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北海道 北海道

平成17年第2回予算特別委員会第2分科会−06月28日-04号




平成17年第2回予算特別委員会第2分科会

平成17年 予算特別委員会
第2回                会議録 第4号
北海道議会定例会  第2分科会
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平成17年6月28日(火曜日)
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出席委員
 委員長
  棚田繁雄君
 副委員長
  三井あき子君

  戸田芳美君
  織田展嘉君
  池田隆一君
  小野寺 秀君
  藤沢澄雄君
  須田靖子君
  木村峰行君
  遠藤 連君
  加藤礼一君
  林 大記君
  板谷 實君
  久田恭弘君
欠席委員
  伊達忠應君
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出席説明員
   経済部長      近藤光雄君
   経済部参事監    高井 修君
   経済部次長     赤岡 洋君
   兼経済政策室長
   経済部次長     代田雅彦君
   兼新産業振興室長
   商工局長      内田幹秀君
   労働局長      清兼盛司君
   観光のくにづくり  成田一憲君
   推進室長
   観光のくにづくり  伊藤邦宏君
   推進室参事
   同         中田 仁君
   同         阿部啓二君
   同         小笠原久美子君
   経済政策室参事   立花謙二君
   総務課長      大谷謙一君
   産業立地課長    黒河内俊二君
   産業立地課参事   海田信夫君
   同         猪飼秀一君
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   教育長       相馬秋夫君
   企画総務部長    藤原貴幸君
   生涯学習部長    真田雄三君
   総務政策局長    坂本 均君
   教職員局長     上林 猛君
   新しい高校づくり  白髭俊穂君
   推進室長
   生涯学習推進局長  福田誠行君
   学校教育局長    金丸浩一君
   総務課長      成田洋司君
   財務課長      戸沢孝一君
   学校施設課長    下道一廣君
   教育政策課長    村瀬剛太君
   教職員課長     山田寿雄君
   教職員課参事    三沢俊孝君
   給与課長      深澤 正君
   新しい高校づくり  岸  豊君
   推進室参事
   生涯学習課長    富谷 功君
   スポーツ      秋山雅行君
   健康教育課参事
   高校教育課長    穂積邦彦君
   生涯学習部参事   上田 充君
   新しい高校づくり  黒田信彦君
   推進室参事
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議会事務局職員出席者
   議事課主幹     石井健治君
   議事課主査     渡辺俊之君
   同         田中利昭君
   同         藤牧直人君
   同         杉山善康君
   同         竹内賢一君
   同         仁多見雅人君
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   政策調査課主査   楠 健太郎君
   同         千葉 敦君
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  午前10時5分開議
○(三井あき子副委員長) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔渡辺主査朗読〕
1.議長及び予算特別委員長から、委員の異動について、金岩武吉
 議員の委員辞任を許可し、織田展嘉議員を委員に補充選任し、
 第2分科委員に補充指名した旨、通知がありました。
1.本日の会議録署名委員は、
                       織田展嘉委員
                       小野寺 秀委員
 であります。
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○(三井あき子副委員長) それでは、議案第1号を議題といたします。
△1.経済部所管審査(続)
○(三井あき子副委員長) 6月27日に引き続き、経済部所管にかかわる質問の続行であります。
 遠藤連君。
◆(遠藤連委員) おはようございます。
 大変暑い中でありますが、余り暑くならない、ちょっと暗めの話になろうかと思いますが、工業用水問題について順次お伺いしてまいりたいと思います。
 工業用水といいますのは、企業活動や工場等にとってはいわば生命線ともいうべきものでありまして、水なくして企業活動はあり得ない、そう言っても過言ではないと思います。
 そのために、道としては、企業に対する工業用水の提供ということについて今日まで鋭意取り組んでこられたわけでありますが、経済的な危機であるとか産業経済構造の転換、さらにまた、最近は余り水を使わない企業の進出等によって、その計画を変更しなければならなくなってきた、そういう状況を受けて、工業用水等についても状況に応じた計画の見直しや変更が迫られている中で、石狩工水あるいは苫東工水についてこれからお伺いをしてまいりたいと思います。
 まず、石狩工水についてでありますが、石狩工水は、国が特定多目的ダム建設事業として行っている幾春別川総合開発事業の新桂沢ダム及び三笠ぽんべつダムを水源とするものでありますが、道は、ダム参加水量を、当初は1日当たり3万5000トンであったものを1万2000トンに減量しております。その根拠や経緯についてまず伺いたいと思います。
○(三井あき子副委員長) 産業立地課参事猪飼秀一君。
◎(猪飼産業立地課参事) お答えいたします。
 ダム参加水量についてでありますが、石狩工水は、新桂沢ダム及び三笠ぽんべつダムを水源とする国の幾春別川総合開発事業に、平成6年度から、日量3万5000トンの需要を想定し参画しており、平成11年には、暫定水利権の許可を得て、日量1万7500トンの給水能力により供給を開始しております。
 平成14年7月において、石狩湾新港地域における工業用水の利用状況などに基づき需要想定の見直しを行い、日量1万2000トンに減量し、2期工事の中止を決定したところでございます。
◆(遠藤連委員) 新桂沢ダム及び三笠ぽんべつダムの建設事業は、完成まで相当長期にわたる時間がかかるというふうに思っておりますが、石狩工水の分として完成までに道が負担する総額は現段階で幾らになるのか、また、これまで負担してきた金額は幾らになるのか、あわせてお伺いをいたします。
◎(猪飼産業立地課参事) 工業用水の負担額についてでありますが、幾春別川総合開発事業における工業用水として道が負担するダム建設負担金は、現行のダム基本計画のもとでは約16億8000万円となっており、平成6年度から平成16年度までに約5億9000万円を国に納付しております。
◆(遠藤連委員) 石狩工水のダム参加水量について最初の質問でお答えいただきましたが、減量することになりましたと。そうしますと、道には不要支出額が生ずることになりますが、その額と積算根拠について伺います。
◎(猪飼産業立地課参事) 不要支出額についてでありますが、平成16年2月に閣議決定されました特定多目的ダム法施行令の改正によりまして、特定多目的ダムの事業縮小・廃止に係る費用負担のルール、いわゆる撤退ルールが明確化されております。
 完成していない新桂沢と三笠ぽんべつの二つのダムからの水量を石狩工水が減量することに対しましては、縮小した後のダム建設費に係る負担分に加えまして、既に実施した調査や工事などの不要支出額を負担することとされておりますが、具体の額につきましては、現在、国において算定作業が進められているところであり、引き続き国と協議を進めてまいりたいと考えております。
◆(遠藤連委員) 今、国が算定作業を行っていて、この算定作業の進捗状況によって国との協議がまた行われるということでありました。これは、後ほどの苫東工水との関連がありますので、この部分だけをちょっと繰り返させていただきました。
 それで、今の不要支出額でありますが、今後どのような扱いになっていくのか、伺いたいと思います。
◎(猪飼産業立地課参事) 不要支出額の今後の扱いについてでありますが、幾春別川総合開発事業からの水量を石狩工水が減量することによる不要支出額につきましては道が負担することになりますが、その負担の具体的な取り扱いなどについては、今後、国と協議を進めてまいりたいと考えております。
◆(遠藤連委員) 国との協議という話でございますが、相手のあることなので、道の立場からは具体的に答えづらいということなのだろうと思います。
 それで、道がダム参加水量を減量したことなどによって、新桂沢ダム及び三笠ぽんべつダムの建設基本計画は変更が必要となると思いますが、どういう考え方に基づいて変更されるのか、また、これに伴って、特定多目的ダム法第4条第4項に基づく知事意見に係る議案はいつごろ提案される御予定なのか、伺いたいと思います。
○(三井あき子副委員長) 経済部長近藤光雄君。
◎(近藤経済部長) ダム基本計画の変更に伴う知事意見についてでありますが、幾春別川総合開発事業の新桂沢ダム及び三笠ぽんべつダムは、治水や上水道、工業用水、発電のための多目的ダムでありますことから、事業主体である国と利水者との協議が調わないうちは明確な結論が出せないこととなっております。
 今後、国が利水者との協議を調えた後、特定多目的ダム法に基づき、知事に意見照会がなされ、議案を提出することになるものと考えております。
◆(遠藤連委員) ここで、石狩工水の話は一たん打ち切って、苫東工水の方に移ります。石狩工水については、後ほどまた触れさせていただくことになろうかと思います。
 苫小牧東部地域に係る工業用水道事業についてでありますが、この工業用水は、当初、沙流川を水源とするものでありましたが、いわゆるダムおりの経緯について伺いたいと思います。
○(三井あき子副委員長) 産業立地課参事海田信夫君。
◎(海田産業立地課参事) お答えいたします。
 苫東工業用水に係るダムおりの経緯についてでございますが、苫小牧東部地域の工業用水の水源を確保するため、昭和58年に道として沙流川総合開発計画に参画したところでございます。
 その後、社会経済情勢が大きく変化いたしまして、また、国における苫東開発計画の見直しということもございまして、工業用水需要量の見直しを行ってきた結果、平成9年2月、平取ダムの工業用水に係る利水量の変更につきまして国に要請したところでございます。
 また、平成10年4月の「時のアセスメント」の検討評価を経まして、二風谷ダムから工業用水の取水を行う専用施設建設を凍結することとしたものでございます。
 平成13年に至り、北海道開発局から、工業用水の治水転換により、沙流川流域の治水安全度向上の考え方が示されたところでございまして、道といたしまして、国における沙流川水系の治水の考え方を了承したところでございます。
 さらに、平成14年7月には沙流川水系河川整備計画が策定され、これに沿ってダム基本計画を変更する旨、同年10月に国から道に対し通知があったところでございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 今、経緯を御説明いただいたわけでありますが、今までの経緯の中で、道がこれまでに費用負担してきた総額は幾らになるのか、また、ダムおり分に係る費用負担は幾らになるのか、伺います。
◎(海田産業立地課参事) 道の負担額についてでございますが、道が特定多目的ダム法第7条の規定によりまして平取ダム及び二風谷ダムの建設で納付した負担金は、昭和57年度から平成10年度までに総額約204億円となりますが、平成11年度以降はダム建設費の負担を行ってはいないところでございます。
 また、ダムおりによりまして沙流川を水源とする工業用水道事業としての使用のめどがなくなり、ダム負担金として納付済みの約204億円と、二風谷ダムの専用施設整備に要した費用などを合わせまして、約360億円が未稼働資産となったものでございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 360億円という巨額の数字が未稼働になったということでありますが、ダムおりによって、これまで道が負担してきた費用についてどのような取り扱いになるのか、伺います。
◎(海田産業立地課参事) 負担金の返還などについてでございますが、平取ダムは建設中でございますことから、納付済みの建設負担金につきましては、平成16年2月に改正された特定多目的ダム法施行令によるいわゆる撤退ルールの適用によりまして還付が行われるよう、国と協議を進めているところでございます。
 二風谷ダムは平成10年3月に完成しており、撤退ルールは適用されないものでございます。
 また、既に道がダム使用権を有しておりますことから、納付済みの建設負担金につきましては、理論的にはその返還を求めることができないものでありますが、平成13年度に至り、国から、苫東工業用水に係る貯水容量を治水に転換して活用する方針が示されましたことから、道としては、ダム使用権を買い取っていただけるよう、国と鋭意協議しているところでございます。
 以上でございます。
◆(遠藤連委員) 沙流川においては、一昨年の平成15年に大きな出水があったことから──これは台風の影響ですが、治水計画の見直しが検討されていると聞いております。
 また、道のダムおりもあって、ダム建設の基本計画は変更が必要となり、これに伴って、特定多目的ダム法第4条第4項に基づく知事意見に係る議案はいつごろ提案される御予定なのか、伺いたいと思います。
◎(近藤経済部長) ダム基本計画の変更に伴う知事意見でありますが、平成15年8月に発生しました台風10号によりまして、平成11年12月に策定された沙流川水系河川整備基本方針の想定規模を大幅に上回る出水が生じましたことから、国において同基本方針の改定作業が進められていると承知をしております。
 今後、同基本方針の改定を踏まえまして、事業主体である国が利水者との協議を調えた後、特定多目的ダム法に基づき、知事に意見照会がなされ、議案を提出することになるものと考えております。
◆(遠藤連委員) 石狩工水、苫東工水に係る工業用水道の実態と今の取り組みについて、ざっと一通り伺ってまいりました。
 石狩工水の方は、新桂沢──これは石狩も苫東もそうなのですが、ダムの問題が絡んできているということで、現在、ダムの問題というのは非常にデリケートな問題をはらんでいるようでありまして、国においても、あるいは道においても深く突っ込んだ論議がなかなかできない、そういう現状を私は非常にもどかしく思っている一人であります。
 しかし、そういう実態を全く理解できないということではありません。やはり、ダムというのは非常に大きな問題でもありますし、特に沙流川などは、確かに計画の変更が迫られているとはいえ、二風谷ダムあるいは平取ダムがあったおかげで、下流部の住民の生命、財産は守られたという面もあるわけでありまして、私は、一概にダムのことを否定するものではありません。
 さまざまな経済状況や社会状況の変化によって工業用水の撤退などが図られている、そのことによってダム自体の基本計画が変更を余儀なくされている、こういうことについては理解をするものであります。
 そんな中で、石狩工水の方につきましては、いわゆる撤退ルールに基づいた積算というもの、要するに、道に対する還付というものの積算が国の段階でもう行われている、ある程度作業が進んでいるというふうに私は承知をいたしております。
 しかし一方で、苫東工水の場合は、そうした積算以前の、治水あるいはさまざまな利水や発電等の事業をどういう形でダムの計画の中に盛り込んでいくか、そういう基本的なことがまた見直されているという段階で、沙流川の方は非常に作業がおくれている。
 まして、私の聞き及ぶところでは、撤退というのは沙流川が全国で初めてのケースになるというようなことであります。したがいまして、非常に慎重にならざるを得ない、そんなことも聞いているわけであります。
 一方では、北海道開発局長が二風谷ダムの使用権を数十億円で買い取りたいというようなお話をされたというようなことも聞いておりますし、国においても道の意向を酌み取る用意はあるのかなというような感触も持っております。
 ただ、いずれにしても、道の財政は大変厳しい状態にあるわけでありまして、還付を受ける、あるいは使用権を買い取っていただくとしても、今までのダム建設に要した費用との兼ね合いでいきますと、トータルとしては、やはり、差し引きすると持ち出しの方が多いわけでありますから、赤字再建団体に転落寸前の道財政にとって、この問題をいつまでも放置しておいていいとは言えないと思います。さまざまな協議あるいは交渉の中で、道としては早期の課題解決を国に対して強く求めていくべきではないかと考えますが、見解を伺いたいと思います。
◎(近藤経済部長) 早期の課題解決に向けた国への要請でありますが、完成したダムの工業用水から治水への転換につきましては、全国的にも先例がなく、国との協議が長期化しておりますが、道財政の現状を勘案し、早期に未稼働資産の整理を行うことが必要と考えております。
 このため、河川整備基本方針等の変更と、道がこれまでに負担した経費の速やかな還付等につきましては、これまでも国に働きかけてきたところでございますが、早期の課題解決に向けて、さらに一層粘り強く要請してまいりたいと考えております。
◆(遠藤連委員) 一言だけお話をさせていただいて、終わりますが、粘り強く交渉していきたいという経済部長の決意でございました。確かに、そういう姿勢は大事だと私は思います。
 例えば、先ほど、沙流川については360億円の未稼働資産があるというお話でした。二風谷ダムの使用権を数十億円で国に買い取ってもらうという話もありますし、一説には50億円というような具体的な数字も出ているやに聞いております。
 そうしますと、360マイナス50で310というようなことになれば、道財政にとっても大変大きな援助といいますか、救助策になろうかと思います。粘り強く、かつ、できるだけ早い取り組みを求めて、私の質問を終わりたいと思います。
○(三井あき子副委員長) 遠藤委員の質問は終了いたしました。
 久田恭弘君。
◆(久田恭弘委員) 皆さん、御苦労さまです。
 質問に先立ちまして、一言だけ……。
 きのうの予算委員会が終わった後、特に丸井今井の問題について経済委員会が開かれたということでありまして、経済部長を初め、経済部の皆さんは大変苦労されておるな、御苦労さんだなということで、ねぎらいを申し上げます。
 何も地元のことだけではない問題でありまして、皆さんは当然心得ておられると思いますけれども、雇用とか、特に私の町の場合は今から質問する観光の問題にもひっかかってくると言えばおかしいわけでございますけれども、部長も御存じのとおり、小樽のグランドホテルさんと丸井今井が同じ開発の権利者といいますか、株主といいましょうか、事業者としておるような問題ももちろんあります。
 部長はかねがね小樽市の丸井さんにも足を運んでいるということも聞いておりますし、関係の皆さん方の御苦労をお察ししながら、国あるいは通産当局等とひとつできるだけの御努力をお願いしたいと思います。余談のようでありますけれども、御苦労ですが、よろしくお願いをしておきたいというふうに思います。
 そこで、通告してあります観光振興についてお尋ねをするわけでありますけれども、本会議でも各会派の議員の皆さんからそれぞれ質疑がありました。また、特に昨日は、大変きめ細かいといいましょうか、本当にすばらしい質疑を小野寺委員さんから聞かせていただきましたので、極力重複しない形で、しかし、関係することもあろうかと思いますけれども、この際、4点ほど質疑をしたいと思います。
 それでは、まず最初に、クルーズ客船の寄港の誘致などについてお尋ねをしたいのですが、その前に、私は、港町にいるからでもありませんけれども、たまたま、旧運輸省の高官の方といいましょうか、北海道在住の方から──私は冷凍事業協会の総会などにお伺いすることがありまして、そのときに懇親会の席で何とはなしに耳にしておりましたことですが、運輸省の時代は、観光とか、特にクルーズ船とかという海のレジャーについての話は、政治的にも国家的にもなかなか表に出てこなかったようでありますけれども、国交省になりましてからは、御案内のとおり、リーディング産業として、また、国際観光といいましょうか、いやしの場所といいましょうか、あらゆる面で日本の国がアジアのオアシスとしての位置づけをされるように国も考えているなというふうに思うようになりました。
 特に、今申し上げた会合などでも、国交省になってからも、運輸局の方々のお話を聞いておりますと、案外、私どもは灯台もと暗しの点があったかなということがあります。そんなことで、議会でも余り出てこなかった話であります。
 そこでまず、近年はクルーズ船に対する人気が高まっているということを聞くわけでありますが、道内の港湾に寄港するクルーズ客船の入港の状況はどうなっているか、現状をお示しいただければありがたいと思います。
○(三井あき子副委員長) 観光のくにづくり推進室参事伊藤邦宏君。
◎(伊藤観光のくにづくり推進室参事) お答えを申し上げます。
 クルーズ客船の入港状況についてでございますが、北海道運輸局がまとめたところによりますと、平成12年から16年までの5年間における道内へのクルーズ客船の寄港回数は、延べで、日本籍の客船が224回、外国客船が39回となっており、これによる来訪客数は、日本籍船で5万4000人強とされております。
 これらを港湾別に見ますと、函館が最も多く、78回、次いで釧路の43回、小樽34回、室蘭32回、利尻・礼文が31回などとなっております。
 また、平成16年──昨年1月から12月までの1年間の寄港状況を見ますと、小樽や函館など全道11の港湾に49回入港しておりまして、このうちの8割に当たる39回が6月から9月の夏シーズンに集中しているところでございます。
 以上です。
◆(久田恭弘委員) 今、最後のお答えにもありましたように、季節的には、やはり夏といいましょうか、寒いときには余り来ていないというのは当然のことであります。
 逆に言うと、本道の大きな港湾都市といいましょうか、港には、夏に雨が降ろうが、あるいは雪が降ろうが、客船が入るフェリーターミナルがありますね。小樽だってつくってあるわけであります。室蘭には客船用のターミナルがあるようでありますけれども、そういう施設整備が進んでいけばと。
 北海道の観光だけではなくて、これからのインフラ整備の中にこういうメニューもあるのだということを頭に入れておいていただきたい。これは他部とも大いに関係があるし、もちろん国との関係もある話でありますから、検討材料かなということで、きょうは問題提起だけにさせていただいておきたいと存じます。
 次に、今お答えがありましたように、クルーズ船の観光面での活用についてですが、特に北海道には、もう御案内のとおり、皆さんのいろんな答弁の中でも出ておりますので、私から細かく申し上げませんが、ともかく、変化に富んだ海岸線があり、それぞれの海域において特徴を持っておりますし、さらに、逆に海から眺めた北海道のそれぞれの陸地といいましょうか、景観というものはまたすばらしいものがあると承っておるわけでありますし、これからの北海道観光の幅を広げることにもつながるものと考えるわけであります。
 そこで、私は、クルーズ船の道内への寄港の誘致を進めて、観光面での活用を図っていくことも必要なことではないかというふうに思うわけでありますが、この点についての見解を承りたいと思います。
○(三井あき子副委員長) 観光のくにづくり推進室長成田一憲君。
◎(成田観光のくにづくり推進室長) お答えをいたします。
 クルーズ客船の観光面への活用ということでございますけれども、先ほどもお答えいたしましたように、実際、数多くのクルーズ客船が道内に寄港しております。
 このことは、今の先生のお話にもございましたように、北海道特有の景観なり風情を有しております港町を楽しんでいただく、あるいは、上陸してから町を歩くことはもとよりですけれども、海からの眺めを楽しんでいただく、そういったことで、北海道観光の一つの新しい形として期待されるのではないかと思っております。また、経済面で申しましても、寄港地などへの相応の効果というものを期待できると考えております。
 このようなことから、クルーズの振興につきましては、御承知のとおり、北海道運輸局が大変積極的な取り組みをしておられますし、また、小樽、函館、室蘭など、それぞれの港も独自の取り組みを進めておられますので、その辺をよく伺いながら、道といたしましても、クルーズ客船の北海道寄港がさらにふえますよう取り組みを進めてまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
◆(久田恭弘委員) 観光の入り込みのデータの発表を見ますと、まず航空機があります。それから列車、3番目にフェリーとなっています。この辺については今はいいのですが、こういうものはどうなっているのか。
 それから、例えば、反対する人もいるのですけれども、この平和時に小樽にインディペンデンスが入り、その後にも米艦が入ったのですけれども、これはお答えは要りません、他部にもかかわることですから。
 本当に、大きな町の分ぐらいの船員さんが乗っている。しかも、最近、室蘭に巡洋艦が入ったときでも、大水深岸壁ができ上がっているわけですし、あの大きなインディペンデンスが小樽の築港に着いても何の問題もない。また、アメリカの方でもちゃんと調べているのだそうですけれども、それは別にして、そういうこともあるわけであります。
 きょうのところはそこまで話を広げるのは恐縮でありますので、そういうこともあるということで、やはり、ただ単に来るということではなくて、当然、停泊している間に──室蘭の人が言っていましたけれども、室蘭に入るのだけれども、やはり、札幌に行って、また帰りに来て室蘭から出ていくのだよと。それは本当に一部の話かもしれませんけれども、何も小樽だけの話ではないわけでありまして、道内全体の話として、休養のため、あるいは補給のためということで、相当な水も食料も当然積んでいってくれるという、そんなことを私は聞いておるわけであります。
 いずれにしても、今質問いたしまして、お答えがありましたように、関係の省庁といいましょうか、運輸局ばかりではなくて、国交省──北海道開発局あたりはそこまで話が詰まっているかどうか、ほかのことで手いっぱいかもしれませんけれども、折を見て、北海道の観光振興というか、北海道の振興のためにこういうことも必要なことではないか、ただ単に港湾整備だけではなくて、こういう点にも少しずつ思いをいたしてほしいということを道からも言っていただきたい。私一人の話では当然通じない話でもありますので、道としても問題意識を大いに持っていただきたいというふうに思います。
 次は、道内の各地にある地域ゆかりの先人の文学碑とか文学館は、私どもの後志、小樽も含めて、御案内のとおり、幾つかあります。
 私は、3年前だったと思いますけれども、たまたま関西へ行く用事がありまして、関西の人から聞いたのでありますけれども、大阪の方の御婦人方のサークルで小樽を初めとする北海道内の文学碑めぐりというツアーを組んだら、バス2台分の人が集まって、うちの家内が行ったのだよというお話を逆に大阪の人から聞きました。ああ、そうかと。小樽市も知らなかったようでありますが、いろいろ聞きましたら、そういうことがあったということでございます。
 それからまた、これは新聞で見たりしたのですけれども、後志の有島農場のところにあります有島記念館──これはニセコ町ですね。それから、共和町の美術館、岩内町の美術館等がセットと言ったらおかしいですけれども、町村の皆さんも商工会も連携をしてそういう取り組みが最近始まった。
 ついこの間は、岩内町を中心にしながら、日本海のニシンのコンベンションというのですか、ニシンを題材にして、しかも、ニシン料理をつくったりしながら、振興策について協議をしたと。そういうことが地域でも始まっておるような気がいたします。
 そこでお尋ねをしたいのでありますが、地域を訪れる観光客にとっては、これからも、こうした──北海道特有とまでは言いませんが、どこにでもあるのかもしれませんけれども、やはり、地域ゆかりのこうした文学館や美術館を初め、先人の大事な遺跡、あるいはまた、道は食の方にも力を入れ始めたわけでありますが、当然これとセットになるだろうと私は思うわけで、こうした北海道の魅力というもの、史跡や文学施設を活用した観光について道において積極的に取り組むべきであろうと考えるわけであります。
 条例も整い、いよいよ体制も整って、また、昨日の小野寺委員の質疑にもありましたように、いろんな御指摘もあったようでありますが、本当に優秀な頭脳集団もおられるわけでありますので、ぜひまた他部とも協議をしながら取り組んでもらいたいなと私は思うのでありますが、この点についての現時点における道の見解を聞きたいと思います。
◎(成田観光のくにづくり推進室長) 文化施設などの観光への活用についてでございますけれども、道内には、道庁の赤レンガ庁舎を初めとしまして、小樽や函館の石づくりの倉庫群など、既に多くの観光客が訪れておられる歴史的建造物に加えまして、先生の方から後志の取り組みなどの御紹介も今ございましたけれども、北海道出身の作家の文学碑や文学館、あるいは洞爺湖ぐるっと彫刻公園といった形で、地域の観光振興にも寄与すると考えられる文化施設、こういったものが数多くございます。
 さらに、平成13年にスタートした北海道遺産構想の取り組みにおきまして、次の世代に引き継ぎたい有形・無形の財産として選定された52件の北海道遺産がございますが、この中には、例えば、内浦湾岸の縄文文化遺跡群、松前城と寺町、増毛の歴史的建物群、あるいは上富良野町の土の博物館などの史跡や文化施設が多く含まれております。
 道といたしましては、こうした歴史や風土、産業といった地域の文化に根差した新しい観光の魅力をつくり出していくことも、これからの北海道観光の拡大を図っていく上で大変重要であると考えておりまして、それぞれの地域みずからが、その歴史や文化的な資産を生かしまして、観光の振興とあわせて地域の活性化を図ろうとする取り組みを促し、また、支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(久田恭弘委員) これも、観光の問題に関連して、知事を初めとするお答えに常々あることでありますけれども、私は、四季折々の変化に富んだ北海道の特に観光面における情報発信について伺いたいのです。
 北海道は、特に四季の移ろいがはっきりしているといいますか、特に冬になりますと、せっかく来ようと思っても飛行機が飛ばなかったとか、札幌までは来たけれども、それから先の小樽までの高速がとまっていた、汽車がとまっちゃった、さらにまた、ニセコへ行きたいと思ったが、なかなか合うバスに行き会わなかった、来たけれども、何時間おくれだったとか、悪い話ばかりするつもりはありませんけれども、現実にそういうこともあるわけであります。
 これは一遍にできない話でありますが、こういうことは、デメリットがあって冬の北海道は嫌だなんという話にならないように、みんなの努力で将来にわたって考えていかなきゃならないことであります。
 ただ、ここで私が申し上げたいことでありますが、それぞれの季節の魅力を積極的に道外や国外に情報発信すべきだということをこの際申し上げておきたいわけであります。
 皆さんは当然もう考えておられることだろうと思いますし、きのうの小野寺委員さんの御発言もありましたので、私はこれ以上くどくど申し上げません。本当に小野寺委員のおっしゃるとおりだなと思って聞いておりましたけれども、この点について今後どのように取り組んでいくかというふうなことをお聞きしたいと思います。
◎(成田観光のくにづくり推進室長) 明瞭な四季の変化といいますのは北海道観光の大きな魅力になっておりまして、雪解けとともに咲く春の花々、夏のカヌーやラフティング、鮮やかな秋の紅葉、そして冬の流氷観光など、地域それぞれに季節の特徴を生かした観光が行われておりますし、また、各地の夏祭り、収穫祭など、地域のイベントも盛んに行われております。
 道といたしましては、ホームページにおきまして、北海道のこうした四季折々の魅力を、日本語はもとよりでございますが、英語、中国語、韓国語により発信いたしますとともに、北海道観光連盟のプロモーション委員会では、これからの宣伝・誘致活動の効果的な進め方ということについて関係者で集まって検討しておりますが、そこに道といたしましても参画をし、季節をテーマとした宣伝・誘致活動事業の推進に努めてきております。
 例えば、東アジア地域につきましては、スキーなどのウインタースポーツあるいは雪の中で楽しむ温泉など、冬の北海道の魅力というものを強く訴えるなど、そういった取り組みを進めてきているところでございます。
 今後とも、国内外におけるさまざまな宣伝・誘致活動の機会を活用いたしまして、北海道の豊かな自然や四季の魅力、あるいは個性豊かな地域のイベントなどの情報を積極的に発信してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(久田恭弘委員) 最後の質問にいたしたいと思いますが、地域の観光振興の取り組みについてお尋ねします。
 これもかねがね言われているとおり、広大な面積を有する北海道には、国立公園、国定公園、道立自然公園などの自然公園を初め、各地の地域色豊かな食といいましょうか、食文化とか、それぞれの特色ある観光の素材というものはたくさんあると思っております。むしろ、皆さんの方が選択をするということで、これだけ打ち出すと隣の町にさわるかななどという心配も本当にあるくらいに、先ほど私が例を挙げたことなんかは、14支庁管内のどこにでも必ずある話だろうと思います。
 その辺のことは、支庁といわずとも、それぞれの地域ごと、ブロックごとの観光協会、観光連盟、そしてまた何よりも地域の皆さんの声というものを吸い上げていけば、当然、皆さん方には御理解のいただけることが多かろうというふうに私は思っておるわけであります。
 いずれにしても、特色ある観光の魅力を有しておる全道の共通の売り込みといいましょうか、これは皆さん方の方でまず手がけていくし、観光連盟とも──今お答えがあったようなことばかりではなくて、この間からの答弁を聞いておりましても、そうしたことが考えられると思います。
 そこで、私は、こうした全道一円といいましょうか、道としての総体的な取り組みと同時に、地域ごとのきめ細かい特色というものを──これはまた道だけではできない話だというふうに思いますので、市町村ということになりましょうか、それぞれの地域の観光連盟などで個別的に手を組めるものは組んでいただいてやっていく必要があるのかなと私は思っておるわけであります。
 この際、きめ細かい観光振興の取り組みが必要だということで、この点について、全道一円の話はもう随分聞かされておりますので、道全体というよりも、特にそれぞれの地区ごとの取り組みについて道としてはどう考えているか、これを最後に聞きたいというふうに思います。
○(三井あき子副委員長) 経済部参事監高井修君。
◎(高井経済部参事監) お答え申し上げます。
 地域の特色を生かした観光の取り組みについてでございますが、北海道は、風土や歴史、文化、産業などがそれぞれ異なる多様な地域から形成されておりますことから、観光振興を図る上でも、その地域の特色を生かした取り組みが大切であるというふうに考えております。
 このため、北海道観光のプロモーションを進めるに当たりましては、北海道全体のPRだけではなく、それに加えて地域の特色や個性を取り上げていくことが重要でありますことから、道といたしましては、道観連と一体となって、また、地域と連携を図りながら、北海道を大きく四つのブロックに分け、平成15年度には道北、16年度には道東、今年度は道南地域といったことで、集中的に宣伝するキャンペーンを展開しているところであります。
 また、道内の各地域におきましては、自然景観や歴史遺産、地域の産品あるいは祭りやイベントなど、地元のさまざまな資源を活用いたしまして、観光振興につなげる取り組みが進められております。
 道といたしましても、花の観光地の形成や新たな食メニューの開発、また、体験型観光の充実などといった地域の個性を生かした観光振興の取り組みに対し、しっかりと支援するなど、今後さらに、地域の特色ある観光の魅力を育て、北海道観光全体として活力ある豊かな発展が図られるよう積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(久田恭弘委員) 今お答えがありましたけれども、4ブロックに分けて、もう既に、15年度には道北、16年度は道東、今年度は道南地域、そして、あとはまた道央ということになっていくのだろうというふうに思いますけれども、ぜひひとつ皆さんでそれぞれ知恵を絞っていただき、また、関係者の有効な意見を聴取していただいて──きのうも皆さんからお話がありましたけれども、計画倒れに終わるなんということは私は申し上げたくありませんし、そんなことはないと思いますけれども、ひとつ実効性の上がる振興策を立てていただきたい。
 そしてまた、それぞれの業界といいましょうか、観光地の人ばかりではなくて、農業の人であっても、それぞれの関係者が我が事として、将来の北海道の振興につながるような施策を──北海道というところは人も温かいなと。当然そういう人たちが多いわけでありますし、そして、自然もいい、本当にいろんなことがあるなと。同じ島国であっても大陸的な面もあるし、すばらしい海もあるということで、本当に北海道が末永く発展の道をたどることができますように、今スタートしたばかりの観光の皆さん方でありますので、一体となって頑張っていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(三井あき子副委員長) 久田委員の質問は終了いたしました。
 戸田芳美君。
◆(戸田芳美委員) 私は、通告に従いまして、以下、知床観光の振興について伺います。
 その前に、先週、知床観光船が座礁した事故で26名の重軽傷者が出ました。事故に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
 観光振興に当たっても、安全、安心を確保することが大事であります。このことにつきましては後ほど質問いたします。
 さて、先月末、国際自然保護連合──IUCNから知床の世界自然遺産登録が適当であるとの評価を受けたとの報道がありました。最終的には、この7月10日から17日まで開催される第29回世界遺産委員会で、場所は南アフリカ共和国のダーバン市において、ユネスコの世界遺産リストへの登録の可否が決まるとのことですが、過日の報道によりますと、ほぼ事実上の決定に近いものであり、登録の実現に向けてこれまで熱心に取り組まれてきた斜里町、羅臼町の住民や関係者の皆さんの御努力に心から敬意を表したいと思います。
 知床が世界自然遺産候補地として選定された主な理由は、さまざまな海生生物が生息する豊かな海洋生態系と原始性の高い陸域生態系の相互関係、並びに生物の多様性にその特徴があり、オオワシやオジロワシ、シマフクロウといった世界的な絶滅危惧種の重要な生息地であることが評価されたと聞いております。
 一方、知床は観光地としても有名であり、豊かな自然環境に引かれて当地を訪れる観光客は年間で200万人を大きく超えております。
 今回、世界自然遺産登録をきっかけとして、地元の網走支庁では、地域の魅力を改めて見直し、観光振興や地域の活性化につなげていくことを目的とした行動計画を策定したと聞いております。北海道全体の観光振興のための行動計画があるのは承知しておりますが、支庁管内のような地域での行動計画は初めてではないでしょうか。そのような意味で、この行動計画を高く評価するものであります。
 本庁においては、こういった地域の思いをしっかり受けとめ、国や庁内各部、観光団体などとも連携協力して、知床地域の観光振興を支援していく必要があると思います。
 世界的にも貴重な生態系や景観を有する知床の自然環境は人類共有の資産であり、よりよい形で後世に引き継いでいくためには、自然環境を保全しつつ、持続可能な利用へと誘導する新たな観光のあり方についても検討を進めていく必要があると考えます。
 そこで、今後の知床観光の振興について伺います。
 網走支庁では、知床の世界自然遺産登録を見据え、本年3月に知床・オホーツク観光立圏行動計画を策定したと承知しておりますが、地域において独自に計画を策定したねらいについて伺います。
○(三井あき子副委員長) 観光のくにづくり推進室参事伊藤邦宏君。
◎(伊藤観光のくにづくり推進室参事) お答え申し上げます。
 知床・オホーツク観光立圏行動計画のねらい等についてでございますが、この計画は、知床が世界自然遺産に登録されるのを契機として、地域の魅力や観光振興の意義を改めて見詰め直し、かけがえのない自然環境や景観を大切に守り育てながら、観光を地域の基盤産業として大きく発展させ、地域の活性化を強力に牽引していくことを目的に、網走支庁が中心となって本年3月に策定したところでございます。
 この中では、環境の保全に配慮しながら、その魅力を十分に活用することや、食材及び食文化の魅力を生かすことなどを計画の理念といたしまして、さらに、だれもが満足する質の高い観光地をつくること及び観光振興により地域経済の活性化を図ることを目標に掲げますとともに、地域の観光課題や魅力ある観光地づくりに向けた具体の取り組みなどを取りまとめておりまして、これによって、観光事業者のみならず、地域住民や観光団体、行政などの関係者が共通の認識を持ち、それぞれの役割に基づき、協働しながら知床・オホーツク圏の観光振興を総合的に推進していくこととしております。
 以上でございます。
◆(戸田芳美委員) 今お答えいただいたように、環境の保全に配慮しながら、その魅力を十分に活用することや、食材及び食文化の魅力を生かすことなどを計画の理念として、だれもが満足する質の高い観光地をつくること及び観光振興により地域経済の活性化を図ることを目標に、魅力ある観光地づくりに向けた具体的な取り組みなどを取りまとめているとのことでありました。
 そして、この行動計画では、圏域の観光課題について、観光形態の変化や既存のデータ、魅力ある観光地づくりといった視点からさまざまにとらえられておりますが、中でも夏季への観光客の集中が課題とされており、知床の環境保全や適正利用といった視点からも、当該地域において通年観光の推進を図っていく必要があると考えます。地域では具体的にどう取り組んでいくお考えか。
 平成15年度の月別観光入り込み客数を見ても、5月から観光客が増加し始め、8月をピークに、10月ころまでがシーズンと見られます。冬場の2月の流氷期には若干増加しているとはいえ、5月や10月よりは少ない人数であります。
 特に、問題とされる11月から4月までの冬場の観光振興を含めた通年観光への取り組みについてお伺いいたします。
◎(伊藤観光のくにづくり推進室参事) 通年観光の取り組みについてでございますが、知床・オホーツク地域は、自然景観の魅力に加えまして、温泉や流氷、また先住民族の遺跡など、多彩な観光資源に恵まれておりますことや、秋の紅葉でありますとか冬の魅力をテーマにしたイベントなども各地で行われておりますことから、こうした四季折々の魅力を国内外に発信してまいりますとともに、温泉や農業体験など、季節的な偏りの比較的少ない観光分野を積極的に推進していくこととしております。
 特に、御質問がございました冬場の観光につきましては、管内各地の冬のイベントによる集客でございますとか、流氷クルージングや流氷ウオークなど流氷観光に一層重点を置いてPRを行うことに加えまして、カーリングなど地域の特性を生かした冬のスポーツの振興に力を入れることにより、冬季の観光振興につなげる考えでございます。
 以上でございます。
◆(戸田芳美委員) 通年観光への取り組みのお答えをいただきましたが、具体的な手をしっかり打って進めてほしいものと思います。
 通年観光の取り組みについては北海道全体での課題でもある、このように思っております。したがって、ある意味では他地域との競争でもあるわけです。競争に勝ち抜くことは大変なことであり、それなりの決意を持って取り組んでほしいと期待いたします。
 また、この計画を読んでみると、そのサブタイトルに、「地域で育むオンリー・ワン観光圏」とあるように、そこでしかできない魅力づくりを行うことによってリピーターの増加を図ろうとするには、その地域ならではの魅力づくりが不可欠であるが、知床にはどういった観光資源があり、また、地域ではその魅力を高めるためにどのように取り組もうとしているのか、お伺いいたします。
◎(伊藤観光のくにづくり推進室参事) 地域の魅力づくりについてでございますが、この地域には、知床や阿寒の国立公園のほかにも、国内有数の原生花園や流氷観光など、他の地域にはない特徴ある観光資源がございますことから、計画では、こうした地域の特性を最大限に発揮して、観光客の多彩な楽しみを可能にする観光地づくりを進めることとしているところでございます。
 具体的には、自然の魅力を活用したエコツーリズム、グリーン・ツーリズムといった体験型観光の取り組みでございますとか、それぞれの地域の食の魅力をつないだイベントの開催、温泉などを活用した滞在型観光の推進、さらには、北海道遺産やオホーツク先住民族などの文化・歴史遺産でございますとか、北見ハッカ記念館といった産業遺産を活用した新たな観光資源の発掘などに取り組むこととしております。
 以上でございます。
◆(戸田芳美委員) 今、地域の魅力づくりについてのさまざまな取り組みをお答えになりました。その地域ならではの観光資源、体験型観光や滞在型観光の推進、文化・歴史遺産や産業遺産を活用した新たな観光資源の発掘などに取り組むとのお答えでした。それらにかかわり、細かいことかもしれませんが、要望しておきます。
 それは、アンケートにありますが、観光施設の開館時間が短い、もう少し開放的にとの声もあります。改善できるところは、観光客の立場に立って改善してほしいものと思います。
 また、交通アクセスでは、JR、バス、飛行機の便数を多くしてほしいとか、道路に外灯をつけてほしいなどもあります。
 アンケートによりますと、再びこの地を訪れたいと思っている人が9割近くいるわけですから、よりまた来やすい環境がつくられるならば、恐らく多くの人が再度訪れるものと思われます。そのような観光客の視点が何より大事であると思います。そのような視点に立つことがホスピタリティを高める取り組みになると思われます。
 次の質問に移ります。
 近年、台湾、韓国など東アジア地域を中心とした外国人観光客の増加が著しいわけでありますが、世界自然遺産登録を契機として、これらの外国人観光客の知床地域への来訪が予想されます。地域においては、こういった外国人観光客が安心して快適に旅行していただけるよう、地元でのホスピタリティの向上、もてなしの心の向上についてどのように取り組んでいくのか、伺います。
◎(伊藤観光のくにづくり推進室参事) ホスピタリティの向上についてでございますが、世界自然遺産登録によって、東アジアを中心に外国人観光客も大きく増加することが見込まれておりますが、こうした外国人の方々にも安心して快適に楽しめる観光地にしていくためには、外国語による観光案内情報の提供を充実させていくこととあわせまして、観光関係者はもとよりでございますが、地域住民の方々が観光客の皆様を温かくもてなす、そういったおもてなしの気持ちの醸成を進めていくことが大切でございます。
 こうしたことから、計画におきましては、外国人観光客に向けたパンフレットの作成ですとか、外国語表記の案内看板の整備などを進めますとともに、地域住民の方々を対象とする観光ホスピタリティ講習会の開催や外国語講習会の開催などに取り組んでいくこととしているところでございます。
 以上でございます。
◆(戸田芳美委員) 今、ホスピタリティの向上のための取り組みについてお答えいただきました。
 今一番大事なことは、相手の気持ちをいかに酌み取れるかということであります。それには、迎えるこちらの感性が問われるわけであります。私は、観光ボランティアの養成などにもぜひ取り組んでほしいと思っております。
 どうしたら喜んでいただけるのか、地域住民の方々の思いを一つにするような取り組みが重要と考えます。
 次の質問に行きます。
 近年、釧路地域でも台湾や韓国などからのチャーター便が増加しており、釧路空港の例ですと、平成15年度のチャーター便が93便なのに対して、平成16年度では232便を超えるチャーター便があり、乗客数も、平成15年度が1万2000人余に対して、平成16年度では3万3000人を超えています。
 そして、主な周遊コースとしては、台湾からは4泊5日が多いそうですが、釧路から阿寒、川湯、知床、網走、それから十勝川とか層雲峡などをめぐり、旭川から出ている。その逆ももちろんあります。
 韓国からのツアー客については3泊4日が主で、その中の約4割が、釧路、阿寒、網走、知床、また釧路とめぐるツアーだそうであります。
 今後、もし知床が世界自然遺産へ登録となると、これまで以上に知床へ世界から観光客が押し寄せてくるに違いありません。このようなことを推定して、地元ではさまざまな対応策を検討していると聞いております。
 羅臼町では、知床の環境を保全するための町環境基本条例などの条例案を可決しております。専用のごみ袋の有料化のほか、知床・羅臼まちづくり寄付条例は、知床の環境保全など三つの事業の中から、使途を指定して、1口5000円で全国から寄附を受け付けるような条例でございます。
 近年、経済活動が長期にわたって低迷している中、観光を伴う旅行者の数は、これは一つの例ですけれども、日本人海外旅行者数、それから訪日外国人旅行者数のいずれも増加の傾向を持続しております。
 不景気であるにもかかわらず、なぜ旅行者の数がふえ続けるのか。それは、ある程度の支出を余儀なくされても、それを超える旅の魅力があるのに違いないと見ている人もおります。
 日本人海外旅行者の訪問国、それから訪問の目的を調べてみると、何と、ユネスコの世界遺産リストに登録されている世界遺産を見て回る世界遺産ツアーにかかわるものが多くなっているとのことであります。したがって、知床世界自然遺産登録を契機に、道東地域全体でこれを盛り上げていく取り組みが必要と思います。
 そのため、この世界自然遺産登録というメリットを、知床地域だけでなく、道東全域にまで、否、北海道全域に広げていく必要がありますが、そのために地域ではどのように取り組もうとしているのか、伺います。
◎(伊藤観光のくにづくり推進室参事) 道東地域での取り組みについてでございますが、今回、知床地域が大きくクローズアップされる中で、国内外からの観光客の増加が見込まれているところでございますが、その効果を広く他の地域にも波及させまして、北海道全体としての観光振興につなげることが必要と考えております。
 特に、知床地域に隣接いたします釧路及び十勝地域は、自然景観や食の魅力、また体験観光など、それぞれに豊かな観光資源を有する地域でありまして、各地域の観光連盟などで構成するひがし北海道観光協議会や、ホテル、旅館、運輸機関などで構成するひがし北海道観光事業開発協議会などが、これまでも広域的な連携推進の活動を行っているところでございます。
 その活動内容といたしましては、体験観光などの手法について相互に情報交換を行い、地域間の交流やネットワークづくりにつなげることでございますとか、自然や食をテーマとしたイベント交流などを進めておりますほか、今後、知床の世界自然遺産登録を契機に、首都圏での合同PRの実施について検討するなど、道東における広域連携の充実強化に向けた取り組みを進めているところでございます。
 以上でございます。
◆(戸田芳美委員) ぜひ進めていただきたいと思います。
 次の質問に行きます。
 この計画を実効あるものとしていくためには、観光振興団体や民間事業者、住民や行政の協力のもと、連携を図っていくための仕組みづくりが重要であると考えておりますが、地域では今後どのように対処していくのか、伺います。
◎(伊藤観光のくにづくり推進室参事) 地域連携の仕組みづくりについてでございますが、この行動計画の推進に当たりましては、計画全体の一元的な推進管理などを行う組織といたしまして、地域の観光関係団体、農林水産業関係団体、自治体、行政機関などで構成いたします知床・オホーツク観光立圏行動計画推進協議会を設置することとしておりまして、この組織におきまして、計画の進捗状況を毎年把握いたしますとともに、新たな振興方策の検討や広域的な施策・事業の推進、さらには関係機関への必要な働きかけなどを行っていくこととしております。
 以上でございます。
◆(戸田芳美委員) ぜひ、知床・オホーツク観光立圏行動計画推進協議会が一日も早く設置され、機能することを期待しております。
 これまで行動計画を中心にして聞いてまいりましたが、次に、その他関連する事項について質問いたします。
 大きなくくりでいいますと、環境と調和した観光振興をどう図っていくかということになろうかと思います。
 初めに、先ほどもお話し申し上げましたが、先般、知床において観光船が座礁事故を起こし、26名の乗客が重軽傷を負っておりますが、観光地といっても、その前提として安全で安心な観光ができなければ、北海道の観光客離れに拍車がかかるものと考えます。
 地震国・日本でもあります。また、自然災害防止対策や防災対策、そして食中毒の防止の取り組みも必要です。そして、野生生物であるヒグマの生息地でもあります。人命の尊重を第一に、安全で安心な観光地づくりについて取り組んでほしいものと考えます。道の見解を伺います。
○(三井あき子副委員長) 観光のくにづくり推進室長成田一憲君。
◎(成田観光のくにづくり推進室長) 安全、安心の観光を進めていくということについてでございますが、まず、今回の観光船の事故について申し上げますと、今回の事故につきましては、現在、観光船を含む旅客船の営業許可あるいは安全確保を所管しております北海道運輸局が特別監査を実施いたしまして原因を究明中であり、今後、この監査の結果を踏まえて対応を検討するというふうに承知をいたしております。
 道といたしましては、北海道観光の振興を図る上で、観光客の安全、安心というものを確保していくことは何よりも重要なことと考えておりますので、今後とも、こういった面で、まず、交通面での安全というものを確保するため、北海道運輸局と緊密な情報交換を行うなど、さらに連携を強めますとともに、関係の事業者に対しましてもさまざまな機会に安全確保の徹底について働きかけてまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
◆(戸田芳美委員) さまざまな関連部局と連携して、安全、安心を進めていただきたい、こういうふうに思います。
 次に、知床のPRについて伺います。
 知床のすばらしさをより多くの人に伝え、観光客誘致につなげていくことが北海道観光の活性化に必要と考えますが、今後、道では道内外に向けてどのように情報発信をしていくのか、お伺いいたします。
◎(成田観光のくにづくり推進室長) 知床のPRについてでございますが、私どもといたしましても、7月の登録決定に向けまして、知床世界自然遺産の特徴や見どころ、知床への交通アクセスや観光に当たっての注意点などを紹介いたしますホームページを開設いたしますとともに、現在開催されております愛知万博の「北海道の日」──9月1日でございますが、この日におきまして、アイヌ文化や北海道遺産を初め、北海道の多様な魅力を紹介するということにしておりますが、その中で、知床の魅力というものについて、この機でございますから、しっかりと力を入れるなど、あらゆる機会を通じまして、知床についての情報発信を国の内外に向けてしっかりとやってまいりたい、このように考えております。
◆(戸田芳美委員) ホームページを開設し、PRに努めたいとのお答えがありましたが、日本語はもちろんですが、海外からの観光客がふえることを考えますと、英語、中国語あるいは韓国語でも情報提供できるようにしてもらえるものと考えますが、できるところから適切に対応してもらうように要望しておきます。
 知床が世界自然遺産に登録されることにより、観光客の入り込み数の増加などが予想されますが、受け入れに当たってどういった課題があり、道としてそれらにどのように対処していく考えか、お伺いいたします。
◎(成田観光のくにづくり推進室長) 知床観光の課題などについてでございますが、知床国立公園地域であります斜里町と羅臼町には年間約230万人の観光客が訪れておりますが、先ほどお話がございましたように、6月から10月までの5カ月間に全体の8割が集中しておりまして、今後、観光客による環境への負荷の軽減を図り、貴重な自然環境の保全と適正な利用との両立を実現していくということが大切であります。このためにも、季節的また地域的な観光客の分散化に努めていくことが必要であると考えております。
 こうしたことから、道といたしましては、国や関係自治体、団体などと連携をいたしまして、環境保全に十分配慮した利用が図られるための各種施設の整備に取り組むこととしておりますほか、秋の紅葉や流氷観光など、四季折々の知床の魅力に関する情報の発信に努めるとともに、クルージングやシーカヤックなど海からの観光の展開、あるいは自然環境を楽しみ学習するエコツーリズムの推進、さらには、釧路や十勝地域との連携による広域観光ルートの形成などを進めてまいりたいと考えております。
◆(戸田芳美委員) 今後、環境負荷の軽減を図り、貴重な自然環境の保全と適正な利用との両立を図っていく、また、そのため、季節的・地域的な観光客の分散化に努めていくことが必要との認識を示されました。ぜひ、斜里町や羅臼町などと連携して、町の取り組みを支援するなど、整備に努めてもらいたいと思います。
 すぐれた自然環境を保全し、楽しむエコツーリズムの取り組みが求められておりますが、道では、観光施策上、エコツーリズムをどのように位置づけているのか、お伺いいたします。
◎(成田観光のくにづくり推進室長) エコツーリズムについてでございますが、近年、環境保全の意識の高まりなどを反映いたしまして、自然環境を保全しつつ適正な利用へと導くエコツーリズムの取り組みが注目されているところでございます。
 道では、平成13年に制定をいたしました北海道観光のくにづくり条例において、自然、景観等の環境の保全に配慮しながら、それらの魅力を十分に活用することを基本理念に掲げております。
 また、この条例に基づいて策定をいたしました行動計画においても、環境を保全し活用する取り組みを促進するということを道の観光振興施策の基本方針に位置づけ、資格制度によるアウトドアガイドの育成を初め、自然公園におけるビジターセンターなどの計画的な整備、さらには、環境に配慮したマナーの啓発促進などに取り組むこととしているところでございます。
 エコツーリズムの推進と申しますのは、こうした道の施策の考え方に合致するもの、このように考えております。
 以上でございます。
◆(戸田芳美委員) エコツーリズムは、これからの観光の大事なキーワードの一つであります。そのため、この地域では平成16年度からモデル事業を展開していると承知しておりますが、このエコツーリズムモデル事業の成果をどのように活用し、北海道観光の新たな展開としてどのように推進していくのか、道としての見解を伺います。
○(三井あき子副委員長) 経済部参事監高井修君。
◎(高井経済部参事監) お答えいたします。
 エコツーリズムに関連いたしまして、北海道観光の新たな展開についてでございますが、知床地域におきましては、環境省の主導のもと、地域の関係者が協働して、平成16年度から3年間にわたり、知床型エコツーリズムに関するガイドラインの作成や地域産業と連携したエコツーリズムの展開、質の高いエコツアーガイドの育成などの取り組みを進めるモデル事業を実施していくこととしております。
 道といたしましては、全道各地の湿原や山岳地域、森林や原生花園など、貴重な自然や動植物の生態系が残る地域において、知床におけるモデル事業の成果を活用して、ツアーメニューの作成や案内ガイドの育成など、地域の実情に応じた魅力的なエコツーリズムを推進することにより、ほかの地域にはない北海道ならではの観光の魅力をつくり上げ、北海道観光の新しい展開につなげてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(戸田芳美委員) 再度質問いたします。
 北海道観光は、現在、本州観光客の入り込み数が年々落ち込むなど、非常に厳しい状況にあります。また、海外、特に中国や韓国などからの観光客が年々増加しているとはいえ、日中関係や日韓関係が危ぶまれている状況でもあり、この5月からは減少している状況と聞いています。
 このようなときに地域で行動計画を策定したことは時宜に大変かなったことであり、本庁では食と観光にかかわり参事監も誕生したわけですから、各支庁等においても、地域での行動計画や、食や観光への取り組みにぜひ力を入れていってほしいものと考えます。
 今回の知床の世界自然遺産登録は、北海道観光の振興を図る上で大きな起爆剤になるものであり、これを活用して北海道へ観光客を誘致していく必要があると考えますが、今後の決意を伺います。
◎(高井経済部参事監) 知床の世界自然遺産登録を契機といたしましての今後の北海道観光の振興についてでございますが、本道への道外観光客の入り込み状況は、平成11年度の635万人から横ばいの状況にありますが、この間、海外からの観光客は大きく増加しているのに対しまして、国内客は減少の傾向にございます。
 こうした状況のもとで、今後、来道する観光客の増加を図っていくためには、北海道観光の新しい魅力を生み出し、それを国内外に広くPRしていくことが必要でありまして、知床の世界自然遺産登録は、その大きなきっかけになるものと考えております。
 道では、昨年10月に東京で開催した北海道観光ウイークにおきまして、知事みずから首都圏の旅行会社などに北海道観光のプロモーションを行い、その中で知床の魅力をPRしたほか、世界自然遺産への登録が決まる本年7月以降には、全国のJR各社の全面的な協力を得て行う北海道デスティネーションキャンペーンにおける首都圏プロモーションの中で知床観光を強く打ち出していくこととしておりまして、さらに、先ほど申し上げた愛知万博の「北海道の日」におきましては、知事みずから知床のPRを行うこととしております。
 このように、知床の世界自然遺産登録を契機といたしまして、改めて、国内外の方々に、北海道の自然や食の魅力、さらには多彩な体験型観光などをアピールし、より多くの方々に北海道に来ていただくことによって北海道観光全体の活性化につながるよう、知事を先頭に積極的に取り組んでまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
◆(戸田芳美委員) 最後に、一言申し上げます。
 知床が世界自然遺産に登録されますと、世界のブランドとしての知床になるわけであります。
 先ほど、知事を先頭に積極的に取り組んでまいりたいとのお答えがありました。7月には南アフリカのダーバン市で世界遺産委員会が開催され、登録の可否が決まります。世界遺産リストに登録されれば、日本では13番目の世界遺産となります。日本の自然遺産では、屋久島、白神山地に次いで3番目、登録範囲に海域が含まれるものとしては日本初、登録基準でその生物多様性が認められたものとしても日本初となります。日本の地域の中にあって、北海道から初めて世界的に顕著な普遍的価値を有する世界遺産が誕生することになります。
 日本の知床が世界遺産になることが判明するのは、早ければ7月12日、遅くとも7月15日ころになるのではないかと言われています。知事、道議会議員の皆さんもともに、これを契機に、知床観光、そして北海道観光を盛り上げていこうではありませんか。皆さんとともにこのことをお誓いし、私の質問を終わります。
○(三井あき子副委員長) 戸田委員の質問は終了いたしました。
 以上で通告の質問は終わりました。
 総括質疑に保留された事項については本委員会において質疑を行うこととし、これをもって、経済部及び労働委員会所管にかかわる質問は終結と認めます。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午前11時30分休憩
─────────────────────────────────
  午後1時5分開議
○(棚田繁雄委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
△1.教育委員会所管審査
○(棚田繁雄委員長) これより教育委員会所管部分について審査を行います。
 質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 小野寺秀君。
◆(小野寺秀委員) それでは、早速質問をさせていただきます。
 きょうのこの委員会の理事会でお諮りをしていただきましたとおり、四つのテーマについて質問をする予定でございましたが、質問の数が余りに膨大になったものですから、特別支援教育についてと農業高校の振興については別の機会に質問をさせていただくことにしまして、きょうは2点について質問をさせていただきます。
 まず、子どもの健全育成サポートシステムについてお伺いをいたします。
 子どもの健全育成サポートシステムについて、子供たちの非行防止はもとより、犯罪被害に遭わないようにするためには、学校や警察署、児童相談所、保護観察所など関係機関が縦割り主義を乗り越え、相互の連携を図ることが重要とされております。国の青少年育成施策大綱においても一層の推進がうたわれております。
 北海道において、昨年9月から、道教委と道警本部とが協定を結んで、道立学校と警察署の間で情報交換を行う子どもの健全育成サポートシステムを実施しておりますが、警察から学校に非行などの情報が提供されるケースが主であるということでございます。これまでどのような成果があったのか、お伺いをいたします。
○(棚田繁雄委員長) 生涯学習部参事上田充君。
◎(上田生涯学習部参事) 子どもの健全育成サポートシステムの成果についてでございますが、本サポートシステムは、児童生徒の健全育成を図る観点から、学校と警察との間で非行等にかかわる情報を共有することとしているものでありまして、本年3月末現在で、警察署から道立学校へは、高校生の検挙に関する連絡が47件、道立学校から警察署へは、変質者や不審者の目撃情報など、安全確保に関する連絡が10件行われているところでございます。
 成果といたしましては、学校が警察署への連絡を行い、連携して生徒を非行グループから離脱させることができた事例や、学校が早い段階で警察署から生徒の非行事故に関する連絡を受けたことによりまして、迅速に校内の生徒指導体制を整えるとともに、適切な対応を行い、生徒の立ち直りを図ることができた事例などがございます。
◆(小野寺秀委員) ありがとうございます。
 今回調べて初めてわかったのでありますが、非常に成果を上げているということで、このまますばらしい成果を上げ続けていただきたいと思います。
 続きまして、市町村教育委員会の取り組み状況についてでございますが、市町村教育委員会の段階で取り組み状況が低調とのことであります。どうなっているのでしょうか。市部と町村部の取り組み状況についてお伺いをいたします。
 また、教育局管内別に見た場合はどうかもあわせてお伺いをいたします。
◎(上田生涯学習部参事) 市町村における協定の締結状況についてでございますが、警察とのサポートシステムは、本年4月末現在で14の市と70の町村で行われておりまして、管内別の締結状況はさまざまでありますが、全道14管内のうち、12の管内で実施されていると聞いております。
◆(小野寺秀委員) ありがとうございます。
 特に、二つの管内では実施をされていないということでございますので、早急に対応をお願いしたいと思います。
 次に、市町村教育委員会への働きかけについてでございますが、少年犯罪や非行の増加、また、子供たちが被害者となる事件が増加していることを考えますと、未然防止の観点から、学校と警察が連携して情報交換をすることは意義のあることだと評価するものでありますが、都市部での取り組みが低調であるということも聞いております。
 また、管内すべての市町村において未実施のところが、先ほどの答弁でもありましたように、2管内あるということでございますが、本当によい制度でありまして、市町村教委に対して実施について道教委として積極的に働きかけるべきだと考えておりますが、今までどのような働きかけを行ってきたのかをお伺いいたします。
◎(上田生涯学習部参事) 市町村教委等への働きかけについてでございますが、道教委といたしましては、道警察本部との協定締結後、各学校が警察と連携する際の参考となりますよう、本サポートシステムについて各市町村教育委員会と私立学校にお知らせするとともに、道教委のホームページに個人情報の保護とのかかわりや配慮事項等をわかりやすく掲載しておりますほか、生徒への指導に効果のあった事例について情報提供してきたところでございます。
◆(小野寺秀委員) 働きかけについてはわかりましたが、続けて質問をさせていただきます。
 未実施のところはどのような理由で未実施なのかをお伺いいたします。
◎(上田生涯学習部参事) 未実施の理由についてでございますが、本サポートシステムが未実施の市町村教育委員会の中には、個人情報の取り扱いについて、当該市町村の個人情報保護条例とのかかわりで実施を見送ったところもありますが、現在、実施に向けて検討を進めているところがあると承知しております。
◆(小野寺秀委員) 子どもの健全育成サポートシステムについて最後の質問をさせていただきます。
 働きかけの強化についてでございますが、個人情報の保護はもちろん大切ではありますが、行き過ぎた保護によって子供たちの健全育成が損なわれ、被害が起きてしまったのでは手おくれであると考えます。
 したがって、市町村の教育委員会に対して、法制担当部局や青少年担当部局とよく相談し、協定締結について積極的に取り組むよう助言を行うべきと考えますが、見解をお伺いします。
○(棚田繁雄委員長) 生涯学習部長真田雄三君。
◎(真田生涯学習部長) 今後の対応についてでございますが、ただいま担当参事が申し上げましたように、未実施の市町村教育委員会におきましては協定締結に向け準備や検討を進めているところもあり、道教委といたしましては、今後とも、市町村教育委員会などに対しまして、必要な情報提供や、それぞれの状況に応じた助言など、きめ細かな対応により、学校と警察との連携が一層図られ、児童生徒の健全育成がさらに推進されるよう努めてまいります。
◆(小野寺秀委員) ありがとうございます。
 個人情報の保護は本当に大切でございますが、いろいろ検討を重ねていただいて、このすばらしい活動が全道に広がるように強く要望をします。
 次に、教員の人事管理について質問をさせていただきます。
 教員の人事管理、特に再任用制度についてお伺いをさせていただきます。
 北海道の教員においても、再任用の教員が、退職後、引き続き教壇に立っていると思います。北海道の危機的な財政状況を考えると、この再任用制度は財政の改善のためには大変結構なことだと思っておりますし、人生経験も職場においての経験も豊かな教員が引き続き教壇に立つことは非常によいことだと私は考えております。
 しかし、この制度を北海道としてもっと真剣に考えて取り組んでいく必要性も私は同時に強く感じているところでございます。
 そこで、以下、教員の再任用についてお伺いをいたします。
 まず、道立高校の教職員の再任用についての本道の取り組み及び実績についてお伺いをいたします。
○(棚田繁雄委員長) 教職員課参事三沢俊孝君。
◎(三沢教職員課参事) 再任用制度についてでありますけれども、再任用制度につきましては、本格的な高齢化社会を迎える中、高齢者の知識や経験を活用するとともに、年金制度の改正に合わせ、60歳代前半の生活を雇用と年金との連携により支えるという考え方のもとに、平成11年度に地方公務員法の改正が行われまして、この趣旨を受けまして、北海道においては、平成13年度の定年退職者から再任用を行っているところでございます。
 なお、平成17年度の道立学校の再任用の教員は、定年退職者582人のうち、当初、235人の再任用希望者がおりましたけれども、その後、健康状態や勤務地、勤務形態などの事情により、再任用を希望しなくなった、いわゆる辞退をした者36人を除き、199人を採用したところでございます。
◆(小野寺秀委員) わかりました。
 次に、再任用の選考方法等についてお伺いをいたします。
 再任用の選考の方法、選考基準をお示しください。
◎(三沢教職員課参事) 再任用の選考方法などについてでありますけれども、再任用に当たりましては、平成13年11月に制定いたしました北海道教育委員会の任命に係る学校職員への再任用取扱要綱などに基づきまして、当該職員のこれまでの勤務実績等により選考を行うこととしております。
 各校長は、再任用を希望する職員との面談を行い、これまでの勤務状況や現在の健康状態、さらには任用形態などにつきまして校長の意見を付した推薦調書を道教委に提出し、道教委は、この調書に基づき任用を決定しているところでございます。
◆(小野寺秀委員) わかりました。
 ただいま二つの質問をさせていただきました。再任用教員の数、採用状況と、選考の方法、基準をお伺いいたしました。
 そこで、再度この件についてお伺いをいたしますが、235人の希望者に対して、辞退者を含めると、希望した全員の方が再任用されるような状況になっております。これでは、事実上、全員が採用されるという状況でございまして、本当に選考していたのか、選考基準があるのかと疑わざるを得ません。昨年の状況はどうだったのか、お伺いをいたします。
◎(三沢教職員課参事) 再任用の採用状況などについてでありますけれども、再任用教員の配置に当たりましては、各学校の教科、年齢構成などの学校事情や、フルタイム等の勤務形態を考慮して行っているところでございます。
 平成16年度における道立学校の教員の再任用状況は、142人の希望者のうち、127人を採用したところでございます。
◆(小野寺秀委員) わかりました。
 142人の希望者のうち、127人採用したということでございますが、この差異は、多分、自己都合によって採用を辞退した方だということで、全員が採用されている状況だということでございます。
 そこで、再度お伺いをいたします。
 この制度は平成14年度から始まっております。ことしで4年目になる制度でございます。再任用の選考に当たっては、採用されるにふさわしい先生を厳正に選考すべきであると考えますが、この4年間の再任用の選考で、自己都合の辞退者を含めると、本当に希望者全員が採用された状況なのかどうかをお伺いいたします。
◎(三沢教職員課参事) 再任用状況についての再度のお尋ねでございますけれども、道立学校教員におけるこれまでの再任用状況につきましては、校長から推薦のありました者のうち、健康状態や勤務地、勤務形態などの事情から再任用を希望しなくなった者を除いて、全員を採用している状況にございます。
◆(小野寺秀委員) 意見を言わせていただきます。
 選考方法や選考基準があるのに、ここ4年間で、採用してほしいという方すべてが採用されるという状況は異常だというふうに私は考えております。選考方法も、校長が、面談、推薦をするということでありますが、このような場合、いろいろな状況を勘案すると、よほどのことがない限り、校長は不採用にしづらいような調書をつくるというふうに思っておりますし、また、道教委側も、調書を見るだけということで選考しているという、この制度自体にも問題があると考えております。
 問題教師もいると思います。処分を受けた教師もいると思います。道教委の指導に反する行為をした教師もいると思います。いろいろなことを総合的に判断して、子供たちにふさわしい再任用教員を選考していくことを強くお願いしたいと思います。
 次の質問に移ります。
 再任用教員の給与は2級の一律であるということであります。この金額自体、国と横並びの考え方であります。この金額については、各自治体がそれぞれ自由に決定をできるというものでありますが、いかがでしょうか。財政が破綻寸前の本道において、なぜ横並びの給与なのかをお伺いいたします。
○(棚田繁雄委員長) 給与課長深澤正君。
◎(深澤給与課長) 再任用教員の給与についてでありますが、道におきましては、再任用教員の給料月額について、国の通知を踏まえた平成12年の道人事委員会の報告に基づき、条例を定め、決定したところでありまして、その後、道の財政状況を考慮し、平成15年度から平成17年度までの間は、再任用教員についても、正規の教員と同様に、給料月額の1.7%の縮減措置を講じているところでございます。
 なお、公立学校教員の給与につきましては、平成16年度に国立大学が法人化されたことに伴いまして、いわゆる国立学校準拠制が廃止され、各都道府県で決定することができることとなっております。
◆(小野寺秀委員) 再質問をさせていただきます。
 本当に道教委で再任用教員の給与について議論をしたのでしょうか。ただ国に準じるということで、議論もしていない状況に感じられてなりません。
 北海道の教職員の給与、手当については、一方で、国に準じずに、給与も手当も多くを払っている事実があると認識しております。なぜこの場合だけ給与が横並びなのか、再度説明を求めます。
◎(深澤給与課長) 再任用教員の給与の決定につきまして再度のお尋ねでございますけれども、ただいまもお答えいたしましたが、教員の給与につきましては、平成16年度から国立学校準拠制が廃止されたところでございますが、道における再任用教員の給与につきましては、人事委員会の報告を踏まえて、条例で定めているところでございます。
◆(小野寺秀委員) 納得できません。言っていることが全くわかりません。
 高い給料を払うときには国に準じず、また、都合のいいときには国に準じるというのは身勝手な言い分だというふうに私は思っております。
 また、人事委員会の意見のことなどは聞いてはございません。人事委員会の意見は尊重するとしても、道教委として自前の考え方を持っていただきたいと思っております。道教委が主体性を持って、この問題にもっと積極的に取り組んでいただくことを要望いたします。
 私は、退職した教員であるのだから、再任用の教員だけ給与をカットしても構わないと言っているのではありません。
 民間企業で働いている道民は、年金をもらえるかどうか、わからない状況で働いています。また、年金をもらえるまで働けるかどうかもわからず、再就職も非常に大変な状態で、本当に安い給料で働いている状況があります。
 調べると、不況のあおりを受けて、本当に就職活動は厳しく、幸運にも再就職できても、給与は五、六十%どまりのようでございます。それを考えると、この公務員の再任用という制度は、民間から見ても非常に優遇された制度であると非難があるのも事実であります。
 ですので、せめて道民の批判を受けない形での再任用、北海道財政の身の丈に合った形での再任用を考える必要があると思っておりますので、質問をさせていただいているということを理解していただきたいと思います。
 さらに質問を続けます。
 特に教員については、その占める人数と特殊な手当があることから、もっと真剣に再任用について考察をする必要があると思っております。
 再任用の教員の手当も入れた総支給額、年収は幾らか、これは民間とバランスがとれていると考えているのか、再任用教員の給与は、教員の平均的給与からおおむね何%カットとなっているのか、また、同じ道職員の中でもバランスがとれているのかをお伺いします。
◎(深澤給与課長) 再任用教員の給与などについてでありますが、平成16年度、道立学校に勤務するフルタイムの再任用教員の給料月額は、条例により27万8877円となっており、手当を除いた年収を試算いたしますと約334万円と見込まれます。
 一方、正規教員の平均給料月額は約38万円であり、これをもとに年収を試算しますと約456万円となり、再任用教員の給料は正規教員の約73%となっております。
 また、道の一般行政職の再任用職員の年収は約317万円、正規職員の年収は約414万円であり、その割合は約76%となっております。
 なお、国においては、再任用職員の給与水準を定めるに当たりましては、民間の高齢労働者の給与水準なども考慮されたものと承知をしております。
◆(小野寺秀委員) 再質問させていただきます。
 平成10年度、人事院が、総理大臣、衆参両議長へ申し入れ書を出しております。それには、再任用の給与について、給与水準は民間の給与実態を考慮して設定することとあります。
 そして、去年の4月から、各都道府県において自由に公立学校の教員の給与を決められるようになったということは、各自治体において再就職の給与等を調べた上で給与を決定していくのは当然であると思いますし、そういう認識を道教委の方に持っていただきたいと私は思っております。
 なぜ、北海道のそういう状況も調べもしないで、この給与が妥当とおっしゃるのか、再度お伺いをいたします。
◎(深澤給与課長) 民間の再雇用者の給与との関連についてでございますが、職員の給与などにつきましては、人事委員会が、民間企業の賃金や他の公務員との比較など専門的に調査研究を行い、その結果を踏まえ、給与などの勧告を行うこととされておりまして、道教委といたしましては、その勧告に基づき、知事部局とも連携を図りながら対処してきているところでございます。
◆(小野寺秀委員) 意見を言わせていただきます。
 今、公務員に関しては非常に風当たりが強くなっております。地元の民間の状況にもっと配慮して調査をしながら、道教委の中ではこの議論を深めていただく必要性を私は感じております。
 先ほども言いましたが、道内の民間企業の再雇用の賃金レベルは、退職時のおおむね五、六割と言われておりますが、先ほど御提示のあったような73%という数字は、本道での状況と比較する中でも非常に大きい数字であると言わざるを得ないと思います。
 また、本道の物価レベルも考慮しないで、東京都の再任用教員とほぼ同じ給与を払い続けているというのも、財政が厳しい北海道において異常なことだと私は感じております。
 次に移ります。
 手当についてお伺いをいたしますが、退職前の職員に対して支払われる手当が再雇用の職員には支払われない場合があります。それはなぜなのか、また、これを分ける根拠は何なのか、お伺いをいたします。
◎(深澤給与課長) 再任用教員の諸手当についてでありますが、再任用教員には、定年前の教員と同質の勤務が求められますことから、義務教育等教員特別手当、定時制通信教育手当及び特殊勤務手当など、職務に関連する手当は正規職員と同様に支給されております。
 長期継続雇用を前提としていないことから、生計費を補完するための扶養手当、住居手当、単身赴任手当及び寒冷地手当などについては支給をしておりません。
◆(小野寺秀委員) 次の質問に行きます。
 再任用教員は、実際に人生設計にかかわるような手当はすべてカットされるというふうに理解をさせていただきました。再任用教員と退職前の教員は、手当の違いの面から見ても、別の扱いであると考えるのが妥当であると思います。
 そこでお伺いしますが、支給される手当がすべて再任用教員にふさわしい手当なのか、どういうふうに考えていらっしゃるのか、また、この手当に関して道教委独自で検討したことがあるのかどうか、お伺いをします。
◎(深澤給与課長) 再任用教員に支給する諸手当についてでありますが、先ほども申し上げましたように、再任用教員に支給する諸手当につきましても、給料と同様に、人事委員会の報告に基づき、国に準じ、条例により措置しているところでございます。
◆(小野寺秀委員) 手当に関しましては、退職前の手当の見直しについても積極的に取り組んでいる自治体が多々あります。教員には実態や時代にそぐわない手当がたくさんあるからでございます。
 退職前の教員に対しての手当すら各自治体では問題となっているのに、なぜ、本道ではその手当をそのまま退職後の方に関しても何の議論もせずに支給をし続けるのか、理解ができません。
 また、給与の決定についても、手当の支給についても各自治体に裁量権があると思っておりますが、いかがでしょうか。
 また、自治体によっては、横並びではない手当の支給状況がありますが、その件についてもあわせてお伺いをいたします。
◎(深澤給与課長) 再任用教員の給与の決定についてでありますが、教員の給与は、平成16年度から、各都道府県が主体的に決定することができることとされたところでありますが、現行の再任用教員の給与につきましては、人事委員会の報告に基づいて、条例により決定しているところでございます。
 なお、市町村における再任用職員の給与の取り扱いにつきましては、それぞれの市町村が判断されているものと考えております。
◆(小野寺秀委員) 再質問をさせていただきます。
 繰り返しますが、多くの自治体が、去年4月からの国立大学の法人化を見据えて、その前から手当の見直しの議論を深めております。しかし、この手当の見直しに関しても道教委は積極的に取り組んでいるとはとても思えません。なぜ、道財政がこんなに大変なときに手当に関しても国と横並びでよしとするのか、わかりません。
 例えば、再任用教員に支払われている義務教育等教員特別手当でございますが、これは、今から30年前、教育現場ですぐれた人材を確保するために導入された手当でございます。なぜ、再任用の教員にこの人材確保法に基づく人材確保のための手当が必要なのか、私は理解できないところでございます。
 人事委員会の報告は報告として、なぜ、道教委として手当に関する議論を深めてこなかったのでしょうか。手当についても、なぜ、すべて国と横並びでいいと考えているのか、お伺いをいたします。
○(棚田繁雄委員長) 教職員局長上林猛君。
◎(上林教職員局長) 再任用職員の給与についての再度の御質問でございますが、現在、正規教員の給与につきましては、その適正化に向け検討を進めているところでございますが、その過程で、再任用教員の給与につきましても検討してまいりたいと考えているところでございます。
◆(小野寺秀委員) ありがとうございます。
 適正化に向け検討を進めているという前向きな答弁をいただきましたし、再任用教員の給与についても検討していただくという答弁をいただきましたので、これ以上の質問はしませんが、ぜひよろしくお願いをいたします。
 次に、再任用教員を採用するということは、新しい職員をとらないということにつながります。
 道全体で新規採用の人数を見直すのでありますから、これはいたし方のないことだと思っておりますが、将来の人事管理上、しっかりとバランスをとって整合性をとる必要があると思われます。
 再任用と新規採用は密接に関連をしていることから、このバランスをとっていく必要があると思いますが、将来的な展望、採用指針を持って再任用を行っているのか、今後の展望をあわせてお示しください。
◎(上林教職員局長) 今後の再任用の進め方についてでございますが、年金受給開始年齢の引き上げによりまして段階的に再任用者の増加が想定されますことから、道教委といたしましては、学校教育活動の活性化の観点に立って、各学校の教科や年齢構成などに配慮しながら、再任用教員と正規教員との適切なバランスが図られるよう努めてまいります。
◆(小野寺秀委員) よろしくお願いします。
 次の質問ですけれども、常勤の再任用職員には、年次有給休暇が労働基準法の枠の最大の20日間あるというふうに聞いております。一回退職した方が20日間の有給休暇を引き継ぐというのはおかしな話だと思っておりましたが、これは法律でそうなっているので、しようがないことだと思っておりますが、多くの休暇が教職員にはございます。
 この休暇のそれぞれについて、退職前の教員に比べれば、例えばリフレッシュ休暇は再任用教員に認められていないというのは理解できますが、その他多くの休暇がございます。その休暇の取り扱いについても道教委は議論をしたのかどうか、お伺いをいたします。
○(棚田繁雄委員長) 教職員課長山田寿雄君。
◎(山田教職員課長) 再任用職員の休暇についてでございますが、国におきましては、再任用職員の休暇につきましても定年前の職員と同様の取り扱いとしておりまして、道におきましても、国に準じた取り扱いとしているところでございます。
◆(小野寺秀委員) 休暇についても、自治体がそれぞればらばらの対応をとっております。道教委においても、再任用の方の休暇はどれがふさわしいのか、しっかりと見きわめていただきたいと要望をいたします。
 次に、福利厚生でございますが、フルタイムの再任用職員と短時間再任用職員とでは公宅の入居条件が違っております。これはなぜなのでしょうか。
 また、短時間の再任用教員の公宅入居は、教育長がそれを認めることができるというあいまいなものでありますが、入居できる場合の基準をお示しください。
 また、どれだけの希望者がいて、どれだけ教育長が認めて入居をしているのかもあわせてお伺いします。
○(棚田繁雄委員長) 学校施設課長下道一廣君。
◎(下道学校施設課長) 公宅の入居条件などについてでございますが、フルタイムの再任用教員につきましては、定年前の教員と同質の勤務が求められますことから、公宅入居につきましても正規の教員と同様に取り扱うこととしております。
 ハーフタイムの再任用教員につきましては、自宅等から通勤できない学校に任用される場合などに限りまして、公宅への入居を認める取り扱いとしているものでございます。
 なお、ハーフタイムの再任用教員の公宅入居状況についてでございますが、今年度、3人が希望いたしまして、全員が入居しております。
◆(小野寺秀委員) 短時間の再任用教員が公宅に入れるか入れないかという基準が、通勤できるかできないかというあいまいな基準になっております。どこからどこまでが通勤可能で、どこからどこまでが通勤可能ではないのかというのは主観で決めるべきことではないと思っておりますので、もっとしっかりとした基準が必要だと思っております。
 それはなぜかと申しますと、民間の方におかれましては、その方が公宅に入るということに対して、非常に優遇されたというふうに感じる道民の方が多々いるからでございます。
 再任用の教員には住宅手当は出さないこととなっております。しかし、その一方で家賃の安い公宅には入れるということは、一見すると矛盾することだというふうに私は思っております。
 住宅手当を出さないのに、安い公宅に入れるということは、その分だけ住宅手当を出しているのと変わらないというふうに私は思っております。もっとしっかりとした規定をつくって、道民の皆様が納得できるように、どのような方が公宅に入れるのかということをきっちりと決めていただきたいというふうに思っております。
 次でございますが、最後になります。
 再任用の教員の問題を含めて、教員の給与全体の見直しも必要であると思っておりますし、実際、多くの自治体がメスを入れようとしております。先ほどからも言っておりますが、国立大学が独立行政法人となり、都道府県の教員に関しても、自治体が自治体なりに決定をすることができるようになっております。
 本道の財政状況を考えるときに、本道にふさわしい教員制度の確立に向けてさらに努力をするべきだと思いますが、見解をお伺いします。
○(棚田繁雄委員長) 企画総務部長藤原貴幸君。
◎(藤原企画総務部長) 再任用制度に関連してでございますけれども、道の再任用制度につきましては、国に準拠をいたしまして、条例に基づき実施しているところでございます。
 教員の給与制度は、国に準ずることを基本といたしまして、いろんな変遷を経て今日に至っているものでございまして、これまでも、社会経済の状況も勘案しながら随時見直しを行ってきたところでございます。
 道教委といたしましては、今日の厳しい道財政の状況を踏まえまして、知事部局と密接に連携を図りながら、教員給与の適正化に向けて検討を行いまして、早期に結論を得るなどいたしまして適切に対処してまいりたい、そのように考えております。
◆(小野寺秀委員) 教員給与の適正化に向け検討を行い、早期に結論を得るなどして適切に対処してまいりたいという前向きな答弁をいただきましたので、再質問はいたしませんし、ぜひお願いしたいと思います。
 答弁の中で、社会経済の状況を勘案しながら随時見直しを行ってきたということでございますが、国の指導で見直しを行ったことと、あと、道財政が厳しい折、職員の賃金カットを一律にした以外に、独自に見直しを行った経緯は一切ないというふうに認識しております。
 道教委は、道の裁量で、公立学校の職員の給料、手当等を決定できるのです。道財政は本当に大変なところまで来ております。道民に理解されるような制度をつくっていただきたいと思っておりますし、国と横並びでいいという考えは捨てていただきたいと思います。
 これから自治体が生き残りをかけて戦う時代に入ってきましたので、その点もよく考慮をしながら議論していただきたいと思います。
 以上でございます。
○(棚田繁雄委員長) 小野寺委員の質問は終了いたしました。
 須田靖子君。
◆(須田靖子委員) 通告に従いまして、小中学校における性教育について順次伺ってまいります。
 私は、最近、若年層がかかわる事件が報道される機会がますます多くなっているように感じています。小中学生がチャットの誘いに乗って、そのまま誘拐されたり、また、殺人を犯したり、人命の尊重が希薄になっているように感じております。
 そのような中、10代の人工妊娠中絶が非常に多いという新聞報道がされております。これは、子供たちの身の上に大変なことが起こっているのではないか、また、基本的なことが忘れられているのではないかと強く感じております。
 そこで、成長過程でどのような教育が必要なのか、中でも性に対する教育を確認いたしたく、以下質問をいたします。
 現状についてですが、一つ目には、報道で、札幌市の10代の人工妊娠中絶と性感染症が全国平均の2倍との報告がありました。
 また、厚生労働省の調査では、20歳未満の人工妊娠中絶件数は、1980年は全国で1万9000件だったのが、2000年以降は4万件を超えています。
 私は、中高生が性に対する正しい知識がないまま性行為に及び、結果、妊娠して、人工妊娠中絶を余儀なくされていると考えます。
 人工妊娠中絶は、若年のうちから自分の体を傷める結果ともなりかねません。性交によって妊娠の可能性があることや、妊娠を避けるには避妊をするなど、性に対する科学的な知識がないことが妊娠中絶につながると考えますが、いかがですか。
○(棚田繁雄委員長) スポーツ健康教育課参事秋山雅行君。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 学校における性教育についてでありますが、厚生労働省の調査などでは、本道における10代の人工妊娠中絶や性感染症が全国に比べ高い傾向にあり、極めて憂慮すべき状況でございます。
 こうしたことから、児童生徒が性に関する正しい知識を身につけ、性に関する諸問題に対して適切な判断や行動のできる資質や能力を育成していくことが極めて大切であると考えております。
◆(須田靖子委員) 正しい知識を身につけることが極めて大切との見解です。
 続きまして、考え方について伺います。
 私は、性に関しての教育は人権教育につながっていくものと考えます。体の構造に始まり、妊娠のメカニズムを教え、愛を教え、相手をいたわることを教える性教育とは、性と生殖に関する健康と権利を尊重して行われる人権教育と考えますが、いかがですか。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 性教育の基本的な考え方についてでありますが、性教育におきましては、人格の尊重、人権の確立などを基本理念としまして、人間尊重と男女平等の精神に基づき、性に関する正しい理解や男女が互いに尊重し合う態度の育成などを目指して行われているものと考えているところであります。
◆(須田靖子委員) 続いて、生涯を通じた性教育について伺います。
 性に対する教育は、何時間か性教育の授業を受けたら身につくというものではないと思います。学校教育のあらゆる場面で性の教育が組み込まれることが必要で、また、家庭教育の中でも同じことが言えます。
 幼いころは、年齢に合った性に関する絵本の読み聞かせをしたり──こういった子供向けの性の絵本もたくさん出版されておりますが、皆さんも参考にしていただきたいと思います。こういった教育を行ったり、また、子供さんとおふろに入ったときには、会話を通じて体のつくりや違いを理解させるなどが必要と思います。
 また、少し大きくなったら、避妊の知識や、お互いに愛が芽生えて性交に及ぶ、そういった心情的な部分を取り入れることも大事です。
 それぞれの状況に応じて長いスパンで取り組むことが必要と考えますが、見解を伺います。
 また、お互いの人格を認め合って、お互いに大切に思う、そのことを学ぶことが重要と考えますが、いかがでしょうか。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 生涯を通じた性教育の充実についてでありますが、性教育は、人間尊重、男女平等の精神に基づき、人格の完成と豊かな人間形成を目標として行うもので、学校のみならず、家庭や地域社会の中でも取り組まれることが大切でございます。
 また、児童生徒が生涯にわたり豊かな人間関係を築いていくためには、学校や家庭における具体的な生活の場面でお互いの人格を尊重し合い、協力することを学んでいかなければならないと考えているところであります。
◆(須田靖子委員) 続いて、指導について伺います。
 さきにも言いましたように、科学的知識を正しく伝えるためには、男女とも、子供一人一人のニーズを把握して、年齢や実態に応じた教育が必要です。そのためには、体や性交、避妊について教材の工夫が必要と考えますが、いかがでしょうか。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 性教育の指導についてでありますが、学校における性教育は、児童生徒の発達段階に応じて、性に関する基礎的・基本的知識を身につけさせ、性に関する諸問題に対して適切に対応できるよう指導していくことが大切であり、そのためには、教材や指導方法を工夫改善するなどして、学校の教育活動全体を通じて行っていかなければならないものと考えております。
◆(須田靖子委員) 続きまして、人間関係を築くための性教育ということで伺います。
 お互いの人格を認め合って、お互いを大切に思うこと、大切に扱うことが身につくと、自分をも大事にすることができます。自分の性や生き方を大事に思うようになるのではないでしょうか。自分を大事に思うことができれば、現在、社会問題になっている出会い系サイトや援助交際に対して対処できる考える力を持つことができます。
 このような対等で平等な人と人との関係づくりを構築するためにはどう取り組むべきか、考えを伺います。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 豊かな人間関係を築く性教育についてでありますが、学校におきましては、児童生徒の発達段階に応じまして、人間尊重や男女平等の精神に基づき、小学校では、男女が互いに助け合い、お互いを大切にする態度の育成、中学校では、男女の人間関係における適切な意思決定や行動選択の能力の育成に努めているところであります。
 出会い系サイトや援助交際など、児童生徒を取り巻くさまざまな問題がありますことから、道教委といたしましては、これまで以上に、関係機関と連携を図りながら、さまざまな機会を活用して、対等で平等な人間関係づくりの意識が啓発されますよう努めてまいります。
◆(須田靖子委員) 対等で平等な人間関係づくりをぜひお願いしたいと思います。
 最後の質問になりますが、情報への対応についてです。
 今、子供たちを取り巻く大人社会には、性の商品化などメディアの情報があふれ返っています。インターネットやポルノ雑誌などで容易に性の世界をのぞき見ることができます。子供たちにこのような情報を読み解く力をつけさせることが求められますが、どう取り組んでいくのか、伺います。
 また、こうしたたくさんの誘惑がある社会の中で、一人一人の子供に寄り添った教育が求められます。さきに制定された北海道男女平等参画推進条例の教育の項目でも、互いの人権や生き方を尊重し合う教育の充実をうたっております。子供たちを切り捨てるのではなく、希望を持つことができ、そして自分を大切に思えるよう、どう支えていくのかも人権教育の視点から重要と考えますが、見解を伺います。
○(棚田繁雄委員長) 生涯学習推進局長福田誠行君。
◎(福田生涯学習推進局長) 性に関する情報への対応などについてでありますが、性に関する情報がはんらんする中にありまして、児童生徒が正しい知識を身つけ、性に関する諸問題に対し適切な判断や行動ができる資質や能力を育成していくことが極めて大切なことであると考えております。
 道教委といたしましては、児童生徒一人一人に対してきめ細かな相談に応じられるよう、教職員の指導力の向上に努めるなど、人間尊重、男女平等の精神のもと、児童生徒の発達段階に応じた性教育の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
◆(須田靖子委員) 人格が形成されていく上で性教育は大変重要な役割を果たします。将来の自分に夢や希望を持つことができるように、このことを基本に置いて、性に対する教育の充実を目指していただきたいと思います。このことをお願いしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○(棚田繁雄委員長) 須田委員の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後1時55分休憩
─────────────────────────────────
  午後2時20分開議
○(棚田繁雄委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 教育委員会所管にかかわる質問の続行であります。
 池田隆一君。
◆(池田隆一委員) それでは、通告に従いまして、中高一貫教育の問題から入っていきたいと思います。
 過日、来年度の高校の適正配置計画案が示されました。これについてお尋ねしますけれども、どのような配慮をしながら来年度の適正配置計画案を練られたのか、まずお尋ねいたします。
○(棚田繁雄委員長) 新しい高校づくり推進室参事岸豊君。
◎(岸新しい高校づくり推進室参事) 適正配置計画案についてでございますが、平成18年度の計画案につきましては、平成12年6月に策定いたしました「基本指針と見通し」の考え方を基本にいたしまして、本年度から実施いたしました通学区域改正に伴う生徒の進路動向や、学区内における中卒者の状況、学校・学科の在籍状況、さらには、これまでいただきました地域別検討協議会での御意見などを総合的に勘案の上、策定したものでございます。
◆(池田隆一委員) 今回の計画案に対しまして、学級減や募集停止など、地域の高校教育の学びの保障を否定するような計画案だという声も地域から出ております。
 そこで、今後、地域の高校教育をどのように進めようとしているのか、明らかにしてください。
◎(岸新しい高校づくり推進室参事) 地域における高校教育についてでございますが、道教委といたしましては、時代の変化に対応して、これからの本道の地域や産業を担う人材育成を進めることが大切であると考えておりますことから、現在、有識者の方々で構成する高校教育推進検討会議におきまして、これからの本道における高校教育のあるべき姿とそれを踏まえた高校配置のあり方について検討いただいており、その過程で、地域における高校教育につきましても論議されるものと考えております。
 道教委といたしましては、検討会議からの答申を踏まえ、今後の高校教育のあり方などについて検討してまいりたいと考えております。
◆(池田隆一委員) 今後の高校教育のあり方は検討会議の討議結果によるということだと思います。
 少子化や過疎化の進行など、将来の道内の高校の配置のあり方がいろいろ論議をされています。そして、大きな課題となっていると考えています。
 そこで、今の答弁のように、道内の高校を将来どのようにしていくべきかの検討がなされていると承知していますが、検討会議の現在までの検討状況についてお尋ねいたします。
○(棚田繁雄委員長) 新しい高校づくり推進室参事黒田信彦君。
◎(黒田新しい高校づくり推進室参事) 検討会議における取り組み状況についてでございますが、ただいま申し上げました検討会議におきまして、これまで、普通科教育や定時制・通信制教育の充実、中高一貫教育など多様なタイプの学校づくりなどにつきまして検討が進められております。
 今後におきましては、職業教育の充実や教員の資質向上を初め、高校配置のあり方などについても検討していただくこととしておりまして、本年12月を目途に答申をいただくこととなっております。
◆(池田隆一委員) 過疎化が進行して、その結果、地元から高校がなくなるのではないかという不安、さらには、地元の近くの学校に通えなくなるのではないかというような声も上がっています。地域での教育や文化の拠点としての高校の役割は、地域づくり、まちおこしやむらおこしの観点からも重要な意味を持っていると考えます。
 このような中で、道教委は、一方では、生徒の個性や創造性を伸ばすために、中等教育の一貫連携を強く打ち出しています。つまり、中等教育の前期である中学校と中等教育の後期である高等学校との連携でございます。
 しかし、この連携を求めていながら、地元から高校がなくなるという実態では、中高連携はとんざすることになるわけです。
 そこで、中高一貫連携教育と今後の高校配置の関連をどのように考えておられるのか、伺います。
◎(岸新しい高校づくり推進室参事) 中高一貫教育についてでございますが、道教委といたしましては、これまで、特色ある学校づくりの一環として、地元の高等学校へ進学する割合が高く、近隣の市町村との間で生徒の出入りが少ない地域におきまして、連携型の中高一貫教育の導入を進めてきたところでございます。
 この導入に当たりましては、このようなことを基本に、生徒の進路動向や中卒者の状況、既存の学校・学科の配置状況、全道的なバランスなどを勘案しながら取り進めているところでございます。
◆(池田隆一委員) 道内の進学率は97%以上という報告も受けています。ほぼ100%に近く、希望すれば全員が入れる間口があるというふうにとらえています。
 しかしながら、現在、高校教育では、多様性と選択の自由が強調されて、さらには学区の拡大も進められているということから、地元の近くの高校に通学できないなど、さまざまな課題が生じています。その結果、中途退学者もふえているのではないかと言われています。
 そこで、せっかく入学したにもかかわらず、中途で退学を余儀なくされるということは大変不幸なことだと思います。中途退学の実態はどのようになっているのか、お尋ねします。
○(棚田繁雄委員長) 生涯学習部参事上田充君。
◎(上田生涯学習部参事) 中途退学の実態についてでありますが、最近3カ年の道内の公立高等学校における中途退学者数は、平成13年度が3513人、平成14年度が3287人、平成15年度が2985人となっておりまして、年々減少の傾向にありますものの、依然として多い状況にございます。
 中途退学の理由といたしましては、高校生活に意欲が持てない、人間関係がうまく保てないといった学校生活・学業不適応によるものや、就職を希望したり他の高校への入学を希望するといった進路変更によるもののほか、学業不振や家庭の事情などが挙げられております。
◆(池田隆一委員) 私も高校生活の経験がございます。もう40年ほど前になりますけれども、当時は小学区制でした。隣近所の友達が一緒に高校に行っているという実態でした。その結果、自分の経験からいっても、中途退学者はほとんどいなかった、みんなそろって卒業できたという記憶があります。
 しかし、現在は、今説明がありましたように、3000人近くの方々が中途退学をしている。保護者のリストラなど経済上の問題とか、答弁にはありませんでしたけれども、多様性といいながらも進路が目的と違った、さらには学区の拡大など、さまざまな理由があるのではないかというふうに思っています。
 そこで、改めてお伺いしますけれども、中途退学の原因をどのように分析しているのか、お尋ねいたします。
◎(上田生涯学習部参事) 中途退学の原因についてでありますが、ただいま申し上げましたように、中途退学の理由は個々の生徒によりさまざまでありまして、志望する高等学校の教育内容や、自分の将来の進路とのかかわりなどにつきまして理解を図る指導を一層進める必要がありますこと、目的意識や学習意欲が不十分なまま高等学校に入学する生徒に対する適応指導を一層充実する必要があること、また、就職や他の学校への入学など、積極的な進路変更を希望する生徒がいること、さらには、家庭環境や社会環境の問題など、さまざまな要因が複雑に絡み合っているものと考えております。
◆(池田隆一委員) 実は、NHKの朝の連続ドラマの「ファイト」の主人公も中途退学をするわけですね。友達がいなくなったということなど、人間関係やさまざまな理由の中から、家庭環境もありまして、そういう実態になるわけですけれども、本当に深刻な問題だというふうにとらえます。
 一方では、中高一貫教育というものも、こういう課題を解決するための方法として道教委は強調しているのではないかと理解しています。
 このような課題がある中で、先日、2007年──平成19年4月から登別市で開校予定の中等教育学校の基本構想が明らかになり、新聞でも報道されていました。
 それらに関連して、以下、何点か伺っていきたいと思います。
 まず最初に、基本構想の概要を説明してください。
○(棚田繁雄委員長) 高校教育課長穂積邦彦君。
◎(穂積高校教育課長) 道立中等教育学校の概要についてでありますが、中学、高校の6年間、一貫した教育を行う道立中等教育学校は、平成19年4月、登別市に開校を予定しており、各学年2学級で、総定員480名、高等学校に相当する後期課程を全日制課程普通科としております。
 通学区域につきましては、胆振管内を中心とする、自宅から公共交通機関で通学が可能な範囲としておりますが、全道で唯一の学校となりますことから、定員の20%をそれ以外の範囲から受け入れることとしております。
 教育内容につきましては、豊かな人間性、高い知性、健康な心身、郷土愛と国際性を柱といたしまして、6年間を、基礎、充実、発展の3期に分けた教育課程の編成、イマージョンプログラム等を取り入れた国際理解教育の充実、地域や北海道のよさを学ぶ選択科目の開設、多様な体験活動の推進など、特色ある教育活動を構想しております。
 なお、校名につきましては、現在、公募を行っているところであります。
◆(池田隆一委員) それでは、改めてお伺いします。
 現在、道教委が進めようとしている中高一貫教育は、中高一貫や連携が強調され、必要性が叫ばれていますけれども、なぜなのか、理由についてお尋ねいたします。
◎(岸新しい高校づくり推進室参事) 中高一貫教育の意義などについてでございますが、道教委といたしましては、生徒の能力・適性や進路希望などに応じた多様な学校選択が可能となるよう、特色ある学校づくりの推進に努めており、その一つとして、中高一貫教育の導入を進めているものでございます。
 中高一貫教育は、6年間を見通した教育課程の編成ができることから、よりきめ細かな学習指導が可能となり、生徒の基礎学力の向上につながるとともに、地域との結びつきが強まることなどが期待されているところでございます。
◆(池田隆一委員) ただいま、目的といいますか、意義を聞きました。
 つまり、中高一貫教育というのは、現在の中学校、高校、いわゆる思春期の教育という意味で、さまざまな課題解決に向けて一貫して教育する中で人間性を高めていくということで、過去に言われておりましたように、いわゆる生きる力というものをつけていくことだというふうに思いますけれども、多様な学校選択が可能となるようにとの目的もあるのだということについては、この設置目的とちょっと違うのではないのかなと。いろんな種類の学校をつくるということなのかというふうに思いますけれども……。
 さて、新設される中等教育学校は、中高一貫教育のモデル校だと言われています。そのために設置するとも言われています。それでは、何のためのモデルなのか、お答えください。
◎(岸新しい高校づくり推進室参事) 中等教育学校の設置についてでございますが、道教委といたしましては、ただいま申し上げましたように、6年間を見通した教育課程の編成により、計画的・継続的な教育指導が展開でき、効果的な一貫教育が可能となるよう、先導的に道立の中等教育学校を開設することとしたものでございます。
 今後、市町村におきましても導入が促進されるよう、その成果などを生かし、普及を図ってまいりたいと考えております。
◆(池田隆一委員) 市町村でも導入されるよう促していきたい、そのモデルだというようなお答えでございますけれども、それでは、道教委としてはこの1校しかつくらないのですか。
○(棚田繁雄委員長) 新しい高校づくり推進室長白髭俊穂君。
◎(白髭新しい高校づくり推進室長) 中等教育学校の設置についてでございますけれども、平成12年に策定いたしました「基本指針と見通し」の考えによりますと、現在のところはモデルとなる学校をつくるということでございまして、現在検討しております高校教育推進検討会議におきまして議論を重ねる中で、今後の対応を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
◆(池田隆一委員) 現在は計画はないけれども、将来展望を含めて検討していきたいという意味であるとの理解でよろしいですか。
◎(白髭新しい高校づくり推進室長) 今後の対応につきましては、先ほど申し上げましたとおり、現在検討を行っております高校教育推進検討会議において議論をいただく中で検討したいというふうに考えてございます。
◆(池田隆一委員) 文部科学省の資料によりますと、通学範囲の身近なところに数多く設置されることを目標に整備を促進していきますというふうに言っていますから、例えば、1校だけで、まだ計画はありませんという形で、全道で1校だけしかつくらずに、あとは市町村ですよという形になれば、道立の高校部分も市町村が設置について責任を担うという意味においては非常に大きな問題だというふうに考えます。
 つまり、ある部分では道教委の責任を放棄しているのではないかというふうに思いますので、今後の検討をしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 次の質問ですけれども、この内容を見ていきますと、一般的に、私立で行われている中高一貫教育の多くは、大学進学校、いわゆるエリート校を目指している。私の地元の双葉高等学校もそうです。あえて、ある程度点数の悪い子はとらない、人数は少なくてもいいのだという、集中的な学校として存立しているわけですけれども、この新設される中等教育学校は何を目的としているのでしょうか。エリート校を目的としているのでしょうか。
◎(穂積高校教育課長) 設置目的についてでありますが、道立中等教育学校は、6年間の一貫した教育を行い、生徒の個性や創造性を伸長させるとともに、児童及び保護者の学校選択の幅を拡大し、中等教育の一層の多様化を図ることを目的として設置するものであります。
◆(池田隆一委員) エリート校かどうかがわからないような答弁でございますけれども、構想では、入学に際しては、前期は、面接、作文、実技等、後期では、当面3年間は入学試験を想定している。後期の部分はわかりますよね。
 しかし、これがきちっとなっていけば前期部分で選抜が行われるという考え方だと思います。そうすると、一定の能力を持っている生徒しか入学できない。つまり、そういう形でのエリート校としての意図が感じられます。なぜ、前期の、義務教育の中学段階で選抜するのか、希望者の抽せんではなぜだめなのか、お尋ねします。
◎(穂積高校教育課長) 入学者の決定方法についてでありますが、中等教育学校は一つの学校として中高一貫教育を行いますことから、生徒には、6年間同一の生徒集団で学校生活を送ることへの適応性や、学校の教育の特色への相応性などが大切となってくるため、面接、作文、実技等の方法を組み合わせるなどして入学者を決定しようとするものであります。
◆(池田隆一委員) それは構想でわかっています。最初の案では、抽せんも考えると言っていたのです。なぜ抽せんが外れたのですか。
○(棚田繁雄委員長) 答弁に時間がかかりますか。
◎(穂積高校教育課長) 入学者の決定に当たりましては、面接、作文、実技等ということで、抽せんも視野に入れて考えてございます。
◆(池田隆一委員) これは構想ですし、今後も抽せんも含めながら検討していくというお答えですので、そのような方法をぜひとも取り入れてください。
 なぜこういうことを言うかというと、義務教育は基本的に保障するのです。
 学校は、通学区域等がありまして、指定されますけれども、この場合は、全道的なものとするならば、最低でも希望者はきちんと確保し、しかし、人数があるから抽せんというのなら、親も理屈がわかるわけです。そういう意味でそういうふうに指摘をしています。
 さて、外国語教育を重視して、英語以外の教科を英語で指導すると言っていますが、これはエリート教育そのものではないですか、お尋ねします。
◎(穂積高校教育課長) 教育内容についてでありますが、道立中等教育学校は、登別市が道内でも有数の国際観光都市であること、今日の国際社会におきまして英語が有効なコミュニケーション手段として用いられていることなどから、国際理解教育を大きな柱とし、英語以外の教科を英語で行うイマージョンプログラムを取り入れることとしているところでございます。
 また、地域性を生かしたボランティア活動や自然・社会体験学習などにも取り組み、豊かな人間性をはぐくんでまいりたいと考えております。
◆(池田隆一委員) 国語教育も英語でやるのですか。
◎(穂積高校教育課長) 教科の国語については想定してございません。
◆(池田隆一委員) 当然だと思うのです。だとしたら、構想に、国語以外だときちっと明示すべきだと思うのです。誤解を招くようなことはきちっと外した方がいいと思います。
 さらに、理科や社会、ほかの教科も英語でやるとなると、日常的に英語の会話ができて、なおかつ、それぞれの教科の免許を持っている教員というのは道内にたくさんおられるのですか。確保できる見通しがあるのですか。
◎(穂積高校教育課長) 個別の教員配置につきましては、今後検討してまいりたいと考えております。
◆(池田隆一委員) 大変難しい課題だと思いますよ。目標、構想としてあるわけですが、現実的にできなかったという話になるのではないか。ただ単語だけを言って授業をやるのじゃなくて、質問も説明もすべて英語でするみたいな話になるわけですね。英語が本当に堪能でなきゃできない話だと思います。
 問題点について、さらに質問をいたします。
 自宅通学可能な範囲を80%とし、寄宿舎の生活を20%としたのはなぜなのか、お尋ねいたします。
◎(岸新しい高校づくり推進室参事) 中等教育学校における生徒の募集についてでございますが、中等教育学校におきましては、小学校を卒業した生徒が入学しますことから、原則として、公共交通機関を利用して自宅から通学ができる生徒を募集することとしたところでありますが、道立として初めて設置いたしますことから、全道の生徒にも就学の機会を提供するため、定員の20%を、保護者が道内に居住し、寄宿舎生活に適応できる者を対象といたしまして道内各地から募集することとしたものでございます。
◆(池田隆一委員) 文科省の説明では、先ほど言いましたように、自宅から通学可能な地域に数多くというような説明がなされていますけれども、その方針に違反しているのではないですか。
 つまり、寄宿舎生活を余儀なくされるということは、道教委は1校しかつくらないという意図があるから、こういうような案が出てきているのではないですか。
 また、今、家庭教育の重要性が叫ばれていて、家庭、学校、地域の三位一体の連携が強調されているわけです。12歳で親元を離れ、寄宿舎生活を求めることについては、さまざまな形での育成という道教委の視点からいっても問題があるのではないですか、見解を明らかにしてください。
◎(穂積高校教育課長) 中高一貫教育校の設置等についてでございますが、先ほど推進室参事が申し上げましたように、本道におきましては、地元の高校へ進学する割合が高く、近隣市町村との間で生徒の出入りが少ない地域において連携型の中高一貫教育の導入を進めておりまして、また、中等教育学校につきましても、定員の80%は自宅から通学できる生徒を募集することとしているものでありまして、文部科学省の整備目標の考え方に沿うものであると考えております。
 この道立中等教育学校は、全道の生徒にも就学の機会を提供するため、定員の20%を全道から募集するものとし、同時に、寄宿舎を設置するものであります。
 寄宿舎生活におきましては、教員の指導のもと、異年齢集団のよさを生かした自治的な寄宿舎運営により、自発性や主体性、他と協調する社会性やたくましさなどをはぐくんでまいりたいと考えております。
 また、生徒の人間形成を図る上で家庭教育は大切なことと考えておりますことから、家庭から離れても安心して充実した学校生活を送ることができるよう、家庭との連携を十分図ってまいりたいと考えております。
◆(池田隆一委員) 確かに、義務教育でもこのような寄宿舎生活をやっているものがあります。いわゆる障害児教育の部分でありますよね。しかし、一般的に言う普通教育ではないわけです。
 だとすれば、先ほどの、市町村に設立をしていただきたいモデルとも考えているのだというのは、寄宿舎を市町村でもつくっていくのかというような課題にもなってくるわけです。
 基本的に課題があるのではないかと思いますので、この問題は、地元からとるという形で進める、通学可能な範囲での形をとるということを再検討していただきたいと思います。
 それでは、寄宿舎費は無料でしょうか、さらには、中高一貫校の授業料はどうなるのか、お尋ねいたします。
◎(穂積高校教育課長) 中等教育学校の寄宿舎に係る経費等についてでありますが、寄宿舎に係る経費につきましては、現在、関係部局と協議中であり、年度内のできるだけ早い時期に結論を出したいと考えております。
 また、前期課程の授業料につきましては、義務教育であり、徴収することができませんが、後期課程の授業料については徴収することとしております。
◆(池田隆一委員) あと、間口の調整の関係で聞きます。
 モデル校としながら、付記で、この学校の設置に伴い、胆振西学区の間口調整は適正配置計画の中で対応するとなっていますが、いわゆる全道1校であるならば、それこそ横に置いて、別枠で考えるべきだと思います。
 また、それぞれの学区といいますか、市町村で将来的にもつくっていきたいということであれば、仮に同じ学区に入れても理解ができますけれども、見解を明らかにしてください。
◎(岸新しい高校づくり推進室参事) 胆振西学区における高校配置についてでございますが、中等教育学校の設置に伴う適正配置計画の策定に当たりましては、学区内における中卒者数の状況、学校・学科の配置状況、私学とのかかわり、地域別検討協議会における御意見などを総合的に勘案の上、適切に対応してまいりたいと考えております。
◆(池田隆一委員) 時間もなくなりましたので、教科書採択や、近隣の中学校の連携の問題、それから教育課程の編成の問題については省略をします。
 特に、今、私もいろんな指摘をしましたけれども、いろんな課題があるのではないかと思っています。構想では、今後、開設に当たって広報活動も行われるようですが、道民の声をどのように取り上げていくのか、お尋ねします。
◎(穂積高校教育課長) 広報活動についてでありますが、中等教育学校の基本構想や校名の公募についてのホームページを開設し、道民の皆様にお知らせしたところであり、今後は、基本構想などのリーフレットを作成するとともに、本年秋には全道14支庁管内において説明会を実施する予定であります。
 このようなさまざまな機会を通じて、道民の皆様から寄せられた御意見、御要望も参考にしながら、開校に向けた準備を進めてまいりたいと考えております。
◆(池田隆一委員) それでは、中高一貫教育について最後の質問ですけれども、本道の高校教育及び中高一貫教育を今後どのように推進していくのか、明らかにしてください。
○(棚田繁雄委員長) 生涯学習部長真田雄三君。
◎(真田生涯学習部長) 高校教育などの推進についてでございますが、現在、有識者の方々で構成いたします高校教育推進検討会議におきまして、これからの高校教育のあるべき姿などについて幅広く御論議いただいているところでありまして、その中で、中高一貫教育につきましても、上川地区や鹿追地区などにおけるこれまでの実践の成果を踏まえ、今後における本道の中高一貫教育のあり方などにつきまして検討していただいております。
 道教委といたしましては、本年12月にいただく予定の検討会議からの答申を踏まえ、新たな高校教育に関する指針を策定し、これからの本道の高校教育の一層の充実を図り、地域や産業を担う、チャレンジ精神旺盛で創造性に富み、心豊かにたくましく生きる人材の育成に努めてまいりたいと考えております。
◆(池田隆一委員) 今、私立学校はいろんな特色ある形で生徒募集にしのぎを削っているという感じになっています。競っているわけです。そのときに道立高校がエリート校をつくる、これは、私の思いでは、必要ないのではないか。いわゆる後半部分でねらいとして言っている中高一貫の本来の人間性を高める教育等々、この充実に向けてモデル校としてやるのならば、まだわかります。そういう形になるよう強く指摘をしておきます。
 次に、教員採用、特に期限つき教員の問題について、時間もありませんから、端的に何点かお聞きをしていきます。
 一般質問でもありましたが、期限つき教員の実態の問題です。
 まず、期限つき教員の実態はどのようになっているのか、お尋ねをいたします。
○(棚田繁雄委員長) 教職員課参事三沢俊孝君。
◎(三沢教職員課参事) 期限つき教員についてでありますけれども、札幌市を除く全道の小中学校における過去3年間の期限つき教員の任用状況を申し上げますと、平成14年度は382人、平成15年度は485人、平成16年度は475人といった状況となっております。
◆(池田隆一委員) 報道によれば、道内の期限つき教員の割合が約4%、中でも、札幌市は約2倍の8.5%と報道されています。なぜ札幌市はこのように割合が多いのですか。
◎(三沢教職員課参事) 札幌市における期限つき教員についてでありますけれども、任命権者であります札幌市教委によりますと、児童生徒数の減による小中学校の学級減への対応、国の教職員定数改善計画に基づく少人数指導などの加配定数が恒常的な定数として担保されているものではないとの考え方に立ちまして、期限つき教員で対応していることにより、増加しているとのことでございます。
◆(池田隆一委員) 全道的な状況と札幌の状況が大幅に違うというふうには僕は理解していません。状況がそんなに違うのか。安易に期限つき教員の採用という形に頼っているのではないかなという感想を持つわけです。任命権者が違いますので、何らかの形で──指導ということはできないかと思いますけれども、意見調整をする中で適正な形にしていただくよう指摘しておきます。
 また、期限つき教員の増加は人件費削減の意図もあるのではないかと指摘されていますが、見解をお伺いいたします。
◎(三沢教職員課参事) 配置の考え方についてでありますけれども、期限つき教員につきましては、年度中途に欠員が生じた場合や小中学校の学級減が見込まれる場合などに弾力的に対応するため、各学校の実情も勘案しながら任用しているところでございます。
 なお、勤務条件につきましては、正規採用の教員と同様の取り扱いとしております。
◆(池田隆一委員) 最後の質問です。
 学校現場では、予想外の退職者、病気、育児休暇など、さまざまな状況がありますから、ある程度は期限つき教員で対処することはやむを得ないと考えます。
 しかし、期限つき教員が多くなるということは、学校運営上、少なからず問題があります。
 例えば、小学校では、担任は、1、2年、3、4年、5、6年というふうに持ち上がりでやっていくわけです。1年単位であれば、そのサイクルが崩れる等々の問題がございます。
 また、期限つき教員にとってみれば、将来の生活に不安を感じての勤務です。
 例えば、試験に不合格であったけれども、1年間だけ期限つき教員になっているという場合が非常に多いようでございますけれども、将来の生活設計というのができない中での勤務なわけです。
 したがって、できるだけ正規採用の枠を広げ、安易に期限つき教員に頼ることはすべきでないと考えます。
 今後の期限つき教員への対応及び正規教員の採用についてどのように行っていくのか、お尋ねして、質問を終わります。
○(棚田繁雄委員長) 教職員局長上林猛君。
◎(上林教職員局長) 今後の教員採用などについてでございますが、道教委といたしましては、正規教員の採用に当たりましては、退職予定者数のほか、翌年度以降の学級編制や統廃合の計画の状況、さらには国の定数改善計画の動向を見きわめながら、採用見込み数の的確な把握に努めてまいりたいと考えております。
 また、期限つき教員の採用に当たりましては、各学校の実情に合わせ、学校運営に支障のないよう配慮してきているところでございますが、今後とも、期限つき採用の趣旨を十分に踏まえながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
◆(池田隆一委員) 採用は、いろんな条件があるわけですけれども、これから試験も行われる時期を迎えています。
 本当に将来に夢を持って、希望を持って試験を受ける方々が多いわけですので、しっかりとそれにこたえる形で採用を行うよう強く指摘しながら、終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(棚田繁雄委員長) 池田委員の質問は終了いたしました。
 戸田芳美君。
◆(戸田芳美委員) 私は、通告に従いまして、以下、児童生徒の健康管理及び疾病予防対策について伺います。
 できるだけスピーディーに簡潔にお伺いいたします。
 近年、児童生徒を取り巻く社会環境や生活様式が大きく変化し、日常生活において体を動かす機会の減少や夜型の生活による睡眠不足、朝食を食べない児童生徒の増加や偏った栄養摂取などによる生活習慣病の若年化など、児童生徒の健康問題が懸念される状況にあります。
 このような中、本道の児童生徒の健康の状態について何点か伺います。
 初めに、道内の児童生徒の健康状態はどのようになっているのか、また、その実態についてどのように認識されているのか、伺います。
○(棚田繁雄委員長) スポーツ健康教育課参事秋山雅行君。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 児童生徒の健康状態についてでありますが、平成14年度に実施した調査によりますと、全国と比較して、健康状態はおおむね良好なものの、1人当たりの虫歯の本数が多いことや、視力が1.0未満の者が多い実態が見られますことから、医師会などと連携しながら、学校、家庭が一体となって児童生徒の健康問題に取り組んでいかなければならないものと認識しております。
◆(戸田芳美委員) ただいまの答弁では、虫歯が多い、視力が弱いということだそうですが、どういう理由によるのでしょうか。おいしいものを食べているからか。また、緑が大変多いという北海道ですが、視力が弱いとはどういう関係でしょうか。もしわかっておりましたら、お答えください。
 また、児童生徒の中には、病気やけがによる入院や通院などの理由から長期欠席している児童生徒が少なくないと考えますが、実態はどのようになっているのか、あわせて伺います。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 虫歯が多いことなどの理由についてでありますが、さまざまな要因が関係しているものと思われますが、虫歯につきましては、甘いもののとり過ぎや歯磨きが習慣化されていないこと、視力につきましては、長時間にわたりテレビを見たりテレビゲームを行ったりすることなど、児童生徒の食生活や生活習慣によることなどが考えられるところであり、道教委といたしましては、今後とも各種研修会などを通して指導に取り組んでまいりたいと考えております。
 また、長期欠席等の実態についてでありますが、道教委が行った調査では、平成15年度におきまして、病気、けがなどにより通算30日以上欠席した児童生徒は、小学校においては1575名で、中学校においては1071名となっており、前年度と比較しますと、小学校で193名、中学校で23名の減少となっております。
◆(戸田芳美委員) 前年度に比較して減少しているとのことですが、小学校で1575名、中学校では1071名というのをどのように認識されているのか、もしお答えできたら、お答えください。
 また、児童生徒が心身ともに健康な状態で充実した学校生活を送ることができるようにするためには、日々の健康観察を十分に行うなど、保健管理を適切に進めることが大切であると考えます。
 そこで、学校における児童生徒の保健管理は具体的にどのように行われているのか、伺います。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 病気やけがなどにより欠席した児童生徒数についてでありますが、全体としましては減少傾向にあるものの、依然として病気などにより学校を休んでいることが見受けられますことから、今後とも児童生徒の健康問題に取り組んでいかなければならないものと認識しております。
 また、学校における保健管理についてでありますが、学校におきましては、定期の健康診断を実施するとともに、学級担任などによる日常の健康観察や養護教諭による健康相談活動を行い、児童生徒の健康状況の把握に努めているところであります。
 また、心臓疾患やアレルギー性疾患などを有する児童生徒につきましては、主治医や保護者との連携のもと、学校行事や学校給食など学校生活全般にわたり十分配慮しながら対応しているところであります。
◆(戸田芳美委員) 近年、児童生徒の健康問題の中には、アレルギー性疾患など、原因が特定できず、多岐にわたっているものもあることから、学校生活の中での対応について、より専門的な知識を要する相談件数も増加していると考えますが、このことについて今後どのような取り組みをされていくのか、伺います。
○(棚田繁雄委員長) 生涯学習推進局長福田誠行君。
◎(福田生涯学習推進局長) 健康にかかわる相談についてでございますが、教職員が健康に関するより専門的な知識を身につけ、児童生徒のさまざまな相談に適切に対応することが求められております。
 道教委といたしましては、今後とも、医師会や保健所等と連携を図りながら、養護教諭を対象とする健康相談活動研修会の開催や、教職員等を対象とした専門家による講演や相談を通して、学校における相談体制の充実に努めてまいります。
◆(戸田芳美委員) 主治医などと連携して対応するとお答えになっておりますが、アレルギー性疾患の中でも、アトピー性皮膚炎など──私は、保健福祉常任委員会でこのことについては質問しましたが、現在、北海道ではアレルギーの専門医が非常に少ない状況です。
 したがって、治療に当たって適切なアドバイスを専門医から受けて、きちんと治療をするということができにくい状況にあることも知っておいていただきたいと思います。適切な専門医に診てもらえる環境を早急に整備してほしいことを要望しておきます。
 次に、アナフィラキシー・ショック対策について伺います。
 十数年前、道内において、アレルギーの児童が学校給食のそばを食べ、異常を訴え、下校途中、アレルギーに起因する発作を起こし、食べたものが詰まって窒息死を起こした事例があったことを皆さんも承知していると思います。
 その後、いわゆるシックハウス症候群等の児童生徒の健康をめぐる新たな問題が生じてきており、気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患については、近年、増加の傾向を示しております。
 花粉症などを含め、何らかのアレルギーを持つ者については3人に1人という数字もあります。また、若い人にそのようなアレルギーの症状の傾向が多く、2050年には95%がアレルギー症状を持つと予想しているデータもあります。
 いわゆるアレルギーは一種の国民病でもあります。このアレルギー性疾患の中には、重症例として、アナフィラキシーを起こし、危険な状態になることもあることから、国においては、本年3月、ショック症状を起こした場合に、その症状を緩和する治療薬を本人や家族が自己注射することを認めたと聞いております。
 そこで、以下、何点か伺います。
 初めに、発症の実態についてでありますが、アナフィラキシーは、食べ物やハチ刺されなどが原因で誘発される全身性の急性アレルギー反応で、呼吸困難や血圧低下を伴うショックなどを起こし、死に至る可能性もあると言われております。
 そこで、出生時からこれまでにアナフィラキシー・ショックを起こしたことのある児童生徒はどのくらいいるのか、伺います。
 これは、大人も含めた数でいうと、厚生労働省の人口動態統計によりますと、毎年、アナフィラキシーで亡くなっている人の数は、日本でですけれども、60人くらいとされております。その亡くなった理由で多い順は、半分近くがハチ刺され、続いて薬物、それから食べ物、その他となっております。よろしくお願いいたします。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) アナフィラキシー・ショックを起こしたことのある児童生徒についてでありますが、昨年12月に道教委が行った調査によりますと、アナフィラキシー・ショックを起こしたことのある児童生徒は、小学校283人、中学校217人、高等学校188人となっております。
◆(戸田芳美委員) 小学校283人、中学校217人、高校生188人の合計688名、過去にアナフィラキシー・ショックを起こした児童生徒がいるということです。
 もちろん、過去に起こしたから、これから同じように起こすとは限りません。また、起こさなかった人でも、これから起こすかもしれません。これだけいるということを認識しておくことが大切であると思います。
 このアナフィラキシーの症状は、人によって、また、アレルゲン、すなわち原因となるものの量によっても異なると言われております。
 このようなアナフィラキシー・ショックを引き起こす可能性のあるアレルギー疾患を有する児童生徒が日常生活を送る上で特に注意すべきことがあると考えますが、学校においては、これらの児童生徒の個々の実態をどのように把握し、どのような配慮を行っているのか、伺います。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 学校における取り組みについてでありますが、各学校では、毎年行う健康診断の際に、アレルギー性症状の有無などについて把握し、症状のある児童生徒につきましては、主治医や保護者との連携のもと、先ほど申し上げましたように、学校行事や学校給食など学校生活全般にわたり十分配慮するとともに、近隣の病院などとも連携し、緊急時に備える体制づくりを行っております。
◆(戸田芳美委員) アレルギー性疾患について、養護教諭や栄養職員──本年4月から栄養教諭制度が導入されており、今後は、栄養教諭が任命されてくると思いますが、多くの教職員や児童生徒の理解を深める学習の機会が必要と思われますが、学校においてはこれまでどのような対応を行ってきたのか、伺います。
 また、アナフィラキシー・ショックを防ぐためのエピネフリンの自己注射については、原則として本人や保護者が打つことになっておりますが、ショック症状が出ている状態で果たして本人が打てるであろうかと心配しております。このような体質を持つ児童生徒がアナフィラキシーを発症したら、一刻を争うものでありますから、何らかの対応が迫られるものと思います。
 今後、日本学校保健会が発行している学校対応マニュアル──こういうものがありますが、これを活用した研修が必要と考えますが、今後の取り組みについて見解を伺います。
◎(福田生涯学習推進局長) 今後の取り組みなどについてでありますが、これまでも、アレルギー性疾患のある児童生徒への対応につきましては、学校保健推進資料等を作成・配付し、教職員の共通理解が図られるよう指導してきたところでございます。
 また、本年4月に発行されました学校対応マニュアルは、食物アレルギーの児童生徒の把握の方法やアナフィラキシーへの緊急対応など、実践的な内容が記載され、有用でありますことから、道教委といたしましては、養護教諭や学校栄養職員の各種研修会におきまして活用するなどして、各学校におきまして適切な対応が行われますよう指導してまいりたいと考えております。
◆(戸田芳美委員) ぜひ、そのような研修会、講習会において普及啓発をしていっていただきたい、こういうふうに思います。
 次に、自動体外式除細動器、いわゆるAEDについて伺います。
 まず、学校の体育の授業中や部活動などにおいて、運動中に突然倒れ、そのまま死に至るケースがありますが、道内の公立小中学校、高等学校、特殊教育諸学校では平成12年度以降でこのような突然死が何件発生したのか、また、学校管理下で発生したのは何件で、その原因にはどのようなものがあるのか、お伺いいたします。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 公立学校児童生徒の突然死の件数などについてでありますが、平成12年度以降の発生件数は10件であり、そのうち、学校の管理下におけるものは7件であります。
 その原因につきましては、心不全が2件のほか、突発性心筋症が1件、出血性ショックが1件などとなっております。
◆(戸田芳美委員) 平成12年度以降において、公立学校での学校管理下における突然死は7件発生しているということでありますが、このような児童生徒のとうとい命が失われるという痛ましい事故の事前防止や、仮に事故が発生した場合の応急処置について道教委ではこれまでどのような対応策を講じてきたのか、お伺いいたします。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 突然死に対する予防と応急処置についてでありますが、道教委では、これまで、平成11年と平成14年に教師用の指導資料を作成・配付するとともに、養護教諭などを対象とした各種研修会におきまして、心臓マッサージや人工呼吸などの心肺蘇生法の実技講習を実施するなど、突然死の防止対策や事故発生時の応急処置についての対策を講じてきたところであります。
 また、本年4月には、突然死予防のための具体的観点につきまして各学校や市町村教育委員会へ通知し、事故防止に当たっての配慮事項や心肺蘇生法実技研修の積極的な開催及び参加につきまして周知徹底を図ったところであります。
◆(戸田芳美委員) 心停止状態に突然陥ったときには、心臓に電気ショックを与えて正常な状態に戻す医療器具である自動体外式除細動器、いわゆるAEDの使用が有効とされており、過日、我が党の佐藤議員の一般質問に対して、今後、知事部局とも十分連携をしながら、普及のあり方について検討してまいりたいと教育長から答弁があったところであります。
 AEDについては、空港や駅、ホテルなどに配置され始めるなど、社会的な関心も高まってきていると考えられ、道においては講習会の実施を予定しているようでありますが、それにあわせて、学校においても教職員に対する研修等の機会を設けるなど、普及のあり方に関する道教委としての所見をお伺いいたします。
◎(福田生涯学習推進局長) 学校におけるAEDの普及のあり方についてでございますが、道教委といたしましては、今後、道と十分連携をしながら、例えば、道が実施いたします講習会や養護教諭の研修会などを通してAEDに関する理解を図ることなど、普及のあり方について検討してまいりたいと考えております。
◆(戸田芳美委員) 実は、この除細動器を自前で用意したところがあります。札幌市内にある、ある野球少年団です。胸にバットやボールが当たる事故に備えて用意したそうです。
 体の発達途上にある児童生徒にあっては、心臓に衝撃が加わったことにより心臓が停止することがあり、実際、道外ではそのことで死亡した例があります。胸壁のやわらかい子供に起こりやすいと言われております。
 この少年団では、AEDを月7000円でレンタルして使用しているそうです。小さいコンパクトなものでございまして、値段は80万円くらいというふうに聞いております。
 このAEDに関しては、厚生労働省が、昨年7月、救命目的での一般人の使用を認めたとのことです。これまで、日本では、これによる死亡例が11例あるそうです。
 ことし行われている愛知万博の会場には、私はまだ行っていないからわかりませんが、60メートルから70メートルの間隔で100台設置されており、警備隊員、医師、救急救命士が連携してそれに対応しているとのことです。実際に、心停止した状態でショックを与え、心拍が再開し、その後、ドクターヘリで到着した医師が同乗し、救急車で病院に搬送された例が愛知万博で起きてもおります。
 また、私のところに、保護者の方より、全道の小中学校に突然死防止のための機器をぜひ設置してほしいとの要望も来ております。設置についても検討していただきたいことを要望しておきます。
 次に、シックハウス症候群などの対策について伺います。
 ことし4月、神奈川県の県立高校で、屋上の防水工事によるシックハウス症候群、いわゆるシックスクールにより生徒や教職員100人が頭痛や吐き気を訴えるなどの健康被害があったと報告されたところであります。
 また、本道においても、旭川市内の学校においてシックハウス症候群などと見られる症状が過去に出たと聞いております。
 そこで、これまで道内の公立学校で発生したシックハウス症候群などと見られる児童生徒数について伺います。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) シックハウス症候群などの発生状況についてでありますが、本年3月に道教委が行った調査によりますと、学校におけるシックハウス症候群などと医師が診断した児童生徒数は、平成15年度は、小学校6校で7名、高等学校2校で4名、平成16年度は、小学校1校で1名、高等学校2校で2名となっているところであります。
◆(戸田芳美委員) 一日のうち、約8時間を学校で生活する児童生徒にとっては、教室内の空気環境は快適で清浄でなければなりませんが、児童生徒等の健康に大きく影響を及ぼすシックハウス症候群はどのような原因で起こっているのか、伺います。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 発生原因についてでありますが、学校施設の新改築時に使用される内装材や接着剤などのほか、机、いすなどの備品や教材文具類、さらには芳香剤や床用ワックスなどがその要因として考えられているところであります。
◆(戸田芳美委員) 学校において児童生徒等がシックハウス症候群と見られる症状を訴えた場合は迅速な対応が重要であると考えますが、道教委は学校や市町村教育委員会に対してどのような指導を行っているのか、伺います。
◎(秋山スポーツ健康教育課参事) 道教委の指導についてでありますが、学校におきまして児童生徒などがシックハウス症候群と見られる症状を訴えた場合には、速やかに医師の診断を受けることや、有害化学物質の発生が疑われる教室等の使用を中止すること、さらには、具体的な発生原因を究明するための検査を実施することなどを通して児童生徒の安全が確保されますよう、各学校や市町村教育委員会に対し指導しているところであります。
◆(戸田芳美委員) 北海道の未来を担う児童生徒が安全な環境のもとで学習することは大切なことであります。
 これら児童生徒が学ぶ教室等においてホルムアルデヒドなどの化学物質による健康被害を予防し、児童生徒の良好な学習環境を確保するため、道教委としてどのように取り組んでいくのか、伺います。
○(棚田繁雄委員長) 生涯学習部長真田雄三君。
◎(真田生涯学習部長) 良好な学習環境についてでございますが、児童生徒の健康を保持・増進し、学習能率の向上を図るためには、健康で快適な学習環境を確保することが極めて重要なことと認識しております。
 道教委といたしましては、今後とも、すべての学校におきまして学校環境衛生の基準に基づく日常の換気や定期検査などが適切に実施されるよう、各学校や市町村教育委員会に対し指導を行うとともに、養護教諭の研修会などを通しまして、学校全体でシックハウス症候群に関する理解を深めるなど、児童生徒の良好な学習環境の確保に努めてまいります。
◆(戸田芳美委員) これまで、児童生徒の健康管理に関し、現在取り組まなければならない課題等について聞いてまいりました。ほかにも、薬物汚染やエイズなどの感染症対策もありますが、それは別の機会に質問したいと思います。
 きょうは、アレルギーなどへの対応、心停止、化学物質過敏などについて聞いてまいりました。この中には命にかかわることもあることから、学校の安全、安心を確保する上から、危機管理の研修の一環として、教職員や児童生徒の学習機会を確保してもらいたいと思います。
 AEDの導入に当たって、ある保護者が、子供が安全に楽しめる環境を整えることが大人の責務と言っておりました。
 道教委は、そのような子供の安全な環境を保護者にかわって整える責任を負う立場にあるものと思います。知恵と工夫と予算を持って子供を守っていただきたいことを申し上げ、私の質問を終わります。
○(棚田繁雄委員長) 戸田委員の質問は終了いたしました。
 以上で通告の質問は終わりました。
 これをもって、教育委員会所管にかかわる質問は終結と認めます。
 以上をもって、本分科会に付託されました案件に対する質疑並びに質問はすべて終了いたしました。
 お諮りいたします。
 付託案件の審査経過に関する委員長報告文につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(棚田繁雄委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
△1.委員長の閉会のあいさつ
△1.閉会
○(棚田繁雄委員長) 本分科会を閉じるに当たり、一言ごあいさつを申し上げます。
 本分科会は、6月22日に設置以来、付託案件を初め、道政各般にわたり精力的に審査をしていただきました。
 本日ここに一切の質疑を終了することができましたことは、三井あき子副委員長を初め、委員各位の格別なる御協力によるものであり、厚くお礼を申し上げまして、簡単でありますけれども、ごあいさつといたします。
 これをもって第2分科会を閉会いたします。(拍手)
  午後3時35分閉会