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北海道 北海道

平成17年第3回予算特別委員会第2分科会−09月30日-02号




平成17年第3回予算特別委員会第2分科会

平成17年 予算特別委員会
第3回                会議録 第2号
北海道議会定例会  第2分科会
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平成17年9月30日(金曜日)
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出席委員      交代委員
 委員長
  蝦名清悦君
 副委員長
  中司哲雄君

  池田隆一君
  作井繁樹君
  伊達忠應君
  須田靖子君
  金岩武吉君
  稲津 久君
  木村峰行君
  柿木克弘君     岩本剛人君
  本間 勲君
  大橋 晃君
  平出陽子君
  高橋定敏君
  久田恭弘君
欠席委員
  川村 正君
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出席説明員
   建設部長      野村昌信君
   建設部次長     松尾昭房君
   同         清野亮一君
   土木局長      長 栄作君
   まちづくり局長   五十嵐真喜君
   住宅局長      片桐久司君
   建設部技監     上楽喜久雄君
   建設管理室長    吉本幸雄君
   建築整備室長    中岡正憲君
   建設情報課長    上原 博君
   総務課長      澤田邦明君
   総務課参事     江端 透君
   企画調整課長    田中 実君
   道路計画課長    武田準一郎君
   道路計画課参事   渡辺彰彦君
   道路整備課長    紺野 寛君
   河川課長      野坂俊夫君
   河川課参事     中田敬人君
   砂防災害課長    吉井厚志君
   砂防災害課参事   矢萩和久君
   都市計画課長    中谷 誠君
   都市計画課参事   高森廣明君
   建築指導課長    福田聖治君
   住宅課長      高橋進一君
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   水産林務部長    達本文人君
   水産林務部次長   吉田 隆君
   水産局長      武内良雄君
   林務局長      岡本光昭君
   水産林務部技監   石井直志君
   森林環境室長    浅井定美君
   全国植樹祭準備   内藤 洋君
   室長
   森林活用課長    安田伸生君
   道有林課長     旭 孝喜君
   全国植樹祭準備室  吉田正明君
   参事
   総務課長      木下武久君
   企画調整課長    野呂田隆史君
   水産経営課長    岡崎博繁君
   水産振興課長    北口孝郎君
   漁港漁村課長    村山雅幸君
   漁業管理課長    奥野英治君
   漁業指導課長    田近博道君
   木材振興課長    真山 良君
   森林計画課長    今泉裕治君
   林業振興課長    細田博司君
   森林整備課長    荒川 剛君
   治山課長      和田良一君
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   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   農政部次長     富樫秀文君
   農村振興局長    伊藤 仁君
   農政部技監     山崎照夫君
   食の安全推進室長  東 修二君
   競馬事務所長    北村 健君
   食品政策課長    橋本博行君
   農産振興課長    佐藤 泉君
   農産振興課参事   吉川孝志君
   農政課長      竹林 孝君
   農政課参事     加藤 聡君
   同         大西ちゅうご君
   農業経営課長    吉田良一君
   農地調整課長    水口博史君
   農村設計課長    坂井秀利君
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議会事務局職員出席者
   議事課主幹     石井健治君
   議事課主査     仁多見雅人君
   同         渡辺俊之君
   同         藤牧直人君
   同         杉山善康君
   同         竹内賢一君
   同         田中利昭君
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   政策調査課主査   扇 保男君
   同         大澤英二君
   同         佐々木良明君
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  午前10時5分開議
○(蝦名清悦委員長) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔仁多見主査朗読〕
1.本日の会議録署名委員は、
                       伊達忠應委員
                       須田靖子委員
 であります。
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○(蝦名清悦委員長) まず、本分科会における審査日程についてお諮りいたします。
 本分科会の審査は、別紙お手元に配付の審査日程及び質疑・質問通告のとおり取り進めることにいたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(蝦名清悦委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
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     (上の審査日程は巻末に掲載する)
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○(蝦名清悦委員長) それでは、議案第1号ないし第3号を一括議題といたします。
△1.建設部所管審査
○(蝦名清悦委員長) これより建設部所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 伊達忠應君。
◆(伊達忠應委員) おはようございます。
 通告に従い、新たな住宅施策について質問を行ってまいりたいと思います。
 国土交通省においては、これまでの住宅建設計画法にかわる、新たな住宅政策に関する基本法制が検討されており、このほど、社会資本整備審議会において、新たな住宅政策に対応した制度的枠組みについて答申がなされたわけでございます。
 この答申では、重点的に講ずべき施策分野として、一つに、市場重視型の新たな住宅金融システムの整備、二つ目に、中古住宅流通・住宅リフォーム市場の整備、三つ目に、住宅セーフティーネットの再構築、四つ目に、市街地における居住環境整備の推進の四つが挙げられております。
 北海道においても、北海道住宅マスタープランに基づき、さまざまな取り組みがなされていると思いますが、今回、国の審議会から出されました答申に関連する取り組みについて、いろいろあると思いますが、以下、数点伺ってまいります。
 初めに、中古住宅流通、住宅リフォームの促進について伺います。
 これまでの、住宅をつくっては壊す、つくっては壊すという社会から、いいものをつくってきちんと手入れをして長く大切に使い、日本では今までなじみのなかった、歴史ある建物、そして住宅、町並みがまちをつくっていく、彩っていく、そういう社会へと今変化していこうとしているなと私は感じております。住宅を社会全体の資産として活用していくことが今本当に重要なことになっているのではないかと私は感じております。
 今後は、住宅の円滑な売買やリフォームを通じて、居住ニーズに応じた最適な住宅や住み方を選択できる施策展開が望まれていると思いますので、中古住宅の流通促進や住宅リフォームの促進が必要と考えますが、道の考え方を伺います。
○(蝦名清悦委員長) 住宅局長片桐久司君。
◎(片桐住宅局長) 中古住宅の流通促進などについてでありますが、道としては、良質な住宅ストックの形成を図るためには、質の高い新築住宅の供給に対する取り組みにあわせまして、適切な維持管理や良質化のための住宅リフォーム、中古住宅流通の促進などの取り組みが必要であると考えております。
 このため、住宅リフォームにつきましては、リフォームに関するガイドブックや技術者向け手引書などの普及啓発資料を作成するとともに、全道各地で講習会を開催するなど、消費者や施工業者に対する取り組みを進めてきているところであります。
 また、中古住宅の流通につきましては、その促進を図るため、住宅建築業や不動産業、金融業などの関係者で構成する検討委員会を10月から開催し、本道の中古住宅の流通実態や課題などを把握するとともに、中古住宅の性能評価や価格査定のあり方など、流通促進方策の検討を進めてまいりたいと考えております。
◆(伊達忠應委員) 検討委員会が10月から持たれるということで、皆さんがこれから住宅を持つに当たって本当に待ち望んでいることだと思いますので、早急にその答申を受けて、速やかな対応をされるよう望みたいと思います。
 次に、民間賃貸住宅への取り組みについて伺っていきたいと思います。
 本格的な高齢化社会の到来を控えまして、高齢者が安心して暮らせる住まいの実現が急務になっていると私は考えます。
 特に、賃貸住宅においては、高齢であることを理由に入居を拒んだり、独居老人であるがゆえに、もしくは身元引受人がいないことが理由で入居できない事例を私はよく耳にいたしますし、今、バリアフリー化が進んでいないなど、高齢者向けの民間賃貸住宅の整備が課題であると私は考えます。
 そこで、道において高齢者向けの民間賃貸住宅に対してどのような取り組みが行われているのか、伺います。
 また、全国的には、賃貸契約や退居時の原状回復をめぐるトラブルなどの問題も発生していますが、その辺の賃貸住宅をめぐるトラブルの対応はどのようになっているのか、あわせて伺います。
○(蝦名清悦委員長) 建築指導課長福田聖治君。
◎(福田建築指導課長) 民間賃貸住宅への取り組みについてでありますが、道では、高齢者が安心して暮らせる住まいの実現を図るため、高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づきまして、バリアフリー化など良好な居住環境を備えた高齢者向け優良賃貸住宅の供給の促進や、高齢者の入居を拒まない賃貸住宅の登録などを行っており、現在、道内では2378戸が登録されております。
 今後、高齢者の方々が利用しやすくなるよう、間取りや周辺の住環境などの登録内容について、新たに図面や写真を追加するなど、わかりやすい住まいの情報提供に努めてまいりたいと考えております。
 また、賃貸借契約や退居時の修繕をめぐるトラブルなどにつきましては、従来から、道として、本庁及び支庁に窓口を設け、さまざまな相談に対応するほか、賃貸借契約に関するガイドブックを配布するなど、一般住民への周知に努めてきたところであります。
 原状回復をめぐるトラブルの増加を受け、昨年2月に、国が修繕費用の取り扱いに関するガイドラインを公表しましたことから、その内容を踏まえまして、関係団体に対して指導を強化するとともに、道のホームページやラジオなどを通じて一般住民に周知を図ってきたところであります。
 今後も、関係機関や団体の協力を得ながら、引き続き一般住民への情報の周知に努めてまいりたいと考えております。
◆(伊達忠應委員) バリアフリー化というのも今一つのキーワードになっておりますが、バリアフリー化については、別に高齢者だけに優しいのではなくて、健常者や私たち若者にも大変使いやすいデザインもしくは機能性を持った住宅が本当に今必要になってきているのではないかと思います。そうすることによって、長くその住宅に住んでもらえる、もしくは住みよい住宅に住んでもらうことが可能になっていくのではないかと私は考えます。
 次に、マンション管理の適正化について伺ってまいります。
 今や、国民の1割に相当いたします1200万人がマンションで生活していると言われており、本道においても、札幌市など都市部を中心として、居住形態として定着しているところでございます。
 特に、高齢者の方なんかは、マンションに住むことによって除雪をすることから免れるという言い方はちょっと変かもしれませんけれども、除雪をする手間が省ける、もしくは、個々の安全が保障されるとでもいうのでしょうか、今、インターロックのマンションなんかもすごく普及しておりまして、安心、安全を売りに出しているマンションも見受けられます。
 国においては、平成13年度以降、マンション管理の適正化の推進に関する法律の制定を初めとして、建物の区分所有等に関する法律や標準管理規約の改正など、関連する法整備が進められたと承知しておりますが、管理組合の運営や施設管理に関しては専門的な知識が必要であり、トラブル相談や情報の提供など、行政の積極的な対応が望まれております。
 そこでまず、本道のマンションの棟数などの状況はどのようになっているのか、また、道としてマンション管理の適正化のためにどのような取り組みを行ってきたのか、対応を伺います。
◎(福田建築指導課長) マンション管理の適正化に関する取り組みについてでありますが、本道のマンションの棟数につきましては、道が行った調査では、平成17年3月末現在、16市5町で3894棟、17万4270戸となっております。
 このうち、建築後10年を経過するものは全体の3分の2に上り、大規模修繕など建物に関する知識の普及が、今後、より重要になってくるものと考えております。
 このような状況から、道では、これまで、地元の自治体や関係団体と協力しながら、全道8市で、管理組合の運営や建物の管理方法などに関するセミナーを開催するほか、道が作成した管理ガイドブックや、騒音、ペット問題といったトラブル解決の事例集などの配布により、マンションの管理についての情報の提供に努めてきたところであります。
 また、個別の照会や相談について、道の窓口で対応するほか、関係団体と連携し、マンション管理士の派遣事業などに取り組んでいるところであります。
 今後も、市町村や関係団体との連携を図りながら、マンション管理の適正化のための取り組みを推進してまいりたいと考えております。
◆(伊達忠應委員) 次に、住宅セーフティーネットの再構築について伺います。
 これまで、住宅セーフティーネットという点において、公的賃貸住宅で中心的な役割を担ってきた公営住宅に関しても、少子・高齢化の進展や家族形態が多様化していることに加え、近年、応募倍率が依然として高い水準となっている一方において、入居収入基準を満たさなくなった者が居住し続けるといったことが課題とされております。
 私の住んでいる厚別区でも同じことがよく見受けられます。札幌市厚別区というのは、札幌市のほぼ50%の市営住宅を抱えるマンモス市営住宅区とでもいいますでしょうか、もちろん、雇用促進団地、道営住宅もよく見られますが、たまにちょっと首をかしげたくなるような方が入居していることも私は確認しています。
 このような社会経済情勢の変化を踏まえ、今後、公営住宅が果たすべき住宅セーフティーネットとしての役割という点において、真に住宅に困窮する低所得者に公平かつ的確な供給が図られるよう、支援すべき対象や現行の入居制度の内容などについて見直しが必要な時期に来ているのではないかと考えますが、道の考え方を伺います。
◎(片桐住宅局長) 公営住宅制度の見直しについてでありますが、公営住宅は、これまでも住宅セーフティーネットとして中心的な役割を担ってきたところでありますが、このたびの国の答申におきましては、少子・高齢化の進展や社会的弱者の多様化などの社会経済情勢の変化を踏まえ、住宅セーフティーネット機能の一層の向上を図ることが必要であるとされております。
 この中では、市場重視、ストック重視といった住宅政策への本格的な転換が図られる中で、高齢者や障害者、犯罪被害者などの社会的弱者のほか、少子化対策として、一時的に経済的な負担が増加する子育て世帯など、市場において自力では適正な居住水準の住宅を確保できない方々の居住の安定を図る観点から、支援すべき対象や入居の基準など、公営住宅制度全般についての見直しが必要であるとされているところであります。
 道といたしましても、今後、公営住宅が住宅セーフティーネットとして果たす役割はさらに重要になるものと考えているところでありますので、国の公営住宅制度の見直しの動向などを見きわめながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
◆(伊達忠應委員) だからこそ、公平な条件で入居していただきたいと私は望むところでございますが、例えば、表札と違う人が住んでいたりとか、そういうことが見受けられることがあります。それはどういう理由で住んでいるのか、私はわかりませんが、又貸ししているような話もちょくちょく耳にするわけでございますが、そういうところもしっかり審査していただいて、公的住宅が果たす役割、根幹がぶれないような運営を行っていくことを望みます。
 民間住宅の耐震診断、改修について伺います。
 近年、人命や財産に大きな被害をもたらす大規模地震が多発しており、国においては、大規模地震による建物の倒壊によって避難活動が困難となるおそれのある地区などの耐震化を支援する補助制度を創設し、その対策に努めているところであります。
 耐震性は住宅が備えるべき基本的な条件の一つであり、良質な住宅ストックの形成を進める上でも住宅の耐震化を推進していくことが重要と考えます。
 地震発生時における住宅の安全性を確保するため、道として、民間住宅の耐震診断、改修についてどのように取り組んできたのか、伺います。
◎(福田建築指導課長) 民間住宅の耐震診断、改修についてでありますが、道としては、住宅の耐震性を確保するため、これまで、簡易な自己耐震診断方法や住宅の耐震壁の補強方法などの地震対策手法を解説したパンフレットを作成し、各支庁や市町村を通じて配布するとともに、道のホームページなどを活用して広く道民へ周知してきたところであります。
 また、建築関係団体と連携し、耐震改修についての相談窓口の設置や、技術者向けの耐震改修についての講習会を開催するなど、普及啓発に努めてきたところであり、さらに、今年度、新たに創設された国の補助制度については、市町村において理解が深まり、積極的な活用が図られるよう周知してきたところであります。
 道としては、住宅の耐震性の確保についての理解が得られるよう、今後とも、さまざまな機会を通じて、こうした取り組みを進めてまいりたいと考えております。
◆(伊達忠應委員) 耐震性についてはさまざまな理解が必要であると思います。
 災害は起きてみなければわからないということで、本当に身近に感じていない方もたくさんおられると思いますが、耐震診断をして、家が安全になる、もしくは倒壊しない家を再構築するためのアドバイスは、まさに行政がやるべき仕事ではないかと私は考えております。
 最後の質問ですが、今後の住宅政策について伺います。
 これまでの住宅政策を支えてきた制度的枠組みは、量の確保から、質の向上、ストック重視を目指すものへと移行してきたところでありますが、今後も少子・高齢化が進行し、人口・世帯減少社会の到来を目前に控え、住宅政策についても歴史的な転換点を迎えているところであります。
 現在検討されています新たな住宅政策に対応した制度的枠組みでは、国は住宅政策の基本的理念を示し、都道府県は、それを勘案しながら、マスタープラン的機能を担う新たな長期計画として地域の住宅政策の方向性を示す基本的な計画を策定するものとされております。
 新たな住宅政策のもとで、今質問したようなさまざまな課題の解決を図ることが必要ではないかと考えますが、道として、今後の新たな計画の策定に向け、どのような対応をしていこうと思っているのか、部長に質問させていただきたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 建設部長野村昌信君。
◎(野村建設部長) 道の対応についてでありますが、これまで、北海道住宅マスタープランや北海道第8期住宅建設5箇年計画に基づき住宅政策を進めてきたところでございますが、国では、現在、社会資本整備審議会からの答申を踏まえ、住宅建設計画法にかわる、住宅政策に関する新たな法律の制定と、これに基づく計画体系の整備を検討しているところであり、道といたしましては、こうした国の動向に対応し、今回の答申で示された、市場重視、ストック重視の政策展開、福祉やまちづくりなどとの連携強化といった基本的視点を踏まえ、本道の新たな住宅政策の基本となる計画について策定を進めることになります。
 今後、住宅政策の今日的課題への対応も含め、北海道における新たな住宅政策はいかにあるべきかについて、年内にも北海道住宅対策審議会に対し諮問を行うこととしており、審議会からの答申や国の動向も踏まえた上で、本道の住宅事情や社会経済情勢の変化などに対応した新たな計画づくりについて検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(伊達忠應委員) 本当に、住宅はなくてはならないものでございます。これがないと生活することができません。
 ぜひとも、これからも、道だけでなく、国、そして市町村とも連携しながら適切な対応をされるよう望みたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。
○(蝦名清悦委員長) 伊達委員の質疑は終了しました。
 木村峰行君。
◆(木村峰行委員) おはようございます。
 通告に基づきまして、質問させていただきます。
 先月の29日に発生した台風14号は、非常に大きな勢力を保ちながら、今月の6日に長崎県に上陸した後、九州北部を通過し、7日の夜には北海道の檜山支庁に再上陸し、8日にオホーツク海に抜けた大変大きな台風でございました。
 比較的ゆっくりした速度で進んだことから、北海道におきましても、上士幌町では300ミリ近い雨が観測されております。阿寒町でも、これまでの記録を更新する雨量が観測されるなど、長時間にわたる暴風、高波、大雨が続き、この間、他府県におきましては大きな被害がもたらされております。
 改めて、今回の台風災害で亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に対して心よりお見舞い申し上げるところでございます。
 幸い、道内では大きな被害はなかったと承知しておりますが、平成15年だったというふうに思いますが、台風10号や、昨年の風台風の被害が改めて思い起こされるところでございます。
 そこで、大雨などのいわゆる異常気象に対する対策や改善策について何点かお尋ねしたいというふうに思います。
 まず、建設部では、特に平成15年の台風10号でございますが、これまでの災害を教訓として、今回の台風14号に対してどのような体制をもって臨んだのか、お伺いしたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 建設部長野村昌信君。
◎(野村建設部長) 台風14号に対する体制についてでございますが、建設部といたしましては、部内関係課において各土木現業所の状況をリアルタイムに把握するため、24時間の待機体制をとるとともに、私みずから、各土木現業所長に対して、パトロールの徹底、国や市町村との連絡体制の確認を指示したところでございます。
 さらに、これまでの災害を教訓に、道路や河川などの情報の共有化のため、北海道開発局や札幌管区気象台と連絡室を設置し、その情報を、土木現業所を初め関係行政機関などに速やかに提供するとともに、道路の要所で営業しているコンビニエンスストアの協力を得まして、道路や河川などの状況に関する情報をいただくなど、情報収集にも努めたところでございます。
 今後とも、国や市町村などの関係行政機関や民間との連携を図りながら、防災体制の強化に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(木村峰行委員) 次に、土砂災害防止法についてお尋ねしたいと思います。
 今回の台風14号においても、九州各地で土砂崩れが発生し、とうとい人命が失われたわけであります。
 このような被害を防止するために、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律、いわゆる土砂災害防止法というふうに言われております法律が平成13年4月から施行されておりますが、改めて、土砂災害防止法の目的と概要についてお尋ねします。
○(蝦名清悦委員長) 砂防災害課長吉井厚志君。
◎(吉井砂防災害課長) いわゆる土砂災害防止法の目的と概要についてでございますが、土砂災害防止法は、平成11年6月の広島地方における死者24名に及ぶ大規模な土砂災害を契機に、従前の、急傾斜、砂防、地すべり対策工事などのハード対策とあわせて、ソフト対策も充実させていく必要があるなどのことから、平成12年4月に衆参両院ともに全会一致で可決され、平成13年4月1日から施行されております。
 この法律は、がけ崩れ、土石流、地すべりといった土砂災害から国民の生命を守るため、土砂災害の危険性のある区域を明らかにするとともに、必要なソフト対策を推進し、総合的な土砂災害防止対策を講じることを目的としています。
 この法律に定める基本指針に基づき、知事は、土砂災害のおそれがある区域を明らかにする基礎調査を行い、関係市町村長の意見を聞いた上で土砂災害警戒区域を指定し、市町村は、住民の方々のために必要な災害情報の伝達や円滑な避難誘導など、警戒避難体制の整備を図ることとしております。
 また、この区域内で、特に土砂災害により建物の損壊が想定される土砂災害特別警戒区域では、居室を有する建築物について、建築の際、建築基準法に基づく構造規制を行うとともに、住宅宅地分譲、並びに、高齢者や障害者、乳幼児といった災害時要援護者関連施設の開発行為を許可制とし、所定の安全性を確保するものでございます。
 さらに、必要があれば建築物の移転の勧告を行うものです。
◆(木村峰行委員) ただいま、土砂災害防止法の中で、土砂災害警戒区域の指定ということがされるというふうな答弁がありました。それで、他府県の指定状況はどのようになっているのかがまず1点です。
 そして、北海道ではまだ指定がされていないというふうにお伺いしておりますけれども、この指定について今後どのように進めていくのか、考え方をお示しいただきたいと思います。
◎(吉井砂防災害課長) 土砂災害警戒区域の指定についてでございますが、全国には約53万カ所の土砂災害危険箇所があり、そのうち、土砂災害警戒区域の指定は、9月1日現在で、広島県や鹿児島県など16の県で3991カ所になっております。
 道のこれまでの取り組みといたしましては、国の定めた基準に基づき、平成14年度から区域指定のための必要な基礎調査を実施し、平成16年度末までに254カ所を終えており、今年度から、法の趣旨を踏まえ、市町村とも十分に協議をしながら、過去に土砂災害があった箇所や市町村から要望のある箇所などについて順次指定していく考えでおります。
◆(木村峰行委員) 現状におきましては、指定に向けて基礎調査がされているというふうな答弁でありますが、いずれにしても、この指定に当たっては、当然、市町村とは連携しなければならないというふうに思いますけれども、ここ二、三年の状況を見ますと、道が管理しております河川なり道路なり、地元の方々からも大変心配されている部分があるというふうに思います。
 今後、これら地域の皆さんとどのような形で進めていくのか、特に市町村との連携が大事だというふうに思いますけれども、その点について考え方を示していただきたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 土木局長長栄作君。
◎(長土木局長) 地元市町村との連携についてでございますが、道といたしましては、これまで、土砂災害危険箇所図を作成し、市町村を通じて配布するとともに、道のホームページに掲載するなど、土砂災害防止の住民啓発に努めてきたところでございます。
 土砂災害警戒区域の指定に当たりましては、関係市町村と十分協議し、より一層連携を深めるとともに、市町村が開催する住民説明会などの機会を活用して、土砂災害から住民の生命を守るという法の趣旨をよく説明し、理解と協力が得られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
◆(木村峰行委員) ぜひ、地元との協議、特に、これまで被災された地域との協議を十分行っていただきたいなというふうに思います。
 次でありますが、災害の未然防止に向けて、河川の整備を進めるに当たっては、その前提として、河川法に基づき、水系ごとに河川整備基本方針を策定すると聞いております。
 日高・十勝地方に特に大きな被害をもたらした平成15年の台風10号の時点では、道が管理する2級河川において32水系で策定されていたと聞いておりますけれども、現時点での策定状況というのはどのようになっているのか、お尋ねしたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 河川課長野坂俊夫君。
◎(野坂河川課長) 河川整備基本方針の策定状況についてでありますが、道が管理する2級水系のうち、改修中の河川や新たに改修に着手する河川など49水系について、河川整備基本方針を優先的に策定してきたところであり、現在、そのうち41水系について策定済みであります。
 未策定の8水系のうち、2水系につきましては、道としての原案を作成し、現在、国に同意を求めているところであり、残る6水系についても、関係機関との協議などを進め、早期策定に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。
◆(木村峰行委員) 答弁のとおり、まだ策定されていないところがあるということでありますから、一日も早く進めていただきたいなというふうに思います。
 そこで、答弁をいただきましたけれども、河川整備とあわせて、道としても、本年5月のいわゆる水防法改正により、避難の目安となる特定警戒水位の設定に始まり、豪雨による浸水想定区域の指定や、ハザードマップなどによる避難場所の周知徹底に取り組まなければならないものと私も考えているところであります。
 そこで、これらの内容について具体的にどのように取り組むのか、お尋ねします。
◎(野坂河川課長) 水防法改正後の取り組みについてでございますが、水防法改正により、道では、洪水により相当な被害が生じるおそれのある中小河川において、避難の目安となる特別警戒水位の設定を行い、その水位の到達情報を市町村へ提供し、市町村では、その水位を目安として避難勧告などを行うこととされております。
 特別警戒水位につきましては、これまで、道管理の37河川において設定を行い、市町村に対して、この水位の到達情報の提供を7月から開始しており、今後も、順次、設定河川の拡大を図る予定であります。
 また、特別警戒水位設定河川では、道が浸水想定区域図を作成し、区域内市町村へ提供することとしており、市町村においては、避難場所などの情報を加えた洪水ハザードマップを作成することが義務づけられております。
 浸水想定区域図は、今年度、道管理の18河川で作成を行っており、今後、特別警戒水位の設定河川の拡大にあわせて作成を進め、市町村へ提供する予定であり、これにより、洪水ハザードマップの作成が促進され、住民への避難場所などの周知が図られるものと考えてございます。
◆(木村峰行委員) このことについても、ぜひ、地域住民に対する情報提供にスピーディーに取り組まれるよう要請しておきたいというふうに思います。
 最後の質問でございます。
 治水対策のハード整備については、現在も多くの課題がある中で、完成までには相当時間を要するというふうに認識しております。
 このような状況の中で、整備の途上で起こり得る災害については、当然、最小限に食いとめることが必要でありますし、災害を防ぐ防災という言葉にかわって、被害を最小限にとどめる減災という言葉をよく聞くところでございます。
 そこで、道として減災のために今後どのように取り組むのか、お伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
◎(野村建設部長) 道としての取り組みについてでございますが、近年、全国的に、台風や集中豪雨により、大きな被害が生じており、減災といった観点からの治水対策が重要であると認識しているところでございます。
 道といたしましては、河川改修などによる堤防や護岸などの整備を行い、洪水や土砂災害の防止を図るとともに、市町村でのハザードマップ作成に資する浸水想定区域図作成を推進することや、異常気象時における水位、雨量などの情報収集の機能や体制の強化に努めてまいりたいと考えております。
 さらに、国などの関係機関との情報共有を図りながら、市町村や住民への迅速かつ的確な情報提供を行うなどのソフト対策を進め、災害発生時の被害の回避や軽減が図られるよう、総合的に治水対策を進めてまいります。
 以上でございます。
○(蝦名清悦委員長) 木村委員の質疑は終了いたしました。
 久田恭弘君。
 委員の皆様に申し上げますが、室温が大分高くなっているということで、窓をあけましたが、上着を脱いでも構いませんので、脱がれる方はどうぞ。そして、理事者側の方々も同様ですので……。
◆(久田恭弘委員) 私は、通告した公営住宅に関して質疑を行わせていただきたいと思いますが、さきの同僚議員の質疑と細部においては重複しない観点だけを質問させていただきますことをあらかじめお願いしておきたいと思います。
 私は、少子・高齢化社会を踏まえた住宅対策については、本道における住みよい生活環境を創出する上で極めて大切であると認識しております。
 また、近年、私の地元などにおいても、道営住宅などをつくっていただいても、即、入居希望者が集まり、しかも抽せんで、競争率も本当に高く、それだけ、公営住宅に対しては、地域といいましょうか、全道的に、まだまだその必要性と重要性があるものと私は認識しておるわけであります。
 そこで、北海道第8期住宅建設5箇年計画の状況や、現在、国で検討が進められている新たな住宅政策に関連して幾つかの質問をしてまいりたいと存じます。
 まず、平成13年度を初年度として、今年度を最終年度とする第8期住宅建設5箇年計画が着実に進められているとは思いますが、計画に基づく公営住宅整備の進捗状況について伺います。
○(蝦名清悦委員長) 住宅課長高橋進一君。
◎(高橋住宅課長) 5箇年計画の進捗状況についてでありますが、平成13年度から17年度までを計画期間とする北海道第8期住宅建設5箇年計画における公営住宅の計画戸数は1万6500戸であり、その内訳は、建設1万3500戸、改善3000戸でございます。
 これに対する進捗状況につきましては、今年度の予定を含め、建設1万1773戸、改善2089戸、合わせまして1万3862戸と、計画戸数1万6500戸に対しまして、進捗率では84%となる見込みであります。
◆(久田恭弘委員) ただいま、公営住宅総体の進捗状況について御説明をいただいたところでありますが、私は、いただいた資料によりましても、第8期住宅建設5箇年計画の進捗状況において、ことしは最終年でありますけれども、道営住宅については、ほぼといいましょうか、計画どおりに進んでいるのかなというふうに思いますけれども、一方、市町村営住宅については計画を下回っている状況にあるように思います。
 市町村営住宅の整備が計画どおりに進んでいない理由と、今後、道としてこの点についてどのような考え方をもって対応していく考えか、伺います。
◎(高橋住宅課長) 市町村営住宅の進捗状況についてでありますが、建設、改善を合わせまして、計画戸数1万3000戸に対し約1万戸、進捗率では77%となる見込みであります。
 このことは、市町村の財政事情や市町村合併への対応などから、公営住宅の整備を控えたことなどによるものと考えております。
 道といたしましては、市町村営住宅には老朽化した住宅も多いことから、既存の公営住宅の効率的な活用に向けて、建てかえや改善などが計画的に進められるよう、今後とも市町村に対し働きかけてまいりたいと考えております。
◆(久田恭弘委員) 今、後段のお答えにもありましたように、財政再建など、やっぱり財政上の理由などのようですが、衣食住と言われるだけに、住の問題については、当然、公営住宅でありますから──特に、市町村営の場合も、それぞれの議会などもあるわけでありますし、地元負担があることでもありますから、一概には言えないことでありますけれども、この点については、財政当局といいましょうか、また、国に対しても、北海道としての地域の実情を訴え、強力に推し進めて、今お答えがありましたようなことで、市町村とも十分な連携をとりながら、建設を少しでも促進できるように努力してもらいたいということを要望しておきたいと思います。
 次に、第8期住宅建設5箇年計画は今年度で終了するわけでありますが、国においても、いまだ次期の計画は示されていないわけであります。
 来年度の北海道開発予算要求においては、道として公営住宅関連予算についてどのような考え方で要望を行っているのか、この際明らかにしていただきたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 住宅局長片桐久司君。
◎(片桐住宅局長) 来年度の予算要望についてでありますが、道では、第8期住宅建設5箇年計画に基づき、良質な住宅ストックの形成を目指し、少子・高齢化を踏まえたユニバーサルデザインの視点に立った住宅の整備、中心市街地の活性化に向けたまちなか居住の推進に資する住宅の整備などを重点施策として要望してきております。
 このような考えのもとに、来年度につきましても、老朽化した公営住宅の建てかえや改善、増大する公営住宅需要への対応が必要でありますことから、市町村の要望を取りまとめ、全道の公営住宅の整備に必要な予算の確保について要望しているところであります。
◆(久田恭弘委員) これから暮れの国費予算のこともおありになると思いますので、ぜひひとつ、地域の要望もしっかりと踏まえていただいて、来年度の予算についての皆さん方の御努力をお願いしておきたいと思います。
 次に、国の新たな住宅政策に係る動向についてお伺いをしたいと思うのですが、8期の5箇年計画にかわる新たな計画のもとに、今後の公営住宅の整備の考え方が必要と考えております。
 現在、国では、新たな住宅政策に対応した制度的な枠組みが議論をされているということでありますが、その中では、公営住宅の整備についてどのような方向が示されているのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 建設部長野村昌信君。
◎(野村建設部長) 新たな住宅政策についてでございますが、国の社会資本整備審議会からの、新たな住宅政策に対応した制度的枠組みに関する答申におきましては、これまでの住宅建設5箇年計画に基づき、国が都道府県内の公営住宅などの整備事業量を決定するという、いわゆるトップダウン型の計画体系を見直すことが必要であるとされております。
 今後は、国においては、建設戸数などの量的な目標を示すのではなく、住宅政策の基本理念を示し、地方においては、その基本理念に基づき、地域の実情に応じた具体的な住宅政策を総合的に展開することになるものと承知しております。
◆(久田恭弘委員) それじゃ、最後になりますけれども、この件への道の対応についてですが、新たな住宅政策に基づく計画について、道としても早急に取り組むことが必要と考えるものであります。
 公営住宅整備のあり方など、住宅政策の基本的な考え方を示す計画は今後とも重要と考えておりますが、国が検討している新たな住宅政策に対応して、制度的な枠組みを踏まえ、道として今後の公営住宅整備のあり方についてどのように検討していこうとしているのか、この際明らかにしていただきたいと思います。
◎(野村建設部長) 道の対応についてでございますが、ただいま申し上げましたとおり、国では、現在、社会資本整備審議会からの、新たな住宅政策に対応した制度的枠組みに関する答申を踏まえ、現行の住宅建設計画法にかわる住宅政策に関する新たな法律の制定と、これに基づく計画体系の整備を検討しているところでございます。
 こうした国の動向に対応して、道といたしましては、北海道第8期住宅建設5箇年計画にかわる、新たな住宅政策の基本となる計画の策定を進めることとなり、この中で、本道の住宅事情や社会経済情勢の変化に対応した今後の公営住宅整備のあり方につきましても、北海道住宅対策審議会の御意見や国の動向なども踏まえまして検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(久田恭弘委員) これからまた審議会等々の意見も聞いてというお答えがありましたが、北海道では、寒地住宅の研究の機関も本当に貴重ないろんなことを持っているわけでありますので、どうかひとつ、部としても、北国ということも踏まえ、そしてまた、冒頭に申し上げました少子・高齢化社会──高齢者が多くなっていますし、先ほど伊達議員が御指摘や質疑をしておりましたけれども、身障者の皆さん方や若い人でもバリアフリーという考えが大事だと、本当にごもっともな指摘もあったわけでありますけれども、いろんなことを総合的・多角的に検討していただいて、北海道としても、次期の公営住宅の建設についてもしっかりとした考えを持って、また、国に対しても、一つでも二つでも多く道の要求が入れられるように御努力をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(蝦名清悦委員長) 久田委員の質疑は終了いたしました。
 質疑の続行です。
 金岩武吉君。
◆(金岩武吉委員) おはようございます。
 私は、道路整備に絞って、数点、考え方を聞かせていただきたいと思っております。
 最初に、道路整備の必要性ということについてお伺いをしてまいります。
 北海道は、面積が広い割には人口が分散をしている、そういう中にあって、本道の道路整備状況は、冬期間の厳しい気象状況などから考えると、まだまだ不十分ではないだろうかなと、そんな思いをしております。
 集落間を連絡する道路などの整備の必要性はまだまだ高いし、道内市町村から寄せられる各種要望の中でも、道路の整備は大きな位置を占めていると思われるのであります。
 そこで、道路整備の必要性について部長の考え方をまず最初にお伺いをいたします。
○(蝦名清悦委員長) 建設部長野村昌信君。
◎(野村建設部長) 道路整備の必要性についてでございますが、広大な大地に204の市町村が点在し、広域分散型社会を形成する本道は、人の移動、物資の輸送のほとんどを自動車交通に依存しており、道路は、道民生活の向上や活力ある経済社会活動を支える最も基礎的な社会基盤施設であると認識しております。
 しかしながら、冬期間の厳しい気象条件や自然災害による交通障害の発生、交通事故の多発などの道路交通課題への対応が求められているなど、本道の道路整備はいまだ十分とは言えないと考えております。
 このため、道内の地域間交流・連携の強化や地域経済の活性化、安心して暮らせる地域づくりを進めるためにも、高規格幹線道路から、住民に最も密着した市町村道に至る道路網の総合的・体系的整備の促進が必要であると考えております。
◆(金岩武吉委員) 私の住んでいる地域は、本当に幹線道路1本で、災害が起きましたら、道路が寸断された中で大変な思いをするという状況でございます。まさに、部長が今答弁されたことと同感でございます。
 そこで、公共事業予算の削減ということについてお尋ねして、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
 国の公共事業が景気対策の有力な手段として活用されてきておりました。ピーク時の予算規模は、1998年度に14兆9000億円にまで達したと記憶しております。今年度当初予算ベースでは、これが7兆5000億円まで削減され、今やピーク時の半分程度にまでなっています。
 国内総生産に対する公共投資の比率は、他の先進国に比べ圧倒的に高いと言われていたのでありますが、今では、フランス、アメリカの水準に近い3.6%程度だと言われています。
 公共投資について、財政再建あるいは聖域なき改革といった観点から、国では連続4年にわたり前年度を下回っております。
 道においても、公共事業について、今後2カ年で15%、金額にして170億円カットする方針のようであります。また、道が単独で社会資本整備を行う投資単独事業費は25%カットを見込んでいるところでありますが、道路整備を進める建設部としてはどのように受けとめているのか、部長の見解をお聞かせください。
◎(野村建設部長) 公共事業予算の削減についてでありますが、現在の道財政は、赤字再建団体への転落が目前という危機的な状況にありますことから、道財政立て直しプランの見直し方針では、公共事業について、お話のように、今後2カ年で一般財源ベースで15%程度の削減を見込んでおり、道路整備予算についても、他の事業と同様、減少は避けられないものと認識しております。
 本道においては、高速道路と一体となった道路整備や、災害に強く安全性の高い道路整備など、多くの課題が残されているものと考えております。
 このようなことから、来年度の国費予算要望に当たっては、道の一般財源の持ち出しが少ない交付金事業へのシフトといった工夫を講じ、可能な限り事業量の確保を図るとともに、これまで以上に選択と集中の視点に立って、着実な道路整備を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) 15%というカットは相当に大きなカットでないかなという思いをしております。よろしくお願いします。
 次に、道が行っている市町村道の代行事業についてお聞きをしてまいりたいと思います。
 道の道路関連予算には、国の補助事業や道単独事業のほかに、国の直轄事業の負担金や市町村道の代行事業などがあるというふうに記憶をしております。
 中でも、市町村道の代行事業は、市町村道の整備を促進する上でとても有効な方法であると聞いておりますが、どのような取り組みをしてきたのか、お伺いをしたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 道路計画課参事渡辺彰彦君。
◎(渡辺道路計画課参事) 市町村道の代行事業についてでございますが、市町村道代行事業は、過疎地域自立促進特別措置法などに基づき、事業費が大きく、長大橋など技術的に難しい工事について、市町村にかわり、道が実施してきているものでございます。
 これまで、代行事業については、昭和46年度の実施以来、今年度までに延べ143市町村で事業を行ってきており、今年度は、21市町村で37億6000万円の事業を行っているところでございます。
◆(金岩武吉委員) 代行事業は、過疎地域自立促進特別措置法という法律の中で進めてきたということですが、北海道にとっては過疎地と言われる地域はまだまだあるわけですよね。本当に予算がないという中でのこういう取り組みです。
 そこで、もう一つ聞いておきたいのですが、平成16年度に決定された財政立て直しプランにおいて、下水道事業とあわせて、市町村道の代行事業について新規採択は休止とされ、これまで継続してきた事業であっても、本年度からの新規箇所については採択を休止しております。
 新規採択とはどのようなものを指すのか、また、休止を決める際に道としてはどのような対応をしてきたのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 土木局長長栄作君。
◎(長土木局長) 新規採択についてでありますが、代行事業の採択に当たっては、国庫補助事業として採択された市町村道の区間のうち、先ほど申し上げた考え方に基づき、選定しております。
 なお、国の新規事業採択時の基準では、事業の単位は、路線ではなく、区間または箇所とされており、同一路線であっても、新たな区間に着手する場合は新規の扱いとなっております。
 また、休止を決める際の対応につきましては、市長会、町村会などの関係機関や個々の市町村に対し、さまざまな機会を通じ、新規採択の休止について道の考え方を説明してきたところであり、市町村からは、道の財政も厳しいことから、やむを得ないとの御理解をいただいているところでございます。
◆(金岩武吉委員) まさに、国も北海道も地方も予算がないわけですから、やむなしという理解をする以外にないのだろうなというふうに思います。このことについては仕方がないのかなと、私もそんな思いでおります。
 次に、休止による影響についてちょっとお聞きをしておきたい。
 今回の措置により、一部市町村にあっては、当初予定に入っていたはずの整備区間が新規箇所となるため、代行事業の新規着手が見送られたという状況になった市町村も多いのではないかと思います。
 平成17年度以降の新規採択を要望していた市町村数を伺います。
◎(渡辺道路計画課参事) 新規採択の要望についてでございますが、平成17年度以降の代行事業につきましては、4市町から新規の要望がございます。
◆(金岩武吉委員) 市町名は聞きません。私のところもこれにかかわっているものですから……。
 次に、今後の市町村道整備についてですが、道として代行事業の新規採択は見合わせるとのことでありますが、このような中でも、市町村道の整備については、道路ネットワークの形成という観点からも重要であると考えます。
 市町村道の整備について今後どのような対応をされようとしているのか、伺います。
◎(渡辺道路計画課参事) 今後の市町村道整備についてでございますが、市町村道は、国道、道道などとのネットワークを形成するとともに、通勤通学など、日常生活に欠くことのできない重要な社会基盤施設でございます。
 一方、市町村の財政状況も、道と同様、大変厳しいことから、道といたしましても、市町村道の整備がより効率的・効果的に進められるよう、構造、規格の見直しなどによるコスト縮減や段階的な整備手法などについて、関係市町村と協議し、技術的な支援などの必要な協力をしてまいりたいと考えております。
◆(金岩武吉委員) 道路特定財源の一般財源化についてお尋ねをいたします。
 ガソリンに係る揮発油税や自動車重量税で構成されている道路特定財源を見直し、他の目的にも使えるよう一般財源化する方向で本格的な検討に入るといった報道がつい最近ありました。
 このような考えは、以前からしばしば問題になったことではありますが、今回の衆議院選の結果を背景に、新小泉内閣は、2006年度から一部実施し、07年度から規模拡大を目指すというものであります。
 小泉総理の改革の総仕上げの一環として、経済財政諮問会議などで具体化を急ぐことが伝えられる一方、これに強く反対をする動きも十分想定され、その実現がどうなるか、今のところははっきりしていないと思います。
 さて、これから迎える来年度の予算編成や税制改正が注目されていますが、道路財源の見直しで道路の建設資金が縮減すれば、北海道など、交通基盤整備のおくれている地方では大きな打撃を受けることも想定されますが、部長はどのように受けとめているのか、お伺いをしたいと思います。
◎(野村建設部長) 道路特定財源についてでございますが、道路特定財源制度は、我が国の立ちおくれた道路を緊急かつ計画的に整備する目的で、受益者負担の考え方に基づき、道路の主たる利用者であります自動車利用者に道路の整備費を負担していただき、国及び地方の道路整備の財源とする制度でございます。
 先ほども申し上げましたように、広大な大地に市町村が点在し、広域分散型社会を形成する本道にとりましては、道路整備はまだまだ必要であると考えており、道路特定財源制度を活用し、今後とも必要な予算の確保が図られることが重要であると認識いたしております。
 以上でございます。
◆(金岩武吉委員) いずれにしましても、今まで議論してまいりましたように、財政危機を背景に、国も地方も、道路予算にいろいろと制約が加わり、道路整備の環境が厳しくなることも想定されるのですから、道路整備を担当する部長としては、必要な集中と選択を行い、優先度を明らかにしながら道路整備を進めていくことが求められると思います。
 できる限り市町村も納得できるような道路整備を進められるよう期待して、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。
○(蝦名清悦委員長) 金岩委員の質疑は終了いたしました。
 大橋晃君。
◆(大橋晃委員) それではまず、通告に基づいて、国のダムの見直し問題についてお伺いをします。
 財務省が、大規模ダムの予算削減に向けて、全国の9事業──この中には、本道の沙流川総合開発、留萌ダム、それから幾春別川総合開発にかかわるダムが含まれているわけですけれども、これについて縮小・中止を要請する方針と伝えられて、これを受けて、国交省は、北海道の平取ダム、留萌ダム、幾春別川総合開発の新桂沢ダムと三笠ぽんべつダムについて、本年度内に見直しの結論を出すというふうに報道されております。
 道としてどのように把握されているのか、また、国からこのことについてどういうような協議を受けているのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 土木局長長栄作君。
◎(長土木局長) ダム事業の見直しについてでありますが、財務省が、大型ダム9事業の縮小・中止を要請する方針との新聞報道について、国土交通省からの情報によりますと、財務省からは、ダムの各事業については、直接、縮小・中止の要請を受けていないが、国土交通省としては、ダム事業については、社会経済情勢の変化などに応じ、これまでどおり、随時、再評価などを実施し、適切に見直しを行っていく考えであると聞いております。
 また、平取ダムなど4ダムについて、本年度内に計画変更について結論を出す方針との報道もありましたが、国土交通省からは、平取ダムについては工業用水の撤退、新桂沢ダム、三笠ぽんべつダムついては工業用水の減量、留萌ダムについては水道用水の減量に伴い、現在、関係利水者と協議を行っており、本年度内にダム基本計画の変更手続に入る予定と聞いております。
◆(大橋晃委員) 平取ダムについては、これまでも何度か議論してきましたけれども、道の資料によりますと、今後の事業費が80億円で、道費がそのうち6億4000万円、こういう資料をいただいているわけですが、平成6年につくられた沙流川総合開発事業の全体計画920億円というものから、既にできている二風谷ダムに投じられた事業費740億円というものと、既に平取ダムに投下されている部分、これを引いたものが80億円になるのだという説明なのです。
 しかし、二風谷ダムが既に740億円かかっているわけですから、まだ本体工事に入っていない平取ダムが80億円でできるなんということは、常識で考えてもあり得ないわけですから、今後、平取ダムをもし計画どおりやるとすれば、完成まで幾らかかるという想定をされているのか、お伺いしたいと思います。そのうち、道費負担がどれぐらいになるかもあわせて伺いたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 河川課参事中田敬人君。
◎(中田河川課参事) 平取ダムの道負担についてでございますが、現在、国においては、平成15年8月の台風10号により、平成11年12月に策定された沙流川水系河川整備基本方針の計画規模を大幅に上回る出水が生じたことから、この基本方針などの改定作業を進められております。
 今後、この基本方針などの改定を踏まえて、事業主体である国と利水者との協議を経た後、ダム基本計画の変更にかかわる知事意見の照会の際に、平取ダムの事業費が明らかになると承知しております。
◆(大橋晃委員) 平取ダムについては、特に、予定地及びその周辺で、かつて環境影響評価をやったときにはこういったものが全く見落とされていたわけですけれども、絶滅危惧種のクマタカ、オオタカ、ハヤブサなどの繁殖・生息が確認されていると。
 私どもは、ことしの6月に実際に現地調査に行ってまいりまして、オオタカ、それからハヤブサなどの営巣ということを確認してきておりますけれども、こういった貴重な自然が残されていることが明らかになって、このために、室蘭開建では、平成15年度に新たに環境調査検討委員会というものを設置して、こういった希少鳥類その他、自然環境についての調査が行われていると承知しております。
 開建の資料などを見ましても、ことしもずっと調査が続けられているということですが、今年度じゅうで調査が終了するという見通しはどうもはっきりしない、こういうふうに聞いております。
 一方、埋蔵文化財については、二風谷ダムでは裁判になって敗訴しているわけですが、同じように、この問題についても調査の必要が生じて、調査委員会が調査をしているということですが、こちらの方は今年度で調査が終了するというふうに聞いております。
 道としては、こういった調査についての実態をどう把握されているのか、こういう状況の中で今年度じゅうにダム計画の見直しが可能と考えているのかどうか、お伺いしたいと思います。
◎(長土木局長) 平取ダムの環境調査などについてでありますが、平取ダムにおいては、国において、平成15年に、学識経験者などによる平取ダム環境調査検討委員会を設け、現在、動植物の生息状況などの環境調査を実施していると承知しております。
 また、国からは、これまでの環境調査結果を取りまとめ、本年度中に、同検討委員会に報告し、意見をいただく予定であると聞いております。
 また、平取ダム建設関連の埋蔵文化財包蔵地は、現在、13地点で確認されており、このうち、ダムの湛水区域内の試掘調査はすべて終えていると聞いております。
◆(大橋晃委員) 先ほど、今後どれぐらいかかるのかということについては具体的な数字が示されなかったわけですが、常識的に考えて、今まで二風谷ダムに約740億円かかっているわけで、総貯水量などで見ると二風谷ダムよりも大きい平取ダムの場合は、同程度あるいはそれ以上かかると考えるのが常識だと思います。そうなると、例えば、直轄事業負担金が15%としても、100億円前後の道の負担というのをこれからしなければならないということになるわけですね。
 そこで、今、財政立て直しプランということで、いろいろ議論がされているわけですが、高橋知事は、直轄事業も聖域としないというようなことを記者会見などでも言っているようです。
 この先、莫大な直轄負担金を支払わなければならないような平取ダムについて、既に、苫東工水という最大の目的であったものがなくなっちゃったわけです。道は、正式に、平取ダムからの工水はとらないということを既に決定して、開発局とも合意しているわけですし、それから、先ほど言ったような貴重な環境の保全についての調査が今やられていますけれども、あんなすぐそば──堤体から数百メートルしか離れていないところに絶滅危惧種のクマタカの営巣地がある、こういうようなものを保全しながら計画どおりダムをつくるということはできないのじゃないかと私は思っております。
 こういった見通しが立たないことなどから、中止を含めた思い切った見直しを国に対して求めるべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○(蝦名清悦委員長) 建設部長野村昌信君。
◎(野村建設部長) 平取ダムについてでございますが、先ほども申し上げましたとおり、国では、現在、河川整備基本方針の改定作業を進めており、引き続き、平取ダムの治水・利水計画を含めた河川整備計画及びダム基本計画を変更していくものと承知しております。
 この河川整備計画及びダム基本計画の変更に当たっては、国から知事への意見照会がなされることとなっており、道としては、この際には、国における治水などの考え方や現在の道の厳しい財政状況などを十分に踏まえまして適切に対処してまいりたいと考えております。
◆(大橋晃委員) 私どもは、財政状況という以前に、この必要性も疑わしい、しかも、貴重な自然環境を破壊するダムは中止すべきだということを一貫して言ってきたわけですが、さらに加えて、今の財政立て直しの議論を踏まえたときに、直轄事業というのは、補助事業に比べれば道の負担は少ないとはいっても、いわゆる大型公共事業が大半です。
 しかも、これは知事なども言っているように、地元業者への波及効果は少ない、こういうものですから、まさにここにこそメスを入れるべきです。何か、補助事業は減らして、直轄事業の方が負担が少ないから、そっちにシフトしていくというようなことも言われているようですが、これは全く本末転倒だと私は思います。
 やはり、直轄事業そのものに対してきちっと見直しの意見を言うということが必要だと思いますが、いろいろ国からの意見照会等々がなされるということですので、その際にまた引き続き議論をしていきたいと思います。
 次に、留萌ダムと新桂沢ダム、三笠ぽんべつダムについて、先ほどあったような水道用水あるいは石狩湾新港の工業用水の見直しによって、恐らく利水計画を下方修正せざるを得ないというふうに考えますけれども、この具体的な内容についてはどう把握していますか。
◎(中田河川課参事) 利水計画の見直しについてでございますが、留萌ダムについては、留萌市の水道計画の見直しに伴い、取水量を日量1万立方メートルから4600立方メートルに減量する予定であり、また、新桂沢ダム、三笠ぽんべつダムについては、石狩湾新港地域の工業用水の見直しに伴い、取水量を日量3万7450立方メートルから1万2840立方メートルに減量する予定と聞いております。
◆(大橋晃委員) 最後に、これは国のダムでもちょっと性格が違うかもしれませんが、先日、新聞報道もなされているように、道東の別寒辺牛川水系につくられていた防衛施設局の3基の砂防ダムのうち、既に完成している1基についてはスリット化をする、それから、未着工の2基については凍結するということが正式に決められたということが報道されております。
 この問題については、15年の1定と16年の2定で、堀知事、それから高橋知事に私も質問して、現実に現場も見ておりますが、何しろ、四、五メートルの川幅の川に110メートルという巨大な砂防ダムができているということで大変びっくりしたわけですが、イトウという絶滅が危惧される魚の遡上を妨げるということで、防衛施設局の方は、いち早く検討委員会をつくって、2年ぐらいで今言ったような結論が出たということでは、それだけを見ると、国交省よりも対応が早いのかなというふうに私は思います。
 これは直接は防衛施設局の問題ですが、同じ砂防ダムとはいえ、ダムですから、関連して、この点について道としてどう受けとめているか、伺っておきます。
◎(長土木局長) 砂防ダムについてでありますが、別寒辺牛川水系における札幌防衛施設局が所管する施設は、矢臼別演習場からの土砂流出による漁業被害などを防止するために建設されたもので、このたびの札幌防衛施設局の対応については承知しております。
 土砂災害から道民の生命や生活の安全を守る目的で設置される砂防ダムは、今後も、土砂災害を防止するために必要なものと考えております。
 砂防ダムにおけるスリット方式の採用については、道においても、土砂の貯留機能や下流の保全対象への影響などについて十分検討した上で、平成5年度から平成16年度末までに51基を設置しており、既設ダムのスリット化についても、来年度、富良野市の布部川などで国に要望しているところでございます。
 いずれにいたしましても、砂防ダムの整備に当たりましては、今後とも、防災機能を確保することはもとより、生態系に十分配慮し、適切に対応してまいりたいと考えております。
◆(大橋晃委員) 私は、道のやっている砂防ダムのことを聞いているわけじゃないのです。いろいろ解説をいただいたのですが、いろいろあったけれども、防衛施設局が、そういう指摘を受けて委員会をつくって2年間検討して、2基凍結したのです。ここをどう見るかということだと思うのです。
 さっきも言ったように、この限りにおいては、国交省よりも防衛庁の方が対応が非常にスムーズです。あと1基については、スリット化ということについても検討委員会の中では議論が相当あったようです。やっぱり撤去すべきだという意見もかなりあったようですが、撤去すること自体が莫大なお金もかかるし、逆に、自然破壊を伴ってしまう。
 一たんつくったものを撤去するということは大変だということなのです。ですから、まだ着工していないものについては、きちっと凍結なりやめるということがいかに大事かということをこの一件は示していると思いますので、あえて指摘をしておきます。
 次に、小樽市の高層マンション建設の問題についてお伺いをしたいと思います。
 まず、北海道美しい景観のくにづくり条例というものが平成13年にできましたけれども、この趣旨を御説明いただきたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) まちづくり局長五十嵐真喜君。
◎(五十嵐まちづくり局長) 条例の趣旨についてでありますが、この条例は、美しい景観のくにづくりに関し、基本理念を定め、道の責務並びに道民及び事業者の役割を明らかにするとともに、道の施策の基本となる事項を定めることにより、美しい景観のくにづくりに関する施策を総合的かつ計画的に推進することを目的としております。
 また、美しい景観のくにづくりは、道民、事業者及び市町村の地域における主体的な取り組みにより推進されなければならないとしており、道の役割としては、条例の定める基本理念にのっとり、総合的かつ計画的な施策を策定し推進するため、道民及び事業者が美しいくにづくりについての理解を深め、積極的に参加できるよう普及啓発に努めることや、複数の市町村にまたがる広域的な景観づくりなどを進めることとしております。
◆(大橋晃委員) そこで、今、小樽市では、御存じのとおり、北海道の最大の観光スポットの一つでもありますが、運河沿いは特に小樽の景観地区として指定されておりまして、この高層マンションの建設が進められて景観の破壊が行われるということで、地元では大変問題になっております。この事実についてどういうふうに考えているでしょうか。
○(蝦名清悦委員長) 都市計画課参事高森廣明君。
◎(高森都市計画課参事) 景観の保全についてでございます。
 小樽市では、良好な都市景観を保全・育成し創出することにより、歴史と自然にはぐくまれた小樽らしい魅力あるまちづくりを進めることを目的に、小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観条例を定め、景観づくりを進めているところであります。
 当該マンションの建設地は、小樽市が条例で定めている特別景観形成地区外であることから、建築物の具体的な高さなどの規制はされておりませんが、建設に当たっては、小樽市と事業者との間で話し合いが持たれたと聞いており、結果として事業者の理解が得られなかったものと承知しております。
◆(大橋晃委員) この条例の第3条第4項には、道民、事業者、市町村及び道の適切な役割分担による協働により推進する、こういうふうに明記されているわけですが、このマンションの建設に当たって、事業者、小樽市とは、いつの段階で、どういう話し合いをされたのでしょうか。
◎(高森都市計画課参事) マンション建設に当たっての対応についてであります。
 道は、今回のマンション建設について、建設の情報を得た時点で小樽市から状況の説明を受けるとともに、景観法や小樽市の景観条例の活用などに関して必要な意見交換を行ってきたところであります。
◆(大橋晃委員) 必要な話し合いを行ってきたということなのですが、道の役割として、この条例に照らして、事業者や小樽市と協議をして、高さの変更など、何らかの改善策を話し合うべきじゃないのですか。
◎(高森都市計画課参事) 改善策についてであります。
 先ほどもお答えしましたように、景観づくりは、地域における主体的な取り組みにより推進されるものであり、住民に最も身近な自治体である市町村が中心的役割を担うものと考えております。
 したがって、地域の特色に応じたきめ細かい規制・誘導等を伴う個別案件については、小樽市が景観条例に基づいて建築物の高さなどについて事業者と協議すべきものと考えております。
◆(大橋晃委員) 何か、御説明を聞いていると、条例で言う道の役割というのは一体何なのかと非常に疑問に思わざるを得ないのです。結局は地元任せということになっちゃう。
 これは、小樽だけじゃなくて、例えば、今、札幌の円山地区とか、かつては函館の函館山山ろくなどで、景観あるいは観光という視点からマンション建設に対して住民の大きな反対があったり、いろいろあちこちで問題になっておりました。
 規制緩和ということで、今、高層マンションがどんどんできているわけですけれども、少なくとも、景観に配慮を求めるという姿勢を道としてきちっと貫く必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
◎(五十嵐まちづくり局長) 景観への配慮についてでございますが、マンションの建設については、高齢化の進展などによる一戸建て住宅からの住みかえや、まちなか居住への志向など、社会経済情勢の変化の中で建設が続いている状況にあるものと考えておりますが、これらのマンション建設に当たっては、周辺景観を損なうことなく、地域住民にも受け入れられるものであることが必要であると考えております。
 道といたしましては、良好な景観形成のために、それぞれの地域の状況に応じた景観への配慮が適切に行われるよう、引き続き、道民及び関係団体などへの条例理念の普及啓発に努めるとともに、市町村に対しては必要な情報提供や助言などを行ってまいる考えであります。
◆(大橋晃委員) 条例理念の普及啓発ということは、要するに、単なる理念条例だということになってしまうわけですから、どこまでやれるかという問題はいろいろあるにせよ、道がもっと主導的に──もちろん、市町村に介入するという意味ではなくて、この条例の趣旨に従った本来の道の役割をきちっと発揮していただくことを強く指摘しておきたいと思います。
 最後に、自衛隊車両の公道走行の問題についてお伺いしますが、これは報道等もされておりますように、陸上自衛隊の第5旅団の戦車8台を含む車両40両が、9月12日の深夜、鹿追駐屯地から帯広駐屯地まで、45キロメートルの国道、道道、市道を走行した問題について住民から大変批判の声が上がっているわけです。
 そこで伺いますが、道道を走行するに当たって自衛隊からどのような協議があって、どう対応したのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 道路整備課長紺野寛君。
◎(紺野道路整備課長) 自衛隊との対応についてでありますが、陸上自衛隊第5旅団から帯広土木現業所に対し、昭和48年の防衛庁と建設省の覚書に基づく特殊車両通行通知書の提出があり、道路管理者としては、覚書の内容に沿った手続であることを確認の上、受理したところであります。
◆(大橋晃委員) そもそも、深夜に戦車が公道を走るということ自体が異常なことだと思いますけれども、過去にそのような事例があったのでしょうか。
 地元では、公道を使っての軍事訓練ではないかという声も上がっておりますけれども、その点はどう考えますか。
◎(紺野道路整備課長) 過去の事例についてでありますが、戦車が道道を自走した過去の事例につきましては、平成14年度からこれまで、20件となっております。
 その内訳としまして、札幌土木現業所管内の恵庭岳公園線で、島松演習場と恵庭演習場を往来するために8件、また、旭川土木現業所管内の旭川幌加内線で、旭川駐屯地と近文台演習場を往来するなどに12件でございます。
 なお、今回の走行目的につきましては、旅団創立記念行事参加のためと承知しております。
◆(大橋晃委員) 恵庭岳公園線の恵庭演習場と島松演習場の間、これは私も実際に見に行ったことがありますけれども、橋がありまして、道路をちょっと横断するだけなのです。特に、90式戦車なんというのは物すごく重いですから、特別にそのためにつくった橋なのです。この橋は何メートルぐらいありますかね。数十メートルもないと思いますけれども、ここを行き来するためのものが8件あった。
 それから、旭川の場合も、演習場と駐屯地の移動ということで、2キロメートル程度なのでしょうか。
 ですから、今回の場合は、こういうものとちょっと性格が違うと思います。45キロメートルということで、旅団創立記念行事参加のためだというふうに言っているようですけれども、それであれば演習じゃないのだから、ちゃんとトレーラーなりなんなりにしてやればいい。トレーラーが足りなかったというようなことを言っているようですけれども、実際は軍事訓練の一環ではないかという疑いを持たれるのは当然だと私は思います。
 時間の関係で、もう1点、今回、真夜中に、しかも90式戦車なんという大型の戦車が、国道や道道、市道を走る、もちろん住宅地も走る、こういうことで、帯広市が騒音測定をしたところ、90式戦車で最高92デシベル、こういう高い値が出ております。
 それから、震度──揺れですね。揺れも震度1で、60デシベル程度の震度が市の測定で確認されています。
 それで、帯広市の方では、騒音と振動の抑制を自衛隊に申し入れているわけですが、先ほど説明がありました、自衛隊の車両等の公道走行についての防衛庁と建設省の覚書というのがあります。
 これも、よく読みますと、そういう場合の道路の走行をどうするとかということが取り決めてあるわけですが、拒否権はないのですよ。例えば、法律を盾に、これ以上のものはここはだめだという拒否権がないのです。要するに、自衛隊側はそれを十分尊重してやるというだけなのです。
 それから、騒音についても、この覚書を見ましたけれども、一切そういうことに触れられていませんね、騒音はこれぐらいに抑えなさいとか。
 今回、帯広市は条例に基づいてこれをやったわけですけれども、条例だって規制はできないわけです。だから、お願いだけなのですね。
 そこで、私たちは余りそういうことはあってほしくないけれども、今、自衛隊を自衛軍と明記するなんという動きが出てきているわけですから、これからまた、どんどんこういうことがやられていく危険があるとすれば、騒音についての規定をきちっと盛り込むように国に対して求めるべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎(野村建設部長) 覚書についてでございますが、防衛庁防衛局長と建設省道路局長の覚書につきましては、車両制限令の規定が適用されない緊急車両などである自衛隊関係車両の走行に対し、道路を管理する建設省──当時は建設省で、現在は国土交通省でございますが、道路構造の保全のために結んだものと承知しております。
 次に、騒音、振動についてでございますが、騒音規制法及び振動規制法において規制対象となるのは、道路運送車両法に規定する自動車をいうものであり、戦車はこれに該当しないものと承知いたしております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) ということは、戦車の場合は、どんなに轟音を立てて走ろうとも、法的な規制は全くないということなのですね。だって、取り締まる法律がないわけでしょう。道路運送車両法に規定する自動車じゃないと言っているわけですから……。
 帯広市の条例だって、先ほど言ったように、これは規制ではないのです。お願いをするしかない、こういうことです。
 こういうこと、まさに道民が寝ている真夜中に走るということ──大体、92デシベルというのは、私の住んでいる丘珠の自衛隊基地のヘリコプターの騒音の問題で私もいろいろ測定したりしたことがありますけれども、92デシベルといったら、もう完全に──環境基準でいいますと、住宅地の場合は、夜は55ないし60デシベルですが、大体、電話は聞こえないし、テレビの音も聞こえない。これは、時間は確かに短いかもしれませんが、そういう状況になるわけです。真夜中にこれをやられたら、よっぽど神経の太い人は別として、みんな、目が覚めちゃいますよね。
 こういうことがこれからどんどん北海道の中で行われてくるという可能性、危険性は拡大していると私は思います。ですから、こういう問題について、道として、道民の安全あるいは道民の安寧な生活を保持するために、騒音の問題等についてきちんと国に対して申し入れをする必要があると思います。
 これは、騒音とかなんとかになると、建設部サイドではどうしようもないということなので、こういった問題も含めて、知事総括質疑で知事に改めてただしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
○(蝦名清悦委員長) 大橋委員の質疑は、総括質疑に保留された事項を除き、終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 総括質疑に保留された事項については本委員会において質疑を行うこととし、これをもって、建設部及び収用委員会所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午前11時50分休憩
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  午後1時5分開議
○(蝦名清悦委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔仁多見主査朗読〕
1.予算特別委員長から、分科委員の異動について、柿木克弘議員
 の第1分科会への所属変更を許可し、川村正議員を第2分科委員
 に変更指名した旨、通知がありました。
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△1.水産林務部所管審査
○(蝦名清悦委員長) これより水産林務部所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 中司哲雄君。
 午前中に引き続き室温が上がっておりますので、どうぞ上着を脱いで結構です。理事者の方々もどうぞ。
◆(中司哲雄委員) 通告に従いまして、順次、水難救難所員の待遇の改善について質問を行ってまいります。
 まず、質問に先立ちまして、おととい、28日早朝、根室沖で落石漁協所属の「第3新生丸」が転覆して、8人の乗組員のうち、7人が遺体で発見されるという大変痛ましい事故が起こりました。
 亡くなられた方の御冥福をお祈りいたしますとともに、突然遺族となられた方々に心からお悔やみを申し上げたいと思っております。
 このような事故に限らず、海難事故というのは常にあるわけなのですけれども、近年の海難事故では、漁船や貨物船に加えて、プレジャーボートなどレジャー関係の船の事故もふえていると承知しています。
 まず、船舶の種類別の件数と、海難事故の傾向及び行方不明者と死亡者の数について伺いたいと思います。
 また、海上保安庁と水難救難所とが連携した出動体制の状況について伺いたいと思います。お願いします。
○(蝦名清悦委員長) 水産経営課長岡崎博繁君。
◎(岡崎水産経営課長) お答えいたします。
 海難事故の現状と傾向についてでありますが、平成16年に本道周辺海域で発生した漁船海難は42件で、救助32人、行方不明10人、死亡8人となっております。
 また、貨物船やプレジャーボートなど、漁船以外の海難は26件で、救助10人、行方不明6人、死亡9人となっており、合計は68件で、救助42人、行方不明16人、死亡17人となっております。
 また、近年の海難事故の傾向につきましては、全体の海難事故に対する漁船以外の海難による事故の比率は、平成2年には19%でありましたが、平成16年は38%と、約4割を占める状況となっております。
 次に、海上保安部と救難所とが連携した出動状況などについてでありますが、救難所は、海上保安部、警察、遭難船の家族などから情報を受けた漁協などの依頼を受け、救助活動を行っております。
 特に、海上保安部とは、日ごろから強い連携のもと、情報交換を行うとともに、海難事故に際しては、巡視艇と漁船が協力して救助活動を実施しているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 今の答弁で、平成2年に比べて、約15年後の平成16年には、漁船以外の海難事故が倍にふえていて、40%に近づいているという実態が明らかになりました。
 それで、救難所は、漁業協同組合を中心にして組織されているために、全道にきめ細かく配置されておりますけれども、主要港にしか配置されていない海上保安庁の救難活動を補完あるいは先導する役割を果たしていると私は考えておりますけれども、いかがでしょうか。
◎(岡崎水産経営課長) お答えいたします。
 救難所の役割についてでありますが、海難事故が発生した場合には、人命を第一に迅速な救助活動を行う必要がありますので、全道各地で組織されている110の救難所が、道内に15カ所ある海上保安部署と緊密な連携を図りながら救助活動を展開し、広大な本道周辺海域における海難救助に大きく貢献しているものと考えております。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 今の答弁は、海上保安庁とは緊密な連携を図りという答弁でしたけれども、ちょっと確認させてもらいます。
 保安部にとって、水難救難所というのは補完組織なのか、それとも協力組織なのか、あるいは全く関係のない組織なのか、その辺をちょっと伺いたいと思います。
◎(岡崎水産経営課長) お答えいたします。
 保安部における救難所の位置づけでございますが、海上保安部では、全道各地にある救難所を協力機関として位置づけております。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 協力機関ということは、正式なものはないということですね。
 救難所については、スタートは漁船同士の相互扶助的な活動ということだったのですけれども、現在では、そういうこともさることながら、先ほどの答弁にありましたように、近年増加しているレジャー型海難事故救助にも大きな役割を果たしていることから、公的使命を帯びていることが明らかだと思っております。
 そこで、事故で出動した際の経費だとか手当、また、万一、救難所員に事故が発生した場合の補償についてはどういうふうになっているのか、お聞かせ願います。
◎(岡崎水産経営課長) お答えいたします。
 救難所員の出動手当などについてでありますが、救難所員が漁船やプレジャーボートなどの救助活動に出動した場合には、社団法人日本水難救済会から、所員1人につきまして、出動時間により5000円から8000円の救助出動手当が支給されております。
 また、漁船の海難救助につきましては、救助活動費の一部の補てんを行うことなどを目的として設立されました財団法人北海道漁船海難救済基金協会から、協会に加入している漁船の救助に対し、ロープ、ワイヤーなどの資材費や燃料費などの経費が支給されることになっております。
 一方、プレジャーボートなどによるレジャー型の海難事故につきましては、北海道漁船海難防止・水難救済センターから、1事故1隻当たり5万円、5隻を上限としまして、用船料等の経費が支給されております。
 次に、事故が発生した場合の補償についてでありますが、救助活動の中で発生した事故につきましては、海上保安官に協力援助した者等の災害給付に関する法律や、警察官の職務に協力援助した者等の災害給付に関する法律に基づき、救助に参加した救難所員に対して補償されることとなっております。
 また、訓練中の事故につきましては、社団法人日本水難救済会の災害補償規定により、災害補償が適用されることになっております。
 しかしながら、出動時における手当や補償につきましては、災害時の警戒出動なども含めた、救難所員のすべての活動を網羅するものとなっていない状況にあります。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 今の答弁にありましたように、さまざまな方法で一応手当てはされているということですけれども、まだ十分ではないということでした。
 次に、救難所員の身分等についてお伺いします。
 任務や組織の性格上、救難所は、陸上における消防団と比較できると考えておりますけれども、消防団員の身分というのは、地方公務員法に定められた特別職の地方公務員でありまして、そのために、報酬ですとか出動手当が支払われております。また、公務災害補償制度も設けられています。
 それでは、救難所員の身分等については一体どういうふうになっているのか、伺います。
◎(岡崎水産経営課長) お答えいたします。
 救難所員の身分などについてでありますが、消防団員は、地方公務員法に基づく市町村の非常勤職員という身分であるのに対し、救難所員は、あくまでもボランティアとなっているところであります。
 また、その待遇について消防団員と比較しますと、報酬や退職報償金を支給する制度がないこと、出動手当や訓練手当につきましても日数や人数に制限があること、災害補償についても適用する範囲が限られていることなどの格差がある状況にあります。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 消防団とは格差があるのだと以前から言われておりまして、こちらは本当のボランティアなのだという認識だということがわかりました。
 救難活動の位置づけについて次に伺います。
 既に議論したように、近年の救難所の活動は、当初の目的でありました身内を救助するということから拡大して、公的な性格を帯びてきているということに加えて、危険が伴うにもかかわらず、今ありましたように、いまだボランティアという旧態依然たる位置づけになっているのは問題があると考えますけれども、この点についての見解を伺います。
○(蝦名清悦委員長) 水産局長武内良雄君。
◎(武内水産局長) お答えをいたします。
 救難活動の位置づけについてでございますが、救難所の活動は、厳しい気象条件のもとで行われることが多く、危険な業務となっております。
 そのような中で、近年は、特に海洋レジャー事故の増加や災害時の緊急出動など、公的な役割も大きなものとなってきており、ボランティア活動の範囲を超える状況となっているところでございます。
 道といたしましては、海上保安庁法に基づきまして、国が、海難の際の人命や船舶の救助を行う役割を持っていることから、国において、救難所員の法制化による身分保障制度の確立を図る必要があるというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) ただいま、国による身分保障制度の確立を図る必要があると考えている、道もそういう認識だということでした。
 次の質問に入りますけれども、水難救難所員の処遇改善について伺っていきます。
 水難救難所員の処遇改善等については、前の議事録を調べていきますと、平成10年の1定で、我が自民党会派の同僚議員の一般質問に対して、当時の堀知事が、日本水難救済会北海道支部において検討されている組織体制や財源のあり方の検討結果を踏まえ、道の担うべき役割などを検討する、そういうふうに答弁されております。
 それにもかかわらず、7年たった今でも、我々のところには、個別に救難所から待遇の改善を強く求める声が寄せられております。
 ということは、道は今日まで何をしてきたのかなという疑問があるのですけれども、これらにどう対応してきたのか、そしてまた、今後どのような対策を考えているか、伺います。
◎(武内水産局長) 救難所員の待遇改善等に関し、道のこれまでの対応等についてでございますが、道といたしましては、平成11年の8月に、社団法人北海道漁船海難防止センターと社団法人日本水難救済会北海道支部を統合いたしまして、新たに社団法人北海道漁船海難防止・水難救済センターを設立するとともに、さらに、市町村と連携し、プレジャーボートなどレジャー事故に対する出動報奨金制度を創設するなど、海難防止・救助業務体制の強化を図ってきたところでございます。
 さらに、救難所員の方が安心して救助活動に従事できるよう、救難所員の法制化による身分保障制度の確立や、プレジャーボートの保険加入の義務化による救助活動における原因者負担システムの確立など、国の施策及び予算に関する提案・要望や北海道東北自治協議会の場を通じ、機会あるごとに国に要請してきたところでございます。
 今後につきましても、救難所員の待遇改善を図るため、関係する市町村や他県とも連携して、引き続き国に強く要請してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 最後の質問になりますけれども、この問題は長年にわたって道議会で議論されてきておるように承知しております。先ほど言いましたように、最後が平成10年でしたけれども、それ以前、ずっと長い間、この問題について議論されながら、なかなか改善をされなかったというような経過があります。
 今の答弁で、北海道としては、海難防止・水難救済センターの設立ですとか、出動報奨金制度の創設──これは、平成10年の答弁に従って道が新たに措置したことだというふうに理解しますけれども、待遇改善に努力してきたことについては了解いたしました。
 ただ、今までの答弁の中でありましたように、救難所員の処遇改善については一向に改善はされていない。
 北海道としては、観光を産業の戦略部門に位置づけて、その一環として海洋レジャーの振興を図ろうとしているところでありますけれども、この際、全国知事会で共同行動を起こすとか、身分保障制度の確立ですとか、漁船以外の船の保険加入を義務化するだとか、そんな思い切った対策が必要なのじゃないかというふうに思いますけれども、そこのところの見解を伺います。
○(蝦名清悦委員長) 水産林務部長達本文人君。
◎(達本水産林務部長) 今後の対応についてでございますが、救難所の活動は、漁業者同士の相互扶助を基本としたボランティア活動として発展してきた経緯がございますが、近年は、海洋レジャー型の事故による救助活動が増加してきており、既にボランティアの範囲を超えている現状にあるものと認識しております。
 私といたしましては、救難所員が安心してその役割を十分に果たしていただけるよう、社会全体の理解と支援のもとに、その活動をしっかりと支えていく必要があるものと考えております。
 そのためには、国の責任において法制化することにより、救難所員の身分保障制度の確立を図る必要があると考えておりますので、道としては、これまで東北6県と連携を図って行動してまいりましたが、今後は、全国知事会への提案に向け、新たに他の県への働きかけを行うなど、取り組みを強化するとともに、道内の市町村や系統団体とともに、国に対し粘り強く要請活動を行い、救難所員の待遇改善が早期に実現されるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) ただいま、全国知事会への提案なども含めて、全国的な運動展開に力を入れていきたいという答弁をいただきました。
 これは本当に古くて新しい問題で、なかなか難しいだろうと思いますけれども、身分保障というのは、救助活動に当たる者にとっては本当に大事なことだろうと思っております。
 そういう中で、もし全国的にこういう身分保障ができる時期がおくれるのだとすれば、できれば北海道で独自の方策を立てていくような決意を本当はしていただきたいということを最後に指摘して、私の質問を終わらせていただきます。
○(蝦名清悦委員長) 中司委員の質疑は終了いたしました。
 平出陽子君。
◆(平出陽子委員) 私は、木質ペレットの活用について質問してまいりたいと思っております。
 私は、地元で緑の学校の校長を14年間しております。緑の学校というのは、夏休みの1日、子供たちが、営林局──現在は森林管理局と言われておりますけれども、その職員の皆さんの指導を受けながら、森に入って、森に親しみ、森の働きを学ぶという学校なわけです。
 私も引率をしてまいりますが、山の中で、里に運ばれないで朽ち果てている風倒木を見ることもございます。また、素人目で見てもそろそろ間伐した方がいいのじゃないかなと思われるような樹木も見ておりまして、何か活用法がないのだろうかと関係者の皆さんから御意見をいただいているところです。
 そこで、最近、杉とかトドマツ等の間伐材や端材の活用策として、民間業者が木質ペレットの製造に取り組んでいるということを伺っております。私の地元の近く、道南でも、厚沢部町の業者さんが製造しているようですが、道内の現在の生産量について伺います。
○(蝦名清悦委員長) 木材振興課長真山良君。
◎(真山木材振興課長) 木質ペレットの生産状況についてでありますが、道内の木質ペレットの生産は、平成16年からスタートしまして、現在、足寄町を初め、厚沢部町、滝上町、大滝村の四つの地域において、森林組合などが中心となって取り組んでおりまして、これらの地域における平成17年度の生産量は合わせて412トンが予定されております。
 以上でございます。
◆(平出陽子委員) 今お答えいただきましたが、これらの中には、みどりの雇用創出支援事業や木質バイオマス資源活用促進事業等を活用して施設を整備したものもあると伺っておりますが、道の森林づくり基本計画の中での位置づけはどのようになっているのか、伺います。
○(蝦名清悦委員長) 林務局長岡本光昭君。
◎(岡本林務局長) 森林づくり基本計画での位置づけについてですが、森林づくり条例に基づいて平成15年に策定しました森林づくり基本計画では、森林資源の循環利用を進めることを基本的な方針として位置づけておりまして、木質バイオマスの利用を推進するための施策を展開することというふうにしております。
 このため、道では、林業の生産現場で発生する間伐材などの細い幹、それからこずえ、枝といった、いわゆる林地残材などの未利用資源をエネルギーとして利用するための施設整備などに対して、みどりの雇用創出支援事業等によって支援しているところでございます。
 以上でございます。
◆(平出陽子委員) 今お答えいただきましたが、森林づくり基本計画というのは10年物なのでしょうけれども、その中で、10年たった後の森林バイオマスエネルギーの利用量はどの程度と見込んでいるのでしょうか、伺います。
◎(真山木材振興課長) 森林バイオマスの利用見込みについてでありますが、森林づくり基本計画におきましては、指標として、平成24年度の森林バイオマスエネルギー利用量を、平成13年度の2倍に当たる40万立方メートルとしております。
 これは、製材工場で発生する端材や木の皮に加えまして、新たに林地残材等の未利用資源の利用を見込んだものであります。
 以上でございます。
◆(平出陽子委員) 今、平成13年度の2倍に当たるというようなお答えでしたが、13年度は、多分、ペレットというのはまだ余り使っていなかったのかなと思っているのです。
 今、原油価格が高騰しておりますね。新聞によりますと、道内の灯油価格の平均が70円とか71円というふうに出ております。私の地元の函館では80円になるのではないかなと言われております。
 その中で、原油価格が高騰しているので、道としても対応する窓口を経済部に立ち上げたということは承知しておりますが、灯油の代替燃料として、木質ペレットも有効ではないかなと思っているのです。
 それで、一般家庭における木質ペレットの年間使用量はどのくらいになるのでしょうか、また、価格は灯油と比較してどのような状況なのでしょうか。
◎(真山木材振興課長) 木質ペレットの価格等についてでありますが、道内における一般家庭の暖房用燃料の年間消費量は、家庭用エネルギー統計年報により試算しますと、灯油では約1200リットル、木質ペレットでは約2トンと見込まれております。
 暖房に要する年間経費を比較しますと、灯油の場合は、1リットル当たり80円で9万6000円、これに対しまして、木質ペレットの場合は、1キログラム当たり54円で10万8000円と試算されております。
 以上でございます。
◆(平出陽子委員) 今、高い80円で試算すると、そんなに高くないと。それでも、今は高くなりましたから、高いわけです。
 ただ、木質ペレットがどんどん普及していくと価格も下がるのだろうと思いますけれども、そのためには、使ってくれる場所がないとだめなのです。どんどん生産しても、使わなければ、山になって残るということになりますので、入り口をよくするためには、出口もきちんとするということなのですが、需要先を拡大するためには、原料を安定供給するだけでなく、使用先を確保するということが重要なのです。
 そこで、北海道の森林資源というものは、木質ペレットの安定した供給に向けた原料の確保に対応できるものなのか、それについて伺います。
◎(真山木材振興課長) 木質ペレットの原料の確保についてでありますが、木質ペレット原料のうち、最大の供給が可能と見込まれます林地残材につきましては、平成15年度の発生量は全道で109万トンと推定されまして、これらをすべて木質ペレットの生産に向けますと、生産量は60万トンで、30万世帯分に相当すると試算されます。
 しかしながら、原料であります林地残材の集荷や運搬には手間がかかりまして、コストがかさむなどの課題がありますことから、現在、木質バイオマス資源活用促進事業等により、これらの解決に向けて検討しているところでございます。
 以上でございます。
◆(平出陽子委員) 今、30万世帯分に相当するぐらいつくりたいということですが、今年度は、412トンですので、200世帯分ぐらいかなと。それを30万世帯分にしたいということだそうですけれども、手間もかかるし、材料費もかかるということなのです。北海道の森林資源から見ると、まあまあ30万世帯分ぐらいある。
 でも、木質ペレットを使うには専用のストーブが必要だということになりますよね。それで、専用ストーブというのでしょうか、これについては、大体が輸入品であり、一部、国内品もあるというふうに伺っておりますが、このストーブの価格や普及の程度というのでしょうか、それについて伺います。
◎(真山木材振興課長) ペレットストーブについてでありますが、ペレットストーブは、北欧やカナダなど北方圏諸国において広く普及しておりまして、現在、国内で流通しているペレットストーブの大半はこうした国からの輸入品で、価格は、40万円から、高いものは100万円のものまであります。また、最近開発された国産のものでは、30万円から60万円程度となっております。
 これらペレットストーブの道内での普及につきましては、ことしの3月時点で、公共施設では10台、民間を含めますと100台程度となっております。
 以上でございます。
◆(平出陽子委員) 今、高いものは100万円、安いものでも30万円から40万円と。普通、一般家庭が使うストーブは10万円以下なのですね。安いところはもっと安いのですが、高額ならば、一般家庭では、ちょっとそこまでしなくてもいいやというようなことになろうかと思うのです。
 でも、役所としては、森林づくり計画にものっているから倍にしたい、そんな計画だそうですので、やはり、使いやすいストーブの開発というのでしょうか、研究というのでしょうか、それが必要だと思いますが、今どのような状況になっているのか、伺います。
◎(真山木材振興課長) ストーブの開発についてでありますが、道内においてペレットストーブの普及を図るためには、比較的安価で、十分な暖房能力や耐久性を持つなど、北海道の地域特性に適したストーブの開発が必要でありますことから、道では、平成16年度から2カ年にわたりまして、学識経験者や暖房機器メーカー、ハウスメーカー等で構成される木質バイオマス資源活用促進協議会の場で協議を進めてまいったところでございます。
 今後、道といたしましては、年内を目途に協議結果を取りまとめ、道内外の暖房機器メーカー等に情報提供を行うなどして、北海道型ペレットストーブの開発を急いでいく考えでございます。
 以上でございます。
◆(平出陽子委員) 北海道に適しているペレットストーブを開発したいというようなお話がありましたが、道内で、公共施設の中で10台ぐらい、民間も含めて100台ぐらいということで、一般の人方はペレットストーブという言葉を聞いたことがあるかなとか、ストーブそのものを見たことがないという方の方が多いかと思います。
 実は、私も現物は見たことがない。ペレット自体はわかりましたけれども、ストーブを見たことがないのです。やはり、PRするためには、公共施設で使うかどうかということだと思うのです。
 それで、道立施設である十勝支庁の1階ロビーにペレットストーブを設置予定だと伺っておりますが、財政難の折で10万円でも予算を削りたいというような状況の中で、高額なストーブを入れる予定だということは大変英断だと私は思うのです。どのような理由によって設置をするのか、伺います。
◎(真山木材振興課長) 十勝支庁庁舎でのペレットストーブの設置についてでありますが、道では、木質バイオマス資源を活用するため、足寄町を中心とする地域をモデル地区として指定しまして、木質ペレット製造施設の整備とあわせまして、公共施設や一般住宅などを対象として、ペレットストーブの導入に対しましても支援しているところでございます。
 こうした地域の取り組みにあわせまして、このたび、普及やPRを目的に、道みずから十勝支庁庁舎ロビーにペレットストーブを実証展示し、来庁する方々にペレットストーブの持つよさを実感していただこうとするものでございます。
 以上でございます。
◆(平出陽子委員) 今、十勝支庁のロビーの中のストーブはPR用だということで、皆さんにお見せするというようなことだそうですが、見せるだけでなく、やはり、暖房器具として使うかどうかということだと思うのです。
 公共施設は集中暖房が多いと思うのですけれども、集中暖房の場合、一部をとめることはできないと思うのです。そうすると、とめることができないと、ペレットストーブの導入は難しいのかなと思うのですが、公共施設での活用方策について伺います。
◎(真山木材振興課長) 公共施設での活用方策についてでありますが、既に集中暖房を行っている公共施設におきましては、ペレットストーブの導入は、委員の御指摘のとおり、難しい点がありますが、現在、石油ストーブ等を使用している公共施設につきましては、暖房機器を更新する際には、関係機関の理解を得ながら、ペレットストーブの導入を働きかけてまいる考えでございます。
 以上でございます。
◆(平出陽子委員) 関係機関と連携しながら、公共施設への導入を働きかけていきたいというような答えをいただいたわけですけれども、公共施設に導入が進むことによって、企業、会社とか一般家庭でも木質ペレットを使用したいなという思いが強くなってくるのではないかと思われるわけです。
 そのためにも、先ほども答弁がありましたけれども、これまで以上に関係機関が一丸となって取り組む必要があるのではないかなと思っておりますので、再度、改めて伺います。
◎(岡本林務局長) 関係機関の連携した取り組みについてでございます。
 企業や一般家庭に対してペレットストーブの普及を図るためには、実際にペレットストーブを見ていただいて、そのぬくもりやよさを感じてもらうことが大切であるというふうに考えております。そのためには、人がたくさん集まる公共施設などへの導入が効果的であるというふうに考えております。
 道といたしましては、関係部局はもとより、国や市町村などとの連携を深めて、関係者一丸となってペレットストーブのPRに取り組んで、木質ペレットの利用拡大を図っていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(平出陽子委員) 実際に見ていただきたいという答弁なのですが、実際に見ていただくためには、十勝支庁のロビーに1台だったら、ちょっと少ないのではないかなと私は思っているのです。
 道の森林づくり基本計画の中にのっているので、ぜひ積極的に導入を図るのだぞという意気込みを見せるためにも、公共施設のところにもう少しふやしていただきたいなと思っております。
 最後の質問になりますが、木質ペレットは、林地残材や端材、間伐材の有効活用としてだけではなく、環境に優しい木質バイオマスとしての役割も大いにあると思います。
 そのほかに、子供たちに炎の文化を伝える新たな役割があると私は思うのです。炎の文化というのは、精神文化というふうに私はとらえているわけなのですが、実は、私の地元の函館にあります私立の小学校では、去年の12月に新しく特別教室をつくったので、そこで木質ペレットを使うということでこのストーブを導入したようなのです。公共施設の中で10台使っているうちの1台なのです。学校で使っているのはそこ1台だけだそうなのです。
 子供たちはどうなのですかと聞きますと、校長さんの話では、子供たちは炎を見て落ちつくようなのですよねと言うのです。自分の家の石油ストーブの炎は見ているのでしょうけれども、ストーブの前から離れないというのです。
 また、ペレットストーブの難点というのでしょうか、くべるときにちょっと手間がかかるとか、それから、ボタン一つでペレットが出てくるようなのですけれども、それを運んで入れなければならないとか、燃えかすとか灰、あくというのですか、そういうようなことなんかもちょっと手間がかかるということを伺っております。
 子供たちはどうなのですかと聞きますと、ストーブの底にペレットを入れるといいので、昔で言う石炭当番というのでしょうか、当番制で子供たちは準備をしていると。それから、あくというのでしょうか、灰、これは木灰なので、学校園にまいてちゃんと活用しているというのです。ですから、大変いいですよというような話を伺っていますので、新たな役割もあるのではないかなと私は思うわけなのです。
 そこで、最後に部長に伺いますが、今後の木質ペレットの普及啓発、利用促進についての部長としての決意を伺って、終わりにしたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 水産林務部長達本文人君。
◎(達本水産林務部長) 今後の木質ペレットの利用推進についてでございますが、伐採後、搬出されずに林内に残されている間伐材などを木質ペレットに加工し、地域のエネルギーとして有効に活用していくことは、森林資源を活用した新たな産業おこしや、資源の循環利用を通じた地球温暖化防止のためにも大変重要なことであると考えております。
 このため、道といたしましては、これまで林務局長などがお答えしてきましたように、平成15年に策定いたしました森林づくり基本計画において、木質バイオマスエネルギーの利用推進を主要な施策と位置づけ、地域での取り組みに対し支援しているところでございます。
 このようなことから、私といたしましても、道民に受け入れられやすい、比較的安くて、炎がよく見え、十分な暖房能力や耐久性を持つなど、北海道にふさわしいペレットストーブの開発を早め、広く道民の方々へ普及啓発を行うとともに、関係団体とも連携を一層強めながら、環境への負荷の少ない木質バイオマスエネルギーの利用に積極的に取り組んでまいりたい、このように考えております。
◆(平出陽子委員) 以上で終わります。
○(蝦名清悦委員長) 平出委員の質疑は終了いたしました。
 大橋晃君。
◆(大橋晃委員) それでは、最初に、魚つき保安林の問題についてお伺いしたいと思います。
 魚つき保安林の問題を初めて取り上げたのは平成10年9月の水産林務委員会でしたけれども、当時、「森は海の恋人」というような言葉が随分言われるようになりまして、森、川、海というものがまさに一体のものであるということで、川をきれいにし、海をきれいにして漁業資源を確保するということで、魚つき保安林の意義が非常に注目されていた時代でありました。
 ただ、その当時の質問で、魚つき保安林は、昭和29年には2万6000ヘクタールだったのが、平成9年には、逆に5800ヘクタールまで、5分の1に減っているという実態が明らかになり、平成10年当時ですと、たしか6000ヘクタールぐらいだったと思いますが、そういう中で、水産林務部の方からは、道南の福島町など4町で1284ヘクタールを新たに指定するという答弁がありました。
 また、海岸林だけではなくて、河畔の魚つき保安林を整備するということについても一定の積極的な御回答が当時あったわけですけれども、北海道は、もともと、漁協が中心になって、漁協の婦人部などが川の上流部に木を植えるという植林運動をずっと全国に先駆けてやっていたわけです。
 そういう中で、平成10年に私が質問して、平成14年にも山根泰子議員が再度質問しているわけですが、あれからもう7年ぐらいになりますけれども、魚つき保安林の指定がどういうふうに進んだのか、指定は何カ所で何ヘクタールぐらいになったのか、そのうち、道有林の指定は何ヘクタールで、その面積の何%に当たるのか、さらに、全国と比較して北海道の魚つき保安林の指定状況がどうなっているのか、あわせてお伺いしたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 治山課長和田良一君。
◎(和田治山課長) お答えいたします。
 魚つき保安林の指定状況についてでございますが、道では、これまで、保安林整備計画に基づき計画的に保安林の指定を進めてきたところであり、魚つき保安林については、平成10年度以降、新たに、24カ所、約2万3000ヘクタールを指定してまいりました。
 その結果、平成16年度末現在、全道で80カ所、約3万ヘクタールとなっており、このうち、道有林の指定面積は約2万2000ヘクタールで、全道の魚つき保安林の72%を占めております。
 また、平成15年度末現在の全国の魚つき保安林面積は約5万3000ヘクタールであり、北海道の占める割合は57%となっております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 平成10年当時、約6000ヘクタールぐらいだったと思いますから、5倍ぐらいに一気にふえたということで、その点ではこの間の努力を大変評価したいと思います。
 漁協の植林運動を中心になって指導していた、かつて指導漁連の参事をやっていた柳沼さんという方が、「森はすべて魚つき林」という本を出しているわけですけれども、その中でも、平成10年の私の質問と道の答弁が紹介されておりまして、ようやく眠りから覚めて本格的にこういうものに手がついたと、こういうことで期待も述べられているわけですが、関係者の皆さんも恐らくそういう点では大変喜んでいただけるのではないかというふうに思います。
 今後の課題として、道内で指定がない留萌支庁管内とか空知支庁管内──地域にちょっとばらつきがあるわけですが、こういったところの対策をどうするのか、お伺いしたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 林務局長岡本光昭君。
◎(岡本林務局長) 魚つき保安林の地域的な配備についてですけれども、留萌、空知の両支庁管内における魚つき保安林の指定につきましては、土地所有者の理解が得られなかったことなどから、これまで指定が進まなかったものであります。
 しかしながら、国の保安林配備調査要領の改正に伴って、新たに河川の両岸の森林も対象となるなど指定の要件が広がったこと、それから、森林と魚との関係への住民の関心が高まってきたことなどから、今後は、土地所有者の理解が得られるよう粘り強く働きかけてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 一般的には、魚つき保安林というと、えりもが大変有名で、どうしても海岸林というイメージが強くなると思うのです。これはこれでもちろん大切なのですけれども、これからのことを考えると、保護水面の河川の周囲で指定されていない河川が幾らあるのか、また、この点で今後の対策についてどういうふうに考えておられるのか、伺いたいと思います。
◎(岡本林務局長) 保護水面に係る指定の状況についてでございます。
 道内には、保護水面となっている河川は44河川ありまして、そのうち、周囲の森林が魚つき保安林に指定されていない河川は34河川あります。
 これらの34河川のほとんどは、周囲の森林が既に水源の涵養や土砂流出防備などを目的とした保安林に指定されておりますが、これに重ねて魚つき保安林として指定することは、各種制限が厳しくなることから、土地所有者の理解を得ることが難しい要因となっております。
 しかしながら、河川における魚類の生息環境を維持していくためには、河川周囲の森林を魚つき保安林として指定し、河川環境を保全していくということが重要でありますので、道としましては、今後とも粘り強く土地所有者の理解を求めるなどして、魚つき保安林の指定に努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 先ほどの数字で、全国の57%を北海道が占めるに至ったと。この間の資料を見せていただきましたけれども、全国的には余りふえていないわけです。ほとんど北海道のふえた分が全国でふえた分になっているということでは、全国の一つのモデルにもなり得るというふうに思うわけで、もちろん量的にも拡大していくことも必要ですが、今後、今言ったような特に河川周囲の問題については、答弁も今ありましたように、指定されることによっていろいろ制約が当然出るわけですから、土地所有者、森林の所有者から見ると、いろんな抵抗が出たりする場合もあります。
 しかし、これ自体、道が財政難の中でお金をかけなきゃならないという問題ではありませんから、関係者の合意を得るための努力というものを当然十分していただいて、こういった部分での魚つき保安林の指定がさらに広がっていくように、ひとつ御努力をお願いしたいと思います。
 私が道を褒めることは少ないのですけれども、この問題では大変積極的な対応をしていただいたということをきちっと評価しておきたいというふうに思います。
 それで次は、ちょっと厳しい問題になるのですけれども、原油の高騰問題です。
 これは、道民生活、それから各産業分野も今深刻な影響がそれぞれ出ておりますが、特に漁業への影響というのは深刻だと思います。先日も、道漁連にお伺いして、具体的ないろんな資料も含めたお話を伺ってまいりました。
 そこで、時間の関係で余り詳しく言う必要はないと思うのですが、何しろ魚価安で今非常に漁業そのものが大変だ、その上に今度は燃油高のダブルパンチで、もうこのままでは漁業をやっていけない、こういうような声もあちこちで出ているわけですけれども、こういった現状についてどう受けとめているか、まず伺いたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 水産局長武内良雄君。
◎(武内水産局長) お答えをいたします。
 道内漁業の現状についてでございますが、本道水産業は、豊かな海の恵みに支えられ、全国に安全で良質な水産物を安定的に供給するなど、私たちの健康で豊かな食生活の実現に大きく貢献するとともに、食と観光を基軸とした新しい北の国づくりを進める北海道にとって重要な産業となっているところでございます。
 しかしながら、本道の主要水産物であるホタテやアキサケでは、魚価の回復など、明るい兆しが見られるものの、生産量の低下などによりまして、漁業経営は総じて厳しい状況にございます。
 さらに、最近の急激な燃油価格の上昇は、経費に占める燃油費の割合が高いイカ釣り漁業などにとっては影響が極めて大きく、経営環境は一段と厳しくなっているところでございます。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 道漁連にお伺いして、お聞きしたところでは、釧路地区のA重油価格は、2年前に比べて、ことし4月では36%アップの55円、7月には59円にもなっているということだそうです。5トンないし10トンの沿岸漁船の場合には、平成15年の燃油費は約135万円だったのが、17年は206万円と予想されると。その結果、経済余剰は71万円も減少するということなのです。
 特に、ことしは、サンマが大変豊漁だということで、形の大きいおいしいサンマを、我々消費者から言うと、安く買えて、そういう点では大変喜んでいるわけですが、漁業者から見れば、非常に値段が安いということで非常に大変な思いをしておる。そこにこういう状況ですから、これではちょっともうやっていけないという声が出るのが当たり前だと思いますけれども、この辺の状況をどういうふうに評価されているのでしょうか。
○(蝦名清悦委員長) 水産経営課長岡崎博繁君。
◎(岡崎水産経営課長) お答えいたします。
 漁業経営への影響についてでありますが、今日の石油の高騰はアジアでの需要の増加などによるものと考えられ、価格も、当分、高値で推移するものと懸念されているところであります。
 また、漁業は、経費に占める燃油費の割合が他の1次産業に比べ高いことから、燃油価格の上昇が経営に直接影響を与えており、例えば、本道の主力である5トンから10トンクラスの船を使用する漁業者におきましては、年間70万円程度の燃油費が増加するなど、本道漁業者の経営は大変厳しい状況になるものと考えております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 先日、9月26日ですけれども、道内の水産関係7団体が燃料高騰緊急対策本部を発足させたというふうに聞いております。
 そこでは、漁業者みずからも漁船の速度抑制など省エネ運動に取り組むほか、漁業者の経営安定のために所得補てん制度の創設などを行政に働きかけるということを決めていると伺っております。これは当然の要求でありまして、道としても全面的にこれに協力すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○(蝦名清悦委員長) 企画調整課長野呂田隆史君。
◎(野呂田企画調整課長) お答えいたします。
 所得補てん制度についてでございますが、このたび、水産団体から、資源の減少や産地価格の低迷などに加え、燃油経費の増加による経営の悪化に対応するため、所得補てん制度の創設などについて要望があったところでございます。
 道といたしましては、これまでも、所得補てん制度のあり方について国と協議を行ってまいりましたが、漁業者の所得状況の把握や既存の経営安定対策である漁災制度との整理が必要でありますことから、今後も、関係団体と連携して所得補てん制度について研究するなど、漁業の経営安定に向けた施策の充実強化に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 漁業者は、もう既に借金を抱えている方が多いわけで、この苦境を乗り切るためには、融資ということでは限界がある、もうこれ以上借りられない、体力の限界に来ている、こういう漁業者も多いわけです。
 ですから、無利子融資を含めて、道として、緊急対策を──長期的な対策という点では、例えば、省エネといいますか、この間もちょっと伺ったのでは、こうこうと電気をたくイカ釣りのあの電気がありますよね。それを発光ダイオードに切りかえるとか、そういうことで、それに使う燃料が何十分の一に減らせるのだと。ただ、数百万円という設備投資がかかるとかの問題があると。それから、いろいろ研究開発などもやられているようです。
 こういうものも大いにやってほしいのですが、今緊急を要するという点では、やはり、無利子融資などを含めた対策が必要になってくると思うのですけれども、こういう点についてはいかがでしょうか。
◎(岡崎水産経営課長) お答えいたします。
 緊急対策についてでありますが、道としては、漁業収支が悪化している漁業者に対し、漁業振興資金を活用し、着業資金などを融通することにより操業が継続できるように努めるとともに、国が緊急対策として策定した省エネ推進緊急対策資金の償還期間の延長や無利子資金である沿岸漁業改善資金の貸し付け対象の拡大など、本道の漁業者に活用されやすい制度になるよう、業界と一体となって国に要望していく考えであります。
 また、経営コストの削減を図るため、漁船の低速航行の励行など、実効性のある省エネ対策を早急に取りまとめ、浜で定着が図られるよう、道と漁協など関係団体が一体となり漁業者を指導していく考えでございます。
 以上でございます。
○(蝦名清悦委員長) 大橋委員、通告の時間が経過しておりますので、まとめてください。
◆(大橋晃委員) 最後の質問でありますけれども、率直に私どもが心配するのは、いろいろ聞いているところでは、漁に出て、それなりの漁をして帰ってきても、結局、燃料代にもならないと。もともと値崩れという問題もありますし、それならもう出ない方がいいという声というか、実際にそういうのもあるのだそうです。そうなると、やはり、漁業そのものが成り立たないということになってしまいますから、深刻な問題になると思うのです。
 そこで、最後に部長にお伺いしておきますけれども、そういう点で、私は、事態は非常に深刻だと。水産王国・北海道にとっても非常に緊急を要する憂うべき事態だと思っているのですが、部長としても、早急に現場を調査して、実態に合った具体的な対策を至急に講ずる、こういうことが今求められていると思いますけれども、部長の決意を含めてお伺いしておきたいと思います。
○(蝦名清悦委員長) 水産林務部長達本文人君。
◎(達本水産林務部長) 燃油高騰に伴う今後の対策についてでございますが、道といたしましては、漁業用燃油の価格が急激に上昇したことから、道内漁業への影響調査を実施し、系統団体とも連携をとりながら、国の緊急対策の活用や省エネルギー化への取り組みを検討してきたところでございます。
 このたび、道漁連が中心となりまして、全道の漁業者の代表から成ります燃油高騰緊急対策本部が今月の26日に立ち上げられたことから、道もこの会議に参加いたしまして、業界と一体となって、燃油の流通の効率化や漁業における省エネ対策、それに伴う金融措置など、具体的な対策について検討を進めるとともに、その対策が早急に実現されるよう国に対し働きかけていく考えでございます。
 局長が冒頭申し上げましたように、本道の水産業が、健康で豊かな食生活の実現や、食と観光を基軸とした新しい北の国づくりに貢献していくためには、漁業者の経営の安定が何より大切であります。私も、現地に赴き、調査し、漁業者からの話を施策に反映するなど、燃油高によるこの難局を水産業界と力を合わせて乗り切っていきたいと考えております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 終わります。
○(蝦名清悦委員長) 大橋委員の質疑は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 これをもって、水産林務部、海区漁業調整委員会、連合海区漁業調整委員会及び内水面漁場管理委員会所管にかかわる質疑並びに質問は終結と認めます。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後2時1分休憩
─────────────────────────────────
  午後2時35分開議
○(中司哲雄副委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 報告をさせます。
─────────────────────────────────
     〔仁多見主査朗読〕
1.議長及び予算特別委員長から、委員の異動について、川村正議員
 の委員辞任を許可し、岩本剛人議員を委員に補充選任し、第2分科
 委員に補充指名した旨、通知がありました。
─────────────────────────────────
△1.農政部所管審査
○(中司哲雄副委員長) これより農政部所管部分について審査を行います。
 質疑並びに質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 岩本剛人君。
◆(岩本剛人委員) お疲れさまでございます。
 自分は札幌の人間でありますので、どちらかというと消費者サイドのお話になろうかと思うのですけれども、通告に従いまして、順次質問をさせていただきたいと思います。
 まず、食料自給率の向上についてでありますけれども、我が国のカロリーベースでの食料自給率は、昭和40年度の73%から、平成10年度には40%へ低下したということは御案内のとおりかと思います。それ以降は、ずっと毎年、大体40%で横ばいであるというふうにお伺いをしております。また、主要先進国の中では最低水準となっているわけであります。
 食料につきましては、私たちの命と日ごろの健康を日々支えていただいている極めて大切なものであることは御承知のとおりかと思います。40%ということを考えましたら、国民の多くは、60%は海外からの輸入の食料に頼っているというのが現状であるわけであります。
 また、今回のようなハリケーンや自然的な災害、世界的な食料需給の逼迫、これからの中国の動向、輸出国の不作等による食料輸入の停止など、これから大変不測の事態も予想される中で、食料自給率の向上に向けて国民を挙げて取り組んでいかなければならない重要な課題であるというふうに思っているところであります。
 とりわけ、その中で、我が北海道につきましては、日本最大の食料供給基地・北海道ということであるわけであります。食料自給率に大きく貢献をしていかなければならない役割があるというふうに思っております。
 その中で、食料自給率等の向上に関係して質問させていただきたいと思います。
 まず初めに、食料生産における本道の役割についてということでありますけれども、本道におきましては、稲作、畑作、酪農を中心に、広大な土地資源などを生かした大規模で生産性の高い農業が展開されているわけであります。全国の農業生産に占める割合は大変大きいものと承知をしております。
 まず、本道の農業産出額と全国に占める割合の最近の動向をお伺いしますとともに、我が国の食料自給率のうち、本道がどの程度を担っているのか、現状をお伺いしたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 農政課長竹林孝君。
◎(竹林農政課長) 農業生産に占める本道の割合などについてでありますが、本道の農業産出額は、昭和59年以降、毎年1兆円台を維持しておりまして、16年につきましては、昨日発表されたところですけれども、前年比3.4%増の1兆942億円となっております。
 全国の農業産出額に占める本道の割合は、分母となる全国の額が近年減少傾向にありますことから、年々上昇しておりまして、16年は12.5%となっております。
 また、我が国のカロリーベースでの食料自給率は、平成10年度以降40%でありますが、15年度の生産量に基づき試算いたしますと、国産供給熱量に占める北海道の割合は21%となっているところでございます。
 以上でございます。
○(中司哲雄副委員長) 委員並びに理事者の皆様方に申し上げます。
 室内の温度が相当上がっておりますので、先ほどの委員会に引き続いて、上着を脱いでいただいても結構ですので、そのようにお願いいたします。
◆(岩本剛人委員) 本年の3月に閣議決定をされました食料・農業・農村基本計画におきまして、国は、現在の40%のカロリーベースの食料自給率を10年後には5%向上させて45%にすることを目標に掲げているわけであります。
 この目標の達成に向けましては、食料の消費、生産の両面における取り組みが必要であるわけでありますけれども、生産の拡大は、農業の担い手の減少などが進む中で、必ずしも容易ではないというふうに思うところであります。
 生産面において、自給率5%分の引き上げは、単純になるかもしれませんけれども、農地面積にするとどの程度に相当するのか、お伺いをしたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 農政課参事加藤聡君。
◎(加藤農政課参事) 農地面積についてでございますが、基本計画におきましては、食料自給率を算定するに当たって、目標年度における望ましい食料消費の姿や主要品目の10アール当たり収量などのデータとあわせて、国内で生産される農作物全体の延べ作付面積が明らかにされております。
 それによりますと、平成15年が445万ヘクタール、目標年であります平成27年は471万ヘクタールとされておりますことから、この差の26万ヘクタールが、自給率を5%高めるために必要な農地面積の増加分に相当するものと考えております。
 以上でございます。
◆(岩本剛人委員) 先ほどもちょっと申し上げたのですけれども、農業生産の拡大に向けましては、我が国最大の農業地域であります我が北海道に対する期待が大変大きいものというふうに認識をしております。
 道は、我が国の自給率の向上分5%のうち、北海道がどの程度を担うものと考えているのか、また、その取り組みの基本的な考え方についてお伺いをしたいと思います。
◎(加藤農政課参事) 自給率の向上への寄与についてでございますが、現在、道では、おおむね10年後の主要品目ごとの生産量や生産面での主要な課題などを示す北海道における生産努力目標の策定作業を進めており、それが取りまとまった段階におきまして具体的に試算いたしたいと考えております。
 本道は国産供給熱量の2割程度を担っておりますので、できるだけその割合を高めるよう、需要に応じた農業生産を拡大する生産努力目標を示してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(岩本剛人委員) 先ほどありましたが、単純に、全国ベースで26万ヘクタールのうち、20%を北海道が担うとなりましたら、大変な敷地面積といいますか、大変膨大な農地が必要になってくるだろうということであります。食料自給率の向上に北海道が寄与していく上で、限られた農地資源なわけでありますけれども、それをどういうふうに有効に活用していくのかということがこれから大変大きな問題になるのだと思います。
 本道におきましても、農地の遊休化の進行が大変大きな問題となっているわけであります。耕作放棄地、不作付地の現状とその原因をお伺いします。
 それとあわせて、農地の遊休化の防止や解消に向けてどのように取り組んでいるのか、お伺いしたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 農地調整課長水口博史君。
◎(水口農地調整課長) 道内の耕作放棄地等の現状についてでありますけれども、近く、平成17年の農林業センサスの結果が発表される予定となっておりますが、直近の平成12年のセンサスによりますと、道内の耕作放棄地は9336ヘクタールで、5年前の平成7年に比べ550ヘクタールの増加となっております。
 また、不作付地は2万570ヘクタールで、平成7年に比べ約1万ヘクタールの増加となっております。
 こうした耕作放棄地や不作付地の発生原因といたしましては、農業従事者の高齢化の進行や後継者の不足、あるいは該当する農地の相対的に見た土地条件の悪さなどが挙げられますが、特に、不作付地の大幅な増加につきましては、米の生産調整の影響があるものと考えております。
 耕作放棄地など遊休農地につきましては、本年の農業経営基盤強化促進法の改正によりまして、その解消や発生防止のための対策を新たに市町村の基本構想に定めることとされたところであります。
 したがいまして、道といたしましては、この基本構想に即した、農業委員会による農地パトロールや、賃貸借、農作業受委託等のあっせん活動、農地保有合理化法人による農地の売買・賃貸事業などを通じまして、担い手への農地の利用集積を積極的に促進することにより、遊休農地の解消やその発生防止に努めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(岩本剛人委員) 膨大な遊休地があるわけでありますけれども、農地の有効利用を進める上で、また、本道の農業生産の維持拡大を図るためには、農業を支える担い手の育成、また確保が基本的なことになると思います。
 後継者の不足などからの離農が進行しているわけでありますけれども、担い手の減少や高齢化が進行しているのも御存じのとおりだと思います。本道における最近の農家数の推移と今後の見通しについてお伺いをしたいと思います。
 また、農家数をできるだけ減らさないためにも、新規就農者の確保が大変重要になってくるわけでありますけれども、最近の新規就農の動向と支援策についてあわせてお伺いをしたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 農業経営課長吉田良一君。
◎(吉田農業経営課長) 農業の担い手の確保についてでございますが、本道の農家戸数につきましては、ここ10年間は年平均2.5%減で推移をし、平成16年では6万6000戸となっております。
 今後の見通しですが、平成14年に、道立中央農業試験場が、平成7年と12年の農業センサスデータをもとに将来予測をしたところによりますと、平成27年の農家数が現状の6割程度に減少すると推計をしているところでございます。
 また、全道の新規就農の動向についてでございますが、近年、新規就農者数は増加傾向にありまして、平成16年では728名と、過去10年で最も多くなっております。
 新規就農者の確保は、本道農業が将来にわたって持続的に発展していく上で重要な課題と考えておりまして、道といたしましては、今後とも、農家子弟や農業以外からの新規就農を促進するため、北海道農業担い手育成センターなどを通じた就農相談や研修のあっせん、就農に必要な資金の貸し付け、農業大学校等における実践的な研修・教育などに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(岩本剛人委員) 平成27年で今の60%ということでありますけれども、数十年来、担い手育成というのは大きな課題になっているかと思うのです。
 その中でも、法人化の推進についてでありますけれども、今御答弁があったように、農家数の減少が避けられず、2.5%ですか、減ということでありますが、その中で、これから食料自給率の向上を支える体質の強い農業経営を育成するためにも、生産規模の拡大、また分業化、シェアリングといいますか、就労環境の改善などを可能とする法人化を、税制上のさまざまな措置もあると思いますし、積極的に推進していくことが極めて重要であるのではないかというふうに私は認識をしております。
 本道における最近の農業生産法人数の動向と法人化に対する道の認識をお伺いしますとともに、その推進に向けてどのように取り組んでいくのか、お伺いをしたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 法人化の推進についてでございますが、道内の農業生産法人数は、最近、100法人程度ずつ増加してきており、平成17年1月現在では2182法人となっております。
 農業経営の法人化は、経営管理能力や対外的信用力の向上、就労環境の整備によるすぐれた人材の確保、さらには経営規模の拡大や多角化など、多くのメリットを有しており、本道農業を支える効率的かつ安定的な経営体として積極的に育成していく必要があると考えております。
 このため、道といたしましては、関係機関・団体と設立しました北海道担い手育成総合支援協議会を通じまして、農業者等を対象とした法人設立研修会の開催や、法人設立に当たっての個別相談を実施するなど、法人化の推進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(岩本剛人委員) 今の御答弁の中で、農業法人化に関しては、大変大きなメリットがあるというお話でありますし、積極的にということでありますけれども、実際、6万6000戸の中で2182法人ですか、それしかないような状況であるわけであります。
 ただ、御答弁の中には余りなかったのですけれども、大きなメリットがある中で何で法人化が進まないのか、大きな、また多くの課題があるのじゃないのかなというふうに思うわけでありますけれども、そういった課題についてどういうふうにお考えなのか、また、それに対する振興方策といいますか、法人化を進める上での振興方策についてはどういうふうに考えているのか、もう一度お伺いをしたいと思います。
◎(佐藤農政部長) 法人化の課題と振興方策について重ねての御質問でございます。
 本道は、御案内のとおり、府県に比べて経営規模が大きいということから、専業的な個別経営を主体に展開されてきましたが、近年、より効率的な経営を目指して法人化に取り組む経営体が増加傾向にあるという状況にあります。
 しかしながら、法人化については、人間関係が煩わしいとか、農業収入が十分確保できるか不安だとか、法人を設立するための事務が非常に煩雑であるとか、そういうさまざまな声が多く聞かれるところでございます。
 こうしたことから、道としましては、15年3月に策定しました農業生産法人育成指針に基づきまして、法人化への啓発に努めるとともに、研修会や個別相談なども通じまして、経営状況や地域の実情を踏まえた法人化を推進してまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(岩本剛人委員) 今、生産法人の振興について御答弁をいただいたのですけれども、先ほどからちょっとお聞きしていました農家戸数の減少があり、食料自給率を上げるためには、今後、生産規模を拡大していくということですが、担い手の高齢化も進んで、消費側の高齢化も進んで、恐らく消費量も将来落ちていくのではないかというふうに思います。そういった中で、食料自給率を上げていくというのは大変難しい課題になってくるのではないかなと思います。
 先ほど中山間地のお話も後ろからちょっとありましたけれども、札幌市農協で一番初めに法人化をしたのが清田区の大西さんという花の農家の方で、大変若い方なのですけれども、若い皆さんで本当に日ごろいろいろ勉強しております。
 ただ、月形の方ですとか清田の方もそうですけれども、本当に自立して法人化を率先してやっていこうという若い皆さんと、今までの流れの中で、どうしてもなかなかそういった思い切ったことができない若い皆さんもたくさんいるわけであります。
 そういった中では、今、研修というお話がありましたけれども、あるところに聞きましたら、若いグループ、農業の若手の勉強会に一部市町村がお金を出したりとかしていますが、そんな多額ではないのだと思います。
 そういう意味では、担い手を支え育てるという意味におきましては、そういったグループ化ですとか若いリーダーを育てていくために、具体的な若手の支援策といいますか、担い手の支援策をぜひ考えていって検討して、確かに財政が厳しい中ではありますけれども、具体的に提示をして、勉強会に入ってもらえるような会といいますか、グループ化といいますか、地域的に育てていってほしいなというふうに強く要望をさせていただくところであります。
 次に、食の安全、安心についてでありますけれども、今、食料自給率の向上に当たって、担い手をしっかりと育成確保して、農地資源を適切に利用していくという質疑をさせていただいてまいりましたけれども、生産する農産物について、消費者のニーズにこたえなければならないということが大変重要なわけであります。
 またさらには、生産される農作物が消費者にきちんと選択をされなければならないわけであります。
 そこの基本となるのは、安全、安心な食料の生産のあり方、確保であるというふうに考えるわけでありますけれども、食の安全、安心に対する基本的な考え方と主なこれからの取り組みについてまずお伺いをしたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 農政部参事監高橋英明君。
◎(高橋農政部参事監) 食の安全、安心の確保についてでございますが、我が国最大の食料生産地域であり、また、食に関する産業が地域経済において大きな役割を担っている本道にとって、消費者から信頼される安全で安心な食品の生産と供給に取り組むことは極めて重要なことであると考えております。
 こうしたことから、道といたしましては、本年3月に北海道食の安全・安心条例を制定し、消費者から信頼される安全で安心な食の北海道ブランドの確立に向け、生産から消費に至る各段階において、さまざまな施策を総合的・計画的に進めております。
 具体的には、環境に優しいクリーン農業、有機農業の推進や、HACCP手法の導入による食品の衛生管理の向上など、安全な生産供給体制づくり、すぐれた道産食品を独自に認証する制度の普及や食品の適正な表示など、信頼性のある認証・表示制度の推進、さらには、食に関するリスクコミュニケーションや食育など、消費者と生産者との相互理解の推進であり、こうした取り組みを関係各部との連携のもとにしっかりと進めてまいりたいと考えております。
◆(岩本剛人委員) 食の安全、安心に関する消費者への情報提供のあり方についてでありますけれども、御案内のとおり、今、小売店では、農産物の原産地だけじゃなくて、きょうも、新聞に、東川産の「ほしのゆめ」ですか、そのことが出ておりまして、生産者の名前の表示なども、一部ですけれども、見受けられるわけであります。
 この取り組みについては大変すばらしいことだと思いますし、生産者の顔が見えるということで、消費者も安心して道産品を購入していただけるのではないかなというふうに思うところであります。
 ただ、きょうの新聞に出ていた東川の方についても、顔写真が米の袋にシールで張られましたというお話だったのですけれども、顔写真が載るのが大事なのか。生産方法については、あのhttpのアドレスが表示されていますというふうに新聞に出ていました。顔写真が載るのは大事なことだとは思うのですけれども、実際に大切な、その方がどういう形で農薬を使用しているかとか、化学肥料の使用状況だとか生産の方法が提供されないわけであります。
 ですから、ぱっと見たら写真があるから、この人は大丈夫だと買うものなのか。本来は、生産方法がきちんと明示された中で消費者に提供されるということも大切なのではないかなと思うのですけれども、見解をお伺いしたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 食品政策課長橋本博行君。
◎(橋本食品政策課長) 消費者に対する情報提供についてでございますが、農薬の使用状況などの生産情報を適切に提供することは、消費者がみずからの判断に基づき安心して食品を選択する上で大変に重要であると考えております。
 現在、こうした観点に立った農産物の生産に関する表示制度といたしましては、国のガイドラインに基づく特別栽培農産物のほか、北海道が独自に取り組んでおります「YES!clean」農産物の表示制度がございます。
 これらの農産物には、生産者名や連絡先、化学肥料や農薬の使用状況などの栽培情報が表示されており、道といたしましても、その普及拡大に積極的に取り組んでいるところであります。
 また、食品の生産履歴情報を記録・保管するトレーサビリティーシステムは、現在、牛肉については法律で義務化されているところですが、食品に対する情報を消費に提供するための基礎となるものでありますことから、豚肉や野菜などへの導入拡大を進めるとともに、情報関連機器などのシステム整備に対して支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(岩本剛人委員) 今、情報提供の考え方についてお伺いをしたわけでありますけれども、トレーサビリティーというシステムは、記録を保管しておくというようなことが主体になるのだと私は認識しております。また、大変お金がかかるシステムであるのは御承知のとおりかと思います。
 ですから、せっかくお金をかけて情報を保管しておいても、BSEの関係の御案内のとおりの課題の中での考え方だと思いますけれども、実際、そういったことは消費者には全く伝わっていないのが現状であると思います。
 それじゃ、消費者の方に情報を提供するシステムをつくるといったら、膨大な資金がかかるように私は思います。今、総務省もいろいろ検討されていますけれども、お金がかかるわけであります。
 そういった中で考えていくと、さまざまな小売店舗だとか流通業者の方々にきちんといろんな提案をして、紙に書いて、どういう生産方法で、産地はどこで、これはどういう形で売られていますというような形で実際に売っていただければ、お金もそんなにかかりませんし、逆に、消費者の方もわかりやすく買えるのではないかということで、さまざまな工夫ができるのではないかなと思うのですけれども、お伺いをしたいと思います。
◎(橋本食品政策課長) 売り場での表示についてでございますが、トレーサビリティーシステムは、食品の生産、加工、流通、販売の各段階で、仕入れ先や生産方法などの情報を作成・保管し、照合できるようにするものでございまして、記録用紙による対応も可能でございますけれども、最近は、迅速かつ大量の情報の保管・検索が容易な電子情報機器による方法が普及してきたところでございます。
 トレーサビリティーに対する取り組みや消費者への情報提供につきましては、牛肉以外については、生産者や販売事業者などが自発的に行っているものでございまして、情報提供の方法については、販売事業者などがそれぞれ工夫をされているものと考えておりますが、消費者にわかりやすく伝えることが大切でございますので、御提言の趣旨を踏まえまして、関係団体とも連携しながら、一層わかりやすいものとなるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(岩本剛人委員) そうしましたら、次に、消費者の声を聞く場面についてでありますけれども、今ちょっと質問させていただきましたけれども、そういった意味での消費者の皆さんの声を聞く場面というのがなかなかないように私自身は思うところであります。この米がおいしいとか、ジャガイモがおいしかっただとか、さまざまな意見を聞く場面というのがなかなかないのかなというふうに思うところであります。
 そういう意味では、例えば、北海道のホームページがあるわけであります。きょうは表紙だけ持ってきましたけれども、御案内のとおり、農政部の中で新しい組織をつくられて、特別委員会までつくられているわけですが、北海道のホームページを見たときに、食の安全、安心に関する項目というのが全く載っていないわけであります。
 自分みたいな仕事に携わっている人間が見た場合に、ここをこうやって探していけば探せるのかなというふうには思うのですけれども、一般の方がちらっと見て、食に対する考え方について、北海道知事、道庁はどういうふうに考えているのか、また、こういった意見を述べたいといったときに、どこにどうしたらいいのかというふうな形になっていない状況にあるわけであります。
 そういう意味では、消費者とのコミュニケーションの場というのを積極的に設けるべきだと思いますけれども、見解をお伺いしたいと思います。
◎(橋本食品政策課長) 消費者の声を聞く場づくりについてでございますが、道では、平成14年4月から、専用電話によります道産食品安全提言ダイヤルを設けまして、道民からの幅広い御意見、御提言をいただくとともに、北海道のホームページにおきましても、メールで、随時、御意見をいただいております。
 電話やメールで寄せられましたこれらの意見・要望は、今後の取り組みの参考としていただくための情報として関係者へ提供いたしますとともに、必要に応じ、直接回答することなどに努めているところでございます。
 また、北海道食の安全・安心条例に基づき、道民が直接対話する場として、いわゆるリスクコミュニケーションを年2回程度開催し、食品の安全性などに関するさまざまな話題について、消費者、生産者、事業者等の関係者が正確な情報を共有しつつ、意見交換などを通じて相互理解を深めることとしております。
 道といたしましては、こうした取り組みを通じて、生産者と消費者などとの互いに顔の見える関係づくりが一層進むよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(岩本剛人委員) 今御答弁をいただいたのですけれども、率直に言って、組織も変えて、特別委員会も設置されて、北海道知事も、全道を挙げて北海道を食料基地にしていくのだという意気込みであることを考えるときに、ホームページを開いたときに、トップページに、まず、食の安全、安心に関する御意見をぜひくださいと、そういう、だれでもネットでつなげられるような、そういった御意見を広くもらえるような場面をぜひつくってほしいなと。また、そういう方法であれば費用も大してかからないと思いますので、いかがでしょうか。
◎(橋本食品政策課長) ホームページについてでございますが、現在、食の安全、安心に関する情報は、農政部を初め、関係各部から提供されておりますが、これらの情報は、道民の生活に直接かかわるものでありますことから、よりわかりやすく、より使いやすく提供されることが重要と考えております。
 このため、道といたしましては、ホームページに食に関するさまざまな情報を一括して表示できるよう検討することとしておりまして、今後、御提言の趣旨を踏まえ、道民の方々が必要とする情報がわかりやすく速やかに提供できるよう検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(岩本剛人委員) 余り時間がないので、少し飛ばさせていただきますけれども、食料自給率等についていろいろお伺いしてまいりましたけれども、北海道における取り組みの成果がこれからの国の自給率目標の達成を左右するという強い意識を持って取り組んでいく必要があるというふうに私自身は思っているところであります。
 そういった意味におきまして、自給率に関する質問の最後に、これからの農業政策についての部長の決意をお伺いしたいなというふうに思います。
◎(佐藤農政部長) 道の取り組みについてでございますが、我が国の食料自給が40%という極めて低い水準にありまして、国民の多くが将来の食料供給に対して不安を感じている状況において、国内供給熱量の2割を担う本道農業が自給率の向上に対してさらにその役割を高めていくことは極めて重要であるというふうに認識しております。
 こうしたことから、私といたしましては、本道が我が国最大の食料供給地域として国の自給率目標の達成に最大限寄与できるよう、関係者と一体となって努力してまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(岩本剛人委員) それでは、米の販路拡大についてでありますけれども、ことしは豊作基調ということでありますけれども、米の価格の低落が懸念をされて、まだ喜べない実情にあるわけであります。
 そういった中で、これから、消費者のニーズに即した売れる米づくりに努めていかなければならないのかなというふうに思うところであります。また、北海道の米を購入してもらえるように工夫を凝らさなければならないというふうに思うわけでありますけれども、そういった観点で質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、ネーミングについてでありますけれども、今、北海道には、「ほしのゆめ」や「ななつぼし」など、さまざまありますけれども、どれぐらいの品種の種類があるのか、また、どのような方法でネーミングをされているのか、お伺いしたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 農産振興課参事吉川孝志君。
◎(吉川農産振興課参事) 米の品種のネーミングについてでありますが、現在、本道において生産を奨励しております品種は、ウルチが14品種、モチが2品種の合計16品種でありまして、主食用の食味のよい米を初め、加工用米や酒造好適米など、消費者や実需者のニーズに即した多様なものとなってございます。
 また、品種名につきましては、公募したり、育成者が希望する候補名につきまして、国との協議を経て決定しているところであります。
 平成元年に初めて公募によりまして品種名を決定しました「きらら397」は、食味のよさとユニークで親しみやすいネーミングによりまして北海道米のイメージを一新しましたことから、その後は、基本的には公募により名称を選定することとしておりまして、近年は、「ほしのゆめ」「ななつぼし」「ふっくりんこ」等がこれに該当をいたします。
 以上でございます。
◆(岩本剛人委員) それでは、そのネーミングのあり方についてでありますけれども、御案内のとおり、「コシヒカリ」や「あきたこまち」は有名な米であります。
 今お話がありました「きらら」「ほしのゆめ」「ななつぼし」は北海道を代表する米でありますけれども、まだまだその中身と内容が認知されていないのが北海道の米なのかなというふうに思います。「ほしのゆめ」を食べているけれども、「ななつぼし」がおいしいから食べてみようかなといっても、なかなか情報がないから、実際は既存の米を食べるというような声をよく聞くわけであります。
 そういう意味では、できるだけたくさんのネーミングを考えるよりは、ある程度、消費者に浸透するようなネーミングのあり方を工夫するべきかと考えますけれども、いかがか、お伺いをしたいと思います。
 またあわせて、地域のブランド化についてでありますけれども、「魚沼産コシヒカリ」というのが有名ですけれども、今、「函館育ち」だとか「大雪山見て育ったの」だとか「北育ち元気村こだわり米」だとか、地域広域的な米のブランドがあります。こうしたブランド化もこれから取り組んでいくべきではないかと思いますけれども、あわせてお伺いをしたいと思います。
◎(吉川農産振興課参事) まず、今後の品種のネーミングについてでありますが、近年、消費者の単品嗜好が進んでおりますので、北海道米の消費拡大を図っていくためには、食味のよい品種の開発とあわせまして、そのブランドイメージを強くアピールできるネーミングの重要性が高まっているものと認識しております。
 このため、新品種の名称につきましては、北海道米のブランドが一層確立され、消費者が親しみやすいものとなるようなネーミングのあり方につきまして関係団体などと協議してまいりたいと考えてございます。
 次に、地域ブランド化の取り組みについてでございますが、道内では、例えば、北空知地域の「北育ち元気村こだわり米」のように、たんぱく含有率などの品質基準を統一いたしました14の広域ブランド米が生産されておりますほか、安全、安心を求めます消費者ニーズに対応した減農薬米が各地で生産されているところでございます。
 さらに、沼田町や美唄市では、鮮度を保つために雪を利用した低温貯蔵が行われるなど、特色ある取り組みが進められているところでございます。
 道としましては、売れる米づくりを推進するためにはこうした取り組みが重要であると考えておりますので、これまでも、地域ブランド米等のPR活動について支援を行ってきているところでございます。
 今後は、生産の拡大と販売システムの確立について関係団体と一体となって産地を指導しますとともに、消費者の多様なニーズにこたえたきめ細かな米生産を進めてまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○(中司哲雄副委員長) 岩本剛人君、時間が過ぎておりますので、まとめてください。
◆(岩本剛人委員) 済みません。
 今、ブランド化とネーミングの話をちょっとお伺いしました。この米は北海道の米だと全国にも誇れるような統一的な名前というのはちょっと大げさかもしれませんけれども、そういった形で、種苗法等のいろんな課題があるのは存じておりますけれども、ぜひ、消費者にわかりやすく、この米はおいしいのだ、この米は北海道の米だというような形で、たくさんの名前をつけるよりは、ネーミングについてもさまざまな工夫をしてほしいなというふうに思います。
 最後の質問でありますけれども、道内米の食率の向上についてでありますけれども、現在60%程度の道内食率を向上させていくというようなことで、本年の1月、北海道米食率向上戦略会議が設立をされて、取り組みを強化しているというふうにお伺いしております。
 今後、具体的にどのような形で道内の食率の向上に取り組んでいくのか、最後に、参事監の決意を含めてお伺いしたいと思います。
◎(高橋農政部参事監) 北海道米の道内の食率向上についてでございます。
 米の全体需要は引き続き減少しており、府県の売り込みも激化する状況の中にございます。本道稲作経営の安定を図るためには、北海道米の消費拡大が重要であり、特に、道内における食率の向上が緊急の課題であると考えております。
 このため、これまでも、関係団体と連携して、全道14支庁をまたがってキャラバン隊で巡回をして、北海道米のPRをしております。
 また、イベントを通じて、試食会などを各地で積極的に実施してきているところでございます。
 新米の出荷時期に合わせて、あす、10月1日から知事みずからもテレビコマーシャルに出演して、直接、道民の皆さんに消費拡大をPRすることとしております。
 さらに、10月1日、2日にわたっては、道東地域は食率が低いのですが、ここを重点に量販店とタイアップした試食・販売を実施します。
 今後は、経済団体とも連携して、外食等に対するプレゼンテーションあるいは札幌駅での街頭PRを行うこととしております。
 私といたしましては、稲作経営の安定はもちろん、北海道経済の振興という両面から北海道米の道内食率の向上に関係者が総力を挙げて取り組む、これが大切であると考えております。
 おいしいお米がとれることしは、このような取り組みの絶好の機会ととらえておりますので、今後とも一層努力を傾けてまいる考えでございます。
○(中司哲雄副委員長) 岩本(剛)委員の質疑は終了いたしました。
 木村峰行君。
◆(木村峰行委員) 通告に基づきまして、質問させていただきます。
 道では、本年3月、御案内のとおりでありますけれども、遺伝子組みかえ作物の開放系での栽培において、一般作物と交雑、混入が起こらないよう、厳重な管理体制のもとで行うためのルールを定めることを目的として、いわゆるGM条例を定めたところであります。
 しかし、遺伝子組みかえ農産物や加工食品に対しては不安を感じるという、道民の実に8割を超える声があり、また、こうしたGM作物の栽培が与える周辺への影響についても、6割を超える道民が影響があるという懸念も示しているわけであります。
 GM条例では、知事が交雑・混入防止措置基準を定め、GM作物の屋外栽培計画者は、その基準に適合する者でなければ、許可または届け出を受理されないとしておりますけれども、この基準設定は極めて重要な役割を担うものであります。そのことを主眼に、それぞれ質問させていただきます。
 まず最初に、先ほど申し上げました条例制定を受けて、各地で説明会等を開催し、内容等の周知に努めているところでありますけれども、そうした道が設置しました場でどのような御意見が出ているのか、また、パブリックコメントなどを通して、GM作物や加工食品などに対してどのような要望が寄せられているのか、お伺いしたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 食品政策課長橋本博行君。
◎(橋本食品政策課長) 遺伝子組みかえ作物などに対する意見や要望についてでございますが、道では、遺伝子組みかえ作物に係る条例や交雑・混入防止措置基準等について広く道民に周知することを目的とする説明会を、9月14日に札幌市、15日に帯広市において開催したところでございます。
 説明会では、出席者から、基準設定の根拠や考え方に関する質問がありましたほか、栽培計画等に関する情報公開の徹底や、事前説明会の参集範囲をより幅広くするよう栽培計画者を指導することなどの意見が出されたところであります。
 また、8月5日から9月4日まで実施いたしましたパブリックコメントにおきましては、遺伝子組みかえ作物や加工食品に対する不安や、交雑に関する科学的なデータの収集と、そのデータに基づく継続的な基準検討を求める意見等が出されております。
 以上でございます。
◆(木村峰行委員) 次に、今回の交雑・混入防止措置の審議など、重要な役割を担う食の安全・安心委員会や専門部会の委員の選定について、どのような観点で、だれが行ったのか、伺います。
 また、交雑・混入防止措置に関する知事への答申まで、どのような審議がされたのか、検討経過についてもあわせてお聞かせください。
◎(橋本食品政策課長) 委員の選定及び検討経過についてでございますが、食の安全・安心委員会は、条例に基づく知事の附属機関として、食の安全、安心に関する幅広い分野にわたる重要事項の調査審議を行っていただくものであります。
 委員につきましては、条例の主要項目ごとに、それぞれの専門分野の学識経験者を初め、食に関する見識をお持ちの消費者、生産者など、食に関する各分野で活躍されている方を選定いたしますとともに、道民からの幅広い意見が反映できますよう、2名の一般公募委員を選定したところでございます。
 また、専門部会につきましては、科学的見地からの検討を進めていただくため、育種学や栽培学、生態学等の道内における専門家を委員として選定しております。
 本年5月27日に開催いたしました第1回食の安全・安心委員会において知事から諮問を行った後、専門部会が5月から8月まで4回にわたり開催されました。
 8月11日に部会としての意見が取りまとめられ、8月18日開催の第3回食の安全・安心委員会におきまして最終的な審議を行い、8月26日に知事に答申がなされたところでございます。
 以上でございます。
◆(木村峰行委員) 8月26日に、今答弁がありましたように、委員会から知事に答申がされたということでありますけれども、交雑・混入防止措置基準など、主な答申内容についてどのようなものであるか、まず明らかにしていただきたいと思います。
 また、これについて、農政部としての判断といいますか、どう受けとめているか、お聞かせいただきたいと思います。
◎(橋本食品政策課長) 答申内容についてでございますが、食の安全・安心委員会からは、知事が諮問しておりました交雑・混入防止措置基準及び試験研究機関の要件並びに説明会の参集範囲について答申をいただいたところであります。
 まず、交雑防止措置につきましては、道内で栽培が考えられます、稲、大豆、てん菜、トウモロコシ、菜種の5作物を対象としております。
 一般作物と隔離すべき距離といたしましては、例えば、稲の場合は300メートル以上、大豆の場合には20メートル以上などとされたところであります。
 次に、届け出によって試験栽培を行うことができる民間の試験研究機関の要件につきましては、大学で専門課程を修めた2名以上の研究員を配置することなどとなっております。
 また、説明会の参集範囲につきましては、交雑が生じた場合に多大な影響を受ける範囲を交雑防止措置における隔離距離の範囲といたしまして、例えば、稲の場合、300メートルの範囲内で一般作物を栽培する者に対して説明会の開催を通知することとされております。
 農政部といたしましては、条例に基づく委員会からの答申であり、専門部会において科学的検討が加えられたものでありますので、最大限尊重すべきものと受けとめ、これら答申内容を踏まえて、条例施行規則や告示を定めたところでございます。
 以上でございます。
◆(木村峰行委員) ただいま、防止措置基準の中でも隔離距離について答弁がございました。
 特に、隔離距離に対する関心が非常に高いわけでありますけれども、この答申では、国及び道内でのデータ距離に安全率2を乗じて設定していると聞いております。この設定における科学的な根拠が何よりも必要なわけでありますけれども、このことについて、また、この隔離距離で確実に交雑が起こらないと言い切れるものなのか、部の見解をお示しいただきたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 食の安全推進室長東修二君。
◎(東食の安全推進室長) 隔離距離の設定などについてでございますけれども、一般作物との隔離距離につきましては、農林水産省所管の試験研究機関が守るべきガイドラインでございます組換え作物栽培実験指針、また、道内で得られました実際のフィールドでの交雑調査データなどの、現時点で入手可能な科学的に評価できる資料をもとに検討されたところでございます。
 これらのデータにつきましては、交雑が起こった最大距離でございますとか、小規模な試験栽培を前提とした数値でありますので、道内における実際の栽培を想定した場合には、北海道の特殊な事情でございます冷害時の花粉形成不良によります交雑率の上昇、あるいは大規模栽培での花粉飛散量の増加などを考慮する必要がございますので、専門部会におきまして、現時点における科学的判断に基づきまして、調査データの数値に2倍の安全率を乗じまして、交雑が起こらないと考えられる隔離距離として設定したものと承知してございます。
◆(木村峰行委員) 次に、答申には、公的機関による交雑にかかわる試験研究の推進や第三者機関による交雑の有無の確認調査など、モニタリングの実施が提言事項として記載されていると伺っておりますが、農政部としてはこの提言をどのように受けとめておりますか。
 私は、GM作物に対する生産者や消費者の不安を解消するためには、こうした取り組みこそが極めて重要であるというふうに考えるものでありますけれども、部としての対応はどのようにされるのか、お考えを示してください。
◎(東食の安全推進室長) 提言事項についてでございますけれども、遺伝子組みかえ作物の栽培に対します生産者や消費者の不安を解消するためには、道内において交雑に関する知見の蓄積を図りまして、これらに基づいて隔離距離などの交雑防止措置基準の信頼性をさらに高めていくことが極めて重要であると考えてございます。
 このため、道といたしましては、安全・安心委員会からの提言を受けまして、今後、道立農業試験場などにおける交雑に係る試験研究の実施について検討してまいりたいと考えております。
 また、遺伝子組みかえ作物の栽培者に義務づけられる交雑の有無の確認、いわゆるモニタリングにつきましても、その信頼性を確保する観点から、答申の趣旨を踏まえまして、確認調査のあり方などについて検討してまいる考えでございます。
◆(木村峰行委員) 次に、独立行政法人であります北海道農業研究センターでは、2007年に、センターの隔離圃場でGM技術を用いた耐冷性稲の屋外栽培試験を再開するとの報道があります。この計画再開との方針に対して道はどのような見解をお持ちでしょうか。
 また、この場合、国が設定した隔離距離で行われる栽培なのか、国の2倍とする道の基準で行うのか、その見解を示していただきたいと思います。
◎(橋本食品政策課長) GM稲の試験栽培計画についてでございますが、遺伝子組みかえ技術につきましては、将来的に大きな可能性を持った技術であり、地域農業の発展の核となる基礎的・先導的な研究を担う北海道農業研究センターでの遺伝子組みかえに関する試験研究は意義があるものと考えております。
 試験研究に当たりましては、今回設定いたしました道の基準に基づきまして、一般作物との交雑・混入を防止する措置を確実に実施していただき、多くの道民の理解を得ながら遺伝子組みかえ作物の栽培試験を進めていただくことが必要と考えております。
 以上でございます。
◆(木村峰行委員) 道の設定基準があるわけでありますから、ぜひ履行できるよう対策をしていただきたいと思います。
 次に、苫小牧に荷揚げされた米国産トウモロコシの中に、未承認の遺伝子組みかえトウモロコシ、Bt10が混入していたという報道が6月にあったわけでありますが、これに加えて、府県の港の周辺では、輸入されたGM菜種や大豆などが自然交雑して自生しているケースも見られ、国内の作物に既にGM交雑が発生している実態にあるわけであります。
 他府県では相当話題になっておりますけれども、道としては、こうした事態をどのように認識し、先ほども申し上げましたように、道内の港でも荷揚げがされているわけでありますから、これらについてどう対応しようとしているのか、所見をお伺いしたいと思います。
◎(橋本食品政策課長) 遺伝子組みかえ作物の自生についてでございますが、道内におきましては、遺伝子組みかえ菜種などの自生は確認されておりませんが、このような、栽培を目的としない遺伝子組みかえ作物の生育が確認された場合には、一般作物との交雑や混入の可能性が生じるものと考えております。
 このため、道といたしましては、国に対しまして、輸入港周辺における遺伝子組みかえ作物の自生実態調査の実施などにつきまして引き続き要望いたしますとともに、道内での自生が確認された場合には、国と連携をとりながら、一般作物との交雑・混入防止対策など、必要な対応について検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(木村峰行委員) ぜひ、自生にかかわる問題については、国と連携を図って明らかにしていただきたいというふうに思います。
 最後の質問になります。
 本道農業は、積雪寒冷の厳しい自然環境、火山灰土壌などの劣悪な条件を先人の大きな努力によって克服し、先ほども議論がありましたけれども、国内最大の食料地域となって発展してきているわけであります。
 WTOやFTAなど、農業の国際化が進展する中で、今後とも、北海道農業がその与えられた使命を果たしつつ、着実に発展を遂げるためには、北海道にしかできない、自然の力を源としたクリーン農業のさらなる発展により、消費者が求めております、安全で安心、かつ、おいしい農産物を基本とすべきであり、決してGM作物などに頼るべきではないというふうに確信するわけであります。
 GM技術に固執して、若干のコストダウンや効率化が果たされても、その代償として、消費者の信頼を失い、ひいては北海道農業に大きな不安を与えるわけであります。
 将来につながる北海道農業を確立するには、GM技術に頼ることなく、先ほどの議論にもありましたけれども、クリーン農業技術を基本に、消費者の皆さんの信頼をさらに高めることが必要だというふうに思いますけれども、前段に議論しましたGM作物等を含めて、部の決意といいますか、見解を最後にお聞きして、質問を終わりたいと思います。
○(中司哲雄副委員長) 農政部参事監高橋英明君。
◎(高橋農政部参事監) 北海道農業の確立についてでございます。
 本道の農業が今後とも持続的に発展していくためには、安全、安心で品質にすぐれた農産物の安定供給を通じて、消費者と強い信頼関係で結ばれることが何よりも重要であると考えております。
 このため、道といたしましては、北海道食の安全・安心条例を制定し、消費者の視点に立って、食の安全、安心に関する施策を総合的・計画的に推進しているところでございます。
 本道は、我が国最大の食料供給地域として大きな責任を担っていると考えており、北海道農業のスタンダードとなるべきクリーン農業や、消費者からの期待が高まっている有機農業の一層の拡大を初め、生産環境の保全や優良な道産食品を独自に認証する制度の推進などにより、安全、安心を基本とした本道農業の振興に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(中司哲雄副委員長) 木村委員の質疑は終了いたしました。
 作井繁樹君。
◆(作井繁樹委員) 通告に従いまして、それぞれ質問させていただきたいと思いますけれども、まず初めに、中山間地域等直接支払いについて伺わせていただきますが、皆さんも御承知のとおり、生産者への直接支払いは、日本農業の大転換への先陣を切った記念すべき制度でもありまして、本来は、農業に携わるだれもが胸を張るべき制度と考えておりました。
 しかしながら、ことしになって、そうだったはずなのにという声をしばしば耳にするわけでございまして、そうした中で数点伺わせていただきますが、制度開始年の平成12年度に実施市町村が71だったものが、16年度が106市町村とふえてきたにもかかわらず、17年度の実施市町村数は102と減っていることの理由と道としての認識をまずお聞かせ願います。
○(中司哲雄副委員長) 農村設計課長坂井秀利君。
◎(坂井農村設計課長) 実施市町村数についてでありますけれども、平成12年度に制度が創設され、この間、事業の趣旨などについて十分周知が図られ、16年度には、117対象市町村のうち、106市町村が取り組んだところでございます。
 平成17年度においては、合併により2町村が減になったことから、対象市町村が115となり、そのうち、3町村が一定の成果が出たことから前期対策で終了し、新たに1町が加わりまして、102市町村が取り組んでいるところでございます。
◆(作井繁樹委員) 前期5カ年に引き続き、今年度から始まった今期対策について、市町村への事前の周知方法や申請手続の説明はどのようにされていたのか、お示し願います。
◎(坂井農村設計課長) 今期対策の周知などについてでございますけれども、本制度に係る市町村への周知や申請手続の説明につきましては、昨年末から新たな制度の概要をお知らせするとともに、本年2月と4月に市町村に対し説明会を開催し、周知を図ってまいりました。
◆(作井繁樹委員) 道では、今までの前期対策においては、追加希望をその都度認めてきましたけれども、今年度からの対策では、対象地域、対象農用地が変わっていないにもかかわらず、財政的な理由により、総額を固定し、初めて対象面積を制限することとしたと承知しておりますけれども、こうした変更に関する市町村への事前の情報伝達はどうなっているか、また、本庁と支庁との認識に差があったのではと考えますが、見解を伺います。
○(中司哲雄副委員長) 農村振興局長伊藤仁君。
◎(伊藤農村振興局長) 情報交換についてでありますが、本制度は、平成17年度から新たな対策としてスタートしたところでありまして、実施に当たりましては、新しい仕組みが決まった段階で、支庁を通じまして市町村へ周知し、地域要望の把握に努めたところであります。
 一部市町村から、情報提供が不十分ではないかとの声があることも承知しておるところでございます。
 こうしたことも踏まえまして、今後さらに、速やかな情報の提供を行うなど、市町村と連携を強めながら、制度が目指す趣旨が達成されますよう取り組んでまいります。
 以上でございます。
◆(作井繁樹委員) 先ほどの町村数が減った理由の中で、3町村が一定の成果が出たので終了したという答弁だったのですけれども、聞くところによれば、事前の自治体内での調整が大変難しくて、嫌になってしまったという声も聞きますし、また、せっかくそういうものを乗り越えて、書類をきちんと出したにもかかわらず、カットされた、そういった話も実際あるわけでございまして、道の責務であります、国の制度を円滑に活用するという──市町村に対しても民間に対しても道もそうですけれども、円滑に活用するという点からいけば、若干、気配り、目配りが足りなかったのじゃないかなと、そんなことを指摘させていただきたいと思います。
 続いて、パワーアップ事業について質問させていただきますけれども、このパワーアップ事業自体も、大変画期的な事業ということで、全国からも大変高い評価を受けておることは皆さんも御存じのとおりではありますけれども、そうした中で、来年度以降も継続を求め、3期目の新たな事業を望む声が多いわけではありますが、道財政のことを考えると、農政部の皆さんもなかなか口が重くなってしまうというのは重々承知の上で、以下、質問をさせていただきます。
 まず、おさらいの意味で、この事業がこれまで果たしてきた役割、実績、成果をどのように受けとめているのか、認識を伺います。
◎(坂井農村設計課長) これまでの成果などについてでございますけれども、道は、平成8年度からこれまでの10年間にわたってパワーアップ事業を実施し、生産基盤などの整備が促進されたところでございます。
 その結果、圃場の大区画化による作業効率の向上や、冷害年の平成5年に匹敵する平成15年の気象条件下でも農業被害の軽減が図られるなど、農作業の生産コストの低減や安定生産に寄与し、また、高収益作物の導入やクリーン農業の推進などに大きな役割を果たしているものと考えております。
◆(作井繁樹委員) 仮の話ですけれども、この事業を継続した場合、食料基地・北海道として、この事業が、今後、北海道農業にどのような活力を生み、また、農業の発展・振興にどうつながると考えているのか、見解を伺います。
◎(坂井農村設計課長) 今後の北海道農業への影響についてでありますけれども、ただいまお答えしましたとおり、パワーアップ事業を実施したことによりまして多くの成果が図られたものと考えております。
 いずれにいたしましても、生産基盤の整備が進むことによりまして、生産コストの低減や安定生産が図られるとともに、担い手への農地利用集積が進むことなどにより、本道農業・農村の持続的発展が図られるものと考えております。
◆(作井繁樹委員) 実際にパワーアップ事業を継続している市町村数はどれぐらいあるのか、また、その具体的な要望内容をお示しいただきたいと思います。
◎(坂井農村設計課長) 要望状況についてでございますけれども、生産基盤整備の進め方について市町村から聞き取ったところ、今後とも計画的に整備を推進していくという意向とあわせまして、平成18年度以降に整備予定のある124市町村のうち、89市町村から、事業推進に当たって農家負担の軽減に対する要望があったところでございます。
◆(作井繁樹委員) それらの要望に対する道としての認識をお聞かせください。
○(中司哲雄副委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 市町村の要望に対する認識についてでございますが、市町村は、厳しい財政状況下にあっても、基幹産業である農業の振興は地域の発展に欠かせないものという考えにあるというふうに認識しております。
 道といたしましては、地域農業の体質強化に向けて、今後とも生産基盤の整備を促進していくことが必要と考えております。
◆(作井繁樹委員) それでは、具体的に過去の実績をちょっとお聞きしたいのですけれども、草地整備とふん尿利活用施設を除く4工種それぞれの10年間の対策額と実施市町村数をお示し願います。
◎(坂井農村設計課長) 対策額と実施市町村数についてでございますけれども、平成17年度の実施見込みを含めまして、工種別に申し上げますと、まず、暗渠排水では、対策額125億円、159市町村、土層改良では、59億円、115市町村、区画整理におきましては、115億円、121市町村、そして、用水施設では、147億円、110市町村において実施してきたところでございます。
◆(作井繁樹委員) この事業の継続に当たっては、当然、市町村負担も伴いますので、希望する実施工種や負担率等について市町村の意向を事前に把握する必要があると考えますけれども、そうした情報交換、意見集約は十分に行われているのか、お示し願います。
◎(坂井農村設計課長) 市町村との情報交換についてでありますが、これまで、道は市町村と連携してパワーアップ事業を実施してまいりましたが、本事業についての評価や今後の生産基盤整備の進め方についての市町村の意見を聞くなど、その意向把握に努めてきたところでございます。
 今後とも、生産基盤整備の効果的な方策の検討に当たりましては市町村と十分連携してまいりたいというふうに考えております。
◆(作井繁樹委員) 財政が厳しいわけですから、今までと同じ状況で事業を続けるというのは大変困難なことだとは思うのですが、先ほどの工種ですとか対策額ですとか実施市町村を見ると、市町村との情報交換がしっかりできていれば、ある程度のシミュレーションは何となくできるのでないかなと思うのです。
 そうした農家の希望、市町村の希望、そして事業が終了後の生産性の向上などを踏まえれば、例えばですけれども、うちの町は暗渠排水だけは絶対5%で続けてほしい、ほかは多少変わってもいいよとか、うちの町にとっては区画整理だけは絶対5%で残してほしいのだと、そういったものも見えてくると思うのです。
 そうした中で、具体的に、エリアごとに──エリアといいますか、作付品目ごとにといいますか、田んぼと畑で分けてもいいと思うのですけれども、そういった工種に優先順位をつけて、それに伴い、農家ですとか市町村の負担率を変えるなど、具体的にシミュレーションをすることが必要だと思いますし、そうしたパターンとか実施方針案のようなものをつくって広くオープンにして議論することが必要と考えますけれども、見解を伺います。
◎(佐藤農政部長) 実施方針案についてでございますが、計画的に農業・農村整備を推進していくための効果的な方策を検討することとしておりますので、検討に当たりましては、これまでの成果や評価を踏まえ、地域ごとの整備手法や必要性など、総合的に勘案してまいりたいと考えております。
◆(作井繁樹委員) 正直に言って、私は、当選させていただいて以来、農村出身者としてパワーアップ事業についていつの議会で議論させていただくのがいいのかなと思いまして、今回が最高のタイミングだろうということで質問させていただきました。
 実際、もうちょっと具体的な議論をさせていただけるものと思っていたのですが、正直に言って、今の部長の答弁だと、なかなか口は重いのかなと、そんな感はありますけれども、このことを申し上げてもお答えは出ないと思いますので、ちょっとパワーアップ事業から離れて、農業基盤整備そのものについてお考えを聞かせていただきたいのです。
 基盤整備というふうに整備という表現がついていますので、整備したら、何かそれで終わりのような感を持たれる方もいるかもしれないですけれども、基本的に、農業基盤整備というのは、農業にとっては維持管理の一つのようなもので、農業がエンドレスで続く限り、基盤整備というのも必ずエンドレスで続くものと思います。
 それで、先ほど議論もありましたけれども、自給率と農地面積の関係ですけれども、今、放棄地、不作付地だとか、そういったもろもろを全部フル活用して生産したところで、日本の自給率というのは60%ぐらいしかないだろうと言われております。そうやって考えれば、もっともっと農地も必要であろうと思いますし、また、農地が必要である限り、基盤整備は必ずつきものであります。
 これも先ほど議論がありましたけれども、劣悪な火山灰土壌などを抱える本道農業を今後とも我が国最大の食料生産地域として発展させるためには、農業基盤整備は永久の課題と考えますけれども、農業農村整備事業の将来展望に対する考え方を最後にお聞かせください。
◎(佐藤農政部長) 基盤整備の将来展望についてでございますが、本道農業は、厳しい自然条件を克服し、我が国最大の食料供給地域として発展してきたところであり、農業農村整備事業は大きな役割を果たしてきたものと認識しているところであります。
 今日、国際化の進展や農政改革の大きな転換期を迎えておりますが、こうした変化に対応し、将来にわたって持続可能な本道農業・農村を築いていくためには、農業基盤整備は欠くことのできないものであり、今後とも計画的・継続的に取り組んでいくことが重要であるというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(作井繁樹委員) 今、計画的・継続的に取り組んでいくことが重要という御答弁をいただいたわけでありますけれども、次回の定例会でも、党派を問わず、どなたかがパワーアップ事業の件については質問されると思うのですけれども、そのとき、答弁で、計画的・継続的に取り組んでいくことが重要という御答弁があることを御期待申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○(中司哲雄副委員長) 作井繁樹君の質疑は終了いたしました。
 伊達忠應君。
◆(伊達忠應委員) それでは、通告に従い、道営競馬事業について伺ってまいります。
 ホッカイドウ競馬は、平成13年度から5カ年での赤字脱却を目指し、これまでさまざまな運営改善を図ってまいりましたが、本年度はその最後の年となり、本当に最後の最後まで来たなという感がぬぐえません。
 中央競馬を初めとして、全国の地方競馬の販売額が対前年比でマイナスになる中、ホッカイドウ競馬は、唯一、2年連続して前年の売り上げを上回る実績をおさめています。
 そこで伺いますが、本年度、87日間の開催予定のうち、既に80%の日程を消化しましたが、これまでの売り上げ実績と計画比及び対前年度比についてまず伺います。
○(中司哲雄副委員長) 競馬事務所長北村健君。
◎(北村競馬事務所長) 本年度の発売状況についてでございますが、ことしのホッカイドウ競馬は、4月20日に札幌競馬場で開幕をいたしまして、現在、旭川競馬場におきましてナイトレースを実施しております。9月29日──昨日現在で、87日間の開催のうちの70日間の開催を終えてございます。
 この時点で、これまでの発売額は、累計で申し上げますと約93億4000万円となってございまして、計画対比でまいりますと87%、また、前年度との比較でまいりますと97%という数字になってございます。
 これを開催別に見てまいりますと、4月20日から6月30日までの札幌開催におきます発売額につきましては、約41億7000万円ということでございまして、計画に比べて86%で、また、昨年度とことしでは開催日数が違ってございますので、昨年度との比較ということでは1日当たりの発売額で比較いたしますと、昨年度と比べて84%ということで、札幌開催につきましては大変厳しい結果となっているところでございます。
 一方、7月6日から旭川に場所を移しましてナイトレースを開催してございますが、旭川開催での発売額につきましては、昨日の9月29日までの状況で、売り上げが約51億7000万円となってございまして、これは計画比で87%ということになってございますが、1日当たりの売り上げで昨年度と比較いたしますと、昨年度と比べますと103%ということで、ことしの旭川開催は昨年度よりは売れているということでございまして、札幌開催に比べますと、かなり回復の兆しが出てきたというふうに私どもとしては判断しているところでございます。
◆(伊達忠應委員) 続いて、今お答えいただきました発売結果を踏まえまして、発売不振の要因について伺います。
 これまでの開催状況をお聞きしますと、予想以上に売り上げ不振が続いているように思います。関係者の皆さんはそれなりに努力をされてきたものと思いますが、その原因は一体どのようなものがあるのか、伺います。
◎(北村競馬事務所長) 発売額の低迷の要因でございます。
 本道の景気低迷が長引いてございまして、馬券の発売環境というものについても非常に厳しい状況にございます。
 こういった中で、特にことしにつきましては、冬が例年になく寒く、また、春先に大雪が降ったということもございまして、私どもの門別の競馬場で馬の調教をしておりますが、競走馬の調教が大変おくれたということがございまして、開幕当初から、特に札幌での開催につきまして出走馬が十分に確保できなかった結果、予定をしておりましたレース数が組めない、あるいは1レース当たりの出走頭数も大変少なくなったというようなことがございまして、これらが発売不振につながっていった大きな要因であるというふうに現在のところ分析をしてございます。
◆(伊達忠應委員) 私は、競馬というものを余りやったことがございませんので、余り大きなことは言えませんが、それだけが本当に発売不振の要因になっているのかどうなのか、一抹の不安と疑問を抱くのでございます。
 続きまして、発売拡大策について伺ってまいります。
 これまでの発売額を見ると、平成14年度の98億円を最低として、15年度には12億円増の110億円、16年度にはさらに3億円を上積みし、113億円を計上いたしました。
 この流れの中で、本年度の売り上げ目標は、前年度実績を18億円も上回る131億円の目標値となっています。この目標を達成するためには、相当な売り上げ増に向けた秘策があるものと思っていますが、昨年度に比べて売り上げを伸ばすためにどのような対策をとってきたのか、伺います。
◎(北村競馬事務所長) 17年度の発売計画についてでございます。
 本年度の計画につきましては、売り上げが期待できます札幌及び旭川ナイターの開催を主体にいたしまして、前年度よりも3日間ふやしまして87日間といたしたところでございます。
 また、レースの内容につきましても、有名な種馬の翌年度の種つけの権利を副賞として贈りますスタリオンレースという北海道独特のレースがございますが、こういったレース数をふやすとか、調教師の管理のもとで牧場から直接競馬に出走できるといったような、これも北海道が独自でやっております認定厩舎制度というものを定着させるということで、力のある馬が参画してくることによる魅力ある番組づくりを進めること、あるいは、昨年の暮れに札幌の駅前にミニ場外発売所をつくりましたが、ことしにつきましても、さらに千歳等に新設をするというようなこと、さらに、他の地方競馬で私どもの馬券を売っていただくといった取り組みもふやすというようなことを通じまして売り上げ増を見込んだところでございます。
 ただ、そのほかにもいろんな要素はあろうと思いますが、残念ながら、先ほどお話し申し上げましたように、発売状況が大変厳しい状況になりましたことから、私どもといたしましては、レース数を何とか確保するということはもちろんでございますが、レースの内容につきましても、距離をバラエティーあるものにするといったような多様化を図りました。
 そのほか、初心者向けの競馬教室の開催をいたしましたり、旭川のナイトレースに移りましてからは札幌競馬場で場外馬券を売っておりますが、ここで、馬主席を利用いたしまして、グループでおいでをいただいて馬券を買っていただく、レースを楽しんでいただくといったような取り組みもやりながら、新たなファンの獲得に向けた取り組みも進めてきているところでございます。
 また、他の地方主催者の方への働きかけを強めまして、特に南関東──大井、川崎、船橋、浦和の4場がございますが、こういった南関東を中心に、売っていただくレース数というのを大幅に拡大いたしました。
 また、あすから10月になりますが、10月1日からは、インターネット銀行を活用した発売もスタートさせます。
 さらに、10月11日には、函館市に新たにミニ場外発売所を開設する予定にしてございます。
 こういったことで、発売額の拡大に最大限の努力をしてきているところでございます。
 以上でございます。
◆(伊達忠應委員) ただいま、さまざまなアイデアといいますか、これからの発売拡大に向けての本当にびっくりするようなアイデアが出されたわけでございますが、額が額ですので、ちょっとやそっとの発想の転換では目標額は達成できないと私は思っております。
 そこで、次の質問に移りますが、競馬法がこのたび改正されたのです。
 昨年6月、競馬法が改正になり、本年1月から施行されましたが、新しい馬券の発売や各分野への民間参入の道が開かれたり、地方競馬の運営改善に対する支援策が打ち出されたと聞いておりますが、わかりやすく、これまでと何が違い、新たに何ができるようになったのか、そしてホッカイドウ競馬としてどう取り組むのか、お伺いいたします。
◎(北村競馬事務所長) 競馬法の改正に関連してでございますが、近年の競馬事業の厳しい経営状況を踏まえまして、競馬主催者が自主的に事業収支の改善を行うことができます範囲を拡大いたしますために、競馬の実施に係りますさまざまな規制緩和を行ったところでございます。
 その内容といたしましては、馬券発売の民間委託、それから、中央、地方それぞれの競馬の間での馬券の相互発売が可能になりました。
 また、新たな勝馬投票方式──具体的に申し上げれば、重勝式ということで、3レースとか5レースという複数レースの1着をすべて当てるというような新しいかけ式も導入が可能になるということがございます。
 また、他の地方競馬の主催者と連携をして行います施設整備に対しましても新たに助成措置が講じられたところでございます。
 私どものホッカイドウ競馬では、既に、Aiba札幌駅前、それから岩見沢場外発売所、旭川場外発売所の3カ所につきましては、発売と払い戻しの業務につきまして民間に委託をしております。こういったことも踏まえながら、今後とも、こうした動きを一層進めてまいりたいというふうに考えております。
 また、近年の馬券の売り上げというのは、場外発売のウエートが大変大きくなってきてございまして、そういった中で、馬券に関しますさまざまな情報をいかに迅速で的確に提供するか、あるいは、流しますレース映像をいかにファンに喜んでいただける質の高いものにしていくかといったようなことが売り上げ増には重要になってまいります。
 そういった観点から、他の主催者との連携のもとに、国の支援制度を活用いたしまして、競馬に関します各種情報ですとか質の高いレース映像、こういったものを提供するネットワークシステムの高度化について現在検討を進めているところでございます。
 以上でございます。
◆(伊達忠應委員) 続きまして、民間参入による組織再編成について伺います。
 新しい競馬法では、公益法人による競馬の運営が認められたことから、限定的ではありますが、民間の参入が可能となりました。経営改善のためには、限りなく民間に近い発想を持つことが必要だと私は考えます。
 そこで、コスト意識を導入するために、民間参入を含めた組織の改編も一つの考え方だと思いますが、見解を伺います。
◎(北村競馬事務所長) 競馬運営についてでございますが、改正競馬法におきましては、競馬の実施に関します事務のうち、競馬の番組の決定ですとか発走の合図、到着順位の判定といったような競走の実施に関する事務につきましては、競馬事務を公正に行うことのできる公益法人に委託ができることになってございます。
 また、勝馬投票券、いわゆる馬券でございますが、この発売・払い戻し事務及び競馬場内あるいは場外の設備内の取り締まりのための事務、こういったようなものについても民間に委託できることとされたところでございます。
 私どものホッカイドウ競馬につきましては、先ほどもお答えをいたしましたが、馬券の発売・払い戻し業務等の民間への委託などについて既に取り組んでいるところでありますが、このたびの法改正も踏まえまして、今後とも、運営の効率化あるいは経費の節減に結びつくような運営体制について積極的に検討してまいりたい、このように考えております。
◆(伊達忠應委員) 続きまして、運営委員会からの建議について質問させていただきます。
 昨日、北海道地方競馬運営委員会が「北海道競馬のあり方について」として知事に建議を提出されたと聞いています。
 平成13年度から5カ年で努力した結果を見て存廃を判断するとした前知事の方針の最終年度に当たることし、目標とした収支の均衡はできなかったわけであり、今この時点での運営委員会の建議は、ホッカイドウ競馬の存廃を左右する本当に大変重要なものと私は認識しております。
 そこでお伺いいたしますが、この建議の内容はどのようなものなのか、また、存廃の問題にかかわって道としてどのように受けとめているのか、お聞かせください。
○(中司哲雄副委員長) 農政部長佐藤隆君。
◎(佐藤農政部長) 建議についてでございますが、昨日、北海道地方競馬運営委員会から知事に対して、「北海道競馬のあり方について」という建議がなされたところでございます。
 この建議は四つの項目で構成されており、まず、これまでの5カ年の運営改善の取り組みに対し、赤字額が半減するなど、一定の成果が認められると評価し、また、今後の運営改善の可能性について、競馬法の改正などにより、発売、支出の両面においてそれぞれ可能性があるとされております。
 さらに、ホッカイドウ競馬の位置づけについて、軽種馬生産界の根幹を支え、国内の競馬事業の発展に寄与するとともに、地域の経済活動や雇用にも大きな役割を果たしているとし、こうした点を踏まえ、ホッカイドウ競馬のあり方として、継続することは意義のあることであるが、道財政がかつてなく厳しい中で運営していくためには、より高いハードルを設け、常にチェックしていく必要があるとし、また、軽種馬産地の協力やJRAなどの支援の必要性を指摘しているところでございます。
 私としましては、この建議を真摯に受けとめ、今後のホッカイドウ競馬のあり方について、その持っている役割や今後の見通しをさらに総合的に検討してまいりたいと考えております。
◆(伊達忠應委員) 建議の内容の中には本当にいろいろなことが書いてあって、何か、これからホッカイドウ競馬を盛り上げていくぞという意気込みが感じられる、そのような内容も私は目にしております。
 その建議を受けて、道民の理解を得るために思い切った対策を講じていかなければいけないと私は考えますが、建議では主に4点のポイントが指摘されています。
 競馬運営に当たっては、より高いハードルを設けて、財政負担の軽減はもちろんのこと、収支改善の見通しをチェックすることが必要とあります。また、開催内容の工夫や継続的なPRなどについて求めているところです。
 現在の大変厳しい道財政の状況下において、広く道民の理解を得るとすれば、これまでの5年間の取り組みよりもさらに上回る思い切った改善策を断行しなければならないと考えます。収支改善策をどのように考えているのか、お伺いいたします。
◎(北村競馬事務所長) 今後の運営改善についてでございますが、ホッカイドウ競馬では、平成13年度以降、他の地方主催者に先駆けまして、ミニ場外発売所の設置ですとか、新型のかけ式でございます3連単の導入、さらには、先ほどもちょっと御説明申し上げましたが、認定厩舎制度の創設といったようなものに取り組みまして、運営改善に一定の成果を得てきているところでございます。
 道財政が一段と厳しさを増す中にございまして、ホッカイドウ競馬を運営してまいりますためには、さらなる運営改善の見通しをお示しし、広く道民の皆さん方に理解をいただいていくということが何よりも重要であろうというふうに考えているところでございます。
 このため、これまで取り組んでまいりました改善策を検証いたしまして、今後に向けてその課題を整理し、それらを踏まえつつ、さらなる発売拡大や経費節減につながる取り組み、さらには、競馬事業そのものに対する道民の皆さん方の理解をいただくための取り組みといったようなことにつきましても、私どもだけでなくて、産地の関係者あるいは外部の競馬専門家、こういったような方々の御意見もちょうだいしながら幅広く検討してまいりたいというふうに考えております。
◆(伊達忠應委員) ただいま所長さんから力強いお言葉をいただきましたが、馬産地振興ということで、日高・胆振管内を初めとする北海道の歴史ある軽種馬農家を何とかして継続させて救っていかなければいけない、そのためにはどうするかについて、私もこのような立場になってまだ2年足らずですけれども、いろいろ考えてまいりました。
 本当に競馬だけで支えられるのか、新しい馬を使ったビジネスを何かしなければ軽種馬農家を支えていけないのじゃないだろうかとか、いろいろ考えましたが、歴史ある北海道の1次産業の一つであります軽種馬生産、馬産地をどうやったらもっと振興できるのか、これからも努力していただきたいと思いますし、私もそのために頑張りますので、いろいろ御指導いただきたいと思います。
 続きまして、国や生産地などへの働きかけについて伺います。
 ホッカイドウ競馬には、毎年、北海道で生産される馬の1割に当たる800頭余りの若ごまが入厩しています。
 近年は、コスモバルクに代表される優駿も続々とデビューし、輝かしい活躍をしております。生産者にとって、ホッカイドウ競馬は単なる地方競馬の一つでなく、生産と密接な関係を持ち、日本の競馬の下支えとなる大きな役割を担っています。
 建議には、生産地に対しても競馬実施に当たって一般的な協力体制を構築するよう求めるとあります。生産者にとってもなくてはならない大変貴重な存在であることから、競馬運営と経営に生産者みずからも参画していただき、一定割合の負担も求めるべきではないかと考えます。
 また、ホッカイドウ競馬の位置づけからも、日本の競馬全体に対する貢献を考え、国やJRAへ支援措置を働きかけるべきと考えますが、具体的にはどのようなことが考えられるか、また、生産地との協議も含めて具体的にどのような対応をするのか、お伺いいたします。
◎(佐藤農政部長) 産地などとの連携についてでございますが、ホッカイドウ競馬は、これまでも、産地やJRAなどからさまざまな支援を受ける中で運営改善に取り組んできたところでございます。
 今後におけるホッカイドウ競馬の運営改善はもとより、軽種馬産地の地域振興を支える役割を広く道民に理解していただくためにも、軽種馬産地との連携を強めることが必要であると考えており、日高管内の行政機関や生産者団体などで構成しております日高軽種馬振興対策推進協議会の場を通じまして協議してまいりたいと考えております。
 また、国やJRAに対しては、ホッカイドウ競馬が、馬産地に立脚し、我が国競馬界の維持発展に貢献している点について御理解をいただき、さらなる支援をいただけるよう求めてまいりたい、そのように考えております。
◆(伊達忠應委員) 最後の質問になりますが、我々議会としては、道財政がかつてない厳しい状況にある中、競馬問題を例外的に扱うというわけにはいかないと考えております。
 運営委員会の建議を含めて、来年度以降に向けてしっかりとした展望が見出せないのであれば、廃止もやむを得ないという立場もあります。改めて部長の決意を伺います。
◎(佐藤農政部長) ホッカイドウ競馬についてでございますが、道財政が危機的な状況にある中で、毎年10億円以上の赤字を出して運営していることは大変なことであり、ホッカイドウ競馬はかつてない厳しい局面を迎えていると考えております。
 今後、運営委員会の建議や道議会での御議論を踏まえながら、ホッカイドウ競馬の役割や今後の見通しなどを総合的に勘案し、ホッカイドウ競馬のあり方を検討してまいりますが、その検討に当たりましては、まさにもう後がないという強い決意のもとで、関係職員が一丸となり、私が先頭に立って全力を尽くしてまいる所存でございます。
◆(伊達忠應委員) 今、部長からも、私が先頭に立って全力を尽くしてまいるという大変力強いお言葉をいただきました。私はその言葉を忘れることはないと思います。
 最後に、数点、指摘させていただきます。
 1点目は、建議の内容や妥当性を十分分析するとともに、道営競馬の経営実態を道民の前に明らかにすることが必要である、これをまず指摘させていただきます。
 2点目は、生産地の皆様にもホッカイドウ競馬が置かれている状況を厳しく認識していただき、道として求めるべきものは求めていくという姿勢を打ち出すことであります。
 3点目は、知事の存廃の判断に当たっては、その考え方を明確にするとともに、早期に判断することです。
 以上の3点について指摘します。
 今までいろいろ伺ってまいりましたが、第3回定例議会は行財政改革議会であると言っても過言ではありません。その中でも、農政部の競馬問題は、農政部予算の中で特に大きな赤字を生む案件であります。ほかの重要な補助政策とも十分に対比しながら判断されますことを申し上げ、私の質問を終わります。
○(中司哲雄副委員長) 伊達委員の質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本日の議事はこの程度にとどめたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(中司哲雄副委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
 10月3日月曜日の分科会は午後1時から開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後4時20分散会