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北海道 北海道

平成17年決算特別委員会第1分科会−11月10日-03号




平成17年決算特別委員会第1分科会

平成17年 決算特別委員会
                会議録 第3号
北海道議会  第1分科会
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平成17年11月10日(木曜日)
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出席委員
 委員長
  日下太朗君
 副委員長
  菅原範明君

  小野寺 秀君
  花岡ユリ子君
  稲津 久君
  木村峰行君
  遠藤 連君
  瀬能 晃君
  本間 勲君
  佐々木恵美子君
  岡田憲明君
  鰹谷 忠君
  板谷 實君
  高橋定敏君
  和田敬友君
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出席説明員
   保健福祉部長    太田 博君
   保健福祉部次長   平山和則君
   保健医療局長    吉田茂夫君
   福祉局長      熱田洋子君
   保健福祉部技監   貞本晃一君
   道立病院管理室長  高橋則克君
   子ども未来づくり  伊藤芳和君
   推進室長
   子ども未来づくり  佐藤雅人君
   推進室参事
   子ども未来づくり  立花理彦君
   推進室医療参事
   兼医務薬務課
   医療参事
   総務課長      野村 了君
   総務課参事     中谷俊裕君
   医療政策課長    磯田憲和君
   医療政策課     粟井是臣君
   医療参事
   兼地域保健課
   医療参事
   医務薬務課長    末澤秀樹君
   介護保険課長    志比川 薫君
   障害者保健福祉   真野孝志君
   課長
   障害者保健福祉課  川合正昭君
   参事
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   環境生活部長    前田 晃君
   環境生活部次長   松岡 治君
   環境室長      田中正巳君
   生活文化・青少年  平塚 努君
   室長
   男女平等参画推進  酒向憲司君
   室長
   交通安全対策室長  冨舛和夫君
   環境政策課長    荒谷俊尚君
   環境保全課長    斎藤卓也君
   循環型社会推進課  藤澤理樹君
   参事
   自然環境課参事   石井博美君
   生活文化・青少年室 本間俊男君
   参事
   交通安全対策室   高村 満君
   参事
   同         本間義美君
   総務課長      橋野 茂君
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議会事務局職員出席者
   議事課主幹     細口 貢君
   議事課主査     三浦寛明君
   同         松本浩志君
   同         岩田伸正君
   同         土肥浩己君
   同         植村 豊君
   同         曽我和久君
   同         水島 敦君
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   政策調査課主査   今野 一君
   同         東 貴弘君
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  午前10時5分開議
○(日下太朗委員長) これより本日の会議を開きます。
 本日の会議録署名委員は、
                       小野寺 秀委員
                       花岡ユリ子委員
にお願いいたします。
 それでは、
報告第2号 平成16年度北海道一般会計及び特別会計歳入歳出決算に
      関する件
を議題といたします。
△1.保健福祉部所管審査
○(日下太朗委員長) これより保健福祉部所管にかかわる審査を行います。
 質疑の通告がありますので、順次、発言を許します。
 遠藤連君。
◆(遠藤連委員) おはようございます。
 保健福祉部所管の件につきまして、順次質問してまいります。よろしくお願いをいたします。
 介護保険に関連した質問でありますが、介護保険制度が平成12年に施行されて6年目を迎えておりますけれども、この間、介護保険事業者や介護サービスを受ける方々は大幅に増加してきておりまして、介護を支える大切な制度として住民に理解され、定着をしてきていると私は考えております。
 しかし、その一方で、介護給付費の不正請求などによる事業者指定の取り消し事案が年々増加をしておりまして、介護保険制度に対する住民の信頼を損なうという極めて残念な結果になっております。
 特に、平成14年の岩見沢緑仁会病院などにおいて発覚した医師の名義借り問題では、札幌医科大学、北海道大学医学部及び旭川医科大学における内部調査をもとに、平成15年度に道においても医師の勤務実態などの調査を行い、その結果、取り消しなどの処分がなされてきたところであります。
 名義を借りた医師数や対象医療機関が非常に多く、こうした医師の名義借りの背景には、医療従事者が都市に集中する傾向があるという、いわゆる北海道の医療の特徴的な問題として指摘をされています医師の偏在の問題があるために、地域によっては必要な人材を確保できず、結果として必要なサービスを提供できなくなるという本道の特殊性に起因する大きな問題があるものと思われます。
 そこで伺いますが、医師の名義借りに伴う介護保険施設の処分状況についてでありますが、ただいま申し上げましたように、平成14年に発覚した医師の名義借りは、札幌医大の調査に続いて、北大医学部や旭川医大において調査を行った結果、介護療養型医療施設では、幾つの施設で何名の名義借りがあったのか、また、調査の結果、施設の処分状況はどのようであったのか、お伺いをいたします。
○(日下太朗委員長) 介護保険課長志比川薫君。
◎(志比川介護保険課長) お答えをいたします。
 医師の名義借りの状況などについてでございます。
 札幌医科大学、北大医学部、そして旭川医科大学の医師の名義を借りた介護療養型医療施設でございますが、68の施設でございます。
 名義借りにかかわりました医師でございますが、延べ261名となってございます。
 これらの68施設のうち、これまで介護保険法によります行政処分を行いましたのは6施設でございます。
 以上であります。
◆(遠藤連委員) 非常に多くの医師と施設が関係していたということがただいまの答弁ではっきりしたわけでありますが、取り消し処分を受けた介護療養型医療施設のその地域に及ぼす影響はどのようであったのか、また、取り消し処分を受けた施設はその後どのような経緯をたどったのかについてもお伺いをいたします。
◎(志比川介護保険課長) 地域に及ぼす影響などについてでございますが、これまで取り消し処分を行いました6施設のうち、3施設につきましては、他の医療機関がその医療機能を継承したところでございます。
 その他の3施設につきましては、介護保険を適用しておりました病床を医療保険適用の療養病床に変更したところでございます。
 こういった医療機能の継承などによりまして、地域に及ぼします影響というのは最小限にとどまったものと考えております。
 以上であります。
◆(遠藤連委員) ただいまの答弁では、地域に及ぼす影響は最小限にとどまったということでございますが、そうした取り消し処分によって、利用者、患者さんに不利益は生じなかったのかどうか、この件についても伺います。
◎(志比川介護保険課長) 利用者についてでございますが、介護保険事業者の指定を取り消す際には、サービスを利用している方々が身近な地域で引き続き必要なサービスの提供が受けられますよう、事業者におきまして、他の事業所を紹介するなど、適切な対応をなされるよう指導しているところでございます。
◆(遠藤連委員) 今、名義借りについての処分に関してお伺いしたわけでありますが、名義借り以外の処分もあったと思いますが、その取り消しなどの理由ごとに、サービス事業所別、処分内容別にどのようになっているのかもあわせて伺います。
◎(志比川介護保険課長) 介護保険事業者の行政処分の状況についてでございますが、道では、介護保険法が施行されて以来、これまで、35の事業者に対しまして行政処分を行ったところでございます。
 内訳といたしましては、医師名義借りや架空請求といった不正請求が29事業者でございます。さらに、代表者が所在不明といったような、適正な運営ができなくなったものが6事業者ございます。
 次に、サービス事業種別についてでございますけれども、居宅サービス事業者が18事業者、居宅介護支援事業者が3事業者でございます。介護保険施設では14事業者となってございます。
 最後に、処分内容について申し上げますが、指定取り消し処分が31事業者、業務運営の改善命令が4事業者となってございます。
 以上であります。
◆(遠藤連委員) いわゆる不正に基づく、非常に多くの介護保険施設に対する取り消し処分などが行われているという答弁を今いただいたわけであります。
 ちょっと個人的なことを申し上げて恐縮でありますけれども、私は、今、2期目の後半におりますが、前半が少子・介護対策特別委員会、その前の2年間が保健福祉委員会ということで、合計4年間、こうした介護問題を所管する委員会に所属をしてきておりまして、介護医療をめぐって不正とか処分とかがあるということについては承知をいたしておりましたけれども、ただいまの課長の答弁にありましたように、こんなに数が多かったのかということについては、今改めて驚いているような次第であります。
 介護保険制度というのはまだ新しい制度でありますから、制度そのものをよく知らないということでの不正といいますか、そういうものがあるということはやむを得ないことじゃないかとは思いますけれども、一方で、知っていながらやっている、俗に言うような、いわゆる確信犯的な不正も起きている、こういう実態について、やはり、率直に現実は現実として見なければいけないのではないかというふうに思います。
 そういう意味で、この6年の間にいろいろ不正が行われてきて、処分もしてきた。その処分を含めた道の行政指導のあり方というものについても、やはり、その都度見直しをしてこなければいけなかったのではないかというふうに私は思っております。そういう点について道としてどのように取り組んでこられたのか、お伺いをいたします。
◎(志比川介護保険課長) 事業者指導の取り組みについてでございますが、道といたしましては、医師の名義借り問題を契機にいたしまして、介護療養型医療施設に対します実地指導におきましては、医療法に基づきます立入検査と可能な限り合同で実施するなど、その体制などの強化を図ってきたところでございます。
 また、昨年3月でございますが、身体拘束の廃止あるいは苦情への対応といった、運営指導におきます改善を要する事項を盛り込みました事例集を作成いたしまして、全事業者に配付するなど、適切な運営に努めるよう指導してきたところでございます。
◆(遠藤連委員) そうした指導を強化せざるを得ないようなことがこの6年の間にかなり起きてきた、こういう一つの現実があろうというふうに思います。私自身の感想でいうと、そうした道の指導というものが果たして適切であったのかどうかということについては、いささかの疑問を実は持っているわけでございます。
 ただ、福祉施設ということでございますので、必ずしも厳しい指導ばかりがいいのだということにはならないというふうに思いますが、それはまた後ほど指摘をさせていただきたいと思います。
 最近、新聞にも出ましたけれども、札幌の介護保険施設で1億円を超える介護報酬の不正受給があったということで問題になりましたけれども、この件に関して当該法人から意見書が出されたという報告を受けているわけであります。
 この意見書を道が検討した結果、処分を覆すものではないと判断したということでございます。ところが、この法人の理事長さんが、今回のこうした道の処分について納得できないというような旨の発言をされているという報道を実は見たわけであります。
 道の今までの指導あるいはこれからの指導について、そうした指導を受ける立場の人から不服とか批判とかが出ているような状況というのは望ましいことではないと私としては思っておりますけれども、この点で、今回の処分についての道の所見を改めて求めておきたいと思います。
○(日下太朗委員長) 福祉局長熱田洋子さん。
◎(熱田福祉局長) ただいま委員からお話のありました事案にかかわる行政処分についてでございますが、道が行政処分を行うに当たりましては、行政手続法に基づいて弁明の場などを設けるものとされておりまして、その際、意見が出された場合は、その内容について十分検討し、処分の妥当性について判断することになるものでございます。
 このたび、札幌市の介護保険施設にかかわっての行政処分を行った事案につきましては、事業者側から意見書が提出されましたので、その内容について審査をいたしました結果、道として、行政処分の内容を覆すものではないと判断したところでございます。
 なお、処分の内容としましては、通所リハビリテーションなどにつきましては指定の取り消しを、介護老人保健施設につきましては業務運営の改善を命じまして、本年11月末までに改善報告書の提出を求めたところでありまして、今後、その状況を確認いたしました上で適正に対処してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) こうした介護療養型施設で依然として不正が絶えないということについて、私は非常に残念に思うわけでありますけれども、こうした道の指導についても、これからも毅然とした態度で臨むべきであると私は思っております。
 そこで、こうした不正の根絶を目指すために、介護保険施設等運営指導マニュアルが作成されたと聞いておりますが、このマニュアルの最もねらいとするポイントは何なのか、伺います。
◎(熱田福祉局長) 運営指導マニュアルについてでございますが、介護保険事業をめぐる事業者指導に関連して発生しました一連の事案を受けまして、全道統一的に公正公平な取り扱いを進めるとともに、関係職員の裁量の余地を少なくするなど、より一層厳格な運営指導に資するため、このたび、運営指導マニュアルを作成したところでございます。
 その主な内容を申し上げますと、監査の対象事業者の選定などに当たりましては、庁内職員を構成員としました、新たに設置した指導審査会の審査を経て決定することにより、公平公正性を確保することとしたほか、過誤か不正請求かの判断基準について、過去の事例から検証し、明確にしたこと、新任の指導担当職員研修会などを実施し、職員の資質の向上を図ることとしたことなどでございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) このマニュアルをつくったということは前進なのかなという評価をしたい気持ちも私はあるのですけれども、これは指導上のマニュアルですから、指導する立場の、全道各地にいる保健所の職員さんとか保健福祉部の担当の方々の指導の平準化というか、公平さ、公正さを担保するもの、そういうものだろうというふうに思うのです。
 ただ、今まで、この6年の間に、これだけ多くの不正が起きていることに対しての道の姿勢というのは余り変わっていないのです。私は、もう少し物の考え方をより厳しくする意味で変えたらどうなのかなというふうに実は思うのです。
 今までの不正がどういう形で発覚してきたか。ほとんどが内部告発だろうというふうに思うのです。今回の札幌の事案は、たまたま小樽の行政の立場の方が発見をしたということですが、これは極めてまれなケースじゃないかというふうに思うのです。
 内部からの告発がない限り、こうした不正がなかなかわからない、そういう実態が実はある。ということは、逆の見方をすれば、残念ながら、介護施設は非常に不正が隠されているというか、そういうことも逆に言えば言えるのではないか。それを道がいかに発見するか、そういう手法、手段もこれから考えていかなければならないのではないかなというふうに私は実は思っているのです。
 特に、民間が福祉行政に参入してきている現状を見れば、そういうことはもっと取り組まれていい課題ではないか、実はそんなふうに思っているのです。ですから、マニュアルができたということについては一歩前進なのかなという気持ちがある反面、中身はさほど変わっていないなと、こういう感想を実は持つのです。
 そういうことを踏まえて、これからまたいろんな事態が起こるだろうと思いますし、いわゆる不正のようなものがこれから起こり得る、このように思いますが、そういう場合に、このマニュアルというのは見直しをする、そんなことも考えておられるのかどうか、その点について伺いたいと思います。
◎(熱田福祉局長) 運営指導マニュアルの見直しということについてでございますが、介護保険法の改正に伴いまして、来年4月から、指定取り消し処分を受けた事業者の再指定など、新たな事業者規制が施行となりますため、その具体的な対応についてもマニュアルに盛り込む必要があると考えております。
 また、今後のさまざまな事案への対応等を踏まえ、必要な見直しを行いまして、内容を充実してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 内容の見直しも含めて、根本的な指導のあり方というようなところも、ぜひ、気持ちの、心の片隅にとどめ置いていただいて、取り組んでいただきたいというふうに要望しておきます。
 冒頭に申し上げましたように、こうした不正が起きている根本的な原因は何かというと、医師が不足しているということなのです。そのことについて伺ってまいります。
 本年6月に介護保険法の一部改正が行われたところでありまして、10月から、介護保険施設等の給付の見直しとして、ホテルコストの導入が既に始まっております。新予防給付などの本格的な改正法は平成18年4月に施行されるというふうに承知をいたしておりますけれども、今回の改正の中では、サービスの質の確保・向上という観点から事業者規制の見直しが盛り込まれたところでありまして、介護サービス事業者の指定については、今後、6年ごとの更新制が義務づけられたと承知をしております。
 しかし、医師などの医療スタッフが不足する地域の事業所にあっては、これらの更新をクリアすることが難しいのではないかと私は危惧いたしております。
 そこで伺いますけれども、医師数が基準に達していない、いわゆる標欠の現状は介護療養型医療施設では圏域別にどのようになっているのか、伺います。
◎(志比川介護保険課長) 医師の配置状況についてでございますが、平成17年4月1日現在で、事業者から提出のありました書面審査調書によりますと、介護療養型医療施設は全道で240施設ございます。このうち、医師数が基準を満たしていない施設が39施設となってございます。
 医療圏域別で見ますと、主なところでは、十勝が7施設、北網──北見・網走地方でございますが、これが5施設、それから、富良野、留萌、遠紋の圏域がそれぞれ3施設となってございます。
◆(遠藤連委員) 今、240のうちの39ですから、相当数──1割強、2割弱の施設において医師の数が不足をしているという実態が報告されたわけであります。
 きのうも道立病院についての審議の中で指摘をされておりましたけれども、いわゆる医師偏在の対策として、医師確保のためのさまざまな対策がとられているわけでありますが、現実問題として、地方に行けば行くほど医師の確保は難しい、医師も行きたがらない、そういう現実があります。
 こういう中で、昨年8月に医療法施行規則を改正して、過疎4法で指定された地域等の医療機関については、申請により医師の配置基準の特例を認めたところでありますが、道内においては、全国に先駆け、本年4月に美幌町立国保病院ほか4件、7月にJA北海道厚生連美深厚生病院ほか1件、合計7病院が許可を受けたと承知いたしております。
 しかし、この許可は、過疎地域のほか、医師配置標準に対する充足率が60%を下回っている状況またはこれに準ずる状況にあることが要件であることなど、対象となる医療機関が極めて狭い領域に限定をされておりまして、今の法改正に基づく特例措置というのは介護保険の問題解決に実際は余り効果が上がっていない、こう私は考えております。
 今回の制度改正によって、介護保険事業者には6年ごとの更新が義務化されたところでありますけれども、こうした医師偏在の問題の抜本的な解決策を早急に立てることが必要であると考えます。
 本道では、医師不足が介護保険の不正請求が生じてきた温床になってきた、そういう実態がございますけれども、私は、その標準の特例あるいは配置基準の緩和といいますか、規制緩和という方向ではなくて、それも今まで道が国に対して求めてきた一つの方向ではありますけれども、今申し上げましたように、介護保険については余り効果がないという実態があるわけでありますから、むしろ、少ないなら少ないなりに、その人数でやれる診療──少ないなりにやったことについて、ペナルティーを加えるとか、あるいは不正であるという、そういうことをさせない、しない考え方の方が現実に即しているのではないか。
 つまり、少ない医師でも、その数に見合った診療を行える制度に改める、逆転の発想といいますか、そういう医師中心の発想に転換することはできないかなと、こんなことを私なりに実は考えているわけであります。このような点について道としてどのように対処しようとしているのか、見解を求めたいと思います。
○(日下太朗委員長) 保健福祉部長太田博君。
◎(太田保健福祉部長) 地域における医師確保などについての問題でございます。
 深刻な医師不足というものは、実は全国的な問題でもあるわけでありますけれども、本年8月に示されました国の医師確保総合対策におきましては、僻地等の医師配置基準の特例として、国が定める標準を下回る人員であっても、都道府県知事が医療計画等において医療提供体制を確保できると判断した場合には、国が今後具体的に示すこととなる一定条件のもと、配置基準を緩和できる仕組みを創設することとしているところでございまして、私ども道といたしましては、その動向について大いに注視をしているところでございます。
 また、介護保険法の改正によりまして、来年の4月から事業者指定の更新制が導入されることになっておるわけでございますけれども、その詳細はまだ示されておりませんことから、道といたしましては、医師などの医療従事者の確保が困難な本道の特殊事情というものを勘案するものとなりますように、国に対して要望を行ってまいりたいと思っております。
 いずれにいたしましても、僻地を数多く抱える本道におきましては、医師などの医療技術者の確保につきましては、地域医療はもとよりのことでございますが、介護保険制度の円滑な推進を図るという観点からも大変重要でありますことから、本道の地域特性を踏まえた体制の整備が図られるように国に要望するなど、適切に対処してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 質問は以上でありますけれども、ただいま部長が最後に答弁されたような新しい動き、新しい流れというものを私は非常に期待しております。
 いないから──全くいないというのは問題でありますが、1人なり2人なり、基準に満たない形であるけれども医師がいる、そういう状態が本道では非常に多いわけでありますから、そういう状態で、介護医療、あるいは一般の医療も同じだと思いますけれども、これらが行われているという実態に対してペナルティーを加えるとか、そういうことでなくて、むしろ、そういう現実を現実として認めた上で地域の医療を進めていく、医療行政を進めていくという姿勢が今後の正しいあり方ではないか、こんなふうに私は考えておりますので、最後に部長が答弁された方向をぜひとも今後進めていっていただきたい、このことを要望して、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○(日下太朗委員長) 遠藤委員の質疑は終わりました。
 佐々木恵美子さん。
◆(佐々木恵美子委員) おはようございます。
 周産期医療システムの整備計画についてということで質問させていただきたいと思います。
 私は、今回、この質問に取り組むに当たりまして、1年ぐらい前から、このことについては問題があるなということで私なりにずっと調べてまいりました。そして、ことしの7月以降、現場サイドを何カ所か回らせていただきながら、今回、この決算委員会での質問ということになりました。
 そういう意味で、現場を回らせていただきながら、また、当事者の話を聞かせていただきながらの質問ということでとらえていただきたいなと思っております。
 まず、総合周産期母子医療センターの整備状況についてということでお尋ねをしてまいりたいと思います。
 道では、妊娠、出産から新生児期に至る周産期医療を体系的かつ効果的に提供していくため、平成13年3月に北海道周産期医療システム整備計画を策定いたしました。そして、ハイリスクの妊娠や、特別な医療が必要な新生児に対する医療の充実に努めているというふうに承知をしておりますが、その整備計画にかかわって、順次質問してまいりたいと思います。
 まず最初に、計画では、第3次医療圏6圏域ごとに総合周産期母子医療センターを原則1カ所、また、2次医療圏21圏域ごとに地域周産期母子医療センターを原則1カ所整備することとしております。
 実際に、総合周産期母子医療センターは6圏域に6カ所、そして、地域周産期母子医療センターは21圏域の中で25施設あるわけです。総合周産期母子医療センター施設は1カ所ずつですが、地域周産期母子医療センターというのは、道南では3施設、道央では12施設、道北では5施設、オホーツクでは3施設、十勝で1施設、釧路・根室で1施設、合わせて25施設というふうになっております。
 中でも、総合周産期母子医療センターというのは、3次医療圏における周産期医療の中核施設として、母体・胎児集中治療管理室や新生児集中治療管理室を備えて、母体、新生児の常時の搬送受け入れ体制を有して、高度・専門的な周産期医療を提供する機能を持つ施設であるというふうにとらえております。
 まず、その整備状況はどのようになっているのか、お尋ねをいたします。
○(日下太朗委員長) 子ども未来づくり推進室医療参事立花理彦君。
◎(立花子ども未来づくり推進室医療参事) 総合周産期母子医療センターの整備状況についてでございますが、ハイリスクな妊娠に対する医療及び高度な新生児医療等を提供する総合周産期母子医療センターにつきましては、北海道周産期医療システム整備計画に基づき、道内6カ所の3次医療圏ごとに整備をしておりまして、現在、国の定める母体・胎児集中治療管理室などの施設要件を満たす指定を受けている医療機関は、釧路・根室圏の1カ所となってございます。
 また、国の要件を満たすまでには至らないものの、周産期医療機能が整備されております認定医療機関は、他の5圏域の5カ所となってございます。
 なお、道央圏の認定医療機関につきましては、本年中に指定を受ける予定でありまして、また、道北圏の認定医療機関につきましては、平成18年の指定に向けて、現在、施設等の整備を進めているところでございます。
◆(佐々木恵美子委員) 今、立花医療参事から答弁をいただきました。
 それで、国の定める施設要件ということについてちょっとお尋ねしたいと思うのですが、指定に必要な国の定める施設要件にはどのようなものがあるのでしょうか。その主要なものを具体的にお尋ねをしたいと思います。
◎(立花子ども未来づくり推進室医療参事) 国の定める指定要件についてでございますけれども、国が策定をしました周産期医療システム整備指針におきましては、まず、診療科目についてでございますが、産科におきましては、合併症妊娠などのハイリスク妊婦に高度な医療を提供する母体・胎児集中治療管理室を備えていること、小児科におきましては、未熟児などを救命するための新生児集中治療管理室を備えていること、また、麻酔科を有することとなってございます。
 母体・胎児集中治療管理室及び新生児集中治療管理室につきましては、分娩監視装置や新生児用人工換気装置など必要な設備を有すること、一定数以上の病床数を有すること、24時間体制で医師や看護師等が勤務していることなどとなってございます。
 また、集中治療後の患者さんのために、酸素投与などの設備や一定の病床数を有するいわゆる後方病室を設けることなどの要件が定められているところでございます。
◆(佐々木恵美子委員) 総合周産期母子医療センターの特定集中治療室といいますか、今の指定要件についてでありますけれども、新生児の特定集中治療室管理料の施設基準についてちょっとお尋ねしたいと思うのですが、診療報酬の新生児特定集中治療室管理料の算定対象となるためにはどのような要件があるのか、その主なものを伺いたいと思います。
◎(立花子ども未来づくり推進室医療参事) 新生児特定集中治療室管理料の施設要件についてでございますけれども、国の告示及び通知におきまして、専任の医師が常時勤務していること、入院患者3人に対して1人以上の割合の看護師が常時勤務していること、治療室につきましては、1床当たり7平方メートル以上の面積を維持していること、新生児用人工換気装置など一定の設備を有することなどが定められているところでございます。
◆(佐々木恵美子委員) それでは、NICUの保有ベッドの状況についてちょっとお尋ねをしたいと思います。
 総合周産期母子医療センターの指定要件の一つであります新生児集中治療管理室、いわゆるNICUの整備につきまして、釧路・根室圏、道央圏、道北圏以外の残り3圏域の医療機関におけるNICUベッドの保有状況はどのようになっているのでしょうか。
 それから、診療報酬上の新生児特定集中治療室管理料の算定対象かどうかもちょっとお尋ねしたいと思います。
◎(立花子ども未来づくり推進室医療参事) 新生児集中治療管理室の病床数についてでございますが、道南圏及びオホーツク圏の認定医療機関につきましては、それぞれ6床、十勝圏につきましては12床有しているところでございます。
 なお、診療報酬上、施設基準を満たしている場合につきましては、新生児特定集中治療室管理料が算定できることとなってございまして、道南圏及びオホーツク圏は算定の対象となってございますが、十勝圏につきましては、施設基準を満たしていないため、算定対象とはなっていないところでございます。
◆(佐々木恵美子委員) 今の答弁の中で、NICUベッドの保有状況について、診療報酬上の施設基準を満たしているオホーツク圏、道南圏は対象になっているけれども、十勝圏におきましては、施設の基準を満たしていない、ですから算定対象になっていないということがわかりました。
 今回、私は、私が十勝出身、十勝の選出だからということで言っているのではありません。6圏域の中で十勝の圏域がこういう状況で、要するに算定対象になっていないということは、大変申しわけないのですが、私も勉強不足で、実は今回初めてわかりました。私自身もこういう状況になっているということは実はわかりませんでした。
 13年に周産期の医療計画ができていますけれども、十勝圏がこんなに立ちおくれているということが──NICUのベッドは12ありますよと、帯広厚生病院に。しかし、診療報酬上の新生児特定集中治療室管理料の算定対象になる国のそのような基準を満たしていないということが今回初めてわかりました。大変残念なことです。
 そこでお尋ねしたいと思います。
 GCU、これは後方支援ベッドということになっているのですが、実は、先ほど初めの方に話しておりますが、総合周産期特定集中治療室管理料についてしっかり読ませていただくと、どういうことになるかといいますと、生まれたときの体重のグラム数──1000グラム未満とか、1000グラム以上1500グラム未満とかによって、管理料の算定になる限度といいますか、これが違っております。
 出生時体重が1000グラム未満であると、限度は90日まで管理料の算定ができることになっております。要するに、総合周産期特定集中治療室管理料ということです。それから、1000グラム以上1500グラム未満で生まれたお子さんに関しては、60日を限度として、今言ったように、管理料の算定ができることになっております。
 大体、このこと自体がおかしい。算定できる限度の日数の基準が子供の体重だけで定められていること自体がおかしいと思います。それは、体重のグラム数だけではなくて、子供のいろいろな症状によって、特にNICUとか、そういうところからなかなか出られない子供さんもいるということで、まず、この制度自体がおかしいということをわかっていただきたいと私は思います。
 そこで、今回の質問に当たりまして、私は、総合周産期母子医療センター、それから地域周産期母子医療センター、旭川医科大学附属病院などを視察してまいりました。そして、関係者から運営の実情を伺ってまいりました。
 その中で、それぞれの医療機関におきまして、NICUを退出した新生児等に対しまして、後方病室──グローバルケアユニットと言うのですね。GCUについて定義や機能は明確には定まっておりませんということ、それから、診療報酬上も特別の加算の対象とされていないことから、医療機関の経費負担が非常に大きいということがわかりました。医療機関では、できるだけ有利な小児入院医療管理料を算定できるようにするなど、それぞれの医療機関ごとにさまざまな工夫をしているというふうに聞きました。
 総合周産期母子医療センターにおけるこうしたGCUベッドの保有状況はどのようになっているのか、お尋ねをしたいと思います。
◎(立花子ども未来づくり推進室医療参事) 総合周産期母子医療センターにおける、いわゆるGCUベッドの保有状況についてでございますが、各総合周産期母子医療センターにおきまして、新生児集中治療管理室を出た新生児をケアする、いわゆるGCUと位置づけているベッドの保有状況を調査しましたところ、道南圏につきましては19床、道央圏につきましては21床、道北圏につきましては11床、オホーツク圏につきましては16床、釧路・根室圏につきましては6床、それぞれ保有してございます。
 また、十勝圏につきましては保有していない状況となってございます。
◆(佐々木恵美子委員) 全道の状況を今回調べていただいたのです。調べていただきたいということでお願いして、今、立花医療参事の方から、北海道としてのGCUベッドの保有状況がはっきり数字で出てまいりました。
 私なりにもうちょっと詳しくお話をさせていただきますと、まず、6圏域ごとに分けさせていただいた中で、GCUベッドを持っているのは、先ほど言いましたように、道南では、地域病院も含めて、函館中央病院1カ所がGCUベッドを持っています。それから、道央圏ですが、これは12の地域周産期母子医療センターの指定の中で、市立札幌病院、天使病院、北海道大学、小児総合保健センター、日鋼記念病院、王子総合病院、苫小牧市立総合病院と、12の地域周産期母子医療センターの中で合わせて7カ所がGCUベッドを持っているということがわかりました。
 次に、道北なのですが、地域周産期母子医療センターに指定されているところが5カ所あるのですが、旭川厚生病院と旭川医科大学附属病院、ですから、5カ所のうち2カ所でGCUベッドを持っていることがわかりました。
 そして、オホーツクですが、3カ所の地域周産期母子医療センターの指定の中で、北見赤十字病院が持っていることがわかりました。
 帯広の厚生病院はありません。
 そして、釧路赤十字病院は非常に進んでいまして、もう既に総合周産期母子医療センターの指定を受けておりますので、ここのところはしっかり持っている。
 こういう状況で、今回、NICUベッドの後方病室と言われるGCUのベッドの保有状況がはっきり出てまいりました。
 そこで、さらにお伺いしたいと思うのですが、私は、NICUの後方支援ベッドとして、医療的機能と育児支援的機能をあわせ持ったGCUが絶対不可欠であるというふうに思っております。
 NICUを保有する医療機関へのGCUの整備を進めるためには、診療報酬上に明確に位置づけることが必要ではないかなというふうに考えております。道としてこのことを国にきちっと要望すべきではないかと考えますが、道の見解をお尋ねいたします。
○(日下太朗委員長) 子ども未来づくり推進室長伊藤芳和君。
◎(伊藤子ども未来づくり推進室長) GCUの整備にかかわっての国への要望についてでございますが、新生児集中治療管理室、いわゆるNICUには、未熟児や、重篤な合併症など高度な医療を必要とするハイリスクの新生児が入院しておりまして、その状態が安定し、NICUを出た後におきましても、当該児やその家族に対して、医療面や育児支援面での手厚いケアが行われることは望ましいことと考えているところでございます。
 道といたしましては、これまでも、NICUや小児医療に対する診療報酬制度の改善などにつきまして国に要望しているところでありますが、今後は、このようなことも含めまして、あらゆる機会を通じて国に要望してまいりたいと考えております。
◆(佐々木恵美子委員) そこで、これは平成15年度なのですが、北海道における乳児の死亡率といいますか、要するに、生まれてから1年未満の子供さんが何人亡くなっているのか、その死亡状況の調査が手元にあります。
 北海道では、昨年、ゼロ歳児と言われる1年未満の子供さんが133名亡くなっております。1歳から4歳児までは38名亡くなっております。
 この亡くなった原因の第1位は──私はここのところは余り言いたくありません。1位、2位、3位、4位、5位までありますが、今の社会のいろんな状況の中で、特にゼロ歳児、1歳未満の子供さんが亡くなってきている中で、新生児の死亡率は北海道と国は同じぐらいの平均的な数字らしいのですが、先天性の関係とか染色体異常とか、そういう関係の子供さんが、38.3%、51名亡くなっています。
 2位は、周産期に発生した疾病等によって亡くなっている方が27.1%、36名となっています。あとは、その他もろもろです。こういう状況の中で、せっかく授かった子供さんが1年未満で133名も亡くなっているという現実の問題があるわけです。
 過日、私は、十勝の厚生病院の方でNICUに1年半以上いたお子さんが亡くなったのだよという連絡を受けました。NICUに実際に一緒にいたお子さんの親御さんからそういうような連絡を受けました。
 先ほど言いましたように、なぜGCUが必要なのかという議論の中で、全国のNICUにおきましての調査を見ましたときにも、先ほど言いましたように、年齢とか、そういうことで、NICUに入れるのが90日とか60日とありますが、こんなこと自体が大体おかしいのです。それを過ぎても重症のお子さんがたくさんいるわけです。自宅に戻れない長期入院患者がたくさんいるわけです。
 そういう状況の中で、1年以上の長期入院患者──過日の朝日新聞の中で、NICUに6年以上ずっと入っているお子さんがいるという記事を見て、北海道はどうなっているのだろうかということで私も調べ出したわけですが、1年以上、施設に長期入院している子供さんというのは結構いらっしゃるということをまずしっかり認識していただきたいと思うのです。
 長期入院の子供さんというのは、ほとんど障害的なものを持ち合わせていて、看護度がすごく高く、手がかかるのです。だけれども、退院のめどが立たない、そういう子供さんの状況だということです。
 先ほども言いましたように、NICUは病床に限りがありますので、結局はGCUの方にしわ寄せが行くわけです。ですから、そういう意味では、病床的にはオーバーしている状況があるわけでありまして、やっぱり、地域の中でGCU的なものを後方病室としてきちっとつくっていくということを積極的にしていかないと、3次医療圏の子供たちの命を救うことができないのではないかということを私は訴えたいのです。
 3次医療圏から、こちらの方の銭函の小児センターや北大や医大に来る前に、そこで亡くなってしまう子供がたくさんいる、そういう現実があるということをまず受けとめていただきたい。そういう意味で、しっかりとした対策をつくっていただきたいということで今回の質問になりました。
 そこで、釧路・根室圏、それから道央圏、道北圏の3圏域は指定済み、あるいは指定予定ということでありまして、順次整備が進められていることにつきましては一定の評価をいたします。しかし、残りの3圏域につきましては、早くちゃんとやっていただきたいと思うのですが、認定医療機関の指定に向けた動向はどうなっているのか、お伺いいたします。
◎(立花子ども未来づくり推進室医療参事) 未指定の3圏域の状況についてでございますが、総合周産期母子医療センターとして指定を受けるためには、各認定医療機関におきまして、母体・胎児集中治療管理室や新生児集中治療管理室の整備、あるいは医師、看護師の確保などが必要でありますことから、道南圏、オホーツク圏及び十勝圏の認定医療機関におきましては、継続的に指定に向けた検討が行われているものと承知しているところでございます。
◆(佐々木恵美子委員) 指定に向けた検討が行われているものと承知しているとお答えをいただいておりますが、実際に進んでおりませんことをまず認識いただきたいなと思っております。
 それで、今後の取り組みということでちょっとお尋ねしたいと思いますが、総合周産期母子医療センターの指定状況、NICU、GCUの整備状況と、いろいろ伺ってまいりました。
 現状では、3次医療圏の間で地域間格差がある、とりわけ十勝圏における整備がおくれていることが明確になりました。周産期の医療技術の向上に伴いまして、未熟児等の出生がふえまして、NICU、さらに、その後方病室であるGCUが本当に必要になってまいりました。長期に入院しなければならない乳幼児もふえてきております。
 こうした中で、妊娠、出産から新生児期、さらには乳幼児期に至る周産期医療と小児医療が連携した一貫的・総合的な医療提供体制が求められているのではないでしょうか。支援策を講じながら、未指定圏域の総合周産期母子医療センターの整備を道としても緊急に進めるべきと考えますが、今後どう取り組んでいくのか、お伺いいたします。
○(日下太朗委員長) 保健福祉部長太田博君。
◎(太田保健福祉部長) お答えをいたします。
 周産期医療システムの整備にかかわりまして、今後の道の取り組みについてでございます。
 道といたしましては、本道の周産期医療システムの充実を図っていくためには、先ほど来御答弁を申し上げております、現在の認定医療機関を総合周産期母子医療センターとして指定していくということが必要であると考えているところでございます。
 このため、これまで、指定に向けた施設設備の整備でありますとか、指定後の運営費に対して補助を行ってきたところでございまして、また、診療報酬制度の改善などにつきましても国に要望してきているところでございます。
 しかしながら、総合周産期母子医療センターとしての指定を受けるためには、これも先ほど来申し上げているところでございますが、医療機関において、医師、看護師などの確保あるいは施設設備の整備などといった課題もありますことから、道といたしましては、今後、関係する認定医療機関と一層緊密に連携・協議するなどいたしまして、医療機関の理解を得ながら周産期医療システムの充実に努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(佐々木恵美子委員) 最後になりますけれども、私は、今回の質問に当たりまして、いろいろと調査をさせていただきました。また、先進的な取り組みを行っております医療機関を視察させていただきまして、その結論の中で、周産期の医療体制には本当に地域格差があるなということを感じました。
 とりわけ、十勝圏におきましては、NICUの機能を持ったベッドは12床あります。しかしながら、診療報酬を算定できるような条件の整備されたベッドがないということがわかりました。大変残念なことであります。また、機能や定義は明確でないものの、NICUを退出した受け皿としてのGCUも未整備の圏域が十勝圏であることも認識いたしました。
 現行の診療報酬制度や医療制度など、北海道だけで解決できない問題も多くあることは十分承知をいたしております。もちろん、医療法人の関係にお願いしなければならないこともたくさんございます。
 しかしながら、少子化が進展する中で、子供を持ちたいと思う人が地域で安心して子供を産み育てることができる環境をつくるということは、本道の将来にとりまして極めて重要なことではないかというふうに考えております。そういう意味での周産期医療システムの整備は緊急の課題であろうというふうに考えます。
 平成13年3月の計画策定から4年経過いたしました。指定のめどが立っていない3圏域、とりわけ、整備が全くおくれております十勝圏域に関しましては、総合周産期母子医療センターの指定に向けた道としての取り組みを一層強化することを強く指摘しておきたいと思います。知事にもしっかり申していただきたいと思います。
 また、周産期医療システムの整備計画につきまして何点か質問してまいりましたが、実は、現在の小児総合保健センターが、特定機能を有する周産期母子医療センターの役割を担う施設として平成19年に新たに開設するというふうに私は承知をいたしておりますが、そこと、地域の2次医療機関、3次医療機関との搬送に関する課題について最後に述べさせていただきたいと思います。
 私は、実際に搬送体制を体験させていただきました。小児総合保健センターでは高度な専門医療を行っておりますけれども、そこで一定程度の治療を終えても、なお重たい疾病や障害のある子供たちは、家庭の事情によっては、地域に戻って、家族の近くの病院で引き続き治療を受けている状況があります。小樽の銭函の小児センターから転院される方が、急性期を終えて治っていくとか軽くなったのだからと、こんな状況ではありません。
 その子供の状況、その家庭の状況、その経済的な状況によっては、地域に戻って、地域の家族の近くの病院でということが実際にあるわけであります、重症の子供さんであろうと。
 こういう重篤な疾病等により緊急を要する子供たちが遠方から小児総合保健センターに来る場合には、ヘリコプターでの緊急搬送が行われております。一定程度の治療を終えても、なお重い障害を抱える子供さんが地域の病院に戻る場合には、今、北海道では、近間の方は病院の公用車で帰っておりますが、遠くの方は、民間の高規格の救急車を自分で借りて帰ってください、こういう状況だと思います。この事例というのは1年に数件しかありません。本当にまれな状況です。
 こういう状況の中で、私は、今回、これはあえて指摘にさせていただきますが、全国の子供病院で、子供の高規格の救急車、要するに子供救急車ですが、こういうような救急自動車があるところ、そういうものを常時保有しているところを調べてみました。
 北海道はやっぱり広いのですね。ほかのところは、ほとんど、100キロ圏域の中で救急自動車を回している状況があります。北海道は余りにも広過ぎます。ですから、小樽から帰るときに──いいですか。わかっていただきたいのは、遠くなればなるほど、子供の病気が重くなればなるほど、積み込む機材が多くなりますから、民間救急車の料金が上がってまいります。私も全然そんなことは知りませんでした。でも、そんな状況でした。稚内は20万円、帯広も20万円と言われました。根室は28万5000円、これが民間救急車の実態です。
 しかも、お金だけの問題ではありません。相当なリスクをしょって帰ります。帯広からヘリコプターで来るときは50分でした。こちらから戻るとき、高速道路で飛ばして、とまらないで帰っても3時間で、帰ってきたら、子供の状況はまた症状が重くなりました。こういうことが日常茶飯事にあるのだと思うのです。多分こういう繰り返しだと思います。
 こういう状況の中で、民間救急車を借りて地元へ戻らざるを得ない子供さんたちも1年に数人いるのではないか。大変なリスクをしょいながら、長距離にわたる搬送を余儀なくされている子供さんがたくさんいるのじゃないでしょうか。これは広大な面積を有する北海道の状況の中では大変厳しい状況だと思います。
 このようにリスクを伴うセンターから遠方への搬送で、医学的な見地から必要な場合はヘリコプター等の対応が望ましいと私は考えるのですが、1回飛ばすと100万円かかるという話も聞きました。飛ぶたびに整備しなきゃならない、それが100万かかるのだという話も聞きました。こうした数の少ない特殊なケースの搬送を含めて、患者の搬送のシステムの確立というものについて、そういう観点からも課題としてしっかりと検討すべき状況じゃないかということを強く指摘申し上げたいなというふうに私は思いました。
 そんな状況で、ぜひ、人と施設の問題、搬送体制を含めて、周産期医療の充実──今、地域の中で、向こうの3次医療圏で病気と闘っている子供たちがたくさんいる、そこで、こちらの方の、それこそ小樽の小児総合センターの方に来たいのだけれども、子供の状況では今動かせない子供がたくさんいる、経済的に運べない子供さんもたくさんいる、そのことを十分踏まえていただいて、来年度以降、この事業に優先的・精力的にしっかりと取り組んでいただくことを強く要望して、私の質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
○(日下太朗委員長) 佐々木委員の質疑は終わりました。
 花岡ユリ子さん。
◆(花岡ユリ子委員) それでは、通告に従って質問してまいります。
 最初に、介護保険事業の指導についてですが、先ほど遠藤委員の方からも質問がありましたけれども、16年度の介護保険事業者に対する実地指導の結果、訪問介護事業者及び介護保険施設に対する指摘事項など、主なものがどういう中身であったのか、まずお答えいただきたいと思います。
○(日下太朗委員長) 介護保険課長志比川薫君。
◎(志比川介護保険課長) お答えをいたします。
 介護保険事業者に対します実地指導におきます主な指摘事項についてでございます。
 御質問のございました訪問介護事業者についてでございますが、事業の運営基準に関しますものが全体の約68%と、最も多くなってございます。
 その内容でございますが、利用者にサービスを提供するに当たりまして、具体的なサービス計画の作成に不備があるもの、あるいは手続が不十分であるものなどとなってございます。
 次に、介護保険施設についてでございますが、ただいま申し上げました事項のほかに、身体拘束の廃止の取り組みに関するものを含めました運営基準に関する事項、あるいは人員基準に関するもの、さらに、介護給付費におきます各種加算の算定誤りに関するものとなってございます。
 以上であります。
◆(花岡ユリ子委員) 私も、いただいた資料を見まして、率直なところ、基本的なことがやられていないということに少々びっくりいたしました。本来、事業を展開するときには、少なくとも、最初はルールどおりきちんとやりましょうとかというものじゃないかというふうに思うのですが、それがやられていない。
 これについて、担当されている課としてはいろいろと指導されていると思いますが、どうしてこういう基本的なことがきちんとやられないのだろうか、このことについてどんな見解をお持ちでしょうか。
◎(志比川介護保険課長) 介護保険事業者に対します指導についてでございますけれども、ただいま申し上げましたようなさまざまな指導をしてきているところでございまして、私どもといたしましては、今後とも適切な指導に努めてまいりたい、このように思っております。
 以上であります。
◆(花岡ユリ子委員) 私は、指導が生ぬるいとかなんとかと言っているのでないのです。だけれども、本来、事業者としてスタートさせるには、やっぱり、それなりの知識を持たなくてはいけないと思うのです。こういう基本的なことがわからないままでスタートさせているというところに問題があるのじゃないかなというふうに思うのです。
 例えば、内容及び手続の説明、同意が必要だ、これは当たり前の話だと思うのです。だけれども、それがやられていないで実地指導されているのが69件もある。あるいは、施設にちゃんと表示をしなさいと、こういうこともやられていないで指導されている。こんなこともわからない中で介護保険の状況が進んでいっているということで、私は、皆さんのチェックだとか指導の仕方だとか、そういうことに問題がなかったのかなというふうに正直思いました。
 その点で、介護指導に関して、実地指導でこれだけさまざまな指摘をされる施設が多いということについて、その問題点について道としても改めて検討しなければならないのじゃないかということを強く申し述べておきたいと思います。
 次に、全国の状況との比較なのですが、全国で取り消しの状況はどうなっているのか。先ほど遠藤委員の方からも話がありましたけれども、道の取り消し状況というのは全国レベルで多いのか少ないのか、これはどんな状況にあるのでしょうか。
◎(志比川介護保険課長) 全国の状況などについてでございます。
 平成16年度末までの指定取り消し処分の事業者数につきましては、指定取り消し手続中に廃止届が提出されたものを含めまして、全国で313事業者となってございます。
 処分事業者数の多い順に申し上げますと、京都府が46事業者、大阪府が27事業者、北海道は25事業者となってございます。
 サービス種別で申し上げますと、全国では、訪問介護が117事業者と最も多くなってございます。次いで、居宅介護支援が94事業者、通所介護が24事業者、そして介護療養型医療施設が16事業者となってございまして、この16事業者のうち、北海道が10事業者となってございます。
 以上であります。
◆(花岡ユリ子委員) 今の数字を見ましても、北海道が全国のナンバースリーという点で、不名誉な第3位ということになると思うのですが、その圧倒的なものとして、ドクターの名義貸しが多いということも伺いました。
 こういう状況の中で、医師不足が一つの理由としてあるかもしれませんけれども、申請の段階でチェックができなかったのだろうか、このことを強く思うのです。担当者の方から御苦労も聞きました。やる気でやると、それこそ不正を覆い隠すためには──私たちも、小樽で不正があって取り消された人にも状況を直接聞きましたけれども、ちゃんと勤務しているということで、タイムカードも押すし、それから、出勤簿にはちゃんと判こが押ささっている、そういう中でなかなか見つけることができない、こういう事態も確かにあると思います。
 しかし、そういう中で、道のチェックとして問題がなかったのかと改めて問いたいと思うのですが、いかがでしょうか。
◎(志比川介護保険課長) 指定申請時の審査についてでございます。
 介護保険事業者の指定に当たりましては、人員、設備、それから運営に関する基準に沿った適切な内容となっているかどうかにつきまして書面審査の上、指定を行っているところでございます。
 さらに、介護保険施設につきましては、介護保険法や医療法、さらには老人福祉法といった、それぞれの関係法令がございますので、そういった関係法令に基づきまして、人員、設備等の基準に沿った内容となっているかを実地に調査の上、厳正に指定を行ってきているところでございます。
 いずれにいたしましても、指定後、できるだけ早い時期に実地指導を行うなどによりまして、人員、設備等の確認を行っているところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 最初は書面審査だけでの許可で、今答弁がありましたように、できるだけ早い時期にとにかく実地調査に行く、監査するということで何とか防ぎたい、早くに不正を見つけて是正させたい、こういうことだろうと思いますが、そういう点でいきますと、ますます監査の体制を強化しなければならない、こういうことも出てくるだろうと思います。
 それで、話がちょっとずれましたけれども、指定取り消しの中で、例えば、町立病院だとか国保病院だとか、その地域においては、いわゆる公的、準公的な病院までが取り消されているという状況があります。言ってみれば、公的なところが不正をしていたということになるわけですから、これは大変異常なことだというふうに思います。その背景にどんなことがあったのか、道としてはこれについてどのように考えているのか、伺います。
◎(志比川介護保険課長) 介護療養型医療施設の指定の取り消しについてでございますが、道といたしましては、これまで、三つの町立病院を含めまして、10施設の介護療養型医療施設の指定の取り消しを行ったところでございます。
 いずれの場合も、医師の名義借りに関連いたしまして、必要な減算を行わなかったことなどによりまして、介護保険法に基づき処分したところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 公的な病院がそういうルールをわからなかったわけではないと思うのです。それこそ、そういうルールがあることがわかっていながら、医者がいないということでやらざるを得ない、こういう実態が北海道にはまだまだあるのだろうと思う。
 今は、医者の名義貸しについては、そういうことをやってはいけないのだということは一定の部分では理解されたと思いますけれども、今、北海道の医者が不足している中で、施設だけはどんどんふえているわけですから、こういう中で、医者の確保ができないということで不正に走らざるを得ないというところもこれからも出てくるのじゃないか、こういう危惧はまだまだ残っているというふうに思うのです。
 それで、そういう不正を防ぐためにも、実地指導などをもっと丁寧にやるべきではないのかというふうに思っています。
 道の資料を見ましても、16年度の実地指導の結果を見ましたら、それぞれの支庁別でやられるというのもありますけれども、支庁によって大変ばらつきがあるというのも異常な事態かなというふうに思いました。
 全道合計でいきますと、実施率は29.2%、こういう数字になっておりますが、例えば、高いところでは根室支庁が74.6%、あるいは十勝支庁では49.3%、私の後志支庁では42.6%と、約4割から3割、こういうところが大体標準的なところかなというふうに思いました。しかし、石狩支庁は8.0%と、これが全体の実施率のパーセンテージを引き下げているというふうに思うのです。
 現実に、石狩支庁は事業者数だけでも1378件もある、これはやっぱり道央圏ですから。こういう状況の中で、たった8%しか監査が実施できないというのは、これを放置してきたということについて問題があるのではないかと私は思うのです。こういう状況について道としてはどのように考えているのでしょうか。
○(日下太朗委員長) 福祉局長熱田洋子さん。
◎(熱田福祉局長) 事業者への指導にかかわってでございますが、介護保険事業者に対する実地指導は各保健福祉事務所等において実施されておりまして、所管する事業者の数などによりまして、その実施状況には差異が生じております。
 このため、事業者の数が最も多い石狩支庁につきましては、今年度から担当職員の増員を図ったほか、必要に応じて、道本庁と合同による実地指導を行っているところでございます。
 また、定期的な実地指導のほかに、新たにサービスを開始したすべての事業者につきましては、おおむね1年以内に実地指導を行うこととしておりまして、このほか、書面による指導や講習等の形式による集団指導も行っているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、事業者団体が開催する各種研修会などの機会をとらえまして、適正な介護報酬の請求や、運営に当たっての人員、設備等の基準の遵守などについて指導してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) ことし、ようやく石狩支庁では職員をふやして体制を強化したということは一定の評価はできますけれども、1378の施設に対して、何人ふやしたのか、ちょっと数字はわかりませんけれども、本当にそれでカバーできるのだろうか。
 それから、さっきも言いましたように、書面審査で見ていたのを、実際にそうなっているかどうかの監査に早く入る、すると、また仕事量はふえるわけですから、そういう点で、保健福祉部のこういうところでの職員の増員というのは全体的にやらなければならないのじゃないか。
 今、職員の数を減らす減らすと言っているけれども、現実の話、実際ここにいらっしゃる何人かの人は実地監査に行っていらっしゃると思うのです。そういう状況を見たときに、これだけの人数でこれだけの施設をカバーして、不正を摘発するというか、不正をやらせないために、ある意味では予防策として指導するということをどんどんと進めていくという点で、これだけの職員でできるというふうに考えているのかどうか。道職員としてこの仕事につく人をもっとふやすべきではないかと思いますが、この点について部長はどんなふうにお考えになりますか。
○(日下太朗委員長) 保健福祉部長太田博君。
◎(太田保健福祉部長) 事業者指導にかかわって、職員の配置に関するお尋ねでございます。
 先ほど来お答えを申し上げておりますように、所管する事業者数などによりましては、当然、実地指導の回数あるいは実施率というのに差異が生ずるわけでありますけれども、特に事業者数の多い石狩支庁につきましては増員を図ったところでございますし、また、道の本庁と合同で実地調査をする、そういう体制の強化を図っているところでございます。
 不正を発見する、あるいは過誤を改めさせるという意味で、実地指導がきめ細やかにされるというのは大変大事なことだというふうに私どもは思っているわけでありますけれども、やはり、限られた人員、限られた期間の中でどの程度効果的にやるかという観点での検討もまた必要だと思っております。
 際限なく職員を増員すれば、100%きめ細かな実地指導になるというふうに思われるわけでありますけれども、私どもは、限られた人員の中でいかに効果的な実地指導をしていくのか、そのことによって円滑な事業者の事業運営がされるようにということで対処していきたいというふうに考えているところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 職員の増というのがなかなか厳しいというのであれば、効果的なやり方なんかをもっと工夫してやっていかなければならないし、本来、介護保険施設で不正がこれだけあるということ自体が問題だなと思うのと、もう一つは、介護保険制度そのものが、たった6年間の中でころころと変わっていく、こういう状況の中で、事業者自身も追いついていかない。どんどんと変わってくる点数の変化について学習する時間がなかなかない。
 さらには、事務全体を取り扱う人をきちんと置いたり、介護ステーションなんかを置けばいいのかもしれませんけれども、置いたら赤字になってしまうという低い点数の中でやりくりしている、こういう介護保険制度のひずみもあるのじゃないかと思うのです。
 だから、そういうことも含めて、事業者に対しては、こういうことはこうなのですよということを最初のところできちんと指導しておけば、これほどたくさんの、うっかりだとか間違ったとかということを防ぐことができるのじゃないか、こういうふうに思いますので、そういう点でも北海道としての力を発揮していただきたい、このことを強く要望して、この質問は終わりたいと思います。
 次に、自動体外式除細動器という、ちょっと口が回らないような名前ですけれども、この問題について数点質問したいと思います。
 昨年7月に、自動体外式除細動器、いわゆるAEDを一般人が救命の場で使用することは医師法に反しないという見解が示されました。公共施設を初め、人が集まるところを中心に、交通機関やスポーツ施設などでも設置が進んでいます。
 そこで伺いたいと思いますが、広域で積雪寒冷地である北海道では、救急車の現場到着所要時間はどのような実態なのか、また、救急隊員の行った応急処置件数はどのくらいか、件数をまず数として示していただきたいと思います。
○(日下太朗委員長) 医療政策課医療参事粟井是臣君。
◎(粟井医療政策課医療参事) 救急自動車の現場到着所要時間などについてでありますが、平成15年の本道における救急出動件数は20万5272件であり、救急事故の覚知から救急自動車が現場に到着するまでに要した平均時間は6.0分であり、全国の現場到着平均時間であります6.3分より短時間となっているところでございます。
 また、平成15年に救急隊員が行った止血や固定などの応急処置件数についてでありますが、58万2658件となっているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) これまで、道ではAEDの啓発についてどのような取り組みを行ってきたのか、伺います。
◎(粟井医療政策課医療参事) 自動体外式除細動器、いわゆるAEDの啓発活動などについてでありますが、全道の道立保健所などにおきまして、本年9月9日の「救急の日」を中心とした救急医療週間に合わせ、消防機関などと連携しながら、地域住民を対象に、AEDを用いた救命蘇生法などの講習会の開催やAEDの使用方法に関するパンフレットの配布などを行い、約5200名の道民の方々にAEDの啓発を実施したところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) 私もいただきましたけれども、これは北海道医師会が発行した「「人工呼吸」「AED」「心臓マッサージ」の方法と手順」ということで、ここの中にも、AEDの使い方が載せられています。
 言ってみれば、今までは、救命蘇生といったら人工呼吸しかなかったわけですよね。しかし、今は、この除細動器も、使えるような、コンパクトなものになって、これを使って蘇生させる、心臓を動かす、こういうことが実際にもうどんどんと進められてきています。
 そこで、こういう啓発をするためにも──やはり、心臓に関することですから、現実の話では、あっ、倒れた、除細動器があるから即というふうにはなかなかいかないのじゃないかというふうに思うのです。
 ですから、AEDのインストラクターというのですか、実際にどういう機械かということで手で触れて講義を受けた人方がふえていけば、もう少し使えるだろうと、こういうふうなものになると思うのですが、AEDの啓蒙啓発のためのインストラクターみたいな方々をどのように養成されているのか、その状況はどうなっているか、伺いたいと思います。
◎(粟井医療政策課医療参事) AEDインストラクターの養成についてでありますが、昨年12月に、国において、住民に対する、応急手当てに関する正しい知識と技術の普及に資することを目的とした、応急手当ての普及啓発活動の推進に関する実施要綱を改定し、AEDの普及講習の標準的な実施方法などを追加したことを踏まえまして、道内の消防本部などが応急手当て指導者講習会を開催し、昨年末から本年5月31日現在までに3574名の指導員が養成されたところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 3574名の指導員が養成されたということですから、これがどういうところに配置されているのかというのは、もしわかったら後で教えていただきたいと思いますけれども、道内で、どういうところにこのAEDが配置されているのか。全国的には約2万台が配備されていて、道内では札幌市だとか旭川では設置が進んでおりますけれども、道立の施設で、北海道として設置の状況はどうなっているのか、伺いたいと思います。
◎(粟井医療政策課医療参事) 道立施設におけるAEDの設置状況についてのお尋ねでございます。
 道内のAEDの設置につきましては、委員が御指摘のとおり、病院や空港、ホテルなどの、不特定多数の方々が集まる場所に徐々に設置されてきていると承知をしているところでございます。
 道といたしましては、道内のAEDの設置状況を把握するため、現在、調査を行っており、道立施設におきましては、10月末現在、空港や道立病院など6カ所に11台のAEDが設置されているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 例えば、北海道として、スポーツ施設ですとか──道庁自身は部屋があるけれども、道庁も人がすごく集まりますよね。そういう意味では、やっぱり、北海道としても積極的に設置を進めていくべきではないかと思いますが、その見解を伺いたいと思います。
○(日下太朗委員長) 保健医療局長吉田茂夫君。
◎(吉田保健医療局長) 道立施設への導入についてでございますけれども、道民の皆様にAEDの使用に関する理解が広がるよう、本年9月の救急医療週間に合わせまして、消防機関などと連携いたしまして、保健所におきまして、地域住民の方々を対象にAEDの普及に関する取り組みを実施したところでございます。
 道といたしましては、AEDの普及に向け、一般市民の方々の関心と協力への意欲を高めることが何よりも大切であると認識しております。
 また、御指摘のAEDの設置につきましては、担当参事が申し上げたとおり、空港や病院に設置されている状況でありますが、道の財政状況が極めて厳しいこともありまして、企業の協力を得るなどの方法を含め、幅広く検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 確かに、お金のかかる話ですし、いろいろと時間はかかるかもしれません。しかし、この除細動器の活用を先進的に進めている旭川では、16年度だけですけれども、救急対応において、270人の心肺停止状況のうち、36人がこの除細動器の適用となって、7人もの市民の蘇生が確認されているというふうなことなのです。放置していたら亡くなったかもしれない方7人が息を吹き返すというか、心臓が動き出した、こういうことになっているという消防署からの報告があります。
 旭川消防署では、私はここがすごいなと思ったのですけれども、救命の連鎖、つまり、早い通報、早い応急処置、早い救急処置、早い医療処置による救命に熱意を持って取り組んでいる、こういうふうにおっしゃっておりました。これはまさにそのとおりだと思うのです。
 この一つに、救急車到着前にAEDを活用し、除細動が行われていれば、さらに効果が上がるわけですから、こういう点で、この除細動器の活用、そして設置──今、旭川だとか札幌では徐々に広がっているようですけれども、全道では残念ながら格差が大きいです。
 ですから、北海道として除細動器の必要性などを含めて啓蒙していく、そういう形で地方自治体にもどんどんとふやしていくという方法が必要ではないかというふうに思います。
 そういう点で、最後に、部長としてこのAEDについてどのように考えるのか、普及、それから啓発及び設置についてどのような見解を持っているのか、伺いたいと思います。
◎(太田保健福祉部長) お答えをいたします。
 自動体外式除細動器、いわゆるAEDの普及啓発についてでございますが、AEDは、心室細動などの、いわゆる命にかかわる不整脈について、電気ショックにより心臓の動きを取り戻す機器でございまして、AEDを用いて早期の除細動を行うことは、心停止者の救命に有効でございます。
 また、昨年の7月でございますけれども、厚生労働省の方から、救命の現場で一般市民の方々がAEDを使用することは医師法に違反しないという見解が示されているところでございます。
 道といたしましては、先ほど来御答弁申し上げておりますように、道民の皆様方に、このAEDの使用に関する理解というものが一層広がりますよう、地域住民の方々を対象とした講習会などを今後も引き続き実施してまいりますほか、関係機関あるいは事業者への啓発、さらには、今後のAEDの普及のあり方につきまして検討してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) どうしてもお金との関係になりますけれども、命にかかわる問題ですから、そういう意味では、ぜひ、いろいろな知恵──企業も持っているというような、いろんなこともありますから、そういうところとも連携するなど、いろいろと工夫して北海道での設置を進めていっていただきたい、このことを強く申し述べて、終わりたいと思います。
○(日下太朗委員長) 花岡委員の質疑は終わりました。
 以上で通告の質疑は終わりました。
 これをもって、保健福祉部所管にかかわる質疑は終結と認めます。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午前11時42分休憩
─────────────────────────────────
  午後1時6分開議
○(日下太朗委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
△1.環境生活部所管審査
○(日下太朗委員長) これより環境生活部所管にかかわる審査を行います。
 質疑の通告がありますので、順次、発言を許します。
 瀬能晃君。
◆(瀬能晃委員) それでは最初に、北海道環境財団の関係についてお伺いしてまいります。
 北海道環境財団助成費1億9492万7172円ということで決算が出されておりますが、北海道環境財団は、運営費補助1億1744万6258円を受けて、道民の自発的な環境保全を目指し、また、市民活動のサポートや情報提供などの事業を行っているというふうに私は承知しておりますが、道財政の大変逼迫した状況によって、道からの補助金を削減せざるを得ないという状況になっているというふうに思いますし、当然、財団としても、経費の削減に向けて一層の努力をしていかなければならない。
 またさらには、財団は自立化に向けた努力をこれからどうやって行うのか。また、財団の基盤をしっかりしたものにしながら、道民から求められていることは何なのかとか、財団の必要性ということが問われる。また、それら道民のニーズにこたえるということも必要だろうと思います。
 そこで、環境財団の16年度の事業内容について、自立に向けた今後の対応方向などもあわせてお伺いをしてまいりたいと思います。
 最初に、北海道環境財団の事業についてでありますが、道は、財団に対して、平成16年度に事業費として1100万円の補助を行っているということであります。具体的な事業の内容と実績についてまずお聞かせ願いたいと思います。
○(日下太朗委員長) 環境政策課長荒谷俊尚君。
◎(荒谷環境政策課長) 北海道環境財団の事業についてですが、北海道環境財団では、情報提供事業として、約870万円の事業費により、インターネットやホームページ等を活用した環境保全活動に関する情報の収集・提供を行っており、平成16年度における環境財団のホームページの閲覧件数は約12万件となっております。
 また、道民に対する普及啓発や環境保全活動への支援事業として、約230万円の事業費により、学習機会の提供として環境に関する講演会等を8回開催したほか、北海道環境サポートセンターにおいて、NPO等の活動を紹介する企画展示や環境保全などに関する相談や照会への対応、816件の専門図書の貸し出しなどを行ったところであり、道民の環境への意識の向上に役立ったものと考えております。
◆(瀬能晃委員) 今説明があったように、1100万円使ってこういう事業を行いましたということですが、最初に、この財団というのは、当然、目的を持って設立されているはずなのです。その目的がしっかりしたものになっているのかどうか、その目的が事業内容に合っているのかというふうに思うのですが、どうなのでしょうか。それはどのように考えているのか。
 要するに、財団を設立した目的があって、今こういうことをやっていますということなのですが、それが合致しているのかどうか、もう一回聞かせてください。
◎(荒谷環境政策課長) 北海道環境財団の設立目的などについてでございますが、北海道環境財団は、本道の良好な環境を保全し、快適な環境の維持・創造に資することを目的といたしまして、平成9年4月に設立いたしたものでございます。
 環境財団の事業としましては、平成9年10月に北海道環境サポートセンターを開設し、環境に関する情報の提供や、NPO等による環境保全活動への支援などに関する事業を行っているところであります。
 また、平成11年4月には、北海道地球温暖化防止活動推進センターとして道からの指定を受け、温暖化防止に関する道民への普及啓発や、地球温暖化防止活動推進員の研修事業等を行っているところでございます。
◆(瀬能晃委員) 今、目的がこういうことで、先ほどお答えになったような事業を行いましたと。870万円の事業費によってインターネットやホームページなどを活用したといったような話です。ホームページの閲覧は12万件あった。さらには、環境保全活動への支援事業として230万円の事業費によって学習機会の提供をやったと。目的に向かってこういう事業を行いましたということでありますけれども、本当にこれが財団の目的にかなった仕事なのかなというふうに思えてならないのです。
 そこで、環境財団では、道民に対してホームページでの情報提供や図書の貸し出しをしているという説明が今ありました。平成16年度は環境財団のホームページの閲覧件数が12万件にも達したと。図書の貸し出しが816件ということであります。
 情報を提供するだけで、一方向でこういうものを出すというのでは、うちの財団は目的に向かってしっかりと事業を行っているのだということになるのかなと。当然、こういう状況で、閲覧者だとか、それからホームページを開いてくれた12万人の方たちは、それぞれ意見があると私は思うのです。意見がなければ、ホームページを開こうが、図書の貸し出をしていようが、ただの図書館であり、個人のホームページと同じなのですよ、一方向であれば。
 環境財団というのは、やはり、目的があって、その目的を達成していくための仕事を行わなければならないとしたら、閲覧したとか、ホームページを開いた方から、どこに問題があるのか、どんなことを望んでいるのか、そういうことを聞く必要があると思うのですが、それらについてはどのようになっているのですか。
◎(荒谷環境政策課長) 情報の提供についてですが、北海道環境財団では、ホームページなどにより環境保全活動に関するさまざまな情報の提供を行いますとともに、ホームページの利用者や環境サポートセンターの来館者などから、イベントやボランティアなどに関する情報の把握に努めているところであります。
 今後、一層効果的な情報提供を行うためには、利用者のニーズを的確に把握いたしまして、それを情報に反映していくということが望ましいと考えられますことから、従来から行ってまいりましたイベントやボランティアなどに関する情報の収集に加え、ホームページ等を活用いたしまして、双方向による情報交換の仕組みづくりなどを環境財団とともに検討してまいりたいと考えております。
◆(瀬能晃委員) それと、もし答えられればと思っているのですが、ストップ・ザ・温暖化推進事業費というのが計上されて使われているのですが、この事業を見ましたら、やはり、これもほとんど、講師の派遣だとか、地球温暖化防止活動の推進に熱意と識見を有する者を知事が委嘱して事業を行うとか、一番びっくりしたのは、地球温暖化防止の関係の費用248万3508円を使って、温暖化の影響だとか防止活動の具体的な例を継続的に収集して情報提供しますと。
 その後に、実績として、道民等の取り組み促進事業と書いて、自転車利用により二酸化炭素の排出削減を図るため、自転車利用の促進に関する啓発を実施しましたと。実績100名と書いてあるのですけれども、こういうことに財団が取り組んでいるとしたら、道民に本当に信頼されるのだろうか。こういう財団が必要なのか。
 自転車に乗りなさい、そうすれば二酸化炭素は排出されませんよと。どこにどういうふうにしたのかはわかりませんけれども、果たしてこういう事業がいいのだろうか。むしろ、今は、自転車が放置されていて、放置自転車の公害で大問題になっているのじゃないかなというふうなことも思うわけですけれども、やはり、そういう問題について、もう少し道民の皆さんにわかりやすく、必要性を訴えていかないと大変なことになりますよというふうに思うのですが、それはこれからも改善していくでしょうから、ぜひしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 それと、決算書の中に、平成16年度で道からの借入金がなくなったということで、貸付金6641万4650円、末端融資の利率が2%という金額が載っていて、これは16年度で終了という形になっております。
 そこで、この貸付明細書を見ますと、北海道から財団に直接融資している6641万4650円が16年度末残として載っているわけです。それで、7513万1189円の貸倒引当金を使って北海道の方に6641万円を返済してしまう、ですから、16年度末には残高がゼロになりますという形になっております。
 かつて、公害防止基金協会では中小企業に対して公害施設の融資制度を行っていましたよね。3000万円だとか4000万円だとか、水質処理のための施設をつくるとか、そういう形の中で使われてきた。この融資は、基金協会では、多分、54年か55年ごろではないかなと思っているのですが、ピーク時は20億円以上あったと思うのです。
 協会がなくなって、その役割は終わった。その残った元金を財団が引き受けた。その財団で引き受けた基金を16年度でやめてしまうということで、貸倒引当金で道に6600万円の返済をしてしまう。16年度に道に返還した。返済されたのはそれでいいのでしょうけれども、ところが、財団には1748万1424円という貸し出した金の残高が残るのです。16年度ですと、企業から120万2000円が返還されているのです。それでもなおかつ1748万1000円残っている。これはこれからも順次返還される。
 こういう資金は、よく見ますと、財団の方としては、これまで特別会計で処理していた。しかし、ゼロになったのだから、債務については平成17年度から財団の一般会計で取り扱いますよと、歳入でですね。そういうふうになっているのですが、これの監視部分というのか、監視というのでしょうか、これからもその債務を返済していただけるのか。16年度は120万円あったわけですけれども、これからも返済されるのか。
 これが非常に不確定要素というのでしょうか、大体、これまでに貸し倒れで4400万円が取り立てができなかった。償却処分にしている。これからも1748万1000円が間違いなく財団の方に返還されるのかなという心配をしているわけですけれども、返済されたものについては、財団の収入として、財団で勝手にとは言いませんけれども、皆さんが管理監督するでしょうけれども、収入として考えられるのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。
◎(荒谷環境政策課長) 道からの借入金等についてでございますが、北海道環境財団の前身である北海道公害防止基金協会が平成6年度まで行っておりました公害防止資金の融資に関連し、道からの借入金が平成16年度末でゼロになったことにつきましては、委員が御指摘のとおり、北海道環境財団が貸倒引当金を充てて道に対して返済処理したということによるものでございます。
 また、今後、企業から返済される償還金につきましては、平成16年度では120万円程度の金額でございますけれども、財団の収入となりまして、一般会計の中で財団の活動に充当するということになりますが、道といたしましては、今後とも、財団の財務内容を的確に把握し、適切に運用がなされるよう努めてまいりたいと考えております。
◆(瀬能晃委員) 意味はわかりましたけれども、7700万円強の基金を持っている。貸倒引当金という形で持っているわけですけれども、多分、大変長い年月、基金協会で中小企業の公害防止のための融資を行ってきた。先ほど言ったように、ピーク時は二十数億に達したのかなと思っているのです。
 このときに、貸出利率が3.5か3.3だったのか、私の記憶もちょっと定かでないのですが、企業をやっている人間ですから、関心を持っていましたので、ちょっと調べてみましたけれども、当時、52年、53年ごろの利率で3.2か3だったと思うのです。道の方で直貸しもあるし、金融機関を通した貸し出しもしていたと思いますけれども、利子補給はほとんど道が行っていた。
 そして、基金協会では差額の金を貸倒引当金として積んでいった。そうしたら7700万円ができ上がった。結果的には、こういうときに役立ったということなのだろうと思いますけれども、言ってみたら、7700万円の基金も本当は道民の大切なお金なのですよ。
 こういう基金があるから、4400万円の貸し倒れができましたといって簡単に事を済ませていると思えてならないものですから、こういうところをしっかりやっていかないとだめですよと。元金がゼロになったら、この後もらう1700万円はもらわなくてもいいというような考え方になっては困るわけですから、そのあたりのことはしっかりと指導していただきたいというふうに思います。
 それと、当然そういうお金も入ってくる。最初に言ったように、本年度以降、財政立て直しプランの一環として、関与団体に対する道からの補助金を大幅に削減するといったことは当然出てくると思うのです。団体としては、従来にも増して、自主財源の確保といったこと、さらに、自立に向けた施策をきちっと進めなければならない。これに対して財団はどのように対応する考えなのか、どういう指導をするのか、お聞かせ願いたいと思います。
○(日下太朗委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 北海道環境財団の自立に向けた方策についてでございますが、北海道環境財団に対する道からの補助金につきましては、今後、財政立て直しプランに基づきまして、縮減をしなければならない状況となっているところでございます。
 環境財団におきましては、このような状況に対応するため、今後とも、効率的な団体運営を一層進めるとともに、国からの受託事業の拡大を検討するほか、新たに、企業からの依頼に基づき、環境保全に関する取り組みを進めることなどによりまして、広く自主財源の確保に努めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(瀬能晃委員) しっかりやっていただきたいというふうに思います。
 また、この環境財団は、企業としても関心を持っております。今は、ある程度の規模の企業は環境問題をしっかりやっていかないと、例えば、水質汚濁だとか水質汚染だとか、空気を汚染させてしまうとか、それは企業にとっては命取りになるということからいったら、この財団の有効活用というのは企業も考えていかなければならないと思うのです。現に、何社かの企業はこの財団に支援をしているのかなというふうに思わないわけではないのですけれども、そういうものを強化するということが大事だと思います。
 そこで、この財団の問題で最後に聞かせてもらいたいと思いますが、環境財団の環境保全に対する活動や事業に対して、NPOを初め、全道の市町村などから、果たす役割に対する期待が大きい。企業もひっくるめて、大きいというふうに思います。
 当然、道の補助金が削減されていくという中で、今後、環境財団は、道民や市町村に対して、どのようにその役割を果たしていこうとしているのか、部長はどう進めようとしているのか、決意を含めてお聞かせいただきたいというふうに思います。
○(日下太朗委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) 環境財団の果たす役割ということについてでございます。
 北海道環境財団は、本道の良好な環境を保全し、快適な環境の維持・創造に資することを目的としておりまして、道民等の環境保全活動を促進する役割を担っております。
 近年、環境問題に対する道民意識の高まりとともに、環境財団に対する期待も大きくなってきているところでありまして、こうしたことから、環境財団は、これまでも道民に対する情報提供や環境保全活動への支援を行ってきているところでありまして、厳しい財政状況にはございますが、今後とも、これらの取り組みの一層の充実に努めていくとともに、子供たちへの環境教育の取り組みを初め、市町村や団体等とのネットワーク化を進めるなど、環境財団に期待される役割が果たしていけますよう努めてまいりたい、かように考えてございます。
◆(瀬能晃委員) 今、部長はそういう気持ちでおられるということです。
 最後に、一つだけ申し上げておきますけれども、この環境財団では、人件費が7181万7000円、運営費が4562万9000円かかっているわけです。事業補助としては、情報提供で860万円、学習機会提供で147万円、企画展示で91万円で、1100万円の事業補助をしているわけですけれども、人件費が7100万円だとか運営費で4500万円だとかというのは、場所はちょっと違うところを借りているのかなということも気になります。ぜひこの辺もしっかり指導していただきたいということをもって、終わらせていただきます。
 次に、国際交流の推進ということでお伺いしてまいります。
 これは、金額的には小さい金額で、16年度決算に載っております。1276万4446円で、国際ユースネット21事業で830万円、アジア・フィフティーン・プログラムの関係で450万円という形です。私が特に気にしていたのがアジア・フィフティーン・プログラムの実施費450万円で、アジアの各国の青少年の招致として、参加国はブータンとミャンマーと書いてあります。
 こういう予算が使われたわけですけれども、地域の国際化を進めなければならないということは当然であります。そのためには、地域住民の国際社会に対する理解を深める、また、国際的な感覚を養う、さらには、国際化の担い手となる人材を育成することが大変重要だなと思っております。
 また、北海道の子供たちが、北海道を訪れた外国の子供たちと一緒に生活して交流することは、国際感覚豊かな青少年を育成するという上で極めて有効だなというふうに考えているところでもあります。
 そして、外国からの子供たちは、北海道において実り多い生活を送り、帰国後においても、道内の子供たちや地域住民の方々との友好関係を継続して親善を深め、北海道のよき理解者となる、同時に、北海道のPRということで、結果的には利益につながるということは当然であります。
 そこで、アジア・フィフティーン・プログラム事業についてですが、道では、平成7年度からアジア・フィフティーン・プログラム事業を実施しておりますが、特に、目的、そして対象国はどのようになっているのか、お聞かせ願いたいと思います。
○(日下太朗委員長) 生活文化・青少年室参事本間俊男君。
◎(本間生活文化・青少年室参事) アジア・フィフティーン・プログラム事業の目的と対象国についてでございますが、この事業は、戦後50年を契機に、平成7年度から、北海道とかかわりのありますアジアの国々の青少年を招きまして、お互いの国の歴史や生活文化に触れ合いますとともに、相互理解と友情を深め、国際感覚豊かな青少年を育成することを目的といたしまして、平成16年度までの10年間にわたりまして実施をしてきたものでございます。
 これまで、中国や韓国、カンボジア、ブルネイなど15の国から333名の青少年を招きまして、交流を行ってきたところでございます。
◆(瀬能晃委員) それで、これまでの招聘国は、今言われたように、中国、韓国、ラオス、フィリピン、タイ、インドネシア、ベトナム、マレーシア、シンガポール、カンボジア、ブルネイ、ネパール、モンゴル、平成16年度の予定はインドとブータンとミャンマーという形になっております。
 その効果について、日本でもなじみの薄い国も招聘でき、北海道をPRする貴重な機会となっていると。将来、自国でリーダーとなる青少年を招聘しているため、場合によっては多大な利益を北海道にもたらす。そういうところにも期待をしているよと。
 ところが、問題点としては、国際社会が相互依存を深めている現状では、アジアに限定した事業を開催する意義が低い。アジア各国に重点が置かれ、道内の青少年健全育成の視点が弱いということも言われているのです。
 ここではそういうことを言っているのですが、アジア・フィフティーン・プログラム事業のほかに、平成12年度から国際ユースネット21事業を実施しておりますよね。平成16年度にそれらの事業を見直したと承知しておりますが、どのように見直しをして、今年度はどのような事業を実施しているのか、お聞かせ願いたいというふうに思います。
◎(本間生活文化・青少年室参事) 青少年国際交流事業の見直しについてでございますが、アジア・フィフティーン・プログラム事業は、これまで、北海道とアジア地域を結ぶかけ橋となる人材育成と、道内の青少年の国際的視野を広げ、アジアの一員としての自覚を育成するという点から、一定の成果をおさめてきたものでございます。
 また、国際ユースネット21事業の方でございますけれども、道内の青少年が、一度に多くの国の青少年との出会いを通じまして、それぞれの国の文化などに対する理解を深めるなど、国際感覚を養成するための事業として、その役割を果たしてきたところでございます。
 しかし、これらの事業につきましては、事業を開始してから一定の期間が経過したことなどから、二つの事業を見直しいたしまして、平成17年度は、多国間の交流、世代間の交流、中学生の参加、民間活力の利用といった観点から、国際ユースネット21事業をベースにいたしまして、北海道をよりアピールできる内容を盛り込みまして、新たに、北海道青少年国際交流プログラム事業として実施をしたところでございます。
◆(瀬能晃委員) さっきもちょっと言いましたが、効果だとか問題点ということは皆さんの方も認めているわけですけれども、今の時代にこの事業は物すごく大事だなと私は思っているのです。もっと力を入れていかなければならないし、効果ももっと上げなければならない。問題点が出てくるようなことがあってはならないというふうに思っているのです。
 国際ユースネット21事業も平成12年度から始めた。前年度で終わっているわけですけれども、一定の期間が終わったから見直ししてこういう形に変えるのだということですが、正直に言って、道内の参加者──こちらの参加者ですよ。北海道の各地域の参加者を見ますと、本当にこの目的を理解して真剣に取り組んでくれたのだろうかと思えてならないのです。
 例えば、アジア・フィフティーン・プログラムの関係では、参加国から、高校生12人、引率者3人ということで15人が来られました。ところが、道内で対応しているのが、高校生12人、引率者1人ですよ。国際ユースネット21事業では、向こうから来られた方たちは、中学生50人、引率者10人で60人ですね。それで、道内から参加したのが中学生50人ですよ。せっかくこんないい事業をやっていながら、こんな状況だということは、本当に残念というよりも、この事業は、皆さんのやり方が悪かったのか、反省して、これからもっとしっかりやらなきゃならないよということだと思います。
 そこで、今後の取り組みなのですが、こういう反省に立てば、青少年の国際交流事業は、これまでのような短期間の交流では、多少の成果はあるということは言えるのですが、その成果があらわれにくい。それから、日本における滞在期間や対象国など、見直すべき点が多くあるのかなと。
 例えば、今申し上げたとおり、中国だとか韓国関係が多いのですけれども、むしろ、もっと貧しい国──今、紛争地域もたくさんありますよね。子供が勉強できないような地域が今ぐらい多いときはないのじゃないですか。そういうところの国の子供たちにこういうものに参加していただくということが今求められているのではないかというふうに思います。
 私は、あす、知事政策部の国際課の方にも言おうと思っておりますが、今、大学院の生徒に毎月5万円補助しているという事業があるのですけれども、大学院の生徒に何で補助しなければならないのか。外務省のODAで大学生の方をちゃんとやっているのですよ、何万名ということで。
 何で北海道がこういうことをやらなきゃならないのか。その金があるのだったら、この事業をもっと充実させなさいと。1カ月などと言わず、半年でも1年でも北海道でゆっくり勉強してもらったらどうですか。貧しい国の人たちにはそういう必要があるのじゃないですかというふうに思えるものですから、これらのことについてもっと見直すべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
◎(前田環境生活部長) 北海道青年国際交流プログラム事業は、これまでの事業の見直しを行いまして、17年度から実施したわけでございますが、国際感覚豊かな青少年の育成を図るという観点から、大変大切な事業であると考えておりまして、私としては、今後、事業を展開していく中で、事業の成果を検証いたしますとともに、内容の一層の充実に努めてまいりたい、かように考えてございます。
◆(瀬能晃委員) 最後に、指摘をしておきたいと思いますが、先ほどから言っているように、国際感覚を養うという面、また、北海道の青少年の国際化を応援するといったようなことも含めますと、この事業というのは大変大事だというふうに思っているのです。
 先ほどちょっと申し上げましたが、昨年度の政府の開発援助──ODAですね。昨年度は8169億円がODAで使われております。その中に、もちろん、イラクの復興ということで、草の根・人間の安全保障無償の維持ということで150億円だとか、紛争予防・平和構築無償の増額として120億円から165億円にしましょうだとか、JICAの関係もありました。
 ただ、この中で、効果的・効率的な援助の実施、顔の見える援助の推進という形で、先ほど申し上げましたように、国費留学生を新規として40人増加させて、5325人をODA事業として行いますよと。私費留学生等の学習奨励費は1万1400人と、昨年は150人ふやしました。金額も大変多くなってきております。これは大学生の関係で外務省がODAとしてやっているのだろうと思いますが、大学生に対してする事業については、大学に行ったら、自分で仕事をしながら日本に来て学ぶのがいいのじゃないか。
 むしろ、それよりも、もっともっと恵まれていない国の子供たち、さまざまな問題点がある子供たちに──例えば、今、北海道は、子供さんがいないということで、学校がどんどん閉鎖されていますよ。教室も削減しています。そういう教室の有効活用だとか、それから、離農農家が出てきて、農家の家が空き家になってしまうといったことがそこらじゅうに出てきている、そういうものを活用していく、空き教室を活用する、それから、子供さんの少ない小学校をもっと活用するといったことをしっかりやれば、大変費用の少ない面でそういう子供たちを育てることもできる。
 私の夢を語れば、北海道は農業地域ですから、北海道で学んでもらって、農業高校や、水産林務だとかいう1次産業の高校を出てもらって、そして自分の国に戻って国を復興してくださいといったような事業を行った方がよろしいのではないか。それが必ず国際貢献につながって、将来の国際的な北海道の地位が高まる。そしてさらには、紛争がなくなっていくと思えてならないのです。そのための北海道ではないかなというふうに思えてなりませんので、これはあしたも知事政策部の国際課に聞きます。
 それから、これをもっと真剣にやるとしたら、教育委員会ともよく連係プレーをしなきゃならないですね。この三つが一体化して──テレビを見ますと、例えば、今はイラクなんかではどこで爆弾が破裂するかわからない。それから、アフリカなんかでは子供が銃を持って歩いている。銃を持つ前に勉強しろという気持ちが私にはあるのです。そういうことをしっかりやれば、テロだとか、そういうものも防げるのじゃないですか。
 そのために北海道は何ができるか。こういう小さい金額だけれども、何でこの小さい金額のものを一生懸命質問しているかといったら、そういう思いがあるからなのです。そして、日本の持っている力、それから北海道が有する農業だとか、そういうものを続けることによって国際的な地位が高まる。それは、ひいては、先ほどの目的の中にありましたけれども、北海道の利益につながると書いてありますね。あしたにはつながりませんよ。だけれども、10年、20年、30年たったときにつながるのじゃないですか。そういうふうに思えてなりませんので、ぜひ、部長、それだけは指摘しておきます。
 この問題は、ただ単に一千何百万の話ではなくて、そういう思いで道職員がやってくれれば──昭和20年に戦争に負けて、日本はすべてを失いましたよ。そのときに何があったかといったら、皆さんが一生懸命やることだけだったのじゃないですか。一生懸命勉強する、一生懸命物をつくる、何事も一生懸命進んでやる、それが今日の日本をつくってきた。その経験をそういう国に教える。
 あした、知事政策部の国際課には──大学院生は全員が中国人ですよ。何で中国の大学院生に5万円くれてやらなければならないのか。今これだけ中国からいじめられて、向こうの経済が発展しているときに、何でそんなものを中国に出さなきゃならないのか。そんなものをやるのだったら、インドだとか、まだまだ貧しい国がいっぱいあるでしょう。そういうところに使いましょうよとあしたも申し上げます。それから、皆さんと連携をとれということも言います。
 部長、そういう気持ちでぜひこの質問をとらえてほしいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 以上でございます。
 ありがとうございました。
○(日下太朗委員長) 瀬能委員の質疑は終わりました。
 鰹谷忠君。
◆(鰹谷忠委員) それでは、エゾシカ対策についてお尋ねをいたします。
 最初に、道が16年度の新規事業としてやっている緊急捕獲事業──正しくは個体数調整緊急対策事業と言いますが、1900万円余りを立てて既に決算をされているということになります。
 この事業は、14年から国の下位計画でつくっているエゾシカ保護管理計画の5カ年計画の目標値を達成するためには根幹の事業になると私は考えているのですが、まず、見解をお尋ねいたします。
○(日下太朗委員長) 自然環境課参事石井博美君。
◎(石井自然環境課参事) エゾシカに関する御質問にお答え申し上げます。
 エゾシカ個体数調整緊急対策事業についてでございますけれども、道では、増加傾向が著しいエゾシカの個体数調整を図るため、これまで、狩猟の規制緩和や有害駆除による捕獲を進めてきておりますが、この事業は、これに加えまして、エゾシカ保護管理計画における東部地域──これは、網走、十勝、釧路、根室の道東4支庁管内でございますが、この東部地域の当面の目標でございます個体数指数50の達成を図ることを目的として、主要な越冬地で集中的にエゾシカを捕獲し、生息数を緊急に減少させるための事業でございまして、平成16年度から実施をしております。
 具体的な事業内容としましては、主要な越冬地であります白糠、阿寒、足寄、別海、網走及び北見の6地域におきまして1月末から3月の冬場に、給餌や、やぐら、囲い網などを用いまして集中的に捕獲を行ってきており、16年度におきましては約1600頭を捕獲し、一定の成果を得たところでございます。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) 今、説明をちょっと長く聞いたのですが、要するに、道東6市町村で、今までの狩猟期間などとは別に、1月から3月まで特別期間を設けて、特別許可の上で、3000頭を目標に、結果は1600頭余りということだと思うのです。
 数の問題をどういうふうに判断するかは別にして、私が言ったように、計画の根幹になる事業だというふうに皆さん方が判断をしているのであれば、16年度の成果や結果、課題というのは皆さん方の中で整理をしておられると思うのですが、その点についてお伺いします。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 平成16年度事業の実施結果についてでございますが、この事業は、狩猟者から構成されます社団法人北海道猟友会に委託をして実施したところでございまして、6地域で延べ1608人の狩猟者を導入して捕獲に当たったところでございます。
 3000頭の捕獲目標に対しまして、捕獲数が約1600頭にとどまりました主な理由としては、一部の越冬地にエゾシカの集結がそれほど見られなかったこと、悪天候など自然条件に阻まれたこと、さらには、捕獲したエゾシカの運搬に予想以上の時間を費やしたことなど、さまざまな条件が重なった結果であるというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) 当初予算を使っても、目標からいけば半分しか結果は出ていなかったということなのですね。今言ったように、課題はさまざまあって、そうかなというふうには思います。
 ただ、そういう点からいけば、1月から3月の北海道の気象状況というのはだれしもがわかっているわけです。あるいは、どこに群れが集結をするかということも……。
 ここ一、二年で、このことをやろうというふうに考えたわけではないと思うのですよね。特に、道東の推計というのは、10年前からさまざまな取り組みをしてここに至っていることを考えると、単純に、ねらった場所にいなかったとか、吹雪でできなかったという話は、率直に言って通る話ではないのではないかなと私は思うのです。
 それで、言われたように、道の猟友会と委託契約を結んでいるわけですね。委託契約というのは、3000頭以上を捕獲するか、一定の日数を出動した場合に限って成立するという中身だと思うのです。
 私は、北海道の事情からいけば、あるいは動物を相手にしているということからいけば、何も頭数がいかないからお金を払うなということを言っているのではないのですが、しかし、計画の根幹をなすこの事業が目標頭数を達成しないということについては、契約上はやはり大きな問題を持っているというふうに思うわけです。この点についての皆さん方の御意見をいただきたいと思います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 エゾシカ個体数調整緊急対策事業における捕獲の目標についてでございますけれども、この事業は、狩猟者が野生動物であるエゾシカを捕獲することを業務の内容とする委託契約に基づいて実施するもので、狩猟者の出動日数、いわゆる捕獲努力量を基本として委託料を積算しております。
 このため、受託者に対しましては、目標とする頭数を捕獲するか、または、契約に基づく出動日数分、狩猟者を出動させて捕獲作業を行うかのいずれかを果たすことを義務づけているところでございます。
 この契約は、野生動物を捕獲するという極めて特殊な業務を内容としておりまして、気象条件などの自然的な要因により、捕獲できる頭数が変動することも想定されますことから、計画の相手方に目標頭数の捕獲のみを義務づけることは難しいものというふうに判断しております。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) 先ほど言ったように、私も、出動日数に応じて払っていることがだめだという話をしているわけでは決してありません。ただ、事業の趣旨からいけば、目標頭数にどのように近づいているかということは非常に大事だということを言ったつもりです。
 それで、少し視点を変えて言うと、先ほどあったように、例えば道東地域に限って言えば、平成5年にさかのぼって推計したのは、指数100で20万頭ということになりますよね。これを今の9次の計画の中で道の方は10万頭まで削減するということが計画の基本だと思うのです。
 そうなりますと、今の委託契約で、16年度から、例えば今の9次の計画が終わる18年度までの3カ年で、雌ということで皆さん方が換算をしたとすれば、1万頭レベルを計算したと思うのです。あるいは、受胎しているということを考えて雌を捕獲してきていますから、ほぼ2万頭の計算をして、18年度末には10万頭にいくというふうになっているものだと思うのですが、この点についてはどうですか。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 この緊急対策事業におきます3000頭の目標の根拠でございますけれども、エゾシカ保護管理計画におきます東部地域の当面の目標でございます個体指数50を平成18年度末までに実現するためには、狩猟などによる捕獲数に加えまして、この事業によりまして16年度から毎年3000頭ずつ捕獲する必要があるとの、研究者から成ります保護管理検討会からの御意見を踏まえて、この目標頭数を3000頭というふうに設定したところでございます。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) この1年というか、16年度は、今のような計算を立てて、目標について根幹的な事業でやりましたよね。結果は、1600頭余りしか捕獲をしていないということになります。
 そうなりますと、ここの場で直接言う話ではないのですが、平成17年度も、実は予算を300万ほど削って、捕獲頭数は3000頭ということにして、とるのは来年の1月から3月までです。時期も同じですよね。これは、普通、だれが考えてもおかしいと思うのですよね。そういう数字からいけば、1400頭分は17年度に乗せて予算を確保するということが考えられるというのが通常の常識的な考え方ではないかと思うのですが、なぜそういうふうにならなかったのですか。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 17年度の捕獲目標についてでございますけれども、捕獲目標頭数の3000頭は、15年度の東部地域の狩猟などによります捕獲数──これは約4万1000頭になっておりますけれども、この4万1000頭をベースとして、今後3年間で毎年3000頭ずつ捕獲する必要があるということで算出しておりますけれども、平成16年度におきましては、雌ジカの捕獲頭数を無制限とし、さらに、狩猟期間を大幅に拡大するなどの規制緩和を実施した結果、約4万6000頭を捕獲し、15年度に比べて5000頭ほど多く捕獲したところでございます。
 このため、緊急対策事業で捕獲した1600頭を含めて、当初の捕獲目標はクリアしているものと考えておりますが、今年度の緊急対策事業におきましては、昨年度の反省点を踏まえまして、目標頭数の確保を目指してまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) 皆さん方の推計が正しいか、現実が正しいか。実際に捕獲頭数が全道で最大だったのは平成10年度の8万4000頭レベルですよね。この間、8次と9次の計画でここまで来て、もう残り期間は幾らもないということはだれでもわかるのですが、平成5年度の20万頭のレベルから、今、十四、五万頭というのは、少なくともこの何年かは推移したままですよね。
 元数字が変わらないのであれば、言ったように、期間中に雌を全部とるということは、今の期間設定などがありますので、1400頭ぐらいの差というのは当然埋めれるのだということになるのだと思うのですが、実際には、今までやってきても、十四、五万頭からは減っていないのですよね。減っていないということになると、今言ったような数字の計算にならなくて、18年度末のときに10万頭という目標は達成しないというふうに私は考えるのですが、その点はどうですか。
◎(石井自然環境課参事) 現在のエゾシカ保護管理計画に基づきます目標というのは、平成18年度がこの計画の終了期間でございますので、18年度までにこの目標を達成するということで我々は努めてまいっているわけでございますけれども、専門の研究者から成る保護管理検討会におきましては、先ほど申し上げましたように、15年度の捕獲数4万1000頭をベースとした場合に、毎年、3カ年間でこれにさらに3000頭ずつ上乗せするということで当初の目標が達成できるのではないかということから、こういう目標頭数を設定しているということでございます。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) ここで2人でそのことを言い合いしていてもしようがないですから、18年の結果を見てからの話にしたいと思います。
 それで、16年度のこの新規事業は、ことしの1月から3月まで特別許可で実施をしたということになります。通常、今の財政事情からいけば、どんな事業についても、翌年の予算編成には事業評価をした上で予算要求していると思うのですが、17年度の3000頭、1600万円の予算というのは、16年度の事業評価をした上で予算要求をしたということになるのですか。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 16年度の事業評価に基づきまして17年度の予算を組んでいるということでございます。
◆(鰹谷忠委員) それはそう言わざる得ないということはわかるけれども、皆さんの予算編成の作業というのは、平成16年の10月から12月ぐらいまでやっていますよね。16年度の事業というのは実は17年の1月から3月までやっていて、編成時期にはまだ仕事をしていないのですよね。
 ですから、皆様方が事業評価をして反映させたというのであれば、18年度の事業には間違いなく反映することができると思うのですよ。あるいは、昨年の12月に予算要求したものを、これから、来年の1月から3月に17年度事業をやるわけですから、17年の1月から3月までの事業を見て、一定の見直しをかけてやるというのならまだ話はわかるのですよ。そういう点では違うのではないですか。
○(日下太朗委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) お答えいたします。
 先生の御指摘のとおり、16年度の事業としてやった1月から3月の結果を17年度予算に反映するというのは、私どもの作業の状況から見てなかなか難しいものがあります。
 おっしゃるとおり、来年の1月から3月の成果を見て、さらに翌年の1月から3月に向けてそれを評価する、こういう状況になろうかと思います。
◆(鰹谷忠委員) いずれにしても、要綱をつくったり計画を定めてやっているわけですから、当面、この計画が達成できるように、余り硬直的にならないで機動的にやってもらいたい。
 それと、猟友会と委託契約をしているから、このままでいいということではなくて、地域事情もあると思うのですよ。猟友会の皆さん方も、人数も足りないだとか、高齢化しているということもありますので、ぜひ十分そういうものを打ち合わせして、変えるものは変えて、目標達成をさせていくということに力を尽くしてもらいたいなと思います。
 あとは、計画について何点かお話をさせていただきます。
 この管理計画は、今は9次の計画ですが、生息数の調査をした上でということが基本だと思いますから、そういう科学的な根拠を持って進める必要があるというふうに私は考えているのですが、見解をお伺いします。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 エゾシカの保護管理についてでございますが、エゾシカなど野生動物の適正な保護管理を進めるためには、生息環境や生態など、科学的な調査に基づく実態の把握が不可欠であるというふうに考えております。
 このため、道では、平成3年度に環境科学研究センターに自然環境部を設置し、調査研究の体制を強化いたしますとともに、9年度には道東野生生物室を設置いたしまして、調査体制のさらなる充実を図ってきたところでございます。
 こうした体制のもとに、これまで、全道を対象としたライトセンサスや道東の主要な越冬地でのヘリコプターセンサス、さらには、エゾシカ個体群の年齢構成や繁殖状況などを調べる捕獲個体分析調査など、さまざまな調査研究を実施してきており、こうした調査研究に基づく成果は全国的にも高い評価をいただいているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、こうした調査研究を継続的に実施するとともに、科学的な調査データに基づき、エゾシカの適正な保護管理対策を引き続き進めていくことが必要であるというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) 今、一般論みたいな話なのですが、要するに、道東でやっている調査方法が今の時点でいけば最大の科学的なものだというふうに判断をしているわけですが、これはそういうことでいいのですよね。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 科学的な保護管理についてでございますけれども、道では、エゾシカの適正な保護管理対策を科学的に進めるため、エゾシカ保護管理計画に基づきまして、全道を東部地域と西部地域の二つに区分し、狩猟と有害駆除との組み合わせにより個体数管理を実施することとしております。
 東部地域におきましては、個体数指数により管理を行うこととし、ヘリコプターセンサスやライトセンサスなどの調査結果に基づく平成5年度の推定生息数20万頭を指数100といたしまして、指数50のおおむね10万頭の大発生水準、指数25のおおむね5万頭の目標水準、指数5のおおむね1万頭の許容下限水準の三つの基準を定め、個体数指数に応じまして、削減から保護までの4段階の管理を行っております。
 当面、大発生水準であります指数50を目標として生息数を緊急的に減少させることとし、このため、狩猟の規制緩和等の措置を講じますとともに、道みずから捕獲を行います個体数調整緊急対策事業を実施しているところでございます。
 なお、西部地域──これは道東4支庁を除くすべての地域でございますが、西部地域におきましては、地形的な要因などから個体数の把握が困難であるため、東部地域における調査結果などを参考に保護管理を実施することとしており、特に、農林業被害の発生状況などに応じまして、一定の基準を超えた場合には、大発生予防地域として狩猟の規制緩和を行うなどの対策を講じているところでございます。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) 言わせれば、東部は科学的な調査によって推計個体数を出した上でやっていますよね。これは科学的な取り組みだと思うのですよ。
 西部は、準用しているということであれば、本来言う科学的な管理ということになっていないのじゃないですか。
○(日下太朗委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 西部地域におきます保護管理についてでございますが、西部地域につきましては、東部地域とは異なりまして、エゾシカの小さな越冬地が分散していること、また、針葉樹が多く、上空からの生息数調査が難しいことなどから、東部地域と同様の調査手法で個体数を把握することが困難な状況でございます。
 このため、東部地域でエゾシカが急増し、農林業被害が深刻化してまいりました経過を踏まえまして、西部地域での被害の増加を未然に防止するため、ライトセンサスに基づく生息状況や農業被害の発生状況に応じましてエゾシカの大発生予防地域を設けるとともに、狩猟の規制緩和を行うなどいたしまして、エゾシカの適正な保護管理に努めているところでございます。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) 東部と西部の違いというのはいろいろあると思うのです。
 いずれにしても、準用することがいい悪いという話をここでするつもりはないのですが、今回、改めて、渡島半島と檜山、後志という3地域が可猟区域に加えられましたよね。
 確かに、西部で既に可猟区域に入っているところは、とれた状況だとか被害の状況だとか、ライトセンサス程度のことで準用するというのはわかるのですが、今まで可猟区に入っていないところに、準用の手続、調査もしないで入るというのは余りにも拙速ではないかなと私は思うのですよ。この点についてはどうですか。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 17年度のエゾシカ可猟区域についてでございますが、エゾシカの分布は、東部地域から西部地域に拡大してきており、ライトセンサスの結果などから、西部地域の生息状況の推移としては増加傾向が顕著であり、特に日高など一部の地域では、東部地域と同じレベルか、それ以上の密度に達しているのではないかというふうに推測をしております。
 また、これまで、エゾシカによる農作物への被害が見られなかった地域でも、ビートやバレイショなど農作物への食害が目立ち始め、地元から農業被害の防止対策を求める声が強くなってきているところでございます。
 こうした状況を踏まえまして、学識経験者などから成るエゾシカ保護管理検討会でも、緊急的に個体数調整が必要ではないかという意見が示されましたことから、公聴会や審議会の御意見も伺い、本年度から狩猟区域としたところでございます。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) 私も道東にいますから、確かにエゾシカの被害というのは目に余るものがあって、正直に言って、個人的にも対応してきたつもりでもあります。
 御承知のように、平成8年度に全道で50億円を超える被害があり、その9割はほぼ道東だと思うのです。今日でも27億円ぐらいのレベルで道東に被害が集中していると思うのです。
 しかし、今挙げた3支庁は、16年度の被害状況を皆さん方がどのようにとったかはわかりませんが、100万単位あるいはゼロという調査ですよね。被害額で頭数が決まるわけではないというのはだれにも明らかだと思うのです。だれでも考えることだと思うのです。
 道東で出た50億円レベルのときも、皆さんが主張してきたのは、保護と管理、共生をしていくというのは非常に大事で、少なくとも明治初期の絶滅の時期を考えると、種の保存というのは大事だということを主張してきたと思うのです。あれだけの被害があっても、今のような科学的な推計ができないうちは捕獲管理はしない、こういうことを皆さんは主張してきて、10年度から具体的に計画を入れて、今、国の計画にのっとってやっていると思うのです。
 そういう点からいけば、道東の皆さんにとってみれば、何だったのかということを少なくとも言うと思うし、私自身もそういう思いで実はいっぱいですよ。
 被害が少ないからいいという話ではないのですが、やはり、行政ですから、やるときは公平でなきゃだめだと思うのです。あるいは、管理上、科学性がいかにあるかということが基本にないとまずいと私は思うのですが、この点についてはどうですか。
◎(田中環境室長) 西部地域、特に渡島半島地域におきます狩猟の解禁についてでございますが、道では、これまで、エゾシカの生息実態を把握するために、ヘリコプターセンサスやライトセンサス、下あごの骨の回収による試料分析調査など、さまざまな調査を実施してきておりまして、平成11年度からは、エゾシカを初めとする森林性動物の研究者や、野生動物の生態や統計学の研究者などから成りますエゾシカ保護管理検討会を設置いたしまして、専門的な見地から御検討いただくとともに、毎年、可猟区の見直しを実施してきたところでございます。
 こうした手法は、現在考えられる最も科学的かつ先進的な管理手法であると考えているところでございます。
 これまでの東部地域でのこのような調査によりまして、エゾシカ生息数の変動プロセスとパターンが判明いたしまして、増加傾向を示し始めた初期段階での対応が重要であることが明らかとなっているところでございます。
 このたび、西部地域の一部でございます渡島半島地域におきまして狩猟の解禁に踏み切りましたのは、渡島半島地域は、明らかに生息域が拡大し、生息数の増加傾向が見られ、東部地域で急増した初期の状況と同様であったことから、緊急的な対策として取り組んだところでございます。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) いずれにしても、被害があることについて手をこまねいていていいということではないですから、それはそれでいいというふうに思います。
 しかし、やはり、道の計画というのは全道に及ぶものですから、同じレベルで──地形的なことの困難があったとしても、今日的には相当のことができるわけですから、道東に近い推計数を出して、その上で計画管理をしていくということに努めてもらいたいなと思います。
 最後の方になりますが、今回新しく3地域で可猟区域を指定したときに、通常の11月ベースからと、2月からということで2期に分けていますよね。この分けた理由は何ですか。
◎(石井自然環境課参事) 今年度の猟期についてでございますけれども、今年度におきましては、ある程度、地域地域で猟期に差を設けて、エゾシカの動向を見ながら捕獲する方が効果が高いのではないかという専門家の御意見がございまして、渡島半島地域も含めまして、それぞれのエリア、大きなエリアごとに可猟区の期間を若干ずらして設定している。要は、狩猟の効果を上げるために期間をずらしているということでございます。
◆(鰹谷忠委員) 効果的な手法はわかりますが、2期に分けるというのは、地元の猟友会などとしっかりとした連携をとってやらないと、事故を招く可能性というのが率直に言って大きいのではないかと思います。多分、猟友会も同じ意見を皆さん方に言ってきていると思うのですが、そういうことについては周知徹底をされた方がいいと思います。
 いずれにしても、効果を上げるという話が今ありました。前段で16年度の事業の話もさせていただきましたが、管理計画を推進する、あるいは特別事業を推進していく担い手というのはハンターですよね。御承知のように、50年代に2万人登録されていたハンターも9000人を切っていますよね。そのうち、25%ぐらいは道外のハンターということだと思うのです。
 18年度の結果を見ないで言うのは大変失礼だと思いますが、今の状況でいけば、少なくとも、ハンターの数、それから高齢化の現象からいけば、18年度の目標というのは極めて難しいと私は思うのですよ。
 加えて、道外ハンターが25%を占めていますが、観光だとかスポーツとしてのハンティングに来ている皆さん方の方が多いですよね。道のこういう計画に沿って特別捕獲をするだとか、賛意を示して狩猟期間にこの計画に基づいたことをやるという道の猟友会のメンバーとは違うわけです。
 そういう点を考えると、国の狩猟免許という根幹の制度になりますけれども、これは趣旨を変えて、管理計画を推進するハンティングというのか、狩猟者についてはどういう人たちを枠組みとしてつくっていくのか、あるいは、アウトドアスポーツとしてハンティングをする皆さん方についてはどうするかという、そういう区分けをして反対要請をしないと、目標の達成というのは厳しいと思いますが、この点についてお伺いいたします。
◎(田中環境室長) 狩猟者の確保についてでございますが、狩猟者の減少や高齢化は、道内に限らず、全国的な傾向でございまして、エゾシカの保護管理対策を適切に進めていくためには、有害駆除や個体数調整を担う狩猟の担い手対策が必要と考えているところでございます。
 このため、道では、これまで、狩猟免許の取得を促すため、初心者を対象とした入門ガイドブックの作成や捕獲技術者養成研修の実施、さらには、狩猟免許試験を日曜日や農閑期に実施するなどの対策を講じてきたところでございます。
 さらに、本年4月に有識者などから御提言をいただきました、本道における野生鳥獣保護管理のあり方検討報告の内容なども踏まえまして、これまでの取り組みを一層推進するとともに、有害駆除に係る新たな狩猟免許区分の創設や狩猟免許の取得に関する規制の緩和などについて国へ要望しているところでございます。
 以上でございます。
◆(鰹谷忠委員) しっかり頑張ってください。
 終わります。
○(日下太朗委員長) 鰹谷委員の質疑は終わりました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後2時23分休憩
─────────────────────────────────
  午後2時48分開議
○(日下太朗委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 環境生活部所管にかかわる質疑の続行であります。
 岡田憲明君。
◆(岡田憲明委員) エゾシカとヒグマに関する問題について何点か質問させていただきますが、先ほど鰹谷議員の方からも若干お話がございましたので、私は、ちょっと角度を変えた中で何点かお話を聞かせていただきたいと思います。
 エゾシカとヒグマの生息数の把握と個体数の調整について伺ってまいりたいと思いますけれども、先ほどもお話がございましたエゾシカの生息数の実態把握がいま一つはっきりしないため、エゾシカ保護管理計画の適切な管理運営がほとんど機能していないのではないかというふうに疑問視をする向きも強いのであります。
 これはヒグマについても同じことが言えるのではないか。特に、ことしのヒグマの目撃数が1600件を超えている。本当に原因が明らかになっていない状態でありまして、えさが不足しているのが原因とか、人里にうまいえさを求めてくるという関係者もいれば、えさが豊富な年でもヒグマは出てくるという研究者の意見もあるわけです。ヒグマの生息数の把握はもとよりでありますけれども、把握するための科学的な手法すらいまだに確立されていない現状であるというふうに思います。
 個体数の調整について、エゾシカにしてもヒグマにしても実態解明ができないとなれば、できない中で、それなりの新しい対策を考える必要があるというふうに私は思いますが、いかがでしょうか。
 また、エゾシカやヒグマなど野生動物の個体数の把握については、増減の傾向把握だけで十分なのではない。特に、財政の厳しい現況下では、できるだけ簡便で確実な方法で調査する方法を検討すべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○(日下太朗委員長) 自然環境課参事石井博美君。
◎(石井自然環境課参事) エゾシカ、ヒグマに関する御質問にお答え申し上げます。
 生息数の把握についてでございますが、道では、エゾシカの適正な保護管理を進めるため、ヘリコプターセンサスやライトセンサスなどの結果に基づきまして、東部地域における平成5年度の推定生息数を20万頭と算出したところでございます。
 さらに、エゾシカ保護管理計画に基づきまして、個体数を指数化し、その後の個体数動向の把握に努めるとともに、狩猟の規制緩和や緊急捕獲事業の実施などによりまして、急激な増加傾向にございますエゾシカの個体数調整を進めているところでございます。
 また、ヒグマにつきましては、これまで実施をした狩猟者へのアンケート調査の結果によりまして、渡島半島、積丹、恵庭など地域ごとに生息数を推定した結果、全道では1800頭から3600頭と推定をしておりまして、とりわけ、道内で最もヒグマとのあつれきの高い渡島半島地域におきましては、ヒグマ保護管理計画を策定し、総合的なヒグマ対策を講じているところでございます。
 エゾシカやヒグマなど野生動物の適正な保護管理を進めるためには、生息数や生態等に関する科学的なデータの把握が何よりも重要でございますことから、今後とも、学識経験者など専門家の御意見もお聞きしながら、新たな調査手法も含め、個体数調査のあり方などについて検討してまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
◆(岡田憲明委員) 今御説明いただきました野生動物の生態調査というのは大変難しいというふうに思いますけれども、できるだけ正確な形で簡素にできる方法を一日も早くとっていただければというふうに思います。
 先ほども鰹谷委員の話がございましたけれども、いわゆる農林業被害の調査方法について伺いたいと思います。
 エゾシカの食害については、私もこれまで何回か質問させていただきました。最近は、エゾシカの生息範囲が拡大をしていて、被害を受ける農作物の範囲も、果樹の木の芽にも及ぶということになりまして、果樹農家にとっても大変困った現象が空知管内のリンゴ農家にも出ているわけです。
 果樹というのは、芽を食べられますと、時によっては、数年、実がつかないという大変大きな被害になるわけです。通常的な農作物は、一年作でありますと、ことし食べられたら、涙を流しながら、来年頑張るというふうに言えますけれども、果樹の場合は、時によっては3年も5年も実がつかないということになりますと、大変な被害だというふうに私は思うのです。これは深刻な問題だというふうに考えます。
 農林業被害については、一昔前に比べて被害額が減少傾向にあるというようなことでありますが、エゾシカの増加傾向がある中で被害額が減少しているということは、農家が防護策を講じているからなのか、それとも、被害把握の方法が毎年若干異なるものなのか、この点について御説明をいただきたいというふうに思います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 農業被害についてでございますが、エゾシカによる農業被害額は、昭和50年代ころから徐々に増加し始め、60年代から急激な増加傾向を示し、平成8年度には約50億円に達しましたが、これをピークに、その後、減少傾向に転じており、16年度におきましては約28億円と、ピーク時の5割強となっているところでございます。
 このように農業被害額が減少傾向にありますのは、狩猟の規制緩和などによりまして捕獲数が増加したことや、道みずから実施したエゾシカ個体数調整緊急対策事業などによりまして個体数調整が進んできたことに加え、これまで、エゾシカの生息数が多く、農業被害も多額に上っていた道東地域を中心に、4支庁27市町村におきまして、総延長約3200キロメートルの侵入防止施設が整備されたことが主な要因ではないかというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(岡田憲明委員) 先ほど申し上げました果樹などの被害については、きょうは深くお話をするつもりはございませんが、いずれにしても、大きな被害になることが将来的に予測をされるということをひとつここで提起させていただいて、いつかの時点でまたお話をさせていただきたいと思います。
 いわゆるルールの遵守という言葉が正しいかどうかはわかりませんが、人間と野生動物の共生のあり方については、単に情緒的にとらえるといったことではなくて、科学的な根拠を明らかにしながら、野生動物の増減傾向に対応し、一定の秩序を定めておく必要があるだろうと。行政も動物愛好家も、そのルールをきちっと守ることが大事であって、一たん生態系のバランスが崩れると、そのフォローアップが大変だということは言うまでもないわけです。
 そこで、ルールの遵守に関する道の見解について伺いたいと思います。
◎(日下太朗君) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 野生動物の保護管理についてでございますが、道では、人と野生動物の共生を図るため、平成8年度に野生動物保護管理指針を策定いたしまして、野生動物の保護管理に関する基本的な考え方を明らかにしたところでございます。
 また、個別計画といたしましてエゾシカ保護管理計画を策定し、個体数調整など、エゾシカの適正な保護管理対策を進めるとともに、ヒグマの生息域と人間の活動域が近接している渡島半島地域におきまして、渡島半島地域ヒグマ保護管理計画を策定し、総合的なヒグマ対策を進めているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、野生動物の生息実態などの把握に努めますとともに、人と野生動物の共存を図るため、主要な野生動物ごとに、個体数調整などを含め、適切な保護管理対策に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(岡田憲明委員) 今の答弁にございましたヒグマの保護管理計画について伺いたいと思いますけれども、渡島半島地域を対象としたヒグマ管理計画を策定して、この計画に基づいて各種対策を講じるとしております。この計画が果たしている役割については道としてどのように評価をいたしているか、まず伺います。
 特に、全道的な視点から見れば、この種の管理計画はそれぞれの地域の環境状況に応じて策定しなければならないものなのかどうか、見解を伺いたいと思います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 渡島半島地域ヒグマ保護管理計画の評価などについてでございます。
 渡島支庁、檜山支庁及び後志支庁の一部を含む、いわゆる渡島半島地域は、地形的な要因から、ヒグマの生息域と人間の活動域とが極めて接近しており、人とヒグマの接触頻度が他地域に比べて高いことから、道では、人身事故の防止や、農作物等被害の予防と地域個体群の存続とを両立させることを目的として、平成12年度に渡島半島地域ヒグマ保護管理計画を策定したところでございます。
 この計画では、事故や被害の未然防止対策やヒグマ出没時の対応など五つの重点対策を掲げまして、これまで、国や市町村、関係機関などと連携して取り組みを進めてきたところでございます。
 主な取り組みとしては、事故や被害の未然防止対策として、農地周辺におきます電気さくの設置や、やぶの刈り払いの実施、ホームページによるヒグマの生態や出没などに関する情報の発信、また、ヒグマ出没時の対応として、出没原因の調査の実施や、ヒグマ対策の手引などを作成し、市町村や関係機関に配付するなどの対策を実施してきたところでございます。
 こうした取り組みの結果、ヒグマの出没原因が特定され、効果的な対応が可能となり、被害発生の抑制効果があらわれるなどの成果が見られたところでございます。
 さらには、ヒグマの生態に関する知識や捕獲技術を有する専門的な人材を配置し、総合的な管理を試行的に行った結果、ヒグマ出没時の市町村の迅速かつ適切な対応が可能になるとともに、人家周辺などに出没して農作物を食害する、いわゆる問題グマを判別するため、DNAによります個体識別に取り組んだ結果、問題グマが捕獲できたかどうかの判別が可能となっているところでございます。
 こうした取り組みと成果などから、道としては、渡島半島地域ヒグマ保護管理計画に基づくこれまでの対策は地元市町村などから高い評価が得られていると考えており、今後におきましては、計画が完了いたします平成21年度までの後期5カ年の推移を見守りながら、環境条件が異なる他の地域への応用が可能かどうか、専門家の御意見を伺うなどして検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(岡田憲明委員) 今、ヒグマが出没したときの対策の手引などをつくってという話でありました。
 冒頭で申し上げましたが、多くのヒグマが人家周辺にあらわれるということで、一番怖いのは、人身事故が起きることが大変懸念されるわけでありまして、札幌市内にもヒグマが出没する状況ということがあり、道民の生命を守るための対策が重要であると考えているところです。
 道は、人身事故防止に向けてどのような取り組みをしているのか、また、ヒグマの出没による人身事故が懸念される場合、専門家もおらないということがございまして、この対応に苦慮している現場、市町村への助言をどのように考えているか、お伺いいたしたいと思います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 人身事故の防止対策などについてでございます。
 道では、ヒグマによる人身事故を防止するため、ヒグマ出没時における緊急対応のフローや協力体制の構築、さらには農業被害の防止対策など、さまざまな内容を網羅したヒグマ対策の手引を作成・配付し、市町村や関係機関ではヒグマ対策のマニュアルとして活用されているところでございます。
 また、市町村などと連携し、人家周辺に出没するなど危険性の高いヒグマの速やかな駆除に努めるとともに、山菜とりなどで山野に入る場合には、鈴など音の鳴るものを携行し、単独での行動は避けること、えづけを防止するために生ごみを持ち帰ることなどを記載したパンフレットを作成し、配付しております。
 特に、春と秋の山菜とりのシーズンには、ヒグマ注意特別月間を設けまして、ラジオ、新聞等で、ヒグマとの遭遇を避けるなど、事故防止のための普及啓発に努めているところでございます。
 また、人への危害や農作物に被害を及ぼす問題グマかどうかを判断するとともに、残された体毛を採取し、DNA分析した上で個体を特定し、捕獲された場合にもDNA分析を行い、DNAを照合することにより、問題グマが捕獲できたかどうかの確認を行うなど、地域住民の安全対策にも努めているところでございます。
 ヒグマの出没や人身事故等が発生した場合あるいは事故発生のおそれが高い場合には、地元市町村からの要請に応じまして、道の環境科学研究センターの研究者を現場に派遣いたしまして、出没や事故の原因等の調査を実施しますとともに、必要な助言を行っているところでございます。
 以上でございます。
◆(岡田憲明委員) 今後のヒグマの保護管理計画について伺いたいと思いますけれども、先ほどもお話ししましたヒグマの問題は、渡島半島地域ばかりではなくて、全道各地でこの問題が深刻であります。
 今後、人身被害の防止対策を含めて、道はヒグマの適正な保護管理に向けてどのような取り組みを行うかを伺いまして、この問題は終わらせていただきたいと思います。
○(日下太朗委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) ヒグマの適正な保護管理についてでございます。
 ヒグマは、我が国を代表する大型哺乳類でございまして、本道の豊かな自然の象徴でもございますが、一方では、農作物や人命にかかわる被害、危害を引き起こしていることから、今後とも適正な保護管理対策を推進していくことが必要である、かように考えてございます。
 道としては、人間活動とヒグマとのあつれきを回避するために、渡島半島地域ヒグマ保護管理計画に基づき、ヒグマの生態調査を初め、農業被害防止のための電気さくの設置、また、ヒグマの出没抑制のための農地や道路周辺のやぶの刈り払い、ヒグマの出没時における危機管理体制の整備、さらには、捕獲技術を伝える人材の育成及びヒグマの生態に関する知識や技術を有する人材の配置などの総合的なヒグマ対策に取り組んできたところであります。
 今後におきましては、このような取り組みをさらに強化いたしますとともに、専門家の御意見を伺いながら、地元市町村や関係機関・団体などとの連携をより一層強めまして、それぞれの地域に応じたヒグマの保護管理対策の推進に積極的に取り組んでまいりたい、かように考えてございます。
◆(岡田憲明委員) 先ほど申し上げました人と野生動物の共生というのは大変難しい問題でありますけれども、できるだけ被害がない形の中で、北海道らしい地域づくりをぜひ進めていただきたいとお願い申し上げたいと思います。
 次に、交通安全対策について伺います。
 これまでの取り組みについて若干伺いたいと思いますけれども、全道の交通事故死者数というのは、昭和46年の889人というのがピークの数字でございまして、その後、増減を繰り返しながら、平成13年度以降、死者数は減ってきているというふうになってまいりまして、特に、一昨年は、昭和30年以来48年ぶりに400人を下回ったということになりました。
 しかし、都道府県の死者数で見ると、残念ながら、平成4年以来13年間、全国一、ワーストワンと、いわゆる不名誉な状態が続いておるわけでありまして、これは憂慮すべき事態であるというふうに思います。
 しかし、このように減少傾向を示しているわけでありまして、道を初め、道警察や関係機関・団体がさまざまな交通安全対策に取り組んできた努力の結果と受けとめてございます。平成13年から4年間連続で減少したのは、この記録をとり始めて以来、初めてのことというふうに伺いました。
 事故死者数の減少のためにどのような交通安全対策に取り組んできたか、まず伺っておきたいというふうに存じます。
○(日下太朗委員長) 交通安全対策室参事本間義美君。
◎(本間交通安全対策室参事) 交通安全運動の取り組みについてお答えを申し上げたいと思います。
 交通事故の防止につきましては、何よりも、道民一人一人の方が交通安全意識を高め、実践していくことが必要であると考えております。
 このため、各種の交通安全関係施設や中央分離帯等、道路交通環境の整備とともに、市町村、関係機関・団体や道警察と連携し、年間を通じたスピードダウンやシートベルト着用の徹底、春、夏、秋、冬、4期40日間の交通安全運動などを柱といたしまして、道民の交通安全意識の高揚に取り組んできているところでございます。
 さらに、平成14年度からは、3カ年事業として、幼児から高齢者までを対象に、各年齢層に応じた交通安全教育を徹底するため、全道84カ所の指定自動車学校を地域の交通安全教育センターとして位置づけをいたしまして、参加・体験・実践型の交通安全教育を実施するとともに、通年運動といたしまして、昼間にライトを点灯し、みずからの交通安全意識を高めるほか、他の運転者や歩行者等にも交通安全を呼びかけるデイ・ライト運動を、トラック、バス、ハイヤーの各協会等を中心に呼びかけ、点灯率の向上に努めてきたところでございます。
 また、平成16年からは、ただいま申し上げました取り組みに加え、短期間に交通死亡事故が多発した際に、交通死亡事故多発非常事態宣言や死亡事故多発警報の制度をスタートさせ、関係機関・団体と連携した緊急の街頭指導等により地域住民に注意を喚起するとともに、道警察による交通指導取り締まりを強化するなど、死亡事故抑止に努めてきたところでございます。
 以上でございます。
◆(岡田憲明委員) 警察あるいは関係する地域、団体、道民の皆さんとともに事故をなくすという運動の成果だというふうな今の説明でございました。
 現在の話をすると、これは決特の質疑にならないかもしれませんけれども、交通事故の死亡者が昨年に比べて大幅に減少しているという現況にございますが、ことしの死亡事故の特徴はどのような状況になっているか、ちょっと伺っておきます。
◎(本間交通安全対策室参事) 交通死亡事故の特徴についてでございますが、10月末日現在の交通死亡事故の発生状況は241人と、前年に比べまして75人の減少を見ているところでございます。
 死亡事故の主な特徴につきましては、前方不注意及び最高速度違反による死亡事故の割合が依然として高い傾向にありますが、本年におきましては、前方不注意による事故は57人で、対前年比19人と最も減少しており、次いで、最高速度違反による事故が減少しているところでございます。
 次に、類型別では、車両相互による事故が84人で、前年比35人と最も減少しており、次いで、自転車と車両の事故が15人の減少となっているところでございます。
 なお、車両相互による事故のうちでは、正面衝突事故が約7割を占めているところでございます。
 次に、年齢層別では、各年齢層とも減少しておりますが、65歳以上の高齢者層の死亡事故割合は37.3%と、前年に比べて5.7%増加しており、この高齢者層のうち、歩行中の死亡事故が47.8%と、約半数を占める状況となっているところでございます。
 以上でございます。
◆(岡田憲明委員) 今の御説明で、特徴的には65歳以上の高齢者の事故が多いということでありまして、今の社会は全国的に少子・高齢化が進行し、大きな問題であります。現在の高齢化というのは、北海道が20.9%、市町村の中には40%を超える地区も出ているようであります。
 このように、高齢者が年々増加をする状況に対応して、高齢者の事故防止対策というのがますます重要になる、そして、ワーストワン返上に向けても欠かすことのできない防止対策と考えますけれども、道としてどのような取り組みを今後考えているか、伺っておきます。
○(日下太朗委員長) 交通安全対策室長冨舛和夫君。
◎(冨舛交通安全対策室長) 高齢者の事故防止対策についてでございますけれども、道としては、これまで、春、夏、秋、冬の期別の交通安全運動の重点として、高齢者の交通事故防止を継続的に掲げまして啓発や街頭指導に取り組んできたほか、平成14年度から16年度までの3カ年事業として、高齢者に対する参加・体験・実践型の交通安全教育に取り組んできたところでございます。
 さらに、交通指導員、交通安全母の会のボランティアとの連携によりまして、高齢者宅への訪問指導ですとか、老人クラブ等を通じた夜光反射材の配付などに取り組んできたところでございます。
 また、本年度からですけれども、新たに、高齢者の交通安全に的を絞った高齢者セーフティーネット構築事業というものに取り組んでおりまして、平成17年度と18年度の2カ年で、3000人の指導者──いわゆるシルバーリーダーと呼んでおりますけれども、これを養成することとしているところでありまして、今後とも、高齢化社会に対応した交通事故防止対策の強化に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
◆(岡田憲明委員) 事故防止対策につきましては最後にまたお話をさせていただきたいと思いますが、交通の騒音等の防止問題について若干伺いたいと思います。
 車両走行中に騒音が発生するように防音装置に手を加えて、信号や交通ルールを無視する悪質車両に対する啓発運動も必要であるというふうに私は思います。
 特に、深夜の暴走は、地域住民の安眠妨害になるだけではなく、交通事故の原因ともなるものであるというふうに考えまして、関係者間で適切な対策を検討すべきであるというふうに思いますが、道の見解を伺います。
◎(冨舛交通安全対策室長) 交通騒音等の防止についてでございますけれども、車両の消音器等の不法改造車両につきましては、道路交通法の関係条項等を根拠とした道警察等による取り締まりのほか、暴走族の根絶等の施策を効果的に推進するために設置しております北海道暴走族対策推進協議会の構成員であります北海道運輸局、道警察等と連携をいたしまして、ポスターやチラシの配布による広報啓発活動を進めてきたところでございます。
 道といたしましては、今後とも、関係機関・団体との連携を図りまして、不法改造車両や暴走行為の実態について迅速かつ的確な把握に努め、根絶に向けた効果的な指導取り締まりや広報啓発活動を行ってまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(岡田憲明委員) 今、説明いただきました。道として、暴走族を中心とした騒音対策について、関係機関・団体と緊密な連携のもとに取り締まりや広報活動に努めているということであります。
 マフラーというのは、いわゆる消音器でありますから、音をいかに静かにするかということだというふうにずっと思っているのです。これは、ここだけの問題ではなくて、警察にも問題がございますし、経済部関連の中にもあるのではないかと思います。こういうものを売ることにも若干問題があるのではないかというふうに私は思っておりまして、これはいつかの時点でそれぞれのところに聞いてみたいというふうに思うのです。
 今お話がございましたように、それぞれの関係団体との緊密な連携でこれを取り締まるということでありますが、不法改造の暴走族だけでないかもしれませんけれども、いわゆる排気騒音の高い車両が深夜においていまだ多く走っている実態というのが見受けられるわけです。私は、この防止対策についていま一度考えるべきというふうに考えますけれども、見解を伺いたいというふうに思います。
◎(冨舛交通安全対策室長) 交通騒音等の防止について再度のお尋ねでございますけれども、道といたしましては、ただいま御指摘がありました深夜における騒音防止につきましても、北海道運輸局や道警察との連携を図りまして、指導取り締まりや広報啓発活動に努めるほか、北海道暴走族対策推進協議会の構成員の中でも、排気騒音の防止に関して特に深いかかわりを有する自動車整備連合会等の事業者団体に対しまして、不法改造等を防止するための講習会の充実を働きかけるなど、交通騒音等の防止に努めてまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(岡田憲明委員) これを取り締まるのは警察の問題でありますから、今お話がございました自動車整備連合会等の事業者団体、これにはぜひ強く厳しく取り締まるということをお願いしていただければというふうに存じます。
 最後になります。
 冒頭でも若干申し上げましたけれども、ことしの交通事故死が今のところは昨年よりも非常に減っているということでございまして、部長の決意を聞かせていただきたいと思います。
 これから初冬に向かいまして、例年、路面凍結によるスリップ事故や高齢者の死亡事故多発ということが考えられるわけでありますけれども、12月まで残された期間にどのような取り組みを講じようとしているのか。1人でも多く犠牲者を減らすことによって、ことしこそ、今の実態ではワーストワン返上も可能になるのではないかという希望も持ってございますので、ここは部長の決意を聞かせていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
◎(前田環境生活部長) 交通事故に対する今後の取り組みについてでございます。
 交通事故死者数は、昨日現在251人で、対前年同日比で74人の減、全国順位4位で、1位の愛知県との差は48人となってございます。
 しかしながら、御指摘にもありましたとおり、例年、11月は輸送繁忙等による交通量の増加に加えまして、路面凍結など道路環境の悪化に伴いまして死亡事故が多発している実態にございます。こうしたことから、全国ワーストワンの返上に向けて、これから年末までの間が最大の正念場と認識しているところでございます。
 こうした状況を踏まえまして、あすの11日から20日までの間、夕暮れ時における高齢歩行者や自転車利用者の交通事故防止、また、路面状況に応じたスピードでのスリップ事故の防止、さらに、シートベルト、チャイルドシートの正しい着用の徹底を重点に、冬の交通安全運動を展開することとしてございます。
 また、その後におきましても、12月末までは、関係機関・団体と一丸となって、スピードダウン、シートベルトの着用、飲酒運転の追放、高齢者の事故防止を4大キャンペーンとして全力で取り組み、ことしこそ全国ワーストワンの返上を実現したい、かように考えてございます。
◆(岡田憲明委員) 終わります。
○(日下太朗委員長) 岡田(憲)委員の質疑は終わりました。
 花岡ユリ子さん。
◆(花岡ユリ子委員) 最初に、当別ダムの問題について質問いたします。
 今回、平成12年度に続く2回目の再評価となりますが、その理由の一つは、石狩西部広域水道企業団からの関係自治体の水道水の取水計画が大幅に削減される、こういうふうに聞いておりますが、それが事実かどうか、まず一つ確認したいと思います。
 また、道としてはそのことをどう受けとめているのか、お答えいただきたいと思います。
○(日下太朗委員長) 環境保全課長斎藤卓也君。
◎(斎藤環境保全課長) ダム建設の再評価についてでございますが、当別ダム建設事業の再評価につきましては、北海道政策評価条例に基づき、平成12年度に再評価を実施した後5年が経過したことから実施されるものでございます。
 なお、石狩西部広域水道企業団では、平成16年度に、厚生労働省が定める水道施設整備事業の評価実施要領に基づき、水道施設整備事業について事業の再評価を実施したところであります。
 その結果、1日当たりの用水供給量につきましては、小樽市、石狩市及び当別町における需要水量の減少により、平成11年度実施の前回の再評価に比べまして1万3400トン減少し、9万4300トンと推計したものであり、事業の必要性は変わらず、用水供給量など事業計画の見直しを行い、事業を継続することが妥当とされたものでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 給水予想人口についてですが、今回の水道水の取水計画の削減の理由は、人口の伸びの鈍化と言われています。当初計画と今回の給水予想人口はどう変わったのか、それぞれ関係する自治体別にお答えいただきたいと思います。
 そして、その理由は何なのか、この点についていかがですか。
○(日下太朗委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 給水人口についてでございますが、石狩西部広域水道企業団が行いました事業の再評価では、各市や町ごとに社会情勢や人口動態の変化などを考慮して人口を推計し、それを合算してございます。
 その結果、小樽市の新港地域につきましては変更がないものの、平成4年度の当初計画の推計人口に比べまして、札幌市では2万6000人、石狩市では7500人、当別町では600人の合計で3万4100人減少し、給水人口として227万6050人と推計したものでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 水道水の最大の供給先である札幌市は、平成11年に、1日当たりの最大受水量を当初計画から70%以上も大幅に下方修正いたしました。これは当初計画のずさんさを浮き彫りにしたものではないのか、こういうふうに考えます。札幌市が当別ダムからの受水にいかに消極的であるかの証明と言えると思いますが、その点について担当としてはどう考えますか。
◎(田中環境室長) 札幌市の受水についてでございますが、石狩西部広域水道企業団が実施いたしました平成11年度の事業再評価におきましては、札幌市への用水供給量を1日当たり17万トンから4万8000トンに見直しておりますが、これは、札幌市における人口の伸びの鈍化に加えまして、節水意識の向上や生活様式の変化など、水需要にかかわるさまざまな要因を総合的に勘案した結果、将来的には、なお4万8000トンの水道水の不足が生じること、また、水源のほとんどを豊平川水系に依存している状況から、災害などにおける断水の危険分散化を図る必要があるとしており、これらのことから企業団へ参加しているものと承知してございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 今答弁の中にありましたように、節水意識というか、エコ、環境保全という意味で、この認識はさらにどんどんと広がっていくのではないのかと。それから、洗濯機にしても、いろんなものにしても、節水の機種がどんどんとふえていく、こういうことを考えたときに、先ほどの答弁の中には、なお4万8000トンの水道水の不足が生じると言っていますけれども、将来の中では、これもカバーされてくるのではないのかという思いはいたします。
 それで、水道料金の値上げにつながるのではないのかというのは、やっぱり多くの人方の心配です。ダムが完成すれば水道料金が値上げされることは必然だというふうに考えますけれども、どのくらいの値上げが検討されているのか、お答えいただきたいと思います。
◎(斎藤環境保全課長) 水道料金についてでございますが、水道料金の決定に当たりましては、水道事業体ごとに、健全な運営を確保するために必要な施設整備などの資本費用や、能率的な経営のもとにおける適正な営業費用などを総体的に算定し、健全経営を維持できる料金を設定する必要がございます。
 ダム建設費を負担している石狩西部広域水道企業団におきましては、他の施設整備に要する費用や営業等に要する費用を含め、総合的に検討の上、今後、各市町へ供給する用水原価を設定することとしております。
 そのため、企業団から用水供給を受ける各水道事業体におきましても、その料金をもとに、水道事業の規模や企業団からの受水量の占める割合などを踏まえ、水道料金を設定することから、現時点では、水道事業体において料金を想定することは困難であると考えております。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) これからの問題だとは思いますけれども、実際に、ダム完成後の水道料金改定の状況の資料をいただきましたけれども、これを見ましても、例えば、帯広市の上水道では、ダムができる前は988円、ダムができて、給水になってから、改定後は1417円です。10リットル当たりですね。それから、滝川市の上水道では、改定前は1830円だったのが2299円、砂川市では、1830円だったのが2150円と、水道料金の大変大きな値上げになっています。
 そういう点で、恐らく、当別ダムが完成した後でもこういう状況は生まれてくるのではないかということは心配しています。
 それで、もう一つの問題として、給水だけではなく、利水の問題があります。ここは農作が多いということで、農業用水も必要としているということがダムをつくる理由の一つとされてきておりましたけれども、この農業用水も必要性が著しく乏しくなってきている、この点についての認識はどう考えていますか。
◎(斎藤環境保全課長) 利水の必要性についてでございますが、当別ダムの農業における利水につきましては、国営かんがい排水事業の当別地区の水源といたしまして、代かき期間の短縮に伴う用水の補給や冷害防止のための深水用水の確保などを目的としていると承知しております。
 なお、国におきまして平成16年度に本事業の再評価を行っておりまして、事業計画に基づき事業を着実に推進するものと聞いているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 今の答弁は、計画当時の答弁ではないかなというふうに思うのです。今、実際に農家の戸数が減っているということは皆さんの方がよく御存じだと思うのです。あたかも利水上は必要であるかのごとき答弁でしたけれども、それは周辺の水田が100%活用されたときの架空の話です。今は5割以上転作しておりまして、水田面積がどんどんと減っていっているわけです。必要ない状況です。
 水田で100%作付しているという架空の話で、今もそれを理由にして議論をするのだったら、全く受けとめられない話だというふうに私は思います。実際に、新聞報道ではありますけれども、米づくり農家の方自身が、農家戸数が減っていって、これ以上ふえることはないだろうと。いっときはダム工事などで豊かになるかもしれないけれども、それが税金としてはね返ってくることは問題があると農家の方自身も言っているではありませんか。今でもそんなことを理由にしているというのは、ちょっとやっぱり問題があるのではないか、このことは指摘しておきたいというふうに思います。
 それで、今、公共事業評価専門委員会でいろいろと議論がされております。公共事業評価専門委員会が2度目の審議もまとまらないという異例な事態になっていることについて部長はどう受けとめますか。
○(日下太朗委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) お答えいたします。
 当別ダム建設事業に係る公共事業評価専門委員会におきまして、委員の皆様からさまざまな御意見が出されていると承知しておりますが、私としては、議論の推移を見守ってまいりたい、かように考えてございます。
◆(花岡ユリ子委員) 専門家の議論が2度にわたって紛糾するというのは、やっぱり、大変な問題だということだと思うのです。専門家の公共事業評価専門委員の皆さんが、強弱はあったとしても、計画に異論だとか疑問がある、こういうことも含めて、やはり問題があるということを一応すべての委員の先生方がおっしゃっているわけですから、問題がある以上、事業は一たん凍結ということも含めて対応すべきではないかというふうに思いますが、その点についていかがですか。
◎(前田環境生活部長) お答えいたします。
 仮に、当別ダムの建設がおくれることになりますと、当別町への上水道の用水確保や石狩湾新港地域の用水供給など、さまざまな影響が出てくるものと思われますけれども、いずれにいたしましても、私としては、委員会での議論を見てまいりたい、かように考えてございます。
◆(花岡ユリ子委員) 今、部長が答弁したとおり、委員会の判断というものもありますでしょうし、最終的には知事なども判断するのかもしれませんけれども、いずれにしても、今、こういう経済状況の中で、これだけ長きにわたって議論がされ、そして、再評価も2回にわたり、しかも、評価委員の専門家の先生方もいろいろと疑問を訴えていらっしゃる以上、やはり、これが本当に必要かどうかということについてもっと真剣に議論をしていく、こういう立場をとるべきだということを申し述べて、この質問は終わりたいと思います。
 次に、サニックス発電所について伺います。
 苫小牧東部地域に、プラスチックのみを燃料とする株式会社サニックスエナジーの火力発電所があります。平成16年10月の道などの立入調査で、排ガス中のダイオキシン濃度が協定値を上回っていたことがわかり、さらに、ことし8月、火災を発生させています。
 平成16年10月の道などの立入調査の際に、排ガス中のダイオキシン類濃度が協定値を上回っていたことがわかり、その後、原因と改善策を示した報告書がサニックスエナジーから出ています。それによると、バグフィルターの破損によるものとされており、経年劣化、つまり寿命だということが結論と言われています。
 寿命だというのなら、あらかじめ予測でき、交換できたと思われるのですが、なぜそれをしなかったのか。一定の寿命だというのであれば、何年間使ったら寿命が来るということは想定しているわけでしょうから、なぜバグフィルターが破損するまで交換しなかったのか、これについてどう考えますか。
◎(斎藤環境保全課長) お答えいたします。
 バグフィルターの管理についてでございますが、株式会社サニックスエナジー苫小牧発電所につきましては、廃プラスチックを燃料とする施設でありますことから、ダイオキシン類の発生などによる環境影響を未然に防止するため、道は、苫小牧市など2市3町とともに、事業者と、北海道公害防止条例に基づく公害防止協定を締結しているところでございます。
 この公害防止協定に基づき、昨年、道が立入検査時に行った測定では、ばいじん量及びダイオキシン類濃度が協定値を超過いたしましたが、その原因は、ばいじん等を捕集するバグフィルターの破損によるものでありました。
 また、本来、バグフィルターの破損につきましては、自動ばいじん濃度計による管理を行っているところでございますが、この自動ばいじん濃度計内の管が詰まっておりましたことから、早期に発見できなかったものであります。
 なお、現在、事業者におきましては、改善計画に基づき、バグフィルターの点検強化や自動ばいじん濃度計の洗浄回数の増加などの対策を実施しているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 自動ばいじん濃度計による管理を行っていたというのですが、これが管理できなかったということですよね、今の答弁は。
 ことし10月の立入調査の結果によりますと、ばいじんの発生量がかなり多いわけですが、プラスチック燃料を使った場合、ばいじん発生が多くなるということがあるのでしょうか。
◎(斎藤環境保全課長) お答えいたします。
 プラスチックの燃焼に伴うばいじんの発生についてでございますが、プラスチック燃料は、例えば石炭などと比較いたしますと、一般的に硫黄分や灰分が少なく、発熱量が高いと言われておりまして、ばいじんの発生は少ないとされております。
 株式会社サニックスエナジー苫小牧発電所では循環流動層ボイラーを使用しておりまして、この型式のボイラーは、炉内で、熱、空気、燃料を混合攪拌させるために、珪砂などを燃料と一緒に投入しているものでございます。
 このため、燃焼により発生するばいじんには、燃料の灰分のほかに、これらの砂などが混入していることから、他の型式のボイラーと比較して、ばいじん発生量は多いものと考えられます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 要するに、一般的に言えば、ばいじんの発生量は少ないのですね、プラスチックを燃やすということは。しかし、攪拌させるために珪砂などを入れるので多いという今の言い方ですよね。
 砂などがまじっているということで、燃え殻の産業廃棄物の量は2万1754トンで、16年度の燃料受注量と比較して10%を超えています。
 これは、北海道における廃棄物等の処理に係る指導指針で、道外で発生した循環資源の利用に伴って最終処分しなければならない残渣をおおむね10%以下としている基準を上回っていることにならないのか、伺います。
○(日下太朗委員長) 循環型社会推進課参事藤澤理樹君。
◎(藤澤循環型社会推進課参事) 指導指針の遵守状況についてでございますが、北海道における廃棄物等の処理に係る指導指針は、焼却処理や最終処分をする目的で廃棄物等が道内に搬入されることを防止することを目的としております。
 このことから、道内に搬入されるもののうち、循環的利用がなされない分を残渣として考え、その率をおおむね10%以下として基準を定めているところであります。
 株式会社サニックスエナジー苫小牧発電所におけるばいじんや燃え殻の最終処分量の中には、プラスチック燃料を燃焼させた際に生じる残渣以外に、珪砂や、ばい煙対策として消石灰などが加えられておりますことから、これら珪砂などを除き、残渣の率を計算いたしますと、指針の基準を満たしているところであります。
 道といたしましては、今後とも、立入検査等におきまして、プラスチック燃料を燃焼させた際に生ずる残渣について指導指針の遵守状況を監視していく考えであります。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) それじゃ、珪砂を含めて10%以上なので、プラスチックの燃料を使ったばいじんそのものは10%以下だからいいのだということなのですね。そういう推定ができるのですか。ばいじんと砂とが一緒になっているのに計算できるのですか、10%以下だと。
◎(藤澤循環型社会推進課参事) お答えいたします。
 珪砂、消石灰等の投入量等が積算できますので、その分を差し引いて計算することになります。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) そうですか。わかりました。でも、ちょっと違うな。
 それともう一つは、この燃料となっているプラスチックの保管のことについてですが、プラスチック燃料の保管状況が、ことし10月時点で13万トンを超え、最大保管量──許容量が13万5000トン近くになっています。このうち、14年度搬入分が半分を占めているということですが、なぜ2年以上も燃料として使用されていないのか、この点について道はどのような指導をされているのでしょうか。
◎(藤澤循環型社会推進課参事) お答えいたします。
 プラスチック燃料の保管状況についてでございますが、株式会社サニックスエナジー苫小牧発電所では、発電用プラスチック燃料を使用するに当たり、廃プラスチック市場の変動への対応や電力の安定供給の観点から、プラスチック燃料を備蓄する必要があるため、北海道における廃棄物等の処理に係る指導指針に基づく協議を経て、使用量の180日分である13万5000トンを上限とした保管を行っているところであります。
 この中には2年以上保管されているものもありますが、道としては、長期保管によるこん包材の破損防止等の観点から、古いものを先行して使用するなど、使用サイクルを検討するよう指導しているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 皆さんもごらんになって、古いものを先行して使用するようにということで指導したということですが、使われる見通しがないのであれば、産業廃棄物として速やかに適正な処分を行うよう指導すべきではないでしょうか。
 現実を見ましたよね。見ているから、おっしゃるのだと思うのですが、プラスチックの固まりから草が生えているというのは異常な事態でないかと思うのです。
 それだけ長い間放置されているということなのですから、これが本当に、産業廃棄物ではない、燃料なのだというのであれば、もう少しちゃんとした管理というものが必要なのじゃないかと思いますが、産業廃棄物として速やかに適正な処分を行うよう指導すべきだと思いますが、改めて伺いたいと思います。
◎(田中環境室長) 長期間保管されている燃料についてでございますが、このプラスチック燃料は、電力の安定供給などに必要なものとして備蓄しているものでございまして、また、対価を支払って購入したものであることや、燃料としての品質基準を定めていることから、道としては、当該発電施設において適切に利用がなされるものと考えているところでございます。
 また、当該施設に立ち入りした際、長期保管中のものがこん包材等のプラスチック類であり、発電燃料として適切に使用されていることを確認しているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 廃棄物でないかどうかの重要な判断基準として、有価物として取引されているのかどうかということがあるわけですが、その点については何らかの形で確認しているのでしょうか。
◎(藤澤循環型社会推進課参事) お答えいたします。
 購入状況等の確認に関して、有価物等としての確認についてでございますけれども、道では、指導指針に基づく道外循環資源の道内搬入に係る事前協議の手続におきまして、その添付資料として、プラスチック燃料の売買及びその運送に係る契約書の写しの提出を求めておりまして、これらの書類から、プラスチック燃料が有償で取引されていることを確認しているとともに、立入検査時におきましても契約書の確認を行っているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 道が立入調査で確認して、なおかつ、プラスチックのこん包している束の中から草が生えたりだとか、そういう状況になっていても、古いものも燃料として使用できると判断しているということなのですね。
◎(田中環境室長) 燃料としての確認についてでございますが、道といたしましては、本年10月に関係市町と合同で行った立入検査におきまして、平成14年6月に製造され、施設に搬入・保管されていたプラスチック燃料の内容物の確認を行ったところでございます。
 その結果、当該プラスチック燃料につきましては、異物の混入が認められず、最近搬入されたものと同様の性状でございまして、さらに、発電用燃料としてボイラーに投入され、適正に利用されていることを確認してございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) しつこいようですけれども、内容物の中に異物が入っていないことを確認したと言いますけれども、まさか、すべてのこん包を解いたわけじゃないでしょう。実際にはそんなことはできるわけがないのですから……。
◎(田中環境室長) 委員が御指摘のように、13万トンほどございまして、こん包の数は、今、確認しても数字がちょっとわかりませんが、確かに、私どもが確認いたしましたのは、そのうちのごく一部ではございます。
 ただ、そういう抽出調査、アトランダムな調査をしておりますので、ほぼ同様の性状であるというふうに私どもは考えております。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 本当に何が混入しているかがわからない軟体プラスチック──アトランダムに調査をして、異物が混入していないというふうに言うけれども、現実に、あれだけの量の中で本当に異物が入っていないということが確認できるのかどうか。そのくらいためているのですよ。
 そういう意味では、先ほど、180日分をためているということでしたけれども、本当に燃料だということであれば、もう少し保管の状態だとかもきちんとするように指導すべきではないのか、こういうふうに指摘をしておきたいと思います。
 それで、8月25日に起こりました火災事故について伺います。
 燃料払い出しタンクから火災が発生するという事故が起こりました。世界に一つしかないプラスチックのみの燃料の発電所と言われており、十分な原因究明と対策をとらなければなりません。
 火災原因の報告書によると、七つの推定要因が列記されたにとどまり、結局は原因を特定できていません。このようなもとでとろうとしている対策で、原因がはっきりしていないのに、もう既に運転開始をしているわけですよね。
 安全と判断した理由というのですか、何をもって安全と判断したのか、稼働を許可したのか、これについてどう考えていますか。
◎(前田環境生活部長) 運転再開に当たっての安全性についての御質問であります。
 株式会社サニックスエナジー苫小牧発電所では、8月25日に燃料払い出しタンクで火災が発生してございますが、事業者から道に対して提出された火災に関する報告書の中では、たばこの不始末、溶接補修作業の残り火、摩擦熱と衝撃火花による出火の可能性などの七つの要因が挙げられております。
 事業者としては、これらの要因を排除し、火災の発生を防止するため、作業従事者の再教育、監視カメラや温度検知器等の設置、燃料供給系の緊急遮断システムの導入などの対策を実施してございます。
 道としては、公害防止協定を締結しております他の市や町とともに行った立入検査で、これら改善対策が実施されていることを現場で確認してございますが、今後とも、市や町との連携を密にいたしまして、環境の保全に万全を期してまいりたい、かように考えてございます。
◆(花岡ユリ子委員) 今の答弁の中にもあって、びっくりいたしますけれども、火事の原因の一つと推定されている中に、要するに、近くでたばこを吸ったのでないかとか、溶接作業をしていた火花が入ったのでないかとか、こういうことがありました。
 もともと大変燃えやすいプラスチックを燃料としている炉で、もし仮に溶接作業をしていたとすれば、管理について、火花が散らないようにという準備をしながら溶接作業をしなければならないと思うのです。
 それから、もし仮にたばこが原因だったのではないかとなれば、こんな炉の近くでたばこを吸うということ自体、勤務者というのですか、そこで働く労働者の教育がきちんとされていないのじゃないかとか、いろいろ考えます。
 これは原因がはっきりしていないわけですから、そう言わざるを得ないのですけれども、こういうことを一つ一つとりますと、残念ですけれども、こういう世界で初のプラスチックという高度な燃料を燃焼させる発電所を営業する企業としてはちょっとお粗末なのじゃないか。
 労働者の教育だとか、さまざまなことに対しても──バグフィルターなんて、まさに、寿命だったのなら、寿命が来る前にきちんと取りかえるというのは当たり前のことだと思うのです。そういう管理さえもままならなかったということになるのじゃないでしょうか。
 先ほどの、ダイオキシンが協定値を上回った事件でも、ボイラーなどを扱う発電事業者として当たり前のことができていないという疑念がぬぐえません。協定を結んでいる当事者として、また、産業廃棄物行政に責任を持つ者として最大限のチェックと指導を行うことが必要だと思います。
 道としての指導監督責任をしっかり果たしてほしいと思いますが、こういう事故を起こした、世界で初の発電所を受け入れた側として、道としての監督責任をどのように考えているのか、最後に伺いたいと思います。
◎(前田環境生活部長) お答えいたします。
 株式会社サニックスエナジー苫小牧発電所に対しましては、これまでも、道は、苫小牧市など2市3町とともに、公害防止協定に基づき、立入検査を実施するなどいたしまして、事業者に対して必要な指導等を行ってきたところでございます。
 今後とも、周辺環境に影響を及ぼすことがないよう、道としては、関係の市や町とより連携を密にいたしまして、事業者に対し、適切な運転が行われるよう一層の指導監督を行ってまいりたい、かように考えてございます。
◆(花岡ユリ子委員) これは指摘だけですけれども、私は、この質問をするに当たって、この発電所の経営状態がどうなっているのかとか、バグフィルターを取りかえるのも、寿命が尽きるまで放置するだとか、労働者の皆さんへの指導徹底だとかが本当にできているのかどうかということも含めて──それから、ここで、燃え殻、燃えかすを廃棄するためには年間2億円くらいかかるというふうに言われています。
 そういう状況の中で、本当に経営状態はどうなのか、こういうことを資料としてちょうだいというふうに担当者に言いましたら、うちはその権限はありませんと、こういう答弁なのですよ。
 あなた方自身は、確かに、公害防止協定という状況でしか指導できないのかもしれませんけれども、そこの経営状況がどうなっているのかという資料さえ出せない、もらえないという関係では、残念ながら、今の部長の答弁をそのまま信じることはできないと思うのです。
 世界で初めての発電所であり、事故を起こしているのですから、もっと真剣にそういう問題について監督や指導をしていく、こういう権限を持っていただきたい。そういう関係でなければならないのじゃないかと私は思います。この点は指摘をしておきたいと思います。
 それからもう一つ、同じような問題ですけれども、今度は、株式会社エコバレー歌志内の火災事故について伺います。
 ガス化溶融炉の改造についてですが、平成14年7月からエコバレー歌志内の試験運転が行われましたが、ガス化溶融炉の構造的欠陥が明らかとなり、中断いたしました。空知支庁の許可が甘かったのではないか、こういうふうに私は思いますが、この点についてどう考えますか。
◎(藤澤循環型社会推進課参事) お答えいたします。
 株式会社エコバレー歌志内のガス化溶融施設についてでございますが、本施設は、許可に当たって専門的な立場から意見を伺うため設置しました廃棄物処理施設専門委員会の審査を経まして、平成12年4月に廃棄物処理法に基づく許可を受け、平成14年6月に完成しております。
 その後、施設の性能を確認するために試運転を行い、施設の点検を行ったところ、2次燃焼炉内において部分的に高温となり、それによって耐火れんがの一部が破損していたことが判明しましたことから、耐火材を補強すべく、改善を図ったものでございます。
 道では、これらの改善が終了した段階で使用前検査を行い、許可した計画に適合していることを確認しているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 私も、どこがふぐあいで、どういうふうに改善したのかという絵をもらいました。
 ガス化溶融炉の改造ということで、これも余りない施設だということから、製造するところもいろいろと試行錯誤をしたのだろうと思いますが、現実的には、やはり、まだまだ研究が不足していたということにつながるのじゃないかと思うのです。
 それで、エコバレー歌志内の当初計画と、15年と16年の処理実績を比べると、産廃が計画の1割以下と聞きますが、それは実際はどうなっているのでしょうか。
◎(藤澤循環型社会推進課参事) お答えいたします。
 エコバレー歌志内の処理実績等についてでございますが、事業者が策定した当初の処理計画では、一般廃棄物については年間約2万4000トン、産業廃棄物については約3万6000トンを処理することになっております。
 処理実績につきましては、一般廃棄物は、15年度、16年度とも約2万4000トン前後と、ほぼ計画どおりの処理が行われておりますが、産業廃棄物については、15年度は約150トン、16年度は約2300トンと、計画を大きく下回っております。
 産業廃棄物につきましては、処理時に溶融したスラグの部分凝固が発生するなどしたことから、一般廃棄物を優先した処理を行いながら、必要な改良工事を実施したことにより、計画を大きく下回ったものと認識しております。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) ということは、一般廃棄物が多いので、本来処理をしなければならない産廃は後回しになっていたということですか。もともと入ってくる量が少なかったのじゃないですか、産廃としての量が。
◎(田中環境室長) ただいまお答えいたしましたとおり、一部、部分凝固がございましたものですから、その改修、改造を行いました。
 ある期間、機械がとまりますが、その間、一般廃棄物は毎日排出されておりますので、まずその処理を優先していたということで、その間、産廃の受け入れを基本的にはストップし、結果として産廃の処理が非常に少なくなったというのが現状でございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 9月5日に火災事故が発生しました。この2月から4月まで機器の調整で中断していたというが、火災の原因は何だったのでしょうか。また、これまでの運転状況はどうだったのか、伺います。
◎(藤澤循環型社会推進課参事) お答えいたします。
 火災の原因についてでございますが、事業者からは、廃棄物を受け入れるためのごみピット内において、長期間滞留された廃棄物中の鉄分が空気中の酸素と結合する、いわゆる低温酸化反応による発熱が原因と報告を受けております。
 この廃棄物の滞留が、ピット内でクレーンによって攪拌されない部分が生じるために起こったことから、攪拌作業が十分行えるよう、廃棄物の保管位置を変更したほか、毎日の内部温度測定や、処理を受け入れ順に行うなどの改善策を講じて、運転を再開したところでございます。
 また、運転状況につきましては、平成15年4月の供用開始以降、一部改良工事によって、15年度には2カ月程度、16年度には3カ月程度休止され、このほか、補修や整備及び定期点検によりまして、1から2週間程度の休止が数回あったと承知しております。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 2次燃焼炉について、耐火材の関係で、1200度で運転を継続するべき炉が、それができなくなって、850度Cに下げることになった。これは、欠陥炉であった証拠であり、いわゆる試験炉ではなかったのか。
 本来、1200度で運転されるべきものが、850度に下げなければならなかったわけですから、これは欠陥があったのではないかというふうに思いますが、この点はどうですか。
◎(藤澤循環型社会推進課参事) お答えいたします。
 2次燃焼炉内温度についてでございますけれども、今般、事業者から、廃棄物処理法に基づき、施設の変更許可申請がありましたが、これは、受け入れ処理しているシュレッダーダスト等の発熱量のばらつきが大きくなり、当初の計画であった2次燃焼炉内出口温度1200度Cが安定的に維持できないことや、耐火材の保護の面から、850度Cまで出口温度を下げるための改良を行い、より安定した処理が行えるよう変更するものであります。
 道といたしましては、今後、先ほど申し上げた専門委員会に意見を伺うなどして変更許可の審査を行ってまいります。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 今回の施設の変更に関して、住民説明会を行うなど、情報公開を徹底すべきではないかと思いますが、この点については、そういう方向になっているのでしょうか。
◎(田中環境室長) 情報公開についてでございますが、事業者におきましては、施設建設に当たりまして、地域住民の方々への説明会を開催するとともに、施設の稼働後は、地元・歌志内市と締結いたしました公害防止協定に基づき、排ガス中のダイオキシン類などの測定結果を公表するなど、これまでも情報公開を行ってきているところでございます。
 今回の施設の変更許可申請に関しましても、歌志内市との協議に基づき、11月7日に、各町内会の代表の方々や関係団体の方々に対して説明会を開催したと聞いているところでございます。
 道といたしましては、今後とも引き続き、積極的な情報公開に努めるよう指導してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) ここは、日立グループが事業主ですよね。私たちも、日立グループのエコバレー歌志内の問題について、インターネットで、担当者──技術本部長という方と技術主任技師、この2人の写真がそろって載っている日立のホームページを開いてみました。
 そうしましたら、「排気中のダイオキシンでは、規制値の以下という低い値を実現するなど、環境保全への対応についても徹底した情報公開を行うことで、今後も地域の方々と協調しながら事業を進めていくよう努めます。」というふうに書いてあります。
 ということですから、この間、エコバレーで起きたいろいろなうっかり事故、小さな事故も含めて、一回きちんと情報をいただいた方がよろしいのじゃないかと思います。
 そして、大事故になる前の小さな事故だとか、運転にいろいろとふぐあいが出てきたりだとか、そういういろんな情報は現場が持っているわけですから、その情報をきちんと全部公開してもらって、道として、どうだったのかなということを検証すべきだと思いますが、この点についていかがですか。
◎(田中環境室長) 先ほど私の方からお答えいたしましたとおり、この事業者につきましては、これまでも情報公開をいろいろとやってきております。
 今後とも、引き続きまして、事業者の方から積極的に情報公開に努めるよう、私どもとしても指導してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) そう言いますけれども、同じところに、こういうふうに書いているのですよ。
 「採算のとれる事業として成立させることです。このような事業は」──このような事業というのはエコバレーのことですよ。「このような事業は日立グループ内にも前例がないため、一つ一つ問題を解決しながら事業化を進めました。」と。要するに、日立では、この歌志内のエコバレーが最初の事業だということです、炉としては。
 言ってみれば、悪いかもしれませんけれども、歌志内でこの炉の実験をしているということにならないのでしょうか。
 そうだとすれば、完成された炉ではないのですから、いろんな事故が起きるかもしれない、いろんなことが起きるかもしれない。そういう問題については、包み隠さず歌志内なら歌志内にきちんと提供するだとか、北海道なら北海道にもらうだとか、そういうことをしていかなかったら──後から、事故が起きましたという単なる報告だけではなくて、どういうような問題だったのかということで、情報公開として、常に、下さいと言わなくてもきちんと入ってくるような、そういう環境をつくっていかなければならないのじゃないかと思いますが、その点は厳しく指摘をしておきたいというふうに思います。
 最後の方の質問ですけれども、稼働前、そして稼働してからも、いろいろなふぐあいが生じています。
 道が広域化を推奨した三セク広域ごみ処理施設にふぐあいが生じたことをどのように受けとめるのか、この点についてどう考えますか。
◎(前田環境生活部長) 広域的なごみ処理施設に関しての御質問であります。
 本施設では、シュレッダーダストなどの産業廃棄物とあわせまして、地元・歌志内市を初め、中・北空知ブロックの14の市や町の委託を受けて一般廃棄物の処理をしてきているところでございます。
 産業廃棄物については、先ほども申し上げましたとおり、処理時に溶融したスラグの部分凝固が発生するなどしましたことから、必要な改良工事を実施したことによりまして、処理計画を大きく下回っておりますが、一般廃棄物に関しましては、これまでのところ、おおむね計画どおり処理が行われてきておりまして、広域的なごみ処理に支障は生じてございません。
 今後におきましても、引き続き、計画どおり適正に処理が行われますよう、関係市町と連携して指導してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 部長はそういうふうに強気でおっしゃいますけれども、計画と比べますと、一、二割の稼働率というのは異常なことだというふうに思うのです。実験炉、それから実証炉、実用炉の展開から見ますと、計画自体がずさんきわまりない中身ではないのか。
 群馬にもあるようですけれども、ここは24トンです。今回は一気に約178トンになっています。ここに無理があるのじゃないか。
 事故、トラブル続き、こんな燃焼施設で正常と考えているのか、こういうふうに思いますが、この点について伺って、終わりたいと思います。
◎(田中環境室長) 歌志内のガス化溶融施設についてでございますが、本施設の技術は、製鉄における高温溶融技術をベースとして開発されておりまして、委員が御指摘の群馬県におきまして実証試験を重ね、実用化されたものでございます。その結果について、廃棄物処理技術の調査研究を行います財団法人廃棄物研究財団におきまして、適切にごみの処理ができる技術と認証された技術でございます。
 本施設につきましては、一般廃棄物につきましておおむね計画どおり処理がなされてきておりまして、産業廃棄物に関しましては、部分的な改良工事により、スラグの部分凝固の問題が改善されたこと、さらに、今後、より安定した処理に向けた改良も予定されていることから、計画に沿った処理が期待できるものと認識しているところでございます。
 道といたしましては、引き続き、適正な処理が行われるよう事業者を指導してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 終わります。
○(日下太朗委員長) 花岡委員の質疑は終わりました。
 以上で通告の質疑は終わりました。
 これをもって、環境生活部所管にかかわる質疑は終結と認めます。
 お諮りいたします。
 本日の議事はこの程度にとどめたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(日下太朗委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
 次回分科会は明11日午前10時から開きます。
 なお、分科会招集通知につきましては、ただいまの宣告をもってこれにかえますので、御了承願います。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後4時16分散会