風が来るぞと、こういうことです。
 だから、さっき言った、住民に対して情報をしっかりとお伝えしようということになるのでしょう。そういうことであります。
 本制度の実施に対し、このままでいいのか、なお改善の必要があるのか、伺います。
◎(佐藤農政部長) 本制度と土地利用型酪農についてでございますが、中山間地域等直接支払制度は、傾斜地や、積算気温が著しく低く、耕作放棄地の増加等により多面的機能の低下が特に懸念される中山間地域等に対し、農業生産活動の維持や多面的機能を確保するため、不利となっている条件の補正を行うものであります。
 一方、土地利用型酪農推進事業は、畜産環境に適切に対応し、飼料基盤に立脚した酪農経営を推進するための奨励制度であり、指定生産者団体を通じて酪農家に交付されているところでございます。
 このように、耕作放棄地の発生防止や多面的機能の確保を目的とする制度と、自給飼料基盤に立脚した酪農の振興を目的とする制度であるとの相違がございますので、それぞれの目的に沿った支援がなされているものであると考えておりますが、道といたしましては、本制度の実施に当たり、今後さらに、地域からの情報発信や交流活動を通じた一般住民への理解促進や、共同取り組み活動等が積極的に行われるよう促すなどしながら、市町村と連携して、制度の趣旨が達成されるよう努めてまいりたいと考えております。
◆(喜多龍一委員) 通告の時間が若干残っておるようですので、あと数点にわたってお聞きしたいと思いますけれども、中山間地域の支払制度は、農業生産条件等の不利を補正するもので、一方、土地利用型酪農推進事業は、飼料基盤に立脚した酪農経営を推進するための奨励制度で、目的が違うのだから別物だと、こういう話でありました。
 土地利用型も、来年度からは、実は指定助成事業から外れて一般財源になるのでしょう、移行するのですから。中山間地域等直接支払制度と同様なわけです。
 また、今のところ、来年末に決着するとされているWTO農業交渉の結果にもよりますけれども、上限関税は、少なくとも、G4とG20、これは大体100か85の違いですから、その中に入っていないG10の日本、韓国あたりは、完全に第1グループからも──主要国会議には今回初めて入れてもらったけれども、これは例外で、決定する場所からは除外されているわけです。そういう中で決定に向かうということ、これは何とか回避してもらいたいと思っているのです。
 改めて戦略を立て直して、何とか第1グループに入って、そして、国際交渉の舞台で最終決着を決めるメンバーの一員になっていないということを認識して、メンバーになってほしい、その構え直しをしてほしいということを国にも強く言っておいてほしいのです。
 そういったことで、いずれにしても、関税削減が予測される。どの程度かということについてはいろいろありますけれども、大変な幅だと思うのです。そうすると、指定助成事業の財源だってそうでしょう。一般財源からの充当によるところが、これやこれの話ばかりでなく、さまざまに広がってくるわけです。
 そういった意味で、国も道も果たしてもつのか、農業施策の一般財源への大きなシフトが果たして本当にもつのかと危惧するところであります。これらについて部長の見解を伺います。
◎(佐藤農政部長) 土地利用型酪農推進事業についてでございますが、本事業は、農畜産業振興機構の畜産振興事業として実施されてきましたが、関税収入の減などにより、自主財源が大幅に減少したことから、国においては、機構による事業を17年度で終了し、18年度に向けては、一般会計予算の中で、土地利用型の酪農経営を志向する生産者の取り組みを支援するため、新たに酪農飼料基盤拡大推進事業として要求するというふうに伺っております。
 道はもとより、国においても財政状況が極めて厳しい中で、WTO農業交渉など、今後の状況の変化に即して新たな政策課題に対応していくためには、既存事業の徹底した見直しなど、選択と集中の視点に立って、限られた財源を最大限に活用していくことが必要と考えております。
◆(喜多龍一委員) 10月に国でまとめられました経営所得安定対策等大綱について、19年度から国内制度を変更していくということなのですが、先ほども触れられていましたけれども、この3本柱の一つでもある農地・水・環境保全向上対策、これは中身はまだこれからなのでしょうけれども、示されております考え方を見ますと、土地利用型よりも──さっき、土地利用型と中山間の制度を比較しました。
 しかし、先ほど比較した土地利用型よりも、制度上、共同活動のメニューだとか取り組む者も完全にかぶってくるのではないかと。これが実施に至って、要領をつくるに当たっては相当苦慮されるのではないか。できるだけかぶらないようにしても、かぶっちゃうなと。それは別の制度だという考え方の中で──恐らく苦慮されるだろうと私は当然のごとく予想しております。
 しかも、この農地・水・環境保全向上対策の中には、ステップアップまで3段階ありますよね。三つの取り組みがある。それぞれに国と地方などの役割分担がうたわれているのです。つまり、国と地方の役割分担を踏まえてということは、行政用語で、国と地方がしっかりと負担割合を決めてやりなさいよということなのですから、要は、そういう新たな負担が幾つもふえてくるということですよ。
 土地利用型あるいは中山間、そして品目横断、3本柱のうちの農地・水・環境保全向上対策ということで、それ以外のげたとならしの話、3本柱のうちの2本はまた別の意味ですから、いいのですけれども、そういうモラルハザードの懸念がありますが、部長の見解を伺います。
◎(佐藤農政部長) 農地・水・環境保全向上対策についてでございますが、農村における過疎化、高齢化、混住化の進行に伴う集落機能の低下により、農地、農業用水等の資源の適切な保全管理が困難となってきている現状や、環境に対する国民の関心が高まる中で、非農家を含めた地域ぐるみでの効果の高い共同活動や、農業者ぐるみでの環境保全に向けた先進的な営農活動が重要となってきております。
 本対策は、地域ぐるみでの資源の適切な保全管理への支援などを行い、地域における農地、水、環境の良好な保全と質的向上を図ろうとするものであり、中山間地域等直接支払制度とは目的が異なっております。
 御指摘がありましたように、一つの活動に対して二重の支援が行われることが危惧されますので、国においては、同じ行為に二重に支援が行われることがないよう詳細を検討しており、それが明らかになった段階で、道としても適切な運用に努めてまいりたいというふうに考えております。
◆(喜多龍一委員) 最後にしますけれども、今の御答弁で、同一活動に対して二重の支援が行われることが危惧されると。これは部長の公式な見解となったわけであります。
 そういうことがないように国において詳細が検討されているという話なのですけれども、この大綱をワンパッケージとして自己完結的なところで見ると、こういう考え方は非常によく整理されたなと思うのです。
 しかし、別のメニューの中でそういうふうにしてあるということが問題だというふうに私は指摘をしているのです。これが別に不備だと言っているのではないのです。そのことに対する懸念について、部長は公式に見解を出したわけですから、その点を踏まえて、最後の質問をさせていただきたいと思います。
 今後、道として持続可能な本道の農業を展望していくという観点から、今申し上げたいろんなことを整理しながら、全体を整理しながらやっていく、そういうことを踏まえて、道として提言していくということがこれからますます求められているのではないのかなというふうに思います。
 内地府県の農業と全然違いますよね。今のWTO農業交渉でも、北海道の提言というものはやっぱり大事になってくる、そういう存在にあるということです。我が国における農業構造改革に伴う産地基盤をどう展望していけばいいのかということについては、ある意味、すべてがそうではないですが、北海道がモデルになるのだと思うのです。
 伊藤さんにしろ、農政部長にしろ、決裁権を持っている部長、次長職は、だれかに聞かなくても、みずからの言葉で、そこで決裁権を持って論破するという立場にあるわけですし、お仕事は三つしかなくて、農水省あるいは系統団体、さらには農連と政策論争するというのがあなた方のお仕事なのですから、だから僕はこうやって言っているのです。先ほどは大変失礼に聞こえたかもしれませんが、そういう意図を持って──ちょっと御無礼なと受けとめられたかと思いますけれども、そういう意味で私が言っていることを御理解いただきたいというふうに思います。
 例えば、輪作体系の有効性とかを無視した営農は地力が著しく低下するわけです。そうすると、例えば、例に出して悪いのですが、土の色も変わっているような地力の低下したタマネギ畑だったら、年に18回も20回も防除するわけです。地力が高ければ1回か2回で済むのです。そして、ぴかぴかのタマネギがつくれるだとか、さらに輪作していくだとか、いろんなことが考えられるわけですけれども、そういうこともあります。
 あるいは、酪農なんかは、韓国はクオーター制度で酪農をスタートしていますよね。EUでは、地下浸透なんかもありますし、大気汚染もありますから、環境配慮ということで、そういったクオーター制度をやっています。うちらはメガファームです。
 これは農水省にも言っておいてほしいのですが、酪近だって、850万トンの生乳を1000万トンにせいと。言うのは簡単だけれども、今の需給バランスだとか、さまざまなこと、あるいは環境配慮ということを考えて、そのことをトータルに考えたときに、結果として経営としてどうなるのだろうかという、トータルの中でクオーター制度というものは考えられていると思うのです。それを無視して、1000万トン搾れだとか、それが酪近計画だと。他方、乳業工場の再編も一体どうなったのか、わけがわからなくなっちゃっていますけれども、非常に体系づいていないというふうに私は感じるのです。
 そういった制度設計に対する調査研究──別に、制度設計をせいとは言わぬけれども、調査研究も必要なのではないか。あるいは、先ほど言ったように、WTO交渉の結果いかんによっては、収益性を著しく損なう作目も出てくるわけです。
 そうすると、輪作体系が作目の観点からも崩れていくということで、それにかわる作目に取り組む農協は、産地基盤の新たな整備も伴い、金も伴うわけですけれども、そういった前向きな取り組みを既にやってきているところもある。やっていないところもある。そういうこともあるので、やっぱり、そういった前向きなことにしっかりと取り組んでいくよと。限られた予算の中ですので、背中を押していく行政としての役割をどこで果たしていくのかということはやっぱりきめ細かく考えていかなきゃいけないと思うのです。
 施策というのは、今言ったように、縦割りの中で孤立的に制度設計されるべきでない。5年ほど前ですが、国が経営所得安定の新たな制度設計を始めようとしたときだって、統計の方で、データ整理と分析、あるいは既存の農業災害補償制度から諸外国の直接支払制度の調査研究──カナダ版、EU版、ドイツ版、みんなあるわけですから、そういったこともしっかりと研究をしてやろうとしたのです。そういう話が全然ないじゃないですか。農業災害補償法とは全く関係ないだとか──いや、別に関係がなくていいのですよ。しかし、これまでの議論は一体どこに行っちゃったのかと。
 結果として、それが整合のとれたものであれば、それはそれでいいのです。しかし、結局は、縦割りの中で、これはこれ、あれはあれという制度設計の中で、個別の施策もこういうふうになってきちゃっているのではないですか。気がついてみたら、全部かぶっていたのじゃないですか。そうでしょう、土地利用型は自給飼料化ですから、今の飼料化。
 時間も参ったようであります。そういったことで、部長として、こういった考え方に立って、やっぱり、国に言うべきは言う、提言すべきは提言するということであります。道が日本の農政をリードしていくべきときに来ているというふうに思っております。部長の決意を含めた見解を求めて、終わります。
◎(佐藤農政部長) 道としての取り組みについてでございますが、本道が我が国最大の食料生産地域として持続的に発展していくためには、このたび国が経営所得安定対策等大綱で示した新たな政策に適切に対応しながら、農業経営の安定や地域資源の保全、環境保全型農業の推進など、本道の農業・農村をめぐる問題の解決に向けた取り組みを進めていくことが重要というふうに考えております。
 今後、国において対策の具体的な検討が進められると聞いておりますので、私としましては、我が国における本道農業の役割をますます高めていく観点に立って、部内の検討チームにおいて、先生の御指摘も踏まえ、問題点や課題などを早急に整理し、新たな政策が本道の実情に即したものとなるよう、国に対して政策提案を行ってまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○(小畑保則委員長) 喜多委員の質疑は終了いたしました。
 横山信一君。
◆(横山信一委員) お昼も近づいて、おなかがすいてくる時間でございますので、端的に伺ってまいりますが、御答弁はぜひ丁寧にお願いをしたいと思います。
 本道経済の中でも主要な基幹産業である農業において、最大の課題の一つが担い手問題でございます。平成16年度におきましても、すぐれた担い手の確保や育成に向けたさまざまな取り組みを展開しているものと承知しておりますが、その主な内容はどのようなものか、まず伺います。
○(小畑保則委員長) 農業経営課長吉田良一君。
◎(吉田農業経営課長) 担い手の育成確保に向けました取り組みについてでございますが、平成16年度の主な取り組みとしましては、就農の動機づけや就農意欲の向上を図るため、小中学校における農業体験学習に対する支援や、農業高校生等に対する就農促進セミナーを開催したところであり、また、新規就農希望者の円滑な就農、定着を図るため、就農研修資金や就農施設等資金などの無利子資金の貸し付けや、市町村等がみずから実施をしております研修体制の整備や就農の仕組みづくりなどに対して支援を行ってまいりました。
 さらに、農業経営に必要な技術・知識等が習得できますよう、農業大学校における実践的な研修教育や花・野菜技術センターにおける栽培技術研修、農業改良普及センターにおける栽培技術や経営管理に関する農村ゼミナールの開催など、意欲と能力を備えたすぐれた担い手の育成確保に向けて総合的な支援を行ってきたところでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 地域では、農業経営者の高齢化や担い手の減少などにより、作物を作付しない耕作放棄地や不作付地がふえているとの話が聞かれますが、道内の実態はどのような状況にあるのか、また、これらに対する対策についてもあわせて伺います。
○(小畑保則委員長) 農地調整課長水口博史君。
◎(水口農地調整課長) 耕作放棄地の実態と対策についてお答えをいたします。
 先月末に、本年実施されました2005年農林業センサスの結果の概要が公表されたところであります。それによりますと、道内の耕作放棄地の総面積は1万9459ヘクタールで、5年前の平成12年に比べて約4000ヘクタールの増加となってございます。
 一方、一時的に作付をしなかった耕地であります不作付地でございますが、1万2984ヘクタールで、こちらの方は5年前の不作付地面積に比べますと約7600ヘクタールの減少となってございます。
 道といたしましては、このたびの調査で明らかとなった本道の耕作放棄地等の現状を踏まえまして、各市町村の定める基本構想に即して、地元農業委員会による農地パトロールや賃貸借・農作業受委託等のあっせん活動はもとより、農地保有合理化法人による農地の売買・賃貸借事業の着実な推進を通じた担い手への農地の利用集積を一層推進することによりまして、本道における遊休農地の解消とその発生防止に努めてまいりたい、このように考えてございます。
◆(横山信一委員) 耕作放棄地が5年間で4000ヘクタールもふえ、合計で2万ヘクタールに迫る状況にあるとのことでありますが、せっかく開発された農地が予想以上に利用されていない状況にあるというふうに感じております。
 そこで、提案ですけれども、まず、道としても、こうした実情を、5年に1度ではなく、毎年しっかりと把握するための実態調査を行うとともに、地域の実情に即し、耕作放棄地の活用計画を立て、早急に対応するよう、地域を指導すべきと考えますが、所見を伺います。
◎(水口農地調整課長) 耕作放棄地への対応についてでございますが、ことし公布・施行されました農業経営基盤強化促進法等の改正によりまして、全国的に増加傾向にあります耕作放棄地等の解消や、その発生防止に資するための対策が体系的に整備されますとともに、同法に基づいて各市町村が定めております基本構想の中に、新たに、遊休農地の実態を把握の上、その所在や利用増進策等を定めることとされたところでございます。
 このたびのセンサスにおいて、本道においても耕作放棄地が依然として増加しつつあることが明らかとなりましたことから、道といたしましては、各市町村が早急にこの基本構想の見直しに着手をし、同構想の中で地域の実情に即した遊休農地の解消及び発生防止策を明確にするよう指導助言をしていく考えであり、あわせて、各市町村における基本構想見直し後の遊休農地の動向などを継続的に把握するなど、その実効性を確保するためのフォローアップに努めてまいりたいと考えております。
○(横山信一委員長) 次に、離農と就農のことについて伺いますが、本道における過去5年間の離農の実態はどのような状況にあるのか、また、農家子弟や新規参入等の新規就農者数はどのような状況で推移しているのか、伺います。
◎(吉田農業経営課長) 離農の実態などについてでございますが、道が毎年実施をしております調査によりますと、平成12年から16年までの5カ年間では、毎年、1000戸程度の農家が農地等を処分して離農しておりまして、その累計は5300戸となっております。
 離農の理由としましては、後継者の不在が47%、労働力不足が32%となっておりまして、これら二つの理由で全体の8割を占めております。
 次に、新規就農の状況についてでございますが、道内の新規就農者数は、近年、増加の傾向にありまして、平成16年度では728名と、ここ10年で最も多くなっております。
 その内訳としましては、農家子弟で学校を卒業後に就農した方が391名、農家の子弟で他産業に従事した後に就農した、いわゆるUターン就農者が266名、農外から新たに就農した新規参入者が71名となっておりまして、近年の傾向としましては、Uターンと新規参入のウエートが高まってきております。
◆(横山信一委員) ただいま御答弁いただきましたように、Uターン就農者が266名、それから新規参入者が71名ということで、最近そのウエートが高まってきているということでございましたが、こうした新規就農者の地域への定着はどの程度になっているのか、伺います。
◎(吉田農業経営課長) 新規就農者の定着状況についてでございますが、就農促進法に基づく就農計画認定者を対象としまして、就農5年後の定着状況を調査したところ、平成12年度にUターンや新規参入で就農した72名のうち、16年度において農業を継続している方は70名となっておりまして、ほとんどの方が営農を継続している状況にございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) ほとんどの方が営農を継続している、そういうお話でございました。
 新規就農者が地域に定着するかどうかは、その地域にある市町村や、農協、普及センターなど農業関係機関・団体の受け入れ体制、支援体制が極めて重要な役割を担うものと考えますが、こうした地域での農家子弟や新規参入者の就農を支援する体制はどのような実態にあるのか、現状と課題について伺います。
◎(吉田農業経営課長) 就農を支援する体制についてでございますが、すぐれた担い手を育成確保するためには、就農前の研修や就農地の確保に対する支援、さらに、就農後、経営が安定して地域に定着するまでの経営や生活に関する相談やアドバイスなど、就農前から就農後までの一貫した支援が必要と考えております。
 このため、市町村段階に地域担い手育成センターが設置をされておりまして、関係機関・団体、指導農業士などと連携を図りながら、研修生の受け入れや就農地の確保、就農後の相談など、さまざまな支援を行う体制づくりに努めてきたところでございます。
 しかしながら、地域によっては取り組み状況に格差がありまして、必ずしも十分に機能していない面も見受けられますので、今後さらに、新規就農者の経営が早期に安定し、地域に定着していきますよう、支援体制を一層充実していくことが必要と考えているところでございます。
◆(横山信一委員) 道では、新規就農希望者が地域でスムーズに就農できるよう、農家研修や就農準備に対して無利子の就農支援資金を貸し付けていますが、16年度までの貸し付け状況について伺います。
 また、中には、計画どおりに経営が展開できず、離農に追い込まれるケースもあると聞いておりますが、資金の返済状況、さらに、今後の対応方向についてもあわせて伺います。
◎(吉田農業経営課長) 就農支援資金の貸し付け状況についてでございますが、北海道農業担い手育成センターが平成7年度から16年度までに貸し付けした人は2479人でありまして、総額で47億8000万円となっております。
 このうち、研修の中止や離農により就農を途中で断念した方が224名となっておりますが、今のところ、資金の償還が困難となった事例はないと承知をしております。
 いずれにしましても、農業に希望を持って参入した新規就農者が志半ばで挫折する事態とならないよう、経営や生産技術などの農業経営に関することはもとより、なれない農村生活に関する相談をできる仕組みが重要でありますので、市町村、農協、普及センターの連携による地域での支援活動を促進するとともに、担い手育成センターが実施します、就農アドバイザーによる相談活動や新規就農者の仲間づくりのための交流会の開催などを一層推進してまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) ところで、北海道における農業の担い手教育の中心的な役割を担っているのが農業大学校であります。この農業大学校は、来年4月、学校教育法に基づく専修学校としての役割も加え、新たなスタートを切るというふうに伺っておりますが、就農割合など、最近の学生の卒業後の動向はどのような状況にあるのか、伺います。
◎(吉田農業経営課長) 農業大学校生の卒業後の動向についてでございますが、平成16年度の卒業生は75名でありまして、その92%に当たる69名が就農しております。それ以外の方は、農協等、関連業種に就職をしております。
 最近の就農の割合の傾向としましては、年によってはいろいろ変動がありますが、平均で8割を超えておりまして、全国の農業大学校の平均が3割を切る状況にある中で、本道では高い割合で就農していると考えております。
◆(横山信一委員) 担い手育成機関としては、農業大学校のほかにも農業高校があります。道内各地にある農業関係の高校は29校で、本年3月の卒業生は1751人にも及びますが、近年、卒業後の進路として農業を選ぶ者はわずか5%というふうに伺っております。ほとんどが農業以外の職種を志すという実情であります。農政部としてはこのような実態をどのように受けとめているのか、伺います。
◎(吉田農業経営課長) 農業高校生の進路についてでございますが、農業高校では、農業生産から加工流通に至るまでの農業及び農業関連産業に従事する人材の育成、さらには農業・農村の理解者を養成することなど、幅広い人材の育成を目指した教育が行われております。
 そうした中で、卒業後に直ちに就農する生徒は5%と承知をしているところでございますが、新規学卒就農者数約400名のほぼ2割に当たりますことから、農業高校は、新規就農に大きな役割を果たしておりまして、重要な担い手育成機関の一つと考えております。
◆(横山信一委員) 依然として減り続ける本道の農家数の減少傾向にブレーキをかけ、意欲と能力のあるすぐれた担い手を確保・育成するためには、各地にある農業高校が、その本来の設置目的である、地域農業や食料生産・消費に関する担い手を育成できる環境を整えることが重要と考えます。
 こうした意味からも、農業高校の問題を単に学校教育の課題としてとらえるのではなく、市町村や農業関係団体を初め、普及センターや農業試験場など、地域農業を支える行政や関係団体が連携するとともに、おのおのの役割分担のもと、無限の可能性を秘める担い手候補の確保・育成に向けて本格的に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
○(小畑保則委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 学校教育と連携した担い手支援についてでございますが、本道の基幹産業である農業の持続的な発展と地域の活力を維持していくためには、次の世代を担う農業の担い手の育成確保が極めて大切であり、農業施策の推進とあわせて、学校教育の取り組みが大きな柱であるというふうに考えております。
 このため、今後とも、農業改良普及センターや農業大学校の活動を通じて、学校教育との連携を一層強めるとともに、地元市町村、農協など関係機関・団体と農業高校が密接に連携し、地域農業の実態を踏まえた教育が行われるよう、関係部局とも協議してまいりたいというふうに考えております。
◆(横山信一委員) 担い手の減少と遊休農地とは、両者一体で対策を打たなければいけないというふうに私は考えておりますが、先ほどの質問の中でも申し上げましたけれども、遊休農地は、大局的に見て農地の利用が難しい場合もあるというふうに思います。その際、地域の景観上からも、農地の利用だけではなく、山林への転換などもぜひ御検討いただきたいというふうに思います。この点を指摘いたしまして、次の質問に移らせていただきます。
 農協改革についてであります。
 本年産米は、全国的な豊作により価格が大幅に低下しており、消費者にとってはおいしいお米を安く手に入れられるものの、生産者は厳しい経営を強いられている現状にあります。こうした米価低迷などを背景として、近年、全農秋田県本部を初めとする一連の米の共同計算をめぐる不適正な管理実態や、JA共済連による10億円の所得隠しなど、農協系統組織に関する不祥事が相次いでいるところであります。
 先月には、道内でも有数の規模と内容を誇る士幌町農協に対し、組合員への融資に関して、農協からの飼料購入を条件とする不当契約の疑いで公正取引委員会が立入検査をしたとの報道があったばかりであります。
 言うまでもなく、系統組織は、農業者の経営安定を図るため、共同による購買・販売事業や営農指導、資金供給などを行うための組織であり、組合員である農業者の要望を踏まえた適切な対応が求められております。
 購買や販売などの経済事業改革は、組合員の負託にこたえられる農協改革の大きな柱であり、こうした観点に立ち、系統組織を指導する立場にある道の基本姿勢について、以下、伺ってまいります。
 まず、農家の経営状況について近年はどのような傾向にあるのか、特に、経営形態別、地域別などの視点からの特徴について伺います。
◎(吉田農業経営課長) 道内農家の経営状況についてでございますが、農林水産省の農業経営統計調査によりますと、平成15年における販売農家1戸平均の農家総所得は、対前年比12%増の918万円でありまして、そのうち、農業所得は、豊作等による農業粗収益の増加などから、対前年比17%増の423万円となっておりまして、ここ数年、わずかに増加傾向にございます。
 直近では、調査体系が変わっておりますけれども、先月下旬に公表されました平成16年調査の速報値により経営形態別に見ますと、空知、上川など、稲作を中心とする経営では、農家総所得が対前年比27%減の496万円、そのうち、農業所得は、米や野菜の価格低迷などの影響によりまして、対前年比40%減の286万円となっております。
 また、十勝、網走など、畑作を中心とする経営につきましては、農家総所得が対前年比6%増の928万円、そのうち、農業所得は、豊作などにより対前年比7%増の837万円となっております。
 さらに、根釧、宗谷など、酪農を中心とする経営につきましては、平成15年のデータが最新でございますが、農業所得は、規模の拡大などにより着実な増加をしておりまして、対前年比7%増の1238万円というふうになってございます。
◆(横山信一委員) 農業の現場に行きますと、農協から買うよりメーカーからの方が安いし、すぐに対応してくれる、そうした農協批判の声も聞こえてくるわけであります。
 そこで、農協が農家に資材供給する購買事業における部門別の系統利用率の実態について、また、最近の傾向や全国との比較等について伺います。
 特に、最近の原油の高騰により、肥料やビニール資材などの値上がりが続いておりますが、こうした生産資材をできるだけ安く組合員に供給するため、どのような取り組みを行っているのか、伺います。
○(小畑保則委員長) 農業支援課長近藤司君。
◎(近藤農業支援課長) 農協の購買事業についてでありますが、農協が生産資材などを系統組織から仕入れる割合、いわゆる系統利用率を生産資材について見ますと、平成10年度の61.9%から、平成15年度には55.4%と、この5年間で6.5ポイント低下しております。
 これを部門別に見ますと、飼料は9.6ポイント低下し、42.6%、肥料は8.7ポイント低下し、64.8%となっております。
 一方、全国の系統利用率は、平成15年度で70.7%でありますので、本道は全国を15.3ポイント下回っている状況にあります。
 これらの結果から、道内の農協は、組合員のニーズを踏まえて仕入れ先の多様化を進めているものと考えております。
 また、道内の農協では、翌年春に使用する肥料を前年の秋に予約する予約購買、必要量を取りまとめた上で発注する取りまとめ購買、配送システムの一元化などによるコスト軽減、大口割引の実施などを行って、組合員への資材供給価格の低減に努めているものと承知しております。
 以上であります。
◆(横山信一委員) JAグループの販売事業については、取扱高の減少と効率化のおくれで集荷・販売コストを回収できず、多くのJAや連合会で収支の悪化が続いているというふうに伺っております。
 道内の現状を見ると、農産物を単に市場に出荷する、またはホクレンに流すだけの、いわば集出荷業務とやゆされる農協が多く、きめの細かい対応が不足しているというふうに感じられますが、こうした農協の販売事業の現状について道はどのように認識しているのか、伺います。
◎(近藤農業支援課長) 農協の販売事業についてでありますが、近年、道内の農協では、量販店などへの直接販売や加工食品会社との契約販売など、販売先の拡大に取り組んでおりまして、その結果、農産物を系統組織を通じて販売している系統利用率は、平成10年度の85.1%から、平成15年度には66.6%と、この5年間で18.5ポイント低下しております。
 また、全国との比較におきましても、本道の系統利用率は全国を22.3ポイント下回っておりますことから、道内の農協は、全体的には農産物の販路の多様化に努めているものと考えております。
 以上であります。
◆(横山信一委員) 本道においても農協の広域合併が進んでいますが、これは、コスト削減とともに、営農指導体制の強化を目指したケースが多いと思います。
 普及業務との役割分担を明確にした上で、購買・販売事業と密接に連携した営農指導体制の充実が望まれますが、道としては、農協の営農指導事業の現状をどのように認識し、体制強化に向けてどう指導されようとしているのか、伺います。
◎(近藤農業支援課長) 農協の営農指導事業についてでありますが、道内の農協では、これまで、土壌診断結果に基づく肥料の提供や農薬の適正使用、市場ニーズのフィードバックなど、購買・販売部門と連携した営農指導事業を展開しているところでありますが、品目横断的政策の導入や、担い手の減少、高齢化による農業構造の変動など、情勢変化に対応した営農指導の強化が求められております。
 こうした情勢を踏まえまして、北海道農業協同組合中央会では、本年4月に「JA営農指導・サポート機能強化方向」を策定しまして、農協における営農指導機能の強化につきまして指導に努めているところであります。
 道といたしましても、近年の消費者ニーズや、農業経営の多様化、高度化に対応するためには、これまで以上に、農協が有する総合力を発揮した営農指導事業の展開が重要であると考えておりますので、今後、普及事業と連携しながら、営農指導体制の充実につきまして積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
 以上であります。
◆(横山信一委員) 最近、農地リース方式による株式会社の農業参入が解禁されたことなどにより、大手銀行が生産法人など農業関連分野への融資を積極的に展開する動きが見られます。
 この分野については、今まで農協など系統金融機関の独壇場だったものと理解しておりますが、こうした民間銀行による農業融資への動きにより、農協や農業者にとって、どのようなメリット、デメリットが想定されるのか、伺います。
◎(近藤農業支援課長) 銀行による農業分野への融資についてでありますが、農業融資は、自然条件に起因するリスクが高い、投資回収期間が長い、また、物的担保は農地が主体となる、さらに、作物の生育状況等に応じた営農指導と運転資金の供給が求められるといった特質がありますことから、これまで民間銀行による融資は少なかったものと認識しております。
 今後、民間銀行による農業融資の活発化を契機に、農業融資の分野で新たな競争が展開されることは、農業者にとって資金調達の選択肢が広がることになり、好ましいものと考えております。
 また、こうした競争によりまして、農協においても新たな金融商品の開発が期待され、農業者に対するサービスの向上につながるものと考えております。
◆(横山信一委員) JA全農秋田県本部による米の不正売却事件発覚を受けて、農水省の石原事務次官は、全農に解体的出直しを求めたいと発言したところであります。これは、全農のみならず、系統組織全体に言えることだというふうに私は思っております。
 現在の農協は、ともすると、農民のための組織から、組織のための農協に陥っている面があるのではないでしょうか。経済事業を中心とした農協改革は当然のことながら、系統自体が自主的かつ自発的に取り組むべき課題であると承知をしておりますが、この改革が的確かつ迅速に進むよう、道としてどのように対応されようとしているのか、見解を伺います。
◎(佐藤農政部長) 農協改革に向けた道の対応についてでございますが、農協は、農業者の協同組織として、農業経営や生活に必要な事業の実施を通じ、農業生産力の増進や組合員の経済的・社会的地位の向上に重要な役割を果たしておりますが、委員が御指摘のとおり、近年、経済事業や営農指導事業、さらには農協組織のあり方をめぐってさまざまな問題点が指摘されているところでございます。
 このような情勢の中で、道内の農協系統組織では、組合員ニーズに対応した営農指導事業体制の強化、北海道農業の強みを生かした販売事業の展開、生産資材コストの低減と、情報サービス、品質の向上などについての取り組みを組織決定し、農家経済の安定向上に向けて、農協の基幹事業である営農・経済事業の改革に取り組んでいると承知しております。
 道といたしましては、こうした農協みずからの主体的な改革への取り組みが何よりも大切であると考えておりますので、これらの取り組みが円滑に行われるよう指導してまいる考えでございます。
◆(横山信一委員) 私は、組合員が農協組織に求めるものは、農業生産に用いる資材をできるだけ安く確保することと、できた農産物や加工品をできるだけ有利に販売することにより、農家手取りを最大限にすることにあるというふうに考えております。
 いずれにしましても、農協改革が注目されている状況でありますので、道としても、営農・経済事業改革の取り組みが円滑に行われるよう指導してまいるというふうにただいま御答弁いただきましたけれども、その指導の結果が問われる、そういう時代でありますので、ぜひとも積極的な取り組みをお願いしたいと思います。
 以上で質問を終わります。
○(小畑保則委員長) 横山委員の質疑は終了しました。
 以上で通告の質疑は終了いたしました。
 これをもって、農政部所管にかかわる質疑は終結と認めます。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後0時30分休憩
─────────────────────────────────
  午後1時30分開議
○(小畑保則委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 分科委員外委員花岡ユリ子委員から、本分科会に出席し、経済部所管部分について発言いたしたい旨の申し出がありますので、本分科会委員の通告質疑終了後にこれを許可することといたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(小畑保則委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
 それでは、花岡委員、御着席願います。
△1.経済部所管審査
○(小畑保則委員長) これより経済部所管にかかわる審査を行います。
 質疑の通告がありますので、順次、発言を許します。
 米田忠彦君。
◆(米田忠彦委員) それでは、通告に従いまして、順次御質問をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。
 まず最初に、新エネルギー対策についてということでお尋ねをいたします。
 エネルギー対策費として、決算額28億9622万円が計上されておりますが、相次ぐ原油価格の高騰が国内経済に大打撃を与えるとともに、今や人の足となっている車のガソリン、軽油の値上げに波及し、運送業界を初め、個人の家計にまで深刻な影響を及ぼしております。
 そこで、従来から、有限資源である石油にかわる代替エネルギーが待望されており、クリーンエネルギーの電気自動車も開発中でありますが、燃料電池の問題があり、時間がかかりそうですし、また、バイオ技術を利用しての代替エネルギーの研究も各国で展開されておりますが、コスト面での問題解決が不可欠のようであります。
 国、そして道においても、十勝支庁、苫小牧での穀物や木材などを原料としたバイオエタノールや、滝川での廃油や植物油から精製可能な軽油代替燃料としてのバイオディーゼル燃料や、滝上、足寄での木材資源利用の木質バイオマスなどの農業廃棄物や産業廃棄物を利用しての代替エネルギー対策が推進されているやに伺っております。
 バイオエタノールの先進地・ブラジルのように、燃料の20%までバイオエタノールを混合して利用するなど、広大なサトウキビ畑から格安な大量の原料確保による安いバイオエタノールの生産ができる国もあるようですが、道として推進する場合、安い大量の原材料の確保を含めて、生産コストの問題、混合比率の問題、税金の問題など、課題も多いことと思いますが、現状と今後の見通しについてお尋ねをいたします。
○(小畑保則委員長) 資源エネルギー課長志村幸久君。
◎(志村資源エネルギー課長) バイオエタノールの現状と今後の見通しについてでありますが、国は、平成15年8月28日に揮発油等の品質の確保等に関する法律を改正し、バイオエタノールとガソリンの混合許容値を3%にするとともに、実用化を想定した課題の調査や、民間企業が取り組む技術開発への支援を行っているところであります。
 また、道内では、十勝支庁管内において、十勝バイオマス利活用促進会議が中心となり、地域の産学官と連携し、規格外小麦など地域の農産品からのバイオエタノール製造や、利用に関する実証試験や経済性調査に取り組んでいるところであります。
 バイオエタノールの今後の実用化に向けては、安定的な原料の確保、化石燃料に比べて製造コストが高いなどの経済性、新たな流通インフラへの投資など、現時点では多くの課題があるものと認識しております。
 道といたしましては、今年度、バイオエタノールなどの新燃料の道内への導入に関し、有識者や経済団体、関係機関で構成されるバイオマス燃料等実用化検討会議を本年8月に立ち上げ、道外先進地事例やビジネスモデルの調査などを通じて、課題の解決や推進方策などについて検討しており、年度末をめどに取りまとめてまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(米田忠彦委員) 次に、代替エネルギーに対する取り組み姿勢についてお尋ねをいたします。
 先ほど申し上げました決算額28億9622万円のうち、省エネルギー・新エネルギーに関する決算額は540万円と、各地で推進競争をしている割には非常に少ない額であります。
 既に民間でもバイオディーゼル燃料を利用した車が走っておりますし、バイオエネルギーを利用しての試験走行も行える状況まで来ている中では、ただいま御答弁にありましたように、今後の課題はあったとしても、研究実験段階で、よりすぐれた技術により、質の高い製品をつくれる体制を保持しておくことは大変意義があることだと思います。
 そうした観点から、これらの事業の着実な推進のためには、国などとの連携も極めて重要でありますことから、今後、道としてどのようにその辺の対応をしていかれるのか、御所見をお伺いいたします。
○(小畑保則委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) バイオエタノールなど新燃料への今後の取り組みについてでございますが、ただいま課長からも答弁いたしましたが、バイオエタノールなどの新燃料の道内への導入に関しまして、本年8月、有識者や経済団体、関係機関で構成されますバイオマス燃料等実用化検討会議を立ち上げたところであります。
 道外先進地事例やビジネスモデルの調査などを通じまして、課題の解決や推進方策などについて現在検討しておりますので、これらの結果も踏まえながら、庁内関係部とも連携し、十勝地域など道内におけるバイオエタノールなど新燃料の開発研究事業の促進を図りますとともに、国や関係機関等に対しまして、研究開発、導入への支援について要請してまいりたいと考えております。
◆(米田忠彦委員) この問題につきましては、最終的には、コストの問題が出てまいりますから、どういう形の結論が出るかはわかりませんけれども、今、研究段階でありますから、いい形で、いい製品ができるように研究をしてみて、それをさらにほかの面へも有効利用できないのか、その辺もいろいろ御検討をしていただければありがたいと思います。
 それでは、次に移ります。
 次に、道立高等技術専門学院の運営管理と今後の方向性についてお尋ねをいたします。
 まず最初に、学院の運営管理に対する経済部の指導のあり方についてお尋ねをいたします。
 監査報告の中で、学院の運営管理に関する数多くの問題点が詳細に指摘されておりますが、今後、早期に改善・是正措置をとるにしても、指摘の対象となるまで経済部としてどのような指導を行ってきたのか、お尋ねをいたします。
○(小畑保則委員長) 労働局長清兼盛司君。
◎(清兼労働局長) お答えをいたします。
 道立高等技術専門学院に対する監査結果と、これまでの経済部の指導についてでございますが、今回の監査におきましては、道立高等技術専門学院に対しての運営管理に関しまして、基本的な事項も含め、各種の改善意見をいただいたところでございます。
 これまで、学院の維持管理や運営につきましては、考査監による実地検証や個別指導、あるいは学院長会議などの機会を通じて指導してきたところでございます。
 経済部といたしましては、今回の監査の改善意見を踏まえまして、各学院が統一した対応を図ることが必要でありますことから、学院長会議を開催し、改善を徹底するよう指示したところでございますが、さらに、年度内に本庁職員による確認検査を実施するなど、学院の運営管理の適正化に全力で取り組んでまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(米田忠彦委員) 次に、委託業務の積算方法の統一化についてということでお尋ねをいたします。
 委託業務の中には清掃や警備などがありますけれども、予定価格の積算に用いる採用単価や費目構成、諸経費などについて各学院でばらつきが見受けられますが、同様の学院施設として、なぜ当初から一元化したマニュアルにより統一した運営管理体制がとられていなかったのか、お尋ねいたしますとともに、今後、早急な対応を講じていただきますようにお願いしておきます。
○(小畑保則委員長) 人材育成課参事村井孝君。
◎(村井人材育成課参事) お答えいたします。
 委託業務の積算方法の統一化についてでございますが、これまで、暖房業務、寄宿舎の賄い業務につきましては、北海道財務会計規則にのっとりまして、経済部で積算基準を作成し、各学院に対して指導してきたところでございます。
 清掃・警備業務につきましては、部としての積算基準は示しておらず、これまでは学院の実態に合わせて予定価格を設定しておりましたが、本年2月に総務部から積算標準取り扱いが示されたところでございます。
 経済部といたしましては、今後、総務部から示された積算標準取り扱いに基づきまして適切に対応してまいります。
 以上でございます。
◆(米田忠彦委員) 次に、規則の遵守についてということでお尋ねをいたします。
 義務づけされているはずの消防法が守られていない旨の指摘もあり、防火管理者、火気取り締まり責任者が存在しないケースや、設備点検後の改善通知があっても、対応に数カ月を要したり、全く対応されていないケースがあるなどの状況も指摘されていますが、これにより、火災などの不測の事態が生じるおそれもあったわけですが、こうした事態を回避するためにどのように改善を図ろうとしているのか、お尋ねをいたします。
◎(清兼労働局長) お答えいたします。
 規則の遵守についてでございますが、訓練生の安全に係る防火管理体制や施設の安全管理などについて改善意見をいただいたことにつきましては、危機管理意識の欠如によるものでございまして、重く受けとめているところでございます。
 御指摘のあった防火管理者につきましては、各消防本部等が主催する防火管理者講習を受講した後に選任する必要があるわけでございますが、人事異動の時期や事務の引き継ぎで消防法の趣旨が十分に徹底されなかったことを踏まえまして、今後は、このようなことのないように、複数の資格者を配置するように対応してまいる考えでございます。
 また、火気取り締まり責任者の選任や、委託による消防用設備点検の改善措置が早急になされなかったケースも見られますことから、改善措置の状況を報告させるなど、施設の安全対策が徹底されるよう取り組んでまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(米田忠彦委員) なるべく早い時期に安全対策が徹底されますように、よろしくお願いをいたします。
 次に、寄宿舎についてお尋ねをいたします。
 生徒の利便性を考慮してつくられた寄宿舎ですが、利用頻度が落ちたことから、平成19年度までに段階的廃止を考え、建物は解体・撤去し、土地は一部を除いて売却する予定のようですが、寄宿舎が利用されなくなった要因は何か、また、この処分により、どの程度の収入と経費を見込んでおられるのか、あわせてお尋ねをいたします。
◎(村井人材育成課参事) お答えいたします。
 寄宿舎の状況についてでございますが、寄宿舎は、当初、中卒訓練生の生活を指導するという側面も有しておりましたが、全体的に施設が老朽化してきたほか、自家用車の普及や民間アパートの充実、若年者の個室願望が顕著になってきましたことなどから、寄宿舎の利用者が減少したものと考えております。
 平成13年度には入寮者がいない施設も出てきたことから、施設のあり方を検討いたしました結果、継続した維持が困難というふうに判断いたしまして、平成16年度から平成18年度までの3年間で寄宿舎を全廃いたしまして、平成17年度から、順次、解体に着手いたしますとともに、売却可能な土地について処分を進めていく方針を策定したところでございます。
 寄宿舎全体の解体に要する経費につきましては約3億9600万円で、土地売却によります収入は約2億9300万円の予定となっておりますが、ランニングコストなどを考慮いたしますと、トータル的には経費削減が図られるものと考えております。
 以上でございます。
◆(米田忠彦委員) この項の最後に、学院の今後のあり方についてということでお尋ねをいたします。
 学院の中には昭和40年代に建築されたものもあり、老朽化した校舎の建てかえなど、財政負担のかかる問題も出てまいりますが、その辺はどのような対策を考えておられるのか、お尋ねをいたします。
 また、学院の今後のあり方につきましては、外部の有識者で構成する検討委員会を設置し、中長期ビジョンを検討中のようですが、その中では、訓練科目の統廃合や学院の再編などについてどのように考えておられるのか、御所見をお伺いいたします。
◎(近藤経済部長) 高等技術専門学院の再編などについてでありますが、道におきましては、これまでも、必要に応じ、順次、学院校舎などの施設の建設を進めてきたところでありますが、道財政立て直しプランにおきまして、施設の建設については平成20年度以降に繰り延べするとされておりますことから、校舎の老朽化が進んでいる学院につきましては、職業訓練に支障を来さないよう修繕するなどいたしまして、適切に対応してまいりたいと考えております。
 また、産業構造の変化や産業技術の進展などに対応しまして、時代のニーズに即した職業能力開発を推進するため、高等技術専門学院中長期ビジョンを作成することとしまして、本年5月に高等技術専門学院あり方検討委員会を設置し、現在、高等技術専門学院の再編などの基本的な方向性について議論をしているところであります。
 今後、この委員会において、訓練内容のほか、各訓練科目を配置すべき地域についても全道的な視点から見直すこととしておりまして、平成19年度までに取りまとめたいと考えております。
◆(米田忠彦委員) 技術訓練をする目的は、学院を出て、いい仕事についていただいて、雇用の安定というか、生活の安定を図っていきたいということであります。そういう問題が一つあります。
 それとともに、雇う側があるものですから、やはり、雇う側の要望といいますか、質の高い技術屋さん──どういうような技術屋さんを望んでいるのかということをよく把握していただいて、そして、卒業された訓練生の皆さん方が、いい仕事を得て、企業から喜ばれる形の中で生活の安定を図っていけるように、よろしく御配慮をいただきたいと思います。
 次に、3点目に移らせていただきます。
 3点目の、ロシア極東3州との経済協力関係の推進についてということでお尋ねをいたします。
 まず最初に、ロシア極東3州の発展の可能性と経済交流の成果についてということでお尋ねをいたします。
 サハリン州等ロシア極東地域友好・経済協力推進事業費として、決算書に5138万1463円が計上されておりますが、2001年には、ユジノサハリンスクに北海道サハリン事務所が設置されました。
 また、それ以前から、本道とサハリン州の知事同士の定期会談が実施されており、さらに、ロシア極東3州地域とは、経済団体、農業団体などによる合同委員会の設置により、経済交流が図られてきておりますが、現在のロシア極東の情勢からして、サハリン州を含むロシア極東3州地域の経済的発展の可能性をどのようにとらえておられるのか、また、合同委員会の設置による経済交流は現状でどのような状況下にあるのか、さらに、成果も含めて御所見をお伺いいたします。
○(小畑保則委員長) 商業経済交流課参事吉原裕君。
◎(吉原商業経済交流課参事) お答えいたします。
 ロシア極東地域の経済発展の可能性についてでありますが、サハリン州では、現在、サハリン1及びサハリン2のプロジェクトの関連工事がピークを迎えており、経済は活況を呈しております。
 今後も、石油及び天然ガスの販売収入の州への分配も長期にわたり期待できますことから、引き続き好調な経済を維持するものと考えているところでございます。
 また、沿海地方やハバロフスク地方では、膨大な人口を擁します中国の黒竜江省との国境貿易が盛んに行われております。将来の経済活動がさらに活発化されることが期待される地域であると考えているところでございます。
 次に、常設合同委員会により進めております経済交流の現状と成果についてでありますが、この委員会は、両地域の知事を初め、経済団体、農業団体などの委員で構成されている定例会議と、民間企業などが中心となっている実務者レベルの分野別部会から成っておりまして、経済交流の課題や方向性について協議を重ねることにより、実務者同士による詳細な情報交換や意思の疎通が図られるとともに、近年、貿易額が拡大の傾向にあるなど、成果が出ているものと認識しているところでございます。
◆(米田忠彦委員) 次に、商談会の成果とロシアとのビジネスチャンスの可能性についてということでお尋ねをいたします。
 北海道経済産業局では、ロシア極東地域のうち、ハバロフスク、ウラジオストク、サハリンの企業のトップを招いて、道産品を売り込むべく、商談会を初めて企画し、経済交流を推進したようでありますが、新聞報道の中で、ロシア側経営者のコメントとして、日本の製品は品質の高さで知られており、ロシアでも生活水準が上がってきているので、多少高くても売れるという言葉があったようですが、この商談会での成果をお尋ねいたしますとともに、道内経済とロシアとのビジネスチャンスの可能性を現状でどのようにとらえておられるのか、お尋ねをいたします。
◎(吉原商業経済交流課参事) 北海道経済産業局の商談会などについてでありますが、この商談会は、現在、成果を取りまとめている段階と聞いておりますが、ロシア極東地域から、食品や日用品の卸・小売業者を中心に9社、道内からは、食品や住宅資材関連など約20社の企業が参加しまして、道内製品の熱心な売り込みがなされるなど、活発な商談が行われたものと承知しているところでございます。
 また、道内企業のビジネスチャンスについてでありますが、サハリン州に関しましては、サハリンプロジェクト関連施設の維持管理やインフラ整備に加え、食品や観光、住宅など、沿海地方やハバロフスク地方では、住民の消費水準の向上による食品や住宅資材のマーケットなどとして、道内企業のビジネスチャンスが増大するものと期待しているところでございます。
 以上でございます。
◆(米田忠彦委員) 次に、トラブル対策についてということでお尋ねをいたします。
 経済交流の中では、相互信頼関係の構築が最も大事であり、安心できる環境のもとでの正常な経済行為が当然求められ、トラブルを防止するために、民間企業への情報収集・提供やアドバイスを行っている道の対応にも責任の重さを感じますが、現在までに、商習慣の違いによる問題あるいは意思の疎通を欠いたトラブルなどは発生していないのか、また、未然防止のためにどのような対策を講じておられるのか、お尋ねをいたします。
◎(吉原商業経済交流課参事) 経済交流に伴うトラブルについてでありますが、ここ数年、道内企業が紛争に巻き込まれるといったような重大なトラブルの発生は承知しておりませんが、ロシア極東地域との経済交流を進めるに当たり、依然として、ロシアにおけるビジネス関連の法制度の運用面に課題があるものと受けとめているところでございます。
 そのため、道といたしましては、今月予定されております日ロ首脳会談に向けて、国に対し、両国間の交流を促進するため、通関手続の簡素化や輸出認証制度の改善などの提案を行うこととしたほか、引き続き、北海道サハリン事務所を通じた現地の法制度などの情報の収集や提供を行うとともに、北海道とロシア連邦極東地域との経済協力に関する常設合同委員会などの協議の場を通じ、経済交流が一層促進されるよう、ビジネス環境の整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。
◆(米田忠彦委員) 次に、人材育成事業、友好理解促進事業についてということでお尋ねをいたします。
 人材育成事業及び友好理解促進事業の中では、日本語のスピーチコンテストあるいは青少年体験・友情の船などを活用して友好親善対策を講じているようですが、ロシア人の対日感情、日本への評価、日本への関心度などについては現状でどのように認識しておられるのか、お伺いをいたします。
◎(吉原商業経済交流課参事) 対日感情などの認識についてでありますが、さきに高橋知事がサハリン州を訪問した際、マラホフ知事から、日本とロシアの人と人との関係について、現状では日本や北海道に対しても好感を持っているとの発言がありましたほか、沿海地方やハバロフスク地方においても、ロシアの市場経済改革支援の一環として日本政府が設置しております日本センターの日本語講座や企業経営者研修などへの人気が高いと承知しているところでございます。
 また、来道されましたロシア人企業家などの話を総合いたしますと、日本の技術や製品に対する評価や関心は非常に高く、総じて日本に対して好印象を抱いているものと認識しているところでございます。
◆(米田忠彦委員) 次に、ロシア資源の道内有効利用に向けての取り組み姿勢についてということでお尋ねをいたします。
 サハリンプロジェクトとしては、ロシアの石油・天然ガスなど、ロシア資源の有効利用、有効活用への取り組みをされているようですが、契約をするにしても、パイプラインなど施設整備をするにしても、リスクも大きく、莫大な費用がかかるわけですが、どのような形での有効活用を考えておられるのか、お尋ねをいたします。
◎(志村資源エネルギー課長) サハリン天然ガスなどの有効利用についてでありますが、サハリンで産出される天然ガスや原油については、現在、民間事業者により、タンカー輸送や、本道を経由したガスパイプラインによる供給について検討が進められており、これまで、東京ガスや東京電力など、六つの都市ガスと電力会社が、2007年以降に、タンカー輸送により、液化天然ガス──LNGですけれども、LNGとして購入することで合意しているなど、我が国におけるエネルギーの安定供給を図る上で重要な供給源となり得るものであると考えております。
 道といたしましては、エネルギーの安定供給はもとより、エネルギー源の多様化や環境負荷の軽減を図る観点から、天然ガスの導入を促進する必要があると考えておりますので、今後とも、国に対し、パイプライン事業に対する支援措置の創設のほか、天然ガスを利用した燃料電池やコージェネレーションシステムの導入への支援を要請するなど、利用技術の開発促進に努め、北海道天然ガス利用促進協議会とも連携しながら、本道における天然ガス需要の拡大に努めてまいる考えであります。
 以上でございます。
◆(米田忠彦委員) 次に、ロシアとの経済交流を通しながら、道として、北方領土返還へ向けての今後の取り組みはどのように展開されていかれるのか、お尋ねをいたします。
 プーチン大統領が、訪日を前にして、従来から唱えていた2島返還を打ち消し、4島ともにロシアの固有の領土と打ち出すなど、北方領土をめぐる情勢は極めて厳しい状況下にありますが、今後、サハリン事務所などの情報、調査を分析し、国の動向を見据えながら、道の立場として、北方領土返還を意識してどのような方向性を持ってロシア極東3州との経済交流に取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。
◎(近藤経済部長) 北方領土返還を意識した経済交流の取り組みについてでありますけれども、道といたしましては、ロシア極東地域と友好・経済交流を進めていくことは、両地域の経済的発展や相互理解の促進に重要であるばかりでなく、日ロ間の領土問題を含む全般的な関係促進にも貢献するものと考えております。
 今後とも、国の関係機関や民間企業・団体とも連携しながら、これら地域との交流が一層促進されますよう努めてまいる考えであります。
◆(米田忠彦委員) 東アジアの中で日本が力強く生き抜いていくためには、今や世界のマーケットとなっている中国あるいは潜在的な大市場と言われるロシア、そして韓国などとの友好交流、経済交流のさらなる推進が必要でありますが、中国及び韓国とは領土問題並びに靖国問題があり、ロシアとも北方領土問題があるなど、現状では懸案事項があるとともに、政情不安が懸念される国々でもあります。
 しかしながら、中国に続いて、ロシアとのビジネスも本格化してきており、高級自動車、高級オートバイ、工作機械、建設機械、産業機械、空調機械などの需要が大きく伸びており、また、中国と同様、高級品志向に走っているようであります。
 道外と比較すると経済基盤が弱いと言われる本道ですが、経済部の皆さんの御尽力により、韓国、中国に続いて、北海道に一番近いロシアとも、ビジネスチャンスをとらえ、経済交流を促進され、北海道の活性化にぜひとも結びつけていただきますよう御期待を申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○(小畑保則委員長) 米田委員の質疑は終了しました。
 田村龍治君。
◆(田村龍治委員) それじゃ、私の方から伺いますが、今日まで何回も季節労働者の問題について質疑させていただきましたけれども、今回また機会がありましたから、ぜひ、何点かにわたって質問させていただきたいなと思っています。
 もう既に、私は、通年雇用化の施策についていろいろ質問させていただきましたし、また、私自身も大変失礼な言い方もしてしまいましたけれども、しっかり検証させていただきましたら、私が思っていた以上に効果が上がったものもありましたから、そんな意味では、評価もしながら、ぜひまたいろいろと質疑に参加させていただきたいなと思っています。
 最初に、冬期雇用援護制度についてお伺いしますけれども、今言ったように、季節労働者については、これまで道としてもいろんな取り組みをしていただきまして、その努力によって、ピーク時には30万人とも言われた季節労働者が、平成16年度現在では14万3000人まで減少をしたわけであります。
 この14万3000人は、北海道の雇用労働者全体の6.2%に匹敵しますし、また、建設労働者は20万4000人いらっしゃると言われていますけれども、そのうちの約半分、9万3000人ということでありますから、そんな意味では、大きなウエートがあることだけは言うまでもありません。
 平成16年度に抜本的に改正された国の冬期雇用援護制度は、これら季節労働者の冬期間の雇用と生活を守る重要な役割を果たしてきたにもかかわらず、冬期間の失業の解消あるいは通年雇用化の政策効果が十分発揮されていないことを理由に、平成18年度の暫定措置期間の終了をもって廃止されようとしています。
 そこでお伺いしますが、今言った14万3000人の季節労働者とその家族を含めると、30万人以上の道民に影響があると言われていますけれども、この冬期雇用援護制度の事業の存在は大きいものだと私は認識していますが、どう認識されているか、まずお伺いしたいと思います。
○(小畑保則委員長) 労働局長清兼盛司君。
◎(清兼労働局長) お答えをいたします。
 冬期雇用援護制度についてでございますが、本道は、積雪寒冷な気象条件によりまして、冬期間の産業活動に制約を受けますことから、季節的に循環雇用を繰り返す季節労働者が存在しておりまして、こうした季節労働者の雇用と生活の安定を図りますことは道政上の重要な課題であるというふうに考えているところでございます。
 このような中、国の通年雇用安定給付金制度は、季節労働者の冬期間の雇用機会の拡大や、知識・技能の付与による通年雇用化への誘導策として重要な役割を果たしてきたとともに、経済波及効果によりまして、地域経済の安定にも寄与してきたものと認識しているところでございます。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) それだけ寄与したものがあるということでありますから、ぜひ、道としても、これまで以上の取り組みを私の方からもお願い申し上げたいなと思っています。
 次に、工事の平準化についてお伺いをさせていただきますけれども、通年施工、建設工事の平準化についてでありますけれども、北海道における季節労働者の通年雇用化が他の府県と比較をしておくれている現状は、工事の平準化が他県と比較して極端におくれているということが要因と私は考えています。このことは、国からも指摘されている問題だと思っています。
 四半期別の建設投資額を見ても、北海道は、第1・四半期──4月から6月期で24%、第2・四半期──7月から9月で33.8%で、この第2・四半期に大体集中しておりますけれども、第3・四半期──10月から12月の29.8%、そして第4・四半期──1月から3月期では何と12.4%まで落ち込んでいるのが現状であり、北海道のこの12.4%は、全国が24.4%で、同じく積雪寒冷地と言われている東北6県が平均で22.7%でありますから、北海道から見たら、東北6県では、倍とまではいかなくても、かなりの努力をされているものだというように私は認識しています。
 北海道として、これまでも、冬期増嵩経費措置事業あるいは通年雇用化対策事業など、いろんな努力をしていることは私も承知していますが、同じ積雪寒冷地、あるいは、雪の量から見たら、北海道よりも多いところも東北6県の中にはありますから、そんな意味からすれば、余りにも開きがあるものだと私は考えますが、これらの状況をどう考えているのか。
 また、このことを克服しない限り、先ほど言いました14万3000人の季節労働者の固定化──今日までは、いろんな施策によって30万人から半分まで減りましたけれども、このことが最大のネックになるだろうと私は思っていますので、このことについてお伺いしたいと思います。
○(小畑保則委員長) 雇用対策課長吉野三郎君。
◎(吉野雇用対策課長) お答えいたします。
 工事の平準化についてのお尋ねでございますが、御指摘のありましたように、同じ積雪寒冷地と言われる東北6県におきましては、建設工事の平準化が本道よりも進んでいると認識をしております。
 その要因の一つとして、本道と東北6県では、同じ積雪寒冷地といいましても、その気象条件に差異があり、例えば、過去10年間の最低気温を比較いたしますと、東北6県の平均がマイナス8度3分であるのに対しまして、本道はマイナス17度7分でありますなど、寒冷の度合いが異なりますことから、工事のコストや品質に影響が出るのではないかと推測しているところでございます。
 いずれにいたしましても、今後さらに、この要因につきましては確認を行ってまいる考えでございます。
 また、工事の平準化につきましては、工事量が減少する中、短期的には、工事量の多い夏場の労働者数を減少させる可能性があるという点にも留意する必要がありますが、季節労働者の通年雇用化という点では大変重要な課題であると認識しているところでございます。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) 答弁いただきました。確かに、夏場に工事が減ってしまうだとか、労働者が減少してしまうだとか、そういうことも逆にあるのかもわかりません。
 そのことは私は全く否定はしませんけれども、私が言いたいのは、東北6県との気温差というのは、確かに、そうやって言われたら、そうなのかなということで、私もわからないわけじゃありませんけれども、私は、東北6県はいろいろな努力をされているのだと思うのですよ。北海道が全くしていないなどと言うつもりはありませんけれども、そんな意味では、きちっとした分析をするべきだと私は思いますので、ぜひそのことをお願いしたいなと思っているのです。
 というのは、例えば、今言った第4・四半期──1月から3月における北海道の建設投資額の比較を見ても、道は率先してもっと比率を上げる努力をしなければならないと思っているのです。道は、今言ったように、平成15年度ベースでは12.4%です。国の方が逆に15.4%ですから、国もいろんな努力をして、こうやって、北海道においてはできるだけ第4・四半期に発注しようという努力をしている結果なのかなと私は思っているのです。
 あと、東北6県も、いろいろあるかもわかりませんし、気温の差はあるかもわかりませんけれども、例えば、青森県といったら、そんなに北海道と変わらないと私は思うのですよ。青森県でも20.2%、岩手県で23.8%、宮城県では25.8%というように、全国平均とそんなに変わらないだけの努力をされているのだと私は思いますが、これ以上のきちっとした分析はまだされていないと思いますから、そのことをぜひしていただいて、道として取り組んでいただくようにお願いを申し上げたいなと思っているのです。
 このことが、これからの冬期雇用援護制度を国に求めていく上でも求められるのかなと思いますので、ぜひそのことは強く要望しておきたいなと思っています。
 次に、通年雇用化特別対策事業について質問させていただきますけれども、これは私は一般質問でも取り上げましたし、前の予特でも取り上げさせていただきました。7月に最終集計が出るというようなお話でしたから、資料をいただきました。
 そこで、通年雇用化特別対策事業は、道の単独事業のうち、冬期間の11月から3月に施工する工事について、まず、季節労働者の60%をしっかり雇用するという目標で、これは、名前のとおり、季節労働者特別対策枠ということでの制約までしているわけでありますから、そんな意味からすれば、私が今言ったように、冬期間の雇用機会を確保するという意味ではしっかりとした効果はあるのかなと思っているのです。
 しかし、16年度の実績では、目標の季節労働者の60%すら守られていない。なおかつ、目標としていた通年雇用化の目安435人が、結果としては11人しか通年雇用化に結びつかなかったという結果でありますが、この実績についてどう考えられているのか。
 そしてまた、これは道として初めての取り組みでありますから、そんな意味では、改善をしていくべきことはどんどんしていただいて、できるだけ効果が上がるように──もうすぐ来年の工事を発注しなければなりませんから、どう改善しようとしているのか、お伺いしたいと思います。
◎(吉野雇用対策課長) お答えをいたします。
 通年雇用化特別対策事業についてでございますが、平成16年度の実績では、雇用目標割合、さらには通年雇用化数ともに計画を下回る結果となりましたが、その要因といたしましては、請負業者に対する要請時期が工事契約締結後であったため、季節労働者の確保の準備が十分できなかったこと、さらには、下請業者まで要請の趣旨が十分伝わっていなかった可能性があることが考えられるところでございます。
 このようなことから、17年度におきましては、指名競争入札の指名通知の際に、あらかじめ、この工事が通年雇用化特別対策事業として位置づけられた工事であることを業者に通知することといたしましたほか、労働相談員が受注業者を訪問指導する際には、その下請業者も対象に、季節労働者の雇用についての配慮要請や、通年雇用化についての指導を行うこととしたところでございます。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) これもまた、余り言ってしまって、来年の実績でどんと上がれば、私も謝らなければなりませんから、そんなに言うつもりはありませんけれども、指名競争入札の指名通知の際に、あらかじめ、この工事が通年雇用化特別対策事業として位置づけられた工事であることを業者に通知することにしますと。これはもともとそういうふうにしていたのではなかったのかなと私は思っているのですよ。もともと、通年雇用化特別対策事業ですよと銘打って、わざわざ業者に対して「お願い」という文書までつけましたよね。
 しかし、それであっても、これしか効果が上がらなかった。まして、通年雇用化を達成できなかったことは、ある部分ではいたし方ないのかなと。初年度の取り組みですから、そういうこともわからないわけじゃないけれども、季節労働者の雇用目標すら守れなかったわけです。
 そんな意味では、もう少し再考の必要性があるのかなと思いますが、もう時間がありませんから、ぜひしっかりとした取り組みをしていただいて、また来年、私が質問しますから、そのときに本当に効果が上がったということを喜び合えるような中身にしていただきたいなと思っているのです。
 次に、入札参加資格上の配慮についてお伺いします。
 これも、道として初めての本当に画期的な取り組みであったと思いますけれども、このことについて、私は、一般質問でも、3点の加点で何の効果があるのですかなんということを言ってしまいまして、大変失礼な質問をしました。
 これは、検証の結果、1300人の目標に対して、2097人の通年雇用化が図られ、2097人が働いて通年雇用化されているというふうに私は認識しますから、そんな意味では、本当にありがたいことだなと思っています。
 そこで、なぜこんなに──なぜこんなにと言ったらおかしいのですけれども、皆さん方が胸を張ってこの対策をしたのかなと思いますので、実績がこれだけ上がったことに対する評価というか、なぜこんなに実績が上がったと考えるのか、このことをお伺いしたいと思います。
 そして、あわせてお伺いしますけれども、昨年、入札参加資格上の配慮は全く効果が出ないだろうと私が言った根拠は、実は、建設業の許可業者が2万4474社あって、建設業の経営資格審査申請業者というのは1万1524社もありますけれども、この入札参加資格上の配慮について申告した業者はわずか435件しかありませんでしたから、私は、やりようによっては、この資格上の配慮というものは効果がもっともっと上がるのでないだろうか、そんな意味で言ったのであります。
 この435件は、今言った建設業の登録業者あるいは経審の申請業者1万1524社から見たら、わずか2%から4%、そんな比率でありますから、そんな意味からすれば、これは、もっと工夫することによって──せっかくこれだけ効果が上がったわけですから、取り組みを変えることによってもっと上がるのかなと思いますので、このことについてお伺いしたいと思います。
◎(吉野雇用対策課長) 入札参加資格審査上の配慮についてでございますが、サンプル調査による推計であり、今年度以降もさらに検証する必要がございますが、実績が上がった要因といたしましては、上位の入札参加資格ランクを得ようとする企業や、下位のランクに転落したくないという企業にとって、あらかじめランク分けのいわゆるボーダーラインがわからない、そういった状況のもとで、1点でも多く評定数値を上げたいとする心理が働いたことなどが想定されるところでございまして、当初考えた効果があったものと認識しているところでございます。
 また、委員から御指摘のありましたようなことがございますので、この取り組みにつきましては、引き続き、業界団体などを通じ、制度の周知に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) わかりました。
 ちょっと、私の言っていることをわかってくれているのかなと思うのですが、業界団体などを通じて制度の周知を図るということしかないのかなと私も思いますけれども、あらゆる場面で、こういう入札参加資格上の配慮というものがあるということと、これだけの業者が使っておりますよということもしっかり周知をしていただいて、そのことによって、これがまた通年雇用化に結びつくとすれば、大きな効果だと私は思いますので、ぜひしっかりとした取り組みをしていただきたいと思いますし、初めての取り組みが、来年もまた、検証の中で大幅に通年雇用化に資したような内容になることを私は願ってやみません。
 次に、セミナー・カウンセリング事業についてお伺いします。
 これも、今年度までは、国の交付金事業なんかでされたと思いますが、今度、いよいよ来年からは──そうですよね。(発言する者あり)ことしは道単ですか。ごめんなさい。
 そこで、セミナー・カウンセリング事業についても、この効果というのは確かにすぐ出ませんから、翌年度にまたがることになろうかと思っていますけれども、今年度の事業を実施するに当たっては、16年度の実施状況を踏まえ、何らかの──私は一般質問でこのことについてもかなり強く言いましたけれども、やっぱり、これは工夫が必要だと私は思っています。
 このことについて、来年に数字が出るわけですから、そんな意味からすれば、ぜひ通年雇用化に結びつける取り組みが必要だと思っていますので、今年度はどう取り組むのか、お伺いしたいと思います。
◎(吉野雇用対策課長) セミナー・カウンセリング事業についてのお尋ねでございますが、この事業は、季節労働者の方々の意識改革を進め、今後の生活設計や職業選択についてのアドバイスを通じまして、必要な技能や資格の取得などを促進するなどいたしまして、季節労働者の通年雇用化や他産業での常用労働化を目指すものでございますが、16年度の実施結果におきましては、セミナーの受講者はほぼ計画どおりでございましたが、カウンセリングを受けた方は計画以下であったところでございます。
 こうした中、17年度の事業の実施に当たりましては、まず、セミナーにおきましては、就職が期待できる産業や職業の具体的な情報提供や、通年雇用化などに効果が期待できる資格取得などの情報提供を充実させ、また、カウンセリングを受ければ、個人の状況に応じた職業相談によりまして、具体的な求人情報が得られることなどを周知いたしまして、カウンセリングへの誘導を図ることといたします。
 また、カウンセリングにおきましては、他産業で常用就職を希望する者に対しまして、ハローワークでの具体的な求職活動への誘導をするなどいたしまして、こうした対応によりまして、より効果的な事業の実施に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) わかりました。
 セミナー・カウンセリング事業についても、莫大な経費をかけて行う事業でありますから、ぜひ効果が上がるように取り組みをしていただきたいなと思っています。
 次に、北海道季節労働者雇用対策協議会についてお伺いしますけれども、道では、昨年9月、国の出先3機関も含めた北海道季節労働者雇用対策協議会を設置し、高橋知事が会長に就任されています。
 その協議会では、冬期雇用援護制度創設の根拠となる国会附帯決議がいまだ解決されていない状況の中で、季節労働者対策のあり方について種々検討されていると承知しています。
 そこでお伺いします。
 私は、19年度以降の国の季節労働者対策に向けて、早急に、オール北海道による制度存続運動あるいは新制度の創設に向けた取り組みを行う必要があると考えます。
 また、協議会として早急に結論をまとめ、知事を先頭とした、まさにオール北海道の取り組みを進める必要があると考えますが、対策協議会の現在の取り組み状況と今後の見通しについてお伺いをしたいと思います。
◎(清兼労働局長) お答えをいたします。
 北海道季節労働者雇用対策協議会の取り組み状況などについてでございますが、現在、協議会に設置しましたワーキンググループにおきまして鋭意検討を進めているところでございますが、検討テーマが、今後の季節労働者対策のあり方と、非常に大きなテーマでございまして、これまでの国や道あるいは業界団体などの各種施策の検証などに時間を要しているところでございます。
 検討結果の取りまとめにつきましては、協議会の構成メンバーの合意も必要でありますことから、現時点でその見通しをお答えすることはできませんが、できるだけ早期に協議会としての結論を得たいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(田村龍治委員) 本当にできるだけ早く結論を出していただきたい。この協議会の結論というものが18年度以降のこの制度に大きな影響を与えますから、そんな意味からすれば、できるだけ早い時期に結論を出していただいて、そして、業界の皆さん方にも認知されるような幅広い取り組みをこれからしていかなければならないだろうと思っています。
 私どもも私どもとしていろんな取り組みをしてまいりますので、ぜひ、そんな意味では、今後ともよろしくお願いを申し上げたいなと思っています。
 最後に、季節労働者対策に関する取り組み方針では、18年度までの3年間で、先ほど言った1万4000人の通年雇用化の目標というのがありまして、1万4000人の季節労働者を削減することとしています。そんな意味からすれば、19年度以降においても12万人以上の季節労働者が存在すると思われます。
 季節労働者対策は重要な課題となりますから、道としても対策にしっかり取り組むようにぜひお願いを申し上げたいと思いますが、部長の決意を聞かせていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
 以上です。
○(小畑保則委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) 季節労働者対策に関する今後の取り組みについてでありますが、季節労働者を取り巻く環境は、公共工事の減少傾向、国の通年雇用安定給付金制度の見直しなど、厳しい状況にありますが、季節労働者対策は道政上の重要課題であると認識しております。
 このような認識のもと、私としては、引き続き、季節労働者対策に関する取り組み方針の着実な推進に努めますとともに、平成19年度以降の対策については、北海道季節労働者雇用対策協議会における検討結果を踏まえ、関係機関などと連携しながら、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
◆(田村龍治委員) どうもありがとうございました。
○(小畑保則委員長) 田村委員の質疑は終了しました。
 船橋利実君。
◆(船橋利実委員) 私からも質問をさせていただきたいと思いますが、まず、ロシア極東3地域の関係につきましては、先ほど米田委員から格調高い質問の数々がございましたので、私は割愛をさせていただきたいと思います。
 ただ、決算資料を調べていき、担当の方と意見交換をさせていただいた中で、いわゆる極東3地域との交流に関して、サハリン事務所を設置して、道内事業者の皆さん方の窓口としてさまざまな取り組みをされているということはわかったのでありますけれども、その成果の部分のあらわし方として、例えば、輸出入のデータのとり方について、北海道として3地域とどういう形で輸出入がお互いにあったかというデータどりではなくて、ロシア全域にわたってのものしかなかったといったようなことがございました。
 やはり、これは北海道として取り組みをされている事業でありますから、その成果というものは、北海道としてのデータとしてつくる努力というものが必要であろうというふうに思っております。
 また、実際に御相談においでになった企業、あるいはさまざまな形で道が助言などをされた事業や企業の方々へのフォローアップといいましょうか、その後の経過がどういうふうになっていったのかということについても的確に情報の把握に努められて、それをさらに道と極東3地域との交流に役立てていくという積み重ねが大事なことであろうというふうに思ってございますので、そういった点を私の指摘として申し上げさせていただきたいと思います。
 次に、産業クラスター形成推進事業についてお尋ねいたしますけれども、まず初めに、事業内容と実績ということで、産業クラスター形成の基盤となる技術開発や事業化推進体制の整備を図るため、産業クラスター形成推進事業を実施されているわけでございますけれども、この事業の内容と実績について明らかにしていただきたいと思います。
○(小畑保則委員長) 新産業振興室参事千葉均君。
◎(千葉新産業振興室参事) 産業クラスター形成推進事業についてでございますが、この事業は、道内各地域におきまして、その特性や優位性を生かして、地域産業の新たな展開を進めるために、ノーステック財団が実施する事業に対して支援を行ってきているものであります。
 具体的な事業の内容といたしましては、道内7地域に地域コーディネーターを配置し、地域の大学や企業などが有する資源を活用したプロジェクトの発掘及びその事業化に向けたビジネスプランの作成などを行うほか、技術分野における課題解決のために、専門的知識を有するビジネスエディターを必要に応じて地域に派遣しているところでございます。
 こうした取り組みにより、森林資源など地域の資源を生かした新たな商品づくりにつながるなど、地域産業の振興が促進されてきているところでございます。
 以上です。
◆(船橋利実委員) 次に、これまでの取り組み成果ということで、本道におきます産業クラスターの形成に向けて、道としては、平成10年度から、道内のプロジェクトの事業化に向けて支援を行ってきているわけでありますけれども、これまで具体的な成果としては何があったのか、お尋ねをいたします。
◎(千葉新産業振興室参事) 取り組みの成果についてでありますが、これまでの産業クラスター形成の取り組みにより、地域の企業や商工会などが参加し、各地域の特徴を生かした新たな商品やサービスを生み出すための検討の場として、道内各地に28のクラスター研究会が発足しており、新しい産業の創出に向けた地域の主体的な活動が行われているところでございます。
 また、プロジェクトの研究開発への支援として、平成10年度から12年度までは、産業クラスター創造推進事業として15件のプロジェクトに、平成13年度からは、産業クラスター形成推進事業として15件のプロジェクトに対し、それぞれ支援を行ってきておりまして、平成16年度までに、酪農における自動給餌システムですとか、サケ皮から抽出した化粧品原料用のコラーゲンなど、21件のプロジェクトが事業化されるなどの成果があらわれてきているところでございます。
 以上です。
◆(船橋利実委員) 今の御答弁でありますと、一定の事業の取り組み成果というものも出てきているというお話であったわけでございますけれども、私が今お話のあったそれぞれの事業を見ていく中で気がつきましたのは、産業クラスターというもののイメージでいえば、一つのものに多くの業種の皆様方がかかわって、まさにブドウの房のように産業群を形成していって、その中で、それぞれの持っている技術とか知識とか経験を生かしながら、一つの商品をつくり上げていくといったようなことになるわけでございますけれども、実際には、商品開発に当たって業種間の連携にとどまってしまっている、いわゆる同一業種の中で大学と連携して、技術開発あるいは商品開発をするといったような範囲にとどまってしまっているものも数多く見られるところでございます。
 そういたしますと、産業クラスターという考え方、概念からすると、少し物足りなさを感じているわけでございまして、なぜそういったことが起きるのかということを考えると、いわゆるコーディネーター機能といったようなものが十分に働いていない。これは、体制的なことも含めて、そういう状況にあるということが一番の大きな問題ではないかというふうに考えているわけでありますけれども、クラスター形成を今後さらに進めていくという立場の道としてはどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。
○(小畑保則委員長) 経済部次長兼新産業振興室長代田雅彦君。
◎(代田経済部次長兼新産業振興室長) お答えいたします。
 今後の取り組みについてでございますが、産業クラスターは、道内各地域の特性や特徴を生かしまして、御指摘のように、幅広い産業間の連携を図りながら地域産業の新たな展開を進めるべきものでございます。こうした地域の取り組みは、本道経済の自立にとって大きな役割を果たすものというふうに考えてございます。
 また、本年6月に北海道経済連合会が公表いたしました「北海道の目指す姿と道州制」におきまして、道内各地域の特性を生かし、自立的・持続的に発展する経済体制をつくることを基本理念に、さまざまな産業分野におけるクラスター形成の促進などが提言されているところでございます。
 道といたしましては、地域におきます異業種で構成された研究会などでの検討をもとにした製品開発や、こうした製品の地域内での消費を促進するなどして産業間の連携を強めるほか、こうした地域での取り組みを、支庁や地域の産業支援機関を通じまして全道に広めるなどして、地域での産業クラスターの形成が促進されますよう努めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(船橋利実委員) いろいろとお話しになりましたけれども、道そのものとしてはコーディネーター機能というのはないのですよね。その分野というのはノーステック財団の方にお願いをしてやっていただいている。
 また、今お答えがあったように、各地域における取り組みや、支庁単位あるいはその地域ごとの産業支援機関を通じてコーディネーター機能を担っていっていただいているということでございますから、推進する立場の一番上といいましょうか、中心にいる道経済部の中ではコーディネーター機能というものを担っていないということもちょっと問題があるのではないかなというふうに私は思っております。
 また、今お話のありました、産業クラスターの推進に当たってコーディネーター機能も含めて中心的役割を担っているノーステック財団のことについてもお尋ねしたいのでありますけれども、私は、ここの組織機構図を見て大変驚きました。
 最新の資料をいただくと、職員さんは、たしか45人です。ところが、理事さんですとか評議員さんですとかの役員さんは実に77名で、現場で働く人より、その上にいる皆さん方の数がこんなに多い財団というのも珍しいなと。
 ただ、これは、二つの財団が発展的に──言葉としてはですよ。発展的に一つになった財団ということですから、その経過があって、いわゆる役員体制については、職員さんの倍も役員さんがいるという組織になっているわけであります。
 経済の変化というものが非常に速いスピードであるときに、こんなに頭でっかちで、職員さん方の数が少なくて、いろんな変化に十分に対応していくような意思決定というのができると私は思えないのです。
 しかも、道側は、一番大事なコーディネーター機能というものをそこに丸投げしている、あるいは地方にも丸投げをしているという状況で産業クラスターというものをやろうと思っても、これが発展的にいくというふうにはなかなか私には思えないわけであります。
 しかも、ノーステック財団にはOBの方が2名行っていて、この方々にかかっている人件費が1200万円、そして、現職も4名派遣をされていて、経済部としてもクラスター関連で8100万円の補助金を出しているわけであります。
 私は、ノーステック財団の組織機構のあり方ということについても、産業クラスター事業を推進していく立場の経済部として、やはり、見直しを求めていくべきではないかと。担当の方とやりとりをしていますと、いやいや、所管をするのは私たちの部でありませんからと、そんなお話をされておりましたけれども、そういうことで済むお話ではないと思います。
 実際、コーディネーター機能あるいは情報を収集する役割が道にはないと私は申し上げましたけれども、もし、あるということであれば──例えば、ノーステック財団もかんでやっている事業の中にFLRというのがありますが、これについて説明ができるのであれば、まず説明していただきたいと思います。
 いいですよ、私が言いますから。わからないのですよ。
 これは、北海道としてはこれから物すごく成長が見込まれるものです。しかも、FLRをこれから世の中に広めていこうというためにかかわっておられるのは、北海道開発局、北海道経済産業局、北海道立食品加工研究センター、ノーステック財団、それから民間会社が二つに、財団法人北海道地域総合振興機構、いわゆるはまなす財団です。
 いいですか。道がかかわっているものが三つも入っている。にもかかわらず、これから北海道の産業を発展させていくために物すごく有効だと言われている技術開発についてわからないのですよ。わからないでしょう。
 何かというと、これは冷蔵庫ですよ、冷蔵庫。いわゆる電気式の冷蔵庫で、マイナス70度に急速冷凍する技術が今まで実用化されていなかった。マイナス70度に急速冷凍することができる技術というのは、ほかに代用するものはありますけれども、今回、民間の会社が開発した技術というのは、これからの北海道の1次産品を付加価値をつけて売り込んでいくためには物すごく有効な技術開発だと言われているのです。
 皆さん方が補助金を出しているような財団、人を出しているような財団、そういう人たちもかんで、これから世の中に売り出していこうということを進めているのに、そういう情報も入らない。それはなぜかというと、丸投げしているからですよ。私は、それが問題だと言うのです。
 しかも、丸投げしている財団はどんなところかというと、そういう必要な情報も皆さん方にお伝えすることがないのです。これは問題だと私は思いますよ。
 ノーステック財団の組織機構のあり方、あるいは支出のあり方、こういったことについて見直しをすべきだというふうに私は思いますけれども、部長に一応お伺いをいたします。
○(小畑保則委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) ノーステック財団につきましては、委員が御案内のとおり、企画振興部が所管をしておりますので、その機構のあり方等につきましては企画振興部において検討がなされるものというふうに考えております。
 以上であります。
◆(船橋利実委員) 8000万円も補助金を出して、人も出して、それをどうするかということはほかの部で決めるのですと、そんなことになるわけはないのですよ。
 ですから、これは私は経済部にお尋ねをしたのですけれども、経済部としてお答えになれないということであれば、当然、知事にお尋ねをしなければならないというふうに思っておりますので、委員長においてはよろしくお願いいたします。
 冒頭で申し上げるのを忘れましたけれども、今の北海道の状況を考えたときに、北海道庁の中で一番元気でなければならないのは経済部だと私は思っております。
 日本全国の47都道府県の中で、全国的には景気は回復基調にあるということが報道を見れば伝わってくるのです。ところが、その中で2カ所だけ、景気回復の道のりに至っていない地域がある。それはどこか。沖縄と北海道だと言われているのです。しかも、私は、昨日、東京を中心にして経営コンサルをやっておられる方のお話を聞いておりましたら、今、東京だけで120兆円のお金が金余りになっているというのです。
 過去のバブルのときには、北海道もリゾート開発などで一定の受け皿になれたのです。ところが、バブル経済が破綻したことによって、同じような形での投資というのはあり得ないのです。投資の仕方というのも当然変わっているのです。お金の使い方というのも変わっているのです。その変わっていくお金の流れの中に、北海道は何も素材を提供することができないということが一つの問題なのだと私は思うのです。
 そのためにはどうするかということを考えたら、道庁は経済部さんに頑張ってもらわなきゃならない。内部管理をするところが元気がよくたって──民間会社でいえば、内部管理が強くなればイエスマンが多くなる。そうした会社というのは倒産していくのです。そうではない、こんなときでも我々は頑張る、そういう意識を持ってやっていただく会社でなければ、なかなか発展性というものはない。
 その先頭に経済部が立ってほしいという思いでお話をしているわけであります。この前提を言わないと、私が何か嫌みを言っているのじゃないかなというふうに思われては困りますので、そういう激励の意味を込めて質問させていただいているということで、張り切ってお答えをいただきたいと思います。
 次に、東京ビジネス支援センターについてお尋ねいたしますが、北海道ビジネスプラザ運営費の内容についてまず御説明をいただきたいと思います。
○(小畑保則委員長) 商工振興課長永田吉則君。
◎(永田商工振興課長) お答えいたします。
 北海道ビジネスプラザ運営費の内容についてでございますけれども、北海道ビジネスプラザ運営費は、道内中小企業の首都圏における事業活動を支援するために道が設置いたしました北海道東京ビジネス支援センターに関する施設の借り上げや維持運営のための経費でございまして、平成16年度の実績は、貸しブースなどフロアの賃借料として約5367万円、フロアの賃借に伴う電気料として約34万円、同じく清掃費として約193万円、冷暖房負担金として約289万円、通信システム借上保守料として約274万円となっているところでございます。
 なお、東京ビジネス支援センターにつきましては、運営主体である社団法人北海道東京ビジネス支援協会と東京商工会議所との連携によりまして、その機能の一層の充実を図るため、本年3月に東京商工会議所ビルに移転しており、移転に要した経費は約2030万円となっているところでございます。
 以上でございます。
◆(船橋利実委員) 今お話があった東京ビジネス支援センターの貸しブースの利用実績について、料金設定がどうなっているのか、また、近隣の民間施設の利用料金と比較してどうなっているのか。
 あるいは、貸しブースそのものは利用企業数が12社ということでございますけれども、それぞれどのくらいの期間利用がなされているのか。
 また、利用期間については一定の制限があるというふうに聞いているわけでありますけれども、その辺の状況について教えていただきたいと思います。
◎(永田商工振興課長) お答え申し上げます。
 初めに、利用料金についてでございますけれども、東京ビジネス支援センターの利用につきましては、利用規程が定められておりまして、貸しブースの利用料金については、利用開始から3年までの期間は月額5万2500円となっておりまして、4年目以降は、民間の相場も勘案しながら、段階的に利用料金を増額しているところであります。
 なお、ほぼ同規模の民間施設の利用料金について私どもの方で調べたところ、おおむね、月額7万円程度からとなっておりまして、このほかに入会金を必要とするケースも見受けられるところでございます。
 次に、貸しブースの利用状況についてでございますけれども、平成16年度末現在では、貸しブース利用期間が3年以内の企業が8社となっておりまして、6年以内の企業は3社、7年以上の企業は1社となっております。
 このうち、6年以内の企業2社については、都内に事務所を開設しましたことから、本年9月までに貸しブースの利用を終了しておりまして、3年を超えてブースを利用している企業は、現在、2社となっているところであります。
 また、東京ビジネス支援センターの利用規程では、貸しブースの利用は原則として3年以内としているところでございます。
 しかしながら、首都圏での独立に向けた意欲はありますけれども、企業状況により、なお期間を要すると考えられる場合もありますことから、運営主体である北海道東京ビジネス支援協会が認めました場合には、ブースの利用状況や利用申し込みの状況なども勘案し、3年の期間を延長して利用できるようにしているところでございます。
 以上でございます。
◆(船橋利実委員) 東京に進出してビジネスをやっていこうという皆様方にとりましては、大変ありがたい道の施策ではないかなと思うわけであります。しかしながら、営利事業をやっておられる皆様方でありますから、ルールはルールとして守っていただくということでなければ、他の皆様方との不公平感というものが起きてくるわけでございます。
 7年を超えて、たしか10年近く利用されている方がおられるというふうに聞いているわけでございまして、利用料金の格差というものが──一応、3年を過ぎたら上げていくというスタイルにはなっていると思うのですけれども、上げていった結果、3年のものを仮に6年まで使っても、なお、近隣の同じようなサービスをしている民間のレンタルオフィスの使用料金と比べると安いのです。
 千代田区の場合を調べましたら、1坪当たり9万8000円ぐらいです。これは、たしか、道の規程を見てみましたら、何ぼ上げても7万8000円ですから、いる側にしてみたら、言葉は悪いですが、そこに居座って、そこにずっといさせてもらって、安い料金で使った方がいいという心情はわかります。
 しかしながら、初めの一歩を行政として支援しようということでやっていることでありますから、間口を広くしなければならないことでありますが、ルールを守っていただくように、することはきちんとやるべきだというふうに申し上げなければなりません。
 利用年限を超えていったものについては、倍までいってしまった場合には、近隣のものと同じになるような料金設定に変えていくということでなければ、結果的には、またそこに何とか置いてくださいというような話になってしまうわけでありますから、期限を過ぎた場合には、まず出ていただくこと、それから、出ていただけないということで3年延ばすという場合にも、4年目から近隣の施設と同じような料金設定にするということをやるべきだというふうに私は思いますけれども、いかがでしょうか。
○(小畑保則委員長) 商工局長内田幹秀君。
◎(内田商工局長) お答えを申し上げます。
 長期利用に対する対応についてでございますけれども、貸しブースの利用期間につきましては、道内中小企業を取り巻く環境などを考慮いたしまして、特例的に6年までの利用を認めることにいたしておりますが、今後の利用期間の特例につきましては、御指摘を踏まえまして、運営主体でございます社団法人北海道東京ビジネス支援協会と十分協議をしてまいりたいというふうに考えてございます。
 次に、3年を超える利用者の利用料金についてでございますけれども、他県の同種施設におきましては、原則として、利用期間を超えて利用する場合にありましても、それまでと同一の料金にしているところでございますけれども、道といたしましては、道内中小企業の首都圏での事業活動を支援するという施設の設置目的を考慮する一方で、早期の独立を促す意味合いも込めて、段階的に引き上げをしているところでございます。
 また、利用料金の水準や入居企業数は、東京ビジネス支援センターにおけるサービス提供にも大きな影響を与えますことから、慎重に取り扱う必要があるというふうに考えておりまして、ぜひ御理解を賜りたいと存じます。
 以上でございます。
◆(船橋利実委員) それを理解しろというのは、ちょっと無理がありますよ。
 引っ越しをしたので、16年度は8187万2000円ですか、引っ越しをした分も入れて。これから少し賃料を安く──いわゆる道側が床の部分を借りるのは、安くなるといっても、それでも3000万円ぐらいかかるのです。1年間に3000万円です。入って来る収入を見たら、800万円です。3000万円出して、800万円しか入ってこないのです。収支が全然合わないじゃないですか。
 収支が合わなくてもいいという理由は、いわゆる政策的に判断してやっているということであったにしても、3年と決めているのですから、それを過ぎたものの利用料金の設定の仕方というのは、そんな、御理解をいただきたいなんて──ほかの県がやっていないからとかなんとか、そういう話でないですから……。
 これは、私が先ほど申し上げたように、見直しをするべきだと思うのです。いや、しないというのだったら、お聞きしてもむだだという話になっちゃうのですけれども、どうしますか、部長。
◎(近藤経済部長) ただいま委員から御指摘のありましたように、特定の企業が、利用規程で定める期間を超えて長期間にわたって利用することは、私どもとしても好ましいことではないというふうに考えております。
 したがいまして、ただいま委員から御指摘のありました利用期間の設定あるいは料金設定につきまして、他府県の状況等も十分勘案しながら検討してまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(船橋利実委員) 部長、局長の答弁を聞いていましたか。他府県は上げていないのですよ。逆に言えば、うちだけが年数を過ぎると上げているのですよ。その上げ方も、上げたとしても、近隣の民間から見たら安いのです。ここは使い勝手がいいので、我々としては同じだけ払ってもいいから使わせてくださいというのならまだわかりますよ。(発言する者あり)そうです。安いから借りているのだけれども、考え方としてはちょっと問題があるのかなというふうに私としては思うのですけれども、どうですか。
◎(近藤経済部長) 利用期間については、先ほどから申し上げておりますとおり、原則3年、特例的に6年ということでありますが、特例を超えてなおかつ入居させるということは好ましいことではないというふうに考えております。
 したがいまして、委員から御指摘のありました利用料金の設定については十分検討してまいりたいと考えております。
◆(船橋利実委員) 次に、どさんこプラザについてお尋ねをいたします。
 北海道は、北海道物産観光展示所運営費として、首都圏におけるアンテナショップの運営をされております。このどさんこプラザの賃料はどの程度かかっているのか、また、受託をしておられる方はどれぐらい利益を上げておられるのか、お尋ねをいたします。
○(小畑保則委員長) 商業経済交流課長坂口収君。
◎(坂口商業経済交流課長) どさんこプラザの賃借料等についてでございますけれども、どさんこプラザは、テスト販売やテスト催事などを通じまして、首都圏における道内事業者の方々のマーケティング活動を効果的に支援するため、平成11年度に設置いたしました。
 その運営方法でございますが、マーケティングノウハウを有する民間企業に対しまして、賃借料等は道が負担いたしまして、管理運営について無償委託を条件に委託しているところでございます。
 平成16年度の賃借料等は5438万円となっておりまして、また、どさんこプラザの平成16年度の売上高は6億8212万円で、受託者の営業利益は2791万円となってございます。
 以上でございます。
◆(船橋利実委員) どさんこプラザを開設している場所も場所でございますので、賃料は非常に高くて、月額400万円を超える金額ということでございますが、それでもなお売り上げが6億8000万円と、7億円に近いぐらいの数字になってきたということからいたしますと、受託をした方々が利益を上げておられるということであれば──道側として、道産品を広く買っていただくということが目的で、このプラザの必要性というのは私は認識をいたしますけれども、やっておられる方が利益をどんどんどんどん上げていって、道の負担だけがずっと変わらないということではいかがかなというふうに考えるわけでございます。
 例えば、道として、受託者に賃料の一部を負担していただくとか、歳出削減の努力や収入増加の努力というものを行っていくべきではないかなというふうに考えますが、いかがでありましょうか。
◎(坂口商業経済交流課長) 道の負担についてでございますけれども、道といたしましては、本年10月からの新たな管理運営に当たりまして、受託者に対しまして、新商品の発掘や1次産品の取り扱いの強化、また、レストランなど業務用への卸売機能の強化など、新たな業務を付加いたしますとともに、一方、道が現在保有してございます北海道どさんこプラザの商標でございますが、この使用対価といたしまして、売上高の3%の納付を義務づけたところでございます。
 このように道費負担の軽減を図りながら、首都圏での道産品の販路拡大の強化に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(船橋利実委員) 道産品の販路拡大ということでは、経済部としては、北海道の産品も幅広く扱っておられるのだと思いますけれども、その中でも、北海道として知事が先頭になって今力を入れているものは、部長、お米です。「米チェン!」というコマーシャルまでやって宣伝しておりますけれども、北海道が、道産米をぜひ消費してください、お買い上げくださいといって宣伝をしていることについては、経済部としても、道産品の販路拡大という中では、当然、歩調を合わせてお取り組みをされているのではないかなというふうに思いますが、お米の種類はわかりますか。
◎(近藤経済部長) お米の種類ということでありますけれども、私が承知しているのは、「きらら397」「ほしのゆめ」「ななつぼし」でございます。
 販路拡大という点につきましては重要なことであるというふうに私も十分認識をしておりまして、ただいま御質問がありましたどさんこプラザにおきましても、「ほしのゆめ」を販売しているところでございます。
 今後とも、首都圏において道産米が十分消費されるよう、経済部としても、どさんこプラザなどの機能も活用しながら販路拡大に努めてまいりたいというふうに考えております。
◆(船橋利実委員) 大変失礼なことをお聞きいたしました。一つ足りません。「げんきぼし」です。
 今、道としては四つのお米の売り出しをしているわけであります。道産品は数がありますから、全部を部長が承知されて──本当は、これは知事が先頭になってやっているものですから、これぐらいは基本知識としてわかっていてほしかったなという気がいたしますが……。
 同時に、道産品の販路拡大をしていく中で大事なことは何かといいますと、食品表示ということも、いわゆる1次産品あるいは加工産業といったものを抱える北海道としては大事なテーマになってくるわけでありますけれども、どちらかというと、食品表示ということについては、私が知る限りでは、農政部あるいは水産林務部、環境生活部あたりの取り組みがこれまでは目立っていたような気がいたします。
 米国産の牛肉の輸入再開ということが今また話題になってきている中におきまして、現状、生鮮食品に当たるものについては、原産地の表示というものがJAS法で義務づけられているわけであります。
 ただ、缶詰とか冷凍食品などの加工食品の大半は、材料の原産地を表示する義務はないとされているわけでありますが、昨年9月の基準の改正で、生鮮食品に近い一部の加工食品については原産地表示が義務化をされております。
 ただ、これも来年の9月まで移行期間があるということになっておりますし、レストランや食堂などで扱う牛肉料理についても原産地を表示する義務はありませんし、外食では、店側が自主的に表示しない限り、客にはわからないという食品表示になっているのが現状であります。
 そういたしますと、産地あるいは製造・加工する産業を抱え、そしてまた道民の生活というものを考えていく立場の経済部としては、食品表示のあり方ということについてはどのような認識をお持ちの上で取り組みをされてきているのか、お尋ねをいたします。
○(小畑保則委員長) 産業支援課長木田勇君。
◎(木田産業支援課長) 食品表示についてのお尋ねでありますが、近年の消費者の食の安全、安心に対する意識の高まりの中で、消費者が求める適切な食品表示が行われることは重要と考えているところでございます。
 道といたしましては、これまでも、食品表示につきまして、食品製造業者の方々に対しましてパンフレットの配付を行うほか、関係部などと連携を図りながら、食品表示の相談などに対応してきたところでございます。
 また、どさんこプラザや道主催の物産展の出品商品基準において、生鮮食品の適切な産地表示を求めているほか、物産展の開催に当たりましては食品表示の現地調査を行っているところであり、今後とも、適切な食品表示が行われるよう、関係部などとも連携しながら努めてまいりたいと考えております。
◆(船橋利実委員) やっておられるというお話のようでございます。
 ただ、食品表示の問題というものについては、北海道として、戦略的にもっと踏み込んだ形の中で──農政部さんなんかもいろいろと検討されているようでありますので、経済部としても、しっかりと連携される中で取り組みを進めていっていただきたいなというふうに考えているところであります。
 次に、小売商業の振興対策ということでございますけれども、これまで、商店街振興対策費補助金などにより、商業の近代化と商店街の活性化の推進を図るため、組織指導や施設整備等の事業に対して助成などを実施してきているところであります。
 しかしながら、中心市街地の衰退にはいまだ歯どめがかからず、その効果に疑問を感じているところでもあります。
 さらに、近年では、大型空き店舗の問題や郊外への大型の商業施設の出店とその規制など、新たな問題も出てきているわけでございますけれども、道として、これからの小売商業の振興ということについてどのように対応されていくお考えか、お尋ねをいたします。
◎(近藤経済部長) 道の小売商業振興対策でありますが、本道の小売商業は、消費の低迷、経営者の高齢化や後継者不足といった要因とともに、郊外への大型の商業施設の出店などによる中心市街地の衰退といった新たな課題も加わりまして、大変厳しい環境にあるものと認識しております。
 このため、道といたしましては、中心市街地の活性化を効果的に促進するため、昨年、庁内関係部で構成します中心市街地活性化検討会を設置し、必要な施策の検討を行っているところであります。
 今後、本格的な人口減少や高齢化社会を迎え、小売商業を育成振興するためには、小売商業の振興方策の取りまとめが必要と認識しております。
 この方策の取りまとめに当たりましては、後継者対策など環境変化への対応、空き店舗対策や大規模集客施設の立地適正化など中心市街地活性化の促進、小売商業者の地域貢献など地域との連携による地域コミュニティーの再生を基本方向として、必要な施策を盛り込む考えであります。
 今後、北海道商工業振興審議会を初め、商工団体、市町村など関係機関の御意見をいただきながら、今年度内に作成をすることとしております。
◆(船橋利実委員) 今お答えいただいたのですけれども、私どもも、中心市街地の問題については非常に深刻な問題だと受けとめておりますし、郊外に大型店が乱立していくというような姿というものについて、やはり、一定のルールづくりというものが──今ありますけれども、現状を踏まえた中でやっていかなければいけない課題の一つだという認識は持っております。
 ただ、流通の世界というのは、私どもが考える以上に物すごいさま変わりをしています。今の流通というのは、完全に大ロット主義で、たくさん売れるところだけに物を売るという流通のスタイルに変わっちゃっています。そして、産地あるいは製造メーカーもそれに引きずられるという形になってしまっています。
 ですから、中心市街地あるいはまちなかの商店街の活性化という取り組みは大事でありますけれども、単に大型店の出店規制というものをかけてしまうと、どういうことが起きるかというと、今の既存の大型店が喜ぶだけなのですよ、新しいライバルが出てこないわけですから。
 ジャスコ、イオングループを考えてください。これから札幌市内に20店も出すと思いますか。出さないですよ。ライバル店が出てくることに対しては警戒感を持ちますけれども、規制をかけて、これ以上建たないということについては彼らは喜ぶわけです。
 一方、私が今申し上げましたように、流通が大ロット主義に完全に変わってしまった結果、どうなっているかというと、私も、この間、地元の商店主の皆さん方のお話を聞いて愕然としましたけれども、商品の仕入れができないというのです。
 それはなぜか。私のまちは、都市形態としては商業都市と言われておりまして、どんな機能を有していたかというと、卸機能なのです。卸売団地というのが今もあります。ですから、そこに各卸問屋の皆さん方がお店を構え、倉庫を構えて、そこから各小売店に商品をお売りするということをやっていただいていたのです。
 それが、流通が変わってしまったことによって、卸問屋がほとんどなくなりました。商品は札幌あたりから直接入ってくるようになったのです。ところが、それはどこに入っていくかというと、先ほど言いましたように、大型店にしか物が入っていかないのです。
 ですから、大型店の規制をしようという問題と、商店街の中心市街地の活性化をしようという話は、ある時期まではリンクできたのですが、今の時期は、これだけ流通というものが変わってしまうと、かえって混乱を招くということも考えなければならない状況下になってきているのです。
 私は、今、小売ということだけに視点を当ててお尋ねをしましたけれども、いわゆる流通というもの、それから産地とか市場の部分も含めて、北海道の中心市街地とか商店街とか小売のお店といった、道民の生活にとって不可欠なものを守っていくということを考えなければならないのではないかなというふうに私は考えるわけでありますけれども、部長としてはどのように受けとめておられるのか、お尋ねをいたします。
◎(近藤経済部長) 卸機能が地方において衰退をしているという話は私も承知しております。北海道においては、地方のそういった機能が衰退して、札幌に集中しつつあるというような認識は持っております。
 そこで、大型店に対する対応ということでありますけれども、一方では、確かに、大型店は、豊富な商品を住民に提供し、比較的廉価な値段で多品種のものを提供するという機能がございます。
 しかしながら、先ほど申し上げましたとおり、今後、高齢化社会ということで、高齢化が急速に進んでまいります。また一方では、国や道におきましても、財政状況というのは厳しくなっていくことが予想されるわけであります。
 そうした状況を考えれば、高橋知事が提唱しているように、コンパクトシティー、コンパクトなまちづくりという基本的な方向に向かっていくべきなのかなというふうに考えております。
 したがいまして、大型店についても、現状においては、土地代等が安い、あるいは広大な面積を確保できる郊外に出店するというような傾向がございますけれども、例えば、そういうまちづくりの規制の中において、中心市街地にそういう大規模店舗を立地していただくというようなことも一つ考えられるのではないか。
 いずれにしても、高齢化あるいは厳しい財政状況というようなものを踏まえながら、住民ができるだけ暮らしやすいようなまちづくりの中で、大型店あるいは中心市街地のあり方も検討していかなければならないというふうに考えております。
◆(船橋利実委員) ちょっと私の質問の仕方が十分でなかったために、私が期待をした御答弁ではなかったわけでありますけれども、この問題は非常に幅の広いお話なのだと思います。どこか1カ所に手をかければ、それで済むということではないのだと思うのです。
 例えば、コンパクトシティーとかといって、大型店をまちの中に持ってくれば、それで済むという問題でもありません。大型店がまちの真ん中にあって、ある日突然、撤退してしまったことによって、それはそれで大きな問題になっている地域もあります。
 それから、大型店が空き店舗になることは大きな問題で困るのだと言っている一方で、私どものまちもそうでありますけれども、中心商店街の空き店舗──私どものまちの場合は、1階建てで、商店街がずっと、1条、2条、3条というふうに並んでおりますけれども、空き店舗になって歯抜けになって、貸し店舗ならまだいいですけれども、売り店舗とかになっているようなものを積み重ねていったら、大型店ぐらいの大きさになっちゃうのです。ですから、店舗の問題でいえば、私は、どちらも同じぐらい重たい問題なのだなと。
 そのこととは別に、今申し上げましたように、流通の流れが変わっていって、その影響が、道民の消費生活という部分でどうなっていくのかということと、経済活動の部分でどうなっていくかということもまず庁内的にしっかりとお調べになった上で、大型店の問題だとか中心市街地の問題というものを考えていくという組み立てにしていかなければ、今までの考え方をベースにして、この問題を、先ほどお答えになったようなやり方でやっていくのであれば、いろいろと検討して方向性を出したけれども、それが当てはまらないということになりかねないのです。
 私は、部長を初め、経済部の皆さん方に、もう一度、中心市街地の活性化にかかわる問題について──今、小売、流通、産地といったことについて申し上げましたが、ほかにもいろいろなことがあるのかもしれません。ですから、現場にもっともっと足を運んでいただいて、実態を踏まえていただいた中で対策を講じていくというふうに進めていっていただきたい。
 将来あるべき姿というのはいいですよ、コンパクトシティーでも何でも。その前にやるべきことをやっていただいて、そういう方向性をお出しになる方がいいのではないかなというふうに思うわけでありますけれども、部長、いかがでしょうか。
◎(近藤経済部長) 大型店対策あるいは中心市街地の活性化ということでございますけれども、道内の現状として、卸売機能等あるいは大型店の果たしている役割、中心市街地商店街の果たしている役割を十分踏まえて今後の方向を検討すべきだという御意見については、私としては全く同感であります。
 一概に大型店を規制すればいいというような考え方はないわけでありますけれども、先ほど来申し上げているとおり、高齢化社会の本格的な到来、あるいは、国、道等、自治体の財政状況が厳しくなってくるということを考えれば、やはり、コンパクトなまちづくりということが避けられないものというふうに考えておりますし、その中に、中心市街地商店街の振興といったようなこともきちんと位置づけるべきではないかというふうに考えております。
 いずれにしても、道内の商店街あるいは大型店の状況というのを十分踏まえながら、委員が御指摘の点も十分勘案して、今後、検討会における検討を進め、方向をまとめていきたいというふうに考えております。
◆(船橋利実委員) 傍聴されている皆さん方もお疲れのようでございますし、これ以上お尋ねしてもわかりません。簡単に言えば、もう少し課題を広げて、整理をしていってほしいということでありますので、内部でいろいろと検討してください。
 観光振興について数点だけお尋ねをいたします。
 北海道としての観光ということでございますけれども、まず、先ほど、産業起こしの部分で、私はコーディネーターということについてお話ししたのですけれども、観光の分野でもコーディネーター機能というものが非常に必要だと言われているわけであります。有償でも採算が合うコーディネーター機能というものを各地域ごとにつくっていく必要があると思いますが、見解を伺います。
○(小畑保則委員長) 観光のくにづくり推進室参事伊藤邦宏君。
◎(伊藤観光のくにづくり推進室参事) お答えいたします。
 コーディネーター機能についてでございますけれども、観光客のニーズが多様化し、これまでの観光名所を周遊する観光から、アウトドアスポーツなどの体験型観光ですとか、グリーン・ツーリズムなど交流型の観光に対する関心が高まってきております中、道内の地域におきましても、こうした観光の流れをとらえて事業を拡大しようという動きも出てきております。
 しかしながら、こうした事業者は総じて小規模でございまして、旅行エージェントとの関係も薄いことから、地域において、こうした事業を担う観光事業者などを束ね、さまざまなメニューを組み合わせた魅力ある商品づくりなどを行うコーディネーターの必要性が高まっているところでございます。
 また、地域におきまして、観光と農業や水産業などとの結びつきを強め、質の高い地域の食材を観光客に提供するなど、観光と地域の産業との連携を推進するようなコーディネーター機能の充実も求められているところでございます。
 こうしたことから、道では、本年度、体験型ツーリズム支援事業におきまして、地域におけるアウトドア活動やグリーン・ツーリズムなどの体験型ツーリズムの事業者を束ね、これらの事業者と旅行エージェントを結びつける取り組みを進めておりますほか、観光地におけるホテル・旅館と農水産業とをつなぐビジネスマッチングの試みも進めているところでございます。
 このような取り組みを通じ、観光客のさまざまなニーズにきめ細かく対応することによりまして、満足度の向上につながりますとともに、地域経済の振興にも大きな効果が見込めますことから、道といたしましても、今後とも、こうしたコーディネーター機能の強化に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(船橋利実委員) たくさんあるものですから、あと1点でやめます。
 観光についてはお聞きしたいことがいっぱいありますが、別な機会にして、決算ということでありますから、昨年度まで実施をされている事業ということで聞きたいのですけれども、そちらもお調べをいただきたいのですが、国内外を問わず、観光プロモーションをやっていますよね。北海道としてもやっているし、それから、団体としても、あるいは市町村としてもやっているわけでありますけれども、どうもこれがまだ点なのです。
 例えば、道南の皆さん方は道南の皆さん方だけで行かれる。ところが、道南の皆さん方で行かれるところも、私たち道東の人たちが行くところも、道央の人が行くところも、みんな同じなのです。同じところに行くのです。中国でも同じまちに行くのです。そして、自分のところの宣伝だけしてくるのです。道南なら道南においでください、道東なら道東においでくださいと。
 これは一見当たり前のように思えるわけでありますけれども、北海道の観光というものをどうとらえるかということを考えていくときには、プロモーションのあり方というものを考えていかなければなりません。
 同じだけの費用と手間暇をかけてやるのであれば、より戦略的・効果的に観光プロモーションというものもやっていかなければならないわけでありますが、私が申し上げたように、観光プロモーションのあり方ということについてお答えをいただければ結構でございますし、取り組み状況として道内でどのようなものがなされているかということについては、後日、改めて資料として提供いただくということでも結構でございます。
 以上です。
○(小畑保則委員長) 観光のくにづくり推進室長成田一憲君。
◎(成田観光のくにづくり推進室長) お答えいたします。
 プロモーション活動のあり方ということでございますが、まず、簡単にこれまでの実情を申し上げますと、これまでも、北海道観光連盟が中心となりまして、観光事業者や地域と連携をいたしまして、北海道全体をPRする季節別のキャンペーンですとか、花をテーマとしたデスティネーションキャンペーンなどを実施し、観光客の誘致に努めているところでございます。
 また、地域でまとまった動きといたしましては、平成15年度から、広域的な地域に焦点を当てたプロモーションを展開しておりまして、平成15年度の道北を皮切りにいたしまして、平成16年度は、道東の地域がまとまりまして、地域の市町村あるいは観光関係団体と連携いたしまして、食あるいは自然・知床、十勝ラリー、こういった形で、地域の特色を強く打ち出したキャンペーンを実施しているところでございます。
 今お話がございましたように、それぞれの地域が自分の持ち味というものを打ち出して、キャンペーンをきちっとしていくということは一つの基本だろうと思いますけれども、御指摘のように、きょうは道東が、あすは道南がということで、同じようなところに来るということ自体は考えなければならない問題でもございますので、私どもあるいは北海道観光連盟などが中心になりまして、その辺の連携調整ということも含めまして、効果的なプロモーション活動が展開されるよう、今後ともさらに努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(船橋利実委員) それぞれ地域として取り組むのは当たり前なのです。一生懸命やっていただいて結構なのです。ただ、そのときに、北海道として出している情報が何かということ、そういうことを現地の皆さん方にも念頭に置いていただかなければならないことが幾つかあるはずなのです。
 例えば、幾ら道東で、知床が世界自然遺産に指定をしていただいて、観光客の入り込みがふえてくるといっても、今、女満別空港や釧路空港や中標津空港におりられる人の数は限られるのです。限られていますよね。しかも、観光というのは、単に1度来れば、それでいいというものでないのです。やはり、リピーターというものが大事なのです。
 だとしたら、そこで、私が先ほどから言っているように、コーディネーター機能というのが出てくるのです。ですから、道東の皆さん方が自分の地域の宣伝をしてくるときには、当然、どういうふうに来ていただいて、どこを旅して、どこから出ていっていただくかということを、常に変化させながらプロモーションするということが大事なのです。
 地域ごとの取り組みはそれぞれ大事なのです。それを、どういう形で旅として北海道全体をコーディネートするかということが大事なのです。そこの部分の観光戦略というものをこれからもっと練っていかなければ、北海道の観光というものは、他の地域と戦って勝っていくことはなかなかできない。
 全国で47都道府県ある中でも、北海道でいえば、主要産業として産業の中心を支えているのは、建設業のウエートが一番高いのです。
 それじゃ、47都道府県の中で、観光産業が建設業よりも多いところはどこか。知っていますか、部長。沖縄なのです。あとはみんな似たり寄ったりです。そういう状況の中から北海道がどうやって抜け出していくかということを考えるときに、そういった議論もこれからさせていただきたいというふうに思っているわけであります。
 以上、いろんなことを申し上げて恐縮でありましたけれども、質問を終わらせていただきます。頑張ってください。
○(小畑保則委員長) 船橋委員の質疑は、総括質疑に保留された事項を除き、終了しました。
 斉藤博君。
◆(斉藤博委員) それでは、私の方から、経済・雇用対策について何点か質問してまいりたいというふうに思います。
 道内の経済状況は大変厳しい状況が続いているわけでございますけれども、そういう意味では、先ほど来の質疑の中でも、景気の課題、さらには雇用の安定というのは道政上の最優先課題だというふうな部長の認識があったように、この状況をどうするかということでは、それぞれの立場でなお一層の努力が求められているというふうに認識をしているわけでございます。
 景気回復のバロメーターは、言うまでもなく、個人消費と民間設備投資が極めて大きな要素となっているというふうに言われているわけでございますけれども、完全失業率が特に厳しいと言われました平成15年の個人消費を見てみますと、前年比6.2%の減で、12年連続でのマイナスということでありましたし、また、民間設備投資は前年比で12.8%と大幅な減になったという数字でございました。
 景気回復と雇用の安定は不離一体のものであるというのは言うまでもないわけでございますけれども、平成16年の個人消費と民間設備投資の状況、さらに景気の動向はどのようなものであったのか、まず参考に伺っておきたいというふうに思いますし、また、今後の道内の景気回復の見通しについて道としてどのような見解を持っているのか、あわせて伺っておきたいというふうに思います。
○(小畑保則委員長) 経済部次長兼経済政策室長赤岡洋君。
◎(赤岡経済部次長兼経済政策室長) 道内の個人消費などについてでありますが、平成16年の個人消費は、経済産業省調査の大型小売店販売額で見てみますと、対前年比5.1%の減少、また、平成16年度の民間設備投資につきましては、日本政策投資銀行の調査によります北海道地方設備投資動向で見ますと、対前年比0.5%の減少となっているところでございます。
 一方で、完全失業率につきましては、平成15年に年平均で6.7%と過去最悪を記録いたしましたが、16年につきましては5.7%と1ポイント改善するなど、雇用情勢には明るさも見えてきたところでございます。
 総じて見れば、平成16年の本道経済は、一部に改善の動きがあるものの、依然として厳しい状況が続いていたところでございます。
 また、今後の景気の見通しにつきましては、道内の金融機関などが調査をしております平成17年度の実質経済成長率の見通しでは、民間住宅や公共投資ではマイナスとなるものの、個人消費並びに民間設備投資でプラスとなり、各金融機関平均でプラス0.4%となっているところでございます。
 こういった金融機関などの見通しに加え、道内経済を取り巻く環境には厳しいものがありますものの、個人消費の持ち直しの動きや、有効求人倍率並びに完全失業率の改善など、一部に回復の動きが見られるところでありまして、こうした動きが確かなものとなるよう期待しているところでございます。
 以上でございます。
◆(斉藤博委員) 依然厳しい状況ですけれども、改善の傾向にもあるということで、今後の景気回復に期待をしたいという答弁であったわけでございます。
 本道の個人消費、さらには民間設備投資が低調に推移している背景について、よく言われるわけでありますけれども、雇用や勤労道民の所得環境の改善が図られないこと、さらには公共投資の削減などが大きく影響しているというふうにも言われているわけでございますけれども、道の方では、これらの状況についてどのように把握をして平成16年度の経済・雇用対策に当たったのか、その基本方針も含めて伺っておきたいというふうに思います。
◎(赤岡経済部次長兼経済政策室長) 平成16年度の経済・雇用対策の基本方針などについてでありますが、急速に進む高度情報化やグローバル化、少子・高齢化といった時代の潮流や、官から民へ、国から地方へという構造改革が加速する状況のもとで、国内経済が持ち直しの動きを見せる中で、北海道につきましては、対前年比で、平成15年の現金給与総額が1%改善しているものの、完全失業率が0.7ポイント悪化し、また、公共投資が17.6%減少するなど、経済・雇用状況は依然として深刻なものとなっていたところでございます。
 道といたしましては、経済の再建に確かな道筋をつけていくため、産業政策や中小企業対策に一層積極的に取り組み、北海道の経済産業を着実な成長軌道に乗せていくことが必要であるとの考えに基づきまして、平成16年3月にほっかいどう産業活性化プログラムを策定し、本道に優位性や成長可能性がある戦略分野において、産業間連携を進めながら、新たな事業展開を集中的に支援し、新事業、新産業の創出に取り組むほか、産業活性化のリード役となるすぐれた経営を行う企業群の形成に取り組んできたところでございます。
 以上でございます。
◆(斉藤博委員) 平成16年度は、産業活性化プログラムの推進ということを大きな柱に据えたということでありますけれども、16年度以降は、道の方でも、財政立て直しプランの集中期間ということで、この期間が大事だということで、この間、私も質疑をさせていただいてきたところでありますけれども、16年度から18年度の3カ年に道が集中して行う産業活性化プログラムでありますが、初年度でありました平成16年度の取り組みの実績というものが本道の経済や雇用に与えた影響をどのようにとらえているのか、お伺いをしておきたいというふうに思います。
◎(赤岡経済部次長兼経済政策室長) 産業活性化プログラムについてでありますが、道といたしましては、本道産業の活性化のリード役となる企業群の形成に向けまして、産業活性化プログラムに基づき、経営革新や新事業開拓といった新たな取り組みに果敢に挑戦する中小企業を支援しているところでございます。
 本プログラムでは、施策の進捗状況を的確に把握するため、評価指標を設定しておりまして、初年度の16年度におきましては、食分野の海外市場向けの新規商談成約数あるいはIT分野の事業化達成企業数など、一部で、単年度における達成率の目安でございます30%台を下回っているものもありますが、バイオ分野における事業化達成企業数や食分野の道外市場向けの新規商談成約数が60%を超えるなど、全体としてはほぼ順調に推移しているものと考えているところでございます。
 こうした取り組みのほか、全国的な景気回復の傾向や中小企業者の皆様の努力によりまして、最近の本道経済は依然厳しい状況が続いておりますものの、個人消費の持ち直しの動きが見られ、有効求人倍率あるいは完全失業率が引き続き改善傾向にあるなど、一部に回復の動きが見られると考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(斉藤博委員) 海外の商談の関係、IT分野の関係が30%台を下回ったということですけれども、3年間での事業ですから、そんな大きな不安材料でもないのかなというふうには思いますけれども、若干気になるところでもあります。
 総体的にほぼ順調という判断のようでございますが、財政も事業費も厳しい中でありますけれども、残された期間、大いに成果が上がるように、この段階でも改めて要請をしておきたいというふうに思います。
 そこで、具体的な雇用創出の関連でありますけれども、雇用創出プランで掲げております数値目標の達成状況についてでありますが、これまでの雇用創出プランは、平成17年度から、条例に基づいて計画されました雇用創出基本計画に一元化をされたわけでございますので、結果、雇用創出プランに基づいての最後の年度になったということが言えるというふうに思うのですけれども、平成16年度の雇用創出の実績、達成状況についてお聞かせをいただきたいというふうに思います。
 また、緊急雇用対策実施期間と位置づけまして、15年度、16年度の2年間で5万人の雇用創出目標を掲げたわけでありますけれども、その成果、実績についてもあわせてお聞かせをいただきたいと思います。
○(小畑保則委員長) 雇用対策課長吉野三郎君。
◎(吉野雇用対策課長) お答えいたします。
 雇用創出プランの達成状況についてでございますが、平成16年度は、一村一雇用おこし事業や建設業等のソフトランディング対策、さらに、16年度からスタートいたしましたジョブカフェ北海道におきまして、若年者に対する総合的な就職支援サービスの提供などに取り組みまして、結果、2万5000人の目標に対しまして、2万7320人の雇用を創出したところでございます。
 また、緊急雇用対策実施期間におきましては、5万人の雇用創出目標に対しまして、15年度は2万5510人、ただいま申し上げました16年度は2万7320人と、合計いたしまして5万2830人の雇用を創出したところでございます。
 以上でございます。
◆(斉藤博委員) それでは、16年度の歳出決算状況などに関して引き続き伺ってまいりたいというふうに思うのですけれども、平成16年度の雇用対策費のうち、雇用計画推進費につきましては、予算現額約3億5500万円に対しまして、決算額は約3億1400万円となっておりました。
 決算の審査意見書では、その不用額については主に一村一雇用おこし事業に残額が生じたことにあるというふうにされているわけでありますけれども、これはどのような要因から生じたものか、お尋ねをいたします。
 また、平成16年度の一村一雇用おこし事業の補助件数実績、雇用創出数の実績についてもあわせてお伺いをいたしたいと思います。
◎(吉野雇用対策課長) 一村一雇用おこし事業についてでございますが、雇用おこし支援補助金につきましては、1次認定時に70件、2次認定時に10件の事業を認定いたしまして、12月の2次認定時点では、合計80の事業に対しまして約2億9800万円の補助金の執行を予定していたところでございます。
 しかしながら、その後、所定の雇い入れ数を確保できないなど、事業の認定要件を満たさなくなった5事業の認定を取り消したほか、年度末におきます雇用創出数が事業計画認定時よりも減少した事業があったため、本補助金の交付額が認定時の予定額に比べますと約3100万円の減となりまして、最終的に75事業で約2億6700万円となったことが不用額が生じた主な要因でございます。
 次に、平成16年度の事業実績についてでございますが、補助件数につきましては、ただいま申し上げましたとおり、75件で、これに伴いまして432人の常用雇用を創出したところでございます。
 また、この75件を分野別に見ますと、福祉分野が37.3%、製造業が21.3%、小売業が13.3%などとなっているところでございます。
 以上でございます。
◆(斉藤博委員) 残額が生じた原因について御答弁をいただいたわけでありますけれども、この事業制度に乗ろうということで、一生懸命、計画を立てて事業展開を図っているというふうに思うのですけれども、結果的に、雇い入れようと思った人数まで雇い入れられなかったというのが不用額の原因のようでございますので、この事業に手を挙げる段階でも、事業の趣旨、さらには当初の計画が履行されるような条件を道の立場でしっかりとつくり出せるように、今後の対応について指摘をしておきたいというふうに思います。
 次に、雇用計画推進費からは、北海道雇用開発協会へ補助金として約630万円が支出されているわけでございますけれども、この協会の設立は昭和63年というふうに聞いているわけでありますけれども、道は、設立当初から、その事業目的を支援する立場から補助金を支出してきているわけであります。この間、この協会の取り組みによってどのような成果が上げられてきているのか、伺いたいというふうに思います。
◎(吉野雇用対策課長) 北海道雇用開発協会についてでございますが、北海道雇用開発協会は、本道における雇用開発を促進し、豊かな地域社会の実現に寄与することを目的として、昭和63年7月に設立され、これまで、道の補助事業や国の委託事業として、地域雇用開発に資する各種事業に取り組んできたところでございます。
 平成16年度におきましては、道の補助事業といたしまして、就職支援プログラム事業で、コールセンター企業への就職や転職を希望される方を対象とした就職セミナーや、国や道などの産業・雇用関連施策及び雇用創出事例などを紹介いたしましたガイドブックの作成と配付のほか、国の委託事業といたしまして、営業職など特定の職種に特化をいたしました職業講習会や合同企業説明会などを開催いたしまして、多くの方の就職支援を行ったところでございます。
 また、当協会は、平成16年度より、若年者のための総合的な就職支援サービスを行う北海道若年者就職支援センター、通称・ジョブカフェ北海道でございますが、この運営団体となるなど、幅広い事業に取り組んでいるところでございます。
 当協会は、こうした幅広い事業を通じまして、地域の雇用の受け皿づくりや人材の確保などの取り組みを支援いたしまして、地域の振興と雇用開発の促進に寄与しているものと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(斉藤博委員) この団体が設立をされて、まだ20年はたっていないようですけれども、十七、八年たつのでしょうか。この間、ずっと道が支援をしてきたということで、特に、今までの事業展開では心配するような状況はないようでございますけれども、私が懸念いたしますのは、ややもしますと、こういう取り組みが続いていますと、その中にむだや非効率というようなものも出てくるのではないかというようなことを懸念したものですから、聞いたわけでございますが、道の雇用対策にかかわる課題、さらには、国の委託も受けているということでの事業を進められておるようでございますから、今後、その目的が十分達成されるようにしていかなきゃならぬというふうに思っています。
 今後、この補助金がどうなるのか。財政が厳しい中、この見直しなどもなされるのだろうというふうに思いますけれども、補助金を出す以上、さらに厳しい道内の雇用環境、経済環境をどうするかということについては、道の立場で言うべきことは言っていただいて、ぜひ成果が上がるような状況に今後も持っていっていただきたいというふうに思います。
 次に、雇用対策費の中の就業支援費にあります緊急地域雇用創出特別基金積立金の取り崩しと、これを活用した特別事業に関連してでありますけれども、平成16年度では、国からの緊急地域雇用創出特別交付金を基金として積み立てておりました残高、約78億9000万円すべてを取り崩しまして、道実施事業として122事業、市町村実施事業として848事業などを実施して、応急的な雇用対策として取り組んできたところでありますけれども、これらの事業は平成16年度で終了という位置づけだったのかどうか、確認いたしたいということと、この事業の位置づけと事業の評価について見解を伺っておきたいというふうに思います。
◎(吉野雇用対策課長) 緊急地域雇用創出特別対策推進事業の位置づけなどについてでございますが、この事業は、全国の厳しい雇用情勢に対処するとともに、構造改革の集中調整期間における緊急かつ臨時的な雇用・就業機会を創出するために、平成13年度に国が創設した事業であり、国の要綱等に基づき、16年度に終了したところでございます。
 道では、国からの交付金、総額で203億7200万円を財源にいたしまして、道事業及び市町村事業を合わせまして約2500の事業を行い、1万9000人余りの雇用実績を生み出しており、本道の厳しい雇用情勢のもと、臨時・応急的な雇用の下支えとして一定の役割を果たしたものと考えております。
 なお、本事業終了後におきましても、個々の事業主体の判断で引き続き事業を実施しているケースもあると承知しております。
 以上でございます。
◆(斉藤博委員) それじゃ、この事業に関してもう1点伺いますけれども、この事業の推進費では、常用雇用促進奨励制度の奨励金という形でも活用されているというふうに承知をしているわけでございますけれども、常用雇用の実績はどのようになったのか、お尋ねをしておきたいというふうに思います。
 また、この制度に限らず、常用雇用への奨励・誘導策というのは、今後の道の雇用政策においても大変重要な課題だというふうに私は思っているわけでございますが、その辺の見解についてもあわせて伺っておきたいというふうに思います。
○(小畑保則委員長) 労働局長清兼盛司君。
◎(清兼労働局長) お答えをいたします。
 常用雇用促進奨励金についてでございますが、この奨励金は、緊急雇用創出推進事業におきまして臨時・応急的に雇用された方の常用雇用化を図るため、再雇用をした事業主に対して支給するものでございまして、道の単独事業として実施してきている事業でございます。
 常用労働者として再雇用され、かつ、奨励金の対象となった方は、平成14年度で3名、平成15年度で34名、平成16年度で60名でございまして、合わせて97名となっているところでございます。
 また、常用雇用への奨励ということについてでございますが、道といたしましても、雇用形態は、基本的に、短期間ではなく、安定した雇用が望ましいと考えておりまして、一村一雇用おこし事業及び企業立地促進条例における補助要件におきましては、1年以上雇用される見込みのある雇用保険加入者を一定数雇い入れることを要件にしているところでございます。
 こうした取り組みに加えまして、一方で、経済社会の変化に伴い、多様な働き方が事業主と労働者の双方から求められておりますので、労働者が能力や生活事情に応じた就業形態を選択でき、安心して働ける環境づくりを進めていくことも大切であるというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(斉藤博委員) 全体で97名ということですから、それなりの成果が上がっているというふうに思っています。
 ただ、私が常日ごろ思っているのは、働き方については、不安定要素ということからすると、基本的には常用雇用されること、さらには、正規雇用という形をいかに求めていくのかというのが道の基本方針であるべきだというふうに思っていますが、現実は、多様な働き方で、不利な状況に置かれている労働者が多いわけでありますから、常用雇用というところに一つのウエートを置いて今後進めることに対しては大いに頑張ってほしいというふうに思うのです。
 ぜひ、もう一歩踏み込んだ雇用形態の前進というものを道の大きな課題として今後十分検討していっていただきたいというふうに思っていますし、常用雇用の条件を定めた取り組みというのは、今のところ、一村一雇用おこし事業と企業立地促進条例で要件に付しているだけであって、常用雇用の誘導策というのは、二つの事業に限らず、横断的な雇用対策の中で誘導できるような政策というものも道の中で実現してほしいということを強く思っているものですから、ぜひこれも検討しておいていただきたいというふうに思っています。
 次に、企業立地促進条例に関連して伺っておきたいというふうに思います。
 平成16年度の決算では、企業立地促進条例に基づいた補助金の執行の実績として、約17億8000万円の事業成果が示されておるわけでありますけれども、平成16年度の実績では、投資額分の新設では14企業、増設で25企業、雇用増分では新設で11企業という実績であったわけでございます。
 そこで、新設企業がどの地域に立地をしたのかが大変気になるところであります。今まで、コールセンターを中心にいろいろと取り組まれて、状況を見ると、札幌、道央周辺という傾向が続いてきたものですから、それ以外の業種も含めて、どういうところにこの条例が活用されるのかというのは私も大変興味を持ってきたわけでありますけれども、16年度の立地はどこに実現したのか、支庁別に実績をお聞かせいただきたいというふうに思います。
○(小畑保則委員長) 産業立地課長黒河内俊二君。
◎(黒河内産業立地課長) 企業立地促進条例に基づきます支庁別の立地実績についてでありますけれども、平成16年度の工場等の新設の件数は、石狩支庁が5社、後志支庁が1社、空知支庁が1社、上川支庁が1社、胆振支庁が1社、十勝支庁が2社、釧路支庁が2社、根室支庁が1社の合計14社となっているところでございます。
 以上でございます。
◆(斉藤博委員) 16年度の実績が各地域にそれなりにあったということがわかりました。
 しかし、条例を活用されてきたこれまでの経過を見ますと、企業立地促進条例の補助対象業種で1社も立地がなかった支庁地域もあるというふうに私は認識をしているわけでありますけれども、これらの地域の現状について道はどのように考えておられるのか、見解を伺っておきたいというふうに思います。
◎(黒河内産業立地課長) 新規立地のない支庁地域についてでございますが、企業立地促進条例が施行されました昭和60年度以降で見ますと、数の多寡はあるものの、いずれの支庁地域におきましても工場等の新規立地がありますが、現行条例が施行されました平成9年度から現在までの最近では、檜山、宗谷、日高の3支庁地域で工場等の新設がない状況となっており、これらの地域は、ほかの支庁地域と比べまして、大消費地が近くに存在しないことや労働力の確保が困難であることなどの不利な条件が影響しているものと認識しているところでございます。
 今後、私ども本庁と支庁、市町村との連携を一層密にしながら、地域の農林水産資源を活用した加工産業の誘致など、地域特性を踏まえた企業誘致に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(斉藤博委員) 一口で言えば、条件不利地域になかなか実現しないということだというふうに思うのですが、裏を返せば、条件が不利な地域にいかに来ていただいて、その地域の産業や雇用を安定させるかというのもまたこの条例の趣旨ではないかというふうに思います。
 とはいえ、相手のある話でございます。そういう地域は、今答弁にあったように、地域の基幹産業である農林水産業の振興だとか、そういう角度からの振興策が大事だというのもわかります。
 しかし、全国にも誇れるような補助制度を含めた条例でありますから、そういう条件不利地域にいかに誘導できるかということの議論をもう少しする必要があるのではないかというふうに思っています。
 例えば、1次産業中心の地域であれば、1次産品にどういう付加価値をつける産業を条例の中に織り込んで充実させるのかということも今後議論していかなきゃならないというふうに私は思うのです。
 先ほど、マイナス70度の冷蔵庫の話もありましたけれども、例えば、そういう企業が1次産業のところに結びつかないかとか、いろいろあるのではないかというふうに思いますので、現状は、条件不利地域だから、なかなか難しいという状況はわかりますけれども、さらに一歩踏み込んだ地域振興策の角度から、企業立地促進条例と補助金の事業をぜひ前に進めるような格好に持っていっていただきたいというふうに思っております。
 最後に、もう1点伺っておきたいというふうに思うわけであります。
 先ほども申し上げましたけれども、今、勤労道民の労働環境は大変厳しい状況にあるというふうに私は認識をしておりますし、経済部も、そのような観点からいろいろと努力をしてもらっているというふうに思うのであります。
 労働条件についてですが、例えば、本道でも、正規社員と同じ仕事をしても賃金格差のあるパート労働や契約労働という形態の労働者がふえていることが実態としてあるわけでありますけれども、そういう意味では、賃金ベースもいろいろと格差が大きくなってきているというふうに思っています。
 本道の常用雇用者の平成16年の賃金状況を調べてみますと、1人平均の月額給与総額は29万9038円という数字が出ておりました。
 実感からすると、そんなに安くはないよなというふうに思いますけれども、全国平均から比べると約3万3000円下回っている、こういう統計数字がございますし、産業別では製造業が最も低くなっているという報告もあります。賃金の抑制や削減の方向は、道内では、官民を問わず、さらにその傾向が進んでいるというふうに思うわけであります。
 しかし、景気・経済の低迷が長引いている道内の状況を見れば、こういう措置も一方ではやむを得ない状況とも思うわけでありますけれども、決して好ましい状況ではないというふうに私は考えております。
 労働環境が本道の景気回復や雇用創出にもさまざまな影響を及ぼしている、今後も及ぼすものだというふうに私は考えているわけでありますけれども、労働行政と経済行政を所管します経済部の見解と今後の取り組みについて伺っておきたいというふうに思います。
○(小畑保則委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) 経済・雇用対策についてでありますが、本道の産業構造は、全国的な景気回復の牽引役である自動車やデジタル家電などの製造業のウエートが低い状況にあり、労働者1人当たりの付加価値額が全国の9割にとどまっております。
 また、公的資本形成は全国に比べ約2倍であるなど、公的需要への依存度が高い脆弱な構造となっております。
 このような中で、公共投資の縮減や国の構造改革の進展によりまして、経営環境はもとより、雇用環境についても影響が懸念される状況にございます。
 本道経済は、先ほども申し上げましたとおり、全国に比べ、全体としては依然厳しい状況が続いておりますものの、個人消費や雇用に改善の動きが見られるところであります。
 道としては、こうした動きを加速し、確かな回復軌道に乗せるため、北海道雇用創出基本計画やほっかいどう産業活性化プログラムの着実な推進に努めますとともに、本道産業の厚みと広がりを増し、産業の高度化を図るため、自動車関連産業などの付加価値の高い物づくり産業の集積促進や振興に努めていくことが必要であると考えております。
 今後とも、国や市町村を初め、産業界や労働界、大学などとの連携をより一層強め、雇用政策と産業政策を積極的に展開し、これを両輪に、本道経済や雇用の活性化につなげてまいりたいと考えております。
◆(斉藤博委員) これで終わりたいというふうに思いますけれども、道内の雇用状況や経済状況が好転するためには、道ひとりでどうこうということよりも、さまざまな機関とも連携を図っていかなきゃならぬというふうに思います。
 しかし、そういう努力の一方で、先ほど言いましたけれども、北海道で働く労働者の環境を見れば、そういう意味では、この先、展望を見出すには、現実は相当厳しいなというふうに思っています。労働条件、特に賃金も、下へ下へと、下へ倣えというのが今の状況でございまして、そんなところから本当に新しい活力が生まれるのかなというような懸念もいたしております。
 それらを解消するためには、総合的な対策が必要ということも理解ができますので、今年度はあと残すところ半年を切りましたけれども、16年度よりも17年度がさらに成果が上がったというような結果にするために、経済部の皆さんの御努力を最後に強く要請いたしまして、私の質問を終わりたいというふうに思います。
○(小畑保則委員長) 斉藤委員の質疑は終了しました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後4時15分休憩
─────────────────────────────────
  午後4時30分開議
○(小畑保則委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 経済部所管にかかわる質疑の続行であります。
 金岩武吉君。
◆(金岩武吉委員) 私の方からは、建設業のソフトランディング対策について何点かお聞きをしてまいりたいと思います。
 国も地方も財政悪化が一段と進む中、社会資本整備に対する公共投資は、年を追って縮減方向に向かっていることは言うまでもありません。
 道も、財政立て直しプランの中で、公共事業、投資単独事業とも大幅削減を進めることにしております。
 しかし、国や地方の公共投資が減る割合に比較して、建設業の数は多く、本来ならば、他の産業部門からの失業者を吸収する役割を担っていた建設業自体が、今や経営の危機を迎えているのが現状であります。事態は一層深刻であります。
 業者間の競争が激しくなる一方、建設業だけでは企業経営が成り立たない業者もふえ、中には、事業転換を余儀なくされる業者や廃業に追い込まれる業者も少なくありません。
 道は、財政立て直しプランでも、公共事業などの削減による影響を緩和するため、建設業等のソフトランディング対策を進めておりますが、大規模かつ急速にやってくる公共投資の縮減攻勢に対し、これを防衛するソフトランディング対策は、私から見て、小幅で緩慢な動きのように見えるのであります。道としてはどのような認識をしているのか、まず伺います。
○(小畑保則委員長) 商工局長内田幹秀君。
◎(内田商工局長) お答えをいたします。
 建設業のソフトランディング対策に対する認識についてでございますが、建設業は、社会資本整備の担い手として本道の発展に貢献してきましたほか、地域経済や雇用において重要な役割を果たしてきております。
 しかしながら、国や道の厳しい財政状況に伴いまして、公共事業の縮減が進み、公共事業への依存度が高い本道の建設業者は、委員が御指摘のとおり、大変厳しい状況にございます。
 道といたしましては、地域の中核的な企業として活動しているこうした建設業者への影響を少しでも軽減させ、地域の雇用の確保と地域経済の活性化を図ることが緊急の課題であるとの認識から、平成14年度に建設業等のソフトランディング対策をスタートさせたところでございます。
 実施に当たりましては、経済部と建設部が中心になりまして、庁内関係各部を初め、北海道建設業協会とも連携し、建設業の経営体質の強化や新分野進出、多角化の推進などの支援として、支援施策説明会の開催といった普及啓発活動や、新分野進出ゼミナール事業といった企業対策などの施策を講じてきているところでございます。
 このような取り組みの結果、ソフトランディング対策への認知度の高まりや、新分野進出を検討している企業の増加など、一定の成果が得られているところと考えております。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) 今の答弁の中でもありましたが、道は、庁内関係部や北海道建設業協会等と連携し、さまざまな施策を展開されているということで、以下、それらの施策について伺ってまいります。
 建設事業者が行う経営戦略検討の支援についてでありますが、建設業者が、自社の経営体質強化や新分野への進出、多角化に取り組んでいくためには、適切な情報の提供が大変重要であります。道ではこのためにどのような対策に取り組まれてきたのか。
 また、建設業の中には、以前から自主的に業種転換あるいは新規営業部門の拡大を実施している企業もありますが、道が建設業のソフトランディング対策を進めてからの実績を道としてはどのように評価しているのか、伺います。
○(小畑保則委員長) 商工振興課参事黒津俊雄君。
◎(黒津商工振興課参事) お答えいたします。
 建設業者に対する情報提供などについてでありますが、建設業者が、現状をしっかりと認識し、今後の経営戦略を判断していくためには、適切な情報の提供が何よりも大切でありますので、道におきましては、建設業の経営体質強化や新分野進出、多角化を推進するため、全道各地で説明会やフォーラムなどを開催しており、16年度については延べ2500人の参加をいただいたところであります。
 また、情報提供に当たりましては、新分野進出の先駆的な事例を集めた事例集に加えまして、新たに支援制度の活用事例集も作成し、できるだけ多くの企業に施策の活用が図られますよう努めてきているところであります。
 この結果、道が実施しております建設業者に対するアンケート調査結果では、ソフトランディング対策の認知度が87.8%まで高まってきておりますほか、道などの各種支援制度を活用して、イチゴ栽培に進出したり、地元の精糖業者や農協と連携して、ライムケーキなど地域資源を肥料化した事業など、地域活性化や雇用の維持確保に貢献する事例が出てきておりますので、今後とも、こうした事例が増加するよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) アンケート調査なども行いながらということですので、アンケート調査の結果についてお聞きをしたいと思います。
 ソフトランディング対策を効果的に進めていくため、平成15年度から、道の入札参加資格審査の申請者を対象にしたアンケート調査を実施しています。その結果をどのように分析しているのか、伺います。
◎(黒津商工振興課参事) お答えいたします。
 アンケート調査の結果についてでありますが、効果的な施策を進めていくためには、建設業の新分野進出などに関する現状や意識などについて把握する必要がありますことから、建設業者を対象に、アンケート調査を平成15年度から実施しておりますが、この調査の16年度の結果を見ますと、新分野に進出している企業の割合は、前年度に比べて4ポイント増加の16.3%、また、検討中としている企業は、前年度比25ポイント増加の45.6%となっております。新分野進出への取り組みや関心が高まってきているものと考えております。
 また、新分野進出、多角化に係る進出先につきましては、住宅リフォームや環境・リサイクル、建設関連といった、本業と関連が深く、保有する経営資源を活用しやすい分野が多い一方で、農業など1次産業や、健康、福祉などの分野も一定割合を占めており、多岐にわたるものとなっております。
 このほか、新分野進出に際しての課題といたしましては、多くの企業が、人材の育成確保や市場開拓、資金調達を挙げており、道といたしましては、今後とも、これらの課題に対応した効果的な施策の展開に努めてまいる必要があるものと考えております。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) それでは、地域の特性を生かした取り組みの実績についてお聞かせください。
 平成16年度には、ソフトランディング対策の新規事業として、建設業の経営体質強化や新分野進出、多角化を効果的に促進するため、それぞれの支庁の実情に応じた独自の取り組みを積極的に展開することとしておりました。
 地域の実情や特性に応じた新規事業が展開されることは、建設業者はもとより、地域にとっても好ましいことであります。具体的にどのような取り組みが進められ、その結果どのような実績があったのか、お聞かせください。
◎(黒津商工振興課参事) お答えいたします。
 地域特性を生かした取り組みについてでありますが、道といたしましては、16年度から、新規事業として、全道14支庁が地域の特性や実情に合った対策を進める地域施策促進事業に取り組んでおりますほか、地域における市町村の役割が大変重要であると考え、札幌開催の支援施策説明会におきまして、初めて市町村向け分科会を実施するなど、市町村への対策の浸透も図ったところでございます。
 こうした取り組みと相まって、建設業者の農業参入への意欲が高い檜山や十勝支庁において、農業コントラクター参入に特化したセミナーや、後志や根室支庁では、市町村などの行政関係者との意見交換会が開催され、胆振支庁では、地元温泉宿泊施設の改修工事への参入など、新事業開拓の可能性に向けた検討へ動きが見られますなど、多様な取り組みが進められております。
 また、市町村の取り組みといたしましては、札幌市や旭川市における建設業対策の充実が図られておりますほか、地域特性を生かした建設業者の取り組みといたしましては、町内の複数の建設業者が地元商工会と連携して、町の特産品を目指してタラの芽づくりに取り組もうとしている平取町の事例や、廃校などを有効に活用し、建設業者が中心となって、異業種と連携して、甘露泉水を利用した特産品づくりを進めている利尻富士町の事例、さらには、建設業者が大学や農家などと連携して、地域資源の循環型社会の実現と特産品づくりに向け、良質な豚の生産、加工、販売に取り組もうとしている中標津町の事例など、各地で地域資源を活用した取り組みが進んでいるところでございます。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) 結果を聞いていると、大変にすばらしい成果が上がっているように聞こえてくるのですが、その反面、現実的には大変な思いの中で、現場ではもっともっと厳しい状況にあることも皆さんの認識の中に入れておいてほしいという気がいたします。
 そこで、建設業の新分野進出や多角化を促進するためには、建設業者が新分野進出を肌身で感じる即効性のある取り組みが必要と考えますが、平成16年度はどのような取り組みが行われ、その効果はどうであったのか、伺いたいと思います。
◎(黒津商工振興課参事) お答えいたします。
 新分野進出の実践的な取り組みについてでございますが、建設業者が新分野に進出しようとする際の大きな課題としましては、人材の育成確保、市場開拓、資金の確保が挙げられております。
 こうした不安材料を取り除いていくためには、専門家による課題解決に向けた研修を受けたり、課題を克服し、新分野に進出した先進的な経営者の方から経験談を直接伺うといったことが事業の推進に役立つものと考えております。
 このため、16年度には、新分野進出に役立つ民間の専門的研修を道が認定して、建設業者にPRを積極的に行う新分野事業実践ノウハウ習得促進事業を実施してございますが、この事業には29件の応募があり、うち11件を認定し、広く周知を図ったところ、建設業の方の受講が160名にも達したと伺っております。
 また、14年度から、実際に新分野に進出した建設業の経営者の方から直接お話を伺う場を設ける建設業等の新分野進出ゼミナールを実施してございます。
 16年度も、農業、環境・リサイクル、福祉、観光といったさまざまな分野に進出して活躍されております経営者の方10人を講師に、全道5カ所で開催をしたところでございます。
 このゼミナールは、意欲のある方が少人数で集まり意見交換を行うものでございまして、結果につきましては、冊子にして広く各方面でのPRに活用しておりますが、これまで本ゼミナールに参加した企業119社の中から、既に20社が新分野に進出を果たしているところでございます。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) 答弁の中で、まだ議論したいことがありますけれども、時間の関係もありますから、また改めてやることにいたします。
 次に、公共事業が縮減していく中にあって、建設業者が生き残っていくためには、公共工事の総合コスト縮減効果のある新技術や新製品の性能や品質を高め、固有の技術によって建設業の経営体質の強化を図っていくことが大切であると思います。
 このような観点から、平成16年度に北海道建設業協会とともに建設新技術導入促進事業を実施していますが、その内容と効果について伺います。
◎(黒津商工振興課参事) お答えいたします。
 建設新技術導入促進事業についてでございますが、道では、ソフトランディング対策の一つとして、公共事業等に新技術や新製品の導入を促進するため、16年度に、北海道建設業協会と実行委員会を設置し、建設新技術導入促進事業を実施してございます。
 この事業は、発注者や他の建設業者に、建設業者などが保有する技術や製品を知ってもらい、積極的に公共工事などに活用してもらうことを目的にプレゼンテーションを実施するものであります。
 土木と建築の2分野で、土木11件、建築6件の応募がございまして、審査の結果、土木7件、建築5件を採択し、発注者である開発建設部や北海道、市町村の関係者のほか、建設業関係者など約200名が聴講され、個別説明ブースも多くの関係者で盛況であったところでございます。
 このプレゼンの内容は、冊子にまとめまして、国や道などの発注機関を初め、広く配布してPRを行うとともに、プレゼン事業者にも自社のPRに活用をしていただいたところでございます。
 この結果、中には、テレビなどのマスコミに大きく取り上げられ、引き合いも数多く来ているなど、成果の上がっている事例ですとか、後に国や道のモデル事業として取り上げられた例など、一定の効果があったものと考えております。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) 先ほどからの答弁は、成功例が非常に多いのです。しかしながら、現実は、例えば、ある建設会社が石狩何とかかんとかの開発のために投資して、道もそれに補助をして、しかし、本体そのものがつぶれてしまう、それをまた国に償還していかなければならないというような事態も現場では実際に起こっているわけです。よいことばかりではないということをよく理解していただきたいと思っております。
 そこで、例えば、民需拡大の対策として、先行き有望な分野と見込まれている住宅リフォーム需要──最近は悪徳業者もいますけれども、これを拡大するため、住宅リフォーム市場育成緊急プロジェクトを進めておりますが、その成果について伺います。
 特に、市場形成は進んできていると思いますが、今後の需要はどのくらい見込まれているのか、また、緊急プロジェクトとして推進された事業目的はどの程度達成されたと受けとめているのか、伺います。
◎(黒津商工振興課参事) お答えいたします。
 住宅リフォーム市場育成緊急プロジェクトについてでございますが、住宅リフォーム市場は、平成15年3月に北海道が策定した北海道住宅産業振興ビジョンによりますと、高齢化の進展、介護保険や民間資格の創設などによりまして、18年度まで市場は拡大を続け、18年度には、13年度に比べて約117億円の需要増が見込まれているところでございます。
 道では、こうした市場環境を背景に、高齢者や障害者の特性を理解し、質の高い施工を行う安全、安心の介護リフォームの担い手を育成することにより、住宅リフォーム全体の需要拡大を先導していくため、平成14年度から住宅リフォーム市場育成緊急プロジェクトに取り組んでいるところでございます。
 平成16年度は、全道6カ所の道立高等技術専門学院などにおいて、建設業在職者を対象にいたしました介護リフォーム講座を開催するとともに、全道4カ所で、これまでの講座の修了者を対象にいたしました介護リフォームブラッシュアップ実践セミナーを開催するなど、きめ細かい人材の育成に努めてきております。
 こうした取り組みを通じまして、介護リフォーム講座を修了した建設業者などが中心となりまして、平成15年9月に在宅支援技術者連絡協議会が設立され、現在、全道5支部で150名の方が、相互交流を通じてみずからの資質向上を図り、より質の高い安全で安心なリフォームの提供を目指した活動を行うなど、民間において自主的な取り組みが芽生えてきております。
 こうした動きは、今問題となっております悪質リフォーム業者の事業活動を抑止する効果も期待できるものでございます。
 道といたしましては、今後も、こうした民間の動きが助長され、リフォーム分野の拡大につながるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) 最後の質問にします。
 建設業を中心としたソフトランディング対策の主なものについてお尋ねをしてまいりました。関連する施策としては、このほかにも、資金の融資あるいは経済活性化対策や人材育成、雇用対策など、直接間接的に関連する分野は多いものと思われますが、いずれにしても、庁内関係部との連携を密にしていかなければ、施策の実効は上がらないと思っているのであります。この点について十分に対応していただきたいと思います。
 また、これは、直接、経済部の所管ではないのかもしれませんが、国の公共事業についても、道内の中小企業への発注機会の確保について配慮されますよう、国との連携強化を強力にしていただきたいと思います。
 最後に、建設業のソフトランディング対策について部長の見解を伺い、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○(小畑保則委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) 建設業等のソフトランディング対策の推進でありますけれども、この対策を効果的に進めていくためには、道庁内の関係部の連携はもとより、国や関係団体などと緊密な連携を図っていくことが極めて大切であると考えております。
 このため、道といたしましては、平成17年1月に設置しました、庁内関係部で構成する建設業等のソフトランディング対策推進連絡会議を活用しますとともに、北海道開発局が主宰する北海道地方建設産業再生協議会に参加するなどして、連携強化を図っているところであります。
 また、公共事業の道内中小企業への発注機会の確保につきましては、平成15年11月に中小企業等に対する受注機会の確保に関する推進方針を策定し、道としての取り組みを進めるとともに、国などに対して、毎年、要請を行っているところであります。
 今後、建設業を取り巻く環境は、公共事業の縮減などによってますます厳しくなるものと考えておりますので、庁内関係部はもとより、国や北海道建設業協会など関係団体との連携を密にしながら、技術力の向上など経営体質の強化を一層促進するとともに、地域における新分野進出のモデルとなる事業への支援を行うなどいたしまして、建設業等のソフトランディング対策をさらに加速してまいりたいと考えております。
○(小畑保則委員長) 金岩委員の質疑は終了しました。
 横山信一君。
◆(横山信一委員) まず、中小企業対策について伺ってまいります。
 本道経済は、今日、いわゆる中国特需などにより、鉱工業生産が全体として上昇しておりますが、産業構造を見ると、建設業のシェアが全国と比較して高く、製造業のウエートが低いことなどが背景にあって、国の公共投資が大きく見直されている中にあって、今後も厳しい事態が続くことが懸念されます。
 道においては、これまでさまざまな対策に取り組んできておられますが、結論からいえば、その成果が十分にあらわれていないというふうに考えます。
 そこで、以下、簡潔に伺ってまいります。
 まず、平成16年度、経済部所管の中小企業対策については、さまざまな施策に取り組まれておりますが、その取り組み状況と評価について見解を伺います。
○(小畑保則委員長) 経済部次長兼経済政策室長赤岡洋君。
◎(赤岡経済部次長兼経済政策室長) 中小企業の振興についてでございますが、本道経済や雇用の担い手でございます中小企業の振興とその経営安定を図ることは、経済の再建に不可欠であると考えております。
 道といたしましては、本道産業の活性化のリード役となる企業群の形成に向けまして、ほっかいどう産業活性化プログラムに基づき、経営革新や新事業開拓といった新たな取り組みに果敢に挑戦する中小企業を支援しているところでございます。
 プログラムの初年度である16年度におきましては、創造的中小企業育成条例に基づく研究開発の重点的な推進によりますITやバイオなどの新産業の育成、物産展や商談会の開催による中国など東アジアとの経済交流の促進、また、事業再生を図ろうとする中小企業を対象とした融資制度の創設、さらに、花観光の推進や首都圏の旅行代理店へのトップセールスの実施、また、地域の特色を生かした新規開業、新事業展開などを行う事業者の方を支援する一村一雇用おこし事業による雇用創出、さらに、地域と大学等の連携による産業人材の育成の推進など、各種の事業を行ったところでございます。
 全国的な景気回復傾向や中小企業の方々の努力とも相まって、最近の本道経済は、依然厳しい状況が続いているものの、個人消費の持ち直しの動きが見られ、有効求人倍率、完全失業率が引き続き改善傾向にあるなど、一部に回復の動きが見られていると考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) ただいまの御答弁にありましたように、道はさまざまな中小企業対策を行い、その結果、一部に回復の動きが見られるということでありましたが、それが端的にあらわれるのが開廃業率であります。
 本道においては、開業については増加傾向にあるものの、厳しい経済情勢などから、倒産、廃業の数が開業数を上回る状況は変わっておりません。開廃業率の逆転解消が言われて久しいのでありますが、開業が廃業を下回る現状をどうとらえているのか、また、昨年度においてはどういった取り組みを行い、それによる実績はどうなっているのか、伺います。
○(小畑保則委員長) 商工振興課長永田吉則君。
◎(永田商工振興課長) お答えいたします。
 開廃業の現状などについてでございますけれども、本道においては、平成3年以降、廃業率が開業率を上回る、いわゆる開廃業率の逆転現象が続いております。
 特に、最近の統計調査では、開業率は若干上向き傾向にあるものの、長引く不況の影響などから廃業率が大きく増加しているため、事業所の減少率はこれまでで最も大きくなっておりまして、これまでにも増して、創業の促進を図り、本道経済の活性化に努めることが必要と考えております。
 このような中で、道におきましては、昨年度、札幌にあります中小企業総合支援センターを初め、全道6圏域ごとに整備してございます地域産業支援センターや、商工会議所などに設置している全道16カ所の地域中小企業支援センターの相談窓口におきまして、起業を目指す方々の相談に対応してきておりますほか、創業に関するセミナー、女性をターゲットにした起業塾の開催や、すぐれた起業化計画に対する開業資金の助成など、起業化の各段階に応じた支援に取り組んできているところでございます。
 平成16年度に、中小企業総合支援センターなどで1525件の創業相談を受け付け、そのうち、210件が創業に至ったほか、起業塾や開業資金の助成などにより46名が創業するなど、一定の成果があらわれてきておりますが、今年度におきましても、これらの施策の効果的な実施を図り、より多くの方々が創業されるよう一層努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 開業率をさらに上げていくためには、道としてどういった対策が必要と考えているのか、また、そのために今後どういった取り組みを進めようとしているのか、伺います。
○(小畑保則委員長) 商工局長内田幹秀君。
◎(内田商工局長) お答えを申し上げます。
 今後の創業促進のための取り組みについてでございますが、ただいま課長が答弁いたしましたように、全道的には開廃業率が逆転し、その差が広がってきておりますが、食や観光の分野での創業の活発化などによりまして、一部の市町村では開業率が廃業率を上回っておりまして、市町村へのアンケートの結果でも、近年、創業支援策の充実を図るところがふえてきております。
 また、地域の信用金庫の中には、創業者向けの独自の融資制度を新たに設けるところも出てきておりますなど、創業促進に向けた民間の動きも活発化の兆しが見られておりまして、国におきましても、今年度、新たな会社法の制定や有限責任事業組合法の創設などによりまして、創業しやすい環境づくりに向けた法整備が進んできているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、道内の官民で構成いたします創業促進連携会議などを活用いたしまして、関係機関との連携を密にしながら、国や道などの施策の活用を促すなどいたしまして、開業や創業をしようとする意欲あふれる方々を積極的に支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 次に、企業誘致について伺います。
 企業誘致は、誘致企業自身の活動が本道経済の活性化に貢献するだけでなく、誘致企業からの受注などを通じて、地場の中小企業のレベルアップをもたらすという意味でも重要であります。
 そこでまず、本道における企業誘致について近年の主な実績はどのようになっているのか、伺います。
○(小畑保則委員長) 産業立地課長黒河内俊二君。
◎(黒河内産業立地課長) 企業誘致の実績についてでありますけれども、道外からの企業誘致件数につきましては、最近の5カ年で見ますと、平成12年度が21社、平成13年度が25社、平成14年度が13社、平成15年度が24社、平成16年度が28社の計111社であり、その内訳は、製造業が39社、コールセンターなどの産業支援サービス業が59社、リサイクル工場が6社、研究施設が7社となっているところでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 誘致企業の中には、事業の廃止や撤退をする例が出てきておりますが、道は、これらの背景をどのように認識しているのか、誘致企業に対するフォローアップなど、十分な対策を講じられてきたのかどうか、伺います。
◎(黒河内産業立地課長) 事業廃止などの背景についてでございますが、企業立地促進条例に基づく助成を行った道外からの誘致企業で見ますと、最近の5カ年で事業廃止の届け出があった企業は11社ありまして、その内訳は、倒産した企業が5社、再編統合により工場を閉鎖した企業が6社となっておりまして、事業廃止の背景といたしましては、これら届け出の内容から、基本的には、長引く不況の影響などがあるものと認識をしているところでございます。
 道といたしましては、進出企業に対するフォローアップは大変重要であると考えておりまして、進出企業との信頼関係を構築し、地域における安定的な事業の運営を図るため、進出企業アフターフォロー実施方針を策定しているところであり、平成16年度におきましては、本庁や支庁幹部職員による進出企業に対する企業訪問を実施するとともに、旭川市、北見市など7カ所において、副知事を初め、幹部職員と進出企業との懇談会を開催し、進出企業の課題や要望の把握を行い、適切な対応に努めてきたところでございます。
 また、進出企業の定着は、市町村におきましても極めて重要な課題となりますことから、北海道企業誘致推進会議の場や、市町村の企業誘致担当者を対象といたしました地域別企業誘致連絡会議の場などを通じまして、その重要性について周知・啓発を図り、進出企業に対するよりきめ細かなフォローアップが実施されるよう働きかけてきたところでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 本道への進出企業等に対しては、地場の企業がいろいろな形で参入できるように、地場企業自身も技術力をレベルアップするなどの思い切った努力が必要と考えますが、これまで目立った動きは見られないように思います。
 そこで、道においては、今年度、新規事業として企業間ビジネス・マッチング促進事業に取り組んでおられるというふうに承知しておりますが、その具体的な取り組み状況について伺います。
○(小畑保則委員長) 産業支援課長木田勇君。
◎(木田産業支援課長) 企業間ビジネス・マッチング促進事業の取り組み状況についてでございますが、道といたしましては、進出企業などと地場企業の取引を促進するため、商談会の開催や取引先の紹介、あっせんなどに取り組んできたところでございます。
 地場企業においては、品質、コストなどの発注条件への対応力や参入意欲などに課題があることから、進出企業との取引に参入しているのは一部の地場企業にとどまっているところでございます。
 こうしたことから、地場企業の進出企業などへの参入を促進するため、参入に当たっての個別課題などを洗い出し、その解決に向けた支援を行う企業間ビジネス・マッチング促進事業を本年度から実施しているところでございます。
 この事業に参画する企業を公募したところ、発注企業として、自動車や電子部品など7社、受注を目指す企業として、鋳物や射出成形など11社から申し込みがあったところでございます。
 受発注企業間の取引の総合的なサポートを行うために、学識経験者や経営・技術指導力のある製造現場責任者OBなどで構成する企業間ビジネス・マッチング促進会議を7月に設置するとともに、マッチングマネジャーよる個別指導を実施しているところでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 企業間ビジネス・マッチング促進事業については、その成果に大いに期待をするところでありますが、これだけでは、道内の中小企業のレベルアップの広がりは不十分なように感じます。
 進出企業への参入を促す取り組みをさらに強化する必要があると考えますが、今後の取り組みがありましたら、お伺いいたします。
○(小畑保則委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) 進出企業への参入促進の取り組みについてでありますけれども、加工組み立て型の進出企業などへの参入を促進するためには、その生産を支える基盤技術産業の技術力の強化を図るとともに、こうした産業に関する情報収集や提供などを図る必要があると考えております。
 このため、道といたしましては、企業間ビジネス・マッチング促進事業に加えまして、基盤技術産業の生産管理技術の強化を初め、企業が有する技術や設備などの情報提供などを内容とする基盤技術産業の振興方策を今年度末を目途として取りまとめる予定であります。
 今後、本道における基盤技術産業の一層の育成振興に努め、進出企業への参入を促進してまいる考えであります。
◆(横山信一委員) ぜひとも基盤技術産業の一層の育成振興に努めていただきたいというふうに思います。
 さて、近年、道は、経済交流の相手として東アジアを重視しております。先ほどの質問に対する御答弁にもありましたが、平成元年からの中国東北3省との経済交流推進事業を初め、シンガポール事務所の設置、上海での物産展など、中国を中心に、東アジアにおけるさまざまな事業に取り組まれております。これらの成果について伺います。
○(小畑保則委員長) 商業経済交流課参事高橋徹君。
◎(高橋商業経済交流課参事) お答えいたします。
 東アジア地域との経済交流の取り組みについてでございますが、道におきましては、平成元年に、中国東北3省との間で経済交流に関する覚書を交換して以来、毎年、経済調査団の派遣や受け入れ、あるいは現地企業との商談会などを実施してきておりまして、本年からは、大連の道内金融機関駐在員事務所に道職員を派遣したところでございます。
 また、その後、シンガポール、韓国などの東アジア地域が高い経済成長を遂げ、道内企業の関心も高まりましたことから、平成9年に北海道シンガポール事務所を、平成14年にはソウルに北東北3県・北海道事務所を開設いたしまして、本年から、上海の金融機関駐在員事務所にも道職員を派遣いたしまして、北海道物産展の開催や現地専門家によるセミナー、コンサルティングなど、道産品の販路拡大を初めとする取り組みや、貿易関連情報の収集、さらには観光客誘致などを図ってきたところでございます。
 特に、近年、中国の経済成長が著しく、道内企業の関心も高まっておりますことから、現地事情に関するセミナーの開催あるいは輸出に向けた商品サンプルのコンサルティングの実施、上海での物産展の開催など、道産品の販路拡大事業を実施してきたところでございます。
 こうした取り組みなども呼び水となりまして、東アジア地域での物産展など、民間主体の取り組みもふえておりますほか、道内企業の東アジア地域への進出も、平成16年度末で134社、172拠点と、平成元年度の12社、14拠点から増加するなど、さまざまな形で交流が深まっているものと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 本道と東アジアの国々との間では、さまざまな分野で交流が一段と深まっているという実態がよくわかる御答弁でありました。
 しかし、貿易額の全国シェアが1%で、大幅な輸入超過の状況が続いていることを見ますと、今御答弁にありましたようなことが果たして経済交流にまでつながっているのかという疑問を感じてしまいます。この点についてはいかがでしょうか。
◎(内田商工局長) 経済交流の進展についてでございますが、本道の平成16年の輸出額は約2400億円でございまして、全国シェアはなお1%以下となっておりますが、うち、東アジア地域への輸出額は1473億円と、平成元年の394億円と比べますと、大きな伸びを見せているところでございます。
 東アジア地域は、近年、高い成長を遂げるとともに、中国や台湾のWTO加盟や、タイ、マレーシアなどと我が国との自由貿易協定交渉が進展するなど、今後とも有望な市場として期待できると考えているところでございます。
 こうした中、東アジア地域からの来道観光客が増加し、本道でのさまざまな体験や交流を通じまして、本道の認知度が高まり、道産品へのニーズが増加しているものと認識しているところでございます。
 東アジア地域におけるこのような環境の変化は、経済交流の拡大につながるまでには時間を要する面もございますが、道といたしましては、本年3月に策定いたしました海外との経済交流推進方策に基づきまして、特に、安全、安心ですぐれた品質を持つ道産食品を北海道ブランドとして育成し、経済成長の著しい中国を初め、台湾、韓国など東アジア地域への販路拡大に努めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) ぜひとも実りある経済交流となるよう、一層の御努力をお願いしたいと思います。
 次に、中小企業対策として重要な役割を担っている金融対策について伺ってまいります。
 まず、中小企業の経営環境、とりわけ、資金調達の面ではどのような現状にあると認識しているのか、伺います。
◎(内田商工局長) 中小企業の経営環境についてでございますが、本道の中小企業は、景気回復のおくれや公共事業の縮減などの影響を受けまして、売上高、収益ともに減少しているとする企業の割合が依然として多い状況にございますものの、全体としては、売上高や収益面で改善傾向が見られるものと認識をしてございます。
 また、道内の金融機関の貸し出し状況の推移につきましては、総貸出残高、中小企業向け貸出残高ともに減少しておりますが、その減少幅は縮小傾向にあるものと認識をいたしております。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 平成16年度における道の中小企業向け融資制度の実績及び予算に対する執行率はどうなっているのか、お示しください。
○(小畑保則委員長) 金融課長山口俊明君。
◎(山口金融課長) お答えいたします。
 中小企業向け融資制度の実績などについてでございますが、平成16年度の中小企業総合振興資金融資制度の実績は、1510億円の融資枠に対しまして、1239億6500万円の融資実行があり、その執行率は82%となっております。
 資金別の執行率を申し上げますと、経営安定化資金が96%、事業活性化資金が71%、産業振興資金が44%、経済対策特別資金が23%、中小企業再生支援資金が16%となっております。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 利用実績がふえている資金と、利用が低調な資金があるようですけれども、これらはどういう理由に基づくものなのか、また、これらの資金の今年度の利用状況はどのように推移しているのか、伺います。
◎(山口金融課長) 資金別の利用状況についてでございますが、先ほど申し上げた資金のうち、平成16年度の利用実績が前年度に比べて増加したものとしましては、事業活性化資金と産業振興資金がそれぞれ12%増加しております。
 一方、減少したものとしましては、経営安定化資金が8%、経済対策特別資金が19%、それぞれ減少しております。
 利用実績が増加した資金の背景といたしましては、事業活性化資金の創業貸し付けについて、平成15年度に、自己資金要件の緩和や融資限度額の引き上げなど、制度を拡充したことにより、平成16年度においても引き続き活用が促進されたこと、また、産業振興資金の観光振興貸し付けについて、宿泊施設や休憩・食事施設の新増設のための利用が多かったことから、景気低迷により総じて設備投資が低迷する中にあっても、一部で現状を打開するための前向きな動きもあらわれていることによるものと考えているところでございます。
 また、減少率が大きい経済対策特別資金につきましては、売上高の減少を要件としている景気変動対策特別貸し付けについて、長引く景気低迷により、先行きの見通しが立たないことなどの理由で、新たな借り入れを抑制しようとする姿勢のあらわれから、利用が低調に推移したことによるものと考えているところでございます。
 次に、今年度に入ってからのこれら資金の利用状況の推移でございますが、創業貸し付けと観光振興貸し付けにつきましては、平成17年8月末現在で、それぞれ9%と41%、前年よりも増加しており、引き続き活発な需要が見られますが、景気変動対策特別貸し付けについては、23%減と減少傾向が続いており、中小企業総合振興資金全体では、前年に比べて8%減の利用状況となっているところでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 予算額に対する実績で見ますと、それなりの執行状況に見えますけれども、当初予算に対比してみると、総額で209億円という大幅な減額補正を行っております。
 私の聞いている範囲では、中小企業側には潜在的に相当の資金需要があるというふうに聞いております。せっかくの予算が使われていないのは、制度が使いづらいのではないかというふうに思いますが、見解を伺います。
 また、制度融資に対し、利用する中小企業側のニーズをどのように把握して制度に反映させているのかもあわせて伺います。
◎(内田商工局長) 減額補正の原因などについてでございますけれども、予算の減額補正の主な要因は、厳しい経済環境の中で、先行きの不透明感から借り入れが抑制されたことなどによりまして、新規融資が見込みを下回ったことでございますとか、借入金の負担を減らそうとする企業が既往融資の繰り上げ償還を行ったことなどによりまして、過年度の融資残高が見込み以上に減少したことによるものと考えているところでございます。
 また、中小企業のニーズにつきましては、市町村や商工会、商工会議所、金融機関などをメンバーとして全道で開催しております地域金融懇談会や融資制度の説明会の場などを通じまして、中小企業の方々の経営実態やニーズを把握いたしますとともに、毎年度、商工会連合会や商工会議所連合会、中小企業団体中央会などの商工団体に対しまして、制度の充実に向けた要望調査を実施して、翌年度の予算編成に向け、検討を行ってきているところでございます。
 いずれにいたしましても、中小企業の方々にとって一層使い勝手のよい融資制度となりますよう、今後とも、ニーズの把握と反映に努めまして、改善を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 本道の中小企業を取り巻く環境は依然として厳しいものがあります。10月20日付の日銀の地域経済報告によりますと、全国的には景気回復から拡大へとその基調が大きく動いている中で、北海道を除く8地域の景気は回復の動きがはっきりとしてきているとされ、生産については北海道のみが減少、雇用情勢についても北海道だけが厳しいという言葉が付されております。
 このような中で、道として、確かに厳しい財政状況にはありますけれども、本道経済を担う中小企業の方々が元気を取り戻して、地域でさまざまな事業を展開し、それが落ち込んでいる経済の再生につなげられるように、思い切った景気・経済対策を講ずるべきと考えます。
 この際、道として、中小企業に対する金融支援策について、新たな発想のもとで思い切った拡充を図ることが必要と考えますが、見解を伺います。
◎(近藤経済部長) 新たな金融支援策でありますが、本道の経済環境は依然として厳しい状況が続いておりますが、こうした中にあっても、さまざまな経営上の工夫を凝らし、既存事業の立て直しや経営革新、他分野への進出などにより現状を打開しようとする中小企業の取り組みが見られるところであります。
 一方、本道の事業者の多くは、十分な担保を有していない上に、業績の低迷などから信用力も低下しておりますことから、総じて資金調達力が弱い状況にあり、こうした積極的な取り組みを促進する上で隘路となっているものと認識しております。
 かつてない厳しい道財政のもとで財政再建を進め、同時に、限られた財源の中で経済再建に向けた取り組みを促進するためには、中小企業を初め、公益法人やNPOといった多様な事業主体の意欲を積極的に引き出し、生かしていく企業支援策が極めて重要であると考えております。
 このようなことから、道といたしましては、金融機関や信用保証協会、さらには市町村との連携のもとに、本道経済の再建を促進するにふさわしい融資規模の確保などを念頭に置きながら、新たな金融支援策を検討してまいりたいと考えております。
◆(横山信一委員) 前向きな御答弁をいただきましたので、ぜひとも大きな経済効果をもたらせるような金融支援策をお願いしたいと思います。
 次に、省エネ・新エネの推進について伺ってまいります。
 昨今の原油価格の高騰に起因した石油製品の値上がりと高値水準の長期化は、企業業績の悪化や消費の減退を招く可能性があり、エネルギー供給に占める石油系燃料の比率が高い北海道への影響は深刻であると憂慮しているところであります。
 そこで、石油以外の新たなエネルギーへの転換について、これまで以上に積極的な取り組みを進めていくことが不可欠であると考えますが、認識を伺います。
○(小畑保則委員長) 資源エネルギー課長志村幸久君。
◎(志村資源エネルギー課長) 省エネ・新エネに対する認識についてでありますが、北海道においては、積雪寒冷という特性を有していることなどから、1人当たりのエネルギー消費量が多く、石油依存度も高い状況にあるところでございます。
 道内経済の発展と生活の安定のためには、エネルギー供給の安定と多様化が必要不可欠であり、社会経済活動や生活様式のあり方を見直し、エネルギーをむだなく大切に使用しながら、本道の自然や産業に根差した環境に優しい新しいエネルギーをはぐくむことにより、人と自然が共生し、環境と調和した社会を築いていくことが大切と考えているところであります。
 このようなことから、道といたしましては、エネルギー使用の効率化と新しいエネルギーの開発や導入に積極的に取り組むことにより、エネルギー需給の安定を図るとともに、持続的発展が可能な循環型社会経済システムをつくり上げていくことが必要と認識しております。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 平成13年に、全国に先駆けて北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例が施行され、翌年2月にはその行動計画が策定されております。これまでの取り組み状況について伺います。
◎(志村資源エネルギー課長) 省エネ・新エネの取り組み状況についてでありますが、道としては、新エネルギーの利用設備をみずから導入して、技術的課題の検証を行う企業、民間団体等に対して設備導入費の一部を助成し、14年度から16年度の3カ年で15件の支援を行ってきたところでございます。
 また、市町村が取り組む住宅用太陽光発電施設の設置助成制度に対する支援を、延べ13市町村、235件に行ってきたほか、民間が行う新エネルギーに関するセミナーや、家庭における省エネルギーに関する勉強会など、普及啓発活動への支援を実施してきたところであります。
 また、道有施設への率先導入としては、庁内関係各部と連携し、10キロワットの太陽光発電施設を計量検定所に導入したほか、北方建築総合研究所に、氷と雪をそれぞれ100トン貯蔵できる設備を設置し、雪氷エネルギーの導入を図るなど、取り組みを進めてきたところでございます。
 また、平成16年度には、行動計画の中間年に当たることから、省エネルギー・新エネルギーの進捗状況を把握するためのフォローアップ調査事業を行い、エネルギー消費実態調査や地方公共団体に対するアンケート調査を実施したところでございます。
 さらに、省エネルギー・新エネルギー促進セミナーの開催や、省エネ・新エネの取り組みに対する表彰制度の実施、普及啓発パンフレットの発行などにより、広く道民の理解を深める取り組みを推進してきたところでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 次に、新エネルギーについてでありますが、新エネルギーは、エネルギー自給率の向上や地球温暖化対策に資するほか、分散型エネルギーシステムとしてのメリットも期待できます。これら新エネルギーの一層の導入拡大に向けた課題についての認識を伺います。
◎(志村資源エネルギー課長) 新エネルギー導入に当たっての課題についてでありますが、新エネルギーにはさまざまなメリットがある一方、その導入に当たっては、例えば、風力発電については、出力の季節変動が大きく、発電効率が不安定であること、雪氷エネルギーにつきましては、既存の冷房設備と比較して初期投資の負担が大きいこと、バイオマスの活用につきましては、環境への負荷が低く、一定の潜在的な導入量が見込まれる一方で、収集、輸送のためのコストが高いなど、主に経済性の面で課題があると認識しているところでございます。
 以上でございます。
◆(横山信一委員) 新エネルギーの導入拡大には、克服すべき課題が多く存在しているということがただいまの答弁でもわかりました。これらの課題の解決に向けて、新たな視点からの挑戦も必要と考えます。
 そこで、最後の質問になりますけれども、省エネルギーの促進も含め、今後どのように取り組みを進めていくのか、伺います。
◎(近藤経済部長) 新エネ・省エネに関する今後の取り組みでありますが、省エネルギーの促進や新エネルギーの開発・導入の促進に当たっては、北海道、市町村、道民、事業者がそれぞれの責務を果たすことが必要であり、特に、意欲的な取り組みを進めている地域の活動を積極的に支援するとともに、道内外の研究開発や先進事例も取り入れながら、北海道全体にこうした取り組みの輪を広げていく必要があると考えております。
 道といたしましては、今年度は、これまでの取り組みに加えまして、新エネルギーに関して意欲的な取り組みを進めている市町村と連携して、事業化戦略会議を陸別町と沼田町に設置し、新エネルギーの事業化に向けた課題などを検討するとともに、有識者や経済団体、関係機関で構成されるバイオマス燃料等実用化検討会議を設置しまして、バイオマス等を原料とした新燃料の北海道における開発・導入の課題の解決や推進方策について現在検討しているところであります。
 また、省エネルギーの推進としては、新たな手法として注目されておりますESCO事業の道有施設への導入に向けた可能性調査を、今年度は札幌医科大学などの3施設におきましてモデル的に実施するとともに、他の道有施設への率先導入及び道内市町村や企業等への普及促進を検討しているところであります。
 今後とも、普及啓発パンフレットの発行や、各種助成制度などに関する情報をホームページに掲載するなどいたしまして、積極的な情報の発信を行い、広く道民や事業者などの理解を深めるとともに、これら事業の取り組みを着実に進めてまいりたいと考えております。
◆(横山信一委員) 終わります。
○(小畑保則委員長) 横山委員の質疑は終了しました。
 これより分科委員外委員の発言を許します。
 花岡ユリ子君。
◆(花岡ユリ子委員) 石狩開発株式会社のことについて伺いたいと思います。
 石狩開発については、道からの出資100億円と、金融機関の債務の株式化による200億円の合計300億円を30年間で株主に償還するというのが再建の基本スキームと承知してます。
 そこで伺いますけれども、この基本スキームは、どの組織が作成し、どの機関が承認したのか、そして、道はどのようなかかわりを持っているのか、まず伺いたいと思います。
○(小畑保則委員長) 産業立地課参事猪飼秀一君。
◎(猪飼産業立地課参事) 基本スキームについてでありますが、再生後の資金収支及び損益計画は、石狩開発株式会社が作成し、再生計画案の提出にあわせ、補足資料として、会社の申立代理人である弁護士から報告書として札幌地方裁判所に提出された後、民事再生法に基づき札幌地方裁判所から選任された調査委員が民事再生計画案とともに内容を検証し、調査報告書として札幌地方裁判所に提出したところであります。
 道は、再生後の資金収支及び損益計画を前提として、裁判所から賛否を求められた民事再生計画案に対して賛成したところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 賛成は何を根拠にして行われたのか、伺いたいと思います。
◎(猪飼産業立地課参事) 賛成の理由についてでありますが、道といたしましては、石狩開発株式会社が作成した民事再生計画案、及び、民事再生法に基づき札幌地方裁判所から選任された調査委員が内容を検証した、再生後の資金収支及び損益計画の内容を精査し、賛成したところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) その計画が実施に移されて既に2年たっておりますけれども、計画に対して、その実績を見ますと、道への償還については、15年度決算と16年度決算の2カ年の合計額が1億3270万円に対して、償還は8600万円と、4670万円も滞っていますけれども、道は了解していらっしゃるのでしょうか。
◎(猪飼産業立地課参事) 償還実績についてでありますが、石狩開発株式会社の償還につきましては、再生初年度である平成15年度において、分譲・リース契約とも計画を達成しておりましたものの、民事再生に当たり、会社は手持ち資金を持たないで再スタートを切ったばかりであり、公租公課や一般管理費などの固定経費相当分を確保する必要があったため、計画額を下回る償還を行うことについて株主総会での議決を経たものと承知しているところであります。
 なお、平成16年度決算分に係る償還につきましては、計画額を上回る償還が行われたところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) しょっぱなから償還が計画どおりいかないのに、全体の償還計画では、5年目までは毎年1億円台の償還、そして、6年目から15年目までは7億円から9億円台を返還する、16年目から28年目までは11億円から16億円台の償還、最後の2年間は約20億円となっています。これに間違いないと思いますが、単なる数合わせとしか思えないと思いますが、この点について根拠は何かあるのでしょうか。
◎(猪飼産業立地課参事) 償還計画についてでありますが、石狩開発株式会社においては、関係自治体が準備を進めている土地利用規制の緩和や、石狩湾新港地域内への各種プロジェクトの導入などを検討中であることから、今後、潜在的な立地需要の喚起が期待できるものとして、この計画を設定したところであります。
 道としても、企業立地の促進に向け、土地利用規制の緩和を図り、より弾力的・複合的な土地利用を促進するとともに、リサイクル関連やエネルギー関連などのプロジェクトを推進することにより、用地の分譲やリースの促進を図り、企業誘致活動を積極的に進めてまいりたいと考えているところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) そんな抽象的な答弁では納得できないというふうに思うのです。5年目の償還額の1億3500万円に対して、6年目には、なぜか突然、6倍以上の8億6700万円の償還ができる計画となっています。これが本当に実現できるというのであれば、わかるような、もっと具体的な根拠を示していただきたいと思いますが、いかがですか。
◎(猪飼産業立地課参事) 償還計画についてでありますが、石狩開発株式会社におきましては、民事再生計画策定時において、その時点で準備が進められていた土地利用規制の緩和や、検討中であった各種プロジェクトの導入などに基づき土地需要の想定をしたものであり、平成17年3月の都市計画用途地域の変更により、従来は立地できなかった業種の立地が進むなど、具体の成果も出てきているところであります。
 今後とも、会社はもとより、道といたしましても、地元自治体、関係機関と一丸となって企業誘致活動に取り組み、計画どおりの償還が実行されるよう努力してまいる所存であります。
◆(花岡ユリ子委員) 希望的観測を述べられているのだろうというふうに思います。
 それで、最大の株主である道は、未償還額がどの程度に達したら経営陣に責任を問うつもりなのか、お聞きしたいと思います。
◎(猪飼産業立地課参事) 未償還額についてでありますが、石狩開発株式会社においては、企業誘致活動を積極的に取り進め、土地の分譲、リースの促進を図り、確実な償還の実施を図っていくことが肝要であると考えているところでございます。
 このため、道としては、引き続き、会社はもとより、地元自治体や関係機関と一丸となって企業誘致活動に積極的に取り組み、会社経営の安定化を図ることにより、その再生を確実なものにしてまいりたいと考えております。
◆(花岡ユリ子委員) ただいまの答弁では、先ほども言いましたけれども、100億円も負担させられた道民はとても納得できないのじゃないかというふうに思います。石狩開発株式会社に対する道の考え方は、残念ですけれども、大変甘いのではないか、このように申し上げておきたいというふうに思います。
 それで、石狩開発は、石狩市、札幌市に各2億円ずつ、それから小樽市に対して1億円の出資を要請しておりますが、道も、側面から、それぞれの市に出資を要請していると承知しておりますが、事実でしょうか。
◎(猪飼産業立地課参事) 関係3市への出資要請についてでありますが、石狩開発株式会社におきましては、地域内就業者に占める市民別の状況、財政力指数などの推計に基づき、石狩市及び札幌市に2億円、小樽市に1億円の要請を行っていると承知しているところであります。
 道といたしましても、会社からの要請を受け、経営の安定を図る観点などから、この間、関係3市に対しまして、種々の機会をとらえて働きかけてまいったところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 私たちの調査では、いまだに3市からは出資がなされていないというふうに聞いておりますけれども、出資の見通しはあるのでしょうか。
 また、出資されていないことが会社の経営にどのような影響を与えたのか、今後どのような影響があると考えているのか、お答えいただきたいと思います。
◎(猪飼産業立地課参事) 具体の出資についてでありますが、関係市においては、それぞれさまざまな事情を抱えているところでありますが、このたび、石狩市において、3150万円の出資について第3回石狩市議会定例会の議決を得たところであり、石狩開発株式会社では、臨時株主総会などの手続を経て、11月末には払い込みがなされる予定であると承知しているところであります。
 道といたしましては、それぞれの状況を踏まえながら、出資について今後とも粘り強く働きかけてまいりたいと考えております。
 また、出資が会社経営に与える影響についてでありますが、地域開発を進める第三セクターとして、会社は、開発の効果を享受する関係3市の人的・資金的な経営参画が相まってこそ、民事再生計画の着実な推進と会社の長期安定的な経営基盤が確立されるものと考えていると承知しているところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 石狩市は、2億円のうち、3150万円出資されたということになるのですね、残りは分割で払うのかもしれませんけれども。
 石狩市にしても、うちの小樽にしても、大変厳しい財政状況です。自治体自身の経営をどう運営するかでもう四苦八苦なのです。経済部の立場はわかりますけれども、市町村を指導する立場にある道として、いわゆる一企業の石狩開発株式会社の経営の安定を図るために、道みずからが関係3市に出資を要請するというのは、それぞれの市の財政状況を考えたときに、非常に問題があるのではないかなというふうに思います。
 これは部長の所管外なので、知事に直接伺いたいと思いますので、委員長の方で取り計らいをお願いしたいと思います。
 次に、役員報酬について伺います。
 現在、民間企業では、それこそリストラなど、血が出るようなあらゆる経費の縮減に努めるなど、血のにじむような経営努力を行っておりますが、石狩開発においても同じような努力がされていると考えておりますが、道はどのように受けとめていますか、お答えください。
◎(猪飼産業立地課参事) 経費節減の努力についてでありますが、石狩開発株式会社は、民事再生に当たり、縦割りだった会社形態を解体し、役職員が一体となって営業に当たることなどによる役職員の削減や、事務費、光熱費等の事務所に要する経費の縮減など、あらゆる経費の縮減に努めており、経営努力がなされていると受けとめているところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 再建中の会社では、特に幹部の役員報酬などの管理経費は最小限にとどめる、こういうふうに配慮するのが当然だと考えますが、石狩開発の場合、社長などの役員報酬の総額はどれくらいなのでしょうか、その内訳についてお答えください。
◎(猪飼産業立地課参事) 役員報酬についてでありますが、平成16年度において、役員のうち、報酬を受けたのは、代表取締役会長と代表取締役社長、常勤監査役の3名で、総額は2100万円となっており、社長と常勤監査役の報酬額は、民事再生申し立て前の報酬額より減額されたものと伺っております。
 なお、個々人の内訳につきましては、個人情報として会社でも情報公開しておりませんので、御理解をお願いするところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 個人情報ということで内訳は出せないということですけれども、最大の株主である北海道が、それこそ道民の税金も使っているわけですから、やはり、そのことをしっかりと踏まえていただきたいと思うのです。
 それで、現職の副知事が会長をしている道も本当に知らないのでしょうか。この点について改めて伺いたいと思います。
◎(猪飼産業立地課参事) 役員の報酬額についてでありますが、先ほどもお答えいたしましたが、役員の報酬額は、個人情報として会社では情報公開を行っておりませんので、御理解をいただきたいところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) これも知事に直接見解を伺いたいと思いますので、委員長の取り計らいをお願いしたいと思います。
 次に、道の再就職取扱要綱では、退職した副知事クラスで年俸の最高額は830万円です。民間出身者としても、再建途上である会社の社長へのこのような高額な年俸の支給は、多額の財政負担を強いられた道民には理解が得られないものではないかと私は思います。少なくとも道の副知事クラス以下に支給額を抑えるように会社に働きかけるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
◎(猪飼産業立地課参事) 支給額の抑制についてでありますが、役員報酬の今後のあり方については、社会情勢及び類似する団体などとの均衡などを考慮し、会社において判断し、定められるべきと考えているところであります。
 なお、報酬の決定に当たっては、再生の支障とならないようにすべきことも当然であり、その観点から、会社やその他関係者と協議すべき課題であると考えているところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 役員報酬は会社が判断して定めるというような答弁ですけれども、私たちの調査では、前会長の年俸は360万円であることから考えますと、社長と常勤監査役の年俸は合計して1740万円となるのではないか、こういうふうに推定いたします。我々の調査では社長の年俸は約1100万円と聞いておりますが、間違いがないのかどうか、確認したいと思います。
◎(猪飼産業立地課参事) 年俸についてでありますが、社長の年俸については、個人情報であり、会社としても情報公開を行っておりませんので、お答えは差し控えさせていただきますので、御理解を賜りたいと存じます。
◆(花岡ユリ子委員) 少なくとも否定はしないのですね。
 あわせて、常勤監査役の報酬についても伺いたいと思いますが、常勤監査役の年俸は、これも個人情報でお答えにならないのでしょうか。
◎(猪飼産業立地課参事) 常勤監査役の報酬についてでありますが、石狩開発株式会社の役員報酬は、平成16年度では、先ほどもお答えいたしましたとおり、代表取締役会長と代表取締役社長、常勤監査役の合計3名で2100万円でありますが、常勤監査役の報酬額につきましては、個人情報として会社でも情報公開しておりませんので、御理解をお願いするところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) その2100万円から推定しますと、私たちの調査でも、約600万円ではないか、こういうふうに推定をいたします。
 それで、常勤監査役の彼は、任期期間中の平成16年の4月から国立大学法人北見工大の監査役に就任し、そこからも報酬を得ていると聞きますが、石狩開発ではどのような経過でそれが承認されたのか、また、事前に道に協議があったのか、伺いたいと思います。
◎(猪飼産業立地課参事) 常勤監査役の兼職の経過についてでありますが、石狩開発株式会社においては、株主である金融機関からの要請を受け、社内の経営会議に報告するとともに、監査役会の了解を得たところと承知しております。
 本件について、会社から事前に道への協議は行われていないところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) この常勤監査役について、株主である金融機関はどこだったのでしょうか。
◎(猪飼産業立地課参事) 金融機関についてでありますが、先ほどお答えいたしました株主である金融機関とは、日本政策投資銀行であります。
◆(花岡ユリ子委員) 先ほど、兼職について道への協議が行われていないというふうにお答えになりましたけれども、道は、この事実をいつの時点で知り、そのときにどのような対応をされたのでしょうか。
◎(猪飼産業立地課参事) 道の対応などについてでありますが、石狩開発株式会社の常勤監査役が北見工大の非常勤の監事を兼職していることにつきましては、平成16年度中には聞き及んでいたところであり、その時点におきましては、法令に抵触することでもなく、特に問題はないものと考えていたところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 確かに、商法で見ますと、子会社や関連会社でなければいいというふうには書いてあります。
 しかし、監査役は、常勤にもかかわらず、月に平均2日程度は北見市に出向いて国立大学法人北見工大の業務に従事しているのです。
 再建を目指して一丸となって努力をしなければならない石狩開発が常勤監査役の兼務を認める余裕はあったのか。そんな状況ではないのではないかと私は思っています。この点についてはいかがですか。
○(小畑保則委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) 常勤監査役の兼職でありますけれども、石狩開発株式会社は、石狩湾新港地域の開発推進主体としての役割を担っておりまして、民事再生に当たり、道から100億円の出資を受け、現在は、会社の再生に向け、役職員が一体となって、土地の分譲、リースの促進に積極的に取り組んでいるところであります。
 会社の常勤役員が任期の途中で他の団体役員を兼職することにつきましては、当初の時点では想定していなかったわけでありますけれども、本年7月以降、常勤監査役の勤務状況など、さまざまな情報を得ていく中で、道から100億円の出資を受けた民事再生中の会社の運営にこの兼職がどのような影響を及ぼすのか、検証する必要があると考えております。
◆(花岡ユリ子委員) 部長も、答弁で、検証する必要があるというふうにお答えになりましたけれども、石狩開発では、常勤監査役ということで報酬を決定しています。であれば、北見工大からも報酬を得ているのですから、北見工大の業務に従事している見合い分は報酬をカットするのが当然ではないか。再建を目指す会社の常勤監査役のアルバイトを許すようなことは道民は納得しないというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
◎(近藤経済部長) 報酬の減額についてでありますけれども、石狩開発株式会社の常勤監査役につきましては、平成15年6月から就任しておりまして、会社では、業務に見合った報酬と考えていると承知をしております。
 一方、石狩開発株式会社は、道から100億円の出資を受けた民事再生中の会社であることを考慮いたしますと、こうした常勤監査役の兼職が会社の運営にどのような影響を及ぼすか、しっかりと検証していく必要があると考えておりまして、今後、会社やその他関係者と協議してまいりたいと考えております。
◆(花岡ユリ子委員) いろいろと御答弁もいただきましたけれども、実際のところ、石狩開発株式会社の運営そのものはまだまだ大変厳しい状況だと思うのです。それを再建するために、道だって100億円を出しているわけですから、そういう状況の中で、高い役員報酬をもらいながら──アルバイトと言ったら失礼かもしれませんね。別なところで業務をするというのも、これはやはりちょっと筋が違うのじゃないかと私は思います。
 そういう点で、この問題でさまざまな問題点が浮き彫りになっておりますので、これらの点については知事の見解を直接伺いたいと思いますので、委員長の方で知事総括質疑に上げていただきますように、よろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
○(小畑保則委員長) 花岡委員の質疑は、総括質疑に保留された事項を除き、終了しました。
 以上で通告の質疑は終了しました。
 総括質疑に保留された事項については本委員会において質疑を行うこととし、これをもって、経済部及び労働委員会所管にかかわる質疑は終結と認めます。
 お諮りいたします。
 本日の議事はこの程度にとどめたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(小畑保則委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
 次回分科会は、11月14日、月曜日でありますけれども、午前10時から開きます。
 なお、分科会招集通知につきましては、ただいまの宣告をもってこれにかえますので、御了承願います。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後5時59分散会