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北海道 北海道

平成17年第3回予算特別委員会第1分科会−10月03日-03号




平成17年第3回予算特別委員会第1分科会

平成17年 予算特別委員会
第3回                会議録 第3号
北海道議会定例会  第1分科会
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平成17年10月3日(月曜日)
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出席委員      交代委員
 副委員長
  佐々木恵美子君

  中村裕之君
  小谷毎彦君
  福原賢孝君
  遠藤 連君
  鎌田公浩君
  高橋定敏君
  沢岡信広君
  林 大記君
  久保雅司君
  荒島 仁君
  石井孝一君
  藤沢澄雄君     川村 正君
  神戸典臣君
欠席委員
 委員長
  米田忠彦君
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出席説明員
   企画振興部長    吉田洋一君
   企画振興部次長   大橋康博君
   計画室長      荒川裕生君
   地域振興室長    河合裕秋君
   地域主権推進室長  前川克彦君
   交通企画室長    亀谷敏則君
   計画室参事     出町祐二君
   計画室参事     佐々木 朗君
   兼建設部
   企画調整課参事
   地域政策課長    真藤邦雄君
   市町村課長     河合正月君
   地域主権推進室   谷本辰美君
   参事
   同         出光英哉君
   交通企画課長    益田 浩君
   総務課長      場谷常八君
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   知事政策部長    嵐田 昇君
   知事政策部次長   杉浦好之君
   知事室次長     川城邦彦君
   知事政策部参事   石橋秀規君
   同         上田 勉君
   同         遠藤憲治君
   同         田邊隆久君
   国際課長      越前雅裕君
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   人事委員会委員長  泉川睦雄君
   人事委員会     真鍋俊彦君
   事務局長
   事務局次長     山本 篤君
   総務審査課長    川村順一君
   任用課長      浜田美智子君
   給与課長      高野光男君
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議会事務局職員出席者
   議事課主幹     細口 貢君
   議事課主査     岩田伸正君
   同         水島 敦君
   同         松本浩志君
   同         土肥浩己君
   同         植村 豊君
   同         曽我和久君
   同         三浦寛明君
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   政策調査課主査   千葉 敦君
   同         山口雅之君
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  午後1時4分開議
○(佐々木恵美子副委員長) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔岩田主査朗読〕
1.議長及び予算特別委員長から、委員の異動について、柿木克弘
 議員の委員辞任を許可し、藤沢澄雄議員を委員に補充選任し、
 第1分科委員に補充指名した旨、通知がありました。
1.予算特別委員長から、分科委員の異動について、原田裕議員の
 第2分科会への所属変更を許可し、高橋定敏議員を第1分科委員
 に変更指名した旨、通知がありました。
1.本日の会議録署名委員は、
                       中村裕之委員
                       小谷毎彦委員
 であります。
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○(佐々木恵美子副委員長) それでは、議案第1号及び報告第1号を一括議題といたします。
△1.企画振興部所管審査
○(佐々木恵美子副委員長) これより企画振興部所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 藤沢澄雄君。
◆(藤沢澄雄委員) よろしくお願い申し上げます。
 私は、通告に従いまして、ちほく高原鉄道並びに北海道開発予算に関して質問してまいりたいと思います。
 本年4月に、ちほく高原鉄道は、鉄道事業の廃止の届け出を北海道運輸局に提出いたしました。そして、現在は、明年4月からのバス転換に向けまして準備を進めている段階と聞いています。
 まず、ふるさと銀河線の運行を支えるために設置されました経営安定基金があると承知していますが、この経営安定基金は、どのような経緯で、また、どのような目的で存在しているのか、そして、現在までどのように運用され、その残高はどうなっているのかを伺います。
○(佐々木恵美子副委員長) 交通企画課長益田浩君。
◎(益田交通企画課長) 御答弁申し上げます。
 経営安定基金についてでございますけれども、ふるさと銀河線につきましては、開業当初から多額の赤字が見込まれていましたことから、道と沿線自治体などの負担によりまして経営安定基金を設置し、それによって毎年度の欠損補てんを行うなどして経営の安定化を図ることとしたところでございます。
 また、この基金につきましては、基本的に、その運用益により欠損を補てんできる額を積み立てることとし、日本国有鉄道清算事業団からの転換交付金のほか、道及び沿線自治体からも資金を拠出し、総額82億2000万円を三つの基金に分けて設置したところでございます。
 また、管理の適正を期するため、道及び沿線自治体で締結いたしました覚書に基づきまして、北見市の条例により管理を行ってきているところでございます。
 しかしながら、その後の低金利によりまして元本の取り崩しを余儀なくされ、このうち、道及び沿線自治体が拠出した第三基金7億7000万円につきましては、既に元本を取り崩して残額がなくなってきており、また、転換交付金を原資といたします第二基金25億7000万円につきましても、平成16年度の運行に係る欠損を補てんした後の残高は1億8000万円となっておりまして、17年度の運行に伴う欠損を全額補てんすることができない状況になってございます。
 残る第一基金につきましては、これまで運用益を欠損補てんに充てることとしてきたことから、元本は設立当初のまま48億7000万円が残っておりまして、このうち、36億7000万円が道からの拠出分となっているところでございます。
 以上でございます。
◆(藤沢澄雄委員) 整理しますと、基金には3種類あって、第一基金は利息を経常損失に充てるもので取り崩すことはできないと。そして、第二基金は、同じく経常損失プラス施設整備に充てることができると。これには転換交付金の24億5500万円が原資となっていて、現在は1億8000万円残っているのだと。ところが、16年度を見ると、3億4000万円の赤字ですから、恐らく本年度末には足りなくなるだろうということですね。そして、第三基金は、設立から5年目までの経常損失に充てるということになっておりまして、もう底をついた、残高がないということですね。わかりました。
 そこで、ふるさと銀河線が廃止されることに伴いまして、このふるさと銀河線の運行欠損補てんのために設置されております経営安定基金本来の目的というのがなくなってしまうと思うのです。
 第一基金の今後の取り扱いについて、北海道は沿線自治体とともに協議を行っていると思うのですが、これからどのような方針で対処しようとしているのかを伺います。
○(佐々木恵美子副委員長) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(吉田企画振興部長) 道、それから沿線自治体の拠出により設置をされました第一基金につきましては、今話がありましたように、銀河線の運行によって生ずる欠損額につきまして、元本を取り崩すことなく、運用益の範囲内で補てんをするということで管理をされてきたわけであります。
 今御指摘がありましたように、銀河線につきましては来年の4月まで運行することとしているわけでございますが、これまで欠損補てんに充ててまいりました第二基金がいよいよ底をつくという状況になっておりまして、この第一基金を取り崩さなければ17年度の運行そのものについての欠損補てんができなくなるというおそれがあるわけであります。
 それから、来年4月から鉄道事業を廃止いたしましてバス転換するということで今検討を進めておりますが、この4月の鉄道廃止後の会社清算に一定程度の経費も必要でありますし、バス転換に向けた諸準備ということへの支援というものも早ければ年内にも必要になるというふうに見込まれているわけでございます。
 一方では、道も非常に厳しい財政状況にございまして、道からの新たな財政負担が困難であるという状況にありますが、こうした状況は沿線自治体も同様でございまして、こうした事情を総合的に勘案しながら、これまで、道議会にも逐次御報告をし、御議論いただきながら、沿線自治体とも協議を重ねてきたところでございます。
 こうした協議を進める中で、当初の覚書の考え方に基づき、基金を一たん返還して、道及び沿線自治体から改めて必要な資金を拠出するということについてもこの協議会の中でも話が出ておりまして、検討を行った経緯がございますが、第一基金が仮に解消された場合には、今年度中の銀河線の運行に必要な資金の見通しが立たなくなるという問題もあります。
 それから、来年4月まで予定をしております鉄道の運行自体ができなくなるおそれがある。また、あわせまして、来年4月からのバス転換も間に合わなくなる、こうした状況が想定されております。地域の住民の皆さんの足が確保されなくなるおそれがあるわけでございまして、私どもとしては、当面、第一基金についてはそのまま維持して、バス転換などの必要な経費に充てていくことができるよう、道と沿線自治体の総意のもとで取り扱いを変更することにしたものであります。
 なお、必要経費を支出した後の基金の残額につきましては、当初の確認どおり、道及び沿線自治体にそれぞれの負担割合に応じて返還をするということにしているものでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 大変苦しい立場だと思います。
 現実問題としまして、地域住民の足を確保するというのがやはり第一かなというふうに私も思います。確かに、いたし方ないのかなというふうに考えるわけであります。
 ただ、なし崩し的に基金が使われないということが、本来、第一基金として別に設けた趣旨だと私は思っています。
 そこで、この経営安定基金の取り扱いについて、これまで道と沿線自治体が覚書を交換しておりまして、今回も覚書を交わすことになると思います。その覚書の効力あるいは性格はどうなっているのか、つまり、議会での議決が必要なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○(佐々木恵美子副委員長) 交通企画室長亀谷敏則君。
◎(亀谷交通企画室長) 基金の覚書でございますが、覚書につきましては、当事者間において合意に達した事項を確認するという性格のものでございまして、また、締結に当たりましては、法令等の規定において特に議会の議決を要すべき事項とはされておりませんことから、議会の議決については必要がないものというふうに私どもは認識をしております。
 しかしながら、覚書の変更につきましては、道も拠出しております基金の取り扱いを変更しようとするものでございますので、ただいま部長からも御答弁申し上げましたとおり、これまでも、今後の基金の取り扱いに関する考え方を議会にも報告し、また議論をいただきながら、道として沿線自治体との協議を進めてきたところでございます。
◆(藤沢澄雄委員) 大変貴重な道の36億円もの拠出金であります。議決は必要ないとしても、しっかりと報告をして、議会並びに道民の理解を得るということを強くお願いしたいと思います。
 次に、この第一基金については、今後、鉄道施設の撤去の費用にも充てるということでありますが、このようないわゆる後ろ向きの費用に第一基金を充てていいのかという意見も実際あるのであります。また、本来、施設撤去など鉄道廃止に伴う対策費用については、ちほく高原鉄道がJRから引き継いだ鉄道用地などの資産を処分し、その利益から賄うなど、最大限経費をかけないという努力を会社はするべきだと思うのですが、いかがでしょうか。
◎(益田交通企画課長) 御答弁申し上げます。
 第一基金の今後の使途についてでございますけれども、鉄道廃止後の施設の撤去につきましては、安全上の観点からも大きな課題となってございまして、これまで、道と沿線自治体との協議におきましても、第一基金を充当し得る経費としているところでございます。
 また、撤去が必要なものといたしましては、線路、まくら木、電柱のほか、老朽化した駅舎や橋梁等を想定しているところでございます。
 このうち、最も費用がかかると見込まれてございますのは、150カ所近い橋梁の撤去でございまして、設置後100年近くたっているものもありますなど、いずれも老朽化が進んでおりまして、現在、会社におきまして、河川管理者などの関係機関とも協議しながら、撤去費用が必要最小限となりますよう、撤去方法の検討や費用の積算などを進めているところでございます。
 また、撤去に要する経費につきましては、会社としては、御指摘のとおり、まずは保有する鉄道用地などの資産を処分することによりまして必要な資金の確保を図ることとしているところでございます。道としては、基金からの支出が極力少なくなるよう、会社に対して最大限の経営努力を求めてまいっているところでございます。
 以上でございます。
◆(藤沢澄雄委員) そこが一番の問題でありまして、一番心配するのは、貯金というか、使えるお金があるからといって、ずさんな使い方をされては困るということで、例えば、今、撤去費用の話も出ましたが、聞くところによりますと、線路の撤去に1メートル当たり1万円ぐらいかかるのだということも聞いています。
 よく考えますと、今、鉄の高い時期に、140キロの線路があるということで、2本ですから280キロです。聞きますと、1メートル当たり50キログラムらしいのですね、線路というのは。計算しますと、1万4000トンにもなるわけであります。恐らく相当な金額になると思うのです。
 また、聞くところによると、まくら木は市場では1本4000円ぐらいするのだということで、こういう資産をどんどん売ることによって少しでも経費を節約するということもできると思うのです。ぜひとも、その辺をなし崩しにしないで、財産を少しでも価値を持って売却するということも考えていただきたいと思っています。
 それで、第一基金について、最終的な清算が終了し、残った金額は道や沿線自治体に当然返還されることになると思いますが、その時期はいつごろになるのか、お伺いいたします。
◎(亀谷交通企画室長) 第一基金の返還についてでございますが、会社としては、来年4月の鉄道廃止後、鉄道施設の撤去あるいは会社の清算などにおおむね2年を要する見込みというふうに想定しているところでございます。
 第一基金につきましては、バス転換あるいは鉄道施設の撤去、さらには会社清算などの必要な経費に充てた後、残額をその負担割合に応じまして道及び沿線自治体に返還することとしておりますことから、その返還時期につきましては、会社清算がすべて終了した後になるものというふうに考えております。
◆(藤沢澄雄委員) ただいまバス転換に関しての話も出ましたが、これから細部にわたっての検討や経費見積もりがなされると思いますが、その中で、例えば、バス転換において既存のバス会社に委託をしたような場合には、今いろいろ話が出ている段階ですが、新車購入ですとか、そういうことも本当に必要なのかと。一説によると、6億円近くも拠出しなければならないという話も聞くのです。この辺はこれからの話ですから、まだ資料がなくて、私も詳しくはわかりませんが、その辺ももっともっと経費節減はできるのかなというふうに考えております。
 実際に、今、北見バスでは、全線ではありませんが、北見─訓子府あるいは北見─置戸ですとか、そういう既存の路線もあります。少しでも民間を活用しながら、沿線住民に不便のかからない形、しかも低コストでということをぜひとも考えていただきたい、そのように思っています。
 そして、これらの第一基金の具体的な使途に関する費用の額については、今も言いましたが、不確定要素が大変多いと思います。道はこれからその個々の使い道に関してどのようにかかわっていくおつもりなのかをお聞かせください。
◎(吉田企画振興部長) 第一基金に充当し得る経費としておりますもののうち、会社清算に伴う経費や施設の撤去費につきましては、現在、会社におきまして関係機関とも協議しながら積算を進めているところでございまして、今後、会社から積算額が示されましたときには、道といたしまして、ふるさと銀河線沿線自治体等連絡協議会において沿線自治体とも十分協議をしながら、その内容を検討していきたいというふうに考えております。
 また、バス転換に要する経費につきましても、今後、代替バス事業者が決定された後に、事業者の意向を確認するなどいたしまして、沿線自治体とも十分協議をして、適切な執行が図られるようにしてまいりたいというふうに思っておりますし、また、その執行状況につきましては、これまでと同様、適宜、道議会に説明してまいりたいと思います。
 いずれにいたしましても、この第一基金は道民の皆さんの貴重な税金によって成り立っているものであるということを私どもは肝に銘じて、しっかりと適切に対応してまいりたいと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 何度も申しますが、部長からも今ありましたが、この第一基金は、拠出した道や沿線自治体にとって貴重な財源であります。これを安易に使っていいというものでは決してありません。充当される経費を十分に検証しながら適切に執行されるために、道としても積極的にかかわっていただきたい、そのように思っています。そして、場合によっては、知事の政策の一環だということをもっと色濃く出して、指導的な立場でかかわっていただきたいなというふうに思っております。
 次に、北海道開発予算について質問させていただきます。
 御案内のように、国や地方公共団体の行う公共投資は、国や地方の財政危機などから、縮減が続いております。そして、今後も縮減の方向は避けられないものと考えております。
 北海道は社会資本整備が大変おくれております。そしてまた、全国に比べまして景気回復がおくれているというこの北海道の経済を考えたときに、このことは大変大きな影響があるものと考えます。
 明年度の国の予算について8月末までに各省庁から概算要求が財務省に出され、選挙も終わりまして、これから本格的な予算編成が始まるところであります。
 そこで、開発予算に関しまして数点伺ってまいります。
 道は、この7月に、平成18年度の国の予算編成に向けまして、社会資本整備に係る重点要求事項とあわせまして、厳しさが増す財政状況を踏まえ、公共補助事業については11%の縮減を要望したところであります。
 このような中で、先月、国土交通省北海道局から発表されました概算要求の内容は、食料供給や観光振興など、北海道の特性を生かした重点的な施策が盛り込まれる一方、北海道開発予算の総額は8630億円と、平成17年度の予算に比べまして16%の増額要求となっています。道としてはこれら概算要求の内容についてどのように評価しているのかをお聞かせください。
◎(吉田企画振興部長) 国土交通省が発表いたしました北海道開発予算の概算要求におきましては、北海道のすぐれた潜在力をさらに引き出し、将来の発展につながる施策を積極的に展開するとともに、安全、安心で快適に暮らせる地域づくりに必要な社会資本等の整備等を着実に進めることを基本としているということであります。
 主な施策を御紹介いたしますと、安全で質の高い食料の供給基地としての役割強化、それから、北海道の豊かな自然環境の保全・継承と観光立国の推進、地域の発展の基盤となるネットワークの形成、高齢化などの社会の変化に対応する活力あふれるコミュニティーの構築、そして、安全、安心が確保された地域社会の形成の五つの柱を掲げまして、これらに関連する各般の施策が盛り込まれているところでございます。
 こうした概算要求の内容につきましては、これまで北海道が重点的に提案要望してきた考え方がおおむね反映されているものと私どもは考えているわけでございます。
 また、概算要求の額につきましては、前年度当初予算から3%減額した上で、この1.2倍まで要望することを認めた国の方の概算要求基準に沿って、ほぼ限度額いっぱいの要求となっているものであります。
 この要求額につきましては、もちろん、あくまでも概算要求でございますので、途中経過ということであります。昨年度と同様、年末の予算内示に向けまして、今後、具体的な調整が行われるということになりますので、引き続き、厳しい道の財政状況あるいは道の要望の内容などについて御説明をし、必要な予算が確保されるように働きかけをしてまいりたいと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 概算要求の時点では、高規格幹線道路や北海道新幹線を初め、具体の整備箇所や予算配分などが明らかとなっていないものが多く、国の予算編成の本格的な作業が始まるこれからがまさしく正念場と私は考えます。
 年末の予算内示に向けまして、北海道の発展につながる予算の確保について、ただいま部長からも答弁がありましたが、最大限の努力をお願いしたいと思うわけであります。
 北海道の開発予算は、これまで、国の縮減方針に加えまして、厳しい道の財政状況から、全国水準を上回る削減が行われております。私も、道財政が危機的な状況にあることはもちろん理解しております。公共事業への依存が大きい北海道にとりましては、公共事業の縮減は地域経済へ与える影響も大変大きいものがあります。
 道としても、明年度の開発予算要望において、事業量の確保の観点から、開発公共事業の縮減とあわせまして、道路整備臨時交付金の大幅な増額を要望しております。この交付金の確保の見通しについてお伺いいたします。
○(佐々木恵美子副委員長) 計画室長荒川裕生君。
◎(荒川計画室長) 地方道路整備臨時交付金の確保についてでございますけれども、道といたしては、現在の危機的な財政状況を踏まえまして、補助事業の要望につきましては前年に比較いたしましてマイナス11%ということで行っておりますが、地方道路整備臨時交付金の要求額を大幅に増額することによりまして、実質的にはマイナス7%ということにいたしておりまして、道財政の立て直しと厳しさが続く地域経済への配慮、これをできるだけ両立させようということで努めているところでございます。
 この地方道路整備臨時交付金につきましては、概算要求の段階におきましては、国土交通省の道路局におきまして全国分ということで要求されますので、その配分につきましては、今後調整されていくこととなるところでございます。
 道といたしましては、開発公共事業に係る道費負担の縮減と道路交付金の増額がセットで実現されることが極めて重要でありますので、年末の予算編成に向けまして、引き続き、道の考え方について国の理解が得られ、必要な予算が確保されますよう最大限努力をしてまいりたいと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 今回の道の予算要望については、道財政が苦しい中で事業量確保に大変苦心していることは認めたいと思います。
 一方では、北海道開発予算は一括計上の仕組みの中で、一定程度調整が可能とは考えますが、道路整備交付金は開発予算の外にあり、全国配分からの枠取りとなっております。それだけハードルが大変高いものであり、北海道局のみならず、国土交通省の本省にも十分に道の考えを理解していただきまして、交付金の確保が図られますよう、さらに最大限の努力をお願いしたいと思います。
 次に、道州制北海道モデル事業についてですが、今回の概算要求においても、道の要望に沿いまして、事業費の100億円に加えまして、調査費が8000万円とされたところです。
 本年度の国の予算においては、1億円の調査費が創設されるとともに、事業費についても14億円が増額され、合計で114億円が予算措置されたところであります。地方の自主性を高める地方分権を推進する上では、このモデル事業については、むしろ増額を要望していく必要があると考えます。道の要望の考え方と今後の進め方について見解を伺います。
◎(荒川計画室長) 道州制北海道モデル事業についてでございますけれども、今年度の国費予算におきましては、このモデル事業の促進を図るために14億円の増額措置がされたところでございます。また、この事業に関連いたしまして、地域の実情に応じた社会資本整備の推進を図るという趣旨から、新たな調査費が創設されたところでございます。
 こうした中で、平成18年度の国費予算に向けましては、道財政の収支が大幅に悪化しているという状況を踏まえまして、補助事業につきまして道費負担の大幅な縮減を図っていかなければならないという方針のもとでは、このモデル事業の要望額につきましても一定の縮減を図らざるを得ないということでございまして、調査費も含めまして100億8000万円の要望額としたところでございます。
 今後、道といたしましては、年末の予算内示に向けまして、このモデル事業に係ります要求額が確保されますよう努めてまいりたいと考えております。
 また、この事業は、地方の自主性、裁量性を生かして広域的な地域づくりをするというのが目的でございまして、地域主権型社会にふさわしい社会資本整備に向けた試みでもありますので、昨年8月に策定いたしました平成16年度から19年度までの4カ年の事業計画に基づきまして、その効果が最大限発揮されますように、引き続き事業の着実な推進に努めてまいりたいと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 昨年の開発予算要望においては、補助事業を縮減する一方で、直轄事業にシフトするということで事業量の確保を図るとしてきましたが、明年度の国の予算に向けては、道財政の大幅な収支の悪化を踏まえ、直轄事業も聖域とせずに縮減を要請するとしています。
 補助事業に加えまして直轄事業も縮減するとなると、地域経済に与える影響がますます大きくなるのは必然のことであります。道は直轄事業について国にどのように働きかけていくのかを伺いたいと思います。
◎(吉田企画振興部長) 御指摘いただきましたように、平成17年度の国費予算要望に際しましては、補助事業から直轄事業へシフトすることによりまして事業量の確保を図ってきたところでございますけれども、平成18年度の国費予算に向けましては、この道財政の収支が大幅に悪化する中で、国直轄事業も含めまして、道費負担の縮減を図らなければならないというふうに考えているところであります。
 このため、直轄事業につきましても、道の財政の立て直しと地域経済への配慮を両立させるという道の考え方については、「二兎を追う者は一兎をも得ず」という話がありますけれども、私どもとしては、道財政の立て直しと地域経済への配慮、この二兎を何とかして追っていきたいというふうに考えているわけでありまして、こうした道の考え方について十分な理解が得られ、道費負担の少ない事業へのシフトなどによりまして、より多くの事業量が確保されるよう働きかけをしてまいりたいと考えております。
 今後、国の予算編成が本格化してくることになるわけでありますが、このたび取りまとめました財政立て直しプラン見直し方針、それから新たな行政改革大綱方針について、その趣旨を十分御説明するなど、道の危機的な財政状況、あるいは今申し上げました地域経済への配慮なども含め、事業量確保に向けた道の考え方について理解が得られるように、引き続き最大限努力をしてまいりたいと考えております。
◆(藤沢澄雄委員) 確かに、道財政の現状を考えますと、直轄事業縮減も含めまして、縮減を図るということも必要と考えます。しかし、事業量確保の視点は極めて重要であるということを重ねて申し上げておきます。
 国に対して、財政再建に向け、人件費を含めて施策全般にわたりまして削減に取り組むことをぜひとも理解していただき、直轄事業においても道の負担の軽減と事業量の確保という、今言われました二兎を追うために、その方向性で頑張っていただきたいと思います。
 以上、北海道開発予算に関して伺ってまいりました。
 私は、道財政の再建は極めて喫緊の課題であると承知しております。一方で、全国で一人負けとも言われる北海道経済の早期回復がなければ、財政再建もなし得ないと考えるわけであります。特に、公共事業への依存の大きい地域経済に十分配慮しながら、難しい課題ではありますが、両得で、財政再建、経済回復の両方を十分求めながら進めていただくことをお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(佐々木恵美子副委員長) 藤沢委員の質疑は終了いたしました。
 福原賢孝君。
◆(福原賢孝委員) それでは、まず最初に、国直轄事業負担金について質問をさせていただきます。
 財政危機の中で、近年は普通建設事業費の圧縮ということを図ってきておりまして、特に、道の単独事業は大幅に縮減をしておるというのが実態でございます。
 しかし、他方では、国直轄事業負担金がピークだったのが1998年度と記憶しておりますが、たしか1800億円だった。次の年の99年に道財政の非常事態宣言を発せられたわけでありますが、それ以降も1600億円台が続いておりまして、2003年度の決算も、そして今年度予算も、まだ1400億円という状態になっておりまして、10年前とほぼ同規模の支出ということになっているのが現状であります。
 今日の財政危機の直接最大の原因となっているのは、90年代の景気対策に伴う公共事業の急増ということでありまして、その急増は、国の補助事業、道の単独事業ばかりではなくて、国の直轄事業負担金もその一翼を大きく担ってきたのではないかということでありまして、そもそも、国の事業について自治体の負担を求める直轄事業負担金というものについての認識をまず最初にお伺いいたしたい、そのように思います。
○(佐々木恵美子副委員長) 計画室長荒川裕生君。
◎(荒川計画室長) 国直轄事業負担金についてでございますが、直轄事業は、全国的な視野のもとで、国家的な施策として実施されながら、地方公共団体に対しまして財政負担を課しているものでございますので、地方負担については原則的に廃止すべきものと認識してございます。
 とりわけ、道路や河川といった公共施設の維持管理につきましては、その施設管理者が負担すべきものであると認識しておりまして、維持管理費に係る直轄事業負担金につきましては速やかに廃止すべきものと考えているところでございます。
 この課題につきましては、国においても、平成14年に示されました地方分権改革推進会議の事務事業のあり方に関する意見でありますとか、平成15年の骨太方針におきましても、国直轄事業負担金の段階的縮減を含めた見直しを行うとされたところでございます。
 しかしながら、現時点では国の取り組みは進んでおりませんことから、引き続き、地方分権の観点から、その実現に向けた働きかけを行っていく必要があるものと認識しております。
 以上でございます。
◆(福原賢孝委員) そこで、国の事業とはいえ、地元自治体の意向というものを無視した事業執行はあり得ないのではないか、そのように認識をいたしておりますし、また、直轄事業自体の縮小に向けて、とりわけ、ダムや大規模な林道、道路、農道、漁港、こういうものの整備についても、緊急性、優先性というものを厳しく踏まえていかなければならないのではないか、そのように思っておりますし、その結果、時には、事業の一時停止または延期、こういうものも国に申し入れていくべき時代背景になっているのではないか、そのように考えるわけでございますが、見解を伺います。
○(佐々木恵美子副委員長) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(吉田企画振興部長) 道財政の収支が大幅に悪化をしております状況のもとにありましては、補助事業はもちろんでありますけれども、直轄事業も含めまして、財政負担の可能な範囲で重点的かつ効率的に社会資本整備を進めていく、こういう考え方が必要だということは論をまたないところであります。
 道といたしましては、各支庁ごとに、市町村、国、道の関係機関で構成いたします地域連携会議というものを開催して議論しておりますが、地域が直面する課題あるいは社会資本整備における重点化などについて意見交換を行っております。
 それから、北海道開発局との間で設置をしておりますが、直轄事業に係る連絡調整会議あるいは事業ごとの連絡会議などの場におきましても、直轄事業にかかわります情報提供あるいは意見交換などを行っておりまして、その結果を国費予算要望などに反映しているところでございます。
 国直轄事業につきましては、こうした地域の実情や意向を十分踏まえながら進められますように、今後とも、さまざまな機会を通じまして国と協議してまいりたいと考えております。
◆(福原賢孝委員) 今、部長から答弁をいただきましたが、直轄事業負担金については、これまでも国に廃止を働きかけてきたということを申し述べておられますが、今後の具体的な対応方針というものについても、でき得る範囲内で結構ですが、お示し願えればありがたいと思います。
◎(吉田企画振興部長) 道といたしましては、これまでも、直轄事業負担金の廃止に向けて、毎年度の国費予算要望において要請をしたところでございまして、去る7月に実施をいたしました国の施策及び予算に関する提案要望におきましても、その実現を国に要望したところでございます。
 また、本年6月に開催をいたしました直轄事業に係る連絡調整会議におきましても、北海道開発局に対しまして、直轄事業負担金の廃止を初め、概算要求に向けた早い段階からの情報提供などについて要請をしたところであります。
 しかしながら、御案内のとおり、直轄事業負担金の廃止という問題につきましては、法令改正が必要であるなど、全国的な課題でもございまして、国と地方の役割分担そのものの問題にかかわってくるということでもございますので、三位一体改革に関する国と地方の協議の場において早期に協議が行われますように、地方6団体ともしっかり連携を図りながら、粘り強く国に働きかけてまいりたいと考えております。
◆(福原賢孝委員) 次に、地方分権についてお尋ねをいたします。
 まず、道州制についてでございます。
 最近、道州制の議論が活発になってきている背景というのは、合併によって、市町村の数の減少、そして規模の拡大、こういうものが大きく進んできている現状があるのではないかということと、市町村中心の地方自治システムの確立、そのことで都道府県の果たすべき役割が小さくなっていくということ、また、もう一つは、現在の地方経済の低迷等を打破していくためには、霞が関の全国画一的な発想ではなくて、それぞれの地域がそれぞれの地域ごとに権限を持って主体的に地域づくりを進めていく、そのことが道州制という議論が活発になっている背景にあるのではないか、そのように思っております。
 今申し上げたように、道州制は、住民よりも国の方を向きがちであった地方自治体のあり方を根本から変えていく、そして、受け身ではなくて、みずからのあり方を主体的に模索して地域を創造していく存在に変えていく改革である、そのように考えておるところでございます。
 しかし、一方では、小さな政府ということを目指すための、行政組織を簡素化する行政改革としてしか道州制を考えていないのではないかという識者も多分に見受けられるところでございまして、地域のことは地域で決めることができる地域主権型社会をつくるための道州制ということを道は盛んに主張しておられますが、道の考える道州制とは具体的にどのようなことを目指しているのかという点についてまず最初にお伺いいたしたいと思います。
◎(吉田企画振興部長) 道州制は、国から地方に大幅に権限や財源の移譲を進め、住民に最も身近な基礎自治体であります市町村が行政サービスの中心的な役割を担い、道州は市町村を、国は道州をそれぞれ補完する役割を担う仕組みにこの国の形を変えていこうというものでございまして、そうすることによって、いろいろ御指摘がございましたけれども、地域のことは地域で決めることができる、そうした地域主権型社会の実現を図っていきたい、そういう考え方のもとに道州制について検討を進めているものであります。
 また、道州制を進めるに当たりましては、単に行政の形を変革するだけではなくて、コミュニティーの再生などによりまして地域社会の役割を高め、住民の創意工夫のもと、地域の特性に応じたさまざまなチャレンジが行われるような社会、できる限り住民に近いところで物事が決められるような社会を実現していくことが極めて大事だというふうに思っているところでありまして、こうしたさまざまな取り組みを通じまして地域主権型社会の実現を図ってまいりたい、このように考えております。
◆(福原賢孝委員) 次に、主体的に行動する地域の実現ということを目指すということでありますが、そのためには、いつまでも国が手とり足とり地方自治体の行動を縛っているような現状の仕組みを変えていかなければならないのではないかなと、そのように思っております。
 そういうためには、国による権限や税財源、これを積極的かつ徹底的に道州や市町村に移管していく、そのことが一番重要なことではないかと考えるわけでありますが、見解を伺います。
○(佐々木恵美子副委員長) 地域主権推進室参事出光英哉君。
◎(出光地域主権推進室参事) 国からの権限や税財源の移譲についてでございますが、道州制を実現するためには、住民に身近な市町村や道州が住民ニーズや地域特性を的確に反映して行政運営を行っていくことができるよう、国から大幅に権限や税財源の移譲を行うことが不可欠と考えております。
 その際、移譲された権限につきまして、国がさまざまな基準を定め、それによって自治体が大きな制約を受けるようでは実質的な権限移譲にはならないと考えておりますので、制度の企画立案権限から市町村や道州に移譲し、法令ではなく、自治体の条例で独自の仕組みや基準等を設定できる分野を大幅にふやしていくことが重要と考えているところでございます。
◆(福原賢孝委員) 今お答えをいただきましたが、今申し上げたような方向性を突き詰めていくと、アメリカやドイツに見られるような連邦型という社会を目指していくべきでないかという主張もあるわけであります。
 ドイツを例にとりますと、ドイツは、ラント──これは州でありますが、ラントがあって、クライス──郡でありますが、そしてゲマインデ──町村があるということでありまして、それぞれの権限と義務が明確に分かれております。
 つまり、福祉はクライス──郡でやる、町の計画はゲマインデ──町村がやる、そして、連邦政府の権限は、軍隊と外交、高速道路の建設と空港の関係ということではっきり明記をされておるわけでありますが、連邦制に対する今後の道の見解をお伺いいたします。
◎(出光地域主権推進室参事) 連邦制についてでございますが、連邦制は、立法権が国と州政府とで分割されていることが憲法上も明記されている制度でございまして、現行の憲法を改正する必要があるものと考えられるところでございます。
 一方、道が考えます道州制は、現行憲法のもとで地方自治制度を一層進化させた姿を考えておりまして、国から地方への企画立案権限も含めた大幅な権限の移譲を求めるものとはいえ、基本的に、現行憲法のもとにおいても十分実現可能なものと考えているところでございます。
◆(福原賢孝委員) 連邦型になると、それぞれまた連邦で憲法をつくらなければいけないということでありますが、その点はよく理解をいたしておるところでございます。
 道は、道州制を実現するための取り組みとして、道州制特区構想ということを推進しておられるわけでありますが、道州制に特区構想がどのようにつながっていくのか、その考えをまずお伺いいたしたいと思います。
 その次に、構造改革特区と同じようなものということで一般の方々から認識されがちな面がある。専門家の方は別だと思いますが、一般の道民または国民の方々から誤解を受けるような面もあるのでないかと思うわけでありますが、道州制特区と構造改革特区というものの大きな違いはどこにあるのかという点についてお伺いをいたします。
◎(出光地域主権推進室参事) 道州制特区についてでございますが、道州制特区は、国から地方への権限移譲や規制緩和などのモデル的な取り組みを積み重ねることによりまして、道民や国民の皆様に道州制が導入された際の効果を実感していただき、道州制の推進に向けて国民的な理解や議論を深めることをねらいとしているものでございます。
 これまで、政府などにおきましては、ともすれば、道州制特区を構造改革特区の単なる延長のように取り扱おうとする議論もあったところでございますが、道といたしましては、道州制特区は、これまでの構造改革特区のような、特定の地域を対象に、規制緩和等の措置を国が個別に判断するという地域活性化を主眼とした取り組みの枠組みを超えて、将来の道州制を展望し、北海道全域で、より包括的な権限、財源の移譲や規制緩和の実現を図っていくべきものと考えておりまして、その旨を国に対しても主張してきたところでございます。
◆(福原賢孝委員) 先般の新聞報道等によりますと、構造改革特区で認められていない項目に道州制特区でお墨つきを与えることはできないとする政府の見解が報道されておりましたし、また、与党自民党内の道州制の委員会の中でも、新法に盛り込めるような項目を道が再提案すべきだという議論が出ておったという報道もなされておりましたが、こういう報道を見ていると、関係者の考えが一致していないのではないか、温度差が大分あるのではないか、そのようなことが想定されるわけであります。
 7月1日に国から示された第1次回答も、道の提案に否定的な回答ばかりが並んでいるという実態でありまして、道として、実現に向けて、今後どのように精力的に努力をしていくのか、また、取り組みを強化していくのかという点についてお伺いいたします。
○(佐々木恵美子副委員長) 地域主権推進室長前川克彦君。
◎(前川地域主権推進室長) 道の提案に対しましては、去る7月1日に国の第1次回答が示されたところでございますが、その内容は、道として到底満足できるものではございませんでした。
 それで、8月3日付で道として意見を国に提出し、再度検討を求めたところであり、現在、国においては再検討が行われているものと承知しております。
 道州制特区につきましては、全国知事会の道州制研究会におきましても北海道の取り組みを応援するとの方針が確認されておりまして、引き続き、全国知事会とも連携しながら、道の提案につきまして前進が得られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
◆(福原賢孝委員) 今お答えをいただきましたが、道州制を実現していくためには、道州制特区の進展というものがすべてではない、オール・オア・ナッシングではないということだと思います。
 地方制度調査会でも道州制の議論が進んでいるようでありますが、道としても、個別の権限移譲にとらわれて、政府の後ろ向きな対応に足を引っ張られる、足払いをされるということではなくて、他の都府県とも連携をして、道州制実現に向けた議論、取り組み──今、知事会でもそういう流れになっているというお話もありましたが、そういう取り組みをもっと広く、道民や、広域的には国の中で国民に大きく訴えていく必要があるのではないかと思いますが、その点について見解を伺います。
◎(前川地域主権推進室長) 道州制の実現に向けた取り組みについてでございますが、道といたしましては、地域主権型社会を目指した道州制の考え方をさまざまな機会をとらえて積極的に発信してきたところでございます。
 第28次地方制度調査会における審査の状況も、基本的な部分につきましては道の考え方と一致していると考えております。
 さらに、全国知事会におきましても、道州制特別委員会を設置し、検討を進めてきておりますところから、引き続き、連携して、必要な提言を地方制度調査会に対して行ってまいりたいと考えております。
 この一、二年、道内でも道州制に関する提言が相次いでおりますが、他県でも道州制の検討が活発化してきており、道といたしましては、さらに具体的な検討を深めつつ、積極的な情報発信に取り組みまして、道州制に向けた全国の動きを先導してまいりたいと考えております。
◆(福原賢孝委員) 次に、道州制における市町村との関係という点についてお尋ねをいたします。
 先ほど冒頭に申し上げましたように、地域の主体性を大事にしていくためには、住民に最も身近な基礎自治体である市町村、これを一番基本にしていかなければいけないということでありまして、基礎的な自治体の市町村ができないところを道州が補っていく、さらに、道州ではできないところを国が補うという補完性の原理というのですか、こういうものを明確にした上で取り組みを進めていくことが重要ではないか、そのように思っているところであります。
 道は、国に対して道州制の推進を主張する、その一方で、市町村に対しては、相変わらず縦割り補助金などを通じて縛りを強めているのではないかという現状でありまして、こういう点を変えていかなければ、道州制自体が本末転倒になっていくのではないかと思っております。
 道は、国には自主性を拡大してくれと言っておいて、そう言いながら、市町村に対しては、道の財政難を理由に、補助金削減、そして負担のしわ寄せ、こういうものを行うということは、言っていることとやっていることが全く逆ではないかなと、そういう気が私どももいたしておるところでございますし、今言った点を踏まえながら、道は、道州制の推進に当たって、市町村の裁量性を高めるために今後どのような取り組みを行っていくつもりなのかという点についてお伺いをいたします。
◎(前川地域主権推進室長) 道州制の取り組みに関しまして、市町村との関係についてでございますが、道州制は、地域のことは地域で決めることができる地域主権型社会の形成に向けた取り組みでございまして、制度の企画立案も含め、国から道州や市町村に、権限、財源を移譲するとともに、市町村が地域における行政サービスの中心的役割を担うということが重要であると考えております。
 このため、道といたしましては、本年3月に、道州制に向けた道から市町村への事務・権限移譲方針を策定し、この方針に基づき、来年度からの移譲に向けて、現在、要望のあった市町村と具体的な協議を進めているところでございます。
 このほか、市町村の自主性を尊重した取り組みといたしまして、道の各種規制の基準緩和等の特例措置を活用し、市町村が地域の資源を生かした事業を実施することにより、地域経済の活性化や雇用の創出を図ることを目的に、北海道版構造改革特区、地域再生特区、いわゆる北海道チャレンジパートナー特区の取り組みを進めているところでございます。
◆(福原賢孝委員) 次に、支庁制度改革という点についてお尋ねをいたします。
 道は、支庁制度改革について、市町村合併などと目指すべき方向は一致しているということでお答えをされておりますが、どうも平成20年度からのスタートというものに固執しているのではないかという点を私どもは非常に危惧しておるところでございます。
 これは、それぞれの時代背景があるわけでございますし、また、14支庁のいろんな方々の御意見というか、そういうものもきちっと聞いた上で計画を策定していくということが大事ではないか。最初に20年がありきという感が否めないような感じをいたしております。
 檜山支庁管内でございますが、管内を見ると、去る9月1日、大成、瀬棚、北檜山が合併して、新しいせたな町が誕生し、きのう、首長の選挙が行われたところであります。
 また、10月1日には、熊石町と渡島支庁管内の八雲町が合併をしました。日本海と噴火湾を横断するという形の新八雲町──日本海と噴火湾の二つの海ということで二海郡という名前がついておりますが、新八雲町は渡島支庁管内ということでありまして、いわゆる飛び地支庁になるわけです。熊石を通っていかなければ、お隣の旧大成、今の新しいせたな町に行けないということでございまして、そういう飛び地支庁が生じるということで、今後の合併の進展は支庁制度のあり方そのものにも大きく影響を与えるのではないか、そのように思っております。
 市町村合併の動向次第で道の姿勢も柔軟に変わっていくというのが自然の流れではないかと思っておりまして、現在、道が平成20年ということを目途に進めている支庁制度改革も、これらの進捗状況と常に連動しながら対応していくべきではないか、そのような考えを持っておるものでありますが、御見解をお伺いいたします。
◎(吉田企画振興部長) 平成14年11月に策定をいたしました支庁制度改革に関する方針におきましては、新しい支庁の体制を次期総合計画の開始に向けて整備するということにされております。
 ことし3月に策定をいたしました支庁制度改革プログラムにおきましても、この方針の考え方を踏まえながら、平成20年度から、地域生活経済圏を基本に支庁の所管区域を再編することといたしまして、現在、具体的な検討を進めているところであります。
 なお、支庁再編後におきましても、合併新法のもとにおいて、合併の議論がさらに進んでいくということは当然想定されるわけでありますが、道といたしましては、今後の市町村合併の進展を踏まえ、仮に所管区域に影響が生じる場合につきましては、柔軟かつ適切に対応してまいりたいと考えているところであります。
◆(福原賢孝委員) 私の質問はこれで終わりますが、若干指摘を交えて意見を述べさせていただきたいと思います。
 1888年に現在の47都道府県制というものがスタートいたしました。1888年ですから、明治21年だと思いますが、それから117年、その名称も境界線も変わっていないという中で、今までこの都道府県制が走ってきているわけでございます。
 社会的にもいろんな大きな変化の動向が特にここ数年見られる、そういうものと相まって、道州制というものを行っていくべきであるという時期に来ておることは言をまたないところでありますし、また、地方分権を推進していくためには、地方自治システムの見直しと新しいシステムの確立が必要であるということは道州制の大きな基本になってくるのではないかと思っております。
 北海道を例にとりますと、昭和25年に北海道開発庁が発足をいたしました。基本理念は、満州や樺太からの引揚者の受け入れ、そして、本州で増大する人口の受け入れ、もう一つは、日本の食料基地としての位置づけということで、将来的な人口は、そのときは、たしか1000万人を目指しておったのではないかなと思っております。
 先ほど藤沢議員へのお答えの中にもありましたが、1次産業が大変厳しい状況にあるという現状が今日の課題でありますし、昭和25年に開発庁ができてから55年が経過し、当初の目的とは相違って、人口は570万人で頭打ちで、これからますます減っていくのではないかという状況でありますし、また、2030年あたりには今よりも人口が30%以上減るのではないかという予測を打ち出している経済学者もおるわけであります。
 また、本道の食料自給率は今180%を超えておりますが、日本全国で見ると20%の供給率にしかすぎないという現状でありまして、こういう状況は非常に大変だと。食料の生産も当然横ばいになってきますし、農地は減少してくるということで、25年に開発庁をつくったときの最初の目標、こういう目標が全く達成されなかった。
 そしてまた、今、新たな道州制という目標に向かわなければいけないという状況でありますが、道州制といっても、北海道の自立、財政基盤の確立、こういうものが担保された上でのきちっとした形の道州制であるべきであるということを、私見でございますが、指摘を交えながらお話しさせていただいて、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(佐々木恵美子副委員長) 福原委員の質疑は終了いたしました。
 中村裕之君。
◆(中村裕之委員) 道も、財政が大変厳しく、危機的状況でありますけれども、道内市町村においても同じように厳しい状況にあるのだというふうに感じております。
 そういう中で、つい1週間ほど前でありますが、このたび、9月の下旬に総務省より全国の市町村の16年度決算の速報値が示されたところであります。
 市町村は、地方自治法第233条に基づき、毎年度の決算を道に報告することが義務づけられております。また、道は、第252条の17の5の規定に基づき、毎年度、地方財政状況調査の報告を受けているところであります。それは、道として、市町村財政の実態を把握し、適切に助言することが求められていることにほかならないわけであります。
 そこで、まず初めに、道内市町村の財政状況について伺ってまいります。
 財政構造の弾力性を示す指標として経常収支比率がありますが、最近の道内の市町村における経常収支比率は全国平均と比較した場合にどのようになっているのか、状況を伺います。
 また、平成16年度で全国の平均より経常収支比率の悪い市町村は幾つあるのか、あわせて伺います。
○(佐々木恵美子副委員長) 市町村課長河合正月君。
◎(河合市町村課長) 道内市町村の経常収支比率についてでありますが、最近3カ年の状況を申し上げますと、平成14年度決算では、全道平均が86.6%に対し、全国平均は87.4%と、全道の方が0.8ポイント低くなっておりましたが、15年度決算では、全道が88.2%に対し、全国は87.4%と、0.8ポイント、16年度決算見込みでは、全道が92.0%に対し、全国は90.5%と、1.5ポイント、それぞれ全道が全国を上回っております。
 このように、道内市町村の経常収支比率は年々上昇してきており、硬直した財政運営を強いられているものと考えております。
 また、平成16年度の決算見込みで全国平均より高い市町村は69市町村となっております。
◆(中村裕之委員) 道内の市町村の経常収支比率の平均が92%ということでありますけれども、従来は、経常収支比率が町村で75%、市で80%を超えると警戒ラインと言われてきたところでありますが、近年の道内市町村決算状況を見ると90%を超えている市町村もかなり多くあり、極めて厳しい財政状況にあるものと認識をしております。
 そこで伺いますが、平成16年度決算見込みで経常収支比率が90%を超える市町村は道内に幾つあるのか、また、100%を超えている市町村もあると聞いていますけれども、幾つあるのか、お伺いいたします。
◎(河合市町村課長) 平成16年度の決算見込みで90%を超えている市町村は75市町村であり、そのうち、100%を超えている市町村は10の市と町となっております。
◆(中村裕之委員) 100%を超えるということは、政策的な経費を一切使わなくても赤字になっていくというような状況でありますし、道内には110%を超えている市町村も二つあるというふうに伺って、大変厳しい状況にあるというふうに思います。
 また、平成14年度では全国の平均と比べて低かったものが、この2年間で全国よりも悪化しているということは、地方交付税の減額の影響がかなりあるのではないかというふうに考えるところであります。
 そこで伺いますけれども、臨時財政対策債を含む地方交付税総額が減額され、そのことが市町村財政に対して大きく影響していると思いますが、どれだけ減額をされて、どの程度の影響を与えているのか、お伺いいたします。
◎(河合市町村課長) 地方交付税減額の影響額についてでありますが、道内市町村における臨時財政対策債を含む地方交付税の額は、平成12年度には約1兆150億円でありましたが、16年度では約9060億円となっており、この4年間で、約1090億円、率にして約11%減少しております。
 また、道内市町村の歳入総額に占める地方交付税の割合は、平成16年度の決算見込みで27.0%となっておりまして、全国平均の15.4%を大きく上回っておりますことから、地方交付税の減額の影響は極めて大きいものと認識をしております。
◆(中村裕之委員) 地方交付税への依存度が高いということで影響が大きいということでありますけれども、これを何とかしていかなけばならない状況にあるわけであります。
 先般、閣議決定をされた経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005においては、地方公共団体の自主的な行政改革の障害となる国の制度、政策については具体的な見直しを行うこととされておりますが、財政の厳しい市町村からは国や道へどのような要望が上がっているのか、お伺いいたします。
◎(河合市町村課長) 市町村からの国や道への要望についてでありますが、自主的な行政改革の障害となる制度、政策に関する要望としては、補助施設の廃止及び目的外使用に係る補助金等適正化法の弾力的運用や、幼稚園の教室と保育所の保育室の共有化、保育所の調理施設設置義務の緩和などがあります。
 財政基盤の強化に関する要望といたしましては、三位一体改革に伴う税源移譲の確実な実施を初め、地方交付税の所要額の確保や、財源調整機能及び財源保障機能の堅持とその充実などがあります。
 また、地方債制度に関しましては、地域再生事業債や退職手当債の対象要件の緩和、公的資金の繰り上げ償還の際の補償金の廃止などがあります。
◆(中村裕之委員) 補助事業で建設をし、目的を終えて使用していない建物を取り壊したくても、補助金の返還を求められるので壊せないというような例も聞いておりますので、強く国の方に申し出をしていただきたいというふうに思います。
 また、総務省では、市町村の要望を受けて、平成17年度から公的資金の借りかえ制度を導入したと聞いておりますが、活用しようとしている例はあるのか、お伺いいたします。
◎(河合市町村課長) 公的資金の借りかえ制度の活用状況についてでありますが、この制度は、当面の公債費負担を軽減し、安定的な財政運営に資するものでありますことから、北海道としても国に要望して、創設されたところであります。
 本道においては、既に十勝管内広尾町においてこの制度による借りかえが行われたところであり、現在までのところ、15の団体において検討がなされているものと承知をいたしております。
 今後におきましても、公的資金の借りかえにつきましては、市町村からの相談に適切に対応してまいりたいと考えております。
◆(中村裕之委員) 借りかえた場合に補償金というような制度もあるようですから、簡単にはいかない面もあると思うのですけれども、緊急避難的には大変有効な制度だと思いますので、PRまた相談体制の確立についてお願いしたいと思います。
 次に、道の財政立て直しと市町村の負担についてお伺いをしてまいります。
 道は平成17年度から財政立て直しに取り組んでおりますけれども、例えば、既に医療給付事業の見直しにより市町村に負担を強いているケースがあると聞いております。道としてはどのように把握されているのか、お伺いいたします。
○(佐々木恵美子副委員長) 地域振興室長河合裕秋君。
◎(河合地域振興室長) 道の財政立て直しと市町村の負担についてでございますが、道といたしましては、市町村の財政負担等を伴う制度の創設や見直しなどにつきまして、道と市長会及び町村会との調整を図ることを目的として連絡調整会議を設置いたしているところでございます。
 平成17年度の財政立て直しに伴います見直しなどにつきましても、事業ごとの内容ですとか影響額等を取りまとめた上で、この連絡調整会議の場において要望や御意見を伺い、調整を図ったところでございます。
◆(中村裕之委員) 18年度、19年度の2カ年で1800億円の歳出の削減ということでありますけれども、今答弁にありました連絡調整会議が実効性のあるものになるように、適切な対応を強く要望しておきたいというふうに思います。
 次に、市町村への助言についてお伺いいたします。
 道は、市町村と対等な関係にあるとはいえ、市町村の財政運営に関して適切な助言を行う責任があると考えますが、これまでどのような助言を行ってきたのか、お伺いいたします。
◎(河合市町村課長) 市町村への助言についてでありますが、道では、各支庁におきまして、毎年2回の予算や決算のヒアリングのほか、日ごろから市町村の財政運営の状況や要望などをお伺いしながら、効率的な財政運営について必要な助言を行ってきたところであります。
 特に、予算編成時期に、地方財政計画についての情報提供や、年度末の決算に向けた財源対策に係る相談に対する助言などに努めてきたところでございます。
◆(中村裕之委員) そういう助言をいただいた中で大変厳しいような状況にあるわけでありますけれども、本年3月に総務省が示した新地方行革指針においては、過去5年間の地方公共団体の総定員純減4.6%を上回る純減目標を達成できるよう、集中改革プランに定員の数値目標を明示するよう取り組むこととされておるところであります。道として市町村にしっかりと助言をしていくことが必要と考えますが、所見を伺います。
◎(河合地域振興室長) 集中改革プランに関する市町村への助言についてでございますが、総務省から示されました指針の中で、定員管理につきましては、今後の市町村合併の進展、電子自治体や民間委託等の推進などを踏まえると、過去の実績を上回る総定員の純減を図る必要がありまして、各市町村においては、このような観点から、それぞれの行財政運営の状況を踏まえ、明確な数値目標を設定することが必要であるとしているところでございます。
 このため、市町村におきましては、この指針を踏まえて、今後、新たな行政改革大綱等の策定または見直しを行うとともに、それに基づき、具体的な取り組みを集中的に実施するための集中改革プランを平成17年度中に公表することとなります。
 道内市町村におきましては、定員適正化に向けた取り組みによりまして、過去5年間で、総定員の約8.8%、約7200人を減少させておりまして、これまでも不断の努力により行政改革を進めてきているものと承知いたしております。
 しかしながら、市町村を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続くものと予想されますことから、今後におきましても、集中改革プランに基づく行政改革の推進に取り組む必要があるものと考えておりまして、道といたしましては、こうした状況を踏まえ、引き続き、積極的な行政改革の推進が図られますよう、市町村に対し必要な助言を行ってまいりたいというふうに考えております。
◆(中村裕之委員) みずから厳しくなっている道が助言や指導を行うというのも何かおこがましいような気はするわけでありますけれども、やっぱり、これはしていかなければならないことでありまして、大変厳しいわけでありますし、何とかせねばならぬという中で、道の支援についてひとつ伺います。
 群馬県では、財政の厳しい市町村に対しまして、効率的な行財政運営に向けた助言を行うコンサルティング事業を行うと聞いております。市町村の自己診断を前提とした上で、市町村からの要請に基づき、県が支援チームを市町村に派遣し、当該市町村の財政運営について、計画と評価、効率性などの観点から診断し、結果報告と助言を行うものであります。そして、助言に沿った改善措置を講じる市町村に対して過疎債や特別交付税などの取り扱いに配慮するなどして、行政上の支援をすることとされております。
 道も何らかの支援策を講じる必要があると考えますが、どのように取り組むお考えか、所見を伺います。
◎(河合地域振興室長) 道の支援についてでございますが、道といたしましては、4月に市町村における当初予算編成の状況というものを、9月には決算見込みの状況につきましてのヒアリングを通じて、各市町村がどのような措置を必要としているかなどをよくお伺いし、状況把握に努めているところでございます。
 これらをもとに、市町村の財政運営に支障が生じないよう、国に対して必要な財源確保や制度改正の要望を行いますとともに、過疎債などの有利な地方債の活用や特殊財政需要に対する財源措置などの支援を行っております。
 今後とも、市町村の財政運営の状況把握に努めながら、引き続き、市町村からの相談や要望に適切に対応いたしますとともに、各種情報の提供や市町村の要望に応じて、財務診断への協力、それから財政健全化計画の策定についての助言など、必要な支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(中村裕之委員) それでは、市町村財政について最後の質問になりますが、これまで市町村財政に関してさまざまな観点から質問させていただきました。
 今後、三位一体改革に名をかりた地方交付税の削減などにより、税源に乏しい本道の市町村はさらに厳しい局面を迎えるのではと危惧するところであります。
 このようなことから、市町村では、行政の効率化に向けた取り組みや行政コストの削減をより一層進めていくとともに、地域主権型社会の形成に向け、行財政基盤の強化を図っていくことが重要な課題と考えております。こうした点を踏まえた道の認識と今後の対応について伺います。
○(佐々木恵美子副委員長) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(吉田企画振興部長) 地方分権改革が着実な進展を見せる中で、今後の市町村におきましては、住民に最も身近な総合的行政主体といたしまして、これまで以上に自主性と自立性を高めていく必要があると考えております。
 また、今後予想されます人口減少、そして少子・高齢化、こうした社会的な状況に加えまして、厳しさを増す財政状況に的確に対応して必要な行政サービスを提供し続けていくためには、行政体制の充実強化を図り、足腰の強い基礎自治体をつくり上げていくということが何よりも重要なことであると認識をしているところであります。
 このため、道といたしましては、市町村合併あるいは行財政改革の積極的な推進などによりまして、分権型社会にふさわしい市町村体制の構築が図られますように、引き続き市町村に対しまして必要な助言を行ってまいりたいと考えております。
 また、道内の市町村につきましては、先ほど来、委員よりるる御指摘がございましたけれども、地方税などの自主財源の割合が低く、地方交付税あるいは国庫補助金などへの依存財源の割合が非常に高い歳入構造にありますので、今後の地方財政制度改革に伴う影響を大きく受けるものというふうに考えておるところでございまして、道といたしましては、市町村における財政状況の適切な把握に努め、地方交付税や地方債などの必要な財源確保につきましても、市長会や町村会など地方6団体としっかり連携をしながら、引き続き国に強く働きかけを行ってまいりたいと考えております。
◆(中村裕之委員) 大変厳しい状況にある中で、国も厳しい状況にあるわけでありますから、必要な財源の確保といっても、国の方で決定をされると実際にはどうなるのかという部分では、確保されない場合もあるのではないかというふうに思います。ですから、国に要望、要請をしていくのはもちろんでありますが、道として市町村と緊密に連携をしていっていただきたいというふうに考えるところであります。
 私は、時代のキーワードを、安全、安心と持続可能なシステムの構築というふうに考えておりまして、本当に厳しい財政のもとで、税源の乏しい市町村が今後さらに厳しくなる状況は見えているわけでありますから、道として、持続可能なシステムの構築に向けて知恵を絞って取り組みを進めていただきたいというふうにお願い申し上げます。
 次に、地域政策総合補助金について伺ってまいります。
 道は、地方分権の推進を図る観点から、地域の創意工夫による主体的な事業展開を促進するため、各部が所管する市町村等に対する奨励的な補助金の統合を図り、平成16年度から地域政策総合補助金として運用しているところであります。
 また、支庁長の裁量で交付できる点や窓口がワンストップ化されていること、多様な地域ニーズに対応できることなどから、使い勝手がいい補助金と感じております。
 統合から1年半が経過しておりますので、その成果について、以下、数点伺ってまいります。
 まず初めに、平成16年度の不用額について伺います。
 道の予算額としては、平成16年度で51億円が計上されておりますが、全額執行されたのか、伺います。
 また、不用額が発生したのであれば、その要因をお聞かせください。
○(佐々木恵美子副委員長) 地域政策課長真藤邦雄君。
◎(真藤地域政策課長) 予算の執行状況についてでありますが、平成16年度の当初予算では、市町村の要望などを勘案して51億5000万円を措置したところでございますが、市町村におきましては、公共施設の整備が進み、緊急性の高い事業が限られてきたことに加え、厳しい財政事情のもとで、要望時点より以上に新たな施設設備に対する事業の選択が徹底されましたことから、実際の執行段階におきましては当初予定を下回る結果となり、約7億8000万円の不用額が生じたところでございます。
 今年度は平成16年度と同額の予算を措置しておりまして、現在、市町村等からの要望を把握しまして、適正な執行に努めているところでございます。
◆(中村裕之委員) この補助金は、地域課題の解決や地域活性化を目的として取り組まれる各種のハード事業やソフト事業に対して交付することとされておりますけれども、具体的にはどのような事業に交付されているのか、お伺いいたします。
◎(真藤地域政策課長) 平成16年度に補助した事業についてでございますが、地域の幅広い事業ニーズに対応し、ハードとソフトの事業に支援している一般分としましては、市町村が広域的に連携して行う日本海オロロンライン観光開発推進事業やオホーツクDOいなか博関連事業、あるいは教育文化の振興のための生涯学習情報センター整備事業などに対して交付しております。
 また、重要課題等に機動的かつ的確に対応するために設けている特定課題分につきましては、市町村の自主的な合併を推進するための市町村合併準備事業に対して交付したところでございます。
◆(中村裕之委員) 補助対象者については市町村や民間団体とされておりますけれども、その比率はどのようなぐあいだったのか、お伺いいたします。
◎(真藤地域政策課長) 市町村と民間団体の比率についてでございますが、平成16年度の実績では、補助金交付の総数は1014件、交付金額は43億6000万円となっております。その内訳は、市町村が538件で34億6000万円、民間団体は476件で9億円となっております。
 したがいまして、市町村と民間団体との比率でございますが、件数ベースでは約53%対47%、事業費ベースでは約79%対21%となっております。
◆(中村裕之委員) 民間団体は47%ということでありますから、道内の民間の動きも活発になってきているあらわれでないかなというふうに私は感じますが、道としてはこの補助制度をどのように評価されているのか、お伺いいたします。
◎(河合地域振興室長) 地域政策総合補助金の評価についてでございますが、この補助金は、地域課題の解決や地域活性化を目的として取り組まれる各種事業を支援するために設けた制度でありまして、地域の創意工夫や自主性を生かした地域づくりに貢献しているものと認識いたしております。
 特に、本格的な地方分権の推進を図るため、市町村の裁量を拡大し、それぞれの地域の自主性を生かした地域づくりが進められるよう、平成16年度に各部の道単独補助金を可能な限り統合いたしましたことによりまして、対象事業が拡大をし、市町村においては、これまで以上に地域の創意工夫を生かした事業の実施が可能になったものというように考えております。
 また、統合にあわせまして、ハード事業とソフト事業の予算枠を撤廃いたしましたほか、新たに統合いたしました事業につきましては、本庁が行っておりました事業採択というものを、従前の事業と同様に支庁長が行うことといたしましたので、地域の実情に即した柔軟な予算執行が一層可能になったものというように考えております。
◆(中村裕之委員) それでは次に、地域政策総合補助金の審査について伺います。
 この補助金の事業目的では、地域みずからが選択して決定する自己完結型の活性化策を促進することとされておりますが、地域からの提案を促し、第三者で構成する審査機関で審査するような仕組みがあると、より地域のやる気の喚起につながり、透明性も確保されると考えますが、所見を伺います。
◎(真藤地域政策課長) 補助事業の採択についてでございますが、地域政策総合補助金は、地域の多様なニーズに対応できるよう、広範なメニューを設定しておりまして、各支庁では、市町村や団体から申請があった事業につきまして、メニューに応じた専門知識を有する関係課が連携・協議し、客観的な評価をしながら事業の採択を行っているところでございます。
 さらに、採択実績を公表することによりまして透明性の確保に努めており、今後も引き続き適切な補助金の運用に努めてまいります。
◆(中村裕之委員) 専門知識を有する関係課が連携・協議しということでありますから、あくまでも役所の方の判断になっていくのかなというふうに思いますけれども、審査という機会は、プレゼンテーションの機会でもありますし、さまざまなPRに使えるというふうに思いますので、検討していただくようにお願いを申し上げる次第でございます。
 次に、政策誘導型補助金への転換について伺いますけれども、一方、民間活力や地域の活性化を引き出す観点から、雇用や物づくり産業おこしなどを視野に入れて政策誘導型への転換も必要という声も聞かれるわけであります。一村一雇用おこし事業費補助金も、3年目を迎えまして、一定の成果も上がっているようであり、見直しも検討されているようでもあります。
 平成18年度に向けて、雇用おこしや産業おこしに視点を置いた政策誘導型への転換について検討されるべきと考えますけれども、所見を伺います。
◎(河合地域振興室長) 補助金の性格についてでございますが、地域政策総合補助金は、各部の政策誘導的な補助金を統合いたしてきておりますが、基本的には、地域の活性化のための幅広いメニューを設定いたしまして、市町村がその実情に応じて事業を選択することにより、市町村の創意工夫による主体的な事業展開というものが確保される補助制度と考えております。
 今後におきましても、地方分権の観点から、それぞれの地域の自主性を生かした取り組みが図られますよう、この補助金を活用した支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
◆(中村裕之委員) 確かに、そういう性格の方がよろしいのかなというふうに改めて考えたところです。
 次に、地域活性化戦略会議との関連についてでありますけれども、14支庁で定期的に開催されている地域活性化戦略会議と地域政策総合補助金をどのように関連づけられているのか、お伺いいたします。
◎(真藤地域政策課長) 地域活性化戦略会議と地域政策総合補助金の関連についてでございますが、戦略会議は、地域の個性ある発展に向けた課題や地域のニーズに即した課題など、地域政策全般について幅広い議論を進めるため、市町村長や地域住民、関係団体などを構成員として各支庁に設置したものでございます。
 各支庁におきましては、この戦略会議などを通じまして、地域における重点戦略を策定し、さまざまな事業展開を図っているところでございます。
 このような地域重点戦略の推進に資する事業につきましては、地域政策総合補助金の優先採択の対象としているところでございます。
 平成16年度における例を挙げますと、十勝支庁におきましては、農林水産業と、食、観光などの産業間の連携強化を図る地産地消の事業、十勝農村フェア、網走支庁におきましては、世界自然遺産登録に関連いたしまして、知床におけるヒグマ対策調査研究事業、それから、釧路支庁におきましては、環境戦略として、氷などの自然冷熱の活用を図る氷冷熱エネルギー貯蔵実験事業に助成をいたしております。
◆(中村裕之委員) 最後になりますけれども、このたび示されました財政立て直しプラン見直し方針では、奨励的補助金については、休廃止または大幅な削減とされておるところであります。
 地域政策総合補助金については、各部所管の11の道単独奨励的補助金を統合したものと承知しておりますけれども、市町村の政策を事細かにコントロールする奨励的補助金とは違い、地方分権の趣旨にのっとり、細かな条件設定もなく、多様なニーズに対応できる形となっております。また、知事の道政執行方針にうたわれている地域主権型社会の確立にも資する事業であります。平成18年度に向けて大幅な削減がなされることがないよう強く望むところでありますけれども、部長の所見を伺います。
◎(吉田企画振興部長) 地域政策総合補助金につきましては、市町村の教育・文化施設あるいは観光・レクリエーション施設の整備への助成、それから民間団体が行います地域間交流・連携あるいは商工観光業の振興など、各種のイベントへの助成などを通じまして地域における主体的なまちづくりを支援しており、そういう意味では、この地域政策補助金については、これまで以上に使い勝手もよくするように努力してきた経緯もございますが、地域の主体的なまちづくりに大変貢献をしているのじゃないかというふうに私どもは受けとめているところであります。
 また、委員から御指摘がございましたけれども、本格的な地方分権を推進して、地域の裁量性の拡大と創意工夫による主体的な事業展開の促進を図る上でも有効な補助制度ではなかろうかというふうに考えております。
 今、委員の方から、平成18年度の予算に向けましてのお話をいただきましたけれども、道の大変厳しい財政状況を踏まえますと、平成18年度の地域政策総合補助金につきまして、これまでの水準をそのまま維持するということは極めて厳しい状況にあるものと認識しておりますけれども、私どもとしては、この補助金の趣旨が生かされますように、必要な予算の確保に努力をしてまいりたいと考えております。
◆(中村裕之委員) 質問は以上でございますけれども、道の財政が大変厳しい中で、最も効率がいいお金の出し方としては、地域や各分野で一生懸命頑張っている方の背中をちょっと押してやるだけで成功事例をつくれるという方がたくさんいらっしゃるわけでありますから、そういう方に対して、道が規制緩和やこういった補助金を通してちょっと背中を押してやって、成功事例を積み上げていくということが今とても大事なことじゃないか、また、効率のいいことではないかなというふうに考えております。
 自助努力をしない人に幾ら補助金を出しても仕方がないですし、そんな余裕もないと思いますので、そんな視点も交えて、この地域政策総合補助金が確保され、また、地域の活性化に資するように心から念じまして、質問を終わります。
 ありがとうございます。
○(佐々木恵美子副委員長) 中村委員の質疑は終了いたしました。
 小谷毎彦君。
◆(小谷毎彦委員) それでは、通告に従いまして、ちほく高原鉄道について伺ってまいりたいと思います。
 ちほく高原鉄道が所有をいたしますふるさと銀河線は、先ほども出てきましたけれども、来年の4月に廃止されることについては既に株主総会で決定をされて、廃止届が提出されているところであります。
 しかし、現地におきましては、この路線の存続を求める住民がまだたくさんおりまして、現在も存続に向けた運動が活発に行われているということで私も承知をしております。この存続に向けた地域署名が今始まっているところでもあります。
 この存続を求める人たちは、以前のように、単に行政からの財政支援を仰いで存続しようというものではなくて、みずからの力で存続ができないだろうかと住民に問いかけ、今、存続の輪を広げようとしておられます。
 そこで伺うわけですが、存続を願って運動を続けているこれらの人たちの考え方やその思いを今どのように考えられているのか、まず伺いたいと思います。
○(佐々木恵美子副委員長) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(吉田企画振興部長) 銀河線につきましては、これまで約100年間にわたりまして、地域の方々の生活にかけがえのない鉄道として運行されてきたものでございまして、その存続を願う方々が、それぞれ思いを込めて存続に向けた取り組みをされている、それぞれの方々のその思いについては私自身も十分認識をさせていただいているつもりであります。
 また、地域において銀河線の存続に向けた幾つかの取り組みが行われているということにつきましても、報道などを通じて承知をしているところでございますが、道といたしましては、銀河線をめぐる厳しい経営環境を踏まえまして、沿線自治体の皆様方の足を将来にわたって安定的に確保していくためには、現状においてはバス転換せざるを得ないという、まさに苦渋の判断、選択をしたものでありますので、この点、御理解をいただきたいと思います。
◆(小谷毎彦委員) 今お話がありましたが、バス転換せざるを得ない、こういう状況だということでありますけれども、今、存続を願う人たちというのは、何とか赤字を解消できないだろうか、または、幾らかでもというか、たくさん縮小できないだろうか、こんなことで存続の道を探ろうとしているところでありまして、その赤字解消の中身等について、私の知り得た範囲ですけれども、少し紹介をして、その考え方を求めたいと思います。
 まず、九州の松浦鉄道でも実施しているようでありますが、住民一人一人が、おにぎり1個分、およそ100円程度だと思いますけれども、毎月寄附をしていこう、こういう呼びかけでありまして、これは沿線住民の連帯感を醸成する意味でも大変有効だろうということで、これで年間4500万円以上の財源を確保しようではないかとか、乗車券つきの地域通貨の発行によって約5000万円の収入を上げていこうとか、コミュニティーファンド特区による財源の創設、また、NPO法人の方でありますけれども、若林さんという方の銀河線の活性化計画の中では、ちほく高原鉄道の旅行代理店業務の強化によって収益をもっと上げられるのではないかなど、まだまだたくさんの思いがあるようです。
 これらの考え方は、今までのように、自治体に存続を求めて助成を求める、こういうスタイルではなくて、沿線住民の熱意によって存続をさせていこうという動きではないかというふうに思っているだけに、こういう動きというのは今までありませんから、新しい動きだったのではないだろうかと考えていますが、このような動きがあっても、従前どおり、来年の4月に廃止しようとしているのか、その考えを伺っておきたいと思います。
○(佐々木恵美子副委員長) 交通企画室長亀谷敏則君。
◎(亀谷交通企画室長) ふるさと銀河線の存続問題につきましては、平成15年3月以降、ふるさと銀河線関係者協議会の場でありますとか、沿線自治体の首長さん方とのさまざまな打ち合わせの場を活用するなどいたしまして検討を進めてきたところでございますが、その中で、専門家の方々に会社の経営分析をお願いしております。
 その経営分析の中で、ただいま委員から御指摘のございました地域通貨の発行でありますとか旅行代理店業務の実施などの増収策についても検討を行っていただいたところでございます。
 しかしながら、いずれの専門家の方々からも、これらの増収策につきましては、銀河線再生に結びつく十分なものとはなり得ないとの検討結果をいただいているところでございます。
 また、コミュニティーファンド特区構想につきましても、内閣府のホームページで公開されております資料によりますと、法務省あるいは総務省などの関係省庁からは、出資法につきましては、自治体間における貸し付け自体を禁止しているものではございませんけれども、業としてお金を預かり、運用することは認められない旨の回答がなされているところでございまして、こうした国の考え方を踏まえて検討した結果、実施主体とされております1市6町におきましても実施は困難であるというふうに判断をしたところでございます。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) 今、こういう思いでやろうかなということのお話をさせていただきまして、回答がありましたが、専門家の方々に経営分析をお願いしたのはたしか昨年でありまして、昨年の11月にその結果が出ているというふうに承知をしていますけれども、例えば、コミュニティーファンドなんかは、ことしになってから違法性がなくなったということもありますだけに、検討結果を受けた後、情勢が少し変わってきているのではないか、こんな思いもあるわけで、ぜひそこら辺についても今後の検討の中で十分に気をつけていただいて進めていただきたい、こんなことを申し上げておきたいと思っています。
 次に、基金についてでありますけれども、先ほども質問がございました。重複するのかもしれませんが、約49億円余っているうち、廃線とかバス転換に伴う金がかかるのだということでありましたけれども、この中で、先ほど、幾らかは残るのだろうということで、市町村と道との負担割合で返すことになるのだろうということでありましたけれども、ことしの6月にそのことが協議会の中で話をされたというふうに私は承知しているのです。そのときには、道も市町村も、返すということにはまだ至っていなかったようなのですけれども、その辺を踏まえて、基金について今後どういうふうにされるのか、伺っておきたいと思います。
○(佐々木恵美子副委員長) 交通企画課長益田浩君。
◎(益田交通企画課長) 基金の残額についてでございますけれども、会社の清算に要する経費ですとか鉄道廃止後の施設撤去費など、今後、第一基金から充当が見込まれます経費につきましては、現在、会社などにおきまして、関係機関とも協議しながら所要額の積算に努めているところでございます。
 このうち、最も費用がかかると見込まれておりますのは、150カ所近い橋梁の撤去でございまして、現在、会社におきまして、河川管理者などの関係機関とも協議しながら、鉄道廃止後の安全面に十分配慮した上で、施設の撤去費用が必要最小限となるよう、撤去方法の検討ですとか費用の積算を進めているところでございます。
 また、バス転換に要する費用につきましても、現在、北海道運輸局が主催しておりますふるさと銀河線代替交通確保協議会を中心といたしまして、鉄道廃止後の地域の足を確保する代替バスについての具体的な検討を進めているところでございまして、この11月にも、代替バス事業者を含めた代替バス輸送計画の詳細が決定されますことから、道といたしましては、沿線自治体と協議いたしまして、バス事業者との調整を行いながら、早急に具体的な費用の積算を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
 いずれにいたしましても、道といたしましては、第一基金からの支出が極力少なくなるよう、会社に最大限の経営努力を求めておりますけれども、これら必要な経費に充てた後の基金の残額につきましては、沿線自治体とも協議の上、拠出割合に応じまして、道及び沿線自治体に返還されることとなっているところでございます。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) 先ほどの答弁のとおり、残余については道や沿線自治体に返還をしたいということでありますけれども、存続を求めている人たちというのは、何年も前からやっている方もいらっしゃいますけれども、正式に廃止が決定された以降、いろんな方々が集まって、新たな組織がつくられているようでありまして、基金の残余で銀河線を1年または2年程度存続させていただけないか、こういう話が出ています。
 なぜこのような話が出るかというと、先ほどから求めている赤字解消策、それから住民との話し合い、こういうものを何とか進めていきたい、そのためには、あと半年余りしかないということだとすると大変なので、その時間をかしていただきたいと。1年または2年程度の中で住民との間でどうしても折り合いがつかないというのでしょうか、どうしても廃止せざるを得ないということであれば、これについてはやむを得ないと考えているようですけれども、このような方法で廃止を1年または2年延期することが可能なのかどうか、伺っておきたいと思います。
◎(亀谷交通企画室長) 銀河線の存続ということにつきましては、これまで、ふるさと銀河線関係者協議会の場におきましても、第一基金を活用した運行の継続を検討することができないか、そういう意見があったところでございますが、存続についての展望が開けない中で、毎年度4億円近い欠損補てんに第一基金を安易に使っていくことは認められない、そういう結論に達したところでございます。
◆(小谷毎彦委員) 基金の残余があったとしても、それについては、以降は一切認められないのだということだと今聞きましたが、第一基金の中でも、17年度分については赤字補てんのために使われるのですから、当初の第一基金とは少し性質を異にしているのかなと。そういう意味では、全く道がなくなっているわけではなくて、何らかの方法があれば、その基金の活用だってあるのかなと、こんなふうに思っています。
 そこで、次のこととかかわってくるものですから、お伺いしますけれども、岡山電気軌道についてであります。
 さきの一般質問でも取り上げられましたが、9月12日付で、岡山電気軌道から北見市長──銀河線の社長あてに見解がございました。
 それでは、現段階においては継承することは大変困難だろうというふうに言われていまして、そのような新聞報道もあったことも承知をしていますが、これは、今のように約4億円の赤字のまま会社を継承していくというのは大変難しい、しかし、この赤字を削減する手だてだとか沿線自治体や沿線住民の熱意があれば継承することも可能という発言というふうに私どもは受けたわけですけれども、このことからも、本当に継承ができるのかどうか、廃止する前にもう一度考えるべきと思いますが、その考えを伺っておきたいと思います。私は、その結果については今後問われることになろうかと思いますから、お答えをいただきたいと思います。
◎(亀谷交通企画室長) 銀河線の継承についてでございますが、銀河線の存続に向け、地元の方々が、岡山県で路面電車などを運行しております岡山電気軌道株式会社に対して銀河線の承継を要請したということにつきましては、私どもとしても承知をいたしております。
 しかしながら、岡山電気軌道からは、沿線自治体の首長や議会、そして住民の熱意、また、自治体の応分の負担があることなどを大前提にした上で検討いたしましたが、結果として、これまでの道及び沿線自治体の協議経過から勘案すると、現段階で銀河線を承継することは大変困難であると考えている旨の回答がちほく高原鉄道株式会社の社長であります北見市長あてに既に送付されているところでございます。
 なお、道といたしましては、この回答が岡山電気軌道の最終的な結論であるというふうに認識をしているところでございます。
 また、鉄道が一定の社会的便益を持つことにつきましては、だれもが否定し得ないところでございますが、銀河線につきましては、たとえ、こうした公益性というものを理解したとしても、厳しい財政事情から、道及び沿線自治体からの新たな財政負担は困難であるとの結論、検討結果になったものでございます。
 以上でございます。
◆(小谷毎彦委員) ここに1枚の資料を持っていますけれども、これは地元だけのフリーペーパーですので、多分持っていないかもしれません。これには、岡山電気軌道はお手伝いをいたしますということが正面切って書かれているのです。これは団体が書いたものですから……。
 しかし、岡山電気軌道との間に連絡がついていて、これを書くことについては承知をしていますと、こういうことであるだけに、私は、道が今言われたような、簡単に、もうできないのだ、こういうことではないような気がするのです。
 そういうことでありますから、銀河線の存続問題については、この4月の段階では、岡山電気軌道という名前すらも挙がっていないときで、継承する会社もない、このまま赤字を続けていってもできない、こういうことで廃止ということでありましたけれども、今も申し上げたとおり、先ほどから何点か言っていますが、情勢が少しずつ変わってきているのではないだろうか。そのときに、今結論を出すべきではないのでないか。
 私は、少しずつですけれども、このことが前進してきているというふうに思いますので、存続のために道がもう少し汗を流してみてはどうなのかと思いますが、これについてお答えをいただきたいと思います。
◎(吉田企画振興部長) 銀河線の問題につきましては、2年余にわたりまして精力的に沿線の自治体の皆様方とも議論を重ねてまいりました。
 そうした議論の過程の中で、さまざまな再建策、あるいは、今お話がございましたような、銀河線の存続に向けた提案なり御意見もあったことは事実でございまして、そうしたことについて、かなり幅広く突っ込んで議論を重ねてまいりました。
 しかし、専門家の御意見をお聞きいたしましても、いずれも採択をするまでには至らないという一つの判断がなされております。
 銀河線の経営自体も、かなり低コストの運営に努めてきているということでもありまして、この点については専門家の方も評価をしていただいているところであります。
 今、岡山電気軌道株式会社のお話をいただきましたけれども、御指摘がありましたように、電気軌道からは、沿線自治体の首長や議会、そして住民の熱意、そして自治体の応分の負担があることを前提にしていろいろ検討をいただいたということであります。そういう前提が満たされれば銀河線の存続に協力するという趣旨であろうというふうに思います。
 そうした前提でいろいろ検討いたしましたけれども、残念ながら、銀河線の存続のための赤字負担の新たな財政負担を沿線自治体もできない、道もできないという中で、先ほどお話をいたしましたように、やむを得ず、鉄道事業を廃止してバス転換せざるを得ないという判断に立ち至ったものであります。
 そして、岡山電気軌道株式会社からちほく高原鉄道株式会社の社長あてに文書で正式に回答がなされておりまして、そうした中で、私どもとしては、岡山電気軌道も最終的な判断をなされたものというふうに受けとめておるところであります。
 現在、北海道運輸局主催のふるさと銀河線代替交通確保協議会を中心にいたしまして、鉄道廃止後の地域の足を確保する代替バスについて検討を進めているところでございまして、この11月にも代替バス事業者を含めた代替バス輸送計画の詳細が決定されるという状況になっているわけであります。
 道といたしましては、この代替バス輸送の詳細が速やかに決定されて、地域住民の皆様方にまずは安心をしていただけますように、銀河線廃止後の地域の足の確保に向けて、北海道運輸局、そして地元沿線自治体の皆様方としっかりと検討し、積極的に取り組んでまいりたい、このように考えているところであります。
◆(小谷毎彦委員) 今、部長から回答をいただきましたが、前へ進んで、もう少し延期をしてみましょうかという御回答はいただけないのが残念であります。
 今回、質問をしてきましたのは、今までとちょっと違っていまして、赤字解消策を含めて、いろいろな提言がされてきている。その前は、沿線自治体や道や国に何とか赤字を補てんするための助成金を出してくれということでの動きがあったことも承知をしていますけれども、それだけでは立ち行かない、だから、それぞれ自分でやっていこう、こんなことであります。
 既に道や自治体が廃止を決めたということがあって、あきらめというのが地域住民にとっては支配的だろうというふうに思っています。
 しかし、今になってみれば、これらの運動が望みの綱なのではないだろうか、こんなふうに思っているだけに、その人たちも含めて、このまま座して死ぬというようなわけにはいかないのではないか、そういうふうに考えるところでありまして、私は、既に結果があるからといって、結果ありきではなくて、もう一度考えてみる時間を少し与えてみる必要があるのではないか、こんなふうに思っております。
 特に、10月10日の1時から、北見市の芸術文化ホール前の広場で沿線住民の人たちの総決起集会が開かれるということを私どもは聞いておりまして、そこに参加をいただくなりして、ぜひ住民の熱意を酌み取ってほしいというふうに思っているところでもあります。
 また、ことしの4月に石川県の能登鉄道が廃止をいたしましたけれども、既に廃止をして半年が過ぎましたが、沿線の観光地にあります民宿でありますとか商店街の売り上げが激減をしてきている、そして、人口流出が始まったということで、能登の町長さんは、今回のバス転換については失敗をしたのではないか、こういう発言をされているということもあります。
 ですから、今はまだ線路を引っぱがしているわけではありませんから、銀河線を能登と同じようなことにさせないためにも、本当にいいのかどうかということをもう少し議論されるべきでしょうし、仮にバス転換になったとしても、バスに全員が乗るわけではないということになると、どんどん逃げていってしまって、今いる50万人の乗降客が、30万人、20万人、10万人になってしまったときに、代替バスとしてのバスが本当に運行できるのかという問題も今後出てくるというふうに思います。
 苦渋の決断を知事がしたわけでしょうけれども、この結果が、もしバスすら走られなくなるというような事態に陥るとすれば、そのときは、知事の責任、すなわち道の責任も含めて問われかねない、こういうことでありますから、今できることは何なのかということをもう少し部内で協議していただいて、沿線自治体とも協議をして、最良の方法をとっていただくように求めまして、私の質問を終えたいと思います。
 どうもありがとうございました。
○(佐々木恵美子副委員長) 小谷委員の質疑は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 これをもって、企画振興部及び選挙管理委員会所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後3時7分休憩
─────────────────────────────────
  午後3時33分開議
○(佐々木恵美子副委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 報告をさせます。
─────────────────────────────────
     〔岩田主査朗読〕
1.議長及び予算特別委員長から、委員の異動について、藤沢澄雄
 議員の委員辞任を許可し、川村正議員を委員に補充選任し、第1
 分科委員に補充指名した旨、通知がありました。
─────────────────────────────────
△1.知事政策部所管審査
○(佐々木恵美子副委員長) これより知事政策部所管部分について審査を行います。
 質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 遠藤連君。
◆(遠藤連委員) それでは、知事政策部所管事項に関しまして、中期ビジョンについて順次お伺いをしてまいりますが、きょうの私の話というのは、例えば、予算を決めるとか、議論の中から何か決めるものが出るとか、そういうぎりぎり煮詰めるような議論ではなくて、肩の張らない、ゆったりした話になろうかと思いますので、部長を初め、知事政策部の皆さんにおかれましても、ゆったりと構えていただいて、議論をさせていただければ大変ありがたいというふうに思っております。
 まず、私から申し上げるまでもなく、時代の切りかわるスピードというのは年々速まってきていると感じておりまして、こうした社会情勢に対応しなければならない行政というのも例外ではないというふうに思っております。
 行政は、これまで、将来計画を策定する場合には、大体、30年程度を目途とした長期計画、10年あるいは20年程度の中期的な計画、5年程度の短期計画あるいは実施計画、こういう3通りの分け方、計画のつくり方をしてきたというふうに思いますが、特に、こういうつくり方をしますと、長期計画の30年とかという長い将来、遠い将来をどう見通すかというところにおいて、時代の切りかわるテンポが速くなってきたということもありまして、なかなか合わなくなってきている、あるいは、想定したのとは全く違う事態が起きてきたりして、長期計画そのものの意味というのがだんだん薄れてきているのではないか、こんなふうに私は思っております。
 これからは、やはり、短期計画、実施計画といいますか、予算とか政策などのこういう短期計画、実施計画だけでは、もうちょっと長い遠い将来を見通すことができないわけでありますので、計画とは言わないまでも、10年ぐらいを見通したような中期的なビジョンというようなものを考えていく、これが、行政にとっても、あるいは道民にとっても、将来の北海道の姿として一つのわかりやすい形になっていくのではないか、そんなふうに考えているわけであります。
 こういう思いを私は持っているわけでありますが、こうした考え方についてどのように御認識をされているのか、中期ビジョンといったものをもうちょっと意識的に積極的に打ち出す必要があるのではないか、そんな観点からお伺いをしたいと思います。
○(佐々木恵美子副委員長) 知事政策部長嵐田昇君。
◎(嵐田知事政策部長) お答えをいたします。
 中期ビジョンなどの策定についてでございますが、時代の要請に的確に対応した道政を進めていくためには、経済社会情勢の目まぐるしい変化に機敏に対応する一方で、中期的な視点から我が国や本道の将来に影響を及ぼす時代の大きな潮流をしっかりと見据えた政策が展開できるよう、道民の皆さんとの共通の目標、指針となる中長期的なビジョンが必要であると認識をしてございます。
 このような観点から、現在進めている新しい総合計画のあり方検討におきましては、おおむね四半世紀後までを展望しつつ、10年またはそれ以上の期間を見通した北海道の確かなビジョンと、そこに至る道筋を明らかにするとともに、経済社会情勢に柔軟に対応するため、個別具体的な施策や事業はそれぞれの分野別計画などにゆだねるなど、これまでの総合計画のあり方を大きく見直す必要があるのではないかという考えをお示ししているところであり、今後、こうした論点などについて幅広い検討を進めていく必要があるものと考えております。
 また、重点的な施策や事業の推進に向けましては、知事公約に十分配慮した4年程度の計画も求められるものと考えており、道といたしましては、現在、知事公約の実行プランである北海道新生プランを策定し、その推進を図っているところでございますが、新しい総合計画に関連しても、こうした施策や事業のプログラムの策定を検討する必要があると考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 部長から今お答えいただいた中身というのは、分野別にそれぞれのプランを持っていこう、こういう考え方で、私は、中期的な、10年程度のビジョンを持ったらいいのではないか、こういうところで時間と分野の違いが若干あるのかなという感じはしておりますが、これとて、さほどどうこう言うべき問題でもありませんので、先に進みます。
 こうした中期ビジョンを策定していく上で、個別の分野についてどういう考え方あるいはビジョンを持っていくかということで、個別にお伺いをしていきたいと思います。
 まず、北海道の将来を考えるときに、最大の問題は、経済の再建と自立化をどう実現していくかということになると思います。
 自立化という命題につきましては、何といっても経済の再建が不可欠でありまして、今一生懸命取り組んでおられます食や観光も非常に戦略的な資源であろう、こう思っております。
 ただ、これだけで十分かというと、私は、まだまだ足りないと思います。かつて、北海道には、石炭産業、建設業あるいは水産業という、道内産業を牽引した非常に大きなパワーを持った産業があった時代がありましたけれども、今そういうものがなくなってしまっておりますので、数少ないパワフルな産業を牽引するということよりも、数を多くして、束を太くして、総合力で経済を引っ張っていくリーダー産業を育成していくというようなことが大事なのじゃないかなというふうに思います。
 そういう意味では、昔から言われているような、北海道が持つ、いわゆる構造的な弱点と言われている第2次産業、製造業が脆弱であるというような問題をどう変えていくかということも重要であろうと思います。
 例えば、そのほかには、天然ガス──今、私の地元の苫小牧でも産出されております。一部は家庭の燃料等に利用されておりますけれども、将来、これはいろんな分野で大きな活用が期待されているものでありまして、これがもしかしたら本道経済をリードする産業の一つに育っていくかもしれないという期待感を持っております。
 そういうものも含めて、今後の北海道を引っ張っていくような産業についての展望をどのようにお持ちなのか、その姿形というものをどのようにお考えなのか、見解を伺いたいと思います。
◎(嵐田知事政策部長) 経済の再建と自立などについてでございます。
 本道経済は、一部に回復の動きが見られるものの、他府県に比べて回復がおくれているなど、依然厳しい状況にあり、経済の再建は道政上の最重要課題となっております。
 こうしたことから、道といたしましては、全国的にも優位性があり、他産業との関連性が深く、本道経済をリードしている食や観光の北海道ブランドづくりなど、基幹産業の活性化に加えまして、成長可能性の高い五つの分野──ITだとかバイオでございますけれども、そういったものについても、戦略的な観点に立って、その振興に努めているところでございます。
 一方で、本道経済が依然厳しい状況にあるのは、経済を牽引し、厚みと広がりを持つ自動車であるとか家電などの加工組み立て型工業のウエートが低いこと──これは昔から言われてございますが、これが大きな要因の一つとなっており、こうした産業の育成が極めて重要な課題であるとの認識のもと、現在、物づくり産業の育成、集積、あるいは戦略的な企業誘致の推進、産業間連携などによる地域産業力の強化といったたくましい製造業づくりに取り組んでいく必要があるものと考えてございます。
 また、御指摘のありました天然ガスでございますけれども、すぐれた環境特性を持つ本道の有望な資源であり、都市ガスへの利用のほか、液体燃料への変換やジメチルエーテルの実証実験などの取り組み──これは釧路で行われているわけでございますけれども、こういった取り組みが行われており、天然ガスの利活用に取り組んでいくことは本道の将来にとって大切なことと考えてございます。
 道といたしましては、こうした取り組みを含め、大学や国、経済界などとの連携を強めまして、競争力のある企業群を育成するなど、より一層積極的に取り組んでまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 部長、私の挙げている例示に余りとらわれずに、思うことをどんどんお話ししていただければと思います。私は知っている範囲のことしか言えませんので、例え話ぐらいに聞いておいていただければありがたいと思います。
 また一方、こうした北海道経済を担うべきマンパワーの数的な問題があります。今、北海道はもう本格的な少子・高齢社会の到来を迎えておりまして、既に本道は人口減少期に入っております。将来予測においても今後大幅な減少が予想されるところであります。
 こうした人口減少時代の中で、やはり、住みやすさとか暮らしやすさだとか、そういうことが重要になってくるのじゃないか、こんなふうに思っています。こういう住みやすさ、暮らしやすさを引き出すような政策展開を図っていくことも重要だろう、このように思っております。
 そうした中で、もともと、北海道というのは広域分散性という特徴がございまして、これが住みやすさとか暮らしやすさを妨げている要因の一つにもなっているわけであります。ましてや、人口が減少してくると過疎化が進む、その逆として、一極集中化が進む、ますます住みやすさや暮らしやすさというところから離れていくような傾向も見られるわけであります。
 今議会ではコンパクトシティーについての議論が随分ありましたけれども、一つのまちにおいて、いわゆる外へ外へどんどん伸びていく拡大するまちづくりから、コンパクトシティーという考え方は、何といいますか、収縮するといいますか、集中化するようなまちづくりの考え方で、今までとは違った方向を志向するわけでありますから、一つのまちにおいてもそういう傾向があらわれているわけで、やはり、北海道全体としてコンパクトな北海道づくりということも志向していかなければいけないのではないかというふうに思います。こうした都市と町村の今までのあり方、形は、どうしても人口減少期には変わらざるを得ないのではないか。こういう時代を迎えるに当たっての北海道づくりの取り組みについて、どんなことをお考えになっているのか、伺いたいと思います。
◎(嵐田知事政策部長) 人口減少時代に向けたコンパクトなまちづくりについてでございますが、本道の総人口は平成9年をピークに減少に転じておりまして、平成42年には平成12年の85%程度の476万人まで減少すること、また、高齢化の進行によりまして65歳以上の年齢層が平成42年には160万人に達し、道民の3人に1人が高齢者になることが予測されているところでございます。
 御指摘のコンパクトなまちづくりについてでございますが、都市におきましては、今回の本会議でも御議論がございましたけれども、中心市街地の衰退と郊外部への都市機能の拡散が同時に進んでいる現状にある、このように認識してございます。
 道といたしましては、これから人口減少や高齢化が進展する中で、中心市街地の活性化が大きな課題となっておりまして、これまで拡大、拡散してきた都市開発から、まちの中心に人も施設も各種機能もコンパクトにまとめるまちづくりについて庁内一体となって検討していくこととしてございます。
 いずれにしましても、人口減少や少子・高齢化は、地域の経済活動や、医療・福祉、こういった面でもさまざまな影響をもたらす大きな課題でございます。
 御指摘のような都市と農山漁村のあり方に関する検討も含めまして、心豊かで質の高い暮らしができる社会の実現に向けた取り組みを着実に進めていく必要があるものと考えてございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 続けていろんなことを言いますが、北海道の最大の財産というのは、豊かな自然環境とゆとりと安らぎに満ちた生活空間ではないか、このように私は感じております。こうした貴重な財産を子孫に残して将来の北海道の糧にしていくことは大切な視点ではないか、こんなふうに思っています。
 そういう意味では、いわゆる人口減少社会の到来、都市部への集中と過疎化といいますか、町村部の人口減少という現象は、逆に言えば、自然が復帰してくる、自然回帰といいますか、そういうことにもつながっていくのではないか、こんなふうに思っています。
 こうした自然環境の保全あるいは暮らしやすい生活空間の創出に向けて、例えば、道民皆植樹運動などの明確な具体的な目標を持った運動を政策展開の一つの柱に据えて行っていくことが重要ではないかと思いますが、そうした面についての見解を求めたいと思います。
◎(嵐田知事政策部長) 自然環境の保全などについてでございます。
 本道の豊かな自然は安らぎと活力ある生活の基盤であり、この貴重な財産を未来を託す世代に引き継いでいくことは、私たち道民、現役世代の重要な使命であると考えてございます。
 道では、森林づくり条例の理念である道民との協働による森林づくりを目指し、道民一人一人が毎年1本の樹木を植え育てることを目標に、市町村やボランティア団体などと連携して、例えば、平成19年度に北海道で開催されます全国植樹祭用の苗木を育てていただくなど、植樹運動の輪が全道に広がるよう取り組んでいるところでございます。
 また、本年7月、知床が世界自然遺産に登録されましたことは、本道の自然環境が世界に認められたあかしでございますが、これを新たなスタートといたしまして、この世界の宝をしっかりと未来へ継承していくことが重要であり、今後、関係機関と密接に連携いたしまして、知床ルールづくりを初めとした取り組みを積極的に進めてまいりたいと考えてございます。
 また、大雪山あるいは利尻・礼文、サロベツ原野とか、今回、登録湿地がふえるようでございますけれども、ラムサール条約登録湿地など、本道の豊かな自然を世界的にもアピールできるよう努めていく必要があるものと考えてございます。
 道といたしましては、将来にわたってこの貴重な自然環境を守り、引き継いでいくことは私たちの責務であるとの考えから、政策目標として北海道の未来づくりというのを掲げまして、恵まれた環境の未来への継承に向けて効果的な政策展開に努めてまいりたい、このように考えてございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) あちこちに飛んで恐縮なのですが、いわゆる本格的な分権時代の到来に当たりまして、地域主権の確立というものも本道の自立化にとって大切な課題だろうと思っております。まさに自治のあり方が根本的に問われていまして、道民が持つさまざまなエネルギーを本道の自治の自立といったところに生かしていくことが重要だろうと思います。
 国にお伺いを立てるのではなくて、自分たちのまちは自分たちが中心になってつくるというシステムを確立するために、北海道版の自治の憲法のようなものをつくるとかといったような取り組みについてどのようにお考えになっているのか、見解を求めます。
◎(嵐田知事政策部長) 自治のあり方についてでございますが、道におきましては、現在、身近な住民ニーズに対応いたしました多様で個性豊かな活力ある地域づくりを進めるため、「地域のことは地域みずからが決める」をキーワードに、地域主権型社会の実現を目指しまして、道州制特区構想や支庁制度改革、市町村合併などの取り組みを進めているところでございます。
 こうした社会を実現していくためには、単に行政区域や組織といった形を変えるだけではなくて、地域の自立意識を高め、住民の創意工夫による地域経済社会をつくり出していくことが重要であり、市町村などとの連携、住民との協働といった視点を大切にしながら取り組んでいく必要があるものと考えてございます。
 地方版の自治の憲法などについてどう考えるのかということでございますが、地方自治の理念や原則を地方自治体みずからが明らかにし、それに沿った自治体づくりの行動基準とする地方自治憲章につきまして全国知事会においてこれまで研究がなされ、現在は、新たに憲法問題特別委員会が設置されまして、地方自治に関する憲法見直しの基本的な考え方が検討されていることなどもございまして、私といたしましては、御指摘の点については、こうした検討の動向に十分留意していくべき課題であると考えてございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) これから、道州制といったものが将来の北海道の姿として予測されるわけでありますが、道州制が導入されると、どうしても自主財源をどう確保していくかという問題が今まで以上に重要になってくるのだろうというふうに思います。
 そういう意味では、税収の上がるような基盤整備あるいは産業育成といったものが重要になってくると思いますが、そういう意味において、例えば、地元の話をして恐縮でありますが、今、苫小牧港は北米と東南アジアを結ぶ国際物流のルート上にある。しかし、優位な立場を十分に生かし切れていない。港湾整備というのは、これをどういうふうに整備して、あそこに物流の一つの拠点をつくることによる地域の発展、北海道の発展をどう図るかというようなことも視野に入れなければならないのじゃないかと思うし、当然、空港もそうであります。観光産業の起点でもあります。そういう物流の位置づけをどういうふうに格上げして産業育成等に役立てていくか、こういう点についての見解を伺います。
◎(嵐田知事政策部長) お答えをいたします。
 空と海の物流、交流の発展などに関連してでございますけれども、四方を海に囲まれた本道におきましては、経済の自立化につなげていくためには、グローバルな視点に立って物流と交流の拠点機能を高めていくことの重要性がますます高まっていくものと認識してございます。
 御指摘のありました、特に空の拠点である新千歳空港は我が国有数の乗降者数を誇る空港でございますけれども、今後さらなる拠点空港といったものを目指していく上では、既存路線の一層の拡充ですとか、欧米との航空ネットワーク形成といったものが不可欠でありまして、滑走路の延長あるいは新たな国際線旅客ターミナル施設の整備といった空港機能の強化が大きな課題となってございます。
 また、苫小牧港は本道の港湾取扱貨物量の4割以上を占める重要な港湾でございます。今後、北米、アジアの中継基地や世界的な物流拠点を目指す上では、国際コンテナ機能の強化でございますとか、安全性の高い港湾空間の形成に向けた施設の整備といったものを着実に進める必要があると考えてございます。
 今後においては、委員の御指摘のように、新千歳空港や苫小牧港がより高度な拠点機能を発揮できるようにしていくためには、各団体と連携もしながら、こうした課題の着実な解決に努めまして、空と海、それぞれの玄関口としての機能整備を進めるとともに、製造業あるいはリサイクル産業の集積といったものを加速いたしまして、本道経済を牽引する物流・交流拠点の形成といったことに一層努めていく必要があるものと考えてございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 時間がなくなってしまいましたので、最後の質問にいたしますが、やはり、今までいろいろ申し上げてきたことをどうしても実現していかなければいけないわけでありまして、まず、そのためには、みんなで一つの目標に向かって力を出し合って協力してやろうという一つのアイデンティティーをつくるということが大事だと思います。
 そのためには、最初の質問で申し上げましたが、余り遠い未来ではない、割合予測可能な中期的な、10年程度の将来を明確に指し示すこと、それから、そうした将来に向けて、道民の心を一つにまとめ上げてリーダーシップを発揮するリーダーの存在、こうしたものが、ただいまいろいろ申し上げましたことを解決し、実現していく手法であろう、こんなふうに思っております。こうした作業にどのように取り組んでいかれるのか、そのお考えを求めたいと思います。
◎(嵐田知事政策部長) お答えをいたします。
 道民のアイデンティティーの形成などについてでございます。
 北海道は、ただいまいろいろお答えしましたように、さまざまな潜在力と可能性を秘めた地域でございます。このような潜在力を生かしまして、それぞれの地域の活性化を図るためには、道民の皆さん一人一人が、それら多様な資源を生かし、みずからの地域を誇りに思えるように磨き上げていくことが重要でございます。
 私といたしましては、北海道は今厳しい状況にございますけれども、それをきちんと克服し、自立した新生北海道を築き上げていくためには、地域の将来像をしっかりと描き上げるといった構想力を持ち、その具体化に向けて果敢に挑戦するといったチャレンジ精神旺盛なリーダーの存在が不可欠であると思ってございます。
 また、さまざまな分野のリーダーの方々がお互いに意思の疎通を図りながら、知恵を出し合い、工夫を重ねていくことも必要ではないかと考えてございます。
 近年、北海道各地で、各種のNPO活動やスローフード運動、さらには産業団体間の連携など、いろんな動きがございます。こうした取り組みを各地域で着実に積み重ねることによりまして、地域に根づいた道民のアイデンティティーが形成されていくものと考えており、道としては、こうした主体的な取り組みを積極的に応援していくといった施策を今後きちんと検討していく必要があるものと考えてございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 嵐田部長さんにおかれましては、私の大変雑駁な、あちこちに飛んだ質問を最後までずっとお一人でお答えいただきまして、心から感謝を申し上げ、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○(佐々木恵美子副委員長) 遠藤委員の質問は終了いたしました。
 鎌田公浩君。
◆(鎌田公浩委員) それでは、通告に従いまして、質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 グローバル化の進展に伴いまして、人や物、情報などが国境の壁を超えて行き交う今日、地域というものは、いや応なく地球的な規模でその結びつきを深めざるを得ない状況にあるわけであります。
 また、そういったことを含めて、国というものも、当然、それぞれの立場の中でいろんな交流を進めているわけであります。
 また、そういった中で、道州制というものを見据えた場合に、私たちの住む北海道についても、当然、地域においてどうやって世界に北海道というものを発信していかなければいけないかといったものというのは、これからの北海道のことを考えたときに、世界の中の北海道という位置づけというものをしっかりと認識しながら進めていく必要があるのではないか、そういうふうに私は思っているわけであります。
 そういった意味で、今回、私は質問をさせていただきますけれども、自治体外交というのは、道州制を見据えた中での北海道にとっては極めて重要だというふうに私は思っておりますので、そういう視点で質問をさせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 まず最初に、道は、北方圏地域や姉妹・友好提携地域を初めとして、世界のさまざまな地域と人的交流や経済交流などのいわゆる自治体外交というのを行ってきているというふうに思うわけでありますけれども、その現状についてまずお聞かせをいただきたいと思います。
○(佐々木恵美子副委員長) 国際課長越前雅裕君。
◎(越前国際課長) お答えをいたします。
 交流などの現状についてでございますが、道では、これまで、世界に開かれた活力ある北海道づくりを進めるため、気候・風土の類似した北方圏地域の自治体などで設立された国際機関であります北方圏フォーラムの活動に参画をいたしまして、ヒグマの保護管理や青少年への環境教育に関する共同研究プロジェクトなどに取り組んできたところでございます。
 また、カナダ・アルバータ州、中国黒竜江省、アメリカ・マサチューセッツ州、そして、ロシア・サハリン州との間では、姉妹・友好提携に基づき、経済や文化を初め、学術、スポーツなど、幅広い分野での交流に取り組んでまいりました。
 こうした取り組みに加えまして、中国などの東アジア地域、ロシア極東地域、北米地域などへの道産品の販路拡大や観光客の誘致を図るため、上海などでの物産展や商談会の開催、海外事務所を通じた情報の収集や提供を行うとともに、民間主体の経済交流の取り組みを促すなどいたしまして、地域間の経済交流の拡大にも努めてきております。
 また、国際航空路の充実などに伴いまして、本道と地理的に近い中国や韓国などのアジア諸国を初め、世界各国からの政府要人などの来訪も増加しているところでございます。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 今、道の現状についてお伺いをしましたけれども、答弁の中に、カナダ・アルバータ州、中国黒竜江省、アメリカ・マサチューセッツ州、ロシア・サハリン州との姉妹・友好提携のことについて触れられておりましたけれども、これらとそれぞれ姉妹・友好提携をし、経済、学術、文化、スポーツなど、幅広い分野でそれぞれ交流を推進してきたということでありますが、これらの姉妹・友好提携交流のこれまでの成果といいましょうか、そういった成果と今後の方向性というものについてどのように認識をされているのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。
○(佐々木恵美子副委員長) 知事政策部長嵐田昇君。
◎(嵐田知事政策部長) お答えをいたします。
 姉妹・友好提携の成果と方向性についてでございます。
 道におきましては、姉妹・友好提携を結んでいる4地域との間で長年にわたりまして幅広い分野での交流を進めてきており、これらの取り組みを通しまして、数多くの市町村間での姉妹・友好提携や、学校、各種民間団体といった多彩なレベルでの交流のすそ野が広がり、各地域との友好親善と相互理解が深まるとともに、本道と国際社会との結びつきが強められたと認識をしてございます。
 とりわけ、本年に25周年を迎えますカナダ・アルバータ州とは、州政府への職員の長期派遣あるいは高校生の交換留学といった人的交流、さらには北方文化の共同研究といった文化交流などを、また、ことし15周年を迎えるアメリカ・マサチューセッツ州との間では、札医大におきます医学研究者の相互派遣といった学術交流や経済・観光ミッションの派遣・受け入れ、こういった経済交流などを深めてきたものと承知してございます。
 今後は、長年にわたって築いてきた信頼関係を土台といたしまして、地域の特性や社会経済情勢の違いを踏まえ、例えば、先進的な医療体制等を有するカナダ・アルバータ州とは、遠隔地及び過疎地の救急医療体制といった医学交流やボランティア活動を促進するために知識や情報の交換を行う交流、また、中国黒竜江省とは、道産苗木の植樹による友好の森の育成を通じました環境保全対策の分野などを重視いたしまして、お互いの地域の振興につながる分野、共有する課題、こういったものの解決に向けた交流を、市町村あるいは民間団体、経済界、こういった方々と連携しながら重点的に進めていくことが必要と考えてございます。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) それぞれ、特に4地域のことについての成果、それとまた今後の方向性についてということでお伺いをいたしまして、今、理解をしたところであります。
 次に、先般、知事がサハリン州を訪問した際には、サハリンプロジェクトによる石油・天然ガス開発関連の好景気が続いている同州で、今後増加が予想される社会基盤整備への道内企業の参入を要請するなど、今までの交流とかといったものと違って、非常に的を絞るといいますか、そういったことにねらいを絞って経済交流の提案を行ってきたというふうに伺っているところであります。
 私は、自治体外交というものを進める上では、知事自身が行うトップセールスというのはより効果的であるというふうに思うわけでありますが、知事は、就任後、2年半を経過するわけでありますけれども、どのような国や地域を訪問し、どのような自治体外交を行ってきたのか、お伺いいたします。
◎(越前国際課長) お答えをいたします。
 知事のトップセールスなどについての御質問でございますが、知事は、就任後、まず、韓国を訪問いたしまして、日韓経済人会議の誘致や本道の軽種馬の売り込みなどを行うとともに、シンガポールでは、北東北3県との合同事務所の開所に合わせまして現地経済人との意見交換を行い、中国上海市では、知事みずから道産水産物などの販売促進に参加して、本道の食と観光をPRするなど、経済交流の拡大に取り組んできており、特に日韓経済人会議につきましては、来年5月に北海道での開催が決定したところでございます。
 本年7月には、南アフリカ共和国において開催されました世界遺産委員会に出席し、知床の遺産登録に向けた要請活動や、本道のすぐれた自然と環境保護活動などのプレゼンテーションを行いました。
 また、友好提携交流の一環としてサハリン州を訪問いたしまして、州知事との間で青少年交流の一層の促進や観光分野での協力、農水産物の加工や寒冷地における社会インフラ整備に関する技術の交流などについて協議を行うとともに、サハリンプロジェクトの事業主体である企業に対し、本道企業の活用や自然環境の保全などについて要請を行ったところでございます。
 さらに、各国の駐日大使や海外からの要人をお迎えした際には北海道の食や観光についてのPRを行うなど、本道の情報発信に積極的に取り組んできているものと承知をしてございます。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 高橋知事のトップセールスについて今伺ったのですけれども、知事は、就任以来、どちらかというと非常に的を絞った自治体外交というのか、そういったものを推進されているというのが非常に特徴的ではないかなと私は思っておりまして、そういった意味では、私は非常に評価をしているわけであります。
 しかしながら、道では、平成10年に策定をされた国際推進方策、これに基づいて今いろんな施策を進めてこられているわけであります。御承知のように、国際社会というのは非常に速いスピードで変化もし、道を取り巻く社会経済情勢というのも大きく変化をしているわけであります。
 私も、この国際化推進方策というのを読ませていただきましたけれども、正直言うと、現状に合ったものかどうかというと、ちょっと厳しい評価をせざるを得ないのかなというふうに思っております。
 先ほど私はお話し申し上げましたけれども、これからの道州制をにらんだ北海道というのは、やはり、自治体外交という部分が重要でありますが、国際化というのは、それぞれの地域、例えば、北海道の地域そのものをレベルアップするのが国際化であって、国際化という言葉だというふうに私は理解をしているのです。
 やはり、これから、自治体外交というのは、当然、国であれば国益でありますから、そういった意味では、公の利益を求められるのが外交だということで、ある意味、損得があっていいのではないかなというふうに私は思っているわけであります。
 そういった意味で、道においては、新たな指針の策定に向けて、今、民間有識者から意見聴取を行うなど検討を始めているというふうに聞いているわけでありますけれども、道州制への移行も現実的なものとして議論されている中で、道としても、地方政府として地域の利益を重視した独自の自治体外交を戦略的に進めることが極めて重要であるし、必要があるというふうに私は思うわけであります。
 こうした考え方に立って、新たな──ごめんなさい。ちょっと一つ飛ばしました。済みませんでした。
 まず、先にこれを聞きます。新たな指針を策定すべきと考えますけれども、部長の所見をお伺いしたいというふうに思います。
◎(嵐田知事政策部長) 新たな指針についてでございますが、本道の国際化をめぐる情勢が大きく変化し、また、道財政も厳しさを増す状況の中で、世界に開かれた活力ある北海道づくりを進めるため、新たな指針を策定することとして、現在検討を行っているところでございます。
 これまで、道は、地域の国際化を進めるため、多彩な国々との間で幅広い分野での交流を進めてきたところでございますが、これからは、地域が国の枠組みを超えて活動し、国際社会の中で競い合う時代を迎えておるということでございます。
 こうした変化に対応いたしまして、御指摘のように、地域が個性を発揮し、かつ、発展していけるよう、自治体が主体性を発揮し、地方政府としての独自の戦略を持った交流を進めることがますます重要になってくるものと考えてございます。
 このような観点に立って、今後の国際交流を進めるに当たりましては、一つには、地域や住民にとってメリットのあるものをしっかりと検討し、それらをターゲットとして重点的に取り組んでいくこと、また、これまでの成果を踏まえまして、行政と民間の役割分担といったものを明確にし、それぞれ多様な交流主体が協働して施策の展開を図っていくといったことなどの戦略を明確化していく必要があるものと考えてございます。
 そうしたことから、新たな指針につきましては、民間有識者で構成する国際化推進委員会を初め、幅広い方面からの御意見を参考にいたしますとともに、御指摘を踏まえまして、道庁内での十分な議論を重ね、議会での御議論もいただきながら、新しい時代に対応した指針を策定していかねばならない、このように考えてございます。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 本当は先に体制についてちょっと伺いたいなというふうに思ったのですけれども、今、部長の方からも、新しい指針について、私の提案といいますか、そういった指摘や何かも踏まえて新しい指針を策定するということでありましたけれども、いずれにしても、物事を進めていく中で体制というのは極めて重要だというふうに私は思っているわけであります。
 先ほども知事の自治体外交の成果についても触れましたけれども、やはり、庁内の体制がどのようになっているのか、それらについての成果としてどんなことがあったのか、それとまた、行った後、それらについてのフォローアップというのですか、そういったものもしっかりしていかなければ、それらの成果も含めた今後の方向性というのもなかなか出していくことが難しいのではないかなというふうに私は思うわけであります。
 そういった意味で、今いろんな体制の中でやっていらっしゃると思うのですが、現状で体制として機能しているのかどうかだけ、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
◎(嵐田知事政策部長) お答えをいたします。
 推進体制についてでございます。
 道におきましては、国際課が窓口となった庁内の組織でございますけれども、国際化推進会議を設置し、連絡調整に努めてきたところでございますけれども、これまで必ずしも十分な庁内の連携が図られてはいなかった面もあるのかなと、そのように考えているところでございます。
 本道の国際化をめぐる情勢は大変大きく変化している中で、交流の成果などをフォローアップし、多様な分野の施策を効果的に推進するためには、庁内の連携をこれまで以上に密にいたしまして、機動的な取り組みが行える推進体制を整えていく必要がある、このように考えてございます。
 こうしたことを踏まえ、本年の1月、知事が上海に行かれたわけでございますけれども、そのときのトップセールスを契機に、経済交流に関する部会を新たに設置し、北海道ブランド創出への取り組みなどを効果的に進めるための各部間の施策の調整など、こういったものを行うこととしたところでございますが、今後におきましては、より戦略的な取り組みが可能となる体制の整備を検討してまいりたい、このように考えてございます。
 以上でございます。
◆(鎌田公浩委員) 先ほどから私の方から再三お話をいたしておりますけれども、道としての独自の自治体外交を進めていくためには、やっぱり、しっかりした国際戦略といったものを持つべきだというふうに私は思っておりますし、それらについて効果的に施策を展開していくことが重要でありますし、また、そのためには、国際政策の全庁的な調整機能を強化し、部長から今答弁をいただきましたけれども、推進体制というものを充実していく必要があるのではないかというふうに私は思うわけであります。
 先ほども、同僚の遠藤議員の方から、苫小牧港のポートセールスや、千歳空港のエアポートセールスといいましょうか、そういったことについての話にも触れられました。管理しているところはほかの部であっても、どこかがしっかりとして、例えば、皆さん方、国際課なら国際課がしっかりと窓口になって、そういった部と連携をとりながらポートセールスをしていくとか、縦割り行政の中でやるものではなくて、先ほど指摘がありましたけれども、地域の優位性、地理的な優位性をどうやって売っていくか、セールスをしていくのかという、まさに戦略なんというのは皆さん方がしっかりと立てるべきではないかなというふうに私は思っているわけであります。
 また、あわせてでありますけれども、自治体外交というものを展開する上では、人と人とのつながりが極めて大切であります。御承知のように、道庁の中には海外勤務を経験している実に多くの職員の方がいるわけであります。このような海外に人脈や情報を有する職員の皆さん方、人材をエキスパートとして活用するということも、自治体外交を推進する上での大きな方策の一つではないかなというふうに私は思っております。
 また、あわせてでありますけれども、そういった方以外の方についても人材育成というのを同時に進めていく必要があるのではないかなというふうに私は思いますので、ぜひ、今後それらを含めて検討していただきたいというふうに思います。
 いずれにしても、将来の道州制といったものを考えると、先ほどから何度も言っていますけれども、世界の中で北海道がどのような情報を発信していくかが今問われているというふうに私は思っております。
 そういった意味でしっかりと取り組んでいただいて、北海道というものを世界の中でどういう位置づけとしてやっていくのか、ぜひそういった戦略を持った自治体外交というのを進めていただきますように指摘して、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
○(佐々木恵美子副委員長) 鎌田委員の質問は終了いたしました。
 以上で通告の質問は終わりました。
 これをもって知事政策部所管にかかわる質問は終結と認めます。
 理事者交代のため、このまま暫時休憩いたします。
  午後4時26分休憩
─────────────────────────────────
  午後4時28分開議
○(佐々木恵美子副委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 ただいま室内の温度が相当上がっておりますので、上着を脱いでも結構です。理事者の方も脱いで結構です。
△1.人事委員会所管審査
○(佐々木恵美子副委員長) これより人事委員会所管部分について審査を行います。
 質問の通告がありますので、発言を許します。
 遠藤連君。
◆(遠藤連委員) 道の財政状況は大変厳しい状態にありまして、人件費をどうするかということが大変重要なテーマになってきている中で、人事委員会の権能には関係がないことかもしれませんが、そういう背景の中での議論ということで、人事委員会に対して、以下、伺ってまいります。
 まず、人事委員会の勧告に当たっての基本姿勢についてでありますが、ことしの人事院の勧告は、地場の民間企業に比べて公務員の給与水準が高いなどといった批判にこたえるために、給与の構造改革を抜本的に進めようというもので、50年ぶりの大改革となっております。
 総務省では、人事院勧告を踏まえ、早速、全国都道府県の人事委員会事務局長会議を招集し、地方公務員の給与構造改革は避けて通ることのできない課題であり、先送りすることのないようしっかりと受けとめてほしい旨の強い要請を行ったと伺っております。
 そこでまず、総務省のこういった要請をどう受けとめているのか、伺います。
○(佐々木恵美子副委員長) 人事委員会事務局長真鍋俊彦君。
◎(真鍋人事委員会事務局長) 本年の給与勧告に関する総務省の要請等についてでありますが、人事院におきましては、去る8月15日に、地域ごとの民間賃金水準の較差を踏まえました俸給水準の引き下げでありますとか、勤務成績に基づく昇給制度の導入など、いわゆる給与構造の抜本的改革を平成18年度から順次実施していくこととした勧告が行われたところでございます。
 この人事院の勧告を受けまして8月24日に開催されました全国の人事委員会事務局長会議におきまして、総務省から人事院勧告の内容について説明を受け、その中で、人事院勧告における抜本的な給与構造の改革は避けて通れない課題であると受けとめ、積極的に取り組んでいただく必要があると感じている、そういった趣旨の話があったところでございます。
 また、先日、9月28日付で、「国家公務員における制度改革の実施時期を踏まえた速やかな給与制度の見直しを行うこと。」、こういったことなどを内容とする総務事務次官通知を受けてございます。
 当人事委員会におきましては、本年の給与勧告に向けまして、4月以降調査してまいりました民間給与あるいは道職員給与の状況、また、さきの人事院勧告の内容や他の都府県の状況など、道職員の給与改定に関連のある諸事情につきまして、現在、鋭意、分析検討を進めているところでございます。
 これまで、道職員の給与は国に準ずることを基本としてきておりますので、本年の勧告に当たりましては、ただいま申し上げました給与構造の抜本的改革に関する国の考え方にも十分留意し検討してまいりたい、このように考えているところでございます。
◆(遠藤連委員) そこで、本年の人事委員会の勧告時期はいつになるのか、伺います。
◎(真鍋人事委員会事務局長) 勧告の時期についてでございますが、当委員会におきまして、現在、ただいま申し上げましたように、勧告に向けた作業を鋭意進めているところでありますが、今年の給与勧告に向けましては、例年と異なりまして、本年度分と来年度以降に係る勧告内容についても検討が必要となってございまして、時間を要していますことから、今月中旬となる、こういった見込みになってございます。
◆(遠藤連委員) そこで、勧告時期が近づいている、こういう時期を目前に控えて、私どもが入手した職員団体のニュースといいますか、チラシによりますと、職員団体は去る9月15日と9月29日に人事委員会事務局長と交渉を行ったと報じております。人事委員会がなぜ職員団体と交渉する必要があるのか、私は疑問であります。
 そもそも、人事委員会は、任命権者や職員団体とは独立した第三者機関であり、道民の視点に立って公平公正な立場から勧告する権能を有しているものであり、みずからの判断に基づいて勧告すればいいということでありまして、交渉の必要は全くないと私は思っております。むしろ、そうした交渉をするような仲裁的な立場をとるということが、人事委員会の性格をゆがめるばかりではなく、国の基準を超える支給を生み出してきた温床にもなっているところであります。早急に本来のあるべき姿に立ち返るべきと考えますが、見解を求めたいと思います。
 また、今後こうした交渉の申し入れには応ずるべきではないと考えますが、これについても見解を求めます。
◎(真鍋人事委員会事務局長) 職員団体への対応についてでありますが、人事委員会勧告制度は、労働基本権を制約されている公務員の適正な処遇の確保を目的とするものでありまして、本委員会といたしましても、職員の勤務条件を社会一般の情勢に適応させるよう、職員の給与水準を、国及び他の地方公共団体の職員、民間従業員の給与等を考慮して定めることを基本に、これまで勧告を行ってきているものであります。
 このような中で、委員会といたしましては、勧告を行うに当たりまして、民間企業や道職員の給与の調査を行い、その実態を把握するとともに、勤務条件に関して当事者の考え方につきましても十分把握する必要がある、そういった観点から、任命権者の意見を聞くとともに、職員団体からも意見を聞いているものでありまして、委員が御指摘の件につきましても、このような考え方に立って行っているものでございます。
◆(遠藤連委員) 意見を聞いているということでありますが、私が漏れ伺うところによりますと、それは意見を聞くというような形ではなくて、むしろ団体交渉を行っているのと全く同じようなことが行われている、このように聞いているわけであります。いわゆる協議とか意見を述べるとかということではなくて、まさしくこれは組合が報じているような交渉、文字どおり交渉そのものである、そう聞いておりますから、そういうものは必要ない、こう私は申し上げているわけであります。指摘をさせていただいて、先に進みます。
 次に、教育職給料表について伺います。
 国立大学が法人化されたことから、教育職給料表については国準拠がなくなりまして、教育公務員特例法の規定により、それぞれの地方自治体が地域の特殊性を踏まえて主体的に決定することとされております。
 それで、その独自調査についてでありますが、既に東京都や神奈川県では独自に給料表を作成すべく検討を進めているとのことでありますが、人事委員会として、教育職給料表の勧告に向け、どのように独自調査を行っているのか、伺います。
○(佐々木恵美子副委員長) 給与課長高野光男君。
◎(高野給与課長) 教育職給料表の勧告についてでありますが、高等学校教育職給料表及び中・小学校教育職給料表については、平成16年4月から国立学校準拠制が廃止されたところであります。
 このため、当委員会では、平成15年12月以降、教育委員会との間に連絡調整会議を設け、教育職員の給与のあり方などについて検討を行うとともに、給料表を初めとする教育職員の給与問題に対応するため、全国人事委員会連合会に設置された給与部会に参加するほか、東北地区の人事委員会との間に教育職員の給与に関する研究会を立ち上げるなどして、他都府県と意見交換を重ねるなど、検討を行ってきたところであります。
◆(遠藤連委員) 教育職給料表の勧告に役立てるため、全国の都道府県の人事委員会連合会では人事院に協力要請を行ったところ、人事院から、地方分権の時代であり、自分たちが決めるべきと断られたことから、やむなく民間のシンクタンクに調査及び給料表の作成を委託したとのことであります。
 このほど、全国人事委員会連合会では、民間シンクタンクが作成した教員給料表の参考モデル表を各都道府県に提示したとのことでありますが、北海道としてはこの参考モデルに従うのかどうか、伺います。
◎(真鍋人事委員会事務局長) 参考モデル給料表についてでありますが、教育職員の給料表の作成につきましては、これが全国的な課題でありますことから、全国人事委員会連合会──全人連の給与部会におきましてこれまで検討を重ねるとともに、全人連が専門機関に委託した調査研究の結果などを踏まえ、このたび、参考モデル給料表が策定をされたところでございます。
 人事委員会といたしましては、先ほども申し上げましたとおり、国立学校準拠制廃止後の教育職員の給与表につきましても、現在、ことしの勧告に向けまして種々検討しているところでございますが、この参考モデル給料表を精査するとともに、教育委員会の意見を伺い、また、他都府県の動向にも十分留意して検討を進め、本年、勧告をしてまいりたい、このように考えてございます。
◆(遠藤連委員) 続けて質問しますが、北海道は小・中・高校の給料表で国を上回る号俸増設を行っておりますが、この機会をもって廃止すべきではないかと考えます。見解を求めます。
◎(高野給与課長) 号俸増設についてでありますが、当委員会では、これまで、本道の教育職員の在職実態などを考慮して号俸増設を行ってきたところであります。
 この号俸増設の問題も含め、教育職員の給料表につきましては、先ほども申し上げましたとおり、参考モデル給料表を精査し、教育委員会の意見を伺うとともに、他都府県の動向にも留意しながら検討を進めているところであります。
◆(遠藤連委員) さらに、この号俸増設については、小・中・高校だけではなくて、行政職、公安職、海事職、医療職の2及び医療職の3においても国を上回る号俸増設の実態がありますが、これらも同じように廃止すべきと考えますが、見解を求めます。
◎(高野給与課長) 教育職給料表以外の給料表の号俸増設についてでありますが、これらについても、教育職員の給料表と同様に、職員の在職実態などを考慮して措置してきたところでありますが、本年の勧告に向けて、号俸増設の考え方も含めて、人事院勧告の内容を分析するとともに、他都府県の動向などにも留意しながら検討を進めているところであります。
◆(遠藤連委員) 今、連続して4点ほど、教育職の号俸増設あるいは教育職以外の号俸増設について伺ってまいりましたが、人事委員会の姿勢というのは、任命権者である教育委員会あるいは一般職の任命権者の意見を聞くとか、他の都府県の動向を見るとか、全国の参考モデル表を精査するとか、主体的な意思というのが全く感じられないわけであります。
 さらに、最初に私が質問した人事委員会勧告に当たっての基本的な姿勢については、真鍋事務局長が答弁されましたけれども、ことしの勧告は給与構造の抜本的改革に関する国の考え方も十分留意し検討してまいりたい、こう答弁されているのに、今の号俸増設の話一つをとっても、全くそういう姿勢がうかがわれない。他の都府県の動向であるとか、任命権者に相談するとか、人事委員会としての姿勢、主体性が全く見られないのは私は甚だ残念でなりません。
 ことしの勧告は、先ほどの御答弁にもありましたように、10月中旬ということであります。もうあと何日も残されておりません。こういう段階で、今もってまだ方向性が定まっていないというのは非常に疑問である、このように思っております。
 したがいまして、こうした号俸増設のようなものについては、直ちにやめるよう勧告すべきと私は考えます。この点については、ぜひ委員長に御見解をお伺いしたいと思います。
○(佐々木恵美子副委員長) 人事委員会委員長泉川睦雄君。
◎(泉川人事委員会委員長) お答えを申し上げます。
 号俸増設についてでありますが、当委員会におきましては、国を上回る号俸の増設につきましては、先ほども申し上げましたとおり、これまで、職員の在職実態等を考慮して行ってきたわけでございます。
 ただ、この問題等を含めまして、道職員の給与のあり方につきましては、基本としては国に準拠をしてということでございますので、この点については国の構成を十分踏まえまして検討してまいりたいというふうに思っておりますが、この号俸増設の問題を含めまして、給与にかかわる問題を総合的に検討して勧告する必要性があるものというふうに考えておりますので、給与にかかわる問題に関連をいたします号俸増設の問題につきましても、鋭意検討を進め、結論を得てまいりたい、かように考えております。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 最初、委員長は、国に準拠していくということでありました。国はもうこういうのはやめまして、給与構造改革をどんどんどんどん打ち出しておりますから、道も前向きな姿勢をとるのかなと期待をいたしましたら、後半で、号俸増設問題というのは給与全体にかかわる問題だから、総合的に検討しなければならないと。そうすると、何がどういうふうになって、どこがどういうふうに変わるのか、あるいはそのまま据え置きになるのか、よくわからない答弁になってしまいました。
 人事委員会はこれから勧告に向けて開催をされるということのように聞いておりますので、ぜひ、人事委員会の中でもそうした国の給与改革の方針をしっかりと受けとめて、そうした方向で議論を進めていただくよう指摘しておきたいと思います。
 先に進みます。
 次に、給与の適正化について伺ってまいります。
 退職時の特別昇給についてでありますが、本定例会の私どもの会派の代表質問におきまして、給与の適正化について見解を伺っております。人事委員長は、答弁の中で、退職時の特別昇給──これは退職時の特別昇給だけじゃないのですけれども、退職時の特別昇給と新規採用者に係る初任給調整措置及び僻地・特地部局勤務者に係る昇給短縮措置、つまり三つの点について平成16年度をもって廃止したというふうに答弁されているのです。
 ところが、人事委員会の規則であります、初任給、昇格、昇給等の基準に関する規則の平成17年3月の改正附則において、平成19年3月31日までの間はなお従前の例によるとされております。なお従前の例によるとは具体的にどのような取り扱いを指すのか、また、代表質問の答弁とそごはないのか、伺います。
◎(泉川人事委員会委員長) 退職時の特別昇給についてでございますが、退職時の特別昇給は、初任給、昇格、昇給等の基準に関する規則第37条を改正いたしまして、平成16年度をもって廃止したところでございます。
 ただ、この廃止に当たりましては、職員の勤務条件に係る事項の見直しに当たり、一定の激変緩和措置を講ずるということによりまして円滑に移行するなどの観点から、この経過措置を設けたものでございまして、同規則の附則におきまして、平成19年3月31日までの間はなお従前の例によることとする内容になっておりまして、この意図するところは、改正前の人事委員会規則に規定されていた退職時の特別昇給と同様の取り扱いを行うというものでございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 私どもは、そういう話はちょっと理解できないのです。平成16年度をもって廃止したということを素直に受けとめれば、平成17年3月31日をもってなくなった、もうやめた、こういうふうに受け取るのが普通じゃないでしょうか。それが、2年間、激変緩和で同じ制度をやっていたということになりますと、これは事実と違う答弁をされたのじゃないかというふうに私は指摘せざるを得ないわけであります。
 もし正確に答えるのであれば、ただいま答弁されたように、16年度をもって廃止したけれども2年間の経過措置があるというふうに答弁するか、あるいは19年の3月31日をもって廃止したというふうに答弁するか、どちらかでなかったら事態を正確に表現したことにはならないと私は思っております。
 人事委員長の代表質問における答弁は訂正しなければならないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
◎(泉川人事委員会委員長) 退職時の特別昇給についてでございますけれども、さきの代表質問におきましては、退職時の特別昇給は、先ほども申し上げました規則──初任給、昇格、昇給等の基準に関する規則の関係規定を改正いたしまして、制度として明確に平成17年3月末をもって廃止した、こういうことをお答えいたしたということでございます。
◆(遠藤連委員) 人事委員長が答弁すればするだけ、私どもには理解ができなくなるのです。制度として廃止をしたということになると、やっていないというふうに我々は理解するのですが、実際は行われていたということですから、この点については、これからの議会議論は、我々議員だけじゃなくて、道民が理解しやすいような言葉遣いをもって答弁すべきでないかということを指摘しておきたいと思います。
 ちなみに、先ほど私が申し上げました3点、先般、私どもの代表質問に人事委員長が答弁された三つのうち、退職時の特別昇給のほかの二つについては、新規採用者に係る初任給調整措置、これは経過措置なしのようですし、もう一つ、僻地・特地部局勤務者に係る昇給短縮措置、これは激変緩和の1年間の経過措置があります。ですから、この三つを16年度末をもって廃止したというのは事実とは違う、そう私は指摘せざるを得ないわけであります。
 時間がありませんので、質問を先に進めますが、初任給の1号俸上積みについてでありますが、これをどう是正していかれるのか。これを改めるとすれば、初任給だけではなくて、つまり、その恩恵を受けた2年目以降の人たちすべてを昇給延伸等の措置によって1号俸下げるといいますか、そういう措置もとるべきではないかと考えますが、見解を求めます。
◎(真鍋人事委員会事務局長) 初任給の1号俸上積みについてでありますが、この措置につきましては、これまで、民間企業等との人材確保競争の激化を背景といたしまして道職員の採用試験受験者が減少傾向にあった、そういった状況でございますとか、民間企業の初任給水準などを考慮いたしまして、道行政を担う優秀な人材を確保する、そういった観点から、平成2年以降、措置してきたものであります。
 しかしながら、近年、ただいま申し上げましたような状況が変化し、民間企業との人材確保競争が緩和されてきておりまして、この措置の必要性が薄れてきているということから、このたび廃止をしようとするものであります。
 この初任給の1号俸上積みの廃止措置は、廃止後に新たに採用される職員から適用されることとなるものでありますが、過去にこの効果を受けた職員に対しましては、昇給延伸等の措置を講ずることは難しいものというふうに考えておるところでございます。
◆(遠藤連委員) ちょっと残念な答弁ではありますが、時間も迫っていますので、質問としては最後になろうかと思います。
 こうした給与の適正化に向けてどのようなお考えを持っているかということを伺いたいわけでありますが、人事委員長は、私どもの会派の代表質問に対する答弁におきまして、給与の適正化が必要なものとして、初任給の1号俸高や、特地部局、僻地部局の指定基準を挙げておられました。
 しかし、私どもの会派が調べたところによりますと、これだけにとどまらず、先ほど申し上げた退職時の特別昇給のほか、号俸の増設、わたり昇格、一律的な特別昇給、僻地学校・特地部局勤務者の昇給短縮措置、特殊勤務手当の独自措置、寒冷地手当の独自経過措置、また、住居手当、通勤手当、単身赴任手当でも独自措置を設けております。
 これらについては、国の基準を上回るものとして直ちに是正を勧告すべきものと考えますが、見解を求めたいと思います。
 また、ただいま私が具体的に挙げましたもの以外に、国家公務員の水準を上回る給与実態、支給実態があって、適正化すべきものはないのか、伺っておきたいと思います。
◎(泉川人事委員会委員長) 給与の適正化についてでございますけれども、職員の給与制度につきましては、社会経済情勢の変化に的確に対応するように不断に見直しをしていくことが必要であるというふうに考えております。
 このような観点に立ちまして、昨年の勧告時の報告において、早急に見直しが必要な給与措置といたしまして初任給の1号俸高や特地部局等の指定基準等を挙げまして、その見直しを進めてきたところでございます。
 給与につきましては、今後におきましても引き続き不断に見直しをするという観点に立ちまして取り組みを進めてまいりたいというふうに考えておりますが、現在、昨年10月に総務省に設置をされました地方公務員の給与のあり方に関する研究会におきまして、この給与のあり方等が検討されておりまして、その結論が来年の3月に報告として出されるというふうに聞いておりますので、この研究会の報告を踏まえまして、全体的な給与のあり方の中で種々検討していく必要があるものというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) もうこれ以上質問はないのですが、今まで人事委員会の皆さんといろいろ議論をしてきた中で、人事委員会は、今の給与制度について、国が50年ぶりの大改革を打ち出してきた、そうした国の姿勢にも非常に呼応していない、今までと余り変わりのない姿勢に終始している、まるで他人ごとのような従来の手法をかたくなに守ろうとする姿勢に私は非常に疑問を感じます。
 先ほど、冒頭の質問で真鍋局長さんがお答えになりました総務事務次官通知というのは非常に厳しい内容が盛り込まれています。ちょっと読み上げますと、「地方公務員給与についても国の制度改革の実施時期を踏まえた速やかな見直しを行うとともに、人事委員会機能を発揮することなどにより、地域の民間給与の状況をより的確に反映させる必要があります。」、これは前文です。
 あと、具体的に幾つか書かれています。
 「単純に国の改定に準ずることなく、不適正な給与制度及びその運用の見直しを含め、必要な是正措置を速やかに講ずること。」、退職時の特別昇給については、「いまだこれを廃止していない地方公共団体においては、速やかに国に準じた措置を講ずること。」──国に準じた措置というのは、もうやめるということです。「特殊勤務手当、調整手当、通勤手当、寒冷地手当など諸手当の支給に当たって、(中略)不適正な支給については早急に是正すること。」など、いろんなことをこういうふうに個別具体に書かれています。
 国は今そういう姿勢を打ち出してきているのに対して、きょう私が質問してお答えいただいた内容は、全くかけ離れた内容と言わざるを得ません。今後、私はいろんな形で給与のあり方について皆さんと議論を続けさせていただきたい、このことを申し上げて、質問を終わります。
○(佐々木恵美子副委員長) 遠藤委員の質問は終了いたしました。
 以上で通告の質問は終わりました。
 これをもって、出納局及び人事委員会所管にかかわる質問は終結と認めます。
 お諮りいたします。
 本日の議事はこの程度にとどめたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(佐々木恵美子副委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
 10月4日火曜日の分科会は午前10時から開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後5時散会