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北海道 北海道

平成17年第3回予算特別委員会第2分科会−10月03日-03号




平成17年第3回予算特別委員会第2分科会

平成17年 予算特別委員会
第3回                会議録 第3号
北海道議会定例会  第2分科会
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平成17年10月3日(月曜日)
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出席委員      交代委員
 委員長
  蝦名清悦君
 副委員長
  中司哲雄君

  池田隆一君
  作井繁樹君
  伊達忠應君
  須田靖子君
  金岩武吉君
  稲津 久君
  木村峰行君
  岩本剛人君     柿木克弘君
  本間 勲君
  大橋 晃君
  平出陽子君
  原田 裕君
  久田恭弘君
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出席説明員
   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   農政部次長     富樫秀文君
   農村振興局長    伊藤 仁君
   農政部技監     山崎照夫君
   食の安全推進室長  東 修二君
   食品政策課長    橋本博行君
   農産振興課長    佐藤 泉君
   農産振興課参事   吉川孝志君
   農政課長      竹林 孝君
   農政課参事     加藤 聡君
   技術普及課長    羽貝敏彦君
   技術普及課参事   小泉 寛君
   農業経営課長    吉田良一君
   農村設計課長    坂井秀利君
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   経済部長      近藤光雄君
   経済部参事監    高井 修君
   経済部次長     赤岡 洋君
   兼経済政策室長
   経済部次長     代田雅彦君
   兼新産業振興室長
   商工局長      内田幹秀君
   労働局長      清兼盛司君
   観光のくにづくり  成田一憲君
   推進室長
   観光のくにづくり  伊藤邦宏君
   推進室参事
   経済政策室参事   立花謙二君
   総務課長      大谷謙一君
   産業立地課長    黒河内俊二君
   雇用対策課長    吉野三郎君
   雇用対策課参事   大磯政昭君
   労政福祉課長    小林良悦君
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議会事務局職員出席者
   議事課主幹     石井健治君
   議事課主査     仁多見雅人君
   同         渡辺俊之君
   同         藤牧直人君
   同         杉山善康君
   同         竹内賢一君
   同         田中利昭君
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   政策調査課主査   佐々木良明君
   同         楠 健太郎君
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  午後1時5分開議
○(蝦名清悦委員長) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔仁多見主査朗読〕
1.予算特別委員長から、分科委員の異動について、高橋定敏議員
 の第1分科会への所属変更を許可し、原田裕議員を第2分科委員
 に変更指名した旨、通知がありました。
1.本日の会議録署名委員は、
                       金岩武吉委員
                       稲津 久委員
 であります。
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○(蝦名清悦委員長) それでは、議案第1号ないし第3号を一括議題といたします。
△1.農政部所管審査(続)
○(蝦名清悦委員長) 9月30日に引き続き、農政部所管にかかわる質疑並びに質問の続行であります。
 金岩武吉君。
◆(金岩武吉委員) おはようございます。
 通告に従いまして、まず最初に、食料・農業・農村基本計画に関連するものについて何点か質問させていただきます。
 最初に、担い手農家支援の条件についてということですが、農水省は、9月21日、従来のばらまき型補助金を見直し、意欲のある担い手農家を重点支援する日本型直接支払い制度の導入に向け、10月中に対象農家の具体的要件を決める方針を固めたとの新聞報道がありました。道としては現時点でどのような要件設定がされると見込んでいるのか、まず伺います。
○(蝦名清悦委員長) 農業経営課長吉田良一君。
◎(吉田農業経営課長) 品目横断的政策における対象農家についてでございますが、認定農業者のほか、一定の要件を満たす集落営農が基本とされておりまして、その具体的要件などについては、現在、国において検討中と聞いており、現時点において、その具体的内容の見込みを立てることには難しいものがございます。
 なお、参考までに申し上げますと、昨年の国の審議会の検討資料におきましては、規模要件については、水田作経営では、米政策改革における担い手の要件を前提とし、具体的な要件を設定すべきではないかというふうにされているところでございます。
◆(金岩武吉委員) 日本型直接支払い制度は、今年3月に策定された新たな食料・農業・農村基本計画の柱で、2007年度から実施されることになっております。
 担い手農家をめぐっては、道内に多い大規模農家への支援重点化を目指す農水省に対し、小規模農家の切り捨てにならないかと反発する農業団体や与党族議員の動きもあって、具体的な基準決定は先送りにされてきた経過があります。
 経営規模が大きく、専業農家の多い本道がこれからも我が国の食料供給基地として発展していくためには、できる限り本道の実情が反映される農業政策が展開されるよう国に強く申し入れをしていくべきと思いますが、道としてはこれまでどのような申し入れを行ってきたのか、伺います。
 また、国の動きや考え方をどのように受けとめているのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 国への申し入れなどについてでございますが、本道農業・農村が今後とも我が国最大の食料供給地域として持続的な発展を図っていくためには、専業的な農家を中心とした、多様で体質の強い農業経営を確立していくことが大事だと考えているところでございます。
 このため、道といたしましては、品目横断的対策の対象者については、認定農業者など、農業で生計を立てる主業的な経営体を基本に、野菜・花卉などとの複合経営に配慮することなど、本道の実情が十分反映されるよう、あらゆる機会をとらえ国に提案してきたところでございます。
 この対策の具体的な内容が今月中にも明らかになると考えておりますので、引き続き農業団体と連携しながら国に働きかけてまいりたいと考えております。
◆(金岩武吉委員) 第3次小泉内閣はこれまでと同じメンバーであり、先ほど申し上げましたとおり、農家の具体的要件を決める方針は10月ということであれば、時間がほとんどありません。
 道の考え方は既に固められているものと思いますが、もし国の考えに道と大きな違いがあるとすればどのように対応するのか、伺います。
◎(吉田農業経営課長) 担い手農家の考え方についてでございますが、この対策の具体的な内容が明らかになった時点で、その内容を十分検討しまして、必要があれば、本道の実情が十分反映されるよう国に働きかけてまいりたいと考えております。
◆(金岩武吉委員) 昨年10月、道と北海道開発局が道内販売農家5万4000戸を対象に行った農業経営の意向に関するアンケート調査結果の概要がまとめられたと聞いていますが、その中で、現在、主業農家4万2000戸の6割程度となる2万6000戸を占める認定農業者に関する調査結果はどのようなものであったのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 農政課参事加藤聡君。
◎(加藤農政課参事) アンケート調査についてでございますが、道は、農業者の今後の経営動向などを把握するため、北海道開発局と共同で、道内の販売農家5万4000戸を対象としてアンケート調査を行い、本年8月に調査結果を取りまとめ、公表したところでございます。
 この調査では、回答がありました約2万4000戸のうち、51.7%の農家が既に認定農業者になっており、また、今後、認定農業者になるつもりとした農家が6.9%いる一方で、認定農業者になるつもりがないと回答した農家も18.3%おります。
 その理由のうち、認定農業者としての要件を満たせそうにないという回答が全体の58.8%を占め、最も多かったという結果になってございます。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) 道は、年間所得が少ないことなどから認定を受けられない農家については、基礎体力の向上を図る対策を打ち出す必要があると考えるのでありますが、これらの農家を認定農家につなげる具体的施策があるのかどうか、伺います。
 また、このような年間所得目標が、本州等の農家との比較で果たしてバランスがとれたものと理解できるのかどうか、見解を伺います。
◎(吉田農業経営課長) 認定農業者の育成確保などについてでございますが、道といたしましては、担い手の育成確保を図るため、現在、関係機関・団体で構成する北海道担い手育成総合支援協議会を通じまして、地域水田農業ビジョンに位置づけられました担い手など、今後育成すべき農業者に対し、経営規模の拡大や高収益作物の導入などといった経営改善計画の作成支援に努めますとともに、認定の基準となる所得目標などを定めました市町村基本構想の見直しを指導しているところでございます。
 また、この所得目標については、国が、それぞれの地域における他産業従事者の生涯所得などに即して、客観的な算定手法により設定するよう指導しておりますので、経済的・社会的諸条件により差はありますものの、府県とのバランスは保たれているというふうに考えております。
◆(金岩武吉委員) いずれにしても、全国一律のやり方で北海道の農業を考えられたときに、大変な思いをするのは北海道の農業なのです。その部分を踏まえて、大変でしょうけれども、しっかりと国と議論をしてもらいたいと思っております。
 次に、中山間地域等直接支払制度についてですが、本会議でも各会派から質問が出ました。財政事情が極めて厳しい状況にあることは承知しておりますが、道の考え方が市町村の意向に先んじて示され、十分な説明が不足していることは否定できないと思います。
 各会派に示された道の答弁を総合すると、答弁には多少ニュアンスの違いがありますが、地域の要望を十分把握する、厳しい財政事情を勘案しながら、耕作放棄のおそれの高い急傾斜地を優先するなど、対象農用地の重点化を図る、国に対しては地財措置の充実を要望するなど、道としては、これらの点を踏まえ、制度の趣旨が達成されるよう取り組んでいくとのことであります。
 直接支払い制度の実施市町村数や集落協定数と参加者数も年を追ってまだ若干伸びるという気配はうかがわれますが、17年度当初予算の範囲で抑え込むことには慎重な配慮が必要であると考えます。市町村との連携など、今後の対応も含め、農政部としての見解を伺います。
◎(佐藤農政部長) 中山間地域等直接支払制度についてでございますが、本制度は、平成17年度から新たな対策としてスタートしたところでございます。
 道といたしましては、中山間地域の振興にとって重要な施策であると認識しており、実施に当たりましては、地域要望の把握に努めるとともに、厳しい財政事情を勘案しながら、耕作放棄のおそれが高い急傾斜地を優先するなど、対象農用地の重点化を図ったところでございまして、要望量のおよそ97.6%の充当率となる見込みでございます。
 今後とも、制度が目指す趣旨が達成されますよう、市町村との連携を強めながら、適切に対処してまいる考えであります。
 以上です。
◆(金岩武吉委員) 次に、テーマが今までとはちょっと変わりますけれども、女性農業者等の活動促進について質問させていただきます。
 道内の女性農業者は、農業就業人口の49%、約半数を占めており、特に近年は農業経営や地域づくりで重要な役割を果たしております。
 道の調査によりますと、年間200日以上農業に従事する割合は83%であり、農作業時間も、農繁期には9時間以上が73%、農閑期でも6時間以上が過半数を占めております。
 女性が担当している作業は、雇用管理や作業日誌、簿記記帳のほか、農作業計画や作物の栽培管理、収穫作業の補佐的な役割も担っております。
 このような女性の活動は、従来の作業内容と大幅に変わっているものかどうか、また、女性の農業活動への参加を道としてはどのように受けとめているのか、まず、ここのところから聞いていきます。
◎(吉田農業経営課長) 女性農業者の活動実態についてでございますが、平成15年に実施しましたアンケート調査では、雇用管理、簿記記帳といった経営管理業務を担う女性農業者が全体の4分の1を超えておりまして、従来、農作業などの補完的役割が主だった状況から考えますと、活動の幅が広がってきております。
 女性農業者が生き生きと農業生産や経営管理に積極的に参画するとともに、地域におけるグループ活動や、地域振興に向けたさまざまな取り組みを進めることは、地域農業の発展や活力ある農業づくりを進めていく上で極めて重要であると考えております。
◆(金岩武吉委員) 農作業に従事する女性の割合が増加している反面、経営方針決定への参画状況はいま一つの感じがしないでもありません。というのも、この調査では、女性が経営方針に主体的な意見を述べているというのは4割以下で、4割から5割は、経営主に相談されたときだけ意見を述べるにとどまっているところであります。道としてはこれをどのように分析されるのか、御意見をお聞かせください。
◎(吉田農業経営課長) 経営方針決定への参加状況についてでございますが、専業的な農業経営が大部分を占める本道においては、これまで、女性は補完的労働者として従事することが多く、女性が主体的に意見を述べることを控える傾向にありましたが、最近は、簿記記帳や経営管理技術を積極的に習得する女性農業者が増加していることや、女性の経営面での役割を明確に規定する家族経営協定を締結する農家がふえていることなどから、女性が経営方針の決定に参画する事例は着実にふえているものと考えております。
 本道の農業経営が持続的に発展するためには、経営のパートナーとしての女性農業者が責任ある立場で活動していくことが大切でありますので、道としましては、経営方針の決定に参画されるよう、一層促進してまいりたいと考えております。
◆(金岩武吉委員) 農業経営方針への参画として取り上げられている内容には、資金運用、資金借り入れ、新規投資、営農計画といった農業経営にとって極めて重要な内容も含まれているので、今後、経験を積み重ねていくことで次第に参画範囲が広がっていくものと考えますが、道としては、このような調査を試みたことは何か特定の調査目的があったのでしょうか、お聞かせください。
◎(吉田農業経営課長) 道の調査目的についてでございますが、農村地域における男女共同参画社会の実現を図るため、平成11年に策定をしました北海道農村パートナーシップ実践活動計画の達成状況を把握することを目的としまして、全道1000名の女性農業者を対象に調査を実施したものでありまして、女性農業者の経営への参画や社会参画を促進するための基礎資料として活用しております。
◆(金岩武吉委員) それでは、社会参画の支援対策について伺いますが、最近、女性の社会参画が大きな課題として取り上げられております。
 農業の分野でも、農協の女性理事、農業委員会の女性委員、農村女性等のグループ結成等、女性の社会参画が見られますが、平成11年3月に道が策定した北海道農村パートナーシップ実践活動計画の定めた社会参画の主な目標数値に比べ、既に目標値を達成しているものがある反面で、今後努力を要すると思われるものもあります。道としては目標達成のためどのような支援対策を進めていくのか、伺います。
◎(吉田農業経営課長) 女性農業者の社会参画についてでありますが、道としましては、多様な担い手が生き生き活躍する農業・農村を実現するため、農村人口の半分を占める女性の社会参画を進めていくことが極めて重要であると考えております。
 このため、北農中央会や農業会議と推進連絡会議を設置しまして、具体的な目標数値の達成に向けて、先ほど申し上げました調査データなどを活用しながら、地元の関係機関・団体に働きかけているところでございまして、今後とも女性の社会参画の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。
◆(金岩武吉委員) 起業化の促進についてですが、近年、道内の各地において、地元の農産物や加工食品の販売、レストランや旅館、これらの施設を取り込んだグリーン・ツーリズムの普及促進などに活躍する女性活動家が見られることは大いに結構なことであります。
 道として、女性起業家の事業活動を側面から支援し、農村女性による起業化を促進することについてどのように考えておるのか、部長の見解と抱負を伺います。
◎(佐藤農政部長) 女性農業者による起業化についてでございますが、女性農業者が元気に活動されることは、男性にも刺激となり、農業・農村が活気づく、そのように思います。
 道内では、これまで、農産加工やファームイン、直売所の開設など、起業する女性農業者が着実に増加しております。こうした女性農業者の取り組みが、経営の複合化や多角化による農業経営の体質強化、さらには都市との交流による地域の活性化などの効果をもたらしますので、今後とも、道といたしましては、こうした地域の特色を生かした女性農業者の起業に向けた取り組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) 最後に、女性農業者等の活動促進について私なりの意見を申し上げたいと思います。
 平成11年に策定された北海道農村パートナーシップ実践活動計画は、先ほど説明いただいたとおり、農村地域における男女共同参画社会の実現を図るためのものであります。高橋知事も、道内経済活性化のため、女性経営者誕生を目指し、さまざまな施策を進めておられますが、農業部門においても積極的に推進していただきたいと思います。
 開拓の厳しい時代から今日の北海道農業の発展を陰で支えてきた女性の力には大きなものがあります。先ほど申し上げましたように、最近では、道内でも女性起業家あるいは事業家が誕生しております。21世紀の北海道農業にとって、女性がより積極的な農業活動を展開できるよう必要な条件整備を一層強化していくことは、魅力ある農村づくりにとってもとても大事なことだと思います。
 そのためには、道と農協や中央会、ホクレンなどと女性の人事交流を積極的に進めていくことはもとより、また、女性に限ることではありませんが、中央会やホクレンなどと地元農協との交流を積極的に働きかけることも大事なことと考えますので、意見として申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。
○(蝦名清悦委員長) 金岩委員の質疑は終了いたしました。
 稲津久君。
◆(稲津久委員) 農政上の諸課題について議論をさせていただきます。
 本年12月に香港で開催予定の第6回閣僚会議に向けて、各国各交渉グループ間の協議が本格化されるWTOの問題、また、国内においては、本年3月に閣議決定された新たな食料・農業・農村基本計画を受けて、現在、品目横断的政策における担い手の範囲のこと、BSE対策、それから、消費者の求める食に対する安全、安心への対応、さらに、担い手の減少や高齢化の進行、このほかに、稲作経営の悪化ですとか、地産地消を初めとする消費の拡大、あるいは食育の充実と、さまざまな課題を抱えているのが我が国の農業の現状である、こんなふうに考えます。
 このような中で、道においても、さきの国の基本計画を受けて、今後の新しい北海道農業・農村づくりに向けた取り組みが始まろうとしておりまして、以下、順次、基本的な方策などについて伺ってまいります。
 まず、部長にお聞きしますが、さきに国が定めた新たな食料・農業・農村基本計画について、どのように受けとめて、どう評価されているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
 また、国は、現在、その柱となる品目横断的政策の具体的な仕組みなどの年内の策定に向けて取り組まれている、このように承知しておりますが、道としてこれまでどのような要望・意見を申し述べて、そして、それが新計画にどの程度反映されているというふうにお考えなのか、あわせてお答えをいただきたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 食料・農業・農村基本計画についてでございますが、この基本計画は、農業・農村を取り巻く情勢の変化を踏まえ、今後10年程度を見通した農政改革の方向づけを行うものと受けとめておりまして、これに基づき施策が推進されることによって、担い手の育成確保や農地の利用集積、さらには効率的・安定的な農業経営の確立などが加速されることを期待しているところでございます。
 また、計画の策定に当たりましては、道として、品目横断的政策など新たな経営安定対策について、農業で生計を立てる主業的な経営体が意欲を持って営農に取り組めるよう、実効ある直接支払い制度の創設を政策提案してきたところでありますが、これらの内容については、基本計画の中におおむね反映されたものと考えているところでございます。
◆(稲津久委員) 次に、ビジョン21との整合性について伺います。
 道は、平成16年3月に北海道農業・農村ビジョン21を策定いたしましたが、それには、食、環境、人、そして地域をキーワードに、今後10年間の21世紀の本道農業を担う農業者の方々が夢を持てる農業・農村の将来像と、それを実現するための基本的な取り組み方針が示されております。あわせて、アクションプランも策定されておりますが、これらの計画と国の基本計画との整合性についてどのように考えているのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 農政課参事加藤聡君。
◎(加藤農政課参事) ビジョン21との整合性についてでございますが、北海道農業・農村ビジョン21は、消費者と生産者との信頼関係を基本に、食、環境、人、地域といった四つの視点に立ちまして、本道農業・農村の将来像と取り組みの基本方向を明らかにしたものでありまして、また、あわせて策定いたしましたアクションプランには、平成16年度から3カ年の間に道が重点的に取り組む食の安全、安心の確保や、地産地消の推進、クリーン・有機農業の推進、認定農業者や農業生産法人の育成、地域資源を生かしたアグリビジネスの振興などの具体的な施策が示されております。
 一方、食料・農業・農村基本計画は、今後10年程度を見通した国の施策の方向づけを行うものでありますが、食の安全と消費者の信頼の確保や認定農業者など担い手の積極的な育成確保、品目横断的政策など新たな経営安定対策の確立、農業環境、資源保全施策の確立などが盛り込まれており、これらの施策は、ビジョン21で明らかにした本道農業・農村の将来像やアクションプランに示しました施策の方向と基本的に一致しているものと認識しております。
 以上でございます。
◆(稲津久委員) 国における新計画の中で特筆すべきことの一つに、食料自給率の問題があります。これは今議会でもいろいろ御議論になったところですけれども、現在40%の国内食料自給率を今後45%に向上させることを目標に取り組むことが示されたところですが、改めて伺いますけれども、このことについてどのような所見をお持ちなのか。
 それから、道は、さきの我が党の代表質問に対して、この新計画を受けて、道としても、今後、作物別の生産目標などを策定する、こんなふうに答弁をいただきましたけれども、では、具体的にどのように取り組まれようとしているのか、この点についてお示しをいただきたいと思います。
◎(加藤農政課参事) 食料自給率の目標についてでございますが、中長期的には世界の食料需給の逼迫が懸念される中で、国民の多くが将来の食料供給に対しまして不安を感じていることなどから、食料消費や農業生産における課題が解決された場合に実現可能な水準として45%という食料自給率目標が設定されたところでありますが、その目標を達成するためには、行政はもとより、農業者や消費者、食品関連産業など、関係者が一体となった取り組みを進めていくことが重要であると考えております。
 このため、道といたしましては、国の基本計画を踏まえ、北海道における生産努力目標を主要品目ごとに策定し、その目標の達成に向けて、本年度策定いたします第3期北海道農業・農村振興推進計画の中に具体的な施策を盛り込み、農業団体などとも連携しながら、需要に応じた農業生産を拡大するための取り組みを一層推進するなど、我が国最大の食料供給地域として食料自給率の向上に最大限寄与してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(稲津久委員) それから、この新しい計画では、これまでにない品目横断的な経営安定対策が掲げられておりますが、現在、国において細部を検討中、このように承知をしております。
 そこで、この制度について道としてどのような見解をお持ちなのか、また、本道の農家経営にどのような効果が期待できるとお考えなのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
◎(佐藤農政部長) 品目横断的政策についてでございますが、現在、国において検討されているこの対策は、WTOにおける国際規律の強化に対応するため、諸外国との生産条件の格差を補うための支援などを内容とするものであり、専業的な農家を中心としました、多様で体質の強い農業経営を育成していく上で極めて重要なものと考えているところであります。
 この対策の対象者など具体的内容につきましては、御指摘のとおり、現在、国において検討中であり、今月中にも明らかになると考えておりますが、いずれにいたしましても、認定農業者など、農業で生計を立てる主業的な経営体が意欲を持って営農に取り組める対策となることが重要でありますので、道といたしましては、引き続き、農業団体と連携しながら、本道の実情が十分反映されるよう国に求めてまいる考えであります。
◆(稲津久委員) 次に、農家経営の改善方策について伺います。
 先ほども御紹介がありましたけれども、北海道と開発局が道内農家に経営状況のアンケートを実施し、その報告があったところですけれども、過去5年間で経営状況が悪化したと答えた農家が52%と、過半数を占める結果でございました。特に稲作は、75%が悪化したというふうに答えがありまして、厳しい現状が浮き彫りになったところです。
 農家経営の改善を図るためには、単収を上げるとか、品質を向上させるとか、それから、もちろん、生産費を軽減させるとか、こういったことはある意味ではもう明快になっているのですが、なかなかそうならないのが現状であると。このことを実現するために、今後、支援方策を含めて道はどのような取り組みをしようとしているのか、この点について伺います。
○(蝦名清悦委員長) 農業経営課長吉田良一君。
◎(吉田農業経営課長) 農家経営の改善についてでありますが、国際化の急速な進展など、本道農業を取り巻く環境が大きく変化する中で、経営の安定的な発展を図っていくためには、品質の向上や生産コストの低減に、より一層努めていくことが重要と考えております。
 このため、道としましては、今後とも、農業機械・施設の効率的利用や生産基盤の整備などの推進はもとより、良食味な優良品種や省力栽培といった低コスト安定生産技術などの開発普及、さらには、法人化の推進や経営を支援する地域農業のシステムづくりなどについて積極的かつ効果的に取り組んでまいりたいと考えております。
◆(稲津久委員) 次に、パワーアップ事業について伺いますけれども、今御答弁もいただきましたが、農家経営の安定化を図るために生産基盤の整備なども確立していくことが必要であると答弁がありました。
 それは、当然、必要不可欠なのですけれども、その意味で、パワーアップ事業の継続ということを多くの農民の皆さんが期待しておりますし、私も、これは引き続き実施をしていくべき、こういうふうに強く思っております。
 私の住んでおります地元でも、この点についてはぜひとも継続願いたいと再三にわたる要望もいただいておりまして、ストレートにお聞きしますけれども、このパワーアップ事業について、引き続き実施をしていくことが必要と思いますけれども、いかがでございましょうか。
 それから、農産物の価格の低迷などによって、より低コストで小回りのきく基盤整備の手法ですとか、地元の裁量が認められるような制度についてもかなりお声をいただいております。道としてどのように取り組まれるのか、この2点をあわせて伺います。
◎(佐藤農政部長) 基盤整備事業についてでございます。
 道は、市町村と連携しまして、農家負担の軽減を図りながら、平成8年度から本年度までの10年間にわたって生産基盤の整備を積極的に進めてきたところであります。
 農作物の生産コストの低減や安定生産を図るためには、計画的に生産基盤の整備を推進していく必要があるので、その効果的な方策について検討してまいりたいと考えております。
 また、生産基盤の整備に当たりましては、工事コストの縮減はもとより、地域の意向を十分に把握しながら、暗渠排水の深さや間隔を決めるなど、地域それぞれの土地や営農条件に応じた弾力的な整備に今後とも努めてまいりたいと考えております。
◆(稲津久委員) このパワーアップ事業については、今回の本会議でも、代表質問、一般質問で議論があって、予算委員会でも私も今議論させていただいているのですけれども、部長の御答弁は、今後について検討してまいるというような御答弁で、もう一歩踏み込んでの御答弁をいただきたいなと思ってはいるのです。
 私の前にも御質問されまして、同じ答弁ですから、恐らく、これ以上聞いても、現段階ではこれ以上の御答弁はなかなかいただけないかなと思いますけれども、その上で言わせていただきますが、土地改良による生産率の向上というのは、これはいろんな調査の中で相当明確になっているわけでございまして、道議会でも、何回か、そのことについての質問の中での御意見や、農政部の方からのこれについてのある程度の説明もあったというふうに承知しております。
 例えば、昭和50年と比較しますと、土地改良によって、米が18%ぐらいとか、麦は36%か37%ぐらい生産率が上がったという報告も具体的にありまして、このことはもう既に御承知おきだと思うのですけれども、それ以外に、土地改良をすることによって経営改善につながっていくのだという農家の方々の御意見というのはもっともな話であって、その上で負担率の軽減をしてきたということを考えていきますと、私は、このパワーアップ事業の継続というのは、先ほどの御答弁にも一部ありましたけれども、農家経営の改善には相当な効果がある、こんなふうに思っておりまして、ぜひとも事業継続をしていただきたい、このことを強く申し上げておきます。
 これに関連して、次の質問に移らせていただきますが、中山間の直接支払い制度についてなのです。
 このことは、今定例会で、先ほど金岩委員の方からも御質問がありました。制度の前期対策が終了した今、どんな成果が上がったと考えておられるのか、この時点でどのような課題が見えてきたのか、それから、今後始まる次の対策についてどう改善しようとしているのか、以上をあわせてお尋ねいたします。
◎(佐藤農政部長) 中山間地域等直接支払制度についてでございますが、前期対策の成果につきましては、集落内におけるコミュニケーションが活性化するとともに、機械の共同利用や農用地の適正管理などの共同作業の実施によって、連帯意識の醸成が進み、耕作放棄地の発生防止や農業生産活動の活性化、農業・農村の多面的機能の確保などの成果が上がっているものと認識しているところでございます。
 しかし、地域の特性を生かした集落活動のあり方に対する意識の向上や共同取り組み活動の目標の明確化、情報発信、交流活動を通じた一般住民への理解の促進などの課題もあるものと考えております。
 道といたしましては、本年度から始まる新対策において、地域のより主体的な取り組みを推進する観点から、これまでの実施状況を踏まえつつ、優良事例集の作成やホームページを活用した情報発信を行うなどして、地域の取り組み活動がより効果的に行われるよう、市町村と連携しながら支援してまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(稲津久委員) 中山間のことですけれども、私も、農家の方々から相当苦情をいただいております。
 当初は個人配分の意識が農業者の方も相当強かったのですけれども、この5年間の取り組みの中で相当変化してきている。部長も今御答弁なされましたけれども、それは何かというと、集落的な共同取り組みについて相当力を入れるようになってきて、その成果を農業者の方も実感できるようになったというお声をたくさんいただいています。
 水路を管理したり、シカのさくを取りつけたりとか、それはほんの一例ですけれども、今お話があったように、集落的な意識の醸成というのは相当高まってきた。そういう効果があったというのは事実でございまして、その中で大事なことは、単年度の事業というふうに農業者の方が考えなくなってきた。今、農業経営は本当に厳しいですから、そうなってくると、今申し上げました水路のいろんな管理とか、そういうことについて複数年度で取り組もうとしている、そういう方が実際に大勢いらっしゃいまして、そういう中で、例えば、ことし、来年、再来年と事業計画を立てていた。集落の中でも話し合いをしていた。ところが、ことしになって予算縮減ですよというお話が出てきた。そうしますと、この集落の農業者の方々にしてみますと相当なダメージを受ける。
 それからもう一つは、これも御承知おきのことですけれども、転作に対する政策的な誘導効果も大きかったというふうに思います。例えば、お聞きしますと、ハウスなどの更新には使えないけれども、もう1棟ハウスを建てて、少しつくってみようじゃないかというお考えもあったところなのですけれども、今後どうするかというふうにお考えの方もいらっしゃる。私は、こういうことから考えていきますと、この中山間については、政策的な誘導効果というのが非常に大きいと。
 それから、意欲のある担い手の方々を中心に、集落での取り組みというのが相当進んできている。ところが、そのやさきに予算の縮減ということが出されると、これは、やはり、部長、思うのですけれども、出ばなをくじかれるというか、そういうことだと思います。
 先ほどのパワーアップ事業の継続のこともそうなのですが、要望が多いわけです。ですから、財政の立て直しというのは我々もわかりますけれども、ただ一律に予算縮減とか、そういう考え方ではなくて、やはり、何というのですか、めり張りのある予算や施策の執行というのがまさに農政部に今問われていることではないかなというふうに思うわけでございます。
 したがいまして、ぜひ、この中山間の取り組みについても、もっともっと農業者の方々の御意見を聞いていただきたい、そのことを強く申し上げておきたいと思います。
 次に移ります。
 次は、農業試験場等についてなのですけれども、消費者が求める安全、安心で良質な農産物を安定的に供給する仕組みを構築するためには、まず何よりも、栽培方法を初めとした農業者のニーズに合った技術革新とスピード感のある研究開発、普及、これが極めて重要と考えます。
 このことは、道立中央農業試験場などの試験研究機関を中心に研究して、普及組織を挙げて取り組まなければならない重要な課題ですけれども、研究開発すべきテーマの設定に当たっては、地域農業の課題ですとか農家の要望などをどのように取り上げて、また、どのように対応されているのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 技術普及課長羽貝敏彦君。
◎(羽貝技術普及課長) 研究開発のテーマについてでございますが、道では、本道農業の振興を図るため、地域の自主性、独自性を生かしながら、消費者の求める安全、安心で良質な農産物を安定的に生産する取り組みを積極的に支援しているところでございます。
 こうした地域の取り組みを推進する上で、試験研究の果たす役割は大変重要であり、生産現場の実態を踏まえた、地域のニーズに的確に対応した技術開発が必要と考えてございます。
 このため、試験課題の設定に当たりましては、毎年、各地域ごとに研究ニーズ検討会を開催いたしまして、生産者や農協、市町村などの関係機関・団体の方々から直接要望をお聞きしますとともに、こうした要望につきまして、緊急性や重要性といった観点から検討し、研究に着手しているところでございます。
◆(稲津久委員) 農業試験場について、地域の農業者や関係者の一部からは、何をしているのかがわからない、役所的で、地域の求める研究課題の結果が出るまでに時間がかかるといった声も聞かれますけれども、地域が求める研究課題に、よりスピード感を持って対応すべきと考えますが、現状はどの程度かかっているのか、また、どのように改善しようとされているのか、伺います。
◎(羽貝技術普及課長) 技術開発に要する時間などについてでございますが、地域の要望把握から、それを試験課題として決定するまでに約1年間、また、研究に着手してから、品種開発の場合では10年程度、栽培技術では3年から5年間を要しているところでございます。
 技術開発につきましては、信頼性を確保する上から、数年間にわたる試験データの積み重ねが必要となりますが、DNAマーカーの活用や葯培養といった品種の開発期間を短縮する先端技術の開発、あるいは大学や民間企業との共同研究に取り組むなど、地域からの要望にできるだけ早くこたえられますよう、研究期間の短縮に取り組んでまいります。
◆(稲津久委員) 先日、普及事業見直しの基本方向と、18年度から計画する農業試験場研究基本計画ですか、その概要の説明をいただきました。
 私は、独立行政法人への移行を含めて、一連の構造改革に異を唱えるものではありません。ただ、その上で何よりも大事なのは、先ほど私が質問の中で申し上げさせていただいたように、農家あっての農業試験場ですから、今御答弁いただいたことをより実効性のあるものにしていただくよう、地域の要望におこたえしていただくよう、このことを要望させていただきます。
 次に行きます。
 次は、消費や販路の拡大についての質問なのですけれども、農産物の需要拡大を図るために、地産地消を初めとする消費拡大とともに、本州を初め、中国、アジアなど、世界に向けた農産物の販路拡大などに積極的に取り組むべきと考えますが、道としては具体的にどのように取り組まれるのか、伺います。
 それから、出荷時期の異なる国内複数産地間の連携ですとか、道内における水産地域との連携など、いわゆる売る側、買う側に立った、より具体的な取り組みが求められていると考えますが、いかがでしょうか。
○(蝦名清悦委員長) 農政部参事監高橋英明君。
◎(高橋農政部参事監) 販路拡大の取り組みについてでございますが、道では、平成9年度から、農業団体、経済団体、消費者団体などで構成する北の大地のめぐみ愛食運動道民会議において、安全で安心な道産食材を道民みずからが積極的に活用する取り組みを進めてきているところでございます。
 昨年度からは、購買行動に直接結びつく運動として、毎月第3土曜・日曜を「愛食の日」に制定し、「どんどん食べよう道産DAY」のイメージロゴを使用して、スーパーやデパート、流通関係者の御協力もいただきながら、その普及啓発に努めてきております。
 また、道内外の消費者を初め、量販店や総菜業者などを対象とした北海道米や牛乳などの道産食品のPRを実施しております。
 ことしは、輸出の拡大に向けて、今後、台湾において、テスト販売、北海道食品フェアの開催を予定しております。
 御提言いただいた国内複数産地間の連携などに関しましては、道内の一部の農協において、量販店などへの販路拡大のために、他の県の農協と連携して、年間を通じた商品供給に努めている事例もございます。
 また、近隣の漁業協同組合とタイアップしてイベントを開催するなど、地域段階における具体的な取り組みが見られております。
 道といたしましても、これらの取り組みに関する情報提供などを通じまして、今後とも、生産者みずからによる積極的な取り組みを促してまいります。
◆(稲津久委員) 地産地消ですとか道内農産物の販路拡大について、最近、道は農政部を筆頭に積極的に取り組んでいる、この点については私は評価をしております。
 ただいまも御答弁いただきましたけれども、「道産DAY」のイベントですとか、愛食弁当コンクールですか、さらに、安全、安心の食の北海道ブランドづくりのための「YES!clean」表示制度と、大変注目をされてきているというふうに思います。
 それから、フォーラムで御説明をいただきましたけれども、最近、食の安全推進室が、食育を初め、スローフードの運動を拡大しようとして一生懸命取り組んでいる。私もこのフォーラムに参加をいたしましたけれども、一般参加者というのは大半が消費者でございまして、主婦層です。この食の安全推進室を中心とした取り組みついて相当高い評価の声がありました。
 私は、こういった取り組みについては、今後の北海道農業の重要な視点でありますし、道が先頭を切って取り組んでいくことによって、さらに地域でいろいろな自主的な運動が広がってくる、こんなふうに期待をしております。
 次に行きますけれども、ファームインなどの取り組みについて伺います。
 十勝支庁管内を初め、今日では、全道的にもグリーン・ツーリズムの進展に対応し、ファームインなど、アグリビジネスといった新分野に積極的に取り組まれる生産者がふえております。
 我が会派でも、先般、十勝管内のファームインなどを視察いたしまして、状況を把握させていただくとともに、生産者の方々からの要望もいただいたところですが、こうした取り組みについて道内の現状はどうなっているのか、それから、農業と観光を結びつける上からも、今後、重点的なてこ入れをすべきと考えますが、どう対応されるのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 食の安全推進室長東修二君。
◎(東食の安全推進室長) アグリビジネスの取り組みについてでございますけれども、道が実施しました調査によりますと、平成16年度におきまして、ファームインが46件、ファームレストラン78件、乗馬体験57件、観光農園262件、直売所961件、農産物加工275件、産地直送431件となってございます。延べ2100件程度の取り組みが見られたところでございます。
 こうしたアグリビジネスの取り組みにつきましては、経営の多角化による所得の確保あるいは地場農産物の消費拡大、地域における雇用の創出などにつながるほか、本道農村の魅力を高めることによりまして、観光産業にも大きく寄与するものと考えております。
 道といたしましては、これまで、平成15年4月に策定しましたアグリビジネス振興方針に基づきまして、マーケティングなどの専門家が相談・指導を行うアグリビジネス移動教室の開催や、意欲的な農業者を対象としたモデル育成などを実施してきたところでございます。
 今年度は、成功事例に関するさまざまなケースを集約・体系化し、アグリビジネスのステップアップを図るために、繁盛店の法則作成事業を実施することとしておりまして、今後とも、関係各部との連携を密にしながら、ファームインを初めとするアグリビジネスの一層の振興に努めてまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(稲津久委員) ただいま御答弁いただきまして、これらの取り組みというのが相当拡大してきていることがよくわかりました。
 新たな農業経営の一つの方策として、こういった取り組みも時代にマッチしてきたなと、こんなふうに思っておりますけれども、その上であえて一つだけ申し上げたいと思うのですけれども、先日、我が会派で視察に行きまして、このアグリビジネスに取り組む経営者の方から、こうしたビジネスに対応する道の相談窓口をぜひ農政部に一本化してほしいというお話もありました。
 というのは、こういうビジネスをやるときに、例えば、消防法ですとか、保健福祉部所管のものですとか、どこの窓口に行ったらいいのかということで、アグリビジネスの先駆者の方々は相当苦労したというお話もいただいております。
 したがいまして、質問いたしませんけれども、ぜひ、各部と連携をとっていただいて、このアグリビジネスの振興に取り組んでいただくよう要望をさせていただきます。
 次に、米問題について数点伺ってまいります。
 まず、本年の作況についてですけれども、ことしは豊作で味もいいと各農家が声を一にしております。
 そこで伺いますけれども、作柄や品質はどのような見通しになるのか、また、豊作ゆえに、ことしは16年産を下回る米価を心配する声も聞かれるのですけれども、現在の価格と稲作経営の状況について伺います。
○(蝦名清悦委員長) 農産振興課参事吉川孝志君。
◎(吉川農産振興課参事) 本年産の米の作柄や品質についてでございますが、本年産の水稲につきましては、好天に恵まれましたことから、北海道統計・情報事務所によります9月15日現在の作柄は、全国で102のやや良、北海道で109の良となっております。
 品質につきましては、登熟期間の積算温度及び日照時間が十分に確保されましたことから、粒の肥大も充実もよく、食味のよい米の出荷が見込まれてございます。
 一方、本年産米の価格につきましては、北海道米の初上場となりました9月20日、22日の第3回の入札では、「きらら397」「ほしのゆめ」ともに60キログラム当たり1万2200円となっておりまして、16年産の同期より800円程度、また、16年産の最終取引より500円程度下回る結果となったところであります。
 これは、本年産の豊作が見込まれます中にありまして、卸業者におきましては、過年度の在庫を抱え、当面、様子見の状況となっているものと認識をしておりますが、こうした価格水準で推移しますと、稲作経営には厳しいものと見込まれますので、稲作所得基盤確保対策や担い手経営安定対策が円滑に行われますよう努めてまいりたいと考えてございます。
◆(稲津久委員) 豊作ゆえの悩みということなのですけれども、さきの報道によりますと、全国的にも本年産米のできがいいと。そのことから、過剰米を主食以外に回す国の集荷円滑化対策が昨年からの米政策の導入以降初めて発動される、こういう見込みにあると承知をしております。
 米どころである私の空知管内の稲作農家からも、米の価格が維持されるなら仕方ない、それから、農家の誇りや生産意欲には決してつながらない、さらには、本当に価格維持になるのか、こういった厳しい意見も多数寄せられております。
 本制度について道としてはどのような見解をお持ちなのか、それから、本年の見通しと稲作経営に及ぼす効果等についてどう認識されているのか、お答えをいただきたいと思います。
◎(吉川農産振興課参事) 集荷円滑化対策についてでございますが、この対策は、新たな米政策のもと、生産調整では対応できない豊作による過剰米を主食用から区分しまして、飼料用などに振り向けることにより需給の均衡を図るものであり、稲作経営の安定にとりまして重要な対策であるものと認識をしております。
 また、本年の集荷円滑化対策につきましては、具体的には国の統計・情報事務所によります10月15日現在の作況指数が101以上の場合に発動されることとなりますが、現時点では、その可能性が高い状況にございます。
 この対策により、区分出荷される米につきましては、60キログラム当たり6000円程度が交付され、さらに、主食用米価の低下を抑制する効果が期待されますことから、経営の安定に寄与するものと考えてございます。
◆(稲津久委員) 今御答弁いただきまして、この制度については稲作経営の安定に寄与するという御答弁がありました。私は、本当にそうなのかなというふうに思うのです。
 この制度は、御存じのとおり、あくまでも自主的な需給調整制度というふうに承知しておりまして、専業農家の多い北海道では加入率が97%ぐらいです。ところが、全国では68%ぐらいの加入率です。さらに、本州では地域によってまだ低い加入率になっている。
 こういうことを考えていきますと、これは農家の方々はよく言われるのですけれども、果たしてこの制度は本当に改善に寄与していると言えるのかどうか。本州の未加入の農家の方々の出荷が逆に米市場に値崩れを起こしている、こういう声も随分たくさん聞かれるのです。私は、今御答弁いただきましたけれども、一様に米価の低下抑制効果ありと言い切れるのかなというふうに強く思います。
 問題は、北海道は加入率が97%で、本州は70%を切っているという現状を踏まえたら、道としてもぜひ国に対して引き続きこの制度の加入などを求めていくべき、こういうふうに私は思います。あえて質問するというわけではありませんけれども、このことも強く要請させていただきます。
 次に行きます。
 次に、作物別、地域別の農家経営状況について伺ってまいります。
 本道では、十勝、それから網走などの酪農・畑作経営などは比較的安定した所得を確保しているものの、空知、そして上川を初めとする稲作主体の経営は極めて厳しい状況にある、こういうふうに承知をしております。
 これは、初めの方でお話しした道と開発局のアンケート調査でももうはっきりとしておりますけれども、稲作は、悪化が75%に対して、酪農は、よくなったが25%で、悪化の22%よりも上回ったという結果がございまして、例えば、十勝と空知の農業を比較しますと、今から30年前の昭和50年には、どちらも農業粗生産額は1300億円台で肩を並べていた。ところが、近年では、十勝が約2倍の2500億円ほどに急増する一方で、空知は、米価ピーク時の1800億円台から、何と30年前の水準に逆戻りしている、こういう実態にあるというふうに伺っておりますけれども、こうした地域格差が拡大した理由について道はどのように認識をしているのか、お答えをいただきたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 農政課長竹林孝君。
◎(竹林農政課長) 農業産出額の地域格差についてでありますけれども、空知管内と十勝管内の農業産出額を約30年前の昭和50年と平成16年で比較いたしますと、空知では、1219億円から1080億円へと11%の減少となっておりますが、十勝は、1057億円から2641億円と2.5倍に増加しております。
 その要因といたしましては、空知では、転作の推進によりまして他作物への転換が進んではおりますものの、依然としてウエートの高い米につきまして、その価格が大幅に低下していることが大きな要因と考えております。
 一方、十勝につきましては、生産の多くを占めております畑作や畜産について、50年と比べ、単位当たり生産量の伸びが著しく、また、価格も比較的安定していることが要因と考えております。
 主要な稲作地域と畑作・酪農地域におきましては、こうした生産構造の違いが結果として農業産出額の格差を生じさせているものと考えております。
 以上でございます。
◆(稲津久委員) 格差は構造的な生産構造の違いだというお話がありまして、まさに構造的な問題であるのは言うまでもないわけですけれども、それにつけても、このままでは本道の稲作農業の将来というのは余りにも暗い。ちょっと言葉は過ぎるかもしれませんが、暗雲が立ち込めているのじゃないかなとも感じます。
 全国的に米の消費量の減少がとまらない上に、総人口が減少に転じてきており、高齢化の進展もありまして、国内における米の生産環境というのはますます狭められているというのが事実であると思います。
 道は、市場原理に基づく売れる米づくりが基本と言われますが、では、売れる米というのは何なのか。それは、個々の農家だけではなくて、地域みずからが主体性を持って考えていかなきゃならない、私はそういうふうに考えます。
 その上で、例えば、安い米で勝負をするのだったら、コスト低減は1俵幾らぐらいの米づくりが必要なのか、それを実現できる生産体制はどうしなければならないのか、また、おいしくて安全な米で勝負するのだったら、どんなつくり方で、どんな売り方が必要なのか、まさに生き残りをかけた実現可能なシミュレーションというのが必要と考えます。
 こうした、米を残す場合、また米から転換する場合も含めて、農業で生き残るための具体的な姿というものについて地域みずから具体的に考えを明らかにし、モデル的な地域での対応などについて、タイムスケジュールを含めて早急に取り組まなければ、本道の米づくりは大半が撤退を余儀なくされると考えますが、いかがでしょうか。
◎(佐藤農政部長) 売れる米づくりの具体的な推進についてでございますが、道内では、16年度から始まった新たな米政策の中で、消費者や実需者重視の考え方に立って、市場動向を迅速かつ的確に把握し、農業者や産地の主体的な判断のもとに、需要に即応した米づくりが行われる生産構造を22年度までに実現することを目指しているところであります。
 このため、地域においては、地域水田農業ビジョンを策定し、低たんぱく米生産の推進によるおいしい米づくりや減農薬栽培など、特徴のある米の生産による差別化、業務用、加工用向けなどの多様な米づくりの推進など、みずからの創意と工夫を生かした売れる米づくりの方向を明らかにして取り組みを進めているところでございます。
 道といたしましても、本道の稲作農業が産地間競争に打ち勝ち、持続的に発展するために、売れる米づくりはもとより、園芸や畜産等を含む特色ある水田農業の構築が急務であると考えておりまして、産地づくり交付金等を活用しながら、地域における構造改革が着実に進められるよう支援してまいりたいと考えております。
◆(稲津久委員) 最後の質問です。
 きょうは、基本計画や経営安定化対策、それから研究開発、米問題と、本道農業をめぐる重要課題について伺ってまいりました。
 さきの衆議院選挙では、小泉自民党が圧勝しまして、郵政民営化の次は農協改革だと、こんな声も聞こえてまいりました。
 米については、従来、食管法によって、生産から流通、価格まで、すべて国がコントロールしてきましたけれども、新食糧法によりまして、市場原理に基づく自由経済の中では、米は、まさに野菜と同様、需要と供給の関係によってのみ価格が形成される時代を迎えた。いわば、つくれば国が買ってくれる古き懐かしき時代は終わって、売れるものしかつくれないという時代を迎えたのではないのかなと、こんなふうに感じてもいます。そのことを生産者や我々関係者がしっかりと認識した上で、次の一手を誤らないようにすることこそが今求められると私は考えます。
 こうした点も踏まえて、米どころ空知の支庁長を経験なされました佐藤部長の実感と、特に本道稲作農業のかじ取りに対する決意を含めて伺います。
◎(佐藤農政部長) 本道の稲作農業についての私の実感と将来についてのお尋ねでございますが、稲作をめぐる時代の流れや環境につきましては、委員が御指摘のとおり、私も同じ認識を持っております。米の取引に市場原理が導入されたことから、売れるものしかつくれない時代を迎えたと認識しているところであります。
 私といたしましては、今の稲作経営の安定に向けては、農業者を初め、関係者が時代の大きな転換期に対応した意識改革を進めながら、しっかりとした販売戦略を持つことが重要と考えており、そのことが真の経営者を育てることになると思います。
 国民の米消費量が減少する中で、消費者が求める農産物を提供できる農業に変えていかなければならないというふうに思っております。
 このようなことから、今後とも、地域の主体的で意欲的な取り組みをさまざまな角度から支援し、消費者ニーズに合った農業を構築するとともに、市況など不安定な要素に対しては有効に機能するセーフティーネットなど経営安定対策についても国に強く提案するなどしまして、稲作経営の安定に努めていく考えでございます。
◆(稲津久委員) もう一つ、これは質問ではないです。最後に、私の意見を述べさせていただきます。
 きょうは、相当幅広く質問させていただいて、いろいろな御答弁もいただきました。農業の問題について、今、生産者や消費者の視点もどんどん出てきたのですけれども、北海道経済界の期待も相当大きい。先般、北海道経営者協会の佐々木会長が、ある雑誌でもお話をされていましたので、ちょっとそのことを最後に話して、終わりたいと思うのです。
 言葉はこれが適切かどうかはわかりませんけれども、北海道経済をこれから再生させるとか、進展させる上においては何が重要なのですかというインタビューに対して、それは、もう2兆円ぐらい頑張れば北海道はもうかるのだという話がありました。その2兆円というのは、何で2兆円かというと、内訳は別にして、二つ言葉が出ました。一つは観光だと。もう一つは、やはり農業だというふうに明確に言っております。
 こんなことも言っています。品質のいいものであれば、高い農産物を買ってくれる時代になったと。例えば、十勝の長芋の話もここで出てくるのですけれども、海外輸出も含めて、相当力を入れていますね。
 ただ、その上で、もっと農家の人がもうかるような仕組みにしなければならないと。大事な視点だと思います。農業団体などの方々も、農家が必要とする情報の提供など、ソフト面の支援が重要となってくるのではないですかと。これは、農政部に対しても同じことが言えるのではないかなと思うわけなのです。北海道経済の今後のキーワードになってくるのがやはり農業だということを北海道経済界のトップがきちんと言っている。
 そこで、最後のお話なのですけれども、農家経営をどういうふうに支えていくかというところの問題です。
 きょう、いろいろ答弁をいただきました。質問もしました。私は、やはり、パワーアップ事業のことは相当力を入れていただかないと厳しいなと思います。
 それともう一つ、中山間地域の問題も、私は、今回のようなことを考えると、それこそもう少し情報をきちっと発信してあげるような仕組みが必要だったと思います。
 それからもう一つ──余りやっていると、また長くなって、時間がないと言われますから、やめますけれども、要するに、国に対しても出す声はもう少し明確に出していただきたいということなのです。
 先ほどもお話がありましたけれども、せっかく大豊作で喜びたいところなのですけれども、なかなかそうもいかないと。
 しかし、さっきも申し上げましたように、本州と北海道の視点というのはやはり相当違うのだと、取り組み方も。だから、我々も一生懸命やりますけれども、ぜひ北海道農業ということをさらに一段と強く国に対して申し上げていただきたい、このこともぜひまたお願いをしたいと思います。
 以上で質問を終わります。
○(蝦名清悦委員長) 稲津委員の質疑は終了いたしました。
 大橋晃君。
◆(大橋晃委員) 米の価格問題と集荷円滑化対策についてお伺いしますが、今もお話がありましたように、ことしは、9月15日の作況指数が109という、1984年以来の大豊作になることがほぼ確実だということで、先日も空知や各地の農村地帯にちょっと行ったのですけれども、大変黄金色に重くこうべを垂れた稲穂がたくさんできているということで、実際にそれを実感してまいりました。
 私は、前期、農政委員会の副委員長をさせていただいたのですが、特に、おととしのあの大冷害のときには本当にあちこち行きまして、ちょうど収穫時期にもかかわらず、まだ青みが残った稲穂が直立していて、実際に手にとってみると、もみ殻が入っていないとか、そういう状況をさんざんあちこち見て歩いたものですから、そういう点では本当に大変喜ばしいことだと。
 そして、質も大変いいというお話なので、ことしはおいしいお米が食べられるということで、大変喜んでいるのですが、実際に農家の方々といろいろお話ししてみると、余り喜びの声が聞かれないのです。それは、やっぱり、価格問題というのが非常に重くのしかかっているからだということだと思うのです。
 議論に入る前に、実際に今の稲作農家の状態がどうなっているのか、そこについて認識を共通にしておく必要があると思うのですが、まず、本道の稲作農家の昨年の所得が前年と比べてどうなっているのか、また、60キログラム当たりの生産費がどうなっているのか、お示しを願いたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 農産振興課参事吉川孝志君。
◎(吉川農産振興課参事) 本道稲作農家の所得などについてでございますが、北海道統計・情報事務所の16年産米の調査結果では、10アール当たり所得は2万4991円となっておりまして、全国的な不作の影響などから価格が高騰しました前年に比べ、金額で3670円、率で12.8%下回っております。
 また、支払い利子、地代を含めました60キログラム当たり生産費は1万1170円となっておりまして、不作で単収が低かったことから単位当たりの費用が高く算出されました前年に比べ、金額で3944円、率で26.1%の低下となってございます。
◆(大橋晃委員) 一昨年は、御存じのような大冷害だった。去年はほぼ平年並みに近いところだったと思いますが、それで比べてみても、昨年は所得も減っている。
 確かに、前年は不作で逆に価格が上がったということもありますし、共済その他のものが入ったということなどもあるから、一概に機械的には比較できないとは思いますけれども、あの大冷害の年よりもさらに所得が下がっている。それから、生産費も下がっているということになるわけです。
 そこで、先ほどもちょっとありました、例えば、開発局と一緒に道が行った農家の経営状態についてのアンケート調査では、5年前と比べて、全体では52%が悪化したと答える中で、稲作農家は75%が悪化したと答えているなど、とりわけ稲作農家にとっては非常に厳しい状況があるわけですが、この背景には、確かに、気象やいろんな条件もありますけれども、それにかかわらず、おととしは一時ちょっと上がったけれども、またさらにどんどん下がっていく、こういう価格の問題が非常に大きな要素としてあると思います。
 先ほどもありましたが、今年産米の価格が、「きらら」も「ほしのゆめ」も1万2200円で、前年同期及び前年の最終の取引からまたさらに下がって、最安値を更新した、こういうことになっているわけです。
 そこで、先ほどちょっとありましたように、1万2200円とはいいますけれども、実際に農家にそれだけの金が入るわけじゃなくて、手間賃その他、いろいろありますから、引くと1万円前後だと言われているのです。
 そうなると、先ほど言ったような生産費、これは平均で1万1170円ですか、これをとても維持できないということになりますけれども、この点についてはどういうふうに受けとめているのでしょうか。
◎(吉川農産振興課参事) 生産者の手取り価格についてでございますが、16年産「きらら397」の60キログラム当たりの平均価格1万2888円から販売経費約2500円を差し引きました1万388円に、稲作所得基盤確保対策の補てん金780円を加えました1万1168円が手取り価格となるものと考えますと、支払い利子、地代を含めました60キログラム当たりの生産費1万1170円をほぼ満たしておりますことから、再生産のために必要な最低限の水準であると考えてございます。
◆(大橋晃委員) 今、具体的に示された数字では、ほとんど同じですよね。しかし、これはあくまでも平均の数字ですから、規模や設備投資、機械などにどれぐらいかけているかという、個々の農家によってのいろんな違いもありますから、平均でほぼ同じということは、生産費を賄えないような農家がかなりあるということになるわけです。現実の農家の実態がこういう状況だということになっております。
 そこで、問題は、ことしの109という非常にいいでき、全国では102というでき、これは、恐らく、10月15日でも、よっぽど、台風でもまた来て、全国的に大被害を受けるというようなことでもなければ、大体この水準でいくだろうというふうに言われているわけですから、10月15日でこういう状況になると仮定して、皆さんが心配しているのは、やはり値崩れが相当起きるのじゃないか、こういうことが心配をされているわけですが、この点についての見通しというものをどういうふうに持っておられるか、伺いたいと思います。
◎(吉川農産振興課参事) 17年産米価の見通しについてでございますが、全国的な豊作が見込まれる中、卸業者におきましては、過年度の在庫を抱え、当面、様子見の状況となっているものと考えております。
 今後、集荷円滑化対策におきまして飼料用などへの区分出荷が適正に実施され、主食用米の需給が均衡し、価格の安定が図られることを期待しているところであります。
◆(大橋晃委員) そこで、今出た集荷円滑化対策なのですが、10月15日で109と仮定して、北海道でこれが初めて発動されるということになりますと、実際にどういうふうになるのか。
 過剰な部分、101を超える分をいわゆる主食用としての流通から隔離する、それを農家が自主的に出して、1年間、農協の倉庫に積むということになるわけですが、実際に北海道でこれが実施されたら、どういう状況になるのか、具体的な試算をお示し願いたいと思います。
◎(吉川農産振興課参事) 集荷円滑化対策についてでございますが、この対策は、統計・情報事務所によります10月15日現在の全国の作況指数が101以上の場合、発動されることになりまして、作況指数が100以上の都道府県において、豊作による過剰米を主食用の米と区分し、飼料用等に仕向けることによりまして需給の均衡を図るものでありますが、今のところ、全国が102、本道が109の作況指数でありますことから、このまま推移しますと発動される見込みであります。
 本対策が発動されました場合、本道におきましては、参加率が98%に達しておりますことから、ほぼ全道的な取り組みとなり、9月15日現在の予想収穫量が68万トンでありますことから、約5万4000トンが区分出荷の対象となるものと見込まれております。
◆(大橋晃委員) この点については、農家の方々からお伺いをしても、本当にこれで価格が維持できるのかと。
 これもあくまで自主的なものということになっていて、北海道の場合はほとんどの農家が加入しているということで、私がいろいろお話を伺った農家も実際に加入しているということですから、これがもしやられるとなれば、当然そこに参加してやるということになるのですが、自分たちが手塩をかけてつくって、こんなにいいお米をつくって消費者の方に食べていただけるというときに、それを、いわば飼料用とかその他の目的ということで、とにかく1年間は農協の倉庫に積んで、市場に出ないようにする、こういうわけですから、農家の方々の胸の内というのは本当に察するに余りあるところです。
 問題は、それでもなおかつ、本当にそれで価格が維持できるのならいいけれどもという不安の声が非常に強いというのが実態です。
 60キログラム当たり3000円プラス3000円ですか、金融措置も含めて、そういう形で一応それぞれの農家に割り当てられた分を農協の倉庫に積み、1年後になると政府が買い取って、これは後で議論しますけれども、それじゃ実際にその先がどうなるかという問題もあるのですが、本当にこの効果があるのか、こういうことです。
 先ほども、期待期待ということはちょっと言われているのですけれども、初めてのことですから、なかなか難しいとは思いますけれども、単に期待ではなくて、本当にその辺がどうなるのかという農家の不安に対して農政部はどうおこたえになるのでしょうか。
◎(吉川農産振興課参事) 集荷円滑化対策の効果についてでございますが、価格の安定を図る上で需給が均衡することが重要でありますので、豊作による過剰米を主食用以外に確実に隔離する本対策は、米価の低下を抑制する効果があるものと期待しているところでございます。
◆(大橋晃委員) 依然として、期待という以上のことは出てこないのですけれども、率直に、私自身も、それが発動されて、本当に今答弁があったような期待どおりになるのかどうかというのは非常に不安だと言わざるを得ません。
 これは、系統団体なども含めた農家の方々のいわば自主的な努力ということになるわけですよね。
 問題は、こういうときに、政府、国が本当にそれだけの努力をし、責任を果たしているのかどうか、ここがもう一つの問題です。もう一つというか、こっちの方が大きな問題だと私は思うのです。
 特に、一昨年のああいう大冷害のときに生産量ががた落ちになるということの中で、政府が備蓄米を吐き出したのはいいのですけれども、本来なら飼料用なんかに回るような超古米までどんどんどんどん市場に出して、それが去年も引き続き出されてきているということで、こういった政府の買い入れといったものについて、政府は市場に直接介入できないのだと言っているのが仮にそうだとしても、政府がそこできちっとやれる役割の一つとして、ここが大きいところだと思うのです。
 今、政府備蓄米というのは84万トンですね。政府自身が言っている適正水準100万トンをさらに割り込んでいるわけですが、先ほどの計算で、ことし過剰米となるであろうという実際の過剰米というのは16万トンぐらいだと言われているのです。本州で転作をしないでやっている分がありますから、それを除くと、純粋な過剰米は大体十五、六万トンだろうと。
 そうすると、この16万トン分を政府が買い入れれば、大体それで計算上はとんとんになるわけですよね。ですから、私は、そういう点では、きちんと買い入れをするということを政府自身がまずやることが大事じゃないかと思うのですけれども、その点はいかがでしょうか。
◎(吉川農産振興課参事) 政府備蓄米についてでございますが、国が17年7月に公表しました米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針におきましては、備蓄水準を前年と同様の84万トンとし、積み増しは行わないこととしているところであります。
 なお、11月には、本年産の作柄に応じまして必要な見直しを行い、安定供給確保の観点から適切な備蓄運営を図っていくこととしているところでございます。
◆(大橋晃委員) 今早急に当面の対策としてやってもらわなきゃならないことは、先日、JA、全中も国に要望しておりますし、私どもも一貫して要望してきているわけですけれども、最近の低米価の大きな要因の一つは、米価の下落が続いているのに政府が備蓄米を放出し続けて、しかも、備蓄水準を下回っているにもかかわらず、超古米を買い入れ価格の半分以下の価格で売り出したりしている、こういうところに一つの大きな要因があるわけです。
 ですから、今必要なことは、政府に古米の放出をやめさせることと、全中の場合は、年内に40万トンを買い入れろというふうに言っているわけですが、私どもは、2005年産米を含めて100万トンを買い取れということを政府に対しても今要求しておりますし、米の需給バランスが既に崩れている、こういう状況の中で依然としてミニマムアクセス米の輸入を続けているということはストップさせる、こういうことが必要だと思います。
 米の価格問題というのは、市場原理に任せておけばいいという問題ではなくて、国民の主食にかかわることですから、やはり、政府がきちっと責任を持ってこれに対して──市場原理の中でも、国がやるべきことをきちんとやっていないというところに問題がある。
 今、私どもは三つほど具体的に提起しましたけれども、道としても国に対してこういうことについてきちんと働きかけをすべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○(蝦名清悦委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 政府備蓄米の運営等についてでございますが、国の備蓄米につきましては、買い入れと販売による回転備蓄を基本に、米全体の需給状況等を見ながら設定しているところであります。
 また、ミニマムアクセス米につきましては、年間76万7000トンが輸入されておりますが、加工用、海外援助用などを中心に販売することとなっていることから、国産米の需給に影響を与えていないもの、そのように考えております。
 道といたしましては、政府備蓄米の早期買い入れや、市場に影響を与えない適切な販売について、関係団体とも連携を密にし、必要に応じ国に提案してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、米価の低下は稲作農家の経営にとっても厳しいものがありますので、私といたしましては、今後とも一層、北海道米の食率向上に向けて積極的に取り組むとともに、売れる米づくりなど、地域の主体的な取り組みを支援し、経営の安定が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
◆(大橋晃委員) きょうは、当面やるべきことということに絞って議論いたしましたけれども、少なくとも、政府備蓄米の早期買い入れだとか、市場に影響を与えない適切な販売と、非常にえんきょくな表現ではあるのですけれども、やっぱり、最低限これは国の責任できちっとやってもらわなきゃいけないということで、関係団体とも連携を密にして、必要に応じて国に提案していきたいということなので、こういった点は早急にやっていただかなきゃならないと思います。
 しかし、いわゆる米改革がやられて2年目ということになるのでしょうけれども、もう既に、我々がそうなるのではないかと懸念していたことがいろいろとあらわれてきているわけです。つまり、はっきりしていることは、できのよしあしにかかわらず、価格は確実に下がっていっているということですね。その中で、農家経営は、最初に議論したように、ますます厳しくなっていっている。
 そういう中で、とにかく担い手を絞って、能率の悪いところはどんどん切り捨てて、そういうところに集中させていこうという施策が今とられているわけですが、私は、一歩先に行った米の状況を見ても、この次に、畑作など、対策がいよいよ具体的に発動されようとしているわけですけれども、こういったところの先行きをも示している問題ではないかというふうに思います。
 米の問題については、市場原理に任せたらどうなるかというのは、昭和の初めのころの米騒動なんというものを思い起こすわけですけれども、やっぱり、国民の主食である米というのを市場原理だけに任しておいてはいけないというのが歴史の教訓でもあったはずだと思うのです。
 最近、知事は、「米チェン」でしたか、何か、道産米の消費拡大のためにテレビのコマーシャルにも出て一生懸命に頑張っている、これはこれで結構なことだとは思いますけれども、最大の生産地の一つである北海道として、これは根本的には国の政策の問題が大きいと思いますので、北海道の稲作農家は、規模の大小にかかわらず、本当にこれまで頑張って、酷寒の地でこれだけすばらしいお米をつくれるようになった、こういった農家の方々の声にしっかり耳を傾けて、国に対してきちっと言うべきことを言っていくということが今求められている。テレビのコマーシャルに出ること以上に、こっちの方が大事だということをあえて申し上げておきます。
 いろんな問題で議論したいことはたくさんあるのですが、時間の関係で、きょうはこの程度にとどめておきたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 大橋委員の質疑は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 これをもって、農政部所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後2時45分休憩
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  午後3時20分開議
○(蝦名清悦委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔仁多見主査朗読〕
1.議長及び予算特別委員長から、委員の異動について、岩本剛人
 議員の委員辞任を許可し、柿木克弘議員を委員に補充選任し、
 第2分科委員に補充指名した旨、通知がありました。
─────────────────────────────────
△1.経済部所管審査
○(蝦名清悦委員長) これより経済部所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 伊達忠應君。
◆(伊達忠應委員) それでは、通告に従い、若年者の就業対策について質問いたします。
 ここ二、三年の間にニートと呼ばれる若者たちが大きな社会問題になっています。これまで、若年者の就業問題やニートに関しては何度となく議会議論がなされてきましたが、私は、少し違った視点で、道における対策と取り組みをお尋ねしてまいりたいと思います。
 もともと、ニートとは、イギリスで出てきた社会現象で、「ノット・イン・エンプロイメント、エデュケーション・オア・トレーニング」というとき、確かに、先進国ではトレーニングとエデュケーションがなく、エンプロイメントもないという状況がずっとあったと聞いております。
 ただ、日本の場合、エデュケーションがあるにもかかわらず、ニートになる、つまり、Eが一つ欠けるのですね。NEETじゃなくて、NETなのだなと私は考えました。ネットですね、日本は。日本は、トレーニングはないけれども、エデュケーションはあります。しかも、そういう若い人がニートになっているのだと私は考えます。
 ニートになったら大変だという強迫観念が物すごく強く、入学した途端に就職に有利な授業はどれか、そればかり考えて、学校の授業や日常を過ごしているのではないか。
 それともう一つは、仕事の質の変化もあります。
 私も経験がありますが、若者相手の就職相談窓口で聞いてみますと、スーパーやコンビニでは商品の陳列のような単調な仕事を一日じゅう行う、それが、何カ月、何年と続くわけです。こんな仕事をやっていて何になるのだと、私自身も考えたことが何回かあります。そして、若者たちはそういう疑問を自問自答しながら、実存的問題にとらわれて、一気にニートになっていくのでないかと私は考えます。
 ヤングハローワークには、自分に合った仕事が見つかるかもしれない、こういう垂れ幕が下がっています。
 しかし、社会の穴を埋めるものが仕事であり、社会が自分に合った仕事を用意しているわけでありません。私らしさが喧伝されてきてばかりいます。漫画家や作家、テレビディレクターとかが何百万人いる、そんな社会が成り立つことは全く考えられません。そういうことに今の若者たちは気づいていないのではないか、私はそう考えます。
 夢や希望という言葉に格好をつけて、内面だけが肥大化しているのに、現実に仕事に出てみると、おまえ、ここで一日じゅうこの仕事をしてねみたいな退屈な話になりますから、当然ニートになると思います。
 それと、昔というわけではないのですけれども、私が子供のころなんかは、働く人を町の至るところで見ることができました。
 また、親の背中を見て子は育つではないですけれども、家庭における役割は大きいと考えますが、その役割をどのように認識し、どういった対策を講じるのか、まず伺います。
○(蝦名清悦委員長) 労働局長清兼盛司君。
◎(清兼労働局長) お答えいたします。
 家庭における保護者の役割などについてでございますが、生徒本人が職業意識を深めることはもちろん重要でございますけれども、職業の選択に当たって保護者が果たす役割は非常に大きいものというふうに認識しております。
 道といたしましては、昨年度、主として高校生の保護者を対象に、生徒の職業意識や職業選択に関する理解の促進を図るための保護者向けセミナーを札幌市など6都市で開催いたしまして、参加した保護者からは、高校生の就職の現状、子供の就職について親も一緒に考える必要性を認識したなど、非常に役に立ったとの評価を受けたところでございます。
 今年度は、希望する高校に、豊富なカウンセリング経験を有する民間のカウンセラーを派遣いたしまして、例えば、PTA総会など保護者の集まる機会を活用し、保護者が相談相手になる必要性や、社会人としての基本的マナー、コミュニケーションのとり方などについて研修を実施し、より多くの保護者に職業選択に関する理解を深めていただくよう積極的に取り組んでいるところでございます。
 なお、今年度は8月末現在で既に70校で実施しておりまして、今後、30校で実施を予定しております。
 以上でございます。
◆(伊達忠應委員) ただいまお答えいただきました。
 保護者向けの対策を講じているとのことでありますが、家庭における保護者の役割の重要性を認識した上で、今後も引き続き実施していただきたいと思います。
 さらに、ニートの未然防止にはもう一つ重要なことがあります。それは学校の役割だと私は考えます。
 学校において、子供の発育段階に応じて、働くことの大切さ、つまり職業意識を持っていただく、職業意識を育てる、はぐくむ、そういうことが重要であると私は考えます。
 このための手だてとして、実際に企業において就業を体験するインターンシップが有効であるとして、最近、道教委においても取り組んでいると承知しておりますが、このインターンシップについては、実際に受け入れる企業を探すために大変苦労しているのが現実であります。
 実際にインターンシップをやっている県──これは富山県の実例なのですけれども、「14歳の挑戦」ということで、本人の希望をもとにした就業体験、インターンシップ制度を義務づけているのです。富山県というのは知事のふるさとでもありますが、こういうことに大変積極的に取り組んでおります。
 しかも、新卒のフリーター率、職につけない若者の率が一番低いのが富山県で、5.0%です。そして、一番悪いのは沖縄県なのです。ちなみに、北海道はワーストテンでございます。2003年度の調査で、ちょっと古い資料ですけれども……。
 長引く景気の低迷で、本道においては企業も本当に苦しいと思いますが、企業に対して、インターンシップの受け入れに理解を深めてもらう方策が必要と思いますが、見解を伺います。
○(蝦名清悦委員長) 雇用対策課参事大磯政昭君。
◎(大磯雇用対策課参事) お答えいたします。
 インターンシップに関して、受け入れ企業の確保についてでございますが、インターンシップは、企業の理解と協力があって成り立つものでありますことから、若年者の就職支援のため、国と道が協力して設置しておりますジョブカフェ北海道におきまして、受け入れのための具体的なプログラム例などを示したインターンシップ導入マニュアルを昨年度末に作成し、17年度から活用していただくよう、全道の大学、短大、高校に配付しているところでございます。
 このマニュアルには、インターンシップの目的、企業側のメリット、研修内容、受け入れ方法、受け入れた際のカリキュラムなどを例示しておりますことから、各学校がインターンシップの受け入れをお願いするために企業訪問する際に活用し、企業側にインターンシップに対する認識を深めていただくとともに、受け入れを行う際に大きな負担とならないことを御理解いただき、受け入れ企業の確保に努めているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、北海道経営者協会など経済団体の協力を得ながら、企業に対し、インターンシップの受け入れについて理解を深めていただくよう取り組んでまいります。
 以上でございます。
◆(伊達忠應委員) インターンシップというのは、若者たちの就職だけじゃなく、新卒者が就職するのに本当に有利な方法の一つだと私は思っております。富山県ではこれだけいい実績を上げております。北海道も、道教委と連携しながら、早いうちから、働くことは本当にすばらしいことだということを教えていく必要があると私は考えます。
 次の質問に入ります。
 今の若い人は、自分が好きなことを仕事に選ぼうと言われて育った世代であります。実際、私もさっき言いましたが、夢や希望、そういうもので自分をだましながら、何とかやりたいことをやって僕は生活していく、本当にそんなことを平気で考えています。会社の中に経理や総務という分野の仕事があることも全く知らない高校生もいると聞いています。こうしたことで、若年者の失業率が高まる一方で、充足されない求人も多数存在しております。このことが結果としてニートを生み出す要因の一つになっていると考えますが、このようなことを解消するためにも、進路指導担当教員や生徒の職業に対する理解を深めることが必要と考えますが、見解を伺います。
◎(大磯雇用対策課参事) お答えいたします。
 職業に対する理解の促進についてでございますが、自分が選ぶ職業の将来性や就職後のキャリアアップに不安を持っている者などの職業に対する理解を促進するため、ジョブカフェ北海道ではジョブルートマップを作成しているところでございます。
 これは、さまざまな職業分野において、職業人として一人前になるまでの具体的な道筋を示し、職業につくために必要な資格やその取得方法、あるいは就職後の昇進・昇給例などを記載したものであります。
 進路指導の先生や生徒の進路選択、就職活動に活用していただくために、平成18年度までの3年間で100職種作成することとしておりまして、現在までに37職種作成し、全道の大学や短大、高校、図書館、ハローワークなどに配付しているところでございます。
 以上でございます。
◆(伊達忠應委員) ただいまお答えをいただきましたジョブルートマップがどういうものか、まだ私は見ておりませんが、例えば、過去2年間のベストセラーに一つおもしろいものがあるのです。
 「13歳のハローワーク」、これが余りにも好評で売れ過ぎて、次が「18歳のハローワーク」です。つまり、今の若者たちは、やりたいことだけをやってきましたから、どういう仕事があるか、わからないのですね。
 例えば、この洋服を一つつくるのに100の工程が必要なのです。100の会社があると考えてもいいと思います。
 一人一人が職人意識を持って一つのものを完成させていく、それがすばらしいことをぜひともわかっていただくためにも、このジョブルートマップを大いに活用していただいて、若者の就職、雇用率に貢献していただきたいと思います。
 それから、この3年間で100職種のジョブルートマップをつくると今お答えいただきましたけれども、全道の高校などに配付するとのことでありますが、作成する職種はどのように選定し、今後作成するものも含めてどのように活用していこうとしているのか、伺います。
◎(大磯雇用対策課参事) お答えいたします。
 ジョブルートマップの作成に関し、職種の選定などについてでございますが、ジョブルートマップの職種の選定に当たりましては、全道5万社に対するアンケート調査を行い、人材不足が生じている技術・技能系、営業系の職種、また、新たな人材ニーズが見込まれる道の重点戦略分野の職種を中心に、100職種作成することとしたところであり、今後も、順次作成し、配付する予定であります。
 また、インターネットにより、だれでもが利用できるウェブ版のジョブルートマップ、あるいは生徒が親しみやすい漫画本のジョブルート・コミックもあわせて作成し、広く活用を呼びかけているところでございます。
 今後、進路指導担当者が生徒の具体的な相談に応じてジョブルートマップを積極的に活用してもらうためのマニュアルを新たに作成し、配付することとしております。
 以上でございます。
◆(伊達忠應委員) 今、ニートを生み出さないための家庭の役割や学校の役割などに応じた取り組みについて答弁をいただいたところでございます。道として今後ともニートの未然防止対策に積極的に取り組んでいただきたい、私はこう考えます。
 ニートと呼ばれる若者を生み出す要因としては、働くことや学ぶことに意欲を持てない若者自身の問題のみならず、厳しい経済環境の中で即戦力となる中途採用者やパートなど非正規雇用をふやし、新規学卒者の採用を抑える企業の採用動向などの社会的な要因の存在も忘れてはならないと考えるものであります。
 最後に、こうしたニートの若者の就職支援に当たっての部長の決意を伺い、私の質問を終わりたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) ニート対策についてでありますが、本道におきましても、フリーターやニートと呼ばれる若者の増加は、若者自身のキャリア形成の支障となるばかりではなく、本道の経済基盤や社会保障システムにも影響を及ぼすおそれがありますことから、若者の職業的自立は道政上の重要な課題であると認識しております。
 このため、経済部といたしましても、今後とも、国や道教委、さらには産業界などとの連携のもと、北海道雇用創出推進会議や、各支庁に設置しております地方雇用創出推進会議なども活用しながら、ニートを生み出さないための対策に努めるとともに、ニートを含む若年者の就職支援に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
◆(伊達忠應委員) 終わります。
○(蝦名清悦委員長) 伊達委員の質疑は終了いたしました。
 須田靖子君。
◆(須田靖子委員) 私は、コールセンターの労働条件について順次伺ってまいります。
 今、北海道に雇用創出の場としてコールセンターが急増しています。しかし、待遇が悪く、すぐやめてほかへ移るなど、労働の質が問われています。コールセンターの労働現場の現状を確認したく、質問をいたします。
 まず初めに、コールセンターの現状についてです。
 北海道では、10年ほど前から、各自治体が雇用創出のためのコールセンターの誘致活動を展開しております。本州に本社を置くコールセンター各社が、北海道は方言が少なく人件費も安いということから、道内に進出を決めて、今、急増しています。
 現在の道内のコールセンターの企業数と主な取扱業務はどのようなものがあるのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 産業立地課長黒河内俊二君。
◎(黒河内産業立地課長) お答えいたします。
 コールセンターの現状についてでございますが、立地相談や新聞情報などを契機といたしまして把握しているところでは、コールセンターにつきましては、本年3月末現在で44社が46のセンターを設置していると承知しております。
 業務の内容といたしましては、各種問い合わせへの対応や顧客サポート業務、パソコンの操作方法に対する相談対応などのテクニカルサポート業務、商品やサービスの受注業務などが行われていると承知をしているところでございます。
 以上でございます。
◆(須田靖子委員) 続いて、厳しい労働環境について伺ってまいります。
 私のもとには、コールセンターに勤務する方からの苦情相談が何件か寄せられております。勤務形態を変えられて身分変更となって賃金が激減したとか、または不当解雇の問題です。
 こういった企業に共通しておりますのは、人が激しく入れかわって、その企業にいつかないことです。
 また、新聞報道にもあるのは、トイレにも行けない状況や、また、週二、三日の出勤を指定されて、このような勤務日数では収入が少なくて生活できないなどです。これは決してオーバーな報道ではないと思われます。
 こういった悲鳴に近い相談にコールセンターの実情がのぞかれます。コールセンターが厳しい労働環境にあることを道は把握しておりますか。
○(蝦名清悦委員長) 労働局長清兼盛司君。
◎(清兼労働局長) お答えいたします。
 コールセンターの労働環境などに関する認識についてでございますが、道といたしましては、各支庁や商工労働事務所に中小企業労働相談所を設置し、労使からのさまざまな相談を受けておりますが、平成16年度においては、4402件の相談のうち、コールセンターの労働者と思われる方々からの相談が約20件ございまして、その主な内容は、賃金、労働時間などに関するものとなっているところでございます。
 コールセンターにつきましては、業種、業態が多様でありまして、実態の把握は困難な面もございますけれども、近年、道内での新設、増設が進み、雇用創出が期待される分野でもありますことから、今後、労働福祉などの実態の把握につきましてできるだけ努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(須田靖子委員) 今お話がありましたように、労働相談は20件あるということですが、相談の内容、また分析、処理については別の機会に伺ってまいりたいと思います。
 続きまして、コールセンターへの道の補助について伺います。
 報道によりますと、道が補助金制度を導入した1999年以降に急増したとあります。道の補助金の種類、また、企業の基準、補助している企業の数はどのようになっておりますか。
◎(黒河内産業立地課長) コールセンターへの補助についてでございますが、現在、道といたしましては、企業立地促進条例による補助を行っており、その補助基準といたしましては、札幌市に立地するコールセンターにつきましては、投資額が1億円以上で、かつ、雇用増が50人以上の基準を満たしている場合、その投資額の10%を補助することとし、雇用増に対しましては、1人当たり30万円、50人目からは50万円を補助することとしているところでございます。
 また、札幌市以外の地域に立地するコールセンターにつきましては、投資額が5000万円以上で、かつ、雇用増が15人以上の基準を満たす場合、その投資額の10%を補助することとし、雇用増に対しては、1人当たり50万円を補助することとしているところでございます。
 条例に基づく補助実績についてでございますが、平成15年度1社、16年度1社の計2社となっております。
 なお、平成11年度から13年度までの間、情報通信関連企業立地促進費補助金交付要綱に基づきまして、専用通信回線使用料でありますとか雇用増に対し補助を行っており、その企業数は12社となっているところでございます。
 以上でございます。
◆(須田靖子委員) 補助する先が意外に少ないということですが、次は、補助先企業の労働の質の維持について伺ってまいります。
 補助の決定は、税務署へ確定申告した固定資産に基づく申請書で検査して、要件を満たした企業に補助金を交付するということから、こういった補助先の企業は労働条件は優良と考えられます。
 しかし、雇用時は常用雇用で、間もなく勤務形態をパートに切りかえる企業があることから、補助金の交付後も監視を続ける必要があります。道の補助を受けるということで企業の信用度は増します。就職する企業を決める場合に、そのことは選択肢の一つともなることから、企業の労働条件の維持は道にも責任が課せられると考えられます。補助した企業に対して労働の質の維持をどのように監視していくのか、伺います。
◎(黒河内産業立地課長) 補助企業におきます労働の質の維持についてでございますが、企業立地促進条例に基づく補助企業に対しましては、補助金の交付決定の内容や条件等に従いまして指導等をしており、具体的には雇用者の雇用形態が常用雇用であることなどを補助の要件としておりますことから、実地検査において雇用者一人一人の雇用契約書等を確認しているところでございます。
 また、補助金の交付後におきましても、補助企業に対しまして操業状況報告書により確認を行い、必要に応じ指導等を実施しているところであり、今後とも適切に対処してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(須田靖子委員) これからも労働の質の維持ということに関しては監視を続けていっていただきたいと思います。
 続いて、労働条件の向上について伺います。
 今、技術革新でIT化が急速に進んでおります。一般の職場でもVDT機器であるパソコンが欠かせない環境となっております。
 厚生労働省が行った、常時パソコンを使用するVDT作業者に対する実態調査では、精神的疲労を感じている者が36.3%、身体的疲労を感じている者が77.6%です。私も電話交換手の経験がありますので、この拘束感のストレスは十分に理解できます。
 厚生労働省のVDT作業における労働衛生管理の指針では、コールセンターの作業は拘束型に分類されます。指針には、作業を継続して1時間を超えないこと、また、連続作業と連続作業の間は10分程度の休息時間をとることをうたっています。
 先日の新聞報道の様子では、コールセンターでの労働安全管理は守られていないと思われます。道は職場へのVDT作業における労働衛生管理の浸透をどのようにしていくのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 労政福祉課長小林良悦君。
◎(小林労政福祉課長) VDT作業における労働衛生管理の周知についてでございますけれども、国においては、各産業分野でオフィスオートメーション化が急速に進み、VDTが広く職場に導入されたことに伴い、VDT作業に従事する労働者の健康確保の問題がクローズアップされるようになったことから、昭和60年12月に、新たな健康診断の項目や労働衛生教育などについて具体的に示したVDT作業のための労働衛生上の指針を策定したところでございます。
 その後、職場における情報技術化が急速に進められ、職場環境、作業形態などについても大きく変化し、心身の疲労を訴える作業者が非常に高い割合を占める状況になったことから、平成14年4月にその指針を見直し、VDT作業を支障なく行うことができるよう、事業者が講ずべき措置などについて示したVDT作業における労働衛生管理のためのガイドラインを策定して、事業者に配付するとともに、指導を行っているところでございます。
 道といたしましては、北海道労働局と連携し、快適な職場環境が形成されるよう、毎年、各支庁におきまして、特殊業務疾病予防対策講習・研修会を開催するなどして、ガイドラインの周知・啓発に努めているところでございます。
 以上でございます。
◆(須田靖子委員) すべてのコールセンターに労働衛生管理を浸透させていっていただきたいと思います。
 続いて、労働教育について伺います。
 私は、従業員がなぜ劣悪な職場環境でも我慢しているのか、その理由には、働く者の権利を知らないことが原因の一つに挙げられると思います。
 従業員は雇用主に対して弱い立場にあります。上司に対して意見を言ったり反論するということは、協調性に欠けるというふうに周りから見られるのではないかといった不安があります。労働相談には、職場の空調がきついなど、本来なら職場で解決するべき問題もあります。これは、職場に言い出せない、そういった環境にあるのだと思われます。
 労働者の権利を主張するには、雇用主が果たすべき役割を知っていることが大切です。就業規則はあるのか、賃金形態はどうなっているのか、そういったことです。働く上で、その会社の労働条件を知るためには、その前段の基本知識が必要です。
 企業は、基本的労働条件の知識を持つこと、また、労働者は、みずからを守るために、せめて最低限の労働条件の知識が必要です。双方に労働教育が必要ですが、この点について見解はいかがですか。
◎(小林労政福祉課長) お答えします。
 労働条件に関する教育についてでございますけれども、企業等における労働条件などの決定、変更に当たっては、労使間で十分協議することが望ましく、また、トラブルを防止する観点からも、労使双方が、賃金や休日、労働時間などを規定する労働基準法や、快適な職場環境の形成、労働災害防止を規定する労働安全衛生法などの労働関係法令をよく理解し、これを遵守する環境づくりが重要と考えているところでございます。
 こうしたことから、道としましては、労働者と使用者双方に対する労働教育が必要であると考えておりまして、労使双方のみならず、広く道民に対して労働関係法令などの周知・啓発を図っているところでございます。
 以上でございます。
◆(須田靖子委員) これからも労使双方に対して労働教育の推進をお願いしたいと思います。
 続いて、労働教育に対する道の取り組みについて伺います。
 国では、昭和50年に、当時の社会経済情勢を踏まえて、今後の労働教育のあり方、必要性などに関する通達を都道府県に出しています。
 現在の情勢は当時とは大きく変化しておりますが、通達の趣旨は、労働教育の目的として、労使を取り巻く諸情勢の把握と理解、労働福祉や生きがいの増進、良好な労使関係の醸成などを掲げています。
 労働問題については、基本的には労使の自主的な解決が望ましいとされていますが、労働及び社会経済の諸事情の変化に伴い、労働教育行政の重要性は一層大きくなるとあります。これは今の時代にも通用する内容となっており、この通達は生きているものと考えます。
 道は、この旧労働省通達を受けて、労働教育についてどのような取り組みを行ってきたのか、伺います。
◎(小林労政福祉課長) お答えします。
 これまでの労働教育の取り組みについてでございますが、国は、戦後30年を経過し、経済・就業構造の変化や、生産・労働態様の変化に加え、労働者の意識が変化したことに伴い、労働教育行政の課題が大きく変化しつつあるとの観点から、昭和50年に、各都道府県に対し、労働行政の指針として、「労働教育の推進について」を通知したところでございます。
 道は、この通知を受け、労使関係者に対し、労働問題及び社会経済に関する広い視野と合理的かつ客観的な認識と判断力を培うことや、労働者の福祉や働きがいなどの増進に資することを目的としまして、各種労働問題セミナーや労務改善セミナーを実施してきたところでございます。
 このほか、労働関係法令の周知・啓発のため、労働ガイドブックを作成し、関係機関に配付するとともに、道のホームページに掲載し、広く道民に対して情報提供を行ってきたところでございます。
 また、財団法人北海道労働協会が実施いたします労使・労働フォーラムや各種労働セミナーの開催及び労働教育用ビデオの貸し出しに対して支援を行ってきているところでございます。
 以上でございます。
◆(須田靖子委員) 道は、セミナーの開催やホームページで情報提供を行ってきているとのことですが、もっとほかの方法も考えていく必要があると思います。
 最後に、労働教育を学校教育と社会教育の場で展開していくことが重要と考えますが、その点について伺っていきます。
 日本国憲法は、三つの社会権を保障しています。生存権は第25条、教育を受ける権利は第26条、労働者の諸権利は第27条と28条で保障しております。
 また、労働基本権の中では、労働者は労働条件の改善のために雇い主と交渉することを認めています。
 長い人生をこれから働いていく上で、働き方の方向性を決める労働教育は極めて重要と考えます。社会人として働く直前の学校教育の場で労働教育は非常に有効です。そして、社会教育の場では働く者の人権を学ぶことも同じく有効です。道はこの二つの課題をどのように展開していくのか、部長に伺います。
○(蝦名清悦委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) 今後の労働教育についてでありますが、社会経済情勢が大きく変化し、労働者の就業形態が多様化している中で、労働者と使用者の双方が労働法規について正しい知識を持ち、また理解を深めることにより、労働問題を自主的に解決する能力を身につけ、健全で安定的な労使関係の形成や労働者の生活の安定向上を図っていく上で労働教育は大変重要であると認識しております。
 このため、道といたしましては、労働教育は、健全な労使関係の基礎となる労働条件の具体的内容や、労務管理、生産性など、労働にかかわる経営問題、また、社会保障、財産形成、余暇、働きがいなど、勤労者生活に関する問題についても行う必要があると考えております。
 このような考え方に立ちまして、それぞれの時代が要請するテーマを選択し、労働者、使用者のみならず、一般道民も対象として、労働条件に関するセミナーの開催や労働ガイドブックの配付などにより、労働関係法令や各種制度の周知・啓発に努めてきたところであります。
 また、学校教育におきましては、労働3権などの基礎的な知識に関する教育がなされていると承知をしております。
 道といたしましては、今後も、北海道労働局や労働関係団体、使用者団体、労働団体などとの連携を一層強め、積極的に労働教育の推進に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(須田靖子委員) 終わりに、一言言わせていただきます。
 今、コールセンターのことについてお尋ねしてまいりましたが、コールセンターに限らず、不安定雇用と言われる非正規社員──パート労働者、契約社員、派遣社員が今どんどんふえている状況にあります。
 正社員からパートに切りかえる、こういった企業の背景には、不況や厚生年金の保険料の値上がりもあります。この傾向はますます強くなっていくでしょう。
 弱い立場にある非正規社員の労働条件を守り、一生元気に働き続けることができる職場を築いていくのが道の役割と考えます。大企業はもとより、中小企業の末端に至るまで、道はみずから行動計画を立て、そして労働条件向上のための施策を普及啓発していくことが責務と考えます。このことを指摘いたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○(蝦名清悦委員長) 須田委員の質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本日の議事はこの程度にとどめたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(蝦名清悦委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
 10月4日火曜日の分科会は午前10時から開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後4時散会