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北海道 北海道

平成17年第2回予算特別委員会第1分科会−06月24日-02号




平成17年第2回予算特別委員会第1分科会

平成17年 予算特別委員会
第2回                会議録 第2号
北海道議会定例会  第1分科会
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平成17年6月24日(金曜日)
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出席委員      交代委員
 委員長
  日下太朗君
 副委員長
  小松 茂君

  北 準一君
  中司哲雄君
  保村啓二君
  角谷隆司君
  花岡ユリ子君    大橋 晃君
  山本雅紀君
  柿木克弘君
  工藤敏郎君
  本間 勲君
  沢岡信広君
  荒島 仁君
  石井孝一君
  千葉英守君     野呂善市君
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出席説明員
   保健福祉部長    太田 博君
   保健医療局長    吉田茂夫君
   福祉局長      熱田洋子君
   保健福祉部技監   貞本晃一君
   道立病院管理室長  高橋則克君
   子ども未来づくり  伊藤芳和君
   推進室長
   総務課長      野村 了君
   総務課参事     中谷俊裕君
   医療政策課     粟井是臣君
   医療参事
   兼地域保健課
   医療参事
   地域保健課長    菊沢 敦君
   食品衛生課長    沢辺幸雄君
   食品衛生課参事   木村好栄君
   医務薬務課長    末澤秀樹君
   地域福祉課長    田中 隆君
   地域福祉課参事   古舘一雄君
   高齢者保健福祉   竹林経治君
   課長
   高齢者保健福祉課  山本長史君
   医療参事
   兼介護保険課
   医療参事
   介護保険課長    志比川 薫君
   障害者保健福祉   真野孝志君
   課長
   障害者保健福祉課  川合正昭君
   参事
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   環境生活部長    前田 晃君
   環境生活部次長   松岡 治君
   環境室長      田中正巳君
   生活文化・青少年  平塚 努君
   室長
   交通安全対策室長  冨舛和夫君
   環境政策課長    荒谷俊尚君
   環境政策課参事   田渕修二君
   環境保全課長    斎藤卓也君
   循環型社会推進   島崎 昭君
   課長
   自然環境課長    佐竹聖一君
   自然環境課参事   石川照高君
   同         石井博美君
   生活振興課参事   北村政雄君
   総務課長      橋野 茂君
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議会事務局職員出席者
   議事課主幹     細口 貢君
   議事課主査     植村 豊君
   同         岩田伸正君
   同         松本浩志君
   同         土肥浩己君
   同         曽我和久君
   同         水島 敦君
   同         三浦寛明君
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   政策調査課主査   今野 一君
   同         東 貴弘君
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  午前10時54分開議
○(日下太朗委員長) これより本日の会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔植村主査朗読〕
1.議長及び予算特別委員長から、委員の異動について、野呂善市
 議員の委員辞任を許可し、千葉英守議員を委員に補充選任し、
 第1分科委員に補充指名した旨、通知がありました。
1.本日の会議録署名委員は、
                       角谷隆司委員
                       荒島 仁委員
 であります。
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○(日下太朗委員長) まず、本分科会における審査日程についてお諮りいたします。
 本分科会の審査は、別紙お手元に配付の審査日程及び質疑・質問通告のとおり取り進めることにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(日下太朗委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
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     (上の審査日程は巻末に掲載する)
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○(日下太朗委員長) それでは、議案第1号及び第4号を一括議題といたします。
△1.保健福祉部所管審査
○(日下太朗委員長) これより保健福祉部所管部分について審査を行います。
 質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 千葉英守君。
◆(千葉英守委員) おはようございます。
 委員会開会が1時間ほどおくれました。
 それでは、私は、道立の障害児あるいは障害者の方々の施設の見直しについて質問をしてまいりたいと思います。
 ことしの第1回定例会の予算委員会におきまして、我が会派の岩間議員が、来年4月からの指定管理者制度の導入を踏まえた今後の道立障害児・者施設の維持運営について質問をしたところでございます。
 保健福祉部では、平成16年3月に、道立の障害児あるいは者の施設の見直しに関する方針を策定し、見直しに取り組んでいると聞いておりますけれども、現時点での取り組み状況について何点かお伺いをしてまいります。
 初めに、今回の見直しの対象となっている道立の障害児あるいは障害者の方々の施設は、いつ、どのような目的で設置をされてきたのか、お伺いをいたしたいと思います。
○(日下太朗委員長) 障害者保健福祉課参事川合正昭君。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 道立障害児・者施設の設置目的などについてでございますが、今回の見直しの対象としている施設につきましては、身体障害や知的障害関係の6施設となっております。
 まず、身体障害関係施設としましては、昭和50年に、若年の脳性麻痺者の判定・評価、職業前訓練を目的として、札幌市に肢体不自由者訓練センターを設置したところであります。
 昭和58年には、重度身体障害者更生指導所と内部障害者更生指導所を統合し、比較的若年の中途障害を含む重度肢体不自由者の職業前訓練、機能回復訓練を目的として、美唄市に身体障害者リハビリテーションセンターを設置しております。
 また、昭和54年には、主に重度の脳性麻痺者を対象とした大規模コロニー型施設として、栗沢町に福祉村を設置したところであります。
 さらに、昭和55年には、肢体不自由児の療護施設として、白糠町に白糠学園を設置したところであります。
 また、知的障害関係施設としましては、昭和25年に、重度の知的障害児の療育を目的に、道内3番目の施設として、札幌市にもなみ学園を設置したところでありまして、昭和58年には、自閉症児と知的障害児の混合療育施設として再編したところでございます。
 また、昭和43年には、知的障害児・者の一貫した支援による社会的自立を目指し、大規模コロニー型施設として、伊達市に太陽の園を設置しているところでございます。
 なお、太陽の園、福祉村、白糠学園の3施設につきましては、設置当初から、その運営を北海道社会福祉事業団に委託しているところでございます。
 以上でございます。
◆(千葉英守委員) 今、それぞれの道立施設の設置目的などについて説明がありましたけれども、これらの施設の現在の入所状況、職員の配置についてお伺いをしたいと思います。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 各施設の入所状況などについてでございますが、平成17年5月1日現在のそれぞれの施設の入所状況につきましては、肢体不自由者訓練センターが定員40名に対し22名、身体障害者リハビリテーションセンターは定員50名に対し38名、もなみ学園は定員70名に対し53名、太陽の園は定員360名に対し328名、福祉村は定員270名に対し265名、白糠学園は定員30名に対し23名の入所となっております。
 また、それぞれの施設の職員定数につきましては、肢体不自由者訓練センターが32名、身体障害者リハビリテーションセンターは41名、もなみ学園は50名、太陽の園は146名、福祉村は120名、白糠学園は30名となっております。
 以上でございます。
◆(千葉英守委員) ただいま、対象となっている施設の設置目的や現状などについて説明があったわけでありますが、私は今聞いてびっくりいたしているのですが、定員割れがあるというのは、それはそれなりに理解ができるのですけれども、定員割れをしているところ、例えば、肢体不自由者訓練センターが22名の入所に対して職員が32名、あるいは身体障害者リハビリテーションセンターの入所者が38名に対して41名の職員、それから、白糠学園が23名の入所に対して30名の職員配置ということであります。
 厚生省の昭和46年の通知で、社会福祉事業団は経営の合理化を図るということが示されておりますけれども、そういった意味では、経営の合理化が十二分にされてきていないということが、一部でありますけれども、この数字だけでわかるのであります。
 そこで、これらの施設について見直しに関する方針を策定したとのことでありますけれども、この方針を策定した背景と、それぞれの施設の見直しの方向性はどうなっているのかをお伺いいたしたいと思います。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 見直しの背景などについてでございますが、道といたしましては、道立障害児・者施設を取り巻く社会環境や、施設から地域へなどといったように障害者施策に関する制度が大きく変化してきておりますことから、今後の道立施設のあり方を明らかにするため、入所者の方や民間事業者、学識経験者などから成る懇話会を設置しまして、幅広く御意見を伺いながら、平成16年3月に道立障害児(者)施設の見直しに関する方針を策定したところでございます。
 この見直し方針におけるそれぞれの施設の方向性についてでございますが、肢体不自由者訓練センターと身体障害者リハビリテーションセンターにつきましては、当面、主として重度脳性麻痺者を対象とした入所機能を継続することとし、身体障害者リハビリテーションセンターにその機能を統合する。
 それから、もなみ学園につきましては、近年、民間施設におきましても自閉症児の受け入れが進んできている状況などを踏まえまして、民間へ移譲する。
 北海道社会福祉事業団に運営を委託しております太陽の園、福祉村、白糠学園の3施設につきましては、いずれも、規模、機能を見直した上で、当面、道立施設として存続することとしているところでございます。
 以上でございます。
◆(千葉英守委員) 次に、道立障害児・者施設の運営を委託している北海道社会福祉事業団は社会福祉法人ということでありますけれども、どのような団体であるのかをお伺いしたいと思います。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 北海道社会福祉事業団についてでございますが、昭和43年に、知的障害児・者の総合援護施設である道立太陽の園を設置する際に、専門機関による運営が適切であること、利用者の処遇向上の観点から弾力的な運営が求められること、それから、道立太陽の園設置後におきましても道立の障害児・者施設の新増設が予想され、一つの団体で有機的に運営することが効率的であることなどから、現在の社会福祉事業団に当たる組織としまして社会復帰事業協会が設立されたところでございます。
 その後、昭和46年の厚生省通知──「社会福祉事業団の設立及び運営の基準について」の通知に基づきまして、現在の社会福祉事業団に改組したところでございますが、当該通知におきまして、基本財産は道が全額出資する、知事が予算や決算を承認する、給与や退職金など職員の処遇は道職員に準拠する、資産、自主財源、自主事業を制限するなどといった内容が示されたところでございます。
 以上でございます。
◆(千葉英守委員) 先ほども申し上げたのですけれども、ことしの1定で、岩間委員の質問に対して、部長から、今後において、障害のある方々のニーズなどに的確に対応するとともに、効果的で効率的に運営されるように具体的な検討を進めるとの答弁があったわけでありますが、その後、どのような視点で検討を行い、どのような方向で見直そうとしているのかをお伺いしたいと思います。
○(日下太朗委員長) 福祉局長熱田洋子さん。
◎(熱田福祉局長) 道立障害児・者施設の運営に関する見直しについてでございますが、平成18年度からの指定管理者制度の導入や、社会福祉事業団の運営に関する昭和46年厚生省通知による各種規制の緩和、障害者施策の大幅な見直しが進められてきている中で、障害者自立支援法案や道の新たな行革大綱の策定といった動向なども踏まえ、社会福祉事業団に委託している3施設の運営の見直しについて検討を進めてきたところであります。
 道といたしましては、太陽の園、福祉村、白糠学園の委託3施設につきましては、民間に移譲し、道立施設としては廃止することとし、民間移譲に当たりましては、一つとして、利用者に対し、職員との信頼関係に立った継続的・一貫的な処遇が確保されること、二つとして、障害種別の違う施設を一体的に運営する中で、重度・重複化する利用者の適切な処遇が確保できること、三つとして、長年にわたり蓄積された職員の専門的処遇技術がより一層発揮されることなどといった機能の確保が必要と考え、これまで社会福祉事業団が長年にわたり委託3施設の管理運営を行ってきたことや、見直しに関する方針において、社会福祉事業団については、地域生活支援に向けた自主事業の展開など、将来の自主的・自立的な運営を目指すとしていることなどを勘案し、これらの機能を確保できる団体として、平成18年4月1日をもって社会福祉事業団に移譲することとしたところでございます。
◆(千葉英守委員) ただいまの答弁では、委託の3施設については北海道社会福祉事業団に移譲するということでありますけれども、先ほどの見直しに関する方針の方向性と違っていると思われるわけでありますけれども、どのように考えているのかをお伺いしたいと思います。
◎(熱田福祉局長) 見直しに関する方針との違いということでございますが、見直しに関する方針において、委託3施設については、いずれも、規模、機能を見直した上で、当面、道立施設として存続することとしておりますが、この間の道立障害児・者施設を取り巻く社会環境や、施設から地域へなど、障害者施策に関する制度の変化、さらには道の厳しい財政状況をも踏まえ検討してきたところでありまして、ただいま申し上げましたようなことから、平成18年4月1日をもって、これら委託3施設を事業団に移譲しようとするものでございます。
◆(千葉英守委員) 見直しに関する方針で、もなみ学園については民間移譲となっておりますけれども、移譲先としてはどこを考えているのか、お伺いします。
◎(熱田福祉局長) もなみ学園についてでございますが、見直しに関する方針においては民間移譲することとしておりまして、これまで鋭意検討してきたところであり、その移譲先としては、1点目として、知的障害児・者の方々の総合援護施設である太陽の園の専門的処遇技術による自閉症児等に対する適切な処遇が確保されること、2点目として、太陽の園ともなみ学園はこれまでも道立施設として密接な関係にあり、さらに一体的・横断的な連携のもと、先駆的かつ高度な処遇が可能であること、3点目として、先ほど申し上げました委託3施設と一体的に運営することにより、効率的・効果的な運営が図られることといった観点から、太陽の園など3施設とともに、平成18年4月1日をもって社会福祉事業団に移譲することとしたところでございます。
◆(千葉英守委員) 社会福祉事業団に関する質問を何点か行ってまいったわけでありますけれども、道内には、社会福祉事業団以外にも、いわゆる一般的な社会福祉法人が数多くあるわけであります。
 それぞれ、障害児・者施設の運営に積極的に取り組んでいるところもあるわけでありますけれども、こうした社会福祉法人も移譲先としての選択肢の一つではないかと考えているわけでありますけれども、改めて、4道立障害児・者施設を移譲するに当たって北海道社会福祉事業団が最適という考え方の根拠というものをお伺いいたしたいと思います。
○(日下太朗委員長) 保健福祉部長太田博君。
◎(太田保健福祉部長) 道立の障害児・障害者施設の見直しに関しまして、社会福祉事業団への移譲についてのお尋ねでございます。
 ただいま委員からお話がございましたように、道内には、障害児・障害者施設の運営につきまして積極的に取り組んでおられる社会福祉法人があるということにつきましては私としても十分承知をしているところでございますが、道といたしましては、道立の障害児・障害者施設の移譲先の検討に当たりまして、先ほども担当の福祉局長の方から申し上げましたように、まず、利用者に対し、職員との信頼関係に立った継続的・一貫的な処遇が確保されることが必要であること、また、知的障害などの障害種別の違う施設を一体的に運営する中で、重度・重複化する利用者の適切な処遇が確保できるということが必要であること、さらには、長年にわたって蓄積をされました職員の専門的処遇技術というものがより一層発揮されることといった機能が確保できることが重要と考えているわけでございます。
 また、先ほど来申し上げております見直し方針におきまして、社会福祉事業団につきましては、地域生活支援に向けた自主事業の展開など、将来の自主的・自立的な運営を目指すとしておりますことや、太陽の園、もなみ学園につきましてはこれまでも道立施設としてそれぞれ密接な関係にございまして、さらに一体的・横断的な連携のもと、先駆的で高度な処遇が可能であることといったことなどを総合的に勘案いたしまして、委託の3施設でございます太陽の園、福祉村、白糠学園、それから、もなみ学園につきましては、社会福祉事業団に移譲するということが最も適切であると判断をさせていただいたところでございます。
 以上でございます。
◆(千葉英守委員) 実は、いろいろ調べてみたのですが、山梨県では社会福祉事業団を民営化しているということでありまして、理事長職は事業団職員の内部登用をする、それから、県の補助金を廃止する、経営自立に向けて人員や給与の削減をする、そして、新たな事業展開を目指しているということであります。
 ただいま、社会福祉事業団について、部長から、将来、自主的・自立的な運営を目指すという答弁があったわけでありますけれども、もう少し具体的にどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたしたいと思います。
◎(太田保健福祉部長) 自主的・自立的な運営に向けての社会福祉事業団の取り組みについてでございますけれども、社会福祉事業団におきましては、経営の健全化を図りまして自主的・自立的な運営体制を確立するため、年俸制など新たな雇用形態の導入も含めまして、効率的で機能的な組織体制とすること、また、給料や諸手当など、これまで道職員に準拠してきました給与体系全体の見直しを行うなど、計画的な取り組みに着手をしているところと承知いたしているところでございます。
 以上でございます。
◆(千葉英守委員) 次に、今回移譲をしようとしている4施設以外で、美唄市に設置している身体障害者リハビリテーションセンターと、札幌市に設置をしている肢体不自由者訓練センターの統合ということがありますけれども、統合の考え方についてお伺いをしたいと思います。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 施設の統合についてでございますが、肢体不自由者訓練センターと身体障害者リハビリテーションセンターにつきましては、両施設の機能が重度脳性麻痺者支援という同種の施設でございまして、また、両施設とも恒常的な定員割れの状態であることなどから、見直しに関する方針に沿って、平成18年4月1日をもって、両施設の機能を身体障害者リハビリテーションセンターに統合することとしたところでございます。
 以上でございます。
◆(千葉英守委員) 今回の見直しを進めるに当たりまして、各施設の利用者、また保護者の方々の理解を十分得ていかなければならないと思うわけでありますけれども、どのような対応をしていかれようとしているのか、お伺いをしたいと思います。
◎(熱田福祉局長) このような施設を利用しておられる方々や保護者の方々への対応ということでございますが、道立の障害児・者の方々の施設の見直しを進めるに際しましては、施設を利用されている方やその御家族の方々が不安にならないように配慮することが必要なものと考えておりまして、今回見直しの対象としているそれぞれの施設を利用されている方の家族会の代表の方々には御説明を申し上げているところでありますが、今後とも引き続き、さまざまな機会をとらえまして十分に御説明し、御理解が得られるよう努めてまいりたいと考えております。
◆(千葉英守委員) 今、家族会の代表の方々に御説明をされているようでありますけれども、できるだけ丁寧にそれぞれの御家族の皆さん方にも御説明するように努力していただきますことを要望しておきたいと思います。
 これまでの答弁で、平成18年4月1日をもって、委託している3施設ともなみ学園を北海道社会福祉事業団へ移譲するということ、それから、身体障害者リハビリテーションセンターと肢体不自由者訓練センターは機能を統合するという方向性が明らかになったわけでありますけれども、今後、関係者や移譲する事業団に対してどのように対応されようとしているのか。また、これら施設の見直しに伴う関係条例の提案時期というのが大切だろうと思いますけれども、その目途はいつごろになるのか、最後にお伺いをいたしたいと思います。
◎(太田保健福祉部長) お答えをいたします。
 道立の障害児・障害者施設の見直しにかかわる対応についてでございますが、道といたしましては、見直しの対象としております施設の利用者及びその御家族の方々を初め、地元市町村など関係者に対しましては、今後とも、御理解が得られますよう十分に御説明をするなど、適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
 道立施設の移譲先となります社会福祉事業団につきましては、先ほど来申し上げておりますが、自主的・自立的な運営に向けた取り組みが促進されますよう協議を進めますとともに、移譲する施設でございます太陽の園、福祉村、白糠学園、さらに、もなみ学園の4施設がこれまでそれぞれ担ってまいりました役割を引き続き安定的に発揮できますよう、社会福祉事業団の設立経過などを踏まえました上で、道として必要な支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。
 また、これら施設の見直しに伴いまして関係条例の改正等が必要となりますことから、社会福祉事業団あるいは関係団体との協議を早急に進めまして、協議が調い次第、速やかに議会に関係条例の提案を行ってまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(千葉英守委員) 関係条例提案は、私見では、ことしの第4回定例会がタイムリミットになるのだろうと思います。
 と申しますのは、来年の4月でありますから、条例を制定して、ある程度の周知期間が必要であろうということからすると、4定になろうかと思うわけでありますけれども、関係条例を整理する、あるいは提案をするということになりますと、あとわずか半年間しかないわけでありまして、その間に、施設の見直し、あるいは社会福祉事業団等の関係団体との協議ということが大切になってくるわけでありますので、その辺を重要視していただいて、早急に整理をしていただき、早急に関係条例提案をしていただくことを強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○(日下太朗委員長) 千葉委員の質問は終了いたしました。
 保村啓二君。
◆(保村啓二委員) 私は、一昨日に国会で成立をいたしました介護保険制度の見直しについて、通告に従いまして質問をしていきます。
 今回の改正については、本年で制度の施行から5年目を迎えて、サービスの利用者数が施行当初の2倍を超え、制度として定着しつつある一方で、給付費も急速に増大をして、今後、高齢化が一層進行する中で、介護保険制度が将来にわたって国民生活の安心を支え続けられるよう、制度全般にわたる改革を行うこととされたわけであります。
 改正法案が現在開会中の国会で22日に成立をしたわけですけれども、この見直しについては、道としても、昨年、市町村からそれぞれ要望等も取りまとめたというふうにはお伺いをしています。
 ただ、改正内容については、大部分が平成18年4月からの実施ということで、準備期間も短くて、保険者たる市町村においては、内容についての戸惑い、あるいは不安の声が上がっているところであります。
 私は、今後、このような市町村に対して適切な指導や助言を行うことが道庁の大きな役割と考えていますので、以下、こうした観点からお聞きをしたいと思います。
 初めに、新たな市町村事務についてなのですが、まず、介護保険は、地域住民に身近な行政主体である市町村が保険者となっています。今回の介護保険法の改正では、保険者たる市町村にはさまざまな面で新たな役割が盛り込まれたとお伺いをしています。
 そこで、今回の改正案において新たに市町村の事務として盛り込まれたのはどのような事務があるのか、その概要について最初にお伺いをしたいと思います。
○(日下太朗委員長) 介護保険課長志比川薫君。
◎(志比川介護保険課長) お答えを申し上げます。
 介護保険制度の改正に伴います市町村の新たな事務についてでございます。
 介護保険法の基本理念でございます自立の支援をより徹底するという観点から、要介護状態等の軽減あるいは重度化防止に効果的な、要支援や要介護1の軽度者を対象とする新たな予防給付──いわゆる新予防給付でございますが、これを実施することがございます。
 さらには、認知症の高齢者の方々に対応いたしますグループホームといった、身近な生活圏域単位で地域の特性に応じました多様なサービス提供が可能となるような基盤の整備、そして、地域に密着いたしましたサービス事業者の指定及び指導監督、こういった新たな事務が盛り込まれているところでございます。
 以上であります。
◆(保村啓二委員) ただいまの説明の中で、最初に新予防給付に関して説明をされました。
 平成12年度から始まった介護保険法の課題の一つとして、これまでの介護サービスは介護予防に必ずしも十分な効果が上がっていなかったことが指摘をされて、予防給付の対象者、内容、マネジメント体制の見直しを行うことなどによって、介護保険制度を予防重視型のシステムへ転換することが大きな柱として位置づけられています。
 そこで、これまでの予防給付にかわる新たな予防給付、いわゆる新予防給付の考え方が出されていますが、具体的に、新予防給付とはどのようなサービスがどのように提供されることとなるのか、お伺いをしたいと思います。
◎(志比川介護保険課長) 新予防給付の内容等についてでございます。
 現行の予防給付については要支援者に対しまして給付されておりますが、介護保険法の改正におきましては、新予防給付に再編することとされております。
 現在の要介護1の認定を受けている方で、新予防給付を受けることによりまして生活機能の維持あるいは向上が図られる、そういった可能性が高い方などにつきましても新予防給付の対象とされることになってございます。
 新予防給付の内容でございますけれども、訪問介護あるいは通所介護といった既存のサービスを、家事などの日常生活や社会参加といった生活機能の維持向上を図り、より本人の自立支援に資するよう見直す、こういった新たなサービスの導入が検討されているところでございます。
 新予防給付につきましては、地域におきます介護予防マネジメント等を行うために市町村などが新たに設置いたします地域包括支援センターにおきまして作成いたします介護予防サービス計画に基づきまして、指定事業者から提供されることになります。
 以上であります。
◆(保村啓二委員) 今回の改正は、予防重視ということですけれども、はっきり言って、給付抑制的な性格が強いというふうに私は考えます。
 本来、介護保険というのは、いつでも、どこでも、だれでも必要なサービス提供が受けられるというのが基本ですが、私は、それが揺らいできているのではないかなという不安があります。一律的な新予防給付では問題があるというふうに考えますけれども、人によっては、介護の部分もあれば、新予防給付の部分もあるということで、適切な指導助言を今後されるよう、まず指摘をしておきたいというふうに思います。
 次に、ただいま新予防給付の内容について説明をしていただいたところではありますけれども、新予防給付は、介護保険事業を持続可能な制度として構築していくための基本をなすものの一つで、これらの新サービスは、市町村を責任主体として新たに地域包括支援センターが設置されて事業展開が進められるとのことです。
 そこでお伺いをしたいのですが、地域包括支援センターではどのような事業を行って、また、その設置の形態はどのようなものになるか、お伺いをいたします。
○(日下太朗委員長) 高齢者保健福祉課長竹林経治君。
◎(竹林高齢者保健福祉課長) 地域包括支援センターについてのお尋ねでございますが、地域包括支援センターは、地域住民の保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的といたしまして、一つ目に、要支援、要介護状態になることを防止するための介護予防マネジメント、二つ目に、地域の高齢者の実態把握や介護以外の生活支援サービスとの調整など、高齢者や家族の方々に対する総合的な相談・支援、三つ目に、被保険者に対する虐待の防止、早期発見等の権利擁護事業、それから四つ目といたしまして、支援困難事例に関する地域のケアマネジャーへの支援、こういったことを内容とする、いわゆる包括的支援事業というものを行うものでございます。
 さらに、これに加えまして、要支援者に対するいわゆる新予防給付のための介護予防マネジメントについても、この地域包括支援センターにおいて一体的に行われることとなるわけでございます。
 また、地域包括支援センターの設置につきましては、基本的には市町村が設置することになっておりますけれども、在宅介護支援センターを設置する法人などに委託することも可能となってございます。
 また、センターの設置箇所数についてでございますけれども、市町村が、地域の実情に応じまして、利用者の方々の日常生活圏域との整合性に配慮しながら判断するということになっております。
 なお、小規模な市町村の場合におきましては、複数の市町村が共同して設置することも可能となってございます。
◆(保村啓二委員) ただいまの答弁では、地域包括支援センターは、市町村が直接設置するか、あるいは法人等に委託して包括的支援事業や新予防給付のマネジメントを行うとのことですが、基本的には、これまでの在宅介護支援センターの総合的な相談窓口の機能を発展的に改組して、高齢者の相談から介護予防までの総合的なマネジメント機能を持たせるということだというふうに考えられます。
 そこで、こうした地域における高齢者支援の中核的な役割を担う地域包括支援センターの職員配置、そして運営の考え方についてお伺いをいたします。
◎(竹林高齢者保健福祉課長) 地域包括支援センターの職員配置などについてのお尋ねでございますが、まず、職員配置についてでございますけれども、地域包括支援センターにおきましては、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどの専門職を配置いたしまして、これらの専門職の方々が連携をして、介護予防や総合的な相談・支援、地域のケアマネジャーへの支援などに取り組むこととなるわけでございます。
 それから、センターの設置・運営の考え方についてでございますけれども、中立公正な運営を確保するために、市町村におきまして、地域の被保険者、それから指定サービス事業者、関係団体などで構成いたします地域包括支援センター運営協議会──これはまだ仮称ということでございますが、この運営協議会を設置いたしまして、センター事業の運営の評価でございますとか、法人に委託する場合の委託先の選定などを行うことになってございます。
◆(保村啓二委員) 支援センターでは、専門職員の配置によって包括的支援事業や介護予防マネジメントが一体的に行われるということになっていますけれども、地域包括支援センターにおける運営経費の財源はどのようになっているのか、お伺いをしたいと思います。
◎(竹林高齢者保健福祉課長) 地域包括支援センターの運営財源についてのお尋ねでございますけれども、地域包括支援センターで実施される事業のうち、要支援、要介護状態になるおそれのある方々に対して行われます介護予防マネジメントでございますとか総合的な相談・支援などを行う包括的支援事業について申し上げますと、国、道、市町村の負担金と、1号被保険者である65歳以上の高齢者の方々の介護保険料で賄われるということになります。
 これに対しまして、要支援者に対する新予防給付のマネジメントを行う事業につきましては、地域包括支援センターが介護保険の指定事業者として介護報酬を受けるということになるわけでございます。
◆(保村啓二委員) それで、市町村が行う事務として、地域包括支援センターの具体的な役割などについては、今後、国から政省令や通知などによって詳しく示されてくるというふうに思いますけれども、施行までの準備期間が非常に限られているというふうに思います。
 特に、小規模市町村の場合、専門職員の不足など難しい面もあります。市町村が共同設置できる旨の説明もありましたけれども、道としては、市町村の実務をよく把握して適切な指導助言を行うよう要請したいというふうに思います。
 次に、今回の見直しの中で市町村の事務に盛り込まれることとなった生活圏域単位の新たなサービスについてお伺いをしたいと思います。
 都道府県知事が事業者の指定等を行うこれまでのサービス体系に加えて、市町村が地域に密着したサービス事業者を指定して指導監督等を行うことが改正法案に盛り込まれていますけれども、地域密着型のサービスとは具体的にどのようなサービスなのか、まずお伺いをします。
◎(志比川介護保険課長) 地域密着型サービスの内容についてでございますが、このサービスは、要介護者の方々の住みなれた地域での生活を支えるという観点から、要介護者の日常生活圏域内におきましてサービスが提供されるものということでございます。
 対象となるサービスにつきましては、認知症高齢者のグループホームでございますとか、定員30人未満の小規模な介護老人福祉施設などとなってございまして、その具体的なサービスの内容等につきましては、今後、国から政省令の形で示されることになってございます。
 地域密着型サービスにつきましては、現在、市町村が策定作業中でございます第3期介護保険事業計画がございますが、その中に盛り込まれることになってございまして、市町村は、新たに策定される計画に沿ってサービス事業者を指定していく、こういうことでございます。
 以上であります。
◆(保村啓二委員) 地域密着型サービスには認知症高齢者グループホームがあるとの説明もありました。制度施行後5年目を迎えて、グループホームへの需要は高まっているというふうに思いますけれども、施行時には32事業所あったものが、本年4月末には16倍の514事業所に実は膨れ上がっています。
 本州では、グループホームでの処遇に関して、職員による利用者に対する痛ましい事件が起きています。事業者の許認可や指導権限が市町村の事務となることに当たって、これまで介護保険事業者に対して指導権限のなかった市町村にあっては、こうした初めての業務に戸惑いもあるというふうに聞いています。道は、こうしたことをどう認識して、市町村に対してどのような対応や支援を考えているのか、伺います。
◎(志比川介護保険課長) 市町村の事務に対します支援についてでございます。
 これまで、介護サービス事業者に対します指定あるいは指導につきましては都道府県知事が行うこととされてきたところでございますが、地域密着型サービス事業者の指定あるいは指導につきましては市町村長が行うことになります。
 道といたしましては、市町村がこういった事務につきまして円滑に進めることができますように、今後示されます具体的な国の指定基準などが明らかになり次第、その内容につきまして市町村に対しまして速やかに情報提供を行うとともに、地域ごとに研修会を開催するなどいたしまして、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
 なお、事業者に対する指導につきましては、道が今年度行いますグループホームなどへの実地指導の際に、市町村と合同で実施するように努めるなどして、市町村が円滑に指導を行えるように技術的な助言も行ってまいりたいと考えております。
◆(保村啓二委員) それで、今回、市町村にとっては、ソフト面の運営の関係等、あるいはハード面でもいろんな負担が出てきているというふうに思います。
 今回の改正に伴って、実は、各市町村においてはシステムの変更が必要となるということです。私の聞いた市町村では、見積もりをしたら、システムの改修費用が1000万円かかるということですが、国の補助金は52万円程度、そういう状況だそうです。今後、これらの対策も含めて、ぜひ国に対して積極的な要請を行ってほしいというふうに思います。
 次に、新予防給付の創設に伴って、その対象者の認定調査は、市町村において現行の要介護認定業務に加えて行うこととされていますが、先ほど、新予防給付の対象者は、自立支援をより徹底する観点から、これまでの要支援の方に加え、要介護1の方のうち、生活機能の維持向上が図られる可能性が高い方との説明がありました。具体的にどのような状態の方が新予防給付の対象となるのか、伺います。
○(日下太朗委員長) 介護保険課医療参事山本長史君。
◎(山本介護保険課医療参事) 新予防給付の対象者についてですが、具体的には、日常、体を動かさないことなどによって運動機能の低下などが見られるものの、心身の状態が安定している方や、新予防給付の利用について適切な理解ができる方が対象者として考えられておりまして、したがって、日常生活に支障を来すような認知症の方などは対象者から除かれることになっております。
◆(保村啓二委員) 次に、認定調査についてお伺いをします。
 新予防給付の対象者の認定調査については、日中の生活あるいは外出頻度、家族居住環境、そして社会参加の状況などの変化の3項目が新たに認定調査項目として追加をされるというふうに聞いています。
 市町村等においては、認定調査に当たる調査員の準備が整えられる必要があるというふうに思いますけれども、どのように進めていくのか、道の対応をお伺いいたします。
◎(山本介護保険課医療参事) 認定調査員についてですが、平成18年4月以降に新予防給付対象者の認定が円滑に行われるためには、市町村が必要と認められる数の認定調査員が、新予防給付対象者の心身の状態を的確に把握する調査方法について習得しておく必要があります。
 認定調査に従事する調査員は、道が実施する認定調査員研修の受講が義務づけられているため、道といたしましては、今年度中に、新予防給付に対応できる認定調査員研修を実施することといたしております。
◆(保村啓二委員) 最後になりますけれども、新予防給付の認定調査員には、道が実施をする認定調査員研修会の受講が義務づけられているということで、道では、今年度中に、新予防給付に対応できる認定調査員研修を実施するとのことですけれども、調査項目が追加となる市町村においては、要介護認定事務が変更となることなどに大変不安を感じているというふうに聞いています。道として今後どのような準備や支援を考えているのか、最後にお伺いをいたします。
○(日下太朗委員長) 福祉局長熱田洋子さん。
◎(熱田福祉局長) 新予防給付の創設に伴っての道の対応についてでございますが、新予防給付は、原則、平成18年4月施行とされておりまして、市町村においては、要介護認定事務を円滑に導入できるよう、追加される調査項目を含む認定調査や新予防給付対象者の認定等を試行的に行う要介護認定モデル事業を実施することとしております。
 現在、その第1次の取り組みとして、旭川市及び北広島市の2市において実施中でありまして、また、11月には、第2次の取り組みとして、すべての市町村において実施される予定となっております。
 道といたしましては、先ほど申し上げました調査員研修のほか、市町村がこのモデル事業を実施する中で明らかになった課題や、その対応方策につきまして、市町村に対し、技術的助言など、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(保村啓二委員) 最後に、指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 それぞれお話がありましたけれども、市町村の業務については、今回議論した以外にも、新規の要介護認定事務では、これまでのように委託ができなくなるなど、いろんな取り組みが必要な事項も改正法に盛り込まれています。
 また、市町村においては、例えば低所得者の低減対策を実施している市町村がありますけれども、今回の改正によって超過負担を余儀なくされる状況もあるというふうに思います。これらのことについても、道として国に対して積極的に要請をすべきだというふうに考えます。
 さらに、新予防給付では、訪問介護や通所介護がどれくらい行われるかによって、コスト増になればサービス提供量がかえって抑制をされる、そういったおそれもあるというふうに思います。
 例えば、デイサービスでは、高齢者個々の事情に合わせたサービス提供を行うこと、そしてまた、ホームヘルプサービスでは、ヘルパーが高齢者の洗濯や調理の支援をすることなどについて、道として市町村に対してしっかりと助言や指導を行って、18年4月からの施行に万全を期すように改めて指摘して、質問を終わります。
○(日下太朗委員長) 保村委員の質問は終了いたしました。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午前11時48分休憩
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  午後1時5分開議
○(小松茂副委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 保健福祉部所管にかかわる質問の続行であります。
 柿木克弘君。
◆(柿木克弘委員) それでは、通告に従いまして、順次質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 まず初めに、がん予防対策についてであります。
 日本人の平均寿命というのは1980年代半ばに世界一になったわけでありますが、生活様式の変化や急速な高齢化の中、生活習慣病が増加をしており、死亡者数はここ20年で全体で1.4倍にふえております。
 平均寿命は世界一なのに、みずからの健康に不安があるというのが高齢化社会における今日の現状であると考えます。いつまでも健やかに生き生きと暮らしていけるためには、がんとか糖尿病、心臓病、脳卒中などの循環器系疾患などの生活習慣病の予防対策が必要であると考えております。
 その中で、我が国では、男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんにかかるという、がんの患者さんが非常に多い状況になっております。
 今後も、高齢化の進展に伴って死亡者数がふえ続けることも予想されますので、がん予防対策や、その克服が重要であると考えます。そのことについて道の取り組みとして何点か伺ってまいりたいと思います。
 がんは依然として死亡原因の第1位となっていることから、国におきましても、平成16年度から第3次対がん10カ年総合戦略や健康フロンティア戦略でがん対策を推進することとしております。
 道内でも死亡原因の第1位はがんではないかと思いますが、死亡者を年齢構成別に見た場合、がん死亡者の割合というのはどのようになっているのか、まずお聞かせを願いたいと思います。
○(小松茂副委員長) 地域保健課長菊沢敦君。
◎(菊沢地域保健課長) 道内におけるがん死亡者の状況についてでございますが、悪性新生物、いわゆるがんによる平成15年における道内での死亡者数は1万4816人でありまして、全死亡者数の約32%を占め、死亡原因の第1位となっております。
 これを年齢構成別に見ますと、40歳未満では13.4%、40歳から65歳未満では41.4%、65歳以上では30.7%を占めております。
◆(柿木克弘委員) がんの時代を乗り切るには、とりわけ、道民一人一人が予防につながる生活習慣を身につけて、がん検診を積極的に受けて、そして、症状があれば速やかに医療機関で受診することが必要であり、予防や検診、受診が三位一体となる必要があると考えております。
 そこで、市町村が実施しておりますがん検診の受診状況というのはどのようになっているのか、いわゆる主要5部位である、胃がんや肺がん、大腸がん、子宮がん及び乳がんの状況についてお示しを願いたいと思います。
 また、それが全国と比較してどのようになっているのか、教えていただきたいと思います。
◎(菊沢地域保健課長) 市町村におけるがん検診の受診状況についてでございますが、平成15年度の受診者数並びに受診率については、それぞれ、胃がん検診は約21万1000人で15.4%、肺がん検診は約22万6000人で16.7%、大腸がん検診は約21万9000人で15.9%、子宮がん検診は約21万人で19.2%、乳がん検診は約15万1000人で13.7%となっております。
 また、がん検診によって精密検査が必要となった人は約6万4000人で、受診者全体に対する割合は6.2%となっております。
 これを全国の受診率と比較いたしますと、胃がん、子宮がん及び乳がんにつきましては0.8ポイントから3.9ポイント上回っているものの、肺がんは7ポイント、大腸がんは2.2ポイント下回っている状況ですが、道内全体の受診者数及び受診率とも年々増加傾向にあります。
 以上です。
◆(柿木克弘委員) 今申し上げましたとおり、がんは、早期発見、早期治療というのが大切なことであり、予防に関する知識の普及によってがん患者やがんによる死亡を減少させることが必要であると考えます。
 市町村においてはどのような普及啓発を行っているのか、その状況についてお知らせを願います。
◎(菊沢地域保健課長) 市町村における普及啓発についてでございますが、がんによる死亡を減少させるためには、予防や早期発見、早期治療が重要でありますことから、市町村におきましては、これらの知識の普及啓発のために、広報誌やリーフレットを配布するほか、がんを含む生活習慣病予防をテーマとした健康祭りや講演会を開催しております。
 さらに、生活習慣の改善のため、保健師や栄養士による食生活の改善や禁煙に向けた健康教育や健康相談に取り組んでおります。
 また、がん検診の受診勧奨を行うため、保健推進員などを地区ごとに配置し、戸別訪問を行うなど、きめ細かな対策を実施している市町村もあると承知しているところでございます。
◆(柿木克弘委員) がんについて普及啓発をするためにも、道民一人一人にがんに関する情報ですとかがん予防に役立つ情報を提供することも大切であると考えますが、道ではどのような取り組みを行っているのか、お尋ねをいたします。
○(小松茂副委員長) 保健福祉部技監貞本晃一君。
◎(貞本保健福祉部技監) がん予防に関する道の取り組みについてでございますが、道におきましては、昭和40年から、がんを克服された方々の体験発表など、がん予防の普及啓発を目的としまして、市町村や北海道対がん協会との共催によりまして、がん予防道民大会を毎年開催しているところでございます。
 また、道のホームページや新聞紙面を活用した広報において、がん予防に関する情報提供や知識の普及啓発を行っているところでございます。
 さらに、がんの専門家で構成する協議会を設置いたしまして、市町村におけるがん検診の効果的かつ効率的な実施方法などにつきまして助言を行っているところでございます。
 以上でございます。
◆(柿木克弘委員) 普及啓発事業というのは必要であり重要なことでありますが、相変わらず、がんは、先ほど来からお話がありますように、死亡原因の第1位となっており、増加の一途をたどっている。
 このような現状を踏まえまして、現在のがん予防対策に対して道はどのようにお考えになっているのか、見解をお聞かせ願います。
○(小松茂副委員長) 保健医療局長吉田茂夫君。
◎(吉田保健医療局長) がん予防対策の認識などについてでございますけれども、道や市町村は、生活習慣の改善やがん検診の受診率の向上を図るため、がん予防の普及啓発を行っているところでございますが、高齢化の進展などにより、がんによる死亡者数は年々増加している状況でございます。
 道においては、ただいま技監の方からも答弁がありましたが、がん予防の普及啓発を目的といたしまして、毎年、がん予防道民大会を開催しているところでございます。
 また、これまで、北海道対がん協会など検診機関における施設整備あるいは検診車の整備に対して助成を行うなど、検診体制の充実に努めているところでございます。
 今後とも、検診体制あるいはがん診療拠点病院の拡大などによる診療体制の整備に努めるほか、各地域において、保健所が中心となって、市町村、事業所あるいは健康保険組合などが相互に連携いたしまして、地域住民や従業員などの健康情報を共有しながら健康づくりや検診事業を行う地域・職域連携推進事業に取り組むなど、がんを含む生活習慣病予防対策を一層強化してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(柿木克弘委員) 地域におけるがん検診の充実を図ることですとか、ふだんの食生活のことも含め、予防に関する正しい知識の普及啓発を効果的に行うためには、今、局長さんから、がん予防道民大会を毎年やっているということでございましたが、そういうイベントをやるだけではなくて、例えば、がん患者さん、がんを乗り越えるという経験や体験をされた方、あるいはがん治療に携わる病院関係者、そしてまた保健所や市町村などの関係団体等、そういう幅広い人たちが参加したがん対策委員会のようなものを設置して、道民への周知を図っていくということが重要であると考えますが、見解をお答え願います。
◎(吉田保健医療局長) 今後のがん予防対策の取り組みなどについてでございます。
 道におきましては、がんを含む総合的な保健医療対策について、学識経験者、あるいは医師会、歯科医師会などの関係団体及び関係機関で構成されております北海道総合保健医療協議会において種々検討いただき、施策に反映してきているところでございます。
 ただいま委員から御提言のありました、がん予防の普及啓発に係る関係者で構成する協議会の場を設け、市町村の保健医療関係者や関係団体、あるいはがんを克服された方々やがん治療に当たる第一線で活躍されている方々の生の声を聞いて議論を深めることは大変有益でありますので、検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(柿木克弘委員) 今、そういう意見を聞く協議会というのを設ける方向で検討していただけるということでお答えをいただきましたけれども、限りある医療資源を効率的に運用して、道民を対象として、予防によってがん患者を減らして、早期の治療によって死亡者を減少させるとともに、生きることの質の向上を図る、そういうことが結果的には総医療費の減少にもつながっていくことだと思いますので、そうしたがん対策の現状をしっかりと分析していただいて、道民に対して今まで以上に情報提供できる体制というものを整備していただけますように申し上げておきまして、次に移りたいと思います。
 次は、障害者等の災害時要援護者に対する防災対策について伺ってまいります。
 災害が発生したとき、障害者や高齢者など災害弱者、いわゆる災害時要援護者と言われる方々はより被害に遭いやすく、避難に手助けを必要とする方々というのがふえてきております。
 こうした方々が地域で安心して生活するためには、保健・福祉・医療などの各種サービスの提供はもちろんでございますが、日常生活を支える各種の情報が適切に提供されることが重要であると考えます。
 そこでまず、災害時要援護者の方々、とりわけ在宅で暮らすこうした方々に対する防災対策の必要性について保健福祉部としてどのように考えているのか、お聞かせを願いたい。
 また、実際の災害が発生したときにどのような点が課題になると認識をしているのか、あわせてそのことをお尋ねしたいと思います。
○(小松茂副委員長) 総務課長野村了君。
◎(野村総務課長) 障害のある方などに対する防災対策の必要性と課題についてでございますが、障害者、高齢者などの災害時に支援の必要な方々、いわゆる災害時要援護者の安全を確保するためには、道や市町村などが、地域の住民や自主防災組織などの協力を得ながら、平常時から、緊急連絡体制、避難誘導等の防災体制の整備に努めることが必要と考えております。
 また、災害発生時における災害時要援護者に対する安全対策といたしましては、迅速で正確な災害情報の伝達、安全な避難誘導、安否確認などが重要になるものと考えております。
◆(柿木克弘委員) 防災対策は、実際に災害が発生したときからスタートするのではなくて、発生前、つまり、ふだんどれだけ事前に準備を行っているか、想定シミュレーションなんかを重ねた中で被害の度合いも大きく変わるものではないかと思います。
 そこで、こうした平常時の対応状況について何点か伺ってまいりたいと思います。
 まず、災害発生時に、障害のある方々や高齢者の方々が安全・迅速な避難など的確な行動をとれるようにするためには、道や市町村が行う総合防災訓練にできるだけ多くの障害者や高齢者などの参加を呼びかけることが重要であると考えます。
 災害時要援護者の防災訓練への参加状況はどのようになっているのか、教えていただきたいと思います。
○(小松茂副委員長) 総務課参事中谷俊裕君。
◎(中谷総務課参事) 防災訓練への障害者などの参加状況についてでありますが、防災訓練は、災害発生時に住民一人一人が適切な行動をとることができますよう、道、市町村及び防災関係機関、地域住民などで実施しているところであります。
 在宅の災害時要援護者個々の防災訓練参加の状況につきましては把握しておりませんが、障害者や寝たきりの高齢者などが入所しております社会福祉施設につきましては、施設ごとに、年2回以上、防災訓練を実施することとされておりますほか、市町村が主催する防災訓練にも参加しておりまして、昨年度、全道で行われた延べ86回の防災訓練におきましては、21の社会福祉施設、741名が参加しているという状況であります。
◆(柿木克弘委員) 実際に避難が必要な災害が発生したときに障害者や高齢者の方々が避難するためには、安全な避難路の確保と、バリアフリー化されている施設が避難所として指定されることが重要な要素になってくるかと思います。
 避難所周辺の避難路の安全確保に努めるとともに、避難所の施設設備のバリアフリー化に取り組むべきではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。
○(小松茂副委員長) 福祉局長熱田洋子君。
◎(熱田福祉局長) 避難所のバリアフリー化についてでございますが、避難所は市町村が地域防災計画の中で指定しておりまして、その大部分は、学校、公民館、体育館などの公共的施設が占めております。
 災害時要援護者の方々が安心して避難できる施設を確保するためには、これらの施設のバリアフリー化を進めることが重要と考えております。
 道は、これまで、北海道福祉のまちづくり条例に基づきまして、公共的施設に関して北海道独自の整備基準を示しますとともに、市町村等への福祉環境アドバイザーの派遣や施設防災マニュアルの配付を行うなど、公共的施設のバリアフリー化に取り組んできております。
 また、大規模な災害発生時には、バリアフリー化された施設を福祉避難所として指定し、災害時要援護者の方々のために提供されるよう、市町村に対し助言指導をしてきているところでございます。
 今後とも、こうした取り組みを通じまして市町村における避難所のバリアフリー化を促進し、災害発生時に、高齢者や障害者の方々などが、安全に、そして安心して避難生活を送っていただくことができるように努めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
◆(柿木克弘委員) 高齢者や障害者が避難に際して必要な非常用持ち出し用具というのはどのようなものがあるのか。
 また、高齢者や障害者、乳幼児を抱えた家庭が迅速かつ円滑に避難を行うためには、できるだけ身軽に、できるだけ何も持たなくてもすぐ避難できるようにすることが、逃げおくれなどによる悲惨な事態の回避につながるものと考えます。
 このため、避難所において、毛布や飲料水、非常食だけではなくて、高齢者や乳幼児などに配慮した生活物資が備蓄されていることが大切であり、災害時要援護者の生活を支えるための備蓄物資の充実を進めていくべきではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。
◎(中谷総務課参事) 避難時における非常持ち出し品などについてでありますが、高齢者や障害者などが避難する際の非常持ち出し品といたしましては、日ごろ服用している薬やそのメモ、医療機関の連絡先、補聴器など障害の種別に応じた補装具などが特に大切であると考えております。
 また、避難所の備蓄物資につきましては、市町村において、被害想定や地域性などを考慮しまして食料や生活物資などの備蓄を行っておりますが、車いすや簡易ベッドなど、災害時要援護者の避難生活に配慮した物資の備蓄を進めることも必要というふうに考えておりまして、市町村においてこうした取り組みが促進されますよう働きかけてまいりたいと考えております。
◆(柿木克弘委員) 次に、災害が発生した場合、視覚や聴覚に障害のある方、高齢の方には災害情報が伝わりにくいので、日ごろからあらゆる場面を想定して効果的な伝達方法を検討すべきであると考えます。
 また、障害者や高齢者でひとり暮らしの場合には、避難が難しいケースも多いと思われます。こうした方々に災害情報を伝達し、避難を支援するためには、現実には、行政、消防などの取り組みにも限界があることから、やはり、地域において、情報伝達や安否確認、避難支援などの取り組みが自主的に行われることが重要であると考えます。
 そこで、道内の市町村においては、そういった自主防災組織というのはどのぐらい組織化されているのか、また、道としてこうした取り組みを担う自主防災組織をどのように育成していくのか、それぞれ教えていただきたいと思います。
◎(野村総務課長) 自主防災組織の育成についてでございますが、自主防災組織は、町内会などの組織を活用するなどして結成されておりまして、その役割といたしまして、防災知識の普及や防災訓練等のほか、災害時には、情報の収集・伝達を初め、住民の避難誘導、負傷者の救出等の活動を行うこととしております。
 昨年4月現在、道内の約252万2000世帯中、約94万6000世帯が自主防災組織に加入しておりまして、組織率は37.5%となっております。
 道といたしましては、防災担当部局が中心となりまして、手引を作成し、説明会や研修会を開催するなど、市町村における自主防災組織の組織づくりと活性化を支援しているところでございます。
 災害時におきましては、障害者や高齢者の方々に対する適切な情報伝達、避難誘導が大切でありますことから、地域においてこうした役割を担う自主防災組織の活動が充実されるよう、防災担当部局を通じまして市町村に働きかけてまいりたいと考えてございます。
◆(柿木克弘委員) 次に、災害発生時に、障害者や高齢者の方々、また、周囲の地域住民が適切な行動がとれるように、道は、平成10年3月に高齢者・障害者等に対する支援対策マニュアルを作成いたしておりますが、それぞれの市町村においても、地域の実情に合った、障害者や高齢者の方々など災害弱者と住民向けのマニュアルや手引なんかを作成して、関係世帯へ配付することが重要であると考えます。
 そこで、道として、これまでそうしたマニュアルの作成について市町村をどのように指導してきているのか、そしてまた、それぞれの市町村における災害弱者向けのマニュアルの策定状況というのはどのようになっているのか、明らかにしていただきたいと思います。
◎(中谷総務課参事) 災害時要援護者向けのマニュアルの策定状況などについてでありますが、道におきましては、平成10年3月に、災害への備えや災害発生時の基本的な取り組みなどを示しました、災害時における高齢者・障害者等に対する支援対策マニュアルを作成いたしまして、各市町村に配付しているところであります。
 現在、要援護者向けのマニュアルを策定している市町村は、策定中のところを含めまして20団体、また、防災マップや住民全体の避難マニュアルなどの中で要援護者の避難方法などを示している市町村が69団体となっております。
◆(柿木克弘委員) 今、要援護者向けマニュアルを策定している市町村は、策定中を含めてわずか20団体、マップとかで避難方法などを示している市町村というのも69団体ということで、そういった体制の整備が全然されていないなという感じを受けておりますが、それぞれの自治体で、やはり、地域の実情に応じたマニュアルをきちっと整備して、日ごろから防災知識を持つことが大切なことではないかと思うのです。
 道がつくったマニュアルも平成10年3月の策定ということで、この間、時代状況も大きく変わったり、また、さまざまな災害を通じて、対応すべき新たな課題もいろいろふえてきていると思うのです。
 このマニュアルを見ますと、内容は非常にいいものではないかと思うのですけれども、例えば、先ほどから議論しております非常用持ち出し用具というのは、車いす使用者とか脳性麻痺者とか視覚障害者にとって使いやすい用具なのか、そういうことをしっかり検証したり、そういう用具のユニバーサルデザインを図解や写真で掲載するとか──避難訓練なんかも、ただ参加するようにとしか記述されていないのです。参加することができない人たちをどのように参加させて訓練を行っていくのか、そういう具体的な方法というのが全く示されていないのです。
 そういう、参加することの具体策を挙げたり、参加することの重要性を再認識する必要もあるでしょうし、あるいは、災害時の連絡、救出のための組織体制を編成していく必要もあるでしょうし、阪神・淡路あるいは新潟の地震災害など、そういう全国の災害に遭われた災害弱者の人たちの生活の体験談とか声を聞いていく、そういう生の声を聞くということも大事なことだと思うのです。
 そういうことが防災体制にしっかりと反映されるようなアンケート調査というのを行って、道のマニュアルの内容を改めて検証して内容の充実を図っていく、あるいは改定をしていく、そして、市町村に対して要援護者向けの避難支援マニュアルの普及と充実に努めて、災害時における障害者や高齢者などの防災対策を推進していく必要があるのじゃないかと思いますが、そのあたりの見解をお聞かせ願います。
○(小松茂副委員長) 保健福祉部長太田博君。
◎(太田保健福祉部長) 障害者、高齢者の方々などにかかわります今後の防災対策についてでございますけれども、自然災害などの発生に備えまして、一般の住民の方々に対する防災対策はもとよりのことでございますが、障害者、高齢者の方々などに配慮したきめ細かな取り組みを進めることが重要であると考えております。
 市町村におきましては、地域の実情に合った対策が検討されるということが必要であるというふうに考えているところでございます。
 昨年の7月、他県におきまして、集中豪雨により被害地域が孤立をしたわけでございますが、その際、高齢者などの避難対策の重要性が指摘をされたということから、道におきましては、各市町村に対しまして、ただいま担当参事の方からも申し上げました支援対策マニュアルを改めて配付したところでございますし、その周知に努めたところでございます。
 道といたしましては、今後、障害者、高齢者の方々で構成されます関係団体などに対しまして防災対策にかかわる意識調査を実施いたしまして、その結果を市町村に提供いたしますとともに、支援対策マニュアルの見直しにつきまして検討を進めるなどいたしまして、障害者、高齢者の方々に対する防災対策の一層の充実が図られますよう努めてまいりたいと考えているところでございます。
◆(柿木克弘委員) 今、部長さんの方から、意識調査をしっかり行って、その情報を市町村に提供して、マニュアルの見直しをしていくと、非常に前向きなお答えをいただきました。
 そういう人たちのニーズを速やかに把握していただいて、しっかりとしたマニュアルを作成していただいて、各市町村にもそういったマニュアル等を策定してもらえるように推進していただきたいなと、こんなふうに思っております。
 それから最後に、温泉の表示について何点か伺ってまいりたいと思います。
 温泉の表示につきましては、昨年の夏以降、全国的にも温泉に関する問題事例がいろいろ発覚して、国においても、緊急な課題として表示に関する規則の一部改正を行って、ことしの5月24日から施行されているというのは御承知のことかと思いますが、北海道における温泉は、全国にも誇れる貴重な資源であり、特に最近は外国からの観光客の皆さんにも大変好評を得ているところであって、この大切な温泉資源をさらにたくさんの皆さんに安心して利用していただけるようにするためには、やはり、的確で正確な情報というのを利用者の方々にわかりやすく提供していくことが重要じゃないかと考えます。
 そこでまず、北海道の温泉というのは、たしか、平成16年度においても温泉の数や年度延べ宿泊利用者人数などは全国1位である、そのように聞いておりますが、温泉資源として見た場合、温泉の状況、特に源泉の状況が重要と考えますが、そのあたりの現状について教えていただきたいと思います。
○(小松茂副委員長) 医務薬務課長末澤秀樹君。
◎(末澤医務薬務課長) 道内におきます温泉の状況についてでありますが、平成16年3月末現在における道内の温泉地数は247カ所で全国1位であり、源泉総数は、未利用も含めまして2263カ所となっており、湧出量は、自噴では1分間当たり11万8089リットルで全国1位、自噴と動力使用による湧出を合わせた湧出量は26万1822リットルで、大分県に次ぎ全国2位となっております。
 また、道内の一部地域につきましては、温泉開発の進行などによりまして、源泉の水位の低下や枯渇化が懸念されますことから、新たな掘削を禁止する保護地域として登別や洞爺など12地域を、掘削の距離制限を設ける準保護地域として糠平や十勝など6地域をそれぞれ指定しているところでございます。
 さらに、本年5月1日には、札幌市内平野部を新たに準保護地域に指定いたしますとともに、十勝地域での準保護地域の拡大を行ったところでございます。
◆(柿木克弘委員) 次に、このたびの温泉法の規則改正は、昨年、国が全国2万件の温泉利用施設を対象に実施した実態調査の結果を踏まえて、緊急の課題について取り組みを行った、そのように理解をいたしておりますが、この調査における北海道の主な結果についてお伺いをいたします。
◎(末澤医務薬務課長) 実態調査におきます本道の主な結果についてでありますが、昨年9月の国における温泉利用施設実態調査におきましては、道内1110の施設に対しまして、加水、加温の状況やその表示などについての調査を行いました結果、710施設から回答を得たところであります。
 その結果、加水を行っている施設は27.5%で、全国平均に比べて7.5ポイント低く、また、加温を行っている施設は38.1%で、全国平均より13.9ポイント低くなっておりまして、加水、加温を行っている施設は全国に比べ少ない結果となっております。
 また、その表示を行っている施設につきましては、加水で5.8ポイント、加温で6.0ポイント、全国平均より高くなっているところでございます。
◆(柿木克弘委員) 温泉利用施設においては、衛生面での取り組みも利用者にとって大きな関心があるところでありますが、特に浴槽における衛生管理というのは、利用者の健康に直接的に影響を及ぼすものであり、最も重要なものと考えております。
 このたびの調査における道内の温泉利用施設の浴槽における衛生管理の状況についてお伺いをいたします。
◎(末澤医務薬務課長) 浴槽における衛生管理の状況についてでありますが、このたびの温泉利用施設実態調査における浴槽の衛生管理状況の調査項目につきましては、お湯の入れかえ頻度と清掃の頻度の2項目となっておりまして、道内におけるお湯の入れかえ頻度につきましては、50.0%の施設で毎日行っており、全国平均より5.6ポイント高く、毎日を含めた1週間に1回以上の入れかえを行っている施設は93.1%と、全国平均より3.3ポイント高くなっております。
 また、浴槽の清掃頻度につきましては、55.1%の施設で毎日行っており、全国平均より4.0ポイント高く、毎日を含む週に1回以上の清掃を行っている施設は94.2%と、全国平均より3.9ポイント高い結果となっております。
◆(柿木克弘委員) 温泉に関して、次に、レジオネラ感染症対策について2点ほど伺いたいと思います。
 私は、一昨年の第2回定例会及び第3回定例会におきまして、公衆浴場等を原因施設とするレジオネラ感染症の発生を防止しようとする観点から、知事に対策の強化を訴えてきた経緯があります。
 そこでお伺いいたしますが、平成15年の時点では、まだすべての施設に対して立入調査を行っていなかったかと思うのですが、その後どのように実施してきたのか、明らかにしていただきたいと思います。
○(小松茂副委員長) 食品衛生課長沢辺幸雄君。
◎(沢辺食品衛生課長) 入浴施設に対する立入検査の実施状況についてでございますが、平成15年の時点では、道立保健所管内の公衆浴場、ホテル、旅館のうち、循環ろ過装置や気泡発生装置などの設備を有する重点監視施設の約90%の施設に対して立入調査を行っておりましたが、本年5月末時点におきまして、営業中の重点監視施設1740施設すべてについて立入調査を実施したところでございます。
◆(柿木克弘委員) すべての立入調査をしていただいたということですが、公衆浴場の衛生管理は、道による立入検査や指導とともに、営業者による自主衛生管理というのが適切に実施されることが重要であります。
 そこで、レジオネラ属菌の自主検査の結果や、検出された施設数とその措置状況、また、営業者や従事者に対する講習会の実施状況についてお示しを願います。
◎(沢辺食品衛生課長) 衛生管理等の取り組みについてでございますが、レジオネラ症の発生防止には、営業者みずからが当該施設の衛生管理に努めることが重要であるため、道は、入浴施設設備の適正な維持管理やレジオネラ属菌の自主検査を指導しておりまして、営業者による自主検査につきましては、平成14年4月から本年5月末までに、営業している重点監視施設1740施設のうち、約56%の969施設で実施されているところでございます。
 このうち、保健所がレジオネラ属菌の検出を把握しているのは149施設でございまして、これらの施設では、既に、清掃、消毒など必要な措置が講じられているところでございます。
 また、レジオネラ症などの正しい知識の普及啓発のための講習会の開催につきましては、平成14年4月から本年5月末までに、開催回数で延べ116回、参加人員では延べ4070人となっており、今後とも引き続き、衛生管理の指導の徹底に努めてまいります。
◆(柿木克弘委員) 今回の温泉法の規則改正が施行されてから約1カ月間経過したわけでございますが、道内の温泉利用施設における規則改正後の掲示の状況というのはどのようになっているのか、教えていただきたいと思います。
◎(末澤医務薬務課長) 温泉利用施設における規則改正後の掲示状況についてでありますが、今回の改正におきましては、温泉を、加水、加温、循環ろ過して使用する場合及び消毒処理または入浴剤を使用する場合の4項目について新たに表示が義務づけられ、該当する事業者については保健所への届け出が義務づけられたところであります。
 6月13日現在の届け出状況について申し上げますと、全道1199の温泉利用施設のうち、加水、加温などを行っている795施設から届け出があったところであります。
 また、道では、届け出の有無にかかわらず、表示内容の確認のため、現在、現地確認を行っているところでありまして、正しく表示されていると確認されている施設は576施設で、今後も、残る全施設に対しまして現地確認を進めていくこととしているところであります。
◆(柿木克弘委員) 表示内容の確認のため、今、576施設で現地確認を行い、残る施設もこれから進めていくということで、全国的にも現地確認までやっている府県というのは余りない、そのように伺っております。
 ですから、そのことはもちろん評価するわけでございますけれども、そういったことを皆さん方とか我々が理解するというよりも、やはり、肝心の温泉利用者の皆様方に理解してもらうということが一番重要なことであって、利用者の皆さん方にとっては、自分たちが利用する施設というのは、しっかり検査を行って、安心して利用できる、安心して温泉につかって、くつろいで楽しんでいけるということが大事なことであると思います。
 温泉なんかに行きますと、脱衣所でいろいろ表示は書いてあるのですけれども、ああいうのは、効能とか、そういうところしか見ないと思うのです。
 道として、利用する施設について、そういう検査をしっかりと行って、表示している内容が適正でありますよと、ここの施設は安全、安心の施設でありますよと、そういうステッカーみたいなものをつくって、それを張って、道民を初め利用者の皆様方に周知していく、そういう道独自の取り組みを行って、北海道の温泉は全国で一番安全な温泉だということをPRしていく必要があるのじゃないかと思いますが、そのあたりの見解をお聞かせ願います。
◎(太田保健福祉部長) 温泉の表示に関する道の独自の取り組みということでございます。
 申し上げるまでもなく、温泉は、北海道の重要な観光資源でございまして、利用されるお客様の信頼のもと、安心して利用していただくということが大切でありますことから、各温泉利用施設における適正な表示が重要なことと考えているところでございます。
 道といたしましては、今後とも、適正表示の確保に向けまして温泉関連団体と連携を図ってまいりますとともに、先ほど担当課長からもお答えを申し上げましたように、現在、すべての温泉利用施設に対する現地確認を進めておりまして、その表示内容を確認しているところでございまして、ただいま委員から御提案がございましたが、表示内容が適正であるということにつきまして、利用者の方々にもわかるように表示をするなど、その方法につきまして今後検討してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(柿木克弘委員) 今また、部長さんから、表示内容が適正であることについて、利用者にもわかるように表示をしていきたいというような前向きなお答えをいただきました。
 このたびの国の規則改正というのは、損なわれた温泉の信頼を回復するために掲げられた措置であることから、この機会を十分に生かして、新しく、わかりやすい表示を確実に行うことによって初めて温泉の信頼回復につながっていくものである、そのように考えておりますので、温泉に関係する事業者の方にも、また、利用される方にも一番よい形での結果が出されますよう、速やかに進めていただきますように申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○(小松茂副委員長) 柿木委員の質問は終了いたしました。
 荒島仁君。
◆(荒島仁委員) それでは、私の方からは、通告に従いまして、道立小児総合医療・療育センターの整備についてお尋ねしてまいりたいと思います。
 この施設は、北海道小児総合保健センターと札幌療育センターとが合体した施設ということで、私どもも会派で視察させていただいておりますし、大事な施設ということで、質問でも何度も取り上げさせていただいております。
 まず初めに、全国で初めての子供に対する高度・専門医療と療育の機能を一体化した小児総合医療・療育センターについては、平成14年2月に基本計画を策定して、平成15年度に実施設計を終え、昨年、本体工事に着手したと聞いております。
 その建設の工事費、工事の進捗状況及び今後のスケジュールについてお尋ねいたします。
○(小松茂副委員長) 障害者保健福祉課参事川合正昭君。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 整備のスケジュールなどについてでございますが、現在、札幌市手稲区金山の札幌肢体不自由児総合療育センターの隣接地に建設しております小児総合医療・療育センター──これは仮称でございますが、このセンターにつきましては、昨年10月に着工し、地下1階部分の躯体工事を行っているところでございます。本年度末までの進捗率は約30%と見込んでおります。
 なお、建設に要する経費につきましては、総事業費が88億5000万円でございまして、そのうち、本体工事費は約80億円となっております。
 今後、計画的に整備を進めまして、平成19年2月に竣工する予定となっております。その後、大型医療機器や情報システムの試運転、職員に対する研修などを行いまして、平成19年秋ごろの開設を予定しているところでございます。
◆(荒島仁委員) 要望の大変多い施設でもありますので、平成19年の少しでも早い時期にセンターが開設できるように進めていただくことをお願い申し上げたいと思います。
 次に、新センターの機能について何点か伺ってまいりたいと思いますが、最初に、機能の充実についてであります。
 小児高度・専門医療と障害児医療の機能を一体的に整備することによって拡充される機能は実際どのようなものなのか、また、新たな診療科目の設置により、どういった機能が充実されるのか、お尋ねしたいと思います。
○(小松茂副委員長) 福祉局長熱田洋子君。
◎(熱田福祉局長) 小児総合医療・療育センター──仮称でありますが、この新センターの機能の充実についてでございます。
 新センターにおいては、胎児のときから一貫した医療・療育体制を確保するため、小児総合保健センターが行っています小児高度・専門医療と、札幌肢体不自由児総合療育センターが行っています障害児療育の機能を有機的・一体的に整備するものでありまして、これによって、子供の障害の除去・軽減に向け、医療と療育が連携した訓練や新生児などに対する早期からのリハビリテーション機能の充実などが図られるものでございます。
 また、診療科目につきましては、これまでの11科に加え、産科、形成外科、泌尿器科の3科を新設する予定で、ハイリスクの胎児や新生児に対する特殊な周産期医療の提供や、先天奇形、腎臓疾患などにも対応できる機能を充実することとしております。
 以上でございます。
◆(荒島仁委員) 大変な施設でありますので、期待されているところでもありますけれども、この新センターは全道域をカバーする高度医療を担うことになることから、道内各地からさまざまな患者が搬送されてくることになると思います。
 こうした患者をスムーズに受け入れるためにどのような整備を行おうとされているのか、お尋ねいたします。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 患者の受け入れ体制についてでございますが、医療機能の充実などに伴いまして、道内各地からのヘリコプターによる搬送は今後一層増加することが見込まれますことから、新センターにおきましては、屋上に大型のヘリコプターの発着が可能なヘリポートを設置することとしているところでございます。
 また、救急車やヘリポートから手術室などへの移動を迅速に行うために、救急専用の入り口や専用のエレベーターなどを整備することとしております。
◆(荒島仁委員) それでは、施設内における安全面等の配慮についてお尋ねいたします。
 新センターでは、重い疾病や障害のある子供が入院し、また、遠方から付添家族を伴って通院されます。施設内においても子供を抱えた家族の移動は大変でありますし、車いすを使用する子供が多いとも思われますので、安全面での配慮が必要であると考えます。
 こうしたことから、施設内において家族の負担の軽減や安全面でどのように配慮されているのか、お伺いいたします。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 施設内における安全面などの配慮についてでございますが、家族にとりまして、重い疾病や障害のある子供を抱えての移動は負担が大きいものと考えております。
 このため、施設全体のバリアフリー化はもとより、地下駐車場から1階の受付に移動しやすいようエレベーターを設置するとともに、診察室や検査室などの配置を工夫するなど、施設内での移動ができるだけ少なく、容易になりますよう配慮しているところでございます。
 また、万が一の火災などの非常時におきましても、車いすやベッドで移動しなければならない子供たちが安全で確実に避難できるよう、施設の耐震構造はもとより、耐火構造のエレベーターの設置、炎や煙をシャットアウトする防火区画を設けて避難経路の確保を行うなど、安全面にも十分配慮しているところでございます。
◆(荒島仁委員) 今まではハード面のお尋ねをしてまいりましたけれども、次に、ソフト面のお尋ねをしてまいりたいと思います。
 最初に、在宅支援についてでありますけれども、子供たちが、身近な地域で、必要なケア、相談、指導などが受けられるネットワークづくりが重要であると考えておりますが、一定程度の治療・療育を終えた子供たちが在宅で安心して生活できるよう、どのように支援をされようとしているのか、お尋ねいたします。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 在宅支援についてでございますが、一定の治療・療育を終えて退院する子供たちが在宅で安心して生活できるよう支援することは大変重要なことと考えているところでございます。
 このため、新センターにおきましては、子供たちの退院時または退院後につきましても、疾病や障害の状況、地域や家庭の状況など、個別の事情に十分配慮しながら、地域の医療機関や保健所、市町村、福祉施設、在宅サービス事業者などと連携調整するなど、適切な支援を行うこととしております。
◆(荒島仁委員) 次に、運営方針の策定が大事だと思いますので、お尋ねいたしてまいります。
 先ほど答弁いただいた機能が拡充される中で、どのような方針のもとで運営をしていくのかということがこれまた重要なことでもあります。
 その運営方針を検討するに当たり、利用する子供の家族など関係者の意見を聞くことも必要だろうと考えますが、見解を伺います。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 運営方針についてでございますが、新センターにおきましては、その運営に当たりまして、道民や利用者の方々に基本的理念や指針をお示しすることが大切なことと考えておりますことから、運営方針を策定することとしております。
 運営方針の策定に当たりましては、利用される家族の方々を初め、広く御意見を伺いながら検討する必要があるものと考えております。
◆(荒島仁委員) 再度聞いてまいりますけれども、広く御意見を伺いながらというふうに言っております。
 運営方針の策定に当たっては、家族も含めて、広く意見を伺うということでありますけれども、検討を進めるに当たっては、入院している子供の家族など第三者に入っていただいた検討会議を設置するなど、さまざまな意見を反映する場を設けることが重要であるというふうに考えておりますが、見解を伺いたいと思います。
 また、小児総合・医療療育センターのような大規模な施設を整備するに当たっては、準備室などを設けて整備を推進していくものと私どもは承知しているわけでありますけれども、現時点で、道においてはこのような体制が整備されていないというふうに聞いておりますが、子供の家族などから、新しい施設がどのようなものになるのか、不安の声が上がっているところであります。
 いずれにしても、この整備を進めていくに当たっては、専掌する新しい体制をつくって進めるべきであって、組織を立ち上げることによって、疾病や障害を持つ子供の家族の不安解消に努めるべきであると考えますが、見解を伺いたいと思います。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 運営方針における意見の反映についてでございますが、既に設置されております札幌療育センターと小児総合保健センター及び当部の担当課の職員から成ります整備連絡会議において、今後、運営方針の検討を行う予定でございまして、子供の家族の方にこの会議に参加していただくことや意見交換の場を設けるなど、多くの方々から意見を伺いながら運営方針を策定してまいりたいと考えております。
 次に、新センター整備に係る体制についてでございますが、平成10年に専掌の職員1名を配置して以来、整備の進捗状況などを踏まえまして、順次、私ども障害者保健福祉課における体制の整備を進めておりまして、現在、参事、医療参事のほか5名で専掌の職員体制になっているところでございます。
 道といたしましては、今後さらに、開設に向けた準備が円滑に進められますよう適切に対応してまいりたいと考えております。
 また、新センターの内容につきまして、今後、全体の診療科目あるいは訓練の内容などがまとまり次第、疾病や障害がある子供の家族の方々に不安が生じないよう、情報提供に努めてまいりたいと考えております。
◆(荒島仁委員) 進捗状況は、先ほど聞きました30%ということでありますから、さまざまな意見を聞きながら、そういった点も早目にきちっと手当てしていくことも大事だと思いますので、お願いをしたいと思います。
 次に、課題の解決方策について伺ってまいりますけれども、利用する家族と直接接するのは現場の職員であります。その意見を反映していくこともまた大変大事なことだというふうに思っております。
 現在、具体的な運営についてはワーキンググループで検討されておりますし、また、中間の取りまとめ段階になっておりますが、その中で多くの課題が出されているものと承知をしております。このような課題をどのように解決しようとしているのか、この辺のことがまた大事になってまいります。
 また、職員の意見をどのように反映していこうというふうに考えておられるのか、お尋ねをいたします。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 課題の解決方策などについてでございますが、これまでも、ただいま申し上げました新センターの整備連絡会議の中に、各部門ごとのワーキンググループを設置しまして、両センターの職員の意見も聞きながら、新センターの円滑な運営に向けまして、現状や課題について検討してきているところでございます。
 これまでのワーキンググループの検討の中で明らかになった課題につきましては、今後さらに各部門内で検討を進めますとともに、整備連絡会議の中で部門を超えた調整を図り、また、外部との調整を要するものにつきましては、全庁的に、さらには関係機関との調整を図るなどして問題の解決に努めてまいりたいと考えております。
◆(荒島仁委員) 家族の声の中で、非常に不満に思っているというか、不安に思っている中身として、現在、小児総合保健センターに入院している子供が新センターでも受け入れられるかどうか、そういう不安を持っている家族がいるというふうにも聞いております。
 ですから、家族との協議がまだなされていないというふうに私は承知しているのですが、家族会というか、そういう方々との打ち合わせをしっかりされるということも大変大事だというふうに思います。
 こうした不安を解消するために具体的にどのような対応をされようとしているのか、お尋ねをいたします。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 新センターでの対応についてでございますが、現在、小児総合保健センターにおきましては、一定程度の治療を終えて病状の安定した子供につきましては、家庭の状況などの個別事情に十分配慮をしまして、在宅の生活など、家族の方と相談の上、適切に対応しているところでございます。
 新センターにおきましても、こうした考え方のもとに適切な対応に努めてまいりたいと考えております。
◆(荒島仁委員) わかりました。
 重度の疾病や障害のある子供たちが治療や訓練を受けるために、全道各地から家族が付き添って訪れております。その家族の負担もまた大変なものであるというふうに承知をしております。
 このために、付き添いなどの環境を整え、経済的・精神的負担を軽減するためにどのような環境整備を進められようとしているのか、お尋ねいたします。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 家族のための環境整備についてでございますが、他県の公立小児病院では、長期に入院している子供たちの家族が低額な料金で宿泊できるファミリーハウスを設置している例があると承知しております。
 道といたしましては、付添家族の経済的・精神的負担を軽減するため、環境整備のあり方につきまして、厳しい財政状況のもと、民間の活用も含めまして、幅広い観点で検討してまいりたいと考えております。
◆(荒島仁委員) 新センターは、利用する子供たちにとって、困難な病気、それから障害と向き合う場所であります。また、さまざまな経験を重ねながら成長・発達する生活の場でもあります。
 こうしたことから、安心して治療や訓練に臨むことができ、子供たちがさまざまな体験を通して生活を送ることができる環境づくりが求められるというふうに考えておりますが、具体的な取り組みについてお尋ねいたします。
◎(熱田福祉局長) 子供の生活の場としての環境づくりということでございますが、道では、昨年実施いたしました知事と家族の方々との懇談会やホームページ等を通じまして、利用者の御家族を初め、多くの方々から、新センターの環境づくりとしまして、自然をテーマにしたイメージカラーの使用でありますとか木製遊具の使用といったさまざまな御意見をいただいたところでございます。
 現在、職員やアートコーディネーターの方などから成る空間づくり・アートワーク検討分科会というのを設置いたしまして、具体化に向けた検討を鋭意進めているところでございます。
 道といたしましては、このように多くの方々からいただいた御意見も踏まえまして、子供の立場に立って、療養中の子供たちの発達や情操をはぐくむ環境づくりを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(荒島仁委員) ちょっと余分になりますけれども、設置した後の問題についても終わりの前に質問しておきますが、新センターの開設時には、小樽市の銭函にある小児総合保健センターと、今おっしゃいました手稲区金山にある札幌療育センターが移転することになります。
 この跡地をどう利用するかは地域振興の観点からもまた重要な課題であるというふうに考えております。跡地の利用に関して、現在の検討状況についてお尋ねしておきたいと思います。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 跡地利用などについてでございますが、小児総合保健センターにつきましては、平成10年に耐震工事を施工していることなどを踏まえまして、現有施設の利活用を視野に入れ、民間ニーズの把握なども含め、幅広い見地から施設や跡地の有効活用について検討を進めてまいりたいと考えております。
 また、札幌療育センターにつきましては、施設の老朽化が著しいことを踏まえまして、解体撤去することとしており、跡地利用につきましては今後検討する予定でございます。
◆(荒島仁委員) 最後の質問になりますけれども、道財政がこうした危機的な状況の中で、多額の予算を費やして新センターの整備が進められております。それだけに、新センターの開設に当たっては、道民の期待にこたえる責任は大変大きいものというふうに考えております。
 こうした中で、名実ともに全国で初めての高度・専門医療と療育の機能を一体化した小児総合医療・療育センターの実現に向けて部長の決意を伺っておきたいと思います。
○(小松茂副委員長) 保健福祉部長太田博君。
◎(太田保健福祉部長) 新センターの整備についてでございます。
 少子・高齢化が急速に進行する中で、将来を担う子供たちが心身ともに健やかに生まれ育つための環境づくりということは重要な課題であると認識をしておりますし、また、今日、多様化いたします小児疾患あるいは障害の重度・重複化に的確に対応していくためには、保健、医療、福祉、教育などが連携をした体制整備が必要であると考えているところでございます。
 このようなことから、道といたしましては、ただいま委員からもお話がございましたように、全国で初めてとなります、小児高度・専門医療と障害児療育の機能を統合いたしまして、仮称ではございますけれども、小児総合医療・療育センターを設置することとしたものでございまして、子供の状態に応じて、胎児のときから一貫した医療・療育の機能を有機的かつ一体的に発揮できますよう、その整備に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(荒島仁委員) 最後に、要望しておきたいと思いますけれども、いよいよ建物が30%程度でき上がりつつある、こうした中で、機器整備等を含めてこれからの計画が進められるというふうに承知しております。
 それだけに、働く職員の方々、そして家族の方々など、現場の声というのは大変大事になってくると思いますので、どうか、そういった御意見も取り上げられるような専掌部門をしっかりと整えて、このセンターが名実ともにすばらしい施設となるようにお願い申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○(小松茂副委員長) 荒島委員の質問は終了いたしました。
 質問の続行でございます。
 花岡ユリ子君。
◆(花岡ユリ子委員) それでは、介護保険の問題からお尋ねいたしたいと思います。
 先ほども同じような質問がありましたけれども、介護保険制度は改悪になるだろうというふうに私たちは思っています。
 そういう観点から数点お伺いしたいと思いますが、今回の見直しについては数々の問題が指摘されておりますが、最大の問題は、要支援、要介護1の一部分、軽度の介護を必要とする人たちが予防給付しか利用できなくなることです。
 在宅の5割から6割の利用者が、要支援、要介護1の利用者、独居、老老世帯、認知症高齢者で、これらが多く占めている中で、道は、今まで利用できていたヘルプサービスやデイサービスが果たしてきた役割をどのように認識しているのか、まず見解を伺っておきたいと思います。
○(小松茂副委員長) 介護保険課長志比川薫君。
◎(志比川介護保険課長) お答えをいたします。
 ホームヘルプサービスなどの役割についてでございます。
 ホームヘルプサービスにつきましては、ホームヘルパーといった方が要介護者の自宅を訪問いたしまして、入浴や排せつ、そして食事といった介護のほかに、洗濯や掃除といった家事を行うなど、要介護者の日常生活の世話を行うサービスということでございます。
 また、デイサービスにつきましては、デイサービスセンターなどへ通所することによりまして、入浴あるいは食事の提供、それから機能訓練、こういったサービスを受けるものでございまして、要介護者の心身機能の維持とともに、外出することに伴います孤立感の解消といったもののほかに、家族の方々の身体的・精神的負担の軽減につながるサービスであるということでございまして、道といたしましては、このような在宅サービスにつきましては、高齢者など介護を要する方が、住みなれた地域で自立をし、安心して暮らしていくために有効なサービスであると認識しているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 道もヘルパーやデイサービスの効果を大きく評価されたというふうに思っています。その効果のあるデイサービスやヘルパーの派遣をなぜ制限するのか、これが私たちの疑問でもございます。
 国会では、私どもの紙智子参議院議員がこの問題を質問しまして、サービスが制限されることによって、外出だとかということも減るわけですから、最悪の場合は孤独死も予測される、こういうふうに厳しく指摘しましたら、厚生労働大臣は、孤独死に至るようなサービスカットは考えていない、このように答弁しましたが、道として、今回の見直しで、自宅で生活できていた方々がどういう影響を受けるというふうに認識しているのか、お答えいただきたいと思います。
◎(志比川介護保険課長) 見直しについてでございますけれども、今回の介護保険制度の見直しによりまして、現行の要支援の方のすべての方、それから、要介護1の方のうち、7割から8割の方が新たな予防給付の対象に移行するものと見込んでおります。
 この新予防給付でございますが、軽度者に対しまして現在提供されているさまざまな在宅サービスを一律にカットするものではなく、本人がサービスを選択するという介護保険制度の基本を踏まえまして、より自立を促進するという観点から適切に作成されますケアプランに基づいて提供されるものというふうに承知しております。
 したがいまして、掃除あるいは買い物といった家事ができない、そういったことなどで、現在、家事援助サービスを受けている方につきましては、真に必要とする場合には、新たな形態での家事援助サービスが提供されることになる、このように考えております。
 以上であります。
◆(花岡ユリ子委員) 新たな形態での家事援助サービスというのがどういう中身なのかについては、まだ詳しいものが出ていません。そういう中での議論です。
 それで、既に、ある県では、家事援助中心型の居宅サービス計画は要支援の利用者には不適正だといって、ケアプランの見直しを指導している、こういうことが国会で問題になっています。
 家事援助があったからこそ自宅で生活を持続することができる、こういう方々がたくさんいらっしゃるわけですから、その大事な家事援助に制限を加える、これはやっぱり間違いではないのかと私は思っていますし、新たな形態での家事援助サービスというものが本当にサービスの切り捨てにならないのだという方向になるのかどうか、そのことはきちんと見定めていただきたい。
 そして、北海道として、もし仮にサービスがカットされる可能性のあるところについては、北海道独自で新たな制度を立ち上げてでも何らかの方法で救っていく、こういうことが必要ではないかと思いますが、その点はいかがですか。
◎(志比川介護保険課長) 見直しの内容についてでございますけれども、先ほどもお答え申し上げましたが、現在、買い物だとか掃除といった家事ができないということを理由にしまして家事援助サービスを受けている方につきましては、真に必要とする場合には、新たな形態での家事援助サービスが提供されるというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) とにかく、要支援ということで家事援助サービスを切り捨てることのないように厳しく指摘しておきたいと思うのです。
 私も女性ですけれども、ひとりで食事をする場合、簡単なものでいいかというふうな感じになると思うのです。男性なら特にそうだと思うのですよ。それがお年寄りの栄養だとか体力とかを落としていく原因にもなるわけですが、それを家事援助ということで手助けすることによって、栄養もきちんと確保されて自宅での生活が成り立つ、こういうことは当然必要なことだというふうに思っています。
 それで、次に、介護予防として家事援助サービスが筋力トレーニングに取ってかわられるのではないのか、こういう心配もしていますが、サービスの質的転換となるというふうに考えられるのですが、その点についてはいかがですか。
◎(志比川介護保険課長) 筋力トレーニングについてでございます。
 筋力トレーニングにつきましては、機械の利用や有酸素運動といったものを含む、筋力の向上を目指しまして新たに予防給付に加えられますメニューでございます。本人が意欲を持ってこのメニューに取り組むということによりまして効果が上がるものと期待されております。
 家事援助につきましては、適切なケアマネジメントに基づきまして、先ほど申し上げましたとおり、新たな形態でのサービスが提供されるものというふうに考えてございます。
◆(花岡ユリ子委員) これまで公費で行ってきた高齢者施策、老人健診などの老人保健事業や介護予防・地域支え合い事業、在宅介護支援センター運営事業が介護保険の地域支援事業に再編されて、保険料負担のもとで行われようとしている、こういう状況があります。
 これまでのこれらの事業予算を明らかにして、その上で、介護保険に再編されるとどのように影響があるのか、その点について明らかにしていただきたいと思います。
○(小松茂副委員長) 高齢者保健福祉課長竹林経治君。
◎(竹林高齢者保健福祉課長) 地域支援事業に関するお尋ねでございますが、今回の制度改正によりまして創設されます地域支援事業でございますけれども、これは、要支援、要介護に該当しない方々に対する介護予防でございますとか総合的な相談・支援など、高齢者に対する包括的な支援を行うものでございまして、市町村が責任主体となって、公費と保険料によって賄われることになっております。
 一方、現行の介護予防・地域支え合い事業などにつきましては、これらは公費で賄われておりまして、平成17年度の道予算について申し上げますと、まず、介護予防・地域支え合い事業につきましては14億6311万8000円、在宅介護支援センター運営事業費補助金について申し上げますと16億1039万3000円、老人保健事業費負担金については7億239万2000円となってございます。
 ただ、これらの事業がどのように地域支援事業に再編されるかにつきましては、国の平成18年度の予算編成の中で検討されるということになっておりまして、したがいまして、1号保険料などに対する影響につきましては、国での検討状況を適切に把握しながら、今後見きわめていきたいと考えてございます。
◆(花岡ユリ子委員) 今回のこの再編事業によって、保険料から約18%が持ち込まれるのではないか、必要とされるのではないかというふうに言われていますけれども、いろいろな事業が拡大されれば、自動的に保険料が上がるという仕組みになるのじゃないかと思うのです。
 介護保険料は年金からの天引きですよね、1号被保険者は。それから、老齢控除の廃止で、ことしは特に高くなった。さらに、今度、保険料がアップしたら一体どうやって暮らすのか。保険料がどんどんとふえていく、こういう自動装置を今回つくることになるのじゃないだろうか、こういうふうに私たちは心配しています。
 こういうやり方はやはりきちんと正していただきたいなというふうに思うし、保険料がこれ以上上がるような仕組みをつくってもらいたくない、こういうふうに思います。
 それと、配偶者特別控除、老年者控除が廃止され、さらに、年金控除額が140万円から120万円に引き下げられ、収入がふえないのに、なぜか非課税から課税になってしまい、介護保険料や国民健康保険料まで大幅にアップして、施設に入所している方についても、厚生労働省のモデル試算で、受け取る年金よりも負担が多くなり、月10万円を超える場合もある。
 新たな、そして急激な負担をだれが持つのか、理解と納得を得るためにはだれが説明責任を果たすのか、この点についてどう考えているのでしょうか。
◎(志比川介護保険課長) 道の対応についてでございますが、今回の制度改正におきましては、在宅と施設の利用者負担の公平性などの観点から、居住費や食費につきましては保険給付の対象外とする、そういった施設給付の見直しなどが行われるものでございます。その際、低所得者の方々にはきめ細かな軽減措置が講じられているところでございます。
 説明責任のお話がございましたけれども、介護保険におきましては、住民に最も身近な市町村が保険者となってございますので、制度に関します住民の方々への説明につきましては、直接的には保険者であります市町村が担うものと考えているわけでございますが、道といたしましては、市町村や事業者に対しまして、今後、各地域ごとに説明会を行うなどしまして、必要な情報を速やかに提供いたしまして、新たな制度の周知徹底を図ってまいりたい、このように考えております。
 以上であります。
◆(花岡ユリ子委員) 10月1日から有無を言わさずホテルコストになるわけですから、それによっては施設を出なければならないと考えている人がいるかもしれないのです。そういう意味では、情報をきちんと早く丁寧に周知徹底させていかなければならない、その責任はあると思うのです。それはきちんと果たしていただきたいと思います。
 次に、特別養護老人ホームの待機者調査について伺います。
 厚生労働省の新たな施設整備方針で、現在の要介護2から5の41%を37%に引き下げようとしています。要介護3の施設で24万人分の整備を減らされることになりますが、特養の待機者は札幌でもふえています。道として3年ぶりに調査をすべきではないかと思っていますが、この点はいかがですか。
◎(竹林高齢者保健福祉課長) 特別養護老人ホームの入所申込者に係る調査についてのお尋ねでございますが、市町村におきましては、3年ごとに見直しを行います介護保険事業計画で特別養護老人ホームの利用者数を見込むに当たりまして、入所申込者の個別の入所の必要性でございますとか緊急性などの実態を的確に把握するとともに、在宅サービスの整備状況なども勘案しまして適切に対応する必要がございます。
 したがいまして、道といたしましても、介護保険事業支援計画を適切に作成する観点から、現在、市町村に対しまして、特別養護老人ホームの入所申し込み状況の適切な把握のための調査を依頼しているところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) ことしの4月28日の事務連絡で、厚生労働省の方から、施設整備の要求について調査をしなさいという指示が来ていると思いますが、この指示の結果、市町村からはどのくらいの数字が上がっているのか、これについてはどうなっていますか。
◎(竹林高齢者保健福祉課長) ただいまの御質問は、恐らく平成17年度の施設整備に関してかと思いますけれども、北海道全体といたしましては、特別養護老人ホームの新規あるいは増床分のベッド数としては451床分が上がってきているところでございます。
◆(花岡ユリ子委員) しかし、この通達でいきますと限度が設けられている、こういうふうにされておりますけれども、北海道の限度というのは何ベッドなのですか。
◎(竹林高齢者保健福祉課長) 当初、国の方から言われておりましたのは、平成13年度から15年度の3カ年の平均ということでございまして、これにつきましては、私の記憶だと140ちょっとということになりますけれども、この点につきましては、当方からも国に対して、地域の事情を勘案していただくように要望いたしまして、そういったことで、今のところ、140という数字に縛られて交付金が来るというようなことには必ずしもなっておらないということでございます。
◆(花岡ユリ子委員) それはきちんと確認しておきたいと思います。
 全道の市町村から上がってきているのは451床なのですけれども、今言いましたように140でしたら、北海道は3割くらいしか整備ができないということで、今でさえも待機者があふれているわけですから、今答弁されたように、140にはこだわらないのだということで、もっとふやすために北海道として全力を挙げていただきたい、こういうふうに思います。
 次に、指定介護療養型病床について伺います。
 介護保険施設の一つである介護療養型病床がどんどん減っていると聞いておりますが、その実態はいかがですか。
◎(志比川介護保険課長) お答えをいたします。
 介護療養型医療施設の病床についてでございますが、平成12年4月の介護保険法施行時には、道全体で306施設、1万1267床の指定を行ったところでございます。
 その後、病床数は毎年増加いたしまして、平成15年の4月1日現在で1万2360床となりましたけれども、翌年の平成16年4月1日現在で1万1600床、本年の4月1日現在では1万1182床と減少してきている状況にございます。
◆(花岡ユリ子委員) 定員を減少させた理由は何だというふうに考えていますか。
◎(志比川介護保険課長) 減少の要因でございますけれども、介護保険制度の施行後、平成16年までの5年間で、定員減をした施設は146施設で2555床、定員増を行った施設が146施設で2488床となってございます。
 お尋ねのございました平成15年度につきまして申し上げますと、21施設で328床の定員増となっている一方で、60施設で1175床の定員減となってございます。
 それで、この減少の要因としては、平成15年の4月に行われました介護報酬の見直しで、介護療養施設サービス費が全体として引き下げられたこと、こういったことなども影響しているものと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(花岡ユリ子委員) 今度の介護保険法の改正で、介護療養型病床の利用者負担はどのくらいになると考えていますか。
◎(志比川介護保険課長) 利用者負担でございますけれども、今回の介護保険制度の見直しの中で国が試算した資料がございまして、現行と、改正後の居住費、食費を含めた利用者負担額の比較がございます。
 その資料に基づいて申し上げますが、要介護5の方で、4人部屋を利用した場合の例でございます。
 生活保護受給者といった第1段階では、現行が月額2万5000円、改正後も同額の2万5000円でございます。
 それから、年金額が80万円以下の第2段階の方では、現行が4万円、改正後が3万7000円でございまして、3000円ほど減額となります。
 それから、年金額が80万円から266万円の第3段階の方でございますけれども、この方々は、現行4万円で、改正後が5万5000円と、1万5000円ほど増額となります。
 それから、最後でございますけれども、年金額が266万円を超えます第4段階の方につきましては、標準的なケースの参考例で、現行が6万3000円に対しまして、改正後は9万5000円となってございます。
 以上であります。
◆(花岡ユリ子委員) 療養型が減少している原因の一つとして、介護報酬の点数が大変低いということがあったりとか、今言ったように、利用料が高くなっていく、こういう問題について大きな原因があるのじゃないかと思います。
 しかし、療養型も介護保険施設としての中身ですから、この数が少なくなるということは、それこそ、特養に入りたくても入れないような状況の人たちがまだまだたくさんいて、そういう本当に施設が必要な人方が入れないという状況をつくり出すことになりますので、やっぱり、北海道としてこれはきちんと達成する、この方向に力を尽くしていただきたいというふうに指摘しておきたいと思います。
 次に、太陽の園について伺います。
 先ほど別な委員からもお話がありましたけれども、民営化に向けて既に財政の効率化が進められています。
 退職者不補充ですとか臨時パートでの対応や、今まで長年、給食担当をしていた職員も生活指導員に振りかえていく方法がとられるということも聞いておりますけれども、安全や、入所されている人方の処遇への対応に責任がとれるのか、また、介護の質の低下や入所者の安全性を確保できるのか、こういう点で大変疑問を持っていますが、この点についてはどうお考えになっていますか。
○(小松茂副委員長) 障害者保健福祉課参事川合正昭君。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 太陽の園におきます安全性の確保などについてでございますが、社会福祉事業団におきましては、自主的・自立的な運営を目指し、簡素で効率的・機能的な施設運営を確立するための取り組みの一環として、さまざまな雇用形態の導入に取り組んでいると承知をしているところでございます。
 社会福祉事業団としましては、こうした取り組みを進めるに当たりましては、必要に応じ、職員組合とも協議するとともに、利用者や家族の方々にもその方針を説明しているところであります。
 道といたしましては、障害児、障害者の処遇に直接携わる職員の資質向上に努めますとともに、利用者の方々が安心して生活できるよう配慮していただくことが必要と考えております。
◆(花岡ユリ子委員) 現在、道職員に準ずる給与体系が大きく変更されようとしています。いろいろな手当の削減ですとか宿直手当の削減、あるいは人事委員会勧告が引き下げられるだろうということ、こういうことをもろもろ合わせますと、20%の給与のダウンになるのではないかという話まで出てきていますが、こういう状況について、実際、現行と比べてどのくらい厳しくなるのか、それについてどのように考えていますか。
 経験があり、中堅どころの労働者が流出しかねない。先ほども別な委員の方に答弁をされておりましたけれども、今まで培ってきたさまざまな技術だとか、いろいろな意味での要素があっての太陽の園なわけですから、それが、大事なところで、技術を持った方々や要素を持った方々がこういうことでいなくなるという危険性はないのかと心配しているのですが、いかがですか。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 給与の見直しなどについてでございますが、社会福祉事業団におきましては、簡素で効率的かつ機能的な施設運営を確立するため、給与体系全体の見直しに着手をしているところでございます。
 平成17年度には、勤務実態に即した諸手当の見直しを行っているところでございます。
 また、18年度以降においても、事業団職員の生活に及ぼす影響や職員の士気にも配慮するなどして計画的な見直しを行うものとしており、本年度の給与につきましては、現在、事業団と職員組合で継続協議中であると承知をしております。
◆(花岡ユリ子委員) 現在の事業団の職員体制はどうなっているのか、伺っておきたいと思います。そのうち、OBを含む道庁の職員は何人で、関係職員は何人いるのか。
 今回の民営化に当たって、職員との間で、こういう条件についてはどのようになるのか。合意抜きに体制と給与を一方的に変更すべきではないと思いますが、いかがですか。
◎(川合障害者保健福祉課参事) 事業団の職員体制などについてでございますが、平成17年4月1日現在、社会福祉事業団の職員定数は304名でございます。このうち、北海道からの派遣職員が2名、OB職員が4名となっております。
 事業団におきましては、組織機構や職員給与の見直しに当たりましては、これまでも職員組合と協議を行っているところでございまして、今後も十分協議を行うこととしていると承知しております。
◆(花岡ユリ子委員) 現職の2名の道職員の方は別にしましても、OB4名の方々については、こういう現状を十分わかっていて民営化をされていくわけですから、よく言う天下りで、基準のルールの給与以上のものをもらっているとは私は思いませんけれども、こういう状況なのですから、やっぱり、彼らにもこの問題についてきちんと検討してもらわなければならないのじゃないか、こういうふうに指摘しておきたいと思います。
 それで、入所者及びその保護者への説明がなく、不安の声が上がっているというふうに現地からも聞いているのですが、どのような日程で周知をさせていこうとしているのか。あるいは、この問題について父母の方々がどのように心配をされているのか、そういう意見はどういう段階で聞いていかれるのか、そのことを最後に聞きたいと思います。
○(小松茂副委員長) 福祉局長熱田洋子君。
◎(熱田福祉局長) 太陽の園に入所しておられる方や保護者の方々への対応ということでございますが、道立障害児・者施設の見直しを進めるに当たりましては、施設を利用されている方々やその御家族の方々へ十分説明を行うことが必要なことと考えておりまして、これまでも、今回見直しの対象としている施設を利用されている方の家族会の代表の方々に御説明申し上げているところでございまして、今後とも、家族の方々などに対しまして機会あるごとに道の考え方を十分に御説明申し上げて、御理解が得られるように努めてまいりたいと考えております。
◆(花岡ユリ子委員) 太陽の園の問題についてはいろんなことがありますけれども、民営化をすべて否定しているものではありませんけれども、やはり、太陽の園のいろいろな役割というものを持っていると思いますので、民営化によって処遇だとか人の問題で大きく変化する中で、特に安全性をきちんと確保できる体制にしていただかなければ、大変厳しい状況になるのではないか。いろんな事故が起きる可能性もないとは言えない。そういう事態にならないように、その点については十分配慮していただきたい、そのことを最後に申し上げて、終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
○(小松茂副委員長) 花岡委員の質問は終了いたしました。
 以上で通告の質問は終わりました。
 これをもって、企業局及び保健福祉部所管にかかわる質問は終結と認めます。
 議事進行の都合により、暫時休憩いたします。
  午後2時46分休憩
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  午後3時3分開議
○(日下太朗委員長) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 報告をさせます。
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     〔植村主査朗読〕
1.議長及び予算特別委員長から、委員の異動について、花岡ユリ子
 議員、千葉英守議員の委員辞任を許可し、大橋晃議員、野呂善市
 議員を委員に補充選任し、第1分科委員に補充指名した旨、通知が
 ありました。
─────────────────────────────────
△1.環境生活部所管審査
○(日下太朗委員長) これより環境生活部所管部分について審査を行います。
 質問の通告がありますので、順次、発言を許します。
 山本雅紀君。
◆(山本雅紀委員) 私は、今定例会の代表格質問の中で、条例提案を本年第3回定例会に行いたいといった答弁がございました循環資源利用促進税、いわゆる環境目的税につきまして順次質問をさせていただきます。
 最初に、導入の背景と前回との違いについてでありますけれども、平成12年の国の規制緩和によりまして、地方税として北海道が検討を重ねてまいりました循環資源利用促進税についてでありますが、一般的に、新たな税を導入しようとする場合、その納税対象者と考えております産業経済界の方々の理解を得ることは極めて大切なことであります。その理解を得るための努力はさらにもっと必要なことであります。
 2年前の産廃税のとき、あれほど強固に反対をした産業経済界の受けとめ方が変わってきたと考えているのかどうか、この点についてお尋ねをし、また、今回提案を予定しております新税の場合、どこがどのように違うと考えておられるのか、まず最初にその2点についてお伺いをいたします。
○(日下太朗委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) お答え申し上げます。
 導入の背景と前回との違いについてでございますが、前回、税が導入に至らなかった大きな理由といたしまして、当時、三重県のみが導入している状況で、その有効性が確認されない中、時期的に尚早であるとの意見や、税収の使い道や効果について十分な理解ができないなどの意見が寄せられまして、結果として経済界などの理解が得られなかったところでございます。
 その後、全国的には、税の導入が進み、現在、23の府県で条例制定が行われており、三重県などの先進県におきましては、税収を活用した排出事業者などへの支援施策の実施などにより、産業廃棄物のリサイクルが進み、最終処分量が大きく減少するなど、税の一定の効果も確認されているところでございます。
 道では、この間、実態調査などにより産業廃棄物の実態把握を行うとともに、循環的利用施設の整備促進に向けた基本的な考え方の取りまとめやリサイクル製品認定制度の創設など、事業者の方々に対し、必要な情報の提供や道の施策の展開方向などを示してきたところでございます。
 また、道内で大量に排出され、喫緊の課題となっておりますライムケーキ、石炭灰、ホタテの貝殻などのリサイクルを進めるため、産学官で協議会を設立いたしまして、これら循環資源の利用マニュアルの作成など、具体的な利用促進に向けて産業界と協働して取り組んでいるところでございまして、税を取り巻く環境も変わってきたものと考えているところでございます。
 さらに、新たな税制度につきましては、中間処理におけるリサイクル促進の観点から、中間処理段階では課税せずに、最終処分段階で一律課税する方式や、産業界からの要望を踏まえ、税収を活用した支援施策の充実強化につきまして取り組むなどの検討を行っているところでございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) ただいまの答弁で、税を取り巻く環境が変わってきたというふうな御答弁がございました。
 また、新税につきましては、中間処理段階では課税をしないで、最終処分段階で一律課税を行うというふうな考え方でございます。
 そこで、導入が必要な理由についてなのでありますけれども、循環型社会を形成することは、本道の豊かな自然を守り、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会をつくるということでは大変重要なことであります。
 ところが、産業廃棄物の排出量は全国的には横ばいで推移しておりますが、本道の場合は、それが7%程度の増加傾向にあり、また、汚泥や廃プラスチックのリサイクル率が非常に低い状況にあります。
 しかし、平成15年の第1回定例会におきまして産廃税が否決されたことにより、その経済的手法は道民や産業経済界の理解が得られていなかったということが明確になったわけであります。
 今般、再び同様の手法による循環型社会形成のための財源確保策を打ち出してきたのはどのような理由によるものなのか、他の手法は考えられなかったのかどうか、その点についてお伺いいたします。
◎(田中環境室長) 導入の必要性などについてでございますが、前回の税の検討におきまして経済界などの理解が得られなかった理由などを踏まえまして、道では、この間、先ほどお答えいたしました、産学官から成ります循環資源利用促進協議会を設置するなど、経済界と一体となった取り組みを進めてきたところでございまして、税を取り巻く環境も変わってきていると考えているところでございます。
 本道のすぐれた自然環境を保全し、未来に引き継いでいくため、循環型社会の早期実現が必要となっておりまして、その実現のためには、これまでの規制などによる手法に加えまして、新たな手法が必要と考えているところであり、その手法として、税収の活用による経済面からの支援に加え、排出抑制効果なども見込める税制度の導入が最も有効な手段と考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) 排出効果が見込まれる税制度でもある、そういった観点から最も有効な手法であろうというふうな考え方が示されました。
 しかしながら、もともと、いわゆるごみゼロエミッションといいましょうか、そういった考え方というのは数年前からあるわけでありますから、税を導入して抑制することについては私自身も多少抵抗がないわけではありません。
 そこで、課税の考え方でありますけれども、その考え方としまして、企業の自助努力により一定の設備投資をして廃棄物の減量化に努めたところもあれば、全く実施をしていないといった企業もありますので、これを同じように扱うということについては不公平と言えるのではないのか。
 ましてや、自助努力としまして、企業によっては既に100億円オーダーの投資をしているというところもあるわけでありまして、努力する者あるいは努力しない者を見きわめた中で、その努力に報いるといった優遇策が検討されるべきではないのか、そのように考えるわけでありますけれども、その点について御見解を伺います。
○(日下太朗委員長) 環境政策課参事田渕修二君。
◎(田渕環境政策課参事) お答えいたします。
 課税の考え方についてでございますが、循環税は、産業廃棄物の最終処分にのみ課税することとしておりまして、減量化やリサイクルに取り組んでいる事業者ほど最終処分量が少なく、結果として税負担が軽減される仕組みとなっておりますが、最終処分量が膨大で、自助努力によりましてもなお大量の処分が必要な企業につきましては、リサイクル設備の新たな投資に対しまして税収を活用した支援施策について相談させていただきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) 税収活用の企業支援につきまして相談させていただくというふうな考え方が示されました。
 そこで、税収の使途についてもう少し詳しく伺いたいと存じます。
 今日まで、廃棄物を軽減できた企業は比較的大規模の企業が多く、反対に、全く取り組みができていない企業は比較的小規模な地場の企業が多いわけでありまして、ただいまの答弁では、自助努力によってもなお大量の処分が必要になった企業については、リサイクル設備の新たな投資などに対して、税収を活用した支援施策などについて相談させていただきたいということでありますけれども、今まで余り減量化やリサイクルに取り組んでこなかった小規模企業に対する支援策について考え方がないように聞こえるわけであります。
 また、これとは逆に、仮に税が導入された場合、大企業から徴収した税は小・零細規模の企業にのみ使用されるのではないのか、こういった大手企業側からの懸念も持たれているということでありまして、税収の使途について、ただいま申し上げた内容も含めて再度お伺いをさせていただきます。
◎(田渕環境政策課参事) お答えいたします。
 税収の使途についてでございますが、税の目的は産業廃棄物の減量化やリサイクルの促進にありまして、そのためには、大企業、中小企業の別なく取り組みを進める必要があると考えているところであり、支援事業につきましては、効果、事業の確実性、他への波及効果などを基準といたしまして、企業が行っている廃棄物の減量化やリサイクルへの取り組みの優劣には関係なく採択していきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) 続きまして、自己処理事業者、いわゆる自前で処理・処分を行っている事業者の取り扱いについてでありますけれども、既にリサイクルなどに積極的に取り組み、必要最小限の埋立処分をみずから設置した処分場で処理している事業者につきましても同様に課税されると解釈いたします。
 これらの事業者につきましては、排出事業者として自己処理責任を十分に果たしておりまして、税制上、当然差別化を図るべきと考えておるわけでありますけれども、その点につきましての御見解を伺います。
◎(田渕環境政策課参事) お答えいたします。
 自己処理事業者の取り扱いについてでございますが、税の目的は産業廃棄物の減量化やリサイクルを促進することにありますが、この点では自己処理も委託処理も同様と考えているところでございます。
 しかしながら、自己処理の事業者は、委託処理事業者に比較いたしまして最終処分量が多く、その減量化やリサイクルの取り組みへの負担が大きい状況にもありますことから、その取り組みを促進するためには何らかの方策が必要でありまして、今後検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) 何らかの方策が必要であって、検討を進めるということでございます。大量に排出し、しかしながら、しっかりと自己処理をしていただくということについては、どうしてもそれなりの対応が必要なのではないのかなと、そんなふうに思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 次に、これにかかわって、いわゆる税収見込みでありますけれども、まず、今回の検討ではどの程度の税収を見込んでおられるのか。また、その税収は、目的税として徴収されるわけでありますから、当然、産業廃棄物の減量化やリサイクルを進めるために使われるべきものと考えますが、道が想定している税収額をどのように活用しようと考えているのか、お伺いをいたします。
 一部企業は、税収の使途が釈然としないということについての批判を持っているというふうなことでありますので、明快な御答弁をお願いいたします。
○(日下太朗委員長) 環境政策課長荒谷俊尚君。
◎(荒谷環境政策課長) 税収の見込みなどについてでございますが、税の導入による効果などをもとにいたしまして将来の最終処分量の推計をしており、経済界からの要望であります、急激な負担増に対する軽減措置の検討など、流動的な要素もありますが、税率につきましてはトン当たり1000円で検討しておりまして、その場合、税導入後、おおむね5年間で50億円から60億円程度の税収を見込んでいるところでございます。
 また、税収の活用方策といたしましては、産業廃棄物の減量化やリサイクルに関する研究開発、施設整備への支援、廃棄物やリサイクル事業者の情報を一元化いたします情報ネットワークの整備、あるいはリサイクル関連産業の育成のための支援などについて検討しているところでございます。
◆(山本雅紀委員) ただいま、税収につきましてはトン当たり1000円程度だということで、期間は5年間、その額につきましては約50億円から約60億円を見込んでいるということであります。
 使途、活用方策につきましても、産廃の減量化であるとかリサイクル産業の育成支援、あるいは情報ネットワークの整備などを行うとのことであります。
 そこで、税導入効果の見込みについてでありますが、新たに目的税を導入しようと検討しているわけでありますから、当然、制度設計としまして、税の導入により産業廃棄物がどのように削減されるかなどの効果も検討されているというふうに考えるわけでありますけれども、その導入効果をどのように考えているのか、お示しを願います。
◎(荒谷環境政策課長) 税導入効果の見込みについてでありますが、税収を活用した減量化やリサイクルに関する研究開発、施設整備への支援などによる直接的効果、また、税導入によります排出抑制などの間接的な効果を勘案いたしまして、将来の最終処分量を部内で試算いたしましたところ、平成22年度の最終処分量の目標値136万トンに対しまして、100万トン程度まで削減できるものと見込んでおります。
◆(山本雅紀委員) 平成22年度、つまり5年後でありますけれども、最終処分量の目標136万トンに対して、100万トン程度まで、約26%を削減するというふうな見込みが示されました。これが果たして適正かどうかという判断もございますけれども、続きまして、いわゆる産業経済界との対応についてであります。
 税を納めることになる産業経済界の反応についてお聞きをいたしますが、この税が導入されれば、当然、企業としては新たなコスト要因を負うことになるわけでありまして、環境政策の必要性ということについて理解はするといたしましても、積極的に賛成するということではないわけで、今月上旬に、経済9団体や日本ビート糖業協会から知事に対して幾つかの要望がなされたというふうに承知をしております。
 その要望でありますけれども、環境政策として税の必要性などを産業経済界としてやむを得ず認めた上で、少なくとも、税を導入する場合に道として最低限配慮すべき点について数項目列記し、それを提出したというふうに受けとめております。
 まさに、切実であり、重いものとして受けとめておりますけれども、これらについてどのように対応するおつもりなのか、お伺いをさせていただきます。
○(日下太朗委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) お答えいたします。
 産業経済界からの要望事項についてでございます。
 経済9団体などからは、中小企業への配慮、また、税導入前の支援施策の先行実施、リサイクル製品の公共事業での利用など、数項目の要望が出されておりますが、これらの要望につきましては、私自身、極めて重く受けとめておりまして、それらの実現に向けて、できる限り団体の要望に沿えるよう、今後、関係部局とも連携調整を図りまして鋭意検討を進めてまいりたい、かように考えてございます。
◆(山本雅紀委員) ただいま、部長から、大変重く受けとめておられるというふうな思いを述べていただきました。
 経済界からの要望への対応についてでありますけれども、税制度が認められるかどうかについては、その要望事項への対応いかんにかかっている、こう言っても過言ではないのではないのかなと、そんなふうに考えるわけでありますけれども、具体的にどのように検討を進めているのか、御答弁を願います。
◎(田中環境室長) 経済界からの要望への対応についてでございますが、経済9団体及び日本ビート糖業協会からは、中小企業に十分配慮した環境産業育成のための支援制度の創設、必要な支援施策の先行実施、企業の急激な負担増の軽減措置、リサイクル製品の公共事業などでの優先的利用、ライムケーキの利用促進対策に関する措置などが要望されております。
 これらの要望に対する具体的な検討方向といたしましては、まず、環境産業の育成のための支援及び必要な支援施策につきましては、既存事業との調整や連携を図りながら、リサイクルに関する研究開発や施設整備への支援施策の充実強化の検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
 次に、企業の急激な負担増の軽減につきましては、前回のときに、暫定税率として、初年度は基本税率の3分の1、2年目は3分の2ということで想定しておりましたが、これらを参考に検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
 また、リサイクル製品の公共事業などでの優先的利用につきましては、昨年度から取り組んでおりますリサイクル製品認定制度やグリーン購入制度などの運用によりまして、優先購入を進めてまいりたいと考えております。
 最後に、ライムケーキの利用促進対策につきましては、関係部との連携をより一層図るとともに、現在、産学官で構成いたします循環資源利用促進協議会におきまして、ライムケーキの道路舗装資材への利用につきまして実証試験を行っており、その結果などを確認しながら、利用促進に向けた取り組みをさらに進めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) 経済界からの要望事項につきまして、それぞれお答えをいただきました。
 その中で、導入の初年度は基本税率の3分の1程度、2年目につきましては3分の2程度といったことで、いわゆる軽減措置を図るということであります。
 また、グリーン購入制度については、私とすれば、ぜひ全庁レベルで具体的な数値目標を持ってしっかりやっていただきたいと思います。
 特に、いわゆる工業製品といいましょうか、例えばセメントであるとか舗装材であるとか魚礁であるとか、そういったことにつきましてもぜひ一層のお取り組みをお願いさせていただきたいと思っております。
 重ねて、今後の各業界への対応についてでありますけれども、私も申し上げましたように、条件つきながら、やむを得ず一定の理解を示しております経済9団体やビート糖業協会以外の、例えば食品加工業や水産加工業界内部には、依然、根強い反対もあるというふうに伺っております。こうした業界に対しては今後どのように理解を得る努力をしていくつもりなのか、そのことが極めて大きな判断材料であるというふうに考えます。
 今定例会の我が党の本会議質問におきまして、本年の第3回定例会での正式な提案が表明されましたけれども、こうした業界の理解が仮に得られなかった場合であっても提案のスケジュールを変えるつもりがないのかどうか、その点につきましてもお伺いをいたします。
◎(田中環境室長) 今後の各業界への対応についてでございますが、新たな税制度の導入に当たりましては、これまで、食品加工団体や水産加工団体に対して、事務局を通じ、あるいは総会などの場におきまして税制度の説明や意見交換を行ってきておりまして、中には厳しい意見もございますが、今後におきましても、これらの団体の理事会などで意見交換を行っていくとともに、団体の構成員である個別企業へも直接説明を行うなど、あらゆる機会をとらえまして協議し、関係者の理解が得られるよう努力を重ねてまいりたいというふうに考えております。
◆(山本雅紀委員) いろいろ御苦労されておるようでありますけれども、ここで、参考までにですけれども、他府県における課税方法など、導入状況はどのようになっているのか、お伺いをいたします。
 また、その導入効果につきましても、いまだ評価が分かれているのではないのかなというふうに考えるのですが、その効果がどのようにあらわれているのか、また、税収はどのように活用されているのか、さらに、経済界や産廃業者からの問題点の指摘等があれば、それぞれ事例を挙げてお示し願いたいと存じます。
 さらに、平成15年当時は、いわゆる産廃税を導入していたのは三重県だけでありましたけれども、その後、他県でも23府県が導入しているというふうに伺っております。これらの導入済みの府県におけるリサイクル施設の新増設効果についてどのように分析・把握しておられるのか、あわせてお伺いをいたします。
◎(田渕環境政策課参事) お答えいたします。
 他府県の課税方式などについてでございますが、他府県では、最終処分にのみ課税している県が15府県、中間処理と最終処分に課税している県が8県となっておりまして、また、税率につきましては、すべての府県でトン当たり1000円となっているところでございます。
 また、徴収方式は、排出事業者がみずから申告納付する方式を三重県など2県が採用しておりますが、そのほかの21府県では、中間処理または最終処分業者が特別徴収する方式ということになっております。
 次に、他府県におけるいわゆる産廃税の税収の活用方策につきましては、排出事業者が行う排出抑制、減量化、リサイクル等を推進するための技術研究開発や施設整備への助成、処理施設の周辺整備への助成、不適正処理未然防止対策及び普及啓発活動などが中心となっているところでございます。
 また、導入済みの府県における産業界の意見といたしましては、トン当たり1000円で財源が十分確保されるのかどうか、実施された施策の効果や評価などを情報開示し、透明性を確保すべきであるなどの意見が出されているところでございます。
 次に、税の導入効果についてでございますが、平成14年度に税を導入いたしました三重県では、年間500トン以上排出する事業者の15年度の排出量につきましては、13年度比で3.7%減少しておりますが、最終処分量につきましては約47%減少しておりまして、税収を活用した支援策とあわせまして、税導入の一定の効果があったものと評価されているところでございます。
 なお、このうち、税収を活用いたしました支援策につきましては、平成13年度から15年度の3カ年で20件の事業を採択しておりまして、直接的な廃棄物量の削減効果といたしましては約2万9000トンとなっているところでございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) いろいろ他県の事例を述べていただきまして、ありがとうございます。
 そういった中で、なかなか判断がしづらいなというものも逆にあるわけでありますけれども、この際、導入の予定時期並びに導入期間についてお伺いをいたします。
 産業経済界からは、急激な税負担の軽減につきましても要望されておりますけれども、仮に第3回定例会に提案されたとしまして、それが議決された場合、導入の時期及びその期間についてはどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。
◎(田中環境室長) 導入予定時期並びに導入期間についてでございますが、条例案が議決された場合にありましては、条例施行までに、道民、排出事業者及び特別徴収義務者の方々などに制度内容などの周知を十分図る必要がありますことから、おおむね1年程度の施行準備期間を設ける必要があると考えているところでございます。
 また、法定外目的税を制定する場合、原則として一定の課税期間を設定することとされておりまして、税の効果を検証するのに十分な期間として、他の税における例も参考とし、5年をめどとして見直しの検討を進めたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(山本雅紀委員) 導入の時期につきましては、提案後おおむね1年程度の施行準備期間ということであります。
 そういたしますと、仮に3定で提案をされました場合には、来年、つまり平成18年の9月か10月ごろになるのではないのかなと、そんなふうに推測するわけでありますけれども、そういったことでいいのかどうか、もしお差し支えがなければ、御答弁願います。
 今後の進め方についてでありますけれども、今まで種々お聞きいたしまして、前回、産廃税が否決された状況よりは、産業界や道における取り組みも進んでいることはある程度理解はできるところでありますけれども、道内の業界や個々の事業者の中には、依然として税の導入について反対の意見もあるというふうに承知をしております。
 また、税収の使途や支援策につきましてもまだ抽象的でありますし、導入までには関係者の十分な理解を得ていくということは当然でありまして、道として、今後、税条例の提案に向けて、産業経済界並びに道民の合意形成にどのように取り組まれるのか、課題山積でありますけれども、最後に、できれば部長から考えをお示し願いたいと存じます。
◎(前田環境生活部長) お答えいたします。
 まず、施行時期等についてでございますが、ただいま環境室長が申し上げましたとおり、道民、排出事業者及び特別徴収義務者の方々に対しまして制度内容等の周知を十分図る必要があると考えておりまして、おおむね1年程度の施行準備期間を設ける必要がある、かように考えているところでございます。
 次に、今後の進め方についてでございますが、新たな税制度の導入に当たりましては、納税者となる方々などの御理解をいただくことが重要であり、今後、条例提案までには、引き続き関係業界等とも意見交換などを行いますとともに、パブリックコメントや道内各地での意見交換を通じまして、広く道民や関係者の意見などをお伺いするなどして、さらに関係者の御理解を得られますよう努力してまいりたいと考えているところでございます。
 また、経済界などからの要望につきましては真摯に検討を進めますとともに、支援施策などについてもより内容を充実させて、できるだけ早期に経済界の方々にも説明してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、本税制度の導入が本道の循環型社会の早期実現に向けまして大きな役割を果たすよう最善を尽くしてまいりたい、かように考えております。
◆(山本雅紀委員) 最後に、指摘をさせていただきます。
 新税構想につきまして多岐にわたり質問をさせていただきました。私は、そのすべてについて了解・納得したわけではありませんが、道の考え方の中にも、検討中のものもあれば、抽象的な内容もまだ何点かあるのではないのかなと、そんなふうに考えるわけであります。
 加えまして、納税者となるべき産業経済界からの理解もきちんと得られているとはちょっと言いがたいのではないのかなと。目的を達成するとなれば、今後より一層の努力が求められていると考えます。
 特に、経済界からの要望にあります支援策の先行実施、この点につきましては、理解のキーポイントになるであろうというふうに考えます。
 今後、こういったことも含めまして、機会をとらえて議論を重ねさせていただくことを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(日下太朗委員長) 山本委員の質問は終了いたしました。
 保村啓二君。
◆(保村啓二委員) 通告に従いまして、野生鳥獣保護管理について順次質問をいたします。
 近年、各地でクマあるいはシカと人をめぐる問題が着実に大きくなってきています。これは、御承知のとおり、北海道だけではなくて、全国各地でこういった状況が出てきているというふうに思います。
 私は、ある意味では、クマを見つけたら即駆除という15年から20年ぐらい前のかかわり方が変わりまして、野生のクマでいうと、15年から20年というのは、いずれにせよ一世代がかわるという状況ですから、人の危険を全く知らない新世代のクマが多く出てきているというふうに感じている一人でもあります。
 また、私の地元の知床では、御承知のとおり、自然センターに行けば、毎日のように無線が入って、今ここにクマが出没していますよという情報が、多いときで年間五、六百件ぐらい入ってくるという状況にまでなりました。
 そういう部分では、現状の国内の野生鳥獣とのかかわり方から見ると、このままの状態でいけば、一歩間違えば、今まで国外で経験してきているような大きな悲劇的なことが起こるのだろうというふうに私は思います。
 そういう意味で、今回質問させていただきますのは、国内における野生鳥獣に対する明確な指針について、道で今回取りまとめました野生鳥獣保護管理制度検討会の状況をこれからしっかりと踏まえて、一日でも早くそういった体制を築いていただきたい、そういう立場に立って、順次質問をいたしたいというふうに思います。
 国内では、鳥獣保護法が平成11年6月に改正をされました。今もその改正論議があるということを聞いていますけれども、本制度の目的で挙げられているのは、自然資源管理の発想の導入あるいは地域個体群を単位としたコントロール、多様な価値観の調整や整合性の確保などで、従来の鳥獣保護管理体制で欠落していた重要な部分を取り入れたという点では高く評価できるのだろうというふうにも私は思っています。
 しかし、現在、鳥獣保護法の改正に向けた論議はされていますけれども、相変わらず、個体群単位の科学的資源管理を実行する体制は見えてきていないというふうに私は思います。改めて実効のある計画が必要だというふうに思います。
 道内においては、エゾシカによる農林被害やアライグマによる農作物への被害など、野生鳥獣の保護管理をめぐってさまざまな問題が生じています。
 このため、道においても、本年4月に、本道における野生鳥獣保護管理のあり方検討報告書を取りまとめましたけれども、この報告書の内容及び今後の対策などについて順次お伺いをいたしたいと思います。
 まず、この報告書が取りまとめられた経緯などをお伺いいたします。
○(日下太朗委員長) 自然環境課参事石井博美君。
◎(石井自然環境課参事) 保村委員の御質問にお答え申し上げます。
 野生鳥獣保護管理のあり方検討報告に関しまして、これまでの経緯についてでございますが、道内では、これまで野生鳥獣の保護管理に貢献してまいりました狩猟者の減少と高齢化が進んでおりまして、地域における保護管理の維持が困難になりつつある一方、ヒグマの出没でありますとかエゾシカの増加、アライグマの野生化などによりまして人間活動とのあつれきが生じるなど、野生鳥獣をめぐる新たな課題が見られております。
 このため、道では、今後における野生鳥獣の保護管理のあり方を検討することとして、学識経験者や市町村、猟友会などから成ります野生鳥獣保護管理制度検討会を設置いたしまして、平成15年10月から8回にわたり検討をいただいてきたところでございます。
 また、各支庁に、市町村や地元関係機関などから成る地域懇談会を設置いたしまして、地域の課題などについても御意見をお聞きしてまいったところでございます。
 こうした検討の結果、本年4月に、野生鳥獣保護管理制度検討会から、本道における野生鳥獣保護管理のあり方検討報告として御提言をいただいたところでございます。
 以上でございます。
◆(保村啓二委員) 次に、報告書ではどのようなことが提言をされているのか、提言の概要について伺います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 提言の概要についてでございますが、この報告書では、本道の特性に応じた野生鳥獣の保護管理を将来にわたって維持していくために、大きく三つの視点から提言をされているところでございます。
 1点目は、人と野生鳥獣との共存を図る観点から、農林水産業などの被害者、土地所有者、狩猟者及び行政など多様な主体が連携して保護管理対策を実現するための仕組みについて、それから2点目でございますけれども、地域における有害駆除による捕獲など個体数調整に従事する人材や保護管理を担う専門的な知見を有する人材の確保について、さらに三つ目は、保護管理を担う狩猟者の確保育成を図るため、新たな狩猟者の参入が容易となるような狩猟免許制度の見直しや狩猟者教育など狩猟制度のあり方について、大きくこの三つの点について御提言をいただいているところでございます。
 以上でございます。
◆(保村啓二委員) 主要な三つのテーマの検討をされたということです。道内の野生鳥獣保護管理体制をわずかずつでも前進させることにつながるものと考えますので、ぜひ前進に向けて検討をお願いしたいというふうに思います。
 そこで、今出た3点目の検討事項に関しての道の認識についてお伺いをしたいと思います。
 報告書では、総合的な保護管理を進めるため、専門的に対応できる人材の確保について提言をされていますが、地域における保護管理を担う専門的人材とはどのような人材をイメージしているのか、そしてまた、その人材のあり方について道としての認識と見解を伺います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 専門的な保護管理を担う人材についてでございますけれども、野生鳥獣の適正な保護管理を進めるためには、科学的な調査データや専門的な知見に基づく地域での対策が必要であると考えております。
 このため、例えばヒグマ対策につきましては、ヒグマの生態や保護管理について専門的な知識や技術を有する人材が、ヒグマの出没状況に応じまして、総合的な被害防除対策を進めるための助言や指導を行うなど、地域の実情に応じた保護管理対策を進めることが望ましいというふうに考えておりまして、このために必要な野生鳥獣の生態や保護管理に精通した専門家を想定しているところでございます。
 以上でございます。
◆(保村啓二委員) 今回答がありました。
 それで、大切なところはこの部分だというふうに私も思いますので、1点指摘をさせていただきたいのですけれども、検討報告書においては、人材のあり方について、回答で示されたとおり、保護管理に精通した専門家を想定しているということです。
 人材については後ほどの質問でも触れますけれども、有害鳥獣捕獲従事者の確保と、保護管理の専門的な人材を確保する方向が示されましたが、はっきり言って、明確にした方がいいというふうに私は思うのですけれども、今後の地域における保護管理を担う人材は、欧米で見られるような地域に配置をされた管理官、いわゆるゲームウォーデンを想定すべきだというふうに考えます。同時に、管理だけではなくて、駆除を実行する能力を持つことも必要だというふうに思います。
 また、現在行われている地域猟友会の協力を得ながら体制をつくる必要もあるというふうに思います。ぜひ、今後、この検討報告をもとに、保護管理を担う人材の具体的な体制づくりに向けて道として早急に結論を出すよう指摘させていただきます。
 次に、狩猟制度のあり方についてです。
 ふえ過ぎたエゾシカ個体数の調整あるいはアライグマなどの生態系からの排除など、被害防止または保護管理を目的とした捕獲が推進されるよう提言もされていますけれども、今後の狩猟制度のあり方についてどのように考えているのか、伺います。
◎(石井自然環境課参事) お答え申し上げます。
 今後の狩猟制度のあり方についてでございますが、野生鳥獣の保護管理を担う狩猟者の確保や育成を図るためには、有害駆除や個体数調整など、保護管理を目的とした捕獲がより一層進むよう、現行の狩猟免許制度を見直すなどして新たな狩猟者の参入が容易となるようなシステムについて検討する必要があるというふうに考えているところでございます。
 また、狩猟期間や捕獲頭数などにつきまして、地域の実情に応じましてきめ細かく設定できるような狩猟制度とすることや、狩猟免許の有効期間の延長──現行の狩猟免許の有効期間は3年でございますけれども、例えば、これを5年間に延長するといったような有効期間の延長、それから、ライフル銃の所持が認められる期間の短縮──現行では、狩猟免許を取得いたしまして、最初は散弾銃を持つわけでございますけれども、散弾銃を持って10年間経過しないとライフル銃を持てないというような規制がございますけれども、例えば、この10年間を5年間に短縮するなどの期間の短縮、こういったことにつきましても検討が必要ではないかというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(保村啓二委員) 検討会においては、猟場の環境整備については、狩猟制度の課題として、被害者あるいは土地管理者及び行政の参画を求めています。
 例えば、地域の実態として、国有林は森林資源を守るためにスノーモービルの乗り入れを禁止しているという状況の中で、狩猟者は、駆除に行ったら、何百メートルも人力でシカを引っ張ってきて処理しなければいけない、そういった相矛盾する部分もあります。そういう部分の中では、検討会で出されているように、土地管理者も含めての積極的な参加をぜひ求めていってほしいというふうに思います。
 また、今の回答で示されたように、新たな狩猟免許制度の導入あるいは各種規制の緩和、これもぜひ積極的に対応するように要請をしたいというふうに思います。
 次に、狩猟者の減少対策についてなのですけれども、報告書では、狩猟者の減少、高齢化が著しいことが指摘をされています。
 ハンターが減少している原因は何なのか、また、道としてこれまでどのような対策を講じてきたのか、そして、狩猟者の減少傾向等の中で効果的な有害駆除ができるよう、地元に何らかの支援が必要だというふうに考えますが、見解を伺います。
○(日下太朗委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 狩猟者の減少などについてでございますが、狩猟者の減少は、道内に限らず、全国的な傾向となっておりまして、その要因は必ずしも明らかではございませんが、趣味の多様化などによりまして、若い世代が狩猟に魅力を感じなくなってきたということが一因ではないかと考えているところでございます。
 道では、狩猟者の減少傾向を食いとめるための対策といたしまして、狩猟免許の取得を促す必要がありますことから、狩猟を始めようとする方々を対象といたしました入門ガイドブックの作成・配付、初心者を対象にした捕獲技術者養成研修を行うとともに、狩猟免許を取得しようとする方々の利便を図るため、狩猟免許試験を日曜日や農閑期である2月に実施するなどの対策を講じてきたところでございます。
 しかしながら、狩猟者の減少を食いとめるための抜本的な対策といたしましては、このたびの報告で提言されております、狩猟免許の取得を容易にするなどの狩猟免許制度の見直しなど、国の法制度の改正が必要であると考えているところでございます。
 また、地域によっては、狩猟者が少なく、有害駆除などの実施が困難な地域も見られておりますことから、近隣市町村が連携した広域的な捕獲の体制づくりが必要な場合もございまして、このため、エゾシカ対策協議会や野生鳥獣に関する地域懇談会を活用するなどして、地域が広域的に連携して有害駆除などに対応できる体制が構築されるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(保村啓二委員) 本道における狩猟者は、昭和53年の2万620人から、近年では9000人も割り込んでしまっているという状況です。数で見ると、毎年400人ずつハンターの人が減少していけば、もう20年後にはハンターさんが本当にいなくなるという部分も考えられるというふうに私は思います。
 同時に、調査では、50歳、60歳代以上の人が3分の2を占めているということですから、現況のボランティア頼みの有害駆除も限界に来ているのだろうというふうに私は思います。
 またさらに、市町村ごとの現行の対応にもばらつきがあって、同時に、市町村にとっては大きな負担となっている現状もあるというふうに思います。早急な体制整備をするように要請しておきます。
 そこで次に、提言の内容に関して、国が所管する事項についてなのですけれども、提言の内容では、法制度の改正など国が行うべき事項も含まれていますけれども、国が行うべき事項としてどのようなものがあるのか、伺います。
 また、それらの事項の対応方向についても見解を伺います。
◎(田中環境室長) 国が所管する事項についてでございますが、国が所管する事項としては、例えば、地域の実情に応じまして、農業者が被害を防止するために捕獲を行う場合などに狩猟免許の取得を容易にするなどの狩猟免許制度や狩猟者登録制度の見直し、また、狩猟免許の有効期間の延長やライフル銃の所持が認められるまでの期間短縮などの規制緩和、さらには、狩猟期間や狩猟鳥獣の種類及び捕獲頭数の決定などの権限移譲などがございまして、いずれも関係法令の改正を伴うものでございます。
 道といたしましては、今後、これらの事項の実現に向けまして、他都府県とも連携を図りながら、国の施策に反映されるよう積極的に働きかけてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(保村啓二委員) 提言内容の実現に向けた対応についてお伺いをします。
 野生鳥獣の保護管理として、ヒグマ、エゾシカ等の対象種ごとの現状と課題を整理し、施策の対応方向を明らかにし、被害者や土地管理者など多様な主体が連携して保護管理施策を実行することを求めていますけれども、この提言を最大限尊重するため、道としては今後どのように野生鳥獣の保護管理を推進していくつもりなのか、部長の見解を伺います。
○(日下太朗委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) お答えいたします。
 野生鳥獣の保護管理に関しまして、今後の対応についてでございますが、狩猟者の減少傾向や高齢化が著しい中で、ヒグマやエゾシカなど本道を代表する大型哺乳類を初めとする野生鳥獣の保護管理を適正に進めていくことは、本道のすぐれた自然環境を保全していく上でとりわけ重要な課題である、かように考えてございます。
 このたびの報告に盛り込まれた御提言は、本道の地域特性に応じた野生鳥獣の保護管理を将来にわたって推進していくための基本的な方向性を示すものでありますことから、これらの事項を踏まえまして、今後とも、市町村や猟友会など関係機関・団体とより一層連携を密にし、適切な保護管理対策に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 また、地域の実態に応じた狩猟制度など、国による法制度の見直しが必要な事項につきましては、今後、国への要請を行いますとともに、科学的な調査研究や専門職員による保護管理に向けた指導などに一層努めまして、地域の実情に応じた野生鳥獣の保護管理対策を積極的に推進してまいりたい、かように考えてございます。
 以上です。
◆(保村啓二委員) 最後に、指摘をさせていただきたいと思います。
 我が国の鳥獣行政は、先進国の中で大きく立ちおくれている上に、今、明確なゴールが見えないというふうに私は思います。
 先ほども言いましたけれども、今は対症療法的な対応で政策を進めてきているのだろうというふうに私は思います。その結果、ふえ過ぎた野生鳥獣への対応ができずに、科学的資源管理に対応する実行体制が見えませんでした。
 本年は、知床が世界自然遺産に登録となる記念すべき年でもあります。そういう部分からいうと、北海道から、ぜひ、こういった鳥獣行政のあり方について先進的な政策を発言していってほしいというふうに思います。
 例えば、地方分権一括法の施行によって、国立公園あるいは国設の鳥獣保護区は国が直接管理をするという方向ですけれども、実態としては、やはり、地方自治体に頼った管理体制がいまだに継続されているというふうに私は思います。特に、今回の検討会の結論から、ゴールを定めた方向性を明確にして、道として制度と計画のイメージを早急に確立することを指摘させていただきまして、質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
○(日下太朗委員長) 保村委員の質問は終了いたしました。
 中司哲雄君。
◆(中司哲雄委員) 私は、地域の課題でもありますし、北海道にとって明るいニュースでもあります知床の世界遺産指定に関連して、諸課題について伺ってまいります。
 ほぼ1カ月ほど前になりますけれども、先月の29日に、かねてから世界遺産に登録申請をしていました知床が、IUCNから登録に値するという評価をいただきまして、ユネスコの世界遺産委員会に報告されたという報道がありました。地元・羅臼町を初めとしまして、斜里町、また北海道としても、暗いニュースの多い中での朗報に沸いたところであります。
 知床というのは、北半球で最も低緯度に位置する季節海氷域、いわゆる流氷の来る地域でありまして、特異な生態系の生産性が見られる、それとともに、海洋生態系と陸上生態系の相互関係の顕著な生態系があるということが一つ、それからまた、多くの海洋性あるいは陸上性の生物にとって特に重要な地域とされ、シマフクロウ、シレトコスミレ、多くのサケ科魚類、トドや鯨、世界に希少な海鳥類などが多いこと、その生物多様性の2点で世界遺産に相当すると評価されたということです。
 評価はされたのですけれども、その中で、登録後に実施することが勧告されている措置としては、一つには、遺産地域について、今回、海岸線1キロメートルから3キロメートルに海域部を拡張するということがうたわれましたけれども、このことが法的に確定した後に、地図等を世界遺産センターに送付することです。
 それから二つには、登録後2年以内に、海域管理計画の履行の進捗状況と遺産地域の海洋資源の保全の強化方策、海域部分の拡張の可能性を明らかにすることです。
 それから三つ目には、2008年までに完成させる海域管理計画の策定を急ぐこと、その中では、海域保全の強化方策と海域部分の拡張の可能性を明らかにすることです。
 四つには、サケ科魚類へのダムによる影響と、その対策に関する戦略を明らかにしたサケ科魚類管理計画を策定することです。
 五つ目には、評価書に示されたその他の課題として、観光客の管理や科学的調査などを含んでおりますけれども、これについても対応することです。
 そういう五つの検討課題が勧告されております。地元では、指定確実との喜びとともに、これらの勧告について、将来の規制に対する不安も出ているということもありますので、この件について順次伺ってまいります。
 まず最初に、今回の報道についての感想から伺います。
○(日下太朗委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) お答えいたします。
 知床の世界自然遺産登録に関しまして、今回の報道についてでございます。
 5月30日にIUCNから世界遺産センターへ世界遺産評価報告書が提出されまして、その中で、知床を世界自然遺産として登録すべきと高い評価をされましたことは、知床が世界的に価値のあるものと認められたことでございまして、大変喜ばしく思っているところでございます。
 しかし、登録の可否は、来月、南アフリカのダーバンで開催されます第29回世界遺産委員会において決定されますことから、登録決定の知らせを待ち望んでいるところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) この件についてはあと20日ほどありますけれども、地元としても、また、北海道としても本当に待ち遠しいことだというふうに思っております。
 しかしながら、先ほども申しましたように、登録後に実施することが勧告されている措置について、海域管理計画を2008年までのできるだけ早い時期に策定するということが求められていますし、海域保全の強化策と海域部分の拡張の可能性を明らかにすることが求められている、それから、サケ科魚類管理計画の策定も求められている、そういうような項目が入っております。漁業者におきましては、新たなものを求められるのではないか、そういう不安が出ております。
 この勧告は、ことし3月の地元4漁協と行政との確約、あるいはIUCNからの2度にわたる書簡に対する政府回答を超えた内容となっているのかどうか、そのことについての見解を伺います。
○(日下太朗委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 登録後に実施することが勧告されております措置についてでございます。
 IUCNの評価報告書では、海域管理計画の早期策定やサケ科魚類管理計画の策定など、五つの項目を推薦国に勧告する必要があるとしております。
 国に確認した結果、勧告の内容は、IUCNの2度にわたる書簡に対しまして、地元4漁協と行政が交わした覚書を踏まえまして、国が回答した内容が改めて明記されたものであるというふうに承知してございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) このことについては、実際、7月10日過ぎに認定されるときにはっきりするのだろうと思うので、それ以上のことはないということを願いたいところです。
 もう一つは、サケ科魚類の管理計画に関してなのですけれども、サケ科魚類の管理計画を策定することとされています。昨年、道はサケ科魚類の遡上調査を行っていると思うのですけれども、遡上が確認された河川はどのくらいあるのか、また、今後の調査の計画はどうなっているのか、あるいは、この計画はいつごろまでに立てなきゃならないのか、その件について伺います。
○(日下太朗委員長) 自然環境課参事石川照高君。
◎(石川自然環境課参事) お答えいたします。
 サケ科魚類遡上状況等調査についてでございますが、この調査は、平成16年度に、遺産候補地にある全44河川のうち19河川について、遡上状況や産卵の有無、遡上可能な河川の把握、遡上量の推定などの概要を把握することを目的として実施したものでございます。
 この調査では、19河川中、1河川については、河口部が閉塞状況だったため、遡上の確認ができない状況でございましたが、その他の18河川につきましてはサケ科魚類の遡上が確認されているところでございます。
 今後の調査についてでございますが、昨年8月のIUCNからの第1次書簡や平成16年度の概況調査を受けまして、今年度から2年間にわたり、遺産候補地の全44河川につきまして、平成16年度の調査内容に加え、調査区域の拡大や稚魚調査など詳細な調査を行うこととしているところでございます。
 また、サケ科魚類管理計画につきましては、2年間の調査内容を科学委員会にお示ししまして意見を伺うこととしており、その意見を踏まえ、できる限り早い時期に策定するよう国と協議してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) ただいまの答弁を聞いていますと、去年調べた19河川のうち、遡上できない状態にある1河川を除いて、ほかは確認できたと。これは概況調査ですから、詳しい調査はまたこれからやらなきゃならないということですけれども、世界遺産に指定されるだけの値がある状況が保たれているなということが推測はされますけれども、そのほかの課題に質問を移したいと思います。
 そのほかの課題として、まず、観光客の管理というのも、先ほど言いました課題の5番目に入っておりますので、そのことについて伺っていきます。
 観光客の管理ですとか科学的調査などについても対応することというふうに求められておりますけれども、観光客について、どこにどの程度の数を入れていくかというようなことの計画は立てるのかどうか、そのことについて伺います。
◎(石川自然環境課参事) お答えいたします。
 観光客の管理等についてでございますが、知床世界自然遺産候補地管理計画では、知床の原生的な自然にふさわしい利用のための知床ルールづくりを進めることとしているところでございます。
 そのため、国では、知床国立公園利用適正化検討会議を開催しまして、現在、知床五湖やカムイワッカなどの過度な利用を防ぐため、利用者の適正な配分や誘導を図るなど、種々の施策につきまして検討を進めているところでございます。
 道といたしましては、この検討会議や知床ガイド協会、地元観光協会などで構成する知床エコツーリズム推進協議会などを通じまして、地元や関係団体と連携して、知床の原生的な自然にふさわしい利用のためのルールづくりに努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 また、科学的調査につきましては、推薦地の管理に当たり、陸域と海域との生態系の連続性や健全性をモニタリングし、自然環境に影響を及ぼすような変化の兆候が認められた場合、原因の分析と環境回復に向けた対策を検討することとしているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 同じ管理計画の中なのですけれども、地元としては、特に、羅臼岳の登山道ですとか羅臼湖の木道、斜里川でいえばカムイワッカの滝方面など、これから、世界遺産に指定されることによって飛躍的に入り込みがふえるというふうなことが予想されております。
 例えば、登山道ですとかトイレの整備はどうしたらいいのだろうかというようなことが地元から不安として上がっておりますけれども、こういうことについてはどのように考えているか、そうした管理計画は立てているのかどうか、そのことについて伺います。
◎(石川自然環境課参事) お答えいたします。
 登山道などの整備計画についてでございますが、国立公園の登山道やトイレの整備は、利用者の安全と利便のため、必要に応じ、国が直轄事業として行っているところでございます。
 登録後は利用者などの増加が予想されることから、道としましては、国が設置した知床国立公園利用適正化検討会議において、地元町の要望を踏まえ、積極的に提言するとともに、検討結果を踏まえた適切な整備がなされるよう国へ要望してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上であります。
◆(中司哲雄委員) これは、世界遺産とはいいながら、知床国立公園の管理ということで、直接の管理者は国ということなので、そういうことになろうかと思いますけれども、道というのは、地元の意見を国につなぐ大事な役目があるので、その辺の役割をしっかり果たしていただきたいと思います。
 次に、ごみ問題について伺います。
 これについても前々から地元からいろんな形で要望を受けておりましたけれども、観光客がふえる、それからキャンパーがふえる、コンビニなんかで買い物をして食べたいろいろなごみがある、それを処理するのは地元の町だということではとてもかなわない、何とか方法はないかというような相談を受けておりました。
 最近の報道の中で、知床の方の町長の話によりますと、一般には30円で出しているごみ袋を100円で買っていただいて、その差額については、ごみを受けるところの処理費用として活用したいというような話がありましたので、ある程度解決できるのかなというふうに思っていますけれども、お金を取るとなると、不法なやからがほかのところに捨ててしまったりする、そういうものをまた地元として処理していかなきゃならぬことになると思います。
 そういうごみ処理の費用はだれが負担するのかということですとか、海岸に流れ着くごみが毎年あるわけですが、これの清掃と処理をことしはNPO法人ですとか地元の人たちのボランティアが参加して行ってまいりましたが、これについても費用がかかることでありますので、今後どのようにしていくか、そのことについての考えを伺いたいと思います。
◎(石川自然環境課参事) お答えいたします。
 ごみ問題についてでございますが、観光客によって排出されたごみは一般廃棄物となり、市町村が資源化もしくは適正処理を行うこととなっているところでございます。
 また、海岸に流れ着いたごみにつきましては、これまで、地域の状況に応じて、地域住民の方々や利用者などの協力を得て、地元市町村が中心となって処理を行ってきたところでございます。道としましても、地域が行う清掃活動等に積極的に参加してきたところでございます。
 今後におきましては、国や関係機関・団体で構成します知床世界自然遺産候補地地域連絡会議などにおきまして、ごみ処理などについて検討するとともに、NPOやボランティアなどとも連携しまして、知床の自然環境の保全が図られるよう努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上であります。
◆(中司哲雄委員) 今の段階ではそういうことしか答えられないだろうと思いますけれども、その場合に、道はキーパーソンとして大事な役割を担っているということをこれからも自覚しながら、中心的な役割を果たしていただきたいというふうに思っております。
 次に、道の財政支援について伺いたいと思うのですけれども、これらのことをやっていくとき、例えば、私どもの羅臼町の場合、非常に財政力が弱いということがあって、自力ではなかなかできないということが多いと思うのです。
 北海道最初の世界遺産を守るために道としては積極的に財政支援をする必要があると思いますけれども、財政立て直しの中でどう対応していくか、そのことについて伺います。
◎(田中環境室長) 財政支援についてでございますが、地元としては、登山道の管理やごみ処理などを適正に行い、知床の自然を保全し、世界自然遺産にふさわしい管理を行っていくことは大変なものと認識してございます。
 そのため、道といたしましても、地元の財政負担を軽減するために、国に対し積極的な支援策を講じていただくよう要望してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) あくまでも国立公園の範囲内ということはあるのですけれども、道としても財政支援を受けたいぐらいのところじゃないかというふうには思っておりますけれども、町としても厳しいところがあるので、格別の思いを持って国の方に要望していただきたいということを私の方からも要望しておきます。
 次に、スケソウダラの資源保護について伺います。
 例えば、スケソウダラはトドのえさとなるので、トドの保護管理のためにはスケソウダラの資源管理をしなきゃならぬというようなことになっておりますけれども、地元漁業者としては、スケソウダラの資源保護のために自主規制などを行ってまいりましたし、また、今回、自主規制区域を広げたりもしております。そういう中で、資源増加のための研究を急ぐ必要があるのじゃないかと私は思います。
 また、ロシアのトロール船などによる捕獲で資源が枯渇するおそれもあるという実態があります。やっとことしはとれてきたなというときに、トロール船が出てきてごっそりと持っていってしまって、とれなくなるというようなことが毎年続いておりますけれども、そういう実態がある中で、研究の加速ですとか、外国に対して資源保護の観点から申し入れをするなどという考えはあるのかどうか、伺います。
◎(石川自然環境課参事) お答えいたします。
 スケトウダラの資源保護についてでございますが、担当部局では、地元の強い要望を受けまして、取締船による洋上会談において、ロシアトロール船の操業の自粛や日ロ両国間におけるスケトウダラ資源の共同管理についてロシア側に直接申し入れるとともに、国に対しても、外交ルートを通じ、ロシア側に同様の申し入れをするよう要請してきたところでございます。
 今後とも、あらゆる機会を通じまして、ロシアトロール船の操業自粛などにつきまして要請を行ってまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) このことについては、これまで、水産資源の保護、漁業者の保護という観点から、水産林務部の方から外務省というような方向に要請をしてもらいましたけれども、これからについては、やっぱり、全庁を挙げてといいますか、そういう体制で要請していただきたいと思っております。
 今質問しました中で、もう一つ、担当外ではあろうかと思いますけれども、資源保護の観点から伺いたいのですけれども、例えば、スケソウダラの産卵場所ですとか生息域など、こういうことについての研究は進んでいるのかどうか、その辺について、承知している範囲でお答え願いたいと思います。
◎(田中環境室長) スケトウダラの資源保護に関して、研究の加速についてでございますが、今後策定いたします海域管理計画の中で鋭意検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 研究の担当は水産林務部になろうと思いますけれども、そちらの方にも、これから加速してもらうようにやっていただきたいと思っております。
 次に、自然ガイドあるいは観光ガイドの養成について伺います。
 根室管内は、知床だけでなくて、野付風蓮道立自然公園ですとか根室原野の格子状防風林、それから、知床から阿寒に続く山脈など、豊富な自然に恵まれている。決して、知床だけがすばらしい自然なのじゃないというようなことも含めて、これから、観光に利用する、あるいは自然体験をしてもらう、そういうことにも活用していかなきゃならないというふうに思っております。
 そういうことで、観光資源として活用するためにもきちっとしたルールが必要だということであれば、観光ガイドあるいは自然ガイドというのが必要だろうというふうに思っております。
 例えば、根室管内の高等学校の中にガイド養成の講座を設けるとかというようなことを含めて、自然ガイドや観光ガイドを養成する必要があると思うのですけれども、どのような方策を持っておられるか、そのことを伺います。
◎(田中環境室長) 自然ガイドや観光ガイドの養成についてでございますが、知床が世界自然遺産に登録されますと観光客の大幅な増加が見込まれますが、この知床のすぐれた自然環境を積極的に保全し、世界が認めた知床を後世に引き継ぐためには、自然環境に影響を与えないような適正な利用が望まれるところでございます。
 そのためには、自然環境の保全を優先し、持続可能な利用を誘導するガイドの存在が重要と考えておりまして、知床ガイド協会や地元観光協会などで構成いたします知床エコツーリズム推進協議会に参加いたしまして、御提案の内容なども含めて、ガイドなどの養成や質の充実に向け、関係部局とともに検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(中司哲雄委員) 提案の内容も含めてという答弁ですので、高等学校への講座設置だとかということについても教育委員会と検討してもらえるのかどうか、そのことについてちょっと伺います。
◎(前田環境生活部長) お答えいたします。
 御提案の内容を含めまして検討させていただきたい、かように考えてございます。
◆(中司哲雄委員) 今のは確認ですので……。申しわけありません。
 最後になりますけれども、北海道観光における知床について伺います。
 自然を維持しながら観光資源として活用する、これは非常に難しい問題だと思っております。相反することがあると思いますけれども、北海道観光にとっては大きな期待の持てる知床世界自然遺産登録でもあります。
 さきに松浦晃一郎ユネスコ事務局長がコメントしておりますけれども、登録後に取り消されることがないとは言えない、これからの取り組みが大事だというようなことを述べておられます。これらについて、北海道観光に対する期待も含めて、部長の所見を伺います。
◎(前田環境生活部長) 知床の世界自然遺産登録についてでありますが、来月、知床が世界自然遺産に登録される可能性が非常に大きい状況にありますが、世界に誇ることができる知床の自然を人類のかけがえのない財産として後世に引き継いでいくことが大切である、かように考えております。
 世界遺産登録後は、国内のみならず、海外からも注目され、観光客の増加が見込まれますが、先ほど担当参事が申し上げました、知床の原生的な自然にふさわしい利用のためのルールづくり、こういったものを踏まえまして、すばらしい知床の自然の保全を第一に考えて、世界自然遺産としての適切な管理に努力してまいりたい、かように考えてございます。
◆(中司哲雄委員) 世界自然遺産といいますか、世界遺産については、原状をしっかり残す、後世に伝えるということが大事な役目になっているというか、そのことで登録をされるというふうに承知しております。
 以前に白川郷の合掌づくりを見たときにも、現地の人たちは、非常に不便だ、不自由だというようなことを申しておりました。それは、原状で残さなきゃならぬので、改築にも一々許可が要る、あるいは制限される部分があると。
 これは自然遺産についても同じことだろうと思いますけれども、そういうものを上手に後世に残しながら、北海道あるいは世界の遺産としてこれから保存していかなきゃならない、そういう責務を皆さんとともに私どもも持っておりますので、今後とも部の皆さん方のしっかりした御検討をお願いしたいと思います。そのことを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(日下太朗委員長) 中司委員の質問は終了いたしました。
 北準一君。
◆(北準一委員) 先ほど山本委員からも質疑がありましたけれども、循環資源利用促進税──何か言いにくい仮称でありますけれども、このことについて伺っていきたいと思います。
 人類の歴史、特に18世紀の産業革命以降の経済活動のいわゆる負の遺産と言われる環境汚染、地球温暖化問題、これは非常に加速化し、今世紀末には、大変動の末、地球の環境が崩壊してしまうのではないか、こんなことが今大きく危惧されておりまして、我々人類の史上最大かつ緊急的な今世紀の課題になっているということは事実だと思います。
 今議論がありましたけれども、北海道は、国内随一の自然環境に恵まれ、取り消されるかもしらぬという話がありましたが、知床の世界遺産登録も間近と、非常に喜ばしい状況でありますけれども、このすぐれた環境を道民共有の財産と位置づけながら、人と自然の共生、このことを基本にし、環境負荷の少ない自然循環・環境保全型重視の社会づくりを進めていかなければならない、これは言うまでもございません。
 北海道では、地球温暖化防止計画を平成12年に制定したわけであります。それから、16年でありますけれども、循環型社会推進基本計画の個別計画に基づく産廃物処理計画、これらを策定しながら環境保全を目指してきておるところでございますけれども、御存じのように、二酸化炭素の排出量あるいは産業廃棄物の排出量は依然として全国平均を相当上回っている。また、今年もありましたけれども、各地の処理場周辺での地下水汚染、これらの発現が頻発し、北海道の環境保全に大きな課題を残しているというのも現実であります。
 そこで、循環型社会を構築していく上で有効な手段であります、現在検討されております循環資源利用促進税、このことについて伺っていきたいと思います。
 まず初めに、道内における産廃物の現況あるいは産廃物に対する対策は現状でどのようになっているのか、このことについて伺います。
○(日下太朗委員長) 循環型社会推進課長島崎昭君。
◎(島崎循環型社会推進課長) 北委員の御質問にお答えいたします。
 循環資源利用促進税に関連いたしまして、産業廃棄物対策の現状についてのお尋ねでありますが、平成15年度に実施いたしました産業廃棄物実態調査によりますと、平成14年度には道内では約4100万トンの産業廃棄物が排出されております。
 これを、業種別、種類別に見ますと、本道の産業構造を反映いたしまして、畜産農業から排出される動物のふん尿が全体の50%を占め、次いで、製造業や下水道業などから排出される汚泥が32%、建設業などから排出される瓦れき類が10%などとなっております。
 また、4100万トンの処理内訳につきましては、排出量の43%に当たる約1800万トンが脱水や焼却などの中間処理により減量化され、51%に当たる約2100万トンが再生利用、4%に当たる約150万トンが最終処分されております。
 このうち、再生利用率の51%は、平成10年度に比べ12ポイント増加しておりますが、汚泥や廃プラスチック類など、廃棄物の種類によりましては必ずしも再生利用が進んでいるとは言えない状況にございます。
 このような状況を踏まえまして、道では、再生品の利用拡大に向け、利用者が安心して再生品を使えますよう、北海道独自のリサイクル製品認定制度を創設するとともに、リサイクル施設が不足している地域の解消などのため、今年度は、胆振や網走で施設整備実行委員会を設置し、産業界と一体となって施設整備を促進するなど、リサイクルの推進に取り組んでいるところであります。
 また、あわせまして、廃棄物の不法投棄の未然防止に向けた日常的なパトロールの強化など監視体制の充実や、排出事業者、処理業者の監視指導などの適正処理の推進に取り組んでいるところであります。
 以上であります。
◆(北準一委員) 現況の報告を受けたところです。
 それで、簡単に言いますけれども、今検討されております促進税の仕組み、システム、それから税負担のあり方、このことについて、先ほども議論がありましたけれども、もう一度伺いたいと思います。
○(日下太朗委員長) 環境政策課参事田渕修二君。
◎(田渕環境政策課参事) お答えいたします。
 循環資源利用促進税のシステムと税負担についてでございますが、税制度の内容といたしましては、税の目的が、産業廃棄物の減量化とリサイクルを促進し、循環型社会の早期実現を図ることにありますので、中間処理施設への搬入を促進するため、中間処理段階では課税せずに、最終処分場に産業廃棄物を搬入するときに課税する制度として検討しているところでございます。
 また、税の徴収につきましては、納税することとなります排出事業者や、税の徴収事務を行うこととなります特別徴収義務者にとりましても簡素でわかりやすい徴収方式として、最終処分業者が特別徴収する方式で検討しているところでございます。
 また、税率につきましては、他府県での税率や、税収を活用した支援策に必要となる財源規模などを勘案いたしまして、最終処分場に搬入された産業廃棄物の重量に対してトン当たり1000円で検討を行っているところでございます。
 以上でございます。
◆(北準一委員) さきの我が会派の一般質問に対して、促進税の目的、必要性と、その導入に伴う効果などについて、経済団体あるいはビート関連協会から、条件つきながら一定の理解が得られる方向にある、このように答弁されたわけであります。
 一定の条件つきながらという条件だとか理解、これらの内容についてはどのようになっているか、そこをお伺いしたいと思います。
○(日下太朗委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 循環資源利用促進税導入の条件などについてでございますが、北海道経済連合会や北海道商工会議所連合会など経済9団体から、循環資源利用促進税に対する要望書を道は6月3日に受けてございます。
 その内容につきましては、循環型社会の実現のために、産業廃棄物の循環的利用を促進する施策の一環として経済的な手法を活用することは理解できるとした上で、導入に当たりましては、中小企業に対して十分に配慮すること、循環資源・リサイクル製品を公共事業等で優先的に利用すること、必要な支援施策の先行実施、企業の急激な負担増軽減措置を講ずることの3点が要望されているところでございます。
 また、日本ビート糖業協会から6月6日に要望書を受けておりますが、内容は、税の導入に当たって必要な支援施策及び急激な負担増を軽減する措置を講ずること、ライムケーキ利用促進対策に関する措置を講ずることの2点が要望されているところでございます。
 以上でございます。
◆(北準一委員) 経済団体あるいは糖業協会からは、導入に当たって一番課題として残ることについて適切な要望があった、私はこのように判断いたします。
 それで、次に、促進税の導入にかかわって、今要望があるような支援体制についてでありますけれども、平成15年の前回提案でも課題となったと聞いておりますけれども、1次産業から排出される廃棄物は、漁業系が約50万トンあると言われておりますし、また、今報告がありました製糖業の工場から出るライムケーキと言われるものが約20万トンあると言われております。
 漁業系については、再利用の方向で、工業試験場あるいは水産試験場等でいろいろ試験研究をやっている、しかし、なおまだ課題を持っている。糖業から出てくるライムケーキについては、20万トンのうち12万トンは、今、土壌改良材として使われている、残りについては、コンクリート増量剤といいますか、そういう分野等で、企業あるいは試験場を中心にして、これらの再利用について研究されているということであります。そういうものを含めて、要するに循環利用をしていくということが急務であります。
 排出抑制、減量化、リサイクル、これらを推進していく研究開発、そして、有効な施設設備の整備等への支援、大量に排出されますライムケーキからのリサイクル製品などの効果的利用、公共事業の資材としての積極的な活用などの支援体制が充実される必要がある、このように思うところでありますけれども、具体的な対策として、これらはどのように構築されていくのか、伺います。
◎(田渕環境政策課参事) お答えいたします。
 支援体制の充実についてでございますが、循環型社会の早期実現を図るためには、廃棄物全体の9割以上を占めております産業廃棄物の減量化やリサイクルを促進することが必要となっておりまして、このため、排出事業者などが行う減量化、また、リサイクルに関する研究開発や設備機器設置に対する支援、さらに、廃棄物やリサイクル事業者の情報を一元化する情報ネットワークの整備、リサイクル関連産業の振興のための支援などについて検討を進めているところでございます。
 また、リサイクル製品の利用促進などにつきましては、北海道リサイクル製品認定制度に基づき認定された製品を本年度から道のグリーン購入の対象品目に加え、道みずからも優先的な利用に努めるとともに、道内外の展示会へ出展して製品のPRを行うこととしているところでございます。
 さらに、リサイクル製品などの公共事業資材への需要拡大を図るため、国に対し、日本工業規格の充実や施工マニュアルの整備につきまして要望を行っているところでございます。
 道といたしましては、このような取り組みを通じてリサイクル製品の一層の利用拡大を図ってまいる所存でございます。
 また、これらの推進体制につきましては、循環型社会形成のための庁内の関係部局で構成いたします北海道環境政策推進会議などにおきまして庁内の連携を図りながら、関連する施策の推進などに取り組むとともに、産業界と連携した北海道循環資源利用促進協議会などにより、リサイクルの促進に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(北準一委員) 今回答がありましたように、減量化あるいはリサイクルに対する研究開発、それと、施設、できた製品の利用、これらがしっかり充実されなければやはり産業界等々の理解は得られない、私はこのように思っております。
 それで、次に、促進税導入に伴う経済効果についてでありますけれども、産業への影響、いわゆる排出事業者への影響、それと、研究開発、関連施設開発あるいはリサイクル製品の再利用などにおける経済効果はどのように波及するのか、これらはどのように判断されているか、伺います。
◎(田渕環境政策課参事) お答えいたします。
 循環資源利用促進税導入に伴う影響及び経済効果についてでございますが、本税の導入による事業者等への影響につきましては、導入により事業者の方々には新たな費用負担が発生することになりますが、税制度の目的が廃棄物の減量化やリサイクルを促進することにありますことから、長い目で見れば企業のコスト低減につながるものと考えているところでございます。
 また、導入による経済への波及効果につきましては、定量的に試算することは大変難しいものと考えておりますが、税収を活用し、リサイクルに関する研究開発や施設整備への支援、また、リサイクル関連産業の新規事業展開等に支援を行い、関連産業の育成振興を図ることで、経済、雇用への一定の波及効果もあると考えているところでございます。
 以上でございます。
◆(北準一委員) 難しいかもしれませんが、この税を導入するに当たっては、ぜひ経済効果等をしっかり示しながら議論を組み立てていただきたい、このように思うところであります。
 それでは次に、PCBの処理施設について伺います。
 PCB廃棄物処理基本計画によりまして、東北、北陸などの15県をも対象としたPCB処理施設が室蘭市に建設されるわけでありますが、これに持ち込まれるPCB廃棄物はこの促進税の対象になるかどうか、この点について確認させてください。
◎(田中環境室長) PCB廃棄物についてでございますが、現在、室蘭市においてPCBの広域処理施設の整備が進められているところでございますが、その処理施設に持ち込まれ、処理に伴い発生する残渣などにつきましては、PCBが適正に処理されたことを確認の上、鉄、銅などにつきましては製鋼原料などとしてリサイクルされ、また、処理済み油につきましては焼却炉用熱源として使用されることとなっておりまして、最終的に埋め立てされるものは非常に少ないと承知してございます。
 いずれにいたしましても、PCB廃棄物が道外から持ち込まれまして、その処理に伴い発生する残渣などが産業廃棄物最終処分場で埋立処分される場合には、この循環税の対象となるものでございます。
 以上でございます。
◆(北準一委員) 循環型社会実現に向けた取り組みについてでありますけれども、廃棄物の循環利用ということで、日本における少ない資源を有効に使い、循環型社会を早期に実現していく、これには行政や業界の積極的な取り組みが必要でありますけれども、同時に、消費者、道民の意識高揚、そして、このことに対する道民自身の取り組みも前提であると思っております。それらについてどのように進めていくのか、その取り組みについて伺います。
○(日下太朗委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) 循環型社会の形成に向けた取り組みについてでございますが、循環型社会の形成のためには、道においてリサイクル施設の整備促進など各種施策を推進することはもとより、市町村や事業者、道民の方々がそれぞれの立場から積極的な取り組みを進めることが大切であると考えてございます。
 このうち、事業者については、廃棄物等の発生抑制や資源の効率的な利用、再生品の利用の推進などの取り組みが重要であり、また、道民の方々につきましては、商品等の買い物時や使用時などの際のリサイクルなどを意識した行動や、市町村などが実施する分別収集への協力、また、資源回収への参加などが大切であると考えてございます。
 このため、道といたしましては、道民や事業者における取り組み事例などを紹介したリサイクルハンドブックの配布や再生品利用拡大フェアの開催など、普及啓発に引き続き取り組みますとともに、再生品の購入など、環境に配慮した道民一人一人の具体的な行動を促進してまいりたい、かように考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、現在検討を進めている税制度とあわせまして、廃棄物の発生抑制やリサイクルの促進などを総合的に進め、循環型社会の早期実現に努めてまいりたいと考えてございます。
◆(北準一委員) 今、部長から、それらに対する姿勢の回答がございました。
 いずれにいたしましても、道民意識の高揚はもちろんでありますし、やっぱり、業界とのきちっとした相互理解に立っていかないと成り立っていかない、このように思っております。
 言うまでもなく、北海道は景気・経済の低迷が続いているわけでありますけれども、今、前段で議論がありましたように、環境問題と、特別委員会もできた食と観光──食と観光というものの前提になるのは、やはり、環境対策がどれだけしっかりできるかだと私は思っております。
 ですから、税を取って進めるというのは、なかなか一般にすっと理解されるということにならないかもしれませんが、それをしっかり推進して、住みよい豊かな北海道という、北海道のこれからの一つの大きな戦略、活力に向けるのだと、このことについて、道民とともに共通認識に向けてしっかり展開を図ってもらいたい、このように思うところであります。
 昔、私も小さいころからよく言われましたけれども、一尺の縄を投げる農家はつぶれる、三寸の糸を捨てる家庭は崩壊する、こんなように言われました。
 私もそれでちょっと崩壊しかかっているのかもしれませんけれども、ケニアの副環境相のワンガリ・マータイさんが、いみじくも、我々がよく言われました、物を大事にする、大切にする、あるいは粗末にしないということで、いわゆる「もったいない」という言葉を国際語にするべきだということを提唱して、環境省も、もったいないということを精神に入れながら環境政策のキャッチフレーズにしていきたいと。今まさに、死語となっているもったいないということが環境政策の意識の根底になるような共通認識が必要だと私は思っております。
 食と観光もやはり環境保全が大前提だと思いますから、ぜひ、このことをしっかり議論して、みんなが、よし、これならいいという形での導入に向けられる努力をしていただきたい、このことを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○(日下太朗委員長) 北委員の質問は終了いたしました。
 角谷隆司君。
◆(角谷隆司委員) 質疑を始めさせていただきます。
 道の科学技術の振興に関連して、環境保全対策を推進する環境生活部に、環境技術と環境産業の創造について基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
 私どもの会派の同僚議員が、今議会の一般質問で、バイオマスの有効利用に関する諸問題について道の見解をお伺いいたしました。
 今後、道としてもバイオマス利用を積極的に推進するためには問題点や課題も多いものと考えますので、今回は環境問題に的を絞って、道の見解を具体的にお伺いしたいというふうに思っております。
 まず第1に、バイオマスの有効利用に関する認識についてでございますけれども、試験研究や技術開発で特に問題になるのは試験研究のあり方ではないかなというふうに思いますけれども、バイオ産業振興という道の政策との結びつき、あるいは、そのための産学官や道庁各部との連携のあり方が今のままでよいのかといった事柄があります。
 私自身は、もう少し工夫や改善があってしかるべきと考えておりますので、お尋ねしようとするものであります。
 申し上げるまでもなく、バイオマスは、その利活用いかんによっては、地球温暖化防止や循環型社会の形成に大きく貢献するものであり、また、その事業主体である環境産業の活動いかんによっては、地域振興や雇用の促進にも有効な政策となるものと思われます。
 バイオマスの有効利用と環境問題とのかかわりについて、まず、環境生活部長さんの認識をお伺いいたします。
○(日下太朗委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) バイオマスの有効利用と環境問題についてでございます。
 生物に由来する再生可能な資源でありますバイオマスを利活用していくことは、二酸化炭素の排出抑制や廃棄物の減量化の促進につながりますことから、地球温暖化防止や循環型社会の形成の推進のためには大変有効であると認識してございます。
 とりわけ、本道は農林水産業が盛んでありまして、家畜ふん尿や水産系廃棄物などの多様なバイオマスが豊富に存在しているという本道の特性を踏まえまして、バイオマスの積極的な利活用に向けた産業基盤などが整備されますことは、環境産業の振興や地域の活性化にも大きく貢献するもの、かように考えてございます。
◆(角谷隆司委員) ただいまの答弁にありましたように、バイオマス利用は北海道にとっては非常に有望ではないか、全国的に見ても有望ではないかなと。素材はたくさんありますし、地域の活性化をすれば北海道の振興にもつながる、そういう意味ではぜひ進めていただきたいというふうに思っております。
 続きまして、科学技術研究費についてでございます。
 道財政が厳しいこともあって、道の試験研究など科学技術の振興に関する予算の削減について聖域は設けないとする道の考え方からすれば、必要な研究調査に支障が生じないのか、心配であります。部としてはどのように受けとめておられるのか、お伺いをいたします。
 道全体の道立試験研究機関の試験研究予算は、平成15年度から減額になり、平成16年度以降は増減なく今年度に至っておりますが、バイオマスの有効利用についての試験研究や技術開発は、むしろこれから始まると言っても過言ではありません。
 道が直接あるいは産学との共同で試験研究を進めるにしても、現状維持のままでよいのかどうか、疑問であります。あわせて見解をお伺いいたします。
○(日下太朗委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) 科学技術研究費などについてでございますが、道の厳しい財政状況の中、科学技術の振興に関する予算も削減対象となっておりまして、当部で所管いたします環境科学研究センターにおきます平成16年度の研究費は約1億5600万円で、前年度と比較して約6%の減となっておりまして、今後の研究開発を進めていく上で大変厳しいものと受けとめておりますが、当部としては、限られた予算の中で最大限の効果が発揮できるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
 また、バイオマスに係ります産業界や大学との共同研究は重要でありますことから、バイオマスの利活用システムの構築や事業化の推進を目的として、今年度、産学官で新たに設置を予定しております、仮称ではございますが、北海道バイオマス利活用連携会議を活用しながら、国や民間との連携を強化するなどして取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(角谷隆司委員) 本当に、利活用と事業化というのは北海道で一番望まれていることではないかなと思うので、積極的に推進していただきたいというふうに思います。
 3番目ですけれども、他の試験研究機関との連携についてであります。
 道政上の重要な課題はいろいろありますが、地球温暖化防止や廃棄物の適正処理とその有効利用を通じた循環型社会の形成、さらには、新エネルギーや未利用エネルギーの有効利用なども環境対策にとっての重要な課題であります。
 バイオマスの有効利用については、道が今後提案を予定している産廃新税条例の課税対象となる食品加工業などの廃棄物も含まれるものであります。条例の制定に当たって、道に納付される税金は廃棄物処理技術の開発や施設整備の支援に利用するよう、産業経済団体からも強い要請が出ております。
 特に、バイオマス系の農水産物加工業から排出される廃棄物の有効利用については、関係機関が総力を挙げて取り組むべき課題であると考えます。部としてはどのように取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。
◎(田中環境室長) 試験研究機関の連携などについてでございますが、バイオマスの利活用を促進するためには、家畜のふん尿、生ごみなどの複合的な利活用を進めるとともに、新たな研究開発や需要の開拓が必要であるというふうに認識しております。
 このため、現在検討を進めております循環資源利用促進税の税収を、農水産物加工業などから排出されます廃棄物の減量化や、バイオマスなどのリサイクル促進のために民間が実施いたします試験研究開発や設備機器設置への支援にも活用していくことを検討しているところでございます。
 また、道では、既に庁内に設置してございますバイオマス利活用推進連絡会議などにおきまして、試験研究機関と連携を図り、利活用技術の開発に努めることとしておりまして、当部といたしましては、このような場を活用するなどして、地域特性を踏まえたバイオマスの利用技術などの研究開発や新たな需要の開拓について関係部に対して積極的に働きかけてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(角谷隆司委員) 続きまして、以前にも議論をさせていただいておりますが、道の関係試験研究機関ばかりでなく、大学や国あるいは民間の試験研究機関との連携については改善が進んでいるのかどうか、お伺いをいたします。
 ここで申し上げたいのは、関係機関が単に意見交換や情報交換をするだけの場を設けるのではなく、少しでも共同研究の範囲を広げて、バイオ変換技術の範囲の拡大、技術の高度化を図り、新産業の創出に結びつける努力をすべきであるということであります。部のお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。
○(日下太朗委員長) 循環型社会推進課長島崎昭君。
◎(島崎循環型社会推進課長) お答えします。
 試験研究の推進についてのお尋ねでありますが、道の試験研究機関では、これまで、産学官が連携した共同研究を積極的に推進するとともに、大学や民間研究機関からの研究職員の受け入れや道の研究職員の派遣などに取り組んでいると承知しており、当部といたしましても、これらの取り組みがより一層進められるよう、関係部に働きかけてまいる考えであります。
 また、本年度は、先ほど環境室長から申し上げました北海道バイオマス利活用連携会議の中で、産学官が連携して地域の課題解決に向け取り組むなど、当部といたしましても、バイオマスの利活用に向けた事業化が図られるよう努力してまいる考えであります。
 以上であります。
◆(角谷隆司委員) 続きまして、バイオマス・ニッポン総合戦略を取りまとめたのは農林水産省でありますが、環境面は環境省、その他の面はそれぞれの省がかかわっていることは承知のとおりであります。
 しかし、今回の一般質問では、道においてはバイオマスに関する具体的な所管部がはっきりしていないという印象を強くしたのであります。
 一口にバイオマスと言っても、研究分野、関連する分野が広範多岐にわたることも考えますと、そのすみ分けをどうするか、あらかじめきちんとしておく必要があるものと考えます。部としてどのように考えておられるのか、考えがあれば、お聞かせいただきたいというふうに思います。
◎(島崎循環型社会推進課長) お答えします。
 バイオマスの所管部についてのお尋ねでありますが、庁内の連携につきましては、国のバイオマス・ニッポン総合戦略の趣旨を踏まえ、昨年12月に、農政部が事務局となり、バイオマス利活用推進連絡会議を設置いたしまして、道内におけるバイオマスの利活用を総合的に推進することとしているところであります。
 また、各部の取り組みにつきましては、動物のふん尿やもみ殻など農業関係から発生するバイオマスは農政部が、間伐材などは水産林務部が、下水汚泥や建設木くずは建設部がそれぞれ担当し、その利活用のための施策を講じているところであります。
 当部におきましては、二酸化炭素の排出抑制や廃棄物の減量化を促進し、地球温暖化の防止や循環型社会形成を推進するため、生ごみや有機性汚泥などの廃棄物につきまして、他のバイオマスとの複合的な利活用も視野に入れ、取り組むこととしているところであります。
 いずれにいたしましても、関係部との連携を密にしながら、バイオマスの利活用の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上であります。
◆(角谷隆司委員) 続きまして、研究テーマの選定と優先度ということについてお伺いしたいと思います。
 バイオマスの総合的な利用を促進する上で、試験研究や技術の開発は最も重要な位置づけにあるものと考えます。
 バイオマスの利用については、それを原料や素材にして他の製品やシステムをつくり出す変換技術を生み出すことが重要であります。そして、その技術は、生産、流通、加工、製造、消費、廃棄の各段階に及び、利用分野も、肥料や飼料、医薬品や食品、各種リサイクル製品、エネルギーなど広範多岐に及んでおります。
 科学技術の振興にしても、試験研究についても、道の政策実現に結びつくものについては、厳しい財政事情を考慮し、優先度を決めて、テーマを絞って集中的に進めなければ、政策自体の実現や効率的な試験研究が推進できないものと考えますが、見解を伺います。
○(日下太朗委員長) 環境政策課長荒谷俊尚君。
◎(荒谷環境政策課長) 研究テーマの選定などについてでありますが、道におきましては、今年度から、北海道研究推進本部を設置いたしまして、各部や試験研究機関が構成員となり、重点的な研究開発の方向性などについて検討協議を行うことといたしております。
 バイオマスは、農業分野における飼肥料や燃料化などによるエネルギー利用など幅広い可能性を持っており、当部で所管しております地球温暖化防止対策や循環型社会の形成などに資する重要な研究テーマであると考えております。
 このため、ただいま申し上げました研究推進本部における協議などを通じまして、今後とも、厳しい財政事情ではございますが、優先度の高い研究テーマといたしまして、バイオマスに係る効果的な試験研究が推進できるよう努めてまいりたいと考えております。
◆(角谷隆司委員) それじゃ、続きまして、モデル事業などの支援策についてでございますが、冒頭で申し上げましたように、バイオの研究分野は多方面にわたっております。再度申し上げますが、道としてはどのような分野で重点的に研究活動を展開していくのか、道の打ち出す政策とのかかわりがポイントになってまいります。
 道が重点分野としているのは、目下のところ、畜産排水なども含む廃棄物の有効利用などであり、本格的な活動は、むしろこれからであります。
 国が策定したバイオマス・ニッポン総合戦略によれば、バイオマスの有効利用は、バイオ産業が主体となって、市場経済を通じた新たな産業の振興策として進めることをねらいとしております。
 ただ、廃棄物の処理などで道民理解が十分得られていないものについては、産学官が共同でモデル的な施設の建設や試験研究を進めることも、バイオ産業が軌道に乗るまでは技術的な支援策として必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
◎(島崎循環型社会推進課長) お答えします。
 バイオマスに関する事業への支援策についてのお尋ねでありますが、バイオマスは道内に広く賦存し、その発生状況や土地利用、産業形態などの地域特性に応じまして、事業者や市町村が利活用の取り組みを進めているところであり、本年2月には、先進的な事例といたしまして、留萌市と瀬棚町の取り組みが国のバイオマスタウン構想として公表されたところであります。
 道といたしましては、こうした地域の主体的な取り組みに対しまして、道の試験研究機関による共同研究などの技術支援や、国の助成制度などを活用した施設整備などを促進してまいる考えであります。
 以上です。
◆(角谷隆司委員) 続きまして、研究組織の立ち上げについて御質問いたします。
 北海道は多少条件が異なるものと思いますが、一般的に、バイオマスは全国的に広く分布しており、農林水産物は、水分が多く、バイオマス製品製造のための原材料として遠方から収集することはエネルギーロスや公害の発生原因となることもあり、資源の移動が地球環境にとってもマイナス要因となります。
 したがって、原材料はなるべく地域の原料や材料を使用し、地域内で利用することが望ましいので、基幹産業が1次産業である本道にとっては、農山漁村の地域を対象にバイオ産業を育てることができるかどうか、その技術的な可能性を検討することも大事なことであると考えますが、部としての見解をお伺いいたします。
◎(島崎循環型社会推進課長) お答えします。
 バイオマスを含むリサイクル関連産業の振興についてでありますが、道では、地域における産業廃棄物の発生状況などを踏まえましたリサイクル産業の事業化に向け、産業界と一体的な取り組みを推進することとしておりまして、今年度は、網走地域に、バイオマスであります有機性汚泥を対象といたしました施設整備実行委員会を、また、来年度は、渡島地域に、動物性残渣を対象といたしました同様の委員会を設置することとしておりまして、その中で事業化の可能性について検討を進めることとしているところであります。
 今後、このような取り組みの成果を各地に普及するなど、バイオマスなどリサイクル産業の振興に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上であります。
◆(角谷隆司委員) 時間がありませんので、1問飛ばさせていただきます。最後の質問にさせていただきます。
 医薬品などの技術開発についてでございます。
 バイオマスの有効利用については、医薬品の開発が経済的にもかなり有力な分野であると思います。廃棄物となった農畜産物や魚介類を有効利用することによって、新たな医薬品や化粧品などを製造する変換技術の開発も急がれます。
 道としては、関係部との連携や情報交換が必要であり、関連業界への情報提供も必要であると考えますが、見解をお伺いいたします。
 部としては、環境に関する試験研究や、地域から地球規模に至る環境保全対策も必要でありますが、その活動主体となる環境産業の振興も重要な業務でありますから、いま一度、バイオマスと環境行政といった視点から課題を点検し、必要な対策を進めていただきたいと考えますが、部長の見解を伺って、質問を終わりたいと思います。
◎(前田環境生活部長) バイオマスと環境行政といった視点からの今後の対応についてでございますが、まず、関係部との連携につきましては、庁内のバイオマス利活用推進連絡会議におきまして関係部との連携や情報交換に積極的に取り組んでいるところであります。
 また、バイオマスの利活用につきましては、地球温暖化の防止や循環型社会の形成のために大変有効なものと認識しておりまして、多様なバイオマスが広く賦存しているという本道の特性を踏まえ、その積極的な利活用を推進することは、リサイクル産業の振興や地域の活性化に大きく貢献するものと考えてございます。
 このようなことから、バイオマスの社会的な認知度を高めるため、バイオマスの特性や利活用などにつきまして、今後とも、関係部と連携しながら、広く情報提供や普及啓発に努めまして、北海道らしい循環型社会の形成に向けて取り組んでまいりたい、かように考えてございます。
○(日下太朗委員長) 角谷委員、通告の時間となっておりますので、なるべくまとめてお願いします。
◆(角谷隆司委員) バイオマス企業も北海道にだんだん根づいてきているとは思っております。
 何度も言うようですけれども、北海道には天然素材が非常にたくさんありますので、北海道にとってはバイオマスが一番いいのかなというふうに思いますけれども、もう少しスピードアップして、研究開発とか利活用、事業化といったことを進めていただきたいというふうに思います。
 また、いずれの機会かに質問をさせていただきます。
 きょうはどうもありがとうございました。
○(日下太朗委員長) 角谷委員の質問は終了いたしました。
 大橋晃君。
◆(大橋晃委員) 最後の質問になりますので、端的に伺ってまいります。
 まず、ラムサール条約の登録湿地について伺いますが、ことし11月のウガンダでの第9回締約国会議に向けて、道内で6カ所がラムサール条約登録湿地に推薦されるというような状況が報道されておりまして、大変喜ばしいことだとは思いますが、問題を抱えているものもあると聞いております。現状はどこまで進んでいるのか、まずお示し願います。
○(日下太朗委員長) 自然環境課長佐竹聖一君。
◎(佐竹自然環境課長) 大橋委員の御質問にお答えいたします。
 登録に向けた現状についてでございますが、環境省では、昨年7月にラムサール条約湿地検討会を設置いたしまして、登録基準を満たす湿原の中から、サロベツ原野、風蓮湖など道内12カ所を含めまして、全国54カ所の中から候補地の絞り込みが行われた結果、全国で20カ所が候補地として地元調整が図られているところでございます。
 このうち、道内からは風蓮湖など6カ所が候補地に挙げられまして、サロベツ原野、雨竜沼湿原、濤沸湖の3カ所につきましては、既に環境省におきまして地元の調整を終えており、道といたしましても、ラムサール条約湿地の指定について賛成の意見を環境省に提出しているところでございます。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 今も名前の出た風蓮湖──春国岱も含めた風蓮湖については、私は、平成4年の一般質問と平成5年の予算特別委員会で、ラムサール条約登録指定を急ぐべきだということについて質問をしているわけでありますが、それから12年がたってしまっているわけです。
 当時、漁業者がなかなか合意しないということが大きな問題になっておりまして、私も地元に何回か足を運んで、関係者ともいろいろお話をしてきた経緯もあります。
 風蓮湖・春国岱は、国内で確認されている野鳥542種中320種が確認されているということで、特にそういう点では日本の中でも貴重な地域でありまして、ウトナイ湖が第1号になったわけですが、本来ですと、ウトナイ湖よりも先に第1号で指定されてもおかしくないところだったと思うわけです。
 最終的に、11月までの地元合意及び国指定の鳥獣保護区の特別保護区の指定は確実なところまで来ているのかなと思いますけれども、この辺の見通しについてはいかがでしょうか。
◎(佐竹自然環境課長) お答えいたします。
 風蓮湖・春国岱の国指定鳥獣保護区についてでございますが、風蓮湖・春国岱や、阿寒湖及び野付半島・野付湾の残り3カ所につきましても、環境省におきまして地元調整が図られておりまして、風蓮湖・春国岱につきましては、鳥獣保護法に基づく国の鳥獣保護区特別保護地区指定に向けた事務作業が進められているところでございます。
 現在、風蓮湖・春国岱など、国の指定する鳥獣保護区特別保護地区の手続が進められている候補地につきましては、9月下旬に開催されます国の中央環境審議会野生生物部会に諮問される予定と承知しております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 一つちょっと気になることは、風蓮湖の水質汚染がかなり前から言われているわけで、地元でもいろいろ具体的に伺ってまいりました。現状ではどうなっていて、道としてどういうふうに改善させようとしているのか、伺います。
○(日下太朗委員長) 環境保全課長斎藤卓也君。
◎(斎藤環境保全課長) 風蓮湖の水質問題についてでございますが、風蓮湖につきましては、現在、4地点で水質の常時監視を行っておりまして、有機汚濁の代表的な水質指標でありますCODを見ますと、これまで継続して環境基準が未達成となっているところでございます。
 このため、道といたしましては、今年度から調査回数をふやしまして、監視を強化したところでございます。
 また、風蓮湖に流入する河川を含め、流域全体を視野に入れた総合的な水環境保全対策が必要なことから、地元で協議会を立ち上げ、水循環や流域環境の保全、さらには地域住民の参画など、新たな視点に立ったアクションプランを策定し、環境基準の早期達成に努めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 水質の問題が指定の障害に直接なることは多分ないだろうとは思うのですが、いずれにしても、畜産廃棄物だとかいろんな問題がずっと指摘されているわけでもありますので、具体的な対策を強めていただくことが必要だろうと思います。
 次に、野付半島・野付湾が挙げられているわけですけれども、ここについては、特に猟友会から一定の反対などもあって難航しているというふうに、春に地元に伺ったときにも聞いていたのですが、その後、地元合意の進め方についてはどういうふうになっているのでしょうか。
○(日下太朗委員長) 環境室長田中正巳君。
◎(田中環境室長) お答えいたします。
 根室市、別海町、標津町は、昨年4月に、野付半島・野付湾と風蓮湖のラムサール条約登録に向けた連絡会議を設置いたしまして、猟友会や漁業協同組合などとの協議を続けてきたところでございまして、ことし5月9日に地元合意に至ったことから、1市2町では、登録実現に向けた決意を示した確認書を環境省東北海道地区自然保護事務所に提出したところでございます。
 現在、野付半島・野付湾につきましても、国指定鳥獣保護区の指定に向けた事務作業が進められているところでございまして、今後とも、猟友会など関係団体の理解と協力のもとに、ラムサール条約登録湿地の指定に向けた手続が進められるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 11月までにきちっと合意ができて指定が確実になるように一層努力をしていただく必要があると思います。
 北海道は、非常にすばらしい湿地や湖沼がたくさん残されている地域でありますけれども、今挙げられた候補に挙がっている6カ所以外にも、ラムサール条約登録指定湿地にすべきだという湿地は非常に多いと思います。
 その例として、紋別市のコムケ湖、それからシブノツナイ湖があります。ここは私もたびたび訪れておりますけれども、例えば、地元で長らく観察に当たっている大館和広さんによりますと、1981年から95年までに大体250種の野鳥が観察されておりますが、旅鳥が48%、夏鳥が21%、冬鳥が13%など、いわば渡り鳥の湖と言ってもいいような状況で、まさにラムサール条約の趣旨に最もかなうところでもあります。
 そういう点で、コムケ湖、シブノツナイ湖をラムサール条約の登録指定湿地にぜひしてほしいという声が出てきているわけですが、具体的には、地元合意とか何かということの時間を考えると、11月にはもちろん間に合わないと思いますが、次の締約国会議には何とかこれが候補として挙がり、実現できるように道としても努力をすべきでないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○(日下太朗委員長) 環境生活部長前田晃君。
◎(前田環境生活部長) 紋別市のコムケ湖、シブノツナイ湖についてでございますが、平成13年12月に環境省が選定いたしました「日本の重要湿地500」の中に、コムケ湖、シブノツナイ湖が含まれてございますが、国立・国定公園や国指定鳥獣保護区でないことなどから、昨年7月に環境省が作成したラムサール条約湿地選定基準に該当していないため、候補地から除外されておりまして、現在の基準では厳しいものと考えてございます。
 道としては、コムケ湖及びシブノツナイ湖につきましては、現在、北海道自然環境等保全条例に基づく自然景観保護地区に指定しておりまして、また、コムケ湖につきましては道指定の鳥獣保護区でありますことから、適正に自然景観や鳥獣の保護に努めてまいりたいと考えてございます。
 私としては、今後、ラムサール条約の登録に向けまして、国や地元自治体などとも相談してまいりたい、かように考えてございます。
◆(大橋晃委員) 次に、美々川の自然環境保全地域への指定の問題についてお伺いをいたします。
 三十数年間の経過があるのですが、時間の関係で前置きを省略しますが、まず、概略で結構ですから、これまでの美々川の自然環境保全地域指定にかかわる経過についてお示しを願いたいと思います。
◎(佐竹自然環境課長) お答えいたします。
 これまでの経過についてでございますが、道では、美々川流域の北海道自然環境等保全条例に基づく自然環境保全地域の指定に向けまして、昭和52年度から54年度にわたりまして自然環境調査や社会環境調査を実施いたしまして、昭和56年に美々川の自然環境保全地域指定原案を策定いたしまして、関係機関と事前協議を実施しておりました。
 しかしながら、昭和57年に策定されました千歳川放水路計画のため、北海道開発局や地元市から指定留保の意向が示されたところでございます。
 その後、平成11年7月に千歳川放水路計画が中止になりましたことから、平成12年7月に、道といたしましては、北海道開発局に指定留保の解除の確認をいたしまして、地元市に説明するなどして、改めて通常の地域指定案件と同様の手続を再開することとしたところでございます。
◆(大橋晃委員) この問題については、議会では堂垣内知事時代からたびたび論議されておりまして、会議録がこんなにあるのですけれども、私ども共産党だけではなくて、自民党の皆さん、それから当時の社会党の皆さんも、これを何とか早く自然環境保全地域に指定せよということで、こういう点ではみんな一致していろいろ議論をしてきたわけです。これは大体合意ができて具体的な手続に入っていたわけですが、今言った千歳川放水路計画が出ちゃって、とんざしちゃった。
 十数年こういう状態が続いたわけですが、11年に最終的に千歳川放水路計画が中止になったわけですから、それで条件は十分できたということで、私は平成12年11月の決算特別委員会で再度質問をしたわけです。
 このときは、いわゆる残務処理というのでしょうか、千歳市の駒里地域の振興協議会の検討状況を踏まえて、道自然環境保全地域の指定については総合企画部などと十分協議していきたい、再開に努めるという答弁をしていたのですけれども、あれからまた4年もたっているわけですが、その後どうなっているのか、伺います。
◎(田中環境室長) 地域指定の取り組みについてでございますが、道は、平成12年に地域指定の事務手続を再開いたしまして、地元と打ち合わせを実施してまいりましたが、千歳川放水路計画の中止に伴う地域振興策が協議中のため、地域指定に関する事務の再開の了承はいまだ得られていない状況にございます。
 また、美々川流域におきまして、建設部が平成14年度から湿原の保全や再生を図る自然再生事業の調査に取り組んでおり、現在、自然再生計画案の策定に向け検討を進めていると承知してございます。
 このため、美々川流域の自然再生事業の計画が明らかになった時点で、地元に対して事務の再開について働きかけてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 先ほど言ったように、既に30年以上が経過しているわけで、千歳川放水路計画中止から5年もたっているわけですから、いつまでもほうっておく、4代の知事にわたってこういうことができないというのは、何といいましょうか、道行政の一つの恥にもなると言ってもいいと思うのです。
 いろいろ努力されているのだとは思うのですが、年限を決めてきちっと指定を実現させるということをはっきりさせるべきだと私は思いますけれども、いかがでしょうか。
◎(前田環境生活部長) 美々川の自然環境保全地域の指定に関してでございますが、美々川流域は、石狩低地帯の自然の本来の姿がそのままの状態で残された数少ない地域の一つでありまして、その自然性は高く、また、多様性に富んだ地域であると認識しており、道央に残された貴重な湿原であることから、北海道自然環境等保全条例に基づく自然環境保全地域に指定する方針は変わってございません。
 私としては、できるだけ早期の指定を目指して、事務の再開に向けて関係機関との協議を進めてまいりたいと考えてございます。
◆(大橋晃委員) また何年か後に同じ質問をしなくてもいいように、ぜひひとつ最大限の努力をお願いしたいと思います。
 これに関連して1点だけ伺っておきたいのは、ことしの冬ですが、苫小牧市の調査で、美々川の支流の美沢川でBODが非常に高いと。あそこは普通河川ですから、基準はないのですが、美々川の基準でいうと、10倍を超えるBODが検出されたということで大変問題になりました。これは空港の融雪剤が原因ではないかと言われています。
 これは川ですから、当然、美々川に注ぎ、ウトナイ湖に注ぐということになりますから、影響を与えるわけで、この問題について道としてはどういうふうに把握されているか、また、地元市などとも連携して早急に対策を立てるべきでないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎(斎藤環境保全課長) 美々川の水質問題についてでございますが、道では、美々川に美沢川が合流する地点の上流と下流の2地点及びウトナイ湖において水質の常時監視を行ってきておりますが、これまで継続して環境基準は達成されているところでございます。
 苫小牧市が管理している美沢川につきましては、市において引き続き調査を行うとともに、融雪剤などへの対応については新千歳空港事務所と協議を進めていると聞いておりまして、道といたしましては、その状況把握などに努めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 最後に、道立消費生活センターの相談業務について簡単にお伺いしたいと思うのですが、道の消費生活相談というのは、2004年度は2万2434件で、前年度比で40%もふえている。これは、今、振り込め詐欺だとかいろんな問題が多発しておりますから、そういうことの反映だと思うのです。
 しかし、こういう状況にもかかわらず、相談員はふえていないのです。相談員の負担の軽減、それから、中には幾ら電話してもつながらないというような苦情が私たちのところにも寄せられたりしておりますが、そういうことを解決するためにも、現在行われている審議会の答申を待たずに相談員の増員を検討すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○(日下太朗委員長) 生活振興課参事北村政雄君。
◎(北村生活振興課参事) お答えいたします。
 消費生活相談についてでありますが、消費者被害の救済や未然防止、さらには住民の利便性を図る上からも、身近な市町村で適切な消費生活相談を受けられることが望ましいものと考えております。
 このようなことから、道においては、消費生活相談体制整備推進計画に基づき、市町村との連携協力を密にしながら、地域における消費生活相談体制づくりを進めてきているところであります。
 また、昨年6月、消費者基本法が改正され、苦情処理の促進などに関し、都道府県の新たな役割が示されたことなどから、本年1月、北海道消費生活審議会に対し、円滑な苦情処理に向けた道と市町村の役割分担と連携のあり方等について諮問をし、審議会においては、部会を設置して、精力的に審議いただいているところでございます。
 道といたしましては、7月に予定されている審議会からの答申を踏まえ、今後の北海道における消費生活相談処理のあり方について十分に検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆(大橋晃委員) 道立消費生活センターの指定管理者制度への移行が今いろいろ準備されていると聞いておりますが、これは極めて問題が多いのではないかと思います。
 このセンターは2000年につくられて、相談業務を消費者協会に委託したという経緯があるわけです。
 これは、消費生活相談という性質上、公正中立を求められるわけですし、専門的知識や経験の蓄積の必要性あるいは業務の継続性などといった問題がありまして、指定管理者制度になりますと、4年ごとに公募して事業者がかわる、こういうこともあり得るわけです。
 そうなりますと、指定管理者制度は札幌市にあるセンターだけで、支庁の相談員はまた別の扱いになるとか、非常にいろんな問題や矛盾が生まれてくる危険があるわけです。
 今、道民のために一生懸命に相談に乗っている相談員が将来の雇用に不安を持つような事態は解消すべきですし、指定管理者制度の手続条例の第2条のただし書き条項の規定を生かして規則を改正して、公募によらず、現在の団体に委託を継続すべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。
◎(前田環境生活部長) お答えいたします。
 指定管理者制度に係る特例措置についてのお尋ねでございます。
 指定管理者の選定に当たりましては、その手続の公平性や透明性を保ちながら、能力がある事業者の幅広い参入の機会を確保することを目的といたしまして、PFI事業者もしくは市町村が管理することが合理的であるといった場合を除き、公募することを原則としているところでございます。
 道といたしましては、こうした制度導入の趣旨に沿った指定管理者制度の運用を通じまして、公の施設における一層のサービス向上と運営の効率化を図ることが利用者である道民にとって最も大切なことであると考えているところでございます。
 こうしたことから、道立消費生活センターへの指定管理者制度の導入に当たりましては、センターの設置目的である消費者の自立を促すため、消費者への情報提供や教育・啓発、相談処理を行う消費生活行政の第一線の推進機関として、その機能を最大限に発揮するための必要な能力やノウハウを有するとともに、公平性、中立性を確保できる団体を公募・選定いたしまして、道民の消費生活の安定と向上を図ってまいりたい、かように考えてございます。
◆(大橋晃委員) 時間の関係で指摘にとどめますけれども、消費生活センターのやっている業務というのは、例えば、公園だとか施設の管理を委託するとか、そういうものに指定管理者制度を導入するというのはそれなりの意味があるのかもしれませんけれども、それとは根本的に性格が違うと思うのです、先ほど言ったような相談業務であるという性格からいっても。
 ですから、こういったところに指定管理者制度を導入することには私どもは反対しておりますけれども、今行っている公の施設にかかわる設置条例改正案の素案に対する意見募集に対する意見というのがいろいろ出されているわけですけれども、こういったものも踏まえて、必要であれば3定までに見直しをするべきだということを求めておきたいと思います。
 以上で終わります。
○(日下太朗委員長) 大橋委員の質問は終了いたしました。
 以上で通告の質問は終わりました。
 これをもって、環境生活部所管にかかわる質問は終結と認めます。
 お諮りいたします。
 本日の議事はこの程度にとどめたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(日下太朗委員長) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
 6月27日の分科会は午後1時から開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後5時37分散会