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北海道 北海道

平成17年第3回定例会−09月28日-08号




平成17年第3回定例会

平成
 第3回北海道議会定例会会議録
17年                   第8号
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平成17年9月28日(水曜日)
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 議事日程 第8号
  9月28日午前10時開議
日程第1、議案第1号ないし第67号及び報告第1号ないし第5号
     (質疑並びに一般質問)
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●本日の会議に付した案件
 1.日程第1
 1.予算特別委員会及び決算特別委員会の設置
 1.議案及び報告の予算特別委員会付託並びに報告の決算特別
  委員会付託
 1.予算特別委員及び決算特別委員の選任
 1.議案の北方領土対策特別委員会付託
 1.議案の常任委員会付託
 1.休会の決定
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 出席議員(105人)
   議長   110番  高橋文明君
   副議長   90番  西本美嗣君
        1番  戸田芳美君
        2番  大河昭彦君
        3番  織田展嘉君
        4番  池田隆一君
        5番  勝部賢志君
        6番  北 準一君
        7番  岩間英彦君
        8番  内海英?君
        9番  大崎誠子君
        10番  小野寺 秀君
        11番  小畑保則君
        12番  小松 茂君
        13番  作井繁樹君
        14番  菅原範明君
        15番  伊達忠應君
        16番  棚田繁雄君
        17番  千葉英守君
        18番  中司哲雄君
        19番  中村裕之君
        20番  藤沢澄雄君
        21番  小谷毎彦君
        22番  須田靖子君
        23番  田村龍治君
        24番  福原賢孝君
        25番  保村啓二君
        26番  角谷隆司君
        27番  金岩武吉君
        28番  横山信一君
        29番  真下紀子君
        31番  花岡ユリ子君
        32番  稲津 久君
        34番  池本柳次君
        35番  蝦名清悦君
        36番  岡田 篤君
        37番  岡田俊之君
        38番  沖田龍児君
        39番  木村峰行君
        40番  日下太朗君
        41番  村田憲俊君
        42番  山本雅紀君
        43番  吉田正人君
        44番  米田忠彦君
        45番  岩本剛人君
        46番  蝦名大也君
        47番  遠藤 連君
        48番  大谷 亨君
        49番  柿木克弘君
        50番  田渕洋一君
        51番  布川義治君
        52番  加藤礼一君
        53番  鎌田公浩君
        54番  喜多龍一君
        55番  工藤敏郎君
        56番  瀬能 晃君
        57番  竹内英順君
        58番  原田 裕君
        59番  船橋利実君
        60番  本間 勲君
        61番  丸岩公充君
        62番  水城義幸君
        63番  見延順章君
        64番  斉藤 博君
        65番  佐々木恵美子君
        66番  佐野法充君
        67番  三井あき子君
        68番  沢岡信広君
        69番  滝口信喜君
        70番  西田昭紘君
        71番  林 大記君
        72番  星野高志君
        73番  井上真澄君
        74番  岡田憲明君
        75番  久保雅司君
        76番  森 成之君
        77番  荒島 仁君
        80番  大橋 晃君
        81番  佐藤英道君
        82番  三津丈夫君
        83番  伊藤政信君
        84番  高橋由紀雄君
        85番  段坂繁美君
        86番  平出陽子君
        87番  井野 厚君
        88番  鰹谷 忠君
        89番  鈴木泰行君
        91番  大内良一君
        92番  石井孝一君
        93番  板谷 實君
        94番  伊藤条一君
        95番  加藤唯勝君
        96番  川尻秀之君
        97番  川村 正君
        98番  清水誠一君
        99番  高橋定敏君
        100番  釣部 勲君
        101番  神戸典臣君
        102番  小池 昌君
        104番  和田敬友君
        105番  勝木省三君
        106番  湯佐利夫君
        107番  岩本 允君
        108番  久田恭弘君
        109番  高木繁光君
 欠席議員(2人)
        78番  日高令子君
        79番  野呂善市君
 欠員(3人)
        30番
        33番
        103番
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 出席説明員
   知事        高橋はるみ君
   副知事       吉澤慶信君
   同         山本邦彦君
   同         麻田信二君
   出納長       河村耕作君
   公営企業管理者   梶本孝博君
   総務部長      原田淳志君
   知事政策部長    嵐田 昇君
   企画振興部長    吉田洋一君
   環境生活部長    前田 晃君
   保健福祉部長    太田 博君
   経済部長      近藤光雄君
   経済部参事監    高井 修君
   農政部長      佐藤 隆君
   農政部参事監    高橋英明君
   水産林務部長    達本文人君
   建設部長      野村昌信君
   企業局長      中島 昇君
   総務部次長     立川 宏君
   財政課長      井筒宏和君
   秘書課長      窪田 毅君
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   教育長       相馬秋夫君
   企画総務部長    藤原貴幸君
   生涯学習部長    真田雄三君
   財務課長      戸沢孝一君
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   選挙管理委員会   河合裕秋君
   事務局長
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   人事委員会委員長  泉川睦雄君
   人事委員会     真鍋俊彦君
   事務局長
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   警察本部長     樋口建史君
   総務部長      永井達也君
   生活安全部長    山崎政幸君
   警備部長      後藤和宏君
   総務部参事官    田片 薫君
   兼総務課長
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   労働委員会     横山健彦君
   事務局長
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   代表監査委員    徳永光孝君
   監査委員事務局長  佐藤俊夫君
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   収用委員会     江端 透君
   事務局長
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 議会事務局職員出席者
   事務局長      馬籠久夫君
   議事課長      倉島 宏君
   政策調査課長    生駒久勝君
   議事課主幹     池野淳司君
   政策調査課主幹   大野俊彦君
   秘書室主幹     名取博史君
   議事課主査     本間 治君
   副議長秘書     石山敏行君
   速記室主査     棚橋千賀子君
   同         戸塚久美子君
   同         山崎恵喜君
   同         村上清晴君
   議事課主任     松井直樹君
   同         塚本浩司君
   速記士       八巻恵子君
   同         高井京太君
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  午前10時2分開議
○(議長高橋文明君) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔倉島議事課長朗読〕
1.本日の会議録署名議員は、
                         木村峰行議員
                         日下太朗議員
                         金岩武吉議員
 であります。
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△1.日程第1、議案第1号ないし第67号及び報告第1号ないし第5号(質疑並びに一般質問)
○(議長高橋文明君) 日程第1、議案第1号ないし第67号及び報告第1号ないし第5号を議題といたします。
△1.議長の報告
○(議長高橋文明君) この際、御報告いたします。
 知事から、9月27日の本会議における花岡ユリ子君の質疑並びに一般質問に関する答弁について、お手元に配付のとおり、発言訂正の申し出があります。
 この申し出のとおり会議録を訂正いたしますので、御了承願います。
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     (上の発言訂正の申出書は巻末その他に掲載する)
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○(議長高橋文明君) 日程第1の質疑並びに一般質問を継続いたします。
 佐々木恵美子君。
◆(65番佐々木恵美子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)おはようございます。
 それでは、通告をしてございます2点につきまして、知事並びに教育長にお伺いしたいと思います。
 まず、消費生活相談についてであります。支庁における相談窓口の廃止という観点でお伺いしたいと思います。
 今定例会の我が党の代表質問におきまして、知事は、支庁相談所の廃止に関しまして、道民の方々からさまざまな御意見があることから、今後適切に判断してまいりたいと答弁をいたしました。「適切に判断する」というこの言葉、これをどのように理解すればよろしいのでしょうか。
 私は、地元に帰れば、地元の音更消費者協会の会長をさせていただいております関係から、(発言する者あり)今回の問題に関しまして各地の消費者協会の意見を聞いてみますと、支庁相談所の廃止にはすべて反対であります。
 「適切に判断する」とは、このような意見を十分に踏まえた上で判断していただけるものと理解してよろしいのか。すなわち、このことは道センターへの一元化と支庁相談員を並行して消費者保護に努めると解すべきと思いますが、いかがか、お伺いいたします。
 次に、専門的人材の育成についてお尋ねをいたします。
 私が地元で相談を受けていて感じることは、最近の傾向として、件数は減少傾向にあります。これは、相談件数の約半数を占めていた、いわゆる不当請求が警察の摘発の効果もあって減少してきていることによるものと考えております。
 しかし、問題は、一件一件の相談内容が以前に比べて複雑になってきているということであります。関係する事業者が複数にまたがっていたり、契約関係以外の、例えば不動産関係や成年後見制度などの福祉関係の法律を調べる必要があったり、個人情報保護の観点からその扱いに慎重にならざるを得なかったりと、多岐にわたる知識と時間を必要とするものがふえる傾向にあるのが現状なのであります。
 しかしながら、道内の市町村に目を転じますと、全道では53市町村にしか専門の相談員がおりません。53といいましても、1週間に1遍のところ、1週間に2回のところ、月に2回のところ、1週間に5回のところと、まちまちであります。(発言する者あり)
 このような背景からも、市町村の相談体制の強化が必要であり、そのためには、市町村で相談に当たる専門的人材の育成が重要と考えております。
 道は、これまでも市町村に対する研修事業を行ってきておりますが、これまでの研修は単に知識の詰め込みにすぎないのではないでしょうか。
 今こそ必要なのは、相談の第一線で、あしたからでもすぐに役立つ実践的研修を通じた専門の人材の育成が必要と考えますが、見解をお尋ねいたします。
 次に、道立消費生活センターと札幌市消費者センターの役割についてお伺いをいたします。
 支庁相談所を含む道立消費生活センターが受理している件数の実態を見てみますと、16年度の苦情件数2万1157件の約41%、8706件が、また、道センターだけで見ますと、1万3344件の約65%、8637件が札幌市民からのものなのであります。
 また、札幌市民からの相談の状況を調べてみますと、道立消費生活センターだけでなく、他の市でも受けております。要するに、札幌市民の方については、江別市とか北広島市とか、そういうところでも相談を受けております。
 一方では、今言いましたように、他の市町村は地元住民以外からの相談に対応しておりますが、札幌市の相談窓口は札幌市民からの相談にしか対応していないのが実態であります。
 道センターは広く道民からのさまざまな相談を受けるのは当然でありますが、他の市町村からの相談と比較して、道センターでの約65%、北海道全体の約41%というこの数字、この札幌市の割合は突出しております。適切な割合とは言えないのではないかと考えますが、この現状に対する知事の認識を伺います。(発言する者あり)
 次に、札幌市に対する働きかけについて伺います。
 今回の見直し案では、市町村には第1次の相談窓口としての役割を担っていただくとしております。
 札幌市消費者センターは、政令指定都市として相談体制を整備して相談に対応しているわけですが、まず札幌市が道との役割分担の考え方を十分認識していただくことが先決であります。そうでなければ、他の市町村に対しても説得力を欠くことになるのではないでしょうか。札幌市に対し、まずは札幌市民からの相談は札幌市が受けるという体制を整備されるよう強く要請すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、消費生活相談体制整備推進計画の見直しについて伺います。(発言する者あり)
 道では、平成15年3月に消費生活相談体制整備推進計画を策定いたしました。
 この計画は、道と市町村が協力して、住民が身近な場所で適切な相談などを受けられる体制づくりを計画的に進めるものとして策定したものでありますが、計画期間は平成19年度までとなっております。
 道はこの計画の途中で今回の見直し案を示したわけでありますが、現在の消費者を取り巻く環境の変化や相談体制の今後の整備状況、また、指定管理者制度の導入や札幌市を含めた市町村との役割分担を進めるならば、これらの進捗状況を踏まえ、現計画の見直しや、平成20年度以降の新たな計画が当然必要になるものと考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、北海道立中等教育学校の開校に向けて、教育長にお尋ねをいたします。
 中学、高校の6年間一貫した教育を行う北海道立で初めての中等教育学校が2007年、平成19年4月の開校を目指して登別市にて準備が進められています。
 中学校に相当する前期課程と高等学校に相当する後期課程を全日制課程普通科とする各学年2学級、計12学級の総定員480名の規模の学校であります。
 また、通学区域は胆振管内を80%、それ以外を20%とし、豊かな人間性、高い知性、健康な心身、郷土愛と国際性を柱に、6年間を基礎、充実、発展の3期に分けた教育課程の編成、イマージョンプログラム等を取り入れた国際理解教育の充実、地域や北海道のよさを学ぶ選択科目の開設、多様な体験活動の推進など、特色ある教育活動を構想しています。
 しかし、6年間一貫した教育を行い、生徒の個性や創造性を伸長させるという目的のもとに設置されるにもかかわらず、基本構想を紹介するリーフレットの生徒募集では、平成19年度から平成21年度までの3カ年間は第1学年及び第4学年の生徒を同時募集すると記されております。
 そこで、以下、教育長に伺います。
 まず、中等教育学校の設置に向けた取り組みについてでありますが、道教委は平成19年4月に登別市に道立中等教育学校を設置するために、教育庁内に担当などを配置して準備を進めているというふうに伺っておりますが、これまでの取り組み状況についてお尋ねをいたします。
 次に、入学者の募集についてであります。
 冒頭でも触れましたが、私が最も疑問に思っていることは、入学者の募集についてであります。中等教育学校の最大の特色は、6年間の一体的な教育を行う中で子供たちをはぐくむことではないでしょうか。そのことは、教育構想を紹介するリーフレットの中にも記されてあります。後期課程の生徒を同時に募集するということは、これが果たせなくなるわけであります。なぜ設置の理念を変えてまで、また、基礎期、充実期、発展期を変えてまで前後期課程を同時に募集することとしたのか、その基本的な考え方を伺います。
 次に、教育活動について伺います。
 6年間の一貫した教育を行うことに中等教育学校の意義があり、基礎学力の向上につながるものと考えられております。後期課程の3カ年だけでは他の高校と同じではないですか。中等教育学校としての十分な教育効果が発揮できないものと考えますが、実際に前後期課程を同時に募集することでどのような成果が期待できるのか、お伺いします。
 次に、他県の教育活動の状況についてであります。
 これらのことにかかわりまして、既に先進しております道外の例は把握をしていらっしゃるのでしょうか。他県での生徒募集の方法と、実施されております教育活動についてお尋ねしたいと思います。
 次に、生徒の負担感についてであります。
 いずれにいたしましても、6年間というゆとり教育の中で生徒を育てていくのが中等教育学校であるはずなのに、後期課程からの生徒募集というのは、生徒に大きな負担感を与えると同時に、教育効果を生む観点では難しいものと考えます。
 成果の検証に当たって、初めから逃げ道があるような取り組みは教育上望ましいことではないというふうに考えますが、道教委としてはこれをどのように見据えて対応しようとしているのか、お尋ねいたします。
 次に、中等教育学校における寄宿舎の運営にかかわる指導体制についてお尋ねをいたします。
 この中等教育学校には寄宿舎が整備されるというふうにお伺いしております。寄宿舎への現職教員の配置には地域からも疑義が上がっており──教育長は十分に承知のことと存じますが、教員の負担等の面から行うべきではないというふうに私自身は考えております。
 そこで、寄宿舎運営にかかわる中等教育の指導体制などをどのように考えているのか、お尋ねいたします。
 次に、道立高校の寄宿舎の設置数等についてお尋ねをいたします。
 一般論として、道内の高校の寄宿舎の設置状況をお尋ねいたします。
 そして、生徒の入寮の状況はどうなっているのか、お尋ねしたいと思います。
 また、現職教員は部活動や本来の業務外の補習等で大変苦労も多いというふうに思いますが、舎監や宿日直の配置状況はどのようになっているのかなど、寄宿舎の設置にかかわる道教委の基本的な考え方をお尋ねしたいと思います。
 最後に、高等学校寄宿舎サポート事業についてであります。
 道教委は、昨年度まで行っておりました3カ年の緊急地域雇用創出特別対策推進費の高等学校寄宿舎サポート事業の終了に伴いまして、以前行っておりました教員による宿日直体制を復活させたところであります。宿直明けの教員は、手当が支給されていることから、代休などをとることもできず、授業などへの影響も私は懸念をしております。
 このようなことを踏まえましたときに、教員の負担の軽減や地域雇用の促進などの観点から見ても、現職教員の活用はやめるべきだ。やめて、例えば、退職教員などを活用する方法など、もっと幅広い検討を行うべきであるというふうに考えますが、教育長の見解をお尋ねしたいと思います。
 再質問を留保して、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)佐々木議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、消費生活相談に関し、まず、支庁における相談体制についてでありますが、このたびの見直しでは、支庁における相談員を道センターに集約、一元化することを基本に検討を進めているところであり、このことによって道民の方々からの御相談に迅速適切に対応していきたいと考えております。
 他方、地域における相談体制のあり方につきましては、道民の方々からもさまざまな御意見が寄せられているところであります。
 私といたしましては、道民の消費生活の安定向上を図ることは道政上の重要課題と考えており、道民の方々の御意見や議会での御議論を十分に踏まえ、支庁も含めた地域における相談体制のあり方について今後適切に判断してまいりたいと考えております。(発言する者あり)
 次に、消費生活相談体制整備推進計画についてでありますが、この計画は、道と市町村が協力して、道と市町村の役割や市町村と道の取り組みなどを計画的に整備していくための方向性を示すものとして策定したものであります。
 道といたしましては、この計画の方向に沿って消費生活相談体制の充実に向け取り組んでいるところでありますが、今回の見直し案の検討結果や状況の変化などを踏まえた今後の体制整備の推進状況を見きわめながら、新たな計画策定の必要性を含めて検討してまいりたいと考えております。
 なお、市町村に対する研修事業などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)消費生活相談に関しましてお答えいたします。
 まず、市町村に対する研修事業についてでありますが、道としては、これまでも、市町村の相談業務に従事している相談員や職員を対象に、具体的な事例を使って苦情処理の知識や技術の習得を図る実務研修会を実施するほか、新たに相談員として活動していただく方に対し、法令等の基礎的な知識の習得を図る養成研修を実施するなど、人材の確保・育成に取り組んでまいりました。
 道としては、今後、市町村における相談体制の充実強化に向けて、市町村の相談員や職員への日常的な助言指導体制を確保することや、実務能力の向上を図ることを主眼としたより効果的な研修を実施することなどについて検討を進めているところであります。
 次に、札幌市民からの相談についてでありますが、道立消費生活センターには多くの札幌市民から相談が寄せられておりますが、道としては、基本的には、地域に住む人々が最も身近な市町村で相談を迅速適切に受けられることが望ましいものと考えております。
 次に、市町村に対する働きかけについてでありますが、ただいま申し上げましたとおり、基本的には、地域に住む人々が最も身近な市町村で相談を迅速適切に受けられることが望ましいものと考えておりますことから、札幌市に対しましても、住民からの相談に積極的に対応していただくよう働きかけてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)佐々木議員の御質問にお答えをいたします。
 北海道立中等教育学校に関しまして、まず、中等教育学校の設置に向けた取り組み状況についてでございますが、道教委におきましては、道立中等教育学校の開校に向けまして、具体的な準備を進めるため、本年度、庁内に担当グループを設置し、これまで、道外において既に開校している中等教育学校の学校運営などに関する調査や参考事例の収集、地元の教育委員会や関係者からの意見・要望の聴取、道立中等教育学校の基本構想の作成、この基本構想を紹介するためのホームページの開設やリーフレットの作成、校名の公募などを行ってきておりまして、この後、10月と11月には、児童生徒、保護者、教育関係者などを対象といたしまして、全道14支庁管内において学校の説明会を開催することとしております。
 次に、入学者の募集についてでありますが、道立中等教育学校におきましては、開校時から後期課程を同時に募集することとしておりまして、後期課程のみで学ぶ生徒においても、本校ならではの特色ある教育課程で学ぶことができることや、同じ校舎内において異年齢の生徒同士による活動を進めることができることなど、生徒に対し充実した教育を行うことができるものと考えております。
 次に、後期課程のみを学ぶ生徒にかかわってでありますが、道立中等教育学校におきましては、イマージョンプログラムなどを取り入れた国際理解教育や外国語教育、地域や北海道のよさを学ぶ選択科目の開設などのほか、学校行事や生徒会活動等における異年齢の生徒同士による多様な体験活動など、後期課程3年間の学習におきましても本校ならではの教育活動を享受することができ、本校のねらいとする確かな学力や豊かな心をはぐくむことができるものと考えております。
 次に、他県の中等教育学校の状況についてでありますけれども、全国的には現在8校の公立の中等教育学校が設置されておりまして、そのうちの1校が道立中等教育学校と同様に在籍生徒がいない状況であり、前期課程と後期課程を同時に募集しております。
 残り7校のうち6校は高校生が在籍しており、1年生のみを募集しております。
 また、1校は、併設型の中高一貫教育校から中等教育学校への転換を図りました学校で、前期課程、後期課程の生徒が在籍しており、1年生のみを募集しております。
 教育活動につきましては、国際社会に貢献できる子供たちの育成などを柱に据えている学校、そして森林や地域の人材を活用した豊かな体験活動を柱に据えている学校など、それぞれが地域の実情等を踏まえた特色ある教育活動を行っております。また、異年齢の交流活動は、学校行事や総合的な学習の時間などを通じて行われております。
 次に、後期課程のみで学ぶ生徒への対応についてでありますが、中等教育学校は、6年間の一体的な教育課程を編成することとしておりますが、後期課程に入学する生徒に対しましては、生徒の学習活動が充実したものとなるよう、本校ならではの特色ある教育活動等を踏まえた3年間の教育課程を編成することとしております。
 次に、寄宿舎の運営についてでありますが、寄宿舎には、後期課程の生徒はもとより、中学校に相当する前期課程の生徒も受け入れることとなっておりまして、寄宿舎に入る生徒の生活が有意義なものとなるようにする観点から、生徒指導や学習指導面の配慮も含めて、今後、具体的に検討をしてまいります。
 次に、道立学校における寄宿舎の設置数などについてでありますが、通学困難な遠隔地の生徒が入ることができる、いわゆる遠隔者寮は、4月1日現在、15校に18舎あり、定員892名に対し583名の生徒が入寮しておりますほか、4校の農業高校において、1年生のみが1年間入寮する寄宿舎が4舎あります。
 このうち、遠隔者寮につきましては、生徒の指導や寄宿舎の管理などのため、原則として1名の教員を舎監に命課しており、宿日直につきましては、教員でローテーションを組んだりするなどの工夫をして対応してございます。
 遠隔者寮は、遠隔地から入学する生徒の就学機会を確保するため、各学校の実情等を考慮しながら設置しているものでありまして、共同生活を通じまして思いやりの心や自立する心などがはぐくまれることや、親元から離れた生徒が安心、安全な生活を送る上で利点があるものと考えております。
 最後に、高等学校寄宿舎サポート事業などについてでありますが、本事業は、平成14年度からの3年間、国の緊急地域雇用交付金を活用しまして、寄宿舎に企業等の経験者を日直員として配置したものでございまして、生徒が教員以外の大人と触れ合う機会となったなどの報告を受けてございまして、事業終了後は、各学校が工夫し、教員によって対応しております。
 寄宿舎の管理運営につきましては、今後、できるだけ早く調査をするなどいたしまして、生徒への指導などの教育的意義や道の財政状況などを総合的に勘案して検討していかなければならないもの、このように考えてございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 佐々木恵美子君。
◆(65番佐々木恵美子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)再質問させていただきます。
 消費生活相談についてであります。
 専門的人材の育成という観点で再質問いたします。
 これは、ぜひ知事にお答えいただきたいと思いますが、私は、先ほど申しましたように、地域の消費者協会の代表として、ことしの5月11日に開催されました北海道消費者協会の総会に出席をいたしました。その席上、新年度における支庁相談員の研修予算がカットされている旨の報告がされたのであります。
 私は、このことを大変疑問に思いまして、私なりにその背景を調べてみました。実は、私どもの会派の木村議員が6月の定例会でも質問しておりますけれども、ことし3月の第1回定例会後、庁内の全部署に約10%前後の執行保留の指示が財政当局から出された。環境生活部においても、そういう状況の中で、支庁相談員に対する研修予算を、やむにやまれぬ状況の中でというお答えでしたけれども、そういうことで執行保留したということがわかりました。
 この研修は、選択と集中の視点から見ても、また、今の社会状況から見ても、当然、今年度も必要な事業予算であったはずでございます。まさに、財政当局のこういうやり方というのは後出しじゃんけんじゃないですか。(発言する者あり)
 予算通過後、新年度当初の4月1日から執行保留をかける──予算委員会の中でちゃんと調整できたのじゃないですか。それをしないでいて、新年度当初の4月1日から執行保留をかけていく、そして、使わせない形にしておく、こういう状況というのは、まさに議会軽視だというふうに私は考えますが、どのようにお考えですか。(発言する者あり)
 まさに予算編成上における財政見通しの甘さにほかならないのじゃないでしょうか。こういう手法は通常あり得ないのじゃないですか。国の方でやっているから道はまだ大したことはないなどと思っているのなら、とんでもないことですよ。大変遺憾に思います。(発言する者あり)
 このような結果、支庁相談員の専門研修は、結局のところ、今年度は行われない予定になっているのですよ。知事はこのことを御存じですか。専門的人材の育成が必要だと言っていますけれども、そういうふうになっているのです。
 法の規制のすき間を突く形での悪質商法に対しては、相談員の専門性をより高める上で、さらなる研修の充実が大切であります。
 ただいま知事は──これは部長が答弁いたしましたけれども、ほかの方にもお答えしておりますけれども、相談体制の充実強化に向けて、より効果的な研修の実施の必要性を認めて、検討を進めているというふうに答弁されました。知事も実践的研修の重要性は認識しているからこそ、このような答弁をされたものと思いながら私はお聞きをしておりましたけれども、だとするならば、今後、支庁や市町村の相談員に対する研修の充実をするのだということと理解させていただいてよろしいのか、知事に再度お伺いしたいと思います。
 また、中等教育学校の関係についてであります。
 これは指摘をさせていただきます。
 道立中等教育学校は北海道では初めてです。これは本来は私学向きです。設置の理念を変えてまで前期と後期の同時募集をする、これは教育上望ましいことではないと私は思います。3年間の教育のカリキュラム編成をして、子供に負担をかける。私は、決して望ましいことではないというふうに強く指摘をしておきたいと思います。
 以上、再々質問を留保して、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)佐々木議員の再質問にお答えをいたします。
 消費生活相談員に対する研修事業についてでありますが、本道における相談体制の充実を図るためには相談員の専門性を高めることが大変重要であると考えており、道といたしましては、市町村の相談員などへの実務能力の向上を図ることを主眼とした、より効果的な研修を実施することや、日常的な助言指導体制を確保することなどについて検討を進めているところであります。
 今後とも研修事業の充実に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 佐々木恵美子君。
◆(65番佐々木恵美子君) (登壇・拍手)(発言する者あり)再々質問をさせていただきたいと思うのですが、何回言っても、こういうふうに何回質問いたしても、きちっとお答えいただけません。ですから、私なりに強く指摘をさせていただきます。
 消費者被害の特徴というのは、首都圏から道府県の方に、それから、北海道におきましても、札幌市から地方へと、そういう傾向にあります。したがって、地域における情報集約というのは極めて重要なものというふうに考えております。
 都道府県知事には、消費者保護のため、法律で監督権限が付与されておりますが、今後、道立消費生活センターを指定管理者制度の対象にし、単に苦情やあっせん等の報告を定期的に受けているだけでは、北海道としてすべての消費者被害に迅速適切に対応することは不可能であります。法の趣旨や被害が急増する現実から見て、今やろうとしていることは逆行するものと思われます。
 したがいまして、今こそ、道民が地域で安全で安心して暮らせる、より有効で効果的な地域支援策が必要であります。
 そのためにも、より身近な地域エリアでの消費者被害救済、啓発相談員の育成強化などにつなげる統括サブ拠点としての支庁の消費生活相談窓口の整備がぜひ必要である。私は、現場でそのことに携わっている者として、強くそのことを申し上げ、廃止は絶対すべきでないということを申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 佐々木恵美子君の質問は終了いたしました。
 蝦名大也君。
◆(46番蝦名大也君) (登壇・拍手)(発言する者あり)それでは、質問通告に従いまして、順次、ソフトに聞いていきたいと思います。(笑声)(発言する者あり)
 まず、NPO活動の推進についてであります。
 ボランティア活動を初めとする市民が行う自由な社会貢献活動の健全な発展を促すための特定非営利活動促進法、いわゆるNPO法が平成10年12月に施行されまして、ことしで7年が経過します。
 この間、道内においては850を超えるNPO法人が設立され、全国的に見ても5番目に多い地域となっております。
 その活動については、福祉や環境、まちづくり等、多岐にわたり、年々活発化して、道民の関心事の一つとなっているところであります。
 このような市民活動の活発化は、道として今後の地域経営を進める上でも重要な出来事であり、その主体である市民活動団体、NPOは、ますます必要不可欠なパートナーになると考えます。
 私は、NPOとのパートナーシップを組むことで、多様化する住民ニーズを的確にとらえ、道政への住民参加が促され、さらには道政の構造改革をも生み出すものと考えております。
 しかしながら、現実には、NPOと行政の相互理解不足や、NPOの下請化、また、NPOから見る縦割り行政の弊害など、さまざまな課題があります。
 今後、道政を運営する上で、NPOとのパートナーシップをどのように効果的・効率的に取り組んでいくかが市民活動を促進するかぎになると考えているところであります。
 そこで、知事にお伺いします。
 本道において、このように市民活動が活発に行われている背景についてどのように認識されているのか、最初に伺います。
 次に、活発化する市民活動を語る上では、最近、地域住民と行政が対等の立場で、おのおのの目的を踏まえ、一つの事業を協力して推進していく、いわゆる協働といった考え方が注目されているところでありますが、NPO法人を初めとする市民活動団体との協働についての知事の所見を伺います。
 次に、これまで、道はこうした市民活動団体とどのような協働事業を行ってきたのか、また、それらの事業はどのような効果があったのか、検証も含めて伺います。
 次に、いわゆる協働といった政策をかんがみると、これまでの市民活動に対する道の施策については、道からの一方的な立案から始まり、実情を踏まえない画一的な施策であった感がぬぐえないと言われております。
 毎年100以上のNPO法人が増加する中で施策展開を行う場合、単なるセミナー開催といった一方通行のこれまでの手法を行っていたのでは、言葉だけが先行し、言葉だけが踊り、真の協働が本当に進んでいくのかと疑問を持つところであります。
 今後の施策展開については、市民活動団体と常に情報を共有しながら、同じ目線に立ち、ともに一つ一つの施策を企画し、そして実施していくことが必要であると考えますが、知事の所見を伺います。
 最後に、さまざまな活動を行う市民活動団体ですが、例えば、NPO法においても、17の活動分野があり、多岐にわたる活動が道内で展開されております。
 しかしながら、団体からは、道の担当窓口がわからない、たらい回しに遭ったといったことがよく聞かれるのも事実であり、道としては、分野は異なるものの、一つの新たなパートナーとして総括的に認識すべきであり、市民活動に対する縦割り行政の弊害をなくすべく、一元的あるいは横断的に対応できる体制や施策展開が今後ますます重要になってくると考えます。
 千葉県では、みずからをNPO立県と名づけ、それを実現させるため、NPO活動推進課といった一つの課を設置し、全庁的な体制で市民活動団体との協働に取り組み、全国の都道府県や市町村とネットワークを持ちながら、さまざまな取り組みを行っていると伺っております。
 私としても、今後ますます重要視される市民活動団体に対しては、道としても、総数で全国第5位の名に恥じないNPO先進地域として、全庁的・横断的な体制を確立し、行政のプロである全職員が市民活動団体といった新しいパートナーを意識し、例えば、職員全員が協働の推進役となり、ワンストップサービスが実現できるなどの仕組みをつくるべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 また、この市民活動団体と今後どのような協働の道を歩んでいくお考えなのか、あわせて伺います。
 介護保険における指導について伺います。
 社会の望むものとして、安心、安全は大きなキーワードであることは言うまでもありません。さまざまな世論調査を見てみましても、世間の関心は年金等、社会保障制度が一番で、将来に対する不安がどうしてもぬぐい切れない現実があると感じております。
 そのような背景の中で、5年前にスタートした介護保険制度は現在見直し作業が進んでおりますが、その制度の充実──一応充実になると思うのですが、それとは別に、相次ぐ介護保険事業者がらみの事件に道民の不信感が増幅しているわけであります。
 そこで、介護保険における指導のあり方について数点伺ってまいります。
 まず最初に、知事は、先週、介護保険の指導について新たなマニュアルを作成するとの方針を示されました。
 その基本は、判断基準を明確にして裁量部分をなくすることが主眼との報道がされておりましたが、具体的なお考えを伺います。
 人によって、あるいは支庁によって基準が違うとか、その都度、本庁に問い合わせるという話にはならないわけでありまして、基準は明確であるのが当然と考えますが、私は、行政の視点として、基準を明確にして公正・厳正に行う一方で、しっかりとした予防、つまり、不正請求がらみのさまざまな事件・事故を未然に防止する指導を徹底することも大切な役割と思います。
 実際、制度開始後の平成12年度から平成16年度までの指定取り消しの状況を見ると、全国では合計313件、北海道は23件となっております。全国の取り消し件数の1割弱を北海道が占めておりまして、取り消し件数が多いのは、それだけしっかり指導や監査がされているからだという考え方もあるわけでありますけれども、逆に言うと、この世界ではそれだけ不正がはびこっているのか、悪いやつがいるのかということにもなるわけですが、そんな話になるわけではないのです。
 単純に考えますと、北海道は47分の1でありますし、人口では20分の1、面積の5分の1というのは全然関係がありませんから、10分1というのは多過ぎる件数なわけであります。(発言する者あり)
 不正受給や虚偽申請の都度、マスコミなどで報道されまして、紙面、しかも3面をにぎわす実態というのは介護保険制度を揺るがすことにつながることであり、憂慮すべき現実であると思うわけであります。
 そこで、これまで介護保険における指導はどのように行ってきたのかをお伺いいたします。
 知事も認識されておりましたが、介護保険制度は施行後間もないことから、その実行の場面で試行錯誤を行っている現実があります。
 私が特に強く感じますのは、医師不足に悩む北海道における制度の運用についてであります。例えば、介護老人保健施設で医療機関との併設型の場合で医師が非常勤の場合、複数の医師により常勤換算方式で人員基準を満たすことが可能となります。
 そのように対応しておいて、その結果、勤務時間の変更等がありまして基準上の必要な員数を確保できなかった場合、介護報酬の請求について必要な減算を行う必要があります。
 その減算については、人員が欠如した翌々月から行うこととされており、基準を下回った翌月に基準上必要な人員が確保されれば、その減算を行わなくてもいいということになっております。
 この基準を下回った場合、これは、当然、結果でありますから、後日判明することでありますけれども、先ほど申し上げたように、訂正に向けて2カ月間の猶予期間があるわけであります。そして、1カ月分は基準を下回っても減算の必要がないわけでありますから、極端に言うと、1年のうち、1カ月置きに6カ月間基準を満たしていれば問題はないことになります。これも制度上どうなのかなという思いもあるわけでありますけれども、この事務作業を考えますと、そんな面倒なことをする事業者というのはきっと存在しないだろうと想像するわけであります。
 しかし、この仕組みの中で、後日、医師の欠員が生じていると判明するその猶予期間中に新たな増床などの申請を行った場合、その申請にうそ偽りが存在するとして虚偽申請となり、不正事件になってしまいます。猶予期間であろうとなかろうと、申請時点の実態が問われる仕組みであります。
 ルールはルールでありますから、行政としては、その対処に、処分となるのは当然なのですが、私は、そうなるのであれば、申請の際、より注意を促すことが大切ではないかと強く思っております。
 ルールを知らない事業者が悪いと言っても、試行錯誤を行っている制度でありまして、どんなものでも善意と悪意がある、ミスもある。ましてや、施設整備を行おうとしている事業者が不正を認知しながらあえて申請を行うとはどうしても考えられないわけであります。
 このように、ミスであっても何であっても、100%不正となるケースでは、よりしっかり指導することは、配慮ではなく、親切であるし、また行政の義務と考えるわけであります。
 取り締まり機関ではない指導機関の行政として、今後の防止に向けた取り組みへの考え方をお伺いします。
 この質問の最後は、要介護認定における認定調査についてであります。
 介護保険における要介護認定に係る認定調査の仕組みが需要をつくり出すという懸念は以前から申し上げてきております。
 つまり、要支援と要介護のメニューの大きな差や、いかに厳格にしても、認定調査で本人と面談することのできる人は施設等に勤務するケアマネジャーであり、雇われている方であります。あとは、その面談の書類が審査されるから需要をつくり出せるというふうに考えております。予防重視型システムへの転換によりまして、この区分というものは変更があるわけでございますが、その根本は大きく変わらないと受けとめているわけであります。
 介護保険の事業量が保険料にはね返る介護保険制度でありますので、その基本となる認定調査はより適正に行われる必要があると考えます。
 道は、これまでもケアマネジャーの資質向上等の対応を図っていることは承知しており、5年ごとの更新制も導入されると伺っておりますが、認定調査、特に面談調査に客観的な視点を盛り込むことが必要と考えます。
 認定調査の客観性の確保にどのような対応をされ、今後さらにどう対応されようとするのか、お伺いいたします。
 次に、原油高騰への対応について伺います。
 原油高騰は、各会派の代表質問、昨日の一般質問でも取り上げられておりましたが、本当に大きな問題なわけであります。
 しかし、それぞれの答弁を伺っておりましても、どうしても危機感が伝わってこない、そんな感じがしているわけであります。
 基本的に、エネルギー政策は国策でありますから、北海道ができることは限られますが、厳寒なる気候風土の北海道であり、経済指標もいまだ国のレベルに達していない景気動向をかんがみると、課題としての取り組み方に不安を感じております。
 道は、体制として消費生活安定会議を備えております。ただ、その会議は、物価対策と、国、業界に求める安定供給と安定価格であり、消費者対策が主なものであると受けとめております。
 もちろん、産業支援ツールとして中小企業への経営安定融資や省エネルギー、燃料転換のための設備導入補助がありますが、その実効性としてどれだけの効果があるのかと考えると、疑問を持つわけであります。
 過日、国土交通省の北川大臣が、運送業界の実態を踏まえて、経済界、荷主団体に対して運送費への原油高騰部分の価格転嫁の容認を求めるとの意向を表明いたしました。縦割り行政の典型たる国だから言えることかなというふうに思うわけでありますが、極めて異例の発言であります。これは、それだけ大変な事態であるという受けとめ方が必要との証明でもあるわけであります。
 そこでお伺いしますが、道の金融支援についてですが、道は、先週の22日に、本庁及び支庁に原油価格高騰に伴う関連中小企業等経営・金融相談室を設置したとのことでありますが、そこでは具体的にどのような対策をとろうとしているのか、もしくは既にとったのか、お聞かせください。
 次に、国においても関連中小企業への金融支援策を講じていると承知しておりますが、金融支援策でいつも思いますのが、どうしても限界があるということであります。さまざまな事態を想定してセーフティーネットとしての貸付制度が存在するものの、どれだけ実効性があるかという点であります。
 制度はあるものの、最終的に決定するのは個別の金融機関でありますから、ただでさえ道内の中小企業は景気低迷の長期化により疲弊しております。そのため、既に相当な額の借入金を有し、新たな借り入れを希望しても、信用力や担保の不足がネックとなり、必要な資金が確保できないことが予想されます。つまり、円滑な資金調達を図るためには信用を補完する対策が必要との認識であります。
 思い出しますのは、拓銀破綻から始まった金融不安による信用保証協会5000万円枠の実施であります。国が一元的に管理しているエネルギー政策による原油高騰でありますので、金融不安と同様の社会問題だと受けとめ、こうした中小企業者に対する信用補完対策の強化を国に要望すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 この質問の最後は、補助金によって成り立っているバス路線についてであります。
 生活交通確保対策として、生活交通路線維持費補助金及び準生活交通路線維持費補助金がありますが、軽油価格の上昇による運行欠損の増大が見込まれております。
 基本的に欠損補てんの制度でありまして、初めから赤字路線でありますが、道民生活の足を守る観点から導入されている制度であります。
 これは間違いなく欠損・赤字はふえる仕組みでありますけれども、道として、この地方バス路線の維持についてどのように対応されるのか、お伺いをいたします。
 次に、国際文化交流助成事業等についてでありますが、アイヌの国際文化交流助成事業についてであります。
 アイヌの方々は、古くから北海道に先住し、自然の豊かな恵みを受けて、固有の言語であるアイヌ語を初め、独自の文化を築いてこられました。
 アイヌ文化は、我が国はもとより世界に誇れる文化遺産であり、議会でも数多く議論に上っているように、イオルの再生を初め、アイヌ文化の保存・振興を図っていくことは非常に大切なことと思っております。
 アイヌ文化の振興については、平成9年にアイヌ文化振興法が制定され、この法律に規定された業務を担う全国唯一の法人として財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構が設立され、アイヌ文化の振興やアイヌの伝統等に関する知識の普及啓発を進めるため、さまざまな事業が展開され、大きな役割を果たしていると認識しております。
 しかしながら、アイヌ文化活動に携わる個人や団体が海外の先住民族などとの交流を行う国際文化交流助成事業において、航空運賃などに係る過大な申請を行い、その半分以上にも及ぶ返還を生じるなどの事例があり、当初の助成審査や、その取り扱いに疑念を持たれるようなケースもあったと聞き及んでおります。
 財団の助成金は国と北海道からの補助金であり、まさに公金で賄われており、その執行に当たっては公明正大な取り扱いが求められているところであります。
 そこでお伺いします。
 補助事業者である財団の当該事業の執行について、これまでの状況と、今後、適正執行に向けてどのように改善を図っていこうとしているのか、指導監督者である道としての考え方を伺います。
 以上で質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)蝦名大也議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、NPO活動の推進に関し、まず、市民活動に対する認識についてであります。
 地域においては、少子・高齢化や環境問題など、住民に身近なさまざまな課題が複雑多様化してきており、みずからの手で地域の課題に取り組もうとする活動への関心が高まってきております。
 このような中で、平成10年の特定非営利活動促進法、いわゆるNPO法の施行が契機となり、行政や企業と異なる価値観を持ち、積極的に地域の課題に携わろうとする活動の広がりが市民活動の活発化につながっていると認識をいたしております。
 次に、NPOとの協働における施策展開についてでありますが、道といたしましては、これまで、庁内関係部局で構成する推進会議を設置し、効果的な協働の取り組みを進めていく上での課題などについて検討を行い、協働の推進に努めてきたところであります。
 今後、市民活動団体との協働をより一層推進していくためには、この庁内横断的な組織のもとに、協働のあり方や協働の取り組みといったことを議論するためのワーキンググループの設置を検討するなど、協働に対する職員の意識の高揚を図ってまいりたいと考えております。
 私といたしましては、北海道協働推進基本指針が示す基本的な考え方に立って、協働による取り組みをより一層推進してまいりたいと考えております。
 なお、市民活動団体との協働などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、介護保険にかかわる指導についてでありますが、道におきましては、法令や運営指導実施要綱などに基づき、サービス事業者に対する運営指導を実施しているところであります。
 このたびの介護保険事業にかかわっての事案などを踏まえ、介護保険制度に対する道民の方々の信頼を回復するため、法令等に基づき、事業者に対する厳正かつ適切な実地指導や監査を行っていく必要があると考えております。
 このため、10月中を目途に指導や監査の実施に当たっての判断基準をより明確にしたマニュアルを作成することといたしており、今後このような事案が生じないよう適切に対処してまいりたいと考えております。
 次に、今後の取り組みについてでありますが、道といたしましては、介護保険事業にかかわっての事案が発生していることから、実地指導や監査にかかわるマニュアルの作成など、新たな取り組みを行うこととしており、また、サービス事業者に対しましては、これまでの事業者指定の取り消し事例などを周知するとともに、研修会など、さまざまな機会を通じて適正な事業運営が行われるよう指導に努めてまいりたいと考えます。
 さらに、このたびの介護保険制度の改正では、事業者指定の更新制が導入されるなど、事業者規制の見直しが行われることとなっておりますので、事業運営に当たっての人員、設備等の基準を遵守するなど、より一層適切な運営が図られるよう指導の徹底に努めてまいりたいと考えております。
 なお、介護保険事業者に対する指導の状況などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、原油の高騰に係る国への要請についてでありますが、信用力や担保が不足している中小企業の方々が円滑に資金を借り入れるためには信用補完対策が極めて重要であると認識をいたしております。
 このため、道といたしましては、このたびの原油価格高騰に伴い影響を受けております中小企業の方々の実態を把握するとともに、こうした企業が円滑に資金を調達できるよう、保証限度額の別枠措置や保証料率の引き下げなどを内容とする中小企業信用保険の特例措置の適用などについて国へ要請してまいります。
 なお、地方バス路線の維持及びアイヌの人たちに関する国際文化交流助成事業につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)原油高騰への対応に関しまして、地方バス路線の維持についてお答えをいたします。
 地域におけるバス路線につきましては、高齢者や学生など、みずから移動手段を持たない方々の足として重要な役割を担っておりますことから、国、道、市町村、バス事業者がそれぞれの役割分担のもと、路線の維持確保に努めてきているところでございます。
 道におきましては、これまでも国の補助制度や道独自の補助制度を活用いたしまして地方バス路線の維持に努めてきているところでございますが、このたびの原油価格の高騰による燃料価格の上昇によりバスの運行経費が増大し、収支が一層悪化することが懸念されますことから、これにより欠損が生じた場合には、道といたしましては、現行の地方バス路線の維持に関する国や道独自の補助制度を活用いたしまして適切に対処いたしますとともに、国の補助制度の維持や財源の確保がなされるよう、引き続き、市長会や町村会とも連携をいたしまして、国へ要請を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)NPO活動の推進に関しましてお答えいたします。
 まず、市民活動団体との協働についてでありますが、道内において、地域の課題に自主的・自発的に取り組もうとする市民活動団体の活動が広がりを見せているところでありまして、これらの市民活動団体の取り組みについては、地域づくりの新たな担い手として重要な役割を果たしているものと評価しておるところでございます。
 また、道においては、平成15年に北海道協働推進基本指針を策定し、このような市民活動団体と行政との協働の取り組みを進めてきたところであり、今後においても、活力ある地域社会をつくり上げていくためには、NPOを初め、企業、行政などが対等な立場で、それぞれの役割と責任を果たしながら、協働して取り組んでいく必要があると考えております。
 次に、これまでの協働事業の取り組みについてでありますが、道におきましては、これまで、市民活動団体とともに、協働を実践するためのハンドブックの作成や協働評価システム検討調査事業、また、地域活性化プラットフォーム形成事業などの協働事業の推進に取り組んでまいりました。
 これらの取り組みのうち、特にハンドブックの作成につきましては、協働事業として取り組んだことによりまして、市民活動団体の視点が生かされ、協働の拡大や推進のツールとして、関係機関はもとより、研修など、さまざまな場面で活用される充実したものとなっております。
 このような市民活動団体との協働事業を実施したことによりまして、市民活動団体との相互理解が深まり、協働に対する意識が高まったものと考えております。
 次に、協働の推進の考え方についてでありますが、道におきましては、これまで市民活動団体との協働事業の推進に努めてきたところでありますが、今後より一層、真の協働を推進していくためには、議員の御指摘にもありますとおり、市民活動団体に対する情報の積極的な提供に努めるとともに、施策の企画立案段階から市民活動団体の意見を幅広く聞くなど、市民活動団体と同じ目線で取り組む必要があると考えております。
 最後に、アイヌの人々に関する国際文化交流助成事業についてでありますが、財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構が実施しますこの事業は、海外の少数民族や先住民族の文化の伝承保存活動を行っている団体等との交流を通して、その文化活動などを学ぶことや、アイヌ文化を広く海外に紹介するため、海外への派遣や海外から招聘する経費の一部を助成しているものであり、アイヌ文化の振興や民族意識の高揚などに大きな成果を上げているところであります。
 この事業によりまして、平成16年度までに、海外への派遣は99件、818人、海外からの招聘は42件、366人となっておりますが、この間、申請事業に係る航空賃の不適切な請求などから、助成金の返還を求めるケースが数件発生しているところであります。
 道としましては、財団に対して、事業の目的に沿って適正な執行に努めるよう、事務処理の見直しなどを指導してきたところであり、財団においても、航空賃について、助成申請時に2者以上の見積もりを添付させるなど、道の外国旅行の取り扱いを参考としながら事務手続の改善を図ってきたところであります。
 今後、財団においては、定額としていた宿泊料についても見積もりの対象とすることや、不適切な行為があった者の新たな事業申請については、その採択を見合わせるなどの改善策を検討することとしております。
 道としましては、財団の国際文化交流助成事業がその目的に沿って適正に執行されるよう、引き続き指導に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)介護保険における指導に関しましてお答えをいたします。
 まず、事業者に対する指導の状況についてでありますが、道におきましては、毎年度当初に各保健福祉事務所の担当者会議を開催いたしまして、介護保険事業者に対する重点的な指導事項などについて周知徹底を図り、事業者の適切な指導に努めてきたところでございます。
 また、事業者に対する実地指導につきましては、施設サービスは2年に1度、居宅サービスは3年に1度を基本といたしまして計画的に実施しているところでございますが、新たにサービスを開始したすべての事業者につきましては、おおむね1年以内に実施することとしております。
 このほか、書面による指導や講習等の形式による集団指導も行っているところでございます。
 道といたしましては、実地指導等の際には、適正な介護報酬の請求や、事業運営に当たっての人員、設備等の基準の遵守などについて指導することとしており、また、事業者から事業運営状況報告書の提出があった際や各種研修会などにおきまして運営基準の遵守を求めるなど、必要な指導に努めているところでございます。
 次に、要介護認定における認定調査についてでありますが、要介護認定は、認定調査員による調査結果と主治医意見書をもとに、介護認定審査会が要介護度を審査・判定する仕組みになっており、認定調査は公平な審査を行う上で重要なものでございます。
 このため、認定調査の従事者には、的確な調査方法を習得していただくため、道が実施する研修の受講を義務づけているところでございます。
 また、市町村が要介護認定申請にかかわる認定調査を居宅介護支援事業者等に委託している場合には、必要に応じて当該市町村職員が調査を行うことや、更新時には委託事業者の変更などを行うよう、道としても助言をしてきているところでございます。
 さらに、このたびの介護保険制度の改正におきましては、新年度から、新規の認定調査につきましては、より一層の公平公正を確保するため、原則として市町村が行うこととされましたことなどから、その趣旨に沿って、今後とも、公平かつ適切な認定調査が行われるよう、市町村に対し助言を行ってまいる考えでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)原油高騰への対応に関し、道の金融支援策などについてでありますが、道といたしましては、原油価格高騰に伴い影響を受けている中小企業の方々の経営安定を図るため、経営・金融相談室を設置した9月22日付で、文書により、道内の金融機関や信用保証協会に対して、道の中小企業総合振興資金の積極的な活用などを要請しております。
 また、あわせて、市町村、商工会議所、商工会には、地元事業者に対する相談・指導などについて同様に文書で要請を行ったところであります。
 今後とも、金融機関や保証協会などと連携しながら、原油価格高騰に伴い影響を受けております中小企業の方々の相談にきめ細かに応じるなどして、円滑な資金供給が図られるよう取り組んでまいる考えであります。
 以上であります。
○(議長高橋文明君) 蝦名大也君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午前11時14分休憩
─────────────────────────────────
  午後1時3分開議
○(副議長西本美嗣君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 角谷隆司君。
◆(26番角谷隆司君) (登壇・拍手)昼食も済まされ、神経の方も頭の方からおなかの方へ行っているかなというふうに思いますけれども、通告に従い、私は、当面する道政上の諸課題について、順次、知事にお尋ねいたします。
 さて、我が国の景気が踊り場を脱して上昇傾向をたどる一方、道内経済は、停滞状況のもと、依然として足踏み状態を余儀なくされていると言っても過言ではありません。
 知事は、本年度の道政執行方針の中で、北海道は、経済、雇用、地方行財政など、さまざまな局面において構造改革の真っただ中にあり、かつて経験したことのない重大な試練のときを迎えていると述べております。この見解はまさに的確であり、それゆえにこそ、道内経済の活性化や雇用の確保には万全を期さなければなりません。経済の再建は雇用の確保にとっても重要であり、関連対策を加速させると同時に、施策の効果を検証していくことが大事であると考えます。
 そこでまず、産業活性化プログラムについてお伺いいたします。
 道は、ほっかいどう産業活性化プログラムにおける平成16年度の取り組み結果の中間報告をまとめております。
 これを拝見しますと、食や観光、IT、バイオ、住宅、環境・リサイクルなど七つの戦略分野や、そのリード役をつくる四つのプロジェクト、そして、地域の可能性を引き出す連携・協働の取り組みを示し、産業の活性化に努めている姿がうかがえます。
 平成16年度の取り組みの結果の最終的な取りまとめは明年3月とのことでありますが、知事は、この中間報告をどのように評価されておられるのか、まずお伺いをいたします。
 次に、施策の効果について伺います。
 知事は、経済を再建し、北海道全体の活性化を図るため、地域住民が一体となって、産業と暮らしの全般にわたる地域の総合力を高めていくことの必要性や、そのためには地域の産業が厚みと広がりを持つよう、地域の基幹産業のパートナーシップを強化し、新産業や新事業の創出を促すなど、地域産業力の向上に取り組むことが重要との考えを示されております。そして、道内中小企業の振興策を初め、新産業、新事業の創出などに関するさまざまな施策を打ち出しております。
 この一連の施策について具体的な議論は控えますが、長期化する開廃業率の逆転現象など、北海道経済の足踏み状況から一刻も早く脱するためにも、産業活性化プログラムの全体的な効果をより一層を高めていくための施策の検討が必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 活性化プログラムに盛り込まれた各種施策の目的は、道内中小企業の経営強化を図るとともに、新たに競争力のある企業群を形成し、産業の活性化を実現することにあります。
 ただ、個々の施策の中身を見ていきますと、資金の融資、講演会、研修会、研究会、講習会、各種講座やイベントの開催、手引や事例集の作成・配付などの情報提供、さらには講師や専門家の派遣など、多種多様であります。中小企業関係者でも、一見しただけでは制度の中身や利用の仕方がわかりづらいと思われます。
 国の中小企業を対象にした事業や法律の関連もあって、道の施策が多岐にわたってしまうという面もあるとは思いますが、道としては、施策の利用促進のために、できるだけわかりやすく、利用しやすいように配慮することが大事であると思いますが、道としてはどのように対処していかれるのか、お伺いをいたします。
 次に、活性化プログラムにおける人材育成の考え方について伺います。
 企業を興すにも、事業を拡張するにしても、その中心となるのは人の活動でありますから、人づくりを進めることは大事なことであり、人材の育成は行政にとっても欠かすことはできません。
 この活性化プログラムは、北海道の産業活動を担う人材を育て、それらの人々が目的達成のために活躍することを目的としていると言っても過言ではありません。したがって、人材育成の成果いかんがこのプログラムの重要な決め手になっているものと受けとめております。
 そこでお尋ねしますが、道は、平成13年3月に、「北海道経済の元気を生み出す人づくり」を副題に、人材誘致・育成プランを作成しております。
 この人材育成プランは、意欲に富む起業家、研究者、技術者や、経営力と実践的な技術にすぐれた農林水産業の担い手など、北海道の経済産業を担う人材の誘致・育成を総合的に進めるプランであり、経済構造改革の展開方策のいわば人材部門編として作成されたものであります。
 そこでお尋ねいたしますが、活性化プログラムの中では、人材育成の分野が相対的に薄められている感じがいたします。道としては、活性化プログラムの中で人材育成についてはどの程度のウエートを置いているのか、お伺いいたします。
 また、この一連の施策については、人材育成プランの策定、それに続く産業活性化プログラムの策定推進で4年経過しているのでありますが、人材育成の成果をどのように評価しているのか、お伺いをいたします。
 特に、七つの戦略分野をリードする人材の育成確保についてはどのように把握しているのか、お伺いをいたします。
 活性化プログラムで取り上げられている人材育成の施策が一層効果を発揮するためには、人材育成の目的を明確にし、量よりも質を重視した人材育成に思い切った人的・物的投資をすべきであります。
 そこで、人材の育成は、知識や技術の継承、知識や技術の創造、知識や技術の活用など、幾つかの分野があり、育成の対象も、年代や性別、育成期間などによって異なることから、さらに本道経済活性化に必要な人材育成の手段や方法を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、雇用問題について伺ってまいります。
 全国的には、景気も経済も、これまでの足踏み状態を脱し、次第に明るい方向に向かいつつあるといった観測が多いのでありますが、道内においては、一部の企業を除き、景気も雇用もいまだ停滞感が強いのであります。
 仕事に意欲を持つ人であればだれもが仕事につけるような、そしてまた、仕事をする意欲に欠ける人であっても、自分のため、社会のために貢献できるよう、みんなで支え合っていける地域社会づくりを進めることもこれからの行政にとっては大きな課題であります。
 道は、本年、北海道雇用創出基本計画を策定いたしました。本年の第1回定例議会で北海道雇用創出基本条例が制定されたことがその背景になっていることは言うまでもありませんが、雇用の確保については引き続き取り組みを強化していくことが必要であります。
 産業経済の活性化と雇用の確保は密接不可分の関係にありますが、経営改善で過剰人員を整理中の企業も多く、雇用の確保についてはきめ細かな対策が求められます。
 対策の基本としては、働く意欲を持って職を求めている人々がどのくらいおられるのか、的確な求職者数の実態把握が必要であります。特に、これからの少子・高齢化社会にあっては生産年齢人口が急速に減少していくことを考えますと、女性や高齢者の労働力の活用についても特段の配慮が必要と思われます。道としての対応についてお伺いいたします。
 また、来年4月に施行される改正高年齢者雇用安定法では、65歳までの雇用確保措置が義務化されるほか、継続雇用制度の導入や定年制の廃止なども盛り込まれております。
 このような措置は、これからの高年齢者雇用の将来方向を示唆しているものと受けとめており、道としても高齢者雇用に積極的に取り組む必要があると考えますが、見解をお聞かせください。
 現在の雇用情勢には依然として厳しさもありますが、少子・高齢化とともに人口減少社会に入った今日、生産年齢人口も急速に減少に向かい、あすの産業を担う後継者や労働者の確保が一層大きな問題となることが想定されます。
 道は、基本計画で雇用創出の目標を定め、計画的に雇用の確保を進める考えでありますが、雇用創出目標が達成できたとしても、一方で失業者がふえるような状況であれば、努力目標を相当高目にしたとしても、雇用が改善されたという実感は得られません。
 平成14年3月に策定した雇用創出プランの雇用目標値は5年間で10万6000人としていましたが、このうち、平成16年までの3年間で7万5000人の雇用創出を行ったとしております。この実績からすれば、当初の計画目標値は容易に達成できそうなものですが、その間の完全失業者数はおよそ1万人程度減少したにすぎません。
 道内では、事業所の新規開業より廃業が上回る事態も想定されますので、雇用確保の観点から施策効果の点検強化が必要と思われますが、いかがでしょうか。
 厳しい雇用情勢の中で、労働需給のミスマッチを解消することは、雇用の促進にとって大事であることは申すまでもありません。
 ただ、問題は、完全失業率が依然として6%近くを離れず、有効求人倍率も全国の半分程度となっている現状では、ミスマッチよりも雇用の場づくりが先決問題のような気がしないでもありません。
 そのような中で、道がミスマッチの解消を進めるとしたら、相当きめ細かな対策を講じなければならないと考えます。道としては、どのような視点に立って対策を講じることが望ましいと考えておられるのか、お伺いをいたします。
 ミスマッチの解消は、ミスマッチが生じる原因を把握しなければ、いつまでたっても解消はできません。求人側の情報と求職側の情報が、それぞれの情報を求める関係者にできるだけ早目に、しかも的確に提供されることが必要であると考えますが、道としてはどのように対処するお考えか、お伺いをいたします。
 また、近年、派遣社員など雇用形態が多様化しておりますが、できるだけ安定した就職を求める若者も多く、労働条件があいまいで、雇用期間が限定され、臨時的な職種しかないようでは、だれからも敬遠されてしまいます。
 このようなケースは、ミスマッチというよりも、職そのものに自分の将来を託すだけの魅力があるのかどうかといった企業倫理が問われる側面もあることに留意すべきであると考えますが、見解をお伺いいたします。
 次は、ニート対策についてであります。
 道内の労働市場は、買い手攻勢を背景に、ともすれば労働条件が労働関係法規に違反するケースも多発する傾向にあります。このような事例は、若者の労働意欲を阻害する大きな要因になっている場合もあり、企業への不信感を抱く原因にもなりかねません。
 特に、最近は、ニートやフリーターに対する雇用対策も社会問題になりつつあります。すべてがそうだというわけではありませんが、全国で15歳から34歳のニートは、2000年の44万人から4年の間に64万人へと急増しているとのことであります。
 文部科学省は、大学などで行われているキャリア教育を重点的に支援していく方針を固め、来年度予算の概算要求にも所要経費を盛り込む方針とのことであります。既に学業から離れたニートの若者に対する対策については、道としても、関係機関と連携し、対策を講じていく必要があるものと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
 雇用の確保は、産業の振興や経済の活性化に負うところが大きく、また、その産業振興や経済活性化のためには人材育成が欠かせないことは既に指摘したとおりでありますが、すなわち、雇用の拡大には新事業の創造や新規企業の立地促進が必要であり、それを推進するためには、人材育成が求められるといった政策の循環構造が見られるわけであります。
 したがって、政策の効果を上げるためには、人材育成の効果がどれほど上がっているのか、政策評価を行い、問題点を徹底して究明し、政策のフォローアップを確実に進めることが必要であると思われますが、見解をお伺いいたします。
 次は、アスベスト対策についてであります。
 アスベストによる中皮腫で死亡ないし治療中の事例が全国的な問題として取り上げられております。アスベストが製造・加工され、断熱材などに利用されて三十数年が経過した今日、人体への影響が全国的に顕在化し、国は改めて実態調査を取り進めております。
 この問題は、今回の選挙でも取り上げられ、目下、被害者に対する具体的な対策は国を中心に検討されております。道としても、アスベスト対策を的確に推進するため、関係工場、事業所などの実態把握に遺漏のないよう的確に対処することが必要であると考えますが、道の基本的な対処方針についてお伺いをいたします。
 最後に、歯科保健対策について伺います。
 まず、道内の歯科衛生士の養成と就業状況について伺います。
 超高齢社会において歯や口腔の健康の維持向上を図ることは、健康寿命の延伸並びに生活の質──QOLの向上にとって極めて重要なことであります。
 いつまでも自分の歯を使って食べることは、高齢者にとって、食べることの楽しみとともに、健康づくりにも大変大事なことであります。そういう意味で、高齢者の健康を考える上では、今後、歯科保健医療に積極的に取り組むことが必要となってきます。
 特に、高齢者の口腔の健康を支えるためには、訪問口腔衛生指導などを担う歯科衛生士の役割が大きいと考えます。本道においては、新たな養成校が設置される予定であるなど、需要の拡大に応じて養成定員数が増加している状況と聞いております。
 国においては、歯科衛生士の修業年限を2年以上から3年以上に改正するなど、高度化、専門化していく方針であり、全国的には4年制の養成校が設置されるなど、専門性の高い歯科衛生士の養成に力を入れていると聞いております。
 そこでお伺いいたしますが、道内における歯科衛生士の設置主体別の養成状況はどうなっているのか、また、就業状況などはどのようになっているのか、お伺いをいたします。
 歯科衛生士というのは、歯科衛生士法で、歯科衛生士の名称を用いて歯科保健指導をなすことを業としている者であり、今後ますます増加する高齢者の歯科保健指導を担うことが道民の口腔の健康を維持するためには必要不可欠なものと考えられます。
 さらに、介護保険制度の改正に伴い、来年度から新予防給付及び地域支援事業が創設され、新たなサービスとして口腔機能向上が位置づけられる見込みと聞いております。
 このような状況において、高齢者の介護予防の推進を図るためには、この新たなサービスの担い手として歯科衛生士の役割が極めて重要なものになると考えられます。
 新たな歯科保健ニーズに対応するためには、歯科診療所における雇用の拡大、介護保険関係施設における配置促進等が必要と考えますが、現状と今後の見通しについてお伺いいたします。
 また、介護予防サービス等に対応できる専門性の高い人材育成が重要と考えますが、歯科衛生士の資質向上に対し、道はどのように取り組んでおられるのか、あわせてお伺いをいたします。
 以上、再質問を留保し、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(副議長西本美嗣君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)角谷議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、産業活性化プログラムに関し、まず、中間報告案の評価についてであります。
 本プログラムは、食や観光の基幹産業の競争力強化と新事業展開や新産業の創出に向けた多様な取り組みを促すことなどにより、競争力のある中小企業群の形成を図り、産業の活性化に結びつけていくことを目的に、平成16年度から3カ年に道が集中的に実施する具体的な方策を打ち出したものであります。
 施策の進捗状況を的確に把握するため評価指標を設定しており、初年度の16年度におきましては、食分野の海外市場向けの新規商談成約数やIT分野の事業化達成企業数など、一部で単年度における達成率の目安である30%台を下回っているものもありますが、バイオ分野における事業化達成企業数や食分野の道外市場向けの新規商談成約数が目標の60%を超えるなど、ほぼ順調に推移しているものと考えております。
 次に、プログラムの効果的な施策展開についてでありますが、プログラムの推進に当たっては、平成18年度が本プログラムの最終年でありますことから、民間や国など関係者とより連携強化を図り、施策効果を加速させることが必要と認識いたしております。
 このため、食や観光のブランド化や、知的資源を活用した新産業、新事業おこしなど、あすの北海道づくりに欠かせない分野において関係部が連携して事業を構築し、施策の効果を高めるための加速連携事業プロジェクトに取り組みますほか、道内の各産業界で構成されます北海道産業団体協議会など経済界との連携を一層強めるとともに、地域の資源や特性を生かした産業振興を促進するため、市町村、経済団体、金融機関などと支庁が連携して取り組む体制の整備に努めるなどして地域産業力の向上を目指し、北海道経済の再建につなげてまいる考えであります。
 次に、人材育成の手段、方法についてでありますが、本道産業の活性化に当たりましては、技術革新の進展や産業構造の変化などに的確に対応できるよう、将来を見据えた産業人材の育成が重要と認識いたしております。
 現在、公共並びに民間部門におきまして、地域ニーズに沿った職業訓練を実施するとともに、地域産業を担う多様な人材育成に取り組んでいるところであります。
 今後、少子・高齢化や情報化がさらに進み、若者から中高年齢者に至るまで人材ニーズがますます高まることが予想されます。
 このため、技能の伝承や技術の習得を目指す若者の物づくり人材の育成や、社会人向けの高度教育、再訓練を実施していくための自己啓発を目的とする遠隔学習支援システムの構築などを進めてきており、今後とも、北海道労働審議会などの御意見を踏まえながら、本道経済の活性化に必要な人材の育成が効果的になされるよう取り組んでまいります。
 なお、中小企業施策の普及促進などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、雇用問題に関し、まず、雇用の創出についてでありますが、本道の雇用情勢は改善の傾向にありますが、全国と比べますと依然厳しい状況にあるものと認識をいたしており、道といたしましては、雇用情勢を的確に把握しながら、北海道雇用創出基本条例、さらには基本計画を着実に推進し、雇用の創出、維持安定に努める考えであります。
 また、少子・高齢化が進む中、女性や高齢者の労働力の活用は重要性を増しているものと認識しており、仕事と家庭の両立支援やパート労働を初めとする非正規労働への対応など就業環境の整備に努めるとともに、広報活動などにより、企業における65歳までの継続雇用の推進やシルバー人材センターによる就業機会の拡大に努めてまいる考えであります。
 今後とも、本道の労働力人口の動向などを見据え、労働力確保の観点からも、女性や高齢者などの活用を促進してまいる考えであります。
 次に、労働需給のミスマッチの解消についてでありますが、ミスマッチの内容につきましては、年齢や職種、さらには能力や労働条件など多様なものがあり、きめ細やかな対応が重要であると認識をいたします。
 このような中、ハローワークや民間の就職支援会社などにおいて個々の事例に応じた職業紹介を実施しているところと承知しており、道といたしましても、このような機関の取り組みを補完する形で、職業訓練のほか、特に雇用情勢の厳しい中高年齢者や若年者についてはカウンセリング事業などにより、きめ細やかに就職支援に取り組んでいるところであります。
 また、求人側や求職側の情報も含め、広く本道の雇用情勢について道のホームページにおいて情報提供すべく準備を進めておりますほか、企業側に対しましても、求人に際して労働条件を明確にする必要性などについて啓発を行っているところであり、引き続き、国などとの連携のもとでミスマッチ対策にしっかり取り組んでまいる考えであります。
 なお、雇用施策効果の点検強化などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、アスベスト対策に関し、関係事業場の実態把握などについてでありますが、現在、道内にはアスベスト製品を製造している工場はありませんが、過去に製造していた工場については、道や関係市が立入検査を実施し、大気汚染防止法上、問題がないことを確認いたしております。
 また、アスベスト廃鉱石を堆積している富良野市にある事業所につきましては、その周辺で環境調査を行い、先日、大気中のアスベスト濃度が大気汚染防止法に基づく基準以下であることを確認したところであります。
 さらに、現在、道有施設を初め、市町村や民間施設を対象として、建築物に使用されている吹きつけアスベスト等の使用状況を調査し、実態把握に努めております。
 道といたしましては、これらの実態把握に努めるとともに、道民の方々の不安を取り除き、安心して暮らせる生活の確保や良好な環境の保全のため、国とも連携しながら適切に対応してまいります。
 なお、歯科衛生士の養成状況などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)歯科保健対策に関しましてお答えを申し上げます。
 まず、歯科衛生士の養成状況などについてでありますが、現在、道内の歯科衛生士養成所は9校ございまして、これを設置主体別に見ますと、道立で1校、歯科医師会立3校、そして、学校法人立が5校となっており、また、養成定員の総数は453名となっている状況にございます。
 歯科衛生士法に基づく業務従事届によりますと、就業者数は平成16年末において4019名となっており、そのうち、歯科診療所と病院に勤務されている方々は3856名で、全体の96%となっているところでございます。
 また、行政機関や養成機関には148名の方々が就業しておりまして、このうち、保健所には政令市も含めて25名の方々が勤務されている状況にございます。
 次に、歯科衛生士の就業拡大などについてでありますが、道内の歯科診療所において歯科衛生士を配置している割合は平成15年では53%となっており、その割合は徐々に増加しておりますものの、全国の59.5%と比べますと低い状況となっております。
 近年の歯科医療技術の進歩や、このたびの介護保険制度の見直しに伴い、口腔ケアサービスが新たに位置づけられたことなどによりまして、今後、歯科診療所を初め、関係施設における歯科衛生士の就業機会は拡大していくものと考えているところでございます。
 道におきましては、歯科衛生士養成所が行う障害者・高齢者施設での臨床実習に対し助成をしておりますほか、歯科医師会や歯科衛生士会とも連携し、歯科衛生士の資質向上のための研修を実施しているところでございます。
 また、今年度におきましては、介護予防事業として新たに実施される口腔機能の向上を担う人材育成を目的とする研修事業を実施することとしており、今後とも、関係団体などと連携を図りながら、道民の歯科保健医療ニーズに適切に対応できますよう努めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 経済部長近藤光雄君。
◎(経済部長近藤光雄君) (登壇)産業活性化プログラムに関してお答えいたします。
 初めに、中小企業施策の普及促進についてでありますが、道におきましては、これまでも、中小企業支援施策に関する説明会の開催やパンフレットの発行、ホームページへの掲載のほか、各支庁に経営相談窓口を設けるとともに、市町村や関係団体などを通じて施策の周知に努めてきているところであります。
 特に、平成16年度からは、産業活性化プログラムにおけるエクセレントカンパニー挑戦支援プロジェクトの一環として、企業訪問による支援施策の普及促進に努めてきているほか、経営革新や建設業に対する支援策の紹介に際しては、実際に施策を活用した企業の事例集を作成するなど、きめ細かな対応に努めてきております。
 さらに、本年4月には、初めての試みとして、各支庁ごとに、新分野進出や経営革新、雇用おこしなどに取り組む中小企業者などを対象に支援制度のPRと相談をワンストップサービスで提供する総合相談フェアを開催し、約1200人の参加を得るとともに、100社を超える企業から個別相談を受けたところであります。
 今後とも、施策について、できるだけわかりやすく、利用しやすいものとなるよう工夫を重ね、関係機関の協力も得ながら、さまざまな機会を通じて施策の普及促進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、人材育成の位置づけについてでありますが、北海道経済の再建に向け、活力ある民間活動に支えられた本道経済の実現を図るためには、産業人材の育成が極めて重要であると認識しております。
 プログラムにおきましては、食や観光、IT、バイオなど七つの戦略分野における施策展開とともに、競争力のある中小企業群の形成に向けて、エクセレントカンパニー挑戦支援プロジェクトのほか、高度産業人材活用プロジェクトなど四つのプロジェクトに集中的に取り組むこととしております。
 また、地域の可能性を引き出す三つの連携協働の取り組みの一つとして、地域のビジネス立ち上げを志す多様な人材づくりを位置づけ、地域の産業を担う人材の育成に取り組んでおります。
 このように、プログラムの骨格を形成する四つのプロジェクトと三つの連携協働の取り組みにおいて産業人材の育成を主要な柱として位置づけ、施策の展開を図っているところであります。
 次に、人材の育成の成果などについてでありますが、道といたしましては、これまでも、工業試験場など道立試験研究機関における研修生の受け入れや講習会の開催、企業向け技術経営や経営管理分野における高度な専門職業人の育成支援に取り組むなど、経済界や大学、試験研究機関と連携して、高度な専門性を有する人材の育成に取り組んでおります。
 また、地域においては、地域ニーズに沿った職業訓練を実施するとともに、女性起業家塾を開催するなどして、地域産業を担う多様な人材育成に取り組んでおります。
 こうした取り組みを通じて、ITやバイオなどの高度な技術等を有する人材や地域の産業を担う多様な人材の育成が促進され、産業や地域の活性化に寄与しているものと認識しております。
 本道においては、IT産業やバイオ産業が成長を続けておりますことから、今後とも、こうした高度な産業人材の育成が必要不可欠な状況にあると考えております。
 また、食や観光といった地域の基幹産業におきましても、その活性化を図るためには、ブランドづくりの担い手など、多様な人材の育成が引き続き重要であると考えております。
 今後とも、産学官の連携のもとに、戦略分野をリードする人材の育成確保に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、雇用問題に関し、施策効果の点検強化についてでありますが、道におきましては、経済社会情勢の変化や道民ニーズに適切に対応した政策の展開を図るため、毎年度、予算事業を単位とする事業評価の取り組みを通じ事務事業の徹底した見直しを行うとともに、新たな政策展開のため、事務事業の再構築を行っているところであります。
 道といたしましては、全庁共通の最重要課題である経済再建の加速を一層効果的に推進していくため、あらゆる政策分野において雇用創出や民間需要の誘発効果の高い施策展開を図るなどして、雇用創出基本計画の着実な推進に努めてまいる考えであります。
 次に、ニート対策についてでありますが、フリーターやニートと呼ばれる若者の増加は、将来的には本道の経済社会の発展基盤を損なうおそれもあると考えております。
 このため、道といたしましては、これまでも、ジョブカフェ北海道において、みずからの適性や能力についての理解を深めさせながら、若者が適切な職業選択を行えるようきめ細やかなカウンセリングやセミナーによる支援を実施しているほか、来場できない若者に対しては、ホームページによる就職情報の提供や、携帯電話、パソコンからの電子メールによる職業相談にも応じているところであります。
 また、ニートを生み出さないためには、若いときから職業観の醸成を図ることが重要でありますので、実際に企業において就業を体験するインターンシップ事業を実施するとともに、保護者の方々に職業理解を深めていただくためのシンポジウムを札幌市を初め6カ所で開催することとしております。
 今後とも、国や道教委、さらには産業界などとの連携のもと、ニートと呼ばれる若者の就職支援に取り組んでまいりたいと考えております。
 最後に、政策のフォローアップについてでありますが、現在、本道経済の活力を担う人材を育成するため、第7次北海道職業能力開発計画や今年度策定された北海道雇用創出基本計画の推進計画に沿って各種施策を展開しており、毎年度、事務事業の評価・見直しを行っているところであります。
 特に、職業能力開発につきましては、毎年、道内の産業動向や労働力需給の状況、あるいは職業訓練ニーズの変化などを把握し、施策に要因分析や評価を加え、職業訓練の質的・量的な見直しを行っておりますが、今後とも、地域の人材育成ニーズを踏まえ、施策効果が高まるよう、その充実強化に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 角谷隆司君。
◆(26番角谷隆司君) (登壇・拍手)(発言する者あり)ただいま、大変お疲れの様子の中、知事並びに部長より御答弁をいただきましたが、いま少し、関連する問題について再度お伺いいたすとともに、何点か御指摘をさせていただきたいと思います。
 まず、雇用問題についてであります。
 高齢社会の2007年問題ということが話題になっておりますが、これは、いわゆる団塊の世代が60歳代に入り、雇用者数が約110万人減少し、これに伴い雇用者報酬が7.3兆円減少、結果として、実質GDPを3%引き下げるといったものであります。
 これを例に見るまでもなく、少子化の進展により、生産年齢人口は急速に高齢化かつ減少しつつあります。
 こうした意味で、これからは高齢者の知力や経験、意欲をできる限り活用し、高齢者が社会参加して自由に活躍できる仕組みづくりを具体的に実現していくことが、高齢者の生きがいにとっても、健康や福祉・医療といった社会保障などの負担軽減にとっても有効であると考えます。
 高齢者雇用の中には年金受給者もおられますので、そこそこの金額でも理解が得られるものと思います。高齢者の多い都市部を中心に、NPOなどの民間機関などを活用して、高齢者雇用を中心とした事業計画を道としても積極的に検討してみてはいかがかというふうに考えますので、この点を指摘させていただきます。
 また、国内の厳しい雇用情勢や国内外の急速な情勢変化のもとで、若年者における就労の不安定化や親への依存が高まり、社会的自立のおくれが数字の上でますます顕著になってきております。
 若者の自立支援にどこまで手をかすべきか、これについてはいろいろな意見や考え方があるものと思われますが、将来ある若者がニートとなって毎年増加の傾向にあることを考えますと、早急な対策が必要であることは否定できません。
 本年7月1日、厚生労働省は、ニート対策の一環として若者自立塾をスタートさせたとのことであります。集団生活の中で、生活訓練、労働体験などを積み、社会人、職業人としての基本能力を身につけることが目的とのことであります。
 道としても、労働、教育、健康医療など、関係機関・団体と連携し、ニートの解消に向けた対策を講じることが大事であると考えますので、知事の見解を再度お伺いいたします。
 北海道の完全失業率は、多少改善されたとはいえ、全国の4.7%に比べ、依然1%程度高い数字になっております。
 雇用の規制緩和が進む中、若い人を中心に不安定雇用労働者がふえており、処遇面での監視・監督の強化の必要性が指摘されているところであります。仕事嫌いになる要因がこのあたりにも潜んでいることに十分留意する必要があると思われますので、道としても適切に対応していただけるよう、申し上げておきます。
 最近、道内主要大学の来春卒業予定者を対象とした本州企業による就業活動が、ピークを過ぎた9月に入っても衰えを見せないとの報道があります。
 このような動きの背景には、道内の景気回復がいま一つといった要因のほか、そもそも雇用創出に効果のある製造業の少ない産業構造、さらには、情報産業による雇用効果も期待されるほどの効果がないことが考えられます。
 製造業や情報産業に必要な人材は道内から本州方面にどんどん流出しているのが今日の実態であります。道が人づくりの一環として、道外からすぐれた人材を移入する計画とは裏腹の動きが見られることは、まことに残念なことであります。
 魅力ある産業振興に一段と本腰を入れなければ、雇用の促進もすぐれた人材の活用もできないものと思いますが、知事の見解を再度お伺いいたします。
 経済の活性化や雇用の確保の決め手となる即効的な対策が見出しにくい現状においては、人づくり、つまり、人材育成は政策の基本という考え方も否定できません。
 ただ、人づくりには時間がかかりますので、的確な将来予測のもとに必要な人材を養成しなければ、いつまでたってもミスマッチは解消されないのではないでしょうか。そのためには、将来動向を予測した政策アセスと、その成果を絶えず事業に反映していく仕組みが必要であると考えます。
 道内企業からの求人件数は現在も決して順調に推移しているわけではありません。そうした中にあって、若い人たちの就職対象の視野が道内企業から遠ざかることが懸念されますので、道としては、単に雇用計画のペーパーづくりといったことではなく、また、雇用目標にしても、現状より大幅に失業率を減らすといった、もう少し本腰を入れた対策を進めていただくことを期待するものであります。
 道は、財政の危機的状況を打開するため、歳出予算の徹底した見直し、削減を進めておりますが、道内の経済構造、雇用においては官に依存する割合が大きく、歳出を抑制することで企業活動等の停滞を招き、道税収入の減少といったマイナス面の影響も懸念されるわけでございます。道としては、この点を踏まえ、慎重に対応してもらいたいものと思います。
 最後に、歯科保健対策についてでありますが、高齢者の歯科保健に対する重要性について御理解をいただきましたことに感謝申し上げます。
 そこで、2点ほど指摘をさせていただきます。
 まず第1点は、歯科診療所における雇用の拡大並びに介護保険施設等における配置促進を強力に働きかけるため、歯科衛生士の市町村並びに道立保健所における配置の必要性は高いというふうに思いますので、その1点と、第2点目は、専門性の高い歯科衛生士の育成を図るためにも、道立衛生学院の歯科衛生学科のさらなる充実を強く指摘し、質問とさせていただきます。(拍手)(発言する者あり)
○(副議長西本美嗣君) 知事。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)角谷議員の再質問にお答えをいたします。
 最初に、ニート対策の推進についてでありますが、道といたしましては、これまでも、国や道教委などの関係機関、産業界との連携のもとでジョブカフェ北海道を設置し、マンツーマンのカウンセリングや就職支援セミナーの実施、就職情報の提供、さらにはインターンシップ事業や保護者向けのシンポジウムを新たに開催するなど、さまざまな事業を実施してきているところであります。
 今後とも、ニートを含む若年者の就職支援について、道を初め、行政機関や産業・労働団体、教育関係者などが連携を密にし、情報を共有しながら、施策の効果をより一層発揮できるよう、北海道雇用創出推進会議なども活用して、全力で取り組んでまいります。
 次に、産業振興についてでありますが、道といたしましては、本道産業の活性化と雇用の創出を図るため、雇用吸収力の高い物づくり産業の振興を初め、全国的に優位性のある食や観光といった基幹産業の競争力強化に努めるとともに、研究開発や創業支援などを通じて、高い成長性を有するITやバイオ分野などの新産業・新事業創出に取り組んできているところであります。
 こうした取り組みや民間の努力が相まって、ITやバイオ分野などで高度な技術を有し、競争力のある企業が育ってきており、また、本年8月には、道内の五つの企業が国の第1回ものづくり日本大賞を受賞しているところでもあります。
 今後とも、大学や国、経済界などとの連携をより一層強めながら、産業活性化の推進役となり、雇用創出の受け皿となるすぐれた経営を行う企業群の形成に向けて積極的に取り組み、雇用の促進やすぐれた人材の定着を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 角谷隆司君の質問は終了いたしました。
 船橋利実君。
◆(59番船橋利実君) (登壇・拍手)(発言する者あり)私は、通告に従いまして、知事並びに道警本部長にお尋ねをしてまいります。
 初めに、道職員の退職金の債券化について伺います。
 団塊の世代が一斉に定年退職の時期を迎える2007年問題は、我が国の経済社会の発展に影響をもたらすと言われております。
 この2007年問題の一つに退職金があります。同様に、危機的状況下にある道財政においても、削減困難な支出として退職金があります。
 来年3月の一般財源ベースの支払い総額は、知事部局、道教委、道警を合わせると約600億円に上り、規模だけで見ますと、財政立て直しプランにおいて見直すべき歳出1800億円の3分の1を占めるほどの大きなものであります。
 そこで伺いますが、来年度以降、知事部局を含む部局で支払われるべき退職金総額はどのように推移していくと見通しているのか、ピーク時を含め、明らかにしてください。
 また、このための財源確保対策はどのように図っていくのか、お聞かせください。
 次に、退職金による道債の購入について伺います。
 現行退職金は、給与と同じく、直接支払いが法令で定められており、分割払いや債券による支払いはできません。しかし、一度支払った退職金を道債にすることは可能であります。
 そのためには、退職者または退職予定の職員による道債の購入が資産運用の一環として行われるよう、積極的に働きかけをしていくべきと考えます。(発言する者あり)
 毎年度、一定規模の退職金が道債の購入に充てられることになると、道債の健全性が高まり、市場での評価も上がることが見込まれます。そうなれば、これまで単なる支出であった退職金が道の財政運営にも寄与することになるものであります。こうしたことも新たな財政運営の一つの姿であり、取り組む必要があると考えますが、見解をお聞かせください。
 また、退職金の受け取りを、現行の一括方式ではなく、分割や道債などの債券でできるならば、財政運営上は未支払い分の退職金を積み立てて、有効な運用を図り、運用益の一部を退職引当金として積み立てすることも可能となることから、退職金の分割や債券による間接支払いができるよう、国に対して関係法令の見直しを働きかけていくべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、道から市町村への権限移譲に伴う人員の確保・育成と交付金について伺います。
 初めに、権限移譲の見通しについてであります。
 初年度となる来年は、対象の半数の2000件程度を、全市町村の40%に当たる81市町村と1広域連合に移譲するとしておりますが、この結果は、順調に事務・権限の移譲が進んでいくと判断できるものであるのか、お伺いをいたします。
 私は、道の事務・権限の移譲はできるだけ速やかに行われるべきと考えますが、今後、5年から10年の間に、どの程度の件数を、どの程度の市町村まで広げていくことができると見通しておられるのか、お聞かせください。
 また、そのために課題があるとすれば、その内容を明らかにしてください。
 次に、権限移譲に当たっての人的措置についてであります。
 事務・権限移譲に伴い、必要となる人員の確保・育成については、財政的措置が人件費を含むことから、市町村みずからが組織体制を整備し、必要な人材を措置することを原則としております。
 そこでお伺いいたしますけれども、来年度移譲を受ける市町村においては人的措置をどのようになされていくと承知しているのか、道職員の派遣は求められているのか、お尋ねをいたします。
 また、移譲される事務・権限の処理に市町村職員が習熟するためには研修や訓練が必要な場合がありますけれども、道としてどのように受け入れを行っていくのか、お聞かせください。
 次に、事務・権限の移譲に伴う交付金についてであります。
 交付金の算定は、条例による事務処理の特例による移譲の場合は、北海道権限移譲事務交付金交付要綱に基づき、移譲される権限・事務の項目ごとに交付するとしておりますが、市町村側からは、交付金の額が実際の費用を下回るのではないかとの指摘があります。
 市町村が事務・権限の移譲を受けることで新たな財政負担が伴うとするなら、事務・権限の移譲が円滑にはいきません。現行の算定方式では実際にかかる費用を下回るとの、これら市町村からの指摘などをどのように受けとめておられるのか、お聞かせください。
 次に、職員の配置数についてであります。
 単純に算出をしていくことは難しい面もありますけれども、来年度からの市町村への事務・権限移譲で道職員数はどの程度配置定数が減少することになっていくのか、また、それら職員の配置転換についてお聞かせください。
 次に、道の許認可事務の標準処理期間等について伺います。
 道は、北海道行政手続条例に基づき、申請により求められた許認可などや不利益処分に関する審査基準等を設定しております。
 その種類は、申請に対する処分で1504件、不利益処分で1153件に上り、個別具体的な申請や事案に基づき判断を行わなければならないものを除き、それぞれ、審査基準や標準処理期間、処分基準によって手続が行われております。
 いずれも道民生活や道内事業者などの経済活動に大切なことであり、行政側が取り扱いに適切さを欠くと甚大な影響をもたらすことから、慎重に扱われるべきものであります。
 しかし、現状では、許認可申請や処分すべき事案の手続開始から終了までの事務上の作業手順や取り扱い方が全庁的に定められておらず、窓口の担当者独自の判断と都合による事務手続が長年慣行的に続いており、同一案件でも処理日数が異なっているものが全庁的に存在をしております。
 一例を挙げますと、本年3月にあったケースでは、標準処理期間21日以内の許可申請が道職員の転勤時期にたまたまぶつかったため、引き継ぎが適切に行われず、無審査のまま1カ月以上放置されておりました。
 同様の事案がないか聞き取りを行ったところ、全庁的にも例が見られるものであり、こうした現状はまことに遺憾であり、こうしたことを踏まえて、以下、伺ってまいります。
 まず、許認可事務の状況でありますけれども、私が申し上げたように、許認可事務の不適切な取り扱いの実態が全庁的に見られることをどのように受けとめておられるのか、所見をお聞かせください。
 次に、受理から審査に必要とされる標準処理期間及びその前後に必要とされる事務処理日数などに関する指導監督については、これまでどのように行ってきたのか、お尋ねをいたします。
 私は、この際、本庁、出先機関を含め、許認可事務の取り扱いについて、利用者の意見聴取を含めた調査を行い、実態を把握していくべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、このようなことが起きる原因としては、許認可などの申請時から審査までの事務取り扱い方法や手続などが明確でないこと、申請者に審査の流れや所要日数についての説明や告知がなされていないこと、内部において申請などの受理が台帳などを作成して適切に管理されていないことなどがあり、こうした点を早急に改善すべく、全庁的な事務取り扱いマニュアルの作成をするべきでありますが、見解を伺います。
 次に、道内におけるJRの高速化の現状と今後についてであります。
 道内におけるJRの高速化は、採算性の見込める2路線はJR北海道が単独で整備し、公的支援を行うことで採算が確保される路線については、第三セクター北海道高速鉄道開発株式会社を設立し、国や道の補助事業によって2路線の整備を進めてきております。
 そこで、まず初めに、道内鉄道のこれまでの高速化に対する認識について伺います。
 これまで整備された4路線はどのような考え方で高速化を図ってきたのか、お聞かせください。
 また、4路線における利用者の時間の短縮、経済性、利便性の向上などの事業効果を伺うとともに、今後、整備の必要性がある路線は、地域からの要望の強い旭川─網走間と名寄─稚内間の2路線であるのか、お聞かせください。
 また、ふるさと銀河線の廃止が予定される中で、北見を経由する旭川─網走間の整備は優先度が高いと考えますが、所見をお聞かせください。
 次に、未整備2路線の整備の見通しでありますけれども、北海道新幹線が2015年に函館まで開業いたしますと、本州方面からの観光客の相当数は鉄路を利用すると予想されることから、少なくとも、この時期を目途に未整備2路線の高速化に向けた準備を進めるべきではないでしょうか。JR北海道を含めた関係者によるこれまでの協議の内容について明らかにしてください。
 また、いつごろを目途に整備方針を示すことができるのか、お聞かせください。
 あわせて、既に整備された4路線を参考に試算いたしますと、新たに整備が必要となる2路線に必要な投資額や時間短縮効果を伺うとともに、整備主体はJR北海道か第三セクターのどちらになると考えておられるのか、お聞かせください。
 次に、ちほく高原鉄道について伺います。
 明治44年、池田から北見を結ぶ路線として開通し、平成元年からは運営母体が旧国鉄・JRから第三セクター北海道ちほく高原鉄道株式会社へと移り、地域住民の身近な足として生活を支えてきたふるさと銀河線が来年4月をもって100年に及ぶ歴史に幕をおろそうとしております。
 銀河線開業時は年間90万人の利用者が昨年度の利用実績では45万人となり、ピーク時の平成2年度の102万人と比較すると半分以下になるなど、厳しい経営環境のもと、赤字圧縮のために歳出の削減にも取り組んでまいりましたが、赤字を補てんするに十分であったはずの基金も、大幅な金利の低下により元金を取り崩すこととなり、その結果、平成17年をもって第二基金は底をつき、このままでは代替の交通機関の確保も困難になるという段階に立ち至っては、現行の経営体制による存続を断念せざるを得ないということについては理解し、その上で伺ってまいります。
 まず、経営安定基金についてでありますけれども、この基金は道並びに沿線1市6町が負担し、元本を取り崩さないとした第一基金48億7700万円、日本国有鉄道清算事業団から交付された転換交付金の第二基金25億6600万円、及び道と1市6町が金利相当分として会社に補助した第三基金7億7300万円の総額82億1600万円で始まりましたが、本年4月現在では、この82億1600万円が53億円まで目減りをしている状況となっております。
 この基金の運用は、道と1市6町で構成する協議会において覚書を作成し、これに基づき、今日までなされてきたのであります。
 そこで伺いますが、この覚書によれば、第一基金については、鉄道事業を廃止するときには負担割合に応じて道及び1市6町に返還することとされています。にもかかわらず、今回、この第一基金を赤字の穴埋めや廃止に伴う経費、バス転換に伴う経費に充てることができるように覚書を変更し、基金を管理する北見市にも条例改正を求めておりますが、今回の覚書の変更と基金の扱いを変更するに当たり、どのような検討が今日までなされてきたのか、お聞かせください。
 また、本来であれば、一度基金を返還し、必要な額だけ道と沿線自治体が拠出すべきでありますけれども、こうした手続をとらずに対応することに問題はないとの見解に立たれているのかを伺うとともに、こうした判断には道の政策的判断も含まれているのか、お聞かせください。
 次に、代替交通機関の確保などでありますけれども、バス事業への転換が検討されておりますけれども、鉄道事業と比較し、運行ダイヤ、車両編成、運賃、停留所などに関し、利用者である地域住民や学生に不便さや著しい経済的負担を強いることがないようにするための検討状況についてお聞かせください。
 また、利用者からの意見集約の方法と、それらを受けた検討結果などの周知方法についてお聞かせください。
 次に、来年度のバス事業への転換に向けては、その作業スケジュールを明らかにしてください。
 あわせて、ちほく高原鉄道の職員の処遇を初めとする廃止に向けた手続並びに廃止後の鉄道施設撤去等の進め方をお聞かせください。
 この問題の最後に伺いますが、沿線住民の方々を初め、有志の方々が銀河線の存続に向けてさまざまな取り組みをされていることは御承知のことと存じます。最近では、岡山県で路面電車の経営をする岡山電気軌道株式会社への支援・経営依頼があります。こうした方々の努力は大切なことだと私は思いますが、道としてはどのように受けとめておられるのか、お聞かせください。
 私の知る限り、これまでの提言の多くは、道及び沿線自治体の財政負担が将来にわたって続くことを前提にしており、残念ながら、会社の存続に必要な条件を満たさない内容であります。この際、会社が経営をゆだねるための条件を示し、受け入れ可能な企業などを募ってみてはいかがでしょうか、所見を伺います。
 ただ、こうしたこともタイムリミットがあることと思いますけれども、それはいつの時期であるのか、明らかにしてください。
 次に、道警本部長にお尋ねをいたします。
 新聞報道などによりますと、国内最大の暴力団と言われる山口組の組長が16年ぶりに交代し、関東圏を中心に勢力拡大を進めており、道内でも直系組織の会長が幹部に昇格したとの情報や、新たに直系団体が一つふえるなど、不穏な動きが見られることから、他の暴力団とのトラブルが起き、道民が巻き込まれるおそれも否定できません。暴力団という反社会的集団は道民の安全で安心な生活の脅威であります。
 こうした状況の中、前職で暴力団対策の陣頭指揮をとっておられた新本部長の手腕に道民も道警職員も大きな期待を寄せていると思います。
 そこで伺いますが、道警察においては、この4月に設置した組織犯罪対策局が中心となり、暴力団の壊滅に向けて総合的な対策を推進しているものと承知しておりますが、改めて、道内の暴力団情勢と暴力団壊滅に向けた本部長の決意について伺います。
 次に、道警察が重点的に取り組んでいる歓楽街対策についてでありますが、薄野地区を初めとする歓楽街は、道民や観光客に憩いの場あるいは娯楽の場を提供しており、だれもが安心して楽しめる健全な歓楽街を望んでいるところでありますが、暴力団や来日外国人が介在する犯罪組織の活動拠点となっているほか、性を売り物にする違法な店舗が増加し、風俗環境が悪化するなど、歓楽街を含む地域の治安に悪影響を及ぼしている現状にあります。
 道警では、本年4月から、これまで薄野を中心に取り組んできた歓楽街対策を、旭川市の三・六街地区、北見市山下地区など、9市に所在する12地区に拡大し、強力に推進していると承知しておりますが、これまでの取り組み状況と今後の課題についてお伺いをいたします。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(副議長西本美嗣君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)船橋議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、道職員等の退職金の債券化に関し、国への働きかけ等についてでありますが、道における退職手当制度は、国の制度を基本とし、地方公務員法等の関係法令の趣旨も踏まえながら条例化しているものであり、これまでも関係法令の見直しに際しては適切に対処してきたところであります。
 現下の逼迫した道財政状況においては、今後、職員給与を取り巻く状況はさらに厳しくなるものと考えており、将来にわたり持続可能な財政構造を構築するためには、御提言の趣旨も踏まえ、あらゆる方策について検討していかなければならないものと考えております。
 なお、退職手当の推移と財源確保などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、道から市町村への権限移譲に伴う職員数への影響についてでありますが、来年度からの事務・権限の移譲につきましては、移譲要望のあった市町村に対して、今後さらに詳細な条件をお示ししながら具体的な協議を進め、協議が調ったものから事務・権限を移譲してまいりたいと考えております。
 現在、市町村との協議を進めているところであり、現段階においては道職員数に与える影響について明らかにすることは困難でありますが、移譲事務・権限が確定した段階で、速やかに組織機構改正に反映をしてまいります。
 なお、権限移譲の要望状況などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、道の許認可事務の標準処理期間等に関し、許認可事務の取り扱いについてでありますが、道では、これまでも、申請書などの文書の適正な管理はもとより、行政手続条例などに基づき、適正な事務処理に努めてきているところでありますが、行政運営の公正の確保と透明性の向上を図るため、今後とも、条例の趣旨の一層の徹底に努めるとともに、御指摘のありましたマニュアルの作成など、適切に対処してまいりたいと考えております。
 なお、許認可事務の状況などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、道内におけるJRの高速化の現状と今後に関し、まず、整備済み4路線についてでありますが、道内の主要都市間を結ぶ幹線鉄道の高速化につきましては、道といたしましても、道民の利便性向上を図る観点から重要な課題であると認識し、JR北海道による整備の促進を要請してきたところであります。
 これまでに高速化された路線のうち、利用者が多く、採算性が見込まれます函館本線の札幌―旭川間や札幌―函館間につきましては、JR北海道がみずから整備を行ったほか、石勝線、根室線の札幌―釧路間及び宗谷線の旭川―名寄間につきましては、採算性の面で厳しい状況にありましたことから、道や地元自治体、JR北海道が出資する第三セクターの北海道高速鉄道開発株式会社が国や道などの支援を受けて事業を実施し、JR北海道に鉄道施設を貸し付ける形で高速化を実現したところであります。
 また、高速化による事業効果につきましては、函館線の整備により、函館─札幌間で最大48分、石勝線、根室線の整備により、札幌─釧路間で最大45分、宗谷線の整備により、札幌─稚内間で最大52分、それぞれ所要時間の短縮が図られましたほか、利用者数につきましても、各路線とも、整備前と比較すると10%程度利用客が増加するなどの効果が見られたところであります。
 次に、石北線などの整備の必要性についてでありますが、石北線や宗谷線の名寄─稚内間の高速化につきましては、地元期成会などから道に対しても要望が出されており、道としても、整備に対する地元の期待が大きいことについては十分に認識をいたしております。
 次に、今後の整備の見通しについてでありますが、新たな高速化の実施に当たりましては、事業の採算性の検討や、今後、多額の負担が見込まれる北海道新幹線の建設など、JR北海道の中長期的な事業計画を踏まえた経営判断が必要になってまいりますことから、道といたしましては、地域の要望を改めてお伝えしながら、実施の可能性についてJR北海道と協議をしてまいりたいと考えております。
 なお、JR北海道との検討状況などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 最後に、ちほく高原鉄道に関し、第一基金の取り扱いについてでありますが、ふるさと銀河線の安定的な経営を支援するため、道及び沿線自治体の拠出により設置されました第一基金につきましては、銀河線の運行によって生ずる欠損額について、元本を取り崩すことなく、運用益の範囲内で補てんを行うこととして、道及び沿線自治体の覚書に基づき、北見市の条例により管理されているところであります。
 ふるさと銀河線につきましては、来年4月まで運行する場合、これまで欠損補てんに充ててきた第二基金が底をつくことから、第一基金を取り崩さなければ損失補てんができなくなること、また、来年4月の鉄道廃止後の会社清算に要する経費や、バス転換に向けて、早ければ年内にも車両購入等の初期投資が必要になると見込まれているところであります。
 一方で、道からの新たな財政負担は困難であり、また、沿線自治体も同様の考えであると伺っております。
 さらに、基金を一たん返還した上で改めて道及び沿線自治体から資金を拠出するとした場合には、今年度中の銀河線の運行にも支障が生じるだけでなく、来年4月からのバス転換も困難になるおそれがあることなどの事情を総合的に勘案し、これまで道議会にも御報告しながら、第一基金の取り扱いについて沿線自治体と協議を進めてきたところであります。
 その結果、地域の足を将来にわたって安定的に確保していくため、道と沿線自治体との総意のもとで、第一基金については当面そのまま維持し、バス転換などに必要な経費に充てていくという結論に達したものであります。
 なお、バス転換などにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)道職員等の退職金の債券化などについてお答えをいたします。
 まず、道におきます退職手当の推移と財源確保についてでございますが、知事部局を初め、教育委員会及び警察本部における今後の定年や勧奨等による退職者数は、平成18年度で約3800名、平成19年度では約4000名であり、その退職手当の総額は、一般財源ベースで平成18年度は約600億円、平成19年度には約650億円となり、その後、退職者数は微増しながら推移し、平成25年度では約4200名、約740億円になると試算しているところでございます。
 財政立て直しプランは、中長期収支見通しに、これらの退職手当の推計値も盛り込んだ上で、10年後の収支均衡を目指しているところであり、現在、中長期支出見通しも含めてプランの見直しを進めており、この中で毎年度の必要な収支対策を検討していく考えでございます。
 次に、退職手当による道債購入についてでございますが、道債につきましては、平成13年度から、従来の10年債に加えまして、5年債を発行し、機関投資家のみならず、道民の方にも購入しやすいよう、償還年限の多様化に努めてきたところでございまして、平成16年度からは、より多くの道民の皆様に購入いただけるよう、住民参加型ミニ市場公募債により3年債を発行しているところでございます。
 道債は金融機関を窓口として販売されますことから、各金融機関を通して北海道債のリーフレットを配布しているところであり、特にミニ公募債につきましては、PR用のリーフレットを作成・配布するとともに、新聞広告を利用し、道民の皆様に道債の購入を働きかけているところでございます。
 これまでは、特に退職者向けのPRというものは行っておりませんが、今後は、御指摘の点も踏まえ、退職者へも周知するなど、多くの道民の皆様に購入いただけるよう、これらのPR活動を継続してまいりたいと考えております。
 次に、道の許認可事務の標準処理期間等に関しまして、まず、許認可事務の状況についてでございますが、道におきましては、行政運営の公正の確保と透明性の向上を図るため、行政手続条例により、できるだけ申請に対する審査基準や標準処理期間を定めるとともに、審査や応答に対する対応などを定め、適正な事務処理に努めてきているところでございます。
 しかしながら、御指摘の例にもあるように、こうした不適切な事務処理は、道民の権利を損なうものでございまして、遺憾なことと考えており、改めて条例等の趣旨の徹底や職員の意識改革に努め、道が取り扱う許認可事務等の適正な事務処理に努める必要があるものと考えておるところでございます。
 次に、許認可事務にかかわる指導等についてでございますが、道が行う許認可事務は多岐にわたっており、その事務処理に当たりましても、本庁や支庁など多くの機関で行われているところでございまして、これまでは、行政手続制度の適正な運用のため、個々の事務を所掌している所属を通じて必要な指導等を行っているところでございますが、今後は、適正な事務処理が行われるよう、より実効性のある指導を徹底してまいりたいと考えております。
 最後に、許認可事務の取り扱いに係る調査についてでございますが、道では、行政手続条例に基づき、審査基準や標準処理期間を設定しているところでございますが、行政サービスに対する道民ニーズの多様化、高度化も踏まえまして、道における事務処理の実態や類似事務の処理日数、さらには他府県の状況などとも比較をした上で、審査基準の設定や標準処理期間の見直しに向けまして必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 企画振興部長吉田洋一君。
◎(企画振興部長吉田洋一君) (登壇)初めに、道から市町村への権限移譲に関しましてお答えをいたします。
 まず、権限移譲の要望状況などについてでございますが、市町村への事務・権限の移譲につきましては、本年3月に策定をいたしました、道州制に向けた道から市町村への事務・権限移譲方針に基づきまして、全道の市町村と広域連合に対して移譲要望の照会を行ったところでございます。
 道といたしましては、移譲方針に基づく移譲検討の初年度におきまして、全道の約4割に当たる市町村から幅広い分野の事務・権限にわたって要望が寄せられたことは、これからの地域主権型社会に向けて市町村が住民サービスの中心的役割を果たしていくことへの積極的な意欲のあらわれと受けとめておりまして、こうした市町村の要望に適切に対応し、事務・権限移譲をさらに進めていきたいと考えております。
 また、今後の移譲の見通しについてでございますが、事務・権限の移譲に当たっては、市町村と十分協議し、同意を得た上で行うこととしておりますことから、現時点で将来の移譲状況について具体的な件数や市町村数の見通しを立てることは難しいものと考えているところでございます。
 また、移譲を進めるに当たりましての課題といたしましては、例えば、移譲対象の事務・権限の中に、市町村における行政体制の整備が必要なものや法制度の改正等が必要なものもありますことから、市町村の体制整備の取り組みに対する積極的な協力を行いますとともに、法令改正等に向けた国への働きかけ等を行うなど、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
 次に、人的措置についてでございますが、移譲方針におきましては、人的措置として、市町村から地方自治法第252条の17の規定に基づく道職員の派遣について求めがあるときは、事前に調整協議した上で対応することなどをお示ししておりまして、移譲要望の照会に先立って各支庁ごとに開催いたしました市町村への説明会におきましても周知をしたところであります。
 道職員の派遣につきましては、移譲要望の提出のあった市町村に対しまして意向の打診を行いました結果、権限の移譲にあわせて、道職員の派遣を希望する団体もございましたので、今後、調整協議を進めてまいりたいと考えております。
 また、移譲される事務・権限の処理に市町村職員が習熟するため研修等の要望があった場合には、研修員の受け入れや短期研修の実施などにより、研修内容や期間が適切に確保されるよう配慮をしてまいりたいと考えております。
 また、このほか、市町村において移譲を受けた事務・権限が適正に執行されるよう、必要に応じ、事務処理方法などを示したマニュアルなどを作成・交付いたしますとともに、移譲後における市町村からの相談などに対しましても適切に対応してまいりたいと考えております。
 次に、権限移譲事務交付金についてでございますが、御指摘のありましたとおり、幾つかの市町村からは、事務・権限の移譲要望にあわせて、財政的措置についても要望があったところでございます。
 この財政的措置につきましては、市町村への負担転嫁とならないよう、移譲を予定している事務・権限を処理するため、現状において道の担当部局が実際に要している処理時間に応じた人件費などを標準化して算定しているところであります。
 こうした算定方法につきましては、各支庁で開催した市町村説明会において周知をいたしますとともに、交付金の試算額などの情報を提供してきたところでございますが、円滑な移譲を進めるためには、道における事務・権限の処理実態について市町村に十分御理解をいただくことが重要であると受けとめておりますので、今後、市町村に対しまして、交付金額の見込みなど、さらに詳細な情報を提供しながら、具体的な協議を進めてまいりたいと考えております。
 次に、道内におけるJRの高速化の現状などについてお答えをいたします。
 まず、JR北海道との検討状況についてでございますが、石北線や宗谷線の高速化につきましては、道といたしましても、JR北海道に対しまして、地域の要望をお伝えするとともに、高速化の検討を要請してきたところでございます。
 しかしながら、JR北海道からは、これらの路線は、既に整備された路線に比べ輸送密度が低く、仮に第三セクター方式を活用して事業を実施したとしても、JR北海道の負担が多額に上ることから、事業の採算性について慎重に検討していく必要があるとの見解をお聞きしているところであります。
 次に、新たな整備に必要な投資額などについてでございますが、新たな高速化を行っていく場合の事業主体につきましては、今後、JR北海道や国などと実施の可能性などを協議する中で検討されることになりますが、石北線や宗谷線の未整備区間につきましては、輸送密度が低く、採算性の問題がありますことから、仮に実施をするとした場合には、公的支援の活用が可能な第三セクターが整備主体になるものと想定をしているところであります。
 また、JR北海道では、新たな高速化につきましては、整備費用の試算を含めて、詳細な検討は行っておりませんけれども、地盤や線形が比較的よい石勝線の高速化でも事業費が100億円を超えておりますことから、より地盤等が悪い未整備の2路線につきましてはさらに費用がかさむことが想定されておりまして、これまで道内で公的な支援により整備された路線と同じ程度の事業内容で整備した場合、石北線及び宗谷線の未整備区間について、少なくとも1時間程度の時間短縮を図るためには、地上設備の整備だけで、それぞれ100億円を優に超える費用が必要になるものと見込まれているところであります。
 次に、ちほく高原鉄道──ふるさと銀河線に関してお答えをいたします。
 まず、バス転換についてでございますが、ふるさと銀河線の代替交通機関の確保につきましては、北海道運輸局が主催するふるさと銀河線代替交通確保協議会、いわゆる地元協議会におきまして代替バスの運行計画を検討しているところでございまして、具体的な運行計画案につきましては、道及び沿線自治体が中心となりまして、銀河線の現行の輸送水準を最低限確保するとともに、陸別を中間点とした乗り継ぎにも配慮して、十勝側と網走側に分けてバスダイヤや運行経路などの詳細を検討しているところでございます。
 運行計画案の検討に当たりましては、ことし7月に平日と休日の銀河線の利用状況調査を行い、現在の利用実態を踏まえたものとするとともに、沿線自治体が行った住民意向調査や、高校あるいは町内会などとの意見交換の結果なども反映させながら、高校生などの通学や通勤の便、さらにはJRとの接続などにも十分配慮し、利用者にとって一層の利便性の向上が図られるよう努めているところであります。
 こうした運行計画の検討状況につきましては、これまで、沿線自治体において住民の方々への説明などを行ってきているほか、今後も、運輸局主催の地元協議会におきまして、住民の皆様に公開しながら、具体的な運行計画案が協議されることとなっているところでございまして、引き続き、沿線自治体の広報紙などでも住民の方々に協議の経過などが十分周知されるよう取り組んでいきたいと考えております。
 代替バスの運行計画につきましては11月には最終的に決定される見込みとなっておりまして、その後は、来年4月からのバス転換に向けてバス事業者による諸準備が進められることとなっておりますことから、道といたしましても、沿線自治体と連携し、必要な支援を行うなど、バス転換に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、ふるさと銀河線の廃止に伴う手続についてでございますが、会社といたしましては、来年4月の鉄道廃止後、鉄道施設の撤去や会社の清算等におおむね2年間を要する見込みであると想定しております。
 会社におきましては、こうした中で、ちほく高原鉄道の社員の再就職につきましては、社員の意向調査を行いますとともに、道、沿線自治体や関係行政機関、JR北海道などで構成するふるさと銀河線雇用対策連絡会議を設置いたしまして、できるだけ早く新たな雇用先が確保されるよう、関係機関への協力要請や情報交換を行っているところであります。
 また、鉄道施設の撤去につきましては、鉄道の線路やまくら木、電柱のほか、老朽化した駅舎や橋梁等が対象になるものと考えておりまして、現在、会社におきまして、河川管理者など関係機関とも協議をしながら、施設の撤去費が必要最小限になるよう、撤去方法の検討や費用の積算などを進めているところであります。
 会社におきましては、ただいま申し上げましたとおり、今後の清算に当たりましては、職員の処遇を初め、さまざまな課題がありますことから、弁護士を選任いたしまして、専門的なアドバイスを受けながら検討を進めているところであります。
 道といたしましても、会社の清算に向けた作業が円滑に進むよう、ふるさと銀河線沿線自治体等連絡協議会などの場を活用いたしまして、諸課題の解決に積極的に取り組んでまいります。
 次に、銀河線の存続に向けた取り組みについてでありますが、銀河線の存続に向けて、地元の方々が、岡山県で路面電車などを運行しております岡山電気軌道株式会社に対しまして銀河線の承継を要請したことは私どもとしても承知しております。
 しかしながら、既に、岡山電気軌道からは、これまでの道及び沿線自治体の協議経過から勘案すると、現段階で銀河線を承継することは大変困難であると考えている旨の回答が、ちほく高原鉄道株式会社の社長でもございます北見市長あてに送付されていると伺っているところでございますが、そのほかには、銀河線の経営を承継したいとの具体的な提案は承知しておりません。
 最後に、銀河線の経営の承継についてでございますが、道といたしましては、銀河線の経営を承継しようとする場合には、道や沿線自治体からの財政的な支援が困難であることや、銀河線の継続的な運行に当たりましては、老朽化した車両や鉄道施設の更新に数十億円もの費用負担が必要となることにつきまして十分承知をしていただいた上で、今後の安定運行に必要な資金確保の見通しや、将来、経営の見通しが立たなくなり、鉄道の廃止が避けられない状況になったときには鉄道施設の撤去や代替交通機関の確保に責任を持っていただくことなどについても、納得できる考え方が示された具体的な承継案の提示がなければ、道はもちろんのこと、沿線自治体においても検討することはできないものと考えているところであります。
 なお、現在、北海道運輸局主催のふるさと銀河線代替交通確保協議会を中心に、鉄道廃止後の地域の足を確保する代替バスについての検討を進めているところでございまして、この11月にも、代替バス事業者を含めた代替バス輸送計画の詳細が決定されることになっておりますことから、改めて銀河線の経営承継について検討する時間についてはほとんど残されていないものと考えているところであります。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 警察本部長樋口建史君。
◎(警察本部長樋口建史君) (登壇)船橋議員の一般質問にお答えをいたします。
 まず最初に、道内における暴力団情勢についてでございますけれども、昨年末現在の暴力団勢力は約4150人でございまして、これは前年比で若干の増加でございます。
 また、中身なのですけれども、山口組、稲川会、住吉会、これらの3団体が全体の約92%を占めるという極めて寡占状態にございます。
 特に、問題は山口組でございまして、これが最大の問題でございますが、山口組は、全国では全体の約45%、人員にしますと3万9200人の勢力であります。道内では約66%を占めておりまして、2750人であります。
 このたびの山口組組長の強引な交代劇によりまして、組織内部におけるあつれきはもとよりといたしまして、各暴力団相互の力の均衡が崩れての対立抗争がしばしば懸念されるわけでございますけれども、市民を巻き込んだ対立抗争の発生も懸念されるところでございまして、最大の注意を払っておるところでございます。
 次に、暴力団壊滅に向けた対策についてでございますが、これまでの長年にわたる取り締まりや暴力団排除に向けたさまざまな取り組みにもかかわりませず、依然として、これらの暴力団は、薬物の密売、違法風俗店の経営などはもとより、暴力を背景に、不動産取引、金融、公共事業等の経済活動や、行政のあらゆる分野に巧みに介入をいたしまして、莫大な不法収益を上げております。道民の経済活動や日常生活にとって非常に大きな脅威になっておるところであります。
 警察といたしましては、これら暴力団の排除、壊滅なくして、真の道民生活の安全はもとより、社会の発展も望めないといった認識のもとに、この4月に組織犯罪対策局を設置いたしたところでございまして、これを中核といたしまして、主要な暴力団に関するあらゆる情報を集約した上で、集中的かつ戦略的な取り締まりを推進することといたしております。
 あわせて、道や市町村、暴力追放センター等の関係機関・団体、そして地域住民の方々との幅広い官民協働による暴力団排除活動を積極的に推進してまいりたいと考えております。
 次に、歓楽街対策の取り組み状況と今後の課題についてでございますが、薄野に代表されます歓楽街は、暴力団等の犯罪集団が活動の拠点として不法収益を得ておりますほか、さまざまな犯罪に関する情報や、人、物、金が集散するセンターのような場所でありまして、いわば犯罪の温床となっている状況にあります。
 道警察におきましては、本年4月から、薄野地区を含めて、全道9市12カ所の歓楽街を重点地区に指定いたしまして、各地区の実態に応じた総合的な歓楽街対策を推進しているところでございます。
 既に、エステサロンを装った違法な性風俗店の減少を見ておりますし、卑わいな看板や公衆電話ボックスのピンクビラの一掃など、一定の効果があらわれてきているところではございます。
 しかしながら、数百、数千の風俗店等が無秩序に集中し、あらゆる人々が行き交う特殊なエリアで事件・事故が頻発しておるわけでございまして、そういった場所における犯罪捜査や防犯指導、環境浄化をより一層効果的に進めていくためには、まず第1に、地権者やビルオーナー等の全面的な参画、協力を得まして、極めて複雑な風俗店等の営業等の実態を正確に把握しておくことが必要であります。
 さらにまた、街頭における各種の不法行為の抑止と犯人検挙に資する防犯カメラの整備充実が強く望まれるところでございます。
 ところで、そもそも、歓楽街対策の目的は、老若男女を問わず、だれもが安心して楽しめる歓楽街の再生でもございますので、いささかの違法行為も看過しない警察の厳しい取り締まりと、ビルヂング協会や料飲組合、地域住民、自治体等による自発的な安全・安心まちづくりとが連動することが極めて重要だと考えております。
 この点で、今後の課題といたしましては、業界団体や地域住民、自治体等、幅広いメンバーで構成する総合推進体制の構築がぜひとも必要でありまして、新たな協議会の設置を各方面に働きかけているところでございます。
 なお、札幌市におかれては、いわゆる薄野条例案がただいま上程されているものと承知しておりまして、また、加えまして、本定例会に上程いたしております、いわゆる迷惑防止条例の罰則強化の改正案によりまして、より一層の取り締まりの効果が期待できるものと考えております。
 警察といたしましては、今後とも、各種違法行為の摘発や浄化対策を徹底いたしますとともに、業界団体や地域住民、自治体等と緊密に連携いたしまして、歓楽街再生のための各種施策を効果的に進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(副議長西本美嗣君) 船橋利実君の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後2時43分休憩
─────────────────────────────────
  午後3時12分開議
○(議長高橋文明君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 休憩前の議事を継続いたします。
 柿木克弘君。
◆(49番柿木克弘君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従いまして、知事並びに教育長に順次質問をしてまいります。
 まず最初に、道が導入の検討を進めております循環資源利用促進税についてであります。
 さきの我が会派の代表質問においても、先行施策の実施や企業要望に対する対応あるいは導入時期などについて議論をされたところでありますが、さらに3点ほどお尋ねをしたいと思います。
 さて、この税は北海道では初の法定外の目的税となるわけであり、社会経済活動に伴い、産業廃棄物などの環境への負荷は増大する一方の中、負荷を生み出す者に課税する新たな政策が環境保護や循環型社会づくりに果たす役割は注目され、大きな責任も伴うものと考えます。
 本道のすばらしい自然環境は、知床の世界自然遺産登録に象徴されるように、ひとえに我が国ばかりではなく、世界的に見ても貴重な資産であり、人類共通の宝であると言えます。(発言する者あり)
 ですから、この貴重な自然を末永く後世に引き継ぐためにも、循環型社会の構築と自然保護が不可欠であります。
 そこでお尋ねをいたしますが、道は、循環税導入のため、一つの施策として、7月中旬からパブリックコメントや支庁ごとに御意見を聞く会を開催し、道民や関係事業者などから意見を聞いて、その内容や意見については、さきの我が会派の代表質問にも答えていただきましたが、その中で、税導入に当たってのさまざまな要望が寄せられている中、道民などからは賛否の意見も少なく、関心が低いように感じます。
 この税の導入により、結果的には製品価格などに影響し、道民への影響もあるわけですから、道民などに十分な情報提供を行い、周知、広報などに努めることと、税収の使途の結果がはっきりと目に見える形にしていくことが必要であると考えますが、どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
 次に、道は、先ほども申し上げましたとおり、環境目的税として循環税の導入を検討しておりますが、前回の産廃税のときには、目的税の導入に当たり、本来必要となる財政需要の把握が明確でなく、そのため、税収を活用した支援施策などについて道民の十分な理解を得ることができなかったわけでありますが、循環税の検討において、廃棄物の循環的利用を進めるための財政需要をどのように見込んでいるのか、お聞かせを願います。
 また、得られるであろう目的税の税収を道の一般財源対策として使われるのではないかといった産業界の疑念を払拭するためにも、一般財源と区別し、その税収を明確にする必要があると考えますが、どのように対応する考えなのか、お示し願います。
 廃棄物問題は多くの産業に関係しており、廃棄物の循環的利用を進めるには、これらの関係する業界が連携して取り組む必要があるとともに、道庁内においても関係各部の連携を図りながら取り組むことが重要であると考えます。
 道は、循環税の導入により、税収を活用した新たな環境政策の実施や環境教育の支援が可能となるなど、今まで以上に庁内の連携や実施体制の充実を図る必要があると考えますが、知事の見解をお答え願います。
 いずれにいたしましても、この新税への理解が深まり、循環型社会の形成に結びつくよう期待をするものであります。
 次に、第2点目といたしまして、産後うつ病対策についてであります。
 眠れない、食欲がない、気がふさぐなど、出産直後の母親の一部が発症するこの産後うつ病は、症状の軽い例も含めて、出産直後の10%から20%近くが発症すると言われており、不眠や食欲の減退を初め、何事にも興味がなくなるなど、症状はさまざまであり、かつて産後の肥立ちが悪いと一くくりで片づけられていた体調不良も産後うつ病の可能性があります。
 発症の原因は、出産で女性ホルモンが急激に変化することや母親になることに対する精神的負担、あるいは本人が望んだ妊娠かどうかや、仕事から一時的に離れることへの不安、家族の精神的支援の欠如などで引き起こされるケースがあると考えられますが、原因は特定できていないと言われております。
 いずれにしても、出産前後は、心身の大きな変化や、環境、経済、家族関係の変化など、だれもがストレスの加わる時期であり、サポートを必要としている家庭が多いのではないかと考えております。
 私は、この産後うつ病について、昨年、2度ほど予算特別委員会においてその症状や影響性について保健福祉部に伺ってきたところでありますが、やはり、母親が安心して子育てを行うためには妊産婦の心の問題に取り組むことが求められており、この問題への対応が急がれると考えます。
 そこで、知事は、産後うつ病対策の必要性についてどのように認識をされているのか、お聞かせ願います。
 道では、児童虐待予防の観点から、虐待予防ケアマネジメントシステムや養育支援のための保健と医療の連携システムの整備に取り組み、産後うつ病を含む支援を必要としている家庭の把握と援助について一定の成果を上げていると伺っております。
 しかしながら、産後うつ病については、母親のみではなく、母子関係や子供の発育にも大きな影響を及ぼし、症状がひどくなると、赤ちゃんを虐待したり、泣きやまないからと、口を布団でふさぎ死なせてしまったりする例もあり、虐待のリスクが増すことから、病気の早期発見と適切な助言、あるいは専門の医師による治療と受け皿になる医療機関の整備、あわせて育児支援など、さらに充実を図る必要があると考えます。
 また、少しでも症状を感じたときは積極的に保健師などに相談できる体制も必要であると考えますが、こうしたことにどのように対応していくのか、見解をお尋ねいたします。
 産後うつ病など、母親のメンタルヘルスへのかかわりについては母親の状態を把握して慎重に対応することが必要であり、そのためには、母子保健に携わる保健師などの職員の資質の向上を図り、母親に対応する一つ一つの手順の意味や重要性を熟知して対応すべきと考えます。
 そのためには、日ごろから産後うつ病の早期発見などに関する技術の習得と実践のために、母親を追い詰めたり傷つけたりしないための心の問題や、母子関係への影響などの専門的な研修会や事例検討会を十分に行い、個別の事例において母親の心情に配慮した対応ができるよう、いわゆる対応の手引を作成し、保健師などの研修を強化して、核家族化が進んで身近な人の支援が得られにくい中、見過ごされがちな心の病に対してきめ細やかな対応をすべきと考えますが、知事の見解をお答え願います。
 次に、教育長に伺ってまいります。
 第3点目といたしまして、子供の抑うつ傾向と生活習慣病についてであります。
 近年、青少年の間に、無気力、疲れやすさ、自信喪失、不登校、引きこもりなどの傾向が増加している中、大人と同じ抑うつ症状を持っている子供の存在が注目されるようになってきました。
 平成15年に北海道大学の傳田助教授が、札幌市、千歳市、岩見沢市の小中学生を対象にした抑うつ状態についての調べによると、有効回答3331人中、実に13%が抑うつ症状を示しており、欧米の報告では8%から10%という調査結果が多い中、子供のうつ傾向が、これまで認識されていたよりもはるかに多く存在することが明らかになってきました。
 日本では、これまで大人のうつ病についての関心は高かったわけでありますが、子供のうつ病も適切な治療が行われなければ、大人になって再発をしたり、ほかのさまざまな障害を合併したり、対人関係や社会生活における障害が持ち越されてしまう場合も少なくないと考えられるようになりますから、子供のうつ病をきちんと診断し、適切な治療と予防を行うことが急務となってきております。
 そこでお伺いをいたしますが、児童生徒の抑うつ傾向など、心の健康問題についてどのような認識を持たれているのか、お聞かせ願います。
 不登校など、児童生徒が示すさまざまな精神症状や心の健康問題については、抑うつ傾向の視点からも、その対応について検討する必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。
 また、児童生徒の抑うつ傾向について、学校においても実態がどのようになっているかを調査し、把握することは、子供たちの現状を理解し、予防教育など対策を考える上で意義あることだと考えますが、道教委としてその実態調査を行うべきと考えますが、見解をお答え願います。
 次に、生活習慣病への対応についてでありますが、今日の児童生徒を取り巻く社会環境や生活様式は大きく変化し、運動や食事、休養といった生活習慣が児童生徒の健康状態に影響を与えているものと考えます。
 日本学校保健会が2年置きに行っている児童生徒のサーベイランス調査によると、女子中・高生の5人に1人のコレステロール値が平均値を上回ったという実態が明らかになりました。
 また、最近の子供は、夜更かしをして慢性的に寝不足であったり、朝食をとらずに登校する傾向にあるなど、生活習慣の乱れが大変気になるところであります。
 こうしたことなどがいわゆる生活習慣病に結びついていると考えますが、道教委では、子供たちの心身の健康の保持・増進を図るためにはどのようなことが重要であると考えているのか、お尋ねをいたします。
 生活習慣病を改善するためには、思春期の生活習慣が心と体に与える影響を明らかにするために、道教委として、食事や休養、学校での生活あるいは学校以外での生活などの生活全般や、気分的なものなど、児童生徒の実態を把握し、その結果をもとにして、早期に児童生徒の生活習慣病の予防や見直しを行い、子供たちへの指導を通じて学校や地域に働きかけることで、学校保健と連携をしながら地域全体としての生活習慣病対策に結びつくものと考えますが、見解をお答え願います。
 次に、第4点目といたしまして、情報教育などについてであります。
 近年、各家庭においてパソコンや携帯電話が広く普及をしており、学校においてもパソコン教育が推進され、インターネットを活用したコミュニケーションや情報収集により子供たちの学習や生活が便利で豊かになり、インターネットは私たちになくてはならないものとなりつつあります。
 その一方、出会い系サイトなどによる問題行動やネット上のトラブルに巻き込まれてしまうほど、メディアを通じ有害な情報に容易に接することができる環境が広がっており、子供たちは情報化社会がもたらす光と影の部分に影響を受けながら過ごしております。
 そこでお伺いいたしますが、学校におけるインターネットの活用や子供のネットワーク利用における情報モラルとマナーに関する理解度など、教職員に対する指導や情報教育などが重要であると考えますが、学校においての校内研修はどのように取り組まれているのか、お示しを願います。
 メールなどのインターネットによるコミュニケーションでは、顔の見えない相手とのやりとりになるため、ささいなことが原因でトラブルになったり、インターネット上には有害な情報が含まれているため、学校だけではなく、保護者がインターネットの実態を正しく理解し、家庭で子供に適切にアドバイスをすることが大切であります。
 また、インターネットの利用について家族で話し合い、ルールをつくることも必要であります。保護者に対しての情報提供や啓発活動をどのように行っているのか、明らかにしていただきたいと思います。
 インターネットの世界には、現実の世界と同じようにさまざまな危険や問題点があります。子供たちを有害な情報から守るためには、家庭においても、保護者がインターネットの正しい使い方について知っていることや、情報モラルに対する意識が大切であることから、道教委として、家庭における子供たちのインターネットなどの利用実態や意識、さらに保護者の認知状況などについて調査を行い、子供たちのインターネットや携帯電話の適切な利用を推進していくべきと考えますが、見解をお答え願います。
 子供たちが出会い系サイトによる問題行動やネット上のトラブルに巻き込まれないためには、学校、家庭がそれぞれ単独で取り組むのではなく、家庭の状況も把握をした上で、行政や警察、学識経験者、さらには、プロバイダーや携帯電話会社など、関係業界などが連携して対策を検討していく必要があると考えますが、見解をお聞かせ願います。
 最後に、5点目といたしまして、少年の万引き並びに窃盗の防止についてであります。
 平成16年の少年非行にかかわる北海道警察の統計によりますと、万引きなどの窃盗や占有離脱物横領など、非行の動機や手口が比較的単純な初発型非行は前年に比べ629人増の4144人であり、14歳未満を除く刑法犯の約75%を占めており、極めて憂慮すべき状況となっております。
 これまでも、道教委では、どのような理由でも他人の物を盗むことは決して許されないことなど、児童生徒に人間としての倫理観や規範意識を身につけさせる指導、児童生徒の指導に直接当たる教員の研修の充実などを図ってきたものと承知しておりますが、依然として、中・高校生による初発型非行が増加してきていることから、児童生徒の健全育成を図る上で、その非行の入り口を未然防止することが緊要の課題であると考えます。
 そこでお伺いをいたしますが、これらの非行については、道警察本部の資料で全道的な状況は把握できますが、登下校時に児童生徒が立ち寄る商店などがある場合は発生件数が多くなるなど、その実態は地域によって大きく異なると考えられます。
 今後、万引きなどの防止策を検討するためには、市町村や学校区ごとのきめ細やかな実態の把握が必要であると考えますが、見解をお尋ねいたします。
 万引きなどを防止するためには、子供たちに社会のルールを守ることをしっかり体得させることはもちろんですが、お店の万引き防止対策を一層強化させ、万引きをさせない環境をつくっていくことも重要であると考えます。
 しかしながら、子供たちによる万引きなどの窃盗を防ぐためといっても、学校だけの対応では限界があると考えます。
 警察を初め、地域の関係機関や保護者、あるいはボランティアの方々などの協力を得たきめ細やかな対応や取り組みが必要であると考えますが、道教委として各学校などにどのように指導していくのか、お示しを願います。
 万引きなどの窃盗は補導されにくい犯罪でもあり、実態のつかみにくい問題行動とも言われ、現在警察に届けられている万引き件数のほぼ5倍から10倍の数は届けられずにいると推測する人もおり、報告されている数は氷山の一角で、実際はもっと多くの子供たちが万引きなどにかかわっているものと懸念をされております。
 また、保護者を含めた大人の中にも、たかが万引きぐらいという意識や、万引きをした子供の保護者も、お金を払えばよいという安易な考えであるなど、大人の規範意識や社会モラルの低下も問題と言えます。
 たかが鉛筆1本、お菓子1箱でも、万引きの回数を重ねると、自分の欲求を意のままに満たせるものと思い、より高額な物へと欲求は高まり、善悪の区別がつかなくなり、その結果、万引きからほかの恐喝や暴力事件などの問題行動に発展するケースも多いと言われております。
 警察や家庭から万引きの連絡があったとき、万引きは家庭の問題であり、学校で指導することではないという考えを持つ教師もいると伺っておりますが、万引きは窃盗であり、れっきとした犯罪であることを教員一人一人が認識して、子供たちへの指導はもちろん、保護者に対しても徹底して働きかける必要があります。
 発生時の適切な対応はもちろんのこと、善悪の正しい判断力を身につけさせ、未然防止に取り組むことが重要であると考えます。
 そこで、今後、警察等関係部局と密接に連携して、具体的な対応策について協議を行うプロジェクトチーム会議の設置や、教師用の指導手引の作成など、効果的な取り組みを進めるべきと考えますが、見解をお答え願います。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)柿木議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、循環資源利用促進税に関し、まず、道民への周知についてであります。
 循環税につきましては、道民の方々の御理解を一層深めていただく必要があると考えますので、今後、パブリックコメントなどに対する道の考え方や、今議会で御報告いたしました条例素案について、道のホームページや関係する会議など、あらゆる機会をとらえ、広く道民への周知を図っていきたいと考えております。
 また、条例可決後においては、道民や納税義務者などを対象とした説明会を支庁ごとに開催するとともに、道のホームページや広報誌、新聞などを活用して、道民への周知を一層図ってまいります。
 次に、推進体制についてでありますが、産業廃棄物の循環的利用などにつきましては、道として、これまで、産学官で構成する北海道循環資源利用促進協議会を設置し、産業廃棄物のリサイクル促進に産業界などと連携し取り組むとともに、庁内においては、関係部局で構成する北海道環境政策推進会議などを通じ、庁内連携を図ってきているところであります。
 今後の推進体制につきましては、御指摘の点も踏まえ、循環税の税収を活用した新たな施策が循環型社会形成の取り組みと一体となって推進されるよう、産業界との連携を一層密にするとともに、庁内の体制の充実強化に努めてまいります。
 なお、財政需要などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、産後うつ病対策についてでありますが、産後うつ病は、発症頻度が出産した女性の10から20%と比較的高く、出産後1週間ぐらいから、思考力の減退、不眠、気分の落ち込みや、家事や育児の気力減退などの症状を呈し、数週間から数カ月間持続するのが特徴とされております。
 このため、育児にも支障を来し、母子関係や子供の発達にも影響を及ぼすため、予防や早期発見が重要であり、乳児虐待のリスク要因の一つとしてもとらえられることから、子育て支援において、産後うつ病対策についても適切に取り組む必要があると考えます。
 最後に、今後の取り組みについてでありますが、道といたしましては、保健師など母子保健従事者に対し、産後うつ病に関する各種研修を行い、産後の心の面に関する援助技術の向上に努めてきたところであります。
 今後さらに、母子保健従事者に産後うつ病にかかわるこれまでの事例研究などを踏まえた対応の手引を作成・配付するとともに、早期発見の手法やケア技術の習得を目的とする専門研修を実施するなど、相談・援助の向上に努め、産後の母親の心の健康面に対する支援の充実を図ってまいります。
 なお、早期発見と適切な対応につきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)循環資源利用促進税に関しお答えいたします。
 財政需要などについてでありますが、道といたしましては、これまで、循環型社会の早期実現のために、経済界や関係企業及び市町村とさまざまな機会をとらえまして、廃棄物の減量化に向けた取り組みなどにつきまして意見交換を重ねてまいりました。
 こうした中で、企業、市町村からの減量化やリサイクルに関する相談や要望、さらには、道が策定いたしましたリサイクル施設整備の基本的な考え方や他県における類似事業の効果などを踏まえた上で、廃棄物の削減量を積み上げ、それに必要な支援策に係る財政規模について、おおむね5年間で50億円程度が必要と試算したところであります。
 また、税収の使途などにつきましては、御指摘のように明確化する必要があると考えており、道としては、基金を設置し、税収やその活用状況などについて、わかりやすく、透明性を確保するなど、納税者等の理解が得られるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 保健福祉部長太田博君。
◎(保健福祉部長太田博君) (登壇)産後うつ病対策に関しまして、早期発見と適切な対応についてでありますが、道におきましては、平成15年度から虐待予防ケアマネジメントシステム事業を実施する中で、産後うつ病の発見・援助に努めてきたところでございますが、産後うつ病は、出産間もない時期に発症し、子育てにも影響を及ぼしますことから、このシステムの充実強化が必要であると考えているところでございます。
 今後におきましては、産後うつ病の発生リスクが高い事例や養育支援を必要としている事例などについて、医師や心理士等を含めた事例検討や、ケアプランの作成による専門的な援助ができるよう検討してまいりたいと考えているところでございます。
 また、出産後、育児不安やストレスなど、少しでも自覚症状のある方については、気軽に保健所や市町村保健センターに相談していただくよう、その周知に努めるなど、適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)柿木議員の御質問にお答えをいたします。
 初めに、子供の抑うつ傾向と生活習慣病に関しまして、まず、児童生徒の心の健康問題等についてでございますが、平成14年に出されました国の心の健康と生活習慣に関する調査研究によりますと、不安傾向に関する質問に対しまして、小学校2年生の約1割が、「ひとりぽっちでさみしい」「みんなと仲良くできない」という答えをしておりまして、また、平成12年に実施した北海道養護教員会の保健室利用状況に関する調査報告によりますと、病気やけがによらない、何となくという理由で保健室を訪れる児童生徒が約1割となっており、私といたしましては、子供の成長する過程においてこのような状況は見過ごすことができないものと、このように認識をしております。
 こうしたことから、学校におきましては、家庭と連携し、日常における子供一人一人の行動や態度に十分気を配りながら、学校全体として相談などに応じられるよう、体制の充実を図ることが大切であると考えております。
 次に、心の健康問題への対応についてでありますが、道教委におきましては、心の健康と健康教育の進め方等に関する養護教諭を対象とした各種研修会の開催や、教師用の学校保健推進資料の作成・配付を行うとともに、精神科医や臨床心理士等の専門家を学校に派遣いたしまして、児童生徒や教師等を対象に講演や相談活動を行ってきております。
 先ほども申し上げましたように、子供たちが抱えている不安や悩みは見過ごすことができないものと認識をしておりまして、医師等の専門家の御意見を伺いながら、実情の調査・把握を行う方向で検討し、学校、家庭、地域が一体となって心の健康問題に対応できるよう努めてまいります。
 次に、児童生徒の健康に対する取り組みについてでありますが、平成14年度の日本学校保健会の児童生徒の健康状態に関する調査によりますと、全国的な傾向といたしまして、身体活動の不足や生活の夜型化、さらには朝食の欠食などにより、体調不良を訴える児童生徒も少なくない状況にございます。
 このようなことから、学校や家庭において、調和のとれた食事、適切な運動、十分な休養、睡眠といった、いわゆる健康の3原則を児童生徒に身につけさせることが大切であると認識しております。
 次に、生活習慣に関する実態把握についてでありますが、児童生徒が生涯にわたって心身ともに健全で豊かな生活を送るためには、健康に関する正しい知識を持つとともに、望ましい生活習慣を身につけさせることが大切であると認識しております。
 今後、知事部局などと連携をしながら、児童生徒の生活習慣などの実態の調査・把握を行い、学校、家庭、地域が一体となって児童生徒の生活習慣の改善など、健康教育の一層の推進に取り組んでまいります。
 次に、情報教育等に関しまして、まず、情報モラル等に関する教員研修についてでありますが、子供たちがインターネットによるトラブルや有害情報から自分自身を守り、安全にインターネットを活用するためには、学校、家庭、地域が連携をして取り組むことが大切であり、学校におきましては、教員の指導力を高めることが重要なことと考えております。
 このようなことから、道教委では、各教育局管内や道立教育研究所におきまして、インターネットの活用に当たってのマナーや有害情報への対応など、情報モラルの指導内容、方法等について研修を行っているほか、昨年、情報モラルの指導に関する教師用のリーフレットを作成し、全道のすべての学校に配付してきておりまして、今後とも、情報モラルに関する教員の資質・能力の向上に努めてまいります。
 次に、家庭に対する啓発についてですが、ただいま申し上げましたように、インターネットの活用に当たりましては、学校、家庭、地域が連携をして組むことが何よりも大切であると考えております。
 道教委では、毎年、小中学生を持つすべての保護者に対して家庭教育に関する手帳を配付しておりまして、平成16年度からは、その中で、正しいインターネットの使い方についても取り上げております。
 また、先ほど申し上げました教師用リーフレットの中にも、家庭での情報モラルをはぐくむためのポイントなどについても取り上げております。
 今後とも、こうしたことを通しまして、市町村教育委員会と連携し、家庭に対し情報モラルの普及啓発に努めてまいります。
 次に、保護者の意識等についてでありますが、家庭に対する啓発を進めていくためには、子供たちのインターネット等の利用状況や保護者の意識等を把握することが大切であると考えておりまして、今後、保護者や子供たちに対するアンケート調査を行い、その実態を把握してまいります。
 次に、関係機関等と連携した取り組みについてでありますが、道教委におきましては、これまでも、14管内ごとに実施しております生徒指導研究協議会において、出会い系サイトの危険性や未然防止のための取り組みなどについて協議等を行ってきております。
 今後、北海道青少年健全育成推進本部におきまして、ただいま申し上げましたアンケート調査などの結果も活用するなどいたしまして、児童生徒がインターネットや出会い系サイトのトラブルに巻き込まれないよう、インターネットプロバイダー協会の協力をいただくとともに、知事部局や道警察本部と一体となりまして、児童生徒の健全育成に係る総合的な取り組みをさらに推進してまいります。
 次に、少年の万引き防止に関しまして、まず、万引き等の実態などについてでありますが、道警察本部の統計によりますと、平成16年における14歳未満を除く少年による万引きなど窃盗犯の総数は2852人で、そのうち、中学生が25.7%、高校生が49.8%を占めており、中・高校生の割合が高い状況となっております。
 児童生徒の窃盗犯の発生件数、場所等につきましては、商業地域、住宅地など、地域によって異なっており、それぞれの地域の実情に応じて未然防止に取り組むことが重要であると考えております。
 このようなことから、道教委といたしましては、各学校と市町村教育委員会が警察署や商店などと地域における非行の状況などについて情報交換し、非行防止の一層の徹底に取り組んでまいります。
 次に、地域と連携した取り組みについてでありますが、少年非行の未然防止に向け、学校、家庭、地域社会及び関係機関等が互いに連携して取り組むことは大切なことと考えております。
 道教委といたしましては、行政や教育関係団体、警察、専門家等が参加をいたします各管内のいじめ・不登校等対策本部会議におきまして万引きなどの防止策に取り組むほか、市町村において、警察の協力も得ながら、生徒指導連絡協議会、学校、PTA等が一体となった地域ぐるみの取り組みといたしまして、商店街の巡回指導などが一層推進されますよう、市町村教育委員会に対し働きかけてまいります。
 最後に、今後の対応等についてでございますが、道教委といたしましては、道警察本部や知事部局、道教委等で構成をいたします児童生徒の健全育成にかかわる連絡会議の中で、万引き等を含む少年非行の未然防止についての情報交換や具体策の協議を行い、その結果など踏まえて、教師用の指導のマニュアルを作成し、すべての学校に配付するなどいたしまして、取り組みの充実に努めてまいります。
 いずれにいたしましても、少年非行の未然防止を図るためには、各学校が地域社会と連携し、児童生徒の理解を深め、社会生活上のルールや基本的なモラルなどの倫理観や規範意識、社会性や豊かな心をはぐくむ教育の推進を図ることが大切でございますので、今後とも、こうした教育の充実に一層取り組んでまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 柿木克弘君の質問は終了いたしました。
 蝦名清悦君。
◆(35番蝦名清悦君) (登壇・拍手)(発言する者あり)通告に従い、順次伺ってまいります。
 まず最初に、新たな行政改革大綱にかかわって、道立試験研究機関の独立行政法人化の検討についてです。
 農業試験場、水産試験場などを初め、道内28カ所の道立の試験研究機関は、公正中立の立場で試験研究や技術開発を担い、食の安全や安定供給、環境保全、保健衛生、中小企業の技術支援など、道民生活に身近なテーマに取り組み、専門性を発揮しながら地域の発展に貢献しています。
 また、それぞれの機関は、道民の方々からの無料相談にも応じ、必要があれば、地域に職員を無料で派遣しています。
 このように、道立の試験研究機関は、道民や地域が必要とする試験研究課題に営利を目的とせずにこたえることのできる道内で唯一の研究機関となっています。
 ところが、知事は、行政改革大綱策定にかかわって、組織のスリム化とコストの削減を目的に、試験研究機関を道の組織から切り離し、地方独立行政法人化の検討をする方針を打ち出し、現在、作業を進めていると承知しています。
 そうした状況を踏まえ、以下、伺ってまいります。
 まず、検討推進会議の検討状況についてです。
 道では、これまで、北海道研究推進本部を設置し、将来の道立試験研究機関の姿、機能強化のあり方について検討してきたと承知しております。
 そこでは、地方独立行政法人ありきの検討ではなく、北海道における試験研究機関の位置づけや機能強化のあり方が極めて重要な課題として、まず議論されてきたと理解しております。
 一方で、この6月に地方独立行政法人制度検討推進会議を設置し、新たに地方独立行政法人化への検討を進めていると承知していますが、このことは、これまでの試験研究機関強化の視点での検討から、試験研究機関を単に道から切り離すことを目的とした検討にスタンスを変更したような印象を受けます。
 そこで伺います。
 地方独立行政法人制度検討推進会議における検討内容と、機能強化の視点から設置された北海道研究推進本部の役割とは矛盾すると考えますが、道として試験研究機関をどのように機能強化しようとするのか、まず明らかにするとともに、それぞれの場における検討状況、主な検討課題について明らかにしてください。
 次は、法人化のメリットについてです。
 法人化を検討するに当たっては、道や道民にとってどのようなメリットがあるのかを検証する必要があると考えます。
 私には、法人化は、専ら研究費、人件費など、道が負担する経費の削減のみを目的化したものであって、法人化のメリットについては具体的に思い至らないのですが、知事は法人化による道や道民にとってのメリットをどのようにとらえているのか、所見を伺います。
 次は、地方独立行政法人化に伴うデメリットについてです。
 全国の試験研究機関では地方独立行政法人化の検討を行っている県などもあるように聞いておりますが、国が法人化した場合との違いをしっかりと検討されているのでしょうか。
 国の試験研究機関と地方自治体の試験研究機関では、職員数や予算額、人件費などの規模は大きく異なり、その設置目的も全く異なっています。このため、地方独立行政法人は、国と異なり、弾力的な予算、組織、人材の活用などの法人化の効果が最大限発揮できるとは限らず、国の機関が法人化しても、直ちに地方独立行政法人化がうまく進むとは思えないのであります。
 このため、以下に述べるようなデメリットが容易に想定されるのですが、それらについての見解を伺います。
 まずは利用者負担の増大と採算重視の問題です。
 地方独立行政法人は、企業会計となるため、サービスの質より採算性が優先され、道民、企業からの相談、講演、依頼試験、分析手数料など、利用者の負担がふえることが想定されます。また、採算に合わない研究課題や試験研究機関独自の事業などの廃止が懸念されます。
 次は、公共性、中立性の問題です。
 設置者はあくまでも北海道ですが、法人化により経営的に自立することが求められ、予算も渡し切りとなることから、研究費などの自主財源の確保が重要となります。
 このため、予算確保のためには外部資金の導入や受託研究などを柔軟にかつ迅速に受け入れるなど、行政施策や地域・地元企業のための研究というより、大企業優先や利益優先の研究となり、公共性や中立性が損なわれる懸念があります。
 また、研究成果普及の非効率化の懸念もあります。
 研究成果を施策を通じて地域に還元するのが行政の役割です。しかし、法人化により試験研究機関と行政との連携が弱まり、せっかくの研究成果を行政施策へ迅速に反映させることができなくなること、研究成果の普及が非効率化することなどが懸念されます。
 地方独立行政法人の設置者は道となりますが、これまでと違い、法人に関与する点が少なくなり、経営的に自主・自立を求めることとなりますが、道として、こうしたデメリットの解決に向け、どこまで関与するのか、所見を伺います。
 さらに、成果主義に偏る傾向が懸念されます。
 地方独立行政法人は、3年から5年以内の中期目標を定めるとともに、毎年、年度計画を作成しなければなりません。その結果、本来道民のための研究課題であっても、すぐに成果が出ない長期的な研究もあり、客観的な目標設定も困難なものが多いなど、法人化された国の試験研究機関でも苦慮しているようです。
 現場を無視した計画は道民にとって有益ではありません。中期目標、中期計画及び評価の考え方についての所見を伺います。
 この課題の最後の質問です。
 想定されるデメリットの一部について伺ってきましたが、試験研究機関の法人化にかかわる一番の問題点は、農林水、畜産、工業、衛生、環境など、北海道の地域産業や生活にかかわる行政サービス、つまり、試験研究などに対して道が責任を持つという視点を欠いてはならないことだと考えます。
 単に組織のスリム化や道職員の定数から外出しする、さらに、多くのコスト増となるような、最初から法人ありきの検討ではなく、試験研究機関の機能強化を目的とした検討が必要です。その中でメリット、デメリットなどの比較があるわけで、慎重かつ十分な時間と検討が必要であり、拙速な検討結果は避けるべきです。知事の見解を伺います。
 次は、北海道環境教育基本方針案と環境教育の推進についてです。
 道は、北海道環境教育基本方針案をまとめ、既にパブリックコメントの聴取を終え、10月末にも審議会の答申を得て、年内に決定する予定だと承知しています。現在提示されている方針案は、きれいにまとめられてはいるものの、問題の本質の切り込みが希薄だと私は考えます。
 まとめの段階に入っていることを踏まえ、原案を補強する観点で、以下、それぞれの項目について、知事には方針案を策定する立場で、また、教育長には環境教育を推進する立場で、どのようにお考えか、順次、所見を伺ってまいります。
 まずは、環境教育と平和についてです。
 環境破壊の最も激しいのは戦争です。広島、長崎の原爆、ベトナム戦争での枯れ葉剤・ダイオキシン、そして、湾岸戦争、ユーゴ内戦、アフガニスタン、イラクで使用された劣化ウラン弾などは、多くの民衆の命を奪い、戦後も引き続き民衆を苦しめ、さらに、世代を超えて出生してくる子供たちにまで過酷な犠牲を強いています。戦争がいかに環境を壊滅的に破壊し、命をないがしろにするものかの論を異にする者はいないと思います。
 私は、環境学習の究極は、命をとうとぶこと、命をいとおしむことであり、そのための持続可能な地球環境の保全に向けた具体の取り組みの展開だと考えます。
 環境教育の基本方針を語るとき、まずは命の尊厳、戦争のない平和な時代の創出を基本とすべきであり、命をとうとぶこと、命をいとおしむこと、これを環境教育基本方針に明記すべきであると考えますが、知事の所見を伺います。
 教育長には、平和、命の尊厳を環境教育の基本に据えることについての所見を伺います。
 次は、経済活動と環境破壊、公害についてです。
 利潤第一主義の経済活動と経済システムによる資源・エネルギーを求めての経済進出は、地球環境をむさぼり、食い散らかし、その結果として、酸性雨、熱帯森林の減少、オゾン層の破壊、砂漠化など、地球規模での環境破壊が深刻となっています。
 国内においても、人の命よりも企業利益を優先する経済活動が、チッソ水俣を初めとする公害を引き起こし、環境破壊と健康破壊が行われてきました。
 当時問題となったダイオキシン、PCB、カドミウム、六価クロムなど、過去の負の遺産は三十数年を経た今日も解決されない課題として引きずっています。さらに、アスベストは今日的な大問題となっています。
 大気、土壌、水質を汚染し、命をむしばんできた利潤第一主義の経済活動のあり方と地球規模での環境破壊や公害の関連などから、企業は環境保全についても必要な役割を担うべきであり、基本方針に企業責任や企業の役割について明記されるべきと考えますが、所見を伺います。
 教育長には、公害と環境破壊、企業責任の課題を環境教育の中でどう位置づけているのかの見解を伺います。
 次は、環境汚染と放射性廃棄物についてです。
 チェルノブイリ原発の事故は国際的な環境汚染をもたらしました。汚染された地域から離れることもできず、汚染された食物を食べながら暮らし続けざるを得ない民衆、こんな悲惨なことがあってよいのでしょうか。住民や子供たちの健康被害は、生涯あるいは次世代にわたって引き受けなければならない深刻な課題です。
 ごみの王者は放射性廃棄物です。その悪魔的存在は処理の方法も確立しないまま増殖を続けています。環境問題の最大の課題と考えます。わずか40年ほど前の負の遺産であるPCBやアスベストに手こずっているのが現状です。
 半減期が千年、万年単位の放射性廃棄物という負の遺産を未来永劫にわたって引き継ごうとする私たちの責任について知事はどのような所見をお持ちか、まず伺います。
 基本方針では、省エネなど生活様式の変化を求めていますが、変えなければならないのは原発に依存するエネルギー政策です。環境施策と環境教育の基本として、核廃棄物の再利用の難しさとその危険性を認識し、持続可能な地球環境を目指すためには、新エネルギーの利用促進などの視点を盛り込むべきと考えますが、知事の所見をお聞かせください。
 教育長に伺います。
 核の危険性を認識するならば、原子力発電が二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーだという一面的な学習に陥ることがあってはならないと考えますが、見解をお聞かせください。
 次は、環境教育と食の問題についてです。
 本道のこれからのキーワードの一つは食とされています。教育の分野でも食育が叫ばれています。そうした観点で、環境教育の中でも食を通しての観点が強化されてもよいのではないかと考えます。
 身近な食の課題を通して、食の安全の問題や、本道の基幹産業である農林水産業の相互の関連、1次産業と国土保全や森林保全、海洋保全などの環境保全の課題につなげていく視点もあると考えます。また、消費者と生産者との連携による、命や環境に配慮した生産と食のあり方、地産地消の課題、遺伝子組みかえ作物と環境保全などの観点も重要です。
 給食を通じてポリカーボネート──PC食器を初めとする環境ホルモンの課題、合成洗剤の問題や容器・包装、パッケージの問題など、食と環境が密接にかかわり合いを持つことの学習の視点もあります。
 今日的に食をキーワードに施策展開を行おうとする道として、基本方針に食の重要性について触れるべきと考えますが、見解を伺います。
 教育長には、環境教育と食育との相互の関連についてどのように推進しようとするのか、見解を伺います。
 最後に、先住民族の自然観、環境観と環境教育についてです。
 基本方針案には先住民族・アイヌの人々についての記述が全くありません。私は、北海道の特性を考えた環境教育を求めるとき、アイヌの人々の自然観や環境観に学ぶという視点は欠かせないと思います。基本方針の大事な視点として明記すべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 教育長には、環境教育の中で先住民族・アイヌの人々の自然観や環境観をどう取り上げようとしているのか、所見を伺います。
 以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事高橋はるみ君。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)蝦名清悦議員の質問にお答えをいたします。
 最初に、新たな行政改革大綱に関し、まず、法人化のメリットについてでありますが、地方独立行政法人制度は、地方自治体が直接行っている事務事業のうち、一定のものについて、自治体と別の法人格を有する法人を創設し、自律的、弾力的な運営を行わせようとする制度であり、透明性と成果志向の向上などの観点から、道民のニーズに即応した効率的・効果的な行政サービスの提供の実現を図る上で効果があるものと認識いたしております。
 特に、試験研究機関につきましては、現在の危機的な財政状況のもと、研究開発費を含めた施策全般の見直しが進む中、組織・人事面での自律的な管理運営や予算の機動的な運用など、経営の自由度を高めることにより、試験研究機関を取り巻くさまざまな環境変化に柔軟かつ迅速に対応できる効果的・効率的な推進体制が構築され、より一層質の高い研究成果が期待できるものと承知をいたしております。
 次に、今後の検討の進め方についてでありますが、試験研究機関の地方独立行政法人化の検討に当たりましては、事業の必要性や役割分担の妥当性、自立性発揮の適否、法人化による課題改善効果、経営効果、コスト等の妥当性など、地方独立行政法人制度に関する指針に示された項目のほか、平成12年3月に策定された北海道科学技術振興指針や道立試験研究機関のあり方検討との整合性に十分留意しながら進めていく考えであります。
 なお、地方独立行政法人制度検討推進会議における検討状況などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、北海道環境教育基本方針案などに関し、まず、環境教育と平和についてでありますが、私は、平和な社会を実現し、豊かで安らぎのある地球を次の世代に引き継いでいくことが大変大切であると考えております。
 環境教育を進める上で、命の大切さや命のつながりについて学ぶことは、人間が生態系の中において他の生物と相互に支え合う存在であることを理解するという点で非常に重要であると考えております。
 さきに道が実施したパブリックコメントにおきましても、命の大切さについての意見が寄せられており、道としては、命の触れ合いや命をとうとぶ心について環境教育を推進する重要な視点とすることを検討いたしております。
 次に、放射性廃棄物についてでありますが、原子力は温室効果ガスを発生しないことなどのすぐれた特性を有する一方、現時点で放射性廃棄物の処理及び処分の方法が確立されていないと認識をいたしております。
 私といたしましては、原子力を利用している世代として、放射性廃棄物が国民の健康に影響を及ぼさないよう、安全な処理・処分への取り組みを着実に進めていくことが必要であると考えます。
 また、新エネルギーの利用についてでありますが、本道では、全国と比較して1人当たりの二酸化炭素の排出量が多いなどの特性もあり、これまでも、地球温暖化防止のため、化石燃料にかわる風力や太陽光の新エネルギーの導入などの取り組みを進めているところであります。
 道といたしましては、環境教育基本方針において、このような本道の環境問題の特性を踏まえた環境教育を進めることが重要であると考えており、この中で、新エネルギーに対する取り組みについても反映していきたいと考えております。
 最後に、アイヌの人々の自然観などについてでありますが、道では、アイヌ文化の振興とアイヌの伝統等に関する理解の促進を図ることにより、アイヌの人たちの民族としての誇りが尊重される社会を実現するため、さまざまな取り組みを行っているところであります。
 こうした中で、自然とのかかわりの中ではぐくまれてきたアイヌ民族の豊かな生活の知恵や自然とのつき合い方など、後世に残すべきことは多いと思われますことから、こうしたアイヌの人々の自然観などについても環境教育基本方針に反映させてまいりたいと考えております。
 なお、企業の役割などについては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長原田淳志君。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)新行政改革大綱に関しましてお答えをいたします。
 地方独立行政法人制度検討推進会議における検討状況についてでございますが、推進会議につきましては、道における地方独立行政法人制度の活用に向けた検討を推進するため、各部代表課の組織機構担当主幹を構成員として、去る6月10日に発足し、これまで4回の会議を開催したところでございます。
 会議におきましては、試験研究を含めた制度の対象事業に関しまして、昨年2月に策定しました地方独立行政法人制度に関する指針に基づく制度活用の適否、制度活用をめぐる共通課題の整理や解決方策などにつきまして検討を行うとともに、国や他府県の動向などに関する情報の共有を図ってきたところでございます。
 また、本年6月には、昨年度末に取りまとめた道立試験研究機関のあり方検討結果報告を踏まえ、副知事を本部長として北海道研究推進本部を設置し、これまで研究開発の展開方向や研究予算、研究評価を初めとした道立試験研究機関の機能強化や将来方向などに関し検討を行ってきたところでございます。
 道立試験研究機関の独法化の検討に当たりましては、行政政策上の課題や地域社会の要請に迅速的確にこたえることができる効果的・効率的な研究開発体制を構築する観点から、道立試験研究機関のあり方検討との整合性に留意しつつ進めてきたところでございますが、今後につきましては、本検討結果報告に盛り込まれました研究開発機能の強化や総合力を発揮するための運営手法の改善などの課題検討と一体的に進めていく考えでございます。
 次に、独立行政法人化における道の関与についてでございますが、制度上、法人の運営は、設置者が法人に指示する中期目標に沿って策定される中期計画に基づいて進められることとなりまして、設置者である道の意見が法人経営に十分に反映される仕組みとなっているところでございます。
 また、専門的な知識を持つ学識経験者等から構成される評価委員会によりまして、法人の毎年度の事業実績が客観的かつ厳正に評価されるとともに、その評価結果につきましては、法人の業務運営に具体的に反映される仕組みとなっているなど、設置者である道の行政責任が的確に果たすことができるよう、制度的な担保が講じられているところでございます。
 道立試験研究機関の法人化の検討に当たり、御指摘のありました点につきましても十分に留意の上、検討していく考えでございます。
 最後に、中期目標、中期計画及び評価の考え方についてでございますが、今後、試験研究機関の法人化の方向性が固まり、移行に向けた準備作業の中で中期目標等の具体的な内容を整理していくこととなりますが、道立試験研究機関のあり方検討の今後の動向を踏まえまして、十分に検討してまいる考えでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 環境生活部長前田晃君。
◎(環境生活部長前田晃君) (登壇)環境教育基本方針に関しましてお答えいたします。
 まず、企業の役割についてでありますが、かつて経済成長に伴い、御指摘のように、企業による公害問題が発生し、公害対策関連法の制定や企業における取り組みなど、さまざまな対策が行われてまいりました。
 現在においても、事業活動を行う過程で、多くの企業は二酸化炭素の発生など、環境に少なからず影響を及ぼしていることから、企業の社会的使命として、環境に配慮した取り組みを行うことが求められているところであります。
 近年では、ISOなどの環境マネジメントシステムの認証を取得する企業もふえてきておりますが、地域の環境保全などの活動になお一層取り組むことが求められており、道としても、環境教育基本方針の中で、企業の環境教育に果たす役割について、企業の責務として反映することを検討してまいりたいと考えております。
 次に、環境教育と食の問題についてでありますが、道では、食に関する知識や食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育について、学校や家庭などが連携して教育を推進することとしてございます。
 また、家庭での食事などを通じて食べ物の大切さを知り、自然の恩恵に感謝して、望ましい食習慣を身につける食育は、食と環境が密接につながっていることを学ぶ観点から、環境教育において重要であると考えており、こうした点を踏まえて検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 教育長相馬秋夫君。
◎(教育長相馬秋夫君) (登壇)蝦名清悦議員の御質問にお答えをいたします。
 北海道環境教育基本方針案と環境教育の推進に関しまして、まず、環境教育と命などについてでありますが、環境教育におきましては、人間と環境とのかかわりについての正しい認識に立ち、みずからの責任ある行動をもって持続可能な社会づくりに主体的に参加できる人材を育成することが大切であります。
 国内外で命を軽視する悲しい行動、出来事が見られる中、私は、子供たちに命をとうとぶ心をはぐくむことや、命のあるものは互いにかかわり合い、支え合う存在であることを理解させることなど、命の大切さを学ぶことは環境教育に期待されている大きな役割であると認識をしております。
 次に、環境破壊や公害などの扱いについてでありますが、各学校におきましては、地域の実態や児童生徒の発達段階に応じて、社会科、理科などの教科や特別活動、総合的な学習の時間などにおきまして環境に関する学習が行われております。
 公害の防止と環境保全につきましては、中学校の社会科や高等学校の公民科におきまして、個人と企業の経済活動における社会的責任について気づかせたり考えさせたりする学習が行われており、私は、環境教育の中でこうした内容を取り扱うことは、子供たちに環境を大切にする心などを育てる上で重要なことと考えております。
 次に、学校におけるエネルギーにかかわる学習についてでありますが、理科や社会科の教科等において学ぶことになっておりまして、中学校の学習指導要領におきましては、理科では、将来にわたってエネルギーを確保するとともに、環境保全を図るために、それぞれのエネルギー資源の特性を知り、エネルギーを有効、安全に利用する重要性を認識させること。社会科では、よりよい社会を築いていくために解決すべき課題として、地球環境、資源・エネルギー問題などについて考えさせることになっております。
 道教委といたしましては、環境問題を多面的にとらえる環境教育を推進するという視点に立って、水力、火力、原子力など、エネルギーに関する学習が行われることが大切であると考えております。
 次に、環境教育と食育についてでありますが、環境と食は、人の命や自然にかかわるものであり、学校においては、体験活動により栽培した食材を学校給食に活用したり、地域の特産物についての学習を通して自然の大切さと日々の食事とのつながりを学ぶなど、環境教育と食育を関連させた取り組みを進めてきております。
 道教委といたしましては、今後とも、学校、家庭、地域が連携を図りながら、このような取り組みが一層推進されるよう、市町村教育委員会などへ働きかけをしてまいります。
 最後に、先住民族の知恵を生かした環境教育の推進についてでありますが、アイヌの人たちが北国の風土に根差してはぐくんできた文化は、本道の歴史や文化を理解する上で欠くことのできないものであると考えております。
 道教委といたしましては、今後とも、各学校においてアイヌ民族にかかわる学習に役立つ資料の活用を促すとともに、青少年教育施設においてもアイヌの人々の自然観などを取り入れた活動を進めるなど、環境教育の充実に努めてまいります。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 蝦名清悦君。
◆(35番蝦名清悦君) (登壇・拍手)(発言する者あり)それぞれ答弁をいただきましたけれども、数点にわたって再質問いたします。
 道立試験研究機関の地方独立法人化にかかわって、第1に、独立法人化のメリットについてであります。
 ただいま知事からは、法人化のメリットに関して、組織・人事面での自律的な管理運営や予算の機動的な運用など、経営の自由度を高めることにより、効果的・効率的な研究体制を構築するとの答弁がありました。
 しかし、効率的な体制がコスト低減を意味するのであれば、必ずしも期待どおりにはならないことを指摘せざるを得ません。
 現実は、法人化に際し、保有資産の評価や、人事や財務会計などのシステム開発、さらには監査費用など多大な費用がかかるなど、必ずしもコスト的にメリットがあるとは言えないのが実態であります。
 知事は、組織・人事面での自律的な管理運営や予算の機動的な運用により、質の高い研究成果が期待できると答弁していますが、ますます高度化、多様化する時代のニーズに合致した質の高い研究開発、成果に本当に結びつくかどうか、甚だ疑問であります。組織・人事面や予算の面で具体的にどのようなメリットを想定しているのか、再度伺います。
 次に、今後の検討の進め方についてです。
 道立試験研究機関は、先ほども指摘しましたとおり、北海道の産業経済を担う道内中小企業の振興や道民生活の安全、安心を科学技術や試験研究の面からしっかりと支える極めて重要な役割を担っている機関であり、単にコスト論のみからそのあり方を議論すべきものではありません。その将来の姿やメリット、デメリットも含めた幅広い課題について検討を進めるとともに、道立試験研究機関の機能強化をどう図るべきかの視点から議論すべきであると考えますが、知事の見解を再度伺います。
 次に、環境教育基本方針案と環境教育にかかわってです。
 知事並びに環境生活部長からの答弁は、取り上げましたすべての項目について基本方針に反映させていく旨の答弁であったと受けとめます。
 そのことにつきましては、いずれも真摯で前向きな答弁と率直に評価させていただきます。その上で、なお2点について再質問をいたします。(発言する者あり)
 まず、部長から答弁のありました公害と企業責任についてです。
 企業の環境教育に果たす役割について、企業の責務として基本方針に反映するとの回答を得ました。一定程度評価します。
 しかし、かつて企業による公害問題が発生しというくくりや、環境に少なからず影響を及ぼしていることからというくくりだけでは、公害や環境破壊を引き起こしてきた経済活動への批判や分析の観点が希薄です。
 環境問題や環境教育の原点でもある公害とその企業責任について明確にした上で社会的使命に言及すべきと考えます。公害と企業責任について知事の見解を再度求めます。
 次は、放射性廃棄物の危険性についてです。
 新エネルギーに対する取り組みについて基本方針に反映するとの回答は評価します。
 しかし、核廃棄物についての危機意識が希薄です。処理・処分の方法が確立していないとの知事の認識が示されましたが、であるならば、もっと厳しい危機意識があってしかるべきと考えます。
 安全な処理・処分への取り組みを着実に進めていく必要性があるとの見解の前に、放射性廃棄物の危険性の認識について明確に触れられるべきと考えます。再度認識を伺います。
 以下は指摘です。
 環境教育基本方針案と環境教育の推進にかかわって指摘をいたします。
 まずは教育長にです。
 命の大事さ、環境や食の大事さを子供たちの身近なところからの学習でとは言ってみても、アスベストの危険やスクールシックの課題を抱える校舎で学習し、環境ホルモンの危険性が指摘されているPC食器で相も変わらず給食を食べ、その食品の安全性も疑わしく、食事の後始末には合成洗剤が使われる。まずは子供たちの身の回りのこんな状況を直ちに改善すべきことを指摘いたします。
 知事に対する指摘です。
 環境教育を考えるとき、個人の生活や行動様式などを見直す、いわば環境マナー教育に矮小化されないことが必要だと考えます。
 環境問題を個のライフスタイルやモラルの課題に押し込めることは問題の本質を見失わせます。
 今回の環境教育基本方針案では、持続可能な地球環境を実現するために必要なのは、大量生産、大量消費、大量廃棄といった社会経済システムを初めとする社会システムの変革だとの趣旨が盛り込まれています。そのことは私も異論はありません。
 今後の環境教育では、その視点を大事にすること、そのためにも、これまでのリサイクル、リユースに加え、生産しない、リデュース、あるいは拒絶する、リヒューズの理念を推進させるべきと考えます。そのことをまず指摘しておきます。
 ところで、その社会変革に立ちはだかるのは一体何でしょうか。意識ある市民が環境保全や環境重視型の社会を求めて活動を進めていくときに、決まって突き当たる壁は法律や条例の限界であり、課題を認識していながらも、経済効率や財政論、コスト論などに手をこまねいて具体の施策展開をしない政治や行政だということを肝に銘じるべきです。
 行政が市民に意識の醸成をと教育方針を提示することさえおこがましいのかもしれません。まずは行政に突きつけられている課題こそを認識すべきです。
 今議会の質疑においても、知事御自身が平和や命の尊厳、環境や核に対する明快なテーゼを持っていれば、それだけで明快に解決に向かえた課題はたくさんありました。そのことを指摘し、その明快さが望めない知事の政治姿勢は極めて残念だと申し添えて、再質問を終わります。(拍手)(発言する者あり)
○(議長高橋文明君) 知事。
◎(知事高橋はるみ君) (登壇)蝦名清悦議員の再質問にお答えをいたします。
 最初に、新たな行政改革大綱に関し、道立試験研究機関に係る今後の検討の進め方についてでありますが、道立試験研究機関の独法化の検討につきましては、研究開発費を含めた施策全般の見直しに取り組まざるを得ない未曾有の危機的な財政状況のもと、今後とも道立試験研究機関が有する研究開発機能をより一層高めていくための手法として、研究開発体制など組織機構の効率化とあわせて取り組んでいるところであります。
 今後とも、複雑化、専門化する研究課題に迅速かつ的確にこたえることができる効果的・効率的な研究開発体制の構築に向け、幅広い観点から検討をしてまいる考えであります。
 なお、法人化のメリットにつきましては、担当の部長から答弁をさせていただきます。
 次に、環境教育基本方針案などに関し、まず、環境教育と企業のかかわりについてでありますが、企業は、その経済活動に伴い社会の進展に寄与する一方で、環境に負荷を与えることにより、何らかの形で環境の悪化や大気汚染などにつながるおそれがあることから、企業の責務として、従業員教育を行うとともに、社会貢献の観点からも地域の環境保全の取り組みに積極的にかかわることが、今後環境教育を推進する上で重要であると認識をいたします。
 最後に、放射性廃棄物についてでありますが、私は、放射性廃棄物には、放射能が強く半減期が長期にわたる放射性物質も含むことから、生活環境から厳重に隔離して処理・処分する必要があると認識をしており、国民の健康や生活環境に影響を及ぼさないよう、安全な処理・処分への取り組みを着実に進めていく必要があると考えております。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 総務部長。
◎(総務部長原田淳志君) (登壇)新行政改革大綱に関しまして、地方独立行政法人化の具体的なメリットについてでございますが、組織・人事面では、研究課題に対応した機動的で柔軟な内部組織の編成や外部からの優秀な専門研究員の招聘などが法人独自の判断で迅速に実行できるなど、法人の決定権限が拡大される結果、一層複雑化、専門化する研究開発ニーズへの即応が可能となるほか、職員のやる気の向上やコスト意識の醸成が図られること、また、予算の機動的・弾力的な運用や予算等の節減努力の結果で生じた剰余金の活用が認められるなど、事業費、事務費の効果的・効率的な執行が期待でき、試験研究機関の運営面でのメリットは大きいものと認識をいたしております。
 今後とも、法人制度が想定するこれらメリットを最大限に生かすことができるよう鋭意検討を進めていく考えでございます。
 以上でございます。
○(議長高橋文明君) 蝦名清悦君の質問は終了いたしました。
 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。
 これをもって質疑並びに質問を終結いたします。
△1.予算特別委員会及び決算特別委員会の設置
△1.議案及び報告の予算特別委員会付託並びに報告の決算特別委員会付託
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 日程第1のうち、予算及び決算に関する案件については、本議会に、予算特別委員会及び決算特別委員会ともに31人の委員をもって構成する両特別委員会を設置し、議案第1号ないし第3号及び報告第1号は予算特別委員会に、報告第2号ないし第5号は決算特別委員会に付託の上、審査することにいたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
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     (上の議案付託一覧表は巻末議案の部に掲載する)
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△1.予算特別委員及び決算特別委員の選任
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 ただいま設置されました両特別委員会の委員の選任については、委員会条例第6条第1項の規定により、お手元に配付の名簿のとおり指名いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、お手元に配付の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
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     (上の委員名簿は巻末その他に掲載する)
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△1.議案の北方領土対策特別委員会付託
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 議案第7号については北方領土対策特別委員会に付託することにいたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
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     (上の議案付託一覧表は巻末議案の部に掲載する)
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△1.議案の常任委員会付託
○(議長高橋文明君) 次に、残余の案件につきましては、お手元に配付の議案付託一覧表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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     (上の議案付託一覧表は巻末議案の部に掲載する)
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△1.休会の決定
○(議長高橋文明君) お諮りいたします。
 各委員会付託議案審査のため、9月29日から9月30日まで及び10月3日から10月6日まで本会議を休会することにいたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(議長高橋文明君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 10月7日の議事日程は当日御通知いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後4時43分散会